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165回国会参議院2006/12/14

国土交通委員会 第7号

発言数
125
登壇者
13
会派数
5
開催日
2006/12/14

会議録

大江康弘民主党・新緑風会

○委員長(大江康弘君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日、輿石東君が委員を辞任され、その補欠として犬塚直史君が選任されました。     ─────────────

大江康弘民主党・新緑風会

○委員長(大江康弘君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法第五条第一項の規定に基づき、特定船舶の入港禁止の実施につき承認を求めるの件の審査のため、本日の委員会に内閣官房内閣参事官下川眞樹太君、警察庁警備局長米村敏朗君、防衛庁長官官房審議官道明昇君、外務大臣官房審議官長嶺安政君、外務大臣官房参事官梅田邦夫君、外務省国際法局長小松一郎君、国土交通省政策統括官平山芳昭君及び海上保安庁長官石川裕己君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大江康弘民主党・新緑風会

○委員長(大江康弘君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

大江康弘民主党・新緑風会

○委員長(大江康弘君) 特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法第五条第一項の規定に基づき、特定船舶の入港禁止の実施につき承認を求めるの件を議題といたします。  本件の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

犬塚直史民主党・新緑風会

○犬塚直史君 民主党・新緑風会の犬塚直史でございます。本日は、大変貴重なお時間をちょうだいしまして感謝申し上げます。  さて、今話題となりました特定船舶入港禁止特措法は、正に安全保障上の観点から特定船舶を入港禁止するという我が国初めての規定だというふうに理解をしておるんですが、まず、この理解でよろしいんでしょうか、外務省、お願いします。

梅田邦夫外務大臣官房参事官

○政府参考人(梅田邦夫君) お答えいたします。  今まさしく先生が御指摘ありましたように、我が国の平和と安全に対する脅威、そういうことに基づきまして初めてとられる措置でございます

犬塚直史民主党・新緑風会

○犬塚直史君 この法案は、平成十六年六月一日、この当委員会の委員長提案として提出をされたものでありまして、特にこの入港禁止を我が国独自の意思決定として行うという、我が国の平和と安全の維持のために大変重要な外交上の決断だというふうに私は理解しておるんですが、この国会の承認はもちろんのこと、特に国際法上の違法性だとか、あるいは不当とならないようにしなければならない、これはもう当たり前のことだと思うんです。国際法上、これが不当や違法にならないようにするために、まずどの辺に気を付けなきゃいけないのか、国際法局長、教えていただけますか。

小松一郎外務省国際法局長

○政府参考人(小松一郎君) お答え申し上げます。  非常に広い御質問でございますので若干一般的なお答えになって恐縮でございますけれども、国際法上、海洋におきまして、もちろんその海洋の法的性格というものが領海であるとか公海であるとかそれぞれ違うわけでございますけれども、一つの海洋法の大きな原則として自由航行の原則というのがございますので、例えばそういうものを妨げるということは国際法上の問題を生じますので、そういうことにならないように我が国の管轄権を行使する場合にはそういう注意が必要かと、一般論でございますけれども、言えると思います。

犬塚直史民主党・新緑風会

○犬塚直史君 その辺の、一般論で今お答えいただいたんですが、あくまでも国際法とそして我が国が独自に行うこの特措法の措置が整合性のある、しかも国際法から見ても納得できるものにしなければならないという観点から質問を進めてまいります。  まず第一に、本年九月十九日、対北朝鮮金融制裁、十五企業と一個人を対象とした金融制裁、これは安保理決議一六九五、ミサイル関連の禁輸、資金移転防止を受けた措置であるというふうに理解してよろしいんでしょうか。

梅田邦夫外務大臣官房参事官

○政府参考人(梅田邦夫君) お答えいたします。  決議一六九五の本文の中に、北朝鮮のミサイル又は大量破壊兵器に関する資金の移転を防止するよう加盟国に要求するという文言がございますが、まさしく九月十九日の措置はこの安保理決議に基づいてとられた措置でございます。

犬塚直史民主党・新緑風会

○犬塚直史君 まず、金融制裁に関してはこの安保理一六九五に基づいた措置であったということで理解いたしました。  次に、同じく十月十一日の追加制裁、これがまさしく今話題になっている制裁でありますが、禁輸、出入国禁止措置、これを決めたこの制裁、これは安保理決議やはり一六九五を根拠とした追加措置と考えていいんでしょうか。

梅田邦夫外務大臣官房参事官

○政府参考人(梅田邦夫君) お答えいたします。  御記憶のとおり、十月の九日に北朝鮮は核実験をしたという発表を行いましたが、あの十月十一日の措置はそういう北朝鮮の核実験というものに対して我が国独自にとった措置でございまして、安保理決議一六九五に基づきとられた措置ではございません。

犬塚直史民主党・新緑風会

○犬塚直史君 それでは、その後に出された安保理決議一七一八、これは武器とかぜいたく品の禁輸を定めているんですが、これを受けた措置と考えていいんですか。

梅田邦夫外務大臣官房参事官

○政府参考人(梅田邦夫君) 御承知のとおり、一七一八号は十月十五日に採択されておりますので、その決議に基づくものでも必ずしもございません。

犬塚直史民主党・新緑風会

○犬塚直史君 ということは、この十月十一日の追加制裁というのは、正に安保理決議に基づいてこれを担保するために行ったものではない、あくまでも我が国が、我が国政府が独自の判断で行ったことだというふうに理解してよろしいんですね。

梅田邦夫外務大臣官房参事官

○政府参考人(梅田邦夫君) お答え申し上げます。  そのとおりでございます。

犬塚直史民主党・新緑風会

○犬塚直史君 我が国独自の、つまり我が国政府がいろいろな状況を勘案して総合的に、これは我が国に対する平和あるいは我が国の安全に対する脅威であると、こういうふうに認識をして、この認識の結果としてこの禁輸措置を決めたというふうに考えていいと思うんですけれども、その我が国に対する脅威であると、あるいは我が国に対する平和の侵害にかかわるこれはゆゆしき事態だということを決めるのは、政府ということでよろしいんでしょうか。

梅田邦夫外務大臣官房参事官

○政府参考人(梅田邦夫君) お答え申し上げます。  まさしくそのとおりでございますが、実際に、この決議につきましては、九日の日に官房長官が政府の決定として発表されているのは御承知のとおりでございます。

犬塚直史民主党・新緑風会

○犬塚直史君 国連憲章の例えば第七章、御存じのように、武力の行使を容認する例えば四十二条というようなことを決めるときには、その前段として国連安保理において平和に対する脅威の認定をしなければいけないと、通常はそういうふうになっておると。しかし、今回の事態に関しては、我が国政府が独自に平和に対する脅威だと、我が国に対する脅威だということを決めるわけですので、これは相当慎重に、慎重の上にも慎重な判断、そしてその根拠、だれに対しても堂々と主張し説明できるような根拠を常に持っておかないと非常に危険なことになりかねないと、今日はそういった視点で質問をさせていただきたいと思っているんです。  といいますのは、私はあの九・一一の直後にハワイにおりまして、当時、長年の友人であったアメリカの人たちが急に九・一一のショックで非常に愛国的といいますか、いう方向にどおっと流れていったと。皆さん胸に星条旗のバッジを付けて、アフガニスタンに対する空爆に一言でも反対したり疑問を呈したりするようなことを外国人である私のような者が言えば、それはもう言語道断という雰囲気に、やっぱり異常心理といいますか、になってしまうわけであります。それはもうえてしてどの国でも起こることだと思うんですね。  我が国も確かに、お隣の国で、ああいう非常に理解し難い行動をする国が、特に私は長崎ですが、原爆の実験なんかをすれば、当然のことながら選挙区でもとんでもないという雰囲気になるわけですが、そこは、やっぱり法の支配をきちんと担保するために、今のうちに政府がどういうときに平和の脅威だと認定するんだという実績をしっかりつくっていかなきゃいかぬと私は思っておりますので、まずこの辺のところ、官房副長官、御説明いただけますでしょうか。

鈴木政二自由民主党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(鈴木政二君) 全く委員のおっしゃるとおりだと思っております。  なおかつ、こういう判断につきましては、たくさんの情報と冷静な判断が私は必要だと思っておりまして、そういう判断でやっぱり進めるべきだと思っております。

犬塚直史民主党・新緑風会

○犬塚直史君 今回この特措法で措置をされる禁輸といいますか入港禁止というこの措置、この実行に当たって、まあいろいろな領水、接続水域、排他的経済水域、国際水域と、まずこう領域はあると。そして、これを、実行に当たってその官庁が、あるいは外務省が判断をする、あるいは防衛庁が行う、あるいは海上保安庁が行うというような所掌官庁があると思うんですけれども、この辺、まずは整理をして、副長官から御説明をいただけますでしょうか。

鈴木政二自由民主党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(鈴木政二君) おっしゃるとおりでして、やっぱりこの核実験の実施は、先ほど委員もおっしゃるように、我が国にとって平和と安全の大変大きな脅威でありまして、そうした中で我が国としていろんな事情を総合的に勘案をして北朝鮮に対して厳格な措置を冷静にとったことを決定したわけでありまして、また、先ほどちょっとお話がありました安保理決議の第一七一八号の採択も受けて、その実施にかかわる所要の措置も講じました。  今のお話で、やっぱりそういう面では、この措置の効果の実施には一つ一つの省庁だけではまずいんで、幅広い省庁がやっぱり迅速に緊密な協力することが最も重要であります。  例えば、御案内のとおり、北朝鮮籍の船舶の入港禁止については国土交通省でありますし、北朝鮮との貿易の規制については経済産業省、そして北朝鮮の籍を有する者の入国の原則禁止等は法務省でありますし、あとそれぞれ主な役割分担を担って、やっぱりきちっとした関係省庁が委員おっしゃるように連携をしないと、これはうまく対応できないし、国民の理解が得られないところもございます。  そういう面では、我が国としては、アメリカなどの関係国とも緊密な連携を取りながら、関係省庁が協力を維持しながら適切な措置を講じていきたいと思いますし、今後ともそういう形で進んでいきたいと思います。

犬塚直史民主党・新緑風会

○犬塚直史君 あとは所掌をされる担当の所管庁に質問をさせていただきますので、官房副長官、もしよろしかったら御退席いただいて結構です。  それでは、まず、この十月十一日の追加制裁、入港禁止を決めたこの追加制裁の所掌官庁はどこになるんでしょうか。

梅田邦夫外務大臣官房参事官

○政府参考人(梅田邦夫君) お答えいたします。  いろいろな措置のパッケージになっておりますが、そのパッケージ全体の所掌は内閣の取りまとめをしております内閣官房が行いました。それぞれの措置につきましては、それぞれの省庁が担当しております。

犬塚直史民主党・新緑風会

○犬塚直史君 この入港禁止という措置なんですけれども、これがちょっと私はよく具体的な形としてまだイメージができてないんですね。  例えば、安保理決議一七一八号による貨物検査と、もしこれを言い換えたとしたら、これは所掌官庁はどこになるんでしょうか。

梅田邦夫外務大臣官房参事官

○政府参考人(梅田邦夫君) お答えいたします。  貨物検査と申しましたときに、ちょっと一般論で申し上げますと、その検査をする場所というのは、港それから飛行場それから陸の国境それからいわゆる海の上というのがあろうかと思いますが、北朝鮮との関係で申し上げますと、日本は陸の国境とそれから飛行場は関係はございません。  それで、港ということになりますと、税関であるとかそれから安全のチェック、税関は財務省でございますし、それから航行の安全にかかわる規則のチェック等は国土交通省さんになろうかと思われますが、いろいろな省庁がそれぞれの権限によって担当するということになろうかと思います。

犬塚直史民主党・新緑風会

○犬塚直史君 なんでこんなことを言っているかといいますと、マスコミで、テレビなんかでよく臨検だと、北朝鮮がああいう実験したから臨検をするんだというような報道がありまして、臨検という言葉が非常に独り歩きをして、有権者がちょっと混乱をしているというような状況があると思うんですね。ですから、今回この質疑を通して有権者の前でその辺の言葉の整理もしっかりとさせていただきたい。  ここは、外交防衛委員会でもやったんですが、小松法局長に、もう一度この辺の用語の整理といいますか、臨検、船舶検査あるいは戦時臨検、平時臨検、その辺の用語をもう一度ここで整理していただけますか。

小松一郎外務省国際法局長

○政府参考人(小松一郎君) 今委員がおっしゃいましたように、外交防衛委員会でも犬塚委員の御質問に対してお答えをしたところでございますが、まず、非常に臨検という言葉がよく報道等で使われております。  この臨検という言葉は国際法上定まった概念でございまして、一般に、国際法上この臨検と申しますのは、まず前提として、いわゆる公の海、公海でございますけれども、公海におきましては、一国の船舶というのは、その自分の属する旗の国、旗国でございますが、旗国以外の国の執行管轄権の行使を受けないという旗国主義という原則があるわけでございます。この旗国主義というものを前提といたしまして、極めて限定的な、例外的な場合に、公海において、この旗国主義の例外として、他国の軍艦、政府船舶が取り締まることができるという権利のことを臨検と呼んでおります。  これは国連海洋法条約でございますが、百十条というところに四つの場合にこの臨検というのが認められるということが明記してございまして、四つの場合を申し上げてよろしゅうございますか。  まず、海賊行為を行っているというのが第一でございます。二番目は奴隷取引を行っている。三番目は公海上で無許可の放送を行っている。四番目が国旗を掲げていない、いわゆる不審船のような形で不審な行動を取って、自分がどこの国に属するのかと明らかにしていないと。こういうような場合には、旗国の船舶でなくても、他国の、どの国の軍艦でも政府船舶でも、これに場合によっては乗船をして取り締まるということができるというのが臨検と呼んでおります。これは、今申しましたことは、もちろん平時に適用されるわけでございますので、これを俗に平時臨検というふうに呼んでいるわけでございます。  今委員の方から戦時臨検というお言葉も出ましたので、それについて追加的に御説明をさせていただきますと、現在の国連憲章ができる前に、戦争という行為が一般的に違法とはされていなかったという歴史的な時代があるわけでございまして、そういった伝統的な国際法が支配していた時代に、戦時国際法の下で、戦争行為の一環としてその戦時臨検ということが認められているという制度がございました。これは、国連憲章において一般的に武力行使が禁止されるということが今の国際法でございますので、現代の国際法ではその戦時臨検の制度がそのまま適用されるということはないというふうに考えております。  他方、これも犬塚委員、外交防衛委員会で繰り返し御質問をいただいておりますけれども、国連憲章の下でも、一定の場合に、限られた例外的な場合に、武力の行使が正当なものとして認められるという場合がございますので、そういった武力の行使の一環としてその昔、戦時臨検と言われていたようなものと現象的に同じと申しますか、似た行為が認められるという余地はあろうかと思っております。しかし、これはあくまでも武力行使の一環でございますので、そこがいわゆる戦時臨検とは違うということかと存じます。  次に、船舶検査という言葉について御質問がございました。  この船舶検査につきましては、臨検と異なりまして、国際法上定まった概念があるわけではございません。一般には、経済制裁、それから大量破壊兵器の拡散防止など、一定の国が集まってこういう活動をやろうということになることが最近ますます多くなっておりますけれども、そういった場合に、そういった措置の実効性を確保するために洋上において船舶の検査を行うということを一般的に船舶検査という場合が多いのではないかというふうに考えるわけでございます。  この臨検との違いでございますが、先ほど申しましたように、臨検の場合には、国際法上定まった旗国主義の例外としてどの国の軍艦、政府船舶も他国の船舶を取り締まれると、こういう権利でございますけれども、船舶検査につきましては特にそういう定まった概念ではございませんので、例えば安保理決議によって受忍義務と申しますか、そういう取締りを容認するという義務が一般的に課されない限りは国際法の原則でございます公海における旗国主義というものがあって、それに従う必要があるということでございます。  長くなって恐縮でございます。

犬塚直史民主党・新緑風会

○犬塚直史君 ちょっと細かい話になってしまったんですが、要はインド洋沖でやっているような各国の軍隊がテークダウンとか称してヘリコプターでいきなり不審な船舶のところに行ってそこに降りていって、もちろん武器を携行して中をしっかりと見ると、あるいは行き先の変更をさせると、あるいは元に戻させるというような言わば武力行使と経済制裁の間のようなものがあると。  例えば、威嚇射撃を行うと、どうしても言うことを聞かなければその前方に向かって威嚇射撃を行うというような今インド洋沖でやられていることと今回の措置と我が国が独自に決めた措置とどうも混同されているというような状況が有権者の中にあったりするものですからね、その辺を整理をしたかったんですけれども、まず、そのインド洋沖でやっているもののこうした威嚇射撃あるいはテークダウンみたいなものは安保理決議六七八、これは要するに武力行使の容認決議に基づいてやっているという理解でよろしいんですか。

小松一郎外務省国際法局長

○政府参考人(小松一郎君) 今御質問がございましたのは、いわゆるOEF—MIO、不朽の自由作戦、海上阻止行動と言われておりますけれども、この活動のことを念頭に置いての御質問かと理解いたします。  私どもといたしましては、このOEF—MIOに従事しております諸外国の軍隊等でございますが、これはいわゆる九・一一のテロ攻撃が国連安保理決議一三六八により国際の平和及び安全に対する脅威と認められたことを踏まえまして、さらには累次の安保理決議が国際テロリズムの防止などのために適切な措置をとることを求めているということにかんがみまして、国際法に従って活動を行っていると承知しております。その意味は、基本的には旗国の同意ということを前提として活動を行っているというふうに聞いております。

犬塚直史民主党・新緑風会

○犬塚直史君 ということは、例えば今回のこの特定船舶入港禁止を措置するために、例えば船舶検査法に基づいて我が国が公海上で何かの措置をする場合に、その大前提として旗国主義がある、旗国の船長の同意がなければその船に乗り込んだりすることはできない、その地域としても我が国の領海も含む排他的経済水域も含んで旗国主義が存在をしておると。つまり、無理やりはできないんだよ、船舶検査法に基づいて我が国がやるときには必ず旗国主義、相手の同意が要るんだよという理解でよろしいんですね。

小松一郎外務省国際法局長

○政府参考人(小松一郎君) 今の御質問、私、正確に理解をしたかどうか必ずしも自信がないわけでございます。  領海、排他的経済水域、公海というような国際法上の海洋の法的地位の違いについて御言及がございましたので、やや詳しいと申しますか、細かなお答えになるところをあらかじめお許しをいただければと思うわけでございますが。  まず、もちろん我が国の船舶検査法でございましてもほかの法律でございましても、冒頭委員から御発言ございましたように、国際法の範囲内で措置をとることが求められると、これは当然の前提だと思うわけでございます。  そこで、私が理解いたしましたところ、国際法の観点からいって、日本を含めいろんな各国が、それぞれ領海であるとか排他的経済水域であるとか公海とかで他国の船舶の航行を阻止をするといいますか、止めるというか、そういうような行為が国際法上許されるのかと、こういう御質問であったかというふうに理解するわけでございます。  その前提でちょっとお答えをさせていただきますと、一つはまず、御言及ございませんでしたけれども、まだ内水というものがございます。これは、例えば領海を測ります直線基線を我が国引いておりますけれども、その直線基線の内側の水域でございまして、港などは内水に当たるわけでございます。この内水におきましてはもう基本的には我が国の領土と同じように考えていいであろうと。したがって、我が国の法律をそのまま適用して、かつ必要な場合にこれを執行するということは国際法上認められるということであろうと思います。どういうことができるのかということにつきましては、その個々の法律の内容次第でございますので、ちょっと所管上私からお答えをすることは立場上正確でございませんのでそこには触れませんが、そういうことであろうと思います。  次に、その直線基線から測りまして十二海里、ここが領海でございます。この領海につきましては、これも領域でございますので、日本の法律がそのまま適用されるわけでございます。  他方、冒頭の御質問に対して私申し上げましたように、国際法上の観点からいたしますと、船舶の航行の自由という観点から、領海においては無害通航権というものが国際法上あるということになっているわけでございます。この無害通航権というのは、十二海里の領海の中を止まらずにこう抜けていくと、港に寄るというような行為はこれはまた別でございます。これは無害通航の対象ではございません。単に領海を抜けていくと、こういう無害通航は権利としてございますので、例えば船舶の積荷を検査するというようなことにつきまして、我が国の法令に基づきまして必要な検査等をするという場合には、その無害通航権を侵さないという前提で行う必要があろうという部分はあろうかと思います。  それから、その十二海里の外側に二十四海里まででございますが、いわゆる接続水域と言われているところがございます。ここはもう領海ではございません。領海の外でございます。基本的には公の海、公海という性格を色濃く持っている水域でございますが、これも国連海洋法条約上、ここの接続水域におきましては通関上、財政上、出入国管理又は衛生上の国内法令の執行ができるということになっております。したがって、そういう内容の法律でございますと、これを執行することは二十四海里以内の、二十四海里から十二海里までの接続水域で国際法上はそういう権限があるということでございます。  次に、排他的経済水域というところについて御言及がございました。これは、更にその外側二百海里までの水域でございます。で、この二百海里までのいわゆる排他的経済水域におきまして、沿岸国はこの海洋法条約上一定の主権的権利を持っているということになっておりますが、これはどういう内容の問題について管轄権を持っているのかということは限られてございまして、基本的には漁業でございますとか、あと海底の地下資源、ガスでございますとか石油のような天然資源、こういうものの探査、開発でございますとか、そういう問題でございますとか海洋環境の保護と、こういったような問題については国際法上の管轄権を持っているということでございます。  したがいまして、国連憲章に基づく安保理決議に基づいて定められた貿易の制限というようなものについて、それに反して抜け荷をするということ、それに対処するという観点からは、今の排他的経済水域における沿岸国の権限というのはちょっと遠いかなということで、この排他的経済水域につきましては基本的に、そういう観点からは純然たる公海、公の海と同じに考えてよろしいのではないかと思います。  さらに、排他的経済水域でもない公海、ここは、先ほど来申しておりますように、旗国主義が働く世界でございます。したがいまして、この国連海洋法条約に定めております四つの、海賊、奴隷取引等というような場合に例外的に臨検の権利というのは認められておりますけれども、そうでないという場合には、安保理の決議において明示的にそういう旗国主義の例外とするよということが定められていない限りにおいては旗国主義に従うということでございます。

犬塚直史民主党・新緑風会

○犬塚直史君 今かなり詳細に各水域に分けて御説明をいただいたわけですけれども、問題は、必ずしもそれがきっちりと認識をされていないと。特に、私の祖父の時代から、私は長崎なんですが、この暫定水域あるいは李承晩ラインとか、あるいは漁業をしている人たちが安心して操業できないような状態が今でも続いているわけであります。  もう古い話ですが、昭和二十二年、戦後の食料不足をイワシの大漁で補っていたような時代にかなりいろいろなトラブルがあったと。漁師の人に話を聞くと、例えば中国、韓国の鶏の声が聞こえるようなところまで行って操業していた、こっちの方が船が良かった、今は逆のことをやられているというような話まであるぐらいでして、必ずしもきっちりと水域を分けてそのとおり、じゃ行われているかというと、まあそうでもないと。  例えば、排他的経済水域、EEZ、各国の比較を見ますと、日本は小さな国と思いがちなんですが、世界第六位。アメリカ、フランス、オーストラリア、ロシア、カナダに次いで日本の排他的経済水域が四百四十七万九千平方キロメートルと、大変大きな経済水域を持っているんですね。中国が八十七万七千平方キロメートルしかありませんので、約五倍の我が国は排他的経済水域を持っているわけです。  そういうところで今までずっとEEZの画定交渉が行われてきたわけですが、なかなかこれは決まらないと。漁業組合の組合長さんなんかは、もういいから早く決めてくれと、心配でしようがないから早く決めてくれというような話があるぐらいで、みんな実際には困っているわけですね。  そこで、今回の話の関連で一つ二つ事例を申し上げると、例えば平成十四年、鳥取県の漁船が境港に帰航中、竹島周辺で韓国警備艇に衝突され、警備艇から五人が乗り込んできて、竹島の十二海里以内に入らないように強要されるという事件があったということがあるんですね。これは、国内法、国際法で言うとどういう事例になるんですか。

小松一郎外務省国際法局長

○政府参考人(小松一郎君) 竹島につきましては、歴史的にも国際法的にも我が国の領土であるというのが日本政府の一貫した立場でございます。非常に残念ながら韓国はその逆の主張をしておりまして、一九五〇年代の初めから事実上その島を支配しているということがあるわけでございます。今おっしゃいました竹島周辺の十二海里というところにつきましては、日本の立場からは日本の領海であると、これは非常に明白でございますが、非常に遺憾なことに、韓国政府は韓国の領海であるという立場を取っているということでございます。  したがいまして、国際法上、今のような行為はどういうことであるのかということでございますが、日本の立場からいたしますと、当然、我が国の領海の中で竹島を不法占拠しております外国の当局が違法な公権力を行使しているということになるわけでございますので、当然抗議等をしているわけでございますけれども、その領有権問題について根本的な立場の違いがあるということで、残念ながらこれが解決するには至っていないと。  最近、北方四島周辺でも同じような、日本の立場からすると十二海里の日本の領海の中で、不法操業を行ったというロシア側の主張に基づきまして、日本の漁船がこれは非常に悲惨な銃撃等で犠牲になった方も新たに出たわけでございますけれども、基本的には、このケースについても、今お挙げになりましたケースと国際法上は同じように整理されるのかなというふうに考えております。

犬塚直史民主党・新緑風会

○犬塚直史君 仮にどういう事態になっても、我が国は堂々と国際法上、国内法上の根拠のある措置を行っていくんだということだと理解をしているんですけれども、例えば竹島に最近、八百トンクラスですか、の船が入港できるような港湾設備が造られたと聞いておるんですけれども、それでは、例えば今回の特定船舶の入港禁止をするという措置は、この竹島の八百トンクラスの港に北朝鮮の船籍が入ってきたときに、これは我が国がこれを措置しなきゃいかぬと、入港禁止をさせなきゃいかぬというふうに考えてよろしいんですか。

冬柴鐵三公明党国土交通大臣

○国務大臣(冬柴鐵三君) 理論的にはそういうことでしょう。しかし、政治的にそうするかどうかはまた別問題でございます。竹島についてはそうだと思います。

犬塚直史民主党・新緑風会

○犬塚直史君 大臣おっしゃっていただいたように、非常に難しい問題だと思うんです。  このときに、私は今日一番冒頭にも申し上げたんですが、武力行使と経済制裁の間にあるような今回の入港禁止。入港禁止が場合によってはいろんな、マスコミの報道ですとか、あるいは有権者のいろいろな理解が、入港禁止というところからもうちょっとはみ出してインド洋でのああいう威嚇射撃と混同されるようなときに、世論がこう揺れてくるような事態があると思うんですね。  やっぱりそういうときに、例えば自衛隊が今訓練をしている武器の使用、ありますね。この船舶検査法に基づく武器の使用とそれから武力の行使、これはもう明らかに違うわけですから、ここのところをもうはっきりとさせて、船舶検査法に基づく我が国の措置としてはここまでやるということを今のうちに明確にしておく必要があると思うんですけれども、まずこの船舶検査法に基づく措置の内容、武器の使用、訓練の内容あるいは人数といったことを御説明いただけますか。これは防衛庁ですね。

大前繁雄自由民主党防衛庁長官政務官

○長官政務官(大前繁雄君) お尋ねの件につきましては、非常に難しい問題をいろいろ含んでおるわけでございますけれども、一般論として申し上げますと、船舶検査活動法に基づく船舶検査活動は、あくまで周辺事態に際して実施されるものでございまして、周辺事態と判断されない場合には船舶検査活動法に基づく対応はできないわけでございます。一方、周辺事態に該当しない場合であっても、米軍等との一般的な情報交換を実施することや、自衛隊が我が国周辺海域で実施している平素からの警戒監視を行うことは可能でございます。  なお、武器の使用とかそういうことを細かく全部お答えしていくんですかね。

犬塚直史民主党・新緑風会

○犬塚直史君 いやいや、余り細かい話は結構です。

大前繁雄自由民主党防衛庁長官政務官

○長官政務官(大前繁雄君) はい。

犬塚直史民主党・新緑風会

○犬塚直史君 私が今防衛庁にお伺いしたかったのは、自衛隊の皆さんが各護衛艦ですか、に乗り込んで、護衛艦付きの立入検査隊というのがあると。そして、その人数と検査隊の数と、そして訓練の内容をお伺いしたかったんです。

大前繁雄自由民主党防衛庁長官政務官

○長官政務官(大前繁雄君) 御質問の護衛艦の立入検査隊の数とか人数とか装備の件でございますけれども、海上自衛隊では、海上警備行動が発令された場合や周辺事態において船舶検査活動を行う場合などに立入検査を実施するため、各護衛艦に配置されている乗組員を要員に指定しまして、必要に応じて臨時に十八名から成る立入検査隊を編成する体制を取っております。その装備は、主として艦内に装備されているけん銃や機関けん銃などでございます。  また、訓練につきましては、個人の技能や隊としての練度向上を図るために必要な頻度でやっておるところでございますけれども、その具体的内容については、部隊の練度が推察され、ひいては我が国の安全が害されるおそれがあることからお答えを差し控えさしていただきたいと思います。  また、一般論としまして、海上自衛隊が立入検査を行う場合の体制としては、今述べましたような立入検査隊以外に、平成十一年三月の能登半島沖不審船事案の教訓、反省を踏まえまして、工作船と考えられるような武装の可能性のある船舶の武装解除、無力化を行うことを任務とする特別警備隊を新編いたしております。これは八十名で編成いたしておりまして、常時広島におるわけでございます。  このように、立入検査一般に関しては、各護衛艦に臨時に編成される立入検査隊が対応することが想定されまして、場合によっては特別警備隊が対応することもあり得るわけでございますけれども、いずれにいたしましても、事態の様相に応じて適切な対応が実施し得る体制を整備したいと考えているところでございます。

犬塚直史民主党・新緑風会

○犬塚直史君 立入検査隊で日常的に訓練を受けておられる方の身になってみますと、私は、もし自分が検査隊員だったら私はたまったもんじゃないなと思うわけです。  つまり、北朝鮮船舶に対して立入検査をするというのは私はこれはもう命懸けの行為じゃないかなと。しかし、その根拠となる法律はあくまでも船舶の検査であると。国際法に基づいて、これはあくまでも旗国主義、相手の船長の同意がなければ何もできないという、言わばにしきの御旗として持っているのは船舶の検査であると。しかし、実質的にはどういう事態になるか分からないという非常に隊員にとっては難しい業務になると思うんですけれども、その辺のところはいかがでしょうか。もう少し隊員が安心して働けるような整備をしていかないといけないと思うんですけど、いかがですか。

大前繁雄自由民主党防衛庁長官政務官

○長官政務官(大前繁雄君) 船舶検査活動法に基づく、北朝鮮の場合でも当然同様でございますけれども、船舶検査活動につきましては、検査対象が基本的に商船でございます。また、検査を実施するに当たりましても、国連安保理決議に基づくか、または当該船舶の旗国の同意を得ることとなっておりますので、まあそんな極端なケースはないんではないか。  さらに、過去の諸外国の活動実績におきましても、軍艦や商船などがこのような活動を妨害するために攻撃を行ったという例は承知しておりませんから、まあ一般的に軍艦や商船が攻撃してくるということは想定し難いものと考えておるわけでございます。

犬塚直史民主党・新緑風会

○犬塚直史君 この船舶検査法に基づく行為、ここに七つの行為があって、まず船舶の航行状況を監視して、必要に応じては呼び掛けると。そして、名称を照会すると。その後、今度は乗船しての検査、確認を行う。その上で航路の変更の要請や船長等に対する説得、そして、場合によっては接近や追尾を行うというようなことと私は承知をしておるんですけれども。  この間から、漁船に対するこういう行為をしようとするときに、相手の漁船から包丁を投げられたりとかいう私も映像を見ましたし、あるいは過去ずっと拿捕されたりとかそういう、漁民にとっては大変危機感を覚えながら安心して仕事できないという状況にある中で、もう少し効果的にこの我が国の排他的経済水域の安心操業を行うためには一体どういう措置が必要か、場合によっては安保理決議が必要かというようなことについては、今どのような御認識でしょうか。

大前繁雄自由民主党防衛庁長官政務官

○長官政務官(大前繁雄君) そういった問題については、いろいろ憲法上との絡みもございますので、外務省を始め関係省庁と十分協議をいたしまして、今後の課題として研究していきたいと、そのように考えております。

犬塚直史民主党・新緑風会

○犬塚直史君 これが武力の行使という話になりますと、やっぱり国連憲章七章四十一条、四十二条という話になってくると思うんですけれども、もう一回外務省にお伺いしたいんですが、国連憲章第七章、これで国際の平和に対する脅威というものをまず認定するわけですが、今回の四十一条では、例えば米軍による船舶検査というのは禁じているんでしょうか。

小松一郎外務省国際法局長

○政府参考人(小松一郎君) 御質問は、安保理決議一七一八号で定めております、いわゆる貨物検査でございます。これは、先ほどの御答弁にもございましたように、必ずしも洋上でやるものだけではなくて、陸上、港における検査も含むものであるというふうに考えておりますが、今の御質問は、国連憲章七章の四十一条という、いわゆる経済制裁措置ではないかと。で、その実効性を確保するための措置を軍隊が行うということは、この四十一条との関係で問題がないのかという御質問ではないかと想像いたしますが、この国連憲章第四十一条には兵力の使用を伴わない経済制裁措置を定めているわけでございます。  ここで申します兵力の使用を伴わない措置であるかどうかということでございますが、これは措置をとる主体ではなくて、措置の内容、形態によって判断すべきであると考えております。  つまり、経済制裁で輸出入等の制限が課せられると。これに対していわゆる抜け荷でございますか、口語的な表現で恐縮でございますが、抜け荷的な行為が行われたときにこれを防止することによって、取り締まることによって経済制裁の実効性を確保するというわけであるわけでございますので、これは経済制裁というその措置の法執行でございますとか、通常ですと、各国の警察でございますとか海上保安庁とか、そういう法執行機関が通常任務としておるということはそのとおりであろうと思いますけれども、しかし例えば、国際的にはPKOのような活動において、ある程度ぐちゃぐちゃになったような国の、本来はその国の警察等の法執行機関が行うべき活動というものを他国の要員が行うという場合に、非常にその治安維持活動等を行う場合があるわけでございますが、この活動自体は警察的な活動でございますけれども、非常に治安状況が悪いということで、軍隊の要員がこのPKO活動に従事するということはあるわけでございます。  また、日本の国内法に照らしてみましても、これは委員も御案内のとおり、例えば自衛隊法でございますけれども、自衛隊法で治安出動の規定もございます。治安出動というのは、これは基本的に本来は警察が担う仕事でございます。それから、自衛隊法八十二条でございましたか、いわゆる海上における警備行動、これも本来は海上保安庁という法執行機関の任務であるところを非常に厳しい状況の中で自衛隊がその仕事を担うということもあるわけでございますので、今申しましたような意味におきまして、そういう法執行的な機能というものを国際法上は軍隊に当たる主体がこれを行うということは、この国連憲章第四十一条に申します兵力の使用には当たらないものではないかというふうに考えてございます。

犬塚直史民主党・新緑風会

○犬塚直史君 ちょっと今、最後のところをもう一回確認させてください。ということは、この四十一条による軍による船舶検査というのは認められると今おっしゃったんですか。

小松一郎外務省国際法局長

○政府参考人(小松一郎君) 例えば、委員の御質問にもございましたOEF—MIOでございますとか、それからPSI等においても、軍隊がその取締りと申しますか、大量破壊兵器の拡散を防止するための法執行的な活動を行うということは当然予想されているわけでございまして、今申しましたように、国連憲章四十一条に定めているこの措置というのは、兵力の使用を伴わないと書いてあることとの関係でいえば、その経済制裁措置の実効性を確保するために必要な法執行のための活動というものを、国際法上は軍隊に当たる組織がこれに従事するということは排除をされていないと考えております。

犬塚直史民主党・新緑風会

○犬塚直史君 済みません、もう一回教えてください。その四十一条の頭に軍による船舶検査は禁止されていると私は理解していたんですが、その冒頭にミリタリーは使わないということを四十一条書いてあると理解しているんですが、その例外と考えてよろしいんですか。

小松一郎外務省国際法局長

○政府参考人(小松一郎君) 繰り返しになって恐縮でございますが、国連憲章四十一条におきましては、兵力の使用を伴わない経済制裁等の措置を規定しております。何がこの兵力の使用を伴わない措置であるかということでございまして、私が申し上げておりますことは、ここの兵力の使用を伴うかどうかということは、措置をとる主体の問題ではなくて、措置の内容、形態によって判断されるべきであろうということを申し上げているつもりでございます。  先ほどから繰り返しておりますように、経済制裁が定められた、しかし、それが定められていても不届き者がいて、抜け荷というような行為はあり得るわけでございますので、これを取り締まる必要があるわけでございまして、それは、通常は法執行機関の任務でございますけれども、その状況によりまして、それを国際法上は軍隊に当たる組織がそういう任務に当たるということは排除をされていないと考えておるということを御説明しているつもりでございます。

犬塚直史民主党・新緑風会

○犬塚直史君 ということは、幾らこういうことを決めても抜け荷をする不届き者がおると。これに対してどういう措置をとっていくかというときに、例えば米軍による公海上の船舶検査を行うためには安保理決議がもう一本必要なんでしょうか。

小松一郎外務省国際法局長

○政府参考人(小松一郎君) 今までも、南ローデシアのケースでございますとか旧ユーゴのケースでございますとか、第一次湾岸戦争と申しますか、イラクのクウェート侵攻、それからハイチの事態というような事態においていわゆる経済制裁措置が科されたことがございまして、そのような安保理決議の中でその実効性を確保するための取締りについても規定が置かれていたということがございます。  それとの比較におきまして、今度の一七一八号でございますが、この一七一八号のパラ八の(f)というところにこれが書いてございますけれども、ちょっと読み上げさせていただきますと、「すべての加盟国は、この規定の要求の遵守を確保し、これにより、核、化学又は生物兵器、その運搬手段及び関連する物資の不正な取引を阻止するため、必要に応じ、自国の権限及び国内法令に従い、かつ、国際法に適合する範囲内で、協力行動をとることが要請される。」と、こういう文言になっているわけでございます。  ここの文言に至ります過程においていろんな交渉が行われたというのは報道等もされているところでございます。したがいまして、ここをどういうふうに解釈をするかというところは、この安保理諸国の中で考え方のすり合わせというのは今もやっているところでございますが、ただ、ここに、自国の権限及び法令に従い、かつ国際法に適合する範囲内で協力行動を取ることが要請されるという表現でございますので、まあ素直に読めば、これは今までのイラクでございますとか、私申し上げましたハイチでございますとか、そういった決議において置かれていたその条項に比べまして、比較におきまして、やはり基本的には旗国主義によるということがここに書いてあるのかなと、そういうふうに考える次第でございます。

犬塚直史民主党・新緑風会

○犬塚直史君 繰り返しになりますけど、基本的には国際法上、武力の行使というのは禁止されておると。その例外として国連憲章七章下における集団安全保障と、もう一つは自衛権の行使と、この二つしかないわけですね。  ところが、今回の船舶検査、あるいはさっき臨検なんて言いましたけど、臨検という言葉ではなくて、我が国が今特定船舶に対して行おうとしている入港禁止、これも事態が進展していってしまうと武力の行使に近いものになっていくという危ない部分があるんではないかと。そういうときに、ではどういうふうにこれを整理して我が国としては国際法上しっかりとこれを説明できる形にするのかと。  もう一度聞きます。今回の船舶検査に当たって、例えば威嚇射撃とかあるいは他国の軍隊が行っているようなテークダウンというような行為は、これは七章下の武力行使あるいは経済制裁、このどちらに当たるんでしょうか。

小松一郎外務省国際法局長

○政府参考人(小松一郎君) 繰り返しになって恐縮でございますが、安保理決議一七一八に具体的にどのような規定がなされているかということは先ほど御説明したとおりでございます。  したがいまして、これは、先ほど水域別に御説明を細かくさしていただきましたけれども、基本的には、公海において旗国主義が原則であるという水域においては旗国主義に従ってこれはとられる措置だというふうに読むのが素直ではないかと私ども考えております。  他方、これは協力行動を取ることが要請をされるわけでございますから、旗国の同意を取り付けようというときに、その同意の要請を受けます旗国の側でございますが、これは、先ほど来先生、細かいことで恐縮でございますが、先生は旗国の同意というのは船長の同意というふうに何度かおっしゃいましたけれども、大変僣越ではございますけれども、旗国の同意というのは政府の同意でございまして、我が国の船舶検査法におきましては、念には念を入れて、それにさらに加えて現場の船長の承諾も要るんだという、非常に念には念を入れた慎重な規定ぶりになっているというふうに理解をしております。  そこで、旗国の同意に戻りますが、旗国の同意が基本だと思いますけれども、その場合に、これは協力行動を取ることが要請されるわけでございますので、怪しい抜け荷をやっている可能性があるのでこれを乗船をして検査をしたいということで旗国の同意を要請する場合には、旗国側としてはこの同意を与えると、協力をして与えるということが期待をされているというふうに考える次第でございます。

犬塚直史民主党・新緑風会

○犬塚直史君 この件はもうこれでおしまいにしたいと思うんですけれども、結局、我が国がこの措置を行うに当たっては、国際法に基づいて、まず武力の行使はできないと、そして武器の使用も非常に限定されているところにあると。同時に、国際協力活動を行うに当たっては、協力する相手である方にもそうしたきちんとした基準が求められているということを強く申し上げて、次の質問に移りたいと思います。  次の質問は、これは大変申し訳ないんですが、今日入手した資料ですので、質問通告はしておりません。  外務省にお伺いしたいんですけれども、どうも、北朝鮮の制裁措置等に伴う日本人の北朝鮮渡航者への影響なんですね。手元にありますのは外務省のホームページなんですけれども、我が国と北朝鮮との人的交流、九八年から〇四年度までの日本人北朝鮮渡航者の数が出ております。これが、九七年が千六十八人、九八年が六百七十二名、九九年が六百四十名、二〇〇〇年が千六百十六名、そしてその後、二〇〇一年から現在に至るまでこの数が全く把握されていないということなんですけれども、これは事実関係として、外務省、これでよろしいんでしょうか。

梅田邦夫外務大臣官房参事官

○政府参考人(梅田邦夫君) お答えいたします。  ちょっと私、今資料を見たばかりなので必ずしも正確にもしお答えできなければ御容赦を願いたいと思いますが、平成十三年に北朝鮮に向けて出国しております日本人は、平成十三年が百二十九名、平成十四年が百四十八名、平成十五年が四十六名、平成十六年が百三十三名、平成十七年が七十一名という数字でございます。

犬塚直史民主党・新緑風会

○犬塚直史君 これは最近の入管の手続の変更によって、日本から北朝鮮に出国するときに出国カードを書かなくてもよくなったと。その出国カードを書かなくてもよくなったために人数の把握が非常に難しくなったというふうに聞き及んでいるんですが、それはそのとおりでよろしいですか。

梅田邦夫外務大臣官房参事官

○政府参考人(梅田邦夫君) お答え申し上げます。  今突然の御質問でございますので、ちょっと、きちっと確認をした上でまたお答えをさしていただければと思います。

犬塚直史民主党・新緑風会

○犬塚直史君 済みませんね、突然の質問。  北朝鮮については、ここに出ているように、全土、渡航を自粛してくださいという地域であります。内容については、北朝鮮への渡航、滞在を予定されている方は、引き続き目的のいかんを問わず、渡航を自粛してくれというような渡航先でありますから、把握することが非常に大切だと、逆に私はそう思うわけであります。  例えば、この八月に私はスーダンのダルフールに行ってまいりました。同じように外務省の継続した渡航自粛規制が出ているところなんですけれども、やっぱり出入国カードは書かないで行ったわけですね。しかも、北のハルツームというところには外務省の大使館があるんですけれども、南の紛争地域には外務省の方もおられないし、非常に、向こうにおる日本人の数の把握、安全の確保についての数字の把握というのは非常に難しいなと思ったんですけれども。  突然で恐縮ですが、こうした渡航自粛が出ている渡航先についての外務省の邦人保護の観点からの今の取組を教えていただけますか。

梅田邦夫外務大臣官房参事官

○政府参考人(梅田邦夫君) まず、北朝鮮の関係でお答えさしていただきますと、ミサイルを撃った後、七月五日の時点で万景峰号の停止等パッケージであの措置を決めましたけれども、その中に日本人の渡航自粛というものも改めて入っております。  我々、北朝鮮に渡る日本人については、今先生から指摘がありましたように、すべての方を把握できているわけではございませんけれども、我々が承知した限りにおいては、マスコミの関係者も含めまして、自粛勧告が出ていることをすべての方に喚起し、場合によっては抗議をしております。それが第一点でございます。  それから、二点目の邦人の安全につきましては、これ申し訳ございません、私、外務省を代表してその質問にお答えできるものを持っておりませんので、差し控えさしていただきたいと思います。

犬塚直史民主党・新緑風会

○犬塚直史君 今この問題点を指摘さしていただいたのは、こうして船舶の入港禁止なんていうことが始まるとやっぱり両国間に緊張が高まるわけですから、既に行ってしまった人の数をしっかりと把握をしてその方たちの安全確保をするということは、これはもう政府を挙げて取り組まなければいけないということだと思うんですね。そういう事態に際して外務省が、今数字はおっしゃいましたけど、ホームページにその人数すら掲げていないというのはちょっと異常事態かなと。  この辺は、至急ホームページは訂正をしていただきたいんですけど、いかがでしょうか。

梅田邦夫外務大臣官房参事官

○政府参考人(梅田邦夫君) お答えいたします。  確認の上、適切に対応さしていただきます。

犬塚直史民主党・新緑風会

○犬塚直史君 今どのぐらいの日本の方がどういう理由で、多分中国を経由して北朝鮮に入っておられるのかということは、非常に把握はし難いということがあるんですけれども、これに付け加えて一つ、また政府にお願いをしたいという件がございます。  これは、やっぱり現地の大使館の対応についてなんですけれども、皆さん一生懸命人数が足りない中でやっておることはよく私も理解をしているつもりなんですが、どうしても大使館の数が足りない。こういう危険地域であればあるほど、私は十分な人数と、まあある程度予算もあって、しっかりと情報を把握しておくという必要があると思うんですね。ところが、私が初めて伺ったスーダン、ダルフール地方も含めて、まあどう見ても人数が足りない。アフリカの国々の半分しか日本大使館がないと、そういう事態があると。しかも、人数が足りないということですので、いろいろな便宜供与を始めとして、やっぱり目がどうしても東京に向いているんですね。  その中で、一番私が問題だと思いましたのは、どこの地域にでも日本の方でその地域が好きな人が一杯いるわけです。アフリカが好きでたまらないと、スーダンが大好きだと、あるいは中国、北朝鮮が好きだという日本人がいるわけですね。そういう方が大使館で安定した職業に就いていない。つまりは、東京で採用されて本庁でずっと回っていかない限りは、現地採用は、まあ例えば半年とか一年の契約にしかなっていないと。  やっぱりこれから現地情報をしっかり取って、日本人の安全をしっかりと確保する上でも、やっぱりこの雇用環境といいますかトレーニング環境というのはちょっと改めて、現地採用をもっとしっかりと行っていって、現地採用であってもキャリアに乗っていけるような、その地域が好きな人がその地域の専門家として外務官僚として育っていけるような、そういう体制づくりを政府を挙げて取り組んでいただく、これがもう日本の国民の安全に直結すると私は思うんですけれども、大臣、いかがですか。何か感想ございますか。

冬柴鐵三公明党国土交通大臣

○国務大臣(冬柴鐵三君) 全く私の所管と違う話でございますけれども、公明党の幹事長を長くやっておりました。そういうところで、外交力の強化をしなきゃならないということは、公明党としても強く政府にも要請をしてきた経過があります。それは今お説のとおりだと私は思っています。  アフリカに大使館が幾つあるかということになりますと、中国の半分ということでございまして、それでまあ日本がアフリカ重視だといっても情報は非常に集めにくいという観点から、これは公明党幹事長時代に、外交力強化でもっと大使、大使館とかあるいは大使館員ですね、そういうところを強化しなきゃならない。  それから、今北朝鮮の話がずっと出ているんですけれども、やはり中国の東北部ですね、まあ旧満州と言ったらいいでしょうか、そこら辺は韓国語が通ずるようなところでして、もっとだからそこら辺の領事館等は強化しなきゃならないんじゃないかと私個人では思っています。  しかし、これは所管の答弁ではございませんので、よろしくお願いします。

犬塚直史民主党・新緑風会

○犬塚直史君 所管外の御答弁、ありがとうございました。  やっぱりそういう現地化をした政府といいますか、現地に本当に根を生やした人たちが外交ルートを通じていろいろな情報を我が国に提供してくるといった手当てがこれからどうしても必要になってくるんだと思います。  今、対話と圧力ということで北朝鮮のこうした措置を行うわけですけれども、一方では、九〇年代には百万人と言われる餓死者が北朝鮮で出たと言われておると。そしてまた、二十万人とも四十万人とも言われる政治犯が捕らえられて、あるいは処刑されたというニュースも漏れ聞いております。そういうニュースを漏れ聞くだけではなくて、やっぱり我が国としてしっかりと把握をして、対話と圧力ですので、こういう人道的な観点からも我が国が圧力を掛ける一方では人道的な観点から人間の安全保障と言っているわけですから、北朝鮮にいる人間の安全保障を我が国がしっかり見ているんだよと、そういうメッセージを同時に発する必要があると。特にこれは政治が主体となって発する必要があるというふうに思うんですけれども、所管外で申し訳ないんですが、大臣、もう一度お願いします。

冬柴鐵三公明党国土交通大臣

○国務大臣(冬柴鐵三君) もうお説のとおりだと申し上げておきます。

犬塚直史民主党・新緑風会

○犬塚直史君 実は、北朝鮮の百万人の餓死者が出た、あるいは政治犯が出たということについて、最近大変詳細なレポートがアメリカから出ました。この内容を見ますと、本当に悲惨な状況が行われておると。で、一番最後にこのレポートで提案をしているのは、憲章七章下における武力行使も含む措置をもって北朝鮮の人間の安全保障といいますか、人たちの安全保障を図るべきだというような提言まで行われているんです。  外務省はこのレポートについては認識されておるでしょうか。

梅田邦夫外務大臣官房参事官

○政府参考人(梅田邦夫君) お答えいたします。  当然のことながら入手し、私自身も読んでおります。

犬塚直史民主党・新緑風会

○犬塚直史君 外務大臣がここにいらっしゃらないので、政治的に、こういう対話と圧力に向けた一つの私はエポックといいますか、新しい見方を提供する一つの大きなレポートだと思うんですね。  じゃ、具体的に何をするかということが今問われているんだと思います。私は、先般の代表質問でも申し上げたんですけれども、今、保護する責任という概念は、コソボ、そしてルワンダの大量虐殺の後、国際社会が、あのコソボの空爆については正当性に非常に疑問があると、人道的な災害があったのは分かるけど、正当性に非常に疑問があると。そしてその後、ルワンダの虐殺は逆に全く国際社会が関与できなかったと。この二つの主な反省を踏まえて、二〇〇〇年にアナン事務総長が提案をして、主権とそして人道的介入に関する国際委員会というのを立ち上げて、昨年の首脳サミットでようやく人間の安全保障という言葉と、そして保護する責任という言葉が正式に使われたわけであります。  その文脈でいくと、正にこの対話と圧力、万景峰号を止める、北朝鮮船籍の入港を禁止する、同時に国際社会と協力をして核拡散や武器の拡散を防いでいくという一つの圧力は当然のことながら、もう一方の手では北朝鮮の餓死者や政治犯に対して圧力掛けていくと、これは何とかしたいという日本からの明確なメッセージが必要だと思うんです。  ビルマやミャンマーの件については、ああいう民主的に選ばれた人たちがまたあそこで虐殺にあるいは抑圧に遭っているという状況に対して、アメリカなんかもうはっきりとメッセージを出しているわけですね。日本もやっぱりここで北朝鮮の人権侵害に対しては明確なメッセージを国際社会に発するべきだと思うんですけれども、外務省、お願いします。

梅田邦夫外務大臣官房参事官

○政府参考人(梅田邦夫君) お答え申し上げます。  今年の六月に議員立法で北朝鮮に関する人権法というのができております。それで、今月の十日からまさしく様々なシンポジウム、それから会議が日本で行われております。本日も、午後二時だったと思いますけれども日比谷公会堂で、これは拉致の関係でございますが、国民大集会というものが開催されることになっております。昨日も、これはアメリカそれから韓国、タイ等々の人権運動を推進されている方も参加いただきまして大々的に国際会議を開催したと。これは法案に基づいて今年初めて行うものでございますので、今先生から御指摘がありました様々な懸念とかいったものを日本の国内から発信すると。これは別に、拉致が主ではございますけれども、収容所の話であるとかも含めまして北朝鮮の人権侵害そのものに対して様々な発信をする行事でございます。  以上でございます。

犬塚直史民主党・新緑風会

○犬塚直史君 是非、力強いメッセージを発してもらいたいと思うんです。  この件に関しては、例えばフィリピンに対する我が国からのODA供与、これを行うに当たって、フィリピンの今話題になっている政治的殺害、人権侵害の状況なんかをこちらからあらゆる場所で発言をしていったその結果として、やっぱり今度のアロヨ大統領はODAの供与を受ける文脈の中で人権のことにも触れられているというのは、私は一つの大きな成果だと思うわけであります。  それと同じように、この北朝鮮に対する対話と圧力を行っていく上で、最終的には平和を維持していくと、北朝鮮の経済的に発展そして民主化というものを外側から伴走者として支援をしていくという視点は、これは絶対欠かすことはできないと思います。  それをやっていく上で、例えばアメリカのような、別に米国の悪口を言うわけじゃないんですが、特効薬を求めるといいますか、すぐ効く薬を飲みたがるというか、そういうような心理状況の国と、日本のように、ある意味では漢方薬と、じわじわと本当にその病気のもとのところから治していくというようなことを得意とするそういうメンタリティーのある国とはやっぱり取組は違っていくんだろうなと。  つまりは、二〇一五年までに我が国は国際公約でODAをGDPの〇・七%まで引き上げていくんだという国際公約を行ったわけですが、どうも最近、選挙区ではそんなことを言うと落選しますのでそういうことは余り言わない。本当に〇・七を達成するのかなというような雰囲気になってまいりました。  ところが、やっぱり二〇一五年までにこうした経済的な支援を通じて近隣の諸国の平和と民主主義の構築に貢献をしていくという作業は、決して政府だけでできるわけではございません。どこを見ても、やっぱりNGOやほかの民間の主体と協力していかなければいけない。JICAとも一生懸命やらなきゃいけない。つまりは、今から二〇一五年までの安定的な政府のODA供与がどんどんどんどん増えていくんだよということが確信できないと計画の作りようがないんです。いきなり〇・七%使えといったって、これは問題のある政治形態の一般財源のところにいきなりお金を入れてしまう。意味がないわけでありますから、我が国が本当に我が国の力を発揮するためには、もう少し長期的な計画で、入港禁止もいいけれども、一方の手ではやっぱりODAをきちんと使ったこうした長期計画がどうしても必要になると思うんであります。  冬柴大臣、管轄外でありますが、もう一言何か力強いお言葉いただけますか。

冬柴鐵三公明党国土交通大臣

○国務大臣(冬柴鐵三君) 先ほどから武力行使と武器使用の話が出ていましたけれども、武力行使はできません。これはもうはっきり申し上げておきます。武器使用はできます。それは、正当防衛あるいは緊急避難の事態でございます。  我が省の外局には海上保安庁というのがあります。これは、法の執行というもの、海上における警察権を管轄しているわけでございますから、その限りにおいては武器使用という場面も出てまいります。しかし、武力行使はできません。  そういうことを確認しながら、この北朝鮮籍の船舶は我が国に入港はさせないということは、海上における警察権として、我が省の外局であります海上保安庁がきっちりと守ってまいります。しかし、それ以上のことはやりません。  そして、閣議におきまして入港を禁止することを決したわけでございますから、これを守るために、海上保安庁といたしましては、その日に入港していた二十二隻の北朝鮮籍の船に対しては退去を求めました。しかしながら、武器使用はすることなく退去をいたしておりますので、それ以来は、我が国の、入港しようとすれば、二十四時間以内に海上保安庁長官に対してそのことを通達しなければこれ違反行為になりますので、船長を逮捕することができます、海上において。そういうことも行う必要もなく、今日まできっちり守られております。  したがいまして、武力行使はもちろんできませんけれども、武器使用もせずにこれがきちっと守られているということを報告を申し上げたいと思います。

犬塚直史民主党・新緑風会

○犬塚直史君 大変明快に武力行使はしないと、そして武器の使用も認められはするけれども今まで行わずにやってくることができたと、冬柴大臣から明快な御返答をいただきました。  しかし、将来的にこれは武力行使が必要な事態も出てくる可能性はなきにしもあらずであります。そうした場合に、なし崩しではなく、もう当然のことながら国連安保理の決議が必要であると、我が国の国内法に基づいて後方支援をするにしても明示的な国連安保理の決議がまずは必要であると、そして、それ以外の武力の行使は自衛権の行使以外には何一つないということを最後に確認をさせていただいて、私の質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。何かありましたら。

冬柴鐵三公明党国土交通大臣

○国務大臣(冬柴鐵三君) 国連決議で武力行使するというのは、ちょっと私はそれを認めるわけにいきません。国連決議がありましても、我々の国に対して武力行使が行われる、あるいは周辺事態対処法に基づいて権限が与えられた範囲でしかそういうことはできないということを申し上げておきます。

犬塚直史民主党・新緑風会

○犬塚直史君 どうも、更に踏み込んだお答えをありがとうございました。もう当然のことながら、我が国の国内法に準じて、できる範囲でこの国連決議の措置を行っていくということで質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

小林美恵子日本共産党

○小林美恵子君 日本共産党の小林美恵子でございます。  私は、今日、六か国協議の再開について質問させていただきたいと思います。  十月三十一日に中国、北朝鮮、そしてアメリカの非公式協議で六か国協議の再開合意をされました。で、直近の報道によりますと、中国の外務省は十一日、北朝鮮の核問題をめぐる六者協議を十八日から北京で開くと正式に発表したとございます。そしてさらに、その報道では、中国は先週、十六日の再開を各国に打診し、いったんは合意したが、その後、北朝鮮が再調整を求めて十八日にずれ込んだと。ただ、各国の実質的協議は十六日にも始まる見通しだともございます。  その点にかかわりまして外務省にお聞きしたいと思いますけれども、この六か国協議再開の見通し、改めて御説明いただけるでしょうか。

梅田邦夫外務大臣官房参事官

○政府参考人(梅田邦夫君) お答え申し上げます。  六者協議そのものは、来週の月曜日、十八日に再開することに決定をしております。それから、期間でございますけれども、ちょっとどれぐらいの間続くのかということにつきましては、今の時点では予測することは困難でございます。

小林美恵子日本共産党

○小林美恵子君 実質は十六日からという報道もあるんですけど、この点はどうなんですか。

梅田邦夫外務大臣官房参事官

○政府参考人(梅田邦夫君) お答えいたします。  我々日本代表団は十七日の日に出発することを考えておりますが、その前に様々な形で、アメリカであるとか中国であるとか、事前の調整を我々も行いたいと考えておりますし、それぞれの国がそういう調整を行いたいというふうに考えているものと思います。

小林美恵子日本共産党

○小林美恵子君 いずれにしましても、御答弁いただきましたように、もう間もなく六か国協議が再開ということになりました。そうなりますと、昨年十一月に第五回の協議が休会して以来一年一か月ぶりということになります。この間、北朝鮮によります七月のミサイル発射でありますとか、そして十月の核実験が強行されたと、こうした緊迫した状況の中にありまして、六か国協議の再開というものが平和的、外交的努力による問題解決への道筋になるものであると私は認識もするんですけれども、またそういうふうに期待もしたいというふうに思いますけれども。  そこで、外務省にお聞きしたいと思いますけど、日本政府としてのこの六か国協議再開に向けた外交努力というのはどういうものだったのでしょうか。

梅田邦夫外務大臣官房参事官

○政府参考人(梅田邦夫君) お答え申し上げます。    〔委員長退席、理事山下八洲夫君着席〕  核実験があった後の動きになりますが、十一月の中旬にAPECがベトナムでございましたけれども、そのときに、総理、外務大臣は様々な首脳会談それから外相会談を行っております。その中で、北朝鮮を核保有国として認めないということや、それから北朝鮮の非核化に向けて具体的に動き出すことが重要なんだということを協調いただきまして、それぞれの会談において合意を見た経緯がございます。  それと、事務レベルでは、首席代表を務めております佐々江でございますが、がアメリカのヒル、それから韓国の千さん等々と様々な形で調整を行ってきたのも事実でございます。今も密接な協議が続いておるということでございます。

小林美恵子日本共産党

○小林美恵子君 我が党は、北朝鮮に対します日本政府の対応としまして、国際社会は一致をして対応することと、そしてまた平和的、外交的な努力によって問題を解決するということを主張してまいりました。その中で六か国協議の再開が合意され、間もなく再開されるということは、大変歓迎すべきことだというふうに思うんです。この点は本委員会でも、この一回目の承認案件の審議の際に私も述べさしていただきましたけれども。  ここで改めて大臣にお伺いしたいと思いますけれども、再開日程が明らかになった今、引き続き平和的、外交的解決と、そしてまた国際社会が一致をして対応するという点について、大臣の御認識や御見解をお伺いしたいと思います。

冬柴鐵三公明党国土交通大臣

○国務大臣(冬柴鐵三君) 約束は守られなければならない、これはもう根本的な法を支える根本理念でございます。じゃ、どんな約束があったかと。二〇〇五年九月十日、北京におきまして六者はこういう約束をしました。六者は、六者会合の目標は、平和的な方法による、朝鮮半島の検証可能な非核化であることを一致して確認した。ですから、平和的にやるんですよ。そしてまた、朝鮮民主主義人民共和国は、すべての核兵器及び既存の核計画を放棄すること、並びに、核兵器不拡散条約及びIAEA保障措置に早期に復帰することを約束した。これ、約束しておるんですよ。これを履行していただくのが会議の目的であり、平和的にやると。  これは共産党さんがずっと言っているとおっしゃいましたけれども、我々もひとしく、世界もひとしくそう言ってきたわけであります。共産党さんだけではなしに、我々もそう言ってきたわけです。したがいまして、この六者協議が再開されれば、この約束を履行していただくように議論は進むであろうというふうに思っております。期待しております。

小林美恵子日本共産党

○小林美恵子君 平和的に解決するということを、対応してきたという大臣のお答えであり、これからもそういう立場で期待をするんだというお話でございました。  そこで、お伺いしたいと思うんですけれども、まず外務省にお伺いをします。  六か国協議に臨む政府の姿勢についてなんですけれども、私どもは六か国協議の再開と国連安保理一七一八決議、また日朝平壌宣言にのっとった取決めを遵守するということをかねてからも求めてまいりましたけれども、日本政府として、間もなく再開されますこの協議に対してどのように対応されていくのかという点について教えていただけるでしょうか。

梅田邦夫外務大臣官房参事官

○政府参考人(梅田邦夫君) お答え申し上げます。  今大臣が申されましたように、究極の目的は北朝鮮の核兵器及び核施設の廃棄でございます。ただ、今回の再開される協議において一気にそこまで行くのは当然そんな容易ではございませんが、とにかくその方向に向けて具体的な成果をつくり上げる、出していくということが非常に重要だと思っています。当然、そのためには、先ほども御指摘ありましたけれども、関係国が一致して北朝鮮に対応するということが重要だと思っています。  もう一点、拉致問題につきましても、我々、今回の会合においてきちっと早期の解決ができるように提起をしたいと思っております。

小林美恵子日本共産党

○小林美恵子君 今外務省からそういう御説明をいただきましたけれども、改めまして、この点につきまして大臣の御見解いかがでしょうか。

冬柴鐵三公明党国土交通大臣

○国務大臣(冬柴鐵三君) 外務省としては核兵器を保有しているような話になっていますけれども、私は、核実験をしたと発表を北朝鮮自身がしたという事実、それから、これも私の方の気象庁という外局がありますが、気象庁が明らかに自然の地震とは違う波形の振動をその時間、北朝鮮が核爆発をしたと言っている場所で認知をしたと、この二つでありまして、本当に核実験やったのかどうかということまで私は分かりません。そういうふうにしたのかしていないのかは分かりません。  したがって、核兵器持っているかどうかは分かりません。しかしながら、核の計画は持っているだろうと思います。したがいまして、そういうものはきっちり廃棄していただかなければならない、それは約束を守っていただかなければならないということでございます。

小林美恵子日本共産党

○小林美恵子君 先ほど外務省の方が、日本政府が臨む姿勢として関係国が一致をしてというふうなことを強調されました。この点について大臣の御見解いかがですか。

冬柴鐵三公明党国土交通大臣

○国務大臣(冬柴鐵三君) 六者協議ですから、多数決ではありません。六者が一致してこの約束をし、そしてそれへの履行を求めているわけですから、多数決ではありません。

小林美恵子日本共産党

○小林美恵子君 一致して行うということでございます。  そして、あと外務省の方にお聞きしたいと思いますけれども、この十二月十二日の朝日新聞の報道等を見ますと、「今回の協議で日本政府は日朝国交正常化についても作業部会を設けるよう求めている。」とございます。  そこでお聞きしたいんですけれども、この報道の中身は事実であるかということと、事実であるのでありましたら、その見通しについても教えていただけますか。

梅田邦夫外務大臣官房参事官

○政府参考人(梅田邦夫君) お答え申し上げます。  交渉のちょっと中身にかかわるものでございますので、詳細なコメントは差し控えさせていただかざるを得ないと思いますが、昨年九月の六者会合の共同声明の中に、日朝は、平壌宣言に従って、不幸な過去を清算し諸懸案を解決することを基礎として、国交を正常化するための措置をとることを約束したという文言が入っております。したがって、今後、日朝の問題についても六者会合の中で適切な形で取り上げられることはあろうかと思います。  ただし、今回の会合でどのような展開になるかということにつきましては、今の時点ではなかなか想定し難いものがあるのも事実でございます。

小林美恵子日本共産党

○小林美恵子君 ありがとうございました。  それでは、大臣にお伺いしたいと思いますけれども、アメリカの国務省のケーシー副報道官が十一月三十日に北朝鮮に求める具体的な要求を表明したというふうにあります。我々は、事態を進展させるため、幾つかのアイデアを北朝鮮に提案したとございました。それが、核放棄明確化の内容を幾つか例示がされております。  そして一方、その北朝鮮の核放棄に見合う措置としてということで、これはホワイトハウスの報道官が、朝鮮戦争の終結を公式に宣言し、停戦協定を平和協定に転換するとか、またエネルギー支援や経済協力、文化・教育分野での連携を進めるということが含まれているというふうにございました。  このいわゆる戦争終結宣言ですよね、これは朝鮮半島の平和の道を探る一つの、一歩となるのではないかというふうにも思いますけど、この点について大臣の御見解をお伺いしたいと思います。

冬柴鐵三公明党国土交通大臣

○国務大臣(冬柴鐵三君) アメリカの副報道官が何言うたのか、これは、報道では知っていますが、詳細は分かりません。それで、どんな思惑で言っているのか、これは日米間の協議ということであれば私はコメントをする必要があると思うんですが、これ日米間の協議じゃなしに、副報道官がマスコミの前で、まあ事実なのか自分の意見なのか知りませんけれども、言われたことを私がコメントはする立場にはないと思うんですが、それでよろしいでしょうか。

小林美恵子日本共産党

○小林美恵子君 では、分かりました。  今日の承認案件につきましての質問は以上で終わりたいと思います。  どうもありがとうございました。

渕上貞雄社会民主党・護憲連合

○渕上貞雄君 社民党の渕上でございます。  社民党は、北朝鮮が国際社会から度重なる中止の要求を無視して核実験をした、強行したことについて断固抗議するとともに、六か国の間での確認し合った共同声明及び核問題とミサイル問題について日朝平壌宣言に違反するものであるとの立場から、本承認案件について質問をさせていただきたいと思います。  まず初めに、北朝鮮の船舶の入港を禁じているのは、我が国のほかに、加えてどれくらいの国があるのでしょうか。  また、北朝鮮に寄港した船舶も入港を禁止するなどの措置を検討していることが報じられていますが、このことは事実なのでしょうか、どうなんでしょうか、お伺いいたします。

梅田邦夫外務大臣官房参事官

○政府参考人(梅田邦夫君) お答え申し上げます。  まず、一点目の質問でございますが、我が国以外には米国、これはテロ支援国家として指定しているということに基づく措置でございますが、一九八八年以来入港を禁止しております。あと、豪州も今回我が国と同様に入港を禁止する措置をとりました。  それから、二点目の御質問につきましては、現時点で御指摘のような入港禁止の拡大を具体的に検討しているということはございません。

渕上貞雄社会民主党・護憲連合

○渕上貞雄君 今回の十月十三日の閣議決定では、「必要な人道上の配慮を行うとともに、法令の執行に支障を及ぼさないようにする。」とはどういうことを想定していたのでしょうか。  また、七月五日の閣議決定の中では、必要な人道上の配慮を行うとされていただけなんですね。法令の執行に支障を及ぼさないようにするという文言はありませんでしたが、この違いは具体的にどのようなことを想定しているのか、お伺いいたします。

平山芳昭国土交通省政策統括官

○政府参考人(平山芳昭君) お答えいたします。  七月五日のときの措置は万景峰92号だけの単独措置でございました。しかも、その措置を決定いたしました際、既にその万景峰92号は実は港内におりまして、接岸の直前という状況にございました。しかも、その万景峰92号には、実はその船に乗りまして北朝鮮から修学旅行生、在日の方がお帰りになって船に乗っておるという非常に緊急事態になっておりました関係上、その船を禁止措置の例外として接岸させて修学旅行生を日本に降ろすという人道的配慮が必要だろうということから、人道的配慮という文言を入れさしていただきまして、万景峰92号一隻だったものですから、いわゆる法令のその他の措置は書いてございませんでしたが、今回の措置は北朝鮮籍すべてということになっております。    〔理事山下八洲夫君退席、委員長着席〕  そういう関係上、いわゆる人道上の観点というのも、実は、例えば航行しております船が故障した場合とか、中に病人が急に発生してどうしても緊急に入港しなきゃいけないような場合というのを想定しておりますし、また法令の場合には、いわゆる犯罪の疑いがあるような場合に捜査をしなければいけない場合もございます。その場合には入港させませんと着実な捜査ができないというようなこともないわけではないということから、今回このような表現をさせていただきました。

渕上貞雄社会民主党・護憲連合

○渕上貞雄君 六か国協議の問題について、先ほど同僚議員の方から数多く質問がされておりましたけれども、この六か国協議について日本国としてどのような態度で臨むのか、お伺いいたします。

梅田邦夫外務大臣官房参事官

○政府参考人(梅田邦夫君) お答え申し上げます。  朝鮮半島の非核化というのが究極の目標でございますが、核実験を彼らは実施したわけでございますので、今回再開された協議におきましては、できるだけ早期の段階で具体的な成果を得ることが非常に重要だと我々考えておりますので、先ほども小林先生に申し上げましたけれども、関係国一致してそういう成果を出せるように頑張りたいと思っております。

渕上貞雄社会民主党・護憲連合

○渕上貞雄君 六か国協議の進展状況によっては、特定船舶の入港禁止措置も含めて一連の北朝鮮への対応を見直す考えがあるかどうか、お伺いいたします。

梅田邦夫外務大臣官房参事官

○政府参考人(梅田邦夫君) お答え申し上げます。  今の時点で先のことを予断するのは差し控えさしていただきたいと思いますが、御承知のとおり、これら一連の措置は、核、拉致、ミサイルにいろいろな問題があったということでとらしていただいた措置でございますので、今後、これらにいかなる進展があるのか、北がどういう姿勢を示してくるのかということに基づいて判断をさしていただくということになろうかと思います。

渕上貞雄社会民主党・護憲連合

○渕上貞雄君 在日朝鮮人に対する民族差別等迫害行為が社会的に助長され、事件が相次いで起きていますが、朝鮮学校に対する嫌がらせ、それから生徒たちへの暴行、暴言事件が日本各地で頻発をしていますが、その発生状況についてお伺いいたします。

米村敏朗警察庁警備局長

○政府参考人(米村敏朗君) お答えをいたします。  ミサイル発射以降、朝鮮学校生徒あるいは朝鮮総連関係者、関係施設等に対するいわゆる嫌がらせ事案について、被害届により警察として認知したものとして警察庁が報告を受けているのは、脅迫事案あるいは暴行、傷害事案など十一件であります。  さらに、被害届は出されていないものの、無言電話を掛けられるなどの嫌がらせを受けた事案等につきましても、関係者からの相談あるいは被害者からの直接の申告等により把握をいたしているところでありまして、警察庁は先ほどの十一件を含め全体として七十件程度の報告を受けているところであります。

渕上貞雄社会民主党・護憲連合

○渕上貞雄君 この件につきましては、各地の弁護士会などから、在日コリアンの子供たちへの嫌がらせ、脅迫的言動、暴行などを防止、それから在日コリアンの子供たちが安心して通学、通い、生活できるようにするための対策を直ちに実現してほしいという要望等が強く出されておる声明などが出ておりますけれども、核実験と在日の子供たちは何ら関係は私はないと思うんですが、ただでさえ子供たちの安全が心配であるのに、朝鮮学校に通う子供たちへの嫌がらせ、暴行、脅迫言動は、在日コリアンの子供たちの生命、それから身体の安全と自由を脅かします。  政府として、これらのことをどのように受け止め、対応しているのでしょうか。特に人権問題でありますので、弁護士出身の冬柴大臣の御所見をお伺いしたいと思います。  以上です。

冬柴鐵三公明党国土交通大臣

○国務大臣(冬柴鐵三君) 暴行、脅迫、嫌がらせ、まあ嫌がらせは犯罪の中には規定されておりませんけれども、暴行、脅迫等は国内法をもって、相手がコリアンであろうがなかろうが、これは厳しく鎮圧をしなければならないし、その職務は警察署、海上であれば海上保安が行うことになると思います。

渕上貞雄社会民主党・護憲連合

○渕上貞雄君 核実験をめぐって国連安保理決議の一七一八号が行われていますが、社民党は国連が速やかに決議を上げたことを歓迎する立場に立っていますが、国連憲章の四十一条に基づく非軍事的制裁に限られていることが重要であると考えられます。中でも、この制裁決議に含まれている船舶検査は、非軍事的制裁とはいえ戦闘行為に発展する危険性があり、その実施については慎重であるべきです。  そこで、決議の一七一八号の八項の(f)に規定をされていますインスペクションについて、政府内で自衛隊の活用が検討されていましたが、現時点ではインスペクションの対応についてどのような状況になっているのか、お伺いいたします。

長嶺安政外務大臣官房審議官

○政府参考人(長嶺安政君) ただいまお尋ねがございました決議一七一八号の中で言及されております、これは貨物検査でございます、インスペクション・オブ・カーゴということでございます。  これは決議にもございますように、必要に応じ、自国の権限及び国内法令に従い、かつ、国際法に適合する範囲内で、貨物検査を含む協力行動を取ることをこの決議は要請しているという格好になっております。そういうことで、この検査につきましては、海上の検査だけでなくて陸上における検査も含まれるということになります。  この決議に基づきましてどういう措置をとるか、これは各国がそれぞれの国内法制に基づいて判断していくということになってございまして、我が国におきましても、これはいろいろ権限のある当局多々ございますけれども、国内法令に従ってこの協力行動を取っていくということで、これは国連にもその旨通知しておるところでございます。

渕上貞雄社会民主党・護憲連合

○渕上貞雄君 国連安保理決議のそのインスペクションを仮に実施するに当たって、海上保安庁はどう対応されるのでしょうか。海上保安庁独自のインスペクションはできるのでしょうか。また、領海及び接続水域、排他的経済水域、公海のそれぞれについて海上保安庁としても独自にインスペクションを行うことができるのでしょうか、できるとするならば、法的根拠についてお教え願いたいと思います。

石川裕己海上保安庁長官

○政府参考人(石川裕己君) 海上保安庁は、御案内のとおり海上における警察機関でございます。したがいまして、国際法及び国内法に基づいた法令執行機関としての任務と権限があるわけでございます。  そういう中で、海上保安庁としては、まず一般的でございますけれども、海上保安庁法第十七条第一項の規定がございまして、これは、船舶の積荷の内容等を確かめるために必要に応じて船舶に対する立入検査というのが行えることができます。これは、通常いろんな様々な形で船舶に対する立入検査を行っております。今まで入港しておりました北朝鮮の船舶に対しましても港において立入検査をしてきたわけでございます。  それで、今お話しのように、国連安保理決議の一七一八号に基づく貨物検査、これにつきましては、正に申し上げたように国際法及び国内法の法令に従い、私ども実施することになると思います。  その適用法関係につきましては先ほど小松局長の方から細かく御説明がございましたけれども、結論的に申し上げますと、私どもとしては、外国為替及び外国貿易法等の国内法違反の防止という観点から、我が国に、港に入港した船舶に対して、さらには必要に応じて十二海里以内の領海あるいは二十四海里以内の接続水域ということにおいて船舶に対して立入検査を行うということが、必要に応じてやるということだと思いますし、もしその場合に、今申し上げたような外為法等の法令の違反があるといった場合には、所要の捜査ということも行うことができると思っております。  ちなみに、海上保安庁といたしましては、平成十七年でございますけれども、外国船舶に対する立入検査件数というのは一万一千八百三十二件でございます。

渕上貞雄社会民主党・護憲連合

○渕上貞雄君 国際海洋法条約では百十条に強制的な臨検の権利の定めがありますが、これは海賊行為、それから奴隷取引、無許可放送、無国籍の船舶などの場合に限られています。国連決議の一七一八号の八項の(f)に規定をされたインスペクションと国連海洋法条約の臨検の権利はどこが一緒でどこが違うのでしょうか。お教え願いたいと思います。

長嶺安政外務大臣官房審議官

○政府参考人(長嶺安政君) ただいま委員御指摘になりましたように、国連海洋法条約第百十条に臨検の規定がございまして、その中身につきましては今委員言及になられましたし、当委員会、今朝ほどこの議論もあったところでございます。  今言われましたように、海賊行為、奴隷取引、無許可放送、それから外国船舶が国籍を有していない場合、あるいはいろいろ外国の旗を掲げているとかあるいは旗を示すことを拒否しているけれども自国船舶だと疑われる場合、こういう場合が限定されておりまして、その場合には、軍艦あるいは政府公船が外国の船舶に対して一定の公権力の行使、すなわち乗船ですとか検査を行える権利ということで規定されております。  他方、先ほども御答弁申し上げましたが、国連決議一七一八号の中に言及がございます貨物検査、これにつきましては、各国が自国の権限あるいは国内法令に従って、それから国際法に適合する範囲内で行う協力行動の一つとして貨物検査ということがございまして、これは洋上における検査あるいは陸上における検査、両方含まれると思いますが、あくまでも国内法令の執行を行うという観点から行われるものでございます。

渕上貞雄社会民主党・護憲連合

○渕上貞雄君 終わります。

大江康弘民主党・新緑風会

○委員長(大江康弘君) 他に御発言もないようですから、本件に対する質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法第五条第一項の規定に基づき、特定船舶の入港禁止の実施につき承認を求めるの件を承認することに賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

大江康弘民主党・新緑風会

○委員長(大江康弘君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大江康弘民主党・新緑風会

○委員長(大江康弘君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

大江康弘民主党・新緑風会

○委員長(大江康弘君) 次に、請願の審査を行います。  第四二四号タクシー運転免許の法制化に関する請願外二十七件を議題といたします。  本委員会に付託されております請願は、お手元に配付の付託請願一覧表のとおりでございます。  これらの請願につきましては、理事会において協議の結果、いずれも保留とすることといたしました。  以上のとおり決定することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大江康弘民主党・新緑風会

○委員長(大江康弘君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。     ─────────────

大江康弘民主党・新緑風会

○委員長(大江康弘君) 次に、継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。  国土の整備、交通政策の推進等に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大江康弘民主党・新緑風会

○委員長(大江康弘君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大江康弘民主党・新緑風会

○委員長(大江康弘君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

大江康弘民主党・新緑風会

○委員長(大江康弘君) 次に、委員派遣に関する件についてお諮りいたします。  閉会中の委員派遣につきましては、その取扱いを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大江康弘民主党・新緑風会

○委員長(大江康弘君) 御異議ないと認め、さようお取り計らいいたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時十六分散会

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