国土交通委員会 第6号
- 発言数
- 217 件
- 登壇者
- 20 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2006/03/28
会議録
○委員長(羽田雄一郎君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 運輸の安全性の向上のための鉄道事業法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に内閣府食品安全委員会事務局長齊藤登君、総務大臣官房審議官岡崎浩巳君、国土交通大臣官房長春田謙君、国土交通省総合政策局長竹歳誠君、国土交通省都市・地域整備局長柴田高博君、国土交通省道路局長谷口博昭君、国土交通省鉄道局長梅田春実君、国土交通省自動車交通局長宿利正史君、国土交通省航空局長岩崎貞二君、国土交通省政策統括官杉山篤史君及び航空・鉄道事故調査委員会事務局長福本秀爾君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(羽田雄一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(羽田雄一郎君) 運輸の安全性の向上のための鉄道事業法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 質疑のある方は順次御発言願います。
○小池正勝君 おはようございます。自由民主党の小池正勝です。今日は、この運輸の安全ということについて御質問をさせていただこうと思っています。 昨年は、航空機、鉄道、様々、正に運輸の安全ということが問われる事故とか不祥事とかが頻発したわけです。で、常々大臣おっしゃっておられるように、運輸にとって安全が一番大事だと。正にそのとおりだろうと思っています。 まず、航空機のお話から取り上げさせていただこうかと思うんですが、航空機については、昨年来、JALの話が何回も何回もこの場でも議論をされました。ですから、先生方からさんざん議論をされていますので、私もそれは触れたいんですが、今まで余り議論をされていないこのスカイマークエアラインズということについて御質問をさせていただこうかと思っています。 そう思っていたところ、今朝のニュースで、またスカイマークが不祥事というのが出ています。部品の点検期限を過ぎても運航、整備のスケジュールなどを管理する担当者が現場への指示をし忘れて点検の期限が過ぎ、昨年七月までの四か月間にわたってそのまま運航を続けていた。しかも、このうちの一機は、メーカーから指示された機体の損傷の修理期限を九か月過ぎても運航していたことが今月明らかになったのと同じ飛行機でしたと、こんなことが今日出ております。 スカイマークについてこの不祥事というものの第一報が出たのは三月十四日でした。今日が三月二十八日です。わずか二週間の間に四回もこれと同じようなことがスカイマークに報じられております。今日は、六十分という時間をいただきましたので、大変細かい話になって恐縮ですが、細かく御質問をさせていただこうと思っております。 まず、三月十四日の件からです。これは、徳島新聞の一面トップに出ました。スカイマークが修理を怠り運航という一面トップの記事です。これは局長さんにもお渡ししてありますからお読みになっているかと思いますが、まず、この三月十四日に報じられたスカイマークエアラインズが機体の損傷を修理しないまま九か月間運航をさせていた、この件についてまず概要を御説明ください。
○政府参考人(岩崎貞二君) お答え申し上げます。 二〇〇四年の六月でございますけれども、このスカイマークのエアライン、当時はブルネイ航空が所有、運航しておりました。ブルネイ航空が、台湾の整備会社でございましたけれども、整備をしているときに、機体のゆがみが発見をされました。この機体のゆがみを直すということで、ボーイング社と相談をして、暫定的な修理をブルネイ航空が行ったわけでございます。このときに、これは暫定的な修理なものですから、一年以内にちゃんと本格修理をしなさいという条件で、ボーイング社と相談しながらそういう修理をしたという事実でございます。 その半年後、二〇〇四年の十一月、ブルネイ航空からスカイマークがこの機体を受領をいたしました。そのときに、中古機でございますが、リースをいたしました。正しく言いますとリースを受け取ったわけでございますが、そのときに、ブルネイ航空からスカイマークに、この飛行機は一年後にはちゃんと暫定修理を本格修理しなきゃいけない飛行機ですよという文書も付けた上でブルネイ航空からスカイマークに渡ったわけでございます。したがって、スカイマークの方は、当然のことながら、二〇〇四年の六月に暫定修理をいたしましたから、その一年後の二〇〇五年の六月までに本格修理をしなきゃいけないということでございましたけれども、そこが十分に社内で伝わっていなかったということで、先生御指摘のとおり、九か月間、暫定修理のままのを飛ばしていたと、こういうことでございます。 その事実が今年の三月に分かったということでスカイマークから報告があり、スカイマークは三月の十三日に暫定修理よしちゃって本格修理に直したということでございますが、私どもとしては、三月の十四日にこのスカイマーク社に対して、こうした修理の超過というのはおかしいんじゃないかということで厳重注意をしたところでございます。
○小池正勝君 まず、この件なんですが、この修理をしないまま運航したという点ですけれども、これは放置すると、この報道では、機体に亀裂が入るおそれがあったと、こういう報道になっています。機体に亀裂が入るということになると、気圧が当然大きく上がったり下がったりするわけですし、振動もあるわけですから、大変大きな事故につながる可能性があったと、こういうことではないんですか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 亀裂が発生いたしますと、先生おっしゃるとおり、それが大きな事故につながる可能性はあるんだろうと思っております。 ただ、事実を申しますと、これ決してスカイマークの肩を持つというわけではないんですけれども、航空機というのは割合と機体に対する安全性、フェールセーフというのはかなりきっちりしておりまして、少々穴が空いても直ちに何かおっこちるということではないんですけれども、ただ、いろんな気象条件を飛びますし、航空の安全というのは我々いつも求めているんですけれども、九九・九九九九%の安全を保ってもらわないとこれはいけないものですから、そういう意味からいいますと、こういう修理期限を放置してやったことは極めてやっぱり遺憾であって、本当にいろんな条件が重なると、先生のおっしゃるとおり、機体の振動であるとか、場合によっては本当にそれから大きな事故につながりかねないという可能性もあるものですから、そういう意味でやっぱりこういうことはきっちりやっていただかなけりゃいかぬと、こういうふうに認識しておるところでございます。
○小池正勝君 そこで、この報道に対して、今局長は重大な事故につながるおそれがあったということをおっしゃったわけですが、スカイはこういうふうに答弁しています。スカイは、今日、徳島新聞をお渡ししてありますからお読みになっていると思いますが、スカイは、一連の判断と処置は適切、修理期限を超過して運航させていたという認識はないと、こうおっしゃっているんですが、これについていかがですか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 徳島新聞にもそういう記事があると私どもも承知をしております。 ただ、私どもの方に、その三月十四日に、担当課長のところにでございますけれども、このスカイマークエアラインの井手副会長、この人、整備本部長を兼任しておるわけですけれども、この人が来まして、このことについてスカイマークはどういう認識をしているんだと、こういうことを私ども聞きました。その際に、井手副会長の方は、この新聞記事ではなくて、これについてはスカイマークの社内の処置のミスであると、こういうことを彼も認めております。 それで、先ほど申しましたように、これはブルネイ航空からスカイマークに対して一年以内にちゃんとやりなさいよという指示の文書もきっちり付いておりますんで、私ども、そういうものちゃんと入手をしておりますので、そういう意味で、この件については、この徳島新聞の報道にあるようなことではなくて、やはりスカイマークの責任であろうと私どもも思っていますし、現に三月十四日、井手副会長が来たときはそういう認識だということを表明されておられます。
○小池正勝君 今のお話は、この報道にあるように、スカイが認識していないというんじゃなくて、認識しておる、要するにこの報道は間違っていたと、こういうことですね。
○政府参考人(岩崎貞二君) 三月十四日のこの取材のときにスカイがどういう対応をしたかというのは、私ども十分承知しておりませんので、あるいはこういう記事になったのかもしれませんが、あるいは、スカイがそのときの対応が少々十分な対応をしなかったからこういう記事になったのか、この辺はよく分かりませんけれども、少なくとも私どもの方の、繰り返しになりますけれども、井出副会長が来たときには、これはスカイの方の責任ですと、こういうことは認めておられます。
○小池正勝君 これは、言った言わないの話をここで言ってみてもしようがありませんからこれ以上申し上げませんが、いずれにしても、今の局長さんのお話は、重大な事故につながるし、厳格な対応をしてもらわなければ困るという趣旨だったと思うんですが。 そこで、まずこれに対してどんな処分を求めたのか、そして三月二十八日、今日ですね、今日までにこれについて報告しろということを言っているというお話が報じられておりますが、その後どんな対応がなされたのか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 三月十四日にスカイマークに対して厳重注意文書を出しました。この厳重注意の文書の中身でございますけれども、修理期限、修理の方法を検討する必要がある期限の管理が着実になされるよう管理の方法を改善すること、それから当該機及び貴社、スカイマークエアラインズが運航する他の機材、特に中古機について同様の不適切な事例の有無について早急に再確認すること、この二点に対して早急に対策を検討し、本日までに、本日中に文書で報告されたいと、こういう旨指示しているところでございます。
○小池正勝君 そこで、二十八日になったわけですが、報告はどうなっているんですか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 今日の夕方持ってくると、こういうふうに聞いております。
○小池正勝君 もちろんまだ、今日、まだ午前中ですから、今日の夕方と言われたらそれ以上は言えませんけれども、いずれにしても、これが第一回目の報道でありまして、正にけしからぬ話であったわけです。 そこで、十五日の新聞に今度はこういうのが出ました。スカイマークは昨年も、空港で出発前に機体の点検をする確認整備士を計画どおり配置していなかった、昨年六月、国土交通省は厳重注意をしたという報道が翌日ありました。 まず、これについていかがですか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 先生御指摘のとおり、昨年の六月のことでございますけれども、飛行機が到着しますと出発する前に点検をいたします。スカイマークエアラインズでは、一便当たり一名の専属の整備の確認のための整備士を付けて、飛行間点検と申していますけれども、飛行間点検をするという社内の規定になっておるわけでございます。それに対して、昨年の六月前後でございますけれども、飛行前点検が、この自ら定めた一便当たり一名というのをきっちり配置しなくて、停留時間の重複している飛行機がございましたので、それを一人の整備士が二便やってしまったというのが、幾つかの事例が見付かりました。 これに対して、私ども当時も、昨年の六月でございますけれども、担当課長からスカイマークに対して厳重注意を出しまして、そうした配置の問題について配置の管理をちゃんと徹底しろと、こういうことで厳重注意をしたところでございます。
○小池正勝君 今のお話は、昨年、国土交通省航空局はこの事実を知っておって厳重注意をしたと、こういうお話なんだろうと思うんですね。 昨年というと、正にこの国土交通委員会では再三にわたって、JALを始め航空機の安全ということが何回も何回も与野党ともに論じられておったときです。にもかかわらず、このスカイマークエアラインズのお話というのは当委員会に報告がなされたんでしょうか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 報告しておりません。
○小池正勝君 これは、なぜ報告なされなかったんでしょうか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 私どもの方も、この件につきまして、重要性、社会的評価等々を考えまして、特段積極的には公表、報告しなかったという事実でございます、ことでございます。
○小池正勝君 重要性とおっしゃったけど、重大だから報告すべきなんじゃないんですか。重要だから報告すべきなんじゃないんですか。 もう一度答弁をお願いします。
○政府参考人(岩崎貞二君) 私ども、こういう厳重注意しているのは、年間十数件、去年でありますとございまして、積極的に公表するものあるいは問われてお出しするもの、いろんな形の取扱いをさせていただいておるわけでございますけれども、この件につきましては、スカイマークのことにつきましては、規定どおり一応確認はしていたということもございまして、積極的な公表はしなかったということでございます。
○小池正勝君 今のお話は、重要であるということを国土交通省さんも認識をしておったということであって、しかし問われなかったから言わなかったと、こういうお話をおっしゃっているんだろうと思うんですね。 これは、もちろん、スカイマークが一義的に悪いというのはもちろんそうなんだけれども、この当委員会では、昨年はこの運輸の安全というのは再三議論した、しかも、特に航空機の安全は再三議論した、JALについては各党みんなが議論した。にもかかわらず、国土交通省が知らなかったというのなら話は別ですが、知っておって、処分までしておって報告がなかったと。重大でなかったということなんですか。そうじゃないでしょう。これは余りにもおかしな対応。スカイマークがけしからぬのはもちろんだけれども、やはり国土交通省、もっとしっかりしてもらいたい。これはもう、今日は激励の意味で御質問させていただいているんですけれども、是非頑張ってもらいたいと、こう思うんです。そこで、頑張ってもらいたいと言うからには、報告してもらわなければ困るんですよね。 先般、大臣が提案理由説明、この法律でされました。その中でこういうことをおっしゃっておられます。「国土交通大臣は、毎年度、輸送の安全にかかわる情報を整理し、これを公表することとするとともに」と、こうおっしゃっている。正にそれが必要なんだろうと思うし、運輸の安全には必要なんですが、当の国土交通当局が、しかも委員会にも、しかも委員会でさんざん議論しておったときに言わなかった。これはどういうことですか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 昨年の六月の、報告しなかった経緯は繰り返し答弁させていただいたとおりでございますが、先生御指摘のとおり、私どものこういうことの情報公開というのは重要であると、こう思っております。今回提案させていただいた法律の中でも、エアラインの方にもちゃんと情報公開しろと言っておりますけれども、私どもの方の情報の公開の在り方についても考えていかなきゃいけないなと、こう思っております。 したがいまして、例えばこういう厳重注意をしたようなもの、こういうものについてはこれからきっちり公表、報告していくというようなことで改善を図ってまいりたいと、このように考えているところでございます。
○小池正勝君 大臣、恐縮ですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(北側一雄君) 小池委員のおっしゃっているとおりであると私も思います。 これからは、国会の先生方にはもちろんでございますけれども、やはり国民の方々、利用者の方々にしっかり監視をしていただくということが必要だと思っております。そのためには、やはり情報をきちんと公開をしていくということが前提でございまして、こうした問題があり、厳重注意をしたというふうな事案については、しっかりと公表するという体制を取らせていただきたいと思っております。
○小池正勝君 大臣からお言葉を賜ったんですが、局長さん、今度こういうことが起こったら、これは公表されると考えていいんですか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 厳重注意のあったものについては公表いたします。
○小池正勝君 それはすべてということですか。
○政府参考人(岩崎貞二君) すべて公表いたします。
○小池正勝君 それでは、その次、今度は三月十七日付けの新聞、夕刊です。飛行機の機体の左前方ドア下にあるリベットが溶けたままで運航した。しかも、この機は九か月間も修理期限を過ぎても修理せず運航されていたその飛行機であるとの報道がありました。つまり、これは落雷がこれあったんですね。落雷があってリベットが溶けてしまった。そしたら、そこで運航を打ち切る。これは羽田―徳島便です。羽田から徳島へ行って落雷に遭った、途中で落雷に遭った、徳島で修理しなければいけないのに、溶けたのをそのまままた徳島から羽田へ帰ってきた。まず、そんな事実はあるんですか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 先生御指摘のとおり、三月の十六日でございますけれども、スカイマークのボーイング767型機でございますけれども、徳島空港へ進入中落雷を受けました。着陸後点検したそうでございますけれども、そこで数か所の損傷が発見されました。そのときの損傷の中に、リベットがかなりの損傷を受けていたという事実がございました。このリベットの損傷に対して、スカイマークの担当整備士は安全上問題がないと、こう判断して、折り返し便として羽田まで飛ばしたということでございます。 羽田到着後、同空港におきまして詳細に点検をしたところ、その問題のリベットでございますけれども、リベットもどこまで損傷を受ければこれは止めなきゃいけない、ある程度の損傷なら飛ばしていいという基準があるわけでございますけれども、その基準以上の損傷を受けていたということでございますので、これは本来徳島で止めておくべきものだったわけでございます。そうした事実がございました。
○小池正勝君 今のお話は、本来運航させてはいけないのに運航させたと、こういう御認識ですよね。であれば、それをやったスカイマークに対してどのような対応をするんですか。
○政府参考人(岩崎貞二君) このスカイマーク、こういうことをやったということは、この整備士が、徳島のですね、整備士が判断ミスをやったんだろうと、こう思います。どうしてこういう判断ミスをするようなことになったのか、この整備士が知識が不足していたのか、あるいは何らかの形で飛ばしてしまったのか、この辺について、今私ども、ちょうどこの三月の十七日から特別な監査チームをつくってスカイマークをずっと監視、検査をしておりますので、それを見ながらきっちり対応を取ってまいりたいと、このように思っておるところでございます。
○小池正勝君 それであれば、その結果ということで、それは結果を待ちたいと思いますが。 さらに、今日の報道、冒頭申し上げましたが、今日のニュースで報じられておった、結局三月十四日から二週間で四回目の報道になりますが、これもまた別件ですけども、部品の点検期限を過ぎても運航しておったということが報じられておりますが、これはどういう内容ですか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 今日報道された事案でございますけれども、同じスカイマークの767型機でございますけれども、貨物室の床に飲料水の配管ヒーターが、飲料水凍結するといけないものですから配管のヒーターございます。この配管のヒーターをちゃんと時々点検をしてないと、それが損傷して近くの可燃物に引火する事例というのは他の航空会社で、これはスカイマークじゃございませんけど、発生したということがありました。それを受けまして、ボーイング社でございます、この航空機メーカーはボーイング社でございますので、ボーイング社からヒーターの損傷なんかについてちゃんと点検した方がいいですよと、しなさいよという技術指示書、サービスブリテンと呼んでおりますけれども、これが二〇〇四年の十二月に発行されたところでございます。 この二〇〇四年の十二月にサービスブリテン、技術指示書が発行されて、その指示書の中では、九十日以内にその点検をやりなさいよと、こういうことでございました。二〇〇四年の十二月でございますので、二〇〇五年の三月までにやって、その技術指示書に従えばやっていくべき事案でございましたけれども、これをスカイマークの方は七月までやっていなかったと、こういうことでございます。 このサービスブリテンと申しますのは、これも少し表現が難しいんですけれども、いろんなトラブルがあったときに、非常に、これはエアラインに対してこういうトラブルに対してどう対応すべきだということについて問い合わせがあります。で、エアラインはこういうことをやった方がいいんじゃないかということを指示をします。そのうち、特にやっぱり安全上重要なものは、単なるメーカーからエアラインに対しての指示ではなくて、こういうボーイングになりますとFAA、アメリカの航空当局でございますけれども、アメリカの航空当局からこういうものについては法令上きっちり義務化するという耐空性改善命令あるいは耐空性改善通報というのを出します。これは、そういう意味でワンランクが落ちておりまして、耐空性改善通報で義務化されるほどのものではなかったわけでございます。したがって、サービスブリテンという、エアライン、メーカーからの指示書で航空会社はこういうことをちゃんと直しなさいよという程度のサービスブリテンであったということでございます。 ただ、この技術指示書の中でもいろんなサービスブリテン、技術指示書の中にもいろんなランクのやつがございまして、この技術指示書はかなりやっぱり、指示書ですから必ず一〇〇%航空会社は聞かなきゃいけないというものでもないんですが、やっぱりJALとかANAとかは、こういう技術指示書の中でも割合レベルの高い技術指示書でございますので、通常はきっちりその期限内に修理をしているというものでございます。
○小池正勝君 今のお話は、大したことでないけれどもやった方がよかったと、こういう認識でおっしゃったんですか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 大したことではないというと、ちょっと言い方が難しいんですけれども、いろんな安全に対する指示というのは、必ず法律上やらなきゃいけないというランクのものから、これは耐空性改善通報ということで、航空当局、私どもなり、アメリカでいえばFAAが関与してきっちりこれは期限内に直せという法令上の命令を出すレベルのものがあります。それから、それ以下のものについてサービスブリテン、技術指示書というランクで、いろいろこうメーカーが航空会社に指示します。その範疇のものであったということですから、耐空性改善通報をやるというものに比較して、比べてみると、こちらの方は少し軽度なものであるということは、軽度なものでございます。 ただし、この技術指示書の中でも、またさらにかなり義務に近いようなものから、本当にできれば注意した方がいいですよというランクがこれも幾つかありますが、その中でいいますと、技術指示書の中でこの部分は相当高いランクで耐空性改善通報に近いような指示でございましたので、繰り返しになりますけれども、JALとか全日空とかでは、そういう高いレベルの技術指示が出れば、これは自主的にではございますけれども、指示どおり点検したりあるいは修理をしたりと、そういうことをしていると。ただ、ここのスカイマークはそれに対して四か月間それを放置していたと、こういう事案でございます。
○小池正勝君 今のお話は、であれば当然これも処分の対象になるということですね。
○政府参考人(岩崎貞二君) こちらの方は、先ほど申しましたように、技術指示書でございますので、直ちに法令上の処分の対象になるものだとは考えておりません。ただ、こうした、これ先生の今まで御指摘いただいたとおり、九か月間ブルネイ航空からのやつの修理を十分していなかったとか、あるいはこちらについてもサービス、技術指示書違反ではありますけれども、やっぱり四か月間延ばしていたというのは、どうも整備の現場の体制だけではなくて、整備をどういうときに、いつどういう整備をするんだという整備を管理するシステムがこの会社は少し、やっぱりこういうことが続きますと弱いのかな、あるいは脆弱なのかなという感じは我々も持っております。 そういうことを含めまして、今、スカイマークでございますけれども、繰り返しになりますが、三月の十七日から現場の体制がどうか、それからこういう整備の管理をする間接部門の体制でございますけれども、そういう体制を本当にちゃんとしているのかどうかというのをチェックしておりますので、こういう事例も踏まえて適切な対応を取っていきたいと、こう思っておるところでございます。
○小池正勝君 繰り返しになりますが、二週間の間に四回もの不祥事が報道された、こんなことは前例がないです。JALのときも再三議論をされたけれども、わずか、何回もあれあってけしからぬ話なんですが、二週間の間に四回なんていう航空会社は聞いたことがない。ここは、安全第一、安全第一と言いながら、結局は安全がないがしろにされているんじゃないかと。採算ということはもちろん大事には違いありませんが、しかし運輸は、いつも大臣がおっしゃっているように、安全が第一だと、これはもうどなたも異論がないところだろうと思うんですね。スカイマークには、是非そのことを徹底、指導監督ということを、国交省に是非とも御指導をお願いしたいと思っております。 今日くどいように、しつこいようにスカイのことを取り上げました。徳島は飛行機、東京、羽田便は八便しかありません。そのうちの四便はスカイマークなんです。四便、半分はこのスカイに依存している、命をスカイに預けているんです。そのスカイが四回もこんなミスをしている。しかも、全部命にかかわることばっかりです。しかも、先ほどおっしゃったように、本来止めなければいけない飛行機を運航したとか、びっくりするような話が現に行われたわけでありまして、ここについては是非厳重な監督、これをお願いしたいと思います。 最後に、大臣、一言お願いします。
○国務大臣(北側一雄君) スカイマークエアラインズに対しましては、今委員の方から御指摘いただきましたように、現場の整備員の問題、また整備管理体制の問題等々、多くの問題点があると思っております。しっかりと今集中的に検査体制に入っておりますが、そこをしっかりとさせていただきまして、厳しく指導をさせていただきたい、対策を取ってまいりたい。また、スカイマーク社の方にも、再発防止に向けての体制をどう取るのか、しっかり問いただしていきたいというふうに思っております。 スカイマーク社につきましては、委員も御承知かと思いますけど、四月の終わりから羽田―千歳間が就航する予定なんです。そういう意味では、それまでしっかりと集中的に今検査体制を張らせていただいておりますので、その状況をよく見て、その千歳―羽田の就航の問題についても、どう我々当局が対応していくのか、よく検討していきたいと思っております。
○小池正勝君 それでは、大臣にも御答弁いただきましたんで、飛行機のお話はこれはひとまずおきまして、次に鉄道のお話をさせていただこうと思います。踏切事故のお話をさせていただこうかと思います。 昨年、これも踏切事故が各地で起こりました。この場でも議論された東武伊勢崎線のお話もそうでありますし、最近では、三月の十九日の日に東海道線の蒲郡のところでやはり踏切事故がありました。この踏切事故は、遮断機が下りておって、ずっと遮断機が閉まっているんですね。遮断機が下りているから当然入ってはいけないわけですけれども、しかしそこには故障という表示がある。ですから、一般の人は故障しているから閉まっているんだと思って入った、そうしたら事故になった、こういう内容でありました。これと同じことは昨年の十月十二日に京浜東北線の大森でも起こってます。ここでも踏切が故障って書いてある。故障って書いてあるから故障していると思って、だから遮断機が下りっ放しなんだと思って入ってしまったら事故になった。 これ、故障なんですか。
○政府参考人(梅田春実君) 先生御指摘の事故二つでございますが、まず一つ目は、御指摘されましたJR東日本京浜東北線で発生した踏切障害の事故でございます。 これは蒲田駅と大森駅、京浜東北線でございますが、ここに学校踏切というものがございまして、これは第一種踏切でございますから、遮断機が付いた踏切でございます。ここで発生した事故でございまして、八十四歳の女性が一人死亡され、七十五歳の女性が負傷されたという事故でございました。 この事故は、実はその前に根岸線のところで飛び込み自殺がございまして、京浜東北線のダイヤが非常に乱れていたわけでございます。したがいまして、このところの、踏切のところに、たまたま川崎行き方向の列車が通過後にこの踏切の付近で止まっていたわけですね。止まっておりましたので、当然、この踏切は一般的に十五分以上連続して遮断機が下りますと故障という表示が出るようになっておりますので、踏切の遮断機が下りた状態が続いていたわけであります。ここは原因がまだつまびらかではありませんが、報道あるいはその他目撃した人の話等によりますと、この八十四歳と七十五歳の女性は、故障という表示を見て、故障だから列車は来ないだろうというふうに誤信した模様でございます、これもはっきりいたしませんが。そういうことでございましたが、実は、その故障の表示は出ていたんですが、その陰になっておりました列車のところの、逆の方向から来た列車にはねられてしまったという事故でございました。 それから、もう一点の事故でございますが、これは三月の十九日に発生した事故でございます。この事故はまた事案がちょっと違います。これは東海道線の三河三谷駅の構内の惣作踏切というところで起こった事故でございまして、六十九歳の女性が一人お亡くなりになったものでございます。 これは、実は非常に風の強い日でございまして、ダイヤが非常に乱れておりました。で、豊橋発の大垣行きの列車にぶつかったわけでございますが、ダイヤが乱れた関係で、踏切のベルは鳴っていたんですけれども、この遮断機をくぐりまして、これもまた故障と書いてあったわけですね。で、自転車を押してその踏切の中に入ったということでございました。それではねてしまったということでございました。これも、故障を見て、ともにお亡くなりになっていますから、誤解されたかどうかという確認はなかなか取りにくいと思いますけれども、誤解したのではないかというふうに言われております。 こういう事故でございますが、今申しましたように、十五分以上連続して踏切が遮断されますと、踏切警報機には故障という表示が出ることになっております。したがいまして、ダイヤが乱れたときなど、遮断機が下りますと故障という表示が出てしまうものでございます。 私ども、昨年、JR東日本で事故が起きた際に、この点につきましてはやはりこの故障の表示という問題について非常に問題であるという問題意識を持ちまして、東日本に対しまして、まず一つは、遮断機が下りていれば故障という表示が出ていてもいなくても踏切の中には入らないでくださいと。それから、故障という表示が出ましたら、気付いた方は、これちゃんと〇一二〇で通報できる番号を書いておりまして、そこに通報してくださいというような表示を徹底して出させるようにさせたところでございます。 なお、JR東日本におきましては、更にもう一歩進んで、実は非常にこの踏切の数がJR東日本多うございます。数的にいいますと、こういう仕組みの数は東日本だけでも六千六百か所ございますので、現在、この故障の表示につきましては、東日本は、これは撤去をしようと、廃止しようということで今進めているところでございまして、二月末現在で百二十か所はもう故障表示はなくしているという現状でございます。 東海につきましては、私ども、こういう事故が起きましたので、実は、立て続けに起こった事故でございますから、私どもの方といたしましては、先ほども申しましたように、踏切が遮断されているときには絶対入らないでくれということで、踏切事故防止キャンペーンということでキャンペーンをやってきていたわけでありますけれども、更にこれを徹底しようということで、各社に対しまして、こういう故障表示が出ていても踏切を渡らないようにするように、各踏切のところに看板をずっと立てるというようなことを徹底させるということを現在やっておりまして、故障の表示につきましては各社今ばらばらの対応でございますので、こういう表示でいいのかどうかというのを現在検討していると、各社ですね、検討しているというところでございます。 ちなみに、この故障表示の踏切は、全国的には一万八千三百か所ございます。
○小池正勝君 ずうっと遮断機が下りておって故障と出たら、これは踏切が壊れていると思うのが常識なんじゃないんですか。事命にかかわる問題ですよ。東日本は六千か所もあるから大変だとおっしゃったけれども、六千か所しかないんですよ。命にかかわることじゃないですか。もう一回答弁お願いします。
○政府参考人(梅田春実君) 御指摘のように、誤解をされる、誤解を生むということでございます。したがいまして、私どもは、こういう長時間踏切が遮断されるということにつきまして、先ほど言いましたように、絶対に入らないでくれという看板を現在立てさせつつあります。 それと同時に、今申しましたように、例えばJR西日本だとかJR九州、実はこの故障表示の踏切は圧倒的に昔の国鉄ですね、が多うございまして、私鉄でこういう表示が出るのは大体、民鉄で出るのは百か所ぐらいしかありません。こういうことにつきまして、西日本とかあるいは九州につきましては、廃止予定あるいは廃止を既にしている、済んでいるというようなところもございます。 先ほど言いましたように、今回事故を起こしましたJR東海につきましては、現在のところ、今検討しておるところでございますが、御指摘のような点も踏まえまして、こういう表示の問題につきまして利用者の誤解が生まれないような方策を考えるべく指導していきたいというふうに思っております。
○小池正勝君 局長さんは盛んに誤解、誤解とおっしゃっているけれども、長時間遮断機が下りたまんまで故障と出て、それが遮断機が壊れていないと、故障していないんだと思う方が常識じゃおかしいんじゃないんですか。 そこで、ここは言葉のことを何回言ってもしようがありませんが、ただ、そういう事故が十月に起こって、同じような、局長の言葉をかりれば誤解がまたこの三月にもあった。しかも、さっきもおっしゃったように、民鉄は故障なんていう表示はしていない。ならば、これは即座にやめさせるべきなんじゃないんですか。なぜ、検討、検討って言うんですか。命にかかわることですよ。
○政府参考人(梅田春実君) 廃止を、先ほど言いましたように、三社についてはもう廃止をするか、あるいは廃止を実行しているところでございます。JR東海につきましても、こういう事故が起きましたから、こういう点を踏まえると他社と同じように廃止をするというのが一つの考え方だろうというふうに私は思います。 したがいまして、こういう点を踏まえまして現在JR東海では検討をしておりますので、誤解がない、誤解を生まないように、この点については、表示について廃止を含めて検討をさせたいというふうに思っております。
○小池正勝君 一つの考え方であるって、何をおっしゃっているんですか。命にかかわることで、しかも事故が立て続けに二回も続いているんですよ。 大臣さん、御答弁お願いします。
○国務大臣(北側一雄君) いや、もうおっしゃるとおりでございます、全く。 私は、去年の十月の本当にこの事故がございまして、今回またちょっと原因が明らかではありませんが、同様に故障という表示がなされた踏切でこのような人身事故が起こってしまったわけでございまして、これは本当に遺憾というふうに言わざるを得ないと思います。 この故障表示の踏切は全国で約一万八千三百あるようでございまして、これすべて廃止する方向で事業者と協議をさしていただきたいと思います。
○小池正勝君 大臣から御答弁いただきましたので安心をいたしました。是非よろしくお願いいたします。 次に、踏切事故ですが、さらに、この故障とは違うんですが、いわゆる開かずの踏切というのがあります。一時間当たりの遮断時間が四十分以上というのを開かずの踏切と言うんですが、これについて、竹ノ塚も正にそうであったわけですけれども、なかなかこの踏切対策が進んでいない。今回の法律はこのスピードアップということも意味があるんだろうと思います。そのための法律という面もあるんだろうと思いますが、このスピードアップをするために連続立体を含めてどんな措置をお考えになっていますか。
○政府参考人(谷口博昭君) お答えいたします。 委員御指摘のいわゆる開かずの踏切というのは、東京など都市部を中心に約六百か所存在しております。交通渋滞や地域分断によって都市活動全般に支障を生じるというようなこともございますし、遮断時間が長いということからそれに起因する踏切事故というようなことになっておるということでございます。 国交省では、全国の道路管理者及び鉄道事業者の協力を得て、全国のすべての踏切、昭和三十年代半ばから半減してきておりますが、三万六千か所ございますが、すべての踏切を対象に、現在踏切交通実態の総点検を実施さしていただいているということでございます。この総点検を踏まえて、開かずの踏切などの緊急に対策が必要な踏切について、地域の実情に合わせた五か年の整備計画を策定をお願いしているところでございます。 現在、御審議お願いしておりますこの法改正が認められれば、この法改正に従って手順を踏まえてしっかりと対策をしていくということでございますが、歩道拡幅等の速効対策と連続立体交差等の抜本対策を車の両輪として、総合的かつ重点的に踏切対策を推進する考え方で臨みたいと考えておるところでございます。
○小池正勝君 そこで、抜本対策としてこの連続立体というのが盛んに言われていまして、なかなか進まない。事業費が大きいということもありましてなかなか進んでいないようなんですが、これは都市局長さんになるんでしょうか、連続立体の現況、そしてどう進めようとされるのか。
○政府参考人(柴田高博君) 連続立体事業でございますが、交差事業でございますが、これは抜本対策の中心でございまして、踏切除却によりまして安全確保が当然図られます。また、道路交通円滑化というのが図られます。それのみならず、市街地の分断要素を解消するということで市街地の活性化を図る極めて重要な事業でございます。この連続立体交差事業というのは、先ほど言いましたように抜本対策の主軸でございまして、道路事業として重点的に取り組んでございます。 これまでの実績では、連続立体交差事業約百二十か所、踏切で約千二百踏切を解消してきておりまして、さらに今後このスピードをアップしていきたいという具合に考えてございます。 具体的には、来年度予算の関係で申し上げますと、制度の拡充を幾つかやってございます。一つが予算、これはまあ予算でございますが、厳しい財政状況の下でございますけれども、予算額前年度以上の千七百六十七億円、一・〇四倍を確保いたしてございます。 それから、連続立体交差事業の対象を拡充いたしてございまして、従来は対象となる踏切は都市内の混雑緩和という観点から自動車交通の多い幹線道路の踏切を対象といたしてまいりましたが、竹ノ塚駅周辺の踏切のように歩行者の多い踏切もあるわけでございまして、そういう生活道路の踏切にも支援できるよう対象を拡大するように拡充をすることにいたしてございます。 それから三つ目は、事業を実施されます地方公共団体あるいは事業者等の負担の軽減に取り組んでいこうと考えてございまして、無利子貸付制度の創設あるいは地方公共団体に代わる立替え施行制度の拡充、こういうような制度の拡充を図っていくことにいたしてございまして、これらの制度拡充や予算の確保などによりまして連続立体交差事業の促進に努めていきたいというように考えております。
○小池正勝君 今のお話は、連続立体を積極的に進めるんだと、そのために採択要件も緩和するし地方負担も軽減すると、こういう施策を盛り込んでいると、こういう意味ですか。
○政府参考人(柴田高博君) 御指摘のように、採択要件の拡充あるいは地方に対する支援あるいは事業者に対する支援、こういう政策を来年度予算の方で盛り込んでおります。
○小池正勝君 それでは踏切事故のお話を終わりまして、今度は高速道路のお話をさせていただこうかと思うんですが、高速道路、四国に行くには本四架橋というのを渡らなければなりません。本四架橋については一般道路に比べて非常に料金が高いというお話がありまして、再三陳情しているわけですけれども、一定引き下げてはいただいたわけですけれども、まだ高いんじゃないかという要望が、これは四国全県から上がっているわけですけれども、局長さん、いかがでしょうか。
○政府参考人(谷口博昭君) お答えいたします。 委員御指摘の件でございますが、通行料金の引下げにつきましては、平成十四年十二月の政府・与党申合せによりまして本四の債務処理を切り離したところでございますが、そのときに地方公共団体の追加出資による経営改善効果等の範囲内で行うこととされておるということでございまして、平成十五年の七月一日から新特別料金ということで基本料金の二八%引きというようなことを実施さしていただいております。 併せてETCの特別割引というようなことも実施さしていただいておるということでございまして、そのときの決めで見直しをするということでございましたが、平成十六年の六月末の見直しにおきましても依然として厳しい経営環境の中ではありますが、当面、当該料金水準を継続実施さしていただいておるということでございます。 またさらに、昨年の四月からは従来の別納割引と同程度の割引を確保した大口・多頻度割引を導入し、六月からはマイレージ割引を新たに導入するとともに、十月から民営化されておるわけでございますが、そうしたことを記念してUターン割引等の企画割引を期間限定で実施をさせていただいたということでございます。 今後とも、民間会社として一層のコスト削減等の経営努力の中で、出資地方公共団体等の理解を得ながら割引の充実など民間の経営センスを生かした更なる対応で弾力的な料金設定が図られることを期待しているところでございます。
○小池正勝君 四国は是非とも更なる引下げをお願いしたいということを再三お願いしておりますが、是非お願いしたいと思います。 そこで、今日はそのお話ももちろんお願いしたいんですが、もう一つその運輸の安全というお話ですから運輸の安全に絡んでのお話なんです。 本四架橋、高速道路を通ってずっと徳島から東京の方に運ぶわけですが、その際に、運転する人はこのETC割引、先ほどおっしゃったように、ETC割引を受けたいと、それで安くなるわけですからETC割引を受けたいと。もちろん、ETCをすればスムーズに入れるわけですし、二重の意味でメリットがあるからこのETCの普及というのがだんだん進んでいるわけですが、その際に、運転される方はETCのコーポレートカードというのとETCのクレジットカードというのを二枚持っていまして、各会社の割引率が違うし、時間帯とか距離によっても違うものだから、どっちが有利かと計算しながら、入口のところで今日はこっちにしよう、今日はこっちにしようと、こんなことを運転する人がやっているというのが今の状況です。正に入口のところで危ない。正に交通の安全ということになります。 そこで、これは少しでも割引率が高くなる方がいいに決まっていますから、ちょっと頭の中でいろいろ考えて、どっちにしようとやって、今日はこっちと、こういうふうに今現在はそうなっておるわけですが、それは正に交通の安全にもつながるし、渋滞にもつながる話なんだろうと思うんですね。 なぜこれが一本化できないんだろうか、是非一本化すべきではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(谷口博昭君) お答えいたします。 先ほど答弁させていただきましたが、本四は非常に経営が厳しいという中で債務処理をしていただきました。その際、料金割引というようなことで基本料金に二八%、更にETC特別割引を加えますと三二%というふうなことで、また昨年からマイレージ割引を導入してきたということで、その結果、今委員御指摘のとおり、一部の方が旧JH三会社の高速道路ではETCコーポレートカードを、本四の道路を利用していただく場合にはETCクレジットカードを使用するため、お話しのような事例が生じているというような状況でございます。 このような事例は運転者に必要以上の負担をもたらし好ましいものでないと考えているところでございまして、本四会社としては、採算性が依然として厳しいという中ではございますが、ETCコーポレートカードにも五・五%のETC特別割引の適用等ができるよう、収支見通しの精査や出資地方公共団体等の関係機関との調整を今現在懸命に進めさせていただいているところでございまして、間もなくということでございますが、今月末の独法の債務返済機構との協定の締結など所要の手続を経て速やかに実施していただけるという具合に聞いているところでございます。 いずれにしても、先ほど御答弁させていただきましたが、民間会社として一層のコスト削減等の経営努力の中で道路利用者に支持されるような料金設定となるよう、そうしたサービス向上を図られることを期待させていただきたいと考えておるところでございます。
○小池正勝君 今の局長さんの御答弁は、一本化、一枚化されると、こういう御趣旨ですね。
○政府参考人(谷口博昭君) そういう方向で今懸命に、三月末、間もなくでございますが、調整を進めさせていただいていると聞いておるところでございます。
○小池正勝君 以上で私の質問を終わります。
○加藤敏幸君 民主党・新緑風会の加藤でございます。提案されております運輸の安全性の向上のための鉄道事業法等の一部を改正する法律案に関しまして、民主党・新緑風会を代表して質問をさせていただきます。 まず、この法律改正の契機になりました昨年四月のJR福知山線脱線事故においてお亡くなりになりました百七名の方々に哀悼の意を表したいと思います。あわせて、負傷され、現在も身体的苦痛や、PTSD、心的外傷後ストレスなど精神的な苦しみを負っておられる五百五十五名の負傷者の皆さん方の一日も早い御回復をお祈りをしつつ、是非ともすばらしい法律の制定、またその実行を祈念しながら質問も行っていきたいと思います。 まず第一に、安全対策と各事業者の利益追求について少し総論的な立場で御質問申し上げたいと思います。 近年、鉄道、航空の大きな事故は減少傾向にありますけれども、北側大臣が国土交通大臣に就任されて以降、それがせいだとは言うわけではございませんけれども、大きな鉄道事故が二つ発生し、また航空分野では大事故につながりかねないトラブルやミスが続出しているというのは先ほどの小池委員の御指摘にあったとおりでございます。 また、運輸の安全性への信頼が大きく揺らいでいると、こうも言えるのではないかと。それぞれの事故やトラブルの原因や背景にあるものについて現在様々な分析が行われておりますけれども、特に私が申し上げたいのは、バブル経済崩壊後の経済低迷の中で、利益主導型の経営やリストラによる人員削減などにより、全体として安全確保の意識が経営責任者あるいはその現場で働く皆さん方の中においてやっぱり希薄になっているように、そのように感じるわけであります。 まず大臣には、こういった事故の社会的背景、あるいは大きな社会のトレンド、流れと、そういうふうなものの変化についてどう認識されておるのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(北側一雄君) 昨年来、大きな事故、そして航空における連続したトラブル等があることはもう極めて遺憾であるというふうに思っております。 何度も申し上げておりますが、運輸におきましては、安全に輸送する、利用者の方々を目的地まで安全に輸送することがもう最大の使命であり最大の役割、それがもう基本でございます。そこがないがしろになってしまったならば、あと何を言おうが、運輸、公共事業者の持つ意味というのはなくなってしまうと私は思っておるところでございまして、改めて安全確保が最優先ということを本当に徹底をしていかねばならないというふうに思っているところでございます。 今委員の御指摘は、その社会的な背景は何なのかと、非常に難しい御質問でございます。まあ、これはもしかすると運輸だけではないのかもしれないなとも思っているんですが、ほかの様々な分野でもそうした安全にかかわるところについて意識が少し弱くなってしまっているのではないかというふうな事例というのはほかの分野における事件においても見えます。そういう意味で、社会全体の、我が国社会全体の問題として受け止めていかないといけないというふうに私も思っております。 今、今回のお願いしております法案では、公共交通の事業者においてしっかり社として安全管理体制というものをしっかりつくってもらおうと、それをまた私どもが安全管理体制がきちんとなされているかどうかチェックをしていこうというふうな法案になっているわけでございます。 その社として公共交通の事業者が安全管理体制をつくるためのまず第一歩といいますか、大前提といたしまして、経営のトップがまずその意識をしっかり持ってもらわないといけないわけですね。経営のトップの方がこの安全管理ということに関してしっかりとコミットメントをしていただかないといけないわけで、そこがなければ幾ら安全管理体制をつくると言ったって現場でつくれるわけじゃありません。やはり経営者の方々がしっかりその意識を持ち、その行動を取っていただくことが大切なわけでございまして、そこをしっかり私どもは各公共交通の事業者の方々にお願いをしたいと、また厳しく指導していきたいというふうに思っております。
○加藤敏幸君 私は、この委員会は非常に大切な議論をやっていくやっぱり使命があるという、そういうふうな思いでただいまの大臣の御答弁はそのまま率直に受け止めたいと、このように思っていますし、経営トップがどういう姿勢で安全に臨むかということはまた後段の質問の中でも意見交換をさしていただきたいというふうに思います。 私は、家田東大教授を参考人としてお話を聞きましたけれども、いろいろ大切なお話をされた中に、やはり労働と組織、これ我が国が、私はもう江戸時代からすばらしい労働とまたそれをやっぱり統合する組織的な力があったというふうに思っているわけですけれども、その質的変化がやっぱりあるんではないかと、こういうふうな御指摘を受けておりましたし、なるほどというふうに思います。 もう社会的背景というのは、言われるとおり、この運輸だけにかかわらず、私は、労働、そしてそれを組織をして社会的に貢献をしていく組織の在り方というふうなものがいろんな意味で今変化を受けているんだと、その流れの中で私はいろんな問題も発生しているという認識。これも今言われたように、この分野に限らずいろんな問題が起こっているんだと、そういうふうな認識に立って私はいろんな施策を総合的に、またきめ細かくやっていくことが必要ではないかと、こう思っておるわけであります。 そこで、市民が日常生活を営んでいく上で、安全は目に見えない。通常は安全と水はただとか、こんなふうに言われましたように、あえて意識しない領域になっておるということであります。しかし、鉄道、航空、自動車、それから家電製品から食品に至るまで、企業の安全対策が不適切であれば、事業者の対策が不適切であれば正に国民の命を脅かす重大な事故につながると、そういう大変な問題であると、領域であるということで、事業者、企業の社会的責任というふうなものは一段と重いものがあるというふうに思います。 そこで、企業経営の在り方について少し触れてみたいんですけれども、一般的に企業における安全対策は利益拡大とトレードオフ関係にあると考えられております。しかし、結局はそうではないということを私は申し上げたいんですけれども、表面的にはトレードオフ関係にある。したがって、企業経営では利益を最大限にすることは大きな正に使命でありますから、そういう与件の下で、設備の稼働率を上げることが大切であるとか、従業員総数の削減を図り一人当たりの稼働率、効率を上げるとか、安全対策など直接利益拡大につながらない投資や活動はむしろ最小限に抑えていこうと、こういうふうな方法がややもすると選択をされると。これでは当然安全面がおろそかになるわけでありまして、JR西日本の一面の教訓というふうなことはそういうようなことも語っているのではないでしょうかと。 このような利益拡大を最優先する経営姿勢から安全を最優先する経営に転換させていくことが特にこの運輸にかかわる事業においては大切であり、本件、この委員会で今扱っているということでありますし、法改正の主眼もそこに置かれているというふうに思います。各運輸事業者が本当にこの方向に向かって、経営理念を真の意味でのやっぱり社会的貢献、安全第一というふうな方に切り替えていくことができるのかどうか。 確かにJR西日本の皆さん方の取組は、このほど新しい企業理念と安全憲章を作られたということで、私はそのことは非常に評価されるべきだと、大変な社会的な犠牲を払った上で、ようやく私どもこういうようなものにたどり着いてきたと、こういうふうなことでございます。ただ、今の時点で申し上げれば、立派な文章ができただけでは意味がない、法の目的に沿って実質、実態を伴った経営の方向に転換されていくのかどうか、これこそが一番大事ではないのかということを含めまして、更に大臣の御見解、そして決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(北側一雄君) 公共交通の事業者の方が、それが民間企業であっても、公共交通を担うという方々にとって安全最優先というのはもう社会的な極めて使命を担っているわけでございます。それがまず大前提でありますから、経営者の方々はそのことをまず意識を強く持ってもらう必要があるし、しっかり行動を取っていただく必要があるというふうに思うんですね。 それを前提にして申し上げたいと思うんですが、私、安全性の確保と利益追求とが矛盾するとは思っておらないんです。民間企業ですから利益を図っていこうとするのはこれは当然のことでございまして、もうこの運輸、特に運輸の部門において一たび事故が起こったり、またトラブルが連続して起こったら一体経営状況がどうなっていくのかということは、もうこの一年見れば明らかなことでございまして、もう国民から、利用者から不信感を持たれて、そして結局は収益だって上げれなくなってしまうわけですね。やっぱり公共交通事業者にとっては、安全確保をしっかりやっていく、それに努めていくということは、まさしくその社の利益を確実に上げていくためのこれもまたもう最大の対策でございまして、そこのところを是非経営陣の方々には本当に身で知っていただきたいというふうに思うんです。極めて、何といいますか、表面的な、短期的な収益云々を見てらっしゃるのではなくて、やはり安全対策を着実にしっかりとらえていくということが、それが結局利用者に対する信頼を高め、利用者が利用することになってその社の経営にプラスになってくるわけでございまして、そこのところを是非わきまえていただきたいというふうに思っております。
○加藤敏幸君 私は大臣と異なった立場でもないし、今言われたとおり、もうお互いに一〇〇%そのとおりですと。しかし、そのことができてない現実があったから事故が起こっているし、先ほども言われたスカイマークにしても、正にどう考えているんだと、こう言いたくなるということですから、私はそういうことを、利益追求の前に安全第一なんだと、その安全をおろそかにしたら会社つぶれるよと、何千人という社員が路頭に迷うよということを、正に現実、もう骨の髄までやっぱり理解してもらうということのために、そこに座っている皆さん方、大臣は今お話聞きましたから、私と全く考え方一緒ですから、ほかの局長さんを含めて皆さん方が、本当にそのことを徹底するんだと、この決意を持っていただきたいと、またそうでなければ表面的なことだけではこんなものなかなか浸透しないですねと、こういうことです。 そこで、先ほど経営トップの責務、責任と、こういうお話をいただきましたんで、その大臣の先ほどのお話を踏まえた上での御質問を申し上げたいと思います。 ややしつこいようですけれども、今日、米国型の市場経済主義が経営者の評価軸を形成していると、評価軸を形成していると、経営者のいい悪いは米国的な市場経済のこの尺度、これで査定しますよと。こういうふうな風潮の中で、企業経営者あるいは経営管理部門の利益よりも安全を優先させるという動機をいかに引き出していくかがこの問題における国の政策ではありませんかと。 今回の法改正で、それぞれの法律の目的に「輸送の安全を確保し」という文言が付け加えられました。これ質問取りのときも担当の方はそう言うわけですよ、いろいろ言うけれども、法律の目的に「輸送の安全を確保し」とちゃんと入れましたと。これまで、どちらかといえば安全対策は担当者任せ、現場でうまくやってくれ、みんな頑張れよと、こういうふうな意識が強かったために、なかなか本当にトップの仕事ですよ、責任ですよという、そういう魂が入らなかったんではないですか。政府として、経営者の意識改革、特に経営者を本気にさせるということについて、私はどのようにアプローチをされるのかお伺いをしたいし、あわせまして、ヒントにもなるかも分かりませんけれども、個別の経営者への働き掛けだけではなくて、経営者団体の役割も大きいと。経営者団体自身がどういうビヘービア、経営者の評価軸を考えていくのか。私は、ここ十年間、やっぱり利益第一の経営者理念というふうなことを前面に展開してきたのではないですかと。 加えて、経済ジャーナリズム、この影響力も私は加味しなければならない。やっぱり経済ジャーナリズムが本当に経営者にとって安全確保がまず第一なんだと、こういうふうなキャンペーン張ったことあるのかと、こういうふうなことも申し上げまして、更に何回も何回も聞くようで大変、私気が弱いもんですから、つらいんですけれども、どうぞお願いしたいと思います。
○副大臣(松村龍二君) 先生の安全に対する御卓見を、正にそのとおりだというふうに思います。 私も、昨年十二月に羽越線の列車転覆事故がありまして、大臣とともに現場に参った次第でございます。最近、異常気象でございますので、従来考えられなかった突風が吹いて、まあ不可抗力の事故であったかのようにも見えますけれども、かつては国鉄の職員もたくさんいて、その辺にどういう風が吹くというふうな、その地域出身の職員がいるとか、いろんなことを指摘する方もいたわけでございます。したがいまして、今御指摘のようなことに基づく、安全がおろそかになるかもしれないといった面と、またいろんな観点があろうかと思います。 このたびの法改正は、今お話のありました法の目的をはっきりうたったということと、安全管理規程を届けさせると。これは、事業者が遵守すべき輸送の安全を確保するための事業の運営の方針に関する事項、輸送の安全を確保するための事業の実施及びその管理の体制に関する事項、その他実施及びその管理の方法に関する事項をしっかり社長直々決めさせると。そして、安全統括管理者を選任させる。その内容が不備であれば、国土交通省がこれを変更させると。また、その後に安全統括管理者がしっかり行うべきことを行わなければ、国土交通大臣が、職務を怠った場合には解任すべきことを命ずることができるといったような、非常に事業者ぐるみ、安全についてあらゆる観点から取り組まざるを得ないといった安全管理規程を届けさせるということを法律に盛り込んだわけでございます。 そのようなことと、また、国及び事業者が輸送の安全を確保するために講じた措置及び講じようとする措置その他の輸送の安全にかかわる情報を公表しなければならないということで、国民の監視が、利用者からの監視が行き届くというふうに措置しているものでございます。さらに、本法案の施行に合わせまして運輸安全マネジメント評価を国が行うということで、事業者を安全管理体制の監視をするということも法律に盛り込んだところでございます。 これらの措置によりまして、事業者において安全を最優先にする動機付けが適切に確保されるよう努めてまいりたいと思います。
○加藤敏幸君 今日時点では、そういうふうな法的な措置をとるということが私はある意味では適切だし、必要性が高いというふうに思いますけれども、民間で育った私の感想を申し上げれば、そこまで国土交通省に手取り足取り言われなきゃできぬのかいなと、そんな恥ずかしいことはないでしょうと、そんなことを自分たち、主体的にちゃんとやっていくというのが、本当はこれが運輸で事業をやっている事業者としてのプライドではないかという思いもあるわけですけれども、そうはいっても現実を見たときに、そこまでやっぱり求めなければ国民の安心、安全というものは今は確立できないという現状において、仕方がないというふうには思いますけれども。まあ本件については、むしろ、本当に運輸事業者の皆さん方、社長さん方に並んでいただいて、本当にここまで言われてあなた方は恥ずかしくないのかと、そういうふうな議論もやってみたいと、こうは思いますけれども、まあこれはこれでおいときまして、時間ありませんので、次の質問に移したいと思います。 さて、企業トップが安全対策、安全活動の先頭に立つというのは、もうこれは当然だなということであります。しかし、企業の経営トップが安全対策を主導すると言っても、これはやりますと言っても一朝一夕に実効が上がるものではないというのも私は現実だというふうに思います。 そこで、厚生労働省の事例を御紹介申し上げますけれども、頻発する製造業の重大災害を契機に、これはまあ十年ぐらい前からいろんな事業所で大爆発が起こったり、随分起こりました。そこで厚生労働省は、平成十六年三月十六日に、大規模製造業における安全管理の強化に係る緊急対策要綱を出しました。ここでは、都道府県労働局幹部による経営トップに対する安全管理の徹底指導を打ち出した。そして、事業者という用語ではなく、はっきりと経営トップと。経営トップというのは代表権を持つ人たちのことだと、こういうことでありまして、こういう表現をしておりますけれども、具体的に経営トップを招集した集団指導、安全管理に問題がある事業場ではトップによる安全衛生方針の表明、これは私どもの業界用語で言えば決意表明、これを行うことなど、かなり突っ込んだ対応を規定をしております。 しかし、安全に関して経営トップがやる気を持って動いても、往々にして現場まで浸透しなかったりする。つまり、セレモニー化してしまって、笛吹けど踊らずのケースというのは、これは経験上もう山ほどあるということであります。経営トップ並びに事業所のトップの意識を変えること、そしてそのトップの意思が末端まで徹底されること、またトップは現場の様々な情報や従業員の意見、知見に徹底的に耳を傾けていくことが求められます。 火の用心、社長が火の用心言ったら守衛の皆さん方も火の用心、これじゃあかんのです。社長が火の用心言ったら、みんなガスの元栓を閉めるとか自分の周りのたばこの灰皿を始末するとか、具体的なそういう点検行動に結び付かなければ、トップは火の用心、下のみんなも火の用心、これはスローガンをお互いに呼称し合っていると、こういうことになるわけでありまして、そういうふうなことを含めまして、今後、国土交通省として経営トップに対して日常的にどのような指導をされるのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(杉山篤史君) 先生御指摘ございましたように、公共交通機関の輸送の安全を確保するためには、経営トップが現場の声を適切に吸い上げまして、その安全管理体制を構築していくということが大変重要であるということは私どもも認識しております。 今回の法案で作成を義務付ける安全管理規程におきましては、御指摘のような認識を踏まえまして、経営トップ自らが安全第一を事業運営の方針として定めるということ、また、その現場の情報が経営管理部門に適切に伝達されまして、さらに経営トップと現場との間の双方向のコミュニケーションが確立されますような、経営部門と現場間の相互の情報連絡体制の整備等、輸送の安全を確保するための種々の取組につきまして記載させることを予定しております。 先生お話ございましたように、本来こういったことは、事業者自らが法律に義務付けられるまでもなく取り組んでいただくということが非常に大事であろうかと思いますが、いろんなこともございまして、今回、この際、こういうような法律改正をいたしまして、義務付けをするということにしたわけでございます。 このような安全管理が実践されることによりまして、経営管理部門とそれから現場との距離感が縮まりまして、現場からの情報を十分に踏まえた適切な事業運営を行う体制が構築されるという具合に考えております。
○加藤敏幸君 この法律については私は激烈な応援団ということで今お話をさしていただいておるわけでありますけれども。 したがって、安全に対しては陸海空、やっぱりびしっとした考え方が変わったんだと、この法律施行によって、ということを、国民の皆さん方もそうなんだと、安全について世の中のパラダイムはこれで変わったんだと、こういうふうなことを正に、君子豹変するという言葉がありますけれども、もう鮮やかに、世の中、安全に対する取組が変わったと、これが認識されるような、是非私は、運動というたらおかしいですけれども、そういうふうにしてほしいと。そうしなければ、利用者も含めて、陸海空、運輸にかかわる安全の基本的な仕組みは変わったんだと。そして、利用者もそのことについて声を上げていくんだと、みんなでつくろう安全と。こういうことになるとすぐ、現場でやっていましたから、つい、つい燃えてしまうもので、済みませんね。まあまあ、そういうことでこの辺にしておきますけれども。 そこで、私、製造業で現場やってましたから、ちょっと現場の、特に製造業がずっとやってきたことから少し事例を紹介をさしていただきながら考えてみたいと思います。 近年、製造業においても重大な労災事故が発生をしました。よく官から民へ、民へと言われていますけれども、民間はそんなに立派な企業だけではないんです。民間だって間違ったことも一杯あるし、変なこともやってきたし、随分私は反省すべきことがあると。そういうふうな試行錯誤の上で、しかしやっぱり安全を大事にしなきゃあかんなと。これはもうお客さんから信頼されませんよ。これはPL法とかいうのありますけれども、PL法以前に、私は家電製品関係のあれですけれども、もうお客さんところで火噴いたら終わりですから、後始末に何十億、何十億どころじゃないです、そういう具体的なこと言ってもあれですが。 そういうことで、民間ではそういう経験の中で企業の安全対策、災害防止対策、それから製品に対する安全対策、大きくやってきたわけであります。それも生産、サービスの現場において安全対策に対する長い歴史と実績、そして先ほど言った言わば試行錯誤と、そういうふうなことの中で努力をしたわけであります。今回、乗客の大量輸送を担う運輸事業者に改めて安全確保のための施策がいろいろと講じられておりますけれども、一般の製造業に携わる私たちから申し上げれば、今更という気もしないでもないと、その感が強いと。 そこで、私はこれまでの民間の安全対策事例を大いに学んでいただきたい。恥ずかしいかもしれないけれども学んで、そして安全を確立してほしいと。生産現場というのは安全が第一でありまして、労災が発生いたしますとラインを止めます。これ、自動車のライン止めると何億という損害なんです。しかし、軽微だとかどうだとかということにかかわらず、まずラインは止める。止めることによってそのラインを管理する管理者にとってとんでもないマイナスだと、しかし、あえてそのことを労使が受け止めて、徹底してその対策、原因の究明と対策をすると、こういうふうなことであるわけですけれども。 こういった製造業の長い、苦しい、恥ずかしかった、そういうふうな安全活動の実情について学ぶべきではないかと、こう思ってますけれども、何かお考えがあればお願いします。
○国務大臣(北側一雄君) 冒頭の御質問にありましたように、この安全に対する意識が希薄化をしているのではないかという問題は、これは単にその運輸事業者だけの問題ではないと思ってます。日本社会全体の中でそういう意識が弱くなってしまっていないのかどうか、そこを本当に私どもはよく見ていかないといけないと。そこをどうすればその意識を強く持てるようになるのか、そこを見ていかねばならないと思っております。 自動車産業であれ、また家電メーカーであれ、その工場での、現場での安全確保、また、そもそもそうした商品はすべて利用者、消費者のところに届くわけでございまして、利用する際の当然安全が第一。利用者の方々が安心して安全にその商品を利用していただけるようにすることが最も大事なメーカーのやはり役割だと思います。 そういう意味で、各製造業の分野においても、これまで安全、現場での安全確保、さらにはそもそも商品の安全性確保、そうしたことに大変な努力をされてきた経験というのは当然あるわけでございまして、そこのところを運輸事業者のところも参考にしていくと、参考にしていけという今の御質問につきましては、是非そうした方向で謙虚になってやっていくべきであるというふうに思っております。
○加藤敏幸君 ありがとうございます。 次に、安全対策の徹底を考える場合、安全対策のコストとそれから事故対策コスト、これを比較するということを一回やってみる必要があると。 これは大臣のお話の中にも少し出てきましたけれども、これは結論からいえば事故予防コストの方がはるかに安いと、結果からいえば、こういうふうなことだと思います。予防コストの方がはるかに安いんだというふうなことで、安全予防のためには投資や対策を惜しんではならない、使った金というのは意味があるんだと、こういうふうなことを広く世間の常識として広めていく必要が重要だと。 そこで、福知山線脱線事故の、いわゆる事故の結果起こった損害、まあ事業者からいえばコスト、このことがどのぐらい見込まれているのかということをお伺いをしたいと思います。運休による収入減、死亡者、けが人への補償、まあこれまだ確定していないところもたくさんございますので分かる範囲で結構でございます。物損、住民への補償、それから線路の復旧、改修費など、見込める範囲でお答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(梅田春実君) 昨年四月二十五日の福知山線の事故によりまして、事故当日から六月の十九日まで、営業を再開するまでの五十五日間でございますが、福知山線が運休いたしました。JR西日本の見込みでは、第三・四半期決算をベースにはじきました数値といたしまして、この一年度中の見込みを含めて、これからもうちょっと数日残っておりますが、考えますと、まず運休による運輸収入の減収で約二十億円、それから運転再開後に旅客の転移等の影響が残ったために今年度で約三億円の減収が見込まれておりますので、このベースでいいますと計二十三億円の減収となります。また、線路の復旧費等で十四億円掛かっております。他方、お亡くなりになりました方々の葬儀費用、それからおけがをされた方々への治療費、それからマンション住民の引っ越し等の費用といたしまして約三十九億円となっております。 先生御指摘のように、まだ補償とかそういうのは一部しか進んでおりませんので、そういうものの見込みはまだ立ちません。さらに、運休期間中の関連会社の減収といたしまして約三億円がございまして、全体で、JR西日本連結ベースで総影響額は現在のところ約七十九億円と見込まれているところでございます。
○加藤敏幸君 現時点での損害がそのような莫大な金額であり、今後も増えるであろうし、これは直接的に算定できるマイナスであって、それ以上に企業イメージなり、まあいろいろあるんです。 これも考えていくと、これ株主からいったらどうなんだと。これはやっぱり株主は怒るし。そういうふうな意味で、やっぱり経営者が持つこの事故による経営責任というのは、人の命を失った、そして多くの人にけがを与えたという、これお金に代えられない、そういう大きな責任と同時に、経済的にも、そしてこの事業体にとっても極めて大きな損害を正に成しておるということでございまして、このことをいえば、もう少し安全について事前にコストを掛けておればこんなことにはならなかった。事故が起これば常にそうなんです。 だから、このことを私は経営者自身が、そして私は従業員もすべてやっぱり理解をしていくと。そんなことは分かっておるわと。分かっておったらちゃんとやれと、もう必ず話はこうなるわけですから、少しこの、やっぱり安全対策の方は安いんだ、決して利益を阻害する要因ではないんだということを徹底して私は展開していく必要があるというふうに思います。 次に、今回の法改正によって選任されることになりました安全統括管理者について質問をいたしたいと思います。 この安全統括管理者の選任問題というのは、まあ人事問題が絡んだり、取締役会において本当に権限を行使することができるのかといった問題が指摘されておりますけれども、最も基本的なことは、この安全統括責任者という、こういうふうなことをおつくりになったんですから、安全統括責任者には一体どんな資質が求められるのですか。私は、現時点では、何よりも現場を一番よく知っている人であるべきだというふうに考えますし、法改正案では、鉄道事業に関する一定の実務と経験を備える者のうちから選任すると、まあ何となく無味乾燥な表現でございますけれども。 これが本当に目的どおりにそういう人が選任されるのか、そういう機能が取締役会の中で保証されるのかどうか、ここについて御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(杉山篤史君) 安全統括管理者についてのお尋ねでございますが、先生お話しございましたように、この安全統括管理者は、事業者の経営管理部門におきまして、その事業に関する深い理解等を基礎といたしまして、経営トップに意見具申するということ等を通じまして、その輸送の安全を確保するための事業運営を統括的に管理するというものでございます。このため、選任に当たりましては、事業運営上の重要な決定に参画する管理的地位にある者であること、それから今先生御指摘もございましたように一定の実務経験等を満たす者、それを選任要件としているところでございます。 一定の実務経験とは何かということであろうかと思いますが、これは、やはり事業者におきまして輸送の安全を確保するための事業運営というものを統括的に管理する業務を的確に行えるように、その事業の運営に関する必要な見識というものが非常に重要だと考えております。そういった必要な見識が得られる程度の実務経験であり、具体的なこれは経験年数ということにこれからなっていこうかと思いますが、この辺りにつきましては、これから各輸送モードの実情等も踏まえながら、今後検討を進めてまいりたいと思っておるところでございます。
○加藤敏幸君 これからの検討項目ということで、今日時点でそうそう具体的イメージはなかなか出しにくいと、こういうことだというふうに思います。 やっぱり体張って安全を確保するという、そういう方なんでしょうね。そして、現場は分かっていますと。現場のことも分からずに安全統括管理者になってもこれはしようがないなということから、おのずからイメージが出てくるんじゃないかなと、こういうふうに思いますけれども。まあややもすると、こういう安全統括責任者を置けば一応は事足れりと、こういうふうなことだと思いますけれども、本当に仏作って魂入れるのかと。やっぱりこの安全統括責任者が本当に機能する、そういうふうなことを私はこれから国土交通省さんにおかれましても一番大きなポイントとしてフォローをしていっていただきたいと、このように思います。 これは今後の課題として、機会があれば、本当に安全統括責任者が機能しとるんですか。もっと言うと、安全統括責任者を辞めさすことができると、こう言っていますけれども、辞めさすことができるということの責任の問題、辞めさす側の今度は責任という側がこれは発生しますから、勝手に選びなさいということじゃなくて、あんたは安全統括責任者として不足ですということを判定して、本当にそれを辞めさせた場合には、それをした人の、行為者の方に大きな責任もやっぱりあるわけですから、そういうふうなこと含めて、国土交通省さん、本当にこれ逃げれないということを私僣越ながら申し上げて、次の質問に移りたいと思います。 さて、少し追い打ちを掛けるようでありますけれども、経営トップは、きちっと決意を持って安全をやります、管理体制もできましたと。問題は、日々の安全を支えている現場の社員、従業員、関連会社の皆さん方、この人たちが、この安全を支える、安全を支えていくということと自分の仕事、このことが有機的にしっかり組み込まれておらなきゃいけない。もっと言うと、安全を守ることが社会に対する責任であると同時に、自分たちにとっても必要なことだし、そして自分たちの労働条件だとか雇用だとか自分たちの誇りだとか、そういうふうなことも守るためにも大切なんだという、このやっぱり一体化をどうつくっていくかということが私は次の大きな課題ではないかと、このように思っておるわけであります。 参考人のお話の中にも、組織とかシステムには限界があるんだと、こういうことを専門家にずばっと言われまして、ここは限界があるんだと、どんなにやってみてもやっぱりシステム限界があるんだと。そして、それを支えて仮に万が一起こったとしても、最小限の事故にするとか救出を的確にやるとか、あるいはそのシステム限界を乗り越えるだけの日常の仕事をやっぱり心血を注いでやっていくというのは、一人一人の私は現場、私に言わせたら職人、こういうふうな現場の皆さん方の使命感やモラルというふうなことだと思います。 したがって、お一人お一人のこのモラルをきっちり高めていくというふうなことを大切にするためには、各企業の職場風土や人事労務政策というふうなものに直結する問題でありますし、労働組合の皆さん方もしっかりとこのことの大切さをやっぱり私は認識をして日々そういうことを実践していくと、こういうふうなことではないかというふうに思います。 この辺の話になりますと、行政としてなかなか立ち入っていくことはできないというふうには思いますけれども、やっぱりポイントであることには変わりはないということでございますので、是非心に留めておいていただきたいと思いますし、なかなかお答えは難しいし、これはちょっと質問項目からいくと予備だと、こんなふうに言っておきましたんですけれども、何かお答えがあるようでしたら。
○政府参考人(杉山篤史君) 大変難しい御質問でございます。 先生御指摘のとおり、ヒューマンエラーによる事故あるいはトラブルの発生等を防止するためには、経営トップから現場に至るまで安全最優先の意識が徹底されまして、安全に対する高い使命感やあるいはモラルが醸成されるということが大変重要であるという認識を私どもも持っております。 この法律案におきましては、御指摘のような考え方の下、事業者に安全管理規程の作成の義務付け等を行いまして、経営トップ主導の下、経営管理部門から現場まで一丸となった安全管理体制というものを構築していただきまして、現場の一人一人に至るまで安全意識の浸透、安全風土の構築を図るということを目指してまいりたいと思っております。
○加藤敏幸君 今日は、このテーマについてはこの辺で、次の質問に移りたいと思いますけれども、今回、航空法の改正では、安全上の支障を及ぼす事態の報告義務が新たに課せられております。今日段階でも我が国航空会社のトラブル、ミスが続発をしておりますけれども、これはもう先ほど小池委員の御指摘のとおり、今日の新聞にも載っておったと、こういうことであります。この制度がスタートすればかなりの量の情報が国土交通省に上げられてくるものと思われます。 そこで、当然、この情報を分析をし、その背後にあるいろいろな問題、課題を指摘をして、各社の安全対策にこれは生きた形で生かしていかなければこれはもう何にもならないと、こういうふうなことでございますけれども、航空局として、こういうふうに情報が上がってくることに対して本当にこたえられる体制を、マンパワー、専門性、そういうふうなことを含めてどのようにされるのか、お答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(岩崎貞二君) 先生御指摘のとおり、今まで事故と重大インシデントを報告しろとこう言っておる、法律上報告しろと言っておりましたけれども、今回は事故には直接つながらないものの輸送の安全に影響を及ぼすような事態、こういうやつも広くちゃんと法律上の義務として報告してくださいと、こういうふうに言っておるわけでございます。こうしたものにつきまして、先生御指摘のとおり私どもでこう集めているだけではしようがないんで、それをちゃんと分析をして各エアラインに返していくということが重要だろうと思っております。 体制といたしましては、十八年度に航空安全推進室というのをつくりまして、六名の室でございますけれども、うち五名は純増でやっていきたいと、こう思っております。一つは、こうした、例えばある会社にこういう事故があったと、こういうトラブルがあったというのをほかの会社にちゃんと返していくことが一つだと思っておりますし、もう一つは、ある程度の統計的な分析もして、こういう機種ではこういうトラブルが多いとか、こういうところは注意しろというようなことも、ある程度の数が集まりますと統計的な分析もできるかと思っておりまして、そうしたことについても勉強していきたいと、このように思っておるところでございます。
○加藤敏幸君 余分のことですけれども、やはり現場を分かった人でないと仕事が、私一番言いにくい言葉ですけどお役人的になるよと。だから、そこのところが単に員数合わせとは言いませんけれども、いわゆる従来の霞が関の考え方で人を置きましたということだけでは私はやっぱり不足があるし、そして、やっぱりこの上がってきた情報の背景、そのことをやっぱり洞察できるそういうレベルの人を置かないと、単に情報をくるくる回しましたと、他社にも全部やりましたと、そういうふうなファクスで配付するということだけ、あるいは統計データを取って、起こったことを二年後にこうだった、ああだったとこう言われたって、問題は起こる前に、そのことがアラームを出していることを読み解いて、だったらこういうことをやらにゃいかぬなというそのアクションにつながる、そこまでやれる人をこの推進室に置いてくださいと。置かなきゃうまくいかぬよと。置かなきゃ、また何年後かのこの交通委員会でまたがんがん出ますよと。私はそれはやっぱりきちっとやった方がいいですよということを申し上げたいんですけれども、何かございますか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 私どもの体制、大変恥ずかしゅうございますけれども、どちらかというと余りこうした分野に人が今までいなかったものですから、エアラインからこの霞が関で話を聞いて、それに対してどう対応していくというようなことが、ややもするとそういうふうになりがちでございましたが、今回この安全推進室の人間のほかにも現場の立入検査の要員として二十名の要員を増員認めていただきましたので、できるだけいろんな現場に行って、現場の声を聞きながらちゃんとやれるような体制を組んでいきたいと、このように思っているところでございます。少し時間が掛かるかもしれませんけど、頑張っていきたいと思っております。
○加藤敏幸君 次に、ヒヤリ・ハット情報に関連してお伺いいたしますけれども、これもよく言われていますハインリッヒの法則に基づき大事故を未然に防ぐ安全活動の一つとしてヒヤリ・ハット情報の活用は重要であります。しかし、これもまた製造業においてはまあ日常当然のことのように取り組まれております。運輸産業においても多くの事業所でこの取組が行われていると、このようにお聞きしております。 問題は、職場でヒヤリ・ハット情報が的確に吸い上げられるかどうか、また集められた情報が事故の予防策に十分生かされていくか、そういうシステム、またそういうふうな思いが企業の中にあるかどうかと、こういうふうなことであります。職場の人間関係、日常的な労務管理や、あるいは労働組合の皆さん方の活動姿勢によっては、ミスやトラブルを表に出すのをためらわせるような、そういうふうな雰囲気のある職場もないわけではないと、このように思うわけであります。別に今ある職場の私は問題点をあげつらうと、そういう気持ちじゃなくて、安全のためには少々言いにくいこともお互いに言い合うと、こういうふうな風土がなければ駄目だと。 そういうふうなことで、この制度を機能させるためには、まず事故を未然に防ぐ様々な試みが企業への貢献行動として企業の中で尊重されると。おまえ要らぬこと言ったんじゃないかじゃなくて、よくぞ言ったと。おまえが言ったおかげで三百万、おまえ対策費掛かると、こんな予算を予定してなかったのに大変なことだと、また経理部長から怒られるじゃないかと、そんなことじゃなくて、よくぞおまえは早く言ったぞと、表彰ものだと、そういうふうな風土をつくらなければならないと、このように思います。 今回の法改正において、安全管理規程の中身にかかわってくるものと考えますけれども、国土交通省として制度の運用面などにおいてどのように各事業者を指導されているのか、この辺りについての、まあこれも難しい、大体こういう質問が難しいと感じるようじゃ駄目なんです。ひとつよろしくお願いします。
○政府参考人(杉山篤史君) 先生御指摘ございましたように、公共交通機関の安全性を向上させていくというためには、いわゆるヒヤリ・ハット情報と言われているようなもの、こういったものを事業者において確実に共有をする、そして、その共有されました情報に的確に対応をしていくというシステムを構築していくということは、これは大変重要なことだと私どもも認識しております。 そのような認識を踏まえまして、今回の法案で作成を義務付ける安全管理規程の記載事項といたしまして、正に現場の情報が経営管理部門に適切に伝達されるような経営管理部門と現場間との情報連絡体制ということ、またこれらの情報を踏まえまして安全管理システムの適切な見直しが随時行われると、こういった対応が適切に行われるようなこと、こういったことも含めまして安全管理規程の記載事項としてきちんと記載されますように私どもとしても指導をしてまいりたいと思っている次第でございます。
○加藤敏幸君 さらに、関連をいたしまして、運輸安全マネジメント態勢構築に係るガイドライン等検討会が二月十五日にまとめられました安全管理規程に係るガイドライン、これがございますけれども、その九番目の項目に関係法令等の遵守の確保が挙げられております。この項目では、当然企業トップや安全統括管理者の責任の範疇にありますけれども、このコンプライアンスの問題は内部告発との関連で少し議論をしておかなければならないと、このように考えます。 企業トップや安全管理者がすべてのことを掌握はできておりませんし、そんなことをやっていたら仕事にはならないというそういう側面もございます。企業幹部が法令違反にかかわるケースが多々ある中で、社会の安全を確保するためにも、運輸においても内部告発というふうなものの位置付け、これがやっぱり議論の対象になってくるというふうに思います。 そこで、本年四月一日から公益通報者保護法が施行されますけれども、安全にかかわる内部告発に関し、当然通報先が行政機関になるケースが出てき、その場合には国土交通省さんがその受け手になる、このケースも出てくると思いますけれども、対応、準備態勢等についてありましたら、お答え願いたいと思います。
○政府参考人(杉山篤史君) ただいま先生御指摘ございました公益通報者保護法でございますが、これは、公益通報をしたことを理由とする公益通報者の解雇の無効等並びに公益通報に関し事業者及び行政機関がとるべき措置を定めたものでございます。 本法案の改正対象としております鉄道事業法等の運輸事業に関する公益通報につきましても、もちろんこの対象となるという具合に認識しております。この場合、運輸事業者の職員が公益の目的で運輸事業者、行政機関等に対しまして違法行為に関する通報を行った場合には、当該職員に対する解雇の無効、不利益の取扱いの禁止等の効果が生じることとなりまして、公益通報を行った職員の事業者における保護が図られるものという具合に認識しております。 先生御指摘のございましたヒヤリ・ハット情報等、これはまあ必ずしも違法行為に結び付くものではございません。やはり安全性の向上に関しまして有用な事項だと私ども考えております。したがいまして、その通報につきましては、公益通報者保護法の対象とはならないとは思っておりますが、やはり事業者内で確実に共有し的確な対応を行うということ、あるいは、先生御指摘ございましたように、行政等に通報があったという場合には、やはり大変その安全性の向上に取りまして重要な情報だと私ども認識しておりますので、適切な対応を行えるようにしてまいりたいと思っております。
○加藤敏幸君 ただいまのお答えは、公益通報者保護法にかかわる問題と、それには当たらないけれども、現場におけるヒヤリ・ハット情報についても情報者が、そういうふうなことを言う人が不利益に当たらないように当然各企業とも努力すべきだと、二つのそういう内容が含まれていたというふうに思います。 そこで、少し事例で申しますと、二〇〇一年に食中毒事件を起こしました雪印さんが、その後、社内通報制度を確立をいたしまして、新聞等で紹介されておりますけれども、通報者の半年後の処遇を検証し、結果を社内倫理委員会に報告するなどして、通報者が知らぬ間に左遷されたとか、そういう不利益を被らないように二重三重のチェックを行っているということでございます。いろいろと問題を起こした各民間企業の皆さん方、いろいろ努力を重ねて、やっぱりそこは、表面づらだけの制度ではなくて、今申しましたように、二重三重のやっぱりチェックをやっていかないと魂が入らないと、これもまあ民間の各企業の教える、一つの経験の教えるところでございます。 そういうような意味で、これから先の話ではございますけれども、同様、公益通報者保護法と、それには当たらないけれどもそれに準ずるその他の情報に関しましても、正に職場における社員、従業員が積極的にそういう発言ができるような体制の、風土の醸成に励んでいただきたいと、これはもう要望ということにしておきたいと思います。 次に、事故調査委員会の在り方についてということでございますけれども、航空・鉄道事故調査委員会の在り方につきましては、衆議院におきましても、また前回の当委員会におきましても突っ込んだ議論が行われてきました。しかし、まとめるという意味でいま一度質問をさせていただきたいと思います。 この事故調査委員会により独立性を持たせるべきだという考え方は、信楽高原鉄道事故の遺族による鉄道安全推進会議の提言が出発点になっております。この提言にはこのような鉄道事故は二度と起こしてはいけないという多くの被害者の遺族の方々の強い思いが込められて、事故の予防を前提とする原因究明にはやはり事故調査委員会が独立していなければならないという主張でございます。 政府といたしましても、この事故調査委員会の独立性についていろいろ議論をされてきたわけでございますが、組織的には依然として国土交通省の所管に置かれているという状況にございます。事故調査委員会の独立性の問題は、例えば警察、検察の調査から独立をする、あるいは監督官庁からの独立、さらにはハード面に重点を置いた調査からの脱却、そういう意味での独立性など幾つかの論点がございます。また、航空管制に関しては、国土交通省の出身者が多数を占める調査委員会の事務局が同じ仲間に対して厳正中立の立場で事故調査ができるのかという問題提起も指摘されております。 現時点で、また現制度において、航空・鉄道事故調査委員会の実質的な独立性が確保されているのかどうか、そのことについての見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(福本秀爾君) お答えいたします。 まず、警察との関係につきましてお答えを申し上げます。事故調査は事故原因の究明を目的としてございまして、警察の司法調査、司法捜査とは目的が明確に区別をされておるところでございます。しかしながら、いったん事故が発生をいたしますと、現場におきまして私どもの事故調査と司法捜査が往々にして競合をするという場合がございます。それぞれの業務が円滑に実施されますよう、必要な協力及び調整を図るために覚書及びその細目というものを取り交わしておるところでございます。 その覚書及び細目によりまして、通算いたしますと、もう三十年以上にわたりまして、ほぼ千三百件に上る事故調査を今まで支障なく的確に実施をしてまいっておるという認識を持っておるところでございます。 今後につきましても、この覚書等の趣旨に沿いまして、捜査機関とも十分な協力、調整を図りながら的確な原因究明の調査に引き続き努力をしてまいりたいと考えておるところでございます。 続きまして、国土交通省に置かれておることにつきましての御質問でございます。 御指摘のとおり、航空・鉄道事故調査委員会は、その前身である航空事故調査委員会以来、旧運輸省、さらには国土交通省に置かれておるところでございます。これは、事故調査を円滑かつ効果的に実施するに当たりましては、国土交通省との緊密な協力の下に行うことが有効であるという考え方に基づくものと承知をいたしてございます。 一方、委員会が行います調査の独立性につきましては、これも十分に確保がなされなければならないという具合に考えてございます。そのために、この委員会の設置法におきましても、「委員会の委員長及び委員は、独立してその職権を行なう。」という規定がございます。また、その委員長及び委員の任免につきましては両議院の同意の下に行うということとされてございまして、委員会は国土交通行政に対しても独立機関としての立場からこれまでも積極的に事故防止対策等の提言を行ってまいっておるところでございます。 具体的に申し上げますと、国土交通大臣に対しまして、事故防止のために講ずべき施策ということで、勧告を航空につきましては三件出しております。さらには、建議につきましては、航空に関して十六件、鉄道に関して二件、合わせて二十一件を行っておるところでございまして、独立をしておるということの証左ではないかと考えてございます。 さらに、平成十三年一月に発生いたしましたJAL九〇七便のニアミス事故につきましての御質問でございますが、私どもの当委員会は、事故調査官が公正中立の立場から、当該管制業務を行っておりました管制官から事故発生時の状況につきまして直接に口述聴取を行いますとともに、管制官の資格あるいは教育訓練の実施状況、さらには管制交信記録等につきましても詳細かつ多岐にわたる調査を行いました上で、平成十四年七月、調査報告書を国土交通大臣に報告いたすとともに、公表したところでございます。 具体的に申し上げますと、このような報告書、二百三十八ページにわたる詳細な報告書を公表いたしてございますが、その中で、事故の主な原因の一つといたしまして、管制官が九〇七便と九五八便を取り違えて指示したという点も挙げてございまして、このような事態の発生を防止するため、国土交通大臣に対しまして、航空交通管制業務の的確な実施等を内容とする勧告及び建議も行っておるところでございます。 このように、当委員会は、独立して事故調査を行う機関といたしまして、航空管制に関しましてもその職責を十分に全うをいたしておるものと考えておるところでございます。
○加藤敏幸君 調査委員会の皆さん方に、あなた方、本当に独立しているのと、こう質問したら、独立してますと。していませんと答えたら、これ、大ごとになりますから。そういうような意味で、お答えはもうこれは予想したとおりだし、それ以外ではないと、こう思います。 ただ問題は、十年、二十年という、こういう長い期間を掛けて本当に遺族の方、そして被害に遭った皆さん方、そして国民の多くの方が納得ができる報告書だ、なるほどな、やっぱり解明されて、そして対策に寄与するいい報告書だということが専門家の目からも、私はその評価をもって初めてこの独立性というのはやっぱり検証されるということではないかと、こう思うわけでありまして、今日とやかく言うことはございませんけれども、そういうような目で、まあある意味でこれからも御健闘を、本当に頑張ってやってほしいということを申し上げておきたいと思います。 次に、事故調査委員会の調査内容は、当然事故原因の究明とともに、これに関連した事故予防という視点も大きく打ち出さなければならないと思います。また、事故原因についても、基本的に機械にかかわるハード面の問題あるいは運転指令など技術面での調査に限定せず、当該企業の安全面に関するリーダーシップやコミュニケーションといった企業風土や企業体質、さらには労務管理の問題を始め、そういったもろもろのソフト面に至る調査を行うべきだと、こういうふうに考えておりますし、そういう声もまた強うございます。 今回の法改正によって、法の目的として、事故が発生した場合における被害の軽減に寄与することと講ずべき施策について勧告、建議ができることが追加されましたが、本当に事故予防を主とする十分な調査ができるかどうかは、今後の調査委員会の活動に掛かっていると言えます。 今回の福知山線の事故調査についても、我々としてはこの点で大きな期待を寄せているわけでございますが、事故調査委員会としていかに調査機能を高めていかれるのか、そのためにはどのような施策を講じられ、何が必要なのかということも含めて、御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(福本秀爾君) お答えいたします。 事故調査におきましては、もとよりハード及びソフトの両面から多角的に行うことが極めて重要でございまして、委員御指摘のJR福知山線列車脱線事故を始めといたしまして、これまでも事故の背後要因を含めた総合的な観点から事故の再発防止に資する調査を進めてきたところでございます。 今般、私どもの委員会設置法の改正をお願いをいたしてございまして、その内容といたしまして、新たに事業者の事務所への立入権限でございましたり、あるいは事業者が有しております書類あるいは帳簿といったようなものに対します調査権限が明確に規定をされることとなりますので、背後要因を含めましたこれらの調査が更に円滑化されるものと期待をしておるところでございます。 あわせまして、事故調査官の増員を十八年度から七名、企画調整課で六名、トータル十三名でございますが、増員も実現を見るところでございます。その調査官の研修等を踏まえまして、特にヒューマンファクター、サバイバルファクター、その他背後要因等も含めまして、その調査能力の向上に努力をしてまいりたいと考えております。
○加藤敏幸君 さて、航空の安全性確保を図るという場合に、私どもは航空管制業務における安全確保も重要視しなければならないと、このように考えております。 先週の二十日に東京地裁で、航空管制のミスによる日航機ニアミス事故の刑事責任について無罪とする判決が出されました。先週の当委員会でもこの判決の是非について、まあ是非というんでしょうか、受け止め方についていろいろと議論がございましたが、基本的には空の安全にとって航空管制業務の的確な運営が不可欠であるということでございますし、我が国のように空域がなかなか、米軍含めまして非常に複雑になっているという現実の中で、この航空管制業務というのは非常に重要であると、こういうふうに思います。 航空管制のトラブルやミスは極めてヒューマンファクターの強いものがあるということでございますので、国土交通省内部において航空管制の安全管理の徹底化が望まれるというふうに思いますが、これまでの対策あるいは今後の対応方針についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(岩崎貞二君) 私どもの管制も本当にしっかりしなきゃいかぬと、こう思っております。 まず、対策の一つとしましては、どうしても管制官、パイロットの交信でやっておるわけでございますけれども、やっぱりヒューマンでやりますとやっぱりミスが起こりがちなことは否めないところがございますので、できるだけやっぱり機械でバックアップできるようなシステムをつくっていきたいと、こう思っております。 具体的に申しますと、九〇七便の対策の一つでもあるんですけれども、管制官が管制間隔をこういうふうに取りなさいよという指示をしているわけでございますけれども、指示が十分に伝わらなかったりして近寄る場合に警報が出ると、こういうことを、よりきっちりした警報が出るようなシステムをつくるとか、そうした機械の支援というのが重要だろうと、こう思っております。 それから二つ目は、先生もお触れいただきましたように、やっぱり狭い空域、狭い航空路でやっておるとどうしてもミスが起こりがちでございますので、できるだけ空域、航空路を合理的なものにしていきたいと、こういうふうに思っております。そのために、なかなか実現しておりませんけれども、横田の空域の返還なんかも含めて積極的に取り組んでまいりたいと、このように考えております。 それから、やっぱり管制官の質の向上も必要でございまして、技量の向上も必要でございますので、訓練の体制の充実なんかも図っていきたいと思っております。 さらにあわせまして、今回の法律の趣旨は、エアラインに対して、事業者に対してこういうようなことをやれと、こう言っておるわけでございますけれども、我々管制の分野も実は現場でございますので、私ども航空局の幹部と現場の方が意思疎通したり、いろんな現場の意見を聞いて、いろんなことを考えていくということもやっていかなきゃいけないと思っております。 私ども、試行的に今、航空局でも現場の管制官とダイレクトトークをやったり、現場でのいろんなヒヤリ・ハットの情報なんかを上げさせるようなことを今試行的に取り組んでおるところでございますけれども、エアラインにこういうことをやれと言っているだけじゃなくて、私どもの方でも主体的に取り組んでまいりたいと、このように考えているところでございます。
○加藤敏幸君 最後に、連続立体交差事業についてお伺いをしたいと思います。時計を見ながら、あれですけれども。 これは、小池委員の御質問と重複する部分もございましたので、余り同じことを議事録に載せるという必要もないとは思います。そこで、これまでの踏切対策に関する取組状況等につきましては既にお答えがあったというふうに思いますので、これは省略をさせていただきたいというふうに思います。 この踏切における事故発生というのは、踏切がなければ起こらないわけですから、もう本質的に起こらないということでいけば、やはり踏切をなくしていくということが大切な施策ではないかというふうに思います。 そこで、先ほどもお答えがありましたように、連続立体交差事業というのを、特に過密な首都圏なり大都市圏を中心に展開はされているということでありますけれども、その思いなり気持ちは多とするものでありますけれども、現実、どこまでこの連続立体交差事業が進んでいるのか。聞けば、遅々としてなかなか難しいというのがお答えになるのではないかというふうに思います。正にこの密集地における連続立体交差事業は、膨大な資金を必要とする、また高度な工事技術も必要とされるし、工事期間も長期にわたり、なかなか事業者自身にとっても覚悟の要ることでありますし、またさらに、様々な規制もあってなかなか困難な事業の一つとなっているというふうに思います。 昨年十二月に小田急高架事業認定に関する最高裁の原告適格の拡大に関する判決が出されましたけれども、元々この裁判は、連続立体交差事業における騒音、振動、電波障害などの公害問題、あるいは周辺の道路整備を伴う市街地の再開発の問題、そういうようなことも複合して起こされているというふうに思います。 このように、連続立体交差事業を推進していくために様々なハードルがありますけれども、反面、地域のニーズも高い、あるいは問題解決の方法として優れていると、そして住民、地域の合意形成を図るなど、国も、また特に各自治体も努力をしていくべきだと、このように考えております。国土交通省として、この事業を推進する上での、先ほど方針なり基本的な考え方をいただきましたので、改めてお答えを求めるわけではございませんけれども、しかし財政、財源の面でいろいろと御質問をしたいというふうに思います。 平成十三年度予算からは鉄道事業者が負担する部分への貸付制度が始まりまして、来年度からはそこが無利子貸付制度になると、支援制度が充実しつつありますけれども、特別会計の予算などについて現状を説明をされたいと、このように思います。 あわせて、この連続立体交差事業のように道路特別会計による関連事業、例えば地下鉄整備や無電柱化事業、土地区画整理事業といったまちづくり事業に特定財源が多く使われているということでございますけれども、基本的に受益者負担の原則に成り立っている、これがベースである特定財源の使い方、在り方も問われてくるということになります。 私はニュートラルな立場で質問をしておるわけでありますけれども、事業の目的と政策効果が明確にされるのであれば、ある程度は納税者の理解は得られるのではないかと、このようにも考えます。 踏切の渋滞対策、歩行者や通行車両の安全を図る踏切改良事業や連続立体交差事業が、目的性がはっきりしていること、しかも自動車ユーザーの意識にも優先度が高い事業であると、こういうふうなことと思いますので、現在の財政のシステムそのものについて問題はないと、このように考えますけれども、国土交通省としては、この連続立体交差事業の財源についてどのようにお考えなのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(柴田高博君) 連続立体交差事業についてのお尋ねでございますが、道路交通を円滑化するということ、市街地の分断要素の解消を図るといった観点から、平面に敷設されております既設の鉄道を高架化又は地下化する、極めて重要な事業でございまして、都道府県等を施行者といたしました都市計画事業として事業が進められてございます。 それで、この連続立体交差事業の費用負担でございますが、同事業によりまして、鉄道を保有する鉄道事業者にも高架下の貸付益などの受益が生じることから、その一部を負担をしていただいてございます。それ以外につきましては、都市計画事業施行者、都道府県等が、市町村等が負担してございます。 今回の法改正におきましては、まず、鉄道事業者の積極的な参画を得ますインセンティブといたしまして、事業者の負担に対しまして新たに長期無利子貸付金を貸し付ける無利子貸付制度を創設するということにいたしてございます。また、予算の関係でございますが、同事業が踏切におきます交通渋滞や事故の解消に大きく寄与する事業であるということから、事業自身は道路事業として、道路特定財源を活用いたしまして推進に努めているところでございます。ほかの例、区画整理事業等の例もございましたが、これらにつきましても道路特定財源の活用というのはかなり幅広くやられているところでございます。 国土交通省といたしましては、連続立体交差事業の推進を図るべく、厳しい財政状況の中でも、来年度予算におきましても前年度以上の千七百六十七億円、これ事業でございますが、一・〇四倍を確保しているところでございまして、今後とも、道路事業として財源を活用させていただきながら積極的に推進を図っていきたいという具合に考えております。
○加藤敏幸君 一応予定いたしました質問は以上で終了をさせていただきたいと思います。 最後に一言、この国会は安心、安全と、特に乗り物の安全をしっかり確保して国民の皆様方の不安にこたえると、こういうふうなことでございましてこの法律案が提起されました。問題は、仏作って魂を入れず、この法律に本当に魂を入れるというのは皆さん方の決意と行動に懸かっているということで、我々も大いに御支援を申し上げたいと思いますので、是非とも御健闘をお祈りいたしまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(羽田雄一郎君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時三十分まで休憩いたします。 午後零時十九分休憩 ─────・───── 午後一時三十分開会
○委員長(羽田雄一郎君) ただいまから国土交通委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、運輸の安全性の向上のための鉄道事業法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山下八洲夫君 民主党・新緑風会の山下八洲夫でございます。 今回の運輸の安全性の向上のための鉄道事業法等の一部を改正する法律案の審議についてでございますが、今回のこの法律案見ておりますと、大臣には質問通告しておりませんが、鉄道事業法の一部改正案、踏切道の改良促進法の一部改正案、航空・鉄道事故調査委員会の設置法等の一部を改正する。まあ簡単に言いますと、この三つの法律案が一括して提案されると。本来ならこれは三本の法律案じゃないかなというふうに私はこれを見ながら思っているんです。 そこで、これは大臣、あるいはせっかく、これ質問通告しておりませんのであれですが、官房長お見えのようですので官房長でも結構でございますが、なぜこの三本まとめて、しかも予算関連法案までくっ付けて提案されたのか、その趣旨をできましたら御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(春田謙君) お答えを申し上げます。 今御指摘ありましたように、運輸の安全の関係につきまして、この法律案で幾つかの法律を束ねた形で改正をさせていただいているわけでございます。内容的には、いわゆる運輸の、正に今回安全管理ということで、安全マネジメント、これを充実をさせるということで、これの関係のいわゆる各事業法がございます。この事業法の中で安全管理規程というものを事業者が制定をすると。こういうものに従いまして、経営のトップにある立場の事業者、経営者がいろいろ現場の安全問題等も全体をしっかり見て対応をすると。 あわせまして、実はその中でも特に鉄道関係では昨今踏切事故が起こっておるわけですが、踏切事故の関係も実はそういういわゆるマネジメント、こういったようなものが、事業者側における体制も必要だということが非常に強く叫ばれているところでございまして、こういった問題も併せて実は全体の体系の中でしっかりと対応していかなきゃならないだろうということで、踏切の改良促進法、この関係もちょうど期限を迎えるところがございまして、この関係も併せて実は改正の中に取り込んでいるということでございまして、また、それに関連いたしまして、特にやはり鉄道事故、航空機事故についての調査体制、これにつきまして、特に今までの調査体制を、こういう安全マネジメントというような面についても取り組まなければいけない、また体制も強化しなきゃいかぬというところでございますので、体制の強化を含めまして業務の関係で充実を図ると。 事故調につきましては、いわゆる被害の軽減に向けた取組をするというようなこと等含めまして関係の法律を改正をするということで、全体はやはり事故防止、安全対策の徹底というようなことで有機的につながりのあるというものを束ねをさせていただいて、運輸の安全に関する法律、安全性の向上に関する法律改正ということにさせていただいたものでございます。
○山下八洲夫君 これは質問通告をいたしておりませんからまあしつこく申し上げませんが、確かに、今朝ほどもありましたが、安全、安心、このことは大変重要なことでございますし、この法律案が成立すりゃ、まあ国土交通関係の特に運輸関係は陸海空安全なんだと言えるように是非また努力もしていただきたい、そのように思います。 その上に立ちまして、今お話あったわけでございますが、事故調の一部改正と、あるいは踏切改良というのは似ても似つかないような法律でございますんで、今後は気を付けて、できれば余りにも法律の内容の違うものは別建てで提案をしていただきたいということだけ、今日は要望で終わらせていただきたいと思います。 そこでもう一つでございますが、この事故調の改正案が今回出されているわけでございます。これにいたしましても、今朝ほどもちょっと質問ございましたが、例えば所掌事務については、勧告、建議のことを追加するとか、あるいは事故調査につきまして、航空機の使用者あるいは鉄道事業者又は軌道経営者の事務所に立ち入って帳簿や書類を検査することができる、あるいはもう一点は、調査又は研究の実施に関する事務の一部を外部に委託することができると、ただし守秘義務を課せますよと、こういう改正でございます。 私は、せっかく改正するんであれば、どうもこの程度では内容から見ていまして小手先の改正だな、せっかく改正するならもっと抜本的に改正すべきではないかというふうに印象として持っておりますが、その辺について特に提案者の、これ大臣にちょっと感想としてお聞きしたいなと思ったりしますが、もし大臣でなければ事故調の方で結構でございます。
○政府参考人(福本秀爾君) お答えいたします。 委員御案内のとおり、昨年、さらには一昨年、鉄道事故の大きいものが頻発をいたしました。上越新幹線が我が国で初めてああいう脱線事故を起こしたと。あるいは、百七名に上る我が国の鉄道史上でもまれに見る重大な鉄道事故がJR福知山線で発生いたしました。また、年末には羽越線でああいう形での特急電車の脱線転覆事故があったと。こういうことで私ども、事故調査体制につきまして、すべてをゼロから見直したということでございます。 そういう中で、先ほど委員御指摘いただきましたように、三点の項目について現在私どもとしては不足をしておるのかなということでございまして、一つが、あの福知山線の事故の際にも盛んに議論がございましたが、いわゆるサバイバルファクター、事故は発生するものだという前提に逆に立ちますと、やはりいったん発生いたしました事故をいかに小さい被害でとどめるかという、そういう問題についてもっとやはり我々積極的に取り組むべきではないかということで、一点、その関係の事項の改正を入れさせていただきました。 さらには、私ども少ない人数で取り組んでおるわけでございますが、やはり私どもの内部の体制の強化ももちろんではございますが、やはりそれだけではこういう御時世の中で十分ではないので、外部の方々の知見なり能力といったようなものを積極的に活用させていただきたいということで、外部委託の条文を付け加えさしていただいたということでございます。 それと併せまして、福知山のときにも問題になってございますが、ややもいたしますと私どもの調査がハードに偏重をしておるんではないかというような御指摘もいただいておりまして、私どもとしますとソフトに関する種々の調査もやってはおりましたんですが、やはりそこの辺を明確化をするということで、各事故を起こしました事業者の事務所に立ち入ると。あるいは、立ち入りましてそこの帳簿でございましたり書類でございましたり、そういった関係のものを調査をするということを明確に規定をさせていただくということで、私どももソフトウエア、ソフトに関する調査機能の充実強化が図れると、こういうことでこの三点について提案をさしていただいたということでございます。
○山下八洲夫君 また後ほど触れたいと思いますが、せっかく改正するんであれば、もっともっとたくさん問題点があるわけでございますし、そういうところを網羅していただければよかったなというふうに思ったりしております。 今朝ほど我が党の加藤委員から質問ありましたので、そこはちょっと簡潔に申し上げたいと思うんですが、私自身、今日は前段は、航空・鉄道事故調査委員会の組織の在り方について中心的にちょっと質問させていただきたいと思っております。 先ほど加藤委員からございましたので簡単に申し上げますが、航空機や鉄道などのこの委員会が設置されましたのは、きっかけとしては一九七一年の雫石の事故を教訓に運輸省に航空事故調査委員会が設置をされて、また二〇〇〇年の営団地下鉄の日比谷線の列車脱線事故において航空・鉄道事故調査委員会に改組をされたと、こういう歴史があるわけです。それはそれでいいんですが、あとはもう省きたいと思いますが、先ほど話出ておりましたので。 この調査委員会というのは、一番大切なのは、技術的な問題だけではなくて、できれば運転者や乗客の心理あるいは運輸機関の組織上の問題にも対応できる専門家も必要になっているんではないか、私は必要ではないかと、そのように思うんです。 こうした観点から、現在の事故調査委員会事務局の調査官の数や、その専門的な能力はどのようになっているのか。あるいは具体的には、これまでどのような組織でどのような業務を何年間程度経験してきた人がそれぞれ何人ぐらい対応しているのかと。現在四十一名全員でいらっしゃるということは伺っておりますが、本当にそういう中で、今、今日までの大きな事故がたくさんあるわけでございますが、対応し切れているのかということを考えますと大変不安でありまして、率直に申し上げまして、安全、安心というのは本当保障できるのかなということを考えますと、ちょっと疑問に思っているので今お尋ねをしているところでございます。いかがでしょうか。
○政府参考人(福本秀爾君) お答えいたします。 現在、事故調査委員会におきましては、航空の事故調査官が二十二名、鉄道の事故調査官七名、こういう体制で調査を行ってございます。 おかげさまで、平成十八年度予算におきまして、新たに次席鉄道調査官一名を含みます鉄道事故調査官を七名、さらには企画調整課という課をつくっていただきまして、そこに六名の増員が認められてございます。そういう意味で十三名の増員をいただきまして、これからこれらの職務に携わってまいろうということでございます。 委員御指摘のとおり、事故調査官の業務そのものは、事故等の原因を究明いたしまして、その結果を再発防止に反映させるということでございます。そのため、その任用に当たりましては、航空及び鉄道に関します高度な専門知識でございましたり、あるいは豊富な経験でありましたり、さらには適切な判断能力といったようなものが求められると考えてございます。 具体的には、私ども、内規を持っておりまして、任用基準を作ってございます。航空事故の調査官につきましては、国交省及び現在自衛隊からもおいでいただいておりますが、航空機の操縦でございましたり、あるいは航空機の検査でございましたり、航空管制といったような実務経験を要求をいたしております。おおむね十年以上というものを要求をいたしてございます。また、鉄道事故調査官につきましては、国交省及び民間等で鉄道運転の取扱いあるいは車両検査等の実務経験も、これもおおむね十年以上といったようなことで要求をいたしておりまして、これらの方々の中から必要な能力と十分な経験をお持ちの方を任用いたしておるということでございます。 これによりまして調査官の専門性は十分確保がなされておると考えてございますけれども、事故調査官の資質の更なる向上に向けまして、研修の内容の充実、高度化といったようなことにこれから取り組んでまいりたいと考えております。
○山下八洲夫君 今日、技術の発展というのは大変なスピードで発展していると思うんですね。例えば、航空機にしましても電車にしましても、あるいはまたそれにかかわる事故も複雑化してくると思うんです。そのことを考えますと、技術の今お話ございましたように高度化とか、あるいは心理的な、今大変ストレスのたまるような世の中でございますし、心理的な要因なんかも本当にいろんなものがかかわってくる。そういうことを考えますと、ますます専門的な方を育成しないといけない、養成しないといけない、こういう時代だと思うんです。 特に、まあアメリカとはちょっと組織が違うんですが、アメリカは国家運輸安全委員会ということで四百名以上の、今、今度十三名増えて五十四名になるわけでございますが、アメリカから比べればこれでもまだ十分の一ぐらいのわびしい感じですね。本当にアメリカはこれぐらいの規模でしっかりと安全について検証していくということから見れば、余りにも寂しいんじゃないか。 あるいはこの日本だけで比べましても、二〇〇五年でいいますと、航空、鉄道の事故調が四十一名、海難審判庁が二百三十四名と、あるいは食品安全委員会は五十四名と。そして、二〇〇六年に若干増えたんではございますが、予算規模で見ましても、平成十三年から十五年、この三年間というのは一億円にもなっていないと。あるいは、平成十六年も一億になってないですね。十七年度が、事故が多発したものですから、補正を組まれて結局一億四千万ぐらいですか、になっていると。平成十八年度が一億五千四百万円の予算案が提起された。余りにも重要な職務から考えていくとわびしいんじゃないかなと私は思うんですよ。 その点、事故調の事務局長さん、遠慮せずに、これじゃわびしいならわびしいよと、もっと協力してほしいよと、予算も欲しいよとここでおっしゃっていただければ我々ももっと応援のしがいがあるんですけれども、いや、そうじゃない、もうこれで十分なんだというんだったらそれでまた結構でございますから、その辺について御答弁いただきたいと思います。
○政府参考人(福本秀爾君) お答えいたします。 委員御指摘の予算でございますが、私ども、当初予算は今委員御指摘いただいたように約一億円を欠けるような予算でございます。ただ、これまでも、JALの一二三便、いわゆる御巣鷹山の事故が発生いたしましたり、あるいは名古屋で中華航空機が落ちたり、あるいは福岡でガルーダ・インドネシア航空が落ちたと、こういった重大事故が発生いたしました場合には、補正予算をお願いしたりあるいは予備費で出していただいたり、あるいは国交省の御努力で国交省の予算の中から回していただいたりといったような対策をやってまいっております。 そういう意味で、先般の福知山線の事故あるいは今回の羽越線の事故につきましてもほぼ同様な形で予算的な手当てはなされておりますので、私ども、必要な調査あるいは研究といいますか、そのための予算は確保ができてきておると、こういう具合に認識をいたしております。
○山下八洲夫君 そこで大臣、今日、四十一名の中でたしか三十六名でございましたか、国土交通省から行かれて事務局を形成して実質的には仕事をなさっているというような状況なんですね。私は、この事故調査委員会というのは監督官庁やそういうところから独立した方がいいだろうと、そのように思っているんです。特に、何といいますか、鉄道事業者とかあるいは航空の事業、あるいはそれを監督している、あるいはそういうところにかかわっている省庁、そういうところから独立して、できる限り公平中立な立場を確保する、そういうことの方が事故調査についてもより良い結果が出てくるんではないかというふうに思っています。 今、そういう意味で申し上げますと、どちら、国土交通省に設置をされているという状況になっているんですが、その辺につきまして、独立さそうというようなお考えはございませんでしょうか。
○国務大臣(北側一雄君) 山下委員のお話は、国土交通省の外へという意味での独立性をおっしゃっておられるんだと思うんです。今後の、これからの一つの課題であるとは私も思います。 ただ、じゃ今独立性がないのかと言われますと、まず、その委員自体はこれは国会の両議院の同意を得て人事がなされるわけでございます。また、八条機関でございまして、国土交通省の航空局なり鉄道局なりの方から何か指示とか何かできるかと、それはもう全くできるような組織になっていないということは、私実際この一年半、事故調査委員会が発動する場面が大変多かったということもございまして、そういう事実上本当に独立性というのは維持をなされているというふうに思っているところでございます。 また逆に、一方で、事故調査をする際に様々な情報が必要なわけですね。例えば、先般のその羽越線の脱線事故でありますと、やはり気象情報というのが非常に重要な情報になってまいります。そうした情報につきましても、やはり気象庁であったり、また現地の国土交通省の出先の機関であったり、そういうところのやはり協力が非常に必要でございますし、その他航空であれ鉄道であれしっかり、情報を持っておりますのはそちらの方にたくさん情報を持っておりますので、むしろ連携協力というものをしっかりしていかないと事故調査が円滑に進まないということが私は現実問題あるというふうに思っております。 これは、仮に国土交通省の外につくったにせよ、鉄道局であったり航空局であったり、そこで長年積み重ねられてきている様々な情報についてやはり連携を取らないと、とてもとても事故調査委員会だけで的確な調査ができるというふうにはならないというふうに思うんですね。 そういう意味では、やはり連携をしっかり取る、事故調の方から様々な要請があったときにきちんとこたえていくというふうな連携が大変必要であるのではないかというふうに思っておりまして、委員の御提案につきましては、この国会におきましても多くの先生方からも提言をちょうだいしておりますし、今後の一つの課題として研究はさしていただきたいと思いますが、ただ、独立性というものは維持をされておりますし、また連携というものが必要であるということも是非御理解をお願いしたいと思っております。
○山下八洲夫君 ただいま大臣からやや前向きの答弁がございましたので余り追及もいたしませんが、確かに事故調査委員会の委員長及び委員は、委員会設置法で、今大臣がお話ございましたとおり、両議院の同意を得て国土交通大臣が任命をなさっている、そのとおりでございます。 ただ、委員長や委員を任命なさっても、事務局ががっちり国土交通省の職員であれば自由にコントロールできて、実際にやれるのかなということを心配すると、やはり外局に独立した方がいいんじゃないかというような気持ちになるから申し上げた次第でございます。是非、また後ほどもう少し深く入りたいと思うんですが、検討はいただきたいと。 食品安全委員会、お見えでございますね。幸いに我が国は、二〇〇三年に、厚生労働省及び農林水産省の所管を超えて、食品の安全性の確保に関する政策を総合的に推進するために食品安全委員会が内閣府に設置をされているんですね。アメリカの国家運輸安全委員会も、一九六七年に創設時には連邦運輸省でございましたが、一九七五年には連邦議会の下にある独立機関に今日なっているんです。 そこで、例えば農水省に設置するとか、あるいは厚生労働省に設置するとかいうのではなくて、内閣府に食品安全委員会が設置をされたということは、食品安全の確保の面でどのようなメリットがあったのか、もし御示唆いただければ御示唆していただきたいなと。 また、この食品の安全の確保へ向けてというこのパンフレットを見させていただきますと、要するに、食品安全委員会から例えば厚労省に評価結果の通知や勧告ができると、農水省に対しても同じです。あるいはまた、厚生労働省から食品安全委員会に対して評価の要請、農水省も同じですが、こういう形になっているんですが、これ見ますと、やはり外局といいますか、内閣府にあるということは、事故調査委員会よりは独立性が強いなと私も感ずるんですが、もしいい面が、こういうところは大変いいよと、やっぱり農水省へ設置しなかった方がよかったよ、厚労省設置しない方がよかったよということがあれば、是非御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(齊藤登君) 委員のお尋ねでございますが、食品安全委員会の設立の経緯その他につきまして若干御説明を申し上げまして、私の御説明とさせていただきたいと思います。 御承知のように、食品安全をめぐりましては、平成十三年に我が国初のBSEの発生その他、いろいろな食品の安全に関する問題、次々発生したわけでございます。その際に、いろいろな御議論がされて、とりわけ専門家の意見を適切に反映せずに行政対応を行ってきたことなどが従来の食品安全行政の問題点ということで指摘をされたというような事実関係があるわけでございます。 したがいまして、こういうことから、リスク評価とリスク管理という事柄でございますけれども、これを独立させる。したがいまして、リスク評価がリスク管理から独立して行われるようにする、それからまた関係各省におきまして科学的知見による評価結果に基づいた行政的な対応が的確に行われるということ、これを制度的に担保するということで、平成十四年の六月の食品安全行政に関する関係閣僚会議の取りまとめにおきまして、「委員会は、重要性と独立性の観点から、内閣府に設置する。」と、こういうふうにされたわけでございます。これを受けまして、御承知のように平成十五年七月に食品安全基本法が施行されまして、リスク評価機関である食品安全委員会はリスク管理機関からは独立して、厚生労働省や農林水産省からは独立して内閣府に設置されたと、そのような経緯でございます。 そういうわけでございますので、設置以降は、リスク評価というものは食品安全委員会においてその科学的知見に基づき中立公正に行われる、またリスク管理はそれぞれの関係省庁が責任を持って行うと、このような体制となったということでございます。
○山下八洲夫君 リスク評価とリスク管理の問題等々が今御報告があったわけでございますが、今のことをお伺いしておりますと、やはり事故調査委員会は私も内閣府にあった方がいいんじゃないかなというふうに思ったりしておりますので、先ほどの大臣の答弁ではございませんが、前向きに検討をいただきたいなというふうに思っています。 そこで、今回衆議院の国土交通委員会におきましては、特に事故調の問題について、野党四党と申した方がいいんですかね、野党が統一いたしまして修正案を提案をなされたようでございます。 この柱としては五つあるんですが、ポイントといたしましては、航空・鉄道事故調査委員会について、国土交通省から内閣府に移管するものとすると。二つ目は、航空及び鉄道に加えて、自動車に係る重大事故に関する調査対象、自動車も重大事故に関して調査対象にすると。あるいは、今の二つを踏まえまして、名称を、仮称でございますが、運輸事故調査委員会に変更すると。そして四つ目は、ここが一番大事だと思いますが、同委員会の情報収集を強化するため、航空、鉄道又は自動車に関する重大事故について事業者等は内閣総理大臣に届け出なければならないこととすると。 大体そういうことを中心に修正案を出されまして、多分どれだけ議論がなされたのか知らないんですが、与党の皆さんが反対なさったんだろうと思うんです。だから、廃案になって修正案は回付されませんから、多分与党の皆さんが反対されたんだろうというふうに思いますが、いずれにいたしましても、このように、やはり今日流れとしては、できれば内閣府へ設置した方がいいんではないかという流れでございますし、特に、後ほど触れようと思ったんですが、ここへ出ていましたが、先に触れますが、特に今日、自動車事故の、高速道路とか、あるいはまたバスとか、そういう人身に大きくかかわる事故とか、そういうものも多発するわけでございますから、もう自動車も、特に高速道路ですと二十台、五十台って大変なんですね、玉突き状態の事故等が起きたりしますので。もう自動車もこの際、やはり航空・鉄道事故調査委員会だけじゃなくて、自動車まで含める、そういうことも是非検討いただきたいなというふうに思うんです。 ですから、冒頭申し上げましたように、今回のこの法律案というのはちょっと小手先ではないかというような印象を私は持ったわけでございますが、そういうところで事故調の福本事務局長さん、いかがでございますでしょうか。
○政府参考人(福本秀爾君) お答えいたします。 私どもは、はっきり申し上げますと、航空と鉄道でもうほぼ手一杯の状況でございますので、新たな今輸送モードといいますか、そういうものについて何か対象として調査をするというような体制にはもう全くございませんので、私どもとしては特段の見解はないということでございます。
○山下八洲夫君 大臣、事故調としては、今度定数が増えても五十一名で、もう予算も小さいし、とても持ち切れないということから関心がありませんということであろうと思いますから、是非、安全というのは、やっぱり自動車事故も大変これからますます重要になってくるわけでございますから、是非その辺を含めて事故調をもっと充実していくんだということについての決意の一端をお聞かせいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(北側一雄君) 自動車事故は年間九十万件あるという、航空、鉄道の事故件数と比べても比較にならないほど多くの事故が発生をしておりまして、また、これらすべての事故の処理とか発生原因の調査につきましては、中心となっているのは、もう御承知のとおり警察が中心となって実施をしているところでございます。 確かに、アメリカでは、アメリカのNTSBにつきましてはすべての輸送モードを所管する事故調査機関を設けているわけでございますが、一方、イギリスとかドイツにおきましては各輸送モードごとに異なる事故調査機関を設けておりまして、対応も諸外国において様々な形を取っておるというふうに認識をしているところでございます。 自動車というのは、航空、鉄道と違いまして、全く一般交通、我々歩行者も含めまして一般交通と混在して運行をされております。鉄道や航空の場合には、航空管制だとか指令所からの指示でシステムとして運行をしておるところでございまして、やはり自動車と鉄道、航空においては、やはり大きな交通モードとしても違いがあるのではないかというふうに思っておるところでございます。 自動車事故につきましては、従来から警察とよく連携を取りながらやっているところでございまして、今後ともそういう形でやらせていただければというふうに思っております。
○山下八洲夫君 今御答弁のとおり、全部ですと大変でございますから、せめて事業用の自動車とかあるいは高速道路の重大な事故とか、そういうものについて峻別して検討する余地はあるんじゃないかというふうに思いますので、是非その辺については検討いただきたいと思います。 時間がなくなってきましたから、話題を変えさせていただきたいと思います。 内閣府の食品安全委員会の事務局長さん、これで結構でございます。ありがとうございました。 それでは、話題をがらっと変えまして、ちょっとJR問題について何点か質問をさせていただきます。 国鉄が分割・民営化されまして、来年の三月末で私の記憶に間違いがなければ満二十周年を迎えるわけでございます。私も当時、昭和六十一年だったと思いますが、国鉄改革の特別委員会でこの国鉄分割・民営の議論に委員会で参加をした経験もあるわけでございますが、早いものでもう二十年が来てしまったのかというふうに一方では思っております。 そういう中で、人間でも二十歳になれば大人の世界でございますし、JRも二十年になりますから大人の世界になったと思うんですが、大臣、そこで、国鉄が分割・民営されまして二十年たちましたけど、今日、分割・民営して良かったな、成功したな、そのようにお思いなのか、どのような印象をお持ちなのか、まず今思いを吐露していただきたいと思います。
○国務大臣(北側一雄君) これはもう私は成功したというふうに思っております。もちろん、JRになっていろいろ、それぞれの会社が課題は抱えておりますが、全体としては私は見事に成功したのではないかというふうに思っております。 これ、民営化されまして、分割・民営化されましたのは昭和六十二年四月でございまして、ちょうど来年の四月で二十年ということになるわけでございます。どうでしょうか、利用者から見ましても、やはりJRになってから非常にサービスも良くなったのではないんでしょうか。また、快適性という面でも非常に向上してきているのではないかというふうに思っております。 運賃についても、国鉄改革後十九年間たっておるわけでございますが、本州の三社につきましては一度も値上げをしておらないんですね。これはすごいことだなというふうに思いますし、またJR北海道や四国、九州につきましても一度だけ、それも消費税を引き上げるときに上げただけでございます。国鉄のころには毎年約六千億円を超える補助金を投入して、なおかつ巨額の赤字があるという状況でございましたが、現在ではJR七社合計で約二千二百億円の税金を払っていただいていると、これは平成十六年度の話でございますが。そういう意味で、私は非常に成功をしたというふうに認識をしているところでございます。
○山下八洲夫君 確かに、表面的に見ますと、今大臣から御答弁ありましたとおり、特に本州の三社につきましては営業成績も大変すばらしいですし、確かに税金も国や地方にも納めておりますし、大変成功したように見えるかと思います。 ここには北海道の方もいらっしゃれば四国の方もいらっしゃるようでございますが、本当に四国なんか成功したんだろうかというふうに見れば、いつレールがなくなるんだろうかという心配をしながら、きっと一生懸命何とか助けないといけない、そういう気持ちでいらっしゃるんじゃないかなというような気持ちも私にはあります。 ですから、確かに光の部分でいいますと、よくサービスが良くなった、サービスが良くなったと不思議におっしゃるんですね。これは多分、もう本州三社のJRを見てそのようにおっしゃっていると思うんです。確かにトイレも大変きれいになりましたし、あるいは電車も最近は入替えが前から比べると早くて、いい電車が確かに走っています。確かに全体でいきますと、ホームもきれいになりました。駅もきれいになりました。 だが、現実に、大臣は東京駅やら新大阪駅をお使いになりまして余り不自由感じませんと思いますが、大臣でございますから、私たちみたいに消費者は一番隅っこの改札口から入っていくものですから、あそこはいつもインフォメーションになっていてなかなか入りづらいんですね。それ以上に、一般のお客さんで申し上げますと、まずチケットを買う、自動券売機で買う、そのチケットを今度は自動改札機に入れる、そして電車なら電車に乗っていくと。こういうことですから、サービスが良くなったという前に駅員さんに全然接する機会もないということで、私は決してそういう意味では、表面的にはサービスが良くなったということをよく聞くんですが、現実にもう駅員さんに接する機会がないんですからサービスはかえって悪くなったんじゃないかと。何か尋ね事しようと思っても、新幹線のホームには確かに人がいますけど、駅の職員がいらっしゃいますけど、在来線なんかはまず、まずおりません。 そういう状況でございますので、私は率直に申し上げて、全体的には私はサービスは悪くなったんじゃないかと、そのように印象を持っております。これについては見解の違いでございますので、もう答弁は要りません。 その上に立ちまして、良くなったんであれば、もう二十年もたっているんでございますから、特に本州三社ではなくて、先ほどお話がございました北海道であれ、あるいは四国であれ九州であれ、それから貨物であれ、もうそろそろ完全民営化成ってもいいんだと思うんですが、なぜここは今日まだすべて株を政府がお持ちになっているのか。その辺について御答弁いただきたいと思います。局長で結構です。
○政府参考人(梅田春実君) JR北海道、JR四国、JR九州、それからJR貨物でございますけれども、それぞれの会社が一生懸命増収努力あるいは経費の節減に努めていただいているところは承知しております。したがいまして、例えば十六年度におきましては、JR北海道が二十六億円、JR四国が十二億円、JR九州は九十三億円、JR貨物は十三億円の経常黒字を出しているところでございまして、これはたまたまではなくて、数年続いている会社も出てきているところでございます。 しかしながら、先生御指摘のとおり、この地域等におきましては輸送需要がだんだん減ってきております。地域の中の、例えば通学者が減ってくるとか、あるいはそもそも人口が減ってくるとかいうような問題もございまして、収入の減少が続いているというのは一つございます。 それからもう一つ、昭和六十二年四月の分割・民営の際に設定いたしました、北海道、四国、九州三社、一兆三千億の経営安定基金がございます。これは当初七%程度の利回りを予定したわけでございますけれども、御承知のとおりの低金利時代に入りまして、運用益が極めて減少しているという状況にございます。また、貨物につきましても、自動車等、物流市場における厳しい競争関係の中で経営がなかなか厳しいという状況でございます。 そういう意味で、経営環境につきましては依然として厳しい状況にあるというふうに見ておりまして、私ども、この三島、貨物につきましても、完全民営化に向けて努力をしてきているところでございますけれども、その見通しはまだ具体的には立っていないというような状況かと思います。 こういうことでございますので、私どもといたしましては、一つは、国鉄から引き継いだ資産、あるいは本州、四国、九州等の三島におきましては固定資産税等の軽減措置をとらせていただいておりますし、また経営安定基金につきましても、運輸、鉄道機構を通じましてその運用益の確保に努めてきているところでございます。 こういうことで、先ほど言ったような経常の利益は生んできているわけでございますが、なお厳しい状況であるという認識を持っておりまして、引き続き努力してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○山下八洲夫君 確かに、三島会社プラスJR貨物、大変な経営努力をなさっている、そういう中で辛うじて収支では黒字を出しているという状況であるとは思うんです。ただ、そのためには、例えば財政措置を行ったり、今お話ございました税制措置で応援したり、あるいは経営安定基金で応援したり、応援しているからそういう実態になっているというのが一つなんです。 それでもJR三島会社を見ますと、一九八八年度ぐらいからずっと二〇〇四年ぐらいまで見ていきますと、鉄道運輸の収入はほとんど横ばいなんですね、三島会社。ほとんど同じです、もう伸びていないんですよ。あるいは、JR貨物でいいますと、運輸収入、これは逆に右肩下がりでじわっと下がっているんですよね、こういう状態。 じゃ、どこが努力されているかといいますと、一九八八年で申し上げますと、ここを社員数を一〇〇とすれば、二〇〇四年は、北海道については六九%、あるいはJR四国については七二%、あるいはJR九州にしたら六五%。だから、北海道で仮に申し上げますと、八八年に一万二千九百六十六人だったのが二〇〇四年には八千九百三十人と。結局は、経営努力といっても人を減らした経営努力が一番収益を上げている結果になっているんですね。JR貨物も似たようなものなんですよ。 だから、北海道なんかですが、ほとんど人いないんじゃないかと、駅へ行ってもみんな無人駅じゃないかなと思ったりするんです。私は、私はたまたま東海でございますから、余り心配しなくたっていいんですが。 やはり北海道とか四国とか九州、そういう地方へ行けば行くほど交通弱者がいらっしゃるんですから、是非そういう意味では、税制も、何か固定資産税は来年で一応また一度、何といいますか期限が切れるようでございますので、税制措置を含めて、国土交通省は、総務省に三顧の礼を尽くして、またちゃんと頼むわということを是非、答弁はもう要らないです、時間がないですから、今後動いていただきたいなと思いますし、せっかくですから総務省、そのことにつきまして、三島会社と貨物はそんな苦しい思いをしておりますので、是非私からも要請しておきたいと思いますが、この税制の軽減措置というのは是非前向きに検討していただきたいと思います。 それについて簡単に答弁いただきたいと思います。
○政府参考人(岡崎浩巳君) 固定資産税に関するお尋ねでございますけれども、固定に限らず、一般に税制上の特別措置というものは、税制の原則であります公平、中立、簡素というようなものの例外として設けられているというふうに考えておりますので、社会経済情勢の変化を見極めながら適時適切に見直す必要があると考えております。 御指摘の三島特例及び承継特例につきましては、それぞれ創設した事情はあるわけでございますが、創設後二十年を経過するというようなことがありますので、今後、会社の経営状況あるいは鉄道事業を取り巻く環境の変化などを十分お聞きした上で、期限が来ます十九年度税制改正時点で適切に検討してまいりたいと考えております。
○山下八洲夫君 もう時間がなくなりましたので、最後に大臣と鉄道局長にまとめて答弁いただきたいと思います。まとめて申し上げたいと思うんですが。 大臣も、よく東京駅、利用なさっていらっしゃると思いますのでよくお分かりだと思うんです。私も、東京駅を見てみますと、もうほかの駅まで申し上げません、東京駅の構内に限って申し上げたいと思います、東京駅の構内に。 デパートの食品売場かあるいはデパートの食堂街じゃないかというぐらい、勘違いするような構内になっているんじゃないかと思うんですね。インフォメーションが、二か所あるんですよ、インフォメーションがどこにあるのか分からない、とにかく、それ、売れ売れ売れで。鉄道の構内というのは、少なくとも私は、鉄道を利用する、鉄道、電車に乗る、そういうことを中心に考えるべきだと思うんですが。よそのことはもう言いません、時間がありませんから、今日は。 東京駅の構内一つ見ましても、私はなぜそういうことを申し上げるかといいますと、空の表玄関は、日本の表玄関は少なくとも新東京国際空港だと思うんです。鉄道の日本の表玄関は東京駅だと思うんです。あるいは品川駅とか上野駅とかあるいは赤羽駅とか、もうみんな似たり寄ったりですけど、そこまで申し上げませんけど。せめて東京駅については、もうちょっと外国の人の顔も気にしながらJRは商売した方がいいんじゃないかなと私は印象を持っているんですが。 その辺につきましてどうお思いなのか、また、あのままでいいと思っていらっしゃるか。鉄道局長を含めて答弁いただきたいなというふうに思うんです。なぜかといいますと、ちょうど今、東京駅が大改装しようとしているんですね。大改装するときに、これをチャンスに少しは駅らしいそういう建物に、元へ戻して復元してもらいたいと私は思っております。そういう意味から申し上げているんです。 以上です。
○国務大臣(北側一雄君) 東京駅は、やはり日本の玄関口だと私も思います。それにふさわしいやはり玄関口にしていかないといけないと思います。 もちろん、利用者の利便だとか安全上問題なく円滑に移動できるだとか、そういうことももちろん大事でございますが、やはり多くの方々が利用されるわけですので、美観というものもやはり大切にしなければならないというふうに思います。
○政府参考人(梅田春実君) 先生御指摘のとおり、現在の東京駅、非常に手狭でございまして、二〇一一年を目途に、現在の二階建てを三階建てに変える、周辺を含めまして高層のビル等も整備されるような状況でございます。 東京駅は非常に歴史のある、大使が赴任したときには必ず行く、そこから皇居に向かうというところでもございますので、私どもといたしましても、大臣が申しましたように、日本の顔として立派な駅にしていきたいというふうに考えておるところでございます。
○山下八洲夫君 民間企業ですから余り申すことはできませんが、とにかく、普通の民鉄ですね、民鉄は今日まで、駅舎を造るのでも最小限の用地を確保して、最小限のところで一生懸命鉄道事業を行っているんですね。ですから、東京駅のようなまねしてもう店を出すスペースなんかないんですよ。東京駅なんかは鉄道省から来ておりまして、旧役所がもう、わあっと、ゆったりと土地を確保して、駅舎なんかゆったり造っているからあのような面積があり、あのようなまた商いができているというふうに思っています。 特に、中央コンコースなんか、構内のですよ、真ん中の辺に出店なんかもずらずら並びまして、時にはわいわい大きな声で呼び込みして商売をやっているというんですから、あれはどう見ても駅じゃありませんので、それこそやはり、そういう意味ではそこぐらいは国交省としても指導していただきたいなということを要望しまして、時間になりましたから質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○山本香苗君 公明党の山本香苗です。前回に引き続きまして質問させていただきます。今日はゆっくりいかしていただきたいと思います。 午前中はスカイマークのお話がございましたけれども、航空局関係からまず質問させていただきたいと思いますが、このたびの日航の整備ミスにつきまして、昨日、予算委員会におきましては大江理事が大臣に御質問されておられましたけれども、今回の日航によります一連のトラブル、点検期限を超過した後に検査を忘れて、そしてまた再点検で検査の手抜きがあったと、こういう重なった事件に対しまして、大臣の御所見をまず最初にお伺いいたします。
○国務大臣(北側一雄君) 日本航空ジャパンのDCの9―87型機でございますが、これは、航空局が発行しました耐空性改善通報によりまして、着陸回数が四百五十回ごとに繰り返し点検すると、これ、かつて、徳之島でしたかね、で事故がございまして、そのとき以来こういうことにさせていただいておるわけでございますが、この主脚の、脚の非破壊検査が期限までに実施をされずに、十日間にわたりまして着陸回数四十一回分の飛行が期限を超過して行われたということが三月の二十日に判明をいたしました。 三月二十二日に厳重注意を行いまして、原因、背景を究明するとともに、再発防止策を早急に検討するように、で、四月の五日までに報告するように指示をしているところでございます。 その後、こちらの方はコンピューターの警報システムによりまして点検の実施がJALの方でも分かりまして、すぐ報告があったわけでございますけれども、この後、このときこの飛行機が新千歳空港にいたわけですね、そこで点検を実施をしたわけでございますが、その点検が不十分であったわけでございます。本来やるべき点検手続に欠けるところがありまして、そして、その不十分な点検のまま飛行を、運航を開始をしたということでございます。 この点につきましては、厳重注意文書を発行をいたしまして、そして航空局の職員が立会いの下に再度点検を実施し、異常のないことを確認をしたわけでございます。 こういう流れでございますが、この後者の方の問題の方が私はやはり重大だというふうに思っているんです。こちらの、前者の方は、そういう意味では、まあ見過ごしてしまった、それ自体よくないわけでございますけれども、後者の点検が不十分だったというのは、本来整備士の方々が当然知っているべき手続が十分にされていなかった、それで運航したということでございます。 これは、JALの方には、事実関係確認の上、再発防止策について回答をいただきますけれども、仮に翌日にその飛行機を飛ばさないといけないと、そして整備が不十分なことを、ルールどおりやっていないということを分かった上で、それでもやはり運航というものを優先するために飛ばしたんだとすると、これはやはり分かってやっているわけでございまして、このことは非常に、単なる見落とし、見過ごしではなくて、分かってルールを違反して、運航に間に合わせるために、整備不十分であったとしたら、これはやはり大きな問題。また、そういうことを容認をしてしまうような整備管理体制にあるのではないのかというふうに疑わせるわけです。JAL自体が、こういう安全管理が今大事と、安全最優先であるというふうに言っているにもかかわらず、現場の安全管理体制の中でルールに違反をしていることを分かった上で、不十分なまま大丈夫だろうというふうに思って運航させたということであるとすると、これはやはり私は重大な問題。 事業者、JALグループ全体の整備、安全管理体制がどうであるのかということをやはりこれは見ていかないといけないというふうに思っておりまして、そうしたことも含めてJALグループの方からは回答があるだろうというふうに思っております。
○山本香苗君 正に今大臣がおっしゃっていただきましたように、整備士が分かっていながら、マニュアルに反していることを知りながら検査をしなかったということは、今まで我々がいろいろと議論してきたヒューマンエラーとかうっかりしたミスだとか、そういう話じゃないわけでありまして、非常に重大なことだと受け止めなくてはいけないんだと思っております。 そうした意味では、こういった事態を受けてJALの方が二十三日に記者会見を行っている中で、ふだんはきちんと整備をしており、今回は特殊なケースだと思うというふうにして、整備士が早く終わらせたかったからというふうなことを報道等では言っているわけでございます。 〔委員長退席、理事大江康弘君着席〕 このように、整備士が早く終わらせたかったからという背景にはどういうことがあるのか、本当に今回は日航の言うように特殊なケースであったのか、ふだんはちゃんと整備されているのか、国交省としてはこういうところをどのように分析されていらっしゃるんでしょうか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 私ども、今調査中でございます。 JALの方から、取りあえずその担当の整備士の聞き取りをしたという調査の結果が来ておりますけれども、それでは、手順の一つでございます現像処理という手順をこれやらなかったわけでございますけれども、この整備士は現像処理が必要だという認識は持っていたけれども、現像処理をしなくてもその傷の有無が分かるんで省略しても差し支えないと考えていたと、こういうふうに言っているようでございます。 それからあわせて、その現像処理、これ千歳でやりましたものですから、現像液が送られていなかったわけでございますが、それを取り寄せると時間が掛かっちゃうと。そうなりますと、それの手配に時間が掛かり、大幅な遅延や欠航になると思ったと、こういうことも併せて言っておるわけでございます。 大臣申しましたように、これについては我々も大変、こちらの方のことについてより重視してきっちり対策を取ってもらいたいと、こう思っております。 三月の二十三日にこの件が分かったわけでございますけれども、その際、新町社長さんと、それから次期社長になられるという西松さんが私のところに陳謝に来られましたけれども、その際にも、特に、こうしたことがなぜ起こったのか、背景あるいは現場での実態含めてきっちりよく分析して、ちゃんとしたものを考えてくださいと、こう強く申し上げたところでございます。
○山本香苗君 本当に現場の整備士のせいだけにするのではなくて、きちっと今言われたような形で調査分析をしていただきたいと思うわけなんですが、会社自体が飛行予定よりも点検ルールが優先するんだと、安全が第一なんだということを肝に銘じていただく体制をつくっていかなくてはならないわけでございますが。 そこで、先日の委員会におきましても末松議員の方からお話がございましたけれど、混雑空港の発着枠についてお伺いをさせていただきたいと思っております。 航空会社にとって利用者の多い混雑空港につきましては、そこにおきます発着枠は非常に重要なものだと思います。その混雑空港の配分の見直しにつきまして、安全の確保を評価項目としたらどうかということを昨年のこの集中審議の中でも申し上げたところでございましたが、その際に、局長の方からは、安全の確保を評価項目としておりますと、反映しておりますというような御答弁がございました。 先日の末松議員の御質問に対しても同様の答弁されておりましたけれども、そこで改めてお伺いしたいと思いますが、局長が、その安全の確保の評価項目として、今その安全の確保と言われたときに何を指しているのか、まずそこからお伺いしたいと思います。
○政府参考人(岩崎貞二君) 羽田の発着枠につきましては、航空機の運航が安全上適切なものであること、それから競争の促進、多様な輸送網の形成等を通じて利用者の利便に適合する輸送サービス等を提供するものであること、こういう二つの基準が法令に決まっておりまして、その具体的な基準として評価基準というのを決めているわけでございます。 現行の基準は、利用者の利便あるいは安全の確保、いろんな項目ございますけれども、安全の確保につきましては、死亡事故が、これ五年ごとに今配分をしておりますので、五年間、乗客の死亡を伴う事故が過去五年間で発生していないことというのを評価をしております。 それから、これまあ安全だけではありませんけれども、行政処分を過去五年間受けていないことというのも評価項目にして配分をしてきたということでございます。
○山本香苗君 すなわち、今、安全の確保というのはその評価基準の中に入っているんだけれども、今安全の確保といった場合には、乗客の死亡を伴う事故が過去五年間で発生していないことということが安全の確保という意味として評価されているんだということなわけです。 言い換えれば、死亡者が出ない限り、安全の確保という点では評価に反映されないということになっているわけでございますが、本当にこのままでいいのかと。トラブルを頻繁に起こしているようなことを評価に反映して、もっと安全にウエートを置いたような制度にするべきだと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 私ども、そういうふうに見直していくべきだと、こういうふうに思っております。 それで、まず手始めでございますけれども、昨年の十月、これはこの前、末松先生の御質問に答えさしていただいたんですけれども、羽田の発着枠は一時間に二十九から三十になりまして、合計十四枠の発着枠が新しく出たわけでございます。これは五年間の配分とは別に出たわけでございますけれども。 その際に、十四枠を出たときの配分でございますが、四枠は日本と韓国のシャトル便に充てさせていただいて、残り十四引く四の十枠を新規と大手に五ずつ分けたと、こういうことでございますが、その分けた五つ、大手に割り当てた五つにつきましては、JALとANAに対して、JALの方に二、ANAに三ということで、昨年の十月以前でございましたので、一連のトラブルを起こしている、それから業務改善命令を発出した、こういうことを踏まえて、JALの方を一つ減らし、ANAの方を増やしたと、こういうことでやったところでございます。 それから、今後でございますけれども、今先生御指摘のとおり、今、死亡を伴う事故の有無しか判定していないわけでございますけれども、具体的には、昨年の九月に各エアラインの方には乗客の死亡事故の発生の有無に加えて、これ以外の安全の方の項目も追加して採用する方針であると。こういうことについては、各エアラインの方に担当課長から通知をしております。 それで、じゃ具体的にこれ以外の項目どうするかと、こういうことでございますが、今勉強中でございますが、乗客の死亡事故以外の、いわゆる我々言っている重大事故、それから重大インシデント、こうしたものの件数でありますとか、いろんな安全に関する行政処分なり、あるいは今朝もございましたけれども厳重注意とか、そういうことの件数なんかを加味するようなものにできないかというのが一つ考えているところでございます。 それから、あわせまして、安全と利便性といろいろウエート付けして点数を加えているわけでございますけれども、今、安全の方の点数はそんなに多い点数を与えているわけではございませんので、こちらの方の点数ももう少し増やしていって、安全と利便とバランス良く評価できるようなことも検討の対象として勉強さしていただいているという状況でございます。 〔理事大江康弘君退席、委員長着席〕
○山本香苗君 いろいろと指摘を受けて検討していただいていると。実際、この間の配分の割り振りのときはある程度ちょっと反映したような形だということではございますが、まだきちんと制度化はされていないわけでございまして、勉強中ということではございますが、航空局としては、具体的にどの段階でその結論を出して、いつからどういう形で運用するとお考えなのか、重ねてお伺いします。
○政府参考人(岩崎貞二君) できれば夏ごろまでにはまとめたいと、このように思っているところでございます。
○山本香苗君 ミスが直ちに事故にはならないと。だからといってたかをくくっていると大きな事故につながっていくわけでございまして、航空事故はいったん起きたらもう本当に取り返しの付かないほどの大事故になるわけでございまして、一日も早く航空業界に安全第一の風土が根付くような対策を取っていただきたいということをよろしくお願い申し上げたいと思います。 もう一つ、先ほどの加藤先生の御質問の中にもございましたが、今回の法案というものは、ある意味、民間の航空事業者の方々に対して安全の取組を求めるものでございますが、トラブルというのは官民を問わず今発生しているような状況で、五年前の日航機のニアミス事故における管制ミスも、またその後の去年の四月の羽田空港でのミス、こうしたものも、事件に、大きな事故には直結いたしませんでしたけれども、大臣も安全の元締である管制官にとってあってはならない重大なミスだとそのときおっしゃっていらっしゃいましたが、本当に大きなミスだと思います。 民間に安全対策を求めるのと同様というか、それ以上に厳しく再発防止策を取っていただきたいと思っておりますが、他方、管制につきましては、今後も増大していく航空需要に対応するために、また空の過密化というものにも対応していくために、更なる高度化が今求められているとお伺いしております。 管制の高度化というものを今後どのように図られていくのか。また、新聞報道等によりますと、ある管制官が今でも便をさばくのに能力はぎりぎりでやっていると、定員増がそれほど見込めないだけに不安は尽きないと語ったとございましたが、本当に安全を確保しつつ航空管制の高度化が図られているのか、十分な技量並びに人員が確保されているのかどうか、お伺いいたします。
○政府参考人(岩崎貞二君) 先生御指摘のとおり、今後、羽田、今四本目の工事、取り掛かっておりますけれども、羽田の四本目ができたり、成田の二千五百ができたり、あるいは昨年は中部が開港したり、いろいろな形で滑走路の容量がこれから増えていくことになっております。そういう中で、それをさばく管制官がきっちりその交通量の増大に対応してやっていかないと、せっかくの滑走路の拡張工事も意味がありませんし、また何よりも安全もきっちりやっていかなきゃいかぬと、このように思っているところでございます。 そのために、私ども、午前中の答弁でも述べさしていただきましたけれども、まず一つは、この法案と同じように、私ども航空局の、現場を抱えている、直轄でやっている部分でございますので、昨年来、私の方でもダイレクトトークをやって管制官の現場の意見を聞いたり、あるいは、管制で小さなトラブルがあったらそれを、我々、航空局の幹部の方でミーティングをやっておりますけれども、そういうときに報告してもらって対策を考えたいといったことを始めておりますけれども、そういうこともこれからもきっちり充実して、民間がやる以上のことをやっていきたいと思っております。 それから、そうしたこととあわせて具体的な対策でございますけれども、やはり管制の話は、機械ができるだけバックアップしてやるようなシステムをしないとなかなか難しかろうと思っております。そのために、例えば管制官の、この飛行機とこの次の飛行機とどっちを先に優先するんだとか、そういう判断なんかに非常に迷うところございますので、そういうやつを機械で、もう今スピードとか高度とか、もう機械に入りますので、そういう判断を支援するような機能を付けてあげるような管制卓を今後整備していきたいと、こんなふうに思ったりしているところでございます。 それから、あわせまして、管制、まあ機数が多いんですけれども、多い機数がしょっちゅう高度変更したりそれからコースを変更すると、管制官はより負荷が掛かってまいりますので、そういうことは、できるだけ高度変更とかコースを変更しなくていい単純な交通の流れにしていくのが一つの解決策であると思っておりまして、そういう意味での、航空路の見直しと言っておりますけれども、そういうことにも取り組んでいきたいと思っております。幸いにして、飛行機の方の運航性能が良くなってまいりまして、昔ですと飛行機の位置自体の把握が極めて大ざっぱでしたが、最近はGPSとかそういうのが付いておりますのでそういうことも分かるようになってまいりまして、そういうのも使ってやっていきたいと、このように思っているところでございます。 あと、管制官のやっぱり要員、これも増やしていかなきゃいけないと思っております。私どもは、苦しい定員の中でございますけれども、管制官の定員、ここ五年ぐらいで見ましても百名以上の定員増はやっておりますけれども、やはりこれからはますますなかなか足らなくなってくるんで、できる限り、特に忙しい部署がございますので、そういうところを中心に定員を厚くするようなことをこれから考えていきたいと、こう思っているところでございます。
○山本香苗君 空の安全を担う管制官の業務が拡大しているけれども、定員、それにきちっと見合った形で、実態を直視した形で対策をしっかり取っていただきたいと思っております。 航空局関係はここで終わらしていただきまして、杉山統括官の方に移らしていただきたいと思います。 前回、安全マネジメント評価のことにつきまして、ちょっと最後、通告してないんですけれども、この評価をどうするんだと、取扱いをどうするんだと聞いたら、統括官の方から、何らかの形で公表できるような方法を考えていきたいというふうな御答弁を最後いただきました。私は、当然のことながら公表するんだと思っていたわけなんですけれども、ここから確認をさせていただきたいんですが、きちんと公表されるんですよね。
○政府参考人(杉山篤史君) 今回の改正に当たりましては、安全情報を開示していくということは改正の柱の一つと私ども考えております。 この法律におきましては、利用者による公共交通の事業者への監視を強めるという見地から、国もそれから事業者もできるだけ安全情報について開示をしていくということで、必要な義務付け規定を設けているわけでございますが、御質問ございました安全マネジメント評価の結果についての開示ということでございますが、これにつきましても、国の安全情報の公表の一環といたしまして、十分にデータを蓄積した上で、共通の課題等を整理しまして公表していくということを検討してまいりたいと思っております。
○山本香苗君 公表していただくというふうに理解しまして次に移らしていただきたいと思うんですが、この間の参考人質疑のときに、この安全マネジメント評価の在り方、また公表の仕方についてちょっとお伺いをしてみました。そのときに、東京大学大学院の家田教授の方から、今統括官の方からお話がございましたけれども、今回公表するということは、利用者による公共交通機関に対する関心を強めるということで公表するということでございますけれども、事業者が計画を立ててそれを国がチェックするというふうだけで今回の法律改正を読むのは不十分だと。重要なことは、利用者や国民がチェックしていく、そうしたら国がきちんとしたチェックができる後押しになるということをおっしゃっておられました。 また、公表にしても、単に公開していればそれでいいというものではなくて、今いろんな社会基盤について、例えば道路だとか河川だとか、そういうものにおいてNPO等々の活動が、また普通の主婦の方々の活躍等が、そういう情報を使いながらより良い先駆にしていくような活動を随分やっていると、そのような手法を是非この運輸事業の分野においても適用していってはどうかと思っておりますというようなことを参考人質疑の中でおっしゃっておられました。そして、一例としまして、自動車交通局なんかでやっていらっしゃいます自動車アセスメント事業等も挙げておられました。 確かに、国がチェックをして評価して公表すればいい、ただ単に公表すればいいというものではなくて、公共交通機関の各社の安全性や快適性、それを利用者が確認できるような仕組みができれば、いろいろと規制を厳しくしてやっていくよりも事業者にとって改善を迫る大きな力になるんではないかと思います。 安全マネジメント評価公表というものに利用者もしっかり、単に受け手というだけではなくて、一緒に仕込んでいくというような仕組みをもう是非ともつくっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(杉山篤史君) 先生御指摘のとおり、正に安全情報を開示していくということは、利用者による公共交通機関の安全性の担保というものを監視していくという非常に大きな役割があるわけでございます。したがいまして、その情報公表の在り方につきましても、利用者が事業者の輸送の安全に係る取組というものを的確に把握でき、また監視が高められるような工夫をしていかなければいけないということだと思っております。したがいまして、当然に、利用者にとって分かりやすく、また利用しやすい形でまとめてそれを公表していくということが必要だと思っております。 ただ、今回、その安全マネジメント評価というものは初めて導入する制度でもございますので、その情報の公表の前提といたしましては、相当量のデータの蓄積と分析、整理というものが必要になっていくかと思っております。したがいまして、そういった情報のデータの蓄積あるいは分析の状況を踏まえまして、今後、具体的にできるだけ分かりやすいような形で公表する方法を検討してまいりたいと思っております。
○山本香苗君 いや、申し上げているのは、単に分かりやすくやってくださいという話をしているわけではなくて、分かりやすくするというのは、どういう情報をある意味知りたいのかと、利用者の方々もどういう情報でもって安全というふうなことを確認できるのかということをしっかりと公表する際に反映できるようにするために、ある程度、利用者の方々も入れてそういう、どういう項目を表にしていったら分かりやすくなるのかと、そういうところまで一緒にやっていただくような仕組みをつくっていただけないかなということなんですが。
○政府参考人(杉山篤史君) 御指摘のとおりだと思います。 ただ、情報を開示する場合に、今安全マネジメント評価の情報の話を今中心に議論されているわけでございますが、もう一つは、安全情報というのは事業者から様々な報告もございますし、いろんな形で国に安全情報というものが入ってくるかと思います。したがいまして、そういったいろんな情報をどうやって開示していけばいいのか。 今例えば、既に鉄道あるいは航空でも、例えば各社を比較しながらいろいろ安全データを公表していくというようなこともやっております。そういったことも含めまして、まだこれからの分野であるということもございますので、是非、先生の御趣旨も踏まえながらこれから十分検討さしていただきたいと思います。
○山本香苗君 是非そういった仕組みを取り入れていただきまして、分かりやすいだけではなく、しっかり利用者の方々の意見も反映できるような仕組みを初めの段階でつくっていただきたいと思っております。 安全統括管理者並びに運転責任者というものが今回の法案の中に出ておりますが、この安全統括管理者、前回の議論の中ではこの解任命令のところが非常にクローズアップされていたわけでございますけれども、そちらの方ではなくて、ある意味、そういった方が選任されて、その会社の中できちっと仕事ができる、情報もきちっとそちらの方に集まってきて、そしてそれをきちんと意見具申して、その意見がちゃんと安全対策に生かせるような仕組みというものをどのように担保をされているのか。また、選んで配置しましたと、その後、そのままほうっておくというわけではなくて、国交省としても何らかのバックアップをしていくような仕組みとしてどういうものをお考えになっていらっしゃるのか、お伺いさしていただきたいと思います。
○政府参考人(杉山篤史君) 安全統括管理者につきましては、正にそういう役割といたしまして、その事業者の経営管理部門において、その事業に深い理解を基礎としまして経営トップに意見具申をするということを通じまして、輸送の安全を確保するための事業運営を統括的に管理するものだということでございます。 このような事業者における安全管理体制の核となるべき安全統括管理者でございますので、その適正な職務の遂行の確保のために、事業者に対しまして、まず安全統括管理者の意見尊重を義務付けるということでございますね。これを法律できちんと義務付けをしていくということによりまして、まず安全統括管理者のその位置付けというものが法律上も非常にはっきりするわけでございます。 それからもう一つは、安全統括管理者がいろいろ意見具申をするわけでございますが、その安全統括管理者の意見に従わずに輸送の安全を阻害しているという事実があると認められる場合には、これは、今度は国の出番になるわけでございますが、国土交通大臣は事業改善命令等によりまして事業者に対し是正を命ずることができるという具合にしているわけでございます。 更に申し上げれば、安全統括管理者にその職務を適正に遂行させるために、いわゆる解任命令でございますが、一定の要件に合致する場合には安全統括管理者の解任を命ずることができるという具合にしているわけでございまして、このような措置を講ずることによりまして、安全統括管理者が適切にその職務を果たせるような環境整備を図っているという具合に考えております。
○山本香苗君 ただ名前を置いておけと、届けておけという形にならないようにしっかりとフォローしていただきたいと思うわけなんですけれども、もう一つ、運転責任者というのが今回新たに置かれる形になっていて、実質的に、聞くと、鉄道の分野にのみ新たに新設されるような形になるというふうにお伺いしたわけなんですが、この鉄道責任者というのをどういうことを期待して置くことになっているのか、その意義をお伺いします。
○政府参考人(梅田春実君) 今回の改正で選任を義務付ける運転管理者についての質問でございます。 運転管理者の具体的な役割でございますが、これは、鉄道事業者の事業実施部門がございまして、この事業実施部門におきまして、日々の安全な運転を実現するため、施設あるいは車両、人員の状況を見まして、まずは運行の可否を決定するとともに安全な運行を管理する、これが一つの仕事です。それからもう一つは、乗務員の資質の充足状況を管理する、これが二つ目の仕事になります。これはともに輸送の安全に直結する業務を遂行する役割を担います。 実は、こういう人というのは現在の鉄道事業者の内部にも、そういう運転に関する業務を担当する管理者というのはおります。例えば、本社でいいますと運輸部長だとかあるいは運転車両部長だとか呼ばれるような人たちがそういう人たちでございます。しかしながら、今回のJR西日本の福知山線事故等を踏まえまして、ダイヤの作成、あるいは運転士の教育訓練、こういうものを適切に管理する法律上の管理者といたしまして、その職務内容を法律上明確にいたしまして、その選任に当たりましても一定の実務経験を要求するということによりまして適格者が選任されるようにしたいというふうに思っております。仮にこの運転管理者が職務を怠った場合には、解任命令等の指導監督を通じまして輸送の安全を確保しようというものでございます。 実は、この下に鉄道の場合は更に現場に運転区所、運転区とか運転所とかいうのがあるんですけれども、そこに乗務員指導管理者というのを置こうと思っております。これは、乗務員の育成、あるいは資質の保持、あるいは乗務員がちゃんとやっておるかどうかというのを実際に監督する責任者でございます。 そういう形で、運転を中心にしながら輸送の安全を確保してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○山本香苗君 JR福知山線の脱線事故を受けて現場の声がしっかり届くような体制というものを取っていただいたんだというふうに理解させていただきたいと思っております。 残りの時間を開かずの踏切対策のことについてお伺いしたいと思うわけなんですけれども、昨年の東武鉄道竹ノ塚駅の痛ましい事件はまだ記憶に新しいところでございます。現場の方にも行かせていただきましたが、こうした踏切における事故というのは以前より減っているといえども、いまだに年間約三百人ぐらいの方が死傷者が出ていると。こうした事態を知っていながら放置する、手を付けないというものはいかがなものかと。事が人命にかかわることでありまして、長く放置することは許されないといえども、遅々として進まないと。 しかし、大臣は一生懸命やるというふうなことを委員会でもおっしゃっていらっしゃいましたが、改めて、こうした開かずの踏切を含め、危険な踏切は放置しないんだと、力強い、勇ましい御答弁をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(北側一雄君) この開かずの踏切というのは、安全面はもちろんでございます、とともに、道路渋滞、さらにはその地域のまちづくりにも大きな影響を与えているわけでございまして、一番いいのは、開かずの踏切、踏切をなくしてしまうということでございます。踏切を除却をしまして連続立体交差等をやっていくということでございます。 ただ、この連続立体交差事業というのは時間と費用が物すごい掛かるんですね。実を言うと私の地元でも、地元というか、堺、泉州地域でもやっているんですけれども、本当に時間が掛かります。これを全国でやらないといけないわけでございまして、特に都市部でございますが、しっかりとこの抜本対策につきまして、連続立体交差事業等の抜本対策について、ペースを二倍にしようということで今取組をやらせていただいておりますし、それから抜本対策までに時間を要する箇所につきましては、速効対策、例えば歩行者等の立体横断施設の設置だとか、それから踏切内の歩道の拡幅だとか、賢い踏切など、こうした速効対策を今後五年間で全箇所で対策を進めてまいりたいと考えているところでございます。 今後とも、国土交通省では、踏切対策を重点施策の一つとして位置付けて積極的に推進してまいります。
○山本香苗君 このたびの法改正では、正当な理由なく立体交差化計画に従って踏切の改良を実施していない場合に、実施すべきことを勧告することができるという勧告制度と、また、道路管理者だとか鉄道事業者に対して進捗状況について報告を徴収することができるという報告徴収制度という、この二つの制度を創設することになりましたが、ここで期待されている効果というものは一体どういうものなんでしょうか。
○政府参考人(梅田春実君) 踏切道改良促進法といいますのは、期間を定めて集中的に踏切道の改良事業を促進するというのがねらいでございます。したがいまして、大臣が改良が必要と認めて指定した踏切道につきまして、鉄道事業者それから道路管理者に立体交差化計画等の計画を提出させるということになっておりまして、その実施を強制しているわけでございます。 しかしながら、これまで、立体交差化計画が作成されましてもまだ踏切道の改良実施に着手していないという事例もございます。これはいろいろ理由はございますけれども、そういう事例がございます。また、改良をやっていてもその実施が速やかに行われていない、もう少しペースアップをしてほしいというようなケースも出てくると思います。 今回の改正におきましては、こういうような改良の実施状況につきまして、大臣が報告徴収ができるという規定を設けまして、先生御指摘のように、正当な理由がなくきちんとやっていない場合には改良を実施すべき旨の勧告を鉄道事業者及び道路管理者に対して行うことができるという規定を設けたものでございます。こういう措置をとりまして、踏切道の改良の実施状況を的確に把握し、速やかに実施する、確実に実施するということの担保が取れることになります。 今回、私ども、この両制度を活用いたしまして、確実な改良の実施を図ってまいりたいというふうに考えているところでございます。
○山本香苗君 そこで、勧告制度に言われます正当な理由というものは一体何を指すんでしょうか。
○政府参考人(梅田春実君) 勧告制度における正当な理由の内容でございますが、これはいろんなケースが想定されると思いますので、個別具体的に判断すべき問題であるというふうに考えておりますが、例えば、大地震とかいろんな天災がございまして、こういう不可抗力によりまして鉄道施設が非常に大きな被害を受けてしまったと、鉄道事業者の経営も傾いてしまったと、こういうような場合には、まずはやっぱり鉄道施設を造り、それから踏切をやるというような手順になろうかと思います。そういうような場合は、ある程度、ある意味では若干その進捗が遅れるというようなことになろうかと思います。ただ、こういうのは極めてそういう意味ではレアなケースだというふうに考えておりまして、私ども、この正当な理由というのは一概には申し上げられませんが、個別具体的に判断しながらやってまいりたいというふうに思っております。
○山本香苗君 報告徴収制度の方なんですけれども、どういう場合にこの報告徴収を求めるということを想定されていらっしゃるのか。 例えば、開かずの踏切がありますと。周りの市民の方々から何とかしてほしいという要望がありますと。でも道路管理者である地方公共団体も鉄道事業者も、実態は把握しているけれども何ら手を打たないと。そういうところにも、何で対策を取らへんのやという形で徴収するということもあり得るんですか。
○政府参考人(梅田春実君) 法律第十一条でございますが、「国土交通大臣は、この法律の施行に必要な限度において、」いろいろございますが、「報告を求めることができる。」というふうに規定しております。 基本的には法律に、多くの場合は法律に従って指定をされた踏切道について、この報告徴収の制度を使いまして事情を的確に把握するということになろうかと思いますが、この法律の規定ぶりで分かりますように、まだ法の指定には至っていないような状況のものにつきましても実態の把握のためこうした権限を使ってやる対象になり得るものというふうに考えておりますので、私ども、この報告徴収権限につきましては個別具体的に検討しながらやってまいりたいというふうに思っております。 ただ、現在のところ、御指摘のように、鉄道事業者、道路管理者の協力を得ましてすべての踏切を対象にして総点検をやっています。そういう結果を踏まえまして、開かずの踏切等の緊急に対策が必要な踏切につきまして五か年の整備計画の作成をお願いしてまいりたいというふうに考えております。 そういうことでございますので、全部の踏切の実態は取りあえずこういう調査の中で把握してまいります。そうした中で、先ほど言いましたように、法律に従って報告徴収をしなければならないような踏切がございましたら、その時点で考えてまいりたいというふうに思っておるところでございます。
○山本香苗君 今回の法案の審議のために、関西にあります開かずの踏切のリストを下さいと国交省の方に申し上げましたら、ざっとたくさん書いてあるリストをいただきまして、先ほど大臣がおっしゃられたように大臣の御地元の方も見させていただきまして、今、泉佐野の方で着々とできておりまして、私の地元の近くのところも、阪急の宝塚線のところですね、昔、私が中学生ぐらいのときは、もう本当にずっと開かない踏切があったんですけれども、そこはきちんと高架化されまして非常に便利になっているんですが、阪急の服部駅というところがありまして、そこはちょうど平面駅になっておりますので、ちょうどピーク一時間当たりの遮断時間が四十分、出勤、通学のために多くの方が必ずその逆側の方に、駅のホームに行かなくちゃいけないので、渡らなくちゃいけないと。朝の時間帯はしびれを切らして多くの方が駅員の警告を無視して遮断機をかいくぐっていると。高齢者の方や障害をお持ちの方にとっては絶えず車に脅かされて通行を余儀なくされていると。そういう状況がありまして、私も、今回開かずの踏切全箇所見ていくんだという話がありましたので非常に期待をして見に行って、そしていろいろ話を聞くと、ここは道路管理者が大阪府と。もう既に賢い踏切というものも導入されていて、残す手はもう抜本対策しかないと。何とか大阪府の方でできませんかというふうに言いましたら、事業費が先ほども大臣おっしゃられたようにかなり大きくなるので、市民の要望があっても、その実態を知りつつも大阪府も御存じのとおり財政的に非常に厳しいのでなかなか手が回らないと、このままだとずっとこのまま手付かずのままいくと。 東武鉄道のときも、実態を知りながら、事故が起きるまでの間、結局道路管理者である足立区も鉄道事業者も手を付けなかったっていうことがありました。 今回、先ほどの御答弁の中で、採択要件を緩和して地方や事業者の財政的な負担の軽減をするということの御説明いただきましたが、もっと使い勝手の良い支援策を考えなければなかなか進まないんではないかと思いますが、いろいろと知恵を絞ってやってきていただきまして、柴田局長でありますのでいろいろとぎりぎりやっていただいたんだと思うんですが、これがぎりぎりなんでしょうか。
○政府参考人(柴田高博君) お答えいたします。 今、服部踏切のお話出ましたけれども、この北の方まで連立が実は完了しております。それから、服部踏切からちょっと南の方は名神自動車道等がございまして、連立の後は名神自動車道が道路をオーバーしてましてその下を行っているとか、あるいは国道等が幾つかございまして上に行ったり下に行ったりしているような地域でございます。で、ピーク時の遮断時間が四十分を超える開かずの踏切になってございます。 豊中市、地元も平成四年から五年度にこの庄内駅から服部駅約三キロに係る鉄道高架化に関する調査、これは市が単独で調査されてございます。実施いたしましたが、今申しましたように、既に立体交差化されております名神自動車道やほかの府道との交差方式をどうしようかとか、あるいは家屋が連檐した沿線地域においてまちづくりをどのように進めていくかなど、解決すべき課題が多いという具合に聞いてございます。まあ財政上の問題も多分あるんだろうと思います。 現在のところ、大阪府、豊中市より具体の要望は受けておりませんが、我々といたしましても、地元より要望が上がってきた段階で適切に対応していきたいという具合にまず考えております。 そしてまた、ぎりぎりの助成をすべきじゃないかということでございますけれども、先ほども申し上げましたように、来年度予算を通していただきまして、またこの法律の中にも盛り込んでございますけれども、幾つかの制度改正をすることにいたしてございます。予算自身も千七百六十七億円と、一・〇四倍を確保いたしてございます。 また、法律で今お願いしてございますけれども、事業者に対します無利子貸付制度というものもお願いしております。また、対象も、これまでは自動車交通が主の幹線道路だけを連立の対象にいたしてございましたけれども、歩行者等が多い歩行者道路につきましても連立の対象とするというようなこともいたしてございますし、また、地方公共団体の支援をするために、体制面での支援及び資金面の支援、両面を支援するための立替え施行制度、こういうものも拡充します。鉄道事業者に限定されておりました対象を、特別目的会社、第三セクターなどに拡大するというようなこともやってございます。 いずれにしましても、これらの制度拡充、予算の確保によりまして、今後とも、連立を始めとしました踏切対策には積極的に推進に努めていきたいという具合に考えております。
○山本香苗君 いろいろとやっていただいているんですが、今回の立替え制度等々もこれ使ってやってもらったらどうかという話をすると、いや、それよりも負担の割合の見直しなんかしてもらった方がいいなとかそういうふうな声があって、それ聞くとまた答弁が大変になるので、聞かないで終わりたいと思うんですけれども、是非ともスピードアップをするということを国として打ち出してやっていただいておりますので、この五年間しっかり進むように頑張っていただきたいと思います。 最後に、大臣に御答弁を、しっかりやるという御答弁をいただきまして、終わりたいと思います。
○国務大臣(北側一雄君) 冒頭申し上げましたように、この踏切対策は、安全面はもちろんのこと、その地域の分断されている地域を一体化させていくためにも、また渋滞解消のためにも本当に効果の高い事業でございまして、しっかり地方公共団体とも連携取らせていただいて、この踏切対策を推進をさせていただきたいと考えております。
○山本香苗君 ありがとうございました。
○小林美恵子君 日本共産党の小林美恵子でございます。 今回の改正案は、運輸事業者に対して、輸送の安全確保の責務規定、また安全管理規程の作成、届出の義務付けなど、言わば当たり前というようなことが遅まきながら規定されたというふうに私は思います。それでも規定されたということは評価ができると思うんですね。しかし、それを実行する上では、やっぱり事業者はもちろん、政府の運輸行政としての、政府の運輸行政ということ自体を検証することがやっぱり必要だというふうに私は思います。その点で、今日は、今回、トラブル続きになっております航空の現場の実態を基にして質問をさせていただきます。 私は、航空の安全を保障する上ではやっぱり、前回も取り上げさせていただきましたけれども、整備の問題、それと乗務の問題、そしてまた管制官、それぞれ本当に重要な役割を担っておられると思うんです。その現場が、特に整備や乗務の部門では人員の削減がやっぱり行われている。 お手元に資料を配付をさせていただきました。その資料は定期航空協会の資料なんですけれども、航空会社の経営合理化状況というのを示された文でございます。それをごらんいただきますと、いわゆるJAL、ANA、JASという大手三社が九三年から二〇〇三年の間にどれだけ人員削減をされてきているかという指標なんですけれども、例えば、一般の従業員は九千六百二十五名の削減、運航乗務員は四百五十三名の削減、客室乗務員は一千九百六十三名増員をされているけれども、契約客室乗務員が導入されている。そして、全従業員でいくと八千百十五名の削減という状態になっています。 二枚目の資料を見ていただきますと、「今後」というところがございまして、人件費の削減ということで更なる人員の削減、二〇〇三年度から二〇〇五年度で四千八百名を予定をするというふうになっております。それ以外にも、客室乗務員の一時帰休、乗務手当などの削減、機体整備の海外委託、地上業務の委託の促進と、二〇〇三年中に四百九十億円の収支改善などを行うというふうにあるんです。 私は、こうした、本当に航空の安全を保障する上で重要な部門のところの人員削減が行われている、これがトラブル続発の事態を生み出すことと決して無関係ではないというふうに思うんです。やっぱりこうした人員削減というのが、航空の安全を担保する上で十分な確保ができないというふうに私自身は思いますけど、この点、大臣はいかがでしょうか。
○国務大臣(北側一雄君) 人員削減は、どう見るかということでございますけれども、技術が進歩することによって整備工数が少ない新鋭機の導入だとか、それから外注化を進めてきているということもあると思います。そういうこともあって減少してきていることは事実であると思いますが、ただ、その人員の削減が輸送の安全というものに影響を与えるものではあってはならない。それはもう委員の御指摘のとおりであるというふうに思っております。 航空機の運航にかかわる要員につきましては、航空機の技術や性能の向上に対応しながら、安全を的確に確保し得る必要な人員を確保することが必要でございまして、今後とも、国土交通省といたしましては、輸送の安全が阻害されることがないように、安全運航を確保するための人員体制につきましては、事業計画の認可等の審査のときや、また監査のときを通じて厳格に確認をしてまいりたいというふうに考えております。
○小林美恵子君 人員の削減がいわゆる輸送の安全に障害を来してはならないと、必要な人員はすべきだというふうな御答弁でございましたけれども、そういう意味で、いわゆる航空会社からの申請で、どうかということで認めていくかどうかという点の話もございましたけれども、私はそこで大変驚いたことがございます。こうしたいわゆる航空会社のコストの削減、人員削減に対して、大臣はそうおっしゃいますけど、国の対応はどうであったのかと。 私、今日お持ちしましたのは、これは国交省が二〇〇三年八月二十九日付けでお出しになっています航空事業経営基盤強化総合対策プログラムというものでございます。ここに「航空会社によるコスト構造改革の促進」ということが太字で書いておりまして、さらに「コスト構造改革の着実な推進」ということで一定の行を取って文書が書いてあります。恐れ入りますけれども、その部分のところを読み上げていただけますでしょうか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 平成十五年の八月に航空事業経営基盤強化総合対策プログラムというのを私ども策定をいたしました。その中で、今先生御指摘の記述がございますが、読み上げますと、「今後安定的な経営基盤を確保するため、日本航空システムグループ及び全日空グループにおいて、本年春」、平成十五年でございますが、「本年春に策定した人件費削減、機種統合等を含む中期経営計画について、可能なものについては前倒しを行いつつ、固定費の削減に向けて着実に実行するとともに、外部環境の急激な変動に対して柔軟に対応することができるよう、さらなる追加的対策も含め一層のコスト構造改革を進める。」ということでございます。
○小林美恵子君 読み上げていただきまして、ありがとうございます。 この文書に、先ほど御紹介がありましたけれども、いわゆる「人件費削減」、こういう文言がはっきりと明記をされています。しかも、そういうことを含んだ「中期経営計画について、可能なものについては前倒しを行いつつ」とあります。 私は、国が、航空会社に対して、いわゆる人件費の削減、つまりは人員の削減に結び付いていきますよね。そういうことをこういう文書でもって示していいのかというふうに言いたいと思うんですね。そもそも監督官庁の国交省が航空会社に対してこういうことでプレッシャーを掛けていくということは、大変重大な問題だと言わざるを得ないと思うんです。こういうことというのは、やっぱり安全を優先すべき指導監督の国交省としては私は逆行しているのではないかと思いますけど、大臣、いかがですか。
○国務大臣(北側一雄君) これは、今でもそうなんですが、航空事業者の国際競争、競争激化というのはもう本当に激しいものがございます。御承知のとおり、アメリカの航空事業者が軒並み経営を破綻をしていくような事態も生じているわけなんですが、そういう中で我が国の航空事業者も例外ではありません。これからも大変厳しい経営環境の中でいないといけないわけでございまして、特に、この平成十五年、今委員のおっしゃったこのプログラムというのは、平成十五年策定されたわけでございますが、この十五年当時というのは、それに輪を掛けてひどかったわけですね。 何があったかといいますと、一つは、十三年九月のアメリカで起こりました同時多発テロ、さらには、その後、十五年三月にイラク戦争、そしてSARS等々で、そうでなくても国際競争が激しい中で、このような事態が起こって、我が国の航空会社も極めて厳しい経営環境にさらされたわけでございます。その経営基盤の強化を図る総合的な対策を講じなければならない、こういうふうな情勢になってまいりました。 その際に、もちろんこれ、基本は事業者、民間ですから航空会社が自助努力で経営基盤の強化をしていただく必要があるわけでございますけれども、このときはもうこういう状況の中で支援策も打ち出していく必要があったわけです、政府としても。政府としても、例えば日本政策投資銀行による緊急融資だとか、こうした様々な支援策を出す必要があって、その支援の前提として、航空会社によるコスト構造改革のための自助努力を求めたというのがこの総合対策プログラムでございます。 しかし、これ、コスト構造改革を促進すべしということを言っているわけでございますけれども、これはあくまで公共交通機関でございますから、最も重要な安全の確保について犠牲にしてもよいということを言っているわけでは当然ありません。したがって、このプログラムと安全体制の強化ということが矛盾するということでは決してなくて、安全の確保を大前提にして、自らの経営判断に基づきまして必要なコスト構造改革を進めていってもらいたいと、こういう趣旨でございます。
○小林美恵子君 大臣は矛盾はしていないと言いますけれども、私は、航空会社に対してこういうプログラムで、文面でもって示すという国の姿勢そのものが私は重大だというふうに言わざるを得ないと思います。 さっきの議論の中でも、大臣は安全確保といわゆる収益の関係で、例えば、おっしゃっておられましたけれども、安全確保というものは、安全確保をきちっとやること自体が利益を上げていくことにつながっていくんだということをおっしゃっていました。ですから、そういう点でいくと、やはり私は、安全をないがしろにするようないわゆる人件費の削減、人員の削減というのはあってはならないということを指摘をしておきたいというふうに思います。 さらに、現場では乗務の部門でも大変な過重負担があります。 特に日航では、皆さんも御存じのように、九三年に、予定着陸回数一回の場合、乗務時間を九時間から十一時間に、二回着陸の場合は八時間半から九時間半に延長されて過酷な運航乗務が強いられてきました。乗務中に乗務員の皆さんは睡魔に襲われ、居眠りをしてしまうなど運航の安全が確保できない状態だったと。航空連の二〇〇五年十一月の調査でいきますと、運航乗務員二千三百五十六人中、健康上の理由での乗務中断者が百三十八名。一九九二年の七十名からすると二倍に増えています。 こうした中で、八百九十八名の乗務員が裁判を闘って、昨年四月、最高裁は、交代なしの一回着陸は飛行時間は九時間、二回着陸の場合は八時間半を超える乗務は無効とすると判決が下されました。しかし、日航は再び、一回着陸十時間、二回着陸九時間の業務命令をするというふうに変更されています。私は、判決に従わない日航の姿勢そのものは社会的に批判もされるべきだというふうに思います。 同時に、大臣にお伺いしたいんですけれども、国交省はこの間、日航に対しても随分業務改善命令を出されています。そこで、改善報告の中で、経営と現場の距離感、安全を直接支える現場に対する経営トップの双方向コミュニケーションが不十分だと日航側は反省しています。こうして現場と経営トップのコミュニケーションが不十分だという反省をしているのであれば、私は、日航の経営トップが運航乗務員の長時間運航についても現場の声を真摯に受け止めるべきだというふうに思いますけれども、この点、大臣はどうお考えでしょうか。
○国務大臣(北側一雄君) この裁判なんですけれども、これは裁判所の方も、国の方で乗務時間を定めておりまして、この乗務時間に定めた国の基準の範囲内でどのような勤務条件に変更するかという問題、そしてこの勤務条件に関する問題、当然労使間において話し合われるべきものでございます。 この裁判でも、国の乗務時間の基準、これは十二時間です、この基準は安全上の問題はないとの判断が示されているものと承知をしているところでございまして、むしろこれはもう労使間で勤務条件をどのように定めていくのかという、まさしく労使間で決めていただく問題でございまして、これは国の方で特にコメントをするというふうなものではないというふうに考えているところでございます。 ちなみに、ちょっとANAはどうなっているのかなというふうに調べましたら、ANAは現在十一時間というふうに認識をしております。
○小林美恵子君 大臣、先ほどはいみじくも裁判所のその文書を用いて、いわゆる国の乗務時間が十二時間だというふうなお話をされました。 そのことで私は確認したいと思うんですね。要するに、この乗務時間について、かつて国は二名の場合は八時間の乗務時間でした。それを政府は九二年に十二時間に延長しました。結局、大臣がおっしゃるように、このことが航空会社に対して長時間の乗務にさせる要因になったということは明らかではないでしょうか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 国が九二年に乗務時間の基準を改定をいたしました。それは、747―400と申しますけれども、二人乗務で太平洋も渡ることができるという触れ込みの機種がこのころちょうど導入を始めましたので、じゃこれに対してどういう乗務時間制限、編成基準がいいのかということについて私どもも当時勉強いたしました。検討会を設けまして、航空医学あるいは人間工学、航空機運航専門家、いろんな方に入っていただき、それから諸外国でのいろんなデータ等々も勉強させていただいて、当時三人乗務機は十二時間でございましたけれども、二人乗務機についてどうしようかということで、この新しいダッシュ400という飛行機でございますけれども、いろいろ機体の性能も上がっておりましたので、三人乗務機の乗務時間制限と、十二時間と同一とするということで決めさせていただいた経緯がございます。
○小林美恵子君 要するに、国が十二時間に延長したから、航空会社もそれまでは乗務時間を延ばせることができるんだということで申請をしてくるわけですよね。十二時間にした経緯も、私は本当に乗務員の皆さんの状態がどうなのかということを本当に分かってやっておられるのかなというふうに思わざるを得ないんですね。 幾人かの方にお聞きをしてきました、十二時間が人にとっていかに過重なものか。それで、十二時間に行かなくても大変な状態だということで、この例えば十一時間にした際の裁判のときの意見陳述の中にも、時差のきつさで乗務後頭がしびれてコックピットのシートから立ち上がれなかったと、やむを得ず居眠りをしてしまったと。さらに別の件ですけれども、成田―サンフランシスコ便は今九時間十分だそうです。夕方六時に出発をした後、六時間後に疲労感と眠気が襲ってくる、さらに八時間後に強い日差しの中で強烈な疲労感が襲ってくる。さらに、逆に成田へ帰る際には十時間四十分、出発二時間後に睡魔、五時間には腰痛、七時間後疲労と腰痛が激化すると。 私は、こうした状態の下でいわゆるパイロットの皆さんが、こうした状態の下でもパイロットの皆さんは乗客の皆さんの安全をということで必死に頑張っておられると思います。だけれども、これ以上、パイロットの乗務の皆さんにこれ以上の過重をさせるということはやっぱり許されるものではない、過重にならない乗務を保障すべきだと思いますけれども、大臣、いかがですか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 繰り返しになりますけれども、私ども、この基準を決める際に、単に私どもだけで決めたわけじゃございませんで、いろんな医学あるいは人間工学の担当者等々にも、専門家にも来ていただいて勉強した結果でございます。特段、現行基準でこれがために大きな安全上の問題があるということについて認識はしておりません。
○小林美恵子君 大変、現場の実情を踏まえた答弁ではないと私は言わざるを得ないと思います。 ここに私もう一つ持ってきました。いわゆる日航の乗務体制というのが国際的にも批判をされているんだということを紹介したいと思います。 これはワンワールドアライアンスグループといういわゆる航空会社の国際的なあれですね、これに属する航空会社のパイロット二万八千人の方で構成されている組織の代表が、三月十七日にワンワールドへの参画を予定している日航の経営陣に対してあてた文書です。 国際的にも過酷な運航乗務が強いられ、安全運航が確保されないとの現場の声を無視をして、裁判の判決も受け入れない経営陣の体質を指摘をして、ワンワールドへの参画を容認できないというふうな文書になっています。 国際的にもこうして批判を受ける日航の姿勢を私は国交省として厳しくただすとともに、そうした航空会社の長時間の乗務時間というのを結局後押しをしている政府の十二時間乗務というのをやっぱり見直すべきだ、そう思います。 大臣、この点についてお答えいただけますか。
○国務大臣(北側一雄君) 各国の例でございますけれども、欧米の主要国十三か国中、二名乗務機の飛行時間制限値で十二時間以上を許容している国及び飛行時間制限が十二時間以上にほぼ相当すると考えられる飛行勤務時間制限値で十四時間以上を許容している国、これドイツ、オランダ等、この十三か国中十か国が十二時間以上を許容しているということでございまして、我が国のこの十二時間という基準がそうした国々に比べて突出をしているという状況ではないと考えております。 また、この基準自体も、先ほどから航空局長が述べておりますとおり、専門家の方々による技術的な検討に基づくものでございまして、安全上の問題はないというふうに認識をしております。
○小林美恵子君 例えば、これ自身は確かな事実なんですよね、ワンワールドグループからの批判というのは。 そのように、何ですかね、世界の国ではそうだというふうにおっしゃいながら、あたかも日本の国は突出していないというふうに安心すること自体が、私はその構え自身が問題だというふうに言わざるを得ないと思うんです。むしろそういうことよりも、そういう世界の国よりもまだ日本はやっているんだということで、そういうふうに言うんではなくて、今航空の安全が本当に信頼が揺らいでいる中で、航空会社の利益優先の姿勢について監督官庁として、やっぱりしっかり物を言う、自らの乗務時間の規制緩和もやっぱりしっかり改めるということが本当の安全を担保する運輸行政、航空行政だということを私は申し上げたいと思います。 あと残りの時間を少し利用さしていただきまして、運輸事業者への安全管理規程を示した今回の改正案でありますけれども、私も、この間幾人かの方がおっしゃいました、国家公務員である管制官も航空の安全の重要な役割を担うと思います。 先日、無罪判決となりました管制官のニアミス、司法は大変貴重な判決を下されたんだなというふうに私は思いますけれども、あの場合、訓練生がいてチェックする管制官がいたとのことでした。私、関空の管制官にお話を聞きましたけれども、羽田に異動した場合、羽田の空域の勉強をするための訓練期間を要すると。羽田管制官にそうして正式になれると。そこでその訓練期間のうち後ろにいてる方が、いわゆる訓練生を監督する方は日常の業務に入っておられる方だというふうにお聞きをしました。日常の業務に入っていながら訓練生を監督するというのは大変負担なんだと、過重な負担なんだということで、やっぱりその点を見直してほしいという現場の声でした。私は当たり前だなというふうに思うんですけれども。 それで、改めてお聞きしたいと思います。こういう管制官に対しても過重負担なく業務に就けるように、やっぱり要員をしっかり確保した上で訓練生の実地も監督する、そういう体制にしていくべきだと思いますけど、これはいかがでしょうか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 先生御指摘のとおり、管制官というのは、航空保安大学校というところを卒業して管制官としての資格は取りますけれども、それぞれの空港、それぞれの空港に行ったときには、そこの空港の特性がございますので、それぞれ訓練してもらって、レーティング、資格と申しますけれども、それを取ってもらうと。そのための訓練をする。その訓練には先輩の管制官が付いて監督をする、訓練をすると、こういう体制になっているわけでございます。 その訓練につきましては、大きく言いますと、現場での実務の訓練と現場訓練実施前の訓練がございます。先生御指摘のように、現場の訓練については、やはり現場の管制官が指導に当たるというのが一番効率でございますので現場の管制官にやらしておりますけれども、ただ、それはあくまでプラスアルファの時間で勤務をやれと言っているわけではなくて、管制官の労働時間、シフトがございますけれども、そのシフトの中で、今日は自分で自らマイクを握ってやりなさい、ある日は訓練生を監督してやってくださいと、こういう形でやらしているところでございます。
○小林美恵子君 時間が来ましたので。ありがとうございました。
○渕上貞雄君 社民党の渕上でございます。 先日も指摘いたしましたが、運輸事業における規制緩和が職場の合理化、効率化を招いて、ヒューマンエラーの主な要因になって事故やトラブルの発生につながっているのではないかと思っています。また、経済的規制と社会的規制は運輸事業にあっては表裏一体のものであるにもかかわらず、あたかも経済的規制が優先する余り、結果として安全が軽視されたのではないかと思うんでありますが、その点の見解はいかがでございましょうか。
○国務大臣(北側一雄君) 渕上先生からは、この御質問は、もうこの一年半の間、ずっと一貫してお聞きをしている御質問でございます。 経済的規制の緩和があったとしても、それが安全確保をすべき社会的規制、安全確保を目的とする社会的規制が揺るぐようなことがあってはならないと思うんです。経済的規制、やはり利用者利便なり経済の活性化なり経済的規制の緩和というのは私は今後とも必要だと思うんですが、そうした規制緩和をする際に、例えば運輸面でありましたら安全面での社会的規制がおろそかになっていないかどうか、そこによく注意を払っていかねばならないというふうに思っているところでございます。 今後とも、公共交通においてはもう安全確保が何といっても基本的なサービスでございますので、適切な社会的規制を行うことによりまして安全の確保を図ってまいりたいというふうに考えているところでございます。 様々な経済規制、これは運輸だけではないと思いますけれども、今後ともこの経済的規制については見直しが進んでくるんだろうと思うんですね。私はその際に、安全面、特に安全面における社会的規制が様々、システムとして、制度としての中に盛り込まれているわけでございますけれども、逆にそういう経済的規制を緩和するときは、その際には、本当に十分にその社会的規制が緩くなっていないのかどうか、そこは逆によく見ていかねばならないと思っております。
○渕上貞雄君 バス事業の参入規制緩和やタクシー事業への参入規制緩和等が職場の合理化、効率化を招いて、安全上の支障を生ずる要因になっているのではないでしょうか。特にタクシー運転手の労働環境が大変厳しい状況の中で、長時間労働など安全上問題ではないでしょうか。その見解はいかがでございましょうか。 また、タクシー運転手の長時間労働や低賃金など、厳しい労働環境が安全運転に重大な影響を与えかねないとして本年二月一日から立入検査を強化をしていますが、実施状況はいかがでございましょうか。
○政府参考人(宿利正史君) 今、渕上先生がおっしゃいましたように、平成十四年の二月から乗り合いバス、タクシー事業について規制の緩和をいたしましたが、その後、サービスその他、一定の成果は現れていると私ども思っております。ただ、経営環境が非常に厳しい中で労働者、運転者の収入に影響を与えて厳しい状況にあるということもよく承知しているところであります。 事故の関係を少し私ども調べてみましたけれども、規制緩和前の三年間と規制緩和後の三年間でちょっと比較をしてみましたが、自家用自動車が規制緩和前の三年間、平成十一年から十三年、五・六%の平均伸び率で事故が増えておりました。その間、バス、タクシーが八%と伸びております。規制緩和後の平成十四から十六の三年間で自家用自動車の事故率、事故の伸びが〇・二%、バス、タクシーが一・三%ということで、バス、タクシーの事故の発生の方が自家用自動車の伸びより高いということはありますけれども、前後の数字を比較して、規制緩和の影響で特に事故が増えているということでは必ずしも判断できないのではないかと思っております。 いずれにしましても、公共交通機関の安全確保というのは最大の使命でありますから、特に自動車運送事業につきましては、規制緩和後の事後チェックをきちんとやらなければいけないということで、今先生がおっしゃいました新しい監査方針、処分基準で対応しております。 具体的には、原則無通告で監査をすること、新規事業者に対して早期監査を確実に実施すること、それから再違反などについては処分を加重するなど、めり張りを付けるということでやっておるところであります。 二月からの監査の実施状況でございますけれども、新規許可事業者などを対象に集中的に現在やっておりまして、昨年の二月の監査実績と比較いたしますと、タクシーに対しましては四二%ほど増加させて監査をやっております。それから、バスにつきましては、特に貸切りバス事業者を重点にして、昨年実績の四倍ぐらい監査をやっているということになっております。
○渕上貞雄君 輸送の安全確保には、そこで働く労働者の労働条件、それから健康管理など維持確保することが何よりも必要と考えます。 しかし、例えば自動車運転手の労務改善基準の違反状況を見ますと、労働時間、休憩時間、休息時間等の違反が増えています。「自動車運送事業における安全対策の新たな展開」においても指摘をしているとおり、事業採算の悪化によって、安全の確保より利益重視になりがちであります。このような状況の中で、労働条件、健康管理等はどうしてもおろそかになりますが、今後どのように労働条件、健康管理等を確保されているのか、お伺いいたします。
○政府参考人(宿利正史君) バス、タクシー事業などの適正な運営と輸送の安全を確保するという観点からは、運転者が適切な労働環境の下にあるということが極めて重要であるという認識を持っております。そういう意味で、厚生労働省との連携を強化するということで対応をすることにしております。 具体的に申し上げますと、四月一日からでありますけれども、タクシー、バスにつきましては、最低賃金法違反といった極めて悪質な法律違反の疑いがある場合などを含む相互通報制度の拡充、あるいは社会保険や労働保険などに加入をしていないような場合についての通報制度の創設といったことを実施をいたしますし、特にタクシーにつきましては、私どもの地方運輸局支局と労働基準監督機関とが合同で監査、監督を行うこと、あるいは新規事業者に対して労働関係法令の遵守につきまして指導を強化するといった取組をすることにしております。
○渕上貞雄君 提出法案では、鉄道事業法の目的に輸送の安全の確保を明記するとともに、事業者に対して輸送安全確保に努力義務を課すことになっていますが、違反者に対する罰則はなく、これでは輸送の安全確保のための実効性があるとは言えないと思いますが、その見解はいかがでございましょうか。また、違反したか否かの判断する基準はどのようにお考えでしょうか、お伺いいたします。
○政府参考人(梅田春実君) 先生御指摘のとおり、今回の改正におきまして、鉄道事業法の十八条の二というところでございますが、「鉄道事業者は、輸送の安全の確保が最も重要であることを自覚し、絶えず輸送の安全性の向上に努めなければならない。」と規定しております。 これ、安全の確保につきましてはかねてより徹底を指示してきたところでございますけれども、昨年の事故にかんがみまして、安全の確保が鉄道事業者の責務であるということを改めて明確に示したものでございます。 この規定の実効性を担保しまして、輸送の安全性、安全の確保を確実にするということのために、具体的には、一つは、先ほどから説明がございますが、安全統括管理者の選任、それから運転管理者の選任、これを義務付けます。それから、事業の実施あるいは管理の体制、方法を定めました安全管理規程の作成、国への届出を義務付けるということで、経営の内部におきまして事業者の中枢から現場までの一貫した安全管理体制の確立を図るということを考えております。 また、これがきちんとできているかどうかということでございますが、私ども、監査の体制を強化いたしまして、これまで以上に監査を強くやっていきたいと思っておりますし、また必要な場合には解任命令あるいは変更命令等によりまして指導監督をしてまいりたいというふうに考えております。 また、鉄道事業者に対しましても毎年度安全報告書の公表を義務付けることにしておりますが、この項目等につきまして、十分検討した上、利用者による事業者への監視機能の強化にも努めてまいりたいと考えております。 事業改善命令に仮に違反した場合につきましては罰金額も一億円と大幅な引上げを行うというようなことでございまして、努力規定ではございますけれども、十分こうした措置により輸送の安全の確保を図ってまいりたいと考えております。
○渕上貞雄君 提出法案では新たに安全統括管理者を置くことになっておりますけれども、これによって輸送の安全が確保されると考えられておられますか、どうですか。
○政府参考人(杉山篤史君) 安全統括管理者につきましては、安全管理業務を適切に遂行していく上で大変重要な役割を担っていくものと考えております。 このような役割を担う人というのは、既に実際には設置されているという会社もあろうかと思いますが、今回法律におきましてこの安全統括管理者の選任を事業者にきちんと義務付けるということで、経営部門と現場間の情報連絡体制の整備など、輸送の安全を確保するための種々の取組に対する責任と権限が明確になりますとともに、安全管理規程の作成の義務付け等と相まって、事業者の安全管理体制の構築が適切に行われまして、その輸送の安全が確保されるものと考えているところでございます。
○渕上貞雄君 事業者はその安全統括管理者の意見を尊重しなければならないと、こういうことになっておりますけれども、どのように担保するのでしょうか、お伺いいたします。
○政府参考人(杉山篤史君) 今先生が御指摘がございましたように、安全統括管理者は事業者における安全管理体制の核となるものでございますので、今回の改正では事業者にその意見の尊重を義務付けたところでございます。 それでもその意見に従わなかったということも念頭に置きまして、今回の改正では、この安全統括管理者の意見に事業者が従わずに輸送の安全を阻害している事実があると認められるような場合には、国土交通大臣が事業改善命令等によりまして事業者に対し是正命令をすることができるという形にしておりまして、安全統括管理者の意見が適切に事業運営に反映されるよう、事業者に対する適切な指導監督に努めてまいりたいと思っております。
○渕上貞雄君 各運輸事業において受委託がかなり進んでいると思いますが、まず初めに、輸送モードごとに管理の受委託状況をお教えいただきたいと思います。
○政府参考人(梅田春実君) 鉄道におきましては、現行の鉄道事業法によりまして、列車の運行の管理、それから車両の保守の管理、それから施設の保守の管理、この三項目につきまして受委託を行うと。この際には、これらの業務が輸送の安全に密接にかかわるものでございますから、国土交通大臣の許可を受けるということが必要だという規定になっております。 現在、これらの業務の管理の受委託につきましては、列車の運行の管理の受委託に関して二十三件、車両の保守の管理の受委託に関して一件、計二十四件でございます。
○政府参考人(岩崎貞二君) 航空の方の受委託の状況でございますけれども、運航ないし整備を一元的に管理する、これ管理の受委託といっておるわけでございますけれども、そうした実態が一つ進んでおります。 運航の受委託でございますけれども、例えばJALインターナショナルが子会社であるJALウェイズに、ウエットリースと申していますけれども、航空機と乗組員すべて委託をするというケースがございます。逆に、整備の方は子会社の方が親会社の方に委託をするといったケースが進んでおります。また、そのほかに、整備につきましては、その一部の業務を外注化するという形の、まあ海外に整備の委託をするという形態でございますけれども、そうした形態も近年進んでいるところでございます。
○渕上貞雄君 では、業務の管理の受委託の許可に当たって、輸送の安全確保はどのようにされておられるんでしょうか。
○政府参考人(梅田春実君) 先ほど申しました列車の運行の管理、車両の保守の管理、それから施設の保守の管理、この三つにつきまして、私どもといたしましては、受委託の必要性、それから受託者の適格性、これを十分審査した上で許可を行っています。 具体的には、受委託の内容に関しまして、まず当該受託者の知識、技能、設備等の水準が確保され、十分な能力を有しているかどうか。それから、受託者において、当該業務に係る責任体制、指揮命令体制が確立されて、的確に受託業務を遂行できるか。それから、委託者と受託者との間の責任関係が明確にされているかどうか。こういう点を審査いたしまして、輸送の安全確保に努めているところでございます。
○政府参考人(岩崎貞二君) 航空の方も業務の管理の受委託は大体鉄道と似たような体系になっておりまして、委託者の方はきっちりした委託管理責任者を置いて、委託管理能力を有するかどうか、あるいは受託者がきっちりした受託できる能力があるかどうか、こうしたものを審査した上で許可をしているところでございます。
○渕上貞雄君 管理の受委託はコスト削減のために行われていると私は認識をしています。特に、業務委託はコスト削減そのものでありますし、私はこのような業務委託が輸送の安全を脅かす原因の一つになっているのではないかと思っているんですが、見解はいかがでございましょう。
○政府参考人(梅田春実君) 輸送の安全の確保のため、鉄道事業における最もこれが重要なことでございますから、従来から、先ほど申しました受委託の必要性、あるいはその受託者の適格性を十分審査した上で許可を行っているところでございますが、今回の鉄道事業法の改正では、更なるこの安全性の向上を図るために、受託者をも含めた鉄道事業者の安全管理体制を確立させるということでございます。 したがいまして、今回の改正におきましては、業務の管理の受託者に対しましても、今まではございませんでしたが、直接今回は報告の徴収あるいは立入検査を行うことができるということにしておりまして、必要な場合には当該の受託業務につきまして改善命令を発出することができるというふうにいたしております。さらに、こうしたことによりましても事態が改善されない場合には許可の取消しを行うということにしておりまして、輸送の安全の確保につきましては、こうした措置により万全を期してまいりたいと思っております。
○政府参考人(岩崎貞二君) 航空の方も同様でございまして、更に受委託の適切性を確保するために受託者に対しても業務改善命令を出す。それから、冒頭申しました整備の外注化と言っています海外整備に対しましても、この海外整備をする事業場を認定事業場に限る。それから、それらに対しても直接我々が業務改善命令を出せるといった体系を取ることによって管理の受委託、業務の受委託についてきっちり見ていきたいと、このように思っているところでございます。
○渕上貞雄君 この間の事故、事件を基に、国土交通省は動力車操縦者の資格等の検討をされておられるようでございますが、元々このような免許はなかったはずですが、操縦者免許を導入した経緯を教えていただきたい。また、動力車操縦者免許は全国一本の免許となっていますが、一度取得をしたならばほとんどの人は他社に移ることはありませんし、であるならば全国免許の必要性はなく、当該社線の免許でよいのではないかと考えますが、見解はいかがでございましょうか。
○政府参考人(梅田春実君) 免許制度を導入した経緯ということでございますが、鉄道営業法二十一条に、国土交通大臣は鉄道係員たるに要する資格を定むることができるという根拠規定がございまして、それに基づきまして省令により作っている資格でございます。 先生今御指摘のその省令でございますが、動力車操縦者運転免許に関する省令というものがございまして、ここの省令に基づきまして運転免許制度を設けまして、国家試験に合格した人あるいは国土交通大臣が指定した養成所の講習課程を修了した人に対しまして運転免許を交付しているというところでございます。 この免許は基本的に全国一律の免許でございますが、ただ、駅構内の入替えなどに従事する運転士につきましては、営業路線を運転する者と異なりまして、運転に必要な知識、技能が限定されるということでございますので、同省令の三条に基づきまして、操縦する範囲を入替えを行う範囲に限定して運転免許を交付するという事例がございます。 しかしながら、一般的に営業路線を運転する場合は輸送の安全を図ることが最優先でございますから、こういう入替えだけをやる作業とは違います。したがいまして、例えば輸送需要が多いとか少ないとか、そういうような線区の特性にはかかわらず、およそ運転士が列車を操縦するに必要な法令、業務、それから非常の場合の措置など、鉄道に共通した知識、技能を保有しているということが必要であるというふうに考えておりますので、事業者ごとに限定した免許というのはなじまないというふうに考えているところでございます。 最近の事例といたしまして、つくばエクスプレスが開業いたしましたけれども、この際、既に廃線になりました日立電鉄の運転士を雇用して運転士にしたケースもございますし、また西武鉄道の運転士を受け入れているというようなケースもございまして、運転士におきましても実際に営業運転をする際にはこういう職場を替わるというようなこともございますので、私どもとしましては、この全国一律の免許制度がふさわしいというふうに考えているところでございます。
○渕上貞雄君 「自動車運送事業における安全対策の新たな展開」の中で、どうも気になる文面がございまして、「車両安全等に関する新技術の活用」の②において、デジタルタコグラフを活用し、運転者の労働時間管理の確実・効率化が明記されていますが、これは何を意味するのでしょうか。何を意味するのか、お伺いをいたします。
○政府参考人(宿利正史君) 一定の事業用自動車につきましては運行記録計、いわゆるタコグラフによる記録が義務付けられております。これは、今までのアナログ式のタコグラフの場合には、車両の瞬間速度や運行時間、運行距離などがチャート紙にアナログで記録されておりました。これがデジタル式になりますと、電子的に記録してありますから、特別な経験や技術がなくても正確にかつ容易にデータを読み取ることができるわけであります。したがいまして、解析のためのソフトを使いますと、運転者ごとの急加速や急発進などの運転の状態とか、あるいは運行ごと、月ごとの運転時間、休憩時間などの労働時間管理についての情報が正確に詳細に分かると、こういうことであります。こういった特徴を活用すれば、運転者ごとの運転特性に応じた安全運転の指導がよりやりやすくなるということもありますし、また確実な労働時間管理をすることによりまして、トラック運送事業、タクシーなどで特に過労運転という問題がありますけれども、こういった過労運転防止が効率的に実現できると。こういう意味で、事業用自動車の輸送の安全を一層向上させる観点から、私どもはデジタルタコグラフの普及の促進というのは重要だと考えているわけであります。 こういう意味で、平成十七年度から補助制度を設けておりまして、平成十八年度は、これは経済的な運行が可能になるという意味で環境面の効果も十分期待できますから、経済産業省とも連携をして、支援の充実を図り、普及の促進を図っていきたいと思っております。
○渕上貞雄君 終わります。
○委員長(羽田雄一郎君) 他に御発言もないようですから、本案に対する質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 運輸の安全性の向上のための鉄道事業法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(羽田雄一郎君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、大江君から発言を求められておりますので、これを許します。大江康弘君。
○大江康弘君 私は、ただいま可決されました運輸の安全性の向上のための鉄道事業法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、日本共産党及び社会民主党・護憲連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 運輸の安全性の向上のための鉄道事業法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、最近の公共交通機関において頻発する事故・トラブルを踏まえ、公共交通の安全対策を総合的に推進し、運輸の安全性の再生・向上を図るため、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。 一、安全管理態勢の構築及び安全風土の確立が早期に図られるよう、運輸事業者に対し実効ある指導・監督・支援を行うこと。 特に、安全運航の欠陥是正に係る指導、監督あるいは是正命令等の発出にもかかわらず、事態の改善が見られない運輸事業者に対して、その事業運営が改善されるまでの間、国による安全対策の監視を強化することにより、厳正かつ的確な改善策が講じられるよう指導し、その安全性が確保されるよう監督官庁としての責任を果たすこと。 二、国土交通大臣及び運輸事業者が公表する輸送の安全にかかわる情報が、利用者、住民その他公共交通に関わる者に提供されることを通じ、運輸の安全性の向上に向け有効に活用されるよう、環境の整備に努めること。 三、運輸事業分野において実施された規制緩和が運輸の安全性に与えた影響を検証し、必要に応じ安全確保に資する措置が迅速に講じられるようにすること。 四、ヒューマンエラー発生の背景と指摘されているヒューマンマシンシステムを含む労働条件・労働環境の改善、安全に関する技術継承や人材育成のための環境整備、必要な要員の確保などが図られるよう、運輸事業者に対して継続的に指導・監督・支援を行うこと。 五、運輸事業者に対する監査・検査及び事故等の調査体制に係る国土交通省の予算及び定員については、それらの業務が円滑に実施され、事故の未然防止・再発防止が確実なものとなるよう十分確保すること。 六、運輸事業者の業務の受委託については、委託者と受託者の密接な連携が図られるようにするなど、安全上の支障を及ぼさないよう事業者を指導・監督すること。 七、踏切道改良事業の緊急かつ重点的な推進を図るため、総点検と事業評価を行い、改良箇所の早急な事業化に向けて地方公共団体と鉄道事業者が連携して適切な計画が策定されるよう指導・助言するとともに、その改良見通しを公表すること。 八、航空・鉄道事故調査委員会は、公正中立な立場で的確な事故調査を行うとともに、事故の再発防止の観点から、ヒューマンファクター、組織上の問題等幅広く調査を行い、事故調査報告書の作成に反映させること。また、その内容については、国民が有効に利活用するために理解しやすいものとなるよう努めること。 九、今後の事故調査体制の在り方について、その対象分野、体制、機能の強化等に関し、諸外国の例を参考にしつつ、今後の課題として検討を加えること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
○委員長(羽田雄一郎君) ただいま大江君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(羽田雄一郎君) 全会一致と認めます。よって、大江君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、北側国土交通大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。北側国土交通大臣。
○国務大臣(北側一雄君) 運輸の安全性の向上のための鉄道事業法等の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま全会一致をもって可決されましたことに深く感謝を申し上げます。 今後、審議中における委員各位の御高見や、ただいまの附帯決議において提起されました事項の趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。 ここに、委員長始め理事の皆様方、また委員の皆様方の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表します。 大変にありがとうございました。
○委員長(羽田雄一郎君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(羽田雄一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(羽田雄一郎君) 宅地造成等規制法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。北側国土交通大臣。
○国務大臣(北側一雄君) ただいま議題となりました宅地造成等規制法等の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。 平成十六年の新潟県中越地震、昨年の福岡県西方沖地震などにおいては、宅地を中心に多くの地盤災害が生じました。今後発生の可能性が指摘されている首都直下地震などの大規模地震においても、地盤災害により大きな被害が発生する危険性が懸念されており、地震時などにおける宅地の安全性の確保の必要性が高まっております。また、今般の建築物の構造計算書偽装問題の発覚を受け、耐震性が確保されていないため危険な建築物について、住宅金融公庫の融資を活用することにより、緊急に取り壊し、建て替えを行うことを促進することが求められております。 このような趣旨から、このたびこの法律案を提出することとした次第でございます。 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。 第一に、都道府県知事は、がけ崩れ等による災害で相当数の居住者等に危害を生じるものの発生のおそれが大きい一団の造成宅地の区域を造成宅地防災区域として指定し、当該区域内の宅地所有者等に対し、災害防止のため必要な措置をとることを勧告し、又は命ずることができることとしております。 第二に、都市計画法の開発許可の技術基準として、がけ崩れ等による災害の防止に係る基準を追加するものとし、宅地造成工事規制区域内において、開発許可を受けた宅地造成工事については、宅地造成工事の許可を不要とすることとしております。 第三に、耐震性が確保されていないため危険な一定の建築物について、住宅金融公庫の貸付金の限度額の特例を設けることとしております。 以上がこの法律案を提案する理由でございます。 この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。
○委員長(羽田雄一郎君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。 ─────────────
○委員長(羽田雄一郎君) 独立行政法人に係る改革を推進するための国土交通省関係法律の整備に関する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。北側国土交通大臣。
○国務大臣(北側一雄君) ただいま議題となりました独立行政法人に係る改革を推進するための国土交通省関係法律の整備に関する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。 政府においては、これまで小さくて効率的な政府を実現する観点から行政改革を積極的に推進してきたところでございます。この法律案は、この行政改革の一環として、独立行政法人に係る改革を推進するため、平成十七年度末に中期目標期間が終了する国土交通省所管法人について、土木研究所及び北海道開発土木研究所の統合並びに海員学校及び海技大学校の統合を行い、一体的かつ一層の効率的、効果的な事業の実施を図るとともに、特定独立行政法人を、民間との人事交流等の面でより自由度の高い特定独立行政法人以外の独立行政法人とし、その役職員を非公務員化するものでございます。 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。 第一に、独立行政法人土木研究所及び独立行政法人北海道開発土木研究所の統合並びにその役職員の非公務員化を行うこととしております。 第二に、独立行政法人海員学校及び独立行政法人海技大学校の統合並びにその役職員の非公務員化を行うこととしております。 第三に、独立行政法人建築研究所等七法人の役職員の非公務員化を行うこととしております。 その他、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。 以上がこの法律案を提案する理由でございます。 この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。
○委員長(羽田雄一郎君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時十二分散会