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164回国会参議院2006/06/15

内閣委員会 第14号

発言数
16
登壇者
3
会派数
1
開催日
2006/06/15

会議録

工藤堅太郎民主党・新緑風会

○委員長(工藤堅太郎君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。  特殊法人等の役職員の関係営利企業への就職の制限に関する法律案、国家公務員の離職後の就職に係る制限の強化その他退職管理の適正化のための国家公務員法等の一部を改正する法律案、国が行う契約の過程及び内容の透明性の確保等による契約事務の適正化を図るための会計法の一部を改正する法律案、以上三案を一括して議題といたします。  発議者松井孝治君から順次趣旨説明を聴取いたします。松井君。

松井孝治民主党・新緑風会

○松井孝治君 ただいま議題となりました三法案につきまして、民主党・新緑風会を代表して、提案の趣旨及び内容を御説明申し上げます。  近年、防衛施設庁、旧日本道路公団、旧成田空港公団などの発注工事をめぐる官製談合や社会保険庁における一連の不祥事など、行政に対する国民の信頼が大きく損なわれるような事件が続発しております。また、各省庁が平成十七年度に特殊法人、独立行政法人、公益法人、天下り先の民間企業などと結んだ随意契約は、総額で二兆二千八百億円にも上り、そのうち随意契約によるべきでなかったものが七割近くに達するなど、これらの法人との不透明な関係が明らかになるとともに、長期継続契約のずさんな運用による巨額のIT調達の問題も指摘されております。これらの問題については、本院において累次にわたって内閣に対し警告などを行ってきたところであります。  これらの問題の本質は、各省庁における天下りの慣行、天下りなどが絡んだ各省庁とそれらの法人との癒着構造にあり、それらの法人との契約の実態を明らかにする仕組みがないことであります。そして、このような不透明な構造が税金の無駄遣いにつながっているのです。また、組織的な再就職のあっせんを伴う早期退職慣行という天下りのシステムは、国家公務員の人事制度をゆがめ、各省庁の縦割りと省利省益優先主義を強める結果となっております。このような問題を改めることなくして、真の行政改革は実現され得ないと言えます。  行政改革を着実に進めていくためには、まず、それらの核心的な問題にメスを入れ、国家公務員の離職後二年間の営利企業への再就職を禁止するのみで、特殊法人、独立行政法人、公益法人などを経由する迂回天下りを許し、特殊法人、特定独立行政法人以外の独立行政法人などからの天下りを規制していない現行の不十分な天下り規制を強化するとともに、天下りに関する情報を適切に公開すること、天下りの原因となっている早期退職慣行を是正することにより国家公務員が定年まで働くことができるようにすることなどが必要不可欠であります。また、先に指摘したような癒着をなくしていくためには、各省庁の契約が不適切に行われることがないよう、随意契約や指名競争入札の透明性を確保することなども重要であります。  以上のような問題意識を踏まえ、我が党といたしましては、天下りに関し規制の強化、国家公務員の退職管理の適正化などの措置を講ずるとともに、国が行う契約の情報の徹底的な公開の義務付けなどによる契約事務の適正化を図ることにより、公務の公正性などを確保し、効率的で透明性の高い行政を実現していくべきであると考え、これらの法律案を取りまとめ、提出した次第であります。  以下、これらの法律案の内容の概要を御説明申し上げます。  初めに、国家公務員の離職後の就職に係る制限の強化その他退職管理の適正化のための国家公務員法等の一部を改正する法律案について御説明申し上げます。  第一に、一般職である国の行政機関の職員の離職後の就職に係る制限について、その期間を離職後二年間から離職後五年間に延ばすとともに、営利企業だけでなく法人その他の団体の地位で、その離職前五年間に在職していた国の行政機関等と密接な関係にあるものに就くことを、人事院の承認を得た場合を除き、制限することとしております。  第二に、本省審議官級以上の一般職である国の行政機関の職員は、離職後十年以内に法人その他の団体の役員等の地位に就いた場合は、人事院に対し、当該職員が離職前五年間に在職していた国の機関等における官職等を報告しなければならないこととし、人事院は、当該報告された事項について国会への報告及び公表をしなければならないこととしております。  以上につきましては、自衛隊員並びに特定独立行政法人及び日本郵政公社の役職員に関しても、同様の措置を講ずることとしております。  第三に、一般職である国の行政機関の職員の任命権者は、原則として、定年退職日前の退職を勧奨してはならないこととし、自衛隊員に関しても、同様の制限を行うこととしております。なお、これにより、国家公務員退職手当法及び同法施行令による勧奨退職の場合の退職手当の額の特例は基本的に廃止されることを予定しております。  次に、特殊法人等の役職員の関係営利企業への就職の制限に関する法律案について御説明申し上げます。  資本金の二分の一以上が国からの出資によるものなど一定の特殊法人、特定独立行政法人以外の独立行政法人等の役職員は、主務大臣の承認を得た場合を除き、離職後五年間は、特定の営利企業の地位で、その離職前五年間に在職していたそれらの法人と密接な関係にあるものに就くことを承諾し、又は就いてはならないこととしております。  次に、国が行う契約の過程及び内容の透明性の確保等による契約事務の適正化を図るための会計法の一部を改正する法律案について御説明申し上げます。  第一に、契約担当官等は、指名競争により落札者を決定したとき、又は随意契約の相手方を決定したときは、契約の内容及び過程に関する事項、落札者又は随意契約の相手方の役員のうちの国の職員であった者の数等を公表しなければならないこととしているほか、国は、情報の公表により明らかになる契約の実態を踏まえ、常に検討を行い、指名競争及び随意契約の基準の厳格化その他の契約事務の適正化を図るために必要な措置を講ずるものとしております。  第二に、長期継続契約を締結することが認められている電気通信役務から、情報処理システムの開発及び運用を明示的に除外することとしております。  なお、これらの法律の施行期日につきましては、天下り規制強化関係の二法律は公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日、会計法の一部を改正する法律は公布の日としております。  以上が、これらの法律案の提案の趣旨及び内容であります。  小泉総理は、四月二十六日の行政改革に関する特別委員会において、我が党の各種提案について、議論をしていい点は取り入れると答弁されました。それならば、これらの三法案は正に問題の核心を突く改革案として、是非とも成立させるべきであります。  何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。  以上です。ありがとうございました。

工藤堅太郎民主党・新緑風会

○委員長(工藤堅太郎君) 以上で三案の趣旨説明の聴取は終わりました。  発議者はどうぞ御退席をいただいて結構です。     ─────────────

工藤堅太郎民主党・新緑風会

○委員長(工藤堅太郎君) 次に、戦時性的強制被害者問題の解決の促進に関する法律案を議題といたします。  発議者千葉景子君から趣旨説明を聴取いたします。千葉君。

千葉景子民主党・新緑風会

○委員以外の議員(千葉景子君) ただいま議題となりました戦時性的強制被害者問題の解決の促進に関する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  ついに昨年、戦後六十周年を迎えましたが、我が国が過去、侵略行為や植民地支配により多大の苦しみを与えたアジア近隣諸国、地域の人々が我が国に抱いている不信感や不安感には根強いものがあります。その原因の一つがいわゆる慰安婦問題であります。いわゆる慰安婦は、今次の大戦において、日本の軍や官憲などの甘言、強圧等により本人の意思に反して集められ、日本軍の慰安所等で性奴隷的苦役を強要され、女性の尊厳と名誉が深く傷付けられた未成年を含むアジア等の女性たちのことであります。  慰安婦問題が社会的な問題となったのは、一九九〇年六月の参議院予算委員会において実態の調査を政府に迫ったことに始まります。当初政府は、この問題は民間事業者によるもので実態調査は不可能との立場でしたが、これは韓国などの被害者の強い反発を招きました。その後、政府は調査を行い、一九九三年八月、初めて慰安婦問題への軍の関与を認め、おわびと反省の気持ちを表しました。しかし、被害者に対する国家補償については、サンフランシスコ条約や二国間条約で解決済みであるとして拒否しました。  この態度には、国際的に大いに異論があります。国際連合においては、慰安婦問題が、一九九二年二月の人権委員会以来、大きな問題として論議されてきました。特に、人権委員会の女性に対する暴力に関する特別報告者クマラスワミ女史が一九九六年一月に提出した報告書、差別防止少数者保護小委員会の戦時性奴隷制に関する特別報告者ゲイ・マクドゥーガル女史が一九九八年八月に提出した報告書は日本政府の法的責任を認め、被害者に対する国家補償などを求め、各国の支持を得ました。  さらに、国際労働機関の条約勧告適用専門家委員会も、慰安婦問題は強制労働を禁止した国際労働機関二十九号条約に違反しているとし、国家補償を行うよう求める報告を五度にわたって行っています。  ところが、政府は、慰安婦問題については道義的責任を果たすとし、一九九五年七月、民間団体である女性のためのアジア平和国民基金を設立し、国民の募金による見舞金の支給で国家としての責任を果たしてきませんでした。しかし、この償い金事業は、各国で少なからぬ被害者から受取を拒否されてきました。  韓国政府は、一九九八年四月に、国民基金の償い金を拒否する方針で被害者に対して一人当たり約三百万円の支援金を支給しました。  台湾の当局も、一九九七年十二月に被害者に対し、立替え支給の形で一人当たり約二百万円を先行支給し、日本政府に謝罪と国家補償を求めております。  フィリピンにおいても、謝罪と国家補償を求める決議が一昨年十一月、フィリピン議会上下両院に提案されています。  インドネシアでは国民基金の償い金は被害者に全く渡っておらず、被害者や政府が個人への補償を求めていることが提案者の調査で明らかになりました。  そのアジア女性基金も来年三月に事業を終了し、解散いたします。  被害者と内外の支援団体はこれまで、多くの困難を克服しながら、訴訟による問題解決の努力も続けてきました。これまで十件の慰安婦裁判が行われてきました。これらの裁判を通して、事実認定や当時の国際法違反の認定など、多くの成果が上げられてきました。しかし、国家無答責や除斥期間など、言わば手続論で原告の敗訴が続き、現在係属中の裁判は一件のみでございます。  こうした状況の中、平和を希求する日本国憲法の理念を踏まえ、アジアに生きる日本国民として慰安婦問題を早急に解決する必要があるとの考えにより、また、国の責任において措置を講ずることが不可欠であると認識し、慰安婦問題の解決に対する我が国の姿勢を明らかにするとともに、その解決のための基本的な枠組み及び道筋について規定する本法律案を提出した次第であります。本法律案は、一九九八年の山口地裁下関支部判決や、二〇〇三年東京地裁のいわゆる付言判決で突き付けられた国会としての責任を果たすものと考えています。  次に、本法律案の内容の概要につき、御説明申し上げます。  第一に、この法律は、今次の大戦及びこれに至る一連の事変等に係る時期における旧陸海軍の関与の下での組織的かつ継続的な性的な行為の強制により女性の尊厳と名誉が著しく害された事実について、謝罪の意を表し及びその名誉等の回復に資するための措置を我が国の責任において講ずることが緊要な課題となっていることにかんがみ、これに対処するために必要な基本的事項を定めることにより、戦時性的強制被害者問題の解決の促進を図り、もって関係諸国民と我が国国民との信頼関係の醸成と我が国の国際社会における名誉ある地位の保持に資することを目的としております。  なお、慰安婦という言葉は、被害者が受けた被害の実態を反映していないので、本法律案におきましては、戦時性的強制被害者という用語を用いることとしております。  第二に、政府は、できるだけ速やかに、かつ、確実に、戦時における性的強制により戦時性的強制被害者の尊厳と名誉が害された事実について謝罪の意を表し及びその名誉等の回復に資するために必要な金銭の支給を含んだ措置を講ずるものとしております。  第三に、政府は、戦時性的強制被害者問題の解決の促進を図るための施策に関する基本方針を定めなければならないこととしております。また、政府は、基本方針を定め、又は変更したときは、これを国会に報告するとともに、公表しなければならないこととしております。  第四に、政府は、第二の措置を講ずるに当たっては、条約等との関係に留意しつつ、関係国の政府等と協議等を行い、その理解と協力の下にこれを行うよう配慮するとともに、国民の理解を得るよう努めるものとしております。また、政府は、第二の措置及び第三の基本方針に定める実態調査を実施するに当たっては、戦時性的強制被害者の人権等に配慮しなければならないこととしております。  第五に、政府は、毎年、国会に、戦時性的強制被害者問題の解決の促進に関して講じた施策及び第三の基本方針に定める実態調査により判明した事実について報告するとともに、その概要を公表しなければならないこととしております。  第六に、内閣府に、戦時性的強制被害者問題の解決の促進に関し、重要事項の審議、施策の調整・実施の推進、実態調査の推進等の事務をつかさどる機関として戦時性的強制被害者問題解決促進会議を置くこととし、また、同会議に、実態調査の推進の事務を行う調査推進委員会を置くこととしております。  なお、この法律は、公布の日から起算して一月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとし、施行の日から起算して十年を経過した日にその効力を失うこととしております。  以上が、本法律案の提案理由及び内容の概要でございます。  筆舌に尽くし難い苦渋を味わい、今なおいやされない傷を心身に負った多くの被害者たちが既にこの法案を歓迎し、成立を待ち望んでいます。  何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同くださいますようにお願い申し上げます。  ありがとうございました。

工藤堅太郎民主党・新緑風会

○委員長(工藤堅太郎君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  発議者はどうぞ御退席をいただいて結構です。     ─────────────

工藤堅太郎民主党・新緑風会

○委員長(工藤堅太郎君) これより請願の審査を行います。  第一三六号戦時性的強制被害者問題の解決の促進に関する法律案の早期成立に関する請願外百十五件を議題といたします。  本委員会に付託されております請願は、お手元に配付の付託請願一覧のとおりでございます。  これらの請願につきましては、理事会において協議の結果、いずれも保留とすることになりました。  以上のとおり決定することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

工藤堅太郎民主党・新緑風会

○委員長(工藤堅太郎君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。     ─────────────

工藤堅太郎民主党・新緑風会

○委員長(工藤堅太郎君) 継続審査要求に関する件についてお諮りをいたします。  特殊法人等の役職員の関係営利企業への就職の制限に関する法律案、戦時性的強制被害者問題の解決の促進に関する法律案、国家公務員の離職後の就職に係る制限の強化その他退職管理の適正化のための国家公務員法等の一部を改正する法律案、国が行う契約の過程及び内容の透明性の確保等による契約事務の適正化を図るための会計法の一部を改正する法律案、以上四案につきましては、閉会中もなお審査を継続することとし、四案の継続審査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

工藤堅太郎民主党・新緑風会

○委員長(工藤堅太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

工藤堅太郎民主党・新緑風会

○委員長(工藤堅太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。     ─────────────

工藤堅太郎民主党・新緑風会

○委員長(工藤堅太郎君) 継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。  内閣の重要政策及び警察等に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

工藤堅太郎民主党・新緑風会

○委員長(工藤堅太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

工藤堅太郎民主党・新緑風会

○委員長(工藤堅太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

工藤堅太郎民主党・新緑風会

○委員長(工藤堅太郎君) 委員派遣に関する件についてお諮りいたします。  閉会中の委員派遣につきましては、その取扱いを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

工藤堅太郎民主党・新緑風会

○委員長(工藤堅太郎君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。  本日はこれにて散会いたします。    午前十時二十二分散会

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