文教科学委員会 第2号
- 発言数
- 199 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2006/03/16
会議録
○委員長(中島啓雄君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣参事官荻野徹君外十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中島啓雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(中島啓雄君) 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査を議題とし、文教科学行政の基本施策に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○北岡秀二君 おはようございます。一番最初に質問させていただきます自民党の北岡秀二でございます。 最初からちょっと通告外の質問をさしていただきたいと思います。と申しますのは、小坂大臣、今まで文教関係御関心もおありでしたでしょうし、政治活動の中でもそれなりに活動されていらっしゃっただろうと思いますが、この委員会の絡みの中で出てこられるのは初めてと。そしてまた、なおかつ、私どもも大臣自身が文教行政に対してどれだけいろんな分野に、そしてまたどういう方面に力を入れていきたいのかというのを、所信ではいろいろお話をいただきました。しかし、所信の場合は全般にまたがって広範にいろいろなお話をいただいておりますので、まず一番最初に、大臣が在任をされる期間というのはそう長期間在任できるわけでございません。小坂大臣が大臣として在任をされておる期間中に、特にこれだけは力を入れておきたいと、政治家小坂大臣としてお考えがあれば、まず最初にお伺いをしたいと思う次第でございます。よろしくお願い申し上げます。
○国務大臣(小坂憲次君) 北岡委員が御指摘のように、私は文部科学委員会といいますか、従来の文教委員会、私は委員としては、実は一期、二期を通じて文教委員にさせていただきました。そのときには地域が、選出されておる長野が長野オリンピックに立候補し、そういった意味でスポーツ、文化、そういったものに関心を高めていく、その必要性からやはり文教委員に所属しようと思ってスタートしました。 そこでの蓄積が今の基礎になっているような気はいたしますが、皆様から見れば全くふだん見ない顔が急にやってきたという感じもあるかと思います。西岡先生の勉強会等も出たこともあるわけでございまして、そんな意味では、いろんな文教にも力尽くしてきましたけれども、まず、まあ珍しいことでございまして、内閣の期限が切られたなんという話は余り聞いたことございませんが、総理は九月には御退任されるということを明言をされておられますので、取りあえずそこまでの期間に何ができるかと考えますと、甚だ時間は短いです。しかし、意欲的と思われるかもしれませんが、まず私は、この任に当たって文部省の改革をしたいと。 すなわち、典型的な役所と思われているんですね、文部省というのは。お役人スタイルでいろんなものを進めているというふうに思われておりますので、私は児童生徒、そういった教育を受ける側、また保護者を始めとして教育というのは国民全員の関心事でございます。そういった皆さんから見て身近な文部科学省になり、そういった皆さんの考え方を理解した施策の立案、推進ということを文部科学省の皆さんに取り組んでいただきたい、そんな視点で毎日の職務の中で私として自分の考え方を述べ、啓蒙し、また質問のやり取りの中で皆さんに、私はこう考えているんだけどこういう考え方はどうだろうといって問い掛けをしながらやっているのがまず第一でございます。 それから、やはり明るくて、そして活力ある安全な学校現場というものをつくっていきたいと、今日的課題でございます。私は、副大臣をさせていただきました総務副大臣のときに、危機管理というもの、そして安全というものに対しての取組を副大臣会議でやろうではないかと提案をしたりしまして、そんなこともあって、学校現場における今日的課題としてその問題に取り組みたい。 また、トリノ・オリンピック終わったわけでございますけれども、やはり競技力の向上ということ、やはりスポーツ、国民がみんなスポーツに親しんでいただくためには、そのリーダーである、イメージのリーダーである競技スポーツの分野で活躍をしていただくことが、まあカーリングを例に取るまでもございませんが、急にファンが増えて、それをやってみたいという人が増える、国民みんながスポーツに親しむいいきっかけにもなります。そういう意味で、競技力向上のための施設の整備を始めとした人材育成にやはり道を付けていきたい。これを、やっぱりスタートを切るぐらいしかできないと思いますが、そういう道を付けていきたい。 また、私は理科好きでございますが、やはり理科、科学というものに興味を持つ子どもたち、そういった好奇心を育成する、そういう取組をしたい。それから、やはり海外に長く生活をしたり交わりを持ってきた者として、日本文化というものをもっと海外に発信をして日本人を理解してもらい、日本人に対する、尊敬されるような、そういう日本人像というものを作り出したい。 まあ、各分野、担当分野に言うなら、そんなことを日々考えながらやっておるわけでございます。
○北岡秀二君 はい、ありがとうございました。 通告もなしに突然にお伺いをして、今大臣なりのお考えをいただきました。当然、今まで就任されて以来、いろんな部署やいろんな場所で就任のあいさつかたがた大臣の決意をいろいろお話をされていらっしゃるだろうと思います。その辺りは、広範にまたがる分野もございますが、私は特に、常に就任する大臣すべてに通じて言えることなんですが、守備範囲が広いだけに、是非とも大臣として焦点を絞って確実に成果を出すという姿勢で今後臨んでいただきたいなということをお願いするためにあえてお伺いをさせていただきました。 それと、この質問さしていただくに当たって、私は改めて大臣の所信を二度、三度読み返しをさしていただきました。「はじめに」のところで、これはもう表現の違い、多少の違いはありますが、それぞれに同じような表現は毎度されるわけでございますが、特に人材こそ国の宝であると、こういう表現、そしてまた教育が国の将来を左右する国政上の重要課題であると、こういうくだりは私は大変了とすべきことでございまして、更に言うならば、国の最重要課題だというぐらいの意気込みで取り組んでいただきたいなというふうに感じております。 それに関連して、ここにも書いておりますが、いろんな場所に、こういうところで同じような表現がございますが、心豊かな、ここはどういうふうに書いてあるかな、「心豊かでたくましい人づくり」ですね。心豊かな子どもを育てたいとか、豊かな心を持った青少年になってもらいたいとか、そういう表現がございます。 これはもう私は大変すばらしい言葉であり、なおかつ正にそのとおりだろうと思うんですが、よくよく考えてみますと、心豊かなって一体何なんだろうと。そしてまた、なおかつ、いろんなところで心豊かな子どもに、そういう場をつくりましょうとかそういう育成をしましょうとかいうことを言われておりますが、おぼろげながら、何とはなくああそうかなと思いながらも、じゃこの心豊かなことをするためには何したらいいんだろうなと、その辺り戸惑いもございますし、取りあえず指導要領見ましても、学習指導要領見ましても、総則の前段のところには心豊かな子どもを育てるんだというようなくだりがございます。ちょっと非常にこれ分かったようで分かりづらい。心豊かなということは、文科省としてはどうとらえているんでしょうか、まず最初、これをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(銭谷眞美君) 豊かな心の育成ということは現行学習指導要領の道徳教育の目標の部分に掲げているわけでございますが、その豊かな心そのものにつきましては学習指導要領の解説の中で六点ほど内容を例示をいたしております。 六点申し上げますと、一つが他人を思いやる心や社会貢献の精神、二点目が生命を大切にし人権を尊重する心、三点目が美しいものや自然に感動する心、四点目が正義感や公正さを重んじる心、五点目が他者とともに生きる心、そして最後の六点目が自立心や責任感ということで、指導要領の解説の中では豊かな心をこの六点で例示をしているところでございます。 なお、学習指導要領ではこういった内容を道徳の内容として具体的に示しているわけでございますけれども、道徳の内容は大きく四つのくくりでこれらの内容を示しております。 一つが目標や理想の実現を目指してやり抜く強い意思を持つなど自分自身に関すること、二つ目が思いやりの心など他の人とのかかわりに関すること、三点目が自然や崇高なものとのかかわりに関すること、四点目が公徳心や公共の精神など集団や社会とのかかわりに関すること、この四つの視点から学校や学年段階に応じて道徳の中で具体的な内容を示しているところでございます。
○北岡秀二君 多分、現場の学校の先生に、あるいは教育現場、いろんな立場の方にお答えをいただくと結構ばらばらなお答えになるんじゃなかろうかと思います。そしてまた、なおかつ私が最初に申し上げたとおり、非常に分かったようで分からない状況のままで受け取られておるんじゃなかろうかという印象は私はぬぐえないものを持っております。 もう一点、今の教育ということを考えてみると、この豊かな心というところに一番我々は大きな課題を抱えておるんじゃなかろうかというふうに、今の教育改革の大きなポイントになっておるように感じております。なおかつ、今我々が教育現場を考えてみたときに、起こってくる社会的なその出来事ですね。学級崩壊であったり、あるいはいじめ問題であったり、あるいはいろんな社会の事件、事故を考えてみますと、行き着くところは最終、心豊かな子どもたちを育成しなければならないというところに行き着いてしまう。我々は、今、教育の中の問題、確かに学力を向上させる、科学技術力を向上させる、あるいは文化的な部分の造詣を深めていくという問題もございますが、大きな大きな要因の問題の一つには、この心の豊かさをどう追求するかというところに私は大きな問題があるように感じております。 さらに、我々国民、再認識をするというか、改めて客観的に感じることの一つに、毎年毎年、ちょっと今日は資料は持ってきておりませんが、あれ一ツ橋文芸教育振興会というんですかね、千石さんのところで日本と中国とアメリカとの十五歳の子どもを対象にした、最近は韓国も含めたりヨーロッパの国も含めたり意識調査をしておるようでございますが、この意識調査の数字がつい先日も発表されました。そしてまた、この時期に毎年毎年発表される中に、我々は、日本の十五歳の子どもたちが考えておること、あるいは人生に対する思いを数字として提示をされながら愕然とするものを感じておる国民、大勢いらっしゃるだろうと思います。そしてまた、なおかつ、それと同時に、なるほどなあと言ったらもう非常に変な言い方なんですが、さもありなんと、今の状況からするとさもありなんという思いも再認識をしておるだろうと思います。さらに、じゃどうすればいいんだろうと、じゃどうすればいいんだろうでなかなか、そのどうすればいいんだろうの何をやっていいか分からないというのも、もう複雑な要因が絡んできておるだけに現実だろうと思います。 これには私は、過去から現在に至るまで、教育の改革や心の問題ということを議論されている過程の中で、家庭の問題があったり社会全般の問題があったりして、じゃどうするかというところの一つに宗教の問題が出てきたり、ここの大きな憲法で規定されている政教分離の絡みの中で、学校教育やあるいは社会教育の中に宗教に絡むようなことには触れてはならないと。まあコンクリートされているわけではないんですが、そういう反省の上に立って、なかなか核心に触れることができない、そういう壁があったりですね。あるいは、イデオロギーですね。イデオロギーというか、六十年前の戦争の問題に絡んでくるんですが、その問題に起因して、また思想教育がどうだこうだ、あるいは戦前の日本がひところすべて悪かったような風潮があったりして、いろんな意味で、この心豊かな子どもを本当の意味で具体的に醸成する過程の中で、あるいは学校教育の現場の中で具体的に指導していく過程の中で、我々自身大きな壁というか障害物を感じておることも一つです。 さらに、これはもう私は個人的な思いなんですが、かつては日本の国の中では修身という非常にすばらしい一つの指針がございました。これも、最近の世の中では、修身はすばらしいじゃないかと。天皇陛下の問題に関しては、確かに時代の変遷があったから、この扱いやこの表現に関しては何とかちょっと手直しはしなければならないが、外国から見ても、あるいは今の状況から見ても、修身はすばらしいから何とか修身に似たようなと言ったらおかしいんですが、復活さしてもいいじゃないかというような議論もございます。しかし、これも、先ほど申し上げました六十年前の問題や、戦後のいろいろ日本の民主主義の過程の中で大きな障害があってなかなか、かつて日本が執り行ってきたことが、まあ復活と言ったらおかしいんですが、再現ができないという壁があります。 私はここで何を申し上げたいかというと、今私がもろもろ申し上げたような状況の中で、文科省は特にそうだろうと思うんですが、基礎、基本のはっきりしたことを指し示すのに非常に臆病になってきておるんじゃなかろうか。それを避けて通らなければならないがゆえに、今局長、いろいろ御説明いただきました。確かに、説明していただいて、箇条書きに、羅列書き、いろいろおっしゃるとおりです。しかし、分かりづらい。分かりづらいし、トータルからいうと、全部聞いてみて御無理ごもっともで、じゃ一体何なんだろうというところがあります。 私は、いま一点申し上げます。私なりに豊かな心、大臣は大臣でお持ちでしょうし、各先生方お持ちだろうと思うんですが、一つには幅広い見識を持つ。見識を持つことによって心がいろいろ刺激されますよね。幅広い見識を持つ。 それともう一点は、これも表現もございましたが、これも俗に言われる人の気持ちを分かる。人の気持ちを分かるためには、つらい、苦しい、悲しい、惨めである、そしてまた、なおかつ愛情の心も含めて、感動の心も含めて、いろんな意味でその人の気持ち、いろんな場面場面の心の体験を、まあ学習するのは実際体験しなければ学習でき得ないところもありますが、疑似体験も含めてできるだけ体験をする。 それともう一点は、これが私は大きな大事なことだろうと思うんですが、ちょっと横道それて話申し上げますが、昨年、私ども文教委員会で萩へお邪魔しました。萩へお邪魔したときに非常に感銘を受けたんですが、志教育と。志教育ということで、学校自体が、それぞれの志を立てましょうと。大きくなって社会にどう貢献するか、どう大人として生きていくか志を立てましょうと。いろんなところで、朝礼やあるいは節目節目に、学校の中で、志のいろんな関連する、まあ吉田松陰の文章もあるだろうと思うんですが、朗読しながら、志について子どもながらに、何とはなしに志を目指せるような子どもを育成している。 正に私は、今の世の中、キレる子どもを考えてみると、損か得か、あるいは面白いか面白くないか、苦しいか楽しいか、心の価値基準、物差しがそれしかない。そういう物差しで事に臨んでいって、社会に出ていったときにキレるのが私は当たり前だろうと思います。そのキレる部分をカバーするのは、これは大人として、皆さん方、私ども考えてみたときに、私どももそういう場面に直面する。非常に苦しい場面に直面したり嫌な場面に直面する過程の中で、それを通り抜けられるのは、志があったり目標があったり私はこうなりたいんだという思いがあるからこそ辛抱ができる、あるいは乗り越えることができる、頑張ることができる要因があるんだろうと思うんです。 ですから、私は、ちょっと話が横道にそれ過ぎましたが、心豊かな子どもの中の大きな要因の中に、表現の方法は別にして、志、これはもう志という表現でなくてもいいんですよ、志というのは大事なんじゃなかろうかと。今、学校教育現場で、志を持ちましょう、人生の志を持ってますか、まあ志という表現でなくてもいいんですよ、例のあの、中川先生いらっしゃるから、北海道のあのクラーク博士の少年よ大志を抱けの大志でもいいんですよ。大志を持ってますかと、そういうことを聞いたときに、多分きょとんとする生徒が大半ではなかろうかと思います、小学校、中学校、高校を通じて。何なんだろう、何なんだろうと。で、私は将来何になりたい、これになりたい、一切ない。損か得か、楽しいか楽しくないか、楽しければいいと、そういうふうに思ってらっしゃる多分子どもさんの現場が今の現実じゃなかろうかというふうに感じてます。 そういう観点からいうと、何度も申し上げますが、志という言葉じゃなくてもいいけど、志というのも豊かな心の醸成の中の大きな私は大事な要因だろうと思います、今申し上げましたとおり。広い見識を持つ、そして人の心が分かる、そして志を持たそう。私は是非とも、先ほどから申し上げたとおり、豊かな心をつくるというのが我が国の教育現場の最大課題の一つであるということからすると、この豊かな心という抽象的な表現じゃなくて、もう一つ具体的に指し示すべき、はっきりと、いろんなところで、学校の先生にお伺いしてもこうなんですと言えるような状況をつくるというのが私は大事なことの一つのように感じておりますが、この辺り、大臣、是非とも、今後そういう観点で私は大事な分野だろうと思うんですが、大臣の所感、ちょっとお伺いを申し上げたいと思う次第です。
○国務大臣(小坂憲次君) 大変根幹的な問題意識だと思いますが、今回、ここに豊かな心という表現を使っていることについて、国民の皆さんまた教育の現場の皆さんにとって非常に抽象的な表現になるかもしれませんが、ある意味で今日的な問題意識をうまく表した言葉であることも事実じゃないかなと思うんですね。それを解説して、今局長が申し上げたようなこと、それを一つ一つ取ってみて、いや、それはごもっともだとおっしゃっていただけるように、そういったものの大切さというものについてみんなが今意識を持っている。これを実現するにはどういうふうにするかというと、昔のような社会を取り戻すということであってはこれはなかなか難しいものなんですね。今、無い物ねだりみたいになってしまいます。開発の済んでしまった田んぼのなくなった都会を田んぼを作れと言っても無理でございます。 私は、豊かな心というのは北岡委員がおっしゃったものと非常によく似ていると思っております。いろんな事象に対して感応する心だと思います。それはすなわち、我々の育った環境を振り返りますと、人間が生まれて育っていく過程の中でいろんなことにぶつかります。人は自分の体験したことをもって人の体験を測ることができるわけで、思いやりの心というのは、自分が痛みを感じたときに、同じ事象に至ったときに相手が同じ痛みを感じるだろうと想像できるわけでして、自分が体験したことのないことについて相手の立場を想像することは非常に難しいんですね。 ですから、そういう意味で、いろんなことに感応する心を持つためには、それらの幅広い体験を持つことにつながってまいりますから、私ども、昔は田舎と都会の差というのはそんなに大きくなかった。都会にあっても、交通機関は発達しているけれども、同時にちょっと行けば田んぼもあり田園風景もあった。ところが今は都会というところは幾ら行っても田園風景がないんですね。ですから、同じような体験をみんなが持とうと思ってもその範囲は非常に限られてまいりました。逆に、都会で感じることを我々地元へ帰ってみるとなかなか体験しにくい。文化のレベルにおいてもそうでございます。 したがって、この豊かな心というものを醸成するためには、できるだけいろいろな体験を教育現場で、いろんな道具を使いながら、疑似体験も踏まえながら体験を増やしていくということでそれに補っていくということしか今はできないのかもしれません。私は、そういうことを通じて、この豊かな心の醸成について各現場が取り組んでいくことが現実的な手法であろうと思っております。 今委員が御指摘いただきましたように、体験学習や萩に行ったときの志の教育と。志を持つということは本当に大切なことであり、クラーク博士のボーイズ・ビー・アンビシャスという言葉を習って、当初は何だろう、大志って何だろうと思っていても、だんだん自分が人生を重ねるに従って、その言葉に対して、ああ、分かってきたような気がする、だんだん分かってきたような気がすると。 やはり、教育というのは、最初分からなくても、自分の経験を積む中で理解できるようなことも教えておくこと、それも必要なんだと思いますから、そういった幅広い教育を行えるような環境をつくること。特に、最近欠けている、今日的な課題と言われるような公徳心だとか思いやりの心だとか、そういったものをつくるにはどうしたらいいかといえば、やはりこの学習指導要領の改訂の中で今議論されているような、そういったことが逆に言えば実現できるような学習指導要領をまとめなきゃいけないわけでございまして、そういった形でこの豊かな心というものを皆さんに理解いただけるように、またそれを、こういった数少ない言葉ではありますけれども、その中から感じ取っていただけるような表現で努力していきたいと。私は、この豊かな心というのは、それぞれの皆さんが感じる感じ方が若干違っていても、しかし大宗において方向性は御理解いただける、またそれを取り戻すことが今日の社会を正していく一つの道筋になるだろうと考えているところでございます。
○北岡秀二君 今のお話で、まあ基本的にはいいんですが、私が申し上げたいのは、多分、現場の先生、あるいは現場に行けば行くほどなかなか漠然としてとらえられてしまって、はっきりと、まあ何から何まで指導するというのもちょっと、これもまたいかがなものかとは思うんですが、基本的な、基礎、基本の根幹にかかわることだけに、私は多少踏み込んでもいいから明示をすべきだと。これとこれとこれはやりなさい、あるいはこれとこれとこれは指導しなさいと。 何度も申し上げますが、今の教育の、日本の将来を心配することも含めて、何にぶつかっているかというと、豊かな心の子どもがなかなかできづらい環境になっているというところに一番大きな教育の問題があって、ここの部分がなかなか分かりづらいし、分かってない方も大勢いらっしゃるし、やることが例えば十あるとしたら、十の中のうちのプライオリティーを決めて、二つでも三つでもはっきりと指し示すべきだということを是非ともやっていただきたいなと。 今の大臣の話をお伺いしながら、私はもう一点思い出したんですが、私もある哲学者にいろいろ指導していただいた経験があるんですが、その方のおっしゃっていることに、こういうこともおっしゃっていました。人間というのは弱さを分かっている範囲で人が分かると。自分の弱さをどれだけ分かっているか、その幅で人が見れますよと。今の教育現場、自分の弱さを知らしめることをしない教育現場になっています。何か難しいことが起こったり何か苦しいことが起こったりしたら、ついつい親も助けてしまうし社会も助けてしまうし、教育現場も、ちょっとこれまた父兄に怒られたり、いろいろ批判が来るから、もうここんところで置いとこうということで、どうしても手を差し伸べてしまう。で、子どもたちにとっては、自分の弱さを、本当の意味で真正面から見て、真正面から見据えておる中で、本当の意味で人の気持ちを分かれる環境になかなかなりづらい。そういう面での心の豊かさを阻害する環境になっておるということも私は大臣の話を聞きながら感じました。 まあ、そういう面では分かっていただいておるだろうと思うんですが、是非ともよろしくお願い申し上げたいと思います。これはもう議論していれば尽きません、言いたいことが、もう時間が大分たってしまいましたが。 この豊かな心に関連して、つい先日も日経新聞の「春秋」の欄で、本を読むことが大事であるということの一説が載っておりました。確かに私は、最近の現代社会の中の活字離れ、活字離れの中で、いろんな物の考え方や疑似体験をさしていただく上からいうと、読書というのは大変大事な分野だろうと思うんですが、その辺り見事に「春秋」の欄で書いておりましたが。最近、読書運動というのがここ数年間教育現場でも展開をされて、その成果を確実に上げておると。その辺りがどんどんどんどん浸透しておるというようなくだりの話でございましたし、私も現場からはいろんなところで漏れ聞きます。しかし、今の状況から、今の、先ほどの話とも絡めて申し上げると、まだまだこの読書も振興さして、情操教育も含めて、まだやっていかなければならないと思うんですが、この辺りと現状と課題、どういうふうに更に振興していくおつもりなのか、お伺いをさしていただきます。
○大臣政務官(有村治子君) 北岡先生の信念に基づいた御質問、心して拝聴しました。共感しながら拝聴しておりました。 子どもの読書活動は、人が言葉を学び、言の葉を培い、感性を磨いて渡り合う表現力を高めるとともに、人生をより深く豊かに生きていく力を身に付けるために欠くことのできないものであり、その推進を図ることは極めて重要だと考えております。 文科省としては、子どもの読書活動の推進に関する法律を受けて策定されました子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画に基づき、地域、家庭、学校を通じて子どもが読書に親しむ機会の提供をしたり、図書資料の整備など、諸条件の整備充実を図っていきたいと考えております。 ただ、この点も御報告さしていただこうと存じます。学校における読書活動の充実のためには、当然、学校図書館の図書の整備が大事な課題であることに変わりはありません。しかし、現在、この費用は市町村の一般財源で賄われることになっておりますが、地方財政措置に算入された額が実際には図書整備に充てられていないという現状がございます。むしろ図書費に充てられている額が下降しているのが実情です。今後、学校図書館の図書整備に対する財源保障の在り方については再検討することも必要ではないかとも考えております。 以上です。
○北岡秀二君 予算面でも我々協力して、その獲得に努力をしなければならないと思いますので、一緒になってまたやらしていただきたいと思います。 時間が経過しましたので、ちょっと私、飛ばして質問をさしていただきますが、最近の、これも一点だけお伺いさしていただきたいと思うんですが、これも大臣の所信の中に入っておることなんですが、学力低下がここ数年間、まあ以前からいろいろ取りざたをされておりましたが、話題になっておりますし、それをじゃどうするかということで指導要領の見直し等々も取り掛かるようでございますが、特に我々が衝撃を受けたのは、国際調査の中で、いろんな、具体的な数字として日本の子どもたちの学力が国際的に比較をして落ちているんじゃないかというような数字がはっきりと指し示されたこと。これも我々の幻想でございまして、今まで日本人というのは勤勉で、手先も器用だし、あるいは非常に優秀な民族であるということで、数学から始まって国語から、いろんなところの、何は他国から比べたら非常に優秀だという幻を我々は持ってしまっておりましたが、その崩壊も崩れ去りつつあるというところの部分で慌てておるのも一つの現実です。 所信の中にも入っておるようでございますが、全国的な学力調査の実施にも大臣は触れておられます。学力低下が危惧されている中、大臣自身、今までゆとり教育の是非云々いろいろ言われておりました。これも、確かに現場や国民の中でゆとり教育の本質を誤解されていろいろ言われている部分もあっただろうし、その辺りの文科省としてのいろんな思いもあっただろうと思うんですが、その辺りの反省も含めて、前提に立って、今後、学力の向上に対して文科省としてどういうふうに取り組んでいかれるのか、大臣のお考えも含めて、お伺いをさしていただきたいと思います。
○大臣政務官(有村治子君) 北岡先生から御質問がありました学力調査のことだけ私が担当させていただきます。 全国的な学力調査については、児童生徒の学習到達度を全国的に把握して国として一定以上の教育水準の確保を図ること、また、各教育委員会、学校に対して広い視野で教育指導の改善充実を図るための機会を提供することを目的として、十九年度の早い時期に小学六年生の国語、算数、中学三年生の国語、数学について原則として全児童生徒を対象に行いたいと考えております。 中教審、昨年十月の答申においても、学校間の序列や過度な競争等につながらないよう十分な配慮が必要と指摘されておりまして、これはしっかりと課題として踏まえた上で、問題作成や公表の在り方、フィードバックの仕方など、心して取り組んでまいりたい。特に具体的な実施方法については、専門家による討論、会議において議論を進めていただいておりまして、来月、四月をめどに取りまとめを行う予定であります。 その上で、市町村、それから実施していただく児童生徒、学校現場の先生方、また保護者の方々にも理解をしていただくような努力を重ねてまいりたいと考えております。
○国務大臣(小坂憲次君) 今の委員のお話、結論から申し上げれば、国がしっかりと目標、指針を定めて、そして現場にお願いをし、現場は創意工夫を凝らしてそれぞれの目標に従って進む、そして国は更にそれがちゃんとその線、指針、目標に向かっているかどうか、それをはっきりと確認するチェックをして、そしてそれに必要なアクションを取るという、PDCAの、プラン・ドゥー・チェック・アクションのサイクルを確立することだと思うんですね。そのために、今申し上げた全国学力調査を通じて、一体この国の現状がどうなっているか、これを共通の認識に持っていただくこと、そしてまた言葉や体験を重視した学習や生活の基礎づくりを進める、これらを学習指導要領という形で具体的に現場に私どもとしては提示をしていくということが必要だと思いますから、この学習指導要領を早期にまとめて提示すること、これが今必要なことだと思いますし、総合的な学習の時間含めたこのゆとり教育全体に対しての国民の皆さんの理解というものをやはり再度求めなきゃいかぬと思っております。 すなわち、ゆとり教育が学力低下をもたらしたんではなくて、むしろそのゆとり教育の目指したところが何であったかを皆さんにはっきり理解していただくことが必要だったということだと思っております。教科にまたがる福祉や、あるいはそういった福祉のような学習をしっかりとやっていただくとともに、指導要領の目標に従って新たな今日的な課題に取り組む内容も盛り込んで、まあできれば、できればといいますか、私の今日の考え方では十八年度中に学習指導要領をしっかりまとめて提示をすることが必要だと、こういうことで取り組んでまいりたいと存じます。
○北岡秀二君 是非とも、これも喫緊の課題だろうと思います。私、文教関係で結構携わっておる関係上、大学の先生とかあるいは学校の先生方にお会いさせていただく機会が大変多うございまして、大臣も文科省のお役人の皆さん方もそういうことはもう御承知だろうと思うんですが、最近の学生の勉強に取り組む姿勢、二極化している部分もあるみたいでございますが、大変憂慮する部分があるという話をいろんなところから私は聞かせていただきます。 それともう一点、これも私がお話を聞いた、まあこれ一人の話を聞いてそれがすべてだと言うつもりはありませんが、シンボル的な話なんですが、ある大学の先生とお話を、金融関係の先生なんですが、させていただくと、こういう質問をさせていただきました。最近の大学生の学習、学習というか状況はどうですかということを聞くと、象徴的にこういうことをお話しされました。専門分野と役に立つところのことはかなり習得していると、しかしそれ以外に関してはもうほとんど無知に近い状況の学生がたくさんいると。その先生は金融関係の先生でしたから、こういう表現していました。金融関係の勉強をする生徒であっても源氏物語や夏目漱石ぐらいは知っとかないかぬわねと。もう全く知らない、もう自分の直接該当するところ以外のところ。 私も、これ本当に漫画みたいな話なんですが、身近なところの子どもさん、子どもさんって、高校生ですよ、それもそこそこの高校生。パリって知っていますかと、パリってどこですかということを言われて私、愕然としたことがあるんですよ。パリ知らぬのかと、フランスの首都じゃないかと。本当にその子は、聞いてみたら理科系を志望している子どもさんでした。ですから、その言い訳がですね、いや、地理とか世界史とか、そういうのを全然知らぬのですと、勉強していませんと。これまあ具体的なことを言うとちょっと名誉にかかわることですから私も余り言いませんが、そんな話を、やり取りをしたことも経験しています。 もう本当にそういう面では非常に学力低下、それと先ほどの心の問題にもつながってきかねないような私は現状も進行しておるだろうと思いますので、是非ともその辺り、学習指導要領の改訂を目指しておるんであれば、しっかりとその辺りを見据えた上で対応していただきたいと思います。 時間が経過したので中をカットして、ちょっとそちらでしておる分からすると九番目ぐらいになるんですが、教育委員会の問題に関連して質問をさせていただきたいと思います。 今、自由民主党の中で教育委員会の問題をどうするかという議論をさせていただいております。教育委員会の問題はかつてからいろいろな議論がされていました。教育委員会、形骸化しておるんじゃなかろうかと、あってもなくてもいいんじゃないかと、一体何なんだというような話がございますし、私も地方議会を経験して、地方議会経験しながら田舎の町村の教育委員会やあるいは県教委を拝見をさせていただいておりまして、果たしてどこまで機能しているんかなと。特に市町村ですね、市町村の教育委員会、これはもう大変な状況です。 私は、このことについてまず大臣にお伺いしたいのは、最近、地方分権というのがどんどんどんどん、小泉さんもおっしゃっておられますし、地方分権の将来の姿の中で国と地方の役割のあるべき姿というのをよく言われます。これに関連して、まず最初に大臣の方から、教育に関して国と地方の役割分担、基本的にどういうふうに考えていらっしゃるのか、これは今申し上げました将来的な地方分権が進行しておるということも前提に含めて、どういうふうにお感じになっていらっしゃるのか、お伺いをさせていただきたいと思います。
○国務大臣(小坂憲次君) これはずっと文教に携わっていらっしゃる委員はよく御理解をいただいているところだと思いますが、義務教育の根幹であります、国は機会の均等、水準の確保、無償制というものを、義務教育の実施に当たってそれを保障し、そして責任を持っていくという立場であります。また、都道府県は域内の広域的な市町村現場での物事を調整をしていく立場でございますから、そういった中にあって、その機能を十分に果たしながら、市町村はそれぞれの義務教育の実施主体として大きな権限と責任を担う、そういう立場でございますから、創意工夫を加えながらそれに取り組んでいただく。 したがって、それぞれの、国が大きな枠組みをつくり、そして県が調整機能を発揮し、そして市町村の、また学校の教育現場はそれの実行部隊として創意工夫を加えてやっていく、これが一つの理想といいますか、現実的に推進する形だと思っているんですね。 これを今、国と地方の分権の中でそれでは一体どこまでということになりますが、私は、人事権というのは一つ大きな教育を動かす上での力になってまいります、実際問題としては。したがって、都道府県が持っている人事権というものをある程度市町村の現場に移していくという方向性もこれは検討しなきゃいかぬと、こう思っているところでございます。
○北岡秀二君 私は、今大臣おっしゃられた、基本的にはそういう方でいいんだろうと思うんですが、やっぱり今、中教審でも議論されていらっしゃるだろうと思うんですが、大きな問題に、問題というか、問題としてこう携わっている、根っこに携わっておるのは、役割分担しっかりもうこれからはっきりとさすべきだろうと。特に現場の教育委員会、まず言えることは、これも教育委員会の問題に関連して言われておることの一つに、責任の所在が一切無責任状態になっておると。ここが大きな、これはもう教育現場すべての大きな問題だろうと思うんですよね。 無責任状態になっておる裏には、これも私は過去から現在に至るいろんな経過を考えてみますと、これはもう教育委員会だけじゃなくて日本の国全体がそうなんですが、ひところ権力あるいは権限の集中を否定してきた。権力を否定してきた、権限の集中を否定してきたがゆえに、いろんな審議会ができたり、それを分散しましょう、集中させることはやめましょう、いろんなところで議論しましょう、いろんなところでもっともっと、何というかな、分担して、分担というか分散しましょうというような過去の歴史的な経緯の変遷を踏んできて、これはもう光と影みたいなもので、権力や権限を否定してきて、流れをそういうふうにつくればつくるほど、ある意味でいうと無責任状態が発生するというのが、私はこれは表と裏だろうと思うんです。特に、私はこの教育委員会行政、この教育行政に関しては、それがもう露骨に出てきたんじゃなかろうかと。 そういう面では私は、ちょっと先ほど質問をやめた分野なんですが、評価というのをしっかりすると。本来、私は、権限に基づいてしっかりやってくれさえすれば評価も本来はしなくてもいいんでしょうけど、無責任状態のいい加減な状態が続いているから、じゃしっかりした評価をしていただきましょうと。質問は評価に戻りませんよ。しっかりした評価をしていただきましょうと、評価をすることによっていま一度責任体制の確立をしていきましょうという一つの時代のトレンドになってきておるんだろうと思うんですよ。私は、評価の話はもうしませんが、基本的には、教育委員会の問題も、究極は責任の所在、役割分担のしっかりとした区分けをしっかりとしていくことから始めていかなければ立ち直りは私はできないんじゃなかろうかと。 更に申し上げると、これはすべてがそうではございませんが、教育委員会さえしっかりしていれば、今の私どもが抱える教育の問題のかなりの部分は解決できると私は思っております。ただ、教育委員会自体がしっかりと機能していないがゆえにこういうことになってきておる。で、継ぎはぎのいろんな対策を立てざるを得ないというのが今の現状だろうと思います。 ですから、その辺り、私はしっかりと区分けをしていただきたいんですが、片や、今、地方制度調査会や規制改革会議で教育委員会の選択制やあるいはその廃止の議論が出ております。文科省として教育委員会に対して、今後いろんな議論がなされるだろうと思うんですが、今の段階でどういうスタンスで臨んでいかれるおつもりなのか、お考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(小坂憲次君) また担当の局長からも答弁させたいと思いますが、私は、今委員が御指摘になりましたように、地方制度調査会あるいは規制改革・民間開放推進会議等で指摘をされている教育委員会の見直しの議論にあって、私は、教育委員会というのは非常に重要なものであって、委員が御指摘のように、教育委員会が十分に機能すれば今の教育のいろんな問題の解決に大きな力が発揮できる。そこにおける役割分担としての合議体である教育委員会とそれから教育長という、何といいますか、事務実行の責任者としての、ここの役割を明確にして、そして教育長の人材を得るということですね、まず。そして、その教育長の権限を強化して、そしてその責任体制を明確にする。 また、教育委員会の構成の中に、今必ずしもそういうふうに配慮はされておりませんが、保護者や、あるいは特に保護者の中でも女性を加えていく。また、保護者に限りませんが、女性の意見というものがもっと反映できるように教育委員会の構成を考えていかなきゃいかぬと。 そしてまた、会議を、どういう形というのはまたインターネット等もありますからいろんな方法を考えた方がいいと思いますが、原則公開でやるということですね。そして、何が議論されていて、何が問題意識としてとらえられているのかということを、地域の住民に対しても教育現場に対してもそれを示していくということ。 そして、更に言うならば、いろんな悩みを持って教育委員会に訴えたい人は一杯いるんですね。ところが、一体だれにいつどうやって訴えたらいいかというのが分からないんです。ですから、何かメールを、手紙を書いてみたり、知事に書いてみたりあるいは市長に書いてみたりする。そうじゃなくて、教育委員会にしっかりとした窓口を設置して、ここでしっかり受けますと。受けたものはこういうふうに評価されて、それはこのように議論されたことを公開します、公開していきますということを入れれば私はかなり機能していくんじゃないかと思いますし、今、地方制度調査会等で言われているように、廃止、機能していないなら廃止してしまえというのは、やはり問題が大きい。その代わりとして首長にその責任を持たせるということになりますと、首長は本来、そういった教育に対してというよりは行政全般に対する人選という中から選挙で選ばれてくるわけですから、そこにすべてを課すのはちょっと間違いであろうと思っております。 そんな意味で、この教育委員会の議論には、私としては参加を、そういう形で指導してまいりたいと、こう思っております。
○政府参考人(銭谷眞美君) ただいま大臣の方から、都道府県、市町村の教育委員会の事務処理体制を含む教育における言わば自治体制の強化ということについてお話がございました。 私ども文部科学省といたしましても、平成十四年の四月に施行されております地教行法の改正を受けまして、教育委員会活動の活性化につきまして、教育委員の構成の多様化、教育委員会会議の原則公開、教育行政に関する相談窓口の明示等をお決めをいただいたわけでございますので、それに沿って教育委員会の活動が活性化するように指導をしているところでございます。 あわせて、その前のお尋ねで大臣の方から御説明がございましたように、国、都道府県、市町村と、この三者の教育行政における立場を考えたときに、義務教育諸学校の設置者であり、直接の実施主体である市町村の教育委員会の体制の強化ということが喫緊の課題であるというふうに思っております。そのために、教職員人事について市町村の権限を強化をするという方向を含め、この市町村の教育委員会の体制の強化について文部科学省としてしっかり取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。
○北岡秀二君 この教育委員会の改革というのは、中教審の答申も含めて、今後の地方分権絡み、あるいは改革という、大きな枠の中での改革という中で大きくこれからクローズアップされてこられるんじゃなかろうかというふうに私は感じております。 大臣もおっしゃりましたが、教育委員会さえしっかりと機能すれば、かなりの部分の教育の問題点というのは解決します。そういう面では、私は大事な大事な大きな問題だろうと思いますので、先ほどおっしゃられましたとおり、国と地方の役割分担どうするか。これはもう、一説にはすべて地方に任せろというような議論もございますが、これは私、私見を申し上げますが、教育というのは、これは大事な部分でございますので、国がしっかりと所管する領域はどこまでだ、掌握するところはどこまでだということを私はしっかりと打ち出しをしていただきたい。 これも今お話がございましたとおり、県と市町村の教育委員会とのかかわりも、これも明確ではございませんし、責任の所在がかなりあやふやであるがゆえになかなか機能してこないところがございます。これは、この際、いろんな指針を打ち出す過程の中でしっかりと打ち出しをしていただきたいなと。 さらに、もう一点、これも、最近の議論の中で特に言われておる人事権の問題も絡んできますが、小規模町村にあっては、一つの町村では私はなかなか機能は難しいところも現実だろうと思います。ですから、今、町村合併をやっておるからということで言うわけではございませんが、広域的な教育委員会のあるべき姿の模索も必要であるでしょうし、逆に申し上げると、大きな市に関しては、逆に多少なりとも分割して、本当に血の通った教育行政ができるような教育委員会の単位というものを私は個人的にはしっかり考えた上で、その辺りの指針も出すべきだろうというふうに感じております。 いずれにせよ、この教育委員会の問題に関しては、議論はこれからでございます。前段に私が申し上げましたとおり、権限を集中することを排除するために分散をすればするほど無責任社会が横行してくると、この方程式は、私はいつの世とも、いつの時代とも変わらないだろうと思います。要は、取るべきは、権限の集中が世の中の悪になるときもございますし、分散で今の世の中みたいに無責任社会が横行して、結果としてもうめちゃくちゃになってしまうときもあります。 大事なことは、私は、時代の環境をしっかりととらえてバランスを図っていくということが大事だろうと思います。ですから、その辺りしっかりと考えていただいた上で、共々に今後方向性を打ち出さしていただきたいと思いますので、大臣始め文科省の皆さん方はよろしくお願い申し上げたいと思います。 もう時間がなくなりましたので、科学技術の分野で、もうこれ簡単に質問をさしていただきたいと思います。 私ども国会でも承認をさしていただきましたが、日本は科学技術立国であると。貿易立国であり、大臣が一番最初に言われました人材立国です。そういう面からいうと、日本の生きていく道の大きな大きな頼りとなる道は、科学技術振興というのはこれはもう避けて通れない大事なことだろうと思います。 もう既に基本計画、第一期、二期、今年で二期計画が終わりというような状況の中で、主管が内閣府ですか、中心になっておるのが。しかし、現場としてかなりの領域を文科省が占めておるわけでございますけど、こういう状況の中で、二期計画が終わった中で、達成状況について文科省としてどのように評価をされていらっしゃるのか、まず一点お伺いしたいと思います。
○政府参考人(小田公彦君) ただいま御質問のありました第二期の科学技術基本計画の達成状況についてでございますが、これにつきましては、科学技術の、科学技術政策研究所におきまして達成状況のレビュー調査といったようなものを実施したほか、科学技術・学術審議会におきましてもこの議論をしてきたところでございます。 この基本計画におきましては、計画期間中は厳しい財政事情の中、政府研究開発投資の総額が二十一・一兆円という総額の研究開発費が投入されたわけでございますが、その中で科学技術の戦略的な重点化と科学技術のシステム改革を目指して政策を進めてきたところでございます。 一つ、科学技術の戦略的重点化に関しましては、大学などを中心とした独創的、先端的な基礎研究の推進とともに、ライフサイエンスなどの重点分野を中心といたします国家的、社会的な課題に対応しました研究開発の推進を図ってきたところでございますが、その結果、一つは研究水準についてでございますが、これは論文などの質と量、両面におきまして研究水準が向上、着実に向上してきているところでございますし、また世界的な成果、そうした事例もございます。例えば、垂直磁気記録技術だとか光触媒、あるいは重粒子線がん治療装置といったようなものなどの事例も生み出しているところでございますし、また、この計画期間中、ノーベル賞受賞者も三名が輩出しているところでございます。 また、科学技術のシステム改革についてでございますが、まず特記したいことは、この期間中に国立試験研究機関が独法化したこと、さらには国立大学法人が法人化したという制度的な改革が行われましたほか、一つは競争的資金の倍増とその制度改革でございますが、倍増目標には至らなかったわけでございますが、約一・五倍の拡充が実現し、競争的な研究環境の形成に大きく寄与したものと思っています。 また、科学技術関係の人材の育成確保についてでございますが、着実に進展はしていると思っておりますが、ただ、やはり若手の自立性向上、さらには女性が十分に能力を発揮できる環境整備といったようなものが今後の課題ということでございます。 また、大学などと企業の共同研究などの産学官連携活動、あるいは地域における知的クラスター創成などの地域の科学技術の振興などにつきましては取組が進展しておると承知しておりますが、これは更にイノベーションといった経済的、社会的な価値の創出に至る、そういった過程については今後一層図っていく必要があると思っております。 いずれにしましても、この評価、新たな課題といったものにつきましては、今月の下旬に決定される予定になっています第三期科学技術基本計画の策定の審議の中で反映されているものと思っております。
○北岡秀二君 もう御承知のとおり、財政再建の中でこの科学技術分野だけは何とかということで、当初の目標の金額までは到達しなかったかも分かりませんが、かなり力を国として上げようという姿勢を指し示しておる。そしてまた、なおかつ今の状況の中で、今も御報告をいただきましたが、それなりに成果も上げつつあると。 私は、もう本当に今の状況から見ると、国際的な経済競争というのは更に更に過激な状況をこれから迎えてくるだろうと思います。何としてでも日本はその競争に勝ち抜かなければならないという観点からすると、大きな中核を担っておる文科省としても是非ともしっかりとその辺りに取り組んでいただきたい。二期計画が終わると同時に三期計画もうそろそろ、ほぼその辺りの中身が、形ができつつある状況でございます。 その中核を担う文科省として、大臣の三期計画に対する意気込みをお伺いを申し上げまして、私、質問を終わらしていただきたいと思います。よろしくお願いします。
○国務大臣(小坂憲次君) 北岡委員御指摘のとおり、資源のない我が国にとって技術開発というのが産業の源泉でありまして、新たな技術開発によって世界のデファクトスタンダードを構築する、あるいは先端的な取組によりまして、宇宙開発技術、宇宙輸送技術を始めとしたこういった新たな分野について、日本としての商業ベースに乗るような力を付けていく、また同時に、そこから得た知見によって新たな科学技術分野を創造していく、そういったことが重要だろうと思っております。 第一期の十七兆、そして第二期の二十四兆を上回る予算の獲得に向けて、第三期の科学技術基本計画の策定に当たりましてその予算折衝を行ったところでございますけれども、北岡委員始めとしました皆様の力強い御支援をいただきまして二十五兆円を確保することができました。第二期の実績ベースの二十一・一兆円に比べ大幅な増ということでございまして、この着実な推進をこれから図ってまいりたいと存じます。 具体的には、若手研究者や女性研究者の活躍促進など、優れた人材の養成確保。そして二点目として、基礎研究の充実と産学官連携を通じたイノベーションの創出。そして、国家基幹技術と言われる次世代スーパーコンピューター、汎用スーパーコンピューターの開発、そして宇宙輸送システム等、我が国の基幹的な技術。その中には、エックス線自由電子レーザー、また高速増殖炉サイクル技術、海洋地球観測探査システム。この海洋探査システムの中には、地上の生命体よりも地下の生命体の方の数が多いと言われております。そういった意味で、新たなバイオリソースとしての分野でも期待をされるところでございまして、こういったものを通じて、この二十一世紀の科学技術の進展のために第三期の着実な推進を図ってまいりたいと考えております。
○北岡秀二君 終わります。
○大仁田厚君 おはようございます。自民党の大仁田厚です。 大臣に二、三、お聞きしたいんですけど。大臣は、今回、文部科学省の大臣になられたんですけど、人生の中で、人生の中で何を目標に、何を掲げて、何を描いて今まで生きてこられたのか。僕は、人って、思うんですけど、人生の中でやっぱり目標を持つと思うんですよね、子どもも全部そうですけど。その中で、大臣自身、なぜ頑張ってこられたのか。基本的なことですけど、なぜ頑張ってこられたのか。基本的なことをお聞きしたいんですが、大臣。
○国務大臣(小坂憲次君) 余りに根本的なことで、突然の御質問でございますが、私としては、やはりこの世の中に生まれてまいりました。自分がこの世に生を受けた以上、何か形を残せるものを残していきたい、そう思っておりますが、基本、端的に言えば、私は政治家の家系に生まれたということで、常にあなたは将来政治家になるんだろうと言われてまいりました。当初、私はそれに反発をし、そうとは違う道で何とか身を立てていきたいと、こう思って会社に就職をし、その道で人に負けない成績を上げるということを目標にやってまいりました。しかし、いろんな周囲の環境その他がありまして、また、自分の仕事を通じて、やはり国を動かすということの重要性、また、社会に不満を言うんではなくて、その不満を変えられる立場にもしなれるならばと思って政治の道に進出をいたしました。 今、大臣になりまして、大臣という立場から、自分が変えたいと思うことに対して、より大きな立場でそれを実現するチャンスを与えていただきましたので、先ほど御質問もいただきましたが、この大臣という立場の中で当面の目標として、この任期中に小坂であったからできたというようなものを何かつくっていきたい、こう思って努力をしたいと思っております。
○大仁田厚君 そういう人生に今納得されていますか。
○国務大臣(小坂憲次君) 人生、それぞれ目標を定めて進みますが、だれもがその目標に必ず到達するということ、チャンスに恵まれる世の中ではないかもしれません。しかし、一人でも多くの人がその目標に近づけるようにみんなが努力していると思います。私は、今与えられた立場をしっかりと守って、その中でベストを尽くすと、それが今、私の考え方です。
○大仁田厚君 やっぱり、へこんだりすることもあると思うんですけど、大臣も。人生過渡期のときに政治家一家で育てられてやっぱり反発というのがあるんですが、僕もおやじに反発した方ですから。十五歳のときにリュックと寝袋持って長崎から神戸まで三十日間掛かって歩いた男ですから。 そういったときに、どうやって自分の中で切り替えてきましたか、大臣。だから、自分の環境がある、それで自分ではこういった方向性に進みたい、だけど、自分でその夢をあきらめなきゃいけない、ある種の、そういったときにどういうふうにお考えになられました。
○国務大臣(小坂憲次君) 私は、たまたま何度か事故に遭っているんですね。高校生のときに自動車事故に遭いまして、また、当選して一年目に、四十メーター、がけから、後ろの座席に乗っていたんですが、転落をいたしまして、同じ場所で事故に遭った人たちがみんな死んでいる中で自分は生き残った。そのことを時々振り返りまして、まあ生きているだけましだと、常にそう思って、そこが原点になっております。 何か、当然、人生の中でみんなが行き詰まることがあると思います。そこで、自分は、原点帰りといつも思っておりますが、自分の原点は、最初は生まれたとき、あるいはそれぞれに就職したときとか、いろいろありましたけれども、今、私の原点はその死に損なったときでありまして、そこへ戻って、あのとき死んだと思えば何も怖くないと、そう思って再スタートを切るようにしております。
○大仁田厚君 何でこういった時代になったのかよく分からないんですけど。何が、何が進歩で何が進化なのかって、皆さん、思われませんか。いろんな電化製品ができて、本当に世界が身近になって。僕は世界二十七か国、プロレスで回りましたけど、その中で語学を覚え、その中で生活し、その中で毎日のギャラをもらい、そこの、フランスならフランスでこうやって食事をするわけですよね。そういった中で生きてきて、今はインターネットという、簡単なあのパネルの中というか、こういった中で、全世界から、タンクトップですよ、タンクトップって出すと全種類のタンクトップが、世界のタンクトップが買える時代ですよ。それがいいことなのか、悪いことなのか。 僕は思うんですけど、僕はホリエモンさんの事件についていろいろ考えたんですけど、やっぱり人間って、人間ってやっぱり機械じゃないなって。機械に、一日にして二十億や三十億稼ぐ子どもがいるんですよ。子どもって、まあ二十歳超えていますけど。そうしたら、やっぱり人間おかしくなりますよね。それをマスコミが報道するわけじゃないですか。マスコミが報道したら、それを、ああ、こんな簡単に安易にお金が手に入るんだって。教育って何だろうって、努力って何だろうって、頑張ることって何だろうって。やっぱりそういったことを教えていかないと駄目だと思うんです、僕は。 ちょっと全般的に、ちょっと大きな問題になるんですけど、現代、現代において大臣の教育観というのをちょっと手短にお聞きしたいんですけど。
○国務大臣(小坂憲次君) 現代における教育観というのは余りに大きなテーマでございまして、手短には申し上げることができません。この委員会を通じていろいろ御答弁申し上げたり、また、そういう中で委員の御質問を通じて明らかにしてまいりたいと存じますが、教育は国家百年の大計と言われるように、国家を、国とか社会をつくるその基盤でございますし、資源のない我が国にとって人材というのは、正に国家をこれから発展させていく上でしっかりと育成をし、そしてそれを担うのが教育ということで、その教育の重要性をしっかり認識をして頑張ってまいりたいと存じます。
○大仁田厚君 頑張っていただきたいと思います。 ところで、子どもの安全対策の全般についてお聞きしたいんですけど、昨年末、広島、栃木において下校中の児童が殺害されるという不幸な事件が発生し、登下校の子どもの安全対策は保護者にとって最も心配な問題となっています。 政府においても、関係省庁連絡会議を立ち上げ、登下校の安全確保対策の緊急対策として実行に移されている六項目について、その後の進行状況について内閣官房に御説明を。
○政府参考人(荻野徹君) お答えを申し上げます。 御指摘のとおり、最近における子どもの事件の発生を受けまして、政府といたしましては、昨年十二月二十日に「犯罪から子どもを守るための対策」を取りまとめたところでございます。その重点は、やはり御指摘ありましたとおり、現在の喫緊の課題でございます登下校時の児童の安全確保でありまして、本年の三月までに行うべき緊急対策として六項目を掲げているところでございます。 六項目の中心は、全通学路の安全点検など、従前からそれぞれの地域で取り組まれているものではありますが、それを緊急かつ網羅的に、すなわち本年三月までと期限を区切りまして、また、すべての児童の安全ということを念頭にして、関係者が一致協力して実施するように求めるものでございます。 そのうち、全通学路の緊急安全点検、それからすべての学校における防犯教室の緊急開催、それから学校安全ボランティアの充実、それから参加の呼び掛け等につきましては、それぞれの地域で学校、教育委員会等を中心に既に着々と実施に移されているというふうに承知をしております。 また、すべての地域における情報共有体制の緊急立ち上げでございますが、これもそれぞれの地域におきまして、警察等を中心としまして、学校等の関係機関と連携をしてそれぞれ取組が進んでいるというものでございます。 また、路線バスを活用した通学時の安全確保についても掲げてございます。これはいわゆるスクールバスにつきまして各自治体の選択肢を広げるための対策でございますが、各地域における関係者の合意形成等が円滑に進むように既に関係します四省庁で協議を調えておりまして、路線バスを活用する場合の基本的な考え方でありますとか具体的な取組方策について、地方公共団体や関係する業界の方々等に既に文書を発出しているということでございます。 また、国民に対する協力の呼び掛けでございますが、これも既に各種媒体を用いまして政府広報が行われているというところでございます。
○大仁田厚君 三月までに行う項目について、各地域の実施状況についてどのように把握しておられますか。──聞いておられますか。人の意見、聞けよ。聞いているの分かっているの。分かっているの。いや、だから──いやいや、これ、ちょっと待って、ちょっと待って。ちょっと待ってください。 なあ、頼むよ、なあ。質問が決まっているからといって、人の意見をちゃんと聞くというのは基本的な問題じゃないですか。そうだろう。 子どもの意見を聞くときどうします、あなたは。質問、子どもの意見を聞くときどうします。
○政府参考人(荻野徹君) 質問をよく拝聴いたしまして、きちんと対応させていただきたいと思います。
○大仁田厚君 違うよ、おれが聞いているのは。おれが聞いていることは違うでしょう。質問の意味を把握しなさい、ちゃんと。おれが聞いているのは、人の意見を聞いたり、子どもの意見を聞くとき、あなたはどうしますかと言ったんだ。
○政府参考人(荻野徹君) 御質問をしっかりよく拝聴いたしまして、その趣旨をかみしめたいと思います。
○大仁田厚君 おれが聞いていることは違うでしょう。人の意見、子どもの意見を聞くとき、あなたはどういった姿勢で取り組みますかと聞いているんです。人の意見をちゃんと聞いてくれということを言っているんです。
○政府参考人(荻野徹君) 子どもと同じ目線に立ちまして、子どもと同じ立場で、子どもと心を通い合わせて受け止めたいというふうに考えております。
○大仁田厚君 いや、一般的なお答え、ありがとうございました、本当に。だから、ちゃんと聞いてくださいね。時間内に質問しているわけですから、こっち向いて聞いてください。 三月までに行おうとしている項目について、各地域の実施状況について把握しておられますか。どのように把握しておられますか。
○政府参考人(荻野徹君) 三月末ということでございますので網羅的な報告はまだ取りまとめてはございませんが、幾つか取組についての事例については個別に関係向きから聞いているということでございます。
○大仁田厚君 文科省にお伺いします。御説明願います。 本年一月、各学校の安全対策の参考となる実例を提供するとされていますが、各学校への情報提供の方法と紹介している効果的と考えられる取組についてお伺いします。
○政府参考人(素川富司君) お答え申し上げます。 事例集につきましては、都道府県及び市町村の教育委員会の御協力を得まして、特色ある事例をまとめたわけでございます。これを文部科学省のまずホームページに掲載いたしました。その後、各都道府県の教育委員会等に対して冊子を配付したところでございます。 この事例集におきましては幾つかの分類を作っておるわけでございますけれども、通学路の安全確保、登下校の方策の策定、実施でありますとか、地域全体で見守る体制の整備、それから安全教育、情報の共有のための取組ということで、すべてで、合計で三十二の事例を紹介しているところでございます。 その中で、幾つかの取組事例を紹介ということでございますので御紹介申し上げますと、例えば、通学路の問題につきましては、希望する児童生徒がフリーで乗り降りできる町民バスによる登下校を実施しているというような取組が一つございます。また、地域で見守る体制の整備につきましては、商工会を中心といたしまして、関係機関の協力を得て二十一台の車両を地域キッズパトロール車として依頼いたしまして、ステッカーを張って随時地域を巡回する取組、こういった取組などが行われているわけでございます。その他、各自治体におきましてユニークな取組がこの中に掲載しているところでございます。
○大仁田厚君 子どもは国の財産ですし、是非守るところは守ってもらいたいと思うんですが。 安全教育の実施についてお聞きしたいんですけど、子どもの事件は大人の目の行き届かない場所で発生しています。子ども自身による安全マップ作成、防犯ブザー、そしてまた保護者による通学路の見守りなどを行っているが、それでも事件が発生していますね。子どもの行動範囲、行動時間すべて、大人の目を気配りできる範囲の中で遊んでいるわけじゃないですから、いざというときの場合に何らかの対処ができるように子どもの安全を守るための教育が必要と考えられるが、文部大臣に御説明願いたい。そういうことを、実施状況について御説明願いたいと思います。
○国務大臣(小坂憲次君) 御指摘のように、子どもが動くすべての場所に目を光らせるということは難しいということからすれば、子ども自身のそういった危機回避能力を養うこと、また、そういった危機、危険の予測能力を身に付けさせることが必要だということになります。 そういった点で、子どもが自ら参加することによってそういった認識を高めることができるように、通学安全マップを作成する際にも、通学路を子どもたちが自分たちで歩いた中でどういうところが危険だと思うということを聞いて、そういった地点を印を付けて、大人が再度確認をして、なるほど、ここはこういうふうにした方がいいね、この木が邪魔なんだね、じゃこの木を切ろうねと。 こういったような形で、現場に、それぞれスクールガードリーダーの皆さんのアドバイスを受けたり、そういったことも交えながら、まず通学安全マップを作成したり、あるいは警察官や防犯の専門家の皆さんの協力を得て、そういった皆さんに来ていただいて、実践的な対処方法を身に付けさせるためのロールプレイングといいますか、防犯教室等の推進をいたしているわけでございまして、そこにおきましては、例えばおじさんが前から来て、君にこういうふうに迫ってきたら君はどうしたらいいのか分かるかな、まず最初に大きな声を出すんだよと。もし、何か危険を感じたら大きな声を出しなさいとか、そう言って具体的な対処方法を教えると。また、近くに安全の家が、こういうマークが張ってあるから、こういうところを行き帰りいつも覚えておいて、そしてそういうところがあったら急いで逃げて、そのうちへ飛び込みなさい、こういったことを指導する。 こういうことで危険回避の能力を自ら身に付けさせるようなことも同時に行っていくことが必要だと考えておりますし、また、私どもの具体的な指導といたしましては、「登下校時における幼児児童生徒の安全確保について」という通知を、昨年の十二月の六日、生涯学習政策局長ほかの名前におきまして、連名で各都道府県・指定都市教育委員会教育長あてに発出をいたしておりますし、また、十二月の二十日には「犯罪から子どもを守るための対策」という形で、犯罪から子供を守るための対策に関する関係省庁連絡会議という会議の場におきまして、閣僚会議においても確認をいたしましたが、この対策を策定をいたしております。 このような形を取りまして万全を期してまいりたいと存じますが、今後とも、子どもたちが犯罪に巻き込まれることがないように、実践的な安全教育の更なる推進に向けて取り組んでまいりたいと存じます。
○大仁田厚君 大臣が答弁で言われたんですけど、家に逃げ込むという、なかなかそういう家が少なくなったものですから、下町の方に行くとまだまだあるんですけど、本当に家に逃げ込めないんですよね、本当ね。本当、僕らの時代というか、本当に周り、通学路もそうなんですけど、通学路は商店街を通学していたんですけど、おい、元気でやってるかとかというコミュニケーションを掛け合いながらこうやって学校に行ったような記憶があるんですけど。そういった通学路だったらいいんですけど、本当に。 スクールガード事業についてちょっとお聞きします。 予算案で子ども安全対策費が概算要求を上回る増額となってうれしい限りです。このうち、スクールガード事業についてほぼ倍の予算を措置し、各学校への巡回指導などを行うスクールガードリーダーを増やす予定となっています。この事業が行う具体的な取組内容と効果、今後の課題についてお聞きします。
○政府参考人(素川富司君) お答え申し上げます。 御指摘の地域ぐるみの学校安全体制整備推進事業、これは小学校を中心といたしまして、学校安全ボランティア、これを活用しました効果的な安全体制を整備しようとするものでございます。 三つの柱から事業が成っておりまして、まず一つには、学校安全ボランティア、いわゆるスクールガード、こういう方々の養成、研修のための講習会を各自治体レベルで開催していただくということ。二つ目には、防犯の専門家や警察官OBなどをスクールガードのリーダー、いわゆる学校安全指導員として各自治体で委嘱していただきまして、この方々に各学校を巡回していただき、警備のポイントとか改善すべき点について具体的な指導、助言を行っていただくこと。三つ目は、モデル地域におきます、これは六十二の地域を予算上計画しておりますけれども、実践的な取組を支援するということでございます。 課題といたしましては、やはり例えばスクールガードリーダーにつきまして適切な方を確保し、きちんとした指導をしていただくというようなこと、また、モデル地域におきましては先進的な取組をどのように行っていただき、更にそれを他の地域に周知といいますか広げていくのかと、このような仕組みをどのようにつくっていくかというようなことが課題かと存じております。
○大仁田厚君 モデル地域で有効的なら、どんどんどんどん拡充させていきたいと思います。 平成十八年度でどの程度のスクールガードリーダーの配置が拡充されるか、お聞きします。
○大臣政務官(有村治子君) 十二月の痛ましい事件を受けてなんですが、地域ぐるみの学校安全体制整備推進事業を大幅に拡充してスクールガードリーダーを増員する予定であります。 具体的には、平成十七年度、地域ぐるみの学校安全体制を整備しようということで七億五千万予算を使わせていただきましたが、平成十八年度の予算計上は約倍増の十四億円を見込んでおります。予算成立をしていただいたら迅速に実施したいと考えております。 先ほど大仁田委員がおっしゃっていただいた、地域で安全に駆け込めるなかなかおうちもないというところなんですが、この十二月の緊急のを受けて、文部科学省では防犯教室ということをやって、「大切ないのちとあんぜん」ということで、これは小学校一年生、二年生の全児童に配付して、やはり地域と家庭と学校一体となって子どもたちの通学路を責任を持っていこうという取組を急遽いたしました。三百七十万部今配っておりまして、なかなかいいことが書かれていると私も思いました。もし良かったら御関心を持っていただければ有り難いと思います。
○大仁田厚君 よろしくお願いします。 全国に防犯ボランティアというのがあると聞いておりますが、どのくらいの団体があるのか、警視庁にお聞きします。
○政府参考人(巽高英君) お答えいたします。 全国の自主防犯ボランティアの数は、警察庁が都道府県警察を通じて調査いたしました結果、平成十七年末現在で一万九千五百十五団体を把握しております。これは、平成十六年末では八千七十九団体でございましたので、約二・四倍に増えているというところでございます。
○大仁田厚君 この防犯ボランティアというのはどのような方々で構成されておられますか。
○政府参考人(巽高英君) 全国の自主防犯ボランティア団体を構成する構成員別で見てみますと、町内会、自治会によるものが全体の約五三・一%、一万三百六十六団体を占めて最も多いということでございます。また、子どもの保護者による団体は全体の約一四・二%、二千七百六十二団体ということでありますし、またそのほかの住民による団体が全体の約一五・一%、二千九百四十六団体というふうになっているところでございます。 子どもの保護者による団体が大幅に増加しているところでありまして、平成十六年末に比べますと約四・二倍になっていると、こういう状況でございます。
○大仁田厚君 この防犯ボランティアと警視庁はどのような連絡網になっておられますか、連絡構成になっていますか。
○政府参考人(巽高英君) 私ども警察といたしましても、犯罪を抑止するという上で防犯ボランティアの皆様方に活動していただくということは極めて重要なことだというふうに考えておりまして、こういったボランティアの方々との連携を強化しているところでございます。 また、その活動をされるに当たりまして、私どもの方からはその地域の犯罪情勢についての情報提供をしたり、あるいは防犯ボランティア団体に対してパトロール用のいろんな物的な支援というようなこともやっておるところでございます。 また、昨年、防犯ボランティア団体の情報交換等に資するということで、自主防犯ボランティア活動支援サイトというものを立ち上げまして御利用いただくようにということで考えているところでございます。
○大仁田厚君 警視庁としては、その地域に不審者とか、やっぱりいろんな犯罪にかかわりそうな人物についての特定というのは地域的に行っているんでしょうか。
○政府参考人(巽高英君) 警察といたしましては、地域ごとにいろんな不審者に関する情報というのが把握した場合には、学校でありますとか地域住民の方々でありますとか、あるいはこういうボランティアの方々との間で情報交換を密にしてやっているところでございます。
○大仁田厚君 いや、僕はある人から聞いたんですけど、警視庁に届け出ても、警察に届け出てもなかなか活動してくれないという。確かに人員的な問題もあると思うんですけど、警視庁として、そういった一般の方々が交番に行く、一般の方々が派出所に行く、そういったことの連絡網というのはちゃんとなされているんですか。
○政府参考人(巽高英君) 昨今の情勢を踏まえまして、住民の方々からの情報提供につきましては正に真摯に対応するということで徹底をしているところでございますし、また一一〇番、緊急の場合には一一〇番通報していただく、あるいは事故であれば警察の交番なり駐在所の方に届けていただくという形でお願いをして、そしてそういった情報提供に対しては真摯に対応すると。犯罪の疑いがある場合には直ちに捜査を開始するということで徹底をしているところでございます。
○大仁田厚君 この防犯ボランティアの方々と行政、学校側が積極的に協力を要請すべきと考えているんですが、そのために情報提供は、連携の体制はどのようになっているか、文科省にお伺いします。
○大臣政務官(有村治子君) 大仁田委員おっしゃるように、登下校を含む子どもの安全を確保するためには、やはり地域の方々に対して学校安全ボランティアへの協力要請を行って、地域全体で子どもの安全を見守る体制を整備する土壌、機運を醸成することが何より大事だと私も考えております。 「犯罪から子どもを守るための対策」、昨年十二月に取りまとめたものですが、緊急対策も、六項目のうちの一つはやはり学校安全ボランティアの充実です。これを踏まえて文科省では、日本PTA全国協議会など様々な機会をとらえて呼び掛けを行っているほか、広報紙を通して、また文科省のホームページを通して国民の皆さんに学校安全ボランティアの協力要請をしています。 御紹介になりますが、今週末には、三月十九日、日曜日、小坂大臣自ら大垣市で開催される子どもの安全を考えるタウンミーティングに参加をさせていただく予定でございます。そういう意味で、今回のことを一過性の問題にしないということを、適宜これからも連携する多くの方々を巻き込んで持続的な取組にしていきたいと考えております。
○大仁田厚君 政務官、いつも、いつの世でもそうなんですけど、そういった事件が起きるといつも事件に集中してその対策を練ったり、そのときは過熱するんですけど、いつも長続きがしないって、何ででしょうね。いつも思うんですけど、持続性って、何でもそうですけど。 僕は芸能界にいまして、いつもそうなんですけど、ぱっと出るより長くその世界の中で生きる方が難しいですよね。何でも人間そうですけど、人生の中でそれを保つ方が難しくて、そういったことをよく考えるんですけど。僕はボランティアでよく考えるんですけど、ルワンダに取材で行ったときに、あの戦争のときに、ルワンダに取材に行ったときに、国境なき医師団というのがいたんですよね。国境なき医師団というのがいまして、わあ、すばらしいなと。これはもう戦争の地域でもそこに困った人がいれば助けに行くわけですよね、医療活動するわけですけど。すばらしい団体だなと思ってその人にちょっと聞いてみたんです。なぜそこまで命を懸けて行けるんですかって聞いたら、私は幸せなんだと、私には家族がいて生活もちゃんと保障されているって、自分が豊かだからこそ人を助けに行けるんだ、自分が豊かじゃないのに、それは偽善だって言うわけですよ。はっきりとそう言われたときに、ああ人間てそういうものなんだと。やっぱり自分が豊かじゃなければ人にそんなことできるわけないじゃないかって逆に言われまして、そう言われた瞬間に、ああ、やっぱり自分が豊かじゃなきゃいけないんだなって、ボランティアの精神は基本的にそういったことが根本的になければ駄目なんだなって、日本もそういったボランティア精神が根付かなければ僕は駄目だと思うんです。 といった部分で、スクールガードボランティアの支援についてちょっとお聞きしたいんですが、まあスクールガードというと無償のボランティアなわけですよね。先ほども言いましたように、好意に頼っていては長続きしないんですよ。やっぱりそういったことで僕は心配するんですけど、活動費や、まあ言い方はちょっとあれですけど、謝礼とか、けがなどの被害に遭った場合の補償、ある程度の財政的な支援は必要と考えるが、現在、手当や活動費の支援などについてどの程度行われているか、文科省にお聞きします。
○政府参考人(素川富司君) お答え申し上げます。 御指摘のように、学校安全ボランティアの方が活動を行う場合に、一定の腕章とかそういうのを備える場合もありましょうし、またまた保険の加入というのが必要な場合も出てくるというふうには承知しているわけでございますが、学校安全ボランティアとしての活動、様々な形態がございます。 そういうことで、それぞれの自治体でそういった腕章等の支給をしているかどうか、支給の在り方、また保険の加入状況というのは異なってくると思うわけでございますけれども、例えば地域ぐるみの学校安全体制整備推進事業で、先ほどモデル事業、モデル地域の取組ということを申し上げましたけれども、その中では本年度、六十一の自治体に対して委嘱をしておりますけれども、そのうち二十四の地域でスクールガードの保険のための経費を負担しているというような実態にあるわけでございます。
○大仁田厚君 ありがとうございます。 是非、長続きするためにはやっぱりそういった支援を国として考えてもらうことが一番いいと思います。僕は、やっぱりただっていうのはよくないと思うんです。なぜかというと、やっぱり人間というのは動いたら、動いたらやっぱり経費が掛かるわけですから、経費についてやっぱり国が地方自治体に呼び掛けたり、地方との連携を取ったりして是非──聞いてる、聞いています、僕が言っていること。ちゃんと聞いた方がいいよ。地方との連携を取って、是非支援について具体的なものを提示していただきたいと思います。 行政、学校側の取組についてちょっとお聞きしたいと思いますけど、子どもの安全は学校だけでなく保護者や地域を巻き込んだ活動として行うものだと思っております。行政や学校がその好意に甘えて任せっきりでは決していけないと思っております。ボランティアが足りない場合には教職員がそれをカバーするなど、より積極的な取組が必要なのではないかと思いますが、文科省の見解をお聞きしたいと思います。
○政府参考人(素川富司君) 御指摘のように、学校長を始めとする学校全体での積極的な取組が学校の安全確保のためには必要であると考えております。 例えば、安全管理の面では、危機管理マニュアルを学校で整備して教職員の役割分担などのチェックを事前に行っていくということが教職員が中心となって行うべきことでございますし、また、安全教育の面でやっぱり実践的な防犯教室等を推進するというのも教職員が中心となって行うべきことでございますし、また、関係機関、団体との連携の面でも、日ごろから警察等の関係機関、PTA、自治体、自治会などの関係機関との情報の共有を日ごろから図っておくということも教職員が中心となって行う重要な事柄であろうと考えておるところでございます。
○国務大臣(小坂憲次君) 委員からボランティアの、無償ボランティアの好意に頼っていては長続きしないという御指摘がありました。基本的にはそういった面があると思うんですが、逆に言うと、金の切れ目が縁の切れ目ということがあって、予算面で文部科学省が用意できる予算の限度額というのはあります。 一方で、犯罪のような所を選ばない危険というものが拡散をしているという社会情勢がありますと、やはり私は、地域の防犯といいますか、犯罪に対する抵抗力を醸成することがやはり必要だと思っておりまして、そのきっかけとしてこの無償ボランティア等の力に頼ってその運動のスタートを切らしていただく、そしてそれが地域に根差して、そして地域の力が醸成されて、そして無償ということではなくて、地域自らが進んでそれに取り組んでいただけるという力を出してくることがやはり肝要ではないかと思っておりまして、そういう意味で、学校の教職員の積極的な取組もそういった意味でスタートを切るために力を出していただくと。 そうでないと、今教職員の負担というのは非常に大きなものがありまして、そういった中で次から次と生じる危険に対して全部対応しろという、例えば耐震化という問題も、あるいはアスベストという問題も本来想定していなかった、その危険がだんだん増してきたということによって新たな需要として出てきているわけですので、そういったものにも対応しながら同時にやっていくという意味では、委員の御指摘をしっかり踏まえながら、そういった努力も併せて私どもやってまいりたいと思いますんで、よろしくお願いいたします。
○大仁田厚君 ありがとうございます。 いや、僕、ボランティアに対して金銭的なものを全面的に支援するということではなく、やっぱりボランティアの全般的な考え方として、やっぱりその人が豊かでなければ真のボランティアは生まれないという考え方なんです。それを御理解ください。 そこでちょっと、大臣がそういった発言をされていましたから、質問をちょっと先に進めさせてもらいたいんですけど。 子どもの安全対策と地域社会の在り方、文化庁の河合長官が一月十八日の東京新聞において大変いいことを言われていまして、子どもの安全危機状況は、地域の在り方を良い方に変えていくためのチャンスである、そしてまた、新しい地域づくりのために学校、地域、家庭が協力する方法を考えて実行することが大切だと述べておられるんです。 これ見たときに、ああ、すばらしい考え方だなって。危機こそ、こういう危機だから何か地域の中で団結感が生まれる。やっぱり、先ほど大臣も言われたように、そういった、こういうときだからこそ地域と人、そういった人とのつながり方、そういったものを考えていくべきだと思うんですけど、地域の協力体制について、積極的な取組が行われるように期待していますが、これは先ほど答えられたものですから大臣の認識でよろしいんですけど。 ちょっと先に進めますけど、地域的な協力関係の構築というところなんですけど、学校選択を導入している地域や私立学校など、学校と離れた地域から通学する子どもたちもおります。このような広い範囲のスクールガード活動に対する行政、学校の支援の在り方について文科省の見解をお聞きしたいと思います。
○大臣政務官(有村治子君) 大仁田先生おっしゃるとおりで、文科省においても、学校選択制を導入している公立学校や私立学校も含めて学校の設置者などに対して協力を求め、安全確保のための取組を求めているところです。 また、おっしゃった地域ぐるみの学校安全体制整備推進事業においてのスクールガードリーダーの巡回についても、当然私立学校もその対象にすることになっておりまして、私立学校あるいは学校選択制の取組に対する支援も行いたいと考えております。
○大仁田厚君 是非頑張ってください。まあ頑張ってくれというのは、お互い頑張りたいなと。 大臣も見られたと思うんですけど、ある新聞記事、あれは何新聞だったかちょっと忘れたんですけど。高校生が、ちっちゃい小学生の間に、通りながら歩いている姿を見たとき、こいつぼうっとしているなと思ったんですけど、いや、まあそれは突っ込みですけど。 それを見たとき、ああ、これって物すごく僕はいいなと思ったんですよ。何か昔のような気がして、昔、昔というとあれですけど、やっぱり先輩が後輩を守ったような、そういった、あったはずなんです。やっぱり中学生は小学生に対してぶいぶい言いながらも、何だかんだ言いながらも、目上が年下を守るようなああいったコミュニケーション、人と人はやっぱりつながっていなきゃいけないなってあの新聞記事を見たときに。 それで、不思議なことに、ああいうものからどんどん広がっていくんですね。だってそうじゃないですか、大臣。やっぱり自分が慕われてるとか、自分が頼りになってるっていう、するとまたその子たちがまた成長していくんですね。それで、その先輩たちを見ている後輩たちは、自分が中学生になったり高校生になったら、やっぱり自分がその子どもたちを守るんだって意識に変わっていくんじゃないかなって。あの試みというのは物すごく僕はいいなと思ったんですけど。 是非、僕は、全国に根付かせて、教育の一環としてこういったシステムづくりに文科省としては頑張ってもらいたいと思うんですけど、それについてどう思われますか。
○政府参考人(素川富司君) 高校生が小学生を、また実は中学生も小学生を引率するといいますか、そういう事例もあるように聞いておりますけれども、やはりそういうことで子どもたちの間での協力関係、先輩が後輩を指導する、後輩はまた先輩に信頼を寄せるということで非常にすばらしい教育効果が生まれると思っておりますので、このような取組をまた全国的に紹介し、普及さしてまいりたいと考えております。
○大仁田厚君 紹介し、普及させることは必要なことなんですけど、それは当たり前のことなんですけど。いや、僕は是非これを全国に、文科省として指導して全国に広げてもらいたいと思っておりますけど、どうお考えですか。
○大臣政務官(有村治子君) 素川局長からコメントを、適切なコメントをしていただきました。その具体的なことをちょっと御報告さしていただこうと思います。 質問取りをさせていただいたときに御紹介があったのが羽村高校の御紹介だと思うんですけれども、羽村高校の高校生が、隣接の小学校で開催されたセーフティー教室に参加した小学生が下校するときに高校生が子どもたちの手を引いてというような事例があるんですけれども、このような事例、いい事例をどんどんと御紹介することで、それぞれの地域が持ってる自助努力を共助の精神にしていって、そしてそこでもできないところを公助で一緒に賄っていくということがとっても大事なことだと思っております。 一個だけ大変いい取組だったので御紹介をさせていただきますと、京都の私立中学校なんですけれども、ここは中学生が子どもたちを守っていこうという活動、社会福祉協議会から要請がありまして、生徒会がこのことはいいことだというふうに立ち上がってくれました。そして、実際に子どもたち、小学生を守っていこうということ、活動に中学生が参画しましたら、彼らが、彼ら自身が守られる側から守る側になったという自覚を持った、地域の大人たちとあいさつをするようになった、僕たちも社会の中での主体的な役割を担っているんだという意識を持ったというふうに、正に大仁田先生がおっしゃっていらっしゃるように、自らも必要とされているんだという意識を持ったという報告がなされています。 そういう意味では、東京都内でも三十三校、都立高校が参画しているこの活動なんですが、全国的にそれぞれの世代や学校が違う、世代がお互いに助け合う、そして大人でこんにちはって声掛けてきた人は変な人たちなんじゃなくて、僕たちの安全を守ってくれるために地域の大人たちもいろいろと思いを巡らしてくれているんだという漠とした安心感を醸成させることがとっても大事なことだと考えております。 ホームページでも、また取組の事例集などでも積極的にこのアイデアを報告していきたいなというふうに考えております。
○大仁田厚君 ありがとうございます。 僕はやっぱり、政務官も言われるとおり、僕は子どもたちに役割分担、責任を持たせることは重要なことだと思うんですよ。だってそうじゃないですか。少年犯罪を犯しても、おれには責任はないよって、社会的には罰は受けないよって。はっきり言って、そういったものって僕は違うと思います。社会の存在である以上、子どもであってもやっぱり役割分担があり、責任があるということをやっぱり子どもたちに教えなきゃいけない時代だと私は思っております。ちょっと横道にそれましたけど。 大臣、是非そういった部分の、大人が子どもに対する責任分担、役割というものを適切に教える時代で僕はあると思うんですよ。子どもだから許される、子どもだから守られる。守ることはします、大人は。全力を尽くして守ります。だけど、まあ身内からああいった事故が起きるときもありますけど。本当に訳の分からない時代です。だけど、やっぱり大人は守るものだ、子どもたちを守るものだ。そして、厳しく教えるときには教えるような、そのめり張りを付ける社会をつくっていきたいと思っております。 ところで、ちょっと話は変わりますけど、教職員の定数、給与の見直しについてちょっとお聞きしたいんですけど、教職員の定数、給与の問題についてお伺いしたいと思います。 教職員の定数、給与については義務標準法、適切な教員配置の基準、人材確保、給与の優位性によって配置や給与が定められておりますが、両法律が義務教育に果たしてきた役割について文科省にお聞きしたいと思います。
○政府参考人(銭谷眞美君) まず、義務標準法でございますが、これは公立の小中学校等に関しまして義務教育の水準の維持向上を図るため、学級規模と教職員配置の適正化を図るための根拠としての意義を有しております。これにより全国的に必要な教職員が一定数確保されるとともに、これまで七次にわたる改善によりまして教育環境の改善が図られてまいりました。 一方、人材確保法は、義務教育に従事する教員の給与を一般の行政職員よりも優遇することを定め、教員に優れた人材を確保し、もって義務教育の水準の維持向上を図ることを目的とするものでございます。学校が抱える課題が多様化、複雑化する中にあって、教員に優秀な人材を確保することに一定の役割を果たしているものと認識をいたしております。 すなわち、義務標準法と人材確保法は義務教育の基盤整備に係るナショナルスタンダードを明確にしつつ、義務教育費国庫負担制度という安定した財源保障制度と相まって、義務教育の水準の維持向上のために大きな役割を果たしてきたものと考えております。
○大仁田厚君 まあ教職員が多ければいいっていう問題じゃないんですけど。 今国会で行政改革推進法案が成立すれば、教職員を減らす方向に行くんじゃないかと思うんですけど、懸念されるんですけど、今後の対応方針について文科省にお聞きします。
○政府参考人(銭谷眞美君) 今、政府の方針として総人件費改革が進められているわけでございますけれども、この中にあっても学校教育の根幹であります標準法対象の教職員の純減につきましては、基本的には児童生徒の減少に伴う自然減によることとし、教育条件は悪化させないようにしているところでございます。 その上で、給食調理員や用務員等のその他の職員を含め、公立学校の教職員全体で自然減を上回る部分の純減を図ることとしているところでございます。
○大仁田厚君 何がいい教師なのか、何が悪い教師なのか。僕は思うんですけど、教師が思い余って、愛情の余り生徒を殴る。だけど、その生徒は、じゃその先生が悪いのかと。 僕はよく学校とかに講演行くんですけど、そしたらうるさいんですよ、びっくりしましてね、おれ、校長室にいたら、すごいんですよ、どなるんですよ。生徒たちが見ていたら、おいってどなるんですよ。それで、何だここまでどなっていいもんだろうかって、もうちょっと気遣えよって僕の方が思ったんですけれども。で、逆にその先生が人気あるんですよね。人気あって、先生先生と先生のところに来るんですよ。逆に言うと、その子どもに、おい、何であの先生人気あるんだって言ったら、いや、あんなに真剣に怒ってくれる人はいないみたいな。 やっぱり、何だかんだ言いながら、人間は人間を感じて、人は人を感じているんですね。子どもたちであろうと今の時代であろうと、やっぱり人は人なんです。人づくりというのはどういうものなのかなって、複雑なものだなって考えるんですけど、意外と単純なところに、単純なところに人づくりの基本があるのかもしれません。そんな中で、是非僕は、こんな時代だからってあきらめずに、やっぱり人が人を守る、町が町を守るシステムづくりをつくり上げることが必要だと考えております。 そして、教職員の問題についてもそうです。教員って何だろうなって考えると、僕らのときにはやっぱり先生、師匠だったんですよ、ある種の。先生が言うことは正しいという基礎、基本的なことがあったんですよ。いつのころからか、先生がたたかれるようになって、マスコミとかにたたかれるようになって、先生の偶像がどんどんどんどんこう、何かね、政治家もそうですよ。政治家もちょっと何かやればそれをたたいてたたいてたたきまくって、今日辺りも「朝ズバッ」が予算委員会へ来ているらしいですけれども、僕、予算委員会抜けるの考えましたもんね、自分で。座って、五分座って、ああ文教に戻らなきゃと思って文教に戻ってくるわけですよ。自分の席で、大仁田って三角のに書いてあるじゃないですか。あれを映されたらどうしよう、またいねえなと言われたらどうしようって、やっぱり細かいこと考えるわけですよ。 突っ込みゃいいって問題じゃないじゃないですか。そうじゃないですか。突っ込みゃいいって問題じゃないじゃないですか。だってそうでしょう。教師が自信を持って、教育現場の中で自信を持ってやれるような環境をつくってやるのも仕事じゃないですか、社会の仕事じゃないですか。そういった社会をつくらなければ、子どもを真っ正面で見て、真っ正面で見てつくれないじゃないですか。だって、教師が自信がないのに何で子どもが自信を持てるんですか。そうでしょう。大人が元気がないのに子どもが元気になるわけがないんですよ、もう。大人がもう一回やっぱり自信を取り戻して、やっぱり社会が自信を取り戻して、ちゃんとおれたちは一生懸命生きてるんだと、一生懸命やってるんだと、おまえらも一生懸命やろうよというような、そういった社会づくりをもう一回根本的に考えなければこの社会は変わっていかないと思います。 僕は、最後はちょっとこの質問で終わらせていただきたいんですけれども、終わろうと思います。 僕は、国家公務員の宿舎についてちょっとお伺いしたいんですけど。 僕は、決して一〇〇%悪いことではないと思うんですよ。僕は、役人の方々が一生懸命夜の深夜まで電気をつけて、その中で一生懸命取り組んでいられる役人の方もたくさんおられると思います。だけど、世間からすると役人イコール悪い人たちですよ、分かっています。そういう認識、分かっています。だって、そうですよ。役人イコール踏ん反り返っているという印象ばっかりですよ。僕の友達に聞いても、役人というのは悪いんだからと言う。おまえ何とかしろよと、おれよく言われるんですよ。だけど、そうじゃないですよ。役人だって真剣に考えている人は真剣に考えているし、一生懸命やっている人は一生懸命やっているんですよ、本当に。 それで、僕みたいな男にでも偏見を持たずに、ああ、大仁田先生こうですよねって、大仁田先生みたいのがいなければ教育も変わらないですよねって言ってくれる人もいるんです、中には。いや、偏見で見る人も中にはいるかもしれませんよ。あいつはレスラーだろうとか、元レスラーなんだからろくなもんじゃねえと。こっちはあれですもん、高校行こうと大学卒業しようと、もう週刊誌にはたたかれるし、本当ろくなもんじゃないなと思いながらも、だけど、あきらめるわけいかないじゃないですか、僕ら大人が。僕ら大人があきらめちゃったら駄目じゃないですか。 僕は、適切に危機管理や国会対応、転勤が多いという国家公務員の特殊性から設けられている僕は宿舎はいいと思うんですよ。ただし、やっぱり、そういったものというのはいいんですけど、文科省としてそういった宿舎の必要性についてどのような見解を持っておられるかお聞きしたいんですけど。分かりました、僕の質問。
○政府参考人(玉井日出夫君) 今の委員の御指摘でございますけれども、私ども国家公務員宿舎の目的それ自体が、職務の能率的な遂行を確保し事務事業の円滑な運営に資すると、こういう目的で設置されておりまして、委員御指摘のとおり、特に危機管理だとか、あるいは国会対応、予算、法案作成等の職務内容に応じて、やはり迅速適切な遂行のためには、やはり東京二十三区内など勤務地に近い位置に一定数の宿舎は確保することが必要なのではないかという考え方を持っているわけでございます。
○大仁田厚君 ただね、ひんしゅく買うところあるんですよ、やっぱり。分かります。やっぱり一等地なんですよ。一等地に、こんなところにあったらすごい家賃だろうなというところにあるんですよね。まあ、そう言いながら僕もそこの赤坂の宿舎に住まわせていただいて、僕は五万円ぐらいかな、五万円ぐらいしか払ってないんですけど、本当に申し訳ないなと思いつつあれしてんですけど、部屋は汚いんですけど。 ちょっと話を戻しまして、財務省に報告をいただきたいんですけど、国家公務員の移転、跡地利用についてお伺いしたいと思います。 現在この問題について財務省の有識者会議で議論されていると思いますが、この議論の途中経過について財務省から報告を受けたいと思います。
○政府参考人(日野康臣君) お答え申し上げます。 財務省におきましては、本年一月より国家公務員宿舎の移転・跡地利用に関する有識者会議を開催いたしまして、民間の視点から、宿舎の都心からの移転に伴う跡地の売却を促進し、都市再生や土地の高度利用等に供すること等について御検討をいただいているところでございます。 これまでの経過でございますが、この有識者会議におきましては、二月に宿舎の現況を把握するために現地調査を二回実施しております。また、三月十日の会議では各省庁から宿舎の現状等についてヒアリングを行ったところでございまして、本格的な議論はこれからという状況でございます。 この有識者会議に対しましては、六月を目途に取りまとめをお願いしているところでございまして、財務省といたしましては、この結果を踏まえ、国有財産の有効活用を図ってまいりたいと、かように考えております。
○大仁田厚君 六本木などの宿舎の例を挙げて、東京二十三区の宿舎をすべて売却しろという極端な議論もマスコミなどから出ていますけど、僕はそれ極端過ぎると思うんですけど。宿舎の必要性と、効率的に利用できるような、有効利用されていない宿舎をできるだけ集約する方向で議論していくべきだと思うんですが、文部大臣と財務大臣ともに十分に協議していただきたいと思っております。 使えるものは使う。やっぱり必要なものは必要だということを世間に堂々と訴えればいいんです。僕らも、役所の方々とやっぱり連携を取りながら、ここは指摘するべきところは指摘するし、やっぱり僕らに言うときは言って構わないと思うんです。そういったコミュニケーションを取りながら、お互いが共存し合いながら、やっぱりよりいい社会をつくっていけばいいなと思うんです。僕、必要なものを、何も陰に隠れてこんなことできませんよとかって言う必要は全然僕はないと思う。社会にこびる必要が何であるんですか。僕はそうなんですよ、僕はいつも思いますよ。社会にこびたり、マスコミが言うからって、こびる必要ないんですもん、全然。いや、ちょっとこびりますかね。いや、そんな、そんなことはない。そんなこと、その目で言われるとぼけたくなりますから、はい。 やっぱり僕は必要なものは必要って社会は言うべきだと思うんですよ、僕は。この国会のこともそうですけれども、必要なものは必要なんだよって。だけど、無駄なものは省いていくような姿勢をちゃんと示していけば、社会も僕は理解してくれると思いますので。ということで、あとは、こんなもので。 あと、各省庁で来られている方の質問は大体終わったと思うんですけど、最後に一言ですけど、僕は社会の偏見というのは取れないと思います。いつの世も差別と偏見というのはなくならないと思います。ただ、だれか、僕は先人が言われた言葉が大好きで、努力に勝る天才なし、努力をすれば、頑張れば何かができるんだよということを表現するためにおれ自身存在しているんじゃないかなと思っています。 僕は、はっきり言って決して頭のいい子じゃなかったし、だけど、だけど何かをするために生まれてきたんだなって。人はそれぞれ、僕は世の中の中で、世界観の中で何かをするために存在として生まれてきたんだと思っております。だって、そうじゃないですか。かわいそうにも、二歳や三歳で死ぬ子どもだってたくさんいます。だけど、その子たちは、じゃ、たった二年間というこの世の中におぎゃあと生まれてきて死んじゃうんですよ。だけど、僕、その子たちにもやっぱり役割や役目が人間である以上僕はあると思うんです。 そして、一言なんですけれども、時々、壁ができたり山ができたりするじゃないですか、自分の人生の中で。だけど、不思議なことに、人間に神様は越えられない壁は与えない、越えられない山は与えない。自分が、そこに努力をし、頑張れば絶対にそれを越えられるんだよ、越えたときに自分に幸せだなと思う気持ちが込み上げるんだよということを子どもたちに教えることが僕たちの努めではないでしょうか。僕たちが努力を忘れ、頑張ることをあきらめたら、やっぱりこの社会はどんどん暗くなっていくと思います。 僕は、文科省という、文部科学省というのは、子どもたちの未来を考え、努力すること、頑張ることを一生懸命教えてあげる省庁だと思っております。そんな中で、是非、人づくりなくして国づくりなし、子どもや、そしてまた人間というものは、教育というものは、僕は国の最重要国益だと思っております。 インドに取材に行ったときに、ちょうど、義務教育国庫負担金じゃなくて、ゆとり教育と詰め込み教育の議論のときに、インドは人を育てています。だから、アジアの国としてどんどん伸びています。人をつくらない国は、人を育てない国は、どんどん衰退化しています。どんなに進歩しようと、技術が進歩しようと何しようと、そこに住んでいる人が一生懸命頑張らない国はどんどん衰退化していると思います。パソコンの中で二十億、三十億もうけるのも決して悪いことではありません。だけど、それがすべてであってはこの国は滅びていくと思います。そういったことを踏まえ、教育とは何ぞやということを文科省とともに考えていきたいと思います。 今日はどうもありがとうございました。
○委員長(中島啓雄君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時三十五分まで休憩いたします。 午後零時十三分休憩 ─────・───── 午後一時三十六分開会
○委員長(中島啓雄君) ただいまから文教科学委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査を議題とし、文教科学行政の基本施策に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○広中和歌子君 民主党の広中和歌子でございます。 小坂文部大臣、御就任おめでとうございます。 所管大臣として過日所信を述べられましたけれども、文部行政というのは本当に幅が広く奥が深い。そういう中で、どういうことに焦点を当てて大臣個人としてはやっていかれるかということ、当然そういう関心があるわけでございますけれども、今朝、同僚議員が質問なさいましたので私はあえて質問いたしませんけれども、そのときのお答えとしては、受け手の側に立った文部省改革をしたい、それから明るく活力のある学校現場、それからスポーツを振興したい、それから安全というようなこともおっしゃいましたし、科学技術もちょっとおっしゃり、そして国際社会の中で誇れる日本人像を打ち出したいと、そういうこともおっしゃっていました。 ただ、私がいささか意外だったなと思ったのは、大臣の非常に得意分野であるところのICT、インフォメーション・コミュニケーション・テクノロジーというんですか、それについてお触れにならなかったので、後ほど私、時間がございましたら伺わせていただきます。 さて、トリノ・オリンピックの熱気が冷めやらぬ中、パラオリンピックが行われております。日本選手、五個のメダルをもらって、特にノルディックスキー、バイアスロン女子視覚障害の小林深雪選手が金メダルを取られたこと、すばらしいと思いました。それをテレビで見守る我々日本人も我が事のようにうれしかったのではないかと思います。 そこで気が付いたんですけれども、選手たちが試合前などにインタビューを受けているんですが、そのときに、自分のために、あるいはすばらしい体験をしたいから頑張るんだというような言い方をしておりました。そして、国のため、日の丸のためという人はほとんどいないというんでしょうか、一昔前のがちがちになっていたあの選手たちとは随分違うなと感じたところでございます。 しかし、荒川選手が金メダルを取られたとき、日の丸が揚がり君が代が流れると、テレビで見守る私たちも本当にうれしい気分になります。そして、荒川選手が緊張した顔で、そして君が代を歌っているその姿を見て、更に感激したものでございます。スポーツは人々の心を一つにし、またオリンピックのような国際的なゲームでは、人は自然に自分の国を意識し、愛国者になってしまいます。私は素直にそう感じた次第です。 そこで、大臣に御質問いたします。今、教育基本法を改正し、その中に教育の目標として国を愛する心を定めると報道されております。大臣は教育の基本は何だと考えられるのか、愛国心を導入するかどうかということも含めてお答えいただければと思います。
○国務大臣(小坂憲次君) 広中委員には日ごろから教育行政に大変関心をお持ちいただきまして、以前にともにICTの推進を図ったこともありましたし、いろんな活動をともにさしていただきました。この文部科学行政、この委員会を通じての中でもまた引き続き御指導賜りたいと存じます。 私の所信に対しての考え方といいますか、まず、この大臣になって取り組みたいこと等については午前中の委員の質問に答えたことで御理解をいただいたということでございますが、その中でも申し上げたと思うんですが、教育の基本というのは何かと言えば、おぎゃあと生まれて、そしてこの地球に生まれ、そしてこの国に育ち、ふるさとの懐に抱かれて育っていく我々が人間としてのあるべき姿、いわゆる人格というものの完成を目指して努力をしていく、それを教育を通じて実現をしていくということだと思いますので、教育というのは、そのような大変に、国と社会の構成員たる人間の人格を形成していくと、大変崇高なかつ最も重要な国策の一つだろうと考えております。 そういった意味で、教育の基本は、ただいま申し上げたこととともに、個人というものに対して我々がどのような認識を持つかということもこれまた大変な視点、重要な視点だと思っております。それぞれ教育を受けられる側、また教育を実施さしていただく、実施といいますか、まあ施すという言葉が私好きじゃないものですから言い換えようと思ったんですが、そういうふうな教育をさせていただく側に立った者も、そういった視点で人格の完成へ向けて努力をともにするということで取り組んでまいりたいと存じます。
○広中和歌子君 教育というのは本当に幅が広いと思います。私はアメリカに長く住んでいて、そして子育てをしていたわけですけれども、日本に戻るたびに教育は大変だ、子育ては大変だってお母さん方が言っていらしたので、私としては非常に不思議に思ったわけです。子どもをどういうふうに育てるかというのは大体親が決めることではなくて、子どもが自分の力でいろいろな他からの力をかりながら育っていくものだと思いますけれども、親が少なくとも見守らなければならないこと、あるいは教育者が見守らなければならないことは、社会性を身に付けるということ、それから手に職を持つ、つまり働くという、その二点だろうと思います。その働き方というのはいろいろあるし、しかし、人間として、社会人として、この世の中でみんなとうまくやっていかなければならないというのは本当にそれほど難しいことではないはずなんですけれども、大変に教育を難しくひねって考えている人が多いんではないかなと、そんなような気がするわけでございます。 私、この教育基本法、読みましたけれども、日本国憲法にのっとっているせいもあり、つまり国際性ということ、国際社会ということを見据えておりますから、今の正にグローバルな時代にもマッチしておりますし、なかなかいいことが書いてあるなと思うわけでございますけれども、大臣としてはこの教育基本法を変えるという議論にどのような形で参画され、また変えるとしたらどのような方向で変えた方がいいと思っていらっしゃるか、お伺いいたします。
○国務大臣(小坂憲次君) 今回、中教審の答申を十五年に賜りまして、以来、教育基本法の改正についての議論を、政府内においてもまた与党及び野党の皆さんの中においても、議論をされているわけでございます。 現行の教育基本法について、それではなぜ改正を必要とするのか、何が欠けているのか、また何をより強めて強調すべきものなのか。それは今日的な課題として指摘をされておりますのは、一つは、制定以来半世紀が経過をして、その間に社会情勢は大きく変貌を遂げております。また道徳心、公共の心、あるいは自立心といいますか、自分がしっかり社会の中で生き抜いていくという力、そういったものが欠けてきたんじゃないかという御指摘がございます。教育についての様々な議論がある中で、こういった根本がおろそかにされてきているんではないか、もう一度その原点に返った議論をして教育基本法を根本から見直す必要があるんではないかという議論が生じております。 そういった中で、現行法に定める個人の尊厳、人格の完成、あるいは平和的な国家及び社会の形成者としての役割等普遍的な理念はそのままにしつつも、そのままというか今後とも大切にしつつも、今日極めて重要と考えられております公共の精神、郷土や国を大切にしまた愛する心、また生涯学習の理念等、こういった新たな課題を明確にし、そして国民の皆さんの理解を促進するためにこの教育基本法を改正する必要がある、このように御提言もいただき、今私どもはそのような立場から教育基本法の改正に向けて準備を重ねているところでございます。
○広中和歌子君 いつごろをめどに国会に提出なさるおつもりでいらっしゃいますか。
○国務大臣(小坂憲次君) 現在、与党の中においては協議会、検討会という形でこの問題について取り組んでいただいております。また、各党の中における議論も進行していると聞いております。これらの環境の変化をしっかりと受け止め、そして議論の深まりというものを認識した上で、私どもとしてはできるだけ早い時期に国会に提出したいと考えておりまして、皆さんの議論の進捗状況をしっかりと見極めて、その中で私ども準備を進め、提出に至るように努力をいたしたいと存じます。
○広中和歌子君 先ほどお触れになった中央教育審議会答申の中で、教育基本法に示された理念や原則を具体化していくためには、これらの教育に必要な施策を総合的、体系的に取りまとめる教育振興基本計画の策定が必要だというふうにされておりますけれども、普通、基本法があると大抵具体的な政策っていう、そういう実施法みたいなものができるのはそうだと思いますけれども。ということはあれですか、教育基本法はそのままにして、そして基本計画だけを作って具体的な形で方針を示すという可能性もあるんでございましょうか。
○国務大臣(小坂憲次君) 現在、教育基本法の改正を検討していただいておりますが、それでは指摘された課題をそのままにしていいかといえば、そうではございません。それぞれに指摘された課題にはそれぞれの形の中でそれに取り組んでいくことが必要でございますが、教育振興基本計画というのは、いわゆる中教審答申において、教育の目標とその目標を達成するための教育改革の基本的方向を明らかにした上で具体的な政策目標を設定し、施策の総合化、体系化と重点化を行うというふうにされておりまして、答申で示されました政策目標の例などを参考にしながら、計画に盛り込む具体的な施策の内容を検討しているところでございまして、この教育振興基本計画を速やかに制定をしてまいりたいと思っております。 また、この基本法の改正作業に向けてしっかりと取り組む中で、改正後の基本法の規定に基づいてこの計画というのはなされるべきであろうと思いますので、そういう時系列的な流れも踏まえた中で、ただ私としては、この答申の中で指摘をされたことについては現状での改革の中で取り組めるものからしっかり取り組んでいきたいという、こういう姿勢で日々の努力をさしていただいているところでございます。
○広中和歌子君 愛国心を入れるか入れないかということも含めまして、基本法というのはそうしょっちゅう変えるものでもないと思いますんで、やはり慎重にお取り扱いいただくと同時に、他党の意見も取り入れて慎重にやっていただきたいということをお願いいたします。 それでは、せっかくのスポーツでございますんで、私ども、多分与野党超えてスポーツをもっと振興させたいという思いは共通なのではないかと思います。政府としては、何もオリンピックに勝つことがすべてではございませんけれども、しかし、まあ勝てばうれしいというようなこともあり、スポーツ振興にどのように取り組んでいかれるか、まずお伺いいたします。
○国務大臣(小坂憲次君) スポーツ振興のこれからの取組については、まず予算面の問題が大きな問題だと認識をいたしておりますが、これにつきましては十分な振興策が実施できるような予算を確保したいと考えておりまして、生涯スポーツの普及振興、そして世界のひのき舞台で活躍できるトップレベルの競技者の育成など、スポーツ振興のために平成十八年度の予算においては百六十七億円をまず計上いたしております。また、こうした取組の中で、ナショナルトレーニングセンター、いわゆる中核拠点の施設につきまして、これも十九年中の完成に向けた予算を計上するなど、いわゆる所要のスポーツ関係予算の確保に努力をしているところでございます。 広中委員が御指摘になりましたように、スポーツを通じて国に対しての帰属意識というものを再認識していただくとか、あるいは競技スポーツにおけるトップ選手の活躍ぶりというものを見て自分もあのようにスポーツに親しんでみたいという心を起こす。今回、非常にトリノ・オリンピックで多くの例が出てまいりました。先ほど御指摘をいただきました荒川選手のすばらしい活躍ぶりを踏まえて、フィギュアの練習をしたい、また衣装を買い求める人も増えたと聞いておりますし、また、カーリングのチームの活躍ぶりを見て、各地でカーリングについての新たな認識が増えて、そして競技場を造りたい、またそれを自分でも一回でもいいからプレーをしてみたいと言って、親しむ人口が増えたという例も報告されております。 そういったスポーツ選手が活躍できるその下地をつくるために、どこに生まれても、そしてどのような環境にある人も、才能があればそれが伸ばせるような環境をつくるというのは理想でございます。その理想に一歩でも近づけるように努力をしたいと思っております。
○広中和歌子君 パラオリンピックも多くの人々に勇気を与えたんではないかなと思います。それも含めまして、スポーツ振興、もっともっと予算があればということで、たしか数年前でございましたか、政府の予算だけではなくて、もっと民間の参加によってスポーツを振興させようということで、サッカーくじが導入されたわけでございます。 当初、約二千億円を見込んでその売上げの一部をスポーツ振興にということでございましたけれども、スタートした平成十三年からの推移を教えていただきたいと思います。
○政府参考人(素川富司君) お答え申し上げます。 スポーツ振興くじに係ります助成額の推移と御質問でございますけれども、十三年度からスタートいたしましたので、助成は十四年度から開始されているわけでございますけれども、十四年度は五十八億円、十五年度は二十四億円、十六年度は約六億円、十七年度は約二・五億円という状況でございます。
○広中和歌子君 ということは、当初の予定、もくろみは外れたというふうに見ていいんじゃないかと思いますけれども、平成十三年、六百四十億円ですよね、で、今年は百四十三億円。ということになりますと、コストとしていろいろ掛かりますね、七十億円、それは開発費を五年間で返す、そのために毎年七十億円払わなきゃならないとか、それから委託費、銀行に委託しなくちゃならない、その費用が八十億円。それだけで百五十億円ですから、今年度などはもうマイナスになってしまう。そこへもってきて、それすべてが、何ていうんでしょう、そのうちまた日本スポーツ振興センターの人件費の一部も払わなきゃならないというようなことで大変にマイナスだと思うんですけれども、これからどのような形でこのスポーツくじ、取り組んでいかれるのか、お伺いいたします。
○政府参考人(素川富司君) お答え申し上げます。 御指摘のように、売上額につきまして、当初の十三年度でございますけれども、六百四十三億円が、十六年度につきましては百五十七億円、十七年度はまだ確定しておりませんけれども、今先生シーズンで数字をお述べになったと思いますけれども、ということで、そういうことで助成額は減っている。 さらに、運営費につきましてもその対応というものが難しい状況になっているわけでございますが、今は、いわゆる初期投資といいますか、スタートする段階でのいろんなソフトの整備又は端末機のハードの整備で三百五十一億円が掛かっておりまして、それを毎年度、変動ありますけれども償還を続けておりまして、十六年度末で二百二十四億円になっているわけでございます。それを除く他の年度年度のコストにつきましては、累積しているということではございませんけれども、三百五十一億円については十六年度末で約百三十億円は償還したけれども残っているということで、そういう財務状況になっているわけでございます。 今後につきましては、そのくじの第一期中の評価をいたしますと、当たりづらいとか買いづらいとか、いろいろ購入された方の御意見もあります。そういうことで、いろんな商品を、ラインナップといいますか、ニーズに合わせて御購入といいますか買っていただける、より親しい、親しみやすいくじにするというようなコンセプト、又はいろんなコストについてもより低減できる方法で売上げの拡大を図り、その目的が達成できるように努めてまいりたいと考えているところでございます。
○広中和歌子君 ということは、スポーツくじが導入されるときに非常な世論が、反対の世論もあったわけですけれども、せめてスポーツ振興に寄与すればということでそれを受け入れた人も少なくなかったんだと思います。だけど、そういうふうに経済的にそれほどプラスでもないのになぜ続けるのかなと。そうすると、ちょっと一般の人は分かりかねるんですけれども、やはりメリットというのはあるんですか、今後。
○政府参考人(素川富司君) やはりスポーツ振興は、基本は一般会計といいますか、国の予算で措置するということが本筋であるということではございますけれども、それに加えまして、いろんな財源といいますか、助成財源があるということは、いろんな方面に配慮する、気配りをするといいますか、マルチリソーシーズというような観点からも優れているものであると思います。 そういうことで、スポーツを愛する人たちによって支えられる助成財源というものが、存在意義というものはやはりあると思うわけでございまして、その本来の目的が達成できるような形で努力をしていきたいということでございます。
○広中和歌子君 いろいろな取組、独立行政法人という形でなさるということで、変なげすの勘ぐりかもしれませんけれども、何か天下りのためにといったような疑いが持たれるようなことになってはいけないわけでございます。 今、衆議院の調査によりますと、文部科学省の天下りは国土交通省、厚生労働省に次いで多い二千二百六十人というふうにされていますけれども、これはどういう理由でこのように多くなっているのか、お伺いいたします。
○政府参考人(玉井日出夫君) お答え申し上げます。 ただいま委員御指摘の衆議院内閣委員会の予備的調査でございますが、ちょっと数字が、正確に申し上げますと、文部科学省所管の公益法人等への再就職している国家公務員出身者の数という形であの調査は出ておりまして、それによりますと、非常勤の者を含めて二千六百二十七人、うち役員が千二百七十三人でございます。 それで、多いのではないかという御指摘でございますけれども、ちょっと順次御説明いたしますが、一つは、元々、文部科学省自体の定員、今は二千二百八人でございますけれども、十六年四月の国立大学の法人化以前は全部で十三万五千人。この予備的調査は、そもそも国立の大学の教員を除いておりますので、除いた上で見ても実は定員は六万二千人でございますので、その中から再就職した者もあるということでまずごらんをいただければというふうに思うわけでございます。 それから、これは先ほど申しましたとおり国家公務員出身者全員ということで見てまいりますので、したがって、文部科学省以外の他省庁の者も含まれているわけでございます。この予備的調査におきましては、職員全体については数だけでございますけど、役員については出身省庁までこれは表しておりますので、そこで見ますと、役員、非常勤を含めまして一千二百七十三人でございますが、うち文部科学省出身者は六百九十九人ということでございます。 また、先ほど来、私、非常勤を含めてという言葉を重ねているわけでございますけれども、この中には非常勤の役員、つまり理事とか評議員等が含まれているわけでございまして、財団法人や社団法人の非常勤の理事の役員もこの中に入っているわけでございまして、多いところの十法人を改めて抽出して見てみますと、約七八%が非常勤の理事でございます。 したがって、委員もよく御案内のとおり、文部科学省というのは教育、文化、スポーツ、学術、科学技術と大変広い分野でございますので、これに携わった者がその経験や知識をそこから請われて、そういう財団法人やあるいは社団法人の非常勤理事に就任している者が多いということでございますので、そこはよく公益法人の活動をよく御存じの委員は御理解いただけるのではないかなと、かように思っております。 それが今の実態でございます。
○広中和歌子君 いや、私も同感でございますけれども、ただ、文部省が持っていらっしゃる補助金や設置許認可権ですよね、そういうものと、何というんでしょう、連動しなければそれは大変結構なことだと。非常に文部行政に携わってきた方、教職に携わってきた方々の中にすばらしい人材がいらっしゃるわけでございますから、そういう方がいい働き場を得られるということはすばらしいことでございますけれども、決して本末転倒にならないようにと、ただ老婆心までに申し上げるわけでございます。 一昨日でしたか、新聞に萩国際大学の民事再生終了の記事が出ていたわけです。団塊ジュニア世代が大学を卒業した現在、少子化の影響で大学間の競争はますます激しくなっているわけですけれども、大学が切磋琢磨するのはいいことですが、一方で私学は税金から助成が出ているわけです。こうした萩国際大学の例を見ますと、開学費用に六十億円掛かっている。そのうち四十億円が山口県と萩市の補助というふうに聞いております。 今後、こうした例が増えていきますと、結局国民の税金が無駄になりまして、そして一方で、そこに天下った方も当然いらっしゃるわけだろうと思いますけれども、給料とか退職金、そうしたものが支払われるわけですけれども、やはり税金からということになると、もうちょっと慎重に注意してやっていただかなければならないんではないかなと、そのように思うんですが、大臣、コメントいかがですか。
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。 少子化などの影響もございまして、学校法人の経営は大変厳しくなっているのが実情でございます。私どもでは、昨年五月に少子化などによる私学の経営困難問題への対応といたしまして、対応方針を取りまとめたところでございます。この対応方針では、私学の自主性の尊重と学生の修学機会の確保、この二つを基本といたしまして、学校法人が経営困難に陥らないための事前の指導、助言の在り方や、また仮に経営困難に陥った場合の対応方策などについて、現時点における考え方を整理したところでございます。また、学校法人の健全な経営の確保に資するため、学校法人運営調査委員制度というのがございますが、こういった制度を活用して指導、助言を行いますとともに、文部科学省内に学校法人経営指導室を設けまして、経営の相談体制の充実にも努めているところでございます。 私どもといたしましては、今後とも、この対応方針に基づきまして、経営困難な学校法人に対して自主的な経営改善努力を支援いたしますとともに、各学校法人に対し経営困難な状態に陥らないよう、不断の経営改善努力を促していきたいと考えているところでございます。
○広中和歌子君 そういう御答弁は大変結構なんでございますけれども、例えば萩大学の場合、四、五年で駄目になっているわけですよね。で、しかもそこには経験者であるところの文部省関係の方もいらっしゃっているんじゃないかと思いますけれども、そういうことが平気で行われているということはやはり問題ではなかろうかなと。今後このようなケースが増えませんように心から祈っている次第でございますけれども、大丈夫なんでしょうか。
○国務大臣(小坂憲次君) ただいま答弁させていただきましたように、これは経営のまずプランニングの段階から厳正な審査を行うことが必要だと。経営の計画が甘いようなものであってはならないということと、それから学生の需要というものの変化というものを的確に見極める中で、地域社会との結び付きというものも考え、そして資金的な需要についての正しい認識と、それに対しての手だてというものを立てて経営というものに参加していただけるように、この計画段階でのより厳正な審査というものを踏まえながら、こういうことの繰り返しのないように努力をさせるよう、私としても指示を出してまいりたいと存じます。
○広中和歌子君 どうもありがとうございました。 それでは、今、マスコミで盛んに取り上げられております、日本の誇るべき学力が低下しつつあるんではないか、だからカリキュラムなども含めて検討し直さなければいけないんではないかといったようなことが新聞紙上などをにぎわしているわけでございますけれども、その現状についてどのような認識をお持ちか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(銭谷眞美君) 日本の子どもの学力の問題でございますけれども、一昨年の十二月に二つの国際的な学力調査の結果が発表されました。 一つがOECDが実施をしておりますPISA調査というものでございまして、その結果、特に読解力を中心に学力の低下傾向が見られたと。もう一つは、IEAというところが実施をしておりますTIMSSという調査でございますが、これは数学、理科を中心とした経年の学力調査でございますが、日本の子どもの学力、かつては一位とか二位だったわけでございますが、順位がやはり少し下がりまして、これも低下の傾向が見られるという状況が分かったわけでございます。 同時に、日本の子どもたちが数学とか理科、そういう教科が好きか、あるいはそういう教科を勉強したいかという意欲の面でも各国と比較をして必ずしも高くないと。それから、家庭での学習時間、これが必ずしも多くないと。逆にテレビ、ゲームなどをする時間が多いといったような、学習意欲、それから生活習慣というところに課題も見られたということで、もちろんまだ国際的に見ますと上位の方にはあるわけでございますけれども、全体として低下傾向にあるということと、学習意欲、生活習慣において課題があるということで、私ども、この問題についてしっかりと考えていかなければいけないというふうに認識をしているところでございます。
○広中和歌子君 どういう課題があるというふうに、そこの課題のところを知りたいわけです。
○政府参考人(銭谷眞美君) 幾つかあるわけでございますが、まず一つは、子どもたちが何のために勉強をするのか、どうして勉強をしなきゃいけないのか、そういう学習に対する姿勢といいましょうか、学習意欲といいましょうか、そういうところが日本の子どもについて一つ課題があるのではないかということがございます。 それから、二つ目には、日本の子どもたちの国際的な学力調査における結果を見ますと、いわゆる記述式の問題といいましょうか、そういう問題について答えを書かない、こういったような子どもがかなり見受けられると。また、いわゆる論理的な文言解釈とか、そういうところについて課題が見受けられるといったようなことがございます。 それと、もう一つ、これはPISAの調査で非常に分かったわけでございますが、良くできる子それから余りできない子と言うと、平たい言い方でございますけれども、良くできる子は前と余り割合は変わらないんでございますけれども、余りできない子が前に比べると少しずつ増えているというところで、子どもの間に少し学力差が見られるんではないかといったようなことも課題として挙げられるかと思っております。
○広中和歌子君 それは教育法を変えればいいというような問題になるんでしょうか。
○政府参考人(銭谷眞美君) 先ほど申し上げました二つの学力調査、国際的な学力調査は若干性質を異にしておりまして、最初に申し上げたPISAの調査は、どちらかといいますと、学校で習ったことをそのまま知識として問うということよりは、いろいろな知識を総合化いたしまして、ある課題とかに対してその知識を活用していろいろ考えてその結果を問うような、こういう問題でございます。その中で特に論理的なところが非常に弱いということが分かりましたわけでございますので、やはり授業の中でしっかりと物事を読んで解釈をして、そしてそれについての考え方をきちんと表現できるといったような、そういう授業がこれからは必要になってくるのかなと思っております。
○広中和歌子君 それは結構前から言われていましたよね。日本はメモリー中心であって、考えさせないというような。受験もそうでございますし。 様々な学校現場で、どちらかというと、先生の言うことをよく聞いて、それをきっちり覚えて試験に書けばいいというような種類のことであったとしたらば、変わる可能性というのはあるんでしょうか。
○政府参考人(銭谷眞美君) 正に今先生が御指摘をされたところがずっと我が国の教育における一つの課題であったわけでございます。二つの国際学力調査のうちのTIMSSの方は、基礎的な学校で習った知識を問う問題でございますので、順位は若干下がったりしておりますけれども、かなり上位にあることは間違いないわけでございまして、PISAのような、そういう考えさせる問題ですね、ここがやっぱり依然として課題であると。 むしろ、私どもとしては、現在の学習指導要領でも、子どもたちがやはり課題について自分で考えて、あるいはその課題解決のためにはいろいろな材料を集めて、そうして多角的に問題を検討して自分なりの答えを見いだすということをねらいとして今の教育を展開しているわけでございますが、そこが必ずしも十分成果を上げていないということは、私どもとして、指導法を含めてやっぱり課題として持たなきゃいけないというふうに思っております。
○広中和歌子君 私も、メモリーというんでしょうか、記憶をすることが必ずしも悪いわけではないと思っております。特に低学年のときには、いい文章を暗記するとか、あるいは九九も含めて、そうしたかなり自動的にできるような部分に関してはもっともっと詰め込みで結構だと思うんですけれども、さらに、よりこれから多様化する、そして先行きが分からない世界の中で生きていく子どもたちに自分で考える力というものを付けていくことは、釈迦に説法でございますけれども、必要だと思いますので、是非いい形で進展させていただければと思います。 学習塾というのが日本でははやっております。韓国などにもあるらしいですけれども、どちらかというとオリエンタルな傾向で、西洋社会、欧米では余り聞いたことがないわけでございますけれども、公教育というのが塾の存在をどのように評価し、どのような連携、あるいは、それとも連携しない、塾なんて要らない状況をつくっていくのか、文部省の御方針をお伺いいたします。
○国務大臣(小坂憲次君) 委員御指摘のように、公教育の果たす役割として、公教育のみで学力がしっかり付いて、そして親の経済的な事情にかかわりなく、だれもがひとしく同等の水準の教育を受けられる、それが無償で行われるということが義務教育を通じて、またその先の公教育の使命であろうと考えております。そういった意味からすると、今日の塾に依存をしているような実情というものが決して好ましい状況ではないと思いますが、しかし、一方では、親が学力、子どもの学力低下を心配して学習塾に通わせたいと思うのも、これもまた理解できるところでございます。 では、今後どのようにしていくかということでございますが、学習塾自体が学校教育の補完的な役割を担っているものでありまして、確かな学力を確立するためには、あくまでも公立学校における教育水準を向上させると、そういったことが必要でありまして、平成十三年から十七年の五か年計画で教員定数の改善を図ってまいっておりました。少人数指導や習熟度別指導などのきめ細かな指導ができるような充実を図るとともに、理数教育や国語教育、それから外国語教育の充実などの確かな学力向上のための総合的な施策、学力向上アクションプランというものを実施してきたところでございます。 さらに、義務教育の質を保証する観点から学習指導要領の見直しを今進めておるわけでございますが、また同時に、全国的な学力調査の実施ということを昨年決めまして、十九年の実施に向けての今準備段階に入っておるわけでございます。 教育の成果の検証ということをしっかりとしてまいりたい。その意味で、PDCAサイクルとよく言われます、プラン・ドゥー・チェック・アクションという、このサイクルを教育現場に持ってまいりまして、国がしっかりとした目標設定をし、その枠組みをつくり、そして地方、市町村、そして学校現場がしっかりその実施主体としてそれを目標に向かって創意工夫をもって努力をしていただくと。そして、その状況をしっかりとチェックをして、どのレベルにあるのか、目標に向かっているのか、水準に達しているのか、そういったことを把握した上で、それに対応したアクションを取っていく。これもまた国の責任だと思っておりますが、そういったサイクルによって学力の向上を図っていくことが必要だと考えております。
○広中和歌子君 幸か不幸か人口減少社会ということで、子どもの数が減っております。そういう中で、第八次公立義務教育諸学校職員数の定数改善計画というのがございますけれども、もしそれが通っていればもっともっときめ細かな対応ができ、落ちこぼれの人たちなどに、落ちこぼれと言うとあれですけれども、特別に数学のこの部分ができない子に関してはちょっとわきに来て教えてあげるとか、そういった補助的なこともできますし、また、多少いろいろな部分で遅れている子に関して、身体的に、そういう子どもに対しても対応ができるということで、教育予算というのはただでさえそれほど先進国の中では多いわけではないので、是非減らさずにやっていただきたいと思うわけでございますけれども、現状のままいきますと、教員の数は、子どもの数が減ると同時に教員の数も減らさなくちゃならないという方向なんでございましょうか。
○国務大臣(小坂憲次君) またこの後、局長から答弁させますけれども、基本的には、第八次の定数改善計画を策定しなかったということは定数改善計画自体が要らないというわけではございませんで、この第八次という名前を冠した長期的な視野に立った定数改善計画は今後ともその方向を検討していくといたしまして、単年度の問題として十八年度どうするかという中で、当面の課題であります少人数教育、それから特別支援教育、そして食育教育と、こういった課題に対応できるような、定数配分はしっかり改善できるようなことをしっかり確保いたしまして、六百二十九人というその数を、一方では合理化によってこの数を出してまいりますが、失礼、三百二十九名のですね、訂正をさせていただきます。三百二十九名の増員数というものを合理化によって出してくる。本来ならば、合理化をしますとその分吸い上げられてしまいますけれども、これをしっかり現場に張り付けていくということで今必要とされている課題に対処できる教員数を確保してまいると、こういうことでございまして、決して定員が削減する方向にならないように私どもも努力をしてまいりたいと思っております。
○広中和歌子君 それから、地域によってはもう既に実行されていると思いますけれども、是非、習熟度別学習というんでしょうか、それもやっていただければ有り難いなと。すべての人を同じレベルで教えるというのは、ある子にとっては退屈ですし、ある子にとっては苦痛であると、そういうようなこともあるわけですから、こういう方向も工夫をしていただく。同じようなレベルの子でしたら同じクラスにたくさん入っていても進度はどんどんはかどっていくと、そういうようなことでございますんで、工夫していただければ有り難いと思います。 私の地元は千葉なんでございますけれども、こういう、何というんでしょう、新聞をもらいました。「多忙!多忙!多忙!」って三つ書いてあるんですね。退勤時間、一番真ん中で多いのが十九時三十分、二十時、二十時三十分。非常に遅く帰る先生方が多いと。それだけお忙しいということだろうと思います。 フィンランドという国は大変に教育レベルが高いというふうに言われておりますけれども、子どもの数、一クラス当たりの子どもの数は少ないんですが、同時に、一クラス当たりの教育時間ですね、教育時間も少ないと。つまり、やたら長く詰め込めばいいというものでもないし、先生だって人間ですから、能力の限界もあります。長い時間、親もそうですけれども、余りにも忙しかったりするとヒステリーを起こすというようなこともあります。 ですから、やはりそういうところはもうちょっと節度のある働き方をまず先生から始めていただくと。日本社会全体がもうちょっとゆとりのあるものに変わっていけばいいと思いますけれども、企業に影響力を与えることは文部省としては難しいとしたら、せめて子どもたちが、そして学校の先生をしていらっしゃる方が子どもたちと夕食を食べられるようなそういう社会に、家庭生活も持てるようにしないと、子どもにとっていい影響がないんではないかなと、そのような思いをするわけでございますけれども、大臣はどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(小坂憲次君) 御指摘のように、フィンランドにおいては少人数教育を実施するとともに、教育の時間そのものも短い中で効率よくやっているように見受けられます。そういった外国の例も参考にしながら我が国の効率化を図ってまいりたいと存じますが、一方においては、現場の教員に課せられるいろいろなレポート、それから新たな教育の取組に対する資料の作成等非常に大きな負担が掛かってきておりまして、教員の皆さんも必死の努力をされていると認識をいたしております。 教員の質の問題がよく問われます。その中で、一生懸命やっている人ほど、また、より充実したものを目指す人ほど余計時間が掛かって、準備に掛かる。また、きめ細かく不登校児童対応をしたいと、そういって考えれば家庭訪問の回数も増やさなきゃならぬということになります。そういった努力をしているけれども、ただ忙しくてどうにもならないという教員の実態をしっかり踏まえながら、軽減できる内容のレポートについては軽減化を図る。それから、時間的に急がないものについてはある一定の期間的な猶予を持ってレポートの提出あるいは報告を求める。会議についても、その会議のメンバーを厳選して必要なメンバーの会議に絞っていくとか、そういった工夫をしながら教員の現場の負担を減らす努力をしつつも、また教員の皆さんの努力が実るように、そして教員の皆さんが自分の子どもと一緒に夕御飯が食べられるような、これは本当に、先生の御指摘のように、できれば本当にそうしたいということでございますから、まあなかなか現実的には、学校と住宅の距離もありますし、学校での安全の取組もありますし、なかなか難しいのが現状でありますが、そういった先生の御指摘の考え方に向けて努力をするということにおいては私も同感でございます。
○広中和歌子君 大変前向きな御答弁、本当にありがとうございました。 特にペーパーワークに関しましては、なるべくない方がいいんじゃないかなというふうに、必要最低限に減らすようなことで御指示いただければ教員の先生方は大変助かるんじゃないかなと思いますので、よろしくお願いいたします。 それから、教員の質という言葉が出ましたけれども、そのために大学院教育を義務付けるということなんですが、それは教員になる前に大学院の資格を取らないと先生になれない、なりにくいということなのか、それとも、学校の先生を何年かして、そして経験を積んだ後で、その経験をベースにして更に一年、二年勉強してくると、そういうことなのか。どちらの方向に行くのか、お伺いいたします。
○政府参考人(石川明君) 今の広中先生のお尋ねは、現在検討が行われております教職大学院のことについてではないかというふうに受け止めておりますけれども、御案内のように、教職大学院につきましては、教員の方々に実践的な力を付けてもらおうと。やはり、今の教員の方々はそういったところが足りないんじゃないかという認識の下に今検討が行われているものでございます。 そういった意味では、基本的には、学部で免許を取った、学部教育を終えて免許を取った方々、そういった方々を対象にして更なる実践的なトレーニングをするとか、あるいは現場で免許をお持ちの先生方を実践的なトレーニングをしていただくと、こういったことが基本的には念頭に置かれているわけでございますけれども、幅広いやっぱり人材というものを教育現場あるいは先生としてお迎えするということは大変大事なことだというふうに考えております。そんな意味では、他学部を出身をして来られた方、こういった方々の入学というのも念頭に置く必要があろうかと、こう思っております。 ただ、その方々がこの教職大学院の在学中の二年間で免許まで一緒に取るというのは実態上なかなか難しゅうございます。そういった意味では、この教職大学院で例えば長期の在学コース、三年、例えば三年ですとか、そういったものを設けていただきまして、学部レベルでの学習に基づいた免許取得と、それからこの教職大学院での実践的な学習、こういったものを併せてやっていただくと、こんなことも今構想として考えているところでございます。
○広中和歌子君 自分の経験から話してはいけないかもしれませんけれども、私も一応、教職員、高等学校を教える免許はいただいたんですね。恥ずかしいことでございますけれども、まだ自分のことに一生懸命で、小さい子ども、少年心理とか青年心理とか、そんな心理学みたいなのを一つの科目として取ったりいたしましたけれど、余り分からないんですよね、ぴんとこないんですよね。ですから、やはりある程度、先生になって、あるいは子どもを産んで、ある程度体験を受けてからこういうことを再び勉強すると海綿に水がしみ通るように分かるんじゃないかなというような気持ちを持っているんでございますけれども、そういう意味では非常に、何というんでしょう、社会人が教職を取って、さらに、余り難しい、三年なんておっしゃらずに、もうちょっと短くてもいいと思うんですけれども、いろいろな方が教職に携わることによってその子どもたちにもプラスになるでしょうし、また周りの先生にもいいプラスの刺激になるんじゃないかなと思っているところでございまして、新たな取組への御努力を期待申し上げます。 続けて、今度は環境教育についてお伺いさせていただきます。 国連持続可能な開発のための教育の十年というのは、国内のNGOの提言を受けて我が国政府が二〇〇二年に、ヨハネスブルク・サミット、これはリオ・プラス10と言われる大きな環境の国際会議でございますけれども、ここで提案したものでございます。国連総会で決議をされました。 日本としては、これは言い出しっぺでございますし、日本は環境の技術において非常に先進国であるわけでございますので、是非この環境教育についても先進的な役割を果たしていただきたいと心から期待しているわけでございますけれども、その取組などについてどのようなことがなされているのか、まずお伺いいたします。昨年十二月に内閣に関係省庁連絡会議がつくられたと、そして実施計画を定めているようでございますけれども、どのような方向に行っているんでしょうか、現状をお伝えください。
○副大臣(馳浩君) 先生御指摘いただいたとおりに、実施計画の策定に取り組んでいるところであります。文部科学省としては、教育関係者への普及啓発や学校教員の資質の向上のための研修の実施などに取り組んでいくつもりでございます。
○広中和歌子君 ただ、この国連環境教育の十年というのは、ほとんどの人が知らないんですよね。新聞も余り書いてくれてないし、文部省も大きく旗を振っていただいているようにも思えないし、何とかならないんでしょうかね。もうちょっと積極的な取組をお願いできないかと。 環境というのは、私が申し上げるまでもなく非常に総合的な学問でございます。よその国では、例えばアメリカなんかを例に取りましても、環境を一くくりにした学部が大学の中に、あるいは大学院の中にできているほどでございますけれども、日本は高等、高等教育のレベルでも遅れているだけじゃなくて、下の小学校の教育の中にもさりげなく環境問題を取り入れるということに関して、やはりもうちょっと積極的な取組が必要なんではないかと思うんですが、いかがでしょう。
○政府参考人(銭谷眞美君) 環境教育のお尋ねでございますけれども、現在、小学校、中学校では主として社会科や理科におきまして、自然とかあるいは社会とのかかわりの中で環境問題を取り上げております。そして、それを総合的学習の時間で、文字どおり体験的にこの環境の問題を子どもたちが理解できるようにカリキュラムを組んでいる学校が多いわけでございます。 いずれにいたしましても、文部科学省としては、環境教育につきまして、教師用の指導資料というものを小学校版、中学校版作っておりまして、現在その改定の作業を行っているところでございます。今回の持続可能な開発のための教育の十年といったことが提唱されているわけでございますので、私ども、今その改定の作業の中でこのことについてもきちんと触れていくようにしていきたいなというふうに思っているところでございます。
○広中和歌子君 どうもありがとうございます。 私、皆様方にお配りしている「地球憲章」というものでございますけれども、これは一九九二年のリオ・サミットのときに、他の条約、温暖化防止条約であるとか砂漠化防止条約であるとか生物多様性条約とかの条約だけではなくて、地球憲章を結ぼうという、そのような提案がなされたんですが、実現しなかった。その後、モーリス・ストロングさん、リオのサミットの事務局長でございましたが、その方やゴルバチョフさんなどが中心となって地球憲章というのが作られ、持続可能な開発の総合的な原則をまとめたものがこの「地球憲章」でございます。 世界じゅうから、日本も含めまして、多くの人々の意見を取り入れながら作られたものでございますので、是非これも参考として使っていただければ有り難いなと思う次第でございます。 それと同時に、先ほどおっしゃっておりましたように、総合学習の中で是非様々な環境への取組をしていただきたいと思うわけでございます。 先日でございましたか、私の属しておりますGLOBEという、議員連盟でございますけれども、国会の中の議員連盟ですが、その総会におきまして、板橋区立板橋第七小学校が「緑のカーテン」ということで、木を育てながら直射日光を避ける、その美しい自然をつくり出すという、創造するという、そういう作業をして多くのことを学ばれたという例を実際にお子さんの口から聞いたわけでございますが、本当にすばらしいことだと思った次第でございます。 是非この環境教育に対して前向きなお取り組みをお願いしたいと大臣に、どちらでも、お願いいたします。
○副大臣(馳浩君) 国会におきましても、環境の保全のための意欲の増進及び環境教育の推進に関する法律、これが成立したことを受けまして、環境教育推進グリーンプランというものを作りまして今推進しているところでございますので、また広中先生の今日の御提言もいただきまして、しっかりと取り組んでまいりたいと思います。
○広中和歌子君 ありがとうございます。少しにっこりいたします。 ICTについてお伺いいたします。 私は専門家ではございませんので、私の後、鈴木委員が続けて鋭い質問あるいは御提言をしていただけるんじゃないかと思いますけれども、情報リテラシーはこれからのグローバル社会を生きるために不可欠な資質だと思っております。ICTの利用、活用による教育、学習の推進は是非進めていただきたいと思っているわけですが、その前提として情報インフラ、その整備が必要ですし、学校LANの整備など、本年度が最終年度であるe—Japanの目標達成は可能なのでございましょうか、お伺いいたします。
○国務大臣(小坂憲次君) 時間も限られておりますので手短に申し上げたいと思いますが、平成十六年に策定をいたしましたIT戦略本部の決定に従って、学校内LANの整備率を一〇〇%を目指して努力しておりますが、現在四八・八%というのが、これは十七年九月現在の数字でございました。小中高、それぞれの差はありますけれども、特に小学校において低いものですから、この三月を私は、昨年就任いたしまして直ちにこの問題に着手をいたしました。総務大臣とも連携を取りながら各学校に対して、ICTの利活用がどれだけ教育の面で利便性があるのかということの体験的な学習をしていただけるようなことが必要だろうと。 それから、校内LANの構築に当たって技術的な障害等が生じた場合には、総務省のネットワークも使いながら、この具体的な指導をしてほしい、そして業者等の協力も得るようにしてほしい。 また、もう一方では、インターネットのスピードを、ブロードバンドであることによって非常にインターネットの利活用が促進されますけれども、学校現場においては英語教育というものも今後視野に入れていかないと、日本人がインターネットを利用しているといっても、それは日本語のウエブページの話でありまして、英語のウエブページというのが世界においてはその大半を占めているわけでありまして、その大きな情報源の大半の部分を日本人は目をつぶりながら、自らの世界でインターネットを活用してやっているという認識を持っている。私はこの辺に大きなギャップがあるように思います。 今後の社会の中で、英語の利活用というものも含めて、このICT全体の利活用なり、教育現場における活用、また教育現場においてインターネットのいい光の面を十分に活用し、そしてまた影の部分に対する対策を取っていく、これが必要だと思って、この三月、総務大臣と二人でビデオのメッセージを録音して、全国くまなく配れる体制を取って、そして皆さんにいかに今それが必要であるか、そしてそれのために我々はどのような決意を持っているか、またどのようなサポートの体制を取っているか、これをアピールしているところでございまして、今後とも機会を見ながら全力で取り組んでまいりたいと存じます。
○広中和歌子君 どうもありがとうございました。 終わります。
○鈴木寛君 民主党・新緑風会の鈴木寛でございます。 ただいま広中議員と文部科学大臣始め、教育基本法の質疑がございましたが、もう少し私は詳しくお話を伺いたいと思いますが、先ほど大臣は、教育基本法の提出に至る努力を文部科学省としてされるという御答弁をされましたが、具体的にはどういう御努力をされているのか、お教えいただけますでしょうか。
○国務大臣(小坂憲次君) 答申をいただいてもう既に三年以上たっておりまして、できるだけ速やかに改正案の取りまとめが必要だと認識をいたしておりますが、これに各党内での取組の状況がございます。それをしっかりまず見極めさせていただく。また、与党においての議論というものは、法案提出においては具体的なステップとして必要というのが現実でございます。そういったものを見ながら、それぞれの要路の皆様に私どもとして機会を見てこの促進方お願いをしているという状況でございます。
○鈴木寛君 私どもの教育基本法に対する立場を申し上げたいと思いますが、我々民主党は改正には賛成でございます。改悪には反対でございます。という立場でございまして、大いに教育基本法を頂点といたします教育法体系が現実の教育現場に対してどのような影響を与え、そしてその教育現場が今どういうふうになっているのかと。それに対して、教育というのは制度論だけではございませんが、制度論も極めて重要な、教育現場を改革するための非常に必要な、重要な部分でありますから、その点で必要なこの改正といいますか、良い改正は、それについての議論は決して我々やぶさかではないという立場なんですけれども、小坂大臣も御就任されてから、この平成十五年三月二十日の中教審のいわゆる答申は何度もお読みになって、そして御自身で吟味をされたというふうに思います。 で、先ほど広中議員の質問に対して、なぜ教育基本法の改正が必要だと判断するかというお答えの中で、半世紀たって社会情勢がかなり変わっているという点、それから、そういう中で道徳心、公共心、自立心と、いわゆる徳育について少しきちっともう一回見直していくべきではないか、こういうお話がございました。 私、まあその議論自身を頭から否定するつもりはないんでございますが、それだけかなというのが私はこの答申に対する思いでございまして、私たちも、実は民主党に教育基本問題調査会というのがございまして、そこに作業部会がございます。私自身もその事務局長をさせていただきまして、先ほど申し上げたように、教育基本法を中心とする教育法体系というものが、正に戦後五十年たって、まあ戦後といいましても、昭和二十二年の段階と、それから特に一九五六年に教育委員会法がなくなって地方教育行政法になったと。そこから、その前とその後とで、少しといいますか、かなりコンセプトにおいて変更がございます。そういうことも踏まえまして、五十年というのか六十年というのか、まあいろいろな考え方ありますし、もちろんこの五十年の中でも、お隣に西岡先生いらっしゃいますけれども、様々な変遷を遂げてきているというふうに思います。 そういう中で、私たちは、我々が教育基本法を議論する上で、やはり今の教育現場においてどういう問題が起こっているのかと、かつ、何が重要な課題なのかということをやはり念頭に置きつつ議論をするということが大事だというふうに思っておるんですけれども、改めてお伺いをいたしますが、教育基本法の改正を目指しておられるわけですね。それはいいですよね。その目的というのはどういうふうに考えておられますか、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(小坂憲次君) 教育基本法の改正を通じて、今日、皆さんの方から御指摘をいただいている日本の置かれた学力低下、あるいは今の若者の情動関係の現実的な側面、そしてまた環境や国際情勢の変化、こういったものに対応できる人材の育成と、そのためにその基本となる教育基本法を改正して、一つの教育のあるべき方向性を明確にすること、それを基に、先ほど委員がおっしゃられましたように、それを中心とした法体系を構築していく、そしてそれに基づいた実施体制の整備をしていくということだと思っております。 こういう機会を通じまして、野党の皆さん、それぞれで現場で御議論をいただいているそのポイントをまた御指導いただきまして、そういったものに対して私も認識を深めさせていただきたい、このように考えております。
○鈴木寛君 我々は、やはりこの改正をする、あるいは教育法を頂点とする教育法体系、特に我々は地方教育行政法については抜本的な見直しが必要だと思っております。 したがいまして、そうした基本法を頂点とする法体系の中で、一つ一つこの検証をして、我々は、少なくとも地教行法は一定の手直しが必要だなというふうな見解を持っておるわけでありますけれども、やはり教育現場を良くするということがこの法改正あるいは制度改正の目的でなければいけないと思っています。 更に申し上げますと、やはり現場で起こっている問題を解決すると。それから、やはり教育改革というのは、正に草の根のといいますか、国民運動的な教育改革が不断に、連続的に改革がずうっと続いていくと、そういうことをやっぱり推進をしていくということ。それから、どうしても行政、文部科学省の行政にお任せをしていたのでは、いわゆる霞が関発の改革では限界があって、やはり政治主導で突破しなければいけない懸案が私は少なからずあろうかと思います。そうしたものをきちっと決着をさせると。それから、憲法二十六条あるいは教育基本法で様々な趣旨が、非常に尊重すべき、あるいは実現を、もっともっと充実を図っていくべき趣旨というのがありますが、それが例えばこの五十年、六十年の時間の経過とともに解釈が、解釈改憲ではありませんけれども、教育基本法自体の解釈が、文言は同じでもかなり変容をしていっていると。 例えば、学習指導要領の法的拘束性でも、十年に一回の学習指導要領のたびにその法的拘束力というのは、これぎりぎり読んでいきますと、学校教育法の、しかも省令でその法的拘束力が、何といいますか、振り子のように揺れているわけでありまして、あるいは今我々が大変大事だと言っている学習指導要領も、これ法的性格というのは極めて、あいまいとは申し上げませんけれども、実は文教委員会で学習指導要領は議論できない、まあできなくはないでしょうけれども、最終的には文部省の告示、通達というレベルでいろんなものは決まってしまって、それがどういうふうに決まり、どうなるかということについて逐次国会で報告をいただいたり、あるいはそれをきちっと国会にかけて議論をさせていただくというフレームワークになっていないなど、文部科学行政といいますのは十五年ほど前からは国会に法律をお出しになるということがきちっとやられるようになりましたが、それ以前はなるべく政府部内での様々な諸制度を手当てによってという癖があった時期もあったということから、いろんなことが本当に潜んでいるんですね、通達だったり省令だったり。 そういうことをやはり分かりやすく、大事なことはやっぱり法律に書いてある、あるいは基本法に書いてあると。で、なるほどと、それを見れば、ああこうなんだなと。いや、実はこういう運用なんですかとか、そういうプロしか分からないという法体系は私はやっぱりきちっと正すべきだというふうに思っておりますし、それからまた、日本も国際社会の一員でございます。 教育に関する国際条約とか国際的な取決めというのは様々この間ございました。その実現のためにやはり国内法の整備あるいは国内法との連動と、こういうことも必要でございます。これもずっとある意味で積み残された、今日、後にもう一度国際人権規約についての御議論をさせていただきたいと思いますが、そのほかにも子どもの権利条約だとかサラマンカ宣言だとか、いろいろな国際的な動向と日本の法制度とのハーモナイゼーション、こういう問題を、ああなるほどと、教育基本法を始めとする教育法体系というものを一から、ゼロから議論をし直すと、ああこういういいことがあるんだなと、目に見えて現場がこのような方向に変わっていくんだなと、こういう、何というんでしょうか、予感ができる議論を私は国会でしていかなければいけないと、こういうふうに思っているところでございます。 私どもは再三にわたり、この国会の場に教育基本問題調査会的なものを設置をしていただいて、そして、これはちょうど憲法調査会がいろんな意味で参考になろうかと思いますけれども、毎週、それぞれのテーマごとの専門家の方あるいは現場の関係者に来ていただいて、そしてその方々から非常に中身の濃い情報提供をいただいて、そしてそれをめぐって委員同士が議論を深めると。しかも、憲法調査会は、大臣も御存じだと思いますけれども、恐らく今ある国会の議論の中で最も議員の自由発言が認められている数少ない場の一つだというふうに思います。事前の質問取りもございませんし、出たとこ勝負の、本当にこの国について、あるいはこの社会について、あるいは世界観、歴史観という、それぞれの議員が日ごろ考えていることをぶつけ合う場になっているわけでありまして、私はこの教育基本法というのは憲法附属法とも言うべき極めて重要な法律だと思っておりますので、そういう意味で憲法調査会に準ずるような形で教育基本問題調査会を国会の場で設置をし、そしてそういった問題について一つ一つ、もちろん中教審でもいろんな議論をしていただいておりますけれども、やはり国会でもっともっといろいろな論点について議論を深めていきたいと、こういう主張を私も、あるいは民主党全体としてもさせていただいているわけでありますが、今日に至るまでそういう議論が国会の場でなされていないことは率直に言って大変残念に思っているわけでございまして。 小坂大臣、大変残念ながら通常国会は今国会で取りあえずのあれが、もちろん再任という可能性もあるかもしれませんが、あるいは総理になるという可能性もあるわけでございまして、そういう意味で是非やっぱり国会で議論しようということについてリーダーシップを取っていただきたいなと、こういうふうに思っているわけでありますが、国会で教育の基本的な問題について議論をすることの是非について、大臣、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(小坂憲次君) 御指名いただいてよろしいんですね。 鈴木委員の御指摘には共感する部分もたくさんございます。しかし、今日、私は内閣の文部科学大臣という職を拝命をいたしておりまして、国会の組織につきましては国会の場で決めていただくのが三権分立でございます。 憲法調査会と同じような教育基本問題調査会とか、仮称、そういうような御提案があるということの認識だけ今日は持たしていただきまして、御高説を拝聴させていただきました。
○鈴木寛君 先ほど、提出に至る努力をいろいろ与党にされているということでございますから、その一環でこのことも含め御説得をいただければというふうに思っております。 それでは、少しその教育基本法の中身に入りたいと思いますが、教育基本法の第三条、これ教育機会の均等をうたった条項であります。教育基本法の中でも極めて重要な条項の一つだというふうに思いますが、これをどのように変えていくおつもりか、お答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(小坂憲次君) 三条を変えるつもりがあるのかどうかという御質問でございますけれども、現在、教育基本法の改正に向けての作業を進めていると、また、各般の御議論を注目さしていただいていると申し上げました。そのような中で、教育の機会均等ということについてはしっかりとこれは維持していかなきゃいかぬという基本的な考え方は持っておりますが、条文的にどのようにするのかということについては、それぞれの御議論をまって対応したいと思っております。 重ねて申し上げますが、教育の機会均等を守るということはこの義務教育の根本でありますし、教育の根幹であろうと思っておりますので、そのような認識を持って対応さしていただきたいと思っております。
○鈴木寛君 三条は、「すべて国民は、ひとしく、その能力に応ずる教育を受ける機会を与えられなければならない」と。人種、信条、性別、社会的身分、経済的地位又は門地によって差別されないということが書いてあるわけでございますが、二月一日の予算委員会でも質問をさせていただきましたが、いわゆる格差問題ですね。今国会の一つの争点になっているかと思いますが、特に教育の分野で申し上げても、就学援助費の支給率が小泉内閣になってから四割も増えている、東京では四分の一、そして東京のある区では四十数%に上ると、こういった実態があること。これについては先日の予算委員会でも議論をさせていただきました。 そして、この経済力格差ですね、親の経済力格差に対応して、先ほども広中議員と大臣ほか文部科学省の幹部の皆様方と御議論をさせていただいた学力低下問題、これは極めて連動をしていると。例えば、読売新聞の世論調査で申し上げますと、格差が広がっているとする方が八一%、小泉改革が影響しているという方が五六%、そして、ここをよく聞いていただきたいんですが、今の日本では努力しても格差は克服できないと思っておられる方が五九%いらっしゃるんです。小泉総理は、格差いいじゃないかと、頑張った人が報われていると、こういうことでありますが、五九%の日本の方々はもうあきらめているわけですね。 要するに、日本の問題は大人も子どももやっぱり脱力感といいますか無力感といいますか、そういうものがやっぱり蔓延しているということは、これは極めて重要な問題だというふうに思いますし、先日も申し上げましたけども、先進国にいろいろな党があります。アメリカでいえば共和党そして民主党、イギリスでいえば労働党と保守党と、それぞれ機会の均等なのか、機会の平等なのか結果の平等なのか。これはそれぞれ一長一短あって、その時々の社会が活力を求める場合にはどちらかというと機会の均等の方を国民は選択し、しかしそれが余りにも格差が広がり過ぎた場合には、正に結果の平等を推進をする党を国民が選択します。そのことによって政権交代が行われ、中長期的に見れば安定した、しかも健全な社会の発展というものが形作られていると、こういうことだと思いますけれども。 私は、小泉総理のいろんな一連の答弁で問題だと思いますのは、スタートラインがこの国は違い始めてきていますよ、それが二代、三代にわたってきていますよ、これは大問題じゃないですかと。先進国のすべての政党の中で、スタートラインが違っていていいと、その格差を是認するという、そうした政治家あるいはそうした政治あるいはそうした政党は、私は小泉自民党以外にはないんだと思います。 小坂大臣に是非その点お伺いしたいんでありますけれども、教育現場における格差、あるいは大臣自身のこの格差問題についてどういう見解を持っておられるか、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(小坂憲次君) これは、今国会の本会議あるいは各委員会においても、小泉内閣、小泉総理の考え方、こういった観点から格差議論というのが盛んでございます。 小泉総理がおっしゃっておりますように、すべての差のない社会というのはあり得ない、何らかの形で差は存在する、その中で努力するものが報いられて先へ進めるということは必要なことではないか、そういう意味でそういう格差というものはあってもいいんではないかと、こういう考え方を述べられております。ただ、同時に小泉総理は、その格差が固定するということになるとそれは問題だということは自分も認識をしている、こうもおっしゃっているわけでございます。 私も同様に考えております。その格差が固定してしまうと、今委員は、数代にわたってもう格差が固定化してしまってスタートラインが違うんだという御指摘がございました。具体的にどのようなことをおっしゃっているのかちょっと分からない部分がありまして、それは、地域的な、住む地域がそうであるがゆえに格差があるんだということを御指摘になりたいのか、あるいは門地というような言葉が先ほどの三条の中にあるのは御存じだと思いますが、門地によってもうすべてに差別が行われているんだという御指摘をされたいのか、その辺もう少し御説明いただけますと私も分かりやすいと思っております。
○鈴木寛君 それでは、御説明を申し上げたいと思います。 私もいろんな現場を歩かせていただいております。例えば、こども未来財団というのが調査をしています。年収一千万円以上の御家庭の子弟は、あるいは子弟及び御両親は、そのお子さんが大学、大学院への進学を希望しておられる方って八九%ぐらいいるんですよ。これが、年収が二百万円から四百万円になりますと、そもそも大学進学への希望をすること自体がこれ四四%、半分になってしまうわけですね。 それから、私やっぱり小泉総理の御発言の中で問題だなと思いましたのは、我が党の前原代表の質問に対して、いや、勉強だけがすべてじゃないと、こういうおっしゃり方をしました。小泉総理は、勉強だけというのは、いわゆる狭い意味で、いわゆるペーパーテストで測る勉強と、こういうふうにおっしゃりたいんだと思いますが、文部科学省は決して公教育の中でそうした教育だけをやってこられたわけではありません。知育、徳育、体育、昨今は食育も含めて、正にバランスの取れた、そしてわざわざ生きる力という考え方もお出しになって、あるいは、さらには人間力ということもお出しになって、文部科学省あるいは日本の教育というのは、いわゆる小泉総理が言っておられる勉強だけをできる子どもを育ててこようとしたのでは全くなくて、人間力であるとか生きる力であるとかということをバランスよくトータルに、もちろんその子ども子どもの個性、特徴に注目して引き出すということでありますけれども、そういう総合的な考え方でいわゆる勉強をする環境を提供しようとしてきたんだと思います。だから、そのことを踏まえたときに、勉強はできなくてもいいということになってしまうと、これは公教育の否定になってしまうわけですね。 それから、恐らく、いわゆるペーパーテストができなくても、確かに私たちのころはペーパーテストが駄目でも、野球ができるとかサッカーができるとか、あるいは絵がうまいとかあるいは歌がうまいとか、いろんなことが、それぞれ別々のお子さんが、歌はこの子とかあるいは野球はこいつとか、また餓鬼大将みたいなのがいて、それで何となく調和というかバランスが取れていたところあると思うんですけれども、今は、今同じ調査で、習い事、習い事ですね、ここには水泳教室とか、あるいは最近は学校のクラブ活動というのは子どもの数よりももっと上回るといいますか、下回る勢いで減っているんですね。それは馳副大臣よく御存じだと思いますが。 そうすると、クラブ活動も、あるいは運動とか文化部もありますけれども、そのクラブ活動も今どんどんどんどん公教育の現場から減っています。なくなりつつあります。さらに、少子化がその輪を掛けて、例えば野球部があるところはサッカー部がなかったり、またその逆だったり、それからまたラグビー部なんというのはもうほとんどこの少子化の中で難しい状況になってきて、スポーツをやるにも、例えばJリーグのジュニアチームとか、水泳などもそういうことになっていて、結局年収が一千万円以上のところは七九%が習い事をさせられるんですよ。一方で、二百万円から四百万円の世帯は三八%しか習い事ができないんです。ここもスタートラインで、いや、私はペーパーテストはあれだけども運動とかでと思っても、結局は水泳教室に行けるのはある程度年収がある御家庭の子弟と。幾ら水泳をやりたくても、あるいは幾ら体操をやりたくても、あるいはいろいろな、野球やりたくてもといっても、ここに格差問題が厳然として生じていると。 こういう統計からも明らかですし、そして、就学援助費の比率が高いという区を回ってみますと、もうそうした現場でおっしゃるのは、結局いわゆる経済格差がそうした学力格差あるいは人間力向上のためのチャンスの格差につながっていて、そして先生方も同じようなこと考えています。世論調査でも八割だと思いますが、学校の先生方も家計の格差拡大を感じておられる方は七七%。ですから、大体合うんですよ。やっぱり、八割は格差が広がっているなと思っておられるし、学力の二極化というものに家計の経済が影響しているというのが四八%。やっぱり、半分はそういうふうに感じておられる。そこで、親が子どもさんの面倒を見ることができなくなっていると思っておられる方も七割いらっしゃるし、それから経済的な面でも。 ということで、結局親の、保護者の職業あるいは保護者の収入によって、結局お子さんのそうした生きる力を伸ばしていくというところに格差が生じている。これをもって私は、だから、スタートラインがもうそこで違っているんじゃないでしょうかということを申し上げているわけであります。
○国務大臣(小坂憲次君) 委員が御指摘になったことについてはそれなりの理解が深まったわけでございますが、同時に、小泉総理がおっしゃった、教育だけ、教育だけといいますか、勉強だけがすべてじゃないと言ったのは、各学力調査を引かれて格差があるではないかという御指摘、また世帯収入、ジニ係数等を御指摘になった上での格差があるではないかという御指摘に対しての答えとして勉強だけがすべてではないと言ったのは、人生において、その人生の成功のチャンスということを左右するのは勉強だけではないでしょうということを指摘したと、私はこう理解しております。恐らくそうであろうと思うんですが、したがって、教育を否定しているわけでもないし、また、教育に格差があっていいというふうに思っているわけでもないというふうに私は弁護をしておきたいと思います。 その上で、今委員が御指摘になったような収入に格差が生じている。それは経済の発展段階において、すべて同レベルになるわけはないわけでございまして、差が生じるのはそれぞれの時点であります。 今経済が非常に、バブルと言われた時代から、そのバブル後の低迷期を経て、ようやくまた回復期に向かいつつあるという段階でございます。その段階において、何といいますか、バブルの後遺症によって被害を受けなかった部分、それから被害を受けたけど回復しつつある部分、被害を受けて回復できない部分、それらの社会的な、それぞれの地域的な、あるいは企業の規模及び企業の、何といいますか、成功度合い等によってその収入に格差が出ている状況があることは、私もそのとおりだと思います。 これが回復するに従って収入の低いレベルの方々の収入が向上し、そして収入の高いレベルの人たちの、税制等による、今日若干緩和しておりますけれども、しかし、税制上、社会へその所得の再配分が行われておりますから、その機能を使うことによって、いい再配分が行われるようになって底上げが達成できることを我々政治家としてはやっていかにゃいかぬと、こう思っているわけでございまして、教育の現場に親の経済状況が反映しないように奨学金制度の充実を図ったり、また、それに加えて、就学援助を求められる方が増えているという御指摘もありますけれども、そういった部分で対策を取るなど、その経済的な格差が教育の機会の格差にならないように努力していくことが必要だと、このように認識をいたしております。
○鈴木寛君 大臣は大変に経済政策にお強いのでそういう御説明になるんだと思いますけれども、私、申し上げたいことは、富の再配分という議論は、これは経済的格差の問題についてはそれで結構なんですけれども、教育の格差、最後に、今の御答弁の一番最後に、親の経済格差が教育の現場に持ち込まれないようにと、そこなんです、そこを丁寧に議論を私はしたいわけでありますけれども。 就学援助などで、正に現金給付の分配によって格差を是正するというもちろん政策もあります。しかし、教育行政で極めて重要なことは、そうした現金給付によっての再配分を図るということのみならず、というよりか、それよりも現物給付でもって教育環境を、あるいは教育機会というものを結果として補整をしていく。 更に申し上げますと、先ほど銭谷局長の御説明にもありました。私は見解極めて一致します。日本の学力低下問題は、結局一番、レベルワンとレベルツーと言われているその層が増えてしまったと。昔は四分の一ぐらいだったのが、それが三分の一になって、全体的に引き下げているということです。そうすると、今日は時間がありませんから非常にラフに申し上げますと、就学援助をもらわざるを得ない家庭の子どもたち、それから、そこは何とかかつかつやっていけるけど塾などに通わす余裕のない層、そして、塾だろうが家庭教師だろうが、スポーツ教室だろうが水泳教室だろうが何でも行けるという、この三つの層に私は分かれているんだと思います。そして、一番所得の高い、さっき申し上げた、例えば一千万以上のところは全然学力レベルは下がっておりません。 一番問題なのは、正に就学援助費をもらったり、あるいは、そこは何とか払うけれども、いわゆる塾等で補習ができない子どもたちの学力がどんどんどんどん低下をしているということだと思うんですね。じゃ例えば、現物給付的にこの問題をどういうふうに解決をしていったらいいかというと、これも共同通信が教員へのアンケートをしておりまして、いわゆる学力に後れがある子どもへの対応が現在の学校ではできていないと答えられている方が九四%ですよ。恐らく私の現場を歩いている直観もそうだと思います。 じゃ、どうしたらいいかと。対処法ですけど、これも私のフィーリングに非常に合うんですけれども、個別指導をした方がいいというお答えをする教員が七二%、それから、チームティーチングなどで複数で教えた方がいいという教員が五六%、それから、朝とか放課後に補習をやった方がいいという教員が三〇%、私これどれもそのとおりだと思いまして、これ是非やるべきだというふうに思いますし、それから、フィンランドなどの場合は、元々授業設計の段階で、二割の子どもたちは授業だけでは十分に付いていけないということを想定して、個別学習で、あるいは補習のようなことでそこは補整をしていくんだということを織り込み済みで教員配置計画なども作られています。 これも同じことだと思いますが、これ結局、教育現場を良くするというのは、私は、いろんな議論がありますけれども、もちろん必要条件と十分条件で分けなければいけませんが、少なくとも必要条件の点で申し上げますと、やはり教員の質と量ですよ、間違いなく。今の個別指導だろうが、複数教員だろうが、放課後の補習だろうが、これやっぱり教員が要るんです、必要なんです。 したがいまして、私どもはマニフェストの中でもOECD並みの教員配置レベルに日本も上げていくべきだということを明確に言っております。例えば、平成十八年度の予算案の対案などでも、教育の部分については、これは純増で増やして、そしてOECD基準に一歩でも近づいていくと、こういう方針を出させていただいているわけでありますけれども。 私が今日議論をしたいのは、先ほど、大臣は大変誠実なお方でございまして、広中委員の質問に大変誠実にはお答えをいただいているんでありますが、しかし、政治というのはやっぱり結果責任の部分もございますので、私は、他の幹部に聞いていただければ分かるんですが、いつもこの委員会では非常におとなしく議論をさせていただいているんですが、この行革推進法ですね、これはやはりちょっとというか、かなり大臣の御業績に汚点を残す法律になっているのではないかということを指摘させていただかないわけにはいかないということでございます。 五十五条の三項に「政府及び地方公共団体は、公立学校の教職員」云々とありまして、「その他の職員の総数について、児童及び生徒の減少に見合う数を上回る数の純減をさせるため必要な措置を講ずるものとする。」という条文が行革推進法で入って、そして国会に提出をされてまいりました。 これ、私、閣議決定の後に、その日にこの条文案を手に入れたわけでありますが、これ大変申し訳ありませんが、完敗だと思います。圧敗だと言わざるを得ない。もう少し逃げる余地とか、今大変だと思います。もう歴代の、この五年間の文部科学大臣は、遠山大臣に始まり、河村大臣、中山大臣、そして小坂大臣と、私、五年間文教科学委員会お世話になっておりますが、四大臣とも大変に、小泉総理の下でお仕事をされているのは大変だなと。そして、この文教科学委員会ではそうした大臣をとにかく超党派で盛り上げようと、こういうことでやってまいったわけでありますが、私も理事をさせていただく者として大変に悔やまれるのは、やはり秋の特別国会でもっと議論をしておけば良かったと。 そして、正に行革推進法、あるいは行革の重要方針で十二月二十四日に閣議決定があって、今のような自然減を上回る純減も約束させられてしまったし、それから、先ほどの答弁で少しちょっと、もう一回改めて事実関係を伺わなきゃいけないなと思ったんですが、昨年の十二月十六日に行われた文部科学大臣と財務大臣とのお話合いの中で、平成十八年度において第八次公立義務教育諸学校教職員定数改善計画の策定を行わないという決定になっております。これは先ほどさらりとおっしゃいましたし、それから御答弁の中で第七次ではいろいろ頑張ってこられたんだと、頑張ってきたんだという大臣の御答弁がございました。私も、もちろん限られた財源の中で、厳しい財政の中で、第七次定数計画で十分とは言えませんが、しかし半歩半歩この教育現場における人の厚みを厚くして、人材を厚くして、そして様々の課題に取り組んでいこうという踏ん張った跡がこれ第七次の定数改善だというふうに思っております。 そこで、いよいよ八次だと、八次で頑張るぞと、大変だけれどもと、こういう中で、平成十八年度においてこの第八次公立の定数改善計画を策定しないというのは、これはやはり極めて重要な決定であって、そして、もちろん本意ではないと思いますけれども、内閣の御一員として、全体としてこうしたことを閣議決定し、さらに今申し上げました行革推進法の中で、あの書き方は法律の書き方じゃないですよ。政令とか計画とか省令とか、少し、後に揺り戻せるというか、余力ができたときに反撃できるところであのように、閣議決定でああ書いてあるんであれば次なる閣議決定でひっくり返せばいいわけなんですが、今回の行革推進法というのは別にこれ時限法じゃないですよね。そうすると、これが条文で純減というところまで書かれてしまったと。これは極めて残念でありますし、教育現場に極めて深刻な影響を与えるということは私は指摘させていただかざるを得ないと、こういうふうに思います。 いま一度答弁を求めますが、八次定数改善はまだ可能性があるんですか、ないんですか。それから、どうしてこのようにクリアに書かれてしまったのか、もう少し何とかならなかったのか、お答えください。
○国務大臣(小坂憲次君) 御指摘のことについては、鈴木委員御自身教育現場におられて、また御自身、今お話しになりましたように、当委員会の議論を通じて流れ全体をごらんになっていらっしゃいました。最終的に出てきた法律の内容がこのようであれば完敗だとおっしゃる。そういう評価は鈴木委員の評価のみならず、恐らく野党のここにお座りの皆さんも同じような評価をされているんだろうと思いますが。 しかし、私の方といたしましては、各般の議論を通じて、私が就任いたしました時点でもうほぼ大勢は固まってきておりまして、その中においては義務標準法の言う教員、教職員という枠組みで純減をするというような形になっておったわけでございますけれども、しかし実際に教育現場を見渡しますと、給食調理員の方もいらっしゃるし、あるいは用務員を始めとしたいろいろな周辺の皆さんも、いわゆる教職員としての立場で学校を守っていただいている皆さんがいらっしゃる。であるならば、そういったもの全体を見る中で対応をするということならば、これを完全否定してしまえば行政改革の考え方そのものを否定することになりますので、そういった意味で、ぎりぎりのところでお受けをするという形でこのような条文になっておりますが、しかし閣議をいたしましたときの平成十七年十二月二十四日の閣議決定の内容といたしましては、国が定数に関する基準を広く定めている分野の職員、すなわち教育、警察、消防云々ありますが、二百万人おるわけですが、ついては地方の努力に加えて国が基準を見直すことによって、これまでの実績、五年間で四・二%であったわけですが、これを上回る純減を確保するという大枠がまず決まりました。 その中で特出しで、「特に人員の多い教職員」というふうに記述をされたものですから、特に人員が多いことは事実でありますから、特に多い人員、教職員と書かれることはやむを得ないとしても、その対象となるものは何かと言われれば、「(給食調理員、用務員等を含む。)」については児童生徒の純減に伴う自然減を上回る純減を確保するということで、この行政改革の推進に協力をすることとしたものでございます。 また、第八次の定員改善計画について、一、二、三、四とこう来て、七の次は必ず八だといえばそうかもしれません。しかし、この八次というものを本年度は作成をいたしませんでした。こういった激変期に当たる時期に当たりますんで、その変化の中で私どもは最大限に教育現場の実態を踏まえて実を取るということで、今回はその名称を冠した定数改善計画とはいたしませんでしたけれども、先ほど申し上げましたが、三百二十九名の改善ということが実施できるように、合理化の中で積み上がりましたものをそっくりそのまんま改善に充てるんだということで守り抜いたつもりでございました。 このようなことによって、現場においては少数教育、習熟度別指導、食育、こういった新たな課題を推進するために必要な定員は確保できたものと考えているわけでございます。
○鈴木寛君 済みません、実を取った、あるいは守り抜いたという御答弁があったんですけれども、どういう実が取れたのか、あるいは何が守り抜けたのか、もう一度御答弁ください。
○政府参考人(銭谷眞美君) まず、昨年暮れの総人件費改革の閣議決定に至りますまでの間の経緯についてちょっと御説明を申し上げますと、昨年の十一月の経済財政諮問会議の報告以下、教職員については児童生徒の純減に伴う自然減を上回る純減を確保するという表現のみであったわけでございます。 といいますのは、そうすると、これはいわゆる公立学校の標準法に基づく教職員について、子どもの数が減ったのに見合う教職員の減少数、これを上回る純減をするということになるわけでございますので、文部科学省としては、この考え方はいわゆる教員について考えた場合、教育条件の悪化ということを招来をするわけでありますので、今の教育条件を悪化させるわけにはいかないというまず主張をいたしまして、その結果、折衝の結果、「人員の多い教職員」の部分につきまして、その教職員に「(給食調理員、用務員等を含む。)」という文言を挿入をしていただきました。 この結果どういうことになるかといいますと、当初の案でいきますと、義務標準法及び高校標準法対象の教職員約九十九万人でございますけれども、これに加えて給食調理員、用務員等、約十一万人の職員の方がいるわけでございますが、これを合わせた全体で児童生徒の減少に伴う自然減を上回る純減を確保すればいいという、こういうことになったわけでございます。 つまり、私ども、担当の方と確認をし合っておりますのは、標準法に基づく教職員については自然減による純減まででいいということを確認をし合っているわけでございます。つまり、今よりも教職員配置が少なくともこの閣議決定の中では悪くなることはないということが確認をされているわけでございます。 なお、今般国会に提出をされました行政改革推進法におきましては、公立学校の教職員その他の職員の総数について、以下、先ほどの自然減を上回る純減をさせるということになっておりまして、その他の職員というのがつまり給食調理員、用務員等を含むという意味合いでございます。 ですから、私どもといたしましては、この総人件費改革の中で、教職員の配置等については現在よりその条件を悪くするということにはしないということでずっと折衝をしてまいったところでございます。そのことを先ほど来大臣は申し上げたわけでございます。
○鈴木寛君 要するに、給食調理員と用務員さんを犠牲にして教員は守ると、こういう御説明にしか聞こえないんでありますが、それはやっぱり学校という実態、それから今学校安全が問題になっております。先ほども大仁田委員からありました。やっぱり用務員さんがきちっとかぎを閉め、あるいはドアの門扉の管理をする、あるいはそうした学校のいろんな侵入路のところとか、やっぱりそういう重要なお仕事もされているわけでありまして、そこで削ったからって戻しますということだけでは私はなかなか納得は得られないんではないかというふうに思います。それで、これはもう私どもは反対をせざるを得ません、この行革推進法については。 私、今日、是非申し上げたいのは、要するに文部省の中のお財布の中で右や左やっていても、これはなかなか苦しい議論というか、余り建設的でない議論でありまして、やっぱりこれだけ教育が問題になっていて、そしてこういう中でやっぱり正面突破で是非言っていただきたかったなと思います。 この間、例えばメディア、これは耐震の問題のときも大臣に御質問を予算委員会で申し上げましたが、ほとんどメディアでこの問題が取り上げられていませんよね。それは逆に言うと、政治の場でのこの問題の、何というんですか、重要度、これはやっぱり大変な問題なんだということについて、もっともっと多くの関係者に理解をしてもらう、あるいは他の閣僚にもどの程度御理解をいただいたのかと。 それから、私これ条文をよく読んで、これ、ここも問題だと思いましたのは、五十五条の三項ですね。ここだけ「政府及び地方公共団体」と入っているんですよ。三位一体で地方分権でと、教育に重点を入れる県はどうぞお増やしくださいと一方で言っておきながら、何で行革推進法で地方公共団体をも主語にして、この自然減を上回る純減をという措置を講ずるという義務を課せるんですか。これはおかしいと思います。 仮に三位一体、我々は反対で、あの政府のおっしゃっている三位一体には我々は反対ですけれども、例えば教育公務員については倍増するんだと、あるいはどんどん増やしていくんだと、こういう県の独自性というものを認めるという芽すら、この条文の作り方では、これ、一項と二項は「政府は、」となっているんですよ。五十五条の一項と二項は。三項になって「地方公共団体は、」ということが出てくるわけでありまして、この辺りも私は大変に大問題だというふうに思いました。 是非これ、今国会引き続き議論をさせていただいて、いかにもう一回反転攻勢をするか。そして、教育についてきちっとやっぱり、やっぱり教育は教員の人と質が基本であります。ここを何とか……(発言する者あり)だけど、量がないものは上げようがないんですよ、いない人の質は上げようがないんですよ、それは。(発言する者あり)そんなことありますよ。
○委員長(中島啓雄君) まあ、ちょっと場外は静かに。
○鈴木寛君 それで、いや、そういうことだから結局、自民党は教育に対する予算とか人とかを増やせないんですよ。文教科学委員なんですから、これはやっぱりちゃんと本当に教員が日本にとって大事なんだと、こういうコンセンサスを私は是非皆さんとともに確認をしていきたいというふうに思います。 それで、五十六条の三項にも人確法の話がございます。私は、人確法の目的であります「すぐれた人材を確保し、もつて学校教育の水準の維持向上に資することを目的とする。」と。この目的は全くその意義は減ることはない、むしろ高まっているというのが日本の教育の現状だと思います。もちろん、それに至る方法論はいろいろあります。お金を付けるだけが方法論ではありませんけれども、しかし、そのためにも、単に評価だということだけではこれはなかなか難しいということを申し上げておきます。 それから、これは教員の質の問題とも絡みますが、正に教育の機会の均等で、大分時間がたってまいりましたので先を急ぎますが、教育基本法の中でもっともっと議論をしていただきたい項目の一つに特別支援教育、これはやはり特出しをして私は更に議論をすべきではないかというふうに思います。 そこで、もう議論させていただきたい話一杯ございますが、今日は弱視の方々、弱視児童の拡大教科書の問題、これ、お願いを申し上げたいと思います。 これは文部省の御理解によりまして、著作権法の改正の中で、いわゆる弱視者が使う拡大教科書についての著作権許諾の問題、これは解決をしていただきました。これは大変に現場も感謝をしていただいているようでございます。これは率直に御礼を申し上げますが、今問題になっておりますのは、しかも補償金の支払も免除されております、ボランティアの分は。 ただ、結局、弱視の皆さんの拡大教科書がボランティアの人によって作られるという実態なんです。今ボランティアの方々がもうパンクしておりまして、せっかく法制度で措置を講じていただいたんですが、今二千名から三千名の弱視の方がいらっしゃいますけれども、その方々に拡大教科書が具体的に届いていないという問題、これを何とかしていただきたいと思います。 この方策としては、大きく言うと二つございまして、教科書の出版社に拡大教科書の出版を義務付けていただくというのが一つですね。それから二点目は、これは私は即刻できると思うんですが、教科書の出版社に教科書のデータ、それこそデジタルであるわけです、今や。そのデジタルデータを、ボランティアの方にデジタルデータをそのまま提供することを義務付けていただきたい。 そうしますと、後はそれを使って、正にオン・デマンド・プリンティングという方法がありますから、それによってその子に応じた教科書ができるようになるんですけれども、今これが提供されないものですから、アナログで一々コピーを取ってという事態になっていますので、これは即刻できますので、是非、文部科学省、お願いをしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(銭谷眞美君) 弱視の方に向けた拡大教科書について二点お尋ねがございました。 まず、後の方のお尋ねでございますけれども、いわゆる教科書会社にデジタルデータの提出を義務付けるという点でございますけれども、これについては、現在でもこのデジタルデータについては、教科書協会において一定のルールの下にこれを提供するということで取り組んでいるわけでございます。 教科書会社はあくまでも民間の企業でございますので、新たにデジタルデータの提出を義務付けるということは一つの規制になりますので直ちには難しいと思いますけれども、御要請があればこのデータを提供すると。そして、可能な範囲で協力を行うということについては現在も行っておりますし、私どもも各教科書会社に協力の呼び掛けということはしてまいりたいと思っております。ただ、残念ながらまだ余り御要請はないということでございますが、これから出てくるのかなというふうに思っております。 それからもう一つ、拡大教科書の作成を教科書会社に義務付けるといいましょうか、もうちょっとやらせるという点でございますけれども、実は弱視の児童生徒につきましては、その見え方が大変様々でございまして、児童生徒一人一人の見え方に対応した様々のやっぱり大きさの教材が工夫をされるということが大切でございます。 それで、今はこういった子ども一人一人の見え方に対応した拡大教科書をボランティアの方の御協力を得ながら作成をしているわけでございますけれども、実はその方が弱視の子どもに対してより適切な教科書を供給することが可能であるというふうに思われます。各教科書会社に必ず発行を義務付けても、それはもちろん経費の問題も、掛かりますけれども、本当にその拡大教科書が合う子どもさんのためだけのものになるかどうかという疑問もございまして、もちろん今一社やっているところがありますけれども、それではやっぱり使えないという弱視の方もいるわけでございますので、私どもとしては、ボランティアの方々が拡大教科書を作る際に、いろんな意味で、事務手続その他、作りやすいように十七年度からいろいろな工夫もしておりますけれども、まずはそちらの方でやっていくというのが基本かなというふうに思っているところでございます。
○鈴木寛君 いずれにしても、弱視の子どもさんにきちっと拡大教科書が確実に手に行くように、文部省、最大限の御支援をお願い申し上げたいと思います。 それでは、時間がなくなってまいりましたので、ちょっと医学教育の点についてまとめて質問をさせていただきたいと思います。 まず、産科と小児科ですね。これは、今、一人医院というのが非常に多くて、大変に過酷な勤務条件の中で、辞められてしまう方が大勢出ております。それから、新規にお医者さんになる方が産科と小児科を敬遠をすると、こういう状況にございます。もちろん、文部科学省だけでできることには限界があることは承知しておりますが、しかし、是非できることはやっていっていただきたいと思います。いかがかということです。 それから、まとめていきますが、二つ目はがんの問題でありますが、日本人は二分の一ががんになり、三分の一ががんで亡くなると、こういう状況になっております。それで、今日申し上げたいことは、特にそのがんの種類が、胃がんは減って、乳がんとか肺がんとか前立腺のようながんが増えておりますので、こうしたがんは、今までのように手術というよりも、放射線治療が効くケースが多い。今四人に一人が放射線ということになるわけでありますが、アメリカでは三人に二人が放射線治療を受けておられるということでございます。 それで、そうしますと、国民の四人に一人は何らかの形で放射線治療を受けることになりますが、日本の場合は、放射線治療の専門医が五百名しかいない。アメリカが五千名でございます。はるかに少ないと。これでは正に放射線治療難民、がん難民の中でも放射線治療難民が出てくるということでございます。これはかなり文部科学省の施策で何とかなる部分でございまして、すなわち、放射線科には放射線診断と放射線治療とあるんですけれども、放射線治療専門の教授職あるいは講座というものが少ないので、海外のように正に診断と治療というものをそれぞれきちっとつくっていただくということを、是非文部科学省として応援をいただきたいというふうに思います。 それから、あわせまして、これは厚生省ではできません、文部省の話ですが、これは理工系の専門家も必要で、そちらも足らないそうでございまして、大体放射線医と同じだけ理工系のそういう人材が必要だと思います。この前も国立弘前病院で過剰照射が、要するに被曝量が十倍ぐらい、非常に過剰になってしまったというので事故がありました。こうしたこともやっていただきたいと思いますし、それから、そもそもこれからのお医者さんというのは、もちろん治すための医療技術、これは是非とも学んでいただかなければいけませんが、どうしてもこのいわゆる終末期医療、ターミナルケアに携わるという観点から、緩和ケアとか、あるいはそもそもの死生観とか生命倫理とか、こうしたことも医学教育の中で充実をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。お答えください。
○委員長(中島啓雄君) 時間も経過しておりますんで、簡潔に。
○政府参考人(石川明君) ただいま大変幅広い視点からの大学における医学教育の充実についてのお尋ねがございました。時間の関係もございますので手短にお答えさしていただきますけれども、既に委員御案内のとおり、小児科、産婦人科、大変少ない状況が指摘をされておりますし、放射線治療というものの重要性も指摘をされております。そしてまた、ターミナルケア、こういったものの重要性も指摘をされております。 これらにつきましては、御案内のように、医学教育でのモデル・コアカリキュラムといったようなものを関係者でもってつくって、これを基にそれぞれの充実改善を図っておるところでございます。特に、小児科、産婦人科等も今後充実を図ることが必要と考えますし、それから講座、それから放射線等の部分についても、なかなか専門の講座といったものは設けるのは難しゅうございますけれども、こういったことも含めまして、それぞれの学部での教育の充実を図られますように、私どもとしても積極的に促してまいりたいと、このように考えております。
○鈴木寛君 終わります。
○山下栄一君 公明党の山下でございます。 六点ほどお伺いしたいと思います。 まず一点目はアスベスト対策ですけれども、補正予算が既に成立いたしまして、特にアスベスト問題、子どもにかかわる学校等の文教施設、緊急対応が待たれておったわけでございますけど、補正予算を期待して地方自治体も既に昨年の秋から対策をしてきたわけでございますけれども、この補正予算を使った手当てでどこまでできるのかという、そのことでございます。 まず一点目は、実態調査の報告をしていただきたい。ほとんど何か調査終了したというふうにお聞きしておりますけど、この悉皆調査の報告と、緊急対応の、暴露のおそれのある対応についての手当ての進行状況、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(大島寛君) お答え申し上げます。 アスベストについてのお尋ねでございますが、御指摘ございましたように、文部科学省では、昨年の七月の末から、子どもたちの安全対策に万全を期すために、吹き付けアスベスト等の使用実態調査を実施してきたところでございます。いったん十一月末に結果を公表しておりました。そのときには調査完了率が九〇・六%ということでございましたので、更に引き続き調査を継続ということで、実は本日、三月十六日でございますが、本日その調査結果を公表したところでございます。 調査結果の概要でございますが、調査対象の学校数は全部で十五万一千九百二十五機関でございます。調査が完了した学校等は十五万一千六百二十六機関、完了率は九九・八%となります。その中で、損傷、劣化等による石綿等の粉じんの飛散により暴露のおそれがある部屋等を有するもの、保有するもの、これは九百五十八機関という報告がされているところでございます。 まず、これらについては、学校等の設置者において使用を禁止するなどの適切な措置が講じられていることをまず確認してございます。さらに、この結果を踏まえまして、まずはアスベスト対策に関する留意事項というものを十一月二十九日に発出したところでございますが、その中で除去等の対策について、実施について要請していたところであります。 先ほど先生御指摘のように、そういったことから、既に幾つかのところではそういった対策ももう既に取られてきているところではありますが、その結果といたしまして、今年に入りまして平成十七年度補正予算が成立しております。この中でアスベスト対策全体といたしまして七百四十五億円が確保されているわけでありますが、これによりまして、暴露のおそれある部屋等のすべて、これについては速やかに対策を講じると。それから、おそれはないけれども未対策である部屋等についても、早急に対策を講じるべきもの、これについては速やかに除去等の対策を行うと、このようにしているところでございます。
○山下栄一君 特に学校施設、それから公共体育館、これも、特にこういうところは災害対応施設でもありますので、また人が出入りする、そういうところで、緊急対応して応急処置をやっているところあると思うんですが、これをきちっと除去をして、そして安心できる状態をつくるということを補正予算を使って十八年のできるだけ早い段階で終了させるべきだと。そのために、フォローアップもしっかりやってもらいたいというふうに思うわけですけど。 特に、私も昨年の夏行かしていただいて、応急処置やってるところ、たくさん学校ございました。冬休みでもできておらない。春休み、今もう春休みに入ると思いますけれども、春休み中にやらないと新学期に備えられないというところ、倉庫等は別といたしまして、人が出入りするところでございますけど、これはできるだけ春休み中にやる必要があると思いますし、遅くとも夏休み中にはと。 そういう意味で、十八年中に完了できる予算を組んだと思うんですけれども、様々な、地域によっては集中する、工事がですね、そういうところもあろうかと思いますし、実態調査すること自身が非常に業者が少なくてなかなか進まなかったということもあると思いますので、ほぼ完了したようでございますけど、完了されると同時に、応急処置のところを完璧に除去するという、特に暴露のおそれのあるところでございますけど、人の出入りあるところ、この辺のフォロー、そして予算できちっとできる体制にあるのかということを確認をさせていただきたいと思います。
○政府参考人(大島寛君) お答えを申し上げます。 先ほどお答えいたしたことに加えまして、今先生御指摘のございましたように、これまで補助制度のある公立の小中学校、国立学校、私立学校、これについてはもちろんこの補正予算で対応するわけでありますが、今回の補正予算におきましては、こういった既存の補助制度がない公立高校ですとか、御指摘のあったような公立の社会教育施設といった、こういったものにつきましても新たに補助制度を創設いたしまして、早急な支援ができるようにまず取り組んでいるところでございます。 まずはこの補正予算を活用していただいて、先ほど申し上げたように、まず暴露のおそれある部屋等すべてということと、それはないけれども未対策のものについても早急に対策を講じるべきものはすぐにやるという趣旨で取組を促しているところでございます。 さらに、今後新たに判明するもの、未調査の部分ございますんで、それから計画的に対策を行うとしているものにつきましても、御指摘がございましたように、平成十八年度以降の施設整備予算等でも対応できるようになってございますので、これらの活用をして取組を促したいというふうに考えております。 今後の使用実態調査の結果に基づいて、アスベスト対策の実施状況につきましてフォローアップ調査を実施することを考えております。このことによって安全対策に万全を期してまいりたいと、かように存じます。
○山下栄一君 現場へ行きましたときには、この使用実態調査すらいつ終わるのかなと思うぐらいもう莫大な量の、特に教育関連施設は圧倒的に地域におきましても多いわけでございますので、比較にならないぐらい圧倒的に多い、そんな状況の中でよくここまで調査することができたなというふうに思うわけでございますけど、是非、今御説明がございましたようにフォローをしっかりしていただきまして、住民そして保護者の心配のないようなフォローをしていただきたいと、このようにお願いしておきたいと思います。 二点目、午前中も御質問ございましたけど、学校安全ボランティアの件ですが、これもいろんな事故が、登下校のところ、そして学校の中でという非常にショックな事件が相次ぎ、今もまだ未解決の学校もあるわけですけれども、このことにつきましては、各市町村そして県におきましても既に様々な機器の面、そして人の配置の面で手を打ってきておるわけでございます。その中で、十八年度予算の中でも、特に学校安全ボランティアの体制につきましては、もう政府の目玉の予算として付けたわけでございまして、特にこの学校安全ボランティアは倍増、予算十四億円なんですけど、これは人の配置の話なんですね。 これは、全小学校を基本的に対応できるように、一人のリーダー、スクールガードリーダーが十校ずつ担当することによって、二千四百人の人が十校担当することで二万四千校と、全小学校と、こういう計算で予算立てられているというふうに、大体一人当たり五十万円ぐらいの謝金を中心とした人件費だと思うんですけど、取りあえず応急処置でこれをやったと。その後どうするんですかと。 これは、地元負担というよりも、一応国として全小学校を網羅するような予算という、考え方としてそうなってるわけですけど、ただ配置される人は、警察官OBとか警備会社、御経験ある方とかであればいいと思うんですけど、そうでない配置のリーダーもいらっしゃるというふうに思うわけでございまして、一つは、このボランティアの方々の、特にリーダーがかぎ握ってると思いますので、養成、研修を丁寧にやる必要があると。これはもう国でやることかなと私は思う面もあるんですけど、だけど今はもう緊急事態で求められているので、その辺を、まあ県、市町村が実質やるんだとは思うんですけど、丁寧にやはり、せっかく貴重な税金を使ってやるわけですので、丁寧に講習、研修が私は極めて重要だなということを思います。そのことをどういうふうにお考えなのかということが一点でございます。 もう一点は、取りあえず対応したけれども、来年はどうするのか、来年というか、十九年度はどうするのかと。いつまでも国がやるようなことでもないというふうには思うんですけど、せっかく人を配置したのにほとぼり冷めたら撤退してもうしないという、それでも困るなと。私は、防犯機器とか器材、インターホン設置とかいうよりも、人の配置が極めて重要であるというふうに思うんですね。それは、だから地域の大人の連帯の総結集で子どもを守るという、それを国が後押しして税金を使ってでもやるということを決断してやっているので、これがきちっと根付くように、防犯の町づくり、子どもを守るための町づくり、そうすることによって地域の教育力が高まってくるということにつながるような非常に重要な取組だと思いますので、取りあえずやったということで終わらせぬように、そのためには自治体の取組、そしてまたPTAの御協力とか、またコミュニティ・スクールの取組なんかも連動していると思うんですけど、この人の配置を取りあえずやったけれども、これをどのように今後考えていくかということのお考えをお聞きしておきたいと。 以上、二点でございます。
○副大臣(馳浩君) 二点いただきましたので、研修に関しましては、平成十七年度末までに全国で延べ五百回開催をさせていただいて、スクールガードリーダーとして警備の在り方とか、最新の機器を使った、また全国の先進的な取組などを研修しっかりとやらせていただきたいと思っております。 今後のことについてのまず考え方を申し上げさせていただいて、局長の方から詳しい実態の報告をさせていただきますけれども、やはりまず全小学校において学校ボランティアの組織をしっかりと組織をした上で、その方々が実際に登下校の通学路やあるいは校舎内において何をすべきかということの合意をしっかりと得て、次に継続をするということの御確認をいただきたいというふうに考えております。 ああいう事件があったからさあやろう、で、時間がたってそれが薄れていくということがあっては決してならないわけでありまして、今後とも、その防犯という考え方からも、またこの防犯を通じて子どもたちに、地域には皆さんを守る人がいると、こういう人たちを尊敬してくださいと、こういう教育的な効果もありますし、安全というものは未来永劫にわたって守っていかなければいけないものですから、これは是非継続していけるようなまた予算配分と、自治体との連携も取っていきたいと考えております。
○政府参考人(素川富司君) スクールガードの研修につきましては、基本的に都道府県にお願いして開催していただいているということでございますので、今副大臣が御答弁いたしました実績、これは来年度更に数を増やすというような形で研修が、講習会が行われていくものと思われます。 今後とも、この事業の目的は、地域ぐるみの学校安全体制整備推進事業というものが地域に根付くということでございますので、今副大臣からお話がありましたように、そのような目的が達成できるように事業を当面実施するとともに、その様子を評価してまいりたいと考えております。
○山下栄一君 この人の配置は、取りあえず、十八年度予算はまだ成立しておりませんけど、それカバーできるような体制をつくっていますので、私は、これは二年間ぐらいは、十八年度、十九年度、そこまで国で面倒を見る、見てもらいたいなと、また一生懸命応援もせないかぬなというふうには思っております。あとは自立して、地域で引き継いでいくということになっていくのではないかというふうに思うわけですけど。 もう一点、今回の予算で、地域で子どもを守る全国ネットワークシステムの構築、これは五千万ですか、計上されておると思います。これも私、非常に大事な予算計上だというふうに思っておりまして、全国様々な形で子どもの見守り隊のような取組が、町内会、自治会だけではなくて保護者たちが立ち上がって取り組んでいるという、午前中の大仁田議員の質問でもそういうお答えがございました。そういうことが着実に広がっておるという、地域の教育力がこれをきっかけに、悪を善に変えていくといいますか、そういうきっかけにされている地域が増えているということを非常に大事な傾向だというふうに思うんですけど。 それは、どんな取組されているのかということを全国情報共有できるようなネットワークシステムをつくるという意味やと思うんですけど、これはこれから取り組まれると思いますけど、これは是非とも、地域に大きな広がりといいますか、自立を広げるためにも大事なネットワークシステムだと思いますので、でき上がり具合をまた御報告願えたらなというふうに思っております。 で、別の質問ですけど、先ほどもお話あったように思いましたけど、国民の教育に掛かるお金、費用負担の問題でございます。 お年寄りに対して子どもへの日本の予算配分が余りにも少な過ぎるのではないかということが指摘がされ続けてきて、そして、福祉の、厚生労働省関連の予算かも分かりませんけれども、乳幼児医療の無料化を支援するとか、それから児童手当とか出産の手当等の取組が着実に今、まだまだ弱いと思っておりますが、広がってきておるわけでございますけれども。この文科省にかかわる奨学金は大分充実してまいりましたけど、私たちは、有利子よりも無利子で、学生、生徒が自立して生活できることを支援する、そういう取組として極めて重要であるということで一貫して訴え続け、また国としてもこたえてきていただいたわけでございますけれども。 この教育費にかかわることが目に見えない、目に見えて、両方の面あるかも分かりませんが、大変な若い御夫婦の負担感があって、これが少子化問題に直結しているということもあるわけでございます。そのことも御質問させていただきたいと思いますけど。 まず一点目は、規制改革・民間開放会議が提案して、そして推進三か年計画の第二次改定の閣議決定が近々されるという、その中に教育バウチャーの提案がございます。教育バウチャーに関する研究会も文科省で既に立ち上げられて取り組まれて、十八年度中にですかね、これは結論、どうするかという結論を、実施するのかしないのか、するとしたらどういうやり方でやるのか、様々な海外の事例を基にしてやるというふうにお聞きしておりますけれども、この教育バウチャーの取組の研究会が立ち上がっているんですけど、どういうスタンスでこれを立ち上げられているのかという、非常に積極的、前向きに、日本型の教育バウチャーといいますか、そういうことになっていくんではないかと思いますけど、お考えをちょっとお聞きしておきたいと思います。
○政府参考人(田中壮一郎君) 教育バウチャー制度についてのお尋ねでございますけれども、御指摘いただきましたように、規制改革・民間開放推進三か年計画、これ閣議決定でございますけれども、これらにおきましてその有効性、問題点の分析など様々な観点から研究、検討いたしまして、平成十八年度中に結論を得ることとなっておるところでございます。 この教育バウチャーにつきましては、その定義も定まっておらず、諸外国の実例も少ない状況にございまして、その意義、効果等につきましては賛否両論様々あるわけでございます。このため、文部科学省といたしましては、昨年の十月に外部の有識者も含めた教育バウチャーに関する研究会を設置いたしまして、海外の事情のその実態把握等の研究、検討を実施しておるところでございます。
○山下栄一君 やるかやらぬか、とにかく研究しという御答弁だと思うんですけど、大臣にちょっとこの問題に関連してお答え願いたいと思うんですけど。 この国民の教育費の負担を軽減をするという取組は私は本当に大事な取組だというふうに思うんですけどね。いろんな考え方が、教育バウチャーというのはどちらかというと直接国民への支援に当たるのかなというふうに思うんですけれども。まず一つは、親に対して支援するのか。要するに生徒、学生といいますか、高校生ぐらいから奨学金が始まりますので、これは親が借りるいうよりも生徒、学生が借りるという、そういう面があると思うんですけど、学生の自立支援の方に重点を置くのかという。そういう親への支援なのか学生への自立支援なのかという観点があるというふうに思います。奨学金政策は後者の方だと思うんですけど。 別の角度で、税金をまけてあげるというか、税の優遇でいくのか。所得控除、税額控除、扶養控除、特別扶養控除もそういう考え方かも分かりません。また給付で、税金を給付していくのかという、様々な手当てはそういうことかも分かりません。そういうやり方、奨学金の給付というのは、あるとしたらそういうことだと思うんですけど。 また別の観点では、私学助成なんかもそうかも分かりませんけど、そういう教育経営者といいますか、そちらの方に、設置者、経営者に機関補助をするのか、また直接国民に支援するのか。機関補助するのか直接補助かと。教育バウチャーは、どちらかというと、そういう直接補助という観点かなと。 また、広く言いますと、厚生労働省的な、そういう福祉的な、冒頭申し上げましたけど、そういうやり方で、子育て支援なのか、教育費支援なのか、その辺が境界がはっきりしませんけれども。中学ぐらいまでは子育て支援なのかなと思いますけれども、その辺もはっきりしておりませんが。福祉的手法でいくのか教育的手法でいくのか、私は広い意味で教育費支援というふうにとらえているわけですけど。 様々なとらえ方があると思いますけど、いずれにしましても、私はちょっとこれ本格的に、どちらかというと、こういう話は少子化対策いうことで厚生労働省中心でやってきたというふうに思うんですけど、文科省としても、今申し上げました様々な観点から、私学助成や奨学金や税金、税制や、また場合によっては寄附によって保護者の授業料を減らすみたいなやり方もあるかも分かりませんけど。 そういうことも含めまして、国民の教育負担の軽減のための総合的な検討をきちっとやっぱりやるときが来ているのではないかと、このように考えておりまして、もっと積極的な、日本の教育費にかかわる公的支援というのはOECD諸国と比べてもえらい少ないよという観点からも、そういう取組のアピールを、体制をつくって、検討会その他をつくってやるべきではないかというふうに思っておりますけど、大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(小坂憲次君) 今委員御自身が御指摘になりましたように、少子化対策としての子育ての経済的負担を軽減するという観点からは、総合的な取組が必要であることは御指摘のとおりでございまして、少子化、猪口少子化担当大臣を中心といたしまして、各省連携を取りながら、各般の施策を実施していくことが必要だと考えております。 教育バウチャーの御指摘もございますが、教育バウチャーは、ある意味で選択制の拡大等に資する面はありますけれども、一方では事務的な負担というものが増えます。バウチャーを配って、それを精算に持っていく、その過程においての事務的負担等を考えますと、これはやはり慎重に考えていかなきゃいかぬ。英国の保育バウチャー等の例も見ながら、そういった反省点も踏まえて検討をしていく必要があると認識をいたしております。 また、税制あるいは直接支援、いろいろな御指摘がございましたけれども、学生個人に対する自立支援という意味の給付ということもあると思いますけれども、これは奨学金のような形の中で無利子というものが一番よろしいかと思いますが、そういったもので、自分が社会に出てからしっかり返していくというその責任感を養う上でもそういった支援も一つの方法だと思います。 また、親の家庭環境によって就学のしにくい環境があるという御指摘もありますので、私学助成を含めて、私学助成の充実等を通じて、学校本体への支援を通じてこの入学金負担その他を軽減していくという方法もあると思いますので、そういったものも併せてやっていかなければならない。 御指摘のとおりでございまして、各般の施策を組み合わせながら負担の軽減に努め、そうして少子化社会を乗り切る、そういう知恵を出してまいりたいと存じます。
○山下栄一君 既にお考えだと思いますので、体制組んで国民へ御提案をしていただけたらと思っております。 その次、キャリア教育についてお聞きしたいと思うんですけど、これは私、去年も取り上げた問題で、三点ほど御質問、簡潔にさせていただきたいと思います。 また働くウイークの件ですけど、これ、予算として五億円近く計上されて大幅に広げるということになっているんですけど、この考え方ちょっと確認させていただくと同時に、なかなか広がらない現実があると。大阪でも、そういうことを実際聞いてみると、なかなか広がらないわけでございます。 中学生、中学生に対する職業観、また健全な勤労観を養うということで、極めてこの兵庫県から始まったトライやる・ウイークの試みというのは効果が大であると。生徒の学ぶ意欲にまで影響を与えるという意味では、非常に大事な目的観、人生の目的観までそういう体験通して養うことができる。これ、一日、二日じゃ駄目で、この働くウイーク、実質五日間なんですけど、ここに意義があるというふうに、三日間じゃなくて五日間だという。 ただ、このためには、やはり地元の商店街そして商工会議所、産業界その他の協力がないとできないと。各学校、そして教育委員会と地元の大人を代表する経済界の方々が、これ預かるのは大変なんですけど、一日だけだったらいいんですけど、これは五日間もですから。それは、だけど、機能すればいかに効果があるかということは実証済みですので、この辺は、国でやれというわけにいかぬということで手を挙げられたところだという、やり方だと思うんですけど。 この働くウイークの効果は、もう様々な意味で私は今教育の閉塞感を突破する突破口を開くような取組だというふうに考えておりまして、予算も拡充されているけど、現場がなかなか広がっていかない。そういう面で、どのような知恵を出して定着させていくかということのお考えをちょっとお聞きしておきたいと思います。
○副大臣(馳浩君) あの阪神大震災の後に兵庫県が県を挙げて、トライやる・ウイークという形、これは、ボランティア活動は非常に教育的な役割を果たしたと同時に、県民があの廃墟の中からと申しましょうか、立ち上がるために非常に子どもたちに勇気を与えられたという、いろんな意味で意義を持った事業であったと、こういうふうに認識をしておりますし、また富山県でも、十四歳の挑戦という事業が非常に、子どもたち、それから教職員、保護者、また教育委員会、また地域の経済団体から、非常にやっぱりすばらしいという評価をいただいていることも認識をいたしております。 今年はいわゆるニート、フリーター対策も内閣の重要な課題としておりますが、まずやはり、中学校そして五日間というふうに、こういう基準を定めまして、キャリア・スタート・ウイークという形で、職業倫理観、働くことの意義、まさしく気付き、人生で生きがいを働くことを通じて理解しようという、こういった大きな理念に基づいてこのキャリア・スタート・ウイーク事業を全国的に展開していこうと、こういうふうな考えに基づいて行うものであります。 まだどういうふうに実際に、キャッチフレーズをどうしようとか五日間どのように使っていただこうかと。これは、まさしく設置者である市町村の教育委員会において独特の特色、それから地域の協力を得ながら進めていただくものと、こういうふうに承知しております。 もちろん、先駆的な事例がございますので、こういったことは文部科学省として紹介しながらも、やはり地域のそれぞれの協力いただく団体が集っていただいて、この地域、このやり方でやろうと、こういうのを固めていただくことによって、まさしく市町村の教育委員会と学校と保護者と、顔の見えるお付き合いを進めていただくと、こういうことはまた教育的な役割が高いと、こういうふうな認識を持っております。
○山下栄一君 ちょっと現場の感覚で副大臣もおっしゃっていただいたと思いますけど、なかなかこれ広がらない現実がございまして、大変だからだと思います。実際、大人がしっかり汗かかないと、これなかなか効果上がらないと。子どものしつけにまでかかわることをなぜやらないかぬのかというような受け止め方もあるようですので、しっかり検証していただかないと、財務当局がこれもうやめましょうかというようになりそうな感じがしておりまして、前へ進むようにウオッチしていただきたいと思います。 二点目、スーパー専門高校なんですけど、これも私、去年取り上げさせていただいたんですけれども。 私、一か月ほど前に千葉県のある高校に行かしていただいて、工業高校ですけれども、ここは特にモデルだったかも分かりませんが、もう非常に効果を上げておりました。専門高校は、工業、商業その他、今は受験型の専門高校も増えているようですけど、福祉科とか看護科だとか、いろんな幅広い専門課程があるわけですけど。国として、スーパーを付けてですね、専門高校を、本来、県がやるべきことを国がモデル的に光を当ててやることによって、これは地域にとっては大変有り難い、効果があるということを感じました。 十五年度から三年間で一区切りで、この千葉県の高校は十八年の三月で終了するわけですけれども、目指せスペシャリストと。伝統産業、地場産業の後継者、はさみのこととかみこしのそういう技術、地元の地場産業界と連携しながら、子どもたちが生き生きと製作づくり、建築科、機械科でしたかね、やっておりました。 それと、地域貢献、簡易的な耐震診断をこの生徒たちが地元の建築学会と一緒になって地域に、ずっと市の人と一緒に歩いて現場を見るわけですけれども、図面と現場を見てここがおかしいということを指摘して、生徒が指摘して、それが大変な反響を呼んだわけですけど、実際学校で学んでいることを生かした地域貢献を実際やっておるということを目の当たりにしてまいりました。それはもう学校じゅうの子どもたちに影響を与え、地域の方々も拍手喝采して、テレビ局も取り上げ、この簡易耐震診断が子どもたちの手によって、もちろん子どもでやるわけですから責任取れませんけれども、市がフォローするわけですけれども、そういう生きた授業をやっておったと。 もう一つ、ネパールへの、世界遺産のことで、ある一人の先生がこれはもうボランティアでやっておられたことを授業等生かして、休み中に子どもも一緒に引率して、向こうの優れた町の遺産を、伝統の手作りのネパールの遺産を、建築遺産を建築学科の子どもたちが測量したりしながら学んだり、機械科の方々がソーラー発電を途上国への設置にJICAと連携取りながら、またネパール大使館、日本の大使館とも連携取りながらそういう生きた授業をやっておる、これも大変な反響を呼んでおりました。 また、技能検定試験を通して、一級、二級、三級、そういう学校の間に身に付けて、そのまま地域の旋盤工として、もう引く手あまたみたいな子どももおりますし、場合によっては高大、高校と大学と、地元の大学と連携取って授業を、単位互換じゃありませんけれども認定してもらいながら交流しておるという。 様々な地域貢献、国際貢献、そして地場産業へのこととか、そして博物館とか建築学会とか地元の大学とか、産業界とか建設業界とか大使館とかユネスコとかJICAとか、いろんなつながりを経てもうどんどん人生観、国際観、職業観、もうぐんぐん境涯を広げているというふうな、もう目の当たりにしまして、そういうところに文科省が三年計画で支援しておるということは千葉県全体に大変な大きな影響を、いい、すばらしい影響を与えておったわけですけど。なかなか、もう普通科中心、七割普通科と言われる中で職業に直結する専門高校の在り方ということをてこ入れするために、国がスーパーを付けて、予算は数百万かも分かりませんけれども、それが物すごい実は地域に希望をつくっているということ。 それで、今これ三十一校か何かなんですけれども、これはどんどん私は、どんどんというか、そういう火をつけたら後はもう地元で、県の教育委員会もこういうやり方に学ぶわけでございまして、そういうやっぱりモデル的にこういう国が自治事務の、地方自治事務のところにもやっぱり重点化して支援をすることによって、限られた予算でも大変な効果があるということを勉強さしていただいたんですけど、特に光が当たりにくい高校のニート対策というか職業観を植え付けるという意味で、これはやっぱり来年度、再来年度と拡充していった方がいいのと違うのかなと。 もう全国二千校ぐらいですかね、専門高校は。まあ全部やる必要ないと思いますけど、そこそこやることによって経済界の、経団連を始め経済界の見方も変わっていくのではないかと。高校で卒業する人もおりますし、目覚めて大学行こうとする人も出てきますし、専修学校行く人も出てくるわけで、自立したそういう気持ちを高める意味でこのスーパー専門高校の取組は見事で、成功しているということを実感しましたので、こういうやり方でちょっと予算も組んでいったら、そんなたくさん予算掛からないというやり方で効果が抜群だということを感じましたので、是非とも。 ところが、これ、十七年度と比べると十八年度の予算は削られておりまして、一千万ほどでしたが削られておりましてショックを受けておるわけですけれども、是非これはしばらくしっかりと光当てていただきたいと思っております。お考えをお聞きしたいと思います。
○副大臣(馳浩君) 減らされているという御指摘なんですけれども、一年当たりごとの学校に対する単価の実は問題があるというだけで、実際には新規で十校分を確保しているということをまずお伝えさせていただきます。 それから、公明党として千葉県立市川工業高校を実際に見に行っていただいて調査も、また意見も聞いていただいて、非常にこのスーパー専門高校の応援をいただいているということに改めてお礼を申し上げたいと思います。 おっしゃるとおり、三年間は国が補助を出してやっていただくんですけれども、四年目からは都道府県としてやってくださいよと、こうなるのですが、できる限り、また先ほども申し上げたように単価の問題もあるんですが、できる限り対象となる専門高校を増やして、ともすると専門高校に学ぶ高校生のやっぱり学習に対する意欲、あるいは将来に対するやはり職業倫理観、こういったものがともするとなかなか上昇というよりも頭打ちのような傾向もございますので、彼らが意欲を持って進学なり就職なりに挑んでいただけるように、この高校に在学中からこういった授業を通して自己啓発をしていただいて、また意欲を持って社会人を目指そうと、こういう意識を持っていただくためにも非常に重要な事業であるというふうな認識を持っておりますので、今後ともまた御支援よろしくお願いいたします。
○山下栄一君 予算が減ったことはこれは大問題で、増やすべきだったと私は思います。対象校増やせ、もっと、十校と言わず増やせるとも思いますので、これは、ただ三年間、あとは自立してやってくださいよという、こういうやり方が私は国家がやるべきこととしていいやり方だなと。いつまでも国が面倒を見るわけにいきませんので、スクールガードリーダーも一緒だと思いますけれども、火をつけて、あとは地域で自立していくように、こういう役割を是非お願いしたいと思います。 高校インターンシップ、ちょっと時間もございませんので、高校インターンシップは三日間じゃこれは駄目だと、前も言いましたけど。これは普通高校のインターンシップが私は大事だというふうに思いまして、ちょっとずつ増えているようですけれども、普通高校も。このインターンシップの試みも、これは養護学校も含めて、これは丁寧な取組する、教員で本気の人が必要だと思いますが、これもよく連携取りながら、地元の産業界と。そうすると、大分ニート対策というのは効果が上がっていくんではないかなというふうに思っておりますので、今日はこれ提案だけしておきたいと思います。三日間じゃ駄目です。三日間からインターンシップやっているところといって、三日間以上カウントするというやり方を僕はもう五日間、中学でも五日間やっているのに、それを評価に生かしたり、そういう試みを是非やっていただきたいなと思っております。 残された時間、東大、阪大の話ですけど、韓国のデータ捏造の事件は、これはもう韓国政界を揺るがす大事件になったんですが、東京大学の有名な先生の、これは文科省だけではない、経済産業省の研究予算も十億近くですかね、この方々にいっておったようですが、データ捏造・改ざん疑惑ですか、という報道をされておりました。これは、科学技術、第三次の計画が正に始まろうとしている状況の中で、例外的に科学技術予算は増やそうとしている状況の中で、この問題は私はなかなか看過できない問題であるというふうに思います。 結果的にこの東京大学の内部調査は、疑いは何かあるけれども証明できなかったというふうな結果で終わっているということで、これは国民に目に見えない不信感をあの韓国の問題があっただけに与えておるというふうに感じております。 第三次のこの二十五兆の五か年計画を付託するに当たって、国民が支持できない、支持されない、信頼感のない科学技術というのは、私はもう基本的に、せっかく予算組もうとしているのに水を掛けるものだというふうに思いますので、それぞれの研究機関は学問の自由があるし、自立的な取組も大事だと思いますけど、国民の不信感を払拭できないような、そういう体制はこれはもう大問題であるというふうに思います。 そういう意味で、それぞれの研究機関がきちっと検証できるような体制づくりがまず必要だと思いますと同時に、学会その他総合科学技術会議、学術会議、いろいろあると思いますけど、これは文科省がやっぱり本気にならないとなかなか進んでいかないというふうに思いますので、第三者機関の体制づくりもきちっと、できるだけ早いうちに、十八年度、十八年度と言わず十八年中に結論を出すことをやらないとこの不信感がなかなか消えないというふうに思いますので、もう既に研究会を立ち上げられたというふうにお聞きしております。総合科学技術会議よりも先に文部科学省がとお聞きしておりますが、この辺のこの取組と、いつまでにこういう体制つくるかということをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(小田公彦君) ただいまの研究者の不正行為に関する取組についてのお尋ねでございますが、研究活動におけますデータの捏造、改ざん、盗用といった不正行為は科学の発展を妨げ、研究に対する社会の信頼を損なう行為でありまして、あってはならないものであるという基本認識を持っております。 基本的にはこの問題は研究者一人一人の倫理観の問題でございまして、研究者にあっては、知の大競争時代にあってもなおさら、なお一層の高い倫理観による自己規律が求められると思っておりますし、また、学会などの研究者コミュニティーや大学、研究機関等におけます自立的な努力が期待されるものでございます。 科学者の代表機関である日本学術会議におきましては、早い段階からこの問題につきまして取り組んでおるわけでございますが、さらに科学者の行動規範の策定といったものに向けて検討が開始されておるものと承知しております。 文部科学省といたしましては、研究費を配分している立場から、一定の趣旨、目的の下で特定の研究課題に対して配分している競争的資金、科学研究費などがこれに相当するわけでございますが、こういった研究費を活用した研究に対しまして不正行為が指摘された場合の対応について検討するため、科学技術・学術審議会に研究活動の不正行為に関する特別委員会というものを設置したところでありまして、明日早速第一回の会合を開催する予定でございまして、夏ごろ、今年の夏ごろを目途に審議を進め、その後速やかに制度化を図ってまいりたいと考えております。 なお、先ほど付言のありました総合科学技術会議におきましても、その俯瞰的な立場から、二月二十八日の本会議におきまして、研究にかかわる者の自立を基本としつつ、日本学術会議を始めとする研究者コミュニティー、それから文部科学省などの関係府省、さらには研究者の所属する大学及び研究機関等が、それぞれの立場におきまして倫理指針や研究上の不正に関する規定を策定するなどの対応を求める旨決定されたところでございますので、そういった点も踏まえて、文科省としましては速やかにしっかり対応したいと思っております。
○山下栄一君 国民に支持される科学技術政策ということで、今取組、御報告いただきましたので、これなら安心だと言えるような体制づくりを是非ともお願いしたいと思います。もう大半の研究者は一生懸命やっておるというふうに思いますけれども、性善説に立った今までの取組に対してちょっと問題提起をした大きな事件だったというふうに思いますので、夏までの取組に期待したいというふうに思います。 あと二つほど質問予定しておりましたけど、時間が参りまして、御準備いただきました各局におわび申し上げまして、質問を終わりたいと思います。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 まず、子どもの権利条約と学力テストに関してお聞きをいたします。 国連の子どもの権利委員会は、九八年の六月に、子どもの権利条約に基づく日本政府からの報告を審査をした上で、日本政府に対して、児童が、高度に競争的な教育制度のストレス及びその結果として余暇、運動、休息の時間が欠如していることにより、発達障害にさらされているとの懸念を表明をしております。さらに、過度なストレス及び登校拒否を予防し、これと闘うために適切な措置をとることを勧告をしております。二〇〇四年の二月には第二回の日本政府報告に対する最終所見も出されておりますが、ここではこの問題についてどのように記述をされておるでしょうか。
○政府参考人(井上正幸君) お答え申し上げます。 御指摘の最終所見は、児童の権利に関する条約第四十四条に基づきまして、平成十三年十一月に国連児童の権利委員会に我が国が提出した政府報告書に対する最終所見として、平成十六年二月に国連児童の権利委員会から出されたものでございます。 御指摘の競争的教育制度についての懸念につきましては、このパラグラフの四十九(a)におきまして、教育制度の過度に競争的な性格が児童の心身の健全な発達に悪影響をもたらし、児童の可能性の最大限な発達を妨げることについて懸念すると記されているところでございます。
○井上哲士君 この第二回報告最終所見では、学校制度の過度に競争的な性格について懸念及び勧告が繰り返されていることに留意すると、要するに一回目で指摘したのに変わっていないじゃないかといういら立ちを書いているわけであります。 大臣、当然この最終所見をお読みと思いますけれども、その感想、そしてこの五月には三回目の報告を出すことになっていますけれども、どういう御報告をされるつもりなのか、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(小坂憲次君) まずもって、印象ということは、御指摘のように競争的な教育制度についての懸念ということが表明されておりますが、いかなる部分を取り上げて、どのような理由でその懸念が表明されたのかがまずその印象としてはあるんですね。日本では逆に以前の詰め込み、受験戦争と言われるような中でゆとり教育が叫ばれ、そしてこのゆとり教育が逆に学力低下を来したんではないかという議論があるほどに意見は多様化しておりますが、その中でこの指摘がどのような部分をとらえて言ったかよく分かりません。 しかし、この最終所見につきましては、今おっしゃったようなその何らかの報告を出すということが求められているのではなくて、最終所見において示された懸念に対処するために、このパラグラフの中に言っております、委員会は、締約国に対し、この最終所見に含まれる懸念リストに対処するために、あらゆる努力を行うよう求めるとなっておりますので、このあらゆる努力を行うことが求められているというふうに承知をいたしておりまして、取り立てた報告を出すというものではないと理解をいたしております。
○井上哲士君 果たしてそういう努力がされているんだろうかということが、第二回目のときも指摘をされたわけです。 それで、競争の問題というのは私はある面広がっている部分があると思うんですね。その一つが今行われている学力テストの問題です。地方自治体が独自に小学校や中学校で学力調査を行っておりますけれども、今これを実施をしている自治体、それからその調査の規模、内容、公表の方法、これどうなっているでしょうか。
○政府参考人(銭谷眞美君) 都道府県と政令都市合わせて六十一県市でございますけれども、この都道府県、政令市が独自に実施をしている学力に関する調査の平成十七年度の実施状況についてお話しを申し上げます。 まず、学力調査を実施をした自治体数は三十八都道府県、十二指定都市、合わせて五十でございます。それから、調査規模に関しましては、二十四都道府県、九指定都市、合わせて三十三教育委員会が全児童生徒を対象とした調査を実施をいたしております。それから、十四都道府県、三指定都市が、合わせて十七が抽出による調査を実施をいたしております。それから、ちょっと政令市の方はつまびらかじゃないんで省きまして、三十八の都道府県の調査における公表レベルということでございますけれども、都道府県全体の結果のみを公表している県が三十、それから市町村単位までの結果を公表している県が七、学校単位までの結果を公表している県が一という状況になってございます。
○井上哲士君 既に全国のほとんどの自治体でやっているわけですね。 その中で、すべての子どもを対象にした悉皆調査をし、そして、今ありましたように、市町村ごとに結果を公表している自治体が相当数あります。これが様々な弊害を生んでおります。 例えば東京は、東京都、小学校五年生、中学校二年生全員を対象としたテストを今年で三年連続やっております。で、区市町別の成績と順位が公表をされておりますけれども、区市の教育委員会は成績を上げるために、まあ何はともあれ授業時間を増やすことだと。一部の授業時間を増やしたり、土曜補習、夏休みの短縮、それからテスト対策の朝自習、放課後の補習などがいや応なくやられているところがあります。 和歌山に聞きますと、これも学校ごとの結果が公表されたために、そのテストの前にその対策として過去の問題演習をすると、こういうようなことも生まれているわけですね。 これでは、先ほど競争は減っているというお話がありましたけれども、こういう事態が今既に起きているということについて、文部省としてはどういうふうに把握をされているんでしょうか。
○政府参考人(銭谷眞美君) 各都道府県が、あるいは政令市が学力についての調査を行っているその背景には、それぞれの都道府県、政令市におきまして、子どもたちに確かな学力というものを育てたいと、その上で、それぞれの学校が自分たちのやっぱり取組についてきちんと把握をして、指導の改善に役立てたいということがあるわけでございます。 そういう中で、各都道府県、政令市、それぞれいろんな工夫をしながら今調査を実施をしているわけでございまして、先生今お話しのような学力調査のための言わば補習とか、そういうことをそれぞれの教育委員会が想定しているわけではもちろんございませんで、むしろ確かな学力を付け、それを確実な定着を図るためのいわゆる習熟度別の指導、少人数教育あるいは補習、発展的な学習ということで、各都道府県は心掛けて今努力をしていただいているものだと理解をいたしております。
○井上哲士君 現場では違うことが起きているんですね。ですから、東京都の中学校校長会も、学力調査の各教科の平均正答率を数値化し、各市町村別に公表することについては、学力に対する安易な序列化を招くおそれがあると危惧していると、こういうことも言って、こういう公表等についてはやめるべきだということも言っているわけですね。 既に地方でこういう状況があるにもかかわらず、今度の予算でも〇七年度からの全国的な学力調査の実施を打ち出しておりますけれども、この時期、それから実施するための体制、それから集計やこの公表はどのように考えておるでしょうか。
○政府参考人(銭谷眞美君) 文部科学省では、全国的な学力調査について、平成十八年度予算におきまして準備のための経費を計上し、今準備を進めているところでございます。 今回私どもが考えております全国的な学力調査は、全国的に児童生徒の学習到達度を把握、検証し、国として一定以上の教育水準の確保を図ること、各教育委員会及び学校に対しまして広い視野で教育指導の改善充実を図るための機会を提供することを目的といたしまして、小学校六年生の国語、算数、中学校三年生の国語、数学について、原則として全児童生徒を対象に、平成十九年度の早い時期に実施をする予定で今準備を進めております。 で、問題の作成、それから調査結果の公表の在り方など、調査の具体的な実施方法につきましては、現在、専門家の方にお集まりをいただいて検討会議を開き、議論を進めておりまして、四月を目途に取りまとめを行い、それをお示しをして、各都道府県、市町村等のまた御意見も伺いながら、最終的に文部科学省としての実施案を取りまとめていきたいというふうに思っているところでございます。
○井上哲士君 実施するための様々な体制、それからその集計は、これは国がやるんでしょうか、どこがやるんでしょうか。
○政府参考人(銭谷眞美君) まだ確定的なわけではございませんで、最終的な今詰めをしているわけでございますけれども、問題につきましては、問題作成は国において行おうと思っております。 それから、いろいろな調査の集計、調査そのものの調査票の送付とか、その回収ですとか、その集計等々については、民間のノウハウを活用して、力をかりてやるということも今検討をいたしております。
○井上哲士君 ということは、集計をするということは、まあ全国の小中学生の個人情報を一気に集めるということになるわけですが、この部分について民間に委託するということがあると、こういうことでよろしいですか。
○政府参考人(銭谷眞美君) もちろん個人情報保護等に十分配慮をした上で、その集計業務等を民間に委託することはあり得ると思っております。
○井上哲士君 私は、それは大変問題が多いと思います。 そして、そのやり方ですね、先ほど幾つかの自治体の例を挙げましたけれども、なぜすべての子どもを対象にした悉皆調査でやる必要があるのかと。で、中教審の議論の中でも、悉皆調査を前提で考えるのはやめた方がいいとか、こういうのは百害あって一利なしとか、こういう異論も出されていたと思うんですね。 なぜこれを悉皆調査でやる必要があるんでしょうか。
○政府参考人(銭谷眞美君) この全国的な学力調査につきましては、昨年、中央教育審議会の義務教育特別部会を中心に御議論をいただいたところでございます。もちろん、すべての子どもを対象に、当該学年のすべての子どもを対象に実施する場合に、そのことが過度の競争を招いたり学校間の序列化を招来したりすることがあってはならないので、その点については十分配慮すべきであるということを言った上で、やはり国は義務教育における教育の機会均等や一定の水準を確保する観点から、児童生徒の学習到達度を調査することによって様々な観点から全国的な学力や学習、生活状況をきめ細かく把握することが必要であると。すなわち、今私ども義務教育改革について、教育の分野においてもいわゆるPDCAサイクルを確立をするということを目指して構造改革を進めているわけでございますけれども、この全国的な学力調査はこの中のチェック、評価の部分に当たるわけでございます。 全国的な学力調査の実施によりまして、教育水準の達成状況をきめ細かく把握するとともに、各教育委員会や各学校がそれぞれの、自らの教育の状況についてこれを知り、教育の成果と課題について正しい認識を持って自己評価を行って教育指導の改善充実につなげていくという、そういうシステムをつくりたいわけでございます。その意味で、調査規模はすべての市区町村及び学校における対象学年の全員を対象としたいというふうに考えているところでございます。
○井上哲士君 全く悉皆にする理由にならないんですね。抽出調査で十分なんです。 それで、元々この全国学力テストについて、当時の中山大臣が、子どものころから競い合い、お互い切磋琢磨するといった意識を涵養すると、それで必要だということも言っているわけですね。ですから、結局、競争をあおるということが出発点にあると思うんです。 実際、私、東京の例なんかをいろいろお聞きしますけれども、市区町村ごとに、市区町ごとに公表が、発表されて、おまえの学校は成績最下位だとかあんたの市は最悪だといってからかわれたとか、それから、もうそういうことを言われるので引っ越ししたいと親に言ったとか、もうみんなに迷惑掛けるからテストの日休んだとか、こういう子どもの声もたくさんあるんです。現にこういうことになっているわけですから、私は見直すべきだと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(小坂憲次君) 委員の御懸念は、過去の学力調査の弊害部分という点を十分注視する必要があると。私も指示をしているところでございまして、そういった意味で、悉皆的な調査をいたしますと、それをそのまま公表するような形を取るとそういった弊害というものが指摘されます。例えば市町村の各学校ごとの状況を順位付けして発表するというようなことをいたしますとそういう状況になってくると思います。 そういったものをそれじゃどうやって緩和していくかということになりますと、公表の仕方を十分に検討する必要があると私は思っているわけでございます。例えば、大都会あるいは都市部、町村部、市町村部と。市部もいろいろな区分けがあるかもしれません。それから、いわゆる過疎市町村と呼ばれるような地域、こういったものを全体的に一くくりにして、そしてどういうレベルにあるかという検証をし、適宜必要に応じた公表をするというようなことも考えられますし、また、各教育委員会に対してその管轄の全体的な像を提示するということも一つの方法だと思います。 こういった方法を今十分に検討を重ねて、そういった弊害的な、御指摘に当たるようなことがミニマイズされるような、最小限化されるような方法を策定をして実施をしてまいりたい、そして、そういった方式を公表することによって、今委員が御指摘になったような懸念が払拭されるように努めてまいりたいと存じます。
○井上哲士君 私は、やはり競争と選別をあおるような全国学力テストは中止をすべきだと思います。 次に、音楽文化にかかわって幾つか質問をいたします。 今、中古で電気楽器や音響機器が非常に販売が難しくなるということが大きな問題になっております。この四月から本格的に実施をされる電気用品安全法によって中古品もこのPSEマークを付けなくちゃならなくなると。そのことによって、いわゆるビンテージと言われる楽器、音響機器などの販売が非常に難しくなると。これはもう日本の音楽文化の危機だということも言われまして、たくさんの文化関係者も立ち上がられました。 それで、今日は経済産業省来ていただいておりますけれども、そもそもそういう文化的価値ということをこの法律作るときにお考えあったのかどうか、そして、この間の様々な声にこたえて一定の対策を取られたようでありますけれども、その点について御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(谷みどり君) 御説明申し上げます。 電気用品安全法は、火災、感電などの電気用品による危険及び障害の防止を目的とした法律でございます。御指摘の文化的価値への配慮ということにつきましては、法令上、明示的に示されてはおりません。 先日、私ども対策を発表をいたしました。この電気用品安全法は国民の皆様の安全のための法律でございますし、また、既に新制度に向けて御努力いただいております事業者の方々も大勢おいでになります。こういったことを踏まえまして、予定どおり四月一日に新制度に移行いたします。でも、他方、移行に際しまして中小事業者を徹底的にサポートし、新制度への移行を円滑なものにするということで対策を一昨日発表いたしました。 まず、経過措置期間の終了に向けまして必ずしも対応が十分にできていらっしゃらないとおっしゃる中小事業者の方々に対しまして、自主検査にお使いになる検査機器の無料の貸出しあるいは無料の出張検査サービスを行うなどの支援措置を打ち出しました。また、製造事業者としての届出の手続を大幅に簡素化いたします。さらに、今いわゆるビンテージと呼ばれる楽器につきましては、この電気用品安全法のPSEマークと呼ばれるマークがございます、これを付けなくとも一定の要件の下で特別承認を受けていただいて売買できるようにいたします。 今後とも、新聞、テレビなどを通じまして、広報あるいはパンフレットの配布などいたしまして徹底的に広報に努力いたします。国民の皆様の御理解を得られるように一生懸命努めてまいります。
○井上哲士君 音楽関係者からは、このビンテージの範囲というのがかなり狭くなるんじゃないかという不安の声もあるわけですが、関係者の声もよく聞いて柔軟に運用していただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(谷みどり君) 御指摘の特別承認制度の対象となるいわゆるビンテージでございますけれども、電気楽器、電子楽器、音響機器、写真焼付け機、写真引き伸ばし機、写真引き伸ばし用ランプハウス又は映写機のいずれかであることになっております。また、既に生産が終了しておりましてほかの電気用品により代替することができないもので、かつ希少価値が高いと認められるもの、法に基づく表示などがあるもの、その電気用品の取扱いに慣れた方に対して国内で販売するものであることといった要件を満たすものと考えております。
○井上哲士君 是非柔軟な運用をしていただきたいんです。 それで、最後に、この問題非常に文化にかかわることなんですけれども、経過を通じて文部科学省の声というのがなかなか見えてまいりませんでした。 去年の六月二十九日に国会議事堂で憲政史上初めてエレキコンサートがありました。衆参両院議長が実行委員長になって、私も実行委員の一員でありましたけれども、その中心になったのが小坂大臣でありまして、寺内タケシさんの「ハイスクールコンサート 国会報告会」というものでありました。永田町高校の高校生になったつもりで乗ってくれというお話で、私も大臣と並んで大いに堪能したわけでありますけれども、そういう点で言いますと、こういうビンテージであるとか中古価格の問題、音楽の問題には大変造詣の深い大臣でありますから、私はこの問題に大いに、更に物を言う必要があると思うんです。 中古楽器というのはビンテージだけではありませんで、若い皆さんが新しく音楽文化に接する上でも非常に大きな役割を果たしているわけでありますから、やはり音楽文化を守り発展をさしていくという立場から、この問題、所管外とせずに文部科学省として言うべきことを言う、知恵も出すということを是非お願いをしたいと思いますけれども、最後、決意をいただいて終わりたいと思います。
○国務大臣(小坂憲次君) 井上委員には、そのコンサートの際には御協力ありがとうございました。 私は文部科学省の中で、文化の果たす役割というのは非常に大きいということを常日ごろから申し上げ、対外的にも日本人の尊敬、そして認識を高めるという面において、文化の果たす役割、その力というものは非常に大きなものであって、その文化力というものを高めていくことが必要だと申し上げております。 今回の中古電化製品の電気用品安全法の改正につきましては、これは産業面での安全の確保という観点から、今日いろいろな面での安全というものが指摘されておりますので、これは一つ、漏電防止等の観点から一つの基準を作るということは価値があると思うわけでございますが、その過程において、いわゆるデジタルの時代になりつつありますが、アナログの製品がだんだん市場から消えてまいりまして、そのアナログ独特の優しい、一とゼロの間をつなぐようなニュアンスというものが出る、そういうものが文化だと思いますから、それは大切にしたいと私も思います。 この問題がテレビで指摘をされまして、直ちに私は実は、担当外でありまして、よその大臣が余計な口出しをするなと言われるかなと思ったんですが、経産省の方にお聞きをいたしました。そして、御説明をいただきまして、今回のような柔軟な対応が可能である旨、また、耐圧試験に一千ボルトぐらい掛けるわけでございますけれども、電流は非常に微弱でございますので機器を破壊することがないということで、その機器も貸出しをして個人で検査を受けられることができるようにするという対策をお聞きいたしましたし、そのための拠点をつくり、それをインターネットで公表するということも承りました。そしてまた、インターネットでもう既に出ておりますけれども、PSEマークをそういった場合にはどうやって付けることができるのかということについても案内をちゃんといたしますと、こういうことでございましたので、また、個人的な売買に関しては、この法律の適用は除外されております。 こういった観点を全部チェックいたしまして、引き続きアナログの製品、あるいは、言ってみればワインのビンテージとどこがこう重なってきたのか分かりませんが、入手困難な非常に貴重な製品という家電製品、家電製品というよりは電気楽器製品ということだと思いますが、先ほど経産省の方の説明がありましたような対象製品の取扱いについて、今後とも流通が確保されるということを確認しましたので、そういった意味で文化的な障害はないものと認識をいたしております。
○井上哲士君 終わります。
○委員長(中島啓雄君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後五時三分散会