厚生労働委員会 第4号
- 発言数
- 317 件
- 登壇者
- 32 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2006/03/22
会議録
○委員長(山下英利君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 平成十八年度総予算の委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省職業安定局長鈴木直和君外十七名の政府参考人の出席を、また地方自治法第百五十六条第四項の規定に基づき、公共職業安定所の設置に関し承認を求めるの件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省職業安定局長鈴木直和君外五名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山下英利君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(山下英利君) 去る十六日、予算委員会から、本日一日間、平成十八年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、厚生労働省所管について審査の委嘱がありました。 この際、本件を議題といたします。 これより質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○水落敏栄君 おはようございます。自由民主党の水落敏栄でございます。 今日は平成十八年度予算の委嘱審査ということでございますので、厚生労働省所管の来年度予算について、今後の厚生労働行政の取組がどのように反映されているのかを中心にお尋ねをしてまいりたいと思います。 まず初めに、昨年の委嘱審査でも私お尋ねいたしましたが、中越地震の被災者の方々に対する心のケアについてお伺いをしたいと思います。 中越地震は平成十六年十月二十三日に発生をいたしました。そして、阪神・淡路大震災と同じ震度七を記録をいたしました。あれから一年五か月になろうとしております。大震災は、被災者の方々の心に地震に対する恐怖感をトラウマのように残すわけであります。さらに、今後の生活に対する不安感や、あるいは焦燥感が容赦なく追い打ちを掛けてまいります。こうしたことがPTSDとなって被災者の方々を苦しめることになるわけであります。 私は、中越地震の際に本委員会におきまして、被災者の方々の健康管理の在り方について政府、厚生労働省はできる限りの支援をしていただきたいと強く要請をいたしました。続いて昨年の委嘱審査におきましても、被災者の方々に対する心のケアについて引き続き調査を継続していただいて、PTSDが見られた場合は必要な対策を早急に講じてほしい、このようにもお願いをいたしました。 私は、どうして、このPTSD対策の必要性について繰り返し申し上げておりますのは、あの阪神大震災から既に十一年になるわけでありますけれども、いまだにPTSDによって心のケアが必要と、こうされる児童がまだたくさんいるということであります。 そこで、中越地震の被災者の方々に対する心のケアについて政府は現状をどのように把握しておられるのか、また十七年度においてはどのような対策を講じてきたのか、さらに十八年度ではどのような対策を講じようとしているのか、これらの点についてお聞きしたいと存じますし、これも口頭でお願いしてありますが、十一年目になった阪神大震災のときのPTSDの児童の数がもし分かれば教えていただきたい、このように思います。
○政府参考人(中谷比呂樹君) 御答弁申し上げます。 まず、後に聞かれました阪神・淡路大震災の子供さんのPTSDの数の件でございます。 兵庫県教育委員会に確認いたしましたところ、平成十七年七月一日現在におきまして、阪神・淡路大震災により心の傷を受け精神的に不安定な状況にあり、教育的配慮を必要とする児童生徒の数は八百八人であるという報告を受けたところでございます。 次に、質問の大方のところでございます新潟中越地震の被災者の方々に関する心のケアについて御答弁申し上げます。 厚生労働省といたしましては、災害時に被災された方への心の健康問題の対応、これは極めて重要だと考えておりまして、特に中越地震のような大規模な災害のときは大切でございます。こういう認識の下に、各都道府県、指定都市に対しまして災害時の地域精神保健医療に関するガイドライン、これを作成をして活用するようお願いしているところでございます。また、PTSDに対応いたします医療従事者の研修、これが非常に大切でございますので、医師、看護師、保健師、精神保健福祉士などを対象といたしますPTSD対策専門研修会、これを開催いたしまして、地域精神保健医療活動の質的充実を図っているところでございます。 また、県におきましては、被災者の心のケアについて、被災者の様々な心の問題に対応する心のホットライン、こういうものを含みます心のケア事業を行っていただいておりまして、来年度も引き続き行われるというふうに承知をしております。 このように、国、地方自治体、相協力いたしまして、災害で被災された方々の心のケアについて必要な対策、またその充実を図ってまいりたいと、このように考えております。 以上でございます。
○水落敏栄君 ありがとうございました。 今、お聞きをいたしまして、阪神大震災、淡路大震災以後十年経過しておりますけれども、まだ八百人以上の児童の方々が心のケアが必要だと、こうしたことでございます。中越地震も一年五か月を経ましたけれども、まだまだこうしたことで、これから継続的にこの心のケアというものは国と市町村、行政が一緒になってやっていかなくちゃいけないと思いますので、引き続き対策についてお願い申し上げたい、このよう思います。 次に、特別会計の見直しについてお伺いをいたします。 国の財政状況が厳しい中で、抜本的な特別会計改革が進められようといたしております。そして、昨年末の閣議決定の中で、労働保険特別会計については、原則として純粋な保険給付事業に限って特別会計で処理、経理すると、こうされております。雇用保険三事業につきましては廃止も含めて徹底的な見直しを行うと、こうしたことも言われております。雇用保険三事業、本来、失業の予防とか雇用機会の増大とか労働者の能力開発等に役立つ雇用対策を行うためのものでありますけれども、勤労者福祉施設の建設、こうしたことでこれまで不適切なところが多々あったことは御承知のとおりであります。 そこでお伺いいたしますけれども、雇用保険三事業については来年度予算の中でどのような見直しを行ったのか、具体的な内容について教えていただきたい、このように思います。
○政府参考人(鈴木直和君) 雇用保険三事業につきましては、これまでも保険料の負担者であります事業主団体等の意見も踏まえまして、雇用失業情勢や事業実績、そういったものを勘案して見直しをしてきております。また、より透明で分かりやすい事業運営を行う観点から、平成十六年度から各事業につきまして目標を設定して、それに基づいて事業を的確に実施し、その効果を検証するとともに、検証結果を踏まえて事業を見直すという目標管理サイクル、通称PDCAサイクルと言われておりますが、これを確立しまして、不断の見直しを継続して行う体制づくりを行っております。 具体的に、平成十六年度に目標設定した事業につきましては平成十七年六月にその評価を公表したところであります。その評価も踏まえまして、平成十八年度予算案につきましては、助成金の廃止や要件の変更、人口減少社会を見据えた対策の強化等、めり張りのある事業の見直しを行ったところであります。具体的には、評価対象事業につきまして、八十事業のうち九事業を廃止、二十七事業については評価を踏まえた事業内容の見直し、そういったものを実施したところでございます。こうした見直しによりまして、予算額という面では十八年度予算額は対前年度比一二・七%減の四千百六十七億円を盛り込んでいるところでございます。
○水落敏栄君 ありがとうございました。 十八年度予算は助成の廃止なども含めてめり張りのあるものにすると、こういうことでございます。是非適切なひとつ会計処理を、予算を組んでいただきたい、このように思います。 そこで、雇用保険三事業、これは事業主、いわゆる会社側が拠出した保険料で運用されておるわけであります。したがいまして、関係者の意見を十分に聞いて見直しを行うことが必要だと考えますけれども、今後の見直しに当たっての体制と川崎大臣の基本的な御認識についてお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(川崎二郎君) 今局長から答弁をいたしたように、徹底した精査を行い抜本的な見直しを行うという基本方針の下にやらせていただいております。見直しに当たっては、費用負担者である事業主団体の参画を得て、個別事業の見直し、整理案やそれを踏まえた三事業全体の再編案を作成すると。二月の二十二日に日本経団連、日商、全国中央会に入っていただいた雇用保険三事業見直し検討会第一回会合を行わせていただいたところでございます。 今、我が国は労働力人口六千六百万人でございますけれども、これから十年間ぐらいで少子化、高齢化の影響を受けまして六千百万人ぐらいまで下がるであろうと。したがって、何とか六千五百万人ぐらいの労働力人口をつくり出さなければならない。それのためには、男女雇用均等法を提出させていただきますけれども、女性の雇用でかなりの部分を増やしていかなければならないであろうと。一方で、ニート、フリーターと言われる問題、それからこの四月から始まります高齢者の雇用、六十五歳まで延長と、こういう施策がございますので、しっかり仕事をしていかなければならないことも事実だろうと。しかし一方で、従来からの流れの中でやっていてはいかぬと、一つ一つ見直しをしながらやらなきゃならぬと、こういう立場の中でやらせていただきたいと思っておりますので、委員の御指導もどうぞよろしくお願い申し上げます。
○水落敏栄君 ありがとうございました。 ニートあるいはフリーター対策等いろいろとございますし、また高齢者の雇用についてはこの後も質問させていただきますが、大臣の所見、ありがとうございました。 次に、失業保険事業の、失業給付事業の見直しについてお伺いしたいと思います。 最近、完全失業率、景気の回復を反映をいたしまして徐々に改善しておりますことは御承知のとおりであります。平成十七年十月から十二月の全国平均の失業率、これは四・三%でありますけれども、しかし北海道は五・三%、東北地方は五・一%、九州は五・三%、沖縄県に至っては七・四%であるなど、地域によって相当な格差が存在しておるわけであります。 失業給付は労働者の生活の安定のために依然として重要な役割を果たしておりますけれども、昨年末の閣議決定では、失業給付事業における国庫負担の在り方については廃止を含めて検討する、こういうことになっておるようであります。そこで、今後の見直しに当たっての川崎大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(川崎二郎君) 今、失業給付は一時期の百万人から随分減りまして四割ほど減りました。そういう意味では、有効求人倍率また失業率等改善が見られるところから、随分景気、雇用というものは改善をしてきたなと、このように思わせていただいております。 保険事故である失業は、政府の経済政策、雇用政策とは無縁ではなく、政府もその責任の一端を担うべきであることから、失業等給付については単に労使双方のみの拠出にゆだねることなく、国庫も費用の一部を負担しているところであります。この失業等給付にかかわる国庫負担を縮減、廃止した場合、保険料への影響、二五%でございますので、大きく影響が出ることになります。 一方で、諸外国の例を見ますと、確かに我が国とドイツだけが国が給付の一部負担をいたしておりますけれども、フランスほか諸外国におきましても失業扶助という表現でイギリス、フランス等も政府が責任を持っていることも事実でございます。したがって、今申し上げた経済政策、雇用政策はやはり国も責任を持つということからしますと、ある一定の負担というものは必要ではないかなという感じもいたします。 しかし、一方で委員御指摘のように財政が極めて厳しいということで、やはり労使の意見も十分聞きながらやっていかなければならないな、日本とドイツだけの制度ではない、諸外国、まあアメリカを除きましてほとんどの国がやっておるということだけは御理解賜りたいと。一方で、財政問題もしっかり議論しなきゃならないところでありますので、公労使の三者構成による審議会でしっかり検討しながら議論をしてまいりたいと、こう思っております。
○水落敏栄君 ありがとうございました。 労働者の生活の安定のために依然としてその重要な役割を果たしていると申し上げましたけれども、何らかの原因で失職をして次の就職するまでの間、非常にこういう中でこの失業給付というのは大切な役割を占めているわけでありまして、そこのところは、財政厳しいということも分かっておりますが、適切なひとつ行政の指導、判断をお願いしたいなというふうに思っています。 次に、高齢者の活用についてお伺いをいたします。 出生率が低下を続けて、またあるいは二〇〇七年問題など団塊の世代が高齢化することなどによって労働力人口の減少が見込まれておるわけであります。また、景気が回復して雇用情勢全般が改善する中で、高齢者については他の年代層に比べて有効求人倍率も低く、厳しい情勢が続いていることは御承知のとおりであります。例を挙げますと、六十歳から六十四歳の有効求人倍率は〇・五九倍、年齢計有効求人倍率は一・〇三倍であります。また、厚生年金の定額部分の支払開始年齢も二〇一三年にかけて段階的に六十五歳まで引き上げられていくことは既に決まっているわけであります。 一方、我が国の高齢者は他国に比べて高い労働意欲を持っております。我が国の二〇〇二年の男性の労働力率、六十歳から六十四歳は七一%、高率であります。これに比べてアメリカは五八%、フランスは一七%、ドイツは三四%、こういう数字も出ております。また、高年齢者等の雇用の安定等に関する法律によって、この四月一日から定年が六十二歳まで引き上げられる、更に将来は六十五歳となりますが、企業体質の弱い中小企業で円滑にその取組が進められているかどうか懸念されております。 そこで、お伺いいたしますけれども、六十五歳までの雇用を確保するために定年の引上げや継続雇用制度の導入に関する企業の取組状況はどうなっているのか、また行政としての支援策はどのようになっているのかをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(鈴木直和君) 今御指摘のように、改正高年齢者雇用安定法、この中に高年齢者の雇用確保措置の義務化が盛り込まれております。この改正法の施行がこの四月一日からになるものでございます。 この改正法の円滑な施行に向けまして、今中小企業のお話もありましたが、企業でできるだけ円滑に導入しやすいようにこれまでも助言、指導に努めてきております。 具体的には、地域で影響力のある企業で定年の引上げとか継続雇用制度の導入等の措置が進んでいない企業につきまして、優先的かつ重点的な訪問指導を行っております。それからまた、その個別企業ごとにいろんな実情がございますので、そうした実情に応じてハローワークが個別の訪問指導をするとか、あるいは独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構、ここで賃金とか人事処遇制度の見直し、あるいは職域開発等の専門的、技術的な支援も行ってきております。 こういう結果、本年一月一日現在でありますが、その三百人以上規模企業では約九八%が改正法に沿った高年齢者雇用確保措置を導入する見込みになっております。これからは、中小規模も含めてこの改正法が円滑に施行されるように努力していきたいと考えております。
○水落敏栄君 鈴木局長お話しのように、雇用を確保するためにはハローワークの役割というのは非常に大事なことだと思っています。 したがいまして、次にそのことについてお伺いしようと思っておりますが、それではハローワークにおいて高齢者の就職支援のためにどのような取組をしているのだろうかと、具体的に、教えていただきたいと思いますし、高齢者の就職実績はどんな具合になっているのか、この辺、二点についてちょっとお伺いします。
○政府参考人(鈴木直和君) ハローワークにおける高年齢者の就職支援でありますが、これまでも高年齢者に対するきめ細かな職業相談、職業紹介あるいはその事業主が再就職の援助を行う場合の指導、援助等をやってきております。さらに、先ほども申し上げました改正高年齢者雇用安定法によりまして、労働者の募集、採用に当たりましては、できるだけ年齢不問求人が増えるような指導を行っておりますし、それから上限年齢を設定する場合には書面等によりその理由の明示を求めることにしております。 また、事業主都合で離職を余儀なくされる高年齢者等に対しましては、事業主がその職務経験、職務経歴や能力等を記載した書面を交付すること、そういったことを求めることとしておりまして、そういった対策によりまして、再就職促進対策の強化を図っているところでございます。 具体的な高年齢者の就職がどうかというお話でありますが、平成十七年の五十五歳以上の高年齢者の就職件数、これは前年に比べまして四・五%ほど増加をしております。それから、五十五歳以上の就職率で見ますと、十六年が二〇%であったのが十七年には二二・三%ということで、上昇しているところでございます。
○水落敏栄君 ありがとうございました。 少子高齢化の中でますます労働人口が減少すると、そうした中で、やっぱり高齢者の就職、大変な重要な位置、役割を占めるわけでありますので、是非ひとつ適切な対策を取っていただきたい、このように思います。 で、最近の企業の動向、傾向といたしましては、その年功序列賃金の見直し、こういうのが進められているわけであります。出向や転籍を行われたり、あるいは中高年者に、中高年齢者にとっては厳しい雇用環境になっているのは御承知のとおりであります。中には、自ら早期希望退職制度を利用して転職したり、起業を試みる方も増えています。こうした中で、中高年の離転職者あるいはその予備軍に対し、職業能力を高めるために行政としてどのような支援を行っているのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(上村隆史君) 職業訓練につきましては、失業者がより早く仕事に就くことができますように、求人のニーズに応じたものの実施に努めてきているところでございます。中高年齢者につきましては、その訓練のニーズも踏まえまして、ビル管理あるいは住宅リフォームなどの訓練コースを設定するなど重点的に取り組んできているところでございまして、十六年度、平成十六年度の中高年齢者の職業訓練受講者は五万二千人、全体に占める割合は二七・三%、約四分の一ということでございます。なお、今申し上げましたような訓練科目の就職率も八割程度ということで、かなり良好な実績を上げているところでございます。 さらに、今委員から御指摘ありましたように、中高年齢者につきましては、それまでの職業生活で培ってきました能力を生かしまして創業を目指すような方も多く、そのキャリアや創業等に向けたプランに応じて、相談、情報提供あるいは能力開発等の支援を行うため、東京と大阪に創業サポートセンターというものを設置して支援に努めてきているところでございます。
○水落敏栄君 それでは、次に参りたいと思いますが、高齢者は企業のみでなくて多様な働き方を通じて社会に貢献していただくこともいいんではないかな、こんなふうにも私は考えます。また、中高年の方が力を合わせて創業したというニュースも聞いております。 特にシルバー人材センターは、高齢者の力を生かして地域の様々なニーズにこたえてきたもので、これからも活発に活動してもらうことが望ましいと思いますけれども、シルバー人材センターの現状と今後の見通しについてお伺いいたします。
○政府参考人(鈴木直和君) 今御指摘のシルバー人材センター事業につきましては、高齢者が地域で生きがいを持って生活していくというために、地域に密着した臨時的、短期的、又は軽易な就業機会を提供してきております。現在、千八百余りの団体で実施され、会員数は七十七万人を超えております。こうしたシルバー人材センターの事業といたしまして、地域での就労を希望する高齢者に対するワンストップサービス機能を備えた総合就労支援センターとしまして、多様な働き方に対する相談あるいは情報提供を行っております。 それから、平成十八年度につきましては、これから団塊の世代の退職問題等が出てきてまいります。そうしたことを踏まえて、その団塊の世代を中心とした高齢者が退職後に円滑に地域における就労あるいは社会参加ができるように就業体験というものを実施することにしております。 これから高齢化が進展する中で、多様な働き方を求める方も増えてくると考えております。そういう中で、このシルバー人材センターがそういったニーズに十分こたえられるように、シルバー人材センター事業の推進を図っていきたいと考えております。
○水落敏栄君 是非、前向きなお取組をお願い申し上げたい、このように思います。 次に、援護行政についてお伺いをいたしたいと思います。 実は、私は国会議員になりましてから初めての国会が第百六十一国会でございました。そのときの大臣所信、二年前でありますけれども、大変遺憾なことでありますけれども援護行政については一言一句も入っていなかった。これ私も大変そのときは残念でありました。そして第百六十二国会、六十三国会の大臣所信には、三行だけ書いてありました。 そこで、今国会どうなるのかなと、こう思って興味深くひそかに待っていたのでありますけれども、百六十四国会の大臣所信も援護行政については三行だけ書いてございました。 厚生労働省の所管事項は、生まれてから死亡するまで、正に揺りかごから墓場まで、人間が生活を営む社会の中で幅広く多岐にわたっての事柄ばかりでございますから、他省庁よりも極めて所管事項が多いことは私自身も承知しておりますし、そうした中での三行というのはこれは致し方ないのかなと、こう思っておりますけれども、さきの大戦、そして戦後処理、こうした援護行政は最も大切なものでなければならない、私は認識をしております。 そこで、援護行政について、また戦後処理問題について、川崎厚生労働大臣の所信を改めてお伺いしたいなと、このように思います。
○国務大臣(川崎二郎君) 水落議員が援護行政、また戦後処理問題に我が党の中心的な役割を果たされていることについて、まず敬意を表しておきたいと思います。 厚生労働省においては、戦傷病者、戦没者遺族等に対する援護や、戦没者の遺骨収集、慰霊事業などを実施してきております。戦後六十年以上が経過し、援護行政の対象者は減少し、高齢化も急速に進んでいる中にあっても、私は援護政策は国の果たすべき重要な責務であると認識しており、その重要性はいささかも変わるものでないと考えております。 実は、委員は昭和十八年生まれ、戦前戦後の日本の苦労というものを本当に知っておる方でございます。私は昭和二十二年生まれ、戦争を知らずに育った世代でございます。そうした者がもう国会に出て二十五、六年になりました。そうした意味では、時代の変化の中でしっかりやれよという声を掛けていただいたのかなと思いますし、正に戦後生まれの者がそうした日本の国としてのありようというものをしっかり先輩の方々から受け継ぎながらやっていかなきゃならないと、そういった意識を持っております。また、私より若い人たちに伝えていく役目もあるんだろうと。 そういった意味で、援護行政、また残されております戦後処理問題についてもしっかり努力をしてまいりたいということを改めてお話をさせていただきます。どうぞ今後ともよろしくお願い申し上げます。
○水落敏栄君 ありがとうございます。 大臣の温かい戦後処理問題についてのお取組、お聞きいたしまして、本当に感謝をいたしております。 そこで、戦後処理問題で私の一番気になっておりますのが戦没者の遺骨収集事業であります。 さきの大戦における内外の戦没者は、軍人、準軍属二百三十万人、外地で非命に倒れた一般邦人三十万人、戦災被災者約五十万人、合わせて三百十万人の多きに上っておるわけであります。そして、これらの戦没者のうち、日本本土以外の各戦域における戦没者、いわゆる海外における戦没者、これは硫黄島と沖縄県が含まれますけれども、二百四十万人というふうに承知をいたしております。 そこで、政府は昭和二十七年から戦没者の御遺骨収集に取り組んでこられたと。したがいまして、この平成十七年までにどのぐらいの地域からどのぐらいの御遺骨を収集したのか、その総柱数を教えていただきたいと思います。
○政府参考人(大槻勝啓君) 海外戦没者約二百四十万人のうち、これまでに、旧ソ連、モンゴル抑留中死亡者等が一万九千柱、硫黄島、沖縄戦没者が十九万四千柱、フィリピン戦没者が十三万三千柱送還されているのを始めといたしまして、合わせて約百二十四万柱の遺骨が本邦に送還されているところでございます。 なお、このうち、政府による戦没者の遺骨収集事業におきまして収集をいたしました遺骨は約三十一万柱でございます。
○水落敏栄君 そういたしますと、二百四十万海外戦没者のうち百二十四万柱が収集されておると。そういたしますと、数字上は百十六万柱がまだ残されているわけであります。 そういたしますと、海没遺骨、これ海深く沈んで収集できない御遺骨や、国民感情などで収集が認められていない中国などの国を除きますと、この百十六万、残された百十六万柱のうち収集可能な御遺骨というのはどのぐらい見込めるのかなと、このことについてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(大槻勝啓君) 政府によります海外戦没者の遺骨収集につきましては、相手国政府の理解と協力を得ながら進めてきたところでございます。ただ、御指摘のように、残念ながらまだ百十六万柱の御遺骨が未送還という状況でございます。 このうち、お話しでございました海底に眠る遺骨につきましては約三十万柱と言われております。また、国民感情や宗教上の理由によりまして遺骨収集ができない地域がございます。そういった地域に置かれております遺骨が約二十六万柱残されているところでございます。したがいまして、そういったものを除きますと、遺骨収集の今対象としております未送還の遺骨は約六十万柱となるわけでございます。 これらの遺骨につきましては、一柱でも多く、できるだけ早く収集をしたいと考えて努めているところでございます。
○水落敏栄君 ありがとうございました。 あくまでも数字上でございますけれども、約六十万柱が収集可能であると、こういうことでございますが、実際は戦後六十年を経過をいたしまして、さきの大戦の国々は日本と違って気候風土も異なります。私が実際過去十三回にわたって遺骨収集に参画をいたしましたけれども、その体験からいたしましても、既に土に帰ってしまった御遺骨も多く見られるわけであります。更に申し上げれば、現地の方々は六十歳から六十五歳まで生きておられる方々はまれでございます。したがいまして、当時のことを知っておられる方はほとんどいらっしゃらない。したがいまして、当時戦争中に仮埋葬した場所とか、あるいは野戦病院が置かれてその近くにお墓があったとか、そうした状況について知っている方々が現地にはおらなくて情報がほとんど入ってこない現状があるわけであります。 そこで、私は、年月が過ぎれば過ぎるほど御遺骨の収集はますます困難になっていく、このように認識をしております。したがいまして、私、今から一年前の本委員会で、戦後六十年目の今年は、もうさきの大戦が終結してから六十年、半世紀ともう十年たっているんだと。したがいまして、戦後処理問題もこの辺りで決着を付けるべきではないか。御遺骨の収集にしても、例えば平成十八年度から三年掛かりで大規模な遺骨収集を実施して決着を付けて、あとは補完的な遺骨収集事業にしたらどうかと、このように提案をさせていただきました。 そういたしましたら、尾辻前大臣はその後の記者会見で、南方の御遺骨収集については、今後三年間で集中的に情報を集めて区切りを付けるというふうな方針を記者会見で発表されました。 ところが、平成十八年事業の予算を見てみますと、残存遺骨情報に基づく現地調査等の経費がわずか百万円増、御遺骨が出たという現地大使館等の情報に対応する応急派遣費用が六百万円増、そして新規に海外未送還遺骨の集中的な情報収集に二千九百万円を計上しております。 ところが、遺骨収集事業全体を見てみますと、平成十七年度予算二億七百万円が十八年度は二億五百万円と、二百万円減額になっているではありませんか。これでは尾辻前大臣が記者会見で言われた三年間で集中的にというのは遠く及ばない、私はこのように思っておりますが、南方諸地域の御遺骨収集に対する現状認識について、また尾辻前大臣の発言を踏まえて今後の取組について大臣のお考えをお聞きしたいと、このように思います。
○国務大臣(川崎二郎君) 今委員の御経験からも含めて御提案をいただきました。 戦後六十年以上が経過し、遺骨情報が減少してきておる、特に南方地域の遺骨収集が困難な状況になりつつある、こんな認識をいたしております。 このような状況を踏まえ、従来からの遺骨収集の取組に加え、未送還遺骨の情報収集を民間団体の協力を得ながら積極的かつ集中的に実施することが必要であると。そのようなことから、今回新しい枠組みとして海外未送還遺骨の集中的な情報収集二千九百万円を計上させていただきました。結果として、遺骨収集関連事業二億三千九百万が二億四千四百万ということで、財政厳しい中でありますけれども、増額をさせていただいたところでございます。 問題は、尾辻前大臣が三年間でという宣言をされました。まず情報をしっかり、今年、民間団体の協力を得ながら集めたいと。しっかり情報を基に現実の遺骨収集作業が円滑にいくように、そうした体制をしかなければならないだろうと。そういった意味で情報収集に全力を挙げていきますので、どうぞ御協力のほどお願い申し上げます。
○水落敏栄君 ありがとうございました。 御承知のように、今年は戦後六十一年目であります。愛する妻や幼い子供を残して、国のため、日本のためといって戦地に赴いて不幸にも尊い命をなくされた戦没者、負け戦ゆえにそのままジャングルの中に放置され、あるいは戦友の手によって仮埋葬されてきた、こうした状況でございます。 私は、戦没者の尊厳という観点から、またかつての戦域であるアジアの国々と政治的に、経済的に友好関係を構築する前に、こうした御遺骨収集という戦後処理をきちんと解決していくことこそが先決問題であって、我が国に課された最も優先された課題じゃないかなと、このように思っておりますけれども、改めて大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(川崎二郎君) 今御指摘ありました戦没者の尊厳、そして御遺族の心情、御指摘のように、御遺族自体が少なくなってくる、息子の代、孫の代になっていくという時代の中で、早期に祖国にお迎えできるように努めていくというのが我々の責務であろうと思っております。そういった意味で尾辻前大臣も三年間という一つの目標を発表されたところでございます。 私どもも、今申し上げましたように、情報収集をしっかりしながら全力を挙げたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
○水落敏栄君 ありがとうございました。 次に、御遺骨の引渡式についてお伺いしたいと思います。委員長を始め各委員の皆さんもこの御遺骨引渡しという式典には参列したことはないと、こう思っておりますのでお話をしたいと思います。 戦没者御遺骨の、戦没者遺骨収集派遣団が現地で御苦労いただいて収集した御遺骨が日本に帰ってまいります。そういたしますと、通常であれば、千鳥ケ淵戦没者墓苑におきまして派遣団から厚生労働省に御遺骨が引き渡されるわけであります。この引渡式には、東京都を始め埼玉県、神奈川県、千葉県等近隣の各遺族会の会員の方々が、会員の方々といいましても六十歳、七十歳代、八十歳代の方がおりますけれども、そうした方々が百人以上も参列をして御遺骨をお迎えしているわけであります。そして、長い間御苦労さまでした、早く帰りたかったでしょう、こう言って白木の箱に手を合わせておるわけであります。そして、六十数年ぶりに祖国日本に帰ってきた戦没者の御遺骨引渡しは、引渡式でありますけれども、簡素でありますけれども音楽隊も入って厳粛に執り行われております。 しかし、私思いますのは、厚生労働省の代表は、いわゆる政府の代表はいつも審議官であります。担当審議官、温厚な人柄で私も大変尊敬しているいい方でありますけれども、六十数年ぶりに帰国する戦没者の御遺骨を迎えるのでありますから、はっきり言って、申し訳ないけれども、たまには副大臣とか政務官とかそうした政府を代表する方々が出迎えてもよろしいんじゃないかな、このように思っておりますけれども。 そこでお聞きしますけれども、平成十七年度の御遺骨収集の引渡式は何回行われて、どなたが政府代表で参列されたのか、また、今後、副大臣、政務官が出迎えるお考えあるのかどうか、自らがお父様を戦争で亡くされている中野副大臣にお伺いしたいと思います。
○副大臣(中野清君) 平成十七年度におきましては、千鳥ケ淵戦没者墓苑におきまして、御遺骨引渡しが五回挙行をしております。昨年は、八月に実施した第一回の引渡式におきましては当時の尾辻厚生労働大臣が参列をしておりますけど、二回以降につきましては援護担当審議官が、今委員が御指摘のとおり、厚生労働省代表として参加して、参列しているところでございますけれども、私といたしましても、今委員が御指摘のとおり、この御遺骨の引渡式の出席につきましては、少なくとも副大臣あるいは政務官が可能な限り出席して御遺骨をお迎えすることが当然と考えておりまして、今後できる限り出席をさしていただくことをお誓いしたいと思います。
○水落敏栄君 ありがとうございました。 やはり御遺骨の尊厳、戦没者の御遺骨に対する尊厳、あるいはお迎えする遺族の方々、あるいは国の姿勢、こうしたことを総合的に考えましても、やはり副大臣あるいは政務官、政務でどうしてもできないときはこれは審議官でもいいわけでありますけれども、是非ともそうしたことに御配慮をしていただきたいなと、このようにお願い申し上げたいと思います。 そして、厚生労働省に千鳥ケ淵墓苑で引き渡された御遺骨は、厚生省、厚生労働省四階にございます霊安室に安置をされるわけであります。で、安置された御遺骨は翌年の五月に行われます千鳥ケ淵墓苑の納骨式において納骨されるわけでありますけれども、この霊安室というのは、ふだんは扉が閉まっておりますから普通の事務室か会議室と同じでございまして、廊下から見ても分からないわけであります。また、厚生労働省のガイドブックにも載っておりません。私も何回かこの霊安室の中にお参りをさせていただいておりますけれども、実は一昨日の二十日の日にもお参りをさせていただきました。 見てみますと、御遺骨が現在約八千柱安置されているのでありますけれども、その状況は、狭くて気の毒だなという感じがいたしました。また、御遺族の方も、厚生労働省にこうした霊安室があることを知っておればお参りしたい、こうした方々もあろうかと思いますので、私の出身母体であります日本遺族会の機関紙にも載せるつもりでありますけれども、政府としても何らかの形で広報に努めていただきたいことが一点。 そして、川崎大臣始め副大臣、政務官の方々はこの霊安室のことを知っておられたかどうか、またお参りしたことがあるかどうか、それぞれお答えいただきたい、このように思います。
○政府参考人(大槻勝啓君) 議員御指摘の霊安室でございますけれども、お話しのとおり、遺骨収集におきまして収集した遺骨を遺族の方に引き渡すまでの間、あるいはまた、千鳥ケ淵戦没者墓苑拝礼式におきまして墓苑にお収めするまでの間、一時的な安置という考え方で厚生省、厚生労働省社会・援護局におきましてお預かりをしているところでございます。そういった性格のものでございますので、遺骨の平穏、平安に留意いたしながら丁重に取り扱うよう努めているところでございます。 このことにつきましては、折に触れまして、そういう霊安室がありまして遺骨を一時的にお預かりしているということにつきましては私どもお知らせをしているつもりでございますけれども、ただ、性格上、広く一般に公開をし、出入りも自由ですよというふうにすることは適当ではないと考えておるところでございます。ただ、御指摘のその遺族への一層の周知というようなことにつきましてはしっかりとやってまいりたいと考えております。 現実にも、拝礼を希望する遺族の方がおられます。そういった場合には御案内をいたしまして拝礼をしていただくと、いただいているというのが実態でございます。 取りあえず前段のことを御答弁いたしました。
○国務大臣(川崎二郎君) 四階に霊安室があり、私もお参りをさせていただきました。 委員の御提案をいただいて、私もそこまで配意すればよかったなと改めて思ってます。といいますのは、三重県の遺族会や遺族会の団体がたまに私のところに御陳情にお見えになります。そういったときに御案内をさしあげてもよかったのかなと改めて今思わしていただいております。今後気を付けていきたいと、このように思います。
○副大臣(中野清君) 今大臣がお答えになりましたけど、この霊安室についてのこの御遺骨の尊厳を損なうような対応につきましては、今後も考えたいと思っております。 私も、先ほど委員が仰せのとおり、父を戦争で亡くした遺児の一人でございますので、この霊安室があるということは承知しておりますし、時折拝礼をさしていただきますけど、これからもそういう意味できちっとさしていただきたいと思っております。
○水落敏栄君 政務官。
○大臣政務官(岡田広君) 霊安室につきましては、委員の質問につきまして私は初めて知ったわけであります。今後、霊安室に仮安置している遺骨に対しまして拝礼をさしていただきたいと考えております。
○水落敏栄君 ありがとうございました。 現在でも厚生労働省庁舎の四階に霊安室が存在し、そこに約八千柱の御遺骨が安置されていると、こうした事実がございますので、どうかひとつそのことを御認識いただきながら、戦後処理問題、また積極的にお取り組みをいただきたいなと、このように存じます。 最後でありますけれども、この霊安室には歴代総理大臣として大平正芳総理大臣、橋本龍太郎総理大臣がお参りしたというふうに私自身は仄聞しておりますけれども、歴代首相のお祭りについてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(大槻勝啓君) 御指摘のとおり、昭和五十四年三月におきまして、当時の大平正芳首相が霊安室に拝礼をされております。また、この際、当時厚生大臣でありました橋本龍太郎元首相も拝礼をされておると、こういう記録がございます。それ以降につきましては、現役の首相が拝礼されたかどうか、その事実については記録上確認ができないところでございます。 なお、先ほど申し上げましたとおり、霊安室における遺骨の安置、これはまあ一時的なものであると考えております。 厚生労働省といたしましては、毎年五月に、皇族の御臨席を仰ぎ、また関係閣僚の出席の下、遺骨収集などにより海外から持ち帰られました戦没者遺骨のうち遺族に引き渡すことのできない遺骨につきまして墓苑にお収めをし、また併せて、墓苑に収められております遺骨に対し拝礼を行うために千鳥ケ淵戦没者墓苑拝礼式というのを毎年挙行いたしておるわけでございます。 最近の実績でございますけれども、小泉総理におかれましては平成十四年及び十七年の拝礼式に御参列をいただいているところでございます。
○水落敏栄君 ありがとうございました。 昨年が戦後六十年でございます。小泉総理も、仄聞いたしますところは今年の九月でお辞めになると、このようなことも聞いておりますので、是非お辞めになる前に一回お参りしていただきたいなと、こんなことを大臣から言っていただきたいなと、こう思っておりますので、そのことをお願いして、以上をもって私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○辻泰弘君 民主党・新緑風会、辻泰弘でございます。 この委員会におきましては川崎大臣に初めて質問させていただくことになるわけでございます、予算委員会では一度させていただいておりますが。 数か月経過しておりますけれども、立場は違えども、大臣としては快調にスタートをされているんじゃないかというふうに拝見をしているところでございますが、いずれにいたしましても、厚生労働委員会は国民生活にかかわる重要事項ばかりでございまして、どうぞ御尽力をお願い申し上げておきたいと思うわけでございます。 私、予算委員会の理事もさせていただいておりますこともございまして、先陣切って質問をさせていただく次第でございます。 まず、予算委員会にかかわることでもございますけれども、内閣府にお伺いしておきたいと思います。 二〇〇五年度改定の「改革と展望」の参考試算における結果をお示しいただきたいわけですが、昨年も、毎年お聞きしておりますけれども、国、地方のSNAベースの基礎的財政収支の実額と、公債金収入と国債費の実額として計算される国の一般会計の基礎的財政収支の実額、その双方についてお示しください。
○政府参考人(齋藤潤君) お答え申し上げます。 お尋ねの参考試算におけます国、地方の基礎的財政収支でございますけれども、基本ケースの下で黒字化を達成した場合につきまして実額を申し上げますと、二〇〇五年度、十六・九兆円の赤字、二〇〇六年度、十四・四兆円の赤字、二〇〇七年度、十・六兆円の赤字、二〇〇八年度、七・九兆円の赤字、二〇〇九年度、五・八兆円の赤字、二〇一〇年度、二・四兆円の赤字、そして二〇一一年度、これは〇・一兆円の黒字でございます。 それから、同じ試算におきます国の一般会計の基礎的財政収支の実額でございますが、二〇〇五年度は十三・八兆円の赤字、二〇〇六年度は十一・二兆円の赤字、二〇〇七年度は十二・一兆円の赤字、二〇〇八年度は十一・六兆円の赤字、二〇〇九年度、十一・三兆円の赤字、二〇一〇年度、九・五兆円の赤字、そして二〇一一年度、七・二兆円の赤字でございます。 以上でございます。
○辻泰弘君 この点についてはおととしから私は毎年要求しておりますけれども、これはいつもこういう形でお聞きして出していただいていますけれども、本来、参考試算の中に掲示をすべきものであるということを私はおととしから言っていて、いまだに出されていないからこういう形で毎年聞かざるを得ないんですけれども。これは基本的なことで別に隠す必要もないことだと思いますので、是非掲示していただくように今年も申し上げておきたいと思います。 もう一つ、公的年金制度におけるマクロ経済スライドの考え方、導入されているわけですけれども、その適用期間がこの参考試算上いつから開始されているのかどうかということについて、既裁定と新規裁定についてお示しください。
○政府参考人(齋藤潤君) お答え申し上げます。 参考試算におけましては、まず既裁定者につきましては二〇〇九年度から、それから新規裁定者につきましては二〇〇八年度からマクロ経済スライドが適用されるということになっております。 以上でございます。
○辻泰弘君 次に、厚生労働省の方にお聞きしたいと思うんですけれども、いわゆる基礎年金の拠出金の単価のことでございます。これも年金審議のときによく議論になっておりましたけれども、最近の数字が、必ずしも最近は出しておられないと思います。 十八年度予算のベースの数字と、最近の三年程度の実績について、基礎年金の拠出金の単価、お示しください。
○政府参考人(青柳親房君) 基礎年金の拠出金単価についてお答えを申し上げます。 平成十五年度、十六年度、これは実績ベースで分かっておるのはこの両年度でございますが、この両年度におきます基礎年金拠出金単価は、月額で、平成十五年度が二万二千二百三十九円、平成十六年度が二万二千九百二十四円となっております。また、平成十七年度、十八年度は、まだ十七年度も年度終了しておりませんので予算ベースということでお答えをさせていただきますが、この両年度におきます基礎年金拠出金単価は、同様に月額で、平成十七年度が二万三千四百十円、平成十八年度が二万四千二百六十五円となっております。
○辻泰弘君 そのうちの保険料相当額についてもお示しください。
○政府参考人(青柳親房君) 引き続き、このうちの保険料相当額についてお答えを申し上げます。 平成十五、十六両年度の実績値につきましては、平成十五年度が一万四千八百二十六円、平成十六年度が一万五千二百四十円となっております。また、平成十七、十八両年度の予算ベースにおける保険料相当額につきましては、平成十七年度が一万五千百九十八円、平成十八年度が一万五千六百十三円となっております。
○辻泰弘君 この点については予算委員会でも審議になって、川崎大臣も御答弁になっていたと思うんですけれども、あのことの趣旨は、国民年金の保険料の未納がなくなって一〇〇%徴収ができたとしても一万三千五百八十円だとか一四・二八八%という保険料率、保険料額には関係してこないんだと、しかしこの基準単価には、拠出金単価には関係してくると、こういうことでおっしゃったんですね。大臣、そこを確認させてください。
○国務大臣(川崎二郎君) 正にそのとおりで、五千万人で割るか六千万人で割るか、先輩の年金ですからね。当然六千万人の方が単価は下がると、しかしそれは将来負担に今度は変わっていくわけですから、そういう意味では長いサイクルで考えれば変わりないことになるんじゃないかと、年金の計算自体、単年度で計算しておりませんと、一つの仕組みの中でやっておりますので影響はないと、こう申し上げました。
○辻泰弘君 この拠出金単価についても、十八年度予算ベースまでの数字が出ているわけですから、毎年いただいていると思いますけれども、是非推移をお示しいただいて、後日またいただきたいと思います。そのことは申し上げておきたいと思います。 それからもう一点、厚生労働省に、今度は公的年金制度におけるマクロ経済スライドの適用期間、先ほどは内閣府の試算においての数値を示していただきましたけれども、厚生労働省としての適用期間を現時点でいつからいつまでと見込んでいるか、お示しください。
○政府参考人(渡邉芳樹君) お答え申し上げます。 委員御承知のとおり、マクロ経済スライドの仕組みは前年の物価等の実績によって発動するというふうに法令上定められております。 今お尋ねは、実際のその発動のメカニズムというよりは、平成十六年財政再計算における開始時点等につきましてのお尋ねというふうに理解させていただきますが、新規裁定者につきまして平成十九年度、二〇〇七年度、既裁定者は平成二十年度、二〇〇八年度と見込み、適用終了年度を平成三十五年度、二〇二三年度と見込んでおるところでございます。
○辻泰弘君 ただ、それは十六年度のときそうだったというのはそのとおりだし、それ以後はあれですが、今の時点でもその見解だというふうに理解していいんですね。
○政府参考人(渡邉芳樹君) まだ十八年度が始まる前でございますので、私ども、こうした十六年財政再計算の前提を見直す段階ではないというふうに考えております。それ以前に、まず物価等の実績というものを見て開始年度を法令に基づいて定めたいというふうに考えております。
○辻泰弘君 十六年度の数字が変わってくるのは当然のことであって、そういう意味においては再計算がだんだん必要になってきているということをも示すわけですけれども、現実に内閣府の示した既裁定は二〇〇九年度から、新規裁定は二〇〇八年度からと。今おっしゃったのは十六年のときの考えと同じで、既裁定は二〇〇八年度から、新既裁定が二〇〇七年度からということで、一年ずれてきているわけですね。それは、当然、物価の見込みというのは変わってきているから当然といえば当然ではあるんですけれども、しかしもう現実にそこがほころびてきているわけです。 ですから、そういう意味において、厚生労働省としての立場というか、それ以上言えないというのは、再計算しない限り無理だというのは理屈はそれなりに分かっていますけれども、しかしやはり現実にこうやって政府の中でマクロ経済スライドが始まる年度が見解が違ってきているという、この現実はやはりしっかり受け止めていただいて、そういった意味ではやはり、少子化、合計特殊出生率も予想以上に低下しているという、中位推計以下になっているというこういうこともあるわけでございますから、そういった意味では年金の再計算ということもやはり機動的に行っていくべきだと、このことを御主張申し上げておきたいと、このように思うわけでございます。これはここで止めておきます、また議論しますから。 それから、川崎大臣にもう一点申し上げておきたいと思います。 医療の問題はまた医療保険制度の改革とかで議論になるんで、そのときではあるんですけれども、一応、一点押さえておきたいのは、国民医療費の推計のことについて、大臣が二月に答弁されていることで、ちょっと違うんじゃないかなと思うことがあるものですからお聞きしておきたいんですけれども。 川崎大臣が、二月二十四日、衆議院の厚生労働委員会において、国民医療費について、GDPの伸びとかいろいろな数字を入れながらやっている、推計している、過去は大きく状況が違った、そういう意味では、百何十兆と数字を出したのは明らかに間違いであったんだろう、若しくはそのときの経済状況が余りにも上昇志向だったということは間違いないと思うんだと、このように答えておられるんです。 ただ、国民医療費の将来推計、医療給付費でもいいですけれども、それは、私が言うのもあれですけれども、一人当たり医療費の伸びと人口の将来推計と掛け合わせてやるということで、これはあの平成六年の福祉ビジョンのころから実は一貫して今日に至るも変わっていないわけですね、基本的な手法においては。それで、その中は、GDPの伸びというのが一人当たり医療費の伸びの中に、結果として国民所得とかいうような意味合いで入ることはあったにしても、GDPの伸びというものをストレートに前提としては置いていないわけですね。 ですから、そういった意味ではここは、大臣の答弁で、GDPの伸びとか数字を入れながらやっていますというのは基本的に間違っていると思いますし、経済状況が余りにも上昇志向だったということと、あの数字が間違いだったというのは私は違うんじゃないかと思うんですね。少なくとも、私がオーソライズする必要ないのかもしれないけれども、一つの前提であのときも、あのときは三年前ぐらいの直近の数字を使っていると思いますけれども、それで将来推計をしていたわけで、そのやり方を今も踏襲しているわけですよ。そのことによって貫徹されているわけですよ。 だから、あのころの医療費が伸びるならば百四十一兆になったというのは、そのときにおいては素直な表現の仕方であったと私は思うんです。それが高いかどうかというのはそれはまた別の議論ですけれども、推計のやり方としてはあのときはそうしたということであって、ですから、それが間違いだったというんならば、今度の推計だって同じやり方やっているわけですから、それが成り立たなくなるわけですね。その部分はどうお答えになりますか。
○国務大臣(川崎二郎君) 既に医療改革の議論が多少始まっていまして、一番の議論で出ておりますのは、我々が足下の数字として算定したのは今回は七年から十一年、平成七年から十一年の五年間を使わしていただいております。 先ほど御質問いただきましたように、今までの数値は基本的には直近の数字を使っておりました。三年ないし五年の直近の数字を使ってやっていたと。もちろん、その数字を使うと、医師会等の御主張のとおり、かなり低い数字になります。しかし、それは改革をした時代でもあり、例えば三割負担の、改革をした時代でもあり、またGDPの伸びも極めて低い時代でありますので、それを使うのがいいことかということの中で、七年から十一年の数字を使わしていただいているというのが今回の算定でございます。 そういった意味では、やり方変わったんですかと御指摘いただいておりますけれども、そういう意味ではやり方多少変わったと。これからの計算式を出していくのにいつの年次を取った方がいいかという中で、七年―十一年を取らしていただいたということは是非御理解を賜りたいと思います。 一方で、この議論は財政諮問会議等も随分やりまして、要は二〇二五年の数字を出せ、目標を出せと、それに対して、GDPに対してどうなるかと、こういう数字を出せ、こういう御主張になられるから、正直言って我々は目安しか出せません、委員が言われるとおり計算式で出した目安しか出せませんと。しかっとした目標を持つことはなかなか難しゅうございます。七年から十一年の経済成長、そのときが〇・四とか〇・七とかいう数字になっています、平均。 そして、今財政諮問会議で議論されているのは、二%にしようか三%にしようか四%にしようかと、こういう議論がされているわけですから、我々の計算式と経済の伸びというのはまた違う要素として加わってまいりますので、我々が今目標数値として二〇二五年という話はできませんと。今、私どもがお示ししてありますのは、七年―十一年の時代の正に一人当たりの医療費の伸びを見ながら、それをトレンドしながら二十年後に引っ張っていったらこういう数字になりますということをお示しさせていただいている。 そして、当然、医療でありますから、医療技術の進歩、そして日本の人口構成の変化、そういうものも加わってまいりますので、それはやはり五年ぐらいごとに見直しをしていかないと、なかなかはっきりした数字を申し上げるわけにはいかないですねということで、目安なのか目標なのかと実は大論争をさせていただいているところでございます。
○辻泰弘君 GDPの方のことは触れていないので、後で聞きますけれども。 今の御答弁で、直近を取れば低くなるとおっしゃいましたよね、医師会なんかで。それから、この間、予算の公聴会のときも〇・何%というのを。だけれども、それは制度改正を見込んでいない、制度改正の後の数値を示しているのであって、制度改正なかりし場合は二、三%だと。だから昔の、五年前のやつでいいんだということで理屈を付けているわけじゃないですか。だから、そこはおかしいですよ、それは。
○国務大臣(川崎二郎君) いや、この五年間は、三割負担を始め一、二年に一度ぐらいの改革をやってまいりましたと。したがって、この数値を使うと将来のトレンドを誤ることになると思いますので、私どもは、七年―十一年の全体のトレンドを見た方がいいだろうと。その数字を根底にしながら、二〇二五年、六十五兆ですか、国民医療費をはじき出して、その中で、引き算になるんですけれども、給付を最終的に五十六兆円という数字を出させていただきましたと。しかし、これは七年―十一年のトレンドから引っ張っていった数字でございますと、こう申し上げているわけでございます。
○辻泰弘君 これまた改めてしたいと思いますけれども、今おっしゃったので、直近を取れば〇・何%でそうなるんだと。そこのことは基本的にちょっと多分認識が違うんだろうと思うんですよ。というのは、昔のを使ったけれども、それは二、三%で、その改正分を除けばそれぐらいなんだからということで仕組んでいるはずですから、そのことは申し上げておかなければなりません。 それと、そもそも私が聞いたことには答えていただいていないわけです。GDPの伸びとかをいろいろ入れながらやっているというこの部分についてですよ。そっち側を聞いているんだから、最近の伸びのことを聞いているんじゃないんです。
○国務大臣(川崎二郎君) いや、ですから、今の私の考え方を申し上げたのであって、当時、ずっと伸びていく勾配の中で、将来こうなりますよと算定したのは、私からいえば少し判断を誤ったのかなと思っております。したがって、今回は変えさせていただいたということを申し上げているわけです。
○辻泰弘君 じゃ、まず事実関係として、GDPの伸びを入れているというのは、それは正しいかどうかですよ。
○国務大臣(川崎二郎君) 率を入れているという答弁はしてないと思います。当時の経済状況を判断をし、勘案しという表現だろうと思います。私、答えましたからね。
○辻泰弘君 いや、別にいいんですけれども、GDPの伸びとかいろいろな数字を入れながらやっていきますねと、こういうふうにおっしゃっているわけですよ。だから、そこは違うだろうと言っているんです。
○国務大臣(川崎二郎君) 一つの立案を立てる過程の中において、立案ですからね、先ほどから申し上げているとおり。 いいですか。要するに七年―十一年を使いますか、十二年―十六年を使いますかというときの中で、私の判断としたらね。
○辻泰弘君 そんなこと言っているんじゃないんですよ、かつてのことを言っているんですよ。
○委員長(山下英利君) 指名を受けてから言ってください。
○辻泰弘君 私は別にこれにこだわるつもりじゃないんだけれども、その、大臣は、先のことを言っているんじゃないんです、これは前のことをおっしゃっていて、前のことについて説明をされているのが、そのGDPだとか伸びが入っているということをおっしゃっていて、それで経済状況が余りにも上昇志向だったとおっしゃっているんだけれども、それは推計としてはそういうことを、プロセスはないんだということを、そのことを私申し上げているんで、今の推計だって同じなんですよ。
○国務大臣(川崎二郎君) 誤解があるようなら、GDPの数字を入れて計算はいたしておりません。入れれば、今申し上げたように財政諮問会議のいろんな数字が出てきてしまいますから、あくまで機械的に数字を取り出してやっているということは事実です、将来見通しについて。
○辻泰弘君 それと、大臣は変えたとおっしゃったんですね、今回変えたとおっしゃった。それは何を変えたんですか。
○国務大臣(川崎二郎君) 今までは直近を取っておりましたと。今回は直近を取っておりませんと申し上げております。
○辻泰弘君 まあこれはまた改めて議論したいと思いますけれども、大事なポイントだと思います。 次に移らせていただきますけれども、脳死の問題でお伺いしておきたいと思います。 国内的にも今もやはり一億円近く集めて海外に心臓移植に行かれる方、ある。また最近も中国へ移植に行っているというようないろんな問題があったことでございます。それで、歴代の大臣にお伺いしているんでございますけれども、脳死は人の死であると、そういうことの見解に大臣がお立ちになるかどうか、そのことについてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(川崎二郎君) これは何年前でしょうか、臓器移植法の法案が衆議院に提出をされました。当時私、国対でこれをあずかっておりまして、委員会で十分御審議をくださいと、しかし採決は委員会でしないでくださいと。それは専門家の一つの予見を与えることになると。したがって、衆議院の段階におきましては途中で委員長から国会に御報告をいただいて、全員が白紙の中でこの問題について投票を入れた。結果三分の二以上の賛成でこの法案が通ったと思いますけれども、そのときに私は賛成をいたした一人でありますので、正に人の死であると、こういう考え方の中で賛成の投票を入れたものでございます。
○辻泰弘君 これについては書面による意思表示と、生前における書面による意思表示ということで、結局現実的にはカードということになるわけですけれども、プライベートなことなんであれですけれども、大臣はカードをお持ちでしょうか。御答弁ないならそれはそれで結構ですけれども。
○国務大臣(川崎二郎君) ある人にもう遺言も書いておけと、それも含めてということで勧められておりますけど、去年もらいましてね、その手紙を。手続をするようになっておりますけれども、まだやっておりません。
○辻泰弘君 移植医療を進めるということがいつも、参議院の厚生労働委員会の秋のときに、大臣の所信の中にもあるんですけれども、今後移植医療についてどういうふうな対応をしていかれるか、御見解を求めたいと思います。
○国務大臣(川崎二郎君) 当時反対の急先鋒でありました河野太郎さんが衆議院で随分頑張ってくれていまして、そのお姿を見ながら、今回多分衆議院で提案がされて議論が始まると思っております、法律自体が、改正が。私は改正をする方に賛成でございます。
○辻泰弘君 そうすると、河野案に賛成だということですか。
○国務大臣(川崎二郎君) 内容についてはまだあれしていません。しかし、今の法律が正直言って衆議院で通した後参議院で改正になりました。内容の一部改正になりました。そういったこと、いろいろ議論ございましたけれども、私は当時衆議院の法案に賛成をした本人でございますので、そういったものも含めて、今回改正という動きがあり、一方で多くの人たちに御理解が得られるようになって、そして臓器移植等が進むことを期待をしたいと、私は思っております。
○辻泰弘君 今度出されるか分かりませんけれども、前に廃案になった議員立法は十五歳というのを十二歳に下げるという考え方と、そもそも本人の意思表示じゃなくて家族の同意でいいじゃないかと、本人の拒否の意思表示がなければと、こういうことだったわけですよね。その二つが現実に議員立法としてあるわけですけど、そういう方向でやるべきだというお考えなんですね、いずれかは決まらないにしてもという。
○国務大臣(川崎二郎君) まあ詳細の議論は今、法律がまだ提出されていませんので、大臣の立場ではそれは勘弁してください。しかし、改正をした方がいいだろうということについては変わりないと、こう申し上げております。
○辻泰弘君 いずれにいたしましても、移植医療についても一つの大きなテーマだと思いますので、しっかりとお取り組みいただくように申し上げておきたいと思います。 もう一つ、これまでこの厚生労働委員会でも予算委員会等でも取り組んできたことでございますけれども、また昨年の介護保険法の改正のときには附帯決議にも盛り込んでいただいた件でございます。すなわち、十六年度の年金課税の強化、老年者控除の廃止並びに公的年金等控除の縮小という改正、これに伴って国保の保険料と介護の保険料が急激に負担増となる層が出てくると。これに対しての軽減措置があってしかるべしと、こういった主張をさせていただいて、それについてそれぞれ取り組んできていただいたわけですけれども、国保については税制改正、また政令改正ということにもつないでいただいているやに聞いておりますけれども、まず、国保の保険料負担急増についての軽減措置についての取組を、現状、方針をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(水田邦雄君) お答えいたします。 年金課税の強化に伴います国民健康保険の保険料の取扱いについてのお尋ねでございますけれども、保険料負担が増加する被保険者に対しまして、増加後の保険料額に段階的に移行できるように平成十八年度から二年間、激変緩和のための経過措置を講じることといたしております。 具体的に申し上げますと、例えば、公的年金等控除でありますと最低保障額が百四十万円から百二十万円に二十万円引き下がるということがございます。これにつきまして保険料の算定の際に、平成十八年度につきましてはこの二十万円の、差額二十万円の三分の二に当たります十三万円、それから平成十九年度におきましては、三分の一に当たる七万円を公的年金等に係る所得から特別に控除するということによりまして、保険料額への影響を緩和することとしてございます。 この経過措置の実施についてでございますけれども、まず国民健康保険料につきましては、先ほどおっしゃいました国民健康保険法施行令、これが三月十日に公布されてございます。現在市町村で四月一日の施行に向けまして、必要な条例の整備等の準備が行われているという状況でございます。 また、国民健康保険税につきましても、平成十八年税制改正大綱によりまして、保険料と同様の経過措置を講ずることとされておりまして、今国会にその旨の法案が提出されているところでございます。
○辻泰弘君 これ通告はしておりませんけど、これの適用対象人員の見込みというのはあるんでしょうか。
○政府参考人(水田邦雄君) 恐縮でございますが、数字、現在持ち合わせてございません。
○辻泰弘君 もしお手元にそれなりの推計見込みがあるならば、また後日お教えいただければと思います。 それから、今度は介護保険の方ですけれども、介護保険料に対する軽減措置については段階設定のときにやるようにということの意思を地方の担当課長会議でお示しいただくということで来ていると。あとは地方の判断だということではあるわけですけれども、今ちょうどその状況の最中かと思うんですけれども、どういうふうに状況を把握しておられるか、そのことについて御報告をいただきたいと思います。
○政府参考人(磯部文雄君) 今、委員御指摘のとおり、昨年の六月の全国介護保険担当課長会議におきまして、今回の年金課税の見直しによる影響への対応につきまして、より弾力的な保険料設定を可能とする旨を周知したところでございます。現在各市町村におきまして、第三期の介護保険料の改定作業が進められておるところでございまして、各市町村においてはこうした見直しの趣旨を含めて、改定が行われているものと考えておりますけれども、詳細についてはまだ把握してございません。
○辻泰弘君 それは各自治体の集約は、最終結果は掌握されることになるんですか。
○政府参考人(磯部文雄君) どのぐらいの段階制を取ったかについては集約できると考えております。
○辻泰弘君 今後ともそのことについて注視していきたいと、このように思っております。 さて、生活保護について大臣、ちょっと見解を求めておきたいと思うんですけれども、昨年は生活保護の議論が大変大きくクローズアップされました。四分の三から二分の一に、いろいろ個別には幾つかあったかもしれませんが、大局的には四分の三から二分の一に補助率を引き下げるという議論があって、地方の方から非常に反発の声もあって、情報を提供しないぞというふうな取組もあった中で最終的には見送られたという経緯だったと思うんですが。 ただ、昨年、地方への権限移譲や役割責任の拡大と併せ、地方の財政負担の拡大ということで今後の生活保護の方向ということを位置付けておられたわけですね。そのことが、今後とも継続していこうと思っていらっしゃるのか、すなわち去年やったことをもう一遍やろうと思っていらっしゃるのか、いや、一応あれはもう終わったというふうに思っていらっしゃるのか、そのことでお聞きしたいと思います。
○国務大臣(川崎二郎君) 生活保護費の問題については、二分の一という考え方もありましたけれども、私どもが最終的に御提案申し上げたのは、生活費ですね、現金支給される部分、ここについてはやはり我々のそのままの体制にしておきましょうと。しかし、住宅それから医療、この問題については地方がもう少し御負担をいただく、税源移譲と併せてやっていった方がいいんではないか、特に住宅についてはもうどういう住宅を提供するか、地域での住宅資産の活用という問題も含めて地方に全額、全権ゆだねましょうという形で申し上げました。 そして、もう一つの議論といたしましたのは、我が国が求める国家像、要はイギリス、フランス型の中央集権型でいきますか、ドイツ、アメリカのような分権型でいきますか、我々は今どちらへ走り出しているんでしょうかと、こういうお話をいたしました。生活保護一つをとらえましても、ドイツは当然州、分権型でありますから州で負担をしていく。また、フランス、中央集権でありますから当然国家がすべての責任を負う。我が国はそういう意味では四分の三対四分の一ですから重層型、国、地方がそれぞれ負担を、役割を担いながらやっていく形ですけど、もう一歩進めませんかと、こういう御提案をいたしましたけれども、やはり国がどうしてもやりなさいと、こういう御指摘の中で、正直いろんな議論がございましたけれども、官房長官とも御相談をしてこの議論を、はっきり言ったらこちらの方から取り下げることにいたしました。 そして、それはそれとして、この二年間議論してきたものはやはり生かしていきたい、こういうことの中から、今まで知事さん、市長さんと文書を交わしたことはございませんけれども、我々、国と地方は力を合わせてこの生活保護費の適正化を図りましょう、そのために我々は昨年の議論で出てまいりました様々な対策について、例えば年金を担保にしてお金を先に借りてしまう、結果として生活保護費でその分も賄っていかなきゃならぬ、この地方からの御指摘に対して、年金を担保にお金を貸すことはやめましょうと、こういうようなことにさせていただきました。資産をどうやって調べるのかと、こういう問題で合意をいたしましたので、それに併せて、今度はいろんな話合いを進めましょうということでその作業に今移ったところでございます。大都市問題でありますので、東京、大阪等の大都市を中心にしながら、今、担当局と話合いをしながらやっていこうということでございます。 そういう意味では、私と知事と市長さんがお互いに手を合わせながら生活保護費の適正化に向けて努力をしましょうと言ったのが去年の暮れであり、それに併せて、今、地方と担当局が話合いを始めたときに、今年の秋になってまたそれを再燃して何とかせいという気は、私が大臣である限りはあり得ない、こう思っております。
○辻泰弘君 生活保護という憲法にも規定された、いわゆるナショナルミニマムといいますかシビルミニマムの最たるもの、セーフティーネットの最たるものだと思います。 そのことについて、国の負担割合四分の三、そのことについて議論あるかもしれませんけれども、それで、提起して、一度下げて、それはそれで私はむべなるかなと思っていますけれども、しかしまあ当面と言わずに、やはり基本的にこの負担率でいくんだということを示していただきたいと思っていますけど、どうですか。今おっしゃったのは、今年、今提起している間はということなんですけど、やはり今の時点での、大臣としてこういう形で議論が集約された以上、今後はこの負担率を変えるというようなことを提起する方針を持っていないと、こういうことで確認してよろしいですか。
○国務大臣(川崎二郎君) 私の立場で今言われましたら、両者が真摯な話合いを続けている中で変えることはあり得ないと。しかし、将来的にずっと私の発言が縛るかということになると、これは縛るものではないと。これはもうその内閣その内閣で御判断をいただくことになるだろうと、こう思います。
○辻泰弘君 余り最初からそう逃げを打たないでいただいたらというふうに思いますけれども、ある意味ではそれは当然のことではあるわけでございますので、そう言われると大臣の御発言もその場限りになっちゃうなというふうなことで寂しくなりますので、そういうことで明確に言っていただければと思います。 さてもう一点、今おっしゃっていただいたことに尽きるわけですけれども、生活保護の適正化に向けてということで議論になっていて、私はこのこと自体は元々必要なことであって、ああいう議論から結局ここに来たというより、もっと前になぜこれしていなかったのと、こういうふうに私は思うんですけれども、このことについてポイントだけ、どういうことで適正化をしていこうかと、まあ一部おっしゃっていただきましたけど、そのことについて御説明ください。
○政府参考人(中村秀一君) 昨年の秋、大臣と知事、市長と、官房長官も副署していただきまして、適正化についての確認書を交わしていただいております。 まず、国と地方、一昨年の十一月に協議会を置くことを合意し、四月から、昨年の四月から協議をしてまいりまして、その際、地方公共団体から、地方側からお出しいただきました適正化方策がございます。今大臣の方からも御説明申し上げましたけれども、年金担保融資をやめてほしい、それから生活保護の申請があった場合に、保護の決定をする際に、関係機関、預貯金があるかどうか、資産がどうかということで、自治体は一件について十とか二十の金融機関、郵便局等に対して調査をいたしますので、その調査が円滑に行われるように、特に個人情報保護法ができましてからなかなか円滑さを欠くというようなお話もございました。 それから、様々な不正等があった場合の返還、不正があった場合の保護費の返還を円滑にするとか、悪質な不正の場合については告発をする、そういった手続等についても明確にしてもらいたい等の御要望、御指摘がございまして、これらにつきましては年度内に方針を明らかにし、新年度から適用するというふうに私どももお約束してまいりましたので、現在、生活保護の適正化に関する手引、こういったものについて地方とも協議し、原案を示し、最終的に通知の形にするべく今作業中、お話合いをし作業中であるということでございます。 そのほか、地方公共団体の方からは、さらに、例えば資産をお持ちの方に対して、その資産がその保護費を適用する前にその資産についてリバースモーゲージのようなものができないかとか、水準についても検討の余地があるんではないかとか、様々な御指摘をいただいております。これらにつきましては引き続き検討させていただくということで、地方公共団体、特に大都市部を中心に実務者レベルで検討をさしていただいているところであり、これらにつきましても意見交換を踏まえ、適切なプロセスを経て実施できるものについては実施すべく検討をしてまいりたいと考えております。
○辻泰弘君 もう一点、生活保護費と国民年金の基礎年金との関係で議論が出ておるようでございます。 元々、年金審議のときにもそれは別物だと、基本的な考え方は違うんだからと、こういうことだったと思うんですけれども、そのことについての今日時点での厚生省としての見解をお伺いしたいと思います。大臣。
○政府参考人(中村秀一君) 一部で何か二〇〇七年度から段階的に基礎年金以下に、生活保護費支給額に引き下げる方針で検討を開始したというような報道がなされましたけれども、今委員から御指摘のとおり、私ども、年金制度と生活保護制度というのはそもそも性格が違うので、単純にその額を比べるということについては適切ではないし、慎重であるべきだということを常々申し上げてきておるところでございまして、今申し上げましたとおり、保護費の水準について議論があることは確かでございます。例えば多子世帯については割高になっているとか、そういうことは実務家の方から御提起されてはおりますけれども、私ども繰り返し基礎年金と生活保護と単純に比較できるものではないというふうな御説明、御答弁を申し上げている立場からいたしましても、まず基礎年金以下に生活保護水準下げることありきみたいな形で方針立てることはあり得ませんし、検討を開始したという事実もございません。
○辻泰弘君 まあこれ重要な考え方なんで、大臣からも一言お願いします。
○国務大臣(川崎二郎君) 一つは、三週間に一遍ぐらいこの私の役所に関係することで変わった報道を打たれまして、生活保護費見直しにという、打たれました。しかし、私はその後の記者会見でも、記者会見だったか記者とのぶら下がりだったか覚えていませんけれども、明確に否定をいたしました。今その見直しをするという気は全くありませんと。 やっぱり年金については自助努力と。そして、老後というものは自分たちの努力の結果とそれから資産なりというものが加わりながら生活設計をしていく。すべて年金で、基礎年金で生活設計をというものではないだろうと、このように考えております。 生活保護費については、何かの事情によって資産もなくなり、また過去の蓄えもすべてなくなったという人たちに対して最低の生活を保障するためでありますので、切り口は違うものであろうと思います。 今回の委員会でも二、三人の方々から御質問をいただきました。一つは、年金より生活保護を安くせいと、こういう議論もある。逆に、年金の方を生活保護並みに上げろという人たちもある。しかし、私どもは、今局長からも御答弁、私からもさせていただいておりますとおり、基本的にこの二つのものを数字で比較して云々というのみの議論は、もちろん議論はいいんですけれども、これを単純に比較をされるということについては御理解を賜りたいと、こういうことで申し上げております。
○辻泰弘君 今の委員会でのあれというのは、要は与党からもそういう考え方が出されているという意味なんですか。
○国務大臣(川崎二郎君) 与党からも生活保護費と年金の問題、諸外国と比較しながら、少し生活保護費が高過ぎるんじゃないかという御議論を賜ったことは事実でございます。否定はいたしません。
○辻泰弘君 まあ三週間に一遍ぐらいびっくりするような報道が出るということですが、まあ毎週出ているぐらいじゃないかと思うんですけれども、それはともかくといたしまして。 その基礎年金と生活保護の、生活保護費との関係というのは、基本的にこれまでの見解が私は正しいところだと思いますので、そのことについてはしっかりと継続していただいて、ただ、もとより国がしっかりと責任を持つべきという基本的な姿勢ではございますけれども、生活保護とてやはり適正化だとか見直しというのは、それは排除するものではないわけでございますから、そういった意味では私はいいと思うんですけれども、しかし去年のような形での何かこう、財政がしんどいから押し付けるような形というのは、これはやっぱりあってはならないと、このように思っておることを申し上げておきたいと思います。 それで、次に最低賃金のことをお伺いしておきたいと思います。 今回の提出予定法案の検討中の中には最賃法の改正が入っていたんですけれども、今国会において最賃法の改正は提出しないという理解でよろしいでしょうか。
○政府参考人(青木豊君) 最低賃金制度につきましては、昨年の六月から、労働政策審議会の労働条件分科会最低賃金部会で検討していただきまして、昨年十一月には産別、産業別最低賃金を廃止すると、職種別最低賃金を創設すると、あるいは地域別最低賃金について決定基準の明確化とか罰則の強化を図るというような内容の公益委員試案が提示されました。しかし、現段階では今後の最賃の在り方について部会としての合意を得ることができませんでした。部会としては、この公益試案を尊重しながら引き続き議論を継続していくという報告が今年の一月に取りまとめられました。したがって、今後、最低賃金部会において取りまとめに向けて引き続き御議論をいただくことになるというふうに考えております。 今、正にこれから議論をして合意を得るべくやっていくということでありますので、今の段階は検討中ということでございます。
○辻泰弘君 これは、我が会派の会議に来ていただいて説明を求めたときには今国会には提出しないという明確な意思表示がありましたけれども、そうじゃないんですか。
○政府参考人(青木豊君) 今申し上げましたように、この公労使の三者構成による審議会で言わば賃金の最低基準という意味での最低賃金を定めるやり方の制度的な在り方を検討するということでございますので、労使十分に検討していただいて、一定の合意は必要だというふうに思っております。 今現段階において、今国会中にその合意がまとまって提案できるという状況には、なかなか難しいかなというふうには思っております。
○辻泰弘君 私どもの部門会議に来ていただいたときは、私が質問したところ、今国会に提出予定はないと明確におっしゃっていたということでございますから、そのことは申し上げておきたいし、もしそういうことで訂正するならば、しかるべく訂正していただきたいと思います。今局長がおっしゃったのは、そういう意味をおっしゃっているんだろうと思いますけれども。 それで、その中身のことですけれども、産別最賃をなくして地域最賃に一本化するという規制緩和、規制改革は経営側の論理が基本に流れていると思いますけれども、しかし、やはりその審議会等でも議論になっておりますように、ドイツやフランスなどのヨーロッパ諸国では法で定められた労働協約の拡張適用ということがあって、少数の組織労働者が団体交渉で決定した賃金などの労働条件が広く未組織労働者にも拡張適用されていると。しかし、日本においてはほとんど拡張適用はされていないと。こういう現実の中で、やはり未組織労働者にも適用される産別最賃というものが日本の賃金決定のシステムを補完しながら産業全体の賃金の下支えの役割を果たしていると、このように私は思いますし、また産業内においての公正競争の確保にも欠かせないシステムだと、このようにも思います。 そして、昨今格差の拡大ということが言われているわけですけれども、企業規模の間での格差、雇用形態間の格差というものがある中で、地域別最低賃金だけでこの格差を是正することは困難だと私は思います。やはりその地域別最賃と産別最賃が相互に役割を補完し合う中で、産業や地域ごとの賃金を下支えするという重要な役割を最賃制度は今担っていると思っておりますので、是非そういった意味で産別最賃の重要性というものをしっかりと見詰めていただいて、そういった軽々に廃止するということは厳に慎んでいただきたい。やはりこれも生活保護と同じように、国民生活の基本にかかわる労働という、仕事というものの質を大きく左右する、悪化の方向に導きかねない極めて重大なポイントだと思いますので、大臣におかれましてはその点については十分思いをいたしていただいて、しっかりとお取り組みいただきたいと思うんですけれども、どうかその点について御留意いただきたい。そのことについて御見解を求めたいと思います。
○国務大臣(川崎二郎君) 局長ですから答弁、こういう場で答弁しにくいんだと思いますけど、六月の十六日でしょうか、会期内に最低賃金法の改正を出すことはあり得ないということで、それは明言してもいいんだろうと思います。 一方で、最低賃金問題について様々な議論が出てきていると。これは今国会でも随分聞かれました、私自身も。そういった意味では、いろいろな御議論を賜りながら、これは公労使で話し合っている話ですから、そのお互いの理解というものを前提にしながら進めていくことには変わりないということは申し上げておきたいと思います。
○辻泰弘君 私申し上げたように、産別最賃が果たしている機能、今日的な意義ということですね、そのことをしっかり踏まえていただきたい。そのことについてちょっと一言お願いしたい。
○国務大臣(川崎二郎君) ですから、それが一つの議論として重要な役割を占めている、一方で公労使の話合いの中でいろんな議論はあるだろうと申し上げているわけです。しかしながら、押し切って今までの考え方を急に変えるということはないだろうと、こう申し上げております。
○辻泰弘君 まあ、非常に重要なことだと私は思っています。セーフティーネットの一つの大きなポイントだと思いますんで、その点についてはまた今後とも注視していきたいと思いますが、そういった意味での取組を求めておきたいと思います。 最後の質問になるかもしれません。 それで、最低賃金にもかかわるわけですけれども、いわゆる二〇〇二年の規制緩和の後に、タクシー産業、タクシー業界について非常に競争が激しくなって、私のお隣の大阪などでは大変激烈な価格競争等にもつながっていて、運転手の非常な安全にもかかわっている、深夜の、深夜といいますか非常に長時間の労働になっていると、そうでないと稼げないと、こういう状況がある中で、正に最低賃金さえ守れないという状況があると。 このことについてお取り組みいただくようにということで、予算委員会やこの厚生労働委員会で、私も三年ぐらい前から取り組んできておりますけれども、一応、国土交通省と厚労省で協議をされて、四月から合同監査に入っていくということになったこと自体は、まあ一つ前進ではあろうかと思います。このことについての、どういう方針で取り組まれるのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(川崎二郎君) 衆議院でも御答弁申し上げたんですけれども、当時小渕内閣で運輸大臣、私でございまして、規制緩和という中で様々な改革をいたしました。しかし、当然時代の変化の中でその当時の規制改革というものを一つ一つ検証しながら、足らざる点、また時代の変化にふさわしくない点については修正していくのは当たり前のことであろうと思います。 そういった中で、去年の六月ごろでしょうか、当時のその法案にかかわり合った者として国土交通省から相談を受けまして、労働関係等しっかりタイアップをしながらやりたいということで相談に参りましたので、しっかりやるようにと申し上げました。その後、私は厚生労働大臣を拝命することになって、しっかり国土交通省と私ども力を合わせながらやっていこうということで、特に、法に照らして間違いがあればきちっとした対応をしてほしいということを現場に強く指示をいたしているところでございます。 四月から法に照らしながらきちっとした対応をしていくようにということでやっておりますし、国土交通省もお互いに連携取ろうということになっておりますので、一歩前進していくだろうと、こう思っております。
○辻泰弘君 タクシー業界は規制緩和の実験場だとさえ言われるような状況もございますので、その点についてはしっかりとお取り組みいただくように御要請を申し上げておきたいと思います。 なお、最賃法の改正は出さないというのを大臣がおっしゃった。やはり局長より値打ちがあったなと、このように思っております。 以上、終わります。ありがとうございました。
○委員長(山下英利君) 午後一時から再開することとし、休憩いたします。 午前十一時四十三分休憩 ─────・───── 午後一時一分開会
○委員長(山下英利君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、平成十八年度総予算の委嘱審査を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○島田智哉子君 民主党・新緑風会の島田智哉子でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 私からは、子供の安心、安全対策として、非行行為を行う子供への児童福祉の在り方についてお伺いしてまいりたいと思います。 まず冒頭、今月九日の、東京都世田谷区で、中学二年生、十四歳の子供が放火容疑で逮捕された事件について、関連してお聞きしてまいりたいと思います。 今回の事件は、生後二か月の小さな命が犠牲となり、また御両親も重傷を負われるという大変に痛ましい事件でございました。報道によりますと、この逮捕された子供は、昨年十二月から家庭内の暴力で東京都児童相談センターに一時保護されていたということです。事件発生までに児童相談所等が子供や家族に対してどのように関与していたのか、現在までに把握されている内容についてお聞かせください。
○政府参考人(北井久美子君) お答えを申し上げます。 今回の事件につきましては、対応しておりました東京都が三月十日に一時保護や指導などの対応の事実を公表しておりまして、同時に、厚生労働省も東京都から報告を受けてございます。 その東京都の報告によりますと、昨年の十二月五日に、警察から家庭内で物を壊すといった行動があるため通告があって一時保護を行ったと。そして、本年一月二十日、一時保護を解除をし、父親の下で生活を開始したと。あわせて、児童相談所の継続的な指導とするということにしたということでございます。そして、さらに三月八日、児童相談所の児童精神科医師と児童心理司によりまして本児と父親との面接を設定しておりましたが、父親の都合で延期され、その翌日未明に事件が発生したと、こういうことでございます。
○島田智哉子君 守秘義務の問題もありますでしょうし、それ以上お聞きいたしませんけれども、ただ、一部にはその十四歳の子供が父親から暴力を受けていたという報道もありまして、一時保護の解除は適切であったのか、一時保護施設の退所後のフォローアップは適切に行われていたのか、児童相談所の関与がありながらこうした事件を未然に防ぐことができなかったことは大変残念なことでありますけれども、今後十分な検証が必要ではないかと思います。 この点について、まずは、まず一義的には東京都が検証されるべきものであると思いますけれども、厚生労働省としても東京都への要請、またその後の検証についてもしっかり行っていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(川崎二郎君) 大変痛ましい事件でございます。この事件により、幼い子供が亡くなり、また少年の御両親が入院中でございます。亡くなられたお子さんの御冥福を心からお祈りしますとともに、御両親の一日も早い回復を願っております。 今、島田委員から御指摘のとおり、まず一義的には東京都におきまして今回の事件を踏まえた相談援助業務について十分な点検を行ってほしいと、こういう要請をいたしております。その点検を踏まえて、厚生労働省としても、二度とこのような事件が起きないような対応を検討してまいりたいと考えております。
○島田智哉子君 それで、先ほどの答弁にもありましたように、事件発生の前日に児童精神科医師との面接が予定されていながら、保護者の都合によって延期されたということでございました。 今回の東京都のように児童精神科医師の体制が比較的しっかり取られている中であっても未然に防ぐことができなかったわけですが、一方で、そうした体制が整備されていない児童相談所が多数あるということに対して、とても大きな不安を私は感じざるを得ません。この子供の場合にも、過去にいじめに遭ったということも報道されておりました。また、非行を行う子供の多くがそれまで虐待を受けた経験があるとも言われておりますけれども、その意味では、最前線の児童相談所において児童精神科医師の対応がどうしても必要だと思われます。 この点についても、厚生労働省としてもそうした御認識の下で対応されているものと承知をいたしておりますけれども、しかし、大変気になりますのは、厚生労働省が健やか親子21の中で、二〇一〇年までに常勤の児童精神科医がいる児童相談所の割合を一〇〇%にするとしていたこの目標について、非常に遅れていることが先週の中間報告書でも明らかにされておりますけれども、その現状について御説明ください。
○政府参考人(北井久美子君) 児童相談所におきます常勤の児童精神科医の現在の配置状況についてでございますが、平成十七年五月一日現在の調べで、全国百八十七の児童相談所で十二人の配置ということにとどまっております。 今御指摘のように、健やか親子21、これは五年前に作った計画でございますが、その中で、二〇一〇年までに常勤の児童精神科医がいる児童相談所の割合を一〇〇%にするということを掲げているところでございますが、今申し上げましたような数字でございまして、その児童相談所におきます常勤の児童精神科医の割合は、平成十二年の三・三%から平成十七年の五・九%へと若干増えてはおりますものの、目標にはかなり遠いという状況でございます。
○島田智哉子君 その目標にはほど遠い状況にあるわけですけれども、この一〇〇%にする目標を設定した時点でのその根拠はどういうところにあったのか、そしてその現状に対してどのような御認識をお持ちなのか、お答えください。
○政府参考人(北井久美子君) 健やか親子21にこのような目標を掲げました理由でございますけれども、やはり虐待を受けた子供さんの心身の治療や親子関係の修復といったようなことのためには、従来の児童福祉司や児童心理司のみならず、医学的な立場からこの児童精神科医の関与が不可欠と考えたからでございます。しかしながら、今申しましたような現状で、目標にはほど遠いということでございます。 で、その当時の考え方としては、この目標を達成するために、地方公共団体に対して機会をとらえて働き掛けることや、小児科医会などに医師の研修を実施していただくことを要請するというようなことを想定して何とか目標を達成していきたいと思ったわけでございますが、こうした現状にとどまっておりますのは、何と申しましても児童精神科医の絶対数が非常に不足していること、それから児童相談所の人員確保に関する人件費はすべて地方公共団体にゆだねられていること、それから地方自治体も、児童相談所の職員の充実という中で、児童虐待の相談処理件数が急増した中で児童福祉司や児童心理司の配置の充実に重点が置かれたというようなことがこの現状の原因ではないかというふうに考えております。
○島田智哉子君 私への事前の説明の中で、国民運動ですからとかスローガンですからというふうにおっしゃられたこともあったんですけれども、国民運動という位置付けの中で、しかしその中でも国の役割を明確にしているわけですから、目標の達成に向けてその役割を果たさなければならないことは当然のことであります。 今後、目標達成に向けて、来年度以降、具体的にどのような方策をお取りになるお考えであるのか。また、報告書には目標そのものの見直しについての指摘もございましたが、大臣の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(川崎二郎君) 今局長から御答弁をさせていただきましたように、基本的に二〇一〇年にこの目標を達成することは困難であるという認識をいたしております。そういった意味では、当時大臣が目標を掲げて、それが実行できないということについては誠に申し訳ないと思っております。 しかし一方で、実態に即した行動を取らなきゃならない。現実に、先ほど委員が引かれたような事例が起きているわけですから、できることから優先にやらなければならないという中から、まず最初に、児童相談所における児童精神科医の役割、子供虐待対策のために重要であるという認識は変えません。これは目標として持ちたい。しかし、現実については厳しい状況にございますので、常勤の児童精神科医の確保から児童相談所カウンセリング強化事業や医療的機能強化事業を実施し、両事業において非常勤的に児童精神科医を確保して対応していくと。すなわち、常勤という宣言をいたしましたけれども、今の現実的な対応として非常勤のお医者さんでもまず確保しなきゃならぬということで進めていきたいと思っております。 なお、昨年三月から設置している子供の心の診療医の養成に関する検討会、すなわち小児科医の先生方に逆に精神医の勉強をしてもらうというようなものも併せて医師の研修、養成について全力を投じてまいりたいと、このように考えております。
○島田智哉子君 ありがとうございます。 大臣が先ほどおっしゃいましたように、その健やか親子21で掲げている親子の心の問題に対応できる技術を持った小児科医の割合を、これも一〇〇%にするという、このような目標についても、どのような状況にあるのでしょうか。
○政府参考人(北井久美子君) 健やか親子21におきましては、二〇一〇年までに親子の心の問題に対応できる技術を持った小児科医の割合を一〇〇%にするという指標を掲げているところでございます。 ただ、これも三月十六日に公表いたしました健やか親子21の中間評価の報告書におきましては、策定時、平成十三年の六・四%から直近値八・四%へと微増が見られますけれども、目標達成にはかなり遠いという状況にあるところでございます。
○島田智哉子君 本当に目標を掲げていただくのはいいんですけれども、やはり現実的な問題で小児科医も少なくなってきているという問題もありますし、精神科医の先生の児童精神科への御協力等も要請していただければと思っております。 次の質問に移ります。 今回の事件の場合、警察からの身柄通告によって児童相談センターで一時保護されたということの御報告もございましたけれども、私も子供を育てている母親の一人として思うのは、警察に行くまでのその前の段階で身近な機関で相談することができなかったんだろうかと、何かそれ以前に取れる手だてはなかったんだろうかと、そのことが非常に残念でなりません。 私ども民主党も小児科、小児医療の法整備について現在検討作業を進めておりまして、これまでにも多くの小児科医の先生からお話をお聞きいたしまして、そのお話の中に、正に地域のいわゆるかかりつけの小児科医による育児の相談や支援の必要性のお話がございました。しかし、そのためには技能研修システムの問題、また診療報酬の上での評価など、そうした環境の整備が相当に図られないと現実的な対応が取れないんだと思います。 厚生労働省でも昨年来、子供の心の診療医の養成について検討会の設置ももちろんされておりますけれども、具体的にどのような指摘がなされ、また当面、来年度についてもどのような対応策をお考えになっているのか、この点について大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(川崎二郎君) 児童虐待の対応においては、関係機関でできるだけ虐待を早期に発見し、把握した情報を関係機関で共有し、連携しながら積極的かつ適切な支援サービスを提供することが重要であると考えております。このため、各市町村において虐待防止ネットワークを設置し、その活動を充実させることが必要であると。今現在、千百十三か所でネットワークが設置済みでございます。協議会設置済みが百十一か所、残念ながら未設置が七百三十四か所という状況にございます。毎年ネットワークの設置状況を公表し、未設置市町村に取組を促す、ネットワーク活動の好事例について積極的な情報提供を行う、次世代育成支援対策交付金の活用による財政支援等の施策を講じております。 いずれにせよ、すべての地域でネットワークが引かれ、できるだけ早く情報が寄せられ、それによって対応が行われるということが重要でありますので、自治体等にしっかりとした働き掛けをしていかなければならないと、このように考えております。
○島田智哉子君 私は、歯科医師の立場から一歳六か月健診、三歳児健診等にも携わってまいりましたけれども、その中で、子供の歯の状況を見たときに、その子自身、またその母親の心の問題の部分に対してわずかでもそのサインを感じることがございましたが、実際ございましたけれども、しかし、正直申し上げて、次の一歩を踏み出せないと申しましょうか、その手だてがございませんでした。少しでもそのサインを感じたときに次のアクションにつなげることができる、そんなシステムがないものだろうかと仲間の歯科医師とも議論をしたことがございました。 この点につきましては、前回の児童福祉法改正時の議事録を読んでおりましたところ、民主党の朝日先生が正にこの問題について提起してくださっておりまして、当時の朝日先生に対する御答弁を読みますと、歯科医師を活用する、連携を図っていくことが虐待問題に取り組む一つの有効な手段である。また、今回この法律に基づいて法制化をいたします要保護児童対策地域協議会、いわゆる地域のネットワークに直接その地元の歯科医師の方に参加していただくと、これも大きな有効な手掛かりになるんではないかと考えておりますと、このように発言されているわけですけれども、この協議会のこれまでの設置状況について御説明ください。
○政府参考人(北井久美子君) 十七年六月一日現在で、児童虐待防止ネットワークにつきましては千百十三か所設置されておりますし、それを更に発展をいたしまして、児童福祉法によりまして法的に位置付けられた要保護児童対策地域協議会は百十一か所で設置されておりまして、これを合わせますと、五一%に当たる千二百二十四か所で地域協議会あるいはネットワークが設置をされているところでございます。 そして、その中で、歯科医師会あるいは個人参加の歯科医師がこのネットワークなり地域協議会にお入りいただいている数字は一四・七%ということで、歯科医師関係者一四・七%の参加率となっているところでございます。
○島田智哉子君 市町村合併を理由にしている自治体も多いんですけれども、一方で、予算確保が困難、あるいは設置、運営の手法が分からない、そういった理由も少なくございません。また、設置をしている協議会の業務分野を見ますと、虐待防止だけではなくていじめや非行対策なども業務とされておりまして、これは一刻も早く設置をする、あるいはその機能の充実を図っていくことが急務だと思います。そして、そのためには、国としてどのような働き掛けなり支援が必要なのか、この点をしっかりと御検討いただいて対応していただきたいと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(川崎二郎君) この児童虐待のための対策、特に先ほど歯科医の問題も御提案いただきました。こういったものを含めて、やはり予防、事前にどうキャッチするかということが一番大事だということを市町村の皆さん方に分かっていただくような努力を我々もう少ししなければならないのかなと。もちろん、先ほど申し上げたように、未実施のところを公表して、ある意味では、こういうところはやっていないですよと世の中にしっかり認知してもらう、場合によっては市民の皆さん方に理解をしてもらう。首長さん、リーダーシップ取りなさいというような喚起を促すと。 実は私は、こういうものを受けながら、厚生労働省の中は、市町村長さんだけに連絡するんではなくて、我々に対する意見書というのは二つ出てくると。一つは市町村長さんから出てくると。もう一つは議員の皆さん方から、議会で議決して議長さんがお持ちになると。そういう意味では、首長さん、行政部分だけではなくて、立法者といいますか、議員の方にも連絡したらどうだろうと。少なくとも、こういうことの対策がおたくの地域は遅れているよということを、行政のトップだけじゃなくて議員のトップ、議長さんにもお知らせをしながら、御理解をいただくようにやっていったらどうだろうという話を実は今、厚生労働省内部に落としたところでございます。 場合によっては、議員の方が動きが速い。小児科医療とか周産期医療という話になりますと、実は議員さんの意見の方が早いことも事実でございますので、そんなことも少し手だてを講じていきたいなと。そして、ネットワークの中にいろんな人たちが入っていただいて、常にいつでも注意信号を出せるようにする体制をしいていく、それが児童虐待というものを未然に防げる、ある意味では唯一の方法ではなかろうかと。みんなで貢献してくださいと。 実は、学校等で帰宅の途中、ああいう事件が起きまして、厚生労働省として何ができると。保育園にまずもう一度通知を流すようにという指示をいたしました。一方で、やっぱりお年寄りの皆さん方は、我々の協力分野に入っている、全国の老人クラブに連絡をして、こうやってやって成功している地域があるよと、ですから、もしやっていない老人クラブがあったら、子供に対するいたわりのまなざしというんでしょうか、それを生かすようにやってくださいというお願いをしてくれというんで通知を流しました、それは流しました。 そんなこともやりながら、正に御指摘いただいたように、国民運動としてみんなで目を光らすということをやっていかなければならぬなと。まだまだそこまで至っていないことについて反省をしながら、前向きに努力をしていきたいと、このように思っております。
○島田智哉子君 大臣の本当に前向きな御答弁をありがとうございました。 それでは、引き続き、非行行為を行う子供に対する児童福祉の対応についてお聞きしていきたいと思います。 今回の事件後、その十四歳の子供から、自宅にいるより留置所の方がまだいいと言っていたという報道もございましたが、そのような精神状況に追い込ませた背景には何があったのか。できる限りにおいてそのような行為を子供に起こさせないための対応策を社会の責任として果たしていかなくてはならないと思います。 折しも、今国会には少年法の改正案が提出されております。この改正案によりますと、十四歳未満の触法少年について、これまで児童自立支援施設などの児童福祉の分野が対応してきたものを少年院における処遇にも道を開くことにするものであります。こうした子供に対して、これまで児童福祉の援助としてあくまで子供は環境の被害者であって、なぜそうした行為に走らざるを得なかったのか、家族の関係や地域の友人関係など、そうした環境要因を明らかにしていく中で、温かい環境の中でいわゆる育て直しということに重点が置かれてきたのだと認識しております。 しかし、一方で、今回の少年法の改正については、こうした十四歳未満という低年齢の子供に対しても厳罰化を図るべきという方向に傾いているように私には思えます。この点、これまでの厚生労働省の見解では、今回の改正は、あくまでも厳罰化ということではなくて、少年の育て直しに係る選択肢の拡大のための見直しというお考えをお示しでございます。 今回の十四歳未満の子供に対して少年院における処遇が可能となる点について、厚生労働大臣の基本的な御認識をお聞かせいただけたらと思います。
○国務大臣(川崎二郎君) 今回の少年法改正案では、少年院の入所年齢の下限、現行十四歳を撤廃し、十四歳未満の少年に対しても少年院における処遇を可能とするものであります。これについては、個々の加害少年にとって最適の処遇を選択できるよう処遇選択の選択肢を広げるものであり、少年の自立更生の観点から一定の意義を見いだせるものと考えております。 なお、御指摘いただきましたように、十四歳未満の少年の少年院送致について、今回の改正が厳罰化という趣旨でとらえられるようなことがあってはならない、あくまで当該加害少年の立ち直り支援の観点から保護処分の選択をなされることが必要であろうと考えております。厚生労働省としては、この考え方を基本的に揺るがすことのないようにやっていきたいと、このように考えております。
○島田智哉子君 厚生労働省がおっしゃる選択肢の拡大ということについては、そうした子供の援助を行う児童福祉の分野が更なる充実強化されなければなりません。選択肢の拡大どころかその選択肢を狭めることになりかねないと思います。一般的に少年による凶悪犯罪あるいは重大事件が増加傾向にあるようなことも一部には言われておりますけれども、長いスパンで見た場合は、近年決して増加している傾向にはございません。 では、一方で、仮に子供が重大な事件を起こした場合、そうした子供の処遇について、これまでの児童福祉の分野においては果たし得なかったことなのでしょうか。この点、二〇〇四年十月二十一日、社会保障審議会児童部会の社会的養護のあり方に関する専門委員会において、徳地昭男委員、当時の国立武蔵野学院長が大変注目すべき御発言をされておりますので、一部要約して読ませていただきます。 昭和五十二年以来、武蔵野学院の九例の殺人ケースとかかわってきた。うち処遇困難で少年院に処遇変更したのは一例で、その一例を除いたすべての事例が児童自立支援を達成し、無事退院をしている。九例のうち五例は強制的措置が付いていなかった。児童養護施設に措置変更したケースも一例ある。退所後、家裁に係属した場合は二十歳まで家裁から協力依頼書が来るが、一例もそのような依頼書が来たケースはなく、すべて二十歳までは事故、事件を起こさずに過ごしている。今までのケースを総じて言うと、大きな問題を抱えた児童が必ずしも処遇困難とは言えない。またこの重大事件の事例に対して児童自立支援施設は有効で、また予後が非常にいいと。 このような発言もされているわけですけれども、厚生労働省として同じ御認識でしょうか。
○大臣政務官(西川京子君) お答えさせていただきます。 ただいまのこの児童自立支援施設、全国で五十八か所ございますけれども、やはり今いろいろ問題行動を起こしたり、あるいは虐待を受けた子供たちを保護、再生する施設として機能しておりますが、その子供たちが、約八割がこの施設における自立目標を達成して家庭若しくは地域に帰っているという現実があります。 そしてまた、平成十一、十二年度の調査で、全国の児童自立支援施設を退所した子供についてその後三年間の調査をいたしましたが、それによると、また三年以内に非行行動を起こした子供たちは約四分の一ということになっております。おおむね、いろいろな事件を起こした子供たちの自立再生に向けて、この児童自立支援施設が大きな効果を発揮しているという認識を持っております。
○島田智哉子君 重大な事件が、犯罪が増えているということでもなくて、国立の児童自立支援施設での処遇も良い実績を積んでいる。その意味でも、少年法改正についてはやはり慎重な対応が必要であると思います。そして、やはり大切なことは、子供の安全を考えたときに、子供を犯罪の被害に遭わせない、そして何よりも子供に犯罪を起こさせないと。そのためには家庭、地域、学校、警察等の責任はもちろんですけれども、その中においても児童福祉の分野が果たさなければならない責任は非常に大きいと思います。 そうした認識の下、児童福祉の分野として児童相談所、児童自立支援施設についてお伺いいたします。 まず、児童自立支援施設の現状についてお願いいたします。
○政府参考人(北井久美子君) 児童自立支援施設は、児童福祉法に基づきまして、不良行為をなし、あるいはなすおそれのある児童、それから家庭環境その他環境上の理由により生活指導などを要する児童を入所させ、あるいは通わせて、個々の児童の状況に応じて必要な指導を行い、その自立を支援することを目的とする施設でございます。 現在、全国で五十八か所が設置をされております。なお、入所率につきましては、昭和三十六年の九一・一%をピークに徐々に低下をしておりまして、近年では四〇%前後で推移しているところでございます。
○島田智哉子君 そこで、まず最初に、被害者への配慮という視点からお聞きしたいと思いますが、一昨年の六月に長崎県佐世保市で小学校六年生による同級生殺害事件が発生いたしました。御遺族のお気持ちを思いますと心が痛み、改めて亡くなられた子供さんの御冥福をお祈りしたいと思います。 昨年の十二月、この被害者のお父様が厚生労働省に対して国立児童自立支援施設に入所中の加害児童について、更生プログラムの内容やその実施状況などの情報開示を求める要請書を提出されております。この要請に対して、今日まで厚生労働省としてどのような対応が取られてきたのでしょうか、大臣お願いいたします。
○国務大臣(川崎二郎君) お尋ねの件は、佐世保女児殺害事件の御遺族から、昨年十二月に、私が就任した後でございます、厚生労働大臣あての要請書が提出されたところであります。被害者の御遺族として、加害者となった児童が現在どのような状況にあるかなどについて知りたいというお気持ち、これは無理からぬところであり、その心情はお察しするところでございます。 要請されている加害児童の状況に係る情報の被害者への開示については、一方、やはり加害児童の更生、自立更生が基本ですから、それに対してどう影響していくのか。被害者、遺族、心情というものとのバランスといいますか、そこをどう、我々しっかり議論をしながら何ができるかということで今考えさせていただいております。厚生労働省としては、要請の内容を踏まえ、加害者が入所している施設や措置機関である児童相談所と意見交換を行うとともに、関連する他の機関との取扱い等に関する情報の把握に努めているところでございます。 正直、私も相談を受けまして、なかなか難しい話だなと、心情は分かります。しかし一方で、やはり子供を自立更生させるそのときに、結果として、もちろんこの親御さんだけで一〇〇%止まればいいのかもしれません。しかし、万が一のこともあります。そういった意味では、どうこの親御さんの心情にこたえていく方法があるだろうかということで、もう少し議論をさせていただきたいなと思っております。
○島田智哉子君 まあ、大臣のそのお気持ち、真剣に御検討いただいているのであれば、やはりいつごろまでに結論を出すという、そういう説明があってしかるべきであると私は思います。 その点について、再度大臣、いつまでにそういった結論を出す、その被害者の親御さんの気持ちというのは本当に計り知れないものがあると思います。どのような形でその加害者の子供さんが更生していくのか、その内容について知りたいというのは、まあ被害者の親であればだれでもそれは持つものであると思いますが、再度御検討いただけないでしょうか。
○国務大臣(川崎二郎君) 先ほど御答弁申し上げたように、直接私まで相談が上がりまして、正直言って本当に大臣の職にある者として、両方の気持ちを思うと大変つらい話だなと思っております。 しかし、今言われたように、被害者の御遺族に対してどういう形で情報提供をしていくことが可能か。できるだけのことはするべきだろうとも思っています。しかし一方で、本当に児童の更生にどういう阻害要件になるかということも考えてみなきゃなりません。言われるとおり、ずっとちゅうちょしたままだったら何にもしないままじゃないですかという御質問だろうと思います。 そこのところはよく心得て、何にもしないことがいいことだなどということにならないようにしっかり議論しますので、もう少しお時間下さい。
○島田智哉子君 是非とも、そのように前向きにお願い申し上げます。 この施設について、国立が二施設。重大な事件を起こした子供が入所するのはこの国立の施設ということになりますけれども、私もこの施設をお伺いして、施設の状況や子供たちの状況、また夫婦小舎制の中での御夫婦の職員さん、そしてその子供さん、そして入所している子供たちが一緒に生活する中での温かい環境の中で処遇されていることについてはしっかりと認識をいたしました。 しかし、一般的にこうした施設は閉鎖的であって、どのような支援を行っているのか分からない。そして、そうした指摘があることも事実ですし、また、全国の施設の中には社会や子供たちのニーズに応じた対応ができていないと。一部にはその存在意義さえも問われている施設があることも事実でして、子供による重大な事件を未然に防ぐという意味からもその充実強化は待ったなしの状況にあると思います。 例えば、この施設の入所率ですけれども、全国の平均を見ますと、昭和三十六年には九一・一%だったのが近年は大体四〇%前後で推移しております。その中でも、富山県で八・八%、愛媛県では一三・九%と二〇%を切っている県が五つもある現状について、その要因は何なのか、入所を必要としている子供の数そのものが減少しているのか、それとも入所を必要としている子供がいるにもかかわらず、児童相談所や施設の在り方に問題があって入所に結び付いていないのか、この点についてはどのように分析されているのでしょうか。
○大臣政務官(西川京子君) この児童自立支援施設、この当初の設立されたころ、当然、昭和三十六年代は九一・一%というピークがありますが、当然これはどうしても必要であるという、そういう下に設立されたと認識しております。その中で、今現在、確かに委員おっしゃるように四〇%前後で推移しております。 で、主なこの一番の原因は何なのだろうかということを考えますに、一つには、この自立支援施設に入るその前の段階として、児童相談所に親御さんの方からいろんな問題行動を心配して相談に来ると。その中で、あるいは事件を起こした、いろんなことの中から措置としてこの自立支援施設に入るというケースが多かったわけですが、親御さん自身が相談に来る件数が激減している。親が、子供がいろんなちょっとした非行、あるいはちょっとした問題行動を起こしても、それを問題と思わないという現実に、親の認識自体が、かなりそういう社会規範が希薄になってきているという、そういう現実があるというのがどうもその親の相談件数の減少と一緒に連動しているということがありますので、それが、一つはそういう背景があるのではないかなということが思われます。 それから、やはり、それともう一つは、非常に、親御さんがせっかく相談に、そういう問題行動が起きたときに、施設の人間との親との話合いの中で、親自身が入所を認めない。子供に例えば、余り私はそういうことが親としてそうなんだろうかという思いはあるんですが、子供に恨まれると、同意をしたら子供に恨まれてしまうというような答えをする親御さんが結構いらっしゃるということで、親自身がその入所を認めないというケースがあったりと、そういうことがいろいろな理由として考えられます。 それともう一つは、やはり児童相談所で非常に、どんどん虐待のケース、あるいはその問題行動、大変件数としては増えております。その中で、相談所と児童自立支援施設との相互の連携がややうまくいかない、もうこれで手一杯でちょっと大変ですというような状況もあったりと、いろんな理由が考えられますが、やはりその辺のところを厚労省としても、長期的にはやはり親御さんへの現状認識の共有というような、そういう方向性としての指導の在り方ということも考えていかなければいけませんが、個別にはやはり家族療法士、心理療法士などもそれに備えまして、少しでも充実する方向に持っていきたいと思っております。
○島田智哉子君 いろいろな要素があることも十分承知をいたしております。私どもも昨年来、児童相談所等に個別に聞き取り調査もいたしてまいりました。 実際にいただいた回答の中にございましたのは、一つには児童相談所の体制の問題がございました。ある相談所の回答ですけれども、非行について警察からの触法・虞犯通告及び家庭や学校からの児童の問題行動に関する相談が多く寄せられているが、虐待対応相談に追われていることもあり、きめ細かい対応ができず、関係者からの期待に十分こたえられていない状況にあると、率直に児童相談所で対応できていないと、そうした声も多くありました。また、児童相談所と施設の関係が非常に悪いというお話も、関係者から直接お話をお聞きいたしましたけれども、児童相談所の体制の問題、あるいは施設との連携という問題が非常に大きいということを私は感じております。 来年度予算案では、児童相談所等の体制強化等いう項目がございます。子供が重大な事件を起こすことを未然に防ぐという点においては、年齢が低い段階での援助によって早期発見、早期援助が極めて重要であることは大臣も先ほどおっしゃいましたが、改めて申し上げる必要もございません。一部のわずかな児童相談所では、非行対応専任の児童福祉司を配置しているところもあるようですけれども、しかし、大多数においてはそうした対応がかなり困難な状況にございますので、今回の予算案ではこうした問題への対応がどのように取られているのか、お聞かせください。
○大臣政務官(西川京子君) 委員おっしゃいますように、確かに近年の虐待を受けている児童数の増加によりまして、今までのいわゆる非行問題の入所者の子供たちと虐待を受けて入所してくる子供たちと、明らかに一緒の場所に置いていろいろ指導するというのは無理があるということで、やはり個別に指導しなければいけないという、そういう認識は厚労省の方でも持っております。 そういう中で、十八年度の児童相談所に関する予算案においては、例えば、夜間休日を問わず相談できる体制を確保するための二十四時間・三百六十五日体制強化事業や、あるいは児童相談所の一時保護所に非行の問題を有する子供と個別指導を行う個別児童指導員を配置する、そういう配慮をしていると、予定しているところでございます。 事業の内容につきましては、平成十八年度予算案で十七億八千三百万円、統合補助の額でございますけど、予算措置を講じております。その他、個別診療、全国百十二か所の中で新たに、新しく整備をするのが三か所、定員九十九名の増員その他を考えております。
○島田智哉子君 次に、リービングケア、退所準備とアフターケアについてもお聞きしたいと思いますけれども、平成十六年の児童福祉法の改正によって、これらが新たに施設目的に加わりました。 これに関連して、研究会の議事録を読ませていただきますと、国立武蔵野学院の山内院長の御発言に次のような内容がございました。中学卒業後のプログラムがなかなかないので、そこのプログラムをやはり児童自立支援施設が作っていかなければならない、なかなかその子供たちに対応する費用が出てこないということもありますと、このように言われております。 しかし、その一方で、来年度の予算案には、児童自立支援施設に措置されている子供が大学等に進学するための大学進学等自立生活支度費を創設するとしています。もちろん、このこと自体を否定するものでは決してございませんけれども、しかし、山内院長の発言内容のように、こうした費用に充てることの方が実際は現実的な対応ではないかと、私はそのように思うんですが、いかがでしょうか。政務官、いかがでしょうか。
○大臣政務官(西川京子君) 済みません、失礼いたしました。ちょっとよその方を考えておりました。 現在、児童自立支援のあり方に関する研究会におきまして、学校の、中学卒業後のリービング教育、それが是非必要であるという答申が出ております。その中で、現在、国及び地方公共団体が、入所している子供が公共職業訓練所施設等に通う場合、その交通費や教科書等の経費について負担をするという支援、あるいはハローワークなどの連携や支援プログラムの活用も含めて、中学を卒業した子供が自立に向けての就職支援などについて検討しているところでございます。
○島田智哉子君 それから、その一時保護の児童相談所、その施設そのものの在り方として、一部に民営化すべきではないのかという声があるとお聞きいたしました。 例えば横浜市では、児童自立支援施設について、平成十七年十月に特区の提案をしております。この提案に対して厚生労働省が回答しているのは、これまで行われている研究会において結論、方向性を見いだしたいとのことであったと思いますが、その結論、方向性については明らかになったのかどうか、お考えをお聞かせください。
○大臣政務官(西川京子君) 近ごろ、刑務所の公設民営化、その他いろんな特区の一つのいろいろなアプローチとしていろんな動きがある中で、この児童自立支援施設についても、横浜市の方から構造改革特別区域としての提案があっていることは事実でございます。その中で、平成十七年の七月に、児童自立支援施設のあり方に関する研究会、この研究会においての報告書がこの二月に取りまとめられてまいりました。その報告書の大多数の委員の方々の意見としては、公設公営原則を堅持することが必要であるというお答えをいただいております。 その中で、民間への運営を委託する場合に大事なことは、少年非行に対するいわゆるスタンスが、公としての責任、対応を検討することがまず第一に大事であるということと、特に財政的基盤の在り方や支援の質を確保する、その辺の問題をどうするかということが一番の議論の的となるところだと思いますが、その中で、やはり委員の一部からは、民営化により児童自立支援施設は地域社会の企業やNPOと協力して、あるいはボランティア、地域の様々な資源の積極的な活用により子供の社会性の向上や施設の活性化にも有効と考えられる、こんな意見も出ていることは事実です。ただ、厚労省といたしましては、今後まだもう少し慎重に検討してまいりたいという思いでおります。
○島田智哉子君 済みません、最後に。 今後、少年法改正案の審議が行われることになると思いますけれども、児童相談所を始め児童自立支援施設などの児童福祉あるいは医療も含め、厚生労働省の役割が十分に果たされていない現状においては極めて慎重な対応が求められると思います。子供による重大事件の発生を未然に防ぐために、虐待をさせない、非行に走らせない、そのための方策に万全を期すことこそが厚生労働大臣の大きな責務であるということを申し上げ、大臣の御見解をお聞かせいただいて、私の質問を終わります。
○国務大臣(川崎二郎君) 今ずっと議論の中で、横浜からの御提案、私ども正直言って慎重にならざるを得ないと思っております。 最初にあの事件の問題をお触れいただきました。二度とこうした問題が起きないようにするという責務は地方自治体、国にやはりあるであろうと。そこのところをしっかり踏まえながら、本当に民間でやるという場合に可能かどうかというのは慎重の上にも慎重に議論をしながら進めなきゃならないと、このように思っております。非行行為を行った子供等に対し、児童自立支援施設において家庭的、福祉的なアプローチによって必要な指導を行い、そして健全な社会人として自立を図っていく、そこが私どもの大きな役目。したがって、いろいろ御議論をいただきました。また、私どもも昨年から議論をし、この二月に一つの提案を受けたところでございます。 言われるように、入る人の数は減ってまいりました。相談の数は増えているけれども入所する人の数は減ってくると、そこにはまた一つの問題点も隠されておるように思います。そういったものをしっかり私ども見ながら、方向を間違えないように対処してまいりたい。 いずれにせよ、国の責務として果たすべきことはきちっとしなきゃならぬと、こんな思いで臨んでまいりたいと、このように思っております。
○渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男です。 平成十八年度予算案に関連しまして質問をさせていただきます。 まず最初に、先端的医療に位置付けられております神経再生医療の研究の現状と促進策について質問をさせていただきます。この分野は厚生労働省及び文部科学省が主として研究を行っておりますので、両省に質問をさせていただきたいと思います。 まず、近年、再生医療の研究が進んでおりますけれども、脊髄損傷やあるいは神経変性疾患、パーキンソン病等がございますけれども、そういう神経変性疾患等に対する治療や研究、あるいは脳の梗塞などに対する研究成果に期待が集まっております。厚生労働省が扱っている神経再生医療の研究の現状と今後の研究の促進策についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(中島正治君) 厚生労働省における神経再生医療についてでございますが、厚生労働省といたしましては、ヒトゲノム・再生医療等研究事業という、これは厚生労働科学研究費補助金でございますけれども、これによりまして再生医療分野の研究を推進しているところでございます。 特に神経再生に関しましては、この研究事業の中で、既に脳内に存在しております神経幹細胞、幹の細胞でございますが、を特定の神経細胞に分化をさせて治療に役立てるということを目的とした研究を実施しているところでございます。 また、神経再生に重要な幹細胞臨床研究が社会の理解を得て適正に実施されますよう、研究者等が遵守すべき事項を定めましたヒト幹細胞を用いる臨床研究に関する指針をこの夏を目途に施行するために、厚生科学審議会・科学技術部会におきまして御審議をいただいたところでございます。 厚生労働省といたしましては、研究事業の活用や指針の普及、定着などを通じまして、今後とも再生医療の推進を図ってまいりたいと考えているところでございます。
○渡辺孝男君 続きまして、文部科学省における神経再生医療の研究の現状についてお伺いをしたいと思います。 文部科学省の方では再生医療の実現化プロジェクトというものをやっておられるということでありますので、この点を中心にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(藤田明博君) 御説明させていただきます。 文部科学省におきましては、平成十五年度から第一期五年間、そしてその後第二期五年間の合計十年の計画をもちまして、現在の医療では治療が困難な病気に対しまして、幹細胞、委員御承知かと思いますけれども、特定の機能を持つ細胞のもとになる細胞でございますけれども、この幹細胞を用いました再生医療による新しい治療法の実現を目指しまして、再生医療の実現化プロジェクトを進めているところでございます。 このプロジェクトにおきましては、特に神経幹細胞を用いました神経再生の研究といたしまして、脊髄損傷、それからパーキンソン病に対する新しい治療法の開発の研究などが行われているところでございます。 現在までのところ、脊髄損傷を起こしました動物、これは猿でございますけれども、猿に神経幹細胞を移植をいたしまして、その有用性が確認されるなどの成果が出てきているところでございまして、今後、着実に研究を進めてまいりたいというふうに考えております。
○渡辺孝男君 日本ばかりでなくて、世界的にもいろんな研究が行われていると思うんですけれども、同様の神経再生医療の研究は外国でどのように推進をされているのか、その進捗状況について文部科学省にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(藤田明博君) 御説明申し上げます。 海外の先進的な神経再生研究の主要な事例ということでございますけれども、脊髄損傷につきましては、アメリカにおきまして、ES細胞から分化しました細胞を使った治療法の臨床研究がこれから行われようという段階にございます。また、パーキンソン病につきましては、スウェーデンやアメリカにおきまして、患者本人の細胞などを脳に移植する治療法の臨床研究が行われつつあるというふうな状況とお聞きをしております。また、脳梗塞につきましては、欧米においても動物実験によります前臨床研究の段階にあるというふうに承知をいたしております。 いずれの研究におきましても、現段階では臨床研究に踏み出す、ないしは一部で臨床研究を実施するというふうな段階でございまして、こうした海外におきます先進的な研究の動向も踏まえながら、先ほど申し上げました再生医療の実現化プロジェクトにつきまして、私どもといたしまして一層推進してまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○渡辺孝男君 今までそういう神経の変性疾患とか神経の外傷、なかなか根本的な治療法がないということで、今のお話を聞きましたところ、神経再生医療も徐々にではありますけれども、大分研究が進歩してきたということでありますので、そういう神経の障害を持っておられる、あるいは疾患を持っておられる方々に夢を与えられるように研究の推進を図っていただきたいと思います。 それに関係しまして、日本において脊髄損傷の患者さんがどの程度おられるのか、またその重症度というのはどの程度なのか、そういうデータがあればお伺いをしたいと思うんですが、もしデータがなければ、身体障害者全体の状況について厚生労働省にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(中村秀一君) 脊髄損傷者を含む身体障害者の方の数、障害の程度の状況についてでございますが、平成十三年六月の調査がございまして、十八歳以上の在宅の身体障害者の方の数は約三百二十四万五千人、うち脊髄損傷が原因となっている方は約十万人と推計されております。 障害程度は一級から六級までございまして、例えば身体障害者の方、一級は八十八万一千人、二級は六十三万五千人等となっておりますが、脊髄損傷が原因になっている方についての等級の内訳については残念ながら調査がございませんので、そこのところはただいま申し上げました全体の障害程度別で御勘弁いただきたいと思います。
○渡辺孝男君 十万人程度脊髄損傷の方がおられるのではないかというようなお話でありまして、大変な数であろうと思います。 脊髄損傷の障害の方々は介護等でも大変な苦労をされておるわけで、御家族も大変苦労されているということでありますけれども、こういう脊髄損傷患者に対する政府の支援策、現在どのようになっているのか、赤松副大臣にお伺いをしたいと思います。
○副大臣(赤松正雄君) 今、渡辺委員お尋ねの脊髄損傷者に対する政府としての福祉サービス、あるいはまたこの脊髄損傷を受けておられる皆さんに対する保健福祉に関する研究、こういったことにつきまして若干御報告さしていただきます。 脊髄損傷者の方が具体的にどのような福祉サービスを受けているのかということについて詳細なデータというのはないんですけれども、一般的にこの支援費制度におきまして脊髄損傷者の方が受けられるサービスといたしましては、施設サービスの分野で更生、療護、授産などといった入所が可能であります。また、在宅の方につきましては、ホームヘルプサービス、あるいはデイサービス、ショートステイ、こういったことがあるわけでございます。 また、脊髄損傷者の皆さんに対する保健福祉に関する研究ということにつきましては、厚生労働科学研究費補助金におきまして、麻痺した下肢が動くようになるなどの身体機能の回復や歩行補助装具の開発に関する研究等を行っているところでございます。 昨年度の予算の実績におきまして、脊髄トレーニング、あるいはまた歩行に関する研究等で合わせて約二千万円ほどのお金を充てておる状況でございます。
○渡辺孝男君 障害者自立支援法の施行に当たりまして、やはり重度障害者が多い脊髄損傷の障害者に対して、自立と社会参加ができるように支援のほどをよろしくお願いしたいと、そのように思っております。あわせて、根本的な治療法である神経再生医療の推進についても、厚生労働省としてもしっかり頑張っていただきたいと思います。 次に、同様に、重度障害者であります遷延性意識障害者に対する医療福祉等の支援策について質問をさせていただきたいと思います。 遷延性意識障害において経管栄養でなく経口摂取ができるように、そういうケアがなされる、あるいは医学的な治療がなされる、そういうふうに行われると意識障害の方も改善に向かうというようなケースもあるようです。 そこで、遷延性意識障害者等に対する経口摂取訓練の推進の状況と、今回の診療報酬改定での経口摂取訓練、ケア等に対する評価についてどのようになっているのか、厚生労働省にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(水田邦雄君) お尋ねのありました遷延性意識障害者等の摂食機能障害者に対します摂食機能の訓練につきまして、診療報酬上の扱いについてお答えをしたいと思います。 従来からこの摂食機能療法という形で評価を行っているところでございまして、平成十八年度の診療報酬改定におきましては治療開始から三月以内における摂食機能療法の算定回数の上限の引上げという形で評価の充実を行っているところでございます。 また、障害児・者に対しましてより専門的なリハビリテーションを提供する観点から、障害児・者リハビリテーション料を新設したところでございまして、この対象疾患といたしまして遷延性意識障害の原因となります低酸素性脳症や頭部外傷、脊髄損傷等を含めているところでございます。
○渡辺孝男君 遷延性意識障害者ではどうしても飲み込みが悪いということで誤嚥を起こしてしまうような場合もありまして、胃瘻を作って経管栄養を行っているとか、あるいは気管切開をやむなく行っているケースなどがあります。在宅介護を行っている遷延性意識障害者で気管切開等を行っている要介護者に対する介護サービスがありますけれども、ショートステイやデイケア、そういうものにどうも受け入れていただけないというような話もよく聞くわけですけれども、この点の受入れ状況というのはどのようになっているのか、厚生労働省にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(中村秀一君) 先ほども副大臣から御答弁申し上げましたように、身体障害者の方々に対する在宅の方に対するサービスとしては、ショートステイやデイサービスなどあるわけでございます。 遷延性意識障害の方々がどの程度利用しているかということについて必ずしも詳細なデータがあるわけではございませんが、十七年四月においてショートステイは全国で約二万人の方が利用されております。で、遷延性意識障害の方々に対しましては、医療機関が実施する場合などについて加算が付けられておりまして、その加算を利用している方の人数が約二百五十人ということでございますので、この方々は遷延性意識障害者あるいはALSなどの方でショートステイ利用されている方は分かっておりますが、一般に利用されている方がほかにあるかもしれませんが、そういった統計はございません。 また、通所のサービスとしてデイサービスがあるわけでございますが、同様の統計で十七年四月に四万二千人の身体障害者の方がデイサービスを御利用されておりますが、遷延性意識障害の方がどのくらい占めているのかは残念ながら把握できておりません。
○渡辺孝男君 先ほどもお話ししましたように、気管切開とか尿管を付けているとか、あるいは胃瘻をしているとか、ケアがなかなか大変なのでショートステイとかデイケアを利用しようとしてもなかなか受け入れていただけない場合があるということですので、こういうものを推進していただきたいと思うわけですけれども、その中で在宅重度障害者に対する通所看護のモデル事業が行われているというようなお話も聞いております。遷延性意識障害者もサービスが受けられるようなところもあるようなので、その通所看護の実施状況について厚生労働省にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(磯部文雄君) これまでの通所介護におきまして対応が困難であります医療ニーズと介護ニーズを併せ持つ在宅の中重度者の通所ニーズに対応いたしますために、在宅における療養支援をより一層推進することといたしまして、平成十七年度に財団法人日本訪問看護振興財団に対しまして通所系サービスに関するモデル事業に係る補助を行ったところでございます。 モデル事業におきましては、学識経験者から成る検討委員会を設置いたしまして、医療ニーズと介護ニーズを併せ持つ利用者に対する適切なサービスとして必要な提供体制、方法、内容等について実証的に検討いたしまして、その結果、通所事業所におきまして、一つには看護師が常駐すること、二つには緊急時に対応する医療機関を定めることなどの具体的な条件につきまして提言がされたところでございます。 これらの成果を踏まえまして、来る平成十八年度の介護報酬におきまして、通所介護サービスの一類型として、療養通所介護という新しい類型の通所介護を制度化いたしまして、またあわせまして、病院、診療所及び老人保健施設を活用した在宅中重度者向けの日帰りの短期入所療養介護を制度化したところでございます。
○渡辺孝男君 今も触れていただいたんですけれども、そういう遷延性意識障害者の家族などが求めている二十四時間対応の訪問看護や居宅サービス、介護サービス等がどのように推進されるのか、それは診療報酬あるいは介護報酬でそれなりの評価をしていただければ進む方向になるわけですけれども、今お答えいただいたこと以外に、診療報酬あるいは介護報酬等で今回の改正で評価された点があれば追加をして教えていただきたいと思います。
○政府参考人(水田邦雄君) 二十四時間の訪問看護サービスについてでございますけれども、平成十八年度の診療報酬改定におきまして、新たに在宅療養支援診療所という仕組みを設けまして、患者又はその家族の求めに応じて二十四時間、往診及び訪問看護を提供できる体制について評価の充実を行ったところでございます。このほかに、実際に患者又はその家族の求めに応じまして緊急に訪問看護を提供した場合につきましても、新たに診療報酬上の評価を行ったところでございます。また、遷延性意識障害者の多くの方が該当すると考えられます気管カニューレ又は留置カテーテルを使用しているような重症の患者さんに対します訪問看護につきましても評価を引き上げたところでございます。
○渡辺孝男君 そういう診療報酬上も評価をしているということで、二十四時間、たんが出たりして家族が吸引をして寝れないとか、経管栄養等で日中もいろいろケアに大変で外に出られないとか、いろんな状況がありますんで、医療の面でしっかり対応していただく、あるいは介護の面で対応していただく、身体障害者のサービスとして支援をしていただくとか、様々なやり方があると思うんですけれども、前々からALSの患者さんに対して、たんの吸引等はやむを得ない場合には家族以外の方も認めるという方向になってまいりまして、そしてまた昨年、そしてまたALS以外の場合の在宅の療養患者、障害者に対しても、当面のやむを得ない措置として家族以外の者にもたんの吸引等の、医療的ケアというふうな形で呼ばれていますけれども、それが一年前より可能になったわけです。 この点は、私もどうしても医療の手が届かない、やりたいと思ってもなかなか人手の面でそこまで行けないというようなときにはやむを得ない措置としてそういうものも必要であろうということで推進をさせていただいたわけですけれども、そういうたんの吸引等、家族以外の者というとヘルパーさんなんかも対象になるわけだと思うんですが、厚生労働省に、たんの吸引等医学的ケアの訓練を受けたヘルパーによる遷延性意識障害者等の重度障害者あるいは重度障害者家族に対する支援の現状、そういう特例といいますか、やむを得ないときの認めるという措置が行われているわけですが、実際上それがどのように行われているのか、現状についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(中村秀一君) 在宅における療養患者及び障害者に対する家族以外の方のたんの吸引等の実施につきましては、今委員から御披露があったとおりでございまして、平成十七年三月二十四日付けの医政局長通知で通知されております。仕組みについても御紹介のあったとおりでございまして、一定の条件の一つとして、医師や訪問看護職員が疾病、障害及びたんの吸引に関する必要な知識を家族以外の人間、例えばヘルパーさん等に習得させ、たんの吸引方法について指導を行うことといたしておるところでございます。 委員の御指摘は、今後行政としてこういった問題にどう取り組んでいくのかと、こういう御質問でございますけれども、私どもも、こういう在宅重度者に対する効果的な支援の在り方については更に検討していかなければならないということで、昨年度から在宅重度障害者に対する効果的な支援の在り方に関する研究を厚生労働科学研究の中で行っておりまして、遷延性意識障害者等の生活実態と支援状況、その際の関係職種連携モデルの作成を行うことといたしておりますので、そういった検討も踏まえながら、より安全で的確な在宅ケアの在り方について検討してまいりたいと考えております。
○渡辺孝男君 遷延性意識障害者を介護している家族の方なんかには、こういう、先ほどのお話があったそういう通達が出ても、実際上ヘルパーさんがたんの吸引をしていただくケースというのはまだまだ少ないと。医師からの指導あるいは看護師さんの指導等、きちんとした訓練を受けてやっていただく方が少ないというようなお話をよく聞いておりますので、せっかくこういう方向になりましたんで、どうしても医療の手が回らないような場合には、やむを得ない処置としてこういう医療的ケアの支援というものをやはり推進をしていただきたいなと、そのように思うわけです。ただ、先ほども、診療報酬上あるいは介護保険上様々な評価もなされて、二十四時間体制できちんと看護師さん等も回っていけるような体制が組まれつつありますので、そういうものもしっかり進めていただいて支援をしていただきたいと、そのように思います。 それから、全国の遷延性意識障害者・家族の会が、平成十六年の十一月に前の厚生労働大臣である尾辻大臣の方に、メディカルショートステイと、どうしても遷延性意識障害者の方の場合は、気管切開があったり胃瘻があったり、あと非常に障害が重いということで、普通のショートステイではなかなか対応が不十分であると、やはり医療機関に一時的に入院するような形のショートステイ、メディカルショートステイというふうに呼ばれておりますけれども、それを推進していただきたいという要請をされました。そのときに私も同行したわけですけれども、そのメディカルショートステイが進んでいるのかどうか、さらにこういうふうに進めたいというようなことがあれば、赤松厚生労働副大臣の方にお伺いをしたいと思います。
○副大臣(赤松正雄君) 渡辺委員、日ごろからこの問題についても一生懸命取り組んでおられることを十分承知しておりますけれども、今御指摘のあったメディカルショートステイ、いわゆる医療機関が実施するショートステイの事業所の数につきましては、なかなかまだそう多くない状況が続いております。全国で十二か所、社会福祉施設等調査を平成十五年の十月一日にやった調査によりますと、全国で十二か所あると、こんなふうな状況でございます。 そういった状況を踏まえて、先ほど中村局長からもお話ししましたけれども、また、渡辺委員先ほど来御指摘の、家族の皆さんが抱えておられる様々なニーズについて具体的に行政として把握し切れてない点もあるということで、厚生労働科学研究、先ほど中村さんからありましたけれども、この在宅重度障害者に対する効果的な支援の在り方に関する研究というのを十七年から三年計画で御承知のように取り組もうといたしておりまして、その研究を通じて、どのようなサービス提供体制を設ければ遷延性意識障害者の皆さんのショートステイのニーズにこたえられるか、福祉、医療の両面からしっかりと検討していきたい、そんなふうな現状にあります。
○渡辺孝男君 次に、先ほども島田委員の方から質問がございました、健やか親子21の中間評価についての質問がございましたが、重複するところは避けまして質問をさせていただきたいと思います。 まず、乳幼児突然死症候群、いわゆるSIDSと言われておりますけれども、その減少に関しましての中間評価及びその今後の取組について、赤松副大臣にお伺いをしたいと思います。
○副大臣(赤松正雄君) 今、健やか親子21におきますところの乳幼児突然死症候群の乳児死亡率がどういうふうになっているかということでございますけれども、平成十二年における二六・六、出生十万に対する一ですけれども、直近値では十九・三となり、死亡率が半減するというふうな、半減じゃなくてかなり減ってきているということで、さらに死亡率半減を目指して、半減という指標に向かって順調に今進んでいると、こんなふうな認識をしているところでございます。 こういった状況、結構いい形になってきているということについては、どのような取組があってこういうふうになっているかということでございますけれども、一応現時点では、うつ伏せ寝をさせる、あるいは母乳によらない保育、また保護者等の習慣的喫煙と、こういった育児環境がSIDSの発症のリスクを高めるという研究結果が報告されたことを受けまして、厚生労働省としましては、平成十一年度よりSIDS対策強化月間を設定して、これを中心としたポスターやリーフレットによる予防キャンペーンの実施や、あるいは母子健康手帳へのSIDSに関する情報の掲載などによって、一般家庭に対する啓発に努めてきたことは一定の効果を上げたものだと、そんなふうなとらえ方をいたしております。 いずれにしましても、健やか親子21において掲げました二〇一〇年までにSIDS死亡率を半減させる、先ほど言いました一九・三から一三・三を目指して、今後とも関係者の協力をいただきながらしっかりと対応してきたい、そんなふうに考えておるところでございます。
○渡辺孝男君 子供さんが元気であったのが突然亡くなってしまうというのは御家族にとっても大変に悲しい出来事でございまして、こういう予防のためにしっかり取り組んでいただきたいと。今のところ良い経過で進んでいるということですので、半減目指して頑張っていただきたいと、そのように思います。 この課題ですね、健やか親子21ですけれども、都道府県におきましても、健やか親子21の策定をして推進を図っていくというような流れにあるようですけれども、未策定の県等もあるというふうに聞いておりますので、その場合の理由とか、今後更に全都道府県でそういう健やか親子21計画が立てられるように政府として取り組んでいただきたいと思うんですけれども、この点に関しまして、川崎厚生労働大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(川崎二郎君) 健やか親子21、今八三%、三十九の府県が自主的に策定をしていただいております。単独の計画として策定をされたもの、それから健康増進計画の一部として位置付けているもの、エンゼルプランの一部として策定したもの、それからその他の、他の政策との中でしているものと。 一七%が策定してないということでございますけれども、未策定の都道府県に確認いたしましたが、未策定と回答したところも、次世代育成支援対策推進法に基づく行動計画の中に健やか親子21の内容を盛り込んでおります。そういう意味では、健やか親子21ということで取り入れておりませんけれども、次世代育成支援ということで併せてすべての県が取り組んでいただいているという理解でいいんだろうと思っております。 三月十六日に公表しました健やか親子21の中間評価においては、指標の七割が改善に向かっていたことから、引き続き二〇一〇年までに目標が達成できるよう、都道府県や市町村、関係団体の取組や活動について、母子保健情報の収集活用システムの構築などにより支援を行ってまいりたいと考えております。
○渡辺孝男君 今お話聞いて、大臣からお話聞いて安心したわけですが、まさか都道府県で、この子供さんの対策、健やか親子21と同様の施策をきちんとしてないということはあり得ないんじゃないかなというように思っておりましたが、名前の呼び方とかいろいろなくくりの違いで、まあ今回の評価上はそういう数値になってしまったということだと思うんですが、もし都道府県で新たなそういう子供さんに対する様々な健康問題等の計画を立てる場合に、健やか親子21計画というような形でしていただければ、こういうちょっと数値上の誤解を招くようなことはないのかなというように思いましたんで、その点もよろしくお願いいたします。 最後の質問になりますけれども、重度障害児の学校におけるケアについて文部科学省及び厚生労働省に質問をさせていただきたいんですが、養護学校における看護師の配置の現状ですね。特に、重度障害児を教育している機関で看護師の配置がどのようになっているのか、現状について文部科学省にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(布村幸彦君) お答えいたします。 養護学校における看護師の配置状況についてでございます。 平成十六年十月に看護師等の連携の下に教員がたんの吸引等を行うことを盲・聾・養護学校全体に許容するという厚生労働省での整理が行われた後の実施状況を本年一月の段階で今調査しておりまして、集計中ではございますが、おおよそのデータといたしまして、全国公立の養護学校は七百七十一校設置されております。そのうち、医療的ケアの必要な児童生徒が在籍しております養護学校は約五百校という数字に上がりまして、その五百校のうち約六割の学校に看護師が配置されているという現状でございます。 障害種別に補足させていただきますと、肢体不自由児の養護学校においては、医療的ケアを必要とする重度重複児が多く在籍しておりますことから、約九割近くの学校に看護師が配置されているという状況でございます。
○渡辺孝男君 看護師さんが配置されてないところもあるということで、そういう場合にやはり子供さんのたんの吸引とか医療的ケアが必要になってくると思うんですけれども、そういう場合には、やはり教職員に対してそういうケアのやり方等医師あるいは看護師の方から指導いただいて、事故がないようにするということが大切だと思うんですけれども、そういう医療的ケアを教職員がされているというような状況はいかがでしょうか、文部科学省にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(布村幸彦君) お答えいたします。 看護師の方々のその指導の下、また学校、子供たちの担当員の指導の下に医療的なケアを教員が担当させていただいておりますが、その状況につきまして、先ほどの調査と同じものでございますけれども、肢体不自由児養護学校、先ほど医療的ケアの必要とする子供たちが百九十一校と申し上げましたけれども、そこで医療的ケアにかかわっている教員数が二千三百七十一名という実態でございます。
○渡辺孝男君 これも文部科学省にお伺いしたいんですが、今後導入が予定、予定といいますか、導入が検討されております特別支援学校における看護師配置の基本的な考え方についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(布村幸彦君) 養護学校におきます看護師の配置につきまして、先ほど申し上げましたけれども、今後、そのたんの吸引等医療的ケアが安全に行われるため、看護師の適正な配置等の体制整備を努めていただくということを都道府県に求めているところでございます。 今お尋ねの、学校教育法の改正の法律が成立しました後には特別支援学校という体制になるわけでございますけれども、この特別支援学校におきましても、看護師の適正な配置等の体制整備につきまして、様々な機会をとらえて引き続き都道府県にお願いをしていきたいというふうに考えているところでございます。
○渡辺孝男君 やはり看護師さんが、これからどうなるか分かりませんけれども、特別支援学校という制度になった場合には、やはり看護師さんがきちんとおられるということが大事なんではないかなと私は思います。どうしてもおられないときには、そういう教職員の方々がいろいろ訓練をされて、そういう子供さんでもちゃんと、きちんと学校に来れるという状況をつくってあげることが大事だろうと、そんなふうに思っております。 そういう意味では、文部科学省がきちんと都道府県の方にその旨をしっかり言っていただきたいなと、そのように思うわけですけれども、何かそういう数値目標で、先ほどの健やか親子21ではちゃんと数値目標を立てながら推進をしてきたわけですけれども、こういう特別支援学校あるいは現在の養護学校においても、数値目標を立ててそういう看護師の配置等を進めていくというようなことはこれまであったんでしょうか。ちょっと私、通告していなかったんですが。
○政府参考人(布村幸彦君) お答えいたします。 養護学校等における看護師の配置につきましては、特段、直ちに数値目標を定めるという形で都道府県にはお願いしてございませんけれども、各都道府県におきまして、医療的ケアを必要とする子供たちの状況に対応して適切な整備体制、看護師の配置を含めた整備体制の充実を図っていただくようお願いしているところでございますが、今後とも厚生労働省との連携も図りながら、引き続き都道府県に体制の整備をお願いしていきたいと考えているところでございます。
○渡辺孝男君 最後に、今、厚生労働省とも連携をしながらというようなお話もございました。やはり特別支援学校というような制度ができれば、またそういう障害を持っている子供さんも身近な学校できちんと教育を受けられるように、そういう看護師の配置というものも大変重要になってくるんじゃないかと思うんですけれども、川崎厚生労働大臣にも、是非とも一〇〇%できれば看護師さんが配置できるような体制を取っていただくために御協力をいただきたいと思うんですが、大臣、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(川崎二郎君) 現在でも、養護学校の児童生徒等にたんの吸引等の医療処置が必要な者がいる場合には、看護師の配置等を条件に教員によるたんの吸引等の医療処置を許容していると、こういう方向性になっておりますので、特別支援学校が国会で御承認いただくことになりますれば、その整備が進むことになるだろうと。その中において、文部省が今の御回答のように地方自治体にしっかり要請をしながらやっていくと、その中において我が厚生労働省で役に立つことがあれば協力をしていきたいと、このように考えております。
○渡辺孝男君 ありがとうございました。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 一昨年十二月に起こった福島県立大野病院での帝王切開手術中の大量出血に関して、手術の執刀医である産婦人科の一人医長が逮捕、起訴された問題です。手術中の死亡という大変不幸な事件であります。亡くなられた女性と遺族の皆さんに心からお悔やみを申し上げます。 その上で、これは産婦人科医不足と、その結果として、少人数の医師が献身的、自己犠牲的に出産というリスクの高い医療行為を行わざるを得ないという背景の中で起こった事件でありまして、執刀医一人のみの責任を問うたということに批判が沸き起こっております。私自身、事故調査委員会の報告書も読み、関係者の話も聞いて、逮捕、起訴という在り方に強い疑問を持っております。同時に、地域医療とりわけ産科医療に大変深刻な影響を与えることを危惧しております。 大林刑事局長は、先週、衆議院の厚生労働委員会で、逮捕についていろいろな意見が寄せられているということをお述べになりました。国会でも、先週、西島委員が取り上げ、衆議院では民主党の仙谷委員が取り上げ、今日、共産党の私がこれを取り上げると、逮捕、起訴という対応に疑問を示すと。こういうふうに党派を超えて、医療界はもちろんですよ、もう物すごい今反応が起こっておりますし、国会でも党派を超えてこれはやっぱり問題じゃないかという声が上がっていることについて、法務省として、こうした幅広い批判が起こっているということについてどのように受け止めておられるか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(大林宏君) 御指摘のとおり、この事件におきまして、医学界あるいは議員の先生方からもいろいろな意見が表明されているということは私どもも承知しております。 しかしながら、既にもう裁判所に係属中になっている事件でございまして、法務省としてこの事件がどうだということはなかなか申し上げられないということを御理解願いたいと思います。
○小池晃君 今後過失致死について解明が進められると思うんですが、貧困な医療体制の中で頑張っている医師が、貧困な体制ゆえのこの不幸な医療死亡事故の責任を一身に背負わされると、こういうことがまかり通れば、私は本当に今の環境の中でリスクの高い出産にかかわる医師、いなくなってしまうのではないかと。 川崎大臣は、医師法二十一条の見直しについて言及されました。私、これはもう当然だし、評価をしたいと思っているんですが、これは本当に問題ある仕組みで、刑事責任を問われる可能性のある医師が死因の特定を行って法医学的異状があった場合、二十四時間以内に通報しなければいけない。これほど現場にプレッシャーを与える仕組みないし、まあ患者さん方からも不信を持たれるような仕組みはないと思うんです。 そこで、先週の議論で英国のコロナー制度などの紹介もございました。諸外国では、医療事故は第三者によって死因の特定など事実解明を行って、それを通じて、医師の診療行為に問題があれば責任追及という仕組みになっているところが多いようですが、日本でもこうした方向性で進んでいくべきではないかと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(松谷有希雄君) 診療行為に関連した死亡につきまして原因究明を適切に行うということは、医療の透明性の確保あるいは事故の発生防止、再発防止といった観点からも大変望ましいことだというふうに考えております。 今、先生御指摘のように、諸外国のいろいろな制度がございます。諸外国もまあ国によってそれぞれの医療の在り方に沿って行われているわけでございますけれども、我が国におきましても、平成十七年度より診療行為に関連した死亡を対象にいたしまして、中立的に原因究明を行うモデル事業を実施いたしまして、死因究明の体制確保の在り方、あるいは中立性、公平性の確保の方法、それから異状死の届出との関係など、課題の整理を行っているところでございます。 現在までこのモデル事業で十三名について受け付け、個別事例の評価を進めている状況でございまして、この実施状況を踏まえまして、死因究明制度につきまして検討を進めていきたいと考えております。
○小池晃君 これはモデル事業をやっておられるのは存じておるんですが、これ異状死となったらこのモデル事業に入らないという仕組みなんですよね。やはり求められるのは、異状死も含めてやはりどうその真実を解明していくのかということを検討する仕組みだろうと思うんです。 この医師法二十一条改正については前回大臣もおっしゃられたので今後検討されていくものだと思いますが、いずれにしろ一定の時間は掛かるでしょう。だとすると、この改正まで明確な基準のないまま、異状死については現場の医師が判断せざるを得ないという状況は続くわけであります。私はやはりその医師法改正の検討を進めつつ、その結論を待たずに、やはり異状死の判断基準については厚生労働省が医療関係者の声をよく聞いて検討するべきではないかと思いますが、その点はいかがでしょうか。
○政府参考人(松谷有希雄君) 医師法二十一条の届出につきましては、前にも御答弁申し上げましたけれども、法医学的な異状というものについて、二十四時間以内に所轄警察署に届け出るということになっているわけでございますけれども、どのような死が具体的に異状死に該当するかにつきましては個々の状況に応じて個別に判断される必要がございますので、死体を検案した医師がこれを個別に判断しているということでございます。 異状死の届出の判断基準をお示しすることにつきましては、異状死が今申し上げましたように個々の状況に応じて個別に判断されるべきものであって、一律に基準をお示しすることが大変困難であること、仮に一定の考え方で届出対象となる異状死の範囲を限定した場合に、今度はその範囲に含まれるか否かの判断を行う必要が生じるわけでございますが、その判断の公正さをどのように担保するかといったような問題がございまして、現時点では大変困難だと思いますけれども、引き続き検討課題とさせていただきたいと思います。
○小池晃君 これがなければもう本当に現場に任される、これほど大変なことはないというふうに思うんで、これは検討をやはり急ぐべきだというふうに思います。 加えて、その一人医師体制の見直し、集約化ということを大臣は言及されまして、福島県の病院局もそうした方向で検討しているそうです。 そこで、数についてお伺いしたいんですが、この十年間で産婦人科医の数がどのように変化しているのか。医師全体の動向と併せてちょっと御答弁願えますか。
○政府参考人(北井久美子君) 厚生労働省の医師・歯科医師・薬剤師調査によりますると、平成六年から平成十六年までの十年間に、医師総数は二十二万八百五十三人から二十五万六千六百六十八人へと三万五千八百十五人の増加、パーセントで一六・二%増加をいたしておりますが、その中で産婦人科医師につきましては、平成六年一万一千三十九人から平成十六年一万百六十三人へと八百七十六人の減少、パーセントで七・九%の減少ということでございます。
○小池晃君 小児科医なんかは増えている中で、神経科と産婦人科が減っているようなんですが、大臣に最後にお伺いしたいんですけれども、ちょっと御紹介したいのは、岩手県の医師会報にあった記事なんですが、こんな記事あったんです。陸前高田市、千厩町、遠野市、江刺市、花巻市、地域中核病院から産科撤退が相次いだと。分娩場所を失った地域住民が分娩するためには車で一時間、二時間も掛かる最寄りの医療機関に行かざるを得ないと。例えば遠野市の住民であれば盛岡、釜石の医療機関、花巻市の住民であれば盛岡市、北上市などの医療機関、このため陣痛発来で移動中の車の中で分娩をしてしまった例や、胎動感の消失、出血などの自己の体調不調があっても遠方のため受診を遠慮をし、ちゅうちょし、治療時期を逸している例が相次いでいる。江刺、花巻というのは新幹線の停車駅ですが、こういったところにも産科医が空白になっている。 それから、沖縄県の石垣島含む八重山郡では、分娩できる病院が四月になくなるという危機的状況であります。それから、都会でもこういうことが起こっていて、神奈川県の足柄上地区、一市五町ですが、ここでは一か所だけしか分娩できる病院がなくて月十件が限度だということで、新体制になって、お産は抽せんか先着順で受け付けるということになっているというんですね。こういう事態がもう全体で起こっている。 集約化ということは私は必要なことだと思うんですね。医療の安全性という点では集約しなければいけない。しかし、それだけではやっぱり今起こっている医療の過疎化を一層進行させるという、これはジレンマみたいなものがある。やはり、その周産期医療の充実というのは厚労省が掲げてきたことでもありますし、私はやっぱり集約化と同時に、この際、産婦人科医や助産師の増加を図る、そのことが病院の経営上も報われる仕組みをつくる。地域で安心して出産できる体制整備と予算措置、これが併せて行われなければいけないのではないかというふうに考えますが、大臣の見解を伺います。
○国務大臣(川崎二郎君) 一つは、労働量や責任に対して報酬が低い、医療訴訟が多い、当直、不規則な診療時間がストレスになっていると、こういう研究もございます。私の地元でいえば、何件かの正にお産をしておりました産婦人科が婦人科に変わっていっている。そういう意味では、産婦人科としての能力は持っているけれども、もう自分はお産の仕事はしたくないと、こういう方々が増えてきていることは間違いない事実だと思います。 一方で、地域におきますと、どうしても自分の市には小児科にしてもお産、周産医療につきましても自分の地域に持ちたいと、こういう気持ちが強うございます。しかしながら、各県でいろいろ御配慮いただきながら、例えば私の県でいえば小児医療、やはり集約化をしていっているところでございます。しかし、どうしても地方自治体、議会もございますから、御了解得られない。したがって、関西や中部圏から人を引っ張ってきて、三重県でございますけれども、私の場合は、医療体制をしいていると、こういうところもございます。 しかし、今委員も言われましたように、やはり基本的には集約化をしていくという以外ないであろうと。私の県は、結構有名になりました尾鷲というところが五千五百万円給料出すからお医者さん来てくれと言って一人だけ来てもらっているという例があります。しかし一方で、それじゃ一人のお医者さんで今のような、今問われているような話が出たときに対応できるかとなると、なかなか難しい。そこはやっぱり公立病院を中心にしながら集約化をしていくということについて地域の皆さん方に御理解を得ながら進めなければならないだろうと私は思います。 そういう意味で、産科の給料を、待遇を良くしたからどんどんどんどん産科のお医者様が増えてという形にはなかなかなりにくい。そういった意味では、やはり各県でどういう形で地域地域に体制をしきながらやっていくかと。そこには三人、四人のお医者さんが常駐しているという体制をどうつくり上げるかということでございますので、是非その方向で進みたいと考えておりますので、御理解のほどお願い申し上げたいと思います。
○小池晃君 まあ、集約化と同時にやっぱり全体の底上げが必要ではないかという私の問題提起ですから、しっかり受け止めて検討していただきたいと。 続いて、障害者自立支援法の問題点を取り上げたいんですが、施行まで一週間となって様々な問題点が浮かび上がっております。全国からいろんな声寄せられておりますが、今日はちょっと報酬単価の問題、ここについてお聞きをしたい。 四月から給食費全額自己負担、その上、報酬額が一・三%減額となりました。さらに、月払から日払に変更になっておりまして、事業所に当てはめてみると、かなり大変なことになるんではないかと。今日、資料もお配りしておりますけれども、支援費制度と比べて、当面の移行措置であっても大幅に減収になるという試算が出ております。 これは何で減収になるかというと、単価の問題もあるんですが、厚生労働省としては九四・五%の利用率ということを仮定して設定をしているようなんですが、実際に現場でいろいろ聞くと、知的の施設で利用率が八割から九割、精神では五割から六割というようなところが多くなっております。四月からの移行措置で日払に変更になっただけでこれだけ減収になっているわけですね。 局長にお伺いしたいんですが、自立支援法の審議の中でも一貫して水準は下げないというふうにおっしゃってきたと思うんですが、この報酬の水準で従前のケアの質や量が担保できると考えておられるんですか。
○政府参考人(中村秀一君) お答えを申し上げます。 委員から今示していただいた支援費制度の単価の表も見せていただいておりますが、支援費制度で年収七千九百五十六万円のところでございますが、新しい報酬単価で、旧体系になりますと、新しい制度では食費、日用品費が除かれますので、そういたしますと、この七千九百五十六万円のうち、報酬の対象になるのが七千百四十九万六千円ということでございます。 で、その七千百四十九万六千円と、お示しになっている旧体系とどうかということでございますが、私どもの試算ですと、日払になるということですが、二十二日間オープンをし、平均利用率などを九四・五%、今御指摘のあった平均利用率で計算しますと、この数字が七千万、七千五万三千九百八十四円ということで、言わば先ほどお示しいたしました支援費制度の食費、日用品費等を除いた七千百四十九万六千円に比べますと約二%の差と、こういうふうになっております。 今委員から実際、月払から日払になった場合のどのくらい影響あるかというお話でございますが、私ども把握している利用率からいうと、この程度ではないかと考えております。
○小池晃君 ただ、その九四・五%の利用率というのは、これ支援費のときの実態調査に基づくもので、これから実際に負担が増えたときにどうなるかというのは、この数字で私は測れないと思うんですよ。しかも、これ支援費の実態調査というのは、御存じのように精神入っていませんからね。そういう点でいうと、それから二十二日というのも、現場に聞くと、やっぱり土曜日やっていないところ多いです。そういう意味では、これ無理のある数字ではないかというふうに思いますが。 さらに、三月一日の課長会議で新しい報酬基準も示されました。新しい基準で当てはめるともっと下がるわけですね。これ四十名定員の知的でこれ当てはめて計算してみましたけれども、一応皆さんがモデル事業でやっている障害程度区分の分布に合わせて計算したのが①、②は最悪ケースといいますか、要は、すべて低い障害程度区分で当てはめるとどうなるかということで計算すると、二千九百万円、三六%の減収から三千六百万円、四五%の減収と。この四月からの旧措置で、旧体系で一回落ちて、更に新報酬になってまたがくっと落ちると。こうなると、本当に事業の撤退も考えなきゃいけないという声が現場から出ている、職員解雇しなきゃいけないという声も出ている。後退させないどころかサービスの提供ができるかどうかという、そういう水準にこれ新しい報酬ではなりかねないのではないか、審議の際の約束はどこへ行ったのかと思うんですが、この点いかがですか。
○政府参考人(中村秀一君) 委員から提出した資料を拝見いたしておりますけれども、新体系の移行先をどういう移行先というふうに考えるのか、それによってかなり試算も違ってまいります。 私ども、例えば区分Aの方の中で生活介護、就労継続支援、そういったところに移るとすると、この計算とは違いまして、新サービス体系に移行した場合、旧単価よりも二・八%増加とか、それぞれどういう事業の組合せ、移行をするのかということで事業収入が変わってくると。生活介護につきましても、利用者の平均障害程度に応じて単価の水準は向上いたしますので、この試算についてもう少し、今日見せていただいたところでございますが、検討さしていただかなければなりませんが、我々の試算では一〇二・八%、一〇一・〇%と、そういう組合せができると、こういうふうに考えて報酬を設定しているところでございますので、必ずしもこういう事態にはならないんじゃないかと考えております。
○小池晃君 そうならない事態もあるかもしれませんけれども、こういう設定もあり得るわけで、こういう施設にとってみると本当に深刻な事態になっていると。私は移行期間の延長、あるいはその新報酬体系の抜本的引上げをこれは避けて通れないということを申し上げたいと思います。 それから、自立支援医療についてちょっとお伺いしたいんですが、精神については、重度かつ継続の見直しをされました。ところが、育成・更生医療の範囲については、検討会が昨年十一月を最後に開かれてない。これどうなんですか、これ四月実施に間に合うんですか。
○政府参考人(中谷比呂樹君) 自立支援医療制度におきます重度かつ継続の範囲でございますが、前回の特別国会におきましては検討会を立ち上げまして、現在活用できるデータに基づいて検討いただき、その結果、精神通院医療につきまして、当初お示ししました疾患より拡大をして追加を指定をして、四月一日から施行ということになっておるわけでございます。 一方、育成医療、更生医療の重度かつ継続の範囲につきましては、検討会においても当初お示ししております三障害、これを対象にスタートするというコンセンサスができまして四月一日を迎えるわけではありますけれども、更に実証的なデータに基づき検討を行うこととしておりまして、現在、厚生労働科学研究においてデータの収集等を行っております。この結果を踏まえまして更に御論議いただきたいと、こういうふうに思っております。
○小池晃君 いや、これ第三回検討会で佐藤座長のまとめは、年度末に結果を検討会に報告して検討すると言っていたんですね。ところが、それがいつまとまるのか、次の検討会いつ開くのか、これも未定と。これ極めて無責任だと思うんです。 この間の国会では、精神の重度かつ継続だけではなくて、育成・更生医療についてもこれ範囲があいまいであると、決まってないまま進めていいのかということを質問して、大臣は、尾辻大臣ですが、急いで検討すると、そう答弁したんです。それにもかかわらず四月に間に合わないという事態なんですよ。これまともな検討もないままスタートして被害被るのは、本来重度かつ継続に該当しながら負担せざるを得ない利用者なわけで、これ検証というのは、聞くところでは昨年十月分のレセプトを基にモデルケースを作成しているというわけでしょう。だとすれば、それで検証の結果対象となったケースというのは、これは本来は施行日である四月から適用されなければいけないはずでしょう。それが四月にスタートできないというんでは、これは国の責任ですよ。 だから、私、こんなことであれば、四月以降、将来対象になる人が例えば手術をしたという場合に、将来対象になった後で手術した人との間で不公平が生じると、こういう事態を避けなければいけないというふうに思いますし、何らかの経過措置が必要ではないかと、そういうふうに思います。将来対象となった場合には、四月から対象となるまでの間に払った医療費の返還をするとか、これは何らかの手だてをする、これ約束したんですから、検討するって。これ当然じゃないですか。
○政府参考人(中谷比呂樹君) 御答弁を申し上げます。 前回お約束といいますのは、重度かつ継続の範囲につきましては引き続き検討を申し上げ、そして結論が出次第また対応していくということを尾辻厚生労働大臣お答えしたところでございます。 したがいまして、現在までのところ、この検討会におきます検討というのは、精神につきましては対象拡大をしたと、更生医療、育成医療については引き続き実証的な研究を続けていくと、それを踏まえて対応するということになっておりますので、その結果が出次第その対象とするということになりまして、その施行日以降に正に負担軽減が適用されるというふうに考えておるところでございます。
○小池晃君 今の答弁、重大だと思いますね。尾辻大臣は、このことについて急いで検討すると答弁してます。その答弁を、これを参考人がゆがめるというのは、これは許し難いことですよ。これはちょっと議事録をよく整理させて、引き続きちょっと問題にしたいと思います。 それから、最後、高年齢者雇用安定法の施行に向けての問題なんですが、これは四月に施行されます。今回の改正について、継続雇用制度の導入、あるいは六十五歳までの定年の引上げかのいずれかの措置を事業主に義務付けるというものですが、ちょっと確認だけさせていただきますけれども、希望者全員を雇用するのが原則と、これで間違いございませんね。
○政府参考人(鈴木直和君) 改正高年齢者雇用安定法による高年齢者雇用確保措置のうち、継続雇用制度を導入する場合につきましては、継続雇用を希望するすべての労働者を対象とすることが原則となっております。 ただ、改正法におきましては、すべての企業に一律の義務付けを行うと各企業の経営環境等に応じた適切な対応が取れないとの意見も踏まえ、各企業において労使協定によりまして基準を定めたときは基準に該当する労働者を対象とする制度を導入することも認められているところでございます。
○小池晃君 これ、厚生労働省が周知する資料の中で、労働組合から、法改正の趣旨は希望者全員が原則なのに、最初から労働者を選び出すことを前提とするような記述は誤解を招く、不適切だという声が上がって改善した部分があるというふうに聞いてるんですが、どこをどう改善して、その周知がどういう規模で徹底されているのか、通達等は出されているのか、お聞きします。
○政府参考人(鈴木直和君) 改正高年齢者雇用安定法の周知の問題でございますが、これにつきましては、改正法の趣旨等に係る正確な情報の提供に万全を期するという観点から、事業主や労働組合の関係者からの御意見等を十分踏まえて周知啓発手法の見直し等を行ってきたところでございます。 具体的には、改正法の周知啓発の際には、継続雇用制度の導入は希望者全員を対象とすることが原則である旨を明示的に説明するよう、昨年十一月に労働局やハローワークの担当者に注意喚起を行っております。また、同時に、この点を特に強調したパンフレット、これを新たに作成しまして、本年二月に全国に三十万部を配布しております。それから、継続雇用制度の対象者に係る基準事例を掲載したパンフレットについて、労使納得による基準策定に一層資するよう見直したパンフレットを作成して、これにつきましては、本年一月に全国に八万部を配布するとともに、厚生労働省のホームページを通じて公開をしております。
○小池晃君 じゃ、続きは後でやらせていただきます。 終わります。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 今日、先ほど水落委員の方からまず遺骨の質問がありました。その点については私自身も、特に去年、戦後六十年の問題として何回も質問したところです。私自身も、厚生労働省にある四階の霊安所にお花を持ってお見舞いというか、お見舞いと供養に行きました。 なぜ遺骨問題がこのように遅れているのか、私自身も全く理解ができません。厚生労働省として、改めて国内外問わず、日本人あるいは日本人以外の人も含め、第二次世界大戦中の被害者の人たちの遺骨収集や、あるいは遺族の人たちへの伝達も含めてやってくださるよう、私自身も冒頭、大臣の決意をお聞きいたしたいと思います。どうでしょうか。
○国務大臣(川崎二郎君) 今、ちょっと切り口が分かんなかったんですけども、被害者全部という表現を使われました。
○福島みずほ君 済みません。 もちろん、日本人の方たちもそうですけれども、日韓の間でも、特に韓国の人たちの、韓国人の人たちの遺骨の収集も厚生労働省は努力をしていただいていますが、まだまだ不十分だと考えます。よって、その両方です。よろしくお願いします。いや、大臣にお願いします。
○国務大臣(川崎二郎君) 先ほど水落議員からもおしかり半分、しっかりやれという御激励半分のお話を賜りました。また、韓国の方々の遺骨の問題についても、たしか小泉さんと大統領の間の約束事でございます。そういうことに沿いながら全力を挙げるという答弁をいたしておりますので、それに違いはございません。全力を挙げて頑張りたいと思います。
○福島みずほ君 是非、川崎大臣のときに大きく大きく進むよう、心からよろしくお願い申し上げます。 では、まず中国残留孤児問題と中国残留婦人問題と、その二つについてお聞きをいたします。 中国残留婦人の問題に関して、東京地方裁判所が二月十五日、判決を出しました。この中身は、行政府や立法府である国会が真摯に受け止めなければならない問題が多く含まれております。この判決をどう受け止めていらっしゃるか、まずよろしくお願いします。
○政府参考人(大槻勝啓君) 御指摘の東京地裁の判決でございますけれども、この訴訟につきましては、本邦に帰国をされました中国残留邦人の方々が、三名でいらっしゃいますけれども、国に対しまして、長年にわたって祖国への帰還措置をとらなかった、あるいは帰国後の定着自立支援を怠ったといったことを主張されまして、国に対して損害賠償を求め提訴していたものでございます。 本件につきましては、結論的には国に対する損害賠償については棄却をされたということでございます。ただ、判決の内容におきまして、判決理由等におきまして、国の主張あるいは国の考え方と異なるような御判断等が裁判所においてされたということは承知をいたしておるところでございます。 いずれにしても、この本件につきましては原告側が控訴をされまして、東京高裁の方でこれから審理ということになろうかと思います。本件について具体的なコメントは差し控えさせていただきたいと思います。
○福島みずほ君 判決は、中国残留邦人は日本社会での収入獲得能力を失っており、他の戦争被害者とは異なると指摘をしています。まず第一に、危険な外地に送り出しながら危急時の国民保護策を講じなかった政府には補償措置を行うべき政治的責務があるとも認定をいたしました。この点についてはいかがですか。
○政府参考人(大槻勝啓君) 今の御指摘の点につきましては、確かにこの中国残留邦人訴訟におきまして、また御指摘の判決等におきましても争点となっているところでございます。 いずれにしましても、係争中の事案でもございますので、具体的にこの場でどうこうというコメントは差し控えさせていただきたいと存じます。
○福島みずほ君 しかし、判決が、一審判決が出て、当事者、原告は七十歳を超えていると。そうだとすれば、早期の解決がやはり必要であるというふうに思います。 判決はまた次のようにも言っています。帰国のための環境整備は国交回復直後に可能だったのに、帰国旅費の申請権者を国内の親族に限定したため原告らは何年も待たされたと述べ、国の怠慢を認めました。この点についてはいかがですか。
○政府参考人(大槻勝啓君) 判決それ自体につきまして特別にコメントをすることは差し控えたいと思いますけれども、一般論として、帰国旅費申請、国庫負担をしておりますこの旅費の申請につきまして留守家族に申請をさせたという点について、その理由について申し上げます。 これ、私どもとしては非常に合理的なかつ必要な措置であったと考えているところでございます。従来から残留邦人を始め未帰還者の方々につきまして調査をずっと昭和二十年代以来やっておるわけでございますけれども、これは本籍地都道府県におきまして留守家族に対して適宜未帰還者の状況について御報告をすると、また留守家族の方の御事情についても把握をいたしまして、常に連絡を取ってやってきたという経緯があるわけでございます。そういう国と都道府県と留守家族との間の連絡通路、経路があったということで、そこを活用し、進めることが適当であったということもございます。 また、帰国希望者につきまして、これは残留孤児の場合と婦人の場合とで少し違うわけでございますけれども、残留孤児につきましては、日本人であるかどうか、孤児であるかどうかについて国が認定する作業、調査等をやって認定をしていったわけでございますけれども、残留婦人等と言われる方々につきましては御本人の申告によったわけでございまして、帰国希望者がその残留邦人本人であるかどうかを確認をするためには、親族間でしか分からないような事情等を知るその御家族、留守家族の方が帰国旅費の申請を行うことによってその確認をしたという経緯もあるわけでございます。 以上、一般論で申し上げました。
○福島みずほ君 その点は、しかし本人たちの帰国が極めて遅れた理由だと思います。 また、判決は、生活保護とは別の援助金を構築する立法をせずに放置することは見過ごせないとも考えられる、原告らに対する日本語教育の貧困は目を覆うばかりで、生活保護法の硬直的運用も非常に問題がある、職業訓練機関の充実など就労を容易にする施策を充実させることは法律を伴わないでも実施できると述べています。 この東京地裁の判決を踏まえて、判決は目を覆うばかりと支援策について言っています。今後、改善の余地はないのでしょうか。
○政府参考人(大槻勝啓君) 中国残留邦人の方々につきましては、これも言うまでもないことでございますけれども、さきの大戦に起因して生じました混乱等によりまして肉親と生き別れると、あるいは生活手段を失うといったことで残留を余儀なくされた方々でございます。そういった事情にあるわけでございまして、国としては、単に引揚げ援護ということで従来行ってきたものに加えまして、そういった事情にかんがみ、特別の施策を実施をしてきたところでございます。 具体的には、帰国旅費の負担をするのはもちろんでございますけれども、永住帰国された後には自立支度金を支給すると。また、中国帰国者定着促進センターあるいは自立研修センターといったところにおきまして、施設におきまして日本語教育等を十分に施す、また自立指導員等による日本語教育なり生活指導等を行う、こういった特別の措置を講じ、また国民年金の特例でありますとか住宅のあっせん、子女の教育のあっせん等々、正に引揚げ援護策としては異例の格別の施策を講じてきたところでございます。 引き続き私どもとしては、帰国者が大変高齢化されているということもございますし、また同行して帰ってこられました二世、三世の方の就労の問題等々もあるわけでございまして、引き続ききめ細かな支援策を講じていくように努力をしていきたいと考えているところでございます。
○福島みずほ君 政府が何もやってこなかったというふうに私が申し上げているのではありません。政府が施策を講じてきたにもかかわらず、判決で目を覆うばかりと言われ、それぞれ改善の余地があるとはっきり言われていることについて厚生労働省がどう受け止めるかについてお聞きをいたします。
○国務大臣(川崎二郎君) 裁判官はどういうことでその判決の後そうした文を読まれたのか、私もよく分かりません。しかし、歴史的な経緯というものを踏まえ、かつ他の施策との整合性を考えながら議員立法で帰国者支援法というものを、枠組みをつくっていただいた、その枠組みの中で担当者としては最大限の努力してきたことは事実であろうと。しかし、年齢がもう七十を超されると、こういう時代を迎えて、このままでいいのかどうかという新たな議論が起こっている。これは何も判決ではありません。その前からいろいろな角度から議論が始まっているというように私どもは理解をいたしております。 そういう意味では、私どももしっかり勉強しながら、また議員立法をおつくりいただいた皆さん方の気持ちというものもしっかり考えながら、何ができるか。先ほど申し上げたように、歴史的な経緯、それから他の政策との整合性、こんなものを考えながら何ができるかと。今、正直言って、頭の中で勉強をさせていただいている段階でございます。
○福島みずほ君 是非よろしくお願いします。 中国残留孤児問題について、ちょっとまた改めてお聞きをいたします。 二千百五十五人の残留孤児が訴訟を起こしていますが、そのことをどう受け止められますか。
○政府参考人(大槻勝啓君) 御指摘の訴訟につきましては、先ほどどのような訴訟であるのかというようなことにつきましては申し上げたところでございます。 御指摘のように、多くの方々がこの訴訟を起こされているということは事実でございまして、多くの地方裁判所、また高等裁判所において係争中でございます。そういった意味で、そのことについて具体的なコメントは差し控えたいと考えておりますけれども、いずれにしましても、厚生労働省といたしましては、中国残留邦人の方々ができるだけ安心した生活を地域において送れますように、私どもとしてその環境整備に努めるということに努力したいと考えております。 引き続き、高齢化等々、こういった方々の実情に応じたきめ細かな支援策の充実強化ということに努めてまいりたいと考えておるところでございます。
○福島みずほ君 私がお聞きしたいのは、多くの人が、二千百五十五人、残留孤児の多くの人たちが裁判を起こしているということを厚生労働省としてどう受け止めるかということです。 端的にお聞きをいたします。確かに議員立法で支援法ができました。それは多くの人の努力でできたというふうには思います。しかし、裁判が起きて、主張が起き、かつ残留邦人については、中国残留婦人、邦人については、例えば第一審の判決が厳しい結果が出たということを踏まえますと、支援策が成功したと言えるのでしょうか。それとも、まずい点があったというふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(川崎二郎君) 正にそうでありまして、議員立法で一つの枠組みをつくっていただいた。先ほど申し上げたように、担当者はその範囲の中で全力を尽くしてきたことは間違いない、これは評価してやってください。 しかし一方で、当時想定したものと、現状、現実に今置かれている環境というのはどうであるかというものを、実はみんなが検証しながら議論が始まった。それもこの一、二年ではない、もう少し前から様々な議論が始まっておるというふうに私は承知しております。 さあ、そういうものを頭の中に置きながら、我々としては、他の政策との整合性の問題や歴史的な経緯、しかし一方で、現状の生活を見ろという声もあります。そういったものを併せながらどうしていったらいいかというのは、正に我々もしっかり勉強をしなきゃならないし、議員間での議論も始まっていると、このように承知いたしております。
○福島みずほ君 それで、生活保護との関係をお聞きしたいんですが、生活保護の現状では、里帰りをすると生活保護停止、中国から親族が来日すると生活保護停止というのは過酷過ぎる制約ではないか。生活保護の、というか二つだと思うんですね、今の生活保護の運用の硬直的なところを変えるか、別の新しい、やはりもう今皆さん高齢だったり、問題ですから、新しい何らかの行政措置の立法をし得るのか、その二つが考え得る救済策だと思いますが、この点についてはいかがでしょうか。
○国務大臣(川崎二郎君) 議論の中の大きな要素であることは認めます。生活保護政策とこの残留孤児の皆さん方との関係、特に中国との関係も持たれているわけですから、それからすると、そこをもう少し柔軟に対応したらどうだという御意見もございます。 しかし一方で、福島さん何度も言われているように、両方なんですよ、御意見賜っているのは、正直言って。さあ、その中で本当にどういう方向を目指すかというのは、お互いがしっかり勉強をし合わなきゃならぬねというところが始まっておることは、私認めているんです。私が嫌という返事はいたしておりません。一生懸命我々も汗をかかなきゃならぬところに来ているのかなと、こんな思いをしています。
○福島みずほ君 川崎大臣がそこまで踏み込んで言ってくださると、私としてもちょっと粘って、是非言質を取りたいと思うんですが、現状のやはりその救済が不十分だと、判決からも言われていると。 で、一つは生活保護の運用を柔軟にする。しかし、それが日本人との対比でどうかということもあるかもしれない。しかし、現状の生活保護の、しかし、これが非常に多くの部分が生活保護に頼らざるを得ないと。やっぱり日本語がどうしても三十年間使ってなかった、あるいは子供だったらもう分からないということで、なかなか難しい。だから、日本人と違う運用基準を生活保護の中で設けるか、それともやっぱり新しい行政措置、新しい行政措置も踏み込んだらいかがかと。なぜならば、判決文はやはり違うと。国策で中国に行き、かつ三十年以上、日本人あるいは日本語と隔絶した中でいて、国交回復が遅れたことと、国交回復後もいろんな問題があったという、だから違うということを先ほど川崎大臣もおっしゃったように判決も言っているわけですね。 その点で大臣、是非決意をよろしくお願いします。
○国務大臣(川崎二郎君) 重ねて、これだけ理解してくださいよ。 判決があったから我々議論しているわけではない。逆に、当時、議員立法をおつくりいただいて、その支援法の枠組みの中でしっかりやりなさいよということで来たと。しかし、何年かたってきて、そしてかつだんだんお年寄りになってきて、さあ、これでいいのかということがみんな検証を求められている。あのときの施策の検証が求められていると。我々も検証しています。おつくりになった議員の皆さん方も今検証しております。その中で何があるかと。しかし、そんな時間掛けられないことは皆さん方お分かりのとおり、そういった方向でしっかり今頭の中を回転させているところでございますと申し上げているんです。
○福島みずほ君 残留邦人も残留孤児の皆さんも高齢になっております。是非、早い段階で、川崎大臣に厚生労働省が対応してくださるよう心からお願いを申し上げます。 では、次に労働者派遣事業法についてお聞きをいたします。 労働者派遣法が二〇〇四年三月一日に改正され、二年が経過をいたしました。このときに、派遣法四十条の三、通常派遣の場合、一年以上の派遣後における雇用の努力義務ということがありますけれども、この努力義務規定にのっとり、派遣先からの直接雇用が適用されたのはどれぐらいあるでしょうか。
○政府参考人(鈴木直和君) 派遣先による直接雇用のお話でございますので、これ四十条の四の直接雇用の件かと思いますが、この四十条の四の雇用契約の申込み義務は、派遣元事業主が派遣先に対して派遣期間の制限に抵触する日以降労働者派遣を行わない旨の通知を行っても、なお派遣先が派遣労働者を使用しようとする場合に適用されるものでございます。 この義務に基づく雇用契約の申込み、これをきっかけとして派遣先における直接雇用に至ったケースについては把握をしておりません。
○福島みずほ君 把握をされてないというのはどういうことでしょうか。
○政府参考人(鈴木直和君) この法律の直接雇用の申込み義務に基づいて雇用するという場合は、これはその法律に沿って、法律に対応した取組を行っているという点でございます。ですから、そういう点について今のところ報告を求めるということはやっておりません。一方、その法違反があった場合には、監督指導の際にこういった規定の法違反があるかないか、これは把握をしております。 この四十条の四につきましてはどうかといいますと、平成十六年に指導監督を実施した派遣先五百六十四件のうち是正指導の対象は百二十四件でございましたが、その中には、この派遣法第四十条の四に基づく雇用の申込み義務違反について是正指導の対象となったものはございませんでした。
○福島みずほ君 もう一回確認ですが、雇用契約の申込み義務に違反する派遣先に対する勧告や企業名の公表はあったのでしょうか。
○政府参考人(鈴木直和君) これにつきましては、今申し上げましたように、この四十条四に基づく雇用契約の申込み義務違反に関し是正指導の対象となったものはなかったということから、勧告あるいは公表、これについても実績はございません。
○福島みずほ君 派遣の人たちは、やはり正規社員になりたい、あるいは直接雇用、まあ直接雇用してほしいと思う人が大変多いです。だからこそ、この四十条の三に非常に期待すると。派遣から、直接雇用の条文で何とかしてほしいと。この把握ができていないというのが理解ができないんですね。 そうすると、この法律ができて実態がどう変わったのか、良くなったのか悪くなったのか、改正前と改正後の変化を調べるべきであると。派遣労働者の現状を知るべきではないでしょうか。
○政府参考人(鈴木直和君) これは、法を適正にやっているということについてはこれ自体結構なことでありますので、監督指導の際にもそういったことについては特段統計的なデータはございませんが、どちらにしても、法違反があればそれを是正するという観点からいろいろ監督指導をやっておりますので、その中で具体的にどういう問題があるかというのは把握をしていきたいと思っています。
○福島みずほ君 法違反があればとおっしゃいましたけれども、どれだけ問題が発生しているか把握しているんですか。何件直接雇用があって、直接雇用できなくてどういう苦情が出てきているのか。直接雇用ができなくて、あるいはその際労働条件が悪くなるということでどんな苦情が出ているんですか。
○政府参考人(鈴木直和君) 今御指摘のあった点につきましては、派遣元が派遣先に通知を行っても、それにもかかわらず派遣労働者をしようとする場合に直接雇用の申込義務が掛かるという点でございます。これについては今のところその法違反はないと。 一方、四十条の二で期間制限違反、これについては監督指導の中でも二十三件の法違反がございました。これについては、法違反の是正を行うという観点から、安定的な雇用の確保を図るという点を踏まえて法の違法状態を是正するという指導を行っているところでございます。
○福島みずほ君 法違反がないとおっしゃいましたけれど、実態としてどれだけ直接雇用があったかという分母が分からないと、本当に法違反があったかどうか分からないんじゃないですか。
○政府参考人(鈴木直和君) その点については、監督指導の中で具体的に各法律の項目ごとに法違反があるのかないのか、あった場合にはどう指導するかということで具体的に対応しているところでございます。
○福島みずほ君 いや、法違反があったかどうかではなく、全体としてこの立法によって、例えばサンプルでもいいですよ、どれぐらいの規模の派遣会社、派遣労働者でどれだけ直接雇用があったのか。結局、この条文を入れたけれども、どれぐらい直接雇用があるのかどうか、努力義務が履行されているかどうか分からないじゃないですか。違反ケースをなかなか本人が訴えるというのは難しいですよ。訴えがないから問題ないということではないと思います。 最後に一点、お聞きをします。 先週、中川政審会長が三月十九日のテレビ番組で、小泉内閣の間に均等待遇の法的措置を実現するとおっしゃいました。非常にこれは私は心強く思っております。厚生労働省は均等待遇の実現をするということで間違いありませんね。
○国務大臣(川崎二郎君) 政調会長と私というのは、国会対策で三年間、朝から晩まで一緒にいた仲ですから大体のことは電話が入るんですけれども、事前に。今回は入っておりません。 しかし、基本的には、何回もここで御答弁申し上げているように、パートタイムで働いている人たちと正規雇用で働いている人たちが同じ仕事をしながら給与に大きな差があるということについてはやっぱり企業側の理解を求めたいと、我々も粘り強くこれをやりますと、こう申し上げてきておりますので、法律の問題は、正直言って私に相談なしに政調会長しゃべられたので私も責任負いかねますけれども、我々の気持ちとしては、毎回答弁しておりますように、企業と粘り強く要請をしていきたいと、こう思っております。
○福島みずほ君 小泉内閣の間に均等待遇の、しかも法的措置を実現すると、こうおっしゃって、今国会に出すと力強くおっしゃってくだすったので、大変期待をしております。厚生労働省、どうか頑張ってください。 以上で質問を終わります。
○委員長(山下英利君) 以上をもちまして、平成十八年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、厚生労働省所管についての委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山下英利君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(山下英利君) 次に、地方自治法第百五十六条第四項の規定に基づき、公共職業安定所の設置に関し承認を求めるの件を議題といたします。 本件の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○谷博之君 民主党・新緑風会の谷博之でございます。 この承認案件の具体的な質疑に入る前に、前提といいますか、根幹になる事柄を幾つかお伺いをしておきたいと思いますが、まずその一つは、公共職業安定所の職員の定員合理化計画の問題であります。 御案内のとおり、昨年の平成十七年十月の四日に閣議決定で定員合理化計画というのが決定されております。それを見ますと、都道府県の労働局、そして労働基準監督署、そして公共職業安定所、この三つの機関の平成十八年度からの四か年間で二千二十二名の定員を合理化計画として挙げておられます。毎年五百五人平均の削減といいますか、合理化計画になるわけですけれども、一方では増員等がありますから、少なくとも我々が聞いている話では、五か年間で労働保険等の分野も含めておおよそ約千人程度のいわゆる定員純減といいますか、そういうことになるのではないかというふうに言われておりますけれども、そういうふうな動きの中で、具体的にお教えいただきたいのは、今申し上げましたように、平成十八年度からいわゆる削減の計画の年度別の振り分け人数、これが分かりましたらお教えいただきたいと思っています。
○政府参考人(金子順一君) 今後の定員の合理化計画についてのお尋ねでございますが、平成十八年度の定員削減につきましては、労働基準局関係で百七十八人、職業安定局関係で三百二十三名をそれぞれ削減することとしております。 今、委員から御指摘がございましたけれども、今後向こう五年間に向けまして、合理化の目標数が定められております。これにつきましては、申し訳ございません、今後四年間ということでございますが、二千二十二人につきまして四分の一程度ずつを合理化をしていくということを予定をしておりますけれども、十八年度は今申し上げたとおりでございますが、十九年度以降につきましては、おおむね四分の一程度ということにはなろうかと思いますが、今後の施策の実施状況等を踏まえて、具体的な数については決めていきたいというように考えております。
○谷博之君 聞くところによると、平成十八年度についてはアスベスト対策等があって、そちらに重点を置くような職員の配置というふうなこと等もあって、この公共職業安定所のこの部分が若干数字が多いということですけれども、十九年度以降については具体的な数字は出されておりません。 一方で、その公共職業安定所の設置数について私ちょっと資料をいただきました。これは昭和四十二年から平成十七年度までのずっと安定所なり出張所なり、あるいは分室の数の、この数字をいただいておりますが、これを見ますと、安定所については昭和四十二年度が四百六十八人、平成十七年度は四百七十人ということで、途中に増減がありますけれども、ほぼ同じということですね。ところが、出張所については百四十五から百三、分室に至っては八十七から二十にまで減っています。つまり、出張所、分室が相当数が減ってきていると、こういうふうなことだろうと思うんです。 そういうことを考えますと、先ほど平成十八年度から四か年間の職員の合理化の計画についての数字が出ましたが、同じようにこの設置数の平成十八年度から四か年間のこれからの見通し、それはどういうふうな数字として計画をされておられましょうか。
○政府参考人(金子順一君) 安定所の設置数についてのお尋ねでございますが、労働基準監督署それから公共職業安定所につきましては、厳しい財政事情の中で、その一方で行政が取り組むべき課題も非常に多くなっておりまして、これに的確に対応していくと、こういう二つの要請にこたえながら設置を考えていかなければならないわけでございますが、今後につきましては、平成十八年度から五か年間で三十の労働局管内におきまして統廃合を実施いたしまして、少なくとも五十の監督署ないし安定所を整理合理化をしていくと、こういう方針に立っているところでございます。 ただ、今後具体的にどの監督署あるいは職業安定所について整理合理化をするかということにつきましては、それぞれの年度におきましてその時々の情勢を踏まえて決定することとしておりますけれども、その際には、利用者のサービスの維持に配慮をしたり、また関係自治体の関係者の意見も踏まえて適切に対応していきたいと、こんなふうに考えております。
○谷博之君 監督署なり安定所の数、合計で五十か所というふうな五か年計画という話がありましたけれども、今までの、さっき申し上げましたように、私の一つの想像といいますか推計ですけれども、最終的には公共職業安定所というのは、いわゆる地方といいますか地域にある出張所なり分室というものがほとんど削減をされて安定所にある意味では集中されていくと、こういう傾向になっていくのではないかというふうに推察しますが、この辺はどうでしょうか。
○政府参考人(金子順一君) 何分、今後の見通しのことでございますので現段階で確たることは申し上げられないわけでございますけれども、今後、定員の更なる合理化ということもございます。その一方で、地域の利用者のニーズに的確にこたえていくということもございます。そういったことで、いろいろな工夫をしながら職業安定行政を進めていくということが大事だろうと考えております。 今後とも、非常に厳しいスリム化が求められていくということでございますので、労働局と安定所の所掌の分担の見直しでございますとか、相談員を活用するとか、あるいは仕事そのもののやり方を工夫するとか、そういった工夫を凝らしながら、定員事情の許す中で効率的、効果的な運営をしていきたいと、このように考えております。
○谷博之君 今日の質疑は公共職業安定所の質疑ですから、それに絞ってお伺いしたいと思いますけれども。 今申し上げました、いろいろ御答弁いただきましたけれども、職員の数については相当合理化がこれから進んでいくと。一方では、安定所の数も、具体的な計画は明らかにされませんでしたけれども、多少やっぱり減ってくるということになりますと、職員一人当たりの言うならば新規の求人者数とかあるいは新規の求職者数、こういうものの負担がやはり私は増えてくるんじゃないかというふうに予想しているんですけれども、そういう意味では、データ的なことも含めて、現在どういう状況になって、将来どういうふうな見通しを立てておられるか、お伺いしたいと思うんです。
○政府参考人(金子順一君) 安定所の定員につきましては、現在十八年度のもので予定をしておりますのが一万二千百五十八名というようなことでございまして、これまでも定員削減が行われてきておりまして、かなり人数も減ってきているところでございます。 一方で、業務につきましては、これは雇用情勢の変動その他で波動する部分もございますけれども、やはりいろいろなニーズも出てきているわけでございまして、一人当たりの業務量ということで申し上げますとやはり増えていくという傾向にあるだろうと思いますし、そういった心積もりで我々は対応していかなければならないと思っております。 そういったことでございますので、先ほど御答弁申し上げましたけれども、いろいろな工夫を凝らしながら業務を遂行することによりまして利用者の方々のニーズにこたえていきたいと、このように考えております。
○谷博之君 今までの御説明を聞いておりまして、一人当たりの職員の分担といいますか任務といいますか、将来大変これは重くなってくるような感じもしているわけですけれども、私はこういうふうな定員問題については、これはいわゆるハローワーク、公共職業安定所に働く職員の皆さんからすれば、これは極めて重要な労働問題、労働条件のかかわりを持つ問題だというふうに考えております。 そういうことを踏まえて、いろいろ説明を受けたわけでありますが、国家公務員法の第百八条の五の第三項、ここにこういう「国の事務の管理及び運営に関する事項は、交渉の対象とすることができない。」、つまり労働組合のそういう方々と交渉をして、こういう問題についてそこに働く職員皆さん方の大変労働条件にかかわる重要な問題なんだから、この定員合理化についてはいわゆる労使で協議をするとかそういうことがもうないんですね、これ。労働組合の話を聞かなくてできるという、こういう仕組みになっているということであります。これは、ある意味では職員の代表である組合のそういう声を聞かない、正に一方的な私は合理化計画であって、そしてそれを現場の職員に言うならば上から決めてくるという、こういう仕組み、やり方を取っていると思うんです。 今日は総務省からお越しをいただいております。この国家公務員法第百八条の五の第三項、これは正直申し上げまして現実の職場におけるそういう働いている仲間あるいはそういう職員の皆さん方の今後の労働条件を考えたときに、これは極めて私は片手落ちではないかというふうに思うんですが、見直しをするお考えはありませんか。
○政府参考人(戸谷好秀君) お尋ねいただきました職員定数、こういう問題につきましては、国の事務の管理及び運営に関する事項、お示しいただきました条項に該当して交渉の対象とすることはできないというふうに考えています。 この管理運営事項でございますが、この規定につきましては、国民主権あるいは法治主義と、そういう原則の下に、行政府が国民の負託と法律の定めに従って自らの権限と責任において判断し処理すべき事項であるということで、これを交渉の対象から除外するという規定でございます。 したがいまして、非常に今申し上げたような意義のあるものでございまして、関係規定の見直しというのは困難というふうに考えております。
○谷博之君 もう既に、ここ十年間で労働基準監督署あるいは公共職業安定所の職員の数が約千人近く減ってきております。例えば、これ一つの具体的な例ですけれども、全国のいわゆる民間の事業所を職員が例えば訪問をするというふうになっても、私ちょっと計算してみたんですが、三十年掛かっても全部の事業所を訪問することができない、そういうふうな現状に今なっているんですよ。それだけ職員の数が足らないんです。にもかかわらずそれを更に削減をしていこうとしているわけですから、これは私は、ある意味では国の労働行政が今後そういう意味ではしっかり守られていくんだろうか、あるいは労働者の安全網は守られていくんだろうかということを非常に私は心配したんです。大臣、こういう現状をどう思いますか。
○国務大臣(川崎二郎君) 日本全体が財政再建に取り組む中で、各分野での仕事の見直しが求められていることは間違いないことであろうと思います。また、政党の正に政権公約として公務員のスリム化というような、自民、民主、公明、主な政党はこうした形で訴えられていることも事実であろうと思います。そういう意味では、小泉内閣としてもより効率化を図っていく、しかし一方で雇用全体は守っていくというはっきりした方針を打ち出しながらやらせていただいております。 一方で、公共職業安定所にいたしましても労働基準監督署にいたしましても、様々な仕事の要請があり、また国民、ある意味では国、あらゆる分野からの期待感というものもございます。そういったものをしっかりこたえていくためには、どう効率化を図っていくかということが大きな課題であろうと思っております。 言われるとおり、職員数で事業所数を割るということになればそのようなことになるだろうと、そこは多分国税も同じようなお立場であろうと思いますけれども、情報収集というのをしっかりしながら、ある程度一つの方向性を見いだしながら行政をやっていくということにならざるを得ないと思っております。 いずれにいたしましても、様々な議論が出ておりますけれども、雇用の問題にいたしましても、また消費者の遵法意識をきちっと守りながら、また法律に違反することがあればきちっと罰していくということは重要な仕事でございますから、国のセーフティーネットとしてしっかり守るということは私も心掛けてまいりたいと思っております。そういう意味では、民間委員の方々とは少し厚生労働大臣、これからぶつかることになるだろうと思いますけれども、また議員の御指導も賜ってまいりたいと思います。
○谷博之君 実は私も、労働行政というのは、この次に私ちょっと労働行政の民間開放の問題をお聞きしようと思っていますが、そういう動きが出てきている中で、しかし最低限の私は国の責任というのはやっぱりあると思うんです。言葉を言い換えればセーフティーネットと申しますか、そういう部分がどうも今のこれからの議論は、大前提というか、そういう大事な部分が何か非常に軽視されてきているといいますか、そういう状況になろうとしているところに実は非常に心配をしておりまして、そういう視点から現状の数字を挙げて御認識をお伺いしたわけでありますけれども。 次に、今申し上げました労働行政の民間開放についてお伺いしたいんですが、ちょうど一年ぐらい前になりますけれども、最近出どころをはっきり言わないといろいろ問題があるものですから出どころを明らかにしながら申し上げますが、これは二〇〇五年、去年、ちょうど一年前の二月、二〇〇五年の二月二十七日付けのサンデー毎日のこの週刊誌に「ハローワーク民営化で「失業差別」が始まる」と、こういう記事が、特集記事が出ております。 これ大臣、ごらんになりましたか。
○国務大臣(川崎二郎君) 質問通告をいただいて提出いただきましたので、事前に読みました。
○谷博之君 これは簡単に申し上げますと、いわゆる労働行政の民間開放、具体的には、政府はいわゆる構造改革特区に指定している東京都の足立区の例、それから自治体が自主的に取り組んでいる神奈川県の藤沢市の具体例を出しておりまして、官民共同窓口でこの労働、いわゆる何ていうんですか、求職活動といいますか、そういうことをやっている。つまり、そういう具体的な事例をここに書いてあるんです。 昨年の十二月末に規制改革・民間開放推進会議というところから第一次答申が出ておりまして、それの中にも、この具体的な事例を通してどうも民間開放が進んでいるような、そういうことが取れるような記事が一部に出ておりまして、それに対する現場のハローワークの所長さんの反論の内容もここに出ております。 そういうことの中で、私は、今申し上げましたように、政府はこの二つの自治体で行っている官民共同窓口での実績を参考にしながら、今後の市場化テストにハローワークを入れ、将来の公設民営化議論にまで踏み込もうとしているんじゃないかと、こういうふうなことを実はこの文面から推察をいたしました。 厚生労働省としては、この内容についてどのような御認識とお考えを持っておられましょうか。
○政府参考人(鈴木直和君) 今御指摘の記事につきましては、今お話ありましたように、足立区と藤沢市の二つの自治体における民間委託の事例が紹介されているものというふうに承知をしております。 また、規制改革・民間開放推進会議の答申においてハローワークの民間開放について指摘がなされておりますが、ハローワークにおいて全国ネットワークで行っている無料職業紹介事業、これにつきましては、憲法に規定される勤労権の保障あるいはILO第八十八号条約を遵守する観点から、国が全国的なネットワークにより最低限のセーフティーネットとして無料の職業紹介サービスを実施する必要があること、それから雇用保険制度、この健全な運営のためには国による雇用保険と職業紹介の一体的実施が必要不可欠であること、これは欧米の主要国におきましても公的機関が雇用保険と職業紹介を一体的に実施しております。そういったことから、国が直接行うことが必要でありまして、包括的に民間委託することは適当ではないというふうに考えております。
○谷博之君 それじゃ、更にちょっと具体的にお伺いしたいわけですけれども、この文面を見ておりまして、いわゆる民間の企業が主張しているように、いわゆる足立区、藤沢市の実態はハローワークより就職率がいいとか、就職一件当たりのコストは低い、低く抑えられているとか、こういうことを主張しているわけですが、現実にはこれ、どうですか、具体的には。
○政府参考人(鈴木直和君) これは分けて考えた方がいいと思うんですが、足立区については、今年度までいわゆる官民共同窓口ということで、ハローワークの窓口とそれから足立区の窓口を併設して実施をしております。平成十五年十一月の事業開始から今年の一月までの実績として、ハローワーク窓口につきましては延べの来所者が約十四万人、就職件数が約四千三百人になっております。一方、足立区が委託している民間の窓口につきましては、延べの来所者が約五千人で就職件数が五十一人となっております。 コストの面、これは委託費でありますが、これは、記事に書いてありますように、二十三歳未満の求職者に対する成功報酬として就職一件当たり約十八万円、それから定着について更に十八万支払われることになっているというふうに承知しておりますが、結果として委託費が総額で幾らかと、これについては私どもは承知をしておりません。 それから、藤沢市につきましては、これは官民共同で事業を実施しているものではないことから、委託された民間事業者の実績は把握しておりません。委託費についても同様、承知しておりません。 一方、ハローワークの平成十六年度の業務実績は、就職件数約二百十三万人、就職率が三一%、それから就職一件当たりのコストは約八万円となっております。これはそれなりの評価すべき実績というふうに考えております。
○谷博之君 今数字を挙げていただきましたが、例えば足立区の場合は、職を求めていく求職者はその場所に行って、どちらを選ぶかというのは受付でそれぞれ希望を聞いて振り分けると。そして、いわゆるハローワークの方に行く人と、具体的にはリクルートですね、そちらに行く人が分かれるわけですけれども、そしてその結果、それぞれが就職が決まったときの数字をカウントしているわけです。 どうもしかし、民間の方は、少なくとも自己決定、自力で就職をした人、自己就職をした人、そういうふうな人たちも全部カウントしている、そしてハローワークから紹介を受けてその後リクルートに行った人も、それも全部自分たちの就職率としてカウントしている、そういうことが指摘をされているわけですね。ですから、非常にこの数字というのはカウントしにくい、難しい部分があると思うんですが、しかし言えることは、どうも民間が、この推進会議が言っているように、どうも民間がすばらしくて、就職率が高くて、しかも就職一件当たりのコストが低いというのはどうも言えないんじゃないかというふうに私は実は推察をしております。 そこに来て、もう一つ問題は、この足立区にしろ藤沢市にしろ、自治体から委託金を払っているんですね、委託料。で、足立区の場合は四か月間で一千万、そして藤沢市の場合は一年間で四千二百万円、この委託料を払っているんです。なおかつ、先ほどお話ありましたように、就職が決定すると一人について十八万円、そして半年以上定着すると更に十八万円、そういういわゆる成功報酬といいますか、そういうものが出ているわけですね。そういういろんなことを考えますと、いわゆるその民間開放ということが目に見えて果たして有利なのかどうなのかということについて私は一考を要する必要があるというふうに思っております。 そこに来てもう一つ問題なのは、民間企業にそういうふうなことで委託をもししていくとしますと、結局その求人企業、人を求めているその企業側からすると、民間のそういう人材ビジネス会社との間でどういう関係が起きるか。少なくとも民間ビジネスのその企業は、いわゆる成功率なりそういうものを上げていくためにできるだけたくさんのいわゆる就職を決めなきゃいかぬわけですね。となると、少なくとも求職者の中で比較的人を求めているその企業に向いているような、そういう人をどんどん派遣をしていく。で、結果として、どうしてもなかなか求職しにくい、そういう人たちについてはいつの間にか後回しになっていくという、こういうことが出てくるわけですね。 つまり、民間の人材ビジネスの企業からすれば、その相手側の、人を求めている企業にはそう強く言うことがなかなか言いにくい、こういう関係の中で今私が言ったような状況が起きてくるんじゃないか。いわゆるこれは失業差別ということだと思うんですね。こういうことを非常に心配をしているわけですけれども、この点はどのように考えておられますか。
○政府参考人(鈴木直和君) この問題、いずれにしても、職を求める方に仕事を紹介して十分に職場の中で能力を発揮してもらう、これはやはり国としてまず最初に提供しなければならない基本的なセーフティーネットというふうに考えております。 そういった意味で、前と同じお答えになりますが、包括的な民間委託という形でやることは適当ではないと、あくまでも国のネットワークの中で職業紹介を基本的なセーフティーネットとして提供していく、これが私どもの責務であろうというふうに考えております。
○谷博之君 三月十七日の朝日新聞が私の手元にあるんですが、これは三月十六日に行政減量・効率化有識者会議というのが開かれて、ここで厚生労働省が発言をしております。職業紹介は公務員でといった厚生労働省の主張に有識者会議が批判をしているという記事なんですね。 いろいろありますが、結論から申し上げますと、厚生労働省はいわゆる今の公共職業安定所の職員定員のうち約六千人の、いわゆる公共職業安定所の約六千人を占めるこの職業紹介のスタッフが、この部分は民間委託は非常に困難だというふうに言っていますね。そして、合理化によるその削減、減量人数は三百人が限度、そしてILO条約で公務員による職業紹介の実施が明確に求められている、こういうことに対して民間の有識者の中からは、既に都市部ではもう委託先となり得る業者がたくさん増えている、そしてILO条約の批准は五十年以上も前の話だ、時代に非常に応じればもっともっと柔軟に考えるべきだ、こういうふうなこと、まあ記事には出ております。 ですけれども、私は先ほど、冒頭、大臣がお話ありましたけれども、大臣、そういう意味からすると、これからこの議論というのはますます非常に深化され、大きな問題になってくると思うんです。そういう点で、先ほどのいわゆる求職者への社会的なセーフティーネット、こういうものも含めて、こういうふうな動きに対して大臣はどのようにこれから対応されようと考えておられますか。
○国務大臣(川崎二郎君) 雇用というものに対してどこが責任を負うかというまず基本的な切り口だろうと思うんです。雇用保険という制度、諸外国を見ましても、やはり国が責任を持ちながら、企業と働いている人に負担を求めながらやらせていただいている。この雇用保険制度というのはきちっと回っていかなきゃならない。その中に、当然職業紹介というものがあり、働く意思があるけれども残念ながらいい職場が、自分の仕事が見付からないという人たちに雇用保険を給付していくと、こういう制度設計。この根幹、雇用はだれが責任持つんですかと。そこはやはり国がやるというところだけは押さえておかなければならないだろうと。 一方で、官と民が分野によって競争し合いながら効率的にやっていく。ここは私ども、まあ局長の答弁もありましたけれども、民間が効率的な部分もございます。これは間違いなくあると。したがって、そこは、効率的にいける部分については我々から一部委託をしていくという考え方もないとは言えないであろうと。しかし、根っこの部分についてはやはり国が責任を持つということでやらせていただきたいと。しかし、根っこを国が持つからといって効率化は求められないかといえば、これは当然、逆に効率化をきちっとすればするほどあなた方はきちんとやってくださいよということになるんだろうと私は思っております。 そういう意味では、効率化を図りながら、国の仕事として雇用、すなわち雇用保険と職業紹介、この二つをしっかり両輪としながらやっていきたいと思います。
○谷博之君 今の大臣の決意とも取れるような発言に対して、我々は是非その根っこの部分をやっぱりしっかり持っていただいて、そしていろんなこれから動きが出てこようと思いますけれども、そこをやっぱり最低限ベースにしないと、正直申し上げまして一番大事な部分です、職業紹介という非常に大事な部分のいわゆるセーフティーネットそのものが揺らいでしまうということを私、非常に危惧をしておりますので、これは是非ひとつこれからもしっかりそういう姿勢で頑張っていただきたいと思います。 それから、具体的なこの承認案件の中身について一点だけお伺いしますが、今回ハローワークの千葉南が四月一日から開設されると。この場所はJRの千葉の蘇我駅前に設置されるということですが、具体的に駐車台数は何台、車止められますか。
○政府参考人(金子順一君) 新たに設置を予定しております千葉南の公共職業安定所につきましては、蘇我の駅前に立地するということでございまして、駐車場につきましては、障害者の方に御利用いただく駐車スペースを若干確保するほかは、一般の来所者用の駐車場は設けておりませんし、そういうことで取り扱いたいと考えております。
○谷博之君 資料一として皆さん方にお配りしてあるのを見ていただきたいんですが、この公共職業安定所の管轄区域というのがあります。この中で、今度千葉南ができまして、その中で外房の九十九里町、大網白里町、この二つは外房線、内房線、総武本線、駅がないところなんです、これ。正に公共交通機関が利用できない、そういうふうなところ。だから、最寄りの駅までバスかなんかで行かなきゃいけない。こういうふうな大変交通の便の余り良くないところも入っておりますね。で、今のその考え方でいくと、公共交通機関を使いなさいということなんでしょうけれども、例えば平日の一定の指定された時間に認定等で行くためには、これ利用者にとって本当にこれでいいんだろうかという私、気がします。 これは具体的に私の地元の話をさせていただきますが、ハローワークの宇都宮で、もう前から駐車台数がありませんからバスを御利用して来てくださいという張り紙なんかも張ってあるわけですけれども、要は宇都宮の例を言いますと、労働局、基準局、気象台、関東農政局、自衛隊、こういういろんな機関が合同庁舎に入っていて、全体で九十六台、そのうちハローワークの指定台数が十九台、で一日に来訪される客という来訪者は、具体的な数字はつかんでおりませんが、推計でいきますと、求人求職合わせて約四百人から五百人が最低参ります。そういうことを考えると、違法駐車までして近隣の道路に止めて、そしてその時間に間に合わせるというケースがあって、非常にこれはいろんな問題が起きているんですよ。 そういうことを考えますと、私は、全国的に全部数字も出してもらいましたが、駐車台数の余裕のあるところもあればほとんどないところもある。それはそれで地域の事情それぞれあると思います。土地を借りようと思ってもその土地代が高いとか、そういうことがあると思うんですが、私は少なくともこの場所でじゃ障害者用の駐車場だけでいいのかなというそういう率直な疑問を持っておりまして、これはお互いに言い合いの問答になっちゃうわけで、現状はそういうことですというか、お答えしかないと思うんですが、私は非常にこれはちょっとおかしいなというふうに思っています。 ですから、こういう新しい機関を整備する場合には、やはり私は、最低限の利用者の利便性を考えたシミュレーションというものをして、そういうもので対応できるものは、駐車場も含めてどうすべきかという議論がやっぱりどこかにないと、やっぱり私は行政サービスという意味ではちょっと片手落ちになるんじゃないかという気がします。これは、私の意見としてお話しさせていただきたいと思います。 それからもう一点、まあこれは直接この承認案件とは若干異なりますが、私は前々から難病対策のことについていろいろ質問もさせていただいておりますが、三年前から難病相談・支援センターというのが全国の都道府県に設置をされてきておりまして、千葉県でもそのセンターが設置をされております。 お配りをしたこの資料を見ていただきたいわけですが、資料二が千葉県の地域難病相談・支援センターの位置です。全件で、これは全件の数が九か所ですね。そして、もう一枚の資料一を見ていただきますと、公共職業安定所の数は十三か所あります。 この難病相談・支援センターというのは、もちろん医療の問題もそうですが、その難病患者や家族の皆さん方の教育や就労の問題等についても全部相談を受けるそういうセンターになっています。当然、栃木県でも、私は平成十六年、十七年と二か年間を調査してみましたけれども、両年で大体百件近くも相談が就労相談来ています。で、こういう相談を全部そのハローワークにこれを振っているわけです。その結果どうなったかということについては、後フォローしていません。ただそちらに回すだけの話です。 この千葉の場合は、成田市のところを見ていただきたいんですが、この資料二のところには成田市に難病相談・支援センターがあります。ところが、資料一を見てみますと、いわゆる印旛、いわゆる印旛・山武のこの地域のそれぞれの市町村によっては四つのハローワークにこれ振り分けられちゃうんです。ですから、成田市にある難病相談・支援センターに例えば就労相談に難病患者の人が行ったときに、住んでいる場所によっては船橋であったり、千葉の現状のところか千葉南か、あるいはまた、そうですね、現在の成田のハローワークか、どこかにこれ振られちゃうわけです。そういう意味では、非常にこういう意味では一貫性といいますか、ラップしていない部分が起きているわけですね。 こういうふうなことについて私は非常に、これは行政の分割ということでそれぞれの事情があるんだと思うんです。千葉県は総合医療機関にこの難病相談・支援センターを設置していますからこういうふうな場所になったんだ、しかも二次医療圏のその区域の中でこういうセンターをつくっているわけですから、これはやむを得ない部分があると思いますが。そのこととこのハローワークとの連携ですね、しかもそれはいわゆる一方通行に、相談・支援センターに相談をした人がハローワークに行きなさいといって一方通行でそちらに回されるだけじゃなくて、逆にハローワークの側からもそういうものについての、いわゆる相談・支援センターに連絡をするとか、こういう連携がやっぱり取られなきゃいけないと思うんですね。言っていること、多分お分かりだと思うんです。 ですから、そういうことについての、私が今申し上げたことについてのコメントがあれば発言をしていただきたいと思うんです。おかしいんじゃないですかと。
○政府参考人(中島正治君) 難病相談・支援センターでございますが、この事業は、地域における難病患者等の様々なニーズに対応したきめ細かな相談、支援を行うために平成十五年度から都道府県への国庫補助事業として実施しておりまして、これまで全国で三十八の都道府県において実施をされてきておるものでございます。 ただいま御指摘の千葉県の難病相談・支援センターにつきましては、県内の難病患者団体とも協議の上、身近な地域において難病患者等のニーズに適切に対応できるよう、二次医療圏ごとに設置する地域難病相談・支援センター、九か所ございますが、それとその指導的な役割を担います総合難病相談・支援センターという、これ一か所でございますが、こういった体制で平成十七年の四月から事業を実施してきているところでございます。 この千葉県難病相談・支援センターにおきましては、難病患者等からの相談に対応する中で就労に関する内容があった場合については必要に応じて公共職業安定所、ハローワークでございますが、これを紹介いたしまして、求人情報や各種支援策等の情報提供を行っていると聞いているところでございます。 ここでの就労支援に当たりましては、公共職業安定所等関係機関と連携を図り、必要な相談援助、情報提供等を行うことを実施要綱に記載しておりまして、都道府県に対しまして通知をしておるところでございます。このことについては、都道府県、各都道府県労働局に対しましても別途通知によって周知を図ってきております。 この事業については、平成十五年度に事業を創設して以来、徐々に各都道府県でその取組が進められてきたところでございまして、ただいま御指摘のような点も含めまして、これからその内容についての更に検討を進めてまいりたいと、こういうことでございます。 また、実際の事業の進め方につきまして、相談マニュアルというものの作成も進めているところでございまして、そういったマニュアル作成を進める中で、その相談後のフォローアップの在り方などにつきましても検討を行うこととしたいと考えておるところでございます。
○谷博之君 一つこれ要望があるんですけれども、おっしゃるように、全国でまだ数件ですね、十件ちょっと少ないぐらいですか、このセンターがまだできていない、そういう状況もありますけれども、そういう中で既に設置されているそれぞれの難病相談・支援センターのいわゆるこの問題についての、まあ言うならばどのぐらいの就労相談を受けていて、それを具体的にどういうふうなハローワークなり機関と連携を取って対応しているのか、そしてその結果どの程度の就職率が実績として上がっているのか、そういうふうなことについて一回調査してくれませんか。 これはなぜそういうことを言うかといいますと、この事業は国が運営費を出しているわけですよ。そういう非常にこれは貴重な事業の一つだと思いますので、それは単に地方にそれを全部ゆだねるという形ではなくて、やっぱりそれはきちっとした、国としてもその調査をしたり、それから方針をやっぱり出すべきですよ。そういうことを是非これは私、強く要求しておきたいと思います。 それから最後に、時間があと五分しかありませんから、雇用問題の一つの柱ということで、これは今度の承認案件とはちょっと中身は違う話で恐縮なんですが、子供の安全とか、あるいは共働き家庭の、要するに就労の確保という意味から非常に、学童保育の問題が非常に更に今重要性を増しています。非常にその数も増えていますし、そしてその内容もそれぞれ充実をしてきているわけですが。 今日は一点だけお伺いしたいのは、学童保育の数を増やすということももちろんそうですが、質の問題ですね。非常にこれはもう都会はそうですけれども、地方でも例えば長野県や熊本県なんかもそうなんですが、大変、人数がたくさん、言うならば学童保育に通っているところが多いんです。百名を超えるような子供さんが一か所に集まって、二、三人の指導員の先生の下で言うならば一定の時間を過ごすということになりますと、これはもう本当にどこまで目が届くかということもありますし、私の知っている子供さんの親御さんからも聞きましたが、子供が、ああいうたくさんいるところにはもう行きたくないといって、登校拒否じゃありませんけれども、学童保育に行かないというふうなそういう現象も出てきているという、こういうこともありまして、やっぱりこれは私は適切な、適正な規模があるんだろうと思うんです。 そういう点で、実は、昨年十二月に私の地元の今市というところで小学校一年生の子供が誘拐されて、そして亡くなりましたけれども、あの地域の学童保育でも百三十人、百四十人のクラブがあるんですよ。そういうふうなところから、私はやっぱり、保育所でも一定の基準を作っているわけですから、学童保育にも、少なくともどのぐらいが一番適切な、適正な基準なんだろうか、あるいは指導員の受け持つ子供さんの数はどのぐらいが適切なのか、こういうこともやはり私は国としても検討してみる必要があると思うんですね。 そういう意味で、是非これは大臣、この学童保育の必要性と、今申し上げたような現状、例えば埼玉県の場合なんかは四十人ぐらいを一つの基準にしています。しかし、ほとんどの県は恐らくそういう基準すら決めていないでしょう。そういう現状の中で、このいわゆる両親の就労、いわゆる働いておられるそういう家庭の子供さんの、そういう子育てという大変重要な側面から、この現状をどのようにごらんになっておられて、その解決、今申し上げていることについてどのように考えておられるか、コメントをいただきたいと思うんです。
○国務大臣(川崎二郎君) 放課後児童クラブのことについては、正に子育てという面、また最近起きております様々な事件の対応というものも含めてしっかり育成をしていけという、予算委員会、厚生労働委員会で御指摘をいただいております。私も、できるだけ目標を早く達成するようにしたいということで御答弁をさせていただいております。 ただ、この放課後児童クラブ、国と地方の在り方という中で、できるだけ地方の自主性に任せたいということから、余り細かい基準を国の方で作らずに、地方でいろいろ考えてくださいということで申し上げてきております。 そういった中で、今お話がございましたように、随分巨大な放課後クラブが存在しているじゃないかと、ここに対して厚生労働省もう少し物を言ったらどうだと、こういう御指摘だろうと思います。基本的には、多いところに少し電話も入れさせながら話を聞きましたところ、確かにたくさんいますと、しかし部屋はきちっと分けながら、二十人ずつぐらいをやっていますという回答のところもございました。ここはここなんだろうと思います、そこへきちっと付きながらやっていますから。しかし、一方で百人がまとまっているようなところもあるようでございます。そういう場合は、実施者の判断でございますけれども、やっぱりできるだけ分割していくという方向を選択していただくのも一つであろうと思います。その場合は、国としても予算的にはそれに対応していきたいと、このように思っております。 〔委員長退席、理事岸宏一君着席〕 いずれにせよ、委員のこうした御指摘もいただく中で、地域の実情もいろいろ聞かせていただきながら、最終的には地域に判断してもらいたいと思いますけれども、こういう御指摘がありますよということも地域に伝えながらやってまいりたいと、このように思っております。
○谷博之君 是非ひとつ前向きに、国と地方とのもちろん関係もあります。したがって、国が余りにもかっちり基準を決め過ぎると、なかなかこういう施設を開設するのには、まず場所の問題から、それから利用する子供さんたちの確保の問題から、指導員の問題から、いろいろ課題があります。ですから、そこまで決めると、国が更に補助金を余計出さなきゃならないなんということになってくるかもしれませんから、そういうところは非常にある程度限界があるんだろうと思いますが、一番これは、現実に、全国に学童保育協議会というのがありますが、そこで一番議論されている最大の課題はこの問題なんですね。 もちろん、開設場所をどんどん増やしたい、それでもまだ十分とは言えないというそういう現状の中で、なおかつ、開設した結果、やっぱり子供さんが、親御さんの都合でやっぱり利用する人たちはどんどん増えているんですね。そうなってくると、場所が狭いとかあるいは十分目が届かないとか、こういう問題がやっぱり起きてきているということを考えると、やっぱりこれは私は質を高めていく、それに対する対応をどうするかを、もちろん地方自治体も考えますけれども、国もやはりそれはともに一緒になって考えていただかないと大変まずいんじゃないかというふうに思っております。 時間が来ましたので、以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。 〔理事岸宏一君退席、委員長着席〕
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 先ほど時間切れになってしまった高年齢者雇用安定法の問題をちょっと冒頭伺いたいんですが、先ほど答弁ございまして、この法の資料に問題があって削除もされたということなんですが、やっぱりこれを基に事業主というのは具体化するわけですから、やはりきちっと徹底するのであれば、先ほどの御答弁のように内部文書ではなくてきちっと通達などを出すべきだったと思いますし、これは施行前に再徹底を求めたいと思います。 その上で、この資料の中の継続雇用対象者の基準の基本的考え方には、事業主が恣意的に特定の対象者の継続雇用を排除しようとすること、本改正の趣旨、労働関連法規、公序良俗に反するものは認められないと、こうなっております。 しかし、実態はどうなっているかというと、例えば全国社会保険診療報酬支払基金、ここの労働組合、全基労というんですが、ここの報告では、継続雇用の対象者の基準として、定年までの日常業務には求められていなかった医療事務の資格とかパソコンの検定試験の合格者であるということを、これは実態としてはもうほとんど必要ないと思うんですが、これを求めているんですね。在職者には求めていない資格を継続雇用の対象者、希望者にだけ求めるというのは、これは明らかにおかしいと思うんですが。 ちょっとお聞きしたいんですけれども、一般論としてお聞きしますが、日常業務を行う上で必要としない資格を継続雇用制度の対象者の要件とする、これは事業主が恣意的に特定の対象者の継続雇用を排除しようとすることに当たるんじゃないかと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(鈴木直和君) まず、最初の御質問にお答えしたいと思いますが、趣旨の周知徹底につきましては、御指摘のようにメールマガジンで周知徹底をしておりますが、その後も、見直したパンフレット、これを全国的に配布しておりますので、そういう意味では、周知徹底は大丈夫ではないかと考えております。ただ、そこで問題が生じるようなケースがありましたら、改めてそこら辺は徹底していきたいと思っております。 それから、今の後半の御指摘は、特定の資格を取得することを基準とする場合のお話ですが、これ、一般論としていえば、当該資格の取得、これが労働者の能力等を適正に測るものとして労使間で十分話し合って合意されているというものであれば、こういった改正法の趣旨には特段合わないということではないんではないかというふうに考えております。
○小池晃君 前段の話でいうと、作ったパンフの部数に比べて作り直した部数は圧倒的に少ないわけですから、これはきちっと周知していただきたいと。 それから、後段の話でいえば、通常業務で求められない資格を、これを継続雇用の条件にしていいということになったら、どんどんこれ付け加えて絞り込めることになるわけですから。しかも、労使で協議といいますけれども、これは、労働組合あるのは二割なんですから、やっぱりきちっと適切な助言、指導をすべきだというふうに思います。 それから、大臣に私お伺いしたいんですが、これは四月から実施をされるわけですけれども、中小企業なんかを見ますと、やっぱりまだまだ徹底されていないという実態があるようなんですね。やはり希望する人が定年を超えて全員働くことができる、こういう制度から漏れる人をつくっちゃいけないというふうに思いますので、雑誌などでは私広告を拝見しましたけれども、新聞広告とかテレビでやっぱりコマーシャルをやるとか、これは中小企業も含めて全事業主に再度周知徹底を図っていくということは必要なんじゃないかと思いますが、その点いかがですか。
○国務大臣(川崎二郎君) 春闘を通じながら大企業の中でこの議論が進んできて、三月にいろんな方針発表がされました。必ずしもこの高齢者雇用の問題だけでなく、パートタイマーの改善の問題や育児休暇の問題や、様々なものが議論されて、そういう意味では国民の中にかなり、新しく四月からスタートするんだねという意識が芽生えたところであろうと思います。 一方で、春闘といいますと中小企業はこれからの話にもなってまいりますので、関心の深いときに周知をするというのは確かに言われるとおり大事な仕事であろうと。余り関心のないときに余りPRしましても、幾らやっても聞いてくれないと。しかし、今正に春闘も含めて議論をしている中でしょうから、そういった意味では、残された二週間、できるだけ有効に使いながら、また四月になってもまだまだそういった課題残ると思いますので、国民全体が、特に中小企業の皆さん方が理解をしていただくように周知に努めてまいりたいと思います。
○小池晃君 是非前向きに取り組んでいただきたいとお願いしたいと思います。 さて、今回の千葉南公共職業安定所の新設についてですが、これ、事実関係をお伺いしますけれども、職安一か所当たりの新規求職者数は、全国平均と千葉所ですね、今の、それぞれ何人なのか、で、新設される千葉南所はどうなるのか、お聞きします。それから、職員一人当たりでは全国平均と比べてどんな具合になるのか。それから併せて、全国的に五年前と比べて職員の増減がどうなっているか、これは先ほども議論ありましたけれども、お伺いします。
○政府参考人(金子順一君) 平成十六年度ベースでの数字でございますけれども、まず全国の公共職業安定所の新規求職者総数でございますが、約六百九十三万という数字になっております。これを一所当たりの平均新規求職者数に引き直してみますと、一万一千六百十三人という数字でございます。 次に、千葉公共職業安定所における新規求職者数でございますが、平成十六年度で五万七千十七人となっております。新設の千葉南所につきましてこの十六年度の数字を基に推計をしてみますと、新設の千葉南で二万一千六百六十六人、新設後、分割した後の千葉公共職業安定所で三万五千三百五十一人と見込んでおります。 次に、千葉公共職業安定所等の職員一人当たりの新規求職者数でございますが、千葉公共職業安定所につきましては同じく十六年度で八百九十人という数字でございます。また、先ほど述べました数値を基に職員数で割ってみますと、千葉南につきましては九百二人、分割後の千葉公共職業安定所については八百四十一人と見込んでおるところでございます。 なお、最近五年間の公共職業安定所の定員の推移でございますが、十三年度一万二千六百九十二人、十四年度一万二千五百六人、十五年度一万二千四百四十六人、十六年度一万二千二百三十五人、十七年度一万二千百六十四人となっております。
○小池晃君 ちょっと今お答えなかったんですが、全国平均の職員一人当たりの新規求職者数は五百六十七人ですから、千葉、分割したとしても平均の一・五倍というようなかなり厳しい状況なわけで、今回の措置は当然の措置だというふうに思います。効率性というだけではなくて、一人一人の失業者に親身で丁寧な対応があってこそ雇用促進進むと思いますので、それにふさわしい職員配置を求めたいというふうに思います。 この際、ちょっと雇用をめぐる問題について幾つかお聞きしたいんですが、若者の雇用の問題、依然として非常に厳しい状況が続いています。千葉県の民青同盟の若者が青年労働者にアンケートを取りまして、うちらの実態という黒書を出しているようなんですが、それ見ますと非常に厳しい状況伺えます。例えば、月四十五時間残業で翌月のシフトが組まれて実際には七十時間、月六日の休日も呼び出されている、食品会社勤務の男性。二、三か月前にやっと就職できたけれど、一日十二時間働いても残業代一切出ない、会社員の女性。五十社受けて全部落ちて、やっと正社員に採用されたはずなのに、うちでは契約社員と言われたという大学生の女性。もう明らかに法律違反というような実態がある。 そういう中で、いろんな取組が今自治体では進んでまして、こういう「ポケット労働法」なんというのは、これ東京都が作っております。こういう労働にかかわるルールとか権利を若者に知らせるというような取組が起こっております。で、東京のその「ポケット労働法」の冒頭には何と書いてあるかというと、こういう労働法の知識があればトラブルにならずに済んだのではないか、またこれほどの不利益を受けずに済んだと思われるものが少なくないということでこれを作ったんだということが書かれているんですね。 それから、大臣には事前にお渡ししていると思うんですが、新潟県では今年、就職を希望しているすべての高校生に、就職のための「若者のための労働ワンポイント講座」という、こういうリーフレットを作って、就業規則というのは何かとか、労働契約というのは何かとか、雇用保険というのは何かという、そんなことが一口説明がされている。私、大変いいんじゃないかと思うんです。で、これは新潟県では更に増刷をしてハローワークなんかにも置くというんですね。是非、私、こういったものをやっぱり若者向けに厚労省としても、まあ一口で今の労働のルールなんかが分かるようなものを作る必要あるんじゃないか、あるいはこういう新潟県の取組のようなものを全国に紹介するというようなことをやってもいいんじゃないかと、こう考えるんですが、大臣、いかがでしょうか。ごらんをいただけたかと思うんで、御感想も含めて。
○国務大臣(川崎二郎君) 若者が意欲を持って就職活動を行い働き続けるためには、職業意識の涵養、これが大事であろうと。労働市場に関する理解や求人票の見方、労働関係法令など、就職活動や働く上で必要な基礎知識、就職活動や働く上で困ったときに相談できる窓口に関する情報、このようなことをしっかり周知させることが必要だろうと。 まあ正直言って、私から言えば、高校でしっかり教育課程の中に入れてもらったらいいがなというのが厚生労働大臣の偽らざる思いでありますけれども、なかなか学校が動いてまいりませんので、厚生労働省の方も高校生を対象に若者の就職に資する情報を盛り込んだ就職ガイダンス等を実施するほか、もう卒業しちゃったと、しかし知らないという人たちには、やはりハローワークやジョブカフェ等において求職者にパンフレットを配布というようなことをやっております。 このことについても、しっかり文科省、先ほどからいろいろ御指摘、文科省との間でしっかりやらなきゃならぬこと多いわけでありますけれども、議論をしてまいりたいし、言われるとおり、前向きにやらなきゃならぬと、このように思います。
○小池晃君 ところで、雇用の今の状況に対する認識ですが、川崎大臣は二月七日の衆議院の予算委員会で、我が党の佐々木憲昭議員に対して、少しずつ正規雇用がやっと増え出したと。これはハローワーク通じた就職件数を取り上げてそうおっしゃったようなんですが、実態を見ますと、例えば十一月、十二月ですね、去年、正社員の就職件数は三千七百九十一人に対して、非正社員では三千六百十七人減っている。十二月は正社員の就職件数が二百五人増え、非正社員では五千六百六十五人減っている。これを取っておっしゃったんだと思う。 しかし、全体として見れば、正規と非正規の労働者数の推移でいくと、正規労働者数は二〇〇二年の三千四百八十九万人から四年間で百十五万人減っている。非正規雇用は四年間で百八十二万人増えているわけですから、けた違いでこう全体としては非正規雇用増えているわけで、これで良くなっているというふうになかなか言い切ることはできないだろうというふうに思いますし、やはり今必要なのは、この間、非常に氷河期と言われた時期に就職がなくて、やむなくフリーターになっている人をどうやって正社員にしていくのかと、ここのところが本当に政策としては問われているというふうに思うんですが。 今日はちょっとその中で、正社員の就職者数の中には業務請負も入っているわけです。これまでいろいろとひどい実態も取り上げてまいりましたが、最近、厚生労働省として製造業における業務請負の求人数を把握したというふうにお聞きをしました。今年一月の生産工程における新規求人数に占める請負の求人数の割合、これ全国平均と、一番高い地域と比率も示していただきたいと思う。
○政府参考人(鈴木直和君) 生産工程の職業における新規求人数、これに占める請負求人の構成比の全国平均、これは平成十八年一月では二四・七%となっております。これは前年同月に比べると二・八ポイント減少しております。地域別ということですが、地域別に見ると、構成比が最も高い地域、これは今年の一月では九州地方で、この構成比は三三・九%になっております。
○小池晃君 これ、地域別資料によりますと、九州に続いて東北は三一・一%、東海は二九・五%、軒並み三割。で、全国平均でも四人に一人が請負の募集になっているというのが実態だということだと思うんですね。確かに、求人は全体で一倍を超えた。しかし、正社員では、多少正規雇用を増やす変化はあるとはいえ、〇・六七倍と厳しいわけで、しかもその中に業務請負求人が入っている。 で、業務請負については、この間もいろんな法令違反も指摘されてまいりました。で、私、この幾つかの労働局では集中的に指導、監査やっているんですが、やっぱりこの業務請負の求人の比率の高いようなところも含めて全国的な調査をこの際やるべきではないかと思いますが、最後にお答え願いたいと思います。
○政府参考人(鈴木直和君) 派遣と請負に関する指導監督につきましては、今御指摘のように、主に大都市圏で必要な監督指導なりキャンペーン等やってまいりました。で、やはり、派遣事業者、あるいはまあ請負もそうなんですが、これは都市部に多いという事情もありまして、今までそういったことをやってまいりました。今後、そういった大都市部以外で、必要があればそういったところでもやってまいりたいというふうに考えております。
○小池晃君 終わります。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 他の委員とダブるところもありますが、私は、ハローワーク関連事業の民間開放が妥当かどうかという観点から質問をいたします。 ハローワーク関連事業の包括的民間委託、すなわちハローワークの公設民営については不適当であるというふうに考えております。厚生労働省は、この点についていかがお考えでしょうか。
○政府参考人(鈴木直和君) ハローワークの民営化についてのお尋ねでありますが、ハローワークの業務、先ほども申し上げましたように、憲法に規定される勤労権の保障、あるいはILOの第八十八号条約、これを遵守する観点から、国が全国的なネットワークによりまして最低限のセーフティーネットとして無料の職業紹介サービスを実施する必要がある。それからもう一つは、雇用保険制度の健全な運営のためには、国による雇用保険と職業紹介の一体的実施、これが不可欠であること。そういったことから、国が直接行うことが必要であるというふうに考えております。
○福島みずほ君 ILO八十八号条約、公務員が従事する全国的体系の職業安定機関を設けることを義務付けているということにも明白に反しています。 それからもう一つ、行政指導、つまり、例えば最低賃金を満たしているかどうか、労働基準法を満たしているかどうか、均等法を満たしているかどうかなどなど、あるいは適切かどうか。例えば、先ほど出た直接雇用、例えば労働者派遣で働いている人が直接雇用にすべきではないかというふうなことも含めて様々な行政指導があり得ると思いますが、民営化して行政指導がどこまでできるとお考えでしょうか。
○政府参考人(鈴木直和君) 行政指導につきましては、これはいろんな行政指導があるというふうに考えております。ただ、法律に基づいた強制的な法律の履行の問題、あるいは国として強力な指導を行わなければならない問題等につきましては、国が直接実施することが適当というふうに考えております。
○福島みずほ君 それから、私自身が民営化というのがちょっとよく分からないのは、やっぱり民営化というのはある程度採算が取れなければならない。民営化というのは、極端に言えば利潤、金もうけということになるわけですから、そうしますと、どこで一体利潤を上げるのか。そうすると、仕事を探している人から手数料を取ると、有料になるのかというふうにも思いますが、この点についてはいかがお考えでしょうか。
○政府参考人(鈴木直和君) 国は無料で職業紹介を現在実施しております。で、それと並んで、民間が有料職業紹介事業を行う、これも認められております。 そういう中で、国は国としてその最低限のセーフティーネットしてやるべきことは当然やっていかなければならない。その反面、有料あるいは営利的な観点から民間が行う、そういったもので自分のある道を開きたい、そういった方にはそういった民間の職業紹介事業も開かれていると、これが今の現状でございます。
○福島みずほ君 私が聞いたのは、確かに民間でもいいのですけれども、ある程度地方や中小企業は公的なハローワークに依存している面があるのではないか、あるいは、本当にお金がないと、交通費にも正直事欠くような状況になった場合に、有料職業紹介所だとどうしてもアクセスしにくいという面があるのではないか。この点についてはいかがですか。
○政府参考人(鈴木直和君) 御指摘のような観点から、無料で国が職業紹介を行うと、これ自体は最低限のセーフティーネットとして必要であると考えておりますし、これからもこういったのが維持されるべきというふうに考えております。
○福島みずほ君 民営化になると有料化になるとお考えでしょうか。
○政府参考人(鈴木直和君) 民営化になるとというお尋ねでございますが、最低限のセーフティーネット機能、これは民営化することは適当ではないと考えておりまして、その民営化そのものを前提にしておりません。
○福島みずほ君 ハローワークとジョブカフェと両方あるわけですが、ジョブカフェにたまたま調査ではないんですが行ってもらったら、やはり、非常に有用なことをやっているんだけれども、どうしても宣伝をしたりという費用が、経費が、純粋な公的なものではありませんからなかなかないと。ヤングハローワークの方が人が来ているということで、やはりある程度ヤングハローワークの方が宣伝ができるというふうにも聞いたんですが、そういう点はいかがでしょうか。
○政府参考人(鈴木直和君) ジョブカフェにつきましては、厚生労働省あるいは経済産業省が一定の公費を拠出しながら自治体に委託をしております。その中で自治体としていろんな工夫をしている。職業紹介が必要な場合には、そのハローワークもその中で職業紹介をするという仕組みにしております。 そういう意味で、ヤングハローワーク等もございますが、このジョブカフェ、これが十分に機能を発揮するように、私どもも全国の労働局、ハローワーク、それがこのジョブカフェが円滑にいきますように全面的な協力をすることにしております。
○福島みずほ君 ヤングハローワークとジョブカフェの仕切りというか関係についてはどうお考えでしょうか。
○政府参考人(鈴木直和君) ジョブカフェの場合には、やはり若い方ですぐ仕事に就きたい、ただそれに当たってはいろんな相談活動が必要というような場合に、できるだけ行きやすいところにそういったジョブカフェを設けて、その中でいろんな職業に関するいろんな問題、そういった相談を行いながら就職につなげていくような取組をやっております。 ヤングハローワーク、これもそういった相談当然やりますが、ヤングハローワークの場合には、すぐ職を求めるといいますか、早期に職を求める人がどちらかといえば多いんではないかというふうに考えております。
○福島みずほ君 職業紹介などが戦後公営として出てきたという背景は何でしょうか。
○政府参考人(鈴木直和君) この雇用問題、失業者に対して必要な職業紹介を行う、これは最低限のセーフティーネットとして行うべきということから、国際的にもそういった議論がありましたし、その中でそのILOの条約等もございました。そういう中で、やはり我が国としても、こういったものを国として最低限のセーフティーネットとして実施する必要があるという観点からこういった形で実施されたものというふうに理解をしております。
○福島みずほ君 社民党もこの点は厚生労働省と同じで、ハローワーク関連事業は民営化すべきではないというふうに考えております。 ただ、この民営化の議論というのはどうして出てきたんでしょうか。
○政府参考人(鈴木直和君) 民営化の議論、この間いろんな議論がありますが、民間企業自体がこういった職業紹介についてもいろんなノウハウを蓄積していること、それから、効率的な面からいえば民間と公でやるのとどちらがいいのかと、そういった議論が中心ではないかというふうに考えております。 そういった観点から、先ほど大臣からも申し上げましたように、最低限のセーフティーネットとして、やはり国として全国的なネットワークで職業紹介を行う必要がある。ただ同時に、それが民間と比べて効率が悪い、あるいはサービスが悪いということにならないように、そこのところは十分中身を点検しながら、効率性を高めながらやっていくことが必要であるというふうに考えております。
○福島みずほ君 利潤を追求しないからこそ効率的な立場で、行政指導もしながらきちっと、職業紹介をきちっとやっていくと、そういうことを是非もう全力でやってくださるよう心からお願いを申し上げます。その観点では、これはやはり金もうけにするべきではないというふうに思っておりますので、珍しくではないんですが、毎回ですが、厚生労働省にエールを送りたいというふうに思っております。 それで、次に労働者……(発言する者あり)
○委員長(山下英利君) 質疑続けて、続けてください。
○福島みずほ君 はい、ごめんなさい。 労働者派遣法の状況について、先ほどちょっとお伺いしたので、ちょっと雇用の点なので、この点についてもう一回お聞きをいたします。 私自身は、ちょっと厚生労働省の雇用に対する施策についての、ちょっとまあ不満といったら変なんですが、例えば、派遣の組織率、あっ、それは調査をしておりません、直接雇用についてどれぐらい成果が上がったのか、いや、それは把握をしておりません、違反の件数は出てきておりません、勧告についてはする必要はありませんでしたというのが答えなんですね。 しかし、労使間のことではあるんですけれども、労使間のことではあるけれども、やはりある程度弱い部分については、厚生労働省が実態も含めて、これはサンプルでもちろん構わないと思うんですね、すべてを知ることはできませんから、サンプル調査も含めて、例えば直接雇用を労働者派遣でやる場合にどのような問題が起きているのか、うまくいっているのか、労働条件の低下起きていないのかなどの調査を私はすべきだというふうに思っているんですね。 この点については、改めていかがでしょうか。
○政府参考人(鈴木直和君) 先ほど申し上げました四十条の四の問題、これは、派遣元が通知を行っても派遣先が派遣労働者を使用しようとした場合に直接雇用の申込みが義務化されるものでございます。 これにつきましては、先ほども申し上げましたように、この条文についての違反はないということで、そういったことから考えますと、なかなかこれを把握するのは難しいかなと考えております。 で、その点を除いたほかの条項につきましては、この間いろんな監督指導をやる中で法違反が現実に出ております。その法違反につきましては、違反状態を是正する中で雇用の安定のいろんな指導もやっているわけでございます。 ですから、これからも、この派遣法の施行状況につきましては、できるだけこれが適正に行われるように全国的に指導監督を進めていきたいと考えておりますし、その指導監督の中でいろいろ違反状態とかなんかについては適正に把握をしていきたいと考えております。
○福島みずほ君 事後チェックという形かもしれないんですが、違反として件数が上がっていないからといって現状に問題がないわけではないと思うんですね。 例えば、労働者派遣事業法の改正に当たって、直接雇用できるというのはある程度いい施策として厚生労働省が導入をしたと思います。また、派遣で働いているけれども正社員になれるということで期待も大きかったところです。ところが、実際はいろんな不満も出てきています。 で、そういう実態がどうかということを厚生労働省がやっぱり把握していないと、本当に何が問題でどうすべきかというのが出てこないというふうに思っております。その意味で、厚生労働省、特に旧労働省の部分の雇用の面における実態調査の把握と指導性、問題分析と指導性を是非お願いしたいというふうに思っています。 今後も、この委員会で様々な実態等、どういうデータを取っているか、何が問題かということも聞いていきますので、是非その点は政策の点で若干シフト転換をしていただきたいということを要望して、私の質問を終わります。
○委員長(山下英利君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 午後五時四十五分に本委員会を再開することとし、休憩をいたします。 午後四時四十五分休憩 〔休憩後開会に至らなかった〕