財務金融委員会 第20号
- 発言数
- 269 件
- 登壇者
- 28 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 2007/06/13
会議録
○伊藤委員長 これより会議を開きます。 財政及び金融に関する件について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 両件調査のため、本日、参考人として日本銀行企画局長雨宮正佳君、預金保険機構理事長永田俊一君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として内閣官房内閣審議官大藤俊行君、警察庁生活安全局長片桐裕君、金融庁総務企画局長三國谷勝範君、金融庁総務企画局総括審議官中江公人君、金融庁検査局長西原政雄君、金融庁監督局長佐藤隆文君、金融庁証券取引等監視委員会事務局長内藤純一君、総務省大臣官房審議官岡崎浩巳君、総務省行政管理局長石田直裕君、法務省大臣官房審議官後藤博君、法務省大臣官房司法法制部長菊池洋一君、財務省大臣官房参事官香川俊介君、財務省主計局次長鈴木正規君、財務省主計局次長真砂靖君、財務省主税局長石井道遠君、財務省理財局長丹呉泰健君、国税庁次長加藤治彦君、社会保険庁総務部長清水美智夫君、経済産業省大臣官房審議官谷みどり君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○伊藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○伊藤委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。前田雄吉君。
○前田委員 おはようございます。民主党の前田雄吉です。 私は、RCC、整理回収機構のウオッチャーとしてずっとRCCを見てまいりましたけれども、最近、特に目に余る回収のやり方、あるいは職員の倫理規定違反ではないかと思うような行為が非常に続いております。私は、そうしたことを当財務金融委員会の委員の皆様にぜひお知りいただきたい、そうした趣旨のもとで、きょう、あえて質問させていただきます。 特にきょう私が取り上げたいケースは、栃木県の川治温泉にあります、しにせの旅館であります柏屋ホテル、これが債権回収の対象となったわけでありますけれども、この柏屋に関してRCCがいかなることをやってきたか、これを明らかにして、そして、この財務金融委員会の皆様に、これに対しての預金保険機構のあり方等をよくお考えいただきたいと思いまして、質問いたします。 まず、この柏屋さんの御説明をしますけれども、柏屋さんは川治温泉で最大級のしにせ、一九二六年に創業されております。九〇年代に地元の足利銀行から融資を受けて新館を建てるなど、バブル期は非常に拡張をされたわけですけれども、全国の温泉に本当にあるケースでありまして、バブルの崩壊で経営が悪化して、〇五年には十九億円の債務超過に陥ったという案件であります。そして、足利銀行も経営が破綻したわけでありますので、RCCにその債権が譲渡されたわけであります。 ここからが問題であります。 私は、このRCCの債権対象であります柏屋のあり方というのは、大きく三つの問題点を含んでいると思います。一つは、何と、債権回収の対象であります柏屋にRCCがたかり行為をした、これがまず第一点の間違い。第二点目が、裁判の過程におきまして、非常に、これは法務にかかわる話でありますけれども、そこで司法権の独立が侵害されるような案件があった。そして三番目に、RCCが破産申し立てをしておきながら、これは私どもの調査で明らかになりましたけれども、債権譲渡先としてRCC系列の会社を選んだという三点が問題点として挙げられます。 そうしたことからいきまして、私は、産業再生機構同様に、もうRCCは時代の任を終えた、もうRCCは要らない、解体されるべきだという持論を持っております。 それで、RCCもこれは最大のサービサーでありますので、金融サービサーの問題について少し私も御説明させていただきたいと思っております。 皆さん、金融サービサー、これは外資系のものがあり、いわゆる町金系のものがあり、そしてこのRCC自体、また、公認会計士がつくられたサービサーもあります。こうした大体四類型から五類型に分かれております金融サービサーでありますけれども、金融サービサー自体は弁護士法の特例事項でありますので、法務委員会の所轄に近い。しかし、やっている内容は非常に金融行政に密着したことでありますので、私は当委員会でやってしかるべきであるというふうに思っております。 大企業が発表しました二〇〇六年度の決算書の多くは高収益、しかし、その一方で、中小企業が、倒産や個人の破産、こうしたもので苦しんでおります。地域間格差もあり、また個人と企業の格差もどんどん進んでいる、日本経済の中核を担っている中小企業を何とか今救わなきゃいけない、私はそう考えております。 ところが、昨今、整理回収機構などが、先ほど申し上げておりますけれども、温泉旅館や病院に対して、迅速な企業再生を図るという名目で、破産法を活用して事業再生をねらう。当時、この柏屋さんの案件が出たときには、美談であると新聞も褒めたたえておりました。しかし、実際はそうではない。 破産法というのは改正されました破産法でありますけれども、ほとんどが自己破産であります。わずかに一%、二%、それが債権者による破産申し立て。RCCが債権者として破産申し立てをする、先ほど申し上げました温泉とか病院等の再生にこれを使う。では、どういう利点があるんだ。民事再生を打ちますと、一年も二年も長い時間がかかる。しかし、破産法を使って債権者破産申し立てをすれば、わずかな期間で破産決定がされて事業再生に向かえるという話ですけれども、実際には、地域で旅館なども非常に泣いております。 私は、サービス業でこの破産法を活用しての事業再生というのはあり得ないというふうに思っております。とにかく、債権者が一方的に破産申し立てをすること自体、これまで当該企業を支えていた経営者、従業員、取引業者の意向を無視している、そういうふうに思います。また、整理回収機構の掲げる企業再生、地域経済の活性化には全くつながっていない。単に整理回収機構や金融サービサーなどが、一債権者が債権回収の極大化を図るために破産法を活用しているのではないかというふうに私は思っております。 まず初めに破産手続。新破産法に基づいて、九〇%以上が自己破産であるという報告を受けておりますけれども、債権者が破産を申し立てるケースについて、まず金融庁に、金融機関から債権を買い受けた債権者が破産申し立てをしたのは何件あるのか、伺いたいと思います。後で法務省に、金融サービサーが破産申し立てをしたケースを聞きますので、まず金融庁にお答えいただきたいと思います。
○山本国務大臣 金融機関から債権を譲り受けた者が債権者となって行った破産申し立ての件数は、当局として把握しておりません。 一般論として申し上げますと、金融機関におきましては、リスク管理を適切に行う観点から、信用リスクが高まっている状況にある債権を早期に認知し、早期に不良債権処理を実施することが極めて重要であるというように考えております。他方、債務者の再建可能性を的確に見きわめ、再建可能な債務者につきましては極力再生の方向で取り組むことも重要でありまして、監督指針におきましてもその旨を明記しているところでございます。 また、金融機関が債権譲渡等を行うに当たりましては、債務者等を圧迫し、またはその私生活もしくは業務の平穏を害するような者に対して貸付債権を譲渡していないか等、原債務者の保護に十分配慮することを重要視しておりますし、また、これまでの取引関係や顧客の知識、経験及び財産の状況を踏まえ、顧客の理解と納得を得ることを目的とした説明を行うこと等を重視しております。監督指針でこれを示しているところでございます。 金融庁といたしましては、このような監督指針を踏まえながら、金融機関がみずからの判断で適切に対応していくことが何より重要と考えているわけでございます。
○前田委員 今大臣にお答えいただきましたけれども、大臣がおっしゃられたとおりです。債務者の人権に配慮して、そしてまた、債務者の周辺の顧客あるいは関係企業、これにも十分配慮した債権回収のあり方が事業の再生を生むという御答弁、私は非常にすばらしい御答弁であったと思います。 そして、金融サービサーについて伺いたいと思います。 同様に、債権者が破産申し立てをするケースは何件あるのか、そして、連帯保証人に対して破産申し立てをされたケースは何件あるのか、それぞれ法務省にお答えいただきたいと思います。
○奥野大臣政務官 今御質問の件でありますが、法務省においては、サービサーが債務者に対する破産申し立てを行った件数に関する統計は把握しておりません。 なお、サービサーについては、他の一般債権者と同様、債権者としての立場から、債務超過に陥った債務者に対し破産申し立てを行う権限が認められておりますので、サービサーが破産申し立てをしたことをもって直ちに不当と評価することはできないと考えております。
○前田委員 不当と評価することは直ちにできないというお話ですけれども、きちんと実態をつかんでいただきたいと私は思います。どれだけの方がこれで苦しんでいるかというのをはっきりとおつかみいただきたいというふうに思っております。 引き続いて法務省に伺いますけれども、破産申し立て事件で事業の承継が行われたのはこれまで何件あるのか。年度別、業種別あるいは破産申し立て者別にぜひ明らかにしていただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○奥野大臣政務官 破産申し立て事件で事業承継が行われた事件の件数については、私どもとしては統計はなく、裁判所に伺っても統計がないということでありまして、承知をしておらないというのが実態でございます。
○前田委員 今、現実に金融サービサーに取り立てを受けて苦しんでおられる中小企業が多い。ですから、この現状を、ぜひ法務省、おつかみいただきたいと思います。 そして、引き続いて法務省に伺いますけれども、整理回収機構は、新破産法には切れ味があるなんということを言っておりまして、温泉、ホテルだけではなくて、他の業種でも積極的に活用する、破産法を用いて事業承継をするという方針が報道されております。 もともと、法務省の法制審議会倒産法部会で、平成十七年度施行の破産法の草案の審議の過程で、破産手続を利用した企業再生について審議した事実があるのかどうか、そして、債権者からの破産申し立てによる企業再生についてはどうなのか。あるとすれば、その審議の議事録等を明らかにしていただきたいと思うんですけれども、法務省、いかがでしょうか。
○奥野大臣政務官 破産手続というのは、債務者の総財産を金銭化し、これをもって債務者の総債務の弁済に充てることを目的とする清算型の手続であります。債務者であります企業そのものの再生を目的とする、会社更生法あるいは民事再生手続とは若干目的が異なるものであろうかと思います。 もっとも、破産手続においても、当該破産者の事業を他の企業に譲渡して、その対価をもって債権者に対する弁済の原資に充てるとともに、譲渡先の企業において当該事業の存続を図って従業員の雇用の確保を図ることは旧破産法の当時から清算の手法の一つとして活用されているわけでありまして、法制審議会での検討の際にも、そのような手法が紹介されたことはございます。 もし議事録の関連する部分につきまして御必要とあれば、提出させていただきたいと思います。
○前田委員 ぜひ、また後日、見せていただきたいと思います。 そして、平成十七年一月に施行されました破産法、その七十八条二項三号の事業譲渡、また、同法三十条一項二号の破産申し立ての乱用禁止の規定について、法制審議会倒産法部会ではどういう場合を想定してこうしたものを立案されたのか、伺いたいと思います。
○奥野大臣政務官 今御指摘の破産法第七十八条第二項第三号についてでありますけれども、これは、破産管財人が営業または事業の譲渡をするには裁判所の許可を必要とするということを定めておるわけであります。これは、事業譲渡等が破産債権者の利益に重大な影響を有する換価行為でありますから、裁判所の許可に係らしめ、その当否を判断するということにしているものであります。 事業譲渡等の例としては、具体的には、破産者が法人である場合において、黒字の事業部門を他者に譲渡して、その対価を配当することによって債務の弁済に充てる場合などが想定されているわけであります。事業を行っている破産者の財産について、事業を廃止して財産を個別に売却して換価するよりも、事業を継続したまま事業の譲り受け人を探して、継続中の事業をそのまま売却する方が有利に換価することができるような場合に適用されるわけであります。 次に、破産法第三十条第一項第二号は、不当な目的で破産手続開始の申し立てがされたとき等には破産手続開始決定ができないということを定めたものでありますが、具体的には、債務名義を持たない債権者が破産手続開始の申し立てを仮装し、それによって債務者を威嚇して債権を取り立てる悪質な場合とか、債務者が企業内部の紛争解決を目的として申し立てをするような場合がこれに当たるようなことが考えられるわけであります。 これらの規定というのは、旧破産法の規定または旧破産法の解釈を前提として立案されたものでありまして、新しい破産法において初めて取り入れられたわけではなくて、旧破産法をできるだけ引き継いでいこうという考え方に基づいて法制審議会倒産法部会においても議論がされたというふうに理解しております。
○前田委員 今、新破産法に基づく債権者申し立てについてるる御質問しました。これから具体的に、先ほど申し上げました日光川治温泉柏屋ホテルのケースについて伺っていきたいと思います。 当ケースでは、ことしの二月十五日に破産申し立てを行ったところ、宇都宮地裁の合議体は、二月の二十一日、つまり一週間たたずに破産手続開始決定を下しているわけであります。東京地裁等、破産事件を専門に担当する裁判官がいるような地方裁判所であれば早いかもしれませんけれども、宇都宮地裁のように、通常民事事件を担当する裁判官がかけ持ちで破産事件もやるようなケースでは、多忙な裁判官がスケジュール調整して合議の日程を合わせるとか、私は非常に困難であると思うんですね。 通常の民事事案を担当する裁判官が破産事件をも担当する地裁において、債権者による破産手続開始申し立てを合議体が担当したケースについて、破産手続開始の申し立てから開始決定まで要した日数は、過去五年間ぐらいで、平均して何日ぐらいなんですか。お聞きしたいと思います。
○奥野大臣政務官 御指摘のような場合における破産手続開始申し立てから破産手続開始決定までに要する日数については、統計を持っておりませんので承知はしておりません。 ただ、実務上は、個別の裁判所において事案の内容に応じてできるだけ早く審理をするというのが建前ではございますので、迅速に仕事をしているというふうに理解しております。 なお、債権者による破産申し立て事件における破産手続開始申し立てから破産手続開始決定までの平均審理時間というのは、御指摘の平成十四年から十八年までの平均をとってみますと六十二・三日であるということでございます。
○前田委員 この栃木県の川治温泉の破産の申し立てから開始決定まで、わずか六日間です。今、平均は六十二・三日とおっしゃいましたので、その十分の一です。どうしてこんなに早くいったのか、私は不思議でなりません。 そして、ここからが、皆さん、先ほど申し上げた二月の二十一日、この破産の手続開始決定がおりた日に、RCCの宇都宮副支店長、調査役が、柏屋さんの方からすると映画の一シーンのように入り込んでいって、ざあっと帳場を押さえて、そして、破産決定が開始されたということで押し入ってきたということであります。 そのうち、RCC職員が一泊していくという話になりまして、皆さん、しゃぶしゃぶフルコース一万六千九百五十円。何と、そこを出ていくときには、いや、私は部内関係者だから一万円ということで、六人の皆さん、フルコースを食べて温泉につかって、そして、まけとけと言う。 これはたかり行為じゃありませんか。私は、こうしたRCC職員は厳格に処罰されるべきだと思います。預金保険機構に十分にこうした監督をすべきである。なぜならば、預金保険機構が一〇〇%出資するのがRCCでありますので、私はこうした指導を厳格にしていただきたい。RCC職員がいかにたるんできているか。こうしたことからも、私は、もうRCCは解体すべきであるというふうに思っております。 そして、先ほど冒頭に申し上げた、この日光の川治温泉柏屋ホテルのケースで、何と、司法権の独立が侵された、これから憲法の教科書に載るのではないかというぐらいの非常な事態が起きました。それについてお話ししたいと思います。これは初めて委員会で取り上げさせていただきますので、財金の皆さんも十分にお聞きいただけたらと思います。 先ほど言いました、本年二月二十一日に開催された宇都宮地裁における審尋手続において、実は、宇都宮地裁の園尾所長が、立会した上に、債務者片山則夫氏に対して、約二十分超にわたる長時間、同氏が破産者であることを前提とした尋問を行っております。そして、宇都宮地方裁判所の説明によれば、所長は合議体の構成員ではなくて、書記官の補助者、補助として事実上立会したという答弁を受けております。 所長が書記官の補助者で入る、そんなことがありますか。そして、実はその宇都宮地裁の所長園尾さんは、ミスター破産法と言われている、この「破産法」を書いた人なんですよ。そんな人が裁判に入って尋問をしたら、当然、裁判官は影響を受けるわけであります。 司法権独立、よく大学の教科書にありますけれども、司法権独立というのは二つの意味があるんだと。一つは立法権と行政権からの独立、そして司法権独立の核心は、裁判官が裁判をするに当たって独立して職権を行使することで裁判官の職権の独立を確保しているんだ、この裁判官の職権の独立こそ司法権の独立の核心だということであります。 皆さん、ちょっと思い出していただきたいんですけれども、一九六九年、長沼ナイキ訴訟において、当時の平賀健太札幌地裁所長が、事件の担当の福島重雄裁判長に対して、判断の一助という前提を置いて書簡を送りました。俗に言う平賀書簡というものですけれども、そうしたらどうなったか。裁判官は、裁判官が自身の良心に基づいて判決を下すんです。それに対して、外から書簡を送っただけでこれが大事件になって、今、憲法の教科書に載るような平賀書簡事件というふうに発展したわけであります。 この宇都宮地裁の尋問のときに、何と、ミスター破産法の所長がそこに同席したということは、裁判官の独立を侵害したというふうに私は思っております。憲法七十六条三項は、「すべて裁判官は、その良心に従ひ独立してその職権を行ひ、この憲法及び法律にのみ拘束される。」というふうに定めており、裁判官の職権の独立を言っているわけであります。 私は、この柏屋さんのケースで、こうしたことが本当に許されていいのかというふうに思っておりますけれども、法務省はいかがお考えでしょうか。
○奥野大臣政務官 地方裁判所における裁判一般について申し上げますと、裁判所法の規定により、民事事件については一人の裁判官が単独で事件を取り扱うことが原則とされているのは、今御指摘のとおりであります。ただ、合議体で審理及び裁判をする旨の決定を合議体でした事件など、法律で定めがある一定の事件について、三人の裁判官の合議体により審理が行われることもできるわけであります。そして、合議体で審理するか否かについては、その決定をする合議体の判断によるところとなるわけであります。 委員の御指摘の点でございますけれども、地方裁判所長が民事裁判における合議体の構成員となった件についてはどれだけあるかということについては、裁判所でも把握しておりませんし、私どもとしても承知していないということであります。
○前田委員 私は、書記官の補助としてミスター破産法の宇都宮地裁の所長が加わっていること自体、合議体の結果の形成に重大な影響を及ぼす。これは司法権の独立の侵害であるというふうに思っております。最近、裁判がおかしいという御指摘が非常に世間でも強くなっておりますけれども、その最たる例ではないでしょうか。私は、こうしたことが実際にRCC絡みでこの宇都宮地裁で行われているということに対して、非常に問題点を感じます。 そしてまた、さらに法務省に伺いますけれども、破産法三十条一項二号は、不当な目的での破産手続開始の申し立てを禁じております。日光の川治温泉の柏屋ホテルを担当した裁判官は、この不当な目的の有無について、自己の良心に従って慎重に吟味すべき事案であったというふうに私は考えております。 こうした事案の審理において、新破産法制定に携わった園尾所長は、当時、破産法、国会の答弁にも行政局長として来られていました。その園尾所長が加わって、いまだ破産手続開始決定が下されていないにもかかわらず、同氏が破産者であることを前提とした尋問をすることで、合議体を構成する裁判官の心証に影響を与えなかったことはないと思いますが、この点、法務省はいかがお考えでしょうか。
○菊池政府参考人 お尋ねの点は、具体的な事件について、裁判所の取り扱いや審理に関することでございますので、政府の立場からコメントすることはお許しいただきたいと思います。 一般論として申し上げますと、例えば債権者から破産の申し立てがありますと、裁判所としては、まず、破産手続開始決定の要件があるかどうかということを判断するわけでございます。その要件は、破産法によりますと、債務者が支払い不能であるか、あるいは、法人の債務者である場合には、支払い不能のほかに債務超過ということも要件になっております。 裁判所としては、申立人が提出した申し立て書や添付されている疎明資料から判断するわけでございますが、その際に、一番利害関係のある債務者からも事情をお聞きするということもあるようでございます。これは法律では審尋と呼ばれておりますけれども、あくまで一般論でございますが、破産の申し立てがあった場合には、裁判所としては、相手方である当事者の言い分を聞くという手続をとっていることもあるというふうに聞いております。
○前田委員 いや、そういう一般論の立て方は、それはそれでいいのかもしれませんけれども、とにかく、私は、司法権の独立が侵された事案であると思っております。個別の事案は答えられないということですけれども、個別の事案こそ大事であると思っております。 そして、もう一回RCCの方に話題を戻しますけれども、先ほど、しゃぶしゃぶフルコース一万六千九百五十円、これを一万円に値切っていったRCC職員たち、彼らは、破産管財人補助者、そういうタイトルを持って事業譲渡に関する管財業務に関与していると言われております。私は、破産管財人補助者というのは極めて不明瞭な概念であって、これははっきり申し上げて、RCCが申立人である以上、RCC職員を破産法七十七条の破産管財人代理に選任して管財業務に関与させることはできないことから、代理という言葉を使わずに、新たな破産管財人補助者なる肩書をつくって、与えたと思うんですね。 そもそも、破産管財手続において、裁判所の許可のもと、破産管財人が破産管財人補助者なる者を選任するということはあり得るんですか、法務省。
○奥野大臣政務官 破産管財人が、破産管財業務、大変膨大な作業でありますから、それを遂行するに当たっては事務補助者を選任する場合があるということは、私どもとしても承知しております。 破産管財人がこれらの事務補助者を選任すること自体については裁判所の許可を必要とするものではありませんが、事務補助者を雇用する場合であって一定額以上の報酬を支払うようなケース、そういう場合には裁判所の許可が必要になるわけであります。実務上、雇用に当たっては事前に裁判所の許可を求めることが多いものと承知しておるわけであります。
○前田委員 裁判所の許可を得ないということですけれども、では、破産管財人補助者、これがRCCの職員六名であった。彼らがそこでしゃぶしゃぶフルコースを食べて一万円に値切っていったということは、私は、これはたかり行為であって、ほかの何物でもないというふうに思っております。この問題がここに残るわけであります。 そして、先ほどの三点目、RCCのこの件に関しての大きな問題点として、実際に破産申し立てをRCCがしました、そして事業継承者として、事業譲渡先として選んだのは、何と、驚くなかれ、スターツアメニティー株式会社。本年五月九日、宇都宮地方裁判所は、このスターツアメニティーに対する事業譲渡に関する基本合意書の締結を許可したということでありますけれども、私どもは調べさせていただきました。 このスターツアメニティー、同社は、破産手続開始決定の申立人であるRCC、この代表取締役奥野善彦氏が所長を務める奥野総合法律事務所を顧問法律事務所としているスターツ株式会社の系列企業であります。つまり、RCCが破産申し立てをして、そして譲渡先に、RCCの代表取締役社長である奥野氏の系列企業に譲渡を決定した。 こんな、自分で申し立てしておいて、自分の関係のところがちゃんともうかるように仕組んだというのは、これは犯罪行為じゃありませんか。私は、これは絶対に問題であるというふうに思っております。 一般に、債権者が債務者の事業を特定の者に譲渡しようと企てて破産手続開始を申し立てた場合でも、そのことだけでも、破産法の三十条一項二号の不当な目的による申し立てにほかならぬのではないでしょうか。これについて、法務省はいかがお考えでしょうか。
○奥野大臣政務官 私と同姓の社長でありますが、全く関係ございませんから。 破産法三十条一項二号の不当な目的による申し立てに当たるかどうかは、個別の事案における諸事情を考慮して、裁判所によって判断されるものであります。 御指摘のような、債務者の事業を特定の者に譲渡しようと企て破産手続開始を申し立てた場合が同号に定める不当な目的による申し立てに該当するか否かについても、個別の事案でございますので、一概にお答えすることはできないものと考えられます。
○前田委員 先ほど来申し上げております、RCCが申し立てて、RCCの代表取締役に関係する系列企業に事業譲渡をする、その決定をするということは、自分のところに自分で水を引いていることにほかなりません。ですから、こうしたことは厳格に見ていただかなきゃいけない。 RCCのこの柏屋さんのケースにおける問題点、一つ目がRCC職員によるたかり行為、二番目が司法権の独立を侵害した、三番目が今の譲渡先、RCCが申し立てを行っておいて関係の系列企業に譲渡をする。この三点の問題点からして、RCCはもう時代の任を終えている、ここは解体すべきであるというふうに私は思っております。 時間が大分迫ってきましたので、これから以降、バブルの末期から、銀行が貸し手の責任を追及されるべき事案、そしてまた、RCCの過酷な取り立てが本当に正しいかどうかという事案について質問させていただきたいと思います。 まず、熊谷にあります坂石米穀のケースです。私は以前、大臣に予算の分科会で質問させていただきました。法務省は、職権で代位登記手続をすることはあり得るというふうに言っておりますけれども、勝手にみずほ銀行は相続の代位登記手続をしました。私は、これは非常に問題であるというふうに思っております。 確かに、坂石さんらの本籍地の熊谷市の戸籍が戦災で焼失したために、相続人がほかにいないことの証明をもってこれにかえるというふうになっているために、坂石氏は、それではしようがないということで、まずその場は、腑に落ちないけれどもということでありました。しかし、この事案が発覚しまして、国会等で質問させていただいておりますと、急遽みずほ銀行は、責任を問われることになったために、坂石さんに無断で、RCCに坂石米穀の債権を売却しました。このようなみずほ銀行のあり方に私は問題があるというふうに思っております。 やはり債権譲渡するに当たってはきちんと説明すべきものであるというふうに思っておりますけれども、その説明義務を果たしていない。こうした債権譲渡のあり方は正しいのかどうか、金融庁に伺いたいと思います。
○山本国務大臣 個別金融機関の個別の取引につきましてはコメントを差し控えさせていただきたいと思います。 一般論として申し上げれば、銀行が債権者代位による相続登記や債権譲渡を行おうとする場合におきましては、顧客に対してみずからの営業上の判断を的確に説明する体制が整備されていることが必要であると考えております。 こうした観点から、主要行等向けの監督指針等におきましては、金融機関による取引関係の見直し等の場合における説明体制の検証に当たっての着眼点として、これまでの取引関係や顧客の知識、経験及び財産の状況を踏まえ、顧客の理解と納得を得ることを目的とした説明体制が整備されているか等を示しているところでございます。 金融庁といたしましては、このような監督指針も踏まえながら、金融機関が顧客に対する説明を十分に尽くすことが何より重要であろうというように思っております。
○前田委員 個別の案件があって、それが重なって全体があるわけでありますので、個別の案件を大事にしていただきたい。そして、今大臣がおっしゃったように、やはりきちんとした説明責任を果たさなきゃいかぬ。それが、私は今みずほ銀行に問われるべきものであるというふうに思っております。 そして、これまた前回、予算の分科会でやらせていただいたんですけれども、金融機関が債権を譲渡するに当たって、見境のない債権譲渡がなされて、債務者が債権取り立ての被害に遭って苦しんでいるケースが非常に増加しております。 前回私が質問しました、三井住友銀行が債権譲渡したケースでは、債権譲渡先企業の本社がタックスヘイブンのケイマン諸島にある。その会社が、今回さらに、債務者の社長の年老いたお母さんが長年暮らしている自宅まで競売にかけてきた。これは非常に、脱税的行為もあり、そして債権回収のあり方も問われるべきことではないかというふうに思っております。 金融庁はどういう指導をされているのか、御説明いただきたいと思います。
○山本国務大臣 個別金融機関の個別取引につきましてはコメントを差し控えさせていただきたいと思います。 一般論として申し上げれば、債権譲渡契約は民間当事者間の契約の問題でございます。基本的には、経済合理性に基づく的確な経営判断にゆだねられるものと考えております。 ただし、金融機関が債権譲渡等を行うに当たりましては、債務者等を圧迫し、またはその私生活もしくは業務の平穏を害するような者に対して貸付債権を譲渡していないかなど、原債務者の保護に十分配慮することが大事でございます。これまでの取引関係や顧客の知識、経験及び財産の状況を踏まえ、顧客の理解と納得を得ることを目的とした説明を行うことが大切だというように思っている次第でございます。
○前田委員 では、タックスヘイブンに本社があるところに債権譲渡をしていった、これは国税として、きょう国税庁からもお越しいただいていると思いますので、どういうふうに見られるでしょうか。 こんな債権譲渡のあり方はいいんでしょうか。さんざん公的資金の注入、税金で助けてもらっていた銀行が、今度債権譲渡したら、脱税的行為ができるタックスヘイブンのケイマン諸島に本社があるようなところに譲渡していく。譲渡は自由かもしれないけれども、これは問題じゃありませんか。私は、国税庁として、この会社に対して厳格に対応すべきであるというふうに思いますけれども、国税庁、いかがでしょうか。 今、見えないということですので、私は意見として申し上げていきたいというふうに思っております。 そして、今度はまた悲惨なケースがあります。近畿大阪銀行、大阪の井上典子さんのケースでありますけれども、この井上さんは、不動産に競売をかけられただけではなくて、井上さんの年金専用口座、これにまで入って債権回収を図っているということでありますけれども、私は、債権者が、債務者のこうした本当の最後のよりどころまで入って回収していくというあり方について、非常に問題ではないかというふうに思っております。 まず、金融庁、債権回収のために、債務者らに対して、給与の差し押さえ、仮押さえも含みますけれども、あるいは動産の差し押さえ、売掛金の差し押さえ、これも仮押さえを含みます、行った件数と回収額について、年度ごとに説明していただけますか。そのうち、連帯保証人に対するものがあれば、それについても件数と回収額をそれぞれお答えいただきたいと思いますけれども、よろしくお願いします。
○佐藤政府参考人 御指摘いただきました差し押さえの件数及び既回収額につきましては、金融庁としては把握いたしておりません。 一般論として申し上げますと、金融機関が取引関係の見直し等を行う場合には、顧客に対してみずからの営業上の判断を的確に説明する体制が整備されているということが必要であると思います。 こうした観点から、私どもの監督指針におきまして、金融機関の延滞債権の回収に係る説明対象の検証に当たっての着眼点といたしまして、これまでの取引関係や顧客の知識、経験及び財産の状況に応じ、かつ法令にのっとり、一連の各種手続を段階的かつ適切に執行する体制が整備されているか、こういった点を示しているところであります。 私どもといたしましては、このような監督指針も踏まえながら、金融機関が債権回収に当たって顧客に対する説明を十分に尽くすということが何より大事であるというふうに考えております。
○前田委員 しっかりと実態をつかんでいただきたい、実態をつかんで政策として生かしていただきたい、これを申し上げておきます。 そして、最後の質問になりますけれども、バブルの末期、相続税対策の名目で、提案型融資を各銀行がしました。特にひどかった三菱とみずほ、旧第一勧銀のケースについて、私は、せんだって金融庁に権限発動を求める申し立てを行いましたけれども、調査されていると思います。 例えばみずほ銀行、旧第一勧銀のケースですけれども、プラットホームで五百万円をぱっと渡すということがあったんですよ。そうした融資をしておきながら、取り立ての方は非常に、私は銀行の優越的地位の濫用になると思いますけれども、これは被相続人が九十歳でまだ御存命です、その九十歳の方が住んでいる自宅を競売にかけて、抗議すると、銀行は何と言ったか。こちらは競売する権利があるにもかかわらず抑えてきた、それを逆に権利侵害などというのはどういうことだと一喝したということですけれども、これは、融資も身勝手、回収も身勝手。 金融庁は、この銀行の提案型融資のケースについて、僕は銀行が競売にかけていくというのはやめさせるべきだと思っておりますけれども、いかがお考えでしょうか。
○山本国務大臣 個別金融機関の個別取引につきましてはコメントを差し控えさせていただきたいと思っております。 一般論として申し上げれば、担保追加設定等の取引関係の見直し、競売等の担保処分を行う場合、顧客に対してみずからの営業上の判断を的確に説明する体制や、優越的な地位の濫用と誤認されかねない説明を防止する体制が整備されていることが重要であろうというように考えております。 このような観点から、主要行等向けの監督指針等におきましては、金融機関が取引関係の見直し等を行う場合の説明体制の検証に当たっての着眼点として、これまでの取引関係や顧客の知識、経験及び財産の状況を踏まえ、顧客の理解と納得を得ることを目的とした説明体制が整備されているか等を示すとともに、不公正取引との誤認防止の観点からの着眼点として、優越的地位の濫用と誤認されないよう、客観的、合理的理由について顧客の理解と納得を得ることを目的とした説明体制が整備されているか等を示しているところでございます。 金融庁といたしましては、このような監督指針も踏まえながら、金融機関が顧客に対する説明を十分に尽くすことが重要であると考えるところでございます。
○前田委員 金融大臣におかれましては、ぜひ、この提案型融資、貸し手の責任、しっかりと見ていただきたいと思います。 そして、RCCの非情な債権回収が続いておりますので、預金保険機構に関しましてはぜひ指導を徹底していただきたい、それをお願いしまして、時間ですので、私の質問を終えさせていただきます。 ありがとうございました。
○伊藤委員長 午前十一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午前九時五十五分休憩 ————◇————— 午前十一時二分開議
○伊藤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。岡本充功君。
○岡本(充)委員 民主党の岡本でございます。 ことしの二月二十八日に引き続き、大臣とたばこの問題について議論をさせていただきたいと思います。 まず冒頭でありますけれども、前回の委員会で、日本たばこ、JTが、ガラハーという会社を買収するに当たって多額の費用を投じている、これについて、私、資料の要求をしております。この買収にかかる、また買収の助言に対する固定手数料、成功報酬、協調融資の組成手数料、それからメリルリンチ社からの一兆円を借りるとされるときの金利、こういったものが幾らになるのか、それぞれ教えてほしい、こういうお願いをしまして、理事会で御協議をいただいたというふうに聞いております。 資料はどういうものであれば出していただけるのか、また、実際にどういう資料が機密に当たって出せないのか、こういうことについて、ひとつ整理をしてお答えをいただきたいと思います。
○尾身国務大臣 岡本委員が要求されている事項は、ジャパンたばこによるギャラハー社の買収に関しまして、一つは借入金の金利水準、二つ目が買収助言に対する固定手数料、三つ目が成功報酬、四つ目が協調融資の組成手数料の水準であると承知をしております。 このうち、借入金の金利水準につきましては、ジャパンたばこ本社がみずほ銀行から借り入れたブリッジローン四千五百億円の金利につきまして、借入期間が一カ月のものが〇・八%、三カ月のものが〇・八四%であります。 また、ジャパンたばこのイギリスにおける子会社であるジャパンたばこUKマネジメントが、メリルリンチをアレンジャーとするシンジケート団から借り入れたブリッジローン十九億ポンド、これは約四千五百二十二億円であります、借入期間二カ月のものにつきましては、ロンドン市場における銀行間レート、いわゆるLIBORの五・六三一五八%に〇・一三七五%を上乗せした金利、五・七六九〇八%であると承知しております。 その他の事項につきましては、ジャパンたばこと契約金融機関であるメリルリンチ社との守秘義務契約によりまして公表できないことになっております。なお、本件守秘義務契約は、メリルリンチ社における他の金融機関との競争上、同社が不利益をこうむるおそれがあるために締結したものと聞いております。
○岡本(充)委員 買収の助言にかかわる固定手数料、成功報酬、協調融資の組成手数料、これが秘密に当たるということで、確認はよろしいですか。
○尾身国務大臣 金融機関が関与する買収案件にかかわる成功報酬あるいは協調融資の組成手数料につきましては、まさに、個々の金融機関がどのようなマージンでどのようなサービスを行っているのか、金融機関としてはほかの金融機関との競争上の観点から企業秘密に属する事項であると承知しております。 仮にこのようなマージンが公になれば、個々の金融機関のいわゆる手のうちが明らかになり、各金融機関にとっては、その後の買い取り案件に関与する際に、手数料等を値切られたり他行に案件を奪われたりするおそれがあるものと考えております。 したがいまして、本件買収が成立したからといって、不利益が解消されるという性格のものではないと考えております。
○岡本(充)委員 恐らく、日本たばこという会社は、特殊な会社であるがゆえに国際的な信用力も高い。日本政府がその株式を半分持っている、また他国からJT自身が買収をされるリスクというのはあり得ないわけでありまして、そういう意味でいえば、このJTに対する融資は、ほかの企業案件に比べて本当は格段の割安な手数料であるべきであろうと私は考えているわけです。 だからこそ、この価格が一体幾らぐらいになっているのか。他の案件と比較する話ではないはずでありまして、特殊な会社ゆえに、他の一般業務をしている会社と同等の競争条件下での買収手数料の組み立てではないんです、大臣。したがって、この手数料その他を公表しても、他の企業が参考にすることはできないと思います。そういう意味で公表されることを私は願っている。 これが他のサービスに影響を及ぼすということはないはずですし、みずほ銀行が金利を公表できるのであれば、当然メリルリンチにも公表を要請するようお願いするべきであります、現時点で契約でできないとしても。少なくともそれを要請していただくことはできますでしょうか。
○尾身国務大臣 本件は、あくまでも株式会社ジャパンたばこと民間金融機関との間において民対民の個別契約としてなされたものでありまして、政府としてその内容についてお答えする立場にはないということを御了解いただきたいと思います。 また、ジャパンたばこは、メリルリンチと守秘義務契約を結んでおりまして、これを遵守する義務を負っているわけでありまして、そうした中におきまして、ジャパンたばこは、他の株式会社と同様に、後発事象に関する監査上の取り扱いにのっとりディスクロージャーを実施しておりまして、翌年の財務諸表に影響を及ぼす重要事項として借入金利を開示しているところであります。この点についてもぜひ御理解をいただきたいと思います。
○岡本(充)委員 その守秘義務規定について見直しを求めるように一回お願いをしてくださいと聞いているだけなんですので。今お話をしましたように、他の業と比較をされるような業態ではない。JTにかかわらずですけれども、たばこ産業は再編がもうかなり進んでおります。そういう意味では、世界的に見ても他と比較をする話ではありませんから、一度そのお願いだけでもしてくださいというふうに言っているわけであります。 この根拠、民対民だと言われますけれども、日本たばこ産業株式会社法の十三条でしたか、財務大臣は、いろいろな意味で、条文は述べませんけれども、検査や、関係者に質問させることができるというふうになっておりますので、その点を踏まえてぜひお願いをしたい、そういうことであります。お願いだけしていただけますか。
○尾身国務大臣 御質問のありました事項のうち、借入金の金利水準につきましては、JT本社がみずほ銀行から借り入れたブリッジローン四千五百億円の金利について、借入期間が一カ月のものが〇・八%、三カ月のものが〇・八四%であること、また、JTのイギリスにおける子会社であるJTマネジメントが、メリルリンチをアレンジャーとするシンジケート団から借り入れたブリッジローン十九億ポンド、借入期間二カ月物につきましては、ロンドン市場における銀行間レート、いわゆるLIBORの五・六三一五八%に〇・一三七五%を上乗せした金利であると公表しております。 この他の事項につきましては、JTと契約金融機関であるメリルリンチ社との守秘義務契約によりまして公表できないこととなっておりまして、財務省に対しましても開示されていないところでございます。なお、先ほど申しましたように、本件の守秘義務の契約は、メリルリンチ社における他の金融機関との競争上、同社が不利益をこうむるおそれがあるために締結しているものと聞いております。 JTに対する監督等につきましては、日本たばこ産業株式会社法の法律に基づき行っているものであります。したがいまして、守秘義務契約に基づき財務省に対し開示されていない事項については、JTには財務省に対し法律に基づく報告義務があるわけではございませんし、また、JTが民間企業と結んでいる守秘義務契約に係る事項について国が提出を求めることは法律に定められていないものでありまして、適当ではないと考えております。
○岡本(充)委員 大臣、数字は読んでいただかなくても、時間がないので結構です。 十三条に、「財務大臣は、この法律及びたばこ事業法を施行するため必要があると認めるときは、会社からその業務に関し報告をさせ、又はその職員に、会社の営業所、事務所その他の事業場に立ち入り、帳簿、書類その他の物件を検査させ、又は関係者に質問させることができる。」こういうふうに法令で定められています。 そういう意味でいうと、大臣がお尋ねをすることはできるはずでありますから、何もここで開示をしろと言っているわけじゃない、まずは聞いてくれと言っているわけですから、これについて聞いていただけるのですかと聞いているんですから、これだけについて端的にお答えください。
○尾身国務大臣 JTは、株式を上場している株式会社でございまして、会社法や証券取引法に基づきまして、事業活動の成果等に関する情報は適時適切に開示しております。 財務省といたしましては、日本たばこ産業株式会社法に定める認可事項や報告事項に関し、必要な範囲でJTから情報の提供を求めるとともに、株主として、会社法に定める株主権の範囲内で必要な情報は入手しております。その意味で、財務省が聞けばJTが何でも調査したり資料を提示するものではないと考えております。 なお、財務省からJTに対し、日本たばこ産業株式会社法や会社法に定める株主権の範囲内で情報の提供を要請した場合には、適宜必要な情報は入手しているところでございますが、御指摘のような調査については、JTに対しその実施を強制する法律的な根拠は有していないところでございまして、これを私どもの方から聞くことは必ずしも適当でないと考えております。
○岡本(充)委員 お願いをしていただきたいということでありますけれども、ちょっと時間の関係で、もう一点確認をしたいことがあります。 JTの会社における今後の展開、その一つは、もし、これからウクライナやロシアでガラハーがたばこを売る、そういうときに多額の賠償を求められるリスクをJTが有してしまったのではないかと私は思っています。 米国と必ずしも比較はできませんけれども、昨年夏の米国での訴訟では、たばこ産業が五十年間にわたり詐欺的行為を行っていたという判決が出てみたり、一般の人が原告の集団代表訴訟もあって、大規模なフロリダ州のエングル訴訟では、期間も一番長く、数千億円の補償金となり、最高裁まで進んで損害賠償及び懲罰的補償両方の判決が下ってたばこ会社の賠償責任も認められているとか、シュワブ訴訟では、マイルドとライトという用語が詐欺的であるということが認められ、それにだまされた損害も請求できることになり、大きな金額となるというふうに思われている。 こういう記事も出ておりますけれども、こういった海外で今後健康被害が出てきた場合の訴訟のリスクというのは、大臣はどのようにお考えになられているのか。ウクライナはたばこ枠組み条約ももう批准もしております。こういった国で売っていくということのリスクについてはどのようにお考えになられていますか。
○尾身国務大臣 たばこによる健康被害に関する訴訟につきましては、平成十年五月にがん患者等から国及びJT等に対しまして損害賠償等を求めた事案につきまして、国が原告の主張する製品回収等の措置をとるべき法律上の義務を負っているとは認められないとの判決がございます。 今後、同種の訴訟が提起された場合におきましても、関係各省庁と連携をいたしまして、国として必要な主張を展開してまいりたいと考えております。 また、販売国の国民感情が害されるのではないかという点につきましては、たばこは世界のほとんどの国において合法的な嗜好品と位置づけられておりますが、一方で、健康に対するリスクなどさまざまな議論のある製品であることは、JTも、また私どもも認識をしていることであります。 たばこに対しましては、各国の法制度、文化、歴史等を踏まえた規制がなされておりまして、JTは各国のこれらの法令等を遵守した中で事業運営を行っていくことが必要になるものと考えており、これによりまして販売国の国民感情を害することのないようにすることが重要であると考えております。
○岡本(充)委員 国内の訴訟はまだ国内法でありますからこちらが把握することはできても、海外での訴訟については把握することが大変困難をきわめるということで、多額の賠償金を請求され、それが判決として下った場合のリスク、その場合、たばこ会社の責任ということになれば、これは最大株主である国民にリスクをしょわせるということを私は指摘しているわけです。 その上で、JTの今後の収益のあり方ですけれども、今たばこ事業に負っている部分が多いわけでありますが、多角化事業を食品その他を含めて展開していくべきだ、医薬事業などももっと強化をしていくべきだ。 いわゆる収益比較の指標であるEBITDA、税、利払い、償却前利益、キャッシュフローと似たような概念でありますが、これで見ると、〇六年三月期ではほかの事業が全体の八%にしかすぎないわけでありまして、この事業をどれだけふやしていくかが一つ大きな今後のJTの存在のかぎになると私は思うし、何も会社をつぶしてたばこを全部やめろ、私はこう言っているわけではありませんが、今の事業体の運営のあり方自体を株主として適正に指導して見直させていく必要があると考えるわけでありますが、大臣はどのようにお考えになられますか。
○尾身国務大臣 御指摘のとおり、JTのEBITDAにつきましては、その九割強がたばこ事業にかかわるものでございまして、事業展開については、いわばJTの経営判断で行われているものでありまして、財務省としてはこれを尊重していきたいと考えております。 また、この問題についてJTが取り組むべき課題につきましては、株式会社であるJT自身が判断すべきものであると考えております。
○岡本(充)委員 大臣は、そういう意味では、JTの最大株主であるとともに、先ほどお話をしました、日本たばこ産業株式会社法によってJTに対しては非常に強力な権限を持っているわけであります。そういう意味では、事業計画について大臣は認可をしているわけです、第九条で毎年。そういった中で、そういう事業計画について見直させることも当然できるはずでありますから、これは大臣がとるべき仕事であります。 最後に一点、私、これも調査をぜひしていただきたいというお願いでありますけれども、風説で、聞くところによる話でありますから、確認をしていただきたいわけでありますが、JTの社内においては非常に喫煙率が高い、こういう話を聞きました。 自動車会社であれば、その会社の自動車を買ってください、製品を買ってくださいというのはあり得る話でありますが、JTにおいて、もし社員に無理やり、先輩が後輩にたばこを吸わせている、あなたも吸うようにしなさいという話があるとしたら、これはけしからぬ話なんです。これをやはりしっかり調べていただかなきゃいけないし、それを個人の自由であるからといって、個人の自由で吸うのは、それは個人の自由でありますけれども、ただ、それを社内的にそういう風土があるとするのであれば、これは問題であると私は思っております。 JTでの喫煙率が一体どのくらいなのか、一度調べていただくことができますでしょうか。これも、あらぬ風説が流れるとJTのためにならないと私は思ってのことでありますから、どうぞ、そういう十三条で調査をする権能を持つ大臣でありますから、それは一度調べていただきたいということであります。
○尾身国務大臣 JTに確認いたしましたところ、喫煙するかしないかは、適切なリスク情報を承知した成人個人個人が、みずからの嗜好、健康観に基づいて判断すべきものであり、社員に対してもたばこを吸えと勧めていることはないということでございます。 また、社員の採用に当たりましても、試験や面接を通じ、入社志望者の能力、資質を審査し採用者を決定しており、喫煙するかしないかを採用の条件とするようなことはしていない。したがって、新入社員の喫煙者率を調べていないし、また調べる予定もないというふうに聞いております。 財務省といたしましても、JTに対してこのような調査の実施を強制する法律的な根拠は有していないところであります。
○岡本(充)委員 いや、これは十三条のところによると、検査したり関係者に質問させることができるというふうになっています。これは、財務大臣はできるんですね。それからまた、逆に言えば、きのう質問の調査に来られた役所の方にも言いましたけれども、では、逆に大臣がお尋ねになって断られるようなことは、まずJTの場合ないはずでありますよ。 ですから、何も個人のプライバシーにまで立ち入れと言っているわけじゃない、社としてどのくらいの喫煙率なのか調べていただくようお願いをしてくださいと言っているだけです。 新入社員の採用のときには……
○伊藤委員長 岡本君に申し上げます。 申し合わせの時間が過ぎておりますので、おまとめの方をお願いします。
○岡本(充)委員 新入社員の入社のときには吸っていない人を採用していても、その後強圧的に吸わせているような実態があるのだとすれば、これは大問題だと言っているわけでありまして、時間も来たようでありますが、この件についても理事会で今後とも御協議をいただきたいと思います。
○伊藤委員長 ただいまの件については、後刻理事会で協議をさせていただきます。
○岡本(充)委員 では、これで私の質問は終わります。
○伊藤委員長 次に、古本伸一郎君。
○古本委員 おはようございます。民主党の古本伸一郎でございます。 委員長のお許しをいただきまして、資料もお配りをさせていただきながら、財政、金融全般に対しまして、今通常国会を通じましていろいろと惹起された問題について、この際棚卸しをさせていただければありがたいなというふうに思っております。 まず、きょうは日銀もお越しをいただいておると思いますが、福井総裁におかれましては、今後金利をどうしていくかという議論の中で、全体的に小刻みながら上げていくんだろうという、明日ですか、明後日ですか、政策決定会合を控えていますので、今微妙なタイミングですから、金利の引き上げ幅についてはまたの機会にしたいと思います。 少なくとも、低利であったがために国民の財布を結果として痛めた、低金利だったから、預貯金をしている人に対して、そういう御議論も利上げの理由の一つになさっておられるようでありますが、一体、我が国の国民の平均的な世帯ごとの貯蓄の残高、どのくらい預貯金があるのか。 金利がつくということでいえば、銀行に預けている、たんす預金ではなくて、そういう規模で申し上げれば大体どのぐらいあるのか、これをまずお尋ねしたいのと、一方で、金利が上がれば、住宅ローンももう既に上がり始めています。住宅ローンを借りておられる世帯数がどのくらいあって、当然にその金利負担は、今後は逆に金利が上がれば大きくなるわけでありますので、日銀はその辺をどう分析なさっておられるのか、まず事実関係を教えていただきたいと思います。 〔委員長退席、井上(信)委員長代理着席〕
○雨宮参考人 お答え申し上げます。 まず、御質問のありました、金利の上昇が家計に与える影響ということでございますが、これはなかなか試算が難しゅうございまして、一口に住宅ローンと申しましても、これは固定型、変動型、さまざまな商品がございまして、大宗を占める固定型の方はそう簡単に短期的には金利は上がらないということがございますし、一方で、預金の方も、これは御案内のとおり、流動性預金、定期預金、さまざまな種類がございますので、なかなか試算が難しゅうございますけれども、御質問の観点からの、ざっくり、預貯金とローンとどっちが多いかという観点から推しはかるということでデータを申し上げさせていただきます。 これは、総務省の家計調査の十八年の平均の家計一世帯当たりの預貯金残高、住宅ローンの残高でございますが、まず全世帯平均で申し上げますと、預貯金が一千一万円、住宅ローンが四百四十万円でございます。これを勤労者世帯に絞りますと、これは全世帯に対する勤労者世帯の割合、五五%程度でございますけれども、勤労者世帯の預貯金が平均で七百三万円、住宅ローンが五百七十七万円ということでございますので、預貯金が若干上回っております。 これをさらに、御質問のございました住宅ローンを抱えている世帯ということに絞り込みますと、住宅ローンを抱えている世帯は、全世帯に対する割合が二割弱、統計上は一九%ということでございますけれども、預貯金の保有高が四百九十三万円、住宅ローンが千四百三十一万円というデータでございますので、冒頭申し上げたとおり、単純にはなかなか試算はできませんけれども、住宅ローンを抱えている世帯について申せば、はるかに住宅ローンの方が多うございますので、金利上昇は負担増につながるというふうに考えております。 〔井上(信)委員長代理退席、委員長着席〕
○古本委員 つまり、金利で食っていける世帯なんというのは、恐らく、日本の世帯数が合計でどのくらいあるのか承知しませんが、ほんの一握りというか、一粒だけだと思いますよ、金利で食っていけますというような、そういう幸せな人は。 だから、そこの、金利が低かった分財布を痛めたというのは、一部の超リッチな人の財布を痛めただけであって、しかも、世帯数でいえば、単身者世帯は何割あるんですか。それはもちろん、今は独身女性がそのままマンションを買って、ひとり住まいでローンを組んでという世帯も新たな形態として出てきていますけれども、ごくごく、モデルという言い方は最近しちゃいかぬのだそうですけれども、家族四人おって、お父さん、お母さんとそのお子さん二人というモデル世帯のローンを抱えている家がこれまでの日本のメジャーとしたならば、専らとしたならば、多分、その世帯の割合を精査すると、形態を精査しますと、いや、二割にしかすぎません、住宅ローンを抱えている世帯は二割ですとおっしゃいますけれども、単身で会社の寮に入っている、あるいは公務員の皆さんも官舎に入っていると、家を買う必要ないですよ。ローンを組む必然性がありませんね。 ですから、やはり庶民の暮らしという実態を考えれば、預貯金がたくさんあってローンが少ないなんという例は余り言っちゃいけませんよ。最後に言った例が正しいんです。預貯金が四百九十万円でローンを約一千四百万円抱えている、ここの世帯でいえば、今後、福井総裁がもくろむように金利を上げていけばどのくらいの負担増になるんですか。年間あるいは十年先、どのくらいの負担増になるんですか。スズメの涙の金利しか今ついていませんけれども、それがけた一つ上げたからといったって、そのスズメの涙がモズの涙ぐらいにちょっと上がる程度で、よほど住宅ローンの負担増の方が大きいですよ。 そのことも織り込んで今金利の引き上げの議論をなさっていますか、日銀は。
○雨宮参考人 お答え申し上げます。 まず、御質問のございました単身者世帯の割合でございますけれども、これは大体三割ぐらいでございまして……(古本委員「三割」と呼ぶ)はい。先ほど申し上げた家計調査ベースは二人以上の世帯でございますので、先ほど申し上げた数字にはこの単身世帯は入ってございません。 それから、御質問いただきました金利政策の基本的な考え方でございますけれども、先生御指摘のとおり、あるいは先ほどの数字でも明らかなとおり、やはり住宅ローンを有している世帯にとっては金利上昇は相当の負担になります。実際に幾らかということになりますと、住宅ローンはさまざまな種類がございますし、預金もさまざまな種類がございます、したがって、試算はなかなか難しゅうございますけれども、先ほど申し上げたとおり、住宅ローンを抱えている世帯にとっては、預貯金に対して住宅ローンが三倍あるわけでございますので、すべての金利が一律に動くと仮定すれば、やはり三倍、ローンの方にきいてくるということになろうかと思います。 ただし、ぜひとも先生御理解いただきたいことでございますけれども、私どもが政策で望ましい金利水準を考える場合には、今先生から御質問いただいていますような、直接の家計の金利の受け払いということ、預金の金利収入あるいはローンの金利支払いということだけではなくて、金利の変動が経済活動、企業活動全般に影響を与え、これが、雇用ですとかあるいは賃金ですとか、家計にとって最も重要な物価水準、物価の安定といったことを通じて家計にどのような影響を及ぼすのか、いわば国民経済全体の動きが家計にどのような影響を及ぼすのかという観点から総合的に検討した上で決定させていただいているということを御理解いただきたいと申し上げます。
○古本委員 きょうは、総裁が政策決定会合直前ということで国会には来れないという期間に当たりますので、事務局に来ていただきましたけれども、くれぐれも、今後とも、上げていくんだというおつもりがあるのであれば、その前提として、ストックベースの国全体の資産、国民のたんす預金も含めた預貯金がこれだけあって、金利が上がればその人たちに返ってくるんだという論理はもうマクロ中のマクロであって、個々の生活は現場にあるわけですから、ぜひそこにも焦点を絞っていただいて、それぞれの住宅ローンを抱えておられるごく一般的なサラリーマン世帯でいえば、金利の引き上げは当然に家計を痛めるんですから、逆に。そのことを織り込んだ上でなお金利を上げる上において合理性が見当たるということであれば、そういう整理を、結論を導く際には今後の大きな判断の一つとして入れていただくように強く求めておきたいと思います。 さて、日銀以外のところでお尋ねしたいと思いますが、金融庁にお尋ねをしたいと思います。 村上ファンド公判、無罪を主張し結審というきのうの夕刊を見て、改めて、あの事件は何だったんだろう、こういう思いでいっぱいであります。事実関係がそろっていてもいま一歩踏み込めていない、結果として取り逃がしたみたいな話が最近多過ぎるんじゃないかという気がいたします。 大臣、この村上ファンド事案は、今係争中ではありますが、無罪を主張して結審した。きのう映像で流れていましたけれども、自分の中に二人の村上がおって、一人の村上は今ここで裁かれようとしている村上で、もう一人はいい村上がおるぐらいのことを言っていましたけれども、率直にどういう感想を持たれましたか、あの姿を見て。
○山本国務大臣 係争中の事件でございますので、内閣の一員としてのコメントは避けたいと思っております。 一般論としましては、金融行政に当たり、検査監督に専念し、市場をより品質の高いものにしたいというように思っております。
○古本委員 その品質を上げていく上で、証券取引等監視委員会のこれまで以上の頑張りやあるいは期待は国民的に大きいと思うんですね。 そういう中で、お配りした資料の一をごらんいただきたいと思いますが、残念ながらまたしても起きました三菱東京UFJの業務改善命令の事案であります。 これは、平成十年からいわゆる投信、投資信託商品を窓販ができるようになった。これを受けて、手数料収入も入るということで各銀行もシフトしてきているということだと思うんです。この中身の一の事案、これは金融庁にメモを整理してもらった資料をおつけしておりますが、ここが大事なんですね。事例のところに書いていますように、「訂正処理を行い原状回復し損失補填することが可能である」旨の説明を行わないまま、謝罪と顧客の追認をもって解決済みとしたということなんですね。 損失補てんというのは、諸先生方御案内のとおり、これは資料の三と四で念のためおつけいたしておきましたが、証取法の四十二条の中で、いわゆる事故に起因する事案の場合は、損失補てんは本来しちゃいけないんですが、これに限っては損失補てんしていいということになっています。それで、資料の四、金融機関の証券業務に関する内閣府令の事故、第二十二条の中の三として、顧客の注文の執行において、過失により事務処理を誤った場合、こういう法律並びに内閣府令ということになっています。 要は、例えばA社の投信を間違えてB社というふうにお客様の発注オーダーを取り違え、入力、決済し、そして運用した。このA社とB社の運用成績が異なり、結果として間違って発注されたB社の方が運用成績が悪かった、その場合はこの損失の補てんをしていい。これをやっていなかったり、逆に、聞けば、いや、実は間違えて入力したこっちのB社の商品の方が本当はいい商品なんですよと言って説得した。そういうのを説得というかどうかわかりませんが、もう聞くに忍びない説明をきのう金融庁から伺いましたが、どうしてこういう事案が起きてしまったのか、まずその辺をコンパクトにお答えいただけますか。なぜ起こったんでしょうか。
○佐藤政府参考人 ただいま委員から御指摘いただきましたような実態が生じた背景、あるいはこの銀行の体制上の問題ということでございますけれども、幾つかあろうかと思います。 一つ目に、営業店からの事務処理ミスの発生報告を受けて対応を指示すべき本部の事務関係部署において、営業店を旧UFJ銀行と旧東京三菱銀行、こういう旧行別に担当する体制をとっていたという中で、担当者の間で連携がとられていなかった、その結果、営業店によって顧客対応に差異が生じるということになったわけですけれども、こういう実態を見過ごしたということでございます。 二つ目には、コンプライアンスの関係部署におきまして、事務処理ミス事案の対応を事務関係部署へ一任をしておりまして、モニタリング体制が不十分であったこと。 三つ目には、監査部門におきまして、事務処理ミス事案に係る営業店の顧客対応の適切性を監査の対象としていなかった、この結果、実態を把握できなかったということ。 四つ目といたしまして、旧UFJ銀行では、過去に、証券取引等監視委員会検査の指摘を踏まえて、適切な顧客対応が規定上明確に定められていた、つまり、事務ミスで損害を与えた場合には損失補てんをする、こういう規定が定められていたわけですけれども、合併後の新銀行では、不備のある旧東京三菱銀行の規定を採用し、旧UFJ銀行の教訓が引き継がれなかった。 大要、こんな要因があったかと思います。
○古本委員 これはいつ発覚したんですか。
○佐藤政府参考人 昨年の五月から証券取引等監視委員会の検査が入りまして、そこで発覚と申しましょうか、当局として認識をしたというのは、それがきっかけでございます。 また、検査が終わりました後、私ども監督局の方で、検査で指摘された案件以外も含めて銀行全体の状況を調査するよう指示をし、その結果が上がってきた、こういうことでございます。
○古本委員 では、去年の五月に調査着手ということですが、今回問題になっている件数は報道によれば約百件ぐらいということなんですが、それはいつからいつの期間で、約百件と報道されていますが、具体的に何件ですか。 それで、旧UFJ系の支店であったのか、旧東三系であったのか、どっちですか。その数も教えてください。
○佐藤政府参考人 調査対象といたしました時期でございますが、平成十五年から平成十八年ということでございます。 また、旧行別の内訳でございますけれども、旧東京三菱銀行の店舗が八十九件、旧UFJ銀行の店舗が十件、合わせて九十九件ということでございます。
○古本委員 監視委員会並びに金融庁監督局、今頑張っておられますけれども、言っていただいたとおりなんですね。検査に入り、そして指導をし、しっかりしたマニュアルといいますか再発防止ができていたUFJ系はわずかに一割じゃないですか、十件。それで、検査に入っていなかった東三系が八十九件ということで、圧倒的に多いですよね。 それではお尋ねしますけれども、資料の二の一と二におつけいたしておりますが、監視委員会が検査に入られた、これは平成十七年の一月に東三に入っていますね。それから、UFJという意味では旧三和と旧東海ということになると思いますが、これは平成十三年ですよね。今役所からは、平成十五年から十八年分の調査対象の結果が合わせて九十九件ということでありますが、東京三菱について言えば、窓販が許可された平成十年から十四年までの間、検査はゼロだったんでしょうか。
○内藤政府参考人 お答えいたします。 私どもの監視委員会の検査でございますけれども、今委員御指摘ございましたけれども、十七年の一月に検査に入っております。その後は、先ほどお話ございましたけれども、十八年の五月に検査に入るという形で対応しております。 そういう形で検査を行っておりますけれども、その中で、今回につきましては、今お話ございましたように、投信の窓販の営業姿勢について問題があったという形で把握をしているわけでございます。
○古本委員 だめですよ。何言っているんですか。平成十年から十四年は検査したんですかと聞いているんですよ。答えていないじゃないですか。
○内藤政府参考人 平成十年から十四年につきましては、私どもは、十二、三年ごろから投信の窓販というものについて金融機関が非常に取り組みを積極化してきたという事実を踏まえまして、順次、登録金融機関の証券業務についての検査を開始してきております。 ただ、検査につきましては、非常に広範な各業態の検査を行うということで、数少ない人員の中でできるだけ効率的にやるということでございまして、その中では、窓販をやった以後におきましては平成十七年に行ったということでございます。 それ以前については、投信の窓販というものの検査については行っておりません。その理由につきましては、私ども、登録金融機関の投信業務……(古本委員「理由は聞いていません。聞いていませんから」と呼ぶ)はい。
○古本委員 いや、少なくとも今、金融庁が答えたじゃないですか。しっかり我々が検査すれば、UFJについては再発防止のマニュアルをきちっとつくっていた、それが合併によって東三側のマニュアルを使ったためにこういうことをしでかしちゃったと金融庁が言っているじゃないですか。したがって、過去検査さえしていれば今回の九十九人の被害者は出なかったんじゃないんですか。したがって、十年から十四年は検査していたんですかと聞いているだけなんですよ。 裏返せば、これから十年から十四年分、さかのぼって検査なさいますか。
○内藤政府参考人 お答えします。 私どもは、それぞれの基準日を設けまして、それにつきまして検査を行っております。十八年、昨年の検査につきましては、それ以前の営業姿勢そのもの全体を把握する、もちろん重点事項を置きながら重点的な検査を行うという過程で今回の問題についての指摘を行ったということでございまして、そういう形で御理解をいただきたいというふうに思います。
○古本委員 いやいや、ですから、金融庁が今おっしゃいました、ちゃんと検査さえすればこういう問題はきちっと洗い出して、各銀行とも、こういうふうだとよくないんで、こうやって改善していこうよと。 いいですよ、事後的チェック、いろいろと事前のがんじがらめより、そういうふうに変えていくというのは結構ですよ。わかった限りはきちっとうみを出した方がいいんじゃないですかという真っ当な指摘をしているだけなんです。監視委員会が何で逃げるんですか。せっかくここで決意を言う機会を差し上げているのに、わけわからぬ答弁をして。 では、監視委員会の人事について少しお尋ねしますよ。 今度、三人も同時にかわりますね。何かあったんでしょうか。
○山本国務大臣 これは任期が来たことによる交代でございます。また、委員が交代するという向きにつきましては、本人たちの事情等を勘案して、また、新しい人材の登用という意味もございます。
○古本委員 では、今回おやめになる三人は、どういったところに再就職されるんでしょうか。
○山本国務大臣 証券取引等監視委員会の事務局から聞いたところによりますと、監視委員会の現委員長及び各委員の任期満了後の就職先は、現時点では未定であるということでございます。
○古本委員 今度新たに国会同意人事ということで、今、議院運営委員会に付託されております新しいお三方について、もちろん、立派な経歴だというものはちょうだいしています。 ただ、個別の証券会社にいた、あるいは個別の公認会計士をやっておられたという方が、過去にどういうクライアントを持っていたか、あるいはどういう会社の主幹事をやっておられたか、よもやここの委員会で話題になっているような会社に携わっていないですねと累次にわたってお尋ねして、きょう現在、もらっていません。同意人事のやりようがないですよ。これは議運の問題であって、議運の竹本先生もいらっしゃるのであれですけれども、まさにここでチェックしなければ、議運はパススルーじゃないですか。こっちに、どうぞ現場で見ておいてくれと、もらっていますよ。何の資料もないですよ。きょう現在、出てこない。 まだありますよ。お配りした資料の十五をごらんいただきたいと思います。これは、金融庁並びに監視委員会から出していただきました、国家公務員法に基づく人事院の承認及び再就職の事実であります。公表ベースですので、何ら問題のない事実関係ということで御高覧賜ればありがたいと思います。諸先生方も、どうぞごらんいただきたいと思います。 この検査局というのはどこのセクションなんですか。金融証券検査官、何をやっているんですか。証券取引等監視委員会検査課、証券取引等監視委員会事務局インターネット審査官、証券取引等監視委員会特別検査官、この人たちは何をやっているんですか、今どこへ行っているんですか。各企業のコンプライアンス担当じゃないですか。これは悪い冗談ですよ。監視委員会の調査の手のうちを知っている人が、何千万プレーヤーで出ていったか知りませんけれども、するりとこういう会社へ行って、何をやっているんですか。 それで、金融庁をもってして、この十年から十四年の間、もしかして検査していたら、今回のこの窓販の問題、投信の問題も回避できたかもしれないと言っているじゃないですか。十年から十四年、もう一度検査しますか、したんですかと。したか、してないかも答えない。では、さかのぼってもう一度調べますか。答えない。その監視委員会がこんなことばかりやっているじゃないですか。何なんですか、これは。 つまり、大臣、今回、その一番の幹部である監視委員長以下の人事がかわります。同意人事とはいえ、挙がってくる今回の三名がどういう人品骨柄であるかのチェックのしようもないんです。資料も出してもらえないんです。ただ同意だけしろなんです。本会議、やがて採決となるんでしょう。こんないいかげんなことで、この財務金融委員会として国民の負託にこたえられるんでしょうか。 まず、監視委員会、こういう実態について、もう百も承知だと思いますが、感想をお聞かせください。
○内藤政府参考人 お答えします。 私の方から直接お答えする立場であるのかどうかと思いますけれども、強いて、感想ということでございましたので、一言お答えいたします。 私どもは、証券取引等監視委員会における検査官はそれぞれ、証券取引法等に基づくコンプライアンスの問題、それから企業におけるガバナンスの問題、あるいはディスクロージャーの問題、そういったことについて精通をしておる検査官であろうというふうに思っております。 したがいまして、実態、再就職先についてどうかということについては、直接のお答えを差し控えさせていただきたいと思いますけれども、そういった実務能力あるいは経験といったものが何らかの評価を受けたということではないかというふうに考えております。
○古本委員 いや、これはお互いに、検査を受ける側とする側、行政処分を執行する側と受ける側、課徴金納付命令を出す側と支払う側、場合によっては刑事事件として立件する側とされる側。これほど、しかも、これはみんなリーガルセクションじゃないですか。例えば、ばりばりの営業マンとなって仕事をとってくるなら、まだかわいげがありますよ。これほどの利害関係人はないですよ。 今後は、こういう人々も含めて、職業選択の自由という御旗は結構ですけれども、さすがに、おまえたち、こういうところの部署だけはちょっと遠慮してもらえぬかぐらいの指導をなさいますか。そういうお気持ちはありますか、こういう事実を見て。それだけ聞かせてください。
○山本国務大臣 金融庁職員がどのような再就職先に転職するかにつきましては、御承知のとおり、国家公務員法の規定等に反しない限りは、基本的には各職員の自由選択というようになっております。金融庁を退職した者が国家公務員法に違反しない形で民間金融機関のコンプライアンス部門に再就職することにつきましても、当庁としてその是非を申し上げるべき筋合いにはございません。 あえて一般論として申し上げれば、当庁におきまして培ったノウハウを民間金融機関のコンプライアンス水準の向上に活用すること自体は、むしろ社会的に望まれるものだろうというように考えるところでございます。 特に、金融機関におきます現在の傾向として、収益向上主義あるいはノルマ主義といったものに走りがちな体質に対して、社員教育の中で、コンプライアンス、検査監督的なセンスを養うということは、かなり至難のわざであります。その意味においては、各業界団体からは、私どもに検査監督のノウハウを少し具体的に教示してもらいたい旨の要請や、さらには再就職についての願い事等が来ているというように承知しております。 その意味におきまして、営業店外の本店採用で営業店をチェックする等、そうしたことに配意をしながら就職していただいているものというように考えるところでございます。
○古本委員 いや、大臣、どんなきれいごとで説明しても、これは誤解を招きます。 事実、きのう、大臣が信奉されておられる安倍総理をもってして、公安調査庁の元長官の再就職問題に不快感を示しておられるじゃないですか。これは似たような話ですよ、ビジネスモデルとしては。検査する側、される側がお互いに人事交流をしています、そんな美しい話じゃないですよ。それは午後取り上げる予定にしておりますが。 大臣は今、利益至上主義に走るのを、金融庁や監視委員会の識見の高い人が行けばそれの防止になるだろうという話がありましたが、きょうは、ATMの手数料問題も少し取り扱いたいと思います。資料の五をごらんいただきたいと思います。 今、メガバンクで法人税を払っておられるところはあるんでしょうか。他方、メガバンクでこの夏の賞与、どのくらい上がるんでしょうか。片や、国民の税金を注入して、壊れかけたからといって助けてもらえる企業、世の中にどんな業種があるんでしょうか。これは笑止千万ですよ。 ATMの手数料を調べてもらいました。主要行の決算状況の推移ということで、役務取引等利益。金融庁の銀行課からいただいた資料によると、役務利益には、為替、口座の振替、問題の投資信託など。などの中にATM手数料が入っています。主要行の役務取引利益、一兆円を超えていますね。 めくっていただきまして、個社でありますが、見ていただきますと、収益の、これは粗利に対する比率ですから、全体的に割合は二割から三割にとどまっていますが、当然、粗利から人件費等を差し引いた実質業務純益という数値があるそうでありますが、これを戻していただきまして、前のページの実質業務純益に対する割合でいけば、ほぼ半分じゃないですか、この役務手数料。 まさに、投資信託、窓販、どんどん売り、手数料が入る、やっているじゃないですか。やった結果が、実はA社の投信を買ったつもりがB社だった、B社もいいよと丸め込まれて納得させられたり、損失補てんが本当はできるのにそのことも黙っていたり、ひどいことばかりじゃないですか。何なんですか、これは。 ATM手数料、どのくらい取っておられますか。
○佐藤政府参考人 主要行の役務取引等利益、御指摘いただきましたように、十九年三月期において約一・五兆円ということでございます。 他方、そのうち、ATMの手数料に係る利益と申しますのは、預金貸出業務や為替業務などの各項目に分散して計上されるということでございまして、各行ともそういう公表を行っていないということで、お示しすることが困難であるということでございます。
○古本委員 いや、それは違いますよ。今、日銀は、低金利で国民の財布を痛めた、これから引き上げるんだと。それはどうぞ、日銀のお考えでしょう。他方、住宅ローンで財布が痛む人の痛み度合いの方が、金利が上がることによる預金金利で食っていける人なんかよりよほど多いですよという指摘をしました。 そんな中、お金を出すだけでATMで百円取られるんですよ。あるいは夜だと二百円。これをめくっていただいて、資料の七、過去の歴史も銀行課で調べてもらいました。手数料というのは、最初、取っていなかったんですね。昭和四十六年、これは東三さんの例ですが。今や、時間外百円、他行百円、これは途中で取るようになったんです。これは何で途中で取るようになったんですか。
○佐藤政府参考人 事実関係でございますけれども、ATMの営業時間内の払い戻し手数料、これは当初から現在に至るまで無料でございます。したがって、ある時点から有料となったというわけではないと承知をいたしております。 他方、ATMの営業時間外の払い戻し手数料につきましては、これは当初から現在に至るまで有料であるというふうに承知いたしております。
○古本委員 いや、ですから、時間内はゼロだった。時間外になって取るようになった。時間外という概念がなかったんでしょう、昔は。時間外も、サービスを拡充していって、早朝とか深夜とか引き出せるようになった。便利ですよ。 では、聞きますけれども、夜の九時以降になったら、機械の中にだれか人でも入っているというんですか。何でふえるんですか、お金が。機械は黙って働いていますよ。おかしいじゃないですか。論理的におかしいんですよ、これは。何で時間外になったら取れるんですか。
○佐藤政府参考人 銀行におきます各種サービスの提供、それに対して銀行の側がコストをカバーする等々の理由で料金を設定するというところにつきましては、これは各行の経営判断ということだろうと思います。 その中で、全体として、顧客に対して質の高いサービスを提供していってもらうということが大事だと思います。
○古本委員 時間が参りましたので締めたいと思いますが、こういう違反の事案があった、その違反の行政処分の事案があった。これは金融庁をもってして調べれば、検査さえしていれば未然に防止できたかもしれない。 過去、検査していない期間があるんですよ。それをやるのかと聞いたら、うんともすんとも言わない。当の監視委員会に聞いたら、今度の同意人事を判断するための材料を何にももらえていませんよ。出してと言ったって出てきませんよ。そんな上司を見ている当のスタッフたちは、好き放題の再就職じゃないですか。これ以上の利害関係人はありませんよ。これを正す気がありますかと言っても、何にも答えない。 片や、収益至上主義が大臣をもってして懸念されている、こういう人が行けばそのたががはまるんじゃないかと。冗談じゃありませんよ。手数料収入、資金利益に次いで銀行が増強すべき項目であると、銀行課がそういう資料をつくっているじゃないですか。片やATMの手数料を見たら、これは幾らですか。答えられませんと。 委員長、これは当委員会に、この役務利益の内訳を全銀協にお尋ねいただいて、お答えをいただくように資料の提出を求めます。 その上で、国民は低利でどうのこうのと日銀が言うなら、このATM手数料問題の方がよほど国民の財布を痛めていますよ。お金を引き出すだけで何で百円取られるんですか。 委員長、理事会に諮ってください。
○伊藤委員長 ただいまの件につきましては、後刻理事会で協議をさせていただきます。
○古本委員 この問題を強く提起して、終わりたいと思います。ありがとうございました。
○伊藤委員長 午後一時十分から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時六分休憩 ————◇————— 午後一時十一分開議
○伊藤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。木原稔君。
○木原(稔)委員 自由民主党の木原稔でございます。 本日は、財政及び金融に関する全般についての質問時間を与えていただきまして、ありがとうございます。 早速ではございますが、質問に移らせていただきます。 改正貸金業法が昨年の十二月に成立をしたことは、まだ記憶に新しいところでございます。まず、改正貸金業法成立後の幾つかの事象について、質問をさせていただきます。 みなし弁済の廃止、また刑事罰を科すことになる出資法の上限金利を二〇%に引き下げることについては、公布からおおむね三年を目途に、施行スケジュールにのっとって、現在準備が進められているというふうに聞いております。しかし、ここに来て、テレビでのCMや、また新聞広告などを見てみると、貸金業者の中で、貸出金利に既に大きな変化があらわれているように感じます。特に、大手の貸金業者が、この三年後の金利引き下げというのを待つことなく、自主的に二〇%以下の金利に下げてきているようにも見受けられます。 そこで、実際に、大手貸金業者の中で結構ですので、既に貸出上限金利を引き下げている業者があれば、金利も含めて教えていただきたい。または、これから貸出上限金利を引き下げますよと通告をしているような貸金業者があれば教えていただきたいと思います。
○佐藤政府参考人 大手貸金業者における貸出金利の引き下げの動きでございますが、最近、大手貸金業者におきましては、貸出金利の上限を利息制限法の上限金利以下に引き下げるなどを公表しているケースがございます。 例えば、アコムにつきましては、六月十八日以降の新規顧客に対する貸出金利の上限を一八%にする。また、アイフルは、八月一日以降の新規顧客に対する貸出金利の上限を二〇%に引き下げるということを公表しております。これら両社は、希望する既存顧客についても、適用可能な場合には新たな金利に切りかえていく旨を公表しているところでございます。また、武富士につきましては、六月十二日より、新規顧客に対し、既存の商品に加えて、低金利、すなわち一五%から一八%の金利の商品も発売する旨、公表しております。
○木原(稔)委員 法改正以前は当たり前のように二九・二%の上限にべったり張りついていた金利が、大手を中心に自主的に引き下げられているということが今のデータでおわかりいただいたと思います。業者によっては、もうその商品全部が二〇%以下になってしまったところもあれば、新しい商品ということで二〇%以下のもの、顧客に応じて新しい商品を販売していく、対応していくというような使い分けが出てきている、そういう業者もあらわれてきているというその実態がわかりました。 一方で、法改正の際に私も質問させていただいたわけでありますけれども、この金利引き下げによって正規業者の与信が厳しくなったという現実もあるかと思います。そういった与信ではじかれた顧客がやみ金に流れていく、そういう顧客の存在、これも否定できないことから、私は、前回の質問のときに、やみ金融事犯を警察庁にしっかりと取り締まりをしていただく、取り締まりの強化をしていただくようにお願いをさせていただいておりましたけれども、実際に、この改正法成立前後において、やみ金融事犯の検挙数の増減というものを教えてください。
○片桐政府参考人 お答え申し上げます。 昨年十二月に貸金業規制法等が改正されまして、罰則の強化が本年一月二十日から図られているところでございます。 本年中、五月十五日までの検挙した事件数を申し上げますと、百三十三事件でございまして、対前年同期に比べて三十事件、約三割の増加となっております。 警察庁としましては、法改正後直ちに、各都道府県警察に対しまして取り締まり強化の通達を発出いたしましたほか、全国のやみ金融事犯捜査及び相談業務の担当者を集めた会議を開催いたしまして、改正法の周知徹底、取り締まり強化、適切な相談対応等について指示をしたところでございます。 今後とも、被害者からの相談への適切な対応、暴力団の関与した事犯等悪質な事犯の摘発等、警察の総合力を発揮した取り締まりを推進していきたいと考えております。
○木原(稔)委員 改正の審議の際に、当時、竹花生活安全局長が、やみ金融事犯の取り締まりを積極的に強化するという力強い宣言をされましたけれども、実際に、今の報告によりますと、約三割増しの検挙率だということでございます。警察庁の方々または現場の警察官の皆様方がしっかりと頑張っておられるということに対して、私は心から敬意をあらわすところでございます。 さて、そこで、実際に大手貸金業者は金利を下げてまいりました。もしくはこれから下げてまいります。実際に、警察のやみ金の取り締まり、検挙率も上がっていく中で、小規模の貸金業者、または従来やみ金業者と言われていた、そういう存在というものが、従来の業界のうまみというか、商売をする上で、不当なものも含めて、そのうまみというものが期待できなくなったわけであります。ということは、従来、日本の経済規模の中、余りにも多過ぎた業者は当然ながら減っていっているのではないかという推測が立つわけでありますけれども、貸金業者の最新の登録業者数もしくはその増減というものを教えていただきたいと思います。
○佐藤政府参考人 平成十九年三月末の登録貸金業者数につきまして、ただいま私どもの方で集計作業を行っているところでございます。各都道府県等からの報告を踏まえて精査を行っている段階でございますけれども、おおむね判明したところによりますと、現時点での集計では一万二千弱の業者数というふうになっておりまして、これが、一年前、十八年三月末は一万四千二百余りでございましたので、約二千業者程度が減少する、こういう実態になっております。
○木原(稔)委員 ありがとうございます。一年で約二千業者が自主的に廃業しているという実態でございます。一万四千二百から一万二千弱と、激減と言ってもいいのではないかなと私は思います。特に、ことしに入ってから廃業する業者が急増しているというふうにも聞いております。 これは明らかに、この改正貸金業法が公布になって、確かに上限金利引き下げというのはおおむね三年後ということでありますけれども、これは間違いなく、業界自体で自浄作用というものが働いて、今の日本の経済規模に見合った適正規模の業界に縮小されつつあるというような推測が立つわけであります。 ということは、昨年の改正法によって、貸し金による多重債務者の発生を未然に防ぐという効果も当然ながら確実に上がっているものだというふうに言えると私は思います。昨年の貸金業法の改正というものは確実に効果を上げている。三年後という猶予期間をつけたものの、業界の自浄作用というのが今行われており、確実に三年後に向けてその準備というのが進んでおる。行政側もまた、そして民間の会社側もまた、同時に、極めて円滑な形で、正しい貸金業のあり方、極めて適正規模の業界のあり方に今シフトしつつあるということを私は感じている次第であります。 山本大臣はもう御退席いただいて結構でございます。 続きまして、一方で、大変気になるデータがあります。 ここに来て、クレジット販売と呼ばれる、後払いで高額商品を購入させる業者というのが急増している、そういうのを耳にいたしました。高額商品を強引に売りつける悪質業者によって、結果として、また新たな多重債務者になってしまう被害者がふえてきている、そういうデータもございます。 クレジット販売の業法というものは割賦販売法でありまして、これは経産省の所管であるために、当委員会ではなかなかなじみが薄いわけであります。そもそもクレジット問題とはどんな問題なのか、きょうは経産省に来ていただいていますので、説明を求めます。
○谷政府参考人 全国の消費生活センターなどに寄せられました消費者トラブルの相談件数を見ますと、訪問販売に関する相談事例の約三分の二がクレジットを取引に用いたものとなっております。さらに、その九割近くが、クレジットカードではなく、商品の売買のたびにその支払いについて個別にクレジット契約を結ぶ個品割賦購入あっせんと呼ばれる形態によるものとなっております。 こうした被害の背景には、悪質な勧誘、販売行為を行う販売業者の問題と並びまして、不十分な与信審査で安易にクレジット契約を締結し、悪質な勧誘、販売行為を結果的に助長してしまうというクレジット事業者の責任も指摘されております。 経済産業省といたしましては、これまで、特定商取引法に基づきまして、悪質訪問販売業者に業務停止などの行政処分を行うとともに、業界団体を通じて、クレジット事業者に対し、悪質訪問販売業者などの排除を指導してきているところでございます。しかし、消費者被害は依然として続いておりまして、抜本的な対策が必要という認識から、産業構造審議会の場におきまして、特定商取引法の規制強化とあわせて、個品割賦購入あっせん取引を中心に、割賦販売法の改正を視野に入れた対策を検討しているところでございます。
○木原(稔)委員 ありがとうございます。 一点だけ追加でお聞きいたしますけれども、個品割賦だけを取り扱う信販会社というもの、これはクレジットカードをつくらなくてもその都度契約によって商売ができるということでありますけれども、個品割賦だけを取り扱う信販業者が昨今ふえているのかどうかというのは、データでわかりますか。登録義務というのがあるんでしょうか。
○谷政府参考人 御指摘の個品割賦購入あっせん事業につきましては、登録制がございません。したがいまして、私ども本当に、何社こういう業者がいるかということを正確には把握できない状況でございます。 現在の法律改正も視野に入れた検討の中で、この点につきましては、やはり、例えば、やみ金業者を初めとした悪質な事業者の参入を排除すべく、登録制を導入すべきではないかという点について検討を行っているところでございます。
○木原(稔)委員 説明によりますと、特にトラブルが多いのが、訪問販売における個品割賦というものでありました。商品やサービスを購入するごとに信販会社と顧客とが一回一回契約を結ぶ、そういう手法であります。クレジットカードをつくる必要がありません。例えば五十万円の布団であるとか、百万円のエステであるとか、四百万円の浴室リフォームとか、そういったものが簡単に、営業マンさえいれば、訪問販売員さえ存在していれば、だれもが会社をつくることができて、営業することができる、そういう実態なのであります。 きょうは時間も限られておりますので、私の方から、国民生活センターから得た情報というものを申し上げますが、クレジット販売方法の苦情件数、登録している業者がわからないということですので、ふえたかどうかわかりませんから、苦情相談件数、クレームの件数で判断するしかないと思いましてデータをとりました。これによりますと、個品割賦の訪問販売でのクレームというのが、二〇〇五年が四万百三十三件、二〇〇六年は四万四千百四十五件と、一年間でやはり四千件以上ふえているという実態があります。 これは、改正貸金業法とリンクするかどうかというのはわかりません。しかし、これは仮説でありますけれども、改正貸金業法によって自主的に廃業した小規模の業者が、看板をかけかえて個品割賦だけを扱う信販会社にくらがえをしている可能性があるのではないかと思います。経産省は実態の把握はできておりません。貸し金被害者である多重債務者の名簿がそのまま信販会社に流れていないか、多重債務者は引き続き苦しんでいるのではないかと心配であります。 そこで、先ほどちょっとおっしゃっていましたが、割賦販売法の改正というのを私は速やかに行うべきだというふうに考えます。現在、産業構造審議会割賦販売分科会というのがあるそうでありますけれども、ことしの二月から、割賦販売法の改正を視野に入れた議論が行われているところだと聞いております。また、新しい多重債務者問題解決に向けた割賦販売法改正について、現在までの検討内容というものを教えてください。
○谷政府参考人 悪質な勧誘、販売行為を助長する不適正与信を排除すべく、消費者トラブルの多い個品割賦購入あっせんを行うクレジット事業者に対する規制を強化しまして、例えば、先ほど申し上げました、やみ金業者を初めとした悪質な事業者を参入できないようにする登録制を導入することや、加盟店の調査及び与信契約書面の交付の義務づけを課すということなどもよい案ではないかと考えております。また、並行いたしまして、直接勧誘、販売行為を行う事業者を対象にする特定商取引法の改正も視野に入れまして、クレジット取引を行う訪問販売事業者についての規制強化も検討しております。 経済産業省といたしましては、悪質商法の被害を防止いたしますために、現行法令の厳正な執行はもとより、先生御指摘の点を十分考慮いたしまして、割賦販売法の改正をも念頭に置いて、全力で取り組んでまいりたいと存じます。
○木原(稔)委員 業法の所管が、貸金業法は金融庁、割賦販売法は経産省と、異なっております。被害者と、悪質な業者、この実態がもし同じだとすれば、金融庁と経産省は連携をしてこの問題に取り組まなければいけないと思います。 幸い、内閣の中に多重債務者対策本部というのが立ち上がったはずであります。この本部長であるのが金融担当大臣であります。その下に経産大臣や国家公安委員長も構成員になっているはずであります。この多重債務者対策本部というのが内閣に立ち上がって以降、今までどういう活動をされていたかというのをお尋ねします。
○田村大臣政務官 木原先生が今御指摘されましたように、昨年の十二月二十二日に、山本金融担当大臣をヘッドに関係閣僚を本部員にして、内閣のもとに、改正貸金業法の成立を受けまして、多重債務者対策本部、これをスタートしました。 同本部は、有識者会議を設けて幅広く検討を行ってきまして、四月九日に有識者会議による意見の取りまとめを公表しますとともに、四月の二十日に、具体的な施策を取りまとめました多重債務問題改善プログラム、これを決定いたしました。 具体的な内容は、例えば、丁寧に事情を聞いてアドバイスを行う相談窓口の整備や強化、借りられなくなった人に対する顔の見えるセーフティーネット貸し付けの提供、多重債務者発生予防、そもそもの発生予防をするために金融経済教育を強化していこうという取り組み、やみ金の撲滅、これは先生が御指摘されましたが、これへの取り組みの強化、これをしっかり盛り込んでおります。 今後とも、金融庁としましては、自治体や関係団体と一体となりまして、この問題改善プログラムをしっかり実施してまいりたいと思います。
○木原(稔)委員 多重債務者問題改善プログラムというものができたということであります。そもそも、この対策本部ができた当時は、消費者金融による被害者を多重債務者というふうに定義していたようでありますけれども、ぜひともこのクレジット問題による被害者も多重債務者と同様に扱っていただいて、改善プログラムの対象としていただくように、重ねてお願いを申し上げます。 田村政務官はもう退席していただいて結構です。 では、次の質問に移ります。 地方財政の確立について、財務大臣からいろいろとお話を伺いたいと思います。 昨日の経済財政諮問会議において、骨太の方針二〇〇七というものが大筋合意をされたわけでありますけれども、いわゆるふるさと納税、これは前向きな検討が盛り込まれたというふうに承知をしております。 その後、早速、受益者負担の原則を無視した税制であるとか、または、国が地方分権改革の議論を都市対地方の税源配分の問題にすりかえているというような反対表明をされた大都市圏の知事さんもおられるようでありますけれども、現在の財務大臣のお考えというものを、もしよかったらお聞かせください。
○尾身国務大臣 この問題につきましては、国と地方の間の財政状況の問題、それから地方の間の問題と、二つの問題があると考えております。 まず、国と地方の財政状況でございますが、特別会計を含めた十九年度のプライマリーバランス、国の方は赤字九兆円、地方が黒字六兆円ということでございまして、地方のプライマリーバランスは実は黒字になっているわけであります。したがって、国と地方をあわせると、地方の方が財政的にはゆとりがある。 それから、他方、債務残高でありますが、国の債務残高が六百七兆円で、収入三十九・八兆円に対して十五・三倍、地方の債務残高は百九十九兆円で、収入五十六兆円に対して三・五倍、こういうことになっておりまして、債務残高の収入に対する比率も国の方が明らかに非常に大きくなっているという状況でございまして、私ども、総体として見ると、国と地方の間の財政の状況は、総体としては、地方が厳しくない、国が厳しいというふうに感じております。 他方、地方の間の格差というのが非常に大きく広がってまいっておりまして、東京と田舎の県というふうに比較をしてみますと、東京が、基準財政需要と基準財政収入の差が一兆四千億ある。他方、この一兆四千億というのは、島根、高知、鳥取、長崎、秋田、宮崎、沖縄、和歌山という八つの県のいわゆる赤字の合計と匹敵する、こういうことでございまして、地域間格差というのが許容できない程度にまで上がってきているというふうに感じております。 この点は総務大臣とも私は意見が一致しているのでありますが、具体的に言いますと、地方法人二税について、実は一人当たりの収入が東京と地方では六・五倍になっている、それから、消費税が一番格差が少ないと言われておりますが、これも二倍になっているということでございまして、いわゆる都市部と地方、田舎の方の財政力格差というのが非常に大きくなってきている。この問題を何とかしなければいけないというふうに考えておりまして、それに対して、今財務省と総務省で、事務ベースで、これをどうするかということについての協議の会をつくっておりまして、今いろいろと検討中でございます。
○木原(稔)委員 ありがとうございました。 ふるさとを思う気持ちに税制でこたえる、そういう仕組みをつくるふるさと納税の趣旨に私は大賛成をいたすわけでありますけれども、やはり受益者負担原則であるとか税配分のための新たなコストなどの問題点も残っている、ハードルは私は幾つかあるのではないかなと思います。 また、これは、納税者番号制度とあわせて議論すべき課題だというふうにも考えておりますので、私自身も検討を重ねてまいりたいと思います。 ここまでこのふるさと納税が世間の注目を集めたのは、地方分権の流れの中で、国から地方への税源移譲や、また都会と地方の税収格差是正があると先ほど大臣もおっしゃっていただきました。特に地方にとって深刻な問題になっているからだろうというふうに思います。 自民党の議連の中に、真の地方財政の確立と地方の活性化をはかる会というものがあります。先般、取りまとめをいたしまして、その提言を財務大臣にお渡ししているはずであります。もしお読みになっていただいたのであれば、その中で、偏在性の高い法人二税、つまり住民税の法人税割、それと法人事業税、これを新たに地方共同税とし、一定の外形標準、人口であるとか面積であるとか、そういったもので配分するという新たな配分案というものをどうお考えいただいているのか、大臣の所見をお聞かせ願います。
○尾身国務大臣 先日、この地方共同税の構想については、木原委員などの皆様にお話を伺いまして、この財政力の格差を是正するための一つの有力な案であるというふうに考えております。 今後、税の全体のあり方の中で、いろいろと検討をしながら、対応してまいりたいと考えている次第でございます。
○木原(稔)委員 ありがとうございます。大臣におかれましては、いつも地方に御配慮いただいて、感謝を申し上げるところでございます。 もうそろそろ時間も迫ってまいりましたので、最後の質問をさせていただきますが、例えば、平成十九年度の地方財政対策というものの中で、公債費負担の軽減措置、つまり地方債の過去の高金利分の借りかえ、これを予算化していただきました。五兆円規模の公的資金の繰り上げ償還の目的と効果について、これを改めて御説明願えたらと思います。
○尾身国務大臣 この財政融資資金の繰り上げ償還の問題でございますが、将来得られるはずの金利相当分を補償金として支払うことを条件に認めることにしているわけでございます。これが原則でございますが、しかし、今般、御指摘のように、地方公共団体の厳しい財政状況等を踏まえまして、平成十九年度から三年間の臨時特例措置として、高い金利の財政融資資金の貸付金の一部につきまして、補償金を免除した上で繰り上げ償還を認めることとしたところでございます。 この措置はあくまでも特例措置でありますから、地方公共団体における新たな行政改革の実施と、財政審の財投分科会で御了承いただきました四条件、すなわち、抜本的な事業見直しをする、繰り上げ償還対象事業の勘定分離をする、経営改善計画を立てる、最終的な国民負担の軽減を図るという考え方に沿った対応を前提といたしまして、地方財政法の改正により行うものであります。 この措置を通じまして、地方公共団体の早期の財政健全化が促進されることにより、将来的な国民負担の軽減につながるものと期待しているところでございます。
○木原(稔)委員 地方財政の確立に御配慮をいただくことが、日本の均衡的発展につながり、それがひいては結果として大幅な税収増に結びつくのだということを強く訴えさせていただきまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 —————————————
○伊藤委員長 この際、お諮りいたします。 両件調査のため、本日、政府参考人として法務省大臣官房長池上政幸君、公安調査庁次長北田幹直君、財務省理財局次長小手川大助君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○伊藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○伊藤委員長 質疑を続行いたします。鈴木克昌君。
○鈴木(克)委員 民主党の鈴木でございます。 お時間をいただきまして、また各般にわたって質疑をさせていただきたいというふうに思っております。 まず、独法関連について改めて質問をさせていただきたいと思います。 先般の当委員会また内閣委員会でも、財務省の所管する独法、五つの独立行政法人でありますが、この課題、問題点について質疑をさせていただきました。財務省の五つの独法というのは、他の省庁と比べると比較的少ないというふうに思うわけでありますけれども、しかし、抱える問題、課題というのはある意味では共通した部分もあるのではないか、このように思い、まずこの点から質問に入らせていただきたいというふうに思います。 この前の質疑で、一般競争入札で一〇〇%の落札が三十八件あった、こういう御報告をいただいたわけでありますが、私はどうしても一般競争入札で一〇〇%の落札率というのは納得がいかないということでございまして、もう一度、なぜ一〇〇%の落札率になったのか、このところをまず最初に御質問させていただきたいというふうに思います。
○香川政府参考人 委員からは、平成十七年度の一般競争入札の件数、金額、落札率というのを資料を提出しておるところでございますが、それによりますと、五つの独法の一般競争入札のうち、落札率が一〇〇%であった件数が七百四十六件中三十八件ございました。 これがどうしてこういうことになったのかということですけれども、この三十八件はすべて物品の購入や役務の契約でございます。その理由を各法人から聴取いたしましたが、市場調査により事前に入手した情報を予定価格としたこと、例えば事務用品などの市販されている物品などがこれに当たります。それから、市場調査を行った結果、市況の変化がないことから、前回の契約単価をもとに予定価格を算出したこと、例えば同一年度内に複数回の調達を行っているような場合にこのようなことが起こります。このような理由により、三十八件の落札率一〇〇%の事案がございました。
○鈴木(克)委員 物品の購入と役務の提供ですか、というふうに今お答えになったわけでありますが、私がいただいておる資料でも、確かに、市場調査を行って当該価格をそのまま予定価格としたとか、市場調査を行って、ほかになかった、結果的には一社だけだったというような状況を聞いておるわけです。 しかし、例えばガス及び水道計量装置取りかえ工事ということで、これは事例をいただいたわけでありますが、私は本当にこういうケースで一〇〇%ということになるんだろうか。それから、例えば照明制御装置更新工事、更新ですから、それは確かに前があったとはいうものの、そんなに頻繁に更新をするわけじゃないですよね。一年のうち何回もやるということでは決してないというふうに思うんですが、そういう工事でも一〇〇%というようなこと。それから、今の二点は酒類総合研究所、今から申し上げるのは例えば造幣局でありますが、厚生施設新築工事、これは新築というんですから、全く新しくつくっていくわけですけれども、こういうものでも一〇〇%になる。 これはどう考えても役務の提供であるとか市場調査の結果ということではないというふうに私は思うんですが、その点、もう一度御答弁いただけませんか。
○香川政府参考人 委員からは二つのことを資料を提出するように言われておりまして、一つは、先ほど申し上げましたように、平成十七年度中の一般競争入札の件です。これは、七百四十六件中三十八件というのは、全部役務と物品の購入。今おっしゃったのは別の質問でございまして、それは法人設立から直近年度までの工事に係るもので一〇〇%だったものが幾つあるかということでございます。工事に関していいますと、その三件が一〇〇%だったということです。 これらにつきましては、資料を提出させていただいておりますが、一つは市場調査によって予定価格をそのままにやったということ、それから、造幣局の件は、不落が続いたということで、やがて一致したということでございます。これは、もしこの工事の件についてお詳しくということであれば、詳細はまた担当部局から御説明をさせます。 〔委員長退席、宮下委員長代理着席〕
○鈴木(克)委員 今の御説明で、大方の方々がなるほどね、それはまあそうだねというふうにお思いになるということであればあれですが、私は決して理解を得られることではないんじゃないかな、このように思っております。 そこで、きょうは総務省にもお越しをいただいておるわけでありますが、先ほど申し上げましたように、財務省所管の五つの独法だけでも十七年度一年間だけで三十八件、一般競争入札で落札率一〇〇%があったということなんですが、実際に、現在百一ある独法で、例えば十五年度から十七年度の間で落札率一〇〇%という案件が幾つあったか、おわかりであればお示しをいただきたいと思います。
○大野副大臣 一〇〇%落札についてでございますが、十五年度から十七年度における独法の落札率一〇〇%の入札件数につきましては実は把握していないんですが、独立行政法人について本年二月に、各府省における年度評価や中期目標期間終了時の見直しにおきまして、十八年度以降の競争入札並びに随意契約については、御指摘の落札率を含めまして、件数、金額、予定価格、競争入札等の移行した事例あるいは随意契約によることとした理由などにつきまして、具体的に把握、公表した上で評価を行うように求めたところでございまして、このように適切に対応をしてまいりたい、こう思っております。
○鈴木(克)委員 いわゆる五つの今申し上げたような財務省所管の独法であったわけですから、三十八件ということですね、私は、全部を出していただければ相当な件数になるのではないのかな、このように思うわけです。 もちろん、今からそういった形できちっと出していただけるということでありますが、その確度というのはやってみなきゃわからないということでありますけれども、おおよそそういう可能性というのは結構ある、このような今現在の御見解でしょうか、そんなことはもう考えられないというような御見解なんでしょうか、その辺はいかがでしょうか。
○大野副大臣 鈴木先生も、市長の経験者ですから、そういう場面に直面したこともあるいはあろうかとも思いますが、実は、このことにつきまして、五月九日の経済財政諮問会議におきましても、有識者の議員から行政改革担当大臣に対しまして、百一の独立行政法人を見直すべく、年内を目途といたしまして独立行政法人整理合理化計画を策定するように要請がありました。そして、その際、独立行政法人についても随意契約の見直しと一般競争入札の実施等により徹底すべきではないか、このような考え方が示されたところでございまして、今後、その具体化に向けて協力をしてまいりたい、こう思っております。
○鈴木(克)委員 まず実態を把握していただく、そして実態を公表していただく、そこから改革の一歩が始まっていくんではないかな、このように私は思っておりまして、そういった御努力をぜひひとつやっていただきたい。強くお願いをしておきたいと思います。 それで、ちょっと関連ということになるのかもしれませんけれども、私は今手持ちであるのがおよそ一年前の資料でありますけれども、特殊法人改革と関連をいたしますので、この際ぜひお伺いしたいんですが、特殊法人の常勤役員及び職員の給与水準、これが現在どのようになっておるのか、御説明をいただきたいと思います。
○尾身国務大臣 特殊法人等の給与水準につきましては、業務内容もさまざまであります、また、法人内の労使交渉で給与を決定される仕組みとなっていること等から、国家公務員との比較による指数の水準のみをもって論じにくい面もあることは御理解いただきたいと思います。 他方、特殊法人等につきましては、現在、行革推進法等に基づきまして、役職員数または人件費総額を今後五年間で五%以上削減することを基本として取り組んでいるところでございます。また、法人の透明性を一層高める観点から、各法人及び主務大臣は、職員の給与水準について、国家公務員との比較を公表しております。 各法人の給与水準につきましては、このような枠組みの中で、業務内容や、それに関連した人材の確保、国家公務員の給与動向、民間企業の動向等を総合的に勘案しながら、社会通念から乖離しないような水準に決定されることが重要であると考えております。 財政当局といたしましても、行革推進本部事務局と連携しつつ、各法人及び所管官庁において、職員の給与水準が社会通念から乖離していないかどうかにつき、民間企業の状況等も踏まえながら検討するように促してまいりたいと考えております。
○鈴木(克)委員 冒頭、私は、十七年の資料しか持ち合わせていないということを申し上げたんですが、この資料でいきますと、特殊法人等の役職員の給与等の水準、平成十七年度ということで、いわゆる国家公務員に対する指数で一二八・九、要するに約三割ぐらい高いというデータがここにあるわけですが、もう一度確認をいたしますが、十七年の時点でいただいておるこのデータは、この数字というのは間違いないということでしょうか。
○大藤政府参考人 ただいま御指摘の数字につきましては、一昨年、平成十七年末に閣議決定されました行政改革の重要方針におきまして、各法人及び各主務大臣の方から、各法人の給与水準について、国家公務員との比較も含めて公表するということになっておりまして、それにつきまして、平成十八年七月に、特殊法人等の役職員の給与等の水準ということで取りまとめまして行政改革推進本部事務局で公表いたした数字でございまして、そのとおりでございます。 〔宮下委員長代理退席、委員長着席〕
○鈴木(克)委員 そうしますと、例えば特殊法人等の職員の給与水準が、平均年間給与額で八百五万七千円という数字を実は私はいただいておるわけですけれども、それで、国家公務員に対する指数で一二八・九というのは、金額にするとどの程度の高さになるのか、お願いいたします。
○大藤政府参考人 お答えいたします。 先ほど御紹介いたしました特殊法人等の役職員の給与等の水準というものを昨年七月に公表したところでございますけれども、その中で、国家公務員の給与水準を一〇〇とした場合の法人の給与水準を示すものといたしまして指数を示しているところでございます。その数字は、御指摘のとおり一二八・九という数字になっているところでございます。この指数に対応する具体的な給与水準の差を金額ベースで申し上げれば、約百七十八万円ということになっております。 さらに具体的に申し上げますと、いわゆる対国家公務員指数一二八・九という数字でございますけれども、これを算出するに当たりましては、平均年間給与額から実費弁償としての性格が強い通勤手当を除いた金額で比較を行っているところでございまして、その算出の基準となる額について見ますと、特殊法人等の平均年間給与額は約七百九十二万円ということになっております。ですから、八百五万七千円のうちの七百九十二万ということになっているわけでございます。 一方、特殊法人等の年齢階層別人員構成に基づきまして、国の給与水準で支給したと仮定した場合の給与費というのは約六百十五万円ということでございまして、両者の差は約百七十八万円ということになっております。
○鈴木(克)委員 そうすると、確認でありますけれども、国家公務員の平均が六百十五万に対して、特殊法人の給与水準が七百九十二万円、その差は百七十八万円ある、このように理解をしてよろしいんですね。
○大藤政府参考人 いわゆる特殊法人のグループと、それから国家公務員のグループ、それぞれ年齢構成等も違いますし、単純に比較もできないわけでございます。それから、例えば都市勤務者等のウエートなんかによっても違ってくると思いますけれども、今申し上げましたのは、特殊法人等の職員につきまして、仮にそれぞれが国家公務員だとした場合に、同じ年齢の国家公務員であれば取得するであろう給与ということで計算した場合の数値というものでございます。
○鈴木(克)委員 そこで大臣、ぜひこれは聞いておいていただきたいんですが、私が入手させていただいた資料で、こういう理由が書いてあるんですよ。どういう理由か。私は、これを聞いて、正直言ってびっくりしたんですね、本気でこんなことを考えているのかなと。 特殊法人の職員の給与が国家公務員に比べて高い理由としてまず挙げられていることは、同業種の民間機関における給与水準の実情を勘案の上、給与水準を決めている、これが一番目。二番目、事務所が大都市にあり、物価が高い地域に在職する職員に支払われる手当の額が多いこと。三番目、国家公務員と比較して高い学歴の職員が多く、それに応じて給与が高くなっている。四番目、国の機関と比べて管理職の割合が高く、管理職手当の額が多くなっている。 これが理由なんですよ。大臣、これを聞かれてどう思われますか。正直言って私はびっくりしたんですよ。本気でこんなことを考えて答弁をされておるのかなと、本当に私、正直言ってびっくりしましたけれども、大臣、今聞かれて、率直にどんなお感じですか。
○尾身国務大臣 部分的に見れば、それぞれ相応の理由なのだと思いますが、これからの特殊法人の給与等につきましては、行政改革の精神に基づいて、だれが考えても妥当であるという水準にしていくべきであると考えております。
○鈴木(克)委員 本当に、こういうようなことを堂々とというか、ある意味では立派ですよね、全然隠しもせずにこうやって回答してくるんですからね。本当に、正直言って、私はもう完全に、言葉は悪いですけれども、ばかにされておるんじゃないかな、そう思いました。これが理由であるならば、これはとても国民の皆さんは納得されないと思います。 それは確かに、大臣がおっしゃるように、勤務状況の実態とかいろいろあるでしょう。しかし、そうであっても、普通言いますか。国の機関と比べて管理職の割合が高いなんということを堂々と理由に挙げるというその感覚、センスというか、ここが既に、何というか、これは差別用語になるけれども、狂っておるというふうにしか私は思えないんですけれどもね。それから、高い学歴の職員が多く、国家公務員の皆さん、お怒りになりませんか。(発言する者あり)ああ、なるほど。 それはともかく、こういう感覚がもう既に本当におかしい、こういう方々にみずからを律してやっていってもらいたいという自浄努力を望むことは私は絶対に不可能じゃないかというふうにひとり悩んでおりますが、大臣、いかがですか。
○尾身国務大臣 今の委員の悩みがお一人の悩みでないように、国民全体として適切に対応すべきであると考えております。
○鈴木(克)委員 本当に、今のは議事録にしっかり残るわけでありますので、大臣、そういう目線というかお考えでぜひひとつ厳しく指導していっていただきたいし、少なくとも、間違っても、国家公務員と比較して高い学歴の職員が多いんだとか管理職の割合が高いんだというようなことを平気で言うような組織は、私は、これは本当に存在すら許してはならないというふうに強い憤りを訴えさせていただきたい、このように思う次第でございます。 続いて、どういうふうにこれはやっていくかということですよね。今、確かに国民共通の目標として納得のいくような形にしていくということですが、それでは、具体的にこれはどういう形が考えられるのか。例えば、独立行政法人の機構、組織を見直していくのか、それとも給与体系を見直していくのか。そういうようなことについて、何か一つ方向というかサジェスチョンをいただけませんでしょうか。大臣、いかがですか。
○尾身国務大臣 責任ある者として責任ある回答をするためには、実情をさらに調べていかなければならないというふうに率直に感じている次第でございますが、やはり社会通念から見て妥当かどうかということが基本的な判断の基準になるんだろうというふうに考えております。
○鈴木(克)委員 くどいというふうに思われるかもしれませんけれども、先ほど大臣は、五年間で五%給与水準を見直していくということをおっしゃったわけですよね。とてもではないけれども、それで追いつくような状況じゃないわけですよ。だから、私はくどくも辛くもこうしてしつこくお伺いをするわけであります。 他の大臣、お見えになってみえますので、これはちょっと通告外ですけれども、こういう実態を聞いてみえて何か御所見でもあれば、ぜひひとつ、金融担当そして総務副大臣、一言ずつで結構ですのでコメントをいただけたらありがたいと思いますが、いかがですか。通告外でございますが、よろしくお願いします。
○山本国務大臣 官尊民卑という言葉がありますけれども、現代社会では、能力に応じた評価と報酬、そういったことが官民通じて共通の価値として位置づけられなければならないという時代に来ております。そういった点を重要視した政策立案、計画ということが大事だということはおっしゃるとおりだと思っております。
○大野副大臣 先生からも御指摘いただいているところでございますが、ともかく、実態を我々も改めて精査しながら、やはり国民の皆さん方に御理解いただけるようなことであってほしい、そう思っております。
○鈴木(克)委員 ありがとうございました。 国民の皆さんは、本当にこの状況はおかしいな、許せないな、間違いなくそう思ってみえると思いますので、そこをきちっと正していく、直していく、そして見直していくということがやはり必要であるということを私は重ねて申し上げていきます。責任ある立場にあるお三方のこの問題についてのこれからの御活躍をぜひひとつお願い申し上げたいな、このように思う次第でございます。 それでは次に、別の質問をさせていただきたいというふうに思います。独法というのが本当にいいのかどうかということで、ではおまえは改革をしない方がいいのかということになるとあれなんですが、一つの例を申し上げていきたいと思うんです。 例えば、国立大学財務・経営センターという独立法人がございます。このセンターの意義は財投機関としての意義があるだけではないかな、実は私はこのようにこの独法を見ておるわけです。ただし、これをつくられたときに、やはりそれだけではまずいというふうにお考えになったと思いますが、その業務として国立大学の経営相談もする、こういうことになっておるわけです。 そこで、何が言いたいかということなんですが、このセンター、独法は、何も独法でなければできないという業務じゃないということを申し上げたいんです。これは特別会計が行うということにしても、しかも、その業務を行う職員は一般会計の業務を行う職員が兼務をすればそれで十分事足りるんだ、このように私は思うわけでございます。 したがって、特別会計が悪いんだ、だから独立行政法人にするんだという流れが一つずっと来たわけですけれども、そうではなくて、独法の一つ一つの中身を見ていくと、今申し上げた国立大学財務・経営センターのように、ただ独法にすればいいということだけではなく、例えば特別会計のままで置ければ、いわゆる独法の職員を事実上減らすことができる。そうすれば、運営交付金が実は要らなくなる。 それで、実は十九年度の予算で、五億二千二百万円、この国立大学財務・経営センターに運営費交付金として出されておるわけです。したがって、くどい言い方になりますけれども、特別会計でやっていけば、わざわざ独法をつくる必要はなかったのではないか、そうすれば五億二千二百万円は要らなかったのではないか、こういうことが実は申し上げたいわけでございますが、このことにつきまして、総務大臣、いかがでございましょうか。
○大野副大臣 今御指摘がありましたように、一般論としては、業務の特性に応じて、特別会計により実施する方が適切なものもありますし、また、独立行政法人が担う方が効果的あるいは効率的なものもございます。いずれの形態が適切かということは個々の法人の業務実態に即した精査が必要なんだろう、こう思います。 今御指摘の国立大学財務・経営センターについてでございますが、昨年度、実は組織、業務全般の見直しを行ったところでございます。その結果として、同センターは、二十年度までに国立大学法人等を対象とする融資等業務に特化して、それ以外の業務は廃止するということになっております。このような見直しの結果、国の財政支出も削減されるもの、こう思っております。
○鈴木(克)委員 わかりました。だれが考えても、これはやはり無駄なんだということは御理解をいただいているようでございます。 私は、そういう目線で見ていくと、やはり幾つか見直さなきゃならない組織というのはあるのではないのかなというふうに思います。ぜひひとつ、これは一つの例でありますけれども、明らかに無駄だというような組織については、形にこだわらずにやはり見直していく、そしてつぶしていく、こういうことをぜひやっていっていただきたい、このことを強く申し上げていきたいというふうに思います。 それから、もう一つなんですけれども、今回、こういう形でいろいろと御質問させていただくに当たって、独法の財務諸表を調べさせていただきました。独法によっては、御案内のように、釈迦に説法かもしれませんけれども、利益が出ているものもあれば、また、損失を計上しているものもあるということでございます。 もちろん、本来、独法は利益追求を目的としたものではないということであります。理想からいえば、利益もないけれども損失もない、こういう状況が望ましい姿だというふうに言えるのかもしれませんけれども、しかし、現実に、利益が出たり、それからまた損失が出たりということは、これは避けて通れない、このことも実はわからないわけではありません。しかし、国家の財政からいけば、損失が出るよりも利益が出た方がいいというのは、これは当然当たり前のことでございます。例えば、職員の努力によって経費節減等を徹底して行った結果、利益が出ておるということもあると思うんです。 私は何が言いたいかということなんですが、やはり損益計算書における利益の発生要因とか、逆に損失の要因、そういうものを事業報告書に明記すべきではないかなと。これが、結局、今載っていないわけなんですね。だから、そういうことをきちっと明記するということになれば、やはり職員の皆さんも少しでも節約をして、利益というか無駄な経費を使わないでおこうということになるというふうに私は実は思うんですが、たくさんある改革の中の一つの手法として、そういった関係を事業報告書に明記するというようなことはお考えにならないかどうか、御答弁いただきたいと思います。
○大野副大臣 御指摘にもありますことなんですが、独立行政法人の会計は、通則法上は、原則として企業会計原則によるものとされております。そして、毎事業年度、損益計算書、利益の処分または損失の処理に関する書類を含めた財務諸表を作成するということにされております。 また、中期目標期間終了時、また毎事業年度ごとに事業報告書を作成することとされておりますが、独立行政法人が主務大臣に財務諸表を提出する際、当該事業年度の事業報告書等を添えることになっております。 さらに、毎年度、各府省の評価委員会による業務実績の評価が行われておりまして、これらが一体となって業務や財務情報の的確な開示を図ることとしております。 今後、これらの中で法人の経営努力がわかりやすく示されるように、今御指摘をいただきましたような点を踏まえて検討をしてまいりたい、こう思います。
○鈴木(克)委員 ぜひひとつ、細かいというか、私は、やはり大事な部分ではないのかなというふうに思います。しかも、事業報告に明示していただいた上に、またそれを公開していただいて、議員はもちろんでありますけれども、広く国民の皆さんにも見ていただけるような、やはりそういう制度をぜひお考えいただきたい、このことを申し上げておきたいと思います。 それから、続いて、また総務大臣、そして財務大臣に御質問していくということになると思いますが、独法の会計の透明性ということでございます。監査法人のチェックを受けているというふうに思うんですが、各独法の監査法人との契約状況、これがどのようになっておるかということであります。 例えば、中期計画、第二期目の中期計画に入っているのは、酒類総合研究所はそうだと思うんですが、第一期のときの監査法人と第二期に入っての監査法人が一緒なのか別なのか、また、どういうような形で契約というか依頼がされておるのか、その辺のところを御答弁いただきたいと思います。
○加藤政府参考人 お答え申し上げます。 酒類総合研究所につきましては、独立行政法人に移行いたしました平成十三年度以降、この法人につきましては、独立行政法人通則法第三十九条の、いわゆる会計監査人の監査を受けなければならない法人の適用除外という要件を満たしております。したがいまして、これまでのところ、いわゆる会計監査法人の監査を受けるということはいたしておりません。 ただ、第一期の中期目標期間の最終年度でございます平成十七年度からは、部内の監事の意見も踏まえまして、自主的に会計監査法人の助言を受けて会計処理を行っているという報告を受けております。十八年度から始まりました第二期中期目標期間においても、同じ監査法人と助言に関する契約は結んでいるというふうに聞いております。
○鈴木(克)委員 酒類総合研究所についてはわかりました。 いずれにしましても、私は、まず、監査を受けるというのは、どういう法律で適用除外になっておるのか、私はちょっと勉強不足でよくわかりませんけれども、基本的にはやはり監査を受けるべきだというふうに思っております。恐らくそういうことで受けられるような形になってきたというふうに思うんですけれども。 要は、これは監査法人をお願いすればいいということではなくて、適当な時期に、同じ人がずっとやるのではなくて、やはりかえていくということも必要ではないのかな、このように思っておるわけですが、その辺、何か、実情はどうなっているのか、また、基本的にそういう監査法人との契約というか委託というかの状況というのは、他の独法ではどんなふうになっているのか、その辺のところをお示しいただきたいと思います。
○小手川政府参考人 財務省におきまして、独立行政法人通則法の第三十九条の適用となります法人と申しますのは、造幣局それから国立印刷局及び日本万国博覧会記念機構の三法人でございます。この三法人につきましては、この通則法の第四十二条の規定によりまして、監査法人の任期が一事業年度というふうにされているところでございまして、中期目標期間ごとに選任するという仕組みにはなっていないというところでございますが、この三法人につきましては、毎年これについて企画競争により選定しているところでございまして、財務諸表、事業報告書等の監査を受けているところでございます。それで、毎年企画競争によって選定した結果、現在のところ同一の監査法人がずっと続いているという状況でございます。 一方で、これは法律の適用とは違うんですけれども、公認会計士法第二十四条の三におきまして、公認会計士は、大会社等において七会計期間連続して監査を行った場合には、翌会計期間の監査業務は原則行ってはならないというふうにされているところから、当該規定の趣旨も踏まえまして適切に選任していく必要があるんではないかというふうに考えているところでございまして、いずれにしましても、監査法人の選任に際しましては、透明性、公平性を図りつつ選任することとしたいというふうに考えているところでございます。
○鈴木(克)委員 状況、よくわかりました。 くどくなりますけれども、本当に公平公正な監査をお願いするということで、長くなって、俗に言う問題が起きないように、かといって、毎年かえていくというか、それが果たしていいかどうかというのは、私はやはりよく考えていく必要もあるんではないかなというふうに思います。その辺のところを踏まえて、ひとつきちっとした対処をお願いしたい、このことを申し上げておきたいと思います。 それでは、また別の角度で質問をさせていただきますが、保険業法について質問をさせていただきたいというふうに思います。 御案内のように、昨年四月に施行されました改正保険業法によって、今までの自主共済が非常に苦境というのか、大変な状況になっておるというのは、もう既に我が党の馬淵委員なんかの御指摘もあったわけでありますけれども、現状、御案内のように、来年三月末の締め切りに向けて、保険会社ないし少額短期保険業者に移行するか解散するか、いわゆる選択を迫られておるということでございます。 多くの助け合い共済が、法の求める高いハードルをクリアすることが非常に困難だ、そしてやむを得ず解散をしているというような状況があるというふうに聞いておりますが、現在移行手続の進捗状況、そして、それに対する、金融庁が今どのようにお考えになっておるのか、その辺のところをまずお聞かせいただきたいと思います。
○佐藤政府参考人 御指摘いただきました特定保険業者の届け出でございますが、これは平成十八年九月末が期限であったわけでございまして、この際、三百八十九の業者が届け出を行っております。この際のヒアリング結果によりますと、保険会社に移行する予定の業者が十一、少額短期保険業者として登録申請を予定している者が百三十一、廃業予定の者が百六十五、方針未定の者が八十二ということでございました。 これに対しまして六月十二日現在の状況でございますが、少額短期保険業者として当局に登録が行われている件数は二件でございます。また、当局が特定保険業者の廃業承認を行った件数、これは十九年三月末時点で四件となっております。 少額短期保険業者として登録を行うかどうか、あるいは登録の時期等の判断は、法令の枠組みの中で特定保険業者自身が自主的な判断により行うべきものでありますけれども、当局といたしましては、特定保険業者が少額短期保険業者に円滑に移行できるよう、特定保険業者を監督する各財務局に対しまして、昨年の十一月八日付で、少額短期保険業者向けの監督指針に基づき、特定保険業者の実態に即して相談等に応じるよう指示をしたところでございます。 今後とも、少額短期保険業者制度への円滑な移行及び保険契約者等の保護の観点から、この状況を注意深くフォローしてまいりたいと思います。
○鈴木(克)委員 くどくなりますけれども、ここにありますいろいろな資料等で、「互助会、共済 次々解散」とか、改正保険業は悪徳業者排除のはずなんだけれども、どうして我々が犠牲にならなきゃならないのかとか、「弱者の共済 消滅の危機」とか、いろいろな報道がなされております。 あえてちょっとお時間をいただいて、山岳会なんですけれども、一つのある方のお話を御紹介させていただきますけれども、私が入会している山岳会が加盟する勤労者山岳連盟では、遭難対策として互助制度による遭難対策基金を設けています。この制度が改正保険業法の施行によりピンチに陥ったと聞き、説明を受けましたが、よく理解できませんでした。その後、本紙記事の「互助会、共済 次々解散」を読み、よくわかりました。これは政治のミスと気がつきました。山岳遭難には多額の費用がかかることもあり、少額のお金を出し合い、万一に備えることは普通の知恵だと思います。勤労者山岳連盟では、残余金を使い雪崩防止講習会を開くなど、積極的な遭難防止に取り組み、成果を上げています。この法律改正で、障害者団体や中小企業者、PTAなど、多くの団体が困った状況に追い込まれていることを知りました。これは大変な政治のミスですということでございます。 くどくなりますけれども、こういう中で、昨年十月の本委員会で、我が党の馬淵委員の質問に対して山本大臣はこのようにおっしゃったわけですね。助け合い共済について、「必要性、本当にこれで改めて感じた」「非常にいいことをやっておられるというように改めて認識した」と、政治家として素直な気持ちをお述べになりました。 危機に直面した助け合い共済を救済するために大臣として政治的リーダーシップを発揮していただく、そういうお気持ちはないかどうか、改めてお伺いをしたいと思います。
○山本国務大臣 昨年施行されました改正保険業法におきましては、保険契約者等を保護し、事業者の健全な運営を確保する観点から、営利か非営利か、保険契約の相手方が特定か不特定かにかかわらず、およそ保険の引き受けを行う者を広く必要な規制の対象としたところでございます。 昨年の改正で新たに保険業法が適用されることとなった団体の中に、長年にわたり有意義な活動を行ってこられたところも多くあることは承知しております。保険契約者等の保護のための法改正であり、御理解を願いたいと考えております。 いずれにいたしましても、こうした団体ができる限り共済事業を継続できますように、また、少なくとも契約者にとって必要な保障を継続できますように、各共済の実情や問題点をよくお伺いしながら、引き続き、きめ細かく、かつ真摯に相談に乗ってまいりたいと考えるところでございます。
○鈴木(克)委員 くどくなりますけれども、保険業法の改正は、もともとは、いわゆる共済の名をかたる悪徳保険業者の規制というのが目的であったというふうに思います。それがこのように意図しない方向に傾いた背景には、日本市場に進出を図ろうとする米国保険会社の意向を受けた在日アメリカ商工会議所、米商工会議所の意見書があるんではないか、このように実は私は思うわけでありますが、なかなか御答弁しにくいかもしれませんけれども、その点についてはいかがでしょうか。
○三國谷政府参考人 お答え申し上げます。 昨年施行されました保険業法の改正に当たりましては、金融審議会で幅広い御議論をいただいたことに加えまして、金融審議会の論点整理及び法案成立後の政省令案につきましてパブリックコメントを募集するなど、幅広い意見聴取に努めたところでございます。 こうした過程において、御指摘の在日米国商工会議所からは、審議会報告の段階において、共済に対しても一般の免許を受けた保険会社と同レベルの規制を適用すべきとの要望があり、また、政省令案の段階において、少額短期保険業制度の内容そのものについて否定的なコメントがあったところでございますが、いずれにいたしましても、本法案は、保険契約者等を保護し、事業者の健全な運営を確保する観点から行っているものでございます。 このように、私どもは、法案の趣旨につきましては契約者の保護という観点から行っているものでございまして、そういった在日米国商工会議所からの要望書を受けて行っているというようなものではございません。
○鈴木(克)委員 当然そういうようなお答えになるのではないかなというふうに思っておったわけでありますが、いずれにいたしましても、法改正当時、助け合い共済の関係者は、法改正の目的というのはオレンジ共済のようないわゆる悪質な業者の規制を意図するものだ、自分たちは当然適用除外になるんだ、このように信じてみえたわけでありますが、結果的に、保険業と区別するために法律上どこかで厳格に線を引かなきゃならない。このことは実はわからないわけではありませんけれども、私どもは今、何とかこの草の根的な、営利目的でない助け合い共済を保険業法の適用除外とできないかというふうに考えて、先般、法律案を国会に提出させていただいたところでございます。ぜひ、政府・与党としても、我が党案提出の趣旨に賛同して、この問題についてもう一度御再考いただくというお考えはないかどうか、御答弁をいただきたいと思います。
○山本国務大臣 昨年施行されました改正保険業法におきましては、構成員の自治のみによる監督にゆだねて自己責任を問うことが可能であることが法令上、社会通念上明らかな団体を例外的に適用除外しているところでございます。 具体的に申し上げれば、共済を運営している団体が一つの企業であるとか一つの学校であるとか、高い自治性がそこに存在するわけでございます。もう一つは、団体の位置づけ、外延が既存の法制度上明確であること。この両要件を満たすものに限って適用除外を認めております。そうでないと、たまたま入った人が期待外れの結果に陥るということになるわけでありまして、利用者保護、消費者保護の観点からすると、こうした厳格な要件を求めるということは、将来の不安や、事故を未然に防ぐということにつながるわけでございます。 保険業法の適用除外に該当するか否かにつきましては、刑事罰の適用に直結するものでございます。規制の明確性、実効性が求められますことから、適用除外となる団体の範囲を明確にしているということは合理的なものであると考えております。 他方、昨年の改正で新たに保険業法が適用されることとなった団体の中に、長年にわたりまして有意義な活動を行ってこられたところも多くあることは、先ほど来から申し上げておりますとおり承知しておりますけれども、こうした団体ができる限り共済事業を継続できますように、また、少なくとも契約者にとって必要な保障を継続できますように、各共済の実情や問題点をよくお伺いしながら、引き続き、きめ細かくかつ真摯に相談に乗ってまいりたいと思っております。 また、委員の御指摘のように、民主党の提出に成る保険業法の改正案に対してもう一回考え直してみたらというように御質問ございましたが、まさにこういった点の、団体に対する明確性、構成員に対する明確性、こうしたことについて歩み寄りをするための検討はまたいたしますものの、今直ちにこの法案について賛同するということは、私の立場からは少し無理がございます。
○鈴木(克)委員 釈迦に説法というかあれですけれども、自主共済がいわゆる営利を追求して保険会社と競争するというのは、これはもう本質的に無理なことだと私は思っております。と同時に、もう既に解散の意向を固めた自主共済に対して、要するに収益が上がる部分に限定して商品化を図って、売り込み攻勢をかけている保険会社もあるんですね。だから、本当に今、そういう意味では、どんどんなし崩し的に、部分的に問題が発生してきておるというのが実情でございます。 今大臣は、相談に乗るというふうに言っていただいたわけでありますが、では具体的にどういう形で相談に乗っていただけるのか、その辺の姿というものをお示しいただくわけにはいきませんでしょうか。
○山本国務大臣 要は、先ほど申し上げました、不特定な者に対する保険商品の売却というものに対しては、完全に保険業法の適用にならないと、将来の不安を払拭できません。ですから、不特定でないということを明確にしていただかなきゃなりません。そのときに、法律の根拠が明確にあれば結構なんですが、そうでなければ、要は何か事故があったときに、この団体に所属しているから私は拠出した保険金が返らなくてもいい、あるいは期待したようなとおりにならなくてもいいという、あきらめ的なその団体のクローズとなったメンバーシップ、そういったものを要求されるわけでございます。それが、単にペットを飼っていますからということだけで保険業法の適用除外の共済ということになるならば、少額短期でお願いしたいということにおいては、むしろ、将来の不安のために、利用者保護の観点からしたら、当然の要件をお願いしているということになるわけでございます。 そこで、まさに委員に対しては釈迦に説法でございますが、どうかひとつ、そうした外延を明確にしていただく、メンバーシップについてより明確な外延を形づくっていただく。現行法制度の中で工夫をいただいて、その点においてぜひとも御理解をちょうだいしたいというような意味での真摯な協議を今事務方でやっていて、窓口では一生懸命お互いが協議に頑張っていただいていると承知しておるところでございます。
○鈴木(克)委員 もう一度申し上げますけれども、多くの助け合い共済にとって、適用除外を受けられないということはまさに青天のへきれきだったというふうに思います。そのような自主共済の中には、今も適用除外を訴えて、あえて金融庁への届け出を見合わせている共済も少なくない、このように実は聞いておるわけであります。 我が党案に賛成は立場上非常に難しい、今こういうことをおっしゃったわけでありますが、であるならば、せめて来年の三月末の届け出の期限をもう少し延長していただく、こういうことを私は政府としてお考えをいただきたいというふうに思いますが、このことについてはいかがでしょうか。
○山本国務大臣 平成十八年四月に施行されました改正保険業法におきましては、それまで共済を実施してきました団体につきまして、激変緩和の観点から一定の猶予期間を設けております。具体的には、これらの団体は、平成十八年九月末までに特定保険業者としての届け出を行った上で、平成二十年三月末までに少額短期保険業者としての登録申請等を行わなければならないというようにされているところでございます。 改正保険業法は、いわゆる根拠法のない共済につきまして、契約者の保護を図ることを目的とするものでございまして、金融庁といたしましては、各団体に猶予期間を有効に活用いただいた上で、予定どおり平成二十年四月に改正保険業法を本格施行することが必要だと考えておるところでございます。 いずれにいたしましても、各団体ができる限り共済事業を継続できるよう努力したいと思っておりますので、どうか御理解をよろしくお願い申し上げます。
○鈴木(克)委員 私は、きょうお時間をいただいて、いわゆる一般競争入札の一〇〇%の問題、それから特殊法人の職員給与の問題、そしてある意味では弱い方々の立場に立っての問題、以上三点を御質問させていただいてきたわけであります。 このいろいろな流れの中の根底にあるのは、くどくなりますけれども、先ほど尾身大臣に私が何遍も申し上げました、なぜ国家公務員と独法の職員の皆さんとを比べて給料が高いのか、差があるのかということに対して、平気でこういうような感覚の回答を出してみえる、このところにやはり私はすべて問題の起因があるような気がしてならないわけでございます。 ぜひとも、きょうの質疑も通していろいろと申し上げてきたわけでありますが、その辺のところを本当に、ある意味では国民の納得のいく、そういう政策をやっていただきたいということを重ねて申し上げて、私の質問を終わらせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○伊藤委員長 次に、古本伸一郎君。
○古本委員 民主党の古本伸一郎でございます。 午前に引き続きまして、財政、金融全般に関する今国会でいろいろと惹起された問題につきましてお尋ねをしてまいりたいというふうに思います。 午前中、少し同意人事の関係で監視委員会の話を申し上げましたが、お残りをいただいた預金保険機構、今回、同じく同意人事に上がっております。これもまた、判断のしようがありません。 今添付をしていただいております議運から来ております資料によりますれば、預金保険機構役員の皆様の運営委員会、理事会出席状況表ということなんですが、預金保険機構というのは隔月開催なんでしょうか。
○永田参考人 お答え申し上げます。 私どもは法律上の認可法人ということになっております。 まことに恐縮でございますけれども、ちょうど今入ってきたばかりなものですから、最初の御質問のところが……。
○古本委員 委員長、そろっていないなら始めないでください。時間を返してもらいたいですよ。
○伊藤委員長 済みません。 よく質問を聞いてください。
○古本委員 隔月開催のようでありますが、それでいいんですかと聞きました。預金保険機構の理事会、運営委員会。
○永田参考人 お答えいたします。 現在は隔月というようなことではございませんで、必要なときに、重要な事項で決められていることを審議していただくときに開催いたします。 失礼いたしました。
○古本委員 平成十八年で見れば、五月は一回も開催していませんね。それから九月も一回もありません。それから十二月も一度もありません。年明けて、二月も一度もありません。 それで、皆様は幾らいただいているんですか。理事長で年収二千二百万。世の中、こんなおいしい話はないです。国民は塗炭の苦しみで仕事をしているんですよ。 私どもは法律の認可法人ですとすっとんきょうな答弁をされていますけれども、隔月開催じゃないですか。何なんですか。同意も何もないですよ、これは。(永田参考人「委員長」と呼ぶ)いや、何も質問していません。 出席状況さらに会議の開催状況、そしてどういう仕事をなさっているか、よくわかる資料をもっと出していただきたい。委員長、これを理事会に出してください。
○伊藤委員長 ただいまの件につきましては、後刻理事会で協議をさせていただきたいと思います。
○古本委員 事ほどさように、監視委員会の話も、午前中、問題提起いたしましたが、私ども野党の立場からすれば、ペーパーだけがどんと来て、年収二千万プレーヤーになる天下りの人を中心とした、あるいは元検事の方とか公認会計士とか、社会的に地位の高い方なんでしょうけれども、何をされているか、よくわからないんですね。出勤状況一つとってもこういうことであります。ぜひ、午前中の資料要求も含めてお願いをしたいというふうに思っております。 続いて、きょうは財務大臣にもお越しをいただいておりますが、例の定率減税の縮減、廃止の問題に伴う、国税庁を挙げて行っておられる広報活動について少しお尋ねしたいと思います。 お配りしています資料の八をごらんいただきたいと思います。 これは同僚議員も累次にわたりまして取り扱っておりますが、この「平成十九年一月から「源泉徴収税額表」が変わります。」これは、どなたあてに発信した資料なんでしょうか。国税庁。
○加藤政府参考人 お答え申し上げます。 御指摘の資料につきましては、私ども、基本的に源泉徴収義務者に対して配布をさせていただいております。
○古本委員 義務者というのはどういう方ですか。
○加藤政府参考人 基本的には、いわゆる法人もしくは個人で従業員を雇っておられる、所得税を源泉徴収する対象の従業員のいらっしゃる方でございます。
○古本委員 その規模は何人ぐらいいらっしゃるんですか。
○加藤政府参考人 今、たしか五百万人ぐらいを私どもとしては対象にいたしております。
○古本委員 その五百万人くらいという内訳は、個人の方もあれば、いわゆる従業員を持っておられる法人の事業所の一法人というカウントも入れてだと思うんですが、それを仕分けるとどういう分布になりますか。
○加藤政府参考人 概数で恐縮ですが、三百万人弱が法人でございます。
○古本委員 その三百万人程度の法人に大体何千万人ぐらいが勤めておられる、つまり給与所得者であるというふうに承知をなさっておられますか。
○加藤政府参考人 民間給与の実態調査によりますと、一年を通じて源泉徴収の対象になる方は四千万人強だというふうに把握しております。
○古本委員 つまり、「平成十九年一月から「源泉徴収税額表」が変わります。 国税庁」、この資料は、基本的に、源泉徴収を実務となさっておられる、いわば国に成りかわってやっておられる企業の人事部の人事課係員さんや、あるいは、中小零細事業者であれば、そこの経理の担当をしているおっかさんやおとっつあんか知りませんが、そういう人向けに、おたくに勤めておられる従業員にこれを渡してくださいという資料ですか。それとも、源泉徴収表が変わるので給与から引き去るときに気をつけてくださいというアラームの資料ですか。どっちですか、これは。
○加藤政府参考人 今お示しいただいて御指摘いただきました資料は、源泉徴収義務者に対して、源泉徴収税額表が変わりますのでよろしくお願いしますという趣旨の資料でございます。
○古本委員 では、続いて資料の八の二をごらんいただきたいと思うんですが、この紙は、実は現物はカラーです。両面刷りになっておりまして、裏を見ればそういうふうなしつらえになっていまして、皆様には白黒で恐縮ですが、これをひっくり返すと裏面になっています。つまり表裏一体の資料でありますが、ひっくり返しますとこの裏面が出てまいります。 この資料はだれあてに発行している資料ですか。
○加藤政府参考人 この資料につきましては、税源移譲の内容につきまして、源泉徴収義務者の皆さんに一般的な給与所得者に周知をお願いするために、直接的には源泉徴収義務者の方に配布をいたしまして、間接的にそれらの方に周知広報をお願いするというものでございます。
○古本委員 いや、次長、それはだめですよ。一枚目の紙に何て書いているんですか。定率減税が廃止されることに伴い、平成十九年一月以降に支払うべき給与や賞与の源泉徴収の云々と、主語は定率減税の廃止から始まっているじゃないですか。何で話がいきなり税源移譲の話にすりかわっているんですか、紙をひっくり返すと。 つまり、だれあてに、何が言いたい資料なんですか。この二枚目、裏面の方です。
○加藤政府参考人 今御指摘のございました、一枚目のところに定率減税が廃止されること等に伴い源泉徴収税額表が改正されますということで、これの目的は、源泉徴収税額表が改正されるということを源泉徴収義務者に周知するという、これは御説明申し上げました。その要因として、定率減税が廃止されることが一つ、もう一つが、先生御指摘の、「等」になっておりますので明確じゃないという御指摘があるかもしれませんが、この「等」には税源移譲が含まれております。 次に、その裏に、それではなぜ税源移譲のことが書いてあるかということですが、これは一番下のところに「源泉徴収義務者の皆さんへのお願い」ということで、ここに私どもといたしましては、税源移譲につきましては、これまで一般的な増税とか減税という税制改正はたびたびございましたが、今回初めてこういう所得税から住民税への税源移譲が行われるということで、やはりこれは国民の皆様、納税者の皆様にもきちっと理解をいただいた方がいいということで、我々のみならず政府全体でいろいろなルートを通じて広報をしておりますが、その一環として、この「平成十九年一月から「源泉徴収税額表」が変わります。」というのは、ことし、廃止に伴って出したわけですが、実は去年も同じ形で、定率減税は二年にわたって半減、廃止となっていますので、去年の段階では、半減を前提に、やはり表ページは同じように出させていただいております。
○古本委員 大体、国税が、聞いてもいないことを饒舌に冗長的に語るときは何かあるんですよ。聞いていないことまで答えていますよ、次長。「給与所得者の皆さんへ」というこの資料は、つまり、全国四千万人のサラリーマン向けに配ってもらいたいという思いで、企業の人事部とかを経由して配ってくれということで配ったんですよね。その配った資料の中身に、これは何と書いてあるんですか。ゴシックのところを読むと、「この税源移譲によって、所得税と住民税とを合わせた全体の税負担が変わることは基本的にはありません。」と書いていますね。「基本的」というのはどういう意味ですか、例外的に変わる人がいるんですか。 つまり、ぱっと見たら、しかも、これが配られるのは、まさにこの六月の、住民税がアップする、定率減税廃止に伴う残り二万円の増税が実行されるこの六月一日に合わせてまさに事業所に配られているんですよ。それぞれの従業員の手元にこれが今行っているわけです。そうすると、あっ、住民税が上がったのは税源移譲によることなんだと読めるんですね。なお、税源移譲により、ほとんどの方は住民税が十九年六月からふえると書いてあります。これはうそじゃないですか。同時に、住民税の定率減税廃止に伴う増税分のことを書いていないじゃないですか。 この資料は何を伝えたい資料なんですか。定率減税の廃止に伴う増税の御案内なんですか。それとも、その話を打ち消すために、税源移譲話を上からおっかぶせてごまかすための資料なんですか。どっちなんですか。どっちが言いたかったんですか、これは。言いわけはいいです。この資料を刷った目的を聞かせてください。(発言する者あり)
○加藤政府参考人 私どもといたしましては、このパンフレット、実は、源泉徴収義務者に配布いたしましたのは、平成十八年の末までに、翌年の一月から源泉徴収を直していただかなきゃいけませんので、それまでにお願いをするということでやっております。 私ども、率直に申しまして、まさに定率減税の廃止と税源移譲で税額が変わるということをまずきちっと周知するというのが一つ、もう一つが、この裏の方に刷らせていただきましたが、税源移譲という今回初めてとられた仕組みでございますので、それを政府の機関としてあわせて内容を周知するというのが二つ、この二つでございます。
○古本委員 いや、次長、うそをついちゃだめですよ。資料の十六の一と十六の二を見てください。何ですか、この資料は。国税庁長官の名前で出ているじゃないですか。税源移譲のことについてあまねく国民に告知してくれと、国税局長あてに文書が出ているじゃないですか。十六の二、全国国税局長会議資料に書いてあるじゃないですか、税源移譲については、その云々かんぬんを納税者の十分な理解と。どこに定率減税の話とかぶせて書けと書いてあるんですか。 税源移譲は税源移譲で、所得税分を住民税である地方税に持っていく、これは私どもとしては別の意見がありましたけれども、政府としておやりになったことですから、これはもう決まったことですからいいですよ。その話と定率減税の廃止による増税話をおっかぶせることによって、あたかもその増税分は、全国の四千万人のサラリーマンはこの六月一日で住民税が上がっているんですよ。その上がっているのを見たときに、これは定率減税の廃止という、小渕さんが大変な御英断をしていただいて恒久的に行うと約束していたこの減税をやめて、これ幸い、このタイミングに税源移譲の話が出てきたものだから、おっかぶせて刷った資料がこのチラシじゃないですか。 国税局長会議資料のどこに書いているんですか。定率減税廃止の話も含めて丁寧に説明しましょうと、どこに書いているんですか。
○加藤政府参考人 国税局長会議の資料につきましては、御指摘のとおりでございます。 それで、この趣旨は、実は税源移譲の基本的な仕組みが、どうしても課税の仕組みの違いから、減税が、源泉徴収の関係で所得税の方が一月から始まる、住民税の方が六月から始まるということで、この税額の変動時期が異なっていることで混乱を生じることのないようにということで、これは政府全体で、総務省も含めていろいろな形で周知をいたしておりますので、それについて特に国税局長会議でも明言をした、これは部内の会議で指示を確かにいたしております。 ただ、今回御指摘の国税庁の源泉徴収義務者へお願いするパンフレットの方にも、定率減税のことにつきましても言及はさせていただいておりまして、特に、先ほど御指摘ありました基本的に変わらないということも、一部変動する所得階層の方もいらっしゃるということで、その辺も含めて私どもとしてはここに書かせていただいたつもりでございます。
○古本委員 委員長、これは悪質なんですよ。財務大臣がさっきやじっておられましたけれども、これは悪質ですよ。 なぜならば、定率減税というのは、今まで入っていた人は全員減税なんです、制度減税ですから。どうしても低所得層の人には、もともと所得税が発生しない人には減税しようがありませんが、少なくとも、所得税が発生していた所得階層以上の人については、ある額で、これはマックス二十五万円、住民税分が四万円、合わせて二十九万円、これが入っていたんですよ。これを廃止すれば、当然みんな増税になるんです。 住民税の二〇〇七年の六月一日分が、段階的に増税をなさってこられた最後の増税なんです。このタイミングにこのしおりをかぶせ、今、全国の事業者の方々に、給与明細と一緒にこれを折り畳んで、届いていますよ。私も地元の市から源泉徴収票が、「変わるゾウ」という税の資料と一緒に届きましたよ。まさにこのタイミングに来ているんですよ。これは余りにも恣意的に、定率減税廃止に伴う住民税の増税話を、六月一日付のこの話をおっかぶせるための作業としか見えません。やり方がひきょうです。 感想があれば大臣にも聞いてもいいですけれども、また原稿を読まれるのなら聞きませんけれども。大臣の言葉でいただけるなら聞きますけれども、どっちですか。(尾身国務大臣「聞くなら答えます」と呼ぶ) では、大臣の生の声で、ぜひ意見を拝聴したいですね。
○尾身国務大臣 定率減税は、小渕内閣のときに、臨時で異例の、極めて失業率が高く、経済が極めて異常な状況とも言える不況のときに、不況を脱却するために暫定的な措置として行ったものであります。 失業率も下がりました、いろいろな意味での景気も順調に回復したという中で、昨年とことしの二年にかけて、小渕政権のときにやりました定率減税を二年がかりで廃止するという措置をいたしました。増税といえば確かに増税でありますが、特別の減税をやめたという意味では、純粋な増税ではないと考えております。 税源移譲については、三位一体改革の中で、所得税を減税して、ほぼ同額の住民税を増税したわけでございますが、所得税の減税は一月一日、これは税を徴収する時期の関係で一月一日でありましたし、住民税の方の増税分は、基本的に同じ額でありましたけれども、六月でございました。その二つがセットでございまして、税源移譲になっているわけでございまして、たまたまそれが時期が重なったということで同じパンフレットにそういう説明をしているということでございまして、何らひきょうではないと思っております。
○古本委員 きょうは広報のことを言っていますので。制度の話に入ると言いたいことは山ほどありますけれども。 では、返す刀で、法人税はどういう扱いにするんですか。あるいは、いわゆる金持ち優遇と言われているキャピタルゲイン課税の問題はそのままじゃないですか。あのときパッケージで議論をした小渕さんの御英断は、その三つがともにセットで減税に入ったんじゃないですか。こっちだけ増税で、もとの税制に戻って、これは純粋な増税じゃないと言っていますけれども、残りはそのままじゃないですか。 だから、制度論を言い出すとまた時間があれですので、これはまたの機会に同僚議員がたっぷりやっていただくと思いますが、少なくとも広報ツールというのは、李下に冠を正さず、このタイミングでこれをミックスさせて出してきたというのは、いかにも意図ありありの資料だということを指摘して、次の話題に入りたいと思います。 きょうは社保庁も来ていただいています。大臣が、補正を組んででもこれに対応ということを、私は、英断、勇気ある御発言をされたなと思って個人的には拝聴していましたが、何やらその火消しに回っておられるということでありますが、社保庁、これは一体費用は幾らかかるんですか。この五千万件の突合作業。
○清水政府参考人 お答え申し上げます。 年金記録問題への新対応策を実施するための費用につきましては、具体的な手法のあり方を詰めていく中で精査することとしております。現在のところ、その総額を申し上げる段階にはないわけでございます。
○古本委員 それでは、その総額が決まる過程において、社保庁としても努力をして、みずからの無駄を省き、そういう効率的な調査をしていく中で結果的に必要な予算なりが決まり、足らない分は財務大臣に頼んで補正を組んでもらう、こういうおつもりかどうか。そういう業務の流れをちょっと確認したいんですが、どのタイミングで実需額が確定するんですか。
○清水政府参考人 まず、年金記録問題の新対応策の総額でございますけれども、現時点におきましては、電話をおかけいただく件数も相当変動してございます。また、今後コンピューターシステムを開発いたしましてコンピューターの中の記録の名寄せを行いまして、それがヒットする件数の結果によるわけでございます。 そういうことでございまして、総額といったものはまだ見通しが立てられる段階にはないということでございます。 しかしながら、その費用についてでございますけれども、この対応策、当然のことながら、平成十九年度から、今から緊急かつ速やかに着手する必要がございます。したがいまして、その費用は、私ども社会保険庁の既定予算の中から優先的に割り当てていく、こういう方針にしてございますし、また、この問題につきましては、当然のことながら、新たなコンピューターシステム開発、これが必要になってくるわけでございまして、このような新たな追加的経費が生ずる場合には、新たに年金保険料の負担を求めるのではなく、私ども、いろいろ財政合理化努力を行った上で、国庫財源で対応するという考え方でございます。
○古本委員 今、世論の風もきついですし、メディアも大変取材をなさっていますから、ここでとっぴな数字を言うと気が引けるという気持ちはわかりますよ。ただ、現実的に、五千万件を三百六十五日寝ずに突合作業したとして、一日に何件処理するんですか。これは割ればいいですよ、一日十三万件強でしょう。一日十三万件処理するんですよ、寝ずに対応して。 この十三万件を、巷間報道が、九十億円とか出ていますけれども、これもまた火消しになっていますけれども、政府試算とかいって出ていますよ、産経新聞。これはうそだというのだったら、訂正記事を書くように訴えた方がいいですよ、産経を。どうなんですか、これは事実なんですか、九十億円。 こういう報道が出ていますけれども、要は、多分、人一人採用して、その人の福利厚生費やいろいろな、それこそ失業保険だ、全部掛けなきゃいけませんよ。そういう、人一人、もう専任で朝から晩まで三百六十五日対応する人、いろいろな、労基法とかで休みもあるんでしょうけれども、仮に単純計算でやったとしても、一日十三万件処理しようと思うと、報道で出ている九十億円というのを丸めて百億円としても、一体何人採用できるんですか。千人ですよ。千人が寝ずでこれにかかったとして、一日一人何件処理になるんですか。 物理的に考えれば、これは多分、一万人の単位で人を投入しないと無理ですよ。一万人の単位で人を投入するということは、人一人年間維持するというコストでいけば、恐らく一千万円ですよ。一万人で、つまり一千億円ですよ。大体そのぐらいかかるというもくろみはあるんでしょう。 これは素直に今言われて、きょう財務大臣も来ていますから、これは予備費でいくのか補正でいくのかわかりませんけれども、本当に必要なものなら、必要だと今言った方がいいですよ。 大体どのぐらい見積もっておられますか。
○清水政府参考人 お答え申し上げます。 まず、五千万件の名寄せについてでございますけれども、これは、コンピューターの中に入っている記録とコンピューターの中に入っている記録、それを突き合わせて名寄せするという作業でございますので、まずかかります費用は、コンピューターのシステム開発経費ということになるわけでございます。 人手についてでございますけれども、現時点で必要な人手につきましては、社会保険事務所における年金相談の窓口あるいは電話相談について増強しているということでございまして、ただ、これらにつきましても、シフト勤務でございますとか週休日の振りかえといったような工夫を重ねてやっている、これが現状でございます。
○古本委員 全く答えていません。 当委員会は、当然に歳入委員会、税制を決めていく委員会です。歳出は予算委員会になると思いますから。さりとて、財務大臣は、今後税制のつかさを握るお立場にあります。この委員会におきましても、社保庁のこの問題で補正を切らなきゃいけないのか、新たな財源が要るのか、それに伴って、何やら税制の話にも発展してくるのか。何となれば、定率減税の廃止に伴う増税財源は、国の年金財源の負担分の引き上げ、国庫負担三分の一から二分の一引き上げの財源に使っていますからね、現実問題。もう既に二千億円以上使っていますよ。定率減税の廃止財源は年金の穴埋めに使っていますからね。したがって、すぐれてこの委員会に関係するんです。 速やかに計算をされ、一体幾らかかるのか、当委員会への提出を求めます。
○清水政府参考人 先ほど申し上げましたように、現在、対策に着手したところでございます。コンピューターを回す等によってその結果が違ってくるわけでございますので、現時点におきまして、総額の見通しはつくりようがないというところでございます。 いずれにいたしましても、今私どもは、私どもの予算の中でさまざまな節減をしていろいろと費用を捻出したい、国庫の費用を捻出したい、そのように考えてございます。
○古本委員 せっかく社保庁の皆さんが今苦労してやっておられる中で、どうぞと言っているのに、何をそう無理なさるんですか。 資料の十四をごらんいただきたいと思います。 これは皆さんおなじみのグリーンピアです。大規模年金保養基地の建設に要した費用。二千億使ったものを四十八億でたたき売っているじゃないですか。こういうことをする皆さんなんですよ。素地があるんです。 したがって、計算できるとかできないのへ理屈は聞きたくないんです。実際に幾らかかるのか、正直に言った方がいいですよと言っているんです。その数字が出てくれば、財務大臣の尾身さんは補正を切ってあげると言っているんですから、その議論をしましょうよ。早く出してくださいよ。 ということを当委員会に出してもらうことを求めます。お諮りください。
○伊藤委員長 ただいまの御要望につきましては、後刻理事会で協議をさせていただきたいと思います。
○古本委員 大体、どこの会社に、自分のところの身銭切って、二千億使ったものを四十何億でたたき売って、何の痛みも持っておられない団体があるんですか。そういうところなんですよ。 社保庁の長官が、歴代、渡りで何億円という話で国民は腰が抜けました。一夜明けて、けさ、さらに腰が抜けました。きょうは公安調査庁も来ていただいています。あれは何なんでしょうか。 けさから、監視委員会あるいは金融庁監督局の、これ以上ないぞというまさに利害関係人、立入検査をする、あるいは行政処分をする、課徴金をかける、そういう先のまさにコンプライアンス担当部署にどんどん再就職、何千万プレーヤーになられたか、何億円プレーヤーになられたか知りませんが、行っておられる。そういうモラルなんですよ、金融庁。 お仲間がありました。公安調査庁長官です。この方は朝鮮総連とどういう立場の関係にかつてあったんですか。まさに利害関係人と言ったら、これは悪い冗談ですよ、本当に。これ以上の利害関係人はありませんよね。 現職時代に検事、検事正、検事長と上り詰めておられる方のようですが、大体年収でどのくらい取っておられたんですか。
○池上政府参考人 お答え申し上げます。 お尋ねの緒方元公安調査庁長官は、平成五年七月に当長官に就任後、平成七年以降、検事長として仙台、広島両高等検察庁に勤務し、平成九年六月に、当検事長を最後に退官しているものでございます。 個々の職員あるいは個々の職員であった者の年収については、基本的にお答えしがたいところでございますけれども、法律上、平成五年当時の公安調査庁の年収を検察官俸給表に従って計算いたしますと約二千五百万円でございまして、その後の高等検察庁検事長時代の年収は、計算いたしますと約二千六百万円となっております。
○古本委員 つまり、多分ひもじい思いをされていたんじゃないと思うんですよ、結構取っておられますから。問題は、なぜ退職した後に、弁護士になったとはいえ、国家の機密の中枢を握っておられる公安のトップに君臨した人が、事もあろうに、これは安倍総理じゃなくたって、国民みんな気分を害していますよ。総理もきのう、気分を害したというコメントでしたか、なさっていましたけれども。 どうなっているんですか、役所というところは。この方の個人の問題なのか。金融庁もしかりですよ、監視委員会もしかり。みんな、何か利害関係人というより、自分が持っている行政権、法律、許認可、こういうもので処分したりあるいは課徴金をかけたり、そういう相手先のところに大体再就職する。こういうものなんですか。めちゃくちゃじゃないですか。きょうは法務大臣が来ていませんから、役所のスタッフには大変恐縮ですよ、酷な質問ですから。 これは金融大臣、公安の話は自分には関係ないということかもしれませんが、やはりこういうものを襟を正していく上でも、例えば午前中に私が問題提起したようなことは、少なくとも、公務員の皆さんがやめた後の職業選択の自由という気持ちなり趣旨はよくわかりますが、さりとて、余りに露骨で、何でもありじゃないですか。今後、例えば大臣の所管の自分の部下に関して言えば、せめておれに一言言ってから行ってくれとか、何か一工夫したらどうですか。大臣の決意があればお聞かせ願いたいと思います。
○山本国務大臣 まず、公務員の再就職の問題についての考え方としては、法令違反ではないこと、そして、次の就職先における適格事由についてこれが欠格ではないことであれば、独自の判断で就職することは、憲法の職業選択の自由という観点からして大事な点でございます。 ただ、人材として社会的な資源であることは、優秀であればあるほど我々は活用したいという向きはございます。したがって、適材適所の場所にその人が就職していただくことが社会の要請であろうというように思います。 そこで、妥当性を次に考えた場合、それを補完する要因としてはどんなものがあるかなということを考えたときに、一つは、押しつけ的な再就職、つまり、権限や予算を背景として組織としての役所が再就職をあっせんし、かつ、それが押しつけ的であるということは、これは絶対に許してはなりません。 次に、もう一つ考えるべきは、当該企業等に能力、適性を評価されて、その要請に基づいて就職するという形でなければ、これは、やはりそこに不自然なものが介在するということになろうと思っております。 こうした要件が具備されたときには、私は、社会的資源である人材の活用として、我が国が能力を人に求めるというような点では大変いいことではないかというように思っております。 次に、金融庁における職員が、金融機関に対してこうした原則の中で就職ができているかどうかということについては、一つ一つ、私も委員と同じ立場で、しっかりとした国民の代表者としての立場から、この観点の妥当性を見きわめていきたいというように思っております。
○古本委員 いや、ノウハウと識見が請われて行っちゃいけない部署なんですよ。公安調査庁長官はノウハウはありますよ、それは。内偵から何から、全部のノウハウを持っていますよ。その人が、行っちゃいけないところに請われて行っちゃいけないと言っているんです。 まさに、監視委員会の何とか検察官とか特別何とかというのを午前中に全部指摘しましたが、これは証券会社のそういうセクションに行っちゃいけないんじゃないですかと言っているんです。だから、申しわけないですが、最後のくだりの大臣の御決意はうれしく拝聴しましたが、ノウハウが買われていることは私としてもうれしいというくだりは全くずれていますということを指摘しておきたいと思います。 時間となりましたが、なぜここまで言うかというと、先日も、消費者金融武富士の御子息が、全国で大変多くの人が苦しんでおられる消費者金融の問題は当委員会でも取り扱ってきましたが、そこの御子息が、香港に居を移したという手口を使って、一千三百億円を超える、節税と称した極めて脱税に近い行為を行ったことに対し、これまた裁判所が、これは国が間違っていた、返しなさいという判断をしているんですよ。何をやっているんですかという思いですよ。三権のことはわかっています、司直には口出しできませんが、資料の十の一、十一、これをおつけしていますので、ぜひ委員各位は、この後また御高覧いただければありがたく存じます。 これはどこがどう見たって、資料の十の二に、委員長、オーバーしていますが、お許しください、もうこの一言だけ。 「贈与税回避の目的その他被告の指摘する諸事情を考慮してもなお、」これは認めているんですよ。贈与税回避なんだろうなと認めつつも、ただ住んでいる割合だけで判断しているんですよ、この二六%というのは。そういう判断をしている。 その武富士に、一体財務省から何人天下りしているんですか。きょうは、名前、ポストは控えておきますけれども。だから言っているんですよ。 税制改正、いつやったんですか。資料の十一の一、平成十一年の十二月に……
○伊藤委員長 古本委員に申し上げます。 申し合わせの時間をかなり過ぎておりますので、おまとめをいただきたいと思います。
○古本委員 はい、まとめます。 与党の税制大綱に入った、政府税調で議論した、それで法改正が十二年の四月に行われた。この人が香港に移って生前贈与を受けたのは、その法律が変わる直前ですよ、十一年の十二月二十七日の贈与。こんな離れわざはできませんよ、普通は。 武富士に財務省から天下りしています。李下に冠を正さずですよ。もういいかげんにしましょう、皆さん、ということを強く指摘しておいて、終わります。 ありがとうございました。
○伊藤委員長 次に、佐々木憲昭君。
○佐々木(憲)委員 日本共産党の佐々木憲昭でございます。 私は、前回に引き続きまして、大和都市管財の詐欺事件についてただしたいと思います。 この事件は、被害者一万七千人、被害総額一千百億円、大規模なものであります。中でも、被害者には高齢者が多く、退職金などを根こそぎ奪われるというような深刻な影響を与えているわけです。 ここに被害者の書かれた手記がありますので、幾つか紹介して、後で大臣の感想を伺いたいと思います。 例えば武蔵野市の八十二歳の方。これは手記を書かれてから何年かたっていますから、もっと高齢になっておられると思うんですが、十数年前退職し、初めてまとまったお金を手にし、運用を考えていました折、勧めていただいたのが大和都市管財の抵当証券でした。抵当証券と聞いただけで数々の不祥事件が頭に浮かび、不安がる私に、政府のお墨つきだからこんなに安心できるものはない、当社の該当する物件はすべてバブル以前に当社の所有物になっており、借金が一切ないのが当社の強みだ、こう力説されて買った。主人は、さすがに、ちょっとおかしいから引き揚げろと申しましたが、解約の話を持ち出すと、今までと人が変わったように怒り出し、今まで何かまずいことが一度でもありましたか、お客様のために一生懸命努力しているのに私の立場がない、こう怒りまして、一層利率のよいものに強制的に書きかえられてしまいました。最後の再契約は、破綻間近の平成十二年十二月一日と平成十三年二月十六日です。今は、わずかな年金の中から固定資産税、介護保険料を差し引くと、生活保護者以下の暮らしです。年齢的にも今後は介護に頼りたくなると思いますが、在宅介護の負担金も施設入居のお金もなく、願いは、国家賠償でお金を戻してほしいというもののみであります。これが八十何歳の高齢者の声です。 あるいは七十六歳の滋賀県の方は、豊永浩というのがこの社長ですけれども、豊永浩とその手下には、抑えても抑え切れない怒りでいっぱいです。多数の被害者にまともに返済できる能力も財力もないのに、一万七千人余りの人たちの汗とあぶらでこつこつためられた宝を何人もの手下を使ってだまし取るとは、まともな人間のすることでしょうか。契約書には大阪法務局の大きな印鑑がしっかり押されており、手続に来た社員は、定期預金と同じと考えてくださいということでしたので、安心して、頑張って、お金がたまれば購入しておりました。もっと早い時点で業務停止命令を出していけば、被害も少なくて済み、多くの人の悲しみも軽くなったと思います。どうか被害者を助けてください、お願いします。一万七千人の被害者は全員同じ気持ちです。こういう手記が延々とここには書かれているわけです。 山本大臣、こういう声をどのように受けとめておられるでしょうか。 〔委員長退席、宮下委員長代理着席〕
○山本国務大臣 被害者の皆様には、本当にお気の毒でありまして、同情にたえません。また、犯罪行為によってそうした被害が起こるわけでございまして、犯罪者に対する怒りも禁じ得ないところでございます。 ただ、六月六日に大阪地裁で言い渡された判決でございまして、現在、控訴期間中でございます。係属した訴訟でもございますので、その意味で、コメントは差し控えたいと思います。
○佐々木(憲)委員 私は、きょう、事実関係を確認したいと思います。 前回の質疑で幾つか資料を要求いたしまして、すべて提出していただきました。そこで、それを踏まえて確認したいと思います。 まず、平成七年八月二十一日のことであります。近畿財務局は、大和都市管財に対する業務改善命令を発出するということについて最終的な決裁が行われたと思います。これは事実ですね。
○佐藤政府参考人 事実でございます。
○佐々木(憲)委員 お配りした資料を見ていただきたいんです。 まず一枚目、一と右上に書いてある資料であります。これが、近畿財務局が行った決裁の写しでございます。大和都市管財に対して業務改善命令を出すことについての決裁文書で、こう書いているんですね、改善を命じてよろしいかという決裁文書。これに対して、よろしいということが承認をされたわけで、今答弁があったとおりであります。 さてそこで、この決裁に基づきまして命令書が作成されました。資料の二、これが命令書でございます。見ていただきますとわかりますように、八月二十一日、近財金三秘第九九号という資料であります。これは命令書がつくられた。ここにあるわけですが、当然、これは確認できますね。
○佐藤政府参考人 近畿財務局において作成された命令書の案でございます。
○佐々木(憲)委員 今、案とおっしゃいましたが、どこに案と書いてありますか。
○佐藤政府参考人 この命令書案は最終的に発出が保留されたということでございまして、その旨、今般の裁判において国は主張をしているということでございますので、そのように申し上げました。
○佐々木(憲)委員 保留された、果たしてそうなのかどうか、それをただしたい。 この命令書には案というものが抜けております。命令書、そして、八月二十一日、近畿財務局長渡辺と書いてあります。そして、五点の改善命令がここに記されております。 さて、それでは、この命令書は、八月二十一日、その当日、大和都市管財の豊永社長にどのような形で伝達されましたか。
○佐藤政府参考人 今回の訴訟におきまして、被告、国は、御指摘の平成七年八月二十一日の経緯につきまして、以下のとおり主張をいたしております。 一つ目、近畿財務局金融三課長が、一人で来局した同社社長に対し、同人の前に業務改善命令書を置き、同命令書を読み上げ始めたところ、同人から、大和都市管財の資金繰りには問題がない等の強い弁明がなされるとともに、財務局の指導には今後も従う等の発言があった。 第二、同課長は、同社に対し、さらに指導を行い、必要な資料が提出されるなどすれば、それまで疑義を抱いていた資金繰り等が判明し、その結果次第では、抵当証券購入者の利益を害する事実が否定される可能性もあると考えた。 第三、このため、同課長は、業務改善命令の内容を最後まで告知したり、同命令書を交付することのないまま、業務改善命令の発出を見合わせた。 第四、同社社長も、そのまま、命令書の交付を受けないまま、席を立って退席したということでございます。 〔宮下委員長代理退席、委員長着席〕
○佐々木(憲)委員 では、お配りした資料の次を見ていただきたい。資料の四であります。これは連絡記録票というものでありまして、その当時の事実関係について、財務局の部内でつくられたものであります。 これによりますと、相手方の所属氏名、豊永社長、連絡応答者、理財部金融第三課、氏名が書いてあります。連絡日時、七年八月二十一日十六時二十五分。件名は、業務改善命令書の交付について。 何が書いてあるか。これを見ますと、「抵当証券業の規制等に関する法律第二十三条に基づく業務改善命令書を読み上げ交付したが、以下のとおり強硬に主張し受け取りを拒否。」というふうに書かれております。明確に、交付したとされているわけです。相手側の言い分は、「今回の命令は行政処分であるが、当社が処分を受ける覚えはない。命令書を受け取る必要はない。」こう言って、受け取りを拒否したようであります。 いずれにしましても、命令書を作成する、命令書を発出する、その決定を行い、先ほど見たように、決裁が終了し、命令書が作成され、その命令書を当人の前で読み上げ、交付した、このようにここで書かれているわけであります。 したがって、この交付自体は明確な事実ではないのか。ここまでは明確でしょう。途中まで読み上げたのか、最後まで読み上げたのか、いずれにしても、交付の執行の過程にあったということは明らかであります。それは事実ですね。
○佐藤政府参考人 御指摘いただきました点について、今回の訴訟において、国としては以下のとおり主張をいたしているところでございます。 すなわち、平成七年八月二十一日付、連絡記録票、これはただいま御指摘いただいたものでございますが、これには「読み上げ交付したが、」などと記載されているが、同書面は、業務改善命令の発出を見合わせた状況を早急に報告する必要があって作成したために、正確性を欠く表現になったにすぎない。大橋課長が業務改善命令書を読み上げ始めたところ、豊永浩から強硬な反論がなされたため、最後まで読み上げることができる状態ではなかったものである。 こういった旨の主張をいたしているところでございます。
○佐々木(憲)委員 いずれにしても、命令書を発出するという決裁は既に終了し、命令書を作成し、その命令書を読み上げていたわけであります。 これは、執行の過程にある、発出そのものではありませんか。発出されたからこそ、ここに書いてあるように、相手が言っているのは、「今回の命令は行政処分であるが、当社が処分を受ける覚えはない。」と、行政処分を受けているという認識を相手が持っているわけであります。これはだれが見ても、命令書の発出そのものです。そこまではお認めになっておるわけですね。 命令書を発出したのに、相手が、こんなもの受け取れるかと言って拒否をした。拒否をした後、その命令書を読み続けることもなく、拒否されたままで発出を見合わせた。こうなりますと、決裁がおりている命令書を執行しなかったということになるんじゃありませんか。執行しなかったというのは、決定したことを、行政処分をしなかったということですよ。 その行政処分を、では、なぜ撤回したんですか。その執行を留保した。いつやったんですか。その理由はどこにあるんですか。
○佐藤政府参考人 先ほどの八月二十一日の経緯のところでも申し上げたところでございますけれども、被告、国の今般の裁判における主張の中に、近畿財務局金融第三課長が、一人で来局した同社社長に対し、同人の前に業務改善命令書を置き、同命令書を読み上げ始めたところ、同人から、大和都市管財の資金繰りには問題がない等の強い弁明がなされるとともに、財務局の指導には今後も従う等の発言があった。同課長は、同社に対し、さらに指導を行い、必要な資料が提出されるなどすれば、それまで疑義を抱いていた資金繰り等が判明し、その結果次第では、抵当証券購入者の利益を害する事実が否定される可能性もあるというふうに考えたということかと思います。
○佐々木(憲)委員 これは全く理屈に合わないですね。命令書が作成され、それは執行されていたわけですよ。相手が怒り出した、こんなの受け取れるかと。それでひるんで、一度決定したものを執行しなかったわけです。それを撤回と言うんです。勝手に撤回して、後で理屈を立てているとしか言いようがない。 では、相手は、こんな処分を受ける覚えはないと言った。その瞬間に、それまでの、命令書を作成する過程で確認をしていた大和都市管財の危機的な状況、これが何か変わったんでしょうか。その判断が急に変わったんでしょうか。相手が強い口調で拒否をしたということが、その発出を撤回した理由なんじゃないですか。
○佐藤政府参考人 先ほどもお答えをさせていただきましたけれども、同社社長の方から財務局の指導には今後も従う等の発言があったということで、金融第三課長が、同社に対し、さらに指導を行い、必要な資料が提出されるなどすれば、それまで疑義を抱いていた資金繰り等が判明し、その結果次第では、抵当証券購入者の利益を害する事実が否定される可能性もある、こう考えたということでございます。
○佐々木(憲)委員 今後も従うのであれば、業務改善命令に従うべきじゃありませんか。業務改善命令に従う、それは当たり前のことじゃないんですか。 業務改善命令に何が書いてあるか。御存じのように、五点にわたる改善内容というのが書かれているわけです。経営健全化計画を作成し、確実に実施する。財源計画を作成、提出し、確実に実施する。これが業務改善命令に従うということなんじゃないんですか。これを実行させるのが決定を執行することになり、また、これを受け入れるのが、相手側の、今後も従うということの意味なんじゃないんですか。 それを、途中でこれをやめてしまう。やめてしまいました、これは執行を留保しました。どこでそれは承認されたんですか。いつ承認されましたか。
○佐藤政府参考人 その点につきましては、やはり今回の訴訟において、被告、国は以下のとおり主張しているところでございます。 近畿財務局においては、平成七年八月二十一日に業務改善命令の発出を見合わせた後、同年十月二十日ごろまでに、大和都市管財の資金繰りが当面問題ないと判断するに至った。これを踏まえ、当社に対しヒアリングを実施し、経営健全化を指導する。また、みずから経営健全化を図る意思がないことが明白になった場合には業務改善命令を発出する。こういう対応をとることとし、大蔵省にも報告したということでございます。 このため、近畿財務局における業務改善命令書に係る決裁については、特に文書による廃案処理は行われなかったということでございます。
○佐々木(憲)委員 その撤回した理由が、相手が大きな声を出して、こんなもの受け取れないと言ったことにあったことははっきりしているんじゃありませんか。 平成七年八月一日の、弁明の機会を付与するに係る通知書というのがありますね。これは、私も要求して、出されました。 その通知書に何が書いてありますか。前年、平成六年九月八日を基準日として実施した立入検査の結果によれば、貴社の貸付先はいずれも経営状況が極めて悪く、結果的に貴社の経営が行き詰まる危険性が極めて高い、こういう判断をされていたんです。前年の検査結果。業務改善命令を発出するということに至った理由はここに書かれているわけです。そして、八月一日にその通知が行われた。ここに書かれているようなことを理由としてやった。 この根拠が、何で、八月二十一日、命令書を発出して読み上げるときに変わるんですか。根拠は変わっていないでしょう。八月二十一日の時点で、それを読み上げる途中で撤回してしまった。その理由は、全く今の説明では理解できません。撤回をした最大の理由は、ただ相手が大声を出しておどしたからじゃないんですか、いろいろなことを言って。それが唯一の理由でしょう。 そのときに、何か、資金繰りの追加説明を出すからというようなことを言ったと。そんなもの、まだ出ていないわけですから、業務改善命令をそのまま執行すればいいわけです。執行した後で、ちゃんと資金繰りの財務状況を、改善計画を出して、そしてそれを点検すればいいわけです。八月二十一日の時点では新しい追加説明の資料がないでしょう。 その段階で、相手側が追加説明を、資料を持ってきてそこに提出しましたかどうか、それを聞きたい。 〔委員長退席、林田委員長代理着席〕
○佐藤政府参考人 繰り返しになって恐縮でございますけれども、八月二十一日の経緯の中で、当社社長から財務局の指導には今後も従うといった発言があり、課長の判断として、同社に対し、さらに指導を行い、必要な資料が提出されるなどすれば、それまで疑義を抱いていた資金繰り等が判明し、その結果次第では、抵当証券購入者の利益を害する事実が否定される可能性もあると考えたということでございます。 なお、先ほど申し上げました十月ごろになっての判断でございますけれども、この点につきましては、判決文において以下のような記述がございます。 近畿財務局理財部次長と金融第三課長とは、平成七年十月末ごろ、大和都市管財には、中途解約に問題なく応じることのできる支払い余力がある、平成七年九月末現在で約五十八億円の手元資金がある、特約つき融資を行うことのできる資金調達力がある。これらの観点からすれば、大和都市管財の資金繰りには問題ないとの結論も正当づけられ得るとして、同年十一月初めころ、近畿財務局長及び理財部長へも報告し、上記結論について了承を得た。その結果、このころ、平成七年業務改善命令については、近畿財務局において廃案処理に準じた手続がとられた。 このように判決文でされております。
○佐々木(憲)委員 資金繰り表が十月ごろ出された。しかも、これは裁判では、こんなのは形だけだというふうに断定されているわけです。 つまり、八月二十一日の業務改善命令、これの執行段階では、今説明ありましたように、資金繰りを改善するという説明書も何もない。その段階で、ただ相手が、そのうち出すからと。それを聞いて、ああ、わかりました、命令書を撤回します。そんなばかなことがありますか。しかも、撤回をするという決定がいつなされたか、さっぱりわからない。これは明らかに、おどされて撤回した。今の説明を聞くと、それしかないじゃないですか。 前の年、平成六年に立入検査を行い、この会社はもう危ない、関連会社の状況は極めて悪い、したがって大和都市管財の経営が行き詰まる危険性が高い。そう認識して、そこで八月の時点で業務改善命令を発出し、その決裁が終わり、発出し、執行していた、このことは極めて明確な事実であります。資料によって裏づけられている。 つまり、もう既に決定されて、執行されていたわけです。それを撤回する理由は一切ないんです。後で、十月ごろ出てきたなんというのは理屈になりませんよ。そのまま執行するのが当たり前じゃないですか。本当に私は、そういうやり方で、大和都市管財の言いなりになってずるずると傷口を深めていった、そこに被害を起こした最大の理由があったと思う。結果として、大和都市管財は、平成九年八月ごろまで手形商品の販売を続けたんです。 次にお聞きをしたいのは、こういう深刻な経営実態にあることを十分把握し得たにもかかわらず、それをしなかったという問題がある。平成九年十二月二十一日、大和都市管財の更新登録を認めた、これは極めて重大です。その結果、ますます被害が広がっていったわけです。 具体的にお聞きしたいんですが、平成九年の大和都市管財に対する立入検査、これはいつ行われましたか。
○西原政府参考人 お答え申し上げます。 平成九年の六月十八日でございます。
○佐々木(憲)委員 その立入検査の際、大和都市管財の本体だけでなく、関連会社に対する融資の実態、返済の見通しがあるのかどうか、これを把握することが非常に大事なんです。といいますのは、本体の経営に直接影響するからです。関連会社の融資が返ってこなければ、これは破綻しますよ。 大和都市管財にある関連会社の帳簿等、これを検査しましたか。
○西原政府参考人 お答え申し上げます。 抵当証券業者に対する立入検査と申しますのは、通常、あくまで当該抵当証券業者、これの業務、財産の状況について行われるものということではございますが、この平成九年の大和都市管財に対する立入検査に際しましては、近畿財務局といたしまして、同社の財務状況の実態や資金繰りの状況を検証する観点から、融資先である関連会社の経営状況を把握する必要があるという認識を有していたということと承知いたしております。 したがいまして、実際にも近畿財務局は、この検査の際に、関連会社の経営状況を把握するために、大和都市管財を通じて、関連会社の関係書類を提出するよう要請をいたしております。 その結果でございますが、要請した関係書類のすべてではございませんが、例えば関連会社の決算書等について提出を受けたというぐあいに承知いたしております。
○佐々木(憲)委員 関連会社の帳簿の一部のコピー等を入手した、この点については、私は重大な問題があると思っているんです。といいますのは、入手したものを返してしまっているんです。 配付した資料の六枚目を見ていただきたいんです。これも裁判所に提出された国側からの証拠書類ですが、連絡記録票というのがありますね。立入検査について書かれております、関連会社の帳簿まで検査したことについて。 次のページの七のところを見ていただきますと、融資先について当局はこういうふうに言っているわけです。「融資先で関連会社でもあるが一切当社として徴求していないことから全体の資金繰りの確認のためにお願いした訳である。」こういうふうに、全体の資金繰りの確認のために関連会社の資料を徴求したい。これに対して、相手側は何と言ったか。下の方にありますように、「元帳を見てコピーまで持ち帰ることが許されるのか。」と、これまた開き直っているわけです。それで、一番下のところを見ていただきますと、当局としては、今回の検査はグループ全体の資金繰りを見るために依頼したもので、顧客元帳も、取締役でもある部長の了解のもとにいただいたものだと、必要性を主張しているわけですね。 ところが、その次の八ページ目を見ていただきますと、こういうものは持っていってもらっちゃ困るという話が出されまして、それに対して当局は「コピーはすでに昨日お返ししている。」と。コピーが別途残っている、とっているのであれば、それも破棄していただきたいと言われて、「必ず破棄しておく。」と。 こういう形で、関連会社の実態を正確に把握しなければならない立場にありながら、あるいは正確に把握する必要があると認識していながら、一度入手した資料を返却したり破棄したりしているんです。これで果たして実態が把握できるのか。 元帳のコピーを返却したり破棄した、これは事実ですか。
○西原政府参考人 お答え申し上げます。 今回の訴訟におきまして、被告の国は、平成九年の立入検査につきまして、以下のとおり主張をしているものと承知しております。 一つは、近畿財務局は、平成九年の立入検査期間中、大和都市管財及び融資先関連会社の経営状況を把握するため、大和都市管財の職員に依頼して、融資先関連会社よりその総勘定元帳を持ってこさせ、提出を受けた。しかしながら、その後、大和都市管財及び融資先関連会社から、立入検査に当たり融資先関連会社の総勘定元帳を検証することは了解していないとの抗議があり、近畿財務局としては、融資先関連会社に対する検査権限が及ばないことから、その返還を余儀なくされた。 このような形で、訴訟において国側は主張しているというふうに承知いたしております。
○佐々木(憲)委員 一度入手をした、しかし、抗議があって返した、これを認めたわけですね。 今、勘定元帳等は検査の対象にならないような話をしましたけれども、そんなことはないですよ。大和都市管財が保有している帳簿はすべて検査の対象じゃないですか。それを、返してしまった、コピーは破棄しちゃった。平成六年の段階でも既に経営状況は極めて悪く、結果的に大和都市管財が行き詰まる危険性が極めて高いと認識していながら、検査に入って入手した資料さえ返してしまう、そんなでたらめな検査がどこにあるんですか。実態把握を放棄したと言わざるを得ませんよ、これは。 その結果、被害者がどんどんどんどんふえ続けたんです。そんな甘い検査によって、まだ大丈夫だろう、こういう判断で登録更新を認める、その結果、被害がふえちゃったんです。ぎりぎりまで、一万七千人の被害者が発生するまで放置した行政の責任は極めて重大です。私は、これは責任を自覚してもらわなければならないと思います。 今認めたように、手に入れたものまで返した。山本大臣、こういう状況、検査の状況としては極めて私はいいかげんな検査だと思います。これが真っ当な検査だとはっきり言えますか。
○山本国務大臣 佐々木委員の御指摘は大変重要な争点でございまして、裁判でも争いになっているところでございます。それについてのコメントは差し控えたいと思います。
○佐々木(憲)委員 私は、こういう事実関係、もうここで資料をもとにして議論するだけでも極めてはっきりしていると思う。こんな裁判を続けたって、国は絶対勝てませんよ。必ず負けます。こんな状況で、国がやったことが正しかったなんて絶対言えないです。現に、地裁では国は負けているわけです。これ以上続けようなどという、控訴してやろうなどという考え方はとるべきではない。むしろ被害者を救済する、そちらを最優先すべきだということを私は申し添えておきたいと思います。 では次に、テーマを変えます。税制問題であります。 この六月に、先ほども古本議員の指摘がありましたが、住民税、大変増税になりまして、その通知が届きまして、税額が二倍になったとか、十万円もふえた、とても払えない、こういう国民の悲鳴が上がっております。 政府は、税源移譲であるので増税ではないとか、所得税が減るから総額ではふえないんだ、こういう宣伝を行っております。この宣伝自体、定率減税の廃止によって増税になるということを、先ほど見たように、資料にありましたが、私も同じ資料を提出しております。提出資料九、ここに、所得税が一月から減り、住民税が六月からふえる、全体の税負担が変わることは基本的にありません、こう書きながら、余り目立たない字でその下に注書きがありまして、定率減税措置がとられなくなることや云々と書かれまして、実際の税額は変わります。これはどういう意味かというと、定率減税が廃止されますので増税になりますということなんです。 それを、何かわけのわからぬあいまいな表現で、何か書いたかのようにここに記されておりますが、これはとんとんになるはずがないわけであります。 尾身大臣にまず確認をしたいんですが、定率減税の廃止で、国と地方の税収というのは当然ふえるわけですよね。
○尾身国務大臣 定率減税の廃止は、かつて小渕政権のときにやりました特例、特別的な減税を廃止するわけでありますから、その分は二年にわたってふえるということになります。
○佐々木(憲)委員 小渕内閣で実施したときは、恒久的減税として実施したんです。一時的な理由じゃないですよ。 それから、次にお伺いしますが、人によっては、定率減税の廃止、これは事実上の増税になるわけですが、その部分はさておいても、では、税源移譲というのは本当にとんとんなのかという問題がある。 税源移譲でも差し引き増税になる人がいるのではないか。昨年に比べて、ことし例えば大幅に所得が減った人の場合、これは、住民税は高かった昨年の所得で計算され、所得税は低くなったことしの所得で計算される、だから、住民税のふえる分は大きくて、所得税の減る分は少ないんですね。差し引きで、こういう方は増税になると思いますが、いかがでしょうか。
○尾身国務大臣 これは少し細かい問題になりますので、私が答えるよりも、正確を期する意味から、政府参考人に答えさせていただきます。
○岡崎政府参考人 お答え申し上げます。 このたびの税源移譲は、国と地方を合わせた財源総額を変えずに国から地方へおおむね三兆円の税源を移しかえるということが目的でございますので、所得税と個人住民税に係る適用開始時期はいずれも平成十九年ないし十九年度からといたしておりまして、所得税は十九年分から、住民税は十九年度分から税率が変わるとなっております。 なお、これまでも、定率減税の導入あるいは縮減、廃止など、個人所得課税全体として負担水準を変動させる際には所得税と個人住民税の改正の適用開始時期は同一としているのが通例でございます。その上で、個々人の税負担について税源移譲の前後で基本的に変わらないように措置するために、年度間で所得が変わらないケースを前提に、財務省とも協力いたしまして所得税と住民税の税率を設定するなどの具体的な制度設計を行ったものでございます。 しかしながら、御指摘のように、所得の変動は、多かれ少なかれ、多くの納税者に現実には生ずるものでございます。その結果、御指摘のようなケースもございますし、逆に、所得が急に増加した場合などは減税の方が多くなるようなケースもあるわけでございます。こういうすべての変動に対しまして税額の調整を行うということは、事務執行面などを考えましても困難でございます。 なお、税源移譲の広報に当たりましては、税源移譲によっては所得税と住民税を合わせた税負担は基本的に変わらないとするものの、これとは別に、例えば、先ほど御指摘の部分ですが、収入の増減などの要因によりまして実際の税負担が変わるものであるという旨の表現を盛り込んで、あわせて周知を図っているところでございます。 また、極端に収入が減少した場合には、経過的な住民税の減額措置なども設けているところでございます。 〔林田委員長代理退席、委員長着席〕
○佐々木(憲)委員 要するに、今回、住民税の税率が倍になっているわけですね。これは、今までと全く違う新しい現象であります。前年比で所得が減る人は、所得税が減る分よりも住民税がふえる分の方が大変多いということで、事実上増税になる。 これはどのぐらいの人が影響を受けるのか、その試算はありますか。
○岡崎政府参考人 課税所得が前年に比べて増減するという原因にはさまざまなものがございまして、例えば、個人の経済状況によりまして収入そのものが変化するというのが一番のケースですが、さらには、収入自体が変わらなくても、家族構成が変わったりしますと控除が違いまして、課税所得が増減するわけでございます。 こういういろいろな事情があるということに加えまして、国税当局も市町村も、それぞれの納税義務者ごとに所得の経年的変化を把握するということは困難でございまして、恐縮でございますが、所得が前年に比べて減少する人の数につきましては、お答えをいたしかねるところでございます。
○佐々木(憲)委員 幾つか政府の統計を見て推計をしてみると、例えば社会保険庁の業務年報によりますと、毎年新たに厚生年金の受給権を得る人が約百三十万人いるわけです。退職をする人がすべてではないかもしれませんけれども、毎年このぐらいの人が年金生活に入るわけですね。当然収入が減るわけです。 それからもう一つ、例えば雇用保険の統計によりますと、一年間に失業手当を受給開始する人は百七十万人いるわけですね。この人たちは、勤めていたときに比べると収入は減少する。 それから、総務省の労働力調査で、転職した人がいますね、これは三百四十六万人でありますが、転職したから全部収入が下がるとは限らない。まあ半々ぐらいでしょうと甘く見ましても、収入が以前より減ったと回答している人も百数十万人いるわけですね。 あるいは国税庁の申告納税者の統計によりますと、納税者のうち、前年より所得が減った人は百四十四万人です。 これを四つ全部合計すると五百万人ぐらいになりますけれども、これはダブりがありますので、ダブりを調整すると大体三百万人ぐらいじゃないかと思いますが、その程度じゃありませんか。
○岡崎政府参考人 引き続き研究してみますが、私ども、ただいま持ち合わせている課税データでは、ちょっと数字を申し上げる段階には至っておりません。
○佐々木(憲)委員 推計で大ざっぱに申し上げましたが、約三百万人。これは非常に多い数なんですよ。大変な数ですよ。一万、二万という話ではないんですね。 例えば、昨年の年収が七百万円の方が退職して、ことしの年収が三百万円になった。そういう場合、私、試算してみますと、例えば、独身者で三万五千五百円税金がふえます。夫婦のみの場合五万四千五百円、夫婦子供二人の場合九万七千五百円、こういう増税に事実上なるわけですが、これは間違いありませんね。
○岡崎政府参考人 ちょっと今、済みません、細かい部分について若干聞き漏らしておりますが、基本的には、最大で九万七千五百円増加することがあるというのは事実でございます。
○佐々木(憲)委員 これは本当に、しっかり救済しないと大変な被害が出るわけであります。 所得がゼロになってしまうような人には、先ほども少しありましたが、経過措置ということで救済する措置があるそうです。課税最低限以下の方に対して設けているというのですが、それはどういう内容のものですか。
○岡崎政府参考人 税源移譲に伴いまして、ほとんどの方は、平成十九年分所得税が前年に比べて減少しまして、その分、十九年度分の個人住民税が増加するということになるわけでありますが、御指摘のように課税所得が極端に多く減ったような場合には、確かに増税部分が出てくるというところはあるわけでございます。 今御指摘のありました経過措置でございますけれども、十八年分には所得税が課税されていましたが、十九年に所得が極端に減少いたしまして、十九年の所得税が課税されない程度にしか所得を有しなくなった方、こういう方を対象といたしまして、平成十九年度分の個人住民税を、税源移譲する前の税率を適用した額まで減額するというものでございます。 具体的には、来年ですが、平成二十年七月中に、対象となる方から申告をいただきまして、十九年度分の課税市町村が減額を決定し、減額分を対象者に還付するということになるかと思います。 今回の措置の対象者は、十九年において極めて低所得になった方であるということにかんがみまして、円滑な税源移譲に資するように、こうした経過措置を講ずることとしたものでございます。
○佐々木(憲)委員 今複雑な説明をされましたが、簡単に言いますと、ことしの所得が所得税の課税最低限以下に落ち込んだ場合、住民税のふえた部分は返しましょう、こういうことですね。 問題は、これ自体は私は結構だと思いますが、これは条件があるんですね。それは、本人が申告しないと適用されないということなんじゃないんですか。
○岡崎政府参考人 御本人から、平成二十年七月一日から三十一日までの間に御申告をいただくという仕組みになっております。
○佐々木(憲)委員 これは、サラリーマンの場合はほとんど住民税の申告というのはしないんですね。会社で所得税の年末調整をしたデータが市町村に報告されて、そのデータをもとに市町村が住民税の額を計算して徴収するという仕組みですね。課税するときは申告なしに税額を計算しているのに、税金を返そうということになると、本人が申告しなきゃだめだ。どうも私は、これはバランスを欠いていると思うんです。 申告しなくても、所得のデータというのは市町村が把握しているわけですから、それを調べて、所得がどのくらい減ったかすぐわかるわけで、経過措置の対象になる人かどうか、本人の申告なしでも、これはきちっと減額して渡せばいいんじゃないですか。なぜ、役所まで来いということをやるんですか。きちっと計算して返せばいいじゃないですか。
○岡崎政府参考人 所得税、個人住民税が課税されない程度の収入しか有しない方につきまして、課税市町村が十九年分の所得情報を必ずしも十分に得られるということになっていない面がございます。そういう意味で、申告いただいて、調査をする必要があるのが一点。 またもう一つは、平成十九年中に市町村の区域を越えて住所移動した場合などにつきましては、十九年度分の課税市町村と二十年度分の課税市町村が異なりますので、十九年度分の課税市町村においては二十年度分の課税情報は全く有しておりませんので、職権で対象かどうか判定することは不可能な面があります。 こういうことでございまして、申告をお願いすることにしておりますが、納税者の御負担というのは最小限にしたいと思いまして、実は、様式につきまして既に定めておりますが、住所、氏名、生年月日、電話番号を記載すればよいような、いわゆる申し出書みたいにしておりまして、その申し出をいただきまして、市町村において所得情報を調査、決定する、減額額も決定するというふうなことにいたしておりますので、御理解いただきたいと思います。
○佐々木(憲)委員 その程度の申告をやるなら、もうやらないで自動的に返せばいいわけで、住所、氏名、電話番号ぐらいなら、別に何も一々出す必要はないんじゃないですか。 問題は、この制度を知らない人が多いことなんです。大体、確定申告するといっても、普通は二月、三月ですよ。七月に申告するというのは、普通、ないわけなんですね。しかも、七月一日から三十一日までだ、この一カ月でやってもらわないとだめだよ、こういうことになりますと、忘れてしまったり、制度を知らない人というのは全く漏れてしまうわけであります。これは年金の支給漏れと同じようなもので、税金の還付漏れということが起こり得るわけでございます。 私は、制度が周知されていないという問題をもっと深刻に考えていただきたいと思います。国会でこの経過措置が決まったのは昨年の三月です。もう一年以上たっているわけですが、国民は全くこれは知りません。国民あるいは市町村向けにどのような広報活動を行うか、これが非常に大事だと私は思いますが、どのように考えておられますか。 〔委員長退席、井上(信)委員長代理着席〕
○岡崎政府参考人 お答えいたします。 経過措置に関する広報の重要性でございますが、今、税源移譲の広報を一生懸命行っておりますのは、多くの納税者に対しまして、限られた広報資源の中で、今一番情報として必要なことをわかりやすく簡潔に周知する必要があるということで行っているわけでございます。 特に、多くの人は、一月から所得税が減りまして、そのかわりに六月から住民税がふえるというようなこと、ただし、時期はずれますが、両方合わせた税負担は税源移譲によっては変わらないこと等について現在は重点的に広報をしているところでございます。 こうした中で、御指摘の措置につきましては、対象者自体が、ことし一年経過しないと所得が大幅に減るかどうかというのがなかなか把握しづらいこともあります。またさらに、納税者の申告が、申し上げましたように来年の七月だということがございますので、現在までの税源移譲の広報においては、この点、特に重点的には広報いたしていないところでございます。 ただ、御指摘のとおり、対象となる方々にとりましては大変重要な情報でございますので、こうした方々に不利益が生じないよう、今後、地方団体とも連携協力いたしまして、しっかりと周知広報に努めてまいりたいと考えております。
○佐々木(憲)委員 税源移譲の広報はしっかりやっていると言うけれども、さっき言ったような広報では話にならないわけであります。 むしろこういうところに今のようなものを書かなきゃいけないんじゃないんですか。住民税が変わります、国から地方へ、税源移譲でとんとんですというような話ばかり書いて、「所得税と住民税が変わるゾウ」、どんなふうに変わるんです、こういう広報をしていても、一番肝心な、還付できますよということは何一つ書いていないじゃないですか。これは本当に私はやり方がおかしいと思う。 これからやると言っている。いつからどのようにやるんですか。これはすぐやっていただきたい。
○岡崎政府参考人 今まさに納税通知書の送付時期でございまして、多くの方々に影響する、この所得税が減り住民税がふえるというようなことに対するお問い合わせは窓口でも大変多いわけでございまして、現在はそうした多くの方にかかわる広報に全力を尽くしているわけでございますが、これが一段落いたしました時点で、できるだけ前倒しで広報に努めるように努力したいと思います。
○佐々木(憲)委員 一段落するまでやらないというのはおかしいんじゃないですか。去年三月に決まっているんですよ。それを、こればかりやって、いつ一段落するんですか。もう今すぐやってください。
○岡崎政府参考人 税源移譲そのものについてのお問い合わせ等が大分市町村もふえておりまして、そういう中で、個別のケースにつきましては、いろいろこの点についても御案内しているわけでございますけれども、御指摘もありましたので、できるだけ早期に周知に取り組むようにいたしたいと思います。 〔井上(信)委員長代理退席、委員長着席〕
○佐々木(憲)委員 これはもう直ちにやっていただきたい。 私が大事だと思うのは、この還付される対象となる方々は所得税の課税最低限に達しない方々に限定されておりまして、しかし、この課税最低限を超えた人は対象外なんです。私は、これはおかしいと思うんですね。税源移譲だといって、そして、とんとんですと思っていたら増税になった、しかし課税最低限を超えている、そういう人は何にも還付の対象にならない。こういう問題も根本的に再検討して、こういう方々にも還付するというのが私は筋だと思うんですね。その点は大いに検討していただきたいと思うんです。 最後に、尾身大臣、今回のこういう税制の改正で思わぬ増税になる方々に対して、大いに、それはこういうふうに軽減されますよとしっかり周知すること、それから、この対象にならない方々についても検討をするというぐらいはお答えをいただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○尾身国務大臣 御指摘の住民税の経過措置は、十八年の所得を基準とした平成十九年度分の住民税について平成二十年七月の申告により適用することとした地方税に関する経過措置でございますので、基本的には、今後、総務省において、ただいまのお話のように周知を進めるものと考えておりますが、納税者に適用漏れがないよう、財務省といたしましても必要に応じて協力をしてまいりたいと考えております。
○佐々木(憲)委員 時間が終了しましたので、以上で終わります。 ————◇—————
○伊藤委員長 次に、内閣提出、電子記録債権法案を議題といたします。 趣旨の説明を聴取いたします。金融担当大臣山本有二君。 ————————————— 電子記録債権法案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○山本国務大臣 ただいま議題となりました電子記録債権法案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。 政府は、金銭債権について、その取引の安全を確保することによって事業者の資金調達の円滑化等を図る観点から、電子債権記録機関が調製する記録原簿への電子記録をその発生、譲渡等の要件とする電子記録債権について定めるとともに、電子債権記録機関の業務、監督等について必要な事項を定めることにより、電子記録債権制度を創設するため、本法律案を提出した次第であります。 以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。 第一に、電子記録債権の発生、譲渡、消滅等に関する私法上の規律を整備することとしております。 まず、電子記録債権の発生や譲渡につきましては、磁気ディスク等をもって作成される記録原簿に、電子債権記録機関が当事者の請求を受けて電子記録をすることをその効力発生の要件とすることとし、電子記録債権の内容が当該記録原簿上の記録によって定まることとしております。 次に、電子記録債権に係る取引の安全を確保するため、別段の電子記録をしない限り、手形における場合と同様に、電子記録債権の譲渡に善意取得や人的抗弁の切断の効力を認めることとしております。 また、手形における場合と同様に、記録原簿上の債権者に対して支払いをした者に支払い免責を認めるほか、支払いの事実について電子記録がされないまま債権が再度流通する事態を防止する仕組みを設けることとしております。 以上に加えて、手形保証類似の独立性を有する電子記録保証の制度や電子記録債権を目的とする質権の制度を設け、これらにつきましても記録原簿への電子記録をその効力要件としているほか、記録事項の変更、電子債権記録業務に関する電子債権記録機関の責任、記録事項等の開示等についての規定を整備することとしております。 第二に、電子債権記録機関に対する監督等のための規定を整備することとしております。 まず、電子債権記録機関の安定的、継続的な業務運営等を図るため、主務大臣が申請を受け、財産的基盤や適切な業務遂行能力を有する株式会社を電子債権記録業を行う者として指定することとしております。 次に、電子債権記録機関の公正性、中立性の確保や、他の事業からのリスクの遮断等の観点から、電子債権記録機関の兼業を禁止することとしております。 このほか、電子債権記録機関の業務の適切かつ確実な遂行を図るための報告徴求、立入検査、業務改善命令や、電子債権記録機関が破綻した場合の業務移転命令など、所要の検査監督規定を整備することとしております。 以上が、この法律案の提案理由及びその内容であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようよろしくお願い申し上げます。
○伊藤委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時三十分散会