財政金融委員会 第7号
- 発言数
- 303 件
- 登壇者
- 26 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2006/12/05
会議録
○委員長(家西悟君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、富岡由紀夫君及び峰崎直樹君が委員を辞任され、その補欠として前川清成君及び松井孝治君が選任されました。 ─────────────
○委員長(家西悟君) 委員派遣承認要求に関する件についてお諮りいたします。 貸金業の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案の審査につき、意見を聴取するため、来る八日、埼玉県に委員派遣を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(家西悟君) 御異議ないものと認めます。 つきましては、派遣委員等の決定は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(家西悟君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(家西悟君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 貸金業の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として金融庁総務企画局長三國谷勝範君外十二名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(家西悟君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(家西悟君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 貸金業の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案の審査のため、来る七日の委員会に参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(家西悟君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(家西悟君) 貸金業の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○中川雅治君 自由民主党の中川雅治でございます。 我が国の経済社会におきまして、この多重債務問題は近年急速に深刻さ、悲惨さを増しておりまして、その解決は喫緊の課題であり、国民的要請であります。現在、消費者金融の利用者は約千四百万人、そのうち約二百三十万人が多重債務状態に陥っていると言われています。自己破産者は平成六年の四万人から平成十七年の十八万人に増加しております。 こうした事態を受けまして、自由民主党におきましては、今年五月に金融調査会の下に貸金業制度等に関する小委員会を設置いたしまして、関係部会との合同会議も含めて二十回にわたる精力的な議論を重ねてまいりました。様々な議論がございましたが、多重債務問題の解決を強く後押しする画期的な法案ができたというふうに考えております。 そもそも、多重債務問題は金利が高いことによる負担のほか、返済能力を超える額の借入れを行ってしまうということ、それからいったん利用し始めますと利用が長期間にわたることなど様々な要因が考えられます。今回の改正は、多重債務問題への対策を正に正面から取り組みまして、その解決のために上限金利を引き下げるとともに、返済能力を超える借入れを防ぐ総量規制の仕組みを導入し、さらに貸金業者の資質向上のための規制強化といったようなことを盛り込んでおります。正に、抜本的、総合的な対策を講じるものとなったというように思います。 これまで、貸金業法等の関係法律は議員立法によってその時々の問題に対処してきたわけでありますけれども、今回は、このように貸金業に関する制度全般にわたる改正となるため、政府・与党一体となって議論を行いまして、初めて政府提案による改正となったわけでありまして、この点でも画期的なことだと考えております。 そこで、まず初めに、この法案の全体的な評価を山本金融担当大臣にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(山本有二君) 委員御指摘のとおり、深刻化している多重債務問題に真っ向から取り組むこの法案でありまして、一刻も早い成立と実効性が問われておるところでございます。特に、格差社会というように言われ、貧困問題が取りざたされている中の中核的な位置付けであろうというように思っております。 この改正案は、独り金利のみならず、貸金業者、そして借り手側、利用者、この三つの問題に逃げずに取り組んだということにおいて私は高い評価をしているところでございます。特に、上限金利を思い切って引き下げたこと、そして民事法の利息制限法と刑事法の出資法を、これまたメッセージ性を強く持つために二〇%という区切りを最善とするアナウンスメント効果、この金利規制は私は評価をできるものであろうというように思います。 次に、返済能力を超える借入れを防ぐ総量規制の枠組みを導入したということも、これは昨今のITを活用した新しい施策でありまして、これにおける今後の期待は、これはますます大きいものがあろうというように思っております。 そして三番目に、貸金業者の業務の適正化のために参入規制、行為規制、更に強化をいたしました。 こうした抜本的かつ総合的な対策を講じている点、今までの改正案以上の御評価をいただけるものだというように思っております。 以上です。
○中川雅治君 ありがとうございました。 今、大臣からお話しございましたように、今回の改正の柱である上限金利の引下げによりまして、いわゆるグレーゾーン金利が撤廃され、例外や特例なく出資法の上限金利二九・二%が二〇%まで引き下げられるということになったわけであります。 過去の改正における出資法の上限金利の引下げは、その時点での大手の貸金業者の実勢貸付金利を割り込まない程度にとどまるものであったわけでございますが、今回の上限金利の引下げは、大手を含めてほとんどの貸金業者に対して実質的な金利引下げを行わせるという意味で画期的なものであると考えます。 また、今回の改正では、出資法と利息制限法の上限金利水準を合わせることに伴い、金利の概念の整理を行っているわけであります。具体的には、業として行う貸付けの利息には、契約締結費用及び債務弁済費用も含むということにしています。さらに、貸付利息と借り手が保証業者に支払う保証料を合算して上限金利を超過した場合、超過部分につき、原則として保証料を無効とし、保証業者に刑事罰を科すこととしております。 金融庁にお聞きいたしますが、今回の改正で、保証料を含む金利概念について、どのような理由でどのように整理されたのか、説明をしていただきたいと思います。
○政府参考人(三國谷勝範君) お答え申し上げます。 まず、御指摘の保証料でございますが、これにつきましては、例えば貸手と保証会社が共謀いたしまして、一年に多数回の借換えを行い、その都度元本の一定割合の保証料を徴収するなど、金利規制の潜脱に使われている事例もあると承知しております。したがいまして、このたび、御指摘のようなこういったものを防止するための措置を講じているところでございます。 なお、現行法の定めを見ますと、利息制限法におきましては、貸付けに関して貸手の受ける金銭のうち、債務弁済に係る費用及び契約締結に係る費用がみなし利息から除かれておりますが、一方、出資法においては、貸付けに関しまして、貸手の受ける金銭が例外なく利息とみなされ、金利規制の対象とされているところでございます。 こうした中、今回の改正におきましては出資法の上限金利を二〇%まで引き下げることを踏まえまして、業として貸付けを行う場合におきまして、債務弁済費用又は契約締結費用のうち、ATM手数料、公租公課等をみなし利息から除外いたしますとともに、借り手の要請で貸手が負担する費用につきましてもみなし利息から除外することとし、出資法と利息制限法の利息の範囲をそろえることにしたところでございます。 こうした措置によりまして、借り手の実質的な負担が上限金利の範囲内に収まることになり、上限金利規制の潜脱を防止することができるものと考えているところでございます。
○中川雅治君 次に、この多重債務問題の原因としましては、高い金利だけではなくて、貸付業者による返済能力を超えた過剰な貸付けの実態というものがあると思います。 例えば、日本クレジットカウンセリング協会でカウンセリングを受けた相談者のうち、自己破産相当とされた借り手の平均債務額は四百四十四万円にも上っています。これらの借り手の多くは長期にわたり借入れと返済を繰り返しており、返済が困難になるころには返済するために借りると、こういった悪循環に陥っているケースが多いようであります。こうしたことを考えますと、多重債務問題を解決するためには、その金利の引下げということだけではなくて、借入れの額とそれから期間、これを規制していくということが重要ではないかと思います。 今回の改正におきましては、総借入残高が年収の三分の一を超える貸付けは禁止するという総量規制を導入することとされているわけでありますが、この期間の方の規制につきましてはどのようなことを考えているのか、金融庁にお聞きしたいと思います。
○政府参考人(三國谷勝範君) 御指摘のとおり、多重債務問題の解決のためには、金利と借入額に対します規制のほか、借入期間に対します規制も重要と考えているところでございます。特に、リボルビング契約におきましては、月々の返済額が少額にとどまりまして、返済期間が長期にわたります場合は当面の負担感が少ないために返済能力を超えました過剰な借入れの温床となる事例が多く見られるものと認識しているところでございます。 このため、今回の改正におきましては、リボルビング契約につきまして、新たに設立されます貸金業協会の自主規制ルールによって最低返済額等を定め、それを当局が認可する枠組みを導入することとしております。これによりまして、借入期間につきましても、結果として借り手にとって過度な負担となる長期のものとなることがないよう、適切な対応が図られていくものと考えているところでございます。
○中川雅治君 今回の改正で返済能力を超える借入れを防ぐ過剰貸付規制の枠組みを導入したわけでありますが、これは指定信用情報機関を通じて個々の借り手の総借入残高を把握させるということを、これを言わば仕組みの一つとして入れたわけであります。これは基本的なことだと思うんですが。この仕組みは大変結構なことでありますけれども、この規制はシステムの物理的な制約と密接にかかわってくるものでありまして、厳格に運用するにはこの指定信用情報機関の加入業者に全件リアルタイム登録を義務付け、かつ名寄せできる状態で管理しなければならないというふうに思うわけであります。 このリアルタイムということなんですけれども、これを極めて厳格に解しますと、例えばATMで借りたり、あるいは引き出したりするときに、直ちにその指定信用情報機関の方にデータベースとしてそれが更新されていくと。しかも、この照会についてもリアルタイムでやっていかなければならないということになると思うんですが、そういうことが果たしてできるのかどうかということであります。ATMで借入れがあった時点で瞬時に指定信用情報機関に照会をして、総量規制に抵触していないかどうかということを判断しなければならないということまで、本当に金融庁としてもそこまで求めて、そしてそれが実現可能ということになるのかどうかということですね。これはシステム開発の費用との関係があると思います。システム開発の費用と、それから総量規制の実効性確保との関係という、その問題が非常に大きな課題というふうになると思います。一方で、その運用面でこれがルーズになれば、過剰貸付防止の実効性は疑わしくなるということであります。 金融庁としてはこのリアルタイム化についてはどのように考えておられるのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(三國谷勝範君) 御指摘のとおり、今回の改正におきましては、返済能力を超える借入れを防ぐ総量規制の枠組み、これを導入いたしまして、これを、指定信用情報機関を通じまして個々の借り手の総借入残高を把握させることとしているところでございます。 この総量規制の枠組みにおきまして、個々の貸金業者は、貸付けを行った際には遅滞なく信用情報を指定信用情報機関に提供しなければならないこととされているところでございます。この信用情報の提供につきましては、貸金業者が貸付けを行いました際にできるだけ速やかに行われることが望ましいと考えております。技術上の制約をも勘案しつつ、可能な限り迅速な情報の更新を求めることによりまして、総量規制の実効性を確保していきたいと考えているところでございます。 なお、今回の改正は、借り手の借入額を規制するに当たりまして、貸手の側に確認調査の義務を負わせるものでございます。これに対応するための負荷も考慮しました上で、ベストポイントを探っていく必要があると考えているところでございます。これにつきましては、今後、更に実務的な検討を行ってまいりたいと考えているところでございます。
○中川雅治君 金融庁としては、リアルタイム化につきまして極力それが総量規制の実効性が確保される、そういうレベルまで求めていくということは当然のことだと思いますが、業界の方は今どんなようなレベルのリアルタイム化を考えているのか。もちろん、これからの検討ということだと思いますが、目指すところはどんなところなのか、金融庁として今の時点でどのように把握されておられますか。
○政府参考人(三國谷勝範君) 業界によりましては、現在、日次更新のところもあれば月次更新のところもあるという状態でございます。こういったことにつきまして、少なくともそのスピード感というものはいろんなその業態を統一していくことが必要かと思っております。 そういった中で、この問題は御指摘のいろんな技術的な制約をも考えながら、あるいは負荷も考慮しながら、規制を実効あらしめるためにできるだけ速やかにと、この要請の中で今後更にシステム上の問題でございますとか実務的な問題、こういったものも全部踏まえまして、よくよく十分に検討いたしまして、規制の実効性が保たれるような、そういった仕組みを今後検討していきたいと考えているところでございます。
○中川雅治君 それと、今の総量規制の実効性との関係で申し上げますと、リボルビング契約の場合でありますが、総量規制で借入残高が年収の三分の一に達した後も、他の貸金業者から与えられている未使用の借入枠を使うことにより、三分の一を超える借入れが可能となってしまうんじゃないかというふうに思うんですね。つまり、リボルビング契約における総量規制の場合は、他社は実額ですね。そして、自社は借入枠で借入総額を計算するということになっているわけですね。そうしますと、自社が貸し付けた後に他社の借入枠の範囲内で実額が増加した結果、事後的にその三分の一を超える可能性があるわけであります。 例えば、年収三百万円の借り手がいるとします。この方の借入可能額は百万円であります。この方がA社で五十万円の枠で実額三十万円の借入れをすると。で、B社で今度は三十万円の枠で実額二十万円の借入れをしていると。こういう場合は、C社にとりましては、結局A社の実額三十万、それからB社の実額二十万、これ合わせて五十万ですから、この方のいわゆる限度額が百万だとしますと、その残りの五十万がC社にとっての設定可能な枠ということになるわけでありますが、その後、その借り手がA社から枠一杯の五十万円借りたということが判明した場合にC社はどうするのかということだと思うんですね。 自らの枠を五十万円から三十万円まで減額するといった措置をとらなければならないと思いますが、果たして現実にそのような対応が取れるのかどうかということですね。また、C社から既に三十万円を超えて借入れが行われてしまっていたという場合にはどうするのかという問題が出てくると思います。 このように、リボルビング契約の場合は総量規制が実効性を持って機能するのかどうかということですね、また実効性を確保するための対応はどうするのか、ここのところを金融庁にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(三國谷勝範君) まず、今回の総量規制の一般的な枠組みでございますけれども、これは一つの貸金業者からの借入れが五十万円を超える場合、あるいは借り手の総借入残高が百万円を超える場合、この場合には貸金業者に対しまして、借り手から収入等を明らかにする資料を徴求いたしまして、その年収等を調査することを義務付けているところでございます。 このうち、リボルビング契約につきましては、これ自社は貸付限度額、他社は借入残高で計算するため、契約締結時点では総量規制を満たしておりましても、その後、他社が限度額の空き枠を利用することによりまして、事後的に総量規制に抵触する可能性があるところでございます。 このため、御指摘の点でございますが、貸金業者に対しまして、一つはリボルビング契約を締結している借り手につきましては、リボルビング貸付けの状況を勘案し、又は定期的に指定信用情報機関の信用情報を使用いたしまして、総量規制に抵触していないかを調査することを義務付けることとしております。それとともに、抵触している場合には限度額の減額など、リボルビング貸付けを抑制するために必要な措置を講じることを義務付けることとしているところでございます。 こういった形によりまして、このリボルビング契約の総量規制の適正化を図ってまいりたいと考えているところでございます。
○中川雅治君 お考えは分かりました。 これが実際に本当に運用として実効性を保っていくことができるかどうかということがポイントになると思いますので、その辺、これから制度設計をしていくに当たりまして、よく詰めをしていただきたいというふうに思います。 ところで、今回の改正で例外や特例なく上限金利を利息制限法の水準に引き下げた場合、特に中小業者のほとんどが営業できなくなるんではないかという見方もございます。中小業者は三百二十万人ぐらいの方から融資を回収しなければならない、大手業者も四百万人ぐらいの方々の融資を削らなければならない、こういう試算もあるようであります。こうして信用収縮、いわゆるクレジットクランチが発生するといった懸念も出ております。貸金業界の多数の顧客は資金調達の道をふさがれて、市場にはやみ金融が激増すると同時に、資金調達のできない顧客は次々に企業倒産や自己破産に追い込まれることになると主張する方もおられるわけであります。 やみ金融対策については後ほどお聞きいたしますが、ここで山本金融担当大臣に、今回の改正でクレジットクランチが発生する、あるいはやみ金融が激増するといった見方に対してはどのような御見解をお持ちかお伺いしたいと思います。
○大臣政務官(田村耕太郎君) 中川先生御指摘のとおり、今回の改正では貸金業者の上限金利、これを現行の実勢金利を下回る水準に引き下げますんで、一時的にはクレジットクランチと申しますか、急激な貸し渋り等が起こって、現在の借り手の方に大きな影響が起こるというようなことは否定できないと考えております。 ただ、それに対応するために出資法の上限金利の引下げを三年間の準備期間をもって行うということで、家計や企業に対するダメージを最小限にする、そして現在の借り手の方が無理ないペースできちっと返済できるようにすると、そういうことを対応していきたいと思っています。 また、やみ金対策に対しましては、この後内閣官房に多重債務者対策本部というのを設置する予定でして、そこでやみ金の撲滅を目指しましてあらゆる手段を効果的、総合的に取り組んでまいりたいと思っております。政府を挙げて取り組んでまいりたいと思っています。 以上です。
○中川雅治君 ありがとうございます。 次に、警察庁にお伺いをしたいと思います。 無登録で貸金業を営み、超高利を借り手から収奪するやみ金融は、その撲滅のため、徹底した取締りが必要であると考えます。一方で、警察庁公表資料によりますと、やみ金融事犯の検挙件数は平成十五年以降減少しているわけであります。今回の改正をめぐる自民党内の議論の中でも、参入規制の厳格化、上限金利の引下げ、総量規制の導入などによりまして、かえってやみ金融被害が増えるのではないかとの指摘は多くの議員からなされていました。 やみ金融といいましても、登録していない言わば本物のやみ金融業者だけではなくて、登録はしているけれども、例えばもうむちゃくちゃな高利ですね、五〇〇%とか一〇〇〇%といったようなとんでもない高利の貸付けをするという、そういう意味でのやみ金融業者もいるわけであります。 しかし、こうした業者から借りた人に被害者意識がない場合もあるわけですね。ですから、被害届というものが出ない、あるいは被害届を出しにくい事情のある人もいるというふうに思います。ですから、やみ金融の場合にはもう被害届が十分に出てこないという場合もあるんではないかと思います。被害届が出てから捜査を始めるということではなしに、警察庁としてこの積極的な対応を期待したいと思います。 警察当局は、そのやみ金融撲滅のためにこれまでと同様の取締りを行っているだけでは十分ではないと考えます。今後やみ金融取締りをどのように強化していくつもりなのか、警察庁にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(竹花豊君) お答え申し上げます。 違法な取立てや高金利貸付け等やみ金融事犯については依然として深刻な被害が出ておりまして、警察といたしましても、国民生活の安全を脅かす重要な問題と考えてこれまでも取締りを進めてきたところでございます。 警察におきましては、今回の貸金業規制法等の改正が成立した場合には、警察職員に対して、その趣旨、背景、改正された罰則を伴う規定の内容等につきまして周知徹底を図った上で、被害者からの相談に適切に対応し、また委員御指摘のように、相談を待つばかりではなくて、関係機関とも連携を密にする中でそうした違法事案の把握にも一層努めまして、幅広く罰則規定を適用し、とりわけ暴力団が関与する事案を始めといたしまして悪質な違反を摘発するなどしてまいりたいと思っております。 肝要なことは、警察内部の刑事部門あるいは暴力団対策部門を含めた総合力を発揮するような体制を構築いたしまして、更に取締りを強化してまいりたいと考えております。
○中川雅治君 よろしくお願いしたいと思います。 警察の方も人員面で制限、制約があるのではないかと思いますが、このやみ金の取締りと、ここをしっかりやらなければ、この今回の改正がトータルとして実効あるものとならないというふうに思います。そしてまた、やみ金融の取締りにつきましてもそうでありますし、被害者の対策にしましても各省連携してしっかりと取り組んでいただきたいというふうに思います。 そこで次に、今回の改正で、貸金業者の登録要件であります純資産額基準を五千万円に引き上げることとされています。自民党内の議論では、たしか、信用情報機関に加盟し、借り手の債務状況を確認した上で貸し付けている業者の数は二千三百社程度であると。きちんとやっている言わば業者は二千三百社程度なので、大体この程度の業者をこれからも残していけばいいんじゃないかと。あるいは証券会社の財産要件は五千万円になっているわけでありますので、これにひとつ準じた考え方を取ればいいといったような議論があったように記憶しているわけであります。 そんなことで、段階的に五千万円に引き上げると、こういう声が大きかったというように思いますが、今回政府提案という形でこの純資産額基準を五千万円に引き上げることとしたわけでありますので、その政府提案として出すに当たっての考え方、理由をお聞きしたいと思います。
○大臣政務官(田村耕太郎君) 中川先生御指摘のとおり、これ現行の証券会社と同じ規定になります。その背景としましては、貸金業者につきまして今後より一層コンプライアンスの確保が求められるということ、また上限金利が引き下げられますし、信用情報機関への加盟が義務付けられますので、こういうことで運営コストが上がっていくだろう、こういう理由を背景に、現行の証券会社並み、こういうことにさせていただきました。 以上です。
○中川雅治君 分かりました。そういうことで、今回の改正で貸金業者の登録要件であります純資産額の基準につきまして、現在は法人で五百万円、個人で三百万円となっているわけでありますが、これを公布からおおむね三年後には五千万円と、一気に十倍あるいはそれ以上に引き上げるということであります。 平成十八年三月末時点の貸金業者の数、これは一万四千二百三十六となっているわけでありますが、純資産額基準を五千万円に引き上げた場合に、登録業者が直近の登録更新時に提出した純資産額を基に単純推計いたしますと、基準を満たす業者数は、法人で二千八百社程度、個人で九百程度となるということであります。単純推計では一万を超える業者が基準を満たしていないということであります。 ですから、今回の改正で純資産基準を五千万円に引き上げるということになりますと、もちろんそれに対応して純資産額をいろんな形で増やしていく、あるいは合併をするとかいろんな努力をされる業者が出てくることは当然だろうと思いますが、それにしても、廃業する貸金業者も多く出てくると思われます。私は、このやみ金融取締りの強化に併せて、貸金業者が廃業した場合の債務者保護のための方策が重要であると考えます。今後予想される貸金業者の廃業の増加に対応して、債務者保護の観点からどのように対処していくつもりなのか、山本大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(山本有二君) おっしゃるように、もう廃業するということになりますと、債権債務の整理という段階に入ります。もうこれ以上貸すつもりがなければ、ともかく回収したい、その一心で取り組んでいくことによって、むしろ違法な取立て、こういうようなことが予想されるわけであります。それから、債権譲渡におきましても、やみ金融業者への債権譲渡というようなことも十分考えられます。 そこで、金融庁としましては、廃業後の債権回収方針や債権譲渡の実態把握を強化しなければならないということを考えておりまして、今般内閣府令を改正しまして、貸金業者の廃業に際しては、残貸付債権の状況、残貸付債権の回収方針及び債権譲渡の状況などの項目について届け出ることを義務付けました。これがまず一つでございます。また、債権譲受人に対して監督権を有する都道府県等に債権譲渡や違法取立てに係る苦情等の情報を集約するため、貸金業監督事務ガイドラインの改正を行うこととさしてもらいました。 このように債権譲渡や廃業後の債権回収方針等について実態把握を強化することは、今後廃業が増加した場合におきましても、債権回収への悪質業者の参入や違法取立てを未然に防止することに資するものと考えておりまして、当局といたしましては、これらの措置も通じて貸金業制度の見直しが円滑に実施されるよう、なお努めてまいりたいと存じます。
○中川雅治君 ありがとうございます。 今回の改正は正に画期的な改正でございますが、それに伴っていろいろな副作用が出てくる可能性もあるわけで、そこをきちんと対処していくということによって全体として実効あるものにしていかなければならないと思います。 そういう意味では、この廃業する業者に借りていた、そこから借りていた債務者の保護という見地から、今大臣の御答弁にございましたような諸施策をきちんと実行していっていただきたいということを改めて申し上げておきたいと思います。 今回のこの貸金業法の改正の各規定の施行時期、これはまちまちになっておりまして、施行時期だけを見ますと、非常に複雑であります。もちろん、この改正は画期的なものですから、いろいろ準備期間も必要でございましょうし、また段階的に実施していくということによってそれに伴ういろいろな副作用を防いでいく、あるいはそれを吸収していくと、こういうようなことも必要なわけでありまして、施行時期が幾つかに分かれているというのは理解できるわけでございます。 罰則の引上げは公布から一か月後だと、本体の施行、つまり取立て規制の強化、業務改善命令の導入、新貸金業協会の設立などの規定は公布から一年以内と、また貸金業務取扱主任者の試験開始や指定信用情報機関制度の指定の開始などは施行から一年半以内、上限金利の引下げと総量規制の導入時については施行から二年半以内、つまり公布からおおむね三年後の実施となっているわけであります。特にこの上限金利の引下げについてはもっと早く実施すべきであるという主張も見られるようでありますので、今回の改正の経過期間の考え方について、簡潔に説明していただきたいと思います。
○政府参考人(三國谷勝範君) 御指摘のとおり、今回の改正におきましては、借り手に与える影響でございますとか、あるいはいろいろな体制を施行するに当たりまして必要な準備期間、こういったものを勘案することによりまして、段階的な施行という形になっているわけでございます。大きく分けて、罰則につきましては御指摘のとおり公布から一か月後、それ以外に、一年以内に来るものといたしましては取立て規制の強化等、それは公布から一年以内でございます。これが大体基本的な形でございますが、さらに、準備に要するものにつきまして、施行から一年半以内あるいは二年半以内といった形で段階施行にしているわけでございます。 この中で、上限金利の御指摘でございましたが、今回の改正におきましては、貸金業者の金利を現在の実勢金利を下回る水準に引き下げることによりまして現在の借り手に大きな影響を与える可能性があることを踏まえまして、急激な貸し渋りなどによります家計や企業へのダメージを防ぎ、借り手が無理のないペースで返済できるようにするための時間が必要と考えているところでございます。 また、今回の改正におきましては、上限金利の引下げと合わせまして、返済能力を超える借入れを防ぐ総量規制を導入することとしております。これによりまして、個々の貸金業者が借り手のリスクを精緻に把握することが可能となりまして、健全な借り手の資金ニーズが満たされていくことが期待されますが、総量規制の導入には信用情報機関等におけますシステム整備のための時間も必要となるところでございます。 こうした趣旨から、今回の改正では、出資法の上限金利の引下げまでにおおむね三年間の準備期間を設けることとしているものでございます。
○中川雅治君 多重債務者の発生防止及び救済の観点からは、貸金業者に対する規制強化だけでなく、借り手に対するカウンセリング体制の強化が重要であると考えます。今回の改正では、貸金業者に対し、資金需要者等の利益の保護のために必要と認められる場合には、カウンセリングを適正かつ確実に実施することができると認められる団体を紹介する努力義務が課せられております。 現在、我が国においては、債務整理と家計管理指導を行うことのできるカウンセリング機関はわずかしか存在しておりません。債務整理と家計管理指導を組み合わせた総合的なカウンセリングを行っている機関にクレジットカウンセリング協会がありますが、この協会は東京、名古屋、福岡の三か所のみに事務所がありまして、弁護士三十九人、消費生活アドバイザー二十二人でカウンセリングを実施しています。年間約千四百件の面談カウンセリングを行うにとどまっているとのことであります。 この協会では、債務整理については弁護士会から推薦を受けた弁護士カウンセラーが担当する仕組みを取っているとのことでありますが、この協会の運営費がクレジット、貸金、銀行の三業界からの賛助金を中心に賄われていることから、弁護士会の中にはカウンセリング協会への協力に抵抗を示すところもあると言われております。他方で、運営費を増額するための業界の拠出増というのもなかなか簡単ではなさそうであります。 また、十月に業務を開始した法テラスには、多重債務者等の状況を十分に把握し、それに応じた適切なアドバイスや債務整理、家計管理指導を行うカウンセリング機関の紹介を行うことが期待されています。まだ立ち上がったばかりということで、その機能を十分に発揮していないとの指摘もありますが、今後の取組を期待いたしております。 さらに、カウンセリング体制の整備に当たっては、住民にとって最も身近な地方公共団体、特に市町村の役割が極めて重要であると思います。地方公共団体の中には、既に、地元の弁護士等と連携することにより、多重債務者に対して質の高いカウンセリングのサービスを提供しているところがあると聞いております。政府は、このような取組などを参考に、カウンセリング体制の充実を地方公共団体に強く働き掛けていく必要があると考えます。 我が国のカウンセリング体制はまだまだ十分ではないのが現状でございますが、カウンセリング体制の強化について、山本大臣の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(山本有二君) 委員御指摘のとおり、このカウンセリング体制に対する期待は大変大きいものがございます。特に、多重債務者における心理的ケア、まず必要だろうと思いますし、さらに、債務整理や処理というのは、専門的な法律知識がしっかりなければ、あいまいなことを言ってかえって迷惑するときもあります。そして、さらに生活面で言えば、セーフティーネットというのが大事でありましょうし、こういったことを統合してカウンセリングできる人的体制というのはまだまだ十分ではないというように言われております。そこで、既存のカウンセリング機関の拡充はもとよりでございますが、関係機関の間のネットワークを是非構築したいというように考えております。 今後、多重債務に対するカウンセリング体制は政府一丸となって取り組んでいかなければなりませんし、関係者の協力や関係省庁との連携が必要となります。今後は、内閣官房に設置される予定の多重債務者対策本部におきまして関係省庁と連携しながら検討を行い、政府挙げて多重債務問題の解決になお取り組んでまいりたいと考えております。
○中川雅治君 ありがとうございます。 アメリカでは早くから、消費者には割賦販売やクレジットカードを利用する習慣が定着しています。最近ではアメリカの家計貯蓄率はマイナスになっておりまして、つまり過剰消費になっているわけで、消費者が多重債務に陥ったり自己破産に至るケースも増加しておりまして、それだけにカウンセリングの必要性が高まっており、全米各地にカウンセリング機関が数多く設置され、多数のカウンセラーが半ばボランティアで活動しているとのことであります。また、アメリカで最も熱心に消費者を対象とした金融教育活動を行っているのは、販売信用、消費者金融、クレジットカード業務などを展開している業界団体であるとのことであります。こうしたアメリカの状況というのは、我が国の関係業界、そして政府にとっても参考になるものと考えます。 最後に、今回の改正が目指す金融マーケットの将来ビジョンについてお尋ねをしたいと思います。 今回の改正は、多重債務問題という深刻な社会問題を解決するという大きな目的と併せて、貸金業者を消費者金融マーケットの重要な担い手としてきちんと位置付けることとし、健全な競争を促進することにより市場メカニズムが十分に機能する消費者金融マーケットを目指すと、こういう将来ビジョンにつながるものと考えております。今はこの貸金業者、やみ金融も周辺にございますし、大手のかなり独占的な状態もあり、暴力的な取立てというようなことでいろいろ被害者がたくさん出ているということで、このマーケットというのがいわゆる市場原理、あるいは自由で公正な競争が行われているとは言い難い状況にあると思います。 今回の改正がやはりこの市場メカニズムが十分に機能する消費者金融マーケットを目指していくんだということだと思うんですけれども、こうした点について、言わばこの今回の改正の目指す将来ビジョンというものを山本大臣よりお伺いしたいと思います。
○国務大臣(山本有二君) 委員の御指摘のとおり、マーケットの健全性を回復しなければなりません。需要と供給に応じて、与信リスクに応じた金利設定がなされるという当たり前のマーケットになるということが期待されているところでございます。 そして、貸し付ける方、つまり貸金業者につきましてもイメージや職業におけるその質というようなものが高まっていって、銀行はイメージがいいけど貸金業者はイメージが悪いという形じゃなくて、ともに金融を担う当事者としての位置付けがなされることが期待されます。 さらに、借りる方も家計管理上、住宅ローンであれ、あるいは個人のリースであれ、貸金業であれ、ともかく家計管理がしっかりできるようなそういう中での借入れということが、マーケットとして健全な当事者というようなことになるような、そんな健全なマーケットを期待しておるところでございます。
○中川雅治君 ありがとうございます。 今回の改正がいわゆる自由で競争的で公正で、そういったマーケットを阻害しているいろいろなこの要因を取り除いていくということにつながる、そして正に健全なマーケットというものができていくということに、将来的にはそういった姿が実現されていくという、そういうことを目指さなきゃならないと思います。 ですから、元々健全なマーケットがあり、公正な競争が行われるということであれば金利規制とか総量規制というのは本来要らないわけですけれども、まずそれを阻害しているいろいろな要因を、環境を、これを取り除いていくために今回はいろいろな規制を強化して、そういった公正な競争ができる、そういう環境づくり、土壌というものをしっかり打ち立てていくと、そういうことを目指したそういう改正だろうと思っております。 そのためには、常にそういった将来のビジョンを念頭に置きながら、これからこのいろんな施行時期まで準備期間等々必要なものもあるわけでございますが、そういうビジョンの下に制度設計をし、また業界を指導し、あるいは業界といろいろな形で協議をする。また、業界の方もそういうビジョンの下でしっかりとその仕組みを打ち立てていく努力を続けていただきたいということを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
○前川清成君 おはようございます。民主党の前川清成でございます。 私たち参議院の財政金融委員会でこの貸金業法の審議が始まりましたこの日に、民主党の質疑者のトップバッターとして質疑に立たせていただきますことを、財政金融委員会の先生方にお礼申し上げます。ありがとうございます。 私はサラ金の金利を引き下げたいと、そう思って国会議員に立候補をいたしました。選挙期間中の街頭演説でもそう訴えてまいりましたし、個人演説会でもそう訴えてまいりました。 なぜサラ金の金利を引き下げなければならないのか。世の中にはお気の毒な立場の方がたくさんいらっしゃいます。その中には病気や不慮の事故など人間の力ではどうしようもない方もありますが、政治の力で法律を変えれば何とか救済される、そんな方もいらっしゃいます。私は、国会に送っていただくまで十五年間の弁護士の活動を通じて、その典型がこの高利貸しに苦しむ消費者の皆さんだと確信するに至りました。高金利を引き下げれば必ず世の中から不幸の種は少なくなる、そう思っています。 ですから、これまで金融庁に対して厳しいことも申し上げました。しかし、今ようやく二九・二%の金利が二〇%まで引き下げられようとしています。私の立場からは、すなわち生活者や消費者の視点からはまだまだ不十分な点はありますが、今この時点においては一日も早くこの法案が成立することを私は期待をいたしております。 今日は限られた時間ではありますが、まだまだ不十分な点もありますと、こういうふうに申し上げました、その点を何点か指摘しながら金融庁の御見解等を承りたいと、こんなふうに考えておりますので、どうかよろしくお願い申し上げます。 最初に、まず大臣、この法案が今時点におけるベストのものとお考えでしょうか。
○国務大臣(山本有二君) 私の知見の中におけるベストであろうというように考えております。
○前川清成君 大臣は就任時のインタビューで、特に毎日新聞のインタビューにおいて、特例金利が必要だということを明言しておられます。その理由としては、例えば子供の入学金の手当てのため次のボーナスまで借りたいという人もいるんだ、だから特例金利、すなわち高金利を温存させなければならないというような御趣旨の発言、これが新聞に掲載されています。 これは、この認識は間違っていたというお考えでしょうか。
○国務大臣(山本有二君) 一時的な急激な変化に伴うクレジットクランチ、それをどう救い出すかということに腐心を重ねておりました。 その当時は、それがやはり少額短期の特例を一時的に設けて、そうした人が救われるならというようにも考えておりました。しかし、そうした例外的な金利を設定すること以上に今一番大事なことは、二〇という非常に極めてクリアなメッセージ性を持って対処することの方が、多重債務の規模、そして深刻さ、そういったことから、むしろ例外措置を設けずに徹底的にここに出資の上限を定めるということがいいというように判断が変わった次第でございます。
○前川清成君 はい、よく分かりました。要するに、小細工はせずに思い切って金利を下げる、これがベストなんだと、こういう御選択ですね。 それで、山本大臣は安倍内閣の目玉政策でもある再チャレンジも担当しておられます。安倍内閣の主要閣僚のお一人かと存じますが、その点で一点気掛かりなのでお尋ねしておきたいんですが、今の日本は子供の入学金のために高利貸しから金を借りなければならない、そんな社会なんでしょうか。
○国務大臣(山本有二君) 事例が適切かどうかについての御質問でありました。 信用収縮における手元資金の需要の必要性を説いたつもりでありましたけれども、必ずしもその入学金等が適切であったかどうかは別といたしまして、言いたいことはそういうことでございました。ただ、ないとまでは言えないのかなと、いまだ思っております。
○前川清成君 大臣、私はむしろいい例を引き合いに出されたのではないかなと、こんなふうに思っています。ここは財政金融委員会ですのでまあ指摘だけにとどめさせていただいて、これ以上の議論はいたしませんが、格差がどんどん大きくなっていく中で、教育費にお金が掛かっていく。で、高所得の御家庭に生まれた子供たちは高い授業料、負担することが可能だけれども、そうでない御家庭に生まれた方々は実は授業料を負担できない、ある意味の負の連鎖がどんどん生まれていく、教育の実質的な意味における機会均等が今失われている、そういう御認識をお示しいただいて、それについてこの安倍内閣としてお取り組みいただけるのかな、そういう期待も込めて今質問をさせていただいたつもりでございます。 今週、教育基本法の採決がなければ、私は質問に立たせていただく予定ですので、また答弁者は変わるかもしれませんが、その点でよろしくお願いをしたいと思います。 それで、附則の六十七条のことをお尋ねしたいと思います。 六十七条の二項で、法律施行後二年六月以内に、出資法や利息制限法に関連して、貸金業者の業務の実態等を勘案し見直し等を行うと、こういうふうに書かれています。これは、何をどのように見直すという趣旨なのでしょうか。貸金業者の業務の実態等を勘案すると、こう書いていますので、字面だけを読みますと、例えば毎年何千億円ももうけていたサラ金がその利益が減ったと、そうしたらもう一度金利を元へ戻してあげるのかなと、こんなふうにも読み取れてしまいますので、確認の意味でお尋ねをいたしたいと思います。
○副大臣(渡辺喜美君) 前川委員御案内のように、この附則六十七条におきまして施行後二年六か月以内に所要の見直しを行うという規定は、最後の段階で付け加わった規定でございます。 先ほどの議論にもございましたように、最終的にみなし弁済規定を完全に廃止をし、出資法の上限金利の引下げを行い、また利限法の刻みは変えないというのが最終的な法案の姿だったわけでございます。したがって、こうしたみなし弁済規定の廃止、出資法の上限金利の引下げ、こういったことを前提とした上で、これらの措置を円滑に実施するために必要があれば見直しを行うという趣旨の規定でございます。
○前川清成君 ちょっと、今の御答弁がいろいろなファクターをお挙げになったので分かりにくかったんですが、貸金業者の利益が少なくなった、それは利限法や出資法の上限金利を引き上げる理由になるんですか、ならないんですか。
○副大臣(渡辺喜美君) これは、今回の見直し規定というのは特定のテーマとか方向性をあらかじめ設定して置いた規定ではございません。 先ほども申し上げましたように、こうしたみなし弁済規定の廃止、出資法の上限金利の引下げ、こういったドラスチックな改革を実施するための必要性があれば、あれば見直しをするということでございますから、利限法の刻みを上にするとか、あるいは特例金利を認めるとか、そういったことを前提に置いた規定では毛頭ございません。
○前川清成君 もしかすると、私と副大臣とでは向いている方向が違うのでちょっと議論がうまくかみ合わないのかなと、こういうふうに思っています。私は、先ほど、まだまだ不十分な点があるというふうに申し上げました。それは、例えばですけれども、利息制限法の二〇、一八、一五という金利、これも実は私は高過ぎるというふうに考えています。 それで、本会議の際も御紹介いたしましたけれども、利息制限法が制定されたのは昭和二十九年です。この年は何回も公定歩合が変わっているんですが、年末の時点で公定歩合五・八四%でした。翌昭和三十年の末時点では七・三%。今は〇・四%になっています。公定歩合が随分異なっています。 それと、ちょっと私の方で昭和二十九年や三十年の貸金業者の調達金利を調べることはできなかったんですが、消費者金融連絡会というところがあります。ここがサラ金各社の調達金利を公表しています。これによりますと、武富士は二・二二%、アコムは一・六一%、プロミスは一・七四%、アイフルは一・六七%、三洋信販は一・六一%。 同じ消費者金融連絡会の公表によりますと、融資残高のトップ、アコムは一兆六千十七億三千三百万円を貸し付けています。一・六%が仕入れ値で、それを一八%で貸し付けるということになりますと、差引きが一六・三九%の利ざや。貸出額が一兆六千億円でしたら、計算上はもうけは二千六百二十二億円になります。十分にもうかっているわけであります。現在は、上限金利が二九・二%。これで貸し出しているわけで、実際アコムの昨年の営業収益は三千九百六十六億三千七百万円、正にぬれ手にアワとしか言いようがない。 私は、原価に適正利潤を上乗せしたものが適正価格だと考えています。一・六一%で仕入れて、そのおよそ二十倍で貸し付ける、これはもう適正価格とは言えないんじゃないか。だから、今直ちにとは言わないけれども、今この法律を修正しろとは言わないけれども、将来的にはこの利息制限法の上限金利を引き下げるという方向で検討するのはむしろ当然ではないかと、そういうふうに考えて先ほどの質問をさせていただきました。 副大臣でも大臣でもどちらでも結構ですが、この利息制限法の上限金利、どのように考えておられるでしょうか。
○副大臣(渡辺喜美君) 前川先生御指摘のように、利息制限法の今の姿は昭和二十九年の改正で行われたものでございます。明治の初期に太政官布告でこの制度ができて以来、大正時代にいったん上限が一五%ぐらいまで下がり、戦後再び二〇%まで戻ってきたと。それ以来改正が行われていない。言ってみれば、非常に改正の困難な法律であると理解をしております。 我々、今回の法改正に当たりまして考えましたことの一つは、そういった法律論もさることながら、金融論的な立場での考察でございました。 日本の金利体系というのを考えてみますと、縦軸にローン残高を取ります。横軸に金利を取ります。そういたしますと、大体二%から三%ぐらいのところに大変大きな山がございます。これは、もう言うまでもなく土地担保融資制度という日本の特有の金融に基づくものでございます。この山がすとんと、こうなくなってまいりまして、二〇%を超えた辺りから、大体今でいきますと二三%ぐらいのところに小さなこぶが出てまいります。 先ほども御議論がございましたんですが、果たしてこういう金利体系が正常なのだろうかと、これは非常にゆがんだ構造になっているのではないかと。片っ方の山は銀行法に基づいた金融ビジネスでできているわけですね。こちらの二〇%を超えた小さなこぶは貸金業法に基づいていると。先ほど大臣が答弁されましたように、リスクに見合った金利プレミアムの体系になっていないという問題認識が我々ございまして、であるならば、取りあえず利息制限法の刻みを変えずに、こちらの二〇%を超えたこぶのところを利限法の範囲内にぎゅっと押し込んでしまったらどうなんだろうかと。そうすれば、いわゆるミドルリスクの部分のリスク低下が出てくるのではないか、そういったことを期待をしながら今回の法改正を行ったところでございます。 一方、銀行法の方は、これはデフレが相変わらず続いているという状況の下で、日本銀行が短期金利を引き上げても逆に貸出し金利は競争によって下がってしまうと、そういうデフレ下特有の現象が起こっているわけでございます。 したがって、デフレから脱却できた先の話でございますが、きちんとした、リスクに見合った金利体系がそれぞれの金融ビジネスの担い手から競争が起こるということを我々としては期待をしているところでございます。
○前川清成君 さすが副大臣、政治家として立派な理念をお示しいただいたと思うんですが、ただ肝心かなめのところははぐらかされたような気がいたします。 私は今、原価プラス適正利潤で適正価格だ、こういうような視点で金利の問題を考えたらどうかというふうに御提案申し上げました。で、原価として調達金利であるとかあるいは公定歩合をお示しいたしました。で、原価を考えれば、一・六一%というような調達金利を考えれば、あるいは〇・四%というような公定歩合を考えれば、一八%だって高過ぎると考えるのが常識的な判断だと思うんです。その点、いかがですか。
○副大臣(渡辺喜美君) いずれにいたしましても、利息制限法の範囲内できちんとリスクに見合ったプレミアムの体系ができることが望ましいと考えております。どこのリスクプレミアムの水準が妥当であるかというのはいろいろな御議論があろうかと思いますので、我々としては、競争が正常に行われるようになるのであれば今のような低金利時代において貸出し金利は低下をしてくるものと考えております。もう既に利限法の範囲内で商品を出しているところもあると聞いておりますし、こうしたトレンドが全般的に広まっていくことを期待をいたしております。
○前川清成君 利息制限法は、ある人は金利の憲法だと、こういうふうに言う方もありますので、そういう点で今、副大臣は利息制限法は改正しづらいとおっしゃったのかもしれませんが、副大臣が何よりもよく御存じのとおり金利というのは常々変動するものですから、昭和二十九年に決めた法律を未来永劫手を付けちゃいけないということにはならないはずなんですね。これはどこかでもそんな議論をやっているかもしれませんが。ですから、この点も是非将来的な課題として考えていかなければならないという点。 それと、先ほどの附則の六十七条の二項に戻れば、アコムの営業収益三千九百億円が三千億円に減った、だから大騒ぎして金利を元に戻すと、こういうような愚かなことはしてはならないのではないか。 この二点を指摘だけまずさせていただきたいと、こんなふうに思っています。 先ほど中川委員の方からもいろいろ議論がありました。附則の六十六条が定める「政府の責務」、すなわち附則の六十六条は、借主らが相談又は助言その他支援を受けることができる体制の整備、これを政府の責任というふうに明記をしています。 ここで問題になるのは、この体制の整備というのがどの程度のことをお考えになっているのかを是非お聞きしたいと思っています。 言葉は悪いんですが、こういう体制をつくりましたよと、カウンセリングをやりますよというような言い訳程度で終わらせるのか。そうじゃなくて、私は奈良県から国会に送っていただいています。大臣はたしか高知県だと思います。広田さんと一緒ですね。奈良県や高知県、全国津々浦々で多重債務者、多重債務でお困りの皆さんが相談を受けることができる、そんな体制をつくり上げていくのか。どちらなのか。この点、大臣、お聞かせいただけますでしょうか。
○副大臣(渡辺喜美君) この附則六十六条の趣旨でございますが、今、前川先生御指摘のように、カウンセリング体制を整備をする、セーフティーネットを充実をする、やみ金の取締りを強化をする等々を行いながら、多重債務問題を抜本的に解決をしていこうという趣旨でございます。そのために、内閣官房に今後設置をされる予定の多重債務者対策本部において具体的な取りまとめは行っていくわけでございます。 これからの話ではございますが、あえて特別大サービスでお話を申し上げるとすれば、今、前川先生御指摘のように、各市町村の最も身近なところに相談窓口などが設置をされることがやはり一番親切なやり方ではなかろうかと思っております。その窓口でいろいろな相談を受け付けながら、もう既にあります法テラスを始めとしたカウンセリング機関などに、何といいますか、ダイバージョンをやっていく、そういったことが大まかな骨格であろうかと存じております。
○前川清成君 是非、高知の四万十川の流域に住んでおられる方も、奈良県の十津川村や野迫川村や上北山村や下北山村に住んでおられる方も、あまねく法の正義の光が浴びるような、そういう体制を考えていかなければならないのではないかと、そう思っています。 ちょっと雑談をさせていただきますと、十年ぐらい前になるんでしょうか、これは正確には覚えていませんが、日弁連が自分たちの費用で、これは毎月毎月私たちの会費ですが、全国の弁護士のいない地域に公設事務所というのをつくり始めました。島根県の石見というところにもつくりました。ところが、島根県には弁護士がそんないないので、大阪の私の友人が飛行機に乗って一年に何日か、石見のその公設事務所に法律相談に行きました。行ったときに彼は、失礼ですけれども、島根県の方には申し訳ありませんが、そんなに人も住んでないし、トラブルもないだろうと、そう思っていたそうです。ところが、石見の駅前にはちゃんとサラ金があって、で、石見の相談にはサラ金で困った人たちがたくさんいらっしゃる。あっ、弁護士や政治のそういう光は当たってなくても、サラ金だけは全国津々浦々まであまねくサービスを供給しているのかといって驚いて帰ってきたそうです。ちょっとそういう、是非、サラ金だけは全国どこへ行っても追い掛けてきますので、広く救済ができるような体制をつくっていきたいと、こんなふうに思っています。 それで、そのための少し組織のことや予算のこと、このことを議論、あるいはその相談を担当する相談員のこと等をこれから議論させていただきたい、こう思っているんですが、概略で結構ですが、今、例えばこんなふうに考えてますと、予算はこの程度用意しようと思ってますというようなことはあるんでしょうか。
○大臣政務官(田村耕太郎君) 今、副大臣も申されましたけど、これから内閣官房につくります多重債務者対策本部の方で、しっかり他機関との連携、カウンセリング機関の拡充も含めて、予算の方含めて、できる限りのことはしっかり実施できるように取り組んでまいりたいというのが今の実情です。
○前川清成君 まず、そのどういうような体制をつくり上げていくかという前提で、多重債務者が今どれぐらいの人数いるかという御紹介をさせていただきたいと思います。 全情連という、これはサラ金系の信用情報機関があります。これは正しいかどうか分からないんですが、国会図書館から私の秘書が聞いたところでは、何と自民党の部会にだけその全情連が資料を提供したと。それに基づいて報道各社が多重債務者の人数ということで報道をしています。これによりますと、三か月以上支払が遅れている人は二百六十七万人、五社以上借入れのある人、サラ金五社以上から借りている人は二百二十七万人と。ですから、先ほどの中川委員の質疑の中にもありましたけれども、多重債務者の数は実は二百万人を超えているというふうに考えなければならないわけです。 そういたしますと、そのカウンセリング体制、相談や支援の体制も二百万人の人たちを前提に考えていかなければなりません。それで、お金も出さずにただやれやれと言ったところで前に進まない。これは田村政務官もよくお分かりいただけるかと思いますが、予算について少しお話をしたいと思います。 衆議院の附帯決議の中にも、あるいは先ほどの中川委員の議論の中にも、クレジットカウンセリング協会という名前が出てまいりました。このクレジットカウンセリング協会の平成十七年度の活動報告によりますと、一年間の処理件数、これは千四百八件だそうです。これに対して、クレジットカウンセリング協会の予算額、これは業界等の寄附二億二千八百万円も含めて三億七千万円あります。三億七千万円の予算で千四百件を処理している、こういうことです。 ここで言う一件という統計が何を意味するのか分かりませんが、恐らくは一人の相談者というのを一件ということで統計していると思います。そういたしますと、三億七千万円割る千四百ですから、一人、一件処理するのに何と二十六万円掛かっている。二十六万円を二百万人に掛けますと五千二百億円の予算が必要になってまいります。ですから、あまねくこのクレジットカウンセリング協会方式で相談やあるいは支援の体制をつくっていくということは私は無理なんではないのかな、こういうふうに思っているんですが、それは私の肝っ玉が小さいだけで、こんな五千二百億円ぐらいの予算も考えておられるのかどうか、その点ちょっとお聞かせいただけますでしょうか。
○国務大臣(山本有二君) 前川委員の大変精緻なその数字を挙げての御質問でございました。 クレジットカウンセリング協会の相談体制の実態把握は十分にやっておりませんが、私のつたない経験からしますと、体制の中でボランティア組織やそのほかマンパワーが十分に育ち上がりますと、そうしたビルの中での貸付料等についての固定費、そういったものが逆に低減化されまして、極めて高い処理件数というものも期待されるのかもしれません。 しかし、おっしゃるように、財団法人日本クレジットカウンセリング協会の今のままの体制でまた隣に一軒、またその隣に一軒というようなことを考えているならば、この財政の実情からすると、なかなか二百万人の方々を対象とすることは夢物語になってしまうというように考えておりますので、その点については、御意見もお聞かせいただきながら創意と工夫を考えていきたいというように思っております。
○前川清成君 私はこの五千二百億円という計算を考えたら、政策として、このクレジットカウンセリング協会方式といいますか、これを広めていくことはできないんじゃないかなと思っています。 今、大臣の御答弁にもありましたので御紹介させていただきますと、この秋に奈良県でも「奈良若草の会」という被害者の皆さんが集まっての会もできました。大阪にも「いちょうの会」など、いろいろそういうボランティア組織があります。そういうのの活用、活用と言うと言葉悪いですけれども、頑張っていただくというのも一つではないかなと思います。 それと今、大臣にお褒めいただいたので、もう少し図に乗って紹介をさせていただきますと、クレジットカウンセリング協会で今千四百八件処理していると、こういうふうに御紹介しましたが、この千四百八人のうちで、実は協会で事が足りている、すなわち協会で任意整理をしたという方は七百二十一人にすぎません。五百十七人は弁護士会に紹介されています。ですから、厳密に言いますと、三億七千万円の金を掛けて七百二十一人しか解決していないということになりますので、この五千二百億円という必要なお金も更に跳ね上がってきてしまうということを御紹介したいと思います。 それで、附則の六十六条に戻るわけですが、この附則の六十六条に言うところの「政府」、これは行政府だけを指すんでしょうか。あるいは、この文章の中、この六十六条の中で、「関係省庁相互間の連携を強化する」と、こうありますが、ここには裁判所は含まないんでしょうか。 破産件数、自己破産件数が一時期二十五万件まで行きました。特定調停という制度があります。これは昨年二十七万四千七百七十一件、合わせて五十万件超えるわけです。クレジットカウンセリング協会は、先ほど申し上げたように千四百件。明らかに多重債務者の多くが、実はこの裁判所の手続を利用することによって救済されているわけです。この特定調停や自己破産のほかにも、個人再生等々の手続もあります。私は、その相談や助言あるいは救済という活動は裁判所を抜きにしては考えられないと、こういうふうに考えているんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(山本有二君) 六十六条の「政府」の中には裁判所は含まれておりません。 しかしながら、こうした行政府から裁判所への協力要請等、連携はこれから考えていくことが必要だろうと思っております。
○前川清成君 私、別に裁判所に頼まれたわけでもありませんけれども、その分の予算とか人員等も含めて考えていかなければならないんじゃないかなと思うんです。 ただ、これもまた雑談をさせていただくと、毎年法務委員会で三月か四月に裁判官の定員の議論をするんですね。あるいは予算の議論もする。自民党の皆さんも私たち民主党も、あるいは公明党や共産党の皆さんも、増やせ増やせと言う。ところが裁判所だけは、いやもう十分です十分ですと言う。ちょっとこの役所の体質というか、何で増やすのが嫌なのかなと、分からない、そんなふうに思っています。 それで、今の話もありますが、私はやっぱり今現在において、今の日本において最強の紛争処理機関というのは裁判所だろう、こういうふうに思っています。 裁判所では、民事に関して裁判だけではなくて話合いということで調停という制度もあります。調停には、御存じのとおり、民事調停と家事調停と両方あります。民事調停には裁判官だけではなく調停委員というのも携わるわけですが、平成十八年四月一日時点で調停委員は合計二万六千六百六十九名いらっしゃいます。民事調停に携わる調停委員が一万四千百九十三人いらっしゃいます。調停委員というのは当然、高度の法律的な知識を持っているし、公正だし、かつ健全な社会常識を備えている方々が選任されているはずです。 で、一万四千百九十三人の民事調停委員、そのすべてが多重債務に携わっておられるわけではないとは思いますが、平成十七年度、いわゆる簡易裁判所における調停の総数は三十二万一千三百八十三件だったそうです。うち特定調停、これはいわゆる多重債務者を救済するための特別な調停手続ですが、それが二十七万四千七百七十一件あります。裁判所の三十二万一千三百八十三件のうち二十七万四千七百七十一件が特定調停を占めている。ですから、あまねく二百万人の方々にカウンセリングを実施しようとしますと、この相談員の数にしても一万五千人とか、そんなレベルの議論をしなければならないということになります。 この点、感想等で結構ですから、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(山本有二君) 弁護士会の宇都宮弁護士が参考人でおいでになられて、二百三十万人の多重債務者に現在大体三十万人ぐらいしか相談体制ができていないという御意見も記憶の中であるわけでありますが、前川委員がおっしゃるように、人を扱う人の問題というものには大変、単に予算を増やすだけで済む話ではありません。そしてまた、人をカウンセリングできるだけの能力に高めていくという研修システム自体も大変膨大な組織や費用が掛かるわけであります。そのことからしますと、この体制づくりを完璧なところまで持っていくというのは相当困難が予想されるわけでございます。 その中にありまして、例えば解決でき、自立できた方々の更なる協力というような連鎖、良き連鎖があり得るならばこれは可能かもしれませんが、ともかく実態を踏まえて努力をしていくという、今ではその言葉しか出てこないわけでございます。 以上です。
○前川清成君 良き連鎖ということで、私、先ほど被害者の会の活用等の御検討をお願いしたところでございます。また、今大臣がおっしゃったとおり、予算を増やしても人間を増やしてもそれだけでは解決しないというのは、正に御指摘のとおりでして、その点に関連して一つの判決を御紹介させていただきたいと思います。 今年の平成十八年三月二十四日に東京地裁で一件の判決が言い渡されました。どういう内容の判決かといいますと、これも四国の伊予三島簡易裁判所で要するにサラ金でお困りの方が調停を受けたわけですけれども、この調停の手続の中で、調停というのは最終的には裁判官もかかわってくるわけですけれども、裁判官もかかわった調停の中で実は利息制限法の引き直し計算を怠ったと。どういうことかといいますと、今は、先生方御案内のとおり、利息制限法に違反して、しかし出資法には違反しないというグレーゾーンでサラ金は商売をしています。そのグレーゾーンのままの金利で事件を解決してしまったということで、伊予三島簡易裁判所の民事調停の在り方が国賠法上違法と当たるんじゃないかということで裁判が提起されました。 結論自体は原告らの請求は棄却されています。国賠法上違法とは言えないと、こうなっているんですが、判決理由の中で、担当裁判官の行為について国賠法上の違法との見方も成り立つほど大いに不当だというふうに指摘されてしまっています。違法ではないけれども違法と言えるほど大いに不当、これもグレーゾーンじゃないかと私は思うんですけれども、裁判所でさえ、すなわち法律の専門職中の専門職という裁判官が携わっている、しかも一万何千人というような民事の調停委員も擁している、そんな組織でさえ実はこのような指摘を受けているということは重く受け止めなければならない。ですから、その点で大臣の御指摘のとおりだと私は思います。 それで、今後例えば、この後議論を進めたいと思うんですが、貸金業協会等でも相談や支援体制を進めるのであれば、手続あるいは内容の公正ということをきっちりと枠組みを作っていかなければならないんじゃないか、それはもう国の方でこういう枠組みを守りなさいというようなガイドラインのようなものを作って、それにのっとった形でやっていかないと、公正さ、内容そして手続の公正さは維持できないのではないかと私は考えています。 必要最小限度要求される手続的な公正さとして、本来は大臣から先お答えいただくべきかもしれませんが、時間の都合もありますので、私が考えるところを少し述べさせていただきますと、三点あります。 まず一つは、何が何でも分割払いさせるというのではなくて、自己破産、個人再生、特定調停、あるいは弁護士や司法書士に相談するなどなどの救済メニューを漏れなく説明する、これがまず一つ目、絶対に必要だろうと思っています。二番目には、最高裁の判決もございました、分割払いするにせよ、利息制限法への引き直し計算、これは必ずやらなければならないのではないか、そう思っています。三つ目には、民事再生法の中の個人再生手続、これは分割弁済の場合でも五分の一弁済すれば残りは支払わなくて構わない、再チャレンジを支援するために五分の一を支払えば残りは支払わなくて構わないと、こういうふうに法律が定めています。それとの均衡を考えるならば、例えば貸金業協会が行うような分割弁済のあっせんであっても、利息制限法に引き直した残債務の五分の一にとどめるべきではないかな。私はこの三点は必要最小限の基準かなと、こんなふうに考えているんですが、大臣、いかがでしょう。
○副大臣(渡辺喜美君) 大変建設的な御提案をいただきまして、ありがとうございます。 今回の法律では、貸金業協会は内閣総理大臣が認可をする制度を設けております。したがって、貸金業協会が今のままの体制ではなくなるということであります。今、証券業協会が似たような仕切りになっておりますが、協会の自主規制ルールというものが当然認可の対象になります。この自主規制ルールの中で当然カウンセリングなどの問題も出てまいりますし、また今御指摘のような多重債務者の相談において、例えば今御指摘になられました個人再生がいいのか特定調停がいいのか、はたまた自己破産がいいのか、そういったことはきちんと説明はすべきだろうと思います。 ついでながらで恐縮でございますが、特定調停制度というのは議員立法でございまして、私もその提案者の一人でございますので、PRをさせていただきたいと思っております。 また、利息制限法の引き直し、これは今回の法律が通過しましたら、これは当然のことになろうかと思います。 いずれにいたしましても、そうした御提言などを踏まえて今後検討をしてまいりたいと思っております。
○前川清成君 最後の微妙な一点ですね、五分の一。この点は民事再生法の二百三十一条の二項四号に書かれているわけです。個人再生手続を取ると五分の一で済む、そうでなかったら全額払わなければならない。 一方においては、わざわざ裁判所で民事再生手続を取った人とそうでない人と差があっても当然だという考え方も成り立つかもしれません。しかし、そうであるならば、やっぱりきっちりとこういう手続ありますよと、民事再生もありますよ、あるいは自己破産だったら一円も払わなくてもいいですよと、そこまで債務者の側に立って説明する必要があるのではないかと私は考えています。 これ以上のことになりますと今この場でだれも決めかねると思いますので、ちょっと次の質問にさせていただきたいと思います。 それで、今、渡辺副大臣の方から十二条の八のお話、すなわち貸金業者は資金需要者云々とありまして、要するに借主のために必要と認められる場合には、借入れ又は返済に関する相談又は助言その他支援を適切かつ確実に実施することができると認められる団体を紹介するよう努めなければならない、こういう条文があって、貸金業者は、例えばですけれども、弁護士会を紹介する、あるいは司法書士会を紹介する、あるいは消費者センターを紹介する、それに並んで貸金業協会を紹介するというようなこともあるわけですよね、あるいはそうでないのか、この点いかがなんですか。
○大臣政務官(田村耕太郎君) 前川先生御指摘のとおり、これ、今の社団法人の貸金業協会ではありませんで、今度新たにこの改正を受けまして認可法人として設立されます貸金業協会ですね、これ、この団体の中に含まれると考えております。 副大臣からも話がありましたとおり、適切なカウンセリングができるように、その認可の過程で、設立や業務規程、こういうものをしっかり適切にカウンセリングができるようにこちらとしても対応してまいりたいと思っています。
○前川清成君 今の貸金業協会ではないということは確認としてよろしいわけですね。
○大臣政務官(田村耕太郎君) そのとおりです。
○前川清成君 それで、衆議院の方でも実際に紹介があったと思いますので議論はせずに紹介だけにとどめさせていただきたいと思うんですが、愛媛県の貸金業協会、これが、なぜか今日は四国の登場人物が多いわけですけれども、今治、松山、宇和島の各支部で任意整理をやっていたと。それも、利息制限法の引き直しをやらなかった、債務者に対してですね、やらなかった。過払いになっていた。利息制限法に引き直したら、お金を返すんじゃなくて、その借主の方はもう支払わなくていい、むしろ戻ってくるにもかかわらず、それは秘密にしていた。実際に無理だなと、もう健康状態とか資産、資力とか考えて、払うことは到底無理だなというような方にも破産その他のメニューがあることは一切告げなかったと。挙げ句の果てに、その相談や助言を担当するのは貸金業協会の中で一番貸付額が大きいサラ金がやっていたというような手続があって、十八年の三月十日、松山地裁に損害賠償請求が提起されています。 改正法施行後は今の貸金業協会ではありませんよと、別の貸金業協会ですよという御説明でしたけれども、別の貸金業協会であれば、このような極めて、利息制限法に引き直さないという意味では違法な、過払いになっているにもかかわらずそれを秘密にしておくという意味では詐欺的な、しかも、言わば利害相反する貸主が借主の相談を担当するということ。手続的に極めて不公正な、こんなカウンセリングが今後行われないというような保証があるのかどうか。 ついては、その新しく設立される貸金業協会というのはどんな人たちがやっていくのか、どんなスタッフがやっていくのか、その辺のところ、新しい貸金業協会についてお伺いをして、なぜお伺いするかというと、今御紹介申し上げたような不相当な、不公正な、詐欺的なカウンセリングが行われてはならないというような観点でお伺いをいたしたいと思います。
○大臣政務官(田村耕太郎君) 三十二条八号の趣旨の中にも、カウンセリングを貸金業協会の法定業務として貸金業協会にもカウンセリングの一翼を担わせるということを趣旨として盛り込んでおりますし、今言われたとおりなんですけれども、一番の大切な趣旨は、業者からの中立性、借り手の立場に立つ、この二つのことだと思っていますので、この認可を与える過程でこういうことを適切に対応できるようにしっかり処置してまいりたいと思いますので、是非よろしくお願いします。
○前川清成君 ですから、確認したいんですけれども、今の法案の中には、利息制限法への引き直し計算はしないとか、過払いになっていても隠すとか、自己破産などのメニューは説明しない、手続の主宰者は当該相談者に対して貸金を有する者だというようなアンフェアな点を排除する、そういう手だては講じていない、講じていないけれども、今後認可の過程で今申し上げた四点についてはしっかりと押さえていく、こういうことでよろしいですね。
○国務大臣(山本有二君) もとよりそうでなければ、全く協会として今と同じようなことをやってもらっても我々のニーズには合いませんので、もう確実にそうしたことを実行していきたいと思っております。
○前川清成君 ありがとうございます。 言わずもがなですが、そもそも貸金業者と借主というのは食うか食われるかの関係にあります。自己破産をして債権が返ってこなかったら、サラ金は損をします。債務者は再スタートが可能になります。逆に、利息制限法の引き直しをしなければ、あるいは過払い金を隠したら、貸金業者は得をして、債務者は損をします。ですから、例えて言いますと、貸金業者が相談や助言や支援をするというのはピッチャーが審判を兼ねているみたいなもので、ピッチャーがセンターの方に向かってボールを投げてもストライクと言うようなものなんですよね。ですから、やっぱりそういうアンフェアなことは絶対にないようにしなければならないと私は思っています。 弁護士のときに、住管機構やRCCで働かせていただきました。そのときの社長が中坊公平だったわけですけれども、中坊さんは、森永砒素ミルク事件に際して、被害者は二度殺されるというふうに言いました。二度殺されるというのは、この高利貸しの事例に即して申し上げますと、最初は高利の被害を受ける、次は貸金業協会に相談に行ってだまされたりして損害を受けると。こういうことがあってはならない、二度殺される手続を絶対にしてはならないということで是非お願いをしたいと思います。 次に気になるのは、今政務官もおっしゃったように、おっしゃってないのかもしれないけれども、今の貸金業協会でこの公正な手続はできないですよね、ちょっと確認ですけれども。
○大臣政務官(田村耕太郎君) そのとおりと考えます。
○前川清成君 そうだとすると、私が次に気になるのは、貸金業協会を公正に運用する、運営する、あるいはカウンセリング体制を充実させるというような名目で金融庁からの天下りがどんどん行くんじゃないかなというのを心配するわけです。 ちょろちょろするなよ、おい。今ちょっと政務官に話しているのに失礼やろ。聞いていただいているのに何やねん、ちょっと。何をしてんねん。
○委員長(家西悟君) ちょっと、前川さん、あれなんでいったん、どうしますか。
○前川清成君 いや、続けます。もう一度最初からしなくてもよろしいですね、もしあれだったら。 要は、政務官、今申し上げていたのは、政務官もおっしゃったとおり、今の貸金業協会で十分な相談や助言ができない、人的に、スタッフ的にできないということであれば、じゃきっちりとした運営をやりましょうと、きっちりとしたカウンセリングやりましょうということで、金融庁の職員がこれからどんどん天下りしていくんじゃないかというような心配が私にはあります。金融庁と貸金業界が癒着することによって消費者の利益、借主の利益が侵害されるんじゃないのか、それを心配しているわけです。 金融庁には前科があります。旧商工ファンド、SFCGの顧問弁護士は今金融庁の顧問弁護士をしておられる。元金融庁長官が今SFCGの顧問弁護士をしておられる。さらには、新聞の報道、今年の十月十五日付けの朝日新聞の朝刊ですけれども、これによりますと、一九八〇年以降、旧大蔵、財務省からサラ金大手五社だけで二十三人が天下り。現在も武富士の取締役というのは、元関東財務局の首席監察官。財務局の首席監察官というのは、サラ金を監督する部署じゃないんでしょうかね。あるいはプロミスの現会長、アコムの常務、武富士の元社長などなど、天下りがずらっと並んでいるんです。 これら天下りの実績というのを見ますと、このカウンセリング体制の強化という名前は大変結構なんですけれども、実は天下りの隠れみのにこれから使われてしまうんじゃないかなという心配が私にはあります。いかがですか。
○国務大臣(山本有二君) 今回の改正を機に、特に貸金業協会、新協会に対するカウンセリング体制の強化を名目としまして、関係機関に金融庁職員の再就職の受入れを押し付ける、あるいはあっせんするということは全く考えてもおりませんし、そんなことをするつもりもありません。 ただ、顧問弁護士ということであると、これは弁護士法の中の独立性だとかあるいは職務の社会的な正義の実現だとかいうことがかかわってきますので、それとはちょっと違うだろうと思っています。
○前川清成君 顧問弁護士の点なんですけれども、前に、違う委員会だったかもしれませんが、金融庁と話をしたら、顧問弁護士ではありませんと、顧問なんですと言うんです。弁護士と顧問でしたら顧問弁護士でしょと、私はそう思っているんです。 要するに、SFCGの代表者の方が前、国会で証人喚問を受けた。そのときの付添人に来た弁護士が今金融庁のコンプライアンス室か何かの顧問として実際に相談を受けておられる。それはおかしいだろうと僕は思うわけです。 SFCGについても、私はSFCGの関係者でも何でもありませんから、むしろ敵ですから、契約書見たわけじゃないですけれども、元金融庁長官がSFCGが最高裁で争っている裁判の準備書面の冒頭に名前を連ねておられる。いや、これは顧問じゃありませんと言うのかもしれないけれども、元金融庁長官がSFCGのずらっと並んだ弁護士の先頭に立っている。これは顧問だと言われても仕方ないと、私はそう思っているんです。この点いかがでしょう。
○国務大臣(山本有二君) いずれにしましても、顧問名下に金融庁の行政の公正さが問われるようなことは避けるべきだというように思いますので、そういう指導をさせていただきたいと思います。
○前川清成君 今思い出しました。行政改革特別委員会で与謝野前大臣と話したと思います。そのときに、失礼ながら与謝野大臣は公正らしさというのと公正というのの区別をどうも御理解いただけなかったみたいで、公正らしいだけでは駄目ですと、公正でなければなりませんというような御答弁をなさいました。 もちろん今の大臣の御答弁のとおりで、私たちがお願いしたいのは、公正であることは当然なんです。それに加えて、市民の皆さん方から見て、役所が中立なんだと、不偏不党なんだというような外観も整えなければ、行政に対する信頼は得られないのではないかということで御指摘をさせていただいた次第でございます。 時間がなくなってまいりましたので、最後の質問にさせていただきます。 先ほどカウンセリング協会に職員を押し付けたりあっせんしたりはしないと、こういうふうにおっしゃいました。押し付けたりしないのはこれ当然だと思うんですが、そこまで言い切っていただくのであれば、むしろ金融庁に在籍した者は貸金業協会には再就職させませんと、そこまでお約束していただいたらいかがかと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(山本有二君) そこまでの縛りが掛けられるかどうか。今後とも国家公務員法の趣旨にのっとりまして適正に対応してまいるというところでございます。
○前川清成君 時間が参りましたので、残念ながらこれで終わらせていただきます。 本日は本当にありがとうございました。
○委員長(家西悟君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩といたします。 午前十一時五十五分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(家西悟君) ただいまから財政金融委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、前川清成君及び松井孝治君が委員を辞任され、その補欠として富岡由紀夫君及び峰崎直樹君が選任されました。 ─────────────
○委員長(家西悟君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(家西悟君) 御異議ないものと認めます。 それでは、理事に峰崎直樹君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(家西悟君) 休憩前に引き続き、貸金業の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○広田一君 民主党・新緑風会の広田一でございます。どうかよろしくお願い申し上げます。 まず、山本大臣、後ればせながら、このたびの大臣御就任、本当におめでとうございます。私たちのふるさと、我がふるさと土佐の高知から待望の大臣が誕生いたしました。党派を超えてお祝いを申し上げたいというふうに思います。既に祝賀会等も何度かされているというふうに聞きますので、是非もし祝賀会等するのであるならば、また御案内等いただければ幸いに存じるところでございます。 さて、本論の質問に入ります前に、同じ金融被害ということで、この観点から、ベルル共済問題について御質問をさせていただきたいと思います。 この問題は、御承知でない委員の方もいらっしゃると思いますので、少し若干説明をいたしますと、徳島市に本社を置きますベルル生命医療保障共済会といういわゆる無認可共済が、四国四県で約三十五億円を上回る資金を集めて、去る十月二十日、お客さんとか取引先に何の連絡もなく営業を停止して店舗を閉鎖してしまった、このことから端を発した事件でございます。 この集められたと言われている三十五億円のうち、実は全国建設工事業国民健康保険、通称建設国保と言われているんですけれども、そちらの方に五億とも六億とも言われる、集められた共済のお金が流れているかもしれないということが地元の高知新聞等の報道でもあったわけでございます。しかも、なぜこの五億、六億のお金が流れたかといいますと、このベルル共済の前理事長さんがかつてこの建設国保のお金を横領して、その弁済費用に集められた共済のお金が回されたんじゃないか、そういった疑念等から、大変これ大型の経済事件に発展する可能性があるわけでございます。高知県内だけでも、契約者の皆さんでつくりますベルル共済被害者の会、現在約三百人が加入しているというふうに聞いておるんですけれども、こういった会もできているわけでございます。 そもそも、皆さん御承知のとおり、この無認可共済と言われるものにつきましては、かねてから様々な事故、廃止に伴って保険を掛けられた方々から苦情等が多く出ていた案件で、この財政金融委員会においても、今回改正保険業法というものが成立をしまして、私も質問に立たさせてもらった、そういうふうな経緯があるわけでございます。 こういった中で、被害者の中から、行政はこの無認可共済を今までなぜ放置してきたのか、一体これまで何をやっていたんだと、そういった怒りの声が上がっているわけでございますけれども、山本大臣、まず、この声にどのようにこたえるのか、お伺いをしたいと思います。
○国務大臣(山本有二君) 無認可共済は、社会における自助、共助、公助、そういった社会的な活動の中での言わば万が一のときの共助の部分に当たるだろうと思います。痛みはできるだけ広くお互いで分かち合うというような意味で、頼母子講的なものも古くからありますし、そうした意味で、今改めてでき上がったものでなく、古く伝統的なものという理解もできます。 したがって、これはルールに従ってやっていただければ大変意味のあるいい制度になるわけでありますが、ただ、これが経営の判断が誤ったり、基礎的財産を失ったり、あるいは詐欺的に当初から仕組まれた形で運営をされるということになると大変な被害を与えるということになるわけでございます。特に私の記憶に新しいのはオレンジ共済組合、平成八年にできて平成九年に詐欺罪の容疑で立件されたわけでありますけれども、こうした被害も後を絶たないというように思うわけでございます。 その意味におきましては、こうした根拠法のない共済についての対応というのは、行政的な部面におきましてもしっかりしたものを考えておかなければならないというように思います。特に、平成十六年一月、そういった機運を背景としまして金融審議会第二部会で討議されるようになりまして、平成十七年三月の百六十二回通常国会で法案が提出されて成立したというような経過もございます。 その意味におきましては、行政的対応、立法的対応も現在ではなされているところではありますけれども、なお任意団体による根拠法のない共済につきましては、必要な制度的対応を行ったものといいましても、今後とも、改正保険業法の下で適切に指導監督を行っていく必要がなお強いものがあるというように思っております。
○広田一君 先ほど大臣の方が指摘されましたように、そもそも共済の理念、共助の理念というのは私も大変重要だというふうに思っておりますし、この前の法案審議の中でも、逆に行政が法の網をかぶせることによって共済本来が持っている良さをなくさないように、そういうふうな要望もさせてもらったような経緯があるわけでございます。 しかし、その一方で、これまた大臣が御指摘にございましたように、平成八年のオレンジ共済から、こういったたぐいの事件、つまり元々詐欺的な思いを持って共済を利用する、こういった事件が後を絶たないわけでございます。平成八年から十八年といいますと、もう十年の年月が流れて、今回まさしく移行期という間で、このような共済の破綻に端を発して、これは経済事件に発展するだろうというふうなことが起きているわけでございます。 共済に入られた方々が、本当に自分たちの安心、安全のために掛けたものが実は詐欺によって利用されていたと、それに対してそれを放置していた行政の責任は厳しく問われるんじゃないか、これはもう本当に被害者の方々の声、お気持ちは私も十分分かるわけでございます。 そういった意味で、大臣が先ほどそういった背景も踏まえながら法の趣旨、今回の改正の目的のお話もしていただいたんですけれども、やはりもう一歩踏み込んで、被害者の方々に対する思いをはせて、いま一度お言葉をいただければなというふうに思います。
○国務大臣(山本有二君) 特にベルル共済という個別のケースにおきましては、先ほど広田委員も御指摘になりましたように、建設国保という極めて安心感のある安定した今までの経営ぶりの保険の担当者が別建てでベルル共済というものをつくったと聞いております。つまり、相手が疑えないような状況の中でこれの仕組みをつくってこられたという極めて巧妙な詐欺と言えるかもしれません。 そんな意味で、こうしたものに対する社会防衛ということを更に進めて考えることができるような仕組みをつくっていくということは、委員の御指摘のとおりであろうというように思っております。
○広田一君 そして次に、やはり被害者の方から声として上がってくるのが、何らかの救済策があるのかということでございます。 この点につきましては、普通の生命保険等でございましたら、生命保険契約者保護機構に基づいて、万が一のときには一定の保障が出るわけでございますし、今回の改正保険業法で仮に少額短期保険業者になった場合には、保証金の供託といったものが義務付けられて、その中から保障に充てられる、こういうふうなことでございますけれども、しかしいかんせん、先ほど少し述べましたけれども、このベルル共済といったものがまさしくこの移行期間においてこのような事件をもたらしてしまったということでございます。 私も以上のこういった点を踏まえても、しかしそれでもなお被害者の方々の救済の必要性というものを感じているわけでございます。実際、高知県の方もこの事件というものが発覚、発生をいたしまして、速やかに高知県の方が対策協議会を立ち上げて、関係の皆さんとの協議に移っているということでございますけれども、先般その担当の島田部長さんともお話をしましたが、しかし県としては有効な救済策といったものが講じることができないというふうな形で大変じくじたる思いをしているというふうなお話も聞いたわけでございます。 そういった意味で、今回の場合、移行期間という大変特異なケースかもしれませんけれども、しかし今後も起こる可能性もあるわけでございますので、そういったことを踏まえて、被害者の方々が一番声を出して上げている救済策、このことについての大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(佐藤隆文君) 御指摘いただきましたこのベルル共済の被害者対策ということでございますけれども、少額短期保険業制度、先ほどございましたこの改正保険業法、この四月から施行されております改正保険業法に基づく制度でございますが、この制度における特定保険業者につきましては、保険会社に措置されているような保険契約者保護機構といったセーフティーネット等の措置はなされていないということでございます。 したがって、一般論として、破綻した特定保険業者からの掛金等の返還につきましては、保険契約者等とあるいは共済の契約者等と当該業者との間の民事上の話合いで解決せざるを得ないということになろうかと思います。 この事案にかかわる相談につきましては、一般的な行政相談の一環といたしまして、金融庁に金融サービス利用者相談室というのが設けられておりまして、ここで受け付けておりますけれども、私ども当局には民事上の契約について仲裁、あっせん等を行う権限は与えられていないということについて御理解を賜りたいと思います。 なお、四国財務局及び各財務事務所におきましては、一般行政相談を受け付けているほか、先ほど御指摘のございました徳島県及び高知県で設置されたベルル共済連絡会議に参加をし、必要な情報交換を行っているところでございます。
○広田一君 それでは、確認なんですけれども、つまり金融庁としては様々な機会で被害者の相談等は受けることはできますけれども、実質的な救済策は講じることができないという理解でよろしいんでしょうか。
○政府参考人(佐藤隆文君) 制度上、先ほど申しましたように、セーフティーネット等の措置が講じられてございませんし、また私どもの方に仲裁、あっせん等の権限が与えられておりませんので、基本的には当事者間の話合いによる解決ということにならざるを得ないかと思います。
○広田一君 このお話を聞いたときに本当に被害者の方は大変残念がるだろうなというふうに思うところでございます。無論先ほど申し上げたとおり、その理由、訳というものについてのるる丁寧な御説明がありましたので、一方でそれは理解することができますけれども、是非とも被害者がせっぱ詰まった思いでのこの被害救済を求めている、こういうことに留意をしていただいて、今後ともこの問題に対処していただきたい、このように思うところでございます。 そういった中で、やはりひとつ金融庁として、私自身が期待をするというか、是非とも行っていただきたいことが、先ほど私も冒頭述べたように、この資金の流れというものを徹底して捜査当局とも連携しながら進めていただきたい、こういうことでございます。 去る十月二十四日の閣議後の記者会見でも、山本大臣もこの点に触れられておりまして、立入検査等も含めて警察等との相談の上で進めてまいりたいと、こういうふうなお話がございました。今回のベルル共済の破綻の解明というものは、今後の無認可共済の破綻、廃止に伴うセーフティーネットを構築すると、こういった上での貴重な事例となるというふうに考えるわけでございますので、今後の資金の流れ、解明を金融庁として積極的に行うべきだと思いますけれども、御所見をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(西原政雄君) お答え申し上げます。 ベルル共済会に関する警察との連携という観点でございますが、この件に関しましては、管轄しております四国財務局の方におきまして、問題の発覚以来、その当初から捜査当局との間で情報交換、連携を取ってきております。 若干経緯を申し上げますと、この件につきましては、ちょうどこの届出というのが九月末までにしなければならないという状況の中で、このベルル共済会からは特定保険業者の届出が四国財務局徳島財務事務所に九月の二十九日に出てきております。十月に入りましてヒアリングを開始したわけですが、先ほどもお話ありましたように、十月の二十日になりまして突然、当局にも何の連絡もなく営業の停止の状況になったということでございます。 したがいまして、その週明け、直ちに、直ちに、十月の二十三日でございますが、四国財務局の方でベルル共済会に対して業務停止計画と併せまして業務改善命令、これを打ったところでございます。その際には業務改善計画を十一月の六日までに出してほしいということで出したわけですが、この間捜査当局とも緊密な連携を取ってまいりました。そうしましたところ、期日の十一月の六日になりましてもこの改善計画が出てこないということで、その当日徳島県警あるいは高知県警、この両方が保険業法違反の容疑として本社等に捜索を開始したと、捜査に乗り出したわけでございます。 そういうようなことでこれまでも協力をさせていただきましたが、現段階におきましては捜査当局による実態解明が今行われているという段階にございます。今後は、この捜査の進展、推移を見守っていきたいというふうに考えております。
○広田一君 そうすると、今の現時点では金融庁財務局としては立入検査等を行った形跡はないということなんでしょうか。それは捜査に任せているというふうな理解でよろしいんでしょうか。
○政府参考人(西原政雄君) ただいま御説明しましたように、届出があってからヒアリングを開始いたしまして、その後、その現時点におきましては営業が行われていないという実態に基づいて行政措置を講じたと。その計画が出てこないという状況の下で捜査が入ったということでございます。したがいまして、その間においては検査には入っておりません。
○広田一君 山本大臣、この二十四日の記者会見では、立入検査、これも我々としても行うんだというふうな御趣旨の会見等もされているわけでございます。先ほども述べたように、救済策については、金融庁としては何ら対策は講じることができないというふうな中で、私はやはり、様々な制約等、権限等の問題であるのは私十分分かるんですけれども、やはりできる限り金融庁が資金の解明というものを行っていくことが私は一つの被害者に対する責任を果たすことになるのではないかなというふうに思いますけれども。 そしてあわせて、ちょっと事務方から被害についての御答弁あったわけでございますけれども、大臣の、ちょっと政治家としてのこの被害者に対する救済についての御所見をお伺いできればと思います。
○国務大臣(山本有二君) 金融庁は、保険業、共済事業についての専門的知識がございます、また検査監督の知識も十分ございます。その意味におきましては、この豊富な知見を活用しながら捜査当局等、実態解明に協力するということは十分できるのではないかというように思っております。 さらに、被害者という方々は、言わばなけなしの資金を万一のためにといって掛けたわけでありまして、それが万一のためだけに使われずに、むしろ万一になる前に勝手に流用されるという非常に悲しい運命をたどったわけであります。とするならば、全額返ればそれにこしたことはないんでしょうが、なるだけ被害の少ないようなことにするという観点からしますと、これはあくまで一般論でありますが、犯罪における収益、こういったものを捜査当局がきちんと解明をしていって、それで所在をはっきり刑事手続の証拠の中に書き込んでいただくと。そういうことになりますと、破産手続、保全ということの意味が出てきますので、管財人において優先的な弁済をまた図っていくということになるならば、かなりの私は、過去の例を見ましても、解決としていいものが得られる場合もあったわけでありまして、そんなことを考えたときに、こうして捜査当局頑張っていただいておるわけでございまして、一歩進めて、単に刑事事件の処理、刑事的処理の中に収益の所在というところまで追及いただければ大変有り難いなというように思っております。
○広田一君 いずれにいたしましても、この問題につきましてはもう司直の手が入ったわけでございますが、だからそこにお任せということではなくて、今大臣言われたような事柄についても常にやっぱり関心を持っていただいて取り組んでいただければなと、強く要請をさせていただきたいと思います。 そういった中で、先ほど山本大臣の方からも、いわゆる建設国保という、相手が疑いようも得ない、そういった組織を利用しての今回事件ではないかというふうな御指摘があったわけでございますけれども、これでちょっと厚生労働省の方にお聞きをしたいんですけれども、この建設国保、本来監督官庁というのは東京都であるというふうにお伺いしているんですが、ただ実際、平成十四年までは、お聞きしますと、国保組合に対して、この国保組合に対して特別助成を厚労省の方も行っていたということで、一定の監督責任等も生じているんではないかというふうに思うわけでございます。 そういう中で、今般の建設国保とベルル共済の間には過去にも事件等が発生したというふうに聞いておりますし、こちらの建設国保の側から、やはり今回のベルル共済問題の資金の流れ等の解明もすべきではないかというふうな観点から、厚生労働省の果たす役割も大変大きいものもあるんじゃないかと思いますけれども、こういった点について、建設国保とベルル共済の関係について実態をどこまで把握されているのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(白石順一君) 今御指摘いただきました国保組合、ちょっと長くなりますけれども、同種の事業あるいは業務に従事する方が、国保事業経営ということで保険者を構成いたします、公法人となります。 御指摘の全国建設工事業国保組合、これも一つの独立した保険者として経理も独立しているわけでございますけれども、これとベルル共済会との関係でございますけれども、ベルル共済会の理事長であった者が、過去にこの国保組合の役職、具体的には徳島県の出張所長と高知県の支部長に就いていた際に、この国民健康保険組合の方の保険料を約十二億二千万円ほど不正流用しているということが分かりまして、その国保組合が、平成十六年になりましてその理事長だった方と債務弁済契約を締結いたしまして、これまでにその十二億二千万円のうち約六億五千万円の返還を受けているわけでございます。 ところが、先ほど来お話がありましたように、この方が本年十月に亡くなられたということで、残り約五億七千万円が回収が今できない状態になっておるということでございまして、それをどのような法的措置がとれるかということについて、今その国保組合も債権を持って、相手にどういうふうに対応しようかということを今検討中であるというふうに伺っております。 また、これらに関しまして、おっしゃられますように、まずは認可をいたします、この場合は具体的には東京都知事が一義的な指導監督というのを行うわけでございますし、現に平成十五年の東京都の検査によりましてこの不正流用が発覚したというふうな経緯もございます。国といたしましても、平成十六年になりまして東京都と一緒に監査に入らせていただいたということありますので、東京都が認可者ではございますけれども、国も十分関心を持って対応していきたいと、このように考えております。
○広田一君 この問題だけやっているわけにはいかないのでここで置きたいと思いますけれども、厚生労働省、その関心を持ってということではなくて、やっぱり主体的にこの問題には取り組んでいかなければならないというふうに思いますし、不正流用したその弁済についても、前理事長個人としてずっと返してきたのか、それともベルル共済が絡んでいるのか、そういったところも重大な私はことだろうというふうに思うわけでございます。 実際、新聞報道等ではそういった、先ほど紹介しましたように、共済のお金がそのまま使われたんじゃないかというふうな疑問もあるわけでございますので、やはりこれも、国としてもこの資金の流れについての徹底究明、このことについてはしっかりと取り組んでもらいたいと思いますが、ちょっとその決意だけお聞かせ願いたいと思います。
○政府参考人(白石順一君) この話は仮定の話になりますが、司直の手にゆだねられておるという状況であれば、それは正に国保組合としても、いつどのような形でだれから弁済を受けたかというふうなことは、そういう捜査に協力してまいりたいと、このように考えております。
○広田一君 それでは、本論の方に入らさせていただきたいというふうに思います。 私は、まず日掛け金融に関連してお伺いをさせていただきたいというふうに思います。 この日掛け金融につきましては、出資法附則第八項でこれから二年半後に廃止というふうなことでございますけれども、実際多重債務になった方の生の声、これ後でまた御紹介ができればなというふうに思うんですが、こういった方々からお話を聞きますと、やみ金に陥る過程といたしまして、消費者金融から日掛け金融、やみ金と、こういったパターンが多いというふうに感じるわけでございます。そういった意味で日掛け金融の取締り強化というものは大変重要でありますし、この廃止というものは私は大変評価すべきであろうというふうに思うところでございます。 この中の、ちょっと具体的な質問に入るまでに、少し高知県のこういった日掛け金融を含めた取締りの実情について、我が県のちょっと実例を御紹介したいと思うんですけれども、これは苦情に基づいて行政側がどのような行政処分をしたのかというふうなことを問いましたら、例えば平成十六年度、三百三十六件こういう貸金業等に対する苦情があったと。しかし、これに対して行政処分が行われたのは何とゼロ件。平成十七年度も二百六十六件の苦情があったんですけれども、この苦情に対して処理結果としては行政処分はこれまたゼロというふうなことになっております。 全体としては高知県も平成十七年に七件の行政処分をしているというふうなことでございますけれども、この日掛け金融というものは熊本、沖縄を中心に我が四国においてもかなり横行しているというふうな話を聞くわけでございますけれども、それに対しての行政処分というものがなかなか出てきていない。こういった実態等を思ったときに、併せてこの貸金業者等に対する行政処分の全国的な傾向についてまずお示しをいただければと思います。
○政府参考人(佐藤隆文君) 日掛け金融の問題でございますけれども、金融庁といたしましては、財務局登録の日掛け金融業者について苦情相談の受付、それから検査監督を通じまして日掛け三要件やあるいは貸金業規制法の遵守の状況といった実態把握に努めた上で、仮に処分に足りる違法事実が認められると判断された場合には、貸金業規制法に基づいて厳正に行政処分等を行っているところでございます。 平成十二年度以降という統計で見てみますと、財務局登録の貸金業者に対しまして七十三件の行政処分を合計で行っております。このうち日掛け金融業者に対する行政処分は十九件ということでございます。また、そのうち十八件、ほとんどは処分理由として日掛け要件の違反を含んでいるということでございます。 金融庁といたしましては、今後ともこの日掛け金融業者の実態把握に努めまして、日掛け要件の違反あるいは貸金業規制法の違反、こういった事実が認められた場合には厳正な対応を行ってまいりたいというふうに思っております。
○広田一君 ありがとうございます。 それでは、ちょっと一点確認をさせていただきたいんですけれども、そういった日掛け三要件に基づいて行政処分を行ったという実例があるという御紹介があったんですけれども、これ金融庁の資料で、平成十七年三月末の貸金業者の営業形態別業務状況とか、あと貸金業者の営業形態別貸付件数、こういった資料が出されているわけでございますけれども、これを見ますと、日賦貸金業者につきましては、消費者向け貸付け等についてはこれゼロ件、残高もゼロというふうな報告がなされているわけでございます。この資料等について金融庁は信頼に足る数字というふうに御認識をされているんでしょうか。
○委員長(家西悟君) ちょっと速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(家西悟君) では、速記を起こしてください。
○政府参考人(佐藤隆文君) 全金連といった業界団体あるいは業者からの報告、さらには都道府県等からの報告といったものを私どもの方で整理をして公表したものでございます。
○広田一君 それは整理したということでございますけれども、確かにこの日掛け三原則に照らしますと、消費者向けには貸付けは、まあ個人には行ってはいけないわけでございます。しかし、先ほど局長の方もお話がございましたように、日掛け三原則に抵触するようなことに基づいて行政処分を行っているというふうな御答弁をされましたんで、ちょっと私も手元にある資料を引っ張り出して、であるんだったら金融庁が公表しているこの数字というものは金融庁としても信頼していないと、そういう理解でよろしいですねということなんですけれども。
○政府参考人(佐藤隆文君) 先ほど申しました日掛け金融業者に対する処分十九件のうち十八件がいわゆる日掛け要件の違反を含んでいるということでございますが、御案内のとおりこの三要件がございます。 一つは、貸付け、相手方の要件ということで、主として物品販売業、物品製造業、サービス業を営む者で常時使用する従業員が五人以下の業者に貸付けを行うと。それから二つ目は、返済期間が百日以上である。それから三つ目は、返済金の取立てについて返済期間の百分の五十以上の日数にわたって貸付相手の営業所等で自ら集金すると。この三つの要件があるわけでございますけれども、先ほど申しましたこの日掛け三要件違反というのはこの三つのうちのどれか一つあるいは複数に該当しているということで集計をしたものでございまして、必ずしもそのすべてが相手先の要件に該当していると、つまり例えば個人に貸しているといったことで整理をしているものではございませんが、いずれにいたしましても、相手先の要件ということも非常に重要でございまして、この日掛け三要件につきましては検査等でしっかり見ていく必要があるというふうに思います。
○広田一君 もちろんしっかりと見ていただかなければ困るわけでございまして、それを具体的にこれからお聞きしたいというふうに思っているんですけれども。 そもそも論として今回この日掛け金融というものは二年半後に廃止をするということですから、私の理解としては、実質、先ほど御紹介があった日掛けの三原則、三要件ですか、これはもう遵守をされていないと、金融としてのていを成してないと、そういうふうな問題意識に基づいて今回廃止をするんだというふうに私は思っているわけでございます。 しかしながら、先般、行政処分の日掛けを含めた貸金に対する数字等も金融庁から出していただいたんですけれども、各県見ますと、処分件数がゼロのところが、例えば全体、財務局と都道府県合わせて五十八あるんですけれども、処分件数がゼロのところが十七県あったりとか一けた台が二十七県あったりしたり、全く行政側の処分というものが、また指導監督というものがきちっとなされているのかどうかというのは甚だ疑問なわけでございます。 そういう思いから質問をさせてもらっているわけですけれども、局長おっしゃったように、きちっとやらなければならないということなんですが、例えば高知県の金融課の方にお話を聞きますと、県としては今の日掛け金融業者そのほか健全に運営をされていると思うというふうなお話をいただいたわけでございますし、また金融庁の今出されたような資料を見ますと、消費者向けには全くゼロということなんで、であるんだったら日掛け三原則の貸付対象は遵守されているというふうにも読み取れるわけでございます。 そういった意味で、これはちょっと大臣にお伺いをしたいんですけれども、私は先ほど申し上げたような問題意識で今回政府は日掛け金融というものを廃止をするというふうに思っているんですけれども、本当に金融庁として今の日掛けの現場実態というものをきちっと掌握された上での今回の政策判断なのかと、どういった理解をしているのか、ちょっと大臣の御所見をお伺いしたいんですけれども。
○国務大臣(山本有二君) 日掛け金融の特徴は、地域性という特性がございます。その意味で、財務局も日掛け金融の得意な財務局とそうでない財務局があるかもしれません。しかし、それはそうといたしましても、この日掛け金融制度というのは三要件を限定して認めているわけでありまして、そういうことから考えましても、苦情があれば必ず検査等しっかりした行政対応をしているというように私は考えております。
○広田一君 行政対応はもちろんなんですけれども、しかしながら、実態として例えば貸付け対象要件、聞くところによりますと、サラリーマンのみならず公務員にも貸しているというふうな報告がございますし、また、返済期間の遵守については頻繁な借換えを強要されたりとか、さらには取立てについても、取りに来るどころか振り込みをしろとか持ってこいというふうな実情なんかが被害者の方から報告されたり、関係する弁護士さん、司法書士さんはそういった実態があるんだというふうなお話をしているわけです。しかし、一方で、行政の方は多くの日掛け業者というものは適切に業務を行っていると。だから、この金融庁が出していただいた様々な行政処分についても、これは現場の実態ほど上がってきていないというふうなところで非常に乖離があるわけなんですよね。 ですから、まず、金融庁としてこの被害の実態、この三要件が本当に遵守されているのか、それとも違法、脱法行為がこの日掛けについては蔓延しているのか、このことについては客観的なデータ、プラス現場の実態等を調査した上で今回の政策決定をしなければならないわけだと私は思います。 そういう意味で、この被害実態というものについて、日掛け三原則が遵守されているのかいないのか、この実情をどのように把握されているのかについて明確な答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(佐藤隆文君) 金融庁でこれまで開催をしてまいりました貸金業制度に関する懇談会というところで熊本県の方から提出をいただいた資料がございまして、この中には、今御指摘いただきましたように、集金要件あるいは返済期間の要件、さらには貸付けの相手方に関する要件につきましても、実際にはこの要件を満たしていない実態があるといった御報告がなされました。 私どもとしては、こういった報告というものも踏まえた上で対応していくということが重要だと思いますし、また、当局として、たまたま統計上の数字がそういうものを示唆するものになっていないということだけで実態も問題ないのだといった予断を持つべきではないと思いますし、そういう実態を示唆するような苦情であるとか相談であるとか、そういった情報が入ってきた場合には速やかにそういった情報に基づいた調査等を行うということが重要だろうと思っております。
○広田一君 それでは、少しちょっと具体的にお伺いをしたいんですけれども、日掛け要件のまず第一の貸付け対象要件違反と。私が聞くところによりますと、先ほど御紹介したように、普通のサラリーマンから公務員さん、果ては破産者まで貸し付けているというふうに聞いておりますけれども、金融庁はこの実態というものはきちっと把握されているんでしょうか。
○政府参考人(佐藤隆文君) 網羅的な調査を行っているということではございません。ただ、この日賦業者につきまして、ルール違反といったようなことがある情報を得た場合には速やかな対応を心掛けているということでございます。
○広田一君 そうなると、確認ですけれども、じゃ、実態は把握していないという理解でよろしいんですね。
○委員長(家西悟君) ちょっと速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(家西悟君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(佐藤隆文君) 御案内のとおり、貸金業者全部合計いたしますと一万四千ぐらいの数の業者がいて、そのうち国の監督の対象となっておりますのは七百ぐらいということでございます。残りの部分については各都道府県が直接監督をしていただいていると、こういう形でございまして、非常に多数の業者がおられる中で、実態をくまなく調査するというのはなかなか難しい面がございます。 ただ、いずれにいたしましても、私どもは利用者相談室等で受け付けた情報あるいはその他のルートで入ってくる苦情や相談、こういった情報も活用し、また定期的な検査によって実態を把握すると、こういうことで対応をしておるところでございまして、こういった対応の中で法令違反等が見付かれば厳正な対応をすると、こういうことでございます。
○広田一君 もちろん法令違反等があれば厳正な対応をしていただかなければならない、これはもう当たり前、当然のことでございます。 その上で、県等の方からお話聞きますと、そういうふうな検査にも入っている、まさしく言われていることをやられているわけですよね。そういう中で、高知県のささいな例で申し訳ございませんけれども、県の場合は多くの日掛け業者は健全にやっているんだと。むしろ苦情として出てくる一部の声によって、本来、この日掛け金融というものをうまく使っている方が今回の廃止によって多大な迷惑を被って、これがむしろやみ金等に流れる可能性があるんじゃないか、このような指摘も受けたわけでございます。その一方で、司法書士さんとか弁護士さんとか、多重債務の方々の生の声と重ね合わせますと、余りにもその差が大き過ぎるんです。 私が申し上げたいのは、今回金融庁が廃止をしたこの理由には、やはりどちら側の視点に立って、どちら側の実態を踏まえての政策判断であったのか、その根拠を一つ一つ問いただしながら聞いているわけです。確かに違反があれば厳正に対処するのは、繰り返しになりますけれども、もちろんです。ただ、県側が言っているような、貸付け対象についてはむしろきちんとやっているというふうな見解に金融庁さんも立たれているのか、そうじゃなくて、これは余りにも被害、脱法、違法行為が多いというふうに認識をされているのか。こういうふうなところについてはやっぱりきちっと答えていただかないと、何か何のためにここが、この金融が廃止されているのかという明確な理由が分からなくなってしまいますので、その点についてはきちっとしていただきたいと思います。
○政府参考人(三國谷勝範君) 日賦貸金業者につきましては、これまでも潜脱事例の幾つかが報告されていることがございます。また、今回の改正では、借り手の金利負担の軽減を目的に金利を引き下げることを多重債務問題解決の重要な柱としておりますことから、現在、日賦貸金業者に係ります五四・七五という金利につきましては、これを廃止することとしたものでございます。 なお、同じく電話担保金融がございます。これも現在五四・七五%になっておりますが、これにつきましても、今回の改正の趣旨にかんがみ、廃止することとしているところでございます。
○広田一君 そうすれば、余りにもちょっと実態がひどいので今回廃止することになった、そういう理解で、三國谷さん、よろしいんですよね。
○政府参考人(三國谷勝範君) 実態の一つ一つということをこれは悉皆的に完全に把握し切れているというわけではございませんが、一部にはこの潜脱という、そういった事例も見られることは事実でございます。また、一方におきまして、こういった金利の引下げの流れの中で二九・二というのが二〇ということになる一方で、五四・七五ということが存置されるということにつきましては様々な意見がございまして、今回はそういった金利負担の軽減という観点を踏まえまして廃止することとしたところでございます。
○広田一君 そういう中で、今回、二年半後に廃止というふうなことなんですけれども、私は、この二年半後に廃止をするちょっと理由がよく分からないわけでございます。といいますのも、今回の出資法、貸金業の二九・二の方を二〇%まで引き下げるときの経過措置の理由は、我々は支持はしていませんけれども、これは一定の理屈があるだろうというふうに思うわけです。しかし、この日掛けについてこれを二年半後先延ばしする私は理由はないし、これがかえって様々なむしろ弊害を呼ぶんじゃないかなというふうに思うわけです。 といいますのも、現在既に日掛けの金融においては、貸付けというよりかはかなり無理な回収が始まっていると。そして、回収をしていったん廃止をして、今度自らは普通の貸金業者に生まれ変わると、そういうふうなことを目的として無理な回収が既に起こっているんじゃないかというふうなことを聞くわけでございます。そういった無理な回収について、何か現場実態等は金融庁として把握されているんでしょうか。
○政府参考人(三國谷勝範君) まず、今回の法案の趣旨といたしまして、この廃止までこれを期間を置いているということでございますけれども、これも全体の金利の引下げと同じ視点がございまして、現在の借り手に大きな影響を与える可能性があることを踏まえる必要があるかと思っております。 日賦金融につきましても、これはいろいろな潜脱の事例もございますけれども、一方でその中で貸付けを受けておられる方もいらっしゃるということかと思います。こういった方々の急激な貸し渋り等によります家計や企業へのダメージを防ぎまして、現在の借り手が無理のないペースで返済できるようにする等の観点から、日賦貸金業者に係る金利を廃止するまで、これは全体の金利と同じでございますが、公布後おおむね三年間の準備期間を設けることとしているところでございます。
○広田一君 はい、分かりました。 そのおおよそ三年間というところに関してなんですけど、日掛けの場合、非常に短期でどんどんどんどん借換えをされていると。本来は百日という要件があるわけでございますけれども、実際はもう非常に短期で借換えをして、そこに保証会社と日賦、日掛け業者が組んでいるのか組んでいないか分かりませんけれども、五パーから一〇パーの保証料を取りながら、それがどんどん繰り返しをされて、実際は数百%とも、多ければ一〇〇〇%とも言われているような、そういうふうな実態があるわけでございます。 私はむしろ、日掛けであるからこそこういうふうに短期回収等がなされているような観点に立ちますと、これは二年半も三年も悠長に構えているよりは、そういった実態等を踏まえるならば、私は早急な対応をすべきだというふうに思いますけれども、こういった意見についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(三國谷勝範君) 今回の金利改正も含めまして、今回の改正自体が大変インパクトのある改正でございまして、金利のみならず総量規制あるいは参入規制等々、様々の改革を講じている次第でございます。今回の金利の影響というのは、全体として見まして利用者の利益になると考えているわけでございますが、一方でこの引下げによります影響というのも考慮する必要があるわけでございます。 日掛け金融につきましても、御指摘のように、返済の問題もございますほか、さらに急激な貸し渋り等の問題もございます。いろいろなことを、そういった影響ということも踏まえまして、それから全体のシステム全体が三年間で移行するということでございまして、日掛け金融につきましても三年間の準備期間を設けることとしているところでございます。
○広田一君 そういうふうに三年間、三年間というふうなことを言いますと、逆にその三年間は金融庁並びに都道府県については本当にこれまで以上に厳しい検査監督といったものが私は求められると思うんです。単に先延ばしをしてソフトランディングするような、そういう生易しい現場の私は実態じゃないと思います。 先ほど言ったように、多重債務者の方がやみ金に陥る、その一歩手前が日掛け、日賦というふうに多く言われているわけですから、その現場は本当にすさまじいものが私はあると思うんですよね。であるんだったら、この三年間はこれまで以上に私は監督検査というものを強化していかなければならない。先ほど来の御答弁のような、これまでどおり、もしそういう事案があれば適正に対応するということだけでは私は済まない問題だろうというふうに思うわけでございます。 そういった意味で、この廃止までの三年間、特に激変があるというふうにおっしゃるわけですから、監督検査体制等についてどのようにこれまで以上に充実させるおつもりなのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(三國谷勝範君) 私どもといたしましても、これからの検査監督というものにつきましては十分意を尽くしてまいりたいと思いますが、同時に今回、この法案と併せまして、内閣官房に多重債務者対策本部というものが設置される予定でございます。ここにおきましては、御指摘のやみ金問題でございますとか、あるいは根っこにございますカウンセリングの問題でございますとか、こういったこともこういった本部を通じまして総合的に検討していくところでございます。 この三年間何もしないということではなくて、こういった多重債務者対策本部、こういったところでもこの多重債務者問題対策につきましては、私どもとしても内閣官房あるいは関係省庁と連携しながら一生懸命に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
○広田一君 それでは、この問題について、最後、大臣、確認でございますけれども、先ほど来の御答弁のように、内閣官房において多重債務者対策本部もでき上がるということで、これまで以上の取組をするんだというふうな御趣旨のお話があったわけでございますけれども、この日掛け、日賦の金融につきましては、我が高知県、四国、九州、まあ西日本中心に多大な被害が報告をされているわけでございます。 私自身、非常に繰り返し繰り返しの話で恐縮なんですけれども、検査監督する行政側と現場の声との実態の乖離というのが非常に気になって仕方がありません。特に、この廃止までの三年余りについては、先ほど来お話をしていますように、厳しい状況というものが容易に予想されるわけでございますので、山本大臣として、この廃止までの期間において徹底した取締りと、そしてもうこれ以上被害が出ないような対策等を講じることについての御決意を、最後、この問題についてお聞きしたいと思います。
○国務大臣(山本有二君) 平成十年から十七年の財務局登録の貸金業者で業務停止処分を受けた貸金業者のうちの六〇%以上が日掛け貸金業者となっております。また、熊本の商工観光労働部の報告によりますと、日賦貸金業者について、一般の貸金業者から借入れできなくなった資金需要者に貸し付けている現状がある。なかなか普通の貸金ではないというところ、そこに広田委員の御指摘のやみ金まがいというところの違法性、こういったものを予測されるところが強いわけでありますから、なお一層検査監督に重点を置きながら、三年間推移を見てみたいというように思っております。
○広田一君 是非とも、まさしく法的に位置付けられているこういう日掛け金融といったものが、山本大臣御指摘のとおり、やみ金まがいのことをやっているというものは、ある意味ではやみ金問題より私は深刻なところがあるのではないかなというふうに思いますので、先ほど述べられた決意で是非とも対策を講じられるように強く要請をしたいと思います。 最後に、そのやみ金問題について御質問をしたいと思います。 今回、これまでもるるお話があったんですけれども、金利引下げに伴いまして貸付けが縮小すると、こういったことによって、今様々に借りている方が借入先を失ってやみ金に頼らざるを得なくなるんじゃないか、こういったことが容易に予想されるわけでございますけれども、そういった意味で、やみ金に対する取締りというものはますます強化すべきだというふうな声が、よって必然的に上がるわけでございますが、しかしながら、近年のこの違法業者に対する取締り、検挙件数というものを見ますと、平成十五年に五百五十六件あったものが平成十七年には三百三十九件にまで減っているわけでございます。いよいよ国を挙げてこのやみ金対策にも力を入れていくという中で、このような減少傾向をたどっている理由をどのように分析をして対応をされていくのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(竹花豊君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、平成十五年中の検挙が五百五十六事件でありましたが、その後四百三十二事件、三百三十九事件と、事件の検挙件数は減少をたどっているところでございます。その原因は何かというと、これは定かには分からないわけでございますけれども、私どもが今やみ金融に関して様々な相談を受け付けております。これは八都府県でやみ金融に限った相談件数を集計しているんですけれども、十五年の七月には一月間に約二千三百件ございましたけれども、十七年は月七百件から八百件前後、本年は月六百から七百件前後で推移をしているという、相談件数も減ってきているという状況もございます。 だからといって、今の状況が安心できる状況だと私ども思っていないわけでありますし、現在も重要課題の一つとして私どもこの問題については取り組んでいるところでございますが、今回法改正なりました際には、この法改正の趣旨、背景等についても全国警察に十分知らしめまして、いろいろな機関、関係機関とも更に連携を深めまして、最大限の努力をして取締りを強化をするつもりにしております。
○広田一君 ありがとうございました。 今回の法改正によって、本当、一部の方が指摘されるようにやみ金がはびこることがないように、是非とも対策、そしてきちっと検挙等をしていただきたいと思います。 そういう中で、もし人的な面でこれはまだまだ足りないということであったら、それはまさしく国の責務として位置付けられた問題でございますので、どんどん人的な体制についても要望して実現していっていただくことを強く要請いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。 どうもありがとうございました。
○尾立源幸君 民主党・新緑風会の尾立源幸でございます。 まず、質問に入る前に、今日は山本大臣、また渡辺副大臣、いらっしゃらなくなりましたが田村政務官等々、本当にこの道のプロフェッショナルな方々がこういう行政のトップに立たれて本当に心強い限りでございますし、また、質問等、質疑を聞いておりまして大変前向きな答えもいただいておりますので、大変感謝をしております。 それでは、今回の法案の中身に入っていきたいと思います。 御承知のとおり、この貸金業法の改正は、国民的注視の中、ようやくここにたどり着いたわけでございますけれども、そういった意味では、本当に私どもにとりましても大変うれしいと思っておりますし、評価をしております。しかしながら、時期的には遅過ぎたのではないかなというのも一方では思っております。 これも本会議のときに、我が党の先輩議員でございます峰崎議員からお話ございましたように、民主党といたしましては一九九九年、今から七年前、もうこの利息制限法と出資法の上限金利を一致させるべきだということを主張してきたわけでございますが、ようやくここに来て重い腰を上げていただいたんだなと、こういう感想を持っておりますし、更に言えば、まだ本格的な施行まで三年掛かるということで、結局十年掛かったということでございますので、やはりこれは、ちょっと行政のスピードとしては、また立法のスピードとしては遅過ぎるというのが感想でございます。 まあ、そうはいいましても一歩前進でございますので、この中身について質疑をさせていただきたいと思います。 私自身は、業界寄りというよりも、当たり前のことですが、消費者、そっち側の立場からの質問をさせていただきたいと思います。 御承知のとおり、この業界というのは実はもうマーケットが飽和状態でございまして、いろんな統計データ出ておりますが、大手も上場をすべて済ましておりますし、ある意味で腹一杯もう食っちゃったマーケットでございまして、そういう意味で、これからは衰退産業になっていくのではないかなと、こんなふうに私とらえております。本来ならば、成長をどんどんしていくときにちゃんと規制を掛けておくべきだというふうに思うわけでございますけれども、これまたタイミング的にはちょっと遅過ぎたということでございます。 まず、そんな中で、質問通告しておりませんが、大臣にちょっと御感想をお聞きしたいんですが、特定非営利活動法人、いわゆるNPO、この役割について大臣はどのように、日ごろというか、政治家としていろんな方と接されるかとは思いますが、どのように評価されておりますでしょうか。
○国務大臣(山本有二君) 様々なNPO法人があるとは聞いております。しかし、直近で出会いました方が非常に印象的でありました。 足立区のハローワークで出会った人でありますが、ボランティアでニート対策をやっておられまして、しかも足立区のそうしたニート対策を立ち上げるだけでなくて、私の選挙区の高知県もその人が出張ってきてつくっているというお話聞いたときに、姿形は、ネクタイもしておりません、むしろジャンパーを着て、言わば勝ち組か負け組かと、そう二元論でいけば負け組かなというような姿形でありますが、やっていることの内容の充実した方法、さらに全国的展開をされている規模の問題、これは政府をしのぐ大変有意義な中身であろうというように拝察して、敬意を表さしていただいた次第であります。
○尾立源幸君 私もいろいろなNPOに接しておるわけでございますが、ついこの間、うちの母親が地域の社会福祉系のNPOの理事になったと。私何やったらええのというふうに聞いてきたんで、しっかり皆さんの言うことを聞いて頑張れというふうに言っておいたんですけれども、本当に今まで考えられなかったような動きが出ております。 そんな中で、今回NPOバンクというのが一つこの法案の中で規制の対象に掛かってくるということで、非常に、NPOバンクを含め、その周辺の方々、関係者の方々が心配をされております。 そこでまず、今回の法改正に伴って、財産的、経営的基盤の強化ということで純資産の積み増しが求められておりますが、まず、この改正を行う理由を金融庁にお聞きしたいと思います。
○政府参考人(三國谷勝範君) お答えいたします。 今回の改正におきましては、貸金業者の業務の適正かつ安定的な運営を確保する観点から、貸金業者の参入要件といたしまして五千万円以上の純資産を求めることとしているところでございます。具体的には、貸金業者につきましては今後一層のコンプライアンスの確保が求められることに加えまして、新制度の下では上限金利の引下げ等によりまして財務基盤の拡充が求められることなども踏まえまして、現行の証券会社並みということを参考に五千万円以上の純資産を求めることとしたものでございます。
○尾立源幸君 これは、新規参入を安易にすることを防止するというような意味もあるんでしょうか。
○政府参考人(三國谷勝範君) 適正な財務基盤を持っているところが比較的適正な活動もしておられるということもございます。そういったことで、今回コンプライアンスの点、それから財務基盤の拡充と、こういった点から五千万円ということにしているところでございます。
○尾立源幸君 もう一点お伺いいたしますが、いわゆる悪徳業者といいますか、法外な金利を取るような業者はこれまでも多かったと思いますが、こういった業者も排除するのも一つの目的になっているんでしょうか。
○政府参考人(三國谷勝範君) やはりコンプライアンスの確保という観点から見ました場合に、財務基盤の弱い場合には比較的そういったコンプライアンスの確保につきまして問題がある事案もあるという、そういった一般的な事例もあるところでございます。 いずれにいたしましても、今回は参入要件の適正化ということで、適正なコンプライアンス、それから財務基盤の強化という観点から五千万円以上という、そういった財産的基礎の要件を今回の改正で提案しているものでございます。
○尾立源幸君 今お二つおっしゃいました、コンプライアンスと経営基盤の強化ということでございますけれども、それではこの今NPOバンクというのが実際に全国で大きなところで九つぐらいございますが、こういうところはコンプライアンスが駄目できちっとした貸金をやっていないというようなことなんでしょうか。
○政府参考人(三國谷勝範君) 個別の事例につきまして、私ども一つ一つ言及することは差し控えたいと思いますが、御指摘のそのようなところがコンプライアンス上問題があるというような具体的な事実は把握はしておりません。
○尾立源幸君 お手元にお配りいたしました資料の一ページを見ていただけますでしょうか。NPOバンクということで表がございます。この中で、まあ大きなところから小さなところまでございますが、今の基準で言いますと、一年半後までに二千万円以上の財産的基盤を要件とする、そして三年後には五千万ということになります。そうすると、今ここにリストされております中で、二千万円で言うならば九つのうち五つがもう活動ができなくなります。そしてまた、五千万円に引き上げられれば、九つのうち三つしかもう活動ができなくなってしまうわけでございます。 ここで、そもそものNPOバンクというものと貸金業者ということを一くくりにしていいのかどうか、その辺、大臣なり金融庁、お考えをお聞かせください。
○政府参考人(三國谷勝範君) 貸金業という観点から見ました場合に、それぞれのいろいろな組織体があろうかと思いますが、貸金業を適正に運営していただくという点において、それは基本的には同一の基盤かとは考えているところでございます。
○尾立源幸君 大臣、その前にちょっと訂正をさせていただきたいんですけれども、このNPOバンクの資料一の右上に括弧百万円って書いてあると思うんですが、これは円だと思いますので、申し訳ございません。 大臣、このNPOバンクがこれまでどおり活動できるようにということがあちこちから要請として来ております。大臣は、この点どのように御認識なされて、どのようにされていこうとされているんでしょうか。
○国務大臣(山本有二君) 当初、貸金業法の質疑に入るまでは潜脱行為になるから絶対駄目だというような考え方が強かったと思います。その後、質疑を重ねていくうちに、NPOバンクについての評価、理解、そういったものが深まってきたような気がしております。 今後、そうした意味で参入要件の潜脱とならない方法をお互いが、野党、与党という意味でなくて、関係者がよく議論した中でうまくそうした要件を見いだすことができ得るならば、いい結果をもたらすことができるんじゃないかというように思っております。
○尾立源幸君 いみじくも最初大臣がおっしゃいました、着ていらっしゃる服は思っているのとは違うけれども、まあNPOもそうですね、財産的基盤というものが五千万という立派な形はないけれども、それ以下でも実質的な活動はできるのではないかと、多分同じ思いだと思います。 そこでお聞きしたいのですが、じゃ、そういった活動できる道をつくっていただく、つくることを考えるという点からお聞きいたしますが、この貸金業法にはその活動できる方法論として二つあろうかと思います。一つは、第二条で貸金業法全体の適用除外の規定にこのNPOバンクを該当させるという方法、それと、もう一つは財産的要件の適用除外、これは六条になってこようかと思いますが、大臣はどちらで考えていらっしゃいますか。
○国務大臣(山本有二君) まずは、借り手保護の観点から今後とも貸金業法上の貸金業者として適正に業務運営を行っていただくことをNPOバンクに対しても期待しております。その意味で、貸金業法全体の適用除外を行うことは考えておりません。 今回の法案では、一定の要件を満たす業者につきまして登録要件としての五千万円の純資産基準の適用除外を可能としていることは申し上げるまでもありませんが、NPOバンクにつきましては、まず実態把握を十分に行った上で、潜脱防止の観点も踏まえつつ、非営利で低利の貸付けを行う法人の参入と存続が可能となるよう配慮しながら、純資産基準の適用除外の具体的な要件等について検討を行ってまいりたいと、そう考えております。
○尾立源幸君 それでは、財産的要件の適用除外、第六条ということのお答えをいただきましたが、この場合ちょっと注意しなければならないのは、これは当然かもしれませんが、個人に貸付けを行う場合はこのNPOバンクといえども信用情報機関へ加入をしなければならない、こういうことでよろしいでしょうか。
○国務大臣(山本有二君) そのとおりでございます。
○尾立源幸君 それで、さらに今後のスケジュールでございますが、一年半後に二千万、この二千万という適用がこのまま進めば行われるわけでございますが、具体的にいつぐらいまでにどんなスケジュールでこの問題を検討されて結論を出していただくのか、まずお聞きしたいと思います。
○国務大臣(山本有二君) 今回の改正により、貸金業者は改正法の施行日から一年半以内に純資産額二千万円以上、二年半以内に純資産額五千万円以上の要件を満たさなければならないということになります。改正法におきましても、資金需要者等の利益を損なうおそれがないものとして内閣府令で定める事由がある者についてはこの要件の適用除外が認められております。 したがいまして、御指摘のNPOバンクの適用除外の検討におきましては、少なくとも改正法の施行日から一年半以内に実施される純資産額の引上げ時までには必要な対応が求められることになっていると考えております。
○尾立源幸君 それで、大臣がおっしゃいましたこの潜脱行為を防止するという観点から、NPOバンクのこのフォーラムの方々からも自分たちから提案をされております。お手元に届いているかもしれませんが、念のために読み上げさせていただきます。 悪用防止のための提案ということで、まず貸出金利を自ら七・三%以下などの低金利に限ると、こういうものをNPOバンクと称するべきだというふうに言っておりますし、あと、違法取立て行為などを行わない、当たり前のことです。スタッフが不当、不相当に高額の給与を取らない。実質的な非営利の確保。四、以上の条件の遵守状況についてNPOバンクの決算書類や融資先、融資金額、融資目的などの情報をホームページで公表することにより世間のだれからもモニタリングを受ける、当然金融庁も含まれると。五、低金利の遵守につき、公認会計士の検証を受けて、その結果をホームページで公表する。六、可能であれば、サラ金、クレジット被害対策に動いている弁護士への連絡先を融資先に周知することにより、違法取立ての有無のモニタリング体制をつくる。七、以上の項目を遵守する適用除外団体だけを構成員とする自主規制団体、非営利の貸金業協会を設立することにより悪質業者の参入を排除すると。 〔委員長退席、理事峰崎直樹君着席〕 このように、非常に自ら厳しい要件を課して、それでもNPOバンクを存続させてほしい、やりたいとおっしゃっておるわけでございます。 大臣、もう一度、この要望、提案をお聞きになって、どのようにお感じになるか、よろしくお願いします。
○国務大臣(山本有二君) 低金利であること、そしてあくまで非営利であること等なかなかいい要件を考えていただいたと思います。 なお、業務の継続性、そういったものに対する担保等についても、またいろんな工夫をちょうだいしながら、そうしたやり取りの中でいい要件を見いだしたいというように思います。
○尾立源幸君 是非、このせっかく芽生えた民の力を殺すことなく生かしていただきたいと、このようにまず御要望をさせていただきたいと思います。 それでは、次の質問に入らせていただきたいと思います。 今回、貸金業法の中で規制されているのは、どちらかというと純粋なお金の貸し借りでございまして、物が介在する場合については、所轄が違うということもありまして、余り触れられておりませんが、大事な問題が幾つか含まれているということを提起したいと思います。 まず最初に、私もこれまで余りよく知らなかったというか、利用もしたこともないので分からなかったんですが、質屋さんというのが町にはたくさんございます。いまだにたくさんあるということでございますが、この質屋営業法におきましては、上限金利が幾らかといいますと、いまだに一〇九・五%だということでございます。 出資法の上限金利が二九・二で、これが高いからということで二〇に引き下げられているにもかかわらず、まだ一〇九・五のままなんですけれども、これ、なぜなんでしょうか。いろんな歴史的な背景や理由があると思いますが、警察庁でしょうか、お答えください。
○政府参考人(竹花豊君) お答え申し上げます。 出資法の上限金利は、昭和二十九年の制定当時、金銭の貸付けを行う者すべてについて一〇九・五%とされていたところ、その後いわゆるサラ金問題等への対応として出資法の上限金利が引き下げられてきた経緯があるわけでございますけれども、質屋につきましては、元々質物を担保に取っているため債務者に対する取立てを行う必要がなく、過酷な取立て等の社会問題が生じていないこと、また、一件当たりの平均貸付額が少額であるため多重債務が問題とならないことなど、その営業実態がいわゆる消費者金融業者と異なることにかんがみまして、これまで見直しの対象とされず、従来どおりの金利の特例が残されたものであると承知をいたしております。
○尾立源幸君 それでは、お手元の資料の三ページをごらんください。今御説明ございましたように、当初は一〇九・五%というのが出資法もそうだったんですね。貸金業規制がありまして七三とかに下がっていくわけですが、なぜか質屋営業法の部分だけは手付かずのままここまで来てしまっております。 私、今御説明聞いておりまして、質屋さんがそんな問題を起こしているとは思わないんですけれども、余りにもこのギャップがあり過ぎて、これが将来私、悪用されかねないんじゃないかと、このように思っておるわけでございます。 もう一つ、担保に取っておきながら、要は、担保物がありながら、無担保の二〇%という金利よりも一〇九・五、高いと思うわけですが、この辺はどう説明がされるんでしょうか。
○政府参考人(竹花豊君) これまで質屋の営業について、一〇九・五%を最上限にして貸し付けられておるわけでございますけれども、これまでの営業実績等にかんがみ、こうした金利が特別に質屋営業について高くて暴利を得ているという状況にはないものと承知をいたしております。
○尾立源幸君 先ほど同僚の広田さんの方からもお話ございました日賦貸金業者五四・七五、これは今回金融庁さんの方では引き下げるという決定をされています。ちょっと今の御説明では、問題ないからそのままなんだというと、またこれ、日本の世の中、日本の国の中に今まで三つ法律があったのが、二つは一つになりました、ある意味で。それでもまだ二つ、二重の金利があるということになるんですけれども、その点はどうお感じですか。大臣にもお願いします。両方どうでしょう。
○政府参考人(竹花豊君) 質屋の業形態というのは、質物を担保として取るという形態でございます。質物の鑑定を、あるいは保管、売却等につきまして自らの責任において行うものでございまして、そのために必要な費用を負担をしておるところでございます。業として貸付けを行う他の業者とは異なる側面があると私ども認識をいたしているところでございます。 現状におきまして、過酷な取立て等の問題が生じていない現段階でこれを引き下げるということについての必要性を今のところ認めていないというところでございます。
○国務大臣(山本有二君) 所管官庁がそうおっしゃっているからそうだといえばもうそのままでありますが、あえて申し上げれば、保管というのは一様ではなくて、保管コストの面も考えたときに、ある程度金利についての変化というものは考えられるかなというように思っております。 〔理事峰崎直樹君退席、委員長着席〕
○尾立源幸君 これは両答弁者に申し上げたいんですが、そうするならば、金利と保管料を明確に分けるという手もあるわけですよね。そういう考えはどうですか。まあ、警察庁の方がいいですかね。
○政府参考人(竹花豊君) 御案内のように、質屋で預かっているものというのは、基本的にそう大きな額のものではございません。そういう意味で、この保管料は一店舗につき幾らと、そういう形での明確な識別はなかなか難しかろうというふうに存じます。
○尾立源幸君 なぜ私がこんなにしつこく言っておるかと申しますと、もうこれは衆議院の財務委員会でもお話があったとおりでございますが、これを隠れみのに新たな悪徳業者が出現しようとしておるわけでございます。それは警察庁もよく御存じかと思います。 これ、スポーツ新聞なんですけれども、ここの広告に、最初私も何のことなのかなと思ったんですが、ロレックス、急なピンチに審査なしということで、ロレックスを貸してくれると、レンタルしてくれると。意味がよく最初は分からなかったんですけれども、これでお金を都合してくれるような仕組みがあるということなんです。 そこで、図の二ページを見ていただけますでしょうか。この広告を見た人が、用立ててもらいたいと、急なピンチということなんでお金貸してくれるんだろうということでレンタル時計店に行くわけですね。ここ、ちょっと被害者というふうに書いてありますが、申込者でございますが。それで、このレンタル時計店はなぜか時計を貸します。この時計を貸すときに、レンタル料として一日三千円が相場だそうでございます。私、これ電話を掛けて聞いたんですが、三千円か四千円だということでございます。そうすると、一年間この腕時計を、ロレックスを借りますと、百九万円ということでございます。そこで、この時計を持って質屋さんに行くわけですね。四番、「質入れ」と書いてあります。そこで、例えば五十万円借りたとしましょう。そのときには、今の質屋営業法では上限金利一〇九・五%まで認められておりますので、例えば一年間この五十万円を借りた場合は、年間の支払利息は五十四万円、そしてレンタル料は年間で百九万円。五十万円一年間借りて都合百六十三万円の利息とレンタル料を払うと。利率にいたしますと三〇〇%を軽く超えるわけでございます。 一つ一つの取引は合法でございます。レンタル時計店と質屋がつながっている場合が多いそうでございます。ぐるになると、ここはマッチポンプでございます。今の法律では、なかなかこれは取り締まれないということでございます。私もなかなか難しいんじゃないかと思っております。ですので、しっかり質屋さんの組合なりに入っているところ、こういうところは私はきちっとやっていらっしゃると思いますが、こういうマッチポンプ的なことをやっているのは、組合にも入らずにアウトローでやっているというふうに聞いております。 そういった意味でも、例えば組合に入らなければ質屋というものを認めない。免許、免許ですか、今。許可制ですか、届出制ですか。許可制ですか。許可を下ろさない。又は、この実質金利を、一〇九・五というところがやはり大きな大きな彼らの商売の源泉で、利益の源泉でございますから、ここを引き下げることを考える、実態に合わせて。いかがでしょうか。
○政府参考人(竹花豊君) まず、お示しのレンタル時計店の仕組みにかかわる、これはレンタル料あるいは融資、質入れの一連の行為について法律的評価として違法なものがあるのかどうかということについてでございますけれども、このレンタル時計店のレンタル料というものが、言わば実質的には利息として見得るようなものであれば、このレンタル時計店の業務というものは金融業として登録をしていただかなければ困る。したがって、それを登録していなければ無登録であろうというふうに判断することができようかと存じます。また、一連のこのレンタル料が高利であれば、出資法に違反するというものであろうというふうに存じます。 実は、この種の同じ形態のもので大阪府警で十六年の三月に検挙いたしております。それは、やはり貸金業、これは無登録ですけれども、それから出資法違反で二人を検挙した事例がございます。 いずれ、こうしたレンタルといいながら、レンタルを業としているのではなくて、これ質入れしてきなさいと、そもそも本人はお金を借りるつもりで行ったのに、これ質入れしてきなさい、向こうで借りられるよ、あるいは持っておるレンタル時計などがほとんどないと、ごく少数で、金を貸す言わば名目としてこれが置かれているだけだというふうな状況がございますれば貸金業規制法違反、高金利であれば出資法違反が成立する余地があるものというふうに考えております。 そうした行為にこの質屋が加担をいたしますれば、これは法令違反に加担する行為でございますので、もちろんそうしたものの共犯として検挙し得る場合もございますでしょうし、主観の問題として主観的な要素がどうなのかということもございますけれども、この大阪の事例は質屋とレンタル時計店の共謀はなかった事犯でございますけれども、それがどういう形になるにせよ、私どもといたしましては、こういう業というものが、レンタル業というものが質屋を利用して行われるような状況が少し広がりつつあるのではないかということについて、都道府県警察に注意を促し、また質屋の業界団体に対してもしっかりとした指導をしてまいりたいというふうに考えております。 また、御指摘の団体に入っていない業者はもうほとんどいない状況ではございますけれども、そうした質屋の業の状況については関心を持って見てまいりたいというふうに考えます。
○尾立源幸君 これは、聞くところによると、私の地元の大阪が発祥の地だというふうに聞いておりまして、こういうところに知恵を使ってほしくないなと思うわけですけれども。 いずれにしても、大臣も御承知のとおり、こういう形で次から次へと潜脱行為、脱法行為が行われる危険性があるということで、所管が違うから一〇九・五でいいんだというのではなく、是非そこは本当に一〇九・五というのが今の時代に合った金利なのかどうかも含めて、この表を見ていただければ一目瞭然だと思います。やはり、保管料というのはそれは昔もありました。今もありました。しかし、この昭和二十九年以降というのは、やはり高金利の時代が続いておりました。そんなときと、今、超低金利のときと、今でも同じでいいんだというのは少し荒っぽい論法じゃないかなと思いますので、よろしくお願いをいたします。 大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(山本有二君) 質屋さんの年間利率、一〇九・五をそのまま貸金業における金利と論議できればおっしゃるとおりだろうというように思います。あとは、貸金業と質屋さんの業態との違いというものをどう評価していくかということでありますし、ただこのスポーツ新聞に載っているレンタル時計店と質屋さんの業務提携のこの一連の作業については、これはもうもはやこれが立証できれば実質貸金業ですから、恐らく質ぐさは保管されていないだろうと思います。そんなことを考えれば、出資法違反で摘発できるケースではないかというように思います。
○尾立源幸君 あと、この余談でございますが、ロレックスが本物でなく偽物だということもあるそうなので、その点ではまた別の法律が適用されるかと思います。 それともう一つ、法務省さんは今日来ていただいているんですかね。出資法に関して、この行為が潜脱行為に当たるかどうか、またどういう部分で出資法が適用されるのか、ちょっと御回答いただけますでしょうか。
○政府参考人(三浦守君) お答えいたします。 出資法の八条一項という規定がございます。何らの名義をもってするを問わず、また、いかなる方法をもってするを問わず、高金利の処罰の規定を免れる行為をした者は、五年以下の懲役若しくは一千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科するという規定でございまして、いわゆる脱法行為を処罰することとしているものでございます。 犯罪行為の犯罪の成否につきましては、個別具体的な証拠に基づいて判断されるべき事柄ではありますけれども、先ほど御紹介のありましたように、過去にも貴金属の賃貸借を仮装して、これを金銭に代わるものとして顧客に貸付け、顧客がこれを質入れして得た現金を貸付金とした上で、その賃料名下に貸付金の利息を徴収したという事案について、この出資法八条一項を適用して処罰した事例があるというふうに承知しております。
○尾立源幸君 是非、大臣、横にも広がりのあることでございますので、関係省庁と連絡を取って見直しも含めて検討していただきたいと思います。 それでは、今度は同じものが介在するという意味でリースのことを質問させていただきたいと思います。 大臣、通告しておりませんが、いわゆる金利とリース料がどう違うのか、お分かりになればで結構でございます、お答えください。
○国務大臣(山本有二君) リースでも所有権の移転型と非移転型もあるだろうと思いますが、会計上は事業用リースでやれば法人税の損金に当たるだろうというように思います。
○尾立源幸君 済みません、突然の質問でちょっと意図していたものと違ったので申し訳ないんですけれども、質問に移らせていただきます。 四ページ目を見ていただけますでしょうか。左側に利率年三%で二十万円を借りた場合、三年間三十六回払いでどのような月々の返済になるかというのが書いてあります。返済額は毎月五千八百十六円、合計二十万九千三百七十六円になるそうでございます。 一方、じゃリース料率というのはどういうことかといいますと、リース料率三%というふうに書いてあります。何か利息と同じようなニュアンスなんですけれども、それでリース申込金額、例えばコピー機なりファックス、二十万円、それで三年間三十六回払いにしました。そうすると、毎月の支払額の計算というのは、この二十万円にリース料率三%を掛けたものが六千円、支払額六千円、これがリース費、リース料ということになるわけでございます。そうすると、合計二十一万六千円の支払になると。実は、これを金利に換算すると年五・〇七%ということで、三%というふうにちょっと勘違いしそうなんですが、実は一・七倍近い五・〇七%になるということで、リース料率というものは利率とは似て非なるものというか、もう全然違うものだということなわけでございます。 そういった意味で、非常にこれ、何か一般の方というのは利率のように勘違いしやすいと思うんですが、経済産業省の方いらっしゃっていますか、消費者保護という意味で、このリース料率三%というのは紛らわしいんじゃないかなと。利率五・〇七というふうに表示すべき、両建てですね、すべきじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(谷みどり君) お答え申し上げます。 一般のリース取引は、企業の設備投資の手段として利用されておりますことから、事業者双方の合意に基づいた契約によりその内容を定め得るものでございます。そもそも、リース取引は金銭の貸付けではございませんで、物品の賃貸でありますので、金利という概念になじむものではございません。 一般的に、リース料は物品賃貸の対価として月々のリース料の料金の支払額及び支払回数を表示しておりまして、このような表示につきまして特段の問題は生じていないものと認識しております。
○尾立源幸君 そのようにおっしゃるとちょっと突っ込みたくなるんですけれども、今、日本の会計処理が少し世界と違っておりまして、このファイナンスリースに関しましても、賃貸借取引ということで、本来ならば借り手側に資産計上して、その借入れをして支払ったという、この取引がリースの処理の一般的な世界の流れになっているんです。ただ、今、日本ではそうなっていないので、そうお答えになるのはごもっともなわけでございますが、ただ、非常に混同しやすいということでございます。 是非、この点は、今後、会計処理の検討もなされているというふうに聞いておりますが、経産省さんにおかれましてもこの点、実質金利を示すという方向で是非検討をしていただきたい。今日はここまでにしておきます。ありがとうございました。 次、サラ金のATMの問題に移らせていただきたいと思います。 大臣、ちょっとイマジネーションをしていただきたいんですけれども、まず、御自身の口座、お持ちだと思いますが、そこに何かの、例えば通販か何かで振り込みをしなきゃいけないということで、その振り込まなければいけない金額が五千四百八十三円。そこで、大臣は六千円をATMに、千円札を六枚入れましたと。そうすると、そのATMはお釣りは出ないということになっているそうなんです、例えばですね。そうすると、その五百十七円のお釣りをもらうために、窓口に九時から十七時の間に行かなければいけないと、こういう状況であると思います。 そうなると、この銀行のサービスというのはどのようにお感じになられますか。
○国務大臣(山本有二君) サービスとしては十分ではないなという、窓口へやっぱり行かなきゃいけないかなというように思いますね。
○尾立源幸君 窓口に行くことは面倒くさいですよね。しかも、振り込みをしたんだったらば、そのお釣りはその場でじゃらじゃらじゃっと出てくるべきだと、このようにお思いになると思うんですね。しかしながら、残念ながら、この貸金業者のATMは今言った不便な形になっております。 例えば、最終の支払が今申し上げました五千四百八十三円であったときに、五千四百八十三円という小銭を受け付けないようになっております。五千円か六千円。当然、返すわけですから六千円返さないと意味がないということで六千円入れますと、お釣りが出てこないんです。 大臣、これはどうですかね。借りた人がこのお釣りが欲しいと言えば、窓口まで取りに来なさいいと、取りに来いと、又は銀行書留でお送りしますと、又は次回の借入れと相殺しますと、こういうような会社が多いんですけれども、不便だと思いませんでしょうか。また、消費者の側に立っていないと思いませんか。
○国務大臣(山本有二君) それはそのとおりだと思います。
○尾立源幸君 それで、こういう小銭がたまりたまって、大手五社でこのお釣りがどのぐらいあるのか。これは大臣にお聞きすればいいんですかね、金融庁、どのぐらい残高として今あるんですか。
○政府参考人(佐藤隆文君) ただいま委員から御指摘いただきました問題は、顧客が最終の弁済をATMで行おうとする場合に、ATMが硬貨を取り扱わないという理由で貸金業者に預り金受取の超過が発生するという問題でございます。 大手五社にヒアリングをしてみましたところ、一社ではそもそもATMで債務残高を超過する弁済を受け付けないと、こういう仕組みになっているそうでございますが、残りの四社ではATMの機能として超過分も受け取るシステムとなっているためにこのような預り金が発生するということでございました。 こうした預り金の発生や処理の状況につきまして取り急ぎ行ったヒアリングの結果でございますが、各社から現時点までに報告を受けた計数でございますけれども、まず、平成十七年度の状況について申し上げますと、平成十七年度中にATMに由来して発生した預り金は、四社合計で約八十六万件、金額にいたしまして約七億八千万円でございます。割り算して一件当たりを出してみますと、一件当たり約九百円ということでございます。このうち、同じ年度のうちに店頭での返金、あるいは郵送等での返金をしたものが約二億二千万円。 それから、顧客が完済後、再度借入れをした際に相殺の処理をしたというものが五億一千万円ということでございまして、これらを先ほどの七億八千万円から差し引きますと約五千万円が新たに発生した預り金ということになります。 それから次に、残高といたしましては、平成十八年三月末ということでございますけれども、預り金の残高は約二億四千万円ということでございます。
○尾立源幸君 今、窓口で返金する、更に銀行書留で返金する、次回の借入れの際に相殺する等々ございましたけれども、そもそも論として、お金を超過して返したときにすぐお釣りが出るようにするのがこれ商売の基本じゃないかと思いますし、消費者から見ても当然だと思うんですが。 なぜ、大臣、こんな状況が貸金業者に、サラ金に関しては許され続けられているんですか。
○国務大臣(山本有二君) よく実態を把握したり、また研究、分析をしたわけではありませんが、ATMのそもそもシステムのコストに掛かっているのじゃないかなというようにちょっと考えたりしました。
○尾立源幸君 これはあくまでも、恐らくそうなんでしょうけれども、あくまでもサラ金業者の都合であってお客さんの都合ではないわけですから、優位に立っているサラ金業者に、何もそのことを我々は考慮に入れる必要はないわけでございますから、是非、この辺はきっちり即時決済をしていただくように指導をしていただきたいと思います。 というのは、実は、この残高があるとまたコンタクトを取りやすいわけです、一回借りて返した人に。お釣りがありますよ、残っていますよと。ですから、再利用で相殺というのはそういうことも私は起因しているんじゃないかと思います。ですから、こういうせこいことはしないで、きちっと、全国で今八千台ぐらいあるんですかね、ATM。それぞれの業者が持っているということなんですが、きちっと対応するように指導していただきたい。 それともう一点、ある会社は、自分のところはもう千円未満の端数は要りませんということで放棄をしている立派な会社もあるんです。それならば私は、消費者の観点から、百歩譲ってといいますか、いいんじゃないかなと思うわけでございます。一社はそういうふうに放棄している、残りの四社ですか、は預かりのまま放置している。このダブルスタンダードは是非解消していただきたいと思います。大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(山本有二君) もう既に現在でも放棄している業者あるいは最終弁済を不可とする業者あり得るわけでありまして、この法案が通ってもしマーケットが健全化することになった場合に、自動的にこういう以外の業者が淘汰されるということは望んでおりますけれども、自主規制がせっかくあるわけですから、そういうような仕組みを通じて、おっしゃるようなアドバイスあるいは指導ができればいいなと思います。
○尾立源幸君 こういったところがやっぱり消費者、世間の目からサラ金業界のあくどさというふうに映ってしまいますので、もしこの業界を健全にしてどんどんいきたいということ、そういうふうにもちろん望んでおられると思うんですけれども、是非指導力を発揮していただきたいと、統一をしていただきたいということでございます。よろしくお願いいたします。 それでは、最後の質問に移らせていただきたいと思います。 これまたサラ金業界がつくっております消費者金融連絡会というところが絡んでおる話でございますが、これも既に衆議院の方の川内議員でしょうか、指摘があったと思うんですけれども、もう少し私の方で深掘りをさせていただきたいと思います。 実は、これがその文部科学省選定の「カード社会をどう生きる」かという、「信用と自己責任」というタイトルの付いたビデオでございます。これが基本的には高校生の副教材ですか、として、要は学校で見せられているということなんですけれども。 そこで、この中身、私も拝見いたしました。そこで端的な例を一つ挙げますと、この五ページ目を見ていただけますでしょうか。「カード社会をどう生きる」というこのビデオの大まかな内容が一、二、三、四、五、六、七にあるわけなんですけれども、まず、非常に強く訴えているのが、このビデオの中で、カードを持つと信用が得られる、信用を得られると豊かな生活が手に入ると、これが二番目に書いてある。これが基本的なこのビデオのメッセージになっております。要はカードを持てば豊かな暮らしが手に入るんだというような基本的なまず基調があるということでございます。 そして、その中で、欲しいものがあるとき、皆さんはどうしますかというこういう問いが出てくるんです。是非大臣、見ていただきたいんですが、そうすると選択肢として、一、お金をためる、これはいいことですよね、二番、カードを使う、三番目、あきらめると、こういうふうに、欲しいものがあったときにたった三つの選択肢しかこのビデオは言ってないんです。しかも、全然次元の違う話を並列で並べてこのビデオは言っております。 何が一番私問題かというと、次見てください、六ページ目。実はこれは日本語で書いてございますが、前にもう御紹介をさせていただきました、スウェーデンの中学校の教科書でございます。そこで、「クレジットで物を買う」というところの章がここに書いてございます。下線を引かせていただきました。 手元に十分なお金がないとき、先ほど申し上げました欲しいものがあるときとかぶるわけでございますが、人は安易にクレジットで買うことを考えがちです。しかし、クレジットは現金で買うよりいつも高く付きます。クレジットでは、支払を先に延ばすことができますが、利子や手数料を払わなければなりません。それでもクレジットというときは、クレジットの種類によって異なる費用を考える必要がありますと。 正に我々が知っておかなければならない基本的なことがここに書いてあるわけでございます。経済社会、資本主義のこの世の中を生き抜く中で、利子や利息というものが基本になっておるわけですが、これを中学生で教えていると。 一方、このビデオは、いろいろなことを書いてあります。例えば四番目、カードを持つことは契約を結ぶことであるということで、カード契約者の権利と義務、権利は後払いで買い物ができる、契約範囲内のキャッシング、義務、期日内に支払や返済をするということは書いてあるんですが、金利、利息を払わなければならない、高く付くということはこれ一言もこのビデオで出てこないんですよ。利息の話は一切してない。せっかくこの「カード社会をどう生きる」というのであれば、まず金利の話を私はするべきではないかと思います。 にもかかわらず、これは文部科学省選定ということでお墨付きまで付いております。さらに、御承知のとおり、元文部科学省主任視学官という方の推薦の言葉まで書いてあるわけでございます。こういうところに金融庁の方がかんでいただきたいと思うんですよね。やっぱり文部科学省の方では分からない部分があるじゃないですか、金利とか利息というのは。こういうところに指導力を発揮していただきたいわけでございますが。 まず大臣ですか、大臣にお聞きしたいと思います。カードを使うと豊かな生活を手に入れることができるという内容と、この今申し上げたビデオの、あとスウェーデンの教科書、カードを使うと利子や手数料を払わなければならない。どちらの内容を先に教えるべきだと思われますか。
○国務大臣(山本有二君) 貧困の研究という本がありまして、読ませていただきますと、北欧諸国、スウェーデン、かなり貧困率が低うございます、五%程度と。そのゆえんを尋ねると、やっぱり教育レベルだということであります。わずか七百万人、神奈川県と似たような人口でありますけれども、やはりそこに高い教育を多くの人が受けていくことによって貧困がなくなると私は想像しました。そういう意味において、この資料六ページと五ページが象徴的な感がいたします。 したがって、私も望むらくは、豊かな生活が手に入るというところに銀行金利との差、そういったものが加えられておれば非常にいい教科書になったんでないかなというように思っております。
○尾立源幸君 やはりここに後払いができるということも、後で払えばいいんだ、ことができるんだと書いてありますが、そんなうまい話は世の中にないわけでございまして、やはり何かのそこにからくりがあるということをしっかりと教えなきゃいけないと思っております。 そこで、文部科学省から来ていただきましてありがとうございます。まず、もうお答え、衆議院の方では質問があったかとは思うんですが、この選定が行われ、するっとこれが選定として認められるその経緯をちょっとお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(中田徹君) お答え申し上げます。 今議員御指摘の選定ビデオでございますが、平成十三年に毎日EVR社というビデオ制作会社から選定についての申請がございまして、その年の十二月に、私ども審査基準に基づきまして審査した結果、教育上の価値が高いという判断をして選定したものでございます。 委員御指摘のように、消費者に対する金融教育のあるべき姿というものが別途あるとは存じまして、そこには元本の返済だけじゃなくて金利の問題とかいろいろと押さえるべき事項があると思いますが、私ども、このビデオは教育上の一つの教材でございまして、教材を選定するに当たって、内容が正確であるとか商業上の目的が著しくないとか、そういう基準に基づいて判断してございまして、教科書としてこれが非常にすばらしいものであるというものでは、そういう判断基準ではございませんで、与えられた一つの教材として十分であるかどうかということを判断して平成十三年度に選定したと、そういうものでございます。
○尾立源幸君 今はビジュアルの時代でございます。教科書なんかよりもよっぽどこっちの方が影響力があるんですよ、副教材というふうに書いてございますけど。しかも、この中に入っているカード、チラシの中にはしっかり、武富士、アコム、プロミス、アイフル、ほのぼのレイク、三洋信販という消費者金融連絡会の名前がばっちり入っています。この方々はある意味でプロですよね。なのに、なぜそこの金利の話を割愛していいところばかりをこうやって、クレジットを、信用供与を受ければすべて人生はバラ色みたいなビデオがするっと選定されてしまうのか、非常に私は不愉快でございますし、こんなものを子供に見せられたらたまらぬと、そういう思いでございます。 実際、今こんなビデオがどんなふうに配付されて、どの程度見せられているんですか。その実態を教えてください。
○政府参考人(中田徹君) 今このビデオテープがどういう配付状況にあるかについては調査中でございます。これは私ども、内容、テープを審査しましてその選定をしたと。その後で、このビデオ会社がどういう利用をしているかということについては逐一フォローしているわけではございませんので、この件につきましては今調査中でございます。 ただ、これは教材で希望するところにただでお配りするというものでございまして、これを使って金融教育をしたという例は九件、これまで九件だったというふうに今のところ認識しておりますが、そのほか、このビデオがどういう使われ方をしているかについてはただいま調査をしているところでございます。
○尾立源幸君 この審査というのは、文部科学省のどなたがされるんですか、現状で結構ですが。その方はどういう、何というんですか、経歴の方なんでしょうか。また、科目ごとにあるんでしょうか。
○政府参考人(中田徹君) お答え申し上げます。 この映像作品の審査につきましては、審査基準上学識経験者の意見を聴くということになってございまして、学校教育の教材であるか社会教育であるかということで大きく分かれてございますが、学校教育に関してはまた内容的に科目ごとに分かれてございます。 これ、このビデオに関しましては家庭科ということでございまして、家庭科の教材を審査する学識経験者としては、小学校、中学校、高校の先生、校長先生、それに文部科学省の教科担当の人間、そういう人間でございます。
○尾立源幸君 山本大臣、今のお聞きになられてちょっとあきれられている部分もあるんじゃないかと思いますが、せっかく我々こうやってやみ金の、また多重債務者等々の被害を少なくするように頑張っているのに、消費者教育というのがこういう形で行われていると大変私は遺憾だと思います。是非大臣の方からも、この問題をしっかり文部科学省の方と話し合っていただいて、これまた指導力を発揮していただければと思います。 以上でございます。ありがとうございました。
○峰崎直樹君 民主党・新緑風会の峰崎でございます。 本会議に引き続きまして質問をさしていただきたいと思いますが、ちょうど予算編成を前にした時期なんでちょっと金融担当大臣にお聞きしたいことがございます。 これは報道によりますとというふうにしか言いようがないんですが、再チャレンジ担当大臣として金融検査マニュアルに再チャレンジ枠を設定するとの指示を金融庁検査局に出して検討していると、こういうことなんですが、これはあれですか、銀行その他金融機関に対して再チャレンジのためにお金を貸す枠を特別に設けろというようなことなんでしょうか。中身、どんなことを想定してこの指示を出されたんですか。中身を教えていただければと思うんですが。
○国務大臣(山本有二君) 若干誤解があちこちでありまして、正確に申し上げます。 金融検査マニュアルにつきましては、現在、民間実務者等を含む金融検査マニュアル改訂に関する検討会におきまして改訂に向けた検討を行っているところでございます。 金融検査マニュアルの中に再チャレンジ枠を設定するということを考えているわけではございません。再チャレンジに資する観点からは、例えば個人保証に過度に依存しない融資の多様化に対応するための体制の整備状況に係る検証項目を盛り込んでもらいたいと、こう考えているわけでございまして、金融検査マニュアル改訂に関する検討会に向けて、検査局には、再チャレンジという観点も加味してこの検討会でも要望を何らかの形で伝えてほしいということは申し上げました。
○峰崎直樹君 検査局の方は、もう既にこのマニュアルというんですか、具体的にどういったことを、再チャレンジであればこういうことを少し検査マニュアルの中に入れるかなといったようなことは、大体もう方針としては出てきているんですか。それとも、まだ指示出したばっかりでこれからだということなんですか。いつごろまでにこの結論は出されるんでしょうか、大臣。
○国務大臣(山本有二君) まだ恐らく、あと年内一杯までにはある程度の報告できるかもしれませんが、いまだにある程度中間報告的なものがまとまっておりませんので、これについてはここで答弁できるものではございません。
○峰崎直樹君 大体年内にという今お話ございましたんで、年内をめどに今努力をしているということで、また検討さしていただきたいというふうに思います。 そこで、金融庁は最近いろんな処分、金融処分庁じゃないかというふうによくやゆされるぐらい大変精力的に仕事をされていて、先日も、これはインサイダー取引でしょうか、大和証券株式会社に対する行政処分が十二月一日で出てまいりました。これも詳しい中身についてはまた我々も検討してみたいとは思っておりますが、今年も大変大きな事件たくさんございました。 その中で、村上ファンド問題というのは、実は村上ファンドに出資していた日銀総裁の問題で随分と議論になったんですが、元々、この村上ファンドの村上世彰被告の裁判というのがようやく始まったわけでありますが、ちょっと私どもが新聞などで知る限りにおいて、どうも最初は認めたようなんだけども、実は裁判になった途端に自分の調書に署名をしたことについては実は、まあ間違いだったというわけじゃありませんが、それは違うんだと言って全面的に無罪を主張しているようでございますが、法務副大臣にお聞きしたいわけでありますけども、一体どんな罪状で検察は起訴されたのか。また、村上被告は無罪を主張しておられるようですが、その論拠というのは一体どういうところにあるのか。分かっている限りでよろしいんで、裁判の支障にならない程度で結構でございますが、教えていただければと思います。
○副大臣(水野賢一君) 御指摘のとおり、東京地方裁判所におきまして、この前の十一月三十日に、被告人村上世彰及び被告会社MACアセットマネジメントに係る証券取引法違反事件の第一回の公判が開かれまして、現在公判係属中でございます。 お尋ねの公訴事実の要旨につきましては、ちょっと棒読みになっちゃいますけれども、被告会社、株式会社MACアセットマネジメントは投資顧問業を営むもの、被告人村上世彰は同社取締役であり実質的経営者であった者であるが、被告人村上は、同社の業務及び財産に関し、平成十六年十一月八日ころ、株式会社ライブドアの幹部から、同社において、東京証券取引市場第二部に上場されていた株式会社ニッポン放送の総株主の議決権数の百分の五以上の株券等を買い集めることについての決定をした旨の公開買い付けに準ずる行為の実施に関する事実の伝達を受け、同事実の公表前に同株券を買い付けて利益を得ようと企て、同事実の公表前である同年十一月九日から平成十七年一月二十六日までの間、東京証券取引所市場第二部等において、ニッポン放送の株券合計約百九十三万株を価格合計約九十九億五千万で買い付けたものであるという証券取引法のいわゆるインサイダー取引の罪で、これが公訴の側の方のことでございますが。 お尋ねの村上被告の無罪主張の論拠につきましては、これは法務省が弁護側の主張だということでございますけれども、これについては概略で言えば、ニッポン放送株の大量買い集めの決定がなく、また村上被告人がその旨の伝達を受けたことはないなどというものだというふうに承知をしておるところでございます。
○峰崎直樹君 これもこれから裁判がずっと続きますので、その過程でいろんな事実が明らかになってきて、私たちも非常に注目をしたいと思うんですが。 私が非常に印象的に残っているのは、記者会見をたしか逮捕される前にやられまして、たしかその十一月八日の件ですか、聞いちゃったといえば聞いちゃったんですよねというようなことを言っているんですよね。実は証券業界というところでこの種の話というのは、実はもうどこでも流布しているような話で、聞いちゃったといえば聞いちゃったんですよねという情報は本当にまあ言ってみればそこら辺にあるような話で、それが本当に確定情報で本当にインサイダー取引に該当するのかどうかということについての議論というのは、これから我々も興味深く見ていきたいと思っております。 これ、今日はそれ以上追及するつもりないんですが、もしちょっと分かったら教えてほしいことがあるんですが。ちょっと今年に入って村上被告が逮捕されるまでのプロセスをずっと見ると、ちょっとやや疑問な点というか、これは何だろうなと思うことがあるんで、個別具体的なことは余りしゃべりたくないというのが一般的な例でありますけれども、ちょっと聞いておいていただきたいんですが。 今年の四月二十六日に村上世彰氏は住民票をシンガポールに移しております。これは四月二十六日ですね、五月連休の前です。五月十二日に、これ金曜日ですけれども、オリックスという会社が村上ファンドからの百数十億円の出資金を引き揚げている。派遣していた社外取締役の辞任を発表した、これ五月十二日です。五月十六日火曜日、これは週明けて火曜日なんですが、村上世彰さんは日本を脱出をされて、前の晩はお別れパーティーを開催したと、こういうような報道も聞いております。五月三十一日に、水曜日になると、村上世彰さんはシンガポールから帰って特捜部に応じたと。六月五日月曜日、逮捕と、こういうふうになっておられました。 こういう経過の中で、非常にタイミングよく、このオリックスの村上ファンドからの百数十億円の出資金の引揚げと派遣していた社外取締役の辞任を発表されたということなんですが、こういった事実から見て、そこら辺に実はオリックスさんとこの村上ファンドのMACアセットマネジメント、MAC何とかという、日銀さんが、日銀の総裁が出されていたものとは、事実上これオリックスがやっているんじゃないのかというふうに言われていたわけでありますが、そこら辺の関係について、今日は一方的に私、法務省に決して回答を求めませんが、どうもこのいわゆる関係というのは何かそこら辺非常にもうしゃきっとしない。 と申しますのも、オリックスの経営実態を調べてみますと、いわゆるリース業、今日後で問題になると思いますが、リース業のウエートというのは非常に低くなっておりまして、実質もう貸付け、それからこういう特定組合をつくったり、あるいはSPCをつくったりして、ファンドを運営してずっとやっていらっしゃるんですよ。もう一方で、このMACアセットマネジメントの方にもいわゆる人を送ったり、お金を出したりしていると。ここの関係というのは本当にあったのかないのか。これは是非、これからの裁判の行方を見ながら、やがて我々、この国会という場でもきちんと解明していかなきゃいけないんじゃないかというふうに私自身考えている一人なんですが。 独り言のように申し上げましたんで回答は必要ありませんけれども、一体ここに何があったのかなということについて、やはり引き続きこれは解明していかなきゃいけないんじゃないかというふうに思っております。取りあえず、村上ファンド問題についてはそれぐらいにしておきたいと思います。 さて、そこで、出資法あるいは利息制限法と今回、貸金業規制法の中で議論されるわけでありますが、この出資法あるいは利息制限法という二つの法律は、いずれも一九五四年に制定されている。この二つの法律ができた背景というのは何かあったんでしょうか。これ、法務省が管轄されているということなんでお聞きしたいと思いますが。そしてまた、なぜこのように高金利規制の二重基準ができたんだろうか。この辺り、もし経過が分かれば教えていただきたいと思います。
○副大臣(水野賢一君) 先生御指摘のとおり、利息制限法と出資法の二つの法律は、ともに一九五四年、昭和二十九年に制定をされました。このうち、利息制限法につきましては、その前身となりますのが旧利息制限法、これは明治十年に制定をされておりまして、金利の最高限度の方は大正八年の改正後は元本百円未満の場合は年一割五分、百円以上千円未満の場合は年一割二分、千円以上の場合は年一割、これが利息の最高限度というふうに定めておったわけですけれども、しかしながら、我が国の経済情勢が著しく変遷をして、こうした元本の区分や利率の限度というのがもう昭和二十九年当時の経済実態に合致しないというものになっておったことから、元本の区分と上限利率の双方を再検討して当時の実情に即するように改めたというふうに承知をしております。 出資法の方も同じ昭和二十九年に制定されましたけれども、これは町の利殖機関により一般大衆が被害を被る事例、保全経済会事件とか当時あったものとかを含めて、そういうような事例とかがございまして、高金利違反を取り締まるために戦後新たに制定をされたものでございます。 そして、二つの、二重の上限金利の違いというものがあるじゃないかと、どういう背景なんだということだと思いますけれども、この点につきましては、民事上の金利の限度は利息制限法に定められてきたところですが、当時は利息制限法の上限金利が必ずしも遵守されていない実情にあったことから、違反の程度の著しいもの、年一〇九・五%を超える利息の契約をしたものについては、これは余りにも極端に高いというようなことで、これは刑罰によって高金利を取り締まろうとしたということでございます。
○峰崎直樹君 この一九五四年当時というのは、やはり相当戦後の混乱の中で、物価だとかそういったことについて、物価はややもう落ち着き始めたのかもしれませんが、相当やはりインフレ率も高かったんじゃないのかなというふうに思っておりますが。 そこで、このインフレが当たり前ということでできた時代の両法なんですけれども、この出資法の上限金利というのは、不思議なことに長い間、一九五四年から一九八三年まで約三十年近い年月ずっと一〇九・五%と高止まりをしているんですよ。現在はデフレとかあるいはディスインフレとかと言われて、少なくともかつての高いインフレというのは予想しにくくなっているわけでありますが、これ、実は私、質問としては、一体どのぐらいの金利であれば現在、社会的に共存可能な最大水準なのかなと。一〇九・五%、先ほど質屋の金利の話が出てまいりましたけれども、この点、こういうふうに考えられないのかということをちょっと問題提起をしてみたいと思うんですけれども。 それは、大体、日本人の平均的な労働者、勤労者の所得水準、年間大体五、六百万だと。そうすると、それの最高にもらう経営者の人たちとのいわゆる上下の倍率というのは大体十五倍だというふうに言われております。 これを四十年間、すなわち二十二歳から六十二歳、四十年間ぐらいでこれを、この十五倍というものを、前提で返していくと、こういう仮定をするとちょうど七%ぐらいになるというんですよ。七%というのは、この時期のインフレ率、長い間のインフレの率を計算してみると、年利、いわゆる複利でいきますが、七%のインフレ率が、大体この一九八〇年代前半ぐらいまでの間の、一九五〇年代前半から、経済が比較的もう安定し始めたと言われている中でもインフレ率が大体七%ぐらいだった。七%掛ける十五倍、すなわち一〇五というのが、くしくもその一〇九・五というところに、この貸金業法の最高のところとこれ非常に合ってきている。 最近、もし、この上下格差が十五倍じゃなくて二十倍だったらもっと高くなるんだろうと思いますし、もう一つの要素としてはインフレ率なんですよ。今、大体インフレ、まあ物価上昇率そのものは非常に低くなっていますけれども、貸出金利、十年物の金利でいくと一・八とか一・五になっています。そうすると、一・五を十五倍したら大体どのぐらいになるのかというと、掛けていただいたら分かるんですけれども、二二・五なんです。そうすると、二〇%から二五%、利息制限法の最高ぐらいのところに付いていくわけですね。 そういうふうに、これからずっと考えていったときに、余りにも高い利率というものであると、恐らくこういう経済状態の下ではこれは支払不能になるねと、この社会の中で大体どのぐらいの利率が社会的に見て妥当な金利水準になるんだろうかなと、こういうことを考えてみたことがあるのかどうなのか。 そういった点について、金融庁、頭のいい金融庁の方がたくさんおられるわけでありますが、どのぐらいのそういう、今私がモデル的にちょっとお話をさせていただいたんですけれども、そういうように考えて、まあよく出資法の上限の二九がいいのか、二五・五が出てきたり、二〇が出たり、一八が出たり、一五が出たりするんですけれども、その辺りはどのように考えられたことがあるのかどうか、そういった点をまた引き続き、この日本という経済社会の中でどのぐらいの金利ならば大体社会的にはサステーナブルなものなのか、こういった点についての御見解があれば伺ってみたいわけです。
○国務大臣(山本有二君) 峰崎委員の非常に面白い金利計算の手法、勉強になりました。なるほどって思いますし、また社会の格差に応じた金利という概念というのは一つの物の考え方でありますし、また物価インフレ率というのもそうでありましょう。 私も、この利息制限法、これは法務省の所管でありますから格別言うべきものではありませんが、やはりそこに千円とか百円とか書いてあるものが二十九年には万円になるわけでありまして、それは貨幣価値だとか物価だとかそれを反映していないことは絶対ないわけでありまして、そう考えていけば、この出資法、二十九年からの刑事的な可罰性の意識、こういったものも当然変わってくるでありましょうし、利息制限法についても変わってきて当然なわけでございます。 ただ、これについて金融庁で正式に語り合ったり、あるいは語った経過を残していたりするものかというと、それはどうもそうでないようでありますし、総務企画局でも徹夜に次ぐ徹夜で、さんざんこの法案については作成過程で御苦労してもらったわけでありますけれども、そうしたものの後付けは残っていないようでございます。 ただ、峰崎委員のおっしゃるとおり、二〇%金利というのは大変今から考えればリーズナブルでありますし、調達金利が安くなっておる、あるいは物価の傾向についても安定的である、そして給与が上がっているかどうかというと、ここ五年間ぐらいは少し上がるというよりも低迷しているというようなことを考えたときには、おっしゃるように二〇%で、しかもグレーゾーン金利を廃止するというような考え方が共存共栄の一つの水準かなというように思っております。
○峰崎直樹君 私は、先ほど例出して言ったのは、これ今のデフレに近いような状態だから、今この貸付金利がこの程度になっているんですけれども、これは金利が上がり始めたりいろいろし始めると、このいわゆる絶対額で二〇%とか一八とか一五とかとこう言っている数字も、実は、やがてインフレが上がり始めたら確実に問題になってくるんじゃないのかなということも併せて実は、要するに、名目上の金利だけで見ていると非常にこれからも問題が次々と起きるんではないかなということも含めて、我々考えておかなきゃいけないんじゃないかなということを言いたかった点もあるわけであります。 いずれにせよ、これからも金融庁におかれては、あるいは法務省もそうですけれども、本当にどのぐらいの金利ならば今社会的に見てこれは妥当なのかということを、これは日本の所得倍率というのは十五倍というのはかつてそうだったんですけれども、今は大分変わってきていますから、そういう意味で、途上国なんかへ行くと百倍とか、アメリカなんかも結構高いですよね。そういうところにおける金利の在り方というのとちょっとやはり違うんだろうというふうに思っております。また、経済成長によっても違ってきたりすると思いますので、また何かいい知恵があったら教えていただきたいと思います。 さて、リースの問題に移りたいと思います。 今日は経済産業省の山本副大臣もお見えになっていただいて、ありがとうございます。実は、山本副大臣、先ほど尾立議員の質問を聞いていただいていればもうほとんど、私自身、尾立さんもよく数字を出して言っていただいたなと思っているんですが、お手元に多分、尾立議員の作られた資料は行っていないと思いますが、隣の山本大臣、もし持っていたらお貸しいただいたら結構なんですけれども。 実は、私も本会議における質問でもこのリースにおける料率という表現、これは料率でもって提示されるのも結構だけれども、これは実際上、実際そこにおける利率というのは料率よりもはるかに実効金利は高くなりますよと。 これは尾立議員が作っていただいた三年リースの場合の、右側がリース料率三%、金利は年利、利率は三%でやった場合の、二十万円を借りた金額でどのぐらいになるのかということで計算していただいた結果、金利は三%というのは結構なんですが、料率が三%というのは、これは三年間で三十六回払いの場合には元金がずっと同じになりますから五・〇七%になりますよと。こういう、実効金利は五・〇七になるんですよ。 それで、私もこの間本会議で質問いたしましたけれども、リースは貸金ではないというふうにおっしゃっているんですが、実態的に見たときに、やはりこれは金利が掛かってくるわけですよ。そうすると、この金利が三%で、これは三年間だと約三%が五・〇七%になると。これ、基数が、回数払いが増えたり、あるいは利率がもし四%ぐらいになったりすると、簡単に一五%とか一八%とか二〇%を超える問題が出てくる可能性があるんです。 そこで、私たちは、私ども昨日言ったし、尾立さんは先ほど金融担当大臣にお話しなさったと思うんですが、これは料率も書いて結構ですと、料率は三%でいいですと、ただし三年間の実効金利は五・〇七%になりますよと、税金でも消費税を金額書いて、うち消費税は何%と書くようになっている時代ですから、実効金利としてはこれぐらいになりますよということをこれは書く方向で改正されたらいかがなものかというふうに、もう端的に私の質問はそういうことに尽きるわけでございますけれども、山本副大臣、どのようにお考えでしょうか。
○副大臣(山本幸三君) リース取引は、基本的には事業者同士ということが一般的でございまして、設備投資手段として使うということで、したがって、事業者同士で契約取引、契約の自由でその内容を決め得るということで行われているというふうに考えております。 いろんな見方がございますが、私どもは、リース取引というのは金銭の貸付けではない、物品の賃貸であるということで、金利という概念にはなじまないというように考えております。御指摘のように、月々のリース料、支払額、そして支払回数を表示してやっているということでありまして、こういうことについての特段の問題はないんではないかというふうに認識しております。 ただ、消費者向けのリース取引が最近出てきておりまして、このところでは、ちょっとだますというようなやり方でトラブルが起こっているということがございまして、この点については、悪質な訪問販売トラブルということで、特定商取引法に基づいてそこの解釈を柔軟に、不法なものは取り締まるというようにいたしまして、取引の適正化には努めているところでございます。 経済産業省としては、そうした消費者向けリース取引については、実態をよく踏まえた上で消費者保護の観点から適切に対処していきたいというふうに考えております。
○峰崎直樹君 山本副大臣、リース業に対する参入規制というのは何かあるんでしょうか、規制の条件というのは。
○副大臣(山本幸三君) リース取引についてはございません。
○峰崎直樹君 ここら辺が、先ほどNPOの問題で潜脱が怖いとかいろんなことをおっしゃっていたんですけど、こういうところを利用して、もう最近、会社法も変わってくる、信託法も自己信託できる、とにかく何でもありになってきているわけですよ。そうすると、何でもありになってくると、いろんなものを組み合わせてきてこのリースの世界に入り込んでいって、そして、実はひょっと気が付いてみたら大変な金利になっていたと。しかし、これは規制の対象になっていない、一方は金融業で規制対象になっている。これ、早く私はそこのところ手を打たないと、例えばレンタルの消費部門だけでも、企業部門ではなくて、そういったところだけでも先にやるとか、私はそこのところは早くしっかりとした手を打たなきゃいけないというふうに思うんですが、この点、両山本副大臣、大臣にお聞きしたいと思います。
○副大臣(山本幸三君) 消費者向けのリースでそういう問題が頻発するということになりますと、これはやはり大きな問題だと思いますので、その点は御指摘も踏まえて、実態をよく見て検討させていただきたいというふうに思います。
○大臣政務官(田村耕太郎君) 峰崎先生には釈迦に説法ですけど、恐縮ですけど、一応貸金業規制法の対象にはならないんですけど、やっぱり実質的には与信、これに近い形のものがあるわけですね、一部の消費者向けのリース取引ですね。今後しっかり、やっぱり消費者信用全体のあるべき姿というのを我々がしっかり考えていく中で、これからもう関係各省庁としっかり早急に改めて取り組んでまいりますんで、よろしくお願いします。
○峰崎直樹君 ありがとうございました。力強い言葉いただいて、田村議員は本当にこの財金で一緒に机を並べた仲ですから、頑張っていただきたいと思います。 私が言いたいことは、全部実効金利の面で物を見ていかなきゃいけないんじゃないのかということなんですよ。そうすると、この間もちょっと代表質問でやらしていただいた、例の三井住友銀行に四月二十七日、金融派生商品の販売六か月間の業務停止と、こういう処分を下されたわけですね、金融庁。それで、中小企業に対して優越的地位を利用して無理やり購入させていたというふうにおっしゃっているわけでありますが、これは氷山の一角ではありませんか。公正取引委員会、お見えになっていると思いますが。
○政府参考人(舟橋和幸君) お答え申し上げます。 私ども公正取引委員会といたしましては、銀行等の金融機関が取引上の優越的地位を利用しまして金融商品を販売すると、そういった不公正な取引方法でございますけれども、これにつきましては今から五年ちょっと前、平成十三年七月に調査報告書を出しておりまして、実態を明らかにし独禁法上の考え方を示したと、そういう経緯ございますけれども、その後、先生ただいま御指摘のとおり、三井住友銀行によるそういう優越的地位の濫用行為と、これが独禁法違反事件として明らかになっておりまして、依然としてこういった濫用行為が他の金融機関でも行われているのではないかと、そういう懸念がございましたので、今年の二月からでございますけれども、銀行等の金融機関と借り手企業の取引につきまして、金融機関は約七百、それからその融資先の企業が約二千社を対象として調査を行い、今年の六月にその結果を公表したところでございますけれども、その結果によりますと、まず、預金以外の金融商品とかサービスを購入すると、そういう要請を受けたという企業でございますけれども、これ借り手企業の一四・七%がそういう要請を受けたと言っておりまして、またその五・五%については、それが意思に反してそういう要請に応じたと、こういうふうに回答をしてきております。 この結果を五年前の平成十三年の調査結果比較しますと、数字的には減少はいたしてはおるところでございまして、一定の改善といいますか、そういう傾向は見られるわけでございますけれども、依然としてそういう金融機関と借り手企業の取引においては独禁法上問題が生じやすいと、そういう状況にあるということで、金融機関側の更なる改善への取組ということで、いろんな金融関係の団体に対しまして、この調査結果報告書の趣旨を再度徹底するよう要請をいたしたところでございます。 なお、今後私どもとしましては、金融機関で独禁法上問題となる行為が見られた場合には、もうきちんと厳正に対応をしてまいりたいと、そういうふうに考えております。
○峰崎直樹君 今のような実態、山本大臣、金融庁としてはどのように受け止めておられるんでしょうかね。
○大臣政務官(田村耕太郎君) 今公取の話がありましたけど、公取が出された、六月二十一日に公表された調査結果を踏まえまして、金融庁の方も優越的地位の濫用、こういうものがないように態勢面を含めてしっかり検証を行ってくださいと、こういう文書を出しております。また、今後、これらの要請を踏まえて万全に金融機関が取引等の適切性に取組を行うことが重要と考えておりますんで、もし仮に新たな問題が見付かりましたら、更に厳正に対処していきたいと考えております。
○峰崎直樹君 金利じゃないんですけれども、実効金利の問題じゃないんですが、例えばこれ、今保険商品の窓口販売なんかもやっていますよね。そうすると、銀行というものの地位が、今事実上もう優越的地位を初めから持っちゃっているわけです。顧客の情報を持っているとか様々、あるいは貸し付けるとか。そうすると、どうしてもそこのところに抱き合わせ販売だとか様々な事例、僕らもいろいろと話聞いているんですけれども、その点、今様々な議論がされているだろうと思いますが、非常に銀行に対して、ちょっとやはりそういった事例みたいなのが割と目立っておりますので、きちんとその点は注意をしていただきたいなというふうに思います。 実は、公正取引委員会の今日お見えになっている方に、これ、週刊金融財政事情という十一月十三日付けに「独禁法と銀行業務」というタイトルがありまして、ここに公正取引委員会の竹島委員長がインタビューに応じておられるわけです。そのインタビューをずっと見ていて、先ほどの六月の調査結果の報告なんかもずっとここへ出されていまして、とにかく独禁法への意識が非常に低いというのが浮き彫りになってきたと。ガイドラインの存在を知らない金融機関が二割や三割があるのでは困る。あるいは、建前で終わっている内部チェック体制、こういうもう実に物すごく指摘してあるんですよ。 その中で、なるほどこれは相当ひどかったんだなと思うんですが、こういう記者が質問しているんです。昨年暮れに三井住友銀行に対して約半世紀ぶりに出した排除措置命令は一罰百戒的な意味合いもあったということですかと聞いたら、一罰百戒のために排除措置命令を出したわけではない、優越的地位濫用に該当するケースが一件や二件だったら排除命令までは行かなかったと思うが、そうではなく目立って多かったと、こういうふうに指摘されています。そんなに多かったんですか。この三井住友銀行にこの相当こういう厳しい処分を、一件や二件どころではなかったというんですけれども、どのぐらいあったのか、もし分かればちょっと教えてほしいんですが。
○政府参考人(舟橋和幸君) お答え申し上げます。 昨年十二月に勧告を行ったということでございまして、その勧告書の事実認定のところをごらんいただきますと、為替の関係、金利のスワップの事例としては四件書いてはございます。ただ、それは四件だけだったということではございませんで、まあほかにもたくさんのそういう事例は見られたと、この特定の銀行についてでございますけれども。この銀行についてはそういうことでございますし、それから、先ほど申し上げましたように、この銀行だけではないと、いろいろほかにも行われているでしょうと。それは金利のスワップだけでもなく、いろいろほかのことを抱き合わせるといいますか、濫用して買わせたりすると。そういうことがございましたので団体への要請等をしたと。それから、今後も私ども事件があればきちんとやりたいと、そういうふうに考えております。
○峰崎直樹君 やはりこの三井住友銀行の例は相当これ悪質だったんじゃないですかね。恐らく、一件や二件じゃないですよということは、何十件単位であったのだろうと私は、いや何百件単位であったのかそこら辺は分かりませんが、少なくともけたが一つ違ってあったと、そしてその類型として四つだと。そうすると、どうもこれはやっぱりもう組織的に、とにかくあのときはもう金融機関大変な状態でしたから、もうもうかることなら何でもやれやれ、行け行けどんどんと、こういう恐らく事例だったんだろうと思います。恐らく、二度とこういうことが起きないように、金融庁としての指導を強く求めたいと思います。 さて、じゃ次にまた先行かせていただきたいと思いますが、実はやみ金融業者の拡大する要因の一つに、これはレンタルで携帯電話による営業問題があるんじゃないかと、こういう指摘を受けるんですよ。要するに、携帯電話番号を書いておいて、ここにやみ金融業者が営業をやるわけであります。それが、捕まえようとしてもなかなか本人が、その電話がだれなのかということ、それでどこにいるのかということについてもきちっととらえられていないと、こういうよく疑問を私たち受けるんですよね。 これは警察にお聞きしたらいいんでしょうか、総務省に聞いた方がよろしいんでしょうか、一番左で総務大臣政務官ですか、これは一体、レンタルのときにそこのところはかなり厳格にやっていく必要があるんじゃないかと思うんですが、この点はどのようになっているんでしょうか。
○大臣政務官(谷口和史君) 今お尋ねの携帯電話のレンタルについてでありますけれども、携帯電話の不正利用防止法、この十条で携帯電話のレンタル事業者がレンタルする相手の氏名、それから連絡先、これらを確認しないで携帯電話のレンタルを行うということがこの法律によって禁止をされております。これに違反した場合は刑事罰が科されております。したがって、携帯電話をレンタルするときには、レンタル事業者により借りる方、借主の住所などが把握をきちっとされていると、こういうふうに認識をしております。 総務省としましては、この法律に基づき相手方の氏名等の確認が適切に行われるように、引き続き法の周知等に努めてまいりたいと、こういうふうに考えております。
○峰崎直樹君 そういうふうにしっかりやっているんであれば余り問題は出てないんですけれども、やっぱりそこから、何というんですか、レンタルで借りた人がまた別に貸したり、いろんな転籍することについてはもうチェックが利かないと、こういうことなんですか。どういうことでこれがうまく機能しないのかというのが、ちょっとお聞きしてみたいと思うんですが。
○政府参考人(縄田修君) 事業者による本人確認がなされると、まあ規定上そういうふうになってございます。 しかしながら、犯罪者、どういう知恵を働かすかと申しますと、そもそも借りるときに偽造の書類を使うということですね。これは大変精巧なものを使う場合もございます。それからもう一つは、多重債務者とか第三者ですね、ここら辺をアルバイト的に使ってその携帯電話を取り上げて犯行に使う等々、そういったことがございます。 そういう意味合いでは、この〇九〇金融とかあるいはおれおれ詐欺を検挙するのと同様に、こういったものを追及するのになかなか苦労を要しておると。しかしながら、私どももこれはしっかりやらなきゃいかぬということでこれまでにも何件か検挙をいたしておりますが、精一杯取締りに努めてまいりたいと、こういうふうに思っております。
○峰崎直樹君 是非、これからひょっとするとやみ金融が拡大していくかもしれないという、そういう危険性というのは高いと思っておりますので、この点はしっかりと対応していただきたいなというふうに思います。 そこで、また法案の中に、今度の法案で実は総借入残高を年収の三分の一以内にするという条項が入ったわけですけれども、果たしてこの三分の一以下にとどめるという、まあ総量規制という形で入ってきたわけですけれども、本当にこれ入って効果が上がるんだろうかというふうにちょっと疑問に思っているわけであります。 例えば、貸金業者は年収の把握に当たっては同一の基準を用いるということが必要なんですが、どのように年収を確認するのか、あるいは年収を毎年三分の一オーバーしてないかどうかのための確認させる方法、これが実際に可能かどうかということをまず聞いてみたいと思うわけであります。 それから、この問題では借入総額をどのように確認をするのかと。そこに、これは代表質問でも私聞いて答えがあったんですけれども、もう一回お聞きしたいんですが、ここのいわゆる借入総額の中に住宅ローンとか教育ローンとか銀行の借入れとか、銀行本体が発行するクレジットカード、まあこれは銀行法が適用されるんでしょうけれども、こういったものが入るのかどうか、こういった点についてこの三分の一規制というのは本当に機能するのかなという意味での今質問をさせていただきたいと思うんです。
○国務大臣(山本有二君) 今回の改正法では、借り手の返済能力を超える過剰貸付けを禁止する枠組みを厳格なものにするために総量規制を導入しております。その中で、借入れについては年収等を基準にその三分の一を超える貸付けを禁止することとしていることは御指摘のとおりでございます。 ただし、年収等の三分の一を超える貸付けを一律に禁止するわけではありませんで、明らかに返済能力があると認められ、借り手の保護に支障を生じることがない契約につきましては、過剰貸付けとして禁止しないこととしております。その具体的内容として、どういった場合に借り手の返済能力が定型的に認められ、健全な資金ニーズ等を認められるかにつきましては、借入れの実態等を十分に踏まえながら、多重債務の発生防止の趣旨を没却しないよう、慎重に検討を進めてまいりたいと存じております。 それから、今回の改正で、貸金業者による年収の三分の一を超える貸付けを原則禁止する総量規制で、貸付けの実態にかんがみ、住宅ローンは対象外としております。また他方、貸金業者によるすべての個人向け貸付けは、住宅ローンも含め、指定信用情報機関への情報提供や貸金業者の返済能力調査の対象となっておりますが、これによりまして顧客の返済能力を超える貸付けが禁止されるわけでございまして、この情報については住宅ローンも含めていると、こういうことでございます。
○峰崎直樹君 そうすると、まずは総量規制というのは幅があって、幅があってというか、三分の一というのは、一応はめどはあるけれども、これはまあどうやらこの人は与信能力ありそうだなという人には少し多めに貸してもいいですよと、そしてこれは駄目だねと思う人は三分の一以下でも駄目だと。 そうすると、この三分の一の規制の意味というのがなくなっちゃうんじゃないかと。今までもどうやって多重債務者をなくするかということで随分みんな苦労してきたんだけれども、それで金融庁の今度の法案は三分の一の総量規制ということで、まずはしっかりとそこで多重債務に陥ることはここで防ぐんですよと、こういう絶対的なものだというふうに思っていたのが、何か相対的なものになってしまっちゃったけど、本当に、私ちょっと法案の条項まで見ておりませんが、そういう理解で改めてよろしいんですか。
○国務大臣(山本有二君) 総量規制をするについての必要書類としましては、源泉徴収票のほか、年金証書、給与明細、個人事業者の場合は決算書等の資料を予定しておりますし、このほか、あえて付け加えれば、地方税の税額通知書、確定申告書、個人事業者の場合は確定申告書の添付資料である青色申告決算書、収支内訳書等の資料を想定しておりまして、こうしたものがなければ貸付けができない。 そして、自社からの借入残高が五十万円超となる貸付け及び総借入残高が百万円超となる貸付けにつきましては更に資料を要求するようにしておりまして、その意味におきましては、ある程度三分の一総量規制というは働くのではないか。 ただ、この添付書類等について、偽造されればこれはもうどうしようもない話ではありますが、それ以外で真正な申告に基づいて情報が入力されますとほぼ三分の一を超える貸付けはあり得ないわけでありますから、返済が可能な範囲の中という意味では、三分の一要件が守られ、かつ、管理されていくのでないかというように思っております。
○峰崎直樹君 何か今のお話聞いていると、三分の一という、年収の三分の一、年収は何で測るかというのは、今様々な帳票類をおっしゃいましたからそれはそれで理解をいたしますけれども、その三分の一を超えては駄目だよと、こうおっしゃっていると、そういう理解でしょう。 そうすると、先ほどおっしゃったように、幅があるんですというふうに、またそれこそグレーゾーンをまたつくっちゃうんじゃないかなという感じがするんですね。そこはないんでしょうと、三分の一はもう上限なんでしょうということを、ちょっと大臣、そこははっきりさせてください。
○国務大臣(山本有二君) 原則と例外という考え方をしておりまして、もう三分の一以外ないわけでありますが、確実に資産を持っているという場合、例えば大きな不動産を売却する予定があって、もう確実に資金が入り、そのためにある程度のつなぎだというようなことが立証されるようなときであれば、それは例外として認めるというようになっております。
○峰崎直樹君 何か、原則はそうだけど、例外もあり得るんだよという話になってくると、その例外がどんどんどんどん広がっていくというのが今までの常だったわけですよ。 それで、ちょっと時間ももうあと五、六分しかなくなってきたんで、例えば、今住宅ローンは入れないと言っていましたから、そうすると、一千万円の所得がある人でも、住宅ローン七百万入れていたと、七百万というのは変なちょっと大き過ぎますかね、まあ、いずれにしてもそういったもので、その残り三百万が年収という範疇だと、こういう理解でいいんですか。入れないという意味は。
○国務大臣(山本有二君) やはりそこは、情報機関には住宅ローンも入っておりますから、その対象外にはするものの、ある程度は、住宅ローンの返済とその借入れと考えて貸出しするともう完全に三分の一をクリアしてしまうというときには、恐らく業規制、自動的な自己規制はおのずから働いてくるだろうというように考えております。
○峰崎直樹君 何だか、住宅ローンは除外していくんですよと、こう明確に答えられたのに、今お話聞いていると、いやそうはいっても住宅ローンの金額とその金利の支払は、それはちゃんとやっぱり考えなきゃいかぬと言ったら、これは入るということになっちゃうんで、お答えを聞いていたら、これ三分の一条項というのはどうも多重債務を防止する上に当たっては余り機能しないんじゃないかなという印象を私は非常に持っているんですよね。 もう時間もありませんので、今度は、全国信用情報センター連合会の全情連というところとかCICとか、こういった個人の貸付信用情報はどのぐらいの種類今あるんですか。この我が国には。
○国務大臣(山本有二君) 全情連加盟の業者……
○峰崎直樹君 いやいや、じゃなくて。 全情連とかCICというのを、ちょっと詳しいのはこれ、要するに、貸金業界が、クレジットの方の分はこうですよ、全情連はこうですよという、それはそこにたくさん加盟しているんでしょうけれども、要するに情報機関同士で相互の情報を交流しなさいというんでしょう。付け合わせするんでしょう。その付け合わすのはどのぐらいの個数があるんですかということを聞いているんです、まずは。
○国務大臣(山本有二君) 全情連グループとしましては、二千三百社ございます。
○峰崎直樹君 いや、いや、いや、全情連とかCIC以外にも、そういう個人の貸付情報を管理しているところはほかにはあるんですかと聞いている。
○国務大臣(山本有二君) ございます。例えばCCBあるいは全銀協等でございます。
○峰崎直樹君 そうすると、そういうものが全部、情報を付け合わせをするとなると、名寄せだとか、あるいは本当にダブってやってないだとか、そういう情報の付け合わせをやらなきゃいけないんですよね。それをやりなさいということをこの法令は指示しているんでしょう。副大臣。
○副大臣(渡辺喜美君) 信用情報の相互交流をやるわけでございますから、当然、ブラック情報、ホワイト情報をともに共有をするということでございます。
○峰崎直樹君 これ、個人情報保護法との関係で実は聞いてみたかったんですけれども、医療情報とか個人がどのぐらい金を借りているというのは、これ機微情報ですよね。もう非常に重要な、しかも個人にとってみると余り外に出したくない機密情報だというふうに思うんですよね。 そういう意味では本当に大切にしなきゃいけないと思っているんですが、ちょくちょく最近はこの情報が外に漏れて出てくると。しかも、その漏れて出てくるものを持って、退職金代わりに持っていって、そしてそれをまた向こうの別の会社でそれを使って商売やるとか、そういう事例なども出てくると、本当にこのいわゆるそういう個人情報をお互いにホワイト情報、ブラック情報を付け合わせをしていく、それが本当に情報として機密が守られていくのかどうなのか、この点、大変私、何か不気味で恐ろしい気がしているんですけれども。 個人情報保護法を担当しておられるのはこれは総務省だったですか。ちょっとこれ質問してなかったかな。金融庁にしか一応質問してなかったようなんですが、この点については、そういうことが起きないというある意味では保障みたいなものというか、あるいは大丈夫なのかなと。二年半とか時間を掛けてやるというふうにおっしゃっているんですが、この点、大変私は非常に心配しているんですけれども、大臣いかがですか、これは。
○国務大臣(山本有二君) 指定信用情報機関等における個人情報の流出、目的外使用、これを防ぐために、まず、貸金業者による信用情報の目的外使用等を刑事罰対象としております。また、指定信用情報機関の役職員等の秘密保持義務違反を刑事罰対象としております。そして、信用情報の適切な取扱いを確保するため、貸金業者及び指定信用情報機関の体制整備を求めております。 こうした措置を講ずることのほかに、さらに、信用情報機関の信用情報について、目的外使用であることを知って貸金業者から提供を受けた者に対しましても刑事罰を科すことにしておりまして、これらで信用情報の適切な取扱いが行われるだろうというように考えております。
○峰崎直樹君 もう時間も参りましたので終わりたいと思いますが、本当にこの点は国民生活にとって大変重要な個人情報でありますので、今後どのような形でこの保護を図っていかれるのか、またいずれ我々としてもしっかりとチェックをしていかなきゃいかぬなというふうに思っておりますが、取りあえず私の今日の質問は、時間が来ましたので終わりたいと思います。
○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。 まず初めに、ちょっとこれ済みません、大臣、通告してなかったんですが、最初のことですので、題名の改正に込められた意義ということについて、今回、貸金業規制法という規制法ではなくて、貸金業法に改めるとこの第二条で定めておりまして、この転換の意義、そこに込められた意義ということについて冒頭お聞きしたいと思います。
○国務大臣(山本有二君) 今回の改正では、多重債務問題の解決のために様々な措置を講ずる中で、これまで多重債務問題を生んできた貸金業者につきまして、その業務の適正化を図るために、参入規制を強化する、業務運営上も行為規制、取立て規制を更に厳格化して、監督手法としましても現行の登録取消し等の処分に加えまして業務改善命令を導入することとしております。こうした改正によりまして、これまでのように不適格業者を排除するという観点だけではなくて、現行業者の業務を改善して適正化するという考え方に重点を移しておるわけでございます。 また、今回の改正は、リスクに応じた金利設定等、健全な競争を促進することによりまして、貸金業者を消費者金融マーケットの重要な担い手として位置付けるものでもございます。 このような観点から、規制による不適格業者の排除のみに主眼を置いたことの法律から、さらに題名についても規制というものを取りまして、貸金業法というように業法の観点を入れた次第でございます。
○西田実仁君 正に取締りを目的とする規制法から転換をして、そして健全な貸金業の育成、マーケットの育成ということに努めていくという、そういう意義が込められているというお話でございました。 この後、順次、今回の法改正がいわゆる多重債務者にどのような影響を与えていくのかということについてお聞きしたいと思いますが、やはり、先ほど御議論にもなりましたけれども、第十三条の二の過剰貸付け等の禁止ということにつきまして私の方からお聞きしたいというふうに思います。 この第十三条の二におきましては、二項におきましては、いわゆる三分の一ルールというものの適用除外というものが内閣府令で定めるというふうに置かれております。この例外規定についてどういうものなのかということについて、先ほど若干御議論がございました。私の方でも幾つか確認をさせていただきたいと思います。 この法案の概要を説明いただいたときにも、資料等にも、売却可能な資産がある場合というようなお話が先ほど大臣からもございました。まず初めに、この例外規定、府令でこれから定めるとされている例外規定については限定列挙のような形を取るのかどうか、またその内容、どういうことを想定を一応しておられるのかということについてお聞きしたいと思います。
○政府参考人(三國谷勝範君) お答え申し上げます。 今回の改正におきましては、借り手の返済能力を超えます過剰貸付けを防止するために総量規制の枠組み、これを導入することとしているところでございます。年収等を基準に三分の一を超える貸付けを原則禁止することとしておりますが、明らかに返済能力があると認められ、借り手の保護に支障を生じることがない契約につきましては、これは過剰貸付けとして禁止しないこととしております。 その具体的な内容といたしましては、例えば有価証券、これを持っている場合、あるいは近い将来に売却を予定している不動産等の資産があり返済能力が認められる場合などが該当する、こういう可能性があると考えておりますが、今後どういった場合に借り手の返済能力が定型的に認められ、健全なニーズと認められるのか、これは借入れの実態等を十分に踏まえながら、多重債務の発生防止の趣旨を没却しないよう慎重に検討を進めてまいりたいと考えております。
○西田実仁君 確認ですけれども、そうすると、じゃ限定列挙を府令でされていくということでよろしいんでしょうか。
○政府参考人(三國谷勝範君) いずれにしても、これがどういった場合に借り手の返済能力が定型的に認められるかと、こういった観点も必要でございまして、今申し上げましたように、流動可能な有価証券を持っている場合、こういったもの、あるいは近い将来に売却を予定している不動産、こういったものにつきまして、これをできるだけ定型化しながら、そういったものを定めていくということになろうかと考えております。
○西田実仁君 そうすると、売却可能、近い将来に売却可能というお話が今ございました。売却可能ということは、だれがどのようにして証明をすることになるんでしょうか。
○政府参考人(三國谷勝範君) 原則として禁止でございますので、そのそういった定型化が、そういったものが一つの型としてあった場合に、それに該当するかどうかということにつきましては、貸金業者等においてきちんとするものであるということを証明すると申しますか、自分でそれを証拠等として保存しておくと、こういったことが必要になろうかと思います。
○西田実仁君 業者の方が売却可能の可能性というものを証明するということでございました。これは別に担保に取って貸し付けるというのとは違いますね。
○政府参考人(三國谷勝範君) 御指摘のとおりでございまして、例えば具体的にはよく住宅の場合などがケースとして御関心を持たれる方も非常に多いんだと思うのでございますが、近い将来に売却を予定している不動産であれば、それは一つの返済能力と認められますけれども、売却を予定していない居宅などを担保とした貸付けで生活に支障を来すおそれが認められる場合などにつきましては、これは過剰貸付けとして禁止されることになると考えております。
○西田実仁君 そうすると、いわゆるおまとめローンのような形で今市場にもあるようでございますけれども、こうしたことは当然罰則の対象になるというふうに考えてよろしいでしょうか。 〔委員長退席、理事峰崎直樹君着席〕
○政府参考人(三國谷勝範君) まさしくそういった御指摘、そういった問題が生じませんように、借入れの実態等を十分に踏まえながら多重債務の発生防止の趣旨を没却しないよう、この辺は慎重に検討を進めてまいりたいと思っております。
○西田実仁君 もう一つ、客観的な証明というお話もございましたけれども、主観的な証明というのはやはりこれはないんでしょうね。つまり、業者がこれまでのいろんなノウハウとか、いろんないわゆる臭覚というものが業者によってはお持ちかもしれません。この人なら大丈夫だと思ったとか、そういう主観的なものはここで言う過剰貸付け等の禁止の例外にはならない、当たらないと、こういうふうな理解でよろしいでしょうか。
○政府参考人(三國谷勝範君) なるべく客観的な形でそういった類型化を行っていきたいと考えております。 いずれにいたしましても、この辺がどういった場合に借り手の返済能力が定型的に認められ、健全な資金ニーズと認められるのか、これはこれから借入れの実態などを十分に踏まえながら、多重債務の発生防止の趣旨をこれを没却しないように、私どもとしては慎重に検討を進めてまいりたいと考えているところでございます。
○西田実仁君 先ほど住宅を担保にしたローンというのは、これは罰則の対象になるというお話がございましたけれども、よく御存じのとおり、いわゆる英米では略奪的貸付けということについては禁止をしております。また、借入人が資産を売却しなければ返せないというようなケースはもちろん禁止しているわけでありますけれども、仮に売却可能な資産があって、いわゆる過剰貸付けの例外規定で貸し付けた場合、それであったとしても、それは売却可能だからそれを売って返せばいいということではなく、なるべく売却しなくて済むようにカウンセリングサービス等も、やっぱりそこはやらなきゃいけないんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(三國谷勝範君) カウンセリング対策は、その数量的な規制の基となると申しますか、その前段階と申しますか、あらゆる場合に家計管理それから債務管理、こういったものが組み合わされまして、あるいはそれぞれのニーズに応じまして、場合によっては家計管理の問題であり、場合によっては債務整理の問題であると、こういった形で応じていくこと、きめ細かく応じていけるような体制をできるだけこしらえていきたいということで、これからも多重債務者対策本部、こういったところの一つの大きなテーマとして私どもとしても取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
○西田実仁君 私もこの多重債務によって金融被害に遭っておられる方、随分お話を聞きましたが、なかなか、金融被害ではなくて普通に借りて健全にしている人の話というのは微に入り細に入りなかなか聞く機会が正直言ってなくて、ただ先日、ある方とお話ししていましたら、正にそういう意味では多重債務なんですが、月々滞ることなく普通に返している人の話をお聞きしました。 プライバシーにかなり立ち入るものですから、なかなか実態が分からなかったわけですけれども、この方は今銀行系のカードローン、それから通販系、そして信販系で五社から借りているんですね。加えて商工ローンも借りている、これは個人店舗をやっている人でありますので。その商工ローンまで含めますと、いわゆるその事業収入も含めて、その世帯、世帯というかその人の年間の収入の三分の一はもう優に超えているんです、もう半分ぐらいになっています、商工ローンがやっぱり大きいですから。 ここでお聞きしたいのはこの過剰貸付け等の禁止でございますけれども、これはあくまでも個人向けということですから、この商工ローンは外れると。事業向けということですので、多分そういうことになるんだろうと思いますが、その個人とか法人とかいっても、私の知っている知人の方は家で店舗をやっているという人ですので、ほとんど混然一体となっているわけですね、個人とか法人とかいっても一人でやっていますので。こういうようなケースが当然多くあろうかと思っておりまして、ここを、こういう個人事業主の場合、商工ローンも含めれば三分の一を優に超えますけれども、ここをどう考えるかなんですね。そこをちょっとお聞きしたいと思います。
○政府参考人(三國谷勝範君) 個人であれば明快でございますし、一方その方が全く事業者であるということであれば、これは事業性資金の問題になるわけでございますが、その事業をしている方が個人だったという場合にどうするかということかと思います。 この場合には、原則としてそれは個人貸付けということになりますけれども、今ほど申し上げました返済能力の調査ということになりますと、事業をやっておれば、その事業の計画の中でいろんな返済計画、これは合理的に見積もることがあり得るわけでございます。これは個人の言わば個人的な所得ベースではなくて、事業の中からいろいろな返済能力、返済計画というのが導かれてくるわけでございまして、これがきちんと返済能力があるとすれば、それは事業という性格の中でこれは認められる、それは返済能力があるという具合になってくることかと思います。
○西田実仁君 そうすると、こういう個人事業主が商工ローンを既に借りていて、今の段階でもう既に三分の一に近くなっていると、全体の年収のですね、給与プラス、給与というか事業収入とほかのアルバイトとかやっている収入でですね。そのときに追加で三分の一を超えるような個人向けのいわゆる消費者金融が貸付けがなされようとするときには、これはやっぱり実態を見て、貸していいか貸していけないかということを判断すると、こういうことになるんでしょうか。
○政府参考人(三國谷勝範君) 例えば、その方が、事業の方につきましては事業の方できちんと返済計画が立つであろうと。しかし一方で、個人として個人の消費用に借りるとすれば、そこのところは個人の生活でございますから、個人の収入の中から返済をするわけでございますから、それはこちらの方で三分の一原則が掛かると。一方、事業の方は事業の方で、そこがきちんと事業の中での返済計画が認められれば、それはその中で返済能力が証明されると、こういうことになろうかと思います。
○西田実仁君 そうやってきれいに分かれれば一番いいんですけれども、実際は事業がうまくいっていなくて、その人はアルバイトをやっているんですね。アルバイトを幾つか深夜とかもやっていて、ようやくこの返済するお金を生み出しているんですね。そうすると、このアルバイトは多分個人のアルバイトですね。店舗の方は余りうまくいっていないんで事業収入は非常に少ないと。こういうなかなか個人と法人とはっきりと分けていくといっても同じ財布の中にあって、大規模、大規模じゃなくてもかなりの規模の事業主であれば別ですけれども、本当に一人でやっているようなケースは、これはなかなか難しいんだろうなと思うわけですけれども、いかがですか。
○政府参考人(三國谷勝範君) まさしくそれはいろいろ個別の実態に応じまして、それぞれの事業と個人のそういった借入れの組合せに応じまして、それは貸金業者の方でそういった返済能力があるということを証明していただくと、こういう話になろうかと思います。
○西田実仁君 分かりました。実態をよく見て、いずれにしてもやっていただくということが大事だと思っております。 それから、ちょっと飛びますが、「検討」というところ、第六十七条のところをお聞きしたいと思います。いわゆるこの見直し規定と言われるところでございますけれども、これにつきまして先ほど午前中のたしか議論の中でも触れられていたかと思いますけれども、この見直し規定は必ずしも特例金利という、あったこの議論を想定しているわけではないというたしか御答弁があったろうかと思っております。これはそういうことでよろしいんでしょうか。
○副大臣(渡辺喜美君) 午前中答弁したのはそういうことでございます。
○西田実仁君 ということは、これから見直しをしていく、いろんな状況が想定外だというようなことも起きるかもしれないということで、この見直し規定というのが入っていると思いますけれども、そのときには当然いろんな状況で金利も見直すこともあるということも含んでいるんでしょうか、それともそれは全く含んでないんでしょうか、この条文を読む限りでは金利も含んでいるように思うわけでありますけれども、いかがでございましょうか。
○副大臣(渡辺喜美君) 金利について一定の方向性を持った見直しは考えておりません。あくまでも多重債務者をなくす、みなし弁済規定を廃止をする、出資法の上限金利を引き下げる、そういった中で必要性があれば、そういったことの実現のための見直しを行うということでございます。
○西田実仁君 大臣にお聞きしたいと思いますけれども、この特例金利を最初から設けて、本当に借りたい人が借りられないということがあっては困るという趣旨で当初は特例金利が設けられていたかというふうに私は理解しておりますが、最終的には、いろんな議論があった末、最初からはその特例金利は設けないと、こういうふうになりました。初めに特例金利ありきなのか、それともいろんな状況を見て、必要とあらばいろんなことを考えるという方が、どちらがいいのかということはそれぞれメリット、デメリットがあると思いますけれども、現時点で大臣のお考えをお聞きしたいと思います。 〔理事峰崎直樹君退席、委員長着席〕
○国務大臣(山本有二君) 御質問に正確な答えになっているかどうかちょっと分かりませんが、今回の改正におきまして、政府が改正法の施行後二年六か月以内に施行後の資金需給の状況その他の経済金融情勢や貸金業者の業務実態などを勘案して、上限金利の引下げや総量規制を円滑に施行するために講ずべき施策の必要性の有無について検討を加え、その結果に応じて所要の見直しを行うことといたしました。 現時点で見直しの具体的なテーマや方向性を念頭に置いているわけではございませんが、この見直しにつきましては今後、内閣官房に設置される予定の多重債務者対策本部を中心に議論されるものと考えておりまして、与党ともよく御相談しながら検討を進めてまいるところでございます。したがって、どちらとも言えないという回答であります。
○西田実仁君 せっかく法案を良い形でまとめていこうということでありますので、これからそれがより良く社会に根付くようなことをしっかりと私どもも注視をしていきたいと思っております。 次ですけれども、「政府の責務」というところの第六十六条について、今日は菅原政務官も大変お忙しいところ、急遽お越しいただきまして、誠にありがとうございます。生活福祉資金貸付けにつきましてお聞きしたいというふうに思います。 この生活福祉資金貸付制度そのものは、昭和三十年に創設されて以来、様々な利用変遷を経てきておると私たち承知しておりますけれども、今回のこの多重債務問題につきましていろいろ議論していく中で、やはり消費者金融にも頼らない、だけれども大変に必要なときに何らかの公的な資金というものが貸し付けられるということが必要ではないかという議論も随分となされてまいりました。 そこで、この生活福祉資金貸付制度というものをつぶさに見てまいりますと、平成十六年度末の段階では貸付原資が一千百三十五億円と、そのうち貸付け今している金額が八百四十六億円。こういうことでございます。この流れは、簡単に説明しますと、国と県とが貸付原資を分かち合って出しまして、そして都道府県でそれぞれの社会福祉協議会等の審議を経て貸し付けられるということのようでございますけれども、これは、全国でこうした生活福祉資金について実施していない県もあるやに聞いておるんですね。また、この生活福祉資金貸付けが必ずしも十分に活用されていないという、今申し上げた都道府県のこともそうですけれども、中身としてもなかなか十分に活用されていないんじゃないか。また、市町村等で私もいろんな声をお聞きしますけれども、なかなか借りにくいと、あるいは知らなかったというようなこともお聞きします。 このセーフティーネットとも言うべき生活福祉資金制度が、今現状どういうふうに見ておられて、改善すべきとすればどういうところを改善すべきだというふうに思っておられるのか、お聞きしたいと思います。
○大臣政務官(菅原一秀君) 西田先生お話しございました生活福祉資金の貸付制度、昭和三十年から既に五十年の歴史を持つわけでございますが、今御指摘ありましたように、各県によっては利用されていない、活用されていない、このようにPR不足の点があったのか、あるいは、この制度の中において、これまで平成十三年、十六年と、それこそいろいろなニーズに応じまして改正をしてきて、とりわけ離職者の支援資金あるいは緊急小口資金といったものも創設をしてきたところでございます。 そういった中で、今、各県、すべてどこが実施をしていていないのか、またそれはなぜなのか、今つぶさにここに資料はございません、把握いたしておりませんが、いずれにいたしましても、この資金が、本来の事業の性格からいたしまして一定の貸付要件を設定することが制度上、運営上必要と考えているわけでございますが、現行制度の活用によって、今先生が御指摘をされました多重債務の、あるいは多重債務に陥る前のセーフティーネットとしてしっかりその低所得者の経済的な自立あるいは支援というものにつながるように考えていきたい、このように思っております。
○西田実仁君 今御指摘いただいたとおり、この生活福祉資金貸付けと一言で申し上げましても随分いろんな種類がございまして、緊急小口資金というのは、今政務官も御指摘いただきましたが、緊急に三%の金利で五万円を借りれるというものでございます。そもそもこの緊急小口資金は、消費者金融に頼らずに当面の生活費を確保するために創設をされたというふうに理解しているわけであります。 私はここで、この緊急小口資金も含めて、全般的な生活福祉資金につきまして是非ともお話をさしていただきたいことは、一つは、PRが不足しているからなかなか使われていないんではないかというような指摘もございますけれども、それも一因かと思います、しかしながら、より重要なことは、この資金の持っている性格、その構造そのものがなかなか積極的に貸し付けられないということにつながっているんではないかというふうに私はやや疑問に思っているところがございます。 というのは、そもそも、簡単に言えばこのお金自体は償還金を原資として貸し付けるという仕組みになっているわけですね。ですから、簡単に言えば、返ってくるところのお金、返ってきたお金で更に貸すと。そういうことどんどん行くと、返ってきそうもないところには貸さないと、当たり前ですけれども、そういうことになるわけですね。実際に、この生活福祉資金の中身を見ると、ほとんど六割近くが学資資金として使われている。それは、一番そういう意味では返ってきやすいというか、いうことなんだろうというふうに想像するわけでありますけれども。 幾つかのこれまでの変遷がございます。一九八四年には厚生省社会局生活課長通知というものが出されておりまして、支払免除に係る償還金の元金に相当する額は欠損補てん金を取り崩しこれを貸付資金に充当しなさいと、こういう通知が出ています。しかしながら、この償還支払免除や償却等によって欠損補てん積立金そのものが不足しています。不足していますので、貸付資金に充当できない自治体が増えている。 ということもありまして、また、九〇年には、要保護状態に対する支払免除規定を除外するというようなことも出ております。こうしたことが重なっていって、結局貸し付けする原資そのものがまずなくなってきていると。さっき申し上げたとおり、返ってきたお金で新しく貸すということになっていますので、返ってきそうもないところというのにはもう貸したがらないと、あんまりPRしたくないと、消極的にどうしてもなってしまう、原資がどんどん減っているから、こういう構造があるんじゃないかと私は思うんですね。 そうすると、じゃ、もしこれを、この多重債務問題、これからいろいろと対策本部の中で議論していく中で、セーフティーネットとして本当に機能させようと思えば、原資を増やすということが一つ、それから次には償還金を増やすと、そして三つ目には、やはりこれ給付事業にしなきゃいけないと、大体三つとしてはこういうことしかないんじゃないかと思うんです。 今申し上げた、二つ目の償還金を増やすというのは、これはそもそものねらいからしておかしいじゃないかというふうに思います。もちろんモラルハザード等は防がなきゃいけないわけでありますけれども、しかし、返ってきそうなところにしか貸さないんであれば何のためのセーフティーネットかということにもなりかねないわけでありまして、そうしますと、やはりこれは貸し付ける原資そのものをもうちょっと厚くしていくということにするのか、あるいは、そもそもその返ってきたお金で貸すという仕組みではなくて給付事業にするのか、こういう方途を取らない限りは、なかなか十分に機能しないんではないか。 単にPRが不足しているからとか、そういうことではないんではないかというふうに私は問題意識として持っておりますけれども、その点、もし御所見がありましたらお願いします。
○大臣政務官(菅原一秀君) 西田先生、るる詳しくお話を賜りました。 今、一千百三十五億円の貸付原資で、貸付け現在しているのが八百四十六億、ただし、御案内のとおり、離職者の支援資金分、これがこのほかに九百六十四億、実際にはそれが百三十七億貸付けをしておりますが、合わせますと、大体ボリューム的には二千百億円の原資がございます。そして、現在半分がその貸付けをしているわけでございまして、そういう意味では、この歴史的な経過の中で、原資自体は減っていないというふうな私ども認識をしております。そして、また前段の御質問のときに、どこの県の社会福祉協議会が行っていないかということでございますが、大変申し訳ございません、佐賀県のみやっておりませんで、あとの四十六都道府県の言わば社協においては実施をしているということでございます。 ただ、この資金、今先生御指摘のように、多重債務者を何としても救済しなければいけない、しかし、この資金の趣旨あるいは目的といいますのは、それぞれ更生資金であったり福祉資金であったり住宅資金であったり、療養、介護の資金であったり、こうした福祉目的のためということでこの制度が今日まで継続され、そしてまた多くの人々を救ってきたというような認識を持っております。 そして、給付にすべきではないかという御指摘、これもなるほどなという思いはいたしますが、あくまでも貸付けをして、そしてまたお返しをしていただく、その中で運営をしていくということでこの事業の目的を達していきたいと、厚生労働省としてはこのように考えておりますが、金融庁を始め、他省庁ともよく協議をしながら、先生の趣旨を踏まえて、今後どうあるべきか努めてまいりたい、このように考えております。
○西田実仁君 特に多重債務の問題解決との関係で言いますと、先ほど申し上げたこの緊急小口資金がそもそも創設された背景には、当面の生活費を確保するときに、すぐに消費者金融に行くんではなくて、こういう緊急小口資金というのがあるからという趣旨でできているはずなんですね。それが今、まだ一億とか、十六年度で四億ということで、すごい増えています。それだけニーズがあるということだと思うんですよ。ですから、この生活福祉資金全体の制度設計をどうするかということの中に、特に多重債務の問題を考えるのであれば、この緊急小口資金というところをやはり特出しして考えなきゃいけないんじゃないか、そのときには、県によっては、あるいは市町村によってはそうしているところもございますけれども、今の五万円というのがちょっと少な過ぎるんじゃないかと。十万円でやっているところもあります。そんなこともちょっと検討の一つに入れていただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。
○大臣政務官(菅原一秀君) この貸付原資、御案内のとおり、国が三分の二、都道府県が三分の一それぞれ負担をいたしております。 したがいまして、今の御指摘、都道府県各社会福祉協議会等々とよく協議をしながらそうした方向に向けて努めていきたいと、このように思っております。
○西田実仁君 済みません、一つだけ。 もう一つ申し上げますと、この制度自体を利用している世帯がどういう生活実態になっているのかということが正直言ってそんなにつまびらかじゃないんじゃないかと思うんですね。ですから、いい制度にしていくためには、私もある程度想像で言っているところもありますので、私が言っていることはすべていいとは言いませんが、それを今利用している人たちがどういう生活実態なのかということをしっかりと把握をするということがまず最初の段階で必要だということも思っておりますので、その点についてもちょっとお考えをお聞きしたいと思います。
○大臣政務官(菅原一秀君) あくまでも低所得者世帯の一時的な生活支援あるいは経済的な自立を促すという目的を持っております。 ただ、多重債務者の中には、努力をして頑張って仕方なく多重債務に陥った方もいれば、言わば、具体的にはあれですけど、パチンコ、マージャン等々ギャンブル等でそのような方向になった方々もいらっしゃる。いろいろな状況はあるんではないか。 そういう意味では、西田先生おっしゃるように、その現状、対象者、よく調査をして把握をしてしっかり多角的に努めてまいりたいと、このように思っています。
○西田実仁君 ありがとうございました。 最後に、このやみ金融取締り体制ということでお聞きしたいと思いましたが、午前中にも議論がございましたので、一つだけお聞きするようにします。 貸金業者がこの改正法によって大量廃業をするかもしれないということがよく言われております。懸念としてはあり得るんだろうなというふうにも正直思うわけでございます。その際に、残ったこのローン債権の処理ということに困って、債権譲渡や回収を委託してトラブルが発生しかねないと、こういう問題がよく指摘もされております。こうした違法回収の広がりをどう防いでいくのかということについて、午前中だったと思いますけれども、御議論がございました。 今日は、特にサービサー法との関連で法務省の方に来ていただいていますので、そのことだけ申し訳ないですけれどもお聞きしたいと思いますが、残債を回収代行するサービサーでございますけれども、だれがその回収をするのかというところの問題で、不良債権か正常債権かということの分かれ目がなかなかはっきりしていないので実際難しいんじゃないかというようなことが言われております。 この違法回収をどう防ぐのかということと、だれが回収代行等も含めてするのかということについて、法務省からお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(菊池洋一君) お答え申し上げます。 他人の債権を回収するという言わば法律事務に当たる場合には、弁護士法によりまして、原則として弁護士でなければすることができないということになっておりますが、今委員御指摘のとおり、債権回収会社、いわゆるサービサーは、特別の措置法によりまして、弁護士法の特例といたしまして、貸金業者の貸付債権等一定の範囲の債権を譲り受けて回収をする、あるいは管理、回収の委託を受けて回収をするということができることになっております。したがいまして、そのような場合で言いますと、管理、回収をするのはサービサーであるということになります。 それから、不良債権か正常債権かというお尋ねでございますが、サービサー法では特定金銭債権という言葉で定められておりまして、不良債権かどうかということではございませんので、どのような債権でも取り扱うことができると。 ただ、委員御指摘の点は、もしかしたら弁護士法との関係かもしれません。弁護士法につきましては、法律事件については原則として弁護士でなければできないということになっております。この法律事件というのは、貸手と借り手の間に争いがある、例えば債権の存在自体に認識の不一致があった争いがあるとか債権の額について争いがあると、そういう争いがある場合については、法律事件として、原則として弁護士でなければできないけれども、サービサーはその特例として管理、回収ができると、こういうことになっております。
○西田実仁君 終わります。
○大門実紀史君 大門でございます。 私、今年サラ金問題で質問をするのは今日で九回目になります。間もなく十回を超えると思いますけれども、この分野は取り上げることがもう幾らでもある分野でございまして、今日はまず武富士が借り手の年収を偽造している問題について取り上げたいと思います。 これは、過剰貸付けの禁止ともかかわるわけですけれども、一言申し上げておきますが、先ほど三分の一の総量規制超える場合、売却可能な資産があれば云々とありましたけれども、そういうことそのものがあり得ないんですね。担保以外はあり得ないんです。よくよく検討されるべきだと。現実社会ではそういうものは担保というんです。つなぎで借りる場合は、それは別にそれを担保に入れて借りるわけですから、架空のことをおっしゃるべきではないし、そこが、もしそういうふうに広げていくと、この法案の穴になります、欠陥になりますので、また質問いたしますけれども、聞いていて少し気になったので、十分検討されたいと思います。 その上で、この過剰貸付けの禁止の部分で、十三条にこういう規定がございます。自らの貸付けで五十万以上、他社合わせて百万以上貸す場合は、源泉徴収票などの提出を受けることを義務付けるとなっています。このなどが非常に私気になるわけですけれども、何が含まれるのかと思います。 現在、サラ金は本人の年収証明書、つまり源泉徴収票などの代わりに、それに代えるものとして年収算定書というものを作成しております。この年収算定書というのはどうということありませんで、サラ金が本人申告というか聞き取って、聞き取りで作っているようなものでございます。あるいは、根拠なく勝手に作っている場合もあるというものです。 この今回の法改正の源泉徴収票等にはこういう年収算定書でも、それも含むのかどうか、まず教えてもらいたいと思います。
○政府参考人(三國谷勝範君) 借り手から源泉徴収票など収入を明らかにする資料の徴取を義務付けるということでございますが、お尋ねの源泉徴収票以外の資料といたしましては、例えば税務署に提出した確定申告書、社会保険事務所等が発行する年金支払の際の証書、勤務先が発行する給与明細など、客観的で信頼性の高い書類を内閣府令で定めることを想定しているところでございます。
○大門実紀史君 そうすると、サラ金が独自で作った年収算定書は含まれないということで理解してよろしいですね。 その上で、資料を配付させていただきました。 一枚目がこれ武富士の社内の貸付マニュアルでございます。ニューバランスというのは武富士が作っている商品ですね。こういう金利商品、貸付商品というふうに見てもらえればと思います。 左と右で何が違うかといいますと、左は平成十五年五月十七日付け、右側が平成十六年九月五日付けですが、少し字が細かいですけれども、必要書類のところに、②で年収証明書必須というのが平成十五年五月十七日付けには入っておりますが、平成十六年九月の場合は、年収証明書必須の次に、括弧、年収算定書で可と入っております。 これで何が起きたのかということですけれども、平成十四年十月に関東財務局が武富士本社に長期の立入調査をいたしました。このときに、相手の返済能力よりも貸すのが先ということで、どんどん貸し付けたわけですね。過剰融資していたわけです。 そのときは、例えばその前のこのニューバランスどうなっているかというと、お手元には配っていませんが、この必要書類の年収証明書の後に、それがない場合は申告でいいと、自主申告で可能と、こうなったわけですね。今申し上げたように、関東財務局が調査に入って、こんなことでどんどんどんどん過剰貸付けやったと、まずいということで指導をして、この平成十五年の五月十七日の②年収証明書必須と、ただそれだけにしろという指導が入ったわけでございます。しかし、わずか一年後には、もう検査が来ないということでまた元に戻して、今度は年収算定書可ということにしたわけです。 関東財務局をこけにしているといいますか、ばかにしているといいますか、そういうことだと思いますが、この武富士が関東財務局の指導を勝手に変えて、また年収算定書みたいなもので、いわゆる自主申告のいい加減な書類で済ませているということを金融庁は御存じだったかどうか、あるいはこのまま放置していいのかどうか、まずお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(山本有二君) 個別事案についてのお答えは控えざるを得ないんですが、仮に年収を審査する際に意図的に高く見積もっているということが事実であるとするならば、貸金業規制法第十三条第一項の趣旨にかんがみ不適切であると考えております。 なお、一般論としましては、現行の貸金業規制法第十三条一項は、貸金業者に顧客等の返済能力の調査を求め、これを超える貸付けはしてはならない旨を規定をしておりまして、仮に同項に違反するような事例が認められた場合には、当局としても当該業者に対し、これを指摘し、是正を指導しているところでございます。 また、今回の改正では、過剰貸付けの防止の観点から、貸金業者に対し、個人向け貸付けについて指定信用情報機関の信用情報を使用した返済能力の調査を義務付けるとともに、返済能力の目安による総量規制を設けることとしておりまして、これら義務違反等を行政処分の対象とすることとしております。
○大門実紀史君 その見解に基づいて、二枚目の資料を見ていただきたいんですけれども、これは今年のつい直近の十月三十日に、松山の被害者の連絡会であります「たちばなの会」というところに寄せられた相談でございます。 先ほど言いました年収算定書というのが左の下の方にありますけれども、本人に申込票を書いてもらうわけですが、見本、手書きで見本とか、その後、直記入ください、あるいは希望、要するに貸す金額と年収の百万、三百万とありますが、これは訂正利きませんのでお間違えないようお願いしますと、見本どおり書いてくださいということを本人に送った資料でございます。 ちなみに、この外枠の見本、訂正できませんのでお間違えないようにお願いしますと、この部分は実はコピーされております。手書きですけれども、コピーされている。つまり、申込書が白紙の段階、いろんな方にこの申込書で書いてもらっていると。金額は武富士で入れるということですね。つまり、これはワープロで打っていれば大変な問題になるから、手書きで、しかもコピーして何枚も使っているという書類でございます。したがって、ほかの人にも同じことをやっているということが分かるわけです。 下の方に、お名前フルネームで記入してくださいと。この方は女性の方ですけれども、実はお子さんが一人いらっしゃいます。ところが、同居家族ゼロと、子供ゼロになっていますが、よく見ていただくと、これ一をゼロに直しているんですね。直しているんです。こういうことが今、今現在武富士の中でやられているということでございます。 これ、もちろん先ほどおっしゃった十三条に今現在も抵触いたします。十三条の二項にこういう偽造をしてはいけないということがはっきりと書いてあると思いますが、田村政務官、いかがでしょうか。
○大臣政務官(田村耕太郎君) 大門先生言われましたように、もし仮に業者が規制を潜脱する意図を持って、極めて悪質な手口をもって利用者に多大な被害をもたらす、こういう場合には、十三条二項に当たるとして行政処分、これを当然考えるべきだと考えます。
○大門実紀史君 これはもう具体的な資料で、お名前も分かります。委員会なんで消してありますけれども、全部資料がそろっておりますから、具体的にもう違反になっている事例で、今お答えになったとおり違反だったらば、十三条の二項というのは罰則がございます。行政処分ございます。 ちなみに、うちにはいろんなものが手に入るわけですけれども、この武富士の内部コンプライアンス文書というのがあります。武富士自身が作ったコンプライアンス文書ね。この中に、十三条二項で、今申し上げたように、本人の年収が分かっていて、それを増やしてくださいと、そうしたら枠を五十万から百万に増やしますよと、増額した場合は罰則、業務停止になりますよと内部コンプライアンスでわざわざ指摘していながらやらせているわけですね。これは、金融庁が来たときにこういうものを作っていますよと見せるだけ、実際には今申し上げたことがやられているわけでございます。 これは具体的に、この間、金融庁、私、大変評価しておりまして、一件の苦情でもきちっと調査に入られて処分をされております。これはもう明らかに複数件数、今相談も来ておりますから、具体的に武富士に事実関係をまず確認をして、今ここで処分に入りますとすぐ言いにくいでしょうから、事実関係を確認して、少なくともこの案件について私に報告してもらって、その後厳正な処分をしてもらいたいと思いますが、いかがですか。
○委員長(家西悟君) どなたが答えられますか。金融庁三國谷総務企画局長。
○政府参考人(三國谷勝範君) いずれにしても、事実関係の把握に努めまして、仮に処分に至る事由があれば適切な対応をさせていただきたいと存じますが、手続的には、我々は法律の規定に従いまして粛々とやらせていただくということかと存じます。
○大門実紀史君 これはもう、今法改正の途中でこんなことをやっているという事例でございます。悪質な事例でございますんで、粛々じゃなくて早急に、早急に対応してもらいたいと。今事実関係確認するとおっしゃったんで、まずその報告を待ちたいと思います。 次に、やみ金対策についていろいろございました。とにかく多重債務者がどうなるかというところで、やみ金が食い物にするんじゃないかというところが不安材料になっておりますので、私もその点を取り上げたいと思います。 衆議院でも議論ございましたけれども、まず警察の窓口に相談者が来ると。そのときが最初の被害者の駆け込みなんですよね。いきなり弁護士さんとかいうよりも警察が一番身近ですから、やみ金の場合はですね。もう、ちょっと暴力団まがいの多いですから警察に来るわけですね。そこのところの対応がどうなっているか非常に重要でございますけれども、衆議院でもその現場の対応がひどいというのはかなり指摘されております。 警察庁は、そんなことがあってはならないということで、指導はしますということでおっしゃっていますけれども、私、前回のやみ金対策法のときも相当の事例を申し上げましたけど、現場ではまだ徹底されていない方が多いというふうに思います。どうしたらいいのかなと思いますけれども、警察庁は指導していますと、文書で徹底していますとおっしゃいますけれども、なかなかそうなっていないというんで、私はもう具体的に、警察署の名前を挙げて具体的に指導してもらいたいと、それが一罰百戒といいますか、モグラたたきですけど、取りあえずそうやっていかないと広がらないと思います。指摘したところが改善されているとも限りませんので、幾つかの事例を申し上げたいと思います。 もう一杯来ていますけれども、そのうちの幾つか時間の関係で申し上げますと、埼玉の久喜警察署。これはもう大変な取立てに遭って警察に来られました。もうよく言われることですけれども、元々借りたあんたが悪いんだと、忙しいから対応できないと追い返されて、これはたまたま被害者の会の「夜明けの会」に相談されたんで、「夜明けの会」から連絡をしたら、そのときは、口座凍結とか携帯電話の使用確認停止はできませんと、本人の問題でもあり、借りたものは返すのが当たり前でしょうと、こういう形が多いわけですが、こういう対応をされたと。「夜明けの会」で更に連絡をして、結局渋々対応すると。ただ、今回はやりますけど今後はやりませんよと、こんなことをその担当刑事が言うという事例でございます。 あと、千葉県ですね、千葉の野田警察署。これはやみ金に取り立てを食って、借りたお金を払わないからこういうことになるんだと、元本に出資法の、出資法ですよ、元本に出資法の利息を付けて払いなさいと、警察から電話なんか入れられないと。これは被害者の会が抗議したら、何とか渋々対応はしてくれたということでございます。石川県金沢中警察署、ここでも同じように、借りたものは返すのは当たり前じゃないかと追い返されたということがあります。これは宮城県の宮古署、これも同じように、元金だけは返せとか、前にも対応してやったと、今度は、次はもう対応してやらないというようなことを言われたりしております。 これ、名前挙げると一杯ありますけれども、とにかく名前挙げてでもそこをまず改善してもらうことによって相当の人が救われますので、今少なくとも申し上げたところについて警察庁から指導をしていただいて、指導の徹底をまず名前の挙がっているところから図ってもらいたいと思います。今後も申し上げますけれども、その辺どうでしょうか。
○政府参考人(竹花豊君) お答え申し上げます。 今御指摘になった事案については、いずれも私、今日、今初めて聞くものでございます。御指摘の点についてもう少し詳しい事情が分かりますれば、私どもにお聞かせいただければ、関係の都道府県警察に事実関係について調査等をさせるように指示をいたします。
○大門実紀史君 ありがとうございます。 ただ、申し上げておきますけど、積極的に対応してくれている警察署もありますので、東京の深川署とか、埼玉の吉川署、川口署とか大宮署とか、そういうところもありますので、それはそれでまたお名前を追ってお伝えしますので、激励をしてあげてほしいというふうに思います。 それで、先ほどどなたかの答弁で局長さんは、相談件数が減っていると、だからやみ金被害少なくなっているんじゃないかというふうにおっしゃっていますけど、私は、相談件数減らしているのは警察じゃないかと、自分たちではね返して減っているんじゃないかということもよく、そういう面もあると承知していただきたいと思います。 しかし、対応してくれている警察署でもおかしなことが起こっております。 熊本のある警察署、名前はもう言いませんが、これは警察庁を通じて県警に事実関係を調べていただきました。ある方が三月上旬にやみ金、これはABCサポートジャパンというやみ金でございますが、そこで三月の上旬に最初二万円借りたと。よくやる手口ですけど、実際に振り込まれたのは一万五千円。一週間後に利息を含めて四万円一遍返済をいたしました。これ、一万五千円借りて、差引きですね、一万五千円借りて一週間で四万円というのは、年利に直すと八七〇〇%になります。明らかにもうやみ金ですね。このやみ金の手口の常套手段でそうやって追い貸しをしていくわけですが、更に十万円を借りたわけですね。振り込まれたのは九万五千円。これを四月上旬に利息含めて十八万にして返せと言われました。これは仮に、日にちが正確に分かりませんが、三十日計算としても、年利に直すと一〇八八%になります。これはもう明らかにやみ金ですね。この話聞いただけでやみ金と担当刑事は分からなければいけません、まあ分かったんでしょうけれども。 その警察署にその借りた、若い人ですが、本人と父親が相談に来られました。対応した刑事がその場ですぐやみ金に対して電話をしてくれたそうですね。で、取り立てには抗議をしてくれたようです。ここまではいいんじゃないかと私思いますが、そこでやみ金の電話を本人に替わったわけですね。本人との間でやみ金はやっぱり十八万返せと、こう言っているわけですよ。本人はもう分かりましたと言いそうになったんで、刑事さんがちょっと待てと、そんなに払うことはないんだと言って、そこでもう一回刑事さんが電話替わったのかどうか分かりませんが、とにかくその刑事さんの目の前で十八万を十五万円に値切って、お父さんがもう十五万円なら払いましょうと、その日に払いますということで話が付いたそうでございます。仮に十五万円を、九万五千円借りて十五万円払うと、これは年利七〇四%になります。これでも大出資法違反ですね。 この警察官の対応について、警察庁は正しかったと思われますか。
○政府参考人(竹花豊君) 委員から御指摘を受けまして、熊本県警から警察署の対応について報告を受けておりますけれども、この債務者が警察署に相談に来まして、三社にお金を借りていたそうであります。この三社とも電話を掛けて、二社は今後取り立てをしないよということを約束をしたと。残りの一社がなお、今委員が言われたような状況が生じたということでございます。 そういう中で、大変その債務者もお父さんもろうばいをしている状況の中で、そんな高金利をという中で、いずれ今おっしゃったような形で刑事も十五万円で決着が付くことを横で見ながらそれを、そういう状況になったということについて、特段それを払う必要はないと言わなかったという事実はあるわけでございまして、そういう意味では毅然と、いや支払うべきでないというような形で説得をするということが正しかろうというふうに思うわけでありますが、他方で、ろうばいをしている債務者を見て、そこで本人たちが納得することについてそれ以上踏み込めなかったという、そういう刑事の心情もあろうかというふうに思います。 いずれ、しっかりと毅然として戦うべきだということで言うべきであろうかというふうにも存じますけれども、そういう事情があったこともまたそれなりの理解もできるというふうにも感じているところでございます。
○大門実紀史君 どうしてそれが警察庁が理解できるなんと言うんですか。本人がろうばいするのは分かりますよ、警官がろうばいしてどうするんですか。警察がやみ金と話を付けてどうするんですか。逮捕するんでしょう、やみ金は。違うんですか。いや、いいですよ。 それで、これは警察庁が出されている、これも手に入りましたけど、警察庁の中のやみ金相談対応マニュアルですね。この中には、細かくは言いませんけれども、やみ金のような公序良俗に違反するものは民事裁判では元本も払わなくていいんだというのが出ていると、これも留意して対応しろとなっているわけですよ。 もうやみ金と分かっているわけだから、十八万、十五万とかじゃなくて、払うな、これはと、警察署で対応するから払うなと言うのが当たり前じゃないんですか。 それでもう一つ聞きますけど、この後の対応もいろいろあるんですけれども、それで司法書士さんがその債務者から話を聞かれて、警察官に電話したんですよね。そうしたら、何が悪いんだと、おれは困っている市民を助けたんだと逆にどなられたそうですね。 今回、いろいろ問い合わせされたと思いますが、この御本人の警察官はその後反省されていますか。
○政府参考人(竹花豊君) やや誤解を生ずるような御答弁だったかもしれませんけれども、申し上げたかったことは、不十分な対応であったことは事実でありますし、このような契約が無効であり、かつ不法原因給付によるものであるということについて十分知った上で適切な対応をすべきであった事案であろうというふうに思っております。 この件につきまして、本人のそうした心情というものはあるけれども、そこは毅然として対処すべきだったということについて、熊本県警において十分指導をし、かつ、本人ばかりではなくて他の職員に対しても指導したと報告を受けております。
○大門実紀史君 私は、この刑事さんを、ただこれは大問題でございまして、刑事さんのかかわり方は別として、目の前でそういうことが行われて、警察署の中でそういうことが決められると、電話でもね、相手が。これは、御本人がその気になればこれは国家賠償だって問われるようなことにもなりかねない問題だと、それぐらい問題だということも承知の上で対応してもらいたいし、多分刑事さんは無知だと思うんですよ、知らないんだと思うんですよ、このやみ金のことを。だから、やってやって、いいことをやったと思っちゃっているわけですね。 そういうレベルがまだ現場の警察署ではありますので、徹底してもらいたいのとともに、個々の、これから心配されます、これから一年が、その中でよっぽどこの警察署の対応を正してもらわなきゃいけないというふうに思います。 このABCサポートジャパンはまだ逮捕されてもいないと。ですから、目の前で話を付けてやみ金も逮捕しないと、非常にとんまな話だと思いますけれども、そんなことでは済んじゃっているわけでございます。 警察庁の対応でもう一つ、二つ聞きたいと思いますけれども、例のやみ金が口座に振り込めと言いますよね、その口座の凍結についてですけど、金融庁はこのやみ金の不正口座利用について事務ガイドラインを作っておりますし、徹底をしております。金融機関の情報提供約一万三千件やって、金融機関に対してですね、金融機関もそれにこたえて利用停止六千七百件、強制解約、これが五千二百件というふうに金融庁の方は頑張っているわけですけれども、警察庁の方は、おれおれ詐欺についてはこういう口座凍結の依頼を金融機関に出しておりますけれども、やみ金については依頼文書さえ出しておりません。これはなぜですか。
○政府参考人(竹花豊君) お答え申し上げます。 おれおれ詐欺のものについて御指摘のように通達を出しておりますが、やみ金事案については出していないのは事実でございます。 これは今後十分検討をする必要はあると考えておりますけれども、おれおれ詐欺そのものについては、はっきりこの口座が犯罪の用に供するものということで明確でございます。このやみ金の問題、はっきりやみ金であるということを確定するのに少し時間が掛かる、証拠も必要だ、またこれは、元金は返すべきものというそうした事例も場合によっては含まれ得るものであると。そういう意味では、はっきりと犯罪であるかどうかということについて、この口座全体が犯罪であるかどうかについてはやや少し検討の余地があろうということで現時点では出していないものでございます。 ただ、都道府県におきましては、やはりそうしたやみ金に使われている口座についても金融機関に対して凍結を依頼している例も多々あると承知をいたしております。
○大門実紀史君 警察庁として出さない理由の中に今言ったことがあったらまずいですよ。やみ金だから一部返すのはあるかもしれないと。そうじゃないんですよ。元本も返さないことが前提なんですよ、やみ金の場合は。警察庁がそんな認識だから通達一つも出さないんですよ。 これはもう改善してもらわなきゃいけないし、これはもう引き続きやりたいと思いますが、時間がないんでもう一つ、電話の問題です。 先ほど、携帯電話レンタルの問題ありました。今問題になっているのは転送電話でございます。携帯だとなかなか信用されないということで固定電話の番号でやみ金がばっこしておりますけれども、もう時間ないんでこちらで申し上げますが、総務省にお聞きしましたら、この転送電話の転送される相手先、転送電話というのはこれ、いろんな犯罪の温床に使われています、売春から詐欺からやみ金からですね。それを含んで転送業者がいるわけですが、その転送先にやみ金がいるわけですけれども、それがなかなか転送業者に聞いても教えてくれないと、その先をですね。教えてくれないんですよね、なかなか。唯一、唯一それが調べられるのは警察だと。これは捜査協力依頼という形、まあ任意ですけどね、もう一つは、もう最後は令状ですよね。警察だけがその先を追えると。 したがって、ここは警察が頑張らなきゃいけないと。もう警察が頑張らないとこの転送電話の先はつかめないというふうに思いますけれども、この点で警察庁、どういう対応をされるか、これからですね、答えてもらいたいと思います。
○政府参考人(竹花豊君) 御指摘のように、携帯電話の不正利用防止法に基づく措置については、やみ金対策は、特にやみ金にかかわる不当な取立て等の違法行為を抑止する上で重要な役割を果たすものと認識をいたしておりますが、ただ一方で、これをやってしまいますと捜査が行き詰まるという問題も片方で生ずることもあるわけでございます。 しかしながら、捜査の問題との比重も十分勘案しながら、こうしたやみ金犯罪の抑止にかかわる有効な手法について、今後これが適切に発動されるように指導してまいりたいと考えております。
○大門実紀史君 やみ金対策は、金融庁はかなりやれる手を打って頑張っております。警察の対応が私はかぎになると思いますんで、申し上げた取締りの問題、窓口の問題、電話の問題、口座の問題、警察庁で今回の法改正を踏まえて一層努力というか、もっともっと努力してもらうことを希望して、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(家西悟君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後五時五分散会