総務委員会 第3号
- 発言数
- 211 件
- 登壇者
- 25 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2006/10/31
会議録
○委員長(山内俊夫君) ただいまから総務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告を申し上げます。 去る二十七日、高野博師君が委員を辞任され、その補欠として遠山清彦君が選任されました。 ─────────────
○委員長(山内俊夫君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 行政制度、公務員制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査のため、本日の委員会に内閣官房内閣審議官河幹夫君、人事院事務総局給与局長関戸秀明君、総務大臣官房総括審議官久保信保君、総務省人事・恩給局長戸谷好秀君、総務省自治行政局長藤井昭夫君、総務省自治行政局公務員部長上田紘士君、総務省自治行政局選挙部長久元喜造君、総務省自治財政局長岡本保君、総務省情報通信政策局長鈴木康雄君、総務省郵政行政局長須田和博君、総務省政策統括官寺崎明君、消防庁長官高部正男君、消防庁次長大石利雄君及び財務省主計局次長松元崇君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんでしょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山内俊夫君) 異議ないと認め、さよう決定をいたします。 ─────────────
○委員長(山内俊夫君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 行政制度、公務員制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査のため、日本放送協会の役職員を参考人として、今期国会中、必要に応じ随時出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんでしょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山内俊夫君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。 ─────────────
○委員長(山内俊夫君) 行政制度、公務員制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○二之湯智君 おはようございます。自民党の二之湯智でございます。 今日は、消防とNHKに関しまして私御質問をさせていただきたいと思います。 去る第百六十四回通常国会におきまして、市町村の消防の広域化を推進するための消防組織法が成立をいたしました。七月には消防庁長官から消防の広域化に関する基本指針が示されたことから、今後都道府県及び市町村において広域化が推進されるものと期待しているところであります。平成十九年度中に定め、推進計画策定後五年度以内に、平成二十四年度までに各市町村において広域化を実現するということになっております。しかし、市町村の組合せはそう簡単にいくものではないと、こう思いますけれども、まだまだ推進計画策定期間までには時間的余裕がありますから、現段階での進捗状況をお聞かせをいただきたいと、このように思うわけでございます。 さらに、今回の広域化の対象は各市町村の自治体の常備消防でありまして、地方自治体の消防団はその対象ではないわけであります。広域消防の管轄の人口は約三十万人以上と、こういうことが目標として掲げられておるわけでございますけれども、人口三十万といえば、都市部においてはそれほど大きな面積ではないわけでございますけれども、農村部の場合、これかなり広い地域を管轄していかなければなりません。まあ、過疎化が進む県では、例えば鳥取県とか島根県ではもう県下の三分の一程度をカバーしなければならないと、こういうことになるわけでございます。 今なぜ市町村の消防の広域化を推進しなければならないのか、小規模ではなぜいけないのか、広域化のメリットは何かをまず最初にお尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(高部正男君) 市町村の消防広域化の進捗状況と、それから広域化の目的、メリットについてお尋ねをいただきました。 まず、市町村の消防広域化の進捗状況についてでございますが、基本方針を通知いたしました後に各都道府県に対しまして個別に調査を行ったところでございますが、多くの都道府県で消防の広域化についての具体的な検討を行うための協議会等の設置又は設置を予定しているということなどで、広域化に関し積極的に取り組む姿勢が見られたところであります。 消防庁におきましては、消防広域化推進本部を設置いたしますとともに、各都道府県や市町村、消防本部の幹部等を対象に説明を行いますなど、都道府県が平成十九年度末までに広域化推進計画を策定できますように、機会をとらえまして積極的な支援を行っているところでございます。 次に、広域化の目的、メリットについてでありますが、小規模な消防本部におきましては、出動体制、保有する消防車両、専門要員の確保等に限界がございますことや、組織管理や財政運営面での厳しさが指摘されることがありますなど、消防の体制といたしましては必ずしも十分でない場合があるわけでございます。このために、消防の体制の整備及び確立を図るために、市町村の消防の広域化によりまして行財政上の様々なスケールメリットを実現することは極めて有効だと考えているところであります。 具体的な広域化のメリットといたしましては、災害時におけます初動体制の強化、統一的な指揮の下での効果的な部隊運用、本部機能統合等の効率化によります現場活動要員の増強、救急業務や予防業務の高度化、専門化、財政規模の拡大に伴います高度な資機材の計画的な整備、消防署所の配置や管轄区域の適正化によります現場到着時間の短縮など、消防力の強化による住民サービスの向上や消防に関する行財政運営の効率化と基盤の強化が期待されるところでございます。
○二之湯智君 この広域化は人口三十万ということが一つの目安でございますけれども、先ほど申しましたように、過疎県ではかなり広い区域でないと三十万人という規模にはならないわけでございまして、それだけの大きいところでいったん災害が起きれば非常に機動性に欠けるんではないかと、このように思ったりするわけでございます。もちろん、消防庁からは、交通事情だとかあるいは地域の歴史、日常生活圏、あるいは人口動態等の地域の事情も十分に考慮すると、こういうことになっておりますけれども、人口三十万人という、そういうスケールにこだわればなかなか大変だなと、こう思うわけでございますけれども、この人口三十万というのは全国一律にその基準を当てはめていくのかどうか、この点についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(高部正男君) 私どもがお示しいたしました基本指針におきましては、先ほどの広域化のメリット等を踏まえ、なおかつ、また今の消防の現状を踏まえつつ、これからの消防に求められます消防力、組織体制、財政規模等を考慮した場合に、広域化の規模として、管轄人口の観点からいえばおおむね三十万人以上の規模を一つの目標とすることが適当だというふうにしているところでございます。 ただ、各市町村は、ただいま委員からいろいろ御指摘ございましたように、管轄面積の広さでございますとかあるいは狭さ、また交通事情、島嶼部などの地理的条件、広域行政でありますとか地域の歴史、日常生活圏、人口密度及び人口減少などの人口動態等の地域の事情がそれぞれあるわけでございまして、こういうものに対しまして十分な考慮が必要であるというふうにも思っているところでございます。 こういった点を考慮した上で、各都道府県や市町村におきまして、地域の事情に十分配慮しつつ広域化を行うことが望ましいと考えておるところでございまして、一律に管轄人口を一定以上とすることを想定しているものではございません。
○二之湯智君 次に、将来消防庁の幹部になられる方を地方自治体の消防署の署長及び幹部に登用することは、常備消防の消防職員及び地方の消防団員の私は士気を高めるのに非常に効果的ではないかと、このように思うわけでございます。 今から十一年前に阪神・淡路大震災が起き、たくさんの方々が犠牲になられ、その人命救助と都市の復興に随分消防職員、消防士そして消防団員が貢献をされたわけでございます。さらにまた、五年前のニューヨークで起こりました九・一一テロでのあのワールド・トレード・センターでの消防士の働きぶりというものは、世界の多くの人々に感銘を与えたということはよく御存じのとおりです。さらにまた、二年前の新潟中越地震における旧山古志村でのあの大きな岩に挟まれた車の中から幼い命を救った東京消防庁のハイパーレスキュー隊の昼夜を分かたず一生懸命頑張ったあの姿は多くの国民が拍手喝采を送ったところでございます。 そういう面で、消防士に対する評価というものは非常に最近高まってきたこともまた事実であります。それだけに、今なかなか地方の自治体の常備消防の職員というのは非常に狭き門になってまいりまして、なかなか入ることもできないと。大変これはいい傾向ではないかと、このように思うわけでございます。 一方、なかなか、自治体消防に入る職員は、希望者は多いのでございますけれども、各地域の消防団員の定数を充足させるということはまた一方非常に難しい問題もあるわけでございます。この百万という大きな目標を掲げられておりますけれども、まだその目標値には達していないことは事実でございます。 しかし、最近は男女共同参画といいますか、女性の消防団員も各地域の消防団に入ってこられまして、非常に地域の消防団も活性化してきたなというような感じもまたするわけであります。 それだけに、将来幹部になられる方が地域のそれぞれの自治体の常備消防の消防署に入って、夜中たたき起こされて消防自動車に乗るとか、火災現場に行くとか、あるいは地域の消防団員と一緒になって年末警戒に歩くとか、あるいは消防団員の募集に一緒に付いていくとか、そういう苦労をすることが私は将来の幹部の人にとっても非常にいいことだし、また現場で第一線で頑張る消防士及び消防団員にとっても大きな励みになるのではないかと、このように思うわけでございます。 幾つか自治体消防に派遣されている例も聞くことがあるわけでございますけれども、今後こういう形で各自治体の常備消防の消防署にそういう将来の幹部候補生をどしどしと派遣していくと、こういうことがいいんじゃないかと思いますけれども、これについての消防庁の考え方をお聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(高部正男君) 消防の現場をよく御存じの委員から大変有り難い御指摘をいただきました。 御指摘にもございましたように、私ども消防庁の職員が消防隊員でありますとか消防団員の方々の現場の苦労、現場の事情を知るというのは大変重要なことだ、大変大切なことだというふうに認識しているところでございます。 こういった観点から、現在、消防庁で採用いたしました技官につきましては、原則として採用二年目から消防学校への入校でございますとか、消防本部での勤務など様々な現場体験、現場経験を踏まえた上で、改めて本庁勤務をさせるといったような努力もしているところであります。また、消防本部からの要請も踏まえまして、人事交流も行っているといったような状況でございます。さらには、消防庁本庁職員を東京消防庁管内の消防署に体験入隊をさせるといったような取組も行っているところでございます。 このような人事交流などを通じまして、現場の状況もよく知る職員が制度の企画立案に携わるように配慮するように努めているところでございまして、今後とも現場の消防防災を取り巻く状況の把握に努めながら、更に適正な行政に努めてまいりたいと、かように考えているところであります。
○二之湯智君 次に、救急車の問題についてお伺いしたいと思います。 最近、出場回数が非常に増えてまいりまして、昨年だけでも五百二十八万件を超えると、前年に比較して二十五万件の増加となっております。そして、ここ十年間だけ見ても毎年五%以上の出場回数の伸びでございまして、出場回数だけでも一・六倍、そしてその間の救急隊の増加は約一・一倍の四千七百隊ということで、なかなか出場の要請に消防署が対応し切れないというのが今実情であり、そういうことがこの間も新聞で大きく取り上げられたところでございます。 最近は、市民のモラルが低下したのか、救急車をタクシー代わりに利用するという、あるいは病院と病院を替わるためにも救急車を呼ぶとか、風邪とかちょっとした頭痛でも救急自動車を呼ぶとか、本来この目的と違ったような救急車の要請をするというのが最近の傾向になってきているわけでございます。本当に困った人、重症患者がそれによって命の危険にさらされると、それぐらい出場回数が多いわけでございます。 こういうことを考慮して、最近、消防庁では救急業務におけるトリアージ、トリアージというのは難しいですね、患者の選別というようなことらしいんですが、それに関する検討会を設けて、本当に救急車が必要であるのかないのかということを見分ける、そういうような検討会を立ち上げられたと。それで、今現在検討中であると、このように伺っておるわけでございます。実際のところ、よく自治体でもこういう委員会でも、せっかく救急車を呼んでも来てくれなかったとか、そういうような、よう質疑があるわけでございまして、なかなかこれ、相手が本当に重症なのか、単なるタクシー代わりに呼んでいるのか、これは見分けるのは大変問題でございまして、もしそれが間違った対応をすると非常に厳しい批判を浴びるのもまた現場の消防署でございまして、この辺は大変難しい問題であると思います。現段階での検討状況はどうなっておるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(高部正男君) 御指摘ございましたように、救急の出場件数というのは非常に増加しております。五百万件を突破したというような状況についても御指摘いただきましたけれども、こういう状況を見ますと、この中では高齢者の急病事案の増加が著しいといったような状況もございます。また、軽症者の搬送が全体の約半数を占めているといったような状況もあるわけでございます。これも御指摘ございました、タクシー代わり等の不適切利用といったような御指摘も一部あるところでございますし、同じ方が何回も利用されるといったようなことも指摘されているところでございます。 一方で、なかなか厳しい財政状況もございまして、救急隊の数というのがなかなか増えない、こういうことを背景に現場への到着所要時間というのが遅れる傾向といったようなのがあるわけでございまして、今後も高齢化でございますとか独居化の進展などによりまして、更なる救急出場件数の増加が予想されるといったことから、救命効果の低下といったようなことまで懸念されるところでございます。 こういう状況を踏まえまして、消防庁といたしましては、真に緊急を要する傷病者への対応が遅れることのないように、昨年度来、検討会を開催いたしまして、軽症者に対する民間搬送事業者の紹介でございますとか、あるいは診察可能な病院情報の提供、どこの病院へ行っていいか分からないとか、どうやって行ったらいいか分からないというような状況もありますものですから、こういうような紹介をするとか、頻回利用者等への福祉部局と連携した適正利用の呼び掛けでございますとか、救急隊だけではなくて、救急有資格者の乗車するポンプ隊との連携の推進といったようなことにも努めてきたところでございます。 これも具体的御質問がございました、トリアージでございますけれども、一一九番の受信時でございますとか救急現場におきまして、緊急度、重症度を選別しようとする試みであるわけでございますが、これも御指摘ございましたように、重症の傷病者を軽症と判断してしまうことがないのかとかいった、あるいは緊急度を判断するのに時間が掛かってしまうのではないかといったような課題も多数指摘されるところでございます。 こうした中で、今年度改めて救急業務におきますトリアージに関する検討会を立ち上げたところでございまして、緊急度、重症度の選別のための判断基準でありますとか質問の要領を作成するというようなことで通じて、消防本部におきます検証作業を通じまして、いろんな課題はあろうかと思いますけれども、これらが実用に堪え得るものとなりますように取り組んで、いろいろ検討を進めてまいりたいと、かように考えているところでございます。
○二之湯智君 次に、都道府県と指定都市の消防学校の統合問題についてお伺いをしたいと思います。 今日、都市の構造が複雑、多様化して、そして町には高層ビルが建ち並びまして、いったん災害が起きると大変な被害をもたらすと、このように言われているわけでございます。それだけに、市民の生命、財産を守る消防士の、消防の果たす役割は非常に大きいものがあります。 それで、かつてのようにただ火事が起きたから火を消すという、そういう消防の役割から、やはり事故、事件の現場でその人命を救出すると、こういうことが非常に大きな任務になってきたわけでございまして、それだけに、医学だとか化学の知識、こういうこともまた消防士に要求をされてきているわけでございます。それだけに、消防士を養成する消防学校の果たす役割というのは非常に大きいわけでございます。 現在、都道府県と指定都市に重複して消防学校があるのは八つの地域と言われておりますけれども、消防組織法では、都道府県は必置義務、そして政令指定都市では任意設置と、こういうことになっておるわけですね。かつて政令指定都市の中の、都道府県は、それはもう政令市が大体責任持ってやっておったと、こういうことを聞いておるのですが、これは間違ったら後で訂正してもらったらいいんですが、政令市での消防のレベルと市町村のレベルがちょっと違うので別個にしたというような経緯もあるようでございますけれども、いずれにいたしましても、都道府県にもあるし政令指定都市にもあると、こういうことですね。 しかし、最近は市町村でもビルが建ち、マンションが建ち、大型ショッピングセンターも建ち、都市と余り変わらないと、こういう状況でございますから、一概に市町村の消防のレベルが政令指定都市の常備消防のレベルまで要求する必要がないということももうこのごろ言えないんではないかと、このように思うわけでございまして、そういう形で、この市町村の消防の研修あるいは訓練ももうそろそろ指定都市レベルの消防まで引き上げてもいいんではないかと、このように思うわけでございます。 都道府県の消防学校は専任の教官がいるわけじゃないわけでございまして、市町村からかき集めた専門家、あるいは政令指定都市から派遣された教官で都道府県の自治体の消防職員の訓練をしている、こういう実態でございます。 ところで、最近は、先ほど消防の広域化、あるいはまた、このごろは大災害が起きると大都市の消防が応援に出掛けるというケースも多いわけでございまして、誠に申し訳ないですが、私は京都の例ばっかり引き合いに出して申し訳ないんでございますけれども、今年の七月に京都の丹後地方、日本海側で大雨があってがけ崩れが起きた。そこで尊い命が二名失われたわけでございます。大量の土砂、五万トンぐらいの土砂がかぶさったもので、なかなか地元の消防団あるいは地元の常備消防では遺体の発見というのが難しかったけれども、京都市に要請があって、すぐさま京都市が飛んで、すぐ遺体を見付けたと。 こういうことも、かつて、昔は京都市の消防学校でそういう京都府下の消防士も研修を受けたもので、お互いが、幹部同士が顔見知り、面識があったということで、すぐさま電話一本で京都市にそういう要請があったと、すぐ京都市も飛んだと、こういうことでございます。 それだけに、これから広い範囲内の地域を消防がカバーするときに、お互いが若いときから一緒に訓練を受けて、同じかまの飯を食えば、お互いの連絡も、幹部間の連絡も非常に取りやすいんではないかと、こういう観点から、私は、政令指定都市と都道府県の消防学校を一本化したらどうかと、このように思うわけでございまして、さらにまた、よく言われているように、都道府県と消防、いわゆる指定都市の二重行政解消、あるいは合理化、地方の行政組織の合理化と、こういう観点からも統合した方がいいんではないかと、このように思ったりするわけでございますけれども。 消防庁はそういうことはなかなか難しいというような話をよくされるんでございますけれども、私はそういう形の方が、これからの人口三十万以上の広域消防化を消防庁が推進していくというそういう過程の中で、人材の一元的な養成と、こういうことが大事であると、私自身はそのように思うわけでございますけれども、消防庁の見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(高部正男君) 何点か御指摘があったかと思いますが、まず一点目は、都道府県の消防学校と政令市の消防学校のレベルの差が相当あるということをある程度前提とされてお話しされた点がございますが、まず一つは、都道府県の設置した消防学校についてもできるだけ需要に対応できるようなレベルの高い研修。これ、昨今消防に対する需要といいますか要求が高まっておりますので、そういう努力は必要だと思っておりますし、各都道府県努力していただいているものと思っているところでございます。 それから二点目は、これは大変重要な御指摘だと思うんですが、特に広域の災害等なんかを考えますと、消防職員同士がある程度意思疎通ができているような状況は非常に大事だというのは御指摘のとおりだと思います。現在、この秋の時期には緊急援助隊のブロック訓練等を各地でやっておりますが、各県でも県内でのいろんな相互応援の中でいろんな訓練をやっております。そういう中でお互い意思疎通できるようにしておくということは非常に大事なことだなというふうに思っているところでございます。 それで、消防学校の統合の話ですが、これも御指摘ございましたように、消防学校、政令市については単独であるいは都道府県と共同して設置できるというのが消防組織法の規定になっているわけでございます。この法改正時に政令市で学校を持っていたところがあったというような経緯もあり、それは、学校を持っていたというのは、政令市になりますとかなりの消防職員を抱えて、一つの単位として学校を運営できるというような状況もあったことを踏まえて現在の制度になっているというふうに思っているところでございます。 ただ、規定ぶりも単独又は共同でということでありますので、制度論として共同でつくることを我々否定するわけではございません。ただ、現下の状況を見ますと、これ御指摘ございましたように、八つの指定市と東京の消防庁が学校を持っているという状況でございます。 全体の流れを見ますと、別々にやっていたものを統合したというケースはこれまでなかったようでございますし、それから、近年は、政令市の指定に伴って、平成八年に千葉が消防学校を持つとか、あるいは平成十一年に札幌の消防学校が持つといった状況でございまして、何といいますか、政令市等における消防教育の充実というようなことを努めているのが現下の状況じゃないかというふうに思われるところでございます。 ただ、いずれにいたしましても、制度上は単独又は共同でということになってございますので、こういう状況も踏まえながら地域の実情によって判断をいただくべき事柄ではないかというふうに考えているところでございます。
○二之湯智君 消防はこれで終わります。 私の持ち時間はもうほとんどないんですが、せっかくNHKに三問用意してまいりましたから、一問だけちょっと質問をさせていただきたいと思います。 実は、短波ラジオの国際放送についてでございます。先ほど、菅総務大臣がNHKに対して、放送法に基づきまして、短波ラジオの国際放送で拉致問題を重点的に放送するよう命令を出す方針をされまして、電波監理審議会に諮問をされたわけでございますけれども、今日、私はその報道の自由云々を申すつもりは全くございません。政府は今拉致問題を重点的に取り上げており、そして北朝鮮に拉致されている日本人を、これを救出するというのがもう国家として最大の使命でございますし、さらにまた国が短波放送の約二五%、四分の一に当たるお金を出資しているとか金を出しておるという現状から見れば、そういう菅総務大臣の気持ちも分からないではないと、このように思うわけでございます。 ただ問題は、私いつも分からないんですが、この短波で放送して一体どういう内容の、拉致問題も取り上げていると思いますけれども、どういう内容の放送されているのか、そして一体、これは北朝鮮の国民向けに放送されているのか。拉致されている日本人、拉致される日本人が当然短波のラジオを持っていないと聞けないわけでございまして、これ一体、一般国民も、これは短波で日本の現状だとか、あるいは日本人の拉致された方々に励ましの放送をしても、果たして拉致されている人が聞くことができるのか、あるいは一般の北朝鮮国民、特に政府の高官とか党の役員幹部の反体制の心を持っている人に対する宣伝活動なのか、その辺がよく分からないんでございますけれども、その辺をちょっとお聞かせをいただきたいと思うわけです。
○参考人(石村英二郎君) 今先生御指摘の点は、拉致問題についてどういう内容を放送しているのかというのが一点と、北朝鮮の受信状況と、この二点だと思いますけれど、拉致問題については、報道する必要はあると判断しているのはすべてニュースや情報番組にして放送をしていると。例えば、拉致家族の様々な動向、動き、それから発言、講演とかの様々な発言、それから当然政府のいろんな動き、そういうこと、それから、外国でもいろんな動きがありますんで、外交問題に絡むような動き、そういったことをすべて伝えております。 それで、ちなみに、今年に入って十月の二十五日ぐらいまでに北朝鮮関連というのは二千七百本ぐらい原稿を出しておるんですが、大体七百本余りが拉致問題に関する原稿であると。現実には、北朝鮮に、拉致問題に関するニュースというのは、日本発の国際放送として、日本語は当然なんですが、それから朝鮮語、それから英語、そういったことを含めて二十二の言語にも翻訳していろんな形で放送をしているというのが実情でございます。 それから、北朝鮮の受信状況なんですけれど、北朝鮮で短波ラジオの受信機がどれぐらい普及しているのか、詳しいことは私どももつかんでおりません。また実際、どうにか手に入れてラジオを聞いている人がどれぐらいいるのかというのも分かりません。 ただ、先日、先日といいますか、拉致被害者の曽我ひとみさんの夫のジェンキンスさんの著書、これ「告白」という著書がありますけれど、この本によりますと、日朝首脳会談が行われた翌日の二〇〇二年の九月の十八日の夜、衣装戸棚の床下に隠していた短波ラジオを取り出したところ、NHKの放送で自分と曽我ひとみさんのことを言っているのを聞いたというのが本には記してあります。ただ、北朝鮮の受信状況というのはどうかというのは、我々としても正確にはつかんでおりません。
○二之湯智君 終わります。
○山本順三君 自由民主党、山本順三でございます。 まずは、菅大臣始め副大臣、政務官の皆さん、御就任誠におめでとうございます。心からお喜びを申し上げます。特に、先ほど質問した二之湯議員、私、共々同期であります河合政務官がそちらの方に座っているというのを大変うれしく実は思いながら、これから質問をさせていただきたいと思います。 なお、御案内のとおり、今地方分権ということで各紙も大々的に取り上げておりますし、これから改めて地方分権に向けての動きが活発になってくるんだろう、このように思っておりますけれども、是非、大臣始め皆さん方、地方の実態というものを十二分に把握をされて、そして地方分権に向けての歩みが一歩一歩進むような施策を展開していただけますように心から御期待をさせていただきたいと思います。 それでは、何点かに絞って質問させていただきたいと思いますが、まずは三位一体改革についてであります。 小泉構造改革の下で竹中前大臣が主導されて、地方分権に向けての三位一体改革が行われました。この改革、正に補助金をカットして、そして税源を移譲して、加えて地方交付税の改革をしていくという三点セットでありますけれども、正に地方分権に向けての第一歩であるというふうに私どもは理解をしておるわけであります。 ただ、一方では、新聞社等々のアンケートによりますと、半数以上の二十五の知事がこの三位一体改革を評価せずというふうに答えている実態があります。その声を集約いたしますと、例えば、分権への効果は期待外れに終わった、数字合わせにすぎず、地方の自由度を高めることにはつながらない、霞が関の省益温存を許した等々、厳しい批判も実は相次いだところでございます。 菅大臣は、竹中前大臣の下、副大臣を務められたということでございますので、是非、質問に先立ちまして、この三位一体改革、このことを今現在どのように総括をされておるのかということが一点。加えて、今後どのような方針で地方分権を推進していかれるのか。地方分権改革推進法案の審議も今後予定されておるということでございますけれども、そういった点も踏まえて、大臣の見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 三位一体改革についてでありますけれども、私もいろんな意見があるということは承知しています。ただ、これは正に地方分権の第一歩である、このように私は考えております。この三兆円の税源移譲の実現によって地方の自主財源が強化したことは事実でありますし、補助金改革による地方の自由度の拡大と合わせて、全体として地方分権の進展に資すると考えており、地方からも評価をいただいた方もたくさんいらっしゃいます。 具体的には、委員も地方議員御出身、私も実は地方議員でありました。公立保育所の運営費なんか、これ自由になっていますから、それぞれの地方自治体の条例に判断して、地域の実情に合ったような形で運営をできる、こういうことも一つの事例ではあるかなというふうに思っています。 また、税源移譲による地方税収は、国の財政状況にかかわらず地方の自主財源として安定的に確保される、このように考えております。経済成長や地方の税源涵養努力によって今後増収が期待をされる、このように三位一体については考えております。 また、これからの分権の推進でありますけれども、安倍総理、所信表明演説の中で、地方の活力なくして国の活力なし、こう表明をいたしております。魅力ある強い地方をつくるためには、やはり国の様々な関与、これを廃止、縮小して、地域のことは地域、地方に任せる、この観点が必要であるというふうに思っております。地方が自由度の拡大と、それと責任、そして自立できる、こうしたことを目標に進めてまいりたいと思います。 今度国会で、委員から今御指摘がありましたように、地方分権改革推進法を上程をいたしております。国と地方の役割の見直し、国から権限、財源、税源を移譲させて、この目的に、地方が自由で責任を持って自立できるような、そうした地方をつくるために頑張ってまいりたいと思っていますので、是非御理解の上、御協力を賜りたいと思います。
○山本順三君 今の大臣の答弁を大いに期待しながら、私どもも、これから地方の役割とは何なんだろうか、例えば、税源移譲しますと税の偏在という問題が起こってくる、それに対して国は国の対応をしていかなければならないが、一方では、税源移譲された地方自身がこれからどういうふうな地方分権に向かっての具体的提案ができるか、そういうところまで踏み込んでの議論が必要になってこようかと思いますので、是非総務省と地方側との連係プレーをしっかり取って分権に向けての歩みを進めていただきたいと、このように期待を申し上げます。 それでは、第二番目でありますけれども、地方交付税、頑張る地方応援プログラム、このことについて何点か質問をさせていただきたいと思います。 安倍総理の所信にもございました、もちろん菅大臣の所信の中でもございました、魅力ある強い地方をつくるため、知恵と工夫にあふれた地方の実現を目指し、そのために地方独自のプロジェクトを自ら考え、前向きに取り組む地方公共団体に対して地方交付税の支援措置を新たに講ずる、これが頑張る地方応援プログラムということでございましょう。そのスタートを平成十九年度からスタートをするということでございます。 まず最初にお伺いします。この新たな施策の具体的な内容について御説明をいただきたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 地方には、どこの地方に行っても、その場所場所の私は魅力があるというふうに思っています。そうした地方の魅力を引き出すための政策として、私はこの頑張る地方応援プログラム、こうしたことを実は掲げました。 そういう意味においては、例えば地場産業を発掘をする、今具体的に、例えば関サバとか関アジとか有名でありますけれども、そういうブランドをつくるために当初は大変な努力をされて今日あろうと思います。これからも地方でそうしたブランドを発掘をし、育て上げる、そういうものに応援をしていきたい、そういうふうに思っています。 ただ、これについては、具体的にやはり地方自治体、市町村長さんの意見を聞くことが一番大事だというふうに思っていますので、そうした現場の皆さんの声を私も直接聞きたいと思っていますし、事務方にも、こうしたやる気のある地方、そうしたことについて様々な意見を伺う、また専門分野の人からも伺って、そうしたことで年内にその具体策というのをまとめていきたい、こう思っています。
○山本順三君 頑張るところにやはりしっかりとした手当てをしていくというのは私非常に大事な考え方だと思いますし、地方の言わば独自性といいましょうか、そういったものを全面的に出していく上では、私はこの施策は非常に期待をさせていただきたいと、このように思っております。 ただ、一方で、私ども離島やあるいは過疎地を抱えておる地域出身でございますからつくづくと思うのでありますけれども、一生懸命頑張ろうというふうに考えても残念ながら頑張り切れないところというのもあるんです。もう現実にこれ以上はできないよと。例えば、過疎を逆手に取っていろんなことを提案していこうという努力はしているんですけれども、それが実らないところも現実あるということは皆さん方、大臣を含め皆さん方御理解いただけると思うんです。そうなってまいりますと、そういった頑張ろうとしても頑張り切れない、もがき苦しんでいる自治体にとっては、この政策、施策というものが逆にある意味では大きな格差を生んでしまう危険性もあるんじゃないだろうか、そういうふうな心配も一部しておるわけであります。 したがって、今回の施策を実施する前に、こういった地域に対してのセーフティーネット、何がしかのセーフティーネットを構築をしておく必要性があるんではないだろうかと、こういうふうな考えを私は持っておりますけれども、そのことについての御見解をお示しいただきたいと思います。
○副大臣(大野松茂君) 頑張ろうにも頑張りようがないと、こうした声も既に耳にしているところでございますが、私はこの際改めて原点に立って、頑張ろうとする決意、取組もまたお願いしたいと思っております。 そして、この頑張る地方応援プログラムによりますところの交付税の支援措置でありますけれども、全国共通の政策課題でありますところのこの魅力ある地方を目指した取組に対する経費につきましては、教育やあるいは社会福祉等の法令で定められた行政分野にかかわる基本的な算定を行うものでございます。 ただ、ただいまも御指摘がありましたように、地方公共団体の努力のみで地域の活性化についての具体的な成果がなかなか望めない地域もありますことも十分承知をいたしております。こうした地域、例えば離島であるとか過疎地域であるとか豪雪地帯など、いわゆるこの条件不利益な地域につきましては一定水準の行政サービスを維持できるようにすることは極めて重要であります。従来から配慮している特別な財政需要について的確に算定することによりまして、その財政運営に支障が生じないように対処してまいりたいと考えているところでございます。御理解いただきたいと思います。
○山本順三君 是非そういった配慮についてもきめの細かい対応をお願いをしておきたいと思います。 それからもう一点ですけれども、実は全国知事会の方からのお話でありますが、地方交付税というのは財源保障を基本とするんだという前提の下なんですけれども、いわゆる国の政策誘導手段として補助金的に交付税を使うのは是非ともやめてもらいたいというような要望があることは私も存じ上げておるわけでありますけれども、今回の頑張る地方応援プログラムというのが果たして国の政策誘導手段としての中身を伴うのかどうかはよく分かりませんけれども、少なくとも今ほどの話の中で、地方六団体の理解が今回のこの頑張る地方応援プログラムにされておるのかどうか、その点について確認をしておきたいと思いますが、いかがでございましょうか。
○政府参考人(久保信保君) 先ほど大臣から答弁がございましたように、頑張る地方応援プログラム、この企画立案に当たりましては、私ども、現場、地方の意見をよくお伺いをするということが極めて重要であると考えております。 そこで、本日夕刻でございますけれども、大臣と地方六団体の代表の方々との会合の機会がございます。その場で、頑張る地方応援プログラム、このイメージについて説明をいたしまして意見交換をするということにしております。 また、近く、これも大臣先ほど答弁にございましたように、大臣が直接、いろんな分野で頑張っておられる市町村長あるいは地域問題に詳しい専門家の方々から意見をお伺いするということにしておりますほか、私ども事務レベルにおきましても、幅広く地方公共団体から御意見をお伺いしたり、様々な取組事例、これについてのヒアリングといったことを行う予定にしております。 今後とも、地方の理解が得られますように最大限の努力を行いながら、応援プログラムの企画立案に当たってまいりたいと考えております。
○山本順三君 それと、もう一点、この施策で私ども心配している点があります。それは、いわゆる頑張りの成果というものを反映して、それを交付税で手当てするということでございますけれども、その所信にありますが、そしてまた今大臣からもお話がございましたが、地場産品の発掘・ブランド化等々に取り組んで地方経済の活性化をする、あるいはまた外国企業を誘致する、そういったことで地方経済が活性化することに成功する、となってくると、実は当該自治体の地方税収入がそのことによって増加するということになります。その地方税収入が増加するということは何を意味するかというと、地方交付税が若干減額されるということが十分考えられる。そして、一方では、今ほどお話があったとおり、頑張りの成果を反映するということで地方交付税に手当てをする。何かしら一生懸命頑張って、そして結果的にはチャラよというようなことになりかねないのかなという、そんな実は不安があります。 そのことについてはどのようにお考えか、この点も明確にしておきたいと思いますので、御答弁よろしくお願いいたします。
○政府参考人(岡本保君) お答えをさしていただきます。 今委員御指摘のように、現在の交付税の算定におきましては、地方税収の七五%を基準財政収入額として計算をしております結果、そういう地方団体頑張られて税収が増加した場合におきましても、税収の二五%しか増加をしないということになります。また、一方、残念ながら減収した場合には減収額の七五%は逆に保障される、そういう仕組みになっているわけでございます。 しかし、今御指摘ございましたように、地方団体のいろいろな頑張りで地場産品のブランド化でございますとか企業誘致の努力の成果を出した団体、そういう団体の成果がきちんと交付税の算定により反映できるようにしなければいけないというふうに考えております。この場合、今申し上げました留保財源率、その七五%の残りの二五でございますが、これを一律に引き上げますと、言わば元々財政力の強い団体でありますとかいうところが一律にその全体の税プラス交付税の額が増えてしまうということになりまして、都市と地方の財政力格差は逆に拡大をしてしまうということにもなるものでございます。 したがいまして、今お話ございますように、そういう税収確保に向けた地方のそれぞれの個別の頑張りといったものがきちんとそれぞれ特定をできるような手法といったものを早急に検討いたしまして、個々の地方団体の頑張りの反映手法を早急にその交付税の算定に反映できるように、そういうふうに検討してまいりたいというふうに考えております。
○山本順三君 是非、その点、非常に大事なんだと思うんです。地方がよくこの制度を理解して、そして頑張ろうという意欲が持てるような、そういう成果を反映できるシステムというものをちゃんと説明しておかないと、私が今ほど言ったようなことをぶつぶつと言う、そういう地方自治体も出てくるかと思いますので、その点についてはくれぐれもよろしくお願い申し上げたいと思います。 いずれにしても、この施策は、ある意味では地方がこれから自立をしていく、分権の裏にはちゃんとした自立があるんだ、そして地方の力を高めていくという意味においては一つの大きな力になる、そういう施策になるというふうに私も思っておりますので、是非、この施策がより良き方向で展開できますように、総務省側のまた御尽力、ひとつよろしくお願い申し上げたいと思います。 次に、三点目でありますけれども、また交付税に絡みまして、新型交付税についてお聞かせをいただきたいと思います。 この新型交付税を議論する前に、一つ大臣に確認をしたいことがございます。実は、地方交付税の総額確保ということであります。 このことにつきましては、歳出削減という流れの中で地方交付税の更なる削減をもくろもうという動きがあることを我々も把握をいたしておりますし、特にプライマリーバランス、国は赤字だけれども地方は黒字だからまだ少し削れるじゃないか、こういう議論があります。先般の参議院の政審の場で、総務省側からのそういったことに対しての説明の一つに、いわゆる東京都辺りはプライマリーバランス黒であるけれども大方の地方は赤である、したがって、総額をカットしていくと、ますますないところ、いわゆる地方の財政窮乏県がますます財政状況が悪化して格差が広がる、こういう説明がございました。 正にそのとおりだろうと思いますけれども、それに加えまして、プライマリーバランス黒字だ赤字だと言いますけれども、国の場合には財政状況非常に厳しくなってくると赤字国債を発行して、その結果としてプライマリーバランスが赤字に必然的になっていくというようなシステムでありますけれども、地方は残念ながら基本的に赤字県債を発行できない。そうなってくると、何が起こるかというと、もう入りが決まってしまいますから、あとは出で、いわゆる歳出面で抑えるしか方法がないという、もっと言うならば、プライマリーバランスを赤字にすらできないという現状がある。そうなってくると、プライマリーバランスが赤字だから黒字だからということで地方財政を判断するのは非常に拙速な議論になってしまう。そのことを私、明確にこの場でも申し上げたいと思いますし、総務省側もそういう観点でこれから大いに地方の味方として頑張ってもらいたいと思いますが。 そういった観点も踏まえて、地方交付税の総額確保について、大臣の決意をお示しいただければ有り難いと思います。
○国務大臣(菅義偉君) この答弁の前に、先ほど財政局長が答弁しました、頑張ったら交付税が減少してしまっては困る、これは、私もいろんな自治体の長の皆さんからよく言われることでありますので、私就任をして、そのこと何とかならないかという形で、その手法を、先ほど答弁しましたように、きちっと見ることを今指示をしている状況であります。 この総額確保でありますけれども、委員御承知のとおり、国、地方合わせて厳しい財政状況であるということは、七百何十兆円を超える借金があるわけであります。そういう中で、骨太二〇〇六に、国と地方同一歩調で歳出削減に努める、このことも既に発表されています。しかし、地方団体の安定的な財政運営に必要な地方税、交付税等の一般財源の総額を確保する、このことも実は二〇〇六に明記をされております。地域間にこの税源、非常に偏在のある中で、財政力格差を調整をして、どの町であってもやはり一定の水準を超える行政運営ができるように、そのことはしっかりと確保していきたい、頑張っていきたいと思います。
○山本順三君 是非よろしくお願い申し上げたいと思います。 それでは、その新型交付税についてでありますけれども、大臣所信の中で、来年度から人口と面積を基本として自治体の財政需要を算定する新型交付税の導入を行うと、こういうことが明言されておるわけであります。 実際地方でいろいろ議論しておりましたら、地方交付税で対応します対応しますということがよくいろんな施策で言われるんですけれども、一体全体どこで対応してくれているのということが確認できないということがよくあります。ちょっとこういうところで申し上げたらなんですけれども、総務省にだまされてるんじゃないのというようなことすら言う方々もいらっしゃるわけでありまして、そういった意味では、もっともっと交付税の制度というものを簡素化していく、簡素化というよりかもっと分かりやすくしていくということが非常に肝心だろうと思うんです。そういった意味で、この新型交付税というものは一つの挑戦だろうと、このような形で私どもも評価をするわけでありますけれども、ただ、さはさりながら、人口と面積だけでというわけにもいかない、その辺りが非常に悩ましいところだろうというふうに思います。 そこで、まず、この新型交付税、どういうふうな考え方に基づいて導入していこうとされるのか、加えて、来年度は取りあえず基準財政需要額の一割程度、約五兆円というようなことで新型交付税に切り替えるというふうになっておりますけれども、これは取りあえずということでございましょうから、一割が二割、二割が三割というふうなもくろみがあろうかと思いますが、来年度以降のこの新型交付税拡大のスケジュール等々について、お分かりの範囲内でお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 新型交付税につきましては、今委員御指摘をいただきましたように、交付税そのものが非常に分かりにくいと。やはり簡素で、そして、やはり、地方自治体の皆さんからいろんな話を聞きますと、やはり来年幾ら来るか分からないと言うんですね。安心感を与えてほしい、こういう要望も実は非常に多いわけであります。そういう中で、やはり、簡素、人口と面積でこの積算をする、そして予見可能性を高めると、こういう観点も必要だというふうに思っておりますので、国の基準付けがないあるいは弱い行政分野についてまずこれを導入しようと、そういうことで、十九年度は全体の約一割程度を考えております。 さらに、地方分権一括法、これの制定、そういう、伴って税財源移譲、当然そういう形になってくると思いますので、三年間ぐらいの中で全体の三分の一程度、こういうものを目標にしていきたいと、こう思っています。
○山本順三君 それと、もう一点ちょっと心配なことがあるんですけれども、先ほどの頑張る地方応援プログラムと同じ観点なんですけれども、将来的に人口と面積の指標というものがベースになって地方交付税が算定されることになるとするならば、条件不利地域、先ほど申し上げた離島なり過疎地なり寒冷地なり、そういったところにおいて必要な財源需要に的確に対応できるんだろうかどうなんだろうかと。 昨年、私どもも新潟十日町の方に仲間と一緒に参りまして、そして豪雪の状況を視察しました。そして、なおかつ雪下ろしの初めての体験もさせていただいて、本当に大変だなということを感じると同時に、地方自治体の豪雪に対しての費用というものがこれが大変な支出になって大きな負担になっているなということを改めて感じたような次第であります。 したがって、面積もさることながら、特に人口というところに比重を置くということになってまいりますと、人口が増えているところにますます重く、そしてまた人口が減っているところにますます軽く地方交付税が対応されてしまう。その結果として、都市への人口集中を助長しかねないというような心配も一部あるのではないだろうかと、こんなことを感じています。 そこで、先般、和歌山県と島根県、この両県で地方自治体が新型交付税の影響額、これを試算しております。この試算見てみますと、まだ総務省が基本フレームを示す前の非常に機械的な試算でございまして、例えば人口と面積を大体約三対一にしますよ、そういうふうな試案ができる前の状況でありますけれども、それでもこれ、ずっと目を通しましたら、恐らくや、恐らくや一般的傾向として財政窮乏県にはマイナスの影響が出てくるんではないだろうか、こういうふうなことを推測できるような結果のように私は判断をいたしました。 そういった意味におきましたら、新型交付税の導入ということが実は地方自治体間の格差の更なる拡大になってしまうのではないだろうかと、こんなことも感じておりますけれども、それについての大臣のお考えと、またもしその格差ができた場合にはその格差是正に対してどのように対処されるおつもりなのか、そのことを聞いて、私の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 新型交付税の導入については、地方公共団体の現実の財政運営に支障が生じないように変動額を最小限にとどめるなどとしており、格差の拡大を招かない、このことは明言させていただきたいと思います。その制度設計の中に、例えば行政コストだとかいろんなこれは反映の仕方がありますので、格差拡大は招かせないような形の中で更に分かりやすいと、そういう制度にしたいと思います。 当然、これから地方団体とも十分意見交換をした上で検討をしていきたい。
○山本順三君 終わります。
○那谷屋正義君 おはようございます。民主党・新緑風会の那谷屋正義でございます。本日は、過日の総務大臣あいさつと人事院総裁の人勧勧告に関連してお尋ねをしたいというふうに思います。 まず、質問に先立ちまして、私と同じ横浜出身の菅大臣に直接いろいろと議論が今日はできるんだという、そんな思いで夕べから大変テンションが高くなっておりまして、朝、千代田線の国会議事堂駅を降りたところ、大変風が気持ち良かった。この気持ち良さで何とか今日の会議に臨めたらなというふうな思いで、正に菅大臣への御質問に対してすがすがしい、そんな状況の中で質問させていただけることをまず光栄に思っておりますし、また同じ横浜出身として、総務大臣に御就任されたこと、まずお祝いを申し上げたいと思います。 菅大臣におかれましては、生まれは秋田、そして議員としての活躍の基盤は横浜と、いわゆる都市と地方の両方に見識を持たれ、今や都市と地方の格差問題が顕著になっている中でその解決に向けて大きな期待を寄せており、本来ならば与野党を超えて真に国民のための地方分権、そして地方自治体の在り方を求めて政策論議ができたらいいなと、このように考えておりますので、よろしくお願いいたします。 まず、人勧報告についてお尋ねをいたします。 今回の人事院勧告において官民給与の比較方法の見直しが行われました。そして、そのことについては、一九六四年の太田総評議長・池田総理会談を踏まえて決定した比較対象企業規模を、私から言わせれば人事院の独断で見直したことになるというふうに言わざるを得ないというふうに思います。政労トップのこの歴史的重みを持つ決定をほごにした人事院の専横に対しては猛省を求めたいところであります。比較対象企業規模は、太田・池田会談のように政労協議を行った上で、あくまでその方向性に基づき人事院の専門性等を発揮するという工程を確立すべきなのであるというふうに考えるわけであります。 しかし、このたび人事院勧告を受け取った政府においてこのような手続を経ずに勧告どおりの法案を提出するというふうなことは大問題であるというふうに考えますが、総務大臣としてどのように考えていらっしゃるのか、お願いいたします。
○国務大臣(菅義偉君) 私も、横浜市会議員当時、那谷屋委員が教育の現場で活躍されていることも承知をいたしておりましたし、また私の市会議員当時の仲間もたくさん那谷屋議員を応援しているということも私理解をしていますし、非常に私も今日は答弁できることを楽しみにして参りました。 今の御質問でありますけれども、政府としては、もう人事院勧告を尊重する、これはもう基本姿勢でありますから、これに立ちまして、国の財政状況、民間の経済情勢など、国政全般の関連を考慮しつつ、国民の理解を得られる適正な結論を出すべく検討を行ってきた結果、勧告どおり実施することを決定をして二十七日に国会に法案を提出した、そういうところであります。 なお、御指摘のこの池田元総理と太田元総評議長との会談でありますけれども、これは公共企業体組合によるストライキを回避するために実施をされ、その会談の結果、公労委の決定を遵守することが確認をされたものであり、人事院勧告制度について行われたものではないと、このように考えています。
○那谷屋正義君 いずれにしましても、労働権制約下における事の重要性というものについてもう少し御理解をいただけたらというふうに思っておるところでありますが、少し残念であります。 次に、官民給与の比較方法の見直しにより公務員給与の水準の実質引下げが行われる中で、今回の勧告では広域異動手当の新設、あるいは俸給の特別調整額、管理職手当の見直し、定額化ですね、それから今回、第三子以降の扶養手当を第二子までと同額にするとの勧告が出されております。 昨年の人事院勧告に基づき本年から実施している給与構造の改革全体におけるこれらの措置の位置付けについてお尋ねをしたいと思います。
○政府特別補佐人(谷公士君) 人事院が計画をいたしております給与構造の改革と申しますのは、地域の民間賃金をより適切に反映させるための地域間配分の見直し、年功的な給与上昇を抑制し、職務、職責に応じた給与構造への転換、勤務実績の給与への反映の推進などを目的といたしまして、平成十八年度から二十二年度までの五年間を掛けて俸給制度、諸手当制度全般にわたって見直そうというものでございまして、昨年夏の勧告の際に改革の全体像についてその具体的な措置の内容と五年間の完成までのスケジュールをお示ししました。 そして、このうち平均四・八%の俸給表の水準引下げや地域手当の支給などの措置につきましては、昨年、給与法の改正をお願いいたしまして、お認めいただき、既に本年四月より実施されているところでございます。 先般、計画第二年度の平成十九年度から実施する措置といたしまして、お示しの広域異動手当の新設などについて勧告を行ったところでございます。このうちの扶養手当の関係につきましては、別途の政策目的もあるわけでございますけれども、いずれにしましても、これも原資を必要とすることになるわけでございまして、この点に関しましては今国会で給与法の改正の御審議をお願いしたいと考えておりますが、この給与法、この広域異動手当等の新設の措置は、今年四月から既に実施されております地域手当等と同様に、平均四・八%の俸給表の水準引下げを経過措置を設けながら段階的に実施していくことによりまして各年度において生じます原資を活用して行う公務内部の言わば配分の調整に当たるという、そういう性格を有するものでございます。
○那谷屋正義君 原資が決まっていて、その配分の調整ということでありまして、全体の公務員の給与レベルが上がっていくという、そういう雰囲気ではないということで、そういうふうなことを今言われたのかなというふうに思います。 扶養手当の改善につきましては、少子化がかなり叫ばれる中、もう少し早い勧告が求められていたんではないかというふうにも思いますけれども、今年、人事院は給与勧告に併せて公務と家庭生活の両立支援策として育児のための短時間勤務の制度の導入について意見の申出を行っています。この意見の申出については、介護にかかわる措置が先送りされるなど内容的には不十分な点もありますが、喫緊の課題であることを考えれば、自己啓発等休業制度の導入の意見の申出と併せて、早急に法案を国会に提出すべきではないかというふうに考えておりますが、政府における現在の検討状況及び国会への提出の見込みはどうなっているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(戸谷好秀君) 準備状況でございますので、私の方からお答えさせていただきます。 人事院からの二つの意見の申出でございますが、これは人事院の所掌上、一般職の国家公務員を対象としたものでございます。私どもといたしましては、この意見の申出の対象外となっております防衛庁職員等の特別職などの取扱いについての検討など、政府部内における所要の調整、立案作業を現在行っているところでございます。 必要な法律案につきましては、次期通常国会への提出というものを十分視野に入れて、私ども事務ベースでの作業を進めていきたいというふうに考えております。
○那谷屋正義君 いずれにしても、できるだけ早い作業が求められているというふうに思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 以上で人事院に関連する質問は終わりですので、人事院の方の退席を。
○委員長(山内俊夫君) 人事院の方、どうぞ。
○那谷屋正義君 次に、公務員制度改革関連についてお尋ねをしたいというふうに思います。 政府は、国家公務員の定員を五年で五・七%以上削減する方針を決定し、現在初年度の配置転換等の具体化を進行中と承知をしているところであります。総人件費削減を命題に、まず削減の数ありきで推し進められた経緯は私としては納得できるものではありませんが、この議論を展開すると大変長くなるため別の機会に譲るとして、いずれにしても、さきの行革担当大臣であります中馬前担当大臣が生首は切らないという、そういう方針の下に、配置転換、新規採用抑制で削減目標を達成することが明確にされてきているところであります。 政府は、雇用調整本部を設置し、誠意を持って取り組んでこられたことは一定評価をさせていただきたいと思います。菅大臣も副本部長として小泉内閣のこうした方針を踏襲し、公務員の雇用確保に全力を傾注していただけると確信するところであります。その決意をお聞かせいただきたいというふうに思います。 言うまでもなく、配置転換の取組は二年度目以降が更に困難というふうに考えます。ミスマッチを起こさせないための最後の詰め、一踏ん張りのしどころがこれから待っているわけであります。雇用調整本部には、中央、地方を問わず、引き続き関係労働組合との間で緊密な協議を継続し、雇用確保に万全を期していただきたいというふうに思います。本人の納得に基づく配置転換がその大前提となるわけであります。この確固たる方針に変わりがないということを改めて確認をさせていただきたいというふうに思います。併せて答弁をお願いいたします。
○国務大臣(菅義偉君) 基本的には全くそのとおりであります。 総人件費の改革の一端としての定員の純減を円滑に今進めるに当たっては、配置転換、採用抑制等により職員の雇用の確保を図るということが極めて重要なことであるというふうに私も認識をしております。このため、内閣に国家公務員雇用調整本部を設置し、政府全体として今配置転換に取り組んでいるところであります。これらの取組を円滑に進めるためには、職員及び職員団体の理解と協力が必要であります。そういう中で、十分な意見交換を実施をしていくことが重要であるというふうに思います。 また、一方、本件この取組というのは職員の雇用の確保を図るためのものである、こうしたことを踏まえまして、職員及び職員団体においても柔軟に対応いただいて現在いるというふうに私理解をしています。 国家公務員の人事行政を担当する総務省としても、円滑な配置転換等の推進に全力で取り組んでいきたい、こう思います。
○那谷屋正義君 今お話しいただいたように、是非職員あるいは職員団体等との話合いをしっかりやっていただく中で、円滑な配置転換等、よろしくお願いしたいというふうに思います。 政府の総人件費削減政策によって、事務事業や定員、さらに公務員制度や年金、宿舎等、公務員の生活条件にかかわる様々なものが見直しの過程にあるというふうに私も思っております。私自身も、これらのものが社会情勢等の変遷などから適宜適切に見直されること自体は当然のことだというふうに思っています。 ただし、財政再建のための総人件費削減が優先される余り、非常に優秀な人材確保というものをおざなりにする風潮、さらに始末が悪いのは、それをあおるかのような政治のありようについては深い危機感を持たざるを得ない。特に地方自治体にあっては、優秀な人材がその生涯を懸けて取り組む仕事というふうにならない限り、経済のみならず、人材の面でも際限のない一極集中、大都市圏集中が進んでしまうのではないかと心配であります。民間が好業績を背景とし、求人に走る現状を冷徹にとらえるならば、自治体における待遇面などの充実策等はリクルート戦略としてもより重要になってくるのではないかと考えているところでありますが、見解をお願いいたします。
○国務大臣(菅義偉君) 地方分権の進展や住民の行政に対するニーズの高度化、複雑化、こうしたものに伴いまして、地方公共団体の役割や責任というものは非常に大きくなってきている、これが現実であるというふうに思っております。そういう中で、地方公共団体において優秀な人材を確保するというのは極めて重要なことであるというふうに思います。地方公共団体における優秀な人材の確保に当たっては、それぞれの地方公共団体においてしっかりとした戦略を持って行動していくということが大切だというふうに思います。 しかしながら、地方公務員の勤務条件については、国が他の地方公共団体、民間企業のバランスなどを十分考慮して対応していくということも必要であると、こう思います。
○那谷屋正義君 今最後に言われたことはそのとおりだというふうに思いますが、賃金、労働条件は労使の話合いで決定するという大原則がないがしろにされつつある現状、その改革へ菅大臣らしい見識の発揮に大きな期待を掛けたいところであります。 大臣は、中央人事行政機関たる内閣総理大臣を補佐する立場にあられ、公務労働において使用者を代表するという重責を担われているわけであります。公務員の賃金、労働条件の在り方について、職員団体との労使協議を徹底する作風を菅公務員労政として是非打ち立てていただきたいというふうに思いますが、決意をお願いいたします。
○国務大臣(菅義偉君) 私どもは、やはりこの職員団体と意思の疎通を図っていくということは極めて重要なことだというふうに私考えております。先般も公務員連絡会の福田議長始め、役員の皆さんにお会いをいたしました。今後とも、こうした職員団体の皆さんとこれは十分に話合いをして進めていくことをお誓いをしたいと思います。
○那谷屋正義君 是非これからもよろしくお願いしたいというふうに思います。 そういう中で、前内閣と同じく安倍内閣も、国や地方自治体が提供してきたサービスを市場に肩代わりさせた場合どのような弊害をもたらすかに関して、余りに鈍感なのは理解に苦しむところであります。例えば、市場で配分されると購買力に応じて分配されるので、そのサービスは豊かな者が多く受け取り、貧しい者は排除されがちという欠陥であります。さらには、市場で選択を迫られると、受け入れるか拒否するかという二者択一しか許されないデメリットも顕在化せざるを得ない状況にある。違ったサービスをつくりたいのにできないということにもなるわけであります。 これらの市場原理の横暴という言葉を使わせていただきますが、それを緩和するのが国や地方自治体の本質的機能であり、そのための公務労働であるというふうに思います。過ちを改めるにしくはなしという言葉がありますけれども、少なくとも総務省においては、行政や公務員が本来どのような役割を果たすべきかという本義に立ち返っていただきたいというふうに思いますが、明快な答弁をお願いいたします。
○国務大臣(菅義偉君) 行政には、国民の生命と財産を守るほかに、市場原理に基づく民間活動のルールの設定やセーフティーネットの整備の様々な機能があるというふうに考えております。このような行政を支える公務員は全体の奉仕者であって、その職務は国民から付託された公務であるということにかんがみ、真に国民本位の行政を実現をするために、国民のニーズに的確に対応した施策の企画立案や公務サービスの提供を努めるものであると、このように考えます。
○那谷屋正義君 今お話しいただきましたように、全体のというそこのところが非常に大事であり、一部のではないということで、是非よろしくお願いしたいと思います。 次に、岐阜県庁で、新聞等でも話題になりました裏金問題等について御質問をさせていただきたいと思います。 地方分権の推進というものがこれほど叫ばれる中にあって、ここしばらく正にそれに水を差すような情けない事案が数多く発生していることに憤りを超えて悲しみすら覚えるところであります。この中でも特に裏金問題、談合問題について大臣の所見を伺いたいというふうに思います。 岐阜県庁の裏金問題は到底容認できないものであります。当局側も組合側も県民の信頼回復に全身全霊で対応すべきであり、とにかくこの際、徹底的に積年のうみを出す必要があるというふうに考えているわけであります。 ほとんどすべての地方自治体で裏金問題が整理されていたこの時期になって岐阜県の問題が発生したことについて、その原因はどこにあると大臣は認識をされていらっしゃるのか。また、まさか他の地方団体でこのようなことが出てくるとは思いませんけれども、大臣はどのように受け止めていらっしゃるのか、お答えをお願いします。
○国務大臣(菅義偉君) 岐阜県の問題でありますけれども、地方自治の根幹を揺るがす、私は、信頼を揺るがす極めて遺憾なことであるというふうに思っております。本来であれば、地方には議会あるいは監査などのチェック機能があるわけでありますが、それがなぜこんなに長い間こうしたことが放置されていたのか、私は非常に疑問に思っております。 原因については様々なものが考えられると思いますけれども、総じて言えば、職員の公費に対する認識が希薄であったのではないか。予算執行の状況の監視、先ほど言いましたけれども、議会だとか監査委員会の機能が十分発揮をしていなかった。地方公共団体における資金の取扱いは、そもそもそれぞれの地方公共団体がその責任において適正かつ公正な取扱いに努めるべきものであることは申し上げるまでもありません。 ただ、総務省としましても、従前も様々な会合で綱紀の粛正、公務員倫理の確立等に徹底をするように命令を、話をしたわけでありますけれども、これからも更にそうした会合を通じて、二度と再びこうした問題が発生しないように通告をしてまいりたいというふうに思います。
○那谷屋正義君 裏金問題の発生する原因の一つに、何が必要な経費であるのかどうかについてオープンな議論がされてこなかったということもあるのではないかというふうに私は考えているところであります。 過去に他県の事例でもありましたけれども、正規の時間外手当を出さない代わりに食事代を捻出するといった、そういう話から、職員同士の飲食に使われたという話まで千差万別のケースが見受けられます。どれも決して許されるものではありませんけれども、いずれにしてもすべての経費についての情報公開を徹底して、その支出の妥当性について常に議会や住民と向かい合うという姿勢が必要ではないかというふうに思うわけであります。すべての経費をオープンにすることで、いわゆる言うに言われぬ経費などという概念から自由になれるはずではないかというふうに思うわけであります。 その意味では、特に市長や知事は絶大な権限を有しているのであり、その任期が長期にわたればわたるほど周囲はトップをおもんぱかって行動するという態度を取りがちになる。多選の弊害などはここに顕著であります。契約も含めて、そもそも財政や経理にかかわる情報にはオープンにできないものはないという姿勢をトップは毅然として取るべきだというふうに思います。 憲法に抵触しない範囲での多選禁止や情報の徹底した透明性確保方策等に菅大臣の行動力を発揮していただきたいというふうに思いますが、明快な答弁をお願いいたします。
○国務大臣(菅義偉君) 地方公共団体の行政の公正の確保、透明性の向上、住民の行政に対する信頼の確保には、今委員おっしゃいましたように情報公開の推進が極めて大事であるというふうに思いますし、また、先ほど来申し上げていますけれども、地方にはそれぞれ議会や監査委員会があるわけでありますから、その実効性のあるチェックというものも期待をされるところであります。 そういう中で、例えば今御指摘をされていますこの岐阜県でありますけれども、今回の事件を踏まえて公金支出に関する情報公開の徹底、監査の強化充実等の再発防止策が取りまとめられたところであります。 こうした情報開示の徹底というのがやはり再発防止にも私は極めて大きな役割を果たすと、こういうふうに思っています。
○那谷屋正義君 是非、こうした問題については、地方分権を推進する中にあって、やはり住民が一番身近な地方自治体というものの行政を信用できるということが、信頼関係ができるということが非常に大事でありますから、何としてもこうした問題は根絶していかなければいけないのではないかというふうに思いますので、是非今後ともいろいろと論議をさせていただけたらというふうに思います。 次に、地方財政関係の新型交付税についてお尋ねをしたいというふうに思います。 先般、十月二十四日の経済財政諮問会議では、総務大臣からも民間議員からも、二〇〇七年度から全体の一割程度に新型交付税を導入して、三年間で制定する地方分権一括法等による国の関与の縮小と併せて順次拡大して、全体の三分の一程度の規模を目指すとされています。 新型交付税の導入については、制度設計についての詳細がまだ地方団体側に示されていないことから、様々な方面で不安や心配を引き起こしているように感じております。 また、これは私の印象でありますけれども、片山、麻生総務大臣は民間議員の過激とも言える地方財政改革案に対して、地方財政所管大臣としてどのような改革ができるかという対案を示し、それを実行に移されてきたわけでありますが、竹中大臣になって、むしろ総務大臣が地方から見ると相当過激とも言える玉を示して、それについて民間議員が評価するという構図に変わったように感じられます。 副大臣としてともに推進してこられ、竹中前大臣の改革路線を引き継がれる立場にある菅大臣も民間議員の提案とほぼ歩調が合っているように残念ながら見受けられるわけであります。となると、地方団体側はどうしても不安が募ることとなる面があるのではないでしょうか。 誤解されないようにお願いしたいところでありますが、私は総務大臣が地方団体の利益を代表するべきだということではありません。地方財政制度を所管する大臣として、すべての地域で生活する国民がひとしく安全、安心を始め教育や福祉サービスを得られる仕組みを維持していくことが内政の安定の基本であるという使命感で地方団体と向き合っていただければというふうに考えているところであります。 そこで、新型交付税についてでありますが、そもそも新型交付税といいますと、全く新しい別の交付税ができ上がるような印象が何か与えられているのではないか。総務省は地方団体への通知文書で、あくまでも算定面、すなわち基準財政需要額の算定における改革であるとしているわけでありますが、いまだ地方団体にその趣旨が伝わっていないようにも感じるわけであります。それが、新型交付税は交付税総額削減の道具に使われるのではないかという、地方団体の警戒感にもつながっているのではないかというふうに思うわけであります。 総務大臣として、地方団体とどのように向かい合っていこうとされているのか、まず基本的な姿勢について、お伺いをいたします。
○国務大臣(菅義偉君) 私も所信の中で申し上げましたけれども、地方の活力なくして国の活力なし。正に私も、地方が全国どこに行っても一定水準以上の行政運営ができる、そうした予算というのは確保する、このことも表明をいたしているところであります。とはいえ、この現在のこの交付税でありますけれども、やはり非常に分かりにくいこの積算根拠というんですかね、そういう中で、やはり私は簡素化すべきであるというふうに思っています。 そういう意味で、この新型交付税というのは、交付税の算定面における改革であって、地方交付税の総額に直接影響を与えるものではない、このように考えております。この導入につきましては、委員御指摘ありましたように、十九年度から約一割、そういう形で考えております。 私は、さらにこの地方行革による歳出削減努力と併せて、安定的な財政運営に必要となる地方税、地方交付税の一般財源総額の確保、これについては全力で頑張っていきたいと、こういうふうに思います。
○那谷屋正義君 力強い決意をいただいたんではないかというふうに思いますが、この新型交付税というのは、国の基準付けがない、あるいは弱い行政分野から導入し、今後三年間で制定する地方分権一括法等による国の関与の縮小と併せて順次拡大をし、全体の三分の一程度を目指すというふうにされているというふうに理解をしています。これは、逆に言えば、地方分権一括法の成否が新型交付税に直接的な影響を与えるものとも受け止められるわけであります。 前回の地方分権一括法においても関係省庁との折衝は過酷さを極めたものであったわけでありますが、各論レベルでは、関係省庁すべてを敵に回すぐらいの覚悟を固める必要があるというふうに思うわけであります。 分権の大義にかなう地方分権一括法をどのように成就させようとするのか、その決意をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 正にこの一括法というのは、それぞれの官庁との大変なやり取りというんですかね、が必要だというふうに思います。これは正に、政治の強力なリーダーシップがなければ分権一括法というのはなかなか難しいというふうに思っていますので、政府、内閣一体となって取り組んで、やはり地方に税源、財源、権限を移譲して、地方が自由に責任を持って行政運営をできるような、そんな仕組みを是非つくっていきたい、こう思います。
○那谷屋正義君 新型交付税の拡大対象は、地方分権一括法においてどのような行政分野の見直しが行われるかによって自ずから決まってくるという、そういう認識でまずよろしいのかどうか。 それから、それについて、全体の三分の一程度を目指すという考え方については、これは努力目標なのか、それとも何らかの具体的な根拠があるのか、併せて答弁をお願いいたします。
○国務大臣(菅義偉君) 地方分権一括法によって財源、税源、こうしたものを移譲された上で実現できると思います。
○那谷屋正義君 この新型交付税の具体的な制度設計について今度はお尋ねしてまいりたいと思いますが。 総務省の説明によれば、新型交付税の算定は中学生の方程式みたいなaxプラスbyという式で示されたりするわけでありますが、ただ、この新型交付税で算定しようとする経費は、これまで十を超える行政経費で算定していたものを一くくりにしようというふうにするものであります。本当にこのような算定で地方団体の財政運営に支障が生じないのか、やはり不安が残るところであります。 確かに、新型交付税は今までの算定方法に比べると、地方単独の財政需要について国の関係各省の関与を排除でき、交付税の一般財源としての性格をより強めるメリットがあり、そのこと自体は評価できるというふうに思います。 ただ、その一方で、新しい単位費用において現実の財政需要あるいは標準的と考えられる財政需要にうまくフィットさせ得るのか、心配なところでもあります。今問われているのは、本委員会でも繰り返しただしてきたところでありますけれども、簡素化を至上命題にするのではなく、透明性の向上はもちろんのこと、課題の変化や国民ニーズの変化及びサービスの分権的供給システムを維持するという要請に応じたナショナルスタンダードの一層の磨き上げに寄与し得る交付税制度の改革をいかに図っていくかに収れんされるはずではないかというふうに思うわけであります。 こうしたことから、人口、面積などの客観的指標と、それに基づき算定される財政需要額が適正なものになるのか、自治体のみならず国民が納得できる説明責任を果たすことが求められているというふうに思います。この際、できれば自治体の役割に興味を持ち始めるいわゆる中学生レベルにもよく分かる説明、答弁をお願いしたいと思います。
○政府参考人(岡本保君) お答えさせていただきます。 新型交付税の算定方法につきましては、今委員御指摘のように、人口と面積に一定の言わば重きを置いて、例えば都道府県分でございますと人口が約四分の三、面積が約四分の一というふうなウエート付けで一つの基本的な式を構成して、まず算定をしたいというふうに思っております。その際、人口、同じ人口といいましても、例えば人口二百万とか百万とかそういう大きな都市におきます人口一人当たりの行政コストと、例えば小さな一万人あるいは五千人といったような村では一人当たりの行政コストが当然違うわけでございますから、当然そういう行政コストの差についても、これまでの決算あるいは交付税の今までの算定等の中でそういう行政コスト差の計算の蓄積がございますので、そういう人口一人当たりの行政コスト差といったものを反映をさせていくということをまずしたいと思います。また、同じ面積、土地といいましても、例えば宅地に対しまして一定の行政を掛けている経費とか、例えば田畑等に掛けているものもやはりそれは違ってまいりますので、そういう田畑等にそれぞれの土地の種別に応じてもそういうコストが異なってくるというようなことを反映して、委員、axプラスbyというふうにおっしゃっていただきましたが、そういう人口と面積といったもののウエート付けをしていきたいというふうに考えております。 ただ、しかし、それだけでは当然、まあそれで約五兆円ほどでございますが、それだけでは当然、先ほど来御指摘ございますように離島でありますとか過疎地でありますとか、あるいは豪雪地帯におきます寒冷、除雪のためのいろんな経費でありますとか、そういうものが当然自然的、地理的条件によって必要な行政需要としてあるわけでございますので、そういう行政需要に、財政需要に対応するそういうものも加算をいたしまして、各地方団体の現実の財政運営に支障が生じないように算定方法を工夫してまいりたいと思っております。 なお、念のために申し上げますと、そういう新しい方法で算定いたしますものは、これまで投資的経費を中心に算定してまいりましたものに導入をしたいと考えておりまして、一方、福祉でございますとか教育でございますとか、法令によりまして一定の基準付けがきちんとなされているもの、そういうものにつきましてはそういう水準がきちんと維持されるように、現行の交付税の算定を通じて的確に財源保障してまいるという考え方でございます。 いずれにしましても、これらの結果、各地方団体の現実の財政運営に支障が生じないよう、その変動額を最小限にとどめたいというふうに考えております。 今後、もうそう時間を置かずに地方団体にも試案の具体的な算定方法もお示しをいたしまして、その個々の地方団体ごとの影響額も御理解をいただきながら、そこで私どもも各地域ごとにいろいろ議論のために出向いてまいりまして、各地方団体の方々とそういう制度についてのいろいろな御理解、御議論というものをさせていただきながら制度設計を検討してまいりたいというふうに考えております。
○那谷屋正義君 私の家にも中学生の息子がおりますので、今のようなお話をしたときに理解ができるかどうか。結構難しいなというふうにも思っておりますが。 今、お話ありましたその新型交付税の導入による変動幅を最小限にとどめるというふうにされていたわけでありますけれども、都道府県分についてはプラスマイナス十億円程度の見込みという報道もされていました。市町村分についてまだ示されていないということから、小規模な町村からは具体的数値を見ないことには不安であるという声も出ているので、できるだけ、今お話しいただいたように、そのことを早くお示しいただく中で地方のそうした理解を得ることが大事ではないかというふうに思います。 ところで、地域振興費の算定項目は、条件不利地域にとどまらずに、合併や行革インセンティブなど、従来の交付税算定に当たり補正措置として講じてきたものも取り込んでいるわけであります。地域振興費とは条件不利地域に対する措置として特化されたものではないわけでありますから、要は条件不利地域は地域振興費算定の一要素にすぎないのではないか。このような措置だけで条件不利地域における影響分がすべて解消できるのかどうか、明快な答弁をお願いいたします。
○政府参考人(岡本保君) お答えさせていただきます。 今委員御指摘のように、地域振興費という新たな項目をつくります中に、一つの要素が合併でございますとか行政コストの差の議論、行革のインセンティブの議論等のものがございます。また、もう一つの大きな柱が、先ほど来申し上げております離島あるいは寒冷地などにおきます経費でございます。 例えば、どういうことを今考えているかと申し上げますと、例えば離島でございますと、今まで、離島であるがゆえの、例えば通信移動経費といったものが掛かり増しをするということがあるわけでございますし、寒冷地でございますと、先ほど来お話ございます除排雪の経費でございますとか、あるいは寒冷地におきますいろいろな寒冷地の手当、地域ごとのそういう問題が、手当が、財政需要があるわけでございますので、こういうことにつきましては現在も算定をいたしておるわけでございますが、そういうものも同じように算定をすることによりまして、この地域振興費の中におきまして条件、いわゆる条件不利地域と言われることに必要な特別な財政需要といったものもきちんと算定をするということにいたしております。 また、それを先ほど来申しております各地方団体との意見交換にもお示しをして、財政需要に遺漏がないようにしていきたいというふうに思っております。
○委員長(山内俊夫君) ここでちょっと申し上げておきます。田村総務副大臣、土屋総務大臣政務官、ちょっと私的な会話は控えてください。
○那谷屋正義君 新型交付税の導入に伴う変動額についてもう少しお尋ねをしていきたいというふうに思いますが、竹中前大臣は、新型交付税の導入に伴う変動額については個々の地方団体の財政運営に支障が生じないように最小限にとどめるとされていたわけでありますけれども、それで間違いがないのかどうか。 それから、何をもって最小限と言うかについては地方団体と十分に意見交換する必要があると思いますけれども、それはいかがでしょうか。 さらに、小規模な町村であっても変動額は決して減少だけではないのであって、算定結果によっては増減の両方があり得るのであり、要するに増加する場合も当然あるという理解でいいのかどうか、併せて確認をしたいと思います。
○政府参考人(岡本保君) お答えをさせていただきます。 先ほど大臣の方からもお答えさせていただきましたが、今回の新型交付税の導入に当たりましては、地方団体の現実の財政運営に支障が生じないようその変動額を最小限にとどめるという基本的な考え方に変わりはございません。また、そういう観点に立って、今先ほど申し上げましたような具体の制度設計に当たっているところでございます。 また、その制度設計の内容につきましては、近々にも、先ほど申し上げましたように、具体の制度設計、試算の方法といったものを詳細に地方団体にもお示しをいたしまして、各地域別等に出向いて議論をし、地方団体の理解と納得を得られるように努めてまいりたいというふうに考えております。それで、その場合、現在の、平成十八年度の算定に用いた数値、要するに十八年度に算定された額と比べられるように、そういう形でお示しもしながらやってまいりたいと思っております。 また、変動につきましては、委員御指摘のように、当然、小規模な町村、それから例えば人口十万人ぐらいの平均的な団体、あるいは指定都市とか中核市といったような大きな団体というような団体別な規模でそれぞれそういうものがお示しする必要もございますし、そういう変動幅につきましては小規模団体におきましても当然多く出ると。今、従来の、十八年度の額に比べて多く出るところもございますし、小さく出るところもあるわけでございますが、その変動幅をとにかく極力最小化したいということでございます。
○那谷屋正義君 この新型交付税も含めまして、もう一度お聞きしますけれども、要するに交付税総額というものを考えたときに、住民のニーズに的確に対応できるように歳出構造の徹底的な改革や無駄な経費の全面的な見直しなどは当然としても、あくまで住民本位の地方財政が円滑に運営されるよう、必要な地方交付税総額を確保するということが大臣に問われている役割だというふうに思いますけれども、再度、菅大臣の力量に期待を込めて御決意をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 全くそのとおりでありまして、私も全力で努力をしたいと思います。
○那谷屋正義君 大変質問をたくさん用意しておりまして、簡潔にお答えいただいたことに感謝申し上げたいと思いますけれども。(発言する者あり)簡単過ぎますね。 次に、市町村合併がはらむ課題についてお尋ねをしてまいりたいというふうに思います。 平成の大合併は、自主的な合併を各種の合併優遇策で支援するというスタンスであったというふうに認識しているところであります。ところが、三位一体の改革の掛け声の下、地方交付税の大幅削減が強要されたことで、小規模自治体を中心に将来への不安感が一気に高まらざるを得なかった。実は、この要因こそが合併数急伸の原動力、牽引車的機能を果たしてきたことは否定できないというふうに思っているわけであります。 この事実を踏まえるならば、小規模自治体が自主的に合併に取り組んだという理屈は通用せず、事実上合併を強制されたというふうに等しいのではないかというふうに思います。 交付税削減というむちを使い、多くの弊害も指摘されている合併へと小規模自治体を駆り立てた結果責任についてどのように認識をされているのか、お願いいたします。
○国務大臣(菅義偉君) 市町村合併についてでありますけれども、平成十一年三月に三千二百三十二あった市町村が、来年三月には千八百十までに合併が進むというふうに思っております。これは、関係の市町村において、地域の将来像や地域の今後の在り方、こうしたものを展望した上で住民とともに真摯に話合いをした結果合併を決断された、このように思っております。 政府としましては、合併を積極的に支援し推進をしてきたところでありますけれども、今申し上げましたように、最終的判断は地域の皆さんにやっていただいたと、こういうふうに思います。交付税は、合併促進のためにむちとして地方交付税を削減するという考え方は、これは採用いたしておりません。 それは私も、合併した後に合併した市町村何か所か行っていろんな話を聞いてきました。まだ合併間もないこともあって市全体のまとまりとかというのはまだでありますけれども、いずれにしろ、将来的には切磋琢磨して合併効果が十分できるような形になるように私どもこれからも支援をしていきたい、こう思います。
○那谷屋正義君 そのような認識の下で合併が進んできたというふうに認識されているというふうに思いますけれども、そうは言うものの、様々な弊害と言われる、言える、そういったものもたくさん出てきている。 一つには、これは全体的なものでありますけれども、平成の大合併により自治体の規模が大きくなった。住民と行政の間が遠くなり、旧町村単位で行われた適正な住民のニーズに応じたサービス提供が維持されるか不安が高まるというふうに、例えば北海道の旧阿寒町では、バス通学生を対象にした交通費の補助が合併した釧路市の財政難を理由に打ち切られているというような事例もあります。 このような助成制度は、住民と行政が近いからこそそのニーズを把握、理解して行われるのであって、都市部を含む大規模自治体になるとそのような周辺部のことは優先順位が高くないとして切り捨てられてしまうのではないでしょうか。合併自治体においてきめ細やかな行政が損なわれ、行政の画一化が進んでしまうことは、地域の実情に応じた行政を推進するという地方分権の理念にも反することは明らかであります。 これに関しての答弁をお願いいたします。
○委員長(山内俊夫君) どなたが答えますか。 菅総務大臣。
○国務大臣(菅義偉君) 合併市町村においては、旧市町村単位での地域の特徴を生かした振興策を積極的に実施をしたり、地域自治区等の制度を活用し旧市町村単位の地域住民の声を施策に反映しているところ、こうしたところも数多く出てきています。 総務省におきましては、合併市町村において地域間のバランスの取れたまちづくりや地域の実情に合ったきめ細かな施策が進められるよう、市町村合併支援プランにより支援をいたしているところであります。
○那谷屋正義君 これからはその支援プランにより、そういった心配が解消されていくというような答弁だったのかなというふうに思うわけでありますが、防災対策についてもいろいろな御心配がございます。 合併自治体の行政で特に心配されるのが、その防災対策の住民の安全に関する部分であります。自治体が大型化する一方で、旧町村の地域では高齢化や過疎化の進行が進み、災害弱者の支援などの災害対策については合併前にも増して細大漏らさぬ対応が求められているわけであります。しかしながら、これら周辺地域への局地的な豪雨が襲ったにもかかわらず避難勧告を速やかに出せなかった例など、市町村の大規模化が原因となって十分な対応が講じられなかった事例が出てきています。これなどは今次合併の弊害の最たる例だというふうに思うわけでありますが、見解及び具体的な改善方策をお答えいただけたらと思います。
○政府参考人(大石利雄君) お答えいたします。 局地的な豪雨等に際しまして市町村が避難勧告や指示を行うには、気象庁、それから河川管理者からの情報を受けながら、地域の実情に応じた状況判断と速やかな情報伝達が求められているわけであります。 消防庁としましても、関係省庁と市町村の手引になります避難勧告等の判断・伝達マニュアルの作成のガイドラインを策定しまして地方公共団体に周知をしておりますほか、毎年度、豪雨、台風シーズンの前に防災情報の連絡体制や避難誘導体制の万全を期すように通知をしているところでございます。今年七月の豪雨災害を受けた後にも、改めて避難体制の整備などについて通知をしたところでございます。 御指摘のように、市町村合併によりまして情報伝達の遅れや避難に問題が生じることがないように、更に地方団体に対し十分に助言、指導を行ってまいりたいと考えております。
○那谷屋正義君 国民の生命と財産を守るという、そういう立場の中からも、是非その部分については今後もしっかりと検討してより良いものにしていただきたいというふうに思います。 次に、支所という形のものが出てくるわけですけれども、その支所の縮小は当該地域が寂れる要因というふうになるんではないかというふうに思いますが、他の公的機関、例えば公立小中学校は合併の影響をどう受けるのかということについて考えてみたいというふうに思います。 これまでは、小中学校の統廃合といっても旧市町村の単位の中であり、一定の制約があったわけでありますが、合併によりそのような制約がなくなると、合併自治体全体の中で効率性を重視した統廃合を行っていくことになるわけであります。これにより、高山市と合併した旧高根村のように、小中学校がすべて消滅する旧町村も現れてきています。このような状況が広がっていくことは、通学が大変になるなどの児童生徒の問題もさることながら、地域コミュニティーの中核の役割を果たす学校がなくなるという地域への影響も甚大な事柄なのではないかというふうに思うわけであります。 大臣は、先般の予算委員会において、学校がなくなっても福祉施設などに利用し、地域コミュニティーの場として活用していただければ云々というような趣旨の御答弁がございました。 ただし、子供の声が明るく響く場としての学校と、その跡地利用にすぎない、あるいはまた、結果的には同世代が集いがちとなる地域コミュニティーの場との間には大きな差があるのではないかというふうに思うわけでありまして、そのことを是非理解していただく必要があると考えています。 率直な答弁をお願いいたします。
○国務大臣(菅義偉君) この合併市町村においては、統廃合により使われなくなった小学校や中学校の空き施設について、地域のニーズに応じて図書館や児童クラブなど教育福祉施設の充実のため積極的に活用する取組、これもう現在見られています。 実は私事で恐縮ですけれども、私が生まれ育ったところというのは秋田県の過疎地でありまして、現在、小学生、全校の数が三十四人ぐらいであります。そうした学校、やはり入学が三人とか、そういうことになってきますから、しかし、学校施設というのは地域にとってのある意味では一つのシンボル、拠点というふうに私は思っていますので、そうしたものが現実的にそうした地域の実情や住民の意向を踏まえて公共施設として活用できればなという、そんな思いで予算委員会のときは私申し上げました。 子供が、今委員から、明るく響く場の学校とは違うという話でありますけれども、その点の認識は私もしているつもりであります。
○那谷屋正義君 そういった様々な弊害というふうな形のものがいろんな形で現れてくるそのもう一つの例として、情報公開の問題も出てきております。 合併によって住民の権利が損なわれるような事例が情報公開の制度に見られてきている。合併前の旧市町村のときには情報公開の対象としていた文書について、合併後、情報公開の対象外とした自治体が全体の四分の一に及んでいるというふうにも聞いております。 これは、情報公開制度の進展に逆行し、住民の権利を奪うことにもつながりかねないのではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(藤井昭夫君) お答えいたします。 私どもの情報公開制度というのは、地方公共団体の行政の公正性を確保し、透明性の向上を図り、住民の行政に対する信頼を確保すると、大臣からも御答弁いただきましたが、そういうためにも非常に重要な制度だと思っております。 ただ、あえて申し上げますと、情報公開条例というようなのは、やはりそれぞれの都道府県、市町村の責任において言わば自主的に制定された制度でございます。この点について、国の情報公開法におきましてもその二十六条で、地方公共団体はこの法律の趣旨にのっとり情報化に必要な施策を策定しろと、こう言っているんですが、あくまで努力義務として規定されているところでございます。 個々の条例の制定の仕方についてあえて私どもなかなか批判する立場ではないんですが、いずれにしても、正にその地域の実情に即して、各地方公共団体において情報公開制度の趣旨というものを踏まえて適切に対応していただきたいということをお答えしたいと思います。
○那谷屋正義君 ちょっと最後の方がよく聞き取りにくかったんですが、最終的にはその地方自治体で決める条例であるということでありますけれども、それではただ丸投げになってしまうだけでありますから。やっぱりそうしたことを、今まで情報公開が行われていたところが合併のために情報公開が行われなくなってしまったというふうな状況があってはやはり問題だという認識を持っていただく中で、そういった国からのリーダー性というか指導的なものも是非発揮していただければというふうに思うところであります。 次に、今後の市町村合併について一つお聞きをしたいと思います。 今次平成大合併の流れは、他に後れまじという側面があったことも否定できないというふうに思います。結果として合併したものの、思い描いたものではなかったということで、旧に復したいという市町村も出てきたことは御存じではないかというふうに思います。その早とちりは批判されてもやむを得ない。ただし、他方で、従来の市町村としてもう一度挑戦したいとの気持ちを酌むことがそうお門違いと言えないのは、今次合併がはらむ種々の問題点からも浮き彫りとなっているというふうに思います。 ともあれ、安倍総理は再チャレンジ社会を標榜しているわけでありますから、その看板に偽りがないならば、早急に実効性のある手だてを講じるべきではないかというふうに思います。 ここで言う実効性という意味は、議会承認が要件となる限り、これらの分離請求は当該自治体にかかわる議員が少数にとどまるためにやすやすと退けられることを認識しているわけでありますから、そこで、一九四八年の地方自治改正法附則第二条の教訓に学んではどうかということを私の方から御提案申し上げたいというふうに思います。 その対応は戦時下の例外中の例外であることは知っておるわけでありますけれども、要請として合併を強いられた町村の中で、分離を望む町村については関係住民の一般投票を行い、有効投票の過半数の賛成があった場合は知事は都道府県議会の議決を得て希望をかなえるというものであります。このままやるということはともかくとして、この仕組み、手当て等を現在に生かすべく工夫を講じるならば、合併をこのまま存続することによって生じざるを得ない不幸なあつれき等は回避できるんではないかというふうに思うわけでありますが、見解をお願いいたします。
○政府参考人(藤井昭夫君) 昭和二十三年の特例は、今委員御指摘のとおりでございまして、全く戦時下という異常な事態で合併した地域について、戦後、改めてその地域の住民の意向を反映して分離できる場合は分離するという、そういうための措置だったと思っております。 現在、私どもとしてはやっぱりできるだけ合併を推進してまいりたいんですが、それにしてもその手法は、地方自治法とも合併特例法も、いずれも話合いによる自主的合併という、そういう精神で貫かれているところでございます。この特例法の措置というなのは、言わば市町村の一部の地域の住民の言わば一方的な意思を尊重しようというような、そういう仕組みかと思うんですけれど、そこはやっぱり分離する場合にしてもやっぱり話合いと、言わば議会という民主的なシステムが既にでき上がっているわけでございますから、やっぱりそちらでよく十分議論していただいて措置していただくということがやっぱり重要なんじゃないかと思っております。 ちなみに、これも御案内だと思いますが、地方自治法では七条で合併についての規定がありますが、これは全く分離する場合も同じ根拠規定になるところでございまして、いずれも言わば関係する、この場合は一つの市町村ということになりますけれども、その市町村が議会の議決を経て分離もできると、そういう制度になっておりますので、やはりこの制度の中でやっていただくのが重要なんではないかというふうに考えております。
○委員長(山内俊夫君) 午前中の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩をいたします。 午後零時二分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(山内俊夫君) ただいまから総務委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、行政制度、公務員制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○那谷屋正義君 午前中に引き続きまして、菅大臣を中心にまた御質問させていただきますが、お昼を食べたということで更に力が増しておりますので、午前中よりも厳しい質問が出てくるかもしれませんけれども、よろしくお願いしたいというふうに思います。 午前中の終わりに、市町村合併の様々な問題点等々について御質問させていただきましたけれども、市町村合併の議論に併せて広域自治体の在り方が問題になっており、現在、道州制の導入に向けた議論が高まりを見せているところであります。 しかし、今進行している肝心なことが置き去りにされていることはどうも腑に落ちないところであります。つまりは、市町村合併により住民と行政の間が広がってしまった上に、都道府県も道州になることで住民と行政の間がますます広がる負の側面の二乗とも言える作用についてであります。これに加えて、まさかというふうに思いますけれども、仮に霞が関の権限移譲が中途半端に終わったにもかかわらずという笑えぬてんまつが待っていたとするならば、正に泣きっ面にハチとはこのことであります。 住民自治の希薄化につながりかねないデメリットもしっかり見据えた上での道州制の議論が進められる必要があるというふうに思いますけれども、見解をお願いいたします。
○政府参考人(河幹夫君) 道州制につきましては、先ほどお話ございましたように、市町村合併の進展や都道府県を超える広域行政課題の増加といった社会経済情勢の変化を踏まえますと、その導入の検討というのは重要な課題であると考えております。その際、道州制の導入に関して、今先生御指摘のように、住民との距離が遠くなるのではないかという懸念があることも承知しております。 この点につきまして、地方制度調査会の答申では、道州制を導入する場合には、補完性の原理に基づいて、国、広域自治体及び基礎自治体の間の役割分担を体系的に見直し、都道府県から市町村へ、また国から道州への大幅な権限移譲を行うことが重要であるとしまして、住民に身近な行政は基礎自治体が総合的に担えるようにするべきであると指摘されているところでございます。 したがいまして、道州制の導入につきましては、今申し上げましたような地方制度調査会の御指摘も大切にしながら、国民的な論議の動向を踏まえて行われることが重要であると考えておりまして、まず国民に分かりやすいイメージをお示しできるようにしまして、幅広い層が参加した論議が、行いながら、道州制の本格的な導入に向けた道州制ビジョンの策定というようなことに向けて準備を進めてまいりたいというふうに考えております。
○那谷屋正義君 いずれにしましても、まず何のためにそうした道州制をしこうとするのかということ、そういったものが国民にしっかり理解を得られていくということが大前提だというふうに思いますので、是非そうしたことをよろしくお願いしたいというふうに思います。 次に、拉致問題に関する国際放送実施命令について幾つかお尋ねをしたいというふうに思います。 北朝鮮による拉致事件は、国家としての許されざる犯罪であり、拉致被害者の早期救済に総力を挙げて取り組むべき重要課題であるとの認識は国民の総意ではないかというふうに思うわけであります。私も一国会議員として微力を尽くしたいとの思いは人後に落ちるものではありません。総務大臣として、そして総務省としても持ち得る権能をすべて発揮し、その一刻も早い解決に向けて取り組みたいとの思いがさきの発言につながったことはそんたくできるところであります。 確かに、放送法第三条は放送番組の法律に定める権限に基づく規律を予定しており、放送法第三十三条は総務大臣による命令国際放送を認めております。ただし、放送法を所管する総務大臣としては、放送法のよって立つ理念をゆがめかねない発言を行ったことは不見識とのそしりは免れないのではないかというふうに思うところであります。 いわゆる、空中戦は拉致被害者のみならず家族会の皆様方を傷付けるだけなので、放送法に則してのみ大臣の見識をただしてまいりたいというふうに思います。 まず、大臣の発言は、表現の自由確保を目的とする放送法第一条をあくまで遵守した上での同法三十三条の命令国際放送の検討という理解でよろしいかどうか、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 私は大臣に就任をして、この拉致問題、北朝鮮の工作員に拉致をされていまだに自由を奪われて、そして北朝鮮当局の監視下の下で不自由な生活をしていると。生命、安全にかかわる問題である、このような観点から、国としてそうした人たちに、日本の家族も国民も、そして政府も挙げて皆さんを見捨てないで救出を全力で取り組んでいる、そうしたメッセージを与えることというのは極めて大事なことである、こう考えています。現に、蓮池さんやジェンキンスさん、あるいはまた帰ってこられた方から直接お話を聞きました。日本でそういう動きがあることについて非常に勇気を持って生きる望みがつながった、こうも言っていました。 そういう中で、安倍総理が拉致対策本部長になって、私ども全閣僚は副本部長です。総務大臣としてできること、そう考えたときに、私は、今委員から御指摘がありました放送法第一条の趣旨を踏まえ、また第三条に定める放送番組編集の自由に配慮し、三十三条に定める手続によって命令を行う、こう実は考えて、来月の八日の日の電波監理審議会に諮問することを決意をしました。
○那谷屋正義君 その趣旨は、先ほども私も申し述べさせていただきましたけれども、よく理解するところでありますけれども、その一条をあくまで遵守した上でのというふうなところでありますが、それならばなおのこと、疑念が募らざるを得ない状況があります。 新年度予算が発効する四月一日に毎年総務省は、時事、国の重要な政策、国際問題に関する政府の見解等の大枠にかかわる命令放送をNHKに対して行っているところであります。NHKもこれを真摯に受け止めて、この命令が及ぶ国際放送だけではなく、自主放送においてもしっかりやってきたと自負をしているところであります。とするほどの実績があるのではないかというふうに思うわけでありますが、四月に命令したのは、国の重要な政策であり、NHKの編集権を尊重して具体的な内容を定めていないのであるから、政権が替わり、国の政策の変更があった場合でも、NHKの自主的な判断により対応すれば足りるはずではないかというふうに思うわけであります。 あえて命令放送発動の意思を示されたとすれば、単に国の政策が変わったということではなく、このNHKの取組が不十分だとする根拠なくしては論理が成り立たないのではないかというふうに考えるわけであります。 NHKの現在の拉致問題に対する取組を大臣はどのように評価をされているのか。また、不十分であるとするならば、だれしもが納得できる説明をいただきたい。併せて明快な答弁をお願いいたします。
○国務大臣(菅義偉君) 従前のこのNHKの対応に問題がある、そういう認識を有しているものではありません。ただ、今委員からも指摘がありましたように、新しい政権ができて、政府内に最重要課題という形の対策本部、総理大臣を筆頭にできたわけであります。 そうした中で、拉致問題解決に向けて政府として総合的に対策を推進する中で、一層、もう一度今までの対策を見直しをできることは救出のために全力でやろう、そういう中で私がこのような決意をしたわけであります。
○那谷屋正義君 ちなみに、大臣が命令放送発言の際、触れられた特定失踪者問題調査会の短波放送「しおかぜ」を運営されている方からは、支援は有り難いが命令という形で政府が介入すると活動に制約が出るのではという懸念が示されている報道もあるわけであります。 いま一度、大臣はなぜ毎年の四月一日、命令放送が大枠の範囲にとどめられてきたのかを想起すべきではないかというふうに考えるところであります。つまり、三十三条の命令とは、NHKの編集の自由を侵害する内容までを認めるものではないと解釈するべきだし、政府も従来その考えで運用してきたと認識しています。NHKの取組を不十分と評価し、その変更を求めることを意図し、放送事項の具体的内容に踏み込む命令を行おうとする今回の大臣発言は、従来の慣例を踏み越えるだけでなく、NHKの編集の自由の不当な侵害につながりかねないのではないかというふうに思うわけでありますが、確たる答弁をお願いいたします。
○国務大臣(菅義偉君) 横田さんを始め家族会の皆さん、また救う会の皆さんは、なぜ今までNHKに命令をしてくれなかったか、こう言っていることも事実として御認識をいただきたいというふうに思います。 私は、この日本という法治国家の中で、法律の中でそうした命令事項というのが許容されています。それに従って、拉致をされた人たちに勇気を与えたい、今でも北朝鮮で必死に生き抜いている人たちに勇気を与えたい、そういう思いの中でこの判断を下したことを御理解いただきたいと思います。
○那谷屋正義君 何度も申し上げますが、その思いは本当によく理解するところでありますが、しかし、この問題は、先ほども言いましたように国民の総意としてやはり何とかしなければいけないという課題であるというふうに認識しているわけでありますが、こうしたいわゆる命令放送ということの中で、まあある意味そのことが割れてしまうような、本来の趣旨と違うところで割れてしまうような形になっているという、そういう状況を是非総務大臣に御理解をいただく中で、このことが仮に個別事例に基づく命令だというふうにしたとしても、今後、今の安倍政権がどうか分かりませんが、強権的な政権が誕生したときに、慣例として存在するという理由をもって悪用されかねないというふうなことも言えるんではないかと。 そのおそれは絶対ないと言い切れるのかどうか、今後も命令放送においてNHKの編集権が尊重された運用がなされるという担保があるのか、お伺いをしたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 先ほども申し上げましたけれども、この放送法の三十三条の第一項において、総務大臣は、協会に対し、放送区域、放送事項その他の必要な事項を指定して国際放送を行うべきことを命じることができるとされ、仮に今後、国際情勢にかんがみ、個別の放送事項が検討される場合にも、委員の言う慣例ではなく、法律に定める規定に基づいて判断をしていく、そういうことになる、こう思っております。 なお、私も表現の自由や報道の自由、こうしたものは極めて大事なことである、このことも認識をいたしております。ですから、この命令放送の中でも、編集の内容には踏み込まない、そのつもりであります。是非そのことも御理解をいただきたいと思います。
○那谷屋正義君 私自身は、今の答弁では到底容認できるものではありませんけれども、百歩譲って、どうしても個別事例を今回のような形でというならば、規定の濫用により公共放送の編集権への過度の侵害に対して脆弱性が際立つこの三十三条の改正をしっかり図ってからという順番にすべきではないかと。 具体的には、NHKの編集権を侵さない範囲で命令を行うことを明文化するなど、発動条件の厳格化が要件になってよいのではないか。今回の提起は、そもそもこのような疑念を呼ぶ命令放送を定めたこの規定自体が必要かという議論にも発展せざるを得ないことを念頭に置いた上で、確たる答弁をお願いしたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 私たちは、今法治国家の中で、法律に基づいて物事を決めて行っているわけであります。現実に、この第三十三条でそうしたことが許容されている、そういう事項ということで指定をされています。 また、国際放送は我が国の見解や国情を正しく外国に伝えること、海外同胞に災害、事件などを迅速に伝えること等の使命を有するものである。四十四条の中にこうしたことも書いております。 こうした趣旨にかんがみ、国としての意思をNHKに命令するために、今回、そのような措置を行うことにしたわけであります。 私は、公共放送の編集権の侵害は生じていない、こう思います。
○委員長(山内俊夫君) 議事録、ちょっと止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(山内俊夫君) 速記を起こしてください。 この問題については、理事会でもう一度協議をさせていただきます。委員長の方で要求させていただきます。 続けてください。
○那谷屋正義君 それでは、次の質問に移らさせていただきたいと思います。 地方財政にかかわってでありますが、破綻法制の部分で、本年九月に新しい地方財政再生制度研究会が公表した中間報告では、現行の再建制度には様々な課題があり、課題克服のためには透明なルールに基づく早期是正スキームを設け、それでも改善できない場合に初めて再生スキームに入る二段階の新たな手続を整備する必要があるとしています。 研究会の最終報告は本年十一月に公表され、早ければ来年の通常国会に改正法案が提出される予定との報道がありました。研究会の中間報告では、全団体においてフロー指標及び将来負担にかかわるストック指標の整備の検討が必要であるとされています。おおよそどのような指標になると見込んでいらっしゃるのか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(岡本保君) お答えをさせていただきます。 委員御指摘のように、新しい地方財政再生制度研究会で新しい再生制度について現在御議論いただいております。その際の問題意識といたしましては、現在の実質収支の赤字というフロー指標だけではその地方団体の財政状況というものを的確にとらえ切れないのではないか、またそのフロー指標が一定の数字になるということを待っていたのでは、やはり最終的な再建ということになりますと住民の負担も重くなる可能性がございますし、できるだけ早期に再生、再建というものを進めるべきではないかという問題意識からすれば、地方団体が抱えている普通会計のみならず、公営企業あるいは一部事務組合、公社、第三セクターなどにございます債務のうち、普通会計が実質的に将来負担することとなる可能性のある債務をとらえまして、例えばこれをその地方団体の負債償還能力と比べてその程度はいかがであろうかといったようなことを指標とするということも検討されているわけでございます。すなわち、外部にあるもの、それから、すなわち当該地方団体で抱えている債務の状況につきまして、これを一定のストック指標という形でとらえて財政の再建に早期に取り組めるようにしようという観点でございます。
○那谷屋正義君 また、中間報告では、健全性の基準を下回る団体、早期是正対象団体になった場合、財政健全化計画を策定し、自主的な健全化に取り組むとされています。現在でも、夕張市のように財政再建団体になった場合には、起債に頼らずに自主再建に取り組むのか、財政再建計画を策定し再建に取り組むのかの選択を迫られることになっています。 早期是正対象団体になった場合の財政健全化計画の策定は義務的になるのか、また、自治体の財政が破綻した場合に作成することになっている財政再建計画とどのような違いがあるのか、お答えいただけたらと思います。
○政府参考人(岡本保君) お答えいたします。 九月にまとめられました中間的な整理では、その財政再建の段階として、早期是正の段階と再生段階の二段階のスキームを設けるという方向性が示されております。委員御案内のように、現在の財政再建法では、この早期是正段階というものはないわけでございますが、先ほどもお答えさせていただきましたように、できるだけ早期に再建に取り組むことが最終的な住民の行政サービス水準を維持する、あるいは最終的な住民の負担を過度な重いものにしないで済むようにするなどの点から、できるだけ早期の是正に取り組むように地方団体にしていただこうということが議論の一番の基本的な考え方でございます。 最終的にどのような形になるかは、正に現在議論中でございますが、中におきます議論を御紹介させていただきますと、やはりそういった趣旨からすれば、地方団体が自ら財政健全化計画を策定し健全化を進めるということを義務付けた方がいいのではないか、ただ、その際注意すべきことは、あくまでもそれは地方公共団体が自ら財政健全化計画を策定するという自主的な努力が前提でございますので、国の関与といったものについては、基本的には国はこれに関与しない、できるだけ、まあそういうようになった団体が自主的な努力をなかなかされていないというような場合にそういう自主的努力を促すといったような、極めて側面的な関与にとどめるべきではないかということが議論されております。 したがいまして、この財政健全化計画は、現行の財政再建計画と比べますと、まずその入口といいますか、フロー指標等でも、今の再建法で想定しております一定の指標の段階よりは前段階の指標、数値ということにフロー指標で比べてもなるかと存じますし、またそういう意味で国の関与をできるだけ基本的なものとしては行わないという観点からしますと、総務大臣の同意も要件としないというようなことで、当該団体の内部におけます執行部あるいは議会におきます財政健全化の議論といったものを徹底して行って、住民と議論もしながらその健全化に取り組んでいただくということを目標としているということでございます。
○那谷屋正義君 地方の自主性というものを大事にするということも大事でありますけれども、またそれがいわゆる自主的な努力では再生困難な再生対象団体は国、都道府県の関与の下で再生スキームを導入するとされていますけれども、現在の地方財政再建制度とどのような違いがあるのか、これについてお答えいただければと思います。
○政府参考人(岡本保君) お答えいたします。 再生段階の団体についてどのようなスキームとするかということには、正にこれから御議論をいただくということでございます。中間段階におきます報告までに議論されたことといたしましては、現在の再建法ではその早期是正段階というものがないわけでございますので、この早期是正スキームというものが入ったこととすれば、その入った上で、言わば一定の指標に達した団体は、まず今の再建法の再建団体のステージに入る前に一度その早期是正というスキームを一遍経ることになりますので、そういう経た後に行っていただくような再建ということであれば、もう少し言わば国の関与として当然今の再建法の関与という程度のことは必要になるであろう。 また、その場合に、どのような今の再建法と比べてより強い国の関与があるのか、あるいはどのような再建促進援助策が講じられるのかといったことについてはこれからの議論ということになっております。
○那谷屋正義君 是非その議論を活発にしていただいて、破綻をするような形にならないようなものを何とかやっていただきたいというふうに思います。 研究会の方では、債務調整の是非、司法の関与の在り方、対象範囲については今後の課題とし、十一月の最終報告で示すことにしているというふうに聞いています。これらの点については政府部内の調整で憲法上の問題があるから先延ばししたというふうに今されていますけれども、貸倒れ懸念に対処するという名目で金融市場はリスクの上乗せ策を取ることは避けられないことから、地方関係団体が全体の利益擁護の観点から債務の完全履行を掲げていることに総務省は留意すべきだというふうに思います。つまりは、合意もないままの結論は許されない課題であるとの認識を総務省は地方六団体と共有するべきだというふうに思うわけであります。 菅大臣は金融機関等の貸手責任を認めることに積極的な意向をお持ちとの報道も見られますけれども、改めて大臣の見解を確認したいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 私は、この新しい再生制度を検討するに当たって、地方公共団体における財政運営の規律を高めていく上で債務調整の問題も大きな検討課題であるというふうに思っています。そして、去る二十七日に新しい地方財政再生制度研究会に出席をし、委員の先生方に、債務調整の問題にも大きな関心を持っている、従来の制度にこだわることなく忌憚のない御議論をいただきたい、そう要請をしました。 いずれにしろ、この研究会の検討結果を踏まえて、当然地方団体とよく意見をやはり交換をしながら新たな再生制度の検討を進めていきたい、こう思います。
○那谷屋正義君 まだたくさんの質問用意させていただいたんですが、九十分というのはあっという間に過ぎるもので、もう残りわずかになりましたので最後に締めさせていただきたいと思いますが、度々の繰り返しになって恐縮でありますけれども、真の分権改革を進めるためには自治体の公務に携わる人たちが一致団結し、住民の信頼をかち取ることなくして絵にかいたもちに終わるのは避けられません。この見地からは、心得違いや不行跡が見られる公務員に対して、何よりまずは仲間や職員団体が親身になって、かつ、それだからこそ厳しく忠告する必要がある。この取組に不十分さがあったとすれば、それは深く反省しなければならないのは当たり前のことであります。 この自戒を踏まえた上で大臣にお願いしたいことがございます。前政権は格差の拡大やその固定化等に象徴される自らの失政を覆い隠す意図から、言われなき理由を醸成し、公務員に対するある種敵がい心を広めようとしてきたとの思いを私は持っております。この疑念は私一人のものではなく、識者の多くからも出されていることは、事の是非は別としても、大臣もよく御存じのことではないかというふうに思います。 国民に憎悪と分断をもたらす手法は、時の為政者、政権の維持、延命に絶大な効力等を発揮する。ただし、後に待っているのは、国民に塗炭の苦しみを与えることによってしか幕を閉じられないという歴史の審判であります。私としても、公務員としての資質が問われている許されざる事例が見られることには粛然とせざるを得ません。 しかしながら、事の本質をゆがめ、住民本位の行政運営、サービスの提供等にまじめに働く多くの公務員や、その団結の主体として活動する組合自体を否定するかのような論法がばっこする政治のありようは断じて認められません。それは、かつて歴史の歯車を大きく遅らせ、甚大な被害を強いた宗教における異端審問などと同列同根と言わざるを得ない代物であります。 公務労働における健全な労使関係が公共の福祉の増進へ柔軟かつ能動的な作用を生み、結果としていかに住民に大きな果実をもたらすかについて、これほどの無理解さが許されていいのでしょうか。美しい国を目指そうとするならば、何より優先されるべきは未来を担う子供たちに対して恥ずかしくないかということではないでしょうか。政治が勝つためには手段を選ばぬという風潮を先頭を切って蔓延させる役割を演じているならば、子供たちが主人公となるべき美しい国がつくれるはずもありません。 政府・与党内で公務員に対するいわれなき誹謗中傷等がなされた場合は、菅大臣だからこそ敢然と対峙していただけるものと確信し、質問を終わりたいと思います。感想があればお述べいただいて結構でございますけれども、よろしくお願いします。
○国務大臣(菅義偉君) 国も地方もやはり公務員の皆さんの御協力がなければ円滑に推進することできませんし、それぞれの住民の皆さんの要望にもこたえることができないわけでありますから、その点は私もしっかりと腹に据えてこれから頑張っていきたいと思います。
○那谷屋正義君 終わります。
○澤雄二君 公明党の澤雄二でございます。 本日は、総務省でも現在研究会をつくられて検討を進めております放送と通信の融合若しくは連携ということについて最初にお伺いをしたいというふうに思います。 この問題は、前の竹中総務大臣のときの懇談会の主要テーマでございました。本委員会でも集中論議をするなど、度々議論を重ねてまいりました。その結果、この六月の二十日に、政府、与党の合意案といたしまして、放送と通信の総合的な法体系の検討がうたわれまして、現行の基幹放送の概念の維持を前提に早急に検討に着手して、二〇一〇年までに結論を得ることとなりました。 この与党合意案につきましては私も及ばずながら参画をさせていただきました。現行の基幹放送の概念の維持を前提にという言葉は、これはいわゆる松原懇の最終報告書に出てきた言葉でございますが、これもアイデアを出させていただきました。また、放送と通信の総合的な法体系という表現も、これ当初の与党合意案では融合法制という言葉になっておりまして、それを放送と通信の総合的な法体系という言葉に変えさせていただきました。これは、もちろんそれぞれ意味があってのことでございます。 大臣も交代をされまして、菅新大臣、我々もお迎えをしたわけでございますが、これから具体的な取りまとめ、どんどん進められていくと思います。そこで、改めてそのときにポイントになった点について新大臣の御意見を伺いたいと思います。 まず最初に、いわゆる放送と通信の融合という概念、この現象について具体的にどのようなイメージをお持ちなのでしょうか。私も当委員会で度々申し上げてまいりましたけど、放送と通信は融合するものではなくて、それぞれの特質を生かして連携するものが適切であるというふうに主張をしてきました。菅大臣も、さきの政府・与党合意の際には副大臣として先頭に立って調整をされまして当時の議論もよく御存じのことと思いますので、まずこの点についてお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 私も、副大臣として澤委員の御指導をいただきながらこの政府・与党合意に取り組んできたものであります。 今御質問いただきましたこの融合についてであります。近年、委員既に御承知のとおり、通信分野においてホームページなど多くの人々が安易にアクセスできるメディアが出現をしています。また一方では、放送分野においてもデータ放送など視聴形態が従来と違うメディアが出現など、通信、放送の融合、連携現象が生じていることもこれ事実であると思います。 そうした中で、放送のデジタル化や通信のブロードバンド化の進展などを背景として、更に融合、連携現象は着実に進展をいたしております。例えば、携帯電話でデジタル放送を視聴できるワンセグ、あるいはブロードバンドで動画を視聴できるサービスが普及するなど、国民生活においても通信か放送かを意識することなく多様なサービスを享受できる、そのような実態になっております。 他方、現行制度上は、通信と放送について、通信は特定者間の情報の伝達であり、憲法上の要請である通信の秘密というものが保障されています。また一方、放送は不特定多数の者に情報を一斉に送信することから、その社会的影響力等にかんがみ、コンテンツに対してこれは一定の規律が課されているなどの相違があります。 このような通信と放送が担うそれぞれの社会的役割に留意しつつ、お互いに連携を深めていくことが極めて大事なことであるというふうに思います。 具体的には、消費者、視聴者の利益を守りつつ民間の創意工夫による新しいサービスの実現を容易にして、すべての国民、産業、組織が技術革新のメリットを最大限に享受できる、そうすることが私ども物すごく大事なことであるという認識を持っています。
○澤雄二君 先日の民放連の大会のレセプションで大臣のごあいさつの中で連携という言葉があったということは、その後のパーティーで、ほとんどの民放の社長、役員の方が私のところに寄ってきて、大臣が連携と言ってくれましたといって非常に皆さん心強く思われていて、今の御答弁の中にも連携という理解を示してくださって大変有り難いと思います。 技術の古い言葉でセブンレーヤーという言葉がございまして、これは伝送路のレーヤーのことなんですけれども、今技術屋の皆さんの中では、一番目から六番目のレーヤーというのは多分融合するだろうと。もう既にしていると。しかし、七番目は融合しないだろうと。この七番目のレーヤーというのは実はアプリケーション、ソフト、コンテンツであります。ここのところは融合しないと。それは今大臣が言われましたように、通信というのはあくまでも通信の秘密を守らなきゃいけない、しかし放送というのは不特定多数に送る、そのための公共責任がある、だから免許制度になっている。ここのところは融合しないんだろうと。多分、連携するとすばらしい成果を出していくんだろうと。そういうことを念頭に是非検討を進めていただきたいというふうに思います。 それで、九月十日に総務省が発表されました工程プログラムに基づいて通信・放送の総合的な法体系に関する研究会が設置をされています。これまでに三回の研究会が開かれています。最後は先週の金曜日ですかね。この研究会の検討状況と今後のスケジュールについてお聞かせください。
○政府参考人(寺崎明君) 御指摘の研究会は、通信と放送に関する総合的な法体系につきまして、政府・与党合意に早急に検討に着手するとされていることを踏まえまして、堀部中央大学教授を座長といたしまして、法律の専門家及び政策・技術の専門家をメンバーとして設置したものでございます。 本研究会では、八月三十日、九月二十八日、十月二十七日にそれぞれ先生御指摘のように会合を開催いたしまして、情報通信産業の将来動向や通信、放送の融合、連携の動向、通信・放送法制の現状などについて議論いただいているところでございます。 研究会では、通信の秘密と放送の社会的規律の関係を始めとする通信・放送法制の各論点につきまして今後議論を深めまして、来年の十二月を目途に取りまとめを行う予定でございます。
○澤雄二君 研究会は立ち上がったばっかりですので、具体的な方向性というのはこれから出てくるんだと思いますが、その中で一点、あらかじめといいますか改めて確認をしておきたいことがございます。 それは、いわゆるソフト・ハード分離論でございます。このソフト・ハード分離論に対しまして私は当委員会でも反対意見を表明しました。その理由は二つあります。 一つは、テレビの編成権が喪失するであろうということであります。重複しますので詳しく申し上げませんが、テレビはソフト、ハード一体で編成権を持っているから社会的責任を果たすことができます。これを分離しますと、ハード会社は二十四時間をゴールデンタイムにするということが一番ビジネスモデルとして有効だと考えます。そうすると、編成権というものがなくなります。つまり、コストの掛かるテレビニュースというようなものは制作しなくなります。そうすると、日本からテレビ文化はなくなるだろうと。つまり、編成権が喪失するということは、日本からテレビ文化がなくなることにつながるぞということが反対の理由の一つでございます。 それからもう一つは、ネットワークが崩壊をいたします。ソフト、ハードを分離するとネットワークを維持する必要がありません。そうすると、テレビによる地方経済への貢献、地方文化への貢献ということがなくなります。 この二つの理由によって私は反対の意見を表明したんでございますが、この問題につきましては、この研究会がどういう結論を出すかというのは、依然、関係の業界の皆さんにとっては心配の種でございます。改めて大臣の御所見を伺いたい。
○国務大臣(菅義偉君) 松原懇の議論の中でソフト・ハード分離論が出たということもこれは事実であります。しかし、私ども政府・与党合意に至る過程においては、民間地上テレビ放送の果たす社会的役割の観点から、今委員おっしゃいましたソフト・ハード分離の方向性は打ち出されなかったのがこれは現実でありますから、政府・与党合意を踏まえて本研究会は専門的見地から通信、放送の融合、連携に対応した法制度の在り方について御議論をいただいている、このように考えております。 いずれにしろ、地域社会の情報提供や非常災害時における迅速な対応の確保など、現在の民間地上テレビ放送の有する社会的そして公共的役割の重要性を十分配慮しながら法体系の在り方について検討を進めてまいります。
○澤雄二君 どうか現行の基幹放送の維持を前提にというところを絶対に忘れないで研究会進めていただきたいなというふうに思います。 次の質問に移ります。いわゆる地デジ、地上デジタル放送についてであります。 現在の地上波のテレビのアナログ放送は二〇一一年の七月に停波をする予定でございます。今、総務省もその関係の業界も、その地デジの普及促進へ向けて必死になっていると、テレビのCMもどんどん流れておりますし、インフラの促進、それからデジタルテレビのテレビの普及促進に努めているところでございます。 そこで、この地デジの普及促進について伺っていきたいと思いますが、まず最初に現在の普及状況についてお伺いをいたします。いわゆる一般家庭で普通のテレビとしてハイビジョンのテレビというのは今どれぐらい普及していますか。
○大臣政務官(谷口和史君) 社団法人の電子情報技術産業協会というところが出荷統計を取りまとめているわけですけれども、それによりますと、一般家庭における地デジ放送の受信機につきましては、いわゆる地デジが受信できるチューナー、それからHDDとかDVDレコーダーのようなこういうレコーダー機器、それからケーブルテレビ用のセットトップボックス、こういったものを含めてすべて合わせますと、今、九月末現在、十八年の九月末現在で一千四百万台を超えております。そのうち、いわゆるもうそのままテレビだけで地デジが見れるというものは約八百五十万台と。御質問にありましたハイビジョンに対応した受信機はそのうちどのくらいかといいますと、正確な数は出てないんですけれども、発売機種で見れば九割以上がそのタイプである、具体的には三百七十八機種中三百五十八機種が対応していると。それから、今年の三月にまとめられました地上デジタルテレビジョン放送に関する浸透度調査というのがあるんですけれども、これによりますと、普及している地上デジタルテレビ受像機の九五%以上が二十インチ以上ということで、大体この二十インチを超えてくるとハイビジョン対応、まあ非対応というのはもうほとんどないということですので、おおむね八百五十万台、約八百五十万台の大方はハイビジョン対応というふうに考えられるというふうに思います。
○澤雄二君 いろいろな数字をありがとうございました。余計分かりにくくなったかなという気がしないでもないんですが。 いわゆる家庭用の地デジを楽しむ、テレビで楽しむというのはハイビジョンを楽しむわけですから、そのブラウン管は今政務官が言われた数字によると八百五十万台近いということだと思います。 現在、日本全国でテレビの台数はどれぐらいあるんだろうかということを考えると、大体一億二千万から一億三千万台だというふうに言われています。テレビの耐久年数が大体十年と言われていますから、一億三千万台を全部買い換えさせるというのは十年に一千三百万台ぐらいの買換え需要があるというふうに業界では見込まれているわけでございます。地デジの放送は二〇〇三年十二月一日に東名阪で始まりましたですね。現在、ほぼ三年近くたっていますが、今どれぐらいのエリアに広がっていますか。
○政府参考人(鈴木康雄君) 現在、この十月までで福岡を除きます九州地区と岡山・高松地区がまだ県庁所在地でもデジタル放送が開始されておりませんで、現在までのところでは七六・三%でございます。これが十二月一日には今申し上げた地区もすべて、県庁所在地及び主要都市で放送が開始される予定でございまして、その際には約八三・五%の視聴対象地域になると見込んでおります。
○澤雄二君 放送開始から三年近くたって八割ぐらいが放送エリアになっている、それで八百五十万台というのはちょっとその買換え需要の数からいうと少な過ぎないかなという気がします。 逆算をしたいと思います。二〇一一年の七月にアナログ波を停波するとすると、あと五年弱でございます。残っているテレビが一億二千万台だとすると、一年間で二千四百万台毎年毎年買換えを進まなければ総務省が言われている一〇〇%普及にはならないんでございます。幾ら何でも毎年二千四百万台これからは無理じゃないかと思うんですが、何かその促進に対して考えていらっしゃることございますか。
○大臣政務官(谷口和史君) 今後、その一一年の七月までに完全移行するためには様々な地デジを生かしたいろんな機能を視聴者がそのニーズに合わせて使えると、こういう状況が広がっていくことがやっぱり大事、必要であろうというふうに思っております。このためには、今後ハイビジョン放送が多数行われることによって、受像機も普及をし、また安くて操作の簡単なテレビ受信機やそれからチューナーとか地デジ対応のパソコンとかこういったものが普及していくことが期待をされるところであります。 また、それから電波をアンテナで受信をするということがメーンなわけでありますけれども、それから例えば、それに加えてケーブルテレビ、今マンション等ではたくさん入っていますけれども、ケーブルテレビによる受信とそれからIPマルチキャストによる光ファイバー網を使ったそういう受信とか、こういったいわゆるアンテナで受信をする以外にも、補完的なそういう伝送路の多様化、こういったことを一層推進していくことによってまた地デジのこの普及促進に取り組んでいきたい、こういうふうに思っております。
○澤雄二君 今御答弁にありましたIPマルチキャストというのは基本的には未放送地域だというふうに確認をしておきたいというふうに思いますけれども、それは大した数ではないでしょう。そうすると、今御答弁の中であった、やっぱりメーンに普及させる目玉というのは一つはチューナー、アダプターとも言われておりますが、このチューナーによる普及、一番安くて五千円ぐらいには最後なるかなというふうに期待をされています。それからCATV。 このチューナーにしてもCATVにしても大事なことは、つまりこれはハイビジョンでは見られないということですね。つまり、地上デジタル放送というのは、今ハイビジョンが言ってみれば唯一の付加価値で進められています。ですから、どうしてこんな普及が遅れているんだろうか。二〇一一年の七月までに一億二千万台の買換えは多分無理だろうと。それは何でだろうと考えると、今ちょっと申し上げましたけれども、今地上波デジタルテレビの付加価値が、ほぼ唯一の付加価値がハイビジョン、高音質というのもありますし、データ放送もありますし、ワンセグもありますが、メーンは高音質、高画質のハイビジョン放送。 このハイビジョン放送だとテレビの価格が高いんですよね。今三十インチぐらいで大体三十万円ぐらいというふうに言われております。先日、ある高齢者の方から電話が掛かってきました。本当にアナログ放送は見れなくなるんでしょうか、このハイビジョンテレビを買わなきゃいけないんでしょうか、私は年金生活です、家に三台テレビがあるんです、この三台のテレビをハイビジョンに買い換えるのに二十年計画ぐらいで立てなかったらとっても買い換えられないんですという電話がありました。つまり、これが普及を余り促進していない理由なんではないかなということであります。 それで、ひとつお聞きしたいんでございますが、今は二、三万円台で二十インチ台のテレビが買えますね。我が家で買ったのも、今一万八千円のテレビがリビングにありますけれども、二十八インチ。これぐらいの値段で買えたと。それは三十万円はちょっと無理だろうと。しかし、私は地上デジタル放送というのは宝の山だというふうに思っております。 そこで質問をいたします。地上デジタル放送の普及促進のために、ハイビジョン以外に、もちろんハイビジョンも残すんでありますが、ハイビジョン以外にも何かその機能を生かすということを検討されるお考えはありませんか。大臣、お願いいたします。
○政府参考人(鈴木康雄君) ただいま委員御指摘のとおり、ハイビジョン放送がデジタル放送の最も分かりやすい視聴者にとってのメリットでございますが、それ以外に地上デジタル放送は、同時に複数の異なる番組を放送しますいわゆるマルチチャンネルでございますとか、あるいは高齢者、障害者に優しい字幕放送や解説放送が非常にやりやすくなるでございますとか、ニュース、天気予報をいつでも視聴可能なデータ放送、それと先ほど委員御自身御指摘もございましたワンセグ放送、移動中でも安定した受信ができるような携帯電話での受信でございます。こういったアナログ放送とは異なりますサービスが提供が容易になるということで、様々なサービスが新たに出てくるものと期待しております。 こういった新たな放送が提供されるように期待しておりまして、それによりまして視聴者、国民の皆様にデジタル放送のメリットを十分に知っていただきまして、デジタル放送の視聴に円滑に移行していただくよう取り組んでまいりたいと思っております。
○澤雄二君 そこで、一つ提案がございますけれども、地上デジタル放送というのが私は宝の山だというふうに思ってまして、その地上デジタル放送の活用の方法の一つに電子自治体との連携というのは考えられないだろうかというふうに思っております。 前の小泉内閣のときには二つの二大政策がございました。一つは構造改革、一つは、大臣も推進されてまいりましたが、e—Japan計画でございます。このe—Japan計画の柱が実は電子政府、電子自治体でございました。これは大分進んできているというふうに思います。思いますが、この電子自治体には最大の弱点がございます。それはデジタルデバイド。 このデジタルデバイドというのは、難視聴地域とかノンブロードバンド地域とかという意味ではなくて、やっぱりパソコンを触らない人たちがいるという意味でのデジタルデバイドでございます。これは解決なかなか難しい、最大の弱点になっています。 それで、e—Japanのスタッフの皆さんは解決策として、例えばトレーナーを二十万人育成して全国にばらまくとか、それから自治体とNPOとタイアップして二日間か三日間の無料のパソコン教室を開くとかということを考えられましたが、そんなことではこのデジタルデバイドは解決しないということは、そのe—Japanのスタッフの方も全員分かっていらっしゃいました。現実に解決はしていません。 それで、これは何で解決しないかというのは、やっぱりこれはパソコンを扱うから解決をしないんだと思うんですね。これをテレビに替えられたらどうなんだと、電子自治体を。つまり、そこに地上デジタル放送の宝の一つの意味があるんではないかというふうに考えますが、大臣、こういうことは検討されるお考えはありませんか。
○国務大臣(菅義偉君) 委員御指摘のように、この地上デジタル放送は、高画質、高音質、データ放送、双方向性機能、移動体受信など高度な技術的可能性を有している、活用方法も工夫次第で幾らでもと言ってもいいぐらい可能性があるというふうに思っております。 そういう中で、二〇一一年までの地上デジタル放送への完全移行を遂行するためにも、電子自治体等の情報通信の利活用を促進をし、便利で安全な社会を形成していくためにも、今後とも、放送事業者等の関係者と連携して、新しいこのデジタル放送サービス、この普及に取り組んでいきたい、こう思います。
○澤雄二君 区役所、市役所の三大利用というのがあるんだそうでございます。それは、一つは印鑑証明を取り寄せること、一つは住民票を取り寄せる、それからもう一つは戸籍抄本を取り寄せる、この三つだそうでございます。もしこれをテレビのリモコンでできればこんな便利なことはないと思います。どうかこういうことが実現するようなことを総務省としてもお考えをいただきたいなというふうに思います。 地上デジタルは宝の宝庫でございます。ハイビジョン放送以外にも付加価値がたくさんあると思っております。それも地上波の放送局だからできるモデルというのもたくさんございます。そして、今の放送局は少し怖がっているところがあります。それは先ほど局長が言われた複数チャンネルの放送についてでございますが、その可能性があるんだけど、それをすると利益格差につながらないかという心配を持っていらっしゃるところもあります。利益格差にならなくてもできるモデルもたくさんあると思っています。そういう宝の宝庫の使い方で国民がもっと便利に、生活が豊かに、そして経済的効果をもたらす、それが地上デジタル放送の本当の僕は宝の意味だというふうに思っています。 どうか十分な検討を進められるようお願いしたいと思いますが、大臣、最後に一言、その御決意を。
○国務大臣(菅義偉君) 極めてこれだけ現実的に利用できるとなると、非常に便利になりますし、また高齢化社会の様々な問題にも対応できるわけでありますので、総務省としても前向きに検討させていただきたいと思います。
○澤雄二君 この問題は引き続き議論をさせていただいて、おいおいどういうモデルが、便利なモデルがあるかということはここでもまた議論をさせていただきたいというふうに思います。 次の質問に移りたいと思います。それは、これまでも衆議院の総務委員会でも議論を度々されましたし、今日も議論をされております。拉致問題に関して、NHKに対する命令放送についてお伺いをいたします。 先ほどの大臣の御答弁を伺っておりまして、大臣の思いというのは痛いほど分かりましたし、それからこの命令放送を変えさせるのはあの大臣の御決意だと少し難しいかなという気もするんでありますが、私は前職がジャーナリストでございます。しかも、それもテレビ局出身でありまして、報道センターの編集長という職責にあって正にその仕事をやってきましたので、どうしても編集権の問題についてお伺いをしておきたいというふうに思います。 大臣は、衆議院の総務委員会での答弁でも本日でも、編集権は侵害をしないと、それに触れることはないというふうにおっしゃいました。しかし、私が仕事をやっているときに一番大事な仕事、それは二十四時間ニュースが雨あられのように降ってくるんでございます。その雨あられのように降ってくるニュースの項目の中で、どの項目をニュース項目として選ぶかということが実は一番大事な仕事となる。つまり、これが最も重要な編集権なんです。 ですから、大臣が今命令を出そうとされていることは個別具体的なニュース項目ですから、正にその一番大事な編集権のところに口を挟まれる。言い方が悪ければそういうことになる、その御認識は持っていただきたいなと思うんでございますが。
○国務大臣(菅義偉君) 委員はもうその分野においては正に専門であられます。そういう中であえて質問されていると思いますけれども、また先ほども申し上げましたけれども、国際放送は、我が国の見解や国情を正しく外国に伝えること、そして海外同胞に災害、事件等を迅速に伝えること、このことを使命としているものであります。 そして、このような趣旨にかんがみて、国としての意思をNHKに命令するため、放送法第三十三条第一項において、総務大臣は、協会に対し、放送区域、放送事項その他必要な事項を指定し、国際放送を行うことを命じることができるとされ、この指定する事項については法律上の制限はなく、具体的な放送番組の内容やその放送時間などを命じることは可能であるということに考えております。そして、こうした命令放送はNHKの国際放送のみに規定されており、国内放送についてはこの規定はありません。 なお、今編集権という話ありました。私は、個々の具体的な番組の放送を行うことを命じることは考えておりませんで、北朝鮮による日本人拉致問題について特に放送するように、こう諮問したいと思います。そして、それは正に人道的問題である。現在も生命の安全さえ支障が来す可能性がある、そういう観点から諮問をするということです。
○澤雄二君 もう一つお伺いをいたします。 今も大臣御答弁をされましたが、なぜこれまで例がないことをしてまで命令をするのかという理由の中に、今も言われました、人の生命に極めて重大にかかわっていることだからというふうにおっしゃいました。だから、これも一つちょっと申し上げておきたいと思うんですが、いわゆるニュースというものは多かれ少なかれどんなニュースでも人の生命、財産にかかわっているものでございます。ですから、生命にかかわるからという理由だけではちょっとこれまでのないことをおやりになるのは少し説明が足りないかな。もっと多分、大臣のお気持ちの中、頭の中にはいろんな意味合いがあってこの命令をされるんだと思うんで、そこのところをもう少し説明をしていただければと思います。
○国務大臣(菅義偉君) この北朝鮮の拉致問題、先ほど私申し上げましたけれども、帰ってこられた人たちの話も伺いました。そういう中で一番希望を持てたのは、ラジオを通じて日本の家族や国民や政府が救出活動を一生懸命やってくれる、それを知ったとき。あるいは、蓮池さんは新聞にも書いていますけれども、自分で日本語の新聞を朝鮮語の新聞に翻訳する作業をしていた、そのときやはり家族会の活動をその新聞の報道で聞いて、これで生きていこうと、そういう思いをしたと。そして、そういう中で家族会の皆さんやあるいは救う会の皆さんというのは前からNHKで命令放送をしてほしい、そういう強い要望も実はあったことも事実です。 そして、新しい内閣ができて政府に対策本部ができて、私も副本部長です。メディアを所管する大臣として私ができることは、こうした人たちを救出するために、日本は自由を奪われた人たちを放置していない、必ず救出する真剣な国だというそうしたメッセージを与えることがやはり私は政治を預かる者、人間としてこれは私の役割だ、役目であると、そういう判断をしまして、そういうメッセージを与えたい。そういう中で、この放送法の中で許容されているこのことを実行に移そうと、こう思っている、そういうことです。
○澤雄二君 この問題を度々議論をされているわけでございますけれども、質問をされている方たちが共通に思っている心配の一つに、こういうことは今後も起こり得ますかということですね。同じような事態、同じような事態があるかどうか分かりませんが、つまり人の生命にかかわることで緊急事態で短波放送が必要だというときにこういう命令をまたされる可能性があるのかどうか、その点についてちょっとお伺いをしたいというふうに思います。
○国務大臣(菅義偉君) 今申し上げましたけれども、この三十三条の第一項において命じることができるとされて、その内容の制限は特別ありませんけれども、どのような命令をするかはその時々の国際情勢を踏まえ適切に判断をして行っていくものだろうというふうに考えております。今回はその事態の重要性にかんがみて決断をしたということです。
○澤雄二君 もう一つその関連で、先ほど質問がございました特定失踪者問題調査会が行っているしおかぜ放送について、これも何かもっとほかに総務省としてできることはないかということで、例えば茨城にある八俣のKDDの発信所、これNHKが短波放送をしているところでございます。ここから発信する可能性があるかないかとかいろんなことを検討をされているというふうに伺いました。 一つお伺いしたいのは、これ八俣から、もしITUが認可をした、波を使っていいですよと、それから任意の団体が、ありがとうございます、お受けしますと言われたということを前提に放送することになった場合に、これはいわゆる放送でありますから、短波放送でありますから総務省としては認可しなきゃいけないですよね。そういうことは検討されていますか。
○政府参考人(鈴木康雄君) 今御指摘のとおり、海外に対して情報を発信する場合には周波数の確保をした上で何らかの行政行為が必要になります。その場合、当然、電波無線局の免許をすることを考えております。
○澤雄二君 多分こういう放送に免許を与えられたことはこれまでないと思うんです。 それからもう一つ、「しおかぜ」の皆さんを心配することはないと思うんですが、もしそこで放送することができることになったとしても、そこに送るコンテンツの伝送をどうするんだと。それを定期的に放送する場合に多分莫大なお金が掛かる送出の設備が要るだろうということを考えると、せっかくITUが波を出してもいいよと言っても、現実問題その「しおかぜ」の皆様がそれを受けるということは、今、今の状況の財政状況では僕はとっても難しいんだろうというふうに思います。 ですから、これまでやったことない放送を認可すると、これも、これが前例になるかどうかというのは大変大きな問題でもあると思うんです。ですから、これは多分総務省の仕事ではないと思うんですが、一つのアイデアでございます。一つのアイデアですが、本当は補佐官いらっしゃった方がいいんです、いなくなっちゃいましたけど。もしITUが認可をした場合、この放送は任意団体の特定失踪者問題調査会にやらせるんではなくて、もう政府全体の拉致対策の解決策、対応策として国がやってはどうだと。それで、この任意団体がやる放送なんというのは多分やれるとしてもたかが知れていますから、もう定期的に二時間、三時間、一日使って、スタジオを造って、アナウンサーを雇い、共同、時事のニュース原稿を使えるようにし、プロデューサー、ディレクターも置いて、政府の全体の対策の一つとしておやりになった方がいいって、その方が総務省としても変な放送に認可を与えて今後の前例を残すようなこともしなくて済みますし、場合によってそれが充実をしてくれば、さっき言われたNHKの命令放送もしなくて済むかなという気もするんですが、それは総務省の範囲ではございませんが、そういうこともちょっと検討されることはどうでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 意見として伺っておきます。
○澤雄二君 あと二分ぐらいございますけれども、この委員会は早く終わると拍手をいただけますんで、これで終わりにしたいと思います。 どうもありがとうございました。
○吉川春子君 日本共産党の吉川春子です。 まず、慰安婦問題について伺います。 菅総務大臣は、十月二十六日の衆議院総務委員会で慰安婦問題に関する河野官房長官談話を受け継ぐと答弁されました。官房長官談話は、慰安婦は、当時、軍の関与の下に多数の女性の名誉と尊厳を深く傷付けた問題であるとしていますが、そうした認識は大臣もお持ちでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 河野官房長官の談話を踏襲するということはそういうことです。
○吉川春子君 多数の女性の名誉と尊厳を深く傷付けた問題だという認識はお持ちでしょうか。官房長官談話の中身について聞いています。
○国務大臣(菅義偉君) 官房長官談話を踏襲するということは、その内容について踏襲するということです。
○吉川春子君 個人としてそのように思うわけですか。
○国務大臣(菅義偉君) 私は総務大臣としてです。
○吉川春子君 資料を配付いたしました。ごらんいただきたいと思います。 まず、資料一は警察庁が私に届けてくださったもので、内務省警保局長が南支派遣軍の慰安所設置のために必要につき醜業を目的とする婦女約四百名を渡航させてほしいと申出があり、これを扱うこととし、婦女を募集せしめ、現地に向かわせるよう取り計らえという内容です。 また、資料二は、官房長官談話発表に先立って、九二年、政府が公表した膨大な資料の中の一つです。比島軍政監部イロイロ出張所慰安所規定。その中の五として漢数字の、5として慰安婦外出の厳重取締り、七として慰安婦の散歩は毎朝午前八時より十時までとして散歩区域の地図が付してあります。 韓国、中国、フィリピン、インドネシア、台湾など、たくさんの慰安婦被害者が日本政府に対し補償、謝罪を求める裁判を起こしましたが、除斥期間あるいは国家無答責の理論で敗訴をしております。しかし、裁判所は、慰安婦が強制連行され、慰安所の痛ましい生活、強制された事実認定は行っております。官房長官談話は、我々は歴史の事実を回避することなく、むしろこれを歴史の教訓として直視していきたい、我々は歴史研究、歴史教育を通じてこのような問題を長く記憶にとどめ、同じ過ちを決して繰り返さないという固い決意を改めて表明するというふうにしております。 大臣、この考えに異議はありますか、ありませんか。
○国務大臣(菅義偉君) 先ほど来申し上げていますけれども、私もこの河野内閣官房長官談話、このことを踏襲をするということです。
○吉川春子君 今の一連の大臣の答弁から、大臣として官房長官談話は受け継ぐけれども、個人の考えは違うよと、こういうメッセージを私受けました。そうですか。
○国務大臣(菅義偉君) 私は国務大臣として答弁をさせていただいています。
○吉川春子君 続いて、命令放送について伺います。 「日本放送史」によりますと、NHKは戦前、太平洋戦争開始とともに政府情報局の強力な統制の下に放送の機能のすべては戦争目的遂行のために動員された。国家管理に組み込まれ、国策宣伝機関となって国営放送の役割を果たした。戦時下の国内放送の基本方策の目的には、放送の全機能を挙げて大東亜戦争完遂に邁進すとあり、実施項目には、放送番組をすべて国家目的に即応せしむることといったものでありました。NHKは国策遂行の片棒を担ぎ、大本営発表をそのまま国民にうその情報として流し、不幸のどん底に突き落としたという痛苦の歴史があったわけです。海外放送も戦争遂行の一部であった。その反省の上に立って戦後のNHKはスタートしていると、そういうふうに私は思いますが、大臣はいかがですか。
○国務大臣(菅義偉君) それはそのとおりだと思います。
○吉川春子君 放送法三十三条は、NHKに対する国際放送の実施命令と戦前の海外放送の違いは憲法二十一条の表現の自由に基づいて放送番組の編集の自由が保障されているということではないかと思いますが、この点はいかがでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 戦前においては、この外交又は軍事の機密、官公署において公せざる事項等、放送に関する禁止事項が定められているほか、個別に放送事項を禁止し、又は停止することができる体制になっておりました。また、放送内容は事前の承認又は届出を要することとされ、加えて政府による放送の停止の命令があるなどの仕組みとなっており、現在の放送命令とは全く異なっていると思います。
○吉川春子君 NHKにお伺いいたします。 国際放送実施命令ではその報告事項として、週間番組表の提出、命令に基づいて実施した国際放送について実施報告書を月ごとに作成して提出することになっております。総務省にこの四月に提出されました週間番組表のどの番組が命令放送に当たるのか、お伺いいたします。
○参考人(石村英二郎君) 報告書の中のどの部分が命令に当たるのかということですか。 国の命令書の中に……
○吉川春子君 番組表ですね、番組表。
○参考人(石村英二郎君) 番組表の中ですか。
○吉川春子君 はい。
○参考人(石村英二郎君) 番組表の中では、国際放送というのはジャンル的にいえば娯楽もやっています。それからインフォメーションもやっています。それから報道番組というのもやっています。その中で命令の部分ということになれば、該当するところというのは報道情報番組の部分に当たるんじゃないかと思います。
○吉川春子君 この番組表を私、いただきました。この中で、命令放送に当たる部分というのはどこかということなんですけれども、もう一度明確にお答えいただきたいと思います。
○参考人(石村英二郎君) ラジオの短波の国際放送は吉川委員も御存じのように、自主放送と命令放送と一体となって放送しているわけでして、私どもとしてはその中で自主放送と命令放送の線引きがあるとは考えておりません。
○吉川春子君 ちょっと語尾がはっきりしなかったんで、自主放送と命令放送の線引きはないと、みんなNHKが自主的に番組編成はしていると、こういうことで理解してよろしいでしょうか。
○参考人(石村英二郎君) 一体となってやりなさいという命令ですわね。ですから、そのとおり自主放送と命令放送は一体の形で実施、長い間放送してきていると、そういうことです。
○吉川春子君 今、大臣からも御答弁がありましたように、その番組編成の自主性というものは十分保障されている中で番組は編成されていると、こういうことですね。
○参考人(石村英二郎君) NHKは報道機関として自主自律の立場で自主的編成を貫いているという点については自信を持っています。
○吉川春子君 総務大臣にお伺いいたしますけれども、四月の命令放送を発したときにNHKが提出しましたNHKラジオ国際放送番組時刻表の中で、総務省が命令放送に当たると考える番組はどれでしょうか。お示しください。
○委員長(山内俊夫君) どなたが答えられます。
○吉川春子君 駄目ですよ、あなたには答弁していただかないということでお願いしてあります。 大臣、私の方から、事前に総務省からレクを受けまして、その内容を、じゃ確認させていただきたいと思います。 総務省が私の部屋にレクに来まして、この番組表の中でどれが命令放送に当たるのか印を付けてくれと言いましたら、このオレンジでこう印を付けてくれました。これ、私が付けたんじゃないんですよ。総務省の事前のレクでこのように、まあこっちは英語ですけれども、一週間分の印を付けたんですね。こういう番組が命令放送だと。例えばニュース、ふるさとニュース、海外安全情報、ニュース、ふるさとニュースというような形で、赤いところ、そうなんですけれども、それがまあ総務省としては命令放送と考えているということでよろしいんでしょうか。確認いたします。
○国務大臣(菅義偉君) NHKのこの命令の実施状況については、命令によりNHKより提出された週間番組表実施報告書などによって確認を行っている。それについて私どもの職員が、そこに今先生、委員の手元にあるところに付けたものであるというふうに思います。ただ、私どもはこの放送事項に係る放送番組の放送時間、放送内容など総合的に判断してというふうに思っています。
○吉川春子君 総合的に判断するということはそうだと思うんですけれども、その後を伺おうと思っているんですけれども、総務省が命令放送と判断するというのはこのオレンジの印が付けられた部分なんですけれども、これをまとめて項目的に言うとどういうことになりますか。
○国務大臣(菅義偉君) 私どもは、今申し上げましたけれども、そうした報告書によって総合的に判断する、そういうことです。
○吉川春子君 これも大臣、事前にペーパーいただいたんですけど、総務省から。 命令放送に相当する放送番組として、一、ニュース、日本語、英語ほか。二、ふるさとニュース、日本語、日本各地のニュース。三、海外安全情報、括弧日本語、海外在住の日本人や日本人旅行者に外務省が発表する危険な情報などを伝え、国の邦人保護政策などを伝える番組。四、ジャパン・アンド・ザ・ワールド・44ミニッツ、英語、日本と日本の政治経済、外交に深く関係する各国、各地域の動向を報道、解説。五、エーシアン・トップ・ニュース、アジアのニュースを伝える番組。六、ラジオ・ジャパン・フォーカスの報道番組。こういうメモをもらいました。 これがその命令放送に相当する番組であると確認いたします。どうですか。
○国務大臣(菅義偉君) そのとおりであるというふうに思います。ただ、そこの中を含めて総合的に判断するということです。
○吉川春子君 ちょっとその政府参考人の申告を認めなかったもんですから、私代わって、事前に伺ったことを大臣に確認するという形を取っているわけなんです。 それで、そういたしますとね、大臣、NHKとしては、今もお話がありましたように、すべての番組は自主的に編成していると、それは大臣もお認めになったことですね。そして、この番組は命令放送だ、この番組はそうじゃないというふうなその区別は、そうすると付けられないわけですよね、実際には、NHKの方としては。それは当然だと思うんですね。 ところが、総務省の方としては、これは命令放送ですという形で、色を付ければはっきりこういう色になるということになって、私は、これは果たしてそんなことをやっていいのかという大変強い疑念を持たざるを得ません。やっぱりこうなると、一々の番組編集の自主権の侵害ではないかというふうに思うわけですけれども。 そこで大臣、もう一つ伺いますけれども、命令放送の個別項目について、命令に従った内容なのか、そうではないのか。何をその基準に判断されるんでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 今、前竹中大臣が出している命令というのは、時事問題、国の内外の問題、そして国際問題に関する我が国の立場、このたしか三点の命令を出しているというふうに思っています。 ですから、今、委員から御指摘いただきましたけれども、それに基づいてそういうチェックはしたんじゃないかなというふうに私は思います。 ですから、そこの部分の何かということは、もちろんそこまで踏み込んでいませんから、それ全体でそういう全体的な表になってきたんじゃないかなというふうに思っています。 先ほど来申し上げていますように、NHKが提出されたその週間番組表だったか実施報告書等によって確認をしている。そして、更に放送内容を私は総合的に判断をして適正かどうかということを判断するということです。
○吉川春子君 総合的に判断すると言うんですけれども、実施報告書等により放送事項に係る放送番組の放送時間、放送内容等を総合的に勘案するというふうに衆議院で答弁をされていますよね。そうすると、その放送時間とか放送内容、こういうものを勘案して判断するということになると、これはやっぱり大変重大な内容に介入するということになるのではないかと思います。 それで、例えばその放送時間、放送内容、放送頻度などで判断するというふうにされているんですけれども、これは個別番組の評価につながって、放送法一条の、放送の不偏不党、真実及び自律を保障することにより、放送によりその表現の自由を確保するというようなその目的にも抵触してくるんじゃないか、あるいは番組編集の自由などの原則を侵害することになるんじゃないか。こういうことについてはやっぱりやめるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 私は、何回となくお答えしますけれども、編集の内容そのものについては言及をしないということを度々申し上げています。そして、今委員から、日本国憲法第二十一条において、言論、出版その他一切の表現の自由はこれを保障する旨規定をしている。しかし、これにつきましても憲法十三条あるいは十二条等によって公共の福祉のために制限されている場合もあるということも御理解をいただいていると思います。 それを引き受けるような形で、この放送法第一条においても、放送を公共の福祉に適合するよう規律することを明らかにするとともに、放送法第三条において、放送番組は、法律に基づく場合でなければ、何人からも干渉され、又は規律されることがないとの一定の制約があることを規定しているものであり、憲法の基本的理念を放送の面において具体化したというのが放送法の規定であるというふうに思います。 なお、申し上げていますように、この放送法上、命令は国際放送に関してのみ行われておるものであって、国内放送について行われることはありません。
○吉川春子君 その三十三条は、法律に定める範囲内でということがあるんだというふうに何遍も大臣答弁されていますけれども、放送法一条の目的については法律の留保というのはないわけですよね。 大臣はそこまでは考えていらっしゃらないと思いますけれども、例えば明治憲法も自由権とか基本的人権はあったんですけれども、全部法律の留保が付いていて実際には自由はなかったという苦い経験を私たちは持っています。そういうふうに考えていると私は思わないんですよ、大臣がそういうふうにお考えとは思わないんですけれども、法律で定めることでその番組の自主編成権を制限できるかのようなことをおっしゃると、何か私は明治憲法下の悪夢がよみがえってくるんですよね。だから、法律がどんなに規定されていてもやっぱり番組の自主権を侵害できない、だからその自主権を侵害しないよと先ほどから大臣はおっしゃっているわけなんですけれども、しかしそれがおそれがあるんじゃないかというのがずっと先日来の国会の議論なんです。 もう一つお伺いしますけれども、もし、大臣はNHKから命令放送の実施についての報告を求めていますけれども、総務大臣が命令に従ってない、あるいは不十分であると判断した場合にはどうするんですか。義務が課せられているんですけれども、その義務違反だと大臣が仮に判断したらどういうことが起こり得るんでしょうか、NHKに対して。
○国務大臣(菅義偉君) 命令放送に従わない場合の罰則はありません。
○吉川春子君 分かりました。罰則はないと明確におっしゃっていただいたので、そういうことはないと私ももうそこはきちっと受け止めておきたいと思います。 それで、NHKはいろんな不祥事があり、受信料が入ってこない、そういう中でいろいろ苦労をして今番組の編成もやっていると思うんですね。いかに国民にアピールするかという努力もされていると思うんです。努力しますというふうに橋本会長はここで何遍もおっしゃいましたから。 それで、私は、仮に命令放送を政府から強力に掛けられても、NHKには今それを拒否、抗議できる法的な手段というのは持ち合わせていないんですよね。NHKが何を放送するか自律的に判断することが放送法の大原則である、総務大臣が特定の放送内容を指示するなどあってはならない、それは放送制度の根幹にかかわることだというふうに思うわけです。NHKが国策放送に加担していると国際的に見られたら、それこそ信頼を失うことにもなると思うんです。ですから、この問題は、大臣、慎重の上にも慎重を期してやっぱり取り扱っていただきたいというふうに私はもう切望をいたします。もう本当にひどい目に遭っているわけですから、戦前ね。そのことは是非念頭に置いてやっていただきたい。 そして、先ほど同僚委員が当委員会でこの点について十分な審議、検討を行うという提案もされました。私もそれは非常に重要なことだと思います。 そういう意味で、もう一度最後に、自主権を侵さない、番組の編成権に立ち入らないという大臣の固い約束を伺って、質問を終わります。
○国務大臣(菅義偉君) 私は、その法律に基づいて命令を行うということであります。そして、表現の自由だとかあるいは報道の自由、これは守らなきゃならないことだというふうに思っていますし、その編集の内容に立ち入ることも私はしません。
○吉川春子君 終わります。
○又市征治君 社民党の又市です。私は、今日ちょうど国会での質疑が二百回目になりまして、それぞれ同僚の議員の皆さん方の御配慮やらあるいは御協力やらのおかげと思います。心から感謝を申し上げたいと思います。 さて、今日は三点にわたって質問をしていきたいと思います。 まず一つは、地方公務員の給与の問題についてでありますけれども、自民党の中川幹事長が総理所信表明演説に対する十月二日の代表質問で、財務省の調査によれば、全国の地方公務員の給与は、それぞれの地域の従業員百人以上の民間企業で働く人々よりも、平均で二一%も高い、東北地方や九州地方では、地域の民間給与よりも三割から四割近くも高い給与をもらっている、こういう官民格差はアンフェアな格差であり、早急に是正しなきゃならないと、こういうふうに述べられたわけであります。 そこで、これは本当に正しいのかどうかということが問題なわけでありますから、まず、財務省の調査によればと、こうなっていますから、財務省からと、もう一つは人事院、公務員の賃金どのように調査をやっているのか。中川さんの言う財務省の調査なるものは人事院や人事委員会の調査と同じ内容なのか全く違うものなのか、この中身について、どういう中身になっているのか。それぞれからお聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(松元崇君) お答えいたします。 御指摘の資料におきまして地方公務員の給与水準と比較しております厚生労働省の賃金構造基本統計調査による民間企業の水準は、こちらは全産業、全業種の男子従業員を対象といたしているものでございます。一方、人事院及び地方の人事委員会の調査におきまして公務員給与の水準と比較されておりますのは、一般行政職の公務員に相当する職種の民間企業従業員の給与水準ということでございまして、この点におきまして両者は異なっているところでございます。 ただ、これまで当方が公表してまいりました平成十七年度以前の比較につきましては、どちらも従業員百人以上の企業を対象としているという点では同様のものでございまして、御指摘の資料につきましては、平成十四年度より毎年、財政制度等審議会等に提出してきておるものでございます。
○政府参考人(関戸秀明君) お答えをいたします。 人事院が国家公務員について行っております民間給与の実態調査、これは地方公共団体の人事委員会と共同で行っておりますけれども、これは常勤の国家公務員の給与を決めるための、そのために民間の企業と比較を行っているというものでございまして、公務の常勤職員に相当する民間の常勤従業員、いわゆる正規職員を対象として調査を行っております。 また、官民の給与比較におきましては、公務の行政職俸給表(一)の適用職員と比較しておりますので、これに相当する同種の職種ということで民間の事務・技術関係職種、デスクワークに限って、その従業員に限って双方の給与を比較をしている。それも、給与決定要素を同じくする者同士を比較するというラスパイレス比較方式によって比較を行って較差を出しているということでございます。
○又市征治君 今お二人からありましたが、つまりは人事院が調べておる、出しておる調査と、これは元をただせば厚生労働省が調べている賃金構造基本調査、基礎が違うわけですね。規模だけは百人以上ということでやっているけれども、違う。 もう少し言わせていただくならば、公務員の給与は、同種同等の業務を行う民間企業の従業員の給与を人事院なりあるいは人事委員会ができるだけ広く把握をして、そしてこれを適正に反映させる勧告を通して決定されている、こういうことですね。つまり、言い換えれば、職種別、役職別の民間給与実態調査に基づいてラスパイレス方式で決定をされているというわけですが、中川さんが引いたこの財務省の資料、さっき申し上げた厚生労働省の賃金構造基本調査というのは、企業規模は百人以上で合わされてはいるけれども、職種別、役職別も正社員も非正社員も関係なく集計したものであって比較対象にはなり得ない、そういうものだということですね。 この点の認識、もう少し、地方公務員の給与を扱っている総務省公務員部長からも認識を伺っておきたいと思います。
○政府参考人(上田紘士君) お答えいたします。 地方公務員の給与決定の原則は、国家公務員における給与決定と考え方を同じくしているところでございます。 人事院の研究会の報告書をちょっと引用させていただきますけれども、公務と民間企業では、それぞれ職種、役職段階の人的構成、年齢構成、学歴構成等が異なる。このように、異なる集団間での給与比較を行う場合には、それぞれの集団における給与の単純平均を比較することは適当でなく、一般的と考えられる給与決定要素の条件を合わせて、同種同等の者同士の給与を比較すべきであるとされております。
○又市征治君 そうしますと、これはもう中川幹事長が、国民が注視をする代表質問、テレビ入りでありまして、そういう中でこうした違いを度外視して、それで地方公務員の給与は民間よりも二一%平均で高いんだ、東北地方や九州地方では三割から四割も高い、こういう指摘をされたということですから、これはむしろ国民に誤ったメッセージを発したということになるわけで、これは大変重大で、中川さん自身がおっしゃっている言葉をかりて言えば、こういうやり方はアンフェアであって早急に是正すべきものだと逆に言わなきゃならぬと思うんですね。 まして、その後に続けて中川さんは、この比較対象になり得ない資料を基にして、民間並み合理化をすれば二〇一一年度の基礎的財政収支黒字化に必要な増税額を限りなくゼロに近づけることができる、こうまで言及をされているわけでありますから、そうすると、この比較対象にならないものを比較をして、公務員の賃金が高い、それを下げれば増税は要らなくなるんだ、こうまでおっしゃっているわけですから、これは大変な政治不信を招いたり混乱を招く、そういうことになりかねない。 ですから、私は、昨日レクをやったときに、これは財務省や総務省や人事院さんは中川さんにこういうことの御説明なさいましたかと聞いたら、全然なさっていない。これはやっぱり適切にちゃんと、そういう意味では中川さんにこれは比較できませんということを明確に説明をしておく必要がある。そのことを、今日は答弁求めませんが、そういうことはしっかりやっておいてもらいたい。そんな格好で政治混乱になるもとにならないように是非対処を要請をしておきたいと思います。 次に二つ目に、地方財政問題について大臣にお伺いをしていきたいと思います。 私は、総理の諮問機関である経済財政諮問会議からのとりわけこの地方財政に対する干渉的発言の数々について、竹中前大臣にもこの場で何回もただしてまいりました。諮問会議は行政府内部の諮問機関にすぎないのであって、それ以前に、総務大臣でいうならば、この地方六団体や地方制度調査会など正規の機関の意見をしっかり聞くべきだということを申し上げ、これはまあ竹中さんも当然のことだということで御答弁されてまいりました。 今、地方六団体は、明確に、地方共有税にしなさいと、地方交付税の問題ですね。地方共有税にしろとか地方財政会議を置けとか、こういう要求を出しておられます。 菅さんも総務大臣になられた以上は、内閣や諮問会議の中で何でも削れというこういう大勢に流されるんではなくて、もちろんそんなことはなさるつもりはないと思いますが、公共サービスを担う地方の代弁者として行動すべき立場は当然だと思いますけれども、地方六団体や地方制度調査会の声を最大限尊重して、内閣の中でむしろそのことをしっかり主張いただく、このことが必要ではないかと思いますが、この点の決意をまずお伺いをしておきたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 委員御指摘の地方六団体や地方制度調査会の意見、答申につきましては、やはり真摯にこれを受け止めて地方分権改革に積極的に取り組んでまいりたい、こう思っております。 さらに、この諮問会議は、御承知のとおり、総理を議長として経済財政に関する重要事項を審議しており、我が国の構造改革を進めていく意味でも極めて重要なものであります。先般のこの諮問会議でも、私から地方分権一括法の早期制定、地方分権を更に進めるための改革、こうしたものを提案をさせていただきました。さらにまた、地方財政についても、二〇〇六に基づいて歳出削減の努力はするけれども必要な交付税等の一般財源は確保する、このことが必要だ、このことも申し上げております。
○又市征治君 私は、この総理の諮問機関だろうと何だろうと、本来は国権の最高機関は国会なんですよね。それが何か知らぬが、さきの小泉さんのときからどうもおかしくなった。つまり、国会よりも経済財政諮問会議がまるで天の声か何かのごときこういう扱いを行政府内でされておる。まるで行政府が上位に立っているような、こういう錯覚したような言動が目立ってきている。だから、さっき申し上げたように、このことについて厳しく申し上げたわけですけれども。 いずれにしても、十月二十四日の諮問会議で、いわゆる民間議員の皆さんが様々おっしゃっているわけです。今申し上げたように、民間議員と、こうおっしゃっても、政府任命の企業人であって一般国民の代表とは言えない、こう言わざるを得ないと思うんですね。 そこでおっしゃっているのは、一つは新型交付税を五兆円、交付税の三分の一までに広げろという主張です。またもう一つは、不交付団体の数を自治体数の五〇%にしろと、こういうふうに主張されている。何かこうした主張は、一見交付税の合理的配分のように装っていますけれども、すべて真意は全く別。すなわち、地方交付税総額の削減であるとか、それによる政府支出の削減にある、こういうふうに私は言わざるを得ない、こう思います。 そこで伺いますが、これまでのいわゆる三位一体改革及びそのうちの交付税はどのようになっていたのか、この三つの帳じりを簡単に御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(岡本保君) お答えをいたします。 三位一体改革におきましては、国庫補助負担金の改革として約四・七兆円、税源移譲が約三兆円、交付税の抑制が約五・一兆円という改革が行われたところでございます。このうち、国庫補助負担金の改革につきましては、国庫補助負担金の改革のうち、四・七兆円のうち約三兆円については税源移譲により財源措置されていることでございます。 また、交付金化の改革、約〇・七兆円強につきましては、地方の財源が減少するものではございません。スリム化分約一兆円につきましては、事務事業自体が縮小、廃止されているというものでございますので、差引き、地方財源の減というのはないというふうに考えております。 また、交付税につきましては、三位一体改革の地方分権の推進という大きな柱に加えて財政の健全化というのも三位一体の一つの大きな目的でございますので、こういう中で国、地方を合わせた歳出のスリム化ということを図っていくということで、この三年間、地方の一般歳出等を抑制してまいったところでございます。 この間、こうした歳出抑制の取組や景気回復によりまして、地方税収の増加がこの三年間で約二・七兆円図られておりますので、したがって、この三年間で歳出を抑制しスリム化を図ったという意味での交付税の抑制といったものは、五・一兆円から地方税収の増加二・七兆円差し引きましたおおむね二・四兆円程度というふうに考えております。
○又市征治君 その全く地方に、そういう意味では、今あなたがおっしゃったようなことだとすれば地方から悲鳴が上がるわけがない。だけれども、地方からは、地方交付税が削られて予算が組めない、あるいはもうめどが立たないという格好で言われてやむなく歳出を削られたのに、何か歳出が仕方なく交付税が削られたから削らされたということが地方の総枠の声でしょう。ちょっと余りにも一方的過ぎる、こんなふうに思うんですね。 さっき出された数字からいうならば、補助金は四兆七千億円削られて、税源移譲は三兆円にすぎない。そして、地方交付税の削減は五・一兆円だ。しかし、これに臨時財政対策債の絡みを含めるならば、本当は五兆一千億円じゃなくて、私は五兆五千億円だ、こういうふうに申し上げてきたわけですけれども、そういう点でいうならば、明らかに地方の側の歳入が大きく減った、だから予算が組めないとか、ばさばさいろんな行政サービスが削らなきゃならぬ、こういう格好で来たわけですね。これだけ自治体に混乱を与えた、この五兆五千億も減額した地方交付税を本来ならばまず復元すべきであって、今配分方法の議論をするというのは本当は早計に過ぎるんではないかと、こう思うんです。 復元抜きの配分論というのは、更なる交付税の削減、あるいは政府支出を削るためのものであって、そういう意味では、先ほど申し上げたように、総務大臣はこうした地方の公共サービスを守るそうした地方の人々の代表として、まずはこの点をしっかりと財政諮問会議や政府部内でも反論をされるべきではないのか、このように思うんですが、この点についての見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 今後、基本的には二〇〇六に従って歳出抑制すると財政健全化に向けた取組が必要であるというふうに思っていまして、単なる交付税復元という考え方は難しいというふうに思います。ただ、どのような地域であっても、一定水準以上の行政サービスが行うことができるように、歳出削減努力と併せて、地方団体の安定的な財政運営に必要な地方税、交付税の一般財源総額については確保してまいりたいと思います。
○又市征治君 ところで、大臣は先日のこの諮問会議で、自分としても人口二十万を超える自治体は四割を不交付団体にしたいと、こうおっしゃったようにお聞きをしています。徹底した歳出削減と同時に、税源移譲とも言い添えられたようですけれども、これはどう見ても歳出削減、内容抜きの公共サービス削減がまず先にありきということになってしまうじゃありませんか。今、格差社会が大変に問題になって、だからこそ、このセーフティーネットが今まで以上に必要になった時期にこういう主張だというのが大変問題だというふうに私は言わなきゃならぬと思うんです。 だから、首長さんたちからも多数反論が出されてきております。例えば、井戸兵庫県知事は、地方公共団体が必要な行政サービスを実施しながら、つまりここですね、ここが非常に大事ですよ、あくまでも必要な公共サービスを実施しながら不交付団体比率を大幅に高めるには、地方交付税の削減ではなくて、地方税の充実が不可欠だ、こういうふうに反論なさっている。私は、やっぱりこれ、地方の率直な声を代表されていると思いますね。 大臣の発言、ちょっと順序が逆だと私は思うんですよ。交付税の復元と税源移譲が先、そういうことだと思うんです。その上で、税源移譲をしようにも、地方税の課税対象、つまり企業や高額所得者がない、こういう市町村もあるわけでありますから、こういうところは復元した交付税総額の大部分を回して厚くやっぱり配分をして、先ほどおっしゃったような、最低限少なくともやっていくべき行政サービスをしっかり確保していく、このことこそが交付税改革の正しい段取りではないかと私は思うんだが、この点について大臣の見解を伺います。
○国務大臣(菅義偉君) 私は、この地方分権一括法というものを三年以内に成立させたい。その中で地方に権限、財源、そして税源も移譲させる中で、やはり人口二十万を超える都市の四割ぐらいは不交付団体になるのが国のあるべき姿かなと実は思って、申し上げたところであります。
○又市征治君 今日は、限られた時間の中で、初回ですから、総論だけにとどめますが、地方自治を推進をして、良質な公共サービスの確保をしていく、そのための代弁をする立場、そういう立場で総務大臣がしっかりと臨んでいただくように重ねて要望をしておきたいと思います。 次に、先ほど来から出ていますNHKの命令放送の件について伺います。 先ほどからお聞きをしておってよく分からないんですが、NHKは今年に入ってから七百回を超えて拉致問題について国際放送、短波ラジオでやってきたと、こういうふうに言っておられるんですが、大臣の認識はこれでも不十分だということですか。
○国務大臣(菅義偉君) 新しく内閣ができて、内閣に拉致問題の対策本部ができて、拉致問題の解決に政府が全力を挙げて取り組んでいくという、そういう中で拉致被害者の方に対して日本のメッセージを伝えるために命令放送を諮問をしようということであります。
○又市征治君 いや、だから、NHKは現実にこれまで今年に入ってから七百回、七百本もそういう報道をしていると。この点は、不十分だから命令出すんですか。それとも、全く関係なしに、どこか法律にそう書いてあるからやりたいと、私が大臣になった以上はやりたいんだということでおっしゃっているんですか。
○国務大臣(菅義偉君) これは以前から、家族会の方やあるいは救う会の皆さんから、NHKでそうした放送をやってほしいという要望を私は受けておりました。今この時点でも、北朝鮮の工作員当局に拉致をされて、そして救出を求めている被害者の人たち、そうした人たちに私は、日本の家族も国も国民も見捨てていないで救出のために真剣に取り組んでいる、そうしたことをメッセージを与えるということは、そうした被害者の方にとって最大の私は希望になるというふうに思っています。 そういう中で、先ほども申し上げましたけれども、日本に帰ってこられた蓮池さん、新聞報道によれば、新聞の中で、家族の人たちが救出のために活動している、その記事を見て生きていこうという希望を持ったんであります。また、ほかの家族の方からも私直接聞いていますけれども、そうしたラジオ放送によって国内の様子を聞いて励まされ、そしてまた勇気を持ったということです。 私は、北朝鮮で必死に生き抜いているそうした人たちに、国としてできること、できる限りのことを私はすべきであると、こう思いまして、この放送法に基づいて命令を諮問しようという決意をしたということであります。
○又市征治君 そうしますと、私の問いにはお答えになっていないんですが、今のは、今の現状に照らして言うならば、不十分だ、七百回ぐらいじゃ不十分だというふうに聞こえてしようがないわけで、だとすれば正に、一方で編集や編集権に踏み込まないと、こうおっしゃっていることにむしろ踏み込むことになるんではないのかということが非常に言われている。それは表現や報道の自由を侵害することになるんではないか。 この点はもうあなたの御所属になっている自民党側からも大変批判がある。片山元総務大臣と私もこの点では意見が一致するわけですが、NHKへの特定事項の放送命令に反対すると同時に、片山さんは、NHKにも規制から自由になることを考えた方がいい、こういうふうにもおっしゃっているわけであります。是非とも私は、ここは賢明な判断をされる。先ほど来からも出ておりますが、NHKがやっぱり政府から独立した公共放送の法人であるといっても、事情を知らない他国の国民から見ますと、アメリカの国際放送であるボイス・オブ・アメリカのように、日本政府の代弁者であるとみなされがちな傾向があるわけです。この誤解を解いて、平素から中立公正な報道、公共放送をしていることを理解してもらうことこそが、万が一、相手国の政府と日本政府とが政治的に対立することになった場合でも、そういう点では日本国民の声を公平に代弁をする放送として信頼されて聞き続けられる、あるいは暴発の歯止めになるのではないか、このように思います。そのためにも、具体的項目にわたる政府の命令というのは避けて、相手国の国情を通じた放送現場の自主的判断に私はゆだねるべきだろうと思います。 時間がありませんから注文だけ付けておきたいと思いますが、少なくともその具体策として、第一に、あいまいで証拠も残らない形で縛るような、局長レベルといえども口頭での要請も私は慎むべきだ、こう思います。 二つ目に、政府が国際放送の奨励に二十億円出していますけれども、これをえさに報道の干渉の道具に使うというのであれば、いっそこれを廃止すべきだろう、このように主張しておきたいと思います。 第三に、政府は来年度の予算案に三億円を計上してテレビの国際放送にも広げようとしておりますが、同じ理由からこれにも命令など口出しをすべきではないということを申し上げなきゃならぬと思うんです。 是非その点で、これは今日時間がありませんからNHKにお聞きする時間がなくなりましたが、NHK自身も、二十二億円というのは大変貴重な財源かもしれません、しかし、こんな格好で国から口出しされて、あるいは誤解が生じていくくらいならば、むしろこの補助金は要らないというくらいの強い決意をNHKも示すべきではないか、このことを申し上げておきたいと思います。 改めて菅大臣の最後に答弁を求めておきたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 私は、このことについて要請、これ過去に実は三回行っています。これは今委員指摘されました。要請でのことも私は考えましたけれども、要請というのはやはり行政指導であって、私ども国民からすれば見えないところで実は行われるわけであります。私は、それよりもこの電波監理審議会という、そこに諮問することの方が透明で私は分かりやすい、こう思って要請でなく私は命令という、この第三十三条に基づいて行うと、そうしたことであります。
○又市征治君 終わります。
○長谷川憲正君 国民新党の長谷川憲正でございます。 朝十時からの委員会でございますので、大臣もさぞかしお疲れだと思いますし、また両副大臣、そして政務官の皆様方、発言なしにずっと座っていらっしゃるので大変お疲れかと思いますが、私が立ったということは、私は最終質疑者でございますので、もうちょっとでございますので御辛抱いただきたいと思います。 朝来、各委員からこの総務委員会の所掌する各分野につきましての質疑がずっと行われてまいりました。行政制度、公務員制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信、盛りだくさんでございましたが、一つだけ所掌分野で残っているのが郵政事業の分野でございますので、私、どうせこの分野は長谷川がやるだろうから残しておこうかという御配慮かとも思いますので、私、やらしていただこうと思います。 一つ心配なのは、最近、この郵政の民営化問題、まあ民営化だけではないんですけれども、余り議論にならなくなったということを私、実は心配をしております。昨年は、党の中でも、各党の中でも、そして国会の中でも政府の中でも大議論が行われました。そして、八月の八日には参議院の本会議で法案が否決をされるという事態になりまして即解散と、総選挙になりまして、九月の十一日、総選挙ということで、結果的には自民党大勝利ということになりまして、その状況の中で、一度否決された法案が生き返りまして、そして昨年の十月十四日、参議院の本会議で可決成立と、こういう流れでございます。 そしてもう一年たったのかなと、早いなという気がするわけでございますが、いつの間にか郵政の議論というのはどこかへ行ってしまって、最近新聞を見ても、郵政と見ると、郵政に反対した人の自民党への復党というような話ぐらいしか載らない。復党の問題も大事な問題だとはもちろん思いますが、ただ郵政の問題は何も時の勢いでそのときだけのエネルギーで議論されたわけではございませんで、当時私たちが心配をしておったことというのは実は依然として残っている。だから、問題は終わったんじゃないかというふうにお思いの方が多いと思いますけれども、実は終わっていないし、郵政の民営化というのは来年の十月一日から始まるわけですね。そういう意味では、今正に始まろうとしている時期でございまして、公社を中心にしていろんな準備が行われている。その中で、喜びもあれば悲しみもある、いろんなことが現場では展開をされているわけでございまして、是非、監督官庁であります総務省、大臣以下皆様に大いにこの問題についても関心を持っていただきたいという趣旨から質問をさせていただきたいと思います。 まず第一は、菅大臣の所信的あいさつということで先日ごあいさつがありましたが、これをお聞きをいたしますと、この郵政事業に関しましては、来年十月の民営化を控えて、郵政民営化法等にのっとり、新会社への円滑な移行のための諸準備を着実に進めるとともに、これちょっと飛びますが、確実かつ円滑な民営化を実現してまいりますと、このように大臣お述べになりました。そして、これは安倍総理御自身が所信の中で、郵政民営化については、これを確実に実施するというふうにおっしゃっているわけでございますから、閣僚としては当然のことを大臣おっしゃったというふうに私理解をいたします。極めてごもっともなごあいさつだったというふうに思います。 しかし、この確実かつ円滑な民営化と申しますけれども、これ実際にはかなり難しいわけでございます。一つには、いろいろ議論をしたようでありますけれども、細かなところを詰める時間というのが実際には余りなかったということが一つ。それから、来年の民営化までの間に時間が余りなかったということが一つ。それから、この民営化の形そのものが世界のどこにも例を見ない初めての形のものだ、極めて実験的な要素がたくさんあるということで、私はこれから先が大変重要でもあり心配でもあると、こう思っているわけでございます。 したがいまして、例えば民営化法そのものも附則の三条、四条のところで、例えば郵便貯金のコンピューターシステムの設計ができなければ大混乱を起こすので、もしうまくいかなかったときは、必要な手続はもちろんありますけれども、六か月民営化そのものが延期できるよというようなことが担保されているとかいうのがあります。 しかし、それ以外にも不確実な部分がたくさんあるわけでありまして、私は、これから先、公社任せになさらずに、もちろんそんなつもりはないと思いますが、是非細かなところにも目配りをいただいて、そして慎重にかつ柔軟にお取り組みをいただきたいものだというふうに考えておりますが、最初に大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 今回のこの郵政民営化におきましては、必要な郵便局のネットワークが維持をされて、また民営化前の郵便、貯金、保険のサービス水準が維持されるよう、実効性のある今仕組みをつくっているところであります。私としては、郵政民営化関連法律により、また国会審議、附帯決議も踏まえて、来年十月からの郵政民営化、確実に実施をしてまいる所存であります。そして、民営化を確実、円滑に実施をしていくためにも、幅広く国民の声やニーズを把握をし、万が一にも国民の利便に支障が生ずることのないよう、国民の不安に十分耳を傾けながら実施をしていきたい、こういう決意であります。
○長谷川憲正君 ありがとうございます。 大臣から大変力強い御答弁をいただきまして、もうあとのことは言わなくても済むぐらいの御答弁をいただいたわけでございますけれども、まだ時間もございますので、今の御答弁を踏まえて少しお聞かせをいただきたいと思います。 今、大臣は、法律だけではなくて国会答弁あるいはその附帯決議も守っていかれるということをおっしゃいましたし、国民の声に耳を傾けるんだということをおっしゃいました。全く大事なことだと思います。やはり、事業を提供しておりますのは人間でございますし、受けられるお客様も人間でございますので、しゃくし定規にはなかなかいかないところがあります。現在の郵便局などでは異常にぎくしゃくした状況がたくさん目立っておりまして、皆様方はそんなこと当たり前だとおっしゃるのかもしれませんが、例えばお隣に住んでいるおばあちゃんが来ても身分証明書を見せなさいというような話に現在はなっているわけでございます。 それから、郵便貯金、百数十年の歴史を持つものでありまして、時々もちろん事故が起きたり犯罪が起きたりということはありますが、しかし、ほかの金融機関の例に比べたら非常に確実な運営がなされてきていると思うわけでありますけれども、しかし、これが新たに銀行という形に変わりまして、金融庁の規制の下に入るということを受けて、点検しなければならない項目というのが金融部門だけでも何か八百ぐらいあるんだそうでございます。今、郵便局、私の近くの郵便局でもそうですが、夜、前を通りますと、七時になっても八時になっても電気がついていると。どうしてそんなに遅くまで仕事をしているんだろうと思うと、その点検のための時間がとても足りない。日中もお客さんに対して真っ向サービスという公社はスローガン掲げて仕事をしておられるわけですけれども、お客さんの方を向いている暇もないというぐらいにその点検で忙しいというような事態も起きているそうであります。 したがいまして、私、これから直面するであろう問題点というのは本当に多岐にわたる、それらを公社も、そして監督官庁であります総務省も細かに見ていただきたいと思うわけでございますが、その中で、私特に今ここで取り上げざるを得ない問題が幾つかございます。それは集配郵便局の再編と言われている問題であります。 全国で郵便物を配達に行く郵便局というのは今まで四千五百ぐらいあったわけでございますけれども、そのうちのおよそ千の郵便局で配達をやめると、そして広い範囲を一つの郵便局からできるだけ自動車、バイクといった機動力を活用して配って歩くんだと、その方が効率的で経費も掛からないと、こういうことだと思いますけれども、そのことによって各地でやっぱりサービスが落ちてきているわけですね。 私のところにもたくさんいろんな方から手紙などがまいりまして、甚だ地方で不便になったと、これから雪の季節を迎えてこれから先実際どうなっちゃうんだろうというような話とか、一杯苦情のようなものが参ります。 例えば、今までは、それまでの時間に郵便物を出したら、それをポストから集めてきてトラックで都会の方に運んでいくということで済んでいたのが、今までは六時半だったのが今回三時半になっちゃったということで、郵便物が一日遅れるような状態になったとかですね。 あるいは、お金を引き下ろすATMと呼ばれる機械がありますけれども、まあ銀行でもどこでもありますが、郵便局以外にもあっちこっちにあったわけでありますけれども、この民営化法が通ってからは、民間会社になるんだからということで効率の悪いものはどんどんと今撤去されていると。病院だとかいうようなところにありましたものも利用が少ないという理由で撤去されてしまったというようなこととかですね。 それから、ポストの取り集めの回数も減らされたとか、それから今まで集配をやっていた郵便局は休日も取扱いがあった、あるいは平日も早朝だとかあるいは深夜でも取扱いがあった、それが今度は一切やめることになってしまったとかですね。 それから、従来から子供に、お小遣いをもらったときは無駄遣いをしないように学校で先生方が、まあ手数が掛かるんですけれども、こども郵便局というようなことで、お金は無駄に使わないで貯金をしましょうよと、そして幾らかお小遣いをずっと貯めておくと一年も貯めたら立派なものが買えますよみたいなことで、勤倹貯蓄の精神というのを養ってきたと思うんですけど、これも今回もはや民営化された郵便局でやるべきことではないということかもしれません、全廃と、こども郵便局は全国で廃止をするというようなことが決まったというふうにも聞いておりまして、次々と心配なことが起きてくるわけです。 そして、こういったことの行き着く先は何かというと、最終的には、地方の郵便局は採算が合わないから、国会の決議などでは郵便局はなくさないというふうに約束はしたけれども、やっぱり事業として成り立たないものはしようがないということで切り捨てられるのではないかということを私ども大変心配をしているわけであります。 やはり、安倍政権になられまして、弱いものに対しても温かい目を向けようというその一つの大きな方向が今出ていると思うわけでありますけれども、そういう意味で、地域の中で税金を一銭も使わないで、あっちにもこっちにも郵便局があって、そしていろんな地域の人たちの心の支えにもなってきた。この郵便局をやっぱり守っていくという意味では私はいろんな工夫がこれから必要だと思うわけでございまして、その辺につきましての大臣のお考えをもう一度聞かせていただければ有り難いと思います。
○国務大臣(菅義偉君) この全国に張り巡らされています郵便局のネットワーク、これは国民の私は貴重な資産であるというふうに思っています。これを有効活用するように、現在の水準を維持しながらこれはしっかりと残してまいりたい、こう思います。 さらに、今集配局の問題、あるいはATMの問題がありました。集配局の再編によって集配業務が集約されても、郵便局そのものは引き続き今も残っております。そして、郵便、貯金、保険のサービスはこれまでどおり行っていることも御理解をいただいていると思います。また、この集約される地域の集配サービスはこれまで同様に提供されるというふうに認識をしております。 先ほど御指摘のありました時間外窓口の廃止など、集配局の再編に伴いサービスが変化する場合には、サービス水準が低下しないように、不在時戻り郵便物は土日も含めて毎日配達するよう電話等によって対応する、そういうことを行っているというふうに聞いています。 さらに、このATMですけれども、これにつきましてもその利用状況によって移転をしているということも事実です。ただ、社会的、近くに金融機関がないだとか、そういう状況の中では移転をしないことにもなっております。 いずれにしろ、地域の皆さんから親しまれ、愛されなければこの郵便事業というのは私も成り立たないと思っておりますので、そうしたことを肝に銘じながら指導していきたいと思います。
○長谷川憲正君 大変ありがとうございます。 大臣まだ御説明を受けられたばかりだと思いますので、そのような御説明を受けられるのは私も想像が付きますが、現実には、私のところに来る投書なんかを見ますと、やっぱりなかなかそうでないんですね。したがいまして、これから大臣のところにもたくさん陳情やら要望やら上がってくると思いますけれども、そういったものも是非お目を通していただければ有り難いと思いますし、また委員会の場でも、公社に対しても具合の悪いものは具合が悪いということをこれからも指摘をしていきたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。 もう一つお聞きをしたいと思います。 それは、この民営化、何のために行われたのかということを考えますと、これはもう民営化法の中にはっきり書いてあります。第二条のところで、経営の自主性、創造性及び効率性を高めるんだと、それが民営化なんだということが法律の中にうたってあります。やるからにはそうでなければいけないと私も思います。 私自身は民営化そのものに元々賛成の立場ではないわけですけれども、しかしやるのであれば、やはり国民にとっても、そして働く者にとっても、そういったもっとやりやすい、そしてもっと成果の上がるものでなければいけないと、当然のことだと思うわけでありますが。 一番心配なのは、今度郵便の仕事、貯金の仕事、保険の仕事、これはばらばらになります。と同時に、郵便局というのは郵便局という建物と人間だけしかいない、自分の本来業務を持たない、全部外から委託を受けるという非常に不思議な組織になるわけでありまして、私は、ここに勤務する、今郵政事業に勤務している人の大半がこの窓口という郵便局会社というところに勤務をすることになるんだろうと思いますが、非常に不安に思っておられるようでありまして、年齢の高い人ばかりでなく、若い人を含めて今退職希望が絶えないと、郵便局の現場でですね、という状況にございますので、そういう意味からも、いや郵便局というのはネットワークなんだから、これを活用して、一時はワンストップサービスというようなことも言われましたけれども、もっともっと明るく新しい分野にも伸びていけるんだよというようなことを示してやる必要があるんだろうと思います。 この郵便局ネットワークの活用という点について、大臣、何かお考えがありましたらお聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 今委員御指摘のとおり、やはり一体、三事業一体経営でなければなかなか難しいというふうに実は考えております。 一体経営の確保について、移行期の間は貯金銀行、保険会社に対して安定的な代理店契約を締結することが法律上御案内のとおり義務付けられております。また、持ち株会社による貯金銀行、保険会社の株式の保有が全株処分されるまで続くことによりこれは確保されるというふうに思っていますし、また、移行期終了後は株式持ち合いを認め、持ち株会社や郵便局会社が貯金銀行、保険会社の株式を保有することを可能とすることにより一体的な経営を維持するということは、これは可能であるというふうに思っています。 いずれにせよ、民営化後の各会社が効率的な経営を行うためには、持ち株会社を含め、この四つの会社が総合的な経営を行っていかなければならないというふうに思っております。戦略的にこうしたことを考えながら、所期の目的を達していきたいと思います。
○長谷川憲正君 今大臣がおっしゃいましたように、郵便局でやっております郵便、貯金、保険という三つの仕事、これは四畳半思想みたいなものでして、西欧社会のように居間があって寝室があって食堂があってというよりも、一つの小さな郵便局で一人か二人の職員が何でもかんでもやるということで効率を上げて、そして全国津々浦々に郵便局維持してきたわけですね。 しかも、その中でも一番郵便局にとって、郵便局の経営にとって頼りになるのが郵便貯金事業でありまして、私の記憶では、大体郵便局で使う経費の七割ぐらいは郵便貯金事業が負担をしていると、事務量からいってですね、いうようなことになっておりますから、仮に今法律に書いてありますように将来郵便貯金や簡易保険の株を一〇〇%外に売ってしまって外の支配を受けるようになる。買い戻していいということにはなっていますけれども、買い戻せるかどうかという保証がないわけですが、一方、一〇〇%売り切らなければいけないと法律で義務付けをされている。そういう状態で、将来ともにこの郵便局を支えている郵便貯金事業というのは、銀行という形に変わって、そして一〇〇%売り切られて、過半数の株を握る株主の意向が本当に郵便局を使うということになるんだろうかという、その心配というのは払拭できないわけであります。 しかも、郵便貯金を売り払った例というのは、世界で、近いところではドイツ、その前にニュージーランドという二つの例がありますけれども、どちらも大失敗をしまして、郵便局の大半は閉鎖に追い込まれたという、そういう事実があるものですから、郵便局の関係の人、あるいはその地域で住んでいらっしゃる住民の方の不安が絶えないのは無理もないと思うわけであります。 一方、新しい仕事何かやれるのかというと、コンビニのようなことをやれと言われても、こんな生き馬の目を抜くような商売を郵便局のようなところでできるわけがない。したがって、これからも三事業が一体で維持できるかできないか、そこがもう一番の問題だと思うわけであります。 私たちが民営化反対ということで闘いましたのも、民営化のすべてに反対したわけではないんですね。お客さんも喜んでもらえて、そして事業を提供する郵便局の側も発展していけるような民営化ならだれももちろん反対する必要がないわけでございまして、そうならないのではないか、とりわけ郵便貯金のところを切り離して売り飛ばしたら二度と郵便局に戻ってこないのではないか、そこが心配だから議論になってあんなことになったわけでありますけれども。 これから先もこの議論度々取り上げてまいりたいと思いますが、大臣も是非御関心を持って議論に参加をしていただきますようにお願いを申し上げまして、質問を終わりたいと思います。
○委員長(山内俊夫君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会をいたします。 午後三時十八分散会