政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会 第3号
- 発言数
- 78 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2006/05/17
会議録
○委員長(泉信也君) ただいまから政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、白眞勲君、榛葉賀津也君、松井孝治君、鈴木寛君及び山下八洲夫君が委員を辞任され、その補欠として足立信也君、林久美子君、藤本祐司君、黒岩宇洋君及び加藤敏幸君が選任されました。 また、本日、又市征治君及び遠山清彦君が委員を辞任され、その補欠として渕上貞雄君及び谷合正明君が選任されました。 ─────────────
○委員長(泉信也君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 公職選挙法の一部を改正する法律案(参第五号)及び公職選挙法の一部を改正する法律案(参第一一号)の審査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求めることとし、その手続につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(泉信也君) 御異議ないものと認め、さよう取り計らいます。 ─────────────
○委員長(泉信也君) 公職選挙法の一部を改正する法律案(参第五号)及び公職選挙法の一部を改正する法律案(参第一一号)の両案を一括して議題といたします。 両案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○森元恒雄君 時間が限られていますので、もう端的にお聞きしたいと思います。 今回の定数是正案は、平成十六年一月の最高裁の判決が契機になっておるわけでございますが、これまで参議院において定数較差問題協議会、あるいは改革協議会の専門委員会の方で大変真剣に議論をしてこられました。関係の委員の先生方には敬意を改めて表したいと思います。 ただ、残念ながら全会派一致した案ということにはまとまり切れなかったのはいささか残念でございますが、しかし、最高裁の判決を受けて次の選挙に間に合うように今日、こうして審議が行われるということは是としたいと思っております。 その上で幾つかお聞きしたいと思いますが、定数の配分に当たっては基本的には投票価値の平等原則というものを大事にしないといけないと思いますが、あわせて、参議院の場合には選挙制度の特殊性というものが若干、衆議院と違う点があるんじゃないかというふうに私は思いますが、そういう上で、参議院の選挙区の定数の較差はどの範囲まで許されるのか、どういうふうに考えておられるか、そして、その上で今回、四増四減ということで与党の方は提案しておられるわけですけれども、その考え方、あるいは、最高裁判決をクリアしていると考えるからその提案をしておられるのだと思いますが、改めてその辺をお聞きしておきたいと思います。
○木村仁君 初めに、今次提案の原則を申し上げたいと思いますけれども、参議院の選挙は衆議院の選挙と少し違いまして、都道府県単位の選挙区を設定し、それに複数の定数を配分するということが前提になっておりまして、今次改革においては、その総定数、地方区選出総定数は変えないというこの現行の枠組みを維持した上で可能な限り最大較差を少なくしていこうという努力をしたものでありまして、累次の最高裁の判断でありますとか、あるいは過去の改正との整合性、今後予想される人口の動き、そしてまた制度の改正等も勘案しながら総合的に勘案し、平成十九年度通常選挙に向け、当面の措置として四増四減を選ばせていただきました。 したがって、最大較差の許容限度について一定の基準を設け、それに立った上でやった提案ではないということを御承知おきいただきたいと思います。 累次の最高裁の判決も、この参議院議員の選挙においては投票価値の平等の要求は人口比例主義を基本とする選挙制度の場合と比較して一定の譲歩、後退を免れないとの考えを示しつつも、最大許容される限度というものを示しておりません。今回の改革において四増四減をいたしますと、五・一八倍の最大較差が四・八四倍にまで縮小いたします。その辺りは妥当ではないか、最高裁の平成十六年一月十四日の判決の趣旨に沿う、ふさわしいものではないかと考えております。 それから、なぜ四増四減を選んだかということでありますが、六増六減から十四増十四減まで専門委員会ではいろいろ議論されました。ただ、六増六減以上のものになりますと、過去の改正のものをひっくり返して、減員したものを増員したり、増員したものを減員したり、あるいは、やがて次の人口調査では逆転するであろうというようなことがありますから、少なくとも制度改革が完成する二十二年の選挙までは維持できる改革案ということで四増四減を選んでおります。 以上です。
○森元恒雄君 分かりました。 民主党の方はこの与党が提案しました四増四減に反対ということで、島根県と鳥取県を合区する案を出しておられるわけですけれども、その考え方をお聞きしたいと思います。
○委員以外の議員(小川敏夫君) まず、今の参議院の選挙区制度、都道府県単位ということのこれを尊重するということは当然でございまして、私どもも十分配慮しておるつもりでございますが、しかし一方で、投票価値の平等というこの民主主義の根本原則、こちらの方が更に優先する問題ではないかというふうに考えております。 そうしたことから、その投票価値の平等を少しでも改善するためにはやはりその点、都道府県単位ということについても多少合区なりの案を採用するということが必要ではないかと考えた次第でございます。 また、四増四減でなぜ駄目かと。今回のこの今の較差は、結局は鳥取県が人口が少ないということが基本の問題であります。この鳥取県に何にも検討しないで、ただ他の都道府県、今回は栃木、群馬なんですが、そこを削って東京に割り振るということで根本的な解決になるんだろうかと。今回の案を見れば、そんなような解決を取っても五倍を超えたのが五倍近くに多少改善されただけであるというようなこと、あるいは、栃木、群馬がこれまで較差がない比較的小さい都道府県であったものが、結局は東京、千葉の較差を少し減らすために栃木、群馬を今度は較差がある世界に引っ張り込むというような状況になっております。 そうしたことを考えますと、やはり都道府県単位というところの原則を譲歩しても、なおこの投票価値の平等を実現するためにはやはり私どもの二増二減の方がやむを得ない、好ましい措置ではなかったのかというふうに考えております。
○森元恒雄君 それじゃ、今の民主党の案に対して、与党の方のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○木村仁君 民主党の合区案につきましては、鳥取県選挙区と島根県選挙区の二つだけを合区するという大変不自然な形の選挙区の再編成でございまして、これでは、それならば他の選挙区も見直して、もっと合理的な選挙区をつくるべきではないかというような意見が当然出てくると思います。 それから、二院制の採用の趣旨から、参議院の創設当初より重要な機能を果たしたものとして都道府県単位の選挙区等が設定されているわけでありまして、最高裁も累次の判決でそのことを十分認識し、認めているところでございます。 こういうふうなことから、もしこの原則を崩すならば、大変不自然な選挙区を一つつくることになって、従来の果たしてきた意義ないし機能を損なうのではないかと、そういうふうに思っております。まあ遠い将来の問題として議論されることはあるかもしれませんが、現時点では大変非現実的であると私どもは考えております。
○森元恒雄君 専門委員会の報告書の中にも後の方で触れておられるわけですが、十九年に向けての改正に加えて、参議院に期待されるその在り方との関連で、ふさわしい選挙制度の構築を進めていく時期に来ているんではないか、継続的に検証をし、調査を進めていく必要があるんではないかと、こういうふうに報告書が言っておるわけでございますが、もう少し具体的に、今後どのようにこれを受けて進めようとしておられるのか。その際の課題、論点、考え方、スケジュール、そういうものがもし今の時点である程度決まっておるようでありましたら、お答えいただきたいと思います。
○委員以外の議員(阿部正俊君) お答え申し上げます。 結論から言いますと、まだ具体的なスケジュールといいましょうか、というものは決まっておるわけではないんでございますが、今御指摘にありましたような専門委員会の報告書でもその場を、そういったふうな検討の場をやはり設けるべきではないかというふうなことを提案させていただいておりますし、それを受けていただきまして、より、言わば親委員会といいましょうか、改革協議会というのが正式にございますので、その場でも報告し、かつその専門委員会の報告に合わせまして、この法案の取扱い、四増四減法案を、まあ最終的には意見の一致は見なかったんですが、それぞれの野党、与党の責任で出すというふうなときに、説明したときにも、言わばより踏み込んだ検討というのが必要なんだろうということを改革協としても一致しているというふうに、各党とも一致した認識だというふうに理解しておりますし、その旨、改革協の、協議会からの発言もあって、引き続き改革協の場で、言わば二枚看板のような形になるんではないかという表現だったんですが、検討していこうということになっております。 その際には、必ずしも議員だけではなくて、学識といいますか、外部の有識者を入れてもらったり、あるいは少し幅広く国民の意見を反映させるために、例えばの話ですが、地方公聴会的なものを幾つか開いてみるとかいうふうなことで、言わば広い論議を重ねてやっていこうじゃないかということはおよそ一致しているんじゃないかと思いますけれども、いつから具体的な形で、どんな形でということは、まあ言わば当面の我々が今提案してございますこの法案の成立の後において論議されていくのではないかと、そんなふうに考えられるところでございます。
○森元恒雄君 じゃ、今の点について、民主党の方のお考えもお聞かせいただきたいと思います。
○委員以外の議員(小川敏夫君) お答えします。 私どもの案も、今回の案でこれで抜本的な解決とは思っておりません。恐らく与党の案の方も同じであると思います。ただ、最高裁から厳しい指摘を受けたという状況を踏まえまして、来年の選挙には間に合わせなくてはいけないという状況から、当面の策として提案したものでございます。 したがいまして、より根本的な較差是正のために院を挙げて取り組む必要があると考えておりますが、しかし、その実現のためには、やはり選挙制度、選挙区の在り方というものは、あるいは選挙制度の在り方というものは参議院の二院制の在り方とも絡んだ根本的な問題でございます。そうした問題の点を踏まえまして、院を挙げてじっくりと、そして次々回の選挙には間に合うような抜本的な改革を目指していきたいというふうに思っております。
○森元恒雄君 終わります。
○辻泰弘君 民主党・新緑風会、辻泰弘でございます。 本日は、総務省、与党提案者、民主党提案者のそれぞれに御質問申し上げたいと存じます。 資料を配っていただいていると思いますが、それは総務省から御提出をいただいておる資料で、後ほどそれに関連して御質問をしたいと、このように思っております。 まず、総務省にお伺いしたいと思いますけれども、今日の参議院の議員選挙の原点とも言うべき参議院議員選挙法案は、昭和二十一年の十二月に第九十一回帝国議会に提出され、成立いたしております。昭和二十二年二月に公布され、同年、昭和二十二年四月二十日に第一回通常選挙が行われたと、こういうことになっておるわけでございます。 そこでお伺いしたいと思うんですが、昭和二十二年の参議院選挙の地方区制定時の定数配分というのはそもそもどのような考え方に基づいて行われたのか、このことについて御説明をお願いいたします。
○政府参考人(久保信保君) ただいま御指摘がございましたように、昭和二十一年の十二月に参議院議員選挙法案が国会に提出されております。そのときの提案理由説明、これは当時の大村内務大臣が行っておられますけれども、各選挙区において選挙すべき議員の数は、最近の人口調査の結果に基づき、各都道府県の人口に比例して最低二人、最高八人の間において、半数交代を可能ならしめるため、それぞれ偶数となるように定める、このように説明がなされております。 それで、地方区の各都道府県別定数配分の仕方、具体的にどのような形で、方法で行われたか。これにつきましては必ずしも明らかではございませんけれども、当時の資料によりますと、一つは、やり方、幾つかのやり方が示されておりましたけれども、一つは、昭和二十一年四月二十六日現在の人口調査による人口に基づき、配当議員総数を百五十人とした場合の議員一人当たり人口、これ、当時四十八万七千四百十七人でございましたけれども、これを算出をいたしまして、当該人口をもって各都道府県の人口を除して得た数により各府県の配当議員数が奇数になった場合は端数切上げ、偶数になった場合には端数切捨ての方法によって算定する案でありますとか、あるいは、各都道府県の人口を段階区分をいたしまして、人口三百五十万以上は八人、二百五十万以上三百五十万未満は六人、百五十万以上二百五十万未満は四人、百五十万未満は二人の定数を配分する案といったような幾つかの定数配分案がございまして、これらを基にして検討、議論がなされた結果、各都道府県に二から八の定数が配分されたものと承知しております。
○辻泰弘君 もう一点、総務省にお伺いしておきたいんですけれども、外国において参議院に相当するのは上院ということになろうかと思うんですけれども、上院がある諸外国における一票較差というのはどういう状況にあるのか、調査、把握されているところをお示しいただきたいと存じます。
○政府参考人(久保信保君) 国立国会図書館作成の資料などによりますと、まず、連邦制を取っている国、ここでは上院議員というのは各州代表であるということにされておりまして、各州にそれぞれ同一定数を配分しているということになっております。例えば、アメリカでございますと一票の較差は六十八・六倍、オーストラリアでございますと十四倍、スイスでございますと四十一倍ぐらいに開いているということでございます。 それからまた、我が国のように単一制の国、これでも幾つかの方法がございますけれども、一つは、人口に応じて各州あるいは各県に定数を配分しているような例、例えば、イタリアでございます。ここでは二・四倍の較差がございます。そして、フランス、これは間接選挙でございますけれども、四・八倍の較差があるということでございます。 また、単一国家でも各州とか各県に原則として同一の定数を配分しているという国もございまして、例えば、スペインでございますが、ここだと較差は六十四・三倍ということになっておりまして、また、チリ、これは三十三・七倍というふうになっているものと承知しております。
○辻泰弘君 諸外国はそれぞれ状況があるようですけれども、一つ大事なポイントは、大体の国が憲法で定数を決めているということでございますので、そういう意味では、日本のように公職選挙法で決めていてそれが違憲であるという形があるわけですけれども、そういった、憲法で定数を決めている国はそもそも憲法違反にはならないという、そういう状況があるということで、それぞれの事情があるようでございますけれども。 そういったことで国際的な状況についての御報告をいただきましたが、それを踏まえつつ、与党、民主党に対しての質問に移らせていただきたいと、このように思うわけでございます。 そこで、まず与党の御提案に対して御質問申し上げたいと思うわけですけれども、まず、趣旨説明をいただいておりますので基本的な認識等はそれで拝見させていただくといたしまして、与党の四増四減案についてですけれども、平成十七年の国勢調査の速報値で見た最大較差が一対五・一八から一対四・八四に縮小されると、こういうことになっているわけですけれども、極めて微々たる縮小度合いではないかと、このように思うわけでございます。このことによって憲法で保障された投票価値の平等性が達成されるというふうには私どもとしては思えないわけですけれども、その点についてはどのようにお考えでしょうか。
○委員以外の議員(阿部正俊君) 辻先生へのお答えに十分なことをできないのかもしれませんけれども、今、総務省さんの方からお話がございましたように、民主主義、選挙を通じて達成される民主主義での政治というのはやはりできるだけ投票価値の平等性ということを追求しなきゃいかぬという要請は当然のことだと思いますけれども、やっぱり国によって、あるいは歴史的な様々な経緯なり、まあ憲法で決めるかどうかはともかくといたしましても、差がやはりあるわけでございますので、果たしてそれを全く一対一の形で平等性ということを実現しないと駄目だということなのかどうかというと、やっぱりそうも言えないんじゃないかなと思っております。 現実にそんなことで二院制を取る我が国におきましても、都道府県単位の選挙区にするとか、あるいは各選挙区の偶数配分にするとか、様々な枠組みの中で取られてきたわけでございますので、一定の限度があるということもお分かりいただきたいもんだなと思っております。 もちろん、今回の四増四減ですべて達成できると考えておりませんけれども、ただ最高裁の判決等もありまして、漫然と無為のままに過ごすということは許されるものじゃないだろうというふうなことで、実際に衝に当たってきた私としても、十分とは言いませんけれども、少なくとも数字でいえば五・一八倍から四・八四倍に縮小するというようなことで、それは十分とは言いませんが、一定の考え方に立ったことであり、改正後の定数配分規定が投票価値の平等ということの要請に少しでもこたえようとしたものであるということは御理解いただけるんではないかと、こんなふうに考えております。
○辻泰弘君 較差は五倍以内というのを一つの念頭に置いていらっしゃるということになるかもしれませんけれども、やはり都市部の人口増と地方の人口減というのを考えるときに、本案によって較差五倍以内を維持できるのは今後数回の選挙でしかないのではないかと思われるわけでございます。先ほど御答弁もあったわけでございますけれども。 参議院議員の選挙は半数改選であって、今回の定数是正は平成十九年、二十二年の二回の選挙で完成されることになるわけですけれども、また、完成するころにまた定数是正を行わなければならないことが容易に想像されるということで、先ほど御答弁に、自ら認められたようなところがあるわけですけれども、このような小手先の是正を繰り返しても意味はないじゃないかと、このように思うわけですけれども、その点についてはどのようにお考えでしょう。
○委員以外の議員(阿部正俊君) そういう意味では、正に先ほど言いましたように、その後も、間を置かずにこの法律を通した後で、必ずしも二十二年選挙で終わってからということまでは確認しておりません。できるだけ早く改革協として更なる改革案を検討すべく対応していきましょうということにまつしかないのではないかと。私どもとしては、当面の最高裁のその判決に示された漫然と無為のうちに過ごすということは、少なくとも立法府としてあるべき姿ではないと思って汗をかいてきたつもりでございますので、一定の結論を出して、ともかく法律案として立法府としての法律を作っていこうということでございますので、その後の問題につきましては、この後の、何というか、院の構成なりなんなりも変わっているかもしれませんし、改革協でどういう結論を出すのか、いろいろあると思いますので、そんなことでお答えになるかどうか分かりませんが、それにまつしかないんじゃないかなと、こんなふうに思っております。
○辻泰弘君 もう一点ですね、四増四減以外にも参議院改革協議会の専門委員会では六増六減、八増八減、十増十減、十四増十四減なども検討されたわけですけれども、先ほどちょっと付言もありましたけれども、結果として四増四減を提案されているわけですけれども、それ以外の案を排除、排除したといいますか、取らなかったのは何ゆえか、その点を御説明ください。
○木村仁君 四増四減を取って、他の六増六減から十四増十四減まで提案され検討されましたことを排除したという理由でございますが、先ほど来議論されておりますように、少なくとも二十二年の選挙、そこまでに今次改正の完結があるわけでございまして、そこまでは何としても新しい状態を保たなければならない。そういう観点からしますと、六増六減でございますと大阪府が六から八に増える、やがて神奈川県が大阪府の人口を超える勢いでございますので、逆転区が容易に生じるのではないかという心配がございます。それから、八増八減以上のものになりますと、平成六年の改正のときに増員したところ、あるいは減員したところ、そういうところを変えなければいけません。それでは非常に制度の安定性に問題があるということで、これを取らなかった次第でございます。
○辻泰弘君 ある意味でお認めいただいているようなことになるかもしれませんけど、やはり私どもとしては最小限の小手先の手直しでしかないと、このように言わざるを得ないと思うわけであります。 それで、もう一点、別の角度からお聞きしたいんですけれども、そもそも較差是正というのは議員一人当たり人口の多い都道府県と少ない都道府県の間の問題であるわけですね。しかし、その解消のためにそれとは関係のない都道府県の定数を減少させるというのは誠に不合理だと、このように思うんですけど、その点はいかがでしょうか。
○木村仁君 累次の最高裁判決で御承知のとおりでございますが、この較差、一票の較差問題は、常に一番小さな選挙区の規模と一番大きな選挙区の規模をいわゆる最大較差ということで裁判所は議論をしてきております。その結果、平成六年、平成十二年、いずれの改正におきましても同じような、できるだけ一番小さな選挙区、二議席、偶数配分ということを前提としますので、一番小さなところに近い選挙区の減員を生じさせ、そしてその分を一番大きな方に渡していくという形で行われておりまして、これは一見不合理に見えますけれども、この制度本来の趣旨から見て、全体から見た場合にまあやむを得ない改正ではないかと考えております。
○辻泰弘君 不合理だということについての説得的な御説明ではなかったように思いますけれども。 もう一点、今配付していただいているのは、実は今回の四増四減にかかわる県の人口の、国勢調査人口の平成二年、七年、十二年、十七年の人口の推移になっているわけでございます。(資料提示)これを見ていただきますと、鳥取、島根におきましては平成二年から平成十七年にかけて減少をし続けているということが一目瞭然でございます。そしてまた、一方、栃木県は一貫して増えていると、こういうことになるわけでございます。そしてまた、群馬県は、二年から七年、七年から十二年は増えていますけれども、十七年については若干減っているけど、まあほぼ横ばいというふうに言えるかもしれませんが、そういう状況であると、こういうことになるわけでございます。 そういった意味で、人口が増えている地域の定数を減らすということ自体極めて理不尽なことだと私は思うんですけれども、その点についてはどのようなお考えでしょうか。
○木村仁君 御指摘のように、栃木県、群馬県については人口が若干増えているにもかかわらず定数が半分になるということがありまして、その点は御指摘のとおりでございます。 ただし、累次の最高裁判決でごらんになりますとおりに、この較差問題というのは常に最大較差ということが問題になって、それを是正しない限りは違憲の問題が生じてくるということでありますから、平成六年、平成十二年の改正においても同じような考え方でやってまいりました。その結果、こういった現象が生じることもやむを得ないことでありまして、四増四減による定数是正がそれゆえ不合理だということにはならないと私どもは考えております。 それからまた、あえて言いますならば、栃木県と群馬県の削減される前の定数によるそれぞれの議員一人当たりの人口が全国平均よりも大きく下回っているということも改革の一つの理由付けになるかと考えております。
○辻泰弘君 根本的に不合理で理不尽であるということに本質的な反論にはなり得ていないというふうに私ども思いますけれども。 もう一点、与党案の一つの考え方は、選挙区選挙の都道府県代表機能というものを一つ根底に置かれるということだと思うわけです。それなるがゆえに、ある意味では憲法上の要請である投票価値の平等というものを後に置いておられると言ったらちょっとあれかもしれませんけれども、そちらを、都道府県代表機能を優先されていると、こういう面があると思うわけでございます。 しかし、やはり民主主義ということを考えますときに、投票価値の平等性というものをやはり優先すべきであると、都道府県代表機能というのと同列に扱うべきではないと、このように思うわけでございます。そういった意味からも、やはり民主主義の根本に立ち返るならば投票価値の平等を実現する、そのためには都道府県代表機能というものについての見直しがあってもいいんじゃないかと、このように思うわけですけど、その点についてはどのようにお考えでしょうか。
○委員以外の議員(阿部正俊君) お答え申し上げます。 御指摘のように、都道府県単位が絶対的なものとは思っておりません。ただ、制度創設以来、参議院の選挙につきましては二院制の制度創設以来、都道府県単位とそれから全国一本の比例選挙から成る院として構成された選挙が行われてきておりまして、都道府県単位の物の考え方というのは崩したことはないわけでございますので、その点はそう較差という数字のためだけで都道府県単位というものを改めるというのは私はできない、やってはならぬことなんではないだろうかと思っております。 もちろん、それ自体が絶対的なものではございませんので、様々な院の機能とかあるいは半数改選とかあるいは全国比例とのバランスの問題とかいうようなことも様々の議論した上で新しい制度を構築しましょうということは大いに論議されても当然のことだと思いますけれども、私どもは、最高裁の判決を前提にいたしまして、それにこたえるべくぎりぎりのところでの選択として、今回の改正で都道府県単位はいじらないで最小限の手直しということで対応するということでお許しいただけるんじゃないかと思っておりますし、将来の課題としてこれから改革協で更に検討を重ねると思いますが、その中では今御指摘のございました都道府県単位ということの在り方ということについても大いに論議されてしかるべき問題ではないかと、こんなふうに思っております。
○辻泰弘君 ただいまの選挙区選挙の都道府県代表的機能については絶対的なものではないと、こういうような御説明があったわけでございますけれども、やはりそこが大事なところだと思いますので、与党におかれましても今後ともその点については御検討をいただくように申し上げておきたいと思うわけでございます。 与党に対する最後の質問としてお聞きしたいんですけれども、参議院改革協議会の専門委員会の報告書がございますけれども、その中に今後の検討という、その他の検討課題というところがございまして、その中に、当面の是正策の検討に加えてということで、今後、憲法改正事項も含めて、参議院の在り方にふさわしい選挙制度についての議論も進めていくべきであるという意見があったと、こういうことになっているわけですけれども、この件について、憲法改正事項も含めてというふうなことにもなっているわけですけれども、今後のその参議院の在り方にふさわしい選挙制度、このことについてどのようなイメージをお持ちか、御説明をいただきたいと思います。
○委員以外の議員(阿部正俊君) 御指摘のように、私どもがまとめました専門委員会の報告書にもそういったふうなことを触れてございますし、それを報告をした際に、改革協におきましても、何らかの形でまた引き続き協議をし、より参議院としての選挙の在り方ということを検討していかなきゃいかぬだろうということで、やっていこうということを確認されております。 ただ、具体的なスケジュールを決めたわけではございませんが、今、辻先生が憲法的な、憲法改正のことも含めてというのも一つの考え方だろうと思いますし、都道府県単位をどうするか、あるいは参議院の機能として衆議院とどう違うのかと、同じなのかというようなところもやはり論議される可能性も多分否定できないんだろうなと、こんなふうに思いますし、あと総定数の問題も絡んでまいります。比例の数をある程度一定の範囲で、しかも複数で、半数改選ということを前提にいたしますと、一定の制約がどうしても出てまいりますので、その辺をどう突破し、かつ新しい参議院の機能を考えながら、どんな選挙制度がいいのかということを議論されていくのではなかろうかと、こんなふうに思っておりますし、これはこれから先の参議院の全体の各会派ともに共通の課題として考えていっていただきたいものだと、こんなふうに考えております。
○辻泰弘君 それで、民主党提案者の方に御質問を移らせていただきたいと思うんですけれども、まず平成十六年一月十四日の最高裁判決における指摘を受けた今回の対応と、提案ということになるわけですけれども、判決並びに判決における指摘をどう評価、認識された上での提案なのか、このことについて基本認識をお伺いしたいと思います。
○委員以外の議員(内藤正光君) 御質問ありがとうございます。 御存じのように、平成十六年一月の最高裁判決は、十五名の裁判官のうち九名の多数意見により、平成十三年の選挙当時において選挙区選出議員の定数配分規定が憲法違反とは言えないとしたものの、この多数意見を構成した裁判官のうち四名から補足意見として、憲法で保障された投票価値の平等を重視すべきとした上で、仮に次回選挙においても無為のうちに漫然と現在の状況が維持されたままであったならば違憲判断がなされるべき余地は十分に存在するとの指摘がなされております。 また、十五名中六名の裁判官により、定数配分規定が憲法上の選挙権平等の原則に大きく違反し、憲法に違反するものであることは明らかとの反対意見が付されておりますが、この判断も投票価値の平等を重視すべきとの考えに基づくものと言えます。 以上のことから、平成十六年一月十四日の最高裁判決については、多数の裁判官が投票価値の平等を重視すべきとの考えを示したものと評価することができます。 以上を踏まえ、民主党といたしましては、この判決において多数の裁判官が重視すべきとした投票価値の平等の要請にこたえるためには、従来の都道府県単位の選挙区を維持したままでは較差の是正には限界があるとの認識から、最も人口の少ない鳥取県選挙区と隣接する島根県選挙区とを合わせて一つの選挙区とするとともに、現在、議員一人当たりの人口が最も多い東京都選挙区の定数を二人増とすることで、選挙区間における議員一人当たりの人口の最大較差を三・八〇倍にまで縮小させるという案を提案させていただいた次第でございます。 この案は、平成十六年一月十四日の最高裁判決を踏まえ、現行制度の枠内で提案し得る最善のものと考えております。
○辻泰弘君 今のは私が二つ目に御質問予定の分もお答えいただいたということになりましょうか。それでよろしいですか。
○委員以外の議員(内藤正光君) また、改めてお答えします。
○辻泰弘君 それじゃ、二つ目の、鳥取、島根両県の合区による較差是正を提案する理由ですね、このことについての御説明をお願いします。
○委員以外の議員(内藤正光君) ありがとうございます。改めてその御質問いただいた点に絞って答弁をさせていただきます。 現在の定数較差問題が、他の選挙区と比較して相当に人口の少ない選挙区が存在し、当該選挙区に対しても一定の定数を配分する仕組みを取っていることなどに起因するものであり、そのような下で選挙区の定数の増減を行うだけでは、較差の是正には限界があると考えております。投票価値の平等を重視する立場から定数較差問題についてより踏み込んだ解決を図るためには、最も人口の少ない鳥取県選挙区と隣接する島根県選挙区とを合区することにより較差是正を行うべきであると判断した次第でございます。 なお、鳥取県選挙区と島根県選挙区を合区して当該選挙区の定数を二人とし、東京都選挙区を二人増員することによる定数是正後の選挙区間における議員一人当たりの人口の最大較差は、先ほども申し上げましたが、三・八倍となっておりまして、投票価値の平等の要請に十分こたえたものとなっていると考えております。
○辻泰弘君 先ほども御答弁があったことではございますが、改めて民主党提案者としての与党の四増四減案に対する評価ですね、このことを議員の方からお願いいたします。
○委員以外の議員(内藤正光君) 現在の定数較差につきましては、最大較差が五倍を超えるに至っており、憲法の要請である投票価値の平等に照らして看過できない状態にあると言えます。また、平成十六年一月十四日の最高裁判決では、先ほども申し上げたとおり、このまま放置しておいては違憲判断がなされるべき余地は十分存在するとの指摘がなされております。 これらのことを踏まえ、選挙区選出議員の定数配分について投票価値の平等の要請にある程度こたえるものとしていくためには、現行の都道府県を単位とする選挙制度の下で選挙区の定数の増減を行うことにより較差是正を行うのでは、おのずと限界があることは明らかと言わざるを得ません。そのような選挙制度の仕組みにも何らかの手を加えることが必要になってくるのではないかと考えております。 この点、選挙区間の定数の増減によって較差の是正を図ろうとする四増四減案は、是正の範囲を四増四減にとどめたことと併せて定数較差の問題について踏み込んだ解決策を提示しているものとは言えず、投票価値の平等の要請に対し必ずしも十分にこたえたものとは言えないと考えている次第でございます。
○辻泰弘君 以上、与党提案者並びに民主党提案者の御説明をお伺いしてきたわけでございますけれども、当初の提案理由説明また本日の御答弁でも明らかなように、与党案は現行選挙制度の基本的な枠組みの維持を重視されて、最小限の手直しにとどめていらっしゃると思います。その一方で、民主党案は投票価値の平等性というものを重視して踏み込んだ解決を図っておられると、このように思うわけでございます。最高裁判決の指摘に沿って投票価値の平等を追求した案は、私どもといたしましては民主党案だというふうに判断するところでございまして、また与党案には先ほど指摘いたしましたように幾つかの問題点があると、このように考えるところでございます。 このような見地から、私どもは与党案に反対である、また民主党案に賛成である、このことを表明させていただきまして、私の質問を終わります。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 私も、この定数是正協議の各党協議にも参加をさせていただきました。私たちは、平成十六年一月の最高裁の判決を重く受け止めて、抜本是正が必要だと主張をしてまいりました。総定数は削らない、そして全国一区の比例代表制を維持し、その定数を削減をしないと。その中で、投票価値の平等の実現を目指して可能な限りの是正を図ることを主張もしてまいりました。最終報告の取りまとめの段階で具体案が提示をされた中では、比例定数を削減せずに選挙区定数の調整で最大の是正となる十四増十四減案が妥当だということも表明をしてまいりました。 この十六年一月の最高裁判決は従来以上に踏み込んだ中身で、無為のうちに漫然と現在の状況が維持されるならば次回は違憲判断の余地は十分に存在すると、大変厳しい判決でありました。従来、立法裁量権を広範に認めていた多数意見から相当踏み込んだ判決でありました。これに対して、この四増四減案というのはとにかく較差五倍未満にするという是正であり、やはり小手先の対応だと言わざるを得ないと思います。 しかも、昨年の十二月の二十七日に行われました国勢調査の速報値によりますと、厳しい判決が下ったこの参議院選挙時の五・〇六倍から五・一八倍へと広がっております。さらに、この速報値の時点での人口増減がそのまま続くという仮定で計算をしてみますと、例えば二〇〇九年にはもう神奈川と鳥取の較差は五倍を超えるということにもなるわけであります。 そこで、従来になく踏み込んだ厳しい判決であった最高裁判決への受け止めというものがこの四増四減案にはどのように盛り込まれているのか、まずこの点をお聞きいたします。
○委員以外の議員(阿部正俊君) お答え申し上げます。 直接のこの検討のきっかけが最高裁の判決にあることは御指摘のとおりでございまして、正に、次回選挙においてもなお無為のうちに漫然と現状の状況が維持されたままであるとするならば違憲の余地なしとしないと、こんなふうなことが主だと思いますけれども、そういう意味で、大変司法の、最高裁からの判決ということで非常に重く受け止めまして検討を院として開始したと、こういうことだと思っております。 ただ、御論議の過程で非常に時間を掛けて各党から意見を持ち寄り、お述べいただき、御検討いただき、真摯な御議論をいただきましたけれども、検討の下部機関としての専門委員会としても一定の決まった方向がなかなかまとまりませんで、しかもいろんな制約があるわけでございまして、総定数はいじるわけにはいかぬのだろうというようなこととか、あるいは比例の数、比例選出の数と選挙区選挙の数の変更ということも今回の制約として考えざるを得ないんじゃないかとかいうふうなこと、それから、憲法上、選挙制度上前提とされております半数改選の方式とかいうふうな制約の中で、可能な範囲での対応として今回の私どもが四増四減ということを提案をし、論議したわけでございますけれども、最終的には、改革協におきましても意見の一致を見ずにして、与党の責任として、最高裁へのこういったふうなことにこたえるべく四増四減案を提案をしたということでございます。 どういうふうに盛り込んだかということは、十分なものではないのかなという気は正直いたしますけれども、ただ、少なくとも漫然と無為のうちに過ごしたということはないのではないかと。そういう意味で是非御理解をいただきたいし、そういう意味での立法府としての対応を最大限した案ではないかと、こんなふうな思いで御提案に至った次第でございます。御理解ください。
○井上哲士君 一部に、衆議院の定数配分は人口比例によるべきものだけれども、参議院と衆議院では機能に違いがあるので、人口比例を参議院の場合は相当程度後退することになっても許されると、こういうような議論もあるわけですが、しかし、参議院は衆議院とともに国権の最高機関たる国会を構成し、憲法上も、当然参議院議員も含めて国会議員は全国民を代表する選挙された議員とされているわけであります。 その点で、この平等価値の投票原則というのは参議院においても貫かれるべきだと考えますけれども、その点での見解はいかがでしょうか。与党にお願いします。
○委員以外の議員(阿部正俊君) 先ほど申し上げましたように、選挙を通じた民主主義の実現ということを考えますと、投票価値の平等性といいましょうか、の追求というのは当然のこととして考えなきゃいけないことでございますけれども、ただ、我が国は二院制を取っている国でございます。したがって、衆議院での機能というものとそれから参議院での機能というのはおのずから何がしかの違いがありましょうし、かつまた選挙法につきましても特色を持ったものになると、それぞれ違ったものになってくるということもむしろ必要なのではないかなという気さえいたしますけれども。 余り型にはまった言い方はしませんけれども、そういう意味で、これから先かなり踏み込んだ検討がなされるにいたしましても、そうしたことについての両院の機能あるいは歴史的な経緯等々、先ほど外国の例が総務省から紹介されましたけれども、上院と下院の二院制を取っているところでは大分選挙制度の方法なり数の上での在り方とか違いますので、その辺はどうか司法においても御理解をいただきたいし、かつまたそんなふうな意見も、言わば判決を通じた対話というのはおかしいですけれども、私どもとしても確認し合いながら最善のものを追求していく努力を今後も続けていくべきだと、こんなふうに考えております。
○井上哲士君 一定の機能の違いがあっても、やはり全国民を代表する選挙された議員の選挙として、投票価値の平等が参議院選挙でも当然貫かれるべきだと思います。 それで、専門委員会の議論の中では確かに先ほどありましたように様々な議論がありましたが、それを通じて、総定数及び比例定数については削減をしないというのは大方の各会派の合意になったと思います。そうであれば、その枠内で比例を削らずに最大是正できるのが十四増十四減ということも示されたわけで、私たちはこれを採用すべきだということも表明をしたわけですが、これに踏み込む必要があったんではないでしょうか。いかがでしょうか。
○委員以外の議員(魚住裕一郎君) 今回の四増四減による定数是正は、投票価値の平等の要請にこたえるというだけではなくして、過去の改正との整合性、また今後の人口の動態、あるいは参議院の組織、在り方に影響を及ぼし得るような諸改革の動向も考慮して総合的に検討した結果、次の十九年の通常選挙に向けて当面の措置として妥当なものとして判断をしたものでございます。 おっしゃるように、総定数をいじらない、あるいは比例と選挙区の枠組みも維持した上で平等原則を最大限に考慮して是正を行うとすれば、十四増十四減案が最も較差を縮小され得るものとして評価し、また私どもも提案したところでございますが、他方で、国勢調査の速報値で五・一八倍という状況、また最高裁の大法廷判決も考慮するならば、まずは次期通常選挙に間に合わせるべく定数是正を行っていくのが国会の責務であると。また、そういう考え方で選挙制度の抜本的な改革の検討が引き続き行われることを前提に、今回与党として、当面の是正策として四増四減案を取りまとめたものでございます。
○井上哲士君 両案の提案者にそれぞれお聞きするんですが、両案とも比例代表制の定数については維持をされております。専門委員会でも、二院制の中で参議院が果たすべき役割との関係での選挙制度の在り方についても様々な議論もしたわけでありますが、全国区や全国一区の比例代表制度が果たしてきた役割について、二院制の中での参議院の役割との関係で、それぞれについて御見解をいただきたいと思います。
○委員以外の議員(阿部正俊君) 具体的に、専門委員会の検討の過程の中で、共産党さんの御主張として、一つの意見でございますが、全部全国比例代表制にしたらどうかというふうなことにすれば較差ということはなくなるんじゃないかという御提案もあったことも確かでございますが、私どもとしてはやはり、結論的には今回の四増四減案で対応していくしか、当面の道でございますが、将来的にも比例だけでというのはいかがなものだろうかなと、こんなふうに率直に思います。 というのは、別な意味からしますと、我が党の中の委員の人たちなんかからは、参議院については、むしろ人口比例というよりも都道府県の代表といいましょうか、というふうな物の考え方を取るべきじゃないのかと、それが二院制としての参議院の在り方と機能として合うものではないかという意見も相当あるということは確かでございますし、その辺は、したがって全国比例が果たした役割というよりも、都道府県代表と、それから代表的な性格を持った選挙区選挙の議員と、それから全国比例で当選した人たちとのバランスを持ったのが参議院の基本的な性格なのかなと。発足以来、大体三対二の割合で参ったと思いますけれども、両方の、全国比例と都道府県代表選出地区があって参議院としての機能が維持されていると、こんなふうな理解をするのが現在の制度の在り方としては妥当なのではないだろうかと。一方的に全国比例がいいんだということにはなかなかまいらぬのではないかと、こんなふうに認識しております。 以上でございます。
○委員以外の議員(小川敏夫君) お答えします。 参議院の比例区選挙はやはり衆議院と異なった選挙区制度を持つということ、そして衆議院とは異なって、参議院の比例区が職能代表を選出する、あるいは選挙区ではなかなか議席を持てない少数政党にも議席獲得のチャンスを大きく与えるというような仕組みによりまして少数意見を反映するというような制度でございまして、十分その存在意義はあると、必要であるというふうに考えております。
○井上哲士君 先ほどの御答弁で、我が党として全部選挙区やめて比例区一本にしろというような主張はしたことはございませんで、選挙区と、おっしゃったような選挙区選出の議員と、そして比例代表の議員がバランスよくあるということは非常に大事だということを私たちも思っております。 その上で、最後、民主党案についてお聞きするんですが、投票価値の平等という点で、こういう合区案ということを提案をされました。 それで、やはりその県の有権者の皆さんの合意というようなことも大変必要かと思うんですが、特定の県だけが県選出の議員を持たないということで逆に不平等感を感じる、平等を損なうということもあろうかと思います。それから、今回たまたま最大較差の鳥取と島根が隣だったということで合区がうまくいくわけですが、そうでないことも起こり得るわけで、その辺の基本的考え方とルールも含めて必要かと思うんですけれども、その点お答えをいただきたいと思います。
○委員以外の議員(小川敏夫君) お答えします。 まず、その県選出の代表を持たないということではなくて、鳥取、島根の選挙区から選出された方は鳥取県と島根県の両県を代表するということになりますので、代表する議員を持たないという意味ではないかというふうに考えております。 それから、鳥取と島根の合区ですが、これ、たまたま鳥取と島根が隣り合わせていたから合区という考え方ではなくて、やはり較差の原因となっております鳥取県、これをどこかと合区する必要があるんではないかと。合区するとしても飛び地というわけにいきませんから隣接県と合区することを考えると。そして、鳥取県が隣接する県、兵庫県、岡山県、島根県と、この三県を考えた場合に、やはり島根県と合区するのが、人口が比較的近いというような様々な状況から考慮しますとふさわしいんではないかということでございまして、たまたま鳥取と島根が隣り合わせたから合区という考え方ではないということは御理解いただきたいと思います。
○井上哲士君 投票価値の平等を目指して一層の抜本是正のために更に各党との協議を進めていきたいと思っております。 以上、終わります。
○渕上貞雄君 社民党の渕上でございます。 まず、与党案提案者にお尋ねをいたします。 二〇〇四年一月の最高裁は、〇一年参議院選挙の最大較差を、五・〇六倍について六人が違憲とし、合憲とした九人の多数意見の中でも、四人が補足意見として、次回選挙で漫然と現状が維持されたままなら違憲判断がなされる余地は十分にあると警告をいたしました。さらに、東京高裁は、〇五年五月の判決で、最大較差五・一三倍の〇四年参議院定数を合憲としつつも、異常な投票価値の不平等が存在をし、その較差が拡大しているのは憂慮すべき状態と判示しています。 一方、〇五年の国勢調査速報値に基づく参議院選挙区別議員一人当たりの人口では、最も多い東京都が百五十七万千三百六十三人、最も少ない鳥取県が三十万三千四百七十四人で、一票の最大の較差は五・一七八倍になり、更に較差が拡大をしております。四増四減案では、最小選挙区の鳥取県との最大較差は大阪府の四・八四二倍になり、今後の人口動向では早晩再び較差が五倍を超えるおそれが強まっています。 投票の価値の平等の実現という憲法上の要請に十分こたえないのではないかという批判については、どのようにお考えなのでしょうか。
○委員以外の議員(阿部正俊君) そうしたふうな数字といいましょうか、ということでは、より較差をなくすということからいえば、五よりも四がいいし、四よりも三がいいということになるのかもしれませんけれども、一方で、やはり私どもとして、立法府のありようとして、要請に、投票価値の平等といいましょうか、そうしたふうな要請に努力を続けるということの方がより重要なんではなかろうかなと、こんなふうな思いを持って取り組んでまいったつもりでございます。 御指摘のように、最高裁の判決の表現をおかりすれば、正に無為のうちにこのままで漫然と過ごしておれば、次の選挙においても漫然のままであれば違憲判断の余地もあるべしというふうなことを重く見まして、少なくとも、汗をかいて一生懸命、投票価値の平等といいましょうか、最高裁の指摘された姿勢に、立法府に対する指摘ということについてこたえるべく努力してまいった一つの結果だというふうに理解していただければと思っております。 もちろん、先ほど言いましたように、数字的にも較差が小さくなってしかるべきだと思いますけれども、少なくとも、十三年の選挙のときの最大較差よりも今度の四増四減案による最大較差は若干でもありますけれども縮まっておるということになれば、先ほど申し上げました、私どもも熱心に努力したつもりでございますが、そういうことも併せて考えますと、投票価値の平等への司法の要請といいましょうか、ということには何らかの形でこたえたものであると、我々のできる範囲の努力をしたんだということを御理解願えるのではないかと期待しております。
○渕上貞雄君 民主党提案者にお尋ねをいたします。 民主党は、日本海に面する隣接の鳥取と島根を合区することで、最小選挙区との較差は、高知県を一としたときの千葉県が三・八〇三倍になっています。一方で、最高裁では、今回の判決に関連をして、憲法が選挙に関しては国民がすべて平等であるべきであるとする徹底した投票の価値の平等を要求をしているという意見も出されております。 較差については二倍以内にすることが理想だが、今回は当面の処置として三・八〇三倍にとどめたのか、参議院の場合は四倍以内ならやむを得ないということとして三・八〇三倍にとどめたのか、いかがでございましょうか。
○委員以外の議員(小川敏夫君) お答えします。 私どもは較差は限りなく一倍に近くなくてはいけないというのが基本的な考えでございまして、四倍を切ればいいという考えは持っておりません。 それが基本でございますが、今回は、最高裁判決を受けて、その指摘からしまして来年度に行われる参議院選挙にはどうしても間に合わせなくてはいけないという状況を考慮しまして、言わば過渡的な措置、暫定的な措置として今回の合区案を提案した事情でございます。 そうした中でどこまで合区すればいいのかという考えもありますが、どこかで線を切らなくてはいけないわけでございますが、最高裁のこれまでの判例が五倍がかなり違憲であるという厳しい意見をしているような状況を踏まえまして、今回は四倍を切る程度で過渡的な措置として対応させていただいたと、このような次第でございます。
○渕上貞雄君 引き続き民主党案の提案者にお尋ねをいたします。民主党の機関紙「プレス「民主」」百四十四号の中で江田五月議員のインタビューが掲載をされておりますが、そこでは「鳥取県と島根県の一体性はかなりあり、そう違和感はないはずです。」とされています。 私は、両県にもそれぞれ違った伝統と風土があり、国や政治に対する要望も明らかに異なるはずであり、それらを正確にくみ上げてこそ政治ではないかと思っております。合区案は、地域社会の歴史的な成り立ちや、政治的、経済的、社会的な結び付き、地域住民の住民感情等から懸け離れた選挙区割りとなり、政治的にまとまりのある単位を構成する住民の意見を集約的に反映させることにより地方自治の本旨にかなうようにしていこうとする従来の都道府県単位の選挙区が果たしてきた意識ないし機能が果たされなくなるおそれがあると思われますが、どのようにお考えでしょうか。
○委員以外の議員(小川敏夫君) お答えします。 先生御指摘のように、地域のその事情を尊重すると、あるいはこれまでの都道府県単位の選挙区のこの積み重ねを尊重するというお考えは誠にもっともでございまして、私もそのように考えております。 がしかし、やはり民主主義の根本でありますこの投票価値の平等、この憲法の大原則、これをやはり優先する必要があるんではないかという観点でございまして、そうした事情から今回は合区というものを提案させていただいた次第でございます。
○渕上貞雄君 与党案、民主党案の両提案者にお伺いをいたしますが、そもそも現在の参議院選挙区選挙制度の基本的な仕組み、すなわち選挙区を都道府県単位とした上、各選挙区の定数を偶数にして、選挙の都度半数改選とするという仕組みを維持しつつ、さらに定数を増やさないことを前提とする限り、定数是正には技術的な困難さがあります。 過疎県の声も反映をしながら較差を縮めるにはやはり議員定数自体の増員が必要ではないかと考えますが、いかがお考えでしょうか、お尋ねいたします。
○西田実仁君 参議院議員のこの総定数につきましては、平成十二年の公選法の改正におきまして十人の削減を行いました。その際、その背景にございました厳しい国家財政、また国民世論の動向といったこうしたことを考慮するならば、たとえ投票価値の平等の要請にこたえるものであったとしても、定数増を行うような環境には現在はないと私どもは考えておりました。 また、そもそもこの参議院の定数につきましては、二院制の趣旨に照らしまして、衆議院議員との均衡、また選挙区選出議員と比例代表選出議員の比率等も勘案しなければならないということで、そうしたことで私どもは今回は総定数を変更するという案は取らなかったということでございます。
○委員以外の議員(小川敏夫君) お答えします。 まず、今の国の財政事情等、あるいは世論の、国民の声の大勢からしますと、定数を増やすという方向ではないんじゃないかというふうに私どもは判断いたしました。 また、技術的な問題といたしまして、多少の定数を増やして、定数配分の少ない都道府県に定数を増やしても少しの改善にしかならないんで、かなり効果を出す、較差をある程度是正するための定数を増やすためには相当な人数の定数を増やさなくてはいけないということも勘案しまして、技術的にも少し難しいんではないかというふうに判断した次第でございます。
○渕上貞雄君 与党案、民主党案の両提案者にお伺いをいたします。 選挙制度は、国会の土俵をどうつくるかという議会政治の基本であり、国民の参政権にかかわる民主主義の根幹です。私どもは、あくまでも選挙制度は国民の参政権にかかわる重要問題であり、選ばれる側の論理よりも選ぶ側の論理が優先されるのが選挙法の基本的な在り方でなければならないと考えます。一方で、各人の投票価値の平等を図り、国民の多くが納得する一票の較差解消案を作るのは、なかなか容易なことではありません。 そういう意味で、衆議院の区割り画定審議会のように、定数配分について専門家から成る第三者機関を設けたらどうかという考え方がありますが、これについてはいかがでございましょうか。
○委員以外の議員(阿部正俊君) 衆議院での区割りの審議会といいますのは、正直申しまして、かなり原則を既に決めてございまして、具体的な区割りのウオッチングといいましょうか、というものをどうしていくかというふうなことが主たるお役目ではないかなと、こんなふうに思っています。 ただ、私ども、先ほどから議論してまいりましたところでお分かりのように、参議院の選挙制度そのものをどういうふうに組み立てていったらいいのかというふうな、技術的な形で自動的に決まる、原則が決まっていてその中身を調整するというだけじゃなくてということなものですから、ここはでき得ればやっぱり立法府の自浄作用といいましょうか、立法府自体の責任として何らかの結論を出すべく更に努力してみる必要があるんではないかと思っておりますし、そうした視点から、改革協議会の中でも大方の御意見の一致を見ているところであり、更に努力を続けていこうと思っています。 あと、具体的に言いましても、かつて、選挙制度じゃないんでございますけれども、第三者機関のような意見を、学識経験者から意見を得てやってみたこともあるんでございますけれども、逆に言いますと、なかなか、よそから言われたことについて立法府自身の方でまじめに、じゃ全部委任してその言うとおりやるのかねということになりますと、なかなかそうもいかぬというのも現実でございますし、したがって、これからの方向としては、改革協で自己責任としては何とか結論を出していこうというふうな努力をしながら、でき得ればその中で外からの学識経験者、外の方々からの学識経験者の意見を聴取したり、あるいは先ほど申し述べましたように、院の中だけではなくて、地方に出掛けていって公聴会のようなものをやってみるとかいうことで、オープンに論議をした上で結論を出していくような方法を取るべきじゃなかろうかなというようなのが現在の改革、それから、これから先の改革の体制ではないかなと、こんなふうに承知しております。
○委員以外の議員(小川敏夫君) お答えします。 先生御指摘のように、第三者機関を設置すべきという考えには私も賛成でございますが、ただ、この参議院の定数問題は、やはり半数改選、そして定数の半数を選挙区、あっ、半数ではありませんが、選挙区と比例区という二つの選挙区制度を持った選挙というこの事情によるところが非常に大きいというふうに思っております。また、選挙区が都道府県単位という比較的中規模の、衆議院に比べれば大きい選挙区制度ということが根本の原因にあると思います。ですから、定数のこの較差問題を解消するためには、やはり選挙制度そのものを根本から改める必要があるんではないかというふうに思います。 そうしますと、第三者機関の設置ということではなくて、やはり二院制、参議院の在り方という根本的な議論を踏まえた抜本的な制度改革をすることが何よりも大事ではないかというふうに考えておりますので、そういう方向で努力していくことが望ましいと考えております。
○渕上貞雄君 同じ一票なのに較差が五倍も違うというのは民主主義の根幹にかかわる問題です。専門委員会の報告書は、較差是正の後も、参議院の在り方にふさわしい選挙制度の議論を進めていく過程で、定数較差の継続的な検証等を行う場を設け、調査を進めていく必要があるとしています。 今回の案は、あくまで現行制度の枠内での当面の緊急是正にすぎないものであり、抜本的な改革の必要性はまだまだ残されていることを強調いたしまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○長谷川憲正君 国民新党の長谷川憲正でございます。 今日まで改革案を作ってこられました改革協議会のメンバーの皆様方、そして今回具体的に案を御提出になりました自由民主党、そして民主党の関係の皆さんに、まずもって敬意を表したいというふうに思います。 私、今までの質疑をずっと聞かせていただきまして、おおむね疑問に思っていたことは了解ができました。したがいまして、今日は、時間は十五分いただいておりますけれども、こだわらずに、一問だけ御質問をさせていただいて終わりにさせていただきたいと思っております。 結論を先に申し上げますと、私は自由民主党案に賛成でございます。最高裁判所の判決があって、そして差し迫った状況の中で解決案を作るとすれば、今目前にあります自由民主党案、そして民主党案、おおむねこんな考え方のものになるんだろうというものが出ておりますけれども、私は、やはり小さな県だとはいっても、その県個別の代表を出さないというところまで踏み込むのは私は行き過ぎであるというふうに思います。 そこで、せっかく久保選挙部長残っていただいておりますので、さっき既に辻委員の御質問であったんですけれども、繰り返しになりますが、アメリカの上院の議員定数の配分の仕方について御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(久保信保君) 国立国会図書館作成の資料などによりますと、連邦制を取っております米国の上院でございますけれども、これは上院議員各州代表であるということでございまして、各州一律に二名が選出をされるということになっております。現在五十州でございますから、総定数は百名ということになっております。 また、任期は六年ということになっておりまして、二年ごとに定数の三分の一ずつを改選をするということでございますから、五十州を選挙周期ごとに三つのグループに分けて、各州では三回の改選期のうち二回ずつ選挙が行われる方式、いわゆる改選区輪番型ということが言われておりますけれども、そういったやり方を採用しているというふうに聞いております。
○長谷川憲正君 どうもありがとうございました。 アメリカの州と日本の県とでは違いがあるということはもちろんではありますけれども、それにしても、まあ自ら民主主義のチャンピオンと任じているアメリカで、こういう各地域の代表というものから上院が構成されているというのは大いに参考になると思うんですね。何も日本がアメリカのまねをする必要はありませんが、私は、やはり各県というのは日本の政治、経済、社会、いろいろな問題を考える上の一つの重要な単位でありまして、それは軽々に扱うべきでないと、このように思います。 そもそも、済みません、大演説みたいになって恐縮なんですが、政治というのは、やっぱり弱い者の味方であるべきだと私は思うんです、強い人は自分で自分を守れるわけですから。東京の代表ばっかりが増えて、そして島根や鳥取の代表が減ってくるというのは、私は別に島根に親戚がいるわけじゃないんですけれども、鳥取にはおりますが、私はやっぱり問題があると思わざるを得ないわけでございます。 だとすると、思い切って、私、最高裁判所の判決も丁寧に読んでみました。読んでみた結果、やっぱり最高裁の言っているのは割と常識的だなと。私が頭の中でイメージしていたよりも、各裁判官いろんなことを触れておられて、結局のところは、投票価値の平等とは言うけれども、それは必ずしも人口比のことではないよと、立法府にいろいろ裁量の余地を認めている判決になっておると思うんですね。 そこで、一つ御提案なんですけれども、各県の定数はもう最低二にするんだということを公職選挙法の中に書いてしまったらどうなんだろうと。その上で、各都道府県に二を割り振った上で残った定数を、私は定数を増やすのは反対でございますが、今、これから人口も減っていくわけですから、国会だけ定数を増やすというわけにはいかないと思いますので、そうなれば、残った定数を人口も配慮しながら割り振っていくと、こういうようなことをやったらどうなんだろうと。その一票の重さが違う、それが民主主義の原則に反するということでは決して私はないと、それぞれの地方を代表する定数というものがあって何の問題もないのではないかと、このように個人的に思うわけでございますが、自由民主党の御意見を承りたいと思います。
○木村仁君 六十年間にわたって都道府県の区域を選挙区とし、それに複数定数を配置することにしておりますから、最低は二でありまして、それは公職選挙法の別表の三に書かれておりますから、法律でまあ実質は決まっていると。そして、最高裁もこれを一にすることは違憲のおそれが非常に強いと見ておりますから、二は保障されているように思います。 ただ、長谷川委員は恐らく一歩進んで、二配分し、その部分については一票の重みを問うなと、むしろ、六、八、十、十二という地域について一票の重みを議論すれば足りるんだという御議論だろうと思いますけれども、これは最高裁の平成十六年一月十四日の判決の中の多数意見の補足意見に同じ意見を言っておられる方がいらっしゃいますが、まだ残念ながら通説にはなっておらないのでございますので、まだ時間を掛けて議論を尽くさなければいけないと考えております。
○長谷川憲正君 通説であるとは私も思いませんが、ただ、立法府の意思として皆さんがそうだというふうに思ってそれを決められるということであれば、私は憲法の決して許さないところではないと、そのように考えるわけでありまして、これから先もこの議論というのは続いていくわけでございますので、是非御考慮の中に加えていただければ幸いでございます。 以上で質問を終わります。
○委員長(泉信也君) 他に御発言もないようですから、公職選挙法の一部を改正する法律案(参第五号)に対する質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○井上哲士君 私は、日本共産党を代表して、自民、公明両党提出の公職選挙法の一部を改正する法律案に対し、反対の討論を行います。 二〇〇四年一月の最高裁判決では、漫然と現在の状況が維持されるならば次回は違憲判断と指摘をされております。 今回提出された参議院選挙区定数の四増四減案の法改正は、当面の較差を五倍以内に抑えるだけのもので、この判決を真摯に受け止め、投票価値を平等に近づけるという要請に十分こたえているとは言えません。まして、二〇〇五年度の国勢調査速報値を見ても、早晩、較差五倍を超える可能性が強まっていることを示しており、今回の法改正は対症療法と言わざるを得ません。 我が党は、参議院改革協議会の選挙制度専門協議会の中でも可能な限り一票の較差を是正することを求め、比例定数を減らさず、現行制度の下、最も較差是正を図れる十四増十四減案が妥当であることを表明をしてきました。ところが、同協議会は、各党合意に至らずということで、与党及び民主党からそれぞれの改正案が提出をされました。 我が党は、投票価値の平等要請に可能な限りこたえる立場を表明をし、反対の討論を終わります。 ─────────────
○委員長(泉信也君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、鴻池祥肇君が委員を辞任され、その補欠として南野知惠子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(泉信也君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 公職選挙法の一部を改正する法律案(参第五号)に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(泉信也君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(泉信也君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時二十分散会