決算委員会 第3号
- 発言数
- 64 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2006/02/22
会議録
○委員長(中島眞人君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日までに、藤本祐司君、山下栄一君、神本美恵子君及び尾立源幸君が委員を辞任され、補欠として和田ひろ子君、浜田昌良君、松岡徹君及び松下新平君が選任されました。 ─────────────
○委員長(中島眞人君) 平成十六年度決算外二件を議題といたします。 本日は、特殊法人、独立行政法人の現状と課題について参考人から御意見を聴取いたします。 本日は、同志社大学政策学部・大学院総合政策科学研究科教授山谷清志君及びジャーナリスト・東北公益文科大学大学院教授北沢栄君に御出席をいただいております。 この際、両参考人に一言ごあいさつを申し上げます。 本日は、御多用のところ、本委員会に御出席をいただきまして誠にありがとうございます。委員会を代表いたしまして厚く御礼申し上げます。 参考人の皆様から忌憚のない御意見を承りまして、審査の参考にしたいと存じますので、よろしくお願いいたします。 本日の議事の進め方でございますが、山谷参考人、北沢参考人の順にお一人二十分程度ずつ御意見をお述べいただきまして、その後、委員からの質疑にお答えいただきたいと存じます。 なお、参考人からの意見陳述、各委員からの質疑及びこれに対する答弁のいずれも着席のままで結構でございます。 それでは、まず山谷参考人からお願いいたします。山谷参考人。
○参考人(山谷清志君) 同志社大学の山谷でございます。 今日はこういう席にお招きいただきまして、どうもありがとうございます。 独立行政法人に関しまして若干考えておることを御説明させていただきます。お手元に五枚物の紙があると思いますが、これに沿ってお話をさせていただきます。 常々私、独立行政法人について考えておりますことは二点ございまして、一つは独立行政法人の評価でございますが、この評価の視点が非常に細かな部分に集中してしまっていて、大局的な考え方ができていないんではないかと。で、それを改善するには政策評価とつなげる、連動させると、こういう方法があろうかと考えております。 もう一点は、資料でもお配りしておりますが、独立行政法人評価委員会、これ各府省お持ちなんですが、この機能が、やはりまたその各府省ごとに評価委員会がございますので、これもまた非常にその評価の視点を断片化させてしまって余りうまく機能しないのではないか。こういう二つの問題点があろうかと考えております。これについて今日はお話をさせていただきます。 よく独立行政法人について評価をする際の視点でございますが、三つ強調されております。財務内容の改善、これは節約とか経費削減という視点でございますが、二つ目が業務運営の効率化、ここではアウトソーシングとかあるいは業務委託、民間委託、この手の議論が出てまいります。それから三つ目でございます。事務の外部委託、事務事業の見直しということで事務の外部委託、事業の外注、この手の話が出てまいります。 独立行政法人の評価の議論ではこの手の話が非常に多うございまして、それを評価したものが今度は総務省の各府省が評価したものが総務省の政策評価・独立行政法人評価委員会というところに参りまして、そこでまた評価の評価をする。しかし、ベースはこの三点でございますので、非常に議論としては細かな、もう少し経費を削減したらいいのではないかとか、あるいは施設とか設備であれば稼働率が非常に低いという、この手の話に終始していくわけです。 ただ、この議論を延々と続けてまいりましても、中期目標期間が終了する際、三年ないし五年の中期目標期間がございますが、この終了時にその独立行政法人が本来必要なのかどうかという議論がなかなか見えてこないということがございます。なかなか見えてこない中で、繰り返し繰り返し効率化とか経費削減の議論が延々と出てきますので、なかなかその統合とか廃止とかの議論につながりにくい。もう少し言いますと、国民一般の方々にとって非常に分かりにくいという、こういう議論になっております。 そこで、政策評価との連関が必要なのではないかというふうに考えるに至ったわけです。その契機といいますのは、きっかけといいますのは、一枚目の1.にあります「独立行政法人の主要な事務及び事業の改廃に関する勧告の取組の方針」、これは総務省の政策評価・独立行政法人評価委員会の決定でございますが、これがほとんどそのまま閣議決定になっておりまして、「中期目標期間終了時における独立行政法人の組織・業務全般の見直しについて」という平成十五年の八月一日の閣議決定でございますが、この議論につながっております。 ここでは、この閣議決定の中では、検討の視点として(1)から(4)の四つの視点が挙げられております。一つ目が政策目的の達成状況、事務事業の在り方に関する視点のところでございますが、ここでその政策目標の達成状況と絡めてどういうふうに議論するのかという話が出てまいります。二枚目に行きまして、もう一つございますのが、社会経済情勢の変化の状況という議論も出てまいります。よく言われるように、歴史的な使命が終わった独立行政法人をどうするのかという議論がこの辺りに絡んでくると思います。 それから、②のところでございますが、事務事業、事務及び事業を制度的独占により行う必要性があるのかどうか。つまり、その業務をその独立行政法人だけがやる必要があるのかどうかという議論でございまして、これは本来、独立行政法人というのは競争のメカニズムを入れた方がうまく機能するのではないかという考え方が一つございまして、そのことを考えるときにこの議論が生きてくると考えられております。 それから、(2)でございますが、事務及び事業を担っている実施主体の適切性に関する議論でございます。よく言われるように、独立行政法人というのは特殊法人の看板の掛け替えではないかというふうな議論が出てくるときに、この実施主体が本当に適切なのかどうかという視点でいろいろこう考えていただく、こういうことでございますが、要するに、民間でできるものは民間で、地方でできるものは地方でという議論がございますが、そこに絡んでくる議論でございます。 (3)でございます。事務及び事業の効率化、質の向上等の状況に関する視点でございますが、この点に関しては繰り返しいろいろなところで議論されておりますので、省略させていただきます。 (4)、事務及び事業の見直しの経緯の検証に関する視点。つまり、いろいろなところで事務及び事業の見直しをされているんですが、またその勧告が出ているんですが、独立行政法人若しくは各府省がその見直しの意見、勧告その他をきちんと反映しているかどうかという視点がこの(4)でございます。 この今まで申し上げました(1)から(4)までの議論が、せんじ詰めればどういう話になるのかということがこの(5)でございまして、これは独立行政法人の事務及び事業について想定される措置ということで出てきております。 ①から⑨までございまして、まず①から、廃止、②は移管、③が制度的独占の廃止、④が自主財源による事務及び事業や受託による事務及び事業への移行、事務及び事業に係る補助金等依存度の更なる縮減というふうに書いておりますが、要するに、財源は自分で賄うことができる場合は自分で賄う、補助金の方はなるべく削っていく、こういう視点でございます。⑤が、ほかの独法、独立行政法人又は国へ移管する、三枚目でございますが、⑥が民間委託、⑦が戦略化・重点化又は整理縮小、⑧が運営の合理化・適正化、⑨が市場テストというふうなことでございます。 実は、この①から⑨まで挙げておりますが、この視点というのはかなり独立行政法人にとっては厳しい視点でございまして、場合によっては廃止もあり得るし移管もあり得るというこの議論のときに、本来その独立行政法人が何のために存在しているのかということの議論がなかなか表に出てまいりませんので、やはりそこでは政策評価と絡めて議論した方がよいのではないか。つまり、政策の視点から見た場合にこの独立行政法人は必要なのだというふうな議論が必要なのではないかというふうに私は考えております。 この議論、実は学者が頭の中ででっち上げた議論というよりは、もう既にいろいろなところでこの手の話が出てきております。例えば、三枚目の2.の行政改革会議の最終報告でございます。平成九年でございますが、ここでは三つの柱が書かれておりまして、国の果たすべき役割の見直し、②が政策の企画立案部門と実施機能の分離、そして③政策立案部門と実施部門の連携と政策評価と。ここのところに「実施過程における効果の検証も欠かせない。」という一言がございまして、要するに、政策の評価とその実施部門の評価、これをうまくつなげて考えるべきではないかというふうなことに読めると思います。 これに更に念を押しているのが3.でございまして、閣議決定「行政改革の重要方針」という、これは去年の十二月に出たものでございます。ここでは、重要なところは、「法人の事業の裏付けとなる国の政策についてもその必要性にまでさかのぼった見直しを行う」、これが書かれておるわけです。要するに、政策本来の目的から見てこの独立行政法人が必要なのかどうか、あるいはその仕事は政策の目標達成に貢献しているのかどうかというこの視点が必要なのではないかというふうに閣議決定では書かれてあるわけです。 さて、それでは政策評価の方はどういうことになっているのかということを考えていただきたいわけなんですが、これが4.でございます。政策評価の現状というところでございますが、これは総務省の行政評価局が「各府省が実施した政策評価の点検結果―評価法三年目の状況と今後の課題―」という、こういう文書を出しておりまして、その中にあるものでございます。 ①でございますが、施策レベルの政策についての事後評価の取組は、実績評価方式を用いた評価がほとんどとなっていると、こういう話が書いております。実績評価というのは、御存じのように、目標を数値化して、その数値をどれぐらい達成したかという議論でございますが、これはその政策目標というのが所与である、もう既に決められている話であって、その政策目的と手段関係の適合性が、もう適合しているのだと、目的と手段がきちんと適合しているというふうな前提でこの議論が、実績評価の議論が存在するわけです。 ただし、政策評価を見まして分かることは、果たして本当にその政策目的とその手段の適合性がきちんと適合しているのかどうかと、このところが実はよく分からないところがあって、その中で取りあえず数値目標を掲げて、その目標を達成したという形になってしまっているものが少なくありません。 ②、事業評価でございますが、法律では、研究開発、公共事業、政府開発援助、ODAでございますが、これをやることになっておりますが、それ以外の部分でも事業評価は多いわけでございます。ただ、この事業評価というのが御存じのように非常に細かな議論に終始しがちで、それが果たしてきちんとその政策目的に貢献しているのかどうかというのがまた見えてこないところがございます。 ③でございます。事前評価を行った政策について事後評価を行っているものはわずかであると。これは、事前にこういう効果が見込まれるからこの事業を実施すると、こういう前提でやるわけなんですが、実はそれについて事後評価を行っているというものが非常に少ない、こういうことでございます。 ④、これは結論でございますけれども、事務事業レベルの政策についての事後評価の実施はわずかとなっているということが書いておりますが、実はこれは独法の話と絡んできておりまして、独法がいろいろ各府省の政策の枠の中で事業を展開しているときに、それをきちんと事後的に評価をしているかどうかというところが実はわずかではないかというふうに考えられております。 ⑤でございます。四ページ目でございますが、特定のテーマについて、特定テーマに係る政策効果の発現状況を様々な角度から掘り下げて分析し、政策に係る問題点を把握するとともに、その原因を分析する総合評価方式による評価の取組は少数となっていると。ここが非常に強調したいところでございますが、総合評価というものは、政策全体を総合的に見た場合にどうなのか、あるいは、昔は総合評価というイメージではなくて政策体系評価という言葉がございましたが、この政策目的にこの手段は適合しているのかどうかと、こういう視点で見る、ここのところが少数であるということになっておりまして、そういう意味でいうと、独立行政法人の評価を考えるときもここの部分が非常に問題になってくるということでございます。 これをさらに、5.でございますが、総務省の政策評価制度に関する見直し、これは法律で、たしか参議院で政策評価の法律を作るときに御議論されて、附則に付いておりました三年たったら見直すというあのところでございますが、この見直しの方向性の中で、「政策の体系化は、上位の目的に照らした評価を行うことで評価の的確さを確保する」、あるいは、下のところのアンダーラインのところでございますが、「政策全体における施策等の位置付けや、施策を構成する主要な事務事業など政策の構成要素を明示した上で、政策の評価を行うこととする。」と、こういう見直しの方向性が出てきておるわけです。 これを考えた場合に非常に重要なポイントになってくるのが、実は政策の体系の中でこの事業はどういう意味付けになっているのかということを考えていただくということでございますが、なかなかイメージしづらいものですから、五枚目のちょっと紙を見ていただきたいんですが、絵の部分でございます。「評価の実施体制と評価対象の概念図」ということで、これは外務省がODAの評価に関して出しておりますガイドラインの三十七ページのところに付いております。 政策レベル、プログラムレベル、プロジェクトレベルというふうに政策の体系が明確化されておりまして、その中で評価の体系もございます。つまり、政策レベルとプログラムレベルは外務省が中心になって評価活動をする、細かなプロジェクトレベルについて、つまり、実際にはJICAとJBIC、国際協力機構と国際協力銀行が行っているわけですが、その細かな事業レベルに関しては独立行政法人が責任を持ってやる、その情報を外務省に上げる、こういう仕組みを考えておるわけなんですが、実は、先ほどの四ページ目に戻っていただいて、総務省が、5.で書いております政策評価制度の見直しに関する方向性でございますが、やはりこのイメージが一番ぴったり適合するのではないかなというふうに考えております。 6.でございますが、「行政改革の重要方針」ということで、これもまた去年の閣議決定でございますが、ここでも、政策の体系化を図る、あるいは政策体系の明示や達成目標の定量化を図るというふうに書かれております。 そういう方向で考えた場合にどんな課題があるかというのが7.でございます。大きく分けると四つでございますが、現実には今どこの府省でも政策評価と独立行政法人評価は別々に行われておりまして、なかなかうまく連携が取れない。また、政策評価の委員会も独立行政法人評価の委員会も別々でございます。したがって、うまく連携が取られていない。いろんなところで、委員会やら何やら、議論になるのは、細かな、先ほど申し上げたように、効率とか民間委託とか節約とか稼働率がどうだとかという話になっております。正にその政策の部分が見えてこないのではないかと。これが(1)でございます。 (2)でございます。事業評価をどこでやるのかと、ここが非常に大きなポイントでございまして、正に各府省が持っている独立行政法人が実はその府省の政策の手段である事業を実施しているという形になっておるわけですが、その場合に、各府省がやるよりはむしろ独立行政法人に事業評価をやってもらって、それを各府省に上げると、こういうスタイルの方が非常に分かりやすい、分担関係が分かりやすいのではないかというふうに考えております。 (3)、縦割りになっている府省の外部評価委員会では視点が断片化されないかと。断片化されないかというふうに疑問形で書いておりますが、実は断片化されているのではないかというふうに考えておりまして、非常に細かな議論をしておりまして、例えば独立行政法人評価委員会というものがございますが、各府省、幾つか独立行政法人を持っている場合はそれぞれ分科会なるものをつくりまして、その分科会の中で評価をやっていると。その場合には、その府省の全体の政策という視点がかなり断片化されてしまう、こういう問題点があろうかと思います。 (4)でございますが、政策評価と予算編成の関係はいろいろ模索されておるわけです。今も財務省の中でもいろいろな議論をされておると思います。で、この場合に非常に重要ポイントは、独立行政法人もかなりの部分予算を使っておりまして、その独立行政法人の評価を政策と絡めた上で予算に反映させればもう少し分かりやすくなってくるのではないかと申し上げるのがこの(4)でございます。 以上、私の申し上げるお話は、多少はしょりまして恐縮でございますが、後でまた御質問等いただきながら詳しく申し上げさせていただきたいと思います。 どうもありがとうございます。
○委員長(中島眞人君) ありがとうございました。 次に、北沢参考人にお願いいたします。北沢参考人。
○参考人(北沢栄君) 北沢栄です。 申し述べます。全体像をまずつかむために、そもそも独立行政法人という制度がどのように誕生したかといういきさつから入りたいと思います。 お手元にお配りしたレジュメをごらんください。これは、二〇〇〇年行革大綱という森内閣が決めた大綱によって走り出したものです。九七年十二月の行革会議の最終報告で独立行政法人制度の創設が提案されました。これを受けて森内閣が、じゃこれでいこうということで始まったのが出発点です。このときの方針が、廃止又は民営化以外は独法化の方針を特殊法人に対してはやると。これが非常に重要な視点なんですね。 特殊法人改革という非常に大きな改革に対して政府がどうやって取り組むか、廃止又は民営化が基本であると、それ以外は独法化でいこうということで表明した方針に基づいて以後展開していくわけですけれども、この行革大綱を受けて、早速、二〇〇一年四月ですね、小泉内閣が誕生したそのころ、独法の五十七法人というものが政府の直営事業から分離されて誕生しました。これがその年の十二月の小泉内閣による特殊法人等整理合理化計画、いわゆる特殊法人改革、このときの閣議決定、これは道路公団の方に焦点行っちゃいましたけれども、そのときに独法化というのが重要な改革の手法として初めて出てくるということです。 このとき、百六十三法人というのが対象になりました。廃止又は民営化若しくは民間法人化など六十二。この民間法人化というのは、まだマスコミにも報道されていない非常にまやかしの行革手法で、これはお手元の資料の末尾に付け足してあります。これは後ほどちょっと触れます。 いずれにしても、この民営化というカテゴリーにこの民間法人化も含めて六十二ありますよということでやりました。独法化が三十八ですね。ですから、非常に独法化は大きな手法として登場するわけです。 このときの方針に基づいて、二〇〇三年の十月に特殊法人、認可法人の計三十が独法に移行します。三十の法人がいきなりぞぞっと独法になるわけですね。それで、その年の十二月には道路四公団民営化の政府案決定。それから、二〇〇四年の四月には国立大学の八十九校が独法の仕組みを取り入れて国立大学法人化するという、そういう教育歴史上初めての大きな変革が行われるわけです。それからあと、国立病院・療養所がやはり一つの独法に統合されるということも起こります。 このように、独法化の高波は非常に大きな、どんどん波が高まって津波のようになってきますけれども、実際には非常に静かな形で進行するわけですよね。なぜなら、問題点がまだ分かりにくかったことと、それから最近になってようやくデータが集まってきたということもありますけれども、独法化の理念そのものが特殊法人に比べればましだろうという当初楽観的な期待があったわけですけれども、それが働いているのかもしれません。 いずれにしても、お手元にあるように、特殊法人の数は今三十七に減っちゃいました。これは減って、また増えているんですね。この間、高速道路の六社が特殊会社として特殊法人に分類されていますから三十七法人ですね、現在。独法が百十三法人。これは現在の、今年二月末現在でその数字です。さらにこれ以外に、先ほど言った国立大学法人の八十九というのが基本的には独法と同じ原則で動いているということですね。 こうしてみますと、独法化には三つのうねりがあります。第一波としては、国の直営事業から分離して、それが、例えば研究所とか博物館というのが多かったわけですけれども、まとめて独法化された。第一期生ですね。これが五十七法人。第二波が、特殊法人改革で独法化が決まった特殊法人及び認可法人三十八法人のうち三十法人が一挙に独法化する。それから第三波が、全国八十九の国立大学と百四十四の国立病院ですね、これの独法化。 それから第四波、これが今なんですけれども、国民生活に影響非常に大きいモンスター型独法の設立が行われている。例えば昨年の十月には、日本高速道路保有・債務返済機構という資産と借金を両方抱えるオーナー会社みたいな機構ですね、それができ上がります。それから、この四月には年金積立金の管理運用独法ができます。これは非常に大きな話ですけれども、なぜかほとんど問題になってない。それから住宅金融公庫の独法化ですね、これが七年の四月に予定されています。それからこの前の郵政民営化によって郵便貯金・簡易生命保険管理機構という、これが七年十月に予定されます。したがって、また増えてくるわけなんです。 ちょっとここで、特殊法人はじゃどうなったのかといいますと、ちょっとお手元の資料をごらんください。 特殊法人の場合には、数年前まで八十ぐらいあったのがずっと減っていって、現在三十七法人ですけれども、その見通しとしては、独法化の予定というのが既に決まっている住宅金融公庫ですとか、公的出資の特殊会社から民営化方向というので進んでいる高速道路会社六社、NTTなどですね。それから三番目に、民営化の予定がもうはっきり政策的にしている商工中金ですとか日本郵政公社、それから政策投資銀行ですね、これが三番目のカテゴリー。それからあと、民営化を検討、例えば全部じゃないにしても、一部なりそうだとかいうのが、今NHKがそのカテゴリーに入ると思うんですけれども。あと五番目に、統合整理して、とにかくどこかとくっ付いて整理されるという方向が中小企業金融公庫、国民生活金融公庫、これは中小金融に是非必要な、公的融資なるものが必要であるという認識からその一つは残るわけですけれども、そこに統合されるということになります。 いずれにしてもこれらは消滅の方向になりますので、これに代わって、じゃどうなのかといいますと、独法化、民営化が有力な選択肢になるであろうと予想されます。公的な資産の管理などのために新たに独法が設立されるケースがこの第四波のモンスター型独法で出てきたわけですね。最近の例として、郵便貯金、簡保の管理機構は、これは二百六十兆の国民の金を扱うと、それからその前の、今年四月にできてくる年金積立金は約百五十兆の国民の金を独法に任せていいんだろうかという、そういう議論も起こってくるかと思いますけれども、そこにやらせるんですね。 ところが、この決まった議論を見ますと、国会で議論されていないんですよ。なぜかというと、年金関連法案とかそれから郵政民営化法案の付録みたいに出して、それで本体の論議の陰に隠れて、それで通っちゃったんですね。したがって、国民の多くは分かんないまま、ええっ、僕の郵便貯金はそういうところでやってるんですかというふうになると思うんですね。独法で扱うんですか、独法とはどういうところですかとなると思います。 今、じゃ主役のこの独法というのはどこが問題であるかと。 まず、最初は非常に良さそうに思えたものが、ふたを開けてみますと、一言で言いますと、業務の自律性を逆手に取っていろんな問題が生じてきたということですね。 三つ主に問題があると思うんですけれども、一つは高額の役員報酬、これが最初の段階で自主的に決められるということでやってしまった結果、例えば東大、京大の学長よりも高めに設定して、これ事務次官よりも上ですね、理事長の給与が高めに設定された産業技術総合研究所の例ですとか、あるいは特殊法人以上に高い天下り比率と天下りポストが増えているという例ですね。 このポストの方は、天下りポストの方は、増えるのがむしろ当然というふうに法的な手続から言えると思うんですね、監事を二人置かなきゃいけないですとかそういう規定によって。監事ポストとかそういうものが、役所の場合には、貿易保険課の独法化された日本貿易保険の場合には、指定職いなかったものですから、そこに理事長とかできましたからね、これは増えるのはやむを得ない面があると思いますけれども、国民的な感情からいくと、あれ、何で天下りポストがそんなに増えちゃうんだろうというふうになるかと思います。その中には、もちろん増やしているところもありますよ。法的にどうしても増える以外に非常に増えているところもありますが、この天下りの観点から見て、特殊法人以上にOBを、特殊法人のOBを入れると約九六%という、そういう高い数字になっています。 それから三番目としましては、職員給与が公務員よりも高めであったということがはっきりしたわけですね。これは二〇〇三年度の調査によって、国家公務員の行政職一〇〇に対して事務系が一〇七・四、研究職が一〇二・三ということで高いことが分かったんですが、ボーナスについても特殊法人と同様の設定した結果公務員より高かったということで、それからあと退職金も、当初特殊法人と同じレベルで設定して、その後批判を受けて引き下げていますけれども、最近のデータで見ますと、理事クラスが、理事長は確かに多少下がっている、だけど理事クラスが非常に相対的には高いという感じがあるんですね。それで、在職二年半の理事に九百四十八万円の事例があったわけですが、これは驚くべき数字じゃなくて、大体この辺で決まっているということが言えます。 問題は、この人件費はすべて補助金から出る。日本貿易保険だけですね、自己収入があるから出ないのは。補助金若しくは一部保険料から出るという、つまり国民負担が元であるということですね。 なぜこういうふうな状況になったのかといいますと、業務の自律性を逆手に取って所管官庁がむしろ指導しているというところですね。ですから、業務の他律性、業務は国の事業として補助金頼りですから、業務は他律的な実態があるかと思うんですけれども、給与は自律していると。給与の自律性、給与の方は高く公務員よりも設定する、公務員以上に設定するなどしたわけですね。中期目標の場合には、この人件費は別枠で設定されて、人件費を除く毎年度一%経費削減目標というものがありまして、これはその後批判を受けて修正されましたけれども、第一期生五十七法人の場合には、この文言ですね、人件費を除いて毎年度一%経費削減目標というのは全部共通しています。ですから、ここで、非常にあれですね、一律で、自律的に目標を設定しているんじゃないという実態が出ていると思います。 この最初の見直しというのが先ほどのお話にあるような政策評価を加えて出てきたわけなんですけれども、ここで重要な点は、事業の存続を基本的には全部すると、統合という形でするということですね。ですから、国立青年の家、少年自然の家、オリンピック記念青少年総合センターの場合には、これはそもそも団体訓練みたいな、ちょっと戦後の、自然の中でちょっと鍛えましょうという趣旨は分かるんですが、国でやらなきゃいけない事業かというと疑問ですよね。地方でもやっています。二十七法人同じようなのがあって、これはてっきり廃止する、あるいは若しくは、廃止といってもあれですね、地方自治体の方に移管という形でなるのかと思ったんですが、個人的には、実際は統合されているということで事業存続ですね。ですから、このままいくと、看板掛け替えと言われている旧特殊法人もすべて延命されていくということで、その延命される中に、例えば人件費を相当投入している法人があるんですよね。だから、そういうところも同じようになるかという不安があるんですけれども、今そういう実態かと思います。 どうすべきかという改革案について主な、私の私案では、主な案として四つ挙げるべきかと思います。 一つは、通則法を改正して長の責任をはっきりさせる。長が責任はっきりしてないんですね。英国の場合にはエージェンシーというのは責任をはっきり取って、大臣は議会に対して責任を取ると明記されているのに、この責任体制ないんですね。だから、責任体制に裏付けられた自律性が必要だと思います。 それから二番目に、各府省の評価委の評価見ますと、全然あれですね、効率が悪いとかよくやっているとか、効率が悪いというか、効率はこういうふうにやった方がいい、あるいはよくやっているとかいう大体現状肯定型でいってますのと、木を見て森を見ずで、全体のこれをどうすべきかというのはないんですね。そういう巨視的な見方がしてない結果、これは機能的にはない方がいいんじゃないかと私は思います。 国交省の場合には、八十七人も委員がいて、出てきてるのは同じようなあれですね、意見としては非常にユニーク性のない意見ですね。ですから、例えば例挙げますと、例えばですよ、退職した常勤役員に対して中期目標、退職した常勤役員、これに対して、業績勘案率というのがあるんですね、それは評価委員会が決めて、それでこの数字を掛けて退職金の支給にするんですけれども、これすべて、二〇〇四年度に退職した全常勤役員百十三人、このうち法人の長二十六人ですけれども、これ全部、すべて一・〇になっていました。つまり、一・〇の業績勘案率、すべてですよ。だから、業績評価してれば差が出ますよね。それが出てないという、そういう実態がありました。ですから、これは要らないんじゃないかと思いますね。 それから三番目に、改革の原点に立って、時代の要請に合わなくなっている法人があるわけですから、そういう法人を、これ旧特殊法人を中心に根本的に見直して、廃止若しくは民営化を基本に、あるいは民間、自治体へ移管して廃止するということを基本に組み直すということが重要かと思います。 それから、あと補助金の使い道の詳細を情報公開しなければ、独法の、一体どういうふうに使われているかというのがなかなか分かりにくいんですね。ですから、これ、その先の使い道ですね。これは特別会計でやっている改革に重なりますけれども、やろうとしている改革に重なりますが、実際にどういうふうに公費が、つまり国民負担が効率的に使われているか否かということをはっきり国民の目に分かるようにすべきであると思います。 最後に、ちょっとこれはマスメディアが全然無視していて非常に重要だと思うのは、民間法人という、これはここのNAGURICOMという私のオンラインジャーナルにちょっとやったことがあるんですけれど、これは報道一切されていません。この民間法人化ということで、特殊法人改革のときにかなり、今三十七ありますよね、かなり民間法人化したんですけど、実態調べてみますと、補助金を相変わらずもらっているとか天下りの比率が全く変わらないというのがありました。ですから、これは完全にカウントされていませんから、特殊法人などに。これを是非問題にしなければ、民間法人化というと株式会社化若しくは公益法人化と考えちゃいますけれども、そうじゃないということですね。これは一種の裏に隠れた隠れ特殊法人になっているというのが私の認識です。 で、中央労働災害防止協会というのがあるんですけど、ここと自動車安全運転センターというのを調べてみました。いずれも実態は特殊法人と同じですね。自動車安全運転センターの場合は自主財源が多いというところが特殊法人とは違いますけれども、天下りを受け入れているとか、中央労働災害防止協会の場合には天下り比率変わらず、ほとんどが天下りですね、役員のほとんどが天下り。それから、補助金も同水準。委託費はもっと増えていますね、以前より。それから、それらで人件費を賄っているということ、そういう実態が分かりました。 はい、では、時間が来ましたので終わります。
○委員長(中島眞人君) ありがとうございました。 以上で参考人の意見の陳述は終わりました。 これより、まず各会派一巡で十分ずつ質疑を行い、その後、正午までを目途に自由質疑を行いたいと存じます。 なお、各参考人にお願いを申し上げます。御答弁の際は、委員長の指名を受けてから御発言いただくようお願い申し上げます。 それでは、質疑のある方は順次御発言願います。
○坂本由紀子君 自由民主党、坂本由紀子でございます。 本日は、山谷参考人、北沢参考人には、貴重な御意見をありがとうございます。 まず初めに、山谷参考人にお伺いしたいと存じます。 ただいまお話がございました、独立行政法人についての存続の可否を考える上で政策評価との連携が重要だということは御指摘のとおりだと思います。現在行われているこの独立行政法人に対する評価についてはそのような大局的な判断ができていないという御指摘でありますが、それでは具体的にどういう形にすればそのような政策評価に立ったきちっとした評価ができるかということについてのお考えをお聞かせください。
○参考人(山谷清志君) やはり各府省が政策体系をつくって、その体系の中でどういう政策のツールとして独立行政法人を使っているのかということを明確にしていただいて、その上で政策評価と絡めていけば非常によく分かりやすいのではないかと思います。 それを別な言い方をしますと、一体この独立行政法人は何をしたいのか分からない場合が結構多うございまして、それが不明確なために、政策の議論ではなくて、お金をもっと節約しろとか経費を削減しろとか人件費が高過ぎるというふうな議論に集中してしまうのではないかと考えております。
○坂本由紀子君 各省庁が政策評価の体系を整備しても、各省庁がやる場合には、基本的に自分のところの独立行政法人については存続を前提にした考えから抜け切れないのではないかというおそれがあると思います。そういう点から、どうこの問題を解決したらいいか。その際に、特に、国会ですとか国会議員がこういう問題についてきちっとした役割を果たすということがあり得ると思いますが、先生はこの点についてはいかがお考えでしょうか。
○参考人(山谷清志君) 非常に重要なポイントをおっしゃっていまして、つまり、各府省がやっている政策評価若しくは独立行政法人評価を評価するのが総務省の委員会なんでございますが、実はこれは内閣の中の横並びでございますので、結局のところ、けんかにならないといいますか、コントロールが利かない状況がございます。 で、非常に細かな議論に終始するのはもう一つそこのところもございまして、正に政策論ということでございますと、やはり国会の役割、例えば私がイメージしているのは参議院の行政監視委員会、これが非常に利くのではないかと思っております。というのは、御経験だと思うんですが、やはり国の役人というのは非常に国会議員を怖がっておりまして、そこの部分でぎりぎりとやっていくというのが一番効果的ではないかと考えております。
○坂本由紀子君 ありがとうございます。国会としてしっかりとやらなきゃいけないと改めて思います。 次に、北沢参考人にお伺いしたいのでございますが、先ほど御指摘いただいた中で、天下りがかえって増えていると、九五・六%という数字をこの資料にも書いてあるんですが、これは、その特殊法人に元々いた人が独法化した場合に独法の役員になったのを天下りのようにとらえていらっしゃるんですが、元々その組織にいた人間なので、特殊法人の役員であったけれども官庁の天下りというのであれば実に天下りとして数えていいと思うのですが、そういう意味ではちょっと過大な数字ではないかという印象を持ったのが一点と、それから、職員給与が公務員より高めであるという御指摘がありました。 これは、元々特殊法人のときから高かったのではないか、これが独立行政法人になっても解消できていないのではないかと。その原因として、役員のリーダーシップの欠如もあるかもしれませんが、社会保険庁の不祥事のときに明らかになりましたように、労働組合、職員組合がかなり、効率性であるとか国民の視点に立ったスタンスを取らないで、自らの利益擁護に走っているようなところがございまして、こういうことも一つ作用しているのではないかと思うんですが、参考人はどのようにこういう点についてはお考えでいらっしゃいますでしょうか。
○参考人(北沢栄君) 最初の御質問ですけれども、この九六%というのは、特殊法人だけじゃなくて、全部入れた数字として出ているんですね。 それで、その場合には、特殊法人というのは準公務員ですから、準公務員の特殊法人だけじゃなくて、例えば独立行政法人とか、認可法人を除いてですね、独立行政法人のような、そういう準公務員を合わせての数字ですね。 この中で、特殊法人は三十ぐらい入っているかどうかというのは、全体としての数字ですから恐らく入っていると思うんですけれどもね。恐らく入っていると思うんですが、非常に高い数字ですよね。つまり、百人のうちの九十六人が天下り若しくは準公務員の天下り、これは天下りに数えていいと思うんですね。その数字を挙げたんですね。 それから、二番目の御質問ですけれども、特殊法人の給与は確かに高くて、その数字を援用して、特殊法人の数字がそのままシフトしていますね。ですから、特殊法人改革の一環としてもっと下げろという、退職金とか給与を下げろというふうにして何回かやって多少下がっています。現在は多少下がっていますけれども、基本的には同じですね。特殊法人の数字と同じなんです。 ですから、その数字、例えば、ここに資料ありますけれども、数字としては、閣議決定されて、こういうことでやりますよという、その辺の対象は同じですね。これ後ほど、じゃお持ちします。
○坂本由紀子君 北沢参考人に重ねて伺いたいのですが、こういう給与水準を決めるときに、交付金で税金が入っているので、経営面で、真に民間企業と違った経営の切迫性がないということもあると思うんですが、そのことがイコール、賃金というのは交渉事でありますので、労働組合の親方日の丸的な体質がこういう点の改善にも影響しているのではないかと思うんですが、こういう点についての御見解と改善策についての御意見をいただきたい。
○参考人(北沢栄君) ちょっともう一回よろしいですか、そこの部分。
○坂本由紀子君 賃金を決める際には、交渉事でありますので、職員団体との交渉で決まることも多いと思いますが、そういう際に、民間の労働組合と違って、こういうところの労働組合は親方日の丸的な発想から抜け切れていないのではないかと思いまして、こういう点についての改善策についての先生のお考えがございましたら伺いたい。
○参考人(北沢栄君) これですね、いやいやこれ、給与はもうあれですよ、交渉じゃなくて決まってるんですね。給与はもう決まっちゃってるんです。要するに、役所が決めているんですよ。役所が決めて、それが適用されているということですね。
○坂本由紀子君 それは事実行為としておっしゃっていると思うのですが、独立行政法人にした段階では、ある程度裁量性を与えたところについては必ずしも公務員の給与体系がそのまま適用されるとかいうことではありませんので、そういう意味での裁量的な行動というのは独立行政法人としては取れるはずなのに……
○参考人(北沢栄君) はずなのに取れない。取れないというか、取らないんです。
○坂本由紀子君 取れていないということ、はい、そこの問題。
○参考人(北沢栄君) もうそれは取材しました。
○委員長(中島眞人君) 北沢参考人。
○参考人(北沢栄君) 失礼しました。 取材しました。要するに、ランクによってこうだこうだというふうな指導があると思うんですね。それを受けてこういうふうに決めるという、給与水準なりその待遇ですね。ですから、それに対して反対したという人いましたから、理事長で。理事長で、私はその給与よりも低くやったという人が出てきましたね。役所はそういう指導したけど、自分のところは低くやって、決めて、後になって、何年かたって本来のレベルに近づいたという、そういうことを言った人がいました。 ですから、給与はあれなんです、自律的にというのは、もちろん自分たちは決めていると言うんですが、実際は、実際は役所の指導で自律的に決めているということですね。それお分かりでしょうか。
○委員長(中島眞人君) 時間が。
○坂本由紀子君 時間が来ましたので、終わります。
○藤末健三君 民主党・新緑風会の藤末健三でございます。 本当に、本日は、両先生に独法の問題点御指摘いただき、有り難いと思っております。 実は、私も独法については非常に問題意識を持っておりまして、もうどんどんどんどん効率化と逆の方向に走っているということを思っております。私は特に感じておりますのは、この評価の仕組みがおかしいんではないかということでございます。 これは是非委員の皆様にもお聞きいただきたいんですが、総務省にある政策評価・独立行政法人評価委員会というのがございます、総務省に。そこのメンバー、委員は七人おります。七人のうち民間企業の関係者は一人しかいない。そして、公認会計士は一人、ジャーナリストは一人、そして七人のうち四人が大学の先生という状況でございます。経営のコンサルタント、そして民間の経営が分かる方はもう一人しかいないという状況になっている。これで本当にいいかどうかというのが一つ。 そして、もう一つ、各省庁が持ってます評価委員会、例えばここに文部科学省の評価委員会がございます。北沢先生から国交省の場合八十七人の評価委員がいるということを御指摘いただきましたけど、文部科学省は三十人いる。この三十人のうち、内容を見ますと、何と二十七人が大学の先生でございます。ほとんど身内になっている。そして、民間企業の方が一名だけいます、一名だけ。これは学生の就職を紹介する会社になっている。ほとんど身内。これで評価ができるかということでございまして、これはほかの役所も調べますとほとんど一緒なんですよ。自分の身内を入れるし民間の人はほとんど入っていないという状況でございまして、是非これは別途また議論させていただきますけれども、委員の皆様にも頭に留めておいていただきたいと思います。本当に民の力を生かしているかという問題が一つあります。 私自身、今どうしなきゃいけないかということを考えておりまして、大きくは三つあるんではないかと。 一つは、今、会社法が改正されまして、委員会等設置会社というのができます。民間企業ですと、人事委員会、人事を決める、役員人事を決める委員会。報酬委員会、報酬を決める。北沢先生から報酬がいい加減に役所が決めているという御指摘がありましたが、きちんと委員会で決めるべきじゃないかと。あと監査委員会というのがある。そういう委員会等設置会社、民間の形を取れないかというのが一つございます。 そして二つ目は、もうアメリカでは当たり前でございますが、外部の評価者、これは利益相反、同じような事業の分野にいる人は入れないようになっている。それを明確に打ち出すべきじゃないかというのが二点目でございます。評価者はその評価の対象に対して利益相反がないようにする、絶対、ということが二つ目。 そしてもう一つは、これは北沢先生もおっしゃっていただいておりますけれども、各省庁に評価委員会があるのはおかしいと思っておりまして、私は総務省の委員会さえも内閣府に移すべきじゃないかと。内閣府に総合的な評価委員会を設け、その下に各省庁の委員会を設け、すべてコントロールする。利益相反の問題、そしていろんな活動を、評価者をきちんと、変な言い方すると管理できるような仕組みをつくるべきではないかと思っておりますが、その点につきまして両先生からコメントをいただければと思います。お願いいたします。
○委員長(中島眞人君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(中島眞人君) 速記を起こしてください。
○参考人(北沢栄君) 今おっしゃるとおりだと思います。 まず一番目の報酬の面で、第三者委員会がやるというのはいいことだと思いますね。先ほどちょっと、誤解が生じるといけないんでちょっと補足いたしますけれども、給与の自律性というのは自分で勝手に決めているという意味で言っているわけで、実際にはもちろん省庁と連動しないというのはお分かりのとおりだと思うんですけれども、それで、今言った委員会が決めるということはいいと思いますね。 それから、あと評価者の利益相反をなくす、これも当然のことだと思います。 それから、総務省の、内閣に、内閣府というよりも内閣にやる方がいいと思いますね。それで、したがって距離を置かないと評価がきちんとできませんので、私は、各府省はやめて、非常に大きな部隊ですけれども、内閣に各分科会的なものも含めてやって、分担をはっきりさせて評価するというのがいいかと思います。ですから、各府省の非常に木を見て森を見ず的な距離感のない委員会はむしろ解消すべきかと思います。 はい、終わります。
○参考人(山谷清志君) 非常に大事な御指摘をいただきました。客観的な評価ができるかどうかという議論は常に問題になりますが、基本的にはかなり難しい議論ではないかと考えております。二つの面で難しいところがございます。 まず第一に、評価が分かっている人がどれだけこの世の中にいるのかということでございまして、独立行政法人評価と政策評価とどう違うんだと、この議論もままならない状況の中で専門的な知見を持った第三者を集めてどのようにその委員会を運営していくのかということは非常に難しいのではないかと。その点に関しましては、お手元に外部評価の課題というペーパー、これはまだ公表されておりませんですが、草稿段階のでございますが、これを一読していただくと客観的な第三者による評価がいかに難しいものであるのかということが、国の場合でも地方公共団体の場合でもかなり悩んでおるという状況がお分かりいただけると思います。 で、正に利益相反の話もありましたですが、私も国の省庁あるいは都道府県、市町村の外部評価委員会をやっておりますが、非常にこれは大変な作業でございまして、何が大変かというと、時間の拘束が非常にあります。その中で客観的な評価を心掛けておるわけなんですが、これはやはり片手間でやれるような話ではないというのが個人的な印象でございます。 とすれば何が考えられるかといいますと、やはりそれなりの、こんなことを申し上げるとあれなんですが、待遇をしていただくところを内閣府か内閣か若しくは国会につくっていただいてやるなら、それはできると思います。しかし、かなり難しいのではないかというのが本音の議論でございます。 以上でございます。
○藤末健三君 どうもありがとうございます。 あともう一つ、これ山谷先生にお聞きしたいんですけれど、我々も今決算委員会で、評価とそしてその評価されたものを予算にフィードバック掛けると。先生もこの御著書、論文の中でフィードバックのことをおっしゃっていますが、具体的にこの政策評価を予算にフィードバックさせるという、この具体的なイメージをもしよろしければ教えていただけないでしょうか。お願いいたします。
○参考人(山谷清志君) 今、これかなり作業が進んでいると思います。 常々一学者として考えていたのは、評価を予算につなげる場合にかなり難しい問題がある。これは多分皆様方も御存じだと思うんですが、かつてPPBSというものがございまして、それでやろうとしたんですが、結局挫折したという経験がございまして、要するに何が問題なのか。根本的にあるのは、予算の単位と政策評価の単位若しくは独法評価の単位が、評価の単位がイコールではないというところに問題があると、ここのところを財務省を中心にして今研究されていると思います。 ただし、私も実は国家公務員をやった経験がございまして、そのときのイメージでございますが、例えば出張旅費とか人件費とか諸費とかいろんな予算項目がありますが、どれがこの政策とつながっているのかというのがよく分からないと。いろんなところにあるものを集めてきて実際やっている。ですから、旅費が、ここでの旅費がこっちで使われてたとか、この手の話が随分ございます。 恐らく、これをきちんと直すのであれば財政法から改正していただくと。それがまず、ですから、項だとか目とか款とかございますが、これをきちんとやっていただくというのが一つ。それから、地方公共団体にも随分国からお金が流れてますので、その部分もきちんとやっていただく。 とすれば、想定される問題というのは何かといいますと、各府省の会計担当の各課に庶務をやっている人たちの帳面の付け方から、地方公共団体でのお金の使い方から、すべてこれをいじっていかないとできないという膨大な作業が待っていると思います。これをどういうふうに解決するのかなというのが学者としてはいつも不思議だなと考えておりました。 そこのところでございますが、多分全部を予算と評価を連動させるというのは無理なんではないかと。したがって、ある重要な政策、施策に関してはやる、しかしそうではないものにはやらないというふうなことが便宜的に考えられるかもしれませんが、そこから出てくる問題というのはまたありまして、じゃ何が重要なのか、何が重要じゃないのかというのがだれが決めるのかというところがございます。 私、実は前、外務省におりましたが、外務省で非常に重要な政策というのは、例えば日米でも対中外交でも、ひょっとしたら旅費だけというのがございまして、じゃそれを評価とどうつなげるのかというのが非常に難しいというのが外務省の中でも議論がございました。 以上でございます。
○藤末健三君 どうもありがとうございます。
○高野博師君 両先生には貴重な御意見をいただきまして、ありがとうございます。 まず最初に、山谷先生にお伺いしたいと思いますが、今評価の難しいということはよく分かるんですが、法人そのもの、独立行政法人そのものの必要性までの評価というのはなかなか見えてこないというお話でありました。 そこで、ちょっと分かりやすいのはこのODAの表なんですが、その政策レベルあるいはプログラムレベルの評価は外務省の評価活動がやる、それからプロジェクトレベルについてはJICAの評価活動、JBICの評価活動があると。こういう中で、例えば政策レベルの評価については、本当にこのODAの政策、例えば今よく言われる、戦略的な利用をするというようなことをよく言われていますが、その評価というのは非常に難しいと思うんですが。それから、このODAの実施については相手国の評価というのがあるわけですね。そうすると、一方的に日本だけの評価ではこれは分からない、先方の感謝の度合い、評価の度合いもあるわけですから。 そういう評価の仕方だけで、この今の評価のやり方だけでは、例えばJICAの存続そのもの、JBICそのものの必要性があるのかどうかという評価は恐らく出てこないんだと思うんですが、そういう点については先生はどういう評価のあるべきか、評価のあるべき姿というのはどういうふうにお考えでしょうか。
○参考人(山谷清志君) 結論から申し上げますと、JICAのような巨大な組織を独立行政法人にしてコントロールするというのはかなり難しい議論だと考えております。 特にODA、御存じのように、かなり戦略的な、国家戦略とかかわっている部分がございまして、それについて評価をしていただくところは国会以外には存在しないと私は個人的に考えております。したがって、その部分を切り離してJICAの業績あるいは個別の事業を評価して積み上げていって、では何が見えるか。案外見えないのかもしれません。 つまり、御存じのように、独立行政法人というのは、もしこの独立行政法人が非常に効率が悪くてコストが掛かっている場合は別な方法でいいんじゃないかという議論が常に付きまとうんですが、日本の場合、JICA以外にそれでは使えるものがあるかといいますと実はないのではないかというのが個人的な感想でございまして、そうすると、その代替性といいますか、これが駄目だからこっちにというふうなことができない場合は、勢い議論は節約の議論にしか行かないと。そうすると、やはりJICAのような大きな組織、つぶすかつぶさないかという議論をしないままで評価をしていくと、効率、節約、もっとコストを削減しろというふうな議論しかあり得ないと、こういうふうに考えております。
○高野博師君 北沢参考人にお伺いしますが、先生のお話を伺うと、小泉改革、官から民へというような改革そのものは一体どういうことなんだと疑問に思ってしまうんですが、与党にいるから余り言いませんが。この天下りあるいは補助金の問題、基本的に何にも変わってないなという印象なんですね。 そこで、先生が中間法人というのはまやかしだということを、中間じゃなくて民間法人、この民間法人についてもう少し先生の見解をお伺いしたいと思うんですが、もう少しどこに、要するにこれはもう民間法人じゃなくて民営化すべきだということなのか、このままでなければどうしたらいいのか、そこをちょっとお伺いしたいと思います。
○参考人(北沢栄君) 民間法人の中には、まともなというか、いろんな法人がある中で、これはなるほどと思うのもあると思うんですけれども、私が挙げたいのは、特殊法人とか認可法人からすぐに移行した中で相当内容が変わったかと思ってチェックしたんですね。その結果は変わってないというのがあったわけですけれども、これは民間法人化という概念の中で特殊法人のカテゴリーにも認可法人のカテゴリーにも入っていません。したがって、民間法人になったということで問題ないというふうにみなされているんですね。ですから、これは例えば特殊法人に戻しちゃえばいいと思うんですよ、カテゴリーとしては。 例えば、中央労働災害防止協会は補助金も増えているんですよ、委託費の面から見ますと。それから、天下りは変わっていませんから、トップは天下りなんですね。本人たちも言っているんですよ、プラスにもマイナスにもなっていないようなことを言っているんです。つまり、問題点は認めているんですね。にもかかわらず、認可法人が消えて民間法人化になったと言っていますから、このカテゴリーをしっかりして、民間法人化というのはこれでたらめですから、はっきり、株式会社の民営化かあるいは公益法人になるのもありますよね、それははっきりしていますけれども、このカテゴリー自身を認めちゃまずいと思うんですね。 民間法人化というカテゴリーの中で、例えば商工会議所のような場合にはこうだというのはまだ分かるんですけれども、そうじゃなくて、何で民間法人化かというふうに、一応公的関与が少なくなったという非常にあいまいな言い方しているんですけれども実態は変わっていないのがあるということですから、まずこの民間法人化そのものの定義をしっかりさせて分類するということが重要だと思いますね。三十七あるうちの民間法人化は一体、こういう実態があるということならば、もう一回精査してカテゴリー別に分類するということが重要かと思います。
○高野博師君 公益法人等も、今防衛施設庁の問題なんかありまして、特殊法人あるいは独法と同じような天下りの問題あるいは補助金の問題と抱えているわけですが、もう一つは、地方が相当財政赤字抱えているわけですね。地方も同じような法人をたくさん抱えていまして、そこも天下りを相当していて、そして相当の高給取りになっていると。 ここの地方の法人、特殊法人というよりも、何というんでしょうか、地方の様々な法人がありますね、ここはどうやって、これはもう地方議会に任せるしかないのか。その辺をちょっともしお考えあれば教えてください。
○参考人(北沢栄君) 第三セクターが一つ例かと思うんですね。第三セクターの場合には、いわゆる公的なものプラス民間的なもので第三のセクターになっていますけれども、それも国が主導した苫小牧東部のようなところとかいろいろありますけれども、そういうところではやっぱりひとつ実態をはっきりさせて、そして財務の、相当財政悪化しているところありますから、まず情報公開を一斉にさせるというのが重要じゃないですか、国のサイドから見ますと。その情報公開がされていないというのがあれなんですよね、問題の一番大きな点ですよね。 ですから、例えば大阪でやっている第三セクターのこういうのをこういう基準できっちり報告しなさいという形で情報公開の基準をしっかりさすことによって次のネクストステップがはっきり分かるということだと思うんですね。だから、情報公開まずやるということですね、私の考えは。
○高野博師君 終わります。ありがとうございました。
○小林美恵子君 日本共産党の小林美恵子でございます。 今日は両参考人、貴重な御意見をいただきまして、本当にありがとうございます。 私、まず両参考人にお伺いしたいと思います。 独立行政法人の見直しについてでございますけれども、二月十日に政府の行政改革推進本部が行政改革の推進の問題で文書を出されておりますけども、その中に、「独立行政法人の見直し」として、「国の歳出の縮減を図る見地から、その組織及び業務の必要性を厳しく見直す」とあるんですけど、国の歳出の縮減を図るというのがまずあるんですね。もう一つは、「総人件費改革」の中でも、独立行政法人、特殊法人等はということで、百分の五以上の縮減することなどを基本として人件費の縮減等に取り組むというふうにあります。 つまり、私が考えますに、この独立行政法人の見直しをするに当たって、歳出の縮減、人件費の縮減が先ありきではないかというふうにちょっとうかがえるところがあるんですけども、この見直しの進める方向が本当にいいかどうかという点について、両参考人のお考えをまずお聞きしたいと思います。
○参考人(山谷清志君) 正におっしゃるとおりでございまして、人件費を削減するとか経費を削減するという議論は、その独立行政法人が存続するという前提での議論になってしまうと思います。したがって、本来であれば、もうこれは歴史的使命が終わったから要らないのではないか、あるいは政策目的に合わない業務をやっているのでもう廃止していいのではないかという議論は飛んでしまうと、なくなってしまうというのが私の持論でございます。 したがって、本来であれば、その議論はむしろその必要性を認めて存続するというふうな前提をつくっていただいてからしないと、不必要なものもずっと続いてしまうと。昔、官庁でよくやっていたあのシーリングというのが正に全部の予算を生き延びさせる機能を持っていたわけですが、それと同じ結論になってしまうのではないのかというのが私の持論でございます。
○参考人(北沢栄君) 独法の場合に、事業そのものがこういうものであって、これはかつては意義があったけれども今どうなんだとか、そういう幾つかの基準で事業全体を、この森は全体の三分の二ぐらいは機能していない森であるというふうに、そういう判断をするのが政策評価委員ですよね。これがしっかりやっていれば最初にふるい分けができると思うんですね。そういう大きな事業自体を評価するというのがまず必要だと思うんですが、ちっちゃいところの、例えば項目で、人件費を含めてそういう項目でいくと、そっちに足を取られて泥沼化しちゃうというか、うまくいかないということがあると思うんですね。ですから、政策評価委員が本来やっているような視点が政策当局者が同じように持たなきゃいけない視点だと思うんですね。独立行政法人としてこれはやるべきかどうかですよね。存在意義があるかなしか。 存在意義は、じゃどういうふうに測るかというのは幾つかの基準があると。例えば、さっき言った時代の流れの中でもう取り残された、あるいは事業が実際に赤字でもうどうしようもないのもあるんですよね。そういうふうになっているとか、そういう指標を、基準を明確にして、そこで分けちゃえばいいんです、最初に。それがないまますぐ各論に入るから失敗すると僕は思うんですけれどもね。 これは特殊法人論議でいつも思う点ですが、そこであいまいな形で先送りしたり、例えば特殊法人改革の場合には独法化というのをつくったわけですけれども、その道というのが一見良く見えましたけれども、実際にはまたこれが問題を非常に生じているという、そういう私の認識です。
○小林美恵子君 それでは、北沢参考人にあと私三点お伺いしたいと思うんですけれども。 先ほど事業についてその評価が大事だというふうに御指摘をされたと思うんです。それは私も本当に大事だというふうに思うんですけれども、北沢参考人が昨年二月の「世界」の、雑誌ですかね、その中でお書きになっている「静かな暴走」ということで題して論文を書かれているかと思うんですけど、そこでも独立行政法人の廃止の三基準というのが御提言をされているかというふうに思います。既に存在意義を失っている法人でありますとか、また独法に看板を付け替え延命した旧特殊法人でありますとか、本来の事業目的を長期にわたり達成できず確たる見通しが得られない法人とかいうふうに述べられているかと思いますけれども、つまり、こうした基準で例えば廃止にするとかですね。 で、廃止になる法人と廃止には行かない法人、その区別ですね。この区別をする場合、一体何を基準にして、一体どこのどういう機関がその区別を図るべきなのかという点での御意見を一つお伺いしたいと思います。 二点目にお伺いしたいのは、先ほどからも出ておりますけれども、独立行政法人は特殊法人よりも例えば役員報酬が高いとか天下りが比率が高いというふうに指摘もされておられたと思います。特に役員の退職金については、二〇〇三年の閣議決定でも示されているかと思いますけれども、その点で、例えば特殊法人から独法に移っても、役員の退職金は今でも在職の月数で計算されているかと思うんですね。そこがどうかなと私ども思うんですけれども、やっぱり役員報酬の在り方としてその点もしっかり見直さないといけないんじゃないかという点は、御意見はいかがかなと思うんですね。 最後にお伺いしたいんですけれども、北沢参考人は雇用・能力開発機構についても厳しい御指摘をされているかと思うんです。その独法が持っている、管理しているものの中に、私は前回のこの委員会でも取り上げたんですけれども、雇用促進住宅があるんです。その雇用促進住宅といいますのは今全国十四万戸ございまして、三十五万人の方が入居していまして、政府の方はもう当然整理合理化で譲渡、廃止の方向を打ち出しておりまして、既に近々に退去命令がもう出ている方々もいまして、大変住まいの確保という点では深刻な事態になっているわけです。 私は、ここで参考人にお伺いしたいんですけれども、元々私たちとしてはこの雇用・能力開発機構の独法化にも反対した立場なんですけれども、こうした法人の見直し、本来入居者の皆さんの住まいを守るという点からいきまして、こういう見直しというのはどのように考えたらいいかと。本来、住まいを守るという点で、別のところがやっぱり責任を持たないといけないんじゃないかと私なんかは思いますけれども、その点、独法の見直しとかかわって御意見があったら教えていただきたいと思います。
○参考人(北沢栄君) まず最初の一点目の独法に対しての基準ですよね。 この基準で、例えば旧特殊法人の場合に、いろんな法人ありますけど、基本的に過去において大きな失敗している、例えば先ほど出た雇用・能力開発機構の場合には、ずっとあれですよね、雇用促進事業団に始まってやってきましたよね、それからそのほか、住宅団地から今、都市基盤整備公団の特殊法人になって、それから今、都市再生機構ですか、それになっている独法もありますよね。こういういろんな独法の、要するに過去のまず履歴というか、過去こういうことがあったというのをしっかりそこでチェックして、そして現在何やっているかという、そういうことを一個一個やるということは重要ですよね。 それで、その一個一個やる作業というのは既にもうできているんですよ。それがなくなっちゃうの、途中で。できているというのはもう分かっているんですよ。雇用能力促進事業団はどういうふうに、当時名前も変え、特殊法人として衣替えして、また今度独法になったかというのも分かっているわけですね。だけど、実際には、時とともに記憶がなくなったのか、消えちゃっているわけですけれども、それをやっぱり追わなきゃいけないですよね、追わなければいけないわけですよね。 だから、そこのときに責任取ってないでしょう。どこも取ってないですよ。だれも取ってないね。だから、こういうところはもう現在の事業というのは相当疑わしいと考えなきゃいけないと思うんですね。だから、そういう過去のまず実績が、既にある実績を基に委員会できっちり評価していくということでいいと思うんです。 それから、役員報酬の件ですけど、これはまさしく私も同じように思ったんですが、例えば月ごとに一・一五とかね、一月の一五%ですよ、たしか。掛ける月とか、それでいくと、先ほど言った理事に対しては、例えば二年いただけで九百万以上とかそういうふうになりますよね。それで、こういうのが果たして妥当かどうかですね。 ですから、評価委員会はそこで業績勘案すると言ったのが、実際は全部一だったと。全部一だったんですよ。だから、これは府省の評価委員会がちゃんと評価していないということでしょう。全部一ということはあり得ないですよね。だから、そういう意味では、評価機能が非常にあれですね、欠けていると言えると思うんですね。ですから、この点は正に作り直さなきゃいけないと思います。 それから、雇用促進事業団関係の住宅関係は、これは住宅というのを国民負担の面から見てどの程度やるかという問題だと思うんですね。とにかくこれは、お金を出せないとかいうのはないと思うんですね、公的なこととしてやってきた事業はそれなりに。ただ、どの程度出すかという、今こういう財政事情の中でどの程度出すかということでしっかり評価すべきだと思います。 はい、終わります。
○小林美恵子君 ありがとうございます。
○又市征治君 社民党の又市でございます。 今日はお忙しい中をおいでいただいて、貴重な御意見ありがとうございました。 私は、まず北沢参考人にお伺いをしたいと思います。 二点ありまして、一つは、北沢さんが、独立行政法人は特殊法人よりもっと悪い、国民の税金や財産の浪費になっていると繰り返し指摘されておりますけれども、全く同感でございます。その対策の一つとして、評価を総務省に一本化するとも述べられておりますけれども、それでもいささか心もとないんではないかと、こう私は思うんですけれども。私は、評価結果は所管省庁の官僚の個人責任までやっぱり問わねば駄目なんではないのか、個々の独立行政法人ごとに所管省庁側に局長級ぐらいの責任者を定めて経営責任を最後までやっぱり取らせるのも一方策ではないかと、こう思うんですが、この点どうお考えだろうかというのが一つ。 もう一点は、第一次で独法化した機関のほとんどが今回の法案では非公務員型に変えられますね。五年前に公務員型にとどめたのは、政策判断ではなくて、隠された非公務員型のワンステップであって猫だましにすぎないんじゃないかということを私は指摘したことがございます。 非公務員化すれば、みなし公務員規定は残るとしましても、経営陣の自由裁量、営利的経営を今よりもっと認めることでもあるわけでありまして、それはまた、土地、建物、先端研究開発の機材であるとか知的成果といった国民の資産の流出に行き着くおそれも強くなると思うんです。また、御指摘いただいたような高給与の天下りの温存とそのための国費の注入という問題もございます。ひどいのに至っては、二千八百億円を毀損して廃止した独立行政法人の例もあるわけですね。 北沢さんが不要な事業は廃止と、こう言われるその前に、この財産の費消、散逸を食い止めるためにむしろ独立行政法人の再国有化が必要なものもあるんではないのかと、こういう点を、今日は具体例は挙げませんけれども、そういうものもあるんではないかというふうに私は思う独立行政法人がございますが、その点についてはどのようにお考えだろうか。 この二点、北沢さんにお伺いします。 あわせて、次に山谷参考人にお伺いをいたしますが、いただいた資料を見ますと、独立行政法人に対する行政評価について、国立美術館、国立博物館の例を挙げられて、評価委員は政策の論議には介入せず、法人の組織のマネジメントの効率化とサービスの充実、経費削減状況を対象に論議するだけだ、したがって、効率化の議論をするなという批判は独法化を決めた文部科学省、政府に向けるべきだというふうに述べられていると思うんですけれども、しかし、先生が例に挙げられたこのケースというのは、東京芸大の学長でもある平山郁夫さんなど、だれもが認める第一級の文化人で管理の経験もある人たちが独立行政法人化自体について国の文化政策の危機だとして発言をされた、それゆえに社会的影響力も大きかったのではないかと、こう思うわけですけれども、私は、五年前の第一次独法化以来、一瀉千里で政府が画一的にやってきたこと自体に無理があったんではないのかと、こう考えております。 別の例を挙げますと、総務省は今度の国会で独立行政法人消防研究所の解散を実は法案として出しているわけですね。解散とありますけれども、国家機関としての意義を認めて、むしろこれ総務省の中に再統合する、こういう内容なわけで、私はこの再統合は正しいと思います。むしろ、この拙速な独法化そのものが誤りであった実例としてむしろあるんではないのか、こんなふうに思うわけです。 したがって、政策は終わった、今はもう評価の段階だとするのではなくて、評価委員であれ、外部の専門家や、あるいは世論、マスコミであれ、政策、つまり独法化の可否にまでさかのぼって論議をすることはむしろ大変必要なことではないか、こんなふうに私は思うわけですけれども、その点について改めて山谷さんにお聞きをしたいと思います。 以上です。
○参考人(北沢栄君) お答えします。 最初の御質問、御指摘ですけれども、責任を取らせるという、局長それからその上の大臣に、これを通則法に盛り込んでやるというのは賛成ですね。これは、エージェンシー制は、ちょっとそこに簡単に書いておきましたけれども、ちゃんと責任が明記されているのに対して、通則法ではそれがあいまいです。このあいまいなゆえに無責任体制になって、いいとこ取りしちゃう、給料の面とか、そういうのがあると思いますので、ここは立法府としてきっちり通則法を変えるというのが重要かと思います。 それから、二番目の非公務員型にしたなどの問題ですね。そもそも国有化を含めての論議、必要じゃないか。これは、実際にすごく、相当なスピードで独法化しちゃいましたよね。その結果、確かに、造幣局とか国立公文書館なんかはどうするんだという問題は当然出てきているわけですね。ですから、造幣局、これはお金ですから、大丈夫かというのはありますよね。それから、更に今度、年金もやるでしょう、年金。これは相当問題ですよね。それから、郵便貯金、簡保やりますから。だから、これを含めて、独法化でいいのかを含めて、独法化がそもそもいいのかというのがまず前提にあって、それで、独法化されている、今実際に走っているものに対しては、これは今の、決まるまでは今の土俵できっちり評価して、対策を、事業化をどういうふうに、どういう形でやるのかを決めるべきだと思うんですね。 はい、終わります。
○参考人(山谷清志君) 非常に貴重な御指摘でございます。 おっしゃるとおり、独立行政法人という制度を入れた途端にいろんなものが独立行政法人になっていったと。結果として、ある種混乱状況があると思います。 最大の問題は何かと考えますと、やはり各省が自分の中に独立行政法人を抱え込んでいるところがございまして、であるとすれば、それはもう一度、では各省の行政の責任の及ぶ範囲の中にもう一回戻すと、消防研究所もおっしゃいましたが、そのとおりだと思います。ただし、先ほどから繰り返していますが、もう既に政策的にはこれはもう歴史的な使命が終わったのではないかとか、あるいは別に公的な機関でやる必要がないのではないかというふうなものも多々あると思います。そこのところの仕分をもう一度議論し直す、その機会が必要なのではないかというのが、私考えております。 今の独立行政法人の評価の仕組みというのは、いろんなイメージを持たれていると思いますが、実は独立行政法人通則法というあの法律の中に規定されている、その視点で評価をせざるを得ないというのが法の趣旨でございますので、正に国立美術館とか国立博物館の議論のときにいろんな偉い文化人の方々からお手紙をいただきますが、あれはちょっと的外れではないかなという感じでおります。 というのは、独立行政法人を評価する視点はもう既に決まってますので、文化的に日本の財産として非常に大事だという議論をされても、それは独立行政法人の評価の議論にはならなくて、むしろ政策判断になろうかと思います。とすれば、それを議論していただくのはここの場所でやっていただくというほかはございません。 以上でございます。
○又市征治君 ありがとうございました。 終わります。
○委員長(中島眞人君) 以上で各会派の質疑が一巡いたしましたので、これより正午までを目途に自由質疑を行います。 質疑のある方は挙手の上、指名を受けてから御発言願います。直嶋正行君。
○直嶋正行君 民主党・新緑風会の直嶋でございます。 今日は、お二人の先生、本当にありがとうございました。 それで、これまでの各委員の方々とお二人の先生とのやり取りを私もお聞きしまして、率直にお伺いしたいんですが、この独立行政法人という制度そのものですね。これはたしか、国がやらなければいけない業務ではあるけれども自らやる必要のないものをたしか独立行政法人という形で切り出したといいますか、整理してそこに担わせると、こういう区分で、例えば行政改革であるとかあるいは特殊法人改革、特に議論されたのは、特殊法人改革との関連でこの独立行政法人化というのは議論されたと思うんですが、今改めて四年ぐらいたって実態を見ると、果たしてこのやり方が正しかったのかどうかと、大局的に考えたときに、私は率直に言って疑問を持たざるを得ないんじゃないかなと。 例えば、特殊法人改革も幾つか独法化されていますけれども、特殊法人のころに言われた、指摘された問題点がそのままそっくり現在も残っていて、なおかつ国会とか国民からは見えづらいといいますか、見えないものになってしまっているんじゃないかなと、こういうふうに思わざるを得ないんでありますが。もちろん中には意義があったものも幾つかあるかもしれませんが、全体として見たときに、私は、それこそ政策判断だと思うんですが、それをしなければいけないんじゃないかなというふうに思うんですけれども、この点に関して、お二人の先生から率直なところをお聞かせいただければというふうに思います。
○参考人(山谷清志君) 今の御質問、正におっしゃるとおりでございまして、考える方法としては一つございます。 それは何かといいますと、各大臣が独立行政法人に示す中期目標を、これを政策評価の対象とすると。で、各省ごとにやるだけではなくて、まず総務省のあの評価委員会も評価の評価をやりますし、若しくはやっぱり国会でもそれを見ていただくと、これをきちんとやればかなりコントロールは利くのではないかなと思います。 今現状はどうなっているか。実は中期目標を政策評価の対象にしているとはどうも思えない状況がございまして、そうすると、大臣が中期目標を独立行政法人に示した、それを細かく割っていって通信簿のようなものを付けまして、A、B、Cとかマル、バツ、三角とかやっていくわけなんですが、結局そこの中で細かくやっていく中に政策的に何を考えていたのかということが全部消えてしまうわけです。それを毎年毎年出して、それについてこの程度達成しました、あの程度達成しましたという数字を出され、中期目標期間が終わったときに、その三年ないし五年の業務実績はこうでした、はい、それでは存続しますというふうな議論になりかねない。また、実際そうなっていると思います。 したがって、やはりもう一度、中期目標、この中期目標が正しかったのかどうかまで含めて再審査といいますか、そこまでやらないといけないのではないかと。しかも、それを、例えば各府省がやったものを総務省ということであれば、また先ほど申し上げたように横並びの官庁ですので、実はこれはけんかになりませんので、もう一段高いところから見ていただくというふうな仕組みを考えられなければいけないのではないかと思っております。 以上でございます。
○参考人(北沢栄君) 今の御指摘は相当基本的な指摘かと思います。 それで、独法制度そのものが実際に改革にとっていいという、そういう確信が国民の間に芽生えてこないと思うんですね、今の現状は。ですから、例えば無責任でやっているから余り変わんないんじゃないか。唯一変わっているのは、情報公開は進んでいると、特殊法人に対して。これは間違いなく進んでいますね。非常に特殊法人のときは訳分かんない、会計制度だけじゃなくて、全体に霧が掛かったのがよく分かるようになった。これはすごく進んでいるんですね。これはいいんですけど、何もかも独法化しているんでしょう、年金もそうだし、これ一体どういうつもりだと。ですから、実態はかえって見えにくく、かつ独法化すりゃいいという話になんないよというふうになりますよね。 ですから、組み直しですよ、こういうふうにやるべきであるという。例えば一つの案として、独法化する意味は、例えば旧特殊法人、それから国の実施事業、これをこうやると公的サービスはこうなります、財政的にはこう負担が軽くなりますということが見えてくればいいですよね。 ところが、どうですか。財政的にはむしろあれでしょう、変わってないでしょう。天下りだけじゃなくて、財政的に変わってないですよね。先ほど天下りの点で言ったのは、国民負担的に見ると要するに大きくなっているということを言いたかったんですけど、要するに、天下りが多いということは、そこの人件費は全部補助金、国民の金から出ていますから、それだけじゃなくて、天下りが多いことによって自由な民間型の活動に阻害が起こるということも言えますよね。 だから、その意味では天下りの問題も重要になってくるんですけど、そういういろんな基準をもう一回はっきりベースに、大きなベースに出して、独法制度そのものを政府に、政府は一体じゃどういうふうな方向でやるのかというのをきっちり出させるという、出してもらうというのが重要ですよね。それから、それに対して知恵を出すというのが重要ですよね。何せ、特殊法人がなくなった、今度独法だと、また独法に問題がというのが現状じゃないでしょうかね。これじゃしようがないですものね。 ですから、確かに評価というのは大きい問題ですけど、評価以前に独法自体何もかも、要するにはっきり言ってあれですよね、公的ごみためって呼んだ人がいますけど、どんどん入れちゃっている。それはすごく問題だと思うんですよね。だから、イギリスの場合のエージェンシーというのは、これかなりはっきりしていますから、それから責任制がはっきりしていますからね、それの大きなもう一度原点に立った組み立て直しというのが必要かと思います。 はい、終わります。
○委員長(中島眞人君) 松井孝治君。
○松井孝治君 両先生、ありがとうございました。 民主党・新緑風会の松井孝治でございます。 非常に本質的な御議論をいただいたと思うんですが、特に私にとって興味深かったのは、やはり独立行政法人単体の評価ということが、まあそれは意味はありますけれども、それを多層的に各省庁と総務省でやっていても、事業官庁でもある総務省がまたやっていてもやや形式論に流れていて、その根っこにある政策論議と独立行政法人のガバナンスの議論とが全くごっちゃになっていると。 例えば、雇用・能力開発機構の議論をすれば、雇用・能力開発機構独自の問題なのか、それは厚生労働省の雇用政策、あるいは雇用保険特会、あるいは特に三事業との関係を議論しないで雇用・能力開発機構の議論だけしていてもしようがないし、場合によっては雇用・能力開発機構のみならず、その周辺にある社団、財団法人、あるいは更にそのファミリー企業というようなツールを使って厚生労働省が行っている労働政策の在り方自身が適切なのかどうかという議論なしに雇用・能力開発機構のみに問題を転嫁してもまあやむを得ない。例えば具体的に言うとそういう議論だと理解をいたしました。 そういう意味では、私は、そこを議論するとしたら、それは内閣の中にしかるべき集中的な政策評価部局をつくるというのも一案ですけれども、しょせんそれは今の総務省の行政評価局の、多少それを改善したものにすぎないんで、やはり集中的に、例えば独立行政法人や特殊法人やあるいは公益法人を使ってその省庁がどういう政策目標を実現しようとしていて、それが本当に意味があるのかどうかという議論をするとしたら、それは国会が、あるいは国会関連組織がやるしかないのかなと。 そういう意味では、私どもは以前から、例えば政策評価を行うような行政監視院のようなものをつくるとか、そこがきちんと霞が関とは違う視点で調査をした上で、例えば決算委員会なら決算委員会が、今の審議のやり方も全面的に変えて、もっと分科会みたいなものをつくって、集中的、継続的に、例えば雇用・能力開発機構やその他の団体を用いた厚生労働省の今の雇用政策あるいは人的資源開発についての政策が、それが本当にいいのかどうかという議論を私は国会が責任を持ってやるべきだと。正にその辺りに参議院の役割が本来はあるんではないかと考えているんですが、今私が申し上げたようなことについて、もし御感想とか御意見があれば両参考人からいただきたいと思います。
○参考人(北沢栄君) 正に御指摘のとおり、例えば雇用保険三事業はどうあるべきか、ここに、事業そのものが必要かどうかという、そこに絡んできますよね。そうすると、この実行主体である雇用・能力開発機構云々の以前の話ですものね。で、この雇用保険三事業というのは、実際必要性が疑われる問題を起こしているんですね。ですから、こういう事業、国の事業としてどこまで必要かと。やる場合には、国民負担が伴いますから、どの程度どういう形でやらせるかとか、そういうふうな議論を、これは正に国会で、議会でしっかりやる必要があると思うんですね。
○参考人(山谷清志君) 非常に重要な御指摘で、正に私も考えていることでございます。 少しイメージしていただきたいのは、非常に抽象的な議論なんですが、文化行政とか教育行政とか労働行政ということ、つまりこれは全部行政という言葉でつながっているわけです。この場合、その行政の見直しというこの話を、独立行政法人と、つまり文化系の独立行政法人とか医療系の独立行政法人とか労働系の独立行政法人にしました。その場合は、独立行政法人の観点で見ていくと、これは独立行政法人通則法の中に決められている観点でそれを淡々とやっていくという話なんですが、これをやってきた結果として抜けたものがあると。それは何かといいますと、やはり文化政策が抜けたり教育政策が抜けたり労働政策が抜けると。 では、政策をコントロールするのはだれなのか。それは、先ほどから何回も繰り返していますが、国会でございます。ですから、ここのところが抜けているために、非常に細かな、言葉は悪いんですが、非常にどうでもいいような枝葉の議論でその独立行政法人の評価の仕組みが終始していて、国民からは一体何を言いたいのか、何なのかよく分からない。しかし、他方で目に見えるのは、独立行政法人の中に幾つかモラルハザード的なものがございまして、その部分が目に付くと。新聞やマスコミはそれをひたすら書き続けるわけです。正にそこのところがかなり議論の本筋が見えなくなってどうでもいい話に行っているもう一つの原因だと、こういうふうに考えております。 ですから、もう一度同じことを繰り返しますが、多分、行政監視委員会とかそういうところがきちんと見ていただくと、政策的なコントロールは利くのではないかというふうに期待をいたしております。 以上でございます。
○松井孝治君 ありがとうございました。
○委員長(中島眞人君) 高野博師君。
○高野博師君 済みません、一つだけお伺いしたいんですが、この特殊法人あるいは独立行政法人、これがもっと効率的に機能すれば全体として日本の経済社会の活性化に大きく役に立つんだろうと思うんですが、山谷先生が先ほどおっしゃっていた、法人の中には歴史的な使命が終わったものもある、必要性がないものもあると、ここの部分について、その仕分の問題ですが、客観的な判断基準というか、それはもう廃止すべきだ、民営化すべきだ、必要ないというところの評価そのもの、これはやっぱり国会しかやるところはないんでしょうか。それ何か客観的な基準というのはあるんでしょうか。お伺いします。
○参考人(山谷清志君) 客観的な基準としては、一つ考えられるのは設立の時期でございます。設立、いつ設立したかですね。独立行政法人になった以前の特殊法人その他いろいろな形態がございますが、例えば昭和三十四年とかですね、あったものは、当然のことながらちょっと見直してみる必要はあろうかと思います。そのときの設立の経緯は一体何だったのか、さて今ではというふうな議論は、これはすべての独法に適合できる客観的な基準だろうと考えております。
○参考人(北沢栄君) 今問題を調べようとすると、大きな問題のときには国会で特別委員会みたいなのが設置できますよね。いろんな委員会ありますので、国会できっちり独法のあれをやるというのは非常に重要なことだと思います。 廃止基準については、私はこれは、個々に適用してそれを特定していく作業は残りますけれども、国家機関として既に存在意義を失っている法人、時代を経てかつての役割を終えている非常に古い法人、あるいは民間や地方自治体でも同様の業務を実施している法人。 二番目に、官業の破綻で廃止が決まったはずなのに看板付け替えて生き延びている旧特殊法人がありますよね。先ほど何回か出ている雇用・能力開発機構なんかがその例ですけど、そういう法人ですね。 それから三番目に、本来の事業目的を長期にわたり達成できないで経営の確たる見通しが得られない法人。これは、実際に農業大学校がそうでしたね。農業大学校は、もう定員割れが大きくて赤字で、その分公的な資金を投入したんですが、これは統合という形で今回処理されています。 はい、終わります。
○高野博師君 ありがとうございました。
○委員長(中島眞人君) 他に御発言もないようですから、これをもちまして参考人に対する質疑を終了いたします。 両参考人に一言お礼のごあいさつを申し上げます。 本日は、長時間にわたり大変貴重な御意見をお述べいただきまして、誠にありがとうございました。委員会を代表いたしまして厚く御礼を申し上げます。 本日の審査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午前十一時五十三分散会