厚生労働委員会 第6号
- 発言数
- 257 件
- 登壇者
- 26 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2006/12/05
会議録
○委員長(鶴保庸介君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る一日、荻原健司君が委員を辞任され、その補欠として南野知惠子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(鶴保庸介君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省医政局長松谷有希雄君外十八名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鶴保庸介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(鶴保庸介君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、介護、障害者福祉等に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○中村博彦君 障害者自立支援法が始まっております。現場乖離の法律、そのような呼び名で呼ばれておりますけれども、現場では大変な混乱をいたしておるわけでございます。 食費、光熱水費の問題についてまずお尋ね申し上げますけれども、入所施設における食費、光熱水費は介護施設に比べると非常に高い。軽減額についても、手元に障害基礎年金が二万五千円程度残ることのみで差額が徴収されています。例えば、低所得者一障害基礎年金二級の障害者の場合、食費は四万一千円、特養ホームの利用者の場合は、御存じのとおり食費は二万二千円でございます。また、低所得二障害基礎年金一級の障害者の場合、食費が四万六千五百円でございます。特養ホームの利用者の場合は食費等が三万円でございます。そして、補足給付で調整はいたしておりますけれども、基本的にすべて二万五千円程度残るという流れの中で調整をしておるわけでございます。 こういうような場合に、この施設サービスにおける利用者負担、特に食費負担はどのように考えておられるのか、障害者と高齢者で負担の考え方の違う部分についてどのように入所者等に納得をする説明を行っているのか、食費、光熱水費が五万八千円としているが、その積算根拠はどのような根拠の上に立っているのか、介護保険同様、経営実態調査を行って今後対応するのか、お答えをお願いいたしたいと思います。
○政府参考人(中村秀一君) お答えを申し上げます。 ただいま中村委員から御指摘がありました、障害者施設と介護保険施設の負担の問題、特にそのうち食費、光熱水費の負担の問題についてお話がございましたので、その点お答え申し上げます。 まず、積算がどうなっているかということでございますが、障害施設におきましては、食費、光熱水費で五万八千円が実費というふうに積算いたしております。そのうち、食費は四万八千円でございますので、光熱水費が一万円となっております。介護保険施設は、食費、光熱水費五万二千円と承知いたしております。食費が四万二千円でございます。障害者施設、介護保険施設、食費につきましては、それぞれの施設の食費の実態を調査し、多少障害者施設、高目になっておりますが、実態を踏まえた積算となっております。 そういう状況の中で、障害者自立支援法におきまして、障害施設におきましては、給付費の一割の御負担と、食費、光熱水費の実費について御負担いただく仕組みといたしておりますが、負担の軽減の方法といたしまして、まず一割負担につきましては、月額負担の上限が設定されているという点ではこれは介護保険と同額、一般月額三万七千二百円、低所得二万四千六百円と一万五千円、これは市町村民税非課税の方で低所得の度合いによって変わっていると。生活保護の方ゼロ円という一割負担の負担の上限については介護保険と同様の負担の上限を置かしていただいていると。 ここまでは基本的には障害施設と介護保険と同様の仕組みでございますが、御案内のとおり、障害者につきましては、さらに施設に入所されている場合、個別の減免制度を導入するということで、収入が例えば六万六千円までの方については一割負担については負担ゼロとすると、こういう個別減免措置がその方の収入あるいは資産に応じて設定されているところでございます。 さらに、それを行った上で食費、居住費の御負担をいただくわけですが、入所の場合に、食費等の負担をしていただいても少なくとも手元に二万五千円が残るよう食費、光熱水費の軽減措置を講ずるということで、仕組みといたしましては、要約いたしますと、入口は介護保険制度と同様の仕組みを取っておりますが、個別減免については、まず一割負担の方で減免をし、さらに食費、光熱水費につきまして、手元に二万五千円が残るようにということで食費、光熱水費の分について減免をしているという仕組みを取っております。 これに対しまして介護保険の方につきましては、委員御承知のとおり、まず介護保険では一割負担の制度が創設された後、昨年の介護保険制度の見直しがあり、食費、光熱水費の負担をお願いする際に、所得に応じて補足給付を介護保険の方で打つというような仕組みを取っておりますので、負担の補足給付については食費、光熱水費に着目して補足給付を付けておりますので、両制度でき上がった形で比較いたしますと、中村委員御指摘のとおり、食費、居住費につきましては、介護保険施設が例えば低所得一の方の場合二万二千円に対して、障害施設の場合は四万一千円というふうに障害施設の方の食費、居住費の方が多くなっておりますが、トータルの負担、一割負担と個別減免合わせたトータルの負担でいいますと、障害施設、介護保険施設の負担について基本的に逆転現象は生じていないと、障害施設の方の御負担が軽減されていると、こういうふうに考えているところでございます。 今後どうするかということでございますが、いずれにしても、障害施設の障害報酬なり、それから障害者自立支援法の利用者負担の問題については附則でも三年後の見直しということが規定されておりますし、障害者の施設の障害報酬につきましても経営の実態等を踏まえて必要な時期に見直しということはしていかなければなりませんので、そのような観点から、施設の負担の問題あるいは施設の経営の問題について、我々も注視しながら必要に応じて是正策を講じてまいりたいと考えております。
○中村博彦君 利用者に納得できる食費、光熱水費を介護保険も障害者についても単価設定というかお願いをいたしたいと、このように思います。 今皆さんのお手元にお配りをさしていただいた施設入所者の単価でございますけれども、定率一割負担という大前提の中で今回の障害者自立支援法が動いてございますが、これ少しおかしい。すなわち、施設入所者の平均区分、一番平均的な施設は四・九以上から五・一未満でございます。月額給付費が一人当たり二十四万四千円、入所者の一割負担は障害程度に関係なく原則二万四千四百円になるわけでございます。 軽い方は自分の障害程度区分よりも一割負担が高くなる、施設の平均区分からいえば重度の方は一割負担が低くて済むと、こういう論理になるわけでございますけれども、この辺の部分、障害者の障害程度区分が重度、軽度に関係なく当該施設入所者の一割負担が一律的に決められておりますね。 これに対しての矛盾、これなぜこのような制度をつくられたのか本当に分からないと、こういうように思うわけでございまして、ひとつ、今日は総点検をしておるわけですからね、そういうことでひとつ御答弁をお願いいたしたい。
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。 今委員から御指摘がございました障害者施設の報酬の設定の仕方でございますが、まず介護保険制度と比較した場合に違いが出るということの御説明の方が分かりやすいかと思いますので、あえてちょっと介護保険制度と比較さしていただきますと……
○中村博彦君 ちょっと手短に。
○政府参考人(中村秀一君) はい、分かりました。 介護保険施設につきましては、利用者の要介護度ごとに御案内のとおり報酬が設定されております。これは介護保険の報酬は全事業者を通じて単一の人員配置基準が定められておりまして、人員配置基準と利用者ごとの要介護度に応じた単価の間にはリンクがないというのが介護保険制度の仕組みになっております。 これに対しまして、委員から表を配付していただきました生活介護、障害者施設の生活介護の場合は、この障害程度区分と報酬と職員配置とリンクしていると、こういうことになります。したがいまして、事業所ごとの平均障害程度に応じまして人員配置とリンクされた報酬単価が設定されているという仕組みを取っております。利用者負担につきましても、事業所ごとの平均障害程度と人員配置に応じまして、同じ施設であれば同じ利用者負担をお願いするという形で介護報酬を設定さしていただいているところでございます。 軽い方の負担が相対的に重くなるんではないかという御指摘もございますが、重度の方々にとりましてはある意味ではサービスが受けやすくなるという側面もあり、まあメリット、デメリットそれぞれあるのではないかと思いますが、要は平均障害程度が重い施設につきましては人員配置も自動的に多くなると、そういう仕組みを講じております考え方で組み立てられているということでございます。
○中村博彦君 今の答弁を聞いておりましていれば、全然の、お答えになっておりません。個別ケアに基づいた定率負担、公平公正という観点からいっても納得がいかない制度でないかと。これは大臣、ひとつよくこの辺の部分を御検討願いたいと、このように思います。 さらに、通所サービス等を利用する在宅障害者の場合、障害程度区分を決定後に市町村がサービス支給量を決めます。これは一体なぜなのか。 それと、職員配置につきましても、御存じのとおり、これまでの身障療護施設の配置基準、この辺の部分については平均区分によって職員配置基準が異なってまいります。すなわち、前年度実績、平均区分を前年度実績で見直します。そうなってまいりますと、職員配置基準が前年度と本年度では大きく変わってくるわけでございます。そうなってくると、一番に波をかぶるのは頑張ってきた職員でないのかと思うわけでございまして、障害者自立支援といいながら、施設サービスにおける職員体制はどのように考えておられるのか。 これは来年、前年度実績で職員配置基準を見直すわけでございますから、軽くなれば、職員は二・二対一だった職員配置基準が三・五対一というような形に変わっていく、職員数が三割もカットするというような状況になるわけでございまして、こういう現象が生じるということをどのようにお考えなのでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。 障害者自立支援法では、従来、例えば身体障害については、更生施設、療護施設、授産施設と、こういうようなふうに身体障害を例に取ると分かれておった部分について、例えば夜、活動から帰って休息し泊まる場、これは生活介護になると思いますが、そういう生活介護の部分につきましては、ここの新事業のところに書いてございますように、それぞれの障害者の重さに応じて人手が多く掛かるというところから、さほど人手が要らなくても済むという施設の実態に応じて、人手に応じて報酬を支払うようにしようということで、このような平均障害程度区分に応じた単価の設定をしているところでございます。 例えば身体障害者、従来の身体障害の施設についても、療護施設は委員御承知のとおり重い方が多いわけで、平均障害程度でいうと五・三、これに対して更生施設三・八、授産施設三・六というような状況でございますので、そういう施設の入っておられる方の、あるいは利用されている方の重症度に応じて手厚い配置をすると、そうでないところについては必要な配置基準に応じて支払うようにするという考え方から、このような障害程度区分に応じた職員配置とそれに見合った報酬ということを御提案し、今実施しているところでございます。
○中村博彦君 職員の給与引下げ、また人員削減が大きな社会問題にならないような、激変緩和というか、来年の四月以降にそういう状況にならないような対応を是非お取りをいただきたい。 次に、皆さんに配らしていただいたペーパーを見ていただいたらと思いますが、今回の障害者自立支援法の中で一番の問題は障害程度区分である、介護保険で言う要介護度認定だということを言われておる。 御存じのとおり、視覚障害者は重度であっても二まで、聴覚障害者も区分二止まりであると、こういうような状況が出てきておるわけでございます。当然、今ここでお示しをいたしておりますように、このADLの分布状況を見ていただいてもお分かりのとおり、認知症自立度、障害自立度を見ても、確かに老人はこのような高齢者の要介護度は障害程度と認知症程度の相関関係にございます。しかし、障害者はそれぞれの特性がございますから、知的のゾーン、身体障害のゾーンを見ていただいても正常な分布が成立しておりません。大臣、これじいっと見ていただけませんか。 ここに七十九項目、そして従来の二十七項目、安易に二十七項目をプラスしただけの障害程度区分の尺度が取られたわけでございます。だから、当然、特性が違う尺度を使用するために二次判定の変更率が最高五二・九%にもなっておるわけでございます。これは私は、本当に抜本見直しをしなくては駄目なのでないか、このように思っております。 高齢者要介護認定は、そして、御存じのとおり、中村社会・援護局長は名老健局長といって介護保険制度をつくられた。介護に要する時間が介護度に反映されてくる、介護認定はですね。介護に要する手間が職員による業務量となり、その対価が介護報酬として設定されたんです。そうですよね。そして、障害程度区分は、障害程度は時間量をメルクマールにしても、その手間は障害程度ごとに反映しておりません。当然、高齢者と障害者では明らかに心身の障害特性が違います。ベースが違うんです。だから、二次判定が変更率が大きな形になってくる。 このような制度についてどのように説明をされますか。そして、今後、障害程度区分の修正対応をどのようにされるか、お聞かせを願いたい。
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。 障害程度区分につきましては、障害者の方の障害像に応じた給付を組み立てると、こういう観点から導入されたものでございますが、御案内のとおり、障害程度区分に応じた利用を定めておりますのは介護給付の部分でございまして、例えば障害者の方の自立訓練でございますとか就労移行支援、就労継続支援、あるいは地域で生活していただくグループホーム、こういった訓練等給付の部分につきましては区分にかかわらず利用可能であるということで、まず、障害者自立支援法の給付の中においても障害程度区分の機能する部分については介護の部分に限定されているという前提でまず御説明を申し上げます。 障害程度区分につきましては、今委員からお話のあったとおりでございます。介護保険の要介護認定の項目七十九項目の上に日常生活面に関する項目七項目、それから行動障害や精神面に関する項目二十項目を加えて検討しているところでございますが、実際、一次判定でコンピューターで用いて使っておりますのは七十九項目に日常生活の七項目を加えました八十六項目で第一次判定をし、第二次判定で二十項目、行動障害や精神面に関する項目について加えまして、更に医師の意見書等を加えて、合議体で二次判定をしているという仕組みでございます。 当初、モデル事業を実施いたしまして、更に精度を高めるということで実施しておりますが、六月末までの判定結果七千ケースを収集いたしますと、全体で二次判定で区分変更したのが三三%でございますが、精神障害については五二・九%が二次判定で区分変更されているということで、中村委員が御指摘になっておりますのは、身体障害などに比べて精神障害、特に精神障害、続いて知的障害などについては、一次判定八十六項目での判定結果と、その二十項目をプラスし医師の意見書等を踏まえた二次判定では変更率が高いので、もっと一次判定の精度を高めるべきではないか、それについては、知的や精神といった部分については介護保険の要介護認定より更にその部分に特化した配慮が必要ではないかという御指摘だと考えております。 私どもも、現在、行政的に現在の障害程度区分の判定ソフトを使っておりますが、これの向上というのは基本的には大きな課題であるというふうに思っておりまして、現在も調査研究事業を進めております。関係者の御協力を得まして、これの精度向上に努めてまいりたいと考えております。
○中村博彦君 今いろいろ御指摘いたしましたように、正に信頼性の低い障害程度区分の判定になってございます。 それと同時に、施行後五年間で新事業へ移る。これも大臣に御答弁いただきたいわけですけれども、すなわち平成二十三年度末までは経過措置が設けられているが、多くの問題が指摘されています、今。スムースな移行は困難でないのかと。まず、現場乖離の制度を見直す、そして十月から始まった新事業を分析する。是非お願いしたい。 それと、今早い段階で新制度へ移行させようとする動きもあるわけでございます。すなわち旧法に基づく支援費の大幅ダウン、この五年間の経過措置よりももう二年、三年で早く新制度に移行させようとする動きがございます。そういう意味からして、来年度予算でのこの支援費、平成十九年度予算ではどのくらい計上されているのか。そして、今大臣はこの支援費制度についてどのような考えをお持ちなのかをお答え願いたいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) ただいま中村委員から新しくスタートをいたしました障害者自立支援制度につきまして、やや現状とそぐわない点があるという御指摘をいただきました。 私どもは、まず障害者自立支援制度そのものの基本的な方向、これについては大方の御理解をいただいているというふうに認識をいたしております。これはもう従来の措置費、それからまた、支援費には移りましたけれども、財政処理としては義務的経費ではなくて毎回、毎年のように多額の補正予算を組まなければいろいろ実効上の支障が出るというような予算制度でございましたけれども、そういうようなものももっと安定させたいと。 こういうようなことで、財政における位置付けも変え、そしてまたこの自立支援の制度についても全国的な均てん化、それから障害程度区分に応じたサービスを行う、そしてそういったものをしっかりみんなで支え合うということで、基本は一割負担と、こういうふうに申したわけでございますけれども、現実には所得の状況に応じた自己負担の部分の上限設定というようなことでもう事実上は必ずしも応益的な負担になっていない、こういうような自己負担の在り方というようなことでスタートをさせていただいたわけでございます。 さしずめ、どこがいろいろの問題かというようなことについては今、障害程度区分についての一次的なコンピューター処理による判定と二次判定との間が余りにも開差があって、一次判定とは何ぞやというようなこともお話しになられたわけですが、これらについては、今局長が言われたように更に一層このデータを集めることによってより一次処分が精度を高めるように、これはもうどんな精度であっても当然の成り行きだと思っておりますが、そういった努力を図ってまいりたい、このように考えております。 さらに、財政制度、財政との関係ではどうかといえば、これはもう義務的経費になったわけでございますから客観的な条件に応じて、員数だとかあるいは単価、こういったようなものを基礎にして当然それは予算化されるというような制度になっているということでございます。 加えまして、ただ、今現実の姿としていろいろと実情との間で円滑な運用、運営という面ではややきしみがあるというようなところをいろんな方面から指摘をされておりまして、したがいまして、我々としても、その調査をした上で必要な改善措置を図りたいということを申しているわけですけれども、それらの予算措置も当然行われるということで御理解を賜りたいと思います。
○中村博彦君 現場が混乱しておる段階において、早急に支援費ダウンのような誘導策で新制度に移行させるような強圧的な手法は取らないでお願いをいたしたいと、このように思います。 介護保険につきましてお伺いいたしたいんですけれども、御存じのとおり、介護保険は三年に一度、介護報酬改定を行ってございます。そして、その介護報酬改定のメルクマールは介護保険財政の状況、改定時の賃金、物価水準、それと介護保険事業者の経営実態調査になっております。この三つの要素の中で一番重視されておるのが経営の収支状況にあるわけでございます。 大臣、もう大臣は本当に財政、本当に明るいわけでございまして、その介護保険が始まりながら、介護保険事業の会計ルールの確立ができておりません。会計保険事業においては、特別養護老人ホームなど社会福祉法人が主となる介護保険事業であっても、指定介護老人福祉施設等会計処理等を取り扱う指導指針の会計処理方法が定められております。これを指導指針と言っておる。また一方、社会福祉法人の法人会計は社会福祉法人会計基準によるという大原則がなされております。 だから二つの、指導指針と会計基準という二つの会計処理方法がございます。そして、都道府県においては、会計基準の会計処理で行えという都道府県があるかと思えば、指導指針が介護保険事業としては当然であるということで指導する県があります。大混乱をしておるわけでございます。そしてまた、この会計基準と指導指針は大きく処理方法が違います。多くはもう申し上げませんけれども、減価償却費の取扱いや施設整備費補助金の扱い等、細かな部分が異なっております。会計基準を使うと実態の伴わない黒字が大きく出る傾向にもございます。このような状況下でございます。 社会福祉法人において、この二つの会計制度がございます。そして、授産会計等の会計制度がございますが、この現状をどのようにお考えなのかを御答弁いただきたいと思いますが。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 会計基準についてのお尋ねでございますけれども、御指摘のように、特別養護老人ホームに関する会計処理でございますけれども、社会福祉法人のサイドから見ますと、社会福祉法人の会計基準として、全体の適切なコスト管理ができ、また経営努力の成果を把握ができるという意味でいわゆる社会福祉法人サイドの会計基準がございます。それとまた、委員御指摘のように、私ども、介護保険の事業という立場で介護保険の収支状況を適切に把握するという立場からいたしますと、指定介護老人保健施設等の指導指針とおっしゃいました、指導指針という形で定めておりまして、現実にその二つの処理があるというのは御指摘のとおりでございます。 いずれの方式によりまして会計を処理するかということにつきましては各々の社会福祉法人が選択をするということになっておりますけれども、私どもといたしましては、介護保険制度を所管している立場でもございますし、いわゆる介護老人保健施設等を経営する社会福祉法人にありましては指導指針に基づいて会計処理を行う方が望ましいのではないかというふうに思っておりまして、その旨は通知等で周知をいたしております。 ただ、いわゆる特別養護老人ホーム以外の施設を経営されている、他の社会福祉施設を経営されている方もございますので、そういうケースの場合もございますので、私どもとしては、この特別養護老人ホームの会計基準の在り方につきましては引き続き各方面の意見を聞きながら研究していきたいというふうに思っております。
○中村博彦君 早急に、会計基準で処理をしなくちゃ駄目だという都道府県もございますので、ひとつ調査をしていただいて、二重会計、たださえ事務量が膨大になってきておるのに両方でせざるを得ないというような状況にならないように、実態調査では指導指針、大阪府へ出すのは会計基準、こんな二重会計というのが起こらないように是非お願いをいたしたいと。 それと同時に、この介護報酬改定は三施設の経営実態調査によるわけでございます、老人保健施設、介護療養型医療施設、特養と。それだけにやはり一元化された会計処理が必要でないのかと、そのようにも考えます。ばらばらの会計処理では本当の実態が見えない。これは大臣、どうでございましょうか。大臣から是非お答えをいただきたい。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 会計基準とは、中村委員専門でいらっしゃるのに釈迦に説法になって恐縮ですけれども、通常は、企業の会計基準というのは、まず第一義的には投資家のためにあるわけでございます。投資家がしっかりした会計基準によって処理された会計の状況、経理の状況、会社の財務内容、これによって間違いのない投資をしていくということでございます。 第二義的に言えるかなと思うのは、最近においては、融資をする金融機関等においてもこの会計について、財務の状況についてよく見るということが、担保なぞを徴する、あるいは保証人を徴するというような形でなく、実際に財務の状況に応じて、その見通しを立てた上で融資をしなさいということが原則ですので、そういう傾向が強まるに応じて非常に会計基準に基づいた財務の状況というものが注目をされているということです。 しからば、こういう社会福祉法人であるとか、あるいはいろいろな法人というのがその二つの面で何か非常に切迫した問題があるかといえば、必ずしもそうでない。もちろん、収益事業等について税務の関係でしっかりした財務状況が把握されるということは公正な課税のためには必要ですが、さしずめ、こういったものについては、今先生が御指摘のように恐らく報酬を決定するに当たっての資料と、データとして必要だということになろうと思うわけでございます。そういう観点からすると、報酬を適正に定めさせていただくということのためにどういう会計基準なり指針なりがいいかと、こういうことでこれから探求されていくべき問題だろうと、こういうように思うわけでございます。 ですから、二つあるというのはやっぱり紛らわしいし、また手間が掛かるという事務負担の問題も委員御指摘のようにあろうかと思いますので、報酬を適正に決定させていただく資料ということであっても、できるだけ、これからまたいろいろ、何というか、一つの法人で多岐にわたるサービスを提供するというような、そういう団体が多くなってくることも予想されますので、これはもうできる限り単一、一元化された基準なり指針に基づくのがよろしいだろうと、そういう方向で我々努めていかなきゃいけないと、このように考えております。
○中村博彦君 前向きな御答弁、ありがとうございました。 十一月十日、経済財政諮問会議で、医療、介護の高コスト構造を是正するための五か年計画が求められました。私は、やはり遅きに失したのでないか、供給体改革せずサービス抑制のみにシフトしていった、そして利用者の抑制、その方にコストダウンを求めたのでないかと。やはり供給体改革が必要でございます。 そのときに、今なお措置の受皿だった社会福祉法人がございます。これはもう大臣に御説明するまでもなく、一九五一年に社会福祉事業法によって創設された特別法人でございます。そして、憲法第八十九条の公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し公金支出を禁止する規定を回避するため、サービス提供を委託し、運営に要する費用を措置費として支払う民間事業者の受皿として社会福祉法人が創設されたと。正に措置の受皿として社会福祉法人が登場したわけでございます。しかし、それ以降、何らの改革がなされていない。だから、今回、一法人一施設の指導、措置制度の予算の使い切り、厳しい使途制限、指導、介護報酬となり使途制限がなくなったのに今なお続く行政の規制や指導、このような状況になっておるわけでございますが、是非大臣にお考えいただきたい、その社会福祉法人です。 そして、理事長は大半、介護保険制度も理解ができてない理事長が大変多い。トップとしての責任が持てない理事長。そして、こういう現象が起こっておるわけでございます。野党の皆さんからもよく言われるとおり、私も反省しておるんですけれども、介護職員の離職率は何と二一・四%。そして、介護職員の給与は三十二・五歳男性三百三十六万円、女性三十六・一歳が三百二万円。ヘルパーに至れば、女性四十二・九歳が二百八十二万円。介護支援専門員の女性の給与が三百八十六万円。本当に、全労働者の平均五百二万円に対して大きな開きがあります。しかしながら、今回の私たちの全国老施協が経営実態調査をしますと、収益率が七・一%になっておるわけです、七・一%に。こんな低賃金、言って悪いけれども。そして、厚生労働省が進めたユニット型個室特養は何と赤字になっているわけでございます。赤字になっている、赤字になっておるんですね。平均九・五%の赤字が生まれている。しかし、今なお、施設整備をするとなればユニット型個室しか整備の交付金は出さないということになっておる。みんな赤字になっておる。それはなぜかというと、減価償却費の比率が高い。八・六%ぐらいになっています、正味がですね。 だから、そういうような状況を見てみますと、本当に社会福祉法人を改革しなくてどうなるんでしょうか。そして、収益率は今申したように七・一%。そして、先ほど申したような人件費でありながら人件費比率は六〇%を超えておるのでございます。人件費比率は六〇%を超えておると。 それじゃ、今の報酬は一体正当なのか否かというものを是非考えていただきたい。どうでございますか。
○政府参考人(中村秀一君) 多岐にわたる御指摘あるいは御質問でございますが、まず私ども社会福祉法人の在り方について御指摘がございましたので、お答えを申し上げたいと思います。 社会福祉法人の生まれてきた経緯、それから果たしてきた役割については、中村委員の方からお話があったところでございます。従来の措置制度の下で民間事業者が公的責任、行政が行う措置の受皿として機能してきたと。また、高い施設整備費、それを支えるに当たって施設整備費が用意され、法人側では四分の一の施設の整備費と土地を用意するという形で基盤整備が行われてきたということは御案内のとおりでございます。 しからば、現在いろいろな福祉サービスで払われております費用の八五%は措置費以外、具体的に申し上げますと介護保険の報酬であったり障害者自立支援法の報酬であり、措置費は一五%程度になってきております。 そういった中で社会福祉法人が現代において果たす役割は何かということにつきましては、私ども今年の前半、関係者と研究会を開きまして、社会福祉法人経営の現状と課題と、こういう点で整理をさせていただいたところでございます。今委員御指摘いただきましたような職員確保の問題、またこの国会で昨年介護保険法成立するときに、改正いたしますときに附帯決議の際にも介護労働者の処遇の問題、雇用管理の問題、資格制度の問題、様々御指摘をいただいたところでございます。 それを現場において実は達成していくのは経営者であります経営体、事業体であります部分の役割が大きく、現実問題といたしまして社会福祉法人が特別養護老人ホームのほとんどすべてを経営されておられるというような実態を考えますと、やはり委員御指摘のとおり、質の高い効率的な経営を行う社会福祉法人をつくっていくこと、また社会福祉法人は大変公益性が高く、また非営利であるということからいいましても、こういうような介護事業、福祉事業の担い手として大きな役割を果たしていただけるものと考えておりますので、私ども、委員の御指摘も含めまして、今後の社会福祉法人の経営の改善、良質な経営、良質な職員を、働き続けられるような職場環境を整備するという意味も含めました経営の確保というようなことについて努めてまいりたいと思っております。
○中村博彦君 今申し上げさせていただきましたが、本当に構造改革を社会福祉法人がやらなければ、人材難、そして現在でも特養の施設入所者の要介護度は三・七五になっておるわけでございます。そして、今社会問題化しております職員の重度化対応を一つ見ても、本当に大変な状況になってきておるわけでございます。 そういうような中で、どう人材難、人材を確保していくということは大変重要な問題でございますので、その辺、早急なる社会福祉法人の構造改革をお願いをいたしたいと、このように思うわけでございます。 そして、続いて申し上げたいのは、これらの職員の対応、すなわち退職共済手当がございます。御存じのとおり、独立行政法人福祉医療機構における貸付状況でございますが、その貸付状況も大きな今破綻の中にあるわけでございます。 先ほど申し上げたように、ユニット型個室施設は赤字だということを申し上げたとおり、この福祉医療機構の施設整備貸付金に対して、御存じのとおり会社更生法開始、破産、清算等の手続が取られている債務者等の破綻先債権額が三十七件、三十一億四千四百三十一万円、六か月以上の延滞債権額が八十六件、百六十八億千六百十四万円、また貸出条件を緩和債権が二百十七億七千二百六十五億円になっておる、六十三件、こういう状況の中で、介護報酬ダウン、そして硬直化した社会福祉法人が多い中で、この回収リスク、経営指導、どうなっておるのか、お答えいただきたい。
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。 今御指摘の福祉医療機構の方で社会福祉法人の方々が施設整備をされる場合に、自己資金のほか融資が必要な場合に福祉貸付けで貸付けをされているということでございます。そういう中で、やはり機構の方もきちんとした債権管理をしなければなりませんので、今委員から御指摘のございましたような破綻先債権、六か月以上延滞債権、三か月以上延滞債権、あるいは貸出条件緩和債権の四区分に分けて、これは銀行法の規定による分け方と同じような分け方によって法人の経営状況に即した管理がなされております。 額につきましては委員御指摘のとおりでございまして、リスク管理債権比率は一・二三%となっておりまして、これはそれでも他の政府系金融機関と比べると極めて低水準になっております。これは総貸付けに対するリスク管理債権比率でございますが、これは介護報酬や障害報酬のように定期的に報酬が支払われること、それからやはり事業を始められる際に都道府県や市町村の方が相当信頼できる事業者の方に事業をお願いしているというようなことに表れていると思います。 しかし、厳しい状況にあることは確かでございますので、委員今御指摘のとおり、これからの社会福祉法人、経営のこともきちんとしなければならない。それについては経営診断や指導ということが大事になると思います。現在も福祉医療機構の方で経営診断・指導事業が行われておりますが、もう少し踏み込んだ、また事業者の方が使いやすい経営診断・指導事業にしていくことが必要ではないかということで機構側の方とも私ども打合せしているところでございますが、具体的に申し上げますと、公認会計士等外部の専門家を活用した会計、税制面からの問題分析と指導でございますとか、決算データ等経営情報に基にした従来以上に詳細な分析の実施等、問題把握と指導というようなことを事業者の方が使いやすい費用で機構の方ができるように機構の方にも求めてまいりたいと考えております。
○中村博彦君 もう時間がございませんので簡単にお答えをいただきたいんですが、その福祉医療機構のもう一つの重要な業務でございますけれども、社会福祉施設職員等退職手当共済制度がございます。御存じのとおり、三分の一、国、県の補助がなくなりました。そういう形から、新規加入率が大幅に落ち込んでおると聞いております。このような流れで今後のこの退職共済事業はどうなっていくのか。 それと、御存じのように、各都道府県においては各県、退職共済事業がございます。そして、この各県の退職共済事業につきましては、平成十八年の四月の保険業法改正により、根拠法のない共済は金融庁の監督下に位置付けられました。各県で行っている共済会の本当に福祉職員にとっては命綱であります。そういう流れの中であって、平成十八年十月までに特定保険業者としての届出をしたところ、いまだ届出しないところ、いろいろ判断があるようでございます。これら都道府県の退職共済について、保険業法の規制ではどのようになっているのか。 ここで一番の問題は、保険業法の適用になるのかならないのか、対象人員の考え方がキーポイントのようでございます。共済契約者、法人数をもって加入人員と数えるのか、共済職員数を加入人員として数えるのか。これは各県、地方財務局の判断が多く異にしておるようでございますので、金融庁としてはどのような判断をされているのか。こういう制度は永続性、公平性が問われるわけでございますので、御答弁をお願いいたしたいと思います。
○政府参考人(中村秀一君) 前段の方につきまして、福祉医療機構が行っております退職手当共済制度につきまして私の方からお答えさせていただきます。 経緯については、委員御指摘のとおり、十八年度より、介護保険事業者の分につきましては公費助成を廃止し全額法人負担とする制度改正が行われ、しかし経営者の申出により新規採用職員について補助対象外とされる方も継続することもできるということでございまして、平成十八年度から補助対象外となった介護保険事業施設の新規採用者を加入させる施設の割合は六一・五%と、こういうふうになっております。 退職手当共済制度については、昨年度、制度改正させていただきまして、制度の安定性を確保する観点から改正させていただいたところでございます。 今後とも、被共済職員の動向、退職者の動向等も踏まえまして必要な対応を行ってまいりたいと思います。
○政府参考人(畑中龍太郎君) 私の方からは、保険業法等の制度的な枠組みについて簡単に御説明申し上げます。 ただいま委員御指摘ございましたように、本年四月に施行されました改正保険業法におきましては、契約の相手方が特定か不特定か、あるいは営利か非営利かといったことにかかわらず、保険の引受けを行う者については、その保険契約者等を保護し、健全な運営を確保するため、最低資本金でありますとか募集規制、検査、監督などの規制の対象としておりまして、共済事業を行う団体は原則二年間の経過措置期間後はすべての規制に服していただくということになるわけでございます。 他方、この公益法人が行う共済事業につきましては一定の経過措置が設けられております。さきの通常国会において成立いたしました公益法人制度改革関連法によりまして、特例民法法人の経過措置期間終了後、すなわち遅くとも平成二十五年末以降には、主務官庁、ここで言いますと厚生労働省になると思いますが、ここの監督がなくなることから、それ以後も引き続き共済事業を行うということになる場合には、私ども金融庁が所管をする保険業法の規制の下で適切に実施をしていただく必要がございます。 このため、各共済事業を行う団体においては、この保険業法でありますとか、今申し上げました公益法人の制度改革法の適用のスケジュールを十分念頭に置いていただきながら事業の在り方について御検討いただく必要があると考えておりまして、私ども、そういった団体から御相談がございましたら十分に相談に応じてまいりたいというふうに考えております。 なお、財務局の対応については監督局から御説明申し上げます。
○政府参考人(山崎穰一君) 財務局の対応についての御質問でございます。 今答弁いたしましたように、改正保険業法におきましては、本年四月以降、引き続き保険の引受けを行っている既存事業者は九月三十日までに原則特定保険業者の届出をすることとされております。 一方で、例えば、社会福祉施設職員退職手当共済以外に独自の共済制度を設けていないもの、民法上の社団法人や財団法人で運営しているもの、それから保険の引受者、保険業法の観点から申しますと、職員数とか法人数とかお話がございましたが、その保険の引受者が千人以下の小規模な団体につきましては届出の必要がないこととされております。 社会福祉施設の職員向けの共済につきましては、全国の団体について財務局等において確認いたしましたところ、以上の基準から届出の必要のある十七団体につきましては届出が行われているというふうに承知してございます。また、その他のものにつきましては、法令上、届出対象となっていないというふうに承知してございます。 このように、各財務局において各団体の実態に応じました対応を取ってきているところでございますが、金融庁といたしましては、今後とも実態に応じた対応が行われますよう財務局を指導してまいりたいと考えてございます。
○中村博彦君 ありがとうございました。 今、本当に介護の現場、労働環境、大きな社会問題になりかねない現況でございます。 最後に、医行為、本当に介護の現場でやらざるを得ない医行為がございます。前、平成十六年に厚生労働委員会で質問をさせていただきまして、御存じのとおり、体温測定や血圧測定、そういう部分につきましては医行為でないという見解が出されました。しかし、現状をかんがみても、平成十八年十月十七日、帯広の特養職員、無資格で医療行為、腹部にカテーテル挿入。現況として、入れる看護職、抜く介護職、三十分掛かる、こういうような現状があるわけでございます。 こういう現状をよく見ていただいて、介護職にはどのような専門性を与えていくのか。今、御存じのとおり、介護福祉士資格も見直そうとしておるような状況でございますから、その辺の現場というものをよく見ていただきながら介護職の二十一世紀の姿をつくっていただきたいと、こういうことで質問を終わらせていただきます。
○柳澤光美君 おはようございます。 民主党・新緑風会の柳澤光美でございます。 また厚生労働委員会に戻ってくることができまして、岸前委員長がにこにこされておりますが、大変うれしく思っております。委員長始め委員の皆さん、またどうぞよろしくお願いいたします。 厚生労働委員会は久々の質問でございまして、私の政治信条は、法案が決まりあるいは附帯決議をして確認したことを実現できるまで徹底的に追っ掛けたいというのが私の信条でございまして、柳澤大臣、是非またよろしくお願いしたいと思います。 同じ柳澤という名前でございまして、柳澤大臣という名前が出るたびに私が呼ばれているみたいな気持ちになって、大臣になったような気分もしておるのでございますが、是非頑張っていただきたいと、特に厚生労働大臣というのは非常に範囲も広いですし大変だと思いますんで。 多くの皆さんから、同じ柳澤で関係あるのかというふうに聞かれますものですから、実は遠い親戚ですというふうに答えておりまして、恐らくずっとさかのぼればどこかで関係しているだろうというふうに思いますので、是非身内と考えていただいて、答弁も是非本音の率直の答弁をいただければなということをお願いしておきたいと思います。 実は、武見副大臣がそちらにお座りになっておりまして、大変就任おめでとうございます。そういう意味では、しかも労働分野を担当していただけるということで、私はどちらかというと労働分野が中心になりますんで、これからも官僚答弁ではなくて是非本音の答弁をよろしくお願いしたいと。 実は、新聞記事に、メタボ副大臣ダイエットに挑戦という記事が載りました。私、石田副大臣とは初めてですが、お二人が厚生省のホームページに、公約で五キロから六キロやせるという、しかも半年後のという発表でございまして、私も見習わなきゃいけないんですが、是非このように期限を切って答えたことはいつまでにやるというのも私は政治の場では非常に大事だろうというふうにも思っております。是非まずこの公約を実現していただいて、厚生労働省も少しずつ良く、厚生労働行政も良くしていただきたいということをお願いをしておきたいと思います。 実は、久々に厚生労働委員会で質問に立つ、実は昨日決算で質問に立ってダブったものですからちょっと頭が混乱しているんですが、基本的なところからちょっと確認さしてもらいたいと思うんですが、柳澤大臣は、所信表明の中で、その冒頭でこういうふうに言われています。厚生労働行政への決意として、厚生労働行政の使命は、国民一人一人が、この世に生を受けてから生を全うするまでの間、健やかに社会生活を送り就労などを通じて社会や経済に貢献することができるよう、年金、医療、福祉、雇用といった様々な政策を適切に実施することにありますというふうに述べられています。私は、この言葉は、厚生労働行政の在り方を本当に的確に簡潔に述べられているすばらしい言葉だというふうに実は感動をしております。 大変失礼な聞き方になりますが、これは官僚の皆さんの作文ではなくて、柳澤大臣の本当の気持ちかどうかというのを是非最初に聞かしていただきたいというふうに思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私も、柳澤姓というのはそう少なくもないんだろうと思うんですけれども、国会議員として二人以上柳澤姓を名乗る議員がいるということはめったにない。柳澤光美先生が御当選になられるまで私は柳澤姓のために孤軍奮闘してまいりましたけれども、今度大変な援軍が現れたということで、大変頼りにさせていただいております。どうぞよろしくお願い申し上げます。 さて、今御質問をいただきました、この所信における私の厚生労働行政の使命についての考え方は、もとより私自身の考え方でございます。
○柳澤光美君 ありがとうございます。 そういう意味で言いますと、小泉さんが改革を進める、私は小泉さんの改革をすべて否定するつもりはありません。ただ、バブルがはじけて失われた十年そして小泉改革五年の中で、人を中心に人を大切にするという厚生労働行政が私は大きく後退をしたというふうに率直に感じています。それは、九八年から毎年三万人以上の自殺者が出る、生をうけてから全うしないでという問題、本当に新聞を見るのが嫌になるぐらい、あるいは労働者もリストラで首を切られ、本当に自分が働きたいところできちんと働きたい、あるいは正社員になりたいのに非正規でしか勤めれないというような実態がたくさん出ているというふうに私は率直に思うんですが、柳澤大臣はどう思われますか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 先ほどの私の所信におきましても、「様々な政策を適切に実施する」というくだりがございます。結局、この適切さというものが非常に時代環境等によりまして判断が難しいところでございまして、私ども政府側でいろいろ考えたところを提案させていただく中でいろいろと御議論をいただいて、そして国民的な合意の下でその施策が適切に、その適切さが実現していくということが恐らく我々に課せられた使命だろうと、このように思います。 そういう観点で申し上げますと、小泉政権下の一連の改革というものの評価ということが問題になるわけですけれども、いずれにしても、社会保障制度というものはかなりの部分、公的な資金も使われているということの中で、現在の日本の財政の状況というものもやはり反映せざるを得ないという側面がまず一つ指摘できようかと思うわけでございます。そういう中で、私は、この年金、医療、介護、雇用ともにこういう制度がきちっと適切に行われるためには、やはり一つはその持続可能性というものそれから国民の信頼というものが基盤だろうと思うんです。 持続可能性と国民の信頼というものがどうしてかち得られるかといえば、これは一つには給付と負担のバランス、それからまた給付、負担、それぞれの公平性、これは世代内の公平性もあるし世代間の公平性もあろうと思うんですね。そして、それとやはり国民負担のレベル、水準というものもあって、それが全部まずまずのところに収まることによって、私は国民の信頼が得られるし、持続可能性が出てくるだろうと思います。 そういう中で、今特に、柳澤委員は雇用の問題についてお触れになられたわけでございますけれども、雇用政策、雇用労働市場政策というものが非常に長い経済の低迷の中で厳しい状況……
○柳澤光美君 済みません、そこはまだ質問していませんから。ちょっとまた後で。
○国務大臣(柳澤伯夫君) それじゃ、雇用だけちょっと申し上げますと、要するに、ミスマッチを解消するため、あるいはこれを活性化するために実はこの規制緩和というものをある程度行ったというようなことでございまして、そういう、先ほど言った主要な分野について国民の信頼、それから持続可能性というような、あるいは経済の活性化というような観点から行われたもので、決して適切さを欠いているというふうには私は思っておりません。
○柳澤光美君 済みません、大臣の立場として言われたいことはたくさんあると思いますし、後退したなんて答えられるというふうには私も思っておりませんが、実はそこで、雇用の問題というのはこの後またさせていただくので、今日は障害者とそれから福祉なんですが、一つだけ、そこで私、雇用の質問させてほしいと言ったのは、こう思うからなんです。 私は、組織というのは人、物、金で成り立っていると思うんですね。確かに物、金も大事なんですが、最終的には人だというふうに思うんです。そこの人の部分が壊れてしまうと組織が根幹的に壊れるというのが私の価値観でございまして、そういう意味でいうと、その厚生労働行政が、今人の部分が非常に壊れたと、それをどう取り戻すんだと。十五年の後退というのは、それを取り戻すにどれだけの労力が要るんだろうというふうにちょっと感じるところがあるんですね。 実は、御承知のようにニートが十年前の四十万から六十四万人になりました。この人たちがもう二十五歳以上になってくる。あるいはフリーターが二百万人超えました。小泉さんがフリーター二十五万人雇用常用化プランというふうに大きな、声高に言われますけれども、裏返していえば、二十五万人やったとしても七十五万人の人はフリーターでいる。その皆さんがみんな二十五から、もう若手ではなくて中堅に入ってくる。しかも、非正規が言われるとおり三人に一人、一千六百三十三万人になる。この人たちが、一番問題は、いや、働きたいから働きたいように働いている方もいるというのは分かりますよ。ただ、その厚生労働省の雇用問題の中でも、教育の時間というのは正規社員に比べれば非正規がほとんど受けていない。この人たちが短期で辞めて、教育も受けないで、技術だとか習得度が上がっていない。 いよいよ二〇〇七年問題で、来年から私たち団塊の世代が、もうどう頑張っても、雇用延長になってもあと十年、十五年だと思うんですね。そうすると、そのニートだとかフリーターだとか非正規の皆さんが日本の国を支える中核になっていく。ところが、そこの人材を育てる、量ではなくて労働の質として日本の国の力が非常に弱まる。私は、日本の国の最大の財産は、資源も何もない国が戦後ここまで何で大きくなれたか。やっぱり優秀ないわゆる国民、まじめな勤労者、その人たちが、特に団塊の世代は競争の中で一生懸命勉強してここまで育ってきて、今の国がある。これが、本当に今目先の問題ではなくて、今後の日本の十年後、二十年後はどうなるんだろうという思いが強くしています。 これは時間がないので、是非、柳澤大臣と武見副大臣にも一言ずつ率直な見解をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) もう柳澤委員御指摘のこと、ほとんどすべて私も同感でございます。厚生労働行政におきましては人という要素が非常に大事だと、これも全くそのとおりであると思っております。 それから、労働の質ということにかんがみますと、労働人口が減る中で日本が所要の経済成長を確保するためにはどうしたって一人当たりの生産性を高めなきゃならない。生産性を高めるということは、結局、一人一人の能力向上が期待されるわけでございまして、そういう意味ではこの労働力の質というものはもう限りなく重要なものだと、このように考えております。
○副大臣(武見敬三君) 大臣と全く同趣旨であります。 この国民の勤労意欲、これを正に支える職場環境というものをいかに再構築していくか。これは今の労働行政の中でも喫緊の課題であると、かように認識しております。
○柳澤光美君 率直な答弁、ありがとうございます。 この問題は、どちらにしてもまた労働問題の中で時間を掛けて議論をさせていただきたいというふうに思います。 障害者雇用について質問させていただきます。 先回のとき、障害者雇用促進法で質問に立たせていただきました。自立支援法は、国会解散のために、八月の四日に質問の準備をしていたんですが、質問ができませんでした。ですから、今回は雇用促進法で質問させていただいて確認させていただいたことがどう進んでいるかということを中心に質問をさせていただこうというふうに思っています。 その中で私が一番強く主張させていただいたのは、福祉施設で働いている福祉的就労から一般就労にどう移行していただけるかと、障害者の皆さんが特別ではないと、あるいは隔離をされているんじゃなくて、私たちみんなと一緒に生活できるということをどうつくっていくかということがきちんとできなければ、自立支援法の根幹が崩れるということを一番強く主張しました。 そんな中で、その一つの手段としてハローワークの位置付けは大きいということで、本当に真剣に障害者の就職あっせんをどうするんだと。それと併せて、去年の三月の十七日に、そのハローワークが朝九時から五時までしか開けていない、しかもお昼休みは相談業務、窓口閉めてやっていない、夕方も五時にやめてしまう、それじゃまずいでしょうということも含めて問題提起をして、去年から、今六百九になるんですか、ハローワークが朝九時から夕方五時まで開ける中で、お昼休みと夕方のあの相談業務も全部交代で就職の相談に乗ります、大きな変化を、当時の尾辻大臣の大臣答弁をいただいて大きく前進をしました。それだけではなくて、今、随時報告をいただいているんですが、二十万都市の大きなハローワークから、朝九時からではなくて七時まで開けますと、それから土曜日も開けますというふうに今動いています。 ですから、もちろん、辻議員が言ってきたように、本当は労働局の裏金問題もひっくるめてやりたいんですが、悪いことは悪いんですが、変えようとしてやっていることもきちんとやってきているというのも私は事実としてここで確認をさせていただきたいし、もう一歩も二歩も進めていただきたいということをお願いしたいと。 そんな中で、今回、障害者でうれしかったのは、障害者の就職件数、大幅な伸びという報告が出ました。前年対比で八・四増の三万八千八百八十二件、過去最高。新規求職者の申込数も対前年度比四・八%増、九万七千六百二十六件、過去最高。就職件数の伸びも著しい。知的障害者の就職件数が初めて年間一万件を突破と。このことを見て大変うれしく感じました。その辺がどんな状況になっているのか、ポイントを簡単に御説明いただければというふうに思います。
○政府参考人(高橋満君) お答え申し上げます。 ただいま委員の方から十七年度の数字を御披露していただきましたが、その後の十八年度上半期の状況でございますが、引き続きまして障害者の就職件数でございますが、半期で二万一千六百五十二件ということで、前年の同期と比べますと一七・九%増ということで大幅に増加を見ておるところでございます。特に、今も御指摘ございましたとおり、知的障害者と精神障害者につきましての求職者の伸び、また就職件数の大きな増加ということが見られておるところでございます。
○柳澤光美君 ありがとうございます。 これを更に充実をさせていただきたいなと。特に、障害者雇用の場合には、形だけでは、もちろん通常の就職もそうなんですが、就職していただいてどれだけ定着するかというのが非常に大事になってきます。この前の議論のときに、そのためにトライアル雇用をやろうと。一回勤めてもらって本当に大丈夫かどうかを確認して正式採用にしていこう。あるいは、ジョブコーチをつくろう、障害者の皆さんに、企業に押し付けるだけじゃなくて、企業で採用してもいいし、施設から相談に乗るジョブコーチをつくろうというふうな確認をして、その定着率にかかわってきたと思うんですが、その辺はどんな結果になっていますか。
○政府参考人(高橋満君) 御指摘のように、障害者の職場定着を図っていくということ、大変大事な課題でございまして、そういう意味で、定着を図っていくという上では事業主等から障害者双方に対しましてきめ細かな支援ということが求められるわけでございます。 このため、今御指摘ございましたジョブコーチという事業を中心に据えてやってきておるわけでございまして、このジョブコーチを事業所に派遣をいたしまして、障害者に対しましては作業内容あるいは職場のルール等を指導いたしますとともに、事業主に対しまして障害特性に配慮した雇用管理に関する助言等を行っておるところでございます。 さらに、このジョブコーチ自体は地域障害者職業センターに配置して派遣をしておるものでございますが、同時に、昨年の法改正によりまして、ジョブコーチ助成金制度というものを創設をいたしまして、福祉施設自体がそのノウハウを生かして行う職場適応援助、それから事業主自らがジョブコーチを配置して雇用する障害者に対して行う職場適応援助、こういうものを可能にするように措置をいたしたわけでございまして、ジョブコーチ支援、大変成果を上げておるというふうに私ども受け止めておるところでございまして、今後とも積極的にこの活用をいたしまして、障害者の職場定着に一層努めてまいりたいと考えております。
○柳澤光美君 そういう意味では、先回の雇用促進法で確認されたことが今一つ一つ動き始めたと。ただ、障害者雇用全体でいえば、まだほんの一部が動き始めたというふうに私はとらえています。 先回のとき、私は小売業の出身だったんですが、組合の責任者になって、小売業というのは障害者の雇用が非常に低かったんですね。製造業関係はできるけど、やっぱりサービス業は難しいだろうということがありました。九二年に組合の責任者になって、当時、障害者雇用率が一・二四%でした。それを二〇〇二年までには二・二四%まで引き上げることができました。 バック作業、バックヤードで見えないところの作業だけではなくて、実は全盲の方が交換手で仕事をしていただけるということも分かりましたし、そのことによって職場がいわゆる障害者のノーマライゼーションに合わせて職場の環境も変えていくという非常に大きな成果が出るのと、それから多くの皆さんが障害者の皆さんに対して理解が持てるようになる。大変大きな効果につながるわけですね。ですから、もちろん特例子会社もつくりましたけど、特例子会社に勤めてもらうよりも一般の、私自身は、日本のあらゆる産業、業種、あらゆる職種に、それは障害の程度にもよりますが、障害者の方が働いていただけるというふうに率直に感じています。 そのときに最大の大切なことは、経営者の、経営のトップの理解なんですよ、やっぱり。これは、柳澤大臣、本当にこのところをはっきり言いますが、経営者の皆さんは目先の利益にとらわれて、健常者も切っているわけですから、障害者なんて実質解雇になっている場合だって、辞めざるを得なくなっている場合もあるんですよ。確かに、グローバル化の中で厳しくなってきているかもしれませんが、少なくとも企業というのは株主のためにあるだけじゃないと。それは、お客様のために、顧客のためにもあるし、その中に従業員のためにもあると。それから、取引先も地域社会も国のためにもあるんだと。とすれば、障害者を、罰金払っているからいいんじゃなくて、どう雇用していくのかと、これは企業の社会的な責任でもあるんだということを是非訴えていただきたいと。 なぜかというと、大手が少し、ここのところ千人以上が上がってきているのは、どちらかというと特例子会社型が多いんですね。むしろ百人から二百九十九人の企業、小さいところがうんと苦しくなるから、結果そうなってしまうんです。だけど、一・八%ですから、百人だったら二人採用していただければ雇用率達成できるんです。 という意味では、そのことを本当に大切に訴えていただきたいし、経営者の皆さんに大臣のお立場あるいは政府としても私は言っていくべきだというふうに思いますが、いかがですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 障害者の皆さんをできるだけたくさん雇用していただいて、法定の障害者雇用率というものもございますけれども、できるだけそれを実現をしていただきたいということでございます。 今御指摘になられたように、正に企業の社会的責任、CSRそのものでありまして、このごろの企業というのは、ある一面、もちろん自分たちの生き残りを懸けて少しでも利益をということを志向していることも、これはもう間違いないわけですけれども、同時に、CSRで自分たちの企業のイメージというものをしっかり確保していかないと、消費者あるいはマーケット、消費者の市場ですね、それの信任を失ったらとんでもないことになるというある種の、何というか、配慮もありまして、私はそうしたことについてもそんなに否定的な面ばかりではないと、このように思っておる次第です。 短くいたしますけれども、私ども厚生労働省におきましても、とにかくこの各県の労働局、あるいは公共職業安定所において、局長等幹部が自ら先頭に立って企業のトップに対して指導を行うということをやっておりますが、ますます、今の先生の御指摘も踏まえて、この方向での努力をもっと強化してまいりたいと、このように思っております。
○柳澤光美君 時間がないんで簡潔な答弁を是非お願いしておきたいんですが、おっしゃっていただいたことは本当にうれしく思っています。ただ、大臣、企業がCSRでメリットあるからやりなさいということではないんです。企業の社会的使命というのは国としても果たしていただきたいと。 私は、経済財政諮問会議に労働関係者が、労働関係の者が入っていないということは本当におかしいと思っています。すべてが経営の立場の、すべてが利益追求型になる、それだけではないだろうと。こういうことも、社会的責任もきちんと考えなければいけないだろうと。論点が消えてしまうから、すべてアメリカの市場経済至上、いわゆる原理主義的な、利益だけ追求すればいいと。でも、それはライブドアのホリエモン、堀江元社長が間違っていたということを示しているわけでしょう、結果。この議論は今日はするテーマじゃありませんからこれ以上私は言いませんが、何でこんなことを言わせてもらっているかと。今、人を守る、人の立場に立つ、特に労働者を守る、実は厚生労働省しかないんですよ、今、今国の政治の中でということを併せてお願いをしておきたいと思います。 次に、介護について触れたいと思います。 これがこの前のときの附帯決議ですが、私の方で強く主張させていただいて、こういう附帯決議を十六番目に入れさせてもらいました。 介護需要が増大する中で、介護労働の魅力を高め、優秀な人材を介護の職場に確保していくため、介護労働者の雇用管理や労働条件の改善、研修体系や資格の在り方の見直しに取り組むこと。また、労働条件の改善及びサービスの質の確保・向上の観点から、介護施設の施設基準を見直すとともに、直行直帰型のホームヘルパー及びグループホームの夜勤についてその労働条件の実態を把握し、所要の改善を行うこと。 これが介護保険法を入れたときの労働分野における附帯決議であります。私は、何回も質問に立ってそのことを主張させていただきました。 先ほど言いましたように、組織というのは人、物、金で成り立っているんですが、物、金があっても人がきちんと確保されて持続可能性が取れないと、その産業、僕らは民間ですから言いますけど、産業、企業は必ず滅びます。私は、介護産業というのは国にとってはとても大切な産業だと。今回議論していて、その働く人たちが非常に厳しい状況にあるというのは、介護だけではなくて、昨日、決算委員会でも、私は、これだけ膨大な借金になっていますから、全部借金の返済に返すべきだと、ただ、命にかかわること、災害だとかあるいは社会保障関係のところだけは、これは削れとは言いませんよというふうに安倍総理にも強く訴えさせていただきました。 でも、その一番大事な人の命を預かるところのお金の問題だけではなくて、あるいは物の問題だけではなくて、そこに働く人たちが一番労働条件としては厳しい状態にある。これは病院における医者も一緒ですよね。人の命を助けようとしているお医者さんがまるで何時間も寝てなくて死にそうになっている。看護師さんもそうです。私は、仲間にいますから見に行くと、私は、何でこの厳しい仕事ができるんだろう、それは自分がいわゆる看護師だというその思い、気持ちでもっているんだろうな、そうじゃなければお医者さんも看護師さんもとても続かないなと。そしていよいよ介護の分野へ来て、介護労働者の条件がなかなか変わってこない。 それでお伺いしたいと思いますが、全国の福祉関係の求人求職状況をまとめている中央福祉人材センターによると、高齢者介護分野の有効求人倍率は二〇〇四年度から急激に上昇していると。今年の七月には過去最高になって、全産業の平均の倍の二・〇三になっていると。全国老人福祉施設協議会、先ほど中村委員が言われましたが、今年四月に介護職員の充足状況を調べてみると、六割で足りないと。訪問介護事業所もホームヘルパーの人手不足は深刻だと。 このことに対してどう今認識をされているのか、大臣、あるいは政務官でもいいですけど、お答えいただけますか。
○政府参考人(高橋満君) 介護分野におきましてのいわゆる有効求人倍率、私どものハローワークで見ている限りにおきましては、全職種に比べましてかなり高い水準にあるというのは他の調査でも同様だろうというふうに思っております。 そういう中で、最近確かに上昇しているということは私どもも十分認識をいたしておるわけでございますが、他方で、こういう介護分野での就職希望を持っておられる方、潜在的あるいは顕在的な方が大変多いというふうにもまた受け止めているわけでございまして、私どもとしては、全体として人手不足というふうな状況にあるのかというのは、まあいろいろ十分見極めていかなければならないというふうに思っております。 ただ、地域でありますとかあるいは施設によっては、この分野は大変離職率が高い、他の就業分野に比べても離職率が大変高いということがございまして、そういう一部の地域、事業所において人手不足感というものが生じておるというふうにも受け止めておるところでございます。
○柳澤光美君 非常に甘いと思っているんです。大きな固まりで高齢者が増えていきますから。人手じゃないんですよ。人材が必要なんですよ。物を扱う仕事じゃないんですね。この辺が私は甘いというふうに思っているんです。 実は、介護労働安定センターのアンケートの中に、これが私は離職率の一番だと思っているんですが、労働条件に関する問題点という設問で、実は賃金が低い、これが一番高いだろうと思ったら違うんですよ。一番高いのは、いわゆるホームヘルパーの社会的評価が低いと、これが四三・五%もあるんです。職場に対するプライドが持てないんですよ。もちろん、後ほどちょっと労働条件聞きますよ、労働条件もめちゃめちゃですけどね。 そういう意味でいくと、この問題というのは国にとっては非常に大きな課題になってくるというふうに考えますが、先ほど手を挙げられた武見副大臣、是非率直な。
○副大臣(武見敬三君) 御指摘の点については十分よく理解できるものであります。ただ、実際にこれを具体的にどう実行するかという点に関しましては、多くの問題点があることは委員もよく御存じのとおりというふうに考えているところであります。 取りあえず、現状におきましては、当たり前のことでありますけれども、労働基準法等の関係法令を徹底させるということがまず現実的に重要であるということ。それからあと、事業者自体に対する支援措置ですね、幾つかもう既に具体的な措置講じておりますけれども、こうしたことをいかに今後更に的確に充実させていくかという、こうした視点がやはり基本として求められるだろうというふうに考えます。
○柳澤光美君 私は、この報告書でホームヘルパーというふうに出ていますから言っていますけど、これは介護福祉士の皆さんも含めての環境だということで後ほど質問させてもらいますが。 そういう意味では、私は正直言いまして昭和四十年代に小売業に入りましたから、当時、スーパーというのはすうっと出てぱあっと消えるからスーパーだと言われたころで、非常に労働条件もひっくるめて社会的地位も低かったんですね。私は、みんなに言ったのは、流通革命の中で絶対必要な産業なんだと、私たちの力でこの産業、そして自分の勤めている企業に自分の子供が勤めたいと、お父さんが勤める、お母さんが勤める産業、企業に勤めたいという産業、企業にしようではないかということを一番中心に呼び掛けさせてもらいました。ところが、この介護事業に関しては、そこに働いている介護労働者の皆さんが、自分の息子に、娘に私が働いている介護産業で、こんなすばらしい産業、企業はないよと言えてないんですよ。それどころかみんな辞めていっている。 実は介護労働者の場合はもっと私は辞めるというふうに思うのは、非常に景気が悪かったときに、奥様方が何かの資格を持っていたら役に立つかもしれないと、勤めるところがなかなかないけど介護の分野だったら勤めるところがあると。実は資格を持っている方は二百万を超えているんですよ。ただで取っているんじゃないんですよ。お金を掛けて、そして資格を取って、それが勤めてみたら二年から三年もたたないうちにみんな辞める、早けりゃ一年以内にほとんど辞めましたよ、というのが実態なんですね。希望を持って介護の世界に入ってきた人たちが肉体的にも精神的にも耐えれない。いいですか、このまま、今心配しているのは、景気良くなってきましたよね。景気良くなったというか、雇用環境が多少良くなってきました。これは事実です。そうすると、働く場が増えます。正直言って、今、流通業でも、特にレストランでもスーパーでももうサービス業でも人が不足してきますから募集掛けます。今、資格を持って介護労働としてプライドを持って働いている人たちがみんな移りますよ、安定的な雇用の方に。これだけ過酷で、特に物を扱うよりは人を扱う職場というのは、肉体的以上に精神的にも非常にきつい職場なんですね。 ですから、例えば、しゃべり過ぎかな、タクシーの運転手さんにも私は今たくさん御支援もいただいているんですが、賃金半分以下になっていますよね、規制緩和の中で。これは経営者の皆さん、後で絶対後悔すると思いますけれども、ほかにいい勤めがあったら全部辞めますよ。タクシーの運転手さんも、肉体的にも接客もひっくるめて精神的に非常にきついんですね。という意味でいくと、この問題、ニートだとかフリーターの再チャレンジを小泉総理はやりますと言っていますけど、いいですか、一度経験して辞めてしまった資格を持っている人たちにもう一回再チャレンジしてくださいと。こういう環境に、こういうふうに労働条件変えましたというメッセージを政府として出さないと、私は駄目だというふうに思いますが、大臣いかがですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 介護労働者の今の定着の状況というものが非常に厳しい状況にあるということは、私どももよく認識をいたしております。 そういう中で、委員は今、賃金の安さはまた後で論ずるとして、社会的な評価が低いところも問題ではないかということを御指摘になられまして、私もそういう面は多分にあるだろうということで同じような感じを持ったわけですが、私の近回りにも実際ホームヘルパーになった女性がおります。確かに先生がおっしゃるとおり、ある程度研修を受けて、有料の研修を受けてそういうものになって仕事を始めたんですけれども、何だか引き続いてやっているのかやっていないか、どうもよく分かんないような状況になっているわけですが、そういう中でも、市役所から担当のところから電話が掛かってきて、今手が空いていますかと、空いていたら、ひとつあちらの方に行っていただけませんかという声が掛かる。こうすると、その方も俄然意欲が出てきまして、ああ、私は頼りにされているんだというようなことで、何というか、いそいそと出掛けていくというようなことを私も知っているわけです。 つまり、人間の勤労の動機にはそういう社会的な評価というか、社会で必要とされているんだというようなことが非常に大きな要素になっているということを今先生は正に指摘をされていただいたなと、こう思っております。 さはさりながらというところだろうと思うんですけれども、やっぱり労働条件の経済的な条件の厳しさというものがあるのかなというふうに思っておりますが、これらについては、私どもが直接何かこれに介入していくというようなことはないわけで、これは先ほど中村委員が詳しく御指摘になられたことですけれども、何と申しますか、その当該の施設の経営においてできるだけいろんな意味でコストの削減に努めていただいて、できるだけ人件費の方にその分回していただくというようなことを、我々としては、何というか、勧奨というか、勧めたいなというふうな感じで私は今のお話を聞いておりました。
○柳澤光美君 済みません、先ほど安倍総理のところを小泉総理と言ってしまって、訂正を是非。申し訳ございませんでした。 今、柳澤大臣答えていただきましたが、私は確かにこの介護で働こうという人たちは、そういう社会的貢献をしたいという意識の強い方だというふうに思いますが、介護産業としてとらえたらもうボランティアでやってくださいという位置付けでは駄目なんですね。介護に働く労働者で生計を立てると。しかも、これから正社員だけではなくて非正規等で働いていく中で、余裕があってホームヘルパーをとか、いわゆる介護の仕事をやりますというのとは違うんですね。産業であり、企業にしてきちんと育てていくということを前提に考えていかないと駄目だろうというふうに思います。 私はずっと問題提起しているのは、確かに施設で働いている皆さんも問題たくさんあるんですが、日本の場合にはすべての高齢者に施設を造って入ってもらうことは不可能ですよね。ですから、日本の場合には在宅介護にする。いわゆる今あるホームヘルパー、ただ資格は介護福祉士にまで高めていこうと。その中で、今現実に動いているのはホームヘルパーの資格の皆さんで、この皆さんの八割が登録型ヘルパーと言われる電話一本で動くと。勤めてみたら週に二回とか一日二時間とか、相手の都合のいいように使われるだけで、収入も安定しないし、一方で、電話もらったときに、私はそのときは都合よくないんでほかの人にお願いしますという、自分の生活とは別にできるというメリットがないとはいいませんよ。でも、これだけ厳しくなって、みんなで働いて稼いでいかなきゃいけない。ある一定の収入が欲しいと思ったときには、こんな不安定な職場はないんです。それだったら、まだスーパーのレジにきちんと時間を決めて入った方が、これ、電話だけでおまえ一時間だけやれとかという作業じゃありませんからね。 僕はずっとこの登録型ヘルパーの処遇というのをきちんとしていかないと、現実にその人たちが大きな戦力なわけですね。ということを問題提起をして、平成十六年の八月の二十七日に基準監督署の方からこういう訪問介護労働者の法定労働条件の確保のためにという、これが出てもう二年たっているんですが、もうはっきり言えば労基法違反が山ほどあると。 時間がなくなってきましたから基準局に聞きたいんですが、二年間たってどの程度進んだというふうに思われますか。
○政府参考人(青木豊君) 今委員がお示しになりました通達が出されました平成十六年の状況でございますが、これは七七・一%の違反率、労働基準法の違反率でございました。平成十七年における社会福祉事業を行う事業場に対する監督指導結果につきましては、これが二千三百七十事業場に対して監督指導を実施いたしまして、このうち千七百七十事業場において何らかの労働基準関係法令違反が認められました。違反率が七四・七%ということでございます。若干この一年間で減少しているということであろうかと思います。社会福祉事業を行う事業場において、労働基準関係法令の遵守に向けた取組が若干ではありますが徐々に浸透しつつあるものと思いますけれども、依然として問題がある事業場が多いというふうに思っております。 その十六年の通達でも言っておりますが、各種の労働条件明示でありますとか最低の労働条件につきまして示しているわけでございますが、そういったあらゆる機会を通じましてそういった通達を周知をするとか、あるいは引き続き問題があると認められる事業場に対しましては監督指導を実施するというようなことをいたしまして、訪問介護労働者についての法定労働条件の履行確保を図っていきたいというふうに思っております。
○柳澤光美君 確かに基準局というのは監督官が企業を回って指導をしていくと、その数は膨大なものになりますからそう簡単にはいかないというのは分かるんですが、この通達が出されたということで済まさないで、これは徹底的にやはりやっていっていただきたいなと。 特に、当時問題になったのは、登録型ヘルパーの皆さんが電話をもらっていわゆる介護宅へお伺いすると、ここの通勤時間はいいんですが、その後、A宅からB宅に移動する、この辺は賃金がいわゆる労働時間とみなされていない。ですから、三つそのときに指摘をしたんですが、移動時間、それと報告書の作成、それからもう一つは、これは非常に難しいところなんですが待機時間。この辺がいわゆる拘束をされているんだから基準監督署は労働時間とみなすという通達でこれはよろしいですよね。
○政府参考人(青木豊君) 今お触れになりました移動時間、様々な移動時間を例を挙げてお話しになりましたけれども、それが、使用者が業務に従事するために必要な移動だということで命じまして、かつその時間の自由利用が労働者に保障されていないという場合には労働時間に該当するということでございます。 したがって、一般的に、事業場から利用者宅への移動に要した時間でありますとか、そういったのが通常の移動に要する時間程度である場合にはもう労働時間に該当するというふうに思っております。
○柳澤光美君 この中でも一番やはり声が高いのは、移動時間が労働時間に組み込まれていないということなんですね。この辺が、賃金の表示もそうなんですが、込み込みでやっていますからという答えになってしまって、何が何だか分かんなくなってしまう。ひとつ、この移動時間だけでもきちんと明確にして、あれもこれもと言わないで移動時間だけでもきちんと労働時間に組み込むと。これをやるとかなり業者の皆さんにはきつくなると思いますよ。今、賃金不払でなっていますから。でも、その原則論をもう一回きちんと、これ基準局じゃないですね、基準局はもうチェックするだけだ。これはどこになるんですか、業者に対して。 僕ね、基準局の報告を受けてこれからどうするんだということをどこまでどこの部署でやっているのか、老健局になるのか安定局になるのか分かりませんけど。今のその基準局の指摘を、それが何件あってこれだけ言いましたというだけで終わったら何の意味もないわけで、それを受けて厚生労働省の中で、だったらトータルとしてどうしようということをどこでやられているのか、答弁いただけますか。
○政府参考人(高橋満君) 介護労働者にかかわりましての雇用管理改善というものが今後の大きな課題であるということはるる御答弁さしていただいているところでございますが、そういう中で、一般論だけじゃなくて、我々ももう少し事業者さんが参考になるようなモデル的な雇用管理改善モデルと、こういうものを今策定すべく研究会を設置して、学識者と実務家から成る研究会を設置して今検討をいたしております。 そういう中で、当然労働基準法の観点から位置付けるべきものはきっちり位置付けた上でどういう管理をしていくのがいいのか、こういうことをいろんな好事例も集めながらモデル的なものを提示していきたい、これらを活用して事業者さんへの相談援助に役立てていきたいと考えております。
○柳澤光美君 あとはいいですか。老健局とかは。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 介護保険を所管する部局の立場から申し上げますと、委員御指摘の問題というのは大変重要だというふうに思っております。私どもといたしましても、訪問介護の労働者の法定条件が確保されるように、労働基準局サイドで通知を出されたわけでございますけれども、私どもも都道府県の介護の保険所管部局を通じまして今周知を進めております。 そういった形で、今、老健局としても、労働基準局と連携をいたしまして、関係者から賃金とか労働時間などの実態の把握、聴取もしておりますので、今後とも労働部局とも十分連携を取りまして、法定の労働条件が遵守できるように十分に周知、指導をしてまいりたいというふうに思っております。
○柳澤光美君 何年たってもやりますやりますで済まないように、是非一歩一歩確実に、また随時確認をさしていただきたいというふうに思いますが。 そんな中で、実はこの安定センターのあれにも出てくるんですが、大変多く上がってきているのは、介護労働センターも調査もそうです、ヘルパーの人で腰痛の自覚症状があるというふうに答えられた方が四九・三%、約半数を超える。また、二六・七%と三割の方が腰痛防止のコルセットを使用しているという集計も取られているんですね。この辺もそうなんですが、例えば、施設の介護においてはベッドなどの設備が整っていればヘルパーさんへの腰などの負担も軽減されると考えるんですが、訪問介護の場合にはなかなかその辺が難しい。ベッドがない、手すりがないといったことも非常に多いわけです。 このヘルパーの健康問題、特に感染症問題も絡んでくるんですが、とりわけ腰痛の実態、どのように把握されて、今後どうされようというふうに思っているか、ちょっとお答えいただけますか。
○政府参考人(青木豊君) ヘルパーさんの場合ですが、労働者死傷病報告によりますと、福祉職場を含む保健衛生業の平成十七年における業務上疾病は千百四十三名となっております。そのうち腰痛は九百名と約七九%を占めております。これは、全産業で見ますと、全産業では腰痛が五九・五%ですので、極めて腰痛の率が高いということになります。 私どもとしては、職場における腰痛を予防するため、平成六年に職場における腰痛予防対策指針を策定しております。その指針の中で、介護作業については、例えば食事介助の際はベッドに横座りをしないで正面を向いて行うといった動作対策でありますとか、ベッドの高さを介護者の身長に適合したものとするといった介護者に着目した設備対策など、介護作業に応じた対策を示しております。 私どもとしては、介護事業者に対しまして、この指針の周知とともに、これに基づく対策の徹底を図ってまいりたいというふうに思っております。
○柳澤光美君 どちらにしても、今議論さしていただいたように、介護現場、介護の職場というのは大変まだまだ、確かに入って六年目になるんですか、量の拡大を一気にやりましたから、質の充実にやっと入っていく段階だというふうには思うんですが、これはかなり急がなければいけないと。そうしなければ本当に介護に働く皆さんがいなくなってしまう、逃げてしまうというぐらいに私は感じていまして、実は石田副大臣だけは何か御答弁一回もいただいてないんで、感想も含めて一言お話をいただければと。それを受けて終わりたいと思います。
○副大臣(石田祝稔君) 委員がいろいろと、人の観点から労働についてもお話をされましたので、私も、人ということが一番、いろいろな要素がある中でも大事ではないかと、こういう思いで委員の説に傾聴させていただいておりました。
○柳澤光美君 終わります。ありがとうございました。
○委員長(鶴保庸介君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時から再開することとし、休憩いたします。 午後零時十分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(鶴保庸介君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、介護、障害者福祉等に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○下田敦子君 厚生労働委員の下田敦子でございます。民主党・新緑風会の所属でございます。 質問に入ります前に、先ほど、私の携帯電話がマナーモードに切り替えるのを忘れておりまして、大変お騒がせ申しました。不行き届きでございました。おわび申し上げます。 それでは、質問に入らせていただきますが、今朝もBS1の方の放送で、社会福祉士及び介護福祉士法の法改正があるという、どのような内容であるかまでは触れませんでしたが、かなり大々的に放送されていたので、そういうことも含めまして、今日は介護の問題からこの法改正についてお尋ねを申し上げたいと思います。 柳澤厚生労働大臣、御就任誠におめでとうございます。心よりお祝いを申し上げたいと存じます。 さて、御就任以来、連日の大臣の御答弁を拝聴しておりますと、御前にして申し上げるのも大変御無礼なのですが、実にシャープで、しかもほとんどノー原稿でございます。このことを、今いらっしゃいませんけれども、我が委員会で医師が二人おられますので申し上げました。バチェラーズ・オブ・メディスンのお立場からおっしゃったんだと思いますけれども、あの様子では当分の間、介護の必要性を感じないでしょうねとのコメントでございました。今いらっしゃいましたけれども、バチェラーズじゃないですね、失礼、ドクター・オブ・フィロソフィーです。もっとその上の方でいらっしゃいますので。そういうコメントがございましたが。 お尋ねいたしますけれども、老後はどなたに介護をしていただく御予定であるか、これをお尋ね申し上げます。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 率直に言って、私も相当の年齢を重ねておりまして、あることを始めたら、なぜそういうことをやったんだと理由を聞かれまして、私は、そんなこと言われても分からぬよと言いましたら、それは余生を感じ始めたからだとずばり友人に言われまして、なるほどそう言われてみるとそんなものかなという気がいたしました。 ずばり言われると、ちょっと今の先生の言もややそれに近いんでございますけれども、何と申しますか、ちょっと戸惑いを感じているというのが実際の私の姿でございます。 幸いにして、私の妻も大変、年がいもなく健康にしておりますので、いずれそちらの方に面倒を見ていただくのではないか、このように思っております。
○下田敦子君 大変、年がいもなくではなくて、御立派な御養生だと思います。本当に敬意を表したいと思います。 もう一つ付け加えて申し上げますと、せんだって、感染症対策においてだれが責任を取るのかという質問がありましたが、そのときに、最後の最後に責任は私が持ちますとおっしゃられました。最近、こういう男性が非常に少ないですね。敬意を表したいと思います。 それでは、ただいまの御答弁なんですが、私の所属いたします高齢社会をよくする女性の会で、全国四十七都道府県の知事に対して老後はだれに見てもらいますかという質問をいたしましたところ、そのアンケートの結果は、ほとんどの知事が妻に介護してもらうと、そう回答が寄せられました。しかし、神様はその予定をお許しにならず、約半数の奥様は夫より先に旅立っている。世の中ままならないものでございます。 そこで、本日は、先ほど申し上げましたように、社会福祉士法及び介護福祉士法の改正に基づいてお伺いをさせていただきたいと思います。時間が余りないと思いますので、御答弁は簡略にお願いを申し上げまして、最後に、大変問題になっております医師不足の中から、喫緊の課題になっております医療事故、過誤の問題について及び医師法改正についてお伺いをいたしたいと思います。 それでは、私は関係者の一人といたしまして、一つ目の質問に入ります前に経緯を少し申し上げさせていただきます。 昭和六十一年、一九八六年ですが、国際社会福祉会議が東京で開催されました。そのとき、海外からおいでになられました有力な参加者が異口同音に指摘されたことがございます。それは、日本の社会福祉制度は予想以上にすばらしいけれども、そこに働く福祉マンパワーの専門職が必ずしも十分でないと率直に指摘された事実がございます。 そこの会場におられました当時の斎藤十朗厚生大臣が非常にこれはとお思いくださいましたか、即刻検討に入られまして、昭和六十二年一月に社会福祉士あるいは介護福祉士の新しい専門資格化を検討されたように伺っております。大変なスピードで法案ができました。同年の五月二十一日、第百八回通常国会において全会一致で成立されました。それから、養成の現場において指導要領ができたのは翌年の六十三年一月二十日ごろだったと記憶しております。短期間に生まれた資格だということでございます。 当時、二十五校で養成校教育がスタートいたしましたが、現在、全国で四百九校、四百八十七課程、定員も二万七千百五人になりました。それから、介護福祉士も平成十八年五月末現在で五十四万四千八百八十四人、養成校を卒業した方が二十万五千三百七十五人。なぜか、国家試験に合格された方が十八万五千六百六十四人ですが、養成施設を卒業した方の方が少のうございまして、十三万四千人ということでございます。他の資格制度には余りない現状がございます。介護福祉士の資格ができる前は、子供の専門家であります保母、保育士が老人介護に当たっていた時代が長く続いておりました。 そこで、お尋ねを申し上げますが、現在、介護福祉士の資格取得方法は幾つのルートがあるかをお尋ね申し上げたいと思います。大変失礼ですが、こちらに資料がございまして、第一ページ目はこの介護福祉士の資格の取得のルートが書かれておりますので、時間の節減の意味でも、どうぞ局長におかれましてはこの点が間違いがないかどうかも含めてお答えをお願い申し上げます。
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。 下田委員が資料を配付していただいておりますので、それに即して今の介護福祉士の資格取得方法について御説明をさせていただきます。 資料の一ページにございますが、大きく言って二つに分かれます。一つは、養成施設を卒業して介護福祉士になる道でございまして、一般的には介護福祉士養成施設等において二年以上介護福祉士として必要な知識、技能を習得して、卒業して国家資格を与えられるルートでございます。一部養成施設、一年課程がございますが、原則は二年以上のルートがメインでございます。 先ほど下田委員からお話がございましたように、五十四万人の現在介護福祉士のうち、養成ルート、二十万六千人の方がこちらのルートで養成されていると。約三七%の方が養成施設ルートでございます。 もう一つのルートは、国家試験を受けて介護福祉士になるルートでございまして、国家試験は筆記試験と実技試験がございます。 国家試験を受けるには、一つは、三年間の介護等の業務に係る実務経験を経た後、国家試験に合格するということで、実務経験ルートと私ども呼ばしていただいております。もう一つ、国家試験ルートに道がございまして、これは一般的に福祉系高校ルートと呼ばしていただいておりますが、福祉系の高等学校等において厚生労働大臣が指定する科目を履修して卒業し、国家試験に合格するルートでございまして、こちらの方が、国家試験で合格された方が約三十四万二千人、六三%の介護福祉士の方がこちらのルートとなっております。
○下田敦子君 大変多岐にわたっているというのがこの中でごらんいただけるかと思います。現在、この養成課程は、大学院があります。四大があります。短大もあります。専門学校もあり、また、高等学校の福祉課程があります。そして、実務経験三年後わずか四日間の介護技術講習を受ければ、受講後、実技試験が免除されて、国家資格を得る方法があります。最後に、NHKの通信教育まで行われている現状がございまして、大変その資格取得方法が混在している現状がございます。 これは、当時、規制緩和ということが大変ある大臣の下で大はやりになりまして、それで門戸が開かれたと伺っております。例えば、医師、看護師は国家試験の前にはそれぞれの養成課程を卒業し、国家試験合格後はそれぞれ医師、看護師になる、そしてその後、専門性の下に多様化していく、全くこのことと逆な状態が介護福祉士を取り巻く現状で、様々な混乱が生まれております。 そこで、お尋ねいたしますが、例えばリハビリ医療の専門家でございます理学療法、作業療法、言語聴覚士など資格制度としては非常に歴史が浅いのですが、国家資格を得る方法のそのルート及び国家試験制度のできた後の実務経験者が学校に入学しなくても受験できた期間、いわゆる特例期間はおおむね何年であったかをお尋ねいたします。
○政府参考人(松谷有希雄君) お尋ねの理学療法士、作業療法士及び言語聴覚士の受験資格でございますけれども、高校卒業後三年以上の養成施設において必要な知識、技能を修得した者であることなど、一定の要件を課しているところでございますが、これらの各資格を一番最初に国家資格化した際には、現にその業務を行っている者に配慮いたしまして、経過措置として一定の要件を満たす実務経験者であれば、一定の期間に限りますが、養成施設を卒業していなくても各資格の試験を受けることができるというふうにされたところでございます。 この特例期間、特例措置の期間でございますが、理学療法士及び作業療法士につきましては、一度特例期間の延長がございましたため、最終的には約八年半ございました。また、言語聴覚士につきましては、約四年半、特例措置の期間がございました。
○下田敦子君 八年間続いたということですが、現在ございませんということですね、それは。
○政府参考人(松谷有希雄君) この特例期間は、理学療法士、作業療法士及び言語聴覚士につきましてももう既に過ぎてございますので、現在は養成施設を卒業した方のみの受験となっております。
○下田敦子君 大抵、大方の資格はそうでありますけれども、多分、医政局お扱いの、医事課取扱いの資格であるから、そういう医療行為というものを前にしての厳密さがあるのだとは思いますけれども、その辺りのことが、この介護福祉士及び社会福祉士においては大変必要であった資格にもかかわらず、そのままになって非常に手付かずの状態が十八年間続いているという現状があるということであります。 大変幸いなことに、中村局長は以前、昨年、老健局長でいらっしゃいました。この旨をお尋ねいたしましたところ、環境が整えばという御答弁がございました。もちろんそれまで資質を高めるということもそのとおりだと思いますが、引き続いてまた現在の御所管の局長になられて、私ども、大変幸せなことなんでありますが、そういう意味からお尋ねをいたしたいと思います。 実は、介護技術講習というものが現在行われております。これはどういう意味かというと、ここ数年、介護福祉士受験、国家試験の受験者が非常に増加いたしまして、年間八万人も受けていることが続いております。厚生省所管するところの財団法人社会福祉振興・試験センターでありますが、そこにおいておっしゃったことは、ちょうど二年前ですが、各試験会場の実技試験がわずか五分くらいしか取れず、事実上行き詰まりを見ましたと、また、これらの国家試験経費に対応できなくなり、結果として全国の厚生大臣指定の各養成校に人的協力の依頼とともに、わずか四日間の講習を受けることによって国家試験の実技試験を免除する、いわゆる介護技術講習なるものを編み出しました。 このことに対して全国の養成校は強い反対がありましたが、当時の厚生省所管の室長が全国を行脚されまして、平成二十年を目途に、養成校を卒業した者及び三年の実務経験者にも同単位の修得後の国家試験に臨むことを提言して、この介護技術講習は時限制度とすべきという意見を具して、言わば附帯決議的に平成十六年一月にこのことがお話がまとまりました。当時、厚生労働省へ全国の各ブロックの、七ブロックの養成施設協会からこの旨が文書で出された経緯がございます。 さてそこで、この介護技術講習によりまして、実技試験免除であるということを前提に、メリットを前にした受験者は異常に増えました。資料の二枚目をごらんいただきたいと思います。大変びっくりする表なのでありますが、これは厚生労働省のホームページから作成したものであります。平成十六年から始まったこの四日間の講習が、平成十七年、十八年をもちましてそのような異常な増え方で、しかもほとんどが合格すると、そういう状況がございました。言ってみれば、軒先を貸して母屋を取られるがごとくの各養成校が定員割れを起こし、その充足率は現在六六・六%に落ち込んでいて、閉鎖する学校法人も出てきております。 ですから、資質を高める目的から見れば、本末転倒の介護技術講習があったということでありますが、引き続き維持すると改定案に述べられています。いつまで続けていく御予定なのか、お伺いいたします。 また、改定案では、実務経験三年の経験者が六百時間、六か月の養成課程、通信の場合は一年と称されていますが、これらが提案されています。六か月間で千八百時間のうち、座学分の履修ができるかどうか、これをお伺いいたしたいと思います。
○政府参考人(中村秀一君) 介護技術講習を中心にして介護福祉士、これからの介護福祉士の資質の向上に関するお尋ねでございましたので、大変いろいろな論点にわたって下田委員から御質問いただきましたので、簡潔に、できるだけ簡潔にお答えさせていただきますが、少し長くなるかもしれませんので、お許しいただきたいと思います。 まず、介護技術講習でございますが、下田委員からお配りいただいた資料の試験ルートの方で、介護技術講習を受けられた方は、国家試験のうちの筆記試験は受けなければなりませんが、実務試験が免除されるという仕組みでございまして、これはなかなか、今下田委員からも御紹介がありましたように、五分程度の実技試験で、実技試験の有効性にも問題があることから、介護養成施設の皆さんに御協力をお願いし、三十二時間の介護技術講習を経た人は実技試験を免除すると、こういう形でスタートしたものでございます。 今、併せて資料の二枚目で受験者数の増加の御指摘もございました。確かに、平成十八年の国家試験は十三万人の方が受験され、合格者六万一千人、合格率四七%と、こういう結果でございます。この増加している理由は、下田委員がおっしゃいますように介護技術講習の制度が設けられたこともあるかもしれませんが、もう一つ、やはり平成十六年に当時の社会保障審議会介護保険部会の方で、これからの介護に従事する人は将来的には介護福祉士を基本とすべきであると、こういう意見書が出されたこと、また十七年において当審議会においても、介護従事者の処遇改善等々の附帯決議の中でも資格制度の在り方というようなことが強調されたことなども、私ども、多くの方々が介護福祉士を目指して受験されたことにつながっているというふうに考えております。 実技試験免除の方はございますけれども、合格率は先ほども申し上げましたように四七%ということで、決して易しい国家試験ではないというふうに考えております。やはりきちんと学んでいただきたいというふうに考えています。 そこで、この介護技術講習等どうなるかということでございますが、今委員から法律改正を検討しているというお話がございましたが、昨日も社会保障審議会福祉部会がございまして、介護福祉士の養成につきましてはおおむね意見の取りまとめが行われており、近く意見書が作成される状況になっておりますが、そこで提言されておりますことは、ただいまの養成施設ルート、実務経験ルート、実務経験ルートの中には実務経験三年と福祉系高校ルートございますが、今回の見直しに当たっては、資格取得に当たってそれぞれに教育プロセスを入れるということで、それぞれの教育内容を充実した上で、資格を得るためには、一定の教育プロセスや実務経験を経た上で国家試験を受験していただくという形で一元化しようと、こういうふうな提案がなされようといたしております。 そういった方向の中で、下田委員からもお話ございましたが、養成施設につきましては、現在二年間で千六百五十時間の教育をお願いしておりますが、それを更に充実し千八百時間にするというようなこと、福祉系高校ルートについてもこれと同等の教育をするような形、それから、現在、三年間の実務経験があれば直ちに国家試験受験資格が出ますが、一定の学習をしていただくということで、六月以上の養成課程を経ていただくということ、これは働きながら通信教育等で学んでいただく道も開くと、こういうようなことが検討されております。 そういたしますと、養成施設や千八百時間の教育時間を確保した福祉系高校ルート、また六月以上の養成課程付加された実務経験ルートにつきましては、介護技術講習会を修了しなくてもこれに同等の技術が付加されるというふうに考えまして、実技試験を免除する扱いにすべきであると、こういうふうな意見書が出されたところでございます。そういたしますと、実際問題、仮にこれが実現することとなりますと、委員御指摘いただいております介護技術講習会の対象者はほとんど例外的、大幅に縮小するというふうなことが考えられるというふうに想定しております。 いつになるかということでございますが、これはただいま検討いただいております意見書が取りまとまりましたら、私どもその意見書を踏まえて法律改正も検討させていただきたいと考えております。また、その法改正の中で、必要な準備期間等がございますので、委員おっしゃるように二十年というのはかなりきつうございますが、いずれにしてもこの介護技術講習は実質的に機能しなくなるというか、なくなる方向で改正がなされるというふうに見込んでおります。
○下田敦子君 それで、具体的にお尋ねいたしますが、千八百時間という時間を設定されました。時間数を増やしてすべてのルートから質の向上を図ると、これはよろしいことだと思います。 例えば、この中から実務経験者が試験を受けていく際に、一定の六百時間というものの研修を積まなければならないと、これは飛躍的な一つの前進だと思います。これを机の上でちょっと計算してみますと、例えば勤めていた三年間を、実習四百五十時間、それから演習まで実際は入らないとは思うんですけれども、この時間数も入れますと千二百三十時間です。この千二百三十時間を六か月間で、昼間部で行うのか夜間部で行うのかはそれぞれの選択があると思いますが、私は、働きながらこれをやりおおせるというのはかなり困難なことだろうと思います。されば、じゃ六か月間お休みをいただいて、その職場を休職をさせてくれるところがあるかというと、これもいささか困難があるのではないかと思います。 ですから、何年間の試験受験のための在籍を認めるのか、この辺の詳細まではまだ決まってないならないでも結構でございますが、どういう構想をお持ちであるか。私は、六か月間ですべて千二百三十時間をシラバスの下でカリキュラムを組むということはかなり困難なことが全国的に言えると思います。特に、地方の場合になりますと、夜間部というのは今様のものではなくなりつつあります。どうか御答弁をお願いいたします。
○政府参考人(中村秀一君) お答えを申し上げます。 まず、いろいろ教育時間の問題について御指摘いただいておりますが、一つは、まず基本となりますのは介護養成施設の教育でございまして、ここが一番これまでも養成施設ルートの中心でございます。介護福祉士の四割の方がここで養成されてきているわけでございまして、ここの教育、例えば介護でも認知症の介護が非常に重要になっているとか、地域での障害者の介護、あるいは自立支援のための様々な援助、そういったものが必要になっているので、そういったことを考えると、議論の中では今の二年間というのを三年間にすべきではないかという議論もあったわけですが、それは将来の課題として、現在の二年間でできるだけ教育する時間を充実させるということで、千八百時間という教育時間が定められました。 この千八百時間においてどういう教育をするかということについては、作業チームがつくられまして中間取りまとめも審議会の方に報告されておりますが、千八百時間の構成について一応の考え方が示されているわけでございます。 それを中心にいたしまして、それでは実務経験三年以上の方は現在直ちに試験を受けていただけるわけですが、これからは一定の教育をお願いした方がより理論的にも根拠のある介護ができる人材が育成されることになるということで、それに必要な時間ということで、実務三年の御経験がありますので、千八百時間の中でむしろ欠けているのはその実務を裏打ちする理論的な問題。こういう介護をするのは、人体上あるいは精神上の、人間の精神的な状態からするとこういうことだからこういう方法で介護するのがいいんだというような理論的な部分に特化した六百時間の養成課程という内容で整理をしているところでございます。したがいまして、二年間の、千八百時間の養成課程の中で、実務経験三年以上経験した方が働きながら、あるいは一時お休みをして必要最小限のものとして学んでいただく時間として六百時間という課程を提案しております。それを実際、教育としてやっていただく際に養成施設、既存の養成施設で一年間のコースでやっていただくのか、あるいは通信等の手段で、働きながらでございますので、やっていただけるのかというのは、むしろその養成施設の皆様方と御相談していくということになるんではないかと思います。
○下田敦子君 是非、何年間の在籍を認めるのか、この辺の詳細はまた後ほど養成現場と併せて御検討の上、お願い申し上げます。 さて、私どもの介護保険法の成立のときに、ドイツに大変手本を求めたときがありました。このドイツではせんだって、二〇〇〇年の十一月ですが、老人介護法が成立いたしました。これは各コミューンそれぞれではなくて連邦的に作ったということで世界に冠たる法律でありますが、このドイツの国始め欧米諸国では最低三年という養成期間を持っているところが多いように思います。 そこで、その内容を見ますと、老人介護士への医療教育の重視されている点というのは、医療職と看護職の統合化の方向が進んでいると。先ほど中村委員が大変御心配されまして、介護の現場で様々な医療行為がどう扱われていいかということでお話、大変いい質問をしていただきましたが、まあちょっとお休みのようですけれども、日本の介護福祉士よりもはるかに医療教育の比重を大きく持っていらっしゃる。一部の医療行為は認められているということがあります。例えば、たんの吸引とか経管栄養とか、あるいは褥瘡の手当てですね、これらのものは医療行為ですから、先ほどの中村委員がおっしゃられたように、体温を測るとか血圧を測定するとかでとどめられていますが、実際おっしゃられていたお話の陰には夜勤の現状はどうなっているのかをやはりかなり深く調べる必要があるのではないかと私は思います。 例えば、福祉施設におきましては、老人福祉施設におきましては、看護師さんは三名という基準があります、百入所者に対して。ところが、その三人の方は三日に一回当直できるわけもありません。実際、介護に当たっている人たちが様々なことをしていかなければならない現実が実際あるわけです。いわゆる、それに対して老人保健施設等々も最近はリスクマネジメントの勉強を大変するようになりました。これは先ほど中村委員の質問を私伺ってつくづく思ったんですが、日本のこの現場というのは医療と介護だけではありません。福祉というものが全く別建てでスタートしてきた歴史があります。 介護福祉士法のスタートをしたときに、忘れもいたしませんが、仙台でシンポジウムをいたしました。そのときに、まだ認知症という言葉ではなくて痴呆という言葉を使っておりまして、精神科の医師をシンポジストに、お仲間に入っていただいて、講演をしていただいたんですが、介護福祉士の養成をしている側の学校の職員です、かんかんに怒りまして、なぜこの場に医療者が、医師がいるんだと。そういう時代もかつてあった。これはもう二十年ぐらい前であります。 随分今世の中が変わりましたけれども、例えば、ホームヘルパーはなおのことでしたが、一番悩んでいることは医療行為をめぐる法的論点がはっきりしてないと、日本の法律の中で。ですから、患者さんを搬送していくときに、お願いをしている病院でどこが悪いのか医師に対して医療的な説明、単語が使えない、もちろんカンファランスにも入れない。こういうことであるけれども、現在としては実際それらの中で組み込まれざるを得ないような介護の現場があるということを、まずこの辺を、資質を高めるという意味からよくよくお願いをしたいと思います。 次に、質問に入らせていただきます。 柳澤委員もおっしゃっておられましたが、是非、ホームヘルパーに準じても同じことが言えますので、次は、ホームヘルパーの資格を持っている人もいるし、介護福祉士の試験を受けている人もいるんですが、高等学校における、福祉コースの高等学校の基礎科目千百九十時間、それ以降の専門科目、しかも社会科の時間を社会学に読み替えたり、厚生大臣指定養成校の教授には、教授歴が何年ありますかとか、論文が幾つありますかとか、著書が幾らですか、何冊ありますか、そして臨床経験は何年ですか、これは規定は五年以上ですが、高校にはありません。それから免許、持っている、所持している免許は指定基準の中にきちんと定められていますが、教育施設に対する指定基準、施設による現地研修、実習などを課せられているのに、高等学校の課程においては高校の基準しかありません。 ですから、現在、卒業後、受験により最終取得資格が介護福祉士という同一の国家資格取得であることを、制度上の矛盾が今指摘されています。法制度スタートのときは例外扱いで、わずか二、三校でありました。これもその当時の政治的ないろんな様々な様子があったやに聞いておりますけれども、現在二、三校が二百五十五校に増加いたしまして、全国的に混乱を生んでいます。 このことに関して文部科学省とあるいは厚生労働省の話合いはどのように持たれてきたのか、また介護福祉士の資質の向上を図る上では根本的に一致することがないこの現状をどういうふうにお考えでいらっしゃいますか、お尋ねをいたします。
○政府参考人(中村秀一君) お答えを申し上げます。 まず、委員御指摘ございました、いわゆる福祉系高校と言われているものとそれから厚生労働大臣指定にかかわります介護福祉士養成施設の指定基準との関係についてお話がございましたので、まずそこの方を私の方から御説明させていただきます。 厚生労働大臣指定に係ります養成施設、これは先ほど来お話し申し上げておりますように二年以上というふうになっておりますが、これは厚生労働省省令の養成施設指定規則において決められておりまして、教育時間数や教育内容のほか、委員からお話ございましたように、教員要件、施設設備等について基準が定められております。これについては、指定する際にいろいろチェックさせていただきますし、指定後も毎年、実態について御報告いただき、チェックもさせていただいていると、こういう状況でございます。 一方、福祉系高校は文部科学省の方の所管になります。教科目それから単位の数につきましては、社会福祉士及び介護福祉士法施行規則、これも厚生労働省令でございますが、おいて規定されております。教員の要件とか施設整備等については、これは高等学校でございますので文部科学省の方の法令によって規定されていると、こういうところでございます。 しからば、昨日、意見が集約が図られ、近く取りまとめられる社会保障審議会福祉部会においてどういう議論がされているかということでございますが、先ほど申し上げましたように、あらゆるルートについて教育内容を高め一定の教育をすると、その上で国家試験を受けていただく、そういった意味で一元化をするというに当たっては、やはり一定水準以上の教育内容が担保されることが前提であるというふうに考えられますので、福祉系高校についてもこのことについてきちんとお願いすべきであると、あるいは福祉系高校はこのことを、同等のものを担保すべきであると、こういう提言がなされております。 具体的には、現在のように教科目や単位数だけではなくて、教員要件や教科目の内容についても介護養成施設の水準と同等の水準が制度的にも担保されるように新たな基準を課すとともに、文部科学大臣と厚生労働大臣の共同の指導に服する仕組みとすべきであると、こういう御提言をいただくことになっております。 したがいまして、これからの取り運びとしては、こういった審議会の御提言も踏まえて、文部科学省とよく相談をし、ただいま申し上げました一定の水準が担保されるということが確実に履行されるように文部科学省の方とよく御相談してまいりたいと考えております。
○下田敦子君 本当に、この資格を取るまでにあの方法もこの方法もというのを二十年近く手付かずの状態で来たことに対して、やはり一つの責任を持っていかなければならない時期だと思いますので、何とぞよろしくお願いします。 それで、次、ホームヘルパーのことなんですが、先ほど柳澤委員がおっしゃいましたとおりで、非常に数としては一番支えてきてくださっている。これは国家資格者ではありません。任用資格の下で一生懸命やっておられる方がありますが、この職業を、平成十六年の厚生労働省の発表は、ホームヘルパーの資格はいずれ廃止するということを広くマスメディアに発表された時期があります。この辺のことも今回の法改正に、基礎研修わずか五百時間でなっているこの方々に対してどういうふうに今資格制度の中で資質を高めていくか、これは時間がありませんので、強く要望をして、次に入らせていただきます。 片や、資質を高め内容を充実させていくためには、専門介護福祉士ということの資格付けが必要になってきております。 ドイツの介護福祉士法、いわゆる老人介護法を見ますと、老人介護士、アルテンプフレーゲリンという資格があります。それからデンマーク、これはかなり早いですけれども、養成施設もございますが、カリキュラムを大幅に変えまして介護専門職のペダーゴという資格があります。この資格を見てもそうですが、なぜこういうスタートをするときに、あるいは二十年もたってこんな混乱を見ないように欧米諸国、例えばイギリスなどは一番多いと思うんですが、きちっとしているかというと、看護師の中から介護福祉士のある分野を創設していったという、そういう経緯がありますが、全く日本は別々で、当時、労働省サイドで家政婦協会、それから看護師協会が大変な反対をして、難産の上、生まれた資格であります。 ですから、こういうことで更に今論点を変えて一つの資質を向上していくということで考えなければならないと思いますが、この専門介護福祉士というものにおいて専門性をどのような分野で考えておいでになるのか。例えばOJT、オン・ザ・ジョブ・トレーニング、これらも非常に大事になってくると思いますけれども、どのようにお考えであるか、端的にお答えください。
○政府参考人(中村秀一君) 国家資格としての現在、介護福祉士の議論をいたしておりますが、国家資格の介護福祉士資格については幅広い利用者に対する基本的な介護を提供できる能力を有する資格と、こういうふうにすべきであるというのが検討会などの報告になっております。 そういうことで、国家資格を得た後、介護福祉士として活躍していただきながら、今委員から御指摘ございましたように、介護の分野では様々な専門性が求められる状況になっておりますので、専門介護福祉士というような仕組みについて、資格取得後の生涯通じた能力開発とキャリアアップを通じて、そういう専門介護福祉士というような資格あるいはその認定というものを取れるような道を開いていくべきではないかということが別途提言されております。 具体的には、例えば学会やあるいは職能団体、また介護福祉士養成施設関係団体などで具体的な在り方を検討していくべきであるというふうに提言されておりますが、言われておりますのは、特に認知症や障害等、新しく介護でも重視されるようになってきている分野、それから様々なマネジメント、先ほどリスクマネジメントというお話がございましたが……
○委員長(鶴保庸介君) 局長、お答えは簡潔にお願いいたします。
○政府参考人(中村秀一君) はい。そういった分野が掲げられております。
○下田敦子君 ありがとうございます。 お手元にお届けさせていただいておりますこの資料の三枚目でございますが、これは財団法人介護労働安定センターというところで出している表であります。 ホームヘルパー、ケアマネージャー、サービス提供責任者とあるんですが、理学療法、作業療法もありますけれども、寮母、括弧寮父というのがあるんですけれども、この中で全く介護福祉士という、将来とも介護の中心者は介護福祉士であるということを厚生労働省は委員会のときも明言されておりますのに、この介護労働安定センターは、これは厚生労働省の外郭団体という言葉がふさわしいかどうか分かりませんが、このレベルなんですね。非常に残念に思います。ですから、これから本当に大車輪を掛けて、この介護労働者というものはとても重要な、数と質が必要でありますので、社会的な認知度も高めていく上でも私どもも頑張らなければいけませんけれども、当局としてもこれに対してもう少し心意気を届けていただきたいと思います。 次に用意いたしましたので、この理学療法士、作業療法士の日本のいかに少ない数であるか、これも次の表に作ってございますので、医療従事者の一人としてどうぞこれはお認めいただいて、この数の中でのこのたびのリハビリテーションの百八十日頭打ちということで、大変現場は混乱しております。 次に、資料の最後の二枚目なんですが、職能自体が高度化して介護福祉士像もかつての、今までのもので、いわゆるホームヘルパーとか寮父とか寮母では収まらないものが、いろいろ諸条件が出てきている。社会が変化した、それから法的なものが変化している、介護環境の変化、介護技術の変化。 そして最後に、これは期待される介護福祉士像というものがここから、一から十まで書かれてあります。これは石川彪先生がまとめられた、研究されたものでございますので、どうぞごらんいただければ幸いであります。 さて、少し大臣に私はお伺いさせていただきたいのです。 大臣はニューヨークの日本国総領事館の領事をされておられました。そのことからちなんでお尋ねをしたいと思います。 恩師でもありますが、最後、宮城大学の学長をされました野田一夫先生がかつて立教大学におられましたときに、ホテル・レストラン学部というものが日本に必要であるということを考えられまして、いろいろな形から、例えばミシガン州立大学のシラバス、あるいはニューヨーク州のイサカというある小さい町がありますが、あそこのコーネル大学のシラバスを持って文部科学省を訪ねて、是非、日本にはサービス学というもの、経営学というもの、これとても大事だということを力説されてお話をした。 そうしたら、このことに対しての当時の文部省です、文部科学省ではありません、こうおっしゃられました。大学教育のアカデミックな場にサービス学など不要であるとにべもなく言われたと聞きました。 最近、ようやく医学教育の中にもインフォームド・コンセントあるいはエクスポージャー、これが出てきました。いわゆる患者様との接遇の技法、どうしていくべきかということがようやく出てきました。これは文化の違いもあります。日本は、侍は意味もなく笑ってはいけないと、家長たるもの厳としてなきゃいけないという侍の精神がありますからもっともだなとは思うんですけれども。 ですから、このことから、例えばコーネル大学のホテル・レストラン学部におきましては、経営学、これはちなみに申し上げますが、日本は幼稚園、欧米は大学と言われるほど我が国は後れている学問の領域だと教えられました。ここの大学では、会計学のアカウンティングからポーションコントロール、最も経営学に必要である原価率の計算等々であります。あとは色彩学から、また様々な部分が大学院で繰り広げられておりまして、ここを卒業したかの有名な方はヒルトンさん、かつて八十年ぐらい前に卒業されて、今そこのホテルもヒルトンホテルですが、なくなったということでありますけれども、再建される。そういうことで、大変様々なものを用意された教育でありました。 栄養士や調理師もそこで管理学を学んでいます。大学院ももちろんあります。ですから、こういうことに対して、この間IPU会議でジュネーブに参りまして、そのときにローザンヌにやはり百二十年続いたこの種の学校があります。そこの卒業生は必ずしもそういう栄養士とか食の現場に行くのではなくて銀行マン、この人たちを、養成して一から育て上げるよりもここの教育を受けた人の方が接遇その他において立派であるというふうなことで銀行が採用に来るという話を聞きまして、更になるほどと思ってまいりました。 私は、ここでお伺いしたいんですが、もちろん御所管が文部科学ではございませんが、大臣はこういうことの意味から、日本の学問に対する、あるいは大学に関しての持っている意識、職業差別と申しません、職業差。 それから、例えば今EPAあるいはFTAで海外からの看護師あるいはケアワーカーがやってくるということでありますが、これを単純労働者としてとらえている。私は、何か間違っているのではないかなと思うんです。大変資質の高いものを学んで日本へやってこようとしているけれども、最近の情報ではこれは日本へ来たがらないと。医療の現場でもかなり差別があるということをキャッチしているようでありまして、どうも日本人のこの職業観の狭さがあるのではないかということを私は感じます。 いかが大臣はその辺をお考えでいらっしゃるか、お尋ねしたいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 野田先生は、私も個人的にも承知して……
○下田敦子君 私、下田でございます。
○国務大臣(柳澤伯夫君) いやいや、野田一夫さんのことを言ったんでしょう。
○下田敦子君 ああ、野田一夫先生か。失礼しました。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 野田一夫先生のことを私も個人的によく知っておりまして、経営学を日本でほとんど戦後切り開いたような位置に立つ学者さんでございまして、多摩大学という非常にユニークな、初めて学生によって教授を評価するというようなシステムを入れたあの学校の学長をされていたことも私記憶しているところです。 その野田先生、正直言ってなかなか日本に受け入れ難いような非常に飛躍をしたいろんな理論を展開される方でございますが、私は、結局は今考えてみると野田先生なぞの言っていたことがむしろ当たったと、そのとおりの道行きをそうした学問の分野についても歩んでいるというふうに思っております。先見の士だというふうに評価しております。 サービスとかあるいは職業に対する差別というか、そういう価値観みたいものを日本はやや偏りがあるんじゃないのかということの御指摘でございますけれども、やはり私も旧式の何というか学部学生でありましたので、まあやや偏見があるのではないかといつも反省していますけれども、最近ではアメリカでも実は先生それはなかなか、私は友人というか、がおりますけれども、例えばケネディ・スクールに対しても、ハーバード大学の学部の教授はあんなものは学問じゃないみたいなことを言う向きもあるんですね。 したがって、アメリカ、日本ということで割り切れるのかといえば私はややちゅうちょを感じますが、やはりもっともっとこういうことについてもオープンな世界の学問の潮流というものをしっかり受け止めた価値観を持っていかなきゃいけないと、このように思っております。
○下田敦子君 ありがとうございました。さすがに高邁な御指導ありがとうございます。 それでは時間が限られてまいりましたので、介護福祉士の業務免許化等、これらについてはまた後ほど時間をちょうだいいたす機会があったらお尋ねしたいと思います。 それから、現行のその療養病床の見直し、再編、六年掛けてということですが、この問題は介護保険の第三期参酌標準あるいは第三期の介護保険事業支援計画の進められている中での整合性を大変問うていかなければならない重要な問題ですので、時間がありませんので最後の質問に入らせていただきます。 最後は、医療過誤の問題についてお尋ねします。 二〇〇〇年以降、厚生労働省の英断で各病院に医療安全管理者が置かれるようになりました。二〇〇三年のころから病院の安全対策、事故への対応も急速に改善されつつあるようですけれども、警察、検察の医療への介入の促進もされたと言われています。 何かあると病院には多くの苦情が寄せられる昨今です。クレーマーは病院に対して執拗な攻撃に出ます。しかし、クレーマーは病的人格を持った人間ではない、普通の人です。虎の門病院の小松秀樹先生はそうおっしゃっておられます。大体に手術というのは工業工学的なものではないし、ヒューマンファクターの工学が幾ら研究されてもそれには沿わないものがあると言われます。したがって、マニュアルがあっても通常どおりにはいかない、百例あれば百態手術があって皆違う。しかも、人体への侵襲を残し絶対ではない。手術は才能と経験が必要で、最終的に難しい手術が実施できるのはごく少数の外科医だけだと言われています。また、外科医の能力が高いレベルにある時期はそう長くはない、そういう現状だと言われます。 先日、自治体病院危機突破大会、これ全国大会ですが、そこに参りましたら、医師確保対策とともに医師法第二十一条の改正を求める要望が大きく掲げられておりました。福島県立大野病院での医療過誤以来、日本の医療と刑事司法の状況を外国のメディアや国際機関が情報を受け止め、逆に世界に発信をしている。 私は非常に驚きましたが、ヒラリー・クリントンさんは次のようなことをおっしゃっています。日本の医療従事者を前にして聖職者さながらの自己犠牲であると絶賛しているそうです。最近そう言われて、福島の事件以来のことだと思うんですけれども、どんどんどんどん逆に日本のこういうレベルが海外でそれぞれの方が批判している。 そして、昨今のこの医療への刑事司法の介入、そして私は大変情けないと思うんですが、軽薄なマスメディアのあつれき、これは医師、看護師の病院からの離職を更に止められない状態に進めているのではないかなと、そう思いたくなることもあります。ですから、外科医、産科医あるいは小児科、そして非常にそういう意味では大変な精神科医、志望を少なくさせている現状があるのではないかと思います。 そこでお伺いいたしますけれども、スウェーデンの無過失補償制度、いわゆるマリア法、それからニュージーランドの国家補償法など、研究する必要もあると思います。それで、医療事故の調査、公平な補償、それから刑事事件と行政処分の在り方の総合的な検討をする作業、事態は緊急を要していると思います。このような状態が、厚生労働省は自らの発案で動くことを避けて実に慎重でありますけれども、進捗状況をまずお伺いいたしたいと思います。 以上です。
○政府参考人(松谷有希雄君) 医療の関係でございますけれども、医療行為、医療の現場というのは人の命を預かるところでございますし、人の命は生命体ですから限りがございますし、予測不可能な面が多々ございます。そういう意味で、大変難しい状況にあるということは医療そのものの持つ本質だと思っております。 この中で、今医事紛争が起きることがございます。医事紛争は、患者さんと医療従事者との意思疎通が不十分であったり、あるいは医療の中身が患者さん、家族にとって見えないということで不信感が募るということが、そういうことから起こることが多いというふうに言われております。 このため、例えば医療事故の死因の究明を捜査機関以外の第三者が客観的に行うなど、医療の透明性を増す取組を行うということは、患者さんにとっても納得のいく医療を確保できるということになりますし、医療従事者にとりましても、事故の発生予防、あるいは再発防止の観点、紛争の早期解決にもつながるものであるというふうに考えております。 また、このような仕組みを構築することによりまして、より適切な刑事責任、行政処分、民事責任を問うということも一面からは考えられるわけでございます。医療事故に係る死因究明や裁判外紛争処理の在り方につきましては、本年度内をめどに厚生労働省から試案を提示することとしておりますが、来年度には有識者による検討会を開催して、その議論を踏まえて必要な措置を講じてまいるよう努めていきたいと思っております。 なお、産科の無過失補償制度につきましては、先日、自民党及び公明党の検討会におきましてその枠組みが示されたところでございまして、厚生労働省といたしましても、これを尊重して、関係省庁間の連携を図りながら早期の具体化に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
○下田敦子君 全国で様々な医療のリスクを抱える場面がたくさんあるんだと思いますけれども、例えば、せんだって、どちらかの医院、病院だったと思いますが、看護師の夜間の巡回があった、そのときに三十分毎に巡回していると、ところが司法の判断が、十五分に一回巡回しなさいと、こういう判断を示された場合があります。普通に、全く医療関係者でなくとも、十五分に一回の巡回をするということは、三倍のスタッフがいないとこれはできません。こういう司法の判断についていかがお考えでございますか。
○政府参考人(松谷有希雄君) 個別の事故については判断は差し控えたいと思いますけれども、看護師さんの巡回がどの程度の頻度が必要かということについては、その患者さんの病状あるいは医療機関の提供できる物理的な資源というものを勘案して、それぞれ管理者として決めていくべきものではないかなと思います。
○下田敦子君 ありがとうございました。 最後にお願いを申し上げますが、大変世の中がどんどんどんどん様々な形で変化をしています。私は、参議院の社会労働委員会の議事録をせんだって来ずっと拝見しました。百八回通常国会の、全会一致で採択されたものの前の委員会での議論であります。大変熱心にいろいろと議論されております。 今現在いらっしゃる議員では千葉景子先生がいらっしゃいまして、この議論に入っておられますが、糸久八重子先生とか入って議論しているんですが、たった十八年前のことでも随分昔の議論だなということを率直に感じもして申し訳ないんですが、そういう感じがします。いろんなことがいろんなふうに激変しているので、是非このたびの法改正のこの機会を得ましたので、十八年たってといいますが、実質二十年です。 で、思い出します。厚生労働省の若い技官が、ヒアリングのときにこうアドバイスをしてくださいました。卒業生は社会福祉施設の関係以外のところに就職をさせないでくださいと。決して、決して医療の場にはやらないでくださいと。ですが、卒業生は現に半分は総合病院に就職いたしました。ですから、そういう現実を考えたときに、この整合性を取っていくためには大変な議論が私は必要だと思います。 通常国会目指して法成立するということを今朝のBS1の放送にも大分長い時間放送されていますが、ある緊張感を持って議論をちょうだいし、またお願いをしていかなければならないと思っております。 一つ、先ほど申し上げましたFTAのことに関して申し上げますが、私事で恐縮ですが、手前どもの開学の記念に、フィリピンの大統領に、元大統領です、アキノ大統領にお出ましを願ったことがあります。そのとき、雑談の中でおっしゃってくださったのは、フィリピンの外貨の第一の収入は、英語圏にフィリピンから出掛けていって、ケアワーカーであるとかナースであるとか、そういうことで働いた給与を親元に送金してくるのが第一の外貨収入であると、そういうことを教えてくださいました。 今もそうですが、最近の、本当に最近のニュースでは、先ほどのヒラリー・クリントンのお話もありますけれども、フィリピンから日本に来たがらない。これが何であるか。やはり、日本語が話せないとかそういうことだけではないと思います。あそこの国は、非常に長いそういう歴史の中でもクリスチャンが多い。そして、一町に一つの教会があるくらいにホスピタリティーを小さいときからきちっと持ち合わせてきている。そういう中で、果たして日本がこれでいいのだろうかということを思います。 ですから、どうぞ、資質を高めるのはむしろ我々の方であって、しなければならない。例えば、今の医療過誤の問題でも、最近はクレーマーがただただ要求してくるという現実が私は情けないと思います。ですから、要求することばかりでなくて、ある教えの中にありますが、いつも喜んでいなさいと、絶えず祈りなさい、すべてのことに感謝しなさい、私はこのことを、国民であって患者であるならばやはり必要なことだろうと思っております。 以上でございます。大変ありがとうございました。
○津田弥太郎君 民主党・新緑風会の津田弥太郎でございます。 今、資料をお配り申し上げておりますけれども、是非参考という意味合いでございますので、手の空いている方は是非読んでおいてください。 まず、今日は課題別審議ということで、最初に障害者雇用に関してお尋ねをしたいと思います。 現在、多くの障害者団体が障害者自立支援法の問題点を強く訴えております。政府・与党におきましても、こうした訴えを無視できず、原則一割という障害者には余りに過酷な負担に関し、本年度の補正予算案あるいは来年度以降の予算案においても負担軽減措置を盛り込むことが報じられております。 しかし、年限を区切っての負担軽減措置ということはあくまでも激変緩和の意味でしかありません。障害者の負担能力そのものが高まっていなければ、予算措置が切れた途端に再び生活の危機に陥ることは自明の理であります。是非とも恒久的な負担軽減策を行うように厚生労働省に対し強く求めていきたいと思います。同時に、障害者の負担能力を高めるためにも、所得保障の確立、特に就労支援、ここが大変必要である。これは言うまでもないわけであります。 本日は、この障害者雇用の中でも、昨今何かと取りざたされております教育委員会における問題に的を絞って質問したいと思います。 政府委員で結構です。まず、都道府県教育委員会における障害者雇用の現状について、全体の平均の雇用率を教えてください。
○政府参考人(高橋満君) お尋ねの都道府県教育委員会の実雇用率の現状でございますが、平成十七年六月一日現在におきまして一・三三%となってございます。
○津田弥太郎君 一・三三%。障害者雇用促進法では都道府県教育委員会には何%の雇用を定めておりますか。数字のみ簡潔に答弁してください。
○政府参考人(高橋満君) 二・〇%と定めてございます。
○津田弥太郎君 それでは、二・〇%に満たない都道府県教育委員会は四十七都道府県のうち幾つでしょうか。
○政府参考人(高橋満君) 四十六委員会に上っております。
○津田弥太郎君 そうすると、四十六委員会ということは一県だけ満たしているということですが、どこですか。
○政府参考人(高橋満君) 京都府教育委員会でございます。
○津田弥太郎君 京都を除くすべての教育委員会は障害者雇用促進法に違反している、すなわち違法ということになると思うんですが、大臣、なるかならないか、イエスかノー、お答えください。イエスかノー。
○国務大臣(柳澤伯夫君) まあそう性急におっしゃらないで、ひとつお聞き取りをいただきたいと思いますが。 現在、ほとんどの都道府県教育委員会が法定雇用率を達成していないという状況にございます。これは障害者の雇用機会の確保という同法の趣旨に反するわけですけれども、達していない場合には障害者の採用計画を作成することが義務になっておりまして、これらの教育委員会でも、この採用計画を作成しているという意味ではこの義務を果たしておりますので、直ちにこれが法の違法の状態であるとは申せないという状況です。
○津田弥太郎君 ノーということであります。ノーですね。法定雇用率を達成していなくても違法ではない、計画書を出していれば違法ではないというお答えでございました。 それでは、常用雇用者の雇入れや解雇が行われる通常の民間企業、この民間企業が法定雇用率を達成をしていない場合、そのことは障害者雇用促進法に違反をする、すなわち違法となるかならないか。厚生労働大臣、なるかならないか、イエスかノーだけお答えください。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 端的にお答えいたしますと、違法な状態であると申せます。
○津田弥太郎君 そうですね。この有斐閣の法律辞典というのがあって、違法の定義というのは、ある行為ないし状態が法令に違反していることというふうに書いてあるんですね。ですから、当然、民間企業が障害者雇用促進法に違反する、法定雇用率を達成していない場合は違反するということになるわけであります。このように、民間の事業者の場合は法定雇用率を満たしていない場合、障害者雇用促進法第四十三条違反で直ちに違法となるわけです。大臣もおっしゃいました。 しかし、都道府県教育委員会など公的機関においては法定雇用率を満たしていなくても直ちに違法となるわけではありません。公的機関の場合に違法となるのは、先ほども大臣おっしゃいましたように、この障害者雇用促進法三十八条違反、すなわち、法定雇用率を達成することを目的とした障害者の採用計画を作成しなかった場合についてということであります。つまり、この計画書を作成して提出をしていれば違法ではない。 これは、厚労省としてはこの条文の構造になっているんだということが言い訳になるのでしょうが、この言い訳を長々と聞くつもりはありません。この条文において民間と教育委員会ではこのような違いが設けられていることは事実であります。結果として、都道府県教育委員会の障害者雇用率が先ほど答弁されたように全体で一・三三%、極めて低い。京都府教育委員会を除く四十六都道府県教育委員会が法定雇用率を満たしていないという事実。教育委員会の法定雇用率は二%。これ、民間は一・八%ということになっているわけですから、高めに設定をされていることも事実であります。しかし、民間並みの一・八%を基準として、じゃ都道府県の教育委員会がどのくらい一・八%を満たしているかというと、京都のほかには和歌山と大阪、この二つが入るだけ、あとは全部満たしていないと。 さあ、それで文科省にお尋ねをしたいと思います。 雇用率の低さについてかねてより教育委員会側からは、職員の大半が教員であり、障害者で教員免許を持つ人自体が少ないといった言い訳が繰り返し聞こえてくるわけであります。しかし、厚労省が今回の通達でも指摘をしておりますように、事務職員として採用するなどの工夫次第で本来目標は容易に達成できるはずであります。 事実、唯一法定雇用率をクリアしております京都府教育委員会に私は電話をいたしました。お尋ねしたところ、京都府教育委員会のお答えは、特に変わったことをしているわけではない、応募された中でふさわしい人がいたならば教員としても採用するし、事務職員としても積極的に採用しているだけであるという極めて当然な回答が来たわけであります。 また、障害者で教員免許を持つ人が少ないのであれば、文科省としてもなぜこれまで障害者の教員免許取得を強力に後押ししてこなかったのでしょうか。大学の教育学部や他の学部の教職課程において障害者を増やしていくための多面的な支援を行っていくことや、あるいは中学、高校段階の進路指導などでも、障害者に対して教員資格を取得することの意義等を十分に伝える努力を進めていくことなど、可能な限りの施策を行っていくべきだと私は考えるわけです。 文部科学省として、今私が指摘したことなどを踏まえてどのような対応を行っていくのか、副大臣から明確な答弁をお伺いしたいと思います。
○副大臣(池坊保子君) 津田委員の御指摘は、私も確かにそのとおりだというふうに思います。 今お話がございましたように、厚生労働省の発表によりますと、都道府県の教育委員会における障害者雇用は、平成十七年六月一日現在は一・三三、これは平成十六年度の一・二六よりは多少上がりはいたしましたけれども、まだ二%には行っておりません。私の住んでおります京都だけが二%でございますけれども、先ほどのお話の中に、特に変わったことをしてないけれども二%になったということですが、放置しておきますと二%にはなかなかならないと思いますので、私ども教育委員会といたしましては採用計画を策定いたしておりまして、各年ごとに、二十年までには二%になりましょうという数値を決めております。 それから、委員が御指摘になりましたように、教職員の、例えば教員は免許を持っておりませんと働くことができません。ですから、大学の教員免許のときにやはり支援する必要があると思いますので、これからはそういうことも、どのような形でやっていくかはまだこれから検討したいと思いますが、しっかりとそれはしていきたいというふうに思っております。 また、中学校や高校の段階においても今いじめ等の問題がございますから、障害を持った方が先生になれば人の痛みが分かる、そういう指導もできると思いますので、今までは進路の選択肢の中に教員というのが少なかったというふうに思いますが、これからはどんどんそういう進路指導もしていきたいというふうに考えております。 もちろん、教員だけではございません、職員もおりますので、職員も学校関係でございますから、そのように指導していきたいというふうに思っております。
○津田弥太郎君 今副大臣がおっしゃいましたように、私は、障害者が教師となるということは子供たちにとっても大きなプラスの意味を持つものと考えるんです。副大臣もおっしゃいました。仮に、片方の腕がなくても、もう一つの腕でチョークを持つことはできるでしょうし、子供たちと一緒に駆けっこができなくても、そのことで子供たちから先生がばかにされるとは思いません。つまらないことでとかく文句を言う親も私は同じだと思います。元々、子供というのは自分たちと異質な存在を攻撃する面があります。しかし、先生が障害者であることで子供たちはむしろ違いを認め、そうした存在を受け入れていくことになるものと考えます。 私は、そういう意味で、どうか障害者が教員となる道を更に広げていっていただきたい。副大臣おっしゃいました。そのことを更に強く求めていきたいというふうに思います。 さて、いじめの問題あるいは履修不足問題をめぐり大変教育委員会の存在意義そのものが問われておるわけでございます。一見、これらの問題と障害者雇用率の低さは無関係であるとは思えるかもしれませんが、私は、根っこは同じであるんではないか。端的に言えば、教育委員会の内部において人権に対する意識の欠如と規範に対する意識の欠如、これが蔓延しているということではないか。つまり、障害者の人権に無関心な教育委員会であれば子供の人権、とりわけいじめられている立場の子供の人権にも無関心であろうし、同様に、法定雇用率の遵守に無関心であれば学習指導要領の遵守にも無関心であろうと。こじつけじゃありませんよ。教育委員会という組織の中で多くの障害者が働くようになれば、結果として、現在の教育委員会に対して指摘されておりますあしき体質そのものも変わっていくことは確実ではないかと思います。 先般、安倍総理の肝いりで教育再生会議が設置をされ、ここで教育委員会の在り方が議論をされているようであります。是非、教育委員会の障害者雇用の促進についてもこの教育再生会議の場で議題にきちんと上げて取り組んでいただくことを求めたいと思いますが、副大臣、いかがでしょう。
○副大臣(池坊保子君) 津田委員も御承知のように、教育再生会議は閣議決定され、設置されました。この再生会議は、それぞれ委員たちが教育に関する意見を持ち寄り、それを総理に上げ、総理と、総理もそして文部科学大臣も委員でございますから、行政でやるべきことをきちんと取捨選択してやっている機関でございます。 これは、再生会議自体が御自身の自主の中でどの問題を取り上げるかというのはお決めになっていらっしゃるので、私はそれを尊重したいと思います。そして、委員がおっしゃいました御意見は真摯に受け止めて、これは文部科学省できちんと解決できる問題だというふうに思っておりますので、これは教育委員会においても、教育委員会は今までも決して人権をないがしろにしてきたわけではございませんけれども、様々なことを含め、障害を持った方々が広く学校現場で働けるような方法を考えていきたいと思います。
○津田弥太郎君 再生会議の議題にするというお答えじゃないようでありますが、少なくともこのやり取りを、伊吹文科大臣にこの質疑をきっちり伝えていただきたいと同時に、再生会議での議論という、議題というわけにはいかないということであるならば、文部科学大臣の諮問機関であります中央教育審議会で議論していただきたいと思いますが、いかがですか。
○副大臣(池坊保子君) 私は、教育再生会議で議論するにふさわしいとかふさわしくないとかいうふうに申し上げているのでなくて、教育再生会議は教育再生会議としての自立自主がおありになるのではないかなというふうに思っているのです。 中央教育審議会で審議するかはまたきちんとちょっと整理させて、するべきだと思いましたらそれはしたいと思います。この問題は、でも重要だというふうには考えております。
○津田弥太郎君 大臣に伝えますか。答えてください。
○副大臣(池坊保子君) もちろん、ここで審議いたしましたことは大臣に申し上げます。
○津田弥太郎君 分かりました。 さて、厚生労働省もこの問題にただ手をこまねいているわけではなくて、十月の十七日に都道府県教育委員会等の公的機関に対する障害者雇用率達成指導の徹底について、長ったらしいんだ、これ、題する職業安定局長名の通達を各都道府県労働局長あてに発しておりますよね。この通達による達成目標が実現されるように私は願ってやまないものです。しかし、現実は相当厳しいと言わざるを得ません。 私は、教育委員会における障害者雇用の問題に柳澤厚生労働大臣の首を懸けろとまでは言いません、もっとそれは一杯あるから。しかし、是非大臣には重要課題の一つとして認識し、少なくともこの一点についてはあなたの在職中に結果を出されることを私は強く求めたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 公的な機関でございますので、我が厚労省としては恐らく高めの目標を設定している、民間の方よりも高めの目標を設定して率先垂範を期待するということがこの二・〇という目標率に示されていると、このように思います。 一方、罰則がないのは何か。これは公的機関が公的機関を罰するというのも何かこれはそぐわない。恐らく公的機関であれば率先垂範をするであろうという期待の下で違法状態という状態はないように法的枠組みをしつらえていると、このように思うわけでございますが、それだけにこの公的機関、具体の問題としては教育委員会でございますけれども、これよっぽどしっかりと対処してもらわなければならない。そういうときに今お隣に御出席いただきました池坊副大臣から大変頼もしいお言葉も聞かせていただきまして、私も本当に有り難いと、是非そのようにお願いをいたしたいと、このように考えておるわけでございます。 着々と二十年に向けて目標達成のために取り組んでいただくということでございますので、それの実現を強く期待して我々も見守っていきたいし、また働き掛けもしたい。具体的には私は、私からも伊吹大臣にこの点は申し上げたいと、このように思います。
○津田弥太郎君 ちょっと通告していなかったんですが、言い出しっぺが達成率達成していないとこれ困るわけで、厚生労働省の障害者雇用は達成率はちゃんと達成しておりますか。ちょっと、政府委員で結構です。確認のため。
○政府参考人(高橋満君) 厚生労働省全体といたしましては、実雇用率二・一二%ということでございますので、公的機関たるものとしてはクリアをさせていただいております。
○津田弥太郎君 大臣、良かったですね。本当に良かったと思います。 次に、障害程度区分に関する質問をしたいと思います。 午前中に中村委員の方からも、この非常に問題ある法案を積極的に実現された与党の中村委員ですらあのような質問をされるということはいかがなものかという気持ちを持ちながらも、言っていることは同じことを言うことになるものですから、お聞きをしたいというふうに思います。 去る八月二十四日に平成十七年度障害程度区分判定等試行事業に参加した自治体における実際の認定状況についての速報データが発表をされました。この速報データにおける二次判定上位区分変更率はいかがだったでしょうか。全体と身体、知的、精神の区分で、数字だけ簡潔にお答えください。
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。 全体で三三・二%、身体障害者は二〇・〇%、知的障害者は四三・〇%、精神障害者は五二・九%が二次判定で上位区分に変更となっております。
○津田弥太郎君 お答えのあったとおり、午前中もありました、全体でも三分の一が二次判定で上位区分に変更され、とりわけ今お答えになったように、知的、精神では極めて高率な変更率となっているわけであります。 私は、障害程度区分の有効性の問題について大きく分けて二つの論点があると考えております。まあ中村委員も指摘をされましたが、一つはそもそも一次判定においてどこまで実態に即した区分が認定されているのかという問題、もう一つは一次判定が適切でなかった個々のケースにおいてどこまで二次判定で実態に即した区分への変更がなされているのかという問題であります。この二つです。 この前者につきましては、新ロジックを導入したことにより一次判定の精度は大幅に高まっているということを厚生労働省は主張をしております。しかし、こうした新ロジックが導入をされた後においても、実際の認定においては先ほど答弁がありましたように極めて高率な上位区分変更が行われており、しかも内容を更に詳細に見てみますと、知的、精神のいずれにおいても一次判定から二次判定にかけて四区分、四区分ですよ、上位に変更される事例が見受けられるわけであります。これでは一次判定の有効性に大きな疑問が持たれることを否定できません。もちろん、今回公表された数字はあくまでも一部の自治体の短期間の実績についてのものでありますから、そのことは理解をしながらもお尋ねをしたいと思います。 現在、厚労省では、障害程度区分の認定状況について今年四月から九月までの全国における全数調査を行っているものと承知をいたしております。大臣、その結果はいつまでに公表していただけますか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 報告を受けます期限が十一月末日ということになっておりました。したがいまして、これをまとまり次第速やかに公表いたすということでございます。来年一月には公表できるのではないかと、このように考えております。
○津田弥太郎君 分かりました。来年一月ですね。一月は三十一日までありますけれども、できるだけ早くお願いしたいと思います。 確認でありますけれども、この都道府県ごとの結果についても公表していただけるということで、これは政府委員で結構です。
○政府参考人(中村秀一君) 都道府県ごとの状況についても取りまとめて公表させていただきます。
○津田弥太郎君 二つ目の論点であります。 この二次判定の実情に関し、私は地域格差を否定できないと思います。十月に会計検査院の社会保障支出に関する報告書が発表され、その中で介護認定審査会における一次判定と二次判定の重度変更率に関し最も高いのが宮城県の三〇・八%、最も低いのが奈良県の一〇・九%、何と二・八倍の都道府県格差が生じていることが指摘をされておりました。障害程度区分について詳しくは全数調査の結果明らかになるわけであります。一月末までにははっきりするということでありますが、恐らく介護同様の都道府県格差あるいは市町村格差が生じるものと思われます。 現在、全国一律の基準に基づき客観的かつ公平公正に障害者給付等の事務が行われるように、都道府県が各種研修事業を実施していることは承知をいたしております。しかし、それでもなお市町村審査会のメンバーは各自治体で独自に選ばれていること、そして障害者へのサービス提供については、都道府県と市町村の財政負担が生じることから、実際には自治体の財政状況によって無形の圧力が二次判定における上位区分への変更に対して加えられていることを否定できないんです。こうした圧力は従前からの障害者への認定以上に新規の障害認定の際にはより明確に生じてくることが予想されます。 市町村が全国一律のサービスの上に独自のサービス、言わば上乗せサービスを行うことはむしろ評価に値することかもしれません。しかし、障害程度区分という正にナショナルミニマムのサービスについての需給量を決定する場において地域格差が生じ、それによって障害者の自立や社会参加が阻害されるなどといったことはあってはならないことであります。 以上により、全国一律の一次判定において、さらに新たなロジックの導入により、障害者、特に知的、精神の方々にとって、これまで以上に実態に即した区分判定がなされることが是非とも必要であるというふうに考えます。 この全数調査の結果も踏まえて、早期に制度の充実のための見直しを行うことに関し、厚生労働大臣の極めて前向きの答弁をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 津田委員が御指摘になりますように、第一次判定と第二次判定との間にかなりの開差があるということがまず事実としてありますし、それからまた、こんなことはあってはならないことですけれども、そういうことがあるとすると、今度は二次判定というような、合議体ではございますけれども、必ずしも機械的ではない、そういう手段をもっての第二次判定、こういうようなものがやや裁量的に行われる中で地域格差が生まれるというようなことが懸念されるという御指摘でございます。 こういうことはあってはならないわけでございまして、そのためには、やはりこの評価全体の仕組み、システムというものを早急にこれは見直すということをもってできるだけ客観的なものに近づけていくという、こういう努力が私は必要だと、このように思います。そういうようなことで、この対応につきましては、今後、鋭意検討してまいりたいと、このように思っております。
○津田弥太郎君 検討じゃないと思うんですよ。これはもう、こういう問題が本当に大きな問題になることは間違いないわけですから、この地域間格差が、ナショナルミニマムで地域格差が出るというのはこれはもう大変大きな問題ですから、もちろん結果が出ることが前提ですけれども、結果が出た場合には検討では済まないということをしっかり認識をしていただきたいというふうに思います。 次に、世帯分離に関する質問をいたします。 お配りしている週刊東洋経済の九月三十日号、参考資料ですけれども、この一枚目の左の下の、仮の名前の山下和子さんの例のようなことが報じられていたわけでございます。この内容は、障害者自立支援法の施行により自己負担が急増したため、少しでも負担を軽くすることを目的として、障害のある成人の長男について、現在と同じ親子同居のまま、住民票を別にして新たに世帯をつくるというものです。これにより、国民健康保険料が新たに掛かる反面、障害者サービスの利用者負担を計算する上での収入が長男本人の所得に限定されるため、負担額の大幅引上げが、引下げ、失礼いたしました、えらい違いです、負担額の大幅引下げができたということなんですね。 この世帯分離というのは、例えば介護保険における施設入所の際にも活用されておりまして、これまで子供の扶養家族になっていた高齢者の住民票を家族から切り離して施設の住所に移すということが広く行われているようでありまして、世帯収入が十分にあり、一定の自己負担をしていた高齢者も単身世帯になれば、多くの場合、低所得者扱いになり、低い自己負担で済むということになるわけであります。 実は少々驚いたんですが、我が国の現行法では、世帯、セタイとも読むのかもしれませんが、この世帯という用語自体は四十九本の法律で使われておりますが、その中で世帯に関する定義規定が存在しておりません、存在していないんです。わずかに、住民基本台帳事務処理要領という昭和四十二年当時の自治省行政局長通知において、「世帯とは、居住と生計をともにする社会生活上の単位である。」とされているのみなんです。 ちなみに、世帯を和英辞典で引きますと、訳語はハウスホールド、ハウスホールドとなっているんですね。これは、家族以外に使用人をも含め集合的に家族という意味であります。本来は使用人にまで含まれる広い意味での家族の一員から障害者の場合は外れてしまうという悲しい現実が我が国では生じていることになるわけです。 私は本日、福祉サービスの自己負担について、世帯収入を基に算定するのか、本人収入を基に算定するのかといった議論するわけではありません。大臣に考えていただきたいのは、社会システムの根幹に位置する世帯という概念の持つ実態が、厚生労働省の行う個別施策の利用者負担との兼ね合いでこの世帯の意味が伸び縮みしてよいものかという点なんです。 こうした世帯分離の問題を大臣はどのように把握をされており、今後どのような取組をしていくおつもりなのか、お答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 世帯というのが大変たくさんの法律で使われているけれども、定義がないという御教示もいただきました。 私は、できればどの法律でも世帯というのは、率直に言って、住民基本台帳事務処理要領が示すところが常識的なところだろうと思いまして、そういうものに一本化されるのが望ましいと思います。 しかし、また他方、各法律制度にはそれぞれ目的がありまして、その目的に応じてこういうものが変わってくるということも、制度の相対性とか法律の相対性というようなことで、あり得ないことではないという整理がなされるのが通常でございます。 私どもの今度の障害者自立支援法や、先生御指摘の介護保険法におきましては、税制であるとか医療保険というようなどちらかというと経済的側面に着目しまして、そこで分離ということが行われているならば、この両法の適用上も分離しているということで取り扱おうということに、これは立法当初からなっているということでございまして、一つの便宜という言い方が妥当かどうかはともかく、この法律の目的を達するためにはそういうことを当初から考えていたということであります。
○津田弥太郎君 もう一つ、この世帯分離に関して別な点からの問題提起をもう一つさせていただきたいと思います。 それは、現役時にこつこつと厚生年金や企業年金を掛けてきたサラリーマンOBの高齢者、このOBの高齢者は年金収入は本人名義です。しかも、その大半は現役時代と同様に税務当局に完全に捕捉されてしまうために、介護施設の入所の際に世帯分離を行っても特段のインセンティブがないということになるわけです。一方、自営業者については、国民年金の額は少ない。反面、世帯内で個々の人員の収入を柔軟に組み立てることが可能であるために、この世帯分離が極めて有効に機能することになります。このように、結果として、元の職業によって利用者負担に不公平が生じてしまうという問題が、これ現実の問題としてあり得るわけでございます。これ、大臣としても、このことについて問題意識を持って実態の把握と必要な検討を行うべきだというふうに私は思うわけでありますが、御見解、いかがでしょう。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 二つ申し上げたいんでございますけれども、一つは、所得の捕捉ということをよく言われるわけでございますけれども、私は少しばかり税のことを扱った経験がある人間でございますが、その立場から言わせていただきますと、一般に必要経費の認定、これはサラリーマンでいう給与所得控除まで除いたところの言わば課税所得ですけれども、それと相当する自営業者の所得の捕捉というのは、収入から経費を引くんですが、この経費についての、その収入を上げるに必要な経費という、この関連というものはかなり税の上でも厳格にとらえておりまして、そういう意味では一般に言われるほど所得の捕捉というのが甘いものではないということを、そう津田委員がおっしゃればやはり私としてはそのまま聞き過ごすわけにいかないものですから、この点を第一に申させていただきます。 それから、第二点といたしまして、この問題、例えば奨学金なんかもそうですし、それからその他いろいろなものが所得の多寡に応じて決められるということの中でよく今御指摘のようなことが言われますが、私としてはこの制度を運用する上に、サラリーマンであるからどう、自営業者であるからどうというようなことはないと思いますし、またないようにすべきであると、このように思っておりまして、この点について津田委員、歯切れよく検討課題だと、こういうふうに言われたわけですけれども、私どもとしては現状の制度に合理性ありという考え方を持っております。
○津田弥太郎君 トーゴーサン、クロヨンの問題まで否定されるわけじゃないと思うんですよ。 ちょっと今のお立場とは違う話になって大変申し訳ないんですけれども、本来であるならば私は、元々、柳澤厚生労働大臣の所信に対する質問をしたかったわけでありますけれども、今ちょうど税の話は私はプロだというふうにおっしゃったんで、柳澤大臣というと与党自民党の中では税財政の最高の権威である、そう言われているというふうに私は先輩から聞いておりまして、厚生労働大臣に就任された際に私が最初に思ったのは、それでは社会保障に関してはどのようなお考えをお持ちなのだろうか、そしてどのような取組をこれまでに行ってこられたんだろうかということを思いました。 社会保障については、昨年から大変大きな改革が言わばスケジュール的に進められてきましたし、年金、介護、障害者福祉、医療といった内容であります。その過程で最も大きな議論になる、あるいは争点になったのは、国の巨額の財政赤字を背景として社会保障分野における公費の切り詰めを主張する財務当局あるいは経済財政諮問会議など、いわゆる財政の論理に対して、国民の生存権的基本権に直結する厚生労働行政がいかにその果たすべき役割を維持していくかといったものでありました。ずうっとそのことでやってまいりました。 さきに辻議員が先月の二十六日の委員会で指摘をしましたように、前任の川崎大臣は、医療費の伸び率管理の問題あるいは保険免責の問題でそうした財政の論理と闘ってきましたし、障害者自立支援法の制定の際には当時の尾辻大臣が、在宅サービス予算を裁量的経費から義務的経費に変更し、安定的な経費を確保するためには、障害者の当事者の方々にも負担の点で努力をしてもらうことを財政当局に申し上げざるを得なかったという苦しい胸のうちを国会の場においても率直に披瀝をされたわけであります。 柳澤大臣は、これまでの委員会質疑において、社会保障の役割というのは人生のいろいろなリスクに対するセーフティーネットである、そういう制度であるので、国民からの期待はトッププライオリティー、つまり最優先の期待が掛けられている分野というふうに答えられております。ここまでいいんですよ、ここまでは。ここで終わってないんですよ。 その後ですね。そういうことで非常に大事なんだけれども、財政的に大変大きな問題を抱えており、特に社会保障に対する公費負担の部分は財政に直結しているわけですけれども、他方この財政は、特に長期債務残高の面で見ますと先進国最悪の状況になっている、端的に言えば、我々の社会保障制度の大きな部分が現在の財政赤字によって支えられているわけでありますから、これが到底国民の安心の基礎になるというような事態ではないというふうに答えられ、一転して財政に重きを置いた論調に変わってしまう。片やトッププライオリティー、片や財政。一体どっちなんだ。二重人格か。 この直近の骨太二〇〇六という政府方針において、社会保障分野においては、自然増を前提としつつ、そこから今後の五年間で一兆一千億円、年間で二千二百億円の削減を進めていく、もう御承知のとおりであります。 大臣、私はこのように考えているんです。広い意味合いにおいてほどほどに豊かな国民を更に豊かにするための施策については、景気や財政については公費投入に伸び縮みがあってもしかるべきであります。しかし、難病対策、障害者福祉など、生命そのものに直結する、あるいは人間の尊厳と密接にかかわる分野においては、景気や財政による伸び縮みがあってはなりません。命綱としてのセーフティーネットだからです。こうした基本的な考え方について、ここにおられる厚生労働委員の皆さんは、与野党の区別なく、中村委員もそうですね、共有しているものというふうに確信をしているわけであります。財政が厳しいから社会保障を削るのではなく、社会保障をトッププライオリティーと言うなら、必要な社会保障を確保するためには、閣内において他の省の大臣に働き掛けて、他の分野の無駄を積極的に削って持ってくる、これが厚生労働大臣の仕事なんです。 私は、柳澤大臣のどっちの性格なのか、是非そのことをお聞きしたいと思います。いかがでしょう。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私、何か抽象的に、自分の信念で、信念と申しますか、先入見でもってトッププライオリティーというふうに言ったわけではないんです。これは、多分その発言のときにも申しておると思うんですけれども、内閣に対する期待というようなものの中で、財政再建とか東アジア外交とかというようなことよりも、はるかに高率でもって国民が安定的な年金を始めとする社会保障の制度の維持ということを言っておられると。したがって、そういう事実を指し示して、私は国民の期待はこのトッププライオリティーにあるというふうに自分自身が認識しているということを申したわけでございます。 しかし、そういうものがトッププライオリティーであるということは、逆に言えば、やっぱり国民はそこに不安を感じているともとらえられるわけでございまして、その不安の言わばよって来るところというのは、実は社会保障制度が大変な財政赤字によって、これ間接的です、直接的に社会保障制度が皆赤字に結び付いているわけじゃなくて、社会保障制度としてはつじつまが合っているんですが、そこに投入されている公費というものが、赤字国債を出して、その資金でもって投入されているということでありますから、社会保障制度として別にすぐにどうこうということではないんですが、よって来るこの資金の出どころというのが国民からの借金だということにやっぱり不安を感じているんだろうと、このように思っておるわけでございます。それが先ほど先生わざわざお読みいただいた私の発言の趣旨でございます。 どっちを重んじるのかという先生のお立場からの御質問でございますが、私は、要するに持続可能で国民から信頼される社会保障制度でなければならないと、このように思いまして、この意味からは、私は給付と負担のバランス、それから給付、負担、それぞれにおける公平性、それから国民の負担のレベル、この辺りで私どもがしっかりした選択をしていくということを通じて、是非持続可能で国民から信頼される社会保障制度を実現したいと、このように考えている次第です。 ですから、どちらかということではなくて、要は、そういうことをやることによってしか国民から信頼され、また持続可能な社会保障制度はできないというふうに思っているということでございます。しかし、そのときには常に国民の期待がもう非常に高い分野だということは片時も忘れるつもりはありません。
○津田弥太郎君 また来週この続きをやりたいと思います。 終わります。
○山本保君 公明党の山本です。 私は、今日は二十五分間という短時間でございますので端的にお聞きするつもりですが、質問に入ります前に、二点ほど柳澤大臣に御要望と御指摘をしたいと思っておりまして、一つは、あらかじめ連絡もしてあると思うんですが、十二月の一日に公明党としては障害者自立支援法の円滑な運用のために申入れをいたしました。これにつきましてしっかりやっていただきたいということであります。 特に私としましては、具体的な事例をいただいておるケースがございまして、共済の小さな掛金でわずかのお金が入ってくる方がおられるんですけれども、このお金がありますと、いわゆる利用料の軽減という、言うならそれだけ恩恵を受けるというその対象から外れてしまうと、その制限のお金に微妙なところで引っ掛かると、こういうことでこれを何とかしてほしいという声が、もうこれ実は以前からあったんです。 この法律を作りますときに、資産三百五十万円、いろいろ微妙に動かしましたが、とかですね、収入額を決めました。しかし、あのときの考え方は、基本的にそれで調査権限があるわけでもありませんし、明らかに大変な所得とかお金を持っている方が何かそれに反するようなことをやっておられればこれは余り面白くございませんよというようなことで、私もお話しした覚えがあります。 ですから、ちょっとこのお金が余りにも細か過ぎるのではないかなというような気がいたしますので、何か検討もされていると聞いておりますので、是非この辺は善処していただきたいということが第一でございます。 二番目は、急遽なんですが、今日の議論をお聞きしておりまして、一つ大事なこと、実は介護保険法ができるときから私一人で言っていたことでありまして、大臣にちょっと聞いていただきたいと思うんですが、今日、例えばヘルパーさんなどが行く場合の交通費が入らないというようなことがありましたが、あれはおかしなことでありまして、作るときからもうそれは込み込みで組んだはずなんです。というよりも、元々実はヘルパーさんに対して一時間時給四千円というお金が出てくることになっております。いただいている方は千円もいただいておりません。実態と全然違うんです。 なぜこれをこんな四千円になるのかということを作るときに議論したとき、これは私はもう指摘したんですが、これは実態調査によるんだと。実態というのは何かというのは、今までの老人福祉という実態は公務員なんですね。だから、これは公務員給料を割り戻したお金なんです。当時の審議会の議事録によりますと、その数字よりも、もっと業者参入を積極的にさせるためにもう少し高くしましょうよという議論さえされているんです。そして高くなっているんです。ですから、このお金が本当に福祉の実際に合ったものではないということはもう承知なんですね。 そのときに実は当時の担当といろいろやりまして、まあ私も出身なものですから。そして、この法律は実は大臣が単価を定めますけれども、あの単価をそのままやらないと違法になるわけではないというか、それは医者の方はそうなんですよ、お医者さんは。介護の福祉の方は、今度の障害もそうですが、あれは最高値を言っているわけでして、それより以下でもいいんだと。そこで、もっと柔軟な競争状態が出てくるという方に法律を作った法律なんですよ、この法律は。 ところが、ほとんどの方がそれを知らなくて、知っていても実際には全く動かずに、この五年間、六年間、正に高止まりといいますか、私はちょっとひどい言い方すれば官製談合じゃないかなんてもう言ったこともあるぐらいなんですけれども、実際の実態に合った費用が出てなかったということを私は指摘しておきますので、一度これはまた、もし局長の方からでもそうじゃないと反論があったらまた言っていただいてもいいんですが。 今までの経緯で御承知のとおりだと思いますが、大臣、その辺を少しお願いしたいということで、今回は、まず障害者福祉の専門性について大臣に最初に、何か出られるということも聞いておりますので先にお聞きしますが、今日いろいろ御指摘がありました。そして、働いている方の社会的なステータスが低いというようなこともありました。私も正にそうだと思っております。 というよりも、大臣、実は、本当に不思議なことでありますけれども、障害者の福祉の専門資格というその資格すらないんです、実は。先ほど下田先生から介護のことについていろいろございましたけれども、少なくとも介護、それから先回私がここで児童福祉について少しお話ししまして、実態が良くないという話はしましたが、しかし実態はともかく法律上は制度がある。ところが、障害者福祉には制度すらない。障害者福祉を専門に行う方すらいないわけなんですよ。ですから、これを大至急つくらなくては、やはり公務員中心で来た国家ですから、例えば国家公務員なりそういうところのお金が幾らになっているかとか、そういうことによって全部民間が決まっていくような社会ですので、これはきちんとまず、国が先導的にきちんとした資格なりそれに代わるものをつくるべきだと思うんです。 例えばどうなるかといいますと、例えば今日ありましたように、介護福祉士という方の中で、もっと専門性を高め、障害に関してのものをつくっていくということは考えられるかもしれません。ただ、今回のいろいろこの意見を私これまで見ておりますと、どうもそういう感覚には、今の介護福祉士の、これは後からもう少し詳しくやりますが、検討はないようですね。つまり共通で基礎的なものをやるんだと。現在の場合でも、介護に関しては六十時間であるが、障害に関しては三十時間しかない。しかし、明らかに介護よりは障害の方が、盲聾唖の方を比べましてもお分かりのように、非常に分野が広いのにかかわらず、勉強する時間は介護福祉士の中で三十時間しかないわけです。ですから、これはとても今の場合では駄目ですし、かといって今度のじゃ検討会の中身を拝見しておっても、どうもそういう方向ではないような気がする。難しいのかもしれない。 もう一つは、もう新規に大学院卒ぐらいできちんとした、これはこの前子供の福祉について私は提案をいたしましたけれども、同じような考え方できちんとした大学院卒程度の専門資格をつくるべきではないかというような気もするわけですけれども、まだまだこれから検討のことだと思いますが、大臣、最初にこの辺についてお考えがあったらお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 大変この分野に通暁なさっている山本委員の御提案、障害者に対する支援というものは非常に専門性の高い知見というものを背景にしたものでなければならないのではないかということは、私も直観的には何となく理解できるというふうに思います。 障害ということになりますと、言わば大きな身体、知的、それから精神というような分類のほかに、それぞれについて大変、程度もあるし、恐らくいろいろ方角というか方向というものも違ったもので、それに対応する介護というようなものは恐らく大変な専門性の高いものだという御指摘、私もそうだろうなというふうにも思います。 ただ、それをすぐにじゃ介護福祉士を更に分けて、何々専門の介護福祉士さんというようなところにまで資格化、資格のような形にすべきかということについてはやはりもう少し検討が必要なんではないかと、このように思うわけでございます。先生御指摘のとおりでございます。長期的な取組の中にそういう問題意識を持っていくということは必要かと思いますが、今のところは介護福祉士という資格の中でそれぞれ、例えばお医者さんが医師免許の中でいろいろな専門分化をなさっていると同じような形でやっていっていただく。我々として今心得べきは、やっぱり介護福祉士の一般的な意味の資質の向上ということではないかということが現段階の私の考えでございます。
○山本保君 ありがとうございます。 それでは、その介護福祉士について進めたいと思います。 介護福祉士、先ほど下田委員のをお聞きしながら、私もそのとき下っ端でありましたけれども、厚生省の児童家庭局の方でこの資格をつくるときの議論を思い出しておりました。当時は、当時といいますか、今でもあると思うんですが、介護福祉士というのはケアワーカーなんだと。ですから、例えばお年寄りの入浴、排せつ、食事と、こういうもののお世話をする方なんだと。で、引き合いに出して申し訳ありませんが、社会福祉士さんという方はより高度でもっと総合的な計画を立てたりする仕事なんだと。私はそれは反対しまして、これはこの前の子供の福祉についても申し上げたように、こんなことを分けること自体が本当はおかしいんだという私は考えを持っているんですけれども。 しかし、やはり実際に動き出しましたら、介護福祉士さんは、現在、高齢者の方の尊厳をいかに守るかとか生きがいをどのように、本人も気が付かないような生きがいをつくって元気になっていただくとか、また、ほかの専門家との連携をきちんとするとか、非常に、最近ですとクリティカルパスなどで当然、退院後の計画などについても多分主体的にかかわられるというような仕事になってくると思うんですね。 こういうことから、専門性を高めるということが私は当然だと思っておりましたけれども、今そういう流れになってきたと、非常にいいことだと思っております。具体的にどのような方向付けを考えておられるのか、お願いいたします。
○政府参考人(中村秀一君) 委員御指摘のとおり、介護福祉士の定義規定の中では、入浴、排せつ、食事等の身体介護というのが例示されておりまして、従来、どうもそちらのイメージが強いのではないかという指摘が検討会、審議会でもされております。 審議会では、これから求められる介護福祉士像として、心理的、社会的支援の重視でございますとか、医療福祉関係者を含めました多職種協働によるチームケア等、そういった方向が新たに求められる方向だというふうに議論されておりまして、できれば定義規定の見直しでございますとか、法律上も介護福祉士が踏まえなければならない責務規定が、例えば医療職との連携に努めなければならないと、現在の規定もございますが、そういう責務規定を今日介護従事者が置かれている状況に踏まえて見直すべきではないかという提言がされております。
○山本保君 これを高めていくときに、私としては、例えば社会福祉士との関係、また後でもお聞きしますが、これはもう一度見直す必要があるんじゃないかなという気もしますし、また先ほどの質問にもあったんですが、実はヘルパーさんを一律に介護福祉士にするというのは、私はそういう点からいくとどうかという気もするんです。 つまり、福祉というのは元々、単一職種型が大好きでして、みんなそれにしてしまおうと思うわけですが、しかし、やはりより高い専門性とそれだけの力を持った方には高いお金が出、そしてまたお手伝いをする方にはそうでないというふうにしていきませんと、すべて同じ賃金体系なんてことは、これはもう今までそれをやってきて、これをいかに壊すかということで今苦労しているわけですから、このとき、何かすべて介護福祉士に持っていくというのはどうかなというような気も私は個人的にはしておりますので、またできれば検討していただければと思うんですが。 その中で、実はこれは一月前に質問しようと思っておりましたら、昨日発表になってしまったんでちょっとがっかりなんですが、試験制度を導入するということで検討が進んでいたわけですね。これについて、国家試験であるということは、これは確かに今よりは格を上げるといいますか、そういうことが非常に期待できるとは思っておりますけれども、反面、今の若しくは今後の需給のバランスでありますとか、もう一つは、実際に養成をしている施設、養成施設、学校などの感覚というのとはちょっと違うところがあるんじゃないかという心配もあるんですけれども、この辺の検討はどうなっておりますでしょうか。副大臣、お願いいたします。
○副大臣(石田祝稔君) 今お触れになりました介護福祉士の資格につきましては、現在見直しに向けて審議会で検討を進めているところであります。 昨日、在り方に関する意見の案というものがまとまりまして、これはまとまったというよりも案が出たということでございますが、その段階では、やはり同等水準の教育内容が担保されなければいけないと。現在の仕組みの中で、養成所でやっている方、福祉系の学校の方、こういう方いろいろいらっしゃいますけれども、これはやはり同等水準にならなければいけないというのがこれは大前提でございます。そして、資格を取得するに当たっては、それぞれの教育プロセスにおける教育内容、実務経験の充実と、その水準の統一もこれを図っていかなきゃいけないと。そういう中で、やはりいろいろなルートを通して新しい人材が入ってくる、こういうことも大事だろうというふうに思っております。そういう中で、養成施設ルートにつきましては、教育内容の充実を図った上で卒業後に新たに国家試験を課すと、こういうことも考えられているところでございます。 それで、大変御心配いただいておるのは、現在の制度の中で、養成施設でしっかり勉強して、その中でもう大丈夫と、こういう方が試験をなく資格をいただいているわけでありますけれども、そういうところに影響が出はしないかと、こういう御心配もあちらこちらからお聞きもいたしておりますけれども、これについては少子化の影響等、そういうことも見極めていかなきゃいけない。そういう中で、介護の担い手へのニーズは私はこれは必ず高まっていくと、このように考えております。
○山本保君 もちろん大きな制度改正ですから、関係者の意見をしっかり聞いていただいて設計していただきたいということを申し上げておきます。 それで、ちょっと今度は細かい話に入りまして、実は障害者の関係で、障害福祉、先ほどこの専門性と将来の話をしましたが、ちょっと差し迫った小さな話なんですけれども、一つ、実際今、精神とか知的のグループホームで世話人さんという方がお仕事をされておられまして、実はなかなか厳しい、大変なお仕事ですのに、なかなか給料がよろしくないところが多いという声もよく聞くんです。 もちろん、その経営とか、先ほどの出ていましたようないろんなお金の問題ということが一つあるんですが、もう一つ私思っておりまして、やはり専門性が高められ、高いというそういう保障がないとなかなか給料というのは出てきません。多分、国の方では、世話人というともう本当に言葉からいきましても明らかにこれはだれがやってもできる、専門性などないよという、ただ時間だけ使っているよ。ですから、国で言えば二百万円台の相談員手当というようなことにしか位置付かないわけでありまして、こういう制度でできておりますから、それはなかなか個々、施設の中でお金をといっても難しいわけですから、私はこういうお仕事をしている人は、例えば現行で言えば、先ほどとはちょっと違いますけれども、現行一番社会的にしっかりしている制度というのは、資格というのは介護福祉士だと思うんですね。 ところが、この介護福祉士を受験の、先ほど、今日いろいろ細かくありました実務経験にこのグループホームの世話人さんなどは入っていないわけなんですね。言葉が意味するように、元々そういうものは、もうそんな方は専門家じゃないということでできている制度なんです。これはもう二十年近く前にできた制度で、現在の状況に合っていないわけですから、この辺はきちんと受験対象とすべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○委員長(鶴保庸介君) 途中でありますが、委員よろしいですか。 柳澤厚生労働大臣、御退席いただいて結構です。 引き続きまして、中村社会・援護局長。
○政府参考人(中村秀一君) ただいまの介護福祉士受験資格の取得に必要な実務経験の範囲等についてでございますが、委員御指摘のとおり、この間の介護の分野の変化、著しいわけでございまして、今のそういった範囲を決めているものは前の時代のものでございますので、今回の見直しに当たりまして、その点も含めまして再検討させていただきたいと考えております。
○山本保君 実際見ますと、大学を出て一生懸命正に頑張っている方がたくさんおられます。であるのに、名称も含めてですね、これは是非検討していただかないといけないと思います。 もう一つ同じような実は指摘なんですが、今度、社会福祉士の方なんですけれども、これも自分に苦い思い出がありまして、この制度ができるときに、実は、当時保母と言われていた保育士さんを社会福祉士の実務経験者といいますか、その受験対象に入れるように頑張ったんですが、どうしても当時の社会局は入れてくれませんでした。正に、保母という名前は非常にいい言葉なんですが、母という字が使ってありますように、母イコール女性でありまして、女性であればだれでもできるという、つまり専門家ではない、こういう言葉であると。ですから、何とか指導員とか、こういう名前が付いている人はみんな受ける資格ができたんですが、保母は資格が与えられなかったんです。 これは当時からおかしいと思っておったんですが、今もう既に保母は国家資格化され保育士という名前になり、また事実上も、以前から同じですけれども、もっとはっきり様々な形で家庭への支援でありますとか、これはもう当然、法律上も今決められているわけですね。小さな子だけ集めてその施設の中だけで何かしておればいいという、遊んでおればいいという仕事ではありません。また、これももう以前からですが、実は先ほどお年寄りの仕事についても下田先生がちょっと言及されましたように、正に当時、社会福祉の基礎資格としてありますのは保母資格しかなかったわけでありまして、いろんな施設で実際には保母資格を持って動いている方がたくさんおられますのにそういう実態に即してきませんでした。 これも、大きな変更なり改正をこれからするときではありますけれども、当然、保育士という方におきましてもこの社会福祉士の受験資格といいますか、その対象に入れるべきだと私は思いますけれども、この辺はいかがですか。
○政府参考人(中村秀一君) 先ほど介護福祉士について御答弁させていただきましたが、社会福祉士についても同様に考えております。 現在は、委員御指摘のとおり、児童相談所の児童福祉司や児童養護施設の児童指導員等の職種については実務経験として認められ受験資格に結び付いております。保育士資格についてはよく検討させていただき、また関係の方々の御意見、専門家の御意見もいただきながら検討させていただきたいと思います。
○山本保君 どうぞよろしくお願いします。 それで、時間がありませんので、ちょっと介護予防については次回ということにさせていただきまして、一つ小さなこれも問題かもしれませんが、シルバー人材センターという制度について、あと五分しかございませんが、ちょっと考えてみたいんですね。 大変、仕事を終わられた方といいますか、退職された方に生きがいを持ち、また社会経験とかいろんな職業への準備というような意味があるのではないかなという気はするんですが、どうも今見ておりまして、できたときの感覚というのは、正に六十歳定年で、しかもお年寄りというのは働かないことが前提であるので、そこを何とかやっていただこうという形でつくられた制度じゃないかという気がしてなりません。実際にお話聞いていましても、ちゃんとした仕事を持ってきてやりますと、それはシルバーの仕事じゃないんだと、こういう御指導があって、お金をもうけちゃいかぬと、まあ簡単に言えば。会社などにやってても、シルバーの人とそうでない方はちゃんと分けて、給料もそんな出しちゃいけませんよというようなこと。 これは、今お年寄りにどんどん何とか新しい仕事を起こしていただこうという時代にちょっとそぐわないのではないかなという気がしておりまして、これ二つまとめてお聞きしますけれども、やめなさいという意味ではございませんが、せっかく評判の良く動いているところもたくさんあるわけでございます。ほとんどそうだと思いますので、この中の仕事の中に、言わばそういう仕事を請け負ってやるというだけではなくて、お年寄りの新しい生きがいをつくるためのいろんなその導入といいますか、そのための準備、訓練、そのようなことをきちんと本務として行うように変えるべきではないかと思いますが、これをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(岡崎淳一君) シルバー人材センター、定年後の方々がいろんな働き方をしたいというものに対応するというのが本来の趣旨でございますが、そういうことでできてきたものではありますが、先生御指摘のように、高齢者の方々も正にいろんな働き方をしたいと、こういう状況でございます。 そういう中で、シルバー人材センターで少し働きながら、またもう少し普通の働き方をしたい、あるいは自ら事業を起こしたいと、こういう方もおられるわけでございます。そういう方々にも対応できるような形でシルバー人材センターにつきましても、総合的な高齢者のための就労支援のワンストップセンター化、こういったものも視野に入れながら今対応しているということでございますので、御指摘のようなことにも対応できるような形で対応していきたいと、こういうふうに考えております。
○山本保君 終わりますけれども、お聞きしていまして、非常にいいといいますか技術を持った方に仕事をしていただいて、しかも低価で安くて廉価で良かったというお話も聞く一方、何か全くやっつけ仕事でというか、ほとんどそういう相手のことを考えてきちんと対応、サービスしていきましょうというようなことが感じられないとか、そういう声も残念ながら聞くことがございますし、また仕組みを見ましても、やった人には皆同じお金で払うんだというようなことが決めてあるとなれば、これは意欲をわかすような制度になっていないという気もいたしますので、どうぞその辺についても検討していただいて、もっと皆さんに喜ばれる制度にしていただきたいということをお願いしまして、終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(鶴保庸介君) 午後四時五分から再開することとし、休憩いたします。 午後三時二十七分休憩 ─────・───── 午後四時六分開会
○委員長(鶴保庸介君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、介護、障害者福祉等に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○浮島とも子君 公明党の浮島とも子です。よろしくお願いいたします。 本日は、先ほど来から下田委員、そして我が党の山本委員からもございましたけれども、現在見直し作業が進められております介護福祉士制度について、その専門性、質の確保、そして向上という観点から質問をさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 現在の介護福祉士制度が創設される直前、昭和六十二年三月二日に、当時の斎藤十朗厚生大臣に社会福祉におけるケアワーカーの専門性と資格制度についてという意見具申がなされています。この意見具申では、高校卒業後、採用前にスーパーバイザーの下で最低六か月の実習を含んだ二年の研修期間が必要であると述べられており、介護福祉士の在り方について、その職務内容からも、また人を相手にするという意味からも、極めて高い倫理性と専門性を要求するものとしております。 これと比較して、今年七月五日の介護福祉士のあり方及びその養成プロセスの見直し等に関する検討会の報告書の認識は、介護福祉士に要求される専門性についてかなり違いがあるように感じております。この介護福祉士の専門性についてまず御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) まず昭和六十二年の意見具申でございますけれども、ケアワーカーにつきまして、社会福祉に働く者としての倫理性等を前提として、生命と生活にかかわる専門性が求められる旨の記述が盛り込まれております。介護福祉士の資格は、この意見具申等も踏まえまして、専門的知識及び技能をもって介護を行うこと等を業とする資格として創設されたものであります。 他方、本年七月にまとめられました検討会報告書や、昨日、社会保障審議会福祉部会においておおむね意見集約が図られ、近く取りまとめられる意見書は、介護福祉士制度施行後の介護福祉士を取り巻く状況の変化を整理した上で、改めて求められる介護福祉士像を提案しているわけでございます。これらは、尊厳を支えるケアの実践や高い倫理性の保持等を掲げるとともに、介護福祉士の資質の充実を図る方向での資格取得方法の見直しの提言であると、このように考えております。 具体的には、介護福祉士資格を幅広い利用者に対する基本的な介護を提供できる能力を有する資格と位置付けますとともに、資格を取得した後も介護を取り巻く環境の変化や介護技術の進歩等に対応するために、生涯にわたって自己研さんをし、知識、技能を習得するということが求められるものとしておりまして、介護福祉士に更なる専門性を求めているものと受け止めております。
○浮島とも子君 今大臣から御答弁がございましたけれども、基本的な介護を提供できる能力を有する資格とおっしゃっておりましたけれども、私はそれだけでは不十分、足りないと考えております。更なる専門性、そして高い、本当に高い専門性が必要になると考えているところでございますけれども、今回の報告書、また審議会に提案されている制度改正案では、養成施設、先ほども局長の方から御答弁ございましたけれども、養成施設卒業者も含め、すべてのルートに国家試験を課すということで質の担保を図ることとされております。しかし、これでは福祉系高校ルートも実務経験ルートも、そして中学卒業三年後、三年ということは十八歳ですけれども、国家資格が得られるということになり、介護福祉士の資格の位置付けを極端に低めてしまうのではないかという懸念の声もたくさん伺っております。 人を相手にする国家資格でも、保育士の受験資格は中学卒業者であっても児童福祉施設での実務経験は最低五年以上、二十歳でございます。機械関係の国家資格には高校卒業と同時に取得できるものはたくさんございますけれども、人を相手にする国家資格は、基本的な教養を身に付けた上での専門教育を受けた者に、あるいはより長い実務経験を持つ者に受験資格を与えるべきではないかと私は考えております。 唯一、人間を扱うという資格で専門高校卒で取れるのは准看護師ぐらいではないでしょうか。看護師の資格は専門性が確立し、准看護師の上に正看護師があり、大学までできております。専門性が確立し、資格のランクができている看護師とは単純には比較することはできませんけれども、今回の介護福祉士の資格の扱いは、要するに准看護師のレベルということでよろしい、そういう理解でよろしいでしょうか。 人を相手にする国家資格の受験資格の在り方について、そして今回の制度改革案での国家試験の受験資格の在り方について御見解をお伺いいたします。
○副大臣(石田祝稔君) 今大臣からも御答弁がございましたけれども、介護福祉士制度につきましては現在検討中ということで、近く意見書として取りまとめられることになっております。 先生もいろいろと御心配をいただいておりますけれども、少なくとも見直しをして介護福祉士で今までとレベルが下がるとか、そういうことになってはこれはもう本末転倒なわけでございますので、資格については同等水準の教育内容の担保を前提としてこれは当然見直していかなきゃいけないというふうに思っております。 また、高校を卒業した、福祉系高校を卒業した方にもルートが開かれるということでありますけれども、やはりそれは教育内容だとか教員の体制だとか、こういうものも含めて同程度の教育内容と、こういうことが私は担保されなければならないと思っておりますし、資格取得に当たってのそれぞれの教育のプロセスにおける教育内容、実務経験の充実とその水準の統一また一元化を図るべきと、こういうことにもなっておりますが、先生の御心配のないように、これはレベルが少なくともこれは下がってはいけないということを私は感じておりますので、その点も御理解いただきたいと思います。
○浮島とも子君 介護福祉士は、特に精神的な面、メンタルの面でもサポートが大きくなると思います。ただ技術面ではなくて、そういう観点からもある程度年齢がいってからの方が私は必要ではないかということも考えているんでございますけれども。 それでは次に、養成施設と福祉系高校のイコールフッティングという観点から質問をさせていただきたいと思います。 介護福祉士の質の担保のために必要なことは、経験豊かな教員が教育を行うことが必要だと私は考えております。この教員の資格要件でございますが、現在、養成施設の教員は介護福祉士資格そして五年以上の実務経験、所定の講習の受講が要件になっております。それに対し、この福祉系高校の教員は、福祉科の教員免許のみが要件となっております。この教員要件の差は、同じ介護福祉士の養成をするにもかかわらず、余りにもバランスの欠いたものではないでしょうか。特に私が問題だと考えるのが、養成施設の教員は必ず介護福祉士でなくてはならず、かつ現場での経験が求められている。にもかかわらず、福祉系高校の教員はそうではないということでございます。現場で実際に介護を行ったことのない人が介護について教えることは本当にできるんでしょうか。教える人の質が違うのに同じレベルの人を育てられるのか、また同じ資格を与えて果たしてよいものか、私は疑問に感じているところでございます。 また、養成施設と福祉系高校の要件が異なるのは教員の資格だけではなく、実習に課される要件も大きく異なっていると伺っております。提案されている改革案では、養成施設と福祉系高校に課される様々な要件をそろえるとの方針が示されておりますが、福祉系高校の教員は介護福祉士資格の取得が必要となるのでしょうか。また、仮にそうであるとするならば、現在教えている教員へ検討される経過措置はいつまでにどのように行われるのでしょうか。 介護福祉士の質の担保そして向上のためには、教員の資格要件を始め、課される要件を同一にし、養成施設、福祉系高校のイコールフッティングを図っていくべきではないかと考えますけれども、御見解をお伺いいたします。
○政府参考人(中村秀一君) お答えを申し上げます。 まず、介護福祉士養成施設と福祉系高校の違いについてでございますが、現行制度におきましては、先ほども御答弁申し上げましたが、まず、厚生労働大臣の指定に係る養成施設においては、今委員御指摘のように養成施設指定規則において様々な規制が掛かっております。これは、現行制度におきましては、御案内のとおり、養成施設を卒業された方は国家試験が免除されるというか、国家試験なく卒業イコール国家資格が取られると、こういうこともございまして、養成施設については厚生労働大臣指定の規則が設けられているということでございます。 次に、養成校についてでございますが、これは先ほど御説明申し上げましたように、養成施設ルートではなくて実務経験ルートの中で位置付けられてきたと、従来位置付けられてきたものでございまして、実務経験三年で国家試験の受験資格があるということと並びで福祉系高校につきましては千百九十時間の教育を経て国家試験が受験される、言わば国家試験受験ということを担保の上で組み立てられている制度であると、こういうことでございます。 現在の仕組みでは、今委員の方から御指摘ございましたように、教員要件でございますとか実習の内容等については養成校の規定が適用されておらないというのは委員御指摘のとおりでございます。 現在、審議会等で検討されておりますのは、養成課程の一元化を図る。これは、それぞれ多様な人材を確保するという観点から、実務で経験されている方もまた養成施設を卒業される方もまた福祉系高校で学ばれる方も教育内容を充実した上で国家試験を受けていただくと、そういった意味で一元化を図るという方向性が示されております。 その際、養成施設においても千八百時間という教育時間を設けることにしておりますので、福祉系高校についても教育内容については養成施設と同等の教育内容を担保すると、こういうことを前提に今申し上げましたような一元化の方向で検討したらどうかということが審議会報告で意見集約されているところでございます。
○浮島とも子君 教員もペーパーだけではなくて、実務、現場の体験がすごく必要になってくると思うんですけれども、もう一度お伺いさせていただきたいんですけれども、今の御答弁で介護福祉士の資格を必要とするという方向性でよろしいのでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) 失礼いたしました。 お答えを申し上げます。 意見書案で出されておりますのは、一定水準以上の教育内容が担保されることが前提とされますことから、福祉系高校につきましてもその教育内容についても同等水準を課すということ、それから指導の仕組みも文部科学大臣と厚生労働大臣と同等の仕組みにするということがまず提言されております。 また、教員要件の在り方についても専門家、実践者による作業チームにおいて検討されることとしており、同等の水準が担保されると。そのことが担保されるように、この点につきましては共同の監督に服するということになりますので文部省と協議して定めてまいりたいと、福祉系高校における一定の水準以上の教育内容が担保するための具体的方策について詰めてまいりたいと考えております。
○浮島とも子君 ありがとうございます。 同等のということで、介護福祉士の資格を必要ということで理解をさせていただきたいと思います。 次に、質の担保として行われている立入調査についてお伺いをさせていただきたいと思います。 現在、養成施設には各地方厚生局による立入調査が行われていると伺っております。調査では、規定の授業時間数が行われているのか、不足している場合は補講が行われているかどうかまで調べている、とても極めて厳しい調査が行われていると伺っております。これは養成施設に対してですが、このような調査は福祉系高校には行われているのでしょうか。行われていないのであれば、質の担保はどのような仕組みで行われているのか。また、審議会に示されている改革案では、福祉系高校に対しては厚生労働大臣、そして文部科学大臣の指揮監督が及ぶようにするとされておりますけれども、両省の役割分担はどのようにするおつもりか、厚生労働省、文部科学省にお伺いをさせていただきたいと思います。
○委員長(鶴保庸介君) 先にじゃ文部科学省から。文部科学省布村大臣官房審議官。
○政府参考人(布村幸彦君) お答えいたします。 先生御指摘の、地方厚生局によります、法律上、厚生労働省令による報告という文言になってございますが、この養成施設に対して行っておられます報告あるいは定期報告を求めるという調査につきましては福祉系高校については行われていないという形でございます。 これは現行制度上、御案内のとおりかと思いますけれども、養成施設につきましては、国家試験を経ることなく課程の修了をもって介護福祉士の資格が付与されるということになっておることに対しまして、福祉系の高校の場合には、高校の卒業後国家試験を受けるということによって質の担保が図られているものでございますので、国家試験による質の担保という形で対応させていただいているところでございます。 なお、昨日の社会保障審議会におきましての意見の集約が図られ今後、近く意見書の取りまとめが行われると承知してございますけれども、福祉系の高校につきましても、文部科学大臣そして厚生労働大臣の指揮監督に服する仕組みとすべきという提言がなされているところでございます。 文部科学省といたしましても、この社会保障審議会の提言も踏まえまして、養成施設と同等の水準が制度的に担保されるような仕組みはどのようなものが可能かどうか、厚生労働省とも十分相談しながら検討を進めさせていただきたいと考えております。
○政府参考人(中村秀一君) 地方厚生局が行っております養成施設に対します言わば報告徴収等について御報告を申し上げます。 養成施設を認める前に様々な要件に適合しているかどうかと、そういうことは当然行っておりますが、実際、養成施設に対しましては、毎学年度開始後二月以内に当該学年度の学生別学生数、教育実施状況等の概要、前年度における教員の異動、前学年度の卒業者数等の定期報告を求めているところでございます。 また、本省及び地方厚生局が必要があると認めますときは、養成施設の設置者に対して報告が求めることができるとされております。そのようなことで、報告を求めたり、必要に応じて立入り等もさせていただいているところでございます。
○浮島とも子君 今の文部科学省さんの御見解をお伺いしますと、国家試験を課しているから質の担保が図れるから立入調査も必要ないというふうに今聞こえたんでございますけれども、そうであるならば、今回の改正案で養成施設、これも国家試験を課すのであれば、今回養成施設に対する報告、そして立入調査も必要がないということになるのでしょうか。国家試験にさえ合格すれば、どのような授業が行われようが授業数が足りなくとも黙認されてしまう。今履修問題とかいろんな様々な問題がございますけれども、なることになるのではないかと懸念がうかがえます。立入調査は今後とも継続されていくのでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。 私どもは、今回審議会から意見集約をしていただいておりますが、その際、教育内容をきちんと担保していくということ、そういったことで議論がされておりまして、むしろ養成施設の方においてもよろしくお願いしたいというふうに考えておりますので、現在様々な形で報告等をしていただいております現在のやり方を廃止するというようなことは考えておりません。 したがいまして、文部科学省の方におきましても同等ということでございますので、現在養成施設で行われているようなことについては、今後制度改正がなされましたらば、福祉系高校においても実施すると、そういうことで御協議申し上げてまいりたいと考えております。
○政府参考人(布村幸彦君) 先ほどの御説明に補足をさせていただきたいと思いますけれども、福祉系の高校の在学する生徒につきましては、最終的に国家試験を課すことによってその専門性を担保させていただくということを申し上げました。 通常、各高校、こういう福祉系の高校も含めてでございますけれども、都道府県の教育委員会が設置者として、当該都道府県の教育委員会に指導を担当する専門家、指導主事と称しておりますけれども、指導主事が日常的に学校と連携を取りながら教育課程が適切に実施されているのかどうか、あるいは実習などが適切に実施されているのかどうかは県の教育委員会がしっかり指導すべきものと思います。その指導を通じて質の担保も図られているものと思います。 また、社会保障審議会におきます御提言におきましても、カリキュラムの中での実習の充実あるいは教員の資質の向上につながるような養成の見直しも御提言いただいておりますので、それらも含めまして、厚生労働省とよく相談をして対応してまいりたいと考えております。
○浮島とも子君 廃止をしないと、同じ方向性でいくということでお伺いしたんですけれども、今回の改革案の中で心配なのは、養成施設と福祉系高校の要件をそろえる際にその要件自体が、現在の養成施設に課されているものはとても厳しいと伺っているんですけれども、それよりも緩和されてしまうのではないかということも懸念をされております。質の向上のため、質を上げるためには要件も一層厳しくなって当然かと思いますけれども、最近の動向はどうもそうではないという見方も強いのが現状でございます。 と申しますのは、先ほどもお話があったと思うんですけれども、介護技術講習会、これが一つの例でございますけれども、先ほど局長の御答弁でいずれはなくなるという方向性ということでたしかあったと思うんですけれども、国家試験の実技試験をわずか三十二時間の介護技術講習会を受講することで免除するなど、どうしても質を下げてしまうのではないかという懸念の声が多くあります。どうか、今回本当に大きな改正でございます。養成施設に課されている要件にそろえていく方向でイコールフッティングが図られていくように強く要望をさせていただきたいと思います。 次にお伺いしたいのですけれども、厚生労働省では現在、介護福祉士養成認定施設として専修学校、短期大学、大学を認定しております。しかし、福祉系高校についてはなぜか厚生労働省の認定施設とはなっておらず、文部科学省が所管をしております。今後、養成施設、福祉系高校に課される要件をそろえていくという方向性として、福祉系高校に文部科学大臣、厚生労働大臣の指揮監督が及ぶようにするという方向性が示されているわけですから、介護福祉士の質の担保という意味で、福祉系高校もこの厚生労働省の認定施設として厚生労働省が質の担保を図れるようにするべきではないでしょうか、お伺いをさせていただきたいと思います。
○委員長(鶴保庸介君) どちらが答えますか。中村社会・援護局長。
○政府参考人(中村秀一君) 委員から今御紹介がございましたように、昨日の審議会の意見におきましては、教育内容等の充実をすべてのルートで図ると。その際、福祉系高校については、現在は教科目や単位数のみが厚生労働省令で規定されておりますが、それだけではなくて、同等の水準が制度的に担保されるようにすべきであると。それから、文部科学大臣及び厚生労働大臣の言わば共同の指導に服する仕組みとすべきであるということで、こういうことが実現しましたらば、委員御指摘の制度的な担保ができるというふうに考えておりますので、養成施設、福祉系高校におけるイコールフッティングというお話がございましたが、一定水準以上の教育内容の担保について確実に達成できるように必要な制度改正に取り組んでまいりたいと考えております。
○政府参考人(布村幸彦君) お答えいたします。 昨日の社会保障審議会における意見の集約の段階におきましても、養成施設ルート、実務経験ルート、福祉系高校ルートの三つのルートについて設定をいただいております。介護のニーズの増大、変化に対応して、特に福祉系高校のルートについては若年層の育成という視点から御理解をいただいているものと思います。 そして、このお尋ねの件についてでございますが、教員の資格要件につきましては、養成施設、福祉系高校、それぞれの教育機関としての特性を踏まえながら、必要な質を担保することは重要な課題であろうと認識しております。また、教育の質につきましてもひとしく担保されることが必要であろうと考えております。 この点につきまして、繰り返しになりますけれども、社会保障審議会における今後取りまとめられる意見も踏まえながら、福祉系高校につきましては、教員要件等について養成施設と同等の水準が制度的に担保されるような新たな基準を課すということ。それから、文部科学大臣及び厚生労働大臣の指導監督に服する仕組みとすべきという提言を踏まえまして、福祉系高校における教員の資格要件、また教育の質の担保の在り方につきまして、厚生労働省ともよく相談しながら進めてまいりたいと考えております。
○浮島とも子君 両省の調整が難しい面も多々あると思いますけれども、厚生労働省が資格を発行する以上、何らかの形で厚生労働省が福祉系高校の教育の内容をチェックでき、指導監督ができるシステムを必ずつくるべきと考えておりますので、適切な御対応を是非よろしくお願い申し上げます。 次に、介護福祉士の資格制度の在り方についてお伺いをさせていただきます。 看護師、理学療法士、作業療法士、鍼灸師など、ほかの国家資格の養成プロセスは二年から三年、あるいは四年制へと一層高度化、専門化へと向かっているのが現状でございます。より複雑化、専門化する介護の現場に対応するためにも、介護福祉士養成施設に求めるものも同様な方向であるべきではないかと私は考えております。しかし、審議会に提案されている改正案のままですと、仮に同じ国家試験に合格したとしても、養成ルートによって介護福祉士の資質にばらつきが生じるのではないかと心配もしております。と申しますのも、私は福祉系高校、そして養成施設、両方とも視察をさせていただきました。そこで感じたことでございますけれども、福祉高校の生徒さんはとても純粋で、本当に一人の人を大切にするという観点から本当に純粋な心で、すばらしい教育だと思いました。しかし、実感として、養成施設の生徒さんの方が年齢が高い分、しっかりとしているようにも感じましたし、教育内容も充実しているように私は感じ取られました。 そのようなことから、私は、仮に審議会に提案されているとおりに制度改正がなされるのであれば、同じ介護福祉士の資格であっても、養成施設、実務経験、福祉系高校の各ルートで何らかのランク付けをするべきではないかと考えております。例えば、養成施設の修了者には一段上の介護福祉士としての資格を付与する、あるいは何らか試験に差を付けるとか、専門性の資格を分けるなど差別化をし、資格の価値を保障する必要があるのではないかと考えております。専門介護福祉士など、採用後に一定の研修を受けることによって取得する上位資格を設けるとの考えもあるようでございますけれども、この養成ルートごとの資格のランク付けについて御見解をお伺いさせてください。
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。 審議会でも議論は、二つの側面があるということで議論が行われております。一つは、専門資格としての介護福祉士の養成の在り方という側面と介護の担い手の人材確保の側面とをいかに調和させていくのかというような議論もされております。 今回の審議会答申の考え方は、国家資格としての介護福祉士は、幅広いニーズに応じて、どのようなニーズに対しても基本的なことはきちんと対応できる国家資格として、言わば汎用性の高い介護福祉士さんを養成することを目指すということで、多様な人材ルートを人材確保の観点から開きますが、その養成プロセスは、水準を整え、最後は国家試験を受験するという形で一元化するという方針で取りまとめられております。 委員御指摘のとおり、様々なレベルの介護福祉士さんが生涯研修等によって必要になるし、また生まれてくると考えられますが、そこは意見書の整理では、委員からもお話がございましたように、更に上の資格あるいは認定制度として専門介護福祉士、仮称の検討を関係者は早急になすべきだというふうにされております。先ほども障害の専門介護の問題、認知症の専門介護の問題等、様々なことも提起されておりますので、審議会なり私どもの基本的な考え方は、国家資格の介護福祉士の上に、必要に応じて更に高い専門性を関係者の合意の下につくっていくというのがこれからの方向ではないかということで提案させていただいているところでございます。
○浮島とも子君 人を相手にする何よりも大切なお仕事でございますので、前向きに是非検討の方をしていただけるよう、強くお願いをさせていただきたいと思います。 時間もなくなってしまいますので、最後に介護労働者の労働環境の改善についてお伺いをさせていただきたいと思います。 介護現場における介護の質を高めるため、先ほどからもいろいろ議論がございましたけれども、介護労働者の労働環境の改善を行うことがほかならないと思います。現在、福祉施設の介護職の男性では、推計で年収が約三百二十万。全労働者の平均が約四百五十万ですから、百三十万の違いがある。しかも平均年齢は三十二・一歳。全労働者の平均が四十・七歳であり、かつ、勤続年数が四・九年、全労働者が十二年でございますから、年収が低く、働き続けていくことが難しいという現状がうかがえます。 このような現状を踏まえて、介護の質を高めていくために、資格保持者の配置基準も含め、何らかの措置が必要になってくるのではないかと考えます。魅力ある職場にすることも、優秀な人材の確保も、すべては介護保険制度上の手当てによるものと言えると思います。介護福祉士もホームヘルパーも、資格取得者は多くとも実際に働いている方は少ないという実態も、この制度上の手当てがないことが大きく影響しているものと考えられます。 介護福祉士の養成制度の改革と車の両輪で同時に進めていくべき大きな課題であると考えますが、今後の取組について御見解をお伺いさせてください。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 介護報酬の関係についてお答えを申し上げます。 現在、介護施設の介護職員に占める介護福祉士の割合でございますけれども、今大体四割ぐらいを超えております。それから、介護療養型医療施設につきましては二割程度ということになっておりまして、介護報酬の考え方でございますけれども、基本的には、実態を調査して、その上で一定のサービスの質を確保する観点から平均的な費用の額を勘案して設定をするということになっております。したがいまして、こうした観点から、今後ともその介護サービス事業所の経営の実態をよく踏まえまして、また、御指摘ありましたように、介護福祉士の配置による人材の質の確保をどう図っていくかということも念頭に置いて、社会保障審議会の介護給付費分科会において十分御議論いただいて対応していきたいというふうに考えております。
○浮島とも子君 是非とも、現場の皆さんのお声を聞くと、人のお役に立ちたいと使命感を持ち、強い使命感を持って、夢を持って働きたいという方がたくさんいらっしゃいます。どうかきちんとした生計が立てられるような労働環境の改善は絶対に必要ですので、前向きに御検討いただくよう強く要望して、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 先週は厚生労働行政を断罪する二つの判決がありました。十一月三十日には中国残留孤児の訴訟について神戸地裁で判決の言渡しがあり、除斥期間として退けられた四人を除いて原告勝利となりました。判決は、国による帰国妨害行為とも言える入国管理行政の違法性を断罪いたしましたし、帰国した孤児に対する自立支援策の不十分さを指摘しましたし、戦争被害受忍論も完全に退けました。 まず、本訴訟について国は控訴すべきでないということを申し上げたい。あわせて、全国十五の地裁でこれ二千二百一名の孤児が原告となっておられます。皆さん高齢ですし、これは人道的立場からも、いたずらに訴訟を継続することはこの原告の苦しみを長引かせるだけであるというふうに思いますので、大臣には本判決の趣旨に沿った全面解決を図るべきだというふうに申し上げますが、いかがですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 御指摘の判決につきましては、国側一部敗訴という判決でございまして、国側にとって厳しい判決であると受け止めております。 今後の対応につきましては、関係各省において判決内容を詳しく検討して、協議した上で決めることとしたいということでございます。 私ども、どの判決、裁判所の御決定についてもこれを重く受け止めているわけでございますが、基本的に、まず検討させていただいて協議の上、判決に対する対応を決めたいということでございます。
○小池晃君 一方、その前日の東京高裁では無年金障害者に対する原告勝利の判決が出されています。これは、統合失調症の初診日が二十歳を超えていたとしても、二十歳前に発病したと判断できる場合はこれは受給資格があることを認めたものです。統合失調症の場合は発病時期と初診日が大幅に乖離することが多いわけでありまして、形式的に初診日を適用すると国民年金の目的に照らして非常に問題が生じるということで救済を求めた判決です。 大臣、この判決についても私は上告をすべきでないというふうに思いますし、これは言わば法の運用の問題でもあり、やはり単なる訴訟当事者じゃないわけです、厚生労働省なんですから、やはり救済すると。一人でも多くの人を救うという立場で柔軟な対応が求められているのではないかというふうに考えるんですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) この点につきましても、同じような訴訟で十月に東京高裁において逆に国側の主張を認める判決をいただいたというようなこともございますので、先ほどの判決の場合と同様、判決内容を十分検討して、その上で関係機関と協議の上、対応を決定いたしたいと、このように思います。
○小池晃君 そのことは承知をしております。しかし、いたずらに主張を押し通そうという態度でいいのだろうかということを私は提起しているんです。やはり厚生労働省である以上、やはり救済に向けた対応という立場でいずれの問題も臨むべきだし、控訴、上告は断じてすべきでないということを重ねて申し上げておきたいと思います。 続いて、障害者の権利条約についてお聞きをしたいんですが、これは二〇〇一年から国連の場で議論が続けてこられまして、十二月の国連総会で採択の方向だと聞いています。 これは、これまで確認されてきた基本的人権は障害者にも当然に保障されることを確認するものであり、障害に基づく差別を禁止し、その上で障害者の基本的人権を保障するために合理的配慮が提供されるということを求めております。 大臣にお伺いしたいんですが、日本政府も、これはJDFなどNGOと協力してこの交渉に臨んできた、そのことは承知しております。条約の採択が目前と迫っている中で、本条約に対する大臣の評価、そしてこの実現に向けた決意、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今御指摘のように、この条約案につきましては、国際社会における障害者の権利の擁護と促進を達成していく上で非常に重要との認識に立ちまして、当初から条約交渉に厚生労働省としては積極的に対応をいたしておりました。 厚生労働省、我々といたしましては、本条約が国連において正式に採択されるのを受けて、外務省と関係省庁と十分に連携を図りながら対応を決めてまいりたいと、このように思っております。
○小池晃君 もうちょっと前向きな評価をいただきたかったんですけれども。 この本条約、十二月中に国連総会で採択されることはもう間違いない。今後は署名、批准などの手続が取られることになるわけですが、日本が条約締結していくに当たって、これは様々な施策における合理的配慮義務の定めを始めとして、国内法制、制度と条約との矛盾というのもたくさんあると思うんです。これは条約交渉のときと同様に、障害者団体と協力をして拙速でなくしっかりとした対応を行っていく必要があるというふうに思います。そのためにも、条約締結に向けた準備というのは、これは直ちに開始する必要があるというふうに思うわけです。 今日は外務省来ていただいておりますが、締結に向けた政府部内体制の構築あるいは障害者団体との協議、条約への早期署名など、条約締結に向けた手続をこれは開始すべきではないかというふうに考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(西正典君) お答え申し上げます。 先生御案内のとおり、障害者権利条約案は、本年八月に開催されました障害者権利条約アドホック委員会の第八回会合において基本合意がなされました後、九月から十一月に開催された起草委員会において法技術的な調整が行われました。本日、ニューヨークの国連本部において開催予定の障害者権利条約アドホック委員会の再開会期において本条約案が採択され、現在開会中の第六十一回国連総会会期中での最終採択が目指されている、このように承知いたしております。 外務省におきましても、今後の対応について検討の準備を開始しておりますが、本条約が国連総会で採択された場合には、関係省庁とも更に検討を進めることになってまいる、このように承知いたしております。
○小池晃君 これは非常に重要な人権に関する八番目の国際条約ということになるやに聞いておりますが、是非積極的な取組を求めたいと思います。 問題は、現実に一体どういうことが起こっているのかということを次に取り上げたいと思います。障害者の参政権の問題です。 岐阜県の中津川の市議会議員で、下咽頭がんのために声帯を切除して発声が困難になった小池公夫さんという方がおられます。我が党の市議会議員です。この間、議会職員の代読による議会での発言を求めてまいりましたが、議会はこれを認めていません。委員会では代読でもいいというふうになったんですが、本会議ではパソコンの音声変換による発言しか駄目だという扱いになっているんです。全国的に見ますと、鎌倉市、静岡市などでも議会職員の代読による発言も認められておりますし、また国会でも、もう記憶に新しいところですが、参考人で自立支援法の議論のときに来ていただいた方には代読というのもやったんですね。ほかの委員会でも参考人の陳述補佐人による発言というのは認められています。 そこで総務省にお聞きをしたいんですが、地方自治法上は議員の発言方法には特段の定めはないと承知しているんですが、議員の議会における発言というのは、これは議員本人の肉声に限定されているという解釈があるのかないのか。地方自治法というのは、これは議会における議員の発言方法についてはできるだけその発言権を保障するという手段を取ることをこれは認めているものではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(門山泰明君) お答えいたします。 地方自治法上、議員の発言方法につきましては特段の定めはございません。その具体的方法につきましては、発言者が置かれております状況などに応じて各議会において適切に決定すべきものと、このように考えております。
○小池晃君 大臣に聞きたいんです。 中津川市で起こっている議会における議員の発言について、本人が最も利用しやすいやり方を認めないと。議会側が一方的に別の手段を取りなさいというふうにやっているんですが、私は、これは障害者の自己選択権、自己決定権の否定ではないかというふうに思うんです。これは、先ほど議論した国連障害者の権利条約で自ら選択した手段による意見表明の保障を求めているということにもこれは反するやり方です。さらに言えば、政府の障害者基本計画、自己選択と自己決定権を強調しているこの考え方にも私は逆行しているのではないかというふうに思うんです。 こういう時代に、障害者議員に対して、地方自治法にも違反していないし、ほかの自治体では実際やられていることがやられない。本人の自己決定権を否定するようなやり方、こういうことがまかり通っていいんだろうかということについて、大臣の見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私も記録でしかこの状況を承知しておらないところでありますけれども、お聞きするところによりますと、書き物による報告ですが、議員の肉声は他の議員が十分に聞き取れるレベルに回復していないということでございますので、会議録等の作成のため、読み上げパソコンとの併用を議会として提案していらっしゃるんですけれども、この当該の議員がやはり自らの発声による発言についてどうしてもそれにしたいということを主張して、なかなか解決策が講ずるに至っていないということのようでございます。 私は、この議会において総合的に、それぞれの症状の程度なども違うでしょうけれども、是非適切に決定されるべきものだと考えています。
○小池晃君 適切に決定されるって、基本はやっぱり自己決定権を尊重するということにあるのではないかというふうに思います。 こういう事態がやはり解決されなければ、幾らいい条約結んでも、これはもう本当に前進しないわけで、しっかり厚生労働省としても、直接物を言うことはできないかもしれませんが、こういう事態があるということについて御承知おきいただきたいというふうに思っています。 続いて、自立支援法の問題。 これ、ちょっともう質問重なっているんですが、障害程度区分の問題です。これ、重い方に変更された比率が、先ほどからも議論あるように、全体で三三・二%、身体で二〇%、知的で四三%、精神で五二・九。これは先ほど質問ありましたからもう聞きません。実態で見ますと、やっぱり知的四三%、精神は五〇%超えているんですね。 大臣、端的にお伺いしますが、やった後で五〇%以上変更しなきゃいけないようなものを信頼できると思いますか。──大臣、大臣。いいよ、長いから。
○政府参考人(中村秀一君) どうも済みません。 一つ御説明申し上げなきゃなりませんのは、この障害程度区分の判定項目、一次判定の項目でございますが、七十九項目と七項目を新たに追加したものでやっておりまして、精神、知的等に有効な二十項目については二次判定の方で使うということになっておりますので、試行事業をやった結果そういう形になっておりますので、元々一次判定、コンピューター判定でロジックが組み立てられるのは八十六項目、残りの二十項目は二次判定で使われているということを前提にやっておりますので、二次判定で変更率……
○小池晃君 聞いてもいないこと言わないでよ。
○政府参考人(中村秀一君) いや、変更率が高いということは、それは想定されている中でやっておりますので、一次判定が信頼できないものだということには当たらないと、ここが答弁でございますが、そういうことで御答弁させていただいたわけです。
○小池晃君 与党からだって直せっていう声出ているんだから、そういうでたらめなこと言っちゃ駄目だよ。 大臣、これ、五〇%以上後で変えなきゃいけないっていうことで、これ信頼しろって言われたって、信頼できますか。そんなの無理な話じゃないですか。大臣の率直な感想をお聞かせいただきたい。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私も乖離が多いと、大きいと思いますが、今の中村局長の話を聞いておりますと、これは変更というよりも、一次、二次を合わせて評価してもらいたいというのが担当局長の意見だということです。 ただ、私としては、これは一次、二次というふうにいって、二次で変更をするというものが五〇%以上に上るということではなかなか長きにわたってこれに信頼を期待するということも難しかろうと思いますので、いずれにしてもこれは見直しに入って適切な結論を得るべきだと、このように思っています。
○小池晃君 信頼できるわけないんですよ、幾ら説明したってね。 ここは、私、これ、この問題やる前に尾辻大臣にこの問題質問したんです。その当時、試行事業をやって、これから新たな項目も加えて新しいロジックつくるから大丈夫ですって言うから、じゃそれをちゃんと調べるんですか、私は、これから改定するソフトをちゃんと検証してやるんじゃなきゃ、まるで試作品の車を走行テストもしないで公道を走らせるようなもんじゃないかと、これでいいのかって質問したんです。それに対して尾辻さんは、これは検証もしますし、有識者の皆さんにも相談するので、おっしゃるような乱暴なことはすることではないと思っていますと。 しかし、実態として起こったことは、正に乱暴なことやったわけですよ。五〇%以上変更しなきゃいけない。もちろん、二次判定とセットであるということは十分承知しています。しかし、二次判定というのも各地に、審査会にすべて、身体、知的、精神、全部漏れなく十分に専門家が配置されているかといえば、決してそうではないという実態があるわけで、そういう中で、やっぱり一次判定で、それは全然変更しないなんてもちろん求めませんよ、ある程度のものはあっていいけれども、半分以上を変えなきゃいけないようなものでやったらば、それは二次判定も含めて、先ほども御議論あったように、地域格差も出てくるだろうし、疑問が出てくる。これは正に制度の根幹の信頼性を揺るがすということになるじゃないかと言っているんです。 先ほど見直すというふうに、今も見直すというふうにおっしゃいました。しかし、これ、私、一刻を許さない話だと思うんですね。このまま突っ走っていったら、どんどんどんどんこの制度に対する信頼性揺らいでいくわけですから、一体、今後検討する、見直すと言うけれども、いつまでにどう見直すのか、お考えをお聞かせ願いたい、大臣。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは、多くの人、特に与党からも実はそういう御提言がありまして、私としては、このような意見にも従ってまず速やかに着手したいと、このように思います。 いずれにしても、データの収集等には一定の期間が必要となりますので、現時点でいつまでと言うことは困難であるということで御理解をいただきたいと思います。
○小池晃君 一刻も早くやるべきだと思います。 加えて、地域生活支援事業の予算の問題をお聞きしたいんですが、これは小規模作業所の受皿となる地域生活支援センター、コミュニティー支援事業、ガイドヘルプ事業、これは予算は本年度は十月以降の下半期分ということで二百億円なんです。これ、事業費の二分の一を補助するという建前なんですけれども、実際これ渡し切りになっているものですから、予算で想定していた事業とかなり乖離が出ている。 例えば、川崎市では、地域生活支援事業の事業費として八億五千万円予定していました。これに対して、国からの地域生活支援事業等補助金は二億五千万円、実質の補助率三〇%切っています。さらに、川崎の例では、十月まで実施される地域生活推進事業費の補助金というのもこれに入っているので、実質補助率更に下がってくる。 地域生活支援事業について厚労省は十分な予算を用意したって言ってきたんですが、これ実態として大幅な不足になっている。局長、この実態、どう認識されていますか。
○政府参考人(中村秀一君) 地域生活支援事業二百億円の考え方は今委員から御説明があったとおりでございますが、半年度分で二百億円ということで確保いたしております。 配分につきましては、都道府県、市町村、九対一の割合で配分し、それから配分指標としては、人口等、それから事業実績に応じた配分というふうに配分をいたしております。現在のところ、過去の実績指標が八、それから人口配分二という形で配分をいたしておるところでございます。 この二百億円、満年度で四百億円という規模は、十七年度の予算規模、実績等を踏まえまして、半年分としては総額として相見合う額を計上しておりますので、相対的にはこの範囲でやっていただけるものと、こういうふうに考えております。
○小池晃君 しかし、それでは足りないと与党からの指摘も出てきているわけでしょう、この問題についても。これ絶対足りませんよ、今のままでは。実態、現場の話を聞くと。 しかも、この問題でいろんな地域格差というものが出てきていて、例えば手話通訳者の配置、派遣などのコミュニケーション支援事業、これ、例えば東京都内見ても一部は無料だし一部は有料だと。埼玉県なんかは市町村に対してこれは有料化なじまないって指導している、こういうところもある。もう実際、自治体任せでばらばらになっている。あるいは、移動支援についても、これは支援費では個別給付だったんですが、これは今無料で実施する自治体も存在しますが、多くは有料になっている。 私は、こういう情報の保障とかあるいは一人で外出を保障するっていうのは、これは障害者の自立にとって必要不可欠な事業であると思うし、住んでいるところによってそれが保障されたりされなかったりっていうのはおかしいと思うんです。 大臣、こういう実態を放置しておいていいのか。この予算不足の問題も含めて、これは手だて打つべきじゃないですか。いかがですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 小池委員は、何もかも国で施策を決めて画一的な行政を国の負担でやるべきだって言うんですが、他方、地方分権という声も随分大きいわけですよね。そういうことの中で、我々は、この地域生活支援事業につきましてはやはり交付金でやりまして、それで地域の実情に応じたいろんな施策をいろいろお知恵を出していただきながら展開していただきたいと、基本はそういうことだろうと思います。 したがいまして、何もかも国でもって画一的に行うということでない方法でいろいろ考えていただくというのがこの事業の考え方だというふうに思います。
○小池晃君 私、何でもかんでも国で決めろと言っているんじゃないんです。財政厳しいから自治体決めようにも決められないんですよ、国が金を出さないから、そのぎりぎりのところで苦渋の選択やってるというのが実態でしょう。 私は、むしろ逆に、自治体がそれぞれ政策判断でやれるようにしっかり財政的に支えるということがなければ、それは地方で決めてくださいといったって、ないんだから、そもそもお金が、そういうことをやったわけだから。私は、その言い分は通用しない。国で何でも決めろと言っているんじゃない。地方自治体がちゃんと独自で決められるような、そういう支援を国はやるべきだと私は申し上げているんですよ。 これは、来年度の予算も今年度の予算額をそのまま平年化しただけの四百億円ですね。これでは大幅な不足になるというふうに思う。しかも、今与党の中で経過措置ということで対応ということが出ているようですが、経過措置ということになると、これは何年かしたらまた見直しということになるわけですから。 私ね、大臣はこの問題について恒久的な措置としてやはり必要な予算が確保されるような仕組みについても検討していく責任があると思いますが、いかがですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) この障害者自立支援法全体がかなり大きな改革であったということ、それから言わば何か準備期間というようなものがほかの介護の事業等に比べまして非常に短かったじゃないかというような御指摘もあって、その間の移行期間での特別な措置を講ずるということで、できるだけ移行を円滑にしようと、こういうことで措置をいたしているわけでございます。したがいまして、恒久的にとかなんとか、まだこの移行がどの程度スムースにいくかというようなこと、これを見ながら、我々としては是非この移行期間における特別な措置によって円滑な定着というものを期待したいと、このような考え方を取っているわけです。
○小池晃君 私たちは、自立支援法の審議のときもその実施前のときも、このままでは大変なことになるということを何度も何度もこう言ってきたんですよ。実際ふた開けてみたらそうなったからこそ、与党の中からもいろんな補正をしなきゃいけないという議論が出てきているわけでしょう。私はしっかり野党の声に耳傾けるべきだと思いますよ。この問題についてははっきり言って我々が指摘したとおりの事態になってきているからこそ見直しが必要だという流れになってきているわけだから、私は真摯に耳傾けて、やっぱり正すべきところはしっかり正すという立場でこれは臨んでもらわないと、またこれやったらまた問題起こるということになりますよ。しっかりその辺は受け止めていただきたいというふうに思うんです。 しかも、精神障害者の社会復帰等運営費補助金の問題についても聞きたいんですが、これ昨年度二百七十億円が今年度二百十六億円になって、単価が下がったんじゃないかという声も上がっているんですが、これはなぜこんなに減少したのか。
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。 精神障害者社会復帰施設等につきましては、障害者自立支援法に基づく事業、施設体系の見直しに伴いまして、その一部は本年十月以降新たな事業体系に移行すると、こういうふうに見込んでおります。その部分につきまして減少分を計上しておりますので、その部分が今委員御指摘ございました二百七十億円から二百十七億円に減少したと、これは上半期に移行分を見込んでいるということでございます。
○小池晃君 じゃ、その移行はどれだけ進んだんですか。
○政府参考人(中村秀一君) 補助金の執行でございますので、十月以降のその実績が出てきた段階でそれが最終的に決まると、こういうことになります。 現在どの程度移行しているかどうかというのは、逆に言いますと、残った部分について補助金の申請等が出てくると思いますので、そこのところで実績として出てくると、そういう形になろうかと思います。
○小池晃君 これ、やり方が無責任だと私は思うんですよ。移行すると、だから移行する分二五%削ったと。しかし、どれだけ移行するか今でも分からないと。これ、ふた開けてみたらどうなるかということになると思うんですね。しかも、これ上半期と下半期と両方で内示していて、上半期は百三十二億円だった、下半期は八十四億円なんですよ。これは正に移行状況いかんによっては大幅に予算が足りなくなるという危険もあるんじゃないか。この問題についても、大臣、これは政治の責任でしっかり手当てすべきだと思いますが、この点、いかがですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは補助金でございまして、実際事業が行われて、それが不足だということになりましたらまた手当てをしていくということになるものと考えております。
○小池晃君 こういう手当てもしっかりしていただきたい。 最後に、介護保険の問題についてひとつ聞きたいんですが、認定の問題で、東京の北区で独自の認定の基準みたいなのが設定されていろんな事態が生まれています。要するに、両下肢麻痺があるのは要介護度四や五であるという逆転した基準みたいなのが示されていて、この人は要介護四か五でないんではないかなというふうにならなければ上下肢麻痺のその認定調査のところにチェックをしてはいけないというような指導がやられているんです。 それで、実際何が起こっているかというと、百二歳の大腿骨骨折の女性が三月には要介護度三だったのが九月には要支援一になって老健施設から出ていってくださいと、百二歳ですよ。あるいは脳性麻痺で身障一種一級の六十八歳の女性ですが、これは要介護三だったのが今年は要支援一、不服申請したけど、再審査結果は要支援二と、こういうことになっている。年々チェックする項目が指導されて減っていって、ついに麻痺にチェックが付かなくなったというんですよ。 局長、お聞きしたいんですけれども、具体的な状況からスタートして、認定調査をやって、特記事項も勘案しながら結果として要介護度が決まるというのがこの仕組みであって、逆にその要介護度から出発して、認定調査のチェック項目はこうしなさいという、これね、まるで逆さまのやり方なんではないかと私は思うんです。局長にお聞きしたいのは、これは全国統一の基準で介護保険というのは実施される必要あると思うんですが、こういう独自のマニュアルなんというのは改めさせる必要があるんじゃないですか。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 御指摘のように、介護保険の要介護認定は全国一律の基準でもって行われるべきだというふうに私ども思っております。したがいまして、厚生労働省としては、各都道府県あるいは指定都市に対しまして認定調査票の記入の手引を十分通知をいたしまして、全国の一律の基準に基づいて客観的かつ公正、公平な認定調査が行われるように努めているところでございまして、今後ともその公正あるいは公平性の確保に十分配慮していきたいというふうに考えております。
○小池晃君 こんな独自な基準は持ち込むべきでないということをきっちり指導していただきたいと思います。調査をしていただきたいと思います、この問題について。 最後に、脳脊髄液減少症に対する有効な治療でブラッドパッチ療法というのがあります。これは、要するに脳脊髄液の漏れを防ぐために血液を注入して凝固させて漏れを防ぐと。これは、脳神経外科学会でも診断、治療基準作りに着手して、来年度をめどに作るということも決められたというふうに聞いていますが、これについて安全性や効果の確認が前提となることはもちろん承知しておりますが、治療法の確立と早期の保険適用と、そのために厚生労働省として積極的な役割を果たしていただきたいと思うんですが、局長、いかがですか。
○委員長(鶴保庸介君) 時間ですので、簡潔にお願いします。
○政府参考人(水田邦雄君) まず、いわゆる脳脊髄液減少症の治療についてでございますけれども、これは委員御指摘のとおり、関係学会におきまして既に診療の実態についての調査の実施あるいは診断基準の策定に向けた検討作業に着手されていると伺っているわけであります。私ども、これを見守っているところでございます。 また、新たなその医療技術の保険適用についてのお尋ねでございますけれども、これにつきましては、まずは科学的根拠に基づきます有効性の評価のための知見の収集、蓄積が先決でございまして、こうした関係学会の検討の結果、有効性等確立したものとして希望書が提出されれば、医療技術の評価を行う専門的な組織において適切に検討をいただくよう努めてまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 まず、冒頭、リハビリについてお聞きをいたします。 日数制限の問題につき、専門家の意見を基に制度設計したことになっておりますが、リハビリ学会は、十一月二十一日、算定日数の制限は問題症例を生み出すおそれがあり、見直しが必要である旨声明を出しました。リハビリ学会が見直すべきだと言ったことは極めて重要だと思いますが、このことをどう考えますか。
○政府参考人(水田邦雄君) 今回のリハビリテーション料の改定におきましては、算定日数上限制限だけではなくて、急性期及び回復期のリハビリテーションの充実も図っているところでございまして、最終的には、このような見直し全体を総合的に判断した上で、日本リハビリテーション医学会を含めまして関係学会の了解を得たものでございます。 御指摘の意見書につきましては、当面現行制度の下でリハビリテーションを行うことを前提に、次回改定に向けた検討課題をいただいたものと理解をしてございます。 なお、リハビリテーションにつきまして結果を検証と、行いますというふうに言ってまいりましたけれども、この結果検証を行うに当たりましては、この日本リハビリテーション医学会の御協力も得ながら進めることとしているところでございます。
○福島みずほ君 リハビリテーション医学会から、この報酬改定を行う前の段階において意見書などは出されたんでしょうか。
○政府参考人(水田邦雄君) 要望書につきましては、関係学会からいただいております。
○福島みずほ君 報酬改定をする前に要望書が出されたかという質問です。
○政府参考人(水田邦雄君) 診療報酬改定前に要望書は提出されております。
○福島みずほ君 十一月二十一日の平成十八年診療報酬改定におけるリハビリテーション料に関する意見書について、社団法人日本リハビリテーション医学会となっておりますが、意見項目が四つあり、その一つにはっきり、「算定日数の制限は、問題症例を生み出す恐れがあり、見直しが必要です。」とはっきり書いてあります。これ、どう受け止めますか。 再び、つまりこれ、十一月二十一日、つい最近リハビリテーション学会がはっきり出しているわけです。はっきりと「問題症例を生み出す恐れがあり、見直しが必要です。」と書いてあるわけですから、問題があることをリハビリテーション医学会は認めていると考えますが、いかがですか。
○政府参考人(水田邦雄君) 日本リハビリテーション医学会の意見書についてでございますけれども、常任理事以下三名で十一月二十一日に厚生労働省、私どもの保険局医療課に持参されておりまして、御意見を伺ったところでございます。その際に、本意見書は次回改定に向けて検討すべき点を述べたものであり、直ちに見直しをするべきという趣旨ではないということを確認しております。
○福島みずほ君 ひどいというのは、問題症例を生み出すおそれがあり見直しが必要だと言っているわけじゃないですか。つまり、診療報酬の、平成十八年、問題があるからこそ見直しが必要だというのが出ていると、リハビリテーション医学会で。人間は生きているわけですから、この見直しは早急に行うべきだというふうに考えております。 で、改定した直後というか改定した後に、十一月二十一日にもう既に出ているということを厚生労働省としては重く受け止めるべきで、現場からこれに疑義が明確に出ていると、学会から出ているというのは、これはやっぱり政策の失敗であるというふうに思っています。 じゃ、お聞きします。次回、見直すんですか。
○政府参考人(水田邦雄君) 重ねて申し上げておりますけれども、中医協の診療報酬改定結果検証部会において、このリハビリテーションにつきましても見直しを、見直しといいますか結果検証することにしておりますので、その検証結果に基づいて適切に対処してまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 報酬改定は二年ごとに見直します。私は、二年後では遅くて、今年十一月二十一日にリハビリテーション医学会がはっきりと、問題症例を生み出すおそれがあり見直しが必要であると、四つの中の意見項目の中に入れて言っていることはとても重要だと思います。これはもう直ちに見直すべきだということをあえて申し上げます。 十一月二十八日、厚生労働委員会の答弁によると、水田参考人は、報告書の取りまとめ時におきまして委員の意見調整をする段階で記述が加えられ、特に各委員から異論が出されることなく合意に至ったものと、このように認識しておりますとありますが、意見調整はいつ、だれが行ったんですか。
○政府参考人(水田邦雄君) 高齢者リハビリテーション研究会の審議でございますけれども、この会議資料を、委員の御指摘もありましたんで、改めて精査をいたしました。そうしましたところ、複数の委員の方が提出した資料がございまして、まず第一回研究会の会議資料におきましては、リハビリテーションのあるべき姿といたしまして、ここから引用でございますけれども、「「訓練人生」を作らない。「社会的」入院・通院・通所のかくれみのにしない」という記述がまずございます。 それから、第二回研究会の会議資料におきましては……
○福島みずほ君 なるべく具体的に。
○政府参考人(水田邦雄君) 現状の評価といたしまして、「漫然と「心身機能維持」を目的とした頻回の外来・通院・通所リハが行なわれており、「生活機能」の向上がみられないだけでなく「訓練人生」を作り出している。」との記述があったわけでございます。 意見調整の詳細、それ自体不明でございますけれども、こうした会議資料として提出された意見も踏まえて各委員の最終的な確認が得られたものと推測しております。
○福島みずほ君 リハビリの期日、日数制限をするということについては、議事録にはありません。それから、一月二十九日に最終決定を、このまとめをやっておられますが、そこで読み上げていらっしゃいますが、問題の部分は読み上げられず、割愛され提案をされています。書面を見れば分かるかもしれませんが、この部分は読み上げられてはおりません。 その点からも、この意見の中できちっと集約があったのかどうか。どこでどう、意見調整がどう行われ、百八十日といった日数制限がどう行われたのかについてはいかがですか。
○政府参考人(水田邦雄君) この高齢者リハビリテーション研究会、これは平成十六年に老健局の下で行われた研究会でございまして、今回はこういった大きな方向付けを受けまして、私どもが平成十八年に診療報酬改定を行い、その中でこういった様々な指摘を具体的に生かす方策として、急性期、回復期は評価を高める、それからこういった維持期については介護保険と分担をするという、こういう整理を行ったわけでございます。
○福島みずほ君 水田さん、この間、十一月二十八日の厚生労働委員会で、あなたははっきり、報告書の取りまとめ時におきまして委員の意見調整をする段階で記述が加えられ、特に各委員から異論が出されることなく合意に至ったと、このように認識しておりますと答弁しているんですよ。で、私は聞きました。どう意見調整したか。それについて今日明確な答弁がありません。どう意見調整されたんですか。
○政府参考人(水田邦雄君) 意見調整の仕方自体は、それは会議の運営そのものでございますんで、当時の事務局に聞いてみなけりゃ分かりませんけれども、ただ、意見調整をする上で前回は議事録にもなかったじゃないかと、こういう御指摘があったんで、私ども意見を調べてみましたところ、そういった書面でそういった意見が提出されておりました。 それに基づいて何らかの形で案文が示され、各委員が異論がなかったというわけでございますんで、それはそれ以上、どういうふうに調べろというのかよく分かりませんけれども、必要があれば当時の担当者に聞いてみたいと思いますが、私どもとしてはそういったプロセスはきちんと経てこの最終的な報告書がまとめられたものと理解をしております。
○福島みずほ君 今まで厚労省は、明確にこの百八十日の打切りについて、特に議事録で意見が出たわけではないというふうにずっと言ってきました。そして、先ほどの議事録も、はっきり百八十日の打切りや日数制限をすべきであるということにはなっておりません。で、前回、委員の意見調整をする段階で記述が加えられと言っているわけですから、それは水田参考人が前回答弁するときに当時の職員に聞いたものというふうに理解をしております。 どうして、今日に至るも、この間そう答弁をしたのに、どのように意見調整をしたのか答弁しないのは全く理解ができません。この点については、こちらもまた再度調査をした上で質問をいたします。 是非今日申し上げたいのは、リハビリ学会から見直せと言われていることをきちっと見直してほしいと、二年後では遅いということを申し上げます。 次に、十二月一日、神戸判決を受けて、中国残留孤児の皆さんから柳澤厚生労働大臣に申入れが行われております。昨日、決算委員会で総理自身が、この孤児の皆さんが相当の年月を経て御高齢にもなっておられます、そして戦争の結果大変な御苦労をされた、そういうことにかんがみまして、きめ細やかな対応、支援を考えてまいりたいと思っておりますというふうに、昨日、総理も答弁をしております。きめ細やかな対応、支援を考えてまいりたいと総理自身が言ったことは極めて重要だと考えます。 大臣、この判決を受けてどう思われるか、あるいは対策についてお聞かせください。
○国務大臣(柳澤伯夫君) お尋ねの判決につきましては、十二月の一日に神戸地方裁判所において国側一部敗訴の判決が言い渡されまして、国側にとって厳しい判決であると受け止めております。この判決についての今後の対応については、関係各省において判決内容を詳しく検討して協議をした上で決めることとしたいと、このように考えております。 総理が、中国残留邦人の方々は高齢化しており、さきの大戦の結果、これまで御苦労されてきたということにかんがみ、今後ともきめ細やかな支援を考えていかなければならないという御発言につきましては、当然のことながら、私どもこの総理発言の線に従って具体的な対応策を考えていかなければならないと、このように考えております。
○福島みずほ君 大臣が具体的な対応策を考えていかなければならないというふうに答弁をされました。 ところで、大臣、この判決文を読まれましたでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 判決文そのものはまだ読んでおりませんが、基本的なこの争点というべきものについては一応整理をされたものがございますので、それで私は一応のポイントだけは理解していると、このように申し上げることができようかと思います。
○福島みずほ君 先ほど厳しい判決が出されたとおっしゃいましたが、そのポイントをごらんになって、判決、これは極めて重いと思いますが、大臣自身の感想を教えてください。
○国務大臣(柳澤伯夫君) まず一つは、早期帰国義務という論点についての判決が国側の主張が取り入れられなくて、それが政府側の懈怠ということで、帰国に関し、まず、早期帰国義務につきまして、日中国交正常化後における残留孤児の帰国の妨げとなる違法な措置により帰国を制限され、永住帰国を遅延させられたというまず帰国妨害という点がございます。 その上で、早期の帰国義務は、これについては政府の政治的責務としては首肯できるけれども、その懈怠が国家賠償責任を発生させるような義務として認定することは困難と、こういうことで、ここの点は国側の主張が認められております。 それから、最後に第三点として、自立支援義務というのがありまして、この原告の御主張は、北朝鮮拉致被害者が法律上受け得ると同等の自立支援措置を受ける権利があると、そういう御主張であったわけですが、これに対して、生活の心配をしないで日本語の習得、就職・職業訓練に向けた支援を行う法的義務を負っていたんだけれども、この義務を怠ったと、こういう趣旨の判示であったと思います。
○福島みずほ君 再度お聞きをします。 という判決が出されたわけですが、大臣はそれをごらんになってどう思われますか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは先ほど答弁したように、厳しい判決だというふうに受け止めました。
○福島みずほ君 厳しい判決を受け止められて、どう思われましたか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これはやはり専門的な分析を経て今後の対応を決めなければならないということが第一点ですし、第二点は、もうすぐに国会での論議がありまして、先ほど福島委員も触れたような総理の答弁もありましたので、その線で我々は具体的な措置を検討しなければならないと、こういうふうに考えた次第です。
○福島みずほ君 具体的な施策を考えなければならないと。 私は、判決が、今大臣が引用してくださいましたけれども、例えば残留孤児にも十分な支援を行う法的義務を負っていたが、それを怠ったという判決を受けて、中国残留邦人等の円滑な帰国の促進及び永住帰国後の自立支援に関する法律を改正して、国の責任で残留孤児の生活を保障するよう法改正し、住宅、医療、日本語教育、労働、その他生活全般にわたって保障していくことが必要だと考えますが、いかがですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これはもう先ほど来答弁をいたしておりますとおり、中国残留孤児の方々がだんだん高齢化しているということもございまして、きめ細やかな対応を考えていかなければならないということでございます。
○福島みずほ君 きめ細やかな対応については、例えばどういうことを考えていらっしゃいますでしょうか。
○政府参考人(荒井和夫君) ただいまいろいろ、この判決があったからということではなくて、最近の状況としては、帰られる、帰国される残留邦人の方々が高齢化しているということもございます。したがって、今まではおおむね三年ぐらいで何とか自立して、何とか社会に溶け込むことができるということを念頭に置いていたんですけれども、どうももうちょっと長い、中長期的な支援が必要じゃないかということがございます。したがって、日本語教育を特に重点的に中長期にわたってやるということ。 それから、特に残留邦人の方々の家族、高齢化していますので、それに伴いまして一家族に限り国費で一緒に帰っていただくことになっています。一緒に帰られる方々の二世、三世の方々等の教育、生活訓練、特に二世の方の場合にはもう学校を終わっている方も多いので、訓練などを通して日本で働ける、また語学も引き続き勉強できる、そういう形にしていくことが必要かなと考えております。 そのほかは、生活の安定を図るために何ができるか考えていきたいと思っています。
○福島みずほ君 今、二世、三世の人についての支援策を考えようという答弁がありました。二世、三世についても日本語教育、就学支援や就労支援、国籍の取得や在留資格などについて支援すべきだと考えますが、いかがですか。
○政府参考人(荒井和夫君) 二世、三世の方々につきましては、国費で一世帯、一家族に限り一緒に帰ることができる形になってございます。その方々に対しては一世の方と同じように、最初に定着センターの方に半年間入っていただいて、そこで一生懸命勉強してもらって日本になじんでいただく努力をしていただく、それにまた手助けをすると。その後、さらにほかのセンターで約八か月ぐらい、研修センターと称していますけれども、そこで八か月ぐらい更に勉強していただいて、その後、地域でも引き続き勉強できる体制にしていくということだと思います。 その間に様々な支援策、今おっしゃいました住宅の確保だとか、それから戸籍をもし取られる方についてはそれについての援助、そういったこと、それからまた子供の教育に関しましては、別の公益法人の方でそのための奨学金を準備しているという形で対応をしております。
○福島みずほ君 判決が出て、しかも私が質問しているのは、厚生労働省が今まで何にもしてこなかったというわけではないことも知っているのですが、にもかかわらず裁判の提訴があり、かつ裁判所が厳しい判決を出しているということです。というのは、十分ではない、問題があるからこそ裁判の提訴があり、裁判所が厳しい判決を出していると。 だから、その不十分であるというところに立脚していただきたいというふうに思っています。十分で問題がなければ裁判は起きないわけで、実際、生活困窮、生活保護を受けている割合が高い、二世、三世の議員の人たちもなかなか日本になじんでいかなかったり、問題を抱えているからこそ問題となっているわけで、今まで何にもやってないというわけではないけれども、今までやったことでは極めて不十分だという認識に立っていただきたいと思いますが、大臣あるいは担当者、どちらでも結構です。今現在裁判がたくさん起き、こういう判決が出ていること、ですから将来に向かってどうするかについての前向きな答弁をお願いいたします。大臣に。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 福島委員もお認めになられたとおり、これまでも実態に即してきめ細かな支援が行われてきた、これはお認めいただいたとおりだと思うんです。ただし、これが、今政府側が、政府参考人が答弁申し上げましたとおり、やや見込み違いのところもあったと、こういうことです。 したがって、それについてやはりよりきめ細やかな配慮の下での措置が必要だということだと思います。
○福島みずほ君 是非、これはもう今解決すべき問題であると。判決も、安倍総理も言っているとおり、高齢者にもう皆さんなっていらっしゃるので、これはもう待ったなしで解決をすべきだと思います。 私は、この点についてはまず控訴をすべきではない、それと是非大臣、原告あるいは弁護団と会って現実に聞いていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは、今後の措置につきましては、対応については先ほど申したようなことを私どもは考えておりまして、これはそれとは一応切り離した形で、これまでとった措置のよりきめ細やかな検討の下での改善策ということを考えようということを先ほど来申し上げているところです。
○福島みずほ君 今までとったもので何が不十分だったか、どうすべきか、どういうきめ細かな対応が必要かというときに、まあお願いで、やっぱり当事者が最もよく事情を知っているわけで、是非当事者あるいは弁護団と意見交換をするなりして、是非将来へ向けての救済や解決をしてくださるようお願いをいたします。 次に、障害者自立支援法についてお聞きをいたします。 今朝も与党議員の方たちから障害者自立支援法についての質問が相次ぎました。一言で言うと、だから言ったとおり、言わぬこっちゃないじゃないかと。私たちはこのような事態が生ずることをずっと委員会の中で主張をしてきました。で、現場ではそのとおりになりました。自民党の補正予算案、もちろんこれはまだ案の段階ですが、激減緩和措置として行うということで出ておりますが、これもその激変緩和措置にしかすぎず、対症療法的な措置にしかすぎません。 このような予算案が出ていることについて、どうお考えでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは与党の非常な御熱心な検討の結果出てきたものでありまして、私どもとしてはそれを重く置け止めて、更にそうしたことに耳を傾けながら、私どもの調査結果も踏まえて今後とるべき措置を検討したいと、このように考えております。
○福島みずほ君 私は、すぐこういう予算案が出なくちゃいけないぐらいやっぱり制度の設計に無理があった、あるいは問題があったというふうに考えています。しかも、これは激変緩和措置にしかすぎないので、根本的な解決にはなりません。 障害者の自立とは何かという、そもそもをお聞きいたします。この問いに関して十月二十五日、大臣は、身の回りのことを一人でできることと答弁をしていらっしゃいます。しかし、これは見当違いではないでしょうか。重度の障害者にとっての自立とは一体何か。二十四時間介護が必要にとって就労は現実的ではありません。実際に、働きたくても働けない、お金がないわけですから、この社会では重度の障害者は排除されてしまうのでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 自立とは何かというお話をいただきまして、私は本当に自分のかつての選挙区ですけれども、大変恩義になった方が理事長だった天竜厚生会という施設があるんですが、そこに行きまして、これは本当に重度の方たちもそこにはいらっしゃるわけですけれども、そこで少しでも身の回りのことができるようにと、例えばトイレなどについてもそういう、具体的に言うと腹ばいで車が付いたのに乗っていらっしゃる方ですが、そういう方でもトイレができるように指導しているんですということで、そういう方に向いた形状のトイレを準備しているというようなところを見させていただきました。 それだけでもないんですけれども、要は、少しでも身の回りのことを自分でしたいという、そういう障害者の方の希望をかなえようとしている、そういう施設の側の努力もあるんだということを知りまして、自立ということはそういうことが第一歩だと、こういうことをお答えしまして、所得を得ると今福島委員はおっしゃられたんですが、さすがの私もそういう方をよく実情を知っておりますので、そういうことは全く考えて、念頭にはございませんでした。
○福島みずほ君 だから、だからというかですね、この障害者自立支援法は応益負担になっているわけですね、基本的に。ですから、その制度設計が無理だということを改めて今日申し上げたいというふうに思っています。これは激変緩和措置などで対応できるものではなくて、そもそも払えない人に払えというものですから、それは無理だと。補助があればどうにかなるけれども、そうでなければなかなか生活ができない人も現にいらっしゃるわけですから、それは、やはりこれは自立を促進する、促進しないと応益負担は無理だということを改めて今日申し上げます。 私も現場に視察をしてきました。親御さんからは子供たちの将来が不安でしようがないという意見がたくさんありました。仲間と一緒に作業をすることは楽しんでいたけれども、食事の改善指導もしてもらい感謝していたと。しかし、今は施設への補助も少なくなり、将来が不安で仕方ないと。就労支援と厚労省は言うが、本当に現実的に就職ができるのだろうか、施設で働き続ける制度を確立してもらいたい。あるいは、減免措置のために世帯分離をせざるを得ない人がいると。生活費を切り詰めるために、食事を二食にする、夜は電気を付けないということなどが、たくさんいろんな声を聞かせていただきました。厚労省がまとめた実態調査は余りにも現状と懸け離れております。 もう一つ、十一月二十九日、東京地裁で大田区における身体障害者への支援費支給決定通知取消し請求についての判決がありました。判決内容は、行政が個別の障害者の事情を考慮せずに利用抑制を強いるのは違法であるというものです。判決の精神は、個々の障害者の生活に配慮しなければならない、一律的に利用を抑制してはならないというもので、今回の障害者自立支援法は全国各地で利用抑制が引き起こされており、問題ではないでしょうか。 私は、北海道で障害者の人が職員からこの障害者自立支援法の説明を聞いた後、市役所の敷地内で自殺をしたという事件を聞きました。 大臣、最後に、この障害者自立支援法で出たこのような問題点、この大田区に関する地裁判決についてどう思われるか、教えてください。 いや、大臣お願いします。
○委員長(鶴保庸介君) 時間ですから、大臣、簡潔にお答えをいただければと思いますが。
○国務大臣(柳澤伯夫君) この自立支援法の考えているところについて、応益負担というお話もありましたけれども、現実には、応益負担一割をそのまま施行しているわけではなくて、上限を所得に応じて段階的に置いているということがございます。 私は、今ちょっと、それがどういうカーブになるかというようなことを今ここでつまびらかにするだけの用意がありませんけれども、本当に一割の応益負担と一刀両断に言っちゃったことが実態を反映しているのかという気すら実はしております。余りにも介護保険等との横並びというようなことの発想があって、利用者負担一割ということを前に出し過ぎたのではないかとすら実は思ってまして、随分そういった意味で誤った受け止め方も起こってしまったのではないかとすら私は思っております。 まあもちろん実態は福島委員がよく御存じですから、福島委員も御存じでございますから、我々はよく実態に合わせて調査をして必要な改善をしようということで今検討しているということを是非御理解をお願いしたいと思います。
○福島みずほ君 終わります。
○委員長(鶴保庸介君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後五時四十二分散会