外交防衛委員会 第22号
- 発言数
- 152 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2006/06/13
会議録
○委員長(舛添要一君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る一日、岩本司君及び澤雄二君が委員を辞任され、その補欠として白眞勲君及び高野博師君がそれぞれ選任されました。 ─────────────
○委員長(舛添要一君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(舛添要一君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に高野博師君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(舛添要一君) 政府参考人の出席要求に関する件及び参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に、政府参考人として、理事会協議のとおり、内閣法制局第一部長梶田信一郎君外十一名の出席を求め、その説明を聴取することとし、また、参考人として財団法人日本国際協力システム専務理事櫻田幸久君の出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(舛添要一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(舛添要一君) 外交、防衛等に関する調査を議題といたします。 会議を始めます前に、会期末に至っておりますけれども、自民党側の出席が極めて少ない。緊張感が足りません。至急事務局の方で直ちに委員会に出席するように要請してください。 最後まで緊張感を持って参議院らしい外交、防衛の議論をいたしたいと思います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○小泉昭男君 それでは早速質疑に入りたいと思いますが、麻生大臣、お伺い申し上げたいと思いますけれども、ドミニカ移民訴訟について伺いたいと思います。 先日の報道では、首相が国の非を認めるという、こういうタイトルで報道がありました。東京地裁の判決で、結果的に言えば国が勝訴だが国として反省すべき点は多いと、総理はこう申し上げたわけでありまして、移住者の御苦労を考え今後ともしっかり対応をしなければいけないとも強調されたわけであります。 この点について、麻生外務大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 今御指摘のありましたとおりに、国側の勝訴という形にはなりました。しかし、これは小泉先生御存じのように、この勝訴になりました背景として、法律用語で言えば、除斥期間の経過により原告側の、請求している側の、原告側の請求権が消滅しておる、普通の言葉で言えば時効になっておるというのがその主な理由です。 したがって、私どもとしては、これはかなり厳しい指摘があったところだというように思って重く受け止めております。この認識の下に、長年にわたりまして移住しておられた方々の御苦労に十分配慮して、これはしっかりした対応策をする必要があるのではないかということで指示をいたしております。 外務省としても、これは信頼関係を構築しないとどうにもなりませんので、その上で今後、移住者の方々と十分に相談をしていかねばならぬ、勝ったとはいえ、していかねばならぬと思っておりますので、やっぱりこういった方々の御苦労というものが次の世代へ誇りを持って受け継いでいかれるということは、これは日本社会全体にとって大きな利益に資する、そういったことを基本として検討してまいりたいと思っております。
○小泉昭男君 大臣がおっしゃったように、除斥期間二十年、これは余りにも時間的にいえば短い感じがいたしました。 最高裁の判決で、一九九八年、予防接種の訴訟で著しく正義、公平に反する場合には適用しないと、こういう判断を示した経緯もございまして、聞くところによりますと、もう十六人もその方々の中ではお亡くなりになっているということでありますし、原告の方々のお年も大分高齢を増しているということでありますので、こういう一九九八年の最高裁のこういう事例も踏まえて救済措置をしっかりとってあげないと、これから日本は世界に羽ばたくといっても、世界に出て行っている方々、こういう方々がしっかりと安心して活動できるような環境をつくるのも国の責任ではなかろうかな、こういうように思いますので、この点についてしっかりと対応方をお願いをしていきたいと、こういうように思います。 私は、友人がアルゼンチンに農業移住しておりまして、横浜の桟橋から「ぶらじる丸」でアルゼンチンへ行きました。そのときに、高校を卒業してすぐであったわけでありますけれども、向こうに行っても二年半研修に入らないと国籍もらえないと、こういうところでありましたけれども、行くときにはハチを一群、それにみつを持って、ミツバチを向こうでやりたいと、こういう夢を持って行ったんですが、当然のことながら、行くには船の中で何があるか分からない、大事なものは全部ドラム缶に入れて溶接してふたの開かないようにして行ったという、こういう話も後で聞きました。その友達は幸いにも、幸か不幸か、同じ山形の同県人の入植されていた方が御主人が亡くなられてそこに養子に入られて、半年後、半年で向こうの大農場主になったわけでありまして、その結果、今アルゼンチンでは、日本で十二万群ぐらいあるというハチの数よりも持っているという情報でありまして、大成功したんです。 しかし、現地に行って、ドイツ人の村と日本人の村が交互に入っている、そういう中で物すごい苦労したという話聞きました。八年目に日本に戻ってきましたけれども、その苦労話を聞いて、入植をしたが失敗した方々が日本に戻れないでそのまんま大変厳しい生活を強いられている、こういう話も聞きまして、これは今回のドミニカに比べればという話にもなりかねませんけれども、海外に大分日本から農業移住にかかわらず経済的な、経済活動で移住されている方が多いわけでございますので、これからしっかりとこの対応方をしておかないと、日本人が安心して活動できないばかりではなく、日本のセキュリティーというものも絡んでくる問題でございますので、外務省としてしっかり鋭意努力をいただきたい、こういうふうに思います。 もう一点、その方向についてのお考えを伺っておきます。
○国務大臣(麻生太郎君) 基本的には、今、小泉先生おっしゃられたように、私もブラジルに一年ぐらい住んでいましたんで、マナウスやら何やら随分、かなりサンパウロとかリオデジャネイロというような大都市部じゃないところ、いろいろ行ったことがあります。そこで成功している人、成功していない人、これはもう当然のこととして、与えられた土地が良かった、悪かった、いろいろ条件によって差が付いたりしているのは、もうそれは事実です。これは競争しているんだからやむを得ぬとは思いますけれども、ただ、基本的な条件というのが全く違っていたりなんかするというのはそれはちょっと公平さを欠くのではないか等々いろんな基準の作り方がいろいろありますんで。 ただ、私どもとしては、これは出て行かれた方々がひとしく成功していただくにこしたことはないんであって、そういった方々にできるだけ支援ということのできる範囲はやっていく、当然のことだと思いますんで、日本としても、その当時できなかったこと、今ならできること、いろいろあろうと思いますけれども、基本的には皆、日本国からいろいろ夢を持って出て行かれた方々の成功というのは日本にとっても大きな国益になってまいりますので、私どもとしては、支援をするというのに関しましては、私どもとして今後とも積極的に支援をしてまいりたいと考えております。
○小泉昭男君 大変な期間が過ぎてしまった問題でございますけれども、除斥期間も含めて、再度何か国としてできること、鋭意努力をいただきたい、強くお願い申し上げておきたいと思います。 それでは、次の質問をさしていただきますが、昨日、麻生大臣、横須賀市に出向かれたということを聞きました。大変御苦労さまでございました。内容については新聞報道でも拝見しましたけれども、大変に真摯な態度でのお話が進んだようでありまして、私としては一歩二歩前進の話だったのかなというようにとらえておりますが、この点についてお考えを伺っておきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 御存じのように、横須賀市に今、原子力空母の寄港の件で前々から話がされております。したがいまして、蒲谷市長に対していろいろこれまでも何回か会合、蒲谷市長と何回かお目に掛かったことがあります。そのときに、米原子力艦というものの安全性というものと、それから、もし何か起きたときの防災の訓練等々に関する要請などがあっておりました。 それに対して、政府代表として答えを申し上げるべき時期に来ておると思いましたので、政府としてこれまでの話、御要請を受けて、今まで防災訓練というのは、御存じだと思いますが、原子力艦というのは、空母に限らず潜水艦いろいろありますが、これまで事故が起きたことは、百何十回、一回もそういったことはありません。したがって、訓練はこれまで行われたことはないんですが、それでも、もしかしたらということは、これは住民の不安というものを考えれば防災訓練をしておくというのは市民感情としては当然ではないかということでアメリカ側に申し入れて、防災訓練はするという話までアメリカと話が終わっておりますので、その点を申し上げたのが一点。 もう一点は、アメリカはこの後、蒲谷市長からは、この後の空母につきましてはJFK、いわゆる通常型空母のJFKをというお話があっておりましたが、JFKは近々これは廃艦になる予定と決まりました。したがいまして、通常型空母というものの、今あるキティーホークというのは通常型の空母ですが、この通常型空母の後任艦となりますのには、これは今と同じようなJFKという空母が来ることはありませんと。間違いなくこの後は、アメリカは全艦、原子力空母に替わりますものですから、原子力空母に替わるということを改めて蒲谷市長にお伝えをしたということであって、市長はそれに対して検討します、よく検討するという反応をいただいたところです。
○小泉昭男君 大変な、将来にわたる問題でありますので、お互いにこういう訓練をしていこうという、こういう方向になってきたことは好ましいことだと思いますが、この十四日に市議会の全員協議会があるようでありまして、そこで市長がどういうふうな発言をされるのか。私は前向きな発言が出るんではなかろうかと、こういうふうに期待をいたしておりますので、また今後ともに鋭意御努力をいただきたい、こういうふうにお願い申し上げておきたいと思います。 次に、ODAについて、また麻生大臣、お伺いしたいと思いますが、中国に対するODA、これはまあ北京オリンピック前までに新規供与を円満終了する、こういう共通認識だという、こういうことを伺っておりますけれども、今後について、私は、さらに、今現在の見通しでいきますと償還額が、一千億を超えるような償還額をもう予定されておりますので、私は円借款というのはこれからも進めていくべきじゃないかなと、こういうふうに思っておりますが、この点について端的に御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 円借款のまず前半の部分につきましては、二〇〇五年度の対中円借款というものにつきましては、私どもいろいろ御意見を党内でもございました。そういうのを受けまして、日中間の関係等々を総合的に勘案をして経済協力会議におきまして凍結されておりました、経済協力会議じゃない、政府として凍結をしておりましたというのは事実であります。 しかし、御存じのように、二〇〇八年の北京オリンピックの前までにはすべての新規供与は円満終了ということが日中間の共通認識としてございましたので、それに基づいて私どもは今後どうしていくかというのが今話題、話題というか、今問題点であります。 今回は、過日の日中外相会談、またその前の三月の十四日の全人代が終わった後の温家宝首相の記者会見、三月三十一日の日本中国友好七団体の前での胡錦濤演説の前半の部分等々の内容から分析して、私どもは中国の対応には明らかな変化が見られるということから、今回はこの円借について七百五十億円で再開をするということを決めております。 今後についてはどうするかというところでありますが、明らかに中国の経済的なものは伸びてきておりますんで、私どもとしてその伸ばしていかれる部分が、少なくとも環境とか水とか、いろいろな意味で地球環境の影響する問題やら、また私どもに直接、空気やら何やら、横浜は余り関係ないかもしれませんけれども、北九州は黄砂というのは春ごろになると結構騒ぎでしてね、これは。ゴルフ場のボールが見えなくなるぐらいの騒ぎですから。結構、日によって、風の向きによってはえらいことになりますんで、これちょっと、正直、私どもにとっちゃ重要、重大な話ですから。 そういった意味では、こういったものに基本的にやっていこうとか、いろんな考え方はあろうかと思いますけれども、お互い日中共益、共通する利益に基づいて、日中共益の観点に立ってこの種のものが考えられるべきところはあるのではないか、さように思っております。
○小泉昭男君 是非、外交と防衛というのは表裏一体だと思いますので、是非御努力を続けていただきたい、このように思います。 それでは次に、額賀長官、お伺いさせていただきます。 先日、土曜日、NHK、御苦労さまでございました。七時半から十時半まで、本当に皆さんの意見に真摯に答えられて大変な御苦労をいただいたなと、こういうふうに思いますが、その中で、私は幾つかの、三問あったと思うんですが、携帯電話で参加できる投票がありました。私、額賀長官と二つ目までは同じ答えでありましたけれども、最後のところで、外交にするのか米国との同盟にするのかという部分が悩みまして、外交の方に投じてしまったんですが、外交と防衛は表裏一体だと先ほど申し上げましたけれども、この番組の中で、国民が少し基地問題について理解を深めていただける流れになっていけばいいかなと、こういうふうに期待をして見ておりました。 その中で、長官が言われたことの一つ一つ、これは大変大きなものでありまして、日本の政治の選択は間違っていなかった、こういうお言葉もありました。民主主義の在り方に自信を持つべきだというお言葉もありました。近隣諸国が互いに発展することが互いの国の国益でもあると、外交努力だけでは解決できない事態になった場合には同盟国との連携や自主防衛もというふうな内容のお話もありました。 この中で、額賀長官が大変前向きに皆さんの質問にお答えになっていた。その結果として、長官、私は、これから先にどんどんどんどんいろんなものが出ていくと思うんですが、御理解いただくためには、やはり地域で、例えばアメリカ軍がいることによっての問題と併せて、自衛隊がどういうふうに評価されていくか、これにもつながっていくんじゃないかなと、こういうふうに思います。 話は少し方向が変わりますが、神奈川県に、相模原補給廠に普通科連隊の配備計画が過去にあったようでありまして、この配備計画がなくなったとも伺っておりまして、神奈川県に限らず、この地域は地震も想定されておる地域でありますので、この普通科連隊に代わる何かお考えがあるのかどうか、この辺のところも伺っておきたいと思います。
○国務大臣(額賀福志郎君) 普通科連隊については、一時、神奈川県は大都市でありますし、人口密集地帯でありますし、小泉先生おっしゃるように、地震の発生の可能性が取りざたされているということ等も考えまして、一応配置も考えたわけでありますけれども、この米軍再編に伴って、地元の皆さん方の要望の一つは、やっぱり相模原補給廠等の土地の返還を是非お願いしたいという負担の軽減は強い要望でありました。そういうところで、我々は自衛隊の普通科連隊が土地を使うというよりも、地元の皆さん方に還元をしていくことがいいのではないかということが一つありました。 また、同時に、地震対策等々については、元々東海地震、南関東地震については、自衛隊はそれぞれの状況に応じてきっちりと対処、対策を取っておりまして、そういう心配は要らないのではないかという思いもありました。 それから、相模原補給廠については、米軍再編に伴って十数ヘクタールの土地が返還されると同時に、共同補給廠については災害時に共同使用ができるという形にもなっておりますので、返還されない土地でも、そういうように地元の安全対策、災害対策のためにも窓口が開かれるというようなこともありまして、私どもは、普通科連隊については今は考えておらないわけであります。もちろん、その代わりに、そういう地震が起こったときはしっかりと地域住民の皆さん方に心配がないように、しっかりとした形を整えておるわけでございます。 例えば、南関東のことだと思いますが、関東震災時には部隊の派遣規模として、陸上自衛隊約七万人、海上自衛隊、艦艇など約六十隻、航空機約五十機、航空自衛隊、輸送機約四十機、救難機約二十五機、偵察機約十機、そういうように地震の深化に応じて、程度に応じて、自衛隊は地域住民の安全確保のためにしっかりとした対応措置をとろうとしているということを国民の皆さん方にも知っていただきたいというふうに思っております。
○小泉昭男君 ありがとうございました。終わります。
○犬塚直史君 今日は、ODAを使った武器供与についての質問をさしていただきたいと思いますが、まずは本題に入る前に、昨日の新聞記事、これは大手新聞の一面トップの記事なんですが、「対インドネシアODA」、非常に大きいですね、「「不透明」入札やり直し」と、津波復興、相手国の指摘でやり直したというような、これは一面なんですけど、そして社会面にも、再入札に疑問の声と、現地企業、技術力に不安というような記事が大きく載っております。 まずは事実確認からさしていただきたいんですが、このような事実があったんでしょうか。
○政府参考人(佐藤重和君) お答えを申し上げます。 このインドネシアのODAのこの入札手続についての御指摘の記事でございますが、このインドネシアのスマトラ沖の被害につきまして、いろいろな物資の供与、あるいは事業の実施ということが行われてきているわけでございます。全体として着実に支援が行われているということで、インドネシア政府側の当局者からは、全体として緊密な協議が行われて事業が迅速に行われているという評価を得ているわけでございます。 この御指摘の記事に触れられております道路復旧工事につきましては、インドネシア政府側の担当機関、これは公共事業省でございますが、この公共事業省が言わば施主でございます。その公共事業省と、それから調達代理機関になっております日本国際協力システム、JICSとの間で、入札の評価方法や結果について、いったん入札を行ったものの、その評価について協議を行って、その評価方法について若干意見の違いがありということで、施主側の意向、インドネシア側の意向で再入札が実施をされたということがございます。 そういう意味では、この記事に出ておりますような再入札が行われたことは、そういうことがございますということでございます。
○犬塚直史君 今お答えいただいた趣旨は、今日の民主党の朝の外交防衛の部門会議でも外務省の名前で一枚紙でいただいているんですが、このような趣旨だと思うんですが、今のお話聞きますと、この新聞報道にあるような、手続が不透明とインドネシア政府に指摘されたと、このような指摘はなかったというふうに聞こえるんですけれども、それでよろしいんでしょうか。
○政府参考人(佐藤重和君) そのとおりでございまして、今も私の方から御説明を申し上げましたが、今回の入札のやり直しということについては先ほど申し上げましたが、評価の仕方、入札されたものに対する技術評価、それについてインドネシア側と、公共事業省との間でここは若干見解の相違があったということで、両者が協議を行って全体として入札というものをやり直そうということになったということでございます。
○犬塚直史君 不透明というインドネシア政府の指摘はなかったということですね。──いや、いいです。同じ確認を、実は昨日の問取りのときにも担当の方が、不透明という指摘はなかったというふうに聞きました。今それを確認さしていただいたんですが。 じゃ、不透明という指摘がなかったとすれば一体何を指摘されたのか、具体的に教えてください。
○政府参考人(佐藤重和君) お答えをいたします。 先ほどのお答えを申し上げたところではございますけれども、まず、入札を行って幾つかの企業から応札があったと。その応札書類についてJICSの方で技術評価ということを行っております。それで、その技術評価についてはこうですということ、これは施主側に当然報告をして了承を得る必要があるわけでございますが、その際にインドネシア側と、公共事業省とそこは意見が違ったということで、それはちょっとその技術評価は自分は同意をできないということで、それを両者間で協議をした結果、その入札というものを両者、応札について入札条件を満たしていないという判断に至るということにするということで、入札をやり直そうということになったというのが具体的な経緯でございます。
○犬塚直史君 もう一度聞きます。 不透明という指摘を受けて入札のやり直しを行ったのではなくて、意見の違いがあったので入札のやり直しを行ったんだと。イエスかノーかでお答えください。
○政府参考人(佐藤重和君) 御指摘の、そのとおりでございます。
○犬塚直史君 これは、私の手元に八月の三十一日付け、これは、この新聞記事にも出ておりますインドネシア公共事業省次官が公に海保誠治さん、これはJICSの現地の事務局長の人に送った書簡があるんですね。これは不透明だという指摘しているんですよ。不透明だという指摘をここではっきりとしております。 これは何と言っているかというと、クリアではないと。これは不透明ということですね。クリアじゃないと、はっきり第一番目でクリアじゃないと。そして、あわせて、この公共事業省との間でも連絡協議がなかったと、不透明であると、不透明だということをこれはっきり言っているんですね。 別にこれは怪文書でも秘密文書でも何でもないんです。この文書はだれに送られたかというと、JICSの現地の事務局長の海保誠治さん、そしてその上役になると思うんですが、長谷川庄司さんという方にCC、同時に公共事業省の大臣にも送られていると。インドネシアの関係の方にも更に二か所送られていて、最終的にファイルをしていると。 これはあくまでも公の文書ですから、最後はシールも付いているわけですね。秘密文書でも何でもないんですよ。こういう文書ではっきりと不透明だということを言っているにもかかわらず、外務省は何で不透明じゃないと言うんですか。こういうのを隠ぺいと言うんじゃないですか。
○政府参考人(佐藤重和君) 御指摘のそのレターでございますが、二〇〇五年の八月の公共事業省の次官からJICSあてに出されたレターだと承知をいたしておりますが、その中で先生御指摘のところ、正にクリアでないというお話でございますが、その点について、私の承知する限りでございますが、このレターのその趣旨は、JICSの施工監理コンサルタントの行っているその評価基準、評価基準についてクリアでないということ、そういうことを指摘をしているというふうにそのレターの中では記されているということでございます。その評価基準についてクリアでない、それが不透明という、多分先生御指摘になったのは、いろんなその手続や何かが何か不透明だという御指摘で言われたのかなと思ったんですが、このレターの趣旨は、その評価基準についてクリアでないと、その評価基準についての認識の違いということだというふうに私どもは理解をいたしております。
○犬塚直史君 今議題になっているのは、この公共事業を発注するに当たっての入札のやり直しということなんですね。入札をどうやって、どの会社に落とすかということについてはこれ評価基準というものをしっかりと考えなきゃいけないと。その評価基準が不透明だと言われているんですよ。これは不透明ということじゃないんですか。
○政府参考人(佐藤重和君) 私ども、そこのところ不透明というか、私どもは、その評価基準、クリアでなかった、先方が言っていることはその評価基準が不明確であったと、自分たちの考えているところに照らしてその基準というものがはっきりしていなかったということで言われているのだと、このレターについてですね、そういうふうに理解をしております。
○犬塚直史君 クリアではないという非常にあいまいな表現がまず第一に来ております。これは総論ですけど、それでその前段として、JICSが雇ったコンサルタントが使っている評価基準が一定していない、コンシスタントではないということが書いてあるんですね。第二番目として書いてあるのが、この評価基準が事前に決められたものではないと。一定していない上に、事前に決められていないような評価基準で応札企業を決めていくということが指摘されているんですけど、これを不透明と言うんじゃないんですか。
○政府参考人(佐藤重和君) そこの具体的なその評価基準について、私もその一字一句必ずしも見たわけではございませんけれども、このレター、それからJICSとのやり取りというものを承知する限りは、その評価基準の作り方、あるいはその具体的な記載の仕方、それからその判断の、その応札したものに対する判断、それについて、JICS側と公共事業省側とではそこは見解の相違があったということだというふうに理解をしております。
○犬塚直史君 これは見解の相違ではないですね。見解の相違という表現をされるけれども、明らかにこれは不透明だという指摘、ノット・クリアという指摘をはっきりされて、関係省庁に全部これCCで送られて、しかも公的なシールまで張られたものが文書として残っているにもかかわらず、どうして、今日、今朝配られたこの外務省の公式な見解の中で、見解の相違というような表現をされるんですか。これ、明らかに不透明だということは認めて、今後こういうことがないように内容を調査していくべきじゃないんですか。
○政府参考人(佐藤重和君) 私ども、そこのところは、これは公共事業省側のレターの方で、正にそういうこと、正に不明確な評価基準が用いられているのではないかという御指摘が公共事業省の側からあったということでございますが、私どもとしては、そこはJICSとの間で、そこはJICS側もこれはもう専門のコンサルタントを雇用してきちっとした評価基準を作ってきたということでございますので、そこのところはある程度見解の相違があったということだろうと思いますが、他方で、実際にこれ施主側と、これは、こういうものはきちっと協議をしながらこういう評価基準を決めていくべきだと。 それから、先ほどおっしゃったコンシステントであるべきだというような御指摘ということは当然そういう、一般的にはそのとおりだと思いますんで、今回こういう形で実際に施主側ときちっと認識が合わないで、結果として入札のやり直しになったということは、これは決して好ましいことではないんで、そうした点については改善をしていく必要があるというふうに考えております。
○犬塚直史君 普通は、不透明だと、相手も不透明と言っていると。しかし、言葉の使い方としては見解の相違だというふうに今おっしゃっているんだと理解しますけれども。 ちょっと質問を違う角度からしてみますが、まず、一度目の入札があったと、これが見解の相違によっていったんは中止になって、そして二度目の入札を行われたということなんですけど、この一度目の入札では一体何社が技術的に適格とされたんでしょうか。
○参考人(櫻田幸久君) 一回目の入札におきましては四グループから応札がございました。 以上でございます。
○犬塚直史君 私の質問は、その四グループのうち何社が、あるいは何グループが適格とされたんでしょうか。
○参考人(櫻田幸久君) 最終的には全社、技術評価基準を満たしていなかったということになっております。
○犬塚直史君 技術的な基準を満たした会社がゼロであったと、そういうふうに今おっしゃったんですか。
○参考人(櫻田幸久君) はい、さようでございます。さようでございます。
○犬塚直史君 八月十八日のこのJICS自身が書いたこの書面が手元にあるんですけどね。これはJICSがインドネシアの政府にあてて書いた手紙で、海保誠治さん、事務局長がサインして、しかも阿部哲さん、この人も副署しているこの公式の手紙の中で、四社の中の三社は技術的な基準をクリアしたとここに書いてあるじゃないですか。何が違うんですか。
○参考人(櫻田幸久君) 私どもの最初の技術評価結果では三社でございます。ただ、先ほど私申し上げましたのは、インドネシアの公共事業省と最終的に協議し、合意した結果がゼロ社だということを申し上げました。
○犬塚直史君 今の意味がよく分からないんですけど、一回目の入札で技術的な基準をクリアした会社は四社の札入れの中では一体何社あったんですか。
○参考人(櫻田幸久君) 三グループでございます。
○犬塚直史君 初めの話と違うじゃないですか。何が違うんですか。
○参考人(櫻田幸久君) 私申し上げましたのは、私どもの当初の評価結果では三グループが合格しておりました。しかしながら、その評価結果をめぐりましてインドネシア側との技術的な面での解釈あるいは見解の相違がございましたので、インドネシア側と再度協議を行い、合意したものがゼロだということを冒頭申し上げた次第でございます。
○犬塚直史君 先ほどの手紙に細かい資料が付いていまして、それを見ますと、その四社のうち三社が日本側はこれは適格だとしているんですね。これもうよく御存じだと思うんですけど、ポイントとしては七十五ポイント以上がこういう工事については適格とされるけれども、今回については七十ポイントというふうにしたと。その七十ポイントということで見ますと、JICSの評価で言うと三社。おっしゃるように、現地のジョイントベンチャー、そして次が大成の一社、そして次が飛島と現地のジョイントベンチャー、この三社なんですね。これに対してインドネシアの公共事業省が言っているのは、それは三社じゃなくて二社じゃないかと、大成と飛島だけがこの技術基準をクリアしているんじゃないかと。これが私は見解の相違だと思うんですけど、どうしてこれがゼロになったんですか。
○参考人(櫻田幸久君) 先ほど来申し上げておりますけれども、技術評価を行います際にはいろんな各項目に細かい採点項目がございます。その辺をめぐっての解釈の相違があったということでございます。
○犬塚直史君 それを具体的に教えてください。何が見解の相違だったんですか。
○参考人(櫻田幸久君) 評価の経緯等につきましては開示をしないこととしておりますので、お答えは控えさしていただければと思います。
○犬塚直史君 いや、昨日質問通告して、この内容を聞くために今日は委員会で質問しているわけですから、内容を教えてもらわないと困るんですね。 これは、外務省が意見の相違だと言っている。新聞報道や私の理解でもこれはまあクリアではないと。場合によっては隠ぺいしているんじゃないかということを今言っているわけですから、内容は答えてください。どこが一体違うんですか。
○参考人(櫻田幸久君) 技術評価に際しましては、各企業の事業基盤あるいは経営等々、いろんな問題、機微な問題が含んでおりますので、一般的に評価の内容につきましてはお答えを控えさしていただいております。
○犬塚直史君 アチェで非常に大きな災害が起こった、これを何とか早く復興しなきゃいけないと。これを大至急やるために、通常よりも厳しい二百十日間という工期を設けて何とかやろうとしていると。現地の人たちも一生懸命協力しようとしていると。そういう中にあって、どうやって能力のあるゼネコンなりあるいは現地の業者を選んで、どういう形でこれを進めていくのかということは、機微な情報でも何でもないじゃないですか。これこそ公明正大に、どういう技術能力が求められて、そしてどのような経験が求められているのか、何を一体ポイントにして、だれを選ぶのかということこそ公明正大にやらなきゃいけないんじゃないですか。どこが機微な情報なんですか。
○参考人(櫻田幸久君) 私、申し上げましたのは、評価の結果につきましてという意味で申し上げました。
○犬塚直史君 私が、じゃ先ほどの質問戻りますけど、この手元の資料では、JICS側では三社、そしてインドネシア公共省は二社が適格とされている第一回目の入札にもかかわらず、結果にもかかわらずゼロとしてしまったその理由を端的に教えてください。
○参考人(櫻田幸久君) 先ほど来申し上げておりますように、私どもの評価結果、そしてインドネシア側の公共事業省の評価結果に見解の相違があったと、解釈に、各評価項目の解釈において、解釈の相違があったということでございます。
○犬塚直史君 ですから、繰り返しますけど、私が伺っているのは、その解釈の違いが、JICSの会社では三社が適格であって、インドネシア政府は二社が適格であったと。どうしてこれをゼロにしたんですかというのを聞いているんです。
○参考人(櫻田幸久君) これは、先ほど来申し上げておりますけれども、お互いにその解釈の、見解の相違がございましたので、インドネシア側の公共事業省と協議、相談した結果、全社につきまして合格基準に達していないということになった次第でございます。
○犬塚直史君 もう一回だけ聞きます。 その見解の相違というのは、JICSは三社が適格であると、そしてインドネシア公共事業省は二社が適格であると、これが見解の相違なんですけれども、結果としてゼロにしてしまったというのはどうしてですか。
○委員長(舛添要一君) この際、答弁者に申し上げます。 答弁は、質疑者の趣旨を体するように的確にお答えいただくように申し上げます。 櫻田参考人。
○参考人(櫻田幸久君) 具体的に先ほど来申し上げたんですけれども、評価項目をじゃ具体的にどういう形でどういう内容でその評価をしていくかということを公共事業省と協議をしつつ行った結果、合格点に達しなかったということでございます。
○犬塚直史君 いや、今のは、評価項目云々ということじゃなくて、見解の相違があって、いいですか、この飛島にしたら、例えば八十四ポイント取っているんですよ。これはすごい高得点ですよね。こういう企業があるにもかかわらず、どうしてゼロにしてしまったのかと、それを聞いているんですよ。
○参考人(櫻田幸久君) 先ほども申し上げましたけれども、インドネシア側の公共事業省とも同意でございます。
○犬塚直史君 いや、同意があったのは分かるんですけれども、どうしてゼロにしたのかということを聞いているんですよ。その理由を聞いているんですよ。
○参考人(櫻田幸久君) インドネシア側との協議の過程におきまして双方で、先ほど来も申し上げたんですけれども、その具体的な評価項目をどういう形で評価していくかという点につきまして解釈の相違がございました。そこにおきまして、最終的にインドネシア側とのお話をした上で入札を、今回、再入札をすることになったわけでございます。
○犬塚直史君 意見の相違か何か知りませんけれども、この結果として工事が大幅に遅れているわけです。そして、今二百十日でやろうとしたその工事が、二百十日ですから七か月間ですよね、もう既に一年半以上たっているわけですよね。 現地の話では、これ実は応札した企業は地元の企業なんですけれどもね、最終的には。この企業は、締切りは一応七月なんですけれども、年内には終わらないという話が出ているそうなんですけれども、こういう過去に援助相手国から我が国が行う援助のずさんさというのを指摘されたことあるんでしょうか。
○政府参考人(佐藤重和君) お答えをいたします。 援助がずさんだという指摘を受けたかという御質問でございますが、これは当然ながら、援助の過程でいろいろなことを相手側、その被援助供与国の方からいろいろな意見とかやり取りというのは当然いろんな場でやっているわけでございますが、少なくとも私の承知する限り、具体的にこれはずさんであるとか、そういうような指摘を受けたことはないと思います。 当然ながら、私どもODAを実施をするに際してこれは一番重要なことは、相手国側と緊密に協議を行って相手国のニーズにこたえていくということでございますので、その点はできるだけ最大限留意をしているということでございます。 当然ながら、先ほどちょっと私、見解の相違ということを申し上げましたが、実際にODAの案件の実施をめぐってその相手国の実施主体との間で、正に見解の相違であるとかあるいはこういう点をこうしてほしいということ、これは当然ながら実施の過程でこれはもう常にあることでございますが、問題は、そうした意見なり見解が出てきたときにきちっと相手国政府と協議をして、それを受け止めた上でその適正な解決を図っていく、協議に基づいて解決に努めていくということでございまして、そういう点について私どもとしてはできるだけ心掛けてやってきているつもりでございます。
○犬塚直史君 ずさんというふうに申し上げたのは、要するに一番迷惑するのはアチェの人なんですね。あとは日本の納税者ですよね。せっかく我が国が一生懸命これやろうとしている、現地では非常に急いでおる、にもかかわらず、こうした入札のやり直し、あるいは意見の相違とおっしゃったけど、私はまだ不透明さだと思うんですよね。こういうことによって工事が大幅に遅れているという事態はずさん以外の何物でもないと。私は、やっぱりこれは反省すべきところは反省しなきゃいけないんではないかと。問題点があるんであれば一体どこに問題点があるということを、やっぱりここは真摯に受け止めるべきじゃないかと思うんですよ。 最終的に地元企業が落札したと聞いているんですが、工事はいつ始まったんでしょうか。
○委員長(舛添要一君) だれが答えますか。 櫻田参考人。
○参考人(櫻田幸久君) 昨年の十一月に落札者でございますインドネシアの企業と契約を締結し、工事は十二月一日に開始されております。
○犬塚直史君 今、その工事の終了の期限というのはいつになっているんでしょうか。
○参考人(櫻田幸久君) 当初の予定ですと、今年の七月でございました。
○犬塚直史君 現実的にはいつごろまで掛かりそうなんですか。
○参考人(櫻田幸久君) ただ、現在、主に路肩工事、路盤工事、舗装工事などを行っておりますけれども、現在一部区間におきまして湿地の場所が発見されまして、現在それの対応についてインドネシア側と協議中でございます。 したがいまして、今現在対応を検討中でございますので、その協議いかんによりますけれども、今後完了までに数か月程度時間を要するものと思っております。
○犬塚直史君 時間を要するって、その時間を質問で聞いているんですよね。進行の度合い、区間、距離で説明してください。
○参考人(櫻田幸久君) 道路は全長百二十二キロでございます。それで、湿地区間につきましては十二・六キロでございます。その湿地区間を除く他の区間につきましては、大体七割程度の進捗状況になっております。
○犬塚直史君 そして、工事終了予定というのはいつになっているんですか。
○参考人(櫻田幸久君) 先ほど申し上げましたけれども、現在、その湿地区間の技術的な対応につきまして、私どもがお願いしております施工監理コンサルタントとインドネシアの公共事業省との間でその対応について現在協議中でございますので、現段階では確たる時期は申し上げることができません。
○犬塚直史君 確たる時期が分からないと、工事は緊急工事はやったけれどもいつ終わるか分からないという事態に今立ち至っているわけであります。 非常に難しい工事だと聞いています。そして、この難しい工事だからこそ、現地では日本の技術力のあるゼネコンと一緒にやりたいという書簡まで送られてきていると。にもかかわらず、不透明な、あるいは意見の相違による手続上のことで工事がここまで遅れてしまったと。こうした工事にかかわるJICSの現地事務所の能力が問われているんじゃないでしょうか。 外務省は、どういうふうにこれは考えておられますか。
○政府参考人(佐藤重和君) 今回のインドネシアのこのスマトラ沖地震の救援という、まあ支援でございますけれども、この支援に際しましては、これは非常に大変ないろいろな調達事業を伴う、あるいはその施設の入札等いろいろな手続を伴うということで、調達代理人ということでJICSが入ってその効果的、適正な案件の実施ために力を尽くしてきていると、こういうことでございます。 全体の評価につきましては、これは御承知と思いますけれども、インドネシアが、先般もアチェ復興庁のクントロさんという復興庁の長官参りましたが、全体の事業の進み具合ということについてはインドネシア側は非常に高い評価をしていると、こういうことでございまして、今回の道路の復旧工事につきましては、先ほど私申し上げましたが、これは入札のやり直しがあったということで、その部分工期が遅れたということ、それは事実だろうと思いますし、それは、入札のやり直しというのはこれはない方がよかった、それは順調に本来進むべきものであっただろうということは言えると思います。 他方で、できるだけその施工監理コンサルタントを使いながら適切にその入札、施工監理等を実施するように、そういう意味でJICSは全体の案件管理、調達手続等を進めてきているということでございまして、御指摘のような点については、当然私どもとしてもこれからJICSについて被援助国政府のいろんなニーズにこたえられるように、その体制の強化とか、そういった先ほどの評価の問題、入札評価、どうやって作っていくか、そういったものについてその精度を向上させていくとか、そういったものをそういう努力をするように、そういった点については私どもとしても引き続き指導してまいりたいと考えております。
○犬塚直史君 大臣、これはこういう手紙を、要するに支援を受けている側は、金もらうわけですからやっぱり文句はそんなに言える立場じゃないと思うんですね、心情として。その支援を受ける立場の、しかも政府の人間がこういう書簡を関係者全部に出したということについて、私はやっぱり相当、どういう事情か知りませんけどフラストレーションあったんじゃないかと、私はそういうふうに理解をしているんですね。にもかかわらず、そこのところを、まずこんな細かい話、大臣のところまで行ってないと思うんですけれども、そこのところを指摘した新聞の記事があり、あるいはこういう質問をしても、全く不透明だというところについては、私は、調査をしようとか現地のやり方をちょっと抜本的に見直してみようとかいうような私は答弁にはどうしても聞こえないんですけど、外務大臣、どういうふうに今お聞きになりました。
○国務大臣(麻生太郎君) 先月訪日したクントロ、クントロというのはアチェの復興庁長官、御存じの人です。この復興庁長官に対して質問をしたところ、道路復旧事業、これは私が質問したんですけど、道路復旧事業を含めて日本の支援は貴重であり、透明性を持って適切に実施されていると、少なくともその人の上司は私にそう答えております。そこだけまず頭にきちんと、私の対応する相手は長官ですから、その長官は私にそのように答えておられるということだけはまず最初に申し上げておきます。 その上で、この種の話につきましては、いろいろ評価方法とか、それについていろいろな、まあ大きな仕事ですから、いろいろスペックの話にしても期間の話にしてもいろいろな話が起きるのはいつものことだと存じます。また、特にアチェの場合は全くそこに担当している人が丸々人ごとなくなっていますんで、いろんな意味でここの場合はちょっとほかのところの復旧事業と違って、役所も資料類も人も全部津波でなくなっているという特殊事情もあったということだと思いますが、いずれにしても、こういったものに関して、JICSに対してはいわゆる援助される被援助国側のニーズというものに的確に答えられるよう、私どもとしては体制を強化するように指導してまいりたいと存じます。
○犬塚直史君 今、大臣に話を直接できるような現地の長官クラスの人はもちろんそういう表現をされたというのは理解するところでありますけれども、その下の人間、特に現場でやっている人間のコメントはかなり違うと。 これは、外務省が二〇〇五年、去年の十二月二十六日付で出した中間報告の三の一の一のところで、現地の公共事業者のコメントという形で、私これ昨日読んだばかりなんですけど、JICSのこうした、要するにプロキュアメントといっていろんなものを物販、物を送るという作業ではなくて、事業案件についての能力は非常に低いものがあるというコメントが出ているわけですね。やっぱり、その辺は慣れてないということもありますので、やっぱりこれせっかく国民の血税を使うわけですから、しかも現地は急いでおるということですので、是非事業案件について、事業のJICSの今やっていることの見直しを是非お願いしたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今ありました中間報告ですかな、それ。その文につきましては第三者による客観的な評価として謙虚に受け止める必要があろうと存じます。 ただ、事業完了後には各事業に関しましては、これは最終的ないわゆるモニタリングというものやら、いわゆる評価などを行っておりますんで、改善すべき点があるかないか点検した上で今後の支援活動に利用をさせていただきたいと存じます。
○犬塚直史君 それでは質問を変えます。 今度は、ODAによる武器禁輸三原則について質問をいたします。 まず、これは新聞記事で最近出ておりましたが、政府が巡視艇供与を決定すると。八日の安全保障会議でODAを使ったテロ対策、海賊対策としてインドネシアに巡視船艇三隻供与することを決定したと。ODAによる外国への武器供与は初のケースであるということなんですけれども、これは政府として本当にこの正式の意思決定をするという検討中なんでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今朝の閣議において、インドネシアに対する巡視艇三隻の供与に係る無償資金協力に関する交換文書というものを締結することを決定しております。 現在、御存じのように各地においていわゆるテロとか海賊行為が多発しております。日本でも若松の「韋駄天」という世界一のタグボートが誘拐されたりしたのは御記憶のところだと存じます。そういった国際社会の中にあって、私どもとしては、平和と安定というものにとりましてはますます重要でありますので、こういったものの取締りに関しましては、私どもとしては、この防止を支援するという意味において取組の一環としてODAによる支援を決定したものであります。 今回、供与されます巡視艇というものにつきましては、乗務員を保護するために防弾装置を施してあると、回りに鉄の板が張ってあるということです。その結果、武器輸出三原則等の武器に当たり得ると判断されることになったことから、その輸出に際しては、一定の要件の下に武器輸出三原則によらないこととして、今朝閣議了解後、官房長官の談話で公表しております。 政府としては、今後とも引き続き、ODAによりますテロ、海賊行為等の取締り、防止のための支援というものを行っていきたいと考えておるという次第です。
○犬塚直史君 今日、官房長官の談話が発表されたということですけれども、これ武器禁輸三原則の例外をつくったということになりますね。
○政府参考人(押田努君) 今回の決定は、武器輸出三原則の例外をつくったということでございます。
○犬塚直史君 私の手元に防衛ハンドブックがあるんですけれども、この武器禁輸三原則の例外をつくったケースというのは、今までもちろん幾つかございます。そのすべてが、例えば例を申し上げますと、安保理決議に基づいたとき、これはテロ特措法を作って、そして政令によって例外をつくった。あるいは化学兵器禁止条約を批准したとき、これに基づく政令、これによって例外をつくったと。あるいは対人地雷の全面禁止条約を署名したと、これに基づいて政令によって例外をつくったということなんですけれども、今回のこの官房長官談話なんですが、これは一体何に基づいてこういう例外をつくるということになったんでしょうか。
○政府参考人(押田努君) 武器輸出三原則自体は、これは日本政府の方針として決められているものでございますので、日本政府の内部での検討の結果そのような扱いになったということでございます。
○犬塚直史君 済みません。今のお答え、よく聞こえなかったんで、もう一回お願いします。
○政府参考人(押田努君) 失礼いたしました。 武器輸出三原則自体は、これは日本政府独自の政策ということで決められておりますので、今回その例外化を図るということにつきましても日本政府の判断ということでございます。特に国際的なレジームで何か扱いが決まったとかいうことではございません。
○犬塚直史君 いや、日本政府の判断で例外をつくったというのは分かっているんですね。私の質問は、今までの日本政府の判断で例外をつくるときには、その大本になる、あるいは条約、あるいは安保理の決議といったものが今まではあったんですよ。今回は、一体その大本になる、政府の判断をする大本になるものは何だったんですかというのが質問なんです。
○政府参考人(押田努君) これまで先生御指摘のようないろいろなケースを踏まえて武器輸出三原則の例外というものが定められておりますけれども、これ、この条約に直接、条約等あるいは国際的取決めに基づいて直接その要請によって三原則の例外をつくるということではございませんで、そこで取決め等によって必要となってきたその貨物、これが武器輸出三原則との関係で整理する必要が生じたと、そういった際に、これを日本政府の中での検討の結果、武器輸出三原則の例外とすることが適当であろうと、こういうことで今まで整理をしてきた、処理をしてきたという流れでございます。
○犬塚直史君 私が申し上げているのは、これは国会軽視じゃないのかということを言っているんですよ。要するに、政府の一存で右から左にこういうものを決めてしまっていいのか、内容は別にしてですね、そういうことを決めていいのかということを言っているんです。 例えば、安保理決議があったときには、テロ特措法という法律をきちんと作って、それを国会で審議をして、その上でこの例外規定を作ったわけですね。化学兵器禁止条約の批准のときも、この条約を徹底的に審議をして、その上で政令による例外をつくった。あるいは、対人地雷も同様。しかし、今回のこの例外に関しては国会での審議は行われてないじゃないですか。国会軽視、場合によっては憲法四十三条の違反となるんではないでしょうか。
○政府参考人(押田努君) 武器輸出三原則につきましては、これ具体的には外為法の第四十八条第一項、この運用指針として定められております、指針としてこれを位置付けておりますけれども、その際、この外為法では、具体的な貨物の種類あるいは仕向地等、これについては政令で定めるということになっておりまして、これに基づいて具体的にどうやって運用していくかということにつきましては、法律により授権された範囲内ということで是非御理解を賜ればと思っております。
○犬塚直史君 法制局の意見を聞かせてください。
○政府参考人(梶田信一郎君) 法律的な側面から武器輸出三原則の考え方を申し上げたいと思いますけれども、基本的には、外国為替及び外国貿易管理法四十八条等に規定がございまして、そこで、一定の貨物を輸出する場合には経産大臣の許可を受けなければ駄目だと、こういうふうになっております。それを、その規定を受けまして、政令で具体的なその貨物あるいはその地域等を規定しておりまして、その中で、政令の中で定める武器につきましては輸出の承認を得なければ駄目だと、こういうふうになっております。 武器輸出三原則と申しますのは、経産大臣が輸出の許可をする場合の運用の基準という形で定められておるというふうに承知しておりまして、その基準を、あくまでそれは政府として、政府としてというか、輸出をする場合の運用の基準をどうするかという問題であろうというふうに考えております。
○犬塚直史君 質問の趣旨は、その運用の指針として武器禁輸三原則があるというのは理解しておるんですよ。外為法に基づいて、この外為法で定めるところによる内容を更に細かくするために政令でこの辺を変えていくということも、これもよく理解しているところなんです。 ところが、この政令を出すに当たっては、その大本に、政治的に今まで行われてきたのは、外為法だけではなくて、国際間の条約とか、あるいは今回で言えば武器禁輸レジームみたいなものがあって、それをやっぱり一つの目的として行っていかなきゃいけないわけですよね。目的という意味は、外為法というのは経済法ですから、目的はやっぱり我が国の経済の発展を促すための法律ですからね、これをもって武器禁輸のコントロールしようということにはならないわけですよね。にもかかわらず、その大本のところの、要するに武器禁輸レジームというものが、これきっちりとした条約でも何でもないと、これを国会で議論することはできないと。そのような状況の中で法律をすっ飛ばして政令を作ってしまっていいんですかということを言っているんです。
○政府参考人(梶田信一郎君) ただいま申し上げましたように、武器輸出に係る法律の仕組みといたしましては、あくまで外国為替及び外国貿易管理法がございます。 これに基づきまして輸出貿易管理令というものが定められておりまして、その輸出貿易管理令の中で、武器につきましては、例えば全地域に、世界のどの地域に輸出する場合にも輸出の承認が必要であると、こういうふうに書かれておるわけでございまして、そこでもう法律的に申し上げますれば、およそ法律の授権を受けた政令の中で武器輸出の許可を受けなければ駄目だという規定があるわけでございます。その規定を運用する場合の基準といたしまして、いわゆる武器輸出三原則というものが定められているということでございまして、法律的にはそこは何ら問題はないんだろうと思っておりますが。
○犬塚直史君 外務大臣にお伺いしますけれども、これ、今日ちょっと重たいのを一生懸命持ってきたんですが、これはSIPRIの去年の武器輸出の、私も本棚に置いてあるだけで余り見たことなかったんですが、今回一生懸命これ読んでみまして、この中に実は今回の武器禁輸にかかわる面白い一覧がありまして、武器供給国による武器輸出のこの五年間の動きというのが載っておったんですね。これランクで、もう時間がないんで全部すっ飛ばしますけれども、ランクでいうと、一番がロシア、二十六ビリオン、二番がアメリカ、二十五ビリオン、フランスが三位で六ビリオンと。六十七位までずっといろんな国が載っておるわけですね。この中で日本は何位だと思われますか。
○国務大臣(麻生太郎君) 知りません。
○犬塚直史君 かなり近い答えなんですけれども、載っていないんですよ。日本は全くこれ載っていないんですね。ということは、世界的な権威のあるこういう統計を見ても、日本は全く武器の輸出してないというふうにこれは見られているということでありまして、今回の閣議決定で私が心配しますのは、全くずるずるにこれが、武器の輸出が行われていってしまうことがないように、やっぱり日本の持っているこの大きな力、国連の軍縮会議でも随分これが力を発揮したそうですけれども、これをしっかり守っていっていただきたいということを最後にお願いしまして、私の質問を終わります。
○高野博師君 最初に、ドミニカの移民訴訟について二、三お伺いしたいと思います。 〔委員長退席、理事浅野勝人君着席〕 今、同僚議員からも質問がありましたので繰り返さないようにしたいと思いますが、先般の判決で日本政府の違法行為という、こういう判断がされたわけでありますが、政府はこれに対してどういう対応をされるのか、どんな救済あるいは補償をするのかについてお伺いしたいと思います。 私も、もう二十年ぐらい前にドミニカに行ったこともありますし、隣の国のハイチにも一週間ぐらいいたことがありまして、あの辺の事情はよく知っているつもりではありますが、この救済の方法にしても大変難しいと思うんですね。移住をしてから数年で帰ってこられた人もいるし、十数年、二十年もいて帰ってこられた人もいる。裁判に訴えた人あるいは訴えない人、グループが分かれているわけですが、これをどういうふうに救済するのかというのは非常に難しい問題だと思うんですが、今どういう対応を考えておられるのか、簡単にお伺いいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) 今、高野先生の言われたドミニカの移住問題というものにつきましては、先ほど小泉委員の方から御質問もあっておりました。七日の判決内容というのを極めて重く受け止めております。 今御指摘のように、これは同じドミニカに移民した人でも、そこにいる人、いない人、帰ってきた人、またいろいろ、物すごく種類が分かれておりますので、そういった意味ではこの対応策につきましては、国会審議の経緯やまた裁判等々を踏まえまして、これは今いろいろ御指摘はありましたけれども、そういった点を踏まえて移住された方々、また訴えておられる方々との間の対話を行って今後いかねばいかぬと思っておりますんで、その中で検討していかねばならぬことだと思っております。
○高野博師君 この点についてはしっかり対応していただきたいと思います。 もう一つ、ドミニカばかりじゃなくて、移住という問題についてもう一回、今までの移住政策もきちんと総括をした上で日系社会というものの位置付けを、これは私の持論であるんですが、もう一回見直す必要があるんではないかと思います。 移住された日本の移住者の方は、勤勉であり誠実であり、一生懸命働いて現地人の信頼を得て営々として日系社会を築いてこられたと。その日系社会に対して日本政府も相当の支援をやってきた、無償という形あるいは営農貸付け等の形で。それはそれできちんと評価すべきだろうと思うんですが、こういう新しいグローバル化の時代の中で、日系社会の存在というのはもう一回見直す必要があるんではないか。私はこれは非常に古くて新しい問題ではないかと思うんですが、日本の外交政策の中にうまくきちんと組み入れるようなことができないのかどうか。例えば、中国の場合は世界じゅうにいる華人とのネットワークを持っている、インドはインドでネットワークをきちんと持っている、あるいはスペインは中南米、イベロアメリカというこのネットワークをきちんと持っているわけです。情報も金も動くと。 そういう中で、日系社会についてどうも日本というのは若干冷たくないかなと、あるいはもう少しこの日系社会を活用するというようなアプローチがあってもいいんではないかと思うんですが、そういう立派な日系社会もあるわけで、大臣もブラジルにおられたということでよく御存じかと思うんですが、その辺の考え方についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 海外における日系社会、これは中南米に限らず、例えばハワイでも、またカリフォルニアでもオレゴンでもいろいろ日系社会はあります。 日本と移住先の国との間の相互関係の懸け橋みたいなものとして、少なくとも友好親善、二国間の友好親善というものに関しましては重要な役割を果たしてこられた、これは事実だろうと思います。日系二世が三世になり四世になり、いろいろしておりますけれども、また今後ともそういった意味での懸け橋の役割は期待できる存在であると思ってもおります。 そして今、こういったものは、日系社会というものはその地域において一つの重要な財産であることも確かという、二国間関係でいえば確かにそうだと思いますが、他方、政府としては、この移住していった人たちというものが逆に今、日系三世、四世が日本に逆に帰ってきておられるという事実もあります。そういった意味で、移住者の定着、安定というもののためには、これは様々な支援を実施してきたんですが、今後考えにゃいかぬ問題として幾つかあろうと思います。 高齢化です。高齢化されると日本に帰国を希望される方が多いという点が一つ。それから、日系人の現地におきます人材育成。これは、日本語がきちんとできるということが一つの大きなアドバンテージ、有利になっておるというところもありますんで、子弟に対する日本語教育。三世、四世というと、だんだん一世とは違って日本語は聞く機会がありませんので。そういった日本語教育などに一層配慮した施策の推進が重要であろうと思っておりますので、政府として、単なる定着、移住プラス、そこに関しましては、そこにいて快適に、信用を得ておるわけですから、その人たちの信用の元は、多分モラルが高いとか日本語ができるとか、きちんと時間どおりとかいろんな、評価はいろいろあろうと存じます。 そういったものが評価をされているんであれば、それが一層助長できるようにするためには政府として何ができるかという観点は今まで余り考えたことのないところだと思いますんで、検討していかねばならぬところだと思っております。
○高野博師君 この日系社会についても、是非、政府としてきちんと議論をして対応していただきたいなと思います。 〔理事浅野勝人君退席、委員長着席〕 それでは、若干重い話なんですが、中国の反日教育について幾つかお伺いしたいと思います。 実は先々週、インドネシアのジャカルタの、ジャワ島に行ってまいりまして、地震があったのでその現地の視察をしてまいりました。五月の連休にもインドネシアに行っておりまして、私は五月は二回インドネシアを訪問したんでありますが、そのインドネシアである小さな博物館をちょっと見てまいりました。大臣、行ったことがあるかどうか分かりませんが、これは前田精という当時の海軍少将が自分の自宅を提供しまして、スカルノ、その後大統領になるんですが、あるいはハッタ、副大統領になる方等を含めて十数名がその前田少将の自宅に集まって、そこで独立の起草文を作ったというところなんですね。 前田少将自身は独立に共感をしていたというようなこともありまして、日本人がインドネシアの独立に協力をしたという一般のとらえ方があると思います。したがって、これが対日感情にも非常に極めて良好、良好な対日感情にもこれは一つの理由になっているんではないかなというふうに私は思うんですが、先般のBBCの世論調査でも、インドネシア人が最も好意を持っている国は日本だと、日本人だという結果が出ているんですが、こういう小さな博物館であってもその影響力は非常に大きいのかなと。もちろん、そればかりではなくて、日本の援助とかいろんな要素はあると思いますが、啓蒙という意味で、あるいは教育という意味では非常に意義があるんではないか。 一方、ほかの国、近隣の諸国では、日本の軍人が、日本人軍人が刀で首をはねるところの記念館とか記念碑とかと、そういうのがあると、幾ら友好友好と叫んでも、それはそういう日本に対していい見方をするような人間は育たないんではないかと思うんですね。 そういうことから、では中国はどうかと。中国の反日教育、あるいは反日教育をやってないと言っているかもしれませんが、どういうふうにとらえられているのか、簡単にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 中国における日本との歴史に関する教育に関して言わせていただければ、いわゆる若い世代の対日観というものを形成するに当たっては、いろんな意味で直接、間接に影響を与えていることは確かだと思います。 これはどこの国でもある話ですから、一概にその国の教育について私どもの方からとやかく、内政問題の極みでしょうから、私どもとしてそれに差し挟むつもりはありませんが、その実態についてはよく周知をしておく必要がある、我々も知っておく必要があろうと存じます。 具体的には、中国の歴史教科書や中国共産党の宣伝部の指定しております、全国に御存じの愛国主義教育基地、愛国主義教育基地というのがあります。この中の記述や展示物の内容も含めたものに関して情報の収集とか、また分析というのを在外の公館ともこれはやらせておりますのは事実です。 いわゆる若い世代、青年層の対日理解の向上というものには、これはやっぱり日中の相互信頼の増進にとりましては不可欠の問題なんだと思っています。したがって、これは社会体制が大分違いますので、そういった意味ではなかなか難しいところではありますけれども、歴史に関する教育の実態を踏まえて、日中間で引き続き相互理解の増進に向けて教育とか歴史とか、問題いろいろやろうとしておりますけれども、そういった努力を引き続きこれ息長くやっていかにゃいかぬものだと、基本的にはそう思っております。
○高野博師君 たしかドイツとポーランドは歴史教科書の共同研究というか、共同作成というようなことをやっていたかと思いますが、中国の歴史教科書の実態はきちんと把握をしておく必要があるのではないかと思うんですが、例えば小学生が知らなくてはならない中国の十の話の中に、そのうちの一つは南京の大虐殺だと。中国の近現代教科書の四分の一は抗日戦争に割かれていると。もう御存じの南京大虐殺の詳細な記述については写真入りで相当残虐な部分だけが強調されて書いてある、しかも三十万人を虐殺したと。こういうことになっておりまして、そもそも中国共産党には愛国主義教育実施要綱というのがありまして、それに基づいて愛国教育を行っていると、こういうことでありますが、いろいろやっぱり日本についての記述は問題があると。 例えば、これも驚いたんですが、中学で、日本の江戸時代二百六十年間のうちで出てくる人物はたった一人で、これは大塩平八郎だけだと、天保の飢饉のときに反乱を起こしたと、こういう歴史記述しか載っていないということでありますし、戦後の日本については全く記述がない、七二年の国交回復しか書いてないと。戦争の反省に立った日本の平和国家としての歩み、行動、あるいはODA等については全く記述がない。こういう教科書で本当に日中友好というのが育つのかという、これはもうほとんど不可能だと思うんですね。 そういう意味では、歴史教科書、やはり教科書というのをもう一回お互いに、歴史認識の問題があるというんであれば研究しましょうと、しかも歴史的な事実についても研究しましょうということは、是非これは呼び掛ける必要があるのではないかと思うんですね。 南京大虐殺三十万と言われている、なぜ三十万かと、当時は二十五、六万人しか人口がいなかったとも言われていますが。実際には、長崎と広島で亡くなった方を合わせると二十数万だと、それ以上のことを日本がやっているということを見せ付けるために三十万という数字を出したとも、そういう見方をしている人もいるわけでありますが、戦後の中国の歩みについてもきちんとこれは検証をする必要があるのではないかと。朝鮮戦争、中ソの戦争、ベトナム戦争、チベットの問題、どういうことをやってきたのかも含めて、歴史的な事実はきちんと研究をし検証する必要があるのではないかと。 一つ問題は、反日政策というか反日教育、これが成功しているんではないか。なぜ反日政策を取るかと。その一つは、日本がアジアで政治大国になるのは許さない、あるいは台湾に口出しをさせない、あるいは中国共産党の正統性を維持するために反日というのをやっていると、こうよく言われるんですが、幾ら日本はたたいてもODAはきちんと出す、それから対中投資は増加し続ける、観光客はたくさん来る、国内的には引き締まる、しかし何の不利もない、効果を上げている、これ以上の外交戦略はない、こういう見方をしている人もいると。 また、靖国、そういう中で靖国というのが初めて中国の思いどおりにならない日本というのを見せ付けたと、こういうことも言われております。小泉さんが外交カードはもう通用しないんだと、こう言っている。幾ら言っても日本は、小泉総理は靖国参拝をやめないという、これ私は評価しているわけではないんですが、言うことを聞かない日本というのもあるなというところを見せ付けたという点では、これはある意味での見方、評価というのはあるのかと思いますが、靖国問題というのは歴史の認識の問題ではなくて価値観の違いだと、あるいは文化の違いだと、私はそういうとらえ方もできるのかなと、こう思っております。 イギリスの教科書にあへん戦争とは記述が全くないけれども、中国とイギリスの間に歴史認識という問題も全くない。 そういう、ちょっといろいろ言いましたけれども、町村外相が、これは二〇〇四年だったと思いますが、歴史教科書の実態調査をやる、きちんと中国側に申入れをすると、こういう発言をしているんですが、これはきちんとやったんでしょうか。
○副大臣(金田勝年君) まず基本として、外務省におきましては、中国の中学校相当学年において使用されております複数の代表的な歴史教科書を取り上げまして、近代史、現代史のうち我が国に関連する部分につきまして、専門家に分析を委託して、既にその結果報告を受けているところであります。 当省としては、実態調査はその時々行っております。そして、記述内容については、更に精査をした上で、中国側にしかるべく提起することも含めて適切な対応を検討していきたいと、このように考えておる次第であります。
○高野博師君 まだやってないということですね。是非これは、歴史の共同研究と併せて教科書の共同研究も、これは中国側に全面的に協力をしてもらってきちんとやるということが本当の日中友好、あるいはアジアの平和と安定につながると私は思いますので、是非それはお願いしたいと思います。 何かあればどうぞ。
○国務大臣(麻生太郎君) 多分これは、調査は終わっておるけれどもその後の行動ができておらぬということを言っておられるんだと思いますんで、ちょっと私も細目承知しておりませんので、調べた上でやらせていただきます。
○高野博師君 終わります。
○緒方靖夫君 イラクでの自衛隊の活動についてお伺いいたします。 額賀長官は今月四日、シンガポールでアメリカのラムズフェルド国防長官と会談されました。報道では、アメリカ側から航空自衛隊の輸送活動をバグダッドに拡大するように要請があり、長官はニーズに応じて考えていくと表明されたということです。空自の輸送協力の拡大の必要性やニーズについては、アメリカ側は具体的にどのように言っているのか、お尋ねいたします。
○国務大臣(額賀福志郎君) ラムズフェルド長官とは、イラクの問題について、自衛隊の派遣もありますから、意見交換をしたのは事実であります。 また、防衛庁・自衛隊としては、それぞれのイラク国内における航空自衛隊の活用についてどういうニーズがあるのかということについて一般的に調査をしていることも事実でございます。 また、先般、国連から人道復興支援の要請もあり、これに対し小泉首相も前向きに積極的に対応したいということでございますから、そういうことも含めて、どういうことができるのかいろいろ検討をしているという話をしたのは事実でありますけれども、米国側から直接要請があったとか、そういうことについて具体的には、相手もあることでありますから、控えさせていただきたいというふうに思います。
○緒方靖夫君 今大臣が控えさせていただくと言った件で、その中身には、もう申し上げませんけれども、結局、米軍のための空自の輸送協力の拡大という、そういうことは必要として出されたんでしょうか。
○国務大臣(額賀福志郎君) でありますから、自衛隊としては、人道復興支援についてどういうニーズがあるのかについていろいろと検討はしているけれども、具体的な形で決めていることはありません。
○緒方靖夫君 そこの点はおっしゃられないので次の質問に移りますけれども、防衛庁が現在、空自が実際に輸送活動に使用しているタリル空港以外の空港での調査を行っていると伺っております。今長官が調査しているとおっしゃられたわけですけれども、三月末には、アンバール州のアサド空港に人員を派遣して調査していたことが米軍のニュースでも報じられております。 こうした調査は、もちろん活動の拡大を念頭に入れてのことと思われるわけですけれども、現在までに防衛庁がイラク国内で調査した空港はどこなのか、トータルで何か所なのか、その点についてお伺いいたします。
○国務大臣(額賀福志郎君) 今、自衛隊は、クウェートからイラク内のタリル飛行場について、人員輸送とか物資の輸送等の活動をしているわけであります。 いろいろな調査をしているということでありますけれども、我々の事業が安全に、それからスムーズにできるように様々の調査をすることは、安全確保の上からも当然なことだと思っておりますし、またどういう仕事があるのか、ニーズがあるのかということについて調査をすることは当然のことだと思っておりますので、一般的に調査をしておりますけれども、今後の仕事をやる上でも、具体的にどこの空港であるというようなことを言うのが適当であるとは思っておりませんので、これは失礼させていただきたい、お答えを差し控えさせていただきたいというふうに思っております。
○緒方靖夫君 それでは、空港の調査というのは、実施要項で決めている現行の実施区域に限って行われているのか、それとも、実施区域の以外の場所も調査対象に含まれているのか、どっちでしょうか。
○国務大臣(額賀福志郎君) 実施区域について現地調査をするということは、一般的に当然のことだというふうに思っております。ただ、具体的に、じゃどういうふうに仕事をやっているのかどうかということについては、お答えすることはできない。 それからまた、今そういうニーズ、要求についていろいろ調べている段階で、具体的に新しいところで仕事をしているわけではない。
○緒方靖夫君 今年の一月の報道によると、昨年十二月の時点で実施要項の実施区域を変更して、十三空港だったものをイラク国内のすべての空港、二十四か所に拡大したという、そういう報道があるんですけれども、これは事実ですか。
○国務大臣(額賀福志郎君) これは、昨年の基本計画が変更された時期に実施要項についても所要の変更を行ったことは事実でございます。
○緒方靖夫君 そうすると、私、結局、陸自の人道復興支援が終了するということが今いろいろ言われております。空自を残して輸送活動に当たると。そうすると、アメリカからのニーズ、それは具体的にはおっしゃらなかった。一般的に調査を進められているというお答えがありました。ニーズ、そこで、実際輸送活動が必要ないのに、北やそのほか全土にわたって空港を調査する必要ないわけで、ですからやはりその準備だというふうに解されるわけですけれども。 そうすると、結局、これからの空自の活動というのは、安全確保の活動、そして米軍の協力ということだけになってしまう、そういうふうにならないか。どうでしょうか。
○国務大臣(額賀福志郎君) 今、一般的な様々な調査活動を行っているということは申し上げたわけでありますが、その過程で、最近は、国連で人員、物資の輸送等々について人道復興支援活動として日本の協力を得たいという要請もあっているわけでございます。それらについても、また具体的にどう対応するかについて決めているわけではありません。 そういうことが我々の自衛隊でできるのか、どういうニーズがあるのかについて調査をしていると、そういうことも含めて調査をしているということでございます。
○緒方靖夫君 大臣は、実施要項の実施区域を変更したということをおっしゃられました。それから、実際そのことは国会にもそれからどこにも非公表で行われたことを今大臣は認められたわけですね。私は、これは結局、国会からも国民からも見えない形で、やはりニーズということで、国連ということもおっしゃられましたけれども、結局、主には米軍のニーズなんですよ。アメリカの輸送協力、それに対してどうするかということ、これがアメリカのニュースにも書かれている話なんですね。 ですから、私は、そういうことで拡大していくと、結局は歯止めが利かなくなるという、そういう危険性があるということを指摘しておきたいと思います。 次に、イラクでの活動に伴う民間人の派遣の問題についてお伺いしたいと思います。 テロ特措法とイラク特措法による自衛隊の活動に伴って、装備品の修理のために民間人が海外へ派遣されております。私がその実績について防衛庁に資料を要求いたしましたら、先日回答を得ました。 ここに一覧表を出していたわけですけれども、それによると、テロ特措法の活動については二〇〇二年七月から現在まで十六件五十人、イラク特措法の活動については二〇〇四年三月から現在まで三件で七人ということです。イラクの三件は、それぞれ機材の交換、修理のためと書かれておりますけれども、これらはそれぞれどういう装備品に係るものなんでしょうか。
○国務大臣(額賀福志郎君) 今の緒方委員のおっしゃるとおり、イラク関連では三件七人を派遣をしたということでございます。その中で、イラクへの自衛隊を派遣した場合は、艦船の機材の交換、あるいは監視用機材それから通信用機材の修理を行うため、今おっしゃるように三回にわたり計七名の民間事業者に派遣を依頼したということは確かであります。
○緒方靖夫君 イラクではC130が活動しております。そういう修理にもかかわっているのか、また、場所はイラク国内なんでしょうか。
○国務大臣(額賀福志郎君) 艦船の機材については、エンジンの遠隔操縦装置の部品の交換を行ったということ、それから、監視用機材それから通信機材の装備品名については、公にすることによって具体的にどういう企業がこれに対応したかということが明らかになりますので、これは差し控えさしていただきたいというふうに思います。
○緒方靖夫君 この資料の表題には、装備品の修理等のために同行、派遣した民間事業者と書かれております。派遣ということは必要が生じた場合に現地へ行ったことを示すことで分かるわけですが、この同行というのは具体的にどういうことを指すんでしょうか。実際に故障などで修理の必要が生じる前に、あらかじめ民間人が派遣されたということがあるんでしょうか。
○国務大臣(額賀福志郎君) 私が聞いているのは、防衛庁・自衛隊としては同行という言葉を使ったことはないと思って、緒方さんが使っているんじゃないでしょうか。我々は必要に応じて、故障が起きたりとか、そういうときに専門家の企業人を呼んで修理させるということで派遣をさせるというふうに言っているわけであります。
○緒方靖夫君 防衛庁が出してきた資料に、同行、派遣と書かれている。きちっと確かめてください。
○国務大臣(額賀福志郎君) いやいや、あなたが要求したからそういうふうに書いたと聞いています。 緒方さんから、同行、派遣したのはどういうものであるかと聞かれたからそういうふうに書いたと聞いて、丁寧に書かしていただいたということでございます。だけれども、実際はそういう意味ではありません。
○緒方靖夫君 いずれにしても、この問題というのは、やはり民間人の派遣、これがどういう要請で、どういうことで行われているのかということ等々が一切明らかにされていません。 こういう問題で、結局、仮に自衛隊の管理下での事故に民間人が巻き込まれた場合、これはやはり非常に大きな問題になるというふうに思います。ですから、それについてやはり情報を開示せずにということは、やはりこれはもしものときに大変大きな問題になるし、また大臣自身の責任も問われかねないという問題だということを指摘しておきたいと思います。 残された時間で外務大臣に一問だけお伺いしたいと思います。 それは、イラクにおける最近の米軍の行動によって民間人が殺された等々という問題で、アメリカでも大きな問題になっている問題です。 昨年十一月に起きたということで、ハディーサでの民間人虐殺疑惑、これはベトナムのソンミ村虐殺事件以来の最悪の事態だということで、米上院軍事委員会の委員長がこの問題でラムズフェルド国防長官に対してただしているということがあります。あるいは今年三月にイシャキで民間人の虐殺等々と。この事件ではイラクのマリキ首相の報道官も不当なものと非難するという、そういうことも行われております。 日本政府には、ジュネーブ条約加盟国として、国際人権を守るだけではなくて、それを破った国に対して、アメリカも含めてですけれども、それを正す義務があることを挙げて、アメリカに働き掛けを、あるわけです。その点では、同盟国として、また、それならなおさらアメリカに対してきちっとした形で対応を求める、アメリカのそういう行動について誤りがあるならばそれを正すという、そういう必要があると思いますけれども、その点についてのお考えをお伺いいたします。
○副大臣(金田勝年君) 御指摘のような、米軍がイラク民間人を殺害した疑いがある旨の報道がなされていることは承知しております。 ハディーサの件に関しましては、アメリカ政府関係者は現在事実関係を調査中であると、そして結果が明らかになりました場合には公表しますとともに、法令違反があれば処罰等の適切な措置を講じるということで述べております。我が国としては、現在アメリカ側が行っている調査の動向を注視してまいりたいと、このように思っております。 他方、イスハーキーの件もございますが、この件に関しましては、イラク駐留米軍は、調査の結果、米軍は交戦規則にのっとって行動をしていた旨発表をしたと承知をしているところであります。我が国としては、したがいまして、現段階では申入れ等は行うことは考えておりません。
○緒方靖夫君 終わります。
○大田昌秀君 防衛庁長官にお伺いいたします。 防衛庁は一九五四年の設置の際、内閣府の外局の庁に位置付けられ、これまで五十年以上もずっと庁という名称が使われ、旧総理府の長、そして省庁再編後は形式的には内閣府の長である総理大臣が主務大臣を務めてまいりました。なぜそのような形を取ってきたのか、その理由について簡潔に御説明ください。
○国務大臣(額賀福志郎君) 防衛庁が長い間、おっしゃるように庁のまま機能してきたということについてでございますけれども、これまで防衛庁は自衛隊の管理的なことが主な業務であったのではないかと思っております。どちらかというと、自衛隊の活動の抑止を重視し、あるいはまた防衛力整備とか人事をどうするとか、そういう管理的な面が多かったのではないかと思っております。 ごくここ十数年の間に法律改正三十数本、条約、これもまあ七、八本やっておりますけれども、それ以前はほとんど法律改正というのはありませんでした。したがって、最近は様々な自衛隊の活動が広がってきているということで、防衛庁もいわゆる政策官庁としてしっかりと自衛隊の内外の活動に対応してきているというのが大きな変化であると思っております。
○大田昌秀君 防衛庁にお伺いします。 去る六月九日付けの陸奥新報は、青森県つがる市の航空自衛隊車力分屯基地に配備される予定の米軍のXバンド・レーダーの本体が十五日に搬入される見通しだと報じていますが、これは事実でしょうか。また、同レーダーは、電波を発射するアンテナユニット、データを処理して解析するエレクトロニクスユニット、システムを冷却するクーリングユニットなど五つのユニットに分かれていると聞いていますが、今回その五つのユニットが一斉に搬入されるのかどうか、その搬入計画について簡潔に御説明ください。
○政府参考人(北原巖男君) 先生御指摘のXバンド・レーダーでございますけれども、今先生六月十五日云々とおっしゃいましたが、現在、米軍では、米軍の車力通信所におきまして、六月の中旬ごろを工事完了のめどにいたしまして、整地ですとかあるいはフェンス設置などの整備を現在実施しているところでございます。 それで、レーダー本体の搬入につきましては、今申しましたこれらの工事が完了次第早ければ実施されると思われますけれども、その詳細につきましては、保全上等の観点から、現時点ではお答えを差し控えさせていただきたいと思っております。 それで、今新聞の報道がございましたけれども、去る六月七日から後方支援のための各種の資機材を搬入しておりますけれども、レーダー本体を運び込んでいるものではございません。
○大田昌秀君 関連して防衛庁にお伺いします。 Xバンド・レーダーが同分屯基地に搬入された後、いつから稼働させる予定なのか、決まっておりましたら教えてください。 それから、同レーダーは高圧の電力を使用し強力な電波を出すため、周辺への電波障害などが懸念されています。電波環境調査など環境影響評価調査をなさったのか、その対応策について御説明ください。
○政府参考人(大古和雄君) 前半部分のお尋ねにお答えさせていただきます。 このレーダーにつきましては、今年の夏以降、車力分屯基地に暫定的に展開するという予定でございます。 暫定的展開場所において限定的に運用しまして、別途長期的展開場所の整備を他方で行いまして、今年末までには新しい本格的、長期的な展開場所での運用開始に努力したいと、このように考えているところでございます。
○政府参考人(北原巖男君) 後半の方の御質問でございますが、環境影響評価と申しますのは、道路ですとかダム、鉄道あるいは飛行場といった土地の形状変更、工作物の新設あるいは増改築の実施が環境に及ぼす影響につきまして予測評価等を行うものございまして、環境影響評価法及び青森県環境影響評価条例上は電波の照射については対象にはなっておりません。 そもそもでございますが、このXバンド・レーダーでございますが、このレーダーが用いますそのX帯の周波数は、先生御承知のスピード違反の取締りですとかあるいはアマチュア無線など、私たちの身近な日常生活で使われている電波でございまして、いわゆる例えば放射線だとかそういったものではございませんで、人体ですとか大気、土壌あるいは水質などの環境を汚染するものではございません。 それで、日常生活で使われております他の電波と同様に、電波が当たりますと熱を生ずるといった効果は有するわけでございますけれども、一定の距離の外では人、農作物あるいは畜産物などへの影響は全くこれは無視できるというものでございまして、なお、私が今申しました一定の距離ということでございますが、この一定の距離につきましては車力の分屯基地内、このさくの中に収まるようにこれは設置する予定でございまして、したがいまして、分屯基地の外でその影響は全くこれは無視できるものだと、そのように考えているところでございます。 それから、長くなりますが、このXバンドが地元に今度配置されることに伴いまして、いろいろこれまで地元から、事件、事故ですとか、今先生の御指摘の点等を含めましていろいろ御質問もございましたので、昨日私どもの木村副長官が参加、出席いたしまして、地元に国、米軍、関係自治体、地域、町内会の代表の皆さん等々から成る連絡会というものを設置いたしました。そうした中で、事件、事故の防止ですとか地域社会におきます日米の良好な関係の形成などについて協議をしてまいりたいと、そのように考えております。
○大田昌秀君 防衛庁長官にお伺いいたします。 先日、NHKのテレビ番組を見させていただきましたが、長官よく御承知のように、沖縄側の対応というのが非常に厳しい発言がございました。それで、改めてお伺いしますけれども、長官はしきりに沖縄の基地の削減ということをおっしゃるわけなんですが、沖縄側の発言を聞いておりますと、削減にはならないじゃないかということを言っておりましたけれども、いま一度、長官の削減になるというお考えについて、御認識について教えてください。
○国務大臣(額賀福志郎君) いろいろ議論をしてきたわけでありますけれども、我々は、昨日よりは今日、今日よりは明日がいいという方向で政治というのは運営されるべきものであると。じゃ現状維持でいいのかというと、そうではないんであって、やっぱり一歩一歩前進をさせていくことが大事なのではないかというのが基本的な考え方ではないのか、それは沖縄県民の皆さん方も理解してくれているのではないかなと、こう思っております。 一方で、私が評価するのではなくて、沖縄県の稲嶺知事においても、海兵隊が移転するということ、あるいはまた県南の土地が返還されること等々については高く評価をすると言っておりますね。 全体的に言うと、そういうふうに土地の返還だとかあるいはまた嘉手納の訓練移転だとか、何よりも増してまず普天間の密集地、市街地から基地が移転される、そういう量的には計算されないような不安の解消とか安心感、あるいはまたその跡地をどういうふうに利用していくかによって沖縄の将来の発展が望める、そういう様々なことを考えると、やっぱりこれは負担の軽減、あるいはまた沖縄の将来の展望ということから考えて、非常に政府と国と沖縄県がお互いに連携し合ってこの問題に取り組んでいけばプラスになるのではないかという思いであります。
○大田昌秀君 ちょっとお言葉を返して失礼ですが、先日の討論会、長官と民間人との話合いの過程で、今おっしゃった住民が密集して住んでいるところの人の命と地方の人の命というのは同等ではないかと、人間一人の個人個人の命の尊厳というのは同等ではないかという反論がありましたけれども、その点についてどうお考えですか。
○国務大臣(額賀福志郎君) これは、やっぱり人間の生活、人間社会の生活というのは一人だけで生きていけるわけではないのでありまして、お互いに隣人と、家族内でもお互いに協力し合う、隣人とも協力し合う、そして国家という単位においても、それは国と国が、日本みたいな無資源国はよその国の資源を活用しながら、そして生活をさせてもらっている。そういう意味でお互いに、それぞれやっぱり立地条件とか様々な社会環境が違う中で持ちつ持たれつ生きているわけでございますから、そこはお互いに、負担が大きいところもあるわけでございますけれども、それはなるべく負担の少ないところが分かち合っていく、そして、先ほども言うように、将来に向けて改革、改善をしていく、そしてより良い社会をつくっていく、そういう方向で考えていく。 沖縄の場合も、やっぱり今の基地よりも軽減をし、そして負担を少なくしていく、そういう流れの中でなされていくものと思っておりますから、そこはお互いに分かち合う、つらいところをできるだけ我々本土においても分かち合っていかなければならない、そういう問題意識を共有しなければならないということを申し上げたと私は思っております。
○大田昌秀君 今の質問は、結局、普天間を返すと言いながら、その普天間の代わりになる基地・施設を沖縄本島北部の辺野古の方に造るということに対して反論が出たわけなんです。 改めて確認しておきますと、防衛施設庁の説明によりますと、沖縄の米軍基地・施設の総面積は今年一月現在、二万三千三百二ヘクタールであり、それが今回合意されたロードマップによってキャンプ桑江やキャンプ瑞慶覧、普天間飛行場、牧港補給廠、那覇軍港、陸軍貯油施設が返還されても、合計八百九十五ヘクタール、比率としてわずか三・八%減少するだけで、二万二千四百七ヘクタールが残ることになるわけなんです。 しかも、新たに基地を造るとなると、その基地の大きさがまだ分かっていない、発表されていないわけですから、それから八千人の人員を削減するといっても、新たな基地を造ったらそこに新たな部隊が入ってくるというのも、もう既に分かり切っていることなんですね。例えばMV22オスプレーの配置というのが米軍の方で発表されていまして、それに向けての訓練も既に始まっていると報道されているわけなんですよ。 そういった意味で、本当の意味で削減につながるかというのは非常に疑問なんです。その点は先日のNHKの番組でもはっきり言われたことなんですが、その点についていま一度、長官は実質的に本当に削減になるとお考えですか。
○委員長(舛添要一君) 質疑時間が終了しておりますので、額賀防衛庁長官、簡潔にお答え願います。
○国務大臣(額賀福志郎君) まず、先ほどの質問の中で、キャンプ・シュワブ、辺野古地域については、これは地元の市長さんを始め、周辺の町村長さんは受入れを合意をしていただいて、そこで普天間飛行場の移転作業がこれから続けられるということでございます。 今後も、地元の皆さん方と協議の上で具体的な建設計画を作っていくということでありますから、これは我々が強圧的にそこに押し付けているわけではないということを是非分かってもらいたいというふうに思っておりますし、一方でどれくらい負担の軽減になるかについては、この前、大田先生の御質問に答えて、一定の条件で、ロードマップ、それから神奈川県だとかそういうところも全部返還されるということになれば、現在の七五%から七〇%程度になるのではないかという話をしたところであります。だから、条件付でそういうふうに軽減されていくというお話をしたと思っております。
○大田昌秀君 終わります。
○委員長(舛添要一君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。 午後零時三分散会