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165回国会参議院2006/11/09

総務委員会 第5号

発言数
120
登壇者
13
会派数
5
開催日
2006/11/09

会議録

山内俊夫自由民主党

○委員長(山内俊夫君) ただいまから総務委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告申し上げます。  本日、長谷川憲正君が委員を辞任され、その補欠として亀井郁夫君が選任されました。     ─────────────

山内俊夫自由民主党

○委員長(山内俊夫君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。  一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案及び特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に内閣官房内閣審議官兼行政改革推進本部事務局次長株丹達也君、人事院事務総局総括審議官出合均君、人事院事務総局職員福祉局長吉田耕三君、人事院事務総局給与局長関戸秀明君、総務大臣官房長荒木慶司君、総務省人事・恩給局長戸谷好秀君、総務省行政管理局長石田直裕君及び総務省自治行政局公務員部長上田紘士君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんでしょうか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山内俊夫自由民主党

○委員長(山内俊夫君) 異議ないと認め、さよう決定をいたします。     ─────────────

山内俊夫自由民主党

○委員長(山内俊夫君) 一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案及び特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。  両案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

高嶋良充民主党・新緑風会

○高嶋良充君 おはようございます。民主党・新緑風会の高嶋でございます。  本論に入ります前に、まず冒頭に、菅総務大臣に御要望を申し上げておきたいというふうに思います。  昨日、総務大臣から電波監理審議会に日本放送協会に対する平成十八年度国際放送実施命令の変更が諮問をされました。私ども、さきのこの委員会においても那谷屋委員から慎重な対応等を含めて質疑をさせていただいてきたところでございます。とりわけ、この問題は放送法第三条の放送番組編集の自由を侵害をするおそれがあると、こういう観点から諮問については慎重な対応を求めてきたところでございます。  しかし、残念ながら昨日諮問を強行されましたことは、私どもにとっては極めて遺憾だというふうに思っておりまして、命令放送の事項変更の諮問を強行された菅総務大臣の責任は極めて重大だというふうに思っております。  いずれにいたしましても、この問題はNHKだけではなしに、他の民間放送事業者にも大きく影響することになりかねない問題でございまして、改めて政府に対しまして放送法第三条の遵守をされることを強く求めておきたいというふうに思っております。  御要望でございますが、何かコメントがあれば、大臣、よろしゅうございますか。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) 私自身もこの委員会でも答弁をさせていただきましたけれども、この放送法の三十三条の中での決断でありますし、私は、人道的問題、この拉致問題という中で政府に対策本部ができたと、そういう中で法律に基づいて諮問をさせていただきました。そして、このことは民放にもということでありますけれども、法律の中に対してはNHK国際放送という形でうたっておりますので、ほかに波及することはないということで御理解をいただきたいと思います。

高嶋良充民主党・新緑風会

○高嶋良充君 いずれにしても、今後とも慎重な対応を求めておきたいというふうに思っております。  さて、本年の給与法の改正案につきましては、人事院が給与改定を見送られたために、法案の中身そのものは給与構造の見直しの改正にとどまっております。ということは、この法案自身は私は粛々と実施をすべきものかなとは思っておりますが、しかし問題なのは、給与改定を見送った原因となっています比較企業規模の見直しの問題であります。まず、その点を中心に質問をさせていただきたいというふうに思っております。  人事院はこの比較対象企業規模を見直しをいたしましたけれども、なぜ見直したのか、その理由について明確にお答えをいただきたいと思います。

谷公士人事院総裁

○政府特別補佐人(谷公士君) 従来、官民比較に当たりまして比較の対象としてまいりました企業規模百人以上、この基準は昭和三十九年の勧告から続いているものでございます。  ところが、最近の国会における御議論でございますとか、それから閣議における累次の人事院への検討の御要請などを見ますと、比較対象企業規模を含めたこれまでの官民給与の比較方法につきましては、社会的なコンセンサスが得られているとは必ずしも言い難い状況にあるのではないかと考えるに至った次第でございます。  そこで、人事院といたしましては、学識経験者によります研究会でございますとか、各界有識者によります給与懇話会を設置いたしまして、その御意見をお聞きいたしますとともに、各府省の人事当局や職員団体の方々ともいろいろ意見を交換し、御意見を聞きながら慎重に検討を進めてまいりました。  具体的に申しますと、比較対象企業規模につきまして、同種同等の者同士を比較する、これは私どもの大原則でございますが、その下で、同種同等の業務を行う民間の企業の従業員の給与をできる限り広く把握をし、公務の給与に反映させていくことが適当であるという基本的な考え方に立ちまして検討を行いました。  その結果、企業規模百人未満の民間企業のうち企業規模五十人以上の民間企業につきましては、多くの民間企業におきまして公務と同様の役職段階、部長、課長、係長といったような役職でございますが、そういう役職段階を有していることから、役職の責任の大きさを基本といたしまして公務と同種同等の者同士による比較が可能であるということが一つございます。  それから、企業規模五十人以上の民間企業でございますれば、これまでどおりの精緻な実地調査による対応が可能でございまして、調査の正確性を維持することができるということがございます。  それから、本年、現実に行いました職種別の民間給与実態調査におきまして、企業規模五十人以上の民間事業所を含め調査いたしました結果、企業規模五十人以上百人未満の民間事業所におきましても、八四・三%の事業所におきまして調査を完了することができまして、また官民の給与比較の対象となる役職段階別の調査実人員も十分に確保することができた次第でございます。  こういったことを踏まえまして、比較対象企業規模を百人以上から五十人以上に改めた次第でございます。

高嶋良充民主党・新緑風会

○高嶋良充君 総裁の御答弁をお聞きをして私なりに解釈をしますと、できるだけやっぱり民間従業員の給与を幅広く把握した方がいいんだと、こういうふうにとらえられるわけですけれども、じゃ、なぜ百人から五十人なのかと、十人だったらどうなのかと、こういう議論にもなるわけでございまして、そこで、昨年、私はこの問題で当時の麻生総務大臣、佐藤人事院総裁と議論をさせていただきました。議事録がここにあるわけですけれども、そのときに私はこういう例を挙げさせていただいて、お聞きをいたしました。  当時、経済財政諮問会議で公務員給与の問題が議論をされておりまして、そのときに福井日銀総裁がこのようなことを言われています。公務員の給与水準は低ければ低いほど良いというものではないと。こういう意見や、これは諮問会議ではありませんけれども、信州大学の高梨教授が以前から言っておられますけれども、官民比較の対象を拡大することによって良質の公務員採用も公務サービスの向上も見込めなくなると、こういう意見を言われている。このことを私は紹介をしながら、公務員には公務員にふさわしい給与水準があるんではないかと、そういうお尋ねをいたしました。  改めて谷総裁に、公務員にふさわしい給与水準の在り方というか、公務員給与の社会的位置について見解を伺いたいと思います。

谷公士人事院総裁

○政府特別補佐人(谷公士君) 公務員の職種、職責と申しますものは、民間企業にこれと同等のものを求めるということは困難でございまして、具体的な給与水準をどのように決定していくかということについて決定的な原則と申しますか、そういうものは非常に得難いわけでございます。そういったことの中で、市場原理の下で実現しておられます民間企業の従業員の方々の中の公務員と比較して同種同等と認められる方々、その方々の給与の水準を調査し、それと公務員の全体の水準とを合わせるという、このことが現実的に取り得る給与決定の方法として最も合理的であると考えられるわけでございまして、多年にわたってこの考え方の下に私どもは給与の調査、勧告を行ってまいったわけでございます。  したがいまして、公務員の給与につきましては、国家公務員法に定める情勢適応の原則に基づきまして、公務員の給与水準を民間企業従業員の給与水準と均衡させるということを基本に勧告を行っているわけでございまして、その際に、具体的には、ただいま申し上げましたように、公務と民間で同種同等の業務を行っていると認められる者同士を比較するという原則の下で、民間企業の従業員の方々の給与を広く把握して、公務員の給与に反映させることが適当というふうに考えているところでございます。

高嶋良充民主党・新緑風会

○高嶋良充君 前半のところは分かります。後半のところでかなり拡大解釈をされているようですけれども、もう一度お聞きをしておきますが、すべての職種の民間労働者を雇用形態にかかわらずに単純平均して、それに公務員給与を合わせるということは、私はこれはもう論外の話だと思うんですが、総裁はどうですか。

谷公士人事院総裁

○政府特別補佐人(谷公士君) それはお説のとおりでございまして、先ほども申し上げましたように、現実の選択の方法としてではございますが、民間企業の同種同等の方々との比較をするということが最も基本、大原則であると考えております。

高嶋良充民主党・新緑風会

○高嶋良充君 次に、人材確保の関係についてお尋ねをしますけれども、不況の民間が景気が良くなってきて民間労働者の賃金が改善をされてきていると。しかし一方で、昨年から今年にかけて公務員だけが給与の改善がないと。しかも、さきの国会で行革推進法が通って、骨太方針等との絡みもあって総人件費がどんどん削減をされる。当然のこととして定員が減る。当然、仕事がきつくなってサービス残業は増加をする。これでは公務員の士気を上げよという方が無理だというふうに思うんですけれども、それを反映してか、今年の国家公務員試験への応募者が激減をしているというふうに聞いています。こうしたことを続けていったのでは人材確保にも支障を来すんではないかと、このように思っているんですけれども、総裁と総務大臣、公務員の処遇と人材確保についてどのように考えておられるのか、お伺いをいたします。

谷公士人事院総裁

○政府特別補佐人(谷公士君) 今回のこの企業規模の見直し、これによりまして、従来であれば得られたであろう給与に比較しまして、相対的には下がるということにはなるわけでございますが、しかし私どもとしましては、先ほど申し上げましたように、今回のこの給与水準の決定も、広く民間の同種同等の方々の実態を調査した上で決定した適正な給与の水準だと考えております。  したがいまして、このことによって直ちに人材確保に影響をするような性格のものとは考えておりませんけれども、しかし他方で、近年の公務における不祥事でございますとか、あるいは民間企業の採用意欲の高まり、あるいは供給構造の変化、人材供給構造の変化等ございまして、公務員への人気が低下、あるいは希望者の減少、人気の低下だけによるものかどうかは別といたしまして、現実に御指摘のように応募者が減っているということは事実でございまして、そういう意味で人材確保への影響が懸念されるという、そういう認識は私どもも同じでございます。したがって、今後とも、多様な有為の人材を公務に確保していくためにあらゆる努力をしていかなければいけないと思っているわけでございます。  ただ、このことについて付言いたしますと、基本的にはやはり公務の意義や魅力を公務員を志望される方々に、あるいは一般の学生その他の方々に御理解いただくということが一番基本になるわけでございますけれども、そのためにはやはり公務の意義や魅力についての国民の皆様の理解とか評価というものが最も大事なわけでございます。  このことについて申しますと、行政の各分野において達成されます実績によってそれは初めてよく得られるものであると考えるわけでございまして、そういう意味で、幹部を始めとする公務員各位の一層の御努力を求めていかなければならないというふうに考えております。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) 公務員の給与につきましては、民間準拠の原則の下に官民給与の正確な比較を行って適正な水準を確保することが国民のやはり理解につながるというふうに思っています。  いずれにせよ、この複雑で高度な行政ニーズにこたえるために、やはり公務員というのは多様で有為な人材を確保する、このことが極めて大事だというふうに思っています。職員の士気が高まり、そして持てる力を最大限発揮できるような、そうした環境整備ということも私ども重要であると思います。  総務省としては、官民人事交流の推進や新たな人事評価の試行等の取組を進めることによって、多様で有為な人材の確保や効果的な人材育成に努めていきたいというふうに思っています。

高嶋良充民主党・新緑風会

○高嶋良充君 人事管理というか、新たな評価制度等の関係については後でまた質問をさせていただきますけれども、いずれにしても、私は、公務員の処遇と、それから良質の公務員の採用、人材確保ですか、それと公共サービスを向上をさせる、そのためにはやっぱり処遇改善をまず第一に考える必要があるんではないか。その中で、人事管理等を通じてどれだけ能力のある優秀な公務員を育てていくかということも、これも大きな課題だろうというふうに思っておりまして、いずれにしても、処遇というところのパイをやっぱり広げるという、一つのパイを、広げないパイを成績給で取り合うということではなしに、全体をやっぱり広げていくということも大事ではないかということは申し上げておきたいというふうに思っております。  そこで、総裁、今回の比較方法を大きく変更されたわけですけれども、当然のこととして、職員側の理解を得る努力はされたというふうに思いますが、職員側は強く反対を今もされていますよね。労働基本権の代償機関としての人事院として、労働側にどのように納得を得る努力を尽くされてきたのか、お尋ねをしたいと思います。

谷公士人事院総裁

○政府特別補佐人(谷公士君) 先ほど、今回の決定に当たりましては学識経験者や各界有識者の御意見もお聞きしたということを申し上げましたけれども、当然、それと並行いたしまして、職員団体の皆様、それから各省の人事当局の皆様の御意見を聞き、意見交換を続けてまいりました。回数だけでそのものが決まるわけではございませんけれども、職員団体との意見交換も、本院それから地方事務局合わせまして百五十回程度には及んでおります。私どもとしてはできる限りの努力はしてまいりましたけれども、もちろん御理解をいただくには至りませんでした。  ただ、このことについて申し上げますと、元々労使が対立するような勤務条件について考えていくわけでございまして、私どもは中立の専門機関として考えてまいりますけれども、双方の御理解をいただくということは極めて難しいわけでございます。その中で、私どもといたしましては、できる限りの努力をしてきたつもりでございますし、今後ともそのような努力を続けていかなければならないと考えております。

高嶋良充民主党・新緑風会

○高嶋良充君 職員団体の意見、要望を基本的には聞きおくだけで、人事院側もそれに対して説明はするけれども、納得をしてもらうまでの最善の努力をしたというふうに私は受け取れないわけであります。職員側が反発をしている大きな理由があるわけですけれども、それはもう人事院も御承知のとおりでありますが、本年の勧告に対して政府からの圧力があったのではないかということがやっぱり一番の争点ですね。  政府は、昨年の九月の二十八日それから十二月の十四日、本年の七月七日、三回も官民比較方法の見直しを人事院に要請をすると。こういうことを閣議決定をして人事院に要請をしていると。官民比較方法の見直しという今回の人勧の措置については、だれから見ても人事院が政府の総人件費削減の政策に屈服をしたと、そういうふうに受け取られても仕方がないんではないかというふうに思うんですね。  ということになると、人事院が使用者側の言い分だけを聞いて、労働側の言い分に耳をかしたにしてもそれを納得させられないと。こういうことなら、使用者としての政府からも労働組合からも独立をし、中立的な立場で判断をしなければならない人事院の機能を大きく損ねたことになるんではないかと、そういうふうに私は思っているんですけれども、総裁はどう認識されていますか。

谷公士人事院総裁

○政府特別補佐人(谷公士君) 私どもは、常に社会のあらゆる方面の御意見を拝聴しながら自分たちの施策を見直していく務めがあるわけでございまして、とりわけ国民の代表であり最終的に法律を決定されます国会での御議論、それから国民に対して行政の責任、公務員の人事管理の責任を持っておられます政府のお考え、こういったものについては十分尊重して自分たちの施策を見直していく、これは当然だろうと思います。  しかし、それは一つのきっかけではございまして、内容的にどのようなことを判断していくかということにつきましては、中立の専門機関としての人事院自身の責任において私どもが考えて決定していくべきものであり、またそのようにしてきているところでございます。

高嶋良充民主党・新緑風会

○高嶋良充君 総裁、どのようにこの答弁を繕われても、政府すなわち使用者側の言いなりになっているということについて私は明白だというふうに思うんですね。  ここに総務省が国会議員用に作成した給与法改正案の説明資料がありますけれども、今回の背景には二つあると。一つは、今総裁が言われました国民からの指摘があると。これはまあ当然そういうことがあるでしょう。もう一つの背景は何だと思いますか。総裁、ここに書いてあるのは御承知のとおりだと思いますが、骨太の方針二〇〇六等における指摘があったからだと、比較対象企業規模の見直し百人以上から五十人以上にと。こういうことで国会議員の説明に回っておられるわけでありますから、当然骨太の方針というのは政府の基本方針ですから、その基本方針に沿って人事院が比較企業規模を見直したということは政府の方針をそのまま踏襲したと、そう言われても仕方がないんではありませんか。  とりわけ私が申し上げたいのは、このような骨太方針ということは、基本的に言えば財政事情を考慮して賃金を決めると、こういうことが骨太方針の考え方でありますから、そういう観点でもう一度総裁にお聞きをしますけれども、人事院の今までの機能、権限として、財政事情を考慮して人事院勧告ができると、こういうことになっているわけですか。

谷公士人事院総裁

○政府特別補佐人(谷公士君) 人事院は、勧告の検討に当たりまして、政府の財政事情について承知する立場にはございませんし、また、財政事情を考慮して検討を行うという立場でもございません。  私どもは、情勢適応の原則に基づきまして、民間の企業の状況を正確に調査し、その調査結果に基づいて判断をさせていただいているということでございます。

高嶋良充民主党・新緑風会

○高嶋良充君 ということは、民間が景気が良くて賃金が上がっておれば、国の財政が幾ら借金を抱えていても給料は上げなければならない、人事院勧告は給与を改善しなければならない、こういうことですね。

谷公士人事院総裁

○政府特別補佐人(谷公士君) 勧告としてはそういうことでございます。

高嶋良充民主党・新緑風会

○高嶋良充君 しかし、今回は骨太の方針に沿ってやられたということは、私は、財政事情を考慮されたとこういうことですから、私は、もう人事院の機能を果たしていないと、そういうふうに思っているわけでございますが、この問題の最後に総務大臣に伺っておきますけれども、今、谷総裁からも答弁がありました。人事院においては財政事情を考慮する機能も権限も付与されていない、これは当たり前のことなんですけれども、そういう答弁をされています。ですから、政府が目的とするような、骨太の方針にあるような歳出削減効果をもたらす施策、すなわち賃金抑制を財政事情を通じて行おうとすれば、使用者である政府の責任で行わなければならない、そう私は思うんですよ。ということは、民間の労働者と同じように、当然のこととして、労使交渉をきちっとできるようなシステムをつくり上げなければならない、そういうことではないかなというふうに思うんですね。  最近、地方自治体では、財政悪化を理由にして一〇%の給与カットや五%の給与カット、三%の給与カットというのが今やもう四割の自治体で行われているという状況であります。これも労使交渉のシステムがきちっとまだ確立されていない状況ですけれども、まあまあ交渉をする能力を両方とも有していると、こういうことがございますから、自主的にこれらの自治体の多くは組合と十分な交渉協議を行って労使合意を得るための最善の努力を尽くして、そして組合も苦渋の決断を行って、人勧はこれだけだけれども、私のところの市はそれより五%下げますよというようなところは総務省の調べでも千八百九十団体のうちの七百八十二団体がそういうことをやっていると、こういうことになっている。  私はこれはいいと言っていませんよ。しかし、そういう財政事情を考慮してほしいということであるなら、そういうやっぱり努力を尽くすべきではないかと。政府が中立、第三者機関の人事院に圧力を掛けて賃下げを行わせるというようなこそくな手段を講じないで、使用者である政府と雇用されている労働者が自主的に、主体的に直接交渉協議をする、そして給与や労働条件を決定するシステムというものをつくり上げるんだと、このことが一番大切なんではないかと。  今そのために行革本部の専門調査会の審議が行われているわけでありますけれども、私は菅大臣に御要望申し上げたいのは、こういう専門調査会に対して、労働基本権問題や公務員の賃金、労働条件決定システムについての抜本的な改革を目指した答申を出してもらうようにこれは要請すべきではないかというふうに思うんですが、大臣の決意を伺いたい。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) 公務員の労働基本権につきましては、公務員の地位の特殊性だとかあるいは職務の公共性などをかんがみて、国民全体の共同利益の見地から一定の制約を免れ得ないと、このことは認識しておりますけれども、その具体的な在り方については、国民意識を踏まえて幅広い観点から検討されることが必要であると思います。  現在、委員御承知のとおり、この問題につきましては、労働組合の関係者を始め各界の有識者から構成されております行政改革推進本部専門委員会において様々な角度から検討を行っております。私としては、その方向性というものを見守っていきたいというふうに思います。

高嶋良充民主党・新緑風会

○高嶋良充君 どうも受け身のようで心配なんですけれども、人事院には財政事情を考慮するようなことを、できないことを骨太方針で要請というような形でされる、あるいはNHKの放送命令は電波監理審議委員会に強い答申を求められる。基本的には大臣の意向が尊重されるような、そういう方向で答申をされているわけですけれども。私もやっぱりこの基本権問題については、菅総務大臣の強い政治力、権限も含めて、この専門委員会に是非そういう考え方を打ち出していただけるようなことをやっていただきたいというふうに思っておりまして、是非これは御要望として配慮をいただきたいというふうに思っております。  次に、新しい評価制度の試行について質問をいたしたいというふうに思います。  今、新たな評価制度、先ほど総務大臣からの答弁にもありますけれども、その構築に向けて第一次試行が終わったと、そして、今その検証を行われていて、もうすぐ第二次試行に向けた検討が行われると、こういうふうに聞いておりますが、私は、現行の勤務評定に代わって本当に能力、実績に基づく人事管理をやるなら、この新たな評価制度は行うべきだというふうに思っています。推進すべきだというふうに思っています。職員団体側も、そういう考え方を持って積極的に対応しているというふうに私も聞いております。  しかし、そのためには、公正、公平で、そして客観的で、特に透明性がある、すなわち信頼される評価制度の確立が不可欠だというふうに思っているんですね。すなわち、新しい評価制度のキーワードは私は信頼性だと、こういうふうに思っているんですけれども、この点について、制度を所管されている総務大臣と人事院総裁は信頼性という問題についてどのように考えておられるのか、伺います。

谷公士人事院総裁

○政府特別補佐人(谷公士君) まず、基本的に能力、実績に基づく人事管理を進めてまいりますためには、職員の職務遂行能力や勤務実績を的確に把握をいたしまして、人材育成、任用、人事配置、給与等に活用していくことが重要であると考えております。そのため、公務の特性にも十分配意しながら、客観的で公正性、透明性が高く、実効性のある人事評価制度を整備していくことが肝要であると考えます。  このような人事評価は、単に過去の勤務を振り返るということだけではなくて、将来に向けて職員本人にインセンティブを持って勤務、職務に取り組ませるということが大変重要な目的でございますので、そういう意味で関係者の納得性ということが非常に重要でございます。このことは、先生御指摘の信頼性と同じ趣旨のものであると考えております。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) 私も、委員のおっしゃるように、この新しい評価制度がこれから継続をし、そして発展をさしていくためには、信頼性というのが正にそのキーワードであるというふうに私も思っております。そしてまた、職員の納得性という話、今総裁がされましたけれども、私もそのことも極めて大事なことであり、そうした仕組みを整備していくのが私どもの責任である、こう感じております。

高嶋良充民主党・新緑風会

○高嶋良充君 最近、この新しい評価制度をめぐって、評価する側が一方的に判定をして、おまえの成績はこれだと、だから、こういう成績だから給与に差を付ける、あるいは分限処分をやりやすくする、そういうことが目的視されているような風潮が見受けられると。これは私は大変遺憾なことだというふうに思っています。  納得性という言葉が人事院総裁からも出ましたけれども、評価される側も、どう働けばどう評価されるかということを理解をしていて、納得を得て、そして、その評価制度によって公務員の能力や実績を高めて、公務の効率性を上げて国民のためのサービスを強化をすると、これがやっぱり評価制度の目的だと思うんですが、総務大臣はどうお考えですか。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) 私も全くそのとおりであるというふうに思います。  特に、この新たな人事評価の取組は、能力・実績主義の人事管理を行うための基盤的ツールとして、職員一人一人の職務遂行能力や勤務実績をできる限り客観的に把握をし適切に評価する仕組みを構築していこうと、こういうことで行っています。また、評価を通じて、的確な能力開発による人材の育成や勤務結果に応じた適切な処遇を行い、職員の勤務意欲を向上させることによって公務能率を更に増進される、こうしたことに頑張っていきたいと思います。

高嶋良充民主党・新緑風会

○高嶋良充君 大臣、信頼性、納得性という言葉が先ほどからキーワードとして出ていますが、私は、そのことの具体的な手段としては、やっぱり評価結果を評価される側にきちっと開示をすると、これが一番透明性の確保につながるというふうに思うんですけれども、大臣、開示をするということについては当然のことだと思うんですが、一言でお答えください。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) 新たな人事評価制度においては、できる限りこの透明性を確保していく、このことが私は大事であるというふうに思っております。評価項目や評価基準を被評価者に対してもあらかじめ明示をする、あるいは上司、部下の面談を実施をし評価内容を本人にフィードバックするなどの取組について、第一次のこの試行においても今実施してきているところであります。

高嶋良充民主党・新緑風会

○高嶋良充君 私は、できるだけ開示をするということでも、必ずやっぱり開示をしなければ納得性が得られないというふうに思いますんで、その点、大臣の開示の方向性については是非これからも貫いていただきたいと思いますが。  そこで、総務省にお聞きをします。  大臣は、透明性が重要だというふうに言われて開示の方向性も明確にされました。じゃ、第一次試行で今検証されておりますけれども、評価結果を開示をしなかった省庁が多数あると聞いておりますけれども、その省庁はどこなのか。また、なぜ開示しなかったのかと、その理由について伺いたいと思います。

戸谷好秀総務省人事・恩給局長

○政府参考人(戸谷好秀君) 第一次試行でございますが、本年一月から六月まで実施いたしております。職員の主体的な能力開発、業務遂行等に資するため、現行の勤務評定にない新しい仕組みとして、評価内容を面談等を通じて被評価者にフィードバックをすると、こういうふうにいたしたところでございます。具体的にどのような内容でフィードバックを行うかについては、各府省それぞれ業務も違いますので、それぞれの実情に応じた形を工夫していただいております。  実施機関が十九ございますが、部分的なものも含めまして、評価結果としてのABC等の評語の開示を伴う形で行っていただいた機関が十ございます。一方、評語の開示を伴わない形での助言、指導を行った機関が九つというふうになってございます。具体的な府省名でございますが、部分的な評語の開示を伴わない形での指導、助言を行った機関ということでございますと、公正取引委員会、警察庁、金融庁、外務省、財務省、文部科学省、農林水産省、国土交通省、環境省となってございます。  また、試行参加者に実施したアンケートでは、約半数の被評価者が何らかの形で評語の開示を受けたと回答をいただいております。  第一次試行におきまして評価結果の開示を行わなかった府省からその理由としていただいておりますのは、まず、評価結果の活用の在り方がはっきりしていない現時点において、評語を開示する意義やメリット、デメリットについてまだ整理の必要があるのではないか。それから、評価項目や評価手法等について試行錯誤の段階でございまして、本格実施時において評価項目に盛り込まれるか盛り込まれないか、そういう検討中の段階において具体的な評価結果を伝達する意義とか実益というのが乏しいのではないか。また、評価者のコミュニケーション能力の不足や、これ初めて評価者も、やる方も一杯いらっしゃるわけでございます。評価者により評価のばらつきなどがございますので、低い評価が示された場合に評価制度自体への信頼感が損なわれたり、職員の士気の低下が起こるのではないかなどの懸念をいただいております。

高嶋良充民主党・新緑風会

○高嶋良充君 半数以上と言われるぐらいの省庁が開示をしていない。それも、財務省を始めとして非常に大きな省庁が入っていると、総務省もその中の一つのようでございますけれども。  いずれにしても、その開示をしない理由が、試行でまだきちっと評価の基準等も定まっていないんでそういうことをやれば混乱が起こると、こういうことで職員の士気が低下をしては困ると、こういうことのようですけれども、じゃ、何のために試行をやっているんですか。本格実施に向けてそういうことの問題点を洗い出すために、どういう影響があるかということを洗いざらい検討していくために試行をやっているんじゃないんですか。そのことを全く隠して開示をしないでやったら、本格実施のときに開示をするということになったら、もっと大変なことになるんじゃないですか。だから、それは発想が逆だというふうに思いますよ。試行だから開示をしていくと。その影響がどうなっているのかということを見ていくべきだと。そうじゃなければ、職場に信頼関係ができない。逆に、そのことが職員の士気を低下をさせるということにつながるのではないですか。  総務省にお聞きしますが、第二次試行はきちっと開示するんでしょうね。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) 第二次試行の具体的内容については、現在、各府省及び職員団体と調整中であるというふうに聞いておりますけれども、新たなこの評価制度においては、透明性、納得性の確保というのを先ほど申し上げましたけれども、極めて重要なポイントである、このように考えておりますので、各府省庁の事情も踏まえながら適切な取組が行われる、そのように取りまとめていきたいと、こういうふうに思っています。

高嶋良充民主党・新緑風会

○高嶋良充君 大臣、試行であっても開示をしない、政府の方針に逆らって開示をしない省庁があるということはやっぱりゆゆしき事態だというふうに思いますよ。  これは、今までの古い勤務評定制度、今新しい評価制度をやろうと、こういう試行をしているときに、今までの古い勤務評定、この古い勤務評定というのは、評価する側、当局、人事当局の側が一方的に評価をして、それでやってきたから、これ、うまくいかなかったんですよ。  だから、それを変えて新しい評価制度にして納得性が得られるようにしていこうと、こういうことでやっているのに、それを開示をしないということは、まだ古い勤務評定制度の方が一方的にやれるからやりやすいんだというふうに人事当局が、各省庁の人事当局がそう思っているからだと思うんですね。  ということは、そういう能力、実績に応じて人事管理をしていくというようなことを行いたくないんだと、今までどおり、キャリア、ノンキャリアを分けて、そして年次別にローテーション人事をやっていきたい、そういうことを変えたくないんだと、そういうことを、非開示のところの省庁の皆さん方はそう考えているんだと、そういうふうに私はとらえるべきだと。  そういう意味では、評価制度を、この新しい評価制度を前に進めることに抵抗している、そういう非開示の各府省の人事当局というのは、正に新しい人事制度を進めていこうということで評価制度をやられている政府の閣議決定に反して抵抗しているんだと、そういうふうに受け取れるんではないかと思うんですが、その問題と、第二次試行で開示について先ほど方針を聞きましたけれども、その辺について、もう一度、大臣の決意を伺いたい。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) 現行の勤務評定に見られていますこの問題点を改善をして、職員からも信頼される、実際の人事管理にも活用可能なシステムをすることがこの新たな人事評価制度を構築する重要な課題でありました。  そして、この第一次試行について先ほど来お話がありますけれども、評価開示の行われていない府省、私もこれについては調べてみました。ただ、その中でも、面談などを通じて評価内容に即した指導、助言を行うなど、現行の勤務評定にない今取組を行っていると、そういう実は報告を受けていますけれども、先ほど来申し上げていますけれども、正にこの新しい人事評価制度というのは、透明性、納得性の確保というのは極めて大事なことでありますので、そういう方向で指導していきたいと思います。

高嶋良充民主党・新緑風会

○高嶋良充君 是非、安倍政権の改革、再チャレンジのシンボルだと言われている菅総務大臣ですから、この各省庁の評価制度に抵抗する勢力と対決をしていただいてきちっとして開示をさせると、そういうことでこれは御要望として申し上げておきたいというふうに思います。  苦情処理の関係について伺いますが、評価の公平性を担保するということになると、当然のこととして苦情処理の解決が必要だというふうに思うんですが、どのようなシステムを考えられていますか、総務省。

戸谷好秀総務省人事・恩給局長

○政府参考人(戸谷好秀君) これは現在、私ども検討中ということでございますので、試行におきましては、人事担当部局等に窓口を設置し苦情等を申し出ていただくと。こういうものをいろいろ集めまして、本格実施時における苦情等に適切に対応する仕組みの在り方について、今後検討していきたいというふうに考えております。

高嶋良充民主党・新緑風会

○高嶋良充君 第二次試行の申合せにある、苦情に対応する仕組みを作ることを検討するということですが、これは今行われている現行の人事当局サイドで対応している苦情相談とは別のものだというふうに理解してよろしいですね。一言で。

戸谷好秀総務省人事・恩給局長

○政府参考人(戸谷好秀君) 今後につきましてはこれから検討するということでございます。

高嶋良充民主党・新緑風会

○高嶋良充君 今の苦情相談ではない新しい仕組みを作るために検討していると、そういうことでよろしいですね。

戸谷好秀総務省人事・恩給局長

○政府参考人(戸谷好秀君) 現在設けておりますのは当面の取組でございます。本格実施時における苦情等に対応する仕組みというのは、これから検討していかなければならぬと考えております。

高嶋良充民主党・新緑風会

○高嶋良充君 その新しい仕組みを作るという苦情の関係については、透明性、納得性ということもございましたけれども、今や実績主義的な処遇が行われるということは、賃金、労働条件が集団的なものから個別的な労使関係に変わってくると、こういうことを指すと思うんですが、だからといって組織機構の中だけで個別に対応するというのは非常に問題が出てくるというふうに思っておりまして、いずれにしても、このような基準設定やチェックを行うための苦情処理システムについては労使で構成すべきだと、そういうふうに思っているんですが、そのことについては総務省、どうですか。

戸谷好秀総務省人事・恩給局長

○政府参考人(戸谷好秀君) 今後の具体的な苦情処理システムということでございます。その在り方につきましては、どのようなレベルであるとか、どのような機能を持たせるとか、先ほど申しました職員団体や第三者の関与、こういうものについていろんな論点があるものというふうに認識しております。

高嶋良充民主党・新緑風会

○高嶋良充君 大臣と総裁にこの問題について伺いますが、やっぱり労使がパートナーシップの関係をつくってこういう評価制度をやっていかないと、先ほど言いましたように、今までいろんな勤務評定制度がうまくいかなかったというのは、労使が互いに対立し合っていたからだと、こういうことが反省として出ているわけですから、労使のパートナーシップを強めていくという意味では、評価制度の構築についても十分組合と協議すべきだというふうに考えておりますけれども、大臣と総裁、簡単にお答えください。

谷公士人事院総裁

○政府特別補佐人(谷公士君) これは本年それから昨年の私どもの給与勧告時の報告でも述べているところでございますけれども、人事評価制度の導入やその試行に当たりましては、職員を始め各府省や職員団体の理解と納得を得ることが肝要でございまして、引き続き関係者間で十分協議を行っていくことが不可欠と考えております。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) 委員御指摘のとおり、被評価者へのこの評価結果のフィードバックの在り方や苦情処理システムの構築などは評価に対する信頼性の確保から極めて重要な点であるというふうに思っています。職員団体とはこれまでも意見交換をしてはまいりましたけれども、今後とも公務員にふさわしい評価制度の構築に向けて十分意見を交換していきたい、こう思っています。

高嶋良充民主党・新緑風会

○高嶋良充君 大臣、この問題で最後に決意を伺っておきますが、一次試行をやられて二次試行をこれからやられると。後、三次試行をやるのか四次試行をやるのか分かりませんけれども、私はもう二次試行で終わって、そろそろ本格実施をやるべきだと。本格実施をやるということを明確に方向性として打ち出さないと、試行の段階でみんなつぶしてしまおうという、そういうことになりかねませんよと。こういうことでは、本格実施をやるんだということをきちっとやっぱり閣議で決めて、そしてやっていくという、そのためにはキャリア制度の問題からすべての問題にこれ取り組んでいかにゃいけません。隣におられる林副大臣の専門の行革のところになってくるわけですけれども、そういうところともタイアップしてやっぱりこれはやり切っていくんだと、そういう本格実施に向けた議論をきちっとやると、そういうことについて大臣の決意を伺いたい。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) この本格実施につきましては公務員制度改革全体の検討ともかかわるために、現時点で確たることは申し上げられませんが、地方機関、専門職種などの試行の対象範囲の拡大、さらに、評価結果の活用方策の整理、苦情処理の仕組みの検討などを今後行っていくことが必要であると思います。こうした試行を通じて得られる実証的な知見を基に、これらの課題を一つ一つ解決をして、関係機関とも連携をして本格実施に向けて議論を深めてまいりたいと思いますけれども、私もいたずらにいつまでもこの試行をやっている時期ではないというふうに思っておりますので、そうした方向性というものは私の責任で出していきたい、こう思っています。

高嶋良充民主党・新緑風会

○高嶋良充君 是非頑張ってもらいたいというふうに思いますが、いずれにしても、先ほどからも申し上げていますように、この問題は官僚の皆さん方がやっぱり現状を変えたくない、あるいは既得権は守りたい、そういう発想で対応されているということになれば、これはやっぱり国民のためにも裏切りだと、こういうふうに思いますから、やっぱり国民のための公務サービスがどう向上するのか、そのためにはどう効率が上がるのかと、こういうことをやればと、そういうことも含めて、そして職員の士気が上がると、そういうやっぱり評価制度を本格的につくり上げていくんだと、そういう決意をやっぱり国民の前に示していただく必要があると、そういうことを申し上げておきたいというふうに思っています。  参議院出身で公務員制度の専門家でもございます林副大臣にわざわざ今日はお越しをいただきまして、余り時間が残っておりませんけれども、是非制度全般について今日はお尋ねしたいんですが、時間の関係もございますから、中馬プランに絞ってお尋ねをしたいと思います。  九月の十五日に「新たな公務員人事の方向性について」という、いわゆる中馬プラン、中馬前行革担当大臣のレポートが公表されましたけれども、これはどういう性格のものなんですかね。私も読んでみたんですが、これは政府として公的なものとしてとらえられておるのか、あるいはこれはもう中馬さんの個人的な私的なレポートなのか、ちょっと分かりにくいんですが、どちらなんでしょうね。

林芳正自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(林芳正君) 私よりももっと専門家でいらっしゃいます高嶋委員の御質問いただきまして、短い間でございますが議運でも御一緒させていただきまして、大変感慨深いものがございますが、中馬プランの性格いかんということでございました。  今委員がおっしゃられましたように、この新たな公務員人事の方向性について、いわゆる中馬プランでございますが、これはさきの通常国会で国家公務員の主に天下りの問題が議論をされましたところから、これからの公務員像というのはどうあるべきかというようなことを念頭に置きまして、官民人材交流や再就職管理等、新たな公務員人事の在り方についてこの現政権での検討のための試案ということで、試みの案として提案したものでございます。  今お話しになりましたように、私的か公的かと問われますと、中馬大臣というクレジットで役所で検討しておりますので、そういう意味では公的ということになると思いますけれども、まだこの試みの案について政府としてどこかで決定を行ったということではございませんので、この提案も踏まえて、今委員が御指摘のように、公務員制度全般についても検討をしていくと、こういう位置付けになっておるところでございます。

高嶋良充民主党・新緑風会

○高嶋良充君 ということは、中馬大臣、大臣としての試みの案でございますから、辞められた後は佐田大臣、佐田大臣であるとか林副大臣のところで、これは基本的にはきちっと引継ぎをされて、今試みの案だけれどもどうするかということで検討をされていると、そういうふうに受け取ってよろしいですか。

林芳正自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(林芳正君) 委員御指摘のとおりでございまして、総理の答弁でもこれを踏まえてというふうな表現をされておりまして、それで検討は私どものラインでやっておると、こういうことでございます。

高嶋良充民主党・新緑風会

○高嶋良充君 試みの案で今検討をされておるということですから、しかしその試みの案が正式の案になれば、これが政府の考え方ということになっていくんでしょう。そういう重要なレポートでございますから、中身について若干質問をさせていただきたいというふうに思います。  この骨格の一つに、官民の垣根を低くすることが挙げられています。私は、官民の垣根を低くすることを批判をするわけではありませんけれども、官民の垣根を低くするということはかなり大きな公務員制度全般に、抜本的な改革にかかわる問題だということですが、どうもこのレポートでは小さくとらえられているんではないかなというふうに思うんですけれども。  例えば、任用制度も、これは労働契約関係に変える必要がありますね、官民の垣根を低くするということであれば。服務規程も身分保障の在り方も見直さないと垣根は低くならない。労働関係制度も抜本的に見直さないといけない。これは労働基本権の問題ですね。それから、雇用保険の問題一つを取っても、垣根は低くして、民間から来て雇用保険、官から行ったら雇用保険はどうなるんだと、これも一体的にどうするのかということをしなければならないということになると、公務員制度全般にかかわる問題を検討すると、こういうことになると思うんですが、そのように理解してよろしいですか。

林芳正自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(林芳正君) 今、官民の垣根を低くするということについてのお尋ねでございますが、先ほど申し上げましたように、そもそものこのプランの発端が、国会におけます天下りの問題があって、それを受けてということでございましたので、この中馬プランの二ページに、今後はこういうことを考えていかなければいけないと、公務員人事のためにというところに、主に官民間の人材の活発な移動、それから二つ目に定年まで勤務することも可能な人事の構築、三番目に再就職規制の抜本的見直しと、今委員がおっしゃったように、こういうことが中心になっております。  ただ、その前の前文に当たるところに、二十一世紀の公務員像はと、先ほど申し上げたようなことが書いてありますので、当面、この今申し上げましたようなところが垣根を低くするということに直接当たるわけでございますが、当然、これを踏まえて検討を我々が今後していく中では、委員がおっしゃったようなことも当然視野に入ってくると、こういうふうに考えておるところでございます。

高嶋良充民主党・新緑風会

○高嶋良充君 そういうことを視野に入れていただいておるということは結構ですけれども、最初の答弁のところで、天下り問題を含めた垣根を低くすると、こういうこともありました。どうも私もそれをずっと読んでいて、この辺の垣根を低くすれば天下りがこれ自由にできるんではないかと、天下りを自由にするための官民の垣根を低くすることになるんではないかと、こういうふうに読んだんですが。  その天下りの問題の中で、中馬プランの中には全く天下りの本質を指摘をされていない。私は、談合事件などの官と民の垣根を低くしたことによる、逆に言ったら癒着構造が出てきてこういう問題、天下りで癒着がなって、談合事件に発展しているというような問題であるとか、あるいは人事制度にも問題があるわけですけれども、ピラミッド型のライン中心の人事制度が大きな問題になっていると、その抜本的な解決策もここには書かれていないと、そういうことを思っているんですが、それらの本質と制度、これらについてもやっぱりきちっと変える必要があると思うんですが、どうお考えですか。

林芳正自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(林芳正君) いずれも大変大事な御指摘であろうと、こういうふうに思っております。  いわゆる天下りや談合というのはもう大変な厳しい御批判をいただいているということを真摯に受け止めて検討してまいらなければならないと思っておりますし、この官製談合につきましては、与党から御提案されておられますこの法案というものを是非早期に審議を進めていただければというふうに思っておりますが、この天下り、また委員もう御承知の上でピラミッド型とおっしゃっているのは、このピラミッド型になる、その逆三角形の部分が生じているということがこの天下りにつながっておられるという御認識であろうと、こういうふうに思いまして、そういうふうに全部絡まっておるわけでございます。  ですから、いわゆる押し付けてあっせんをして天下りをするということと、今度は官民が本当にいい意味で垣根を低くして本当に人材を活用する形で生かしていく、非常に難しいようですが、こういうことをやっぱり実現していくためにはどうしたらいいかと、そういう視点に立っていずれの問題もきちっと検討してまいりたいと、こういうふうに思っておるところでございます。

高嶋良充民主党・新緑風会

○高嶋良充君 最後に要望だけしておきたいというふうに思いますが、いずれにしても、この中馬プラン、官民の垣根を低くするというのは、私は林副大臣の御答弁を聞いていて、これはもう全般的に視野を広げてやりたいと、こういうことですから安心はいたしましたけれども、天下り問題だけの官民の垣根を低くするということはますます官僚の特権を拡大をすることにつながる、そういうことになるわけですから、人事制度全般というか公務員制度全般について官民の垣根を低くするためにいろんな権利問題も含めて検討を慎重にしていくと、そういうことをやっていただかないと、政府がキャリアの既得権だけを守るということにつながりかねない。そうなれば多くの国民がまたまた批判のあらしを巻き起こすと、こういうことになるわけですから、政府が今私が申し上げましたような方向で進んでいただきますことを強く要望して、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

遠山清彦公明党

○遠山清彦君 公明党の遠山清彦でございます。  菅大臣、毎日御苦労さまでございます。  まず、今回の給与二法につきましては、公明党は賛成の立場でございます。それを前提に、まず人事院総裁にお伺いをしたいというふうに思いますけれども、今回の人事院の勧告で、今回の勧告からと言った方がいいんでしょうか、給与算定の際に比較する民間企業の従業員の規模を四十二年ぶりに見直して百人以上から五十人以上の中小企業まで対象を広げられたということでございますが、この四十二年間続けてきた対象を五十人以上に見直した理由について御説明をいただければと思います。

谷公士人事院総裁

○政府特別補佐人(谷公士君) 御指摘のとおり、この企業規模百人以上との比較ということは昭和三十九年以来続けてきた考え方でございますけれども、これを見直すきっかけとなりましたのは、最近の国会における御議論や閣議決定による人事院への検討の御要請、それからメディアを通じましての各方面の御意見ということでございました。そういうことがございましたので、私どもとしても社会的なコンセンサスが現在の考え方で十分得られていないのではないかと考え、検討をしてきたわけでございます。  その際に、私どもの一番基本的な考え方、これは従前と全く変わっておらないのでございますけれども、比較対象企業規模につきまして同種同等の者同士を比較するという、この大原則の下で企業規模をどう考えていくかということでございまして、そう考えますと、この原則が確保できるのであれば、できる限り広く民間企業の従業員の方々の状況を把握していくと、そしてそれを公務へ反映させていくということは適当なのではないかと考えられるわけでございます。  それで、現実の検討をいたしましたところ、まず、企業規模百人未満の民間企業のうち企業規模五十人以上の民間企業につきましては、多くの民間企業におきまして公務と同等の役職段階、部長、課長、係長等でございますが、こういった段階を有していることから、役職の責任の大きさを基本といたしまして、公務と同種同等の者同士を比較するということが可能となるということがございます。  それから、企業規模五十人以上の民間企業であれば、これまでどおりの精緻な正確な実地調査による対応が可能であるということがございまして、調査の正確性を維持することができるということがございます。  それから、現実に調査をいたしたわけでございますけれども、その調査の中で、企業規模五十人以上の民間事業所を含めて調査いたしました結果、企業規模五十人以上百人未満の民間事業所におきましても、八四・三%の事業所において調査を完了することができまして、これは従来の調査完了率にかなり近いわけでございます。それからまた、その中で、官民の給与比較の対象となります役職段階別の調査の実人員につきましても十分確保することができました。  したがいまして、最初に申し上げたような考え方の下で、この比較対象企業規模を五十人以上に改めることとした次第でございます。

遠山清彦公明党

○遠山清彦君 ありがとうございます。  私は、個人的に一定の評価をさせていただいております、この見直しにつきまして。日本は中小企業が九九・七%を占める国でございまして、五十人以下の企業も多いわけでございますが、五十人以上まで下げてこの公務員の給与の考慮の際に反映をするということは非常に国民の意見にかなったことだというふうに思っております。  続きまして、総務省にお伺いをいたしますが、先ほども出ておりましたけれども、本年から新しい人事評価制度が試行されているということでございますけれども、この新しい人事評価制度の中身、その最も特徴的なポイントについてまずお伺いをしたいと思います。

戸谷好秀総務省人事・恩給局長

○政府参考人(戸谷好秀君) 人事管理につきまして、能力、実績をより重視するということが求められている中でございます。そのために、職員一人一人の職務遂行能力や勤務実績をできる限り客観的に把握し適切に評価する仕組み、こういうものをつくっていく必要があるというふうに認識しているわけでございます。  現在行っております第一次試行でございます。本府省の課長級、課長補佐級を対象として行ってございます。いろいろ設計の中では多方面からの知見もいただきまして、パーツとしては、職務遂行能力を見る職務行動評価、あるいは勤務実績を見る役割達成度評価というこの二つのパーツでシートを構成しております。  それから、中身につきましては、実際に取られた職務行動、客観的な成果といったこういう事実に基づき絶対評価を実施すべきということでございます。  それから、評価項目や評価基準をあらかじめこれは被評価者に明示するという中で評価を行っていただく。それから、上司、部下のコミュニケーションの機会として面談を実施する。この面談の場等を通じまして評価内容を被評価者にフィードバックしていくと。こういうことが挙げられるというふうに考えております。

遠山清彦公明党

○遠山清彦君 ありがとうございます。  それで、次の二つの二問、ちょっとくっ付けてお伺いをしようと思いますけれども、試行する中でいろんな課題が出てきていると思いますが、先ほど高嶋委員の方からもございましたけれども、評価の公平性の確保ということが非常に重要なわけでございます。  先ほどは、その苦情を受け付けるシステム、仕組みについての議論があったわけでございますが、同時に、公務員の職種も大変幅広いわけでございまして、私も二か月前まで外務大臣政務官やっておりまして、外務省の職員の場合も、在外、また本省、それから国内の出先機関の職務等考えますと、総務省も同じだと思いますが、いろんな職種の方がいるわけでございまして、これを一定程度普遍的な評価基準で評価を出していくというのはなかなか難しい面が公平性という点であると思いますが、この辺についてはどのように総務省としてお考えなんでしょうか。

戸谷好秀総務省人事・恩給局長

○政府参考人(戸谷好秀君) お話しいただきましたように、試行参加者に実施したアンケートの中でも、評価そのものについては有益という回答が約半数いただいたわけでございますが、一部にはやはり業務が目標設定になじまない、評価項目が職場にマッチしないと、こういうような意見もいただいております。そのような中で、多様な職場、職種ということでございます。  私どもといたしましては、現在行いました本省の一般行政部門、これを対象として実施しているところでございますが、今後、地方機関や専門職種に対象範囲を拡大して検証をする。その中で、国家公務員として共通的に評価すべき項目は何か、業務の特殊性、専門性に応じまして新たに付け加えるべき項目はどのようなものかについても各省の人事当局も一緒になって検討を進めて、多様な職種においても対応可能な制度、こういうものを目指していかなければならないというふうに考えます。

遠山清彦公明党

○遠山清彦君 それで、大臣にちょっとお伺いをしたいんですが、大ざっぱな質問しか通告していないんですけれども、この新たな人事評価制度の本格的な導入の時期とその中身についてなんですが、これは次にお話しすることを通告していないので、大臣が特段コメントなければ結構ですが、私は、いわゆるキャリアシステムというか、大学とか大学院を出られて国家公務員試験を受けられて省庁に入られるわけですけれども、やっぱりⅠ種、Ⅱ種、Ⅲ種という区別が、特に行政府の中に我々政治家も入りますと明確にあるということを認識させられるわけでございますが。  他方で、こういう能力、実績を重視した評価制度の導入によって、言い方が適切かどうか分かりませんけれども、このキャリアシステムがやや流動化して、Ⅱ種、Ⅲ種で中に入った方も能力向上をして実績を残せば、従来のシステムではなかなか就けなかった重要なポストに就くことができると。それで霞が関全体のモチベーションアップにつながるという面があるわけでございますが、他方で難しい壁というものもあるというふうに思っております。  そういうこともちょっと踏まえた上で、大臣の御決意を伺いたいと思います。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) この新たな人事評価制度というのは、正にこの能力・実績主義の人事管理を行うための基盤的なツールであって、また公務能率を増進するためにも極めて重要なものである。そういう中でこのことは是非作っていきたいと。その過程の中で様々な、今キャリア制度の問題が出てくるのは、これはある意味では当然のことであるというふうに私は思っております。そういう中で、この評価制度を定着させていく、このことも難しいことではありますけれども、やはり基本は能力・実績主義と、それが反映される仕組みを私は必要だというふうに思っています。  また、今行っていますこの今後の課題ですけれども、地方機関、専門職などの試行の対象範囲の拡大、評価結果の活用方策の整理、また苦情処理の仕組みの検討、先ほど来言っていますけれども、いろんな問題がこれ出てくると思っています。こういう試行を通じて得られた、実証を得た中で、私は、関係機関とも連携をしながらも、やはりこの本格実施というのはある意味で方向性を私は出さなきゃならないというふうに思っていますので、私の責任においてその辺のことはきちっとした方向性も含めて出していきたい、こう思っています。

遠山清彦公明党

○遠山清彦君 是非よろしくお願いいたします。  次に、官房長でよろしいですが、人事院が昨年の末に女性国家公務員の採用・登用の拡大に関する指針を改定して発表されたわけでございますが、それを受けて、これは総務省だけに限りませんけれども、政府の各省庁が女性職員の採用・登用の拡大計画を策定されたことになっていると思いますが、これ総務省として、所管とかそういう意味ではなくて、総務省として女性職員の登用拡大計画についてどのような内容を策定したのか、簡潔にお答えをいただきたいと思います。

荒木慶司総務大臣官房長

○政府参考人(荒木慶司君) 本年三月に策定いたしました総務省の女性職員の採用・登用拡大計画におきましては、まず、女性職員の採用につきましては、Ⅰ種、Ⅱ種職員では、平成十三年度に一七・六%でございました女性の割合が平成十八年度には二三・四%まで上昇している現状を踏まえまして、平成二十二年度、二〇一〇年度に向けて、国家公務員試験申込者及び合格者に占める女性の割合の拡大状況等をも勘案しつつ、女性の採用者数及び採用者に占める女性の割合の増加に努めることといたしております。  また、女性職員の登用につきましては、平成十四年度に八・八%でありました係長級以上の女性職員の割合が平成十七年度には一二・六%と年々上昇している現状を踏まえまして、平成二十二年度に向けて、意欲と能力のある女性職員の役職者への登用の拡大に努めるといたしているところでございます。

遠山清彦公明党

○遠山清彦君 官房長、済みません。一つ追加で今のところを質問しますけど、過去の話やデータは具体的に出ているんですけど、平成二十二年に向けて努めるというお話は今聞いたんですが、具体的な数値目標は、例えば全職員に占める女性の割合と、今、Ⅰ種、Ⅱ種というお話で数字が出ていましたけど、あと、係長級以上の幹部職員に占める割合が今一二・六まで来たということなんですが、これ、平成二十二年に向けて具体的な数値目標って何かあるんですか。

荒木慶司総務大臣官房長

○政府参考人(荒木慶司君) ただいま申しましたように具体的な数字では示していないところでございますが、これは目標設定の際に、設定に当たりまして、まず一つは採用試験の合格者に占める女性の割合あるいは昇任候補者層における女性職員の数、人事交流の状況など不確定な要素もありますことから、目標自体を数字で表すことはしておりませんところでございますが、現状の女性の採用・登用状況の分析の上に立ちまして、具体的取組を明らかにしながら女性の採用や登用の拡大を目標として定めたところでございます。

遠山清彦公明党

○遠山清彦君 ありがとうございます。  確かに私も、具体的な数字とか割合を男女比率で決めればいいというふうに一律に思っているわけではないんですね、まあ北欧諸国とか一部の海外はやっておりますが。他方で、今の世界の特に先進国の流れを見ますと、やはり日本と比べて圧倒的に女性の方が政府の中で御活躍されているわけでございまして、是非、総務省には他省庁に範を示す意味でも頑張っていただきたいというふうに思います。  次に、総務大臣にお伺いをしますが、若干答えにくい質問かもしれませんけれども、今、行政改革の推進の中で、公務員の五・七%の純減というのを五年間で達成するという目標があるわけでございます。しかしながら、私も総論としては、これ公務員の純減というのはしなければいけないんですが、菅大臣はいろいろ、法務省の入国関係でありますとか司法関係でもずっとお取組をされた経緯もございますのでよく御理解いただけると思うんですが、やはり国益を増進するという観点から、また、安心、安全な社会をつくるという観点から、政府の中でも必要な人員は確保する、あるいは場合によっては増やしていくということが必要だというふうに思っております。  私は、先ほど申し上げましたとおり外務大臣政務官をやっておったわけですが、外務省の職員全部で五千五百人いるわけでございますが、一言で言えば、その期待されている仕事の量に対して非常なマンパワー不足に陥っていると私は言わざるを得ないと思っておるわけでございます。  一九七五年から三十年たって国の数が大体四十か国以上世界で増えておりまして、当然業務は増えると。また、海外に行く日本人の方、旅行者もおりますし、ビジネス関係の方もいらっしゃるわけでございますが、これは今、年間千七百万人を超えてきておるわけでございまして、その二十年前、三十年前の数百万人とは全然違う状況に来ているわけでございます。  それで、元総務大臣であります麻生さんが外務大臣になって、外交力強化というのを打ち出して、その中で、外務省が海外の、実際日本よりも人口が半分であるイギリスとかでも七千人以上外務省の職員いるわけでございまして、そういったイギリスやドイツに並ぶような、今から大体二千人ぐらい増やした体制にすべきだという方針を明確にして今やっておりまして、それで公明党、自民党の中にも外交力強化のためのプロジェクトチームというのができて今議論もしておるわけでございまして、自民党さんは来週辺りに提言が出るというふうにも仄聞しておりますけれども。  そういった中で、これは外務省だけに限らない、私はあくまでも例示で申し上げているわけでありますけれども、この公務員の純減というのを一方でしていかなければいけないと、しかし必要なところは増やしていかなければいけないということについて、菅大臣の御所見を伺いたいと思います。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) 我が国の総合的な外交力を強化していく、この必要性については私も認識をいたしております。ただ、外務省の定員についてでありますけれども、昭和四十四年以降一貫して純増になっていることも是非御理解をいただきたいと思います。  先ほどまた御指摘いただきましたが、この国家公務員の定員については、さきに成立した行政改革推進法の中で、国の行政機関の定員の純減について今後五年間で五・七%の純減を進める、このことは私は必ずやり遂げにゃならないことであるというふうに思っています。特に平成十九年度は総人件費改革の実質的な初年度でありますので、外務省の定員要求についてもこの閣議決定に基づいて厳正に審査をしてまいりたいというふうに思っています。  ただ、私も、一律ではなくて、国益上考えて必要なものはそれは増やす、必要でなくなったものはそれは大幅に削減をする、そういう思いでやっていきたいと思います。

遠山清彦公明党

○遠山清彦君 また細かい議論は年末に向けていろんな場所でさせていただきたいと思いますが、是非、大臣が最後におっしゃっためり張りを付けた国家公務員の定員数あるいは配分というものを、是非菅大臣のお立場だからこそ考えていただきたいというふうに要望をさせていただきます。  それで、時間がちょっとなくなってきたので、これは人事院の方で、総裁でも、また局長の方でも結構でございますが、育児休業に関しまして人事院が八月八日に意見の申出を行っております。その背景の説明はちょっともう結構でございますので端的に、人事院が行った調査を見ますと、平成十七年度における一般職の国家公務員の育児休業等の実態調査でございますけれども、育児休業の取得状況というのは男女別で、男性が一・〇%、人数で百六十一人に対して、女性が九二・四%、八千八百三十人ということでございます。  レポートでは、男性の取得状況が初めて一%台に乗ったという、前向きに書いてあるわけでございますが、女性の八千八百人に比べると男性職員百六十一人ということでございまして、やはり男性職員が育児休業は取りにくいという状況にあることは明白なわけでございますが、その理由について、まず人事院の方どうお考えか、伺いたいと思います。

吉田耕三人事院事務総局職員福祉局長

○政府参考人(吉田耕三君) ただいま先生御指摘いただきましたように、平成十七年度に新たに育児休業を取った男性職員百三十人、率にいたしますと一・〇%ということになっております。  このようになっております背景でございますけれども、これまでの職場慣行という中で、男性職員が育児のために自ら休むということ、そういう意識が必ずしも高くなかったこと、それから職場の中で休みづらいというような事情があることなどが考えられまして、各省において職員を含めて職場内の意識改革を行っていくことが必要だというふうに考えております。

遠山清彦公明党

○遠山清彦君 菅大臣にもお伺いしようと思ったんですが、結構でございます。是非、人事院の方でも総務省の方でも、男性職員も育児休業が取れるような環境の整備のために更なる努力をしていただきたいと思います。  最後に、一分ぐらいありますので、人事院総裁の方に、今飲酒運転の問題が特に地方自治体の職員について出ておりまして、いわゆる地方公務員の飲酒運転に対する罰則強化というのが各地で打ち出されているわけでございますが、人事院として国家公務員の飲酒運転の罰則強化についてどのような検討をされているのか、お伺いしたいと思います。

谷公士人事院総裁

○政府特別補佐人(谷公士君) 人事院におきましては、一般職の国家公務員を対象といたしまして、任命権者が懲戒処分を行う際の参考に供するために、「懲戒処分の指針について」というものを平成十二年の三月末に各任命権者に発出をいたしております。この中で、飲酒運転に対する標準例といたしましては、例えば酒酔い運転で人を死亡させ、又は重篤な傷害を負わせた職員に対する処分量定は免職、それから酒酔い運転をした職員に対する処分量定、つまりそういう傷害を負わせる等のことがなかった場合、免職、停職又は減給というふうなものを挙げておりまして、これは幅がございますけれども、これは個々の事案に対する対応につきましては、過失の程度でございますとか事故後の対応、それから当該事案の社会に与える影響などを考慮の上、任命権者に御判断いただくという趣旨のものでございます。  そこで、御指摘のように、近時、非常にこの酒酔い運転に対する社会の批判も大きくなってまいりましたし、その中でまた公務員のこういった事犯も目立つということは大変残念なことでございますが、そういう状況を踏まえまして、去る九月二十五日に、各任命権者に対しまして、飲酒運転の防止に努めるとともに、万一職員が飲酒運転をした場合には、同乗者等を含めて厳正に対処するように改めて求めました。各任命権者がこの指針等を踏まえまして厳正に対応されますように、引き続き指導させていただきたいと考えております。

遠山清彦公明党

○遠山清彦君 終わります。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 日本共産党の吉川春子です。  初めに、総務大臣は、昨日、命令放送について電波監理審議会に諮問し、即日オーケーの答申があったわけですが、非常に遺憾だと思います。総務大臣が特定項目で命令を出すことは、憲法に抵触し、放送法の番組編集の自由に介入することになります。NHKに対する特定項目の命令はやめるべきである、そのことを最初に申し上げておきます。  一般職員の給与法の人事院勧告について、給与法改正について質問をいたします。  官民給与比較対象企業規模を百人以上から五十人以上へと変更したことは、一九六四年の政労合意を一方的に踏みにじる暴挙であると私は考えております。政府、財界の圧力に屈し、人事院勧告は中立第三者機関としての人事院の存在意義を問われる事態となっております。  そこで、人事院にお伺いいたしますけれども、今年の人事院勧告はベースアップなしということになったわけですけれども、仮に民間給与比較の見直しを行わなかった場合、月給、ボーナスへの影響額は幾らでしょうか。具体的な数字をお伺いいたします。

関戸秀明人事院事務総局給与局長

○政府参考人(関戸秀明君) お答えいたします。  比較対象企業規模だけじゃなくて、比較方法の見直し全体でございますけれども、見直しを行わなかった場合、行わなかったとした場合には、月例給で一・一二%、四千二百五十二円の較差が生じていたところでございます。また、これに特別給も〇・〇五月分プラスになっていたということでございますので、その分を加えますと、行政職俸給表(一)の平均の年間給与ベースでは両方加えまして約九万円、一・四二%の影響ということになります。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 そこで、総務大臣、お伺いいたしますが、昨年どおりの官民比較ですと一・一二のベースアップがあるのに、今年はない。年間一人平均約九万円の実質的にマイナスということは大変大きな額だと思います。平均四・八%引き下げるという給与構造改革と併せて公務員にとっては大きな打撃です。歳出削減が、これは衆議院でお答えになっている数字、私の方で言ってしまいますが、国家公務員で九百四十億円、そしてまた地方公務員だと二千七百億円というふうになるわけです。歳出削減のために企業規模を見直し、公務員のみならず国民生活を犠牲にする、そういうことに結果としてなるのではないかと思いますが、総務大臣としてはこの影響をいかがお考えでしょうか。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) 今回の官民給与比較方法の見直しにつきましては、民間準拠の原則の下に、民間賃金の実態をより的確、精緻に公務員の給与に反映させ、適正な公務員給与を確保するために行われたものであると、このように認識をしますし、少子高齢化社会が進展する中にあって、将来にわたり我が国経済社会が活力を維持していくためには簡素で効率的な政府を構築していく、このことが必要であるというふうに思います。このため公務員人件費改革などの財政健全化に向けた必要な改革を揺るぎなく推進していく、このことが私は極めて大事なことであると思います。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 財政健全化のためと、こういうふうにおっしゃいました。  近年の小泉内閣による公務員減らし、公務員バッシングの世論誘導の影響で、公務員給与の引上げに消極的な世論が形成されていると思います。しかし、人事院勧告は、公務員給与のみならず、広く労働者全般に影響を与えており、その結果国民経済への影響が非常に大きいわけです。  そこで伺いますけれども、人事院、この勧告はどの程度の労働者に影響があるのでしょうか。人数を。

関戸秀明人事院事務総局給与局長

○政府参考人(関戸秀明君) 御承知のとおりでございまして、人事院勧告は一般職の職員の給与に関する法律の適用を受けます非現業国家公務員を対象としているものでございます。そういう意味では、十八年度でいえば三十万一千人でございます。それがどのくらい影響しているか、ほかの労働者にどのくらい影響しているかということはなかなかつかむというのは難しいことでございます。  過去に例えば七百三十万人ぐらいには影響しているんじゃないかというような御答弁もさせていただきましたけれども、仮にそういうことで試算をしてみますと、七百万人程度。ただ、これは取り方によっていろんな数字が出てこようかと思います。そこら辺は御容赦いただきたいと思います。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 私、資料を配付させていただいております。これは個々にいろいろいただいた、文科省とか厚労省とか人事院とか、人勧によって、直接ではないんだけれども、かなり参考にしているとか、そういう数字を示したもので、国家公務員、地方公務員、国立大学法人とか、恩給とか外国人留学生とか、これを合わせますと八百十万人程度の、ほかの公務員以外の労働者、公務員を含めて影響があるというふうに思います。  今、イザナギ景気に並んだということなんですけれども、イザナギ景気のころは給料が、月給が約八割程度増えている。今はマイナス〇・八五%ということで、今年のその人勧の実質マイナスということで、更に労働者の生活の実態は悪くなるのではないかというふうに私は大変懸念をしております。  それで、平成十三年の十一月二十日の総務委員会で、当時の中島人事院総裁は、比較企業規模が小規模企業になると、賃金台帳もない、あるいは賃金表もない、小規模企業の賃金は技術的に官民比較に堪えられないと、現在の企業規模百人以上は妥当だという答弁をされております。技術的に堪えない状況が五年間で抜本的に変わったとは私は思えないんですけれども、それは過去の例として引用させていただきましたが、今回、人事院が百人以上では官民比較の対象としては適当ではない、不合理だというふうにお考えになって変えたと思うんですけれども、その根拠を端的に言っていただきたいんです。経過とか何かはいいですよ。その根拠、五十人の方が合理的だと考えた根拠を端的に御答弁いただきたいと思います。

谷公士人事院総裁

○政府特別補佐人(谷公士君) 私どもは、同種同等の業務を行う民間企業の方々と比較をさせていただくということが大原則でございまして、その中で正確な調査が可能であれば広く対象企業を求めていくということが適当ではないかということでございます。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 五十人以上である方が合理的だという根拠、どういうことですか。調査可能ということじゃないんですよ、合理的だという根拠。

谷公士人事院総裁

○政府特別補佐人(谷公士君) ただいま申し上げましたように、同種同等の者を比較するという原則の下で、できる限り広く民間企業の実態を把握して公務に反映させていくということを基本として考えました際に、五十人以上であれば従来とほぼ同様の正確な比較ができると、そういう趣旨でございます。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 これ、ずっともうレクのときでも聞き続けているんですけれども、なぜ五十人でよくて百人じゃ駄目なのかという根拠は、今の人事院総裁の御答弁でも私は納得できません。  引き続き人事院総裁にお伺いいたしますけれども、その理由で、衆議院の総務委員会において、比較対象企業規模を含めて、これまでの官民給与の比較方法について社会的コンセンサスが得られているとは言い難い状況であるとしておりまして、閣議決定による人事院への検討要請を挙げていますが、その閣議決定とは具体的に何でしょうか。

関戸秀明人事院事務総局給与局長

○政府参考人(関戸秀明君) 三つの閣議決定を報告文でも触れさせていただいておりますけれども、検討の要請として具体的にあったものとして、十七年九月二十八日の「公務員の給与改定に関する取扱いについて」、これ、昨年の給与改定の取扱いについての閣議決定のときに、民間賃金の状況をより的確、精緻に反映させるための方策について早急に総合的検討を行うよう要請ということが入っております。  また、十七年十二月二十四日、これは「行政改革の重要方針」の閣議決定でございますけれども、比較対象事業規模の見直しや比較対象とする民間役職員の部下数、正社員要件の見直しについて早急に必要な検討を行うよう要請があっております。  それから、今年の七月七日、十八年七月七日のいわゆる骨太方針の中で、比較対象企業規模を見直すことを要請するという三度にわたる閣議決定が行われているということでございます。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 私は、人事院がこの三つの閣議決定で要請されましたなどという資料を実は出していらっしゃるとは思わなかったんですけれども、堂々とその三つの閣議決定を今お挙げになったということは非常に驚きです。  特に、その七月七日の骨太方針ですか、これにおいて、人事院において比較対象企業規模を見直すことを要請する。百人以上から五十人以上へと具体的に示して人事院に要請している。そして、その後、人事院は七月二十一日の研究会報告で五十人規模という具体的な数字を打ち出して、そして八月八日の人勧で百人以上規模から五十人規模へと変更した人勧を行ったわけです。  これでは人事院の独立性、中立性というのは一体どこへ行っちゃったんですか。総裁、どうですか。

谷公士人事院総裁

○政府特別補佐人(谷公士君) 三度にわたる閣議からの御要請、これを挙げさせていただきましたけれども、内容はおのずから違う、私どもが受けましたその受け止め方というのは違うわけでございまして、基本的に、社会的なコンセンサスが得られていないのではないかという懸念を基に調査を始めましたのは昨年の秋からでございます。  したがいまして、先生お挙げになりました最後の閣議決定は、閣議決定である以上、もちろんそれなりの尊重をするわけでございますが、今回の私どもの検討に当たりましてそのものが直接影響しているということではございません。  特に、この規模の問題につきましては、先ほども御答弁を申し上げましたように、私どもとしてできる限り広く対象企業の調査をする中で、どこまでであれば従来とほぼ同等の正確性を調査上得ることができるかという観点でございましたので、そういう意味で、私どもが検討を開始するきっかけとして国会での御議論や閣議決定はございますけれども、その人数の問題につきましては私ども独自にもう調査をしておりまして、その段階では、こう言ってはなんでございますが、ほぼ結論を得つつある段階でございましたので、その規模について、御要請によって何かを、きっかけになったということではございません。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 もう私は今の人事院総裁の発言に驚きました。閣議決定であればそれなりに尊重するとおっしゃいましたね。人事院というのは、独立中正、中立公正な機関ですよ。閣議が何と言おうと、さっきもありました人材確保、そしてその公務員の憲法二十八条の代償措置の機関としてあるわけで、閣議決定を尊重するなどという立場にはないわけですよ。私は本当にとんでもない御発言だというふうに思います。  総務大臣、時間がなくなりましたので最後に伺いますけれども、こういう形で、言葉は要請すると、こういうふうに言っていますけれども、実際は人事院のその勧告に物すごい影響を与えていると。これはもう干渉ではないですか。そして、本当にその憲法二十八条の権限が制約されている中で、代償措置としての人事院の本当に存在意義というものを形骸化させるとんでもない内閣のあれだと思います。竹中総務大臣は昨年の九月から圧力を掛け続けているわけだけれども、こういうことは非常に遺憾だと思いませんか。私は、閣議で、あるいは内閣が人事院に影響力を行使するようなことはやってはならないと思いますが、大臣のお考えを伺います。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) 人事院における官民給与比較方法の見直しについての閣議決定による政府の要請は、人事院における検討を前提としたものであるというふうに思いますし、人事院においては有識者による研究会を設置をし、その意見を聞くとともに、各府省人事当局、職員団体の意見も聞いた上で、中立第三者機関として責任を持って判断をされたものと認識をいたしております。  したがって、今回の要請は問題があるとは考えておりません。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 委員長、ちょっと最後、一言。終わりますから。

山内俊夫自由民主党

○委員長(山内俊夫君) 時間が来ておりますので、手短に。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 はい。一言だけ。  要するに、内閣は圧力を掛けてはならない、人事院は中立の立場で、行政府からは中立の立場で人勧を出すべきであるという、憲法上といいますか、法律上の当然の要求をいたしまして、私、終わります。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 社民党の又市です。  小泉改革は大企業に三期連続の過去最高益をもたらす一方で、今日完全失業者は依然として二百八十万、非正規労働者は勤労者全体の三分の一、一千六百五十万人を超える、こういう状況をもたらしております。勤労世帯の収入というのは八年連続で低下をして、年収二百万円以下の世帯が一九%にも上る、こういう事態をもたらしております。  こうした格差社会というものを是正をするのが内閣の役割でありますし、安倍内閣に対する国民の期待でもあるだろう、私はこう思うんですが、そこでまず大臣に、どんな形でやるかは別として、この企業収益を勤労者へ適正に分配が必要な時期に来ているんではないのか、このように私は思いますが、あなたの御見解をお伺いしておきたいと思います。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) 私は政治家として、やはり基本的なことは、努力をした人が報われる、そうした社会であるべきだというふうに思っております。そういう中で、大企業であればいいとか、中小企業であれば安いとか、そういう格差が固定する社会というのは良くないというふうに私は思っております。  いずれにしろ、だれでも再チャレンジをすることが可能な、そうした社会の実現に努めていきたいと思います。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 大分見解を異にしますが、議論になりますから、それは聞いておきます。  そこで、人事院総裁にお伺いをしてまいりますが、企業経営者や与党の一部から公務員賃金攻撃が非常に強まっております。企業の賃金をもっと下げたい、それには公務員と人事院勧告が邪魔だと言わんばかり、こんな感じがします。しかし、人勧は労働基本権剥奪の代償措置でありますから、これはもうしっかりと守ってもらわにゃいかぬと、こう思います。しかも現在、今も申し上げましたが、一部上場企業は三期、四期連続で史上空前の利益を記録をする、その一端が人事院の調査でも出ているわけでありまして、百人以上の企業の賃上げ平均は四千二百五十二円だったと、こういう報告ですね。  今、この景気回復のために犠牲にしてきた勤労者に分配すべき時期に、今年の勧告は五十人以上の規模まで広げてこの賃上げ分をゼロにしてしまったと。ここに元々五十人にしたねらいがある、こう言わざるを得ない。だから、人事院は政府の圧力に屈した、こういう批判が上がってくるのは当然だろうと、こういう批判が出ているわけですね。  そこで、佐藤前総裁は昨年十月二十七日、私の質問に、人事院の独立、中立性を守るべきというお話、これは私どもも肝に銘じてその役割の重要性を認識しており、今後とも中立、第三者機関あるいは基本権制約の代償機関としての任務はしっかりと果たしていきたい、こう答弁をされております。言い換えるならば、政治的引き算は許さないということなんでしょう。  そこで、谷総裁、政治的圧力や財政事情を理由にした給与削減論を人事院勧告に持ち込まないというこの点、重ねて確認を求めたいと思います。

谷公士人事院総裁

○政府特別補佐人(谷公士君) 私ども、人事院勧告は社会一般の情勢に適応した適正な給与を確保するものでございまして、これによりまして、御指摘のとおり、公務員の労働基本権制約の代償措置としての機能を有しておると考えております。  それからまた、人事院は勧告の検討に当たりましては、政府の財政状況について承知する立場にもなく、またその財政状況を考慮して検討を行うという立場にもございません。私どもとしては、あくまでも民間の企業の給与の状況を正確に調査をして、それに基づいて勧告をいたしております。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 そのときに、昨年の質疑の中で私は、非正社員を含めて比較しろという話は身分不安定な低賃金で働かされている方に合わせなさい、平均化しなさいという意図であって、人事院はこれらの圧力に屈することなく、むしろこれ、つまり公務員賃金を国民勤労者のスタンダードとして示していく姿勢こそが求められているとも申し上げました。  これに対して、佐藤前総裁は、今までの官民比較方法の中で、私どもは原則として守りたいというふうに思っておりますのは、まず対象として正社員であるということ、それから同種の職種で同じような仕事内容の従業員と公務員とを比較すること、この二つのことは今後とも守っていきたいと、当然ながらそういう答弁をされております。  また、当然のことながら非正規社員を入れることは毛頭私どもの頭の中にはないともお答えになっておるわけでありますが、これも非正社員の低賃金状態は社会的に問題がある、だから改善すべきだと思うからこそスタンダードとしての公務員の賃金決定に際しては参照にしない、こういう意味で、差別的に非正社員のことを言われたんじゃなくて、こういう意味で言われたんだろうと思いますが、この点についての谷総裁の認識もお聞きをしておきたいと思います。

谷公士人事院総裁

○政府特別補佐人(谷公士君) 私どもは、官民比較を行います際に、公務の常勤職員に相当する民間の常勤従業員を対象として比較をするということを基本としておりまして、非正規社員につきましては、昨年の勧告時の報告で言及しておりますように、短期雇用を前提に、時給制が多く、諸手当の支給割合が低いなど、そのことの是非は別といたしまして、雇用形態、賃金形態が常勤職員とは明確に異なっているわけでございまして、同種同等の者同士を比較するという原則の下で、非正規社員を公務の常勤職員との比較の対象として取り扱うということはできないと考えております。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 そこで大臣に伺ってまいりますが、問題は地方公務員ですけれども、全国の自治体や公企体で民営化や委託化が進んだ結果、建築確認行政の民営化はあの耐震偽装を生み、埼玉県の市営プールの民間委託は、ずさんな管理から小学生の痛ましい死亡事故を招いてまいりました。また、西宮のJRの大惨事の陰には、民営化による競争本位のダイヤ編成と労働者に対する不当な懲罰があったことが明らかになってまいりました。今日、市町村合併と人員削減と住民の負担増で地域の公共サービスは住民からどんどん遠のいている、こういう声が聞こえてまいります。国民は、政府、自治体、公務員に安全と安心を求めておるのであって、何であろうと安上がりを求めているというわけではない、このように認識をいたします。  自治体は、同種同等の民間職種に合わせた適正な公務員賃金を保障しなければ良質な人材は確保できないんだろう、特に、小規模な市町村で単純に地域の賃金に合わせていたんでは、ナショナルミニマムとしての公務員の質は確保できないんではないかと思うんですが、この点についてはいかがですか。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) 地方公務員の給与につきましては、国民、住民の理解と納得が得られるように、地域の民間企業の給与水準を適正に反映していくことがこれは基本であると思います。  しかし、このことについては、小規模な市町村であってもこれは変わりはないというふうに思います。市町村単位で民間給与の状況を調査することは、比較対象となるような民間企業が地域間でない場合もあるというふうに思います。そういう場合には、サンプル数が制約されることなどからおのずと限界があるために、人事委員会を設置していない市町村における給与決定の取扱いについては、単純にこの人事院勧告を踏襲することではなくて、都道府県人事委員会における公務員給与の調査結果等を参考にしながら、より地域の民間企業の給与水準を的確に反映する方向で適切な改正を行うように助言をいたしておるところであります。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 今の御指摘ありますが、しっかりと、総務大臣ですから、地方公務員法二十四条第三項、これをやっぱりしっかりと見ておいていただきたいと思うんですね。四つの要素で地方公務員の給与というのは決まる、こう言っているわけでありまして、一つは生計費、二つ目には国及び地方の公共団体の職員、並びに三つ目が民間事業の従事者の給与、四つ目がその他の事情と、こう言っているわけでありまして、何であろうと、民間、民間、民間と言うだけじゃなくて、民間の問題はトータルとして公務員の質を確保するために人事院勧告なり人事委員会勧告、それは先ほど来から出されている問題でありますから、是非この点はしっかりと守っていただきたいと、こう思っております。  この点について、佐藤前総裁は私の問いに対して、私どもが勧告を行う際に、特に地方経済に及ぼす悪影響について考慮して勧告の内容を決めるということは、私どもとしてはできかねる、地域経済については、やはり政府全体で施策をお考えになって対処をされるのが本来の在り方ではないか、こういうふうに答弁をされました。  ここは総務大臣、正に政府内であなたの責任分野ということだろうと思います。地方公務員の人材を確保する、良質な公務サービスを確保するためには、過疎地を含めて最低限、例えば県庁所在地レベルの賃金水準を確保するようにやっぱりこれ持っていかないと、そういう点では、小さい規模だからといって、そこで良質な公務員が採れない、県庁にすべて集まってしまう、大都市部に全部集まってしまう、こんなことではいかがかということでありますから、この点はしっかりとしていただきたいと思いますが、この点の認識をお伺いします。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) 住民に対して公共サービスを適切に提供する上で、地方公共団体における人材確保というのはこれは極めて重要な問題であると思っています。そのためには、給与を含めた処遇という面ばかりではなく、むしろ地方分権を進め、地方公共団体の自主性が発揮できるようにすること等により、地方公務員が働くことの魅力を高めることも重要であるというふうに思います。  地方公務員の給与につきましては、地域の民間企業の給与水準を適切に反映していくことと同時に、過疎地の市町村も含め、住民の理解と納得が得られるものとなるよう、給与情報の徹底をした開示などによって適正に取組を進めていきたいというふうに思います。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 地方公務員の賃金に対する自民党中川幹事長の誤ったデータに基づく代表質問の問題、前回指摘をいたしました。  私は、昨年も同じデータの問題をこの場で取り上げたわけであります。つまり、厚生労働省の非正規労働者を含めたトータル平均で、その当時でですね、四百五十一万七千円、だが、人事院の同種同等の比較でいえば六百二十一万円と出てくる、しかし、非常にひどいのは、男女の賃金格差が、この厚生労働省の比較で、厚生労働省の実態でいうならば五七%もあるということだと。下げろというなら、もっと極端に言えば民間並みに公務員も男女差別をしなさいよと、こういうことを言うのかと。正にこんなばかなことを言う人はいるわけがないでしょう、こういうふうに私は言ったんですが、残念ながらこんなばかなことを言う人がいた。それが中川幹事長の発言だったということに、これなるわけです、論理的に。  この問題については、もう少し付言して言うならば、昨年の十月十八日の麻生総務大臣、この委員会で同僚議員の質問に対して、よく財務省出されますのは、もう全部一緒に突っ込みで給料幾らという話と、計算方法の根底が大分違っておるのではないか、ましてや、公務員と比較される場合、公務員より、これは民間より地方公務員の方が学歴が高い、地方公務員の方が平均年齢が高い等々の点を配慮しないでの単なる単純比較というのは、かなりこの種の人事というのに関しては不勉強ではないかというそしりを免れません、こういうふうに麻生さんも言っているわけです。だから、そういう意味では、正に自民党内で全然大きな食い違いのことが言われているわけですけれども。  そこで、大臣にもう一つ見解をただしておきたいと思いますが、総務省は毎年地方に通知を出されるわけですけれども、地方公務員についても、人事院総裁が、度々確認しているところの、まず対象として正規社員であるということ、それから同種の職種で同じような仕事内容の従業員と公務員とを比較をする、この二つのことを今後とも守っていきたいと、こうおっしゃっているが、この大原則を尊重して事に当たっていただきたいということについて見解を求めて、終わりたいと思います。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) 地方公務員の給与につきましても、国家公務員と同様に同種同等比較の原則で公務員比較を行うと、このことが当然のことであるというふうに私は思います。  なお、この公務員比較を行うに当たっては、民間給与の実態を把握するための職種別民間給与実態調査を人事院と人事委員会が共同で実施するところでありまして、御指摘の点につきましては、改めて地方公共団体に示すまでもなく、現にすべての人事委員会において人事院と同様に実施をされている、このように思っております。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 終わります。

山内俊夫自由民主党

○委員長(山内俊夫君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。  これより両案について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  まず、一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案の採決を行います。  本案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

山内俊夫自由民主党

○委員長(山内俊夫君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。  この際、那谷屋君から発言を求められておりますので、これを許します。那谷屋正義君。

那谷屋正義民主党・新緑風会

○那谷屋正義君 私は、ただいま可決されました一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、日本共産党、社会民主党・護憲連合及び国民新党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府及び人事院は、本法施行に当たり、次の事項に配慮すべきである。  一、人事院は、中立・公正な第三者機関として、官民給与の精確な比較等により公務員給与の適正な水準の維持・確保に努めること。  二、人事院は、俸給の特別調整額の定額化について、民間企業における役付手当の実態などを踏まえ、管理職員の職務・職責が的確に反映されたものとなるよう努めること。  三、行政の多様化、複雑・高度化に対応するため、専門スタッフ職俸給表の新設については、各府省における複線型人事管理の取組状況等を踏まえ、具体化を図るよう努めること。  四、政府は、育児のための短時間勤務制度及び自己啓発等の休業制度について、人事院の意見の申出に基づき、関係法案を速やかに提出するよう努めること。  五、公務員制度改革を検討するに当たっては、労働基本権の在り方も含め、職員団体等の意見を十分聴取し、理解を得るよう最大限努力すること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

山内俊夫自由民主党

○委員長(山内俊夫君) ただいま那谷屋君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

山内俊夫自由民主党

○委員長(山内俊夫君) 全会一致と認めます。よって、那谷屋君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、菅総務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。菅総務大臣。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) ただいまの附帯決議につきましては、その御趣旨に沿い、努力してまいりたいと存じます。

山内俊夫自由民主党

○委員長(山内俊夫君) 次に、特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案の採決を行います。  本案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

山内俊夫自由民主党

○委員長(山内俊夫君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんでしょうか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山内俊夫自由民主党

○委員長(山内俊夫君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。  本日はこれにて散会をいたします。    午後零時二分散会

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