災害対策特別委員会 第3号
- 発言数
- 6 件
- 登壇者
- 2 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 2006/03/15
会議録
○委員長(山本香苗君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、水落敏栄君及び井上哲士君が委員を辞任され、その補欠として野村哲郎君及び仁比聡平君がそれぞれ選任されました。 ─────────────
○委員長(山本香苗君) 災害対策樹立に関する調査を議題といたします。 災害対策の基本施策について、防災担当大臣から所信を聴取いたします。沓掛防災担当大臣。
○国務大臣(沓掛哲男君) 第百六十四回国会における御審議に当たりまして、災害対策に関する私の所信を申し上げます。 昨年は福岡県西方沖地震や台風第十四号、ハリケーン・カトリーナ、パキスタン北部の地震など国内外で大きな災害が発生しました。また、昨年十二月以来の記録的な大雪のために、全国で大きな被害が発生しております。これらの災害によりお亡くなりになられた方々とその御遺族に対し、深く哀悼の意を表しますとともに、不安で不自由な生活を余儀なくされておられる被災者の方々に心からお見舞い申し上げます。 この冬の大雪被害に対して、政府といたしましては、これまで災害救助法の適用や自衛隊の災害派遣などによる雪下ろしへの支援、特別交付税の交付、道府県道、市町村道の除雪費補助の緊急措置など種々の対策を講じてまいりました。今後とも関係省庁と連携しつつ、政府一丸となって対応してまいります。 また、新潟県中越地震の復旧・復興については、激甚災害法に基づく中小企業の事業再建に要する経費への貸付制度の特例期間を延長するとともに、被災者生活再建支援制度に基づく生活関係経費の申請期間を延長するなど、被災地の復興状況に応じた措置を適切に講じているところであります。今後とも、引き続き被災地の復興のために必要な支援を行ってまいります。 続きまして最近の防災対策について御説明申し上げます。 一たび起きれば甚大な被害が想定される首都直下地震については、昨年九月に対策大綱を中央防災会議において決定し、首都中枢機能の継続性確保と膨大な被害への対応を柱として、各般の対策のマスタープランをお示しいたしました。今後は、定量的な減災目標と具体的な実現方策を定める地震防災戦略、地震発生時の各省庁の具体の役割等を定める応急対策活動要領を策定することとしております。さらに、経済活動の維持・回復等のため被災後に実施すべき具体的な経済対策を定める地震時経済対策要領を策定するなど、大綱の具体化を図ってまいります。 日本海溝・千島海溝周辺の地震については、本年一月に中央防災会議専門調査会において取りまとめられました被害想定及び防災対策を踏まえ、先月、津波避難体制の整備などを柱とした対策大綱を中央防災会議において決定しました。今後、地震防災戦略や応急対策活動要領を策定するなど、大綱の具体化を図ってまいります。 東海、東南海・南海地震については、昨年三月に中央防災会議で決定した地震防災戦略に基づき、住宅等の耐震化や海岸保全施設の整備等を強力に推進するとともに、応急対策活動要領の見直し、策定を進めてまいります。 特に、建築物の耐震化については、地震防災上最も有効な対策であり、昨年九月の中央防災会議でも国家的緊急課題として建築物の耐震化緊急対策方針を策定し、これを受けて前国会において耐震改修促進法が改正され、さらに耐震改修促進税制や助成制度の拡充・創設について今国会に提案されているところであります。今後とも建築物の耐震化促進に強力に取り組んでまいります。 また、昨年七月の千葉県北西部を震源とする地震など都市型震災については、関係省庁局長会議を開催して、震度情報の迅速な送信の確保、エレベーターの閉じ込め防止などの課題・対策を整理し、関係機関において取組を進めております。また、近畿圏、中部圏の直下地震について、地震の特徴や揺れの強さ等の地震像を明らかにするとともに、被害想定、取るべき防災対策について検討を行ってまいります。 昨年九月一日の防災の日に、首都直下地震を想定した全閣僚出席の政府本部運営訓練を実施するなど、各種総合防災訓練を実施しました。訓練の成果は今後の応急対策に反映させるとともに、来年度も引き続き、地方公共団体との連携の下、政府一体となってより実践的な訓練に取り組んでまいります。 また、一連の風水害の教訓を踏まえ、昨年策定した災害時要援護者の避難支援ガイドラインについては、その充実を図る観点から、今年度、関係機関等の連携方策や避難所での支援等について検討報告を取りまとめたところであり、今後、関係省庁と連携して同ガイドラインの周知に努めるなど、要援護者情報の収集・共有、そして避難支援対策の促進を更に図ってまいります。 被災者生活再建支援法につきましては、一昨年、支給限度額を三百万円に引き上げ、全壊世帯に加え大規模半壊世帯も対象世帯とするとともに、住宅の解体撤去費やローン利子等、居住安定に係る経費を対象とするなど、制度の拡充を図りました。また、浸水家屋の被害認定に係る弾力的な運用や、政令等の改正による生活関係経費の細かな区分等の廃止、概算払の限度額拡大等の運用改善を行っております。今後とも、適切な運用に努め、被災者支援を行ってまいります。 さて、世界でも災害が頻発しており、防災は持続可能な開発の重要な課題であります。昨年一月に神戸市で開催された国連防災世界会議では、国際社会における防災活動の指針となる兵庫行動枠組が採択されましたが、正にその実施が求められております。このため、私が共同議長であるインドネシアとの防災に関する共同委員会を通じた二国間協力を始め、アジア防災センターを通じた地域協力やインド洋津波早期警戒体制の構築支援など、幾多の災害経験に基づく我が国の知識や技術を活用した国際防災協力を積極的に推進してまいります。 最後に、災害への備えを実践する国民運動の推進に向けた取組について申し上げます。 私は常々、災害時の人間の生死というものは紙一重の差で決まるものであり、日ごろからのちょっとした備えで命が助かると確信しております。災害による被害を減らすためには、これまで申し上げてきたような行政による災害対策を強化し、公助を充実させていくことはもとより、各個人や地域コミュニティーによる自助や共助の取組を一層推進していただくことが不可欠であります。 このため、政府としては、国民の防災意識の啓発、ボランティア活動の環境整備や防災まちづくりを引き続き推進するとともに、昨年八月に策定した災害時における企業の事業継続を図るためのガイドラインを活用するなどして、企業の防災活動を促進してまいります。さらに、中央防災会議に設置した専門調査会において、速やかに、国民運動を推進するための基本方針を取りまとめ、関係省庁、地方公共団体等と連携の下、備えを実践する国民運動の具体的な取組を推進してまいります。 以上、所管行政について申し述べましたが、今後とも災害対策に全力を尽くしてまいる所存でありますので、山本委員長を始め理事、委員各位の格別の御指導、御鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。 ありがとうございました。
○委員長(山本香苗君) 引き続き、平成十八年度防災関係予算に関し、概要の説明を聴取いたします。沓掛防災担当大臣。
○国務大臣(沓掛哲男君) 平成十八年度の防災関係予算案の概要につきまして、お手元の資料により御説明いたします。 一ページ目が総括表、二ページ目以降が分野ごとの具体的な内容となっております。 一ページ目の総括表について御説明申し上げます。この表は、関係省庁の防災関係予算を内閣府において取りまとめたものであります。 科学技術の研究関係が約二百九十億円、災害予防関係が約六千三百六十億円、国土保全関係が約一兆四千七百十四億円、災害復旧等関係が約二千五百四十八億円となっております。これらを合計しますと、約二兆三千九百十二億円となります。 次に、主要なものを簡単に御説明申し上げます。 二ページからの科学技術の研究につきましては、文部科学省や国土交通省、気象庁などにより、地震や津波、気象などに関する調査研究を推進してまいります。 四ページからの災害予防につきましては、建築物の耐震化が緊急課題であります。国土交通省において住宅・建築物の耐震改修費用の一部に対して助成を行う予算制度を拡充するとともに、文部科学省では公立学校の耐震化、厚生労働省では災害拠点病院の耐震化をそれぞれ推進してまいります。また、消防庁では特別高度救助隊の創設、気象庁では緊急地震速報の実用化に要する経費を新たに計上しております。 十ページにあります国土保全につきましては、農林水産省において治山事業、国土交通省では河川事業、砂防事業などに要する経費を計上しております。 最後に、十一ページの災害復旧等につきましては、内閣府において被災者生活再建支援金の支給、農林水産省及び国土交通省ではそれぞれ所管施設の災害復旧事業に要する経費を計上しております。 以上の予算案に基づき、政府一体となって総合的な災害対策を推進することにより、国民の安全、安心の確保に努めてまいる所存でございますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。 以上で説明を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○委員長(山本香苗君) 以上で災害対策の基本施策について防災担当大臣の所信及び平成十八年度防災関係予算に関する概要説明の聴取は終わりました。 本日はこれにて散会いたします。 午後一時三十九分散会