行政改革に関する特別委員会 第6号
- 発言数
- 237 件
- 登壇者
- 28 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2006/05/11
会議録
○委員長(尾辻秀久君) ただいまから行政改革に関する特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、岩本司君、加藤敏幸君及び大門実紀史君が委員を辞任され、その補欠として峰崎直樹君、大久保勉君及び井上哲士君が選任されました。 ─────────────
○委員長(尾辻秀久君) 簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律案、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律案、公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律案、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律及び公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案及び競争の導入による公共サービスの改革に関する法律案、以上五案を一括して議題といたします。 質疑のある方は順次御発言願います。
○峰崎直樹君 おはようございます。民主党・新緑風会の峰崎でございます。 今日、一時間という余り長くない時間でたくさんの質問を用意しましたので、最後になるといつものように残してしまうということで、せっかくお呼びして来ていただいた大臣に申し訳ないことがあるかもしれません。これは事の成り行きといいますか、できる限りカバーしていきたいというふうに思っております。 そこで、今日は行政改革、まあある意味ではその一番の原点といいますか、そういう日本の国の在り方みたいなことについて少し議論もさせていただきたいというふうに思っております。 そこで最初に、これは、今日は総理大臣が出れませんので、官房長官にもお越しになっていただいておりますが、行革の目的として、たしか第一条にあったと思いますが、簡素で効率的な政府、こういうことをつくるというふうに目的になっていますが、これは正に昨今の言葉で言えば小さな政府を目指しているんだと、こういうことを目指そうとされているという考えでよろしいのかどうか、官房長官の御意見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(安倍晋三君) 私たちは、簡素で効率的な政府を目指していくと、こう目標を掲げているわけでございます。政府が行う必要性が減少しているものであれば民間にゆだね、そして無駄を徹底的になくすことによりその規模を大胆に縮減をしていくと、そのことを意味をしているわけでございますが、小さな政府、そういう意味での小さな政府を目指していくということでございます。 しかし一方、この小さな政府、一般でいいますと、いわゆる例えば社会保障制度における給付も減らし、またその負担も併せて減らしていき、その分野でも民間に担ってもらうという、そういう誤解を与えかねないということで、私どもは今、簡素で効率的な政府ということを申し上げているわけでございます。その中でも、我々は、セーフティーネットはしっかりとこれは維持をしていかなければいけないという考え方にはいささかも変わりがない。 つまり、小さな政府とだけ申し上げますと、先ほど申し上げましたように、社会保障の分野自体を縮減をしていくという、機能としての社会保障制度を縮減をしていくという、そういう誤解を与えないように、今我々としては、現在としては、簡素で効率的な政府を目指していく、そういう意味においての小さな政府を目指していくと、こういうことでございます。
○峰崎直樹君 そうすると、今官房長官、何かややくどいというか、回りくどくお話しなさってというのは、どうも小さい政府を目指したいんだけれども、どうも昨今の格差問題とか、これまでの小泉改革によってどうも影の部分が出始めているんじゃないかと、そこら辺に配慮されて、いや、社会保障については必要なものは確保するんですよと、こんなニュアンスのお話がありました。 じゃ、端的に聞きますが、そうすると、今のお話を聞いている限りは、簡素で効率的だということについては一応お話から分かったんですけれども、そうすると、例えばこれは国民負担率、私はこの言葉は必ずしも適切な言葉とは思っていませんが、いわゆる租税負担、社会保障負担の比率というのは、官房長官はそうすると、これは結果としての数字であって、あらかじめ、例えば第二臨調であったように五〇%台そこそこを目指すとかいったような数量的な基準というものは、結果としてこれは設けないんだと。 つまり、社会保障は、先ほどおっしゃったように、それは安心できる水準を国民にセーフティーネットをしっかり張らにゃいかぬと、こうおっしゃっているんですから、その張り方次第によってはその水準というのは、五〇%とかそういう決められた水準というものは目指さなくてもいいと、こういうふうにお考えですか。
○国務大臣(安倍晋三君) この簡素で効率的な政府が、特定のこれは国民負担率の水準を念頭に置いているわけではございません。 しかし一方、国民負担率について言えば、小さいかどうかはこれはいろいろと議論があるところではあると思いますが、政府としては、例えば将来に先送りしている財政赤字を加えた潜在的国民負担率で見て、その目途を五〇%程度としつつ、政府の規模の上昇を抑制する、これは骨太の方針二〇〇四でございますが、ということにしております。 いずれにいたしましても、国民負担率は高齢化の進展に伴い今後とも上昇していくことが見込まれております。本法案に基づく取組を進め、簡素で効率的な政府を実現すること等により政府の規模の上昇の抑制に努めていくことは、国民の負担の上昇を抑えていく上においては重要ではないかと、こう考えております。
○峰崎直樹君 もう冒頭、本当、官房長官とだけでずっと議論するつもりはないので、この一点とまた更にお聞きしたいんですが、官房長官、国民負担率というのは本当に国民が負担している率なんですかね。今、国民負担率とおっしゃった。
○国務大臣(安倍晋三君) 今私が申し上げましたこの国民負担率、つまり、その国民負担率に将来のこれはいわゆる財政赤字を加えたものでございまして、それはいわゆる租税と社会保障給付によるものの負担を加えたものでございます。これは国民が負担をしているという今の委員の御指摘、現在の国民が、現在生きている国民がすべてそれは負担をするということではなくて、今私が申し上げました将来の国民も含めて、この将来の潜在的な国民負担率と言った場合は将来の国民も含めてということになるのではないかというふうに思います。
○峰崎直樹君 官房長官、そのお答えじゃ駄目なんですよ。私がなぜ国民負担率という言葉を使っちゃいけないかと言っているのは、国民は、例えばですよ、医療費を考えたときに自己負担が入ってくるんですよ。つまり、その社会保障財源は、先ほどおっしゃったようにセーフティーネットをしっかり張りますと言っているけれども、国民負担率五〇%、あるいは潜在的国民負担率で入れても五〇%前後だと、こういう目標を置いたときに、それで財政的に賄えなくなってきたときには必ず私的負担が入ってくるわけですよ。そうすると、私的負担を払える能力を持っている人、私的負担は大変厳しい状況に置かれる方々、必ずそういう問題が起きてくるわけですよね。だから、国民負担率という言葉って私は余りいい言葉ではない。公的負担率だと、こういうふうに言うべきだということを一貫して主張しているんですよ。 多分、今、厚生大臣やられた委員長もにやっと笑われているんですけれども、今うなずいておられましたけれども、中馬大臣、その点、国民負担率という言葉は私は余り国民に正しい理解が及ばない概念じゃないかと思うんですが、そう思われませんか。さっきうなずいておられましたので、ちょっと聞いてみます。
○国務大臣(中馬弘毅君) 定義の仕方にもよりますが、今ここで我々が目指しておりますのは、一つ今まで国が担っておったことを、しかも税金で担っておったことを地方に渡す、あるいは民間に渡すこと、その分については得点でありますが、一方で、それはまた同じ国民の負担にはなることがありますから、その限りにおきましては負担率が軽くなったとは必ずしも言えないと思います。しかし、無駄をなくし効率化していく、その部分は少なくともこれは負担率といいましょうか国民の負担は少なくなる、そういうことが私は言えると思います。
○峰崎直樹君 その問題だけでやるつもりはないんですが、今日はその国民負担率と経済の関係について、実は私、この国民負担率と経済成長の関係について、これはかつて竹中総務大臣が経済担当大臣をやられていたときにも実は議論をさせていただきましたけれども、ここの国民負担率と経済成長というのは、これはどんな関係になるのかなと。これも四人の大臣にそれぞれ答えてもらいたいということを私質問しておりましたけれども、正にこれ経済成長の見通しなどを経済財政担当大臣の与謝野大臣、この点はどのようにお考えになるのか。ちょっと、もしかしたらこれ外れていたなと思ってちょっと心配していたんですが。
○国務大臣(与謝野馨君) 国民負担率という概念は、すべての租税足すすべての社会保険料割るすべての所得ということで定義をされております。そのときに、経済成長があった場合どう変わるかということですが、租税は自然増収という形で分子の方は増えます。それから、社会保険料も所得が増えれば増える。ただし、分母の方の所得も増えるわけですから、成長率が高いと国民負担率が必ずしも高いというふうには言えません。それぞれのケースについて、いろいろな想定に基づいて計算をしないと出てこないものだろうと思っております。
○峰崎直樹君 何だか私これ、質問要旨見たら経済財政担当大臣が入ってなかったので、きちんとした質問が十分伝わってなかったんですが。 要するに、国民負担率と経済成長というのは従来、竹中大臣なんかと議論したとき、要するに今の経済財政諮問会議の議論を聞いていると、国民負担率が高くなると経済成長は落ちてくる、国民負担率が低くなると経済成長は上がってくるという、そういう相関関係があるんだという前提で議論がされてきたように思うんですが、この点、まず財務大臣からお聞きしましょうか、そういうふうに理解をされているのでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 先ほどから国民負担率の概念をめぐって委員の御意見伺いました。 私も、自分のこれ個人的イメージとしては国民負担率、これがあんまり増えると経済成長を阻害するんだと、こういうイメージから議論がなされてきた、つくられてきた概念なのかなと個人的にはそういうふうに思っているんですが、ただ経済成長率との関係ではいろんな議論があるんだろうと思います。国民負担率が高くなれば経済成長が阻害するという考え方もありますし、いや、今の経済成長を阻害している要因は、むしろ高齢化なりそういうものが一方で国民負担率を高めているんであり、一方で経済成長の足かせにもなっているんだと、そういう理解もありまして、多様ないろんな考え方があるんだと思いますが。 一応、政府は公定的にどう考えているかということを、公定的と言うと言葉がいけませんが、政府の考え方としましては、内閣府で平成十五年度の年次経済財政報告でOECD諸国におけるこの両者の関係の分析がございまして、そこでは、両者の間には緩やかな負の、マイナスの相関が認められると、潜在的国民負担率が高い国ほど経済成長率も低くなる傾向にあるという分析がなされておりまして、これは国民負担率の上昇が経済成長率の阻害要因となるという、そこをはっきり言っているわけじゃないんですが、一種の可能性を示唆しているんじゃないかと思いまして、一応これにのっとって議論をしているということではないかと思います。 したがいまして、いわゆる基本方針二〇〇五というものもございますが、その中では、潜在的国民負担率の目途は五〇%程度とするというふうに書かれておりまして、一応これを一種の手掛かりとして議論をしているということではないかと思っております。
○峰崎直樹君 今、経済財政白書から、二〇〇三年度ですか、でありました。 当時の経済財政担当大臣をやられた総務大臣、今のような認識で多分よろしいんでしょうね、短くて結構ですから。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは以前もお答えしたことが峰崎委員に対してあったかと思いますが、経済成長率と国民負担率にどのような統計的に有意な関係があるかないかということについては専門家の間でも意見が分かれていると私は思います。ただ、内閣府が行った当時の分析では有意な負の関係があったということだと認識をしております。その意味では、財務大臣がお答えになったとおりでございます。
○峰崎直樹君 そこで、お手元に、皆さんのところに資料をお渡ししました。経済成長率と潜在的国民負担率の関係、これは平成十五年度、二〇〇三年度版の経済財政白書です。OECD各国の、それぞれプロットしてGDP成長率と潜在的国民負担率との関係を見た約三十年間というその平均値が出ておりますが、見事におっしゃられるような傾向が出ているということは、私もこれは認めたいと思います。 問題は、次のページ見てください。これを七〇年代、八〇年代、九〇年代と十年単位に分けて見たわけであります。ちょっと、私のようにもう六十歳過ぎてまいりますと、プロットした文字が、余りにもコピー縮小したために、一枚一枚取ればよかったんですけれども、これはやっぱり分かりやすくするためにも見ていただきたいんですが。 上が一番、七〇年代です。この点はまだ経済の国際的な自由化が余り進んでいないころだろうと思います。と同時に、日本はまだ当時はいわゆるGDPの成長率も非常に高かったんですね、四・五%、国民負担率も二〇%と、若々しい途上国というか、もう七〇年代ですからややそのピークに達したころかもしれません。これも緩やかにマイナスの相関が出ているかなと思われますが、それほど極端ではない。 ところが、八〇年代ですね、正にレーガン、サッチャーが出てきた当時、当時でいえば、日本でいえば中曽根行革というのが喧伝されたころでございますが。このときには、正に高い負担率を誇っている国々は非常に成長率が低くて、低い成長率の国々は高い経済成長率を持っているというのがこの数字で非常に出てきます。私は、アメリカの財政学者のスタインモという人の数字を見て、ううん、これは大きく変わっているな、やはりある程度簡素で効率的な政府にしていかなきゃ大変かなというふうに思った時期がございました。 ところが、九〇年代に入った、この一番下のデータ見てください。ほぼ水平になってきているわけです。高い国民負担率を誇っているスウェーデン、デンマーク、フィンランドあるいはノルウェーといったような国々は、必ずしも経済成長率で引けを取っているというところになっていない。 こういう数字をごらんになって、これはどなたにお聞きしたらいいんでしょう、経済成長率と国民負担率の関係。中馬大臣、これを素直に見られて、どのようにお感じになりますか。
○国務大臣(中馬弘毅君) 私、担当じゃございませんから、余り個人的なことを申し上げない方がいいかと思いますが、これはやはりそれぞれの時代の背景でありますし、国際的な状況もあります。金利の関係といいましょうか、非常に大きな金融の流れがございます。こういったこともありますので、こうしてあえて言えば、それは一概に言えないんじゃないかと思います。
○峰崎直樹君 それでは、経済財政担当大臣である与謝野大臣、これは、これを見られて、今初めて見られたから、なかなか分かりにくいかもしれません。でも三十年の平均は先ほど経済財政白書が報じているとおりです。十年単位で見たらこう変わっているんです。これをどういうふうに見たらいいのかなと。どのように考えられます。
○国務大臣(与謝野馨君) 日本のように成熟した経済の下でどういうことが起きるかということは予想が付きませんけれども、国民負担率を上げても経済に影響がないんだというふうには私は考えておりません。やはり、そこには国民一人一人の活力とか、そういう問題が当然、租税負担率を上げていくと、あるいは国民負担率を上げてまいりますと、国民の一人一人の活力との多分相関も出てまいりますので、そう一概には私は言えないんだろうと、そのように思っております。
○峰崎直樹君 竹中大臣、じゃ、これを見てどんなように思われますか。
○国務大臣(竹中平蔵君) どのように思うかという御質問でありますので、私もこういう統計分析を長年やった立場からいうと、まあこういうことはよくあることだというふうに思います。よくあることだということは、サンプルの取り方によって、期間、地域、発展段階、いろんな取り方によっていろんな結果は出てき得るものだと思います。であるからこそ、長期に多くの国を集めて、大数の法則でできるだけたくさんのサンプルで見るということに一つ統計上は意味があるということなのだと思います。 しかし、これ、それぞれどういう事情によるものかということに関しましては、峰崎委員御指摘のように、やはりこれは慎重にしっかりと議論をしていくことは、これは意味のあることだと思います。
○峰崎直樹君 財務大臣、どのように思われますか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 私もこの辺りをどう見るかというのは多様な意見があると思うので、できるだけ柔軟にして考えていかなきゃいけないと。先ほども、ですから、一応こういうことを前提に、骨太等を前提に一応考えているという、一応を付けたのはそういう意味でございます。
○峰崎直樹君 何でこの数字をこだわってきたかというと、これは、今日の肥大化した財政赤字というのはなぜできたんだろうかということと私は非常に密接に関係があるんじゃないかと思っているんですよ。 というのは、七〇年代までの世界経済、世界の、八〇年代へ入ってきたときに資本の自由化を含めて国際的なグローバル化が進むと。と同時に、これはいずれもOECD各国ですから、さっき成熟国とおっしゃいましたけれども、比較的成熟に近い、している国々が多いんですけれども、そうすると、重化学工業中心の産業資本主義というものから知識情報型の産業への転換期が八〇年代に当たっていたんじゃないのかと。そのときに、実はこのような相関関係、逆相関が非常に見事に出たけれども、知識情報型の産業にうまく適合した国は実は負担率が高くてもきちんと対応できるようになったんじゃないのか。 その意味で、私は、ここでノルウェーであるとかオランダであるとかスウェーデン、デンマークといった、ともすれば非常に大きな政府と言われている国々が比較的早くそれに乗り切ったんじゃないのかなと。それに対して日本は、八〇年代のあの中でバブルの崩壊以降、公共事業を中心にして従来型の公共事業をどんどん繰り返して財政赤字をどんどんどんどん肥大化させてしまったんじゃないのかと。その意味で、そういう大きな転換の図が私は読めるんではないかというふうに思うんですが、財務大臣、その点、そういうふうに思われませんかね。 と申しますのは、財務大臣は、一番新しい「金融ビジネス」のスプリング、春季号の中で、財務大臣がおっしゃったかどうか分からないんですけれども、中福祉低負担から脱却すべきだということをおっしゃっているんですけれども、そうするとどのように、しかもこの中で、財務大臣がおっしゃっている中で非常に私が感心したというか是非一度聞いてみたいと思っているのは、きずなを大切にしたいと。家族のきずな、地域のきずな、あるいは国と国とのきずな、そのきずなを大切にしようということが、これは多分に精神的な問題だけではなくて、多分日本の社会の中にある伝統的な、昨日もちょっと別の委員会で義理人情の世界と、こういう話があったんですが、ちょっと義理人情というのはやや日本のやくざっぽいところあるんですけれども、そうじゃなくて、義理人情というのはやっぱり日本の社会の中にある、そういうきずなというものをしっかりと守らなければいけないねと、そういうことが恐らく土台にあるんだろうと思うんですね。 そのきずなの意味も含めて、今私が話をしました、産業構造が大きく転換をしているときに、どうも日本の社会が進もうとしている方向というのは本当は行ってはいけないような方向に向かいつつあるんではないかなと。つまり、市場というものをかなり前面に出してきているんです。しかし、どうもそこの市場が前面に出てくることによってそのきずなをどんどんどんどん断ち切っていっているんではないかな、セーフティーネットと言われているものがどんどん断ち切られていっているんではないかなと、そういうことをおっしゃられているんではないかなというふうに思っているんですが、その点、谷垣大臣、どのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 私の話したことを取り上げられまして、まず中福祉低負担という表現、これは恐らく私が言い出したんじゃないかなと思っているわけでございます。ほかでは余りまだ中福祉低負担という言葉はそれほど普及していないんじゃないかなと思いますが、私はそこに今の最大の問題点があると実は思っておりまして、先ほど来の簡素で効率的な政府か小さな政府かという議論を最初に提起されましたけれども、私は、例えば社会保障にしましても、国民皆年金とか国民皆保険というような日本は制度をつくってきているわけですけれども、恐らく多くの国民に問い掛けましたときに、そんなものをやめてしまえという意味での小さな政府論者というのは余りいないんじゃないかと思っております。やはりそういうものはセーフティーネットとして必要じゃないかと多くの国民が思っておられて、しかし、そういうものを維持していくためにやっぱり無駄は徹底的に排除してもらわなければ維持可能じゃないじゃないかというのが、例えば小さな政府ということに対する賛成の根拠であったり、あるいは簡素で効率的な政府ということでやってくれという意味なんじゃないかなと思っているわけでございまして、ですから先ほど官房長官も御答弁になりましたけれども、小さな政府と言ってしまうと、そこの辺りをもっともっと切り刻んでいくというイメージと誤解されるおそれがあるという面は私はあるんだろうと思います。 ただ、今の財政状況を考えますと、徹底的に無駄は排除をした上で、負担と中福祉と言われているもののギャップは埋めなきゃいけない、どうやって埋めていくかというのはこれからの大きな議論だというふうに私は思います。 その上で、私のきずなというのは何なんだということでございましたが、実はきずなというのは漠然とした言葉でございますので、なかなかこれだといろんな理解が、実は私も自分で言っていながらいろんな御理解がこれはあるだろうなと思います。 私は、日本人はやっぱり自分だけのことに、何というんでしょうか、個人の利益だけを追求するのはやっぱり良くないんで、自分で仕事をしていても、その仕事を通じて世のため人のためという気持ちが昔からあって、それはやっぱり今後も生かしていかなきゃいけないという気持ちできずなということを言っているわけでございます。 別の言い方をしますと、行政改革を進めていって、民でできるものは民でというふうに今流れでございまして、それは私は間違ってないと思っているんですが、しかし、それじゃ、その民間が担う公というものもやっぱりあるんじゃないかというふうに私は思います。 例えばごく簡単な例で申しますと、御商売をなさっていても、ただそこでもうければいいというだけじゃなくて、いいものを仕入れていい商品を提供すれば自分のいつものお得意さんが喜んでくれると、昨日の大根良かったよといって喜んでくれる、そういうことを生きがいにしながら仕事をしておられる方がたくさんあって、やはり自分の、それぞれ民におられる方々も、何も役人とか行政だけじゃなくて、市井におられる方が自分の活動を通じてパブリック、公を支えていくという気持ち、こういうものがなければ世の中は維持できないんじゃないかというふうに私は思っておりまして、その気持ちをきずなということで表現しているつもりなんでございます。
○峰崎直樹君 官房長官、これは事前にお話ししておりません。今のきずなといいますか、社会のそういう人々の連帯といいますか、そういうものを何かこの小泉改革五年間の間に、どうもそこら辺に、ずたずたに何かされ掛かっているんじゃないかという、最近いろんな論調がそういうふうに出てきています。 私も、そういう公共心といいますか、つまり市場という社会というのはやっぱり効率性、つまりもっと言えば利潤第一で動くというのは当たり前のことだと思うんですね。しかし、今確かにその利潤、もうけるに当たってもルールの下における、あるいは社会的な公平性といいますか、そういうものはきちんとやらなきゃいけないということは当然のことなんですが、ホリエモン事件がそうでありましたし、昨今の金融不祥事というのがどんどん起きてきている背景にも、そういうある意味では規制緩和、これは我が菅代表代行が先日たしか官房長官と議論されておりましたけれども、どうもそのいわゆる背景には、かなり商法や会社法や様々なそういう規制があるところを非常に切り込んでいった、自由化されていった、そうするとそのすき間をねらってどんどんどんどんこれが拡大していった、そういう経過があったと思うんですね。 そうすると、どうも日本人の感覚からすると、おいおい、金で何でもできるなんて、そんな発想じゃ困るよなとか、そういうものがだんだんと、日本の伝統的な価値観の中にあったと思うんですが、どうもそういうものまで切り込まれてきているんじゃないかなということで先ほどきずなというお話がありました。そういうことについて、官房長官はどういうふうにこの五年半、小泉改革との関係で今のお話を判断されているか、ちょっと感想をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(安倍晋三君) 五年前に小泉政権がスタートをいたしました。私も当初から官房副長官としてこの改革の中にいたわけでありますが、小泉改革が目指したものは、フェアな競争を行い、公平公正なルールの中でお互いにそれぞれの良さを引き出しながら伸び伸びと競争をしていく、その中から活力を生み出し、経済の力を押し上げ国の力を高めていく、それが小泉改革の目指すところでございます。 しかし、それはもちろん最初に申し上げましたように、フェアな競争、つまりしっかりとルールを守るということが大前提でございます。その中で、今やグローバル化が進む中で、世界の競争で勝ち残らなければ、日本の中で勝ち残ったとしても、結果としては勝ち残ることができない。そして、雇用を守ることもできませんし、日本の経済力は落ちていくという中では、これは、改革は必ず行わなければならないという大きな私は命題だったと、このように思います。 そして、その中で、もし、きずな等の、これがだんだんこれ薄まってきているのではないかという今、昨今の批判があるわけでありますが、これはやはり私は誤解ではないかと。例えば、地域のきずな、家族のきずなが薄まってきているとすれば、これはやはりこの戦後の六十年の長い歴史の積み重ねによるものではないだろうか。またあるいは、これはやはり教育の場においてルールを守る、絶対にルールはやはり守らなければいけない、あるいはまた、家族の価値というのはこれは何事にも、これは物やお金には代えられない価値ですよ、損得を超えた価値なんですよということもしっかりと教えていく。そのことが私はむしろより大きいウエートを占めているのではないだろうかと、このように思うわけでありまして、そうした現象、今言われているホリエモン現象等、ビジネスチャンスは広げたわけでありますが、ルールを守らないというのはこれはやはり私は別の問題ではないだろうかと、このように思います。
○峰崎直樹君 もう一番目のテーマだけで三十分超えてしまったんで、そろそろこの点ちょっと集約したいんですが、官房長官あるいは中馬さん、どちらでも構いませんが、今お話を聞いていると、小さい政府という言葉は使わないんだと、政府は。財政的には大変厳しい、国の中央財政、国家財政、後で財政の問題を本当は議論したいと思いますが、そういう大変財政が厳しいんで、何とかこの財政の、今すべての問題が財政に集約されているような気するんですが、その財政を何とかしなきゃいけないので、実は無駄なところは切り込んでいきますよと、民間で可能な限りできるまでやりますよと、こういう意味であって、その言われるところの小泉内閣は小さな政府を目指すつもりはありませんと、こういう理解でよろしゅうございますか。
○国務大臣(安倍晋三君) いわゆるこの小さな政府自体が、最初に、冒頭申し上げましたように、私たちのこれはセーフティーネットである社会保障の負担も減らし給付も減らすと、これは外側に置きますよと。例えば、米国の健康保険制度のような仕組みとして、これは公的ないわゆる保険制度から私的なものにどんと外していきますという意味においての、そうした方向を目指していくということの意味においての小さな政府という誤解があるのであれば、そういう小さな政府は目指していないと。あくまでも簡素で効率的な政府、徹底的に無駄を排し、民間ができることはやはり民間にゆだね、そして、むしろ地方に任せた方がより効率的になっていくということについては地方に任せていく、そういう意味での簡素で効率的な政府を目指していくという意味においての小さな政府は我々は目指すべき姿だろうと、このように思っております。
○峰崎直樹君 中馬さん、どうぞ、もしよければ。
○国務大臣(中馬弘毅君) 今おっしゃっている議論でございますが、ただ、財政が非常に肥大化して苦しくなったから、これを切り込むためにいろいろな改革という認識は私は当たらないと思います。大きな歴史的な流れでございまして、今まで明治の初めもそうですし、戦後も民に任せても個人もほとんど何もなかった時代、これは役所が中央に金と権力を集めて、そしてその国の体制を、また成長もやっていかなきゃいけないということでございましたが、もう十分に育ってきたわけですね。 そうしますと、むしろ民でやった方がいいことまでも今まで官がやってきたわけですから、これを民に移すこと。教育の面でいえば、やはり私は寺子屋が一番原点だと思いますし、あるいは福祉でも相互扶助、今きずなということがございましたが、きずなが生まれる中でお互いに弱い立場の人を助けていく、こういったことが本当は原点だと私は思います。 そうしますと、必然的にそれは政府の関与が少なくなってくるわけですから、結果的に簡素で効率的な小さな政府になる。しかし、それを今是正しようとしているのがこの大きな第三の革命と私は言わしていただいていますが、民主的な革命を今やろうとしていることでございまして、そういう認識に私は立った形の改革だと、このように認識いたしております。
○峰崎直樹君 今の中馬さんのお話聞いていると、経済社会の土台がかなり、まあ寺子屋というのは確かにそれは江戸時代ですけれども。明治やあるいは昭和の、入っても土台がやっぱりかなり変わってきていると思うんですよ、今の社会は。つまり、家族で、大家族でおじいさん、おばあさんが子供の保育の面倒を見る、出産も時には近所のおばさんが来て一緒に分娩してくれる、あるいは子供の教育もできる限り地域の皆さん方がちゃんとそれはできた。だから、保育、医療、まあ医療はちょっとお医者さんはあれですが、教育、そういう子育ても含めて、あるいはお年寄りの介護も含めてかつては家族という一つの共同体ができた時代が、もう今核家族になって、しかも夫婦共稼ぎというか、共働きというのがある意味ではかなり恒常化している。 そういう中で、セーフティーネットをどういう張り方をしたらいいのかというのが今一番求められているわけであって、そのときに古い時代の前提条件みたいなものを私はもし持ち出すとすれば、つまり昔のように、それは民間でやれるものは民間でやればいいんだと言いながらも、かなりもうそういう土台は私は変わってきていると、そういう認識はやはり土台に置いていただかないと、その上でどういう社会をつくり上げていくのかというふうに。そうすると、私は当然これは地方分権というのがやっぱり非常に重要になると思うんですね、実際に。 そこでちょっと、二番に入る前に、昨日経済財政諮問会議がありまして、十分質問要旨を伝えていなかったわけでありますけれども、経済財政諮問会議の中で、昨日、与謝野大臣の早速何か、要するにインターネットで記者会見の要旨を拝見をいたしました。 そこで非常に気になったのは、国と地方の関係、今申し上げたように地方自治体というのは何をやるところなのかと、特に、基礎的自治体である市町村は何をやり、広域市町村でやるところ、都道府県は何をやる、そして国はどうするという補完性の原理というのを我々は重要だと考えているわけですけれども。そうすると、ここの歳入歳出一体改革の中で地方財政の問題についていろいろ言われているわけでありますが、まあ人件費に焦点を当てているということは、それはまた別途、人件費問題というのは、公務員の人件費というのは大きな問題ですから大いに議論しなきゃいけないと思うんですけれども。その中で、国と地方の財政健全化状況、このバランスが確保される点も非常に重要だと考えております。 これ、与謝野さんの記事ですけれども、例えばプライマリーバランス黒字の地方に税源移譲を行えば、国、地方間の財政状況のアンバランスが拡大する、地方は既にプライマリーバランスは黒字になっております、国、地方ともに財政健全化が図られるということが大変大事な点だと、こういうおっしゃられ方をしています。そういう認識は今でも変わりませんか。
○国務大臣(与謝野馨君) プライマリーバランスだけのことを申し上げれば、既に地方はプライマリーバランスは黒になっております。したがいまして、更に税源移譲をやってまいりますと、地方の方はどんどんプライマリーバランスは黒になり国の方は更に苦しくなるということで、私どもが決めました基本原則は、国も地方もともに財政健全化を目指そうと、その中にバランスのいい姿を目指して協力をしていこうという考え方でございまして、今税源を移譲すると。仕事を減らしながら税源移譲するという話ではなくて、ただ税源移譲をするということは多分考えられないことだろうと思っております。
○峰崎直樹君 総務大臣、国と地方は、地方がもうプライマリーバランスで黒字なんだよと、国が大変なんだよ、だからとんでもない、税源移譲なんかとんでもないとか、これはもう同時に進めていかなきゃいけないんだ、まあそれは理屈ではそうなんですけれども、そういう今のような議論にくみされるんですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) ちょっと与謝野大臣の会見の内容は承知をしておりませんですけれども、税源移譲をする際の制度の仕組み方でプライマリーバランスが変わる場合もあれば変わらない場合もあります。例えば、政府の歳出であるところの補助金をカットしてその分を税源移譲するということであるならば、これは国のプライマリーバランスは変わりません。ですから、そこはちょっとどういう状況下での議論だったのかは私は承知をしておりませんですけれども、プライマリーバランスと税源移譲の関係を客観的に申し上げれば、私が今申し上げた状況になるのだと思います。 税源移譲すれば国のプライマリーバランスが悪くなるというのは、これはどういうことなのか、ちょっと私には理解ができませんが、税源移譲全般について申し上げるならば、昨日も申し上げたんでございますけれども、これからやはり一体的な改革が必要であって、不交付団体をやっぱりこれから増やしていかなければいけないでしょうと。そのときには、地方は歳出削減をしっかりやらなければいけません。そして、交付税の仕組みもしっかり変えなければいけませんですけれども、税源移譲を全くやらないでかなり大幅に不交付団体を増やすことは難しいであろうと、これはまあ常識的にそのようなことは言えるのではないかと思っております。
○峰崎直樹君 谷垣さん、私も是非、谷垣大臣に見解を聞きたいと思ったので、どうぞ。
○国務大臣(谷垣禎一君) まだこれは竹中大臣と私との間も議論は半ばでございますので、あくまで私どもの考え方ということでお聞きをいただければいいと思うんですが、税源移譲に関しては私は二つの点は御理解をいただきたいと思うんです。 一つは、やはり国の財政としてこれだけ負債を抱えておりますから、税というのは最後に債務を償還していく究極の財源でございます。今の日本の国の状況からいたしますと、先ほどプライマリーバランスのお話もございましたけれども、なかなか債務の償還財源をお譲りしていくという状況には、なかなかお譲りするよというのは財務大臣としては簡単に言えることではないということが一つございます。 それからもう一つ、私、実は昨日、まだ必ずしも竹中大臣との間で財政諮問会議でも十分議論いたしておりませんで、急にここで言うと竹中さんに後ろからどやされるかもしれませんが、もう一つ思っておりますのは、結局、税源移譲というのはよっぽど慎重にやりませんと、どうやっても地方の間の財政力の格差というものを拡大する傾向になってまいります。 それで、じゃ、どういう税が比較的偏在が少ないかというような議論ももちろんあるわけですが、どういう税を取りましても、やっぱり経済力や人口が、何というんですか、都市に集中しておりますので、税収はどういう税を組み合わせてもどうしても都市に偏って過疎地には税収が低くなるということがありますので、結局それは今まで交付税という形で国が国税、主として国税で調整を行うという形を取ってきたわけでございます。これ以上、じゃ、交付税の調整機能も生かしながら税源移譲もせよということになりますと、なかなかこれもどういう答えを出すか難しゅうございます。 それで、昔、福田大蔵大臣のときに、地方財源をもう少し充実しなきゃいけないという、当時で大体地方税の割合が三二%だったと思いますが、税源移譲等々で今四五%になっております。したがいまして、この税格差という、地方の財政力格差というのはどう埋めるかというのは、ここまで地方税も充実してまいりますと、地方税の中でもやはりお考えをいただく必要が出てくるのではないかというような気持ちも持っておりまして、したがいまして、税源移譲の問題はどうやってこの財政調整を進めていくかという制度論とは無縁ではあり得ないというふうに私は思っております。
○峰崎直樹君 谷垣財務大臣、財務大臣、いやいや、後で大いに内輪ではやってください。 私は、冒頭申し上げたように、市町村、つまり今の日本の社会のセーフティーネットの中で、現物給付、まあサービスですよね、サービス提供を基本的にはやっぱり地方自治体が今、福祉だとか医療とか教育とかやっているんですよね。もちろん民間の医療も、いろいろなのもありますけれども、基本的にやっている。 そうすると、我々のこの社会を見たときの、先ほどのきずななんですけれども、きずなの土台を成しているところは正に地方、家族であり地域であり市町村であり、様々な中間団体があると思うんです。そういうところの安定なくしてきずなはできないと思うんですよ。 そうすると、私は、地方自治体は何をやるべきなのかというものと、地方自治体の限界というのがあると思うんですよ。国でなければできない、もちろん外交って地方外交もあるけれども、基本的には外交もそうだろうと。それから通貨、経済政策の主要な手段はこれは中央政府しか持てないんですよね。 そうすると、地方自治体というものには、私は原則的には本当は、地方自治体が借金をすること自体は本当は好ましくない。まあ投資的経費で多少、箱物を造ったときの十年でそれを償還するときに自分たちでやるということはあったとしても、とにかく地域を選べるんですよ、住民は。国民はなかなか、まあ竹中さんのように年末になると海外へ行かれるというような、そういう我々芸当ができないものですからね、そう簡単にできないんだけれども、国民はなかなか、国はなかなか選べないんです。経済政策を持っているんです。 そういう前提条件からすると、私は正に地域、地方自治体に対する税財源の基本的なニーズ、基礎的なニーズというものはしっかりといわゆる保障していかなきゃいけないんじゃないかなと。で、税源移譲と交付税というもの、この二つのセットというのは、当然これは必要になってくるというふうに思うんですよ。 そういう観点からして、この昨日の記者会見だけで判断して、後で議事録から、なかなかあと四日ぐらいしないと出てきませんから分かりませんけれども、そういう意味からすると、まず地方自治体の税財源の充実というところにしっかりとやっぱりセーフティーネットを張っていく、こういう観点にそれは財務大臣もしっかり立たないと、それはきずなはできないですよ。どう思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 確かに、おっしゃるようにセーフティーネットをきちっと張っていくときのまずその一番の受け手が自治体であるという峰崎委員のお考えは私もそれはそうだろうと思います。 ただ、先ほど私が申し上げていることは、結局、そのじゃ財政をどう埋めていこうかと、きちっと補てんしていこうかということになるわけでありますが、今の国の財政の事情からいたしますと、なかなか、じゃお譲りするという財源が少ないことも事実でございます。 したがいまして、先ほど与謝野大臣がおっしゃったことでもございますけれども、具体的な事業の地方への移譲、今までの手法で言えば補助金の削減、移転ということでございますけれども、そういうものと無縁に税財源だけの移譲ということは極めて考えにくいということを先ほど私は申し上げたわけでありまして、そのことは同時に、結局、この問題は小泉内閣が入りましてからずっと経済財政諮問会議でも議論を続けてきたところでありますけれども、結局、今の両方セットでなければできないということをもう一回元に戻しますと、先ほどの財政力の、自治体の財政力格差という問題が出てきますので、これは交付税の在り方あるいは地財計画の在り方そのものを検討するということとセットでなければなかなか解決しないということなんじゃないかなと思うんですが、今まで一期目をやってきましてなかなか難しいということもございました。そういうようないろんな悩みを先ほど申し上げたつもりでございます。
○峰崎直樹君 官房長官、今日総理もおられないんで、もちろん与謝野大臣にも本当は経済財政諮問会議の事務局的な役割をやっておられますんでお願いしたいんですけれども、どうもこの記者会見あるいは昨日のいろんな記事読むと、そのマイナス幅が非常に大きい国と相対的に健全な地方と、こういう二分法で今これからの議論が進んでいくということに対して、ちょっと私は危惧の念を持っている。 だから、官房長官、まず国として今分権化を進めなきゃいけないということについては一致しているわけですから、そうすると、正に地方自治体でやらなければいけないセーフティーネットの張り替えが今必要になってきている。そこのところをしっかりとまず張っていくという意味で、それぞれの自治体が何をなすべきかということを、きちんとやらなければいけないことをしっかりやりながら税財源配分というものを考えていかなきゃいけないんじゃないかなというふうに思うんですけれども、その点ひとつどのようにお考えなのか聞いてみたい。
○国務大臣(安倍晋三君) 小泉改革がスタートして大胆な市町村の合併を行ったわけでございます。この市町村の合併によりまして、これはいわゆる行政力を高めていく、そして地方分権をしていく上においての受皿づくりをしてきたわけでございます。この合併によりましても、かなりのこれは行政経費、中長期的には行政経費の無駄を省くこともできるわけでありますが、しかしやはりこれは当然、地方自治体におきましてもしっかりと無駄を省くという努力をしていただかなければならない。今までのこの交付税の仕組みの中で、その結果、一生懸命そうした無駄を省いたところもそうでないところも同じサービスを受けることができるということになってはならないという意味においての改革はしっかりと地方においてもやっていかなければいけない。 そういう意味におきまして、総務大臣も地方行政の改革にしっかりと取り組んでいかれる決意も、またプランも示しておられるわけでありますが、その中でしかし、この地方分権を行っていく、また税源移譲を行っていく中で補助金をカットしていくということによって、結果としてサービスが著しく滞っていく、あるいは地域によってはサービスが受けれないということがあってはならないわけでございまして、そういうところにつきましては、先ほど財務大臣が答弁されましたように、この税源移譲をしても一部の地域に偏在をするということにならないように、そういう目配りはしっかりとしていかなければいけないと、そのためにこそ政治はあるんだろうと、このように思っております。
○峰崎直樹君 もう時間が十分切ってしまいました。私は、財政金融委員会におりますので、与謝野大臣や財務大臣とはいつでもお話しできるので、それに関連した話はできるだけカットさせていただきたいと、まだまだたくさんあるんですが。 そこで、官房長官、私は非常に一番興味を持っているのは、〇七年には年金の改革の問題では三分の一から二分の一の財源が必要だと、財務大臣は、そこで実はいわゆる消費税の引上げを〇七年度と、こうおっしゃっていたわけです。 一体全体、行政改革でどこまでやればその税の負担という問題について切り込むことができるのか。このいわゆる行政改革法案が出てまいりました。歳入歳出一体改革が六月末に出てくるんでしょう。これ六月末なのかどうなのか一遍聞いてみたい、いつごろ出るのか聞いてみたいんですが、それは、もし後、分かれば教えてほしいと思います。しかし、それが出て、これをやれば、もう国民の皆さんに、ここまでやったんだと、だからこれからは税の負担をお願いしたいねと、こういうふうに考えておられるのかどうか、その点ちょっと明確に答えていただきたい。
○国務大臣(安倍晋三君) 我々は、二〇一〇年代の初頭にプライマリーバランスを、バランスをするということを目指しているわけでありまして、それを目指すために、今大変な努力をして財政改革を行っているわけであります。歳出の見直しをしていく。そして、それと同時に、やはり経済の活力をより一層活性化させることによって自然増収増も目指していかなければいけないと。 しかし、その先、まだまだこれは債務の積み上げがあるわけでありますから、その第二期の段階でプライマリーバランスを黒字化していく中にあって、更にそれを健全化していく上において、今委員が御指摘になったように年金の、基礎年金の国庫負担を三分の一から二分の一に引き上げていくもの、あるいはまた増えていく社会保障費をどう対応していくかということで、国民の皆様とともに税についても、これは消費税についても御議論をしていく。しかし、その前にやるべき努力をすべてやらなければ国民の皆様の御納得もいただくことはできないだろうと、このように考えております。
○峰崎直樹君 もう一回確認しますが、その〇七年というのはもう間際に来ているんですよ。これ今、六年なんです。そうすると、今年のこの行革法に基づいて、また来年以降は各個別法出てまいります。それから、六月末には経済財政諮問会議で歳入歳出一体改革出る。ここまで行けば、これをやり切ればもう我々としては負担増なんだと、負担増もあり得るんだと、負担増負担増と言っていますけれども、税を上げるというようなことが議論されて条件ができると、こういうことなんですか。もう一遍、端的に言ってください。短くお願いします。
○国務大臣(安倍晋三君) ただいま正に、今、峰崎議員が指摘をされたような、我々としてはどのようなプランで財政を再建をさせていくか、そのためには歳出歳入の一体改革が必要ですねということで、この六月を目途にその一体改革、そしてその基本的な条件は、どういう条件をこれは設定をしていくかという選択肢を設けながら今議論をしているわけでありまして、それは、それにつきましては、これは正に六月末を目途にお示しができるんではないかというふうに考えております。 また、この基礎年金につきましては、これ二〇〇九年までに、これは三分の一から二分の一、それは当然、条件として近い将来それはあるわけでありますから、そのことも念頭に議論をしていかなければいけないと、こう思っております。
○峰崎直樹君 その場合、もう負担増といったらすぐ消費税になっちゃっているんですよ。その前に資産性所得だとかあるいは資産の保有あるいは相続税とか贈与税とか、そういう今の資産格差、所得格差は必ずそれ資産格差に行ってまいりますけれども、そういうところにその税財源の見通しをきちんと持つという意味で、消費税にこだわっておられるという理由は何かあるんでしょうか。官房長官、もしよければ。
○国務大臣(安倍晋三君) これは例えばということで消費税という話をしたわけでありまして、税体系全体を俯瞰しながらこの税の負担の在り方を議論をしていかなければいけないと、こう考えております。
○峰崎直樹君 そうすると、消費税にこだわるものではないと、全体を見ながら税財源改革を進めていきたいということだと思います。 残り四分になって、どうしても北海道におりますと北海道の森林、林野が非常に、ちょっと今度は具体的になります。中川大臣、せっかくおいでになったんで、せっかくというか私がお呼びしておりますので、大変申し訳ないですが、少しちょっと、あと四分以内で質問させていただきたいと思います。 今度のいわゆる改革法の中に特別会計の問題がございまして、たしか平成十年に抜本改革行われて、公益的機能の維持増進を基本にした取組に転換をしましたですね。これはこういう考え方を踏まえて取り組むと考えていいんだろうか、これが第一点です。 第二点は、正に林野事業というのは、地球温暖化を含めて、これは民有林とも連携しなきゃいけないと。そうすると、いわゆる林野庁において、民有林も含めた一元的、一体的管理を国の責任を持って対応するというふうに考えていいのかどうか。 それから三点目ですが、今回の政府案の中身見ると、形を先に決めて、中身は平成十九年度以降に法律というふうになっているんですけれども、国有林野事業の使命の達成や民有林における具体的対策確立する必要があるために、今すべての結論を出すんじゃなくて、平成二十二年度までにしっかりと審議、対策を講ずる必要があると考えるんですが、この三点についての、本当は一つ一つ言えばいいんですけど、時間がありませんので、一括して質問させていただきたいと思います。
○国務大臣(中川昭一君) 三点御質問でございますが、一点目は、峰崎委員御指摘のように、平成十年に国有林野の抜本改革をやりました。日本の場合、特別、森林、林野の占める公益的役割というのは大きいわけでございまして、そういう観点から改革を行い、公益的機能の維持増進を一層深めるという前提でやったものでございますけれども、今回のいわゆる行革におきましてもそういう観点をきちっと維持しながらやっていきたいというふうに考えております。 二点目につきまして、地球温暖化対策に占める森林の役割というのは極めて大きいわけでございますから、そういう意味で、これにつきましては、もう国有林も公有林も民有林も一体となって取り組むという観点から、国有林野行政だけではなくて林野行政全体として農林水産省として取り組んでいかなければならないというふうに考えております。 それから三点目の、二十二年度に向けて今議論すべきことと二十二年度までに議論すべきことと、大きく分けて二つあるわけでございますけれども、二十二年度に向けてこれから作業をすべきものとこの法律の中で作業をすべきものとございますけれども、いずれにいたしましても、二十二年度に向けてきちっとしたものにするように、この法案、そして今後も作業を進めていきたいというふうに考えております。
○峰崎直樹君 終わります。
○大久保勉君 民主党・新緑風会の大久保勉です。 本日は、行政改革法案に関連しまして、金融に関する部分に重点を絞りまして質問したいと思います。 まず、竹中大臣に対して質問いたします。 大臣は、地方分権二十一世紀ビジョン懇談会を設立されまして、そこにおきまして地方自治体の破綻法制を取りまとめられました。この破綻法制というのはどういうものであるか、また貸手にとりましては破綻法制はどのような意味があるか、特にこの部分に関して説明を求めたいと思います。また、この後にどういうことを考えていらっしゃるのか、是非具体的に教えてもらいたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今、大久保委員から、破綻法制について取りまとめがなされたとおっしゃったんでしょうか。これは正確には、先般ようやく中間取りまとめで考え方が示されたところでございます。その中で、地方の、今回はまあ自由と責任というのをしっかりとコインの両面として確保していただきたいということで、自由の部分についてもしっかりと御議論をいただいておりますが、責任の部分で、いわゆる破綻法制についての御議論をいただいているということは事実でございます。 いわゆると申し上げましたのは、民間の破綻と公的自治体の場合、やはり性格が異なるわけでありまして、議論の方向としては、民間の場合は清算型、再生型、両方あるわけですけれども、自治体の場合は清算型というのはあり得ない、だから再建型というか再生型に、再建型に当然なるわけでございます。それでも、それが法律的にどのような問題をクリアしなければいけないということは十分に詰める必要があるねというのが今の議論の現状でございます。 ただ、問題意識として申し上げますと、これは基本的には再建型ということに加えて、今の再建制度というのはあるわけですけれども、基本的にはフローの指標に着目をしておりますけれども、ストックの指標にも着目する必要があるのではないかということ、それと、何よりもこういったことの制度整備を行う最大の目的は、しっかりと予防して困った状況にならないようにする、予防措置をしっかりと組み込むということ、そのためにどのような制度設計が必要かということは、これは少し時間を掛けて議論をしなければいけない問題であろうかというふうに思っております。 今後どのようになるかということに関しましては、取りまとめに向けてまだ議論が進捗中でございますので、そういう今申し上げたような問題意識で方向を是非詰めていただいて、しかし、具体的な制度設計に関しては、これはかなり時間を取ってしっかりと法技術的な問題も議論をしていかなければならない、法制的な問題、多面的な検討をしていく必要がある問題であるというふうに思っております。
○大久保勉君 ありがとうございました。 破綻法制といったら、破綻ということですから非常に誤解を生みますが、再生法制とか若しくは自治体を再活力をするとか、そういう前向きに考えることもできるのかなと私は認識してます。 今回の竹中大臣の発言に関しましては、日ごろは非常に明快なのに、ちょっとちゅうちょをされたような部分がありまして、私が質問したのは、じゃ地方自治体に銀行がお金を貸してましたと、その場合、破綻法制を適用したら、例えば十億お金を貸していたと、その場合に、民間の場合でしたら債権カットということで五億円になるとか、若しくは場合によっちゃゼロになると、こういうふうなものが破綻法制なんですね。今回も同じと考えてよろしいんですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) その点については、正に法技術的に詰めなければいけないという議論が懇談会でなされております。 現実に返せなくなって、今の再建制度でもあるわけですけれども、リスケジュールのようなことはこれはあり得る手段として出てくるのかもしれません。しかし、実際にその債権を放棄する、ギブアップするというようなことが課税を背景にした自治体でそういうことが法技術的に可能かどうかというような問題も議論をしなければいけない問題である、そういうことが指摘をされているところでございます。 したがいまして、貸手にどのような影響があるのかということは、これは制度設計の結果、より明確になってくると思いますが、今後更に詰めなければいけない課題であるというふうに認識をしております。
○大久保勉君 分かりました。 諸外国でもこういった法制はございまして、結局このままだったら回っていきませんと。だったらだれかに負担を求めるということですから、当然ながら債権者が債権カットをのむ、若しくは今返せないですから将来にわたって繰延べすると。いわゆるこれはデフォルトなんです。これこそが破綻法制であります。当然ながら、この場合の債権者というのは、民間もそうですし、国から借りたものもそのはずなんです。そこはきっちり議論をしないといけないと思います。 そこで、次の質問としまして谷垣大臣に質問したいのは、地方自治体にお金を出している財融特会がございます。じゃ、財融特会の方も当然ながら破綻法制に関して対処をすべきだと思います。これは、例えで言いますと、いわゆるノンバンクが過去に破綻しましたが、自分たちはもうお金が返せない、だから破綻法制若しくは再生をしたい、それを勝手に決めていますと、銀行に一切相談がないと。そしたら銀行怒りますよね。やはり貸手の方もそれだけ覚悟が必要ですから、当然ながら竹中大臣の方と相談するというのが筋なんですね。 じゃ、財務省さんとしてはこの債権放棄に関して、若しくは破綻法制に関してどう考えているのか。もし検討がされていたら現状を教えてください。
○国務大臣(谷垣禎一君) 現在の段階は、竹中大臣の下で行われております検討状況を関心を持って見守っているという状況でございます。 それで、いつぞやもこの問題、財金で委員と議論をさせていただいたことがございますが、現状では、例えば地方債の元利償還費は全部地財計画に公債費として計上して、これを含めた全体の、地方歳出全体に対して交付税措置をするということでございますし、個別の団体については、起債制限制度とか、赤字が一定を超えると財政再建制度がございますので、デフォルトということは想定しないという前提で制度が立てられているわけでございますが、さてその辺りをどうしていくかという議論は私どもも今後関心を持って見守っていき、必要な際にはまた必要な対応を取らなければいけないということだろうと思います。
○大久保勉君 分かりました。 それでしたら、地方分権二十一世紀ビジョンの懇談会の中に貸手たる財務省の関係者も入るべきじゃないかと思いますが、実際に入っているんでしょうか。これは通告しておりませんから、もし分かったらお答えください。
○国務大臣(竹中平蔵君) 懇談会は私の私的な懇談会でございます。そこで制度設計をするということは全く考えておりません。問題点を洗い出していただいて、大きな方向性について議論をするということでございます。懇談会の結果はあくまで懇談会の調査審議の結果でありまして、それを受けて政策としてどうするかということは総務省の責任者である私が判断をすることになると思います。その際に、必要であれば当然必要な関係省庁と協議をしなければいけなくなります。 ただ、いずれにしましても、まだそこまで議論は行っておりません。いろんな問題点を今出していただいているところでございますので、しっかりと議論を進めたいと思っております。
○大久保勉君 ありがとうございました。 将来、貸倒れが発生するということでしたらこの財融特会に関して負担が生じます。その場合に、例えば金利変動準備金といった準備金を取り崩すと、そういったことを是非前向きに検討すべき時期が来たと私は考えておりますので、是非谷垣大臣の方も前向きに検討をお願いしたいと思います。 続きまして、財融特会は政策投資銀行にも貸出しをしております。今回の法案で政策投資銀行は完全民営化ということでありますから、民営化というのはデフォルトの可能性があるということですから、何らかの引き当てをするとか、若しくは何らかの処理が必要だと考えております。 そこで、まず政策投資銀行に対する貸出金額は幾らぐらいあるか、お尋ねします。谷垣大臣、お願いします。参考人でも結構です。
○政府参考人(浜田恵造君) お答え申し上げます。 日本政策投資銀行に対する平成十六年度末における財政融資資金の貸出し残高は九兆六千七百六十三億円となってございます。
○大久保勉君 九兆ということでかなり大きいなという感じがします。なかなか兆単位の金額でしたら国民としては分からないと思うんですよね。ですから、恐らくは、もういつも私は兆単位の数字が出てきましたら消費税に換算しています。ということは、今の消費税の税収に近いような数字を国が政策投資銀行に貸していると、こういう理解だと私は考えておりまして、もしこの日本政策投資銀行が破綻した場合には十兆円が返ってこないと。じゃ、最終的には税金で処理しないといけないと、こういうふうな問題をどう考えていくかという整理をしたいと思います。 もちろん、政策投資銀行自身の財務内容は極めて健全でありますから、その可能性は極めて少ないということは指摘しないといけないと思っております。 そこで問題になりますのが、じゃどの程度の不良債権があるのかということで、時間がありましたので、こちら、日本政策投資銀行のディスクロージャー誌を読みました。そうしましたところ、いわゆる不良債権といいますのはそれに見合いまして貸倒引当金というのを積みます。こちら、政策投資銀行は貸付金が十四兆八千億円です。それに対しまして、平成十六年三月三十一日の数字といいますのは、この貸倒引当金といいますのは四百四十五億円です。これ、パーセンテージで計算しましたら〇・三%だということです。つまり、貸出し債権の〇・三%が焦げ付く可能性があるということで引き当てをしていますということなんです。 これを見ましたところ、これは特殊法人等会計処理基準ということですから、いわゆる国民金融公庫とか、若しくは中小企業金融公庫、いわゆる政府系金融機関の準拠にするものであります。ところが、日本政策投資銀行は起債をするとか国際的にも名の通った銀行でありますから、民間基準も出しましょうということで、企業会計基準に準拠した決算も行っております。 そこで比べたら、非常に面白いことが分かったんです。つまり、引当金四百四十五億が民間基準、企業会計基準になったらどのくらいになるか。非常に大きな数字なんです。これ通告しておりませんが、どのくらいかお分かりの方いらっしゃいますか。つまり、四百五十億円が民間基準になったら幾らになるか。
○政府参考人(浜田恵造君) 手元に持ち合わせております政策投資銀行のディスクロージャー誌によりますと、単体の自己資本比率をはじく際に計上しておりますいわゆる補完的項目に含まれております一般貸倒引当金につきましては、平成十六年三月末で千九百三十七億三千七百万円、平成十七年三月末で千四百九十二億八千四百万円と承知しております。
○大久保勉君 ちょっと私の持っている、これが正式なものだと思いますが、このディスクロージャー誌の九十一ページに貸倒引当金ということで三千九百五十八億、約九倍の数字になっています。これは昨日、日本政策投資銀行と確認しましたから間違いない数字です。恐らくこの三千九百五十八億が正しいでしょう。正しいはずです。 ですから、政府基準といいますか、特殊法人の会計基準でわずか四百四十五億だったものが約九倍になったということです。パーセンテージでいいましたら二・六八%。つまり、全貸出しの二・六八%は焦げ付く可能性があるということです。だから、全然会計基準によって違います。 ただ、この数字でも本当かと私は若干疑問がありまして、監査証明というのがありまして、だれが監査したのかなということで調べまして、これ六十七ページに「証券取引法第百九十三条の二所定の監査証明に準ずる中央青山監査法人による監査証明」と。どこかで聞いたところがありまして、たまたま今日、日経新聞を持ってきたんですよ。そうしたら、「中央青山に業務停止命令」とか、もうほとんど、三ページにわたってありまして、ただ、昨日、日経平均が一万七千円を割りました。これ、中央青山の問題で三百円日経平均が下がったということです。だから、何かこれでもおかしいのかなと。つまり、もっと厳しく査定したらもっと不良債権があるのかな、これが実態じゃないかと思っておりまして、もちろんこれは分かりません。政府の方は説明責任がございますから、是非実態を教えてもらいたいなと思っております。 特に何が関心があるかといいましたら、最近、東京都若しくは大阪府関連の第三セクターが破綻しております。いわゆる第三セクター向け融資というのは非常に爆弾であるということが言われておりまして、政策投資銀行どのくらい貸出しをしているかといいましたら、これは一兆四千億ぐらいだったと思います。かなり大きい数字なんです。ですから、こういったことをきっちり精査しないといけないんじゃないかと。まだいいです、これは政府系ですから。何かあったら政府がちゃんと保証します。ところが、平成二十七年までに完全民営化すると。じゃ、そのときにまだこういった債権が残っていたら財融特会の融資が焦げ付いてしまいます。そして、最後は消費税か何かで税負担という可能性もありますから、ここはきっちり精査する必要があると思います。 そこで、今回確認したいのは、じゃ完全民営化するときにこの資産が本当に正しいのか、第三者による、つまり独立した第三者によるデューデリジェンスをするのかしないのか、今回の法案で義務付けているのか、ここを確認したいと思います。もちろん、いろんな業務停止を行ったような監査法人は外してもらいまして、国際的に認められる若しくは日本でも非常に評価されている監査機関がきっちりデューデリをすると、こういうことを是非コミットしてもらいたいと思います。 このことに関しまして、担当の中馬大臣、お願いします。
○国務大臣(中馬弘毅君) このことにつきましては、法案の十三条第一号におきまして、政府の留意事項といたしまして、現行政策金融機関の資産及び負債を厳正かつ詳細に評価して、新政策金融機関その他の現行政策金融機関の業務を継承する機関が将来にわたり業務を円滑に遂行する上で必要がないと認められる資産で政府の出資に係るものについては、これを国庫に帰属させる、こういったことまでも規定をいたしております。 現行の政策金融機関の資産及び負債の厳正かつ詳細な評価、いわゆるデューデリジェンスですが、これの具体的な手続の進め方につきましては、今後の詳細な制度設計並びにこれを踏まえた制度の企画及び立案の過程において検討していくということといたしております。その際には、これまでの資産の評価について第三者が関与した特殊法人の民営化の例も参考にしつつ、公正性、透明性が確保されるような適切な対応をしてまいりたい、このように考えておるところでございます。 現時点にコメントすることは、そうした内容につきましては差し控えたいと思いますけれども、同行におきましては、アカウンタビリティー確保の観点から、もう既に民間金融機関と同様の基準で財務諸表を作成し、監査法人の監査を経て公表しております。この財務諸表上の自己資本比率は一三・九%、十六年度末でございますが、ということで、十分な自己資本も有していることでございますので、そういうことは余りないかとは思っております。
○大久保勉君 分かりました。 非常に長い答弁でありましたが、一言確認したいのは、独立した第三者ということで、是非とも大臣のリーダーシップで行ってください。これは極めて重要なことです。 続きまして、財務省に質問いたします。 財務省の方は、不動産等の政府資産を売却若しくは管理する場合に、機会費用という概念を用いるようになったと聞いております。私は非常に進歩したなという感じがしておりまして、こういった機会費用という概念がないと、せっかくの資産を無駄に使っていく、非効率に使っていきますから。 じゃ、同じようにこういった概念を財融特会に導入すべきじゃないかと私は考えております。例えば、貸出しをする場合に、もし倒産の可能性がありましたら、その分は引き当てに、利ざやとして請求するとか、若しくは国が保証する場合には信用リスクに応じた保証料を取る、こういったことが極めて重要だと思います。また、こういったことを通じまして借り手機関に対するガバナンスを強化すると。 是非、このことに関して谷垣大臣の方針を教えてください。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今委員がおっしゃったのは、金融として、徹底的に金融として理解をしていきますと、多分委員のおっしゃったような議論が出てくるんだろうと思うんですね。 それで、機会費用というのは、今おっしゃいましたが、ある経済行為を行ったため放棄した収益ということなんでありますが、金利の上乗せ等を行うというような議論と直ちに直結してくるのかどうかという議論もあるわけですが、我々としては、その財投事業の財務の健全性というのはいろんな形で確認してきております。それから、近い将来、財投機関の再建や債務処理を行う必要性が出てくるとは考えておりませんので、予想倒産率等を織り込んで直ちに金利の上乗せというふうには今考えているところではないわけです。 それで、この政府保証に関して、例えば政府保証料を導入するということについては検討しなければならない問題が幾つかございまして、政府保証は、要するに、保証先機関の資金調達を容易化するというような目的を持っているわけですね。ところが、そういうことでやられているんだけれども、その対価としてしたがって一定の保証料を求めていくということは、その限りにおいて一定の合理性があると言える面があるわけです。 他方、政府保証の主たる目的がその保証先に対する財政援助にあるというふうに考えますと、財政援助たる政府保証を付しながらその保証料を取っていくというのは矛盾の面もあるわけでございまして、その辺をどう整理していくか。先ほどあくまで金融として考えればと申し上げたのはそういうことでございまして、その辺りをどう整理していくかという議論をもう少ししなければいけないと思っております。
○大久保勉君 私は金融とは思いません。つまり、どんぶり勘定じゃないということなんです。つまり、すべてのものをどんぶり勘定にして分かんなくしてしまって、あとは官僚がいいようにすると、こういう国の体制を変えるべきじゃないかと思っているんです。 じゃ、もし、民間でできない分野に関して政府がやりますと、だから赤字になるのは当たり前と。その場合は、一般会計で補給金という形で渡すと。一般会計で毎回毎回審査すれば、本当にこの業務は必要なんですかというのが分かります。ところが、これを財融特会で安い金利で貸し出しますと、そこに見えない補助金を渡すこと自身が問題じゃないかというのが一点です。 もう一つは、これは自民党さんとかで検討されていると報道されておりますが、財融特会等、貸出しを証券化しましょうといった場合に、恐らく市場はリスクがあるものに対しましてはそれなりのディスカウントを要求します。そのときに、引当金がないと売却できないんですね。ですから、百兆円政府資産を証券化するといいましても、原資がありませんから構想倒れになってしまいます。その意味でも、やはりちゃんと引当金を積んでいく。そのためには、必要だったら手数料を取っていく、手数料が払えないんだったらそれは一般会計から補給していくと、こういう制度が必要だと私は考えているんです。是非、これは指摘ということで、今後検討していただけたら有り難いと思います。 最後になりますが、財政融資特別会計の資産の健全化と。将来は、貸したところが民営化すると、若しくは破綻法制度が出まして、財融特会の融資先といいましても全く破綻しないと言えない状況が来ておりますから、それなりの資産査定が必要でしょう。資産査定、つまり財融特会というのは銀行と考えた方が分かりやすいです。銀行がお客様にお金を貸しますと。その資産が健全かどうかというのは銀行の内部検査があります。でも、内部検査でしたら非常に甘いですから、悪いことは隠したいですよね。そこで、金融庁が銀行を検査して、本当に引き当てを積んでいるかと、こういうことでガバナンスが強化されます。同じことがこの特会にも必要じゃないかと私は考えているんです。 ということは、金融庁が、別の機関でもよろしいですが、現状、そういった専門性があるところは政府には金融庁しかいないと思っていますから、金融庁が財融特会の資産査定をする、資産査定が正しくなされているかを確認すると。また、外部の会計士がそれを監査するとか、そういった制度を導入したらどうかと思いまして、このことは、当事者であります谷垣大臣及び金融という観点から是非とも与謝野大臣にコメントをいただきたいと思います。 まず、谷垣大臣からお願いします。
○国務大臣(谷垣禎一君) 結局、財融資金の健全性というものをどうチェックするかという問題だと思いますが、私どもは、これを財政民主主義のプロセスで健全性の点検していくという仕組みで今までつくられてきているわけですね。もうちょっと詳しく申しますと、この貸付対象は国それから地方公共団体、それからあとは特別の法律によって設立された法人、独立行政法人等でございますが、こういうものに限定しております。 それから、毎年度の長期運用予定額、それから財融特会予算、こういうものは予算編成過程を経て国会議決を受ける、こういう一連の財政民主主義のプロセスの下で各般の政策ニーズに対応していこうと、こういうことでやっておりまして、私は、金融庁等が検査の対象とする民間金融機関等による貸付けとは性格は大きく異なるというふうに考えているわけであります。 それから、財投制度に関する重要事項に関しましては、財政審財政投融資分科会、これは外部の有識者から成っているわけですが、ここで審議をしていただいておりまして、その一環として財投事業の債務の健全性ということも検討していただいておりまして、具体的に申しますと、平成十七年度の財投計画の編成に当たりまして、この分科会ですべての財投事業の財務の健全性等々、民間準拠の財務諸表を参考に総点検を行いました。また、平成十八年度の編成でも同様の視点に立ってこの総点検、フォローアップを行ったところでございまして、民間金融機関等の貸付けとは事情が異なっておりますので金融庁の検査というものにはなじまないんじゃないかと。この財務の健全性については、内部、外部からそのような形でチェックを行っているという体制でございます。
○大久保勉君 先にいいですか。ちょっと与謝野大臣の答弁の前に一点だけよろしいでしょうか。 谷垣大臣の方で、つまり貸し手の方が限定されていると、つまり、一つ重要なコメントがありました。特別の法律を持った機関であるということは、政策投資銀行も、完全民営化といいますが、準拠法は残るんですね。残ってなかったら全額回収しないといけませんよね。そこを御指摘します。そこ、確認をお願いします。
○国務大臣(谷垣禎一君) これは、今、会社法というふうになりましたけれども、会社法に基づいてつくられるということに──転換後ですか、現在ですか。
○大久保勉君 もう一度言います。 つまり、財融特会が融資できる先は特別の法律がある法人に限定するという答弁がありましたから、会社法は特別の法律じゃありませんから、政策投資銀行は会社法管轄の一般の企業になりましたらもう融資できないということです。回収しないといけません。だから、貸し続けるためには設立準拠法が必要なんですよ。これは極めて重要な問題です。
○国務大臣(谷垣禎一君) これは、会社法上の組織としてつくっていくという方針で今までの問題点を整理してきております。
○大久保勉君 じゃ、これ回収しないといけないですね、全額。
○国務大臣(谷垣禎一君) もちろん過渡期をどうしていくかという問題は別途ございます。
○大久保勉君 私は、平成二十七年以降です。つまり、この法律に完全民営化する平成二十七年以降です、そのときにできること。大臣の答弁でしたら、全額回収するか、若しくは破綻させて回収させるか、それしかできないですよ。若しくは設立準拠法を残すか。非常に無理がある今回の法律なんです。この矛盾をつきました。
○国務大臣(谷垣禎一君) 先ほどから答弁しておりますように、基本的には会社法に基づいて設立され株式会社になる、これが基本でございます。 で、具体的な取扱い、過渡期はどうしていくのか、現に貸し付けているものの回収等々はどうしていくのか、そういうものについての詳細の制度設計はこれからでございます。
○大久保勉君 過渡期じゃない。過渡期は結構ですから、完全民営化後です。 平成二十七年以降に融資は残るはずです。まだ期間が来てない融資が十兆円の中にありますから、そのときに、平成二十七年度の中で、会社法に準拠したこの銀行に対して制度上は貸出しができなくなっているはずです。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今までの答弁の中から自動的に浮かび上がってくるわけでございますが、新規の貸付けというのはできなくなるわけですね。ただ、今まで貸し付けているものをどうしていくのかというのは、その制度はこれからの設計でございます。
○大久保勉君 分かりました。じゃ、会社法で設立した一般の完全民営化した会社に対して財融特会の資金は残るということですね。 ということは、民間銀行が一般の会社法の会社に融資するのと全く一緒ですから、資産査定が必要なはずです。ここは並行論になりますから、是非これは必要なはずですから、金融庁の方で検査をしていただきたいと思いますが、与謝野大臣の御意見を聞きたく思います。
○国務大臣(与謝野馨君) 金融庁のいわゆる政策金融機関に対する検査というのは、言わば主務大臣から委任を受けて、リスク管理分野、これについての検査を実施することとなっております。これは、政策金融機関のリスク管理を徹底するため民間金融機関を検査している金融庁のノウハウを活用すると、そういう趣旨であると私は理解をしております。 他方、財政投融資資金特別会計それ自体については、プロセスとして、毎年度の長期運用予定額及び財政投融資特会予算につき、予算編成過程を経て国会議決を受け、さらに決算についても会計検査院が検査し、検査報告とともに国会に提出され、国会の審議を受けておられます。 また、財政融資資金の貸付対象は、財政融資資金法により、国、地方公共団体、特別の法律により設立された法人等に限定されているところでありまして、このような財政融資資金の貸付けは、民間金融機関等による貸付けとは大きく事情が異なることから、金融庁のノウハウを活用したリスク管理分野の検査を行う必要性の有無については慎重に判断されるべきものと考えております。
○大久保勉君 分かりました。 かなり財務省さんと金融庁さんの間ですり合わせがされておりまして、もう一度、特別の法律により設立されたところ等、この等に、じゃ是非日本政策投資銀行を入れてもらう、それしかないと思います。若しくは、もう完全民営化という言葉が間違っていましたね。日本政策投資銀行に設立準拠法を残したらいいんじゃないかと思います。是非これは残さないと、ほかのところに波及して大変な問題になると思いますから、ここを指摘しまして、この分野に関しては質問を終わります。 続きまして、商工中金に関する質問です。 これも政策投資銀行と同じで、商工中金は平成二十七年までに完全民営化するということであります。じゃ、完全民営化の定義、政策投資銀行とも同じですが、商工中金が銀行法により免許を得た株式会社で、かつ政府出資を一切排除するということを説明を受けておりますが、このことには間違いないか、大臣に確認します。
○国務大臣(中馬弘毅君) おっしゃるとおり、完全民営化とは会社法を設立の根拠として政府の出資がない株式会社とすることをいうものでございます。したがいまして、個別設立根拠法は廃止することが基本であります。 なお、政策上の要請により特に必要な場合には法律上何らかの手当てをすることまで妨げるものではない、このように認識をいたしております。
○大久保勉君 ありがとうございました。 この商工中金といいますのは、政府出資が四千億あります。また、一般の民間の方から一千億円余の出資を受け入れていまして、現在の自己資本比率が七・七八%を得ています。 担当者と話をしましたら、四千億円の政府出資のうち全額一般株式にしたら配当等の問題があって非常に厳しいと、一千億は一般株、いわゆるコモンストックにし、残り三千億は準備金にするということを考えているという話を聞きました。 このことは正しいでしょうか。これは中馬大臣、一応確認のため。
○国務大臣(中馬弘毅君) まだ詳細設計の作業中といいましょうか、この法律ができましてから具体的にはやっていくわけですが、そういう具体的な数字は出ておりません。
○大久保勉君 そういう数字は出ていないということですか。じゃ、おとといレクしてもらったことは間違いだったんですか。うそだったんでしょうか。私はそう聞きましたし、三人ぐらいから聞きました。実際あちらにいらっしゃいますけれどもね。
○政府参考人(大藤俊行君) 行政改革事務局でございますけれども、先日どのような形でレクをさしていただいたかというのはちょっと私ども承知しておりませんけれども、政府として準備金化するということについて決定をしているということではございません。
○大久保勉君 じゃ、おとといのレクは政府としてやらなくて、一個人としてやったんでしょうか。私は、責任ある人に聞きましたけどね。
○政府参考人(大藤俊行君) 具体的にだれがどのような形でレクをさしていただいたかというのは調べたいと思っておりますけれども、行革事務局として、政府としてそういう形でレクをさしていただいたということはないと承知しております。
○大久保勉君 非常に問題があるということは分かってもらいたいと思いますが、実際に三千億、これは、三千億は準備金にするという前提でいろんな質問をしました。 では、もし三千億を準備金にするんだったら私は問題があると思うんです。会社法ですから、まず財務省さんが出している、一般会計から出資している三千億が剰余金になるとどういうふうな会計処理をするんですかと。そのときに、事実上はこれは返ってこないということですから、ゼロということで損失を出すんですかと、おかしいじゃないでしょうかと。 また、そこに対して、事務局の方は、いや、もし清算するときには三千億返しますと。でも、会社法でしたら、いわゆる会社を清算するときはすべて債務を返していきます。残ったところが二千億円の株主に分配されるんです。三千億というのはどこにもないんですよね。だが、これは経済産業省がこういうところを検討しているという話を聞きましたが、ナンセンスです。やはりこれは、是非これは忠告をしておきます。四千億の出資金といいますのは、一律同じじゃないと問題です。 さらに、もう一つ問題を指摘しておきます。 この間の説明で、一千億はこれは産投特会で、三千億は一般会計から出資されていますと。もし三千億だけ準備金にしようとしましたら、どうするかといいましたら、一般会計分の出資がほとんどゼロ価値になりまして、一方で、一千億円の産投特会にある株は非常に価値が出てきます。これこそがいわゆる官僚政治の原点です。 つまり、一般会計で損失を出して、もうかるところは特会に出すと。つまり、いわゆる塩じいが言っていました、母屋ではおかゆをすすっていますが、特別会計ではぜいたく三昧と、利益を全部落としていますと。こういう構造をやっちゃいけないんです、今回。だから、ここはきっちり、こういうことをしないということを是非、中馬大臣に確認したいと思います。こういうことはしませんね。
○国務大臣(中馬弘毅君) そういうことも含めて、完全民営化という趣旨にのっとった形の個別具体的な制度設計をさしていただきます。
○大久保勉君 前向きな答弁、ありがとうございました。是非、国民のためにこれをやってください。政治家として非常に重要だと思います。 続きまして、完全民営化の内容としまして、政府出資を一切排除すると、ここに対する疑問ですが、現在BIS規制は七・七八%です。商工中金が国際業務を行っていくためには八%以上が必要です。さらに、適切にやっていくためには恐らくは十数%が必要ですから、資本が足りないと思います。 そこで、もう少し、政府出資を一切排除するということに関して質問をしたいと思います。 これは、今ほとんどの銀行は預金保険機構から劣後融資とか若しくは優先出資証券という議決権のない、この議決権のないが重要ですけれども、議決権のないティア1若しくはティア2の資金を導入しております。このことを、商工中金も同じような資金を預金保険機構から取るということを排除しないという理解でよろしいんでしょうか。中馬大臣にまず聞きます。 済みません、間違い。これは二階経済産業大臣の方に聞いております。済みません。
○国務大臣(二階俊博君) 完全民営化後の商工中金について、中小企業融資が切捨てになるような事態というものを生じさせないということが極めて重要であります。 ただいまの御質問につきましては、私どもとしては、先般の衆議院の特別委員会における附帯決議等も十分踏まえて、関係者の皆さんの心配を取り除いていくために今後の制度設計においてどう対応しようかというところが一番の問題でありますが、今御指摘の点等も十分勘案して対応していきたいと思います。
○大久保勉君 まあ是非、完全民営化ということはほかの民間銀行と同じということで、ほかの民間銀行が預金保険機構から劣後資金若しくはティア1、ティア2の資本を受け入れているとするならば、同じような条件で出してもいいんじゃないかと私は考えます。是非そのことを検討してください。 ところが、じゃ、出し手の立場からも検討してもらう必要があると思います。つまり、預金保険機構が現状こういった資金を商工中金に出すことができるのか、この点に関しまして与謝野大臣に伺います。
○国務大臣(与謝野馨君) 現在、預金保険法の下で可能な優先株式等の引受けは、金融危機のおそれがあると認められた場合に認定を受けた金融機関等に対して行われるもの、破綻金融機関との合併等を行う金融機関等に対する資金援助として行われるもの、この二つに限られており、これらの措置はいずれも預金者等の保護、破綻金融機関にかかわる資金決済の確保のために実施されるもので、信用秩序の維持をその目的としております。 したがいまして、商工中金の民営化のため預金保険法を改正し、御提案のあったような制度を創設することについては、預金保険法の法目的になじみ難い面があるということは是非御理解をいただきたいと存じます。 いずれにいたしましても、商工中金の民営化につきましては円滑に行われるよう、本法律案等を踏まえた具体的な制度設計の中で検討されていくものと承知をしており、金融庁としても、今後必要に応じ、適宜御相談に応じてまいりたいと考えております。
○大久保勉君 分かりました。 将来、検討するということで、これ以上は追及しませんが、現在、商工中金の資本は七・七八%ですし、自己資本比率は、何らかの処置をしない限りは十分に中小企業金融を円滑にこなすことができないと思います。やはりある程度工夫が必要だと思います。 また、現在の預金保険法に関しましてこういう矛盾も生じますね。預金保険機構で出せますのは金融危機対応と。じゃ、金融危機対応が、今金融危機がないんだったら、今持っている民間銀行の株を、優先株を全部売却すればいいんじゃないですか。商工中金は平成二十七年に完全民営化するわけでしょう。そこに、政府の資本を、政府が出資しているものはすべてなくすと。だったら、民間銀行に対する出資も全部なくすべきでしょう。どうして商工中金だけにこういう足かせを掛けるんです。これも制度矛盾だと思います。 与謝野大臣、もし意見がございましたら、お尋ねします。
○国務大臣(与謝野馨君) 先生が多分心配されておりますのは、商工中金が完全民営化されたときにきちんと資本が充実しているかどうかということを多分御心配になっておられると思います。 現在は政府出資が三千億でございますが、これが完全民営化された後は、この出資金は株として民間に放出をされ、民間の方々がその分だけの出資者になると。それが多分完全民営化だろうというふうに思っておりまして、私は、商工中金、二階大臣が心配をして中小企業のためにということで御尽力いただいておりますが、これは、完全民営化後の資本については余り私は心配はないんだろうと。 ただ、資金をどう集めて、どう貸出しに回すかというのは、これは二階大臣の下でいろいろ詳しく御検討されているものと思っております。
○大久保勉君 趣旨は分かりました。 でしたら、三井住友銀行とか、例えば、若しくはみずほ銀行の完全民営化も考えてください。つまり、預金保険機構、政府が株を持っていますから、同じことが必要ですよね。是非このことは矛盾がないように取扱いをお願いします。 続きまして、商工中金の財務内容は、これ財務格付はEプラスと、これはムーディーズの格付です。これを、ただ、商工中金の実際の格付はA2といいまして、日本国と同じです。つまり、日本国が何かあった場合は保証するでしょうと。みなし保証ということで日本国政府とイコールになっております。完全民営化するということは、もう国の力がないということですから、財務格付、Eプラスに応じた格付が付与されます。恐らくはトリプルBと言われておりまして、もし、これが正しいかどうか分かりませんが、トリプルBです。トリプルBといいますのは、過去に破綻した金融機関に、の最後の格付に近いような状況なんです。ですから、何らかの資本充実策をしない限りは十分に中小企業金融が担えないという状況もあることを指摘したいと思います。 そこで、最後にまとめの質問なんですが、一つ一つこの法案をチェックしていきます。また、金融の慣行とか投資家の動向を見ていきましたら、非常に問題が多いと思うんですね。商工中金を完全民営化するということは簡単ですが、そのことによって中小企業の顧客が動揺するとか、若しくは万が一資本が足りなくて業務改善命令、破綻するということになるおそれがありましたら大変なことだと思うんですね。 だから、あえてそういうリスクを取ってまで完全民営化する必要があるのか、私は疑問なんです。やはり何らかの設立準拠法を残しまして、この部分までは政府の方が面倒を見ますと。当然ながら、政府系金融機関というのは、親と子供に例えましたら、親が国で、子供が嫁に行きますと。通常だったら持参金を付けますよね。そうしないと生活できないんですよ。だったら、そういった何らかの措置をしない限りは、本当にこの機関が成り立っていくかどうか心配です。ここに関して中馬大臣の御見解を聞きたいと思います。
○国務大臣(中馬弘毅君) 今般のこの政策金融改革でございますが、もう前からも説明しておりますように、資金の流れを官から民へ、今まで国が関与しておった部分が非常に大きく、金融の正常な機能を曲げている可能性もあるので、これを大きくその関与を減らしていくということでございます。そうする中での国民の大切な資産が民間部門で活用されまして経済の活性化につながる、こうした一貫した物の考え方でございます。で、必要な政府の関与は残しておきながら、民間にできることは撤退していくという方向でまとめられたものでございます。 このうちの商工中金でございますが、完全民営化につきましては、この議論はいろいろとありまして、経済財政諮問会議において、預金、手形割引等民間金融機関と同様のフルバンキング機能であることから、政策金融からもこれは撤退するということにいたしております。所属団体向けの組合金融であることからも、本来参加者が相互扶助の精神に基づきメンバーシップ制で行うものであり、政策金融である必要はないといった認識でこのことが決められたと承知いたしております。 このような民間金融機関でも資金の供給が可能な分野からは政策金融は撤退するんですけれども、その分野におきましては、市場原理を通じて資金配分が行われるとともに、民間金融機関としての創意工夫によりまして多様な金融サービスが提供されることが期待されるわけでございます。 この法律の六条三項におきましては、政府は商工中金の完全民営化に当たって、その円滑な運営に必要な財政基盤を確保するための措置を講ずるとともに、中小企業等の協同組合等に対する金融の機能の根幹が維持されることとなるように必要な措置を講ずるものとの規定もはっきり書かせていただいております。 そういうことから、商工中金の完全民営化に当たっては、財務基盤整備等のための移行措置を講ずるとともに、中小企業者の資金調達に支障が生じることのないよう詳細な制度設計に努めてまいりたい、このように考えております。
○大久保勉君 時間の方が八分しかありませんので次に行きまして、次は国際協力銀行、中小公庫、国民公庫、農林公庫等の統廃合の問題で、こういった機関を再編し、新たに一つの機関を設立すると。ここで疑問なのは、新たな一つの機関の意味なんです。これは、一つの会社若しくは特殊会社とか独立行政法人という形にするのか、若しくは持ち株会社をつくりまして、その下に二つの会社をつくっていくのか、つまり国内と国際を分けるのかと、こういった解釈があると思います。 いろいろ細かいことを研究してきましたら、どうも一つの会社だったら問題があるなと私は考えておりまして、政府の見解を確認したいと思います。つまり、新たに一つの機関、この意味は、持ち株会社で二つの国内、国際機関にするという選択肢はあるのかということです。中馬大臣、お願いします。
○国務大臣(中馬弘毅君) この法案では、第四条におきまして、新たに設立する一つの政策金融機関の意味は、現行政策金融機関の担っている機能を抜本的に見直して、その業務を担わせることとする新たな政策金融機関について、強固なガバナンスに基づく一体性が確保された組織とすることになっております。 持ち株会社の在り方につきましてですけれども、一つの政策金融機関につきまして、法案においては、法人格を含めた具体的な内容まで明示しているわけではございません。いずれにしましても、強固なガバナンスに基づく一体性が確保された組織という趣旨であります。
○大久保勉君 持ち株会社でも一体性はありますから、そこは制度的な工夫が必要かなと思います。 一つ、どうしてこういうことを言うかといいましたら、一つの金融機関、一つの法人であった場合に大きな問題点があります。といいますのは、国際協力銀行は外債を発行しております。その外債は政府保証の社債ということで、いわゆる日本企業のベンチマークになって、極めて重要な位置付けになっております。その債券は、ロンドン証券取引所とかルクセンブルク証券取引所、さらには米国の場合は米国のSECの基準に従っていろんなディスクロージャーがなされています。いわゆるこういった、これは政策投資銀行ですが、同じようなディスクロージャー誌を出してやっております。 そこで、どういう会計処理が必要かといいましたら、少なくとも企業会計原則にのっとったものが必要です。そうでありませんと、不良債権が非常に多いということで、政府保証があったとしましてもそれなりのプレミアが付きますし、非常な混乱が生じます。 そこで、じゃ、もし国際協力銀行で行われている会計処理をこの中小公庫、国民公庫、農林公庫に適用したらどういう問題があるかということを御説明します。 ここで、政策投資銀行の例でいいますと、国内銀行に関しましてはいわゆる甘い基準ですよね。甘い基準といいますのは、特殊法人等の会計処理基準です。つまり、貸出し金額の〇・三%引き当てを積めば足りますと。ところが、このDBJの場合、政策投資銀行の場合は大口、大企業、優良企業に融資しておりますが、若しくは第三セクターに貸出しをしておりますが、民間基準でしたら二・六八%の引当金を積まされているわけです。恐らく中小企業とか零細企業でしたらこんなものでは済みません。恐らくこの数倍は必要でしょう。こういう状況から考えますから、民間基準で国民公庫若しくは農林公庫は会計処理ができていません。厳密な言い方をしましたら、会計監査法人の監査証明書を取っていないという状況です。 じゃ、同じ機関になりましたら監査証明を取らざるを得ませんと。そうしましたら、中小企業に貸し出した途端に貸倒引当金を積まないといけませんと。そのことは補給金ということで一般会計に請求しないといけませんと。そもそも中小企業・零細金融ができなくなってしまうという矛盾点があるんじゃないかと私は懸念しているんです。ですから、持ち株会社の下にいわゆるJBICという会社とそれ以外の会社を別々にし、JBICの開示に関しましてはJBICだけでやりまして、ほかに波及しないと、こういったことが是非とも必要だと考えています。このことに対して、中馬大臣、何か御意見ございましたら。
○国務大臣(中馬弘毅君) 非常に金融の御専門の委員の方からのことで、私の方もそれに答える十分な、これを読み上げることはできますけれども、なんでしたら政府参考人の方から答えさしていただきたいと思います。
○政府参考人(大藤俊行君) いずれにいたしましても、新政策金融機関の会計原則の在り方は今後検討していくこととなっております。先般、公表した詳細な制度設計に向けた論点整理におきましては、経営内容に関する情報の公開を徹底するために、企業会計原則に基づき、適時に情報開示を行うべきではないかと論点を整理しているところでございまして、今後の詳細な制度設計やそれを踏まえた制度の企画立案の中で適切に検討してまいりたいと考えております。 先ほど先生が御指摘になりました事実関係について、若干補足させていただきたいと思っておりますが、現在、国民生活公庫を始めとする国内公庫、それから国際協力銀行、これにつきましては、いずれも財務書類の作成、公表につきましては特殊法人等会計処理基準によっているところでございまして、これについて違いがあるわけではございません。それで、いずれの機関につきましても行政コスト計算財務書類というものを作りまして、民間会計基準に準拠した書類を作成しているところでございます。 国際協力銀行につきましては、外債を米国で発行しておりまして、SECの方に登録を行っております。それに際しまして、特殊法人等会計処理基準に基づく財務諸表と、先ほど申しました日本の会計基準に基づきまして仮定計算した行政コスト計算財務書類につきまして監査証明を付けているという事実関係でございます。
○大久保勉君 時間が参りましたので、一言だけ。 つまり、中小公庫、国民公庫、農林公庫は企業会計基準に準拠したので公表しておりますが、証明されていません。つまり、中央青山ですら証明できないという状況だということを指摘しまして、是非制度設計を考えてほしいということで終わります。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 今回の行革関連法案は、教育や福祉など住民に身近な公共サービスの分野を削る一方で、国民が望む天下りや談合事件など税金の無駄遣い、ここに本当にメスが入っているんだろうかと、こう疑問を持たざるを得ません。 私は、三月二十三日の予算委員会の際に、文部科学省の本省発注の工事と天下りの問題を取り上げました。その際に、防衛施設庁の談合事件の端緒となった受変電設備工事の入札談合が国立大学等の工事でも行われていた、そして東京地検特捜部が関係者から事情を聞いたと、こういう新聞報道を受けまして、文科省としてこれは調査をしたのかと聞きました。 大臣は、報道を受けて調査をしたが問題があったとの報告は受けていないと、こういう答弁だったわけですが、この調査というのは大学側だけでなく入札参加者からの聞き取りは行われたんでしょうか。
○国務大臣(小坂憲次君) 委員御指摘の三月二十三日、予算委員会におきまして御答弁申し上げたこととかなり重複をいたしておりますが、文部科学省におきましては、新聞報道を受けまして、平成十二年度から十六年度の間に国立大学等が発注をいたしました受電設備工事に係る入札契約の状況、すなわち受注者、入札参加者、そして入札経過、また契約金額等につきまして確認を行ったところでございます。 この結果、いずれの工事におきましても入札手続は適切に行われておりまして、関係の国立大学等からも特に問題があったとの報告は受けていないところでございまして、したがって入札業者に対する聞き取り調査は行っておらないところでございます。
○井上哲士君 なぜ業者からの聞き取りをしなかったんですかね。当然必要だと思うんですけども、いかがでしょうか。
○政府参考人(大島寛君) お答え申し上げます。 ただいまも大臣から御答弁申し上げましたが、いずれの工事におきましても大学等からの報告においては特に問題がなかったということでございましたので、あえて入札業者に対する聞き取り調査は必要ないだろうと判断したわけでございます。
○井上哲士君 大学は問題ないと報告するわけですね。両方を調査してこそ初めて官製談合というのは実態が浮かび上がるんです。その程度の調査では正に認識が問われると思います。 私は、予算委員会のときに、文部科学省の本庁が発注する工事、いわゆる文教施設工事と櫟の会との関係について取り上げました。櫟の会というのは、文部科学省及び国立大学などの工事関係の部署に在籍をしていた人のOBの組織です。そして、現に文科省関連の管工事、すなわち機械設備工事や給排水工事を受注を現在している会社に天下った人たちでつくられているそういう組織であること、これはもう文科省もお認めになりました。 私は、この櫟の会の会員企業が文科省の本省の発注工事を独占的に入札しているということを指摘をし、これは国立大学等も含めた地方の工事についても調査をすべきだと申し上げましたけども、当時、文科省はいずれも適切だという答弁でありました。そこで、私の方で本省発注以外の地方や国立大学が発注したすべての管工事を文部科学省のホームページで調べてみました。実に千六百三十六件、〇二年度から〇五年度における国立大学、国立高等専門学校、国立科学博物館などなどの工事が千六百三十六件ございました。 お手元の資料一を見ていただきたいんですけれども、その千六百三十六件のうち一億円以上の工事についてまとめてみましたのがこのお手元の表であります。私、大変驚いたんでありますけども、競争入札、不落随契、随意契約すべてを合わせますと、天下りを受け入れている櫟の会の企業すべてで二百九十件、千二百十三億二千五百七万円受注をしております。そして、受け入れていない櫟の会以外の企業、これは百三十五件、二百七十六億八千八百万。ですから、この櫟の会の企業は実に三つを合わせますと八一・九%受注をしているんですね。 大臣、この受注状況の実態を見て率直な感想をお聞かせいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(小坂憲次君) 資料を拝見したわけでございますが、いわゆる櫟の会という会は業界親睦団体であると聞いておりますが、その中には大手の業者が多数入っているというふうに聞いております。その意味からすると、大手の業者が全体の中でのシェアが高くなる、また、大手以外でも相当数の会社が櫟の会に所属していると聞いておりますので、櫟の会の方のシェアが全体的に高くなるということはあるのかなと思いますが、御指摘の資料につきましては、私ども全くこの数字というものを検証をまだしておりませんので、私としてはその辺についての理由等についてはこれ以上申し上げることはないわけでございます。
○井上哲士君 ここに櫟の会の会則がありますが、会員相互の親睦及び文教関係施設の管工事が円滑に完成される、これを目的とする、単なる親睦団体じゃないわけですね。 そして、今お話がありましたけれども、特に問題なのは随意契約なんですね。競争入札、不落随契、随意契約と、まあ受注の透明度が薄くなるにつれてこの櫟の会の受注の比率が非常に高くなっております。 随意契約を見ますと非常にくっきりしておりまして、二〇〇二年度でいいますと、この櫟の会の企業が十四件、八十一億一千九百万円、それ以外の企業はゼロということになっておりまして、この四年間、二〇〇二年から二〇〇五年度を合わせますと、櫟の会の企業が四十七件、二百六十四億千四百二十五万円、櫟の会以外の企業は四件で、十億四千九百万円、実に九六・二%がこの天下りを受け入れている櫟の会の企業が受注をしているわけであります。 そこで、中馬大臣にお聞きをいたしますけれども、明らかにこの天下りの受入れということが、受注金額、とりわけこの随意契約のところで大変大きな作用をしているのは十分に見て取れるわけでありますが、今回の法案にこういう問題を正す中身があるのか、このこと、表の御感想も含めて答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(中馬弘毅君) いわゆる天下りと随意契約との問題に対する国民の厳しい批判があることはもう真摯に受け止めなければならないと、このように認識いたしております。 この随意契約の点検、見直しにつきましては、これまでも閣僚懇談会や国会答弁におきまして総理もかなりはっきりと御指示があったように、各大臣から積極的に取り組み、国民の理解が得られるよう、公共調達の適正化、政府を挙げて全力で取り組んでいく必要があり、例外である随意契約をできるだけ一般競争入札に移行するなど、今回の見直しをしっかりと行う必要があると、このように考えております。 法律は、これは制度の改革でございまして、いろんな運用の面はもちろんこの法律には書いておりませんが、こうした形で総理もはっきりとこの席上でも御答弁されたことだと思います。
○井上哲士君 私どもは、しっかり法律そのもので規制をするべきだということで、私自身も独自の提案もしてまいりました。 文部科学大臣にもお聞きをいたしますけれども、この随意契約で大変櫟の会が独占的な状況になっていることについては、大臣、どうお考えでしょうか。
○国務大臣(小坂憲次君) まず、私としても、その櫟の会なるものを弁護する必要も何もないと思いますので、前回御指摘をいただいた後にも、この会の存在意義というものは一体何であるかと問うたところでございますが、その後、会自身は自主的に解散をされたと聞いております。 今御指摘の随契についてでございますけれども、国立大学等における随意契約というものは、継続工事やあるいは不落随契の場合などにおいて適用しているところだと思っておりますが、継続工事については、一体の構造物の構築等を目的とする建設工事でありますものですから、前工事、後工事に分けることによって計画から完成までの期間を短縮すること等の理由から、いわゆる前の工事を競争契約をした相手方と継続する後の工事について随意契約を行うということもあるものと理解をいたしておるところでございまして、これらは随契のいわゆるガイドラインに沿ったものでございます。 不落随契につきましては、再度の入札を実施しても落札者がいない場合等において、教育研究の円滑な実施を図る観点から、予算決算及び会計令の第九十九条の二の規定に基づきまして不落随契を行っているところでありまして、いずれもそのガイドラインに従ったものでございます。 また、この際一つ申し上げておきたいと思いますが、私どもといたしましても、この契約の透明性というものについてしっかりとさせる必要がある、このように考えておりまして、文部科学省といたしましては、従前から透明性、客観性、競争性のある入札契約が行われるように、毎年開催されます入札契約の説明会等におきまして各国立大学等を指導してきたところでございます。 また、昨今の談合問題等を受けまして、政府全体としての公共工事の入札制度の改善に取り組むこととしておりますが、その一環として、私どもといたしましても新たな対策を講じるべきであろうということで、私も指導をいたしております。 そういった中から、一般競争入札方式の拡大を図る、また総合評価方式の拡大を図る、また指名停止期間の延長及び違約金の割合の加算を図る、また文部科学省発注者の綱紀保持委員会というものを設置しておりますが、そこにおける取決めについて、各国立大学法人等への説明会を通じて周知するとともに、文書でも通知をしたところでございまして、今後ともこれらの取組状況についてしっかりと指導してまいりたいと考えておるところでございます。
○井上哲士君 櫟の会は自主的に解散をされたと今答弁がございましたけれども、あの道路公団の問題でA会、K会という組織が、昔あったものが名前を変えて、解散はしたけれども復活をしたという経緯も私たちはここでも議論をしてまいりました。よくこれを更に見ていくことが必要だと思いますし、入札制度の透明化というのは当然でありますけれども、一方でこの天下りそのもの、これについてのメスを入れることなしにこの問題は解決をしないわけです。 なぜ企業がこの文部科学省のOBを受け入れているのか、その理由はどう大臣お考えでしょうか。
○政府参考人(玉井日出夫君) お答え申し上げます。 それぞれの職員、退職後におきまして、企業等からはその職員が従来培ってきた知識や経験、こういうものを買ってそういう要請があり、適材適所の観点からそういう人たちがその企業にも就職する場合があると。ただし、この場合には、常に人事院の定めた基準、ルールがございますので、そのルールに照らして私どもは適正に対処をしてきているところであります。
○井上哲士君 その知識を役立てるというお話がありましたけれども、本当にそうだろうかと。私はここに文部科学省のOBの名刺、数百枚を持っておるんですが、ある大学の施設関係の職員の方一人が二年弱でもらった名刺だそうであります。多くは技術顧問とかいう名前になっているんですが、実際には営業に走り回っている実態なわけですね。各大学の施設部ですと、文部科学省のOBはフリーパスで普通の営業マンが入れないようなところにも入って、部課長とコーヒー飲んで雑談していくとか、いろんなお話も聞いてまいりました。 資料二を見ていただきますと、これはある国立大学の施設部長が企業に再就職をした際に、その会社の社長と連名であいさつ状を配っておられます。そこにありますように、社長のあいさつに大変私は企業の思惑が出ていると思いますが、前国立大学法人の施設部長を弊社理事・常勤顧問として迎え社業の拡充発展を図ることといたしましたと、こう書いて、こういうあいさつ状が国立大学の施設関係の幹部や職員のところに送付をされているということを私はいただきました。 大臣、ここで言うこの社業の拡充発展ということは一体どういうことだと思われるでしょうか。
○政府参考人(玉井日出夫君) 先ほどの関連でございますのでちょっとお答えさせていただきたいと思いますけれども、これは私ども、一般的に職員が退職した後に、それぞれへあいさつ状を書くときに、それぞれ再就職をしたときの会社の発展のために自分も尽力すると、こういうのはごくごく一般的に書かれているものだというふうに理解をしているわけでございます。
○井上哲士君 そういう問題じゃないんですね。 先ほど名刺のことも申し上げましたけれども、実際上は顧問とか技術指導とか、そういうことを言いながらも、結局その人脈を利用して営業に走り回っているという実態があるわけです。そのためのあいさつ状なわけですね。 それで、人事院の規則では国家公務員の再就職について、在職中に関係のあった営利企業への再就職には制限が加えられております。その中で、離職から五年前にさかのぼって、在職機関との間に締結した契約の総額が二千万円以上である営利企業は密接な関係として取り扱うことになっておりますが、文部科学省の職員の再就職先は、先ほどの資料にありますように、二千万円以上の契約を結んでいる企業が相当あるわけでありますが、これを許可をしているわけで、どういう基準、考えでこういう再就職を承認をしてきたんでしょうか。
○政府参考人(玉井日出夫君) お答え申し上げます。 もうこれ委員御案内のとおりでございますけれども、人事院の示す営利企業への就職承認基準は、職員が在職する府省と営利企業との間に離職前五年間に単年度において二千万円以上の契約があった場合でも、一つとしては、就職先の職務が在職していた機関に対する契約の折衝等の業務でないこと、それから、当該営利企業の総売上高に対する離職前五年間の在職機関との契約額の割合が単年度において二五%未満である場合など、幾つかの基準があるわけでございます。 これに照らして私どもは一つ一つ判断をしてきているわけでございまして、それぞれ承認をしているものにつきましては、それぞれの基準に一つ一つ照らしたと、その結果であるというふうに御理解をいただければと思います。
○井上哲士君 では、具体的に聞きますが、資料三に、一番最後のところに弘前大学の施設部長が再就職をしたというのがありますが、この方の場合はどういう基準で承認をされたんでしょうか。
○政府参考人(玉井日出夫君) お答え申し上げます。 この資料に基づきます御指摘の大学の部長にかかわるものでございますけれども、具体的には、当該職員が離職前五年間に文部科学省及び国立大学とここにございます企業との間に単年度において二千万円以上の契約関係がございましたけれども、離職前五年間の在職機関の契約額が当該企業の総売上高に占める割合は単年度において二五%未満であった。それから、離職前五年間のうち、当該職員が在職した大学の契約額が当該企業の売上高に占める各年度ごとの割合は五%未満であったと。それから、当該企業ではいわゆる、もうここにも資料に書いてございますけれども、技術部長でございますので、技術力強化のための社員指導に従事することであって営業に従事するものではないというところに照らしたわけでございます。
○井上哲士君 結局、そういう基準をやられていますけれども、私は非常にシステマチックにこういう再就職があっせんをされているんじゃないかと思うんですね。そういうことまで十分吟味をされているんだろうか。 で、資料の四を見ていただきますと、この弘前大学の前施設部長が再就職をされた三晃空調という会社がその年の二か月後に弘前大学の工事を受注をしております。ところが、この文部科学省のホームページを見ますと、この会社は、それまで三年半の間、一切この大学の工事を受注していないんです。天下りを受け入れたらすぐ発注をしたと。これは事実上、持参金だと思われても仕方がないんですよ。 中馬大臣、こういう問題にこそ行政改革と言うならばメスを入れるべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。
○委員長(尾辻秀久君) 時間が来ておりますので、端的にお答えください。
○国務大臣(中馬弘毅君) いわゆる天下りの問題に対しましては、特殊法人等の長及び役員の選任について国家公務員出身者の割合を二分の一とするなど、法人の類型に応じて退職管理の適正化に向けて取組を進めてきたところでございます。 また、道路公団等をめぐる談合事件や今回の官製談合のような問題がある場合には、当該官庁において天下りの自粛を含め再発防止のための抜本的対策を講じてきていることに加えまして、先ほど申しました小泉総理の指示におきまして、議員立法で罰則の強化などを内容とする官製談合防止法の改正案が取りまとめられまして、国会に提出されていると承知いたしております。 今般の行政改革推進法案におきましても、現在の厳しい行財政状況にかんがみまして、総人件費改革や資産・債務改革、特別会計改革など、簡素で効率的な政府の実現のために諸改革に取り組むことが喫緊の課題となっていることと認識しておりまして、これらの改革の達成のため、談合等が行われるその基本的な枠組み等につきましても、これの改革に資するものだと、このように考えております。
○井上哲士君 いろいろ答弁ありましたけれども、肝心な問題に全く切り込んだものになっていないと、これでは国民の期待する行財政改革とは全く逆行だということを申し上げまして、質問を終わります。
○近藤正道君 社民党・護憲連合の近藤正道でございます。 私は、行革推進法案と義務教育の関係につきまして質問をいたしたいと思います。 最初に、義務教育教職員の定数改善計画でございます。 一九五九年からスタートをいたしまして、この間、第一次から第七次まで、定数改善計画が積み上げられてまいりました。小坂大臣、七次にわたるこの定数改善計画が果たしてきた役割と効果についてお答えください。
○国務大臣(小坂憲次君) 今御指摘のございました第一次—第七次までの公立義務教育諸学校の教職員定数改善計画でございますけれども、教育の成否は教員に負うところが非常に大きいわけでございまして、教職に優れた人材を必要数確保することは極めて重要であるということを認識いたしているところでございます。 公立小中学校等の教職員定数につきましては、これまでの七次にわたり計画的な改善を行いましたことによりまして、四十人学級の実現や習熟度別少人数指導の実施を図ってきたところでございます。 具体的には、第一次改善計画、すなわち昭和三十四年から三十八年の五か年におきまして、いわゆるすし詰めの学級を解消するために学級編制の上限を五十人と明定したことを皮切りに、漸次学級編制の上限人数を引き下げてまいりまして、第二次の三十九年から四十三年にかけて四十五人、また第三次、四十四年から四十八年、また第四次、四十九年から五十三年、そして第五次の五十五年から平成三年にかけて四十人というふうに引き下げ、今日に至っているところでございます。また、この第六次、第七次改善計画において四十人を上限としたままでございまして、そこの個に応じたきめ細かな指導を実現するために、習熟度別などの少人数指導が可能となるような教職員定数の改善を図ってきたところでございます。 これまでの七次にわたる教職員定数改善計画につきましては、義務教育の基盤整備に係るナショナルスタンダードを改善しつつ、義務教育費国庫負担制度という安定した財源保障制度と相まって、義務教育の水準の維持向上のために大きな役割を果たしてきたものと認識をいたしているところでございます。
○近藤正道君 小泉総理は衆議院におきまして、この法案の第五十五条の第三項が定めます児童生徒数の減少を上回る教職員等の純減、これを実施したとしても、公立学校における教育の質の低下をもたらすものにはならないよう配慮していきますと、こういうふうに答弁されております。 改めて、中馬大臣に質問したいというふうに思いますが、児童生徒数の減少を上回る教職員の純減、これを行ったとしても、公立学校における教育の質の低下来さない、こういうふうに断言できますか。当然されるんだと思いますが、その場合には、その理由、根拠も併せてお尋ねをいたします。
○国務大臣(中馬弘毅君) 今回の改革での総人件費改革は、これは今後の人口減少社会にもなってまいります。少子化も非常に顕著に出てまいっております。そうする中で、公的部門全体で取り組んでいくことで、もちろん教育は大事でございますけれども、これも例外なくこうした一つの聖域を設けずに一つの減員の対象にさせていただいているわけでございます。それが今申し上げました児童生徒数の減少、これ減少するわけですから、に見合う数を上回る純減を確保するということとしております。 もとより、資源の乏しい我が国におきまして人材は貴重な財産でありますが、その人づくりを行うためにも教育の割合は重要ということを知りつつも、今後はこれまでのような教師の数を確保して給与を優遇すればそれでよしと考えるのではなくて、教育の分野でもスリム化すべきものはスリム化して、同時に教育の質を高める改革を進めることが重要である、このように認識いたしております。 教育の質の面での具体的な措置では、所管ではございませんので具体的にはお答えしかねる面もありますが、熱意ある優れた教職員を確保するなど様々な工夫を行うことによりまして教育の質の向上を図ることが重要である。これはもう、一般の父兄の方々もそれは非常に認識されておりまして、数ではなくてやはり質だ、本当に愛情と情熱を持って接する先生が昔に比べて少なくなったという率直な感想、御意見をお持ちでございます。 我々のころは、もう少し、戦後でもございましたけれども、やはり相当厳しい先生で愛情を持って、しかも四十五人、五十人の方で一つも落ちこぼれなんかないようなのが一般的でございましたから、そういうことと比較した場合に、現在の父兄の方々が若干そういうことに対しましての不満をお持ちのことも十分我々は知りつつ、そして逆に言えば、数ではなくてそうした質の面についてもう少し我々はこのことに配慮していかなければいけないんだと、このように考えておる次第でございます。
○近藤正道君 中馬大臣は、数ではない質だと再三申されております。それは否定するものではないわけでございますが、しかし、数もやっぱり非常に大事だと、私はそういうふうに思います。 日本は、今でも先進国の中で教職員一人当たりが受け持つ子供の数、これは多い国でございます。先進国の主流は既に二十人以下学級、これを実施しております。 そうした中、地方では、国の四十人学級に対してこれを下回る少人数教育、少人数学級に取り組んでいる、御承知のとおりだというふうに思っておりますが、今回の行革推進法五十五条の第三項の規定等によりまして、この地方の少人数教育の取組が後退することになりはしないか。文科省は、この法案が目指す教職員の削減が義務教育に与える影響をどのように考えておられるのか、小坂大臣、お答えください。
○国務大臣(小坂憲次君) ただいま行革担当大臣から御答弁いただきました部分も含めますと、簡素で効率的な政府への道筋を確かなものとするために行政改革推進法案を現在御審議いただいているところでございます。したがいまして、そういった、そのような目標に向かっての道筋はしっかりと進めなきゃいけないわけでございますけれども、委員のお話にもございましたが、この法案の実際の運用については、義務教育の実施に当たっての根幹でありますいわゆる標準法対象の教職員数の純減については、基本的には児童生徒の減少に伴う自然減によることといたしまして、そして教育条件を悪化させないようにすることが文部科学省としての考え方でございます。 その上で、私としては、習熟度別少人数指導などに必要な所要の定数を確保することに努めながら、総人数、総人件費の抑制に取り組んでまいるというこの行革の方針も体してまいりたいと思っております。 具体的に申し上げますと、国が配置基準を定めた教職員の自然減に加えまして、給食調理員や用務員等を含めた教職員全体の削減を図るということにおきまして自然減を上回る純減を確保する所存でございまして、委員の御指摘がありましたように、質の向上を図るとともに、一定数の定員の確保もしっかりとこれを達成してまいりたいと、このような取組をしてまいりたいと存じます。
○近藤正道君 法案の第五十五条の第二項で、地方公務員純減を実現するために、「地方公務員の配置に関し国が定める基準を見直す」とまで言っております。この国が定める基準の見直しにはいわゆる標準法、この見直しも含まれるのではないかと思いますが、小坂大臣、お答えいただきたいと思います。そして、含まれるとするならば、標準法の見直しがこれから出てくるわけでありまして、文科省はこれにどう対処をされるんでしょうか。標準法は公立学校における学級編制と教職員配置の正にナショナルミニマムでありまして、公立学校の教育の質の根幹を支える私は大事なルール、こういうふうに思っております 基準見直しがあったとしても、この標準法、そしてその根幹はしっかり守られるのかどうか、小坂大臣の決意を含めて認識をお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(小坂憲次君) 御指摘の行革推進法の五十五条第二項、「地方公務員の配置に関し国が定める基準を見直す」ということでございますけれども、義務教育の実施に当たっての根幹でございます標準法対象の教職員数の純減につきましては、基本的には児童生徒の減少に伴う自然減によることとし、教育条件を悪化させるような見直しは考えておりません。すなわち、標準法の根幹は堅持してまいるという所存でございます。 総人件費抑制につきましては、国が配置基準を定めた教職員の自然減に加えまして、先ほど申し上げましたように、給食調理員や用務員等を含めた教職員全体の削減を図ることによりまして自然減を上回る純減を確保する所存でございます。
○近藤正道君 文科省は、行革推進の流れの中で昨年の十二月の十六日、これは小坂大臣と財務大臣との話合いの中で、平成十八年度の第八次定数改善計画の策定、実施、これは見送ると、こういうことを決定をされました。 文科省としては、今後新たな定数改善計画の策定はどうするんでしょうか。あきらめるんでしょうか。それとも、十八年度は見送るけれども、十九年度、改めて第八次定数改善計画の策定、実施を目指して行動を開始するのか、小坂大臣の所信を、所見をお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(小坂憲次君) 委員が今お述べになりましたように、第八次の定数改善計画につきましては、谷垣財務大臣との折衝の中で、総人件費改革は進めるとの政府の方針の下で十八年度からの計画策定については見送りをしたところでございまして、必要な食育推進及び特別支援教育等の定数改善を行うこととしたわけでございます。 一方、文部科学省といたしましては、今日的な教育課題への対応のために、今後とも計画的に少人数教育の推進や特別支援教育の充実を図っていくことが必要であるという認識は持っておるわけでございまして、そのような考え方から、総人件費改革に取り組みながらも、今後の教職員定数の在り方についてどのような対応が可能かを含めまして、十九年度以降の予算編成過程においてしっかりと検討をしてまいりたいと存じます。
○近藤正道君 行革推進の流れはあるけれども、しかし文科省としてはこれからも少人数教育の方向は後退させない、その旗は掲げて進むんだと、こういう決意表明があったと私は評価してしっかりと受け止めさせていただきたいというふうに思っています。 次の質問でありますが、教育の機会均等、教育の水準維持、そして教育無償の原則、この三原則を義務教育でしっかり保障できるのは、私はこれは公立学校であるというふうに思っております。義務教育は公立学校が担う、これがしっかりと中心で支える、これが憲法の私は要請ではないかと、こういうふうに思っておりますが、小坂大臣、こういう認識でよろしいでしょうか。
○国務大臣(小坂憲次君) 御指摘のように、憲法の要請によりまして、義務教育について、国はすべての国民に対して無償で一定水準の教育の機会を提供する責任を負っているわけでございます。親の所得など、家庭の経済状況によって就学の機会を奪われないようにしっかりと手を差し伸べることは必要でございまして、このために、国といたしましては、教育基本法や学校教育法等に基づきまして授業料の無償や教科書の無償給与を実施をいたしているところでございます。また、市町村におきましては、経済的理由により就学が困難な児童生徒に対しまして就学援助が行われているところでございます。 これらの施策によりまして、義務教育の機会均等の確保に今後ともしっかりと取り組んでまいりたいと存じます。
○近藤正道君 前向きな御答弁だと思いますが、私の質問の中心は、義務教育は主として公立学校が担う、これが憲法第二十六条の要請ではないかと、こういう端的な質問でございますが、もう一度御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(小坂憲次君) 学校には公立及び私立があるわけでございますけれども、中心としては、中心的に義務教育を担っていくのは公立の学校である、しかしながら、同時に私立学校もそれを補完的に、また、それぞれの学校の設立趣旨に従った分野におきましてそれぞれの役割を担っているところでございます。 いずれにいたしましても、これらの公教育においてしっかりとこの義務教育の達成を図ってまいりたいと、このように考えております。
○近藤正道君 義務教育の中心を担うのは公立学校であると、こういう御答弁だというふうに受け止めさせてもらっておりますが、この義務教育の現場、ここに今格差の問題がいろいろ暗い影を投げ掛けております。親とか子供の保護者、この格差が教育現場に影響を与えていると、こういうことでございます。五世帯に一世帯が年収二百万以下、貯蓄ゼロ世帯、生活保護世帯がどんどん増えている中で就学援助、これを受ける子供たちが増えている。これは、この間の議論の中で何度も出てまいりました。親の資力の差が義務教育の現場に、そして子供たちの学力にまで影響を及ぼしている、こういう指摘が大変強くなっております。 そうならないように努めるのが国、政府の役割、言うまでもないことでございます。どんなことがあっても、子供たちに平等な義務教育の機会を与える、子供たちに機会の均等を保障していく、そういう立場に立った文科大臣の決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(小坂憲次君) 今委員から御指摘がございましたように、国としてのしっかりとした責任を果たしていくことが必要だと考えておりまして、その中で私は、経済的に塾に通えないようなそういったお子さんたちにも、自ら学習したいというお子さんに機会を提供できるようなそういった仕組みも考えながら、今御指摘がありましたような公教育の果たすべき役割をしっかりと守ってまいりたいと考えております。
○近藤正道君 くどいようでありますけれども、私は、やっぱり少人数教育、きめ細かな指導、これが世界的な流れ、日本もこの流れの中で人づくり、教育についてやっぱり頑張るべきであると、こういうふうに思っておりまして、今回の行革推進関連法の中で、今でも教育やあるいは社会保障にかかわりを余り持とうとしない、先進国の中でそこに対する投資が非常に小さい我が国が更にこの割合を小さくしようとする、それが教育現場の中にどういう影響をもたらすのか大変懸念をし、心配をしているわけでございます。教育は未来への投資だという立場から見ると、これは未来に対するやっぱり責任放棄ではないかという、こういう議論だって当然出てくる。 一方で、教育や社会保障に力を入れることによって、活力にあふれ、そして発展している国もたくさんある。今回、総理が訪問されたスウェーデン、フィンランド、こういうところも正にそうだというふうに思っておりまして、こういうところに力を入れて、なおかつ元気あふれる国もたくさんある。そういう中を見ますと、私は、今のこの国の方向というのは基本的におかしいなというふうに思っています。しかし、今、小坂大臣が、その中でも義務教育頑張ると、こういうことをいろんな角度でお話しになりました。そのことを信じながら、なおかつこのことを見守りながら、これからやっていきたいというふうに思っております。 以上申し上げまして、時間一分余しましたけれども、私の質問を終わらせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○荒井広幸君 どうもお疲れさまでございます。 公務員制度、総人件費の点でお尋ねをさせていただきたいと思います。 公務員の削減などの具体像、これについては再三衆議院でも、そして本委員会でも、制度設計はこれからであると、また先ほどの答弁の中でも中馬大臣からは子細な制度設計等々これからであると、こういうふうなことでございますが、中馬大臣にお尋ねをいたしますけれども、改めて、公務員制度、総人件費などの問題、それからまた政府系金融機関の点、この三点、これからだというのが非常に多いんですが、どうしてなんでしょうか。
○国務大臣(中馬弘毅君) これまでの議論の中で、これはただ今回だけではなくて、もうずっと行政改革あるいは規制改革の議論が進んでまいりました。橋本さんのときも行われましたし、それから、それぞれ諮問委員会や、あるいは推進会議や、そしてまた有識者会議等もしながら、そこの民間の方々からも大きな議論をいただいております。そして、それを一応まとめましたのがあの年末の閣議決定の重要方針でございます。 しかし、その段階で、どんどんと進んでいって果たしていいのかどうか、私は逆に疑問に思っておりました。それも総理の方から指示もございまして、これはやはりその前に、詳細な制度設計をして法案にして国会に出すんではなくて、やはりその前に一つの大きな枠組みとして、方向性として、そしてある程度政府の意思も含めたスケジュールをはっきり示すことの方が大事、そして、やはりそれは国民の代表たる国会の議を経た上でそして詳細な制度設計に移っていく、この方法が私は本当の民主主義ではないかと、そう思っておりまして、それにのっとった形でこれは進んでいるわけでございまして、初めから細かいところまでは規定されていないことはそういうことだと私は認識いたしております。
○荒井広幸君 後半に、大臣から終わりの方で、また国会で御審議をいただくものがあるんだと、こういうことです。しかし、同時に、この大枠によって、いわゆる政省令的な発想から裁量権という、行政裁量の枠で決めていくのも非常に多いんです。あれ、そういうイメージで我々は採決に参加したのではなかったのにといって、今度それで手足を縛られるということになりますし、二つ目は、今度、もぬけの殻、それを今度は、大枠はそうなんですが中身がすっぽり抜けちゃって、いいようにやられてしまうと。この両方の問題点含んでいるんです。ですから、国会の責任としては、少なくともそうした子細なというところの論点が重要でございますが、どの程度のものまでここに青写真を出していただいて議論をするのかという本質をしていただかないと国民に説明責任が立たないわけです。 ですから、自民党がこれを出してこられたという事情はそれはそれでおありでしょう。方向をびたっと決めないともう中でもめて、官僚もそして地方ももめるからと。一定の理解ができますが、じゃ、具体的な話に入ると、これからです、これからですと言って、お酒を飲んだお父さんみたいで、大丈夫だ大丈夫だと言っているわけです。次の日になったら何だったっけという話ですよ。こういう問題点が小泉さんのあしき手法なんです。もう影が出たり、あるいは副作用が出るというのはそもそも予定していることをきっちり議論しないからなんです。 こういったことになりますと、中馬大臣、行政減量・効率化有識者会議というのがあるわけでございますけれども、これはどんな目的で、任期はいつで、あるいはその委員の選定あるいは決定はどうされるんでしょうか。これは事務方の方で結構です。
○政府参考人(上田紘士君) お答え申し上げます。 行政減量・効率化有識者会議につきまして、まず設置根拠でございますけれども、平成十二年十二月十九日の閣議決定、行政改革推進本部の設置についてというものがございますが、この中で、同本部長、これは内閣総理大臣でございますが、同本部長は必要に応じ有識者の参集とその意見の開陳を求めることができるとなっておりまして、これに基づきまして今年の一月、行政改革推進本部長決定によって開催することにいたしたものでございます。 それから、その目的でございますが、この場におきましては、国の行政機関の定員を五年で五%以上純減するための国の業務の大胆かつ構造的な見直しに関する事項を中心に、独立行政法人の見直しに関する事項及び特殊法人等整理合理化計画に基づいて講ぜられる事項に関する重要事項、とりわけ政策金融改革の詳細な制度設計にかかわる事項についても議論を行っていると、こういうことでございます。 次に、期限、任期でございますが、これについては、この定めの中では特に限定を設けておりません。 それから委員の選任でございますが、国の事業を見直すというような趣旨にかんがみまして、幅広くいろいろな御意見を賜りたいということから、民間経営者の方、学識経験者の方、報道関係の方、労働関係の方、自治体関係の方、こういった方々の中から合計十二名を行政改革推進本部長たる内閣総理大臣より選定をさせていただいているところでございます。 以上でございます。
○荒井広幸君 たった二十分しかない中で私がこれをあえてお願いしているということは、これからにつながることだからでもございます。 そうして議論していった、まあよく隠れみのというのが審議会でしたが、橋本行革の中で我々、先生方参加されて、中身を変えていったわけです。いわゆる内閣総理大臣の権限強化、立法能力の強化であります。そういった一環でありまして、経済財政諮問会議はその最たるものであります。これが全く物の見事に隠れみのになっている、こういうことでございます。 今回、この法案の基となりましたのは、いわゆる行政減量・効率化有識者会議であります。では、この中で様々な議論をしたということでございますから、私はお尋ねをさしていただきたいんです。 官から民というふうに言っているわけですから、少なくとも現在、国の所掌している様々な分野、行政サービス、またバックオフィスもあるわけですね、そのための事務所掌もある。こういったものの総項目、何万項目、何万業務、役務、サービス、そういったものあるんでしょうか。各省ごとに挙げていただきたいわけでございますが、総数、挙げていただけますか。国と地方も同じでございます。国と地方のいわゆる業務の総数、挙げてください。
○政府参考人(上田紘士君) お答え申し上げます。 大変申し訳ございませんけれども、国と地方の業務全項目を総ざらえした総数というものは、これらの業務が多種多様にわたること、あるいはその中身の次元がいろいろ違うものでございますので、残念ながらこれを一律に区分して整理したものは持ち合わせてございません。これは各省庁同様かと存じます。 我々は、これら国、地方の業務につきまして、予算あるいは法律等の審議を通じまして毎年御議論をいただいているということに加えまして、今回のような行政改革等の総ざらえの見直しの機会を通じて常時必要性を見直してきている、こういうふうな流れというふうに理解をしております。
○荒井広幸君 有力な四大臣に今日は御質問させていただくわけですが、実態、こういうことでございます。それを束ねている省庁でさえ、そういう数字は持っていないというわけです。把握してなくて何を民間に渡す、何を地方にゆだねる、結果、受益者である国民、応能者である国民が、どんなサービスがどう変わっていくのか、質が上がるのか、その社会的コスト、つまり自分の税金というのはどういう位置に置かれるのか判断する物差しがない。物差しの目盛りがないんですよ、最初から。そして、その物差しは当てるものがないんですよ、何に当てたらいいんだか分からない。それで官から民だ、官から民だって総理は元気よく言う。 公務員をいじめれば、行政をいじめれば、国民の皆さんは我々国会議員も批判をされていますからそれはそれでいいんですが、我々が今度は官僚、行政機構をいじめれば何か人気が上がる、最終的には支持率が上がり、選挙で有利になるというようなムードも漂っているわけです。こうした国民の風潮に対しても我々は物を言わなきゃならない。そのときにいかがなんですか、何万項目あって、どんな国民、皆さんが受益するのか、そのコストはどれぐらいなのか、税金はどうなるのか。 谷垣大臣が増税はやむを得ないものがあると、こういうお気持ちでいらっしゃると思いますけれども、そのものの中で、ああ、やむを得ないなと展開がしていくならいいんですが、最初から必要だ必要だと。今度は、総理は途中から変わっちゃって、検討しろということでございますが、これをやったらどれぐらい今度安くなるのかなと、税金が、思っているわけです、国民は。そういうふうにまた思わせているんですよ。今度の改革やったら簡素で効率的だから税金安くなるんじゃないかと、こういうふうにまで思っているわけでございますが、法制局にお尋ねいたします、長官。 このように、具体的な項目も分からないが頭からがばっとやれと言っている。やっている行政というものはもうこれは必要ないんだと言わんばかりの、公務員はもう無駄なんだと、数が、言わんばかりのこんな大枠の仕組み、こんな法律を今まで出したような経験がありますでしょうか。なかなかこれ難しい話ですが、中央省庁改革等基本法とか例示に出されるんでしょうが、その辺お話しください。
○政府特別補佐人(阪田雅裕君) 委員のお尋ねは、ちょっと前段のところは私のお答えの範囲を超えると思いますので、中長期にわたる行政上の重要課題、それにつきまして政府などがよるべき基準、取るべき方針あるいは法制上の手当てを含めましてこれから講ずべき措置といったようなことを示した法律という点で、現在御審議をいただいております行政改革推進法案に類似する立法例いかんということだというふうに理解をしてお答えをさせていただきますと、私の記憶にあります限りでは、平成七年、村山内閣当時の地方分権推進法、それから平成十年、これは第二次橋本改造内閣であったと思いますが、中央省庁等改革基本法ですね。それから、小泉内閣になりましてからは、平成十三年ですが、司法制度改革推進法といったようなものがこれに類似した例だというふうに言えるかと思います。
○荒井広幸君 議員立法も増えてまいりまして、基本法などという名前のいわゆる宣言法、確かに大枠の中身で国民の御支持をいただきながら物事を進めていく各法に及んでいくと、こういうものも非常に多くなっております。ですから、私はそれを一概に、中馬大臣、否定するものじゃないんです。 しかし、これ、少なくともこの議論聞いていて、子細なものは後でやりますと言われたら、国民の皆さん、これを聞いていらっしゃって、どのように判断したらいいのかなというのは難しいと思いますよ。というのは、国民皆さんが幅広い意味で応益を受けています、行政サービスを。それに見合うもちろん税金を払っていただいているわけです。そういう中で、関心事もばらばらですし、そしてライフサイクルが変わってくる、また職業、地方、いろんなところでの条件が変われば関心事というのはすごく違います。把握できる総数も違う。そういうときに、ばかんともうドラム缶で水を空けたようにコップに入れろと言っているわけです。これはもう消化不良になります。一括法で出しているということのこの不親切さが、国民の納得と賛同を得るという最大民主主義の私は手続、こここそ多様化して混迷する日本には必要だと思います。それを抜かしてきたのが小泉政治なんです。だから、これがそのまま出てきているんですよ。郵政もしかりなんです。 そこで、お尋ねをさしていただきたいというんですが、中馬大臣、こんなにあいまいな中身で法律を通して、その後各省庁等を含めて中身を出してきて、そしてまた制度設計をしていって、法律にするものもあれば政省令でやるものも出てくる。そんなことやるわけですが、何で今急ぐんですか。出てきてからで十分じゃないですか。閣議だけで縛って、閣議だけで進めてきて、全体像が見えてきて出したらいいんじゃないですか。いかがでございますか。
○国務大臣(中馬弘毅君) ドラム缶をひっくり返してばさっとという話でございますが、決して私はそうは思わないんですね。総人件費改革にしましても、これは同時並行的に物事を進めていることは御承知かと思います。有識者会議の皆さん方がかなり具体的に、もう時代的な役割が終わった、あるいは二重行政だといったようなところの、例えば農林統計とか、それから北海道開発局、こうしたものに具体的にそのことも指摘されまして、そしてそれを今詰めているところでございます。法律ができてからばさっとじゃ決してありません。 そして、それの配転の方法も雇用調整本部をつくってという、そこまで具体的に、もうこの法案の議論の中からそのことを同時並行的にやっております。五月が終わってから六月にということじゃありません。もうそういうことで、同時並行的に六月にそのことの大まとめがもう、この実現可能な五%、五年五%という数字もここで確定されるわけでございまして、そういうことも御理解ちょうだいいたしたいと思います。
○荒井広幸君 理解できないんです。 それで、竹中大臣、参考人の御意見なども聞かせていただいたり、まあ子細ではありませんが、斜め読みで衆議院も読ましていただきますと、後で二階大臣にもお尋ねいたしますけれども、まず竹中大臣、国の業務のアウトソーシングよりも、国と地方の役割を明確に役割分担をしてからアウトソーシングというものも考えられるし、当然に、いわゆる財源の移譲を含めた権限というものと、そして一番は住民サービスの質の向上というものに結び付いてくるんだろうと思うんですね。 国と地方の公がやるべき項目、上がってきていないわけですから、その中で何ができるかさえ分からないんですから、さっきの答弁で。しかし、国と地方の明確な仕事、役務、サービス、それから事務事業、どんなことをやっても、そこを明確にしないとすべてが進まないんじゃないですか。御感想を聞かせてください。
○国務大臣(竹中平蔵君) 国と地方の役割分担の明確化が極めて重要であるという強い思いを総務大臣として私も持っております。これは、国は当然、例えば国際社会における国家としての存立にかかわる問題等々、本来の重要な役割があります。それにやはり重点化すべきだと思いますし、住民に身近な行政はできる限り地方にゆだねたい、そういう思いで仕事をしております。こういう見直し、不断に行っていかなければいけない、三位一体の改革の中でもそのような議論が随分となされたというふうに思っております。 今、実は懇談会等々でそういう議論を集中的にいただいていますけれども、その中で、例えば地方分権一括法の、もう一度、一括法的なものをもう一度やはり見直す必要があるのではないかというような議論も出ております。それは大変理解できるところだと私は思っております。 ただ、まあ分権一括法の場合、議論してから五年ぐらい掛かっていますでしょうか。そういうやはり長い目で少し考えなきゃいけない問題がある、そして短期的にできる見直しをやっていかなければいけない問題もある、そういう位置付けではないかというふうに考えております。
○荒井広幸君 これは谷垣大臣も同じように聞いていただきたいんですが、そこを決めないで、で、今、竹中大臣も、今度は交付税の算定、これまで及んで私的勉強会やっているわけですよ。そこが出てこないのにやるというのは、先ほどの三つの例がございましたけれども、自ら辞めると決めた総理大臣がこんなでかい問題を、大枠だけ決めまして、さあ知りませんと言っているのと全く同じなんです。こんな無責任なやり方ないですよ。解散でその総理大臣がいなくなったというなら別ですよ。これは全く納得できないところ多々あるわけです。 そこで、具体的なもので二階大臣、恐れ入ります。前回も質問できませんで恐れ入りました。おわびを申し上げますが、例えば商工中金ですね、再三もう出ているんですが、これ政府の関与の話になると何を関与するのか全然分からない。政府の関与がないとという話じゃないんです。民間の金融機関が十分に自分たちの立場を考慮してもらえなかったという当たり前の市場経済取引の中で、そこを理解して助け合いをしてくれたよと。それが例えば商工中金であったり政策投資銀行であったわけです。今回は商工中金をお尋ねしますけれども。その場合に、政府の関与というものがないと、単に貸し渋りに貸しはがしに今度は利ざやまで稼ぐと。相変わらず同じですよ。そういう銀行だけがただ一つ、二つ増えるだけで何の意味もないでしょうと、こう言っているわけですから。 大臣の、政府の関与、これはどういう中身でどういうイメージとお考えになっているわけですか。
○国務大臣(二階俊博君) 時間が迫っておりますので手短に申し上げますが、商工中金の完全民営化に当たっては、必要な財政基盤を確保するための措置を講ずると、これは行政改革推進法案の中に明記されておるわけでありますが、先般、衆議院の行革特におきましても、この政府出資のかなりの部分の準備金化等強固な財務基盤を確立すべしだという全会一致の附帯決議がなされております。 この二つの重要な御指摘を受けて、我々は今後におきまして制度設計を行っていくわけでありますが、ただいま荒井委員から大変情熱のこもった御意見をちょうだいし、私ども、中小企業に従事する皆さんが本当に民営化して良かったなと、こう思っていただけるようなことに終着点を求めなくてはならないと考えております。
○荒井広幸君 ありがとうございます。 気持ちは同感なところがありますが、次回にゆだねたいと思います。国民による経営というのがある、そして国民すべてが株主でその受益をするという概念ももう一つあるんです。完全民営化にとらわれるべきでないというのが意見でございます。 そして、理事の皆さんに御協議をお願いします。 すべての業務項目を、この委員会の採決をもしされるとするならば、それまでに間に合うように提出を理事間協議でお願いいたします。 委員長、お取り計らいをお願いします。
○委員長(尾辻秀久君) 後刻、理事会で協議をいたします。 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時七分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(尾辻秀久君) ただいまから行政改革に関する特別委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、大久保勉君及び峰崎直樹君が委員を辞任され、その補欠として加藤敏幸君及び和田ひろ子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(尾辻秀久君) 休憩前に引き続き、簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律案外四案を一括して議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○秋元司君 自由民主党の秋元司でございます。大変大臣がお忙しいということを聞いていますから、足早に質問の方をさせていただきたい、そのように思っております。 今回のこの法律の目的は、もう再三この委員会でも議論されております。簡素で効率的な政府を実現するということであります。この点については私も大変同感でありまして、ただ、まだまだこれはプログラム法だという性質もあり、そしてまた、官での役割、そして民での役割、そういったこのすき間、そういった形がまだまだ今の段階じゃ不明確な点があるというのはいささか不安でありますけれども、ここまで審議をしていく中で、やっぱり早く法律も通して、今後は中身の議論をしっかりしていかなくちゃいかぬということでありますから、私もいささかではありますが応援をさせていただきたい、そんな思いであります。 しかしながら、この行政サービス等の低下があるんじゃないのか、そういった国民の不安というのは根強くあるというのは事実でございまして、今日は、そういったいろいろ心配されている点を確認をするという意味でも何点か質問をさせていただきたいと思います。 それで、実はちょっと本論に入る前に一点ちょっと触れさせていただきたいことがあるわけでございまして、この財政再建をしなくちゃいかぬ、もうこれは再三大臣も予算委員会等でも御答弁があったところでありまして、とにかくプライマリーバランスの黒字化に向けてこの歳出削減の具体案が今議論される中に、この地方財政の圧縮というのが一つの焦点になってきております。そのまた延長に、実は東京の財源に手を付けるという話がありまして、こういった議論があるというのも、この東京裕福論というのがどうしても根底にあるんじゃないかなと思うわけでありまして、先般、同僚議員の中川委員が東京の実情についてしっかり議論させていただいたところでございますが、そしてまたお訴えをさせていただいたところでございますけれども、私も非常に同感をする部分が多いわけでありまして、特にこの法人二税の分割基準の議論であるとか、又は人口基準等のこの分配基準を別枠で設けるだとか、こういった話、大変私は危険な話じゃないかと思っているわけであります。 それで、前者の話でいいますと、事実上これが国税に移管されれば、東京都としては毎年一千七百億、それでプライマリーバランスが実現される、均衡が実現されるであろう二〇一一年に、もう一兆円近く東京から予算がなくなってしまう。 また、先ほど人口基準の話もさせてもらいましたが、これは一兆二千億でありまして、東京全体の予算は約四兆ちょっとでありますが、そのうちの一兆二千がなくなるというのは、これ本当死活の問題であって、本当に危機を覚えるわけであります。 まあ、東京は見たからには裕福でありますけれども、先般の話もありましたとおり、やっぱり東京、この都市部には都市部のやっぱり特殊事情があるというのは私は事実だと思っているんですね。ですからこそ、いろんなことの中で地方ではない掛かる経費というのが多大にあるということも私は現状であると思うので、今の現在の状態のままでこの議論を進めるということは私もいささか反対、そういった思いが強いわけであります。むしろ私は、もっとこの東京にどんどんいろんな意味での都市部対策で予算を投下していただきたい、そういった思いも持っております。 それで、ひとつ今日は、私の言葉じゃなくて、アメリカが言った言葉を少し紹介させていただきたいと思うのですが、ニューヨークのコロンビア大学で発表になった議論でありますけれども、ひとつ御紹介させていただきますと、ある経済がより高度の所得水準に達するためには、経済力を集中すべき中心地をまず開発することが必要だと。又は、一定の経済進歩が他の地点の成長を促す。そして、地方の方には怒られちゃうかもしれませんが、多額の公共投資を余り国内の恵まれない地域に振り分けることは危険だという。 これは私の言葉じゃなくてアメリカが言った言葉でありまして、そういった点から、こういった議論からしますと、まず、都市部にもまだまだ本当に整備をしていかなくちゃいけない。特に羽田の拡張問題を始めこの首都圏の三環状道路の整備、こういったものを本当に早期に予算を掛けていただいてフルに整備していただくと、これにまつわる経済効果というのは本当に計り知れないものがあるというのは幾つかの民間団体が出しているところでございまして、こういった経済効果の下に税収をぐっと上げて、そのことによって政府が目標としているものに持っていくと。 それは、財政再建もしかり、そしていろんな各地から公共事業も含めた要望が来ていることもしかりでありますが、とにかく税収をぐっと上げる、そのためにはこの都市部をまずしっかり重点的に整備を整える、私はこれも一つの予算配分の上での政治の決断であり、私は大きな改革の一環だという思いがあるわけでありますが、ちょっと財務大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 秋元委員が東京の御選出と、御出身という立場からおっしゃったことはよく分かるわけであります。 私も選挙であちこち応援に参りますと、都市部では、これだけ税金払っているのに、払った税金はみんな田舎の方に持っていかれるじゃないかというような御不満がありますね。他方、今度過疎地へ行きますと、自分のところで子供を産んでも就職先がないし、みんな東京へ行ってしまった、あるいは大阪へ行ってしまったと。だけど、栄えているのは東京だけで、おれたちのところはいいところないというような議論もあって、私はかねがね、日本の政治をやっていくとき、都市党と田舎党が対立するような構図は余りうまくないんじゃないかなと、何とかしてその両方がやっぱり共存共栄できるような道を考えるべきじゃないかという思いをずっと持ってまいりました。 それで、今、要するに税源移譲等々の問題でいろんな議論がございますが、税を所管してまいりますと、国税であれ、これ地方税であれ、どうしたって人口が集まり、そしてまた経済活動が集中する都市部に税というものは集まってくる、偏ってくるという傾向がございますから、これはその調整をどうするかと。国税の方は全体で使えばいいわけですけれども、地方税の場合にはどうしても偏在をどうするかという問題は何らかの解決をしなきゃいけないと。 これは引き続き今も課題だと思います。従来はこれは交付税、地方交付税で国の責任でやってきたわけですが、今後果たしてそういう仕組みでやっていくのか、それとも地方の中でどういう、何らかの調整をする機能を入れていくのか、この辺りも相当議論していきませんといけない段階になってきたのかなと思いますが、ここらは極めて大きい議論でございますので、これ以上、今、竹中大臣もいらっしゃらないところで一人だけしゃべってもいけませんので、このぐらいにとどめさせていただきます。 そこで、やはり全体の税収を上げて、仮に都市で上がった税を過疎地に持っていくとしても、それならまず都市の活力を高めるべきではないかという御主張ですよね。
○秋元司君 はい。
○国務大臣(谷垣禎一君) それで、私は、これは小泉内閣でもかなり意を用いてきたところだったと思うんです。かなり、やはり冷え切った経済の中で都市に集中をしていくということで、まずそこから突破口を開いていこうという形を取って小泉さんはやってこられた、こういうふうに思っておりまして、それは結局、現在の十八年度予算におきましても、これは必ずしも税収を確保するという観点からやっているわけではありませんけれども、我が国の国際競争力を強化していかなきゃいけないと、こういう観点から、委員がおっしゃった大都市圏拠点空港整備ですね、要するに羽田の再拡張事業、それから三大都市圏環状道路、こういった事業には重点的な投資をできるような予算を組ませていただいたつもりでございます。
○秋元司君 本当、一定の御理解をいただいたと思っております。本当、小泉内閣の私は一つの成果というのは、正にこの今まで光が向けられてなかった都市対策を本当に大胆にやっていただいた、これは私は非常に小泉内閣の中で、私自身としてはある程度点数を差し上げたいなと思う部分であります。それ以外についてはいろいろとありましたけれども。 いろんなことの中で、引き続きこういった議論があるということを常に財務省の中でも頭に入れていただいて、今日は総務大臣いらっしゃいませんが、常にフェアな議論をしていただきたい。そのことをお願いをさせていただくわけであります。 そういったことに関しまして、ちょっと首都機能移転について少し触れさせていただきたいんですが、まあ、この議論というのは私が国会議員になる前にもう既に国会で決められていた話でありますので、今更私ががたがた言うのはあれかと思うんですが、確かにこの目的そのものは非常に私も共感を受けるところがあるんです。ただ、今現在において、財政再建をしていかなきゃならないということを考えますと、果たして今現実的な話なのかなという思いと合理的な話なのかなという思いがありますね。 ちょっと、国交省来ていますよね、お伺いしたいんですが、現在この事前調査費も含めて、そしてまた、この首都機能の移転等にかかわる試算表という、試算というのが出ていると思うんですが、試算費ですね、数字言ってもらえますか。
○政府参考人(内村広志君) お答えいたします。 首都機能移転に関する費用につきましては、内閣総理大臣の諮問機関でございます国会等移転審議会が平成九年十月に試算をしております。それによりますと、三権の中枢機能が一括移転をすると、そういった想定の下でございますが、費用の総額が約十二兆三千億円、うち公的負担が四兆四千億円という試算を出しております。 その後におきまして、平成十四年十月に、衆議院の国会等移転に関する特別委員会の命によりまして、その後の社会経済状況を踏まえまして衆議院調査局が移転の規模及び形態等を見直して試算した結果がございます。これによりますと、総額四兆七千億円、うち公的負担が二兆四千億円という結果になっております。 また、行政の調査費についてでございますが、国会等の移転に関する調査関係の予算につきましては昭和六十三年から計上をされております。平成十八年度まで十九年間の予算、これ旧国土庁時代及び国土交通省になってからの合計を単純に合計いたしますと三十九億九千九百万、約四十億円となっております。
○秋元司君 まあ大きなお金であります。 もう国土保全という観点から関しますれば、まだまだ実は公共投資やってほしいという声は本当に根強いものがありまして、しかし現在、今の国の財政状況を見ますと、今年も三%カットしなくちゃいかぬのかなとか、そういう話もありまして、今現在やらなきゃいけないところもまだなかなか予算の問題で行けてないという現状がある中に、これだけの費用を投下する予定と。そして、実は国だけじゃなくてこの誘致に賛成している自治体も、又は反対している自治体もそれぞれ職員を置いているんですよね、担当を置いて。そしてまた、それなりの啓蒙活動を行うためにパンフレット等を作る、これに日夜努力をされているわけであります。 私は、この財政再建というのが成し遂げられるまでは早々にこの話が進行するのはなかなか難しいんじゃないか、現実的に、そういった思いがあるわけでありまして、そういったことが結論付くまでは、しばらくこの話は凍結だという決断もどっかで私は必要なんじゃないかなと思うわけでありますが、財政当局の立場から、財務大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 私もかつて国会移転に関しては西の方に引っ張るべしという議員連盟に参加して活動しておりましたので、過去のことを急に口をぬぐったようなことは言いにくいんでございますが、私は今でも国会移転あるいは首都移転、これは防災とか危険分散とか、それから危機管理という観点からやはり十分検討すべき要素はあると思っているわけでございます。 しかし、今もお話しのように、これはやはり単に調査というだけじゃなしに、具体的に考えるとなると膨大な経費をこれは要さざるを得ない。また、それがある意味では効果が出てくるということもあろうかと思いますが、財政再建とどう平仄を合わせるかということは十分考えながら議論をしなければならないことだと思っております。
○秋元司君 現実問題としてはなかなか私も進まない話だと思っております。ですけれども、先ほど申し上げたように、目的についてはまあある程度私も必要なことかなという思いもありますので、しかし、まあいつになるか分からないもののために都道府県がそれぞれ職員を置き云々というのはなかなか理解し難いものがあると思う中で、その辺を、一度私は国会の場でも決断をするべきときがあるんじゃないかなと、そのことだけ言及をさせていただきたいと思います。 続きまして、本論に入らしていただきたいと思います。 政策金融につきまして何点かお伺いさしていただきたいと思いますが、この件につきましては相当もう衆議院でも、またこの参議院でも議論してまいりましたので、ある意味、確認という意味の要素が強いわけでありますが、まずこの完全民営化を行おうと今議論されている日本政策投資銀行のこれまでの実績における役割、また、あったことによって当然良かった面もあれば悪かった面もある、そういった点につきまして、ちょっと大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 私は、政策投資銀行は、民間金融機関にはないいろいろな金融技術というものを中に蓄積してきた、なかなかいい組織として役割を果たしてきたと、監督官庁だからというんじゃなく、率直にそう思っております。つまり、伝統的なインフラ整備ということもありますが、プロジェクトファイナンスや、それからベンチャー育成、それから地域再生、事業再生といったような分野、それから、そういったところに対する事業評価、それから地域連携、こういうノウハウを中に蓄積をしていると思います。 それから、手法でも、出資と融資を組み合わせた長期のリスクマネーの提供、こういったようなことも行ってまいりまして、我が国の経済活力の向上であるとかあるいは持続的発展、豊かな国民生活、こういう上で私は貴重なやはり資源を持った、そして役割を果たしてきた機関であるというふうに考えております。
○秋元司君 私も、本当、大臣と同じ思いがいたしまして、やっぱり民間じゃなかなか手が届きにくいところ、そこをしっかりこの政策投資銀行がその役割を担ってきたんじゃないかなと思うわけであります。ただ、時代の流れなんでしょうか、それなりの決断というんでしょうか、完全民営化をするというのが一つの方針でありまして、今おっしゃられた、なかなか民間が手が届かないところのビジネスを行ってきたのに、果たして民間になってはできるのかなという単純な思いはあると思うんですね。 そういった中で、完全民営化後のこのビジネスモデルというのをどのように考えていらっしゃるか、ありきたりの話で恐縮でございますが、大臣、お願いします。
○国務大臣(中馬弘毅君) 政策投資銀行が戦後の復興の中で、また基礎的なインフラや大きな産業の基本をつくっていく、これに対して大きな役割を果たしてきたことは、財務大臣、今述べられたとおりでございます。 今後これを民営化していくわけでございますが、今までの、これ民営化したからといって、一般の銀行とは私は違った非常に大きなノウハウを持っていると思うんですね。地域再生、特にこれからは都市開発とか、あるいは今古くなった都市を再生するといったことも含めた再開発事業が公的な立場でやっていかなければなりません。そのときに、一つの過去の経験も生かした、何といいますか、コンサルタント的な、しかも自分でちゃんとファイナンスができる、これはもう大変な私は評価される、期待される金融機関じゃないかと思っています。各市中銀行には到底できなかったことをこれがやれるわけでございますから、そういうことを生かして、私は、民間になっても逆に非常に期待される、また大きな役割を担える銀行になるものだと、このように確信をいたしております。
○秋元司君 正に大臣が触れられた、民間にできなかったことをやる、そこは本当のポイントでありまして、じゃ、なぜ民間ができないかという議論になると、それは民間がなかなか手を出しにくい、イコールもうからないからやらないのかなという懸念もあるわけでありまして、そこを民営化し、そして民間から潤沢な資金調達を行って、それでもって金融サービスを行う、出資サービスを行う、ここに非常にやっぱり不安があるのは当然のことだと思いますね。 ちなみに、この資金調達についてどのようなモデルを考えていらっしゃるか、ちょっとお伺いしたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 先ほどからのこの御議論、現在でも確かに民間でできない仕事をやっているわけですが、自分の中で収支相償うという原則でやってきまして、一般会計から資金を投入するというような形ではなくて収支相償うという形でできている、したがって民営化が可能であろうという判断の背後にはそういうことがございました。 ただ、やはり長期に、出資と融資を組み合わせたようなリスクマネーを長期に供給できるかどうかというところがやはりこの金融機関のレーゾンデートルにかかわってくるんだろうと私は思っておりまして、それがしっかりできるような組織形態をつくっていかないと、なかなか、せっかくいいものを持ちながら、じゃ、それが民間の金融機関として力を発揮していくというわけにはなかなかならないだろうというふうに思っておりまして、したがって、そういう資金運用に即した、安定的であり、かつ多様な資金調達基盤を確保する必要がある、このことを旨として制度設計をしていかなきゃいけないと思います。 具体的には「詳細な制度設計に向けた論点整理」という中でも議論いただいているように、債券や借入による調達、これはもちろん必要でございますが、それと同時に、預金によるホールセールの調達等々について検討をして見通しを付けていく必要があると、このように思っております。
○秋元司君 今の段階ではそこまでの議論しか多分できないんじゃないかと思うわけでありまして、ただ残念ながら、今日の日経新聞の一面にどんと、資金調達の、完全民営化後になる、過渡期の間の、何といいますか、資金調達につく政府の関与度がちょこっと書かれているというのも一部ありまして、あれが本当なのかどうなのかは分かりませんが。 いずれにしても、この資金調達面において、やっぱり何だかんだの政府の関与がなければなかなか出だしとしては難しいんじゃないかなという思いはあるわけであります。その辺は今後しっかりまた議論さしていただきたいと思いますが。 この人材育成についてどのように考えていらっしゃるか。というのは、先ほどもお話しになられた目利きの問題ですよね。この案件はいいとか悪いとか、このプロジェクトはいいとか悪いとか、なかなかまあ人間一〇〇%はないわけでありますから難しいんでありますけれども、そんな中でも、より確実だと思われているものと、そしてまたこれはあくまで危険だと、しかし危険なものにも多少、正にリスクマネーと言われるように、そういった分野にお金を回していきませんと本当に民間としてできるのかなという不安もあります。 その人材育成について、これは中馬大臣ですか、どのように考えていらっしゃるか。よろしいですか。どちらでも結構です。
○国務大臣(中馬弘毅君) 財務大臣の方がいいのかもしれませんが。 先ほど言いましたように、過去にそうした役割を果たしてまいりましたそれぞれの企業なり、あるいは地域の開発等につきまして、これを何といいましょうか、精査する目利き的な能力を持った方が非常にたくさん抱えております。これを生かしていくことは私は大事だと思いますし、これが今回、これからのこの新銀行の一つの売りになっていくことも十分に考えられます。
○秋元司君 まあこれは本当に難しい制度設計の話だと思いますから、じっくりこれは議論をしていかなきゃならないと思っております。 先ほどの冒頭の谷垣大臣のお話をいただきましたこの正にリスクマネーでありますね。大臣が先に触れていただきましたけれども、このベンチャーに対する出資、これは非常に政策投資銀行の役割、私はすばらしいものだと思っているんですよ。 今、最近ファンドブームになりまして、やたらいろんなファンドが出てきまして、それによってベンチャーとして成功したところもあるんでしょうけれども、基本的に今、私募債的に集めているファンドというのは株を売り抜けるというタイプでございますから、公開すればすぐ売り抜けて現金化して終わっちゃうという性質のものも多いわけでありますけれども。 当然、この日本政策投資銀行の出資におけるこの株に対する出資というのは恐らく長期的なものだというニュアンスが強いでしょうから、ある意味、企業における安心した財務体制を維持するという私は側面が非常に強いんじゃないかと。特にベンチャーなんというのはお金の出入りが激しいですから、本当に安定した株主に持ってもらうことが大事であって、今現在の市中の民間銀行ですともう五%というのが一つの枠ですからそれ以上持てないわけなんで、ここにこの政策投資銀行が場合によっては五〇%を超える形で持ってもらってしっかり経営をやってもらうというのは大いに私は意義があると思っているんですが、引き続き、こういったものについてこの長期のビジネスモデルの中に入れてもらっているのかどうかも含めて、また、よく長期長期という言い方をしますけれども、長期というと大体何年を指すものなのか。その点も含めてちょっとお答えいただきたいなと思うんですが。どうぞ、政府参考人でも。
○政府参考人(林信光君) 御質問の件でございますけれども、現在の政策投資銀行におきましては、五年、七年ぐらいの中期のものから、二十年、三十年といった長期のものまでファイナンスをさせていただいているところでございます。そういった機能も含めまして、今後の詳細設計の中で御指摘のような点を十分検討させていただきたいと思っております。
○秋元司君 是非この件だけは、私も友人にもうベンチャーの仲間が多いわけでありますから、彼らが期待をしている部分だと思うんで、是非これはしっかりと実行できるような制度設計をお願いをさせていただきたいと思います。 続きまして、この政策金融機関の件であります。いわゆる国金、中小公庫、商工中金と言われているところでありますが。経済産業省はお越しいただいていますね。今までこれらの金融機関が果たしてきた役割、そしてまた今中小企業からこの点が本当に心配だなと言われている一本化なる中で、果たして機能が残るのかな、いろんな不安が飛んでいると思いますが、そういった声も含めまして、実績も含めてちょっとお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(望月晴文君) お答えいたします。 中小零細企業にとりましては、事業資金の円滑な資金調達というのは、極めて重要な課題と申しますよりは、最も重要な課題であろうかと思っております。 中小企業向けの政府系金融機関は、今先生御指摘の三機関を中心として、三機関がそれぞれ特徴を生かしながら民間金融機関からの借入れが難しい中小零細企業に対しましても成長性などを見込んで目利き能力を発揮しながら融資を行ってまいりました。また、一時の金融が一番厳しいときに貸し渋りや貸しはがしが行われていたようなときにも安定的な資金供給を行ってまいりました。 規模と申しますれば、中小企業金融、まあいろいろ変遷いたしましたけれども、約二百六十兆円ぐらいの中小企業金融のうちの三十兆弱を、一割強を負担して、安定的に供給をしてきたということでございます。中小企業向け政府系金融機関は、中小零細企業にとりまして非常に頼りになる金融機関としてこれまでも重要な役割を果たしてきたということは、例に、枚挙にいとまないということだと思っております。
○秋元司君 本当、今答弁がありましたとおり、これらの政策金融機関が果たした役割、私、非常にすばらしいものだと思っておりますし、特にこのセーフティーネット機能を本当に果たしてきたんじゃないかと思います。特に、創業時の支援などはなかなか民間の市中銀行じゃ支援が得られないというのが実情でありますから、そういったところに対してぴしっと無担保で、まあ当時は第三者の保証人というのがありましたけれども、国金において創業支援が上げたということは、非常にそれによって救われた企業も多かったんじゃないかなと思うわけであります。 今回、この政策金融を民営化したり、また一本化のそういう議論の中に、何といいますか、債務残高が九十兆もなってしまったと。これは、各世界から見れば異常な数字だなんということが議論の一つとして言われたわけでありますが、私はこれは別に否定的に見ることないと思っているんですね。というのは、日本というのは中小企業が非常に多い国家であるというのはもう御承知のとおりでありまして、そういった中小企業を支えるためにはなかなか民間じゃできないところがあるわけでありまして、それをしっかり政府が支えてきたわけで、そこについて何か民間の金融機関が民業圧迫だということがあれば、私はこれ、単なる民間の怠慢だと私は思っています。もっともっと民間は努力して、いろんなビジネスモデルを想定して融資をし、出資をし、そしてまた人も見る、そういったノウハウを身に付けてくれば、決して国に行くことなく普通に民間金融機関に多分お客さんは行くわけでありますから、それを民間が出してくれないからこういう政府に行くわけなんで、何といいますか、貸付残高を見て、これは大き過ぎるからいかぬとか、又は民業圧迫などはいかぬというのは、私は、こういった議論は本当に非常な危険な議論じゃないかと、そして日本の今の現状を余り把握していない議論じゃないかと、私はそう思っているところであります。 そういった中でこれを一本化していくわけでありますけれども、単純に一本化といいましても、この国金のお客さんの層、そして中小企業のお客さんの貸出しの、預金の、平均を見ても、国金はまあ大体六百万ぐらいでありましょう。中小公庫は三千万ぐらいでありましょう。特に国金に至っては、余り、ビジネスモデルがいいか悪いかとは別に、経営者のやる気とか信用力である程度出していくような性質を持ったのが国金の性質である。特に、飲食を対象とした環衛的な要素も私は強いと思っていますし、むしろ中小公庫が出すところはしっかりビジネスモデルを立てて、本当に、ある意味、企業の経営ということで、これが本当にもうかるかもうからないか、そういった面に即して融資を出しているのが私は中小公庫じゃないかと思っているわけでありますが。 そういった機関を一本化するということは、非常にある意味画期的なことであると思うんですけれども、本当にできるのかなという思いがありまして、当然、国金の支店の数、中小公庫の支店の数も、きめ細かいサービスということを考えますと、全然現在は違うわけでありまして、そういうことから勘案しまして、この制度設計、ちょっとこの件についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(中馬弘毅君) 今回の政策金融改革につきましては、中小公庫や国金、生活金融公庫、これが担ってきました、中小企業、零細企業等の資金調達支援機能、これは新たな政策金融機関にしっかりと残すと、こういうことにいたしております。 また、この新政策金融機関の組織の在り方についてですが、これは昨年末の行革重要方針におきまして、借り手側の視点に立った効率的な組織となるように努める、また専門の窓口設置、人材育成など専門性の活用、強化に取り組む、こういったこともちゃんと規定されているわけでございます。 これを受けまして、行革推進法におきましては、国内金融の業務を行う部門にあっては、当該業務の様態に応じた区分を明確にしてその内部組織を編成するものとする旨や、専門的能力を有する職員の配置及び育成を可能とするものとした旨も規定をしているところであります。 また、今後の具体的な制度設計に当たりましては、簡素で効率的な組織とすることを基本としつつ、利用者の利便性の維持向上という点も踏まえまして、政策や実情に精通した職員の育成、配置、それから支店網の在り方、これについても検討してまいりたい、このように考えております。
○秋元司君 そういったことを念頭に入れて制度設計を行うということでありましょうから、これからが本当大変な私は道のりだと思いますので、我々もしっかり議論をしてまいりたいと思います。 ただ、大きな枠組みとして国内融資とやっぱり海外融資ですね。新しくJBICさんが来るということ、JBIC機能が入るということでありましょうから、ここは本当にぴしっとすみ分けをしておかないとどうしようもならない部分がやっぱり私は大いにあろうかと思いますから、この点だけは私から改めて触れさせていただきたいと思っております。 商工中金については、これは完全に民営化の道でありまして、いろんな中小企業又は中央会からも心配の声が飛んでおります。時間がないんで私の方から話をさせていただきますが、やっぱり今まで商工中金が行ってきた機能、これはしっかり民営化後も私は残していただきたいと思いますし、一番みんな心配しているのが今、何といいますか、自己資金の中の、全体の八割が今政府出資ということで四千億入っていらっしゃる。このお金がいきなり引き揚げられると怖いという話をずっといろんな方から私もされておりますので、この辺を完全、株の売却が成るまで、又は成ってからどうするのかという話もありますけれども、まあそれまで少し政府もある程度自立するまで応援してあげる、そういった姿勢だけは残していただきたいなと。これはもう要望だけさせていただきたいと思います。 続きまして、公益法人改革についてお伺いをしたいと思います。 この公益法人改革、私は、本当にこれはある意味画期的だなと思っているわけでありまして、正にある意味財団の中には──どうぞ、どうぞ大臣、お時間がございますから。財団の中には、何といいますか、幽霊財団とかもはやもう役目が終わった財団も、何か名前だけ残って、場合によっちゃ何かいかがわしい人もいるとかいうこともちらほら聞いてくる話もありますから、やっぱりここらで一斉に整理をしていく問題、そしてまたある意味天下りの問題、そういったこともやっぱり議論をしていかなければならない点であると思いますが、ただ、まじめにやっている公益法人も、これはもう本当にこっちの方がむしろ多いわけでありまして、ここをどうやって引き続き残してあげるか、これが私は大事だと思っています。 その中で、認定の基準について、実は非常に多くの財団、公益法人の関係者からどうなるんだという声が飛んでいるんですけれども、その辺についてお伺いしたいわけでありますが、一番先に、年間の事業費で、ひょっとしたらある一定の事業規模が、ある役所といいますか、認可をする、認定をする機関側がある一定の事業規模というものを単純に数値を考えて、それ以下だったらもうばっさり認定法人の認可は切って一般法人になってもらえばいいんじゃないかというふうにされるんじゃないかという心配もあるようでありますが、この辺についてちょっと御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(中藤泉君) お答えいたします。 公益法人の認定法案では、今の御質問の年間の事業費が一定額以上でなければならないと、そういった認定基準は設けておりません。
○秋元司君 まあそういう心配があったので今あえて聞かしていただいたわけですが、この条文を読んでみますと、特に十五条ですか、ここに百分の五十、まあ大体半分でしょうか、公益事業を年間事業費の中の半分以上やらなきゃいけないという規定もあるわけでありまして、それをクリアするためには当然いろんな事業をやるわけでありますが。 ここの十五条の中に一、二、三とそれぞれ番号を振られていろんなケースが書いてありますが、ここに書いてある中に内閣府令で定めるものとするという記述があって、それぞれ公益性の事業又は収益事業、すべて内閣府政令で定めるというふうに書いてありますから。しかし、この内閣府政令というのはまだ決まっていないという話でありますので、これをやっぱりしっかりしたものを私は作ってもらう必要があると思いますし、特に、実際収益事業という数字に表れていなくても、本当にボランティア的な活動でしっかり公益事業をやっているというケースも多々あるわけでありますから、それを内閣府令で定めるところによる計算で、まあどういう計算になるのか私分かりませんが、結果的に実際公益事業を行ったという数字を仮想的に出すと、それがトータル的に認定基準に当てはめるという話になるんじゃないかという話を聞いていますから、是非私はそれを信じさせていただいて、もう時間がないから余り聞きませんけれども、是非そういったことを要望させていただきますので、中身のある内閣府政令にしていただきたいと思っております。 次が、大事な話でありますが、この認定基準を決めるであろう、今まではそれぞれの監督官庁があったわけでありますけれども、今度は民間のいろんな有識者による委員会でそういった基準を決めるということであります。これにつきまして、やっぱり委員会の委員の選定、これはもう本当オープンなものにしてほしいし、むしろ私は現場の人の声が反映されるようなものにしてほしいという思いもございます。そして同時に情報公開、このことも私は大事なものであると思っていますが、その辺についてちょっと御見解をお伺いしたいと思います。
○副大臣(山口泰明君) お答えいたします。 今回の改革の趣旨はでございます。公益性を現在の主務官庁の裁量による縦割りでなく、統一的に判断する透明性の高い仕組みをつくることでありまして、新たな制度においてはこの趣旨を徹底し、専門的知見を有する合議制の機関の意見に基づき公益認定等を行うこととしております。その際には、秋元委員御指摘のように、合議制の機関が法人の実態を的確に把握した上で適切な公益認定や監督を行えるようにすることが重要であります。 このため、公益法人認定法案では、国の合議制の機関である公益認定等委員会について、その委員には、人格が高潔であって、委員会の権限に属する事項に関し公正な判断がすることができ、かつ法律、会計又は公益法人にかかわる活動に関して優れた識見を有する者という要件を満たす方を任命をすることになっております。公益認定委員会は、公益法人の方を含む関係者に対し、意見の表明、説明その他必要な協力を求めることができること、公益認定委員会の答申や勧告の内容、毎年の実務の処理状況を公表することと定めております。
○秋元司君 ありがとうございました。 今の点をしっかりやっていただいて、そしてこの情報公開、これを是非やっていただきたいと思うんです。特に、情報公開の件についてはもう申しませんが、これがなければみんな不安がりますので、是非よろしくお願いしたいと思います。 予定された質問ございましたけれども、ちょっと時間でございますから、ここで質問を終わらせていただきたいと思います。 以上です。
○委員長(尾辻秀久君) 午後三時に再開することとし、休憩いたします。 午後一時四十一分休憩 ─────・───── 午後三時開会
○委員長(尾辻秀久君) ただいまから行政改革に関する特別委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律案外四案を一括して議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山下栄一君 休憩の後の最初の質問をさせていただきますが、まず最初に政策金融の件ですけれども、平成十三年の特殊法人等の整理合理化計画で宿題となっていたものが、一つの道筋をつくって新たな政策金融、統合された機関を一つつくるという、そういう法案が今回提出されておるわけでございますけれども、既存の八つの金融機関を一つに統合する、もちろん行革の観点からメリットがあるわけですけど、そのメリットと、しかしまた一方では様々な意見があり、最終的にはこの法案の形ではない意見もあったわけですが、与党内にもあったと思います。 そういう形で、特に小泉総理のリーダーシップでそういう一つの新たな統合機関へと、一つだけつくるという、そういうふうになっていくデメリットの部分もあると思います。また、デメリットを回避するための、できるだけ縮小していくその配慮、どういうふうになっておるのかということを御説明、まず中馬大臣にお願いしたいと思います。
○国務大臣(中馬弘毅君) 政策金融改革でございますが、経済全体の活性化を考えれば、必要な政府の関与、これは残しながら、民間にできることはもう既に政府の方は撤退していくという方向で、現在の現行の政策金融機関の担っている機能を抜本的に見直しまして、完全民営化、廃止される機関の機能を政策金融の外に切り出すとともに、必要最小限の業務を一つの新たな政策金融機関に担わせるということにしたわけです。これにより簡素で効率的な政府の道筋が確かなものとなると考えております。この改革を通じまして、政策金融機関の民業補完の原則が徹底され、効率的な政策金融機関の経営を追求していく、この考えでございます。 今、デメリットがあるかないかのお話でございましたが、政策金融機関の統合に関しまして、国民一般、中小企業者、農林水産業者、この資金調達等借り手の利便性の低下を、これを懸念する声があります。このうち新政策金融機関の機能につきましては、国民一般、中小企業者、農林水産業者の資金調達を支援する機能、資源の海外における開発、取得の促進、国内産業の競争力の強化の維持向上、これらの機能はしっかりと残すことを、これもちゃんとうたっております。 また、借り手の利便性につきましても、行革推進法におきまして、新政策金融機関の組織設計に当たりまして国内金融の業務を行う部門と国際金融の業務を行う部門とを大別するとともに、当該部門ごとに専門的能力を有する職員の配置及び育成を可能とする、この旨を規定をいたしておるところでございます。 今後、詳細な制度設計に入るわけでございますが、これを踏まえまして、その制度の企画立案を行う中で、借り手の利便性の維持向上に配慮しつつ、新政策金融機関の機能がしっかりと果たせるような組織設計、これを行っていきたいと思っています。
○山下栄一君 与謝野経済財政政策担当大臣にお聞きしたいと思いますけど、様々な意見がある部門でございますので、特に経済財政諮問会議でもいろんな幅広い議論があったというふうに思います。これは報道でも紹介されておったわけですけど、この法案提出された段階で、もう一度、懸念も含めてどういうふうな議論があったのかということをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) さかのぼりまして、昨年、衆議院選挙が終わったころからのお話を申し上げますと、衆議院選挙が終わりまして、その当時、自民党あるいは公明党の中で政策金融機関をどうするのかという議論が始まりました。そういう議論をしております最中に、まず商工中金から民営化したいと、そういうお話がございました。しばらくしますと、今度は政投銀からまた自分たちも民営化路線で行きたいと、そういうお話がございました。また、公営企業金融公庫からは自分たちは国の機関をやめるということで、三つのことが片付いたわけでございます。残る国金、中小企業金融公庫、農林漁業金融公庫、沖縄、そしてJBIC、これらの扱いが実は諮問会議で大いに議論になったわけでございます。 沖縄公庫については、やはり沖縄公庫ができましたときのいろいろないきさつ、また今の沖縄の経済状況等々を考えまして、沖縄公庫は当面存続した方がいいという意見が強まりまして、結局は問題になりましたのは国金と中小企業金融公庫、農林公庫、それからJBICの扱いでございます。 結局は、議論としては、一つは中小企業金融をどうするんだという問題、それからやはり国際金融を通じて援助的な機能も果たさなければならないし、また資源獲得あるいは国際競争力を強化する面からのきちんと旗を立った日本の政策金融機関というのはやっぱり必要だと。いろんな意見がございまして、私は、一つに統合する案、二つに統合する案、三つに統合する案をそれぞれ諮問会議に出して議論をしていただきました。 そこでは、できれば一つに統合したいという御意見が強かったものですから一つにするということにいたしましたが、相変わらずそのときにはやはりJBICの扱いが真剣な討議の対象になりましたので、これにつきましては安倍官房長官の下に有識者の方々に集まっていただいて、JBICあるいはODA、対外援助の在り方等について真剣に御議論をいただき、安倍官房長官の下できちんとした方向性を示した報告書をお作りをいただいて、その線に沿って今の案ができ上がったわけでございます。
○山下栄一君 どうもありがとうございます。 国金もそうですし、中小企業への支援という観点からも商工中金、中小公庫、それなりの意義があり、貢献もしてきたという部分もあると。特に国際金融と国内金融を一緒にすることについてはどうかという、我が党も含めて与党でも様々な議論があり、御要望もさせていただきまして、そういう懸念の部分をできるだけ縮小していくという、そういう取組もしていただいて今日に至っておるわけでございますけど、財務大臣の観点からも御意見賜りたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 中馬大臣、与謝野大臣の御答弁で尽きているわけでございますが、メリットという点を大きく申し上げれば、やはり民間部門の成熟に伴って今必要な政策金融機関は何かという検討を重ねたということが、やはり今の体制に合った政策金融をつくれるというメリットがあると思いますし、更に技術的に細かく申し上げるならば、共通化して例えば管理部門を一元化するとか、あるいは支店網を整理するとか、あるいは事務経費の削減等々の、何というんでしょうか、簡素化といいますか、そういうメリットがあるんだろうと思います。 で、デメリットの方は、これは今も御議論がございましたけれども、政策金融機関の、ユーザーの方々のいろいろヒアリングをやりますと、やはりそれぞれ専門機関として、例えば今もお話があった中小金融であるとか、いろんなことが本当にかゆいところに手が届くようにできるんだろうかと。つまり、今までの機能、それから専門性と、こういうようなものが維持できるのだろうかというような御懸念がございましたし、今、与謝野大臣からJBICについても御答弁がありましたように、長い間JBICという、長い間といいますか、統合しましてから、JBICというブランドがようやく世界的にも認知を得てきたという段階で、そういうブランドの力によって日本のこういう体制を評価していただいていた、そういうものがこれからも生かされるんだろうかというようなこと。あるいは、やはり国内部門と国際部門が違う面があるんで、そこのところがあいまいになってしまいやしないかとか、円借款部門との有機的な連携が必要じゃないか、あるいは職員の専門的能力をどう維持していくか等々の御懸念があったところだろうと思います。 したがいまして、今、中馬大臣の下で詳細な制度設計を検討していただいているわけでございますが、当然のことながら、こういう懸念を乗り越えられるような制度設計に持っていかなきゃいかぬということだろうと思います。
○山下栄一君 ありがとうございます。 沖縄公庫の件で、今日は小池担当大臣にも来ていただいておりますので、三点ほどお聞きしたいと思います。 沖縄本土復帰ですね、一九七二年、昭和四十七年五月十五日、もうすぐ三十四周年迎えるわけですけれども、十年計画で開発計画、また振興計画、今第四次の、四回目の十か年計画だというふうに思っておるわけでございますけど、このように相当の公金も投入しながら今日まで格差を解消するための取組をやってきたわけですけど、沖縄振興のこの三十四年間の評価をどのようにされるか、小池担当大臣にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(小池百合子君) 今御質問の中にもございましたように、沖縄が本土に復帰して以来、三次にわたりまして沖縄振興開発計画ということをしいて、それに基づいて本土との格差是正ということを目標として沖縄の振興のためにいろんな政策を講じてきたところでございます。それによって、社会資本の整備などは進んだ点が多々あろうかと思っております。 それから、第四次ということで、平成十四年ですけれども、沖縄振興特別措置法、それと沖縄振興計画を定めまして、これまでは社会資本の整備の観点からの格差是正ということをコンセプトにしておりましたのを、それを大きくかじを切りまして、格差是正もさることながら、これからは自立型の経済を構築していくべきであるということで、県や市町村と一体となりましてこの計画の実施を図ってきております。 そして、その成果でございますけれども、例えば情報通信産業、もう沖縄というのは大変遠い地域ではありますけれども、例えば東京から。しかしながら、情報産業というのはある意味で距離は関係なくするわけですから、そういったむしろ距離の問題を克服するコールセンターなどを沖縄の方に設置をするということで、平成八年以降、そのコールセンターを中心に約百社企業が進出しておりまして、それによって雇用が、今年の一月現在ですけれども、約九千六百人の雇用を生んでまいりました。 それから、何よりも沖縄といいますと観光リゾートでございますけれども、昨年もこれまでの最高で五百五十万人の方々が入域をされているということでございます。ということから、これまでの累次の計画などによって、沖縄もいろんな点で促進がされてきたということが言えると思います。 ただ、数字の面で見ますと、残念ながら県民所得、これは全国から比べますと約七割、それから失業率につきましては大体ダブルスコアぐらい違ってくるということで、まだ課題は多々ございます。そういった課題も、それぞれの、沖縄でもいろんな島であったり、沖縄でもいろんな地域がございますので、それぞれの特性を生かし、そしてまたそれを支える人材の育成なども図って、総合的な沖縄の振興ということを進めてまいりたいと考えております。
○山下栄一君 振興策の結果の非常に進んだ部分、しかしまだ課題は残っているという、そういうお話であったわけでございます。 そういう意味で、この第四次の計画スタートして四年ですか、自立型の経済ということで振興計画進行中であるわけですが、そういう観点から沖縄公庫の役割というのは非常に期待があったわけでございます。沖縄地域には全国金融機関の支店もないという状況の中で、この公庫が果たしてきた役割は大変大きかったというふうに思うわけでございますけど、その件についての担当大臣の御評価をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(小池百合子君) おっしゃいますとおり、沖縄にはいわゆる都市銀行の支店というものが、これまでの第一勧銀の流れをくむみずほ以外は一切ないということで、沖縄金融公庫が果たしてきた役割というのは極めて大きいものがございます。 沖縄の振興策と一体となってこの金融公庫というのは言わば車の両輪の役目、金融という経済のための必要な血液の循環を良くする、そういう役目をこれまで担ってきたかと思います。沖縄の自立型経済の構築ということが今大きなテーマであると先ほど申し上げましたけれども、その意味でも大きな役割をこれまでも果たしてきましたし、これからも必要なものと考えております。 また、これまでも沖縄新事業創出促進出資、それから離島の活性化に向けまして美ら島貸付の創設といった形で、沖縄にふさわしい金融のサービスなどもこれまでやってきたところでございますし、また今回の御判断によりまして、沖縄の金融公庫につきまして、今後とも支障のないように、更に沖縄にとって必要な金融機関としてその役割を果たしていけるようにしてまいりたいと考えております。
○山下栄一君 それでは、中馬大臣にお聞きしたいと思いますけれども、この沖縄公庫もいずれ統合されていくわけですけれども、統合の時期も若干含みを持たせた法案になっておるわけですけれども、その統合の時期ですね、それからどういう形で統合されていき、そして今、小池担当大臣からお話ございましたように、この沖縄公庫が果たしてきた役割が新政策金融機関においてどのような配慮があるのかということをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(中馬弘毅君) 今、小池大臣の方からもお話がありました、一つの特異な地域でもございますし、特異な形でこうして一つの役割を果たしてきております。 そういうことですから、この行革法案十一条におきましても、沖縄振興特別措置法、これ現在ずっと続いております現行の沖縄振興計画、これが終了するのが二十三年度でございますから、それまでの間は現在の形でその機能を果たさせることにいたしております。その後、新政策金融機関に統合する、こういう旨の規定にされております。 したがいまして、そのために必要な法律案につきましては、具体的な統合時期を踏まえて、法律案策定に必要な点を検討した上で適切な時期に提出されることになると、このように考えております。 また、その形等でございますが、これも十一条三項で「業務を自立的かつ主体的に遂行することを可能とする体制を整備する」と、このようにされております。 統合後の新政策金融機関の具体的な姿につきましては、今後、沖縄振興開発公庫の統合に関する法律案の検討に際して詰めていくことになると考えておりますが、いずれにしましても、沖縄県において政策金融機能が的確に果たされるように、利用者の視点も考慮の上検討していくことが重要であると、このように考えております。
○山下栄一君 現在の十か年計画終了時期を想定して新しい金融機関に統合されていくと。現地事務所も、新政策金融機関として設けるということまで法案に書いてあるわけですけど、今後の具体的な制度設計はまだはっきりしない部分もあると。是非とも、現地の方々の大きな期待があるわけでございますし、御意見をお聞きしていただいて、的確な統合の活用ができますように取り組んでいただきたいというふうに思います。 次に、公益法人の改革の件で御質問させていただきたいと思います。 与謝野大臣、小池大臣、私の質問は今日はここで、お二人、終わりでございますので結構でございます。ありがとうございます。結構です、与謝野大臣も。聞いていただいても結構ですけれども。
○委員長(尾辻秀久君) それでは、両大臣、御退席いただいて結構であります。
○山下栄一君 この公益法人改革のかぎを握るこの公益性、特に公益性認定委員会、公益性認定委員会ですね、公益認定等委員会ですか、この件でお伺いしたいというふうに思います。 先日の参考人質疑でも、東京大学の田中参考人にも私これお聞きしたわけですけれども、メンバー七人ですか、四名は常勤だということですけど、このメンバーというか、この委員会のお仕事というのは極めて幅広いわけでございます。そういう意味で、各省庁が今まで公益性を認定していたのをこの委員会が、第三者機関がやるわけでございますので、どういう人を選ぶのかということが非常に関心高いわけでございます、もちろん国会同意人事でもあるわけですけれども。 先日、田中弥生参考人は、民間人で構成されるべきだと、行政経験者も排除すべきだと、それから、特に民間人でも特定のグループ、分野の利益を代表するような方も余り適さないと、こういうお考えをおっしゃいました。私は非常に大事な視点だというふうに思うわけですけど、この田中参考人の御意見についての所感、大臣の御見解をお聞きしたいと思います。
○副大臣(山口泰明君) お答えいたします。 今回の改革の趣旨は、公益性を、現在の主務官庁の裁量による縦割りではなく、統一的に判断する透明性の高い仕組みをつくることであります。新たな制度においてこの趣旨を徹底し、専門的知見を有する合議制の機関の意見に基づき、公益を認定をすることになっております。 先般の参考人質疑における田中参考人の御指摘は、国の合議制機関である公益認定等委員会の委員の任命に関する今後の検討に当たっての重要な視点の一つとなっております。 いずれにせよ、委員会の具体的な構成については、公益法人認定法案に定めます、「人格が高潔であって、委員会の権限に属する事項に関し公正な判断をすることができ、かつ、法律、会計又は公益法人に係る活動に関して優れた識見を有する者」という要件を満たす方を、今国会における御審議の中でいただいた御意見や、委員の任命に当たって国会の同意をいただく際の御議論等を踏まえつつ、今後幅広く検討をしてまいりたいと思います。
○山下栄一君 今副大臣から、先ほど申し上げた特定の分野代表は適さないとか、また行政経験者、OB、役人OBも排除すべきだという、重要な検討の視点だと、このようにおっしゃっていただいたこと、これ大事な御答弁だと思います。 それで、さらに参考人は、これは私も提案したんですけど、要するに、非営利の、現場経験が大変豊富な方で、そして非常に国民から見ても評価の高い、そういう方いらっしゃると思うんですね。これは、特に私は、NPO法人でそういう御苦労をされてきた方、現場で、こういう方というのがこういう認定委員会にふさわしいのではないかと、このように思います。田中参考人もそんなことをおっしゃっていた、現場の苦労を分かる人たちと、見識の高い人と。この件についての御見解をお聞きしたいと思います。
○副大臣(山口泰明君) 委員の御指摘は、国の合議制の機関である公益認定等委員会の委員の任命に関する今後の検討に当たって重要な視点の一つであると考えております。 一方、先般の参考人質疑において田中参考人が述べたように、民間人にもいろいろな方がおり、特定分野の利益を代表する者は委員として適当でないとの意見もあり、こういった観点からの検討もしようと考えておりますので、今後幅広く検討してまいりたいと思います。
○山下栄一君 副大臣、今の答弁はちょっと私の質問と違うんやけど。 中馬大臣、NPOですね、非営利の、それに、財団、社団じゃないけれども、今回NPO法人は入ってないんですけどね。非営利の法人で非常に活躍され、実績もあると、国民の評価も高いと、こういう方々、私は排除する側じゃなくて、これ適している側ですね、そういうメンバーに入るんじゃないかと。大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(中馬弘毅君) NPOが国際的な面も含めてかなり社会の各般で大きく活動を始めていることはもう御承知のとおりでございます。その中からどの方がいいのか、私も直接ここで具体的な、何といいましょうか、イメージを提示するわけにもいきませんが、しかし、そうした幅広く公に代わって民の方で公的な役割といいましょうか、公共サービス的なことまでも担っていただいている方の中から適当な人があれば、私はもちろんその中に入っていただくのがいいかと思っております。
○山下栄一君 衆議院の参考人質疑で太田達男さん、これは公益法人協会の会長さんですけれども、非常に貴重な御意見をおっしゃっております。 これは食品安全委員会を例に出されて、食品安全委員会のメンバーは少ないけれども、だけれども、その下に専門部会というか、専門委員会を設けて、見識の高い人たちを七人認定もするのは大変なので、そういう、その下に例えば地球環境、また福祉、文化芸術、そういう面で非常に卓越した見識のある方々を入っていただくと。そういうふうにして、もちろん七名が重要なかぎを握るわけで、その下に事務局、で、どうしても依存が高くなっていくと思いますので、そうじゃない形で、この七名の方、法律で決められている方以外に、その下に食品安全委員会のような専門委員会を設けて、そこに入っていただくと、各分野の専門家は入っていただくという、こういうことを太田参考人は衆議院で提案されておるわけです。 私はこれも非常に重要な視点だというふうに思います。是非これは御検討、積極的に取り入れていただきたいと、このように思いますけど、御見解をお聞きしたいと思います。
○副大臣(山口泰明君) 先生の御指摘はごもっともでありまして、このため、国の合議制の機関である公益認定委員会等の委員会についてその機能を的確に発揮できるよう、委員をサポートする体制の整備は重要であると考えております。このための方法としては、御指摘の専門委員の任命や部会の設置も重要な選択肢であると考えております。 今後、公益認定等委員会の委員になられた方の意向も踏まえつつ、積極的に検討してまいりたいと思います。
○山下栄一君 副大臣、どうもありがとうございます。 それで、整備法案なんですけど、この公益法人関係、三つ法律案あるんですかね、整備法案。これが、私も第一分冊、第二分冊、第三分冊を開いて読みましたけれども、これ見てもほとんど分からない。三百になんなんとする法律がこの関連法として改正されていくわけですけど、これは非常に大事な、まず、三百法案を全部今審議しているということになるんですけど。 この整備法案なんですけど、見てみますと、一般社団、財団、法案成立後の一般財団、社団に個別法で今までの公益法人を、要するにこの届出制の、そこに担わせるというのが非常に多いわけです。中には新しく公益性を認定された公益財団、社団というのもあるんですけど。特にこの一般財団、社団というのは監督は今度されない、今までは各省庁がやっていたと。されないはずなのに、個別法でこれ、個別法で読み替えて一般社団に担わせますと、こういうふうに改正すると、結局その所管の官庁が監督せざるを得なくなるんじゃないかなというふうに思うわけです。 届出制で監督しないはずなのに、整備法案によって個別法で監督される形になると。また、ある法律では、認定公益法人、認定された公益法人に担わせるというのもあると。それは各省庁それぞれで御判断されて、閣議決定されて出されているんでしょうけど、その基準はほとんどよく分からないと。各省庁が都合のいい形でそうされたのかなと思うんですけど、このことは非常に心配だなというふうに私は思ったわけでございます。 この点についての、中馬大臣が全部というふうにはならないのかも分かりませんけど、どんな場合にこれ一般になり、どんな場合に公益性のある財団、社団にするのかということは各個別法にもう書いてしまわれているわけですけど、基準が全然分からないと。 今申し上げましたように、また監督が始まるようなことになっていくのではないかというふうなこともありまして、それは法律の趣旨になじまぬのではないかなということを心配になってきまして、これを確認させていただきたいと思います。
○政府参考人(中藤泉君) お答えいたします。 整備法、約三百の法律を、関係規定の整備を行っておりますが、個別法において規定されますこの民法第三十四条による公益法人を一般社団法人、一般財団法人と改めるか、あるいは公益社団法人、公益財団法人と改めるかにつきましては、これは当該個別法ごとにそれぞれの条文の立法趣旨に即して判断、整理したところでございます。
○山下栄一君 それはそうなんですけど、そうなんだけれども、基準は全然分からないと。個別法に任せられる。なぜこれ預金、いわゆる預金業法は一般社団と読み替えるのかと、それは全然分からないわけです。 それで、監督も個別法によってまた監督しないと、これはまた法律の趣旨になじまぬようになってしまうと。本体の公益法人ではもう届出制でいいと、監督しないとなっているのに、個別法ではまた監督されるのではないかなと。この辺についてどのように整理するのかなということは一つの大きな観点ではないかなというふうに思いましたんで、これはちょっと、よくこれは御検討いただくべきだというふうに私は考えましたので、中馬大臣のちょっとお考えをお聞きしたいと思います。
○副大臣(山口泰明君) 委員の御指摘はごもっともでありまして、この公益社団、公益財団になるのか、それとも一般社団になるのかということは、それぞれの法人にとっても大変重要な問題でありますので、五年の経過措置がございますので、そこでなるべく多くの公益社団法人なり公益財団法人になるように指導監督を高めていきたいと、こう思っております。
○山下栄一君 各省庁が中心になるんでしょうけど、やはりこれは行革担当所管大臣として、今おっしゃったとおりよく検証していただきたいというふうに思います。 それで、食育なんですけど、この法律で対象二十二、公益目的事業二十二、二十三ですか、この中に食育という直接は表現はないと。しかし、食育基本法という法律が昨年成立していると。大体、基本法でうたわれている事業については大体この別表で個別に表現されているわけですけど、食育基本法の部分についてはこれが明確に規定されていないと。規定すべきだったのかも分かりませんが、これ、どこに当たるのか、明快に御答弁願っておいた方がいいんじゃないかなと。食育基本法、特に今注目されている部門の法律でございますので、お答え願いたいと思います。
○国務大臣(中馬弘毅君) 御質問の食育でございますが、これは食育基本法までできているわけでございまして、「様々な経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てる」、このように書いておるわけでございます。 これが今回の認定の、公益認定のどこに入るかということでございますが、十八年三月に成立されました食育推進基本計画では、国民の心身の健康の増進と豊かな人間形成を目指した施策を講ずることなどの基本的な方針の下に、家庭における食育の推進、学校、保健所等における食育の推進、その他の様々な取組を行うと、このようにされておりますんで、こうした事業であれば、公益認定法人法案、別表がございます、これの第九号に掲げる……
○山下栄一君 九号。
○国務大臣(中馬弘毅君) はい。九号に掲げる教育、スポーツ等を通じて国民の心身の健全な発達に寄与し、また豊かな人間性を涵養することを目的とする事業、これに該当すると考えられると思います。
○山下栄一君 食育基本法の第一条の目的に書かれている文章がこの第九号に当たるというふうに今おっしゃっていただきましたので、明確に食育については第九号、公益目的事業に当たるんだという、今の御答弁で了解いたしました。 次に、事業仕分の件でございます。ちょっとこれは公明党こだわっておりますので。 これ、ちょっと財務大臣にお聞きしたいんですけど、この前、これも参考人質疑で「構想日本」の加藤参考人、これは私たちも御意見ちょうだいしながら、マニフェストにも取り入れ、今回の法案にもそういう趣旨で事業仕分という言葉を明確にこだわって入れることを提案させていただいたわけでございますが、これは加藤参考人おっしゃっていましたんですけど、これは具体的に国の事業としてやっているものを整理するときに、机の上でこれは考えていても、役所だけで考えてもなかなかこれは既存の考えにとらわれて明確な判断できないと、実際作業をやってみないとこれは駄目だというふうに。 膨大な国の事業全部それはやるわけにはいかないとは思いますけれども、モデル的に例えば特別会計ですね、特別会計も特定の特別会計だけでやるとちょっとこれはいろいろ支障があると思いますので、各省庁一つ絞って、特別会計、もう三つも四つも持っているところもあると思います。一つに絞って、なおかつその中で一つの事業に絞って、この事業はどうなんだと、必要性があるのかないのか、国でやるべきか地方でやるべきか民間でやるべきかというようなことを、民間の有識者も含めて、もちろん役所の担当、事業担当の役所に入っていただいて、そしてこの前もおっしゃっていましたけど、地方自治体の方も入っていただいて、特にこの国と地方の役割ということもございますので、実際作業の実演をやってみるということが私は物すごく大事ではないかと。 特別会計の部門、そして市場化テストもそうですし、総人件費の部門でも仕分って書いてあります。冒頭の理念のところにも書いてあるけれども、書いてあることがどれだけできるんかというようなことを、皆さん非常に不信感を持って見て、本当にできるのかということをおっしゃっておられますし、私も心配になるわけでございまして、この歳出削減の切り札である、歳出削減の切り札、国の事業仕分について、実際作業をモデル的に、私、特別会計がいいんじゃないかなと思うんですけどね。一つ絞って、余りねらい撃ちじゃない形でやるということは極めて有効な、今までやったことないわけですからね、それはやってみるべきではないかと、このように思いますけれども、特に特別会計は課題が多いので、絞った形でモデル的にやるということについて、是非ともこれはやるべきではないかと私、意見持ってるんですけれども、財務大臣の前向きな御答弁をお願いしたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今、特会ということをおっしゃいまして、特会もいろいろでございますし、どれが、どの特会が一番この事業仕分のまず、何というんでしょうかね、試金石としていいのかどうか私もよく分かりませんが、私はこの事業仕分という考え方は、簡素で効率的な政府をつくるツールといいますか、手法だと思うわけですね。それで、もちろん私どもの観点からすると、予算編成のときにやはり事業仕分的な目を持ってやるんですが、なかなかそれだけではでき切れないだろうという実は危惧を私自身持っておりまして、特会であれ、あるいはほかの事業であれ、それぞれの所管しておられる方々が一番ここは向いているというところをやっぱり見ていただいて、そこにいろんな手法で事業仕分というものにチャレンジしていただかないと、予算の査定のときに財務省全部見ろと言われてもなかなかできないんじゃないかという危惧感を私は、私自身は正直言って持っております。 したがいまして、今、山下委員が御提案のような、どこかその、何がまだちょっといいのか分かりませんが、どこか一つ良さそうなものを選んで、一つというのはいけないかもしれません、試しにそこでいろいろ試みてみるというような過程がやはり私も必要なのかなと、今お話を伺いながら感じておりました。
○山下栄一君 ありがとうございます。 その際、もちろん市場化テストなんかは比較的、入札等監理委員会ですか、民間の方が実際仕分せざるを得ないと思うんですね、ということだと思いますけれども。当該省庁だけでやると、それはどうしても後ろ向きになる面がある。その面で、どんな人がかかわってやるのかという、もちろん役所が中心なんでしょうけれども、自治体のメンバーが入る、そして民間有識者が入る、それもオープンな形でやるという、ここが一つの事業仕分のポイントだというふうに思うんですけれども、こういう仕分のやり方について、私申し上げました、役所だけではやらない、そういうほかの知恵も入れてやるという、民間、自治体、それからオープンでという、こういうことを是非提案したい、させていただきたいと思うんですけれども、今おっしゃっていただいた、やる上に当たっての私の意見ですね、の御見解を財務大臣にお聞きしたいと思います。財務大臣にお聞きしたいんです。
○国務大臣(谷垣禎一君) どういう手法でやるかについて、まだ私も十分固まった考え方持っておりませんけれども、今、山下委員の御提案は大変検討に値することではないかと思っておりますので、勉強さしていただきたいと思います。
○山下栄一君 ありがとうございます。 市場化テストの方に行きたいと思いますけれども、これも公共サービスにかかわる法案でございますが、衆議院の方で理念の修正がされました。「公共サービスによる利益を享受する国民の立場に立って、」と、こういうことの修正がされたわけでございます。私もこれは大事な、自民、公明、民主で合意されて、そして具体的にこの修正がされてこっちに送られてきておるわけでございますが、この公共サービスによる利益を享受する国民の立場に立って市場化テストをやるんだという、これは、この修正が具体的にどういう形でこれは反映されていくのかということを、確認の意味で中馬大臣にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(中馬弘毅君) 衆議院の議論の最後に修正が行われました。競争の導入による公共サービスの改革は、公共サービスによる利益を享受する国民の立場に立って行う、この旨の明記をする修正でございました。 公共サービスの改革法案が本院での御審議の結果、このような衆議院での修正を含めて可決された暁には、修正の御趣旨を十分に踏まえて、御指摘の公共サービス改革基本方針や実施要項の決定などにおいて本法の実際の運用を行い、公共サービスの利用者であり受け手である国民の皆様にとって安かろう悪かろうといったようなことにならないように、限られた財源の中で質の高い公共サービスが提供されるよう私としても全力で対応してまいりたいと、このように考えております。
○山下栄一君 ありがとうございます。 特に、今もおっしゃっていただいたんですけれども、この基本方針という一番大事なところでございますので、また実施要項、こういうところに是非反映していただきたいというように思います。 それで、さらに市場化テストの件でございますが、これ不断の見直しを行うと、このように明記されておるわけでございますけれども、これ見直しを行う場合にどんなふうに手続されていくのかということの確認でございます。 これ市場化テストの対象事業がもう既に一部法律に書いてあるわけでございますが、民間の方々がまず要望し提案するということから始まるというふうに思うんですけれども、しかし、これは役所の方で整理されて、基本方針また実施要項ということになっていくというふうに思うんですが、私は監理委員会の役割って大事かなと。場合によっては、このお役所の考え方等と違う意見出てくる可能性もあるなというふうに思うわけで、この見直し行う場合にどんなふうにしてやっていくのかというルールですね、法律にも一部明記されているんだと思いますけれども、もう一歩明確になっていないのではないかと。不断の見直しの具体的な手続方法、確認させていただきたいと思います。
○国務大臣(中馬弘毅君) 市場化テスト、いわゆる公共サービス改革法案の第三条に定めます基本理念では、不断の見直しを行うこととしておりまして、これを受けて、第七条において、毎年度公共サービス改革基本方針の見直しを行う、このように規定をいたしております。 具体的な基本方針の見直しの手続は、第七条第九項の規定に基づきまして、毎年度、民間から募集した提案等を踏まえまして、そして関係省庁間での協議や、お話がありますこの監理委員会での審議を経まして閣議決定によって行われる、こういう仕組みになっております。 このような見直しの手続において、監理委員会は、ただ受け身ということではなくて、その役割を的確に果たす観点から、官民競争入札等の対象業務の拡大などについて、御指摘のとおりに積極的かつ能動的に審議していただきたいと、このように考えております。 各関係省庁の方で、いや、それは少し問題があると一応はじいたものだったとしても、この監理委員会の方々が、いや、それはおかしいじゃないかということで再度これを提言することも十分に考えられるわけでございまして、そういう意味で能動的な御審議をいただきたい、このように考えているところでございます。 なお、基本方針の見直しでございますけれども、これは各省庁が単独で行うものではなくて、先ほど述べましたとおりに、関係省庁間での協議や監理委員会での審議を経て、本法の趣旨や基本理念に即したものとなるように政府全体としてしっかりと取り組んでいく仕組みになっております。
○山下栄一君 今、最後の部分でもおっしゃったことの確認でございますけれども、基本的には各省庁で御判断されると、対象となる事業なんですけれども、私は、内閣府の役割というのも大変大事だというふうに思っております。特に、中馬担当大臣のところかも分かりませんけれども、これは各縦割りの省庁ではない内閣府がより大局的な立場から総合調整能力を発揮して、この行政改革の事業仕分に役に立つような、そういう市場化テストを積極的に活用していくという観点から、内閣府の役割も、リーダーシップといいますか、こういうことがないと本来の趣旨というのは半減するんではないかと、このように考えるわけですけれども、中馬大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(中馬弘毅君) 山下委員おっしゃるとおりでございまして、ただ省庁任せということではなくて、全体を総合する内閣府がかなり責任を持っていくべきだと私も思っております。 この法案では、公共サービスにつきまして不断の見直しを行うために閣議決定する公共サービス改革基本方針、先ほど申しました、これにおきまして、官民競争入札の対象とすべき業務のみならず、廃止の対象とすべき業務、これを選定する、あるいは仕分ける仕組みと、このようになっております。また、官民競争入札の対象となった公共サービスにつきましては、入札の結果によって官が担うのか民が担うのか、その担い手が具体的に仕分けられることになります。さらに、官民競争入札や廃止の対象とする業務の選定におきまして、民間事業者や地方公共団体の意見を聴取し、監理委員会で調査審議する仕組みとなっております。 このように、公共サービス改革法案は、事業仕分の趣旨を十分に踏まえたものとなっているわけでございまして、官民競争入札等の対象業務の選定に当たっては、内閣府としても民間の意見を聴取するとともに、御指摘のとおり、公共サービスの改革のため市場化テストが活用されるよう、主体的かつ積極的に対応していくことが重要であると、こういうふうに考えております。
○山下栄一君 ありがとうございます。 先ほども財務大臣にも御答弁いただいたんですけど、この監理委員会で行われる、地方自治体の代表とか民間も含めて監理委員が中心となって仕分していくという、これは一つの市場化テストにおける事業仕分というのは、対象事業に選定に当たって、これはもろ刃の剣の部分もあるかも分かりませんけど、余りやり過ぎてもどうかなという面も、若干懸念する部分もあるんですけれども、私は考え方として、内閣府の役割、そして監理委員会が、各省庁が提案されたのを超えて一つずつ検討していくという在り方というのは極めて大事な手法だというふうに思います。 それで、ちょっと私、今から申し上げること、通告はしておらないわけでございますけれども、この市場化テストの対象事業というのは、聖域を設けずに俎上に上るという面があるわけですね。特に独立行政法人、これは大きな私は意義があるとは思うんですけれども、これは場合によってはこの市場化テストによって独立行政法人そのものが廃止されるというふうなこと、あり得るのかなと。独立行政法人のメーンの主要な部分の事業が、例えば懸念されて附帯決議にも入っておるんですけれども、美術館とか博物館とか、企画とか展示とか、その企画、展示伴う調査とか研究とか、それが、中心部分が民間に移るというようなことになっていくと、この美術館そのものの生命線が、それも対象となって民間に、企画展示、展示を企画するということは大事な独立行政法人の仕事やと思うんです。それそのものが民間に委託されるというようなこともないんだとは思いますけれども、これはだから、独立行政法人そのものの廃止にまで結び付く、理屈の上ではあり得るのかなと。これは大変なことを提案しようとしているのかなというふうにも理解できないこともないなと思うんですけれども、聖域なくすべて対象にしていくんだという、こういう考え方は私は大事な観点だと思うんですけれども、独立行政法人そのものが廃止になっていくような仕分をして市場化テストになっていくというようなことはあり得るのかということをちょっとお聞きしたいと思います。
○国務大臣(中馬弘毅君) 一部、若干の誤解もあるのかもしれませんが、反対だという、美術館、博物館を民営化するのは、市場化テストの対象にするのはおかしいじゃないかといった議論も出ておりますが、今委員はよく御理解いただきまして、それを全部何か丸ごと移してしまうという市場化テストではなくて、展示とか特別の部門だけを移すことも十分にこれは対象に入っているわけでございます。 そして、今お話がありましたように、例えばそういう形になったとしましても、それが移る、だから独立行政法人そのものがなくなるという意味じゃなくて、独立行政法人そのものも一つのこれは官有民営化のようなことも十分に考えられるわけでございますから、そういう意味でいろんな対処法、また方法論も考えられます。そういうことにおいて、これも対象から外れていませんよという意味で御理解いただけるのがいいんじゃないかと思います。
○山下栄一君 これは衆議院でも、今の話とは別に、特に芸術文化とか科学技術、そして特に国立大学法人ですね。これは独立行政法人とはちょっと、国立大学を独法化することについてはこれは心配だということで、別の形式として国立大学法人という形式を取った、これは大きな意義があったというふうに思います。これをすべて市場原理にさらしていくということはやっぱりなじまないのではないかという、こういう観点私は極めて重要だと思います。芸術文化も、そういう市場原理だけで判断するということはなじまないと、こういう分野だというふうに思うわけでございます。 この懸念のことについては、繰り返し衆議院でもやり取りがあり、附帯決議にも明確に入っておるわけでございます。様々な文化人の方、また国立大学の関係の方々も非常に心配されて、国会の審議の行方を見守っておられると思いますので、この辺の配慮をやっぱり明確にしていただきたいと、このように考えるわけですけれども、御答弁をお願いしたいと思います。
○国務大臣(中馬弘毅君) 御指摘の美術館、博物館等、この文化芸術の振興につきましても、関係者との適切な協議などの本法案に規定する手続を通じて検討が進められることになりますが、その際、長期的かつ継続的な観点に立った対応の重要性にかんがみまして、その特性には十分に配慮してまいりたいと、このように考えております。
○山下栄一君 四時ということでございますので、私の質問、これで終わりたいというふうに思います。残りの質問、また別の機会にさせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(尾辻秀久君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後三時五十九分散会