総務委員会 第9号
- 発言数
- 26 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2006/03/28
会議録
○委員長(世耕弘成君) ただいまから総務委員会を開会いたします。 独立行政法人情報通信研究機構法の一部を改正する法律案及び独立行政法人消防研究所の解散に関する法律案の両案を一括して議題といたします。 両案につきましては、去る二十三日、質疑を終局しておりますので、まず、独立行政法人情報通信研究機構法の一部を改正する法律案について討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○藤本祐司君 私は、民主党・新緑風会を代表し、独立行政法人情報通信研究機構法の一部を改正する法律案に反対の立場から討論をいたします。 以下、反対理由を申し述べます。 第一に、本法案は、当該独立行政法人の役職員の身分を非公務員化するだけの法案であり、当該独立行政法人の運営をいかに適正なものにするかという重要な観点が抜けています。 その運営の適正化については、当該独立行政法人が担う事業のうち研究事業については、研究の成果や費用対効果の検証に関する情報公開が不十分であり、無駄な事業が継続的に行われ、税金が無駄に使われるおそれがあります。 二つ目に、本法案により、当該独立行政法人は国家公務員を対象とした現行の天下り規制の枠から外れることになります。その結果、防衛施設庁の官製談合事件に見られたように、中央官庁の国家公務員が当該独立行政法人を迂回して民間企業へ天下る構図が生まれるなど、わたりという手法を通じて民間企業との癒着の温床になることが想定されます。 中央省庁や独立行政法人、つまり官僚と民間企業との癒着を防ぐためには、独立行政法人の役職員に対する天下り規制を導入することなどが必要ですが、政府はそのような対策を講じておりません。 なお、政府は、いわゆる行政改革推進法案の総人件費改革で、総人件費について対GDP比で見て今後十年間で半減させるという目安を掲げていますが、その実績値に当該独立行政法人のように非公務員化した独立行政法人の人件費相当分を算入することとしています。しかし、非公務員化されても、運営費等交付金など、国からの支出が続くことに変わりはなく、国の財政支出削減に寄与いたしません。 このような不可解なルールの下に進めようとしているものを行政改革と呼ぶことはできないことを最後に申し述べておきます。 政府の掛け声だけのまやかしの行政改革と密接に関連し、官と民との癒着の懸念などを放置したままで役職員を非公務員化する本法案に反対の意を唱え、私の討論を終わりにいたします。
○吉川春子君 私は、日本共産党を代表して、独立行政法人情報通信研究機構法の一部を改正する法律案に反対する討論を行います。 初めに、この法案は既に、三月二十三日、独立行政法人消防研究所の解散に関する法律案とともに二本一緒に審議され、議了されたものですが、法案は一本ずつ丁寧に議論すべきであり、日切れ法案だからという理由でこうした審議のやり方を行うことは、立法府、とりわけ熟慮の府たる参議院の任務に照らして到底容認できません。 次に、具体的に反対の理由を述べます。 第一は、本来国が行わなければならない情報通信研究機構の業務を非公務員にゆだねるものであるからです。 本機構は、時刻や周波数などの物差しである標準時の設定、通報や、周波数標準値の設定、標準電波の発射という国民生活と社会経済にとって欠くことのできない重要な業務を行っており、竹中大臣も答弁されているように、その業務が停滞すれば国民生活や経済社会の安定に著しい影響を及ぼすものです。 政府も、これらは性格上、公務員が行うべき業務であるとしてきたにもかかわらず、今回業務の性格は変わらないけれど、技術の進歩によりシステムが強化されたという理由で非公務員にゆだねることとしたものです。 標準時の設定、通報について、アメリカ、フランス、ドイツなど諸外国では国が直接行っていることは、政府の答弁でも明らかになりました。さきに述べた独立行政法人消防研究所を解散し、国の業務に戻すこととした法改正は、安易な独立行政法人化、非公務員化の教訓にされるべきものです。 第二は、職員の非公務員化により一層効率化優先となり、もうけにつながらない基礎研究が軽視されるおそれが強くなるからです。政府は、法案提出の理由に機構の業務を一層効率的かつ効果的に行わせるとしています。それは、機構の研究開発業務について費用対効果分析を可能な限り実施し、資源の重点配分を行うとした二〇〇一年十二月の閣議決定の内容と軌を一にするものです。こうした収益効率優先の下では、収益に結び付かない基礎研究がおろそかにされるおそれがあります。 このように、本来公務員が担うべき業務を非公務員にゆだねる小泉内閣の構造改革は、結果として国民に重大な不利益を及ぼすもので、賛成できないことを申し上げ、反対討論といたします。
○又市征治君 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、独立行政法人情報通信研究機構法の改正案に反対の討論を行います。 反対する理由の第一は、他の政府関係機関にも共通しますが、公的責任を放棄し、機関の運営実態を国民と国会の監視の目から遠ざける前回の独立行政法人化そのものに加え、それを更に無責任体制にする今回の非公務員化です。 研究部門と対企業助成部門とでは非公務員化のマイナス効果が異なりますが、特に後者では政府資金を受けての管理がルーズになり、一件で億円単位に上る発注先、委託先企業との間で癒着や回収不能が起こるおそれが強まります。 第二に、二〇〇二年度末に財政破綻し、解散された同様な資金ばらまき機関とも言うべき基盤技術研究振興センターの反省が何ら生かされていないことです。 同センターは、政府資金を情報通信大企業の子会社に出資という形でばらまき、回収できず、国民の資産を二千八百億円毀損したのです。その旧基盤センター事業の看板の掛け替えと思われる本機構の民間基盤技術研究促進事業は、今度は委託バイ・ドール方式という形を取っていますが、毎年平均百億円以上の委託に対して納付金というリターンは過去一件三十八万円のみであり、貸借対照表上の欠損金が早くも三百六十八億円に上っています。 第三に、以上に見てきたように、この機構は政府資金をそのまま民間企業に流すトンネル機能が非常に大きな部分を占め、役員も総務省から四人、情報通信企業から三人という天下りと官民癒着の機関そのものです。非公務員化すればますます経営責任をあいまいにし、国費を毀損する構造となります。 情報通信産業は最も成長性の高い産業であり、したがって競争と自立可能性の高い分野であり、それこそ民間活力にゆだねるべきで、毎年百億円もの助成は見当違いです。残る公益的な研究部門は、消防研究所の例に倣って国民監視の下、政府直営に戻すのが筋であり、以上のことからこの法案に反対をすることを申し上げ、反対討論を終わります。
○委員長(世耕弘成君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 独立行政法人情報通信研究機構法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(世耕弘成君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、高嶋君から発言を求められておりますので、これを許します。高嶋良充君。
○高嶋良充君 私は、ただいま可決されました独立行政法人情報通信研究機構法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会及び公明党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 独立行政法人情報通信研究機構法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府及び独立行政法人情報通信研究機構は、本法施行に当たり、次の事項に配慮すべきである。 一、非公務員型の独立行政法人への移行に当たり、機構は、周波数標準値の設定、標準時の通報等の業務が停滞し、国民生活・社会経済に著しい支障を及ぼすことがないように万全な体制を整備すること。 二、政府は、機構の業務の評価を適切に行うとともに、機構は、情報通信技術の研究開発の国のセンター機能としての役割を果たし、国の政策と密接に連携すること。 三、機構は、独立行政法人通信総合研究所と認可法人通信・放送機構を統合し、発足した法人であることを踏まえ、統合による業務運営や管理部門等の合理化、効率化に一層努めること。 四、機構は、非公務員型の独立行政法人となることのメリットを生かし、内外から広く優秀な人材を集め、さらに研究開発を充実させ、情報通信分野の発展、国際競争力の強化に寄与すること。 五、機構は、業務の一層の効率化を図り、研究開発予算の費用対効果の最大化に努めること。 六、情報通信は国民の重要な社会基盤となっていることから、機構は、その公的な役割を認識し、研究開発を通じて、安心、安全で豊かな国民生活の実現に貢献すること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(世耕弘成君) ただいま高嶋君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(世耕弘成君) 多数と認めます。よって、高嶋君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、竹中総務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。竹中総務大臣。
○国務大臣(竹中平蔵君) ただいまの附帯決議につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
○委員長(世耕弘成君) 次に、独立行政法人消防研究所の解散に関する法律案について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 独立行政法人消防研究所の解散に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(世耕弘成君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、内藤君から発言を求められておりますので、これを許します。内藤正光君。
○内藤正光君 私は、ただいま可決されました独立行政法人消防研究所の解散に関する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党及び社会民主党・護憲連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 独立行政法人消防研究所の解散に関する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、独立行政法人消防研究所を解散し、その事務を国が引き継ぐに当たっては、次の事項について十分配慮すべきである。 一、新しい災害や被災の様相の変化に対応する消防防災の科学技術の向上が急務とされていることを踏まえ、独立行政法人消防研究所が果たしてきた機能を損なうことのないよう、今後においても、その充実・強化を図るとともに、行政評価制度の活用等により、業務の継続的向上が図られるよう、特に留意すること。 二、安心・安全に暮らせる社会を目指し、消防防災科学技術の振興を図るため、消防本部の研究部門や大学との共同研究などの連携を推進すること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いを申し上げます。
○委員長(世耕弘成君) ただいま内藤君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(世耕弘成君) 全会一致と認めます。よって、内藤君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、竹中総務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。竹中総務大臣。
○国務大臣(竹中平蔵君) ただいまの附帯決議につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
○委員長(世耕弘成君) なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(世耕弘成君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(世耕弘成君) 行政制度、公務員制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査を議題といたします。 内藤君から発言を求められておりますので、これを許します。内藤正光君。
○内藤正光君 私は、自由民主党、民主党・新緑風会及び公明党の各派共同提案による独立行政法人の組織・業務の見直しに関する決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 独立行政法人の組織・業務の見直しに関する決議(案) 政府及び独立行政法人は次の事項について配慮すべきである。 一、独立行政法人については、行政改革推進の観点から、絶えず見直しを図り、事業の効率化、不要な事業の廃止、組織の統合等を推進するとともに、国民生活の安定と社会経済の健全な発展の観点から必要とされる事業については、重点的に充実・強化を図ること。 二、役職員については、かかる見直しを進める中にあって、役職員総数の純減合理化を徹底するよう特に意を用いるとともに、各府省からの再就職について厳しく見直しを進めること。 三、運営費交付金等の国からの支出については、事業、組織の見直しと合わせて、個別具体的な検証を行い、経費の節減合理化を徹底するとともに、必要な経費については確実に措置すること。 四、財務面においては、法人事業の運営の合理化と透明性の向上の観点から、会計区分の見直し、一般競争入札の下限額の国に準じた見直しを検討するとともに、法人が保有する現預金、有価証券、土地建物等の資産について法人の業務運営上引き続き保有する必要性があるか常時点検し、必要性が乏しいものについては国庫に納付する等適切な処理に努めること。 五、独立行政法人の情報公開については、その組織及び運営の状況を積極的に公表すること等を通じて、法人の諸活動を国民に説明する責務が全うされるよう努めること。 六、独立行政法人の非公務員化が進んでいることを踏まえ、独立行政法人制度の意義及び在り方について検討を行うこと。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いを申し上げます。
○委員長(世耕弘成君) ただいまの内藤君提出の決議案の採決を行います。 本決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(世耕弘成君) 多数と認めます。よって、本決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、竹中総務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。竹中総務大臣。
○国務大臣(竹中平蔵君) ただいま御決議のありました事項につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。 ─────────────
○委員長(世耕弘成君) 通勤の範囲の改定等のための国家公務員災害補償法及び地方公務員災害補償法の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。竹中総務大臣。
○国務大臣(竹中平蔵君) 通勤の範囲の改定等のための国家公務員災害補償法及び地方公務員災害補償法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 昨年、人事院から国家公務員災害補償法の改正に関する意見の申出が行われました。この申出のとおり、労働者災害補償保険制度との均衡を図る等のため、国家公務員災害補償法について改正を行うとともに、地方公務員災害補償法についてもこれと同様の改正を行うものであります。 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。 国家公務員災害補償法及び地方公務員災害補償法について、複数就業者の就業の場所から勤務場所への移動及び単身赴任者の赴任先住居と帰省先住居との間の移動を通勤の範囲に加えるとともに、障害等級ごとの障害について、国家公務員災害補償法にあっては人事院規則で、地方公務員災害補償法にあっては総務省令で定めることとしております。 このほか、施行期日、経過措置等必要な規定の整備を行うこととしております。 以上がこの法律案の提案理由及び内容の概要であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。
○委員長(世耕弘成君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午前十時十九分散会