財政金融委員会 第15号
- 発言数
- 277 件
- 登壇者
- 27 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2006/05/16
会議録
○委員長(池口修次君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、大塚耕平君、広田一君及び谷合正明君が委員を辞任され、その補欠としてツルネンマルテイ君、松下新平君及び荒木清寛君が選任されました。 ─────────────
○委員長(池口修次君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として金融庁総務企画局長三國谷勝範君外二十名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(池口修次君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(池口修次君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に参考人として日本銀行総裁福井俊彦君及び株式会社東京証券取引所代表取締役専務飛山康雄君の出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(池口修次君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(池口修次君) 財政及び金融等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○富岡由紀夫君 民主党・新緑風会の富岡でございます。今日は、いろいろと順番の御配慮をいただきましてありがとうございます。早速ですが、質問させていただきたいと思います。 まず、日銀福井総裁にお伺いしたいんですが、昨今いろんなところでもう会見されたりコメントを出されたりしていらっしゃいますけれども、昨日時点で当座預金残高も十五兆七千億円という形で、解除後順調に残高が減ってきているんですけれども、まず第一点は、この残高の減り具合はピッチとして適正なのか、日銀総裁の観点で、見方としてちょっとお伺いしたいと思います。 それともう一つ、併せて、そういった市場の動きがありますものですから、その市場の見方に対する総裁のお考えを教えていただきたいと思います。
○参考人(福井俊彦君) お答え申し上げます。 委員御承知のとおり、当座預金残高、ピークは三十兆から三十五兆円と大変巨額でございました。三月の九日に量的緩和政策の枠組みを解除して以降、この残高をいわゆる準備預金制度に基づく所要準備額の水準にほど近いところまで下げていくと、つまり六、七兆というところへ下げていくと、そのプロセスを今進めております。 三月に量的緩和を解除しました時点において、その後数か月の時間掛けて市場に混乱を起こさせないように状況をよく見ながら残高下げていこうと、今そのステップを踏んでおりまして、御承知のとおり、十五兆円程度まで今下がってまいりました。この過程では短期金融市場に全く波乱が見られないという状況で進んでおります。この状況でいきますと、あと数週間でほぼこの流動性を吸収するというプロセスは完成するんではないかと、そういうふうに思っています。
○富岡由紀夫君 その、あと数週間でというところがゼロ金利解除が七月から六月ぐらいに早まるんじゃないかという市場の見方につながっている部分があるんだと思いますけれども、今のあと数週間というお話ですけれども、この市場の動きに対して、何というんですか、市場の動きというか、それを、今の発言を基にした市場の金利の動きについて、福井総裁、どういうふうに見ていらっしゃるのか教えていただきたいと思います。
○参考人(福井俊彦君) その点は昨日の講演でも少し触れさしていただきましたけれども、もう当初から、量的緩和の解除の時点から記者会見でも申し上げているとおりでございまして、量的な吸収過程が終わるということとゼロ金利から脱却するということは全く別の話であると。量を削減というのは極めて技術的なプロセスで、市場に混乱が起こらなければ予定どおりこれは終わるということでありますが、それが混乱なく終わっても直ちにゼロ金利から脱却するということにはつながらないと。あとは普通の金利政策でございますので、今後の経済・物価情勢いかんによってそこの政策判断は決まってくると。 その場合のポイントは、先月末に、二〇〇六年度、七年度の標準的な経済の見通し、あり得べき経済の見通しというのを日本銀行出しました。これは、今後、ややロングランに見て物価安定を伴った持続的な経済の成長という路線にほぼ沿った標準的な見通しということでお出ししたわけでありまして、実際に経済がその経路をこれからたどっていくかどうかという判断が中心になって緩やかな金利の調整が可能となるかどうかと、そういうことでございます。 したがいまして、現時点では、最初の利上げがいつになるか全く予断を持って臨んでいないということでございます。
○富岡由紀夫君 今のお話もそうなんですけれども、一方で展望レポートを出されて、その後のいろんな会見のところでも日銀の発表として、あと総裁のコメントとして出ているんですが、そういった日銀の考え方の中の一つとして、市場の金利政策の見方を、市場参加者の、何というんですか、政策金利に関する見方を参考にしながら日銀の政策金利の決定を行っていくというふうにあるんですけれども、市場の見方を参考にしながら、またそれを日銀さんが政策金利に反映するというのは、これどういうことをおっしゃっているのか、ちょっと分かりやすく教えていただきたいと思います。
○参考人(福井俊彦君) 先進国の中央銀行が行っております金融政策の運営、それから市場とのコミュニケーションの在り方、その最も典型的なやり方を指しているわけでございます。 日本において量的緩和政策を続けていた時期、あるいはアメリカにおきましていわゆるメジャードペースで極めて機械的に金利を引き上げてきた時期というのはむしろ例外でありまして、アメリカも今後の経済・物価情勢次第というふうにバーナンキ議長が前回のコミュニケで明確に言っておられます。 くしくも、日米とも同じようなやり方でこれから金融政策をやっていこうということでありますが、そのやり方は極めてオーソドックスとも言えるわけでございまして、先行きの経済・物価情勢を読むというのは、中央銀行だけでなくて、広く市場参加者あるいは国民の皆様全体が御関心を持ってそれを日々行っておられることでありまして、そのことは、市場関係者及び国民の皆様方の先行き経済観というのはおのずと市場金利に日々反映されていると。 そのことを我々はかがみとして読み取らせていただきながら、かつまた我々自身が責任ある経済見通しを発表してお示しすると。それを今度は市場が改めて材料として消化をし、自らの御判断と比較し、そして実際の経済の動きが自らの御判断かあるいは日銀の見通しかいずれに沿っているかいないかと、自らの見通しの修正、あるいは実際の経済の動きということの評価を更に市場金利に反映させながら動いていくと。それを我々は参照しながら、市場の政策金利の織り込み方が成熟してくる段階というもので我々が政策を行っていけば、市場と中央銀行との間のコミュニケーションがかなり全うする形で政策過程が遂行されると、こういうふうな過程でございます。 したがいまして、何か一点、経済指標を見詰めながらそれをコミットメントして、そういう意味で分かりやすいというふうな金融政策をやる時期は終わったと、明確に終わったということでございます。
○富岡由紀夫君 市場の見方を参考にしながら、またそれを日銀の政策金利、金利政策に反映させていくということなんですが、市場の見方としては、マーケットの動きを見れば分かるとおり、短期も中期も長期も、特に短期、中期の金利が非常に急ピッチで上がっているんですけれども、敏感に上がっているんですけれども、これは日銀の金利政策、ゼロ金利解除ということを早まるんじゃないかという見方の表れだと思うんですけれども、この点について日銀総裁はこれからの政策にどう反映させていくのか、今のお話に基づいてちょっとお伺いしたいと思います。
○参考人(福井俊彦君) 今の市場金利の形成のされ方を見て、ゼロ金利脱却が早まったという見方は極めてうがった見方だというふうに私どもは思っております。 おっしゃいましたとおり、極めて短い金利、あるいは中期ゾーンと言われるやや長い金利について、先行きの金融政策の読みを入れながら今市場金利がかなり動いていることは事実でございます。 その中で、恐らく実際に市場で資金を投入しながら市場取引をしている本当の市場関係者は、ある程度先行きの政策金利の上昇ということを織り込み始めているとは思いますけれども、今市場で実際に金利が変動しているかなりの部分は、まだボラティリティーといいますか、先行きが必ずしも読めないと。読めない中で、いろんな取引が交錯する中で金利が動いていると。そういう意味でまだ私が言う非常に熟した市場条件の形成という段階には至っていないと、こういうふうに思っています。 これは市場の通常の姿であります。外国の金融市場でも、政策金利の変更にまだ先立つ期間においては、実際の市場金利の確信を持った織り込みの部分と、まだ確信が持てないと、様々なボラティリティーが入ってくる局面とがございます。日本は今、正にそういう状況にあると。これから展望レポートの内容が更に織り込まれ、実際にこれからの経済、物価の推移を見ながら、より確信を持った織り込み方がなされていく、つまり市場が熟していくと、そういう段階にこれからだんだん入っていくわけでありまして、今の市場を見て、何かボイスを発しておられる方はかなりスペキュレーションが入っていると思います。
○富岡由紀夫君 今、市場がいろいろとそういった、何というんですか、うがった見方を含めて、市場がいろいろ迷いながらいろんな先読みをしているということなんですが、こういう状況というのは、日銀さんが描いている政策金利の動き、金利を政策としてやっていく中でこういった動きというのはもう織り込み済みというふうにお考えなんですか、それとも想定外の動きをしているというふうにお考えなのか、教えてください。
○参考人(福井俊彦君) 想定外の市場の動きになっているというふうには思っておりません。 こういういわゆる市場経済、グローバルな市場の一環としての日本の金融市場の動きは、これからがこれが正常、常態としてなっていくと。つまり、迷っているとおっしゃいましたけれども、先行きの金利形成、均衡点というのを市場が探り続ける動きということでありまして、必ずしも迷走しているということではないと思います。
○富岡由紀夫君 総裁にちょっと最初のところでお伺いした後、最後のちょっと質問なんですけれども、まだ後でやりますけど、最初の段階での最後なんですけれども、今ここに来て急激に円高と、あと株安、ここ数日間ずっと落ちて安くなっておりますけれども、こういった動きというのは日銀さんのシナリオとして、金利をこれから少し、政策金利としては動けるような水準まで持っていこうという考え方からすると、ちょっとそういった導入、金利引上げの方向に持っていくのにはちょっと難しいシナリオになってきているんじゃないかというここ数日の動きなんですけれども、そういった点についてどういうふうに御判断されるか、教えていただきたいと思います。
○参考人(福井俊彦君) 為替にいたしましても、長期金利その他の市場の指標につきましても、水準について具体的なコメントを差し控えさせていただきたいと思います。それは、それ自身、市場に対して不規則な影響を与えるリスクが大きいからでございます。 ただ、全般的に申し上げられますことは、株式市場、為替市場、それから債券市場等各種の市場が、先ほど申し上げましたとおり、次の均衡点は何かということで自らも模索し、それから市場相互間でかなり牽制を加えながら動いていく、そういうダイナミックに市場が展開する局面に入ったと。量的緩和政策の役目が終われば、当然の現象が今出ているというふうに私は思っています。 日本銀行として政策判断の迷いの種にはならないどころか、こういうふうに市場が新しい均衡点を求めて動くということ自身は、我々がお示ししたシナリオどおり経済が動くかどうかということで、次の政策判断を考えていく途上において何ら邪魔になることではないというふうに思っています。
○富岡由紀夫君 ありがとうございました。 次に、与謝野金融、経済政策担当大臣にちょっとお伺いしたいんですが、今のちょっと日銀総裁に対する質問とも関連するんですけれども、金利マーケットというか、残るところはやはりゼロ金利解除されるんじゃないかという、まあ日銀総裁は必ずしもそうじゃないというふうにおっしゃっていましたけれども、そういったことを想定して金利が今上昇しておりますけれども、この金利の上昇の動きについて、金融に与える影響とか経済に与える影響、そういう観点で与謝野金融担当大臣の見方をちょっとお伺いしたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) 先ほど福井総裁が、金融政策を正常化する一つのステップとして量的緩和の解除、次のステップはゼロ金利解除だろうという趣旨のことをおっしゃいました。 長期金利が二%を切っているという状況というのは、世界の長期金利と比べますと、日本の長期金利は非常に低いところにあると私は思っておりまして、財務省はたくさんの国債を発行していますから金利に対して大変敏感でございますけれども、経済ということに関して言えば、長期金利が低いことは一面望ましいわけでございますけれども、やはりそれぞれの企業が期待収益率が高くなりますと、やはりそのこともまた長期金利に反映されるでしょうし、また日銀の独立性ということも、やはり国際社会が日本という国に対する信認を深めるゆえんでもありましょうし、また政府の財政規律に対する考え方も、やはり日本の市場に対する信認の一つだと思っております。 いずれにしても、長期金利の多少の動きにそれほどばたばたする必要はありませんし、そう敏感になる必要はないと、私はそう思っております。
○富岡由紀夫君 今のお話の中で、長期金利が二%切るような水準というのは非常に厳しい、異常な状態だというお話だったんですけども、じゃ日本経済を取った場合、適正なる長期の金利の水準というのは与謝野担当大臣はどのぐらいの水準と見ていらっしゃるのか、もしお答えできるようであればお願いしたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) そこまでは私は分かりませんけれども、世界の主要国の金利水準というのは相当長期金利は高いものがございまして、今までやはり日本の市場が長期金利をここまで抑えることができたのは、もちろん設備投資が余り盛んでなかったということもありますけれども、やはり政府の財政規律に対する真摯な態度、中央銀行の物価安定に対する真摯な態度、こういうものが市場で評価されている、また国際的にも評価されているそのゆえんであると思っております。
○富岡由紀夫君 まだ国際的な水準まで日本の長期金利が戻るには少し時期尚早というふうに受け止めたらいいんでしょうか、今の発言は。ちょっと確認したいんですが。
○国務大臣(与謝野馨君) 一・五%とか一・六%でずっと経験してまいりましたから、やっぱり急に上がるというようなことは望ましくないですし、やはり経済の成長とともに、あるいは実体経済が、例えば設備投資に必要なお金とかそういう実体経済に基づいた長期金利というものはあるはずでございます。そういうものを反映した金利水準であることは望ましいわけですが、やはり市場が長期金利に対して一定の見通しを持つためには、物価の安定とか経済成長率とか財政規律とか、もろもろのことを考えて市場で長期金利が決まるものと思っております。 したがいまして、何か長期金利をだれかがコントロールできるという考え方は、多分私は間違っているんだろうと思っていまして、やはりお金の出し手と取り手との間の均衡によって長期金利の水準は決まると。政府もコントロールできないし、またその他の、例えば日本銀行がコントロールできるかといえばそんなことはなくて、やっぱり長いスパンを取った場合に、長期金利というのは市場がお決めいただくものだというふうに思っております。
○富岡由紀夫君 ありがとうございます。 今の与謝野大臣の中にもお話ありましたけれども、国の財政赤字の問題、国債の残高の問題、こういったことがいろんな金利の影響を受けるということでお話ありました。 そこで、財務省さんにお伺いしたいんですけれども、昨年ちょっとお伺いしたんですが、国と地方の借金、総額ですね、まあいろんな財投債とか短期証券、いろいろ含めて、去年のお答えですと、十七年度末の見込みとして千九十三兆円というお答えいただいておりましたけれども、その実績値を教えていただきたいというのと、平成十八年度末の国全体の借金の見込みを教えていただきたいと思います。できましたら、国と地方の重複分を除いた形で教えていただきたいと思います。
○副大臣(赤羽一嘉君) 富岡委員には昨年三月の当委員会においても同様の御質問をいただいておりますので、国及び地方の債務残高全体のとらえ方には多様なものがあるということを御理解をいただいているというふうに思っております。 その上で、今御質問ありました、まず国の方ですが、普通国債、財政融資資金特別会計国債、借入金及び政府短期証券等の残高につきましては、平成十八年度当初予算策定時では、平成十七年度末の見込みは約八百四十八兆円、平成十八年度末の見込みにつきましては約八百八十八兆円でございます。 地方につきましては、これは総務省にも確認したんですが、地方の債務残高については、期間が一会計年度を超える債務及び交付税特別会計の借入金の地方負担分以外の債務残高については把握していないということでございますので、地方の部分につきましては、地方債等の地方の長期債務残高についてしか分かりません。これは、平成十七年度末、また平成十八年度末ともに約二百四兆円の見込みでございます。 ですから、今申し上げました国及び地方の債務残高は、これを単純に足し合わせますと、これは昨年もお答えさせていただきましたが、平成十七年度末につきましては約千五十二兆円、平成十八年度末につきましては千九十二兆円でございます。 以上でございます。
○富岡由紀夫君 これは国と地方の重複分が入っている数字ですね。除くとどのぐらいになるのか教えてください。
○副大臣(赤羽一嘉君) 済みません。 ですから、平成十七年度末、先ほど千五十二兆円と言いましたのは、重複分を、済みません、失礼いたしました、除きますと千十八兆円でございます。平成十八年度、先ほど千九十二兆円と申しましたのは千五十八兆円でございます。
○富岡由紀夫君 ありがとうございます。 国全体では、長期も短期もいろいろな借金を含めると千兆円超しているということでございます。 そこで、谷垣財務大臣にお伺いしたいんですけども、今のこの国の借金の問題を考えた場合、今金利がやや、少し上げる方向に来ているんですけども、この点について、いろいろと非常に懸念しているということはいろんなところでコメントされていらっしゃいますけれども、これからの財政を見ていく場合に、やはり改めてどういった形で注意しないといけないのか、もしお考えがあれば教えていただきたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 金利の変動が財政に与える影響という点から見ますと、平成十九年度で金利が一%上がった場合に国債費が一・六兆円増加するという、これはいろんな仮定を置いての計算でございまして、平成十八年度予算の後年度歳出・歳入への影響試算というのを今年一月に出しておりますが、その中で、幾つか仮定を置きまして、平成十九年度以降、二%から三%に金利が上がったという前提で計算をしておりますが、先ほど申したような一・六兆円国債費が増加するという形でございます。 今も御議論がありましたように、金利の動向、これはどう決まっていくかというと、景気の動向等いろんな要因が重なってマーケットで決まっていくものでございますから、今後どうなっていくのかというのを一概に申し上げることはできないわけでございますが、先ほどからの御議論のように、多額な公債残高を抱えておりますと利払い費の増嵩等がございますから、この点については極めて注意をしておかなければいけないポイントだろうと思います。 それで、私どもとして、財務省として何ができるか、何をしなければならないかということでございますが、もちろん、引き続き市場の動向をよく注視していくということは必要でございますが、それとともに、国債に対する信認を確保していくという努力をこれは最大限しなければいけないわけでございまして、そういう観点から、財政運営の指針として、二〇一〇年代初頭にいわゆる基礎的財政収支をバランスさせるという目標を持って、政策的な支出、これは新たな借金に頼らずにその年の税金で賄っていこうということで今いろいろ取り組んでいるわけでございます。 それに加えまして、持続的な経済活性化を図っていくときに財政がその足かせとならないように、基礎的財政収支を黒字化実現した後の目標として、例えば膨大な水準にある債務残高をGDP比で引き下げていくということも視野に置くべきであるという議論、経済財政諮問会議で今やっていただいているわけでございまして、歳出歳入一体改革の議論の中で、今後六月を目途に、新しいその選択肢等々、取りまとめに向けて具体的な検討を更に精力的にやっていかなければならないわけでございます。 そういったことに加えまして、国債の安定消化を図る観点から、今後とも市場のニーズとかあるいは動向、こういうものを十分踏まえて国債の発行計画を立てていく、それから新商品、市場のニーズに合った新商品を導入していく、そういう商品の多様化を図っていくと。そういうことを通じて保有者層をまた拡大していくと。こういう努力を通じまして国債管理の適正を図っていきたいと、こう考えております。
○富岡由紀夫君 ありがとうございます。 一%上がれば一・六兆円増えるというのは、国債の借換えの期日が来た分について乗り換えていった場合の負担だと思います。これは十九年度だけではそうかもしれませんけれども、金利の高い状態がどんどん続いていって借換えがどんどん進んでいけば、一%上がってくれば、国のさっきのお話じゃないですけれども、八百四十八兆円の利回りが一%上がれば八兆円の利払い費が増えると、トータルで、全部借換えが終われば上がるということになりますので、そういったことを含めると、やっぱり国の財政上のこの残高の問題というのは、何というんですか、利払い費、予算の関係から金利に対して非常に注意を払っていかないといけないんだというふうに思っております。 今、谷垣財務大臣からお話ありましたけれども、その公債の観点からすると長期金利は安い方がもちろんこしたことはないと思うんですけれども、一方で経済、日本の経済をある程度やっぱりデフレ状態から脱却して本当に安定した状況に持っていくには、先ほど与謝野大臣もお話ありましたように、今の長期金利はまだ低過ぎると、異常な水準だというふうにおっしゃっていたんですけれども、その観点から、谷垣財務大臣は日本経済の、債務残高、公債の観点からいうと低い方がいいんだけれども、経済の状況からすると長期金利はやっぱりもう少し上がるのが、高い方が普通なのか、今のお話についてどういうふうに思うのか、ちょっとお伺いしたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) これは長期金利、長期的な見通しに関しましては、先ほど私は慎重に発言を控えたわけでございますけれども、経済の体温がだんだんだんだん正常に戻っていく、健全なものに戻っていく、そうしたらそれに見合うものになっていくのは、それは当然のことだろうと思います。 ただ、私どもの観点からいいますと、やはりこれは主として長期というよりも短期かもしれませんが、思惑等々でいろいろ動いていくような状況は必ずしも好ましいものではないと思っておりますが、それから、やはり今だんだんいろんな状況は改善してきておりますけれども、デフレ等々、まだ完全に克服しているんではないといたしますと急速な金利の上昇等々は必ずしも好ましくないという気持ちはございますけれども、長期的に見れば先ほど申し上げたようなことだろうと思います。
○富岡由紀夫君 ありがとうございます。 続きまして、ちょっと為替の関係についてお伺いしたいと思います。 G7が行われまして、その中でいろんな議論がされたと思いますけれども、為替レートについてG7の中での確認状況の一つとして、為替レートというのはやっぱり経済のファンダメンタルズを反映すべきだという考え方を再確認したという、これは財務省さんの公式コメントで出ているんですが、このファンダメンタルズの観点から、日本の円の対ドルに対する為替水準、これはファンダメンタルズからいって今の水準が高いのか低いのか、どう見ていらっしゃるのか、教えていただきたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) これは、今の為替水準をどう見ていくかというのは、先ほど総裁が金利についておっしゃいましたのと同じように、あっ、総裁、為替についておっしゃったのか、為替について正に総裁がおっしゃいましたことと同じでございまして、この水準が高いとか低いということになりますとマーケットに不測の影響を与えますので、この点の言及は私はいつも差し控えているわけでございます。 そこで、先ほどG7の公式の見解とおっしゃいましたけれども、やはり為替水準はファンダメンタルズを安定的に反映すべきもので、急激な変動であるとか思惑的な変化は望ましくない、こういうことでG7大体考え方を一致しているわけでございます。
○富岡由紀夫君 昨日、財務省さんで五年度の経常黒字、これが過去最高だという、日本のですね、経常黒字が過去最高、所得黒字が特に大幅に伸びて貿易黒字を超しているという状況が発表されました。 これは為替を見るファンダメンタルズの一つとして非常に、何というんですか、日本の円が強くなったということを、円が非常にこれから円高になっていくということを示すファンダメンタルズとして考えてよろしいんでしょうか、それをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) これも、為替の動向も、もちろん今おっしゃったようなこともございますし、各国の金利の問題もございますし、それから経済自体の体質ということもございますし、いろんなことがございますから、それだけを取り上げて一概に議論することは難しいんじゃないかと思います。
○富岡由紀夫君 ただ、為替のファンダメンタルズとしてはこれ一番大きな要素となっているんじゃないかと思うんですが、これは大したことないというふうに考えてもいいですか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 大したことないとは申しておりません。それは一つの要素だろうと思いますが、もう少し多面的にやはり見ていかなければいけないんじゃないかと申し上げているわけです。
○富岡由紀夫君 私、この為替の問題と、あと外貨準備の問題、これもやっぱりいろいろと密接に関係していると思うんですが、日本の、何ですか、外貨準備高、これも非常に高くなってきているというふうに思っております。 これは、今までの為替介入、円高をどちらかというと抑えるために為替介入してきた積み上げの結果だと思っておりますが、この持っている外貨準備、これは今後どういうふうに処分していくというか、さっきの、この為替の分の、介入のための借金もしているわけですから、こういった観点から、これを野方図に増やしていくだけでいいのかという問題もあろうかと思うんですが、この点についてどういうふうに見ていらっしゃるのか、教えていただきたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 野方図に増やしていくのがいいということはございませんけれども、やはりこれは外貨介入、為替介入等々のときの資金でもございますから、そういったときの運用の便利というものも考えなければなりませんし、また、今の日本の外貨準備というのは極めて巨大でございますから、それをどうしていくかという発言は非常にマーケットにも影響を与えますので、私どもは極めてその点については慎重に発言をしておりまして、例えばよく外貨準備の構成等をどうするかという議論もあるわけでございますけれども、私どもはその点も極めて慎重に判断をしていきたいと思っております。
○富岡由紀夫君 これはいろんな市場の見方なんですけれども、日本の保有している外貨、今言ったように、ちょっと、売るとかユーロにシフトするとか、そういった発言をするだけでマーケットが敏感に反応してしまいますので、なかなかコメントしづらいところはあるんだと思うんですが。 私が市場の見方を代わりに申し上げさせていただきますと、日本が持っている米国債を売ると当然アメリカの長期金利が上がってきます。そうすると、アメリカのまた金利悪化にもつながって、アメリカの景気が悪くなるということは日本のアメリカの輸出向けの企業の景況にも影響してきてしまって、日本の景気にも経済にも打撃を与えるということになってしまって、アメリカ経済の低迷を通して日本の経済にも悪影響を与えるということで、日本が持っている米国債を売ることは自分で自分の首を絞めるようなことにつながるんじゃないかと私は思っているんですけれども、そういう見方について谷垣財務大臣はどういうふうに。
○国務大臣(谷垣禎一君) 貴重な意見として耳を傾けさせていただきたいと思います。
○富岡由紀夫君 これ、もう売れないんじゃないですか、ずっと日本は、もう売るに売れない状況になっているんじゃないかと私は思うんですけれども。これを例えば売るケースも当然想定していると思うんですけれども、どういった場合に、一般論としてどういった場合に日本はその外貨、持っている、保有高を減らす、米国債を売却するのか、教えていただきたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) これは基本的に外貨、為替に介入をする場合の資金でございますから、そういうときに使うということを基本に考えているわけであります。
○富岡由紀夫君 今の、さっきの経常黒字の問題とか、ファンダメンタルズの一つの要素ですけれども、こういったことを見ると、そういった円安に振れて円安介入するというときのですね、介入ということは想定余りできないんじゃないかと思うんですが、そういったことも可能性としてはあるんでしょうけれども、まだ可能性としてかなりあるというふうに見ていらっしゃるんでしょうか、財務省さんは。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今外貨を、外貨準備をこれだけ持ってる、使う場合は、明らかにそういう場合に使うわけでございますし、やはりそういう場合にきちっと使えるようにしとかなきゃいけないとは思っております。 ただ、現段階でそれがどのぐらい可能性があるかということについては、お答えは差し控えたいと思います。
○富岡由紀夫君 関連して、外貨保有国のあれからいうと、中国が日本を超えて外貨保有高を非常に高めているということでございます。中国も市場なんかは日本と同じわなに陥っていると。保有している外貨を、米ドル債を売るに売れないというふうに見ておりますけれども、私は、あれですけれども、中国とばばの引き合いをこれからするような状況になってくるんじゃないかなと。日本の為替とか財政の面から見て、早めに売っちゃった方が、日本の外貨保有高を早めに減らした方がいいんじゃないかというふうに思うんですが、その辺の中国との外貨保有高との絡みで財務省さんは何か今までの政策等変更点を考えているのかどうか、ちょっと教えていただきたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) その点は、外貨の保有の在り方について今までの考え方と変更は考えておりません。
○富岡由紀夫君 今外貨の、中国の話になったんで、人民元のお話にちょっと触れさせていただきたいんですが。 昨日初めて、切上げ後で初めて一ドル七元台に突入したというふうになっております。これはG7でもいろんな不均衡を問題視されておりましたので、その方向にのっとって、中国もアメリカからというか、世界各国から批判を避ける意味もあって、いろんな水準の動き、こういった水準の動きになったんだと思うんですけれども、この点について、日本としてはG7の参加国の一国として、この元の切上げというか水準、七元、一ドル七元台になったということについて、谷垣財務大臣はどういうふうに見ていらっしゃいますか。
○国務大臣(谷垣禎一君) G7等の一連の会議で、世界的な不均衡は各国すべてが努力をして真剣に取り組まなければならない、その解消に向かって取り組まなければならない、これは再三確認されていることでございますが、それらに加えまして、中国を含む新興市場エコノミーにも不均衡問題の解消に向けてその一定の責任を果たしていただくことを期待したいと、こういう見地から為替の柔軟性の向上にも、前回のG7のコミュニケで触れられたところでございます。 そこで、我が国としては、昨年の七月でしたか、今までドルにペッグをしていた状況から通貨バスケットを参照するという制度に変わって、その中でもいろいろ工夫をされているわけでございますが、これまで取られた周辺整備策も含めまして、去年の七月から取られた制度の下では、為替レートに今までよりもより柔軟に対応することが可能になってきているとは思っております。 ただ、今までは極めて慎重な運用に終始をされてきたということは、これは否定しようもないわけでございまして、中国、今世界経済で非常に大きな地位を占めておられますし、自国経済、それから世界経済に対するその中国経済の重みということも熟考していただきまして、中国当局がこの制度の運用に習熟されるにつれて、より柔軟性、制度の趣旨を生かした運用を図っていただきたいと思っております。 それで、八元を超えるか超えないかと、一ドル八元を超えるか超えないかというところは、大分最近は話題になりましたけれども、全体の柔軟性を、日々の動きについてコメントすることは差し控えたいと思いますが、全体の柔軟性を目指していくという中で、この八元を超えるか超えないかというのはそれほど大きな意味のあることではないんではないかと思います。
○富岡由紀夫君 ちょっと円ドル相場に戻らせていただきますけれども、アメリカのアダムズ財務次官は、報道によると市場介入は控えるべきだということを、メッセージを盛んに出しているようでございますけれども、一方で、谷垣財務大臣は、スノー財務長官と電話会談をして、強いドルを望んでいるんだというふうにお電話したという、そういう会談をしたということをコメント出ておりましたけれども。 アメリカは、どうなんですか、市場介入をするなというふうに言っているふうにお受け止めしているのか、それとも介入してもいいよというふうに受け止めているのか、谷垣財務大臣はどういうふうに受け止めていらっしゃるのか、教えていただきたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) アダムズ次官の御発言、そういう御発言があったと報道では承知をしておりますが、アダムズさんがどういうことをお考えになっておっしゃったのか真意ははっきり承知しておりませんので、この点のコメントは差し控えたいと思うんです。 それから、私とスノーさんが電話会談でどういう議論をしたかというようないろんな報道がございますが、率直に申しますと、G7の私のカウンターパートの方々とは、もちろん為替の問題だけに限りませんけれども、折に触れて電話で意見交換を割合頻繁にいたしております。それで、私の考え方として、そういう問題で意見交換をしたときに、その電話で意見交換した中身を一々お話しするのは差し控えるべきだという考え方から、電話で会談した、しないということについてもコメントは差し控えているわけです。 ところが、それもそれで、その私の考え、諸外国とフランクにお話ししたとき、全部お話しするのはよくないという考え方は間違ってないと思っておりますが、逆にまたそれが憶測を生んで、不正確な報道があることもしばしばあるわけでございますね。 そこで、私は、スノーさんがどういうことを公式にコメントをされているかと。私も、スノーさんのコメントに限らず、バーナンキさんやあるいはトリシエさん等々の発言もフォローしておりますけれども、この過去一週間の間において私が承知しているスノー財務長官の為替についてのコメントというのは、二つのことをいつもおっしゃっていると思います。一つは、通貨価値は、基調的な経済ファンダメンタルズを反映して開かれた競争的な市場で決められるべきである、これが一つですね。それからもう一つは、強いドル政策は米国の利益であり、これを維持するということですね。この二点をおっしゃっているわけで、これがアメリカの為替に対する基本的な考え方だと私は理解しております。
○富岡由紀夫君 ありがとうございます。 この議論はちょっとまた後ほどさせていただきたいと思いますが、ちょっと時間の関係で、先に、東京証券取引所さんにも来ていただいておりますので、東証さんに質問をさせていただきたいと思います。 昨年の十二月ですか、みずほ証券の誤発注に伴ういろんな騒ぎ、一連の事件が起きましたけれども、いろいろともう報道なんかでかなりされておりまして、金融庁さんも業務改善命令を出してその責任の所在を明確にしろというお達しをされたというふうに思っております。 まず、この責任の所在というのはどこにあって、そして今だれがどういう損害を被っているのか、ちょっと簡潔にお答えいただきたいと思います。
○参考人(飛山康雄君) この事件が発生しました原因というのは、みずほ証券さんで誤発注が起きて、それを東京証券取引所サイドでうまく取消し処理ができなかったということが原因だと思っております。 それで、その責任につきましては、東証サイドで社長以下三人の役員が辞任する、それからそれ以外の役員も、社外の者も含めて減俸処分に付するということで責任を取らせていただいておりますし、また、みずほ証券さんとの関係におきましては今話合いを進めておりまして、その経過の途中でございますので、そのちょっと内容については御勘弁いただきたいと思いますが、誠実に話合いを進めているというところでございます。
○富岡由紀夫君 みずほ証券さんの損害発生額というか、四百兆円というふうに……
○参考人(飛山康雄君) 四百七億円です。
○富岡由紀夫君 済みません、四百七億円というふうに聞いておりますけれども、この四百七億円のうち、どのぐらいが本来、何というんですか、みずほ証券さんの責任に帰すものであって、どのぐらいが東京証券取引所さんの責任に帰すものなのか、その辺のところを教えていただきたいと思います。
○参考人(飛山康雄君) その点も含めて、今みずほ証券さんと、どの時点からの責任が分担されるのか、それから法律的にどういうふうに責任があるのかということを詰めておりますので、その途中でございますので、ちょっとコメント御勘弁いただきたいと思います。
○富岡由紀夫君 いろいろと金融庁さんとかみずほ証券さんとか、あと日銀さんにも来ていただいて、党のいろんな勉強会でも御説明いただいておりますので、その資料に基づいて見させていただきますと、誤発注をされて一分二十六秒後にその誤発注に気付いて取消しオペレーションをしたというふうに伺っております。 ですから、誤発注して一分二十六秒の間に成立してしまった分の損害については当然みずほ証券が負ってしかるべきだと思うんですけれども、誤発注を取消しオペレーションをしたその一分二十六秒後以降に成立してしまった分についての損害は基本的に東京証券取引所さんにその責任があるというふうに、これを諸資料から見ると、説明から見ると、受け止められるんですけれども、そういう観点でよろしいんですか。
○参考人(飛山康雄君) 今みずほ証券さんとの間でお話合いを進めているのはそういう点も含めてでございますけれども、私どもの方でも実は参加者規程というものがございまして、参加者が、まあ証券会社でございますけれども、取引所に参加して取引をするときに守る規程がございまして、その中に、東証の施設を利用するについては、故意又は重大な、重過失がなければ東証としては責任を負わないというような規程もございまして、そういった法律的な問題もございますもんですから、今両者でどういう法律的に、それ以外のものも含めて、ことがあるかということで詰めておりますので、どこかの時点で切るとかまだそこまでちょっと話合いをしているということじゃございませんので、そういう状況でございます。
○富岡由紀夫君 いろいろと今詰めているということなんですけれども、考え方からすると、その取消しオペレーションができていればそんなに損害というのも大きくなかったんだと、結果として、というふうに思うんですけれども、その辺のシステムの対応策というか、多分東証さんも内部でいろいろとシステム的な検証をされていると思っているんですけれども、東証さん側の、何というんですか、責任として、システム的な観点から問題はどういうところにあったのか、教えていただきたいと思います。
○参考人(飛山康雄君) 今回、システムで取消しができなかったというのは、ちょっと場合が重なっておりまして、新規上場銘柄であって、それで、新規上場銘柄ですと値幅制限が適用ないとか、それから、初め値が決定しまして、その初め値を決定するときに制限値幅が決まるわけですけれども、それを超えた注文がその制限値幅に張り付くというようなこと、それから、そういったみなしの処理をした注文について取消しができなかったということでございまして、そういったものを今直さなきゃいけないということで、それはもう二月中にそういうシステム対応を終えたというところでございます。
○富岡由紀夫君 あと、まあちょっと基本的な話なんですけれども、新規上場株ということでかなり注目されていて、一株六十一万円の株を、今度一株六十一万円の株を六十一万株一円で売りという注文をされたと。普通、今までこれを立会場というんですか、立会場というんですか、人が指で売り買いしているときであれば当然そんな間違いは起きなかったというふうに思うんですが、こういったシステム、コンピューター社会の落とし穴じゃないですけれども、そういったことが、あり得ない話が成立してしまうということだと思うんですけれども、こういったあり得ないことを人間が、何というんですか、チェックできないものなのか、東証さんはそういうところまではもう無理だというふうに判断されているのか、その辺の考え方を教えていただきたいと思います。
○参考人(飛山康雄君) その十二月八日で起きた時点で東証がどういうふうに考えていたかといいますと、誤発注を発見した場合には、それを私どもの方では参加者に、証券会社の方に連絡を取りまして取消しをしてもらうということでマニュアル化して、そういう運用をしておったわけでございます。 それで、その当日におきましても、私どもの売買監理の担当者の方からみずほ証券さんに連絡をしまして取消しをお願いし、向こうでもその対応をするという返事がございましたもんですから、その注文を取消されるのを待つということになったわけであります。 ただ、数回やり取りがありましてなお取り消されないという状況でございましたので、私どもの方でも、中でも売買停止をしたらどうかなという検討はしておったわけでございます。 今、先生言われたとおり、確かに、もう直ちに売買停止というようなことを考えればシステムに頼らないで人間的にそこが阻止できたわけでございますけれども、当時としますと、売買停止を掛けますと、みずほ証券さん以外の注文、以外の証券会社の注文も取引ができないという状況になってしまいますもんですから、売買を優先して、取り消してもらうということを優先して考えたというのが当時の状況だったわけでございます。 それで、それを踏まえて、それではやっぱりいけないだろうということで、今は三〇%以上、上場株式数の三〇%以上の注文についてはシステム的に全部はじくと、要するに注文には出てこれないという状況にしましたし、それから、五%を超えて三〇%以下の注文につきましては、証券会社に連絡を取りまして、正しいものじゃないということであれば私どもの方で売買停止を掛けるというようなことをしました。 それから、その売買監理の面におきましても、売買監理の統括責任者というのを置きまして、もし変なことがあればそこの時点で売買停止をする権限を明確に定めまして、異常事態にも迅速に対応できるというような整備を図ったところでございます。
○富岡由紀夫君 売買停止を僕はすべきだと思うんですよね。だから、本来であればストップすべき、銘柄を指定してストップすべきだというふうに思うんですけれども、本来こういったストップすべきところをストップしないで、全然ストップしなくていいときにもう二度も三度もストップしていらっしゃるんで、そういった点をよく改めていただきたいと思います。 先日、院で東証さんに視察をさせていただいたときに、社長から、このみずほ証券の問題について、しかるべき対応をして損害賠償の責任もちゃんと応じるというお話ありましたけれども、そういう理解でよろしいんでしょうか。
○参考人(飛山康雄君) 今先生お話がありましたように、先日、委員長始め当委員会の皆様には私ども御視察いただきまして、本当にありがとうございました。この場をかりて御礼申し上げます。 今、みずほ証券さんとは、誠実に話合いを進めておりますので、今先生言われたスタンスで対応したいと思っております。
○富岡由紀夫君 ありがとうございます。 ちょっと与謝野大臣にお伺いしたいんですけれども、三井住友銀行の今回の業務停止処分ですか、等々についてちょっとお伺いしたいんですけれども、西川元頭取は経営責任があるんじゃないかという方向で今社内でいろいろと調査されているということだと思うんですけれども、何というんですか、西川さんがよく、あと委員会なんかでも答弁されているんですけれども、こういった不正、優越的地位を濫用した不正行為が行われていることが分からなかったというふうによくおっしゃっているんですけれども、こういった行為をチェックするのが経営者の、何というんですか、ガバナンス能力の一番大変重要な一つだというふうに思うんですけれども、知らないで済む問題として処理していいのかどうか、その辺の見方について大臣のお考えを、見方を教えていただきたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) 多分、頭取とかその他の企業の社長は、第一線で行われていることをすべて承知しているはずもないですし、またそういう余裕も多分ないんだろうと私は思います。 しかしながら、社長とか頭取とかという職業は、企業の全活動について責任を持つ、あるいは頭取も、知っているか知らないかということは別にいたしまして、銀行の行っているすべての活動に対して責任を持つ、それが多分私はトップの在り方だろうと思っております。 したがいまして、知っているか知らないかということは実は責任とは余り関係がないんだろうと思っております。
○富岡由紀夫君 おっしゃるとおり、知らなくても責任はあるというふうに思っているんですけれども、ただ、今回のこういった、何というんですか、公取法に違反するような不正についてはそれが知られないようなガバナンス、企業の統治の在り方じゃいけないんだと私は思うんですけども、この点について、私は経営者として余り、不適格ではなかったかというふうに思うんですけども、いかがでしょうか。そのガバナンスとして、そういった公取のようなそういった違反に引っ掛かるような不正を知れないような組織の在り方を構築していたという観点からちょっとお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) 知らなかったということは多分私は事実なんではないかと思っておりますけれども、いわゆる銀行全体のガバナンスの問題として、知っていた方が望ましいというのは委員の御指摘のとおりだろうと思っております。
○富岡由紀夫君 そういうことが構築、社内のガバナンスを構築できなかった経営者として、その経営者は優秀な経営者というふうに見てよろしいんでしょうか。優秀な経営者だという、これは各委員会の中で御答弁いただいている話に基づいて今話しているんですけれども、そういったことがあっても西川さんはまだ優秀だと小泉総理もおっしゃっておりますけれども、そういったガバナンスを利かせられないような経営者が本当に優秀な経営者なのか、いかがでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) 多分、経営者として優秀か優秀でないかということよりも、当該銀行全体の物の取組が緩かったんだろうと私は思っておりまして、それは頭取がそのことを知っていたかどうかは別にいたしまして、やはり独禁法違反ということを指摘されるような事態に立ち至ったということはやはり経営者として反省し、責任を自覚すべきこと、これは奥参考人も指摘されているのではないかと思っております。
○富岡由紀夫君 そういう経営者に日本郵政という国民のいろんな資産を預かっている大変重要な会社を任せるという判断をされたわけですけれども、これは既にいろんな手続を経て社長という形で承認はされていますけれども、また正式な手続でこの社長を更迭することも可能だというふうに思っているんですけれども、そういったお考えはあるのかないのか、教えていただきたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) これはまずは日本郵政会社が御判断すべきことだと思っております。
○富岡由紀夫君 あれまだ政府の管理下にあるんじゃないですか。
○国務大臣(与謝野馨君) 取締役社長には、理屈の上では郵政株式会社の取締役会で選任されております。
○富岡由紀夫君 まだ民間に完全に移行してないんですよね。政府がかなり、ほとんど保有していると、全部保有しているという状況の中で、国が一番権限が持っているんじゃないんですか。その辺の判断をすべき立場にいるんじゃないでしょうか。国の判断として、選任したときはそういった問題なかったんですけれども、こういったことが判明した以上、行政処分を実際下した担当大臣として本当にこれでいいのか、もう一度御答弁をお願いしたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) これは私どもは、独禁法違反というものが明らかになったので三井住友に対して行政処分を行ったわけでございます。その結果、どういう責任を取られるかということはまずは三井住友の中でお決めになるでしょう。また、郵政会社の社長としての適格性については、私どもがここでにわかに言及すべきことではないと、そのように思っております。
○富岡由紀夫君 株主は日本政府ですから、株主総会を開いて至急その辺のところを議論していただくことをお願いして、私の質問を終わります。
○櫻井充君 民主党・新緑風会の櫻井充です。 まず最初に、この五年間の金融政策についての評価をさせていただきたいなと、そう思います。 その意味で、昨年ですが、昨年度になりますが、メガバンクが多大な、多額な利益を得ているわけですが、基本的に、この利益を調べてみると、結果的に引当金が戻ってきているだけではないのかなと、そう思っています。そう考えてくると、あの当時の不良債権処理において、過剰な引き当てを銀行に課してきたんではないのかというふうに私は思いますが、まずその点に関して、金融担当大臣としていかがお考えでございましょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) 十八年三月期決算についてメガバンク各行がこれまで発表した業績予想によりますと、議員御指摘のとおり、与信関連費用の戻り益の増加を主因に、対前年度比、大幅な増益が予想されているものと承知をしております。 償却や貸倒引当金といった与信関連費用の計上については、各行がその見積り時点において自己査定を実施し、これまでの貸倒れ等の実態を踏まえ、将来の予想損失額等を適正に見積もったものであると承知をしております。 したがいまして、与信関連費用計上後に景気が回復したり債務者の業況が回復すれば戻り益が生じることは当然であり、戻り益の計上をもって過去の与信関連費用の見積りが過大であったというふうには考えておりません。
○櫻井充君 景気が回復してきているという指標は何でしょうか。 そしてもう一つ、そういった企業が引当金を積んでいる、これは個別の引当金でしょうから、そうすると、その企業の収益が上がったという、その数字はどこにおありなんでしょうか。
○政府参考人(佐藤隆文君) 企業実態の改善につきましては、銀行がそれぞれ自己査定という作業を常時行っておるわけでございますけれども、そういった状況を私ども検査監督の中で見ている中において、例えば債務者区分がランクダウンする、下へ落ちる、あるいは倒産をするといった件数が非常に少なくなってきている、あるいはむしろランクアップする、債務者区分が上方へ遷移すると、こういったケースが多くなってきているということは実態としてあろうかと思います。
○櫻井充君 実態としてあると言いますが、具体的にどのぐらいなんでしょうか。その数字をまずお示しいただけますか。 もう一つ申し上げれば、例えば、例えば条件緩和債権などは今や要管理債権にしないというふうにルールも変えてきていますよね。つまり、そういうルールが変わったからこそ不良債権の債務者区分というのも変わってきている、その債権分類も変わってきているわけであって、それを今のお話をもってして、本当にその企業の収益が変わったのかどうかということについては分からないんじゃないでしょうか。 改めてお伺いいたしますが、それでは金融庁はそういった数字をきちんとお持ちでしょうか。お持ちの上で今のような答弁をされていますか。
○政府参考人(佐藤隆文君) 計数的なデータは持ち合わせておりませんけれども、一つずつのそれぞれの銀行が責任を持って自己査定をやっている、それを当局が事後的にチェックをしている。そういう中で、私どもとして、そういう全般的なトレンドを認識しているということでございます。
○櫻井充君 数字がなくして、感覚的なことでなぜそのような答弁ができるんでしょうか。我々医学をやってきた人間からすると、データがきちんとあったからこそ学会で発表できるわけですね。経済の在り方を見てくると極めていい加減でして、そういった数字なくして、ただ単純に感覚的なことで話をされる。そしてもう一つ、そういう総括しかされないから、こういった政策が正しかったかどうかということの判断がなされないから同じ過ちを繰り返していると私は思います。 改めてお伺いいたします。それでは、そういったものに対しての数字を出していただきたい。つまり、その検査監督を行っている上で、今大臣が御答弁されたとおり過剰の引き当てでなかったということに対しての数字をもって根拠を示していただきたいと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(佐藤隆文君) 全体のトレンドが改善しているということにつきましては、例えば不良債権残高あるいは不良債権比率といったものは集計ベースで私どもで取りまとめをし、公表をさせていただいているということでございます。不良債権残高、減少をいたしております。不良債権比率も低下をしてきているということでございます。
○櫻井充君 私が申し上げているのは、そういう数字を持ってちゃんとやってくださいますかと言っているだけの話であって、今の答弁ではありません。つまり、ちゃんと数字をまず出していただけるんでしょうか。 それから、もう一つ申し上げたいのは、今の全体の流れではないということです。要するに、全体として問題になっているわけではなくて、各行ごとにその企業に対しての不良債権処理を行った結果、過剰な引き当て分があったから、それが利益に計上されているわけですから、その企業ごとの数字がなければ実態は把握できないんではないですか。ですから、私が申し上げているのは、そういった数字を出していただけるのかと、そのことについてです。
○政府参考人(佐藤隆文君) 御指摘の点は、それぞれ個別の銀行が個別の債務者との関係において取り組んでいる姿でございますので、それを当局の側で公表するというのにはなじまないと思います。
○櫻井充君 そういった数字なくして結果的にああいう答弁をされるということは僕は不適切だと、そう思っております。 なぜこういう話をするのかというと、ここ五年間、銀行の融資はどんどんどんどん減っていくわけですね。なぜ銀行の融資が減っていくのかというと、景気が悪いからだとか、それから需要がないという話になっていますが、僕は、決してそうではなくて、自己資本規制でかなりがちがちに手足を縛られたと、そしてもう一つは、過剰な引き当てを積まされるから結果的には自己資本不足に陥るといった、そういったことがあるから金融機関が思い切った融資行動ができなかったんじゃないだろうか。 その間、一体どういうことが行われたかというと、不良債権処理と称して民間からの物件がどんどんどんどん出てきて、それを安い値段で外資が買い取っていくというか、結果的には海外資本にとっては極めて有利な状況をつくっていったんではないのかなと、そしてもう一つは、こういうことをやり続けたから実は景気の回復が遅れたんではないのかなと、私はそう思っております。 その点について、金融庁としてどうお考えでしょうか。
○政府参考人(佐藤隆文君) 自己資本比率規制というのは銀行の財務の健全性を維持させていくために非常に重要な金融行政上の枠組みであると認識をいたしております。 銀行の場合は、貸出し等を行う際に、当然、審査を行った上でリスクテークを行うということでございますけれども、その財源の大宗を占める部分というのは一般の預金者から預かっている預金でございます。この預金を的確に返済できる能力、ソルベンシーというものをきちんと維持していくということが不可欠でございます。このソルベンシーが失われますと、これは財務内容の悪化に起因する経営破綻といったことにも陥りかねないわけでございまして、こういったことを予防するということが非常に重要でございます。 こういった観点から、常日ごろ財務の健全性を言わば集約的に表す指標として自己資本比率というものを活用いたしておるわけでございます。これを見ることによって銀行の財務の健全性を維持し、預金者の保護を図り、信用秩序の維持を図っていくと、こういう位置付けの中での枠組みであると認識いたしております。
○櫻井充君 そんな自己資本比率規制の、何というか説明なんか聞いちゃいませんよ。 要するに、そういったことがあったから銀行の融資がどんどん減っているんじゃないんですかということを質問させていただいているだけです。その点についてはどうお考えですか。端的に答えてください、時間がありませんから。
○政府参考人(佐藤隆文君) 銀行の融資活動というのは、先ほども申し上げましたように、きちんとした融資審査を行った上で、一方でリスクテークを行うということは非常に重要なことであると思います。 他方、財務の健全性を維持しつつ預金者の保護を図っていくと、こういう要請も非常に強いものでございまして、両者のバランスを取っていく中で中小企業等を含めた融資先へのリスクテークを行いながら融資を行っていくと、こういうことが重要であろうかと思います。
○櫻井充君 答弁になっていないんですが、幾ら言っても、いつもそういう答弁でしかない。 要するに、景気を回復させられなかった原因の一つが今までの金融政策にあったという認識をお持ちなのかどうかということだと僕は思っているんですね。条件緩和債権というのは、前から、例えば僕ら医者の感覚で言うと、治療したことになるんだから、だからそういったものが不良債権になること自体おかしいんじゃないかということをずっとこの委員会で主張してまいりました。昨年度、やっとそういうことを一律不良債権扱いしなくなったという点では私は大きな進歩だと思っていますよ。 つまり、何を申し上げたいのかというと、やはり今までの制度設計上大きな過ちを犯してきたからこそ、今のような状況になっているんではないのかということだけです。答弁は結構です。 もう一つ、不良債権処理によって景気が回復したんだということを竹中大臣はおっしゃっているようですが、その不良債権処理をしたことによってどうして景気が回復したのか、そのことについてきちんと御説明をいただきたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) 金融というのは、やはり資源を適正に配分するという機能を持っております。したがいまして、不良債権をたくさん持っておりますと、本来銀行が果たすべき金融仲介機能というものを果たせない。したがいまして、不良債権をきちんと処理をして自己資本比率も充実をして初めてリスクを取れる金融仲介というものが可能になる、それによって経済に貢献できると、こういう多分手順だろうと思います。 不良債権処理するということが直接経済に貢献するということではなくて、不良債権処理をすることによって銀行が健全性を回復し、それによって本来リスクを取って行うべき金融仲介機能というものを回復する、それによって経済の発展に寄与すると、こういう手順だろうと私は思っております。
○櫻井充君 大臣、それは、間接償却をやった時点で基本的には不良債権処理は終わるものではないんですか。つまり、アメリカの場合には日本と税制が違っていますが、アメリカの場合のオフバランス化は間接償却で可能なはずですよね。つまり、何も直接償却をする必要性は全くないわけです。ですから、その間接の引き当てさえ十分に積んでおけば、その時点での理論というのは、議論というのは僕は終わるんだろうと思っているんですね。 それで、もう一つは、不良債権を抱えているから自己資本がというお話になるわけですが、ですから申し上げているのは、その自己資本比率規制というよりも、その前の債権分類が本当に適切だったのかどうかということと、そしてそれに対しての引き当てがまず十分、引当金というのが、十分な額というよりも、それが過剰だったから自己資本そのもの自体が下がってしまって、本来だったらば貸し出せるところも貸し出せないようなものを作り上げたんじゃないですかということを質問させていただいているんです。大臣としていかがお考えですか。
○国務大臣(与謝野馨君) 実態と懸け離れた甘い査定をするということは許されませんし、実態を反映しないような厳し過ぎる査定も、これは多分許されないことだろうと思っております。 金融庁は、その点は一定の基準に基づいた公平な、公正な検査監督ということをやっておりまして、いたずらに厳しくをしたり、いたずらに緩くをしたりという裁量の余地はない行政でございます。
○櫻井充君 本当にそうでしょうか。 それでは、金融庁の顧問を務められた方々が随分いらっしゃいますが、そこの中に木村さんがいらっしゃいまして、彼などは、今の要するに債権分類というか査定が甘過ぎて、それから引当金不足だ引当金不足だということをずっと主張されていましたよね。これは、我が党の勉強会に来られて、なるほどそういうものなのかなと私はその当時はそれを信じて認識しておりました。つまり、そういう方が実は金融庁の顧問も務められていると。そうすると、そこのところに裁量の働きようがないと言いますが、それは査定する際の裁量の働きようはないかもしれないけれども、検査の基準なりなんなりを作っていく上においては大きな影響力を及ぼしているんじゃないですか。違いますか。
○国務大臣(与謝野馨君) 顧問という方には物の考え方等を言っていただいて金融行政の参考にはいたしますけれども、顧問が金融行政を直接やっているわけではありません。顧問も一人ではなく、たくさんの顧問がおられますので、一人の意見によって金融庁が左右される、そのようなことはあるはずもないし、これからもあってはならないことだと思っております。
○櫻井充君 繰延税金資産とか、その辺の制度に関して言うと、中央青山の奥山さんでしたっけ、あの方が中心になってつくられたんじゃないですか。ですから、今大臣が答弁されたのは僕は違うと思いますけどね。
○国務大臣(与謝野馨君) 一人の考え方で物事が決まるという社会ではないというふうに私は思っております。
○櫻井充君 いや、それは、大臣がそうあってほしいなあという願望はよく分かりますが、現実は違うんじゃないですか。 それともう一つ、物の考え方をお話しいただいているというようなことでしたが、これまでその中央青山がやってきた問題点というのは随分あったかと思いますね。ここのトップの方が金融庁の顧問を務められていたと、これ問題ありませんか。
○国務大臣(与謝野馨君) その当時、中央青山を処分するところまで行くというようなことはだれも想像しておりませんでした。奥山さんという方の公認会計士としての御経験や知見をなるべく活用したい、そういう考え方で顧問になっていただいたものと私は思っておりまして、その方だけでいろいろな物事を決めたわけではなくて、幅広い意見の中の一つの意見を言っていただいたと、そのように思っております。
○櫻井充君 歴代の顧問の方を見てみると、金融庁長官という方もいらっしゃって、まあこれは何となく納得いくところもあります。つまり、会社の社長だった方が上がって顧問になるというのはよくあることです、民間でもよくあることですから、まあこれはこれとして。 その木村さんであるとか奥山さんであるとか、ある時代にまとまってこういう方が顧問になられているわけですね。この方はどういう形で選任されたんでしょうか。若しくは、その当時の大臣の強い意思が働いたわけではないんですか。
○政府参考人(中江公人君) 金融庁の顧問は、金融庁の組織規則でもって、「金融庁の所掌事務のうち重要な施策に参画する。」ということとされております。 その人選基準は明文化しておりませんが、その時々の重要な政策につきまして、高い識見を有する人を顧問として任命をしているところでございます。 今の御指摘のございました奥山顧問、木村氏につきましては、平成十四年十月、それから十二月に顧問に任命をしておりますが、当時は金融機関の不良債権の抜本的な処理が喫緊の課題とされておりまして、そのような状況の中で、金融分野緊急対応戦略プロジェクトチームにおける検討、それから金融問題タスクフォースにおける検討に参画していただくために、それぞれの専門分野で高い識見を有する方として顧問に任命をしたところでございます。
○櫻井充君 何をもって高い識見と判断されたんでしょうか。 要するに、今回の奥山さんの件にしても、木村さんも、日本振興銀行でしたっけ、あそこのところで様々な問題点を指摘されているような方ですよね。何をもって高い識見と判断されたんですか。
○政府参考人(中江公人君) 奥山氏は当時公認会計士協会の会長ということで会計の専門家として、それから木村氏は金融分野の専門家として、その識見を踏まえて顧問として任命をしたところでございます。
○櫻井充君 専門家として、専門家と判断される根拠は何ですか。
○政府参考人(中江公人君) 一般的に、その分野での評価ですとか、あるいはその方の著作物ですとか、あるいはいろいろな場での御発言などを踏まえて判断をしているということでございます。
○櫻井充君 そのことについて、最終的に判断されるのは大臣ですか。
○政府参考人(中江公人君) 顧問といった金融庁の重要な人事につきましては、もちろん大臣とも御相談をしながら金融庁として任命をして、決定をしているところでございます。
○櫻井充君 それでは、こういう形になってみると、その方々が金融庁の顧問としてふさわしかったと思われますか。大臣。
○国務大臣(与謝野馨君) その当時はふさわしかったんじゃないかと思っております。
○櫻井充君 私がお伺いしているのは現時点のことです。
○国務大臣(与謝野馨君) 現時点ではもう顧問ではありませんので、現時点の評価はないわけですが、そのときにいろいろな金融庁としては仕事をしなければならなかった、そういう中で役所以外の方々のいろいろなお考えや意見を聞くと。そういうことで、例えば奥山さんの場合ですとやはり公認会計士協会の会長をされている、あるいは木村さんは日本銀行出身でいろいろなアメリカの事情等にも詳しいと、そういういろいろな経験とか御経歴とかということを見まして選んだわけでございまして、その当時、金融庁としてはベストを尽くして選任いたしたと思っております。
○櫻井充君 御答弁しにくいことはよく分かっておりますが、きちんとした形の人選をしていただかないと、そしてもう一つは、きちんとした形で政策運営をしていただかないと実体経済というのはいつまでたっても私は改善しないんじゃないだろうかと、そう思います。 私は金融のことはよく分かりません。分からないど素人ではありますが、いろいろ勉強させていただく中で、最初は、不良債権処理というものをがりがりがりがりやっていった方が良かったんだろうと思っていた人間でした。ところが、その方法を見てみると、結局は、直接償却という名前は企業を破綻させていくことだけであって再生することではなかったと。そういう方向性を見てくると、大きな間違いを犯していたんじゃないのかなと、そう思っているんですね。ですから、その都度その都度は正しかった、正しかったというふうに行政で言い続けると、結局、行政そのもの自体は僕は大きく変わっていけないんだろうと、そう思っているんですね。 現在、顧問の方がいらっしゃいますが、この方は、ある特定の大臣の構造改革を推し進めることを応援しますと、そういうことをホームページに書いて、私からすれば政治資金規正法違反に当たるであろうと思われる組織の方が金融庁の顧問をいまだに続けられております。そして、この方は、日本郵政公社、今度、郵政民営化委員会というのができ上がりましたが、そこの委員のお一人でもあります。 私が調べてみると、見てみると、どうもある特定の大臣が自分の主義主張に合う方だけをこういう形で顧問なり委員に据えるというそういうことを行って、そして、結果的に言うと行政の在り方をゆがめているんではないだろうかと、私にはそう考えられてなりません。 もう一つ申し上げると、今までの政策決定の在り方は、いいか悪いかは別として、族議員と言われる方もいらっしゃったりいろんな圧力があったかもしれないけれど、しかし、政治家であり国家公務員であるというある種の責任を負っている人たちがその政策の決定に我々は負ってきたと思っています。しかし、今はそうではなくて、そういう民間委員であるとか何とか会議とかいうところに集まってくるいわゆる有識者と言われる人たちが政策を決定し、トップダウン方式で下りてくる。その方向性が間違っていないのならいいんですが、一部の方の利益のためだけにその政治が使われてきているんではないだろうかと。そういう政治の在り方そのもの自体、私はおかしな方向に行ってきていると、来ているような気がしてなりません。 そういう点で、改めて、現在の顧問の方が本当に今後の金融行政のことをつかさどっていくにおいて適切な方なのかどうか再度検討していただきたいと、私はそう思いますけれども、与謝野大臣、いかがでございましょう。
○国務大臣(与謝野馨君) 今は余り顧問の方のお話を聞くということはないわけでございますが、委員の御指摘でございますから、顧問のリストをもう一度ゆっくり眺めてみたいと思っております。
○櫻井充君 大臣、その発言は僕は不適切だったと思いますよ。今は聞かないということは、昔は相当聞いていたということですからね。ですから、どなたの場合にそういう意見を聞いていたのか、そうするとまた突っ込みたくなりますから、僕はやめた方がいいと思いますが、ちょっと時間がないので。 谷垣大臣、ちょっとこれ通告しておりませんが、総理候補としてお名前が、総裁候補としてお名前が挙がっているので。私は、今の政治の在り方は、今申し上げたとおり、ちょっと方向性として問題があるんじゃないかなと、そう思っているんですけど、大臣としていかがお考えでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 突然難しいテーマで御質問をいただきましたけれども、私は、今の政治の基本的な方向は、今の御議論を伺いますと、中身というよりも政策決定の在り方が間違っているという御趣旨だったんじゃないかと思います。 要するに、何というんでしょうか、国民の審判を受けてきた国会議員であるとか、あるいはそれぞれのその規律に従って国政に、国政といいますか行政に参画している国家公務員というようなものよりも、全然そういう根拠のない方がやっているということでございますが、やっぱりこの間の過程で、今までの、何というんでしょうか、一つある形を変えていかなければならないという面が過去存在したことは私は間違いないだろうと思います。それで、変えていくときにやはりある程度新しい血を入れながら、その新しい考え方を導入していったという面があることも間違いないだろうと思います。それで、五年間そういうことでかなりの成果を上げてきたという面もあろうかと思います。 したがいまして、今、もう一回過去のそういう在り方を考えながら、新たにどういうことを考えるべきかというのをもう少し議論をしなければならない時期かなと思いますが、方向性としてそんなに大きく間違っていたというふうには思っておりません。
○櫻井充君 残念です。方向性も僕は間違っていると思っていますから、そういう点では極めて僕は残念だなと、そう思います。私は、前々から申し上げているとおり、今の自民党政権が続くんであれば、谷垣大臣に是非総裁になっていただき、総理になっていただきたいと思っている人間ですから、そうするとちょっと悲しいなと、個人的にはそう思います。 そういう中で、じゃ一つだけ申し上げておきますが、例えばタクシーの規制緩和などを調べてみると、どういうことかというと、タクシーの規制緩和を進めている方がタクシーのリースをやっていらっしゃる、それからタクシーのいわゆる料金メーターの製造元であると。こういう方々が規制緩和をどんどん進めるわけですね。つまり、その方々が規制緩和を進めれば利益は当然出てくるんですよ。そのために今苦労されているのは、実はタクシーの運転手さんであり、交通事故が増えているからそれの利用者であると。 ですから、僕は、方向性は決して正しい方向に行っていない、一部の人たちが、ある決定する人たちが利益を得るようなシステムになってきているところに大きな問題があるんじゃないのかなと、個人的にはそう思っております。 もう一つ、その反省から、不良債権処理の反省から、産業再生機構というんでしょうか、それができ上がりました。そこの中で、本当にその再生されればいいと思いますし、それから株主の方々が保護されればいいと思うんですが、そのことがきちんと行われていないんじゃないだろうかという案件がございます。 産業再生機構に入ると、従来の株主の方に十分な情報が提供されないんじゃないだろうか。産業再生機構に入った際に、幾らで産業再生機構が買い取って、そしてどこの分野はどこの企業にどういう価格で売ってとか、そういうこと自体が、それからどういう再生をしようとしているのかとか、その辺のことがその従来の株主の方に伝わらないと、例えばTOBを掛けようが何しようが、判断に困るようなそういうことが起こるんじゃないのかなと、そう思っています。 その意味で、まずその産業再生機構で十分な情報が公開されているんでしょうか。
○政府参考人(広瀬哲樹君) 産業再生機構でどのような情報開示が行われているかというお尋ねでございました。 産業再生機構につきましては、法律及びその施行令におきまして支援決定、処分などを行います場合に公表する範囲を定めております。例えば、支援対象事業者名、支援申込み金融機関、再生計画の概要、それから債権の買取り価格、あるいは法律で定める範囲内で機構の資金調達に対します政府保証の付与など、財政支援にふさわしい国民に対する説明責任を果たすために、御指摘のような情報につきまして開示しているものはございます。 ただ、機構におきましては、事業再生支援という極めて機微な情報を取り扱っておりまして、現在活動している事業への影響がございます。そういった観点から、情報開示につきましては細心の注意を払って業務を遂行しているところでございます。 また、お尋ねの中に、売却価格等法令の定める範囲を超えて追加的に情報を開示するようなお話がございました。こういうことにつきましては、法令遵守の観点、あるいは予測性といった観点から事業をやっております産業再生機構としましては、現在事業を行っております民間事業者等に不測の事態が起こる可能性というのもございますんで、我々は適当ではないと、法令の範囲内で情報開示をやっていったらどうかと考えておる次第でございます。
○櫻井充君 これはたしか、でも時限立法ですから、この先、産業再生機構がその債権を買い取るとかそういうことがなくなれば、再生はどうされるかというと会社更生法を使うことになるんだろうと思うんですよね。まあ、民事再生法でしょうか。まあ、中小企業であれば民事再生法、大きな企業は会社更生法ということになるんだろうと思います。 そういう点からすると、例えば会社更生法の場合は、これは裁判所に行くと、裁判で、まあ裁判所で行われたことに関しての議事録というんでしょうか、それはすべて閲覧することが可能になるわけであって、恐らく大筋で株主は情報を得ることが可能なんだろうと思います。 そういう点でいうと、産業再生機構で今のような市場に影響があるとかそういうお話をされますが、今後会社更生法が適用されれば、そういうこと、そのもの、今懸念されているようなことは実際に行われることになりますよ。ですから、産業再生機構で恣意的に、私からすると恣意的に情報を提供しないというところに僕は問題があるんじゃないかと。 もう一つ、もう一点申し上げれば、今のは企業再生のことだけおっしゃっていますが、そこにいるのは、実は会社はだれのためのものなのかといえば、もう一つは株主のためのものでもあって、その株主の利益を損なうような形になるんじゃないですか。いかがでしょう。
○政府参考人(広瀬哲樹君) 櫻井委員の御指摘の中で、例えば特に売却価格以外のことにつきまして、例えば会社更生法で開示しております情報と大きく相違しない範囲で公表されております。機構法の施行規則十二条第一項第五号におきまして、機構法第三十条を受けまして、個別の事業者の権利、競争上の地位その他正当な利益を害することがないように、処分決定の際に機構が公表すべき事項というのを規定しております。 こういった観点から、例えば会社更生法に基づきます、産業再生機構が行っております類似のことを行いました場合に紹介されますようなものにつきましては公表されておりますし、また、我々の法律と規則でございます現行の下におきましては、機構によります株式等の売却価格は含まれておりませんが、それ以外の詳細な情報というのは開示しております。 また、株式等の売却価格が公表されておりませんのは、仮に機構の売却価格を公表いたしますと、他の支援案件あるいは債権、株式の処分におきまして価格に対する圧力が掛かる、現在他の案件で機構が支援しておりますものに対する悪影響といったものもあり得ることから、国民負担の新たな発生ということにつながりかねないおそれがございます。 第二番目としまして、スポンサー、これは機構が株式を売却する買手でございますけれども、株式等の仕入価格に相当するものでございます原価を公表しろということになりますので、こういったことを法令を超えて行うということについては、やはりスポンサーの選定等が困難になることが予想されることがございます。 また、支援事業者、これは機構が支援して事業再生やっている企業でございますけれども、売却価格の多少によりましては無用の信用毀損等の心配もございますので、現行の範囲内が適切ではないかと考えております。
○櫻井充君 株主の観点はどこに行ったんですか。私は株主のことに対してお伺いしたんです。
○政府参考人(広瀬哲樹君) 株主につきましては、事業再生計画を作成いたします場合に企業経営者を通じまして意見が反映されるようなことになっております。
○櫻井充君 そうではなくて、株主に対しての情報がこれで十分だとお考えなんですか。今のはその機構側のいろんなことをおっしゃいました。そして、こういう問題点がある、ああいう問題点があると、そういうことをおっしゃるんだったら、こんな機構つくんなきゃよかったわけであって、その機構をつくったことによって、今のはそれは相当なデメリットがあるんだというお話だと思うんですよね。 改めてお伺いしますが、株主の保護という点でいったときに、現在の情報の提供は十分なんですか。会社更生法の場合には、会社更生法の場合には、ちゃんと裁判所に行けば閲覧できますよ、いろんな情報が。それよりはるかに少ないじゃないですか。その点で問題はないんですかとお伺いしているんです。
○政府参考人(広瀬哲樹君) 株主の権利でございますけれども、事業再生計画におきまして、どの範囲まで既存株主の権利を保護すべきかというのを定めております。その再生計画に従いまして産業再生機構は事業を支援しております。また、法令の範囲内で産業再生機構は必要な情報を開示しておりますので、それを逐次フォローしている一般株主にとっては必要な情報は開示されているものと考えております。
○櫻井充君 済みません、今保護する規定があるとおっしゃいましたが、その保護する規定というのはどの法律の何条に書いてあるんですか。
○政府参考人(広瀬哲樹君) 法令で特に売却価格等を開示しろということは書いてございません。ただ、事業再生計画を作り、それを基に支援決定、あるいは支援に当たっての債権あるいは株式等の購入を決定しろということを定めておりますので、それに従った処置でございます。
○櫻井充君 済みません、法律上どこに書いてあるのかと、そういうふうに聞いているんです。
○政府参考人(広瀬哲樹君) 済みません、ちょっと、何条何項かは後で委員に御報告したいと思います。
○櫻井充君 なぜこういう質問をするのかというと、どうも行われていることの情報が十分でないからおかしいんじゃないだろうかと、こういうやり方でいいんだろうかということが出てくるわけです。 それで、ちょっと個別具体的な事案でお伺いしたいんですが、カネボウが結果的には化粧品部門は花王に引き取られ、そして今度、カネボウ株式会社はトリニティ・インベストメントという会社に譲渡されていくということになるわけですね。そのときに今度は、譲渡予定であったところ、譲渡された、ファンドが設立した受皿会社に今度はまたカネボウが更に譲渡されていくわけですが、そのときの決定が、決定価格が三事業で約四百五十億円であると。これが、みずほ証券が評価したものがこういう額になってきているわけですね。この額そのもの自体はどういう形で、みずほの意見だけを聞いたんでしょうか、それともほかに第三者の、幾つかの評価を得た上でこういう価格になっていったんでしょうか。
○政府参考人(広瀬哲樹君) 機構が行います売却額の選定におきましてはフィナンシャルアドバイザーなどを使っておりますけれども、これを購入しますスポンサーにおきましても必要なフィナンシャルアドバイザーを使って評価していると聞いております。複数のフィナンシャルアドバイザーかどうかは承知しておりません。
○櫻井充君 複数のフィナンシャルアドバイザーから聞かないでなぜ正当な価格という判断が下されるんでしょうか。 今、医療の現場でもセカンドオピニオンということが重要視されているわけであって、そういう観点からすると、ある一つの証券会社だけが出してきた価格というのには問題はないんでしょうか。 もう一つは、それはたしかみずほ銀行がカネボウに融資していたんじゃなかったかと思いますが、そういう点でいうと利益の相反なりなんなりといったそういう問題に当たってこないのかどうか、まずこの点についていかがお考えですか。
○政府参考人(広瀬哲樹君) まず、御質問の整理をさせていただければと思っております。 スポンサーといいますのは民間企業でございまして、民間がどのように判断するかというのは、政府が考えなければなりませんのは法令を遵守しているかどうかの範囲でございます。買取り価格の確定につきまして、民間の企業が行うやり方というのは民間企業が適正にその株主に対する責任等を考えながら行うことであろうと思っております。価格が適正であったかどうかにつきましては我々の意見を述べる対象ではございませんので、控えさせていただきたいと思います。
○櫻井充君 それでは、経済産業省にお伺いしますが、カネボウ株式会社は産業活力再生特別措置法に基づいて、とにかくそこに認定されたわけですね、産業活力再生特別措置法で。そうすると、これは認定されている企業ですから、今御答弁ございましたが、政府が関与していないと言っていますが、決してそうではないと私はそう思います。 ですから、ここの部分がこういう形の特別措置法に認定されたそれでは根拠を教えていただけますか。
○政府参考人(舟木隆君) 今御質問のカネボウの産業再生特別措置法上の認定でございますが、最も最近やりましたのがこの四月十四日付けの認定でございます。これに関しましては、カネボウの本社機能をカネボウ・トリニティ・ホールディングス株式会社に移管をした上で、ホームプロダクツ事業をカネボウホームプロダクツに、それから薬品事業をカネボウ製薬にそれぞれ営業譲渡しまして、各事業ごとに効果的な経営管理を行って一層の収益力の向上を図るということとしているものでございます。 この認定につきましては産業活力再生特別措置法に認定の基準がございます。それに照らしまして厳正に審査を行いまして認定をしているところでございます。
○櫻井充君 一層の利益を上げるということですが、大体どういう計画になっているのか教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(舟木隆君) 計画の中身でございますが、まず生産性の向上を示す数値目標としまして、これは従業員一人当たりの付加価値額で算定をするということになっておりますが、これが平成十九年度におきまして平成十六年度に比べて一二三%向上をさせるというふうな目標になっております。
○櫻井充君 要するに企業はこの先利益を上げていくというふうに考えているからこれはお墨付きを与えたわけですね。
○政府参考人(舟木隆君) 産業活力再生特別措置法に基づきまして、この事業再構築計画によりましてこの新しい事業体制の下で一層の収益力の向上が図られるというふうに判断をしたところでございます。
○櫻井充君 今事業収益が上がるという判断をされましたと、いいでしょうか。ところが、ここの営業譲渡の評価書というのを、算定、価格根拠となったその評価書のところを見てみると、みずほ証券ですよ、みずほ証券が作成したものを見てみると、結果的には業績予想は二〇一〇年になると利益が大幅に減少するとか、永久成長率がゼロだと、こういうことで、こういう形で見積もっているわけですよ。 つまり、経産省のお墨付きはここの企業はこの先利益を上げるんだということでお墨付きを与えていると。であったとしながら、こちら側の譲渡価格のところの評価はどうなっているのかというと、永久成長率ゼロって書いてあるんですね。こんなところに、こういう形で評価されているということそのもの自体おかしくないですか。違いますか。
○政府参考人(舟木隆君) 産業活力再生特別措置法の下での計画の認定に関しましては、今のこの事業の状況でございますね、この今回認定をしましたのがホームプロダクツ事業と薬品事業でございまして、この二つの事業に関しまして今回の事業再構築計画によりまして生産性の向上が図られるというふうに判断をしたところでございまして、会社全体の収益率とか何とかがどうなるかというそれ自体を対象にしているのじゃない点は御理解いただきたいと思います。
○櫻井充君 それじゃ、もう一度、ホームプロダクツと何でしたっけ、今、薬品でしたっけ。そうすると、カネボウフーズそのもの自体はどういう形になるというふうに想定されてこの認可を下ろしたんですか、認定されたんですか。
○政府参考人(舟木隆君) カネボウフーズとおっしゃいましたが、私どもの今回の計画の認定をしました事業再構築計画の対象としましてはカネボウホームプロダクツと薬品でございます。カネボウホームプロダクツとカネボウ製薬、これがカネボウの子会社でありましたが、その子会社が行っておりました事業を含めまして、カネボウホームプロダクツという会社とカネボウ製薬という会社にこの事業を一括してやらせるということにしたものでございます。
○櫻井充君 そうしますと、産業再生機構の中で、トリニティに売却する際、そのトリニティに売却した根拠というのは一体何になるんでしょう。つまり、幾つかの事業体があった、そこの中で再生するのは最初から、そうすると、今の要するに、カネボウのホールディングスという会社とそれから薬品部門ということが前提でこれは売却されたということなんですか。
○政府参考人(広瀬哲樹君) まず、産業再生機構が売却いたします場合の一般的な根拠を御説明したいと思います。 産業再生機構は、スポンサーを決定するに至りますときは事業再生の観点から経済合理性を旨といたしまして事業価値の最大化、財務的な条件を考えます。二番目に、機構保有債権の処分の蓋然性というのもございます。株のみならず融資等を行っておりますので、こういうことも必要でございます。三番目に、事業の持続的執行能力、これは委員の御指摘のところのコアであろうかと思います、などを総合的に判断いたしまして、また第三者でありますファイナンシャルアドバイザーを使いまして、公正中立的な形で入札を行います。その中で事業再生に適するスポンサーというのを決定していくことになっております。 これらの原則に基づきまして、ファイナンシャルアドバイザーを活用した入札を通しまして、トリニティ・インベストメントと花王のグループに、カネボウグループのスポンサーとして選定いたしまして売却しました。
○櫻井充君 ですから、私がお伺いしているのは、その二つの事業部門だけが継承されていくということであって、ほかの部分はもう切り捨てるというような内容のことがあって、そちらに最初から分かっていて売却したんですか。もう時間がないので端的に答えてください。
○政府参考人(広瀬哲樹君) 委員御指摘の二事業のみ存続するというふうには我々は理解しておりませんで、少なくとも三つの事業が存続する形というふうに聞いております。
○櫻井充君 そうすると、三つの事業に対して存続すると聞いていた、しかし産業活力再生法の方では二事業だけが認定されると、なぜそういうことになるんですか。
○政府参考人(広瀬哲樹君) 経産省におきます事業認定の範囲というのは我々承知いたしませんけれども、事業、三つに分かれております事業それ自身は存続する、全体合わせて存続するというふうに聞いております。
○櫻井充君 その存続の仕方は、いや、もう一つ、もう一回お伺いしたいのは、そうじゃないんですよ。産業活力再生法上は二つの分野だけに今度は限定しましたよね。なぜ、その分野は二つだけになっちゃったんですか。それは、あなたに聞いております。
○政府参考人(舟木隆君) この四月の十四日に認定をしているわけでございますが、認定をしました直前の状態におきまして、カネボウ株式会社の事業としましてはこの二つの事業になっておったわけでございます。それ以外のいろんなそのフーズの事業ですとかそういうものはもう既に、その事業を他社に振り分けて、事業の再構築なりなんなりをやられているのではないかと承知をしております。
○櫻井充君 のではないかと承知しておりますということ自体がおかしい。それはどうなのか、そこははっきりさせていただきたいと思います。 それからもう一つ、いわゆるそのカネボウフーズというところがどこに株式譲渡されているのかというと、幾つかのファンドに譲渡されるわけですが、しかも一株百円で。ケイマン法で規制されているファンドが一、二、三、四、五、六、七つもあります。日本の法律で規制されているのが三つ。こういうところに売却され、営業譲渡されるというのは予定どおりですか。 特に、特に今、金融商品の取引法の議論の中で、こういった海外のところにファンドをつくられると規制を掛けられませんねと、なかなか大変ですねという議論をしている最中に、こういうところに営業譲渡させるようなこういう振る舞いというのは適切なことなんでしょうか。これは民間のやり方だから何でもいいといえばそこまでですよ。しかし、税金で産業再生機構をつくり、そしてもう一つは、そこの事業体のうちの二つだけしか、からかもしれないけれども、そうやって認定をさせ、あと一つの部門はこういう海外のところに、だれが金出しているのか分からないようなところに譲渡されるようなやり方をすること自体おかしくないですか。
○委員長(池口修次君) どなたですか、どなた。
○櫻井充君 産業再生機構。
○政府参考人(広瀬哲樹君) 産業再生機構を所管する立場といたしましては、まず事業再生が図られることが重要でございます。そのスポンサーあるいはオーナーというんでしょうか、が外国人企業であっても我々は事前に排除するということはいたしておりません。ですから、民間企業の間での取引ではございますけれども、我々の観点から申しますと、事業が再生され、雇用が維持され、産業活力につながっていくといったことが行われることを期待している次第でございます。
○櫻井充君 要するにそこだけ再生されれば何でもいいというのは、実は長銀を新生銀行に売却したときと全く同じ構図じゃないのかなと、そういうふうに思えてなりません。つまり、こういったものを使ってもしかするとその人たちが不当な利益を上げられるかもしれない、そういうことに対して、我々は産業さえ再生されれば何でもいいんだというのは極めて無責任じゃないですか。 そして、もう一つ申し上げれば、そこの中に従来の株主という人たちの権利というのは全く入ってこないんですよね。つまり、株主という点、株主が保護されるというような、先ほどお話がありましたが、この観点からいっても、その十分な情報も公開されない中、しかも一株百円というのが適正かどうか分かりませんが、営業譲渡されていってしまうと。そういうことが、何回も申し上げます、株主にとって果たしてどうだったのかという問題、これは今後、ちょっと今日は入口ですから、これから何回かここで議論をさせていただきたいなと、そう思います。 最後に、ちょっと別な案件になりますが、小泉政権で財政再建を行うと言ってまいりました。五年間の中で財政再建に成功したんでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) まだ道半ばであることは事実でございます。これだけたくさんの公債を発行しておりまして、その公債に更に利払いが積み重なってくるというような状況でございまして、二〇一〇年代初頭にプライマリーバランスを回復して、せめてその年いただいた税金でその年の政策を打てるようにしようと。そういう意味において、次世代にツケを先送りにしないようにしようという目標で取り組んでおりまして、この分野においてはかなり前進を見たと私は思っております。 ただ、残された公債残高、国だけで五百四十四兆、これをどうしていくのか、さらに、GDP比率で見てそれをどうやって減らしていくのかというような課題は、残された課題でございます。
○櫻井充君 道半ばというと、一体いつになったら評価されるのか、そこは分かりませんね。 例えば、小泉総理が就任した平成十三年の税収がたしか五十一兆円ぐらいだったんじゃないかと思います。五十兆ぐらいでしたか。そして、二年後にはもう四十一兆だったかと思いますけど、これは見積額ですから正確な数字ちょっと把握しておりませんが、少なくとも九兆円ぐらい税収が落ちているんですよね。これで財政再建なんかできるはずないんですね、大臣。 道半ば、道半ばというお話をされていくと、総括も何もなくて、今後の方針がこれでいいのかどうかという議論も全くできないわけですよ。平成九年の際には、これは宮澤大蔵大臣も塩川財務大臣も、財政再建に失敗したと、そう御答弁されています。ただ、塩川財務大臣は、運が悪かったと一言この委員会でおっしゃっていましたが。そういう総括をされているから同じ過ちを繰り返しているんじゃないかなと。 つまり、あれだけ税収が落っこっている中で財政再建をやろうということそのもの自体に無理があって、むしろ景気をどうやって回復していくのかということがまず先にあるんじゃないかと。そして、税収を上げていかない限り、税率を上げて税収を増やすんじゃなくて、景気を回復さして、税率は同じでも税収を増やすような、そういう形にしていかないとこの国の再生というのはあり得ないんじゃないですか。大臣、いかがですか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 確かに、税収を増やしていくためには経済を活性化させていく必要があることはおっしゃるとおりだと思います。 ただ、それをどういう手法でやるのかと。従来は財政出動で何とかその道を探ろうとしてきた面があったことは事実でございます。しかし、その結果、これだけ多額に国債発行残高が膨れ上がってきたというのは多分にそういう面が、そういう財政によってやろうとした面があったわけでございます。それで、それは必ずしも所期の効果を十分に上げなかったという面と、その結果によって公債残高が積もり積もってむしろ限界まで来ているのではないかという認識に立ち至って、私は財政出動に頼らずにやっていこうと。一つは、ですから、規制緩和等々のこともいろいろやりました。そして、財政出動に頼らずにやっていこうという方向でございますから、しかしそういう中でどうやって、何というんでしょうか、潜在成長率を上げていくかという努力は当然これからも探られなければならないと思います。 ただ、今までやってきた方向が全部検討外れの間違いだったという櫻井委員のお考えには、私はくみをいたしません。
○櫻井充君 まあ全部とは言っておりませんが、しかしその方向性の中で、例えば税収が二年間であれだけ落ちるといったようなのは一体何だったのかと。それは、金融行政の中に問題はあったんじゃないだろうかと。それから、規制緩和とおっしゃいますが、どの分野でどういうふうに規制緩和がされて、どれだけ産業として伸びていったのかとか、そういう総括がなされていないところに問題があると思っていますし。 もう一点。将来、例えば五年後、十年後、一体この国はどういう産業を中心としてどういう雇用形態を取るのかという、そういう目標もなくして、ただ単純にGDPの何%、公定歩合幾つ、だから金利が幾らで財政がどうなるとか、そういうことではないんじゃないかと。つまり、実体経済そのもの自体をどう整理していくのかということをちゃんと考えた上でやらないと進んでいかないんじゃないのかなと、私はそう思っています。 済みません、時間がなくて。これ、峰崎委員、今日は三十分しかありませんので、ちゃんと三十分残してくれと言われておりますので、今日はこれで質問を終わらしていただきます。
○峰崎直樹君 ありがとうございます。三十分残りました。おなかがすいていると思いますが、是非頑張ってやっていきたいと思います。 今の、本当、最後の質問は私も本当は聞きたいところでございますので、また別の機会にお話を聞かしていただきたいと思いますが。 今日は、中央青山監査法人に対する処分、そして私が一貫して追及してまいりました日興コーディアル証券のベル24の買収問題、これに絡めて質問をさしていただきます。 まず最初に金融担当大臣にお聞きいたしますが、この行政処分、中央青山監査法人に対する行政処分がカネボウの粉飾に対して出されたものだと、これは間違いないですね。イエスかノーで結構です。
○国務大臣(与謝野馨君) そのとおりでございます。
○峰崎直樹君 そうすると、カネボウの粉飾決算が、最終的に金融庁として把握したのはいつの時点ですか。
○政府参考人(三國谷勝範君) 中央青山監査法人につきましては、カネボウの粉飾事件に関しまして、去る五月十日に公認会計士法の規定により当監査法人について処分を行ったところでございます。その過程におきましていろいろ調査をしてまいったところでございます。
○峰崎直樹君 よく質問を聞いていないと。それと同時に、私は、政府参考人はそこに陪席しても結構だけれども、答えていいということは言っておりません。金融担当大臣あるいは副大臣、お答えください。 カネボウの粉飾というものが確定して分かったのは二〇〇四年じゃないんですか。今から二年前に分かっていたんじゃないんでしょうか。金融担当大臣、答えてください。
○国務大臣(与謝野馨君) これは、二〇〇五年四月十三日、過年度決算短信の訂正についてという文書がございますけれども、これはカネボウ株式会社代表執行役会長あるいは経理部長から来ているものでございまして、訂正を行う決算短信及び個別財務諸表の概要といたしまして、平成十二年三月期分、平成十三年三月期分、平成十四年三月期分、平成十五年三月期分、平成十六年三月期分、こういうものに対しまして訂正がなされました。その概要について発表があり、この日が言わば粉飾決算を把握した日というふうに思っております。
○峰崎直樹君 それは公式に決算短信が発表された日ですが、事実上そのカネボウの粉飾問題があるということを確定したのは、私は二〇〇四年の六月だというふうに理解をしています。これはまた詳しく事実関係もう今日はこれ以上聞きませんが、なぜそう言っているかというと、この二年間の間にカネボウの粉飾が分かってどうしてこんなに二年間も掛かって処分が出されたのか、その背景を知りたいわけです。 と申しますのは、いわゆるこのカネボウの粉飾だけで本当に今度の処分が出たんだろうかと。そういう意味で、市場の皆さん方は想定外に非常に厳しい処分だという声もあります。さらには、これ非常に今波紋が広がっているわけです。二か月間いわゆる業務停止になるわけですから。当然のことながら中央青山から別の方に移そうとか大変な影響を与えているわけですけれども、このいわゆるそういったことに対して本日の新聞、五月十六日付けですから、金融庁長官です、今日はお見えになっておりませんが、五味長官が影響は大きいけど処分に値する実態があったということでやむを得ないと、こういう判断をされているんです。これは同じように金融担当大臣もそう認識されているんでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) これは既に発表されております一定の処分の基準に基づいて、法令に基づいて淡々と処分したということでございまして、やむを得ないことだと思っております。
○峰崎直樹君 分かりました。 それでは、相当大変な二千三百社にも及ぶ、一部上場ではたしか八百社じゃないかと思いますが、証取法監査の場合は。大変大きな影響が出ているということは間違いないと思うんです。それだけのやはり処分をしたわけです。私はその処分は妥当だったというふうに思いますけれども、問題はそれがカネボウの問題だけなんだろうかと。どうしても今、先ほど、いろいろありました。足利もあった、あるいは様々な企業の、有名な企業の粉飾問題が出てまいりました。それに対しては、これは別途、カネボウ以外の問題についてはまた別途それに対する処分というのが、公認会計士だけの処分じゃありませんよ、それ以外の処分の追加というのはあり得るんでしょうかね。
○国務大臣(与謝野馨君) 今回の処分はカネボウの事案に基づくものでございます。その他の事案に関する点についてはコメントを差し控えさせていただきたいと思いますが、一般論として申し上げれば、仮に問題となる事実等が明らかになれば、その時点で法令に基づいて適切に判断をしていくことになると考えております。 いずれにいたしましても、中央青山監査法人においては今回の処分を厳粛に受け止め、監査の充実強化、信頼の回復に向けて最大限の努力を行っていただきたいと考えております。
○峰崎直樹君 そこで、日興コーディアルの問題について移りたいんです。 先月の二十七日に、日興コーディアル証券はいわゆる三月期決算についての発表を行いました。その際に、我々がこのSPCを使ったベル24も含めて連結の中に含めるべきじゃないのかと、これは粉飾だという指摘をしたことを受けて、受けたのかどうか分かりません、こういう今まで我々が粉飾じゃないか、これは連結にしっかり入れるべきじゃないか、会計士の原則からしてもそうじゃないかということを事実上認めたかのように、いや、この三月期から、今年の三月期から実はこれを連結対象に含めたんです。 このことに対して金融担当大臣はどのように判断をされていますか。
○国務大臣(与謝野馨君) そのような発表があったことは承知をしておりますが、個別の問題は行政当局としてはコメントすることは差し控えさせていただきたいと思います。 あくまで一般論として申し上げれば、会社が他の会社等の意思決定機関を支配している場合、当該他の会社は連結される、すなわち実質支配力基準、連結されることとされておりまして、当該会社等を連結の対象とするか否かについては、その具体的な実態に即しつつ判断されることとなります。 また、金融庁としては、調査等の結果、提出されている財務諸表について法令に照らし仮に問題があるとすれば、法令に基づき厳正に対応していくこととなります。
○峰崎直樹君 この問題は、要するに、去年までのやり方よりも今度の方が良くなったからということで見過ごすことができるような性格のものでしょうか。継続性の原則というふうに、会計士さんの皆さん方は継続性のいわゆる変更というふうにおっしゃるそうですが、今回のやつは、いや、今までは連結対象に含めなかったけれども、これからはより透明度を高めるために連結に含めますよと、こういうような継続性の変更という、そういう理解でよろしいでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) 日興コーディアルグループが公表しているところによれば、連結範囲に関する昨今の情勢変化にかんがみ、十八年三月期よりそのような取扱いを行うこととしたものであり、過去に提出した財務諸表についての判断は示されていないものと承知をしております。
○峰崎直樹君 問題は、それでいいですかということを、金融担当大臣としてそういう考え方でいいんですかどうかということを聞いているんです。
○国務大臣(与謝野馨君) したがいまして、個別の問題で、こういう方向に行きます、ああいう方向に行きますということは申し上げられませんが、あくまでも一般論として申し上げれば、金融庁としては、調査等の結果、提出されている財務諸表について法令に照らして仮に問題があるとすれば、法令に基づき厳正に対応したいと考えております。
○峰崎直樹君 それでは別の観点からいきます。 日興コーディアル証券が、今度中央青山から、もうとてもじゃないけれども中央青山に任せるわけにいかないということで別の監査法人に替えるときに、当然のことながら、別の監査法人は、今年のやつはいいとしても、その前の決算についてはこれはきちんとやはり修正してもらわなきゃ困りますねと、こういう意見が出てくると思うんですが、そういう意見が出てくることに対してはどう思いますか。
○国務大臣(与謝野馨君) これも個別の事案に対するお答えではないんですが、一般論として申し上げれば、会計監査人がだれであるか否かにかかわらず、有価証券報告書等に記載される財務諸表については、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されることが求められており、仮に既に提出されている財務諸表について法令に照らし問題があるとすれば、当局としては法令に基づき厳正に対応していくこととなります。
○峰崎直樹君 もう何度も同じことの繰り返しが最後出てまいりますが、私もしつこく聞きます。 国際会計基準からすれば、いや、日本の会計基準は別にしてですよ、こういうように、いや、今までのよりも、今度のやつのやり方は変えたと、これは今までのよりもより透明にするためにやったんだから問題ないと、こういう理解で国際会計基準通りますか。
○国務大臣(与謝野馨君) 先ほども御答弁申し上げましたように、過去の財務諸表についてコメントをしておりません。したがいまして、過去提出されたいわゆるいろいろな有価証券報告書、財務諸表等々、仮に問題があるとすれば、それは新たに連結したからといって、過去についてそれで事柄が帳消しになるというわけではないという一般論を申し上げたわけです。
○峰崎直樹君 そうだと思うんですね。今のおっしゃられた点、より具体的におっしゃっていたから分かるんですが、要するに、今回入れたから過去が帳消しになるわけではない、過去のやつが問題であれば問題を指摘したいと、こういうことの理解でよろしゅうございますね。
○国務大臣(与謝野馨君) 過去のものに関しましても、適用すべき法令に照らして厳正に中身を見ると、こういうことでございます。
○峰崎直樹君 この問題が、中央青山が処分されたと、それでもう日興コーディアル問題が終わるんでないかというふうにややちょっと私たちは危惧しているところがあるものですから、この点はしっかりとこれからもまた引き続き、今の観点からどうなっていったのかということについての質問はこれから継続したいと思います。 そこで、今日法務省にもお呼びしているんですけれども、もし日興コーディアル証券の決算が粉飾決算だということになったら、これはどのような処分がこの日興コーディアル証券に対しては行われるんでしょうか。
○政府参考人(大林宏君) お尋ねが犯罪の成否を問われる御趣旨でございますれば、犯罪の成否は個別の事案ごとに証拠に基づいて判断されるべき事柄でありますので、お答えすることは困難であることを御理解いただきたいと思います。 あくまで一般論として申し上げれば、検察当局は、法と証拠に基づき刑事事件として取り上げるべきものがあれば適切に対処するものと承知しております。
○峰崎直樹君 有価証券の虚偽記載ということになってくると、当然これは証券取引法違反になると、処分対象にはこれは当然奥山理事長の責任も問われざるを得ないというふうに私たちは思っていますから、これは処分をされて今法人で大変だと思いますけれども、引き続き日興証券の有村社長並びにそれから奥山理事長にこの場で是非参考人として質疑を求めたいと思いますので、委員長にお取り計らいをよろしくお願いします。
○委員長(池口修次君) 理事会で協議します。
○峰崎直樹君 今日は金子晃公認会計士・監査審査会会長、お見えになっていただいていると思います。前に会計検査院の時代にも大変お世話になったわけでありますが、五月十三日の日経新聞のインタビューの中で金子公認会計士・審査会会長は、四大監査法人は不正防止の体制整備や機能の点で必ずしも適切ではないと、こういうふうに指摘をされた言明があるのでありますが、この点についてどのように考え方を持っていらっしゃるのか。さらに、改善勧告を六月ごろに出されるやに聞いているんですが、出される意思があるのかどうか、その点をまずお聞きしたいと思います。
○政府参考人(金子晃君) お答えをいたします。 公認会計士・監査審査会は、昨年十月に公表いたしました四大監査法人に対する早急な検査等の措置の方針に基づきまして、現在、四大監査法人の検査を順次行っております。 個別の検査結果について発言は差し控えますが、四大監査法人の検査が一巡した段階で監査の品質管理の全般的な実態について取りまとめをし、六月末をめどに公表する予定になっております。 また、検査の結果を踏まえた対応について一般論として申し上げれば、監査法人に対する検査の結果、監査業務の運営が著しく不当と認められる場合において、業務の適正な運営を確保するために必要であると認めるとき、審査会は金融庁長官に対し所要の措置を勧告することができるということになっております。
○峰崎直樹君 問題があるから勧告できると、こういうお話ですけれども、そういう勧告をしなければいけないような調査結果だと、こういうふうに理解してよろしゅうございますか。
○政府参考人(金子晃君) ただいま検査中でありますし、個別の案件についての意見は差し控えさしていただきたいと思います。 なお、御指摘の日経の記事でございますけれども、これについては、四大監査法人に対する検査の着眼点並びに監査の品質管理に問題が認められた場合に審査会の取り得る措置について一般論を述べたものでございますので、そのように御理解いただければと思います。
○峰崎直樹君 六月の末にその結果報告を、じゃ私どもは楽しみ、楽しみにというか注意深く、興味深く、特に粉飾といったようなことが一体どうなっているのかなと。この金子会長が要するにいろんな問題点を指摘をされています。一般論でおっしゃったんだろうと思いますが、例えば、「監査手続に不備が出ないよう第三者が点検しているか」とか、あるいは「すでに終わった監査を事後的に見直しているか」といったような御指摘をされていますので、こういった点がどうなっているのかということを是非しっかりと調査をしていただきたいなと思います。 さて、そこで、これ、中央青山は二か月間業務停止ということになるわけであります。そうしたときに、この業界は、業界というふうに申し上げていいんでしょうか、公認会計士、まあ会計士の業界というのは一体これ、どういうふうにこれからなっていくんだろうかなと。つまり、金融庁としては、古い言葉ですけれども、こういう業界に対するちゃんとした監督の責任を持っていると思うんですね。そうすると、ほかの監査法人に移るものがあったり、あるいはそのまま残るものがあったり、何か既に中央青山と提携しているプライスウオーターハウスクーパースですか、こういったところも別の法人立ち上げるとか、いろんな動きが出ているようなんですが、そういった大変大きな影響が出ていることに対して金融担当大臣、これはどのようにこの動きを見ておられるんでしょうか。もし、ちょっと余り十分、これは事前に質問準備していませんので、分かるところで結構です。
○国務大臣(与謝野馨君) 監査している人を監査しなきゃいけないというのは実は情けない話でございまして、公認会計士の方々、監査法人、それ自体が信頼性の高いものであるというのは、言わば社会的要請であると思っております。 一つの考え方は、法令でごしごし監督していくという方法もあるでしょうし、また公認会計士協会が自主的に内部自治を強めていく、こういう考え方もあると私は思います。既に公認会計士協会は、まあどれほどの強制力があるかは別にいたしまして、登録制というものを始められると伺っております。そういう意味では、権力的に監督せざるを得ないときには監督はいたしますけれども、まずは公認会計士の皆様方御自身が内部規律を高めるという、このことが私は大事ではないかと思っております。
○峰崎直樹君 その点は全くそうなんですが、そうではなくて、要するに会社が公認会計士の監査を受けなきゃいけない、そういう企業が二千三百社あるというふうに聞いているんですが、この監査が、今私が申し上げたように、どの監査法人に付いていくのか、もう一回引き続きやるのか、そういった点で非常に今、この二か月間、六月、七月がなくなって、株主総会がもう控えているわけですね。そのときに、よく期中監査、つまり六月、七月の二か月間、ああ、七月、八月ですか、二か月間監査がないということは、中央青山監査法人に継続してやってもらうという企業であった場合に、こういう企業は二か月間監査がなくなるんですね。これはやっぱり株主に対して本当に十分監査をやっているのかということで、事実上、大変説明責任という点で非常に問題が出るんじゃないかと、こういう指摘を受けていますが、金融担当大臣、この問題についてはどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) 処分自体は法令に基づいたものでございますけれども、やっぱり処分する際に、考えられないような影響が、善意の、監査を受けている法人に及ぶということはやはりあってはならないことだろうと思っておりまして、処分の内容を見ていただきますと、やはり七月、八月という時期を選んでいること、その二月間につきましては一次監査という方法が選択できること、それから、アメリカのSECとの関係で、アメリカの市場に上場している会社等に対しては特別の配慮をしたこと等々、なるべく、我々が処分をした対象というのは中央青山自体でございまして、そこで監査を受けている方々に言わば不測の損害が行かないようにということは行政処分をするときには当然考慮せざるを得なかったことでございます。 ただ、中央青山自体の将来がどうなるかというのは、それぞれのパートナーとも御相談されていると思いますし、新聞報道の限りで言えば、新しい法人ができるかもしれないというようなことも報道をされておりますが、金融庁としては正確な情報は得ていない段階でございます。
○峰崎直樹君 恐らく、中央青山監査法人、例えば株主総会で改めて中央青山にお願いするということになると、当然、その株主総会から異議が出たりするということになるとなかなか大変なんじゃないかと。今新聞報道をずっと見ていますけれども、継続するという企業と替わるという企業、替わるという企業の方が何か多いような感じがいたしますが、そのことはちょっと、これから先、どういうところに落ち着くかというのは分かりませんが、そうなると、この監査法人の世界、今まで四大監査法人と、こう言われていたんですよね。これがだんだん三大監査法人になってくるという感じがしなくもないなと。まあ、プライスウオーターズハウスクーパーズがどういう監査法人ができて、それがどれだけ大きくなるかというのは分かりませんが。 そこで、私、公正取引委員会にお聞きするんですけれども、だんだん日本のメガバンクも三つぐらいになりかかっている。このいわゆる公認会計士の世界も三つぐらいになり始める、大きなところはですよ。市場支配率がどんどん変わってくると。こういったことに対して、この独占禁止法上の問題意識というのはお持ちになっているかどうか、その点お聞きしたいと思いますが。
○政府参考人(伊東章二君) お答えいたします。 今議論になっております監査法人につきましても、当然、独占禁止法の適用があるわけでございます。私どもとしましては、その競争の状況等につきましては今後も注視していきたいと考えておりますが、独占禁止法が禁止しておりますのは、競争を実質的に制限する事業者の行為でございます。そういう行為があるかどうかというのは個別具体的に判断していく必要があろうかと思っておりますけれども、四社が三社になるということをもって直ちに独禁法上問題があるということにはならないかというふうに考えておるところでございます。
○峰崎直樹君 そこで、ちょっと話を耐震偽装問題に、関係ないじゃないかと言われそうなんですが、実は耐震偽装に関与して、粉飾決算という、これが実はキーワードなんですけれども、そういうことで逮捕された木村建設の木村社長が、こんなことはどこでもやっていることで粉飾とは言えないと、こういうふうに当初述べておられました。後で認めたというようなことを、留置場の中で認められたということですから、一体これはどういうことがあったのか分かりませんが、国土交通省及び法務省に聞きます。こういうことは一般的にあるんでしょうか。特に非上場の企業。
○政府参考人(大森雅夫君) お答えいたします。 御指摘の決算書類等々が適正であるかどうかということでございますが、まず法律上、建設業者は許可の取得、更新の際、また経営事項審査を受ける際などに直近の決算書類を許可行政庁である国土交通大臣又は都道府県知事に提出しなければならないということになっております。許可行政庁は、これらの審査に当たりましては、その書類の中の一定の数字の整合性等について、明らかな誤りや虚偽を見付けられるようチェックをしているところでございます。 ただし、この決算書類の審査は書類審査にとどまっております。また、審査体制等の制約もございますので虚偽のチェックには限界がございますが、決算書類の適正を確保しなければならないのは当然でありますので、今後とも、虚偽を効果的に見付けるよう、万全を期していきたいと考えております。 なお、建設業者が提出する決算書類等に虚偽があった場合には、営業停止処分など監督処分を厳正に行っているところでございます。
○峰崎直樹君 法務省、そういう事実がたくさん、もうどこでもやっていると、こういうふうに認識されているかどうかだけ。イエスかノーか。
○政府参考人(大林宏君) 御案内のとおり、この事件は今捜査中でございまして、その具体的な内容は個別事件にもかかわることですので、そこはお答えを差し控えさしていただきたいと思います。
○峰崎直樹君 要するに、建設業界というのは一般的にどこでもこんな粉飾決算やっているよと、日本で公共調達で官製談合をやってないところないよと。もう大体一般化してきているでしょう、談合というのは。ようやく大手四社が、いや、もうこれからは談合しないとかってようやく始まったばっかりです。 談合といい粉飾といい、なぜ粉飾決算をやるかというと、今、先ほど国土交通省おっしゃったように、政府のいわゆる公共事業を請け負おう、あるいは公共調達を請け負おうとしたときに、これは黒字決算でなきゃ受け付けないんですよ。そうすると、景気変動に関係なく、要するに黒字になるようになるように、言葉は悪いですけど粉飾をしているんじゃないですか。 ここに公認会計士さんおられるから聞いてみます。要するに、証券取引法上の一部上場メーカーで公認会計士がやらなきゃいけない監査、これは実によくやられていると私は思いますよ。まあ、カネボウの件があるじゃないかとかいろいろあるけれども、ほんの氷山の一部だと私は見ています。大部分の非上場の要するにいわゆる建設業界の人たちに聞いてごらんなさい。もうそういう見せ金を作ったりいろんな架空の取引をやったり、そういうものはもうどこでもやっていると。これ、一般的ですよ。 私はなぜそういうことを言っているかというと、この機会にこういうものをどうやって根絶するかということを、談合と同じように粉飾決算も実はもう非常に一般的に流布しているわけですよ、金融担当大臣。これをどのように改革していかなきゃいけないのかというのが法治国家である我が日本の大きな課題じゃないかと思っているんですよ。コンプライアンスの面で、そういった面で、要するに一人二人がやっているんだったら、それはたたけばいいんです。日本全体が全部そういうカビのような状態になっているときには、このカビをどうやって除去するかということを考えなきゃいけない時期に来ていると思うんですよ。 担当大臣、どういうふうに思われています。
○国務大臣(与謝野馨君) 中小の建設業者はみんな粉飾決算しているというふうには私は思っておりません。まじめにやっておられる方がほとんどだと私は思っております。 ただ、談合というのは長い長い歴史があって、過去いろんな事件もございました。しかしながら、今は競争入札ということが多分最も公正な仕事の取り方だということは社会の考え方としては定着してきていると思います。ただ、そのときに、品質の問題、手抜きの問題、技術力の問題、もろもろやっぱり考えなきゃいけない問題は多分あるんだろうと、そういうふうに思っております。
○峰崎直樹君 最後になぜこの問題を持ち出したかと、粉飾決算ですよね、木村建設の粉飾決算。木村建設が、いや今まで申し訳なかった、今回からよくするよというふうに言ったら、これ、いわゆる助けていただくんだろうかなと。 ベル24のことを意識しているわけです。日興コーディアルは、いやいや今まではここまでの範囲しかやってなかったと。これは我々大問題だと思っているんですよ、連結の範囲の問題というのは。ところが、今度は、皆さんがおっしゃっているように、まあ国会でも議論されているようだから、こうやって広げましたよと。これが許されるんだったら、木村建設だって、あるいはヒューザーだって、ああいう人たちは、もしそういういわゆる虚偽記載だとかそういったことを言うんだったら、いや、実は今回からはそうしないようにしましたと言って許されるんだったら、私は似ているんじゃないか、五十歩百歩じゃないかという気してならないんです。 それは、ベル24の問題については、決して、事実関係はそうだったと、これは公認会計士の会計規則に違反していると私たちは一貫して言い続けてますけども、いや、その事実関係を認めてない。認めたら大変なことになるから。それが私はうそだと思うんですが、この中央青山で影響を被っている人たちというのは、甚大な影響を被っているときに、考えたときに、このベル24の日興コーディアルのやったことというのは、私は本当にその責任というか罪というのは、同じ程度以上に重いんではないかなということを引き続き主張させていただくことを宣言して、私の質問を終わります。
○委員長(池口修次君) 午前の質疑はこの程度とし、午後一時三十分まで休憩いたします。 午後零時三十五分休憩 ─────・───── 午後一時三十分開会
○委員長(池口修次君) ただいまから財政金融委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、財政及び金融等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○岩井國臣君 最初に幾つか質問、通しでさせていただきまして、通しでお答えいただければと思います。あと、補足的な質問が必要であればやらさせていただくと、そんなやり方でやりたいと思います。 去る平成十八年四月二十日の財政金融委員会で、財務大臣は、私のPFIに関する質問に対しましてこのようにお答えになりました。「PFI法に基づきまして、政府としては効率的、そして効果的に社会資本を整備する、管理していくと、そして質の高い公共サービスを提供する、こういうために民間の資金、能力を活用しなければならないということで、PFI方式の導入、これは積極的に進めていく必要があると思いますし、現にそういう方向になっているんではないかと思っております。」、そうお答えになったんですね。 しかし、私は推進体制が極めて弱体であると思います。PFIというものは、もちろん思い付きでやるものでもないし、単なる景気対策でやるものでもありませんが、民間の資金と民間のノウハウを積極的に活用するという意味でもっともっと推進すべきものと考えているわけであります。 イギリスにおきましては、財務省内に設置されましたタスクフォースがPFI事業の推進、普及に大きな役割を果たしてきました。当時、PFIの法律作った当時でございますが、竹島内閣内政審議室長が強硬に主張されました結果、現在のように財務省と切り離してPFI推進室が設置されたのでありますけれども、やはり財務省内にタスクフォースを設置すべきであったと今は反省しておるわけであります。 現状は、財務省が、遠隔操作と言うとちょっと言い過ぎかも分かりませんが、足を引っ張っておられるように見えてならないんですよ。今からでも遅くないと思います。イギリスがそうであったように、財務省内にタスクフォースを設置すべきであると私は考えております。時限措置でもいいんですよ。要するに、PFIが本格的に動き出せば、イギリスと同じように官民連携の組織形態にすればよいのです。で、御意見をお伺いしたいというのがまず第一点です。 次ですが、これも同じ財政金融委員会で、財務大臣は、私のPFIに関する質問に対しましてこのようにもお答えになりました。「PFI事業を実施する際の今日的課題につきましては、その大規模な事業規模等の事業の特性に見合った資金調達手法、それからこういったもののリスクについての官民の分担の適正な在り方は何か、それから公共事業の計画、設計、建設、維持管理の各段階で民間事業者が創意工夫を発揮するその機会をどうつくっていくかと、こういう点の検討の必要があるというふうに承知をしているわけでございます。」、そうお答えになってるんですね。 私は、今ごろ何を言ってるのかと、そんな感じが実はするわけです。財務省は、PFI推進法はいつできたと思っておられるんでしょうか。事務方がこんな答弁を書いていては、私は、大事な財務大臣の足を引っ張るようなことになりかねない、ピンぼけな答弁もほどほどにしてくださいと、こんな感じなんですね。財務省にはPFIに関して具体的かつ緊急的な措置を講ずるよう、真剣な検討をお願いしたいと私は思っております。 先ほども申し上げましたけれども、PFIというのはもちろん思い付きでやるものではないし、単なる景気対策でやるべきものでもありませんけれども、民間の資金と民間のノウハウを積極的に活用するという点でもっともっと推進すべきものと考えております。結果として大いに財政再建に役立つはずでございます。財務省はイギリスの財務省を見習って改革と取り組んでいただきたい。これ議員立法でございますから、議員立法を余りばかにするようなことでは困るという感じでございます。 次に、地域通貨に移りますけれども、これも平成十八年四月二十日の財政金融委員会で、財務大臣は、私の地域通貨に関する質問に対し、このようにお答えになりました。「現在の紙幣類似証券取締法には地域通貨が一般的に換金が確保されたものである場合、またはどこでも、だれでも、何にでも利用できる場合にはこの法に抵触するというふうに考えられるわけでございまして、この辺をどうするかという議論もまた必要なところではないかというふうに思っております。」、そうお答えになったんですね。 これも事務方が答弁を書いて、それを見て財務大臣がお答えになったのだろうと思っておりますけれども、財務大臣はやはり自分の考えで国会答弁をすべきだと思います。改革というものは法律を変えるということではないのでしょうか。事務方の答弁は変なんですよ。私が問題にしておる問題というのは、改革の必要があるか否かということであって、現状の法律がこうなっているから云々という言い方は私の質問に対する答えになっていないというふうに思います。 改革というものは、時代の流れを見極めながら国のあるべき姿を念頭に置いてその必要性を判断すべきものでございます。今後、二十一世紀の我が国のあるべき姿を念頭に置いて、改革が必要であれば法律なんというものは変えればよいのです。違いますか。時代の流れを見極めながら国のあるべき姿を念頭に置いて、もし一国二通貨制が必要であるとしたら、紙幣類似証券取締法を改正すればいいんです。問題は、必要性があるかないか、そういうことだと思います。 必要性があるかないかは、地域通貨の場合、よほど勉強しないと分からないのではありませんか。財務省は地域通貨についてよくよく勉強すべきであると思います。地域通貨については、進化経済学の立場から北海道大学の経済学部助教授の西部忠、忠と書くんですけれども、西部忠さん、それから芸術人類学の立場から多摩美術大学の中沢新一さんが優れた見識をお持ちでありますので、それぞれの意見を聞くなり文献を読んで勉強しておいてほしいと思います。これ是非お願いしたいのでございます。 なお、私は前回の財政金融委員会で、「地域介護や地域医療並びに地域教育などのためのインフラ整備、地域における観光振興のためのインフラ整備は、地域通貨、つまり無利子の資金を活用して長期事業として計画的に行う。」、そういう提案をさせていただいたんでございますけれども、こういうことについて前向きの考えをお持ちの方も実は少なくないのです。そういう人の意見をしっかり聞いてほしいと思います。 地域介護に関しては地域通貨が必要であるという考え方で、さわやか福祉財団理事長の堀田力さん、この方が大変熱心で、いい考えをお持ちでございます。地域介護や地域医療が地域通貨で得られるようになれば、やれるかやれないか、そこがいろいろ問題でございますけれども、もしやれるようになれば、きめの細かい行政サービスが行われるばかりでなく、結果的に財政再建に相当寄与するはずでございます。 次に、観点変わりますけれども、これも同じく財政金融委員会、前回の財政金融委員会で財務大臣は、私のバランスシートに関する質問に対し、沖ノ鳥島については云々と、中省略いたしますけれども、「この島はもう私が申し上げるまでもございませんが、我が国の国土面積を上回る約四十万平方キロメートルの排他的経済水域を有するといった極めて重要な意味を持った島でございますので、今後とも適切な保全に努めていかなければならないのは当然のことでございますが、なかなかその効果というのを一言で申し上げるのは難しいことではないかと思っております。」、そういうふうにお答えになったんですね。そのとおりでございます。 国有財産の値打ちというものが一言で言えない、したがってバランスシートを基に国家の財政危機をあおるのは間違いだと思います。バランスシートの問題点については前回の財政金融委員会でいろいろと申し上げておりますが、いずれも同じ趣旨でございまして、要は、バランスシートは財政再建の数値目標にはならないと私は主張しているわけでございます。ここでは重複を避けます。バランスシートを基に国家の財政危機をあおるのは間違いである点を強調しておきたいと思います。 日本の国は法治国家でありますから、財政運営もその基になるのは財政法という法律であります。そうだとすれば、法律の趣旨にのっとって財政運営が行われるようにまず考えるべきであって、中曽根内閣のときの財政再建がそうであったように、財政再建の目標を赤字国債の削減に置くべきなのではないか、私はそう考えておるわけです。 要は、財務省が仕掛けたバランスシートの議論は増税のためにする議論であって、国際的常識からいっても間違っているのだと私は思っております。増税が必要かどうかは、長期金利を抑制しながら名目成長率の上げる方法があるのではないのか、その点を明確にしてから判断すべきものではないかと、そう思うんです。日銀とよく相談の上、ポリシーミックスで財政再建を図るべきなのであります。 三月十六日の経済財政諮問会議で、牛尾治朗さん、奥田碩さん、本間正明さん、吉川洋さんの四人の民間議員が連名で歳出・歳入一体改革についてという資料を提出し、国と地方を合わせた財政健全化を達成するにはGDP比で見たプライマリーバランスを二%以上の黒字にする必要があると提言されました。これに対して竹中総務大臣は、成長率が四%、金利が三%のケースならプライマリーバランスは一・五%の赤字で大丈夫だと資料を基に反論されたようでございます。しかし、これはちょっとやっぱり私はナンセンスだと思うんですね。 財政再建というものは財政が健全になるように行うものであります。財政が健全かどうかの判断基準はプライマリーバランスがゼロであるかどうかではないんじゃないですか。前回の財政金融委員会でも申し上げましたけれども、国債金利が増大すればプライマリーバランスが取れていても債務が増えていくからでございます。問題は国債金利ではありませんか。財政法の趣旨からいっても赤字国債はゼロにすべきなんです。ただし、赤字国債をゼロにするのは容易ではありませんから、当面そういう方向性が出ればいいのだろうと思っております。そして、もちろん日銀と政府とのポリシーミックスが不可欠でございますけれども、国債金利を名目成長率が上回るような積極的な財政運営をしていけばいいのではないか、そのように思っておるんです。実質成長率であります。増税をしなくても自然に累積債務は縮小、年月掛かりますけど、累積債務は縮小していくはずであります。 また、最後にPFIの問題に戻りますけれども、次に、PFIに関する財務省の認識は基本的に間違っている点を一応指摘しておきたいと思います。 平成十八年四月二十日、前回の財政金融委員会で財務大臣は、私のPFIに関する質問に対し、PFIの導入によりましても、国が負担すべき部分を民間が代わって負うというわけではなくて云々というふうにお答えになりました。PFIにはBOTというのがありますけれども、これは国が負担すべき部分というものがないんですね。民間事業者の間で行われる競争入札によりましていろいろなケースがあり得るわけで、国が負担すべき部分を民間が代わってそれなりに負担するのがPFIなんです。 前回の答弁は、私は、間違っておりますので、前言を取り消していただきたいというふうに思います。 以上、取りあえず基本的な質問だけさせていただきました。よろしくお願いいたします。
○国務大臣(谷垣禎一君) 岩井委員から何度も主として二つの点、PFIとそれから地域通貨に関して御議論がございまして、これ何回か当委員会で岩井議員と議論をさせていただいているわけであります。 それで、PFIにつきましては、今更時代後れの答弁をしてピンぼけだという御批判をいただきましたけれども、これはもう申し上げるまでもなく、平成十一年七月にPFI法ができまして、こういう事業の枠組みが設けられましてからもう七年、ほぼ七年が経過しているわけでございまして、この平成十八年三月末現在で、全国で既に二百三十の事業について具体化がなされているというふうに承知をしております。 その過程で、PFIを推し進めていくのにどういう課題があるかということは、先ほどお話がございました内閣府に設けられましたPFIの推進委員会において取りまとめがなされているわけでございますが、これは政府を挙げて積極的な対応が図られてきているというふうに私は思っております。 私どもも、財務省も自ら行う合同宿舎の整備にPFI手法を取り入れると、それから財政資金の効率的な使用に資するという観点から予算措置等の面においても積極的に対応してきて、委員のおっしゃるように、遠隔操作で必ずしも抑えてきたというのは私は違うんじゃないかと思っております。 それから、タスクフォースというのは内閣府ではなくて財務省内に設置すべきだという御指摘でございましたけれども、今内閣府の下でPFI推進委員会がございまして推進が図られているところでございますので、私どもとしては内閣府に協力しながら積極的にこれからも取り組んでいきたいと思っております。 今後とも、公共施設等の整備についてはこのPFI手法を活用することで、国自らが直接実施するよりも効率的それから効果的に公共サービスを提供できるかどうかと、こういう観点が一番大事でございますから、関係省庁と十分に協議をしながら推し進めるということで私どもはやりたいと思っているわけでございます。 それから、地域通貨でございますが、先生が御指摘になったいろんな先生方の、私どももまだ役所が作った梗概しか目を通しておりませんで、十分勉強、私自身が進んでいるというわけではございませんが、岩井先生が、地域通貨の必要性、有用性、これ地産地消であるとか地域経済の活性化といった観点から熱心に御主張されていると、今まで御一緒に議論をしてきたわけでございます。 それから、御紹介のありました北海道大学の西部助教授といった有識者の方々も、住民参加による地域づくりやボランティアサービスの参加の促進という点から地域通貨の活用を御提言されているというふうに理解をしているわけでございまして、地産地消といった取組に大変有力な道具立てになるのではないかと思っております。 ただ、先ほどの御議論との観点で申しますと、私は通貨制度を担当しているわけでございますが、我が国を含めまして世界的に見ましても、過去の歴史を踏まえましてやはり通貨価値というのは安定させなきゃいけないと、紙幣の発行権限を中央銀行以外にはそういう観点から付与していないというのがまず世界の大勢だろうというふうに、大勢というか、例外なくそういうふうに今現在なっているのではないかと思います。 これは、過去、例えば日本でも明治、西南戦争の当時、戦費調達のために政府紙幣とかあるいは国立銀行紙幣を大量に発行して激しいインフレに見舞われたと。そこで、政府とは独立した日本銀行というものを設立して、その中央銀行に、今まで流通していた巨額の政府紙幣や国立銀行紙幣の回収整理が行われたと。そのとき以来、日銀に発行権を独占させているという経緯がございまして、先ほどその廃止、法律に抵触するかどうかの問題ではないとおっしゃった紙幣類似証券取締法は、こういった一国一通貨ということを前提にして、通貨の信頼維持あるいは一般取引者の損害の防止というものを目的としたものであると思っております。 それで、先生とやや意見が違いますのは、私は現在も、こういう中央銀行に通貨発行を独占させて一国一通貨でいくという体制が現在でも有効性を持っているというのを基本的認識で持っているわけでございます。 それで、そういう前提の下で、じゃ地域通貨というものをどう生かしていけるかと、こういう議論になっていくのではないかと思っておりますが、仮に地域におけるインフラ整備の財源としての地域通貨を発行するような場合には、地域通貨の保有者がその引取りを地方自治体に求めた場合の財源措置をどうするのかといったような問題にやはりきちっと回答がございませんと、この話はなかなか先へ進みにくいということなのではないかなと思っているわけでございます。 それから次に、財政再建の目標は、バランスシート上の議論は増税のための議論であって、目標は赤字国債の削減に置くべきだという御主張がございました。 結論から申しますと、今まで二〇一〇年代初頭にいわゆる基礎的財政収支を均衡させるという目標で運営してきたことは事実でございます。それで、そこからいろんな議論が展開しているわけでございますが、私は、これは基本的には大事な一里塚でございますけれども、あくまで一里塚にすぎないと思っておりまして、やはり委員がおっしゃいますように、累積しているその債務自体をどうしていくのかという問題に対して、やはり展望が必要だと思います。 委員が御主張のように、今まで発行した国債というものはその上に金利をしょってそれが膨らんでいくというわけでございますから、それを視野に入れてどう議論を組み立てるかということがやっぱり私は必要だろうと思っております。 それで今、経済財政諮問会議で歳出歳入一体改革の議論をしているわけでございますが、その中でも、要するに基礎的財政収支を回復した、バランスを取ったその先の目標がやっぱり必要だということで、まだ結論は出しておりませんけれども、それはGDP比で国債残高を少しずつ減らしていくと、そういう方向を目指すべきではないかと。 委員が先ほども御主張されましたように、じゃ、国債発行残高をどんどんどんどん抑制していってゼロにするというのは、それは究極の目標だとは思いますが、言うべくしてなかなか、そういう目標を一気にやろうと思ったら日本経済、底が抜けてしまうのはもうまず間違いないことでございますから、やはりGDP比で削減を、少しずつそのパーセンテージを減らしていくと、こういうことを目標に掲げるべきではないかという今議論になってきているわけでございますので、委員の、岩井先生の議論の立て方と私はそんなに違わないんだと思います、私どものやっている議論もですね。 そこで問題は、岩井先生は結局金利じゃないかとおっしゃるわけですが、名目成長率と金利との関係ということになるわけですが、これは何度かあるいは当委員会でも申し上げたことがあると思いますが、過去の推移を見てみますと、どちらかが常に高くなるとか低くなるというものではないと思います。近年では長期金利が名目成長率を上回る傾向があることは一つありますけれども、固定的にどっちだというものではないんだろうと思います。それで、結果的に長期金利を上回る名目成長率というものが達成することができれば、それは当然、財政の健全化に資するわけでありますけれども。 ただ、日銀と協力してベストミックスをつくって金利よりも成長率が高い経済を達成せよという御主張でございますけれども、長期金利の水準は市場において決まるものであるというふうに私どもは思っておりまして、午前中の御議論にもありましたように、長期の金利というものを政策的にコントロールするということは、これはなかなかできないことではないかと。ですから、名目成長率よりも低い水準に金利を抑え込むという、政策的に抑え込むというのは私は困難ではないかと思っておりまして、私どもは財政再建の姿をつくるときには、楽観的な前提に立つというよりも、いろんなリスクを考慮に入れた上で堅実な見通しを持っていくべきではないかと、こう考えて今議論を進めているわけでございます。 それから、先月二十日の当委員会で私が申し上げた答弁が間違っているのではないかということでございました。 PFI事業は、岩井先生にPFI事業はなんというのは釈迦に説法で恥ずかしいですが、BTOとかBOTとかいろんな事業方式がございます。それから事業類型も、サービス購入型とか独立採算型とかいろんなものが、いろんな形態のものがございます。確かに独立採算性のPFI、独立採算型のPFI事業のように国が対価を支払う必要のないもの、これはあるということを私も承知をしておりますけれども、この間の当委員会で私がさせていただいた答弁は、基本的には事業方式にかかわらずPFIはコスト縮減効果は見込まれる、それはそうだと思います。ただ、国はPFI事業者に対して整備あるいは運営といった費用に見合う対価を支払う必要があって、財政負担がなくなるということではないのではないかという意味で申し上げたところでございます。 岩井先生の御議論の中にございましたいわゆるBOT方式の場合ですね、この場合でもBTOなどの事業方式と同じように、基本的には施設の設計、建設業務から維持、管理、運営に至るまでの費用を、長期にわたるサービス料という形で国が負担をしていくということになるのではないかというふうに私は理解をしているわけでございます。 いずれにせよ、今後ともこういう民間事業者のノウハウ、技術、こういったものを事業コストの縮減という観点から私たちも取り入れるべきものは取り入れて、財政資金の効率的な運用を図っていきたいと、このように考えております。 差し当たって答弁をさせていただきました。
○岩井國臣君 長期金利が市場で決まっていくというのはそのとおりですけれども、やはり金融政策なり財政政策なり、それらがうまくかみ合っていけばそういう長期金利にいい影響を与えるということは当然あり得るわけですから、何でもかんでも市場だという考え方はいかがなものかというふうに思いますけれども、財政だとか金融の問題は、これはまあちょっと見解の相違みたいなことがありますから、これやめます。もうこれ時間もないのでやめますが、PFIだけね。 やっぱり財務大臣の考え間違っているんですよ。根本的に認識が間違っているんですよ。まず民間のノウハウという、それは調査から、計画から、設計から、建設から、維持管理、一貫したノウハウというのがあるんです。それで、今公共事業をやっているのは全部その発注者が、官が調査をして、計画して、設計して、それを発注するだけですから。その調査、計画の段階からやるわけですからね。まあいろんな民間のノウハウというのがそれぞれの段階で出てくるというのがあるんですよ。 でありますが、それは非常に抽象的で分かりにくい話ですから分かりやすい話をしますと、多目的ダム法なんかはそうなっているんですけれども、Aという事業と、公共事業、それからBという民間の事業と一緒にやりますわね。そうしたら必ず双方とも安くなるんですよ。それで、ダムでいいますと、僕はダムの仕事も長いんですけれども、分離費用身替り妥当支出法というアロケーションの方法があるわけです。それで両方とも安くなるわけです。 それで、民間でやっているのが、例えば小田急でも、東急でも、西武でも、どこでもそうですけれども、新しい新線をやれば、必ずあれじゃないですか、住宅開発、要するに開発の利益というのをプロジェクトに還元するということもあるんですよ。 要するに、二つの事業、官の事業と民の、そうですね、例えば公務員宿舎があります、財務省の建物でもいいですよ。あれを改築してですね、ショッピングセンター、原宿のような感じでショッピングセンターわあっと設ける。民間のそういう、そういうことをやれと言っておるんじゃないんですよ、要するに民間の事業と官の事業とを一緒に、合築でやれば双方安くなるんですよ、官はそれができないんですよ、だからPFIでやればいい。 それと、小田急や東急や何だかんだ今鉄道の話しましたけれども、開発利益というのがあるんです。道路でもそうです。必ず開発利益、周りの土地は上がるんですから。その開発利益というものをプロジェクトにどうやって還元するかというようなことあるわけですよね。それは、今の法律が不十分だったら法律ちょこっと変えればいいだけの話ですから。 だから、民間にどんどんやらすということで、相当、本来であれば、従来どおりであれば官が負担しなければならない、財務省が負担しなければならない費用を民間で負担してもらえる部分がある。全部と言っておるんじゃないんですよ。だけど、BOTというのは全部ですから、ビルドも民間の金でやるんですよ、それからオペレートも民間でやるんですよ、そして償還が終わればトランスファーする、官に返すんですよ。国が一銭も使わないんですよ、BOTというのは。 だから、いろんなケースがあるわけでございまして、もう少しそこのところは、今ごろそんな話を僕がするというのはおかしいんですよ。もっと財務省はPFIを理解してくださいよ。イギリスもサッチャーのときから始まっておりますが、今ブレアも一生懸命やっていますから。今どんどんどんどん地方でPFIが進んだと言われますけれども、全体公共事業の何%ですか。ブレアは二〇%、三〇%目指しているんですよ。だからイギリスに見習って、もっと財務省が積極的にやらないと、各省は間に合っていますから、別にそんなことやらぬでも別に不都合はありませんので。だけど一番必要なのは財務省ですよ。一つその点だけ申しておきます。 それから、地域通貨につきましては、先ほどここに名前挙げてありますけれども、これは全く新しい課題でございますので、イスラムの銀行は利子ないんですから、利子がない。借りて成功したら何か払わないけませんが、要するに利子のない世界なんですよ。それで、要するに九・一一事件の後、中沢新一はこれはいかぬと、世界平和、これ根本的に考え直さないかぬということで「緑の資本論」というのを書くわけですからね。だから、そういうのも読んでくださいよ。 それから、現実の話であれば、堀田力さん、堀田力さん御存じでしょう、堀田力さんが一生懸命さわやか福祉財団理事長で福祉問題やっておられるわけですよ。それでこれは地域通貨に物すごい熱心ですから。それから、経済学もいろいろ進んできて、進化経済学というのもあるんですけれども、今、北大の西部さんというのが一番僕は詳しい、ほかにいろいろおられます、いろいろおられますけど、西部さんが一番詳しいのではないかと思いますので。 今すぐやれということではありません。ですけど、これからの一つの大きな検討課題だと思いますので、通貨問題。前回は、ハイエクの貨幣発行自由化論というのを僕ちょっと申し上げましたけど、あれは中央銀行を、中央銀行、日本は日銀ですけれども、郵政の民営化じゃないですよ、中央銀行の民営化の話なんですよ。そんな話はもう非現実的だと僕は思います、それを言いました。ですけど、そんな話もあるぐらいのことでございますから、やはり少し勉強というか、財務大臣やらぬでもいいんですよ。財務省のだれかに、研究所、外郭団体、外郭団体って、研究所、だれかにちょこっとやらせりゃいいんですよ。ちょっと世界の趨勢を調べると、日本の中でどうなっているのかと。 そんなことでございまして、一応基本的な質問を終わらさしていただきまして、あとちょっと個別の質問をさしていただきます。 公共事業の認識に関し、私はちょっと、やっぱりこれも間違っておるんじゃないかなと。四月二十日の財政金融委員会で財務大臣は、私の公共事業に関する質問に対しまして、こうお答えになりました。「我が国の社会資本整備は格段に進捗してきておりまして、人口減少社会ということが来ることを踏まえますと、引き続き既存ストックの有効活用、あるいは新規投資の抑制というのが必要ではないか。」、そうお答えになったんですね。社会資本は格段に進捗してきておるという認識を示されたんですよ。それは、明治時代と比べたら、大正時代と比べたら、昭和の初期と比べたらそれは格段に進歩していますよ。しかし、ヨーロッパと比べたら、あるいは諸外国と比べたら後れているんですよ。 そこで、私は国土交通省に、今公共事業が抑制しなきゃいかぬほど進捗してきておるのかどうか、そこの認識をお伺いしたいと思います。それで、その上で、それを聞いていただいて、財務大臣がどのようにお感じになるのか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(川本正一郎君) 社会資本整備に関する基本認識についてのおただしでございますが、我が国の社会資本整備につきましては、これまでの取組によりまして、その水準、向上してきているということはそのとおりであろうかと思っておりますが、なおやっていかなきゃいかぬ取り組むべき課題、数多く残されているというふうに考えております。 具体的には、例えば頻発する自然災害に対する対応でございますとか、将来発生が危惧されております地震災害への備えなど、安全、安心社会の確立のための基盤整備、あるいは国際競争力向上のための空港、港湾あるいは高速道路等のネットワークの整備、さらには人口減少、高齢化社会の下におきます地域の自立に向けた戦略的な基盤整備などなど、緊急に取り組んでいかなければならない課題、数多くあるというふうに考えております。 東アジア諸国はもちろんのこと、社会資本整備がかなり進んでおります欧米各国におきましても戦略的な社会資本整備というものは進められておりまして、我が国においても戦略的、緊急的課題、こうした課題に対応して投資を着実に進めていくことが国の将来のために不可欠であるというふうに考えております。 したがいまして、国土交通省といたしましては、厳しい財政状況の下ではございますが、そうした中でも、コストの縮減等を図りながら、重点的、効果的かつ効率的な社会資本整備を進めることが重要でありまして、既存ストックの活用というお話もございましたが、そのための適切な維持管理というものも必要でございますが、それと併せて、バランスの取れた新規投資、必要な新規投資については適切に行っていく必要があると、このように考えております。
○岩井國臣君 財務大臣、なかなか国の財政厳しい状況でございますから、財政再建というのが当面の非常に大きな問題でございますので、もろもろのいろんなことを総合的に考えて、公共事業もそれなりに縮減しなければならないという、これは財政政策として出てくる話。ですけど、その社会資本が、日本の社会資本が後れているとか進んでいるだとか、そういう認識はもちろん国土交通省だけではないんですけど、各省の意見も十分聞いていただいてひとつ御判断をいただきたい。 もうゆめゆめ、ヨーロッパがこうだ、GDPの何%だから、三%だから日本もGDPの三%でなければならないとか、それでドイツや何とかは二%だから、GDPの二%だから日本の公共事業のシェアも二%でなければならないとか、そういうばかみたいな話をしている人がおるわけですけど、信じないようにしてもらいたい、財務大臣は。 そこで、今の川本さんのお話だとちょっと抽象的で分かりにくいので、河川局長に来ていただいておりますので、例えばヨーロッパのそういう災害の関係というか治水の関係と、日本とどこがどう違うのか、ちょっと財務省の皆さんにも分かるようにひとつ言ってくださいよ。
○政府参考人(渡辺和足君) 今、日本と特に欧米との比較について、河川についての比較のお尋ねがあったかと思います。 日本と欧米では、治水の条件として、地形の条件また気象条件等の自然条件、そしてまた社会条件、それぞれ異なっておりますので、一概な比較というのは非常になかなか難しいかと思いますけれども、日本の自然条件といたしましては、欧米と比較いたしまして、非常に急峻な山岳部が多い、また河川の勾配が急であると、そういうことから、雨が降ると非常に短い時間で一気に川を流下すると、こういう特性があります。 また、地質的な条件では、脆弱な地質が非常に多いということから土砂が非常に出てきやすいという条件、それから雨が台風とかそれから梅雨どき、そういうときに集中して降ると、こういうような条件が日本の自然条件としてあるんではないかというふうに思っております。 また、社会条件としては、日本の場合は沖積平野に非常に多くの人が住んでいるということから、洪水時に河川の水位より下になる。つまり、河川の洪水でつかる可能性のあるところに人口の約五割が住んでいると。それに対して欧米では大体一割というような言い方をされておりますので、そういうような自然条件、社会条件の違いがあるかなというふうに思っております。 そういうことから、一般的には日本の自然条件、社会条件は水害被害に遭いやすい条件にあるというふうには考えているところでございます。 日本の大河川につきましては、これまで、特に戦後の大きな洪水、また昭和三十年代に大変大きな洪水がありまして、そういう洪水も経験しながら営々と進めてきておりまして、そのおかげで大分進んできているところではありますけれども、例えば、日本の河川では、百年ないし二百年に一度、大河川ではそういうような目標を立てているんですけれども、そういうような洪水に対しまして大体今現在で約四割程度の整備率かなというふうに思っております。また、当面の目標として、三十年から四十年に一度の洪水に対応するということで考えておりますが、これについて約七割ぐらいかなと、こういう状況だというふうに認識しているところでございます。 そういう意味では、今後、事業の重点化、またコストの縮減等を図りながら治水施設の着実な整備を進めていくことが重要かと、こういうふうに思っております。
○岩井國臣君 財政政策としてそれぞれの分野ごとの予算というものをどうするかというのは、これはもう財務大臣のところでお考えいただくしかないわけで、しっかり御検討の上、それなりの結論を出していただければいいんだろうと思いますけれども、認識だけは、日本の社会資本整備の状況がどうなっているのかということについては関係省庁の大臣なり担当部局の人たちの意見を十分聞いていただいて、もうただ単純にヨーロッパと比較してどうのこうのということは私はやめていただきたいと思います。財務大臣はこれから日本のリーダーになっていただかなきゃいかぬ方でございますので、その点をよろしくお願いをしておきたいと思います。 最後になりますけれども、我が国財政の健全化に対する財務大臣としてのひとつ、何というんですか、思いというか決意というんですか、それから、これからの日本、日本をどうするかの中ではやっぱり財政の問題は一番大きいと思いますので、そういう政治家としての決意といいますか、そういうものをお伺いして質問を終わりたいと思います。よろしくお願いします。
○国務大臣(谷垣禎一君) 公共事業に関して岩井委員もう専門家でいらっしゃいますから、今いろいろ御教示をいただきました。 岩井委員は、私と同じ自民党では京都府連に所属しておられまして、私の地元の河川等もよく御存じでございますが、私はホームタウンは、堤防そのものを本体としているような荒れ川を、神社の本体として祭っているような荒れ川を私のホームタウンの横を流れている川でございますし、また私どもの野上政務官、この当委員会のメンバーでもいらっしゃいますが、常願寺川というような滝のような川、ああいうものをどう治めていくのかという防災上の観点、非常にまだ日本にはいろんな課題がある。 それから、今日はむしろそういう防災や国土ということに注目しての御議論でありましたけれども、今後国際競争力をどう維持、強化していくかという観点の問題も私はあるんじゃないかと思っておりますが、緊急に取り組まなければならない課題が引き続きあるというのは、先ほどの国土交通省の御答弁とも私は財務省としても共通の認識を持っているわけでございます。 それから、厳しい財政状況の下でこういう緊急の課題に対応していくためには、これは重点的それから効果的というようなことを言っておりますが、やはり重点的に効果的、効率的に事業を進めていく必要があると、これも国土交通省と私どもは考え方、共通にしておりまして、どういう手法を、何というんでしょうか、取っていけばそういうねらいに沿った社会資本整備ができるかということはよくまた議論をし、御一緒に考えていかなければならないことだと思っております。 それから、財政について決意を述べろということでございますが、もう申し上げるまでもなく、平成十八年度末の普通国債残高、これは国だけ取りましても五百四十二兆と、これはGDP比、GDPの総額を超える、一〇〇%を超える額でございますし、地方を合わせれば一五〇%を超えると。それから、毎年毎年のフローということでも、先ほど申し上げましたように、八十兆の一般会計予算のうち三七・六%が国債に頼っているという状況でございますし、これは結局、子供たちや孫たちの世代にツケを先送りしている状況であると。 細かなことはもう申し上げませんが、やはり現世代の責任として、今やっていることはやっぱり我々の負担で賄っていくべきではないかと、そうして、私たちの後の世代にも安心してもらい、やはり現世代と次の世代とのやはり、何というんでしょうか、きずなというものはやっぱり保っていく必要があるんではないかと私は思っております。 簡単な課題ではございませんが、当委員会のいろいろな御指導もいただいて、これは本当に頑張らなければならない課題だと思っております。
○岩井國臣君 ありがとうございました。 終わります。
○荒木清寛君 それでは、私は、まず政府が六月に取りまとめをしようとしております歳出歳入一体改革につきまして、両大臣に何点かお尋ねいたします。 小泉内閣は、財政健全化の第一歩といたしまして、二〇一〇年代初頭に、国、地方合わせての基礎的財政収支を黒字化することを目標にしておりまして、この点は我々与党も共通の認識を持っておるところでございます。 そこで、まず財務大臣に、そのためには幾らの歳出を削らなければいけないのか、逆に言いますと、何もしないとこの二〇一〇年代初頭にどのぐらいのプライマリー赤字になってしまうのかということについてお答え願いたいのでございます。 今、政府の中では、この点様々な専門家を中心にして議論をしておりますけれども、経済財政諮問会議では民間議員が二十兆円、これは国、地方ですか、竹中総務大臣が同じく国、地方で六兆円というふうに試算をしております。竹中大臣は、その議事の中では六兆円なんだからもしこれを消費税でいけば三%でいいというようなコメントもしているわけですね。あるいは、財務省の財政審では、これは国のみを対象として十三兆円ということでございます。 これは将来見通しでありますから、様々などういう前提を置くのかということにもよりますし、これは一定の幅といいますか、誤差があることは当然だと思いますが、ただ六兆円と二十兆円では余りにも違い過ぎるわけでありまして、我々政治家としても、一体どれをターゲットとして削減あるいはこのギャップを埋めていけばいいのかということで迷うわけなんでございます。 そこで、大臣に、どういうことで同じ政府内での専門家の議論でこれほどこの見通しが違うのか、また我々はどの数字を基本としてこの財政健全化を考えていけばいいのか、お答え願いたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 御指摘のようにいろんな数字が議論の中で使われておりますので、よく頭を整理しておかないと混乱が生ずるというのはもう委員の御指摘のとおりだと思います。 そこで、経済財政諮問会議の民間議員からは、二〇一一年度にプライマリーバランスを回復するとして、そのときに対応しなければならない額が二十兆だと、こういう金額が示されておりますが、これはこういう積算といいますか計算の前提としまして、国、地方を合わせた基礎的財政収支について、これから歳出も伸びていくだろうと、その歳出は名目成長率等々で伸ばしていく、そういった前提の下で経済財政モデルを作りまして試算したというふうに承知しております。 それから、財政審議会におきましては、今の諮問会議の民間議員と前提はほぼ同じような、同様の前提でございますが、これは国の一般会計についてのみ機械的な試算を行った結果で、これは二〇一一年度、約十三兆円調整額が必要だと。大体これは、国と地方で若干違うところもありますが、経済財政諮問会議の民間議員の試算と同じような前提で国の場合を計算したということだろうと思います。 それから、竹中大臣が諮問会議において示されました六兆円という金額につきましては、これは細部どういう前提で計算されたか私は必ずしも詳細に承知はいたしておりませんが、これは内閣府の試算をベースとしながら、国と地方の今後の歳出について、社会保障費、それから人件費、今まで過去四年間随分抑えて、合理化といいますか効率化といいますか、随分抑えてまいりました。それと同じようなトレンドで今後も、何というんでしょうか、抑制を進めていったときにどれだけ削減、更に切り込みが必要なのはどうかという前提でお作りになったものというふうに理解をしておりまして、そういう考えでいくと六兆円であるということでございます。 先ほどの二十兆の方は過去のトレンドみたいなものは必ずしも織り込んでいないというところが違うのじゃないかと思っておりまして、こういう前提の相違をやはり見ていく必要がございまして、今後必要となる政策努力の大きさについての見方にそんなに極端な、数字で、字面で見るときに、六兆と二十兆というほど大きな相違があるものではないというふうに私は理解をいたしておりまして、ただ、いずれにせよこういう数字からうかがえますことは、財政健全化の実現のためには相当な規模の収支改善努力が必要であると、こういうことではないかと思っております。
○荒木清寛君 あとは与謝野大臣にお尋ねしますので、谷垣大臣は結構でございます。 そこで、続きまして、同じ問題につきまして与謝野財政担当大臣にお尋ねいたしますが、この経済財政諮問会議の議論では、名目成長率と長期金利をめぐる考え方についてもいろんな意見があるようでございます。これは言うまでもなく、いわゆる金利と名目成長率の差が、その関係がどうなるかによりまして、仮にプライマリー黒字を達成をしたとしても、対GDP比での国債残高の割合が増えていくのか、あるいは均衡するのか、あるいは縮小していくのかということになるわけでありまして、したがって、プライマリー黒字を何%にしなければいけないのかということになってくるわけですね。 そこで、先般の経済財政会議の中間取りまとめでは九通りのケースということが提示されておりまして、これも専門家でない我々としては、九つもそういうシナリオを出してもらっても、一体どれが蓋然性が高いということで政策判断をしていけばいいのかということを迷うわけなんですね。 そこで、六月の最終取りまとめでは、もう少しこの金利と成長率の関係についての考え方を収れんさせていくべきである。一つにはできないにせよ、先ほどもございましたように、名目成長率と金利のどちらが高いと見るのかということも含めて、もう少し収れんをして問題を提起すべきである、このように考えますが、大臣、いかがでございましょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) まず第一は、日本の経済の潜在成長力がどのぐらいあるのかと、これは実質の話ですけれども、多くの方は、日本の経済の実力ですね、これは二を若干下回る、まあ二前後だろうと。強気の方は、日本の潜在成長力は二・二ぐらいまで考えられるんじゃないかなと、こう言っておられます。ですから、財政再建やるときには、成長力を議論するときには、名目ではなくてやっぱり本当に日本の経済の実力としての実質的な成長力、将来にわたる実質の部分の潜在成長力を高めると、こういうことが大事なわけです。 名目成長率というのは、それに言わばインフレ率を乗せたものですから、実質が低くて名目が高いということは、インフレ期待ということになるわけです。これは、インフレを期待するということは、やはり政治としてはやってはいけないことだろうと私は思っていまして、物価が上昇するということは国民の生活に響くことでございますから、物価上昇も経済成長に伴う健全な物価上昇にとどまるべきであって、人為的にインフレを期待してはいけない、これが基本だろうと私は思っております。 そこで、名目成長率と長期金利の関係ですけれども、これはあの論争の後、たくさんの学者、研究者にアンケート調査をしまして、ほとんどの学者、ほとんど、本当にほとんどの学者がやはり名目成長率より長期金利の方が高いというのがもう学説としては定着しておりますし、過去の統計を取っても、それは私は学問の世界の定説だろうと思っております。 しかし、現象としては、数年にわたって違うことも起きるわけでして、例えば、アメリカのここ三、四年は長期金利より名目成長率の方が高いという現象が起きています。これは多分極めて短期間の例外的な現象であって、私は、それが、そういう現象が長続きするということは理屈の上では考えられないことです。 そこで、成長率をどう考えるかということなんですが、三%に置いても四%に置いても、二〇一一年の時点では足りなくなるお金というのはほとんど同じだということが分かりましたので、二〇一一年における成長率の論争は、ほとんどプライマリーバランスを達成するための議論としては意味がない。ただ、先生御指摘のように、その後、公的債務の対GDP比を下げていくためには、やっぱり成長率あるいは長期金利の関係というのは非常に大事になってまいります。 そこで、物の考え方ですけれども、やっぱり財政再建をやるときには堅実な前提、それから、日本経済を発展させるための、みんなで元気を出すための目指すべき成長率は若干ハードルを上げて物事を論じて、それに向かってみんなで頑張ると、それはいいんではないかと思っています。ですから、将来の成長率を考えるとき、財政を、あるいは家計を考えるときの成長率というのは堅実な前提、これが私は正しいんではないかと思っております。
○荒木清寛君 是非そうした意味で堅実なといいますか、安全性を考えた前提で設計をしていただきたいと思います。 次に、四月七日の日本経済新聞のインタビューで与謝野大臣は、プライマリーバランスの黒字化に必要な二十兆円の財源のうち、過半を歳出削減で補うべきであるという考え方を示しておられますが、こうした方針はこの経済財政諮問会議においても共通の認識になりつつあるんでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) 公式にはそれが共通の認識になっているとは思いませんけれども、雰囲気としては、要調整額のうちやっぱり半分以上は歳出削減で賄うということの方が国民の御理解を得やすいという雰囲気は諮問会議の中でも流れておりますし、公明党の中のことは私は分かりませんけれども、自民党の中で流れている雰囲気も、やっぱり二〇一一年時点における要調整額のうち半分以上は歳出削減で賄うべきだよという意見の方が多いように私は感じられます。
○荒木清寛君 私も大臣の考え方には賛同をいたします。 そこで、諮問会議での議論では、今申し上げましたことも含めて、この歳出削減の入口の議論にこれまで時間を費やしてきておりまして、どうこの削減をしていくのかという具体策についてはまだ余り議論が進んでいないように思います。先般、公共事業あるいは地方財政ということについて議論がなされたというふうに聞いておりますが、私は、今日は社会保障の歳出問題についてどう取り組むのかということについてお尋ねしたいんですね。 そこで、六月の取りまとめでは、これは当然のことだと思いますけれども、社会保障についての受益と負担の関係を分かりやすく国民に示しまして選択肢を提示をするということが重要であると考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) 歳出削減をどの順番でやっていくのかということでございますけれども、私の個人の考え方は、やっぱり歳出削減をやるんでしたら国民のお財布からなるべく遠いところからやった方がいいんじゃないかなと思っております。 それは、例えば高過ぎる国、地方の公務員の人件費、あるいは公共事業、地方財政と来ますが、多分社会保障は国民のお財布に大変近いわけですから、これは最後にぎりぎりのところで議論をするんだろうと思っております。 今、歳出削減が自民党の中でも公明党の中でも議論が始まっておりますけれども、やはり年金改革をおととしやり、介護の改革を去年やり、今年また医療費についての制度改正を国会にお願いしていると。そういう中で更に切り込むというのは一体どの分野なんだということで、皆さん大変、なかなか歳出削減をどこでやるんだということを探すことすら大変だということが関係者の共通の声であると思います。 しかしながら、私は、日本の年金も健康保険制度も世界に冠たる制度であると思っておりまして、これをやはり持続可能な制度にする、そのために更にどういうことができるのかということですが、これは専門家にお話を伺っても、なかなか、すぐ岩盤にぶつかって、歳出削減というのは技術的にも、また高齢化社会を迎えるという事実の前に社会保障費の削減をやっていくということは非常に難しいというのが、恐らく公明党の中でもそういう御意見だろうと思いますけれども、自民党の社会保障の関係議員の御意見を伺っても、その困難性があるということを非常に強調されます。それは私は理解できるところだろうと思っております。
○荒木清寛君 私も、社会保障について一層の合理化や見直しが必要であるということはもちろん理解をいたしますし、そうであればこそ、我々も今衆議院で議論されております医療制度改革にも賛成をしておるわけでございます。 ただし、一部で、特に経済界等で言われておりますような、社会保障費の伸び率を経済指標とリンクして管理をする手法、これだけは是非取らないでいただきたい、このように思うんですね。 それは、高齢化率の進展というのはもう経済成長率を上回っているわけでありまして、どだい経済成長の範囲内に抑えるということはもう極めて無理があるわけでありますね。もちろん、それは負担のない給付ということがあり得ないということも承知をしておるわけでございますけれども、そういうキャップをあらかじめしてしまうというような議論にはしないでいただきたいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(与謝野馨君) その議論はまだ結論は出ておりません。 去年の骨太方針のときに一部からGDP比連動でキャップを付けるべきだという議論がありましたけれども、なかなか与党の中がまとまりませんで、一定の定量的な考え方は必要であるけれども、直ちに経済成長率と結び付けるのはいかがかという議論が勝ちまして、現在の骨太方針のような表現になっております。 結局は、社会保障関係費というのは減らすわけにはまいりません。したがいまして、伸びていく速度をどう調整するかということに議論は落ち着いていくんだろうと思っております。そのときは、公費でどのぐらい負担できるのか、あるいは高齢化率をどう考えていくのか、あるいは医療の高度化というものをどう勘案していくのか、無駄を排除するためのどういうことが考えられるのか、例えばIT化とか、いろんな議論があります。ありますが、社会保障関係費というのは高齢化とともに伸びていく、この事実はやっぱり直視をしなければならないと思っております。
○荒木清寛君 次に、ちょっと順番を変えまして、大臣に引き続きこの消費者金融問題についてお尋ねをいたします。 金融庁は、アイフルが強引な取立てなど貸金業法に違反をしたとしまして、四月十四日、業務停止命令を出しまして、今月八日から実行されているところでございます。私も実感といたしまして、確かにこのアイフルについての被害を聞く場面が多かったんですが、ただ、この業者にとどまらないという感じもするんですね。実際、私も、先日、このまあアイフルでない消費者金融からの取立てによって心身症的なもう状況になったという元多重債務者の人からも話を聞きました。 私は、この際、金融庁におきましては他の消費者金融業者につきましても検査を徹底しまして、そういう違法行為があるのかないのか、あれば是正をするということをしまして国会に報告をすべきであると考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(西原政雄君) お答えいたします。 今、委員御指摘のとおり、貸金業者、これに対する検査を財務局を通じて実施しておりますが、財務局に登録されております貸金業者といいますのは、いわゆる都道府県をまたがる貸金業者ということで、平成十七年の三月末現在では七百六十二ございます。 こうした中で、私どもとしましてはこれを貸金業法に基づいて検査を行っているわけですが、検査部局の人員、限られている中で懸命になってやっているわけですが、実際の実施状況というのを御説明させていただこうと思いますが、平成十六検査事務年度、これは平成十六年の七月から十七年の六月末まで、これを検査事務年度と申しておりますが、この間に百七十七件の検査を実施いたしております。また、現在進行中である平成十七検査事務年度、これは平成十七年の七月からでございますが、これは平成十八年の三月末までを取りますと、現在のところ百三十一件手掛けております。 こうした中で、検査だけでは全部を把握しにくいという面もございまして、今お話があったようないろいろと苦情のあるもの、こういったものにつきましては、場合によってはそれらを参考といたしまして、適宜、報告徴求というような仕組みを使って、検査監督を通じて、実効性のある検査監督に努めているというのが実情でございます。 こうした中で、検査あるいは報告徴求を通じて実態把握、こういったことをいたしまして、今申し上げましたそのアイフルの件、こういった状況に相当するようなやはり問題のある事例、こういった行政処分を行うに足る事実関係というのを把握した場合には、これを厳正にやはり行政処分をしてそれを公表していくというような形で対応させていただこうというふうに考えております。 今後とも、そういう意味では今回アイフルの件と同様の事例があり得るという緊張感を持った形で検査監督に対応していきたいというふうに考えております。
○荒木清寛君 是非そうした厳格な姿勢で臨んでいただきたいと思います。 そこで、もう一つだけお尋ねしますが、金融庁の貸金業制度に関する懇談会は四月二十一日に座長としての中間整理というのをまとめまして、それはいわゆるグレーゾーン金利を撤廃をしまして、上限金利を利息制限法の水準に引き下げる方向を示したものと理解をされております。私も先般の質疑の中で、私もそう考えるということを申し上げ、大臣の見解を求めたところでございます。 ところで、この中間報告に対しましては大手の消費者金融会社から反論もありまして、現在でも新規来店客の四〇%は返済能力が乏しいということで断っていると。これがもし二〇%、いわゆるこの利限法の水準に引き下がった場合には、断る比率も七〇%になり利用者も困るという、こういうこともおっしゃっているようなんですね。 そこで、今グレーゾーン金利の問題は金融庁で検討中なんでしょうが、この上限金利をもし引き下げた場合に、何らかのそういう消費者が困るというような、そういうことが考えられるのかどうか、行政としての認識をお尋ねいたします。
○国務大臣(与謝野馨君) 行政としての認識という御質問にはなかなかお答えしづらいわけですけども、我が党内でもいろんな議論がありましたが、その中である方が言っておられた、やはり貸すのも親切、貸さないのも親切なんだということを言われた議員が我が党の中の金融調査会でおられますが、それが本当だろうと私は思っております。 多重債務者に高い金利で貸し付けると、これはその方がいい方向に向かうということはほとんど考えられないことで、最後は丸裸にされてしまうという、そういうことであって、私は、断ると困るだろうというその貸金業者の言い分は、断るのも親切だというふうに考えていただいた方がいいんではないかと思っております。大変高利のお金を借りられないとやっていけない人がいるという社会自体は若干異常じゃないかなと私は思っております。
○荒木清寛君 私も同感でございまして、仮にこの消費者金融大手の業者が言うとおりであったとしても、その場合は断ってもらった方が本人のためでありまして、そこはやはり政治としてのセーフティーネットの整備等で、セーフティーネットの拡充等で対応すべき問題である、このように考えております。また、引き続きこの問題は取り上げていきたいと思います。 最後に、今日は内閣府の行政改革担当にもお越しをいただいておりますので、政策金融改革問題につきまして一つだけお尋ねをいたします。 これは参議院の特別委員会で今審議をしておるところでございますが、決してこれは行政改革だけの視点で審議をしてはならないのであって、中小企業者、いわゆる資金需要者の立場に立って考えることが必要であると思います。 そこで、中小企業金融においてこれまで政府系の金融機関が主に行ってきましたのは、長期、固定、低利による直接融資でございました。一方、今回の行政改革推進法案では、中小企業金融公庫の一般貸付けからの撤退、特別貸付けも定期的に見直しを行って必要性の低下したものは撤退をする、商工中金につきましては、完全民営化で競争条件を平等にするということで直接融資を極力抑制をするという、そういう姿勢が見て取れるわけでございます。具体的な制度設計はこれからであろうかと思いますが。 そこで、そういう政府系の金融機関が果たしてきた役割を考えますと、直接融資のうちどのようなものが今言いました必要性の低下したものとして打ち切られてしまうのか、あるいは逆に、今後とも、一つになります政府系金融機関の役割として残されるのはどの部分なのか、そして結論的に中小企業者にしわ寄せが行くというようなことはないのか、お答え願いたいと考えます。
○政府参考人(鈴木正徳君) お答え申し上げます。 ただいま委員から御指摘ございましたとおり、今回の政策金融改革におきまして中小企業金融公庫の一般貸付けは撤退する、また国民生活金融公庫が行っております事業者向け金融、これはもう基本的に新設された金融機関に引き継ぐということにされたところでございます。 今回の政策金融改革に当たりましても、中小企業向け金融、これについてはしっかりと残すということで私ども現在制度設計を行ってきております。例えば、委員今御指摘ございました中小企業金融公庫の一般貸付け、この貸付総額でございますけれども、ほぼ中小企業金融公庫の貸付総額の一四%弱でございます。そのほかの政策誘導のものは特別貸付けとして行っておりまして、その貸付けが大宗でございます。 私ども、今回のこの政策金融改革に当たりまして、中小企業向けの金融、これは非常に重要と考えておりまして、中小企業者の資金調達に支障が生じないように、むしろ借り手側の利便性が向上されるように現在詳細設計を行っているところでございます。
○荒木清寛君 もう一点。 平成九年のいわゆる金融危機のときに、この政府系金融機関のいわゆるセーフティーネット貸付けあるいは特別保証、そうしたものが大きく功を奏しまして、これによって救われたという中小企業者がたくさんおるわけですね。ちょうどその段階で我々も自民党との連立を組みまして、その際に特別保証枠の拡大というようなこともやったわけですね。金融システム不安が起こらないような様々な手当てをしましたのでこうしたことはないかとは思いますけれども、絶対ないということもないわけでございます。 したがいまして、今後、政府系金融機関のセーフティーネット機能は今後も維持をされるというふうに考えてよいのかどうか、お答え願いたいと考えます。
○政府参考人(鈴木正徳君) お答え申し上げます。 ただいま御審議賜っております行政改革推進法案におきましても、第四条の第四号でございますけれども、内外の金融秩序の混乱又は大規模な災害、テロリズム若しくは感染症等による被害に対処するため、新政策金融機関、それから商工中金のような完全民営化する機関及びその他の民間の金融機関を活用した危機対応体制を整備するということが規定されているところでございます。 今後、詳細な制度設計を行ってまいりますけれども、これらの規定に従い、また委員からの御指摘、また中小企業の方々から大変多くの心配の声を伺っているところでございます。そのような声を十分踏まえまして、今後とも中小企業金融のセーフティーネットの機能をしっかりと果たしていくように適切に対処していきたいと考えております。
○荒木清寛君 終わります。
○大門実紀史君 大門でございます。 今日は、三井住友とサラ金の問題を質問させていただきます。 まず、三井住友でございますけれども、私はこの問題、もう今日で取り上げると四回、去年の十月から取り上げておりますんで、金融庁にもう聞くことは余りなくなってきて、今日は西川さんに来ていただいてと思っておりましたけれども、今日のところは来れないということでございますので、やっぱり金融庁に聞くしかないということになってしまうわけでございますけれども。厳正な処分そのものは評価をしているところでございますが、そこに至る経過がありますから、指導とか監督責任は金融庁にもあったんではないかという立場でお聞きをしたいと思います。 実は、三井住友といいますのは、今回の独禁法違反、優越的地位の濫用というのは以前に既に指摘をされ、心配をされていたわけでございます。二〇〇一年に当時の住友とさくらが合併するときに、公正取引委員会に対して、後から独禁法違反だよと言われるのは困りますから、事前に審査、事前に相談をして審査をしてもらったことがございます。その文書が公になっておりますけれども、二〇〇〇年の十二月二十五日、公正取引委員会の文書で、住友銀行とさくら銀行の合併等についてというのが出ております。 これは、その中にいろいろ指摘されているんですけれども、産業界に与える影響というところで公取がこのときに既に指摘をしています。公正取引委員会は、この審査をするというときに、住友、さくらの取引先にアンケート調査を実施いたしました。その取引先、まあ中小企業がほとんどですけれども、回答では、もう既にこのときに合併によって借入れ以外の取引の要請があるんではないかと懸念している、あるいは現にあると。つまり、今回のような金利スワップを、抱き合わせ、押し付け販売をもう既にされているとか、される懸念があるというのが三割から四割という比率でもうこのときに出ております。 これを踏まえて、公正取引委員会は、こういうふうな不利益な事態がないようにと、これは不公正な取引、独禁法十九条につながるおそれがあると、所要の対応をしなさいということを指摘をしております。 この指摘に対して、三井住友側は、そういうことないようにコンプライアンスについて徹底しますとか、自律的なコンプライアンス機能働くように最尽力していくと、最大限努力するというようなことをこのときにもう申出をして回答しているといいますか、誓約をしています。その結果、合併になったわけでございますけれども、ただ、公取はさすがでございまして、このときに既に、今回指摘したことに対して実施状況を十分把握していくと、独禁法違反が認められる場合にはこれに厳正に対処するという、まあ警告といいますか忠告もしていたわけでございます。 にもかかわらず、三井住友は、西川頭取はと言ってもいいと思いますけれども、合併が認められたらすぐそのときの誓約をほごにして、今回指摘されているような金利スワップの抱き合わせ、取引先に押し付け販売をしたということで、公取をなめて掛かったんだというふうに思います。 私は、この経過のときの対応について西川さん本人にお聞きをしたかったわけでありまして、私は何も西川さんを呼んで、ただ辞めろとかそういう、まあそれもありますけれども、そういう追及をしようと思って来てほしいというわけじゃなくて、事実経過をいろいろお聞きしたかったということでございますので、次のときにはきちっと来てもらいたいと思います。 こういうことなんですけれども、これをだれに聞くかというのがありますが、先ほど言いました金融庁は、ちょっと姿勢を聞いてみたいと思いますけれども、公正取引委員会は、警告をしたとおり、忠告をしたとおりに、三井住友が言ったことは本当にそうするだろうかということを、実施状況を、事実関係を調べられて、独禁法違反があると認定をされてそして厳正に対処されたと。公正取引委員会、非常に言葉どおり実行されたというふうに思います。三井住友も公取をなめたらどんな結果になるかというのを、もう本当骨身にしみたんではないかと、ほかの銀行も含めてですね、思いますけれども、この点ちょっと情けないのが金融庁ではないかなと。 つまり、合併のときにもう三井住友は、この独禁法のことでいうと危ない銀行だと指摘されたわけですね、公取から。にもかかわらず、三年間検査に入られたわけですけれども、金融検査マニュアルの中にも、コンプライアンスを、ちゃんと体制を取っているかとか、中身についてもいろいろ書かれております。そういう、何も知らなきゃ別ですけれども、公取がわざわざ指摘していたような危ない銀行だということを念頭に置いて検査されたら、三年間検査で分からなかったとかあるいは指導しなかったということはないというふうに私思うわけですけれども、検査の方はいかがその辺とらえておられますか。
○政府参考人(西原政雄君) お答え申し上げます。 現在、三井住友の件で、優越的な地位の濫用、この件について検査ではどういうふうに把握していたのかと、こういう御質問でございます。 以前から、個別の金融機関の検査内容について言及するということは差し控えさせていただきたいと思いますが、ただ、あらゆるケースにおきまして、やはりいろんな情報それからいろんなそういった置かれた法令の状況、そういう下におきまして、コンプライアンス上問題がないかどうか、あるいは顧客保護等の管理体制が問題がないかどうかという観点からチェックをしております。 今回指摘された金融スワップ取引を含むデリバティブ商品、こういった等の多様性といいますか、多様化されたいろんな金融商品がありますが、そういった販売につきましては、今委員御指摘のとおり検査マニュアル、あるいは私ども、この点については今事務年度の基本方針においても最重点チェック課題というような形で、それがきちっと説明が果たされているかという観点からチェックを行ってきております。そうした検証の結果で仮に問題があるということが確認できれば、その販売した金融機関につきまして法令等遵守体制あるいは顧客保護管理体制が不十分であると、こういう指摘を行うことになるわけでございます。 そういった観点から若干触れさせていただきますと、昨年の七月の二十七日に、私ども初めてでございますが、金融検査指摘事例集というものを発表させていただいております。これは、金融検査でもって指摘した事例が、その銀行のみならず、それはほかの銀行にもやはり参考にしていただきたいなと、そういう問題があるんだということを認識して早目早目の改善を促していきたいということもございまして、検査指摘事例集というものを作りまして、検査結果の金融機関へのフィードバック体制の充実を図ってきたところでございます。 そうした中におきまして、一つ指摘をさせていただきますと、これは保険契約に係るものでございますが、若干読ませていただきますと、「営業店へのコンプライアンス・ルールの徹底や顧客情報の取扱いルールが策定されていないなど取組体制が不十分であったことなどから、保険契約に係る顧客情報が銀行の融資判断に利用されかねない状況にあることや、業況が悪化している顧客を保険会社に紹介するなど優越的地位の濫用ととられかねない不適切な行為があった事例。」という形で指摘事例集にも載せさせていただいております。 そういうような形で、私どもできるだけこういった検証に努めてまいりたいと今後も思っております。
○大門実紀史君 いや、私お聞きしたのは三井住友で、具体的に公取が入る前に指導されたんですか、そうしたら。
○政府参考人(西原政雄君) ただいま申し上げましたように、三井住友も含めまして、金融検査におきましてはそういった我々把握した事例につきまして、これは体制面で我々プロセスチェックという形でやっておりますので、その問題の事例を指摘するというよりは、なぜそれが起きたか、それの体制が問題であったという形で法令遵守体制あるいは顧客保護管理体制、これが不十分であるというような形での指摘をさせていただいているということでございます。
○大門実紀史君 私、この間、明治安田もアイフルも、いろいろ処分が厳正にされているのは評価しているところでございますけれども、コンプライアンスに関して言うと、普段、何といいますか、かなり自由放任といいますか、それほど厳しいチェックしないで、いざ何かやったら厳しく体罰を加えるといいますか、何か支離滅裂な学校の先生みたいなようなものを感じるんです。もっと普段からきちっと指導監督をコンプライアンス面で強化をしていくことが、この間、明治安田、アイフル、そして三井住友、すべて共通するのはコンプライアンスでございますから、求められているんではないかと、いわゆる資産のチェックだけではなくて、そういうことが求められているんではないかというふうに思います。 せっかく今日、佐藤局長来られておりますのでお聞きしたいんですけれども、私はこの三井住友で思い出しますと、二〇〇三年ですかね、ゴールドマン・サックスの増資の問題、あのときはもう大変な、委員会でも大変な議論がありましたけれども、私は非常にあのゴールドマン・サックスの増資問題、疑惑といいますか、疑問に思っておりました。当時、佐藤さん、検査局長だったと思いますけれども、あのときにきちっと三井住友を追い込んでおけば今回のことはなかったというふうに私は思うんですけれども、今回は厳しくされましたけれども、何か政治環境が変わったんでしょうか。
○政府参考人(佐藤隆文君) 個別の銀行の個別の取引でございますので言及は差し控えさせていただきたいと思いますけれども、私ども、そのときそのときにおきましてできるだけ正確な実態把握を行い、その実態把握をした事柄について法令を参照して法令に該当するか否かといった点を確認した上で、必要がある場合には厳正に行政処分を行うと、こういう対応をしてきておるつもりでございます。
○大門実紀史君 それはまあ聞いてみただけでございますけれども、何といいますか、あのときのことが非常に三井住友というと印象にあるものですから、ということでございます。 公正取引委員会にお聞きいたします。 先ほど御紹介しました合併時におけるアンケート調査、取引先のアンケートというのはほかのメガバンクもやっていらっしゃるというふうに思います。さっき言いましたとおり、三井住友はそういう押し付け販売を懸念している取引先が三、四割あるということでしたけれども、ほかの銀行について公取が調べられた数字を教えてもらいたいと思います。みずほの合併のとき、東京三菱の合併のとき、それぞれどういう数字だったか、教えてもらえますか。
○政府参考人(伊東章二君) お答えいたします。 銀行の合併、統合に際しましては事前に独禁法上の問題がないかの相談があるわけでございまして、私どもそれには基本的に応じておると、こういうことでございます。 その合併が独禁法上問題ないかどうかを審査する過程におきまして利用者、ユーザー等のアンケート調査等もやっておると、そういうことでございますが、そういうアンケート調査結果で、まず、みずほグループの統合時のアンケート調査の結果でございますけれども、預金等借入れ以外の取引や社債引受けの要請等が現にある、又は今後強まると見込んでいるとの回答があった比率は四割から五割でございました。また、三菱東京フィナンシャル・グループの設立時のアンケート調査では、三五%から四五%の事業者がそうした回答をしていたということでございます。 なお、こういう要請が当然のことながら直ちに独禁法上問題となるということではございませんが、取引先の事業者に対して融資比率あるいは出資比率が高いこと等を背景といたしましてこういう要請を行うと、その場合に、当該要請に応じない場合に不利益な取扱いをする旨示唆するという場合には不公正な取引方法、優越的地位の濫用ということで不公正な取引方法につながるおそれがあると、こういうことになるわけでございます。
○大門実紀史君 今公取から言っていただいたように、今回事件を起こした三井住友よりも、みずほとか東京三菱の方が合併時に取引先はもっと懸念を表明していたということですから、三井住友だけに起きている問題とは限らないという点で検査の方もこれからチェックをしてもらいたいというふうに思います。 次に、消費者金融、サラ金の問題をお伺いいたします。 いろいろ取り上げてまいりましたけれども、今日はテレビCMの問題でちょっと看過できない事態になっていますんで、質問したいと思います。 サラ金のテレビCMは自粛をいろいろしてまいりました。例えば、二〇〇二年には放送と青少年に関する委員会の方から消費者金融のサラ金のCMに関する見解というのが出て、民放連で自粛をしていくとか、あるいは業界、武富士問題のときに業界そのものが自粛をするとかありました。 最近では、例の三月十五日、私の予算委員会の質問のときに与謝野大臣がサラ金のCMは不愉快だとお答えになった翌日に、また午後、今、夕方の五時から九時まで、それまでは九時までCMを自粛していたんですけれども、十時まで自粛するというような表明をしているところでございます。ただ、よく見てみますと、十時以降テレビを付けてもらうと分かるんですけれども、その分、のべつ幕なし、もうこれでもかこれでもかというように、サラ金アワーみたいにコマーシャルが物すごい量流されております。まあ特にソフトな、お嫁さんにしたいような若い女性がにこにこして出てきて、決して取立ての怖いおじさんの顔は出てこないわけでございますけれども、そういうイメージで、特にその時間に見るのは若い人が多いわけですね。で、テレビのCMは若い人が見るからということでずっと自粛をしてきた経過があります。 それと、今の多重債務者になる原因は、昔は、バブルのころはぜいたく品を買って多重債務に陥る人が一番多かったわけですけれども、最近の調査でいくと、生活費不足、あと収入が減ったからという人、合わせて七割ですね。そういう生活が苦しくてサラ金に手を出すという方が増えている状況です。そういう方がいろいろ自分の生活に悩む時間というのはやっぱり夜遅い時間、サラ金のCMが流れる時間というふうなことがありますから、私はその時間に、時間帯を自粛しただけで済むのかと、あんなにもう大量の本数流されてどうなのかというふうに思っております。 これ、金融庁がやめろと言うわけにいかない話だというのは十分承知しておりますけれども、私は時間規制よりも、もう本数といいますか、放送延べ時間、総量を、総量自粛をしてもらう段階に来ているというふうに思いますけれども、与謝野大臣が不愉快と言われた一言が大変大きな影響を及ぼしたわけでございますけれども、もう一言何かございませんでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) 結局、繰り返し繰り返しテレビを見ているうちに、何かマジックに掛かったように、消費者金融からお金を借りるということが極めて常識的な日常性を持ったことのように多分錯覚に陥るんだろうと私は思います。 消費者金融からお金を借りるというのは非日常的なことでなければならないと思っておりまして、そういう意味で、国民に心理効果を与えるようなコマーシャルはやはりなるべく少ない方がいいに決まっていると思いますし、座長の中間報告でもやはりこのことに言及されておられて、たばこの広告規制等もあるということを言及されていますんで、これはやっぱり広告の問題はマスコミの方にも御協力をいただかなければなりませんけれども、何かみんながATM感覚で消費者金融からお金を借りるというのは私は不自然なことだろうと思っております。
○大門実紀史君 ありがとうございます。本当にそういう方向で対処しなきゃいけない事態になっていると思います。 今、ATM感覚と言われましたけれども、もう一つ私、気になっているのは、自動契約機、「むじんくん」とか無人、実際には対面で画面でやるわけですけれども、実際には無人コーナーで契約できるというやつなんですけれども、これが今すさまじく全国で五千七百二十六店になっていまして、有人店舗の三倍の数になっております。 これは、九三年にアコムが「むじんくん」というのを最初に導入して、アイフルが「お自動さん」というんですね。で、プロミスが「いらっしゃいましーん」というんですよね。武富士が「エンむすび」と、だれが武富士と縁を結びたいかと思いますけれども。ほのぼのレイクが「ひとりででき太」とか、何かお客さんが非常に取っ付きやすいような名前を付けて、これも若い人をターゲットにしているわけですね。若い人はほとんどこの無人契約機でサラ金を借りるということも判明しております。 で、これ、そのものの問題点もあるんですけれども、私、この間、アイフルで問題になってここでも少し取り上げましたけれども、消費者団体生命保険というのがあります。つまり、アイフル、サラ金で、ほかのサラ金もやっておりますけれども、サラ金でお金を借りたときに同時に加入させられる団体生命保険でございまして、借入れ用紙と同じ用紙になっております。 これは、今、アイフルなんかで裁判にもなっておりまして、自殺に追い込んだおばあちゃんの遺族のところに死亡診断書出せということで、調べてみたらもう過払いになっていたと、既に返済していたと。それに対して、だから詐取になるわけですね、詐欺みたいなことになるわけですけれども、そんなことも事例が起きていて裁判になろうとしておりますけれども、この問題がほかのサラ金も含めて、何といいますか、何でこんなことをサラ金が、サラ金が団体生命に入れなきゃいけないのかと。そもそも不思議なといいますか、命を最初に担保に出さなきゃいけないような話なのかと。 いろいろ問題点はありますけれども、私はこれは明確に、まず保険業法あるいは商法からいきますと、本人がきちっとその団体生命保険に入ったということを合意していなきゃいけないと。もう一つは、そういう保険ですよと、あなたがもし亡くなったときはその保険はサラ金会社が受け取るんですよということが明確に認識される、つまり保険の中身がちゃんと説明されていなきゃいけない。重要事項説明がありますけれども、こういうものがきちっとされていなきゃいけないわけですけれども、今申し上げた自動契約機でほとんど契約するとか、いろんな点で問題がいろいろあるというふうに思います。 金融庁、参考人にお聞きいたしますけれども、まず、この保険業法、商法あるいは金融庁の監督指針でも、この本人の同意と重要事項説明というのはどういうふうな位置付けになっているか、このサラ金の、団体生命の場合で結構ですけれども、教えてもらえますか。
○政府参考人(佐藤隆文君) まず、本人の同意の方でございますけれども、これは消費者信用団体生命保険など、他人の死亡によって保険金が支払われる保険契約、これにつきましては商法第六百七十四条の規定によりまして、被保険者の同意があることが要件となっております。 これを受けまして、私どもの金融庁の監督指針におきまして、保険契約者以外の者を被保険者とする保険契約の場合には、被保険者本人が署名又は記名押印すること等により同意の確認を行うことを求めております。これらを踏まえて、各保険会社においては被保険者同意の確認が行われているものと承知をいたしております。 それから、重要事項説明の方でございますけれども、これは保険業法の第百条の二でございまして、保険会社は、その業務に係る重要な事項の顧客への説明を行うための措置を講じるということが求められております。 これを受けまして、金融庁の監督指針、これは本年二月に改正され四月から施行されておりますが、消費者信用団体生命保険を含む団体保険については、保険契約者である団体が被保険者に契約概要、そして注意喚起情報、これを記載した書面を交付することにより、保険会社が顧客に行うのと同程度の契約内容に関する説明等が行われることを確保するための措置を講じるよう保険会社に求めていると、こういう位置付けになってございます。
○大門実紀史君 ありがとうございました。 さっき言った、自動契約機も含めて、そういう法律に基づいた確認がきちっとされているかどうかというのはほとんどされていないと、本人が聞けば説明する程度になっているという問題点がありますので、検査のときに、あるいは指導のときに徹底をしてもらいたいということを今日の時点では申し上げておきたいと思います。 私、与謝野大臣にお聞きをしたいんですけれども、この団体信用生命保険のそもそもについてなんですけれども、これがサラ金の厳しい取立てを助長する役割になったり、特にアイフルの場合なんかなっていますね。自殺に追い込んだってお金は取れるというような根底的なものがありますから非常に問題があると思うんですけれども、そもそもこの団体信用生命保険というのは、私、そのものの意義は余り否定しません。例えば、住宅ローンなんかは、お父さんがもし万が一亡くなったら、住宅ローンの残債が残ったら家族が困っちゃうわけですよね、家出なきゃいけないとかですね。そういうときのために、全面的に否定するわけじゃありませんが、なぜサラ金がこんなものに借り手を入れなきゃいけないのかと。住宅ローンというのは、もう金額が、一生の買物ですから、大きいから分かるんですけれども、サラ金というのはそもそも少額の融資のはずでございますから、どうして命を担保に出させるのかと。そもそも、こういうものにサラ金がもう平気で借り手を入れていること自体、私大変不愉快に思っているところでございますけれども、大臣も不愉快に思われると思いますが、御見解をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) 消費者金融というのは比較的短期、そんな多額のものでない。それに、生命保険が本当に必要かということを先生が疑問を持たれるというのは当然だろうと私は思っております。 また、政府参考人から答弁をさせていただきましたけれども、やはり契約というのは両当事者の明確な意思の下で契約がなされる。また、契約の内容については、契約の当事者は十分知り得る機会を持って、どういう契約をしたのかと、例えば保険料は幾らなのかということをやっぱり知らなければならないと。 そういう意味では、金融庁も度々団体等を通じてそういうことについて注意を喚起しておりますけれども、これからも検査等を通じまして、こういう点についてもきちんと業界に徹底をしてまいりたいと思っております。
○大門実紀史君 ありがとうございました。終わります。
○糸数慶子君 無所属の糸数です。 まず、金融担当大臣にお伺いしたいと思います。 金融機関の社会的責任、CSRの問題についてですが、最近企業の社会的責任に対する関心が極めて高くなってきております。これは地域貢献や環境問題、そしてNPOの支援など、企業にとってみても国民、消費者からの評価にさらされるということで、これ積極的な取組も出てきております。 金融機関のCSRについては、金融改革プログラムの中でも取組を促進することとされており、この三月末に金融庁は金融機関のCSR実態調査結果を報告、公表しています。 まず、金融庁が把握しておられる調査結果の概要についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(佐藤隆文君) ただいま御紹介いただきましたCSRの具体的な取組についてのアンケート調査の結果でございますが、三月末に公表させていただきました。その内容につきましてかいつまんで申し上げます。 実態調査を実施いたしました千二百三十四の金融機関のほぼすべて、九九%でございますけれども、から回答がございまして、そのうち約三分の二の八百十機関からCSRを重視した具体的取組を行っているという回答がございました。 この回答を集計、整理してみますと、例えばCSRの取組を行っている金融機関八百十機関のうち、約六割が地域との共存共栄ということをその取組を行う主な理由として掲げてございます。また、CSRの取組を行っている金融機関八百十機関のうち、約八割が何らかの形でCSRの取組に関する情報開示を行っております。 それから、先ほどのアンケートで紹介をさせていただきましたCSRの取組事例、全部で千八百八十事例ございますけれども、この中身を見てみますと、まず取組事例の類型といたしましては、取組の多い順に社会貢献約三〇%、地域貢献約二六%、環境保全約一四%、そして顧客・消費者に関する取組約一三%、さらにコンプライアンス約八%という姿となっております。 また、取組の中で特に意識するステークホルダー、利害関係者といたしましては、約五割の取組事例において地域住民、また約三割の取組において顧客・消費者というのが挙げられているといったところでございます。
○糸数慶子君 今アンケートの調査結果を御報告いただきました。 金融機関がCSRの取組を進めている、そのことはやはり積極的に評価しなければなりませんが、逆にその一方で、内容的な面で見ていきますとまだ不十分な点も見られると思います。 例えば、どういった相手を主に意識しているかというその点なんですが、顧客それから消費者、それから地域住民が四分の三以上を占めておりまして、NPOなどを対象にしたものはわずか三・五%にすぎません。今ありましたけど、内容面でも、環境が一四%、社会的責任投資、SRIがわずか一・八%、いまだ顧客サービスの延長に近いところにとどまっているというのがCSRの実態ではないかというふうに思われます。もちろん、中にはすばらしい取組もあるかもしれませんが、残念なことにこの事例集の中には、個別事例の一覧がありますが、その詳細までは今分かっておりません。 金融庁は今回、その事例集を作成し、集計結果を統計的に公表していますけれど、その中で特に推奨されるべき事例などを具体的に調査していらっしゃるのでしょうか。今回のこの事例集の公表ということで、改革プログラム工程表の取組は一段落かもしれませんけれど、それを更に一歩進めて先進的事例や推奨事例といったものを紹介する事例集を更に作成してはどうかというふうに考えますが、金融担当大臣の前向きの御答弁をお願いいたします。
○国務大臣(与謝野馨君) 金融機関が社会的責任を論ずる前に、やはり金融機関はリスクを取って金融仲介をするというやっぱり本来の責任をまずきちんと果たしていただくということが第一だろうと思っております。 今回の事例集作成は、各金融機関が他の金融機関の具体的取組を参照し、今後の取組に生かすこと等を通じて金融機関の利用者等の利便性向上に資することを目的として行ったものでございます。一方で、金融機関によるCSRを重視した取組やその情報提供等については、私企業である金融機関が自己責任原則にのっとった経営判断に基づき自主的に行っていくべきものであり、その評価も、市場規律の下、利用者を含む多様なステークホルダーにゆだねられているものと考えております。したがって、どの事例が先進的であるか等は、当局が推奨するのではなく、各金融機関が自主的な御判断や利用者等の評価にゆだねられるべきものと考えております。
○糸数慶子君 先進的事例の紹介という観点から一つお伺いしたいと思います。 従来、これ、環境やそれからNPOといった問題取り上げますと、どうしてもその採算面の問題から融資が難しく、民間金融の問題としてはなかなか取り上げてきませんでした。しかしながら、大手金融機関の中には環境配慮企業の評価手法を独自開発して優遇金利で貸出しを行うというところも出てきているわけです。また、先日視察をいたしました大和証券SMBCでは、温暖化ガスの排出権取引に対して、それにリンクした金融商品を開発されていたというふうに聞きました、されていますね。 こうした環境面での先進的な取組についても是非紹介していく必要があると思いますし、このような面での金融技術の活用といったことも進めていただきたいということでお伺いいたしました。金融庁の御見解を再度お伺いしたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) 御指摘のように、近年においては、金融機関による環境配慮行動としては、例えば、環境配慮に優れた取組を行っている企業に対する金利優遇や、そうした企業を中心に投資を行うファンドの組成など、環境配慮型の金融商品の提供が行われているところでございます。また、世界の環境問題に配慮する国際的な取組であるエクエーター原則やUNEP・FIに我が国の金融機関も参加しているものと承知をしております。 こうした動きを受け、環境省において環境と金融に関する懇談会を設置し、環境政策における金融分野の役割の重要性について幅広い観点から議論を行っているところであり、金融庁もオブザーバーとして参加しているところでございます。 今回、環境分野も含め、金融機関のCSRについての様々な取組を調査して取りまとめ、事例集として公表させていただいておりますけれども、金融庁としては各金融機関が環境に配慮した取組を自主的に進めていただく際に役立てていただければと思っております。
○糸数慶子君 NPOに対する融資というものも徐々に広がりつつあるわけでして、例えば全国の労働金庫のNPO向け融資残高はここ数年で三倍にも伸びていると言われています。信用金庫が融資を行っているという事例も多くあるわけでして、NPOに対する融資については、出資が不要といったNPOという制度上の制約からリスクが大きい面もありますが、その一方で、福祉事業の行政からの受託などを背景に貸手それから借り手の双方からこれからのニーズが高まっていくというふうに思われます。 そこで、NPOの融資の円滑な推進という観点から、例えばNPOのリスクの評価手法について研究するとか、あるいは金融検査マニュアルの別冊、これ中小企業融資編ならぬNPO編のようなイメージで、融資できるような事例を紹介するといった取組が今後必要になるのではないかというふうに考えております。 次に、在日米軍の再編問題についてお伺いしたいと思います。 日米両政府は今月の一日に、外務防衛担当閣僚によります日米安全保障協議委員会、つまり2プラス2でございますが、それを開きまして在日米軍再編の最終報告に合意し、発表いたしました。今度の在日米軍再編の最大の特徴ですが、これは、戦後だけでなく復帰後も沖縄県に集中そして拡大し続けてきました米軍の基地が今回初めて県外や国外にその一部が移転されることになったこと、しかしその移転には莫大な財政負担が我が国に求められているということであります。 そこで、最初に谷垣財務大臣にこの件についてお伺いいたしますが、谷垣大臣は、国の安全保障という政府のいわゆる重大な責任を負っているわけですから、財政の面から考えていただきましても大変重要な責任を負っていらっしゃいます。次期総理の声もありますので、国家の安全保障、そして国民の平和的生存権ということで、まず大臣の率直な御見解をお伺いいたします。 まず一点目に、巨額の財政負担を伴う在日米軍の再編計画についてのまず御所見からお伺いいたします。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今、糸数委員からお話がありました在日米軍の再編は、いわゆる2プラス2で五月一日に合意を見ました。それで、今おっしゃるように、確かにこの経費はかなりのものが要るということは事実でございます。具体的にどれだけ要るかはこれから防衛庁でしっかり精査をしていただいて、私どもと予算措置は相談をさせていただくわけですけれども、今お話がございましたけれども、この問題は二つの側面から考えていかなければならないんだと思うんですね。 糸数先生も沖縄の御出身でいらっしゃいますが、やはり日米安保条約上、米軍基地、ほとんど沖縄で大きく負担をしていただいていた。やはりこの地元の負担軽減というのは今度の大きな眼目の一つでございます。それからもう一つは、それと同時に、やはり日本の安全保障体制というものが日米安全保障条約というものを基軸として成り立っているわけですから、その日米安保体制というものが脆弱になっては困るという二点が私はあるんだろうと思います。 したがいまして、今後、具体的経費はどうしていくかというのは防衛庁とよくよく精査をしながら協議をするわけでございますが、しかるべく予算上の措置は講じていく必要があるだろうというふうに考えております。
○糸数慶子君 今、財務大臣、二点を挙げてこの米軍再編ということをとらえていらっしゃるようですが、その中で、今回の海外基地への財政負担、それが本当に沖縄の負担の軽減になるというふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今回のグアムへの移転、八千人の海兵隊員、それからその方たちの御家族は九千人というふうに数えられているというふうに承知しておりますが、やはりこれだけの方々がグアムに移転されるというのは、私は沖縄の負担軽減に大きく資するのではないかなと思います。
○糸数慶子君 今、負担軽減になるというふうにおっしゃったわけですが、実際には実動部隊が沖縄に残るということから考えていきますと、司令部が移転した、あるいはその家族が移転したということでは、正直言いまして、今のこの沖縄で発生しております事件や事故、あらゆるこの沖縄での、特に海兵隊絡みの事件や事故での発生の形態を考えていきますと、決して県民の負担軽減には直接つながらないというふうに私は受け止めております。 新たに基地負担を伴う本土基地所在市町村への財政負担に対する見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 先般合意しました内容、これをどう着実に実施していくかということは今後政府部内で検討が進められることになるわけでございますが、関係する自治体の負担を軽減するために必要な措置についても、今後、関係自治体からの御要望等も踏まえて、防衛庁を始め関係省庁において検討が進められていくことになると思いますが、財務省としても、そういう関係省庁と協議をしながら、これはもちろん厳しい財政事情もございますから、内容等をしっかり精査する必要があるとは考えておりますけれども、適切な対応をしなければいけないと考えております。
○糸数慶子君 この在日米軍再編に関する費用ですが、総額三兆円を超えると言われているわけですけれど、この積算根拠についてお尋ねをしても、恐らく現段階では具体的な数字ができ上がってないという答弁しか返ってこないということが十分に予測されますのでこのことはやめますけれど、この経費負担ですね、負担が巨額であること、さらに海外での米軍基地建設への負担であることから、三つの点についてお伺いしたいと思います。 この再編経費は防衛費の関係枠の範囲なのか、それともそれは別建てなのか、お伺いします。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今、糸数委員おっしゃいましたように、まだどれだけのものになってくるのかということはこれからの検討でございますので、現段階で最後の最後まで予断を持って見通すことはできない点がございますが、その予算措置をどうするかというのは、仮に防衛関係費を上乗せして、防衛関係費に今度の要する費用を更に上乗せしていくということになりますと、現下の厳しい財政状況の下でこれはなかなかそうもいかないことでございますので、米軍再編に要する経費がそのまま上乗せにならないように中身はよく精査する必要があると思っております。
○糸数慶子君 米軍のこの海外の基地への財政支出の法的根拠なんですが、法制度の整備状況をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) これも今後防衛庁で精査されて、どういう経費がどのように要るかということをよく検討させていただいて、もし必要な法的措置が要るのであれば手当てをしなきゃいけないということですが、現段階ではその点がまだはっきりしているわけではございません。
○糸数慶子君 今回のこの在日米軍再編の財政負担がほとんどの分野で明確な数字が今出ていない中で、比較的はっきりとした数字が取りざたされておりますのが、先ほど話にもありましたグアムへの移転経費であります。これ、総額が百二億七千万ドルのうち五九・三%の六十億九千万ドル、約七千億円と言われておりますが、これが日本の負担と言われております。このような巨額な経費を財務大臣としてどう捻出されていかれるのか。グアム移転は普天間基地の辺野古移設とパッケージともよく言われているわけですが、普天間飛行場の県内移設がとんざすれば、この巨額な費用を投じて完成させるグアムの施設が将来無駄になる事態さえ予測されています。ですから、この日米間の今回の合意事項を踏まえて、以下の件について御見解をお伺いいたします。 まず一点目に、このグアムの移転経費については、先ほどもお伺いいたしましたけれども、特別立法が可能なのかどうか。そして、現時点で把握されている支出項目、どのような項目が想定されるのか。さらに、そのグアムへの移転費用と国内基地への移転費用とその内容に違いがあるのか。そして、外務それから防衛担当閣僚で合意したパッケージ論に対する財務大臣の御見解、併せてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 先ほどお話ししましたように、日本側の負担、これがどれだけのものに当たるのか、支出項目はどうかということでございますが、この間の合意の中で、日本側の負担に出資あるいは融資と、双方が含まれているということ等は承知しておりますが、具体的にどのようなものにどうしていくのかという検討はまだこれからでございますので、現時点ではなかなかお答えすることができない、今後の検討だということでございます。
○糸数慶子君 それでは、今度のこの米軍再編が、巨額な費用負担の割には、先ほどの財務大臣の答弁でも分かりますけれども、本当に内容が不透明であります。特に、この沖縄の基地負担の軽減というのが政府の側から実際に宣伝されながら、地元沖縄では、ある意味政府との溝はますます深まっているというふうに受け止められます。 例えば、四月七日の防衛庁長官と名護市長の間で交わされた合意文書では、実はこれは政府は地元の理解を完全に取り付けたというふうに、私ども県民から見ていけばこれは演出を図ったというふうにしか受け止められませんが、滑走路の長さ一つとっても市長は反対を表明しております。また、去る十一日の沖縄県知事と防衛庁長官との確認書では、これは予定の建設場所に何を建設するのかさえ合意されてないように受け止められます。これは、防衛庁はV字型滑走路、沖縄県は暫定ヘリパッドを想定しているわけで、実際に長官と名護市長、それから県知事と防衛庁長官、実際にお話をして何を確認されたのか、県民にとっては本当に見えない、はっきりしない状況であります。つまり、結果的には何も合意されてないというふうにしか受け止められない、この食い違いがあるわけです。 こうした食い違いは何も政府と地元にあるだけではないというふうに思えます。防衛庁の主張も矛盾だらけであります。なぜかといいますと、ジェット戦闘機の離発着は考えないというふうにしつつも、千八百メートルの滑走路を要求したり、それから使用をヘリの計器飛行と固定翼小型連絡機に限定するというふうに言いながら、滑走路を最新鋭機のオスプレーが使用可能な二本のV字型にするという、そういう状況であります。 また当初、環境、そして実行性の面から、陸上が主体というふうに宣伝をしておりました。実は私、今手元の方に、これは防衛庁の方から提示されました、名護市民に配られたこういうパンフレットがございまして、この中には、普天間飛行場のいわゆる早期の返還、それを実現するためにという、こういう資料がございますが、この資料の中に実際に記載されております事項に、飛行場の建設やその後の運用できれいな海が失われませんかという問いを設けて、その回答として、沖縄の皆様の美しい海を守りたいという思いは十分承知しており、自然環境に与える影響を最小限にするように努めます、新たな合意案は、基本計画により海上に設置する部分をおおむね半減させるなど、環境への影響を極力少なくしました、サンゴや藻場、小さな島への影響を考えて、浅瀬を極力避けましたという、この資料を出していらっしゃるんですね。 この資料にあるこの案と、それから現在稲嶺知事が提案されていること、あるいはまた名護市長と防衛庁が合意をしたというふうに言われていることとは相矛盾するような内容になっているわけですが、こういうことに関しまして、この新しい沿岸案について提案されております防衛庁にお尋ねをしたいと思います。 まず一点目に、政府案とそれから沖縄の稲嶺知事が提案をいたしました内容、それは両立が可能であるかどうか、そして工法や建設期間及びその建設費用の面ではどうなのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(渡部厚君) 建設費用につきましては、これから具体的に計画を作る段階で明らかになることでございますので、現時点におきましては申し上げることができませんので、御理解いただきたいと思います。 それから、県知事さんのお考え、あるいは名護市長さんのお考えとの関係につきまして御説明させていただきたいと思いますが、そもそも普天間飛行場の移設につきましては、同飛行場の周辺住民の方々の不安を早期に解消するという観点で日米間で鋭意協議を続けた結果、五月一日の先般の2プラス2におきまして承認されましたロードマップにおきまして、緊急時における基地機能及び空中給油機を運用する機能を本土に移転し、ヘリなどによる海兵隊の陸上部隊の輸送機能をキャンプ・シュワブに移設するということといたしておりまして、代替施設につきましては、小型輸送機等の離発着の必要性、そういうニーズを踏まえまして、千六百メートルの滑走路、及び、両端に百メートルのオーバーランを有する二本の滑走路をV字型に配置するということで合意したところでございまして、これらの点につきましては、引き続き名護市に対しまして誠意を持って御説明、御理解を得たいと考えておるところでございます。 また、普天間飛行場代替施設の移設につきましては、ロードマップにおきまして同施設が完全に運用上の能力を備えたときに実施されるとされておりまして、こうした趣旨を沖縄県等に御説明しているところでございます。 また、五月一日には、沖縄県知事と防衛庁長官との間におきまして、一日も早い同飛行場の危険性を除去することがこの問題の当初の目的にかなうものであるとの共通認識の下に、在沖米軍再編に係る基本確認書を取り交わしておりまして、その中で、政府案を基本として、普天間飛行場の危険性の除去、周辺住民の生活の安全、自然環境の保全、同事業の実行可能性と、四点に留意いたしまして対応するということで合意するといったことを盛り込んでいるところでございまして、今後ともこの基本確認書を基に沖縄県等と誠意を持って継続的に協議してまいる考えでございます。 いずれにいたしましても、沖縄県及び名護市を始めといたします関係地方公共団体の御理解と御協力を得まして、普天間飛行場の移設、返還の着実な実施に向けて全力で取り組んでまいる所存でございます。 沖縄県知事と防衛庁長官との間で基本確認書を交わされましたのは、五月十一日でございます。
○糸数慶子君 私、お伺いしたのは、実は最初の沿岸案では海域を避けることを強調していた、新沿岸案ではその逆ですが、なぜそういうふうなことに変わったのか、お示しいただきたいと思います。
○政府参考人(渡部厚君) いわゆるV字型案でございますけれども、普天間飛行場代替施設につきましては、先ほども申し上げましたように、日米間で運用上の能力を維持しつつ、住民の生活環境とか自然環境に対する影響などを考慮いたしまして、普天間飛行場の返還を加速できるような多くの選択肢を検討した結果、昨年の十月の2プラス2共同文書におきまして、キャンプ・シュワブを活用して配置することに合意いたしたものでございまして、これがいわゆる同文書に添付された概念図で示されておりますL字型でございます。 五月一日の2プラス2におきまして承認されましたいわゆるV字型案でございますが、これにつきましては、住民の安全、環境の保全、実行可能性に留意するということで、地元との、名護市と宜野座村でございますけれども、地元との基本合意書の考えに基づきまして、様々な要素を考慮しつつ、かつ環境への影響につきましてもできる限り配慮したものでございまして、それまでの政府の立場と矛盾するものではございません。
○糸数慶子君 政府の資料によって先ほど私は伺ったわけですけれども、浅瀬案、そして今示されました滑走路二本のV字案、矛盾するのではないですかと申し上げましたのは、皆さんのこの資料の中に、沖縄のその地域環境に配慮して海を守る、自然環境に与えるその負荷を少なくするといってこういう案を提示されて、いきなり滑走路を一本から二本に増やし、しかも埋立てをできるだけ少なくするというその案から、八割を埋め立てるというそういう矛盾した状態を提案した、それはおかしいのではないかということを伺っているわけであります。 時間もありませんので、この件に関しては今後とも伺いたいと思いますけれども、ただ、財務大臣に一言申し上げたいと思います。 先ほど、沖縄県の基地の負担を軽減する、そういうことで今回の再編問題、国の方も取り組んでいくというふうに言われたわけですが、実際には沖縄の地元の新聞の中に県民のアンケート調査があります。現在、提案されておりますこの滑走路二本のV字案に関しては県民の六九%が反対ということを示しております。それは、まずそこに配備される予定のいわゆるその機種に関してもやはり明確にきちんとした説明がされてない。しかも、浅瀬をできるだけ埋め立てないという状況から、いきなりその八割を埋め立てていく。そういう状況から考えていきますと、やはりその付近住民に与える、これまでの環境に対する負荷がますます増えていくのではないかという、そういう県民の思いの表れがこういうふうな結果になったのではないかと思います。 これは稲嶺知事も、こういう結果に関しましては、やはりその負担の軽減を求めていく県民感情が、今回の提案されました日米の米軍再編の提案に関しては決して県民の負担の軽減にはなってない表れであるだろうというコメントもされておりますので、一言申し添えておきまして、今後とも本当の意味での県民の負担軽減を考えた再編案を是非アメリカの政府と交渉いただくことを要望いたしまして、終わりたいと思います。
○委員長(池口修次君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(池口修次君) 次に、金融機能の再生のための緊急措置に関する法律第五条の規定に基づく破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容等に関する報告に関する件について、政府から説明を聴取いたします。与謝野内閣府特命担当大臣。
○国務大臣(与謝野馨君) 昨年十二月十三日、金融機能の再生のための緊急措置に関する法律第五条に基づき、平成十七年四月一日以降九月三十日までを報告対象期間として、その間における破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容等に関する報告書を国会に提出申し上げました。 本報告に対する御審議をいただくに先立ちまして、簡単ではございますが、本報告の概要について御説明を申し上げます。 初めに、特別危機管理銀行である足利銀行について申し上げます。 足利銀行については、平成十五年十一月二十九日、金融危機対応会議の議を経て、預金保険法第百二条第一項第三号に定める措置を講ずる必要がある旨の認定及び特別危機管理開始決定がなされて以来、同法に基づき所要の措置が講じられてきたところでございますが、報告対象期間中には、昨年五月二十五日、平成十七年三月期における経営に関する計画の履行状況の報告が同行より提出されております。 また、昨年九月十六日、同行により旧監査役及び旧会計監査人に対し損害賠償を求める訴訟が提起されております。 次に、破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容について申し上げます。 金融整理管財人による業務及び財産の管理を命ずる処分は、報告対象期間中には行われておりません。 続いて、預金保険機構による主な資金援助等の実施状況及び政府保証付借入れ等の残高について申し上げます。 破綻金融機関の救済金融機関への営業譲渡等に際し、預金保険機構から救済金融機関に交付される金銭の贈与に係る資金援助は、報告対象期間中にはなく、これまでの累計で十八兆六千百五十七億円となっております。 また、預金保険機構による破綻金融機関からの資産の買取りは、報告対象期間中にはなく、これまでの累計で六兆四千二百七十八億円となっております。 これらの預金保険機構による資金援助等に係る昨年九月三十日現在の政府保証付借入れ等の残高は、一般勘定、金融再生勘定、金融機能早期健全化勘定、危機対応勘定及び金融機能強化勘定の各勘定合計で十五兆四千七百五十四億円となっております。 ただいま概要を御説明申し上げましたとおり、破綻金融機関の処理等に関しては、これまでも適時適切に所要の措置を講じることに努めてきたところであります。金融庁といたしましては、今後とも、我が国の金融システムの一層の安定の確保に向けて、万全を期してまいる所存でございます。 御審議のほど、よろしくお願いを申し上げます。
○委員長(池口修次君) 以上で説明の聴取は終わりました。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時五十六分散会