厚生労働委員会 第15号
- 発言数
- 299 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2007/04/20
会議録
○櫻田委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、雇用対策法及び地域雇用開発促進法の一部を改正する法律案、大島敦君外二名提出、雇用基本法案、加藤公一君外二名提出、労働者の募集及び採用における年齢に係る均等な機会の確保に関する法律案及び山井和則君外二名提出、若年者の職業の安定を図るための特別措置等に関する法律案の各案を一括して議題といたします。 この際、お諮りいたします。 各案審査のため、本日、政府参考人として人事院事務総局人材局長鈴木明裕君、総務省自治行政局公務員部長上田紘士君、法務省入国管理局長稲見敏夫君、厚生労働省労働基準局長青木豊君、職業安定局長高橋満君、職業安定局高齢・障害者雇用対策部長岡崎淳一君、職業能力開発局長奥田久美君、老健局長阿曽沼慎司君、年金局長渡辺芳樹君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○櫻田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○櫻田委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。日森文尋君。
○日森委員 おはようございます。社民党の日森です。 きょうは、発言時間割りを御配慮いただきまして、最初に御礼を申し上げておきたいと思います。 今回の改正案について、これは閣法の方ですが、大変看過できない問題点が幾つかあるというふうに思っています。きょうは、既に取り上げた課題でもあるんですが、中でも最も問題だと思われる外国人の雇用状況報告制度、これについて中心的に質問をさせていただきたいと思います。 日弁連だとか外国人の人権擁護団体、あるいは雇用を監視するような団体も、どうもこれは大きな問題があるということで反対の意思を表明しているということは、御存じのとおりだと思います。 比較をしてみても、例えばこれまで外国人の雇用状況などを調査するには職安法があって、これはトレンドを調査するということにとどまっていたわけですが、今回は明らかにそれをずっと踏み込んで、三歩も四歩も踏み込んで、かなり具体的な事項まで事業主に報告をさせるという義務を求めているということもあるわけですね。 こう考えると、これは雇用対策法の範囲をはるかに超えていて、むしろ、ちょっと露骨な言い方をさせてもらえば、治安対策まで含めて雇用対策法の中でやろうとしているんじゃないかという危惧が大変あるわけです。特に、厚生労働省に集中された外国人労働者の情報について法務省に提供することができるということになってきて、これは法務省だけじゃなくて恐らく警察庁だとかいうところも連携をとるようになるんじゃないかという思いがあるんですが、そういう意味で、ここの条項はどうもいただけないという思いがしています。 最初に、改めて確認をさせていただきたいと思うんですが、第二十八条で、外国人を雇い入れるとき、それから離職するときに届けなきゃいけないというふうになっているんですが、同じ改正案では、女性だとか障害者あるいは高齢者、こうした方々には報告の義務はありません。なぜ外国人だけにいわば厳しい報告を求めているのか、外国人労働者についてだけ求めているのか。しかも、事業主はこれに違反すると罰則があるということですから、これはちょっと別の意味が、本来の雇用対策以外の意味があるというふうに言わざるを得ないと思うんですが、そこら辺をもう一度明確にお答えいただきたいと思います。
○柳澤国務大臣 日森委員から今御指摘のありましたとおり、今回の法律におきましては、外国人の労働者について届け出の制度を設けさせていただいているところでございます。 これは、外国人というのは在留資格の範囲内で就労が可能という入管制度の枠組みのもとにございまして、今就労をされている方がいらっしゃるわけですけれども、そういう方々の実態を見ますと、非常に不安定雇用であるとか、あるいは社会保険の未加入であるとかという問題がございます。そういう問題がございますので、これらの外国人労働者について雇用管理の改善であるとかあるいは再就職援助を図る、場合によっては、依然として後を絶たない不法就労に対してより効果的な対策を講じていく、こういうことのためには、外国人の方々についてはこのようなきめの細かい就労実態の把握が不可欠であるというふうに考えているわけでございます。 こういう事由で、今般、外国人雇用状況報告を義務化し、外国人労働者の雇用管理の改善に向けて事業主指導等を行うことといたした、これがこの制度の趣旨でございます。
○日森委員 今大臣がおっしゃったとおり、雇用管理改善、あるいは雇用情報を外国人労働者に提供するということを通じて外国人の雇用環境の改善みたいなものに資していくんだということが第一だとおっしゃっているんですが、そうすると、特定永住者、これは法案の中で外されているわけですよね。しかし、特定永住者も当然就職をするあるいは離職をする、再就職するというようなことがあるわけで、そうすると、雇用情報の提供や職業訓練とかさまざまな問題、やはりそういうことについて、政府がきっちりと特定永住者に対しても支援するということが必要になるんじゃないかと思うんですが、これは外されている。 これは、特定永住者というのは、今大臣がおっしゃった雇用管理改善、雇用情報の提供は必要ないというお考えでお外しになったんでしょうか。
○岡崎政府参考人 特別永住者の方、先生も御承知のように、これは戦前から日本に居住しておられる方、あるいはその御子孫の方々でございます。そういう方々につきましては、そういう古い時代から我が国の職場の中で働いてきておられる、こういう状況にあるという実態でございます。そういう中で今回の外国人雇用状況報告制度の対象にするかどうかにつきましては、審議会等でも御意見を聞いたわけでありますが、そういう方々まで報告の対象にするのは適当ではないのではないかということでございます。 しかしながら、当然のことながら、そういう方々も、いろいろな形で離職されたりといった場合も、今御指摘のありました職業訓練でありますとか再就職援助、これ自体必要だということは私どもも認識しておりますし、これはむしろ日本人の方と同様に、そういう方々にもきちんとした対応をしていきたい、こういうふうに考えております。
○日森委員 そういう話をするのは、外国人差別というのが、これは日本だけではなくてヨーロッパなどでも今大分問題になっていて、特に移民の問題を含めて問題になっていますが、やはり差別の問題がかなり大きな問題としてあるというふうに思っているんですよ。それは、永住外国人もそうでない外国人の方々も同じようにこの間差別を受けてきたという経緯があるから、特に、届け出の方はちょっと別にしても、就職、雇用環境改善のためのいろいろなさまざまな支援は区別なくやるべきだというふうに私は思っているんです。 そこで、今、外国人労働者が大変増加をしているわけです。先ほどの答弁の中でもあったように、不法就労なども含めて、大変劣悪な労働環境の中で働かされていたり、あるいは、就職するについても大変なハンディキャップを持っているということはもう御承知のとおりだと思うんです。 これは、今、私の方は、ちょっとつけ加えると、そういう不法就労などがあって、これは改善しなきゃいけないということなんですが、その不法就労がなぜ出てきたのかというのは、もう一度、厚生労働省自身もしっかり総括しなきゃいけないと思っているんですよ。 雇用対策基本計画ですか、これはなくなった。しかし、その中では、そういうことを認めるのではなかったんですが、実際には、技能研修だとかいろいろな形で入ってきて、政府はそれを認めてきたわけですね。そのことが不法就労の一つの要因にもなっているというふうに思っているんですよ。だから、そういう意味では、政府自身が、外国人労働者の雇用をどうしていくのか、受け入れはどうするのかというビジョンをしっかり示す必要があるというふうに私たちは思っているんですが、それはそれで、ちょっと質問の項目にないですから、私の意見として聞いていただきたいと思うんです。 さっき言った、現在、外国人労働者はどのような差別というかハンディキャップを抱えているのか、具体的に厚生労働省の方でつかんでおられたらお聞かせをいただきたいと思います。
○岡崎政府参考人 外国人の方々につきまして統計的に処理したようなデータはございませんけれども、私どもが認識しているところでは、外国人の方、いろいろな方がおられますけれども、日本語の能力等においてやはり十分でないという方もおられますし、それから、我が国の雇用慣行でございますとか、あるいはいろいろな求職、就職にかかわっての慣行みたいなもの、そういったものにもふなれな方が多いというようなこともあるというふうに思います。 そういう中で、先ほど大臣の方から申し上げたような、不安定な雇用でありますとかあるいは社会保険の未加入とか、いろいろな問題が生じているというふうに認識しているところでございます。
○日森委員 そういうさまざまな障害があることによって、実際、日本人の労働者との間にやはり明確な差別が存在しているということは、外国人労働者と交流したり、その周辺の方々、支援している方々のお話を聞くと、かなりひどい差別があるという話を伺っています。 賃金の問題、労働条件の問題、あらゆる面であるんですが、具体的にどういう格好で外国人差別が存在しているというふうに、どんなふうにあるんだと認識されているかをお聞かせいただきたい。
○岡崎政府参考人 外国人の方の、雇用面だけではなくて、生活面も含めたいろいろな問題があるのではないか。政府としましても、生活者としての外国人という観点から、政府全体の中で議論をしたわけでございます。そういう中で、地域社会においてもいろいろな摩擦が生じている、あるいは、住宅とか子弟の教育とか、さまざまな問題が生じているというふうに認識しておりますし、これに対しては政府全体でそれぞれ対応していかなきゃいかぬ問題であるというふうに認識しているということでございます。
○日森委員 もちろん、そのとおりだと思います。 特定永住者に限らず、日系ブラジル人などが就職しようとする場合、やはり外国人差別という非常に厚い壁といいますか、もうずっと連綿とある壁ですから、なかなか難しいと思うんですが、その壁が障害になっているというふうに言われているわけです。 労働基準法の第三条、これは国籍などによる差別はだめだというふうに禁じているわけですね。それから、なぜか我が国は批准をしていないんですが、なぜ批准しないのか、ついでにもし御回答があったら聞かせていただきたいと思うんですが、ILOの百十一号ですね。これは差別禁止がありますよね、性別だとかさまざまな分野で差別してはいけないと。これを我が国は批准していない。しかし、世界では百六十五ぐらいの国が批准をしていて、まさにグローバルスタンダードになっているという状況を考えると、これは積極的にこの差別を解消していくということが当然必要になると思うんです。 例えば、アパートを借りようとしても、外国人はだめよと言ったり、一時問題になったのは、銭湯に外国人は入っちゃいけないみたいな話が北海道かどこかでありましたよね。こういうことについてきちんと認識をして、改善をしていくということについて、もう一度どのようにお考えなのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○岡崎政府参考人 アパート等の件をお触れになりました。厚生労働省の所管以外の部分もございますが、政府全体として昨年十二月に総合的対応策ということで取りまとめたものにつきましては、それを推進していくということでございますし、雇用の関係につきましては、今般の法律の中で、事業主の雇用管理の改善のための努力義務と、それからそのための指針を設ける、こういうことにしております。 そういう中で、外国人を差別しないというか、きちっとした雇用管理をしていくということについては事業主にも周知していきたい、こういうふうに考えておりますし、お話のありました労働基準法三条、この趣旨についても周知を図ってまいりたい、こういうふうに考えております。
○日森委員 ついでの質問で申しわけなかったんですが、ILO百十一号というのは、あれはどうして批准しないのですか。もう世界じゅうが批准しているのに。そうすると、この国の外国人の、あるいはその雇用状況はまずいということでやらないんでしょうか。
○岡崎政府参考人 済みません、ちょっとILO百十一号について十分準備していないんですが、基本的な方針としましては、我が国の場合には、条約批准の場合には、きちんとすべての条文が対応しているかどうかを検討した上でしているということでございます。 しかしながら、趣旨そのものについては非常に重要だというふうに思っておりますし、そのあれでやっておりますが、何が問題かについてはちょっと今準備がないので、申しわけございません。
○日森委員 では、後で資料があったらお聞かせいただきたいと思います。 最初に大臣がおっしゃったように、外国人であろうとも、合法的に働こうとする人々に対して、政府が積極的な雇用支援対策をやるんだということが第一義だということですよね、大臣。二義的には治安対策もあるかもしれない、まあ治安対策とはおっしゃっていないですが。 そうすると、例えば、日系ブラジル人など、日本人の配偶者等あるいは定住者などの在留資格を持った外国人労働者は、日本国内で転職が可能なわけです。しかし、失業して、転職のための職業訓練を受けようと思っても、先ほど答弁でありました、日本語という壁があったり、さまざまな問題があると。そうすると、これを積極的に支援して解決していかなきゃいけないということが、具体的な雇用支援対策の一つになると思うんですよね。 その場合、そうした離職者に対する職業訓練プログラムとか教育訓練給付金とか、そういう中に日本語学習を組み込んでいくとかいうことを検討すべきではないのかという思いが強いんですが、その辺はどうお考えでしょうか。
○奥田政府参考人 委員御指摘のとおり、非常に重要な点であるというふうに私どもも認識をしているところでございます。そういう観点から、外国人労働者問題関係省庁連絡会議という場で、昨年の末に、生活者としての外国人に関する総合的対策ということをまとめたわけでございます。 この中では、外国人の方が日本人と同様の公共サービスを享受できるようにすることが必要であろうという観点から、特に、十九年度におきましては、日本語教育を充実するという対策が盛り込まれたわけでございます。今年度におきましては、文部科学省の方におきまして、日本語教育を充実するということで幾つかのプログラムが実施をされるということになっておりますので、まず私どもといたしましては、そのプログラムと私どもが行っております職業訓練との連携ができないかということについて検討していきたいというふうに思っております。 また、もう一つの教育訓練給付金の方の御提案がございましたけれども、この制度は、職業能力の開発及び向上に資する職業に関する教育訓練というふうに指定基準が定まっておりますので、この中に日本語学習というものを対象にするということはなかなか制度的に困難だというふうに思っておりますけれども、外国人の方々が職業訓練を受けられる前段のための日本語教育のあり方、引き続き検討させていただきたいというふうに思っておるわけでございます。
○日森委員 ぜひ積極的に進めていただきたいと思います。 ちょっともう時間がなくなって、肝心なところがしゃべれなくなったんですが、二つ目の、支援と同時に不法就労対策ということも大臣はおっしゃいました。 問題はそこにあるというふうに思っていまして、実際、今、事業主などが不法就労を承知でやって、安く使い回して利益を上げていくということが常態化しているということになると、この法律の改正で本当に不法就労がなくなるのかどうなのか、大変疑問なんですよ。厳しくするだけでそういう不法就労対策になるのかどうかということが大変疑問なんですね。そこら辺はどんなふうに、罰則があるから大丈夫だ、破った者は罰金を取るぞということで本当にこの不法就労の対策になるかどうかということについて、お聞かせいただきたいと思います。
○岡崎政府参考人 企業が労働者を雇う場合、特に外国人の場合には在留資格の範囲内でということであります。これは、現在もそういうことを認識した上できちんと雇ってくださいということでありますが、ここのところの企業の認識をきちんとしていただくために、今回は、その在留資格等を確認した上で届け出もお願いする、こういうことにしたわけでございます。 ただ、今先生御指摘のような、不法就労とわかっていてというようなものにつきましては、もともと入管法の中でも不法就労助長罪等もあったわけでございますので、基本的には、そういう部分については、取り締まりという意味では今後とも法務省が担当する。私どもは、やはり企業の方にきちんと啓発をして、今おっしゃったように、不法就労の人だから安く使うとか、そういうことはあってはならないことだというふうに考えておりますので、企業の指導をきちんとしていきたい、こういうふうに考えております。
○日森委員 時間が来ましたので、ちょっと中途半端ですが終わりますが、また引き続き阿部知子が質問すると思いますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
○櫻田委員長 次に、菊田真紀子君。
○菊田委員 民主党の菊田真紀子です。おはようございます。 時間が余りありませんので、しょっぱなからすぐ質問に移らせていただきたいと思いますけれども、まず最初に、募集、採用時の年齢制限について、今回の法改正ではなぜ公務員を適用除外にしているのか、お伺いいたします。
○高橋政府参考人 国家公務員また地方公務員につきましては、それぞれ国家公務員法、地方公務員法におきまして平等取り扱いの原則が定められておるわけでございまして、職員の採用に当たっても合理的な理由のない差別は禁止されている、このように承知しておるわけでございます。こういったことで、国家公務員、地方公務員については、別途、法的枠組みが既に整備されておる、こういうことから、本法案におきましては適用除外といたしておるところでございます。
○菊田委員 実際、国家公務員の採用は、競争試験による場合、一定の年齢制限が設けられているわけでありまして、ある年齢を過ぎれば、面接はおろか、筆記受験すらできないということであります。 今回の法改正によりまして、民間企業には年齢差別をしないように厳しく義務づけますということを言っておきながら、国家公務員そしてまた地方公務員だけは別ですよで本当にいいんでしょうか。私は、国も地方も同じ条件が課せられて当然だというふうに思いますが、大臣は現状のままでいいという御認識でしょうか。
○柳澤国務大臣 公務員につきましては、基本的に国家公務員法あるいは地方公務員法という法律がございまして、これによって基本的には律せられているという認識でございます。合理的な理由のない差別が、その両法で禁止されるという法的枠組みが既に整備されておりまして、したがいまして、この法案におきましては適用除外としているところでございます。 いずれにいたしましても、公務員の募集、採用に係る制度については、公務員制度の所管の官庁において適切に対応すべきものと考えております。
○菊田委員 採用における年齢差別の行政の取り組み、指導が官民で差があることについて、平成十三年九月二十八日、当時の坂口厚生労働大臣は閣議後の定例記者会見におきまして以下のような発言を行っています。 「国家公務員および地方公務員につきましては、この年齢制限緩和の努力義務規定は適用除外となっておりますけれども、公務員につきましても本改正の理念の具体化に向け適切な対応が図られるよう努めるべきであるとの国会決議がなされているところでございます。つきましては、各省におかれましても年齢に関わりなく均等な機会を与えるとの考え方に沿って選考採用が行われるよう適切に対応いただきますようお願い申し上げます。」ということを、当時の坂口厚生労働大臣が発言をされておられます。 そしてまた人事院も、平成十五年度の年次報告書の中で、受験資格としての年齢制限について、「年齢にかかわりなく均等な受験の機会を確保するという観点から、撤廃する方向で検討を行っている。」との見解を示しておられます。 そこでお伺いいたしますけれども、こうした発言を柳澤大臣はどう考えておられますか。同じ見解であるか、それとも別の立場であるか、お伺いしたいと思います。
○柳澤国務大臣 年齢にかかわりなく均等な機会を与えるとの考え方に沿って選考採用が行われるよう適切な対応をお願いしたいというふうに坂口元大臣が御発言なさっておられますことは、私としても承知をいたしております。また、人事院当局におきましても、年次報告におきまして、十六年度には、採用試験の受験資格の年齢制限のあり方について慎重に検討するということを述べておりますし、また十七年度では、若年者を採用して部内育成していく構造に加えて、各府省が人材確保の必要に応じて行う選考採用において、年齢にかかわりなく能力のある者の採用を拡大していく必要がある、このような報告をいたしております。 私も、個人としては行政改革、国家公務員改革にかかわりがありまして、そのときには、私は、中途採用というものをもっと活用すべきである、それからまた、有期限の公務員というものももっと採用すべきである、さらには、分掌官というものが公務員の中にありますけれども、こういう分掌官というような立場での公務員の採用あるいは活用ということももっと考えるべきである等々、いろいろなことを私は実は発言をし、そういったことの幾つかは行政改革基本法の中に盛り込まれているというようなことがございます。 したがいまして、私は私なりの考えがありますけれども、基本的に、今私が触れました人事院の年次報告の十七年度のあたり、そういうようなことと非常に似通った考え方を自分が持っているのかなと思いまして、私は、そういう中途採用においては年齢なぞに関係なく、本当にその仕事に適した人をもっと採用すべきだということを考えているわけでございますが、いずれにしても、そういったことは私の所掌というよりも、むしろ、先ほど申したように、公務員制度所掌官庁が責任を持って考え、対処すべきものだと私は考えております。
○菊田委員 そもそも今回の法改正で、私は、公務員を特別扱いしているようでは政府の本気さは伝わってこないということを申し上げたいというふうに思います。 そこでお伺いいたしますけれども、今ほどお話がありましたように、中途採用についてですが、国家公務員総数のうち、中途採用でどれだけの人が採用されているのか、お伺いします。
○鈴木政府参考人 お答えいたします。 中途採用の意味にもよりますけれども、新規学卒者などを中心とする年齢層を対象として実施しております競争試験による採用以外の方法によります採用者、いわゆる選考採用者の数は、約六十三万人の国家公務員全体で見ますと、平成十七年度の一年間で九千七百四十一名となっております。
○菊田委員 平成十七年度で九千七百四十一名ですね。累計といいますか、これまでの合計ではどれくらいいらっしゃいますか。
○鈴木政府参考人 これまでの累計の数はちょっと承知しておりません。
○菊田委員 累計がわからないということでありますけれども、しかし、六十三万人いるうちの、恐らく私が期待するほどの採用はないということであろうというふうに思います。 昨年度、経験者採用システムというものが実施をされました。これによって中途採用がされることになったわけですけれども、国土交通省、農林水産省、金融庁で中途採用があった。ほかにも各省庁であったのかもしれません。例えば農林水産省ですと、これは1種の事務系職員経験者採用試験ということでありましたけれども、申し込みが八人でございました、そして受験された方が六人、合格者はゼロ。金融庁は、申し込みが八人ありました、受験者数が七人、合格した人は一人。国土交通省の場合は、申し込みが二百十二人あり、受験者数が百六十三人、合格した人が三人ということでありまして、いろいろやっているんですけれども、いずれにしても、非常にハードルが高いし、結果としては狭き門になっているわけです。 そこでお伺いしたいのは、厚生労働省では経験者採用システムのもとで中途採用がどれだけあったのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○鈴木政府参考人 お答えいたします。 いわゆる経験者採用システムと申しますのは、各府省が行います選考採用におきまして、公募手続とか能力実証の一部を人事院が担う、そういう仕組みでございまして、平成十八年度から導入をしたところでございます。 これまでのところ、厚生労働省では経験者採用システムを利用した採用は行われておりません。
○菊田委員 他省庁がやっているのに、どうして率先して取り組んでいただきたい厚生労働省がやっておられないんですか。理由をお聞かせください。
○鈴木政府参考人 経験者採用システムは、申し上げましたように、民間の人材を年齢にかかわりなく選考によって採用できますように、個別の省庁の要請に応じまして、人事院が公募手続をしたり能力実証の一部を分担したりするというシステムでございまして、昨年度の場合、厚生労働省さんの方からそういう要請はなかったということでございます。
○菊田委員 どうして厚生労働省としてその要請をしなかったんでしょうか。中途採用に対しては厚生労働省は全く不熱心であるし、門戸を広げようという気がないということでしょうか、お聞かせください。
○柳澤国務大臣 中途採用者というのは、私はそれでいいと思っているんですけれども、現実の仕事の要請からくるわけでございます。 私は、前に金融庁にお世話になったことがありますけれども、この場合には、公認会計士あるいは弁護士、さらには金融実務者、こういうような方々が現実の行政をこなしていくために非常に必要だというある種の切迫感もあるわけでございまして、そういう場合に中途採用をする、こういうことでございます。 私は、まだ厚生労働省にお世話になって幾ばくもないわけですけれども、もうちょっと外部の専門家を登用したらどうかなと思う面もなきにしもあらずなんですけれども、金融庁あたりの行政をこなす上での切迫感に比べると、何と申しますか、仕事と資格、能力との間にそれほどの対応関係があるという方なぞもちょっと思い浮かばないというような面もあろうかと思いますが、今後、この点についてはもっともっと考えていかないといけないと私は考えております。
○菊田委員 大臣、それを言ってしまったら、今回の法改正の理念がやはり民間の企業の皆さんに伝わらなくなってくると思います。民間の企業の方も、そうおっしゃったら、もうこれで終わりだというふうに思います。 私は、やはりそうではなくて、ちょっと話は違いますけれども、例えば障害者の方からも実は厚生労働省に入っていただいて、そういう立場でお仕事をしていただけるようなこととか、本当に私、厚生労働省というのは、いろいろな環境、いろいろな立場にある人、いろいろな年齢にある方、それこそいろいろな経験、人生に失敗したり、それこそ再チャレンジで頑張ろうとしている人たちからどんどん入っていただいて、厚生労働行政にかかわっていただきたいというふうに思うんです。どんなに立派な制度、法律をつくっても、やはりそこに携わっていくのは人ですから、そのいろいろな人を認める厚生労働省であってほしいと思うんです。 ですから、そのような御答弁をされたということは私は非常に残念なんですが、しかし大臣、今後、厚生労働省として、この中途採用にも熱心に、どの省庁よりも熱心に取り組む省庁となって、生まれ変わっていただいて、ぜひ頑張っていただきたいというふうに思います。 時間もありませんので、次にお伺いしますけれども、安倍政権が再チャレンジということを掲げておられまして、三十歳から四十歳程度のフリーター等にも国家公務員への就職機会を提供する仕組みを構築するということが言われておりますけれども、新たにどれだけの人にチャンスを広げようということなんでしょうか。これは国家公務員法、人事院規則を根本から見直して実施をするのかどうか、あわせてお伺いします。
○鈴木政府参考人 お答えいたします。 国家公務員の中途採用者選考試験、いわゆる再チャレンジ試験は、学校卒業時に就職氷河期にあったフリーターの方や子育ての一段落した主婦の方など、さまざまな事情から再チャレンジを目指す三十歳代の方に国家公務員への就職の機会を広げるために、ことしの秋に実施をするものでございます。 各府省における採用予定数につきましては、全区分合計で百名程度と見込んでおるところでございます。それから、今年度につきましては、国家公務員法や人事院規則などの法令を改正することなく実施することといたしております。
○菊田委員 今年度は百名程度の採用ということでありますけれども、私は非常に期待を持って見ております。しかし、さっきお話がありましたとおり、国家公務員六十三万人のうちの百人でありますので、ぜひもっとこれを大きく拡大して多くの人にチャンスを広げていってこそ、本当の意味での再チャレンジだということだろうというふうに思いますけれども、これは今年度以降も毎年度引き続いて実施をし、定着を図っていきたいということであるのかどうか、お伺いしたいと思います。
○鈴木政府参考人 先般、総理が国会で答弁しておられましたけれども、今年度限りで終わるつもりはないけれども、ことしの実施状況をよく見た上で検討したいというふうに答弁しておられました。
○菊田委員 ぜひ、ちょっとだけやったけれどもすぐ終わりということがないように定着を図っていただきたいし、先ほども申し上げたように、百人というのは私は少ないと思っています。もっと大勢の人に門戸を広げていく、チャンスを与えていく、まさに国が率先して取り組んでいただきたいというふうに期待を持って見守っていきたいというふうに思います。 続きまして、年齢差別撤廃について具体的にお伺いします。厚生労働省の調べでも、ハローワークの求人のうち、年齢制限をしない企業がことし二月には約五〇%になったということでありますけれども、大臣はこれをどのように評価されているか、お伺いいたします。
○柳澤国務大臣 ハローワークはその他の面でも随分頑張ってくれているというふうに私は思いますけれども、年齢制限をしない、求人に当たって年齢不問求人を行うという方針が立てられて、努力義務としてこれを実行してきたわけです。今委員が御指摘になられたように、この制度を入れました十三年当時は一・六%という割合であったものが、平成十九年の二月には年齢不問求人の割合が五〇%にまで改善したということでございます。 十九年度に五〇%以上にするという目標がございましたので、それがいわば前倒しで達成したということで、私といたしましては、これによりまして年齢制限禁止についての企業の募集、採用に係る理解というものが広がって、義務化を今回させていただきますけれども、この義務化の制度を導入するための基盤ができた、こういうように受けとめているところでございます。
○菊田委員 私の感想は、まだ五〇%だというふうに思っています。 これは求職者の側からしますと、百社あるうちの五十社、二社のうち一社の割合でまだ年齢制限があるということで、はねられてしまうということであります。もっともっと頑張っていかなければいけないというふうに思いますけれども、どういう理由で五〇%にとどまっていると考えますか。
○武見副大臣 現在、年齢不問求人でない求人については、年齢指針における例外事由の十項目がその対象になるわけですけれども、その五〇%の内訳を見てみますと、実は、そのうちの二〇%を占めておりますのが、技能、ノウハウ等の継承の観点から、労働者の年齢構成を維持、回復させる場合。それから、さらにもう一つ二〇%を占めておりますのが、体力、視力等が採用後の勤務期間を通じ一定水準以上であることが不可欠な業務の場合、これが二〇%。この二つの項目だけで五〇%のうちの四〇%、すなわち八割を占めているというのが実情でございます。 今回の改正によって年齢制限禁止を義務化するということになるわけでありますが、合理的な理由があって例外的に年齢制限が認められる場合を規定することとしております。この例外事由については、企業の雇用管理の実態も踏まえて、必要最小限の場合に限定する方向で検討していきたい、こういうふうに考えております。
○菊田委員 まさに今副大臣がおっしゃったように、十項目も例外事由があるということで、五〇%以上になかなかならないということでありまして、しかも今副大臣が御丁寧に御説明いただいた二つの項目が大きなウエートを占めている理由になっているということであります。 今回の法改正で、この例外事由を限りなく減らしていく、もう全廃してもいいぐらいの勢いでやらないと、これは一〇〇%になかなかならないというふうに私は思うんですね、例外事由がある限り。企業は、いろいろな理由をつけて、自分たちの立場でもちろんやっていくわけですけれども、これをやはりなくしていかないと、今回法改正をしてもなかなか厳しいんだろうというふうに思います。 少なくとも、今おっしゃった二つの項目だけで四〇%のウエートを占めているわけですから、これをなくすおつもりはありますか。
○武見副大臣 例えば、技能、ノウハウ等の継承の観点からというのは、オイルショックのときなどにも同様の傾向が見えて、企業が業績回復等をし、安定化して、改めて、こういった観点から採用してその穴を埋めるというようなことを実際にやってきているわけでありまして、そうした必要性というのはこれからもあるだろうというふうに私は考えるわけであります。 ただ、この二つ目の方の、体力、視力等が採用後の勤務期間を通じて一定水準以上という項目につきましては、実際にもう少し検討してその内容を緩和することも可能というふうに考えております。
○菊田委員 それではお伺いしますけれども、今回の法改正によって、年齢不問の求人が今後どれくらい上昇すると見込んでいるか、目標数値を教えてください。
○柳澤国務大臣 まず、例外の事由を最小限にするということで絞り込む作業をいたします。そういう前提で、あとは全体に年齢制限禁止が義務化されるということでございますので、努力義務の場合とは枠組みが異なるというふうに私ども考えているわけでございます。 努力ということになると、努力目標はどうかということになるわけですけれども、義務化されてしまうということになると、義務化に違反したものをどのぐらい許容するかという目標を立てるというのは、やはりちょっと適当でないのではないか、こういうように考えておりまして、まず、例外事由を絞り込むということをいたした上で義務化そのものを貫徹していく、こういう体制を考えているわけでございます。
○菊田委員 大臣、私は、一〇〇%を目指しますというふうに胸を張って言っていただきたかったです。 今回の改正には罰則規定もないわけでありますし、改正規定に違反した求人については公共職業安定所で受理されないという不利益はあるとしても、それはさほど重い不利益ではないわけですね。 ですから、やったふりはやはりだめだというふうに思います。本気でやるなら実効性のある中身にしなければそもそも法改正の意味がないというふうに思いますし、先ほども申し上げましたけれども、公務員を特別扱いしておきながら民間企業には何だというような批判が出てくるのではないか。やったふりだというふうに批判されないように、例外規定についても、今回法案そのものにしっかり書き込むべきではなかったかということを指摘したいと私は思います。 それでは、引き続いて質問を進めていきたいと思いますけれども、雇用情勢についてちょっとお伺いします。 雇用情勢には、御指摘のとおり地域間格差が存在しております。有効求人倍率を見ても、依然として厳しい環境から脱却できない地域が幾つもあるわけでありまして、例えば、沖縄、高知、青森、秋田、北海道等でございます。私の地元も依然として大変厳しい状況にありますけれども、こういう地域におきましては、職安の役割というのは非常に重要であります。これら雇用情勢が特に厳しい地域の職安にはどのような手当てがなされているか、予算、人員配置等において配慮がなされているかどうか、お伺いしたいと思います。
○高橋政府参考人 お答え申し上げます。 私ども、予算、人員の各都道府県労働局におきます配賦等に当たりましては、地域の雇用情勢にも当然配慮いたしまして、雇用情勢の厳しい地域におきますハローワークの業務運営に必要な体制が確保できるよう努めておるところでございます。 ちなみに、予算の配賦ということで代表的に申し上げますと、特に厳しい七道県への割合というものを申し上げますと、十九年度におきまして、労働力人口比率としては一〇%程度ですが、予算配賦としては一四%というような配賦をやっておるところでございます。 また、今般の改正案の中に地域雇用開発促進法の改正も盛り込んでおるわけでございまして、こうした雇用情勢の地域差ということを踏まえまして、現行法に規定されておりますやや広範な四つの地域類型を二つの地域類型に再編いたしまして、雇用情勢の厳しい地域に支援を重点化していくということも対応しておるわけでございます。 いずれにしましても、雇用情勢の厳しい地域への雇用対策の実施に万全を期してまいりたいというふうに考えております。
○菊田委員 職業安定行政関係の予算を見ますと、これは年々削減されております。そしてまた、公共職業安定所の正規職員もずっと削減されているわけであります。全体として予算と人が削減をされており、現場ではどういうことが起こっているかというと、職安の数自体も減っているし、また、高齢者のための相談室とかあるいはパートバンク、パートサテライトといった附属施設も削減されているわけでありまして、例えば、この削減に当たりましても、年間の就職件数何人以下といった基準で廃止の方針が示されているわけであります。 ここでお伺いしたいんですけれども、地域間格差の是正に取り組むと言いながら、単にこういう線引きで廃止対象にするというのはおかしいのではないかというふうに思うわけであります。そもそも雇用情勢が厳しいところというのは、地方の過疎が進み、高齢化が進んでいる地域でありまして、人口も少ないし、企業もなかなか来てくれない、働く場がない、職安に行ってもなかなか働ける場がないということで、大変苦しんでいる地域でありますけれども、そういうところも一律に、年間の就職件数何人以下しかないからここは廃止をしましょうとか合理化しましょうというのはおかしいんじゃないかということを指摘したいんですが、いかがでしょうか。
○高橋政府参考人 お答えいたします。 予算にしても人員にしても、大変厳しい行財政事情の中で、一定の合理化と申しますか、ということを行わざるを得ないわけでございますが、そういう中でもできるだけ効率的な執行、あるいは効率的な体制整備ということに心がけながら、それぞれの地域におきます施策の実施に必要な体制ということを心がけておるわけでございます。 ただいま委員から、ちょっとお話のございました附属施設と申しますか、高齢者職業相談室についてのお尋ねがございました。これは、ハローワークのサービスが地域的な広がりの中で十分でない部分で、市町村等にも御協力をいただきながら設置をいたしておるものでございます。いずれにしましても、やはり限られた人員なり限られた予算の中でどう効率的に体制を組んでいくかという観点から、いろいろな一定の基準を設けて設置をさせていただいているところでございます。 いずれにしましても、市町村の御要望も十分伺いながら、我々、できるだけのことは対応していきたいというふうに考えております。
○菊田委員 団塊の世代の大量退職に伴い、今後高齢者の労働力をどう生かすかと言いながら、高齢者の職業相談室は、二〇〇三年、二百八十八カ所あったのが、二〇〇七年、百四十七カ所に削減されました。新潟県も、九つあったものが七つに減らされております。特に平成十九年度は一気に六十カ所廃止されるわけであります。 これは一つの例ですけれども、先ほど申し上げましたように、予算は減り、人は減り、そして具体的にこういったものが減らされているということは、高齢者、若者、女性、障害者等の就業機会を拡大させると言っておきながら、実際には逆行することが政策としてとられているのではないかということを思うわけですが、これについて、副大臣、御答弁いただけますか。
○武見副大臣 職業安定行政関係全体の予算、人員というのは、厳しい行財政事情の中でございますけれども、毎年度、国として重点的に講ずべき雇用対策の実施など、職業安定行政施策に必要な予算、人員を確保しているというふうに現状では認識をしております。 また、職業安定行政を推進する上で主要な役割を担うハローワーク、特に再チャレンジ支援、それから成長力底上げ戦略、これらの支援対象であるフリーター、子育て中の女性、それから高齢者、障害者等に対する就職支援、こうしたことに重点的にかつ積極的に取り組んでいるところでございます。
○菊田委員 私も、今週の月曜日の朝なんですけれども、地元の職安に行ってまいりました。先日太田和美議員も言っていましたけれども、本当に病院の待合室みたいな状況でありまして、若い人からお年寄りまで、男性も女性も、本当に大勢の方が職安に通っておられます。正直申し上げまして、非常に暗いんですね。何か明るい希望を感じさせるような雰囲気はとてもなくて、ここへ根気強く通って職業を探すというのは、もう相当大変なことだろうなというふうに思いました。 ですから、現場は頑張っておられますけれども、本当に親身に相談に乗ってあげられる体制がこれからも維持していけるのかどうか、非常に危惧されたわけであります。これからも職安の重要性というのはますます高まってまいりますので、できる限り予算を確保していただいて、そして一方では、再就職だ、再チャレンジだとかいろいろやっているんだけれども、現場ではどんどん削減されるということがないように頑張っていただきたいというふうに思います。 少し具体的なことをお伺いしますけれども、有効求人倍率などのデータは、これまでその管内全体の数値として取りまとめられてきました。市町村単位での数値はとっていなかったし、また、出せないということでありました。そのため、市町村が独自に雇用情勢の分析を行ったり、あるいは改善に向けた取り組みを行おうとしても、非常に不便だったんですね。今後これを改善して、市町村単位のデータが行政にタイムリーに提供されるようにすべきだというふうに考えますけれども、そういうことはできるんでしょうか。いかがでしょうか。
○高橋政府参考人 雇用情勢の判断を行うに当たりまして、有効求人倍率というデータは非常に重要な指標であるわけでございます。 そういう有効求人倍率であらわされる雇用情勢について、地域別に判断をするというときに、地域の雇用情勢ということを考える上では、市町村という行政区分というよりは、労働者の通勤といったことを考慮した労働市場圏というものでとらえていくということが適切な形だろうというふうには考えております。そういう意味で、現在までのところ、市町村ごとの有効求人倍率というものの算定は行ってはおらないわけでございます。 ただ、それぞれの市町村におきまして、我が市における求職者なり、あるいは我が市の事業所からの求人がどれくらいあるのか、こういう観点からの状況を把握したいというニーズがあることも承知をいたしております。そういう意味で、参考値として試算を行うことを今考えておりまして、市町村から御要望があれば提供できるような形で、対応を準備したいというふうに考えておるところでございます。
○菊田委員 そこが違うんですよ。市町村から要望があればという姿勢ではだめだと思いますよ。それは皆さんが管理しやすいからそういうふうにしているだけの話であって、ちゃんと数字として出してくるときに、みんなそれぞれの市町村ごとにデータをとってやれないということはないというふうに思いますよ。やはり市町村ともっと連携をして、そして市町村の労働の問題、雇用不安の問題、やはりタイムリーに相談をしながら、連携をとりながら独自の政策をつくっていかなければ、私は、国から地方が、これから主役になって、主体となって雇用政策をつくっていくのだと言いながら、現場で非常に不都合が起こっているということを指摘させていただきたいと思いますし、ぜひこれは改善してください。 職安は、全体的に閉鎖的ですよ、そういう面におきまして。今言いましたように、市町村との連携も十分とは言えないし、情報提供も、聞かれれば答えるというような姿勢ですね。非常に残念ですし、これは改善していただかなければ困ります。 それから、例えば障害者の就労についても、例えば障害者は就職をしても、なかなかこれが定着していかないケースがたくさんあるわけでありまして、障害者の就労を支援している支援グループなどが、どの会社にだれが就職したのか、そして本当にちゃんと勤められているかどうか、定着できているかどうか、就労後も引き続き見守りをしたいというようなグループがあるわけですね。また、そういう人たちがいないと、なかなか障害者の就労というのは進まないというふうに思っているんですけれども。 そういうことを一つ職安に聞いても、これは個人情報の保護の観点からそれは教えられない、聞かせられないということで、非常に閉鎖的なんですよね。別にこれを悪用するわけでも何でもない、しかるべき立場で、やはり、障害者の就労を支援していくという方々でありますので、例えばこれは一つの例ですけれども、そういうことをとっても、職安、ハローワークだけの情報は外になるべく出さないという姿勢であって本当にいいんだろうかということなのであります。 もう一度改めて聞きますけれども、市町村などの行政を初め、さまざな機関との連携について、どういうふうに考えているのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○高橋政府参考人 今後の、地域におきますさまざまな雇用対策を実施していく上で、市町村という単位でとらえていくということが、これからますます大事になってくるであろうというふうにも私ども認識をいたしております。 その意味では、確かにこれまで、地域の行政機関との連携という意味では、どうしても都道府県といった単位が中心的な部分でございました。しかし、今回の改正地域雇用開発促進法でも、市町村単位での取り組みに対する支援ということも新たなスキームとして入れているわけでございますので、そういう意味では、市町村との連携というのが大変これから大事であるという立場で、私どもも、必要な情報というものは積極的にお出ししながら、一緒になって検討していきたいというふうに考えております。
○菊田委員 私は、この公共職業安定所、これから民営化するのかどうかはわかりませんし、いろいろな議論はあると思いますけれども、今、少なくとも国の責任でやっているわけでありますから、ぜひ、あらゆる努力をして、やはりいいものにしていきたいというふうに思っております。 時間が参りましたので、これで終わらせていただきたいと思います。外国人の研修制度について質問したかったんですが、きょうは時間が来てしまいましたので、また改めて質問させていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○櫻田委員長 午前十一時三十分から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午前十時三分休憩 ————◇————— 午前十一時三十分開議
○櫻田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 この際、お諮りいたします。 各案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官株丹達也君、総務省人事・恩給局長戸谷好秀君、外務省大臣官房長塩尻孝二郎君、防衛省大臣官房長西川徹矢君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○櫻田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○櫻田委員長 質疑を続行いたします。加藤公一君。
○加藤(公)委員 民主党の加藤公一でございます。 私にとりましては、自分では古巣だと思っているんですが、この厚生労働委員会で久しぶりの質疑のお時間をいただきました。御配慮いただきました同僚の議員の皆さんに感謝を申し上げたいと思います。 まず、きょうは、私も対案を提出させていただいておりますが、それに関連をいたしまして、募集、採用における年齢差別禁止のテーマについて、まずここに絞って議論をスタートさせたいと思います。 冒頭、これに関連をいたしまして、さまざま勉強している中で、大きな問題が発覚をしてまいりましたので、その点から整理をしていきたいと思います。 現在、文部科学省におきまして、四つのセクションで非常勤職員の方の募集をされております。その四件の採用に関しては、すべて年齢要件がつけられているわけでありますが、これは本来あってはならないはずのことでございまして、どういう合理的な理由があってこの年齢要件が付されているのか、政務官に伺います。
○小渕大臣政務官 加藤委員御指摘がありましたけれども、これにつきましては、補助的な業務であるということから年齢に関する資格の要件が設けられておりまして、これまでの従前の慣例に従い、公募が行われておりました。 しかし、十三年の改正を踏まえまして、その時点で、公募の際にこの年齢制限というものは撤廃すべきであったというふうに大変反省をしております。 今後は、こうしたことを踏まえまして、年齢制限を設けずに適切に募集をしてまいりたいと思っております。
○加藤(公)委員 実は、今の答弁だけでも随分議論できるところはいっぱいあるんですが、余りやっていると時間が足りなくなりますので、少し整理をして伺いたいと思います。 平成十三年の九月十四日に、人事院の事務総局人材局企画課長から通知が出されております。簡単に言えば、非常勤の公務員の採用に関して、年齢要件を付さないようにと。簡単に言えばこういう話であります。これは、平成十三年の雇用対策法の改正が一つのきっかけにはなっておりますが、法的な根拠は、そもそもそれではなくて、国家公務員法の平等取り扱いの原則のはずであります。ですから、今の私が御指摘申し上げた四つの採用は、今現在違法な状態で募集が行われているということであります。 ですから、これを今後見直しますというのでは筋が通らなくて、今違法な状態なんだから、その募集をすぐに訂正するなり中止をするなりする、こうお答えをいただかないといけないのではないかと思いますが、政務官、いかがお考えになりますでしょうか。
○小渕大臣政務官 まさに委員御指摘のとおりでありますけれども、この四つの募集を今行っておりまして、そのうちの三つは今募集を締め切っておる状況にございます。四件のうち、一件の初等中等教育局の参事官付非常勤職員の公募につきまして今募集がなされている段階でありますので、本日、年齢制限を撤廃し、ホームページを修正するように指示をしたところでございます。
○加藤(公)委員 今、締め切りが過ぎたとおっしゃっていましたが、そうじゃないですね。きょう締め切りのものが二つあります。四つの募集のうち、締め切りが過ぎているのはたった一つであります。あと二つはきょうが締め切り、そして、今政務官がおっしゃったものが来週の二十五日が締め切りであります。 実は、私がこれを指摘したのは、今ではなくてきのうです。さっき、私が議員会館を出るタイミングで、ホームページも再度確認をしてまいりました。きのうのうちに指摘をして、きのうのうちに、実は文部科学省の方から、済みません、これは通知に違反しておりますというお返事はいただいておりました。 本来であれば、その場ですぐに訂正をされるべきなんじゃないでしょうか。きょう締め切りのものも含めて、再度お考えいただけませんか。政務官いかがですか。
○小渕大臣政務官 事務的な話で大変恐縮でございますが、ホームページの書きかえに一日要するということでありまして、御指摘いただいた段階で一日かかるということで、きょうがちょうど締め切りということで、まだ書き直していないという段階でございます。
○加藤(公)委員 きょう、文部科学省の方は政府参考人でお願いしますと言ってきたけれども、わざわざ私は、副大臣でも政務官でも結構です、どなたでもいいから政治家の方を呼んでくれ、こう言いました。なぜか。決断してほしいからです。 せっかく世の中が年齢差別の禁止をしようと、今回閣法でも義務化するわけです、民間企業には。そのときに、違法な状態が発覚をしたら、いや失敗しちゃいました、済みません、すぐ直しますというのが筋なんじゃないですか。 十八日の締め切りのものであっても、締め切りは終わっていますが、採用はこれからのはずです。募集だけの年齢差別じゃありません。採用も含めてです。だとしたら、十八日に締め切ったものも含め、あるいは本日締め切りのものも含め、こういうわけで瑕疵があったので改めて募集をしますということをしても決して間違いじゃないと思いますが、いかがですか。
○小渕大臣政務官 失礼をいたしました。確かにこれは委員の御指摘のとおりでありまして、二十日の締め切りというのはまさに本日ということでありますので、この二十日の締め切りに関しましては、年齢制限を撤廃した形で公募するということをとらせていただきたいというふうに思います。
○加藤(公)委員 確認しますが、きょうホームページで年齢要件だけ外して、きょう締め切りじゃ意味がありません。応募書類はきょう必着ということで募集をされています。当然のことながら、ほかの方にも門戸を広げる、つまり、ほかの方が、ああ、今度条件が変わったんだったら私も応募できるということが告知をされて、その上で、そういう方々にチャンスが与えられる、つまり締め切りが延ばされる、こう理解をしてよろしいですか。
○小渕大臣政務官 二十日の締め切りで、きょう変えて、きょう公募締め切りというわけにもまいりませんので、これに関しては、ちょっと、戻りましてから、どのくらいまで延ばせるかということも相談しながら、きょうの締め切りというのは延ばしていくように考えていきたいと思っております。
○加藤(公)委員 あわせて、二十五日の件も、二十五日締め切りではどうも時間が足りないんじゃないか、こういう考えが普通だろうと思いますので、一緒にお考えをいただきたいと思います。 そして、もう一つ、これは、私がきのう指摘をするまで、文部科学省の方は恐らくこの人事院からの通知を周知徹底しようという努力をしてこられなかった、だからこそ、こういうことがいまだに起きていたということだと思います。 過去、本当にこんなことがずっと続いていたのかどうか。ほうっておけば、このまま続きかねません。省内でしっかりと調査をしていただいて、今後一切こういう事態が発生をしないように、その調査結果を出していただく、周知徹底を図っていただく、これぐらいのことはお約束いただいてもいいと思いますが、いかがですか。
○小渕大臣政務官 今御指摘いただきましたように、改正されましたのが十三年でありますので、ちょっと、これまでのことを踏まえまして調査をさせていただきたいというふうに思います。 委員御指摘のように、各局でこのことが徹底をされていなかったということでありますので、今後のことも踏まえ調査をし、二度とこのようなことがないように努めてまいりたいと考えております。
○加藤(公)委員 では、その調査結果の御報告を、私、本来は締め切りを設定するのが好きなんですけれども、久しぶりにこの時間をいただいて、そこまでやると、余りにも悪人みたいに見られるのも困りますので、きょうはそこまでやりませんが、可及的速やかにいただけることを期待しております。(発言する者あり)生まれて初めて、優しいなどというやじをいただきました。 きょうは、外務省と防衛省、わざわざ官房長にもおいでをいただきました。もう、何を私が言わんとしているかは、既にこの議論で御理解のとおりだろうと思います。 外務省に伺います。 外務省でも、実は年齢要件を付して職員の募集をされています。同じように締め切りは本日です。どう対応されるか、お答えをいただきたいと思います。
○塩尻政府参考人 お尋ねの外務省の職員でございますけれども、これは、外交史料館において所蔵しています史料の保存管理、補修をするということで、ある程度専門的な知識等が必要だということで年齢の制限を置いております。 ただ、その中で、本件につきましては人事院ともいろいろ相談させていただいておりまして、合理的な理由があれば一定の年齢制限を行うことが許されるということでございますので、私どもといたしましては、そうした合理的な理由があるということで、こういう対応をさせていただいているところでございます。
○加藤(公)委員 外務省の応募資格、「満三十歳以上(四十歳未満)の者」、はっきり書いてあります。「短大卒業以上または同等の学歴を有し、史料(主として和・洋紙)補修技術の履修歴があること。また、二年以上の補修のための勤務実績を有すること。」 技術、技能のことはわかります、資格要件として。しかし、三十歳以上四十歳未満である必要性は私には全くわかりません。この三十歳以上四十歳未満がどこをどう考えると合理的なのか、説明してください。
○塩尻政府参考人 お答え申し上げます。 三十歳ということでやっておりますけれども、これは一応、今先生の方から御指摘がございましたとおり、補修技術について経験があるということで設けさせていただいているということでございます。 他方、四十歳未満ということでございますけれども、これは若干正確ではないんですけれども、一応の目安としてそういうものを置いておりますけれども、これは絶対の要件ではなくて、四十歳以上の方でも、適当な方であればこれはするということでございます。
○加藤(公)委員 委員長、今聞いていただいたからもうよくおわかりだと思いますが、あんなめちゃくちゃな答弁で、違法なことをやっていることが許されるとはとても思えない。一回時計をとめていただいて、もう一回答弁を整理して答えてください。
○塩尻政府参考人 本件の対応ぶりについては、再度私どもで人事院等とも相談させていただきまして、対応を決めさせていただきたいというふうに思います。
○加藤(公)委員 何度も言いますけれども、外務省が募集をしているのは、きょうが締め切りですよ。検討しているうちに締め切りが過ぎてしまいますよ。 文部科学省では、きょう締め切りの分も含めて修正をして、締め切りを延ばして対応すると政務官がおっしゃいました。何で外務省でできないんですか。
○塩尻政府参考人 御指摘のとおり、お尋ねの職員の応募の締め切りというのがきょうになっておりますけれども、ここは検討するのに時間が必要でございますので、お時間をいただきまして、検討させていただきます。 したがいまして、締め切りはきょうということになっていますけれども、ここは延長させていただく、対応させていただきたいというふうに思います。
○加藤(公)委員 確認をしますが、延長すると同時に、この年齢要件を外すということでよろしいんですね。
○塩尻政府参考人 その点は、人事院等とも協議させていただいて、検討させていただきます。
○加藤(公)委員 きょう、人事院の方にも来ていただいているんですけれども、この質問をするつもりじゃなかったんです。ほかのことをちゃんと、これを聞きますよと私は丁寧にお伝えをしておいた。だけれども、残念ながら聞かざるを得ないから聞きますが、人事院から見て、この募集に年齢要件を付することは合理的なんでしょうか。ちょっとお答えいただけますか。
○鈴木政府参考人 お答えいたします。 私、今初めて伺った話なものですから、募集の内容の詳細をちょっと承知しておりませんので、またよく外務省からも話を伺って、検討したいと思います。
○加藤(公)委員 局長を詰める気はないから、よく聞いてください、読みますから。いいですか。「応募資格」「平成十九年六月一日現在で」つまり今度の六月一日現在で「満三十歳以上(四十歳未満)の者で、短大卒業以上または同等の学歴を有し、史料補修技術の履修歴があること。」「二年以上の」「勤務実績を有すること。」御理解いただけましたか。もう一回読みましょうか。いいですか。 今の応募資格で、人事院がお出しになっている通知に違反しないとお考えならば、その理由を教えてください。違反する、通知と違うじゃないかというのであれば、そのようにお答えください。
○鈴木政府参考人 私どもの通知では、労働省さんの指針にのっとって、長期勤続によるキャリア形成を図る場合とか、定年年齢と職業能力形成期間との関係から能力を有効に発揮することが困難な場合等について、必要な場合には年齢要件を課すことも可能だというふうにしております。 今回の件が、仕事の趣旨からいって、そういうことに該当する可能性があるかどうかについては、ちょっとにわかに私は判断できませんので。
○加藤(公)委員 局長、では、もう一個情報を、ごめんなさい、これをお伝えすればよかった。 この職員は非常勤です、非常勤。人事院の考え方では、いわゆる長期勤続を前提とした方には確かにいろいろな理由づけで年齢要件を認めていらっしゃる。よくわかります。しかし、一般的に、中途採用には年齢要件をつけないことにしていらっしゃるはずですし、非常勤についても同じ扱いのはずです。今回、今申し上げたのは、外務省の募集は非常勤。非常勤の職員で、満三十歳以上四十歳未満という要件が認められますかと、簡単に言えばこういう話です。私の知る限り、どこからどう考えても認められるとは思えないんですが、いかがでしょうか。
○鈴木政府参考人 お答えいたします。 一般論として言えば、短期間の雇用を予定する場合に、該当する可能性は小さいのではないかというふうに思います。
○加藤(公)委員 外務省の官房長、確認しますけれども、結局、これは年齢要件を外していただかない限り人事院の通知の趣旨に合わないし、もうちょっと深く掘り下げて言うと、国家公務員法に触れる可能性があるわけですよ。 だから、締め切りがきょうのものを延ばすだけじゃなくて、年齢要件を外す、すぐ対応をしていただくべきだ、文部科学省と同じ扱いにしていただくべきだと思いますが、いかがですか。
○塩尻政府参考人 今御議論いただいている外務省の職員でございますけれども、一つ申し上げたいのは、これは非常任ではございませんで、常任でございます。 いずれにしましても、今いただきました御議論を踏まえて、速急に結論を出して対応したいというふうに思います。
○加藤(公)委員 二年間の任期期限と書いてあるじゃないですか。「臨時募集を行います。」と。 この問題はきょうの本筋じゃないんですよ。文部科学省の件も外務省の件も、実はここに防衛省の件もある。本当はもっとここで外務省にはっきり答弁してもらわなきゃ困るんですが、こういうことが次から次にあるんですよ、今現実の問題として。 人事院が平成十三年の九月十四日にわざわざ通知まで出されているにもかかわらず、全然守られていないという現状がある。だから、我々は、今回の年齢差別禁止の義務化に当たって公務員の適用除外という条文を削除するべきだ、その考え方にのっとって、みずからの法案を提出したわけであります。 厚生労働大臣に伺います。 これだけ公務員の募集で惨たんたる状況です。これでなぜ公務員を適用除外されるんですか、わかりやすく教えてください。
○柳澤国務大臣 国家公務員につきましては、国家公務員法におきまして平等取り扱いの原則が定められておるわけでございます。職員の採用に当たっても、合理的な理由があれば格別ですが、差別は禁止されていると承知をいたしております。 このように、国家公務員については、別途、法的な枠組みが既に整備されていることから、本法案において適用除外としているところであります。
○加藤(公)委員 大臣、今の議論を聞いていただいていて、文部科学省も外務省も、本当は防衛省もわざわざ官房長に来てもらったから突っ込んでもいいんだけれども、ちょっと時間がないから待っておいてもらいますが、年齢要件をつけてやっておるわけですよ、人事院の通知に違反をして。この状態でなぜ公務員を適用除外にしようとするのかと聞いているんです。なぜですか。
○柳澤国務大臣 それは、国家公務員については、別に法的な枠組みが存在しているということで、雇対法における年齢差別禁止の義務化の適用除外にしているということでございます。
○加藤(公)委員 その別に整備されているはずの法律に、これだけ違反した状況が続いている、こういうことです。だとしたら、何も雇対法の中で適用除外しないで、かぶせて網をかけたっていいわけなんです。無理やり外す必要はない。 この現状を考えて、私が言っているのは、今回、法律で民間企業に義務を課すんですよ。私は年齢差別禁止論者であるけれども、民間企業にこれを義務化するのは大変な負荷がかかることは承知をしています。つまり、民間企業に負荷をかける、そのときに公務の募集でこのありさまなんだ、法律の中には公務員は適用除外と書いてある、これで納得が得られると思いますかということを聞いています。
○柳澤国務大臣 これは、国家公務員について、別に定められている法的枠組みの中でその励行が行われるということが大事だということでございます。
○加藤(公)委員 現実は全くそうなっていないということは、今お示しをしたとおりであります。 そもそも、この年齢差別禁止の考え方というのは、今回は募集、採用に限って議論をしておりますけれども、大もとの哲学というのは、だれであっても、どなたであっても、持って生まれた能力を最大限人生の中で発揮できるようにしよう、その人らしく生きられるようにしよう、そのために、何がしか足かせになるようなこと、障壁になるような制度やルールがあるんだったら、それは排除するべきじゃないか、こういう考え方から来ているはずでありますし、私は、そんな社会の方がよりよい、こう思います。 ですから、サラリーマン時代から、この年齢差別は禁止をするべきだということをずっと思ってまいりました。もちろん、テクニカルな部分ではいろいろあるでしょう。私も決して法律の専門家じゃないから、議論していたら、もしかしたら大臣のやり方の方がいいということだってあるかもしれない。だけれども、現実は今申し上げたような状態なんですよ。 前回の雇対法の改正のときにも、私、当時の森総理にも質問させていただいた、委員会でも随分質問させていただいた。それから六年です。六年たってもまだこの状態。これで、また公務員適用除外だといって今度は民間企業を義務化するというのは、それは心情的に、多くの民間企業の皆さん、なかなか納得できるものじゃないじゃないか、こういうことを申し上げているわけであります。 別の観点からお話を伺います。 今大臣が、かくかくしかじかこういうことで別の枠組みがあるからいいんだ、こういうお話でした。国家公務員に関していえば、国家公務員法という法律があります。国家公務員法の二十七条というのがございます。大臣、よく御存じだと思います。私より恐らくお詳しいでしょう、法律については。その二十七条には、人種、信条あるいは性別、社会的身分、門地、こうしたことで差別することを禁止する、こういうことが書いてあります。 ここに書いてある項目というのは、限定的に差別禁止の項目を挙げているのか、それとも、例示的に列挙しているのか、いずれでしょうか、大臣。
○柳澤国務大臣 国家公務員法二十七条の規定には、明文上は、今委員が御指摘になられたように、人種、信条、性別、社会的身分、門地等が挙げられておりまして、年齢が規定されていないのでございますが、平等取り扱いの原則の趣旨は年齢にも及ぶ、そして、職員の採用に当たっては、合理的な理由のない差別は禁止されているというふうに理解をいたしております。
○加藤(公)委員 私は、その御説明の前に、もっとストレートに言えば、ここに挙げてある項目は限定列挙なのか例示列挙なのかということを伺っております。国家公務員法には罰則規定もついておりますから、そこと関連をする話ですので正確にお答えをいただきたいと思います。限定列挙なのか例示列挙なのか、大臣、いかがですか。
○柳澤国務大臣 私が有権的に国家公務員法を解釈して申し述べる立場にいるかどうかということについて、やや疑問なしとしないわけでございます。そうした意味合いにおきまして、私といたしましては、先ほど申し述べましたようなことで、年齢についての差別ということも平等取り扱いの原則に反することになるということを申し上げたということでございます。
○加藤(公)委員 ここは、大臣が公務員を適用除外にする理由としてお考えの条文であります。ですから、正確に教えてください。 限定列挙だとすれば、そこに書いてある、今申し上げた人種、信条、性別、社会的身分、門地など、ここに掲げてあるものだけが罰則規定の適用を受ける。そうでなければ、年齢要件も国家公務員法上の罰則規定の適用を受ける、罰則がかかってくるということになります。大きな違いですから、限定しているとお考えなのか例示だとお考えなのか、厚生労働省はどういう考えに基づいて、今回、公務員の適用除外を続けられたのか、その前提になる話でございますので、端的にお答えをいただきたいと思います。
○柳澤国務大臣 先ほども申し上げましたように、私がこの国家公務員法二十七条を有権的に解釈する立場には多分ないんだろうと思うのでございますが、今、加藤委員の方から、厚生労働省を担当する者としてこの条文の考え方について述べろ、こういうことでございますので、あえて申し上げるわけでございます。 私ども、裁判所の判決を除きますと、これは例示的なものであって、必ずしもそれに限るものではないと解するのが相当ということもございますので、やはり、こうした考え方が我々のとるべき考え方ではなかろうか、このように考えます。
○加藤(公)委員 つまり、今の厚生労働大臣のお答えでは、この国家公務員法の第二十七条に挙げてある項目は例示列挙だという理解のもとで皆さんのお考えをまとめていらっしゃる、こういうことだろうと思います。 では、人事院に伺います。人材局長に伺います。 同じ条文、所管でいらっしゃいますが、国家公務員法第二十七条に掲げてあるこの項目は、限定列挙ですか、例示列挙ですか。
○鈴木政府参考人 お答えいたします。 国家公務員法の第二十七条は、憲法の第十四条第一項と基本的には同趣旨のものと理解をしております。ただ、国家公務員法第二十七条に掲げられました事由による差別につきましては、罰則が定められておりまして、罪刑法定主義との関係からは、限定的に解されるものというふうに考えております。 いずれにいたしましても、合理的な理由のない差別は禁止されているところでございます。
○加藤(公)委員 合理的な理由のない差別が禁止されているのは、もうよく承知をしている話であります。 しかし、今の答弁、これは委員長も聞いていただいていたと思いますが、人事院では、これは限定列挙だという前提で解釈をしていらっしゃる。厚生労働省では、例示列挙だという前提で今回の雇用対策法をお考えになられている。政府の中で、一つの条文に対する解釈が正反対であります。 大臣、まとめて、人事院と厚生労働省と同じお考えで御答弁をいただきませんと我々は議論を進めることができないのは、よくよくおわかりいただけると思います。 ここで御相談いただくのかどうかわかりませんが、政府としてこの条文の解釈をまとめていただくまで、委員長、時計だけはとめてください。お願いします。
○柳澤国務大臣 罪刑法定主義というのを厳格に解しますれば、今、人事院の解釈というのもあながち不合理というわけではないと思いますけれども、本件につきまして、最高裁判所の昭和三十九年五月二十七日の判決によりますと、原審は、高齢であるということと、限定というか、列挙されている社会的身分というもので読めないかということを議論して、その上で、高齢である、ある一定年齢以上の者ということは社会的身分に当たらないとした判断を示した原審は相当だ、こういうことを言っておるわけでございますけれども、右法条は、憲法十四条一項あるいは地方公務員法、この場合は地方公務員法だったんですが、十三条は、「国民に対し、法の下の平等を保障したものであり、右各法条に列挙された事由は例示的なものであつて、必ずしもそれに限るものではないと解するのが相当である」という解釈を展開されております。 したがいまして、私どもとしては、こういう最高裁判所の判決も出ていることを勘案すれば、今私が申したように、これに限るものではない、年齢も含むというふうに解するというのが相当なのではないか、こういうふうに思っていると。 ただし、私は、これについて有権的な解釈をする立場でいるかどうかということには疑問があるということは冒頭から申し上げているところでございます。
○加藤(公)委員 私は、厚生労働大臣に有権的な解釈権があるかどうかを議論しているのではなくて、厚生労働省は、この法案の審議の中で、国家公務員法の第二十七条について、どういう解釈に基づいてそれを引いて法律をつくったのか、こういうことを聞いているわけです。その大臣の考え方と国家公務員法を所管していらっしゃる人事院の考え方が正反対なんです。これでは議論の進めようがない。 委員長、政府の統一見解を出していただきたい。御相談いただいて結構ですから、それまでは時間をとめていただく、これは筋だと思います。
○柳澤国務大臣 国家公務員法二十七条の規定には明文上は年齢が規定されておりませんけれども、この条文が規定している平等取り扱いの原則の趣旨は年齢にも及ぶというふうに考えておるわけでございまして、職員の採用に当たっても、年齢の差別が絶対的に禁止されているわけではないのでございまして、合理的な理由のない年齢による差別というものは禁止されているというふうに解釈をいたしております。
○加藤(公)委員 大臣、そんな話を聞いているんじゃないんですよ。これは実は物すごく大事な話ですよ。恐らく法律の専門家の方はたくさんいらっしゃると思うし、私は決してそんなプロフェッショナルじゃありませんから、聞いていらっしゃる方の方がお詳しいんじゃないかと思いますが、これは、例示列挙だという解釈でいけば、先ほどの文部科学省の不始末は罰則がかかるかもしれないんですよ。限定列挙ならこれは絶対にかからないでしょう。大きな違いなんですよ。それを、厚生労働大臣がおっしゃっている解釈と人事院が言っている解釈は正反対なんですよ。これは議論になるわけないじゃないですか。 委員長、ちゃんとさばいてください。
○鈴木政府参考人 お答えいたします。 国家公務員法二十七条で罰則がかかっておりますのは、「人種、信条、性別、社会的身分、門地又は」というふうにここに列挙しているものに限られております。年齢に関しても、まず二十七条は「すべて国民は、この法律の適用について、平等に取り扱われ、」ということを宣言しておりますので、当然この法の趣旨自体は年齢に関するものについても及ぶものというふうに理解しております。
○加藤(公)委員 年齢を要件として平等に取り扱わなければならないということはわかっています。この二十七条は二段階じゃないですか。平等に取り扱うということと、もう一個は差別しちゃいけませんということと、二つ書いてあるわけですよ。それで、平等に取り扱わなければならない中に年齢が入ることはよくわかります。 しかし、人事院がおっしゃるように限定列挙だからこそ、先ほどの文部科学省あるいは外務省の不始末があったとしても罰則規定にはかからない、こう理解するべきだと思います。厚生労働大臣がおっしゃるように、ここに掲げてある人種、性別云々というのが例示的に示されているという解釈ならば、先ほどの文部科学省あるいは外務省ほか、不始末が起きたときには罰則がかかるということになるんですよ。だから、大きな違いですと。何も文句を言っているわけじゃなくて、整理をしてください、相談していただいて結構だから、政府としてきちんと一つの答えを出してくださいと言っているだけじゃないですか。 委員長、これはきちんとさばいてください。
○柳澤国務大臣 私が申し上げておりますのは、国家公務員法第二十七条の規定には明文上は年齢が規定されていないが、平等取り扱いの原則の趣旨は年齢にも及び、職員の採用に当たっても合理的な理由のない差別は禁止されていると解している、こういうことを言っておったわけでございます。 先ほど私が参考にいたしました最高裁の判決は、「右各法条に列挙された事由は例示的なものであつて、必ずしもそれに限るものではないと解するのが相当である」ということで、「高令であることは社会的身分に当らないとの一事により、たやすく上告人の前示主張を排斥したのは、必ずしも十分に意を尽したものとはいえない。」こういう最高裁の判決がありまして、それをも御紹介しながら、我々はそういう趣旨も酌み取って、今私が我々の役所の見解として申し上げたことを繰り返しここで御答弁させていただいているということでございます。
○加藤(公)委員 では、申し上げますけれども、厚生労働大臣がさっきから一生懸命判決判決とおっしゃっているのは、国家公務員法じゃなくて地方公務員法の判決ですよね。それを一生懸命引いていらっしゃる。しかし、先ほど御自身の口から、この人種、性別、門地云々は例示的だ、こうおっしゃった。人事院は違うことをおっしゃっている。 もし厚生労働省が、いやいや、済みません、そこに書いてあることは限定列挙です、こうおっしゃるんだったらそれでいいんですよ。はっきりしてくれと言っている。二つの答弁があったら議論は進まないでしょうと言っているんですから、これは別に何も難しい話じゃないじゃないですか。 委員長、これはちゃんとさばいてくださいよ。こんなわけのわからない話はないもの。
○柳澤国務大臣 私が申し上げておりますのは、国家公務員法二十七条の規定には明文上は年齢が規定されておりませんが、平等取り扱いの原則の趣旨は年齢にも及んでいる、したがって、職員の採用に当たっては合理的な理由のない差別は禁止されていると理解をしているということを申し上げたのでございます。 そういうことでございまして、要は、私どもも、先ほど最高裁判所の判決の書きぶりというものについてはこれを御紹介したわけですが、そういう趣旨も踏まえて、今私が申し上げたことを厚生労働省としては考え方として確定してお話を申し上げた、こういうことでございます。
○加藤(公)委員 めちゃくちゃですよ、大臣、言っていらっしゃることは。全然だめ。わかっていらっしゃるでしょう、おかしいと思っていることを。大臣、全く正反対のことを言っているんですよ、全く正反対のことを。全く正反対のことを人事院と厚生労働省で言っていて、それで議論しろって、どうするの、これ。
○鈴木政府参考人 お答えいたします。 先ほども申し上げましたように、二十七条で、「すべて国民は、この法律の適用について、平等に取り扱われ、」という点につきましては、これは年齢の問題についても当然に及ぶものというふうに考えております。 私どもが申し上げましたのは、罰則がかかる部分につきましては、当然個別に掲げられている差別について罰則がかかるということを申し上げた次第であります。
○加藤(公)委員 では、大臣、罰則がかかるところは限定的なんですか、どうなんですか。そこだけ答えてください。
○柳澤国務大臣 国家公務員法二十七条というのは、「すべて国民は、この法律の適用について、平等に取り扱われ、人種、信条、性別、社会的身分、門地」それから「政治的意見若しくは政治的所属関係によつて、差別されてはならない。」こういうように書かれておりまして、まず原則がうたわれておりまして、それで、いわば平等原則の中で代表的なものがここで掲げられているということだろうと思います。 したがいまして、罪刑法定主義という立場からいえば、これはやはり厳格に読まれるべきという立場もあろうと思いますが、いずれにせよ、私が有権的な解釈をする立場にあるかどうかということについては、私は、ここで厚生労働大臣が国家公務員法の有権的解釈を行う立場にあるというふうには、これには疑問があるということを申し上げているわけです。
○加藤(公)委員 今の答弁も正反対です。正反対のことをおっしゃった。正反対のことをおっしゃったけれども、このまま終わらされたんじゃたまったものじゃないですから、一歩進んでお話をしますが、有権解釈をしないんだったら、なぜ人事院の解釈どおりに厚生労働省はこの条文を引いて法案をつくらないんですか。答えてください。
○柳澤国務大臣 私どもは、今回、年齢差別の禁止について義務化をいたしたのでございますが、それは第十条ということで、「事業主は、」ということで、我々独自の立場からこれを規定した。民間の方々について規定をした。ですから、「事業主は、」というような書きぶりにしているわけでございます。
○加藤(公)委員 そんなことは全く聞いていなくて、冒頭申し上げました、公務員をなぜ除外したのかという議論をしています。なぜ除外したのかと聞いたら、大臣みずからが、国家公務員法第二十七条で規定されているからいいんだ、こうおっしゃった。その解釈は自分ではしませんとおっしゃった。だったら、その解釈は人事院の解釈どおりじゃなきゃおかしいんじゃないですか、こう申し上げている。だけれども、大臣は人事院と違う解釈を今そこでお話になっている、ずっとさっきから。めちゃくちゃじゃないですか。人事院の解釈どおりでやりますというんだったら、それは一つの筋です。さっきから大臣は違うことをお答えになっている。 どうなんですか、整理してくださいよ。
○柳澤国務大臣 私は、先ほど冒頭に申し上げたのは、国家公務員については、別途、法的枠組みが既に整備されていることから、本法案については適用除外としているところですということを申し上げたわけでございます。
○加藤(公)委員 では、その枠組みの根拠は何ですか。
○柳澤国務大臣 国家公務員につきましては、国家公務員法という法律がありまして、そこで平等取り扱いの原則が定められており、職員の採用に当たっても、合理的な理由のない差別は禁止されているということが、別途、法的枠組みが既に整備されているということの内容でございます。
○加藤(公)委員 だから、それが国家公務員法第二十七条じゃないですか。あなたが理由だと言っている法文でしょう。それを自分で解釈されたことと人事院の解釈が違いました。明らかに正反対だった。その正反対の解釈をしたとき……(発言する者あり)限定列挙と例示列挙と違うことを言っているんだよ。正反対なんだよ、これは全く。(発言する者あり)
○櫻田委員長 質問を続けてください。席に戻ってください。質問を続けてください。
○加藤(公)委員 では、もう一回、大臣に聞きますよ。いいですか。人事院の解釈どおりに厚生労働省がその条文を理解して法律をつくったわけではありませんね。どうぞ。
○柳澤国務大臣 国家公務員については、先ほど来申し上げておりますように、国家公務員法におきまして平等取り扱いの原則が定められておりまして、職員の採用に当たっても、合理的な理由のない差別が禁止されていると承知をしているということです。そして、このように国家公務員については、別途、法的枠組みが既に整備されておりますので、本法案においては適用除外にしているということでございます。
○加藤(公)委員 そんなことは聞いていない。もういい。 ちゃんと議論をして、議論を積み上げて、どういう方法がいいか私は考えたかった。だから、きのうから厚生労働省の担当者にも来てもらって随分聞きましたよ。だけれども、大きな疑問がいっぱい出てきたから、それを大臣に確認したんですよ。言っていることが違うことぐらい御自身でもわかるじゃないですか。話が進まぬですよ、これは本当に。 大臣、本当に久しぶりに来て……(発言する者あり) これは、入り口で排除されて悲しんでいる仲間がいっぱいいる、だから、私はこの年齢差別にずっとこだわってやってきているのに、茶化している場合じゃないだろうと思いますね、本当に。悲しくなるわ。情けなさ過ぎ、本当に。情けない。厚生労働委員会、どうしちゃったのという感じだ、本当。 大臣に最後に一個だけ聞きます。
○櫻田委員長 申し合わせの時間が経過しておりますので、御協力ください。
○加藤(公)委員 最後に一問聞きます。 先般、雇用保険法の改正で不始末がありましたね、厚生労働省で。再発防止策というのを出されました。拝見をしました。その不始末が二度と起こらないようにするためにどうするか、こういうことを出された。大臣も恐らくお認めになって出されたんだと思います。 これは、いわゆるプレスリリース、マスコミに配る資料を関係する国会議員にも事前に配っていました、その後マスコミにも渡していました、この作業の中でミスが発生をした。再発防止策の中に、今後はミスをしないように、だから国会議員には先に配るのをやめます、こういう話です。これは、国会軽視が生んだミスの後始末で、再発防止のために、より一層国会を軽視します、こう言っているのに等しい。どうですか、これ……
○櫻田委員長 加藤公一君に申し上げます。 既に持ち時間が経過しておりますので、質疑を終了してください。
○加藤(公)委員 では、最後に大臣の答弁だけ。最後、これについて大臣の考えだけ聞きます。
○柳澤国務大臣 今回、雇用保険法の一部を改正する法律案の最終段階におきまして、私ども厚生労働省が、資料の配付について大変大きな失態を演じてしまいまして、結果、それが国会の軽視というか、そういうような受けとめられ方をしてもやむを得ないような、そういう事態になってしまったわけでございます。この点については重々おわびを申し上げますが、その再発防止策として、今加藤委員が御指摘になられたような、新聞発表資料の事前配付ということについては、一度これを、そうしたことが起こらないように行わないことにしよう、こういうことにいたしたわけでございます。 しかし、そういうようにはいたしましたけれども、これは、審議に当たった委員の先生方等が、だからといって、新聞記事でいろいろな我々の新聞発表を初めて知るというような、そういう事態を招来するというようなことは、これはそうなるんだということを私ども言っているわけではありません。そこは、私どもは慎重に、新聞発表のタイミングと先生方への資料の配付について、しっかりしたスケジュールのもとで、必ず先生方が新聞記事によって状況を知るというようなことのないように、しかし、事前にそれを配付するということは避けたいということでございまして、それは両立しがたいことではないので、ぜひ御理解を賜りたいと思います。
○加藤(公)委員 終わります。
○櫻田委員長 次に、筒井信隆君。
○筒井委員 民主党の筒井信隆です。 今の最後の質問を引き続いて少し聞きます。 今度の、年齢にかかわらない均等な雇用機会の保障について公務員を除外している、この除外をしている理由として、国家公務員法二十七条で平等取り扱いを規定している、国家公務員法でもう規定しているから必要ないんだという答弁でございました。それをもう一度確認しますが、公務員適用除外の理由は、国家公務員法二十七条で枠組みがもう定められているからでございますね、大臣。
○柳澤国務大臣 そのように考えております。
○筒井委員 そうしますと、国家公務員法二十七条の規定と同じ趣旨の規定が労働基準法に第三条としてあることは御存じですね。
○柳澤国務大臣 「使用者は、労働者の国籍、信条又は社会的身分を理由として、賃金、労働時間その他の労働条件について、差別的取扱をしてはならない。」というのが三条の規定でございまして、これと公務員法二十七条とが同じものかどうかということについては、私、この第三条の解釈の権限と申しますか、そういう解釈を正しくする立場にはいると思いますけれども、片や国家公務員法二十七条については、先ほど来申しておるように私は立場が違うので、これが同一のものかということについてはここで明確に御答弁するということは差し控えたいと思います。
○筒井委員 差し控えられたら困るね。労働基準法ではっきり差別取り扱いの禁止を規定しているでしょう。そういう趣旨の規定であることを大臣が答弁を差し控えるとはどういう意味ですか。この国家公務員法二十七条と同じでしょう。平等取り扱いを指示した規定でしょう。
○柳澤国務大臣 これは、小見出しも法文であるわけですが、「均等待遇」ということでございまして、片方の二十七条というのは、もう少し広範な国民の取り扱いについて言っているものだ、このように解釈をいたします。
○筒井委員 私が先ほどから言っているのは、差別的取り扱いを禁止する、平等取り扱いをしなければならない、この二点において趣旨は一緒でしょうという質問です。
○岡崎政府参考人 国家公務員法は、先生先ほど御指摘のように、「すべて国民は、この法律の適用について、平等に取り扱われ、」という部分があるわけでございます。労働基準法第三条につきましては、この平等原則の全体を書いた規定がないということでございますので、その部分については違いがあるんではないかというふうに考えております。
○筒井委員 今言われた点が違いですね。対象の違い。趣旨は、平等取り扱い、差別してはならない、この点は一緒でしょう。もう一度確認します。対象が違うだけですね。
○岡崎政府参考人 申し上げましたのは、国家公務員法の場合には、書き方が二段になっておりまして、「すべて国民は、この法律の適用について、平等に取り扱われ、」という部分がある、それに対しまして、基準法三条と国家公務員法二十七条を比べた場合に、後段の部分、要するに人種、信条云々かんぬんで差別されてはならない、あるいは差別的に取り扱ってはならない、この後ろの部分については基本的に同じではないかというふうに考えております。
○筒井委員 だから確認しているんですよ。だから今の答弁で私はいいと思うんだけれども、「すべて国民は、」と書いてある、国家公務員法は。労働基準法の方はそうではない。しかし、差別的取り扱いを禁止して、平等に取り扱わなければいけない、こういう趣旨に関しては一緒でしょうという質問です。一緒かどうかだけ答えてください。
○岡崎政府参考人 労働基準法の禁止規定は、人種とか信条とか、それを理由とする差別を禁止しているということでございます。国家公務員法も、先ほど来人事院からも御説明ありましたように、罪刑法定主義という観点からは、人種、信条等々を理由とする差別を禁止する。ただ、違いは、国家公務員法については、その前の部分で、「すべて国民は、この法律の適用について、平等に取り扱われ、」という平等取り扱いの原則がさらに別途書いてあるという点で違うのではないかというふうに考えております。
○筒井委員 差別してはならないというのは、こういう規定は、趣旨としては平等に扱われなければいけないということでしょう、書いてあろうが、なかろうが。どうですか。
○岡崎政府参考人 法文の趣旨というか目的という意味においては、それは平等取り扱いあるいは差別禁止という方向で書いてありますが、どこまでが罰則の適用かということについてやや詳しく申し上げた、こういうことでございます。
○筒井委員 罰則のことは後で聞きますから。 今、国家公務員法で「すべて国民は、」と書いてあるところが違うと言われましたが、問題は、国家公務員法で公務員についてこういう差別をしてはならない、平等に扱われなければならないという規定がある、労働基準法で労働者一般について差別してはならないという規定がある、この点は確認されたわけでございますが、二十七条があるから公務員についてはこの雇対法の規定は適用除外でいいとすれば、じゃ、労働基準法で労働者一般についてそういう規定があるんだから労働者一般にもこういう規定は必要なくなるじゃないですか。だから、二十七条の存在は、公務員除外規定の根拠に全然ならないわけですよ、大臣。もしこれが、二十七条が適用除外の根拠であるとすれば、労働者一般についてもこんな規定は要らないんですよ。全部適用除外すべきなんですよ。
○岡崎政府参考人 労働基準法三条につきましては、差別をしてはいけない理由が明示されております。その中に年齢が入っていないということでございます。国家公務員法につきましても、差別されてはならない部分については理由が幾つか列挙されているということでありますが、違いは、「平等に取り扱われ、」という平等原則そのものを二十七条はその理由ごとの禁止規定とは別途書いてある、そこにおいて違いがあるというふうに理解しております。
○筒井委員 その「平等に取り扱われ、」という言葉を問題にしているなら言いますが、憲法十四条ですべて国民は平等に取り扱われなければならないという規定がありますね。この国家公務員法の前段とほぼ一緒の規定ですよ。こういう規定を根拠に適用除外するなら、全国民適用除外になるでしょうが。
○岡崎政府参考人 国家公務員法二十七条は「すべて国民は、」ではありますが、「この法律の適用について、」ということでありますから、国家公務員法の規定の適用についての平等原則であります。したがいまして、これがあるからといって一般の民間の事業所までそうなっているということではないというふうに理解しております。
○筒井委員 国家公務員法上は、これは公務員に対する規定でしょう、「すべて国民は、」と書いてあったとしても。それを対象にした規定でしょう。だけれども、あなたは先ほどから、この「すべて国民は、」という平等取り扱いの規定があるから適用除外がいいんだ、労基法の方はそれがないから別なんだと言われるから、じゃ、憲法十四条で全国民対象に平等取り扱いの規定があるでしょうと言っているんです。そうしたら全国民が全部、この条文、適用除外になってしまうじゃないですか。
○岡崎政府参考人 もちろん、全体として憲法の大原則というのはいろいろある、しかしながら、それを実定法としてどういう形で具体化していくかということで、労働基準法もそういう意味でできているということだと思います。したがいまして、憲法に一般的な規定があるからほかの実定法は要らないということにはならないのではないか、やはり、それを具体的に実行していくために何が必要かという観点ではないかというふうに思います。
○筒井委員 大臣も、これを認めたらさっきの理由づけがなくなってしまうから、適用除外の理由づけがなくなってしまうから、官の方も絶対認めないだろうと思いますが、それ以外の適用除外の理由はないんですね。
○岡崎政府参考人 先ほど来申し上げていますように、国家公務員につきまして、国家公務員法二十七条の、すべて国民は、この法律、要するに国家公務員法の適用につきまして平等に取り扱われるということが書いてある。こういうことで、本来行われるべきことになっているということを前提として、今回の雇用対策法の年齢差別禁止規定につきましては適用除外をしたということでございます。
○筒井委員 今の規定、それ以外の理由はないとわかりました。 二十七条の解釈、先ほど質問がありましたが、罪刑法定主義が刑罰上ありますから、刑罰上は明文の規定があるものだけが対象になる、先ほどそういうふうな答えだった。しかし、大臣の方は年齢部分も含むというふうに一番当初は確かに答えたんですよ、後から平等の方だというふうに言い方を変えたけれども。だから、先ほどからの大臣とあなたの方の答弁は、刑罰上としては、刑事上としてはここに明文の規定があるものに限定されるけれども、民事あるいは行政上としては別に罪刑法定主義はありませんから、この明文で規定されているものに限らない、例示なんだという趣旨を言っているんじゃないんですか、大臣。
○柳澤国務大臣 私が申し上げたのは、まず第一に、二十七条について私が有権的な解釈をする立場にあるかということはおぼつかないということをまず大前提にして申し上げたわけですが、この二十七条の解釈に当たって、最高裁が、地方公務員法十三条というのは国家公務員法二十七条とほぼ同じ規定でございますけれども、そこで判示したものの中に、列挙された事由は必ずしもこの文言で掲記されたものに限るものではないと解するのが相当ということを御紹介したというふうに御答弁を申し上げたということでございます。
○筒井委員 そういう同じ答弁ばかりするからさっき加藤議員が怒るので、そういう趣旨を聞いているんじゃないんだけれども。 それで、今の、二十七条があるから適用除外であるということに関してもう一度別な観点から聞きますが、国は、行政は、高齢者も含めて、意欲と能力に応じて雇用の機会を確保する、年齢にかかわらず意欲と能力に応じてそう配慮する義務があること自体は、一般的には認められますね。
○岡崎政府参考人 年齢にかかわらず、意欲と能力のある方については活躍していただくというのが基本であろうというふうに考えております。
○筒井委員 そういうことに配慮する義務が国にもあるかという質問ですから、そういうふうに答えてくださいね。 その関係で、高年齢者雇用安定法、この三条ですが、三条でそういう規定がありますね。高齢者についても意欲と能力に応じた雇用機会の確保を図るよう配慮する義務が規定されていますが、これは国も、公務員も対象であるし、公務員の除外規定にはなっていないですね。
○岡崎政府参考人 御指摘のとおりであります。
○筒井委員 そうすると、年齢によって差別すること、年齢によって募集とか採用をまず一定年齢以上は排除してしまうこと、これは合理性のない差別じゃないですか。どういう合理性があるんですか。
○岡崎政府参考人 年齢にかかわりなく働けるように配慮するということでありますが、具体的にどういう場合に年齢で要件をつけていいかどうか、それはその場面場面で合理性があるかどうかという判断をすることになるだろう。ただ、いずれにしましても、合理的な理由が見出せないような場合については、それは年齢にかかわりなくということだろうというふうに思います。
○筒井委員 だから、今私が聞いているのは、年齢にかかわらず、意欲と能力に応じて雇用機会を確保する義務、これは国の方にもある、公務員も含めて全部についてある、これは先ほどから認められていることなので。公務員の募集、採用において、一定年齢以上は排除しちゃう、これは、合理性のない、年齢による差別じゃないですかという質問なんです。どういう合理性があるんですかという質問なんです。
○岡崎政府参考人 すべての場合に必ず一律にということであればそうだろうというふうに思いますが、個々の、一つ一つの求人につきましては、それぞれごとに合理的な理由があるかどうかということで判断することになるだろうというふうに思います。
○筒井委員 今、人事院が、公務員の受験資格を年齢で制限しているでしょう。そのことについて具体的に聞いているんです。それは不合理な差別じゃないか、どこに合理性があるんだという質問なんです。
○岡崎政府参考人 その点につきましては、基本的には国家公務員の採用政策の中で判断すべき事項で、人事院が考えておられるかと思いますが、現在、民間におきましても、新規学卒者を中心として採用して、これを育成していくという雇用慣行があるのは事実でありますし、現在の私どもの定めております年齢指針におきましても、そういう場合は一つの除外理由になっているということでございます。 そういう状況でございますが、今般の改正法の中で、そういった点を含めてどうやっていくかということにつきましては、別途また省令の中で考えていきたい、こういうふうに考えております。
○筒井委員 改正法の中で考えると言っているんじゃなくて、私は、改正法で公務員を除外していること自体が問題なんだと言っているんです。 それで、今言われたのは厚生労働省の指針のことを言っていると思うけれども、指針で、長期勤続、キャリア形成、これを目的にした場合には除外されていますね。これは、公務員除外規定を外してもそのことは可能なわけだ。外さなきゃ、そういう指針をつくる必要はないんだ。 だから、公務員除外規定を法律から外して、公務員も年齢にかかわらない均等な雇用機会の確保をする対象として保障して、そして、そういう長期のキャリア形成を目的にした場合だけ除外するんだというならまた別の次元の問題になるので、わかるんですよ。そうやっても全然障害はないでしょう。どこに障害が出てくるんですか。何にも障害がないのに、年齢で一律に、募集、採用において一定年齢以上は排除しているから、これは不合理な、理由のない差別だろうと言っているんですよ。どこに合理性があるんですかと聞いているんですよ。
○岡崎政府参考人 現在の採用試験におきます年齢制限等につきまして、先ほど引用しました、長期勤続によるキャリア形成を図る観点から、新規学卒者等である特定の年齢層の労働者を対象として募集、採用する場合というものと、考え方としてはほぼ同じかな、こういうふうに考えているので先ほどそう申し上げたわけでございます。いずれにしましても、国家公務員につきましては、基本的には、国家公務員法二十七条の平等原則の中で、適切に合理的な理由がない限りにおきましては年齢を問わない形でやる、それで、適切な理由のある範囲内では、今先生御指摘のような採用システムを含めましてやられているというふうに理解しております。
○筒井委員 今、具体的に聞いているので。 先ほど、この判決の例は挙がりませんでしたが、東京高裁の平成十六年の判決で、受験資格を年齢でもう既に制限していること、これについて、合理性に疑問を抱く余地のある問題をはらんでいることも否定できない、こう判示していることは知っていますね。これは政策判断として国会等で決定すべきであると。これも、だから、高裁判決で不合理性を事実上もう認定しているんだけれども、国会等で判断すべき政策判断の問題だという結論なわけですよ。 受験資格が一定年齢以上はだめだというのは、すべてだめなんですよ。例えば、長期勤続のキャリア形成の場合だけ除外するとかという指針をつくるならまた別ですよ。そうじゃなくてすべての場合、募集、採用すべてに関して受験資格を一定年齢以下に制限している、その具体的な現在の合理的な理由は何かという質問なんです。
○岡崎政府参考人 先生も御指摘になりましたように、判決におきましては、国会や法律による委任を受けて担当する人事院等において決定すべきということでございまして、私ども厚生労働省として、その点について判断を示すというのは適当かどうかという気がいたします。 しかしながら、民間の方の事例でいえば、現在のところは先ほど申しましたような年齢指針であるということでありますので、そういうことも含めまして、国家公務員の採用についてどうするかということにつきましては、直接権限があります人事院等で検討されるべきものではないかというふうに考えております。
○筒井委員 大臣の意見を聞きたいんですが、今の点もそうなんだけれども、経済財政諮問会議の民間議員四人が意見書を何回か出していますが、その中でもこういう意見の部分があります。「多様化・高度化する国民のニーズに的確に対応する意欲溢れた公務員を育成するには、年功序列システムを壊し、能力・実績主義を重視して、年齢にかかわらず優秀な人材を登用・処遇する人事・給与制度へと移行すべきである。」こういう意見については、大臣はどう考えられますか。
○柳澤国務大臣 そういう考え方が適用されるべき分野があるというのは、私も同じように考えたり感じたりいたしております。
○筒井委員 では、その方向で、その方向といっても、これはもう前から、例えば、人事院が平成十五年に、年齢制限は、年齢にかかわりなく均等機会確保の観点から撤廃する方針だという意見表明をしたり、もう前から言っているんですが、全然実行されないんですよ。 そういう方向で大臣としても考えているし、行動する、こういうことでよろしいですね。
○柳澤国務大臣 ただいまも申したことですけれども、今委員が引用になられたような人事政策というものを適用すべき分野の公務員もあり得るということでございます。 私が党にいたときに、これまた、行政改革あるいは公務員改革に取り組んだときのことになって恐縮なんですけれども、大ざっぱに言わせてもらうと、本当に執行をしている部門の公務員と、企画立案をする分野の公務員というふうに大別させていただきますと、私は、特に後者について、今委員が引用になられたような、そういう経済財政諮問会議の意見のようなことが適用される部分があっていい、こういうふうに思いますが、前者については、そういうふうなことではなくて、むしろ従来の伝統的なキャリア形成を考えて新規採用する、そして、経験を積むことによって上位の責任あるポストについていく、そういうことの方が望ましいのではないかというのが私の考え方でございます。
○筒井委員 同じ公務員の定年制について質問いたします。 公務員に関しては、定年制が国家公務員法上定まっている。しかも、定年到達後の再任用とか勤務延長とか、これもあれも全部国家公務員法で規定されている。だから、高齢者雇用安定法で、定年は六十歳以上とするという規定は公務員は除外されている。ここのところはよくわかるわけですよ。 だけれども、それほどはっきり国家公務員法上、定年が六十歳というふうに定まって、さらに再任用、延長することまで決めているのに、現実はどうなっているかというと、早期退職制度、定年まで勤め上げられない、そういう慣行が成立している。この早期退職制という慣行をやめて、少なくとも定年までみんな勤め上げる、こういう体制に変えるべきではないですか。
○戸谷政府参考人 国家公務員の定年制の関係でございます。私どもの方でこれについていろいろ作業等を行っていますので、御報告申し上げます。 まず、早期退職慣行の是正ということでございます。 まず、幹部職員がかなり若く退職するというお話もいただいています。平成十四年の閣僚懇談会で申し合わせをしていただきまして、平成二十年度には、原則として三歳以上高くするということを目標として、これは任命権者の所掌に属するものでございますが、今、それぞれいろいろ御努力をいただいております。これまでのところ、一・四歳これが上昇しているという状況でございます。 それから、これまでの業務の状況等をそのままというのにはなかなか難しい点もあろうかということで、定年まで勤務していただけるように人事制度をある程度考えていかなきゃいけない。 一つの取り組みとして、公務で培った知識、経験等を専門スタッフ職という形で活用していただけないかというようなことを、今私どもとしてもいろいろ取り組んでおります。昨年十月に、この専門スタッフ職俸給表をつくっていただきたいということで、その具体化を進めるように政府として人事院に要請をいたしております。片や、各省とも連携いたしまして、具体的な職務内容や人事運用をどうしていくかというようなところの検討を進めているというところでございます。 いろいろ取り組まなければいけないことがあろうかと思いますが、現時点では、この二つについて私どもとして取り組んでおるところでございます。
○筒井委員 人事制度をそういうふうに改革しなければ定年まで働ける体制ができないということですね。これ自体が大体おかしいんだよね。国家公務員法上の趣旨に反する。六十歳定年までみんな仕事するということを前提に法律はつくられているのに。 六十歳定年まで原則全員が仕事をする、早期退職制度を直ちにやめる、こういうことはできないんですか。
○戸谷政府参考人 やはり、これまでどういうふうに動いてきたかというような状況もございますので、そのまま上がっていくということになりますと、それぞれの職場の業務の動かし方、いろいろな面について見直しをかけながら進めていくのが適切ではないかというふうに私どもは考えております。
○筒井委員 それ自体がおかしいんだけれども。 要するに、定年までみんな原則働ける、こういう体制をいつまでにつくるんですか、それをはっきりしてください。
○戸谷政府参考人 いつまでにというお話でございますが、私どもとしてはできる限り努力したいと思いますし、また各任命権者も、いろいろ努力しながら、行政としての質というものもいろいろ考慮して頑張っていくというふうに考えております。
○筒井委員 定年までみんな働けば、官の紹介による天下りなんというのは必要なくなるんですね。その前提条件だから大事なんで、確認したんです。 それで、雇対法で、二十六条、事業主による民間企業への再就職の援助の規定がありますが、これは公務員が適用除外になっています。この適用除外の理由は何ですか。
○岡崎政府参考人 高齢法等によりまして、再就職援助を民間の事業主には義務づけてあるわけでございます。 この規定をつくる際、公務員をどうするかという議論があったわけでございますが、国が民間企業に対しまして、優越的地位にあるようなところの中で再就職支援をするということにつきましては問題があるのではないかというような議論がございまして、それで国家公務員につきましては適用除外したということでございます。
○筒井委員 そのことを聞きたかったんです。 厚生労働省の官僚の皆さんがつくった解説文でも、適用除外の理由としてそういうふうに書いてありますね。「国又は地方公共団体による民間企業への再就職の援助については、国等は民間企業との関係において、優越的な地位に立つおそれがある等の事情があること」、これが第一の理由として挙がっている。優越的地位にある国が再就職の援助をしたら、これはやはりゆがめられる、いろいろな問題が起こる、こういう理由から適用除外になっている。 そのことは、先ほどもちょっと言った諮問会議の民間議員が意見書の方でも言っていますが、「予算や権限を有する各省庁が、企業や団体に対して再就職斡旋を行う場合、企業や団体の側では断りにくく、何らかの見返りを期待させる可能性が高い。」「各省庁が企業や団体に対して天下りの受け入れを要請した上で、企業や団体の側が人材の派遣を要請したという文書を提出するよう依頼しているとの声がある。」 官が、役所が優越的立場に立っていますから、これが再就職あっせんをすると、企業とか団体の側では断りにくい。受け入れるとすれば、それは何らかの見返りを期待してだと。それをさも企業の方から自主的にうちの企業に来てくれという形をとったかのごとく、役所の方から受け入れを要請しておきながら企業から要請の文書を提出させる、こういうこともある。 今度のこの民間企業への再就職の援助の規定を公務員について適用除外した趣旨、それらの趣旨からいえば、役所による再就職のあっせん、これはやめるべきですね、完全に。
○株丹政府参考人 公務員の再就職についてでございますけれども、基本的にはこれも民間の方と同様に能力を評価されての再就職であると承知をしておりますけれども、しかしながら、予算あるいは権限を背景とした押しつけ的再就職のあっせんがあるのではないかという国民からの批判もあるところでございます。 このため、予算、権限を背景といたしました押しつけ的再就職のあっせんを根絶するべく、現在、国家公務員法等の改正法案を準備中でございます。再就職に関します規制等について新たな措置等を講じようとしている準備の段階にございます。
○筒井委員 その準備は、別に役所による就職あっせんをやめるというのではなくて、形が、各省から、内閣府、役所全体に移っているだけの話でしょう。しかも、今度の自民党との合意によれば、各省庁とその新人材バンクは協力関係を持つみたいな規定も入ったりしている。 人材バンクに移したところで、そんなものは、今まで各省庁が別にやっていたのを内閣府が統一してやることに変わりがない。こんなものは本質的な改革じゃないですよ。対症療法ですよ。それを、内閣と自民党が、物すごい昔の抵抗勢力との対決みたいな感じをとって、さもこれで大きな進展だというふうに言っていますが、全然大きな進展じゃない。 私が先ほどから言っているのは、六十歳定年までちゃんと働く、必要ならばそれを再任用する、延長もする、その後はもう役所による再就職のあっせんはすべきじゃない。その趣旨が、今度の雇対法の、再就職の援助の規定を国家公務員に適用しないという法律の趣旨ではないかと。だって、適用除外の趣旨は、先ほど言ったように、国の方が、官の方が優越的地位に立つからでしょう。先ほどそういうふうに答弁もされた。優越的地位の立場に立っている人が再就職のあっせんをすれば、向こうは断りにくいし、応ずるとすれば見返りを期待する。これはさっきの経済財政諮問会議の民間議員の意見書でも紹介した限りだ。 役所による就職あっせんそのものを制度としてやめるべきではないですかという質問なんです。
○株丹政府参考人 現在準備中の法案でございますので、詳細に御説明をするのは難しい部分がございますけれども、この法案におきましては、各府省が直接企業等に接触をして行います再就職のあっせんにつきましては禁止をいたしまして、内閣府に設けます官民人材交流センターに一元化をしてまいります。 さらに、公務員みずからの求職活動につきましても一定の範囲において規制をかける、あるいは、退職された後の、いわばOBの公務員から現職公務員への働きかけにつきましても規制するという行為規制を導入する方向でございます。また、行為規制につきまして、実効性をあらしめるために、きちんとした監視体制も整備をいたします。 こういった制度改正を行うことによりまして、押しつけ的あっせん、あるいはその弊害をなくしていく、そういう方向性に持っていけるというふうに考えておるところでございます。
○筒井委員 全然質問に答えていないんです。 経済財政諮問会議の民間議員も、「国家公務員の再就職を「天下り」ではなく、その能力や技術を活かした通常の転職とすべきである。」と言ったり、あるいはいわゆる中馬プランというもの、あそこでは、民間の人材サービス会社を活用する、こういうふうなことも言っているわけでございます。 要するに、先ほどから私が強調しているのは、優越的地位に立つ立場の役所による就職あっせん制度、それを制度として、人材バンクであろうが各省庁の形であろうが、そういうのを残すのはやめるべきではないかということを言っているんです。それについては、何か余りはっきりした答えじゃないな。やめるべきじゃないですか、それは。
○株丹政府参考人 私ども考えてございますのは、国民の批判がございますのは、予算や権限を背景とした押しつけ的再就職のあっせんがあるのではないか。これに対しまして、各省庁が直接企業等に接触をして行います再就職のあっせんは禁止をいたしまして、新たに内閣府に設けます官民人材交流センター、ここでこういったものの対応は一元化をしてまいる。 また、センターがどのような対応でもって具体の再就職の支援をしてまいるかということにつきましては、きちんとした原則をつくり、さらに詳細については今後検討していくという中で、御指摘のような批判についてきちんとお答えをするという考えでございます。
○筒井委員 押しつけ的と言われるんだけれども、例えば、先ほど読み上げた民間四議員が言っている、こういう場合は押しつけじゃないんですね。「各省庁が企業や団体に対して天下りの受け入れを要請した上で、企業や団体の側が人材の派遣を要請したという文書を提出するよう依頼している」、文書が出てくれば、これは押しつけ的なものではなくなりますね。
○株丹政府参考人 これまで、政府といたしまして再就職の状況について調査をしたことがございます。その中では、企業等からの要請に基づいての再就職のあっせんというものは確認をされなかったというふうに承知をしてございます。 いわゆる押しつけ的あっせんにつきましては、国民の目から見てどのようなものが押しつけ的あっせんであるのかということを十分に念頭に置きながらでなければいけないというふうに考えてございます。 いわゆる官製談合等の背景には押しつけ的なあっせんによるものがあったのではないか、こういう推測も成り立つものではないかというふうに思ってございますが、具体の項目、調査につきましては、別途政府としてやってございまして、先ほどのような結果になってございます。
○筒井委員 押しつけ的あっせんというのはどういうことをいうんですか。具体的に説明してください。
○株丹政府参考人 押しつけ的あっせんにつきましては、これまで企業等からの要請がない中でのあっせんということが一つそういうものに当てはまろうかというふうには思ってございます。
○筒井委員 確認しますが、企業からの要請がないのに役所の方から依頼した、このあっせんは押しつけ的あっせんですね。
○株丹政府参考人 予算や権限を背景とした押しつけ的あっせんでございますけれども、押しつけ的な、つまり、外から見れば押しつけ的と見えるようなケースも含まれるものというふうには考えてございます。
○筒井委員 先ほど言ったことをもう一度確認しているだけなんだよ。 企業からの要請がない、しかし、役所の方から、人材バンクでもいいんだけれども、要請をした場合、それは押しつけ的あっせんなんですね、先ほどの答弁ですと。
○株丹政府参考人 予算や権限を背景とした押しつけ的あっせんでございますけれども、例えば不正な予算を支出するようなことをお土産として再就職先のポストを要求するような、そういうものにつきましては押しつけというものに含まれるというふうに考えてございます。
○筒井委員 不当なそういうものを、持参金を明示して、それで要請するなんというのは押しつけに決まっているんだけれども、通常、そういう言葉を出さなければ押しつけ的じゃないんですか。
○株丹政府参考人 押しつけ的な、つまり、外から見れば押しつけと明らかに見えるようなケースにつきましても、そういうものは含まれるというふうに考えてございます。
○筒井委員 だから、外から見れば押しつけ的に見えるというのはどういうことを指すのかと聞いているんですよ。 さっきから何かあっち行ったりこっち行ったりしているんだけれども、まず、先ほどあなたが答弁したのをもう一度確認しますが、企業から要請がない、そこに役所の方から要請をした、これはその事実だけで押しつけ的ですね。それとも、今最後の方で言ったのは、金か何か持参金をつけるからと言わない限りは押しつけ的じゃないみたいなこともちょっと言ったんだけれども、どっちなんですか。
○株丹政府参考人 予算や権限を背景とした押しつけ的あっせんでございますけれども、これにつきましては、従来、政府といたしまして調査をしまして、押しつけ的あっせんについて、予算、権限を背景としたものがなかったかどうかということに関しましては、なかったとは言えない。国民の目から見て、そういうものがきちんとしたものとして調査をされているかといいますと、先ほど申し上げましたように、要請につきましては、文書等で確認をされたというものはなかったということでございます。
○筒井委員 今度、今の方向性で人材バンクをつくって、押しつけ的なあっせんは排すと言っているから、排すのはどういうのを指すんだと聞いているんですよ。どういうものが押しつけ的だと考えているんですかという質問です。
○株丹政府参考人 たびたびで恐縮でございますけれども、国民の目から見て押しつけ的なものについてはそれに含まれるということでございます。
○筒井委員 だから、国民の目から見て押しつけ的なものというのは何を指すのか。あなた、先ほどから押しつけ的なあっせんは排除すると言っているんでしょう。その排除するべき押しつけ的なあっせんというのはどういうものを指すのかと聞いているんですよ。
○株丹政府参考人 たびたびで恐縮でございますけれども、国民の目から見て押しつけ的なあっせんのものというのがこれに含まれるということでございます。(筒井委員「どういうものを指すのか聞いているのに答えないんだ」と呼ぶ)
○櫻田委員長 筒井信隆君、質問を続けてください。
○筒井委員 だから、同じ質問ですよ。国民から見て押しつけ的なあっせんを排除すると言っている。国民から見て押しつけ的なあっせんというのはどういうものを指すのかという質問をさっきから聞いている。自分たちの考えはないというのなら、ないでもいいです。では、そう言いなさいよ。
○株丹政府参考人 たびたびで恐縮でございますけれども、押しつけ的なあっせんにつきましては、例えばということで先ほど例示を申し上げました。そういうものは含まれる。また、国民の目から見て押しつけ的と見えるようなケースもこれに含まれるということでございます。 例えばということで例示をいたしましたのは、先ほど申し上げました、不正の予算を支出することをいわばお土産といたしまして再就職先のポストを要求するようなものということでございまして、そういうものも含めて、予算や権限を背景とした押しつけ的なあっせんについては、これを根絶していくということでございます。 具体の内容につきましては、今まさに法制度を最終的なものとして詰めておる段階でございます。
○筒井委員 そういう中身もはっきりしないような押しつけ的なもの、大体、お土産つきで明示してあっせんするのは、そんなものは問題外ですよ。 大体、先ほどから、この適用除外をした理由としては、国の方は予算とか権限を背景にしているんだから、その上で頼んだ場合にはこれは断りにくいというのは、もう民間議員が経済諮問会議でも言っているでしょう、それで見返りを期待してしまう。だから、そんなわけのわからないような押しつけ的なものを排除するとかなんとか言っているんじゃなくて、一元化しようがどうしようが、多元化であろうが、役所による再就職のあっせん、これ自体をやめるのが今度の法律の適用除外の趣旨じゃないですかということなんです。
○株丹政府参考人 今回準備をしております法案でございますけれども、これにつきましては、繰り返しでございますけれども、各府省が直接企業等に接触して行います再就職のあっせんは禁止でございますけれども、内閣府に設けます官民人材交流センターにこれを一元化してまいるということで準備をしておる最中でございます。
○筒井委員 私が聞いているのは、そんな、一元化するとか何かじゃなくて、全部やめられないのか、やめたら何か障害が起こるのか、その点だけ。役所によるあっせんそのものをやめることができない理由、これを一言で答えてください。
○株丹政府参考人 これにつきましては、先ほども総務省からの御答弁もございました。現在ただいま行われておりますものを前提といたしまして、さらにそれを検討して、予算や権限を背景とした押しつけ的再就職のあっせんを根絶するというのが今回準備をしております法案の趣旨でございます。
○筒井委員 全然質問に答えていないけれども、終わります。
○櫻田委員長 次に、郡和子君。
○郡委員 民主党の郡和子でございます。 先輩議員の議論の進め方、大変勉強させていただきながら聞かせていただきました。私も精いっぱい頑張らせていただきますので、よろしくお願いいたします。大臣、副大臣におかれましては、お昼をおとりになる時間もなく、大変お疲れさまでございますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。 まず、雇対法の議論をさせていただく前に、きょう、委員の皆様方に資料を配付させていただきます。 今月の十七日、さきおとといのことでございますけれども、全国精神障害者家族会連合会、全家連が破産、解散を決議いたしました。お配りいたしました一枚目と二枚目の新聞資料で経緯というところは御確認をいただければと思います。 この全家連は厚労省の所管する財団法人でございまして、厚労省は先刻このことは御承知のことだったと思います。今回、この全家連が破産ということに至った主な要因といいますのは、保養所を組み入れました精神障害者の就労訓練をする授産施設、ハートピアきつれ川に係る借入金の返済に行き詰まったためであります。 このハートピアというのは、一九九四年に建設が始まりまして、そして九六年から営業を始めたわけですけれども、当初からこの採算性については危ぶむ声が多うございました。そして、結果、全家連の本体が国などの補助金を、この借入金を返済するために不正に流用するということになったわけでございます。 解散を決めました全家連の報告によりますと、補助金の不正流用の元金と加算金などを合わせました返還金の残高は、およそ三億八千万円、また、長期借入金の残高がおよそ五億四千六百万円など、合わせまして、合計およそ九億六千万円の負債が残ったわけでございます。 そして、このハートピア構想というのは、一九九一年に、旧厚生省、当時の精神保健課の職員の方が構想を立てられたというふうに認識をしております。 この問題につきましては、我が党の山本孝史参議院議員が、二〇〇三年の五月、参議院の厚生労働委員会で責任についてただしています。また、さまざまな知恵を絞って、何とかこの問題を切り離して、そして、精神障害の方々の家族の全国組織であるこの全家連の活動の存続というのを訴えました。これに答えまして、当時の坂口厚生労働大臣は、地域における精神障害者の対策をしっかりやっていかなきゃならないという時期でございますから、いよいよ本格的に力を発揮していただかなければならない団体でありますし、いろんなことをお願いしなきゃならない団体でございます、どのように皆さん方をバックアップしていくかということも検討したい、このように答弁をされております。 実は、私、この三月、昨年度末ということになりますけれども、全家連が解散、破産をするのではないかということを耳にいたしまして、この真偽をただそうと思いまして、質問通告をいたしました。ところが、厚労省の説明では、ハートピアやその他の事業をほかへ譲渡して、出版事業などを中心に活動を継続しつつ負債の返済に当たろうとしているのだから、事業譲渡の契約というのが年度末にまとまるので、質問によってこの契約に差し支えることになると困る、それで質問を差し控えてほしいということでありました。 四月に入りましても、同じように質問のための説明を求めました。そうしましたところ、都内で運営をしていた授産施設それからまた作業所の事業も、これを譲渡して組織、活動を存続していくという方向であるので、再度、質問を控えてほしいということでありました。 私は、全家連の存続に向けて厚労省の方々が一生懸命に取り組んでおられるのだなと思って、見守ることとさせていただいたわけでございます。そうしたらば、破産解散、というこの結果でございます。大変に残念でなりません。 全家連の破産、解散というのは、国民の多額な血税が不問に付されかねないという点で、民間企業等の破産とは状況が異なります。また、全家連は、精神保健福祉法に基づいて、全国で一カ所のみ指定されている精神障害者社会復帰促進センターとしての機能も担っていたわけでございます。 全家連を所管しておりました厚労省として、精神障害者施設を推進する立場の厚労大臣として、当然、説明責任を果たさなければならないものと考えますけれども、一連の経過をどのようにとらえて、この責任をどのようにお考えになっていらっしゃるのか、厚労大臣にぜひ伺わせていただきたいと思います。 〔委員長退席、石崎委員長代理着席〕
○柳澤国務大臣 財団法人全国精神障害者家族会連合会、略称全家連でございますが、我が国唯一の精神障害者家族会の全国団体といたしまして、精神障害者に対する偏見の是正、精神障害者施策の向上のために重要な役割を果たしてまいったところであります。財政的に厳しい状況にあり、その健全化等に努めていたと聞いておりましたが、全家連や関係者の努力にもかかわりませず破産に至ったことは、まことに残念なことと受けとめております。 ハートピアきつれ川というプロジェクトにつきましては、当時の厚生省職員がその構想を提案し、全家連においてみずからの事業として決定されたものであるということでございます。結果的に、景気の悪化等の影響もありまして、全家連とともに、国においても運営の見通しが甘かったのではないかという批判があることも承知いたしておりますが、今後は、こうした指摘も重く受けとめ、全家連が目的としたこと等、精神障害者施策に取り組んでまいりたいと考えております。
○郡委員 大臣から御答弁をいただきましたけれども、全家連も国も見通しが甘かったのだという趣旨の御答弁であったろうと思います。 そもそも、大臣も触れられましたように、厚労省の提案がなければ全家連の決定はあり得なかったのであります。厚労省の責任、今後の責任をどう全うされるのか。これは精神障害者施策にかかわる今後の取り組みいかんによるのだと思いますので、そのことをここで改めて確認させていただきました。そういうことで、大臣、どうぞよろしくお願いをいたします。 では、雇対法の質問に入らせていただきます。 きょうは傍聴席に大勢お見えになられております。私も、午前中の議論にもありました、大変この法案の中で問題が大きいと思っている外国人労働者の問題について取り上げさせていただきたいと思います。きょう、傍聴席には、その支援をする方々もお見えになっておられます。 この法律の目的達成のために、外国人の雇用状況の報告、この義務化が導入されるわけですけれども、現行制度の運用で私は十分可能なのではないか、そういう立場に立っております。現行法で対応できない理由は何なのか、また不十分な点は何であるのか、大臣にお答えいただきたいと思います。
○柳澤国務大臣 外国人の就労状況を見ますと、雇用が不安定であるということ、それから社会保険への未加入が多いということ、こうした問題がありますと同時に、労働市場に悪影響を及ぼすおそれの多い不法就労者も依然として多数に上っていると見られるわけでございます。 現行の報告制度では、すべての外国人雇用事業所及び外国人労働者を把握できません。一定範囲の事業所ということでございますので、すべてを把握できないということがございます。それから、報告の内容が外国人労働者の総数等にとどまっておりまして、各労働者ごとの氏名あるいは在留資格等が把握できないということがございまして、雇用管理指導あるいは不法就労防止等を的確に行えない状況にございます。 そうしたことに照らしまして、今回、外国人雇用状況報告を義務化することにいたしたということでございます。
○郡委員 今の御説明でも、御答弁でも、なぜ全数を把握する必要があるのか、そしてまた、外国人労働者の個人情報がなぜ必要であるのか、そしてまた、それがないと実施できない雇用管理施策というのは一体何であるのか、よくわかりませんでしたので、わかりやすく御説明をいただけると幸いです。
○岡崎政府参考人 個々の外国人の方につきまして在留資格等を届け出ていただくということにするわけでございますが、そうした中で、現在、いろいろ外国人の労働者の方の中で問題が生じております。 例えば、社会保険の未加入が多いという状況がありますが、これにつきましても、在留資格等も見ながら適切に、私どもとそれから社会保険事務所でございますが、連携しながらきちっとした対応をしていくということを考えております。また、離職した場合につきましても、在留資格を見ながら適切な再就職支援をしていくということを考えている、さらに、不法就労という観点からも、在留資格等も見ながら適切な対応ができるようになるというふうに考えているところでございます。
○郡委員 それでは、外国人の雇用状況の届け出を義務化しているわけですけれども、これが正しく履行されているのかどうか、その実施状況というのを確認して、どの機関がどのように指導されるのでしょうか。
○岡崎政府参考人 これは雇用対策法に基づく義務でございますので、当然のことながら、私ども、都道府県労働局、ハローワークにおきまして届け出をしていただき、その届け出の状況等を踏まえながら、適切に対応していただいていない企業等につきましては適正な届け出をしていただくようにする、こういうことでございます。
○郡委員 その届け出が本当にしっかりしているものかどうかというのは、どういうふうにしてわかるんですか。
○岡崎政府参考人 基本的には企業の義務でございますので、企業におきまして適切に、個々の外国人労働者の方の在留資格等を確認する、そういうふうな、企業に法律上の義務がかかっているということを私どもとしては周知して、これを適正に履行していただくという形でまずもってやっていくということを考えております。
○郡委員 ということは、間違ったことを届け出ていても、それは義務を履行したということになるわけでしょうか。
○岡崎政府参考人 間違ったというのか、故意に在留資格を偽ったような届け出をしているとすれば、それは虚偽の届け出でありますので、義務を履行していることにはならないというふうに考えます。
○郡委員 それはどのようにして判断されるのでしょうか。明らかになるのでしょうか。
○岡崎政府参考人 これにつきましては、基本的には企業の義務ということでございますので、企業に確認をさせるということでございますが、疑わしいような状況があれば、それはハローワークにおきまして、企業がきちんとした届け出義務をしているかどうか、調査をして確認するということになります。
○郡委員 どのような調査でしょうか。
○岡崎政府参考人 これは、状況に応じて、個々の事情に応じて対応することになると思いますが、企業に行きまして、企業の方からどういう形で確認したかどうか等々を聴取するということが基本だろうというふうに思います。なお、それでも不明な場合につきましては、当該外国人労働者本人の方に確認をするということも含めまして、いずれにしましても、適切に企業が義務を履行しているということを確保していきたいというふうに考えております。
○郡委員 三十条には、厚労大臣から外務大臣に対して協力を求めることができるというふうにありますね。この三十条は、この場合、使われるということになりますか。
○岡崎政府参考人 三十条は、法務省だと思いますが、状況に応じてはその三十条も使うことが可能であるというふうに考えております。 〔石崎委員長代理退席、委員長着席〕
○郡委員 そうすると、三十条で、在留資格が本当にそうであるのかどうかということを確認したいというふうなことで、法務大臣の方に協力を求め、そしてそこでもし違っていた場合というのは、これは厚労省が指導する、そういうふうなことでよろしいんでしょうか。
○岡崎政府参考人 企業の方の届け出義務の問題ということであれば、これは厚労省の方で対応するということになります。 しかしながら、それを契機としまして、本来我が国で働けない方、あるいは在留資格上働けない形で働いている方がいた、こういうことの対応につきましては、これは入管法の関係になりますので、それは法務省の方で対応するということになろうかというふうに考えております。
○郡委員 私は、今のところがもう少しクリアにならないのでここを聞かせていただいているわけですけれども、その事業主なりがしっかりと義務を果たしているのかどうか、それはそこに上がってくる情報と、実際に働いておられる方々と、そしてまた変な話ですけれども、入管が持っている情報とあわせて見ないとやはりわからないことじゃないでしょうか。 となると、この三十条を使ってやることはあり得るというお話でしたけれども、これは、二十九条には法務大臣から求めがあったときというふうに書かれているわけです。もともと全部これは、法務省と厚労省と情報を、同一のものを、一致させるためではないのかというふうに私は感じるんですけれども、この指摘にはいかがお答えになりますでしょうか。
○岡崎政府参考人 二十九条に基づきまして、法務省の方から要請があるという場合には対応するということでございますが、なお、基本的な考え方としましては、外国人在留管理に関しまして政府部内で検討した経緯がございます。 昨年まとまったところでは「行政機関相互間において、合理的な範囲で情報の相互照会が可能な仕組みを構築し、情報の突合によりその精度を高める」、例えば、厚生労働省と法務省との間において、労働者たる外国人にかかわる情報のうち、一定の部分について情報の相互提供を可能とする、こういうことになっております。 法律が成立した後になるわけでありますけれども、こういう政府全体としての在留管理の考え方も踏まえながら、法務省の方と調整するということになろうかと思います。いずれにしましても、企業において適切に、在留資格上働ける方に、正しい形でかつ能力を発揮できるように働いていただくための前提をつくっていきたい、こういうふうに考えております。
○郡委員 ですから、これは十八日の細川委員の質問も同じところだったろうと思います。これは、この法律の大変重要な部分のところなわけですけれども、この法律を通した後で決めていくのだと。厚労省と法務省の間で、合理的な判断に基づいてというふうにおっしゃいましたけれども、ではその合理的な判断というのはどういうことですか。
○岡崎政府参考人 要するに、在留管理、あるいは、企業における適切な形での外国人労働者の方が働けるような形をつくっていくというために、厚生労働省と法務省との間で必要な情報の突合は図る。しかしながら、一方で、先日も御指摘がありましたが、外国人労働者の方のプライバシー権の問題もありますので、そういったことには当然のことながら配慮しながら対応をしていく。そういう全体の中で、合理的なものを考えたいというふうに考えております。
○郡委員 その中身がはっきりしないと、やはりこの法案の審議というのはなかなか進まないと私は思います。 では、別の観点からもう少し伺わせていただきますけれども、きょうは法務副大臣にもおいでいただいております。ハローワークに届け出られた個人情報を法務省入管局に提供するこの二十九条の目的ですけれども、これは何なんでしょうか。提供する情報というのは具体的にどの届け出事項になるのでしょうか。それともすべてなのでしょうか。お答えください。
○水野副大臣 今般の雇用対策法の改正により、法務省が情報を求める目的ということでございますけれども、外国人の不法就労防止等の観点から、出入国管理及び難民認定法等に定める事務を適正に処理するためと考えております。 また、法務大臣が厚生労働大臣に対して提供を求める情報でございますけれども、外国人の氏名、在留資格、在留期間及び活動内容等、出入国管理及び難民認定法に定める事務の処理に関し、外国人の在留に関する事項の確認のために必要な情報を想定しております。 すべての情報を求めるのかとの御質問ですけれども、現段階では、厚生労働大臣に対してどのような情報が届け出られるかについて、まだ決まっていないところでございますので、すべての情報を求めるかどうかということはお答えすることはできませんけれども、いずれにいたしましても、法務大臣の方が提供を求める情報というのは、入管難民法などに定める事務の処理に関し、外国人の残留に関する事項の確認のために必要な情報に限られることになります。
○郡委員 法務省は、外国人の在留に関するどのような事項を確認するために、厚労省に対して届け出及び通知の情報の提供を求められるのでしょうか。また、提供された情報というのは、具体的にどのように活用されて、どのような効果を期待されているんでしょうか。
○水野副大臣 例えば、提供を求める情報というのは、外国人の氏名とか在留資格とか在留期間、もしくは活動内容等、入管難民法等に定める事務の処理に関し必要な事項を考えてございます。 どういう効果ということでいいますと、法務省としては、厚生労働省の方から提供される情報と入管局が保有している情報を有効に活用することにより、照合といいましょうか、そういうようなことをすることによって、正規の滞在者を装い不法就労を行っている者とか、与えられた在留資格では認められない不法就労活動を行っている者、資格外の活動を行っている者などを確実に排除し、不法就労者等の削減を図っていくことが可能なのではないかというふうに考えてございます。
○郡委員 今の副大臣の御答弁の中にも幾つかちょっとさらに聞かせていただきたいことがありましたけれども、後ほどまたこれは質問させていただこうと思います。 今のお話ですと、いわゆる不法就労ということに対して厳しい目を向けていくために、何としても必要なのだということをおっしゃっておられるのだろうと思いますけれども、不法就労防止ということにつきましては、これは労働の関連法においては、条文に含まれているものは全くないわけですね。 今回、ハローワークの本来業務ではない、いわば法務省の仕事であるはずの不法就労防止というのを、それでは、なぜこの改正法に盛り込まれたのか、その理由を改めてお聞きしたいと思います。
○岡崎政府参考人 今回の外国人雇用状況報告の理由につきましては、最初に大臣から申し上げたように、三つの観点がございます。不安定な就労への対応、再就職の支援それから不法就労への対応でございます。 在留管理という観点は、当然のことながら法務省の所管でございますが、私どもも労働市場全般を見ているという観点から、やはり外国人労働者の方についてはそれぞれ在留資格の中できちんと働いていただくということを確保していくということが重要だろうと思っておりますし、そういう観点からは、やはり雇用対策法の中でも必要な対応だろうというふうに考えております。 ちなみに、今回も、第四条の第三項におきまして、不法就労を防止して、労働力の不適正な供給が行われないようにすることにより、労働市場を通じた需給調整の機能が適切に発揮されるように努める。国の責務としてそういうことも書いたということでございまして、やはり、こういうことを含めまして、雇用政策上もそういったことには対応していく必要があるというふうに考えているということでございます。
○郡委員 第四十一回の労働政策審議会職業安定分科会におきまして、厚労省の外国人雇用対策課長が、今回の届け出制度の必要性を問われまして、「不法就労者が労働市場に悪影響を与えていることは紛れのない事実で、」というふうにおっしゃられております。この不法就労者、不法労働者が労働市場に与える悪影響というのが一体何であるのかということがいま一つ判然としないわけであります。十八日の委員会で、大臣はこのようにおっしゃられました。今局長がお話しになられたこととも似ているところでありますけれども、不法就労が我が国の労働条件の向上や若者、高齢者の就業機会を妨げているというふうにされた上で、外国人労働状況の届け出制度の目的の一つがそうした不法就労の防止にあると答弁をされたわけでございます。 私、ここの点についてもっと詳しく知りたいと思うんですけれども、それでは、どのような業種のどのような職種において、どの程度のそういった悪影響というのがあったのかどうか。不法就労による労働条件の向上を阻害している、あるいは、若年者、高齢者の就業機会を妨げているというその実態を具体的にお示しいただきたいと思います。
○岡崎政府参考人 不法就労者の方々、現に働いている場合の状況はなかなか把握しがたい部分もありますが、法務省におきまして摘発しました不法就労者の状況等を見ておりますと、平成十七年の状況でございますが、約四万六千人で、職種で見ますと、工員が約四分の一、それからホステス等の接客が一六%、建設作業員が一四%というふうになっております。 この賃金の水準等を見ますと、日額でございますが、男性の場合で五千円から七千円が約四割、七千円から一万円が約四割ということでございます。女性の場合ですと三千円から五千円というところも一六%あるというような状況で、相当低賃金の部分に偏っているというのは事実だろうというふうに思います。 そういうふうな形で低賃金の労働市場が形成されているということ自体が非常に問題ではないかというふうに考えております。
○郡委員 今お示しされた数、四万六千人ですか、外国人労働者の数全体からいえばどれぐらいの割合になりましょうか。これは、システムづくりの費用や事業主にそれだけの負担をかけて今回の制度をつくって、防げる、防ぐという悪影響と言えるほどのものなのかどうか。そしてまた、今お話しされました、低賃金であるというその低賃金のはっきりとした額もないわけです。労働条件がどうであるのかということ、具体的なことは何もお示しにならないわけです。これでは、どれほどの悪影響なのか、全体に占める割合としては、その効果というのが、費用対効果を考えれば非常にわからない。 そのような状態でこういう立法をするということに問題があるんじゃないかというふうに思いますけれども、この指摘についてはどうでしょうか。
○岡崎政府参考人 先ほどのは法務省が摘発した人数として申し上げましたけれども、私どもが理解しているところでは、平成十七年現在で不法残留者が約二十万人というふうに聞いております。適法に働いている外国人労働者の方が約七十万人でございますから、七対二の割合で不法残留者の方がおられる、そういうぐらいのボリュームであるというふうに理解しておるわけでございます。 法務省におきましてもいろいろな形で在留管理の適正化を図られておりまして、不法残留者自体は少し減っているというふうに聞いておりますが、いずれにしましても、我が国の労働市場、今後のいろいろなことを考えた場合には、きちっと在留資格のある外国人の方が働けるような形にしていくということは非常に重要でありまして、我が国の全体の労働市場とのかかわりの中で、やはりきちんとしたものを、それなりのコストをかけるということは意味のあることであるというふうに考えております。
○郡委員 審議会の雇用対策基本問題部会では、今回の外国人雇用状況の届け出制度というのは、雇用管理の改善の促進と離職した外国人が不就労とならないよう再就職を早く確実に実現するという二つの目的の達成手段と説明をされているわけです。これは何を言いたいかということですよ。これは、今局長がお話しになりましたけれども、オーバーステイの人たちを言っているんじゃないんじゃないですか。不就労とならないよう再就職を早く確実に実現する。これはつまり、資格外活動で不法就労となっている方々を念頭に置いているように私は受けとめたわけでございます。 法務省の公表データ、きょうの資料の三枚目でございますけれども、つけております。平成十八年の入管法違反事件のうち、今回指摘されております資格外活動は千七百三十六人、これが、在留期間内であって不法就労していた人の数であります。違いますか、そうですよね。違反事件総数五万六千四百十人のうち、わずか三%です。不法就労者四万五千九百二十九人のうち、わずか三・七%にすぎないわけでして、たったこれだけの人たちが、労働条件を引き下げたり、それから若年者雇用を妨げたりして労働市場に悪影響を及ぼしているんでしょうか。 また改めて、どの業種でどの程度悪影響があるのか、御説明をいただきたいと思います。
○岡崎政府参考人 外国人雇用状況報告の義務化につきましては、最初に申し上げましたように、三つの目的を持って導入したいということであります。 今先生がおっしゃいました審議会での発言につきましては、私ども、再三申し上げておりますように、在留資格上働ける外国人労働者の方、特に専門、技術的労働者の方については、その能力を発揮できるような形で働いていただくというのが基本だろうと考えておりますので、むしろ、そういった適法に働いている七十万人の外国人労働者の方がより能力を発揮できるような雇用管理の改善ということを基本的には目指しているわけであります。それとともに、不法就労への対応もあるということでございます。 それで、先ほど私が申し上げた数字は、十七年におきます法務省の不法就労の摘発の四万六千人の部分の話として申し上げたつもりでございます。
○郡委員 今のお話も非常に問題だと思います。ということは、この雇対法において、オーバーステイの外国人の方々を取り締まるための雇対法なんですか。
○岡崎政府参考人 取り締まるためというよりは、我が国の労働市場の中で、外国人労働者の方については、在留資格制度、入管制度の中で、働ける分野がそれぞれ決まっているわけでございます。そういう形で的確に企業の方にも対応を求めるということを目的としているということでございます。 オーバーステイの方等々への対応そのものは、これは法務省の所管であるというふうに認識しております。
○郡委員 でも、先ほどおっしゃったことはそういうことですね。だから、オーバーステイで不法就労している人たちをあぶり出すためのものだ、そういう趣旨のことをおっしゃったわけじゃありませんか。
○岡崎政府参考人 あぶり出すというのではなくて、企業において在留資格で認められている範囲の就労を、かつ、そういう方については、能力が発揮できるような形で適切に働いていただくような雇用管理の改善をしていただくということを考えているということで申し上げているつもりでございます。
○郡委員 法務副大臣にもおいでいただいているので、十八日の委員会で、水野副大臣は、改正案の第二十九条で厚労大臣に情報提供を求められるときに、その理由、必要性を明らかにするのか否か尋ねられたときに、厚生労働省から提供された情報と法務省が保有している情報を有効にドッキングさせることによって、正規の滞在者を装い不法就労を行っている者などを確実に排除していけることになるというふうに答弁をされたわけでございます。 すなわち、在留資格、在留期間を偽装して滞在する外国人の把握、摘発を例示されたわけですが、では、いわゆる偽装永住者、偽装定住者、偽装結婚した日本人の配偶者などの事例、これも念頭に置かれていると思うんですが、こうした偽装滞在での不法就労者は実際何人いるんでしょうか。
○水野副大臣 お尋ねの、正規の在留者を装いながら不法就労している者の数というのは、これは把握をできておらないわけなんですけれども、形としては、類型としては、二つの類型が実在しているのではないかというふうに承知をしております。 一つは、身分事項とか旅券などは正しい、真正のものでありますけれども、観光目的で上陸申請をして入国後不法就労を行ういわゆる虚偽申請者、また、留学を目的として入国し不法就労を行う偽装留学生とか、日系人ではないのに日系人を装い不法就労を行う偽装日系人、日本人との婚姻を偽装し入国、在留を画策するいわゆる偽装婚などがこれに該当いたします。 もう一つの類型は、身分そのものを偽り、入管法上の活動の制限がない定住者とか永住者に成りかわって入国、残留し不法就労に従事する者であり、これらの者が不法就労をするに当たっては、偽造、変造の外国人登録証を行使していると推測をされ、そのような偽造、変造の外国人登録証を大量に作成、提供した者が逮捕された例も、近時、繰り返し報道されているところでございます。
○郡委員 ですから、その具体的な数をお示しくださいというふうに申し上げたんです。
○水野副大臣 これは具体的な数は把握をしておりませんで、むしろ、これはわからないがゆえに、今後、厚労省の方からいただくものと照合するといろいろ、あぶり出すという言葉が適当かどうかはわかりませんけれども、そういう中で、こうした問題を解決していく一助にはなるのかな、そのように考えております。
○郡委員 ですから、そもそもそこが問題だというふうに、また、そうしたデータも持ち得ていないのに、罰則つきの届け出制度を導入して、本来は法務省が所管する仕事を厚労省のところにもかけてくるというのが私はどうも解せないわけです。なぜ雇用対策法の中に、入管法にかかわるこういうようなことの仕事を行政としてしなくちゃいけないのか、その理由、今、時間がもうなくなったということなんですけれども、まだまだどうしてもわかりません。なぜわからないのかもわからないほど、わからないです。 こういうことで、時間が来て法案を通してしまうというようなことになりますと、本当に大問題だと思います。もっともっと確認したいところがありますけれども、時間になりましたので、またにさせていただきます。 ありがとうございました。
○櫻田委員長 次に、高橋千鶴子君。
○高橋委員 日本共産党の高橋千鶴子です。 きょうは、私も、外国人労働者問題について質問させていただきます。 先ほど来質疑があったとおり、外国人の雇用状況について入管への情報提供が明記されたことが大変な焦点となっております。外国人労働者は、在留資格によって細かく分かれておりますが、年々ふえ続け、専門的、技術的分野や特定活動、日系人など、合法的外国人労働者が約六十万人、永住外国人が約十万人、不法外国人労働者が約二十万人という数字を伺っております。 そこで、入管局に端的に伺います。 今回の情報提供については不法就労対策だと伺っておりますが、永住外国人まで対象とするのはなぜでしょうか。
○稲見政府参考人 お答えいたします。 御質問の永住者の方でございますが、これは、入管法上二十七ある在留資格の中で、最も優遇されている在留資格と言って過言ではございません。すなわち、本邦での在留活動に制限がない、加えまして、在留期間の定めがないということでございます。 こういうことでございますので、この優遇された在留資格に着目いたしまして、これを悪用し、これに成りかわるという者の存在が少なくないというふうに考えておりまして、永住者につきましても、私どもに情報提供がいただければ、相当有効、有益に活用ができると考えておる次第でございます。
○高橋委員 今お話がありましたように、永住者については大臣の許可が必要なわけですね。それが実は成り済まして不法就労をやっているのではないかという疑いを持っているということで、そこをキャッチするというのがねらいだというお話だったと思うんです。 そうすると、相当広く網をかけるんだ、正規な手続をしてまじめに働いている人の個人情報まで集める、そのことによって初めて入管の目的は、そこに対象を絞られていくということになるんですね。 ですから、先ほど来指摘がされているように、やはり厚労省と情報を共有しマッチングしていくということが入管局の目的であって、そうでなければ出した意味がないんだろうと率直に伺いますが、いかがでしょうか。
○稲見政府参考人 法務省といたしましては、外国人の不法就労防止の観点から、厚生労働省さんから提供される情報と私どもが保有しております情報を有効に活用いたしまして不法就労の削減を図っていく、これが私どもの目的でございます。
○高橋委員 有効活用とおっしゃいましたが、結局は、情報を共有し、一体化の管理だということが避けられないのではないかと思います。 そこで、厚労大臣は先般の質疑の中で、管理の強化は否定できない、そういう答弁があったと思います。では仮に、入管に対し、これは適正な就労であるから情報を提供する必要はない、例えばこのような形で拒否権を発動するといいますか、伺うといいますか、そういうことはできますか。伺います。
○柳澤国務大臣 今委員がお尋ねの件にかかわる条項は第二十九条でございますが、この条項によりますと、法務大臣から、入管その他の法に定める事務の処理に関して、外国人の在留に関する事項の確認のためということで求めをいただくのだろう、このように思うわけでございます。 そういうことであれば、これは、それをさらに具体的にお話しいただくのではないか、このように思いますけれども、私どもがこの条項に照らして、適合しているということであれば情報を提供するものとする、こう書いてありますので、しなければならないということと、することができるというものの間ですけれども、法律は守られるべきだろう、このように考えます。
○高橋委員 要するに、拒否はしないとおっしゃったと思うのですね。 そうすると、何のための情報なのかということなどを大臣から入管局に照会するということはありますか。
○柳澤国務大臣 それは、求められる場合の理由を見て、私ども、必要な対応は当然とられることだと思います。
○高橋委員 非常にあいまいな答弁でありました。 要するに、我々が危惧しているとおり、入管局の求めに応じて拒否もしないし、出すのだというお話だったと思うんですね。説明は受けるかもしれないけれどもという程度だったと思うんです。私は、それではやはり必要以上の個人情報が流れるだろう、一体的な管理がされるだろうということはもう否定できないと思うんですね。しかも、対等な関係ではない、入管が必要かどうかを判断する、そういう関係になっているということが明らかになったかなと思っています。断じて認められないと思います。 職安は、外国人登録証の提示を求めるなど、大変強い権限を持っております。また、本来そうしたことで疑われるような事例があれば、情報を提供するということは現行法の仕組みで対応できるものであります。 必要以上の個人情報を流し人権を損ねることはあってはならない、この条文は削除するべきだ、このことを重ねて指摘しておきたいと思います。 さて、今回の改正は、情報の提供ばかりがクローズアップされますけれども、雇用状況の届け出義務ということで、雇用管理の改善についても強化することが盛り込まれたと思っております。 それで、さっき言った合法的な就労、この仕分けの中でも、外国人労働者の置かれている状況は大変深刻であります。外国人研修・技能実習制度というのがございますが、開発途上国から一定期間実施を行うことで、海外へ技術移転を行うというのが目的だと聞いております。資料をお配りしておりますが、資料の一にあるように、外国人研修、実習生は〇五年で八万三千三百十九人、十年間で倍になっている、非常にふえております。しかし実質は、研修という名で安上がりの労働力の供給元になっているんではないか、このことが今非常に大きな問題になっていると思うんですね。 具体の話をさせていただきます。福島県の田村市にある縫製会社ファッション緑という会社、県南繊維協同組合が一時受け入れ機関となって、十六名の研修生がベトナムから入りました。時給は三百円であります。もちろん最賃違反であります。 研修期間である最初の月から残業が始まり、月百六十四時間も働かせました。三年の期限直前の昨年十二月末に会社が倒産しました。翌月には宿舎の電気、ガス、水道までとめられ、彼女たちは冬の山で木を切って、たき火をしながら暖をとりしのいだ、こういう状況が生まれたんです。 協同組合は、早く帰らないと警察に逮捕される、そう言って彼女たちを本国へ送り返し、厚労省の立てかえ払い制度で未払い賃金は返してもらったものの、会社が勝手に天引きしていた貯金、一人大体九十万以上、戻りませんでした。 彼女たちは、ベトナムでは四百人以上の応募者の中から選ばれた大変優秀な研修生であります。しかも、出発する前に本国で、仲介料や保証金として約九十三万円、田畑を担保に借金をしてまで払って日本に来たのであります。なぜこういうことがまかり通るのでしょうか。二重、三重に違反行為だと思いますが、いかがでしょうか。
○稲見政府参考人 今委員御指摘のケースにつきましては、私ども入管法の観点からいいましても、明らかに不正行為に当たる研修・技能実習ということになります。
○高橋委員 一言で終わってしまって非常に悲しいんですが、もう一度重ねて伺いたいと思います。 今なぜ、本当は職安にちゃんと答えていただきたかったんですが、最初に入管が立ったのは、一年目、研修生の時点では労働者扱いをされていない、そこに問題があるわけですね。ただ、では、入管がその役割を果たしているかということを言いたいと思います。 二枚目を見ていただきたいと思うんですが、二枚目の資料に不正行為認定というものがございます。これは入管の所管でございます。これが認定されると、向こう三年間の受け入れ禁止という大変厳しい措置ができる。また、不正行為認定に準ずる、そういう規定もございます。 今回の福島の事例は、本国での契約は月十五万円なんです。サインをしました。日本に来てから渡された契約書は四万五千円、労働者扱いとなる二年目になって五万四百円プラス食費九千円、六万足らずです。約束が違うと言ったら、サインしなければベトナムに戻るしかない、そうおどされたというんです。明らかに、ここにあります二重契約であります。 不正行為認定は〇五年で百七十五件と非常に少ないです。私は、これはもっときちっととるべきだと思うんです。その後のトラブルを未然に防ぐためにも、もっと厳しい対処をする必要があると思いますが、いかがですか。
○稲見政府参考人 不正行為につきましては、最新の、昨年一年間の数を申し上げますと、これは二百二十九件ということになっておりまして、残念ながら史上最悪の数でございます。このような状況を受けまして、私どもといたしましては、これから、受け入れ機関に対します実態調査等を徹底的に強化いたしまして、不正な研修・技能実習の排除、これを徹底してまいりたいと考えている次第でございます。
○高橋委員 もう一度資料の一枚目のグラフに戻っていただきたいと思うんですが、研修で入国した方たちと技能実習に移行した人たちの数、これは、本当であれば三年間の期限で二年目から実習生に移るんですけれども、単純に計算しても四万人くらいの差があるんですね。本当であれば、かなりこれは数字が近いのが望ましいと思うんです。私は、これは全部が不法就労だとは決して言いません。皆さんの出した数字は四%と書いてあります。 ただ、これは、余りに劣悪な研修制度よりも不法就労の方がまだましだ、そういう選択をするところまで追いやられているんですね。ここに、今、史上最悪になったとおっしゃいましたけれども、不正行為認定をきちっとやって、入管の厳しい決意が不正をする事業者に伝わっていく、許さないんだということが伝わっていくということが肝心だと思いますので、この点は重ねて指摘をしておきたいと思います。 一方ですけれども、外国人労働者の労働相談も年々ふえております。〇五年は九千九百三十四件に上っています。実習生受け入れ事業場への監督指導における違反、これは二枚目につけてありますけれども、七百三十一件、八割で違反が見つかっている。大変重大だと思うんですね。 青森県の三沢市でも、今、縫製会社で実習生として働いていた中国人女性三名が未払い残業代などをめぐって争っている事件がございます。この事件で彼女たちが十和田労基署に申し立てをしたときに、事情聴取の際、会社が所属をする協同組合の通訳を依頼したというんですね。そうすると、顔見知りなわけです。訴える相手の通訳が出てきた。通訳は彼女たちに、なぜこんなことをするのかとなじったり、回答を翻せと迫ったというんです。本当に驚く事案であります。 基準局長に伺います。 本来、労働者の駆け込み寺であるべき労基署が、使用者側の人間を通訳として依頼するというのはあり得ないのではないでしょうか。中立性が損なわれるばかりか、ただでさえ言葉の壁がある外国人を萎縮させてしまう。労基署の非を認めますか。
○青木政府参考人 今、委員、個別の事案について御指摘をなさって、労基署の非を認めるかという御質問でございましたけれども、個別の事案につきましてはコメントを差し控えさせていただきたいと思います。 一般的に申し上げれば、労働基準監督機関におきましては、中立公平な捜査を行うために、日本語に通じていない外国人労働者の取り調べに当たりましては通訳を介して行っております。この通訳の選定に当たりましては、例えば、刑事事件の通訳でございますので、警察機関に問い合わせるなどにより適切な選定ということに努めているところでございます。 また、適正な通訳が行われたことを担保するため、供述調書の末尾に通訳自身も署名押印をさせるというようなこともしておりますし、このようなことを通じまして適正な捜査が担保されているというふうに考えております。
○高橋委員 今、個別の事案については答えられないとおっしゃいました。それはいつも決まり文句ですのでわかっておりますが、ただ、今の局長の説明を聞いていますと、中立公平な捜査が求められて、通訳も署名をするのだということで、どう考えてもこの事案は不適切だろうと思うんですね。 それを、調査をするとおっしゃるのならいいんですけれども、適正に行われているとお答えになりました。それを確認していないのに、なぜそこで言い切るのかということなんですね。 改めて、きちんと調査をし、適切でなければその旨処理をするとおっしゃっていただけますか。
○青木政府参考人 重ねてでありますけれども、個別事案についてはお答えを差し控えさせていただきたいと思います。 一般的なお話として申し上げれば、通訳を介した取り調べにつきましても、先ほど申し上げたような担保に加えまして、取り調べる前に通訳に当たっての注意事項を通訳に対して示したり、あるいは、取り調べにつきましては、そもそも司法警察職員たる労働基準監督官が行うというものでございます。監督官が中立かつ公平な立場において行うものでございます。供述調書のみならず、他の証拠物の収集も図り、犯罪事実を明らかにしていくというのが捜査でございますので、これらにより適切な捜査が行われているというふうに考えております。
○高橋委員 その点に立って、今回の事案がどうであるのか、私、今紹介をしましたので、きちっと対応していただきたい。 この問題は、やはり今全国でいろいろな形で起こっているわけですね。別に青森だけではないし福島だけではない。ですから、常に言葉の壁ということ、そして日本の法律をよく知らないということ、そういういろいろな条件の中でやっとたどり着いた労基署なんだ、そこでそういうことがあってはならないということ、厳正な調査を徹底していただきたい、これは重ねて指摘をしておきたいと思います。 その上で、最後に大臣に伺いたいと思うんですけれども、今までの話を聞いていただいたと思います。大きな夢を抱いて日本にやってきてまじめに働いてきた外国人が、人権も踏みにじられ、不当に働かされるということはあってはならないと思います。管理ばかりが強まって、職安や労基署から足が遠のくのでは本末転倒であります。私は、厚労省に対しても、入管局に対しても、この点は厳しくお願いをしたいと思うんです。 外国人労働者については原則認められない単純労働の分野、専門的、高度な分野、それぞれに人材をもっと確保せよという声がございます。この外国人研修・技能実習制度についても、日本商工会議所などは、在留期間の延長、受け入れ人数枠や職種の拡大などを迫っております。 しかし、現行制度の中でもこれだけトラブルがある、問題がある、外国人労働者の人権や生活が守られて、これらの問題がきちんと改善されなければ、枠の拡大や見直しなどは論外であると私は思います。大臣の決意を伺います。
○柳澤国務大臣 外国人研修・技能実習制度につきましては、労働力の確保が目的ではございません。技能移転を通じた開発途上国への国際協力というものが目的でございます。 しかしながら、一部の受け入れ企業におきましては、今委員からるる御指摘がありましたように、不適正な研修であるとか、あるいは賃金の未払い等の事案が発生しているところでございまして、制度の趣旨に照らして、こうしたことは問題だ、このように認識をいたしております。 厚生労働省としては、JITCOを通じて自主点検をしたり、あるいは巡回指導を強化したりしておりますし、また、労働基準監督機関における労働条件の履行確保上のもろもろの監督指導、これを実施しているところでございます。 そういうことで、また入管当局とも連携をしながら、制度の適正な運営に努めていきたい、このように考えておるところでございます。 今、この研修・技能実習制度につきましては、実務研修中の法的保護のあり方等について答申もいただいておりますので、遅くとも平成二十一年通常国会に関係法案を提出等いたしまして、必要な措置を講ずることとされておりますので、その方向に向けて早期に、我々の方でも研究会を設置して結論を出して対応していきたい、このように考えております。
○高橋委員 終わります。しっかりお願いします。
○櫻田委員長 次に、糸川正晃君。
○糸川委員 国民新党の糸川正晃でございます。 今般の雇用対策法の改正法案におきましては、人口減少社会を迎えまして、これまで以上に女性、そして若者、高齢者、障害者等の方々の就業促進というものを実現していくことが規定されております。 人口減少社会の到来、団塊世代の退職、これは労働力人口の減少をもたらして、そして活力ある経済社会の維持向上を図る上で阻害要因となるおそれがあるわけでございます。 一方で、女性、若者、高齢者、障害者、こういう働く意欲がありながらも就労の機会を得られない方々が多数存在していることも事実でございまして、これらの方の就労が進むということは、活力ある経済社会の維持等に有効であるのみならず、各人の能力の発揮、そして自己実現といった観点からも重要な課題だというふうに認識しております。 そこで、まず大臣にお伺いいたしますが、単に雇用機会、これを得るだけではなくて、例えば労働時間であったり休暇、こういうものを含めて、労働者の就業環境、これをよりよくしていかなければならないというふうに思います。 これらの雇用対策を進めていくに当たり、当然、さまざまな機関との連携というのが必要になります。そこで、大臣の意気込みというのをお伺いしたいなと思います。
○柳澤国務大臣 私ども、労働の形態というものが多様化してきているという認識を多分委員とも共有していると思います。 そういう中で、これからの雇用のあり方というものをどういう方向で追求していくかということでございますが、これにつきましては、私は、まず非正規の方々について、正規への転換を希望している方々はできるだけそれが実現されるような方向での施策を展開したい、こういうように考えているわけです。しかし、非正規を選択したいという方も現実にいらっしゃるわけですから、この非正規を選択した方々については処遇の均衡というものを求めていかなければならないというようなことで、今回はそうした方向での労働法制の改革というものを六法案、実際には七つの法律を改正することによって、あるいは新規に立法することによって、その方向での労働市場が実現するように努めているということでございます。 私どもは、そういうことに委員各位の御理解もいただいて、それが実現するようにお願いをいたしたい、今申したような方向でぜひ、労働市場を活性化、またそれぞれの人々が持つ能力が発揮されるようなものにしてまいりたい、このように考えております。
○糸川委員 これは、非正規の方がそういうふうに選択されるのは自由なんです。非正規を自分で選ばれる、これは自由なことですけれども、この方たちが、では正社員になりたいとか、そういうことに対しては、やはりこれは企業に決める権利が今のところあるわけですから、実際にどこまで自由に行き来ができるのか。正規だった方が非正規に行く、非正規な方が正規に行く。雇用形態の格差というのは、別にそこは、同じ労働をするのであれば同じ処遇をするべきだという、これは当然のことですけれども、何とか行き来ができるようにも、やはりこれはしっかりと大臣に見ていただきたいなというふうに思います。 特に、先日の当委員会の審議で、今回の改正によりまして、十年スパンの雇用対策基本計画を廃止する一方、厚生労働省において中期ビジョンのようなものを定め、明らかにしていく、このようなことでございましたが、しっかりとしたビジョンをつくって、先ほど申し上げた就業の促進そして就業環境の改善、これを推し進めていただきたいというふうに思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○柳澤国務大臣 委員が御指摘のように、雇用対策基本計画というものを、今回、関係条文を削除いたしまして、これを転換することにいたしたわけでございます。 しかしながら、やはり中期的な雇用政策の方向というものは、これは国民の皆様に示す必要があるということで、仮称でございますけれども、そうした中期的なビジョンを作成するということを私どもは考えておるわけでございます。これは、もとより、この経済財政諮問会議を通じて策定される「進路と戦略」というものを踏まえるという形をとるわけですが、その中に、今冒頭の御質問に対して私がお答えしたような、そういうことも含めまして、私どもが本当にこれから労働市場を改革して、しかもそれが、それぞれの方が能力を発揮し、それぞれの方がしかるべく報いられる、こういうような具体的な施策の方向というものも当然のことながら盛り込んで、しっかりした形でこれを国民の皆さんに示してまいりたい、このように考えております。
○糸川委員 大臣、経済財政諮問会議の御意見を聞いてやられるということも、これも一つですけれども、このビジョンを、考えているのではなくて、しっかりとこれはいつまでにつくるということをまた明確にしていただきたいなというふうに思います。 この雇用対策につきましては、方向性だけではなくて、それをいかに実現していくのかということが重要であるわけでございます。 この今回の改正では、国が行うべき雇用対策として、女性、青少年、高齢者、障害者等の方々の就業促進、これが盛り込まれておるわけでございますが、私も、こういった就職が困難な方々がいる中で、意欲のある方について就職できるようにしていくということは、これは重要であるなというふうには感じています。そのためにも、ハローワークでは、まさにこういった女性、若者、高齢者、障害者の方々が就職できるよう、しっかりと取り組んでいただきたいというふうに思うのです。 そこで、このような方々の就業の促進に向けてどのような施策を、これにしっかりと取り組むというところから、どのように講じられているのか、お答えいただけますか。
○高橋政府参考人 今回、人口減少下において、すべての方々の就業参加が実現できるように、今後対応を図っていく、そのために国が講ずべき施策ということで、第四条におきまして、一号から十二号にわたりまして、るる規定をいたしておるわけでございます。 その中で、今委員御指摘ございました、女性、青少年、高齢者、障害者といったような、就職をめぐってなかなか困難な事情をお持ちの方々に対しまして、一つは、第五号におきまして、妊娠、出産または育児により休業した女性の雇用の継続や退職した女性の再就職促進、これを初めといたしました女性の就業促進を図っていくということが規定をされております。 また、若者に関しましては、今回の法案の中にも盛り込んだわけでございますけれども、雇用機会の確保等についての事業主の努力義務化の創設、これらを初めといたしました青少年の雇用促進ということを第六号で規定しております。 また、第七号、第八号で、それぞれ、高年齢者、障害者に対しましての就業促進ということで、具体的には、高年齢者雇用安定法及び障害者雇用促進法といった法律に基づく就業促進というものを講じていく、こういうことにいたしておるわけでございます。 こうした方々に対しましての具体的な施策として、私どもも政府全体の大きな課題でございます再チャレンジ支援あるいは成長力底上げ戦略という中におきましても、ハローワークがやはり中心となって、福祉関係行政機関等々とも連携を図りながら取り組んでいくということにいたしておりますので、今申し上げたこの雇用対策法の規定に則して、私どもとしても、ハローワークを中心に、きっちりこれらの方々の就業促進に努めてまいりたいと考えております。
○糸川委員 では、局長、若者の雇用問題についてお伺いいたしますけれども、若者の雇用については、失業率、これは依然として約八%、高水準でございます。また、フリーターとして働いている方も約二百万人と依然として高い水準にあるわけです。このフリーター総数、これはことしの一月で十五万人減少したようでございますが、この年長のフリーターの数は五万人しか減少していないわけでございます。 私としましては、特にこういった方への取り組み、これをしっかりとすることが重要だというふうに考えております。また、若者が今後の社会の担い手になる、そして、将来の社会保障そして日本のことを考えますと、このような現状というのは大変心配であります。 そこで、政府は、これまでフリーター二十五万人常用雇用化プラン等の取り組みを行っておられますが、さらに、今般の改正によりまして、若者の応募機会の拡大について、先ほど、事業主の努力義務化というふうにおっしゃられましたけれども、その趣旨、この努力義務というのはどこまで突っ込んだ話ができるのか、ここについて、理由も含めてお答えいただけますでしょうか。
○高橋政府参考人 今回、若者の雇用機会の拡大に向けての事業主の取り組みについての努力義務を講じさせていただきたいと御提案申し上げている背景でございますが、御案内のとおり、特に若者の現在のさまざまな雇用問題の一つの大きな背景として、企業におきます採用慣行というものが、新規学卒の一括採用という慣行がまだまだ根強い。そういう中で、一たん学校を卒業して、なかなかちゃんとした、安定した職につけなくなりますと、年齢が高くなるにつれまして、いわゆる正社員としての雇用機会もどんどん少なくなってくる傾向が現にあるわけでございます。そういう中で、フリーターの中でもいわゆる年長フリーターと言われる方々の雇用の安定、雇用の促進ということが極めて重要な課題になっておるわけでございます。 私どもも、委員お触れになられましたとおり、特にフリーター二十五万人常用雇用化プランというものを掲げながらいろいろ取り組みを進めておるわけでございますが、やはり、具体的な雇用機会を提供いたします事業主の方々の取り組みというものが相またないと、成果というものは飛躍的にはなかなか期待しがたいということでございまして、そういうことで、今回、事業主の努力義務を規定させていただいたわけでございます。 具体的には、新規学卒の一括採用のみならず、フリーターなどの既卒者も応募可能とするなどの募集、採用方法という形で見直していただくということでございまして、そうした観点から、青少年の能力を正当に評価するための募集、採用方法の改善、さらには、採用されてもすぐにやめてしまうということでなく、定着を図っていく、期待していくという意味でも、実践的な職業能力の開発、向上といった取り組みを事業主にお願いするものでございます。これに対しては、私ども、事業主が適切に対処すべき事項につきまして、指針という形でお示しをしながら、それらをもとに事業主への指導助言ということに努めてまいりたいと考えております。
○糸川委員 これは、実際にだれを採用するか、こういう局面では、もちろん企業としていろいろ考慮した上で判断されるわけですから、採用そのものに義務をかけるというのは適当ではないのかなという一方、ただ、入り口の段階で、募集段階で、年齢、これを高齢だからとか新卒じゃないからというような理由で面接もしてもらえない、その段階で不採用だということでは非常にこれは問題であって、ここは年齢にかかわりなく応募の機会が与えられるということは重要であるなと。ですから、そういう意味では、しっかりとここに取り組んでいかなきゃいけないんですけれども。 今般、年齢制限禁止が義務化されたわけでございますが、その違反に対して、これは罰則はないわけですね。男女雇用機会均等法でも、募集、採用について、性別を理由とする差別の禁止違反に対しても罰則がない、こういうことからすれば妥当なのかなという気もするんですけれども、そこで、改めて政府として、今回の義務化の意義についてお伺いするとともに、義務がしっかりと守られるようにする、具体的にどのようなことをするのか、お答えいただけますか。
○岡崎政府参考人 この規定の意義につきましては、今先生おっしゃったことでございます。年齢にかかわりなく働けるような社会を構築していく、そのためには、採用の段階におきまして、年齢によって一律に切るようなことはだめだ、こういうことにしたいということでございます。禁止規定でございますので、この実効を我々としてもきちんと確保していかなきゃいかぬ、こういうふうに思っております。 いずれにしましても、この法改正の趣旨を事業主に理解していただきませんと、形だけ機会を提供したということにもなりかねませんので、私どもとしては、罰則とかいうことではなくて、むしろ事業主の方に本当にこの意義を理解していただくということをきちんとやっていくということが必要だろう、こういうふうに思っております。特に、ハローワークに求人を出される場合につきましては、その点を徹底して意義を理解していただくということにしていきたいというふうに思っております。 また、助言、指導、勧告の制度もありますので、これらにつきましても適切に運用いたしまして、この禁止規定がきちんと徹底するように努力していきたい、こういうふうに考えております。
○糸川委員 部長、ぜひ中小企業等に、こういう努力義務があるんだよということをしっかりと広報していただきたいんですね。やはり、これは大企業はわかるんですけれども、中小企業は、採用の中でこういうことを念頭に置いてというところは非常に少ないんだろうなというふうに思います。また、そこに罰則規定がないわけですから、はっきり言ってしまえば、ざる法になる可能性もあるわけですね。別に、それを知っていてもうちは関係ないやという、これはモラルの問題にもなるのかもしれませんけれども、では、どういうふうにしたらしっかりと取り組んでもらえるのかということをよく話し合っていただいて、そして、やはり、またそれを提案していただきたいなというふうに思います。 本当はまだ大臣にも質問したかったんですが、もうほとんど時間がございませんので、これはまた次回にさせていただきますので、よろしくお願いいたします。 終わります。
○櫻田委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後二時三十六分散会