本会議 第4号
- 発言数
- 43 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 2006/02/03
会議録
○議長(扇千景君) これより会議を開きます。 さきに院議をもって永年在職議員として表彰されました元議員二宮文造君は、去る一月二十七日逝去されました。誠に痛惜哀悼の至りに堪えません。 つきましては、この際、院議をもって同君に対し弔詞をささげることといたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(扇千景君) 御異議ないと認めます。 弔詞を朗読いたします。 〔総員起立〕 参議院は わが国 民主政治発展のため力を尽くされ 特に院議をもって永年の功労を表彰せられ さきに法務委員長の重任にあたられました 元議員二宮文造君の長逝に対し つつしんで哀悼の意を表し うやうやしく弔詞をささげます ─────・─────
○議長(扇千景君) この際、日程に追加して、 平成十七年度一般会計補正予算(第1号) 平成十七年度特別会計補正予算(特第1号) 平成十七年度政府関係機関補正予算(機第1号) 以上三案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(扇千景君) 御異議ないと認めます。 まず、委員長の報告を求めます。予算委員長小野清子君。 ───────────── 〔審査報告書は本号末尾に掲載〕 ───────────── 〔小野清子君登壇、拍手〕
○小野清子君 ただいま議題となりました平成十七年度補正予算三案につきまして、委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。 補正予算の内容につきましては、既に谷垣財務大臣の財政演説におきまして説明されておりますので、これを省略させていただきます。 補正予算三案は、去る一月二十日、国会に提出され、二十五日、谷垣財務大臣から趣旨説明を聴取した後、衆議院からの送付を待って、二月一日及び二日の二日間にわたり、小泉内閣総理大臣及び関係各大臣に対し、質疑を行いました。 以下、質疑の若干につき、その要旨を御報告申し上げます。 まず、経済問題について、「景気の現状をどう見ているのか。デフレ脱却の見通しはどうか」、また、「近年、地域格差や個人の所得格差が拡大し、改革の光と影が出てきていると言われるが、今後も改革一本やりでいいのか。政府の認識はどうか」との質疑があり、これに対し、小泉内閣総理大臣及び関係各大臣より、まず、景気の現状について、「企業部門の好調さが徐々に家計部門に及んできており、景気は緩やかな回復基調にある。企業の経営合理化とともに、内需中心の回復が定着しつつあり、石油価格等予測できない部分はあるが、日本経済は全体として更に明るい方向に向かっていくものと確信している。また、消費者物価は、わずかながらプラスに転じているが、今後もプラス基調が続くと自信を持って言うところまでは至っておらず、まだデフレ脱却を明確に宣言するだけの材料はそろっていない」、「格差の問題については、格差が出ることは別に悪いこととは思っていない。人々に能力を生かす機会を提供することが大切であり、ようやく今、光が見えてきたところで、今後は影の部分にどう手当てをするかが大事だと考えている。日本の所得格差は緩やかに拡大しているが、英米のような格差は見られず、巷間言われているほど格差はないと思っている。しかし、生活保護世帯やフリーター、ニートの数が増加しており、こうした動向には注意を払いつつ、様々な対策を講じていく必要があると考えている」旨の答弁がありました。 次に、補正予算について、「十七年度補正予算の主な内容は何か。雪害対策にどう対応していくのか」、「政府は昨年十二月に「犯罪から子どもを守るための対策」を取りまとめたが、喫緊の課題である子供の安全対策予算をなぜ補正予算に計上しなかったのか」との質疑があり、これに対し、小泉内閣総理大臣及び関係各大臣より、「補正予算については、やむを得ざる必要な経費に限定するとの方針で編成したものであり、具体的には、台風等の被害復旧などを図る災害対策費のほか、アスベスト対策、新型インフルエンザ対策など、いずれも緊急性が高く、一刻も早い執行が必要な経費を盛り込んでいる。また、歳入面では、景気回復に伴い税収が増加したため、新規国債の発行を減額するとともに、十六年度の決算剰余金を国債整理基金に繰り入れるなど、財政健全化にも努めている」、「雪害対策については、既存の予算を活用して迅速に対応していくが、大変な豪雪であり、被害状況を精査して、不足する場合には予備費の使用等を検討するなど、遺漏のない対応をしていきたい」、また、「子供の安全対策について、昨年十二月に掲げた緊急対策六項目は、補正予算による新たな措置がなければ対応できないものではなく、既に各地域で実行に移されている。十七年度当初予算での対応に加え、十八年度予算でも適切に予算計上を行っており、今後とも、子供の安全対策のために、これらの対策を適切かつスピーディーに実施していくために全力を挙げていきたい」旨の答弁がありました。 質疑は、このほか、在日米軍の再編、米国産牛肉の輸入再開をめぐる問題、アスベスト対策、耐震強度偽装事件、薬害エイズ問題、新型インフルエンザ対策、防衛施設庁の入札談合事件、ライブドア問題、学校の耐震化、障害者対策、少子化対策など多岐にわたりましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。 質疑は二日に終局し、本日、直ちに討論に入りましたところ、民主党・新緑風会を代表して黒岩委員が反対、自由民主党及び公明党を代表して加藤理事が賛成の旨、それぞれ意見を述べられました。 討論を終局し、採決の結果、平成十七年度補正予算三案は賛成多数をもっていずれも原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 以上、御報告申し上げます。(拍手) ─────────────
○議長(扇千景君) 三案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。小林正夫君。 〔小林正夫君登壇、拍手〕
○小林正夫君 民主党・新緑風会の小林正夫です。 私は、民主党・新緑風会を代表して、ただいま議題となりました平成十七年度補正予算三案に対し、反対の立場から討論を行うものであります。 小泉内閣が発足し、間もなく五年になろうとしております。総理は今国会を小泉内閣の総決算と位置付けておりますが、この五年間を振り返ってみると、構造改革とは名ばかりで、その実態は、競争をあおり、効率だけを優先させ、意図的に一握りの勝ち組と多数の負け組をつくり出し、格差社会の拡大、社会不安を増幅させる大失政であったと言うほかありません。 昨今、景気はようやく踊り場を抜け、明るさが見え始めてきたと言われておりますが、大企業では二けたの増益を続けているものの、中小企業を取り巻く環境は依然として厳しいままで、しかも地域間の格差は拡大する一方であります。さらに、政府は定率減税の廃止や社会保険料の引上げなど、次々と国民に負担増を打ち出しており、日々の生活にきゅうきゅうとする国民は先行き不安を一層募らせているのが実情であります。 経済効率の追求は勤労者に過酷な労働環境を強いることとなり、社会のひずみはますます広がり、社会不安が一層高まることは必至で、先般のライブドア問題、構造計算偽造問題などは社会のひずみの拡大が正に現れたものにほかありません。しかも、米国産牛肉の輸入再開に当たり、閣議決定を無視して、事前調査すら行わず輸入再開を決断したことは言語道断の極みで、所管大臣である中川農林水産大臣の責任は大変重いものであります。そして、新たに発覚し、更に拡大する気配がある防衛施設庁官製談合事件と、かかる政府の失政を厳しく糾弾し、以下、補正予算に反対する主な理由を申し述べます。 反対の第一の理由は、構造計算偽装問題に対する政府の対応が全く無責任なものに終わっている点であります。 建築確認を民間に開放するのであれば、業務が適切に行われているか、安全を重視しているかどうかなど、厳しいチェックは不可欠であり、それこそが国民の生命、財産を守る政府に課せられた責務であります。しかるに、本補正予算に盛り込まれた対策では、国の責任があいまいであるばかりか、被害住民に負担を押し付けるもので、全くの対症療法と言わざるを得ません。今回の問題が、効率性のみを追求して、安全をないがしろにした小泉改革のツケが回ってきたことは明らかであります。国民の犠牲と引換えに進められる構造改革など到底許すことはできません。 反対の第二の理由は、アスベスト問題への対応が不十分なことであります。 アスベストの危険性は、既に昭和四十七年に世界共通の認識となっておりました。しかるに、政府の対応は後手後手に回り、この間、多数の尊い命が失われ、今なお多くの被害者が死の恐怖におびえて暮らしているのであります。三十年もの間、無策を続けてきた政府の責任は極めて重大であります。本補正予算には千八百億円の対策費が計上されておりますが、被害者の救済に充てられるのはわずか三百八十八億円であり、全く不十分と言わざるを得ません。 反対の第三の理由は、子供の安全対策の取組が緊急の課題でもあるにもかかわらず、全く計上されていないことです。 昨年末に政府は、「犯罪から子どもを守るための対策」として緊急六項目を閣議決定しましたが、補正予算には何ら関連予算を計上しておりません。また、公立学校の建物には築三十五年以上の極めて耐震強度が脆弱なものがあり、校舎の耐震化は一刻の猶予も許されません。政府の予算では全く不十分であります。 反対の第四の理由は、既定経費の節減が不十分なことであります。 本補正予算においては、既定経費が一兆三千六百九十七億円減額されておりますが、その四分の三に当たる一兆三百三億円は国債費の減額によるものであります。これは、ひとえに金利の恩恵によるものであり、何ら政府の歳出削減努力によるものではありません。我々は、歳出の徹底的な見直しによる一層の削減努力を強く求めるものであります。 以上、補正予算に反対する主な理由を申し述べました。 そもそも、今日起きている構造計算書偽装問題、米国産牛肉輸入問題、ライブドア事件は全く同じ構図を持っています。いずれも歴代の自民党政権の失政から生まれたものであり、とりわけ、小泉政権が日米間の年次改革要望書によりアメリカからの改革要求をそのまま忠実に遂行した結果にほかなりません。 もちろん、アメリカは日本の大事な友好国であります。しかし、だからといって、すべてを受け入れ、日本の社会をアメリカの国と同じような社会にする政治の方向は間違えていると言えるのではないでしょうか。歴史や文化、国土の広さや天然資源など、日本とアメリカには大きな違いがあります。それぞれの国が自国にふさわしい社会を構築していくべきではないでしょうか。小泉政権によってつくり出された大競争社会、格差社会、拝金主義の現実に多くの国民は違和感を持ち、伝統や文化、風土に合った日本らしい社会づくりを強く求めております。 小泉内閣は、これまでの無為無策によって膨らんだ負債の責任を棚上げし、官から民へ、小さな政府と唱えるばかりで、国民の安全、安心な生活を切り捨ててまいりました。このまま数の力を背景に国民不在の改革を進めていくことは断じて許すことができません。 私は、生活者の視点に立ち、国民の生活を守ることこそが政治の基本であることを改めて強調し、知恵と工夫の政治は民主党にしかできない、このことを申し上げ、反対討論を終わります。(拍手)
○議長(扇千景君) 木村仁君。 〔木村仁君登壇、拍手〕
○木村仁君 私は、自由民主党及び公明党を代表して、平成十七年度補正予算三案に賛成の立場から討論を行います。 昨年十二月の有効求人倍率は一・〇に回復したと発表されました。年明けの株価も、一時の混乱を除き、高値を続けております。加えて、企業活動、個人消費など、経済指標はそろって高い水準にあり、我が国経済は緩やかな回復から今や確かな上昇に向かっております。 このような背景の下に編成されました補正予算案は、三年連続で経済対策を盛り込むことなく、災害対策、義務的経費の追加及びやむを得ない追加財政需要への対応に限って歳出を計上しておりますが、一方、歳入面では、税収約三兆円の増額補正を行っております。その税収増の大部分については、平成十六年度決算の純剰余金約一兆二千億円と併せて国債整理基金特別会計へ繰り入れており、これは昭和五十五年度の補正予算以来、二十五年ぶり、過去最高の繰入れ額であります。 次に、NTT無利子貸付償還時補助を約七千六百億円前倒しして計上しており、この補正は特別会計改革にも寄与するものであります。 さらに、十七年度新規公債発行を約九千二百億円減額しておりますが、補正予算での公債減額は昭和六十三年度の補正予算以来のことであります。 以上のように、今次補正は、小泉内閣の財政健全化等の努力の成果を示すものであるとともに、今後の更なる改革の推進を約束するものと高く評価するものであります。 今回の補正予算に賛成する具体的な三つの点について申し上げます。 第一に、アスベスト対策費約一千八百億円についてであります。 現在まで多くの健康被害が発生していることについては率直にこれを認め、反省して、あらゆる健康被害者の救済を早急に図らなければなりません。救済新法を速やかに成立させ、労災制度の周知徹底等を図ることが必要であります。 また、今後の被害を未然に防止しなければなりません。そのためには、まず既存の施設からのアスベストの除去、その際の飛散防止、廃棄物の適正な処理等の対策を進め、直ちに使用を禁止しなければなりません。 さらには、国民の不安を解消するために、被害等の実態を把握して情報を提供すること、健康相談の充実などに取り組むべきであります。今回の予算措置はそれを行っておる当然の措置であると考えます。 第二に、新型インフルエンザ対策には約三百七十億円が計上されました。 今、新型インフルエンザの世界的流行の可能性が示唆され、短時間で全地球に蔓延するおそれがあるものと言われております。これに対しては、その発生を可能な限り早期に発見し、適切な対策を取らなければなりません。諸国の協力によるグローバルな取組が必要です。 そのため、国際連合児童基金等を通じて行う支援活動等に対する拠出金の支払等十分な対策を講じ、加えて国内での発生に備えて、治療薬の備蓄、ワクチンの開発と供給等万全の対策を講ずべきであり、補正予算計上は誠に時宜に適したものと考えます。 第三に、耐震強度の偽装事件についてであります。 この事件は、住まいという生活の基盤への国民の信頼を土台から崩すものであります。このような事態を招いたことには官も民も率直に反省すべきでありますが、政府は今回の事件を真摯に受け止め、マンションの居住者及び周辺住民の安全を最優先に、居住の安定確保に努めるとともに、一刻も早く国民の不安を解消するため、実態を把握し、書類の偽造を見抜けなかった検査制度を再構築し、再発防止と耐震化の促進に全力を挙げなければなりません。 そのためには、まず分譲住宅居住者の居住の安定を確保するとともに、近隣住民の住宅・建築物の耐震性に対する不安の解消を図るべきでありますが、今回計上された八十億円の補正は、地方公共団体が緊急に実施すべき事業に対する補助を増額するために必要な経費でありまして、適切な措置であると存じます。 以上、十七年度補正予算に賛成する理由を述べましたが、最後に、昨年末から続く豪雪対策について政府に要望をいたしておきたいと思います。 今回の豪雪では高齢者の救援という新たな課題が提起されました。不幸にして亡くなられた方々に独り暮らしのお年寄りが多く含まれています。雪下ろしなど高齢者には厳しく危険な作業が原因であると存じます。深刻な過疎問題の一つでもあります。真剣に取り組まなければならないと存じます。 また、除雪費など、地方自治体は既に計上した予算を使い切っているところもあります。本格的な降雪の時期を迎え、今なお豪雪の中で耐えに耐えておられます皆様のために、政府は、予備費の支出や特別交付税による措置など、でき得る限りの温かい支援策を講じられますよう心からお願いをいたしまして、私の賛成討論といたします。(拍手)
○議長(扇千景君) これにて討論は終局いたしました。 ─────────────
○議長(扇千景君) これより三案を一括して採決いたします。 三案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。 〔投票開始〕
○議長(扇千景君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。 〔投票終了〕
○議長(扇千景君) 投票の結果を報告いたします。 投票総数 二百三十三 賛成 百三十一 反対 百二 よって、三案は可決されました。(拍手) ───────────── 〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕 ─────・─────
○議長(扇千景君) 日程第一 ハンセン病療養所入所者等に対する補償金の支給等に関する法律の一部を改正する法律案(衆議院提出)を議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。厚生労働委員長山下英利君。 ───────────── 〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕 ───────────── 〔山下英利君登壇、拍手〕
○山下英利君 ただいま議題となりました法律案につきまして、厚生労働委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。 本法律案は、国外ハンセン病療養所に入所していた者が終戦前に被った精神的苦痛を慰謝するため、国外ハンセン病療養所に入所していた者であって、現行法の施行日において生存している者に対し、補償金を支給しようとするものであります。 委員会におきましては、提出者である衆議院厚生労働委員長岸田文雄君から趣旨説明を聴取した後、関係者への周知等による速やかな請求の受理と決定の必要性、今回対象とならない施設に入所していた者への対応等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。 質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 以上、御報告申し上げます。(拍手) ─────────────
○議長(扇千景君) これより採決をいたします。 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。 〔投票開始〕
○議長(扇千景君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。 〔投票終了〕
○議長(扇千景君) 投票の結果を報告いたします。 投票総数 二百三十六 賛成 二百三十六 反対 〇 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手) ───────────── 〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕 ─────・─────
○議長(扇千景君) この際、日程に追加して、 平成十七年度分として交付すべき地方交付税の総額の特例に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(扇千景君) 御異議ないと認めます。 まず、委員長の報告を求めます。総務委員長世耕弘成君。 ───────────── 〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕 ───────────── 〔世耕弘成君登壇、拍手〕
○世耕弘成君 ただいま議題となりました法律案につきまして、総務委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。 本法律案は、平成十七年度補正予算により増額された同年度分の地方交付税の額について、その一部を同年度内に交付しないで、平成十八年度分として交付すべき地方交付税の総額に加算して交付できることとするものであります。 委員会におきましては、景気の現状と地方の財政状況についての認識、交付税の補正増額分を今年度に交付しないで次年度に繰り越す理由とその是非、豪雪被害に対し特別交付税の繰上げ交付を含めた十分できめ細やかな対策の必要性、子供の安全、アスベスト対策等、国民の安心、安全のための具体的な施策の推進と財源確保等について質疑が行われました。 質疑を終局し、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して吉川春子委員より、社会民主党・護憲連合を代表して又市征治委員より、それぞれ反対する旨の意見が述べられました。 討論を終局し、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 以上、御報告申し上げます。(拍手) ─────────────
○議長(扇千景君) これより採決をいたします。 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。 〔投票開始〕
○議長(扇千景君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。 〔投票終了〕
○議長(扇千景君) 投票の結果を報告いたします。 投票総数 二百三十五 賛成 百三十四 反対 百一 よって、本案は可決されました。(拍手) ───────────── 〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕 ─────・─────
○議長(扇千景君) この際、日程に追加して、 石綿による健康被害の救済に関する法律案 石綿による健康等に係る被害の防止のための大気汚染防止法等の一部を改正する法律案 (いずれも内閣提出、衆議院送付) 以上両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(扇千景君) 御異議ないと認めます。 まず、委員長の報告を求めます。環境委員長福山哲郎君。 ───────────── 〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕 ───────────── 〔福山哲郎君登壇、拍手〕
○福山哲郎君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、環境委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。 まず、石綿による健康被害の救済に関する法律案は、石綿による健康被害が多数発生している一方で、長期にわたる潜伏期間があり、因果関係の特定が難しく現状では救済が困難であるという特殊性にかんがみ、労災補償等による救済の対象とならない健康被害を受けた者及び遺族に対し、その迅速な救済を図るため、医療費等を支給するための措置を講じようとするものであります。 次に、石綿による健康等に係る被害の防止のための大気汚染防止法等の一部を改正する法律案は、石綿の飛散等による人の健康又は生活環境に係る被害を防止するため、工作物の解体等の作業による石綿の飛散の防止、石綿を添加した建築材料の使用の制限、石綿が含まれる廃棄物の無害化処理の促進等の所要の措置を講じようとするものであります。 委員会におきましては、両法案を一括して議題とし、石綿による健康被害の拡大に対する国の責任、労災補償とバランスの取れた救済の在り方、指定疾病の範囲の拡大、アスベスト廃棄物の不法投棄対策等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。 両法律案について質疑を終了いたしましたところ、石綿被害救済法案に対し、民主党・新緑風会の小林委員より、療養手当について、特別な事情のある場合には、政令で定める額を加算して支給すること等を内容とする修正案が提出されました。次いで、日本共産党の小池委員より、指定疾病に石綿肺、びまん性胸膜肥厚及び良性石綿胸水を追加すること等を内容とする修正案が提出されました。 両修正案は予算を伴うものでありますので、内閣の意見を聴取いたしましたところ、小池環境大臣より両修正案に反対である旨の発言がありました。 次いで、討論に入りましたところ、民主党・新緑風会を代表して足立委員より、石綿被害救済法案について、原案に反対、民主党・新緑風会提出の修正案に賛成、日本共産党提出の修正案に反対、石綿被害防止一括法案に賛成する旨の意見が述べられました。次に、日本共産党を代表して小池委員より、石綿被害救済法案について、原案に反対、日本共産党提出の修正案及び民主党・新緑風会提出の修正案に賛成する旨の意見が述べられました。 討論を終わり、順次採決の結果、石綿被害救済法案については、両修正案がいずれも否決された後、多数をもって、石綿被害防止一括法案については全会一致で、それぞれ原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、両法律案に対し、附帯決議が付されております。 以上、御報告申し上げます。(拍手) ─────────────
○議長(扇千景君) ただいま委員長報告がありました議案のうち、石綿による健康被害の救済に関する法律案に対し、討論の通告がございます。発言を許します。岡崎トミ子君。 〔岡崎トミ子君登壇、拍手〕
○岡崎トミ子君 私は、民主党・新緑風会を代表して、内閣提出、石綿による健康被害の救済に関する法律案に反対する立場から討論を行います。 静かな時限爆弾と言われるアスベスト、このアスベストを日本はこれまで一千万トン近くも輸入してきました。このアスベストを吸い込んだことによって発症する中皮腫や肺がんは大変恐ろしい病気です。三十年から四十年という長い潜伏期間を経て発症したときには、効果的な治療法もなく、短い期間で命を奪われてしまう場合も多いのです。既に二万人近くの人の命が奪われました。 アスベストの危険性は早くから指摘されており、政府もその危険性については、遅くとも一九七二年、自らの研究報告によって認識をしておりました。その後、アスベストの危険性についての認識が深まり、各国が規制を強化し、さらにはアスベストの使用を禁止していく中、日本の対応は後手に回り続けました。 この新法を作るに当たって、こうしたことの反省を生かして政府は責任をどのように感じているのでしょうか。残念ながら、申し訳ないの一言も謝罪もありませんでした。国の責任を認めていないのです。政府は、予防的アプローチの意識が浸透していなかったことや、関係省庁間の連携が不足していたことなどを認めていますが、だから仕方がなかったのだと言わんばかりです。こうした問題の指摘は、過去を検証して間違いを正すための出発点でこそあれ、国の責任を逃れることはできません。 当事者も入れて第三者機関を設置して過去の対応を検証すべきとの我が党の意見に対しても、各省庁がそれぞれ自分で検証したから大丈夫という始末です。国の責任が焦点になっているこの問題で、とてもではありませんが、お話になりません。 この法案は、アスベストによって深刻な健康被害を受けながら労災補償の対象とならない皆さんに対して、すき間のない救済を迅速に行うための法案であると説明されてきました。しかしながら、この法案による救済制度は、労災補償との間に大きな格差があることが歴然としております、明らかになっており、すき間のない救済とは全く名ばかりだということが明らかになりました。 すき間から漏れて救うことのできない被害者、それはアスベストの危険性も知らされず、したがって身を守るすべもないまま、たまたまアスベストを扱う工場の近くに住んでいたという理由だけで、ある日突然に中皮腫や肺がんなどという恐ろしい病に侵され、生命や健康を奪われた代償が総額三百万円というのは余りにも低過ぎ、公正なものとは言えません。 同じアスベスト被害者でも、労災補償の場合には支給される通院費、休業補償、遺族年金、就学援護費が新法の対象となる方々には支給されず、その代わりに月額約十万円の療養費が支給されるだけです。不幸にして被害者が亡くなった場合の葬祭料も、労災補償と新法の救済制度では額に大きな開きがあります。 同じ病気なのに何でこんなに違うのか、国がアスベストの危険を知ったときにすぐにアスベストの使用を止めてくれればこんな病気にはならなかったのに、これが被害者の声です。アスベストによる疾病に対応できる専門の医療機関は限られており、居住地域などによっては、病院に通うための交通費だけで多額の出費を迫られている人も少なくなく、月額約十万円の療養費など交通費だけで飛んでしまうという悲鳴も聞かれています。 子供のころ、何も知らずにアスベストを扱う工場のわきで遊んだために、三十年から四十年たって発症した住民被害者の皆さんは今、正に働き盛りです。そうした被害者のお子さんの中には、家計を支えるために学業の継続や進学を断念してしまったという方もおります。月額約十万円の療養費では、このお子さんたちの就学費を応援するにも不十分であります。結果として、被害者の子供は進学できない。そんな権利は国にはありません。 また、労災補償にも多くの問題があります。時効の問題がその一つです。 労災には二年という時効がありますが、中皮腫などの病気は潜伏期間が長く、発症したときには時効になってから何十年もたっている場合が多く、そのような場合、労災の補償を受けることができなかったのです。政府の救済制度では、この問題の解決も先延ばしにし、新たな矛盾を抱えてしまいました。 政府案では、時効によって労災補償を受けられなかった遺族に原則二百四十万円の遺族特別年金を支給することとしており、それに対して労災補償は、暴露業務に従事していたときの、仕事をしていたときの給与を基に算定されるため、潜伏期間の長いアスベスト関連疾病の場合には、遺族年金が時効事例の原則二百四十万円に比べて大幅に下回るケースが出てきてしまいます。なぜ時効の人の方が有利なのかという疑問は当然であります。明らかに制度上の不備であります。 民主党は、昨年の第百六十二回通常国会に、アスベスト関連疾病については時効を適用しないようにすること、労災法の改正案を提出いたしました。これが成立していれば、このような矛盾は起きませんでした。 さらに、政府の救済制度の財源は、全事業者、国、地方公共団体による負担となっていますが、この拠出の根拠について、政府の答弁は説得力が全くありませんでした。 また、国は事務費の二分の一を負担することは明らかになっていますが、最終的な給付の負担割合もあいまいなままです。やはり、アスベスト対策が後手に回った行政の責任を明確にして、政府自ら前面に立って説明責任を果たさない限り、理解は得ることはできません。 私たちは、健康被害者の無念さ、不安をひしひしと感じ、救済が急務であることを認識してきました。しかし、余りにも問題の多い政府案を前にして、対応に苦慮してまいりました。悩みに悩んだ結果、私たちが立法府としてできる手当てとして、最低限の修正を求める決断をいたしまして、病状や個々の状況に応じて療養手当を増額できることとすること、就学援護費の支給をすること、この二つに絞った修正であります。これならば与党の皆さんの理解を得られるのではないかと期待しましたが、かないませんでした。この救済制度が被害者に寄り添うものではなかったことを改めて浮き彫りにする結果となりました。これでは、この法案に賛成することはできません。 さて、このアスベスト被害を受けられた皆さん、御家族の皆さんの痛みと苦しみを少しでも和らげる努力とともに、これ以上の被害の拡大を食い止めるため、総合的な取組が不可欠となってまいります。国民の健康と安全を守り、環境汚染を防止するためには、私たちの身の回りにあるアスベストを計画的、段階的に除去し、廃棄し、無害化しなくてはなりません。そのことによってノンアスベスト社会を実現しなければ、国民の将来不安は決して消えることはありません。 そこで、民主党は、さきの国会に、国、地方公共団体、事業者の責務を定め、国民とともに一体となってアスベスト対策に総合的に取り組むための基本的枠組みを定めるアスベスト総合対策推進法案を提出いたしました。小池大臣、今日のこの委員会の中でも、被害者の皆さんとお会いをしたときにがけから飛び降りるからねと言った言わないということで議論になりましたけれども、私は今こそがけから飛び降りる気持ちになっていただきたいというふうに思っています。 アスベスト問題はやっとスタートの地点に立ちました。このアスベスト問題を解決するためには、民主党のアスベスト総合対策推進法案を制定して、アスベスト対策を総合的に推進する、この必要性を改めて訴えて、私の反対討論を終わります。(拍手)
○議長(扇千景君) これにて討論は終局いたしました。 ─────────────
○議長(扇千景君) これより採決をいたします。 まず、石綿による健康被害の救済に関する法律案の採決をいたします。 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。 〔投票開始〕
○議長(扇千景君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。 〔投票終了〕
○議長(扇千景君) 投票の結果を報告いたします。 投票総数 二百三十五 賛成 百三十八 反対 九十七 よって、本案は可決されました。(拍手) ───────────── 〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕 ─────────────
○議長(扇千景君) 次に、石綿による健康等に係る被害の防止のための大気汚染防止法等の一部を改正する法律案の採決をいたします。 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。 〔投票開始〕
○議長(扇千景君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。 〔投票終了〕
○議長(扇千景君) 投票の結果を報告いたします。 投票総数 二百三十六 賛成 二百二十九 反対 七 よって、本案は可決されました。(拍手) ───────────── 〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕 ─────・─────
○議長(扇千景君) この際、日程に追加して、 国会議員互助年金法を廃止する法律案(衆議院提出)を議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(扇千景君) 御異議ないと認めます。 まず、委員長の報告を求めます。議院運営委員長溝手顕正君。 ───────────── 〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕 ───────────── 〔溝手顕正君登壇、拍手〕
○溝手顕正君 ただいま議題となりました法律案につきまして、委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。 本法律案は、現下の社会経済情勢にかんがみ、国会議員互助年金法を廃止しようとするものであります。これに伴い、退職者の普通退職年金を一定程度減額し、高額所得による年金の停止措置を強化するとともに、現職国会議員について、退職者以上の減額措置を定める等の経過措置等を定めようとするものであります。 委員会におきましては、採決の結果、多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 以上、御報告申し上げます。(拍手) ─────────────
○議長(扇千景君) これより採決をいたします。 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。 〔投票開始〕
○議長(扇千景君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。 〔投票終了〕
○議長(扇千景君) 投票の結果を報告いたします。 投票総数 二百三十一 賛成 百三十四 反対 九十七 よって、本案は可決されました。(拍手) ───────────── 〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕 ─────────────
○議長(扇千景君) 本日はこれにて散会いたします。 午後三時五十一分散会