国土交通委員会 第3号
- 発言数
- 161 件
- 登壇者
- 26 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2006/10/25
会議録
○塩谷委員長 これより会議を開きます。 国土交通行政の基本施策に関する件について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、政府参考人として国土交通省大臣官房長竹歳誠君、大臣官房総合観光政策審議官柴田耕介君、大臣官房運輸安全政策審議官杉山篤史君、総合政策局長宿利正史君、国土計画局長渡邊東君、都市・地域整備局長中島正弘君、河川局長門松武君、道路局長宮田年耕君、住宅局長榊正剛君、鉄道局長平田憲一郎君、自動車交通局長岩崎貞二君、港湾局長中尾成邦君、航空局長鈴木久泰君、政策統括官平山芳昭君、政策統括官日野康臣君、気象庁長官平木哲君、海上保安庁次長藤井章治君、内閣府政策統括官増田優一君、警察庁警備局長米村敏朗君、財務省主計局次長鈴木正規君、厚生労働省職業安定局高齢・障害者雇用対策部長岡崎淳一君及び農林水産省大臣官房審議官山下正行君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○塩谷委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○塩谷委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小里泰弘君。
○小里委員 おはようございます。自由民主党の小里泰弘でございます。本日は質問の機会をいただきまして、まことにありがとうございます。 さて、災害対策について本日はお伺いしたいと存じます。 このたびの鹿児島県北部豪雨災害、川内川、米ノ津川、それぞれの流域を中心としまして、鹿児島県北部一帯として戦後最大級の水害となったところでございます。国土交通省を初め政府関係各部署におかれましては、発災当初から迅速に、懇切に御指導をいただきまして、心から感謝を申し上げます。 元来、我が国は、脆弱な基盤と急峻な地形、そして国土の位置や気象条件などから、地震、台風、豪雨などによる災害が発生しやすい国であります。特に昨今の記録的な降雨量と豪雨災害の増大傾向を見るときに、日本列島全体として、いつでもどこでも災害に見舞われる、そんな危険性が高いと認識を改めてしたところでございます。 また、少子高齢化により、災害時において援護を必要とする人はふえ、あるいは地域コミュニティーの衰退により地域の防災力も低下をし、そしてまた地下街や地下鉄の増加は水害に弱い都市を生んでおります。このような中で、災害に係る社会環境は大きく変化をしているところでございます。 もとより、国民の生命と財産を守る、このことは国家の最大の責務でございます。前任の北側大臣に引き続きまして、冬柴大臣のその政治手腕に心から期待をしたいと存じます。 まず、災害の増加と社会の変化に対応した新たな災害対策の確立に向けて、大臣の決意をお伺いしたいと存じます。
○冬柴国務大臣 我が国は、御指摘のように、いつどこでも地震が発生し得る状況にあります。首都直下地震あるいは東海、東南海・南海など、大地震発生の切迫性が指摘をされているところでございます。発生すれば被害は極めて甚大であると危惧をされております。また、近年は、御指摘のように、想定を超える豪雨等が頻発いたしまして、ことしも鹿児島県川内川等の大災害が発生するなど、毎年大きな被害が出ているところでございます。 御指摘のように、国民の生命財産を守るということは、国、殊に国土交通省最大の使命であるというふうに認識をいたしております。 このために、まず、水害対策におきましては、従来の連続堤やダムの整備に加えまして、はんらんした場合でも被害をできるだけ小さく抑えるために、はんらん域にある家屋を優先して守る輪中堤や家屋のかさ上げなど、流域と一体となった対策を進めてまいります。 また、少子高齢化の進展を踏まえ、市町村が避難勧告等の発令を的確に行えるように、水位情報や河川の洪水警報等の提供及び土砂災害警戒情報の提供やハザードマップの整備など、ソフト対策も推進してまいります。 以上のように、災害の増加と社会の変化を踏まえ、限られた予算ではありますが、徹底した投資の重点化や、減災の視点に立ったハード、ソフト両面からの災害対策を推進してまいる決意でございます。
○小里委員 ありがとうございました。心から期待を申し上げます。 水害に直面してわかることでありますが、抜本的治水対策が施されていた地域は今回も被害は軽微にとどまっております。一方で、危険箇所であることが認識をされながら、その対応が不十分であった地域が今回も大きな水害を生じております。すなわち、抜本的治水対策の有無が地域の明暗を分けたところであります。災害の原因となる危険箇所を解消することが治水対策の要諦である、そのことを改めて痛感した次第でございます。 元来、人類の文明は川のほとりで始まり、人は川に寄り添って生きてきました。その結果として、日本では、洪水はんらん域に人口の五〇%、資産の七五%が集中をし、自治体の約九割が常に土砂災害の危険にさらされております。今、大臣がおっしゃいましたように、投資に限界がある中で、河川の整備率は最低目標のそのまた六割にとどまっております。多くの国民が水害の危険にさらされている、これが今の日本の現状でございます。 加えて、今回、鹿児島でも採択され、大きく期待されるところの河川激特事業でございますが、最近の豪雨災害の増大傾向に伴いまして、全国的にこの河川激特事業への財政需要が高まっている。そのことにより、通常の計画的河川整備の進捗に大きな影響をもたらしているところでございます。新たな財政的仕組みの検討が望まれるところでございます。 このような状況をどのように認識し、打開しようと考えておられるか、国土交通省、そして財務省にお伺いをいたします。
○門松政府参考人 お答えいたします。 平成十八年度の予算でございますが、再度災害防止のための事業といたしまして、先生御指摘のいわゆる河川激特事業など三事業ほどございますが、これを十八年度予算では二十カ所実施しているところでございます。さらに、本年度、川内川等におきまして激甚な災害が発生いたしまして、新たに三カ所、河川激特事業が採択されたところでございます。 御指摘のとおり、激特事業等再度災害防止関連の事業費が河川事業費全体に占める割合でございますが、今年度、十八年度予算においては約二割近く占めておるところでございまして、予算的にも一層の工夫が求められている状況になっております。このため、河川事業を徹底して重点的、効率的に実施するとともに、国土交通省として、御指摘の新しい仕組みについても、積極的に今後進めていきたいと考えております。
○鈴木(正)政府参考人 先生から今お話がございましたように、一度災害を受けられた方々のところにつきまして、再度災害を受けるということは大変問題が多いと思っておりまして、こうした再度災害を防止するための事業というのは緊急に取り組む課題だというふうに認識しております。 こうした観点から、ただいま河川局長からお話がありましたように、激特事業等については重点的に配意するということで、十八年度予算では約二割程度の配分になっているということでございます。 他方、その他の河川事業につきましても、全体の重点化、効率化を図る中で計画的な河川整備を進めるということで、優先順位を見きわめながら必要な予算の確保を図っているというふうな考えでおります。 今後とも、国民の皆様の安全と安心を確保する観点から、国会での御議論や国土交通省の御要望も踏まえまして、事業の重点化、効率化に努めてまいりたいというふうに考えております。
○小里委員 そのような認識を踏まえながら、関連してお伺いをいたします。 河川整備は、予算と時間とバランスとの闘いでございます。すなわち、限られた予算でいかに早期に上流、中流、下流のバランスある対応を図っていくか、そのために、今おっしゃいましたように、いかに効率的に投資を行っていくか、このことが問われます。 まず、徹底して防災を図るべき深刻度、危険性の高いものと、河川がはんらんしても被害を最小限度に抑える、いわゆる減災の考え方と、双方織りまぜた対応が必要となってまいります。また、既存の施設を改良、改善することにより、その機能を最大限に引き出す、このことも大事であります。 例えば川内川では、堤防区間の流下能力を阻害しているところの橋げたあるいは狭窄部、これを解消することで、その施設の機能をさらに大きく発揮をした実績がございます。あるいは、川内川治水のかなめとなっているところの鶴田ダムでございます。このたび、ダムの構造改良とあわせて、いわゆる発電容量を治水容量へと振りかえることで洪水調節容量を大きく増量する計画を策定いただいております。川内川全体の抜本的治水対策を図る上で大きく期待申し上げるところでございます。 さらに、復旧事業において考えるべきは、河川のカーブ部分に見られるように、毎回のごとく同じ箇所が被災して、はんらんして、復旧を繰り返す、そういうケースが少なくありません。また、海岸の堤防やがけ崩れ箇所のように、被災箇所を復旧したその翌年、その隣接部が被災する、そういうケースも少なくありません。復旧にとどまらず、河川のカーブ部分をカットしたり、あるいはその被災箇所の隣接部まであわせて改良する、そういう復旧プラスアルファの方策を講じることは、再度災害防止の観点のみならず、長期的に見ればコストの削減につながっていくと考えるところでございます。 以上のような観点から、効果的、効率的な河川整備事業の推進に向けて、国土交通省の取り組み方針、あわせて鶴田ダムに係る計画の見通しをお伺いしたいと存じます。
○門松政府参考人 お答えいたします。 治水対策の基本でございますが、集中豪雨の多発、台風による災害の多発、全国各地で大きな被害が発生しておりますが、人命被害や壊滅的な被害を軽減する防災、減災の対策を重点的に実施するとともに、連続堤防などによりますこれまでの整備手法にとらわれることなく、土地利用状況など地域の実情、意向を踏まえつつ、流域一体となった対策を進めていくことが基本でございます。 先生御指摘の川内川の治水対策でございますが、激特事業とあわせて抜本的な治水対策を推進するために、既存のダムでございます鶴田ダムの参加者の一部でございます発電事業者とも十分調整を図りながら、ダムを活用して、洪水調節の増量や放流設備の増強等を行います再開発事業を事業化すべく、財務省に現在、要求しているところでございまして、認められた暁には早期に対策を進めてまいる所存でございます。 またさらに、災害復旧につきましては、御指摘のとおり、単に原形復旧するだけではなくて、再度同様の被災を受けるおそれがないように、長期的な視点に立ちまして進める必要があります。特に、激甚災害を受けた河川につきましては、捷水路の整備や被災前後区間の改良工事などの改良復旧を施設復旧と一体的に実施して、効率的な河川整備に努めてまいる所存でございます。 以上でございます。
○小里委員 どうぞよろしくお願いします。 今回、通常二カ月かかる激甚災害指定を一カ月半でいただきました。復旧事業も可能な限り急いでいただいているところでございますが、ただ、現場の感覚としては、激甚の指定も復旧の取りかかりも遅いと言わざるを得ません。 例えば治山事業などは、激甚災害指定の有無が、県単事業になるか国の補助事業になるかを分ける場合があります。また、国交省の地域防災がけ崩れ対策事業なども、激甚災害の指定が事業採用の条件になっております。つまり、激甚指定があるまで県や市町村の方針も決まりにくい、市町村が二次災害の危険性のある急傾斜地崩壊現場などの応急措置を急ごうにも、財政負担が見えないゆえに二の足を踏みがちであります。不安定な状態にある自治体や地域住民に安心と勇気を与える意味でも、早期の激甚指定に向けて制度の整備を要すると思います。 阪神・淡路大震災では、激甚な災害であることが明らかであることから、正確なデータではなく、推計値で発災から一週間で激甚の指定をした例もございます。そこまでいかなくても、早期の整備に向けて、指定に向けて、内閣府の見解、方針をお伺いしたいと存じます。
○増田政府参考人 先生御指摘のように、激甚災害の指定に当たりましては、どうしても一定の基準を満たすということが必要でございまして、復旧事業費などの数値の把握に時間を要する、それからその上で閣議決定を行うということで、通例二カ月ぐらいかかって、御心配をいただいているわけです。 したがいまして、今回の災害につきましても、激甚災害の指定を待たずに、可能な限りそれぞれの災害復旧事業に取り組んでいただくよう各省庁にお願いをしているところでありますけれども、やはり現場ではどうしても激甚災害の早期指定の要望が強くあることも私ども承知しておりますので、これまでもできるだけ早くということで努力をしておりますが、今いろいろ御指摘もいただきましたので、指定までの期間をもっともっと短縮できるように私どもとしても知恵を使っていきたいと思っております。
○小里委員 激甚指定のあり方の見直し、それとともに、機敏な応急措置、復旧措置の実現に向けて、政府関係部署そして自治体の努力を促したいと存じます。 最後になりますが、今回、災害を感知してから浸水までの時間が早過ぎたという声が多く聞かれました。防災情報がなかなか伝わらない、あるいはまた、特にお年寄りは自分の家に執着が強いものですから、なかなか避難誘導に苦労するケースも多かったと聞きます。日ごろからの防災意識の啓発、いざというときの洪水予測情報や土砂災害警戒情報など、地域別のきめ細かな情報提供システムの構築が求められます。また、携帯電話やカーナビの活用など、生活様式の変化に応じた多彩な情報伝達手段をさらに使うことを考えるべきではないかと存じます。 少子高齢化や地域コミュニティーの衰退など、社会環境の変化によりまして地域の防災体制も弱体化をしております。住民の防災教育の支援、防災活動の啓発、広域的な支援体制の強化などが望まれるところでございます。地域の防災力の再構築を強く望みたいと思います。時間がありませんので、答弁は求めません。 そこで、私は渓流釣りを趣味といたしますが、美しく豊かな自然に囲まれた中で、ひたすら源流部を目指して釣り上がるとき、これは至福のときでございます。渓流に限らず、人里を流れる里川も、その風景、日本の風景として非常に貴重なものでございます。そこに生息する水生動物、植物を大事にしたいと存じます。治水事業に当たっては、ぜひこの景観や生物との調和を図っていただきたいと強く望むところでございます。国交省の見解をお伺いいたします。
○渡辺(具)副大臣 委員御指摘のとおりでございまして、国土交通省といたしましても、委員に御指摘いただいた視点からの河川整備に努めているところであります。 河川の持つウオーターフロントの空間は、生態系にとりましても人間にとりましても大変貴重な空間であります。したがいまして、河川整備に当たりましては、生物の多様な生息、生育環境の確保など、生態系及び河川景観の保全に配慮した治水事業が極めて重要であるというふうに考えております。また、このような視点からの河川整備は、安倍総理が掲げておられます「美しい国、日本」の創出ということにも沿うものだというふうに思っております。 したがいまして、国土交通省としては、平成九年に河川法を改正いたしまして、従前の河川整備の目的でありました治水、利水に加えまして、河川環境の整備と保全を追加いたしました。 例えば、河川事業におきましては、従来のコンクリート護岸を使った単調な河川改修ではなくて、今魚釣りというお話がありましたが、魚がすみやすいようなたまりといいますか、湾処と言っていますけれども、湾処や魚道を整備するとか、あるいは川の特性を踏まえた瀬やふちをつくるなどして、可能な限り自然の特性やメカニズムを活用して川本来が有する良好な環境を創出する自然の多い河川づくり、川づくりという意味で、多自然川づくりを河川改修の基本としているところであります。最近でありますけれども、多自然川づくり基本指針を取りまとめたところでございまして、これを関係機関にも通知したところでございます。 今後とも、これまでどおり、委員御指摘のとおり、治水、利水の観点だけではなくて、河川環境の創造と保全という観点からも治水事業の推進に努めてまいりたいと考えております。
○小里委員 それぞれ的確な答弁、まことにありがとうございました。 以上で終わります。
○塩谷委員長 次に、松本文明君。
○松本(文)委員 まず、都市・地域整備局長に三点ほどお伺いいたします。 その一、都市計画道路の整備状況あるいは事業化の進捗状況がどうなっているのか。それから、都市計画決定後、整備が完了するまでにこの国ではおおむね何十年程度かかっているのか、お答えをいただきたい。第三点、今後三十年、五十年、百年かかっても着手できないであろうと思われるような都市計画は見直すべきだ、こう考えるのでありますが、局長の御見解。 この三点をお伺いいたします。
○中島政府参考人 お答えいたします。 まず、整備の状況でございますけれども、全国の平均値で、改良済み、つまり計画決定延長に対して改良されるのは何キロあるかという率でございますが、おおむね五五%ぐらい、東京都もおおむね同じような水準でございます、五五%。 どのぐらいかかるかということでございますが、全体を平均したような数字はちょっと持っておりませんが、傾向を申しますと、最近都計決定するものは、比較的、事業を前提にして計画決定して、直ちに事業化するというものが多いと思っております。 ただ、都計道路の中には、東京都もそうなんですが、戦後すぐ決めたものとか、東京は昭和二十一年に大変たくさんの道路を決めまして、私も練馬に住んでおりますが、環状八号線も昭和二十一年の決定でございまして、この間、ようやく全線開通を見たというようなことでございます。ですから、六十年ぐらいかかっているものもあるということでございます。あるいは、高度成長期に決めたもので未着手のものが残っている。そういう、一般的に言いますと、やや古い時期に決めたもので、なかなか整備、一応現道はあるけれども断面が足らないとか、そういうものを含めて多いと思っております。 そこで、見直しでありますけれども、都市計画でございますから、どうしても将来のビジョンというのを決めてそれに向けて整備するということで、ある程度時間がかかるということはあると思いますけれども、経済情勢が随分変わってまいりまして、人もふえないし、これ以上市街地も拡大しないだろう、そういう状況を踏まえますと、都市計画道路の必要性を検証してその見直しをするというのは避けられないと思っております。 私どもも、一応、公共団体に対しまして、技術的な助言といいますか、都市計画運用指針と言っておりますが、その中で見直しの考え方を示しまして、現在、主に都道府県、政令市のレベルでございますが、多くの団体で見直しのガイドラインを策定していただいて、都市計画道路の廃止を含めた見直しの作業に着手をしていただいております。 このような見直しをして、廃止すべきものは廃止し、逆に、もうやると決めたものは時間を決めてちゃんとやるという、めり張りをつけた整備が今後必要だと思っております。引き続き、私ども、できる範囲で適正な指導をしてまいりたいと思っております。よろしくお願いします。
○松本(文)委員 ぜひ、そのような方針でしっかり前へと進めていただきたいと思うわけであります。 しかし、それにしても、都市計画道路の進捗率、全国平均五五%ということであります。そこで、大臣に伺うわけでありますが、まだおおよそ半分程度しかできていないということであれば道路財源はますます必要だ、スピードアップをしなきゃならぬということであればさらに必要だ、こういう時期に、道路特定財源を見直そう、こういうような動きがあるわけでありますが、大臣の所見を伺いたいと存じます。
○冬柴国務大臣 道路特定財源は、道路の整備とその安定的な財源の確保のために創設されたものであります。受益者負担の考え方に基づきまして、自動車利用者の方々に、利用に応じて道路整備のための財源を負担していただいているという制度でございます。 道路特定財源の見直しにつきましては、行政改革推進法及び骨太方針二〇〇六というものに沿いまして、一般財源化を図ることを前提として、納税者に対して十分な説明を行い、その理解を得つつ、関係各方面と連携して年内に具体案を取りまとめてまいることといたしております。 いずれにいたしましても、道路整備に対する国民の皆様のニーズを踏まえ、その必要性を具体的に見きわめつつ、今後とも真に必要な道路は計画的に整備を進めてまいりたい、このように考えております。どうぞよろしくお願いします。
○松本(文)委員 大臣、ぜひ、必要な道路はスピーディーにつくる、こういう観点で財源確保に当たっていただきますように要望をしておきます。 住宅局長に伺います。 建築基準法は、建物をつくるときに四メーター道路に接することを決めておるわけでありますけれども、実際に、四メーター道路に満たない狭隘な道路に敷地が接している、こういう住宅はどの程度あるのか、御教示願います。
○榊政府参考人 お答え申し上げます。 平成十五年に総務省が住宅・土地統計調査というのを実施いたしております。それにつきまして、その調査結果によりますと、敷地が接している道路の幅員が四メートル未満のもの及び敷地が道路に接していない住宅の割合は、全国ベースで見まして約三九%となっております。 これを地域別に見ますと、関東大都市圏では三三・八%、京阪神大都市圏では三八・四、東京都区部では三三・五%というものにつきまして、先ほど申し上げましたような、幅員が四メートル未満及び敷地が道路に接していない、こういう結果になってございます。
○松本(文)委員 住宅局長、三〇%台とお示しをいただいた、正しい数字だろうと思いますが、地域によっては、木賃ベルト地帯、こう言われるようなところでは約六〇%が四メーター道路に接していないというような、大変危険な地域もあるわけであります。 建物を建てるときには、中心線を決めて、そこから、中心線から二メーターセットバックして建物を建ててくださいよ、こういう話になっております。ところが、でき上がる、完成検査を受ける、受けた後で二、三カ月いくとまたもとのところに塀が出ている、こういうことが現状のようであります。この原因は、下がったらすぐそこに道路をつくらない、これがやはり原因だろう、こう考えているんですが、下がった場合、建物が新たにセットバックしてできた場合に、ぜひ、セットバックした部分について道路整備をする、こういうような御指導をしっかりと進めていただきたいのでありますが、御見解を伺います。
○榊政府参考人 お答え申し上げます。 確かに、幅員四メートル未満の場合には二メートルセットバックということで、私ども、二項道路と呼んでおりますが、基準法の四十二条の二項の規定に基づきまして、二メートルセットバックということを義務づけております。 この二メートルの範囲内は、実は、基準法の四十四条で敷地内の建築制限がかかっていまして、本当は塀とかそういうのは建てちゃいけないということになっておりますので、本来、この基準法の運用という形で、そういうセットバックしたところに塀を建ててはいけないというようなこともきっちりやっていかないといけないとは思っております。 ただ、セットバックした土地を道路として整備して維持管理していくということは、実はその土地自体が土地所有者のものになっておりますので、そちらの所有者の責任でやっていただきたいというふうに思っています。多くの地方公共団体では、先生御指摘のように、セットバック部分についていろいろな助成制度を持っておられます。測量、舗装というのをやるとか、それから門とか塀とか樹木といったような除去費用とか移設費用を助成するとか、そういったような、いわば先生の御指摘のような道路にするための仕組みをたくさん持っておられる。 なおかつ、私ども、先ほど申し上げました建築規制によるセットバックと敷地内制限、これをうまく運用していく努力が必要かというふうに思っております。私どもの方もこうした取り組みを支援していきたいというふうに思っておりまして、先ほどの建築規制の的確な運用ということについて周知徹底を図りたいということと、公共団体と連携した狭隘道路対策というのを進めてまいりたいというふうに思っておるところでございます。
○松本(文)委員 制度はあって、法の求めるところは明らかでありますが、なかなかそれが現実にはうまく回転をしていない、こういう現状にありますので、ぜひそういう現状認識を持って対応に当たっていただきますようにお願いをいたします。 こういう狭い道路、これを有効活用しなくちゃいけない。車いすでも自由に伸び伸びと利用できる、そういう生活道路を確保するためにも、この狭い道路に電柱が立っている、これはやはり許せないことだ、こう考えております。 世界を代表する都市、先進国の都市においては電柱はほとんど見かけないものでありますが、今日なお日本の各都市では電柱だらけでありまして、空を見ればクモの巣のようであります。観光立国をうたいながら、あの奈良へ行っても京都に行っても、空を見れば電柱だらけ、原宿も神宮前も同様であります。 この原因、今後の対応について、どういうお考えを持って臨まれようとしておりますのか、政務官、答えていただければありがたいと思います。
○吉田大臣政務官 ただいまの松本委員の無電柱化についての御質問でありますが、まさに時を得た、そして重要な御示唆と受けとめております。 これらのために、昭和六十年より、警察庁そして総務省、経産省、国土交通省、電気事業者、通信事業者等から成る無電柱化推進検討会議を設置し、数次にわたり地中化計画を設定し、省庁横断的に取り組んでいるところであります。 そして、前段お話がありました観光立国、そして、狭い日本の国に網の目のように小さなあるいは幅の狭い歩道が配備されている、そこにまた電柱が立つ、乳母車を押した子育て中のお母さんだとかあるいはお年寄りなんかはすれ違うにも難儀する、この電柱がなかったらな、この思いは委員と同じであります。 最近では、平成十六年四月に、電線類地中化関係副大臣会合の電線類地中化の着実な推進に向けた基本方針に基づき、新たに無電柱化推進計画を策定し、無電柱化を推進しているところであります。国交省がもちろん中心になって、リーダーシップをとって、そして、かかわる関係機関と連携をしながら無電柱化の推進を強力に推し進めていこう、そのような状況を御答弁申し上げさせていただきたいと思います。
○松本(文)委員 電線地中化の中心的役割を担っていただくのが国交省であり、その国交省の中での責任者は大臣であり、そして大臣のもとの責任者は吉田政務官であることは明らかであります。しかし、何局の何課長さんがその責任者であるのか、省庁またがった会議での議長さん、座長さん、取りまとめは一体どなたがなさるのか、この際、しっかり名前を伺っておきたいと思います。
○宮田政府参考人 お答え申し上げます。 当然ながら、大臣、政務官の指示のもと、道路局長、それから担当官といたしましては地方道・環境課長というのがおります、これが任に当たっております。よろしくお願いいたします。
○松本(文)委員 ようやく電柱地中化の責任者の顔が見えてまいりまして、勇気百倍であります。 そこで、ここに財団法人道路保全技術センターというところが電線共同溝にかかわる技術的なマニュアルを出しております。これが国交省の中のどういったところに位置しているのか定かでありませんけれども、これによりますと、三メーター以上の歩道を設けた道路の下に共同溝をつくってやる、こういう指示になっております。ところが、では、歩道のない生活道路についてはどういう対応をするのかということについては、全く触れられておりません。 したがいまして、これから国道や都道府県道、こういった大きな道路の整備はある程度進むと思いますけれども、生活道路についてはほとんど現在手つかずの状況にあります。これではいけない、こう思うわけでありまして、コストを安くして、その負担をどことどこがどう負担をしてと、根底からこの計画をぜひ見直していただいて、実現性のある電柱地中化対策を進めていただきますように重ねて要望をし、質問を終わります。 ありがとうございました。
○塩谷委員長 次に、高木陽介君。
○高木(陽)委員 公明党の高木陽介でございます。 本日は、北側大臣から冬柴大臣にバトンタッチをされて初めての一般質疑ということで、私の持ち時間、二十分間でございますので、端的にやっていきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。 まず、きょうは住宅問題と道路問題についてお伺いをしたいと思うんです。 まず、今、少子高齢社会と言われていて、我が公明党もこの少子化対策、高齢化対策についてしっかりと取り組んでまいりました。特に、高齢者問題というと、社会保障、年金、介護、医療といった問題がいつもいつも取りざたされるんですが、それ以上に、やはり住宅の問題というのは高齢者対策にとってある意味でいうと最も重要な問題ではないかな。生活の基盤である住宅、これをしっかり確保していくこと、それがなければ、幾ら年金、介護、医療といった社会保障が充実したとしても、これはある意味でいうと基盤が崩れてしまうというふうになってしまうと思います。 その上で、まず、介護や子育てのため、離れて暮らす高齢者、その生活を支えるいわゆる子供たち、これが同居できるか、または近くに住む、近居できるかどうか、こういった問題が今かなりクローズアップされていると思います。 実は先日、ある方にお話を聞いたところ、特に都内、都心においては、子供たちが住んでいる、親は遠く地方の方に住んでいる、元気なときはいいんですけれども、その親御さんが体のぐあいが悪くなった、何とか面倒を見ていきたい、ところが、一緒に住みたいけれども、都心ではそれなりのスペースもない、または、では近くに住んでもらおうと思っても、それなりのものがない、こういった現実の問題というのがあります。 そういった部分において、国土交通省が来年度予算要求で、地域優良賃貸住宅制度、これを創設しよう、これが盛り込まれておりますけれども、どのような制度を検討しているのか。また、今年度から創設されている高齢者の住みかえ支援制度、これも重要だと思うんですけれども、これが今後どのように推移していくと考えているか、まずお伺いしたいと思います。
○榊政府参考人 お答え申し上げます。 子供世帯とその親が遠くに離れて暮らしているケースでございますけれども、親を子供世帯が介護することが必要となった場合というのは、当然のことながら、親と子供世帯が同居や近居をするということが必要になってまいります。こうした同居や近居を支援することが住宅政策として一つの重要な視点であるというふうに考えておるところでございます。 この考え方から、さきの通常国会で成立をさせていただきました住生活基本法に基づきまして本年九月に閣議決定をいたしました住生活基本計画の中でも、三世代同居、近居への支援を国民の住生活の安定の確保及び向上の促進に関する目標の達成のための基本的な施策の一つという形で位置づけたところでございます。 こうした親と子供の同居を支援するという具体策の一つといたしまして、現在ございます特定優良賃貸住宅制度、これと高齢者向け優良賃貸制度を再編いたしまして、地域優良賃貸住宅制度を創設したいということで、来年度の予算要求に盛り込んでおるところでございます。 この制度の中身でございますけれども、親と子供世帯の同居を含めまして、高齢者世帯や子育て世帯といった世帯に対しまして良質な賃貸住宅を民間事業者から供給していただく、こういうことを促進するために、その整備費用や家賃減額のための助成を行う仕組みでございます。次期通常国会にこうした関連法案を提出するための準備を進めると同時に、この暮れの予算編成に向けまして、財政当局と調整を進めているところでございます。 それから、高齢者の持ち家の賃貸化を円滑化することによりまして、子供世帯との同居や近居も含めまして、高齢期の生活に適しました住宅の住みかえを促進しようということで、高齢者住みかえ支援モデル事業というものを、実は本年十月から開始をいたしました。現在、モデル事業という形で実施をいたしておりますが、成果を踏まえまして、全国的に展開していきたいというふうに考えておるところでございます。
○高木(陽)委員 今の地域優良賃貸住宅制度、来年度の予算でしっかりと確保しないと、先ほど申し上げましたが、現実でも困っている人がいるわけですね、親と一緒に住みたい、また近くに住みたいという。そういった意味では、大臣を筆頭に、私どもも与党ですから、この予算獲得を含めてしっかり努力してまいりたいと思います。 もう一つは、この住みかえ制度なんですけれども、いわゆるストックは、全国的に世帯数と比べた場合にはもう足りているわけですね。ところがミスマッチがあるという、ここが一番大きな問題だと思うんです。このミスマッチ、いわゆるひとり暮らしの親御さんの方がすごく広い家に住んでいる、一方、子育て世帯というのが狭い都市部の住宅に住んでいる。どういうふうにこのミスマッチを解消するかということでの住みかえ支援制度、これをモデル事業でスタートしましたけれども、逆に言うと、これを加速させて、来年度、さらに再来年度と、ニーズに合った対応をしていただきたいということをまず要望しておきます。 さらに次の質問として、やはり公営住宅というのもこの高齢者対策の問題において重要だと思うんですね。今、近居をする、近くに住むということも主張させていただきましたけれども、同居または近居できるようにするために、公営住宅を活用した方策、これも重要だと思うんですが、この状況と今後の展開について伺いたいと思います。
○榊政府参考人 委員御指摘のように、公営住宅につきましても、家族などで高齢者を支えていく環境を整えていくということが重要だというふうに考えておるところでございます。 このため、昨年十二月に公営住宅法の施行令を改正いたしまして、公営住宅の事業主体が、入居者の世帯構成及び心身の状況から判断して、住みかえということを弾力的に認めることができるようにいたしたところでございます。この仕組みを活用いたしますと、現在、ある地域の公営住宅に住んでおられる高齢者が、その子供さんが別のところに住んでおられる、その別のところの近くの公営住宅に住みかえができるようになったということでございます。 それから、同じく親の世帯と子の世帯の同居または近居支援ということを目的といたしまして、優先入居の取り扱いを行うことが可能となっております。最近では、例えば北海道、東京、大阪、広島といったようなところで、同居または近居を支援する取り組みを行っているところでございます。例えば大阪府では、募集している公営住宅の近くに応募者の親の世帯がいる場合には、別途、戸数枠を設定いたしまして、平成十七年度は、百二十戸募集をいたしましたところ、百七世帯の申し込みがあって、うまく近居ができたというふうに聞いておるところでございます。 今後とも、こういったような特定入居、優先入居といったような方策につきまして、公営住宅を活用して高齢者の住生活を支えていけるように、必要な助言、情報提供を私どもも行っていきたいというふうに思っておりますし、事業主体の創意工夫による取り組みも支援してまいりたいというふうに思っておるところでございます。
○高木(陽)委員 特定入居、優先入居という制度を今四都道府県でやっている。こういった制度をさらに活用させていくためにも、公営住宅の事業主体である都道府県、さらには利用している人たち、望んでいる人たちに、こういう情報、こういう制度があるんですとしっかり知らしめていくこと、またはそれをさらに活用するために、都道府県に対するいろいろなアドバイス等もしっかりとやっていただきたいということを要望したいと思います。 三番目の質問、ちょっと割愛させていただいて、主張として述べさせていただきたいのは、今質問させていただいた地域優良賃貸住宅制度だとか高齢者の住みかえ制度、こういった問題、または公営住宅の特定また優先入居、こういったことは高齢社会に対しての対応なんですけれども、これだけですべてニーズが満たされているかというと、まだまだではないかなと思うんですね。 そういった点、例えば団塊の世代がこれからいよいよ六十代に入ってきて、年金生活に入ってくる。だからこそ、そういった住宅問題に対しては国土交通省はもちろん所管の役所としてしっかり対応してもらいたいんですが、この少子高齢対策においては政府を挙げてやっていかなければいけないのではないかな。特に住宅問題、これはお金のかかる問題です。国交省の枠内の中でお金をやりくりしてやれということじゃなくて、これは本当に政府を挙げてやっていっていただきたいということを申し上げておきたいと思います。 大臣にお伺いしたいのは、バリアフリー。公明党は、与党に入ったときに交通バリアフリー法という政策を提案させていただいて、国交省と連携をとりながらつくらせていただきました。 昨年は北側大臣のもとで、新バリアフリー法ということで、いわゆる交通だけではなくて住宅、建築と一緒になってやっていく、その中で、やはりこの高齢社会においての住宅のバリアフリー化というのは重要な問題だと思うんです。でも、それは個人の問題じゃなくて社会としての責任である、そういった中で、介護コストの抑制にも資するものであるというふうに考えているんです。今回、税制を含めてさまざまな支援策を講じることが必要であると思いますけれども、大臣のお考えを伺いたいと思います。
○冬柴国務大臣 まさにお説のとおりでございまして、本格的な高齢社会の到来を目前に控える中で、住宅のバリアフリー化を進めることは、高齢者等の居住の安定確保を図り、また介護等の社会的コストの抑制にも資する、この観点から、緊急かつ重点的に取り組むべき重要な課題である、このように認識をいたしております。 このため、本年九月に閣議決定をいたしました住生活基本計画におきましては、高齢者の居住する住宅のバリアフリー化を、平成十五年の二九%から平成二十七年までには七五%にまで引き上げるなどの数値の目標を設定したところであります。 この目標達成を図るためには、公的賃貸住宅のバリアフリー化に加えまして、民間住宅におきましても、例えば住宅金融公庫におけるバリアフリー改修への融資、それから地域住宅交付金の活用によるバリアフリー改修への助成の支援、またバリアフリー改修への住宅ローン減税制度の適用などを行うほか、さらに十九年度税制改正において、住宅のバリアフリー改修促進税制の創設ということを強く要望しているところでございます。 国土交通省としては、これらの施策を実施することにより、住生活基本計画に掲げた目標を達成できるように努力をしてまいる所存でございます。
○高木(陽)委員 今、大臣の方から、バリアフリーの改修の促進税制のお話が出ました。 公的な部分、先ほど申し上げたバリアフリー法によって、公的なエリアというのはだんだんとバリアフリー化されている。ところが、やはり生活の基盤というのは住宅ですから、ここがしっかりしなきゃいけない。公的な住宅は、またそこそこやっている。まさに民間の一人一人が暮らしの基盤としている住宅において、どこまでバリアフリー化できるかというのが今後の高齢社会の大きな課題である。その上で、助成または融資、そして最も大きいのは、今回税制改正で検討されるであろうバリアフリーの促進の税制であると思います。これについては、国交省、大臣を筆頭に頑張っていただくだけではなくて、私ども与党も、公明党としてもしっかりとこの問題に取り組んでまいりたいというふうに申し上げたいと思います。 続いて、道路の話について、短時間でございますが、質問したいと思います。 まず、あかずの踏切でございますが、前の北側大臣のときもあかずの踏切対策ということでしっかりと取り組んできたと思いますが、緊急にいろいろと調査をされた、その上で緊急対策すべき踏切というのは全国で千八百カ所あるであろうと聞いておりますけれども、この取り組みについて、現状についてお伺いしたいと思います。
○宮田政府参考人 お答え申し上げます。 先般来、道路管理者と鉄道事業者の協力のもとで、緊急点検を実施いたしました。第一次の点検結果で、今委員御指摘のあかずの踏切等緊急に対策が必要な踏切、約千八百カ所を抽出しております。現在、第一弾の実態総点検結果を踏まえて、五カ年計画を策定して、対策を重点的に進めております。 具体的には、速効対策が必要な箇所につきましては、歩行者等立体横断施設の設置、踏切内の歩道の拡幅、賢い踏切等の速効対策を今後五年間に全箇所で推進をいたします。また、連続立体交差等の抜本対策のペースを二倍のペースに上げたいと考えております。 抜本対策を初めといたしまして、踏切対策につきましては、まだまだ多くの事業費、長期の事業期間が必要でございますので、所要の予算を確保して、踏切対策のスピードアップを図ってまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○高木(陽)委員 このあかずの踏切対策というのは、渋滞解消に資するだけではなく、それが環境にも影響するわけですね。そういった部分では、これもしっかりと取り組んでいただきたいというふうに思います。 最後の質問になると思いますが、もう一つは、首都圏の三環状道路、先ほど松本先生も質問されておりましたけれども、これが平成二十年代半ばまでに九割の完成を目指すと言っている。これは、やはりお金のかかることでありますが、その費用対効果というのは、いつも国交省、特に公共事業に関してはしっかりとチェックをしていくという流れになっておりますけれども、その経済効果、整備に必要な費用、ここはどのようになっているのか、伺いたいと思います。
○宮田政府参考人 お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、平成二十年の半ばまでに、圏央道の概成でありますとか外環の千葉区間の供用でありますが、三環状の約九割を完成させたいと思っております。約九割の三環状道路が完成いたしますと、渋滞解消による走行時間の短縮、そういう効果だけでも年間三兆円、そういうことでございます。 また、自動車の走行速度が向上いたしますれば、時速二十キロの走行に比べまして時速六十キロの走行では、CO2排出が約四割低減いたします。仮に現時点で三環状が完成しているというふうに試算をいたしますと、CO2排出量が約二百から三百万トン、そういうふうな数字で削減されます。この二百万トン、三百万トンというのは、東京二十三区の総面積の四倍を植林して、その木が吸収するCO2に相当いたします。 九割の三環状が完成するまでには、今後、約三兆円の事業費が必要になるというふうに見込んでおります。
○高木(陽)委員 小泉構造改革で、特にコスト意識というのが高まったのは確かだと思うんです。そのことを考えますと、今三兆円かかる、一年間でこの首都圏だけで三兆円の経済効果があるというわけですから、三兆円投入すれば一年間でもとをとって、二年目から後は全部プラスになるわけですね。そう考えますと、これは早急にやらなきゃいけない。 先ほどの踏切の問題もそうですけれども、今まで公共事業というのは悪いんだというような意見が変なところでまかり通っていたな。そうじゃなくて、本当に費用対効果を考えた場合には、これはまさに必要なものである。これは、経済効果だけではなくて、本当に環境にも資するということ。今、植林の話も道路局長されましたけれども、そういうことを考えると、やはりこれも、国土交通省の問題じゃなくて、政府を挙げてやらなきゃいけない問題ですね。 そういった問題の中で、道路特定財源問題というのがいよいよ年末に一つの結論を出さなければいけない。そういったときに、道路をつくるということで、納税者、いわゆる車の利用者たちが税金を払ってくれている。まさにこれをしっかりと、そういったところに使っていくのが本来の趣旨であって、一般財源化することによってこれが、では、その費用対効果はどうなってくるのか。こういう、まさに構造改革の考えからいくと逆行するのではないかと私は考えているんですね。 ここら辺のところを、きのうも、道路特定財源の一般財源化の反対の集会というのに私も出て、公明党を代表して発言しました。与党の国会議員が百五十人も来ている。秘書の方を含めると二百五十人来ている。多数決をやれば、明らかにこれはやらないという話なわけですよ。ところが、民主主義は多数決にあるにもかかわらず、その多数決がまかり通らないというこの風潮を何としても変えるということを、この国土交通委員会のメンバー、できれば総意をもって確認をしながら進んでいきたいということをお話し申し上げて、質問を終わりたいと思います。
○塩谷委員長 次に、伴野豊君。
○伴野委員 民主党の伴野豊でございます。 本日は、大臣の所信的あいさつに対する質問を幾つかさせていただきたいと思います。 私も、本日は、国土交通行政に関しまして、直球勝負でずばずばっといかせていただきたいと思っております。余り変化球や暴投や、まあ手が滑っちゃうこともあるかもしれませんけれども、それはお許しいただいて、ぜひ直球勝負でいきますのでお受けとめいただければ、そんなふうに思います。 まず、いずれにしましても、こういう大変な時期、しかも、北朝鮮の問題がある中で大臣就任ということで、まことにおめでとうございます。そういった中で、国民の目線で国土交通行政をつかさどっていただく、その点に関しましては、私も国政を預かる一人の政治家として期待もし、敬意も表させていただきたいと思います。どうかお体にお気をつけいただき、御尽力いただければ、かように思っております。 また、副大臣初め政務官の皆さん方におかれましても同様の気持ちでおりますので、ぜひ国民の皆さんの目線あるいは納税者の目線で御尽力いただければ、そしてまた、くれぐれもお体にお気をつけいただければ、かように思っております。 では、幾つか素人的な素朴な疑問も含めさせていただきながら、国土交通行政全般につきまして、今私自身が懸案としておりますことをざくっと質問させていただければと思っております。 一点目でございますけれども、大臣就任にお当たりになられまして、総理から、特に国土交通行政、こういうところを注意してやってくれよというようなことが、何か今の時点で御指示をいただいているようでしたら、お教えいただけませんでしょうか。お願いいたします。
○冬柴国務大臣 大臣就任に当たりまして、総理大臣から書面で指示をいただきました。具体的には六点あったと思います。 公共事業について、真に必要な事業を見きわめ、重点化、効率化を徹底すること。二番目は、道路特定財源について、具体案を取りまとめること。三つ目は、耐震強度偽装問題について、建築物の安全性に対する国民の期待と信頼にこたえる具体策を早急に実施すること。四番目に、交通分野におけるテロ、事故、災害等に対する保安、安全、防災対策を強化すること。五番目に、観光立国実現のためのさまざまな取り組みを一層推進すること。最後に、国の庁舎について、太陽光発電の導入や緑化を推進すること。 以上六項目を書面で指示をいただきました。頑張ってまいりたいと思います。
○伴野委員 六項目ということでございますので、それぞれにも重みづけがあるのかもしれませんが、ぜひ御尽力いただければと思っております。 その中からも幾つか、また後ほど私の懸案としておりますこと、ちょうど今の大臣の御指示にもあった分野もございます。ぜひ後ほどお聞かせいただきたいかと思います。 では、二つ目に、今の総理大臣の御指示とあわせ持って、冬柴大臣もこの「美しい国へ」、お読みになったかと思いますが、私も買って読ませていただきました。七百三十円という大枚を払って、一国の総理がどういうお考えを持っているかというのは、これはやはり国会議員として当たり前のことだと思いまして読ませていただきました。 正直言いまして、少子化対策や、あるいは社会福祉のアプローチの仕方、若干私の考え方と違うところもあるんですが、およそ国民の皆さん方には誇りを持っていただきたい、あるいは自信の持てる国にしていくというトップリーダーの意思は非常に感じさせていただきましたし、私も一政治家として勉強させていただく、あるいは参考にさせていただくこともありました。 しかしながら、これをどうやって国土交通行政に生かしていくかというと、これはいろいろ知恵も要るんだろう。正直言いまして、非常に観念的なことが多く書いてありましたし、意思はよくわかるんですが、それを具現化していくにはどうするんだ、国土交通行政の中ではそれを非常に具現化していくということが求められていくわけでございまして、大臣におかれましては、この安倍総理のお考え方をどうそしゃくして、今後、国土交通行政に生かされていくのか、お聞かせいただければ。
○冬柴国務大臣 我が国は、世界に誇り得る美しい自然に恵まれた、また、長い歴史、文化、伝統を持つ国であります。全国各地域が歴史遺産や景観、伝統文化等を生かして、魅力と活力のある地域をつくっていくことが重要でありまして、我々の子供や孫たちが自信と誇りを持てる「美しい国、日本」をつくり上げていくことが国土交通省の大きな使命であると自覚をいたしております。 昨年成立いたしました国土形成計画法に基づきまして、現在策定中の国土形成計画においても、広域ブロック、日本の本州、四国、九州を八つのブロックに分けるということで、その単位となる地方が持てる独自の文化、伝統、自然、歴史、またそこに住む人々の考え方、かたぎと申しますか、そういうものの地域資源を最大限に生かして、そして地域戦略を描いていただきまして、個性あふれる独自の発展を目指していただきたい、このように思っております。 そのため、私は、今後の国土交通行政につきましては、このような考え方を踏まえつつ、大きく三つに分けることができると思います。 一つは、やはり災害に強い国土づくりであります。住宅や建築物、公共交通等の安全、安心の確保など、いわゆる安全、安心の基盤の確立、これが必要だと思います。 二番目には、四面環海の国であります、この成長戦略を考えていく上におきましては、その基本となる国際競争力を強化しなければならない。すなわち、国際空港、国際港湾、また、そのような拠点と消費あるいは生産拠点とを結ぶ道路のネットワーク、高速道路あるいは鉄軌道のネットワークというものを急いでつくらなければならないのではないかというふうに思っております。 三つ目は、我が国の活力の源泉は何といっても地域の自立と、競争力強化に向けた頑張る地方あるいは頑張る地域、これの支援が必要だと思います。今までのように国が何もかも箇所づけをしたりいろいろするということではなしに、その地域が頑張って、このようにやりたいというものに積極的に応援をさせていただくということが必要だろうというふうに思います。 そういうふうに、限られた予算でありますけれども、重点化、効率化を図りつつ、強力に推進をしていきたい、このように考えております。
○伴野委員 その意思といいますかお気持ちをぜひ生かしていっていただきたいなと思うわけでございますが、ここはひとつ私の考えも聞いていただければと思うんですが、私は、国土交通行政にどう生かしていくかということで、先ほど大臣もおっしゃった、日本人の歴史と伝統、工夫、あるいは自然との調和、共生、もっと言うならば、和をもってたっとしという日本人のあうんの呼吸みたいな、これはいい面、悪い面、両方あると思います。例えば、契約社会に対して、日本人は、余り文書できちっと交わしたりしなくても、あうんの呼吸で、信頼関係でやれる部分もあるし、あるいは、それがなあなあとなってきてしまって、ここはきっちり契約でやりましょうというような部分があったりなんかする。 それを、国土交通行政のこの五年間を振り返った場合に、四つの大きな省庁が一つになり、六万人の大きな世帯になっていき、確かにクロスでいろいろ人事をやられたり、いろいろ交流をやられているんだと思うんですね。 私が、一つ、ぜひキーワードとしてお考えいただければと思うのは、国土交通行政全体のその中で、しなやかな連携というのを少しお考えいただく。私、片仮名は余り好きじゃありませんが、言ってみればシームレス、これは交通の結節点という考え方もできますし、中での、つまり縦割りのものを緩やかに少し領域を、場合によっては相手のお仕事かもしれませんが、いわゆる局あって省なし、省あって国なしではなくて、最終的に納税者、国民の皆さん方のためなら、隣の局からは怒られても、あるいは隣の局から嫌がらせを受けてもやるというぐらいのことを、手を入れながら、かつ、それができるだけしなやかにやっていけるような国土交通行政の体制も整えていただく時期なのかなと思いつつも、やはり日本人というのは、先ほど自然との共生とも申しましたし、都市部といわゆる地域、農村というのが、これも緩やかにといいますか、しなやかに景色が変わっていくこの美しさ、これがとんとんとんと、はい、ここまでが都市よ、ここまでが農村部よというようなことをやってしまったら、多分、環境保全という問題でも非常に無理が出てくると思います。 ですから、そういった日本人の特性が国土交通行政やこれからやられていく重点施策に生かされるような形で、ぜひ美しい国をつくっていっていただければ、かように思う次第でございます。 では、続きまして、国民的関心の強いことを幾つか素朴にお聞かせいただきたいと思いますので、次は、安全、安心な国づくりというテーマでいろいろお聞きしたいと思います。 先ほど大臣も、やはり日本人というのは和をもってたっとしといいますか、平穏を好むというんですか、争い事が基本的に好きなんじゃないんだと思うんですね。これは私はいい特性だと思いますし、この特性をぜひ国際関係にも外交にも生かしていく、みんながともに生きていくんだ、一人で生きていくんじゃないよという気持ちをやはり日本から発信していく。これが、さまざまな国内の課題からそういうことをきちっとやっていく、どこかのエリアだけがいいというわけではない、やはり格差が出ているとすれば格差を是正していこうという方向で、いろいろやっていただくことが肝要ではないかなと思うわけでございますが、ちょっと安全、安心の国づくりの方へ戻らせていただきます。 やはり何をもっても、先般、この委員会でも万景峰号のお話が出ました。そのときに、これはたしか山本筆頭ともちょっと雑談でお話ししていたんですが、うちの地元もこんな質問がよく出たんです。もともと国交がない国の船が何で入れちゃうんだと。これ、改めて聞かれますと、いや、そのときはやはり聞かれれば、多分国際法上的な、あるいは、多分国際的な何か条約で、幾ら国交がなくても多分それは何も危害を加えない範囲であれば、いわゆる港を開いておけるんでしょうなんということを言っていたわけでございますけれども。 改めて、大臣、これは、国交のない北朝鮮の船が我が国の港湾に入港できていたのはなぜですか。ちょっとお教えください。
○冬柴国務大臣 入港を認めるか否かは各国の裁量にゆだねられているということでございます。国際慣習法上、船舶に外国の港へ自由に入港する権利が認められているということではありません。国の裁量であります。 一般的に、国際海運においては、開港において外国船に対して自国船舶または第三国の船舶と均等な待遇を与えることにより自由な貿易を促進することが広く行われてきたところでございます。 我が国においても、これまでのところ、国交のあるなしにかかわらず、広く開港に対する船舶の入港を認める、そういう政策をとってきたところでございます。
○伴野委員 改めてよくわかりました。そういうことなんですね。だから、こういう非常に国際的に懸念が生じられたときには、こういう手続をもっていろいろ警鐘を発していかなければいけないということになるわけでございます。 それで、残念ながら、ああいう核実験をしたらしいということ、ニュースが世界じゅうを飛び回りました。我が政府としては、まだその事実確認、最終的な確認をしていないということでございますが、ちょうどそのときに、この本を読んでいたときに、ある、ちょうど本当にその項に至ったんですね、この「美しい国へ」という総理の本の中で。百三十三ページです。 たとえば日本を攻撃するために、東京湾に、大量破壊兵器を積んだテロリストの工作船がやってきても、向こうから何らかの攻撃がないかぎり、こちらから武力を行使して、相手を排除することはできないのだ。わが国の安全保障と憲法との乖離を解釈でしのぐのは、もはや限界にあることがおわかりだろう。 という、ちょうどそこを読んでいまして、えっ、そうすると、今、周辺事態の適用もしていない中で、今そのようなわけのわからない船があちらからぽんぽんぽんぽんというのか、音を立てて来るかどうかわかりませんが、来た場合に、これはどういう対処になるのといったときに、正直言って、私、勉強不足でございまして、ちょっとシミュレートできなかったんですよ。 ですから、正直言って、レクのときにもいろいろお聞きしまして、まずどうなっていくんですか、きょう次長さんお越しいただいていると思いますが、ちょっとお教えください。
○藤井政府参考人 お答え申し上げます。 今のお尋ねは、テロ対策という観点と、不審船とか工作船への対応ということで、海上保安庁としてどういうことをやっているかということと御理解申し上げたいと思います。 テロ対策という観点からいえば、平成十三年の九月に米国の同時多発テロが起こりまして、その時点におきまして、海上保安庁長官を本部長とします国際テロ警備本部を私どもとしても設置をし、特に重点施設といったところにつきましては巡視船艇、航空機といったところで情報の収集、警備をやっているというのが前提でございます。 さらにまた、一般的に、領海内で不審船とか工作船とか、これを見つけたというような場合につきましては、海上の警察権を持っております私ども海上保安庁が一次的に対処するものというふうに言えるかと思います。 当庁におきましては、こういった場合におきます武器の使用につきまして、海上保安庁法第二十条に所要の規定を設けておりまして、所要の射撃等もできるというようなことが決められておりますし、また、こういった場合に備えて、巡視船艇の機関砲でございますとか、あるいはまた防弾対策、速力の高速化といったようなことで、装備面の充実も図ってきておりますし、これからもそういった点に力を入れてまいりたいというふうに思っております。 いずれにしても、こういった工作船の事案ということが発生してまいりましたら、内閣官房あるいは防衛庁とも緊密な連携、情報共有しながら対応していくことになると思っております。
○伴野委員 ですから、まず警察権で海上保安庁がすっ飛んでいっていただくということなんだと思うんですね。 それで、よく、次に理解していかなきゃいけないのは、どこで海自の登場があるのかという、そこなんですね。ここも、正直言って、私、頭の中できちっとシミュレートできておりません。ですから、多分、警察権がもう手いっぱいだといった段階で何らかの次の行動になるんだと思うんですが、あるいは、海自も多分、警察権の中に一次的には入って対応しつつ、次の状況になるんだと思いますが、そのあたりもちょっとお聞かせいただけませんか。
○藤井政府参考人 先ほどの一般的な対応に、状況がより一層深刻化して、私どもの、当庁の勢力のみでは対応し切れない、また著しく困難だ、こういうような場合につきましては、自衛隊法第八十二条に基づきまして、防衛庁長官が内閣総理大臣の承認を得て、これは警察活動ではございますけれども、自衛隊に海上警備行動を命ずる。これに基づきまして、海上保安庁と自衛隊が連携をして対応していく、こういうふうになると理解しております。
○伴野委員 いずれにしましても、まず海上保安庁さんが矢面に立っていただいて、次のレベルごとに手続をなされていくわけでございます。よくわかりました。 いずれにしましても、大臣、今おっしゃったように、今の状態ですと、国土交通省が矢面に立ってもらわなきゃいけないわけで、大臣、恐縮ですけれども、本当に矢面に立っていただかなきゃいけない。 ですから、今般も、例のいわゆる不審船、工作船のあたりから、二千トン級のヘリ甲板つき高速高機能の配備をしていただいたり、御尽力はいただいているやに伺っておりますが、やはり日本の技術の粋を結集して、そこをまず強くしてもらわないと、幾ら口で国家国民を守ると言ってもできなくなってしまった、これは、ほかの予算幾らあっても一緒ですから。だからといって、何でもかんでもこの際にとやってもらっちゃ困りますが、国民の皆さん方が、逆に今だったら納得していただける状況でもあると思いますし、今やらないとできない部分もあると思います。 レーダーの整備等々も含めて、早くそういった不審なものをキャッチし、しかも情報分析し、適宜的確な対応をとっていただけるようなことに、ぜひ予算も英知も日本の技術も全部結集していただければ、そんなふうに思っております。よろしくお願いいたします。 続いて、これは国土交通行政とは直接関係ないので恐縮なんですが、話のついでにぜひちょっと。やはりこれは政治家として非常に重要な案件だと思いますので、余り時間はとりたくありませんが、二点ちょっと総括的にお聞きしたいと思います。これをもって内閣不一致であるとか、そんなことをあげつらうつもりはありません。非常に重要な案件ですから、政治家としての大臣のお気持ちを今お聞かせいただければと思っております。 総理は、御案内のように、就任の前からも多少このあたりのことは言っていらっしゃっておりましたし、著書の中でもよく指摘をされておりました。一つ目は、集団的自衛権のお話。 先ほどの、やはり不審船からどうのこうのという話をしてきたとき、どこかでやはりこのあたりというのはかかわっていかなければいけない、政治家としては当然腹をくくらなきゃいけない部分はあると思うんです。総理はよく、所信表明でもおっしゃいましたが、個別具体的に、この集団自衛権について、例に即してよく研究をしていかなければいけない。これについて大臣はどんなふうに思っていらっしゃるか。 もう一点。余り時間をとらせたくありませんので。もう一つは、昨今の北朝鮮の核実験以降、以前にもこういう研究はなされたやに聞いておりますけれども、核保有の議論が出てまいりました。これに対して大臣はどんなお考えをお持ちか。 二点あわせてお聞かせください。
○冬柴国務大臣 集団的自衛権につきましては、安倍総理大臣が所信表明演説においてこのように述べています。「いかなる場合が憲法で禁止されている集団的自衛権の行使に該当するのか、個別具体的な例に即し、よく研究してまいります。」こう述べていられるわけであります。国会答弁において、「これまでの国会等における御議論も十分踏まえながら、整々と検討を進めてまいりたいと考えております。」このように発言されていることは御承知のとおりでございます。 私といたしましても、政府の一員として、総理大臣の方針に沿って検討が進められていくものと承知をいたしております。 ここで注目すべきは、「憲法で禁止されている集団的自衛権の行使」、こういうふうに言っているわけです。集団的自衛権の行使というものは憲法で禁止されているんだということを前提に、それに当たらない個別事案ということは、個別的自衛権の行使にどのようなものが当たるのかということに尽きると私は思います。そのような考え方、私も全く同感でございます。 それから、もう一つの点でございますが、日本の核保有の必要性について議論すべきとの発言があるとの報道は、私、報道でありますが、十分承知をいたしております。 しかしながら、日本は、核兵器を持たず、つくらず、持ち込ませずといういわゆる非核三原則を国是としているわけでございまして、この非核三原則を堅持すべきだということも安倍総理は明快に答弁をされているところでございます。私といたしましても、同様に、今後とも非核三原則を堅持していくべきである、このように強く認識をしているところでございます。
○伴野委員 まず、核の問題は、特に被爆国である我が国、先進国の中でも核を持たない強みというのもあっていいと思うんです。そういう思いでぜひ日本が発信していかなければ、どこも発信していかないと思いますし、多分、戦略的に分析しても、持つことの不利益の方が我が国は現時点においては多いのではないかと私自身は思います。少し安心いたしました。 それから、集団的自衛権のお話につきましては、やはり個別的にきちっと、もうこれだけある程度具現化してきた、残念ですけれども懸案が生じてきている以上は、ぜひ御検討をしていただく時期にあるのかなと。 そうした中で気をつけなければいけないのは、いわゆる政治家の議論あるいは観念的な議論、哲学的な議論ばかりに陥ってしまって、その陥ったことが現場に致命的なことを与えることは絶対にあってはならない。つまり、現場で体を張って、先ほども申し上げたように海上保安庁さんが出ていくわけです。そうした中で、その人たちがちゅうちょあるいは逡巡によって命を落とされるようなことがあってはならないと私は思いますので、そのあたり、個別具体的にやる時期に私は来ているのではないか、そしてそれをぜひつまびらかに国民に説明する時期にあるのではないかな、かように思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。 次は、少しまた国土交通行政に戻らせていただき、ことしの雨も、大臣、ひどかったですよね。私、記憶にある中でも、これだけ短期に一時期的に集中的に、しかも水の流れが本当に速い。多分それは、都市化や、国土利用のあり方もいろいろ検討しなければいけませんし、治水のあり方もいろいろ英知を絞っていかなきゃいけない時期に来ているんだと思いますね。それから、そういったことを行政任せにしておく時代でもないんだと思います。後で少し御提案もいたしますが、こういったこともできるだけ住民の方に喚起していただいて、みんなで守るんだという意識のもとにやる時期に来ているのではないかなと。 しかしながら、例えばこの六月に発生したといいますか、新たな噴火があった桜島、後ほどちょっと、ぜひ桜島の皆さん方にもエールを送っていただきたいと思うんですけれども、そういった自然災害、さまざまな自然災害につきましては、これは本当に国民の皆さん方の、まあ瑕疵があるかないかで判断すべきではないかもしれませんが、本当に不可抗力で起こったことが多うございますので、やはり国土交通行政としても、ぜひそのあたり対応していただければと思うんです。 そんなことを考えておりましたら、ちょっとショッキングな、資料一でお示ししましたように、私は、報道はうのみにすべきではないと思っている口の人間ではございますが、しかしながら、この読売新聞さんの「河川堤防三六%強度不足 水浸透、決壊の可能性」、浸透破堤とか越流破堤とか洗掘破堤とか、私も土木工学時代に学んだような専門用語が出てくるから逆に信頼しちゃうんですけれども、いろいろデータを聞いて確認をさせていただくと、ちょっとセンセーショナルな表現になり過ぎている感がないかなという危惧は持っているんですが、そうした中で、この報道の真偽とともに、もしこういうことが事実ならばどう対応されていかれるのか、ちょっとお聞かせいただけませんか。
○冬柴国務大臣 調査によって、これはまだ中間報告でございます。しかしながら、調査が進んだ部分について報告をいたしたところが、河川堤防で三六%の強度が不足しているということでございました。 堤防につきましては、もう明治の初期、あるいはもっと前から築堤がされておりまして、一貫してこの作業が進められてきたわけでございますが、技術的に、例えば終戦直後もやってきたわけでございますが、中には、質的に検討を加えると、このように不足しているところがあるということがわかってきたわけでございます。 今まで進めてきたのは、水量をもっとかさ上げするとか補強するとかいう、量を追ってきたわけでございますが、ある程度これが進んだところで、質について検討しようじゃないかということで、掘削をしてその中の状況等を調べたところ、こういうものが明らかになってきたわけでございます。しかしながら、長年そのように進められた堤防が弱いからすぐ決壊するということではなしに、経験則上それなりにもってきたというのは事実でございます。 したがいまして、我々としては、今後、今まで量というふうにそれをやってきた方向を質の強化というものに方向を変えまして、例えば河床に、そこから水が外へ流れ出さないように補強するとか、そういう方向をとっていこうということを考えているわけでございます。喫緊の課題だと思っております。
○伴野委員 ああいう風水害があった後の報道でございますので、やはりすごく敏感に国民の皆さん方もお感じになっていらっしゃると思いますので、ぜひ安全、安心な、不安のない対応をいただければと。 それで、これは私ごとで恐縮なんですが、学生時代にいわゆる河川工学の先生とか水文学の先生といろいろ河川のあり方なんかで、これ、伴野君、ハードで全部対応してもらったら国がつぶれるよ、どれだけ金があってもできない、重要なことは、水系でまずとらえろと、水系全体で。それから、沿川を面でとらえていけと。 多分、この調査というのは断面で、先ほど大臣も御指摘されておりました断面で、そういうところがある、円弧すべりか何かで洗掘すべりなんかして大変だというようなことのデータを積み上げていかれると思うんですが、やはりそういう個の調査というのは当然大事なんですが、先ほど申し上げた、面、水系でとらえながら全体の沿川がどうなっていくか、さらには、それを常に上から下までいつも眺めている人がいるといいんだと。 ハードで対応しようとすることよりも、昔はよく、減災ということで、川をよく見ていたおじいちゃん、おばあちゃんたちがいて、自分の家の前の堤防の、あれ、いつも水出てないなというようなところから水が出るとおかしいという、正直言って動物的な勘で土のうをとかという話、よくされたんですね。私は、やはり、そういうよさというのは沿川の人も持っていていただかなきゃ、みんなで川を守り、川に親しむんだ、行政だけにハードで対応してよという時代ではもうないし、お金も無理だと思うんですね。 そうした中で、河川防人というんじゃないんですけれども、河川局のOBの方なんかが先頭に立って、ボランティアを募って、ウオーキングしながらよく川を眺めてみていただいて、そこでの変化をデータとして、質的なデータもあるでしょう、量的なデータもあるかもしれません、とらえていただいて、危なっかしそうな沿川とか、危なっかしそうな開発をしているところとか、やはり御報告していただきながら、みんなで守り、みんなで命を守っていこうということを、沿川で、先ほど河川防人なんということを申し上げましたが、やっていただくことがいいんじゃないかな。そうすると、より親しんでもらって、いろいろ歩きながらやってもらえば健康になるわけでございますので、ぴんぴんころころじゃないですが、医療費だって安くなるかもしれません。 そのためにもやはり早く情報を出してあげるということで、私はずっと、これは学生時代から気になっていたんですが、ハザードマップ、これは早くやってもらわなきゃいけない。本当にぐずぐず言っているような市町村があったら、市民、住民のために早くやりなさいと。で、ちゃんと情報を提供して、何かあったときにはどういう方向へ逃げてもらえばいいのかとか、どこが一番危険なんだとか、そういうことをある程度頭に置いていただきながら、最低でも、何かあったときは、家族がばらばらになったら何とか小学校のあそこに集まりましょうねぐらいの会話は家庭でやってくださいよということを、私は、市町村はもうそろそろやらなきゃいけない時期にあるのではないかと思います。 ここは提案だけにとどめさせていただきます。(冬柴国務大臣「ちょっと一言だけ、恐縮です」と呼ぶ)どうぞ。
○冬柴国務大臣 非常に重要な御指摘でございました。 我々も、堤防をハード面だけで守れるとは思いません。したがいまして、ソフト面で、今御指摘のように、例えばこの情報を、水防管理団体等と情報を共有化して、もし危ないというときにはそういうところは率先してみんなで守る、そういうことが、お説のとおりだと思いますので、その面も十分に取り組んでまいりたい、このように思っております。
○伴野委員 どうぞよろしくお願いいたします。 では、続きまして、先ほど、総理大臣から冬柴大臣に御指示された、いわゆる交通テロ的な、あるいは公共交通の安全、安心のあり方、御指示されたということでございますが、それに付随するお話を幾つかお聞かせいただきたいと思います。 まず冒頭、やはり公共交通のお話、安全、安心のお話をする中で、今回、十月一日から実施されておりますいわゆる運輸安全マネジメント評価の、そのきっかけにもなったJR西日本福知山線の事故の、特に被害に遭われた方々、御遺族の方々、関係各位、私も、恐縮ですけれども、大臣の選挙区であられたと思いますので、多分ほかの方々以上に心痛多いところだと思います。しかし、今こうして国土交通大臣になられたということでは、考えも新たにといいますか、気持ちも新たに、いろいろお聞かせいただければと思うんです。 私も、当委員会の調査でも行かせていただきましたし、正直言って、現場へ入ったときのあの異様な状況というのは、もう本当に地獄絵巻で、忘れられないといいますか、忘れてはいけないことだと思いました。私自身も、経歴の中で少なからず鉄道にかかわった時期がございますので、本当に、御遺族の皆さん方初め、痛恨のきわみであったわけでございます。 また、慰霊祭等々でも手を合わさせていただきましたが、とにかく、二度とああいうことが起きない、どんなことでも、どんな小さなインシデントでもとにかくつぶしていくんだという決意によってしか、御遺族のお気持ちや不幸にも亡くなられたみたまにおこたえすることはできないんじゃないか、私はそのように思っております。 どうか、大臣になられた今のこの時点で、ぜひ何らかのお気持ちをお聞かせいただければと思います。
○冬柴国務大臣 まさにこの事故は、御指摘のように私の選挙区の真ん中で、しかも自宅から一キロ以内の場所で起こった重大な事故でございました。百七名というとうとい命が亡くなり、五百名に及ぶ方がけがをされ、今も苦しんでいられる方もいらっしゃるわけでございます。そういうこと、心から亡くなった方に対しては御冥福をお祈りし、また、おけがをなされた方、また御家族の方々に対しては衷心よりお見舞いを申し上げたい、このように思っております。 私も、国土交通大臣を拝命いたしまして、過日、もう何回目かになりますが、鉄道局長ともども現場へ参りまして、献花をさせていただきました。お参りをさせていただきました。その節、西日本の社長ももちろんその席に参りまして、その中でも、この御遺族に対する、あるいはけがをされた被害者の方に対しても、誠心誠意対応していただきたいということをその場で強く要請したところでございます。 お説のように、この反省に立ちまして、運輸安全一括法を成立させていただきまして、それに基づきまして、本年の十月一日以降、この安全マネジメント評価という制度に着手をしたところでございます。 この西日本につきましては、現場でもそのものを提出されましたけれども、私の大臣室に西日本の山崎社長みずからお見えになりまして、同じ書面を私に提出をいただきました。もちろん安全管理者の方も同道されました。私がそこで申し上げたのは、いろいろな、営利会社といえば、もちろん営利を追求する目的もありましょう、それから、日本の列車というのは本当に、時間をきっちり守る人のことを国鉄のようだねと言うぐらいきっちり時間を守るということも大事な命題でありますけれども、しかしながら、乗客の安全以上に大きな目的はないと自覚していただきたい、これは社長が旗振りになって、社長から末端の職員に至るまで一致してこの安全というものについて常に意識をしていく、何よりもとうとい乗客の安全、利便、これを考えていただきたいということを強く申し上げたところでございます。 また、十月十八日、十九日にはこの西日本へ私の方の局長が参りまして、そして、二日にわたって、社長初め関係者、職員も含めて、いろいろマネジメント評価を実施してきたところでございます。 国土交通省といたしましては、引き続きこのような取り組みを粘り強く着実に実施しまして、安全、安心に利用者の方々にこの公共鉄道である鉄道を利用していただくように、信頼を回復し、そして信頼していただけるように努力をしてまいりたい、このように思っております。 〔委員長退席、葉梨委員長代理着席〕
○伴野委員 本当に、大臣の選挙区のところであり、ぜひ、大変恐縮なんですけれども、悲しみはいえてもいえることがないんだと思うんですね。この事故以降、西日本鉄道株式会社の方もいろいろ努力をされているやにも聞いております。十八日、十九日にも、監査を受けたといいますか、マネジメント評価の第一号としておやりいただいたようでございますし、その様子も二十日に公表されて、伺っております。 ですから、先ほど申し上げたように、とにかく二度とああいうことを起こさないということで示していくしかないのかな。ただ、その一方で、やはり被害に遭われた方々、いえることはないと思いますので、ぜひ選挙区にあられましては御配慮いただいたり、あるいは私も、実は、大臣も八区だと思いますが、私も八区でございます。八区つながりで、私も、そういうことでは何かできることがあればすっ飛んでいきますので、どうぞよろしくお願いいたします。 続きまして、そういうことで、先ほど申し上げました運輸安全マネジメント評価というのがこの十月一日から始まったわけでございますが、私も、週刊誌記事で何かを言おうとは思っておりません。大変恐縮ですが、資料二、三、四、五、つけさせていただきました。二、三は昨今の週刊現代における記事でございます。正直言いまして、私自身も検証がまだ全部、行き届いているところがある、なし、いろいろございますので、軽々なことを申し上げたいとは思いませんが、まず、この週刊誌記事をごらんになる一般市民の方、そして、その後で、四、五というのは、これは平成十八年四月二十八日に山下八洲夫参議院議員が扇千景議長を通じて内閣に問うたお話と、さらに、五月十二日に内閣総理大臣、小泉純一郎当時総理大臣から回答があった資料でございます。 まず、このテーマに触れる前に、名誉のために申し上げておきたいと思いますが、東日本旅客鉄道株式会社のほとんどの経営者、ほとんどの社員の方は優秀かつ誠実で、日々安全、安心業務に尽力しておられると確信しております。私も、同期初め仲間がたくさんおります。そういった中で、しかしながら、私も、国鉄そしてJRに身を置かせていただいた時代からいろいろ懸案となっていた案件が、この国鉄改革二十年をもってしても残念ながら危惧される部分があるということも、後ほど、もしお時間がありましたら資料四、資料五をお目通しいただければおわかりいただけると思いますが、先ほどテロというお話が出ましたが、私は、正直言いまして、この案件に関して国鉄、JRの出身がやれば、いろいろ痛くもない腹をさわられたり、危惧されることもある上で、今回……(発言する者あり)いや、当然ではないですよ、それは。いいですか、国家の治安のためにやらせていただくんです。 ですから、先ほども名誉のために申し上げましたが、JR東日本の社員のほとんどの方は上から下まで立派な方です。しかしながら、ここが残念なところなんですが、例えが悪かったらお許しいただきたい、今教育現場で問題になっているいじめやあるいは家庭の中で残念ながら起こっている虐待とよく似た構図、つまりは、本来一番SOSを発している人が発しにくい状況になっていることも想像にかたくない。 ですから、あえてきょうは、いろいろなやゆも受けつつも、いろいろなやじをされるのも覚悟しつつ、私は自分の政治信念で、治安を守るために、この質問をいろいろ続けさせていただきたい。ぜひ、そのあたり大臣御理解いただければ、そんなふうに思っております。 ですから、週刊誌記事で、やゆするような質問をするつもりもありません。しかしながら、されど週刊誌記事でございます。今のこの二つの週刊誌記事、先ほど報道は、やはり一つの営業目的もございますから、なかなかセンセーショナルな表現を使います。ですから、あらぬ不安を駆り立てる可能性もあります。だから、そういうことも静めてもいただかなきゃいけないから、問題は事実なんですね。事実検証をきっちりしていかなきゃいけない。監督責任としてきっちりしていかなきゃいけない。 ですから、正直申し上げて、ここに書いてある週刊誌記事に関しても、私も検証しています。ですから、省庁としてもきっちり検証をしていただく。そして、いつの日か公表も、あれは真実だけれどもあれはうそだった、こうあるべきだと思うんですね。それが国民の皆さん方に対する正しいメッセージだと思うんです。重箱の隅をつつくような労労問題や、そんなくだらないことを申し上げるつもりはない。国家の治安です、これは。そういった思いで、ぜひこの一連の記事の中を多分ごらんいただいたと思います。 それから、山下八洲夫さんの、これはもうまさに政府が、総理大臣が、内閣が答弁していただいたものでございます。 今のこの二つをごらんいただいて、大臣、どのような御感想あるいはお気持ちをお持ちか、お聞かせください。
○冬柴国務大臣 週刊現代にこのような記事が掲載されていること、及び、先般提出されました参議院山下八洲夫議員の質問主意書に対する政府答弁については、もちろん承知をいたしております。 この問題は、基本的には、鉄道各社が適切な事業運営を図る上で必要となる健全な労使関係をいかに構築していくかという、鉄道各社の経営上の問題であると私は認識をいたします。 国土交通省としては、安全で安定した鉄道輸送の確保が最大の関心事であります。先日、委員会で述べました国土交通大臣発言の中でも重要課題の真っ先にこの安全、安心を掲げたように、私は国民の安全、安心をまず第一に考えて取り組んでいく所存でございます。この観点からすれば、国土交通省としては、仮に鉄道輸送の安全にかかわるような問題が生じてくるようなことがあれば、そのときには適切に対処していかなければならない、このように考えております。 したがって、この問題は鉄道各社の経営上の問題である、今はその認識でございます。しかし、その問題が安全、安心にかかわるようになれば、我々は放置はできない、こういうふうに思っておるところでございます。
○伴野委員 まず、鉄道の経営の主体性の問題、それは民間企業でございますからそのとおりだと思うんですね。 しかしながら、この民間企業は普通の、例えばメーカーさんのような一民間企業じゃないんですね。というのは、普通の民間のメーカーさんで何か非常に社内的にイメージダウンのことがあったら、それは消費者が淘汰してくるんですね。しかし、ここまで幹線を持った鉄道会社の場合は、やはりそれはなかなか起こりにくい。だから、皆さん方、社会問題として考えていらっしゃる。 それから、先ほど申し上げたように、これは、出てきているといいますか、検証はしていかなきゃいけません。ですから、いいかげんなこと、軽々なことは申し上げられませんが、インシデントという見方をしたら、それは起こった後では遅い。例えば、今私が知る限りでも、信号系の故障が多いというのは、少し鉄道を学んだ人間であれば、信号が壊れるということは情報伝達ができない、あるいは、大臣もお考えください、交差点で赤なのに青になることがあるという状況なんですね。これはわかった時点では遅いんですよ。だから、これは事前事前にいろいろやっていく。しかも、先ほど申し上げましたように、後ほど警察庁さんから革マルの今の状況をお聞きしますが、一民間企業の話にはもうなっていないんですよ、なっていないんです。 ちょっとお聞きしたいと思います。 警察庁さん、お呼びしていると思いますから、お答えください。革マルというものは、私もおつき合いありませんから、どういう組織か知りません。ですから教えていただきたいのと、その革マルの組織実態が今どうなっているか、お聞かせいただきたいと思います。
○米村政府参考人 お答えいたします。 革マル派、正式名称は日本革命的共産主義者同盟革命的マルクス主義派でございますが、同派は共産主義革命を起こすということを究極の目的としている極左暴力集団であります。約五千四百人の活動家等を擁しているというふうに見ております。 革マル派は、他の極左暴力集団と比較しても、非公然性が極めて強い組織であります。これまでにも、火炎びんの使用等の処罰に関する法律違反事件あるいは対立するセクトとの間での殺人事件等々、多数の刑事事件を引き起こしてきているところであります。 他方、革マル派は、現在、将来の共産主義革命に備えるため、その組織拡大に重点を置いて、周囲に警戒心を抱かせないよう、その党派性を隠して、基幹産業の労働組合等、各界各層への浸透を図っております。JR総連及びJR東労組への浸透もその一環というふうに見ているところであります。
○伴野委員 という集団だそうでございます。 では、今、そういった集団が、先ほども浸透とおっしゃいましたが、どの程度浸透して、それが国家の治安にどのように懸念されると今とらえていらっしゃるか、その諸問題についてもお答えください。
○米村政府参考人 お答えいたします。 警察は、平成八年以降、革マル派の非公然アジト二十カ所、これを摘発しております。これらのアジトの一部から押収をした資料を分析するなどした結果、JR総連及びJR東労組内において革マル派活動家が影響力を行使し得る立場に相当浸透しているというふうに見ているところであります。 警察では、これまで、革マル派の非公然活動家がJR総連またはJR東労組と対立する労働組合の関係者に対する住居侵入等の違法行為を伴う調査活動を行った事件、あるいは、革マル派活動家を含むJR東労組の組合員らがJR東労組と対立する労働組合に属する者と行動をともにするなどした組合員に対して組合脱退及び退職を強要した事件を検挙しているところであります。 革マル派は、今後も、労働運動を通じた組織の維持拡大を図るため、これらの事件と同様の事件を引き起こすことが懸念されるところであります。
○伴野委員 ありがとうございました。 ということなんですね。大臣、だから、これは本当にちょっと大変なことなんですよ。 それで、繰り返しになりますが申し上げますが、東日本旅客鉄道株式会社のほとんどの経営者、ほとんどの社員は、私もよく知っておりますが、優秀で誠実で、先ほど申し上げたように、本当に安全、安心のためにやっているんですが、そしてその中で、今言ったような方が一部残念な行動をされることによって安全の伝達ができない。そのことによって蜂起した人もいます。いますが、先ほど申し上げたように、虐待やいじめの構図とよく似ていて、例え話で恐縮ですが、児相がどこかでぱっと手を入れないと、亡くなってしまってからしようがないというのと同じようなことが今あるのではないかなと懸念されるんですね。ですから、一旅客株式会社の問題、あるいは、法的にはここまでしかという、そういうこともよくわかります。わかりますが、あってからでは遅いので。 しかも、申し上げますが、恐縮なんですが、多分今もそうだと思います。JRに入社される方の最初のやることというのは、これは多分どういう入社のあり方をしても一緒だと思います。最初に安全綱領というのをうたわされるんですね。うたわされるというのは、これは毎朝やるんです。安全は輸送業務の最大の使命である、これを何回も何回も、朝、毎日毎日。ですから、二十年たっても私も頭に残っているんです。それと同時にやること、指差称呼、右よし左よしということをやるんです。右を向いていればわかるだろう、左を向いていればわかるじゃないんですね。右を向いて目で確かめる、指で確かめる、そこまで確かめろ、左を向いて目で確かめて指で確かめろ、これも何回もやらされるんです。何でこんなことばっかり毎日やらされるんだと、正直言って私でも不平不満を持ちました。 だけれども、それをきっちりたたき込むことによって、安全に対する思い、まさに運輸安全マネジメントなんですよ。そんな一朝一夕にできないんです。今言った安全綱領の唱和、指差称呼、よく見てみてください、運転士さんがハンドルを指してよしとか、前を見て前方よしとか信号よしとか、何回もやる、ベテランですら、というかベテランこそやっているんです。 さらに、先ほど信号故障の話もしました。よく鉄道はその国の産業、文化を集約した総合形だと言われるんですが、もっと突き詰めていくと、国柄、人柄なんです。というのは、労働集約産業なんです。どれだけ伝達機器が発達しても、ファクス、電話が発達しても、最後は人と人との伝達なんです。しかも、今申し上げた、理屈じゃない、なぜ唱和をしなきゃいけない、なぜ称呼をしなきゃいけないということをやって初めて安全マネジメントができているんですね。体が覚えていくんですよ。それで、とっさにやるんです。 これというのは理屈じゃないものですから、理屈を言い出すと、今私がへ理屈を言ったように、目で見ているじゃないか、何で指まで指さなきゃいけないと文句を上司に言えるんです。唱和、おれは覚えているからきょう言わせるなといって文句が言えるんです。というようなことが現場で始まり出したら、肝心なダイヤの打ち合わせとか、何時何分にきょうは列車が来る、しかも、あそこの踏切はきょう故障しているから、ちょっと十分時間がずれているからその時間は作業間合いをあけなさいということをちゃんと伝達していって初めて安全な列車が運行される。これを繰り返し繰り返し毎日やっているから、大変恐縮ですけれども、でき上がっていくんです。 ですから、それができないような組織になっているとすれば、これはもう、まさに運輸安全マネジメントのイロハのイです。人事管理できなくして何が管理でしょうか。今言ったように、多少、信頼関係で、十分情報を伝えなきゃいけないことはいっぱいあるんですね。だから、日ごろの誠実な信頼関係、当時、いい面でも悪い面でもやゆされた国鉄一家という言葉というのは、そういうところからやはり出てきていることもあるんですね。これは総理の美しい日本のあり方とは私は背反しないと思う。こういった信頼関係と誠実さできちっとした情報が人と人とのきずなで結ばれていって安全が確立される、すばらしい国柄であり、鉄道なんですよ。 ぜひそういった面で見ていただいて、事は一つの旅客会社の話ではありません。国の治安の問題です。ぜひ御対応いただいて、今のお話をしていただいて、新たに決意していただけませんか。よろしくお願いします。
○冬柴国務大臣 ただいま警察当局の答弁で、鉄道各社内への革マル派の浸透に関する指摘がなされたところでございます。仮に法に触れるような行為をされるということになれば、犯罪捜査として警察当局によってしかるべき対応がとられる、そのように考えております。国土交通省としては、鉄道輸送の安全に関する問題が生じてくることがあれば、輸送の安全を十分に確保するということが必要であるという観点から、適切に迅速に対処してまいる立場でございます。 従来より、工事、ダイヤ等についての法令に基づく許認可等によるチェックのほか、保安監査により事業所に立ち入るということ、あるいは輸送の安全に関する事業の管理、施設の状況等について確認を行い、また、その結果や事故等の報告を踏まえ、必要に応じて事業者を指導監督する等、必要な施策を推進してきたところでございます。 さらに、昨年来、輸送事業の分野におけるヒューマンエラーが関係すると見られる重大事故やトラブルが続出したという状況にかんがみまして、事業者みずからが構築する経営トップから現場まで一丸となった輸送の安全管理体制を評価し、さらなる輸送の安全確保に資する改善方策等の助言、指導を行うことを目的とする、先生御指摘の運輸安全マネジメント評価制度をこの十月一日から開始したところでありまして、その結果、必要があれば安全管理体制について強く迅速に指導を行うとともに、助言、指摘への対応状況についてさらなる評価を行うなど、この制度を総合的に活用して、今後ともますます鉄道の輸送の安全確保に取り組んでまいる決意でございます。 どうぞよろしくお願いします。
○伴野委員 繰り返しで恐縮なんですが、鉄道は労働集約産業でございます。現場が命でございます。 そして、たかが週刊誌ですが、されど週刊誌。先ほど申し上げたように、よく事実関係を知らない人がこれを読めば、不安あるいはさまざまなことをお考えになるでしょう。ですから、多分、東日本さんに対しても、今後、運輸安全マネジメント評価をされる日があるんだと思いますね。その意味でも、必ず、この一つのマネジメントの練習材料として、やはりこの週刊誌の事柄が全部うそならうそでいいんです。うそだったら、またそれは一つの安心が求められます。そうじゃなくて、ここは事実だけれどもここは違うとかという検証は、やはり大臣、指示していただかないといけないと思います。また私もこのチェックの結果を資料請求させていただきます。 ぜひ、運輸安全マネジメント評価、せっかく始まったいい法律です。生かしていただいて、鉄道の安全、安心、公共交通の安全、安心だけではなく、国の治安をお守りいただければ、かように思っております。 この後、幾つか、明るいといいますか、次のビジョンの話を本当はもう少しやりたかったんですが、今の治安の問題は、やはり一番国家国民に関して何かあったら申しわけないことになりますから、質問の時間をとらせていただきました。 今後、大臣とこれからについて少しお話ができる時期も、また時間がいただけるかと思いますので、あとの質問は同僚に譲らせていただきたいと思います。直球勝負に対して非常にミットのいい音で受けていただきまして、ありがとうございました。
○葉梨委員長代理 次に、三日月大造君。
○三日月委員 民主党の三日月大造です。 冬柴大臣、就任以降、精力的な政務、公務、お疲れさまでございます。 時間も限られておりますので、私の立場からも、大臣のごあいさつに対する質疑をさせていただきたいと思うんですが、今同僚の伴野議員の方から最後に、鉄道の安全、そして鉄道会社の運輸マネジメントについて質問がありましたので、ちょっと二点確認をさせていただきたいと思います。 先ほど、警察庁の方からの御答弁及び先般出された質問主意書の回答があるんですが、大臣、最後の御答弁の中で、今警察庁の方から答弁があったようにではなくて、これはもう既に五月の答弁書で出ていることなんですね。非公然組織革マル派の活動家が相当浸透している、また、巧妙に党派性を隠してJR総連及びJR東労組に浸透してしまっているんだということが考えられるということも答弁があるわけです。今の答弁で初めて出てきた話じゃないので、そのことの御認識をまずいただいた上で、二点確認をさせていただきたいと思います。 承知をしているが、鉄道各社の経営上の問題だと言われました。安全、安心を脅かすような事態があれば、国土交通省としても取り組まざるを得えない。今のJR東日本が、インシデントも含めて、安全、安心、これを脅かすような状態になっていると考えるのか、いないと考えるのか、そのことが一点。 もう一つは、十月一日以降、運輸安全一括法に伴いまして、私の資料でも配らせていただいています。三ページのところに「運輸安全マネジメント評価の実施体制」ということで記しております。こういう形で運輸各社のマネジメント評価をしていくことになっているんですが、当然、今まで行われてきた保安監査と一緒にこの運輸安全マネジメント評価をすることで、先ほど来議論になっておりますJR東日本のマネジメント体制がどうなんだという評価をなされると思うんですが、これも活用すると最後の答弁でおっしゃいました。ということは、労務管理や労使関係、人事関係もきちんと、マネジメントですから評価をされるということでよろしいですね。 以上二点、お聞かせください。
○冬柴国務大臣 我々は、安全、安心という意味でこの運輸マネジメント、安全のマネジメント評価というものを行っているわけでありまして、私は、労使関係に介入する、そういう意思は持っておりません。安全にこれがどうかかわるのか、その因果関係というものがやはり明らかになれば、それはどういうふうに指導していったらいいのか、それはそのときに考えなければならないと思います。 しかしながら、労使関係はあくまで経営者と労働者との間の関係でありまして、そこへ我々が、政府が介入するということは、そういうことは考えておりません。そのことは明確に申し上げておかなければならないと思います。 しかしながら、そういうことが安全にどうかかわってくるかということには重大な関心を払わなければなりませんので、マネジメント評価の際には、このトップの方だけではなしに、そのトップと、経営者と労働者のコミュニケーションというものがうまくとられているかどうかということも当然評価の範囲に入ってくるわけでございます。 そういうものを踏まえて、今後どういう経営をしていっていただくか、安全、安心という面からどうあるべきか、こういう観点で我々は行政を進めていきたい、こういうふうに思っております。
○三日月委員 一つ目の質問に答えてください。
○冬柴国務大臣 恐縮でございました。 JR東日本では既に鉄道輸送の安全について問題が生じておるのではないかという、そのお話でございますが、週刊現代の連載記事や質問主意書に対する答弁の内容と因果関係については不明であると私は思います。東日本においては、本年に入ってから、四月に発生した山手線の線路隆起とかあるいは九月に発生した京葉線の変電所の火災など、多数の利用者に影響を与えるような輸送障害等が連続して発生していることは、その点はまことに遺憾だと私は思います。 したがいまして、国土交通省としましては、これらの輸送障害等の発生に対して、JR東日本に対し、原因究明と再発防止の徹底を文書で警告するなど、輸送の安全、安定確保について適切に指導を行っていると認識をいたしております。私からも、書面で強い警告を発し、そして今申したように原因究明をきちっとして報告してほしい、こういうことも申し上げているところでございます。
○三日月委員 東日本の状態については、警告を発している状態だということだと思います。多くの社員の皆さんは、先ほど伴野議員の質問にもありましたように、現場で日夜まじめに御尽力をいただいていると私も承知をしております。その中で警告を発せられた状態である。 私は、何も政府、行政として労使関係に介入をしろと言っているわけじゃないんです。しかし、好むと好まざるにかかわらず、鉄道会社というのは、鉄道事業というのは、労働集約型の産業であり、そしてその労務管理、人事管理、労使関係というのが、多分に技術の継承や安全確保といった面からも影響を与えることが大なんではないか。それであるならば、運輸安全マネジメント評価、安全マネジメント評価というんであるならば、その評価項目に、こういった労使関係の問題、現場で起こっているさまざまな問題、現場と経営トップとのコミュニケーションの問題、ましてや警告を発せられている会社であるならば、加えられてしかるべきですよねということを申し上げているんです。 もう一度、御答弁いただきたいと思います。
○冬柴国務大臣 経営のトップと現場、双方向のコミュニケーション、これを確保するために我々は指導をしてまいります。
○三日月委員 ぜひ、始まったばかりの制度ですので、いろいろとこれから高められていったり、改善されていったりすることもあろうと思います。しっかり我々もフォローしていきたいと思います。多くの事故や、特に事故、犠牲になられた方々や今なお苦しまれている方々も大勢いらっしゃいます。未然に防ぐという観点からも、毅然とした対応を求めておきたいというふうに思います。 それでは、いろいろ資料に基づきまして大臣のごあいさつに基づく質問をさせていただきます。 まず、美しい国をつくると総理以下言われているんですが、美しくない事象も幾つかあるように思います。この資料の一ページ目を見ていただきたいと思うんですが、就任早々ですから、まず御認識を伺いたいと思います。先般来いろいろと問題になっております公務員の再就職の問題、いわゆる天下りですね、これについての大臣の御認識はどのようなものでしょうか。
○冬柴国務大臣 公務員がその職務執行に当たって習熟した知識とか能力とかそういうものが、これは公務員としてだけではなしに、生かされていくということは社会にとっても大きな利益である、私はそういうふうに原則的には考えます。 しかしながら、そういうものを利用して官と民が癒着するということは、これは防がなければなりません。それは、公平公正という意味からも、公務員をやめた後も、もちろん営業の自由等が憲法で保障されていますけれども、しかしながら、それが一定の利益を持って、退職した後もそういう一定の制限を受けるということは合理的な範囲である、私はそういうふうに思っております。
○三日月委員 私も同感です。官民交流を否定しません。しかし、官民癒着はだめなんです。そして、職業選択の自由もあるでしょう。公務員の方々の定年問題もあります。仕事をされている間は、次の仕事のことを考えずに一生懸命仕事をしていただいていると思います。その福利厚生の一環もあるのかもしれません。しかし、多くの、多くのといいますか、幾つかの天下りの事例が官製談合の温床になっていたり、情報の漏えいや不正な取引の原因になってしまっていたという事例もあるわけです。 その中で、この一ページにお示しをしておりますけれども、これは過去三カ年の国土交通省から営利企業への就職承認件数、人事院承認分と大臣承認分。これは私、それぞれ皆さん独自に就職先を探して就職をされているのかと思いきや、何か情報提供があるんですね。しかも、こんなにたくさん。これはどういうことですか。
○冬柴国務大臣 営利企業への再就職につきましては、先ほど申しましたように、退職公務員がその培った知識や経験を生かすことは社会的にも有用な場合がある、こういうふうなことがまず原則でございます。 職員への再就職に係る情報提供というものにつきましては、職員の在職中の職務の適正な執行を確保するとともに、職員が在職中に培った経験や能力に対する企業や団体の需要にこたえる等の観点から、これは必要に応じて行っているものでありまして、適正に行われる限り、先ほど指摘されたような邪悪な問題があっては困ります、しかし、それが適正に行われる限り、私は別段それを禁ずべきものであるとは思いません。 〔葉梨委員長代理退席、委員長着席〕
○三日月委員 私も、何もこれがすべて邪悪なものにつながっているとは思いません。いろいろな知識や経験を生かしていただくことも結構だと思います。しかし、そこには情報と、いろいろな契約やお金がついてくる場合もあるわけです。その原因になってしまう場合もあるわけです。これは多過ぎるとお思いになられませんか。私が懸念するのは、これをそれぞれの部局で人事課の人事担当の方々が、いわゆる勤務時間内に行っていらっしゃるわけですよね。福利厚生は否定しませんよ。しかし、多過ぎやしませんか。 また、このこともチェックできているんでしょうか。各業界や団体の需要に応じてとおっしゃいました。それは、業界や団体はそういう方々を欲しいですよ。もちろん知識や経験もあるでしょうけれども、それだけではない。いろいろなそれぞれの部局ごとのつながりの中で、人を雇い、人件費を払い、そうしていればいろいろな情報がもらえる、人間的なつながりもできる。こういうことが結局不正の温床になっているんじゃないでしょうかということを申し上げているんです。 以上二点についての御認識をお伺いしたいと思います。
○冬柴国務大臣 まず、企業からの要望というものについてはいろいろな流れがあるわけでございますが、一つは、企業からいわゆる日本経団連にこのような人材を確保したいという要請をされまして、経団連から今度は人事院にこのような申し出があるということをお伝えいただき、人事院から各府省にその情報が来、そして、人選、職員の意向の打診ということは、そういう流れの中から各省が、我が省だけではありませんけれども、各省が行うというような流れももちろんあるわけでございます。これは、各省がその職員の能力とか経験とかいうのは一番知悉しているわけでございますから、そういうところがそういうふうにやるということは自然の流れだろうと思います。 ただ、多いか少ないかという問題でございますけれども、それは、多いか少ないかは見る人の目によって違うと思いますけれども、こういう再就職に関して、問題は、国民からあらぬ疑念を受けるような状況は、これは決して好ましくないと思います。 国土交通省では、国家公務員法による退職後二年間の再就職に係る規則を守るということに加えて、先ごろ、橋梁工事に係る談合事件というものがありました。そういうものを踏まえまして、幹部職員につきましては、直轄工事受注企業への再就職を退職後五年間自粛するなどの厳しい自粛措置も講じているところでございます。 また、早期退職慣行を是正し、職員ができるだけ長期間、活力を持って国家公務員として勤務できるように、勧奨退職年齢の引き上げということも努力をしているところでございまして、そういうものを着実に進めていきたいというふうに思っております。 なお、現在でも、役所からの情報提供によらず、各種の求人情報等によって職員自身によって再就職先を探している例も、わずかですが、ここにあるように。また、人事院において、企業から人材要請の申し入れがあった場合に、当該企業が必要としている人材を有する府省等にその旨を伝えて取り組むというような、そういうものも行われております。こうした取り組み、仕組みにつきましても、引き続きそのような活用を進め、問題は、国民からあらぬ疑念を受けないように、そのような措置をとってまいりたい、このように思っております。
○三日月委員 先ほど、直轄工事受注企業には五年間再就職を認めないという、厳しいと言われました。全然厳しくないですよ。当たり前のことですよ。それは大臣、今、答弁書をお読みになったからそのまま読まれたんだと思うんですけれども、読まずにふっと一議員として、一人間として考えれば、それはそうだよな、不正をやって、その後官製談合だと指摘されて、公務員の再就職、それはだめだよなという話になると思うんです。 そしてもう一つ、これは人事院システムによるもの、そういうものもあるんだとおっしゃいました。私はそれは否定しませんよ。公務員の方々だって、福利厚生やいろいろな情報提供があってもいいと思います。しかし、それを各部局でそれぞれの人事担当者がそれぞれ傘下の業界の方々と一緒になってその情報のやりとりをして、では、この会社にはこの人、この会社にはこの人、こんな会社はどうだと、あっせんじゃないとしても、その情報提供する人たちが税金を使ってたくさんいらっしゃるというこの状態は、あらぬ疑念を抱かれるようなことになるんじゃないんですかと指摘をしているんです。 しかも、人事院システムによるものもあるとおっしゃいながら、これ、過去三年間でいかがですか。人事院承認分の三名だけじゃないですか、国土交通省は。これ以下の方々については一人もいらっしゃらないじゃないですか。全然機能していないじゃないですか。もちろん、各自でされる方もいらっしゃるんだと思います、ハローワークに行って。それでいいじゃないですか。もしくは人事院でその情報をプールして、一括で、御自身が情報検索されて再就職されるということでいいんじゃないですか。 それはぜひ、就任早々の大臣ですから、この再就職の問題、もちろん定年延長も必要だと思いますよ、公務員の方々だって。そして、職業選択の自由も守りましょう。しかし、不正の温床になってしまっている、国民や有権者、納税者からあらぬ疑念を抱かれるような、税金を使って再就職のあっせんをするような、情報提供するような、こういう事態を何とかなくしていきましょうよ。いかがですか、大臣。
○冬柴国務大臣 これは、お説でありますが、よく、今、三日月議員のお話等も踏まえながら、ただ、片や国家公務員が職をやめた後、その職業の選択が奪われるようなことがあってはならないということも事実でございます。 そういう意味で、では、だれがどういうことでその人の老後、長い老後ですね、そういうものをどうしていったらいいのか。これは、もちろんハローワークでやる、あるいは本人が自身でその就職先を探す、こういうことももちろんあるわけですけれども、特定の個人と特定の企業がいろいろなアプローチをするというよりも、役所のしかるべき場所でその能力に沿った人たちがどうあるべきか、そういうことも総合的に考えてやっていくことは、私としては、この答弁がどうだとかこうだとかいうことじゃなしに、私は一国民として、それが疑われるようなことはいけません、これはいけませんけれども、そういう点について十分配慮しながら、今の議員のお考え等も踏まえて、今後もよく考えていきたいと思います。
○三日月委員 尊敬する冬柴大臣にしてはえらい歯切れが悪いなと思うんですね。役所のしかるべき方々がそうやって情報提供されることが、それぞれの部局ごとにそれぞれ人事担当者がいらっしゃって、税金を使ってやることが、国民にあらぬ疑念を持たれることにつながっているんですよ。何も職業選択の自由そのものを否定しているわけじゃないですし、公務員の方々の労働条件を守ることも私は必要だと思います。いたずらに公務員バッシングだけをすることは、私は国益を損なうと思っています。それぐらい思っています。だからこそ、こういうちょっと数が多過ぎる、それぞれの組織ごとにやられるような再就職活動を改めていきませんかと申し上げているんです。 恐らく、その真意は大臣にも伝わったと思います。今はお立場上言えないのかもしれませんが、生活与党公明党にしては、公明党出身の大臣にしてはえらい何か歯切れが悪いなと。今、高木先生も応援に来られましたけれども。ここはぜひ、本当にこのロスは大きいんですよ。不正もあったんですよ。重大な決意を持って取り組んでいただきたいと思うんですが、いかがですか。一言だけで結構です。
○冬柴国務大臣 同じような考え方のもとに、長妻昭議員からの質問主意書というものが政府に出されまして、もちろん答弁書は閣議決定するわけでございますが、その中に、「職員の再就職のあっせん、仲介等については、職員の在職中の職務の適正な執行を確保するとともに、職員が在職中に培った経験や能力に対する企業、団体等の需要にこたえる等の観点から、必要に応じ行っているものであり、適正に行われる限り、別段問題はないと考えている。」これが政府の公式な答弁なんでございます。私の考えもこの範囲でございます。 ただ、今御指摘のこのようなことが、「適正に行われる限り、」と書いてあります、ですから、そういうことに疑いを持たれるようなことがないように私としては取り組んでいきたい、こういうふうに申し上げているわけであります。政府の答弁は「別段問題はないと考えている。」こういう答弁になっておりますが、今私が答えたとおりでございます。私の考えはそうです。
○三日月委員 そうすると、この数も多過ぎるとお思いになられないということですか。
○冬柴国務大臣 適正に行われている限り、私は多いとは思えないというふうに思います。
○三日月委員 適正に行われているかどうかの調査をされたことはあるんですか。
○冬柴国務大臣 当然、このような質問主意書とか、それから、特に官製談合の問題とか、そういう公正取引委員会の調査とかを受けたような事案がある限り、我々の方としては、これが適正に行われたかどうか、そういうものについては不断に努力をしているつもりでございます。 そのほか、やはり五年に延ばしたとか、他の省庁にないことをやっているわけですね。自粛をやっているわけです。それから、先ほど言いましたように、勧奨退職というものの年齢を余り若年でやられますと、その人たちはまた定年まですらどこかで働かなければならないわけでございますから、そういうことが少なくなるような努力とか、いろいろやっております。損害賠償の額を物すごく引き上げ五割増しにしたとか、あるいは入札を、十二カ月を二十四カ月そういうものを入れないようにするとか、そういう、業者の方からも公務員を雇っても利益がないような形は、我々としてはいろいろなことで考えてやっているつもりでございます。 したがいまして、それを検査したことがあるのかとおっしゃれば、その点については、不断にそのような御指摘を踏まえながら、反省しながらやっているということを申し上げたいと思います。
○三日月委員 もう一点関連して、九月の中旬に、前内閣ですけれども、天下り規制の見直し試案というんですか、そういうものが示されたやに聞いています。これは、国家公務員法の百三条の、離職前五年間の仕事と関係のある営利企業への天下りを退職後二年間禁じているという、これを撤廃してもいいんじゃないかという試案として出されました。 大臣は、この試案についてどのようにお考えでしょうか。
○冬柴国務大臣 もう一度よく調査させてください。
○三日月委員 当然、御担当の大臣ではあられませんので、直接このことについて取り組まれるということではないんでしょうが、しかし、多くの関連企業を抱え、業界があって、そして今申し上げたようなこうした官民の人事交流も多い、しかもそれぞれの部局の人事担当者が行っていて、しかし、国土交通省はこれまで問題があったこともあり、厳し目にこの再就職については規制をかけてきたという省庁の大臣として、前内閣で提案をされた、こういう官民の人事交流を緩めていこうじゃないかという規制についてはどうお考えになるんですかということなんです。
○冬柴国務大臣 これは中馬プランのことだろうと思いますが、前大臣、北側大臣はこのようなことを言っています。 中馬プランは一つの見解であると思いますが、ただ、どうでしょう。今の国民世論の厳しい言い方からするならば、一気に中馬さんの考えているような方向に進むのはなかなか難しいのではないかということも思っております。やはり今はまだ天下りについて、原則ですけれども、そうした時間的な規制をしていくということを、国土交通省が談合等を受けまして定めました今のルールというものをまずはしっかりと実施をしていくということが大事だと思っておりますということを言っておりますが、私も全くそう思います。
○三日月委員 また引き続き、この再就職問題については時間をとってしっかりとやっていきたいと思いますので、大臣の御奮闘もお祈り申し上げておきたいと思います。 そして、道路公団の改革の関係でちょっとお伺いをしたいと思います。 道路新会社、ちょうど一年がたちました。私は、この問題、いろいろな角度からフォロー、検証していく必要があるんですが、一つの切り口として、ため込んでしまったファミリー企業の剰余金の行方をずっと追いかけています。大臣もいろいろと御存じだと思うんですが、公団とそれぞれぶら下がっている企業の皆様方との中で、道路公団には大きな借金があるんだけれども、利益がたんまりたまっていた、これをしっかり吐き出せという取り組みがこの間行われてきました。 大臣、このことについては御認識をいただいていると思うんですが、毎年、それぞれ社会貢献事業と称して内容が発表され、実施をされているところなんですけれども、まず、この取り組み状況についてどのように御認識をされていますか。
○冬柴国務大臣 道路公団ファミリー企業の剰余金の還元につきましては、平成十五年三月の政府・与党協議会の決定に基づきまして、ファミリー企業等で組織される高速道路関連社会貢献協議会において、全体で約百億円規模の事業を決定するとともに、平成十七年度には、全国約二百カ所のサービスエリアへのAED、心臓にショックを与える器械ですが、やオストメート、人工肛門あるいは人工膀胱の保有者に対応するトイレを設置するなど、約十億円規模の事業を実施したところでございます。 なお、平成十八年度においても、おおむね同規模の事業を実施すると聞いております。 また、西日本会社におきましては、いわゆるファミリー企業を独立した会社にするということになり、その会社がこの義務を承継していくわけでございますが、その上に、さらに二十数億円規模の上乗せ額を西日本会社においては行うということを聞いております。 いずれにせよ、百億円の事業規模はあくまで出発点と考えておりますので、さらに事業規模の拡大が図られるよう努めていただきたい、このように考えております。国土交通省としても、これらの事業が確実に実施されるよう、しっかりフォローアップしていきたい、このように思っております。 なお、東とか中の会社につきましては、まだファミリー企業が独立した会社として出発しておりませんので、もしそういう機会があれば、西のように上乗せ事業をしていただくということもやっていただきたいと思っております。
○三日月委員 今のお話を聞いて、私は二つのことを聞こうと思っていました。 それは、百億円という規模について、北側前大臣は果たしてそんな規模でいいのかという御見解を持っていらっしゃったこと、その同じような御認識を冬柴大臣もお持ちになるのかということを、一部お答えになられました、またさらに追加をしていきたいということでございましたので、そのことの確認と、もう一点は、確実に実施されているかどうか。 これはそれぞれ、AED二百カ所、オストメートの方々への施設等々の実施状況、紙としては私もきのういただきました。それをどこに設置されているのか、リストをいただきたいという旨を申し上げましたが、それは実は出てきませんでした。先般来の議論でも、透明性を確保していくこと、きちんと実施をされているということの確認を国交省なりこういう国会の場でしていくことが重要だということがずっと指摘をされていたわけで、そのあたりのことについて、まだまだ足りないんじゃないかなという考えを持つんですが、いかがでしょうか。
○冬柴国務大臣 場所を特定する必要があります。ただ、おっしゃっていただいてから時間が短かったのではないかと思いますので、その方向の努力はしたいと思います。
○三日月委員 ぜひお願いをします。(冬柴国務大臣「はい」と呼ぶ)確認をしたいと思います。 そして、規模についても、さらにこれ以上きちんと確保していく。私の資料の九ページにも載っていますけれども、まだまだたくさんあるんですね、ファミリー企業の剰余金。もちろん、ここに手を入れて、とっていくことというのは、なかなかこれはそれぞれの企業ですから理解が必要で、また困難な作業を伴うこともあるでしょう。ぜひそれを出発点として、さらに規模拡大を目指していくということでよろしいですね。
○冬柴国務大臣 そのようにお受けとめになって結構でございます。私の考えもそうです。
○三日月委員 ありがとうございます。 もう一点、先般の原油価格の高騰の影響について、状況の確認と、それぞれ国土交通省の取り組みやなんかを確認したいと思うんですが、資料に入れております六ページ、七ページ、八ページ。 最近でこそ、この夏以降ちょっと原油価格の状況は落ちついてきているんですけれども、しかし、この三年間で約倍になってしまった価格の中で、それぞれの企業が、それぞれの事業者が、それぞれの分野で大変厳しい経営なりを強いられている、労働なりを強いられているという状況があります。 まず、どなたでも担当の局長で結構なんですが、バス、タクシー、トラック、内航海運業界、いわゆる中小企業が多く存在するこれらの事業者に対するインパクトをどのようにとられているのかということを、資料にももうつけていますので、その部分の重複した説明は結構ですが、そして価格転嫁の状況について簡単に御説明いただけますか。
○宿利政府参考人 お答えいたします。 三日月委員から既に資料が配付されておりますので簡潔に申し上げますが、私ども、十五年価格の倍ぐらいで燃料コストが推移している、原油価格が推移しているということは、極めて大変な影響を中小企業の多い運輸業界に与えていると認識をしております。 価格転嫁の状況ですけれども、トラックが最も事業規模、影響が大きいわけでございますが、私どもが承知している限り、ことしの夏の時点で何らかの形で価格転嫁ができている事業者が三二%という状況でありますし、内航海運業界もコスト増加分の約半分しか価格が転嫁できていない、このような状況でございます。
○三日月委員 資料八ページのところにそのことが掲載されておりまして、費用増額分がそれぞれ原油価格高騰前の業界全体の経常利益を完全に食ってしまっているんですね。 冬柴大臣は、大臣になられる前から、この原油価格高騰による悪影響に対していろいろな取り組みもされていると承知をしております。当然、国土交通省としてやるべきこと、なかなか難しいこと、民民の取引、マーケットの中での価格決定もあるわけですから、そこに政府が介入するということは難しいんでしょうけれども、一点、国土交通省として、今後さらに強く、どのように取り組まれるのかということ。 そしてもう一つ、これらの原油価格の影響が価格転嫁できていない状況はどこにしわ寄せが行くかというと、この分野で働かれている方々の労働時間や賃金面に行くということなんです。既にそれがいろいろなデータで出てきています。それが、ひいては安全運行、安全輸送というものに悪影響も及ぼしているんじゃないかという懸念も至るところでされています。きょうは資料は示しませんでしたけれども、この点についての調査の必要性をどのように御認識なさいますか。
○冬柴国務大臣 今、局長からも答弁しましたように、大変深刻な事態だと思います。 議員も御指摘がありましたように、民民の話でございますから、価格転嫁を強制するということはもちろんできないわけでございますが、しかし、その結果として、御指摘のような問題が、我々の安全、安心を確保する意味においても影響が及ぶのではないかということを心配いたします。 それに対する対応としまして、もう御案内のとおりでございますけれども、前大臣のときに、経済団体連合会あるいは日本商工会議所等を通じて、傘下の企業に運輸業者のいわゆる原油価格の高騰による圧迫というものを伝えて、そして、流通部門というものも含めて経済というのは成り立っているわけですから、そういうものに対する値上げというものについて業界の理解を得ていただきたいということについての申し入れもいたしました。そしてまた、各地方の整備局、運輸局におきましても、局長がみずからその地域の経済団体あるいは商工会議所、商工会等に足を運びまして、今申し上げたようなことを申し入れをしているわけでございます。 その結果として、先ほど局長が答弁しましたように、トラック業界では三二%が、あるいは海運では約半数の業者が価格転嫁を、まあ全額とはいかないでしょうけれども、していただいているという報告が来ているわけでございます。 また、タクシー等につきましても、その地域の方の七割以上の業者が上限を上げてほしいという申し出をされますと、我々は、法に基づいてその手続を早急に進め、そしてその期待にこたえたい、このように思っているところでございます。 そのほか、本質的には、脱石油、省エネということが非常に大事でございます。そういう意味で、省エネ車両の購入に対する支援を実施するとか、あるいは長期的に過度に石油に依存しない業界体質に転換していくために、CNG、圧縮天然ガス、これなどの石油代替エネルギーの普及等に努めていきたいというふうに考えているところでございます。そういうことでございます。
○三日月委員 ありがとうございます。 それぞれお取り組みいただいていると思うんですが、私の質問の二つ目のところは、そういうものが働く方々に、労働時間も賃金も含めて、いろいろと強い圧力となって加わってしまっているんじゃないのか、それが輸送上の安全を損なうような事態になってやいないかと。 当然、国土交通省だけで調べられるものではないので、労働部局と一緒になって、折からの改善基準告示違反もあります。まだまだ守れていない業者がたくさんあるわけです。もちろん労働時間の、特に運輸労働者の労働時間の法制化も含めて、これは私はかねてから求めておりますけれども、ぜひ調査をするべきだと申し上げているんです。一点だけ。
○冬柴国務大臣 もし、幸せ、しわ寄せが行くというようなことになれば、ごめんなさい、しわ寄せでございます。そういうことになれば、これは大変な問題でございまして、これについては、法に基づく監査というものを適切に行いますし、それから運輸の安全マネジメント評価等を通じても、そういうものについて、もちろん会社に対しても、そしてまた労働者に対しても話し合いをする機会はあると思います。そういう意味で、御指摘の点は調査を進めていって、それが安全というものを危殆に瀕するようなことのないように指導していきたいと思います。
○三日月委員 ありがとうございます。 しわ寄せがあればじゃなくて、しわ寄せがやはりあるんです。そのしわ寄せを幸せにするように、いや、ぜひ本当に、ここで私こういう言い方をして大変恐縮だったんですけれども、現場では本当に大変な思いをして仕事をされている方々がたくさんいらっしゃいます。ぜひ、国土交通省としても調べましょう、私も次の委員会ではまたいろいろな証拠を持って、大臣にいろいろと答弁を求めていきたいと思います。 最後に一点。 私の資料の四ページのところに、過去も含めていろいろと自然災害でやられてしまっている鉄道の、特に地方鉄道に多いんですけれども、路線状況一覧をつけさせていただきました。災害に強い鉄道、そして事故のない鉄道といいますか、災害のない交通、そして事故のない交通をつくっていくということは、国土交通省の一つの役割だと思うんですけれども、特にこの地方鉄道の再チャレンジ支援を、私は国としてももうちょっとやるべきじゃないのかなと思うんです。 といいますのが、鉄道軌道整備法という法律がありまして、こういう路線が災害を受けたときに、補助しましょう、また、日ごろから防災の面で補強する際には補助しましょうという制度があるんです。災害復旧事業費補助及び鉄道防災事業費補助というのがあるんです。しかし、これは二つの観点から見解をただしたいというか、改善を求めたいと思うんですが、線区ですとかその会社の経営状況によって、もらえる線区ともらえない線区があるんです。 具体的に申し上げれば、JRみたいな会社は全体で見ればもうかっているから、この一部の、例えば芸備線、三江線、これは三江線なんかは全線なんですけれども、少々崩れたって自分たちで直しなさいということだと思うんですが、どうしても会社としては、なかなか乗っていただけない、復旧にも、時間とお金がかかる線区の復旧に自治体も含めて財政上厳しい状況がある中で、こういう地方の路線も公共交通の一端を担うという観点から、もう少し公共の支援があってもいいんじゃないかという問題意識が一つ。 もう一つは、災害があって壊れた場合、原形復旧までしかできないんです。もともとあったところに線路を引きなさい、もともとあったところにコンクリートを固めなさいというところまでしかできない。これだと、崩れた後、直して、補強、次に雨が降っても、川が流れても、崩れてこないための対策がなかなかとれないということもありますので、もう少し、防災という観点から、こういう鉄道の公共的な防災事業には公共の支援があってもいいんではないか。かつ、それは原形復旧ということだけではなくて、防災強化という観点からの支援があってもいいんじゃないか。 今、年間五億円なんです、この分野の予算が。治山治水というものと絡めてやられる場合もあるので、運用上ではそういった分野の予算も一部活用されていることはあるやに聞いておりますが、この分野の予算の拡大や運用の拡大も含めて御検討いただきたいと思うんですが、いかがでございましょうか。
○冬柴国務大臣 鉄道災害復旧事業費補助の問題でございますが、大規模災害を受けた経営困難な鉄軌道事業者に対して、その復旧に要する費用の助成を行うというものでございます。したがいまして、その補助率は、国が四分の一、そして関係地方公共団体が四分の一、半額を公費で賄うというものでございます。 御案内のように、JRとかそういうところには、これはもちろん経営困難な状況ということがありませんので適用はできませんが、甘木鉄道ですか、これは災害復旧補助制度を活用して、復旧費用の一部を助成することにより、早期復旧を支援してまいるということでございますので。ここに先生からいただいた一覧表を見ますと、JR西日本とかJR東海というようなところが挙がっていますので、これは鉄道会社においてやっていただかなければならないのではないかと思います。
○三日月委員 最後に申し上げて終わりたいと思うんですが、特に一番下の高千穂鉄道やなんかは、本当に厳しい経営をなさっている線区だと思うんです。もちろん、この鉄道を利用して生活をされていた方々も多いと思うんです。この事業者が、鉄道防災事業費という観点から、防災という観点から、災害復旧、起こった後も大事なんですけれども、起こる前の補強という観点から、もう少しこの制度の活用やお金の活用ができれば、こういうことにならずに済んだんではないかなと。 といいますのも、この鉄道防災事業費補助というのは、いわゆる鉄道の補強だけでは使えないんです。一般道路だとか、そして一般住民、耕地と田畑ですね、こういったものの保全等にも資する公共的な設備事業、設備強化事業でなければ使えない。私は、こういう鉄道そのものを守ること自体が公共的な防災設備に当たるんではないかなという観点から、起こった後、それを直そうと思ったらなかなかこんなものできませんからね、もっともっとお金がかかりますから。それだったら、防災の観点からもう少し応援するような制度が拡充されてもいいんではないかということについて、最後に一点だけ答弁いただきたい。
○冬柴国務大臣 大事な視点であります。 高千穂鉄道について言及がありましたが、地元関係者でその取り扱いを今検討中でございます。平成十七年九月の台風十四号によって橋梁が流された宮崎県の高千穂鉄道について、十八年九月、一部区間、延岡—槙峰間については廃止をしたいという届け出が出ておりますが、残りの槙峰—高千穂間につきましては、現在、地元自治体関係者等を交えて、その取り扱いについて検討が進められているところでございます。 お説のように、この鉄道事業は、それだけしか住民にとって足がないというところがたくさんあります。地方に行けばそういうことだし、また、弱小な鉄道経営者が運営しているところも多々あると思います。そういう意味で、もう一度防災という観点、あるいは復旧復興という観点についてどういうことができるか、これは考えてみたいと思います。
○三日月委員 ありがとうございました。 再チャレンジも大事ですが、再チャレンジしなくてもいい応援をともに検討していきましょうということを申し上げて、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○塩谷委員長 次に、小宮山泰子君。
○小宮山(泰)委員 民主党の小宮山泰子でございます。国土交通行政の基本施策に関しての質疑をさせていただきます。 まず、冬柴大臣、就任おめでとうございます。初めてでございますので、まず三点は、私がよかったなと思うことから述べさせていただきまして、その後に質疑を始めさせていただきたいと思います。 まず最初なんですけれども、昨今、いろいろな交通事故が起こっております。私の地元川越におきましても、鋭角に左折する新宿のところの交差点なんですけれども、大型トラックに小学生の児童が、二〇〇三年、また昨年と引き続いて犠牲になりました。それ以外にもこの地点というのは重傷の事故が発生しておりまして、交差点改良というものが非常に課題となっておりました。 二人の幼い命、日本にとっての貴重な命が失われたことに本当に深く、つらい思いはいたしますけれども、この点に関しまして、早速に国土交通省は動いていただきました。おかげさまで、緊急で対処、線を引き直すとかしていただきましたし、また来年の一月には、左折導流路というんですか、それの新たな建設ということが方向として決まり、着工の運びとなったと伺っております。 全国でいろいろなところ、やはり交通事故によって幼い命、そして若い命や貴重な日本人の命が犠牲になっている。こういった点に関しまして、このように、ここをある意味模範といたしまして全国に広がることを祈ってやみません。特に、この場合は国道ということがありますので、国土交通省中心となって委員会を設置し、そして対応が早かったわけですけれども、同様に、県道や市道というところも、大体、交通事故多発地点というのは重なる場合が多いんです。やはりこういう迅速な動きができるように、国土交通行政をしていただきたいなということをお願いいたします。 二点目ですけれども、私自身も今までも前大臣にも質問させていただいておりましたけれども、御当地ナンバー、十月十日からスタートいたしました。私の地元川越もおかげさまでスタートいたしまして、本当にうれしい限りでありますし、全国でいろいろな御当地ナンバーができましたけれども、全国一人気のある御当地ナンバーになればという思いをしております。 この点に関しましても、当初、自治体の方からもいろいろな運動、国土交通省が提示した要件を満たすために、本当に各地方自治体は努力されました。しかし、その中で、結局のところ採用されるのはごく一部じゃないかという思いが、皆さん心配をされておりました。結果として、私も質問の中で提言もさせていただきましたけれども、国交省が提示した要件をそろえているところはどれも、全国で十七カ所ですか、しっかりと認めていただき、全部が仲よくというんでしょうか、いいスタートが切れたと思います。 こうやって、提示された要件というものをしっかり満たしたならば、どんなことであろうとやはりそれはちゃんと受けるんだ、ここはいいけれどもここはだめだというような恣意的なものや、昔ながらの、政治にかかわっている方ならば政治力だなんということなく、しっかりわかるような、アカウンタビリティーがちゃんととれるような形で採用されたということを心からお礼を申し上げますとともに、これもやはり今後の国土交通行政の手本としていただきたいなと思っております。 そして三点目でございますが、これは本当に長いこと、まだ待っております。先般も期成同盟会の方がありましたけれども、私も埼玉県議会議員をしていた、平成七年に初当選をしましたときに質問して以来の懸案でございます圏央道の問題でございますが、やっと八王子インターの方に来年の六月につながる。本来ではこの秋ぐらいにつながるなんという話もあったんですが、それもゆっくりとですが。 ぜひ、この圏央道というものは、首都圏の交通網の中におきましても、先般、八王子の市長さんも意見表明をされておりましたけれども、私自身も感じるところでありますが、首都圏の交通渋滞等、そういった中において経済的損失ははかり知れないものがあります。確実に開通をさせていき、そして地域の経済や、渋滞緩和による環境負荷の軽減などにつなげていただきたいなと思っております。 この点は、三点、お礼ともいうのでしょうか、非常に国土交通行政の中でよかった点だと思っておりますので、まずは明るい話題からスタートさせていただきたいと思います。 さて、国土交通行政におきまして、先般の大臣所信を伺わせていただきまして、人口構成やグローバル化という社会変化の中で国際競争の中に今日本はさらされているわけでありますけれども、大きなことで本当に恐縮なんですが、恐縮ではないですね、やはり大きなことを大臣だからこそ伺っていきたいと思っております。 大臣所信に、我が国の長期戦略の基本となる国際競争力の強化として、湾岸、空港、アクセス道路の整備について多く述べていらっしゃいます。国際競争力の強化という言葉、国土交通白書を見ましても随所に使われていますし、大きな章立てとしても使われております。しかしながら、この定義というんでしょうか、何をもって国際競争力がついたのかということを評価するその基準というものが明確になっていないのではないか。 大臣、もう七期でベテランで、二十年も国会議員をされていらっしゃいます。恐らく、当選されたころ、または当選する前からも、この国際競争力という言葉はずっと使われ続けていた。当時でいえば、まだまだ右肩上がりの成長であり、そして、その中での国際競争力という漠然としたものでよかったんだと思います。しかし、二十年たってもやはりこの言葉が使われ続けているということを考えると、この社会状況の変化という中において、恐らく国際競争力とは何であるかということを改めて問い直す時期に来ているのではないかと思っています。 そこで、国土交通省の重点施策における取り組みという中でどれだけ国際競争力という言葉を使っているかといえば、東アジアシームレス物流圏の構築とか、その中には、拠点港湾とか、また日中韓の連携とか大都市拠点空港、物流ネットワーク、物流ソフト施策の展開。また、都市内物流の効率化。美しい日本の創成に向けた観光地づくり、この中には、国際競争力ある観光地づくりの支援。 本当にいろいろな言葉をたくさんあちこちで使っていらっしゃいます。その中には相反するものも含まれているのではないかという思いもしておりますので、ぜひ、大臣には、国際競争力をつけるということ自体、このための取り組みについて伺わせていただきたいと思います。御所見を伺いたいと思います。
○冬柴国務大臣 今、我が国は少子高齢社会が急激に進んでおりまして、人口減少という事態を招いております。 このような中でなお経済成長を続けていこうとすれば、これは、政府が閣議決定をいたしました経済成長戦略大綱にもうたわれているように、今著しい発展を遂げつつある東アジアとの連携により、日本の人口は減ったけれども、その中に市場を確保する、あるいは生産拠点をそういうところに移して、そして労働力を共通にしていく、こういうことが非常に必要だということはもう当然のことだと思います。 また、日本の地形は四面環海でございます。島国でございます。したがいまして、そのような隣国との連携をとるにしましても海を渡らなければならないわけでございます。また、日本には資源というものがございません。すべてを輸入に頼っているわけでございます。また、日本でつくった製品も海を越えて外国へ運び出さなければならないわけでございます。 そのような物流、国際的な物流ということを考えたときに何が必要か。これは、人、物、そしてまた金というようなものが国境を越えて移動するわけでございますから、その水際にある港湾施設というものが、非常にその整備が急がれるということは見やすいことだと思いますし、また空港も、多くの観光客が外国から日本へ来ていただこう、二〇一〇年には一千万人にしようというようなビジット・ジャパンというものをやっていますが、それにしてもやはり空港の容量を広げるということもぜひ必要なわけでございます。 そう考えたときに、国土交通省としましては、まず港湾、これは例えば、船で貨物を外国へ運ぶ場合は外航運輸というものに頼らざるを得ないわけで、貿易の九九・七%が船によって運ばれています。したがいまして、それを受け入れる国際港湾、今スーパー中枢港湾というものがつくられようとしておりますけれども、そういうものはぜひ必要であります。 空港も、成田あるいは羽田の滑走路をふやそう、そういうことが今一番大事なのでございまして、今、国際競争力とは何と考えているかとおっしゃいましたので、そういう少子社会の中にあって、こういうものをしていかなければ日本の経済成長というのは期待できないということを御理解いただきたいと思います。
○小宮山(泰)委員 いろいろ述べていただきましてありがとうございます。 先ほど大臣もおっしゃいました経済成長戦略大綱の中、国土交通省に関係するところで挙げていらっしゃる「国際競争力の強化」というものの中は、観光立国の実現という、二〇一〇年の外国人旅行者受け入れ目標一千万人ということであります。もちろん、これはいろいろな各省庁全部言っている、どこが言ったというのは省を書かなくてもわかるような、ある意味、縦割り行政の非常にわかりやすい大綱になって、強化の項目になっていると思います。 こういった点を考えてみますと、二十年、大臣もやられていて、国際競争力といった中で、恐らくどこかでもう一回かじを切り直さなければいけなかった点、それがある意味取り残されて今冬柴大臣の手の中にあるんだと思うんですね。 例えば高規格幹線道路、その説明の中には、地方中枢・中核都市、地域の発展の核となる地方都市及びその周辺地域等からおおむね一時間程度で利用が可能となるよう、およそ一万四千キロメートルで形成すると。目的よりも、ある意味、キロメーターという手段というものが、これは先般出されました内閣府のアンケートというか世論調査の中にもありましたけれども、五一%が高速料金が高いと。適切であるというのは七・九%しかない。もちろんETCの利用率も低い。 そういった意味においては、国民の思いというものとかそういったものからは、今の行政のやり方というものが離れていってしまっているんじゃないかなと思っているんですね。つまり、目的と手段というものがどこかで逆転をしてしまった。やるべきことというのが、手段を先にするがために、本来、方向転換や、きちんと変えていくべき、政策転換をするべきだったところが、それをし忘れたがために、ある意味、外国に既にその競争力というものをとられていってしまったんではないかという思いがしてなりません。 そこで、大臣にお伺いしたいと思います。 今、観光客一千万人ということも空港の供用のこともありますが、もちろん、今まで国際競争力がある交通網ということ、湾岸にしても鉄道にしても道路にしても、今、日本がその中にあるとは私自身は思えないし、そういう意味では、多くの国民の方たちも国際競争力がついているとは思えないんだと思います。 一例を挙げさせていただきますけれども、世界の主要空港の都心とのアクセス、東京—成田間七十八キロ、これも遠いというのもあるんですが、成田エクスプレスで五十三分もかかる、しかも三十分に一本しか通らない。主要な都市の例を挙げてみれば、ロンドンのヒースロー、二十四キロ、地下鉄で四十五分、まあ一時間近くかかると考えますが、三分から七分、十分以内には次の電車が来る。ガトウィック空港、私もイギリスに留学しておりましたので、その中で、四十三キロ、ガトウィック遠いなと思いますけれども、それでも十五分ごとに電車が来る。こうやって、アクセスが非常に悪い状態にはなっております。 大臣、ぜひこの二十年間の大臣のキャリアの中で、今まで国際競争力が日本が置き去りにしてしまったもの、反省点というもの、ここを改善するべきだった、時系列もあると思います、この点に関しまして、その阻害要因は何だったか、ぜひ御見解をお伺いさせていただきたいとともに、大臣の将来に向けての御見解も伺わせていただきたいと思います。
○冬柴国務大臣 公共事業というものに対する評価とか、いろいろ先ほどから御質問の中でも出ていましたけれども、決して効率、早くつくることによって受ける利益というものは非常に大きいものがあるということの反省が非常に必要だろうと私は思います。 例えば成田の話も出ました。これも、二本目の滑走路がジャンボが入らない、それを延伸しなきゃならない、しかし、でき上がったのはずっと昔の話ですね。今、羽田が四期目ということで、着工できる寸前まで来ましたけれども、非常に都心と便利なところにそういうものがあるわけですが、国際空港といえば成田ということになるわけで、成田と例えば韓国の仁川ということになりますと、日帰りはできないですね。だけれども、羽田と金浦であれば日帰りができるわけですね。 そういう面で、もう少しやはり今までの公共投資の重点化あるいは効率化というものを徹底的にしながら、真に必要な社会資本整備というものは本当に急いで重点的にやるべきだろうと私は思っております。
○小宮山(泰)委員 ぜひ重点化、それは国益にかない、そして本当の意味で国際競争力がついたとだれもが思うようなことであってほしい。今までの例を見ていれば、やはり道路公団の民営化のときのあの与党内の駆け引き、与党というか主には自民党ですかね、見ていても、政治力と言われるんでしょうか、口ききのような、そういったことで判断されるような、そういって国民が見るようなことでない、そういったきちんとした重点施策をとっていただきたいと思います。 そこで、きのうなんですけれども、農林水産大臣が委員会の方で、大臣所信というんですか、意見を述べられておりました。この中において、当面する主な課題と取り組み方針の第一に、攻めの姿勢でということの中に、「最優先課題の一つは、輸出の取り組みです。」「我が国の農林水産物や食品が持つおいしさや品質のよさといった強みを生かして、さらに取り組みを加速化し、平成二十五年までに一兆円規模の輸出を目指します。」と大きくおっしゃっております。 そこでなんですけれども、当然、輸出ということを考えるならば、この中にも、ある意味、皆さんおわかりと思いますけれども、日本から外に出すということであります。国際競争力という中においては、もちろんアクセスのことがあると思います。 そういう中におきまして、湾岸やいろいろなところの道路利用コストというものが当然農産物にはね返っていく。現在、海外とかではやはりBSEの問題、鳥インフルエンザの問題、農薬の問題、そういったいろいろな問題があり、日本の農産物というのは非常に高値で、そして人気もある。そして今という意味では、市場価値が非常に高まっている。もちろん今はそれでもいいです。日本もかつては外国の野菜というものはそうやって、価値が高い、高くてもいいんだと。特に赤ピーマンとか黄ピーマンとか、ああいうものというのは昔私の記憶では随分高かった。しかし、いいものであるならば、需要があるならば、いずれその国でつくられていくというところも否めません。そういったときに、やはりある程度物量がきちんと、多い数が日本からも出るという、両方のことを考えなければいけないんだと思います。 その点の中におきまして、所要時間やアクセスのこと、農水省といたしましてはどういうふうに考えていらっしゃるのか。また、国土交通省、いろいろ縦割り行政で、国際競争力と聞きますと、皆さん、あっちだこっちだ、そこから向こうはほかの省庁だとよく言われることがありますが、その点どうお考えになっているか、伺いたいと思います。
○山下政府参考人 農林水産物の輸出促進についてのお尋ねでございますけれども、農林水産物の輸出促進につきましては、攻めの農政の重要な柱の一つといたしまして、平成十六年の三千億円から、五年間で輸出金額を倍増することを目指し、民と官が一体となった取り組みを推進しているところでございます。初年度である平成十七年の輸出額は、前年を一二・一%上回る三千三百十億円となったところでございます。安倍総理は、この動きをさらに加速するため、輸出金額を平成二十五年までに一兆円規模とするとの新たな目標を所信において表明されたところでございます。 農林水産省といたしましては、これまで輸出に関する総合的な対策を展開してきているところであります。具体的には、健康によい、すぐれた我が国の……(小宮山(泰)委員「具体的にはいいです、農産物のことは聞いていないので。アクセス道路とかその点についてお願いします」と呼ぶ)農林水産省といたしましては、諸般の対策を講じているところでございます。 今後は、新たな目標の達成に向け、十分な議論を重ねまして、輸出に当たって必要となる流通技術や体制整備、さらには日本食文化のPRなど、国土交通省を含めた関係各省と連携し、広く関係各省、関係団体の御協力もいただきつつ、今後の輸出に向けた戦略的な取り組みを改めて構築し、成果を上げることができるよう全力を尽くしてまいる所存でございます。
○小宮山(泰)委員 ぜひ、アクセスの問題、過去に農水省が空港をつくって失敗した例とかがあります。道路、また農道とかといって農業土木に走ることなく、しっかりとした国際競争力のつく農産物行政というか、そういったものをしていただきたいなと思います。 その点に関して最後に伺っていきたいと思いますが、私も九月の頭に、観光行政ということで、アグリツーリズムの視察でイタリアに行ってまいりました。農業政策ということだと私は感じているんですが、農作物というのはある意味一定時期しかとれない、しかしそのほかに現金収入ができるような、そういった意味で、新しい観光政策にもつながる地域の産業をしっかりすることというのが本当に重要になってくると思います。観光政策の中、一千万人と言わずに、地方に経済効果がしっかりと行くような施策をしていただきたい。 そして、今、農産物のこともあります。中小零細企業、多くの地域で頑張っています。そういったためにも、いろいろな人たちが使えるこの交通のアクセスというものをしっかりとすることが、ある意味、国土交通行政の重要な点だと思います。(発言する者あり)おっしゃるとおりなんですよ。公共事業、必要なものは必要ですけれども、要らないものもたくさんあるんですよ。それをきちんと峻別するということが今掲げられていることだと思います。 最後になりますけれども、大臣、本当はもっと過疎化のこととか、また、今後なんですけれども、インフラの整備のこととかいろいろなことも聞いていきたいんですが、過疎地においても本当に住めなくなってしまう。先ほど三日月委員の中にもありました、災害があると地方のローカル線復旧もできない、こういった国土を目指しているんだとは思いません。ぜひ大臣に伺わせていただきたいんですけれども、各ほかの産業、その基盤となる国土交通行政だと思いますので、その点に関しまして御決意を伺わせていただきたいと思います。
○冬柴国務大臣 新しい国土形成計画におきまして、地方を、今の都道府県とかいうよりももう少し広げて、本州、四国、九州を八つに分けまして、それぞれのブロックが持つ歴史や伝統、自然、また観光資源等を生かして、農業ももちろんそうですけれども、そういうものを生かしながらそこが発展していただく、それを国が応援させていただく。その重点、何が重点的なのか最重要なのかはそういうところで判断をしていただいて、我々はそれを尊重するというような、そういう政策をとっていきたいと思います。 先ほどの農業と観光、私はすばらしいことだと思います。その農業を生かして、例えば岩手県の遠野市というところでは、農家グループによる炭焼きとかリンゴの収穫などの体験観光プログラムをやられました。また、ホップを生かした地ビールなどの特産品の開発などをやっているところもありまして、その結果、地域への観光客が着実に増加しているわけです。平成十三年に百四十万人であったのが、十六年には百六十万人に増加しております。 そういうことで、地場産業などを生かした観光振興、これをぜひやっていただきたいし、その意味で、新しい国土形成計画というものがそういうところで立てられれば、我々としては、これを尊重して、道路のネットワーク等もぜひそういうものを優先して重点的に行っていきたい、このように思います。
○小宮山(泰)委員 観光政策はまたの機会にぜひ質問させていただきたいと思いますが、観光業のためではなく地場産業、やはり地域が活性化し、その結果としての観光業である、観光が栄えるというような、そういった方向でまたお考えいただきたいと思っております。 ありがとうございました。
○塩谷委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時二十三分休憩 ————◇————— 午後一時二分開議
○塩谷委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。穀田恵二君。
○穀田委員 大臣にきょうは質問します。 大臣は、この間の十三日の所信のあいさつの中で、まず、国民の安全、安心のための取り組みが喫緊の課題、そしてさらに、国民の生命財産の保護に全力で取り組む、これを第一に挙げました。それを実現しようと思いますと、当然、まず一つは、国民の命、安全を守るための必要な予算を優先して確保する、それから二つ目に、実行するための人員の育成確保が必要です。さらに、その前提として、国や行政の責務、役割の自覚が不可欠だと私は思っています。 国民の命、安全、生活を守る責務を果たす上で、ましてや法令遵守は最低限の責務ですが、これをじゅうりんする事件が発生しているのは御承知のとおりです。 そこで、時間がそんなにありませんから端的に言いたいと思うんです。 今回の違法行為は、国交省自身に係る偽装請負、労働者派遣法違反です。一方、所管の公益法人建設弘済会による偽装出向、これは職業安定法違反という、二つの違反行為がありました。まず、どういう違反行為が労働局から指摘されたのか、それぞれについて簡潔にお願いします。
○竹歳政府参考人 お答えいたします。 国交省所管の公益法人と民間コンサルタント会社等との間の出向契約でございますが、これにつきましては、十月三日から六日にかけて、全国八つございますこの公益法人が各労働局から、出向は労働者供給事業に該当し、労働者供給事業を禁止している職業安定法第四十四条に違反するとして、是正の指導を受けました。 次に、近畿地方整備局でございますが、二つの事務所につきまして、十月六日、大阪労働局から、請負契約として近畿建設協会へ委託している業務について、労働者派遣法第二十四条の二に違反する旨の指導をいただきました。この具体的内容は、業務委託契約におきまして、特記仕様書で業務に従事する協会職員の人数を指定していたということが一つ、二つ目に、協会職員の休暇について事前に報告書を提出させることにより国の事務所職員が休日の管理を行っている、この二点が指摘されまして、これらは厚生労働省が定める基準を満たしていないため、労働者派遣事業に該当することを指摘されたものでございます。
○穀田委員 そういうことなんですけれども、では、それぞれの違反行為について厚生労働省にお聞きします。 違反行為とされる理由と、それから、大事なのは労働者保護の観点から違反行為が結局どういった不利益を労働者にもたらすのか、その点についてお答えください。
○岡崎政府参考人 お答えいたします。 一つ目のコンサルタントの出向契約の関係につきましては、社会通念上出向と認められるような理由があればそれは出向としていいわけでございますが、そういうことがなく多数の方が出向する、こういうようなことになりますと、これは労働者供給事業ということになりまして、職業安定法四十四条で労働者供給事業が禁止されておりますので、この違反になるということでございます。 それから、請負の関係につきましては、請負としてきちっとやられていればいいわけでございますが、発注元の方が指揮命令するという形になりますと、これは形としては労働者派遣事業になりますので、許可、届け出をしているような事業者がきちっとした形でやらない限りにおいては、これは労働者派遣法違反になるということでございます。 いずれにしましても、そういうような形で、労働者供給事業であれ、あるいは労働者派遣事業でありましても、法令にのっとらない形でやられますと、例えば安全性その他、事業主がきちんとやらなければいけない事柄につきまして、だれが責任を持っているかというようなことが不明確になる、あるいは最終的にはこれが守られない事態になるわけでございますので、そういったいろいろな意味におきまして、労働者の保護に欠けるということになるというふうに考えています。
○穀田委員 だから、後ろの方を詳しく言ってほしいわけだ。前の方は竹歳さんが言うてはるんやから、同じことを言うてもしゃあないんだよね。 問題は、今、民間大企業による偽装請負が社会問題化している、そういう中にあって、法令遵守を指導徹底すべき行政機関が法令違反を犯す、そのことによって労働者に対して非常に不利益をもたらすということがいいのかということなんですよね。私は断じて許しがたい問題だと思うんですが、大臣の認識をお伺いしたい。
○冬柴国務大臣 国の機関が国の機関から指導を受けた、まことに遺憾なことであると私は考えております。 具体的に指摘された点につきましては、もう既に改善措置はとりました。今後とも、定員削減ということで、事務はたくさんあるわけなんですが、請負契約であればその契約の趣旨にのっとって、こっちは発注者ですから、発注者が請負人の従業員が行う事務について指図をしたり、先ほどのように休日管理をしてみたり、あるいは、こちらの職員と入りまじって作業をすると、請負なのか委託なのかちょっとわかりにくくなります。それから、そういう、例えば事務器具をこちらから貸し与えるとかいうようなこととか、疑われるようなことは一切やってもらったら困るということで、改善措置を講じたところでございます。 まことに遺憾だったと思います。
○穀田委員 大臣、国の機関が他の機関から受けたから遺憾だ、それはそうですよね。でも、私は中身の問題だと思うんですね。 それで、今お話あったように、現場でいえば混然一体になって仕事をしている、そこを分けて使ってそれでいいんだなんという話をしていたんじゃ、やはり根本問題がそれでいいのかと。それは、今までこういう偽装請負や出向などという偽装までしてやっているなんという事態について、どこに原因があるのかという問題を追及してこそ、大臣の大臣たる本務があるわけじゃないですか。今、現実のところで、パネルか何か立ててやっている、コピーのやり方もきちんとせい、そんなことをやってまともにやれると思いますか。私は、そこのところに、やはり今の根本問題が解決できることはおよそないなということをはっきり言って実感しました。 いみじくも、定員削減の折、こう言っているわけですやんか。私は、なぜこのようなことが起きているのかという根本問題について、きょうは短時間ではあるけれども、議論したいと思っているんです。 偽装請負も偽装出向も建設弘済会の職員にかかわる問題ですけれども、いただいた資料を見ますと、建設弘済会の職員は、八つあります、まとめて言うと、二〇〇六年の一月現在ですけれども、正規職員が二千二百六十八人、これに対して出向職員が三千七百十二人となっていて、合わせて五千九百八十人なんですね。出向職員が正規職員よりも多くて、六二%を占める。三人のうち二人が出向職員だ。これらの出向職員が、国交省の地方整備局の業務を簡単に言うと請け負っているということになるわけですね。 だから、そもそも正規職員よりも出向者が倍いるという会社は余り聞いたことがない。そういう事態について、なぜそうなっているのかについて、きちんとただしていますか。
○冬柴国務大臣 今から五年前に国家公務員を五%純減するという目標を立てたわけですが、結果は〇・五%の純減しかできなかった。これはやはり、例えば空き交番をゼロにしようとかいうようなことになりますとそれだけでふえるわけでして、そういう需要があることは事実です。 しかし、その中にあって、今、日本の財政というのは非常に大きな債務を抱えた状況で、これを改善するためにはやはり公務員の数というものを合理化しなきゃならないという大きな目標が一方にはあります。したがいまして、この五年間で今度は五・七%純減するというような目標が立てられているわけでございます。各種予算にしましても公共事業の予算にしても物すごく削り込んで、筋肉質の行政にしようという大きな流れから見ますと、その合理化は我々やはり政府一体となってやっていかなければならない。 しかしながら、仕事が減らなければ、これは労働強化かサービスが不足するか、どちらかしかないわけですから、そういう意味で、事業仕分け、予算の項目一つ一つについて、これは本当に国家公務員がやらなきゃならない仕事なのかどうかという仕分けをして、そしてこれを、地方に任せるもの、あるいは民間に任せるもの、あるいはこの際廃止するもの、そういう仕分けをしようじゃないかということを提案しているわけでございまして、そういうものの一環として、必要な人数が足らない部分を民法上の請負という形で必要な行政をやらせていただいている。 それが疑われるような、今言うように、正規の職員と請け負った職員が入りまじるとか、あるいは指揮監督をやっているように疑われるようなことがあるということについては改善しなきゃなりませんけれども、本質的には、穀田委員が御指摘のように、国家公務員の数が非常に急激に減っているというところに真因があると思われます。
○穀田委員 なぜ国家公務員を減らすか。それは、政府の理屈からしましても、私どもはそういうやり方はおかしいという意見を言っているわけですけれども、仮にそういう立場に立ったとしても、それは、今大臣からお話があったように、財政が切迫している、そういうもとで財政的な問題を一つはクリアしよう、それから、できる仕事はどういうふうに仕分けするかというふうに来ますよね。しかし、おっしゃったように、仕事が減らなければ人は要るということですよね。その三つの関係をどうやるのかという問題があるわけですよ。 ちょっと事実を見てみますと、建設弘済会に委託している業務は、もともと地方整備局が正規職員、公務員を抱え実施していた業務だったわけですね。それを官から民へということでやっている。だけれども、公共的業務であるためにおいそれと民間に委託できないから、丸投げできないから、営利を目的としない建設弘済会などに委託せざるを得なかったわけですよね。ところが、今お話があったように仕事は減らない、そうすると、建設弘済会は、委託業務が拡大し、既存の弘済会職員では業務をこなせなくなる、したがって出向という形で雇うということですよね。 では、それで金が減ったのかという問題を見ましょう。 実は、朝日新聞の十月五日付、中部版なんですが、それを見ますと、いや、そうなっていないと。結局のところ、嘱託職員らが、同省が払った一人当たりの委託料の半分以下しか受け取っていないことがわかったと言っている。何のことはない、途中でピンはねをしているということになるわけですね。 労働組合もその問題を非常に重視していまして、本来定員内職員が果たすべき仕事を業務委託職員に任せることについては、まずいと。その理由は、国民共有の土木技術が継承できなくなる、二つ目には、当時は部外秘であった予定価格の情報が流出するおそれがある、さらに、定員内職員の人件費が六百万から七百万程度であるのに対して、業務委託契約では一人当たりおよそ千五百万円を必要とする、税金の無駄遣いになる。ありとあらゆる角度からいってまずいということが言われ、同じくその点では朝日新聞も、嘱託職員の日給は八千円だ、国交省が協会に委託する、年間約六百万円近く払うが、嘱託職員の年収は約二百五十万前後だと。 つまり、公共的なものとして安全、安心を保障する体制をつくらなければならないという問題を礎石に置いて、なおかつそれを公務としてやることによって無駄な金も省くことができる、ましてこういう不安定雇用もつくらないことができる、そういうところに根本的な解決があると思いませんか。どうですか。
○竹歳政府参考人 先ほどから先生も御指摘のように、大きな流れとしては、国土交通省の定員が国の定員削減方針に基づいてずっと減ってきた。昭和四十三年度から十八年度まで見ますと、約四割、一万三千人減少となっているわけです。 それで、今幾つか、むしろ税金が余計にかかっているんじゃないかというような御指摘がございましたが、これはやはり計算の仕方がいろいろあると思うんです。したがって、今大臣も御答弁申し上げましたように、やはり、定員が減る中でどう適正な形で請負契約を実行していくかというのが今我々の直面している課題だと考えております。
○穀田委員 そういうもとで何が起こっているかということと、今、建設弘済会への業務委託のあり方検討委員会でその方向について出ているわけですね、その資料を見てほしいと私言っておきましたので見ていただいたと思いますけれども、その中で、出張所業務の実態というものがあるんですね。 それを見ますと、出張所職員が現在でも最低四名しか確保されない、そうなるとどうなるかというと、「職員の実施すべき業務のうち、行政判断や権限行使、守秘性を伴わない業務については、最大限委託している。」と。しかし、それを見てください、職員数四名なんですよ。その下にありますやろ。全国平均は、道路管理のある出張所の平均は四・七ですよ。そして、河川管理のある出張所の平均は三・二ですよ。 もしこれで事故があった場合どうするか、知ってはりますか。車で運転する方が業務委託の人だ、ところが正規の職員が二人乗る。道路に事故があってそこに行く。そうしたら、片一方で車をとめないとならぬ。両方道がありますから、こっちもとめないとならぬ。そうしたらだれが連絡するんですか。そんなこと、まさに責任持ってできないという事態になるからこそ、正規の職員がこんなことをやっておったんじゃだめなんだと。 なぜそんなことを言うかというと、では、業務委託をやった方は住民のそういう要請にこたえて応答する権限はないんですよ。そういうものを考えたときに、やはりきちんとした、安全のところについて言えば、民間委託するんじゃなくて、ここの肝心なところはどうしても守るということが必要だと私は思います。
○冬柴国務大臣 限られた職員の数の中で与えられた使命を十分果たすために、いろいろな知恵を出しながらこれまでやっているわけでございます。 先生の、労働者の立場とかあるいは社会一般が受ける不利益ということを考えれば、そんなに人減らしをするべきじゃないんじゃないかということにつながるわけでございますけれども、そういう考えは一方でもちろん一つあると思いますが、今、あらゆるところで、危機的な財政状況を解決するためには公務員の制度の見直しそのものもやらなければならないわけでありまして、道はまだ半ばです。私はそう思います。そういう中で、この定員削減の中で、純減の中で、やはり重要な仕事を知恵を絞ってやればどういうことなのか、それはやはり請負という形、それしか今のところはないと私は思うわけでございます。 したがって、それによって国民が不利益を受けることのないように、我々は、あらゆる点から考慮して頑張っていきたいと思っています。
○穀田委員 国民が不利益を受けている、働いている現場の人たちも不利益を受けている、だからやめなさいと言っているんですよ。 例えば、この資料に一緒に下にありますよ、過去二十年間の職員数の推移。これは政府の検討会の資料ですよ。十五名いたのが四名になっているわけですよ。もう終わりますけれども、この間、北側大臣もことしの五月にやったときに、五十キロの大和川で十四名しかいないんだ、とてもできやしない、これを縮小していく中で外部委託をしていったということを何度も言っているんですよ。これ自身が最大の問題であって、いわば、そのことによって不利益を得るのはだれか。 国民の安全と安心を保つことができない、公共事業のまともな水準が確保できない、そして働く労働者が不利益を受ける、この三つの点から、私は、公の仕事を公がやるということをしっかりやらないとだめだということを指摘して、終わります。
○塩谷委員長 次に、日森文尋君。
○日森委員 私も、この間の偽装請負の問題等について、重複を避けて質問させていただきます。 言語道断、大臣は遺憾だというふうにおっしゃいましたが、これはもう許しがたい行為が法令を守らなきゃいけない役所にあったということですから、遺憾だけではとても済みません。そのことをぜひ確認しておいていただきたいと思うんです。 一つは、建設弘済会の関係については、あり方検討委員会というのがありまして、そこが「建設弘済会への業務委託のあり方について」というのを取りまとめたようです。その中で民間出向者の見直し等が言われていて、これはこれで一定評価をしたいと思いますが、こういうことを出さざるを得なかった弘済会への業務委託について、なぜ、厚生労働省から指摘をされるような事態になってしまったのか。人が足りないということをさっき若干おっしゃいましたが、その原因について少し明確にお答えいただきたいと思います。
○竹歳政府参考人 原因について明快にということでございます。 地方整備局と建設弘済会との間の業務委託については、これまでも、実は、各地方整備局に対して、請負契約の趣旨にのっとって適正な執行が図られるよう指導徹底してきたところなんでございますけれども、今般、大阪労働局から、近畿地方整備局の二つの事務所において、厚生労働省が定める基準に照らし、一部不備があると。その内容については、例えば、請負契約であればこういう仕事をお願いしますということだけを頼むので、何人置いてくださいとか、そういうことを書くと請負契約にはなりませんというふうなことが指摘されました。それから休暇についても、庁舎管理上の都合もあったものですから、そういう委託の職員の方からも休暇はいつとるんだというようなことを報告をもらっていたわけですけれども、こういうことも請負契約の本旨からすると誤っているというようなことで指摘をいただいたわけでございます。 そういったことについては既に改善をしたところでございますので、今後は、請負契約という趣旨にのっとってきちっと業務ができるようにしていきたいと考えています。 あわせて、労働局の方からは、個別の二つの点以外にも、一緒に仕事をしているとやはりそういう問題が起きるじゃないかという御指摘もあったものですから、そこはきちっと区分をして仕事が進められるようにしよう、こういうふうにしているわけでございます。
○日森委員 原因がよくわかりません。単に請負の関係の認識が不足をしていたからそうなったという程度の話なんですが、本当にそれだけなんでしょうかということを指摘しておきたいと思うんです。 それから、偽装請負の関係についてもそうなんですが、結局、これは民間企業でもそうなんですが、労働者をなるべく安く使い回そうということで、民間の特に大手企業、名立たる大手企業もこれは公然と行われているという実態があるんですが、やはり役所の中でもそういう発想があったんじゃないでしょうかということを思うんですよ。本当に仕事をきっちり法律に従ってやっていく、そういう当たり前の精神だとか行政の目的、これが実はあいまいにされて、ないがしろにされてきた結果、こういう事態が生まれたのではないかというふうに考えざるを得ないんですが、その辺の原因についてもお答えいただきたいと思います。
○竹歳政府参考人 まず基本的には、国の定員削減方針に基づいて、この間、定員が大幅に減らされてきた。一方、公共事業の実施に当たりまして、仕事自体は大変複雑高度化しております。例えば、広く国民の意見を聞く取り組みでございますとか、入札契約の適正化でございますとか、公共工事の品質確保の取り組み、さまざまなことがあったものですから、各地方整備局において増大する業務を限られた職員で円滑に執行していくためにはこういう請負の仕組みが必要だったということがまず基本にございます。 そういう中で、ただ一方で、業務のスリム化、効率化というものも求められているということで、この外部委託している業務は、あくまでも公共事業の発注や管理のうち補助的な業務でございまして、最終的な判断や決定を伴うものは国の職員が責任を持って行ってきているところでございます。 今後とも、外部委託というものは活用するわけでございますけれども、きちっと法律にのっとり、また、限られた職員で効率的に社会資本の整備や管理が行えるようにしてまいりたいと考えております。
○日森委員 基本的には国の職員がきっちりと仕事をしていくという大原則に立つということを改めて指摘しておきたいと思います。 あとはちょっと同じような話になってしまいますので、せっかくきょうは厚生労働省においでいただいていますので、ちょっと偽装請負の関係の一般的な話ということになりますが、お聞きをしたいと思うんです。 景気がよくなったというふうに言われていますが、しかし、よくなって史上空前の利益を上げていると言われている大企業において、脱法行為である偽装請負などが半ば公然と行われていて、かなり摘発をされているという実態があると思うんです。これは、こういう偽装請負が半ば公然と蔓延している、とりわけ製造部門等でこういうことが広がっているという現実について、厚生労働省はどのように分析をされているのか、お聞きをしたいと思います。
○岡崎政府参考人 製造業の請負につきましては、いろいろな理由からそもそも活用されておりますが、その中でも、経費が割安なためというようなことで活用しているという回答をしている企業が多いというのは事実でございます。 ただ、そういう中で、きちっとした請負という形で行われていれば私ども問題はない、こういうふうに考えておるわけでございますが、構内で請負作業を行う、その際に、近くにその発注元の労働者がおるわけでございます。そういう中で、本来はきちっと請負事業者が責任を持つべき作業上の指示でありますとかそういったことにつきまして、請負事業者に言うのではなくて、直接その場にいる請負事業者の労働者に言ってしまうというようなことがどうも安易に行われている傾向があるということは事実だろうと思います。 私どもとしましては、やはりそこは、請負として出すのであれば、きちんと請負事業者が責任を持ってやる体制、これは仕事の中身もそうでありますし、それから労働者の管理もそうでありますが、そういったことをきちっと徹底していくということが必要だろうというふうに痛感しているところでございます。
○日森委員 今おっしゃったように、構内請負といいますか、そういうのが大きな問題になっていると言わざるを得ません。 厚労省も監督指導を強化する、指摘をしたりということで、これはしっかりやっていただきたいということなんですが、構内請負、これ自体を、その制度自体に問題があるのではないかというふうに私どもは思うんですよ。この辺について厚労省のお考えを一点聞きたい。 それから、請負業者や発注元のメーカーがとるべき対策指針、ガイドライン、これを来年六月をめどに出そうということになっているようですが、これは具体的にどういう方向性でガイドラインをお考えになっているのか。 この二点をちょっとお聞かせいただきたいと思います。
○岡崎政府参考人 構内で請負作業を行う場合に、先ほど申しましたように、どうしても、やや混在しているという中でいろいろな問題が生じがちな点はございますが、一方ではやはり、業務を請負に出す際、請負事業者の専門的技術とか、いろいろな観点もありまして、従来から造船業その他で構内請負が行われてきたという状況もございます。そういう中で、構内請負を一般的にだめだと言うことはなかなか難しいのではないか、そこは、発注元、それから請負事業者それぞれが責任を持ってきちんとやるというようなことを徹底していくということが必要ではないか、こういうふうに考えております。 そういう中で、今御指摘のありましたガイドラインでございますが、これは六月をめどにつくっていきたいということで、有識者の方に集まっていただきまして検討しておりますが、一つはやはり、法令を遵守する、労働基準法でありますとか労働者派遣法でありますとか、そういった関係法令をきちっと遵守していただくというようなことをきちっと定めていくということとともに、請負事業者が独立して責任を持って仕事をしていくというのが本来の趣旨でございますから、そこにおきまして労働者がきちっとした教育訓練を受けていくとか、あるいは、そこにおきます労働者の処遇のあり方でありますとか、そういった点を含めましてガイドラインをつくってまいりたい、こういうふうに考えております。
○日森委員 まあ、お気持ちはわかるんですが、しかし、実際にその偽装請負などをやっている企業の側の代表であります日本経団連の御手洗さん、何とおっしゃっているか。新聞でも出ていましたが、現在の請負制に問題があると。問題があるというのは厳しいんじゃないのかということでしょう、いわば緩和しなさいというような趣旨の発言をされているわけですよ。財界のトップ、企業のトップがそういう発想を持っていて、しかし厚生労働省は、請負業者や発注元がいわば自主的に法令を遵守しなさいということでやるんだと言うけれども、これはできるんですか。 御手洗さんの発言なんかについて、感想でいいから、厚生労働省、ちょっとしゃべってください。
○岡崎政府参考人 御手洗会長につきましては、指揮命令という中で仕事を教えるということをどう評価するかというようなことに関しておっしゃったというふうに理解しております。ただ、仕事を教えること自体が私どもすべてがだめだ、こういうことで言っているわけではございませんで、そこはやはり指揮命令になるような形はだめだ、こういうことで言っているところでございます。そういった点につきましては理解を求めていきたい、こういうふうに思っております。 なお、御手洗会長の発言を見ておりますと、法律を遵守することは当然であると、当然のことでございますが、言っておられますので、そういう中で私どもは法令の遵守を徹底してまいりたい、こういうふうに考えております。
○日森委員 その裏には、現在の請負制度、これは厳しいから変えて、もう少し企業が自由になるような法律に変えたらいいんじゃないかという裏があると思うんですよ。その法律を守るんだったら守りますよという意味にしか聞こえないんですが、まあそれはいいでしょう、ぜひチェックをきっちりできるようにしてほしいんです。 これは要望になるんですが、そのチェックをすべき機関、労働局もそうなんですが、それから監督署もそうなんですが、ここが廃止をされたり統合されたり、人が減っていて、一人の監督官が何百も仕事を持っているわけですよ。これは、事後チェックをきちんとやろう、法令遵守しているか確認しようとしたって、現実問題できないという状況があるでしょう。これも、一律に人を減らしなさいという例の公務員の改革の悪弊といいますか、悪い結果が出ていると思うんですが、ここはきっちり充実をしてもらう。それがなければ、自主的に法令を守っていただきますと言ったって、これは実効性がないですよ。このことを申し上げておきたいと思います。 あと一分ありますので、ちょっとエレベーターの関係について、たくさんあるんですが、一点だけお聞きをしたいと思います。どこをやるか今ちょっと考えています、七点ありますから。 社会資本整備審議会の分科会、建築物等事故・災害対策部会、エレベーターの安全確保についての中間報告が出されました。見直しについて出されたようですが、今後どのようにエレベーターの安全対策を進めていくのか、この一点だけお聞かせいただきたいと思います。
○榊政府参考人 お答え申し上げます。 実は、平成十八年六月、港区のエレベーターにおける死亡事故を受けまして、エレベーターの安全確保につきまして、社会資本整備審議会の建築物等事故・災害対策部会において調査審議を行いまして、去る九月二十九日に中間報告をまとめたところでございます。 その中間報告では、制動装置の二重化、安全装置の第三者認証の導入といった設置時の安全確保のための施策、それから、定期検査報告の内容の充実や所有者等による保守管理に必要な情報の整備など設置後の安全確保のための施策、それと、ふぐあいの情報収集、提供を行う仕組みの構築といった事項が今後講ずべき施策という形で挙げられております。 今後、中間報告の内容を具体化する検討体制を速やかに立ち上げまして、年度内には早急に実施すべき対策を取りまとめて、順次、安全基準の見直しを行っていきたいというふうに思っているところでございます。
○日森委員 ありがとうございました。
○塩谷委員長 次に、糸川正晃君。
○糸川委員 国民新党の糸川正晃でございます。 安倍内閣総理大臣は先日の所信表明演説の中で、公共事業について、「これまでの改革努力を継続する中で、」というふうにされながら、未来への投資になる真に必要な社会資本の整備を重点化や効率化を徹底しながら実施する、このように表明されたわけでございます。 大臣とされて、我が国の活力の源泉である地域の自立と競争力の強化、こういうことに言及されておるわけでございますが、総理の言う、これまでの改革努力の継続ということと、未来への投資になる真に必要な社会資本の整備、これをどのように調整されながら進めていくおつもりなのか、御見解をお聞かせいただけますでしょうか。
○冬柴国務大臣 これまでの改革の努力というのは、国から地方へ、官から民へという、あるいは公共投資に頼らずに民間需要によって景気が持続的に成長していくというような努力をしてきたわけでございます。その中には、先ほど来のお話のように、公務員の定員の純減とか、あるいは公共事業投資を初め聖域のない歳出の削減とか、いろいろなものがあるわけです。 その中において、私が、頑張る地方とか元気な地方、そういうものをきちっと手当てしていかなきゃならないということを申し上げているのは、そのように削られる歳出の中でも、これを工夫と、そしてあくまで必要な社会資本投資というものがどういうものなのかということを見きわめて、そしてそれを重点化、効率化というものを徹底して行うということを通じて、そのような限られた資金を有効、適切に、また重点的にやっていけば、私の言う、子供たちが自信と誇りを持てるような「美しい国、日本」をつくっていくことはできるというふうに思っているわけでございます。
○糸川委員 そうすると、整備を実際に終えられてから長期間経過するような社会資本というものも増加しているわけでございまして、例えば下水道なんかは、敷設するときなんかには国から補助金をどんどん出す、だけれども、その更新費用、維持管理費用、こういうものは地方で持ってくれというようなことで、こういう維持管理、それから更新ということも重要な課題となっているわけでございます。 これらの社会資本の有効活用というものを図るためにも、こういう維持管理に十分な財源というものが確保される必要があるんではないかというふうに考えておりますけれども、どのように限られた財源の中で取り組むおつもりなのか、お聞かせいただけますでしょうか。
○冬柴国務大臣 これまでに整備されてきた社会資本というのは、今後、急速に老朽化していくわけでございます。例えば、下水管の老朽化に起因する道路陥没事故というもの、最近五年間で約二万六千件に達しているわけでございます。また、建設後五十年以上の橋梁等が十年後には今の約三倍にまでふえるということでございます。 その結果、投資可能総額が今後横ばい、今三%ずつ削る、こう言っているわけですが、それを削らずに横ばいにしましても、二〇〇四年、平成十六年と二〇三〇年というものを比較いたしますと、これが十六年では三一%だったものが三〇年には六五%、今先生おっしゃるような、老朽化によって更改していかなきゃならない、すなわちもう新しい投資というものはどんどん狭められていくということになるわけです。 したがって、そういう厳しい中でも、国民の安全、安心とか、あるいは国際競争力をやはりきちっとつけていくとか、あるいは頑張る地方をきちっと応援していくとかいう我々の使命はその中で果たしていかなきゃいけない。大変ですけれども、英知を絞り、そしてその乏しい財源を有効に使っていくように努力をしていかなきゃならない、このように思っています。
○糸川委員 結局、これは厚生労働所管になるんですけれども、例えば水道なんか、三十四兆円の水道管の資産があっても、これを更新するのに今の国家予算ですと二百三十年かかる。更新するだけにそんなに時間がかかって本当に大丈夫かという心配もあるわけです。ですから、そういう指摘のないように、維持管理、更新にしっかりと目を向けていただきたいというふうに思います。 それから、自民党の総裁選のときに整備新幹線の話がいろいろ出ていたと思いますので、ちょっと一つ質問させていただきたいんですが、既に整備されました北陸新幹線、高崎—長野間ですとか、東北新幹線の盛岡—八戸間、それから九州新幹線の鹿児島ルート、こういうものについて大きな経済効果がございまして、また、現在整備を進められている、こういう区間についても費用に対して大きな効果が見込まれているわけでございます。 整備新幹線の整備決定から約三十年以上が過ぎてもまだまだ未着工の部分が残っております中で、大臣がこの新幹線の整備を公共事業の中でどのように位置づけられて取り組んでいくおつもりなのか。ちょうど富山県での総会のときには、安倍総理がしっかりと前向きに取り組んでいかなきゃいけないんだというような発言をされていたというふうに私は思っているんですが、特に新幹線整備を前倒しするおつもりなのかどうか、お聞かせいただけますでしょうか。
○冬柴国務大臣 整備新幹線におきましては、たしか平成十六年の十二月、私も党を代表して政府・与党の申し合わせをしました。それに基づいて、今、財源手当てもみんなその中でして、進めているわけでございます。したがいまして、例えば、北海道新幹線であれは函館まで延ばす、それからまた先生の地元ですかね、ここにつきましては、金沢のちょっと先のところまでは整備するというようなことを決めました。 したがいまして、今はこれを何とか早く確実なものにしていこう、九州も博多から八代までを今やっているわけでございまして、それを何としてもやろう。それから、もちろんそれは何か前倒しができるような財源があれば前倒ししたらいいわけですけれども、その後に、財源手当てとかそういうものを考えながら、政府とまた与党一体となってこれをどう進めていくのか、こういう合意に基づいて今後は進めていきたいと思っています。
○糸川委員 自民党の総裁選といえども、私の地元の福井県では相当大きく前向きだということでうたわれておりました。そういう国民の声も裏切らないように、ひとつ取り組んでいただきたいと思います。 最後に、道路整備についてお尋ねしたいんですけれども、地方では、地域の再生の観点ですとか、それから病院へのアクセス等、道路の整備というものはまだ十分ではないという状態であります。また、都市部におきましても、バイパスですとか環状道路というものが未整備であって慢性的な渋滞が起きている、こういうことでございます。それから、空港ですとか港湾へのアクセスがもっと充実しないといけない、こういう声も出ておるわけでございます。 この道路整備の現状についてどのように認識されているのか、また、そのために必要となる財源の取り扱いについての見解もあわせてお聞かせいただければと思います。
○冬柴国務大臣 地方において、御指摘のように、高度医療施設等への広域的なアクセスの強化、あるいは買い物等の日常生活を支えるための地域のネットワークの隘路解消など、道路の整備に対する国民のニーズは極めて高いものがあります。最近も、私の大臣室へ地方の方があいさつに来られるんですが、そのとき必ずと言ってもいいほど道路整備を要請されております。 また、都市においても、御指摘のように、環状道路やバイパスを初め、あかずの踏切の解消とか連続立体交差等の要求も物すごくあるわけでございます。 国際競争力のことまで言ったら長くなりますが、その点も日本の生命線だと思うんですね。 そういうことを考えますと、まだまだ道路はつくらなければならない、ネットワークをきちっと張らなければ、日本の将来といいますか経済成長もおぼつかなくなる、このように考えているところでございます。 その財源でございますけれども、当然、今話題になっております道路特定財源の一般財源化という話がありますけれども、それは、骨太方針二〇〇六とか行政改革推進法等でこれを一般財源化するということの方向は決められておりますけれども、我々は、そうするためには、タックスペイヤーである道路を利用する人たちが、上乗せをしているその税金というものは道路を敷設するために払ってくれという約束があります。したがって、こういう御理解を十分得ながら、これをどういうふうにしていくかということは、この年末までに具体的に関係方面と連携をとりながら決めていかなければならないと思っております。
○糸川委員 しっかりと取り組んでいただければと思います。 ありがとうございました。終わります。
○塩谷委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後一時五十分散会