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165回国会参議院2006/12/11

政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会 第5号

発言数
71
登壇者
13
会派数
7
開催日
2006/12/11

会議録

谷川秀善自由民主党

○委員長(谷川秀善君) ただいまから政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告をいたします。  昨日までに、芝博一君、藤原正司君、黒岩宇洋君、福山哲郎君、谷博之君及び紙智子君が委員を辞任され、その補欠として高嶋良充君、津田弥太郎君、白眞勲君、藤本祐司君、池口修次君及び仁比聡平君が選任されました。     ─────────────

谷川秀善自由民主党

○委員長(谷川秀善君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。  政治資金規正法等の一部を改正する法律案の審査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求めることとし、その手続につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

谷川秀善自由民主党

○委員長(谷川秀善君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。     ─────────────

谷川秀善自由民主党

○委員長(谷川秀善君) 政治資金規正法等の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言を願います。

山下八洲夫民主党・新緑風会

○山下八洲夫君 民主党・新緑風会の山下八洲夫でございます。  ただいま委員長から提案ありました政治資金規正法等の一部を改正する法律案について、若干質問させていただきたいと思います。  この発議者の三名の皆さんや修正提出者のメンバーの皆さんを見ておりますと、それぞれの分野で大変な専門家だなと。専門家を相手に素人が質問をいたしますんで、しっかりと理解できるように是非御説明をいただきたいと、まず冒頭お願い申し上げる次第です。  まず最初に、政治資金規正法の方向性と本改正案との関係について発議者の皆さんにお尋ねしたいと思います。  政治資金規正法については、平成六年改正で、企業、団体は政党、政党が指定した政治資金団体、公職の候補者が指定した資金管理団体以外の者に対して政治活動に関する寄附をしてはならないものとされ、さらに平成十一年改正で、資金管理団体に対する寄附が禁止され、企業・団体献金は政党あるいは政党が指定した政治資金団体に限定されることになりました。  このように、政治資金規正法は企業・団体献金を制限していく方向で今日までずっと改正が進められてきているというふうに私は判断しているんです。そういう中で、寄附を企業、団体中心から、是非皆さん、個人中心に移行しようじゃないかと、その努力をしようというような方向で今日まで来ているんではないかなというふうに私は認識をしております。  しかしながら、現状はなかなか個人献金は難しいということも十分理解しているわけでございますが、一般的な認識では、こうした中にあって、今度の本改正案ですけれども、外資規制を緩和することによって結果的には寄附ができる企業の範囲を増やしていくというものでありまして、これまでの企業・団体献金を制限していこうという政治資金の規制の方向性を、どちらかといいますと違背するおそれがあるんじゃないかと。また、政党交付金が配分されている現状において、企業・団体献金の増額をもたらすような改正はどう考えても今日国民の理解は得られないんじゃないかなと。特に昨今はいろんな面で政治に対するいろんな意見がテレビを中心にマスコミを随分にぎわせておりますし、もう昨今は何か赤坂宿舎のことまでわいわい騒がれているようでございますが、あれは余りにも状況を知らないで騒いでいるなというふうに私は理解をしておりますが。  今申し上げましたように、この本改正案との今日までの規制の方向性との中からの皆さん方の、発議者のお考えを御説明いただきたいと思います。

早川忠孝自由民主党

○衆議院議員(早川忠孝君) お答え申し上げます。  これまでの改正では、政治資金の調達を専ら政党を中心とするという動きがあったわけであります。また、近年における政治と金をめぐる国民世論の動向等にかんがみまして、会社、労働組合等の団体がする寄附について制限を設け、政党及び政治資金団体以外の者に対しては政治活動に関する寄附はしてはならないと、そういうふうにされてきたところであります。  ところで、本改正案は、会社、労働組合等からの政治活動に関する寄附の受領者の範囲については、政党及び政治資金団体に限るという現行法の趣旨を緩和するものではございません。今回は、政党及び政治資金団体が外国人等から政治活動に関する寄附を受けることが禁止されている現行の規制につきまして、我が国の政治やあるいは選挙が外国の勢力によって影響を受けることを未然に防止をするという現行法の趣旨に反しないよう改正を図っているものであります。  衆議院において修正がされておりますけれども、これによりますれば、日本法人のうち五年以上継続して株式が上場されているものに限って寄附を認めるものとするものでありまして、これまでの改正の経緯に照らしても妥当なものと考えているところでございます。

山下八洲夫民主党・新緑風会

○山下八洲夫君 いずれにいたしましても、外資規制を緩和をするということは、企業の政治献金をする者を緩和をするということには、受領の禁止はあっても、間違いない事実としてあるわけでございますので、今の御答弁じゃ納得しませんけれども、まあいいでしょう。余りここで議論しても結論は一致しないと思いますので、もう次に移ります。  次のも若干触れたわけでございますが、政治活動に関する寄附についての外資規制の見直しですね。政治資金規正法の外国人そして外国法人等から寄附の受領の禁止は、我が国の政治や選挙が外国人や外国の組織、外国の政府など、外国の勢力によって影響を受けることを未然に防止しようという趣旨から設けられたものであると。  今回の、修正前の話ですよ、また修正後は後ほどいたしますが、修正前の原案は、この原則を残したまま、上場していれば外資の持ち株比率が五〇%を超える企業であっても例外として寄附の受領を認めるという趣旨でございました。これは、上場している日本法人からの寄附の受領ならば我が国の政治や選挙が外国の勢力によって影響を受けることはないという趣旨とも取れるんですが、なぜそのように判断することが可能だったのかなと。私は、そうではなくて、やっぱり、どちらかといいますと、影響を受けるという趣旨があったから規制されていたというふうにも受け止めているんですが、その辺の判断についてまた御答弁いただきたいと思います。

早川忠孝自由民主党

○衆議院議員(早川忠孝君) 御指摘のように、本改正案では、我が国の政治や選挙が外国の勢力によって影響を受けることを未然に防止するという現行法の趣旨に反することがないように、日本法人である上場会社からの寄附に限って現行の制限を緩和することとしているものであります。  これは、上場会社については、所有と経営が完全に分離している、少数特定者持ち株数や株主数等に関し厳しい上場審査基準が課せられている、有価証券報告書や株式大量保有報告書の提出義務が課せられ、株主の状況等について市場による監視が徹底している、こういった理由によりまして、日本法人であります上場会社から政治活動に関する寄附を受領しましても我が国の政治や選挙が外国の勢力から影響を受けて国益を損ねることはないと判断したわけであります。  したがいまして、非常に御意見はあると思いますけれども、御指摘のような懸念は当たらないというふうに判断をして原案を提出をさせていただいた次第であります。

山下八洲夫民主党・新緑風会

○山下八洲夫君 まあ、ここも認識の違いとしておきましょう。  上場を基準とする問題点について発議者へお尋ねしたいと思います。  今回の改正は、株式の上場が寄附の受領の是非の基準となっており、受領を禁じられる法人からの受領をした場合には罰則も設けられています。しかしながら、ある法人の株式の上場を認めるかどうかは、私は金融庁、今日要求していないんですが、証券取引所が金融庁の認可を得て自ら定める上場審査基準に照らして決定しているわけですね。証券取引所はあくまでも民間なんですよ。そういう意味でいいますと、民間法人であり、このような民間の基準を我が国の政治、選挙に対する外国勢力の影響力を防止するという重要な政策判断に使うことについては疑問だというふうに指摘をせざるを得ないと思うんですが、場合によってはそのような政策判断を証券取引所にさせるのかどうか、その辺を含めて今の問題点について御説明いただきたいと思います。

早川忠孝自由民主党

○衆議院議員(早川忠孝君) まず初めの証券取引所の開設については、これは内閣総理大臣がこれを認めるということになっておりますし、上場審査基準につきましては、その変更を含めて同じく内閣総理大臣の認可を受けると、こういう手続になっております。その上で、この上場審査基準に基づいてそれぞれの証券取引所が上場の可否を決定をし、併せてその結果を金融庁に届け出ると、こういう仕組みを取っているわけであります。  この上場審査基準は、証券取引所の業務規程に定められているところでありますけれども、この業務規程につきましては、法令の適合性とかあるいは取引の公正、円滑化、あるいは投資者保護といった基準に適合するかを金融庁が審査をするという形になっているわけであります。このような仕組みの下で、この上場につきましては、既にお答えを申し上げたところでありますけれども、所有と経営が完全に分離しているとか、あるいはそれぞれの上場場によって違ってまいりますけれども、少数特定者持ち株数や株主数に関しての厳しい上場審査基準が課せられているとか、あるいは先ほど申し上げましたように、有価証券報告書や株式大量保有報告書の提出義務が課せられて株主の状況等についての市場による監視が徹底していると、こういった理由がありまして、日本法人である上場会社から政治活動に関する寄附を受領しても我が国の国益を損ねるような事態にはならないというふうに判断をしたということでございます。

山下八洲夫民主党・新緑風会

○山下八洲夫君 これは質問要求していないんですが、発議者の加藤先生は大蔵省出身で、証券取引にも詳しそうでございますので、ちょっとお尋ねしたいと思います。  日本国内には証券取引所というのは幾つあるんですか。

加藤勝信自由民主党

○衆議院議員(加藤勝信君) 我が国には大きく分けて、東京証券取引所、それから大阪、名古屋等々あります。そして、東京証券取引所には一部、二部、マザーズ、大阪にも一部、二部、ヘラクレスということで、どういう形でくくっていくかによりますけれども、証券取引所という概念でいえば六つということになりましょうか、それからもう少し細かく数えれば十四でございましょうか、というぐらいの市場といいますか、上場市場があるということでございます。

山下八洲夫民主党・新緑風会

○山下八洲夫君 大きく分ければ六つで私は間違いないと思うんです。それと同時に、最近、何か夜間専用のまた証券取引所ができたとかといって、一つ増えたような様子でもあります。  その中で、ちょっと横道それて申し訳ないんですが、今東京証券取引所、市場の第一部、第二部、マザーズと、大阪もヘラクレスと、そういうふうにあるんですが、この一部、二部、マザーズ、どう違うんでしょうか。あるいはまた、ジャスダック証券取引所というのは比較的新興企業向けということも言われておりますが、これはみんな基準は一緒なんでしょうか、上場のための。

加藤勝信自由民主党

○衆議院議員(加藤勝信君) 御指摘のように、それぞれ上場株式数、あるいは少数の持ち株等々、いろんな基準はそれぞれの市場の、ある意味では役割というんでありましょうか、あるいはそこに上場してくれる企業のその状況に応じていろいろの設定をされておるというふうに承知をしております。

山下八洲夫民主党・新緑風会

○山下八洲夫君 昨今でいいますとNTTとかあるいはJRとか、こういうのは東証一部上場でございました。物によっては今お話ありましたようにマザーズだヘラクレスだと、こういうところに上場するところもあるんですね。これは基準はみんな違うんですよね、みんな。  それとまた、昨今どうも夜間専用のも証券取引所ができたというようなことを聞きますと、例えば、今お話ございましたように、幾ら金融庁の基準があるといったって、これは証券取引所の基準はまた、一部とマザーズとはまた違うんですよね。  そういうことを考えていきますと、先ほど御説明がございましたが、また大変危険な気がいたしております。今日は金融庁は私は残念だけど要求しておりませんので、金融庁には申し訳ありませんけど、その辺については今後もうちょっとこの問題についてはしっかりと検討していただきたいなというふうに申し上げておきます。そこをちょっと心配しております。  それから、ちょっと順番を一つ変えますけど、先に、継続上場を五年以上に修正した理由についてちょっとお尋ねしたいと思うんです。  せんだっての修正案に対する趣旨説明でもその辺が全然説明されずに、五年以上継続して上場している日本法人に限定するものであるというようなことになったんですが、当初は、原案ではその五年がなかったわけですが、これ五年になった理由、何で五年がいいのか。場合によっては私は十年の方がもっといいんじゃないかというふうに思ったりするんです。  その辺について、修正の提案者に御説明いただきたいと思います。

細川律夫民主党・無所属クラブ

○衆議院議員(細川律夫君) お答えいたします。  この五年以上継続した上場をしていなければいけないということについて、どうしてこういうふうにしたかについて申し上げます。  外資の比率が五〇%を超えるいわゆる外資系企業からの政治活動に対する寄附の受領を解禁するに当たりまして、我が国の政治や選挙が外国人やあるいは外国の組織、外国の政府などの外国の勢力によって影響を受けることを未然に防止しようという意味で、日本法人で上場会社だと、こういうふうになっておりました。  これについては、私もこういうふうに上場会社に限るという原案の趣旨は基本的にはよかろうと、こういうふうに思ったんですけれども、ただ、新規に上場した直後の会社については、市場におけるその監視が十分であるかどうかということが懸念されるわけでございます。そこで、新たに五年以上を継続して上場されている会社からの寄附に限るというように要件を追加いたしまして、まあ五年間は、少なくとも五年間は市場による監視にさらされてきた会社に限って寄附を解禁をすると。こういうふうにすればその懸念も払拭するということができるものと考えた次第でございます。  ただ、今御質問がありましたように、なぜ十年にしなかったかと、こういうことでございますけれども、一応五年間で懸念が払拭されるんではないかということで、これで施行してみて不都合が生じましたならば、見直し規定も今度の修正で規定をしておりますので、そこでまた御検討をいただきたいというふうに思っております。  以上です。

山下八洲夫民主党・新緑風会

○山下八洲夫君 確かに、最初は制限がありませんでしたから、それが五年ということになりまして大きな制限が掛かったという意味では、安心感ということでは、ある意味では大きく前進していると私も思います。  だけど、現実、先ほどお話ありましたとおり、証券取引所っていろいろたくさんあるんですよね。これが三取引所の一部上場ぐらいでしたら五年でも三年でも、私、逆にいいなと思うんですが、そうでない取引所がたくさんあるものですから、本当に五年で安定するんだろうかなということを考えますと、若干危惧をいたしております。だから、一応今回五年ということですから、原案よりは良くなっているから、私もうこれ以上申し上げませんが、今後の課題としてまた是非検討しておいていただければというふうに思います。  それから、収支報告公表期日の明文化についてお尋ねさせていただきたいと思います。  今回の改正案では、総務大臣及び都道府県選挙管理委員会は、収支報告書の要旨を原則として九月三十日までに公表することを法律で明文化することが提案されています。この点に関しまして、発議者は趣旨説明で、政治資金の収支公開の強化に資するために行うことを明言している。確かに、九月までに総務大臣と都道府県選管分の要旨がそろうことは、正直言って前進したというふうに私も理解いたします。だけど、これまでも十一月下旬ごろまでには大体四十七都道府県の収支報告書はそろっていたんですね。したがって、今回の法改正で収支公開の強化に資するといっても、収支報告書要旨がそろうことがたかだか二か月ちょっと早まっただけなんですね。私は、そう大げさに言うほど効果はないんじゃないかというふうに思っています。  そして、それと同時に、総務省分と都道府県選管分の、私は、そういうことより総務省分と都道府県選管分の要旨を一本化するなどして公表するとして、政治資金の透明性を高めるような、そのような公表の方法を真剣に考えるべきじゃないかというふうに思っています。その方が大切じゃないかと。今回の場合はそういうことは、どうもそういう魂は入っていないようで、ただそろえたというにすぎないんじゃないかというふうに思いますが、これは、発議者の皆さん、これで大変良くなったというふうに思われるでしょうか。

早川忠孝自由民主党

○衆議院議員(早川忠孝君) 現状では、毎年提出される収支報告書の要旨の公表というのは、総務大臣においては九月、各都道府県選管においては四月の下旬から十一月の下旬にかけて行われているところでございます。  今回の改正は、報告書の要旨の公表時期について九月の三十日という期限を法定をすることで、現状の都道府県の公表時期の前倒しを図るとともに、総務大臣及び各都道府県選管における要旨の公表がほぼ同時期に行われるようにすることで、より一層の政治資金の収支公開の強化に資するものと考えているところであります。  そこで、要旨の公表を一本化すべきであるという御提案ではございますけれども、これは収支報告書の提出先というのが、その政治団体の活動範囲等に応じまして、総務大臣又は都道府県選管と分かれているところであります。要旨の公表も、したがいましてそれぞれに別個に行うのが適当であると考えられているところであります。  御指摘のように、透明化を図るということからすれば、報道機関等におきましては必要があれば適宜関係する収支報告書を突き合わせされるというふうに理解をしておりますので、御指摘の点については事実上満足ができるような状況になるのではないのかなというふうに考えているところであります。

山下八洲夫民主党・新緑風会

○山下八洲夫君 もう時間がありませんから次へ急いでいきたいと思いますが、要旨公表前の収支報告書の開示請求について、選挙部長にちょっとお尋ねしたいと思います。  収支報告書の公表期日の明文化が仮に収支公開の強化に資する措置であると言うならば、それと同時提案の要旨公表前の収支報告書の開示請求に対しては、国、地方を通じて要旨公表前に開示決定を行わない取扱いとすることを法律で明文化するこの改正案ですね、明らかに収支公開の私は後退だというふうに理解をいたします。なぜならば、総務大臣はこれまで要旨公開前の開示請求について、情報公開法の第五条、第六条の規定に基づき不開示してきたわけですね。  その理由は何かといいますと、いろいろとあるわけですが、行政文書不開示決定取消し請求事件で、平成十八年の四月三日、平成十七年の平成研究会、清和政策研究会の収支報告書について情報公開請求がされたと。それに対しまして、飛ばしますけど、十八年の八月十日には大阪地裁の原告の請求容認の判決が出たと、国が敗訴したと。そして国が大阪高裁に控訴したんですけど、九月一日になっちゃって、これチャラになっちゃったと、簡単に言えばそういうことなんですが。今回、ではそういうことを考えていきますと、今まで何で政府は開示をしなかったのかと。  それからもう一つ、もう時間ありませんが、併せてお尋ねしたいと思いますが、新聞情報によりますと、これ読売新聞でございますが、この地方の開示の問題です。事前公開の問題ですけど、平成十八年の八月ぐらいのときは、十八府県だったんですね。そしてそれが四十三府県になり、最近では開示しないのはもう東京と兵庫だけだと。四十七都道府県のうち四十五の道府県はもう事前開示をするようになったというふうに伺っているんですね。地方はそうやってどんどんどんどん事前開示をしている。その理由としても、開示の理由としても、各選管は公開しても業務に支障があるとは考えにくいと。あるいはまた形式上の不備はないかを審査した後に変更がされる可能性があると説明した上で開示をしているということなんですね。  私は、でも法律で規制するんじゃなくて、どんどんどんどんある意味では地方分権で地方にはそういうものを任せばいいと思います。私は国も逆に言えば九月以前にどんどん開示すべきだと思うんです、逆に。今、情報公開これだけ求められているのを、情報公開隠ぺいする方に隠ぺいする方にというふうに感ずるんですが、それについて政府と提案者両方併せて御答弁いただいて、もう時間になりましたから終わりたいと思います。

久元喜造総務省自治行政局選挙部長

○政府参考人(久元喜造君) 私ども、各政治団体から提出された収支報告書を、形式上の不備あるいは記載すべき事項の記載が不十分なものがないかどうかということを審査をいたしております。この審査の過程では、この記載内容の訂正が行われる場合が現実にはかなりございます。そういうような状況の中で、仮に審査中の収支報告書を公にした場合には国民に政治資金の収支に関して的確でない情報が流布するおそれがある、こういう観点から私どもは従来から不開示というふうにさせていただいているところでございます。  地方公共団体の選挙管理委員会につきましては、これは私ども、この政治資金の収支報告に関する事務は法定受託事務でありますけれども、文書の管理それ自体は自治事務というふうに考えてきておりますので、それは地方の選管のそれぞれの御判断だというふうに私どもは考えております。

早川忠孝自由民主党

○衆議院議員(早川忠孝君) 今回の改正案につきましては、従来の情報公開法の解釈を前提にして確認的に規定させていただいたものでございます。

山下八洲夫民主党・新緑風会

○山下八洲夫君 不満ですけど、やめます。  ありがとうございました。

弘友和夫公明党

○弘友和夫君 公明党の弘友和夫でございます。  私も山下先生と大分重複するところがございますけれども、更に深くお聞きしたいというふうに思っております。  まず、この法改正の方向性でございます。先ほどもお話がございましたけれども、政治資金の規制に関しましては、この企業・団体献金の規制、これはもう強化していこうという方向で、我が党も頑張ってそれぞれ、全体的に企業、団体、今までいろんな問題がある中から、これは規制していこうという方向ですよね。今回、この改正、直接じゃありませんけれども、外資系企業の献金が、広く企業・団体献金が受けられるような改正になっているわけですよ。  先ほどの中で、まず政治資金の調達は専ら政党レベルを中心、だから受領者は変わらないんだという早川先生のお答えがありました。ですから、政党だから大丈夫じゃないかという意味だと思うんですけれども、ただ、私たちは個人献金に変えていこうという中で、改めてその枠を広げるということに対して、そういう懸念が、何か方向に逆行するという懸念がないのかどうか。  それともう一つ、後でお聞きしようと思っておりましたけれども一緒にお聞きしますけれども、この改正によって寄附ができるようになる企業というのはどの程度増えるのか。大変大幅に増えるかどうかよく分かりませんけれども、どの程度増えるというふうに考えられているのか、一緒に併せてお尋ねします。

早川忠孝自由民主党

○衆議院議員(早川忠孝君) 後段の御質問については近江屋議員から、提案者からよく説明させていただきますが、まず政党中心で政治資金を調達するという流れが現在あるというふうに私は理解をしているところであります。もちろん企業・団体献金から個人献金へという、こういう声があることも理解はしておりますけれども、しかし、現実にこれまでの企業献金の内容を考えてみますと、外国資本が日本の上場企業の株を取得をしているという状況の中で、これをどの程度その株式がなっているかということをその時点で適時適切に判断するということがなかなか困難な状況になっているということがございます。さらには、現在は企業に対してのいわゆる経営あるいは支配ということよりも、専ら投資目的での資本が流入をするという時代になっていると、こういう株式市場の変化等がございます。  こういった状況を踏まえて、近年における政治と金をめぐる国民世論の動向等にかんがみての、要するに会社や労働組合等の団体がする寄附について制限を設けた、すなわち政党及び政治資金団体以外の者に対しては政治活動に関する寄附はしてはならないと、この趣旨は決して崩してはいないということでございます。現行法の制限はこの点においては緩和をするものではないということでございます。  それから、外国人等からの政治活動に関する寄附を受けることの禁止をしているという現行法の規制というのは、我が国の政治や選挙が外国の勢力によって影響を受けることを未然に防止するという趣旨に基づくものであります。  日本法人である上場会社に限って寄附を認めるというのが今回の改正の趣旨でありますので、これまでの一連の改正の経緯に照らしても妥当なものというふうに考えているところでございます。

近江屋信広自由民主党

○衆議院議員(近江屋信広君) 弘友委員からの御質問で、今回の法改正によりまして新たに寄附ができるようになる企業はどの程度増えるのかという御質問でありますが、会社四季報二〇〇六年秋版等から作成した資料でございますが、上場期間が五年以上の外資系の上場企業は三十六社であります。そしてまた、上場期間が五年に満たない、外資比率が五〇%を超える企業は八社でございます。  これらの数、我が国の企業数全体を考えるならば、その企業においては今後その政治資金を、政治寄附を行うかどうかはそれぞれの自由な判断にゆだねられるということも考え合わせるならば、そんなに多い数ではないのではないかという印象を私は持っております。  以上です。

弘友和夫公明党

○弘友和夫君 確かに上場されている企業の中からの割合というのは小さいかもしれませんけれども、方向性ですね、我々がやっている方向性というのは個人献金にシフトしていこうという方向性の中で、そうじゃないという流れがどうなのかというお尋ねをしたわけでございます。  そしてまた、さっき次の御答弁もいただいたんですけれども、外国人、外国法人等の寄附禁止規定というのは、先ほども出ておりましたけれども、我が国の政治や選挙が外国勢力によって影響を受けることを未然に防止する趣旨から設けられたわけでございます。  先ほど、子会社は日本法人であるから大丈夫だとか、厳正に上場の際はいろいろな審査基準があるから大丈夫だと、こういうような御答弁もありましたけれども、今までは、たしか昔、いろいろな事件がありました。例えば、陣中見舞いで個人から、外国人、外国の国籍のある方から陣中見舞いで例えば一万円もらっても、これは違反、何というか、捕まったことがある、昔ね。捕まったというか、何か違反になったんですよ、一万円。今でもそれはそうだと思うんですよ。ところが、今回は一〇〇%、五年以上であっても一〇〇%外国のあれ入っていてもですよ、何千万であろうと何億であろうと、その企業のあれに応じてよくなった。  一万円で駄目、個人献金の方向に行っているのが一万円でも駄目ですよと、ところが企業であればいいんですよということは、少し考えればなかなかおかしいんじゃないかなという、これは。まあ議員立法でございますので余り言いませんけれども、そういう気がしているんですね。  じゃ、金融庁の方来られていると思うんですけど、審査基準が厳しいから大丈夫だと。さっき六か所、十四ですか、東証だと、大阪一、二だとかいろいろありますけれども、じゃ、その審査基準というのは、例えば今いろいろな法律、例えば北朝鮮に対して対外規制をやっています。明日、経済産業委員会でやりますけれども。いろいろほかにもそういう規制がやっているそういう例えば国から、子会社をつくってやって五年以上たって上場、その国がいろいろその気になれば上場するぐらいの力はどの国だってあるわけですから、そういうのは五年たったらじゃいいんですかと、こういう話になりかねない。  じゃ、審査基準というのは、そういうところの審査をされているのかどうかというのを金融庁にお聞きしたい。

細溝清史金融庁総務企画局審議官

○政府参考人(細溝清史君) 今委員が御指摘のように、証券取引所、日本に今六か所ございます。それぞれで例えば一部、二部とか新興とかいろんな市場を開設しておりまして、それぞれで若干異なる面がありますが、概して申し上げますと、上場基準には幾つかの項目、例えば上場時の時価総額、株主数、それから上場前一定期間における利益の額、これはまあある場合と新興市場のようにそれを問わない場合がございます。そういった基準があるということではございますが、ただ、上場申請企業の株主に関して、その国籍等の株主の属性に関する基準はございません。  そういったことで、投資家の保護、公正な、透明な取引になるようなものということでの上場基準を定めておるというふうに承知しております。

弘友和夫公明党

○弘友和夫君 だから、今、結論的に言えば、株主保護だとかいろいろな基準は厳しく、利益だとかそういう部分は厳しく審査をするけれども、国籍がどこであろうと、それは審査をしないわけですよね。それは、どこかから昔ファクスが出てきておりましたけれども、いろいろな薬害の問題とかが起こったときに皆外資企業、それは、日本で子会社というか日本法人をつくって、資本は一〇〇%であっても五年たてばいいんですよという今度の改正になるわけですけれども、そこら辺に対して発議者のお考え、それとまた、さっきもありましたが、五年以上という、五年ということを決めた理由、そしてまた上場されていたらいいというその理由、それについてお答えしていただきたいと思います。

近江屋信広自由民主党

○衆議院議員(近江屋信広君) 先ほど弘友委員から御指摘のあった、日本と外交関係に問題のある国の一〇〇%出資企業からであっても五年継続して上場していれば寄附を受け取ることができるかどうかというふうに私受け止めたのですが、まず、上場会社には少数特定者の持ち株が一定数、七〇%以下でなければならないとか、あるいは株主数、一定数以上でなければならないとか、そういう上場審査基準が課せられているわけであります。したがいまして、外交関係に問題があるかどうかにかかわらず、特定の国の一〇〇%出資企業あるいはこれに近いような企業が五年以上継続して上場しているという、そういう基準を満たすこと自体、相当困難なことではなかろうかと、難しいことではなかろうかと思われる次第でございます。仮にそういう企業が上場できたとしても、先ほど以来申し上げているとおり、上場会社についてはそれ以外に所有と経営が完全に分離しているということがまずはございます。  次に、有価証券取引所や、株式大量保有報告書、そういうディスクローズによってディスクロージャーの提出義務、義務が課せられておりまして、株主の状況等について市場による監視が徹底しておるということがございまして、そのような理由から、特定の外国政府、そこが関与して政治活動に関する寄附を行うことによりまして我が国の政治なり選挙なりに影響を与える事態、そのことを通じて日本の国益を損なっていくような事態、そういうことは大変難しいことではなかろうかと考える次第でございます。  以上です。

鈴木淳司自由民主党

○衆議院議員(鈴木淳司君) 修正部分でありますので、私の方からお答えをさせていただきます。  外資の比率が五〇%を超えるいわゆる外資系企業からの政治活動に関する寄附の受領を解禁するに当たっては、我が国の政治や選挙が外国人や外国の組織、外国の政府など外国の勢力によって影響を受けることを未然に防止しようという現行法の趣旨に反することがないよう上場会社の寄附に限るという原案の趣旨そのものは、基本的には適当であると考えます。  ただ、先ほど来答弁がありますように、新規上場直後の会社につきましては市場による監視が十分と言えるかどうか、まだ懸念がないわけではありません。そこで、新たに今回、五年以上継続をして上場される会社からの寄附に限ることを要件として追加をし、少なくとも五年間、市場による監視にさらされてきた会社に限って寄附を解禁することとすれば、そのような懸念を払拭することができると考えたものであります。  また、今回の修正では、政治資金の授受に関しましてより透明性、公開性を高めるために、いわゆる外資系企業から寄附を受領したときは、政党等の会計責任者は、その旨を会計帳簿及び収支報告書に記載しなければならないということとしまして、この寄附を受けたことを国民の前に公開をし、国民の不断の監視と批判の下に置くことにより、外国勢力による政治への介入を未然に防止をするという趣旨をより一層徹底するべく修正を加えたものであります。  以上でございます。

弘友和夫公明党

○弘友和夫君 余りこう言うと、後ろから反対じゃないかと、こう言われましたので、反対じゃございませんけれども、そういう懸念があるということを。  というのは、資本と経営が分離しているからとか上場しているからと、どことは言いませんけれども、その気になれば、これは精巧な偽札であろうと何であろうとできる、国を挙げてやれば何でもできるんです。一つの会社を、子会社をつくって利益を上げさせて五年たつとかいうのはもう、こんなものは簡単なことだと思うんですよね。だから、そういう長期、やっぱり国と国だとか何とかいうことになると、やはりそういう懸念があるから今まで一万円でも個人でも駄目ですよと、こうなっているわけですから、そこら辺はしっかりと今後見直し等の際にはやっていただきたいなというふうに思います。  最後に、先ほど開示の問題等がございましたけれども、一点だけ総務省にお伺いしたいんですが、政治資金収支報告書の閲覧の改善でございます。  総務省は、今ホームページを通じた公表を始めているわけでございますけれども、都道府県選管は、ホームページによる公表というのはまだ全部やっているわけじゃございません。これをきちっと、やはり各都道府県選管のことですから、総務省はなかなか難しい部分があるかもしれませんけれども、やはりこれはホームページで、さっき九月三十日まで公表も合わせたわけですからね、一括して見れるようにもしている。だから、ホームページそのものもやはりきちっと都道府県選管も作ってやれば、非常に公開の透明性というか、が増えると思いますけれども、その御見解を聞いて終わりたいと思います。

久元喜造総務省自治行政局選挙部長

○政府参考人(久元喜造君) 総務省におきましては、総務大臣届出分の収支報告書のインターネットの公表を実施してきておりまして、今年は十二月二十二日を予定をしております。  各都道府県につきましても、その概要、発表資料ですね、それから要旨を掲載した公表の、このインターネット公表を積極的に行っていただくように私ども助言をしてきております。今月改めて調査いたしましたところ、概要等の記者発表資料をインターネット公表したところは四十一団体、要旨を公表した広報は四十一団体という数字に、たまたま同じ数字ですけれどもなっておりまして、残りの団体につきましてもそういう取組をしていただきますように、私ども積極的に助言していきたいと思っております。

弘友和夫公明党

○弘友和夫君 終わります。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。  現行政治資金規正法の二十二条の五の、今日ももう先生方言われていますので繰り返しませんが、外資規制の趣旨について、政府も提案者も、我が国の政治や選挙が外国の勢力によって影響を受けることを未然に防止しようとする趣旨だというふうに繰り返し答弁をされてこられました。これは、それが守られなければ国家の独立性としての国家主権が侵害され、ひいては国民主権と国民の参政権保障がゆがめられるという憲法の直接、最低限の要請であると私は考えますけれども、提案者はその関係をどう考えておられるのか、端的に御答弁いただきたいと思います。

加藤勝信自由民主党

○衆議院議員(加藤勝信君) 御指摘のように、現行法の二十二条の五の趣旨は、我が国の政治や選挙が外国の勢力によって影響を受けることを未然に防止しようとすることは御指摘のとおりでありますし、私どももそのように認識をしているわけであります。で、我が国は当然主権国家でありますから、我が国の政治のありよう、方向性について、外国の勢力から影響を受けるようなことがあってはならないということは当然のことであります。  また、他方で、今御指摘ありました参政権という話になると、これは国民が政治に参加する権利ということでありまして、選挙権、被選挙権等々々が挙げられるわけであります。  二十二条の五は、したがって、政治活動に関する寄附の受領について、外国からのいろんな影響が及ばないようにということで一定の制限を設けていると。他方、企業による政党への寄附そのものが国民の選挙権の自由な行使、いわゆる参政権を直接に侵害するということは言えないんではないかと。  したがって、この法律の二十二条の五と参政権とは、これは直接にはかかわっていないと、こういう認識をしております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 国家の主権、これには関係するが参政権とは関係ないというような議論があるんでしょうかね。というのは、およそ民主主義の国で国民主権と関係のない国家の主権というのがあるでしょうか。企業の献金について、それは参政権ゆがめるものでないというふうにおっしゃるけれども、だけれども、これは、一人一人の個々の国民の浄財としての政治献金というものと、それが企業によって行われるときの額の大きさ、あるいは業界あるいは財界が一体となって行われるときの政治的影響力の大きさ、これは、個々の国民が行うのとこれは格段に違うじゃありませんか。これはゆがめられるというのが基本的な認識であり、だからこそ規制を強化をしてきたのだと私は思うわけです。  いずれにしても、国家主権との関係はあるんだというふうにお認めになったわけですけれども、そうだとすると、この改定案による禁止規定の適用除外というこの要件の合憲性が私は問題になると思います。国家主権を侵すものではないのかという点が問題になると思うんですよ。  五年以上継続して上場されていればその要請を満たすんだというふうに考えられる理由は何ですか。

加藤勝信自由民主党

○衆議院議員(加藤勝信君) それは先ほどからも答弁をさせていただいておりますけれども、上場会社においては、上場審査基準をクリアしている、あるいは所有と経営の完全な分離、あるいは有価証券報告書等の提出義務が課せられて株主の状況について市場による監視が行われていると、こういったことで、今申し上げたような外国勢力からによって影響されるということにはつながらないのではないかと、こういうふうに私どもは考えておるところでございます。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 私の質問にお答えになられていないと思います。議員立法として政治家としてこの法案を出されているんですから、国家の主権という観点から見たときに問題があるのかないのか、これはしっかり考えて提案されるのが当然じゃありませんか。市場による厳しい上場審査基準が課せられているというふうにおっしゃるけれども、そこで分かるのは株主の中に外国人がいるとか、それがだれかとかいうことが分かるというだけですよね。その外国人株主あるいは資本がどんな支配を及ぼしているのか、どうしようとしているのか、そんなこと別に分からないでしょう。  改定案によれば、たとえ外資一〇〇%の企業であっても政治献金を認めるということになるわけですが、五〇%を超えれば、これはいつでも経営支配及ぼし得る状況にはありますよね。所有と経営の分離というふうにおっしゃるけれども、取締役は株主の利益を図ることが任務であって、外資の株主も含めてでしょう。その利益に反することをやれば、これ背任行為じゃありませんか。違いますか。

早川忠孝自由民主党

○衆議院議員(早川忠孝君) 一般的に、上場審査の段階において、いかなる企業について上場を認めるかということの中に、法令に適合した活動をしているかということが当然あるわけであります。違法な行為を行う者については、事前の段階でこれは上場を認めないということになります。これは株主の構成いかんにかかわらず、むしろ行為規制に係る問題だろうと思います。  そこで、この上場会社が献金をするということについては、あくまでも株主の利益に合致する行為であるかどうかということの規制を受けるわけであります。すなわち、株主の利益、会社の利益に反して特定の外国の利益を図っての献金を行うというふうなことは、我々は想定をしていないところであります。  そういうことから考えて、現在の日本法人で、日本においての上場している会社であって、五年以上というこれは修正案が衆議院で修正がなされたわけでありますけれども、そういう要件が満たされたというときには、事実上そういった問題はないのではないだろうかと。ただ、御指摘のようなことがあるとすれば、むしろそれは、政治に対しての不法な不当な圧力というのが、外国からどのような形でそれが行使されているかということにすべて掛かってくるのではないだろうかなというふうに今考えているところであります。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 事実上懸念はないというような答弁で国家の主権というものをゆるがせにすることはできないんですよ。この法改定が仮になされて、将来憲法審査を経るような、受けるようなそういう事態になったときに、皆さんの答弁というのはその中で問題とされると私は思います。  別の角度で伺いたいと思いますけれども、上場基準とその適合審査というのは、これ、市場による公正な価格の形成と適正な流通の保持を容易にし、投資家保護のため必要かつ適当であるか否か、こういう観点で行われるわけです。さっきおっしゃった法令の適合性というのも、そういう市場の評価に堪えるのかという観点でなされるわけですね。その観点で判断をする証券取引所が、どうして国家主権にかかわる外資五〇%超の大企業の政治献金の自由を認めるのかどうかという判定をできるんですか。その理由はどこにあるんですか。

早川忠孝自由民主党

○衆議院議員(早川忠孝君) 最近の事例でありますけれども、例えばパチンコ店を経営する企業が上場するという申請をいたしました。これを認めるか認めないかということの中で何が問題になったかといいますと、いわゆる景品替え、要するに商品を交換するという、その行為の法律に適合しているかどうかという判断であります。結果的には、そういった行為についてこれが法令適合性があるかどうか、あるいは、ひいては会社を上場させるということによって一般の株主に不測の事態を招くことになりはしないかと、そういう観点からの上場審査というのがなされるわけであります。  恐らくは、それ以外の様々な法令違反行為の有無についても、上場申請をするというその審査の段階では、当然、監査法人等でチェックをしていくというふうに理解をしているところであります。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 例えば、ある外資が、我が国の市場を我が利益にうまくかなうように政策や制度を変えたいという思いで政治献金を行うとする、それが我が国の政治をゆがめるかもしれないという懸念があるとする、それを証券取引所が判定するなんてあり得ないでしょう。私はそこのことを問題にしているわけです。  改定案の質的強化の解禁というのは、国家主権、国民主権原理に抵触する重大なものだと思います。憲法研究者を含む参考人招致も含めて、徹底審議を行うべきだということを私、重ねて申し上げたいと思います。  市場のグローバル化やそこでの経済合理性での評価を主権の問題と併せる、一緒にするということはできないわけですよ。  別の、もう一つの重大問題である政治資金収支報告書の情報公開という問題について伺いますが、私は、国民の知る権利にこたえて政治資金の透明性の確保を図るという運用を現状よりも後退させるという点に重大な問題があると思います。  これ、パネルをごらんいただきたいと思うんですが。(資料提示)これは東京新聞の今年六月一日の記事から私が作成をしたものですが、これに見るとおり、収支報告書が年度末までに提出をされれば、多くは翌年秋になってしまう公表の前であっても、都道府県の情報公開条例に基づいて開示請求があれば公開するという自治体がこの東京新聞の調査で四十二府県に上っているわけです。先ほど、山下理事の御質問にありましたけれども、北海道も福岡も千葉も公開になったという、転じたということであれば、もう東京そして兵庫だけということなんですね。  改定案の二十条の三の三項、これは要旨の公表前の開示を自治体に対しても禁ずるものなのか、そこをちょっとはっきり聞かしていただきたい。  先ほど、政府は自治事務でありますのでという答弁をされたんですが、だけれども、三項には要旨の公表前の開示には応じないという趣旨の規定を置いて、それは都道府県もそれをそういう形でやるものとするというふうになっているじゃないですか。今こうやって現実に公開しているのを、これを禁ずるんですか。もしそうなんだったら、あってはならないことだと思います。積極的に公開をするという自治体の運用まで禁じる理由が一体どこにあるというのか、伺いたいと思います。

早川忠孝自由民主党

○衆議院議員(早川忠孝君) 要旨公表前の収支報告書等に関しての開示請求があった場合、従来からの取扱いとして、政治資金の収支についての的確でない情報が国民に公になることにより、政治資金の収支についての国民の監視と批判を適正ならしめるという政治資金規正法が定めた政治資金の収支公開事務の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるということから、情報公開法の第五条第六号に該当するものとして不開示としているものと聞いているところであります。  このようなおそれがあることにつきましては国と都道府県で同様であるために、従来の情報公開法の解釈を前提にして確認的に規定をするとともに、都道府県についても国と同様の取扱いとすることとしたものであります。  以上であります。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 今の早川先生の答弁は、現実に道府県が行っている情報公開の実務と違うじゃありませんか。要旨の公表前には開示をしないと確かに国は言っていますよ。だけれども、自治体は違う。国のその開示をしないという態度が、先ほど御指摘のあった大阪地裁、昨年八月の判決で弾劾をされたんです。そこでは、地方裁判所はこう言っています。審査終了前の収支報告書を公にしたとしても、国が主張するような収支公開事務の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあると認めることはできない。これが当然じゃありませんか。  自分たちがやらないでおいて、現実に国民の声にこたえて、それも政治資金の透明性の確保という本来のこの規正法の趣旨に沿って積極的に公開をしている、こういう自治体の運用を逆に閉ざすなんていう、そんなひどい法案がありますか。私は断じて許せないということを申し上げまして、時間参りましたので質問を終わります。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 社民党の又市です。  政治と金をめぐる汚職と疑惑、あるいは政界、官界、財界の癒着事件は枚挙にいとまがないわけでありまして、外国の企業が日本の政治経済をゆがめた例というのは名高いロッキード事件がありました。今提案されているこの法改正は、こうした政治献金の規制を強化をするんではなくて逆に緩和をする、こういう中身でありまして、先ほどから御質問いただいている、むしろ賛成だとおっしゃる政党の皆さんも、どうも幾つも懸念が表明をされておる。大変大きな問題を抱えているなと、こんな感じがしてならないわけで、もう少し時間がたってみると、大変なやっぱり改悪だったということになるんだろうと思うんです。  私は、そういう意味で、反対の立場で幾つかただしておきたいと思うんです。  まず、主要国との比較の問題ですが、先ほども山下さんの方から少し出ておりましたけれども、私の調べでは、アメリカでは、外国人等だけでなく、一般に企業、団体からの献金が原則禁止。企業内の個人が集団として政治活動委員会、PACを通じて献金する場合も外国人等には厳しい制限があります。イギリスでは、そもそも政治献金自体が株主総会の事前議決を条件としていますし、外国の親会社が献金規制逃れの子会社を作ることを禁じております。ドイツでは国外からの政治資金の流入を規制をしています。フランスでは、企業献金は禁止で、外国人も個人のみが認められている。  こういうように、よく比較をされる日本とのこういう国々、主要国は政治献金の規制全体が日本よりも非常に厳しい、こういう格好でやられています。  しかし、先ほど申し上げたように、今の法改正案は外資系企業だけの、外資企業の部分だけをグローバル化と称して緩和をする、こういう立場で、極めてこうした流れなどとは均衡を失しているんではないかと思うんですが、提案者の御認識をお伺いをします。

早川忠孝自由民主党

○衆議院議員(早川忠孝君) まず、政治資金の規正のための法制度というのは、各国の実情に応じてそれぞれの国に適した制度が構築されているものと承知をしているわけであります。今回の改正は、殊更に諸外国の制度をそのまま取り入れようというものではなく、あくまでも上場会社については、所有と経営が完全に分離している、少数特定者持ち株数や株主数等に関し厳しい上場審査基準が課せられている、有価証券報告書や株式大量保有報告書の提出義務を課せられ、株主の状況等について市場に監視が徹底している、こういったことを理由として、日本法人である上場会社から政治活動に関する寄附を受領しても、我が国の政治や選挙が外国の勢力から影響を受けて国益を損ねるような事態になることはないものと判断をし、この法律案を提案をした次第であります。  ちなみに、アメリカ合衆国におきましては、外国企業のアメリカの子会社でも、当該企業のPACの活動に親会社が資金提供を行っていない、かつ外国人等が当該企業のPACの活動、寄附の決定等に関与していないという条件を満たせばPACを通じて献金が可能であるということになっておりますし、イギリスの場合においては、外国企業の子会社でも、イギリスにおいて登録され、連合王国内で事業を行っている実態がある会社は献金可能であるということになっているわけであります。ドイツについては、特段の規定がなく、他の国内法人と同様の扱いになっているというふうに理解をしているところであります。フランスについては、そもそも企業献金が禁止をされているということはそのとおりであります。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 そこで、先ほど来から大変問題になっていますが、外資系のうち上場企業だったらフリーパスとするこの理由ですけれども、株の所有と経営が分離しているからと言われますけれども、これは正に形式論にすぎないわけであって、実態は少数の株で間接的に経営を支配をできる、これが正に株式会社のメリットなわけですよ。ましてや、多数を所有する外国株主が、自社の利益なり外国の利益を図るために、日本人から成る取締役会に影響力行使をする、その一つとして政治献金を命ずるというのは、当然そんなことあり得ることなんですね。  ですから、この答弁されている上場基準や大量持ち株の報告義務があっても、影響力行使に当たって何の制限にもこれはならないわけであって、ここのところは全く理解ができない。  もう一度改めて御説明、分かるようにしてください。

近江屋信広自由民主党

○衆議院議員(近江屋信広君) 又市委員お話がありました、株の所有と経営が分離しているのは形式論に過ぎないという御指摘でありますが、所有と経営が完全に分離している、会社を所有している株主、すなわち、その株主の中に外国人がおったとしても、また、経営に携わる取締役がその業務執行の範囲内で政治資金を行うか否か、だれに政治資金を寄附するかどうかを意思決定する、そういう立場にありますので、その意味において所有と経営が分離しているということではなかろうかと存じております。  そして、上場会社におきましては、まず多数の株主が存在している、東証一部上場においては株主数は三千人以上でなければならないとか、そういう多数の株主が存在することという上場基準を設けておりまして、それを満たす必要があるために、御指摘のように、特定の外国人株主が影響力を発揮する事態が実際問題どの程度あり得るのか、疑問を私どもは持つものであります。  また、特定の外国人株主が影響力を発揮する事態が万一あったといたしましても、上場会社には市場による監視が働いている、先ほども申しましたように、たくさんのディスクロージャーの義務が課せられておりまして、そういう市場による監視が働いているために、そのような会社はたちまち投資家の間で話題となって、そういう会社は敬遠されてしまうということになるのではないかということであります。  なお、衆議院においては、外資系企業から寄附を受けた場合には会計帳簿及び収支報告書にその旨を記載するよう修正がなされたところでありまして、そのような外資系企業から受けた寄附についてもその旨が国民の前に公開されるわけでありまして、国民の不断の監視と批判の下に置かれる、政治資金規正法の最も求めるところである国民の不断の監視と批判の下に置かれるということが担保されると存じますので、御理解いただきたいと存じます。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 せっかく近江屋先生、大変にちょうちょうと御説明いただいたんですが、さっぱり私は理解できません、本当に。  本当に、何度も申し上げますが、やっぱり少数の株主が多数を支配するのは株、それこそ株式会社ですよ。その自分のやっぱり会社の利益なり、正にその自国の利益を図るために献金をするんだろうと思うんですよ。だから、これを正に本則で禁止をしているわけで、二十二条の五の規定というのは正にそういうことだと思うんですね。だから、何ぼ今おっしゃっても理解できない、そういうことも申し上げなきゃならぬと思うんです。  時間がありませんから次に進みますが、アメリカでは、外国人及び外資系企業は、例えば先ほど述べた唯一の企業内献金母体であるPACの設立、運営又は勧誘に資金を提供しない、運営に参加しない、寄附の決定をしないことと定めております。今回の改正に当たって、そのような外国人などの影響を規制をする条項が付いておるんですか。そこのところをお聞かせいただきたいが、このPACという部分は取締役会などというように読み替えればそれでいいと思うんですが、その点はいかがですか。

近江屋信広自由民主党

○衆議院議員(近江屋信広君) 又市委員御指摘の事柄は、アメリカにおきましては、外国企業のアメリカにおける子会社であっても、一つには当該企業のPACの活動に親会社が資金提供を行っていない、かつ、二つ目には外国人等が当該企業のPACの活動や寄附の決定等に関与をしていないという条件を満たせばPACを通じて献金は可能という、そのような条文がこの改正案では想定をされているかどうかという御質問であろうかと存じます。  本改正案においては、我が国の政治や選挙が外国の勢力によって影響を受けることを未然に防止するという現行法の趣旨に反することのないように、日本法人である上場会社からの寄附に限って現行の制限を緩和することといたしておりますが、先ほど来申し上げましたとおり、上場会社については所有と経営の分離、上場審査基準が厳しい、それと、市場による監視が徹底しているということで、そのような企業から寄附を受領しても我が国の政治や選挙が外国の勢力から影響を受けて国益を損ねることはないと、そういう余地はないという判断いたしております。  したがって、このようなことに加えて、アメリカのPACに関する制度を参考にして御指摘されたような条項を新たに導入するというような必要はないのではないかと判断いたしております。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 それじゃ次に、本委員会にはずっと前から定住外国人に地方参政権を付与する法案も提案をされております。しかし、今国会でも正に審議に付されていない。  定住外国人の個人の参政権問題には極めて後ろ向きでありながら、外資が含まれていても大きな法人ならば政治献金という形での政治介入は合法とするというのも極めて問題じゃないのかと、私はこんなふうに思うんですが、この点について、発議者ともう一つは修正案の提案者側にもどなたかこの点についての認識をお伺いをしておきたいと思います。

加藤勝信自由民主党

○衆議院議員(加藤勝信君) ただいま御指摘がありました定住外国人の地方参政権の付与に関して、本委員会でその審議に関して私どもがとやかく言う立場ではないわけでございます。  そして、今回の私どもの提案させていただいた理由については、我が国の政治や選挙が外国の勢力によって影響を受けることを未然に防止するという現行法の趣旨、その原則の下において、るる説明してまいりました今日の経済活動の実態に照らして日本においても合理的でかつ透明な規制に改正すべきだと、こう判断して提出をさせていただいたところでございます。

鈴木淳司自由民主党

○衆議院議員(鈴木淳司君) 発議者と全く同様の答弁であります。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 次も企業の政治献金にかかわる問題ですので、提案者にお伺いをしたいと思いますが、双方からお伺いしたいと思いますが、日本経団連が銀行協会に対して献金再開を要請していたところ、八日に三菱UFJ銀行の三千万円献金再開が報道されております。倒産寸前のところを国民の税金で救ってもらいながら、利益に転じたら特定の政党に今度は献金を再開するなどというのは、私は当然許されないことではないか。ましてや、大手銀行の多くはいまだに法人税を納めてないわけですね。  我が党はすべての企業・団体献金を禁止すべきだというふうに主張しておりますけれども、少なくとも欠損法人とか、利益法人に戻って間もないこういう企業は政治献金をする財務的余裕はないだろうし、また極めて道義的にも問題だと、こう思うんです。その点で、発議者及び修正案提案者側のそれぞれの御見解を承りたい。

加藤勝信自由民主党

○衆議院議員(加藤勝信君) 私ども自由民主党では、公的資本による資本注入を受けている銀行からの寄附については自粛をしているところでございます。  他方で、一般論としては、企業において政治活動の自由というのが当然認められており、政治資金規正法に基づいて行われる寄附についてはそれぞれの会社の御判断にゆだねられるべきではないかというふうに考えております。

鈴木淳司自由民主党

○衆議院議員(鈴木淳司君) これにつきましても加藤委員と同様の答弁であります。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 それじゃ、時間の関係で最後にいたします。  先ほど来からも出ていますが、今回もう一つの改正点は、政治資金収支報告書の公表について、都道府県選管が現在は報告書要旨の発表前でも情報公開の条例によって開示しているものを法律で駄目だとする、一律化を図る、これはそういう意味では改悪だろうと私は思います。都道府県が行っていた情報公開を法律でひっくり返して後退させるというのは、正に分権自治に逆行する改悪だというふうに私は思いますが、最後に総務省の考え方を明確にお伺いをして、終わりたいと思います。

久元喜造総務省自治行政局選挙部長

○政府参考人(久元喜造君) 今回の改正案は、要旨の公表の期限を九月三十日までに定める、それから要旨の公表前のこの取扱いについて、情報公開法の規定によって不開示している国の取扱いを明文で規定をする、併せて都道府県についてもその取扱いを統一することとしたものと承知をしております。  国がこれを不開示としておりますのは、記載内容が訂正される可能性のある収支報告書が公になることによって収支公開の正確性が損なわれるおそれがあるとの理由によるものであります。また、都道府県が行う収支報告書等の情報公開事務は自治事務でありますけれども、立法府の判断によって合理的な理由がある場合には、法律で統一的な取扱いを定めることは十分可能であるというふうに考えております。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 終わります。

長谷川憲正国民新党・新党日本の会

○長谷川憲正君 国民新党の長谷川憲正でございます。  私が最終質疑者でございますので、もう十五分お付き合いをいただきたいと思っております。  先ほど来、各委員からいろいろな疑問点やら懸念やら表明されております。私もそれらの疑問や懸念を共有いたします。この法案に対しては、私、結論から先に申し上げますと賛成をいたしますが、やっぱりいろいろ考えてみると、怪しいとは申しませんが、危うい点が多々ある内容のように思えて仕方がないわけであります。  私は、そういう意味で、あえてもう一度、皆様方が繰り返された質問を最後に二つ、発議者とそして修正案の提出者にお聞きをしたいと思うんですけれども、本来からいうと、やっぱり政治献金というものは、そうでなくても国民の目から見たときにはかなり怪しくかなり薄汚く見える代物なわけでございます。そういう意味で、できるだけ透明できれいにしておくというのが政治の信頼を確保する上で基調だというふうに思いますが、とりわけ外国の影響力が出るかもしれない献金ということについては、これは極めて慎重でなければいけないと、そう私は考えるわけであります。  先ほど来の御答弁を伺っておりまして、やはり、ああ、なるほどなという納得がいかないのが非常に残念でございます。しかしながら、私は賛成をさせていただこうと考えた趣旨は、これ、議員立法でございますので、政治家の皆さんが政治責任を自らしょってこれを御提案なさっていると、その点を評価いたします。それから、さらに衆議院の段階で修正案が付きまして、なるほどもっともな修正であるというふうにも思いますので、これも評価をいたします。  そういう意味で、ざっくばらんに申し上げますと、各党の勢力比からいいまして、ここで反対と言ってもこれ止まらないだろうという、そのことを考えますと、単に反対と言って涼しい顔をしているというよりも、皆さん方の仲間に加えさせていただいて、一緒に悩みながら一緒にこれを監視していこうというふうに思ったものですから、最終的には賛成をさせていただきますが、これもう、李下に冠を正さずという言葉もありますし、グレーゾーンをあえてつくるということについては、これはもう御提案者の皆様だけでなくて、この委員会の部屋におる委員みんなでやはり共通の意識を持って、これから先、特に三年後の見直しもあるということでございますので、みんなで力を合わせていいものにしていこうという努力をすべきだと思います。  そこで、もう時間もございませんので、端的に、もう一度だけお伺いをいたしますので、お答えをいただきます。国民向けに御答弁をいただきたいと思います。  発議者にお伺いをいたします。今回の改正に当たって、外国勢力による政治への介入を排除するとの従来からの考えにお変わりはございませんか。

早川忠孝自由民主党

○衆議院議員(早川忠孝君) 今の御指摘でありますけれども、極めて当然の御指摘であり、この法案によって外国勢力から不当な影響を受けることはないというふうに考えているところであります。  ちなみに、現在の政治資金の流れについては、政党を中心に、かつ政治資金の流れの透明化を図るということによって国民の厳正な監視をちょうだいをし、結果的にはそれに関与する政治家、政党が正に李下に冠を正さずというような政治活動を展開をすることが求められていると思います。  正論を御指摘をされる長谷川議員の御意見に敬意を表しながら答弁をさせていただきます。

長谷川憲正国民新党・新党日本の会

○長谷川憲正君 痛み入ります。ありがとうございます。  続いて、修正案提出者にも御質問をさしていただきます。  この修正案、ごもっともだというふうに私は思いましたけれども、それでもなおかつ、なおかつ本当に外国勢力による政治への介入というのをこの修正で完全に排除できるのかというと、完全というのは大変難しくて、いろんなケースが想定されるわけであります。実際に、この国の中でも多くの国のスパイが活躍をしているということも言われるわけでありますし、現に新聞にも外交官が買収をされたり、あるいは脅されたり、自衛官にいろいろ誘いがあったりというような記事も度々載るわけでございますから、政治に対する介入も当然ねらっているということも考えれば、いろんな勢力があるわけでございますので対処していかざるを得ないと思いますけれども。  もし完全、まあ、お聞きをすれば完全だとお答えになるのかもしれませんが、三年後の見直しのような条項も入っております。そのことも踏まえて、この修正案で今後問題は排除していくんだというその決意についてお述べをいただきたいと思います。

細川律夫民主党・無所属クラブ

○衆議院議員(細川律夫君) 今、長谷川委員の方から御指摘がございました点につきまして、衆議院の方では原案に対していろいろな質問が出ました。原案のとおりだとこれは外国勢力の支配という懸念も大きいというようなことで、これに対していろいろな修正を加えて、それがそういう支配されないような、そういう修正をしようということでいろいろ検討したのでございます。たくさん修正も出ましたけれども、今回の修正はこの修正案でまとまったとおりの内容になりました。  特に上場会社、日本法人で上場会社については解除をすると、この規制を解除をすると、こういうことで、それだけでは、先ほども出ておりましたように、いろいろな証券取引所がある中で、やはりある程度一定の期間、国民の監視にさらされるような、批判にさらされるような、そういう一定期間をどうしても必要だというようなことで、その期間につきましては二年とか十年とかいろいろありましたけれども、結局、話合いによりまして五年と、こういうことになったところでございます。  それからさらに、特に重要なところは、外国資本が五〇%以上のそういう上場会社でもきちんと国民の皆さんに分かるような寄附の透明性をしっかりやらなければいけないんじゃないかということが議論になりまして、そこで政治資金の収支報告書それから計算書などについてきちっとそこに外国資本の会社からの寄附であるということを明示をすることによって国民の皆さんが更に分かりやすいような、すぐに分かるような、そういう透明性といいますか明瞭性というか、そういうので修正をしたということでございます。  さらに、先生が言われるように、それじゃ外国支配からはもう完全に大丈夫かと。完全と言われると私どもも心配なところもありますし、それではきちっと、見直し規定をきちっと作りまして、そこで三年後にはしっかり見直しをして、運用がしっかりなされているかどうかというようなことを見て、もう一度国会全体で議論をした方がいいんじゃないかと、こういう修正をさしていただきました。そういう点はひとつ御理解をよろしくお願いしたいと思います。

長谷川憲正国民新党・新党日本の会

○長谷川憲正君 丁寧な御答弁ありがとうございました。こういうたぐいの法律は、規定そのものも極めて重要ではございますけれども、同時に運用がすごく大事だと思うんですよね。そういう意味で、三年後に見直しの機会がある、それを目指して皆様方ずっと注目を続けていくということは高く評価をいたします。  私、最後にお願いでございますが、この法律を読みますと、三年後一回限りの見直しという規定になっているように思いますので、次回この見直しをされるときには、できれば三年ごとに見直しをするというようなことも含めて、いつもこの分野からはみんなで目を離さないぞという意思を表明された方がいいのではないかなと、こんなふうに考えまして、一つ最後に要望させていただきまして、質問を終わります。

谷川秀善自由民主党

○委員長(谷川秀善君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。     ─────────────

谷川秀善自由民主党

○委員長(谷川秀善君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、加納時男君及び真鍋賢二君が委員を辞任され、その補欠として坂本由紀子君及び小泉昭男君が選任されました。     ─────────────

谷川秀善自由民主党

○委員長(谷川秀善君) これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。仁比聡平君。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 私は、日本共産党を代表して、政治資金規正法等の一部を改正する法律案に対し、反対の討論を行います。  まず、合憲性をも疑われる重大な法改悪を、衆議院での異常な強行に重ね、本院でもわずか二時間の質疑で採択することに厳しく抗議するものであります。  政治資金規正法は、その目的を政治資金の収支の公開と授受の規正によって政治活動の公明と公正を確保し、もって民主政治の健全な発達に寄与するとしており、この下で量的規制や罰則など規制の強化が図られてまいりました。ところが、本法案はこの流れに逆行し、政治資金の質的規制と公開の両面から規制を後退させ、骨抜きにするものであります。  外国勢力による我が国の政治や選挙への影響を未然に防止せんという外資規制は、質的規制の根幹を成すものであり、独立国としての国家主権と国民主権という憲法上の要請に由来するものです。  法案は、五年以上継続して上場されていれば適用除外とするものですが、上場基準とその審査は、証券取引所が、市場による公正な価格形成と適正な流通の保持を容易にし、投資家保護のために必要かつ適正かどうかの趣旨で行うものであり、その企業が外国からの影響力を排除しているか否かの何の基準にも、また何の担保にもなりません。  また、届け出られた政治資金収支報告書の情報公開法に基づく開示請求があっても、その要旨が公表される前は開示しないという国による現在の不当な運用を合法化し、さらには、現実に要旨公表前の公開を行っている自治体の積極運用さえ国に従わせようというのは、公開と透明性の確保によって不当な資金の授受を未然に防止するという法の目的を狭めるものにほかなりません。  企業献金の禁止こそ世界の王道でございます。まして、外資が五〇%を超えたキヤノンが経団連会長企業となり、企業献金あっせんに格好が付かないからとか、外資五〇%超の大企業からも政治献金をもらいたいなどというよこしまな改悪は断じて許されないということを強く申し上げ、反対討論を終わります。

谷川秀善自由民主党

○委員長(谷川秀善君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  これより採決に入ります。  政治資金規正法等の一部を改正する法律案に賛成の方の起立をお願いいたします。    〔賛成者起立〕

谷川秀善自由民主党

○委員長(谷川秀善君) 起立多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

谷川秀善自由民主党

○委員長(谷川秀善君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時三十五分散会

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