予算委員会第七分科会 第1号
- 発言数
- 107 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 2006/02/28
会議録
○高市主査 これより予算委員会第七分科会を開会いたします。 私が本分科会の主査を務めることになりましたので、よろしくお願いいたします。 本分科会は、経済産業省所管について審査を行うことになっております。 平成十八年度一般会計予算、平成十八年度特別会計予算及び平成十八年度政府関係機関予算中経済産業省所管について審査を進めます。 政府から説明を聴取いたします。二階経済産業大臣。
○二階国務大臣 平成十八年度の経済産業省関係予算等について御説明を申し上げます。 我が国経済は、緩やかに回復しつつあることは御承知のとおりであります。しかし一方で、企業規模や地域によるばらつき、原油価格の上昇、高どまりの影響についても十分に注視する必要があります。また、中長期的には、少子高齢化と人口減少社会の到来、グローバル化と国際競争の激化、エネルギー・環境制約の高まりなど、我が国経済を取り巻く環境が大きく変化しております。 こうした状況のもと、内外の諸課題に全力で取り組むべく、厳しい財政制約の中で、以下の四つの柱を中心にめり張りのある予算編成を行っております。 第一の柱は、イノベーションを通じた競争力ある産業群の創出であります。 中小企業のすぐれたものつくり技術や高度な部材産業は、我が国産業の競争力の基盤であり、強みの源泉であります。こうした、日本の誇る中小企業のものつくり技術の高度化を図る法案を提出し、鋳造、メッキ等の基盤技術の高度化のための研究開発や人材育成などに対する総合的な支援を行ってまいります。 次に、資源に乏しい我が国にとって、すぐれた産業人材は貴重な宝であります。このため、工業高専等との連携による中小企業の人材育成、地域の産業界と大学等との連携による高度な専門人材の育成、若年者の就業促進等に向けた支援を行ってまいります。 次に、科学技術創造立国の実現に向け、戦略的に研究開発を行うことは未来への投資として重要であります。このため、半導体、ロボット、健康福祉等の重点分野につき研究開発を推進してまいります。また、知的財産立国の実現に向け、世界最高水準の迅速かつ的確な特許審査の実現や、模倣品・海賊版対策などに取り組んでまいります。 また、挑戦を促し競争力の強化に邁進できる社会とするため、中小企業の再生を支援する仕組みの充実や、対日直接投資の促進に加え、製品の安全性の向上、コンピューターのセキュリティーの確保など、安全、安心な社会システムの構築を進めてまいります。 第二の柱は、東アジア地域を重視した通商戦略の展開であります。 東アジア地域の成長力を、我が国経済の活力として取り込んでいくため、戦略的に経済連携交渉を推進するとともに、中国を初めとするアジアの国々との人的交流を拡大するなど、我が国と相手国とが相互に発展できるような取り組みを進めてまいります。 WTO交渉については、本年末のドーハ・ラウンドの交渉終結に向け、鉱工業品関税、農業、サービス、ルールなどの主要分野における我が国の国益を最大限反映した成果を目指してまいります。また、途上国支援の一環として、途上国の特色ある商品の発掘、育成などを内容とする一村一品運動に積極的に取り組んでまいります。このため、ジェトロ等による途上国の魅力ある商品の展示を進めるとともに、国内の主要空港における発展途上国産品の展示・販売コーナーの設置等を支援してまいります。 第三の柱は、エネルギー・環境政策の推進であります。 省エネルギーのさらなる推進や、バイオエタノールなどの新エネルギーの導入、安全確保を大前提とした核燃料サイクルを含む原子力発電の推進、石炭のクリーンな利用などによるエネルギー源の多様化に取り組んでまいります。また、石油、天然ガスの自主開発と供給源の多様化、海洋権益の確保に力強く取り組んでまいります。さらには、本年五月に第一回の日中省エネルギー・環境総合フォーラムを日本で開催するなど、我が国のすぐれた環境・エネルギー技術を活用した国際協力を推進し、世界のエネルギー問題の解決に貢献してまいります。 また、地球環境問題や循環型社会の構築は、今や全人類が一丸となって取り組む喫緊の課題であります。京都議定書の目標を達成するため、政府としても、我が国のすぐれた技術などにより途上国の持続可能な開発や地球規模での温暖化防止に貢献するとともに、政府としても、国民各層の参加と協力をいただきながら目的を実現する法案を提出して、京都メカニズムを活用していくこととしております。 第四の柱は、中小企業の活性化と地域経済の再生であります。 我が国経済の力強い発展には、中小企業や地域経済の活性化が不可欠であります。このため、さきに述べたものつくり中小企業の技術開発を支援するほか、中小企業金融の円滑化を進めてまいります。 地域経済の活性化については、各地域が、歴史や文化、伝統、観光資源、地場の技術や大学といった固有の資源を活用し、地域ブランドの確立などにより地域の産業競争力が向上するよう支援してまいります。中心市街地の活性化については、コンパクトでにぎわいあふれるまちづくりを推進すべく、関係省庁と連携して、法的措置を含む総合的な支援を行ってまいります。 以上の施策を中心に、平成十八年度の経済産業政策の実施に向け、当省予算として、一般会計で総額七千八百二十八億円を計上しております。また、石油及びエネルギー需給構造高度化対策特別会計に五千五百四十二億円、電源開発促進対策特別会計に二千五百三十三億円、特許特別会計に千百八十六億円、貿易再保険特別会計に千五百八十三億円を計上しております。 なお、二つのエネルギー特別会計につきましては、特別会計改革への取り組みと、責任あるエネルギー政策の遂行の両面を念頭に置き、歳出全体の額を大幅に削減する一方で、石油、天然ガス開発、省エネ対策、原子力の推進などに重点的に予算を確保しております。また、エネルギー特会を含む四つの特別会計について、昨年十二月に閣議決定した行政改革の重要方針に従い、制度改正を含め積極的に改革を進めてまいります。 なお、経済産業省の平成十八年度予算及び財政投融資計画の詳細につきましては、お手元に資料をお配りしてありますので、説明を省略させていただきたいと存じます。 何とぞよろしく御審議のほどをお願いいたします。
○高市主査 この際、お諮りいたします。 ただいま二階経済産業大臣から申し出がありました経済産業省の平成十八年度予算及び財政投融資計画の詳細な説明につきましては、これを省略して、本日の会議録に掲載いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○高市主査 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○高市主査 以上をもちまして経済産業省所管の予算案の説明は終わりました。 —————————————
○高市主査 この際、質疑に入るに先立ちまして、分科員各位にお願いを申し上げます。 質疑の持ち時間はこれを厳守され、議事進行に御協力を賜りますようお願い申し上げます。 なお、政府当局におかれましても、質疑時間が限られておりますので、答弁は簡潔明瞭にお願いいたします。 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。岡部英明君。
○岡部分科員 自由民主党の岡部英明でございます。冒頭に質問の機会をいただき、大変光栄に存じます。 さて、経済産業省は、昨年の十二月二日に人口減少下の地域経営についてという報告書を出され、そして、その中で、二〇三〇年の地域経済状況のシミュレーション結果を提示されました。これは、人口減少下の我が国においては、今後、総生産額を含めまして経済規模が縮小していくというのは大筋予想されたわけではございますが、地域間の格差が一層拡大し、一部の地域にとっては大変厳しい状況が予想される、そういうかなりショッキングな内容だったんではないかなというふうに私は受けとめております。 報告書によりますと、全国二百六十九の都市圏のうち、東京都市圏を除くすべての都市圏で人口が減少して、また一方で、域内総生産は大都市を中心とする三十五の都市圏を除いてすべて悪化するというシミュレーション結果を報告しています。そして、二〇三〇年には全体の九割の都市圏で域内総生産額が減少しますし、また、最も域内の総生産額が減少する地域は四〇%以上にもなるという、そんな報告でございます。 これは、少子高齢化で人口が減少し、それが生産・消費活動の停滞を招き、地域経済がもろにその影響を受けることになるだろうということです。ただでさえ現在の景気回復基調は大企業、都市圏を中心としたものであり、また、中小企業、地方圏にとっては依然厳しい状況にあります。地域間格差は現在も顕著ですが、さらにこれに追い打ちをかけるように、二〇三〇年には、人口減、総生産額の減少とともに地域間の格差がますます拡大していくということです。 この報告書を見て私が深く感じますのは、この人口減少、そしてまた地域経済が縮小していく中で、行政サービス、そして地方自治体経営も大変厳しい状況に追い込まれるのではないか、そういう意味では、待ったなしに、真剣に地方の経済政策に力を入れていかなければならない時期だというふうに思います。 ぜひこうした点を踏まえまして、この報告書の結果を受けて、大臣の御見解をお伺いしたいと思います。お願いします。
○二階国務大臣 ただいま岡部議員から御指摘がございました報告書におきましては、仰せのとおり、全国二百六十九の都市雇用圏ごとに、二〇三〇年の人口及び域内総生産を推計しておるわけであります。 その結果、今後、各地域において、地域活性化に向けた対応策がとられなければなりません。東京と政令指定都市を除くすべての都市雇用圏において、人口と域内総生産がともに減少するという厳しい状況が生じるという結論を得ているということは、ただいま御説明のとおりであります。 しかし、他方、今後、我が国の経済の安定的な成長を確保するためには、こうした厳しい状況に置かれた地域経済を活性化させていくこと、同時に、中小企業の皆さんの奮起をお願いし、私どもは、新たな経済戦略を策定し、この逆風を突いて日本経済を立て直す、また将来に明るい展望を見出す。 お互いに、小泉総理の方針のもとに、改革に向けて全力投球で、国民の皆さんの御支援をいただきながら進めてきたわけでありますが、我々は、当然、政治家として、改革の先に何が見えるかという展望を示す責任があるわけであります。そういう意味で、新経済成長戦略というのは、地域経済の活性化、そして中小企業の躍進、この二つの柱に重点的に対応していくということで、目下、この戦略を練り上げるために、経済産業省挙げて取り組んでおるところであります。 そしてまた、最近におきまして、我々は、この日本経済はようやく回復の基調に入ってきたということを判断するわけでありますが、そのまた側面から、ロンドン・エコノミストの編集長のビル・エモットさん、あるいはまた東海大学の名誉教授の唐津一先生、こうした方々は、いつの時代にも、日本経済は必ず日はまた上ると。それは、ものつくりという面で日本の優位性があるということを御主張いただき、激励をいただいた。 しかし、有効求人倍率一つとってみましても、十三年も続く低迷した時期にこうしたかけ声をかけていただいても、お互いにそのことにまだちょっと疑問視するような向きもあったわけでありますが、ここに来て、ようやく日本経済全体が、そうした著名なエコノミストの方々の発言にも同意すると同時に、まさに背中を押されたという感じがして、我々は、日本経済が、日はまた上り続けるためにどうあらねばならぬかということで、今後懸命に取り組んでいきたいと思っておりますので、議員のまた御協力をお願い申し上げるわけであります。
○岡部分科員 二階大臣の将来に対する希望というものを、お話というものを今聞かせていただきまして、ぜひ日本にまた日が上って、ぜひ地方にも日が上るようにお願いしたいというふうに思っております。 今、その中で、新経済成長戦略のお話が出ました。先ほどのデータというのが大体一九九〇年の生産性に基づいたデータでありまして、日本が大変生産性が低い時代のデータに基づいている。今いろいろな日本の将来の生産性のデータが出ておりますが、OECDの方の発表では一・六、七%だったかと思うんですが、また、民間の研究団体によると三%ぐらいというようなお話が出ております。そういう意味では非常に、将来は、やはりこれからの政策の中にその可能性が私はあるんだというふうに思っています。 そういう中で、今回、新経済成長戦略というものが今経産省の方で練られているわけだと思うんですが、その中で、大臣の方からも今お話がありましたが、地域経済の活性化、何度も何度もお聞きするのはと思いますが、その辺の意気込みというものをぜひ経産省の方からお話をいただきたい。今まで公共事業を通じて地方経済は支えられていたという面が私はあると思っています。しかし、そういう時代はもう終わりまして、やはりこれからは、地域独自の構想や意欲を最大限に生かした地域の政策というものが、自立した地域の中でとられていかなければならないんだというふうに思っています。ぜひそういう中で、この新経済成長戦略の中での地域経済の活性化という面について御見解をお伺いしたいと思います。
○片山大臣政務官 まさに委員御指摘のとおり、この新経済成長戦略の一つの重要なキーポイントは、まだばらつきがある、地方によってばらつきのある日本経済全体を底上げするという意味からも、地域の経済を活性化していくということでございまして、これが我が国全体の経済成長を達成していく上で欠くべからざる重要な課題でございます。 具体的に、いろいろな地域で、私ども出向きましてヒアリング等をしているんですけれども、委員御指摘のように、全国一律ということではなくて、また、公共事業に支えられるということでもなく、各地域、地域の独自の発想ややる気を最大限に生かしてやっていくということで、既に委員の御出身の日立周辺にもかなりの産業の集積がございますように、全国各地に産業クラスターというものもありますが、これを、もっと自立性やイノベーション性を引き出していくという地域の活性化で、就業機会の拡大を軸に、自立的で多様な地域の発展を目指していくということを旗印に取り組んでいるところでございます。 どうか今後ともいろいろと御意見を賜りながら、各地域の自立的な発展力を生かす形で、もう本当に地域経済が底上げされる形の新経済成長戦略をつくってまいりたいと考えております。
○岡部分科員 ありがとうございます。 ぜひ自立した地域をつくるためにも、各地域の中でそういうアイデアがどんどん出てきてというふうに思っております。 もう一方で、なかなか実際に各地域の中で独自のアイデア、観光立国であったり観光であったり、また福祉、健康関連のいろいろそういう立ち上げ、そういう試みもこれから大事だと思いますが、もう一方で、今お話がございました私の地元は製造業の企業城下町でございます。そして、茨城県も、昨年は新規の工場立地が全国で一番でございました。そういう意味で、工場の立地というものが非常に地域にとっては、手っ取り早くと言ってはおかしいんですが、かなりインパクトのあることになるのではないかなというふうに思っています。 そういう意味では、海外への国内製造業の流失をいかにして食いとめるか、国内の生産拠点の維持や存続を図り、逆に言えば、海外に流出してしまった製造業をいかに回帰させていくかということが必要なのではないかなというふうに思っています。 確かに、国際分業の発展によって、アジア諸国との連携というのも大事でありますし、また、共存共栄という観点からも大事だというふうに思っています。そういう意味では、地域経済の再生を図る上で、雇用の確保、そしてそのための企業、工場の誘致というものが最終的には必要であるというふうに思っています。 ぜひ、そういう面で、これから経済産業省として、国として、政府として、国内の製造業にとってこの日本が、ほかの国に出るよりも魅力ある地域であるということのいろいろな条件整備というものをしていただきたい。当然今されているわけでございますが、昨日も自民党の税制の方で減価償却費のどうのこうのというお話が出ているようでございますが、そういうものを含めて、ぜひそういう政策をお願いしたい、その中での御意見、御見解をお伺いしたいというふうに思っています。
○石毛政府参考人 今先生お話しになられましたように、製造業で、近年、中国、アジア等々、そういうところで生産とか販売拠点を設けていろいろ活動している企業というのは確かに多くなってきているという感じはございます。そういう中で、いかに国内でそういう製造の拠点を整備していくかということが非常に重要だという御指摘でございますけれども、私ども、そのとおりだと思っております。 ただ、企業の実態をちょっと見てみますと、やはり企業が、そのコアと思われるようなそういう高度な技術を使うような生産活動、あるいは国内の需要へ、迅速にといいますか、即応性を持って対応する、そういうような生産活動、そういうものはやはり国内にしっかり維持をしていこうというような動きがきちっとあるように私ども感じております。 そういうことですから、企業の中でもそういう技術の管理をしっかりして、意図せざる技術流出といいますか、そういうものが起こらないように徹底をするとか、あるいはコアとなるような技術についてはブラックボックス化して、それで仮に海外へ商品を売っていってもその技術の中身がわからないようにする、そういうような取り組みをきちっと行っているというふうに承知をしております。 経済産業省、そういうことで、こういう各企業の技術管理についての取り組みだとか、あるいは国際分業を最適化していく、そういう各企業別の取り組みを支援していこうという考え方でずっと取り組んできております。 もうちょっと具体的に申し上げますと、例えば、中国などの模造品あるいは海賊版の対策というようなことにつきまして、知的財産権の保護というものを強力に進めておりますし、それから、国内におきましては、今先生も御指摘になったとおり、イノベーションを起こしていくような、そういうイノベーションセンターとして発展していけるような、そういうような取り組みを行っているところであります。 いずれにしましても、こういうようなものにつきましては、先ほど来議論になっております新経済成長戦略の中で、より具体的にいいものにしていきたいというふうに思っております。
○岡部分科員 かなり各地の中でやはり新規立地がふえてきているというものも実際の数値であらわれているようでございますので、当然出ていくべき企業もあるでしょうが、できるだけ日本国内に立地できるような、そんな環境をぜひ整えていただきたいというふうに思います。 続きまして、先ほど新経済成長戦略の中でお話がありました産学連携につきましてのお話をさせていただきたいと思います。 製造業の国内回帰は、高付加価値の部品や最先端製品の分野で見られるということは、先ほど指摘したとおりでございますが、そうした国内の製造現場において高い技術水準を維持していく、それが大事なんですが、なかなか今非常に難しくなってきているという部分もあるというふうに聞いております。 難度の高い組み立てや加工といった作業にとどまらず、ITの活用などを通じた生産工程のハイテク化また高度化が進展をしており、現場の従業員に求められる技術の水準というのは高まってきているわけでございます。 そこで、ものづくり中小企業を初めとした地域の中小企業の振興のために、産学連携による高度専門人材の育成が重要であるということで今取り組まれているわけでございますが、その辺のことについてもう少しお話をいただきたい。 国内工場への回帰の流れと相まって、製造業が高専や専門学校卒業者の採用を拡大しているという報告もございます。文部科学省や厚生労働省などの調べで出ているようでございます。 今後は、こうした高専や専門学校レベルのみだけではなくて、大学レベル、大学院レベルでもこういう人材を育成して企業に送り込んでいくことが求められるというわけでございます。育成の段階から大学が企業と密な協力を図っていくことが重要であると思います。ぜひ地域の、私は茨城県でございます、地元には茨城大学がございます、そういうことも含めて、今の実際の状況、取り組み方というものをお教え願えればというふうに思っています。
○西野副大臣 先生御指摘のとおり、今の時代はまさに少子化時代だとか団塊の世代の第一線からの引退等々もあって人材が大変不足をしてくる、次代の人材育成ということもまた大事になってくるというふうに思っておりますし、当然、技術をどう承継していくかということも喫緊の課題であるというふうに思っております。 具体のお話がありましたけれども、経産省といたしましても、今回のこの国会に、中小企業のものづくり基盤技術の高度化に関する法律を提案いたしておるところでございまして、この中に、例えば、地域の産業界と、お話にありました高専、工業高等専門学校あるいは工業学校、そういったところと連携をしながら若手の技術者の育成というものをなしていく、そういう事業を行おうといたしておるわけでございます。 具体的に、中小企業の若手の社員が高専等に出向きまして、そして高専でありますその教育機関を借用いたしまして、実践的に取り組みを行っていく、こういうことも、いわゆる座学といいますかとあわせて実験を体得していく、体でもって覚えていく、そういうことを積極的にやっていきたい、それが今回の法律の中でも提示をいたしておるわけでございまして、ぜひ御理解と御支援をいただきたいと思います。
○岡部分科員 ありがとうございます。 今のお話と関連いたしまして、中小企業の人材育成ということで、実は技能の伝承と申しますか、非常に厳しくなってきていると。これは日刊工業新聞のアンケートなんですが、回答した企業全体の六三%が、非常に今いろいろな意味で難しくなってきているということを感じているということでございます。 私の地元でも、実は小さくなれば小さくなるほど技能の伝承というのが難しくなってきている。特に三名とかもう零細になりますと、ほとんど不可能と言ってはおかしいんですが、それだけの人的な余裕もありませんし、経済的な余裕もない、ほとんど難しいだろうなんというお話も出ております。 まして、今、大変人手不足でございます。だんだん製造業の中で人手不足が始まっている中でその技能の伝承をどうやっていくかというのは、これは大きな問題であるというふうに考えています。 そして、先ほどなるべく日本の企業が、日本の製造業が海外に出ないように、そんな中で日本の企業が日本に残っていく、やはり日本にはすぐれた中小企業があって、それを大企業が支えている、そういう面もございます。そういう意味では、中小企業の技能の伝承という部分で、先ほどお話がございましたが、ぜひもう一度その辺のお話についてお伺いしたいというふうに思っています。
○西野副大臣 お示しの問題は、技術の継承等々が非常に難しくなってきた、こういうことでございます。 この中小企業の熟練技術者の持つすぐれた技術を抽出いたしまして、これまで暗黙知と言われております製造工程のノウハウ、そういうものを継承して共有化していく、そういうソフトウエアも開発するなど、いわゆるわざ、技術といいますか、わざを円滑に承継ができるように、ぜひひとつ支援をしていきたいというふうに思っておるところでございます。
○岡部分科員 その関連でちょっとお伺いしたいんですが、十八年度予算案におきまして、中小企業の支援策の中で、中小企業基盤技術伝承支援事業という項目で四・九億円が計上されている。今のお話の中で、その四・九億円という数字が、国全体の中小企業の数を考えますと、決して大きい額とは言えない。これはテストケースなのか、それともこれで十分と考えているのか、ぜひそこのところ、予算でございますので、今副大臣からもお話がございました、これから中小企業の技術の伝承にぜひ力を示していただきたいというふうに思います。これは質問ではございません。意見としてお聞きいただきたいと思います。 続きまして、先ほど大臣の方からも技術の流出というお話が出ました。先日の、これは二月二十三日の日経新聞なんですが、中国で二〇〇三年から上海の国際空港でドイツ製のリニアカーが今運行中なわけでございます。ところが、ことしの七月から、中国は、最高時速五百キロ、独自技術によるリニアカーの実験に着手するということでございます。これは日経新聞の報道でございます、ドイツ紙ウェルトは、航空機メーカーの技術者の話を伝え、驚くほどドイツ製に似ていると解説しているということでございます。まあ、こちらが流出していたのかどうかはわかりません。 しかしながら、日本の企業が海外に出るときには当然そのリスクがございます。もちろん、今まで政府としても、この技術の流出に対しましてはいろいろな施策がなされてきたのは十分理解しているつもりでございますが、こういう国家プロジェクトさえもそういういろいろな報道が、これは真偽のほどは確かではございませんが、ぜひ、こういうリスクがあるということを踏まえて、今までの施策の中で、また法律の中で十分なのかどうか、また、それで足りると考えておるのか、ぜひ、その辺の御見解をお伺いしたいというふうに思っています。
○北畑政府参考人 技術流出についての御質問でございますけれども、相手国において知的財産権保護の強化を働きかけるという面と、我が国において国内から技術が意図せざる形で流出している、これに対して対策をとる、内外両面で対策の強化を図っているところでございます。 相手国につきましては、御指摘の中国も含む各国におきまして、知的財産権保護に関する制度面、運用面の改善を働きかけていく、こういった働きかけを続けておるところでございます。 それから、我が国から意図せざる形で技術が流出するということを防止するためには、まずは個々の企業が知的財産の適切な管理を進めるということが第一歩だと思います。経済産業省といたしましては、技術流出防止指針や営業秘密管理指針などのガイドラインを策定いたしまして、企業に周知徹底を図るとともに、企業における意識の向上に努めておるところでございます。 さらに、日本国内にある営業秘密の国外での不正な使用、開示につきましては、昨年、不正競争防止法の改正によりまして、一定の条件のもとでありますが、国外での不正な使用、開示に対して刑事罰を科す、国外犯も処罰の対象にするという改正をしていただいたところでございます。
○岡部分科員 ありがとうございます。 個別企業が、もちろん、短期的な収益のためにしようがない部分がありますし、また、当然個別の企業がリスク管理等を含めて対処しなければいけないということは重々わかっておりますが、やはり、こういうドイツの国家的プロジェクト、こういうものも、これはどうかわかりませんが、そういう懸念もある。 政府としましても、長期的に見て、やはり日本企業の技術の流出を回避することで日本企業の競争力の維持をぜひ図っていただきたいというふうに思っておりますので、ぜひ、今後ともよろしくお願いしたいというふうに思っています。 続きまして、また先ほどのお話に戻させていただきたいと思うんですが、中小企業の支援について。 やっと国の方の経済が大分よくなってきたというお話がございますが、まだ地方では、本当に地域によってはまだまだ大変厳しい状況にございます。そういう中で、中小企業の再生支援という点についてお伺いしたいと思っています。 多くの大手銀行の不良債権も大体処理がついてきた。そしてまた、昨年の三月に発表された金融庁の新アクションプランでは、「事業再生・中小企業金融の円滑化」が大きな柱に位置づけられています。各金融機関も、地方の中小企業の経営改善、事業再生を掲げて積極的な取り組みを展開していると聞いております。 そこで、お聞きしたいと思います。現在までのところ、中小企業の再生支援は実際どの程度進んでいるのか。 また、地方において、すぐれた技術を持ちながらも、財務内容の悪化により前向きな取り組みが依然として難しい中小企業が多い実情でございますが、先ほどの取り組みというものをお聞かせ願いたい。 そして、特に金融的な支援、つなぎ支援というんでしょうか、その辺が何か難しいというお話も聞いております。ぜひ、その辺の現況と、今までの成果というものをお聞きしたいというふうに思っています。
○望月政府参考人 先生おっしゃいますように、地域の中小企業にとりましては、せっかくある企業が、財務内容が一時的なデフレ経済等々で悪化して倒産に至るというようなことは、今開業率が下がっている中で大変もったいない状態でございますので、何とか財務内容を改善させて再生させるということが地域経済全体にとっても重要なことでございます。 そういう観点から、平成十五年からでございますけれども、地域の総力を結集いたしまして、中小企業の再生支援協議会ということを組織いたしまして、中小企業の再生に努めてまいりました。 これまで、約八千三百社の企業からの相談に応じました。その中で、再生支援協議会自身が手ずから再生計画をつくって、関係金融機関が総力を挙げて再生させようということに至りましたものが約七百九十六社、八百社ぐらいございます。この八百社につきましては、既に再生計画が策定したものでございますけれども、その結果、この八百社、倒産しないで済んだということでございますので、結果は、計算してみますと五万四千人の従業員の方々が救われた関係になっているわけでございます。 現在でも、この再生支援に持ち込まれる企業の数というのは続々と続いております。と申しますのも、先ほど先生おっしゃいました、都市銀行、メガバンクの不良債権処理はもちろん一段落したわけでございますけれども、地域の金融機関の不良債権処理というものはまだこれからということでございますので、その処理の過程で、借り手中小企業が財務的な困難な状況に陥るということもまだまだ予想されるわけでございます。 幸い景気も少しよくなってまいりましたから、その際に、単に財務を切り捨てすることではなくて、地域の金融機関がこぞって中小企業をつぶさないということを大切にしようということであれば、協力して債務削減をしたりあるいはデット・デット・スワップをしたり、そういう形での財務的な支援あるいは経営の支援などにつきましても、地域の有力者の方々が協力することによって立ち直る中小企業というのは数多くあろうと思いますので、この中小企業再生支援協議会の活動を中心といたしまして、ますます地域におけるこういった活動が活発になることが望まれているんじゃないかというふうに考えております。
○岡部分科員 どうもありがとうございます。 ぜひ、地方にもそして中小企業にも、先ほど二階大臣からお話がありましたように、日がまた上るように、そんな政策をよろしくお願いしたいと思います。 時間が来ましたので、終わりにさせていただきます。ありがとうございました。
○高市主査 これにて岡部英明君の質疑は終了いたしました。 次に、西銘恒三郎君。
○西銘分科員 自由民主党の西銘恒三郎でございます。 予算も分科会に入り、いよいよ大詰めを迎えたなと、関係者の方々の予算編成から今日に至るまでの御苦労を多としたいと思います。 本日は、バイオマスエタノールについて質疑をしたいと思います。 実は、私の友人で石油備蓄の関係に勤めておる者から、大分早い段階からE3を勉強しろということをずっと言われておりました。なかなか取り組む時間もなかったのでありますが、ことしの一月に、坂本剛二団長を中心に与野党の国会議員団でブラジル・ブラジリアとサンパウロを訪ねる機会がございました。そこで、日伯議員連盟の会長代行さん、下院議員のデルガードさんとの面談の機会あるいはアモリン外務大臣と面談の機会を得ることができました。 そこでの会話の中でエタノール等の話が出まして、デルガード議員からは、日本が長期的にエタノールを輸入するのであればブラジルも安定的に供給ができるというお話もありましたし、また、アモリン外務大臣もエタノールの点については触れていただきました。 そこで、このエタノールの導入については、安全性とか大気汚染、あるいは経済性、CO2削減、供給の安定性、いろいろな点で評価をしていかなければならないと思いますが、世界じゅうの国の状況を見ておりますと、ブラジルは当然のこととして、アメリカ、オーストラリア、ヨーロッパ、中国、インド等々、E3を超えてE5、E10等々の導入状況を見ると、我が国もこれは大きな流れとして避けられないのかなというふうにとらえております。国が主導してバイオエタノールをガソリンに混入していく、いわゆるE3の計画を、わかりやすく導入のスケジュールについて、国主導で進めていかなければならないのかなという印象を持っております。 そこで、二階大臣にお尋ねをしたいのでありますが、バイオエタノールの導入について、今後のスケジュールも踏まえてわかりやすく御説明をしていただきたいと思います。
○片山大臣政務官 まず先に私の方からも御説明させていただきますが、委員の御出身の沖縄、特に伊江島、宮古島、私も何度も視察で参ったことがございますが、まさにサトウキビにかかる期待が大変大きいというお話を地元でも伺ったことがございます。 このサトウキビを原料にしたバイオエタノールにつきましては、石油代替の推進及び温暖化対策の両方の観点から非常に有効であるということは広く認められておりまして、我が国としても、御承知のように、その導入の促進の政策を近年とってきております。 具体的には、京都議定書の目標達成計画におきまして、バイオエタノールを含みます輸送用のバイオマス由来燃料、つまりこれは動植物由来の燃料ということでございますが、これを二〇一〇年度までに五十万キロリットル導入するということにしております。 なお、経済産業省といたしましても、この導入目標を実現いたしますために、国産のバイオマス由来燃料のコストを削減するための技術開発ですとか実証事業など、積極的にさまざまな取り組みを進めてまいる所存でございます。また、お話にありましたブラジルを含めまして、海外からのバイオエタノールの輸入の可能性も検討してまいる所存でございます。
○二階国務大臣 ただいま西銘議員御一行の皆さんが既にブラジルを訪問されて、バイオエタノールの問題につきまして研究をいただいておるということは、大変力強いことだと思っております。 実は、WTOの香港会議あるいは先般のWTOの少数国閣僚会議、ダボスで行われましたが、それらの際に、必ずブラジルのエタノール関係の大臣がみずから足を運んでまいりまして、エタノールの日本への輸出につきまして大変熱心なアプローチがあるわけであります。 そこで、我が国としても、これはブラジルだけの問題ではなくて、やはり石油代替エネルギーという問題についてはウイングを広げるといいますか、幅広くあらゆる種類のもので将来どう取ってかわることができるか、あるいはまた、先ほど答弁にもありましたとおり、京都議定書という問題等を念頭に置いた場合に、できるだけ公害の少ない燃料ということを考えていかなくてはなりませんが、今ブラジルは大変熱心でございまして、来月も日本に担当大臣がおいでになる、こういうことであります。 我が国もエタノールを導入するということになれば、どれだけ対応していかなくてはならないかという問題がありますから、今、この問題を研究するスタディーグループをつくりまして、民間の御意見あるいはまた学者の御意見等を伺いながら、いかに対応していくか、そして、今片山政務官から御答弁でも申し上げましたように、まさに西銘議員のお地元の沖縄との関係をどう調整していくかなどについても我々は当然配慮しなければなりませんので、そうしたことなども念頭に入れて、新しい時代のバイオエタノールについて考えていきたいと思います。 ただし、一言つけ加えれば、最近はエタノールもあちらこちらで引き合いが盛んになってきたようでございまして、そうなってくるとブラジルもなかなか強気でございまして、前は、日本に、頼むと。ブラジルの担当大臣が、国会の中だとかあるいは官邸の中で大統領に出会うと、君はまだ日本へ行っていないのか、こう言って、日本に交渉に行くことを促す、そういう状況だということを最初は言っておりましたが、この間会いましたら、日本が早く決めてくれないと、日本から言われたからといってすぐに日本にそれだけの約束どおりのものを出すことができるかどうかというふうな、大変立派なネゴシエーターだなという感じを持ったわけでありますが、私は、それはそれとして、我が国として、今後どういう対応をしていくかということをしっかり勉強して、我が国の考え方をまとめることが先決だと思っております。
○西銘分科員 大臣に少しばかりお伺いしたいのでありますけれども、合弁会社ができているという報道を、サンパウロの日系新聞から情報をとりました。エネルギーに関して安定的に供給するためには、民と民の活力を生かすのもいいのですけれども、政府、GG同士の兼ね合いもなくていいのかなと、安定供給という点でその辺を少し懸念いたしますが、ブラジルのフルラン大臣と二階大臣が非常に親しく情報交換等々をやっているという記事等も出ておりましたので、大臣のお考えとして、全く民民でいいのか、安定供給という意味で政府間同士でそれを何か補足するようなことは必要ないかどうか、その辺、お考えをお聞かせください。
○二階国務大臣 他のエネルギーの分野におきましても、一々政府が購入をしてくる、あるいはまたそれを国内に販売するというようなことをやっておるわけではなくて、民の活力といいますか、スピーディーな対応に期待をしておるところでありますが、フルラン大臣と私との間で、日本でスタディーグループをつくるということに合意をしたわけであります。 その後、民間の方々は情報とかそれに対する対応というのは、政府よりもやはり二歩も三歩も早いものですから、そうした合弁会社をおつくりになったやに聞いておりますが、今そのことで直ちにエタノールの問題の対応がどう変化していくか、どういう見通しを立てるかというようなところまでは至っておりません。これから慎重に見きわめて、我が国のエネルギーの将来に遺憾のないようにしっかり勉強していきたい、こう思っております。
○西銘分科員 仮定のお話になるのですけれども、仮にE3を導入するとした場合、我が国全体でどのくらいのバイオエタノールが必要になるのか、お答えいただきたいと思います。
○細野政府参考人 お答えを申し上げます。 我が国におきまして、エタノールをガソリンにまぜるという場合でございますけれども、揮発油等の品質の確保等に関する法律、我々、品確法と言っておりますけれども、その法律におきまして、混合する上限は三%まで許容されるということになっております。したがいまして、最近数年間の国内のガソリンの消費量を見ますと、大体おおよそで年間六千万キロリットルぐらいでございます。 したがいまして、仮にこの全量の三%をエタノールに置きかえるということになりますと、その量は約百八十万キロリットルでございます。
○西銘分科員 私も、伊江島と宮古島の実証プラントを視察してまいりました。特に、伊江島のプラント視察の話の中では、リッター三十円ぐらいを目標にしているという話も出ておりましたが、このエタノール導入のさまざまな項目がある中で、経済性という視点もこれは評価が大変重要になってくると思いますが、現状でこの経済性という視点での評価はどうなっておりますでしょうか。御説明をお願いします。
○高原政府参考人 お答え申し上げます。 経済産業省が、農林水産省でございますとかあるいは環境省と連携をして進めさせていただいております沖縄県の伊江島の実証事業でございますけれども、単位面積当たりの収穫量が従来種の二倍以上でございますとかそういうサトウキビを原料としておりまして、バイオエタノールの製造価格を、委員御指摘のとおり、リットル当たり三十円ということを目標にしているというふうに伺っております。 現在は、揮発油税でございますとかあるいは流通の販売経費を除いたガソリンの価格は、リッター当たり大体五十六円程度でございまして、エタノールの熱量はガソリンの六割程度でございますが、こういうことを考慮いたしましても、エタノールの価格がもしリットル当たり三十円程度になれば、十分価格競争力は持ち得るというふうに判断をしております。 以上でございます。
○西銘分科員 全国での実証プラントを見ておりますと、北海道から沖縄まで、てん菜を使ってみたり、規格外の小麦であったり、あるいはコウリャン、木材、沖縄のようにサトウキビ等々、さまざまな実証プラントがあるようでありますが、我が国の場合は米という問題がどうしてもありますが、米からバイオエタノールをつくる技術について、この辺は現状どうなっているのか、御説明できればお願いしたいと思います。
○吉田政府参考人 米からバイオエタノールを製造する技術についてのお尋ねでございます。 米に含まれますでん粉からエタノールを製造するということにつきましては、アメリカで既に行われておりますトウモロコシからエタノールを製造する技術と同じでございますので、技術的には既に可能でございます。 ただ問題は、先ほどの御質問にもございましたように、経済性でございまして、我が国では、原料となる米の製造、調達コスト、これが非常に高いことから、米からのエタノール製造コストはガソリンに比べて高くなるということが見込まれております。 現在、民間レベルで、食用ではなくエタノール原料として、米の低コスト栽培についての供給可能性調査を準備しておられるというふうに聞いておりますが、現状では、残念ながら、米からエタノールを製造するのは、コスト面で極めて困難ではないかというふうに考えております。
○西銘分科員 今現在、沖縄でつくっているサトウキビは、原料糖をつくって、廃糖みつからエタノールをつくるようになっておりますが、ブラジルで聞いた話は、ブラジルの方は、ある工程まで一緒で、砂糖が高くなると砂糖をつくる、エタノールが高くなるとエタノールをつくるということを言っておりましたので、我が国で、沖縄でやっているものとは少し違うなという感じで見ておりました。 伊江島の方では、私は実際現場を見たんですけれども、特に一株当たりから三十本もサトウキビが出てくるようなもの、これは今現在、なかなかこのぐらい多く出てくるものが見当たりません。そういう意味では、それが三年、四年、五年、連作するとどうなるのかというのも、これからの実験かとは思いますが、非常に興味深い実験だなと思って見ております。 どうぞ、エネルギーの安全保障という観点からも、このエタノールの問題は可能性を秘めていると思いますので、実証実験プラント、それがさらに拡大するように力を入れていただきたい、これは御要望にかえておきます。 さて、宮古島のプラントでありますが、宮古島の方も、割と小さな、コンパクトな実証プラントでありましたが、宮古島には製糖工場が二カ所ありますし、また、島全体を眺めても、割とサトウキビには力を入れております。農水省の方も、これから経営安定の関係で、集落営農によって、結果としてサトウキビの生産をふやしていこうということで、国、県、市町村あるいはJA、生産者、工場、これら関係者が一堂にまとまっての会議を進めて、全力で取り組んでおります。 この宮古島のプラントの今後の展開についてでありますけれども、この新年度予算も含めて、今後どのように展開をしていくのか、御説明いただきたいと思います。
○小林政府参考人 環境省地球環境局でございます。 今御指摘の宮古島のプラントでございますけれども、これは、委員御指摘のうちで申し上げますと、サトウキビの糖みつからバイオエタノールを高効率で生産する、こういった技術の開発実験、及び、生産いたしましたガソリン、E3をまぜたE3ガソリンでございますけれども、これを実際に公用車等々に使いまして実証実験をしていく、社会実験、その二つの内容になってございます。私も、最初のE3ガソリンの装入式みたいなものは行かせていただきました。地元で大変熱心に取り組んでいるところでございます。 現在は、エタノールは外部から買っておりまして、その製造設備の完成というのを急いでおりますけれども、遅くともこの四月には製造が始まるということになってございます。そういうことで、地産地消といいますか、来年度からは宮古島のサトウキビの糖みつからエタノールが製造できる段階を迎える、こういうことに相なってございます。 全体は、十七年度、十八年度、十九年度の三カ年の実験でございまして、徐々にこれから、現在は百台ぐらいの車に供給するのが精いっぱいでございますが、一千台規模の供給をしていきたいというふうに考えてございます。十七年度の予算では四億三千万ということでございまして、十八年度予算につきましては、今、国会で御審議中でございますけれども、御判断いただき、可決いただいた後には、早速にも事業実施者の方と相談をいたしまして、そういったような規模で引き続き実行をしていきたいというふうに考えてございます。 以上でございます。
○西銘分科員 十七年度が四億三千万という御説明でございましたけれども、今現在、E3は百台走っている、エタノールは買っているんだけれども、千台分ぐらいのエタノール、製造も始めながらということでございます。実際、今の製糖工場は、宮古島でつくっているものは三回ぐらい絞って、もう本当に目いっぱいとっているのでありますが、伊江島の工場のお話では、一回で絞って、糖分を多いままにして、それを量でカバーするというようなお話でございました。 ですけれども、エタノール用のサトウキビを今すぐ生産農家の方に持っていくという形は、かなり厳しいだろうなと。生産農家は新しい品種に対して非常に不安も持っておりますし、その辺では、生産農家あるいはJAの関係者等々と、今後の、十八年度の予算で展開していく上で、話し合いといいますか、綿密な調整は行われているんでしょうか。製造と千台に供給していくという部分について、いま少し詳しく御説明をいただきたいと思います。
○小林政府参考人 重ねてのお尋ねでございます。 現在、相談をしているところでございますが、伊江島とは違いまして、宮古島は大変廃糖みつが多くございます。実は、現在ある廃糖みつでも相当量が確保できまして、宮古島だけの地産地消を考えますと、このやり方を拡大すればいくのではないかというふうにも思ってございます。 そういう意味で、新しい品種のことについてはちょっと私どもも相談はしておりませんで、現在の製造設備の高度化、さらにブラッシュアップしなければいけないことがございますので、これをまず私どもとやり、そして、社会実験でございますから、さらにそれが根づいていけば、だんだんとそういった全量を使っていくというような話になっていけばいいなというふうに思っております。十九年度にはとてもそこまでは参らないかと思いますが、そういったような展望を持ちまして一生懸命やっていきたいというふうに考えてございます。
○西銘分科員 沖縄県の離島の物価は、コストがかかって高くなる。県の方でも、石油価格調整税条例という形をつくって、離島のガソリン等の価格を補助していって、なるべく本島と近いような形という体制をとっております。 このE3を導入するとしても、百台から千台入れるにしても、やはり経済性が出てくるのかなと。国としてはE3導入をやっていきたいけれども、島ですから、端的にあらわれてきますので、この宮古島の現状のガソリンの価格と、E3千台実証をやっていこうというときの価格の面で、経済性という意味では大丈夫でしょうか。その辺はどう考えていますか。
○小林政府参考人 重ねてのお尋ねでございます。 実際、実証実験、技術開発ということでございまして、正直申し上げますと、まだ採算性にたえられるものではございません。 また、生産規模も大変小さくて、現在、申し上げました一千台規模でございますと、毎年のエタノールの生産量が百十キロと、そのぐらいの量でございます。それを全量E3にかえるということになりますと、もう少し大きな、例えば七百キロリッターといった、七倍増、八倍増というようなオーダーになってくるかと思いますが、そういった製造をしなければいけませんけれども、当然価格低下等々もあろうかと思います。 そういうことで、ちょっと計算については今の段階のものを申し上げるとかえってよくないのかもしれませんが、あえて申し上げれば、正直申し上げまして、数百円規模という、現在リッターでいいますと実証段階でそのぐらいになってございますが、今後価格低下を期待していきたいと思っております。 それからもう一つはE3でございますが、まぜる量が少ないので、価格上昇ということになりますとさらに少なくなるということでありまして、宮古島におきますところのガソリン価格がE3によって大幅に上がるということではないのかなというふうに思っておりますが、なお一層その技術開発に努めてまいりたいというふうに考えてございます。
○西銘分科員 石油連盟の方たちも、我が国がE3を全国的に導入するというふうになった場合、設備の面で、日経の報道などによると二千億かかるというような報道もありますが、その辺は精査しないとわからないんですけれども、こういう宮古島のように閉ざされた島といいますか、人口五万を超えるぐらいの規模で、今の実証プラントがさらに発展、拡大していくと、宮古島の車はすべてE3で走っているというような形で、ここで実験をしながら全国展開をどうしていくかという考える拠点にもなるのかなと思っております。 このプラントが十九年までですけれども、先々、今のプラントが拡大して、離島でプラントを実行しながら全国展開を見ていくというようなところまでイメージをしていいんでしょうか。どうイメージしていますか。
○小林政府参考人 本件事業、経産省そして農林水産省、環境省、一緒になって取り組んでございます。いろいろな場所でいろいろな技術でバイオマス、いろいろなものがございます。木質バイオマス等々ございます。一生懸命努力をしてまいりたいと思いますし、京都議定書の目標達成計画におきまして、そういったバイオマス燃料、五十万キロリッター普及しようということでチャレンジすることになってございます。一生懸命やっていきたいというふうに考えてございます。
○西銘分科員 大臣のお考えをお伺いしたいんでありますけれども、今現在、我が国でE3の議論がなされておりますが、世界じゅうの動向を見ると、E5、E10ぐらいまで避けられないのかなという印象を私は持っております。 先ほど大臣のお話ですと、ブラジルもエタノールを売る、買うところがふえてきてというようなお話でございましたけれども、将来の方向性としては、世界の状況を見るとE5ぐらいまでは、数字を見ているとE3では少ないのかなという印象を受けるのでありますけれども、二階大臣はその辺どのように考えておりますか。
○二階国務大臣 当委員会に出席する前には、私は先ほど来、イランの外務大臣と、アザデガン油田の問題を含め核問題等についての議論を行っておったところでありますが、経済産業省にはほとんど毎日のように各国からどなたか大臣がお越しになるんですが、ほとんどやはりエネルギー問題であります。 私は、しかし、そうした問題に、いずれの時期にどのような状況に世界が変化しないとも限らないわけでありますから、ロシアからのエネルギー担当大臣がお見えになるというようなことがあっても、私はほかの日程を変更してでも対応しているわけでありますが、今先生から御指摘のような、将来、我が国の経済の発展のみならず、中国、インド等の躍進によって、ここに生ずるエネルギーの需要というものは膨大なものでありますから、私たちは、できるだけ危険分散の意味も兼ねて、あらゆる可能性を探って対応しておく必要がある。特に中東などに対しましても、事が起こって日本が飛んでいって油ごい外交をやるというふうな、かつてそうした苦しい時代もあったわけでありますが、我々はそういう日に備えて万全の対応をしておかなきゃいけない。 ですから、あらゆるケースを想定して対応してまいりたいと思っておりますが、議員からただいま御指摘いただきましたようなことも十分念頭に入れて対応してまいりたいと思っております。
○西銘分科員 最後になりますけれども、ブラジリアのこの首都の方から三時間ぐらい車でずっと飛ばして、セラード地区を視察する機会にも恵まれました。そこでは、JICA等々の、あるいはJBICの関係もあって、ほとんど土地として利用価値のなかったところが立派な畑になって大豆をつくっておると。私のように五分も走れば海に面する島嶼県に育っている者からすると、地平線まですべて畑というのは非常に広大な感じがいたしましたし、また、水をまく施設も半径三百五十メーターの、ずっと出ていて、そこから水がわいて、一日に一回転してやるというようなスタイル。今は大豆ではあるんですけれども、それがサトウキビにかわったら大変なエネルギー源になるなという印象を持ちながらの視察でございました。 そういう意味では、ブラジルという国は、我が国とのエネルギーの関係でもこれから重要な国になるのかなと。二〇〇八年に移民百周年という節目を迎えるということもございました。二階大臣におかれては、ぜひ、このフルラン大臣との人脈といいますか、人と人とのつながりも大事だと思いますし、我が国のエネルギー、今大臣がお話しになった危険分散という視点も大事でありますし、ぜひ頑張っていただきたいと祈念を申し上げまして、私の質疑を終わります。 ありがとうございました。
○高市主査 これにて西銘恒三郎君の質疑は終了いたしました。 次に、平将明君。
○平分科員 東京四区選出の新人の平将明でございます。どうぞよろしくお願いをいたします。 本日は、中小企業に関連する質問を、ものづくりという視点と金融という視点、二つから御質問をさせていただきたいと思います。 私の選挙区は大田区でございまして、京浜島等を含めて、中小企業の工場であったり中小企業が集積をする、そういったエリアであります。ピーク時は一万社あった中小企業が今現在五千社台というような状況になっているわけでありますが、中小企業が全法人数の九九・七%を占めるという中で、中小企業の復活なしには日本経済の真の回復はない、そういう認識を持っているところでございます。 そんな中で、今回、国会に提出をされる予定である中小企業ものづくり基盤技術の高度化に関する法律案というのがございます。まさに、ものづくり、そして中小企業にフォーカスをしたタイムリーな法案であるというふうに認識をしております。 ここで一つ質問でございますが、この法案が想定をしている中小企業とありますが、中小企業といっても、規模等も含めてかなり広い考え方がありますが、この法案の想定をしている中小企業というものは具体的にどのようなイメージなのかを教えていただきたいと思います。 〔主査退席、御法川主査代理着席〕
○望月政府参考人 お答え申し上げます。 私どもの中で議論をいたしているときに、ピラミッドのような中小企業群の中でどの層を政策ターゲットにすべきかということは、大変いろいろな意見のあったところでございますので、一言でこの層という答えはないと思います。 ただ、今、もともとこのものづくり法案をつくるに当たりまして背景になっております、日本の組み立て産業などの大企業が日本に回帰している一つの現象のもとになったのが、その組み立て産業を支える非常に能力の高い中小企業の技術を持ったものがまだ国内に存立していて、それが今の先端産業を支えているんだ、そういう現象がございました。 したがいまして、そういう中小企業群をさらに増加させていくという意味で、創出していくという意味でのものづくり中小企業というのを念頭に置くとすれば、トップの一握りの人だけではこれは意味がないわけでございますので、そういう一握りの層に続くような、技術オリエンテッドな中小企業の層というものを上へ向かって育てていくという意味で、あるトップ層の次に続くような層というふうに考えているわけでございます。 まさに先生おっしゃいました大田区の五千社残ったものづくり中小企業などは、そういう苦しい中で勝ち抜いてこられた中小企業の方々でございますので、かなり多くの方々はそういうイメージに合致するような層ではないかというふうにイメージをしております。
○平分科員 今のお話の中では、中小企業の中で、トップグループではなくて、いわゆる二番手のグループにフォーカスを当てているというお話でありましたけれども、実際にその政策の中身を見ると、研究開発等の計画をする際に、いわゆる大企業とその中小企業が連携をして研究開発を行うというスキームになっているかと思います。実際に製造業を見ると、大企業があって、一次下請があって、二次下請、三次下請という構造の中で、多分、そのぴかぴかの製造業というのは第一次下請のカテゴリーに入るのかなと。今お話をされた二番手グループというのは、もしかしたらその第二下請のグループに入る可能性が高いと思います。 そんな中で、実際に、一次下請を飛び越えて二次下請が大企業と一緒にプロジェクトチームを組んで研究開発を行っていくということは現実的に可能なのか、あり得るのかどうか、その辺をちょっと教えてください。
○望月政府参考人 この法律の中で想定をしております大企業と中小企業との協力関係というのは、研究開発ももちろんそういうケースもあると思いますけれども、一番最大の目的は、組み立て産業と下請産業の間で将来の製品動向なり技術動向についての情報流通が悪いというか、だんだんに困難になってくるということが最大の原因でございます。したがいまして、そういう意味で、必ずしも一緒に研究開発するというよりは、情報交換の場をつくるというのが一番大きいと思います。 それから、一緒に研究開発するときに、今さまざまな下請関係のソフト化というのが行われておりますので、さまざまな企業の間での新しい関係というのができてくると思いますので、そういった中で、今までの下請ルートを飛び越しているようなケースも出てくるんじゃないかと思います。現に、優秀な中小企業でニッチなところなどは、幾つもの違う系列の組み立て企業からの発注を受けたりいたしておりまして、そういうことが下請関係を変化させてきているわけでございますから、先生おっしゃったような例もないわけではないというふうに思ってございます。
○平分科員 まさにこの法律をきっかけにして、例えば二次下請が大手メーカーとやるときに一次下請が邪魔をするようなことのないように、逆に、そういうヒエラルキーからいろいろな、クロスに取引関係が発達するように、よく御配慮をいただきたいと思います。 また、関連でありますけれども、大手企業とともに中小企業が研究開発をする、その研究開発支援に予算がついているわけでありますけれども、この中小企業と川上大企業等が協力して行った成果物としてのいわゆるパテントについての配分というのは、どのようなことを想定されているんでしょうか。
○望月政府参考人 一般的に、中小企業と大企業との研究開発成果の配分方法というものは、資金面、人材面での負担割合や成果に対する実質的な貢献度などを勘案いたしまして、参加企業間の事前合意によって定められるものと理解しております。 すなわち、当事者間で認識の違いやその後の紛争などを防止、解決するためにも、すべての当事者が合意した上で、研究開発の成果の分配などを明確に定めた契約を事前に締結していただくということが通常の前提ではないかと思っております。
○平分科員 つまり、事前合意を民民でやるということだと思いますが、その成果物が、いわゆるパテントが大企業の方にばかり落ちるようなことがあるとまたこれは本末転倒な話でありますので、これは中小企業庁ではないと思いますけれども、その辺に対する配慮が必要ではないかなと思います。 続きまして、話をちょっと変えますが、先日、トリノ・オリンピックで荒川静香さんが金メダルをとって、非常にフィーバーをしているところでありますけれども、私も大変勉強不足であったのですが、先日、自由民主党幹事長室で、大田区の中小企業の視察に行ってまいりました。西野副大臣にも御参加をいただいたところでございます。 そんな中で、北嶋絞という、へら絞りの中小企業でありまして、ロケットの先端部分をつくっていたりパラボラアンテナをつくっていたり、その世界では大変有名な会社でありますが、そこの北嶋社長さんからの御提案もあったんですが、技能オリンピックというのがあるそうでございます。この技能オリンピックというのは世界大会がありまして、正式名称は国際技能競技大会、通称技能五輪国際大会ということで、一九五〇年から開催をされているところであります。我が国は一九六二年の第十一回大会から参加をしているということですが、これは、種目というか、競技種目のかわりに競技職種というものがございまして、そんな中では、製造チームチャレンジだとかメカトロニクスとか、機械製図CADとかCNCマシニングとか、かなりものづくりに関連することを世界大会としてやっている。この世界大会は二年に一回の開催でありますが、この代表者を決めるための国内の大会を毎年開催しているそうであります。 そんな中で、北嶋絞の北嶋社長から、最近、ものづくりに対する興味が大分薄れてきている、そして、その国内大会に対する参加者を募るのにも困ってきているという話を聞きました。そして、その世界大会も、日本が参加をしていたころは、日本の独壇場、日本が金メダルをほぼ独占するような状態であったんだけれども、ここ近年は韓国、チャイニーズタイペイにちょっと押されぎみであるということであります。 そんな中で、荒川静香さんの金メダルで大変フィーバーになっているわけでありますけれども、日本国じゅうのスケートリンクには女の子の小中学生がリンクにあふれているといいますけれども、実際にものづくりをしていく上ではまさに人材の育成が大事であって、その人材育成をするためにはすそ野を広げるということが極めて重要になってくるわけであります。さらには、すそ野を広げると同時に、その目指す人間のモチベーションであるとか誇りであるとか、そういったメンタルな部分の動機づけが極めて重要になってくると思いますが、聞くところによると、その国内大会の優勝賞金というものが余り大したことないという中で、ゼロ一個ぐらいふやしてくれないかというのがその北嶋社長の意見でありました。 私もちょっと勉強不足で、きのうお伺いしましたら、技能は厚労省、技術は経産省ということで、その技能オリンピックに関しては厚生労働省の管轄だということを伺いましたが、しかしながら、本気でものづくりをするためにはこの人材育成というものは不可欠でありますし、ここは省庁連携をして取り組むべき課題であると思いますし、経産省もぜひ、その国内大会のPRや、優勝者、入賞者への賞金の大幅アップ等、支援をするべきかと思いますけれども、その辺の御意見をいただきたいと思います。
○望月政府参考人 技能オリンピックが日本においても大変注目されていた時代というのはもっとあったわけでございますけれども、そのころには、確かにおっしゃったように金メダルを随分とられた方が多かったということでございます。 ただ、技能オリンピックの種目、科目につきましては、今、日本の中心になっているような産業の科目と徐々にずれてきたりしておりまして、今の実業をやっておられる方がそのまま素直に参加をしていけるというところが若干減ってきたことも事実のようでございます。おっしゃいましたように私も直接の担当でないものですから詳細は承知しておりませんが、そういうこともございました。 したがって、私の仄聞する限りでは、今のレベルで技能オリンピックで上位入賞しようと思えば、特定の大企業が専らその人たちをそのオリンピック向けに仕事を外して訓練をして、それでやっと行くというような状態になっていることも事実のようでございます。したがいまして、中小企業の言ってみれば若手技術者の方々というのは大体がオン・ザ・ジョブ・トレーニングで、仕事をしながら技術を伝承して磨いていくという現場の実用的なことになっていることが多いわけでございますので、その方を外して訓練するというのもなかなか難しいのも実態でございます。今、ちょっと私ども伺っているところでいえば、先ほどおっしゃったようなものを見ると、ある種の大手の一次下請みたいなところの技術の方々が今一生懸命やっておられるというのが実態のようでございます。 いずれにしても、そういう技能、技術といって線が引けるわけでもございませんので、そういった中でのレベルアップというのは、経済全体にとってみれば、産業全体にとってみれば大変重要なことでございますので、私どもは私どもなりに、先ほど来ちょっとここでも出ておりますけれども、工業高専とか工業高校だとか、それと産業界との結びつきというものをもう一回見直して新しい形をつくっていくというのが、日本にとっても非常に大事ではないかというふうに考えているところでございます。
○平分科員 発想の仕方が私は逆だと思うんですね、官僚的な発想なのかもしれませんが。今現状こうだから余り意味がないとか、今こうだから、大企業がチームをつくっていけばできるからということではないと思います。 例えば、北嶋絞の社長さんなんかはかなり製造業の現場にいて、いろいろな審議会にも参加をされている問題意識の中で出てくるということは、いかにそのモチベーションや興味を持たせるかというツールとしてこの大会を利用していくということですね。現状はこうだからこうではなくて、そういう今あるものを使いながらそのすそ野を広げていく、意識を変えていくということだと思いますので、ツールとしての活用という視点でぜひ御検討をいただきたいと思います。 それでは、続きまして、金融についてお尋ねをいたしますが、まず、商工中金の件でちょっとお伺いしたいと思います。 特に、京浜島等を歩いていますと、商工中金の件、非常に不安の声が上がっております。七、八年前の貸し渋り、貸しはがしの中では、民間企業が足並みそろえて逃げていく中で、商工中金が踏みとどまった。もう実際に、うちは商工中金があったから今、今日があるんだ、また、あのときにメーンバンクが切りかわったという話も聞いております。 当然のことながら七年後に完全民営化という話は十分承知をしておりますが、そんな中で、これは日経新聞でございますので間違っていたら訂正をいただきたいと思うのですが、二階大臣の御発言で、いざというときには中小企業の要請にこたえられるようにしておくことが大切だというお話もありました。 商工中金のいわゆるユーザーには、心配しないでください、今までどおり中小企業の金融を使命とした銀行として商工中金は残っていきますよという話も、私もさせていただいているところであります。 しかしながら、現実には、七年後には、いわゆる特別な法律をつくることなく、銀行法上の銀行としてやっていくということでございますので、その辺で、実際、銀行法上の銀行でやっていく中で、そういった使命をどのように組織の中に埋め込むのか、残していくのかといったところをちょっと御説明いただければ幸いでございます。
○二階国務大臣 商工中金の民営化につきましてただいま委員の御指摘は、今この問題に懸命に取り組んでおります私どもにとりまして、力強い応援の言葉として受け取りました。 同時にまた、先般、武部幹事長を初め自民党の幹部の皆さんが、今お話にありましたとおり、中小企業の現場を御視察いただいた、これまた大変うれしいことでございます。先般は、小泉総理御自身が中小企業の現場に赴かれました。これが全国四百七十万の中小企業経営者にとってどれほど力強いことであるかということを思うときに、国会議員の皆さんが機会あるごとにそうした中小企業の現場に足を運んでいただいて現実の問題としてこの意識を共有していくということは、私は大変大事なことだと思っております。 そこで、当然、与党の議員の皆さんがどうお考えいただくかということが、私たち、最終的にこの商工中金の将来に対しても大きなかかわりを持ってくると思っておりますが、先般来、公明党の各議員の皆さんから、予算委員会において、この商工中金の重要性ということに対して御指摘をいただいております。また、官邸に向かっても、この党の代表の皆さんが要望、決議書を持っておいでになったというお話も聞いております。 私は、自民党の中にもそうした御心配をいただく方々が多くおっていただくことは力強く思うわけでありますが、もうそろそろ行動に出ていただいて、この中小企業の皆さんが御心配をされておる商工中金の動向について影響力を発揮していただくことを私は期待いたしておるところであります。 また、商工中金の問題につきましては、完全民営化を目指すという小泉内閣の方針、そして、行政改革を断行するということに関して、経済産業省としても、我々は小泉内閣の一員としてその方向性については十分理解をし、経済産業省はイの一番にこの民営化については賛成の意を内外に明らかにしたところであります。 しかし、私どもは、先ほど申し上げましたように、四百七十万に及ぶこの中小企業の経営者の皆さんの胸中を思うときに、私どもは、完全民営化だとかあるいは改革だとかという言葉だけでこの問題を処理してはならない。私たちはやはり中小企業の皆さんを守るという立場にあるわけですから。現に、この問題に対しては財政諮問会議等でもいろいろお話がありました。幸いにしてといいますか、幸か不幸か、私は先般中国出張中でありましたのでここにおいでの西野副大臣に御出席をいただいたわけでありますが、まだ最終結論には至っておりません。 しかし、この中小企業の皆さんが、お話にありましたとおり、どれほど多くの皆さんが商工中金を頼りにして今日まで経営にいそしんでこられたかということです。 私も現にお話を聞いたことがありますが、今から三十年ちょっと前に、自分の会社はこれでもって、あらゆる市中銀行に見放されてもう倒産寸前のところまで行った、そして商工中金に最後の望みを託して駆け込んだところ、当時、自分の技術というものに対して信頼をしてくださって三億円という金を融資してくださった、それから今日、従業員千二百人を超す大企業の部類に入って、売り上げ三百億を超える企業になった、しかし、商工中金の集いがあるたびに、あるいは商工中金の前を通るたびに、手を合わせたいような気持ちで今でも感謝をしておると。 このお話を聞きながら、私は、そのお話を裏返したときに、商工中金の機能が完全になくなってしまった場合に、一般の銀行と同じような姿になったときに中小企業の皆さんはどうお感じになるかと思うときに、私は、全国の中小企業の方々を守らなければならない経済産業省の立場は、ありとあらゆる場面においてこのことに御理解をいただくように日夜努力している最中であります。 どうぞ、自由民主党、公明党初め、これは与党も野党もありません、中小企業の皆さんの前に立って国会議員として何をなしたかということを説明する場合に、この商工中金の問題をいいかげんな決着にしてはならない、そういう決意を私は持っております。
○平分科員 大臣から大変力強いお言葉をいただきまして、ありがとうございました。 私自身なぜここにこだわるかというと、貸し渋り、貸しはがしの当時は私も経営者でございまして、連帯保証をしていましたし、本当に資金繰りというのはつらいんですね。夜眠れなくなるんです。たまたま私はそのとき子供が生まれたばかりで、子供の顔、浪花節じゃないですけれども、そこで踏みとどまったというのはあります。 私の会社は商工中金すら貸してくれなかったんですが、今でも存続をしているわけであります。それは、全国の中小企業の経営者というのはやはり命かけてやっているわけですよ。命かけていればそうそうつぶれないということでありますし、官から民へというその大きな構造改革は私も大賛成でありますが、官は民の補完に徹すべきだ。しかしながら、その民が真っ先に逃げてしまったら、逃げる人間の、逃げる者の補完はできないんですね。ですから、そこだけはやはり細心の注意を払うべきだし、もう七年も八年も前のことじゃないかといっても、経営者は本当に覚えていますよ、きのうのことのように。そこを見誤れば、たとえ大勝した自由民主党であれど、それはまたいろんな反応が出てくるのではないかなと思います。 それでは、次の質問に移らせていただきます。 中小企業の視点から立てば、商工中金であったり、いろんな銀行サービスの多様性があるにこしたことはないわけでありますが、そんな中で、銀行代理店の規制緩和という話が今出ております。現在、銀行の代理店も事業性融資を行うというような話も聞いておりますが、その辺について、今どのような事業の事業性融資のことを想定されているのか教えていただきたいと思います。
○後藤田大臣政務官 お答えいたします。 今委員おっしゃられたように、昨年の秋の特別国会におきまして、与党の皆様方にも大変有意義な議論をしていただきまして、改正銀行法が成立したところでございます。 その中で、改正銀行法におきましては、他の業務を営むことにより銀行代理業を適正かつ確実に営むことにつき支障を及ぼすおそれがあると認められる場合、代理業が許可されないこととされております。これに関しまして、一般事業者が事業向けの貸し付けを代理、媒介することにつきましては、既に兼業業務において有している取引関係、利害関係によりまして利益相反等の弊害のおそれがあり得ると考えることから、基本的に認めないこととしております。 その上で、利益相反のおそれが少ない、まず第一に、預金等担保貸し付けの代理、媒介と、二番目には、規格化された貸付商品の勧誘、取り次ぎのうち、貸付金額が一千万円以内のものについてのみ認めることといたしているところでございます。
○平分科員 ありがとうございます。 あくまで中小企業の側に立った金融のあるべき環境ということでありますけれども、あの貸し渋り、貸しはがしがあったときの一番の問題は、ありとあらゆる銀行が同じサービスということでありました。バラエティーがないんですね。そうすると、Aという銀行に断られるとBもCも断られる、何でいろんなサービスがないんだというところが一番問題でありました。 そんな中で、お話をさせていただくと、その銀行の代理店業務も、利益相反等いろんな問題はあるかもしれませんが、中小企業の側から立てば、選択肢としてあった方がいいわけであります。ですから、その町に、例えばリレーションシップバンキングを中心とする信組がある、信金がある、そして商工中金のような、まさに中小企業に融資するのを使命とした銀行がある、そして、例えばスコアリングモデルをベースとした大企業のサービスを今度は代理店で受けられる。中小企業の側が、みずからの企業リスクに応じて、これから取り組もうという事業の収益性を勘案して組み合わせていくというのが極めて大事なんですね。 ですから、そういうような観点でいくと、例えば代理店で事業性融資をやるのは私は実は大賛成でありまして、利益相反かどうかは、たくさんの選択肢の中から中小企業がみずから判断をして選んでいけばいいわけでありまして、選択肢のないときにはその利益相反というのは極めて重要になりますけれども、たくさんの選択肢をつくるべきことであろうと思います。 そういう中で、例えば事業性融資、今おっしゃられたいろいろな事情の中で例外的に認めるということ、そして上限が一千万ということでございますが、現実に商売をやる側からとると、一千万というのは余りにも小さいですね。五百万円の売上げで支払いサイトが一カ月一カ月だと一千万になってしまいます。大体利益というのは一〇%ぐらいですから、そうすると、入ってくるキャッシュで五十万円ぐらいの商売しか対応できない。当然組み合わせをしてやるわけでありますから、そういう意味では、もっともっと、三千とか五千というのが中小企業の側から見れば本来使い勝手のいいものであると私は考えます。 そんな中でぜひお願いしたいのは、中小企業の金融の中での大きな構造転換、構造改革というのは、官から民へということではなくて、中小企業への融資、お金を出す出さない、その事業をやるやらないという判断を、銀行の側から、命をかけて経営をしている中小経営者の側に転換をするのが構造転換だと思います。そのために最も重要なのは選択肢であります。いろんなサービス、いろんな使命、いろんなフィロソフィーを持った銀行がたくさんあって、その中で中小企業の側が選ぶことができる。まさに貸し手本位から借り手本位の中小企業金融環境をつくっていくのが極めて重要だと思いますので、ぜひ、そのあるべき金融環境のビジョンというものを、経済産業省であったり金融庁であったり、そうした関係省庁がそのビジョンを共有して実現していくということが必要ではないかなと思いますけれども、この辺に関して、できれば大臣の御感想などいただければと思います。
○二階国務大臣 御承知のように、私が以前自由民主党の総務局長をしておりました当時、平議員が立候補を決意された。そして、私どもなりの調査をしましたところ、青年会議所のトップリーダーとして御活躍をいただくと同時に、あの有名な大田市場での大変有力な立場で、まさにリーダーシップを発揮しておられる。こういう方が我々の仲間に加わっていただくならば、中小企業対策、商業対策等について、我々の経験したことのない立場からいろんな御意見をちょうだいすることができるということを当時ひそかに期待しておりました。直接申し上げる機会はなかったわけでありますが、きょう、先ほど来、議員の深い見識とそして経験に基づいた御提言をいただき、大変参考になりました。 御指摘にありましたように、ものつくりの問題を一つとらえてみましても、ここから先は厚生労働省だ、ここからは文部科学省だ、ここから先はまた別の役所だ、そんな役人的な整理をしておくだけで問題の解決にならない。現場の中小企業で働く皆さんは、政府が何かやってくれるというおぼろげながらの期待感を持っておられるわけですから。それに、あちらの省だこちらの省だと言っておるだけでは解決にならないというふうに、私も先ほどから御質問を伺いながらしみじみと思っておりました。ですから、これから私どもも、きょうの委員の御指摘を踏まえて、他の省庁ともさらに連携をとって対応していきたい。 例えば、今ニートの問題だとか、若い人たちが仕事につかないということを言われますが、かつてはみんな手に職を持つという言葉があったわけでありますが、このごろは、ワープロとかなんとかというのは適当にみんな興味を持つわけですけれども、真剣に職業の伝承ということに対して、社会も家庭も学校も、もう一つ熱意が足りないのではないかとさえ私は思っております。 したがいまして、そういう面で経済産業省の責任は極めて大きいわけでありますから、他の省庁あるいはまた他の閣僚とも相談し合いながら対応していきたい。 今、議員の御指摘は、私ども大変大事な御指摘だと思っておりますので、よく省内で検討して対応してまいりたいと思っております。 ありがとうございました。
○平分科員 ありがとうございました。 ぜひ、現場の皮膚感覚を持った、使い勝手のいい政策をよろしくお願いします。 これで質問を終わります。ありがとうございました。
○御法川主査代理 これにて平将明君の質疑は終了いたしました。 次に、安井潤一郎君。
○安井分科員 東京・新宿区にあります早稲田商店会の会長を現職で務めております安井潤一郎と申します。商店会の代表という立場で質問をさせていただきます。 政府発表及びマスコミ等々からは、景気が回復したというふうな発表がされてはおりますが、全国の商店街のお仲間からは、景気回復の実感がないと。バブルが崩壊したときに一番最後に影響が出たのは、実は我々町場の商業者であります。ですから、言ってみれば、今が一番厳しいときではないだろうかというふうに思っています。 この時期に、政府が中心市街地活性化、まちづくり三法の改正に、関連法案の改正に取り組まれたことに関しては、心より評価をさせていただきます。 そもそも、なぜ中心市街地が衰退したのか、大臣の御所見を伺いたいと思います。
○二階国務大臣 これはもう安井議員の専門で、専門家が知らない者に質問する、そういうふうなことであろうかと思いますが、私は当面の責任者として、この問題については、どこの地域にでも旧来の商店街といいますか、にぎわいのある町の中心市街地というものがまさに存在するわけでありますが、そのほとんどが衰退をしておるということに対して、これは問題点がどこにあるか。それでは、地方だからそういうことになるのかというふうに私どもは当初考えておりました。 今、我々は国会の指定といいますか配分によりまして、議員宿舎は、私は新宿の河田町に位置しております。あの周辺を朝晩歩いてみて、フジテレビが移転したという特殊事情はあるにせよ、商店街は、我々の田舎とほとんど変わりないように、あちらこちらに歯抜けの状態になっておる。ここはかつて洗濯屋さんだったんだなということは、看板だけ残っておりますから、見ればわかるわけです。しかし、十日たっても一カ月たっても新しいお店がまだまだ出てこないなという感じがするわけでありますが、各地がそういう状況になっておるということは、これは安井議員も十分御認識の上でのお話であろうと思います。 そしてまた、郊外に大きなスーパー等ができたことによってストロー現象で市街地の元気が何か吸い取られたような、こういう被害者意識というものもあるわけであります。しかし、また一方、大きなスーパーが存在することによって客が集まってくることによって、その周辺の地場の旧来のお店が繁盛しているという場面もあるわけでありますから、これは一概に、何が原因でこうなったということが言いにくいと思うんです。 私は、一つは、お店を経営している方々が高齢化しておるということ、これも事実だと思うんです。したがって、仕入れをしてくる場合にも、今の現代の消費者がどういう感覚で対応しようとしているかということに対して、若干のずれがあるのではないかと思うこともしばしばあります。 私どもも時々郷里へ帰ると、仕入れに出るかなり我々よりも先輩の人がまだまだ乗っている場合があります。私は、これは半分は冗談でありますが、あなたが仕入れに行くよりも、お店におられる若い人に仕入れに行ってきてもらった方が、今何が売れるかということに対して、色彩感覚にしても商品の選択にしても、それの方がベターじゃないかということを遠慮なく申し上げたこともあるわけであります。 私は商売というのは大変難しいことだと思いますが、私どもは、とりあえず今日の状況というのは見るに見かねるという立場から、商店街の再活性化のためにいささかでもお役に立つのではないかということで、今、法律の改正を提案しているところであります。 しかし、法律に基づいてといいますか、法律によって店が一挙に繁盛するようになるかというと、私はそうでもないと思う。ですから、そこにそれぞれの商店街の皆さんの研究と同時に一層の奮起をお願いしなければならない、我々はそう思っておりますので、今、地方の経済産業局等を活用して、かゆいところに手の届くというところまではいかなくとも、あらゆる御相談に対して積極的に対応できる、そういうシステムを構築しようという努力をいたしております。問題の箇所があって、経済産業省がお役に立つところがあれば、直ちに人を派遣して現状を把握して、対応のできるところは対応していこう、こういう気構えを持っておりますことをまず申し上げておきたいと思います。
○安井分科員 商店会長としては、大変厳しいお言葉をいただきました。しかし、現場の感覚からいうと大臣おっしゃるとおりでありまして、このまちづくり三法の見直しが、幾らよくなったからといって、今いる商店会のいわゆる八百屋が、肉屋が、魚屋が息を吹き返すとはだれも思っておりません。それ以上に、この動いている部分体のところに、今大臣が言われたように、新しい血を入れられる、そのつくり方というところが私は大事だというふうに思っております。 中心市街地の活性化法案の改正、いわゆるまちづくり三法の見直し、ここの部分では選択と集中がテーマだというふうにお伺いいたしました。 何を基準に選択をされるのか、どのような支援策を集中されるのか、お聞かせいただきたいと思います。
○西野副大臣 安井先生冒頭おっしゃったとおり、商店会連合会の会長、現役と、常々自己紹介をそうなさっておりまして、先生のお顔を拝しますと、商店街の代表の方が見えたな、私は最近こういう印象を持っておるところでございました。 今御指摘のありました、何をもって選択とし、何をもって集中とするか、こういう御質問であったのかなというふうに思いますが、要は、大臣もお答えをいたしましたとおり、法律が、あるいは条件整備といいますか、そういうものができたとしても、問題は、その商店街のやり方といいますか方法に私は最大の原因があるだろうというふうに思います。 ならば、その地域の、それぞれのところにはそれぞれの特色、特性というものが当然あるわけであります。そういう特性をぜひ生かして、やはりやる気そして熱意といいますか、そういうものがあるかどうかということ、そういうものに対して重点的にいわば選択をして取り組んでいくべきだ、このように思います。 逆に、集中ということでありますけれども、これは、支援策の中で具体的に、商業の活性化だとか、市街地のハード的な整備改善だとか、町中の居住の推進だとか、あるところでは都市に福利施設を集積しているとか、そういった総合的に活性化をするためのことをやらなきゃなりませんので、この予算措置も、単に我が省、経済産業省の枠組みを持っておりますけれども、そういうものがありましたならば、いわば省庁を超えて総動員をして集中的にその地域の商店街の問題、活性化の提案がそれぞれの地域でありまして、政府が認めましたということになりましたら、私は、それについて集中的に省庁を超えて取り組んでいくべきではないか、これが集中であるというふうに思っております。
○安井分科員 今副大臣おっしゃられた個性という部分体が大きいところだとは思います。 ただ、今の選択と集中の部分で言えば、来街者はふえたのか、空き店舗は減ったのか、それから他のどのような組織と連携を始めたのか。もっと言えば、今、先ほど大臣おっしゃられたように、商業従事者の平均年齢は下がったか。要するに、昨年と比べてどう変わったか。もっと言うと、動いているのか。動いているのか動いていないのか、この具体的な数字の出たところにだけ選択を集中していただきたいと思います。二十一世紀なり二十二世紀に残る商店会活動のための、決して延命策であってはならないというふうに思っております。 私は、過去五年間、日本各地の七百カ所の商店街、商工会、商工会議所の皆さんの前でお話をさせていただきました。全国各地のお仲間の中で、元気がいいのは、先ほど副大臣おっしゃられたような、自分たちの個性を前面に出したいわゆる地域であります。 その中には、商店街が中心になって、このように、品川のビールであります。これが早稲田のビールであります。同じ新宿区にあります神楽坂、「神楽坂」という名前のついたお酒、それからしょうちゅうであります。これなんかは米から、要するに長野の農家と連携をし始めて、いわば商業者が、販売者が生産者と連携を始め、そして地域ブランドにしていく。これは、豊島区の染井銀座、あのソメイヨシノ、桜の名所であります。この「染井櫻」というのは染井銀座商店会がつくりました。これは東京の部分ですが、ここにありますのは、北海道の浦臼というところの観光公社がミニトマトでつくったトマトジュースであります。何とこれ、一本千八百九十円。べらぼうに高いんですね。べらぼうに高いんですが、飲んでみて圧倒的に味が違えばお客様はお見えになるという部分体であります。 いわばこういう商品づくり、ハードの部分体だけではなくて、このように、(資料を示す)ことしの二月にやりました全国B級グルメ、地域のB級グルメ。そして、(資料を示す)昨年十一月にやりましたのが、兵庫県の佐用町で行いました御当地B級グルメサミット。いわば、全国レベルにはならないけれども土地じゃ評判だよというような、いわゆるこういうイベント。 もう一点、商品として忘れましたが、これは、山形県の大石田というところの新作物研究会の皆さんがおつくりになられているジネンジョであります。このジネンジョは、何と、リタイアした、定年退職された方たちがおつくりになられて、農協だけに偏らない、いわば商売をやっている商店街と連携をするというような、こんなものづくり。そして、(資料を示す)こういうような具体的な、我々にとってみればソフト、ソフトの部分体でもやっているわけであります。 この地域ブランドづくり、個性を大切にした活動について、こういうものも中にはやっているんだというのをごらんいただいて、経済産業省としての御所見を伺いたいと思います。
○片山大臣政務官 実は先日、遅い時間のニュースでございましたが拝見しておりまして、安井委員の御尊顔を品川地ビールのニュースとともに拝見いたしました。私、実は東京での住居が品川でございますので、この地域が、大変なビジネス街と高層住宅とともに昔ながらの商店街を残しているということを実地に知っておりまして、この地域に昔、明治時代にどうも官営のビール工場があったということをとらまえてその商店街の方がこの地ビールをおつくりになって、先生方もお呼びになって非常にイベントとして盛り上げたというお話を聞いて、自分の選挙区の方でもそういったことができないかなという発想を持ったわけで、また今度は私どもの浜松の方にも委員に来ていただくということにもなっておりますが。 まさに、地域固有の製品や地域資源を活用したブランドづくりを中心としたソフトの取り組みというのが非常に大事であると私どもも考えてございますし、また、御当選以来、委員がいろいろな機会に、生きた、知恵を使った商店街活性化ということをおっしゃっているのも、まことにおっしゃるとおりだと思っております。 私どもの方でも、この地域ブランドづくりも含めて、意欲的な商業者の町のにぎわいづくりへの取り組みを支援するために、十七年度からやっております戦略的中心市街地商業等補助金の中でも、箱物関係のハードだけではございませんで、ソフトも取り入れておりまして、ポイントカードですとかこういった一連のポスターづくりですとか、あるいはブランドづくりにも使えるようになっておりますので、こういったところで私どもの方も精いっぱい背中を押させていただいて、積極的に支援してまいりたいと考えております。
○安井分科員 ありがとうございます。 ただいま申し上げました兵庫県佐用町のこのイベント、そしてことし二月に行いました青森県八戸市のイベント、こちらはどちらもB級グルメというのをテーマにしておるんですが、この二つには実は連携がありません。全く別々にやっております。 先ほどの中心市街地の活性化のテーマは選択と集中というふうに伺いましたが、この中心市街地活性化協議会、ここの大きなテーマは連携だと思っております。元気な町同士が緊密な連携をとることが必要だというふうに考えております。この連携の必要性について、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
○二階国務大臣 後ほど中小企業庁長官からも御答弁を申し上げますが、私は、今、中小企業、全国の四百七十万の企業の皆さんの中で、元気があってしかも国際的に十分通用するような企業を全国的にピックアップして、それを一つの冊子にまとめようということを中小企業庁にお願いしましたところ、関係者が大変なスピードで、奮起をして頑張って、今、三百に大体まとまってまいりました。 三百というと、各地方の県でいいますと、一つの県で二つぐらいしか入りませんが、東京なんかは多いですし名古屋も多い、大阪も多いということになっていきますと三百を選ぶのに大変なんですが、先ほどそれが大体まとまりそうだというお話を伺いながら、商店街で活性化をなし遂げたような地域というのは、これを三百ぐらい選ぶのはそう難しいことではない。県で二カ所を探してくるということは難しいことではない。 そうした中からヒントがおのずから出てくるわけで、そして、御商売をなさっている方々は常にそういうことを毎日考えている。お互いに、ここに集まっている議員の皆さんは、選挙をやっている立場で、毎日、選挙のことが頭から離れたことはないはずであります。それならば、商店街の皆さんも、商売はいかにすればいいか、いかに安いものを仕入れてきて、いい値段で消費者に喜んでもらえるかということをみんなで考えておるわけでありますから、私は、そのヒントさえ提供すればまさに背中を押すことになるだろう、そしてお互いに連携がとれるようになるだろう、それは国内だけではなくて国際的な分野にまで及んでいくであろう。 私は、安井議員に一つお願いでありますが、経済産業省も、今、発展途上国の皆さんに元気をつけていただくために、一村一品運動の国際版をやっておるんです。これは国際空港等でコーナーを設置していただいてやろうと思っておるんですが、まずみずから先頭に立てという意味で、今、経済産業省の一階のコーナーに特設のそういう展示場を設けて、御専門の安井議員から見ますと何だこんな程度かと言われるかもしれませんが、通産省と言われた時代、経済産業省と言われた時代、役所が生まれて初めてそういうことに打って出たわけであります。そして、二十四カ国の大使がやってまいりまして、自分の国の商品をこういうところへ展示してもらうことを大変誇りだと喜んでおりましたから、いやいや、これは二十四の国が集まっているのだからこんな小さいコーナーになっておるけれども、やがてはあなたの国がすべてをおやりになってもいいのだと。一週間ずつぐらい交代でおやりいただく。 今度は、そういうことと町の商店街との間で考えることができる。ある国の電気スタンドなんかはコウベという名前をつけておるのですね、コウベスタンドと。何でこの国がコウベだ、こう思うのですが、神戸という国際都市の名前、日本のこの有名な都市の名前を自分のところでつくった電気スタンドにつけているのですね。そういう発想というのは極めてユニークですが、これから、発展途上国の皆さんも、そうした面に大いに努力しようと言っているのです。 発展途上国のことと日本の商店街などと一緒に論ずることはいかがかと思いますが、私は、そういう意味ではなくて、商店街は商店街でどう奮起していくかというその過程、また、発展途上国の皆さんも今ここから新たなスタートをしよう、そして、世界に一日一ドル以下で生活をしている人が十一億人もいる、このことにお互いに思いをいたそうではないかというので、経済産業省として今、国際的な分野に乗り出して頑張っていこうと思っておるのです。商店街の問題はこれまた私どもにとって極めて重要な問題ですから、これからも安井議員からいろいろ教わって、私ども、できる範囲において頑張っていこうと思っていますが、とりあえずは、全国三百ぐらいの商店街の理想的な商店街、こうして頑張っておるというところの商店街をピックアップしていきたいと思っております。 安井議員には、私の選挙区、紀伊半島にまで足を運んでいただいて、私の地元の商店街の皆さんは安井議員を商売の神様のように言っておりますが、本当に、毎日毎日選挙区外にも御活躍をいただいていることに心から敬意を払っておる次第でございます。ぜひ頑張っていただきたいと思います。ありがとうございます。 〔御法川主査代理退席、斉藤(斗)主査代理着席〕
○安井分科員 過分なお言葉、ありがとうございます。 商品づくりや販売など、実は、商売に補助金を出すと商売は弱くなります。金を出すと知恵が引っ込むのであります。その金を出すと知恵が引っ込むという実例の中で動いてきた商店会活動でございます。だからといって、補助金を否定しているわけではございません。町が動くきっかけは、間違いなく補助金であります。ですから、地元の皆さんが本当に必要としているサポートをぜひお願いしたいと思います。 連携の一環として御報告申し上げますが、これは、「震災疎開パッケージ」といって、震災を切り口にした地域間活動。震災が起こったときにお互い助け合おうよ、もし震災が起こらなかったら、受け入れる地域の皆さんがふだん使っているもの、いわば特産品がお手元に届きますよと。震災を切り口にした地域間交流、物流、商流という、これで平成十四年度防災功労者内閣総理大臣表彰をいただきました。いわば褒めていただいた。褒めていただくことが実はプライド。プライドを持てば町がまた元気になる。そして、実はこれに関連した部分体で、三月の四、五、「がんばれ中越!まけるな大雪!ツアー」という、これは商店街の皆さんと魚沼の観光協会が共催として出てきたいわば観光旅行でありますが、これはお客様の囲い込みという部分体になる。大臣、おわかりいただけるかと思います。 続いて、我々こういう活動をやっているのですが、横との連携の問題の中でいえば、早稲田で環境活動をやって、それに触発を受けて、和歌山・田辺で環境活動をやった。しかし、補助金は、当然のように、早稲田におりて、田辺におりるわけであります。 一九九〇年代にアメリカで行われた水平展開、いわゆるプラットホームというような補助金形態を我が国でも取り入れたらいかがかと、今現状、我々の活動の中から考えております。お答えをいただきたいのですが。
○望月政府参考人 先生の水平展開の政策提言につきましては私どもも何回か伺っておるところでございますので、ぜひその内容、具体的な水平に展開しなきゃいけない政策内容とあわせまして研究させていただきたいというふうに思っているところでございます。
○安井分科員 ありがとうございます。 私は、一年生議員として、昨年末、耐震強度偽装ワーキングチームに入れられ、いろいろな方たちのヒアリングを聞かせていただいたのですが、その中で、建築基準法がざる法だという声も聞きましたが、私が感じたのは、やはり倫理観の欠如、そして道徳心の希薄さ。いわば、この倫理観の欠如と道徳心の希薄さというのは、まちづくり活動と全く合致する。ということは、町を大切にするということは、地域を大切にして、そして自分自身を大切にする。この倫理観の欠如と道徳心の希薄さ、地域に根づいたまちづくりのいわばリーダー役を務めていくこの方たちに、実は今、人件費というのがありません。タウンマネジャーの人件費を御支援いただくのはいかがでしょうか。
○片山大臣政務官 おっしゃるとおりでございまして、まさに高い倫理観、道徳観を備えたリーダーがまちづくりの中にいるかいないかということでプロジェクトの成否が決まってくるということは全くそのとおりであるというふうに私どもも考えておりまして、この十八年度の予算案で、先ほど御紹介いたしました戦略的中心市街地商業等活性化支援事業が十七年度よりも十八億円ぐらいふやして要求をしてございますが、この拡充した部分の中に先ほど申し上げましたようなソフトの概念がいろいろ入っておりまして、まちづくりのリーダーとなるようなタウンマネジャー、TMOのタウンマネジャーの活動経費、まあ人件費でもあるのでしょうが、活動経費を補助することができるような支援策等もこの中に新設して入っております。ぜひこれを御活用いただいて、地域の中でまちづくりを行う人材の活動を積極的に後押しし育成してまいりたい、かように考えております。
○安井分科員 現場をよくごらんいただいた支援策、ありがたく思っております。 今後に関しましては、このTMOだけでなくて、商店街の活動メンバーにもいわゆる人件費という項目等々が入れていただけるようにお願いをさせていただきたいと思います。 こういう商店街の活動をやるのですが、日本じゅうの商店会を回ってみて、二十軒の商店会も二百軒の商店会も、実は、動くのは五店舗であります。この五店舗がどんどん周りに影響を与えていく。この最初の五店舗。ただ、この五店舗が長くやることは決して楽なことではありません。難しいことであります。 ですから、この中心市街地の活性化事業のいわゆる実行委員会の中に、商店会メンバーだけではなくて、町じゅうのいろいろな人たちが入れるような取り組み、そのような形にしていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○望月政府参考人 お答えいたします。 まちづくりを成功させるためには商業者だけではもちろんうまくいかないというのは、過去、ここ数年間の現行まちづくり三法の一つの反省でもございます。 したがいまして、今回の改正しようとする中心市街地活性化法案では、中心市街地活性化協議会というのを、今までのTMOよりも少し広く概念をとらえまして、町全体をつくり直していくためにかかわる人たちすべてを入れていこうということにいたしているわけでございます。 したがいまして、商業者はもとより、関係する、都市開発にかかわる方々とかあるいは地権者の方々だとか、そういう方も含めまして、行政の代表の人たちともよく連絡をとりながらやっていくような形での中心市街地活性化協議会の活動というふうに位置づけようといたしているわけでございますので、幅広い人たちの参画が町全体をよくしていくのではないかと期待しているところでございます。
○安井分科員 商店街の活性化活動、物品販売だけではないという選択肢を持つこと、いわばこれが商店街のメンバーさんたち、いろいろなやりやすさが出てくると思います。この町で生まれて育って、ここに住んで、ここで子供を育ててもらった、いわば町に感謝するという気持ちを持った人たちが動きやすくなるような、そのようなことができるような経済産業省のお力添えを御期待申し上げまして、質問を終わりにさせていただきます。 どうもありがとうございました。
○斉藤(斗)主査代理 これにて安井潤一郎君の質疑は終了いたしました。 次に、若宮健嗣君。
○若宮分科員 自由民主党、東京ブロックの若宮健嗣でございます。 本日は、大臣ほか副大臣、政務官、どうぞよろしくお願いを申し上げます。 実は、経済産業省の方の分科会ということで、メンバーをちょっときのうお伺いいたしまして、ちょうど一つ前の安井先生、それからもうお二人前の平先生ということで、恐らくは、やはり中小企業の問題、それからまたまちづくり三法、今回、法案がかかっておりますので、そういったお話の向きが多いかなというふうにもちょっと思いまして、私自身、実際、セゾングループの方に勤務いたしておりましたものですから、やはり都市の再開発等にも何年かかかわってもございました。それから、自分自身が中小企業の経営者として、先ほど平先生もおっしゃっておられましたが、本当に資金調達の苦しみ、あるいは商売をやっている中での不景気なときの苦しみというのを実感いたしておりますので、そのあたりも本当に皮膚感覚でわかっているつもりではございます。そのあたりは恐らくほかの先生方が触れるだろうということで。 今回御質問申し上げたいのは、これは私が国会議員に志を持った一番の大きなポイントなんでございますが、日本のいろいろな資源が非常に乏しいのは、もう御承知のところでございます。この資源の乏しい日本において、エネルギー対策、エネルギー政策、これが本当に日本の産業振興の根幹を揺るがすものであり、また、日本国民の生活を支える何物にもかえがたいものではないかというふうに思っているところから、今回、エネルギー政策全般につきまして、それからあと、同じ中小企業の部分ではございますが、一部切り口を変えまして、IT関連に関しまして御質問を申し上げたいと思っております。 まず、お手元に資料を新聞の記事でございますがお配りをさせていただいたかと思うのでございます。これは先週の日経産業新聞の何日かにわたる連載でございますが、北海道のすぐ北、もう御存じのとおり、サハリンでございます。サハリンのサハリン1プロジェクト、それからサハリン2のプロジェクト、これはもう皆様御承知のところだと思うんですが、この1の方のプロジェクトには、日本からは石油天然ガス・金属鉱物資源機構、伊藤忠商事、それから丸紅が合わせて三〇%の出資をして、一九九五年に開発主体として設立をされているところではないかと思います。そして、二〇〇四年の十一月には原油のパイプラインが既に着工されておりまして、昨年二〇〇五年の十月には、ロシア国内向けの原油が生産を開始されているところではございます。 このサハリン1の日本向けのパイプライン、これは、もう北海道、海峡をまたいですぐでございます。実際に採掘されておりますのはかなり北方でございますし、冬場は寒さの厳しいところでございますので、何かといろいろな問題点も多かろうかと思いますが、そのあたりは、今後の御予定あるいは建設計画等々につきましてはいかがでございましょうか。 〔斉藤(斗)主査代理退席、主査着席〕
○小平政府参考人 お答え申し上げます。 ただいま先生御質問のサハリン1の日本へのパイプラインという点でございますが、これにつきましては、基本的には、民間の主体がどのような形で進めるかということでございまして、それを受けて、政府としては必要に応じ支援をするという立場でございます。 今、先生御指摘のとおり、日本からは石油資源開発等が出資、商社が出資しておりますサハリン石油開発が参加をしておりますけれども、エクソン・モービルが主体になりましてマーケティングをしておりまして、日本へのマーケティングのほか、中国との話し合いも進めているという状況にございまして、これは、このエクソン・モービルを中心とする開発主体の動向を見ながら、日本として、特に政府といたしましては必要な支援を行っていく、こういう考え方でございます。
○若宮分科員 ありがとうございました。 続きまして、今のサハリン1については結構でございますが、サハリン2でございます。 こちらの方は、やはりロイヤル・ダッチ・シェルが五五%の出資をいたしておりまして、三井物産が二五%、それから三菱商事が二〇%ということで合弁の会社をつくっておるかと思うのでございます。こちらの方は当初の予定の金額が九十五億円ほどであったかと思うんですが、環境対策等々、そちらにお配りしました資料にもございますが、ルートの変更等で総額が約二百億円近くになる可能性が大きいというような見込みになっているかと思うんです。 こちらの方は、実際には、東京ガスが二〇〇七年の四月から年間約百十万トンで二十四年間、それから、東京電力がやはり同じく二〇〇七年の四月から年間百五十万トンで二十二年間の買い取りを予定いたしており、大きなエネルギーの資源の獲得ということになってくるかと思うんです。それに加え、ロシアの国営ガス会社のプロムが、このロイヤル・ダッチ・シェルの権益の、五五%を今持っているうちの二五%を取得する予定というふうにもちょっと漏れ聞いて伺っておりますが、この点につきまして幾つかの御質問をさせていただければと思うんです。 まず、このサハリン2の、二〇〇七年四月から、東京ガス、東京電力への供給開始予定の見込みについて、これはもちろん民間の企業のことであるかとは思うのでございますが、やはりここは大きな国策という観点からも、ある程度の状況を、御存じのところがあればお聞かせをいただければということと、それから、九十五億円から二百億円に投資額がかなり、もう倍以上になっているということについての影響と、それから、ロシアの資本が若干ロイヤル・ダッチ・シェルから移って高まるおそれ、おそれと言っては失礼かもしれませんが、高まる懸念というものについて、総合的に踏まえたところでの何かしらのお考え、対策があればお聞かせをいただければと思っております。
○小平政府参考人 お答え申し上げます。 まず、日本への供給の開始時期でございますけれども、先ほど先生からお話ございましたとおり、このプロジェクトは、LNGで日本を初めとする市場に輸出をするというものでございますけれども、当初の予定に比べまして、環境対策等によりまして工期が大体一年おくれております。したがいまして、当初は、二〇〇七年に生産を開始いたしまして日本にも供給されるという予定でございましたけれども、現在のところは、二〇〇八年の中ごろに供給開始になるという計画になっております。 それから、かかる費用でございますけれども、実は今まで二回コストの見直しがございまして、たしか、もともと八十億ドルの見込みであったところ、一度百億ドルにふえました後、現在では、ロイヤル・ダッチ・シェルが再計算をいたしまして、大体二百億ドルかかるということでほぼ倍増をいたしております。 これはさまざまな理由がございまして、やはり環境対策で全体の工期がおくれていることによるおくれでございますとか、先ほどお話ございましたように、サハリンの北の方で、パイプラインを引きます際に、コククジラの生息地がございまして、これを迂回して引くというようなことも含めまして、大変コストが大きくなっているという状況でございます。 それで、ガスプロムがこれに参加するということにつきましては、これは話し合いが行われているのは事実のようでございまして、商業上のことでございますので余り具体的に申し上げるのはなにかと思いますけれども、お話のとおり、ガスプロムがシェルあるいはほかの参加者からも少しずつシェアの譲渡を受ける、その見返りに、ガスプロムがシベリアに持っているシェア、権益の中から、それに見合うものを交換するというような話が進んでいるというふうに言われておりまして、これにつきましては、まだ最終的には決着していないというふうに聞いております。 いずれにいたしましても、ガスプロム、御存じのとおり、ロシア政府の大変影響力の強いガス国営会社でございまして、いろいろな影響はあろうかと思いますけれども、むしろ、そういうところが本格的に入ることによってプロジェクトが安定するというメリットもあろうかというふうに思いますので、これからの動きを見守っていきたいというふうに考えております。
○若宮分科員 ありがとうございました。 それでは、ちょっとサハリンの方はおきまして、同じくやはりロシア関係なんですが、この東シベリアのパイプラインについてお伺いをさせていただければと思っております。 二〇〇三年の一月に日本とロシアの行動計画におきましてナホトカまでのパイプラインの構想について合意がなされておるところだと思います。それから、二〇〇五年の四月にロシア政府は二段階にわたる建設計画を示し、トランスネフチ社に第一段階、この段階でスコボロジノまでパイプラインの建設とペレボズナヤ港の石油積出港整備の建設を命じたわけでございます。 このペレボズナヤという港でございますが、もう御存じのとおり、非常に日本に近いところでございまして、ウラジオストクのすぐそばでございますので、これはやはり今、例えばですが、もうきのう、きょうの新聞にも出ておりますけれども、添付の資料の最後にもちょっと丸紅さんのお話を載っけさせていただきましたが、メキシコからメキシコの鉱区の権益を契約したとか、あるいは、もちろん、ほとんど九〇%頼っている中東からの長い道のりを運んでくることを考えますと、いろいろな意味でも、やはりコストの面でもそれから安全保障上考えても、非常に近いところではあるかと思うんですね。 この二〇〇六年の早い時期に具体的な両国の計画につきまして、その協力の計画をまとめるということになってはいるようなんでございますが、これはなかなかお話としては難しい面もあるかと思うんですが、現在のロシア、中国の現状を踏まえて、日本への供給確保のためのルートづくりという一貫の流れといたしましては、具体的にはどのような方向性になっているか、教えていただければと思っております。
○小平政府参考人 お答えいたします。 シベリアの石油のパイプラインでございますけれども、御指摘ございましたとおり、現在、中東依存度、日本は九〇%になっておりまして、やはりこの供給源の多角化というものは大変重要でございます。 そうした観点から、シベリアからの石油の供給ということがなされるようになりますと、そういう石油の供給源の多角化という意味でも大変意義が高いということで、従来から政府挙げてこのプロジェクトにつきましてロシア側との協議等を進めてきたところでございまして、先ほど先生からお話ございましたように、初めは二〇〇三年一月の小泉総理とプーチン大統領の首脳会談で話が始められまして、最近では昨年十一月に二階経済産業大臣がロシアのフリステンコ産業エネルギー大臣とエネルギー協力に関する文書に署名をされたわけでございますけれども、あわせて行われた会談におきまして、先ほど御指摘の第一段階の建設終了後、相当量の石油及び石油製品が太平洋岸の積み出し港から輸出されること、これは、すなわち半分までパイプラインができたところで残りは鉄道で運んで太平洋マーケットに輸出をする、こういうことでございます。 それから二番目は、パイプラインの第二段階の建設も早期に目指すということ。それから御指摘のとおり、早期実現に向けて、ことしのできるだけ早い時期までに具体的な協力のあり方について合意を目指すということで、さまざまな形で現在事務レベルで協議を進めているところでございます。 ロシアの政府の中もさまざまな考え方があるようでございまして、去年の十一月の予想よりは全体としての進捗状況というのは必ずしもそれほど速くないというのが現状でございますけれども、これからもいろいろなレベルで協議を進めまして、できるだけ早い実現を目指していきたいというふうに考えております。
○若宮分科員 ありがとうございました。 それでは、ちょっと北方の方のお話から急に飛ぶんですが、これは、二階大臣、先日、中国の方にお見えになられておりますので、もし、具体的な率直な、中国の要人の方とも大変御懇意にされておられますので、お答えいただければ幸いでございますが、東シナ海の問題でございます。 この二〇〇四年に御存じのとおり春暁のガス田が建設を開始されまして、二〇〇五年の四月十三日には日本の方でも国内の民間企業に試掘を認める手続に入りましたよ、こう公表されたところであるかと思います。そして、その同年、昨年の四月に帝国石油が試掘権設定願を提出され、七月十四日には許可をされているところだとは思うんでございますが、その後、具体的に局長級協議を進めていこうというようなお話し向きにはなっていたかと思うんですが、やはりちょっととまっているような部分もあるやに見受けられます。今回の大臣の訪中でそういった御議論があったのか、あるいはこの中国側の最近の動き、それからまた大陸への実際のパイプライン等の供給状況等、おわかりになるところまでで教えていただければと思っております。
○二階国務大臣 東シナ海のこのガス田の問題につきましては、大変内外関心の深いところでありまして、この際、私の知り得る範囲におきまして御説明を申し上げておきたいと思います。 まず、中国側の開発の状況についてのお尋ねがありましたが、これは、樫ガス田については、既に海上構築物が建設され、掘削作業中と考えられております。次に、白樺油ガス田につきましては、既に海上構築物は建設されていますが、本格的な掘削作業は行われていないものと推察をされておるところであります。これらの油ガス田から生産される石油及び天然ガスを中国本土に輸送するパイプラインにつきましては、昨年のうちに既に完成している可能性が高いという認識が一般的であります。 東シナ海資源開発問題について、東シナ海を協力の海とすべく私は政府全体の基本方針として取り組んでまいりました。今、委員から御指摘のありましたように、実は、第三回目の政府間協議が行われた後、我が国の提案に対して中国側から回答が寄せられる番になっているところで会談が中断をされたような状況でありました。私はその後この経済産業大臣を拝命されたわけでありますが、これは売り言葉に買い言葉のような調子で議論を繰り返しておるよりも、とにかく円満にテーブルへ着くということがやはり大事なことであって、随分遠くからラリーの応酬をしているようなそういう交渉では、私は、両国のためにいい結果をもたらすということでは、これはちょっといかがかなという思いを持っておりました。 そこで、私は、中国の薄熙来商務部長、日本でいいますと商工大臣ということになりましょうか、この薄熙来部長とWTOあるいはAPEC、そういう席でお会いをするたびにお互いにバイの会談を申し入れて二度にわたって話し合いをしてまいりました。自分は直接の担当ではないが、日本の経済産業大臣の御意向というものは政府に必ず伝える、こういうことでお話を政府の部内に伝えていただいたようであります。そこから、私は、第四回目の会合に入る前に、第三回目の会合が終わったままになっているんですから、第三回目の、三の二というか、もう一つここに非公式の協議があってもいいではないかという思いを持っておりましたら、中国側も同じような提案がありまして、先ほど来御答弁に立っております小平エネルギー庁長官と外務省の佐々江アジア局長、この両名が中国に参りまして、非公式協議を行ったわけであります。 そこで、先般、私が中国に参りまして、中国要路の皆さんとお話し合いの中で、トウカセン国務委員との会談の中に第四回目の会合についての御提案がありました。そこで、私の方としても、かねて願っておることでありますから、第四回目の会合をやろうと。それじゃ、大体の日時を設定してもらいたいというふうなことで協議をした結果、ただいま外交ルートで細かい日時が交渉されておりますが、三月の上旬、我が方から、先ほど申し上げました小平長官と、そして外務省から責任者を派遣して、第四回目の正式協議に入る、こういう段階に相なっております。 先ほど委員からも御指摘のありました帝国石油でありますが、私も、帝国石油がどう考えておるのかということも交渉の上で大事なことでありますから、私は、就任三カ月ぐらい後になって、帝国石油を呼んでみました。会長と社長がお見えになりましてのお話は、これは当然といえば当然のことでありますが、我々だって平和の海でなければ、石油、天然ガスの掘削などに我々の会社だけで行けるわけがないではありませんかというお話がありました。極めてもっともなことでありまして、さらに、これは平和的に解決をしなければならない、私はそう考えて先般の会談に臨んだわけでありますが、ようやくにして話し合いができるような状況までこぎつけました。 ここから先は相手のあることでありますから、会談に臨んだからといって即刻解決するというような話ではありませんが、これから粘り強く交渉を続けて、日本の国のエネルギーの重要性、そしてまた中国も、これまた御案内のとおり、今エネルギーをたくさん必要としておる状況でありますから、これも重要であろうと思います。そこで、両国が協力、協調して、共同の作業としてこのガス田を新しく開発し、両国の発展のためにつなげていくということができれば、非常に日中の将来というものを展望する上においても大事なことではないかというふうに私は考えておるところであります。 そこで、この二月二十一日から二十三日にわたる協議におきまして、中国側は、温家宝総理も、あるいは大変重要なお立場にありますトウカセン国務委員もこのことに大変積極的に御対応いただいたわけでありますから、私どもも誠意を尽くしてこれからの交渉に臨んでまいりたいと思っております。第四回目の会合に臨む我が国の政府の代表者に対しまして、どうぞ力強い御声援、御支持をいただきますように私からお願いを申し上げておきたいと思います。
○若宮分科員 大変貴重なお話を、また、本当に御苦労の多い中を、ありがとうございました。 それでは、次の質問に移らせていただきます。 また大臣も、きのう、きょうとまた大変な交渉をなさっておられるかと思うのでございますけれども、イランについてなんでございます。ちょっとお話が中東の方に飛びますが、もう皆様御承知のとおり、日本の石油依存度、イランは約一四%、三位という国でございます。特に、今回のアザデガンに関しましては、かなりの埋蔵量があるというところで、この七五%の権益を二〇〇四年二月に一応獲得をいたしております。 きのう、きょう、いろいろと先方のモッタキ外務大臣との御会談で、もちろん、なかなかお話しになりにくい部分もあるかとは思うんですが、このイランの核開発のおそれをめぐるいろいろな国際情勢等の中で、日本がやはりこのイランとの友好関係を築いていかなければいけないことはもう事実だと思うのでございます。そのあたり、なかなか国際情勢を踏まえて難しいとは思うんですが、影響あるいは対応策等々、お聞かせていただければと思っておりますが、いかがでございましょうか。
○二階国務大臣 けさほど来、イランのモッタキ外相との間で、まさにバイの会談を続けておりました。イランの外相としては、我が国に参りまして、昨日来、麻生外務大臣と会談を持たれ、かなり長時間お話し合いをなさったようであります。新聞やテレビで、その状況については若干御報告があったように思います。先ほど、麻生外務大臣とも本会議場で少し立ち話をした程度でありますが、外務大臣もアザデガン油田の問題につきましては強い関心を持っておられて、特に、経済産業大臣との話し合いは大事であるから、しっかり話し合ってもらいたいということを申し上げておいた、こんなお話でありました。 しかし、私の方は、ただいま議員から御指摘のとおり、核の問題に対して、我が国がやはり世界唯一の核被爆国であるという、このことをこの際横に置いて話をするというわけにもまいりません。したがいまして、核の問題について、私どもの考え方及び国際社会におけるイランに対する評価、そして、私たちとイランとの大変長い、深いつながりがあるわけでありまして、ただいま委員もお触れになりましたように、特にエネルギーの問題におきましては、我が国は、イランとの間はそう軽々しい話ではなくて、大変重要な案件であります。しかも、アザデガン油田の問題等につきましては、これとかかわり合いを持っておる事業者につきましては、まさに大変重大な問題でありますだけに、我々も慎重に対応していかなきゃいけない。 きょう、私の側からは、先ほど来申し上げましたように、核の問題に対して、我が国政府の考え方、そして国際社会の考え方等について、強い懸念を表明すると同時に、大いにこの点を考えてもらいたいということを重ねて伝えました。そこで、このことに関しては、自分の側にも意見はありますが、今、友人としてお述べをいただいた日本の経済産業大臣の言葉は、必ず国に帰って上層部に伝えるということを言明された後に、この辺で経済問題に移りましょうと言うんですが、もう私も国会に出なきゃいけない時間も迫っておりましたので、それでは、アザデガン油田の問題、その他二国間の経済交流また人的交流等についてもお話し合いをいたしました。ちょうど時間が来ましたので、一緒におりました日本の大使に対して、もしこれ以上の話し合いを必要とするという場合があれば、私も時間の許す範囲において誠意を持って話し合いをするつもりだということを申し上げておきました。 先ほど電話がありまして、きょうは大変誠意のある応対をしていただいて感謝をしておる、したがって、日本の考え方というものはよくわかったということでありましたので、これ以上の会談ということはあり得ないかもしれません。 私は、例えば両国のエネルギー担当の責任者同士の話し合い、そのほかの交流が今日まで続いておったわけでありますが、核の問題を解決しなければ一切対応しない、応対しないというのも、これも一つの国家の意思でありますが、そこらのところは、これから小泉総理の御意向等も十分伺って、外務大臣とも御相談をして、我が国の国益、そしてイランとの今日まで築き上げてきた信頼関係、そこらをよく考えて対応したいと思っておりますが、極めて難しい課題だというふうに認識をいたしております。御協力をお願いしたいと思います。
○若宮分科員 大変に貴重なお話をいただきまして、ありがとうございます。 私も与党の一議員でございます。まだまだ新米でございますが、これからもまた皆様方のお力添えにもなってまいりたいと思いますし、また勉強も深めてまいりたいと思っています。 きょうはありがとうございました。
○高市主査 これにて若宮健嗣君の質疑は終了いたしました。 次に、長崎幸太郎君。
○長崎分科員 自由民主党の長崎幸太郎です。新人議員でございますので、何とぞよろしくお願いいたします。 本日は、商工中金の民営化について議論したいと思います。 商工中金の民営化につきましては、昨年の自民党の「政策金融機関改革について」におきまして、民有民営を意味するものとして定義づけられております。具体的な制度設計は現在政府において行われているものと承知しておりますが、本日は、ポイントを絞って、民営化のあり方に関する留意点について、幾つか議論したいと思います。 商工中金でございますが、これまで我が国の中小企業の資金調達に大きな貢献をしてきたということは、もう言うまでもないことでございます。 中小企業の育成という観点から、中小企業の立場に立って、中小企業と苦楽をともにしてきた機関、このようにも考えております。官から民へという政策の趣旨でございますが、これは、官が行ってきた事業につきまして、民間の創意工夫を発揮させることにより、より利用者のニーズに沿った効率的な事業展開ができるようにすること、このために行われるものだと思います。このような観点から、少なくとも、改革が改革であるためには、民営化によって中小企業の資金調達に支障が生じることがないようにすることは大前提であろうかと思います。 そこで、二階大臣にお伺いいたしますが、民営化後の商工中金は、いずれにしろ、中小企業のための金融機関であり続けるべきであると考えます。そして、それを法的にも担保する必要があるのではないかと思いますが、大臣の御見解をお聞かせください。
○二階国務大臣 長崎議員は、かつて大蔵省、財務省においてこの道の専門家であったわけでありますから、そうした意味できょうの御質問をただいま傾聴しておったところでありますが、やはり御意見のように、私は、中小企業のための商工中金のあり方というものは、それこそ真剣に考えなくてはならない。 今、ようやく日本経済も立ち直ってまいりました。中小企業もその例外ではなくて、中小企業も中小企業としてだんだんと頑張ってまいりました。地方の経済も、いっときは、大企業や大都市は発展しているが中小企業や地方はまだまだおくれておるということがよく言われたわけでありますが、近ごろの統計等あるいは地方の意見、また、私どもの出先の意見等を伺っておりますと、かなりの勢いで中小企業も元気を出してきてくれておる、このように感ずるわけでありますが、そのためにも、全国四百七十万の中小企業の皆さんが今後とも安心して企業を営んでいく上において、商工中金の存在というものは極めて大きいわけであります。したがいまして、今、全国の商工会や商工会議所の皆さんも、連日のように私どもの方に参りまして、商工中金のあり方について大変心配をしながらお話をされております。 いろいろな御意見がありますが、中でも最も御心配の向きは、私たちが企業を営んでおって本当に困ったときに商工中金は頼りになるのか、完全民営化という名の新しい金融機関が私たちに対して助けてくれるのか。今まで我々の仲間たちの間で一般の金融機関と取引しておった人たちが、いざ何かこの経済の動向の異変が起こった、あるいはまた日銀の政策やいろいろな政府の政策の転換があった、すぐ貸しはがしという、極めて嫌な言葉でありますが、それでもって取り立てにやってくる、それでつぶれていった仲間たちもたくさん存在しているということを目の当たりに見ておる。それだけに商工中金ということに対して大変大事な思いを持っておる。 また、私も今、全国各地からの寄せられる情報を伺っておりますと、商工中金のおかげで今日があるんです、私は、一零細の企業でありましたが、商工中金に融資をしていただいて、それで三十年頑張った、おかげで今は大企業の端に位置することができるようになった、そして、人も千人以上、売り上げも三百億を超えておる、そういう状況になったのはまさに商工中金のおかげです。こう言われる人たちも各地に存在しているわけでありますが、それらを今度裏返せば、もし商工中金が全く一般の金融機関と同じような状況になったときに、そうした配慮ができるかどうかということを考えると、私どもは、中小企業を守る立場から、経済産業省挙げてこの問題に昼夜取り組んでおるということもぜひ御理解をいただき、議員各位の御支援をお願いしたいと思っておる次第であります。
○長崎分科員 一般金融機関ではなくて中小企業が困ったときに頼りになる金融機関であり続けるべきだ、こういう御趣旨であろうかと思います。 昨年十二月二十四日に閣議決定されました行政改革の重要方針、これを読みますと、商工中金につきましては、所属団体向け組合金融であることからも、政策金融である必要はないですとか、あるいは、所属団体中小企業向けのフルバンキングを行う機関として完全民営化すると書かれております。 これらの文言を素直に読むと、民営化後の組織形態につきましては、信金中金ですとかあるいは農林中金のような組合金融機関として行うことを意味するのではないかと。これは、虚心坦懐に素直に読むと、文言上はそういうふうに読めるようにも思われるわけですが、そうであるとすると、組織のガバナンスとしても、中小企業向けの金融機関であることが担保できるんだということで、ああよかったなと思っていたわけなんですが、昨今の報道によりますと、株式会社、普通銀行にするという構想もあるとのことで不安になってくるわけです。 そこで、商工中金が普通銀行として本当に対処できるのか、特に重要な二点、すなわち、資金調達と金融危機時の政策対応の可能性についてお伺いしたいと思っております。 第一の点、まず、商工中金の資金調達でございますが、商工中金の資金調達は、現在、金融債が約八割を占めているということで、資金調達の根幹をなしております。これが普通銀行となりますと、預金あるいは社債による調達となるということでありますが、この点に関しまして中小企業庁長官にお伺いいたしますけれども、資金調達の主力を預金に置きかえた場合、商工中金の資金調達にどのような問題が生じるのか。また、今後も債券発行による資金調達というのがいずれにしても主力になってくるのではないかと思われますが、この点についてもどのようなお考えでしょうか、お聞かせいただければと思います。
○望月政府参考人 お答えいたします。 先生おっしゃいますように、商工中金の資金調達の約八割は金融債でございます。その金融債を預金に置きかえるということを仮に想定いたしますと、まず第一に、新店舗やATMの設置、もしくは新しいシステムの導入といった新規の投資または人員増加などで大きなコスト負担が発生することになりまして、民営化後の商工中金の円滑な業務運営には大きな支障を生ずる懸念がございます。 それから第二点に、これまで金融債の大口投資家でございました機関投資家にとりましては、市場流通性のない預金というのは投資対象としてはなり得ないということでございますので、ここにも大きな問題がございます。 三番目に、一般顧客にとりましては、地域金融機関に比べて地域における店舗数が少ないこと、これは、規模的に言いますと、地銀上位行の例えば横浜銀行とほぼ同程度の規模の金融機関でございますけれども、支店網もほぼ同じでございますが、ただ、横浜銀行のように神奈川県を中心として関東に支店が設置されている場合と、商工中金のように全国に散らばっている場合とでは明らかに利便性が違いますので、日常の決済口座として利用される見込みというのは大変ないのではないかという観点から、預金の拡大が容易ではないということによりまして、困難であろうかと思っております。 それから、社債……。
○長崎分科員 今後の資金調達も引き続き債券発行が主体になるのではないかというふうに思うんですが、その点についてはいかがでございましょうか。
○望月政府参考人 通常の普通銀行のような場合に、債券発行でいえば社債ということになるわけでございますが、御高承のとおり、今の銀行社債というのは必ずしも銀行の資金調達の主力ではないわけでございまして、それはそれなりの理由がございまして、やはり、今の社債が一般の会社の社債と同じような制度のもとに成り立っているわけでございますので、銀行が資金調達をする上では、調達コスト、あるいは調達の利便性という観点から、そういう意味では必ずしも十分な制度になっていないということでございます。 具体的に申し上げますと、例えば、商工中金が現在売り出し発行の方法によって発行しております金融債について、量的に申しますと、毎月の発行が千四百億円ぐらいあるわけでございまして、かつその最低額面が一万円というようなものでございますので、通常の社債では類を見ないほど販売先が極端に小口分散化しているわけでございます。これを社債による調達に切りかえる場合には、すべての販売先に対して、例えばその都度目論見書の交付が必要になるとかいうような観点から、発行を続ける上では大変大きな負担になるということでございますので、あと細かいことございますけれども、現在の社債の発行制度のもとでの社債による調達というのはいささか金融債に比べては困難ではないかというふうに考えておるわけでございます。
○長崎分科員 預金でやる調達がなかなか難しいということであります。それから、社債に置きかえた場合にどうなるか、これについても幾つか問題があるということですが、その点についてさらにお伺いしたいと思います。 先ほど、まさに金融債、売り出し発行によって調達しておりますと。売り出し債は投資家の求めに応じましてその都度発行するものであって、全体の資金管理のあり方としても、実務上、未償還残高ベースでの管理が行われているものと承知しております。これに対しまして、株式会社になった場合には、会社法に基づいて発行するわけですが、会社法三百六十二条四項五号及びその施行規則九十九条におきましては、株式会社の社債発行に際しまして、取締役会が募集社債の総額の上限を定めることとされております。 そこで、法務省さんにお伺いいたしますが、この募集社債の総額の上限の定め方として、未償還残高の上限という形で定めることは可能なのでしょうか。解釈をお聞かせいただければと思います。
○深山政府参考人 今御指摘ありましたとおり、会社法におきましては、取締役会設置会社において、募集社債の募集事項について法務省令で定める重要な事項を除いて取締役に委任することができるとされておりまして、その法務省令、つまり、今御指摘があった施行規則の九十九条では、取締役に委任することができず、取締役会決議によらなければならない事項として、募集社債の総額の上限、これが二以上の募集に係る募集事項の決定を委任する場合には、各募集に係る募集社債の総額の上限の合計額ということになっておりますけれども、が定められております。 この解釈が問題になるわけですが、まず前提として、会社法では、既に発行された社債についての社債の総額という概念と、社債の引受人を募集する場合の募集事項としての募集社債の総額という概念が区別されております。すなわち、前者の社債の総額といいますのは、社債を一たん発行すればカウントされていきまして、償還をしても減少することはございません。しかし、募集社債の総額につきましては、発行後に償還された社債の金額を再度総額の枠の中に組み入れる形で定めることも可能でございます。 さらに、取締役会で決めるべき事項としては、先ほど言いましたように、二以上の募集を行う場合には募集社債の総額の上限の合計額だけを定めておけばよいということになっておりますので、結論的に申し上げますと、多数の種類の社債について発行と償還を繰り返すような場合には、ある種類の社債が償還されれば、その償還額を他の種類の募集社債の総額の枠に再度組み入れるという形で募集社債の総額の上限の合計額を定めること、つまり、未償還残高の上限を定めることという方法によることは解釈上可能であります。
○長崎分科員 ありがとうございました。この点では問題がないということは理解いたしました。 次に、資金調達コストの観点ですが、先ほど長官から、目論見書の手交義務がかかります、株式会社の社債についてかかると言いますが、これは具体的に、現行商工中金の実務上、どのような影響が生じるでしょうか。
○望月政府参考人 ちょっと先ほどお答えし始めたところでございますけれども、ちょっと重複いたしますが、毎月の発行が千四百億円あるということでございますし、かつ最低額面が一万円ということでございますので、販売先が極端に小口分散していると。延べで申し上げると、約三十五万口座あるわけでございます。そのために、すべての販売先に対してその都度目論見書の交付が必要となり、発行を続ける上では大変な負担になるということでございます。 目論見書とは別に、もちろん、今申し上げましたように、書面による申し込みとか割り当ての手続とかいうことが別途必要とされているわけでございますので、店頭での事務が非常に煩雑化をし、負担が増大することになるということも加えて申し上げなければいけないと思っております。 それから、実務上は、売り出し発行の金融債については、顧客ニーズから、通常、自動継続タイプというのが大半でありますが、社債に代替した場合には、募集社債の発行につきましては、継続の都度、書面による申し込み、割り当ての手続などが必要になるわけでございまして、事実上、自動継続ができないということになるのではないかと考えております。
○長崎分科員 証券取引上大きな障害が起こってくるということが理解できました。 第三に、投資家の安心という観点からの質問でございますが、現在、商工中金の金融債は、預金保険の対象となっておりません。これは恐らく政府系金融機関だからということなんだろうかと思いますが、しかし、今後、完全に民営化されるとなりますと、話はちょっと違ってくるわけです。株式会社が発行する社債、これは当然預金保険の対象とはなっていないんですけれども、これが完全民営化後の商工中金の資金調達手段として金融債から社債になっていくという場合に、預金保険の対象とならなければ、商工中金の資金調達に大きな支障が生じるのではないかと推察いたしますが、この点はどうお考えでしょうか。長官、お願いいたします。
○望月政府参考人 民営化後の商工中金につきましては、民間銀行と比して、規制という観点からいえば、同等の規制を行うものというふうに考えるべきだと思っております。預金保険制度につきましても、そういう意味では原則として加入するという前提で物事を考えるべきだと思います。 民営化後の商工中金が預金保険制度に加入した場合、金融債につきましては、保護預かりとしているもの、すなわち、債券の購入者が当該債券を発行者に預け入れしている場合のみが預金保険の対象とされるということだと思います。実態としては、店頭で販売する売り出し発行の場合に限られるということであろうかと思います。 したがいまして、商工中金が売り出しの方法で発行する保護預かりの金融債については、その顧客が一般顧客であって、引き受けのロットも一千万円以下であるということが多いわけでございまして、これを銀行社債ということになった場合には預金保険の対象にはならないということでございまして、そういう点からも資金調達上の違いが生ずる、あるいは困難が生ずるということでございます。
○長崎分科員 以上の議論からいろいろわかりますように、商工中金の資金調達につきまして、単純に株式会社の社債にするということは、実際問題といたしまして、大きな問題が生じるのではないか。商工中金が中小企業のための金融機関として安定的な資金調達を行っていく上では、現行実務のあり方を十分に踏まえた上で、証券取引法ですとかあるいは預金保険法ですとか、そういう関連法令につきましても、しっかりとした制度的対応が必要となるということに留意する必要があると思います。 次に、金融危機時の政策対応についてお伺いしたいと思います。 二階大臣は、昨年の十一月十四日、「政策金融改革(中小企業金融)について」というペーパーにおきまして、「緊急時対応等の際に、きちんと国の政策的要請に応えられるようにしておく。」これを条件といたしまして、商工中金の民営化を決断されたものだと理解しております。 この点は大変重要なポイントであると思っております。商工中金、先ほど平議員の質問にもございましたが、先般の金融収縮時におきまして、民間金融機関が貸し渋る中、これは大きな貢献をされたということは、もう私が指摘するまでもない話だと思います。 先ほどの政府の行革重要方針におきましても、危機発生時におきまして「民営化された会社を含め関係金融機関に対してセーフティネットの一時的拡充を行わせることができるよう、所要の手続・基準を設定する」、このように書かれておりまして、この点については十分踏まえられているのではないかと思われます。 しかしながら、完全民営化をすることによりまして、今後、商工中金は民間金融機関となるわけですから、その組織形態、いずれにせよ、BIS規制ですとかあるいは金融検査マニュアル、こういうものを守り、かつ、これまで以上に、民間金融機関として、みずからの財務の健全性をみずからの責任において確保しないといけない存在になってくる、ここが大きな問題になってくるんだろうと思います。 このようなみずからの身を守るべき責任を負う民間金融機関に対しまして、本来的には、政府の役割であるセーフティーネットの拡充、中小企業に対するセーフティーネットの拡充を行わせるということは、単に命令だけするのであれば、これはむしろ憲法が保障する財産権の侵害にも該当する可能性がある、おそれがあるのではないかと思われます。 そこで、行革本部にお伺いいたしますが、政府として、民営化された商工中金に対してセーフティーネットの一時的拡充、これを求める以上、政府の責任において、商工中金に対してしっかりとしたリスク補完措置が必要不可欠になる、そのように考えますが、御見解はいかがでしょうか。
○大藤政府参考人 お答えいたします。 先生も御指摘のとおり、昨年末に閣議決定されました行政改革の重要方針におきまして、「民間金融機関も活用した危機対応体制の整備のため、具体的な制度の検討を行う。」とされておるところでございます。 今後、政策金融改革に関する詳細な制度設計を進めてまいることになるわけですけれども、この危機対応体制の中で商工中金が具体的にどのような役割を担うかにつきましては、ただいまリスク補完のあり方について先生からいただいた御指摘も踏まえながら、今後、詳細な制度設計の中で検討してまいりたいと考えております。
○長崎分科員 ぜひこの点、特にしっかりやっていただければと思います。 最後でございますが、これまでの議論を聞かれまして、改めて二階大臣にお伺いいたしますが、中小企業金融、特に中小企業の資金調達に支障が及ばないようにするために、商工中金改革に関しましても危機時のセーフティーネットの確保をすべきだ、その確保に対して大臣の決意をぜひお聞かせいただければと思います。
○二階国務大臣 ただいま長崎議員から、現下の商工中金の今後の詳細設計につきまして、御専門的な立場からいろいろ御指摘をいただきました。 我々も、短期的な資金繰りの支援が可能な唯一の中小企業専門の金融機関であることを踏まえれば、民営化後におきましても、引き続き中小企業の皆さんから本当に頼りになる金融機関としておかなければならないと考えておるわけであります。 今後、詳細設計の過程におきましてセーフティーネットのあり方が具体化されてまいりますが、その際、いざというときにまさに役に立つ商工中金であるべく、国の政策的な要請にも機動的にこたえられるような位置づけをすべきだと考えておりまして、こういうことを目指して、我々最善の努力を続けてまいりたいと思っております。 小泉改革、そして我々、今この金融機関の改革につきまして、経済産業省としても真剣な取り組みをしてまいりました。全国の中小企業の皆さんともしょっちゅう話し合いをしてまいりました。議員も御承知のとおり、全国の商工会議所あるいは商工会、そうした皆さんの御意見や、あるいは大会にも臨んでまいりました。そして、私たちは、中小企業を守るという立場で小泉内閣は対応するということを私自身もたびたび申し上げてまいりました。その線に沿って懸命の努力をしたい、このように考えておる次第であります。
○長崎分科員 どうもありがとうございました。 質問を以上で終わります。
○高市主査 これにて長崎幸太郎君の質疑は終了いたしました。 次回は、明三月一日水曜日午前九時より開会し、引き続き経済産業省所管について審査をすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時四十九分散会