少子高齢社会に関する調査会 第7号
- 発言数
- 28 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2006/05/10
会議録
○会長(清水嘉与子君) ただいまから少子高齢社会に関する調査会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る四月十二日、広田一さん及び小林正夫さんが委員を辞任され、その補欠として松下新平さん及び加藤敏幸さんが選任されました。 ─────────────
○会長(清水嘉与子君) 少子高齢社会に関する調査を議題といたします。 「少子高齢社会への対応の在り方について」のうち、少子高齢社会の課題と対策に関する件について、本日は、おおむね午後三時をめどに、委員各位の御意見、御議論を伺いたいと存じます。 この件につきましては、これまで政府からの説明聴取及び質疑を、また、参考人からの意見聴取及び質疑をそれぞれ行ってまいりましたけれども、本日は、お手元に配付いたしましたテーマに沿って委員間で御議論いただきたいと存じます。 議事の進め方でございますけれども、まず、各会派からそれぞれ十分程度で御意見をお述べいただきまして、その後、委員相互間で自由に意見交換を行っていただきます。 なお、御発言は着席のままで結構でございます。 それでは、御意見のある方は順次御発言をいただきます。
○中原爽君 自民党の中原でございます。 お手元に三枚ほど説明資料、メモを配付いたしました。右下の方に数字の番号が振ってございます。 前回は、参考人聴取について、二分の二乗であるとかN分のN乗であるとか、税制上の問題が、意見が参考人から出ておりますので、そのことを少し確認をしようと思いましてメモを作ってきました。 一番の資料ですけれども、縦方向に労働時間数を取りまして、横方向に年収を取ってございます。 縦方向をごらんいただきますと、法定の労働時間四十時間、一週四十時間でございますので、その四分の三以上の時間数を働きますと、専業主婦あるいは三号の保険者が働きますと、結局二号の、厚生年金の保険者に移行してしまうということで厚生年金の保険料を払わなきゃならないと、こういうシステムになっております。ところが、二分の一以下の労働時間でありますと雇用保険の適用外になってしまうと、こういうことでありまして、各々厚生年金の問題とそれから雇用保険の問題が労働時間数で左右されるという状況になります。これが縦方向の問題でございます。 横方向を見ていただきますと、これは年収でございますので、例の百三万円を超えたらどうなるかということでありますけれども、元々百三万円というのは、配偶者の夫の方の給与所得の最低控除額が六十五万円になっておりまして、それに対して配偶者に対する基礎控除額が三十八万円ということでありますので、これを足し算すると百三万円になると、こういうことであります。 この百三万円を超えたらどうなるかということですけれども、現在は百三万円から百四十一万円の間で次第に減額をするという形の、いわゆる配偶者の特別控除の消失控除というのが百四十一万円まで段階的に税法上取られているわけであります。以前にはこの三十八万円の基礎の控除額の上に更に上乗せ分の特別控除がありましたけれども、これは平成十六年で廃止になりました。 そんなことでありますけれども、百三万円から百四十一万円の間にもう一つ百三十万円という枠がございまして、例えば専業主婦がパートタイマーで働いて、収入、年収が百三十万円を超えますと今度は国民年金の一号保険者に移行してしまうということになりますので、保険料を払わなきゃならないということになります。 こんなことで、百三万円と百四十一万円と百三十万円という枠がそれぞれ違った制度の上で成り立っているということで、面倒なことになっているわけですね。この辺りを整理しないと、二分の二乗であるとか、そういったことの整理が付いてこないんじゃないかというふうに申し上げたいと思いましてこの図表を作ってみました。そういう状況でございます。 ページめくっていただいて、二ページ目ですけれども、もう少し文言で整理をいたしますと、現在パートタイマーと言われているのは、短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律というのがあって、そこでパートタイマー法だというふうになってます。それで、パートタイマーの中身は、法的には通常の労働者の一週間の所定労働時間に比して短い、労働時間が短い労働者をいうというわけですから、四十時間より短いということになります。そうしますと、最初の一ページのところにあるように四分の三時間、要するに三十時間を超えたらどうかというところの枠がここへ掛かってくるものですから、それと雇用保険からいうと二分の一ということになりますので、そういった見方をしていかないと、厚生年金に入らなきゃいけないのか、あるいは雇用保険はもらえないのかと、そういうことになってくるわけであります。しかし、大ざっぱに所定の労働時間に比して短い労働者と、これだけの定義になっておりまして、時間的な定義は書いてない、実際には、そういうことだというふうに思います。 そういうことで、雇用保険に規定する二十時間以内という問題、そういったところで、しかし雇用保険には特例の被保険者という制度もありまして、ここのところもよく分からない。日雇でやる場合にはまた別の雇用保険の特例というところに入ってしまうということになります。そんな状況でありまして、それと、雇用保険の本来の適用除外というのは、六十歳の定年後再就職をするということについて適用外だと、それから所定の労働時間が先ほど申し上げたように二十時間未満という人たちは雇用保険の適用除外だと、こういうふうになるわけでございますので、そこを確認しておいた方がいいと思います。 そうしますと、正規の労働者が週四十時間ですけれども、それより短い労働時間、要するにパートタイマーの中身はたくさん種類があります。まず、二ページの四のところの「非正規雇用者」の中の①ですけれども、これ、契約社員という方法がございまして、これ法的に何の規定もありません。契約社員というのは、六か月間、正規の社員と同じように一日八時間労働を六か月間やるというふうに契約をするとか、そういうやり方。あるいは、週三日働くんだけれども一日の労働時間は八時間だというような、要するにパートタイムで働きたいという契約をするという社員ですね。 ですから、これは要するに個人個人が事業所と契約するというだけの話でありまして、よく街頭のテレビや何かで、あなたはどういう形で働いていますかなんということをやっていますけれども、私は契約社員だというふうにお答えになるのはかなり年配の御婦人。若い方はフリーターだというふうにはっきりお答えになるということなんですね。そうすると、契約社員とフリーターとどう違うんだ、アルバイトとどう違うんだと、こういうふうになります。 そうすると、②のところ、下の方ですけれども、「アルバイト」というのがありますが、これも法的な根拠は何にもない。一般的には、アルバイトというのは本業の余暇を利用して他の事業所に勤務することだと、こういうふうに言っているんですね。本業があって、その余暇を利用するというんですが、その本業は学生なんですよね。あるいは専業主婦だということですから、元々本業の収入がないわけです。それで、副業でもってアルバイトだと、本業の暇を見てやっていると、これがアルバイトだという説明なんですけれども、これ説明になっているのかなってないのかよく分からない、実際問題は。本業が収入がないわけですから、収入の問題で話をしなきゃいけないんだけれども、本業の収入がないけれども副業のアルバイトに専念していると。 そうしますと、二ページの下の方にアルバイトが専業になっている場合にはパートタイマーとの区別が付かなくなるということがありまして、アルバイトを専業するというのがフリーターなのかという説明になります。 次の三ページでございますけれども、これ、フリーターの説明が平成十二年の労働白書に載っているんですけれども、一番と二番に書いてありますが、これまたいい加減な説明でありまして、例えば、男子は勤続年数が一年ないし五年未満の者と、女性については未婚で仕事を主にしている者と、こういう男女差別のような説明になっているんですね。これは現在の、十七年の労働白書には載っておりません、消されておりますので、十二年の話なんですが、これフリーターのその定義だと、こういうふうに言っておりました、当時は。 そのほかに、嘱託社員であるとか、これは定年後再雇用された方で、専業主婦には関係ありません。それから、一般的に労働者派遣法に準じて派遣されるというのが二種類ございます。それから出向規定で派遣されると、これも二種類ございます。それから請負業というのがあります。これは民法上のものと労働基準法上のものと二種類あるわけなんですが、それぞれこれはほとんど専業主婦には関係ないだろうと思いますけれども、この中でも結局アルバイト的な短期労働者がこの各々のステージの中にいるということになります。それも確認していかなきゃいけないというふうに思います。 大体十分になりますので、以上、一応整理をさせていただきました。 ありがとうございました。
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございました。
○森ゆうこ君 民主党・新緑風会の森ゆうこでございます。 これまでこの調査会におきましては、先進各地域への視察、そして各界各層の参考人の御意見を精力的に聴取するなど、清水会長を始め参考人、各会派の委員の皆様に改めて敬意を表し、感謝申し上げる次第でございます。 さて、現在の日本は未曾有の出生率の低下に悩まされており、これは我が国の将来に対する不安を映し出す一種のバロメーターのようなものになっていると言えます。第一次ベビーブーム期、昭和二十二年から二十四年には四を超える水準にあった合計特殊出生率は平成十六年には一・二九を下回り、戦後最低水準を更新、人口水準を維持するために必要とされる二・〇八を大きく下回っています。 こうした中、平成十七年国勢調査の速報値において我が国の総人口が初めて減少したことが明らかとなり、政府の予想を二年も上回る速さで人口減少社会を迎えることになりました。 我が国における少子化は世界的に見ても急速に進展しており、これに伴う将来的な労働力人口の減少、経済成長の鈍化、地域社会の活力低下、社会保障制度の持続可能性等が大きく懸念されております。我が国が世界の中で活力ある国として発展していくためにも、また現在の生活水準を将来的に維持していくためにも、少子化対策を早急に充実強化することが不可欠であります。その方策の違いはありますが、これは与野党問わずコンセンサスとなっているものです。 しかしながら、少子化対策の取組は、人々の個々人の家計への不安とともに国家の将来性に対する不安に根差すものであり、その理由も幅が広く、短期的な目先だけの施策により出生率を早期に回復させることは困難であります。 また、取組を難しくしている理由の一つに厳しい財政事情があります。財源事情があります。我が国の財政は危機的状況にあり、平成十八年度末の国及び地方の長期債務残高は約七百七十五兆円に上ると見込まれています。政府が目標として掲げた二〇一〇年代初頭における基礎的財政収支の黒字化に向け、現在、歳入歳出の見直しが進められていますが、年金など高齢化の進展に伴い給付費の増加が避けられないものについては、制度の改正をしてまで経費の抑制が図られています。こうした中、少子化対策は限られた予算を前提に、より政策効果の高いものを選択し、優先して予算を配分していかざるを得ない状況にあります。 そのような状況の中で少子化関係予算をより効率的に配分するためには、財源を国から地方に移譲し、少子化対策における地方分権を強力に推進することを、本日、改めて提案をさせていただきたいと思います。 現在、少子化対策における国と地方の役割分担を見ると、国は制度の枠組みと基盤づくりを行い、施策の実施は都道府県や市町村が行っています。国の財政状況が逼迫する中、限られた予算を効率的、効果的に配分することが重要となっておりますが、出生率は地域によって〇・七五から三・一四まで幅があり、三世代同居比率、有配偶女性の労働力率、持ち家比率、長時間労働者比率など地域の様々な要因が複合的に絡んでいるものと推察されます。子育て世帯が求める支援策は地域によって様々であり、全国一律の制度で少子化対策を進めるのではなく、実施主体である各自治体が地域の実情に応じた施策を講じることができるよう、国から地方への権限、財源の移譲を積極的に進めるべきであると考えます。現行制度においても国の制度より給付水準を高くしたり、利用者負担を軽減する等の上乗せ事業や、各種手当の支給等、地方自治体単独の事業による取組が各地で行われております。 そもそも、自治体におきましても、地域社会の活力維持や発展のために少子化対策は不可欠であり、積極的な子育て支援策を講じることによるイメージアップ、子育て世帯が移り住むことに伴う地方税収入の増加等が期待されるなどのメリットを享受することができます。 東京都の特別区の中でも子育て支援に積極的に取り組み、子育て世帯の支持を得ることにより出生率には約二倍の地域差が生じています。江戸川区では独自の制度である保育ママ制度や私立幼稚園の授業料に対する補助等を行っていますが、子供を産み育てやすい地域として若い子育て世帯が流入した結果、出生率は特別区で最も高く一・三であります。他の特別区でも本年四月以降、新たな子育て支援策を導入する動きが相次いでおり、千代田区は妊娠五か月の女性がいる家庭から十八歳の児童がいる家庭までを対象とした次世代育成に係る手当を創設、文京区では区内の商店で買物ができる子育て支援券交付事業を開始、品川区では一般不妊治療に対する独自の助成制度を創設しました。 これまで国が少子化の趨勢に対し、長期的視点に立って抜本的な解決策を示せないでいる一方、地方における創意工夫の取組が始まっている状況を見ても、子育て支援に関する施策は今後地方が主体的な責任を持つべきであり、各自治体間における活発な競争を通じてこそ、子供を安心して産み育てやすい社会に向けた質の高いサービスが提供されると思われます。 また、各自治体の施策に対する評価は、出生率を基準にすることで客観的にだれでも理解できるものとなり、自治体独自の様々な試みが行われた場合にも政策効果を容易に判断することが可能と考えられます。 最後に、予想をはるかに上回る速度で人口減少社会を迎えた今日、より効率的、効果的に施策を推進する必要があると思い、国と地方の役割を根本的に問い直す提案をさせていただきました。ただし、会派の意見を集約したものではございませんので、是非この後の意見交換で意見を述べていただきたいと思います。 以上で私の意見表明といたします。ありがとうございました。
○鰐淵洋子君 公明党の鰐淵洋子でございます。 本調査会におきましては、少子化を中心に課題と対策につきまして様々な角度から調査を精力的に行ってまいりました。 その中で、参考人の皆様より貴重な御意見を伺いまして、また委員の皆様と活発な議論をさせていただきました。この場をおかりいたしまして、清水会長始め委員の皆様、関係者の皆様に感謝を申し上げたいと思います。 私ども公明党は、四月二十七日に少子社会トータルプランを発表いたしました。これは、子供の幸せや子育ての安心が確保される社会こそ国民すべてに優しい社会であるとの考え方に立ちまして、子育てを社会の中心軸に位置付け、社会全体で支援するチャイルドファースト、子供優先社会の構築を訴えたもので、その改革の方向性と具体的施策について提起したものであります。 本日は、本調査会での調査を踏まえた上で、また、この我が党のトータルプランを基に公明党を代表いたしまして具体的に意見を述べさせていただきたいと思います。 結婚する時期はもちろんのこと、結婚、出産をするかしないかは本人の意思にゆだねられておりまして、それは選択肢の一つとされる時代になってきていると思います。本人の選択はそれぞれの価値観に基づいておりますが、労働環境や育児費用の増大などからやむを得ない選択をしている場合も多いかと考えられます。子供を産みたいけれども産めない社会環境があるのであれば、その改善にこたえるのが政治の役目であり、個人の意思を尊重することに十分な配慮を払いながら、子供を産みたいと望む人々に積極的な支援策を講じることが重要と考えております。 出生率低下の原因には、様々論じられておりますが、最大の原因は、晩婚化、非婚化によるものと報告があります。そして、その非婚化、晩婚化に至る過程には様々な理由が挙げられますが、その中で働き方が大きな課題であり、パートや派遣業など不安定で低所得の雇用、また長時間労働など、そういったことが晩婚化、非婚化につながっていると考えられております。 そこで、働き方の見直しを進めていくことが最優先の課題であると考えております。 まず、国を挙げて企業と国民が一体となりまして、生活を犠牲にしない働き方を進めるために、これは仮称でございますが、仕事と生活の調和推進基本法、これを制定することを進めてまいりたいと思っております。その上で、企業の子育てと仕事の両立への取組をより促すために企業が策定した一般事業主行動計画、この公表を義務付け、また育児休業制度につきましては男性の利用を促すために休業給付の引上げや分割取得、短時間利用など柔軟性の高い制度へ改革すること、父親割当て制度、パパクオータ、この実現等を進めていく必要があると考えております。また、賃金や社会保障面で非正規と正規労働者との格差解消を進め、夫婦で一・五人分働くオランダ方式の就労形態の導入も検討してまいりたいと考えております。 そのほか、時間外労働の割増し賃金率ですが、長時間労働是正のために現行の二五%から四〇%へ引き上げることを提案いたしまして、併せて中小企業に対して助成金や税制などにより優遇措置も検討していきたいと思っております。 そのほか、少子化の原因の一つといたしまして、ニートやフリーターなどの若者の雇用問題も指摘されております。若者の就労問題は、将来の社会制度の在り方についても大きな影響を与えるものでありまして、二〇〇七年問題の存在も踏まえ、安定した就労を確保するための再挑戦の機会を創出するなど、積極的な対策が必要であると考えております。そこで、一定の年数雇用を継続した場合には正規雇用へ移行を義務付けるなど、そういったことを提案していきたいと思っております。 また、キャリア教育の在り方を抜本的に見直して、就業体験学習などの取組を初等教育で位置付けること、中等高等教育におけるキャリア教育カリキュラムの見直し、雇用行政と教育行政の連携強化などを進めていきたいと考えております。 次に、子育ての様々な負担が子供を持つことに対するちゅうちょを生み出しているという指摘もありますので、子育ての負担とその軽減について検討してまいりたいと思います。 公明党が従来から進めてきました児童手当は、育つ子供への支援であるとし、どのような環境の子供であれ、同一に扱うことを最終目的としています。その考えの下、今後十八歳まで支給対象とし、給付水準は倍増を目指し、所得制限は廃止していくことを考えております。 続きまして、保育所でございますが、児童福祉法を改正いたしまして、いかなる家庭の子供であっても利用できる制度にいたし、また待機児童ゼロ作戦を更に強化していきたいと思っております。 そのほか、放課後児童クラブ、地域子ども教室を一体化して、小学校六年生まで預かる、これも仮称でございますが、放課後子どもルーム、これを設置することを強く推進していきたいと考えております。 妊娠、出産にかかわる保健医療サービスについては、出産一時金制度の拡大による負担軽減を更に進める観点から、当面受領委任払い制度の創設により窓口負担を軽減し、保険の適用に向け早急に検討を進めるべきと考えます。また、妊産婦健診にかかわる公費助成を拡大するとともに、不妊治療については一年度当たり十万円の助成限度額を倍増するなど、更なる負担軽減策の実施を進めたいと思います。 次に、住宅、都市政策の在り方でございますが、子供の視点や子育ての支援から再検討を進めるべきと考えます。様々な地域で所得が比較的低い新婚家庭の家賃補助制度の創設など、若者の家族形成を支援する施策実施を進めていきたいと考えております。 また、少子化対策を進める上での国と地方の役割についても整理、検討する必要があると思います。地方分権が叫ばれ、財源の地方への移譲が進んでいますが、少子化対策は国としてどこまで責任を持ち、どこから地方にゆだねるべきかについて議論を整理する必要があると思います。 少子化対策として、生活を犠牲にしない働き方と子育ての負担を過剰にしない支え方、この二つに要約いたしますと、働き方の分野は国が責任を持ってリードすべき問題であり、支え方の方は、国としての責任もありますが、むしろ地方の考えを積極的に取り入れていく分野ではないかと思っております。 本調査会におきましても地方の取組を伺いましたが、特に江戸川区ではすくすくスクールや保育ママ制度、中学校二年生の五日間職業体験の実施など積極的に子育て支援に取り組まれており、いかに住みやすい地域をつくるか、子育てしやすい地域をつくるかという地方の取組が重要であることを実感いたしました。 いずれにしましても、少子化対策、子育て支援は、それぞれの国と地方の役割分担を整理しつつ、国と自治体を始め、地域のあらゆる人々が両輪となって相互に意見交換をしながら進めていくことが重要であると考えます。 最後に、少子化対策、子育て支援を本格的に進めていくための財源確保でございますが、これは国民の理解と納得が大前提でございますが、基本的に、税財源若しくは社会保険財源の二つの選択肢があると思います。 まずは、育児保険制度の創設を正式に検討課題として取り上げ、年金、医療、雇用など各保険制度からの支援強化も次善の策として検討すべきと考えます。しかし、すべてを保険料で賄うことが難しい場合には税制改革も検討しなければならないと考えております。 以上、公明党を代表して考えを述べさせていただきましたが、引き続き、子供の幸せや子育ての安心が確保される社会を目指しまして、委員の皆様と活発な意見交換をさせていただきたいと思います。 大変にありがとうございました。
○小林美恵子君 日本共産党の小林美恵子でございます。私は、日本共産党を代表して、少子化対策について意見表明を行います。 特に、本調査会で、二年間にわたり四十名の各界専門家の参考人からの意見聴取、国内各地の調査、参議院重要事項調査としてのノルウェー、フランス、ドイツでの調査を重ねてきた結果のまとめとして、昨年の中間報告に追加するものとして意見を述べたいと思います。 第一に、少子化の進行の要因についてです。少子化の進行は、日本社会の基盤を揺るがす重大な問題です。その少子化が長期にわたり続いている根本には、不安定雇用の広がりと異常な長時間労働、賃金の抑制、増税に加えて、出産、育児、教育などに伴う経済的負担の増大、子育ての社会的環境の悪化など、大企業中心主義の政治がつくり出した社会のゆがみがあると考えます。 政府は十年以上前から少子化対策と唱えてきましたが、現実に講じてきたことは、労働法制の規制緩和による働くルールの破壊、子育て世代への増税や負担増、保育料の値上げや保育サービスの後退など、子育ての障害をつくり出す政治だったと言わざるを得ません。少子化対策というのであれば、これまでの施策の抜本的見直しがやはり必要ではないでしょうか。 第二に、こうした日本の現状は、国際的に見ても貧困だという点です。 昨年九月に発表されました少子化と男女共同参画に関する社会環境の国際比較によりますと、OECD加盟国の中で、日本が、労働時間、雇用機会の均等、地域の子育て環境、家庭内役割分担、子育て費用、若者の自立可能性などの子育て環境の指標で最も後れた国になっていることが示されていました。一九七〇年代以降、他の主要国では、子育てと仕事が両立可能な社会環境をつくり、女性の労働力率を大きく伸ばしています。それに対して日本は、七〇年代以降の女性の労働力率の伸び率はわずかで、最も小さくなっています。これは日本の子育て環境の劣悪さを示すものではないでしょうか。 私は昨年、ノルウェー、フランス、ドイツに伺いましたけれども、ノルウェーの児童・家族・平等省局長は、男女が平等であってこそ安心して子供が育てられる、そのことが経済成長をもたらし、国が豊かになるとおっしゃっていました。フランスの家族問題全国連合会会長は、仕事と子育てができるようにと二十五年前からのフランス政府の一貫した立場だと話されたのはとても印象的でした。 実際、訪問した各国は、労働時間が日本のように長時間労働はない、子育て世代への経済的支援でも、児童手当の額も対象も日本より水準が高いものでした。 さらに、育児休業の取得も、ノルウェーに至っては賃金保障は一〇〇%、パパクオータ制の導入もあり、男性の取得も九〇%と高いものでした。印象的だったのが企業の方の話で、いい従業員が長期に休むのは短期的に見ると問題だという考えがあるが、この考え方は間違っている、長期的に考えると、労働者と企業の信頼関係も構築されていいことなんだと。 こうした国は、雇用政策、経済的負担の軽減など、家族政策、男女平等政策の総合的な視点から、社会の在り方を変える位置付けがなされていると私は思いました。こうした点は日本も真摯に学ぶべきだというふうに思います。 第三に、そうした観点から、日本での当面の少子化対策について、以下提案をします。 その一つは、長時間労働をなくして、家庭生活の両立ができる人間らしい労働を取り戻すことです。 二つ目が、若者に安定した仕事を確保すること。 三つ目が、男女差別や格差をなくすとともに、育児休業の賃金保障、取得保障を始め、男性も女性も働く権利と子育てする権利を企業や政府が保障するようにすること。 四つ目が、保育所や学童保育などの子育て施設の改善、子供の医療費の無料化、教育の負担軽減、児童手当の拡充、子育て世代の住宅整備など、子育て支援を行うことです。 今申し上げた提案は、私は前回の意見表明で詳しく提案をさせていただいたので、今回は簡潔に述べました。その点につきまして、政府や企業として真摯に対応すべきことがやっぱり必要だと私は考えます。調査会として、こうした点について踏み込んで政府や企業に提起することを私は求めるものです。 子供を産む、産まないは個人の選択の自由ですが、産みたいのに産めないというのは解決しなくてはならない問題です。安心して子供を産み育てられることのできる社会をつくることは日本国民の未来にかかわる大問題。私は、国民の皆さんとともに、今の大企業中心の政治のゆがみを正して、子供や国民が大事にされる政治に切り替える取組を進めることを心から呼び掛けて、意見表明を終えます。 ありがとうございました。
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございました。 では、荒井広幸さん、どうぞ。
○荒井広幸君 「あえて、「子育ち」からの少子化対策に重点を」ということで、お手元に両面印刷、一枚物を配らしていただきました。 少子化は、大人のみならず子供にとっても大きな影響を及ぼすものであります。 子供の立場からすれば、少子化の最大の被害者は子供たちであると言えます。落語なんかでも最近はこんな話があります。昔子宝、今金食い虫。こんなことで、本当に子供にとっては何ともやり場のない話でもある笑い話、落語でございます。 先生方と議員立法において幾多の紆余曲折を経て大変な議論の挙げ句、少子化社会対策基本法というのができましたけれども、その第二条第三項において、「少子化に対処するための施策を講ずるに当たっては、子どもの安全な生活が確保されるとともに、子どもがひとしく心身ともに健やかに育つことができるよう配慮しなければならない。」と規定しているようにしたわけでございます。 現下の少子化対策は、いいことではありますけれども、保育所の確保など、大人の立場からの、親の立場からの子育て施策に偏っているのではないでしょうか。子供が健やかに育つための子供の立場、あるいはそうした思想からの施策、つまり子育ち施策、思想が欠けていると思います。同じ施策をやっても実が上がらない、効果が出ない、こんなことでは困るわけでございます。 したがって、子育てはもとより、私は子育ちの視点から少子化問題を考察し、処方せんを立てることには大きな意義があると考えています。 子育ちとは、子供自身が心身ともに成長する力を自ら持っているということであります。もとより、子育ちと子育てとは相互に関係、連動するものでありますけれども、現在少子化対策に加え、子育ち、子供自身が自ら考え自ら行動するという生まれながらに持っている子育ちの力、能力に注目する必要があると思います。子供のこうした力をできるだけ引き出し、伸ばしていくためのきめ細かな配慮と対策が、今すべての子育てにかかわる人、家庭、企業、行政など、社会全体に求められていることでございますので、次の点を、九点になりますが、御提案をしたいと思います。また、これらの視点は、同時に教育基本法改正の議論にもなっておりますけれども、忘れてはならない視点でありますことも申し添えたいと思います。 まず一つは、子供の社会性涵養のための大人のかかわりでございます。これらについては書いてございますので多くを申し上げませんけれども、対策としては、子供たちが参加できる多様な活動の場の提供が必要である。 そして、子供の体力低下対策でございます。これも様々な調査でもはっきりしておるわけでございまして、安全な遊び場と時間の確保、こういった対策が必要であろうと思います。 三点目でございますが、子供の食育と生活習慣病対策ということでございます。こういったことについての食育等に対する規則正しい生活習慣の形成などがその対策として考えられると思います。 四番目になりますけれども、核家族化、少子化に伴う家族、地域の役割でございます。頭の中では本当に重要だなと、また参考人の皆さんの話にも、また数字にも表れてきているわけでございますけれども、対策として保護者や地域の大人たちが意識して様々な生活体験、社会体験、自然体験などを子供たちに体験させると、そういう機会をつくる、あるいはそれに積極的に大人もかかわる、こういったことが必要だと思います。 五つ目ですけれども、都市への人口集中、自然破壊に伴う遊びの変容対策でございます。対策といたしましては、自然の中での体験活動を行う、親や祖父の世代が積極的に遊びの伝承を行う、三は異なる世代の子供たちの交流の場を設定する、こういったことがあろうと思います。 六つ目でございますけれども、メディアリテラシー、子供の情報文化環境の保護という観点です。我が国は子供の世界と大人の世界の境界が非常に低くて、町のコンビニ等で有害図書が販売される、こういったことがあります。また、インターネット等により子供が極めて容易に大人の文化にアクセスすることが可能であります。したがって、子供の情報文化環境対策というのは重要でございまして、対策としては、一つ、有害メディアの制作者、販売者の自主規制、二、子供が主体的な情報の読み取り能力を身に付ける、いわゆるメディアリテラシー、そういった教育をする必要があろうというふうに思います。 NHKの調査では、生まれて九か月目の子供がテレビの前に二時間半いると、こういうような調査もありますので、まあそれで理解できるわけではありませんが、そんなところから親しんでいっていろいろな有害なものをいろいろと受けることがあるということです。 七番目、思春期保健対策、非行対策などの推進です。これは対策としては、STD、性感染症に関する啓発教育、そして検診などの実施、同時に、二つ目になりますが、他者を思いやる心を育てる教育、こういったことが必要だと思います。 八つ目です。子供をねらう犯罪、交通事故等から子供を守ろうということです。こういったことが非常に今大変怖くなってきておるわけですが、対策としては、地域の犯罪危険マップの作成をしたり、二つ目は地域による危険箇所の見回りをみんなでやったり、三番目には改善計画、こういったものをどのように作るかと、そして四番目、生活道路などの通過車量の制限とか、五つ目は学校を拠点とした地域コミュニティー活動の推進ということで、地域力、コミュニティーの復活ということが、非常に生活する住民の連携と言ってもいいんでしょうか、そういったコミュニティーの復権というのが非常に重要であろうと、このように思います。 九番目、実はこれが一番大切だと思うんですが、大人の意識改革でございます。大人や親の子育てへの意識は、ともすれば教育、学力に偏っております。これはもうアンケート調査でもほとんどこういうところに集中しております。子供の心身の健やかな育ちへの視点が不足しているわけです。大人や親の立場や都合から子育てを考えるのではなく、子供の潜在能力や人権に配慮した愛情ある接し方、愛情を込めて子育ちの環境をみんなでつくる必要があろうというふうに思います。 人の子が人間になるということは社会的動物になることだという説があります。人の子が人間になるということは社会的動物になるということだと、こういうことに私も共感しております。人間の脳細胞の数は、生まれたばかりの人の子、まああえて人の子と言いますが、最も多いんだそうです。約一千億個あると聞いております。これは、先天的に高度な能力がもう既に備わっていることを示すものです。しかし、その能力が十分に発揮できるようになるか否かは、他者、他人と適切に交わる、つまり社会の中ではぐくまれるというものだそうです。 私も同感に感じます。他者、社会との関係をつくりながら滞りなく生活をしていくことができる、それが人間ということになるんだと思います。人間とは、そうした社会的動物であるわけです。そのために、人間関係が縦、横あるいは現在、過去という糸で織りなす織物のような意味での社会あるいは地域、ここに人の子としての潜在能力、子育ちの能力を開花させる愛情や包容力がこの社会や地域ということになければなかなか難しいのではないかと思います。大人一人一人が自覚することです。社会を構成する家庭、学校、社会、行政など、特に大人の果たすべき役割は重大だと思います。 少子化対策により多くの効果を与えるには、こうした社会の力、社会力といいましょうか、あるいは地域の力、こういったものが今衰弱してしまったところにも大きな少子化の要因があるように思います。もう一度、この衰弱し切ってしまった社会の力、社会力、地域の力、地域力、こういったものの力をみんなが力を合わせることによって高めていくことが問題解決の根本にあるように思います。 子供が生まれ、増えたけれども、その子供たちが犯罪者になっていったのでは何の意味もないことです。衰弱した地域コミュニティーを再生させ、社会力を高めること、これが少子化対策の、とりわけ子育ちの観点から求められていると思います。これによってつくられた社会は、あるいは地域は、すべての人にとって豊かな社会となり、我々の子孫にとって大きな贈物になることを確信しております。 以上です。
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございました。 各会派の代表の方々からそれぞれ大変示唆に富む提言がございました。 これから皆様方、委員間の意見交換になるわけでございますけれども、本日御発言いただきました御意見というのは、これから論点を整理いたしまして中間報告にまとまるわけでございますので、できるだけたくさん御意見をちょうだいしたいと存じます。 今日は、そこに委員間の自由討議項目というのを便宜作らせていただきましたけれども、これからの取りまとめを考えながら、余り一つの課題に偏ってしまわないようにということで、三つ、一つが結婚、出産、健康の問題、そして子育て支援の問題、労働力その他の問題というふうに取りあえず分けてみました。こういうことで、上の方から御発言いただきましてということでしたいと思っておりますので、よろしくお願いをしたいと存じます。 御発言、たくさんあるかもしれませんけれども、時間も限られておりますので、一回の発言は取りあえず三分程度ということで、いつものとおりでございますけれども、やらせていただきたいと存じます。 ということで、よろしいでしょうか。まず最初に、結婚、出産、健康、このテーマで何か御発言のある方がございましたら、よろしくお願いをしたいと存じます。 川口順子さん、どうぞ。
○川口順子君 今までのを伺っていて、非常に網羅的に発表をしていただいていて大変参考になりました。 それで、これは自分の個人の意見ということでいいわけですよね。
○会長(清水嘉与子君) はい。
○川口順子君 結婚、出産、健康のところで、この前、堀口先生がいらっしゃってお話をなさった中に「未妊」という言葉があって、その本を御紹介なさったんですが、それをちょっと買って斜め読みをいたしました。それで思ったことでもあるのですけれども、今、少子化対策として国が考えられているのは、専ら子供が生まれた人たち、あるいは生まれることを前提に、この今の項目でいうと子育て支援というところに重点があると思うんですね。 ただ、女性の労働力が今二千万ぐらいいて、それで毎年赤ちゃんが百十万ぐらい今生まれていて、それで、その百十万、産んだお母さんのうち、仕事をしていたか仕事をしていないかということを見ますと、大体四分の三ぐらいが仕事をしていて、そしてその四分の三の仕事をしていた人の七〇%ぐらいは辞めてしまうということになっているわけですが、問題は、その百十万を出産をするお母さん以外に、二千万、ですから、この二千万は六十四歳までを取っていますから、もっと例えば四十歳ぐらいまでのところを取ったとしても、百十万よりもはるかに多くの女性が結婚をしようかしまいか、あるいは結婚をしている人であれば子供を産もうか産まないかどうしようかということを仕事をしながら考えていて、そして結局踏み切らないということだと思います。 私、そういう人たちのことをためらい族と呼んでいるんですけれども、そのためらい族の人たちを一歩前に、未婚の人ならば結婚に踏み切らせる。子供がいない人ならば子供を出産をするところに踏み切らせる。もちろん、確信犯的に結婚しない、あるいは子供を産まないと決めている人はそれはそれでいいと思うんですけれども、どうしようかというふうに迷っている人たちに一歩前に踏み出させる。数からいえば、この人たちというのは何百万、あるいは二千万のうちの半分ぐらいはそうかもしれないというふうに思います。二千万というのは女性の労働力が約二千万ということですけれども。ですから、そこのところの施策が非常に今まで国としては欠けているんではないかということを考えるわけです。 それで、それならば、どういう施策がそこのところにあるんだろうかということが問題になるんですけれども、これは私、頭の中を十分に整理できていないんですが、一つは、先ほど鰐淵委員がおっしゃられましたけれども、子育てとそれから仕事のバランスをどういうふうに取っていくかということの手当て。これは中原委員の方から短時間労働の話がありましたけれども、例えばこれ、短時間労働をもうちょっときちんと制度として位置付けること。これは男と女両方にかかわり合いがあることで、そして男がそういう選択をできるということも重要なことだと思うんですね。ですから、その短時間労働制。それから、例えば、働いている人たちにそういう、何というんでしょうか、啓蒙活動で、子育てが楽しい、あるいは仕事と両立するようなやり方があり得るということをやっていくということも大事だと思います。 その意味で、どなたかいらした方が、一階建てと二階建てで、今のファミリー・フレンドリー企業というのは二階建ての部分を、子育てにどれぐらいの時間を、あるいは支援をしているかということで表彰されているわけですけれども、実際はそうではなくて、一階部分、あっ、これは違う委員会であったんでした、ごめんなさい。一階建ての部分の、本来元々有給休暇が消化できているかとか残業が少ないかとか、そういうところもその視野に入れて表彰していくということが大事じゃないかということを言われたということが、もう一つその対策として考えられると思います。 それから、三番目の対策として私考えられると思っておりますのは、多少ドラスチックなんですけれども、先ほどの中原委員がおっしゃったこととも関係するんですけれども、結婚手当ということをやって配偶者控除をやめる。結婚をして、これは百三万の壁がどうしてもあるわけですから、それをなくしてどちらか収入の多い方に控除を設ける、結婚をしたことによって控除を設ける、あるいは子供の扶養手当というのをやめて、十八歳ぐらいまでの間、子育て控除というのをやる。で、二十何歳までの扶養手当ではなく、少し子育てのための控除なんですよとか、結婚、日本の場合は、結婚しないとまあ婚外子が非常に少ないですから、するということが大事で、そのことによってそれにハイライトを当てて、百三万の壁で女性をパートタイマーにしておくというようなことをなくすというようなことも考えられるんじゃないかなと。 いずれにしても、そのためらい族に対してもっと手当てをすることが大事だろうというのが私が今考えていることです。
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございました。 後藤さん、どうぞ。
○後藤博子君 ありがとうございます。 結婚、出産、健康とこれ分けているんですけど、もしかしたら全部にまたがることかもしれません。 まず、結婚をしたいと思わせることのためにどうすればいいかということにまずなってくるかと思いますけれども、私が自分の、大変失礼で申し訳ないんですが、自分でいつもこうやって年に三回、四回出しているこういうもの、ニュースレターがあるんですけれども、今回、中高一貫ということを取り上げさせていただいてその取材をしたんですが、要は子供たちがいなくなるということはその地域がなくなっていくと、地域がなくなっていくということは自分たちが、例えば高校に、お母さん、お父さんが通っていた高校がなくなっていくと。その高校をなくさないためにどうすればいいのかということで、大分県の安心院高校が取り組みまして、そこの親たちの奮闘記、そして親だけじゃなくて先生方の奮闘記があるわけですけれども、要はその子供たちがいなくなることは学校がなくなること、学校がなくなるということは地域がなくなること、地域がなくなれば住んでいる市、町村すべてなくなっていく。それに危機感を感じた大人たち、親たちが、まず自分たちの高校をなくならないようにしようということで取り組みました。だから、高校がなくなれば街の灯が消えるんだということを危機感として取り組みまして、幸いかな、この安心院高校は文部科学省の研究指定校を受けまして今やっております。 ですから、地域の子供は地域で育てるんだという姿勢を大人たちが見せていくこと、その大人たちの危機感がそれがイコール少子化対策を救っていくことになるのではないかと思っております。 そういう学校ができていって、取り組むことを見ていっているような状態を見たときに、じゃ、今はまだ結婚していないそこに住んでいる若者たちがその大人たちを見てどう思うのかというと、これだけ真剣に子供のことに取り組んでいる親を見るというのは、大人を見るというのは何か目からうろこで、こういう親になりたいよなということから自分たちも結婚して子供を産もうじゃないかと、子供を産むことは、自分たちが住んでいる町や村や自分たちが通っている高校までをなくさないようにするんだというようなことの火が付いてしまっているんですね、現在。だから、それが一つは結婚したいというふうに、出産、結婚もしたいし子供も産みたいというふうに見せるというか、思わせるきっかけになるのではないかと思います。 じゃ、そのために具体的にどうすればいいかということで、これはもうただ単に私が試算したことなので、特にはっきり数字を挙げてということではないんですけれども、やはり一番経済的な理由が、結婚をしないということの、子供を産まないということの理由に経済的な理由が挙げられているのは、もう今までの調査の中で分かっております。 ですから、これはもう国の存亡にかかわることだということから、もっと私は少子化対策は国家のプロジェクトでやるべきじゃないかと思っております。今、国家戦略としての教育の在り方ということを言っておりますけれども、国は国家プロジェクトとしてこの少子化対策に取り組むべきだと思っておりますので、予算の大半をつぎ込んででもこの危険を回避しなければいけないと思っております。 そこで、大変僣越ながらですけれども、一人の女性が第二子まで出産し、母親が三歳になるまで子育てに専念できるようにするための六年間をどう国が手当てしていけばいいかということで、養育費として一人月額三万円を国が支援をしていけば、ざっと計算しましたところですけれども、年間に三・二兆円から三・六兆円あります。そして、もう高校に行くまでというのは、今もうほとんど八〇%、九〇%の子供たちが高校に通っていきますので、高校までをもう義務教育化すると。だから、十二年間をしっかりと国が教育、子育てから教育まで国がしっかりと見ていくということをやっていけば、小中高一貫をした場合に、十二年間で教育制度を満たした場合が約二・八兆円掛かるんじゃないかと思っております。 そうこうそれを計算しますと、大体七兆円ぐらいが必要になってきますね。公共事業でさえ七・二兆円の予算を組むわけですから、国家としての国の生き死ににかかわるこの少子化対策にもっと私はお金をつぎ込んでいいと思っておりますので、七兆円ぐらいの予算をどう捻出するかということになってまいりますから、例えば、それが消費税であったり何か目的税であったり子育て支援税であったりしたような話を、お母さんたちやらあるいは若い女性たちやら若者たちに話をしますと、そういう目的であるような税制の使い方であればそれはいいよねというような意見が多くて、税を上げるとか増税するとかいうことになるんだけどどう思うと聞いたときには、ほとんどの人が、そういう目的で使われるんであればこれは絶対必要なんだから上げてもいいよねというふうな意見を今受けておりますので、決して増税するということはマイナスではなくて、きちんとした目的があればやむを得ないんじゃないかというようなことも、今、大分県の私の取り巻きの若者や、上は七十歳、八十歳のおじいちゃん、おばあちゃんから、中高年の方々から意見をいただいております。 そういうことで、国家プロジェクトとして取り組むべきものだと思っておりますので、結婚をし、出産し、また健康に子供を育てるためには、国が今言ったようなことに取り組むべきだと私は思いますし、それにはさっき言ったようなことを危機感として、子供を育てなきゃいけない、子供を産んでその地域で育てるんだというようなことを、実際に取り組みながらそれを見せていく必要があるかと思いますので、文部科学省もただそのモデル校をつくるのではなくて、モデル校になった背景にはその親や先生や大人の取組があると。それを是非モデル校として全国に発信し、この少子化対策委員会でもそういう具体的なものとして発信していただければなと思っております。 意見としてはそれだけです。
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございました。
○蓮舫君 ありがとうございます。 本当に今日は大変皆様方のお考え、ともに意見交換ができるという場所をいただいたことを改めて会長にも感謝を申し上げたいと思います。 冒頭、川口委員も、常日ごろ大変少子化対策に細やかな質問をされているのをいつも拝見させていただきますが、やっぱりそのためらい族という言い方は、新しいなと思うんですけれども、どこかの大臣が待ち組と言ったのと同じで、言われる側とすると、私は結婚して産んでいるけれども、もし結婚していないで産んでなかったら、ためらい族と言われると、ためらわしているのはどこなんだという思いがきっと出るのかなという気がするんですね。 だから、言葉って難しいなというのを今考えていたんですけれども、じゃそのためらわさしている理由を我々はこれからどういうふうに取り除いていくかというと、恐らくきっと枠としたら子育て支援ではなくて家族支援、やっぱりこの家族という単位からどの制度が足りなくなってきていて、どの制度が欠けてきていて、ここを変えていったら全体的に子供というのを育てていけやすい社会ができるんだという見方が大切になってくると思います。 その部分では、家族支援だったらお父さん、お母さん、あるいはおじいちゃん、おばあちゃんの働き方、あるいはボランティアの在り方、その形態、先ほど中原理事が非常に明快に今の働き方をこれだけ分けてくださったのを大変すばらしいと思いましたけれども、そのワーク・ライフ・バランスで、どんな立場の人でも働きやすさ、それで、正社員でも非正規社員でも一時間働いたら同じにしようや、成果主義もきっちり入れていこうと。イギリスのワーク・ライフ・バランスは、学童期就労の仕方、春休み、冬休み、夏休みは休んでそれ以外は働くと、一学期、二学期、三学期は働くと、こういう働き方もきっとあるんだと思うんですね。 その整理をすることとか、あとはやっぱりどうしても子供がいる、産める方たちだけ前提ではなくて、欲しいけどできない、治療をしている方をきっちりと、それは企業としても、不妊治療休暇も含めて制度として応援していく必要もあると思っています。 あと、先ほど、子供をじゃ実際に持ってからどうやって育てていくか、保育所や幼稚園、先ほど鰐淵委員が保育所のお話をされていました。それ、全くそのとおりなんですけど、ただちょっとおかしいなと思うのは、たしか政府・与党はこども園を今回法案で提出しているんで、おっしゃられるんだったらきっとこども園の推進という話になってきて、こども園が待機児童の問題とか保育園で足りない部分、幼稚園で足りない部分を一つに集約していく新しい形になっていくんだと私ども民主党は考えているんですが、子供を預けて、そして働きやすい、あるいは働かない専業主婦の方でも子供を育てやすい社会というのは、そういう制度、預ける制度という、あと子育て一時支援というのも家族支援の中に入ってくると思います。 財源が、やはりお互いの知恵を出し合うべきだと思うんですけれども、N分のN乗、自民党さんが最近提案されている、これはもう本当に私どもとしても是非前向きに検討させていただきたいし、控除の在り方なのか、それとも減税なのか、これは抜本的議論をするときがもう来ていると思います。 例えば、子供手当を拡充したといっても、その足りない税源をたばこ税に頼るというような不安定なやり方ではない安定した財源確保をどうするのか。私の個人的考えとしては、例えば特別会計が国庫予算の五倍あって、あるいは厚生労働省だけでも、例えば雇用保険三事業を見ても、子育て支援事業の助成金は実績があっても予算額がいつも減らされていて、実績が一〇%に満たないような労働支援の助成金は、実績がないにもかかわらずいつも予算額以上の予算付けがされている。そのお金の使い方ってどうなんだろう。その整理もきっちりしていって、無駄遣いを徹底的に見直すところから始めてこれだけの無駄遣いを徹底した、そしてそれを子育てに回すのかという議論をして、足らなくなって初めて増税ということになるんだと思っています。 順番は、増税ありきではなくて、今の無駄を全部徹底してから、制度を見直してから、そして子供に優しい家族支援の国というのを、これは与野党ともに、政治家としてこの国をつくる次の世代を支えるためにこれからも御議論をさせていただければと考えています。 ありがとうございます。
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございます。 ちょっと、私、訂正させていただきたいと存じます。最初に結婚、出産、健康ということで始めたんですけれども、皆さんの御議論を伺っていますと、子育て支援、家族支援、労働力など、いろいろ入ってまいりますので、ここからは自由にさせていただいて、その代わりみんな意識しながら発言していただくというふうにしたいと思います。よろしいですか。 その前に、中原さんからちょっと一言。
○中原爽君 申し訳ございません。 お手元に坂本由紀子先生のレジュメ、配付をさせていただいておりますけれども、IPUへ出張ということなので、自分の意見はこれで言いたいということでまとめられました。配付をいたしておりますので御了解いただきたいと思いますけれども、一番の税制のところだけ御説明いたします。 坂本先生はN分のN乗方式に賛成だということがまず一つ。それから相続税と、それから遺産相続のときの問題については、相続を受ける者が相続税を払うわけなんですけれども、それじゃなくて、相続をさせる方からも相続税を取ったらどうかと、バランス的にですね、そういう御意見が括弧の二番でございます。それから三番は、消費税税率アップに伴いまして、目的税とまで言わないけども、値上がった消費税の分、幾分子育て支援に回せと、こういう御意見でございました。 以上でございます。
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございます。 円さん、お待たせしまして済みません。
○円より子君 それぞれいい御意見がたくさん出て、子育て支援とか結婚、出産、健康、こうした話題というのは、それぞれ皆さん一家言持っていらっしゃるから大変聞いていても楽しいし、面白いなと思っていたところでございますが。 最初に川口さんがお話しなさった、結婚して子供を育てていらっしゃる方だけの少子化対策だけじゃなくて、本当、その前の、まあ言葉はともかく、前の人たちにというところではっと思ったんですが、今年新卒で就職したような女性たちと随分このところ話す機会がありました。そうすると、学生時代から好きな人がいて結婚したいと思うような若い二十三歳ぐらいの人、結構いらしたんですけど、今は雇用機会均等法で当然結婚や妊娠、出産で辞めさせるなんということは禁止されるんですが、ところが、やっぱり会社の雰囲気として、せっかくすごい競争率で採った優秀な女の子がたった何か月かで結婚なんかしたら困るという風潮がやっぱり全体にあるらしいんですね。ましてや、子供なんて産んだら仕事にならないんじゃないかというのがあって、いや、それはもう法律で禁止されているんだから辞めなくていいのよと話したんですけども、いや、自分だったら結婚して子供が生まれても、もちろんまだまだ何にもできない状況かもしれないけども、しっかり仕事やっていく自信はあるんだけども、どうもするなと言われていると。まだそういう状況が今、日本の企業にはあります。 なぜこんな話をしたかといいますと、まあ私はそんなたくさんの子供を育てたわけじゃないから偉そうなことは言えないんですが、子育てというのは絶対に効率よくできるものじゃありません。もう無駄な時間、無駄な労力、それを無駄と思うか楽しいと思うかは、それはそうなんですが、会社で効率よく働きなさいというのとはもう正反対のところにあるものですよね。そうすると、今の日本というのは女性も均等に平等にとにかく働いて頑張るんだったら企業人として男並みに働けよというのがもう社会の常識みたいになっていて、とても子育てでゆったり、無駄なことをしながら、今赤ちゃんにおっぱい上げてげっぷさせて、そしてさあ着替えて出掛けようと思ってちょっと抱いたら、げっぷが足りなかったのか、着替えたばっかりのきれいな服にわあっと吐かれたりとか、また大慌てで洗濯して着替えてなんていう、そんなことの繰り返しですよね。 そうすると、今の社会というのは、本当に企業効率だとか無駄を省くとか、そういう社会の中で子供を育てるというのは結構至難の業で、子供抱いてバスや電車に乗ったって、ちょっと泣いたら物すごく冷たい視線が突き刺さりますし、おなかが大きいときに席を譲ってくれるような人はほとんどいませんし、小学校一年生の娘がランドセルしょってかなりラッシュの時間帯にここを通れるかしらと、私は、地上げで家を出なきゃいけなかったもんですから、アパートを。あるところに引っ越そうと思って、でも、はてよと、待てよ、考えたんですね。これで小学校に転校したくないって通う子と朝のその時間帯に実際に歩いてみたら、乗換えの大人たちが、三十、四十、五十の立派な男性たちが、もう子供がいようが、妊婦さんがいようが、おばあさんがいようが、びゃあっともう目もくれずにはねのけて電車に飛び乗るわけですよ。ああ、こういう日本で子育ては私は無理だなという感じがしましてね。 そうすると、やっぱり、何というのかな、経済的な支援とかそういうことだけじゃなくて、社会全体が、交通事情、通勤の事情ですね、住宅事情、それから地域のネットワークをさっき、うちでは森ゆうこさんが地方分権が少子化の中に大事だとおっしゃったんですけども、確かにそれぞれの地域の今ネットワークが崩れています。シャッター通りが増えて、本当に町が閑散としてきている。もう一度そうした、地域を守り立てていくような政策ですとか、そういうものをしっかりつくって、本当の意味で、子供を育てるということは、少々無駄があっても、効率が悪くてもいいんだよという社会の通念をもう一度つくり出さない限り、私は、どんなに経済政策だの国家プロジェクトだのって何だかんだ言っても、みんな子供を産むことをそれこそ、本当、どこかで好きな人と結婚して子供産みたいわと思いながらもちゅうちょしてしまう部分というのがあるんじゃないかと。 そのためには、先ほどの男性並みに働くような長時間労働だとか深夜労働、いろんなそういうこともありますけれども、まず、国力を衰えさせるからとか、それから労働力がなくなるからとか、子供をやっぱり効率のいい、物としてどこかで私は考えた上で少子化の対策という形で、対策という言葉は嫌いなんですけど、取っているから、なかなかこれが幾ら十何年、一・五七ショック以来やってきてもうまくいかない大本なんじゃないかという気がするんですね。 だから、もう一度子供を、もちろん労働力がだんだんなくなるのは大変です、社会保障だって壊れるでしょう、そういうことは十分分かってはいますけれども、それが大変だから子供が必要なんだという発想を切り替えない限り、私は本当に少子化の問題は解決しないのではないかと申し上げたいと思います。
○会長(清水嘉与子君) 林久美子さん、どうぞ。
○林久美子君 本日はありがとうございました。 私も今の円委員の御発言に全く同感でございまして、やはり私たちが今もう一度基本に立ち返らなくてはいけないんじゃないかなというふうに思っております。 確かに政治的な面から考えますと、人口が減っていく、経済規模が縮小していく、社会保障制度が崩れていくと、これは本当に大きな問題であると思っています。しかしながら、是非、御出席の委員の皆様にも思い出していただきたいとも思うんですが、結婚をして子供を産んだときに、国のために子供を産むんだという気持ちで子供を御出産された方というのは果たして何人くらいいらっしゃるんだろうかと。私自身は少なくともそうした気持ちで子供を産んだわけではやっぱりありません。人間としての自然発生的な感情から一人の母親となったわけでございますけれども。 今ちょうどうちも息子が三歳で、正に子育て真っ最中の世代でもあるわけなんですが、そうして国のために子供が生まれてくるわけじゃなくて、子供はただ単に自然にそこに命を授かって生まれてきて、この生まれてきた子供たちがいかに本当に健やかに育っていってくれるかと。今結婚をためらっている方たちも、そういう子供と親のかかわりを目にすることで、きっと自分もそういう感情を持ち、家庭を持ちたいと思うのが私はやっぱり人間の感情なのではないかなというふうに思っています。 ただ、実際に理想だけでは乗り切れない部分というのは多々ありまして、私はやっぱり大きく二つなんじゃないかなと思っています。やはり一つはワーク・ライフ・バランス、もう一つは地域のネットワークということでございます。 このワーク・ライフ・バランスというのは非常に考え方としては幅が広くなってくるんですけれども、子供を授かって育てているときに女性が働かなくても済む社会を求めるべきだという御指摘もたまに耳にはしております。しかしながら、正に私も第二次ベビーブーマーでございますけれども、私たち世代は、もちろん仕事をするのが嫌だという子も当然いますけれども、生活のために働くというだけではなくて、自己実現という側面も非常にやっぱり大きいわけですね。それを奪ってしまうということは、やはり結果的に子供を産みたいという感情を殺してしまうという部分も私はあると思っています。そうなったときに、きちっとそのワーク・ライフ・バランスで多様な働き方、時間的にも仕事の内容的にも同一労働同一賃金で幅広い選択が認められるような、仕事と家庭を両立することができるようなワーク・ライフ・バランスを実現するということは大きな大きなかぎになってくると思います。 ただ、そのときに非常に大きな問題なのが、やはり大企業に勤めていらっしゃる方と中小企業に勤めていらっしゃる方と、人口で見てみますと、特に私の地元の滋賀県なんかは中小企業に勤めている方がもう九九%という状況にあって、幾らワーク・ライフ・バランスだと言ったところで、確かにもう今一部大企業では導入してくださっていますけれども、まだまだ難しいわけですね。 最大のネックは何なのかというと、やはりせっかく戦力で入ってきてくれたのに、そこで育休を取られる、産休を取られる、辞められるということになると、その間、じゃどうやって人材を補てんするんだと、どうやって育てていくんだというのは非常に大きなテーマであると。頭で大事なことは分かっているけれども、実際はできないよというのが正に現場の声なわけでございます。ですから、やっぱりそういったところはある程度財政的な措置もしながら、本当に頭を柔らかく持ちながら、そうしたところには一定期間人材を、そういうのを専門に扱うようなシステムをつくるとか、やはり多様な考え方の中でフォローをしていかなくてはいけないのではないかと思います。 それから、地域におきましては安全の問題とか、子育てが母子カプセルとかいろんな言い方されますけれども、そうしたことをフォローするためにも、やはり子供というのはダイヤの原石みたいなもので、いろんな人とぶつかることでいろんなカッティングがされてより輝くわけですよね。だから、やはりそういう地域の再生ということに我々は全力を注いでいかないといけないというふうに考えております。 以上です。
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございました。 ほかに御発言ございますか。各会派からたくさんの御提言もございましたので、それに対する御意見でもいいかと思いますけれども、よろしいでしょうか。 小林美恵子さん、どうぞ。
○小林美恵子君 意見表明をさしていただきまして、改めて自由討議にも参加さしていただきたいというふうに思います。 私、先ほど少子化の要因についても意見表明の中で申し上げましたけれども、晩婚化、非婚化という問題を本当に若者の意識の問題として矮小化は絶対にしてはいけないというふうに思うんです。 この間の各種の調査を見ましても、例えば二〇〇五年の国民生活白書でも、結婚をしないと答える人は大きく変化をしてなくて、女性も男性も未婚者の九四%はいずれも結婚するつもりだというふうに答えています。一生結婚するつもりはないというふうに答えているのは、男性でいくと九二年で六・三%、そして二〇〇二年で六・一%、余り変わっていませんね。女性も二〇〇二年で五・七%、ほぼ六%未満なんですね。 一方、平均の理想の子供数を見ますと、九七年は二・五三人から二〇〇二年は二・五六人ということで、逆に持ちたい子供数は上がっている。しかし、平均予定子供数というのは逆に下がっているという状況で、本当は若い方々も結婚したくて子供も欲しいんだというのが意識なんだということをやっぱり私たちはとらえなくてはいけないんじゃないかなというふうに思うんです。 そのことをとらえた上で、どうしてそうなるのかといってこの要因分析を先ほど述べさしてもらった問題なんですけれども、やっぱり若い方々の不安定な雇用と低収入ではそこにはなかなか届かないというふうに思いますので、決定的に若者の雇用対策というのは私は本当に重視をして対策を講じなくてはいけないなというふうに思います。 もう一つは、この間参考人の方からも御指摘ありましたけれども、産婦人科医の不足ですよね。これも、やっぱり抜本的に予算もきちっと拡充をして体制整備をしないと、せっかく出産しようと思っても産婦人科医が不足して産科に行けないという状態をつくっていては少子化克服にも逆行するわけでございまして、ここはやっぱり改めて調査会でも強調しないといけないことじゃないかなというふうに思います。 それと、私、先ほどから子育てに対する支援については意見表明でも述べたところなんですけれども、財源の問題いろいろ出ております。例えば控除の話がございますけれども、私、控除といいますのは、日本の場合は基礎控除がすごく低いから各種控除でやっぱり補っているという面があると思うので、こういう控除を廃止したり見直したりなくすという点ではこれはやっぱり増税につながっていくという問題だというふうに言わざるを得ないと思うんですね。 それとあと、どこからじゃ財源を獲得していくかという問題でございますけれども、消費税なんというのは、やっぱり所得の低い方ほど重い負担に強いるわけで、これほど私は国民に負担を強いる税はないというふうに思いますので、これは良くないと思うんですけども。やっぱり、私、企業のそういう税も含めて社会的役割を果たすということをしっかり政府は求めていかなくちゃいけないというふうに思います。 この点でいいますと、この間だとやっぱり法人税率が引き下げられてきて、五年間でいっても十二兆円減収していますよね。だから、庶民には定率減税の全廃とかいって負担を増大してきて、でも企業にはそこを温存するというのは、やっぱりこれは本末転倒でありまして、もうけているところについてはしっかりと社会的役割をしてもらうと、そこの財源をもってやっぱり子育て支援も含めた予算の確保というのはやっていかなくちゃいけないんじゃないかなという点で、思い切ってその点についても調査会としては踏み込んでいくべきだということを申し上げたいと思います。
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございました。 山本さん、どうぞ。
○山本保君 女性が中心に話されているのでなかなか遠慮しておりました。 大変、本当に皆様すばらしい御意見いろいろいただいています。また、先ほど鰐淵理事からも私どもの党の全般的なお話が出ましたので、それはそれといたしまして、それに加えて自分なりの。 お聞きしていてふっと思いましたのは、例えば子育て相談という、まあ児童相談所の例あるんですが、育児とか困ったことがあったら相談しますという感じなんですね。子供を産んでみたいけれども、子育てというのはどんな問題があったりどんな楽しさがあったり、もし障害を持った子が生まれたときに、例えば応援はあったとしても、でも生涯自分の子供ですから、それを乗り越えていったような人がどんな方がいるのかとか、つまり、いろんなサービスとか制度はつくってきたんだけれども、みんなちょっと一つ置いている、直接的に若い方に親身になってお話を聞いてあげたり、それをアドバイスするような、そういう人がいなかったんじゃないかなという気がふとしました。 もちろん、それは昔はお母さん、いわゆるおしゅうとめさんとか周りのおばさんとか、いろんな方がおられたわけですし、またそれは人数多いですから、基本的には個人的な体験にすぎなかったとしても、多分、社会全体的に言えば割とそれが標準化されるというか、中身がある程度納得できるものに、きっと、研ぎ澄まされたなんというのはちょっと大げさですが、中身がいいものだったらいいんじゃないかなと思うんだけど。今は多分それは難しいので、国というか、まあ役所でもいいんですが、何か、学者でもいいんですけど、その相談を受けている方が言っていることが全く個人的で特殊なものではなくって、またその方について、ちゃんとした相談であるということの保証というか、そういうものを与えてあげる。 助産師さんとか、たくさん子供を産んだ方とか、障害を持った子供さんをちゃんと育ててきた方だとか、いろんな方がおられるわけですから、そういう方に何か子育て支援のちょっとした、別にお金出す必要は全然ないと思うんですが、しかし、その方が自分のその経験や、大変な相談を受けたときにちゃんとした内容が割と御説明できるような、そういう後押しをしてあげる仕組みみたいなものをつくっていくというのがひょっとして欠けていたのかなという、私もこの世界、二十年やってきまして、ふとそんな気がしたんですよ。 つまり、もちろん今、小林先生も言われたように、大変な若い人の苦労、生活が苦しいということ、これを応援しなくちゃいけないということは正にそうだし、そういうふうにやってきているわけだけれども、でも、やはりその苦しい中で、一体、本当にやってみたところが正にその会社の社長さんがむちゃくちゃだったり、周りがひどかったり、組合が動いてなかったりとか、そういう場合があるかもしれない。そういうときはもちろんそういう、いわゆるソーシャルケースワークという言い方をするんですが、その社会関係変えていくような手を打たなくちゃいけない。しかし、そればっかりでもないだろう。というか、そういう人任せにしてしまったら、その中で自分で一生懸命子育てをした楽しみみたいなものもどこかへ飛んじゃうわけですね、なくなってしまうんですね。だから、一体何のための子育てか、人のための子育てになっちゃうわけですよ。 だから、自分の家庭、生きがいとしての子育てというものを持っていくためにはこのバランスが大変難しいわけで、ただ、前にも本会議でちょっと私申し上げたのはそういうことが言いたかったわけなんですが、制度というのはなかなか難しいところありまして、それを自分でやりなさいなんてお説教をしておったんじゃしようがないところがあるから、もちろん厚生省というか厚生労働省、この仕事というのは、それをつくってあげる仕事を一生懸命やっているわけだけれども、しかし、何かそこで欠けているとしたら、若い女性というか、子供を持ちたい又は持ったという方を支えてあげられるような人間関係みたいなものをもう少しつくるような施策が欠けていたのかなという気がしましたので、ちょっと言い方が同じことになったのかもしれませんけれども、感想めいて申し上げます。 ありがとうございました。
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございました。 ほかによろしいでしょうか、最後に。 たくさんの皆様方から御意見をちょうだいしましたので、是非参考にさせていただきながら、これからまた中間まとめの作業に入りたいと存じます。 それでは、本日の意見交換はこの程度にしたいと存じます。ありがとうございました。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時二十六分散会