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164回国会参議院2006/08/11

外交防衛委員会 閉会後第1号

発言数
191
登壇者
13
会派数
4
開催日
2006/08/11

会議録

舛添要一自由民主党

○委員長(舛添要一君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、櫻井新君が委員を辞任され、その補欠として中川義雄君が選任されました。     ─────────────

舛添要一自由民主党

○委員長(舛添要一君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官樽井澄夫君外八名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

舛添要一自由民主党

○委員長(舛添要一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

舛添要一自由民主党

○委員長(舛添要一君) 外交、防衛等に関する調査のうち、イラク人道復興支援特措法に基づく対応措置に関する基本計画の変更に関する件を議題といたします。  まず、政府から報告を聴取いたします。安倍内閣官房長官。

安倍晋三自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(安倍晋三君) イラク人道復興支援特措法に基づく対応措置に関する基本計画の変更について御報告申し上げます。  イラクでは、国際的支援の下、本年五月に新政府が発足し、国際連合安全保障理事会決議一五四六等に明示された政治プロセスが完了いたしました。また、イラクの治安部隊が育成され、多国籍軍からの治安権限移譲プロセスも進行するなど、民主的な政府の下でイラク人自身による自立的な復興に向けての本格的な第一歩が踏み出されました。  ムサンナー県においては、約二年半に及ぶ医療、給水、学校・道路等公共施設の改修など、多岐にわたる陸自部隊の活動及び我が国ODAにより、現地の生活基盤の整備、雇用の創出など目に見える成果が生まれ、応急復旧的な支援措置が必要とされる段階は基本的に終了したものと考えられました。  そこで、政府は、本年六月二十日、陸自部隊によるイラク国内における対応措置の終結を決定し、七月二十五日には、対応措置の終結に係る附帯業務を実施する部隊を除き部隊の帰国が完了、これをもって陸自部隊のイラクにおける活動は事実上終了いたしました。  一方、空自部隊については、国連及び多国籍軍への支援を行うため活動を継続し、新たにバグダッドやエルビルへの空輸を行うこととしたところです。  こうしたイラクをめぐる情勢の変化とこれに応じた我が国の方針を踏まえ、今月四日の閣議において、基本計画の変更を行いました。  その主な内容といたしましては、陸自部隊のイラクからの撤収を踏まえ、人道復興支援活動の種類及び内容、活動実施区域の範囲、部隊の規模・構成・装備、派遣期間等のうち、陸自部隊に関連する部分を削除するなど所要の変更を加えたほか、空自部隊の活動区域の例示として、新たにアリ飛行場及びエルビル飛行場を追加いたしました。  また、人道復興支援活動等の終結に係る附帯業務を実施する陸自部隊については、クウェート等において、平成十八年十二月十四日までの派遣期間内の必要な期間、引き続き業務を実施することといたしました。  今後、我が国とイラクとの関係は、政治対話の強化、経済関係の強化を含む幅広いものに移行すべき時期に来ています。政府としては、引き続き、基本計画に基づき、空自部隊による対応措置等を、安全の確保に十分配慮しつつ、円滑かつ適切に実施していくとともに、ODAを引き続き着実に実施し、イラクとの幅広い長期的なパートナーシップの構築に向け、取り組んでまいります。  今回の閣議決定につきましては、委員各位の御理解、御協力をお願い申し上げます。

舛添要一自由民主党

○委員長(舛添要一君) 以上で報告の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。質疑のある方は順次御発言願います。

浅野勝人自由民主党

○浅野勝人君 安保政策については、日米間のガイドラインに沿って、周辺事態、有事対応、イラク派遣、テロ対策等、着実に法制化を進めてまいりました。勢い、自衛隊の活動の範囲が広がり、海外へ出ていく頻度も増えてまいります。そろそろ自衛隊の海外派遣にかかわる一般恒久法があってもいいのかなと思いますが、安倍官房長官はいかがお考えでございますか。

安倍晋三自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(安倍晋三君) 複雑で多様化する地域紛争の頻発や国際テロ等の新たな脅威の出現などに伴いまして、国際社会における国際平和協力の形態も多様化しています。これを踏まえまして、現在、内閣官房を中心に、我が国の国際平和協力の在り方全般について幅広く検討を行っているところでございます。いわゆる一般法の整備は、我が国の国際平和協力の在り方にかかわる問題であることから、国民的な議論を踏まえて検討すべき課題であると、こう認識をいたしております。  本件については、自民党内におきまして、現在、鋭意検討が行われているというふうに承知をしております。こうした恒久法がもしできれば、機動的な対応、いろいろなこの平和構築等々に対しての機動的な対応、あるいはもっと国際貢献をしっかりと世界の要望、要求にこたえて実施をしていくことができるということにもなっていくのではないかと、こう考えております。  党からの御提言がなされれば、その趣旨を踏まえてしっかりと対応していきたいと考えております。

浅野勝人自由民主党

○浅野勝人君 額賀長官、実はジョージタウン大学の修士課程で東アジアの安全保障政策を専攻している学生がCSISの推薦でやってまいりまして、レポート作成に手をかせというわけなんですよ。  実によく勉強して知っておりまして、陸は撤収しても空の活動は充実させて多国籍軍の兵士の輸送が中心になると聞いていると。米軍と一体となって戦闘行動に参加するのを歓迎すると言うもんですから、ちょっと待ってくれと。食料や医薬品などの必需品のほかに兵士の輸送もするけれども、イラクの人々の生活を守るための人道復興支援の範囲内だと説明するんですけれども、この女子学生、軍事上の立派な後方支援だと言って聞かないんですよ。私の説明が下手くそだったせいなんですけれども、額賀長官ならどのように説明されますか。

額賀福志郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(額賀福志郎君) 我々は、イラクがイラク人によってイラクの民主的な国家建設が行われるに当たりまして、陸上自衛隊、航空自衛隊の協力を、人道的復興支援活動及び治安の活動等々についての、治安活動といっても後方支援でありますけれども、についてお手伝いをさせていただきたいということでこの二年半活動を展開をさせていただきましたと。陸上自衛隊については、一定の実績を上げ目標を達成したので引き揚げさせていただきましたと。しかし、イラク及び多国籍軍の皆さん方の評価は非常に高いものがありましたと。イラクの、言ってみれば国家建設はまだ道半ばであり、引き続いて航空自衛隊で人道的な復興支援活動を展開をさせていただいておりますということを説明をしなければならないというふうに思っております。  言ってみれば、我々は法治国家でありますから、自衛隊の活用を行う場合は憲法の枠内で法律に基づいて行われることになりますと。これはアメリカもよく承知していることであると思いますと。我々が、アメリカのように自衛隊がもっとほかの分野で活動ができるようになるためには、ほかの法律を作っていかなければなりませんと。今その段階ではありませんという説明をしなければならないと思っております。

浅野勝人自由民主党

○浅野勝人君 大変懇切丁寧な、そこまで説明をしてやれば、あの女の子も理解をしてくれたのかなと思いました。  イラクの治安情勢について、アメリカの上院軍事委員会でペース統合参謀本部長が内戦に発展する可能性があると発言しています。イギリスのイラク駐在のペイティー大使も、内戦と分裂に向かう可能性が高いと述べています。  バグダッド訪問の経験を持つ唯一の閣僚の外務大臣は一連の見解にどんな感想をお持ちですか。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 今御指摘のありましたように、内乱に発展し得る可能性がなしとはしない。まあ予断は許さないということだと存じます。  ただ、バグダッド訪問期間中、外務大臣ほか内務大臣等々、いろいろ治安預かる方、閣僚、一緒におられましたけれども、今、事態の改善に向けて目下懸命な努力中。少なくとも治安部隊は、昨年一月は十三万人だったと思いますが、今は二十七万五千、約倍に増えております。  また、テロ等々の爆弾騒ぎが起きますのは主に北西部に、バグダッド周辺並びに北西部の方であって、南部の方、また一番北部のクルドのところはそのような話はほとんど聞かれないという状況にありますので、報道を見ているとその騒ぎのところしか映しませんから、えらい騒ぎのように聞こえますけれども、現実問題としては努力中だと思っております。  したがって、日本としては、少なくともここは、憲法をきちんと作り、その下に選挙をやって、その下で選ばれた人たちでちゃんと内閣を組閣したところが今スタートして、まだ五月から正式にスタートした段階ですんで、私どもとしては、そういった努力をやっておられる、懸命にやっておられるところの最中を見守って、むしろそれを応援してやるべきがしかるべき態度だと存じます。

浅野勝人自由民主党

○浅野勝人君 靖国にかかわる麻生提案ですが、靖国神社を宗教法人ではない国の追悼施設に形を変えて、総理大臣を含めあらゆる人々が安んじて参拝できるようにする、そうすれば行くとか行かないとか議論しなくて済みますから根本的な解決になる、私はこのように理解していますが、間違いありませんか。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) ここに対象者が、問題の対象者が二人並んでいますけれども、基本的には思いはほとんど同じでありまして、まずはこれ整理をしていただかないといかぬと思っておりますが、行くとか行かないとか八月十五日がどうしたとかいうのは大体マスコミの話に乗っただけの話だと思っております。  基本的に靖国の本質論というものの、あるべきというところはどうなのかというものは、国のために尊い命を投げ出した人たちに対して政府が最高の栄誉をもって祭るのは当然の義務です、そういう約束でみんな行っておるんですから。したがって、それを戦後、陸軍省から、海軍省から返還されたものを丸々一宗教法人に投げ渡し、丸投げしたままでずっとこれまで来ていたというのが我々政治家の怠慢だったのではないかと。  したがって、こういった、どんどん遺族は減っていく、戦友は減っていくという中でありましては、だれがどうやって維持するのかということを長期的に考えるという意味で、私はあるべき論というものの対象にしていただければと思ってあの文を起こしたというのが背景です。

浅野勝人自由民主党

○浅野勝人君 そうすると、かつて廃案になった靖国の国家護持法とどこが違いますか。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 国家護持法の場合は、あれは神社のまま護持されたと思っていますが、私は、これは神社である以上、例の憲法二十条だ、八十九条だ、いろんな引っ掛かってくると思いますので、私の今回の案は、少なくとも政府が、いわゆる立法府が一宗教法人に介入するというのは不可能ですし、ましてや分祀しろと命令することも不可能です。したがって、靖国神社が自発的に言っていただく以外に方法はないと存じます。  したがって、その後の、いかなる特殊法人にするか何法人にするか知りませんけれども、内閣府所管の何々法人とかいうような形にされて、そうしていかないと維持していくということすら不可能だと思います。その時点でいろいろなことが考えられるということだと存じます。

浅野勝人自由民主党

○浅野勝人君 靖国神社が麻生提案を拒否すれば分祀論と同じように絵そらごとに終わる、靖国神社が賛同してくれれば、新政権の手で、早ければ秋の臨時国会ででも実現できます。勝算あっての提案と推測しますが、この点について差し支えのない範囲でお話しいただけることがありますか。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 靖国神社は、御存じのように神社本庁に属していない数少ない神社の一つです。神社本庁に属しておりませんから。したがって、あそこはいわゆる総代もなければという形になっておりますんで、いわゆる形がほかの神社と、氏子がいるわけでもなし、形が随分違っておると思っております。  宮司さんも正式ないわゆる神官ではない。前の山階さんもそうだったと思いますし、松平さんもそうだったと思いますが、いずれも神官でない方がなっておられるところだと思いますので、向こう側の決断だと思いますが、そのときにやっぱり護国神社とか、またいわゆる遺族会というような団体との関係等々はちょっと私らのかかわり合えるところではありませんので、そこらのところの反応は、どのようなお考えになられるかというところが、ちょっと私らのところではうかがい知れないところであります。

浅野勝人自由民主党

○浅野勝人君 総裁候補が三人おそろいになる貴重な機会はめったにございません。  先日、官房長官の著書「美しい国へ」を精読いたしました。時代を見直す感性と洞察力に富んでいて大変良く書けておりました。ただ、著者を麻生太郎と置き換えても全文まるで違和感がない、いささか妙な感に打たれました。  国連安保理の北朝鮮非難決議では、安倍長官は外務大臣が麻生さんでよかったと述べており、麻生大臣は安倍長官がぶれないので助かったと述べたと報道されています。  戦う前からエールを交換していたんでは総裁選挙をどうやっておやりになるのか、つい取り越し苦労をしてしまいますが、安倍、麻生のAA体制を軸に、額賀長官の協力も得て小泉後の日本を乗り切っていくのが望ましい姿かなと私個人は感じております。したがって、総裁選挙は君子の争いであってほしい。  お三方の所感をこの委員会をかりてお伺いします。

安倍晋三自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(安倍晋三君) 現在は、麻生外務大臣、また額賀防衛庁長官、そして私、官房長官でございまして、外交、安全保障にかかわる問題についてのそれぞれ責任者でございますので、しっかりと連携を取っていくことが大切であると、このように思っています。  そういう中で、先般の七月五日のミサイル発射に対する対応、あるいはまたその後の国連決議において額賀長官また麻生大臣と緊密な連携、またお互いの信頼関係があったからこそ全会一致の国連決議につながったと、このように思っております。  秋の総裁選挙についてでございますが、これはまだ麻生大臣も私も額賀さんも、だれも立候補しているわけではございませんが、いずれにいたしましても、はっきりしているのは、小泉総理は総理の座を降りられるということは言明しておられますので、その後の国づくりにおいてはしっかりと我々協力をしていくことが大変重要であると、このように思っております。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 外交に関しては、民主党から共和党に替わろうとも外交に関してはその基本は一貫していないと国の国益を損ねるというのが多分、まあ成熟した民主主義国家においては共通点、アメリカ、イギリス、例外ないと存じます。ましてや同じ閣内にいて、こと外に向けて当たるときに当たっては、官邸と外務省との間にすき間がないように配慮するのは当然だと思っております。それの方が国益に資するからだと思っております。  したがって、二人で話が合った、防衛庁長官も皆話が合っていたというのはそれはむしろ当然なんであって、そうじゃない方がおかしいと基本的には思っておりまして、少なくとも外に聞こえる場合は一体となっていないとおかしいんだと、基本的にそう思っております。  その他、何というんですか、政策に関してはこれはいろいろ、安倍長官とも話をするんですけれども、政策に関してはこれはいろいろなんであって、総裁選挙というものはその人の抱える政策やら何やらをもっていろいろ争われるんであって、そういった意味で、開かれた政党として、開かれた国民政党として、そういった総裁選挙というのは開かれた形で公正に堂々と意見を闘わせるというのが最も正しい形だと、私どもはそう思っております。

額賀福志郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(額賀福志郎君) 今、安倍長官、そして麻生外務大臣がおっしゃられましたように、外交、防衛、安全保障問題については三人極めて連係プレー、同じ共通の認識を持って対応ができたと思っております。防衛庁長官といたしましても、イラクへの対応とか米軍再編とか、それぞれの協力を得て一定の合意が形成されてきたというふうに思っております。その意味では日本にとっても良かったというふうに思っております。今後も、安全保障問題については日本の国益を考えながらしっかりとやっていくことが大事であるというふうに思います。  総裁選につきましては、当然、日本の方向とかあるいはまた政策について党内で大いに議論がなされて、国民の前に選択肢を示されて、我が党の活性化だけではなくて、日本の言ってみれば将来への展望が開けるようになればいいのではないかというふうに私としては思って、期待をしたいと思っております。

浅野勝人自由民主党

○浅野勝人君 総裁選挙は君子の争いであってほしい、重ねて要請をしておきます。  委員会で党内の話で終わっちゃちょっと具合悪いんで。  今日の理事会で、政府からBMDの共同開発を開始するに当たって武器の供与に関する取決めについて報告がありました。国会承認条約にかかわる行政取決めについても重要なものは国会に報告するという昭和四十九年の大平答弁を踏襲してのことと承知しています。今後とも引き続き適切に資料の提出が国会になされること、日米BMD共同開発が効果的に実施されることを政府に要望をしておきます。  これ、だれに答弁ですかね。

安倍晋三自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(安倍晋三君) ただいま浅野委員から御指摘がございました。委員会の要望に我々政府もできる限りこたえていきたいと、このように考えております。

浅野勝人自由民主党

○浅野勝人君 終わります。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 民主党・新緑風会の白眞勲でございます。  まず、イラク特措法基本計画の変更について外務大臣にお聞きいたします。  イラクでの航空自衛隊の活動の拡大については国連のアナン事務総長が頼んだとのことですけれども、具体的にアナン事務総長がバグダッドやエルビルまで飛ばしてくれと頼んだわけではないと思うんですけれども、実際、そこに飛ばすんだというふうに決めたのはだれなんでしょうか。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) イラクのバグダッド、エルビルに飛行機を是非飛ばしてもらいたいという話はアナン事務総長から最初に小泉総理にあって、その日の夕方、事務総長と外務大臣会合をやったときに事務総長の方から正式な要請があった、私の記憶ではそうです。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 そうしますと、アナン事務総長が実際にバグダッドとエルビルという話をしたということですね。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 正式に国連のいる場所というのはエルビルのことですから、私もすぐエルビルだと分かりました。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 次に、飛行機に乗せる兵士なんですけれども、完全武装の兵士も含まれるんでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(安倍晋三君) イラクの状況は御承知のような状況でありますから、武装した兵士も当然いるということでございます。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 武装というのは、まあいろいろあると思うんですね。小銃を一丁持っている場合も武装だろうし、相当な装備を持っても武装は武装だと思うんですけれども、その辺りのどこまでを、まあいわゆる完全武装というんでしょうかね、そういうものについての何か基準というのはあるんでしょうか。

山崎信之郎防衛庁運用企画局長

○政府参考人(山崎信之郎君) 完全武装の定義というのがあるというふうには私は承知しておりませんけれども、通常兵士が持つ、想定される武器を持って乗り込むというふうに理解をしております。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 安全確保のための活動において実際に運ぶ際に、だれの依頼でどのような形で運ぶ形になるんでしょうか。

山崎信之郎防衛庁運用企画局長

○政府参考人(山崎信之郎君) これは、各国からの要請、多国籍軍からの要請を受けまして、CAOCという輸送を調整する部署がございます。そこで大まかな輸送の調整をして、各国軍に対してC130を運航している場合にC130の運航上こういうものが輸送が可能かどうかということを個別に調整をして運んでいくという手順を取ると思います。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 そうしますと、そこで多国籍軍からの要請の中には、場合によってはそういう武器弾薬ということも含まれるわけですね。

山崎信之郎防衛庁運用企画局長

○政府参考人(山崎信之郎君) 各国に対しては、我が国は武器弾薬は運ばないということを明示をして、一応承認をいただいておりますので、そういうことは想定はしておりませんし、あり得ないと思っております。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 そうしますと、例えばそこに箱で、多分こん包された箱が具体的に言いますと来た場合に、それの中身は確認しないでそのまま乗せてしまうということなんでしょうか。

山崎信之郎防衛庁運用企画局長

○政府参考人(山崎信之郎君) そこは、我々がかなり明示的に各国に我が国の方針を伝えておりまして、各国ともそれを了承している以上、各国ともそういう武器弾薬を積み込むということはしていないというふうに考えております。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 いや、私が聞いているのは、きちんと調べているのかどうかということなんですけれども。

山崎信之郎防衛庁運用企画局長

○政府参考人(山崎信之郎君) これは、各国軍が運ぶ個別の貨物についての中身を運ぶ前に審査をするということはいたしておりません。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 そうしますと、場合によっては武器弾薬も含まれるというふうにはなりませんか。

山崎信之郎防衛庁運用企画局長

○政府参考人(山崎信之郎君) 先ほど来御答弁を申し上げているように、我が国としては、武器弾薬を運ばないということを各国に方針として明示をしておりまして、各国がそれを了承しております。したがって、そういう信頼関係の下に各国は我が国に対して貨物の輸送を要請をしてきている以上、各国がそういう信頼を裏切るということは想定はしておりません。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 アメリカのブッシュ大統領は、さきに訪米したマリキ首相と会談した際に、バグダッド治安強化のために兵力の増強を合意したということなんだそうですけれども、自衛隊の航空機がその兵士をバグダッドに送るということはないですね。

山崎信之郎防衛庁運用企画局長

○政府参考人(山崎信之郎君) 多国籍軍からの要請を受けまして、先ほど申し上げたような手順をもって、我が国としては安全確保支援活動の一つとして多国籍軍の兵士をバグダッドに運ぶということはあり得ると思います。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 今さっきも浅野委員からお話があったんですけれども、航空自衛隊の撤収要件についてお聞きしたいんですけれども、米軍の司令官が議会の公聴会で内戦に直面している等の発言が今もあったということありましたけれども、これは内戦ということになったら撤退ということでよろしゅうございますね。長官、ちょっと御答弁お願いします。

額賀福志郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(額賀福志郎君) 法律では戦闘地域においては行動しないということでございますので、戦闘地域の定義というのは、国家と国家の戦争、国家に類する組織の戦争状態、戦闘状態というふうになっておりますので、内戦といっても、どういう内戦であるのか、よく調べていかないといけないと思います。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 そうしますと、その内戦の定義というのはどういうふうになっているんですか、日本政府として。

安倍晋三自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(安倍晋三君) 政府として、いわゆる政府の統一見解として内戦というものを定めたこともございませんし、法律的に内戦を定めているわけではございません。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 そうしますと、この戦闘地域も同じような雰囲気だし、この内戦というのも今まで定めてないというんだったら、これちゃんと定めておかないといけないんじゃないんでしょうか。その辺についていかがでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(安倍晋三君) 戦闘地域につきましては法律によって戦闘地域を定めております。この法律による戦闘地域ではない非戦闘地域に我々は自衛隊を派遣をしているということでございます。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 ですから、内戦についてもきちんと定義をしておかないといけないんじゃないんでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(安倍晋三君) 法律によっては戦闘地域、非戦闘地域という分け方をしておりまして、内戦ということについては、先ほど申し上げましたように、法律の事項としての定義はございませんが、言わば非戦闘地域が戦闘地域になった場合は、当然そこからは自衛隊は退くということになるわけでございます。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 先生よく御存じなんだと思いますが、いわゆる条約というもので、中で見られるいわゆる内乱とか内戦に関する規定というのはジュネーブの諸条約規定の第三条というのがありますが、締約国の一つの領域内に生ずる国際的性質を有しない武力闘争、もう一回申し上げます。締約国の一つの領域内に生ずる国際法的性質を有しない武力闘争という概念が示されておりますが、その具体的な意味について確立した定義があるわけではございません。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 いずれにしましても、米軍が内戦という言葉を今はもう使い始めていると、まあ、まだなっていないということにしてもですね。  ただ、今、麻生外務大臣も内戦にはなってない、内戦にはなってないと今までずっとおっしゃっていたわけですから、当然それは定義があっておっしゃっていたものだというふうに思っていたんですけれども、その辺はいかがでしょうか。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 今申し上げましたように、重ねて申し上げるようで恐縮ですが、正確な概念があるわけではないというのが法律上そう書いてあります。  で、私どもは内戦という判断を、今私どもは少なくとも、バグダッドに私が行った範囲で、少なくともバグダッド周辺地域において主に出てくる話であって、あのイラクの広い国内、南部の方でその種のような極めて秩序が乱れてどうにもならぬという状況になっていないことは確かだと思っておりますんで、国全体が内乱、内戦という状況になっていないと思っております。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 午前中も質問がこの件についてあったんですけども、ニューズウイークの八月七日発売の記事に、もし内戦のような状況になったら米国も撤退するというような記述があるんですけれども、そうしましたら自衛隊も撤退ということでいいですね。

安倍晋三自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(安倍晋三君) 先ほども申し上げましたように、私どもは法律にのっとって自衛隊を派遣をしております。それは非戦闘地域に出すということでございますから、非戦闘地域が非戦闘地域でなくなれば、法律を超える状況になれば当然自衛隊は撤退すると、こういうことになるわけでございます。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 私が聞いているのは、バグダッド周辺にアメリカ軍がもう一人残らずいなくなっちゃった、そのときにも自衛隊は活動をすることもあるんですかと聞いているんですけども、その辺についていかがでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(安倍晋三君) 自衛隊を撤収するかどうか、これは我が国独自の判断であります。もちろんその我が国独自の判断をする中において、この戦闘地域か非戦闘地域でないかという判断になると、このように思います。  今米軍、米兵がこの地域が非常に平和で安定したからいなくなるということもありますから、それであれば当然戦闘地域ではないということになりますが、そこはまあ常識的に考えて、これは米軍がここで激しい戦闘を行っているという中にあって、これは戦闘地域だということにだれにでも分かるということになれば、当然その段階においては当然戦闘地域ということになるんだろうと思います。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 いや、私が申し上げたいのは、内戦という形で内戦が行われている場合に米軍が撤退するという選択肢があるという、そういう報道があるわけでして、その米軍が撤退したにもかかわらず日本の自衛隊はそのままいるという選択肢もあるのでしょうかということを聞いているんです。もう一度お答えください。

安倍晋三自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(安倍晋三君) 仮定の質問でございますが、例えば航空自衛隊の活動について言えば、イラクの治安の状況、政治の状況、そしてまた国連あるいは多国籍軍の活動状況あるいは構成の状況等々を見て、これは総合的に判断をしていくわけでございます。その中でもちろん米軍は多国籍軍を構成する大きな要因でございます。で、この米軍がどうなっているかということももちろん検討の対象にはなるんだろうと、このように思います。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 次に、海上自衛隊の隊員による内部情報の不正コピーと海外無断渡航について御質問したいと思うんですけれども、昨日、上海への無届け渡航について不幸な事件が起きました。お亡くなりになられた隊員の方の御冥福をお祈り申し上げます。  そこで、まず防衛庁にお伺いいたします。  今回、亡くなった隊員の方も情報漏えいと無届け渡航についての調査を受けていたとのことですけども、その経緯について簡単に御説明願いたいと思います。

大古和雄防衛庁防衛政策局長

○政府参考人(大古和雄君) 御指摘の点につきましては、いわゆる「あさゆき」の乗員の関係だと思いますけども、上対馬の隊員が中国に無断で渡航を重ねていたということがございまして、これを契機に海上自衛隊においてほかにも無断渡航がないかということで調べておりました。その調査の中で「あさゆき」の隊員についても、主として韓国でございますけども、無断渡航を重ねていたということが判明いたしまして、いろいろそれについて本人に対して海上自衛隊として取り調べていたということでございます。  ただ、現時点の判断といたしましては、当該「あさゆき」の隊員につきましては、いわゆる食事を供給する要員でございまして、いわゆる艦内の秘密情報にアクセスできる立場ではございませんでした。そういう関係で、いわゆる秘密保全事案というふうには現在とらえておりませんけれども、本人が取調べ中にどうも自殺したと思われるということでございます。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 今回名前が挙がって、これでこの今回の情報漏えい、情報漏えいじゃない、情報の何ですかね、情報取得というんですかね、それと、それから無届け渡航について、四人になってしまったということで、事件そのものが広がりを見せているような印象を持っているんですね。特に、今回の護衛艦「あさゆき」というのは、過去、二月にデータの外部流出事件が起きた船でもあると。これ、私としては偶然とも思えないんですね。  長官、この辺についてはどうお考えでしょうか。

額賀福志郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(額賀福志郎君) おっしゃるとおり、今度の無断渡航とか、それから情報の自宅への持ち出し等々は、一連の情報機密問題と類似した流れの中でありますので、私は、今改めて、全部、この海外渡航とかについて、パスポートを調べるとか、全部調査を、再調査をさせて、命じたところで、させるように命じたところであります。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 そうしますと、今類似しているというふうに言ったことからすると、やはり関連性の有無も含めて現在調査中ということでいいですね。

額賀福志郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(額賀福志郎君) もちろん、事実関係をきちっとしていくことが大事でありますから、調査中であります。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 前回は流出事件ということで、自分が故意に取ってそれを何とかしようということよりは、どちらかというとウィニーというウイルスによって取られちゃったみたいな部分もあったと思うんですけれども、今回の事件というのは、当事者が自ら進んで情報を抜き取ると、抜き取ったということにおいて、より深刻だと思うんですけれども、この長官、件について、過去の事件と比較してどうお考えになりますでしょうか。

額賀福志郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(額賀福志郎君) 要するに、機密漏えい事件等々が相次いでいるそのさなかにこういうことが起こっているわけでございまして、私は、その後様々な警鐘を鳴らし、対策を講じてきたものですから、今後は相当、ないものと思っておりますけれども、後でこれは発覚していることでございますから、これも警察の捜査に支障がないように、程度にしっかりと我々も事実関係を明らかにする必要があると思っております。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 今の警察の捜査に支障がないようにしっかりとというのは何かよく分からない話なんですけれども。警察の捜査は警察の捜査でしっかりとやってもらわなきゃいけないけれども、自衛隊としては自衛隊でやっぱり内部できちっとこの件については調査をしていただきたいというふうに思うんですけれども。  何でこういうふうにずるずるずるずる出てくるのかなということについて、今まで防衛庁は、陸上自衛隊普通科連隊の情報が流出した後、情報関係においては防衛庁としても様々な通達を出しているということなんですが、同じような通達を出してもこの種の事件が多発すると。これ、通達を出しても浸透しないで、今年の初めのウィニーによる情報流出事件も起きたわけなんですけれども、何で通達を出しても守られないんであろうかと、通達が多過ぎるんじゃないかと。  ちなみに、防衛庁では一般の隊員まで浸透させる通達を年間何回ぐらい出しているんでしょうか。

西川徹矢防衛庁長官官房長

○政府参考人(西川徹矢君) 平成十七年度におきましては、防衛庁長官により発せられました通達は約五百八十本ございます。これらの中には長官の依命によりまして事務次官名で出したものもございますが、一応、長官の命によって出したというのが五百八十本ということでございます、八十件ということでございます。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 五百八十本も出したら、一年でしょう、三百六十五日でということになりますと、一日一本以上ということになります。そうすると、現場では、ああまた来たかみたいな感じになってしまうんじゃないのかなというふうに私は思うんですね。  この件について、我が党の榛葉議員が今年三月の予算委員会においてこの通達が全然浸透していないと指摘したわけですけども、それについて額賀長官が御答弁されるところを議事録で読みますと、こう言っているんですね。榛葉議員の御指摘のとおりでございまして、これは隊員、防衛庁の言ってみれば士気の緩みであるというふうにも思っております、それから、規範だけではその浸透力がない、守れていないという実態について、私は厳しく認識した上で今後対策を立てなければならないというふうに思っておるところでございますと、こうおっしゃっているわけなんですね。  つまり、長官もお分かりになっていらっしゃる、で、対策も立てるとおっしゃっているわけですけど、この対策というのはもう既にお立てになったんでしょうか。

額賀福志郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(額賀福志郎君) 機密漏えい事件についての対策というのは立てているわけでございます。もっとも、その秘密とか機密とか極秘とか、そういうものも多過ぎるからちょっと整理しようじゃないかというようなことで、そういう仕事もさせていただいているわけでありますね。今度のようなこの事案も、言ってみればその我々が今度の改革、そしてまた対策を立てる前の発生の事案でございますから、これは改めてこういう事案が後から出てきているわけでございますけれども、我々は改めて何回もきちっと規律の粛正、そして意識の改革についてしっかりと正していかなければならないと思っております。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 正に長官、私もその気持ちはおっしゃるとおりだと思うんですね。  もちろん機密漏えいについて、私は、今おっしゃった対策というのは、「秘密電子計算機情報流出等再発防止に係る抜本的対策の具体的措置について」という文書だと思うんですね。それも私も読んでみました。読んでみたところ、ぎょっとしたんですね、私。日本の安全の最前線にいる防衛庁が、例えばデータの暗号化とか、私有パソコンの一掃とか、何かウイルスを除去しましょうみたいなことを書いてあるわけでして、えっ、この程度のことなのという感じだったんですよ。  まあ勘ぐった言い方をすれば、いや、これは実は目くらましで、もっとすごい対策を実は裏で取っているんだったらそれはそれでいいんですけれども、まあどうもそうでもなさそうだなというのもありまして、まあちょっと失礼な言い方をすれば、こういう対策対策というのは、あれしちゃ駄目、これしちゃ駄目というのは、例えば食事の前に手を洗いなさいと言っているようなもんだと思うんですよ。で、一番重要なことは、何で食事の前に手を洗わなければならないのかということをやっぱり認識させてもらうことが重要だと思うんですね。情報漏えいがいかに重要なことかというのをきちっと隊員に認識させてもらうということから私はスタートするんじゃないのかなというふうに思うんですね。  で、読売新聞の八月二日の夕刊の記事によると、上司に叱責されて、怒られて、意地でもコピーしてやろうと思ったって言ってるんですよ。まあこれちょっと私も、これもびっくりしたんですね。そもそも一般企業でさえ上司に逆らえばこれはただじゃ済まないんだけど、自衛隊が上司に反発したらもう何かそういうんでは、国民は安心してられないんですね、そういうの。  これについて、長官、どう思われます。

額賀福志郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(額賀福志郎君) いや、その新聞を読んでおりませんけれども、まあ常識的には考えられません。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 私もこの情報関係について今回いろいろ調べてみたところ、何かインテリジェンスというのは何か三つあるらしいんですね。人が陥る、情報漏えいの、三つ大別されると。一つはイデオロギーだそうですよ。で、もう一つが欲望だそうですよ、女性とか金とか。で、もう一つが恨みなんだそうですよ。で、何か今回の事件って、上海に度々行って親密な女性がどうもいたようだと、あるいは、まあこの記事が本当かどうか知りませんけれども、上司に恨まれたと、上司に恨みがあったということになると、正にこれは典型なものだなというふうにも私は思うんですね。  念のためお聞きしたいんですけれども、今回、上海の女性に自衛隊の資料が渡っていたということはないんですか。

大古和雄防衛庁防衛政策局長

○政府参考人(大古和雄君) 今までの海上自衛隊の調べで、本人の供述によりまして、上海に渡航を無許可で重ねてはおりましたけども、資料を海外に持ち込んだり、それを海外で渡したりしたことは全くないというふうに聞いております。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 別にこれ資料を持っていかなくたって、これ今年に入ってから二十回以上も、二十日以上も滞在しているんですね。で、親密な女性と毎日会ってると仮定したならば、いろいろな話をしているんじゃないかなと思うんですよ。もし私が、何というんでしょう、だれかターゲットがいて、何か陥れようというふうにしたら、最初は、何でしょうね、簡単な話からやると思うんですね。朝何時に起きたとか何食べたというところから始まって、だんだんだんだん近づいてきて、ターゲットに向かってどんどんどんどん目標を近づけてくるという形を取ると思うんですよね。ですから、今、大古さんも最初に、あれは、何ですか、調理関係の仕事をしていた方だから、隊員が、そういう重要な情報には触れなかったといっても、隊員の、例えばですよ、何ですか、人の動きとかあるいはシフトの関係とか、そういうのは幾らでも話せると思うんですよね。そういった関係からすると非常にこれは私は重要な問題じゃないのかなというふうに思うんですね。  その件について、一つちょっと私は、もう一つ私ちょっと聞きたいと思う。ここで警察庁にちょっとお聞きしたいんですけれども、過去十年ぐらいでいいですから、日本にある外国の公館に対して諜報に関して公館員の出頭要請をしたことは何回ぐらいありますでしょうか。

米村敏朗警察庁警備局長

○政府参考人(米村敏朗君) お答えをいたします。  公館員に対して出頭要請をしたというのは、今ちょっと手元に数字がございませんけれども、御指摘の諜報事件の関係につきましては、昨日送致した在日ロシア通商代表部員、これによる窃盗事件のほか、過去十年間において、平成八年以降でありますけれども、北朝鮮にかかわる諜報事件として三件、あるいはロシアにかかわる諜報事件として五件、それぞれ検挙しておりますが、今御指摘のこの中で公館員が関与しているとかというような問題につきましては、今ちょっと手元に資料ございませんけれども、何回かは出頭要請を掛けているというケースはあろうと思います。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 たしか、事前で私それも提出要請しておいたんですけれども。  まあいいです。過去何回かあるということですよね。

米村敏朗警察庁警備局長

○政府参考人(米村敏朗君) はい、あります。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 ですから、やはり今でもこれだけ、冷戦時代が終わったとしても、ぱたぱたぱたぱたあるというような状況ですよね。  私は、この前の上海の総領事館員の自殺に関する件で外務省が防諜対策を強化したということですけれども、ちょっとここで外務大臣にお聞きしたいんですけれども、是非その保護する対象を外交官のみならず例えば防衛庁とか自衛隊の隊員とか、あるいは政治家、経済団体、企業関係者、ジャーナリスト、学者、そういった方々に何かその対象を広げるような努力というのを進めてもらいたいとも思うんですけれども、その辺について、大臣、いかがお考えでしょうか。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 少なくとも冷戦が終わったから盗聴とか防諜がなくならないなんということはないと思っております、基本的には。産業スパイを含めて、いろんなところでそういったことは常識的にあるという前提で考えておくべきだと思います。  また、外交官として海外に勤務したときにあっては、その地域においていろいろな形のトラップ、トラップって、わなが仕掛けられる可能性というのは、これまた十分。また、はめられたときと気が付いたときに、それ、自分で抱え込まないで、少なくともさっさとこういうことになっちゃいましたという話をいわゆる上司なりに報告するというのが最も対策として正しいと思っておりますんで、そこらのところは徹底をさせております。そこらのところは徹底させておりますが、それを他省庁にもやれ、外務省がですか。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 どこでもいいんですけれども、そういう……

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 外務省がやれというのは、ちょっと他省庁に対してなかなか難しいと思いますんで、外務省のその公館に防衛庁から出向している、どこどこから出向してきている人たちに向かって、国内にいるのと違うのよと、ここは特にそういった意味でいろいろ近づいてくる人たちに対しては、というような話での指導というのはもうそれは当然ですけれども、他省庁に対してと言われると、ちょっとそれは各省庁でやらないかぬのかなという感じはしますけれども。

安倍晋三自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(安倍晋三君) 我が国の安全を確保していくためには、ただいま委員が御指摘になられましたように、しっかりとした防諜対策が必要であると、このように認識をしております。防衛庁、外務省に限らず、政府全体としてしっかりとしたいわゆる防諜対策を講じることが重要である。その中で、その在り方については今後様々な観点から検討をしてまいりたいと考えております。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 今、外務大臣がおっしゃったように、なかなか外務省が他省庁のことまで手付けるなんというと、いろいろそれは、いろいろな向こうも向こうで余計なお世話だとかなんとかと言われるだろうし、なかなか難しい部分はあると思うので、今、安倍官房長官がおっしゃいましたように、それ政府全体として取り組んでもらいたいなと。これは別に外務省がおれがやるからあんたはいいという話でもないし、防衛庁がやるからあんたはいいというわけでもないと。やはりこれは全体でやっていかなきゃいけないし、私が今申し上げたいのは、単に日本の政府のみならず、やはり日本の安全保障全体を考えた場合には、一般企業とか学者とかそういった人たちにまでそういった手を広げてあげるというものもやはり私は政府としても必要なんじゃないかなというふうに思うんですね。  ですから、今長官、たしか長官が議長をしている情報セキュリティ政策会議というのもあると。そこで全省庁のパソコン管理が不合格という衝撃的なニュースも私も聞いたことあるんですけれども、これを政府としてより防諜に力を注ぐために何か機関をつくるというようなことというのは考えているんでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(安倍晋三君) 今私の下に情報会議もございます。その中で様々な事案、外務省における事案あるいは防衛庁における事案等々もしっかりと分析をしながら、我々防諜対策もしっかりと考えていかなければいけない。  また、あるいは各省庁のコンピューターに対してのサイバー攻撃も実際起こっているわけでございます。それが本当に個人のこれは趣味によるものなのか、あるいはこれはかなり組織的な国家的なものなのかということも分析をしながら対応していくことも必要ではないか。  そしてまた、あるいは先ほど委員が御指摘になられましたいわゆる工作活動、オペレーションがあるわけでありますが、それは各省庁だけではなくて世論に対する工作あるいは経済界を通じての工作等々があるわけでございます。どのような工作があるかということもしっかりと情報を分析をしていった上で、こういうアプローチもあるんだという認識を持たなければならないのであろうと、また緊張感を持ってもらわなければならないということもございますので、しっかりと内閣また内閣官房におきましても検討していきたいと思います。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 是非そういう機関というものを検討していただいて、機関じゃなくても何でもいいですけれども、もっと積極的にこの機に行っていただきたいなというふうに思います。  今回、上海に関して二人の方がお亡くなりになっているわけですが、今後、実は彼らもある意味被害者でもあるのかもしれないという観点から、今大臣、外務大臣がおっしゃったように、自己申告をした場合にはおとがめなしみたいな形も一つのシステムの中に入れるということも十分参考に入れて今後取り組んでいただきたいというふうに思います。  次に、北朝鮮のミサイルについてお聞きいたします。  一昨日ですか、鈴木政二官房副長官が、テポドン以外の六発が、こうおっしゃっているんですね、大体三、四十キロの四方のところに正確に落ちていると講演でおっしゃったと、明らかにしたんですけれども、そうすると、北朝鮮はこの六発のミサイル全部が意図的にある範囲内に落ちたということでよろしいですね。

額賀福志郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(額賀福志郎君) 北朝鮮からコメントいただいておりませんから意図的かどうか知りませんけれども、一定の範囲内に着実に着弾しているということは言えるんだと思います。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 韓国国家情報院が発射の三、四日前に北朝鮮が航海禁止区域を設定したことを既に把握していたというんですけれども、日本側はこの情報をキャッチしていたんでしょうか。

額賀福志郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(額賀福志郎君) キャッチしていたとかキャッチしてないとか、そういうことが、言うことが我々の安全保障にプラスになるのかマイナスになるのかということも含めて、コメントを差し控えてきたということでございます。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 この件について韓国では、分かっていたのに、前もって分かっていたのに何で教えなかったんだと。というのは、そこに漁船がいたり、あるいは航空機が飛んでいたということもあったということで、いわゆる航空、海事関係者に適切に何で言わなかったんだということで大問題になっちゃったんですね。  そういったことは私は日本にも言えるんじゃないかなと思うんですね。実際、ミサイルが発射されてから水産庁が警戒か何かのそういう通達を出しているということも聞いているんですけれども、そういうことすると、やはり把握したら私は言うべきなんじゃないのかなと、今回の件に関して言えばですよ。そういうふうにも思うんですね。  韓国では国会情報委員会で、十一日に航海禁止区域の設定期限が終わって警戒艦二隻が羅津港に帰った、そこまではっきりと言っているわけですね。ですから、これだけ分かっているのに、私は日本政府としても漁民の安全などを考慮すべきで、やはり言うべきだったんじゃないのかなというふうに思うんですけれども、その辺はいかがでしょうか。

額賀福志郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(額賀福志郎君) 当然、北朝鮮の対応について、米国等と連絡調整の上で時々刻々、情報収集してきたわけでありますから、その上に立って、我が国の国民の皆さんあるいはまた海の上で仕事をなさっている方々に被害が及ばないように、不安がないように対応することが大事であるというふうに思っております。  若干、自治体との連絡体制について、これからどういうところが問題があったかどうかについて、我々もよく調べた上で万全の体制を取るようにしたいというふうに思っております。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 今回、ミサイル発射において、七発発射されたうちの七発目が大分遅れて発射されましたけれども、なぜ遅れたと長官は判断されているんでしょうか。

額賀福志郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(額賀福志郎君) 分かりません。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 あと、報告書の作成が遅れているという報道なんですけれども、理由は何でしょうか。

額賀福志郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(額賀福志郎君) これはやっぱり完璧を期したいと思っておりますので、米国側とよく連携をしながら分析中であります。で、分析した結果、国民の皆さん方にオープンにすべき問題はどこまでであるべきか、これは日本全体の安全保障、あるいは国民の皆さん方に不安を与えないように、そういうことを総合的に勘案しながら適切に考えたいというふうに思います。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 北朝鮮のミサイル発射の後、国連決議が出されるまでの経緯につきまして、午前中、我が党の長島委員も質問でも、麻生外務大臣の中央公論九月号に載せている文章について御質問がありましたけれども、一生懸命頑張ったというのは私も何かその文章を読んで感じ入るものがあるんですけど、そこに制裁の可能性を含む最も強い決議を追求するという路線は当初から議論の余地なく決められていたということで、安倍官房長官が言い出したか麻生大臣が主張したかはっきりしないというふうにそこにお書きになっているんですけれども、ずっと文章を読んでみますと、こう書いてあるんですね。聞けば、第七章とは軍事的措置にお墨付きを与える根拠につながり得るとか。それを知った段階で、今だから言うが点々々と、こう言っているわけですけれども。  そうすると、これ読むと大臣、外務大臣ですね、これ、最初に国連決議のことについて、最初は出して、出したというか、もう国連にある程度提出しまして、それから第七章が軍事的措置にお墨付きを与える根拠につながり得るというのを聞いたという形になっちゃうんですね。その辺どうなんでしょうか。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) この種の文章を作る人たちは条約局というプロです。私みたいな適当なレベルの英語の人ではないんです。まともにきっちり英語ができる人が条約局にいて、その人たちが作る文章になります。  したがって、これまでこの種の決議案というものはほとんど第七章を前提にして作ってあるものですから、私どもは第七章というのを。しかし、その七章が入っている中からどういったようなものを我々として制裁措置でやるかというのは、第七章という拘束力を持ったもの、文を書いた上でどれをやるかというのは、その後一から七までずっと書いてあると思いますが、その一から七を今回選択したということであって、最初から第七章を前提にしたときの私どものやる条件は、制裁はこれですと言って七つ書いてあると思いますんですが、その七つのことは、七章があっても七章に代わる文章になっても書いてある内容は同じで、やることが、その制裁をする七つというのが、七章があるからというんではなくて、前提として置きます文章が七章という文章を使うか使わないかだけの違いで、問題は一番下に書いてある、その次の一から七まで書いてある文章の方が問題なんだと御理解いただければと存じます。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 大臣のおっしゃることは分かるんですよ。内容が肝心だということだということだと思うんですけれども、いや、私が申し上げているのは、ただその文章に、最初に提出した文章に七章が書いてあって、それに対して外務大臣が、七章というのが軍事的措置にお墨付きを与えることを当初は知らなかったというようなこの中央公論の文章なんでびっくりしちゃったんですよ。それについてお聞きしたいんですよ。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 済みません。七章に関するということに関しましては、私どもとしては七章の中を全文英語できっちり読んだわけではありませんが、国連でこの種の決議文が出るときは大体七章が大前提で皆スタートいたしますんでそう思っておりましたけれども、七章に対して軍事、武力行為に関する部分があるということは知っておりました。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 そうすると、この文章では「聞けば」というふうになっているんですけれども、これはどういう意味なんですか。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 聞けばって、ちょっと書いた……

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 聞けば、聞けば……

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 書いた本人、書いた本人が、書いた本人が余り大した、ああ、済みません。

舛添要一自由民主党

○委員長(舛添要一君) 麻生外務大臣。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 書いた本人、本人が、それを頼まれてわあっとしゃべった聞き書きになっていますんで、全部自分が書いたわけじゃありませんので、聞けばという意味がどうだか知りませんが、七章というものの中に武力行為、攻撃というものが最終的に入ってくるという可能性は最初から聞かされておりましたんで知っておりました。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 今、自分が全部書いたわけじゃないというふうに今おっしゃったんですけれども、じゃだれかに書いてもらったということなんでしょうか。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 私がその種の一連の話をずっとしゃべったのを聞き書きした、聞き書きしたのが実態です。自分が全部その文章を全部作るほど、私それほど、新聞記者上がりではありませんので、全部文章を書くわけではありません。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 国連安保理事会においてのこの決議というのは、国連憲章に基づいて加盟国に拘束力を持つものだということで認識していいですね。官房長官、お願いします。

安倍晋三自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(安倍晋三君) 今回の決議については、十五か国の理事国すべてが賛成した全会一致の決議でございまして、我々は拘束力のある決議であると考えております。また、米国もそのように外に向けてははっきりと言っているわけであります。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 この国連決議の後に、一か月以上たつのに、私が知っている範囲内においては、拘束力を持つ内容であるということならば官報に掲載されてしかるべきだと思うんです。どうも何かされていないような感じなんですね。外務省のホームページにも日本語の仮訳も載っていないという状況なんですけれども、これはなぜなんでしょうか。

舛添要一自由民主党

○委員長(舛添要一君) どなたが答弁しますか。

安倍晋三自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(安倍晋三君) 仮訳が載っているかどうか私は承知を……

舛添要一自由民主党

○委員長(舛添要一君) 安倍内閣官房長官。

安倍晋三自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(安倍晋三君) 仮訳が載っているかどうか私は承知をしておりませんが、拘束力ある決議であるということは、私は累次記者会見でも述べております。米国もそのように外に対して発言をしているというふうに承知をしております。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 仮訳は載っているものだと思っていましたけど、載っていなかったら載せるようにいたします。載っているか載っていないか、今確認させます。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 じゃ、ちょっと確認しておいてください。すぐ分かると思います。  それと同時に、これ、決議に沿って当然外為法の経済制裁措置ということをしなければならないというふうに思うんですけれども、官房長官、いかがでございますか。

安倍晋三自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(安倍晋三君) 私どもは、この今回の決議を受けまして、北朝鮮に関するミサイル及び核兵器等の不拡散のための輸出管理に係る措置を厳格に行ってまいります。そして、それと同時に、金融資産の移転規制に関する必要な措置についても適切に実施をしていきます。これは、関係各国とも協議をして行っていきたいと思っています。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 そうすると、やるということですね。

安倍晋三自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(安倍晋三君) 今申し上げておりますように、まず、北朝鮮に関するミサイル及び核兵器等の不拡散のため、輸出管理に係る措置を厳格に行っていくということでございます。そして、それと同時に、さらに安保理決議に基づく新たな金融資産の移転制限、移転規制に関する必要な措置についても適切に実施をしていく考えであります。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 靖国神社についてちょっと麻生大臣にお聞きしたいんですけれども、八月八日に朝日新聞に投稿されていますね。その靖国神社の非宗教法人化についてその中で述べられているんですけれども、そもそも閣僚が特定の宗教法人の解散を提言すること自体、憲法に定められた政教分離の原則に反することにはなりませんでしょうか。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) お断りしておきます。  靖国に関しましては、外務大臣という肩書を付けずに麻生太郎として書いてあると記憶、私としては、私見として発表されたと、文章の中にもたしかそういう具合に使ったと記憶しますが。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 朝日新聞のここに八月八日付けがありますけれども、外相麻生太郎というふうに書いてあるんですね。ですから、それを見ると、今の御発言はちょっと違うんじゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 一緒に付けました文章というのがあるんですが、そのことに関しましては、「靖国に弥栄あれ」という文章で補足文章を出したやつは、こういうのをそのとき記者会見用に全部配ったと思いますが、その記者会見用のやつには何も肩書なしで配ってあるというように存じます。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 ここにその文書を私も持っているんですけれども、そこを読みますと、私がこのように靖国について議論することさえ、厳密に言うとこの原則との関係で問題なしとしません、まして政治家が靖国に祭られただれかれを分祀すべきと言うなどは、宗教法人に対する介入として厳に慎むべきですというふうに書いてあるわけですね。そうすると、やはり政教分離にこれは反しているということを御自身が認めたことにはなりませんか。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 理屈の付け方としては正しいと思いますが、私の方としては、これ、だれかがこの話をしない限りは、いつまでたっても行くとか行かないとかいう話にしかずっと終始しないと。私どもは、少なくともこういった英霊というものは静かな場所で鎮魂の場としてあるべき、英霊というものはそういうもんだと思っております、遺族の方含めて。そういった方々のことを考えて、総理大臣が行くとか行かないとか、政治家が個人だ私人だというような話ではなくて、きちんとした国の英霊として祭られるべき方々のところにあるべき、そういったものだったところが、戦後、一宗教法人に丸投げした形になったがために結果として、陸軍省、海軍省だったわけですから、これは。そういったものがなったがためにこういった形になっておる現状というものを放置しておくのは、政治家の責任ではないかというのが私の申し上げている背景です。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 今おっしゃいましたように、理屈として正しいと。正に私は理屈を申し上げているわけでして、そういった面で言うと、やはり私は宗教の、政教分離の原則に反するということで大臣もある程度お認めになったというふうに私は認識しております。  そこで、安倍官房長官にお聞きいたしますけれども、安倍官房長官は「美しい国へ」という本をお書きになっている。その中の第二章にやはり靖国のことについて触れた部分がありまして、A級戦犯の記述を読みますと、「ある神父の卓見」という項目の一番最後のアメリカの大学教授の引用文のところで、日本の政府や国民が、ちょっと読みますね、そうすると、括弧して、日本の政府や国民が不名誉なことをしたかもしれない人々を含めて戦争犠牲者の先人に弔意を表すことは自然であろうと引用されているわけですね。ここで終わっちゃうんですよ。次、もう次の章に行っちゃうんですね。何の安倍長官のコメントも載っていないんですね。  この部分というのは、これは安倍長官の考え方なんでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(安倍晋三君) それはたしかジョージタウン大学のケビン・ドーク教授の発言を引用したところであろうと、このように思います。私は著書の中でその発言を紹介をしたわけであります。いろいろな見解の中の一つであろうということで紹介をしたということでございます。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 まあいろいろな見解は一杯あると思うんですね、私は、靖国に関して。で、特別にこの見解を載せた理由、その趣旨は何なんでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(安倍晋三君) その趣旨は、日ごろから私は考えておりましたことでありますが、例えばそういう慰霊施設において祭られている、あるいは埋葬されている人々、そういう人々が、ある特定の例えば概念を持っている、あるいは目標をもっている、守ろうとしたものがある、そのもの、例えばまた戦争行為そのものをたたえることではなくて、戦争が終わった段階においては、また講和条約が出された後は、両国のこれは兵士に対して冥福を祈り弔意を表するべきではないかという気持ちであって、そして、その表明というのは、そこに祭られている、あるいは埋葬されている人たちが持った、また、が表明した、あるいはそう考えられる戦争目的等々を正当化するものではないというふうに考えておりました。それを、私のそうした考え方についてこのケビン・ドーク教授がお話をされた、また、書かれた論文の中で私も共感するところがあったということで紹介をさせていただいたということでございます。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 つまり、このアメリカ大学教授の引用部は長官が共感された部分だということだということでいいわけでしょうけど、そうすると、そこに、「日本の政府や国民が不名誉なことをしたかもしれない人びと」というのはA級戦犯というふうに読んだわけでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(安倍晋三君) それは、このケビン・ドーク教授と私、話をしたわけではございません。そういう中において、そうした戦争目的等々についてそれを一々肯定しているわけではない。つまり、参拝することはそういうことを一々肯定しているわけではないということを申し上げたかったわけでございます。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 もう一度ちょっと麻生大臣に、例の麻生さんの投稿された部分についてちょっと一つだけ聞き忘れたことがあるんですけれども、何でこのタイミングでこの文章を出されたんでしょうか。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 新聞の話ですか。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 はい、そうです。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 新聞の話は、それはまず最初に、まず八月の十五日がいつも騒ぎになりますので、八月の十五日までにきちんとやっておく必要があるだろうなと思っておりました。それが一つです。  朝日に載ったのは、朝日しか我々投稿を載せてくれないからです。欄を持っておりますのは朝日しか、ほかのところは載せてくれませんから、そこは載せてくれる、文章をですね。そういった新聞でありますから、私が朝日新聞を別に特に好きなわけでも、朝日新聞が、応援してもらったことも全然安倍さんと同じでないんですけれども、そのときにはそれしか載せていただけませんので、出させていただいたというのがそれです。  それから、先ほどの御質問のお答えですけれども、一六九五の和訳につきましては、官報掲載なんですが、これは手続に時間を要するそうです。時間を要しますんで、外務省のホームページに載っていないので、早速ホームページに載せるようにいたします。

舛添要一自由民主党

○委員長(舛添要一君) 質疑時間が終了しております。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 終わります。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 イラク特措法基本計画の変更と、これによる航空自衛隊の活動拡大について質問をいたします。  当委員会において六月十三日、空自の活動拡大に関する米側の要請について私質問いたしました。その際、額賀長官は、具体的な要請内容については相手があるので控えたいとして答弁されませんでした。どんなニーズがあるのかこれでは判断しようがありません。基本計画変更されたわけですから、今度は米側の要請内容について御答弁いただきたいと思います。

額賀福志郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(額賀福志郎君) これは空自の活動の継続でございますけれども、日本がイラクの復興支援活動の一環として、もちろん治安活動の確保の後方支援ということも含めてでございますけれども、イラクの発展のため、イラクの民主化のために主体的に考えさしていただいて継続をしたわけでございます。  したがって、米国の要請とかあるいはまた米国に言われたからやっているわけではない。国連の要請もありました。だから、多国籍軍とか国連の要請を受けて、日本の安全を確保しながらこれにこたえていこうということでこの基本計画を変えさしていただいたということでございます。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 日本の主体的な判断だけでやられている話じゃないと、これはアメリカ側のニーズがあって行われることだと、そのことは非常にはっきりしていると思うんですね。  国連からの輸送協力には要請があったということについては言う、しかしアメリカの要請についてはおっしゃられない、おかしいと思いますよ。実際、現時点では国連への輸送協力は行われておりません。行われたことは空自の兵員輸送協力の拡大です。空自は七月十三日にクウェート—バグダッド空港間で多国籍兵士の輸送を初めて実施しておりますけれども、これはどこの要請ですか。

額賀福志郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(額賀福志郎君) これは、クウェートのアリ・アルサレム基地を拠点に活動を行っている航空自衛隊イラク復興支援輸送隊が、アリ・アルサレム基地とイラク国内のバグダッド飛行場との間で運航を実施したと。多国籍軍の人員を輸送したということでございます。  これ、中身について、具体的には相手の国のこともありますので控えさしていただきたいというふうに思います。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 私の質問は、どこの要請かということです。

額賀福志郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(額賀福志郎君) いや、だから、多国籍軍の人員等を輸送したということでございます。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 多国籍軍側の要請だということで解されると思います。そのとおりですね。  こういう活動、つまりバグダッド乗り入れについては、これまで治安の問題等々があって、検討はしたけどなかなか踏み切らなかったと。今回踏み切った理由は何ですか。

額賀福志郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(額賀福志郎君) もちろん、安全を確保しながら、きっちりと国連の要望にもこたえていくため、あるいは多国籍軍のニーズにもこたえていくために、陸自の後、引き続いて空自の活動を継続していこうということがイラクの民主化路線にプラスになるというふうに考えて、このバグダッドにも飛行をするということにしたわけでございます。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 米軍は、バグダッドの治安が悪化したために兵員を増やさなければならないと、そういう発表を行っておりますけれども、そういうところで兵員輸送も含む輸送協力の拡大をやれば、掃討作戦の強化に協力するということになるんじゃありませんか。

額賀福志郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(額賀福志郎君) 我々は、今言ったように、多国籍軍、国連の要請に応じていくことが基本的に人道復興支援活動につながり、イラクの民主化建設に寄与していくというふうに考えているわけであります。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 これは米中央軍のギャリー・ノース司令官が述べたことですけれども、航空機動力のおかげで戦闘指揮官は必要なものを必要なときに必要な場所に手にすることができる、こう述べております。そして、我々の連合軍には韓国空軍、日本の航空自衛隊、更に多くの国が含まれるという形で、十か国のこれに協力している国々の中で韓国と日本をわざわざ挙げて高い評価をしております。  このことは、輸送協力の拡大、そのことは戦闘準備への協力、その一環にならざるを得ない、このことを指摘しておきたいと思います。  もう一つ具体的にお伺いしたいのは、クウェートやイラクで活動する空自部隊は、現地で米空軍から航空機部品の提供、そしてもう一つ、燃料の提供、給油を受けているという事実はあるでしょうか。あるとすれば、その中身はどういうものですか。

額賀福志郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(額賀福志郎君) 航空自衛隊は、米軍からC130の航空機部品、燃料その他、食料や水、オフィス等の施設利用等の提供を受けております。これはただでもらっているわけではありません。ちゃんと金を払い、物で返したりなんかしているわけであります。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 これはやはり重大なことだと思うんですね。  それは、空自派遣部隊とともに活動する米空軍第三八六航空遠征航空団の機関誌、ロック・スレイトというものがありますけれども、そこで、航空自衛隊と米空軍は一緒に行動する機会が実にたくさんある、普通に装備を共有し、情報交換を行い、そしてC130等への給油、更には航空機の部品、これを受けていると、そう述べております。  このことは、私は正に米軍と航空自衛隊が一体化している、そういうことにならざるを得ない。とするならば、イラク特措法で決められたそういう内容、その厳格な、戦闘行為等々には参加できないという、それにはるかに逸脱していることになるんじゃありませんか。

額賀福志郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(額賀福志郎君) 我が国の自衛隊の活動は、特措法に基づく人道復興支援それから治安確保のための後方支援に限られているわけであります。そういう仕事を遂行していく上で、アメリカとの間でそれぞれ、ACSA協定に基づいて我が国に必要なものを確保して、安全を確保し、仕事をしていく上で必要なものについて、部品を手に入れたり、燃料を必要なときに一時立て替えてもらうとか、そういうことは当然あってしかるべきだと思います。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 軍事の常識でいえば、情報の共有、それからまたさらに、先ほど話がありましたように、武装した兵士を輸送すること、さらには給油あるいは航空機等々の部品の提供を受ける、これは戦闘の一体化とならざるを得ないんですよ。だから、アメリカの司令官も、それからまたロック・スレイトというその雑誌も、正にアメリカの空軍と航空自衛隊が一体となって、正に連合国軍の中の正に重要な役割を担ってともに活動しているという高い評価を与えているわけです。  ですから、やはり私は、その点に非常に重大な問題がある、憲法九条を持つこの日本でそういうことが本当にできるのかどうか、それをはるかに逸脱した問題があるということをこの機会に改めて指摘しておきたいと思います。  次に、北朝鮮問題に関連して、安倍官房長官にお伺いしたいと思います。  北朝鮮のミサイル発射問題では国連安保理が全会一致で非難決議を採択いたしました。今後もこの一致、つまり国際社会が一致した対応を堅持して、北朝鮮に対して弾道ミサイル計画を全面停止させていくことと六か国協議への無条件復帰、そしてもちろんこの国連の安保理の決議、これを完全に履行するという、そのことが大事だし、そのために外交的な力を尽くすということは非常に大事になっていると思います。そのためにも関係国には、北朝鮮に対して道理と冷静さが求められるというふうに思います。  その意味で、安倍長官が、先月二十三日、横浜市内で開かれた集いで講演された内容を私は興味深く拝見いたしました。  報道によると、長官は、二〇〇二年九月の日朝首脳会談で金正日総書記と会った際に、彼は論理的な話のできる、合理的な考え方をする指導者との印象を持ったと述べられておりますけれども、少し具体的にこれについて述べていただけたらと思います。

安倍晋三自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(安倍晋三君) 二〇〇二年の九月十七日、小泉総理が訪朝し金正日委員長と会談をした際、官房副長官として同席をいたしました。  その際の金正日委員長のやり取りを聞いておりまして、いろんな情報等、またいろんな報道があったわけでございますが、しかし、私が委員長のお話を伺っていて感じた印象としては、論理的な話をされる、そして彼らなりの、まあ言わば一般国際常識とはこれは違うと思いますが、彼らなりの合理的な判断をする人物であると、このように考えたわけでございます。つまり、そういう意味におきまして、我々の交渉する相手は金正日委員長であると、このように認識をした次第であります。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 同時に安倍長官は、専門家らは北朝鮮が何をするか予測し難いと言うけれども、北朝鮮は予測可能だと述べられております。また、拉致問題についても、しっかりと先を読んでいけば私たちは交渉できる、結果を追求できるのではないかとの認識も示されておりますけれども、これについても同様にどういう意味かをお尋ねしたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(安倍晋三君) 北朝鮮の今までの行動を分析してみますと、九三年、九四年のミサイル危機がございました。  彼らは、いわゆる瀬戸際外交を行い、NPTからの脱退を宣言し、そして、例えばまたソウルを火の海にすると、こう宣言した後、国際社会において何とかしなければいけないという中にあって、米国が米朝の交渉をし、カーター大統領が当時の金日成主席と話をし、言わば枠組み合意ができたのであります。その後、米国にブッシュ政権が誕生し、悪の枢軸と指名する中において、何とかその状況を打破しようとした北朝鮮は日本にアプローチをし、この二〇〇二年の九月十七日の首脳会談になるわけでございますが、しかし、そこでまた更に米国の厳しい対応に対して何とかこれは米朝の直接交渉という、これは言わば外交目標のために九三年、九四年と同じように危機をつくり出す。NPTからの脱退、あるいはまた米国の航空機に対する追尾等々を行い、そして最終的にはまた六者会合という場に出席をすると、こういうことを繰り返してきているわけでございまして、ある種の北朝鮮は行動のパターンはあるのではないかということを申し上げたわけでございます。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 最後にもう一問お聞きしたいと思います。  これは靖国問題なんですけれども、これについて端的に安倍長官のお考えをお伺いしたいと思います。  靖国神社というのは境内にある遊就館の展示にも示されていますように、日本の過去の戦争を自存自衛の戦争、アジア植民の解放のための戦争と述べております。また、戦争のぬれぎぬを晴らすと、戦犯についてですね、そうも述べております。これは、ここに私資料を持ってきておりますけれども、そう明確に書かれております。この靖国神社の立場は、つまり戦争を正しいとするその立場というのは長官御自身のお考えと共通するものなのかどうか、そのことについて端的にお伺いしたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(安倍晋三君) 私がこの靖国参拝についての考え方は累次記者会見等で申し上げてきておりますように、国のために戦った方々をお祭りしている施設であり、そこに赴く、あるいはまたこの英霊の方々、戦没者の方々に対して手を合わせて慰霊の気持ちを、哀悼の意を、誠をささげていく、尊崇の念を表する、この気持ちを持ち続けていきたいと、このように思っております。そうした気持ちを表明することは戦争目的を肯定することとはかかわりのないことであると、このように思っております。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 つまり、長官御自身のお考えと靖国神社のそういう立場、戦争観というのは共通するものなのか、同じ考えのものなのか、それについて端的にお答え願います。

舛添要一自由民主党

○委員長(舛添要一君) 安倍内閣官房長官、時間が参っておりますので、簡潔にお答え願います。

安倍晋三自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(安倍晋三君) 日本国民の多くの方々が靖国神社にお参りをしていると思います。私もその一人です。そして、その多くの方々が今おっしゃったような戦争観を共有しているわけではない、純粋に国のために戦い、倒れた方々の御冥福をお祈りをすると、そして尊崇の念を表したいという気持ちだろうと思います。私もその一人であるということを申し上げておきたいと思います。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 一言いいですか。

舛添要一自由民主党

○委員長(舛添要一君) 緒方靖夫君、時間が参っております。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 長官は政府の要職にあるわけですから、一般国民とは分けて考える必要がある、このことを指摘しておきたいと思います。  終わります。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 イラク特措法の基本計画の変更と関連して、まず最初に防衛庁長官にお伺いいたします。  七月二十一日付けの読売新聞は、自衛隊員のうち、イラク現地で危険の最前線に立つ警備担当者も含む五人が、帰国から二か月から十七か月後に自殺していると報じています。  去る六月二十二日の衆議院イラク事態特別委員会では、防衛庁長官は帰国隊員の自殺をお認めになって、その人数は六人であると明らかになさっています。自殺した隊員は戦場における心的外傷後ストレス障害に起因するのではないかと報じられていますが、長官はイラクに派遣されたから自殺をしたとは断定できないと、ストレートに結び付くものではないという趣旨の答弁をなさっておりますけれども、防衛庁はイラクからの帰国隊員について、どのようなケアを具体的になさっておられるのか、御説明ください。

山崎信之郎防衛庁運用企画局長

○政府参考人(山崎信之郎君) 直接私、所掌をしておりませんが、私の承知している限りで申し上げますと、まず出発前に当然そういう精神的なケアについての適切な処置を行う、それから任務中も専門の医官にそのケアを図ってもらう、あるいはその終わった任務の後にクウェートの、途中、帰国の途中のクウェートにおいてもそういう精神的なケアを図って、帰国をした後も随時相談に、精神的な相談に応じるという対応を取って、一応、防衛庁としては万全な体制で派遣隊員の精神的なケアを行っているというふうに承知をしております。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 関連して、防衛庁長官にお伺いいたします。  イラク戦争が開始されてこの間、イラク現地で外交官二人、ジャーナリスト二人、旅行者一人、そしてイギリス民間軍事会社の日本人社員一人を含め計六人の日本人が殺害されました。これらの犠牲を防衛庁は自衛隊のイラク派遣との関連でどのように総括なさっておられるのでしょうか。

額賀福志郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(額賀福志郎君) おっしゃられるように、イラクにおいてテロの犠牲になられた方々がおるわけでございまして、誠にあってはならないことが起こっていることでございまして、まずは心から哀悼の意を表したいと思うし、そういうことが、テロの温床をほうってはおけないこと、テロを世界じゅうにはびこらせない、そのためにもイラクの民主化というものが必要であると。そういうことを含めて、イラクにおいての自衛隊の活動がイラク人による国家建設に寄与していくだろうということで、我々はテロの撲滅の一環としてもイラクの再建のために汗をかかしていただいているというふうに考えております。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 いま一つ防衛庁長官にお伺いします。  去る五月に来日した国連のアナン事務総長は、小泉首相との会談で日本に対して国連物資の空輸支援を求めるとともに、NHKの報道番組に出演した際、NHKのキャスターがイラクにいる国連スタッフは今も少ないですねと質問したのに対して、イラクは今も戦闘地域であることを忘れないでいただきたいと答えています。つまり、アナン事務総長の日本に対する空輸支援の要請はイラクが戦闘地域であることを前提にしたものと受け止められますが、空自の活動の拡大を決断なさった長官としては、バグダッドを始めイラクが戦闘状態にあるという御認識はお持ちでしょうか。

額賀福志郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(額賀福志郎君) これまでも何回か申し上げてまいりましたけれども、特措法において、戦闘地域においてはイラクにおける我々の人道的な復興支援活動はしないと、非戦闘地域においてのみ行うということでございます。  我々の戦闘地域の概念というのは、国家と国家の戦争、それから国家に準ずるような組織が戦いを演じている、人の殺りくをしたり物資の破壊をしている、そういう状況であると。そういう状況のところでは我々の人道復興支援活動はしないということでございますから、今我々がイラクにおいて活動をしているのは、非戦闘地域においてのみさせていただいていると。概念の認識が違っていると思います。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 いま一つ長官にお願いします。  フランスのNGO団体ACTEDのムサンナ県での給水活動に対して外務省は、草の根・人間の安全保障無償資金協力として二〇〇四年四月より五度にわたって総額二百十三万六千八百二十ドル、約二億三千三百万円を拠出していると報じられています。ACTEDはこのような資金援助を受けて住民約八万八千人に給水をしています。それに比べると、すべて給水活動費ではありませんが、自衛隊の派遣費用総額約八百八十億円を費やしておりますが、その自衛隊による給水活動は、その費用対効果から必ずしもうなずけるようなものではないというふうに考えられます。  つまり、言い方を換えますと、防衛庁の発想は国際貢献活動イコール自衛隊という考え方にどうも傾いているんじゃないかという気がしますが、その点どのような御見解をお持ちでしょうか。

額賀福志郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(額賀福志郎君) いえ、自衛隊の活動と外務省のODA予算とか、うまく連携を取りながら社会インフラ整備がなされているというふうに思っております。  したがって、今日までの給水、五万三千数百トンの給水活動が行われており、浄化設備も整備されているというふうに聞いておりますので、一定の私は成果があったというふうに思っております。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 外務省にお伺いします。  米軍嘉手納基地への地対空誘導弾パトリオットPAC3の配備についてですが、配備される部隊は米軍のどこの所属の何という部隊なのか、またその部隊がなぜ嘉手納基地に配備されることになったのか、簡潔に御説明ください。

河相周夫外務省北米局長

○政府参考人(河相周夫君) 嘉手納基地に配備されるPAC3の部隊でございますが、元々は米陸軍第一防空砲兵連隊第一大隊、これはテキサス州のフォートブリスにいるものが嘉手納に移駐をするということで承知をしておるわけでございます。  この嘉手納にPAC3が配備される理由というものに関しましては、北東アジアにおける弾道ミサイル、これの開発、配備、また拡散といった状況がございます。この状況を踏まえて、既に五月の2プラス2の合意文書の中で、米軍のパトリオットPAC3能力が日本における既存の米軍施設・区域に展開され、可能な限り早い時期に運用可能となるということで記述をしておるわけでございますけれども、この考え方を踏まえて、既存の米軍施設・区域の中でのいろいろなファクター、要素を勘案した結果、今回の決定に至ったということでございます。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 政府は沖縄の基地の削減ということを常に言っておられるわけなんですが、この嘉手納にPAC3を配備することによってどれだけ新しい兵隊が入ってきますか、家族を含めて。御説明ください。

河相周夫外務省北米局長

○政府参考人(河相周夫君) 米側から聞いておる情報としては、兵員が約六百名、この家族は約九百名ということで承知をしております。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 いま一つ外務省にお伺いいたします。  八月三日付けの沖縄現地の新聞は、嘉手納弾薬庫地区内に二〇〇一年当時、約四十万発の劣化ウラン弾が保管されていたことが、米国の情報公開法に基づく米空軍の公開資料で分かったと報じています。外務省としては、この報道内容の事実確認をなさったんでしょうか。

河相周夫外務省北米局長

○政府参考人(河相周夫君) 劣化ウラン弾の保有に関する御指摘の報道、これは私どもも承知しておるわけでございまして、この報道を受けて、改めて米側に確認をいたしました。  米側のこれに対する説明というのは、在日米軍が現在保有している戦闘能力の詳細、それから特定の弾薬の保管場所、これについては公表しないという方針であるという回答を得ているところでございます。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 原子力基本法第三条二項において、劣化ウランは核燃料物質と規定されています。劣化ウラン等の核燃料物質は、その取扱法令によって、保管や運搬において厳重な取扱いが定められております。また、劣化ウラン弾については、米軍自身が放射能の危険性にかんがみて取扱いを厳重にしています。  したがって、そのような危険な劣化ウラン弾四十万発が嘉手納基地に保管されていたということについて、今後どういうふうな対応をお取りになるおつもりですか。

河相周夫外務省北米局長

○政府参考人(河相周夫君) 劣化ウランの人体及び環境の影響に関しましては、いろいろな健康被害、これについて国際機関などで調査が行われているところでございます。その結果として、国際的に人体及び環境への影響というものに関して確定的な結論が得られていると、出ているというふうには承知しておりません。  例えば、世界保健機構、WHOでございますね、それから国際連合環境計画、これがコソボで行った調査計画においては、劣化ウラン弾の人体及び環境に対する顕著なリスクは認められないと、こういうことが一応結論として出ているというふうに承知しております。  ただ、同時に、我が方として政府から、日本政府から米側に対しては、劣化ウラン弾の管理については万全を期すようにということを改めて申し入れたところでございます。これに対して、米側から、厳重な管理基準の下で安全な管理に万全を期しているということの回答を得ているところでございます。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 そうしますと、まだ嘉手納基地の中にあるというふうに理解してよろしいですか。

河相周夫外務省北米局長

○政府参考人(河相周夫君) その点につきましては、先ほど御答弁申し上げましたように、米側に確認した回答として、在日米軍が保有する戦闘能力の詳細それから特定の弾薬の保管場所については公表しないということの方針の説明を受けておりますので、答弁は差し控えさしていただきます。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 沖縄以外に、日本本土に劣化ウラン弾が貯蔵されているという認識はお持ちですか。

河相周夫外務省北米局長

○政府参考人(河相周夫君) その点につきましても、繰り返しの答弁になりますけれども、今申し上げたように、在日米軍が保有する戦闘能力の詳細それから特定の弾薬の保管場所、これについては公表しないという方針を米側は示しておりますので、答弁は差し控えさしていただきたいと思います。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 最後に、一問だけ外務大臣にお伺いいたします。  レバノン情勢について大変懸念されるわけですが、政府としては、このレバノン情勢についてどのような対応をなさっておられるのか、また将来どのような対応をなさるおつもりなのか、もし対応がありましたらお聞かせください。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) これまでも、七月の十二日の小泉総理のいわゆるイスラエル側へ働き掛けたのを始めいろいろ、外務政務官を現地に送る等いろいろイスラエル側にもさせていただいているのは事実であります。また、この地域全体の複雑な歴史また宗教関係、またこれまでの長い間の歴史の中から出てきております、非常に私ども一回二回聞いたぐらいでとても分からぬような難しい国と国との間の歴史関係がありますので、いたずらに全く部外者入っていってもすぐ話ができるような話ではとてもないということだけは、担当の大使館やら何やら聞いても、何回となく聞いておりますので分かるところでありますけれども。  少なくとも、私どもとしてはこれ以上拡大していくというのはとてもではないと思っておりますので、いずれにいたしましても、イスラエル側に対しては、リブニというイスラエルの外務大臣、これは電話で話をしましたし、外務大臣政務官も会わしておりますけれども、とにかく最大限自制というものをしてもらわないと、これ以上どんどんどんどん拡大してもというような話はとてもではないけど国際的な理解も得られない。  ただ、先ほども、衆議院の御答弁で申し上げたんですが、この種の話合い、片一方側に言っても全然効果がないんで、相手側にも言わないかぬところなんですが、残念ながら私どもの方は、ヒズボラという組織というか、テロ組織というものとは直接なかかわり合いが全然ありませんので、ここに対する話のしようがないというのが現実でありまして、その裏にはだれがいるとかかれがいるとか、それはうわさの範疇はいろいろありますのは確かですけれども、なかなか直接話がしにくいというのが現実なところでもありますので、なかなか打つ手がないというので、双方に自制を強く求めるという国連の立場等を私どもも腐心をしておるというのが現状でございます。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 終わります。ありがとうございました。

舛添要一自由民主党

○委員長(舛添要一君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。    午後二時四十九分散会

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