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165回国会参議院2006/10/30

行政監視委員会 第2号

発言数
190
登壇者
30
会派数
6
開催日
2006/10/30

会議録

草川昭三公明党

○委員長(草川昭三君) ただいまから行政監視委員会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。  行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査のため、本日の委員会に政府参考人として、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官原勝則君外二十七名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

草川昭三公明党

○委員長(草川昭三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

草川昭三公明党

○委員長(草川昭三君) 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査を議題といたします。  本日は、前回、総務省から説明を聴取いたしております政策評価の現状等に関する件及び行政評価・監視活動実績の概要に関する件について質疑を行うことといたします。  質疑のある方は順次御発言をお願いいたします。

福島啓史郎自由民主党

○福島啓史郎君 私は、自由民主党の福島啓史郎でございます。  最近の放送をめぐる諸問題につきまして、菅総務大臣にお聞きしたいと思います。  初めに、お忙しい時間をやりくりして出席いただきました大臣に、まず感謝を申し上げたいと思います。  まず最初に、NHKへの総務大臣命令につきまして御質問をしたいと思います。  御案内のとおり、放送法三十三条一項には、総務大臣は、協会、つまりNHKに対しまして、放送区域、放送事項その他必要な事項を指定して国際放送を行うべきことを命じ、又は委託して放送をさせる区域、委託放送事項、これはテレビでございますね、その他必要な事項を指定して委託協会国際放送業務を行うべきことを命ずることができるという規定があるわけでございます。現在、この規定に基づきまして、これは昭和四十一年以降同じ文言でございますけれども、次の事項に関する報道及び解説といたしまして、時事、それから国の重要な政策、国際問題に関する政府の見解ということをこの規定によりまして命令をしているところでございます。  今回、菅大臣は、北朝鮮拉致問題に対しまして非常に、特に制裁措置等、総務大臣になられる前から取り組んでおられました。私も、この北朝鮮による拉致問題は、国際的な理解を得て、特に北朝鮮に影響力のある中国等の協力を得ながら、何としてもこの安倍内閣の時代に解決しなければならないと思うわけでございます。そのために、この命令を発するということは、私は総務大臣の決断として非常に評価するところでありますけれども、まずその趣旨あるいはねらいにつきましてお聞きしたいと思います。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) この北朝鮮拉致問題につきましては、委員と私は全く同じ、救出のための行動を党内で今日まで一緒にしてまいりましたので、思いは同じかなというふうに実は思っています。  私は、北朝鮮の工作員に拉致をされて、そしていまだに様々な制約、そして不自由な生活をしている拉致被害者の皆さん、こうした人を日本は家族も国民も政府も挙げて真剣に救出することを取り組んでいる、そうしたメッセージを与えることが、そうした環境の下生活をしている拉致被害者の皆さんに一番勇気を与えることである。これ実は、今まで帰ってこられた被害者の方からお話を聞いて、私は人道的にもできることはすべてやりたい、そういう中でこのNHKの国際放送、今委員言われましたように、命令ということを今度の電波監理審議会に諮問することを実は指示したわけであります。  私は、そういう意味合いの中で明確に、拉致問題ということでありますけれども、私は今までの時事問題だとか、あるいは国内の重要問題だとか、国際問題に関する政府の見解だとか、そういうものに付け加えること、北朝鮮拉致問題に留意する、そういう趣旨のことを今諮問したい、そういうことで、文言については今検討中でありますけれども、そういうことは是非やって、日本の国として真剣に救出することに取り組んでいる、このことをメッセージとして伝えたい、こういう意味合いの中でこういう決断をしたということであります。

福島啓史郎自由民主党

○福島啓史郎君 それで、今大臣御答弁ありましたけれども、私はこの命令規定というのは明確でなければならないと思うわけでございます。ただ、問題は、この言わば裏腹といいますか、裏腹の関係にありますけれども、放送法の三十五条では、この命令によって業務を行うのに要する費用につきましては国の負担とするということで、交付金を今出しているわけでございますけれども、そのこととの関連が問題になるわけでございます。  したがって、私はこういうやり方がいいのか、つまり一対一の関係というのはなかなか、厳密にこの命令の部分が幾らでそうでない部分が幾らということは非常に出しづらい。特に、新しく追加して命令を出すような場合に、非常にその根拠等が難しい、積算が難しいと思うわけでございます。  関連して私が御質問したいのは、例えば短波ももちろん重要でございますけれども、より効果があるのはテレビだと思うんですね。ところが、テレビについては国の負担金を出していない。予算要求、少なくとも十八年度にはないわけでございますので、そうしますとテレビについては出せないということになるわけでございます。  そういったこの命令と負担との関係について弾力を持った対応ができるようにする必要があると思うんですが、この点についてはいかがでしょうか。

鈴木康雄総務省情報通信政策局長

○政府参考人(鈴木康雄君) ただいま御質問のございました命令放送に係る経費につきましては、命令放送の実績及び許容される予算の範囲を総合的に勘案いたしまして積算を行っておりまして、具体的には、ラジオの国際放送に係る運営の費用を人件費、放送費、管理費、受信改善費に分けて算出した上で、命令放送に係る経費を案分して算出しております。  弾力的にという御指摘でございますが、政府の行う命令によって行う放送につきましての部分をきちんと政府としては支出するという意味でございますので、今申し上げたような積算の仕方をしているということでございます。

福島啓史郎自由民主党

○福島啓史郎君 もう一つ聞きました、テレビ放送を命令しないのは、これはなぜですか。

鈴木康雄総務省情報通信政策局長

○政府参考人(鈴木康雄君) これまで御指摘のとおりラジオについてのみ命令放送していたわけでございますが、これは短波によるラジオ国際放送の場合、安価な受信機で受信可能でございまして、受信可能性が高かったということから海外への発信、情報発信手段としては従来はより重要性が高いと考えていたからでございます。  なお、来年度以降につきましては、テレビによる国際放送、映像国際放送についても命令を行い、かつ必要な資金を支出すべく予算要求中でございます。  以上でございます。

福島啓史郎自由民主党

○福島啓史郎君 聞くところによれば、来年度予算要求で三億円をこのテレビ用に要求しているというふうに聞いているんですが、どういう命令を考えておられるわけですか。

鈴木康雄総務省情報通信政策局長

○政府参考人(鈴木康雄君) 現在、まだ予算も成立しておりませんので確定的なことは申し上げられませんが、現在、ラジオの国際放送で行っていること、命令していることを基礎に考えてまいりたいと考えております。

福島啓史郎自由民主党

○福島啓史郎君 その際には、是非、北朝鮮の拉致問題を重点事項として放送するように命令をしていただきたいと思うところでございます。  それで、次に移るわけでございますけれども、この国際放送の強化についてお聞きしたいと思います。  私も、昨年まで外務大臣政務官をやって各国回りましたけれども、要するに今や国際放送といいますと、もちろんCNNあるいはABCといったような商業放送と並んで、BBCワールド、これはイギリスですね、それから、最近は特にアジア等、CCTVですね、中国のCCTVのように、攻勢といいますか、非常に力を入れて海外放送を実施しているわけでございます。  日本もこれに負けない形で日本の情報発信をしていかなければならないと思うわけでございます。そのため、今年六月の政府・与党合意を受けました、その中にも国際放送の強化というのが出ております。新しい組織体をつくって国際放送をすると、新たな組織による放送の開始を二〇〇九年度から目指すということが出ているわけでございます。  そうすると、新しい組織としてどういうものがあるかというと、今申しましたCNNあるいはABCといったような、商業放送で経営を成り立たせるというのはなかなか難しいだろうと思うわけでございます。そうしますと、このBBCワールドのようなBBCの子会社による運営でいくか、あるいはフランスのフランス24のような形で、国と民間が出資をして、その運営費を国が見るというような形で行う、三つのタイプがあるかと思うわけでございますけれども、この三番目のフランスのフランス24のようなタイプが私は現実的ではないかと思うわけでございます。  その際、民間からの出資等を仰ぐ場合に、民放連と私も意見を聞いてみたわけでございますけれども、経営が厳しいときに、黒字化が短期間に予想されない、そういうところへの出資はなかなか難しいと。番組提供面では協力はできるということでございます。さすれば、一定の広告を、海外向け放送の広告を乗せるということによる収入を図るということについては、民放連としましては、それはそれでいいんだけれども、国内への影響がないようにしてもらいたいというような、そういう話でございました。  そういった点について、この二〇〇九年度には実施をすると与党・政府合意をしているわけでございますから、その組織体及びその費用負担についてどういうふうに考えておられるか、大臣の御見解をお聞きしたいと思います。

鈴木康雄総務省情報通信政策局長

○政府参考人(鈴木康雄君) ただいま委員御指摘のとおり、外国人向けの映像国際放送につきましては、政府・与党合意あるいは通信・放送の在り方に関する懇談会の提言を受けて、具体的な強化の在り方につきまして、現在、情報通信審議会で検討を進めていただいているところでございます。  これまで四回の会合が開催されまして、国際情報発信強化の目的、ねらい、あるいは特に対象とする地域、あるいはその視聴者層、番組編成の在り方、それと今御指摘の事業主体の在り方についても検討してまいりました。先に申し上げた強化のねらい、目的でございますとか対象とする地域、視聴者層あるいは番組編成の在り方につきましてはほぼ方向が出ているところでございますが、第四回、先週金曜日に行いました検討会では事業主体の在り方を中心に検討いたしました。  その中で、特に費用と財源確保の在り方及びその主体というのが中心になるわけでございますが、試算として出されました初期投資、運営費、いずれにつきましても相当な金額になると予想されるということ、そしてまた、採算が取れませんがために国費投入が不可避であるというところではおおむね現状認識は得られたと思っております。  今後、国費を投入するとすれば、その在り方及びその規模、それと受皿になっていますというか、事業主体というものの性格と、それと併せて今御指摘のございました広告収入その他国費以外の財源を投入することの是非について、今後検討してまいりたいと思っております。  今申し上げましたように、先週金曜日の会合ではそこはまだ結論を得るに至っておりません。あるいは明確な方向が出るに至っておりません。  なお、民放からの出資につきましては、そこに出席しておりました委員の方から、明確に黒字にならないというか、逆に赤字が予想されるものに対する出資云々となると、株主総会等への説明その他でなかなか苦労はあるが、今御指摘のとおり、番組提供その他では十分な協力はさせていただきたいという発言はございました。  検討状況、以上のとおりでございます。

福島啓史郎自由民主党

○福島啓史郎君 この国際放送の強化につきましては、我が国からの情報発信、我が国の意見、あるいは我が国がこういうふうに考えているんだということを世界に広く知らせる上で、非常に重要だと思います。例えば、安保理改革をめぐる議論の中で、やはり日本が常任理事国の地位を占める、そういうときにそういった、何のためにそういうことを日本として考えているのかということを広く知らしめるためにも、これは重要だと思います。  先ほど申しましたように、CCTVという形で中国からの攻勢が非常に強いわけでございます。やっぱり今の世の中、情報の影響力というのは非常に大きいわけでございますので、是非この国際放送の強化について、私は必要な国費は投入すべきであるというふうに考えるところでございますけれども、是非実現をしていっていただきたい。また、民放への一定の応分の負担につきましても十分説得に努めていただきたいと思うわけでございます。  次に、NHKの受信料の義務化について御質問したいと思います。  NHKの受信料、今三割が不払だという状況でございます。その不払は、二割が、二〇%が契約を結んでいない。それから一〇%が契約を結んでいるけれども支払わないということ、推定でございますけれども、そういうふうに言われているところでございます。  これについて、この義務化について従来からも議論があるところでございますけれども、特に最近の新聞論調あるいは実際に払わない人の理由等を見ますと、NHKの高コスト体質、それに対する合理化努力、あるいは不祥事への対応、そういった点が不十分だということを理由として挙げられるわけでございます。この高コスト体質の改善と合理化、また不祥事対策及びその再発防止についてどんな状況か、まずお聞きしたいと思います。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) NHKの今委員の指摘された問題につきましては、不祥事の再発防止また経営改革の積極的な取組、これは当然のことでありまして、私ども総務省としても経営委員会の抜本的な改革について現在検討をいたしております。  それと、現在三割の人が不払になっている、そういう中で、支払っている側の皆さんからは逆に余りにも不公平ではないかという、こういう不公平感というのも非常に多く噴出しているということも事実であります。  いずれにしろ、総務省としてはこうした今の非常に分かりにくいNHKのこの支払の二重制度というんですかね、そういうことも問題点を持ちながら、義務化など必要な制度措置というものを来年の三月までに検討していくことになっておりますので、まだ時間もありますので十分な検討をし、納得のいく方向性というものを是非出していきたい、こう思っています。

福島啓史郎自由民主党

○福島啓史郎君 今大臣言われましたように、視聴者からの理解、いずれにしましても強制徴収というのは余り考えておられないようでございますので、そうしますと、やはり問題は番組の内容だろうと思うんですね。NHKが提供する番組が十分お金を払って聴くに値すると、そういうものでなければならないと思うわけでございます。  これは民放にもある程度通ずるわけでございますけれども、この番組の向上について、もちろん放送法によりまして放送の自由はもちろんあるわけでございます。放送の自由はもちろんあるわけでございますけれども、他方、三条の放送の自由と並んで三条の二あるいは三条の三で、番組の中で、特に三条の二におきましては二項でもって、教養番組又は教育番組、それから報道番組、娯楽番組を設けてその相互の調和を図るように努めなきゃならないという訓示規定もあるわけでございます。  もちろんこれは放送事業者の良識にまつところでございますけれども、総務省としても、番組内容の向上、それから番組の国際競争力を持つように、番組が海外でも売れるようにしていく必要があると思うんですが、そうした努力についてはどういうふうに考えておられますか。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) 番組の内容についてでありますけれども、まずこれは放送の公共性と社会的影響力、極めて大きいものでありますから、国民の信頼にこたえられるように、是非それぞれの放送事業者において十分に認識をして行っていただきたい、そのように実は思っています。  それと、国際競争力でありますけれども、そうした国際競争力というのが日本は非常に劣っているという、実は私、そういう判断をいたしておりまして、就任をしてすぐにICT国際競争力懇談会というものを設置しました。ICT産業全体の国際競争力の強化の一環として放送番組、これの国際競争力の強化についても検討していく。ワーキンググループの中にこうしたことを一つつくっておりまして、今委員の御指摘のとおり、やはり日本の放送、海外に進出できるような、そういう仕組みを是非つくっていきたいと思います。その委員会の中で、障害は何なのかと、そういうものも含めて検討しておりますので、是非御期待におこたえしていきたいと思っています。

福島啓史郎自由民主党

○福島啓史郎君 今、菅大臣の言われたことは非常に重要なことでございまして、日本で国際競争力がありますのはアニメと、それから、古いんですけど「おしん」なんですね。「おしん」は特にアラブ諸国を始め途上国で非常に人気がある。しかし、それ以外、余り見掛けないわけでございまして、その意味でも、国際競争力を持った番組作成について是非、総務大臣としてお取り組みいただきたいと思うところでございます。  次に、二〇一一年七月にアナログが廃止になりまして、すべて地デジになるわけでございます。私も先日、十月一日に山口県でこの地上デジタル波の開局記念日の式典に出たわけでございますけれども、民間の広瀬会長あるいは日枝社長等は、九九%は民間で努力すると、しかし、二〇一一年七月まで、残り一%については国なり地方公共団体への努力、協力、支援をお願いしたいと言っているわけでございますけれども、この点について総務省としてはどういうふうに考え、あるいは実行しておられるのか、まずお聞きします。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) まず、二〇一一年のこのデジタル全面移行に向けては、アナログ時の一〇〇%のカバーの実現に向けて、中継局整備の今推進を行っておるわけでありますけれども、まず、当面は事業者に最後の一%も含めて努力をしていただくことを望んでおります。さらに、辺地共聴施設のデジタル化のための施設改修費、これについては、やはり助成というものはこれ当然のことであると思っていますので、そうしたことについては検討をいたしております。

福島啓史郎自由民主党

○福島啓史郎君 是非、辺地共聴施設の対策と、それから残りの一%、特に固定資産税等の減免措置につきまして実現方をお願いしたいと思います。  それともう一つ。アナログ、この二〇一一年の七月のアナログの廃止の際に問題になりますのは、これはアメリカでも問題になっているわけでございますけれども、生活困窮者に対するアナログ受信機によります、デジタル波をアナログで受信できるような変換器の配付をアメリカではしております。たしか一台八十ドル程度の変換器を、これ韓国製のようでございますけれども、助成を生活困窮者にしているということでございます。今の段階ではできるだけ各家庭で地デジ対応機種を購入してもらうということだと思いますけれども、生活困窮者に対する対策、特に生活保護世帯がこうした地デジ対応機を買うことについて、ぜいたく品だというようなことが言われているわけでございますけれども、私は必需品だと思うんですね。  そういったことを含めて、ある段階、つまり二〇一一年に近づいた段階では必要な対策を考えるべきだと思いますが、これについてはいかがでしょうか。

鈴木康雄総務省情報通信政策局長

○政府参考人(鈴木康雄君) 今委員御指摘のとおり、アメリカでは生活保護を受けていらっしゃるような方、家庭に対して検討、クーポンも配るということを検討しているというふうなことは聞いておりますが、私ども日本で行います場合につきましては、地上デジタル放送を視聴するための受信機やそのアンテナ等附属設備については、基本的には視聴者御自身で負担していただきたいと思っております。  このために、国民がアナログの放送からデジタル放送の受信に円滑に切り替えられますように、相当の期間を置きまして移行したいと考えておりますし、政府といたしましても、受信方法の説明を行うパンフレットの配置や、販売されておりますアナログ受信機に対するアナログ停波を告知するシールを張るというふうなことを販売店にもお願いをいたして進めているところでございます。  また、受信機の多様化あるいは低廉化も進んでおりまして、以前に比べると大分価格的にも安くなっておりますが、受信機のメーカーあるいは放送事業者等関係者とともに努力してまいりたいと思っております。  また、最終的な時期が近づいた場合につきましては、海外の動向も参考としながら、二〇一一年のデジタル化完全移行へ向けて対応してまいりたいと思っております。  また、今御指摘のございました生活保護を受けていらっしゃる家庭につきまして、今ほぼすべての一般家庭に普及しておりますテレビでございますので、現在でも生活保護受給者の方に対して生活用品として保有が認められているものになっております。二〇一一年にはテレビがアナログからデジタルへ全面的に移行するということから、買換えによります同じようなデジタルテレビを購入することは現在と同様に認めていただけるものだと思っております。  以上でございます。

福島啓史郎自由民主党

○福島啓史郎君 また、先ほど申しました税負担、固定資産税等の軽減も是非前向きに取り組んでもらいたいと思いますが、それについてはどうですか。

鈴木康雄総務省情報通信政策局長

○政府参考人(鈴木康雄君) 現在でも中継局整備につきましては税制上、財政上の支援をしていただいているところでございますが、来年度以降につきましても、政策金融機関によります低利融資でございますとか、特に国税での特別償却あるいは地方税での課税標準の拡大というふうなことをお願いいたしておりますので、またこれも引き続き税務当局、財政当局と相談してまいりたいと考えております。

福島啓史郎自由民主党

○福島啓史郎君 いずれにしましても、新しいことをやるときには当然のことながらお金が掛かるわけでございます。必要な財源を見つけなければならないわけでございますが、私は、電波利用料につきまして、今大体年間六百四十億はあるわけでございますけれども、相当程度現在このデジタル対策に使われているわけでございますけれども、先ほど申しました国際放送の強化、それからまた今申し上げました生活保護者に対する対策等についてこの電波利用料を充てること、これもちろん今の現行法では明文上の規定があるわけでございますので、その改正を要するわけでございますけれども、しかし時代に合わせて、またこのアナログ対策も一定年限後には終わるわけでございますから、新しい時代に合わせた用途に、必要な用途に電波利用料を充てていく。あるいは、NHKでの合理化によって空きましたチャンネルをオークションに掛けて、その売却益を新しい国際放送あるいは困窮者対策に充てるという考えを持って検討をしていただきたいと思うわけでございますが、これについての見解いかがでしょうか。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) 委員は電波利用の内容について十分承知の上の質問であろうと思います。  私ども、この電波利用におきましては、電波法の趣旨、国会でこれは附帯決議も実は付いております。電波利用について受益と負担の一層の明確化に努めるように求められておりますので、こうした原則に従って考えていかざるを得ないというふうに実は思っています。

福島啓史郎自由民主党

○福島啓史郎君 じゃ、最後になりますけれども、NHKのアーカイブスについて御質問します。  私は非常に、私も埼玉県川口に行ったわけでございますけれども、非常に貴重な私は資産だと思います。ですから、これを電波に乗せるということは意味があるし、また視聴者のニーズにも合っていると思うわけでございますけれども、その際に問題となります点は、出演者の隣接著作権等の問題があるというふうに思うわけでございます。こうした問題を早急に解決して、国民の資産でありますこのNHKアーカイブスを広く利用できるようにする必要があると思いますが、それについての御意見をお伺いします。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) これは私も全く委員と同じ考え方であります。五十万ありながら現在使われているのが五千本でありますから、正に宝の持ち腐れというんですかね、国民の皆さんに大変申し訳ない思いでおります。  今、とはいえ、言われましたように、著作権の問題がありますので、この問題については、審議会に来年の七月を目途に取りまとめをお願いをいたしておりまして、この審議状況を踏まえまして、著作権法を所管する文化庁を含め関係者と協議をしながら、そうした放送をできるような方向で一生懸命に頑張っていきたいと思いますので、また御支援のほどもよろしくお願い申し上げます。

福島啓史郎自由民主党

○福島啓史郎君 終わります。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 民主党・新緑風会の櫻井充です。  今日は、この間資料提出いただきました政策評価等の実施状況及びこれらの結果の政策への反映状況に関する報告についてと、それから経済財政諮問会議を中心とする行政の組織論について質問させていただきたいと思います。  まず第一に、この評価表を一応見させていただきました。そうしてみると、BバイCを調べてみると、いわゆる費用対効果ですが、費用対効果が一以下であったものは秋田第二工業用水道事業だけでございまして、これが、BバイCが〇・三三で中止になったと。あと残りは全部一以上でございました。  環境省に問い合わせてみると、環境省の場合には、地方からいろいろ上げていただくんですが、一以下のものは切り捨てて、一以上のものだけ取り上げるということにしていて、これが正当なんだというお話をいただいております。  一方、これの政策評価を行うマニュアルを各省庁から提出いただきました。段ボール二箱に及ぶものでございましたが、全部、済みません、目を通しておりません。そこの中で、評価法の在り方を一つ一つ検証してみると、要するに役人の方がよくおっしゃっている、鉛筆をなめると数字が幾らでも変わってくるようなものが一杯ございました。そうしてきてみると、こういう費用対効果といういわゆるBバイCを出すことの意義がどこまであるのかと私はちょっと疑問でなりません。  そこで、まず総務大臣にお伺いしたいのは、こういったものを出す意義というのは一体どこにあって、本当に出し続けなければいけないというふうに大臣はお考えでしょうか。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) 公共事業の評価においてBバイCによる分析は一般的かつ有効な手法であるというふうに考えております。諸外国においてもこのような費用便益分析は広く活用されているところであります。今後、その精度を更に高めるとともに、学識経験者の知見の活用を図っていくことやデータの外部からの検証可能性に留意する必要があるというふうに思っております。  国会報告は政策評価法第十九条に基づく報告であり、今後とも政策評価の実施状況をできるだけ分かりやすく国民に説明できるように取り組んでまいりたいと思います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 例えば、これは国土交通省道路局、都市・地域整備局からいただいた費用便益分析マニュアルですが、道路を造った場合にどうやってその便益を算定しているかというと、一つは走行時間の短縮、それから走行経費の減少、もう一つ最後に交通事故の減少便益というのがあるんですね。その交通事故の便益というか、交通事故がこれだけ減らせるということを本当に道路だけで実証できるんでしょうか。  そしてもう一つは、私の認識では交差点の数が多いとか、そこを曲がっていかなきゃいけないような場合の方が事故が多いとか、そういう様々な点を勘案してくると、こういう便益というのが本当に計算上出せるのかどうか。  しかも、その便益計算書を、算定式を見てみると、二車線の場合の係数が一八五〇でかなり高くなっていて、あと以下は四車線以上になってくると低くなるような係数の掛けられ方しているんですが、端的にお答えいただきたいのは、この係数をきちんとした形で、何か基礎データがあってこういう計算式をつくられたのかどうか、まずその点について御説明いただけますか。

宮田年耕国土交通省道路局長

○政府参考人(宮田年耕君) お答えを申し上げます。  算定式の係数、そういうものにつきましては、私どもの方、道路事業評価手法検討委員会、委員長は政策研究大学院大学の森地教授でございますが、その委員会におきまして、道路の分類が妥当かどうか、それから社会的な損失額の算定式、正に係数を含めてでございますが、そういうものが妥当かどうか、御審議をいただいております。  先ほど総務大臣もお答えになりましたが、アメリカ、フランス、ニュージーランド、そういう諸外国におきましても交通事故の減少の効果を便益として計上しております。特に、アメリカやフランスでは全く日本と同じでございまして、アメリカは六分類、フランスは九分類、そういうものに分けて交通事故の減少の便益の算定を行っているところでございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 私がお伺いしているのはそういうことではございません。  例えば、銀行のBIS規制がありました。そのBIS規制の中で、なぜ例えば自己資本比率が八%という数字が健全性を表すのかということを金融庁に聞いてみても、その理論的な裏付けは何もなく、これは国際ルールだからこれを取り入れたというふうな話になります。国際ルールだったら何でも受け入れなきゃいけないんでしょうか。ほかの国々でやっているものであればそれは全部正しいことになるんでしょうか。  これは国土の面積から何から、交通量から何から全然違うわけであって、そういうことから考えて、私がお伺いしたいのは、あるのかないのかはっきりしていただきたいのは、この係数を算出するに当たっての基礎的なデータがあるのかどうかということです。そしてもう一つは、この係数に沿って本当に交通事故が減少しているのかどうか、そのデータがあるのかについてお答えいただけますか。

宮田年耕国土交通省道路局長

○政府参考人(宮田年耕君) お答え申し上げます。  十分類に分けて統計的な処理をしております。例えば一般道路につきましては、DID、それからその他市街地、非市街地と沿道の分類をして、そのあと二車線、四車線以上、あるいは中央分離帯ありなし、バイパスができたときできないときという、そういう比較でありまして、それを過去のそういう沿道分類で得られた交通事故のデータ、そういうものに基づいて算定をしております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 それでは、過去のデータに基づいて分類されたとして、これが現実社会においてこの式が本当に適切なんでしょうか。それも実証されていますか。

宮田年耕国土交通省道路局長

○政府参考人(宮田年耕君) 先ほど申し上げました委員会におきまして算定式をつくります、そういう事故データに基づいて。それから、それが本当に適合しているかどうかというものもチェックをいたします。それを委員会で御議論いただいてセットしているというところでございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 いや、だからそれは何回も言われましたから分かりました。そうではなくて、現実社会の中で合っているんですかと聞いているんですよ。合っているんですか、合ってないんですか。それとも今検討中で、そういうことはないんですか。

宮田年耕国土交通省道路局長

○政府参考人(宮田年耕君) もう少し御説明をさせていただきたいと思いますが、地域全体のネットワークが現在あります。そこにバイパスを造るという計画があったときに、バイパスができたときに交通が影響する範囲をセットしまして、ネットワーク上にバイパスがあるときとないときの、そういう交通を流します。そうしますと、生活道路の方は当然先ほど申し上げましたデータが非常に高い数値を示しますので、流したときの結果、そういうものは妥当性はあると考えております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 あると思いますということであれば、ちゃんとデータを後でいただけますでしょうか。  なぜこういうことを申し上げているのかというと、もう一つ例を挙げてからでもいいんですが、例えば私のおやじの実家は宮城県の仙台市のちょっと北にある利府という町なんですけれども、そこのところは一本のバイパスができてから町ががらりと変わりました。それまでは見晴らす限り田んぼでして、今はもう専業農家が二軒しかないような町に変わりました。そのバイパスができて、しらかし台という団地ができ上がったほかに今二つの団地ができて、しかもそこに商業施設もできるということで、実は時間短縮とか、何というんでしょうか、ここの交通費用の何とか、通行費用の何とかとかいう便益よりも、はるかに町ができたというところの経済効果の方が私は大きいんだろうと思うんですね。  つまり、本来であればそういうものを提示するべきであって、何でこんな瑣末なものが出てこなきゃいけないのかよく分かりません。  もう一つ申し上げると、例えば仙台の地下鉄東西線のBバイC、ちょっとこれは質問通告してありますので、ちなみに仙台市の地下鉄東西線のBバイCは今幾らというふうに算定されているでしょうか。

平田憲一郎国土交通省鉄道局長

○政府参考人(平田憲一郎君) お答え申し上げます。  仙台市地下鉄の東西線につきまして、事業採択に当たってのBバイCは一・六二とされているところでございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 それは事業採択当時で、再計算してまた下がったりしておりませんか。

平田憲一郎国土交通省鉄道局長

○政府参考人(平田憲一郎君) 現在のところは事業を実施いたしますときの、事業の許可時点につきましての一・六二という数値でございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 私は、この数字一つもってして造る造らないという議論というのは本当はおかしいんだろうと思っているんですよ。それは、地下鉄南北線の確かに乗降客が少なかった、それから建設費用は当初よりも膨らんだ、その数字をもってしておかしいんじゃないかと言う方々がいらっしゃる、これも僕はもちろんそのとおりなんだと思うんですが。  一方で、そういう鉄軌道ができ上がると、その鉄軌道の駅のところを中心として町ができてきていて、それの経済効果というのは計り知れないものがあったろうと思うんですね。特に、泉中央であるとか富沢とかそういうところに町ができ上がりましたし、住宅地もでき上がったということを考えると、こういう評価の仕方ではなくてもう少しきちんとした評価をしていった方がいいんだろうと。むしろ言うと、BバイCそのものだけが重要視されて独り歩きしていくということの方が問題なんじゃないかと。  例えば、あと、ここにある政策評価表の中に香川県にため池があるんですけどね、そのため池そのもの自体のBバイCって一・〇幾つなんですよ。だけど、あの地域は川がなくて、それで農作業をやるためにはため池造っておかなきゃやれないということになれば、ため池がなくなればもうそこで農業やるなということになるわけですよね。こういうことそのもの自体をまず評価していることが私はおかしいと、そう思っています。  しかも、出し方にもう一点、じゃ例えばこれ総務省のやつですが、携帯電話を使ったときにどれだけ便益が上がるかというのがありました。そこの中に、携帯電話の利用者が例えば公衆電話を探さなくてよくなるような便益から何から全部入っていますが、実は携帯電話普及すれば公衆電話が減るので、今度は携帯電話を持っていない人が公衆電話を探さなきゃいけないという、そこの不便というのが出てきているわけですが、そういうことは一切加味されていないんですね。  このこういうBバイCの出し方って適切ですか、総務省。

寺崎明総務省政策統括官

○政府参考人(寺崎明君) 今総務省では、情報通信格差是正事業で携帯電話の事業をやらさせていただいておりますけれども、その中身ですけれども、御指摘の公衆電話につきましては、新たに移動通信用の鉄塔設備を整備して携帯電話が利用可能になることにより、どの程度の公衆電話が撤収されるかについての数値化が困難であることなどから、現時点では算定の際に考慮を入れていない、こういう状況でございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 要するに、数字に表せなくて、今お話があったとおり都合の悪いところは出てきていないからBバイCそのもの自体は良く出てくる。そして、本当に社会全体の便益になっているのかどうかということは、ある一方的な見方だけしか出ていないというところに問題が私はあると思っているんです。  僕は、こういうのあんまり意味がないので実はやめた方がいいと思っていて、BバイC出している各省庁にちょっとこれは通告してあるのでざくっと数字をお願いしたいんですが、一体このBバイCを出すためにどれだけの費用が掛かって、これは人件費も含めて、それからどれだけの労力を要してきているのか、それについてお答えいただけますか。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) 各省のBバイC算出のための人員コストは把握はしておりません。政策評価法では、十億円以上の費用を要する個別の公共事業について事前評価を義務付けており、多額の費用を要する事業については、必要性も含めやはりきちんと事前に分析するのは当然なことであるというふうに思います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 私は、国家公務員の無駄遣いだと思いますよ。税金の無駄遣いだと思います。  むしろ、こういうところで本当に政策コストをちゃんとやった結果、無駄な事業が本当に減って、これだけじゃ良くなりましたということがない限り、こういうことをやらせること、ここまでやってみて意味がないということを、あとはこれは国会で判断しなきゃいけないことかもしれませんが、見直しをするべきではないのかなと。公務員の方々は削減されて、そうでなくても今あっぷあっぷしている中で、要するに正当な理由付けをするために僕は無駄な作業をずっとさせられているような気がします。ただ、国家公務員の方にも言いたいのは、昔は行け行けどんどんで、特にバブルのころですが、公共事業をやり過ぎて社会から信用を失ったという最大の問題がありましてね、これは政治家の方もいろいろ関与されたのかもしれませんが。  とにかくそこのところの信頼を回復しさえすれば、こういう計算式など無駄な時間を使ってやる必要性は私はないんじゃないのかなと、そう思うんですけれども、大臣、いかがでしょう。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) 今委員指摘をされましたように、かつての反省の上にこのBバイC手法、必要性というものをやはり広くオープンにしようという形でできておるわけでありまして、現時点では私この法律に基づいてやはり明確にする必要があるというふうに思います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 じゃ改めてお伺いしますが、私が幾つか指摘させていただきました、例えばこれ漁港のところ、漁港だったかな、沿岸の整備だったかもしれませんが、そこでも、例えばこういう整備をすると釣り客であるとか観光客が増えるような、そういうようなことが書かれていますけれどもね、実際のところ言うと、例えば塩釜にマリンゲートというのがあって、それがすごく立派な、何というんですか、船着き場ができましたが、今や浦戸諸島の海が汚れてしまって、年々海水浴の客は減るし、それから釣り客も減るわけですよ。  だから、そうしてくると、本当にそういう事業が、今の時点だったらそうだということになるかもしれないけれども、社会の便益というのはある側面で測るべきものではなくて、総合的にどうなんだということを考えてやらなきゃいけないわけですよね。  ですから、その点でいったら、この資料を作って、じゃもう一つは、この資料をだれが一体どれだけきちんと読んでいるかということなんだろうと思うんですね。今回、私は初めてこれ読ましていただきましたが、そういう点でいうと、これだけの労力を使ってだれのためにこういう評価をしているのかということになれば、何回も申し上げますが、国家公務員の方々の能力を別な部分に振り分ける、それから税金を違う道に使ってくる、そういうことの方が大事ではないかと思いますが、法律で決められている決められていないの問題ではなくて、なぜ必要だとそれでは大臣そこまでおっしゃるのかについて明確に御答弁いただけますか。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) この国会報告でありますけれども、これはやはり国民への説明責任を果たすため政策評価法、先ほども申し上げました十九条に基づいて各省におけるすべて評価の実施状況とその政策への反映状況について取りまとめ、政府として国会に提出するものであって、また、国民への分かりやすさに配慮し、政策評価が国民の一層の理解を得られるように引き続き取り組んでいきたいと思います。  ただ、今までの委員のこの議論の中で、手法について今後ともよく検討していきたいと思います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 大臣、大変失礼でございますが、大臣はこれをお読みになりましたか。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) すべては読んでおりません。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 つまり、今、大臣ですら読んでいないということになると、国民の皆さんが本当に興味を持って読めるのかどうか。そして、それの情報提供は、じゃ今度逆にお伺いしたいのは、どうやってやるのか。我々も、これ多分、行政監視委員会の人たち以外にもこれ配られているでしょう。私は、今回行政監視委員会になって初めてこれを見せていただきましたが、今までは見たこともありませんでした、大変申し訳ないと思いますけれども。  そういう点でいうと、本当に国民の皆さんに周知徹底できるのかどうか。むしろ、大臣、ここは考えていただきたいのは、国家公務員の信頼を取り戻すというのは、こういう手法でやることが僕は大事なことではないと思っているんですね。  今、厚生労働委員会で私が問題視しているのは、歯医者さんが患者さんに説明したら全部文書を提供しないと保険点数取れなくなっちゃったんです。そのために、実は診療時間は短くなるわ待ち時間は長くなるわ、患者さんからしてみたらこんな文書要らないって言われて、六割の方が要らないと言っているし、ひどい方はそこの診療室のごみ箱に捨てていっている方もいらっしゃるわけですよ。  厚生労働省の基本的な考え方は、これは患者さんのためなんだと、そして、歯医者さんと患者さんの信頼関係をつくるためにこういうものを書かなきゃいけないと言っておりますが、医療現場で今までずっとやってきた私からすると、文書を渡したから医者と患者さんの関係というのができ上がるわけでも何でもなくて、それまでの間、どういうことで、いろいろ話合いをしながら治療を進めるとか、そういうことをやってくることによって本来は信頼関係ができるわけですよ。  これは行政の信頼を落としたから考えられた一つの手法でしょう。だったとすると、先ほどの歯科の文書ではありませんが、そういう無駄なことをやることではなくて、むしろもっと有用なことで、患者さんと医者との信頼関係をつくっていくのと同じように、中央省庁の役人と国民の皆さんが信頼関係をつくれるような手法を考えるべきではないかと思いますが、いかがですか。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) その歯科の件につきましては、私も地元の歯科の方からそういう実は陳情を受けまして、これは余りにもひど過ぎるなというふうに実は私自身もその件は思いました。  委員に先ほど申し上げましたように、手法について今後よく検討していきたい、こう思います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 はい、ありがとうございます。是非お願いしたいと思います。  そうでなくても、国家公務員の方々、これ随分バッシングされていましてね。数が多いとかいろんなことを言われているけれども、実際のところ、世界から見たら、国家公務員の数だけ比較すると世界で決して多い方ではありません。むしろ少ない方です。ただ問題は、公益法人等を含めてくると、外郭団体などが入ってくると多分大きな政府ということになるんだろうと思います。それは、要するに特別会計の部分がかなり大きいので、そこまで含めればそうかもしれないけれど、中央省庁そのもの自体はそういうことになっていないんだろうと思っています。  もう一つ、私は、これから経済財政諮問会議についても質問いたしますが、最近の政治の在り方を見てくると極めて怖いなと思うのは、ある種のトップダウン方式になってきている。そのトップダウン方式は、トップの方の権力を増すという点ではいいんですが、ある種の独裁政治になってきているんではないかというふうに考えているところがあります。そしてもう一つは、それが本当にこの国の国民のため、国益につながるような内容であればそれはそれでいいと思いますが、決してそうでないと。  私が絶えず委員会で問題視しているのは、アメリカからの対日要望書です。これは日本側も対米要望書を出していますが、極めて不公平な僕は要求だと思っています。その対日要望書に沿って、この国がいろんな形で動いていく中の中心を担ってきたのが、実は経済財政諮問会議です。  ただ、なぜそういうやり方が通用するのかというと、官僚同士、実務者同士で日米で交渉した際に、日本の官僚は極めて優秀で、何ができないと、何ができないというよりも、国民のために、国益につながらないということでかなり対外交渉としては頑張ってくださるんですが、最終的にはトップ会談で決められてしまうから、今までの実務者レベルは何もなしで、上から下にごんと落とされるようなやり方になってきていると。そうすると、優秀な官僚いなくなるんですね。  ですから、まあ東大卒業者が優秀かどうかは別として、今回は農水省はたしか東大卒業者は一人もいなかったんじゃないかと思います。そうしてくると、今我が国のために必死になって頑張っている官僚の人たちも本当に疲弊してきて、ですから、余計なことをやらせないで、この国の国益のために働かせていった方がいいんじゃないかなというふうに思います。  その意味で、今度経済財政諮問会議についてちょっとお伺いしたいんですが、この経済財政諮問会議というのは実は審議会の位置付けではなくて内閣府設置法に特別な条文を設けて設置してきていますが、これは諮問会議といって諮問ですから、審議会の中でそれで設置されてもいいはずなんですが、なぜ内閣府のところに特別立法をされているんでしょうか。  だれでも結構です。

大田弘子内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(大田弘子君) 御指摘の内閣府設置法第十八条ということだと思います。  これって、経済財政諮問会議、総合科学技術会議、中央防災会議、男女共同参画会議という四つが重要政策に関する会議ということで、平成十三年の省庁再編のときに類型化されました。これは、先生御指摘のように、合議制の機関であるということでは通常の審議会と同じでございます。が、これから申し上げます三つの点で性格が異なります。  まず対象事務ですが、通常の審議会は内閣の下にある分担管理事務を扱うということになりますが、重要政策に関するこれら四つの会議は内閣そのものを助ける内閣補助事務を扱うということになっております。それから、合議体の長ですが、通常の審議会ですと学識経験者が長になるケースが多いんですけれども、この重要政策に関する会議では総理若しくは官房長官が長になるということになっております。それから三番目に、構成員ですけれども、通常、国務大臣は審議会の構成員になりませんが、この四つの重要政策に関する会議では国務大臣を含め構成員となっております。  つまり、諮問会議が生まれた経緯を考えましても、だんだん横断的に取り組まなくてはならない重要な政策分野が出てきたと。それを扱う会議としてこういうものが新たな類型として設置されたと認識しております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 今の経過はよく分かりました。  そうすると、ただ不思議なのは、経済財政諮問会議で諮問する人は内閣総理大臣、その議長も内閣総理大臣、答申を受ける人も内閣総理大臣。だったら、こんな会議つくんなくていいんじゃないんですか。

大田弘子内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(大田弘子君) 経済財政諮問会議の目的は、総理のリーダーシップを十全に発揮して経済財政政策を形成していくということです。その経済財政政策の最高責任者である総理が議長になっている。一方で、総理は内閣官房と内閣府の長でありますので、諮問権者としてはこの経済財政政策を所掌する組織権者として調査、審議を依頼するということになっております。議長としての内閣総理大臣と諮問権者としての総理大臣は権能と立場が全く異なるというふうに受け止めております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 そうしますと、いや、私が解説させていただきますが、諮問する側は内閣のトップである内閣総理大臣であると。で、その議長は内閣府のトップの内閣総理大臣であると。そして答申、(発言する者あり)いや、そうじゃないでしょう。内閣総理大臣そのもの自体が諮問しているんですから、内閣府に経済財政諮問会議が置かれていますから、内閣府のトップの総理が、(発言する者あり)諮問じゃないでしょう。ああ、そうですか。諮問するのは内閣のトップの内閣総理大臣なんですか。あっ、内閣府の大臣なんですか。ああ、そうですか。

大田弘子内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(大田弘子君) 諮問権者としましては内閣府及び内閣官房のトップである総理が諮問します。が、諮問会議の目的というのは総理大臣のリーダーシップを十分に発揮するというところにありますので、議長を総理大臣が務めるということになっております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 分かりました。いずれにしても立場を異なると。つまり、行政の全体の内閣のトップと内閣府のトップということでの位置付けにされているということですね。  例えば、私は医者としてのお付き合いもありますし地域住民としてのお付き合いもございます。私が近所の方にお歳暮を配る、それから、知り合いになった方にみんなにお歳暮を配ったら一体どうなるかというと、これは恐らく公職選挙法違反だというふうに問われるんじゃないかなと、そう思いますけど、済みません、通告してないんですが、総務大臣、いかがですか。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) まあ、選挙区内であれば当然だと思います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 なぜそういうことになるんでしょうか。つまり、私は医者でもあり地域住民でもあります。しかし、一方で国会議員です。つまり、そういうことであれば私も顔を使い分けていいことになるはずですが、なぜそれは使い分けすることができないんですか。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) 公選法上の対象者の議員であるからです。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 いや、今の内閣府のトップの内閣総理大臣、内閣のトップの内閣総理大臣が違うんだとおっしゃるんであれば、我々もそうやって、地域の生活者でもあるし、そして国会議員でもあるし、そこのところは違ってもいいんじゃないんですか。

草川昭三公明党

○委員長(草川昭三君) どなた答えられます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 総務大臣です。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) 先ほど答えたとおりです。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 答弁になってないと思う。  私は、申し上げたい点は何かというと、そうやって内閣総理大臣の理屈と内閣府のトップだからというお話をされるから私はそうやってお伺いしているだけの話です。  ですから、申し上げたいことは、もしそういうことにするんであれば、最初から諮問会議とか、こういう諮問する、答申するという形ではなくて、何も、例えば今、安倍総理が自分のところの下に、下と言ったら怒られるのかな、教育再生会議ですか、ああいうものを開かれても私はいいんじゃないのかなと、そう思うんですね。それをなぜこういう経済財政諮問会議という会議にしなきゃいけないかと。そして、そこのところで、今おっしゃったような、余りにあいまいで、何というか、へんちくりんな理念だけの、諮問者、それから議長、答申の方がいらっしゃるというふうになってくることそのものが私はおかしいんじゃないのかなと、そう思うんですね。  今の論法からいったら、今の論法からいったら、内閣府のトップが内閣総理大臣であるとすれば、内閣委員会に内閣総理大臣は出席しなきゃいけなくなりますよ。それでもいいんでしょうか。

藤岡文七内閣府政策統括官

○政府参考人(藤岡文七君) お答え申し上げます。  ただいま委員がおっしゃいました正に公職選挙法上での考え方と、大臣の方から申し上げましたのは内閣府設置法上での考え方でございます。  再度申し上げるようでございますが、正に経済財政諮問会議でございますけれども、内閣総理大臣のリーダーシップを十全に発揮して経済政策を形成するための合議制の機関ということで内閣府設置法上決められてございます。その手続にのっとりまして、我々、業務が進められておると理解してございます。  以上でございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 そのことはよく分かったんですよ。ただ、そのことがよく分かった中で、なぜこれを諮問なり、それから答申なり、そういう形にしてしまうのかということが分からないんですね。  それともう一つは、ここにほとんどが、主要閣僚の方々が入っていらっしゃるということを考えてくると、本来であると、こういったものを実際は閣議などの場で検討されることが本筋なんじゃないんでしょうか。つまり、今閣議は何をやっているかというと、事務次官の方々が根回しをされて、各省庁の根回しをされて、それを閣議に上げて、あとは大臣が判こを押すだけだと。これは、分かりません、受け売りです。菅さんの「大臣」という本を読んだらそう書いてありましたが、もしそうであったとすれば、本来は、閣議というものが国会議員が集まって行っていくものであって、そういう場できちんとやることの方が筋ではないんでしょうかね。

藤岡文七内閣府政策統括官

○政府参考人(藤岡文七君) 経済財政諮問会議でございますが、正にメンバーとして大臣入っておられます。官房長官、それから経済財政政策担当大臣、それから四大臣入っておられますけれども、そういうことで閣議を開けるという状況ではございません。経済財政諮問会議での答申は通常、諮問、答申の形を、総理から諮問をいただき、それを答申するという形を取ってございます。その答申自体、経済財政諮問会議の答申自体が特にそれで法的拘束力を持つわけではございません。委員おっしゃいましたように正に閣議の場で検討するということでございましたら、その最終的な政策決定というものは、閣議決定等を行って、内閣の責任において行われております。  以上でございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 それではもう一つ、じゃ、今回できました教育再生会議というのがあります。これとちょっと対比して教えていただきたいんですが、その教育再生会議というもののまず、じゃ、法的な根拠について教えていただけますか。

山中伸一内閣官房内閣審議官

○政府参考人(山中伸一君) お答え申し上げます。  教育再生会議でございますけれども、教育再生会議は、二十一世紀の日本にふさわしい教育体制を構築して教育の再生を図るため、内閣が一体となって早急に教育再生に取り組む必要があるということから、その推進のための組織といたしまして、閣議決定によりまして設けられたというものでございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 よく分からないんですが、そういう会議というのは閣議決定を経て、普通は、一般的にです、一般的には閣議決定を経て設置されるべきものなんですか。

山中伸一内閣官房内閣審議官

○政府参考人(山中伸一君) 教育再生でございますけれども、教育再生につきましては、内閣、政府全体として一体的に、機動的に取り組む必要があるということも考慮いたしまして、設置に時間を掛けるのでなく、できるだけ幅広い自由な議論をしていただきたいと、そういうことも考慮いたしまして、内閣総理大臣、内閣官房長官及び文部科学大臣並びに各界の有識者の方から成る組織ということで閣議決定によって設けたというものでございます。これによりまして、内閣が一体となって教育再生に取り組むという、そのための推進組織としたいということでございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 閣議決定されてきて、今のお話ですと、内閣全体を挙げてやらなきゃいけない主要な政策であるというのは、これは経済財政諮問会議と全く同じことなんだろうと思うんですね。  そうすると、経済財政諮問会議は内閣府のこれは設置法に基づいてつくられていて、こちらは同じものであったとしても閣議決定されてくると。これはどういう違いなんでしょうか。つまり、元々内閣府設置法の作り方に問題が僕はあると思っていて、その特命担当大臣を置くことができるというような形にしておいて、総理の権限を強化していくということであったとすれば、国の重要施策で各省庁にまたがるようなものであるとすると、このような総理をトップとした会議を置くことができると定めておいて、あとはそこの会議そのもの自体を、もし重要事項が終わったらそれを別なものに差し替えていくというようなシステムをつくった方が法律上は僕は良かったんじゃないのかなと。そうでないと、これからもうちょっとるる質問いたしますが、かなり混乱してくることが起こってくるんではないかというふうに思いますが、この点についていかがですか。

藤岡文七内閣府政策統括官

○政府参考人(藤岡文七君) 委員御指摘の点、いろいろあろうかと思うんですが、経済財政諮問会議を改めて御紹介申し上げますと、内閣府設置法第十八条に基づきまして、重要政策に関する会議といたしまして、経済財政諮問会議のほかに、総合科学技術会議、中央防災会議、男女共同参画会議……

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 何回も読みました。

藤岡文七内閣府政策統括官

○政府参考人(藤岡文七君) はい。等が設置されております。  そういうことで、先ほど大臣からも御説明申し上げましたように、ほかの審議会とは全く性格を異にしたものでございます。重要審議会、継続的に行う必要があると、性格付けとして行うし、内容があるということで位置付けられたものとして理解してございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 いや、だから、そうじゃないです。法律上定められたのは分かっていますよ。  今度は、安倍政権で重要だというのは、この四つ以外にもう一つ出てきましたと、それが教育再生ですねと、だから教育再生会議を立ち上げますということになっているわけでしょう。  それ、官邸のホームページにどういう政策活動をしていますかという、それもちゃんと全部調べてまいりました。そこの中に教育再生会議も入っていますし、それから経済財政諮問会議も入っておりますよ。ですから、そうすると、本来内閣を一つにして、しかも有識者を加えて懇談するということになれば、全く同じ性質のものになるんではないんですか。ですが、同じ性質のものであるにもかかわらず、なり合いは違っているということそのもの自体に問題点はないんでしょうかということを私は申し上げているんです。  いかがでしょう。

藤岡文七内閣府政策統括官

○政府参考人(藤岡文七君) 恐縮でございます。  教育再生会議のことは私の所掌以外でございますので、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。

草川昭三公明党

○委員長(草川昭三君) じゃ、山中内閣審議官。

山中伸一内閣官房内閣審議官

○政府参考人(山中伸一君) 教育再生でございますけれども、教育再生、できるだけ早く取り組まなければならない待ったなしの課題ということでございますので、設置に時間を掛けるのでなく、またできるだけ幅広く自由な議論をしていただきたいということでございまして、迅速に設置し、機動的に検討を進めるという、そういうことも考えまして閣議決定という形により設置したというところでございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 これから、こういうこと一杯起こってくるんだろうと思うんですよ。今回は教育再生でした。もしかすると、ほかのことでも、総理が大事だというふうなことを考えられると、ほかの問題も出てきて、毎回これから同じことが起こるかもしれません。  もう一つ、なぜこう申し上げるかというと、それでは、文部科学省の下に中央教育審議会というのがございます。この中央教育審議会というののまず位置付けを教えていただけますでしょうか。

清木孝悦文部科学省生涯学習政策局生涯学習総括官

○政府参考人(清木孝悦君) 中央教育審議会についてのお尋ねでございますが、文部科学省に置かれた審議会でございまして、文部科学省組織令に基づきまして教育やスポーツの振興等に関する重要事項の調査審議を行うという性格の審議会でございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 その重要な政策の中に教育再生というのも入っているんでしょうか。

清木孝悦文部科学省生涯学習政策局生涯学習総括官

○政府参考人(清木孝悦君) お答え申し上げます。  教育再生の様々な事柄のうち、文部科学省の所掌に係る事柄についてはそこに含まれるというふうに理解をしております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 そうしますと、この教育審議会で定められてくる教育再生の分野と、今回定められた教育再生会議に関して、これはどこまでが共有され、どこが違うことになってくるのか。若しくは、逆に言えば、違う決定がなされた場合にはどちらが優先されることになるのか、その点について御答弁いただけますか。

山中伸一内閣官房内閣審議官

○政府参考人(山中伸一君) 教育再生会議でございますけれども、教育再生は国政の最重要課題ということで、内閣全体として政府一体となって取り組みたいということでございます。そういう観点から、教育再生会議につきましては、総理大臣、官房長官、文部科学大臣もメンバーとして参加しているというところでございます。  同会議では、文部科学省の所掌事務に限りませんで、家庭、地域の問題、あるいは子育て、働き方、企業の在り方など、より広い観点から教育再生のための抜本的な施策を検討していただきたいということで、この会議での議論の成果を踏まえまして、政府全体として教育再生に取り組みたいということでございます。  同会議の結論のうち、直ちに施策として実行に移すものもあるかと思いますが、制度改革など、中央教育審議会において更に具体化に向けて検討を行っていただくという必要があるものもあると考えております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 中教審との位置付けはどういうふうになるんですか。つまり、中教審そのもの自体で、今お話があったとおり、教育再生の中でも文部科学に関するものに関しては議論されるというお話がありました。  もし、政府が一体として取り組むのであれば、中教審でこの部分の議論は外してしまわないと本来はおかしいんじゃないかと、それこそ無駄になってしまうんじゃないかと。いわゆる有識者の方々をそこに集めてくるのかどちらかにして会議を持たないと、ここのところは決定が違ってくる場合には整合性が取れなくなってくるんじゃないのかなと思いますが、その点についていかがですか。

清木孝悦文部科学省生涯学習政策局生涯学習総括官

○政府参考人(清木孝悦君) お答え申し上げます。  教育再生会議につきましては、先ほど答弁ございましたように、文部科学省の所掌範囲に限らず、内閣全体として幅広い視点から教育再生について検討するという場というふうに理解をしているところでございます。  したがいまして、例えば学校、家庭、地域のそれぞれの教育力を強化するというふうな検討の際に、文部科学省だけでは検討できない、例えば企業における労働時間の問題なども含めて教育再生会議では検討が今後なされるのではないかというふうに考えているところでございまして、一方で、教育再生会議で議論がなされ結論が得られたものにつきましては、文部科学省の所掌に属するものにつきましては、直ちに実行に移すというものもあれば、制度改正等につきまして中央教育審議会で更に具体的な検討を行い、実行していくというものもあるのではないかと考えておるところでございまして、いずれにいたしましても、文部科学省と内閣、政府全体が一体となりまして教育再生に取り組んでまいりたいというふうに考えているところでございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 私がお伺いしているのは、先ほどから申し上げているとおり、もし決定に違いがあったような場合には一体どう調整されるのかと、若しくはそれ、調整するのかしないのかも含めて、どちらの決定が大体優位に立つのかどうか。つまり、同じようなことをやる会議が二つあること、それからもう一つ、僕は聞いてびっくりしたのは、教育の問題というのは、それは地域もあるし、それから家庭の問題もあれば職場の問題もあって、そういうこと全体を含めてそれは教育じゃないんですか。それが、文部科学省は学校だけのことだけやっているんですか、これは。そういうことになるから様々な事件が起こるんじゃないでしょうか。  ですから、今のそのお話になると、様々な問題は、実は各省庁単独で何かやれるというものではありません。例えば労働なら労働の非正規雇用の問題とて、これは厚生労働省だけの問題じゃないですよ。経済産業であるとか規制改革会議であるとか様々なことが関係しているから、あれだけ非正規雇用の方が増えていって社会全体で不安定になっているし、それから、この五年間で景気は回復しつつあるとは言うけれども国民所得は一・六%も減っていると、そういう実態があるじゃないですか。  そうすると、今のように、我々はこういう観点からやりますというのはそれは建前論であって、もっと言うと、逆に言えば文部科学省がちゃんとしていないからこういうことをやらなきゃいけなくなってしまったんじゃないんですか。私は、今のお話をお伺いしていると、そういう形でしかないんじゃないのかなというふうに思います。  これ、端的にお伺いしたいのは、この教育再生会議と、それから中教審との関係は、じゃどうなるんでしょうか。

草川昭三公明党

○委員長(草川昭三君) 清木生涯学習総括官。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 それは、そちらじゃないです。それは統括、それは、そちらじゃないと思いますよ、私。

草川昭三公明党

○委員長(草川昭三君) 山中さん、答えられますか。じゃ、内閣官房山中内閣審議官。

山中伸一内閣官房内閣審議官

○政府参考人(山中伸一君) 教育再生会議におきましては、官房長官、文部科学大臣もメンバーとして参加しているところでございまして、政府全体としての……

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 何回も聞いた。

山中伸一内閣官房内閣審議官

○政府参考人(山中伸一君) 先生、御指摘ありましたようなニートの問題ですとか、いろいろな問題がございます。あるいは、地域全体の教育力の強化の問題でございますとか社会全体の教育力の強化、そういうことも含めまして、文部科学省の所掌事務に限らず幅広い観点から議論をしていきたいと、してほしいということで設けられたものでございます。  現在、中央教育審議会においてもいろんな、これから教育再生会議、議論が進められるという段階でございますけれども、その審議事項の中には、中央教育審議会におきまして既に議論が、あるいは検討が進められた事項というものもあろうかと思うのでございます。そういう議論というものを踏まえながらも、更に検討が進められた事項につきましてより実効が上がるように、あるいはその実施の在り方等、そういうことについても幅広く御議論いただくということになろうかと考えております。  またさらに、ここで制度改革などその具体化に向けて、中央教育審議会で具体化に向けた検討が更に必要な事項、それについては中央教育審議会の方でも議論をしていただくという必要があろうかと考えております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 本来、今答弁に立たれるのは、どちらかというと僕は教育再生会議の所管の方が立たれないと、内閣全体のことを考えていらっしゃって、それがなぜ文科省の方が答弁に立たなきゃいけないのかと。そのことをもってして、本当に整理が付いているのかどうかよく分からないと思うんですよ。  もう一点申し上げると、これは、あと補佐官と大臣とどういう関係になってくるんでしょうか。  今回、補佐官という制度が、元々あった制度のようですが、きちんとした形で置かれました。今まで、内閣の重要事項は特命担当大臣を置いておりました。これは、経済財政なら経済財政のことの担当大臣を置いておりましたし、男女参画でいいんでしたっけ、(発言する者あり)男女共同参画の大臣も置かれておりまして、総合施策というからには大臣がきちんとして置かれているわけですが、今回は大臣が置かれておりません。  そういう点で、今度は逆にお伺いしたいのは、まず、なぜ特命担当大臣のようなシステムをこれで取れないのかどうか。それからもう一つは、もし仮に今のような補佐官と大臣とを置くという形になった場合には、どちらの方がリーダーシップを取られることになるんでしょうか。

草川昭三公明党

○委員長(草川昭三君) 内閣官房山中内閣審議官。文部省出身じゃないでしょう、いや、文部省出身ですが内閣官房の審議官ですから。ちょっと御紹介申し上げておきます。

山中伸一内閣官房内閣審議官

○政府参考人(山中伸一君) 答弁申し上げます。  教育再生会議の担当補佐官でございますけれども、教育再生担当の内閣総理大臣補佐官、これは内閣の重要政策である教育再生に関しまして総理大臣への進言、意見具申を行うという形で、総理大臣の指示によりその職務を行うというものでございます。他方、文部科学大臣は、文部科学省の所掌に属します行政事務、これを主任の大臣として分担管理するということがその任務でございます。  総理補佐官の仕事は、直接総理に進言、意見具申を行うという正に補佐的なものでございまして、その内容というのは総理を通じて実現するという、総理への進言、意見具申というものがその職務でございます。  したがいまして、教育に関する事務というのを主任の大臣といたしまして分担管理するという文部科学大臣と権限関係が重なるということはないというふうに考えております。  いずれにしても、内閣の最重要課題でございます教育再生、そのために官邸の総合調整機能というものを十分発揮して政府一体となった施策を推進したいということでございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 そうしますと、大臣は行政府の長としての責任を負うことになりますが、補佐官は、これは責任は全くないというふうに法的な、法的なですね、法的な責務はこれは何か負うことになるんでしょうか。

山中伸一内閣官房内閣審議官

○政府参考人(山中伸一君) お答え申し上げます。  補佐官は、内閣の重要政策に関して内閣総理大臣に進言し、内閣総理大臣の命を受けて内閣総理大臣に意見を具申するというそういう職務、責任、それを負うということでございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 職務は分かりました。それに対しての責務というのは何らかの形で担保されるんでしょうか。  つまり、国会議員であるとかそういうことではなくて、その役割に就いた人に対しての何らかの責務というのは発生するんでしょうか、その時点でです。

山中伸一内閣官房内閣審議官

○政府参考人(山中伸一君) これは、職務ということでございますけれども、内閣総理大臣補佐官の職務として総理大臣に進言し、及び総理大臣の命を受けて総理大臣に意見を具申するという職務でございますので、職務であると同時に、それがこの補佐官の責任というふうに言えるのではないかと思います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 我々は、もう一つは、国会に来て答弁していただかなきゃいけないときが出てくるんじゃないだろうかと思っているんですね。  つまり、ここでの会議の決定そのもの自体の中で、それは最終的な判断は内閣でされるようになるのか、ちょっとここのシステムよく分からないんですが、そうなってきたときに、補佐官がそれだけ進言されて影響力があるんだとすれば、あるんだとすれば、そこの部分は考えていかなきゃいけないんじゃないかと。  その中で、もう一つ位置付けをお伺いしておきたいんですが、例えば経済財政諮問会議の場合には、内閣総理大臣が欠けて、それから経済財政担当大臣が置かれるときは、その会議の議長は内閣官房長官ではなくて経済財政担当大臣になることになっております。今回の教育再生会議の議長も、たしか私の記憶が正しければ内閣総理大臣かと思いますが、内閣総理大臣が欠けた場合のこの会議の議長は一体だれになるんでしょうか。

山中伸一内閣官房内閣審議官

○政府参考人(山中伸一君) 教育再生会議でございますが、閣議決定によりまして、内閣総理大臣は有識者の中から会議の座長を依頼するということにされておりまして、現在、野依委員が座長ということになっております。また、座長代理といたしまして、池田委員が座長代理ということになっております。座長が欠けたような場合には、座長代理である池田委員が座長を務めるということになっております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 なるほど。そうするとですね、ちょっと認識が違っていたんで、もう一度お伺いしておきたいんですけれども、この会議には総理は出席されるんですか。それとも、この場は中教審のような審議会と同じような形で、総理が入らずに審議されることになるんですか。  それから、これはもう一つ、担当大臣も入らずに、補佐官は入って、そのメンバー構成はそういう形でこの会議は運営されることになるんでしょうか。

山中伸一内閣官房内閣審議官

○政府参考人(山中伸一君) この会議でございますけれども、会議は閣議決定によりまして内閣総理大臣が開催するということになっております。  また、この会議のメンバーといいますか、教育再生会議の構成員は、内閣総理大臣、内閣官房長官、文部科学大臣並びに十七名の有識者というのがこの会議の構成員でございます。総理大臣補佐官は事務局長として、この教育再生会議につきましての事務についての総括的な事務局長としての職務を行うということになっております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 ちょっともう一回整理ですが、これはそうすると、この会議に諮問するのは内閣総理大臣、そして答申を受けるのも内閣総理大臣、それから座長がその方でして、あとは、もう一度お伺いしたいのは、内閣総理大臣はこの会に出席するんですか。

山中伸一内閣官房内閣審議官

○政府参考人(山中伸一君) 教育再生会議でございますけれども、これはいわゆる諮問機関というものではございませんので、諮問してそれに対して答申するという形にはならないかと思いますが、内閣総理大臣からの要請に応じて議論をして、議論の結論をまとめるという形になろうかと考えております。  また、会議の構成員というのは先ほど申し上げたとおりでございまして、今まで第一回会議、第二回会合が開かれているところでございますけれども、これには内閣総理大臣出席されておられます。今後の会議につきましては、その会議の日程とか、それによろうかと思いますが、今までは総理大臣がこの教育再生会議の全体的な会合に出席されているという状況でございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 どうもそうすると、審議会とも違って、その取りまとめが一体どういう形で、だれがその報告を受けて検討、どういうような形での取扱いになるのかってすごく難しいような気がします。  最後に、十八条ですね、これ内閣府設置法の十八条に、「重要政策に関する会議」のところで、こういう学識経験者等の合議により処理することが適当な事務についてという、「処理する」という言葉が、文言があるんですが、この「処理する」ということは何をここのところでやるということの意味合いなのか、ちょっとこの文言だけ教えていただけますか。

藤岡文七内閣府政策統括官

○政府参考人(藤岡文七君) 委員御指摘の内閣府設置法第十八条の「処理する」という言葉でございますが、合議制の機関の設置規定におきまして通例用いられているものでございます。他の合議制機関の設置規定におきましても、内閣府設置法第三十七条の審議会等の規定や、また国家行政組織法第八条の審議会等の規定におきましても同様の書きぶりがなされております。  その意味するところでございますが、各合議制機関の所掌事務によりこれは異なってまいるというふうに理解しておりますが、経済財政諮問会議の場合におきましては、「調査審議すること。」、これは第十九条第一項に記されてございますが、等を意味するというふうに理解してございます。  以上でございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 そこの言葉が極めてあいまいに書かれていて、それがゆえに経済財政諮問会議の権限そのもの自体がすごく僕は強くなってしまっているような感じがしてなりません。  今日、話をお伺いしてみて、審議会の中でも、実はその答申に関してそれを、まあ何というんでしょうか、あくまで、責任のないと言ったら怒られるかもしれませんが、審議会そのもの自体の答申に対しての義務がないとか、それから、それは受けたら尊重しなきゃいけない審議会もあれば、これは我が党の提案でそういうふうになっていますが、経済財政諮問会議のようにほとんどがこの国の政策に変わっていくようなものもあれば、それから、今回の教育再生会議、これは会議は立ち上がりましたが、どうも報告されたものが本当に法的拘束力が、まあもうないのも分かりましたし、それからそれがどのような形で今後取り扱われていくのかということもよく分からないし、文部科学省との関係というのも極めてあいまいなまま運営されていくんではないのかなという感じがしてなりません。  いろんな組織をばらばらばらばらつくるということそのもの自体が僕は行政の在り方そのもの自体をゆがめていくような感じがしてならないので、是非、是非きちんとした形で統括していただければ有り難いなということを申し添えまして、質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

中原爽自由民主党

○中原爽君 資料の配付をお願いいたします。    〔資料配付〕

中原爽自由民主党

○中原爽君 自由民主党の中原です。  配付資料、三枚ございます。右の上に資料番号が振ってあります。  最初の一ページでありますけれど、これは先日二十三日に行政監視委員会で御説明をいただきました総務省の調査結果の概要の資料、五ページの資料であります。ここに書かれておりますように、調査の概要の中身としましては、厚生労働省(検疫所)、地方公共団体、すなわち都道府県に対して感染症対策にかかわる問題について調査された結果の勧告要旨であります。  ①のところは予防対策の充実関係でありまして、こう書かれておりますけども、検疫所の職員の役割分担の記載が不備であると、これが検疫所十一か所ございます。それから、SARSの措置マニュアル、患者への使用が禁止されているマスク、これは重篤な肺疾患でありますので、マスクを掛けさせると吸気、呼気でかえって呼吸器に負担が掛かるので、マスクは着用するなというようなマニュアルになっているわけでございますけれども、これが守られていない十六の検疫所があったと。それから、総合的な訓練をしなきゃならないんですが、その訓練を実施していなかったと、二年間全く実施していないという検疫所が六か所あったと、こういうような御指摘があるわけであります。  以下、②のところでは一種の感染症の指摘がありまして、この一種の感染症の指定病院、指定医療機関を設置するということが不備であったと。都道府県で半分、約五三%が未指定である、こういう指摘である。  それから、③のところは、新型インフルエンザにつきまして、十四都道府県のうち新型インフルエンザの入院先の病院を確定しない、これが確保しているというのがわずか二都道府県のみであったと。それから、インフルエンザの多数同時発生について、入院先の病院へ移送するという体制が全く不備であると、こういうような御指摘であります。  こんなところの御指摘でありまして、次の二枚目をごらんいただきたいと思います。右の上に数字二が振ってございます。  これが先般の、十月の二十四日の参議院の厚生労働委員会で柳澤大臣があいさつをされましたあいさつ文の八ページのところでありまして、ここにその感染症対策が出てまいります。感染症対策につきましては云々とあって、生物テロによる感染症の発生それから蔓延を防止するという対策、それから総合的な感染症の予防対策の推進が必要だとおっしゃっておられまして、現在継続審議となっている感染症予防法等の一部を改正する法律案におきましては、病原体の所持等を規制する制度の創設を図るということでありまして、現在の感染症予防法はこれから一部改正をするということになっている、現在継続審議なんだと、こういうふうにおっしゃっておられます。あわせて、病原体の所持等については、生物テロや何かの防止にかかわるということでこの対策をやるんだと、こういうごあいさつでございました。  それと、先ほどの一ページの方の、総務省の行政監視の評価でありますけれども、これ七月でありまして、今申し上げた柳澤大臣のごあいさつは十月の時点でありますから、古い、古いというとおかしいんですけれども、現在の感染予防の法律と、それと、これからその感染予防の法律を変えようというところに落差というか、時間的なずれがあるわけなので、そこのところをお尋ねしようというのが私の質問の趣旨でございます。  じゃ、次の最後のページ、最後の資料、三ページでありますけれども、これが今申し上げた感染症の予防についてどう変わるかと、要するに一部改正するわけですから変えていくんですが、左側が現在の分類法であります。一類の感染症の中に黒丸でSARSのコロナウイルスが入っております。それから、二類の方にコレラが入っております。そういうことで、それを今度右側の改正するという改正案のところで見ていただくと、SARSは一類から二類に変更すると。それとコレラは二類の感染症から三類の感染症に、まあ格下げになるのかどうか分かりませんけれども、そういうふうな形で移行させると、こういうことが書いてございます。  これは、元々検疫法の中に載っておりまして、生物テロではないんですが、そういう重篤な感染症が日本に入り込んでくるのを防ぐための検疫法の中に、この一類のコロナウイルスと、それから二類のコレラ、それと、下の方の四類になっておりますが、黒丸の黄熱、イエローフィーバーが入っておりましたけど、これ削除するということになります。今度は検疫法から削除されるということになるので、ここが、七月の時点とこれから先の十月現在の時点、衆議院ではこの感染症予防法を改正する審議が既に始まるわけでございますので、そこのところをお尋ねしようと思います。  それでは、最初のコレラの関係というか、検疫所、それとそれを統括している厚生労働省、それと地方公共団体の関係について幾つかお尋ねしようと思います。  今後、七月の勧告が出ております総務省の勧告と、これから十月で一部改正が法律上行われるということになりますと、七月の勧告に対して厚労省はこれからどういうふうにおこたえになるのか、これをまずお聞きしたいと思います。

外口崇厚生労働省健康局長

○政府参考人(外口崇君) 御質問に、七月の勧告とそれからこれからの法改正と、その関係も踏まえて勧告に対する答えをどうするかという御指摘がございました。  感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律等の一部を改正する法律案、これはこれから御審議いただく法案でございますけれども、その中では、ただいま御指摘ありましたように、検疫感染症からコレラ及び黄熱が削除され、感染症法においてもコレラを二類感染症から三類感染症に、それから重症急性呼吸器症候群、SARSを一類感染症から二類感染症に見直すこととしております。  また、七月にいただきました勧告の中では、各検疫所において作成する検疫感染症措置マニュアルについて、基本要領等を作成し、改定を指示するとともに、同じく各検疫所において作成するSARS措置マニュアルにつきまして、SARS検疫指針に則したものとなるよう個別の改善を指示することが求められたところであります。  これに対しての対応でございますけれども、SARSの措置マニュアルにつきましては、これは指針に則したものとなっているかを確認し、措置が不十分な場合には改善するよう指示をしたところでございます。  また、検疫感染症措置マニュアルにつきましては、今回の法改正、これから審議していただく法案でございますけれども、それの法改正による変更に対応して定めるべき事項について、これが直ちに適切なものになるようにその準備を進めているところでございます。

中原爽自由民主党

○中原爽君 御説明いただきましたけれども、コレラについて見ますと、検疫法ではコレラは隔離しろと、こういうふうになっておりますし、感染予防法の方ではとにかく入院先を確保しろと、こういうようなことになっております。ですから、コレラが一応テロの対策から外れるような形で検疫法から削除されるということになると、やはり今後コレラの隔離と入院ということについては厚労省としては十分にお考えをいただきたい、これはお願い申し上げておきます。  それから、SARSのコロナウイルスでありますけれども、今お答えがありましたように、これのマニュアルでありますけれども、指導マニュアルについて、先ほど申し上げた呼吸器のマスクがどうのこうのという、そういったことは変わりないと思うんですが、今まで厚生労働省の指定で、我が国の検疫所における効果的なSARS検疫に関する指針に基づいて当該疾患の検疫手順を記載したSARS措置マニュアルに関する指針というのがあったわけでありますけど、これが今のお話では必要なくなると、検疫手順を記載するもう必要はないということなので、確認ですけれども、これはもう必要ないということでしょうか。

外口崇厚生労働省健康局長

○政府参考人(外口崇君) まずSARSについては、最近の科学的知見に合わせて状況の解釈の変化というものがございました。SARSについては、最初に、平成十五年の感染症改正時においては、当時の海外での発生状況等に照らしまして、これはもう迅速に対応する必要がある。それから、医学的知見が限られているけれども、発生、蔓延を確実に防止するために一番高度である一類感染症に位置付けられていたものであります。  その後の状況でございますけれども、その後の発生状況については、これは数十件の疑い例と可能性例が報告されてまいりましたけれども、これはすべて否定されております。そして、平成十五年七月にWHOがSARSの終息を宣言し、その後起きている例は、これは実験室内の限られた場所で研究者の感染といったものでございます。  こういった状況の下で、厚生科学審議会での議論も踏まえまして、SARSについては、一類感染症に適用されます建物封鎖等までの必要性は低くなっていると、ただ依然として患者に対する入院措置は必要であると判断し、二類感染症に位置付けることとしたものであります。  また、法律の施行後、SARS措置マニュアルはどうなるかということでございますけれども、新しい法律の施行後はSARSは検疫感染症の対象でなくなりますので、検疫措置を内容とするSARS措置マニュアルはこれは使用する機会はなくなるわけでございますが、これは今後、例えばSARSに類似するような感染症が発生した際には、これを参考にして検疫所の対応策が講じられるように活用していきたいと考えております。

中原爽自由民主党

○中原爽君 ありがとうございました。分かりました。  今御説明のように、SARSについては、もうほとんど我が国では発生の事例もないということでありますし、WHOの終息の勧告というか宣言もあったようでございますので、それに対して、このSARSのマニュアルを、SARSそのものに対するマニュアルと、それから検疫に関するマニュアルとを仕分をするというような意味合いでお答えが出ているんだろうというふうに思います。ありがとうございました。  それでは、一番の資料の②のところでありますけれども、一種の感染症指定機関についてお尋ねします。  現在、現行の法律では感染症の指定機関を三つに分けているわけであります。一つは特定の感染症の指定医療機関、それから第一種の感染症の指定医療機関、それから第二種と。特定と一種と二種と三つに分けておりまして、それぞれ感染症の指定医療機関の設置の指定基準を定めておられるわけであります。  総務省の勧告によりますと、この特定感染症の指定医療機関というのは、とにかく日本の中、日本の国の中で一か所だけあればいいと、そういう格好になるわけでありますし、それから二種については、二種の場合には医療法に準じた形の中で医療法の中の二次医療圏ごとに一か所あればいいと、原則として、そういうふうになっているわけであります。それから、問題の一種の方は都道府県に一か所置けと、こういうふうになっておりまして、その三つの種類について少しずつ置き方と、それと指定の基準が違っていると、こういうふうになっていると思うんですけれども。  問題は、先ほど一番の資料で確認いたしましたように、一種の感染症について四十七都道府県中二十五の都道府県がまだ未指定だと、こういうことでありますので、これに対して厚労省としてはどういうふうに対応されますか、伺いたいと思います。

外口崇厚生労働省健康局長

○政府参考人(外口崇君) 第一種の感染症指定医療機関の指定についてでございますけれども、まず現状を申し上げますと、本年三月の時点で、東北で四床、関東で十五床、中部で二床、近畿で十二床、中国・四国で八床、九州で六床の計四十七床、二十五の医療機関が指定されるにとどまっているところであります。この数は十分ではないと考えております。  そして、本年七月の勧告を受けてから現在までの対応でございますけれども、第一種感染症指定医療機関が未指定で指定の見込みが立っていない県に対しまして、その理由等について個別にヒアリングを続けておりまして、また本年十月の全国主管課長会議の場におきましても、各都道府県に対して、指定に向けた対応を講ずるとともに、指定が行われるまでの間の体制の確保、例えば他の県に委託するとかそういったことでございますけれども、そういったことについての指示を出したところであります。  さらに、第一種感染症指定医療機関の指定事例等、うまくいった例でございますね、こういった例も収集し、参考にしながら未指定の道府県に提示するなど、今後も引き続き指定が推進されるよう必要な対応を取ってまいりたいと考えております。

中原爽自由民主党

○中原爽君 ありがとうございました。  そういうことで、一種については、先ほど一番の資料でも書かれておりますけれども、地方公共団体という書き方になっておりますが、要するに都道府県、都道府県に各々一か所置けと、こういうことが進んでいなかったわけでありますけれども、特に一類といいますか、そういう形の感染症については相当重篤な形のものになっているわけでございますので、これはやはり、テロではありませんけれども、我が国に入り込んでくるという可能性については十分注意しなければいけないものだというふうに思います。  それでは次の、一番の資料の③になりますけれども、新型のインフルエンザの関係についてお尋ねしようと思います。  これは、新型インフルエンザというのは物は何なんだということでありまして、総務省が言っておられる新型インフルエンザというのは、例えば日本へ入り込んでくるインフルエンザの中で動物由来、鳥のインフルエンザというのはあるわけでありますけれども、これは感染予防法の分類からはインフルエンザから外れるというような表現もありまして、ところが、いったん入り込んでくると、鳥から鳥、それから鳥から豚、それから豚から人間、あるいは鳥から人間ということで、人から人へまた感染が移行していきますとこのインフルエンザの型が変異すると、変化するということになりますので、そのことを含めて、まず新型のインフルエンザと鳥のインフルエンザの関係はどういうふうに整理をしておいた方がいいのかと、これをまずお尋ねしようと思います。  それから、これから改正する改正法の六条の十六項というところがありまして、ここで感染症を一類とか二類ということ以外に、病原体の分類あるいは毒素の分類という形に分けるということをこれからおやりになる予定だそうです。ですから、一類の感染症で病原体は何かというような表現に恐らく法律の中身が変わるというふうに思います。この意味についてまずお尋ねしようと思います。  例えば、インフルエンザウイルスのA型というのは、血清型がHの5のNの1だとかHの7のNの7とかというものに限定しているというふうに法律上書かれておりますけれども、このインフルエンザのA型を四類の病原体に分類するということでありまして、一類にしろ二類にしろ感染症の中を更に病原体分類にするということになります。  恐らく、これは日本に病原体が入ってくるとき、あるいは日本の中の大学等の研究所でその病原体を研究の対象にするということで保存するとか保持しているということについて、どういう形の病原体を保存しているのかというようなことに恐らく関係があるんだろうというふうに思いますので、そこをお聞きしたいと思います。

外口崇厚生労働省健康局長

○政府参考人(外口崇君) まず最初に、鳥インフルエンザと人のインフルエンザ、それから新型インフルエンザの関係でございますけれども、まず、自然界においてカモとかアヒルとか、そういった水鳥を中心とした多くの鳥類でインフルエンザが感染しているというか、常在しているような状況にあります。この鳥のインフルエンザを鳥インフルエンザと言っているわけでございます。  通常、インフルエンザウイルスは人同士とか鳥同士とか、そういった同じ種の中で感染をしますけれども、これまでの例で人に今まで感染しなかった鳥のインフルエンザウイルスが、遺伝子の変異を起こしまして人へ感染するようなことが起きております。今後、更にその変異が進みますと、より人の中で感染しやすくなるというウイルスが出てまいりまして、それがかなりの病原性を持ち、感染力を持っておりますと、これは大変な脅威になるわけでございまして、そのようになった場合、新型インフルエンザと呼んでいるわけでございます。  それで、感染症の類型分類、類型分類というのは病原体じゃなくて感染症の種類でございますけれども、それで申し上げますと、普通の、通常のインフルエンザでしたら五類。それから、鳥のインフルエンザで病原性の高いもの、ただ人にはまだ感染しにくいもの、これは四類になります。それから、今政令指定しておりまして、まだ新型インフルエンザとは言えないけれども、そういったものに発展してくる可能性があるインフルエンザのH5N1ウイルスでございますけれども、それは今二類相当として取り扱っております。  それから、次の御質問で、病原体の規制を今度感染症法改正案で盛り込むわけでございますけれども、それは現在の感染症法、改正する前の現在の法律でございますけれども、現行の感染症法におきましては、感染力や罹患した場合の重篤性等に基づき感染症を分類して、それぞれの類型に応じて入院等の措置を講じているところでありますけれども、この法律には病原体そのものに対する規制というものは講じられておりません。病原体そのものに対する規制がありませんと、その病原体の輸入とか、それから保管とか、それから搬送というところの規制がありませんので、例えば生物テロの未然防止とか、それから国内における病原体等の管理体制の確立とか取扱いについて、これは規制が必要だということだと思いますので、こういった生物テロを含めた感染症の発生、蔓延防止を一層図るために、病原体等の所持の禁止、届出等の規制を新たに導入することとしたものであります。

中原爽自由民主党

○中原爽君 ありがとうございました。  御説明のとおり、鳥インフルエンザの変異のものが人に感染をして人から人へ感染を繰り返している間に、病原力、病原体としての非常に強力な形のものに変異するということについて、やはりそれはまあ言葉で言えば新型のインフルエンザウイルスになったと、こういうことになろうかと思います。  それと、今、感染症の類型と病原体の類型の違いについてよく御説明いただきました。そういう形で、やはり感染症予防法では感染症そのものに対する問題なんですけれども、その感染症の中の病原体としての分類というのも法律上明記しておくということで、お話のありましたように、研究のために保存するとか、あるいはいろいろなウイルスの型について研究をするということも必要だということだと思いますので、大変いい方向で改善をされると、法改正をされるということだと思いますが、新型インフルエンザという言葉で言えば、新型インフルエンザの対策行動計画というのを昨年、十七年の十一月に厚生労働省が設定されております。これまでのこの計画というのは今後どういうふうになるのか、概略だけで結構です。  それと、インフルエンザに関する特定感染症指針というのが、これまた別の指針があるようでございまして、この二つについて簡単に御説明いただきたいと思います。

外口崇厚生労働省健康局長

○政府参考人(外口崇君) まず、新型インフルエンザ対策行動計画でございますけれども、これは十七年の十一月に作成いたしまして、これを基にして都道府県でも計画を作っております。また、本年九月には、内閣官房を中心として関係省庁による机上訓練をこの行動計画を参考にいたしまして行っております。そして、この行動計画につきましては、これを更に具体化して運用できるように、今各種のガイドラインの整備を進めているところでございます。  それから次の御質問は、インフルエンザに関する特定感染症予防指針でございます。  これは通常のインフルエンザ、今、ふだん冬になるとはやるインフルエンザでございますけれども、これに対しての予防指針でございますけれども、これは発生の予防や蔓延の防止とか、医療の提供、研究開発の推進等を盛り込んで具体的な対策の方向性を定めているものでございます。  新型インフルエンザも重要でございますけれども、通常のインフルエンザも重要だと考えております。それは、例えば新型インフルエンザがもし入ってきてはやり出したときに、やはり高い発熱とか、初期の症状としては通常のインフルエンザと区別しにくい例もかなり出てくると思います。そういったバックグラウンドというかそういうのを下げて有効な対策を取っていくためにも、やはり通常のインフルエンザに対する対応も、これも十分やっていく必要があると考えておりますし、それからもう一つ、理論的可能性になるかと思いますけれども、人間の体の中で新型インフルエンザのウイルスと通常のインフルエンザのウイルスが混合感染を起こしますと、その中で例えば遺伝子の組換えとかという可能性も全くないわけではありませんので、そういったことを防ぐためにも通常のインフルエンザに対する対策にも十分意を用いてまいりたいと考えております。

中原爽自由民主党

○中原爽君 ありがとうございました。  あと一つ、もう時間がなくなりましたので、お聞きしようと思っておりましたのは、結核予防法を今回改組しまして新しい感染症予防法に組み入れるという形になります。それで、結核予防法がなくなっちゃうという心配をされる向きもあるようでありますけれども、こういうことを、結核予防法を改組してということでおやりになるという意味は、日本の結核疾患というのが外国に比べていろんな結核の指数というのは大変悪いんですね、五倍ぐらい悪い状況の数字が出ます。それと今回、薬剤耐性の結核菌が発生しているというようなことでWHOの勧告もございます。こんなところでお聞きしようと思ったんですが、もう時間がございませんので、これは厚生労働委員会の方の質問にしたいと思います。  以上でございます。どうもありがとうございました。

風間昶公明党

○風間昶君 公明党の風間です。  まず、林野庁の方においでいただいていますが、国有林野特別会計について伺いたいと思います。  この五月の通常国会でも行政改革特別委員会で議論になった部分でありますけれども、特別会計改革の工程表をずっとつらつら見てみますと、国有林野事業と農水省関係では食糧管理、農業経営基盤強化措置と、あとそれ以外では厚生労働省関係の国立高度医療センター関係ということで、大体の特別会計については改革を、十九年度までに統合若しくは様々な措置をする、あるいは二十年度までに独法化を検討するといったようになっているわけでありますが、国有林野事業だけは、今年の四月に国有林野事業勘定と治山勘定との統合をするということはあるものの、全体として私は国有林野だけが先送りされている感は否めないと思っています。  この国有林野特別会計事業は、平成十年のときにスキームを見直して債務を減らしたことはもう間違いないわけでありますから、それでなおかつ、まだ平成十六年までのこの七年間で債務残高が減ってないという状態があります。つまり、平成十年のスキームで着手してもう八年たっています、今年で。この間の抜本改革の成果が本当に上がっているんだろうかということが指摘でございますんで、この点についてまずお伺いしたいと思います。

川村秀三郎林野庁長官

○政府参考人(川村秀三郎君) 国有林野事業のお尋ねでございます。  国有林野事業につきましては、ただいま委員の御指摘もございましたが、平成十年十月に成立いたしました国有林改革二法に基づきまして、それまでの木材生産を重視した管理経営の方針から公益的機能の維持増進を旨とする方針へ転換したわけでございます。  大きくは二点ございますけれども、一つは特別会計制度につきまして一般会計繰入れを前提としたものに移行する、それから二点目でございますけれども組織、要員の徹底した合理化、縮減に努めるという、この二つを柱にしました抜本的改革でありました。これに全力を挙げて取り組んできたわけでございます。  具体的に申し上げますと、組織、要員の関係でございますけれども、この改革始まりましたときに十四営林局・支局、それから二百二十九の営林署があったわけでございますけれども、平成十六年三月末までに七森林管理局、九十八森林管理署等に再編をいたしましたし、それから職員数も、平成十年度当初比でございますが、約半分に縮減をしたと、こういうのが一点ございます。  それから、もう一つの財政の健全化の問題でございます。  新たな特別会計制度の下で自己収入の確保、また効率的な事業実行に努めるということでございまして、平成十五年度までが集中改革期間でございましたけれども、平成十六年度には新規の借入金をゼロといたしまして、それ以上借入金が増大しないということで、借入金の依存から脱却をしたということでございます。  この借入れの残高がまだ減る状況にないわけでございますけれども、今申し上げましたような努力を更に続けまして、五十年で返済するという約束になっておりますけれども、それに努めてまいりたいと、こういうふうに思っております。

風間昶公明党

○風間昶君 今お聞きした限りでは、職員減とそれから借金の体質をやや改善したという成果をいただきましたけど、後段お述べいただきましたように、債務の部分についてはまだまだ見える形になってないように私は受け止めましたので、平成二十年度末までの検討というふうになっているんですけれども、検討すべきはその検討の僕は前倒しではないかというふうに思います。是非ここのところをしっかりと取り組んでもらいたいと思います。  具体的に、この平成十年に改正した債務処理のスキームに変更がないんでしょうか。このままで五十年間掛けて借金を返していくという考え方なんでしょうか。つまり、一部を独法に移管するときに、もうかる部分だけは移されて負担の部分だけが一般会計に移るんなら、五十年掛けて平成六十年まで借金が剰余金で返せないんではないかというふうに思うから聞いているわけでありますけれども、変更があるのかないのか、まず基本的なことですんで伺いたいと思います。

川村秀三郎林野庁長官

○政府参考人(川村秀三郎君) 平成十年の抜本的改革のスキームは、今委員が御指摘のとおりでございます。  ただ、先般の国会で成立しました行政改革推進法の中で、国有林野事業の特別会計は一般会計化、それから独立行政法人化を検討するということになっておりまして、その検討の前提といたしましては、債務の着実な処理その他国有林の適切な管理運営に必要な措置、こういうものも併せて検討していくということになっておりまして、債務の処理の在り方につきましても、二十二年度の検討までに見直すことはあり得ると思いますが、現在ではそういった具体的な方向はまだ方針が定まっておりませんので、平成十年の考え方に沿って対応してまいりたいというふうに思っておるところでございます。

風間昶公明党

○風間昶君 そうではなくて、だから、二十二年度までに検討するんではなくて、二十二年度までに結論を出すという腹をしっかり、この内部だけじゃなくて、林野庁内部だけじゃなくて、農水省全体として僕は進めるべきだと思うんですが、そこのところの腹はどうですか。結論を出すんでしょう、二十二年度までに。検討じゃないでしょう。

川村秀三郎林野庁長官

○政府参考人(川村秀三郎君) もちろん、検討して結論を出すという方向ということでございます。

風間昶公明党

○風間昶君 ありがとうございました。是非頑張ってもらいたいというふうに思います。  林野庁はもう結構でございます。  次に、先週の月曜日でしたか、テレビの報道で、川、あれは多摩川だったか相模川だったか忘れましたけれども、川に繁茂している外来生物、植物なんですけれども、アレチウリというつるの一種らしいんですけれども、これが大変な繁殖力をもって川岸あるいは中州にある植物を全部枯らしてしまって、それが大変な問題になっているということをテレビで報道していまして、これは私もちょっとびっくりしたんですけれども、ツタみたいな絡まったやつに、元々の植物が全然光が入ってこなくて光合成ができなくなって枯れてしまうという状態になって、それが大変な勢いで進んでいるようでありまして、このことについて、特定外来生物について、まず環境省に、このアレチウリを含めて、ちょっと御説明いただきたいと思いますけれども。

冨岡悟環境省自然環境局長

○政府参考人(冨岡悟君) ただいま御指摘ございました北米原産のアレチウリにつきましては、先生お話ありましたように、河川に生息する在来植物を覆い尽くして生態系に被害を及ぼすおそれがあることから、本年二月一日、外来生物法に基づく特定外来生物に指定しまして、輸入、譲渡、栽培、種子をまく行為などを原則として禁止いたしております。  アレチウリにつきましては、一九五〇年代の前半にアメリカやカナダからの輸入大豆に種子が混入して入ってきたのではないかと言われておりまして、近年では全国の河川敷等で多く見られております。この植物は、ウリ科の一年生草本でありまして、生育速度が非常に速いつる性植物でございます。  この駆除につきましては、環境省と国土交通省が共同で、防除を行う区域、期間、防除の内容等につきまして告示をいたしまして防除事業を実施しております。  今後とも、国土交通省など関係機関と連携し、特定外来生物によります被害の防止に努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。

風間昶公明党

○風間昶君 環境省で先般法律が出された特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律の概要で、特定外来生物を飼ったり育てたり輸入などについて必要な規制を行うということですが、今のお話ですと、何か豆から入ってきたものについてはこの特定外来生物法の規制を受けないんでないかというふうにちょっと思うんですけれども、ここはどうなんですか、はっきりしてくださいますか、環境省さん。

冨岡悟環境省自然環境局長

○政府参考人(冨岡悟君) 説明が不十分でございました。  この特定外来生物に指定されますと、その植物につきましては、種子も含めまして、輸入、譲渡、栽培、こういったことが禁止されます。説明申し上げましたのは、日本に入ってきた経緯と申しましょうか、そういったことで日本に現在繁茂しているという状況を申し上げたところでございます。

風間昶公明党

○風間昶君 じゃ、ちゃんとこの法律にのっとって規制及び防除をやるということから、先ほど国土交通省さんと一緒に取り組んでいるということなんでしょうか。

冨岡悟環境省自然環境局長

○政府参考人(冨岡悟君) そのとおりでございます。

風間昶公明党

○風間昶君 ちょっと、これは多摩川の例ですけれども、多摩川の中州のところにある地域が、ちょっと見づらいかもしれませんが、真っ茶色になって、これは紅葉になっているんでなくて枯れてしまった植物、アレチウリによって覆いかぶされて枯れてしまった状態になっていまして、これは正に景観上も問題ですし、万が一短期で集中的な雨が降ったときに、これがそのままどさっと流れていくと、災害を起こすまた引き金になる可能性もあるわけで、そのことを含めて国土交通省さんとしては、河川環境の破壊につながっていくことでありますから、もうちょっと具体的な取組と、その、何ですか、防止対策をどう取り組んでいるのか、お聞きしたいと思いますけれども。

門松武国土交通省河川局長

○政府参考人(門松武君) 我々国土交通省が管理いたします河川、全国で百九水系ございますが、その河川におきます環境調査によりますと、このアレチウリ、十年前の調査では調査対象河川百二十三河川ですが、そのうち五五%で認められたと、さらに、五年経過して五年前の調査ではそれが六六%、直近の調査では六九%と、順次拡大が認められます。  アレチウリは、今先生御説明いただいたとおり、長いつると大きな葉を持っていまして、これが他の植物を覆って光合成をさせないで枯らしてしまうということでございまして、我々、環境上も問題ですし、その枯れた流木が流れていって下流の橋梁等に掛かって洪水を誘発するという危険もはらんでおりまして、ゆゆしき問題だというふうに認識しております。こういう認識の下で平成十年から検討会を設けまして、アレチウリを始めとする河川におきます外来種対策の考え方につきまして検討してきております。現在、効果的な外来植物の防除手法について調査研究を行っているところでございます。  幾つか現場におきます事例を申し上げますと、長野県の天竜川におきましては、平成十一年度から市民団体等からなります実行委員会が組織したアレチウリ駆除大作戦と称しまして、年に一回河川管理者とボランティアが共同して駆除を実施しているところでございますし、先ほどお話がありました多摩川においても、学識者と相談してどんな駆除方法がいいのかというのを検討している最中でございます。  ただ、アレチウリはなかなか手ごわい植物でございまして、発芽の時期が冬を除いて春から秋までいつでも発芽できるという特性を有していますし、また土壌中に残っている種子から、種子で、何といいますか、子孫を残していくというような特性も持っていて、なかなか簡単にはいかない代物でございまして、より効果的な駆除方法の開発が求められているところでございます。  今後とも外来植物の防除に努めることにより、適正な河川管理が行われますように努めてまいりたいと思っております。

風間昶公明党

○風間昶君 厄介だと思うんですけど、これは地域の方々と一緒になって引っこ抜くしかないようですね、テレビ見ていると。是非頑張ってもらいたいと思います。  次に、厚生労働省さん、厚生年金の保険料の収納状況についてちょっと伺います。  データ見ると厚生年金の収納状況は極めてよろしいようで、九七、八%収納率なんだけども、実は問題なのは、集めに行って取ってこれない、もう取ってこれないお金、まあそれはいろんな状況があるんでしょうけれども、不納欠損額というのがあるようでして、これ大変な問題だと思うんです、億の単位ですから。最も多い不納欠損額はいつで幾らぐらいなんですか。これも私、データ持っているんですけれども、一応あえて聞きます。

青柳親房社会保険庁運営部長

○政府参考人(青柳親房君) 厚生年金保険料の不納欠損額が最も多かった時期は平成の十五年度でございます。その額は五百二十一億円になっております。

風間昶公明党

○風間昶君 これは直近のデータじゃないですね。直近のデータは幾つになるんですか。

青柳親房社会保険庁運営部長

○政府参考人(青柳親房君) 直近、平成十七年度まで決算が出ておるわけでございますが、十七年度の不納欠損額は三百五十億円になっております。

風間昶公明党

○風間昶君 かなり頑張って集めてくれたんだと思うんですけれども、それでも三百五十億円の不納欠損金があるわけでありまして、まあ景気状況だとかいろんなことに左右されるんでしょうけど、事業所がなくなっているとかいろいろあるんでしょうけれども、どっちにしてもこの不納欠損額三百五十億円って結構大きいですから、厚生年金に関してこんな状態だったら、もうもっと大変なのは国民年金の方が大変なんでしょうけれども、少なくとも一般国民からすると厚生年金だからちゃんと払っているんじゃないのという感覚を持っていると思うんですけれども、この不納欠損金の今後の取組をどうしていかれるのか、伺いたいと思います。

青柳親房社会保険庁運営部長

○政府参考人(青柳親房君) ただいまもお尋ねの中にございましたように、この不納欠損額、増加した要因の中には、バブルの崩壊後の長引く景気低迷の影響によりまして滞納の事業所や倒産件数が増加して収納率が低下したと、あるいは、滞納事業所が長期化あるいは大口化していったという傾向がございます。その点、先ほど申し上げましたように、平成十五年度が一つのピークでございまして、その後、景気の回復、安定もございますし、私ども徴収対策指導員を設置する等の体制の充実を図ったということが最近の減少、安定傾向に反映したものと承知をしております。  今後、具体的なこの徴収対策という点に関しましては、事業所全般に対しまして保険料の納期内の納入を図るための口座振替、これが最も確実なわけでございますが、これを推進していくこと、それから一般的なものといたしまして、パンフレットや広報誌を活用して指導を実施してまいりたいと思っております。  また、やや具体的、細かな話になりますが、口座の残高が不足して振替ができなかったというような事業所さんに対しましては電話で早期納付の指導を実施するなど、きめ細かな対応が必要かというふうに考えております。  また、滞納になってしまいました事業所さんに対しましては、滞納の長期化あるいは大口化を防止するために計画的に納付指導をすると、具体的な計画を作っていただくというようなこと、それから、納付約束が履行されないような場合についてはむしろ早期に差押え等の滞納処分を実施すると、このようなことが必要かというふうに考えております。  いずれにいたしましても、各社会保険事務局に保険料の特別徴収専門官というものを配置しておりまして、これらの専門官が各社会保険事務所の現場におきます徴収対策の進捗状況をきちんと個別に管理をいたしまして、適宜適切に納付特例の助言あるいは財産調査等の滞納処分の支援活動を行うということによりまして、都道府県単位の社会保険事務局と各窓口であります社会保険事務所が一体となって強力に対策を進めてまいりたいというふうに考えております。

風間昶公明党

○風間昶君 ありがとうございます。  これは国保の徴収する人とは別なんですね。

青柳親房社会保険庁運営部長

○政府参考人(青柳親房君) ただいま申し上げましたのは厚生年金、政府管掌健康保険についての適用対策でございまして、国民年金については別途体制を組ませていただいております。

風間昶公明党

○風間昶君 次に、文科省に伺います。  今年の早稲田大学の松本和子教授による公的研究費の不正使用問題で、これは相当学生さんにアルバイト料を払ったような形で自分がいただいている、あるいは非常勤取締役を務めていたバイオ関連ベンチャー企業との間に薬品など七千万取引があったけど、そのうち約三千万円の納品書が確認できなくて、早稲田大学は架空取引があったと結論付けまして、この不正使用について報道がこの十月ありました。  文科省でとらえている、今、松本教授の不正使用の総額は幾らですか。

水落敏栄自由民主党文部科学大臣政務官

○大臣政務官(水落敏栄君) まず、科学研究費補助金、科研費を始めとする公的な研究費に係る不正使用が発生していることは誠に遺憾であるということを率直に申し上げたいと存じます。  先生御指摘の松本和子の不正使用、一億九千万というふうに認識をいたしております。

風間昶公明党

○風間昶君 これは大きいですよ、一億九千万というのは。それで、結果的にはこの教授は辞職して、大学が全額国にお金を返すということになって幕引き図っている感じが私はします。教訓化全然してないんじゃないかという気がいたします。  ここにはきっと、この背景に公立大学に対する科研費あるいは私立大学に対する科研費の差、配分の差、あるいは科研費を要求したときに受け入れる審査会のメンバーの構成にも、私は公立大学と私立大学の審査会メンバーの構成にも格差があるというふうに思っていますから、いずれにしてもこの今回の事例を検証すべきだと思いますけれども、国はどうされますか、今後。

水落敏栄自由民主党文部科学大臣政務官

○大臣政務官(水落敏栄君) 研究費の不正使用防止につきましては、正にこの研究費の不正使用、国民の皆様からいただいている税金を不正に使うということでありますから、これ科学技術及びこれにかかわる者に対する国民の信頼を裏切ったということで、誠にもう遺憾であるということで思っております。  このため、文部科学省といたしましては、研究費の不正な使用を行った研究者に対して競争的資金の申請資格を制限するなど、こうした不正使用防止のための取組に努めてきたところでありまして、昨今の公的研究費の不正な使用に関する問題を契機に省内で研究費の不正な使用に関する対策チームを作りまして、本年八月に検討結果を取りまとめて、対応可能なものから着手するということで、九月四日でございますけれども、大学等の研究機関に周知したところであります。そして、その検討結果を踏まえまして、外部有識者から成る、風間先生御指摘のように、検討会で、研究機関における公的研究費の管理や監査の実施基準、ガイドラインでございますが、この実施基準等の検討を行っておりまして、十二月を目途に結果を取りまとめる予定であります。  さらに、研究費の効率的、効果的運用を一層徹底するために、研究費の適切な執行の指導のための体制整備に取り組んで、研究費の不正な使用の防止に努めてまいりたい、このように考えておるところであります。

風間昶公明党

○風間昶君 終わります。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 日本共産党の吉川春子です。  遺棄化学兵器問題について伺います。  私は今年の八月に旧日本軍遺棄化学兵器により被害が起きております中国のチチハル市へ行き、直接被害者からお話を聞き、北京でも中国政府の担当者に会いました。日本の遺棄化学兵器が中国人民にとって今日も大問題になっています。被害者の健康被害、生活苦の実態は大変なものであります。  今年五月、化学兵器禁止機関、本部はオランダのハーグですが、執行理事会で劉毅仁中国外務省在中国日本遺棄化学兵器処理問題弁公室主任は次のように発言しています。原文は中国語と英語でいただきましたが、日本共産党国際部の翻訳によるものです。  中国政府の認識は、遺棄化学兵器問題は日中間に残された大きな歴史問題であるとしています。そして、中国を侵略した日本軍は大量の化学兵器を中国に運び込み、幾度も化学兵器を使用した。被害状況は特定されているだけで千二百四十一例、範囲は中国の十九の省と市、中国軍民の化学兵器の使用による死傷者は約二十万人に上る。一九四五年、敗戦後、日本軍は大量の化学兵器を地下に埋め、河川や湖に投棄した。現時点での中国の十四の省、区、民族自治区の五十八の地点で遺棄化学兵器が発見されている。条約発効以前、一九四五年から九七年まで、中国は大量の人的、物的、財政的資源を投入して、旧日本軍の化学砲弾約三十万発余り、毒性物質約二十トンを処理したとしています。  そこで伺いますが、一九四五年までに中国に持ち込まれ、また日本軍が中国で使用した毒ガス等化学兵器の量と、日本が生産した化学兵器はどれぐらいの量と推定されるのでしょうか。お伺いいたします。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 今御質問のありました旧日本軍が持ち込んでおりました化学兵器の推定ということに関しましては、これは断片的な資料しか存在をしておりませんので、全体像がどれぐらいのものかというのは正確なものはございません。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 そうすると、使用した量はもっと分からないということですか。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 基本的には、持ち込んだ量が分かっておりませんので、使用した量につきましても極めて断片的な数字しかないということになろうと存じます。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 日本政府は、九七年から化学兵器禁止条約に基づき中国と協力して遺棄化学兵器の発掘回収の事業を行っています。旧日本軍の化学兵器によって地域の住民や子供たちが被害を受けています。  日本政府は、旧軍の化学兵器による中国の被害者の実態を現時点どの程度と把握しているのでしょうか。御報告いただきたいと思います。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 政府といたしましては、遺棄化学兵器によってどれだけの被害者が出ているのか、これまた全体を把握するのは極めて困難であろうと思います。  最近の資料ですけれども、二〇〇三年八月黒竜江省チチハル市で四十四名、二〇〇四年七月吉林省敦化市で二名、また二〇〇五年六月に広東省広州市で三名が被害を受け、うちチチハル市で被害を受けた一名が亡くなっているということは承知しております。  日本といたしましても、全体が分かっているわけではございませんが、今後、このような被害者が新たに生じないようにするためには、これは化学兵器禁止条約に基づきまして遺棄化学兵器をできるだけ早く処理をするということになろうと思いますんで、中国政府側と緊密な連携の下に適切に対応していかねばならぬと考えております。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 さきに引用しました五月の化学兵器禁止執行理事会で、中国政府は日中双方の専門家の調査で約四十万の化学砲弾があると推測されていると。中国政府は日本政府に対して化学兵器遺棄の所在に関する資料と情報の提供を求めているが、今に至るも中国側に提供していないため化学兵器の数を正確につかめないと述べています。私がこの夏会ったその中国政府の遺棄化学兵器問題の担当者も、どこに遺棄されているか、情報が知りたいんだと、そのことを切望しておられました。  中国では、旧日本軍の化学兵器による被害が後を絶ちません。遺棄化学兵器の被害者が二千人を超えると中国政府は言っております。  私は、チチハル市の被害の現場に行きまして、被害者八人から直接お話も伺いました。毒ガスで汚染された残土が小学校の校庭整備に使われて、校庭で遊んでいた小学生も被害を受けています。  そこで大臣、今大臣も御答弁されましたけれども、今後新たな被害者を出さないために、日本が化学兵器を遺棄した場所等、もう少し詳しい情報を中国政府に早急に提供すべきではないかと思いますが、いかがですか。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 今、今後可能性があるかといえば、これは否定できないと存じます。  どこに埋められておるか、埋設されているかは、正確なところは不明ですから。まあ、新たに何か建築物を建てるために掘ったところに当たったということは十分にあり得るから、それが無毒化されている、まあ六十年もたっておりますんで、無毒化されている可能性も極めて高いと思いますが、残留している可能性がなきにしもあらずということも考えておかねばならぬと思っています。  いずれにいたしましても、この旧日本軍の化学兵器に関しましては、これは関係省庁といろいろ協力しつつもやっておりますけれども、とにかく六十年前、旧軍人の方々は極めて高齢になっておられるという現実を考えてみた場合に、これ調査を今実施はしておりますし、得られたものは逐次中国側に提供もいたしておるのも事実ですが、いわゆる担当された方々が高齢になっておられることもありますんで、今調査を鋭意行っているところでありますけど、極めて難しいというのが現状であります。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 環境大臣にもおいでいただきました。  環境省が昭和四十八年の旧軍毒ガス弾等の全国調査のフォローアップ調査というものを行いまして、平成十五年の十一月二十八日に公表されておりますけれども、これはどのような形で調査されたものでしょうか。

若林正俊自由民主党環境大臣

○国務大臣(若林正俊君) 平成十五年に行いました昭和四十八年旧軍毒ガス弾等に関する全国調査のフォローアップ調査につきましては、茨城県神栖町における有機ヒ素化合物汚染等への緊急対応策についての閣議了解、平成十五年六月六日に行われましたが、その閣議了解に基づきまして昭和四十八年の旧軍毒ガス弾等の全国調査のフォローアップを行ったものでございます。このフォローアップ調査は、国内における旧軍毒ガス弾等による被害の未然防止を図るための基礎資料を得ることを目的としたものでございます。  調査の方法としては、まず関係省庁及び都道府県等に対し、旧軍毒ガス弾等の発見、被災、保有、廃棄等の状況について報告を求めることにより行いました。加えて、内外の資料館等の資料調査を実施するとともに、新聞、テレビ、ラジオ等での政府広報や環境省のホームページ等を通じて広く国民からの情報提供をお願いをしたものでございます。  以上の調査等によりまして得られた多数の情報を精査して、地域別に百三十八事案に集約し、平成十五年十一月二十八日に報告書として公表するとともに、閣議に報告をいたしております。  これを受けて、同年十二月十六日に、国内における毒ガス弾等に関する今後の対処方針についてを閣議決定をいたしまして、環境調査など旧軍毒ガス弾等による被害の未然防止のための施策を推進しているところでございます。  今後も、関係省庁と連携して毒ガス弾等による被害の未然防止に取り組んでまいりたいと思っております。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 新聞等で宣伝して、旧日本軍の方々三千人に直接アンケートをお願いして百七十五件の情報提供があったというふうに聞いております。  それで、日本の地図に、どこに毒ガスがあるのかということもこういうふうに地図に落とされましたけれども、もう一点、環境大臣、伺いますが、どうして中国の遺棄ガスについては情報提供を受けなかったんですか。

若林正俊自由民主党環境大臣

○国務大臣(若林正俊君) 中国におきます毒ガス弾の埋没調査自身は、環境省が所管したものではないということで調査をしていないと承知しておりますが。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 これは、環境省は国内で、海外は外務省だよとおっしゃるのかもしれません。  麻生大臣、もう一つお伺いしたいんですけれども、確かにおっしゃるように、もう高齢化していて、情報が限られていてなかなか難しいとは思うんですけれども、是非、環境省がどこへ遺棄したかとかその情報を大々的に集めてまとめましたように、中国の遺棄化学兵器についてもそういう、広く主要の新聞やテレビで呼び掛けるとか情報を収集して、中国の例えば東北地方の地図に、ここの辺、A、B、C、Dに、ランクがこれは付いているんですけれども、そういうような調査をやっていただきたい。  確かに大臣がおっしゃるように、御高齢の方々が多くてぎりぎりのところだと思うんですけれども、しかし、私はいろんな仕事の関係でそういう方にもお目に掛かるんですが、まだ本当に健康で記憶力もしっかりしていらっしゃる旧軍の兵士の方もいらっしゃいますので、最後のチャンスというふうにとらえて、中国が本当に要望しております、どこに埋まっている可能性があるのか、捨てた可能性があるのかという調査をもう一度、全国的といいますか、何といいましょうか、大々的にやっていただきたいと思うのですが、麻生大臣、いかがでしょうか。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) これはもう吉川先生御存じと思いますが、既にそういったいわゆる記憶がまだしっかりしておられる方々等々含めて多くの方々の中から約百五十名ぐらいの方、これはしっかりしている方というのを調査したというもう資料は御存じですね。その資料がある上で聞いておられるわけですね。その資料は既にある。ところが、現実行ってみますと、なかなか違う、さようなわけにはいっておらぬ。  なぜそのようなことになっているかといいますと、ちょっと吉川先生の年齢が分からぬのでちょっとよう分かりませんが、我々の世代ですと、我々の世代だと若い人と違って、あのときはどういう状況で東北三省等々がどうなっていたかという状況というのが分かっている我々の世代ですと、いわゆる混乱状況は内地で、内地という言葉は通じないか、日本国内で調べるのと、南と違って北の方の吉林省、いわゆる黒竜江省、東北三省と言われるところはあの終戦の直前はどのような状況だったかというのは御存じのとおりですので、極めて混乱した状況の中にあったというところで、遺棄したか、置いていってくれと頼まれたか、いろんな説があるんです、これはもう御存じのとおり。そういった混乱の状況の中でやっておりますので、更に話が込み入っておるという点もある程度考えておいていただかないと、国内のようにまだ、いわゆる敗戦したとはいえ、一応まだ混乱していたわけではございませんので、そういった中である程度場所を特定できた。しかし、北支においては、いわゆる旧満州国若しくは東北三省地域においてはそれが甚だ難しかったという状況もあったと存じます。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 私も実は満蒙開拓団の調査にも行っておりますし、この間ずっといろいろお話を伺っていますので、もう本当に筆舌に尽くし難いような戦後の情勢だったということは分かっております。しかし、旧軍の兵士の皆さんは、日本に引き揚げてこられて、あのときあの辺に捨てたらしいとか、そういうような記憶もおありの方もいらっしゃるので、もう一度、この際、中国が開発が進んで毒ガスが更に出てこないとも限らない情勢にもありますので、もう一度広範な調査を、麻生大臣の政治力をもって是非調査をして、そして分かった資料を中国に提供していただきたいと思います。これはもう大臣の御決意というか、個人的な御見解でも結構なんですけれども、是非そのことをお願いしたいと思います。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) これまでも、引き続き今やっておることも御存じのとおりだと思いますので、鋭意この調査に関しましては我々も協力を惜しまないということだと存じます。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 終わります。

近藤正道社会民主党・護憲連合

○近藤正道君 社民党・護憲連合の近藤正道でございます。  資料の配付をお願いをいたしました。これを土台に質問をさしていただきたいと思います。外国人の研修・技能実習にかかわる問題でございます。  この研修・技能実習生、九一年には年間四万三千人ほどだったんですけれども、昨年、〇五年にはこれが八万人を超えたと、倍になったわけでございます。現在、六割以上が女性でありまして、この受入れのやり方なんですが、企業が直接受け入れる企業単独型ではなくて、団体、これがいったん受け入れて、その後に団体に加入している企業、これは第二次受入れ機関というふうに言っているそうでありますが、ここがその後受け入れる、この団体監理型が最近大幅に増えているわけでございます。この第二次受入れ機関には中小の零細企業が非常に多い。この団体監理型を中心に受入れ型の研修実習生に対する不正だとかあるいは法違反がなかなか改まらない、逆に最近増えていると、こういう傾向が出てきております。  例えば、時間外だとか休日労働の強制や割増賃金の不払、あるいは管理費などの名目での実質ピンはね、あるいは最低賃金制度が守られない、約束違反の就労を強要される、保証金や賠償金を取る、パスポートを取り上げて行動の自由を奪って途中帰国を困難にする、あるいは居住環境が非常に劣悪だと、果ては暴力あるいはセクハラ、こういう人権侵害がいろいろ指摘をされておりまして、これだけ見ますと正に現代版女工哀史、こういう印象さえ受けるわけでございます。  最近報道されました茨城県南部の団体監理型のケースでございますが、農業実習、栽培を学ぶ約束だったのに、雇入れ主の家の掃除だとか靴磨きだとかこういうものをさせられる、あるいはセクハラ、性暴力というそういう指摘も出されております。時給三百円。今最賃が、最低賃金が六百四、五十円という状況の中で時給三百円と。正に最賃の半分ぐらいの低賃金の実態も報じられております。また、日本の代表的な企業の下請で最賃を実行しない、こういう不正雇用のケースが行われていたり、あるいは残業の割増し賃金を払わない、払っても法外に低いレベルしか払わない、こういうこともあって、実習生が労働基準監督署に立てこもるというそういう騒動も起きております。  私もこの間、こういう人たちあるいは支援団体の皆さんから一度話を聞くことがございました。こんなことがあるのかと改めて驚いたわけでございます。  実は、私ども社民党の前の議員やっておられました参議院の大脇雅子さんが、五、六年前にこの問題を取り上げ、あるいは質問主意書でもいろいろお伺いをしたと。それを今回、私改めて読ませていただきました。当時と全く実態が変わっていないと、変わっていないどころか部分的にはかえってひどくなっているんではないかと、こういう印象を強く持ったわけでありますし、また行政評価局だとか各県の労働局、あるいはJITCOというんでしょうか国際研修協力機構の最近の報告などにもこのひどいケースは出ているわけでございます。  研修生の七割が中国人、中国の女性、こういう状況でございますが、これ正に、時給三百円の使い捨て、期限付の働き手、まあマスコミはこういうふうに報道しておりまして、外国人研修・実習生を受け入れる雇用主側の中には研修生らを安価で使い捨ての労働力と見ている者もいると、激化する国際競争、少子高齢化による労働力の減少、日本を下支えする労働力としての実態が色濃くなる中で多発したトラブル、途上国への技能移転という制度の趣旨は形骸化しつつあると、マスコミも正にこういうふうに報じているわけでございます。  これでは、技術移転を通じて国際貢献などとは全く裏腹な状態でありまして、日本に対して憎悪の念を増長させ、深刻なやっぱり人権侵害状況を引き起こしているんではないかと。一部の人だろうというふうに思いたいわけでございますが、こういう状態が横行しております。  まず最初にお尋ねをしたいのは、この外国人研修・技能実習生に対する不正、権利侵害の現状をどういうふうに法務省あるいは厚労省は受け止めておられるのか、現状認識をお尋ねしたいと思います。

水野賢一自由民主党法務副大臣

○副大臣(水野賢一君) 研修や技能実習の制度につきましては、我が国で取得した技術等を本国において生かすことで、本国の経済発展や技術の進歩に寄与するというのが本来の制度の趣旨であるわけですけれども、その適切な運用に我々も努めているところではございますけれども、今先生が御指摘のとおり、実態としては、研修生や技能実習生の受入れ機関の中にはそうした趣旨を十分に理解せずに、計画に沿った研修や技能実習を行わないなど不適正な事例があることも承知をしております。  そこで、法務省といたしましては、受入れ機関に対し積極的に実態調査を実施し、不適正な事案に対して法務省令等の規定に基づいて不正行為等の認定を行い、研修生、技能実習生の受入れを三年間停止するなどの措置を講じ、この制度の適正な運用に努めておるところでございます。  今後とも、関係省庁とも連携を図りながら、研修・技能実習制度の運用の適正化を図ってまいりたいというふうに考えてございます。

近藤正道社会民主党・護憲連合

○近藤正道君 厚労省に聞く前に、今ほどの話、答弁も受けての話なんですけれども、実習生に対する不正とか人権侵害を解消するために、もう私は行政が直接、研修生の権利を母国語できちっと伝えると。仕事を始める前にあるいは研修を始める前にきちっと伝える。これは言葉のハンディがあるわけでありますので、このことをやっぱりきちっと行っていただく。そして、いろんなトラブルに対しては、ここにとにかく相談をしろと、何でもいいから相談をしろと、こういう相談窓口がここにあるんだということをきちっとやっぱり伝えるということが本当になされていないなと。以前からずっと言われているんですけれども、全くこれが守られていない。こういうものを本当にやっぱりきちっとやってもらわなきゃ困ると。  今、日本人に対しても偽装請負だとか様々な問題が出ている、そういう時代でありますので、背景は本当に今の職場環境の劣悪さがあるんですけれども、一番ひどい状況が外国人の研修・実習生にやっぱりしわ寄せされているという感じがしているわけでありますが、こういう基礎的な権利を初めにやっぱり母国語できちっと伝えてやる、相談窓口をきちっとここにあるということを伝えてやる、そのことを是非しっかりと私はこの際確立をしていただきたい、こういうふうに思いますが、どういう実態になっているんでしょうか。

草野隆彦厚生労働大臣官房審議官

○政府参考人(草野隆彦君) 母国語での周知というお話でございます。  現在の施策でございますが、まず、国際研修協力機構、JITCOにおきまして、送り出し機関や受入れ機関を通じまして研修・技能実習生向けに母国語の研修・技能実習ガイドブックというものを提供しておりまして、事前に研修、技能実習の内容の周知に努めているところでございます。  また、厚生労働省の施策としましては、研修から技能実習への移行の際に、JITCOを通じまして全員に無料で技能実習生手帳なるものを配付しているところでございます。この手帳でございますけれども、労働関係法令等の技能実習に関係する法令や相談窓口の連絡先などを母国語に翻訳して掲載しておりまして、実習生の法的立場が分かるようになっているところでございます。  まあ研修・実習生の入国は五月雨式に全国にまたがって入ってきておるわけでございまして、なかなか事前の説明会というわけにはまいりませんが、こうしたガイドブックや手帳を通して周知の徹底を図ってまいりたいというふうに考えております。  さらに、このほか、トラブルの際の相談窓口としましては、各行政機関の相談窓口のほかに、JITCOにおいて母国語による電話相談、ホットラインを開設して、研修生や技能実習生からの相談を受けているところでございます。これらホットラインを始めとする各種相談窓口につきましては、今申し上げました技能実習生手帳に掲載して周知を図っているところでございます。

近藤正道社会民主党・護憲連合

○近藤正道君 行政が直接やらないでJITCOという財団法人にすべて丸投げをしているという、こういう印象を私は受けるんですが、JITCOの担当者にも来ていただいたり、いろんな人の話を、つまり、こういう外国人研修・実習制度、実習生に対する様々な権利侵害を支援している人たちの話を聞きますと、行政はほとんどしていないし、JITCOの体制も極めてやっぱり不十分だと、こういう話をやっぱり聞きますよ。是非その辺の実情が、実態がどうなっているのかということをしっかりと調べていただきたい。  皆さんのおっしゃるとおりであれば、こういうトラブルは起こらないわけですよ。ところが、昨年の権利侵害あるいは不正の数を今年はもう上回っておりまして、かなり被害は深刻に私はなっていると、こういうふうに思っています。  いろいろこれはレクでも私聞いたんですが、研修、技能実習の実態、つまり外国人の研修・技能実習生がどこでどんな人が何をしているのか、正確な情報をどこが把握しているんですかというふうに聞きますと、正確に把握しているところがないんですよ、これ。一体これはどこが、どこの工場でどこの国の国籍の人がどのぐらい、どんな仕事をしているのか、正確に把握しているところはどこなんですか。

稲見敏夫法務省入国管理局長

○政府参考人(稲見敏夫君) 法務省は、委員御案内のとおり、外国人の在留管理を含めました出入国管理を所掌しております。したがいまして、外国人研修生、技能実習生の入国、在留の諸手続におきまして、外国人研修生、技能実習生の身分事項、経歴、在留状況、受入れ機関の概要、研修技能実習計画などを把握しております。さらに、必要に応じまして実態調査を実施し、申請内容どおりの研修、技能実習が実施されているかどうか確認しているところでございます。

近藤正道社会民主党・護憲連合

○近藤正道君 私がレクを受けたときは、お互いに顔を見合わせながら、正確なところはだれも分からないというようなことを皆さん言っていましたよ。だから、今のお話だと、ある程度入国管理局が押さえているみたいな話をされますが、それは入国のときの一応建前で、ここでこういうふうな仕事をこういう人たちがやっていると、そういうことで日本の国に入れるわけですよね。ところが、実際に入国の際の状況が守られているかどうかというのは分からぬわけですよ。やっぱり実態をどこかがしっかりと押さえておく、そのことがやっぱりなされていないんです。そのことがきちっとなされていれば、今度はそこでちゃんと適正な研修、技能実習が行われているかどうか調査という問題が出てくるわけですよね、立入りという問題が出てくるわけですよ。実態が分からなければ立入りができないじゃないですか。  皆さんは立入りをしないんですよ。申告があると、苦情があるとそのときに動いていく。これではやっぱり駄目なんで、しっかりと行政の縦割りの弊害を是正して、どこかが、これは法務省なのか厚労省なのか分かりませんが、ここでしっかりと実情を把握して、その情報に基づいてやっぱり問題のあるところを積極的に立ち入って調べる、こういうことをしていかないと、この私は問題は解決しないと、こういうふうに思うんですが、今度は厚労省、いかがでしょうか。

草野隆彦厚生労働大臣官房審議官

○政府参考人(草野隆彦君) 厚生労働省としましては、技能実習制度の運営の適正化を図るため、事後に立ち入るということだけでなく、まず国際研修協力機構、JITCOでございますが、ここを通じまして受入れ事業場、全事業場に対する自主点検の実施、あるいは受入れ団体・企業に対する巡回指導、これはまあ五千件から六千件やっていますが、この強化を図ることとしております。  さらに、労働基準監督機関におきましては、労働条件の履行確保上問題がある受入れ事業場に対する監督指導の強化を進めていくこととしております。さらに、技能実習生の労働条件の履行確保について入管当局との情報の共有を図るため先般相互通報制度を設けたところでございまして、今後とも、関係行政機関との連携などを通じて制度の適正な運営に努めてまいる所存でございます。

近藤正道社会民主党・護憲連合

○近藤正道君 規制緩和という方向でこれから外国人労働者、研修、実習という形でどんどん増えてくるだろうというふうに思います。しかし、そのためには、まずこういう外国人労働者に対する不正だとか人権侵害、これをやっぱりきちっと正していかなきゃ駄目ですよ。  皆さんは、数年前にこういう人たちのための統一窓口、協議体制を作るというふうにおっしゃっていたけれども、今回レクを通じて改めて分かったんだけれども、ほとんどこれ機能していない、ばらばらだ、どこも正確な実情を把握していない。みんな、いや、あの人たちがやっているだろう、こっちがやっているだろうと、統一した情報を持っていない。これはとにかく改めていただきたい。  これは改めてこれから法務委員会等でもまたお聞きしたいというふうに思いますが、是非、情報を共有して、非常にひどい実態が、これではとても日本なんか好きにならない、もう二度と日本になんか来たくないと、こういうふうに思う状況をどんどんやっぱり発生させている。とりわけ団体監理型でそういう事態は非常に起こっている。大変やっぱり憂慮すべきだと思うんですよ。  最後に御認識と決意だけお伺いして、質問を終わります。

松野博一自由民主党厚生労働大臣政務官

○大臣政務官(松野博一君) 本問題に関しましては、近藤先生御指摘の様々な問題、賃金未払等の事案が発生していることに関しましては、本制度の目的に照らし問題であると認識をしております。  これらの問題に対応を更に進めていくために、規制改革・民間開放推進三か年計画等において本制度の適正化について指摘がなされております。このため、厚生労働省といたしましては、学識経験者による研究会を設置をいたしまして、問題点の整理、適正化に向けた方策についての検討を行っているところでございます。  具体的には、実務研修中の法的保護の在り方の問題、不正行為を行った受入れ機関に対する規制の厳格化の問題等の事項を中心に検討を行いまして、関係省庁と連携をしながら今年度中に結論を得てまいる所存でございます。

近藤正道社会民主党・護憲連合

○近藤正道君 終わります。

長谷川憲正国民新党・新党日本の会

○長谷川憲正君 国民新党の長谷川憲正でございます。今日の委員会は私が最終質疑者でございますので、皆さんもうしばらく御協力をお願い申し上げたいと思います。  私は、今日はいわゆる在外公館、とりわけ大使館の設置の問題あるいは大使の増員の問題、これを取り上げてみたいと思っております。  私は、かつて郵政省という役所に長いこと勤務をさせていただいた中央省庁の役人の経験を持っている者でございまして、こういった委員会では郵政民営化に反対する立場で質疑をさせていただくことが多いものですから、今日も長谷川、それやるんだろうとお思いかもしれませんが、実は郵政省を退職をさせていただきましてから、たまたま幸運にも私、フィンランドという北ヨーロッパの国で大使をやってみないかというお話をいただきまして、三年間大使をさせていただいた経験がございます。そして、フィンランドはすぐ南にフィンランド湾という湾がございますが、それを飛び越えますといわゆるバルトの三国というのがございまして、その一番北の国、エストニアという国も兼轄をさせていただいていたわけであります。  その経験を通じて非常に私は強くその後も一貫して思っておりますことは、もっと日本は大使館を強化しないといけないということでございました。    〔委員長退席、理事風間昶君着席〕  今回、小泉総理が退かれまして、安倍新総理が誕生されました。そして、その所信の中でも外交力の強化ということを大変重要なテーマとして取り上げておられます。正しい方向だということで私も喜んでいるわけでございますが、その中でやはり基盤整備ということで、外務大臣もいろいろな場で、やはり日本が外交力を本当に強化しようということであれば、それなりの基盤、要するに大使館だとか定員だとかそういうものを強化しなければいけないということを度々言っておられるわけでございます。  私、先週の末、金曜日に質問通告をさせていただきまして、この問題を取り上げさせていただきますということを総務省、外務省、両省に申し上げたわけでありますが、そうしましたら、翌日の土曜日、十月の二十八日のこれは産経新聞でございますけれども、ちょうどこの記事が出てまいりまして、「「外交力強化」か「歳出削減」か」ということで、外務省と財務省が来年度の予算で大使館の新設や定員の増をめぐって火花を散らしているという記事が出ておりまして、やはり大きな問題の一つになっているんだなという実感を持ったわけでございますが、これは単に外務省と財務省のお話だけではなくて、これは政府の施設でございますから、大使館をつくるにも、あるいは大使を増員するにもこれは総務省が権限だということでございますので、お忙しい中でありますが、今日は総務大臣にもお越しをいただいているわけでございます。    〔理事風間昶君退席、委員長着席〕  そこで最初に、私は、この大使館の数あるいは大使の数、日本が本当にこれから常任理事国として世界の平和と発展のために努力をしようというのであれば、現在の状況というのは大変不十分だというふうに考えますけれども、今日は関口外務大臣政務官においでをいただいておりますが、御認識等お聞きをしたいと思います。

関口昌一自由民主党外務大臣政務官

○大臣政務官(関口昌一君) 今、長谷川委員から御指摘をいただきましたとおり、外務省としては、緊急の外交課題が山積しており、その中で外交実施体制の基礎的な体力を強化していく必要があると考えております。この点につきましては、本年七月の骨太の方針二〇〇六におきましても、政府の対外的機能を在外公館等を通じて充実させる旨記載されたところであります。  長谷川委員におかれましては、先ほどお話がございましたとおり、フィンランド大使も経験されて、在外公館等の現状を十分熟知されておられるかと思います。  実際、大使館の数を一つ取っても、アフリカ五十三か国のうち、現地に我が国の大使館が設置されているのが二十四か国、また、ソ連の崩壊により誕生した十四か国のうち、我が国の大使館が設置されておるのはわずか四か国であります。また、外務省の定員につきましても、特に勤務環境が厳しい途上国において、各職員は同時に複数の業務に従事しながら全力で取り組んでいるというのが現状であります。  このような状況を踏まえまして、長谷川委員の御指摘のとおり、外務省として現在、来年度機構・定員要求において在外公館の新設や定員の増強を含む外交実施体制の強化をお願いしているところであります。

長谷川憲正国民新党・新党日本の会

○長谷川憲正君 今お話がございましたが、ちょっと私がそれに補足をさせていただきたいと思うんですけれども、現在、世界の国々と一言で言いますが、国連に加盟をしている国というのは百九十二か国でございます。このうち、日本が大使館を置いている国というのは一体どのぐらいあるだろうかと、皆さん御存じでございましょうか。百十七なんですね。ということは、これは割り算してみますと、要するに世界の国のうち約四割には日本は大使館を持っていないと。六割の国にしか大使館を持っていない。  大使館を持っていないということは、大使を始めとしてその館員が一生懸命日本の政策をその国に理解してもらおう、日本の応援をしてもらおうということで働き掛けをするわけです。全世界の六割の地域でしか日本は本物の外交力を発揮できていないということなんですね。それで常任理事国に日本が本当になれるでしょうかというところがポイントなんですよ。  私は、ほかの、じゃ常任理事国と言われている国はどのぐらい大使館を置いているのかなということで調べてみましたらば、さすがにアメリカは百六十二か国、これが一番多いんです。世界全部ではございませんが、百六十二か国、日本より四十五か国も多い。さらに、イギリスが百五十四か国、日本より三十七多い。フランスが百五十七か国、日本より四十多い、こういう状況でございます。  アメリカは大国ですから別だといたしましても、フランスだとかイギリスというのは人口でいえば日本の半分の国ですよ、日本の半分ですよ。その国でも世界の国々に大使館を置いて頑張っているということを考えますと、その倍の国力を持っている日本が百十七でいいわけがないと。それで本当に世界で尊敬を集められる外交ができるわけもないし、本物の情報が集まるわけもないというふうに私は思うんです。  これは、今日は与党の方にも専門の先生、野党にも専門の先生がたくさんいらっしゃいますけれども、私はもう党派を超えて、与野党の違いを超えて、是非これは安倍内閣の誕生を機会に、外交力の強化ということを大きな柱にしておられるわけでございますので、これまた特に菅大臣は重要閣僚でいらっしゃいますとともに、安倍総理の側近のお一人でもございますので、ひとつ役所同士の話とか従来の経緯がどうとかいうことではなくて、ここは政治的な決断として一歩前に進められるべきではないかというふうに思うわけでございますが、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) 安倍内閣が総合的な外交力強化、これを進めていこうという、そうしたことは私も内閣の一員として理解をいたしております。  ただ、そういう中で、大使館を含む在外公館については、今後の行政改革の方針において、定量的指標も踏まえつつ定期的見直しを行うこと、設置時からの状況の変化を受けて必要性の低下したものについて統廃合を図ること、このことを決定をいたしております。  さらに、国家公務員の定員におきましては、さきにこの決定を成立をいたしました行政改革推進法のその中で、国の行政機関の定員の純減については今後五年間で五・七%以上、約一万九千人の純減を進めること、このことも委員御承知かと思います。そして、このことを私どもは着実に実施をしていく必要があるというふうに私は思っています。今、委員から御指摘がありました外務省の機構・定員要求につきましても、これらの閣議決定に基づいて厳正に審査をしてまいりたい、こう思っております。  ただ、委員が大使を経験をされて、そして今訴えられました。そのことについて私も真摯に受け止めていきたい、こう思います。

長谷川憲正国民新党・新党日本の会

○長谷川憲正君 温かい御答弁いただきまして、ありがとうございます。  総務大臣としてお立場がございますから、ここで機構や定員はどんどんやるぞというようなことをおっしゃれないのはよく分かります。しかしながら、これは役所同士の交渉では恐らくらちがなかなか明かないと思います。ですから、最終的には安倍総理が、これはやるんだということをおっしゃっていただかないと吹き抜けないと思いますが、是非、そのためにも外務そして総務両省の連携と、より一層のお力添えをお願いを申し上げたいと思うわけであります。  工夫の余地はいろいろあると思うんです。例えば、私フィンランドの大使ですから、フィンランドのヘルシンキというところに大使館がありまして、そこを基地にして活動をしているわけであります。そして、用事がありますとエストニアに飛んでいく。まあ月に一回ぐらいのペースでございましたけれど、大事な話があると飛んでいかざるを得ないわけでありますが、実際はエストニアという国の中に大使館みたいなもの、日本の大使館みたいなものはあるわけです。立派な事務所を借りて、そこに日本から派遣された職員もおり、現地の職員も働いて、日本の国旗を立てて仕事をしているわけです。これは駐在官事務所というふうに実際は外務省では呼んでおられるようでありますけれども、仕事はしているわけです。そこに、大使が日ごろいませんから、大使に代わって仕事をする人が、臨時代理大使という人がいるんです。極めて優秀な外務官僚がそこにおります。処遇は参事官という処遇になっておりますけれども、実力的には十分大使も務まる、そういう人が派遣をされておるんです。  しかし、各国はそこに大使を出してきております。例えば、中国、ちゃんと大使館を置いて、本任の大使がエストニアにもフィンランドにもいるわけですね。そういう状況の中で、臨時代理大使という肩書の人間は、例えば直接総理大臣のところへ行って駆け引きをする、そんなことはやっぱりできないわけです。いろんなことを言いますけれども外務省のレベルで止まってしまって、政治家に働き掛けるなんということはなかなかできない。そうすると、私が出ていってそれをやるわけですけど、一月に一回行って話すのと毎日やっている人の差は、それは非常に大きいわけです。  そういう意味で、私は、現在あるそこの駐在所、大使館のちょっと小ぶりにしたようなものでございますけれども、せっかくそういった施設も定員もいるわけですから、そういうところを大いに活用して、その臨時代理大使を、例えば、これは私の勝手な考えですけれども、特例的な大使にするとか、そういう方法だってあるんじゃないだろうか。国によっては大変若い方が大使を務めている例もあります。要は本人の能力の問題でありますから、私は年齢だとか処遇というのは日本の国内の問題であって、任国に対してはやはり特命全権大使という肩書を持って交渉ができるかできないかというところがポイントだと思うわけでございまして、そういう観点から、それじゃ、エストニアのように実質大使館とおぼしきものが置かれている国というのは実際どのぐらいあるんだろうと、日本からですね、いうのをちょっと調べてみましたら、エストニアだけでなくて、いわゆるバルト三国全部そうでございますし、それから中央アジアのキルギスとかタジキスタン、トルクメニスタンというところもそうでございますし、太平洋にありますソロモンとかパラオ、マーシャル、ミクロネシア、これもそうです。ですから、こういうところは肩書を本任大使に変えてあげるというだけで、そんなに大きなお金をつぎ込まなくても私は実質的に解消できるんじゃないかと思います。  それから、外務省のお立場からはもっともっと定員よこせという要求がありますが、もっと効率的な運用をすれば、外務省の定員というのはそんなに大きく伸ばさなくても私は世界の各地に大使館を置くことができるんじゃないかと、こういうふうに思っているわけでございまして、そんなアイデアを含めて両省連携してお考えを詰められますと、私は、これは道が開けるのではないかというふうに思うわけでございます。  そういう意味で、今日は特に大臣からこれ以上前向きなお話をいただこうとは思いませんが、是非そういう観点からひとつ安倍内閣の大きな柱として取り上げていただいて、そして、どうぞ行政監視委員会の先生方、皆さんでこれ応援しようじゃありませんか。やっぱりみんなで声を出さないとこういう問題は盛り上がらない。政治の責任だと思うんですよ。だから、霞が関の問題じゃなくて、正に国民から選ばれている、日本の国家の平和と安全というのは世界の平和と安全に懸かっているわけですから、それをみんなで声を出して言うということが私はもうとっても大事なことではないかというふうに思いましてあえて取り上げさせていただいておるわけでございまして、せっかく大臣おいででございますから、最後に一言、御決意というよりも御感想で結構でございますので、もう一言お聞きをさせていただいて、私の質問を終わりたいと思います。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) 私は、行政改革推進法を踏まえて、五年間で五・七%の純減、このことは総務大臣として必ず実現しなきゃならない立場でありますので、そういう中で、ただ、めり張りを付けて、先ほど私、真摯に受け止めさせていただきます、こう答えをさせていただきましたんで、このことで御理解いただきたいと思います。

長谷川憲正国民新党・新党日本の会

○長谷川憲正君 大変ありがとうございました。  質問を終わります。

草川昭三公明党

○委員長(草川昭三君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会をいたします。    午後四時十一分散会

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