農林水産委員会 第2号
- 発言数
- 124 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2006/03/09
会議録
○委員長(岩城光英君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 農林水産に関する調査を議題といたします。 平成十八年度の農林水産行政の基本施策について農林水産大臣から所信を聴取いたします。中川農林水産大臣。
○国務大臣(中川昭一君) 農林水産委員会の開催に当たりまして、私の所信の一端を申し上げます。 まず初めに、昨年十二月以来の寒波や大雪により被災された皆様に対し、心からお見舞いを申し上げます。農林水産関係におきましても各地で大きな影響が発生しており、被災された方々への支援を始め、生鮮食料品の円滑な供給や価格の安定に万全を期してまいります。 このたびの寒波、大雪で改めて痛感させられたように、農林水産業、農山漁村は、食料の安定供給を始め、国民の命や暮らしの基盤を成す重要な役割を担っています。このような農林水産業、農山漁村ですが、内外の諸情勢の変化の中で大きな転換点を迎えております。 こうした折、私は農林水産大臣に就任し、農林水産行政を進めていく際の取組姿勢と優先的に取り組むべき重要課題を「Do! our BEST」として取りまとめました。お客様に買ってもらえるより良いものを作り、供給するという意識改革を進め、関係者とのチームワークを大切にしながら、施策全般にわたる改革を大胆に実行いたします。 その第一は、WTO、EPA交渉への対応についてであります。 WTO農業交渉につきましては、四月末までに関税削減などの各国共通ルールを確立するための議論が行われます。就任以来、各国の閣僚などと対話を積み重ねて築いてきた信頼関係を土台に、世界最大の食料純輸入国として積極的に交渉に貢献し、我が国の主張がドーハ・ラウンドの成果に最大限反映されるよう、全力を傾注いたします。 また、途上国支援につきましては、原則として全LDC諸国原産の全産品に対し無税無枠を供与するとともに、技術支援などを適切に実行いたします。 林野、水産の分野につきましても、地球規模の環境問題や有限天然資源の持続的利用の重要性を踏まえた貿易の推進を目指し、交渉に全力を尽くします。 EPAにつきましては、我が国と交渉相手国による農林水産業や食品産業の共存共栄が図られるよう、アジア諸国を始めとする各国との交渉に積極的に取り組みます。 今後とも、多様な農業の共存を基本理念とし、守るところは守り、譲るところは譲る、攻めるところは攻めるという姿勢で、戦略的かつ前向きに対応いたします。 第二は、食の安全と消費者の信頼確保についてであります。 国民に良質で安全な食料を供給することは、国の最も基本的な責務であります。国民の健康保護を最優先に考え、国民との意見交換などを行いながら食品の安全を確保いたします。 米国産牛肉輸入問題につきましては、一月二十日に米国産牛肉に特定危険部位の混入が確認されたことから、直ちに同国産牛肉の輸入手続を全面停止し、二度とこうしたことが起きることのないよう、徹底した原因究明と再発防止を強く求めているところであり、現在、米国農務省から提出のあった日本向け牛肉輸出証明プログラムに関する調査結果・対策報告書に対する照会を行っているところであります。高病原性鳥インフルエンザにつきましては、引き続き国内の防疫措置に万全を期します。 また、政府一体となって食育を推進し、健全な食生活の実践を進めます。 第三は、新たな経営安定対策の導入についてであります。 今後の農政の展開方向につきましては、昨年三月に食料・農業・農村基本計画を閣議決定したところであり、工程表に従い、計画的に施策の具体化を図ります。 特に、担い手を対象とした新たな経営安定対策については、平成十九年産からの導入に向け、今国会に関係法案を提出したところであります。今後とも、関係者一体となって、集落営農の組織化を始めとした担い手の育成確保を強力に推進いたします。 また、この対策の具体化と併せて、米政策改革を更に進めるとともに、農地、水や環境の保全向上を図る対策の導入に向けた取組を推進します。 第四は、消費者ニーズに適合した食料供給の推進についてであります。 食生活が多様化、高度化する中、これに対応し、食料自給率の向上に資するためにも、地域の農産物や食品のブランド化、その知的財産としての保護、活用、革新的技術の開発など、消費者ニーズに即した食料供給を推進いたします。 第五は、農山漁村の振興についてであります。 都市住民に農山漁村で過ごす機会や農林水産業への認識を深めるきっかけを提供するなど、都市と農山漁村の共生・対流に向けた運動を進め、農山漁村の振興を図ります。 第六は、森林・林業政策の推進についてであります。 森林の整備、保全や木材利用を進めるため、間伐などの実施、緑の雇用による担い手の育成や低コストで安定的な木材供給システムの構築などを推進します。また、本年九月を目途に森林・林業基本計画を見直すこととし、多様で健全な森林の整備、保全、林業・木材産業の再構築などについて総合的に検討してまいります。 第七は、水産政策の展開についてであります。 喫緊の課題として、大型クラゲの駆除手法の開発普及や燃油価格の高騰に対応した省エネ型漁業への転換を進めます。また、来年三月を目途に水産基本計画を見直すこととし、施策の集中と規制緩和による経営体の育成、産地の販売力の強化、漁村地域の振興や環境、生態系の保全などについて総合的に検討してまいります。 以上の施策展開に当たっては、経営者の工夫を凝らした意欲的な取組を後押しする攻めの農林水産行政の実現が重要であり、こうした取組の一環として、農林水産物の輸出やバイオマスの利活用なども推進いたします。 平成十八年度の農林水産予算の編成に当たりましては、以上のような農林水産政策を展開するために十分に意を用いたところであります。 なお、行政改革につきましては、小さくて効率的な政府の実現という政府全体の方針に沿って適切に対応いたします。 また、施策の展開に必要な法整備につきましては、今後、御審議をよろしくお願いいたします。 以上、私の所信の一端を申し上げました。 委員各位におかれましては、農林水産行政の推進のため、今後とも一層の御支援、御協力を賜りますよう、切にお願い申し上げます。
○委員長(岩城光英君) 以上で所信の聴取は終わりました。 本件に対する質疑は後日に譲ることといたします。 ─────────────
○委員長(岩城光英君) 次に、米国産牛肉輸入問題に係る米国側報告書に関する件について、政府から報告を聴取いたします。中川農林水産大臣。
○国務大臣(中川昭一君) 委員長始め委員各位におかれましては、日ごろから農林水産行政の推進に格段の御理解と御指導をいただき、厚く御礼を申し上げます。委員会の冒頭にお時間をいただきまして、米国産牛肉の輸入問題につきまして発言させていただきたいと思います。 米国産牛肉につきましては、食品安全委員会における科学的な議論を経て、昨年十二月十二日に輸入再開を決定し、併せて水際における輸入検査の強化を行ってきたところであります。 このような中、本年一月二十日に、成田空港に到着した米国産牛肉の検査で、特定危険部位である脊柱を含む子牛肉が確認されました。農林水産省及び厚生労働省では、直ちにすべての米国産牛肉の輸入手続を停止いたしました。 農林水産省及び厚生労働省といたしましては、今回の件は、あくまで日米間で合意したルールが遵守されなかったことにより生じたものであり、そのルールは輸出国である米国政府の責任で遵守されるべきものであるとの考えから、二度とこうしたことが起きることのないよう、米国に対して徹底した原因究明と再発防止を求めてきたところであります。 これを受けて、去る二月十七日に、米国農務省から我が国に対し、今回の件についての報告書の提出があったところであります。 この報告書は、米国農務省食品安全検査局、FSIS及び監察官室、OIGがそれぞれ調査を実施し、取りまとめたものとされております。 この報告書の結論において、米国農務省は、今回の事案は、輸出業者と農務省職員が日本に輸出できる製品の範囲を理解していなかったため発生したものであり、その結果、対日輸出条件で認められていない脊柱入りの製品が輸出される事態となったとしております。 また、その加工場からは、同時に内臓も日本に輸出されておりますが、その内臓は日本向けの処理を認められていない屠畜場で処理されていたとしております。農務省食品安全検査局の検査官は、日本向けの輸出プログラムを十分理解しておらず、こうした不適格な製品に検査証明が発行されていたとしております。 米国農務省では、今回の事案は輸入再開後唯一の子牛肉の輸出によるものであり、異例なものとしております。 そして、これらの調査を受けて、米国農務省においては、検査官等への研修の強化や関係部局間の連携強化など再発防止のための措置を実施するとしております。 この報告書に対して、我が国としては、今回の事案について徹底した原因の究明を行い、再発防止のための改善措置を講じるため、米国農務省が行った施設の認定に問題はなかったか、本件の施設において問題が見過ごされた原因は何か、米国農務省の検査が適正に行われていたか、再発防止のための改善措置が適切かなどといった観点から、三月六日に米国に対して照会を行ったところであります。 この照会に対する米国側の回答を踏まえ、今後、関係省とも十分連携して、国民の食の安全・安心の確保を大前提に適切に対応してまいりたいと考えております。
○委員長(岩城光英君) 以上で報告の聴取は終わりました。 ─────────────
○委員長(岩城光英君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 農林水産に関する調査のため、本日の委員会に文部科学省スポーツ・青少年局スポーツ・青少年総括官西阪昇君、厚生労働大臣官房審議官岡島敦子さん、厚生労働大臣官房参事官藤井充君、農林水産大臣官房技術総括審議官染英昭君、農林水産省消費・安全局長中川坦君、農林水産省生産局畜産部長町田勝弘君、水産庁長官小林芳雄君、海上保安庁警備救難監坂本茂宏君及び環境省地球環境局長小林光君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岩城光英君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(岩城光英君) 農林水産に関する調査のうち、畜産物等の価格安定等に関する件を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○野村哲郎君 自由民主党の野村哲郎でございます。 今日は畜産審議会が並行的に開かれておりまして、こうして委員会で畜産に関して質問をさせていただきますこと、心から御礼を申し上げる次第でございます。 まず、畜産の振興対策について、全般的なことから御質問をさせていただきたいと存じます。 政府におかれましては、昨年、酪農及び肉用牛生産の振興に関する法律に基づきまして、平成二十七年度を目標とする新しい酪肉近代化方針を策定をされたところであります。あたかも十九年度から、先ほど大臣の方からお話がありましたように、新しい農業政策、大きな農業の大転換を図る年になっていくわけでありますが、私は、この酪肉近代化方針が言わば畜産振興のバイブルになっていくだろうと、こういうふうに敬意を表する次第であります。 御承知のとおり、畜産、酪農は、十六年度の農業総産出額八兆八千億のうちで二兆四千五百億を占めまして、そのシェアも二七・九%、米、野菜を抜きまして一位になっております。 畜産は、農業生産だけではございませんで、これにまつわる関連企業、飼料工場であったり、あるいはまた食肉の加工、そしてまた食品産業、いろんなところにすそ野が広がっております。また、運送業につきましても、私ども遠隔地の農業をやっております鹿児島にとりましては大変な寄与をいたしております。例えて申し上げますと、私どもの鹿児島の黒牛、黒豚、ブランド化しておりますが、豚でいきますと、県内消費はわずか牛が六%、豚が一六%でありますが、そのほかはすべて東京、関西、こういう大消費地に運んでおります。それがトラック業界の皆さんであります。こうして、地場産業を広くすそ野を広げて、畜産というのが大変な振興を、地場産業を支えているんだ、このことも是非お分かりいただきたいと思います。 さらには、畜産、酪農は、国民へのたんぱく質なりあるいはまたカルシウムの供給だけでなく、今申し上げましたように、地場産業に与える影響というのは大変大きなものがあります。 そういう意味におきまして、この酪肉近代化方針で、この畜産の振興につきまして具体的に今後どのように位置付けて、今進めておられる内容について、できましたならば御所見をお伺いを申し上げたいと存じます。
○副大臣(三浦一水君) 日ごろ畜産県鹿児島の代表として、畜産振興に大変御努力いただいております野村先生に敬意を表したいというふうに思います。 ただいまお話しいただきました状況につきましては、私どももそのように認識をするところでございます。 平成十七年の三月に策定、公表されました酪農及び肉用牛生産の近代化を図るための基本方針、これに示されましたように、我が国の酪農、肉用牛生産の安定的な発展のためには、まず第一に、今進行しております国際化の進展に対応し得るしっかりとした産業構造の確立、第二番目に自給飼料基盤にきちっと立脚した経営の育成、第三に安全、安心の確保、第四に家畜排せつ物の適正な管理及び利用の促進等の諸課題に対しまして的確に対応していくことが重要であると考えております。 また、養豚につきましては、基本方針と同時期に公表をされました養豚問題懇談会報告書に示されましたように、養豚産業の安定的な発展のためには、第一に養豚経営の安定と担い手の確保、第二に国際化に対応し得る生産・流通体制の構築、第三に自然循環型機能の維持増進、第四に疾病等の発生予防等を図っていくことが重要と考えております。 今後とも、これらの基本的な考え方に沿いまして、各般の施策を着実に実施をしながら、我が国畜産業の安定的な発展を図ってまいる所存でございます。
○野村哲郎君 今、三浦副大臣の方から丁寧な御答弁をいただきました。 今、四項目ほどの基本方針の項目を挙げられました。すべて私はこれは大事なことだというふうには思いますが、特にその中でも、各項目についてのただいまから御質問をさせていただきたいと思いますが、私は、何といいましても、今、国民の皆さん方の重大な関心事というのは、やはり三番目にお話がございました安全性の確保について御質問をさせていただきたいと思いますし、私はやはり食料を考えた場合に、生産する側もですが、今は消費者の皆さん方の安心、安全をどう確保していくのか、先ほどの所信表明にもあったとおりであります。 そこで、特にBSEとの関連で御質問をさせていただきたいと思います。 一月二十日に先ほど御報告をいただきましたアメリカの牛肉から除去が義務付けられております特定部位が見付かったと。そのことで、この牛を処理しました施設からの輸入停止にとどまらず、アメリカ産牛肉の輸入を全面的にストップされました。これはもう、中川大臣を始め農水省の、政府の私は大英断であったというふうに思うところであります。 野党の皆さんから見りゃ当たり前というふうに言われるかもしれませんけれども、そもそも輸入再開に当たっての日米合意を見させていただきますと、輸出プログラムを遵守しない施設に対しては、その施設からの輸入停止は当然のこととして、ルール違反が繰り返されたときにアメリカ産牛肉の全面ストップをすると、こういう合意内容になっているわけでありまして、一発でレッドカードを出しまして、そしてしかも全員退場と、このことにつきましては、食の安心、安全、これに対する私は国民の信頼確保と国の姿勢を内外に示した、そういう意味で高く評価したいと、こういうふうに思うところであります。 さはさりながら、国民の皆さん方が、またこういう事件が起こりますと、本当に大丈夫なのかと、本当にアメリカの牛は大丈夫なのかという、そういう心配の趣はやはり強い、そういうふうに思います。このことにつきましては、さきの衆議院の予算委員会や、あるいはまた参議院の決算委員会でも、私どもの同僚でございます加治屋先生の方からも質問もしたところであります。私が最も懸念いたしますのは、輸出プログラムの実効性の問題である。このことを、もう一言で言えばそのことだろうというふうに思います。 御承知のように、食品安全委員会の答申では、輸出プログラムが遵守されるものと仮定した上で、アメリカ、カナダ産の牛肉等のリスクレベルについて、そのリスクは非常に小さいと考えるというふうになっておりまして、さらには、附帯事項として、ここが非常に私は大事だろうと思うんですが、輸出国に対して輸出プログラムの遵守を確保するための責任を負うこと。そして二つ目は、リスク評価は輸出プログラムが遵守されることを前提に評価した。もし、もし輸出プログラムが遵守されない場合は、この評価結果は成立しない。こういった感じで、食品安全委員会は輸出プログラムの遵守を大前提としておりまして、この食品安全委員会が幾重にもこのことを念を押しているわけであります。 したがって、このアメリカ産牛肉の輸入再開に当たりまして、輸出プログラムの実効性の確保を本当にどう具体的に担保するのか、このことについては先ほど大臣の方からも所信表明の中に、報告の中にございました。もう少し具体的にそのところを教えていただければ有り難い、そういうふうに思います。どうかよろしくお願いいたします。
○政府参考人(中川坦君) 冒頭、大臣の方からこの米国産牛肉の輸入問題につきましては御報告を申し上げたわけでございますけれども、何よりも今回のこの事件といいますのは、米国側におきまして責任を持って守られるべきルールが遵守されなかったというところに第一の原因があるわけでございまして、国民の方々の食の安全、安心を大前提にして、徹底した原因究明、それから再発防止策を米国側に今求めてきたわけでございます。 現在、二月の十七日に米国政府から提出のありました報告書につきまして、不明な点などについての問い合わせを行っているところでございますけれども、この問い合わせに対します米国側の回答が接到いたしましたら、私どもといたしまして、その内容を十分精査をいたしまして、食の安全に対します消費者の信頼回復を図ることができますよう、すなわち、先生が今おっしゃいましたように、輸出プログラムの実効性の確保、これをどう図られるかという点に力点を置きまして十分精査をし、的確に対応してまいりたいというふうに考えております。
○野村哲郎君 私、今アメリカからの牛肉の輸入再開と同時に、日本からの輸出も再開されたわけでありまして、もう少し日本の、じゃ輸出する側の見た場合の実効性の確保、どう担保されているか。そのことについて、逆に日本側から、輸出する側から少しお話をさせていただきたいというふうに思います。 といいますのも、対米輸出します食肉については、このような対米輸出食肉を取り扱う屠場等の認定要領、まあ大変分厚いものであります。これに基づきまして認定申請書、屠場の、屠畜場の認定申請書が一つ。それから、処理場の認定申請書があります。これは当然、アメリカの農務省の食肉検査基準に基づくものでございまして、これを厚労省に申請するようになっております。しかも、この基準は、先ほど申し上げましたが、大変莫大なものでありまして、しかも大変綿密にこの検査基準が規定してございます。その施設の認定に当たりましては、これら申請書類に基づきまして、厚労省が現地査察を二回も三回もやっている。そして、当然アメリカからも現地の査察団が入りましてやっている。 こういった形で、まずはどういう形でその実効性を確保するか、やはり一つはそういった申請書類なりあるいはそれを査察する厚労省、役人の皆さん方の査察をきちっとやっておるというのが一つあります。それからもう一つは、輸出しようとする食肉については、生産者は食肉検査申請書を知事に提出するようになっております。 この私は農家が出します食肉検査申請書を見していただいておりますが、十項目にわたっております。大変厳しい内容といいますか、大変詳しい内容を求められております。それは、まず屠殺しようとする年月日は当然のこととして、屠体番号、獣畜の種類、性別、品種、ここまではまあだれでもできようと思いますが、次に年齢まで入ってございます、年齢。そして、毛色、特徴、産地、生産者氏名、この十項目をこの食肉検査申請という形で出さなきゃいけない。 といいますのは、これだけ詳しい内容になりますと、ただ屠場で屠畜するだけではなかなか、生産者の皆さん方の特定していきませんとなかなか、この肉をえり分けるというか、検査するについても大変苦労の多い話だと、したがいまして生産者も特定せざるを得ない、こういうのが工場側のお話でございます。 何を言いたいかといいますと、まず認定工場になることが一つでありますが、大変これは厳しい内容で、しかも厳しいチェックを受けている。そのことはもう現地の工場の皆さん方が言わば悲鳴に似たような声を上げておられます。それから、先ほども言いましたように、農家を特定しないと食肉検査がこれはもう通らないと。だから、今申し上げましたこの十項目にわたるようなのは、だれでもかれでもじゃなくて、もう農家を特定しないことにはアメリカ向けの輸出はなかなか不可能だと、こういうお話でございます。したがいまして、こうした厳しい審査、検査を終えてようやく輸出ができる。それが日本からアメリカに向けて出しております肉であります。そのぐらい、私は皆さんを責めているわけじゃなくて、厚労省の皆さんや農水の皆さん方、もうまじめに、忠実に、徹底してやはりこの輸出プログラムを遵守されている、すばらしいことだ、厳格ですばらしいことだと私は思います。 その意味で、かたくなにこの輸出プログラムを遵守しているのは日本でありますが、イコールフッテングで考えた場合に、本当にアメリカはこれだけの、日本が対米輸出牛肉を検査しているようにアメリカがやってくれているのか。私は、日本の施設を審査している厚労省の皆さんが、その人方の方が一番いいわけでありますが、同じ目でアメリカの工場を査察をしていただきたい、そういうふうに思うわけであります。 したがいまして、アメリカの諸事情なり検査体制を査察して、そしてその査察を受けた工場からしか日本は入れません、そのことを明確にお答えいただければ有り難いと思います。
○政府参考人(中川坦君) お答え申し上げます。 先ほどもお答えしましたが、今回の一番のポイントは再発防止をきちっと徹底をするということだと思います。したがいまして、現在まだアメリカ側に報告書の中身につきまして不明な点等について照会中でありますけれども、この回答を得まして、米国側のその説明等も踏まえまして、査察の在り方も含めて今後の対応についてきちっと検討していきたいというふうに思います。今、先生が御質問がありました、そういった趣旨を体して適切に対応したいというふうに思っております。
○野村哲郎君 大臣がいらっしゃいますので、大臣の方に今の同じような御質問をさせていただきたいと思います。 やはり、先ほど言いました日本がアメリカに輸出するときには、これだけ先ほど言いました厳しい査察あるいはまたチェックをします。我々は、やっぱりアメリカから入って、肉の安全性というのを担保するには、日本が行って、先ほど言いましたように、同じ目で査察をして、その工場以外からはもう入れませんということを是非大臣にお答えいただきたい。 それからもう一つは、やはりよく聞きますのが、アメリカはやはりああいったお人柄の国でありますんで、日本から査察団が来るとなると、ショーマンという人がきちっときれいにしていく。かねては、日常的には余り大した、大したのかは分かりません、私行ったことありませんので、日常的な管理というのは、意外と、査察団が行くのとは若干違うと。ショーマンというものを私も初めて聞きましたけど、そういう方がいて、そしてそういった皆さん方、日本からきた皆さん方にきちんと見てもらおうという、そういう演出をする人たちがいるやに聞いております。それだけでは私はやっぱり問題があるんで、やはりこれは抜き打ち検査という、抜き打ち査察というのも必要ではないのかなと、こういうことも思いますので、併せて大臣の方からお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(中川昭一君) 先ほども御報告申し上げましたように、今回の事件は輸出プログラムの遵守違反。この輸出プログラムというのは各施設ごとに決められているものでございます。これは、日本側もアメリカ側も同じようなルールにのっとって、基本的には野村委員御指摘のようにイコールフッティングでございますが、今回はアメリカの二つの施設において明らかなプログラム違反があった。 したがいまして、これは先ほどお話がありましたように、個々のプログラム違反であれば二つの施設だけストップすればいいんですけれども、根っこが余りにも単純過ぎるといいましょうか、アメリカの言葉で言うと特異という言葉ですが、私は、特異という言葉は私としては使いたくないんで、余りにも初歩的なだけに、これは国民的な食の安全という観点からも極めて重大であるということで、総理の御判断もいただいた上で全部の米国産をストップしたところでございます。 現時点におきましては、先ほど御報告したとおり、アメリカ側の回答を待っているところでございますが、今御指摘の、事前にもう一度再点検をするとかあるいは抜き打ち検査をやるとかいう具体的な御指摘をいただきました。 私といたしましては、あるいは厚生労働省と同じでありますけれども、現時点におきましては、報告書に対する我々の質問の回答を待って、次の段階で何をするかということは現時点ではある意味では白紙でございます。白紙というのは決して、消極的で日本が何にもしないということでは決してございません。食の安全あるいはリスク管理は厚生労働省と農林水産省が負っているわけでございますので、二度とこういうことを起こさないというアメリカ側のいろいろな対策というものをしっかり回答書でもって判断をして、次に何ができるかということは回答を待った上でまた判断をしたいというふうに考えております。ひょっとしたらまた再質問ということもあるかもしれません。あるいはまた、今御指摘のようなことも含めて、次に日本側として何か行動を起こさなければいけないということもあるかもしれません。 今は全く白紙、白紙というのはあらゆる可能性を否定をしないという意味で回答を待っているということで、今の野村委員の御指摘も重要な御指摘として十分腹に入れてといいましょうか、御指摘を踏まえまして、次の段階に対するステップを考えていきたいというふうに思っているところでございます。
○野村哲郎君 大臣が今日はいらっしゃらないということで、副大臣以下の皆さん方といろいろお話ししようと思っていましたが、本当に丁寧な御回答、御答弁をいただきましてありがとうございました。 ただ、大臣、今回のルール違反は、これはやっぱり第一義には私はアメリカだと、これはもう間違いのないことであります。ただ、アメリカを信頼し過ぎていた日本もやはりそういった意味での責任はあるというふうに思います。 今、現場の生産者はどういうことを考えているかといいますと、再開がまた延期された、あるいは今度ストップした、ほっとしているところがあるんです。ただ、もう一つは、同時に不安を抱えています。それは何かというと、やはり牛肉に対する消費が落ち込んでいくのではないのか。アメリカのこういった輸入牛肉の問題が起きまして、日本の牛肉まで影響が消費者の皆さんから出てきたときは大変だと。だから、輸入がまたストップしたことについては、大変ほっとしている反面、そういう牛肉消費に対する不安というのを抱えております。 ですから、これはアメリカの問題というよりも、やはり日本の牛肉にも大変な大きな影響を及ぼしますので、これからのいろいろ報告、追加報告も先日されました、こういうのを踏まえまして厳密に、今後厳格に取り組んでいただきたい、そのことをお願い申し上げまして、BSE関連のお話を終わりたいと思います。 次に、酪農対策、これも大臣のところが一番大きいわけで、今日は北海道の先生方もたくさんいらっしゃいます。今日の審議会に諮問すると、こういうことになっておりますが、私はこの酪農のことを考えるときというか、問題というのは、やはり何といいましても牛乳の消費の減退だ、このことはもう分かっているつもりです。ただ、一方では、私ども鹿児島のお茶の伸びがいい、物すごくその飲料が伸びておりまして、その意味では、お互いに農業で競合しているという、まあ痛しかゆしの面があるわけであります。 ただ、私の地元鹿児島でも、酪農の後継者が畜産基盤再編総合整備事業によりまして酪農に夢を託しまして規模拡大を図った。しかし、生産調整、計画生産に追い込まれまして、強いられまして、百二十頭入れるところをまだ六十頭しか入ってない。計画どおりの収入も得られなくて、いよいよ償還期限が迫っている、どうしようか。やはり、大変不安を持っている農家もおります。先日は、大臣のところの中川義雄先生が、十勝では三千頭の牛を処分したと、何の罪もない牛を処分なぜしなけりゃいけないのかという奥さんたちの話も聞いた、そういうお話を聞きますと、本当に酪農はどうなっていくんだろうか、大変心配するところでございます。 このような中で、いろいろ政府におかれてはお考えいただいているわけでありますが、特に牛乳の消費拡大。まあ、学校給食だあるいは何だといろいろありますけれども、本当に私はこの、失礼な言い方ですけれども、消費拡大消費拡大というのは、言うはやすいんですけれども、大変これは実効が上がっていくのかという心配をいたしております。 したがいまして、その消費拡大に向けての具体的な対策、そういうものをどうお考えいただいているのか。それと、酪農の場合は生乳だけではございませんで、要は加工乳製品もあります。そういう意味での需給バランスをどう取ろうとしているのか、そのことについて併せてお伺いをいたしたいと思います。
○政府参考人(町田勝弘君) 生乳の生産が安定的に推移する中で、今御指摘いただきましたように、飲用牛乳の消費が伸び悩んでいるということでございます。牛乳・乳製品の消費拡大を図る、これは大変大事だというふうに考えております。 これにつきましては、これまでも関係団体、また乳業メーカーとも連携を図りながら、まず牛乳につきましてはカルシウム摂取の重要性、こういったことの普及啓発、また乳製品関係ではチーズ又は脱脂粉乳などを使いまして新しい商品の開発、こういったことへの支援ということに取り組んでまいってきたところでございます。 今後は、こうした国内の取組、これに加えまして、さらに、中国、東南アジア、こういった諸国への牛乳・乳製品の輸出も視野に入れながら、牛乳・乳製品の需要拡大を図ってまいりたいというふうに考えているところでございます。 また、生乳生産の中で需要の伸びがこれから見込まれます生クリーム、チーズ、こういったもの等に向けます生乳に対しましては奨励金を交付するということで、生乳取引のこうした向けの拡大を図るということにしております。 こうした取組を、様々な取組でございますが、全体的に推進いたしまして、何とか生乳需給のバランスの安定を図ってまいりたいというふうに考えております。
○野村哲郎君 今、町田部長の方から大体想像しているようなお答えをいただいているわけでありますが、ただ、本当に具体的に消費の拡大、これは乳製品を含めてでありますけれども、やっていかないと、本当に農家はもう悲鳴を上げているわけであります。その中で限度数量の問題があったり等々ありますが、要は生乳の消費拡大、このことは、もうこれは嗜好の問題でありますので、先ほど言いましたように、いろんな飲料水があるわけで、その中での大変な競争をしていかなきゃならない。そして、どういう具体的にじゃ牛乳を伸ばしていくのか、非常にこれはまた難しい課題でもあろうというふうには思いますが。 ただ、もう一つは、これはもう国の方でも御検討いただいて、いよいよ来年の三月になりますと、チーズの二十万トンの工場が、生産が可能になってくる。そうなると、そうなると私は、この一年間が一番厳しくて、十九年以降はこの酪農の需給がきちっとなってくるのかなという期待も持っているんです。ですから、その辺が、いつまで辛抱すればいいんだと、酪農家の皆さん方は。確かに、一年なのか二年なのか三年なのか、先が見えないとこれほど希望の持てないことはありません。だから、あと一年なり、あるいはこういう工場ができる、あるいは先ほどおっしゃいました輸出の問題、あるいは新しい製品の問題ありますが、ここ一、二年頑張ればどうにかその将来の展望が開けてくるのかどうか、その辺を是非お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(町田勝弘君) ただいまお話しいただきましたように、このチーズにつきましては国内の消費も伸びてきております。一年一人当たり二キロということでございます。ただ、これはEU諸国に比べますと、まだ十分の一ということでございます。国民の皆さんに食べていただいているチーズの九割は輸入ということでございます。まだまだ伸びる、おいしい国産のチーズを作って消費を拡大していきたいというふうに思っております。 そうしたことで、二十万トン規模のチーズ工場もできるということで、残念ながら施設整備等ありますので二年掛かるところでございます。この二年は、チーズは、もちろん増やせる、今の施設で増やせるところは増やすわけでございますが、そのほかに生クリーム又は発酵乳、ヨーグルトでございますが、こういったものにつきましても需要の拡大、期待できるわけでございます。その年々の需給状況によって伸びる分野、全体的に伸びる中で特に伸びる分野、そういったものがありますので、そういったことにつきましては、先ほど申し上げました、私どもとしても奨励金を交付するということで、応援といいましょうか、奨励、支援をしていきたいというふうに考えております。あと、そういう意味では二年、何とかやっていきたいというふうに思っております。
○野村哲郎君 酪農につきましては、北海道の先生方の専門家がいらっしゃいますんで、以上をもって酪農の質問を終わりますが、次に、肉用牛対策についてお伺いをいたしたいと思います。 肉用牛対策につきましては、特に子牛資源をどう確保していくのか、これは私ども郷里の大先輩でございます山中貞則先生がもう常に生前心配されていたことであります。このままでいくと子牛資源が枯渇するぞと、どうするんだというお話を本当に随分聞かされたものであります。 しかしながら、政府の方でお考えいただいて、あるいは事業化していただいております地域肉用牛振興対策事業、あるいはまた、飼養に対する研究、技術開発が付きまして、今現在繁殖牛の規模拡大が図られているところでありますが、しかし、依然といたしまして小規模農家が多い、十頭未満の農家が大体八割を占めている、そして高齢者である、こういういろいろな課題を抱えているわけでありますが。ただ、繁殖農家のその規模拡大が従来図られなかったのは、これはやはり牛の持つ生理的、物理的な障害といいますか、そういうものがあったんだというふうに思いますが、しかし近年、非常に、政府の皆さん方の技術開発、研究開発によりまして、一つは妊娠の、いわゆる発情発見器というものができました。これによって多頭飼育が可能になったというのがあります。 それからもう一つは、スタンチョンの開発であります。これは、スタンチョンというのは初めてお聞きになる方もいらっしゃると思いますが、牛の場合はなかなか、群で飼っておりまして、一匹ずつ引き出すのに大変であります。発情を見付けてもその牛を捕まえるのに大変だと。それが今、簡単に牛が捕まる方法は、えさをまきますとそこに首を突っ込む、そうするとガチャンと締まって首が抜けなくなる、そういうものが、簡単な機械でありますけれども、でき上がった、それがどれだけの省力化につながっているか、これは、現場の生産者の皆さん方はやはり画期的な発明だと、こういうふうにも言っておられます。 そういったスタンチョンの開発が進んできたし、あるいはまた、早期離乳ができまして、酪農じゃありませんが、黒牛の繁殖につきましても、もう三日目には子を離してしまう、それによってまた次の発情を早める。いろんなそういった皆さん方の研究開発の成果で多頭飼育が可能になってきたのはつい最近のことであります。 ですから、これから繁殖基盤を強化していくために、やはり高齢化が進んでいる、先ほど言いましたように、非常に少数の牛しか飼っていない、そういうのを規模拡大していく条件は整ってきたと、そういうふうに思います。ですから、私どもの鹿児島では、繁殖を四百頭という規模のもう農家も生まれてまいりました。これは、先ほど言いましたようないろんなことが相重なりまして可能になってきたと。ただ、やはりまだそういうものが開発されて期間が短いわけでありますが、徐々にそういうものが定着をしてきております。 ただ、もう一つ、ほとんど今までそういった規模拡大を阻害していた、ネックになっていたのは、今申し上げましたように、大体解消をされつつございますけれども、一つだけ生産農家の皆さんに何が障害として残るか、このお話を聞きますと、粗飼料だというんです、粗飼料。規模拡大するにはやはり粗飼料が足らないと。 これは、何といいましても、粗飼料の中でも稲わらでございます。私は、昨年のこの委員会におきましても、まだ口蹄疫が発生しておりませんでしたけれど、やはり国内の稲わらの活用、利活用というのを是非やっていただきたいということで、当時の白須局長の答弁もいただいたわけであります。しかし、まだもって私どもの南九州、特に稲わらは全国的には約一割ぐらいしか使われていないというふうに思います。 しかし、全国の中でも、我が鹿児島と宮崎だけが限定して足らないんです。もう域内のわらは全部使っております。だけれども、域内では不足しているんで、今皆さん方の御協力も得ながら、お隣の三浦副大臣の熊本、あるいはまた佐賀の方から、岩永先生いらっしゃいませんですね、佐賀から融通していただいておるわけでありますが、もうこの稲わらの確保というのが、繁殖農家もさることながら、肥育農家にとっても大変これは不足いたしております。現在、イタリアンストローはオーストラリアから入れて代替品として使っているんですけど、やはり国内産のこの安心、安全な稲わらを使いたい、これはもう農家のやはり声であります。 したがって、先ほども申し上げましたが、稲わらが不足しているのは鹿児島と宮崎に限定されておりますので、熊本の副大臣、そして宮崎の政務官いらっしゃいます、是非、小斉平政務官に、同じ悩みを持っておられる宮崎県の政務官として、この稲わら対策をどう取り組んでいただけるのか、ひとつ御所見をお伺いいたします。
○大臣政務官(小斉平敏文君) ただいま野村先生御指摘のとおりでございまして、宮崎、鹿児島に限定ということでありますけれども、あと一県、三重の松阪辺りも若干足らないという状況にあることも事実でございます。 この足らなくなった状況というのは、委員御承知のとおりに、中国産の稲わらというものが二〇〇五年の五月の二十七日、輸入停止になっておるということから、稲わらが足らないという非常に現実な問題になっておるわけであります。 中国等、いわゆる口蹄疫汚染国からの輸入というのは禁止をされております。ただし、いわゆる生産地の条件、いわゆる各省で過去三年以上口蹄疫が発生していないという条件と、なおかつ農林水産大臣が指定をしたいわゆる施設における加熱処理、これが行われておれば輸入は可能ということになっておるわけでございます。ただし、中国からの稲わらが結局禁止されたという背景には、いわゆるこの加熱処理の違反事件が二件昨年起きておりますし、また口蹄疫が九九年以来初めて二つの省で発生をいたしまして、それが爆発的な勢いで中国全土に広がっておるということから、輸入を停止をいたしたところであります。 ところが、中国側に言わせますと、すぐ、いわゆるそのうちの特に中国の東北部の三省においては、ここは過去も現在も口蹄疫が発生していないんだと、だから輸入再開をしてくれと、このように言ってきておるところでありますが、特にこの黒竜江省、吉林省、遼寧省、三省でありますけれども、黒竜江省はロシアと実は国境を接しております。しかも、ロシア側から、国境沿いから七件口蹄疫が発生したという報告が出ておりまして、一番近いところは実に国境三百メートルしかないというところから口蹄疫が発生しておるわけでありまして、とても日本政府として真っ白だと言うわけにはまいらない状況にありまして、今まだ輸入を停止したままでございます。 今後、中国政府が詳細、精密に調査をして絶対なかったということで報告が日本政府に届けば、農水省としてもその現地調査等々を含めて検討をしてまいりたいと、このように思いますけれども、残念ながら現在のところはそういう状況でございますので、早期の輸入再開というものはできないだろうと、私はそのように思っております。現地の皆さんが大変な御苦労をされておるということは十二分に承知をいたしておりますけれども、しかしながら口蹄疫が我が国に入ってくれば我が国の畜産、壊滅的な状況を得るということは事実でありますから、絶対そういうことは避けなければならないと農水省としては思っておりまして、慎重にこのことは対応をしていきたいと、このように思います。 また、委員御指摘のように、十五万入っておったわけですけれども、その分が足らないわけでありまして、ストローで七万程度を代替しておるんですが、現地の皆さんの、生産者の皆さん等々に聞きますと、肉質が落ちるんではないかという心配非常にされておるんです、このストローを食べさせることによって。ですから、あくまでも、こういう機会をとらえて稲わらについては国産で一〇〇%自給するという強い態度を我々は持ち続けなければならない。 ただ、問題があるんです。そのための施策はちゃんと打ってあります。しかし、稲わらが輸入再開が始まったら、また中国側から始まったらすぐに農家はそちらに行くんですよ。なぜかというと、価格が一つあります。物すごい価格は安いんです。あと一つは、使い勝手が物すごいいいんです、中国産稲わらというのは。ですから、その二つの課題を国産稲わら克服していかなければなりません。そのためには県域を越えて、委員御指摘のとおり、県域を越えてこれらのことに対応をする、油圧をする、カットをする、農家の皆さん方が非常に使い勝手がいいというような稲わらを一円でも安く農家に供給するのが私ども農水省の務めであろうと、このように思いますし、また現地におきましても生産者団体等々と研究開発を進めておるところでありますので、これらの問題、全力を挙げて取り組んでまいりたい、このように思う次第であります。(発言する者あり)
○野村哲郎君 今、名回答というぐらいに非常に皆さん方の評価がありました。私も大変政務官の今の御答弁に心強く感じた次第でございます。 政務官の御指摘のとおり、確かに大規模の農家からは中国産の稲わらを早く輸入再開をしてくれ、こういうお話も実は聞かないわけでもありません。しかし今は、御指摘のとおり、本当によく考えてみてほしいと。一遍口蹄疫が入ったら、もうあの数年前のあの大騒動、大騒動をもうやりたくない、やはり生産農家の皆さん方も安全な国産の飼料を、稲わらを使いたい、その気持ちはやはり強いわけでありますけど、おっしゃったように、やはり価格の問題も一つあります。使い勝手の問題もあります。そういうのを是非、農水の方でも是非とも検討をしていただきたい。もうこれは去年からの課題でありますんで、是非今年は、もう今年の出来秋にはきちっとでき上がるようにその仕組みを是非つくっていただきたい、このことを強くお願いを申し上げたいと存じます。 それでは、なかなか養豚問題が出ませんので、私は養豚について、これも産地であります鹿児島、大変今厳しいといいますか緊急なお話になってこようと、こういうふうに思っておるところであります。 養豚につきましては、もう御承知のように、ここ二年間、豚肉の消費というのはBSEの発生以来大変伸びております。ただ私、十年度と十六年度を比べていきますと、豚肉だけの自給率を計算いたしますと、間違ってたらまた教えていただきたいと思いますが、豚肉、十年度で六一%の自給率、十六年度は五一%で半分になっている。これはやはり、国内生産はほぼ横ばい、しかしその増えた分だけいわゆる輸入に頼ってきている、その状況だろうと思いますし、これは一時的に豚肉の消費が伸びた結果だというふうに思いますが、ただ私は、ここの豚肉についても、養豚についても実は二つの問題があると指摘をせざるを得ないと、こういうふうに思います。 その一つは、養豚農家の急激な減少であります。これはここ五年間で比較をいたしてみますと、ちょうど四万戸養豚農家が減っております。十五万戸から十一万戸になっておりますが、その今度は年齢構成を見ていきますと、六十五歳以下が全部四万戸減って、六十五歳以上はそのままであります。 何を意味しているかといいますと、養豚につきましては後継者が育ってない、育たない、そして新規就農者が私は少ない、そういう結果ではないのかなと。六十五歳以下が四万戸減ってきたという中には、やはりそういった意味での新規就農者が少ない、あるいはまた後継者がそのまま後を継がなかったのではないかと。したがって、リタイアされてそのまま廃業になっていると、そういうふうにも思えるわけです。 今後の五年なり十年後、このたんぱく資源、こういうことを考えていきますと、やはりこの養豚の振興対策を五年後、十年後を見据えてやはりやっていかないと、今から手を打っていかないといけないのではないのかと、実はこういうふうに思うところでございます。 私は、だからこのところを、先ほど養豚では副大臣の方から何かおつくりになったという、この基本方針じゃなくて養豚は養豚で別途につくられたということになっておりますが、今後こうした養豚に対する取組についてもう少し、さっき副大臣の方からお話があったわけですが、もう少し突っ込んだ御所見をいただければ有り難いと、こういうふうに思います。
○政府参考人(町田勝弘君) 野村先生から冒頭に畜産は関連産業を含めて大変地域の活性化なり地域経済を支えるという話がございましたが、特に養豚につきましては正にそれが一番当てはまるのではないかというふうに思っております。 御指摘いただきましたように、養豚経営につきましては高齢化等を背景、理由といたしまして農家戸数が減少しているという実態にございます。こういった実態を踏まえますと、新規就農者や後継者の参入を支援するといったことによりまして担い手の育成確保、これを図っていくということが大変重要であるというふうに考えております。 後継者や新規参入者の就農の促進をするためには、青年就農促進法、この法律に基づきまして就農計画を作成いただきまして都道府県知事の認定を受けました認定の就農者に対しましては就農準備に必要な資金を無利子で貸し付ける、こういった政策があるわけでございます。これを実施しているところでございます。 また、個々の農家というよりは地域全体で養豚経営なり養豚を支えていくということが大変重要ではないかというふうに考えております。地域養豚振興特別対策事業、これによりまして各地域におけます銘柄化の推進、こういった取組に対して助成を行っております。 また、強い農業づくり交付金のメニューの中におきましても、地域内一貫体制の確立のための共同利用畜舎の整備、こういった支援を行うということで共同化の方策も推進しているわけでございます。 また、経営安定といった意味におきましては、豚の枝肉が下がった場合に補てん金を交付することによって養豚経営の安定を図るという地域肉豚事業でございます、これを実施しているところでございます。 今後とも、ただいま申し上げましたような各般の施策を着実な実施いたしまして、意欲ある担い手の育成確保、そういったことを通じて地域の養豚生産基盤の強化、図ってまいりたいというふうに考えております。
○野村哲郎君 今、部長の方からいろいろ事業等々の御説明をいただきました。ただ、やはり養豚を考えた場合に、酪農だとかそれから肉用牛と異なりまして、国によります生産支援対策、これは比較的私は弱い、こういうふうに指摘をせざるを得ないというふうに思っているところです。 今、町田部長おっしゃいましたように、現在のいろんな事業、これによって養豚農家が、この事業はやはり大事な事業でありますので継続をしていただかなきゃならないんですが、ただ、これは種豚の改良だとかあるいは衛生管理に対する支援策であって、そもそもの生産支援対策というのが私は手薄いのではないかと、こういうふうに思います。 具体的に言いますと、ハード事業に全くの支援対策、まあ強い農業づくり交付金だとかあるいは無利息の貸付けがあるよと、こういうお話がございましたけれども、やはり酪農なり肉用牛についてはハード面での支援対策というのをきちっと確立をしてございます。しかし、この養豚の場合はやはりそこが弱いのではないか、今後のことを考えたら今からやはりつくっていく必要があるのではないかと、こういうふうに思うんです。 なぜかといいますと、新規就農するにしても、あるいは後継者がおやじさんの豚舎、非常に豚舎の場合は償却が早いわけで、消耗が早いわけでありますが、建て替えをしようとかあるいは新規に豚舎を造ろうとしたときにどのぐらいの金が掛かるとお思いですか。例えば、母豚一頭大体百万なんです、施設費、そういうものが。そうすると母豚でいきますと、百頭規模ぐらいでないと飯は食っていかれませんよ。一億ですよ、一億。 それから、肥育専業でいっても、大体一頭二万五千円から三万円ですから、七、八千万の初期投資というのが要るんです。それで豚を飼えといったって、これはなかなか貸してくれるところもなければ、保証人も出てこない。 ですから、牛については、酪農についてはそういったいろんな支援事業がありますけれども、豚についても私はここを是非とも考えていただかないと、新規就農なり後継者の育成に対する担い手をつくろうといっているわけでありますから、是非ともそのところをお願い申し上げたいと思うんです。 それともう一点、これはやはり養豚の場合は、先ほど言いました農家戸数は減っておりますが、飼育頭数は変わりません。そんなに変わってないです。それは、やっぱり大きな規模拡大を図っていく農家が一方では増えているということもあります、増やしているということもありますが。私は、そういうピッグファームじゃなくてビッグファーム、でっかい養豚場だけに日本の養豚を任せるのかというのを実は言いたいんです。 それは、私は、鳥インフルエンザでやはり証明済みなんです。中小家畜というのは病気に弱い。一遍入ったらもう全部淘汰しなきゃならない。そのときに、肉のその資源をどこに求めていくのか。そのことを考えたときに、企業も大事です、企業養豚も大事ですが、健全な家族経営の私は農家養豚というのをやはりつくっておかないと、日本の養豚をすべて任せられない。これはもう鳥で立証済みでありますんで、そのところをしっかりと押さえておいていただかないと、私はこれからの健全な養豚事業というのは伸びていかない、そういうふうに思います。 ですから、是非ともそういう視点で、そして来年度から始まる、先ほども副大臣の方から御答弁がありましたこの方針の中にもやはり担い手づくりというのがあるんです。ですから、新しい担い手づくり、そして今から後継者としてやっていこうという人たちにきちっとしたやっぱりこういうハード面の整備ができるような仕組みを是非つくっていただきたい。これはもう来年から始まるわけですから、今年じゅうにやはり役所の方でもお考えいただいて、そういったような事業を構築を是非ともしていただきたい、そのことを考えるわけでありますが、いかがお考えでしょうか。
○政府参考人(町田勝弘君) 養豚経営につきまして、地域肉用牛の振興対策の事業にあるような、そういった新規参入円滑化のための対策というものがやや手薄ではないかという御指摘だというふうに思っております。 また強い農業づくり交付金かと言われてしまうんですが、交付金の事業の中には、この肉用牛と同じような農場リース事業、私ども一応用意をさせていただいております。ただ、残念なことに、私たちのこれは努力も足りないのかもしれないんですが、この養豚経営で利用していただいた実績は、調べてみましたところまだございません。今後、関係者の周知をよく図りまして、養豚経営の新規参入への支援、こういったことを行ってまいりたいというふうに考えております。
○野村哲郎君 だから、強い農業づくり交付金でやるとなかなか見えないんですよね、これはもう野菜も果樹も畜産も全部ひっくるめての交付金ですから。だから、牛でありますような形で、やはりセットになって、ハード面での施設の整備にはこういう支援があります、そして、あるいは母豚の導入についてはこういう支援がありますというのをセットでやっぱり見せておかないと、ただ、この交付金をつくれ、あるいはこっちの補助金を使え、これじゃ見えないと思うんです。牛は非常に、あるいは酪農にしても、懇切丁寧な事業を仕組んであるんですよ。豚については、どうぞどうぞ皆さん方選んでくださいじゃ、これはなかなか進まないと思うんです。 だから、是非、今までの事業一つにこうまとめてでもいいですから、何か新しい担い手をつくる、そういう事業の仕組みを、これは副大臣、政務官、是非お考えをいただきたいというふうに思う次第でございますので、これは今後の問題として是非とも取り組んでいただきたいと思います。 それから次に、豚肉の差額関税制度についてお伺いをいたしたいと思います。 この制度は、もう皆さん方御承知のように、輸入品の価格が低いときには基準輸入価格に満たない部分に関税を掛けて、そして輸入価格が高いときには低い従価税の四・三%を適用する。このことで、いわゆる生産者と需要者のバランスを図る上で大変私は重要な制度だと、こういうふうに思っております。 しかしながら、ここ新聞をにぎわしておりますのがこの制度を悪用した不正輸入であります。いわゆる脱税行為であります。昨年の二月から発生していると思いますが、どのぐらいの事例があったか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(町田勝弘君) 御指摘いただきました豚肉に係ります関税の脱税の告発実績でございますが、過去五年間におきまして七件そういった事案が告発されているというところでございます。
○野村哲郎君 この差額関税制度につきましては、生産者からは経営安定に大変重要な役割を果たしているということで評価が高いんです。ただ、輸入業者、流通業者に言わせますと、複雑だと。まあそこに不正が発生する要因もあったんだろうというふうに思いますが、私は、この不正輸入されたということは非常に残念な話でありますけれども、ただ、差額関税そのものが悪じゃない。この制度はやっぱりきちっと、生産者そして実需者の皆さん方にきちっとバランスが取れる仕組みだというふうに思いますけど、ただ、先ほど申し上げましたような悪い事例が出てまいりました。 本制度が果たしてきた役割を踏まえまして、今後この差額関税制度については十分な検証が必要だと、こういうふうに思います。当然これは、WTOの交渉の中でこれは議論される話だと思いますけれども、その前に役所としてはきちっとこのことを検証していただきたい、こういうことを御要請申し上げます。御答弁は要りません。 時間も迫ってまいりました。最後に、養豚協会からの要望もありましたバイオマスの取組、しかも、今日も大臣の所信表明の中にもそのことが出ておりました。 この養豚というのは、元々そのルーツは、家庭の残渣を豚に食わしてそれで養ってきた、元々そういう食品残渣を活用した畜産の経営であったわけでありますが、しかしながら、規模拡大なり、あるいはまた衛生面なり環境面、こういうことから購入飼料に頼っているのが現状であります。 しかし、最近、このバイオマスによる食品残渣の利活用、これがあちこちで見られるようになりました。実は、昨年、常田当時の副大臣、加治屋政務官にも私どもの鹿児島空港のすべて出る食品残渣を、これをバイオマスを使ってまた豚に食わしている、その施設も見ていただきました。非常にそういう意味では、今、千葉の成田空港の方でも是非そういうことをやりたいという新たな試みも聞いております。 加えまして、これは大変有り難いんですが、私どもの鹿児島なり宮崎のしょうちゅうが大変なブームで消費拡大が進んでおりますが、一方では、今度はしょうちゅうかすの処理が、今まで海洋投棄ができていたんですけれども、これができなくなりまして、しょうちゅうかすのまた活用もしなければならない。そのためには、やはりこのバイオマスを使った、またこの循環型の利用、このところに、まあ役所の方でも計画にも入っていますし、先ほど申し上げましたように、大臣の所信の中にも入ってございます。ですから、そこら辺のところを、心意気といいますか、意気込みを是非とも聞かせていただきたいなと、こういうふうに思うわけであります。
○政府参考人(町田勝弘君) 御指摘のありました食品残渣の利用に向けた私どもの気持ちといいましょうか、そういうお尋ねでございます。 食品製造から排出されます食品残渣、これを飼料として利用していくというこの取組につきましては、飼料自給率の向上、もちろんでございますが、環境負荷の軽減という観点から重要であるというふうに考えております。 このため、農林水産省におきましては、食品残渣の飼料利用を飼料自給率向上の大きな柱、二つのうちの一つと位置付けまして、昨年五月に立ち上げました飼料自給率向上戦略会議の下に全国の行動会議というのを組織いたしまして、国、都道府県、関係団体が一体となった取組を推進しているところでございます。一年間、小斉平政務官、議長として今やっていただきまして、いろいろ取組を聞きますと、やはり食品関連事業者のリサイクルに対する関心の高さ、また畜産関係者もこの食品残渣の飼料化に期待、大変大きいものがあるということを肌で感じているところでございます。 したがいまして、引き続き、食品残渣の飼料利用につきまして、まず品質、供給、こういったことの安定性を図る。何よりもやはりコストも下げていかなくてはいけない。そのコストの低減、また安全性の問題もあります。この安全性の確保、こういった点に留意して、飼料化の普及定着、これに向けた取組に対して私ども支援してまいりたいというふうに考えております。
○野村哲郎君 是非とも、昔の養豚に返るわけじゃありませんけれども、食品残渣を活用してリサイクルすることによってやはり健全な豚も育っていく、私はそういうふうに思っています。ですから、是非ともこのバイオマスを利活用した取組方を一層推進をお願いを申し上げたい、そういうふうに思います。 時間も来ましたので、最後の質問をさしていただきます。牛、豚まで来ましたので、次は鳥に入らさしていただきたいと思います。 最後に、鳥インフルエンザ対策であります。これにつきましては、平成十六年の一月に発生して以来、各地で発生いたしておりますが、特に十七年の六月以降は茨城県で発生しました。六百万羽の感染が確認されたと、こういうふうに聞いておりますが、これにつきましては、国あるいはまた地方団体、そして生産者の皆さん方が一体となって取り組んでおられまして、特に殺処分につきまして、あるいはまた移動制限に取り組んでいる。これは、農家の皆さん方にとっては大変苦渋といいますか、大変御苦労の多い、もう苦労というよりそれを超えるような私は皆さん方は危機感を持っておられるんじゃないかというふうに思います。 ただ、このような中で、生産者が自ら積立てを行い、そしてまた国の方からもその二分の一、生産者が、一対一ですね、二分の一ずつ出して、そして基金を積み上げて、まあ互助補償、互助的に、形で補償していく。これは牛でもでき上がりましたし、豚でもでき上がりまして、まあ鳥もあるわけでありますが。 ただ、私は、地元で聞く話では、どうもこの互助制度が、言わば基金が枯渇しているのではないか、こういう話を聞くわけでありますが、その実態についてお伺いをいたします。
○政府参考人(中川坦君) お答えを申し上げます。 鶏に関します家畜防疫互助基金でございます。これは、先生も今おっしゃいましたけれども、国と生産者が一対一の比率で出し合って基金造成をするということでございまして、国それから生産者の拠出分合わせますと現在約十二億円の基金造成になっているわけでございます。 これに対しまして、互助基金の支払の見込みでございますけれども、茨城県におきまして四十例の発生の事例がございました。この互助基金は、この方々が経営再開をするそのための計画をきちっと作った場合にお支払いをするということになっておりまして、まだそういった経営再開に向けた具体的な計画策定の段階に多くの経営者の方が、今準備中でございます。まあそういう意味では、今現在、恐縮でございますけれども、具体的な支払見込額についてここで御説明をする状況にはないというところは御理解をいただきたいというふうに思います。 この基金は、まず基本的な考え方は、やはり生産者の御努力を国としてもきちっと支援をするということで、一対一というのが一番制度の基本的な考え方でございます。この考え方の下に、私ども、生産者の方が、仮に基金の方がタイトになってくるということで、自分たちとしてもその積み増しの努力をされるということであれば、国としても一対一という原則の下にきちっとそこは対応させていただきたいというふうに思っております。
○野村哲郎君 私が地元で聞いた話では、今、局長から答えていただきましたように、基金は十二億なんだけれども、支払の方は十七億だと。五億が足らない。これはどういう試算されたか私は分かりませんが、要は足らないと。 それで、また、今まで四円ずつ積んだものを追加でまた負担をしてくれと、そうすれば国も同じ額を積み立てるからと。これは私は、極端なことを言えば、制度設計のミスだったのではないのかな、そういうふうに、例えば保険だというと、必ずそういったリスクを勘案しながらまあ言わば保険というのは成り立って、互助方式ですから成り立っていると。いや、実は死亡者が多くて掛金をもう一遍積んでいただけませんか、そんな話は私は農家の皆さんに、これはお互いに、これは互助ですから、発生したところも発生しないところも日本全国の養鶏農家にやはり造成してもらうわけですよ。 そうしますと、一回はやっぱり、それはもういつ病気が入るかもしらぬから、自分のためでもある、あるいは他人を救う、まあ一人は万人のため、万人は一人のためでありますから、そのことで皆さん最初は出しますけれども、さあ茨城に全部出てきた、さあ金を積め、もう足らなくなったから、じゃ皆さん鹿児島から北海道まで積み増ししてください、これは納得がいかないというか、農家の皆さん方、やはりこれは経営も養鶏農家も厳しい状況の中で追加負担を求められるのではないかというのが一つ。もしおれたちが出さなければ茨城の農家を見殺しにしたということを言われると。その二面性から大変なジレンマに陥っているんですよ。だから、そういう意味では、私は、もし枯渇したときにどうする方法があるのか、これは局長今お答えになりましたように、今からの話かもしらぬけれども、やはり最悪の状態を考えながら今からこの仕組みを考えていかないと私は間に合わないと思うんですよ。やはり、この農家の皆さんがもう一遍再建をしていく、そのためには国としてどういう手助けが必要なのかというところは是非ともお考えいただきたい、こういうふうに思います。 もう一遍お聞かせください、決意のほどを。
○政府参考人(中川坦君) 制度の基本は先ほど申し上げましたのでそこは繰り返しをいたしませんけれども、やはりここは、全国でやるのか、あるいは茨城県の当該発生した地域でどう工夫をされるのか、私ここで今具体的なことを申し上げる準備はできておりませんけれども、制度の仕組みの目的、それからやはり、これは何よりも養鶏の業界、業者の方々の再建を国としてお助けをすると、支援をするというのが制度の目的でございますので、何がしかの知恵を出していくと。これは生産者の方々にも是非いろいろ御協力をいただきたいし、我々としてまたできるだけのことをしたいというふうに思っております。
○野村哲郎君 ここで明確な答弁、本当は求めたいんですけれども、ただ、今申し上げましたように、私どもの鹿児島の養鶏農家の皆さん方は、本当はやっぱり茨城の皆さん方を見殺しにしたくない。だけど、金を出すのも、これ以上の負担はもうなかなか厳しいぞ、こういう二つの面を持っている。そのことだけは是非御理解をいただいて、また新たなその対応を是非仕組んでいただきたい、こういうふうに思います。 是非、いろいろ酪農、そして牛、豚、鳥、全畜種を質問を終わりましたが、これから本当に畜産は、最初の副大臣の御答弁のとおり、やはり振興していただかなきゃならない、その思いで御質問をさしていただきましたので、今後とも、どうかその振興策を是非とも仕組んでいただきたいし、また頭に入れていただきながら実行していただきたいなというふうに思います。 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○小川勝也君 迫力ある野村委員に引き続いて、今日のテーマについて質問をさせていただきますけれども、後でしますけれども、少し私、個人的に関心あるテーマについてお時間をちょうだいしたいと思います。 実は、知床半島で海鳥の大量死が発見をされまして、いろいろと懸案事項が多々ある場所でございまして、一つは、サハリンで油田開発をしているというその件。もう一つは、アムール川、中国でベンゼン工場が爆発をしてアムール川に大量の化学物質、有害物質が流れ込んだという、その懸念がどうなってしまうのかというふうに心配をしていたところでちょうどその報に接して、これは大変なことになるのかなというふうに思ったところ、どちらとも今のところは関係なさそうだということでありますけれども、二つの案件に絡めまして、この機会をおかりして質疑をさせていただきたいと思うところであります。 まず、環境省にお伺いをしたいと思いますけれども、その後、海鳥の大量死についてはどういう原因が考えられるという状況になっているのか、まずお伺いしたいと思います。
○政府参考人(小林光君) お尋ねの今の海鳥の大量死、こういうことでございます。 環境省では、地元の機関等と一緒になりまして、自然保護官事務所ございます、こちらでその水鳥の死体の収集に当たる、そして鳥の種別の確認あるいは数の確認、そして死因の確認等々、現地調査を行っているところでございます。 現在のところ、原因については、今、委員御指摘のとおりでございまして、よく分からない、不明であるというのが今まで分かったことでございます。 御指摘の油汚染の可能性ということでございますけれども、国内の海域につきましては、海上保安庁の方から、例えば航空機あるいは巡視船艇におきまして調査をしてきた。その結果によりますと、油汚染の原因となるような事故等の情報がなかったというふうに聞いてございます。 また、国外の状況につきましても、同じく保安庁、そして外務省と連携をいたしまして問い合わせをしているところでございますけれども、今のところそうした原因となるような事故等の報告は承知をしていないと、これが現状でございます。
○小川勝也君 例えば炭鉱などで酸素の量をカナリアが教えてくれるなんということがあるように、例えば「沈黙の春」に象徴されるように、鳥が我々の未来を教えてくれるということになるんではないか。化学物質、地球温暖化、この目まぐるしく激しく変わる気候、気象、そんなことも大変研究の材料としては、お亡くなりになった海鳥には申し訳ありませんけれども、我々人類として十二分に利用させていただく価値があるんではないかなというふうに思いますので、しっかりとこれ、原因が何だったのか、まあ解明できるかどうか分かりませんけれども、引き続き環境省を中心に究明のために御努力をいただきたいと思うわけでありますけれども、一言だけ答弁をお願いしたいと思います。
○政府参考人(小林光君) この水鳥の死亡、千八百羽ぐらいというふうに聞いておりますけれども、大変大きな規模でございます。 また、今御指摘ありましたように、その原因が分からないと大変不安なことでもございます。一生懸命調べてまいりたいというふうに思っております。
○小川勝也君 そして、アムール川の化学物質でありますが、オホーツク海は流氷が有名でありまして、流氷はオホーツク海にプランクトンを連れてきてくれる、だからあの周辺は好漁場になっているわけであります。その源は、アムール川、そしてその奥にあるシベリアを中心とした森林、この恵みを、アムール川から間宮海峡を通ってオホーツク海に来る、そしてその氷の中にプランクトンを詰め込んできてくれるのでという話になっているわけであります。 そうしますと、アムール川とオホーツク海あるいは沿岸住民との間は非常に密接不可分、特に漁業に関しては重要なポイントでもございます。そのベンゼンの流出事故というのが正に他人事ではないわけでありまして、現在の状況がどうなっているのか、そして今後の予測がどうなのか、知る範囲で結構でございますけれども、答弁をお願いしたいと思います。環境省、水産庁、両方お願いしたいと思います。
○政府参考人(小林光君) 中国の吉林省で起きました工場の爆発事故、これは十一月の十三日、昨年でございますけれども、これによりましてアムール川に汚染問題が起きたと、こういうことでございます。環境省といたしましては、外務省を通じまして情報収集に努めてございます。 また、今御指摘のございました解氷あるいはオホーツク海の海流、これでその汚染がどういうふうに移ってくるのか、こういったことにつきましても専門家からの意見の聴取などを行ってまいりました。その結果どうなのかと、こういうことが今の御指摘かと思っております。 まず、現在の状況でございますけれども、汚染は下流のかなり河口部まで近づいておりまして、アムール川の方のロシア領に入っているわけでございますけれども、ここでのその汚染物質の濃度は、私どもの環境基準ではございませんが、先方の国の環境基準の大体百分の一ぐらいのレベルにかなり低下をしているということでございまして、既に一月の、今年に入ってからでございますが、二十五日に至りまして、ロシアの方ではこのアムール川の汚染の監視体制というのを既に解除をしたという状況にはございます。 ただ、現在結氷しているわけでございまして、その氷の中に閉じ込められていて、これがまた流れてくるのではないかというようなことも懸念をされるわけでございます。一応、専門家によりますと、春になりますとそういった氷、今止まっているのが動き出すわけであります。解けていくわけでありますが、それが、今、委員御指摘のとおり、間宮海峡を通じてオホーツク海に入り、そして沿岸に回って来るという可能性があるわけでございます。森林署によりますと、大体それは来年の秋ごろということになろうかというふうに考えているわけでございます。 しかしながら、今申し上げましたように、河川で既にもう希釈をされて環境基準以下になっている、またさらに、この先、海洋水で希釈をされるということでございまして、かなりもう薄まるということで、通常であればそういった健康影響あるいは水産被害というのは考えられない状況かなというふうには思ってはおりますけれども、しかし万が一のことがあってはいけないということでございまして、引き続き私どもとしてもモニタリング等々に努めてまいりたいというふうに考えてございます。 ちょっと私、答弁で間違えましたけれども、北海道沿岸に到達するのは今年の、年が変わっておりますから、今年の秋ということでございます。そういうことで見張っていきたいというふうに考えてございます。 以上です。
○政府参考人(小林芳雄君) 経過は今、環境省の方から答弁あったとおりでございます。 水産庁からいたしますと、正にオホーツク海、我が国沿岸の水域にどういった影響があるかという点でございまして、今ありましたように、アムール川河口部では基準値を超える汚染物が検出されていないという、そういう状況にあるわけでございますが、一方で、それが海に出まして、オホーツク海、それから我が北海道なり、どうなるかということにつきまして、その辺のところの影響、まあ現時点は不明であります。 ただ、ロシアの科学アカデミーの関係者といった人たちの中で、例えばこういった汚染物質が、今後、河川の凍結が解けたときですね、そのオホーツク海の方に流れてきて、今ありました今年の秋以降、我が国周辺水域に接近する可能性もあると、こういった指摘もあるようでございまして、そういう意味で私ども、そういう予断を持たずにいろんなチェックはしていかなくちゃいけないと思っております。 それで、特に水質調査でありますが、昨年の十二月に、まあバックグラウンドといいますか、予備的に北海道の北側の水域もちょっと、ベンゼンを調べてみましたけれども、当然汚染はされておりません。ただ、そういったものをベースにまた今後適時適切にそういったチェックをしていかなくちゃいけないと思っておりまして、環境省を始め関係省庁とよく連携を取りながら進めていきたいと思っているところでございます。
○小川勝也君 今、最後に御答弁いただきましたように、連携を取って情報を共有しながら監視体制を続けていただければ有り難いというふうに思います。 それで、もう一つの懸念でありますサハリンの油田開発、もう一つの特殊的事情というのは、ロシアのタンカーの老朽化ということでありまして、我が国ですと、大体油を運ぶタンカーはダブルハルというような設備のタンカーが主流となっているわけでありますけれども、ナホトカ号に象徴されるように、まだ古い型のタンカーがロシア側で利用をしているということが沿岸漁民でも非常に、大変心配の種になっているところでございます。 今この場所でお願いをしたいのは、日本海で重油流出事故があって、あのときにボランティアの活動、活躍は非常に高く評価されましたけれども、省庁間の対応は極めて悪い点、反省材料を残したのではないかという分析を私自身の耳に届いているところがございまして、せっかく教訓を得たのですから、今度はしっかりとした体制を組んで万が一に備えていただきたいということで、今日この場をおかりをしたところでございます。 海上保安庁や環境省、水産庁を含む様々なセクションをメンバーとして連絡会議がつくられているということでございます。今日は代表して海上保安庁から御答弁いただけるということでございますので、どういう対応、そして反省をどのぐらい糧にできたのかという御答弁をお願いをしたいと思います。
○政府参考人(坂本茂宏君) お答えします。 サハリン・プロジェクトにおきます油流出事故に関しましては、海上保安庁は原油タンカーからの流出とサハリンの油田施設における排出事故の両方とを想定して取組を行っております。 これらの事故想定に対応するため、海上保安庁といたしましては、北海道沿岸における排出油防除計画により、巡視船艇、航空機の動員体制を確立するとともに、大型油回収資機材の整備等にも努めております。またさらには、本年五月にロシア側とも協力して油防除訓練を実施することにしております。 さらに、海上保安庁では、油汚染事故に関する準備対応のための関係省庁課長クラスから成る連絡会議を主宰しており、情報の共有やそれぞれが講ずべき対策の明確化等に取り組んでおります。 海上保安庁は、地元住民との連携、情報提供に関して、事業主体等が北海道で実施している説明会の場においても国として講じている対策を説明するとともに、地元漁民、漁業者等の参加も得て、官民一体となった油防除訓練を定期的に実施しております。 このようにサハリン・プロジェクトに関しましては、北海道の自治体、地元住民や漁業関係者、国内外の関係機関、事業主体等と連携を密にし、今後も適切に対応していく所存であります。
○小川勝也君 地元住民との連携もしっかり、あるいは自治体との連携もしっかり取っていただきたいということを要望したいと思いますが、その中でやはり一番関心が高いのは漁業関係者だろうというふうに思います。漁業関係者との連携等について、水産庁からこのことについても一言お願いしたいと思います。
○政府参考人(小林芳雄君) 各省との緊密な連携の下に、いざ発生しましたときには、やはり迅速な対応が必要だと思っております。漁業者に対します情報提供と、それから影響を最小限に食い止めるということでございまして、様々な状況に即しまして、調査でありますとか、それから油防除のための専門家等の現地派遣、こういった体制とか、それから当然、事故対策のための対策室等の設置、それから漁場環境に対する影響調査の実施と、こういうことを的確にやっていきたいと思ってますが、あわせまして、やっぱり普段から沿岸におけますいろんな漁場資源とかあるいは沿岸のそのような保護水面等、こういったやはり守るべきところの状況も大事でございますので、そういったマップといいますか、そういうものを整備しておりまして、そういったものの適時適切な更新といいますか、そういうことも取り組んでいるところでございます。
○小川勝也君 それでは、本題に入らさせていただきたいと思います。 十八年度の答申内容が出まして、ほぼ昨年並みということで、一番心配をしておった点は限度数量の点であります。前々からこれは大変厳しいぞという話を聞いておりましたので、ほっとしたわけではありませんけれども、限度数量二百五万トン、当然のことながらこれは加工原料乳の話ですけれども、二百三万トンに、二万トン減ることになるわけであります。 このことについての評価はしないことにさせていただきますけれども、この話をするに当たって、一つの大変大きな感慨を私は持った次第でありまして、別の場では、北海道の米が大変売れなくて困った、余ったという話がありました。今回は牛乳の生産量が多過ぎたという話でございます。日本は、世界の地図とか地球儀を見ますと、小さい国であると言われてまいりましたし、一億二千数百万人が暮らす人口密度の高い国と言われておりました。その日本でありますけれども、瑞穂の国というか、農業に大変ふさわしい国であるという事柄も関係をして、食べ物が、米も牛乳も余る国なんだと、こういう感慨を今持っているわけであります。 しかしながら、皆さんが、この委員会の中では皆分かっていることでありますけれども、それは自給率四〇%の世界の中での話であります。農業を考える、健全な農業の未来を考える、そして、後で大臣が戻ってきたら少し議論したいかと思いますけれども、効率化あるいは市場原理、様々なことが勘案をして今の農業の議論をしているわけでありますけれども、農業の未来をやはり考えたときに、一つ考えるのは、やはり外国からの農産物はできるだけ少ない方が日本の農業にとって未来の絵写真が描きやすいわけであります。相手があることでありまして、大変御苦労をされているのは百も承知でありますけれども、中川農林水産大臣が予算委員会に行っておりますので、副大臣の方から、私が今申し上げたことをどう評価するかということと、WTO交渉がいわゆるところの非貿易的関心事項を含めていかに大事かということ、そして農林水産省挙げて、これは日本の農業、すなわち日本の将来のために頑張るんだという決意をお伺いできればと思います。
○副大臣(三浦一水君) 大変広範かつ重大な決意を問われたわけでございまして、大臣に代わりまして、取りあえず申し上げたいというふうに思います。 まず、WTOにつきましては、現在、昨年十二月の香港閣僚会議の合意を踏まえまして、四月の末までにモダリティー、いわゆる各分野のルール決めを決定をするという期限の中で今交渉が進められております。我が国は、EUなりスイスなり、いわゆる農産物の輸入国という立場をしっかりと堅持しながら、米国、ブラジル等の農産物の輸出国との間でまだたくさん意見の隔たりがあるようでございまして、この点につきまして、四月末という期限が近づく中に、各国の相違点を埋めるための議論を今鋭意進めております。これは、閣僚レベルにおきましても、あるいは事務レベルにおきましても、度重なる会合を今進めておるところでございます。大臣も、先々週二十四日、二十五日、農相会議に行ってまいりましたが、今夕また立ちまして、G6でありますが、昨年、晴れて我が国もその加入が認められましたこの会議に出発する準備でございます。 我が国は、世界最大の食料純輸入国といたしまして、重要品目等に関します農業交渉の主要課題につきまして引き続き積極的に交渉に一方で貢献をしながら、そして一方では、我が国の主張がドーハ・ラウンドの成果に最大限反映されますように努めてまいりたいと考えております。大臣の所信が言い尽くしておると思いますが、攻めるところは攻める、譲るところは譲る、守るところはしっかり守る、その交渉をきちっと明確な戦略として持ちながら、先ほど小川委員の御指摘もありましたが、我が国の輸入の農産物というものは、世界最大のもう純輸入国であるということ、そしてまた我が国の自給率を考えるに当たってすべきこと、これらのことをきちんと踏まえながら今後の農業あるいは農業交渉を図っていきたいというふうに思っております。
○小川勝也君 私の思いも御理解をいただけるんだろうというふうに思います。 例えば、今回の牛乳の話だけではなくて、例えば政府が今提案をしております新たな経営所得安定対策でも、例えば集落営農とか規模要件とか、もっともっと効率的な農業をしようと、あるいはしてくださいというような方向性で考えておられるんだろうというふうに思います。 後ほど牛乳の生産の歴史について、私の思いなども少しお話をしたいと思いますけれども、ここ約二十年で乳量が倍になりました。これは、政府からの指導をしっかり受けて、いわゆる酪農家が努力をしたということであります。北海道に酪農がもたらされたときには、例えば一軒の酪農家が飼う牛の頭数は例えば四頭とか六頭という話であったそうであります。時代背景は正直に申し上げられませんけれども、昔は牛乳というのは栄養満点で病気になったときしか飲めなかったという、そんな話をする時代もありましたし、私の友達が東京で牛乳屋さんを営んでいる家に生まれました、牛乳を取っている家はお金持ちだけだったと、こんな時代もあったわけであります。それも含めまして、農家の皆さんが政府の指導によって経営規模を拡大をする、そして頭数を増やす、乳量を増やすということで、今余ってしまったわけであります。かつても、いわゆる産地廃棄というのでしょうか、牛乳が牧草地や畑に捨てられる姿、これは小学校のときニュースの映像を見て大変ショックを受けた次第でもありました。 そして、また新たに効率的な農業ということでいいますと、規模を少しでも拡大して効率的な農業をしようということになりますと、どう考えてもその単位面積当たりの収量が上がってくるわけであります。農家の皆さんがどんどん努力をして、あるいは政府の指導に基づいて営農をすればするほど価格が下がっていくということであると、これは農業政策としてはうまくいかないわけでありまして、このWTOかあるいは政策が大きく変わろうとするときに、基本的な私の中の矛盾を今吐露させていただいたところであります。 これはまた後刻、時間があればさせていただきたいと思いますけれども、先ほど野村委員の方からもありました。今、この酪農、畜産関係、まあ比較的、アメリカからの牛肉が輸入されておらないという要件が若干の好影響を与えているのは事実だろうというふうに思います。 最も申し上げたいことは、やはりこの農業経営というものにいわゆる経営者が何を求めているかというと、やはり安定という言葉だろうというふうに思います。いいときはいいけれども悪いときは悪いというのは、若干は仕方ないことでありますけれども、実はその安定というのが一番求められていることでありまして、できれば将来にわたって不安のない経営ができれば一番いいというのが農家の皆さんの偽らざる気持ちだろうというふうに思います。 そこで、不安定要因はいろいろあるわけでありますけれども、WTO交渉の今後、あるいはほかの側面もあるわけですけれども、やはり一番の関心事は、アメリカからの牛肉がいつどのように輸入が再開されるのかということだろうというふうに思います。先ほどの答弁と重なる部分もあろうかと思いますけれども、米国産牛肉の輸入再開の条件と見通しについて改めて御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(中川坦君) 米国産牛肉の輸入につきましては、食品安全委員会でリスク評価をいただきました。その中にありますように、二十か月齢以下の牛から取られた肉であるということ、また特定危険部位すべて除去されたものであると、この二つの条件につきまして輸出証明プログラムの下でそれが確保できれば、日本の国内に現に流通しているものとのリスクの差は非常に小さいという、それが食品安全委員会でのリスク評価の結果でございました。 そこで、この輸出証明プログラム、これは、アメリカの責任でもって守られるべきこのルールが今回守られなかったということで、米国からの輸入手続すべてを今停止しているところでございますし、また、今回どうしてこういうことが起こったのかということにつきましてアメリカ側に徹底した原因究明と、それから再発防止策をこれまで求めてきたところでございます。 先般、この点につきまして、二月の十七日でありますけれども、アメリカ側から報告書を受け取りました。そして、三月六日には、この報告書の中身を私ども精査をいたしまして、疑問点につきまして今照会を行っているところでございます。 ですから、今この時点で申し上げられますことは、今現在アメリカ側に対して照会をしておりますこの様々な疑問点なり質問事項について、その回答を得た上でそれを精査をし、元々輸出証明プログラムがきちっと守られればリスクの差は小さいということでありますから、その点がきちっと確保できる、そのことが担保されれば輸入再開ということになるかと思います。 具体的なところは、先ほど大臣もおっしゃいましたように、白紙といいますか、すべての可能性を含めてこれから検討していくということでございます。
○小川勝也君 私の思いは、大変輸入再開は厳しいんではないかなという思いを持っているところであります。アメリカ産の牛肉を絶対に輸入すべきではないというふうに思っているわけではありませんけれども、和田ひろ子委員を始め民主党の調査団もいわゆる様々な情報を持って帰ってきてくれました。日本の消費者がすべて安心というふうに考えて納得して食べてもらえるまでには相当幾つかの高いハードルを越えなければならないのかなと、そういった実感を持っているところであります。そして、そのことは正に政府がお決めになることでございますので、聞かれればそのときの意見も申し上げますけれども、しっかりと御判断をいただければというふうに思います。 別な委員会のチャンスの折にも申し上げましたけれども、この輸入再開が決められたとき、あるいは決められた後、国内においての肉の価格がいわゆる乱高下する可能性が若干出てくるだろうというふうに思います。消費者が困ることはないかもしれませんけれども、生産者にとって大きな打撃を受けるケースも想定されるというふうに思います。もしその場合は、しっかり生産者が安心の経営を続けられるような御配慮をしかとお願いをしたいと思いますけれども、確認のため答弁をお願いしたいと思います。
○政府参考人(町田勝弘君) 肉用子牛給付金制度、ございます。現在は大変牛肉価格、子牛価格、堅調でございまして、発動されておりませんが、価格下落のときのセーフティーネット措置として今きちっとした制度が設けられております。
○小川勝也君 あと、この輸入、輸出ということを考えたときに、一つの問題を提起せざるを得ないというふうに思います。それは加工食品の表示の問題であります。 これは品目ごとに様々な違いがあって、すべて私が把握しているわけではありません。しかしながら、例えばひき肉であれば表示の義務がない、あるいは塩、コショウされていれば肉ではなくて加工食品だとか、これはすべて消費者に開示、選択の権利が与えられるべきだというふうに思いますけれども、実は様々な理由から困難な品目等も出てくるんだろうというふうに思います。 国内産の表示の問題と輸入食品の表示の問題と大きく分けて二つのカテゴリーに分けることができるかと思いますけれども、この様々な加工食品の表示の問題、そしてこれからの進捗プログラムなど、現在のところのお話をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(中川坦君) 食品の表示、これは消費者の方々が実際に商品をお買いになるときにその判断のよりどころになるという意味で大変大事なものでありまして、分かりやすく正確な情報が消費者の方々に提供できるように表示というものは常に改善をしていく必要があるというふうに思っております。 それで、お尋ねの加工食品の原料の原産地の表示でございますけれども、従来はそれぞれ個別品目ごとに議論をし表示の義務付けもしてまいりましたけれども、平成十六年の九月に一つの統一的なルールを決めたわけでございます。それは、どこの産地の原料を使っているかというものが最終的な製品の品質に大きく影響すると考えられるものということでございまして、加工度が低い生鮮食品に近い二十品目群、これにつきまして横断的に主要な原料の原産地を表示することといたしました。これは十六年の九月にそういうことを決めましたけれども、経過措置ということで、実際の義務付けは今年の十月からでございます。 今、先生例に挙げられましたけれども、ひき肉は、これは合いびきまで含めまして、こういった今回新たに表示の、原料原産地の表示の義務付けの対象になるものでございますし、また肉に塩、コショウしたというふうな程度の加工であれば、これもまた原産地の表示の対象になるものでございます。 今後も、こういった食品表示につきまして、特に加工食品どこまでやるかというのは大変難しい問題があるわけでありますけれども、この点につきましては、食品の表示に関する共同会議というものを厚生労働省と農林水産省で開いておりまして、こちらで具体的な議論を行っていただいております。 これからの在り方につきましては、製造及び流通の実態、あるいは消費者の方々の関心なども踏まえまして、必要な見直しはこれから先も続けていきたいというふうに思っております。
○小川勝也君 先ほどアメリカ産牛肉の輸入再開について触れましたけれども、例えば消費者が意図せずに、アメリカ産牛肉を口に入れたくないと思っている人ができるだけ入れなくて済むような表示になってほしいと私は考えています。 いろいろ考えたわけでありますけれども、一番困るのは、給食に入って子供たちが知らずに食べることが一番困ると、こういうふうに言っていました。それから、外食産業で表示がない中で、国産なのかオーストラリア産なのか分からないけれども食べたというケースが生じてくる、このことも問題だろうというふうに思いますし、例えばスーパーで買う中でも、例えば今申し上げたひき肉、合いびきですと表示が義務化されるわけでありますけれども、例えば冷凍のハンバーグなんていうと、これが今微妙な状況になっているんだろうというふうに思います。 せっかくの機会があって、輸入再開をまたこれから検討して、事実上再再開にするわけでありますので、そのタイムラグを利用して、私が申し上げたように、食べたくない人が食べなくて済むような表示方法について厳しく御検討をいただければというふうに思うわけでありますけれども、今の私の指摘について答弁をいただければと思います。
○政府参考人(中川坦君) まず、輸入再開に当たりましては、入ってくる牛肉の安全性という点につきましては、もう既に先ほどもお話し申し上げましたけれども、食品安全委員会のリスク評価を踏まえて、そういった条件がきちっと担保されるということがまず大前提でございます。その上で、表示の話でございますが、加工食品、一律に義務化するというのは実際問題としては大変難しい点がございます。 そこで、例えば外食産業、レストラン等での表示につきましては、これは義務ではありませんけれども、むしろ業界の自主的なお取組ということで、ガイドラインというのが既にできてございます。ですから、消費者の方々で特にそういった点に、特に関心の高い方につきましては、そういうガイドラインに基づいて表示をされているところのレストランが言わば消費者ニーズに対応した取組をされているということでますます商売が繁盛されるということでありましょうし、加工食品についても、義務ではまだないにしても、自主的な取組としてされるとすれば、それがそのニーズにこたえた対応ということでそれだけ売上げも伸びていくという、そういうインセンティブも逆に言うと働くかというふうに思います。 役所はそれを単に見守っているというだけではなくて、こういった取組というのが消費者ニーズにこたえられるということであれば、むしろそこのところを是非取り組んでもらえるように慫慂していく、そういった取組というものが大変大事だということを私どもとしてはむしろ業界の方に協力方を要請していきたいというふうに思います。 繰り返しでございますが、義務化というのは、やはりそれに違反した場合に一定のペナルティーが掛かるものでありまして、そこまで含めてかなり広範に義務化をするという点につきましてはなかなか難しい点もありますので、これからの検討課題にさせていただきたいと思っております。
○小川勝也君 先ほども野村委員からも指摘がありましたように、この再開というものを契機にして、国内産の牛肉、ひいては肉類全般の消費量が下がるようなことがあってはこれ困るわけでありますので、再三申し上げますけれども、食べたい人は食べられる機会があっていいと思いますけれども、食べたくない人がそのリスクを回避できるように、食べなくていいように、できるだけこの表示の問題、情報の開示の問題について御検討いただければというふうに思います。 次に、鳥インフルエンザについてお伺いをしたいと思います。 これは個別の具体的な話を申し上げるわけではありません。ヨーロッパでは大変な騒ぎになっているようであります。私どもの国も京都や茨城や様々な点で経験をいたしました。もう大パニックになるという可能性は低いかもしれませんけれども、昨今はワイドショー社会でございますので、ワイドショーでどういう取り上げ方をするかによっても国民の皆さんのとらえ方が大きく変わってきます。例えば、野鳥が大量死する、あるいはある養鶏場で大量発生する、あるいは人への感染が、あるいは発病が、あるいはお亡くなりになる方が出てくるなんということになりますと、日本じゅうがこの鳥インフルエンザという問題で大パニックになるおそれがあろうかと思います。 それを最小限に抑えるために私からお願いをしたいのはリスク管理でございまして、当然、もうこの委員会でも何度も何度も鳥インフルエンザも議題にさせていただいておりますので、厚生労働省と農林水産省との連携はばっちりだというふうに思いますけれども、例えばアジア諸国から発生、蔓延したこの鳥インフルエンザがヨーロッパではどういうふうになったのかということも、いわゆるところの今後の検討材料が増えたわけでありますので、大いに利活用していただきたいという観点から御答弁をいただければというふうに思います。どちらからでも結構でございます。
○政府参考人(中川坦君) 鳥インフルエンザ、特にH5N1タイプの高病原性鳥インフルエンザにつきましては、東南アジアから既にヨーロッパ、それからアフリカまで広がっておりまして、世界的に大変な関心を持って、警戒を持って、今、情報収集その他、あるいは対応策といったものが各国において取られているところでございます。 この鳥インフルエンザにつきましては、我が国どういうふうに対応するかということでありますけれども、発生国からの人や物の移動、あるいは渡り鳥の飛来などによりまして、いろんな、様々なルートでもって我が国にこれが持ち込まれる可能性がございます。どのようなケースであっても、一番の基本は、早く見付けてそして淘汰をしていくというのが大前提でございまして、そういった迅速かつ的確な初動対応ができますように、そしてまたウイルスを早期に封じ込めるという、そういった基本的考え方でもって対応しているところでございます。 これはもう先生も御案内かと思いますが、家畜防疫指針、特定家畜疾病の防疫指針、いわゆるマニュアルも準備をしておりますし、また、現に水際措置としまして、発生国からの家禽や家禽肉の輸入は原則を禁止といたしております。また、日本の生産現場におきましては、野鳥等の侵入の防止を図りますために防鳥ネットの設置などといったいわゆるバイオセキュリティーを高めると、そういった現場での取組もしていただいております。また、各県におきましては、万一その県で発生したときにどう初動の対応を取るかということで、図上演習、机上の演習も含めて、動員体制をどうするかといった、そういった訓練もしていただいているところでございます。 それから、これはやはり常日ごろの監視が大事でございますから、サーベイランスの強化ということで、採卵鶏、全国に一千羽以上の規模の方が四千戸いらっしゃいますけれども、こういった方々を対象に検査をしていち早くそれを把握をするというふうなこともいたしているところでございます。 こういったように、様々な考えられ得るすべての対応を今取っているところでございます。
○政府参考人(岡島敦子君) 東南アジアやトルコなどでは、高病原性鳥インフルエンザが人に感染しまして百名近くの死亡者が確認されているところでございます。そういう意味で、高病原性鳥インフルエンザが日本で発生した場合にはその感染予防対策が重要な課題になるというふうに考えております。 そういう観点から、これまでも農林水産省あるいは環境省等と連携しながらいろいろ対策を講じてきたところでございますが、例えばの例を幾つか申し上げさせていただきたいと思いますが、高病原性鳥インフルエンザ感染による死亡が疑われるような野鳥が確認されたような場合につきましては、これは既に平成十六年三月に、関係省庁合同で「国民の皆様へ」ということで周知しているところではございますが、マスクや手袋などの感染防御措置をして取り扱うということ、それから獣医師、家畜保健衛生所、また保健所等にすぐに御相談いただくといったようなことを要請しているところでございます。 また、家禽で高病原性鳥インフルエンザの感染が確認された場合にも、一義的には家畜保健衛生所で、あるいは農林水産省の対応になりますけれども、あわせまして、養鶏場の従業員に対しまして健康調査を実施する、あるいは防疫従事者に対しても十分な感染防御措置と必要に応じた検査を実施するということを県に対しまして助言を行っているところでございます。 そのほか、人に発生した場合、人に高病原性鳥インフルエンザの感染が確認された場合には、これは感染症法で直ちに保健所に届け出ることになっておりまして、必要な医療を提供するとともに感染原因などについての調査も行えることとなっております。 以上のような措置も含めまして、引き続き、関係省庁とも連携の上、感染の予防及び感染者の早期発見に努めてまいりたいというふうに考えております。
○小川勝也君 中川局長にお伺いしたいと思いますけれども、例えば鶏肉の消費が大幅に落ち込んだり、鶏卵の消費が大幅に落ち込んで鶏卵がだぶついたりという事態は想定していますか。
○政府参考人(中川坦君) これは平成十六年の一月に、我が国で七十二年ぶりに山口県で高病原性鳥インフルエンザが発生いたしました。その際に一定の流通の混乱があったのは事実でございますけれども、卵や鶏肉を食べて鳥インフルエンザにかかることは世界的にも例がないんだというふうなこと、これは食品安全委員会も含めて、政府一体となって「国民の皆様へ」という、その情報提供もいたしました。 平成十六年の春の場合には多少消費が落ち込んだ事例も見られましたけれども、平成十七年、昨年の茨城におきます鳥インフルエンザの発生の際には、それまでの取組、情報提供の効果だと私ども思っておりますが、さしたる流通面への影響はございませんでした。 何よりも、日ごろからきちっとした正しい情報を提供し、正しく御理解をいただく、消費者の方々に理解をいただくということが一番大事だというふうに思っておりますので、その点はこれからも十分注意をしてまいりたいと思っております。 それから、済みません、一つ訂正させてください。七十二年ぶりと申し上げましたが、七十九年ぶりの発生でございます。
○小川勝也君 いや、パニックになったらどんなことが起こるか分からないということで、私だけが心配しているんじゃないというふうに思いますのでしっかりよろしくお願いしたいと思います。 先ほど、稲わらの話題が出ましたけれども、私ども民主党でも様々な農業政策、食料自給政策を議論している中で、最後、数字が大変厳しいのがこの飼料作物であります。畜産と飼料というのは、これ欠かせない、切っても切れない縁でありますし、国産の飼料の自給を増やすということ、供給を増やすということがいかに重要なことであるのか、そしてどういう施策を引き続いて頑張っていくのか、飼料の自給率向上についての決意をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(町田勝弘君) 飼料の自給率の向上でございますが、食料自給率の向上はもとより、国土の有効利用や資源循環型畜産の確立を図る観点からも重要というふうに考えております。 昨年三月に閣議決定されました食料・農業・農村基本計画におきましては、食料自給率の向上という大きな目標と並びまして、飼料自給率の目標も設定されたところでございまして、飼料自給率については平成十五年の二三%から二十七年には三五%とすることを目標といたしております。 この目標を達成いたしますために、昨年の五月に飼料自給率向上戦略会議を立ち上げまして、関係者が一体となりまして行動計画を策定したところでございます。この計画に基づきまして、耕畜連携によります稲発酵粗飼料の生産拡大、国産稲わらの飼料利用の拡大、耕作放棄地や転作田などにおけます放牧の拡大、そして食品残渣の飼料利用、エコフィードの推進、こういった取組を推進しているところでございます。 今後とも、これら施策に取組への支援、こういったことを通じまして飼料自給率の向上を図ってまいりたいと考えております。
○小川勝也君 今、隣の郡司委員から、会議を開いたから自給率が上がるもんではないぞという指摘もありましたけど、私は優しいのでこれ以上突っ込みませんけれども。 これは本当に大切な点だろうというふうに思います。稲わらだけではなくて、トウモロコシや大豆の飼料部分も実はもうおぞましい数字と一部危ない現状もあるやに聞いていますので、これはしっかり目標を定めて一歩一歩前進していく、そんな施策を望みたいというふうに思います。 そして、先ほど口蹄疫の話も出ましたけれども、民主党のBSE対策本部で中川大臣の地元に先日視察に行きました。私は参加できませんでしたけれども、松下委員が、いわゆる酪農家、そして試験場と視察をしてまいりまして、そのときにヨーネ病の対策について宿題を預かってまいりました。私が引き続き試験場と北海道庁に確認をさせていただいて今日お伺いをするわけでありますけれども、まずヨーネ病の、十七年、どういう発生状況なのか、まず御確認をさせていただきたいと思います。
○政府参考人(中川坦君) ちょっと概算で申し上げさしていただきます。 これまでの発生状況を見ますと、平成十六年が一千百頭程度あります。平成十七年は約八百頭でございます。
○小川勝也君 これは実は北海道に非常に高いパーセンテージで発生をしているところでありまして、そして平成十年の家畜伝染病予防法の改正で撲滅疾病にこれを指定をしていただきました。撲滅疾病にするということは撲滅するということだろうというふうに思いますけれども、これ、ざっくばらんにできそうかどうかっていうと、どの辺の話なのか、ちょっと聞きたいと思います。
○政府参考人(中川坦君) ヨーネ病は非常に頑固な慢性の下痢を引き起こすということでありまして、生産性、特に乳牛についての生産性を極めて落としてしまうという重要な疾病でございますが、残念ながら治療法がございません。したがいまして、できるだけ早く見付けて、そしてまた淘汰をするというのがこの防疫対応の基本になるわけでございます。ところが、この病気につきましては検査方法も迅速にやるものがまだないという状況でありますので、こういった、早く摘発をする、また淘汰をするというためにも新たな迅速診断法等の技術開発も必要になってございます。 このヨーネ病は、かつては、先生おっしゃいますように、北海道、もうほとんど北海道だけで発生をしておりましたが、最近は北海道では減少してきておりますけど、むしろそれ以外の都県で発生をしているということでありまして、これから一層力を入れて撲滅に向けて私どもとしては十分精力を割いていかなければいけない、そういう重要な疾病だというふうに思っております。
○小川勝也君 今お話にありました精度が高い診断法の開発というのはどんな進捗の度合いにあるでしょうか。
○政府参考人(中川坦君) 具体的にはリアルタイムPCR法というのが可能性のある診断技術だというふうに承知をいたしております。こういった新たな技術開発によりまして、できるだけ正確でかつ速い診断が可能になるように努力をしている最中でございます。
○小川勝也君 この開発についてはよろしくお願いをしたいと思いますし、これはまあ口蹄疫もBSEも同じでありますけれども、患畜が発生した農家、農場の負担というのがこれ大変なわけでありまして、精神的な部分も含めて非常に厳しい状況に置かれますので、様々な補助や融資あるいはそれに係る予算の確保などもお願いをしたいと思いますが、よろしくお願いしたいと思います。
○政府参考人(中川坦君) ヨーネ病にかかっているということが分かりますと、これは殺処分命令を掛けることになります。そういたしますと、五分の四の手当金が交付をされますけれども、こういった取組のほかに、農場の方、農場でもって自主的に、疫学的な関連から危険が高いというものについて自主的な淘汰をしていただくということも、これは蔓延防止のため大変大事な取組でございます。 そういった自主的な淘汰をします生産者の方々に対しましては、家畜生産農場清浄化支援対策事業という補助金がございます。この補助金によりまして、当該その農家におきまして自主的な淘汰をされた場合には評価額から一定の、販売ができる価額を引いて、その残りの三分の二をこの補助金の中で支援をしているという仕組みもございまして、この点につきましては十八年度に予算で増額もいたしているところでありまして、大目的でありますヨーネ病の撲滅のために国としてもきちっとした支援をしていきたいというふうに考えております。
○小川勝也君 生産者もしっかり協力しているようでありますので、この撲滅について今後一層の尽力をよろしくお願いしたいと思います。 生乳・乳製品の消費拡大についてお伺いをしたいと思います。 先ほど野村委員からもありましたけれども、これも話せば悲しい話でございまして、お茶に押されてという現状がありますけれども、この牛乳の話のときに必ず出る話題が、何せペットボトルに入っている水より安いという話が必ず出るわけであります。五百㏄入りのペットボトルがまあ百二十円から百四十円、一リットル入りの牛乳が百七十円から二百円。そうしますと、牛乳の方が安いということになります。水をくんでふたして売るのが朝から晩まで働いて絞る牛乳より高いというのは、生産者においては大変ショックなことだろうというふうに思います。 そして、何やらまたアメリカ合衆国方面から、特に牛乳の中の乳脂肪を指して、健康にマイナスの側面もあるのではないかという風評も来ているようでありまして、じくじたる思いがあるわけであります。 そんな中で、もっとうまくPRができないのかなというふうに思っているわけで、冗談に取られたら困るんですけれども、例えば、現代のこの社会でございますので、固い頭の役所の皆さんだけで知恵を絞ってもなかなかいい考えが出ないというふうに昨日も聞きました。例えば、みのもんたさんが「おもいッきりテレビ」で、今、骨粗鬆症がはやっているけれども、これを防止するためには毎日何㏄の牛乳を飲むといいと、こういうふうに言ってくれると確実に消費が伸びるだろうというふうに思いますし、「あるある大事典」なんというテレビもうまく利用してくれればいいんじゃないかなというふうに思っているところであります。 しかしながら、最も効果的なのは、いわゆる骨が成長段階の子供たちにもっとたくさん飲んでもらうということだろうというふうに思います。実はこの質問しつこく、三回目なんですけれども、学校給食、おおむね二百㏄だと思います。これを、高学年は二百五十㏄とか中学生が三百㏄とか、こういうふうに変えてもらえるだけで相当消費量が伸びるわけでありますし、丈夫な体をつくるのに最もふさわしい牛乳でありますので、だれも文句言わないわけであります。ちょっと予算が掛かるわけでありますけれども、その五十㏄分や百㏄分なんというのは、さっきの、水を百四十円で買う世の中でありますので、まあこれぐらいのお金だろうというふうに思います。 これは、農水省からも力強く推進をしていただきたい課題でございますし、文科省もその固い頭を何とかして推進をしてほしいというふうに思うわけでありますけれども、三度目の正直、未来に向けて頑張りたいと思いますので、答弁をよろしくお願いしたいと思います。
○政府参考人(西阪昇君) お答えいたします。 先生御指摘のとおり、骨の形成、成長に最も重要な時期でございます発育期の子供たちにとって、カルシウムを取るということは大変重要なことでございまして、牛乳はカルシウムの摂取に大変効果的でございます。 このような観点から、平成十五年の通知におきまして、学校給食において牛乳の飲用に努めるというふうに明記をしてございます。また、家庭の食事においてカルシウムの摂取が不足している地域にあっては、積極的に調理用牛乳の使用や乳製品の使用に努めるというふうに指導しているところでございます。 御指摘をいただきました二百ミリリットルという点でございますが、この通知の参考資料で小学生以上の牛乳の飲用量につきまして二百ミリリットル相当という食品構成表というのを示しているところでございますが、これはあくまで一つの目安として示しているものでございまして、この通知の中でも、それぞれの地域の食生活の実態を十分把握し弾力的に運用することが望ましいというふうに示しているところでございまして、給食の学校の設置者においてそれぞれ実情に応じて御判断いただくということでございます。 私どもといたしましては、学校給食におきまして牛乳というのは大変重要な要素でございます。牛乳の飲用量あるいは調理用の牛乳の使用等、促進に努めてまいりたいと思っております。
○小川勝也君 自分の話で恐縮ですけど、私は小学校高学年から中学校の時代までは毎日一リットル飲んでいました。ここは北海道の大臣でありますので、この機をとらえて小坂文科大臣にちょっと一言言っていただきたいんですけど、大臣、いかがでしょうか、これ。牛乳、もっと、三百ccにしてもらいたいと。
○国務大臣(中川昭一君) 先ほどは中座して失礼をいたしました。 小川委員の御指摘の牛乳の消費拡大、私も二十数年、この時期になると実は同じ議論をやっておりまして、いろんな消費拡大をやろうとした、あるいはやったこともございます。有志と一緒に銀座の交差点で、千葉県の牛を一頭借りてきて本物の牛を並べながら牛乳とバターを先着何百人に配った。そういうときはもう皆さん一生懸命持っていってもらうんですね。イベントとしては成功いたしました。でも、全体としての消費量の増加には影響がなかった。あるいは、飛行機の中で牛乳を飲んでもらおうということで航空会社にお願いをしてやったこともありました。これも短期的で終わってしまいました。飛行機の中でおなかゴロゴロしてトイレが非常に込んだという話を後で聞きました。 それから、栄養の専門家の方においしい牛乳料理、これ公共放送と民放各局でやっていただいたこともあります。そのときには一時的に増えるんです。でも、今お話のあった人気テレビによく出ている方が取り上げてくれるかどうか分かりませんけれども、なかなか消費が安定的に伸びていかない。御承知のように、新製品が出てきたらとか、健康志向だからとか、夏が暑いとか寒いとか、そういうことで影響されているのが牛乳の今までの傾向であったわけであります。 小川委員御指摘のように、この牛乳というのは、もちろん全国一、二位を争う鹿児島のお茶も大事な飲物でありますし、牛乳も大事な飲物であるわけでありまして、かといって、胃袋は一つでありますから、牛乳も一杯飲め、お茶も一杯飲め、その他も一杯飲めというのもなかなか難しいという中で、御指摘のように、やっぱりお子さんあるいはまたお年寄り、それから体の弱っている方には極めてこれはもう大事な飲物であるわけでございますから、特に学校給食においては、またこの時期は今春休みの季節で、また消費が減っちゃうわけでありますけれども、何としても、牛乳を飲めば骨もたんぱく質も非常にいいんだと。 私の何人かの友人でスポーツの世界でトップを極めた何人かは、好きなあるラグビーの選手なんかは、体が小さかったんだけれども、牛乳を一生懸命飲んで強い体になって日本一になったという選手、あるいはお相撲さん等々、私、何人も知っております。テレビの何とかさんを使うのもいいですけれども、やっぱりそうやって自分は日本一になったとか、あるいはオリンピックでいい成績を残したという体験を、だれでも知っているスポーツ選手なんかに、実際自分はこれで日本一になったんだという話をいろんなところでする機会があることも一つの効果かなというふうにも思います。 いずれにしても、学校で、一年生、二年生と五年生、六年生では飲む量、食べる量も違ってまいりますので、発育段階に応じた牛乳の適切な摂取量というもの、まあ科学的な根拠も必要でしょうけれども、是非、小坂文科大臣には次の閣議のとき、席が隣でございますので、よくお願いをしたいと思います。
○小川勝也君 よろしくお願いしたいと思います。 チーズの方ですけれども、日本にチーズがもたらされたときに、私の方は田舎でございますので、みんな食べられなかったんだそうでありますけれども、今は、喜んで毎日食べているかどうかは別として、メジャーな食べ物になりました。 実は今、総理が農産物の輸出に力を入れているわけでありまして、このチーズ、日本製チーズも、中国、とりわけ香港地域やあるいは台湾、非常にこれ今チャンスだというふうに思います。先日、台湾からのお客さんを北海道に御案内をしたわけでありますけれども、台湾ではバターがほとんど作られていないということもありまして、チーズ、バターをやはりアジア圏に輸出するという戦略、政府の方向性にも合っているんだというふうに思いますし、いわゆるところの展示会的なものに対する予算も予算案の中に盛り込まれているやに聞いているわけであります。 特に、やはり重点品目として日本の乳製品をアジアにということで、御担当から決意をお願いをしたいと思います。
○政府参考人(町田勝弘君) チーズにつきましては、国内での消費を伸ばすということと並びまして、お話がありましたような香港、台湾あるいは中国、そういったところへの輸出、現に少しずつは行われているわけでございますが、これの輸出の促進を図るということがこれから取り組むべき課題だというふうに考えております。
○小川勝也君 チャンスを物にしていただきたいと思います。 それで、芽室というところに明治乳業が二十万トン規模のチーズ工場を造ってくれる。先ほど野村委員の質問を聞きますと、そこまで完成して、加工原料乳を芽室の新工場が使ってくれるようになると何とかなるんじゃないかという見通しでありましたけれども、この例えば限度数量、今二百五万トンから二百三万トンに減って寂しい思いをしているわけでありますけれども、今後、この限度数量の見通しはどうなのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(町田勝弘君) 限度数量につきましては、加工原料乳の暫定措置法、これに基づきまして、その時々の需給事情、牛乳の状況、そういったことを踏まえて決定するというふうになっております。したがいまして、今正に十八年度の部分について諮問、審議会の方で諮問、御審議いただいております。来年についてちょっとこの段階で言及することは、今の時点ではその時点のことは分かりませんので、差し控えるというか、ちょっとできませんということでございます。
○小川勝也君 にこにこしてそんなことを言われても困るんだけれども。 三浦副大臣、今この限度数量が下がるということで、自主的生産調整をして、いわゆるところの牛にこの世の中からいなくなってもらうなど、大変悲しい措置もしておりますし、それぞれ経営規模と頭数といわゆる搾る量を計画的に経営をしてきた中で、大きな設備投資をして計画生産をしてきました。今、多分生産量が多くなってきたので、自主的に減らすという工夫も、取組もしています。これは、経営のみならず、いわゆるところの生産量を減らすということは、これは生き物相手でございますので大変悲しい話であります。 今後これ、これからも、米がそうであったように、どんどんどんどんそういう自主的な取組などが必要にまたまたなっていくのか、それとも、今ぶっきらぼうな答えがありましたけれども、未来のことは分からないわけでありますけれども、チーズ工場もできて、輸出もするし、消費もいわゆる輸入チーズから国産チーズに代わってくるので何とか大丈夫なのか。 これ今、今日の議題の中で一番大事な話だと思いますので、三浦副大臣、どうでしょうか。
○副大臣(三浦一水君) 先ほど野村委員の質問の中にもございました、間接的でなお間接的でありますが、北海道の議員の方々から、この淘汰と、乳牛の淘汰ということで本当に大変な数の淘汰が行われると、誠に生産農家としてもやむにやまない気持ちだという心情もお聞かせをいただいております。 また、小川委員御自身で指摘がございましたが、生乳の廃棄をせざるを得ない状況もまた一方で出ている。そういう中で、やっぱり加工原料乳の置かれた立場というものは非常にやっぱり全国にわたっての影響が大きいんだなと改めて感じるところでございます。そういう中に、先ほど話があっておりますように、二十万トン規模のチーズを中心とした加工施設に民間とはいいながら現在投資がなされていると、大変期待をしたいと、その規模の大きさから、そのように思っております。 当面の厳しい状況というものが、今、脱粉の在庫の状況の中で非常に厳しい状況をあと数年覚悟しなければいけないところでございますが、これはできるだけの支援、今回の中でも、できることならばクリームの生産がよりしやすくなるようにといったようなことも諮問の内容に上がっているやに私も、ちょっと時間が前後しておりますので正確に言えませんが、聞いております。それらのこともしっかり踏まえながらやっていければと。 なおまた、プロセスチーズが我が国は多いわけでございますが、やはり私も個人的に一回食べてみまして、ナチュラルチーズの風味にはやっぱり勝てないなと。その辺がやっぱり基本的に商品としての価値が、我が国国内産のものがどこまできちっと消費者ニーズに合っているのかというのは、私のつたない味覚でもやっぱり今のところヨーロッパの方が上かなという感じもするわけであります。 そういうものが、きちんと国内で今消費者の方々の味覚というものが満足できるように、また対応が図れていくように努めてまいりたいというふうに思います。
○小川勝也君 時間もないわけですけれども、今本当にこの生産調整といいますか、これが大変な状況にあるわけでありますけれども、日本の酪農はこれからもまだ大丈夫だというふうに中川大臣の一言の決意を伺って、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(中川昭一君) 何というんですか、おいしいときとか満足したときにだいご味という言葉がありますけれども、このだいごという言葉は古くから乳製品のことを言っていたということを聞いたことがあります。 牛乳あるいは乳製品は、古くから一部の人たちの間では、大変な栄養、また薬のような効果があった。それが、明治になって、また戦後になって食文化の変化とともに牛乳・乳製品の消費が増えてきておりますけれども、先ほど畜産部長からお話がありましたように、まだまだ欧米に比べて消費量が少ない。しかし、牛乳が健康にいいということは先ほど小川委員からも何回も御指摘があったところでございまして、私は牛乳・乳製品の消費というのは、これから増えることはあっても減ることはないというふうに確信をしております。 ただ、消費者に好まれる乳製品、あるいは牛乳もそうだと思います、ただ白くて牛から搾ったというだけで牛乳だというだけでは、消費者の先ほど選択というものが大事だというお話がありましたが、今や牛乳も乳製品も、私のところでも何々町の何々さんが作ったカマンベールチーズと言えばこれGIに引っ掛かるのかな、ナチュラルチーズが大変な売行きだというところが北海道じゅう幾つかあるわけでございます。そういう意味で、消費者に好まれる、メーカーのブランドもそうでしょうし、地産地消的なプライベートブランドのものを作って、それが結構売れていくと。 要は消費者に好まれるものを作れば牛乳も乳製品ももっと増えていきますし、それが国民の食の安全あるいは健康、満足につながっていくと、これが我々が目指す農政の柱の一つでございますので、そういう意欲とやる気のある酪農家あるいは乳業メーカーを我々としても支援をしていって、牛乳・乳製品の生産サイドも、また消費サイドもお互いに、ともに発展していく方向を目指して努力をしていきたいというふうに考えております。
○福本潤一君 公明党の福本潤一でございます。 先ほどから北海道、小川委員、また大生産地九州、野村委員、大きなテーマも踏まえて様々な観点から質問させていただいているようでございます。私、中四国巡っておりますと、中小零細酪農、乳生産地でございますので、消費者の立場も踏まえながら若干質問さしていただければと思います。 かつて私はガソリンよりペットボトルの水の方が高くなったというので驚く話をしておりましたら、先ほど小川委員、今、牛乳よりもペットボトルの水の方が高くなっている時代が来ているということもございました。最近ではチーズの値上がりに伴って、あんまりチーズが好きでなかった主婦の方が、私最近あれだけニュースで報道されると、高くなったから急に食べたくなったわ、とかいうような話も逆効果の話として伺っておるところでございます。 今日はちょうど加工原料乳製品の補給金単価、また限度数量を決める日で、夕方決まるということでございますが、それについて質問さしていただくということで幅広く質問したいところでございますが、最初、そういう観点から、今、国内の牛乳・乳製品の需給の動向、これを農水省としてきちっと正確にお話しいただければというふうに思います。
○政府参考人(町田勝弘君) 最近の生乳需給につきまして、少し数字を挙げながら御説明をさしていただきたいと思います。 全体といたしまして、生乳生産につきましては安定的に推移する一方で需要の伸び悩み、こういったことから乳製品向けの仕向け量が増加して、今、緩和基調で推移しているということでございます。 こうした状況の下で、脱脂粉乳につきましては、十五年度末には九万三千トンということで消費量の六・五か月分、史上最高の水準となりました。このため、十六年度以降生産者団体と乳業メーカーが共同で過剰在庫処理対策に取り組んだ結果、今年度末には十五年度末に比べまして一万トン減少する見込みとなっております。しかしながら、依然として適正在庫の二・四倍と高い水準になっているところでございます。 また、バターにつきましても、こうした状況の中で今年度末には三万五千トンということで適正在庫の一・九倍まで積み上がる見込みでございます。こうしたことを踏まえまして、生産者団体は、十八年度はバター需要に見合った生産に抑制するということで、十二年ぶりに減産型の計画生産に取り組むということとしているところでございます。 こうした中でも、チーズ、生クリーム、発酵乳、こういったものにつきましては需要の伸びは期待できますので、今後こうした品目への生乳供給をシフトさせるとともに、輸出も視野に入れて需要開拓を図っていきたいというふうに考えております。
○福本潤一君 在庫が増えておるということで、米では古々米、古米とかありましたけど、このままだと古米に応じて古粉乳とかですね、そういうような古々粉乳とか言わなければいけないような時代も来かねないなというふうに思っております。 そういう意味では、経営安定のための方策、伺わさしていただこうと思いますけれど、私の知人の北海道の酪農家、こういうふうに言っておりました。昨年までは経営安定対策の下、拡大路線が推進されてきたと。特に、北海道では酪農業の大規模化、法人化が進んでいる。こういう酪農家、数億円とかいうような方もおられますし、こういう負債面を含めた所得動向をどういうふうに踏まえておられるか、これを最初にお伺いしたいと。
○政府参考人(町田勝弘君) 北海道の酪農経営にありましては、飼養規模は確実に拡大しております。一戸当たり経産牛飼養頭数、平均でございますが、平成十七年では約五十五頭となっております。また、経産牛一頭当たりの搾乳量も着実に増加しているところでございます。 こうした状況を反映いたしまして、酪農経営一戸当たりの所得は近年安定的に推移しておりまして、平成十六年度においては、北海道では約一千百万というところとなっているところでございます。所得動向でございます。
○福本潤一君 所得動向でございますけれど、それはまあ現実に聞きますと負債が大変大きくなっているということもあるようでございますし、これは有利子負債になっておるし、さらにこの規模拡大路線の中で需給バランスの変化が起こったということで、需要が供給を下回って加工原料乳の在庫が過剰になっている、先ほどお話ございました。 現在、現場では農業者団体を中心にして、次の時期、次期生乳安定生産対策ということで生産調整の計画というのが起こっておるようでございまして、これは厳しい減産計画だと。一割減産で補給金を受け取るか、現状を維持するか、二者択一というような現状も現実には起こっておるようでございます。減産計画に反しまして目標数量をオーバーして生産してしまった場合には、罰金のようなペナルティーも科せられると。ですので、一切の増産が許されていないという現状が現場ではあるんだというふうに言っております。 農水省、掌握しておられるかどうかも含めてですが、政策的に規模拡大した中で投資額が膨らんで数億単位の大型投資ということになりますと、今後、返済計画、先ほど所得の話ありましたけれども、借金の返済計画、これらの支援策についてはどういうふうに考えておられるかをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(町田勝弘君) 先ほどは所得だけ申し上げて大変失礼いたしました。 酪農経営一戸当たりの負債額でございますが、負債額につきましては近年減少傾向でやはり推移しております。平成十六年におきまして、北海道で約三千万円というところになっているところでございます。 減産につきましては、今、福本議員おっしゃっていただいた内容は私どもも承知しております。 北海道の団体としては、一律的に減産をするんでなく、個々の経営の動向に応じて、タイプAと一〇%マイナスをするタイプB、タイプBの方には四円の、生産者といいますか、共補償をするという仕組みになっているということでございます。 負債問題でございますが、先ほど言いましたように、減少傾向で推移しております。私ども、いろいろと償還金が困難になった場合には、例えば据置期間ですとか償還期限の延長ですとか、中間据置期間の設定、そういったことの償還条件の緩和ということも行うことができるわけでございます。 しかしながら、そうなんでございますが、需要に応じた計画生産を的確に実施して、需要緩和、需給緩和によります乳価の低落を防止するということが中長期的な経営の安定を図ることにつながるんではないかというふうに考えているところでございます。
○福本潤一君 平均の認識としまして、一家農家三千万円と、借金ということでございまして、これ平均で考えるとこういうこともあるでしょうけれど、具体的には大変な状況だという方もかなりおられるというやに私の方は伺っておりますので、現状調査も含めてしていただければと思います。 先ほど対応策で様々言っていただきましたけれど、その中には、例えば据置きというふうに言われましたけど、これは利子をきちっとゼロ金利的に対応できるというような話でしょうか、ちょっと確認したいと思います。
○政府参考人(町田勝弘君) 据置きでございますので、一般的には当該期間には元金の償還はございませんが、利子は支払っていただく、こういうことでございます。
○福本潤一君 これに関しましてもいろいろな対応策があるとは思いますけれど、例えば、そういった農業基盤、生産者基盤、農水省の使命は食料の安定供給だということでもございます。生産者の、そういうきめ細やかな経営安定対策も含めて対応策を考えていただければと思います。というのは、例えば利息の一時停止とか、そういうようなことを必要なところもあり得るんじゃないかというふうに思いますので、その点の面も検討の中に入れていただければと思いますが、若干この点、御返事いただければ。
○政府参考人(町田勝弘君) 融資でございますので、やはり大きな一般的な原則というのがあろうかと思います。何といいましょうか、金利があるものを、何というんですか、無利子に融資するというのは一般のルールからいくとなかなか難しいのではないかというふうに思いますが、現場の実態はよく把握するようにということでございますんで、そこの点はよく心を配っていきたいと思います。
○福本潤一君 では、先ほども質問になっておりましたけれど、供給過剰で在庫が増嵩している現状があると。そうすると、これ海外に目を転じて、例えば、アジアで需要拡大をするとかEUにおける輸出補助金の削減ということで、市場では価格がアジア市場で四割値上がりしているという現状を承知しているところでございますが、これ国内の乳製品業者も、各新聞で報道されていますが、四月より一〇%程度値上げするという業者も出てきておるようでございます。 台湾や香港へ行きますと北海道ブランドというのが確立しておられるようで、北海道産の乳製品は台湾、香港では高値で取引されていると。こういう現状を踏まえますと、需給動向を世界的視点で見る必要があると思いますし、強い農業、攻めの農業ということではブランド力を生かした輸出促進策などを検討していったらどうかと思いますが、この輸出対策、これについて農水省のお考え方、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(町田勝弘君) 我が国のチーズを始めとする乳製品、牛乳もあるわけでございますが、内外価格差が大きいという課題はあるわけでございますが、例えば中国などでは大変富裕層の方もおられまして、牛乳・乳製品の消費が伸びているというふうに伺っております。こういった層を対象とした輸出については可能性があるというふうに考えているわけでございます。 それで、私ども、本年度におきましては、中国におけます検疫等の規制ですとか消費の動向、そういったことの調査を行ってきたところでございます。 今後は、生産者団体また乳業メーカーと連携しながら、実際の輸出推進体制の構築ですとか品質保持期間の延長、どうしても輸出することになりますんで、そういった技術面での開発の支援、そういったことを行いまして、中国に向けた輸出の実現、これを図っていきたいなというふうに考えております。
○福本潤一君 経営安定対策といたしまして、もう一つの観点、バイオマス関係でお伺いしたいと思いますけれど、北海道へ視察行ったときにも我々、委員会で見させていただきました。バイオマス発電現場でありました。家畜ふん尿、これを資源、循環資源として有効活用するという形で考えた場合、この支援策もやはり農水省としては考えておく必要があるのではないかと思います。 小斉平大臣政務官、是非とも、農家経営もある、経験あられるところで、この点、御質問したいと思います。
○大臣政務官(小斉平敏文君) ただいま福本先生の方から御質問いただいたわけでありますけれども、家畜の排せつ物の利活用の促進ということにつきましては、我が国のいわゆる畜産業の安定的発展という観点、これはもう当然のことでありますけれども、あわせて資源の循環型社会の構築という観点からも非常に重要であると、このように思っておるところであります。 今までも資源としての家畜排せつ物の堆肥化による農地への還元等を推し進めてまいったわけでありますが、今からも、現在もそうでありますけれども、いわゆる堆肥舎等の施設の整備、あるいは良質な堆肥の生産、耕畜連携をやった堆肥の利用の促進等々、支援をいたしておるところでございます。 また、ただいまお話のありましたバイオマスにつきましては、バイオマス・ニッポン総合戦略、これに基づきまして、いわゆる排せつ物のメタン発酵による発電、これらに行うエネルギー利用等、高度利用につきましても、その施設の整備等について支援をいたしておるところでもございます。 また、先ほど野村議員の方からお話のありましたしょうちゅうかすの処理の問題につきましても今取り組んでおるところでありますが、これも先生お話しのとおりに、いわゆるメタン発酵による発電、そしてそれでその施設を賄うというようなことも推奨をいたしておりまして、それに対しても支援をいたしておるところでございます。
○福本潤一君 やはりこれ、畜産廃棄系バイオマス、また生物系バイオマス、両方が相まって一つの農業の自然循環、生かした形での産業振興という形で進んでいくと思いますし、農水省、五百か所、全国でこのバイオマスタウンを指定するということもお伺いしております。バイオマスタウンの進展状況もまた機会があるときにはお伺いしたいと思いますし、現実にこれを推進することによって、農業、様々な形で自然とまた生ものの生産品ということで難しい状況を迎えている農業を振興する方向で役に立っていただければというふうに思います。 バイオマスタウン、かなり今後大きな力になっていくと思いますけれど、もう一点、様々な問題が国会で質疑されている。先ほども質問ありましたけど、BSE問題ありました。私、一昨年ですかね、農水大臣政務官になったときに、最初は鳥インフルエンザが発生し、さらにはアメリカのBSEが発生し、その次にはコイヘルペスが発生し、さらには豚コレラというところまで行って、いろいろな形で生き物の対応、対策、大変だなというふうに思いました。 で、今回、米国から報告書が提出されて、この再開していく方法、どういう形で条件があるのかというのも先ほど質問がございました。これからこの問題の解決に向けて農水省としては総体的にどういう対応をしていくのか、三浦副大臣に質問したいと思います。
○副大臣(三浦一水君) 委員御指摘いただきましたように、去る三月六日、米国の報告書の不明な点につきまして、厚生労働省と共同で米国側に再度照会を行ったところでございます。 今後の対応につきましては、この問い合わせに対します米国側の回答をまず踏まえながら検討していくことといたしております。 いずれにしましても、米国産牛肉の輸入手続を再開するに当たりましては、日米間で合意したEVプログラムの遵守が必要であります。また、食の安全に対する国民、消費者の信頼回復を図ることができるように的確に対応をしていきたいというふうに思っております。
○福本潤一君 多くの問題、生物が相手だけに、抱えておりますし、食の安全、安心も農水省の一つのかなめ、関心事でございますので、これ、対応、万全にやっていただければと思います。 中川農水大臣、帰ってきていただきました。 もう農水省、多くの課題を抱えておるところでございますし、先ほど所信にも表明していただきましたように、鳥インフルエンザ、BSE、また口蹄疫、コイヘルペス、豚コレラ、いろいろな形で問題抱えている。それの対応も大切だというところでございますが、明日から農水大臣、WTOの非公式閣僚会合に出席されるということでございます。もう是非ともこの、最後の委員会になると思いますので、この委員会に、このWTO非公式閣僚会議に出席される抱負、また考え方、これについて言い残しておいていって出発していただければと思います。よろしく。
○国務大臣(中川昭一君) 当委員会始め院のお許しをいただきまして今晩からロンドンに参りまして、今御指摘のように、四月末のモダリティーの確立、それから七月末の各国譲許表の提出、年内の最終合意に向けまして、いわゆる六か国の閣僚会議に行ってまいります。 私の所管でございます農業交渉、それから漁業、林業につきまして、基本的には多様なそれぞれの構造がある。自然の構造あるいは関税の構造その他があるということで、また輸出国と輸入国とのバランスもきちっと取りながら、また開発ラウンドでございますから、多くの真の意味の途上国、困っている国々に対する配慮も大事だろうというふうに思っております。 日本は世界一の食料純輸入国でございまして、そういう立場で日本として多くの国々に理解をいただきながら、きちっと守るべきところは守り、また輸出国とはいえ、攻めるところもあると思っておりますので、攻めるところは攻め、また全体としては貿易の、あるいはまた貿易その他の投資あるいはサービス等々の更なる活発化、世界的な活発化という目的もございますので、今申し上げたようなところをポイントにいたしまして、日本の立場をしっかりと発言をし、行動し、成果を上げていきたいというふうに考えております。 これで言い残すことはございませんので、お許しをいただいて出発さしていただきたいと思います。ありがとうございます。
○福本潤一君 じゃ、これで終わりたいと思いますけれど、中川大臣、是非ともこういう懸案山積みでございますし、言い残した後、また更に帰ってきて活躍をしていただくように期待しておりますので、頑張ってください。 以上でございます。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 今日はBSEの問題はまた次回にということで、今日は、加工原料乳の問題などについて質問をさしていただきたいと思います。 それで、農水省は加工原料乳の限度数量二百三万トンへ二万トンの削減ということと、それから補給金据置きということで諮問をいたしました。これまで補給金単価の引下げがずっと連続してきたという中で、ぎりぎりのところに立たされていた生産者にとっては、二万トンといえどもやっぱり限度数量の削減というのは打撃なんですね。 チーズや生クリーム等の支援ということも言われているんですけれども、チーズ向けの乳価というのは一キロ四十円程度にしかならないんですね。ですから、加工原料乳で得る価格の半分程度といいますか、それかもうちょっとかというぐらいになるわけです。ですから、農家の手取りというのは減少するというのは避けられないことだと、そういう御認識はまずありますか。
○政府参考人(町田勝弘君) 限度数量につきましては、委員御指摘のとおり、二百三万トンということでございます。チーズの価格につきましても大体四十円から五十円程度ということでございますが、今回は特に生クリームを中心に拡大を図っていきたいというふうに考えております。 生クリームにつきましては、現在、七十円程度の乳価、また発酵乳につきましては更に七十五円程度というふうになっておりますので、直ちに、試算をしたわけではございませんが、すぐに何か所得低下につながるといったようなことではないというふうに考えております。
○紙智子君 農家の、生産者の立場から見ますと、過剰だというふうに言われる。で、過剰在庫の筋道をつくるということで言われるわけですけれども、過剰と言いながらですね、この乳製品のウルグアイ・ラウンドの際に決められたカレントアクセス数量については、毎年、全量を輸入しているわけですね。 二月一日付けの日本農業新聞、北海道版なんですけれども、ここに農水省の調整官がカレントアクセスの枠としてバターを〇五年度に八千六百トンにしなければならないと。で、まだ八百トンしか輸入していないんだと。だから、残りは〇六年度に持ち越すけれども、それを含めると限度数量は百七十万トンを切る可能性があるんだという、聞く人が聞くと、ちょっと脅されているんじゃないかというような、そういう発言もしているわけです。 それで、JA北海道は、この生乳生産量を三月の単月で一万トン削減する緊急対策を決めました。それで、〇六年度は事実上、初の減産体制に入ろうと。これは、これまで設備投資を重ねてきた大規模農家にとっても、規模を追わずに放牧主体で環境に配慮をした、そういうマイペース酪農のような経営にも、両方にとっても痛手になるわけです。 生産者には減産をしてくれといって減産を強いながら、なぜ過剰となっているのにこの指定乳製品のカレントアクセス枠を全量を輸入するのでしょうか。
○国務大臣(中川昭一君) いわゆるカレントアクセスというのは、ウルグアイ・ラウンドのときに関税化したときの約束数量であります。各国いろいろとあるわけでありまして、まあミニマムアクセスとカレントアクセスとも違うわけでございますけれども、ミニマムアクセスは、御承知のように、最低輸入義務量でございますし、カレントアクセスは、今申し上げたように、関税化のときに輸入機会を提供するというものでございます。 ただし、EUとかアメリカにもカレントアクセスがございますけれども、EU、アメリカ等は輸入国家貿易というものがございません。まあ、あくまでも約束はしておりますけれども、民間が輸入する約束数量であって、したがって年によってばらつきがある。したがって、約束量を達成しないこともあるわけでありますが、日本は国家あるいは国家的企業による約束でございますので、ある意味では国際公約ということになっておりますが、必ずしも義務ではございませんけれども、現実、例えば脱粉が足りなくなると脱粉を余計に輸入するとか、今のように脱粉が余っているときには輸入を抑えるとかいうものでございます。 あくまでも、これは約束、関税化のときに約束をいたしましたけれども、国家が輸入機会を提供するということで、必ずしもミニマムアクセスのような義務を負っているものではないというふうな御理解をいただきたいというふうに思います。
○紙智子君 せっかく今日、資料を配らせていただいたんで、今、中川大臣がずっと先の方まで話してくださったんですけれども、この表を見ていただくと、米国、EUですね。で、日本のところは、これは換算が生乳換算になっていないんですけれども、この毎年カレントアクセス数量で、日本でいえば十三万トン全量を輸入しているわけです。毎年毎年全量を輸入しているということなんですね。 今、中川大臣は、EUもアメリカも、この表を見ていただくと分かるんですけど、カレントアクセス数量に照らすと、必ずしもそのとおりやってないんです。で、EUのチーズなんかも相当少ないわけですけれども。こういうふうにやっていて、これは言ってみれば民間貿易だからという話なんですね。 日本は国家貿易なんだということなんだけれども、しかし中川大臣自身が言われたように、WTOの協定上は、これについてはやはり明文上、その義務とかなんとかという規定はないわけですよね。それは確認してよろしいですか。
○国務大臣(中川昭一君) アクセス機会を提供するということを約束しているということであります。
○紙智子君 そうだとすれば、やっぱり国内で非常に減産という形で大変だと言われて減らされている中で、一方では入ってきているということでありますから、そこはもう少しこの日本の国内の事情に応じてといいますか、他の国がやっぱり国内の事情に応じて必要であれば輸入するけれども、必要でなければ止めておくというようなことで自由にやるわけですから、日本の場合も国家貿易ということでの約束なんだということはあるんだけども、やっぱり国内の実情に照らして、そこは判断することを必要なんじゃないかというふうに思うんですが、いかがでしょう。
○国務大臣(中川昭一君) いただいた資料でもありますとおり、先ほど申し上げましたが、脱粉が足りないときには緊急輸入をする、あるいはまたバターでも輸入しないときもあれば、平成十六年のように、十五年ですか、九千三百トン輸入する場合もあるということで、「その時々の需給状況に応じて決定。」といただいた資料にも書いてあるとおりでございます。したがって、あくまでも輸入機会を提供すると、日本の場合には輸入国家貿易であるということでございます。 私も北海道ですが、申し訳ないんですけれども、その農業新聞読んでおりませんので、その生乳換算百七十万トンのバターを輸入する、百七十万トンになってしまうぐらいにバターを輸入するという記事、読んでおりませんので、畜産部長の方からこの記事については答弁させます。
○政府参考人(町田勝弘君) 申し訳ございません、私もちょっと読んでおりませんので。済みません。
○紙智子君 今非常に大臣は重要な発言をされたと思うんですよ。やっぱり現地の皆さんの感覚からいうと、減産減産で来て、更にまたこの後も減らされるのかということでは、非常に危機感を覚えているわけですよね。 そういう中で、こういうやっぱり発言をしているというわけですから、そこは是非、実際の明文規定上そういう形でやらなきゃならないということではないわけですから、そこはやっぱり変えるとかですね、それからその脱粉とかでいろいろやるからできると言うんですけれども、しかし国内生産との関係でいえば、十三万トンについてはずっとこれまで言ってみれば満額回答でやってきているんで、ここをもうちょっと、それそのものを減らすということをやらないと、解決しない中身なんですよ。そこはちょっと御検討いただきたいと思います。
○政府参考人(町田勝弘君) 先生から配っていただいた資料にもありますように、「その時々の需給状況に応じて決定。」ということでございます。 十七年度、残った部分につきましては、もちろん国内需給への影響も最小限にとどめるという観点から、バターだけに限定することはなくて、需要に応じて複数の品目を組み合わせるといったことで弾力的に対応するということでございますので、ちょっと私その記事を読んでいなくて恐縮でございますが、何も全部バターでやるといったことを私どもとして決めたということはございません。
○紙智子君 ちょっと、じゃ、少し読まさせていただくんですけれども。「カレントアクセスも反映させると、状況はさらに厳しくなる。」と。それで、バターで換算した場合、限度数量は二百万トンを切ると、脱粉、粉乳なら百九十万トンを下る計算なんだということをはっきり、まあこれ新聞に書かれているんですけれども、そういう発言していて、それを間違いだということであれば撤回さしていただくとか、そういうふうにしていただきたいと思うんですけれども。
○政府参考人(町田勝弘君) 先ほど申し上げましたように、どういうふうにやるかというのは需給状況、需給に最小限の影響ということで、それがバターでやるとか、脱脂粉乳でやるということを予断を持って言ったような記事であれば、それは間違いであるということでございます。 ケースとして言ったのかどうか、その辺ちょっとあれなんですけれど、その時点で決めてた、言ったということはございません。
○紙智子君 じゃ、ちょっともう一度確認しますけれども、毎年ですね、毎年十三万トン、まあ十三万七千トンですね、生乳換算ベースで毎年やっているんですけれども、これについて調整するということなんですか。
○政府参考人(町田勝弘君) そこは、毎年十三万七千トンというのは、国家貿易の下で国のみが輸入量、総輸入量を決定してやっているわけでございますので、アクセス機会を提供するということであるとすれば、その当該輸入を行うべきものというふうに考えています。 ただ、日本でも、例えば飼料用ホエー等がございまして、これは民間企業が輸入しております。これにつきましては、EU、アメリカと同様、必ずしもアクセス数量を満たす輸入は行われておりません。アクセス機会の提供にとどまる場合もあるということで、消化率は半分ぐらいになっているところでございます。
○紙智子君 やっぱり結論のところというのは、十三万七千トンは変えないというふうな方向の結論というか回答だというふうに思うんですね、中で調整するけれども。だけど、それだったら、国内生産に影響しないと言いますけれども、やっぱりするんですよ。そこは、私は検討いただきたいというふうに思います。 それともう一つ、経営安定対策の問題も一つ質問しておきたいんですけれども、酪肉基本計画で、担い手は認定農業者を基本として、それに準じた一定の要件を満たす経営形態としていると。あわせて、農水省は〇七年度から畜産経営安定対策についても対象経営を明確化するとしていると。現在の加工原料乳生産補給金や肉用子牛の生産補給金などの対象についてどのような要件を課すのでしょうか。
○政府参考人(町田勝弘君) まず、御指摘ございました加工原料乳生産者補給金制度でございますが、これは委員御案内のとおりでございまして、指定団体の下で計画生産に参加する生産者をこの制度の対象とするということで、計画生産の確実な実施と生乳全体の需給の安定を図る、こういう法律を、目的を持っております。正に今計画生産に懸命に取り組んでいただいておりますので、引き続き対象者は現行どおりというふうにしたいというふうに考えております。 また、肉用子牛生産者補給金制度につきましても、我が国の肉用牛生産の構造、零細な繁殖経営、零細ばかりじゃございませんが、比較的規模の小さい繁殖経営から供給されます素牛を肥育経営が肥育して出荷するという構造でございます。広く肉用子牛の生産者をこの制度の対象とすることで、肉用牛生産の安定が図られております。これにつきましても、引き続き現行どおりの対象者というふうにしたいというふうに考えております。 法律に基づく二つの制度は以上でございます。
○紙智子君 確認します。現行どおりということで確認してよろしいですね。
○政府参考人(町田勝弘君) ただいま申し上げた二つの制度につきましては現行どおりという方向で考えております。
○紙智子君 じゃ、これで質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(岩城光英君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめます。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時三分散会