予算委員会 第18号
- 発言数
- 158 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2006/02/23
会議録
○大島委員長 これより会議を開きます。 平成十八年度一般会計予算、平成十八年度特別会計予算、平成十八年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。 この際、分科会設置の件についてお諮りいたします。 平成十八年度総予算審査のため、八個の分科会を設置することとし、分科会の区分は 第一分科会は、皇室費、国会、裁判所、会計検査院、内閣、内閣府所管及び他の分科会の所管以外の事項 第二分科会は、総務省所管 第三分科会は、法務省、外務省、財務省所管 第四分科会は、文部科学省所管 第五分科会は、厚生労働省所管 第六分科会は、農林水産省、環境省所管 第七分科会は、経済産業省所管 第八分科会は、国土交通省所管 以上のとおりとし、来る二月二十八日、三月一日の両日分科会審査を行いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大島委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 次に、分科会の分科員の配置及び主査の選任、また、委員の異動に伴う分科員の補欠選任並びに主査の辞任及び補欠選任につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大島委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 次いで、お諮りいたします。 分科会審査の際、最高裁判所当局から出席説明の要求がありました場合は、これを承認することとし、その取り扱いは、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大島委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 次に、分科会審査の際、政府参考人及び会計検査院当局の出席を求める必要が生じました場合には、出席を求めることとし、その取り扱いは、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大島委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○大島委員長 この際、お諮りいたします。 三案審査のため、本日、政府参考人として人事院事務総局総括審議官出合均君、内閣府政策統括官林幹雄君、国税庁次長石井道遠君、文部科学省高等教育局長石川明君、文部科学省スポーツ・青少年局長素川富司君、厚生労働省年金局長渡辺芳樹君、林野庁長官川村秀三郎君、経済産業省大臣官房商務流通審議官迎陽一君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大島委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○大島委員長 これより一般的質疑を行います。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。桝屋敬悟君。
○桝屋委員 おはようございます。公明党の桝屋敬悟でございます。 予算委員会もきのうで何か山を越えたような感じがするわけでありますが、決して気を抜くわけではありません。しっかりと本日の一般質疑も取り組んでまいりたいと思います。 きょう、私は、限られた時間ではありますが、昨日の党首討論でも議論がありました、この国会は行政改革国会と言われているけれどもというような議論が昨日もあったわけでありまして、実は、きょう時間があれば谷垣大臣とも、今日までの行政改革の成果であるとか、あるいはこれからどこまで期待できるのかと、財政的な効果についてもぜひ議論したいというふうに思っておりまして、前回も非常に異常な事態での質問でしたからじっくりお話もできずに、もう一回私、立とうと思っておりまして、そのときにはしっかりやりたいのでありますが、きょうは、限られた時間で、行革、とりわけ総人件費改革のところについて議論をしておきたいと思います。 御案内のとおり、昨年の十二月二十四日に行政改革の重要方針というものが閣議決定をされまして、いわゆる郵政改革に次ぐ次なる大きな改革、大きな項目が幾つも入っておりまして、これが閣議決定をされました。 私は、ずっとこの作業に携わってきた一人として、これほど多くの問題を一気にやるというのは大変な課題だなと思っておりまして、担当大臣、中馬大臣の御苦労といいましょうか、大変なお役だな、こう思っておりまして、与党の一員としてしっかり協力をしていきたい、こう思っているわけであります。 この国会で法案が、今まさに政府内部において策定中でありまして、これから国会に出てくるということで、この審議、恐らくこの衆議院で、どういう舞台で議論になるでしょうか、しっかり我々も参画していきたいと思っております。 総人件費改革についていいますと、いわゆる行政改革推進法のその法案とはまた別に、個別具体的な問題が、多くの課題が残っているわけでありまして、六月に向けて、これはまた政府あるいは与党の中で議論が続いていくんだろう、こう思っております。いずれにしても、なかなか簡単な話ではないというふうに私は思っているわけであります。 ここへ来て、マスコミの報道を見ておりましても、今の公務員制度改革といいますか人件費改革についても、霞が関の各論反対とか、あるいは国会、裁判所などは除外をされるとか、あるいは人事院が定員削減に抵抗であるとか、そういう見出しが出ております。中には、マスコミの報道によりましては、九月に政権もかわるわけだからいよいよ政権も求心力を失ってきたということで、今までじっとしていた反対勢力も、抵抗勢力もいよいよ抵抗を始めたというような記事があったり、それがアリの一穴とか、こんな表現になっているわけでありまして、ここは国民の皆さんも関心を持って見ておられるだろう、こう思っております。 三十三万人の行政機関の本体部分についてはまた後日議論をしたいと私は思っているのでありますが、本日は、特に最近報道されておりますいわゆる特別の機関について、報道っぷりも多少誤解もあるようでありまして、確認をしておきたいというふうに思います。法案策定に当たっての基本的な動きを確認しておきたい、こういうふうに思います。 昨年の十二月の二十四日閣議決定されましたあの重要方針の中では、三十三万の本体は別にして、特別の機関の職員につきましては、「国会、裁判所、会計検査院、人事院の職員の定員についても、各機関の特質等にも留意しつつ、行政機関に準じた取組を行うよう求める。」このようにされていたというふうに理解をいたしております。 これが今から具体的な法律案になるわけでありますが、この特別の機関についてはどうした法律の整理になるのか、担当大臣にお伺いしたいと思います。
○中馬国務大臣 桝屋委員は、御党の行革本部長でもございますし、今回のこの大きな取り組みにつきましては十分に御理解をいただいていると思います。 これは本当に、これまで官僚主導であった日本の民主主義を自立した、それぞれが責任を持ちながらやっていく本当の民主主義に変えていく国家的な大転換作業でもございます。 そういうことの上で、あとの細かいことは申しませんが、今御質問ありました総人件費改革についても、聖域を設けることなく、すべてのことについてこの見直しをしていかなければいけない。そして、それはこうした国民的な要請でもございます。それから、官から民へ、中央から地方へ移していく。そうしますと、必然的に結果として公務員の数は少なくていいわけですから、そういうことでこれは例外なくやっていくことにいたしております。御承知の昨年十二月の重要方針につきまして、このことをはっきりと明示いたしました。 しかし、これが法律ということになりますと、これは内閣が閣法で出していきますので、その場合には、やはり三権分立の建前からしましても、裁判所あるいは国会に命令することはできません。ですから、この重要方針の中で明記はいたしておりますが、法律の中にはそれは一部外れることがあることは御承知かと思いますが、この課題は十分に御理解いただいて、それぞれの部門で、国会は国会として、その方向で進めていただけるものだと私は思っております。 今ありました国会、裁判所、それから憲法上の機関としての内閣に属していない会計検査院、こういったものは、それぞれの独立性を尊重する意味から、これは法案においては規定をしないこととして整理いたしております。 ただ、内閣の所轄のもとにある人事院につきましては、その取り組みが何とか規定されますように、若干の異議があることも承知いたしております、しかし、これは現在調整を行っているところであります。
○桝屋委員 ありがとうございます。 今の担当大臣の御説明では、重要方針では、先ほど私が御紹介したように、当然例外なく行革に取り組んでいただく、その方向性を明らかにいたしましたけれども、さすがに法律にするとなると、内閣が命令するわけにはいかぬということで、憲法機関、国会であるとか裁判所であるとかあるいは会計検査院、これは法律の中で整理するのはなかなか難しい、ただ人事院については、内閣の所轄のもとということで、そこは今検討している、こういうことでありました。 そうしますと、マスコミ報道にもありましたように、人事院が定員削減に抵抗していると。結果的に、人事院は恐らく、じゃ、その法文の中に、法律の中に書き込もうということでなるわけで、そこだけが目立って、そこは人事院の独立性という観点から、いやいや、これはいいかげんに書いてもらっては困りますよ、こういう議論になるわけで、今のようなマスコミの報道っぷりになるのかな、こう思います。 きょうは人事院の総裁にも来ていただいていますが、私は、昨年から進んでおります重要方針から始まっております今回の行革、総人件費改革、これはまさに、国民の目線から見ると、人口減少時代に入っているわけでありますから、やはり整理をしていかなきゃいかぬ、避けて通れない課題だろうと思っております。いかに独立性のある人事院たりといえども、きょうは人事院の話だけいたしますが、この後、今の憲法機関についても私は確認をしておきたいと思っておりますが、人事院さんも決してこの行革の流れから外れていいというふうにはお考えになっていないだろう、こう私は期待をしながら見守っている一人であります。 人事院さんは、今まで行革にどのように取り組んでこられたのか、あるいは、こういう重要方針をごらんになってこれからどのように取り組んでいこうとされているのか。ここは、国民の皆さんに誤解を与えてはなりませんから、しっかりとした行革に対する人事院の主体的な御発言をきょうは確認しておきたいというふうに思うんですが、総裁、いかがでしょうか。
○佐藤政府特別補佐人 まず、人事院の位置づけについて多少申し上げておきたいのでございますけれども、人事院は、今御指摘にございましたように、内閣の所轄のもとに置かれる特別の機関でございます。そして、国家公務員法上、人事行政の公正性、中立性を確保して、職員の労働基本権制約の代償という機能を果たすため、中立第三者機関として、内閣から高い独立性を有しております。そのため、会計検査院などと同様に、総定員法や国家行政組織法の適用が除外されるなど、内部組織の管理は人事院みずからにゆだねられているところでございます。 また、人事院の予算についても、国家公務員法第十三条第四項によりまして、内閣は、人事院の経費の要求書を修正する場合、内閣により修正された要求書とともに、修正前の人事院の要求書を国会に提出しなければならないという指摘になっているところでございます。人事院の具体的定員につきましては、これらの仕組みに基づきまして、人事院としてみずから判断し、毎年予算要求を行い決定しているところでございます。 これまでの定員削減への取り組みについてでございますけれども、人事院は従来より、政府全体の取り組みに沿って、みずからの判断に基づきその定員の削減や組織のスリム化について取り組んできておりまして、例えばここ数年におきましても、毎年の純減を行っているほか、二〇〇一年の省庁再編時には一局削減などを行っているところでございます。 今後の取り組みでございますけれども、今般の定員削減につきましても、政府における全体の取り組みを踏まえながら、みずから業務全体を厳しく見直し、定員の削減を図ってまいる所存でございます。 具体的には、国家公務員の五%以上の定員の削減という政府の方針に沿って、例えば、行政ニーズの変化に合わせた業務の見直し、業務の外部委託あるいはITの活用による業務のスリム化等によりまして、政府における取り組みに歩調を合わせまして定員の削減を行っていきたいというふうに思っております。
○桝屋委員 ありがとうございます。 最初に総裁がおっしゃった位置づけは私もよく存じているわけでありまして、それよりも、私、きょうはぜひ国民の皆さんにも理解していただきたいのは、特別の機関であっても、この行革というのは大変な流れでありますから、ここは避けずにしっかり取り組んでいただきたい、こう思うわけであります。 今の説明の中で、ちょっと私聞き逃したんですが、人事院、七百名前後、今六百人台ですか。実は、行革、行政機関の本体はずっとこれまで頑張ってきても、純減というと、この五年間で〇・六%ぐらいしか結局できないというようなこともあったりするのでありますが、人事院、今の御説明では、どのぐらい今までの五年間で数が整理できているのか、ちょっともう一回、数をはっきり言ってください。
○佐藤政府特別補佐人 人事院の定員とそれから削減数でございますけれども、平成十三年度の定員数は六百九十七名でございました。五年後の平成十七年、六百九十二になっております。したがいまして、五名の純減でございます。
○桝屋委員 五という数字が大きいか小さいか、割合、余り御説明されませんでしたが、私は、七百の時代もあり、努力はされているんだろう、こう思いますが、これから先、五年で五%というのは簡単な数字ではないわけであります。 中馬大臣、どうでしょうか。今、人事院のこの実態でありますが、会計検査院についても、国会についても、あるいは裁判所についても、私は、確かに法律では書けないにしても、相当やはり取り組んでいただかないと国民は理解されないと思うんです。 とりわけ、私は、五%というのは目から火が出るような数字だと思っているんです。今までの実績からすると、五年で五%やろうというのは、一・五%、厳格な定員管理をし、さらに三・五%、大きな改革をやろうという、これは大変なことでありまして、先ほど人事院総裁がおっしゃった、ITを活用した、特に総務部門の整理というのは、たとえ人事院たりといえども、会計検査院たりといえども、国会でもこれは取り組んでもらわなきゃならぬ話で、ここは政府として要請をするというような具体的なことはおやりになるんでしょうか。
○中馬国務大臣 まさに委員おっしゃるとおりでございまして、先ほど言いましたように、例外なく、これは国民の要請としてやらなければいけないと思っています。 人事院につきましても、人事院と明記するかはともかくとして、政府の機関としましてこれは当然入るものでございますから、法律の方にもかなりはっきりとそのことは明記していきたい、このように私は思っているわけでございますし、その表現はともあれ、国民の方が、自分のところは減らさずにほかの役所を減らせということは、到底そんなことは、人事院当局もできっこない話だと私は思っております。 そのほかのことにつきましては、こちらはただ法律に書かないというだけではなくて、もう既に要請をいたしております。二十四日の総人件費改革方針を受けまして、これらの機関の協力を得る必要がございますから、二月二十一日付の官房長官名の公文書をもってお願いいたしております。それは、衆議院の事務総長、参議院の事務総長、国立国会図書館の図書館長、それから最高裁判所の事務総長、これと会計検査院の事務総長、この方々に対しまして、こういうような趣旨で国民を挙げて取り組むことにしたので、それぞれの機関においてもこの趣旨を踏まえて進めていただきたいというお願いでございます。公文書を出しております。
○桝屋委員 既に要請をされているということでありますから、我々も与党の一員として、国会あるいは会計検査院、裁判所についても、とりわけ、先ほどから何度も言っていますように、五%のうち一・五%、これは厳格な定員管理を行う。 この厳格な定員管理、本体部分の定員管理というのも、ことしの十八年度の査定で通常五百人ぐらいの純減が千五百ぐらいになったというふうに聞いておりまして、これは大変なスタートを切ったわけでありますが、これを今後五年間続けていく、継続していくというのは、私は、不断の努力、あるいはよほどの、事務事業を廃止するとか思い切った改革をしない限りできる作業ではないだろう、こう思っておりまして、その努力については例外なく取り組んでいただかなきゃならぬということを私どもも思っているわけであります。 ただ、今、中馬大臣が私が期待する以上のことをちょこっと最初におっしゃったので心を痛めているのでありますが、大臣、改革はしなきゃならぬ、それはもうおっしゃるとおり、今私がるる申し上げたとおりであります。しかし、公務員制度について、定員管理、総人件費改革をするというのは、これはもちろん我々も全力でやりたいと思っているんですが、そうはいっても、改革をするといっても、何でもかんでもやればいいということではなくて、やはり制度がどうなっているかということが実は大事でありまして、我々、とりわけ私は、今回の行政改革推進法案なるものができるまでに、本来であれば公務員制度改革も行われているべきであった。これは何度も取り組んでまいりました。十五年から十六年にかけて、公務員制度改革をずっとやってきた、だけれども、実はいろいろなことがあって今日までそれがなし得なかったという背景があるわけであります。 私は、この問題にずっと絡んできて、公務員制度について言うと、人事院の話になりますが、戦後の公務員制度、とりわけ昭和四十年に、中央人事行政機関が従来の人事院から内閣総理大臣、この両方が、まさに中央の人事行政機関として二元体制ができ上がったわけで、今日までそれで来ている。そこでさまざまな問題が今日まである。 もう時間がないから余り言いませんが、十五年、十六年のときにはその辺のことも、いわゆる能力等級制と退職管理の問題もありましたけれども、その本質論をやろうということでずっと議論してきたんですが、ここはなかなか簡単でなかったわけであります。それを本来であれば乗り越えて今日があれば、今のような問題も私はスムーズに、円滑にいくんだろうと思うんですが、実は残っている。 そういう意味で、改革は確かにやらなきゃなりませんけれども、例えば人事院の問題についても、今、内閣の所轄とおっしゃったけれども、確かに所轄ではあるけれども、独立性は相当高いわけでありまして、二元制の中で、やはり我が国の公務員制度の中で、人事院というのは、労働基本権の問題もこれありですよ、労働基本権制約の代償機能あるいは人事行政の中立公正性の確保という意味では、人事院の独立性というのはやはり担保されなきゃならぬ、確保されなきゃならぬというふうに思うので、そこは変わっていない、この仕組みは変わっていないわけであります。 そういう意味では、今回法律にどう書くかは、大臣、今大変お悩みを、今やっているんだ、こうおっしゃったけれども、行革はやらなきゃいかぬけれども、何でもかんでも乱暴にやればいいということではなくて、そこは現行の制度、人事院の独立性というものについては、やはり制度の根幹として確保されるよう、それが揺らぐようなことがあってはならぬということは私申し上げなきゃならぬ、こう思っているわけであります。 重ねて申し上げますが、人事院というのは、確かに所轄のもとであるけれども、総定員法や国家行政組織法の適用の除外になっておりますし、予算についても、先ほどちょろっとおっしゃったけれども、二重予算というようなことも以前から議論されているわけでありますから、そこは、やはり人事院は人事院みずからが努力していただく、懸命になって取り組んでいただく、これが基本でありまして、その独立性が担保された上で今回の法律は何とか知恵を出さなきゃいかぬのではないかと私も悩んでいる一人であります。 どうぞその点を十分御配意いただいてこれからの取り組みをしていただくようにお願いを申し上げて、あとは次回じっくりほかの機関も含めてやりたいと思っておりますので、決意だけ申し上げて、次のメンバーに譲りたいと思います。 ありがとうございました。
○大島委員長 これにて桝屋君の質疑は終了いたしました。 次に、伊藤渉君。
○伊藤(渉)委員 公明党の伊藤渉と申します。予算委員会では初めて質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。 今月、京都議定書の発効、二月十六日で一年がたちました。平成十八年度予算でも、地球温暖化に対してのさまざまな取り組みの予算づけがなされているかと思いますけれども、この地球温暖化によって、世界的に見れば、例えばアフリカやアジアでは、特に乾燥地帯においては砂漠化といったような問題もこれありでございまして、一部の推測では、このまま温暖化が進めば、発展途上国においては約十億人近くの人がその生活を脅かされる可能性も秘めている、非常に大きな問題でございます。 また、京都議定書から離脱をしたアメリカにおきましても、昨年来のハリケーン等、こういった異常気象を受けて、温暖化との因果関係がはっきりしているわけではございませんけれども、地球温暖化、CO2の削減、こういったことに対しての関心も高まっているわけでございまして、例えば北東七州では、地球温暖化ガスの削減計画、ブッシュ政権にありながらこういったことも議論され始めている、このような報道も目にする昨今でございます。 まず初めに、環境大臣に、異常気象等、地球温暖化が環境に及ぼしている影響について、具体的な御所見をお伺いしたいと思います。
○小池国務大臣 最初の予算委員会の御質問におきまして地球温暖化問題を取り上げていただいていることに、まず感謝を申し上げたいと思います。 御質問にお答えいたしますと、気候変動問題などを専門とします科学者によって取りまとめられたIPCCの第三次評価報告書というのがあることは御存じだと思いますけれども、ここでは、地球の平均気温が、二十世紀中に約〇・六度上昇し、また今世紀中に最大で五・八度上昇するという予測がされております。こうした地球温暖化の影響で、例えば、北極の海氷が、氷が減ってきている、それから、ヒマラヤの氷河が解けているといったような報告がされておりますし、また、生態系に対しましても、動植物がすんでいる地域、生息域の変化なども確認をされております。こういった形で、地球温暖化とその影響というのは既に現実のものとなっていることが既に明らかになっているわけでございます。 それから、今ハリケーンのことについてもお触れいただきましたけれども、最近の異常気象が頻繁に起こるということにつきましては、それぞれ個々の現象と温暖化の関係ということを直接明らかにするということはなかなか難しいところもございますけれども、やはりそうはいっても、温暖化が何らかの形で影響しているという懸念がございます。 そしてまた、このままいくとどうなるのかということですと、例えば台風がさらに強靱化していくであるとか、洪水、それから熱波などの異常気象が増加するということも予測されているところでありまして、地球温暖化、世界じゅうの人間の健康や安全、それから食料、生態系などに深刻な影響を及ぼして、また、それはすなわち我が国の経済、そして国民生活にも大打撃を与える可能性がある、このようにとらえているところでございます。
○伊藤(渉)委員 本当に、今、ふだんの生活の中でも、異常気象とは言わないまでも、昔と比べると非常に気候が変わってきたなと。これも、もちろん温暖化そのものとの因果関係というのは明らかでないと思いますけれども、そういったことをふだんの生活でも感じるようになってきたというのが私の実感でございます。 この地球環境問題、CO2の削減、京都議定書という、目標をきちっと定めたこの議定書の、日本が議長国になったということも非常に重要な意義を持つと思いますし、日本という資源のない国にあって、環境への配慮と経済の成長を両立させていく、ここにこの国のノウハウの蓄積があり、逆に、未来を見据えたときに、この分野で我が国が世界をリードしていく、そういった新たな産業、そういったことにも非常に関心がございます。 そんな意味で、では、まずこの京都議定書、日本は一九九〇年比でマイナス六%という責務を負っておりますけれども、現状と見通しについて御答弁いただきたいと思います。環境大臣。
○小池国務大臣 まず、現状でございますが、平成十五年度、二〇〇三年度でございますけれども、温室効果ガスの排出量は、基準年となります平成二年度と比べますと、八・三%増加をしているところでございます。御承知のように、京都議定書では、第一約束期間に六%のマイナスを約束いたしておりますので、そのギャップと申しますと、現時点では大変高い。よって、六%削減約束ということの達成については、なかなか容易ではないというのが現状でございます。 そこで、この議定書をどうやって目標達成していくのかということから、昨年四月に京都議定書目標達成計画を閣議決定いたしておりまして、六%の削減のために必要な削減量をそれぞれのセクターなどで積み上げまして、省エネ機器の普及であるとか新エネの導入であるとか住宅、建築物対策、さらには物流を効率化していく、そして代替フロン対策、吸収源となります森林整備、そして保全といったような項目、合わせて約六十項目をつくりまして、それぞれでその目標達成のために努力をしていくということといたしております。 よって、これらの対策を着実に実行していくということから削減約束を達成できると考えております。
○伊藤(渉)委員 この中身で、きょう、資料としてお配りさせていただいております資料一に、今、大臣から答弁いただいた内容、二〇一〇年度でこのような内訳で削減をしていくというような資料をお配りさせていただいております。 閣議決定の中で、さまざまな項目について検討がされているわけです。産業部門しかり、運輸部門しかり、民生部門、またエネルギー、そういったところでも、それぞれが役割分担をして、この削減に努力をしていくというような方向性が閣議決定されたことは、大変にまた意義の大きいことであると思います。 この中で私が非常に興味を持ったのが、運輸部門あるいは民生部門で、トップランナー方式という、日本独特の方式を取り入れております。これは平成十年の省エネ法の改正で導入をされているわけですけれども、いわゆる自動車や電気製品など現在存在する製品、その環境性能、次に新しく出す製品は以前に出ている製品の環境性能よりいいものを出さなければならない、簡単に言うとこんな法律。これが省エネ法改正で導入されて、いわゆるトップランナー方式と呼ばれているものでございます。 これは例えば、私は十一年ほど企業におったものですから、企業であれば一つのビジネスモデルとも言えますし、きちっとやはり保護をするべきものです。企業であれば利潤追求を目的としますので、そういったものだと思って私は見ておったんですが、これがやはり国の法律となると、なかなかちょっと感覚が違うようです。 ただ、冒頭申し上げたとおり、ただただ二酸化炭素を削減する、こういうことではなくて、環境への配慮を通して経済も発展をさせていくという、いわば世界のモデル、世界をリードすべき事柄だと思っていまして、そんな中で、このトップランナー方式というのは非常にすぐれたやり方。また、日本だからこそ、こういった法律を整備しても各企業がついてこれる。やはり日本という国は、資源がなくてもここまで発展してくることができた優秀な国家であるということを、私は、この事柄を見ても再認識したわけでございます。 そこで、このトップランナー方式、知的財産の保護とかそういったことには当たらないとは思うんですけれども、やはり世界に発信すべきでございますし、この先駆けは日本であるということ、また、今後世界各国がこういった方向性に動いたときにも、これは日本がつくったものだ、そういうことがしっかりわかるようにというか、世界に認知されるようにアピールすべきだと非常に強く思うわけでございまして、この点について、経済産業省、ちょっと御答弁をいただきたいと思います。
○西野副大臣 伊藤委員にお答えをさせていただきます。 トップランナー制度というものが、今お示しのとおりあります。これは、自動車あるいは電気製品等におきまして、既に商品化をされております製品の中で最もすぐれた省エネの性能を有している商品を一つの基準にいたしまして、しかも期限を切って、一定の目標年度を定めまして、そしてより高い性能を実現することを製造事業者に対していわば義務づけをしておる制度であるわけでございます。 このことは、まさに画期的な方策であるわけでございまして、いろいろな国際会議等におきましても、我が国のすぐれた省エネ技術というものを、お示しのとおりアピールをいたしておるわけであります。 たまたま私も、先月、小池環境大臣と一緒にAPP、いわゆるアジア太平洋パートナーシップ閣僚会議に民間のCEOの代表の方々と参加をさせていただきまして、その中で、電気製品関係の部門のCEOの方から、日本の省エネのすばらしい性能のある仕組みを発表されまして、各国に、とりわけ京都議定書の枠外でありました、そこには米国だとか豪州、それから中国、韓国、インド等も含まれておったわけでございまして、そういう枠外にある国々に対してもアピールをして、認めていただくように訴えてきたわけでございます。 今後とも、いろいろな機会をつかまえてこういう性能をしっかり訴えていくことによって、日本のいわゆる世界規模でのエネルギーの消費量の削減だとか地球温暖化の防止対策に寄与をしていく、貢献をしていく、そういうものであるべきだというふうに思っておる次第でございます。ぜひ進めていきたいというふうに思っております。
○伊藤(渉)委員 次に、同じく、やはり資料一の削減の中に、二〇一〇年の棒グラフの中の上から二つ目の森林吸収源というのがございます。 これは、一九九〇年比でいくと二〇一〇年までに現状からマイナス一二%を達成しなきゃいけない、そのうちの約四%ですから、三分の一はこの森林吸収源に頼るということになっておりまして、いろいろお聞きをしていくと、この森林吸収源という対象にいわゆる森林がなるために、わかりやすく言うと、きちっと整備されている森林である必要がある。それが森林経営という言葉で議論がなされているというお話を聞きましたが、要するに、森林吸収源として認められるために森林経営がなされている必要がある。 この森林経営の明確な定義について、これは林野庁の方からちょっと御答弁いただきたいと思います。
○川村政府参考人 森林経営のお尋ねでございます。これにつきましては、マラケシュ合意の中で一定の定義がございまして、この定義に即しまして、各国が報告をいたしまして、条約事務局の派遣する専門家による審査を受けることになっております。 そして、我が国の取り扱いといたしましては、林野庁と環境省が合同で設置をいたしました吸収源対策合同検討委員会において検討したわけでございまして、二つございます。 一つは、育成林、これは人工林が主体になりますけれども、一九九〇年以降、植栽、下刈り、除伐、間伐等の適切な森林施業が行われている森林、これが一つでございます。二つ目は、天然生林についてでございますが、法令等に基づき伐採、転用規制等の保護、保全の措置がとられている、この二つを森林経営の内容としております。
○伊藤(渉)委員 日本語で聞くと何となくわかったような気がしなくもないんですけれども、厳密に追い込んでいくと、非常に定義が何かはっきりしないという実は印象を私は受けておりました。さりとて削減努力の中の三分の一を占めるわけで、この定義を明確にしていく必要がまずあると思います。 この森林吸収源約四%を達成するために、例えば平成十八年度予算ですか、約二千億ほどの予算要求をしつつも、なかなか厳しいところがある。これは当然、全体の財政事情もありまして、やはりこの定義をまず明確にして、例えば予算の算出根拠、要するにこのお金をきちっと、年間二千億、決して少ない額ではありませんけれども、これをしなければ削減目標がどうしても達成できないというなら、これはありとあらゆる手段を使って予算を確保していく、していかなければ議長国として目標を達成できませんと言えないわけです。あるいは、もっとこの定義を明確にすることによって、ある意味、もっと安く森林吸収源として達成をする方策があるのか、そういったことを思った次第でございます。 では、もう一度林野庁の方に、今何となく概要はわかりましたけれども、さらに具体的に、森林経営で、今林野庁さんが考えていらっしゃる森林経営をするためには、今どういった予算計上がなされているのか、お聞きしたいと思います。
○川村政府参考人 林野庁におきましては、地球温暖化防止森林吸収源十カ年対策というものをつくりまして、これに基づきまして森林の整備等、いろいろな施策を総合的に進めております。 十八年度の予算におきましては千八百億、対前年比一〇〇%の予算で計上しておりますが、先ほど言いました三・九%の整備水準から見ますと約七割程度の水準にとどまっているということで、この三・九%の目的を達成するためには予算面でも格段の努力、追加的な事業費が要るというふうに考えております。
○伊藤(渉)委員 時間がなくなってきましたので、京都議定書以降の話を少しさせていただきたいと思います。 二〇一二年この議定書が完了をして、その次も引き続き世界的に二酸化炭素の削減でさまざまな取り組みがなされていくわけでございます。きょうお配りした資料の二は、これは京都議定書の目標が達成されてもという資料なんですが、これは一九九〇年から二〇一〇年、二〇一〇年というのは、京都議定書の目標達成年限、京都議定書の目標が達成されても、世界的には、数字で真ん中あたりに四〇・六%と書いてありますけれども、二酸化炭素は増加の傾向をたどる。しかも、四割も増加する、これが現状でございます。そこには、アメリカが京都議定書に入っていないとか、発展途上国が目標を掲げていないとか、さまざまな問題があるわけでございます。これが今の地球温暖化の置かれている現状ではないかと思います。 このまま推移すれば、現在の地球のCO2の濃度は一・五から三倍近くになるという可能性もあるというような報告もなされておりますし、資料三には、非常に見てもわかりづらい資料なんですが、これは何が書いてあるかというと、例えば現在のCO2濃度がありまして、それよりも一・五倍ぐらいのCO2濃度で世界のCO2濃度を安定させてやろうと思うと、数百年かけてでございますが、それをグラフにしているんです。要するに、ここに書かれている意味というのは、このCO2の濃度を安定させるためには、現在の半分以下ぐらいにCO2の排出を抑えていかなきゃいけないという極めて厳しい、京都議定書の目標を達成するだけでも非常に厳しいのに、現在の半分以下に抑えてやらないと実は将来的に地球の二酸化炭素濃度は安定をしない、このような状況があるわけでございます。 そんな中で、離脱したアメリカあるいは発展途上国、もう発展途上国と言えるのかどうかわからなくなってきた中国、こういったところが、アジア太平洋パートナーシップという別のグループを組んでこの削減に取り組んでおります。私個人としては、そういうことに気づいたのであれば、ぜひとも京都議定書に戻ってきていただいて一本でやりたい、そのように思うわけでございますけれども、日本も、そのアジア太平洋パートナーシップにも入って、いろいろな角度から二酸化炭素の削減に努力をしている。 そのような意味で、このアジア太平洋パートナーシップにおける我が国のスタンス及び取り組みについて、環境大臣、御答弁いただきたいと思います。
○大島委員長 時間が来ておりますので、大臣、短くお願いします。簡潔にお願いします。
○小池国務大臣 先ほども西野副大臣から御答弁がございましたアジア太平洋パートナーシップ、アメリカ、豪州、これらは京都議定書に参加していない、インド、中国、参加はしているけれども義務を負っていない、この新しい枠組みで、我が国もリーダーシップをきっちりと払いながら、技術と、そしてこれからの京都議定書達成の実績といったことをベースにしながら、大いなる環境対策ということで世界を引っ張っていけるように努力をしてまいりたいと考えております。
○大島委員長 これにて伊藤君の質疑は終了いたしました。 次に、古川元久君。
○古川(元)委員 民主党の古川元久でございます。 きょうは、四点についてお伺いしたいと思います。 まず最初に、年金積立金運用と国債管理政策について御質問をしたいと思います。 財務大臣の方にお伺いしたいと思いますが、今後の国債の発行予定、あるいは今後金利はどうなるというふうに予想されておられるか、その点について御所見を伺わせていただけますでしょうか。
○谷垣国務大臣 まず、金利の動向ですが、今のところ長期金利は安定していると存じます。 ただ、金利の動向は市場その他で決まっていくものでございますので、私の方から余り予断を示すようなことは申し上げるのは差し控えさせていただきたいと思いますが、一番肝心な点は、やはり国債に対する信認を確保していくということが一番大事なことではないかと考えておりまして、そのためには、財政構造改革に対して政府が確固たる信念を持って進んでいるんだということを示していくことではないかと思っております。 そのために、これはるる申し上げていることでございますが、本年、年の半ばまでに、これからの歳出歳入一体改革の道筋を、選択肢と工程表を示していくという作業、これに全力を傾けたいと思っております。その上で……(古川(元)委員「短く」と呼ぶ)わかりました。その上で国債管理政策をきちっと展開したい、このように考えております。
○古川(元)委員 時間が限られておりますので、簡潔にお答えいただきたいと思うんです。 九〇年代の半ばに大量発行された国債の償還が来て、今後、国債の大量発行がまた起きてくるということは財務大臣もお認めになりますよね。
○谷垣国務大臣 今後とも、借換債等大量発行は続けなければならない、残念ながらそうでございます。 ただ、今おっしゃった、九〇年代半ば、いわゆる二十年問題と言っておりまして、そのときたくさん償還しなきゃならないということは、ことし、財融特会から十二兆円、買い入れ消却に移すことにいたしましたので、それはクリアすることができたと思っております。
○古川(元)委員 でも、たくさん発行すれば、当然、金利は上がってこないとまさに消化はできないということになりますから、これから発行額がふえていくということは、普通に考えれば、常識的に金利は上昇していく方向だろうと。特に、景気もよくなってきているという政府の見解を正しいとすれば、当然、竹中大臣も、これくらいは私も経済理論はわかっているつもりですが、金利は上昇局面に行くんじゃないか、そういうふうに思われるわけなんです。 そういう中で、今、年金資金運用基金で将来の年金給付のための資金運用をしているわけなんですが、この四月からこれが独法になる。それにあわせて、現在保有している国債の運用を、これを満期まで持ち切る、そういう方針を決めたという報道が昨年などなされております。この点について、これは今どういう状況になっているか、お答えいただけますでしょうか。
○川崎国務大臣 二年前の議論の中で、専門機関として年金積立金管理運用独立行政法人がこの四月から発足することになります。したがって、年金積立金の運用のあり方についてこの中で議論が入っている。もちろん、厚生省の役人も入っております。 その中で、財政投融資資金の預託が平成二十年度にはすべて償還される。あの国会での議論、一部は、もう株は買うなという御議論まであったかと思います。そうした安全性というものを踏まえた議論、そうしたものから、国債について、市場での売買をせず満期保有することも検討されております。ただ、最終的には、四月、この法人が動き出す前に最終決定をいたすわけで、まさに今議論をいたしているところでございます。
○古川(元)委員 何か、さっきの「も」というところに意味があるような気がするんですけれどもね。あれはやらないということもあるのかなと思いますが、しかし、どうも聞いてみますと、方向としてはやる方向で検討しておられるようなんです。 その場合に、きょう、資料としていただいたもので見てみますと、今持っている国債、これは何年債を持っているかという資料はない、残存期間のでしかないというお話でしたから、その資料なんですけれども、一ページ目を見ていただくと、かなり残存期間が短いものが多いわけですよね。そういう状況の中で、しかも、今持っている国債、考えてみますと、多分、相当利回りは低いんじゃないかと思うんですね。 そうしますと、さっきの話で、これから国債がどんどんと発行されてくる、その金利は今の金利よりも高くなってくる、そういう状況の中で、わざわざ金利の低い、利回りの低い国債をそのまま満期まで持っていて高いものに買いかえていかないというのは、これは、年金の運用利回りをもっとよくできるはずにもかかわらず、国債の持ち切りを決めてしまえば、そのことによって、本当はもっと収益を上げられるにもかかわらず、利回りを上げられるにもかかわらず、それが上げられないということになってしまって、結果的に将来の年金給付にも影響を及ぼしてくるんじゃないかというふうに思いますが、いかがですか。
○川崎国務大臣 今申し上げましたように、市場の売買をしないでずっと長期間持ち続けるというのも一つの選択ではあろう、特に安全性という面ではあります。一方で、古川議員のような御意見もある。そういうものを勘案しながら、あと一カ月なくなりました、最終結論は出したいと思っております。
○古川(元)委員 長期間というふうに言われましたけれども、要するに、今持っている国債の残存期間を見ていただくと、これは短期のものが多いんですよね。 ですから、短期のものがかなりの割合を占めている中で、新しく発行される長期の国債、しかも利回りが大きいものを買って、そういうものの保有割合が大きくなった段階で持ち切りというならまだわかるんですけれども、今のこの年金基金の国債保有状況の中で、今の段階で、きのうちょっとお伺いしましたら、いや、組織が切りかわるときにちょうど会計基準も変えるのがいいですからというようなことで、この段階で持ち切りを決めるというのは、資金を本当に有効かつ安全に運用していく、そういう視点から見ていかがなものかと思いますが、いかがですか。
○川崎国務大臣 もちろん議論としては、独立行政法人が、まさにその責任を負いながら、年金加入者に、より安全であり、かつ御指摘のように利率のいい運用を図るということが大きな目的でございます。そういう意味では、ここに託された一つの仕事であろう。 しかし、新しい制度に移行する過程でありますから、厚生労働省もある程度コミットしていかなきゃならぬだろう、そうした議論を今詰めておると申し上げたとおりでございますので、それ以上でなければ、それ以下でもございません。
○古川(元)委員 よくこの国会では、詰めちゃってから決まりましたからといって、詰められてから決まったからというのでは、何のためにここで議論しているかわからないわけなんです。ここで議論して、どういう方が国民の将来の年金給付にとって好ましいのか、そういう中で方針を決めていただかなきゃいけない。 しかも、今回そうした形で持ち切りになりますと、時価評価も一応参考では出すということですが会計基準上は簿価評価になる、そういうことになるわけですね。今の時価評価の流れの中でここで簿価評価にするということは、これは時代錯誤じゃないか、そういう批判が、これは審議会の中の議論でもあったというふうに聞いておりますけれども、その辺に対してはどのようにお答えになるんですか。(発言する者あり)
○川崎国務大臣 もうお話しいただいたとおりの御答弁になっちゃっていますけれども、言われるとおり、満期保有するということを決めてしまいますと基本的には簿価評価になるだろう。しかし、簿価に逃げるためにそうしているんじゃないかという御議論があるとすれば、今もう委員が質問の中に加えていただきましたように、当然、時価評価も表示しながら国民の御理解をいただいていく。そういう意味では、公開をしながらやっていくということですので、そこのところ、だから満期保有する、そういう理屈ではないということだけは御理解賜りたい。
○古川(元)委員 この段階で決めることは、やはり痛くもない腹、誤解を招くような状況を私は招くんだと思うんですよね。 私なんかは、ちょっとへそ曲がりですから、うがった見方をしますと、これから国債が大量発行される、そういう段階で、財務省からしたら、年金資金が国債を持ち切りしないで途中で売られると相場が暴落すると困る、だから、年金にはとにかく持ち切ってもらうということを明確にしてもらうことが、今後の国債を新規発行するときの安定的な消化のためにもいいんじゃないか。これから国債の大量発行が来る、国債を金利がなるたけ上がらないようにうまくさばくために年金資金に持ち切りをさせたんじゃないかと。 そういうふうに思われても、疑われてもおかしくないような、そういうふうにも感じられますから、その意味でも、何も今この時点で、四月から独法がスタートする、それまでに決めなきゃいけないというのじゃなくて、先ほど私が申し上げたように、この年金資金の持っている、そして今後、四月から移行する独法の中での国債の保有の状況の中で、長期のものが多くなって、しかも金利的にもかなりこれは安定的な、これくらいの金利収入が見込めるなというふうになったところの中で持ち切りということは決めてもいいと思うんです。 財務大臣、どうですか。本当は心の中で思っているのかもしれませんけれども、そうではないと思うわけでありますけれども、そうではないならば、そういう誤解を招くような、しかも今、財務省の方もやはり時価評価という方向に行っているわけでしょう。そういう流れの中で、こういう形で年金のところが持ち切りを決めるというのはいかがなものかと思いますけれども、どうですか。
○谷垣国務大臣 もちろん私たちとしては、年金にこれだけ大量に発行している国債を今まで引き受けていただいて、大変ありがたいと思っているわけです。そして、今後とも年金に引き受けていただくということの期待はあるわけですけれども、年金の方の運用は、これは年金加入者の利益を考えて運用されるのは当然のことでございますし、そこに一定の方針が立てられるのは、それぞれその責任でお決めになることだろうと思います。
○古川(元)委員 そう言われるとは思うんですが、ここはもう少し、厚労大臣、よく考えていただきたい。今財務大臣が言われたように、本当に年金受給者にとって好ましいのは何なのか。 私は、本来はもう少し長期の国債、しかも、かなり金利の高いもので発行されたところでそれを持ち切るというのならまだわかりますけれども、今のような状況の中では、やはりこれはいかがなものか、また、誤解を招く。ですからそれは、決めるにしても、もう少し先の話でいいんじゃないかというふうに私は思うわけなんです。 そこで、財務大臣から、年金にもぜひ持ってもらいたいという話がありましたけれども、二ページ目に、国債の所有者の内訳を見ると、日本は海外が少ないわけですね。三ページ目は、諸外国の国債の所有者別残高といいますと、アメリカあたりは半分近くが海外ですし、ドイツもそうですね。イギリスやフランスでも二割から三割近くが海外。一方で、日本は四・七%と非常に海外の保有比率が少ないわけですね。 もうちょっと海外の人に買ってもらえるような、そういう努力が足りないんじゃないかなというふうに思いますけれども、今、この海外の持ち分が、過去のを見てもそんなにふえていないんですよね。国債、いいかもといって個人に、何か私が見ると、国民をカモにして国債を売ろうとしているんじゃないか、いいかもではなくて、カモにして売ろうとしているんじゃないか、そういうふうにも思いたくなるぐらいに個人向けには国内では一生懸命やっていますけれども、もうちょっとこれは海外の人たちに売る努力というものがされてもしかるべきじゃないかと思います。 今のこの現状について、財務大臣は、どれくらいまでこれを伸ばしていくべきだと。諸外国並み、まあ諸外国がどこかということはありますけれども、少なくともこのレベルでは全然だめじゃないかなと思いますけれども、どの辺までという目標でもありますか、いかがですか。
○谷垣国務大臣 私どもは、国債をこれだけ発行して安定的に消化をしていく、そして中長期的に国債発行のコストを下げていくということが目標でございますから、市場などのニーズをよく見きわめて商品設計や多様化を図っていかなければならないと思っております。委員おっしゃいましたけれども、決して、個人国債等で個人をカモにするというようなつもりは全くございません。 ただ、委員が御指摘のように、海外の保有が諸外国等に比べまして著しく低いというのは御指摘のとおりでございます。海外部門等の国債保有を促進するということは極めて大事な課題だと思いまして、現在、海外の主要都市でIR等の努力をしておりますけれども、これは、今後ともさらに力を入れていかなければならないと思っております。 どのくらいが具体的な数値的な目標なのかというお問いかけでございますが、現在の段階で、まだそういうものを持っているわけではありません。委員が御指摘のように、日本は海外保有が四・七%、諸外国、いろいろなところがございますけれども、アメリカのように四五%というところもございますが、イギリスでも二〇%というようなことがございますから、とにかく今の四・七というような数字よりは上げていかなきゃならない。これは、一生懸命努力をしたいと思っております。
○古川(元)委員 大臣、これはやはり、多くの人、特に海外の人を巻き込むということは、日本の国債の安定性を維持するという意味で極めて大事だと思うんです。よく、日本の本屋に国債暴落という本がたくさん並んでベストセラーになるわけですよね。でも、暴落しても、今の状況だと、痛みをこうむるのはほとんど日本人だけなんですよ。 こういう状況の中では、海外からしてみたら、まあ国債のことだけ言えばですよ、ほかに金融市場にはいろいろなものがありますから当然そう簡単ではないですけれども、国債だけ見れば、日本の国債が暴落したって、世界全体で見れば痛くもかゆくもないという話なんですよね。しかし、アメリカの国債が暴落したら、それこそこれは大変なことになるわけです。海外の、みんな持っているわけですから。 だから、海外の人たちも日本の国債をもっと持ってもらうことによって、結果的に国債全体の安定性が増すということになるわけでありまして、私はきのう、そういう担当をしている国債業務課の補佐の人にも聞きましたけれども、海外説明会をやっているといっても、年に数回です。普通、本当にやるんだったら、民間企業だったら、それ専門の営業マンでもつけて世界じゅうを一年じゅう回っているという、竹中大臣、そういうふうにやりますよね。では国債業務課の仕事は何かといったら、中心はやはり国内ですと。 こんなような状況の中で、本当にこれは海外の方、ふえていくのか。私はまだまだ真剣味が足らないんじゃないかと思いますから、ぜひそこの部分は、もっと海外への国債の売り込みをしっかりやって、本当に将来的な国債の安定のためにも、この保有者の多様化というのを、国内で個人に買いなさいとかいう前にまず外国人に持ってもらう、そういう努力をしていただきたいというふうに思います。 その上で、時間も限られておりますので、海外という話の中でちょっと次に行きたいと思いますが、海外所得、資産の把握体制についてお伺いをしたいと思います。 昨日も、ライブドア、粉飾決算があったということで、堀江容疑者初め再逮捕がありましたけれども、粉飾していたということは、もうけがないのにもうけがあったといって、今回の場合、法人税を払っていたのかどうかというのはちょっとわかりませんけれども、払っていた場合に、これは粉飾の場合には法人税は返還されるんですよね。
○谷垣国務大臣 過少申告の場合には過少申告加算税という形でございますが、粉飾でありますと、過大ということに普通なるんだろう、そう思いますが、その場合には、過大の部分の税額は納税義務に基づくものではありませんので、還付することが原則でございます。 ただ、仮装経理に基づく過大申告の場合に、これは納税者が意図的に行ったものですから、減額更正による還付は直ちに行うということにはしておりませんで、過去一年内に納付した法人税額を限度に還付として、残りの部分は以後五年間で納付する法人税額から控除するという仕組みにしているわけでございます。 それから、仮装経理に基づく過大申告の場合の還付については、還付加算金、これは利息相当分でございますが、これは特例がございまして、起算日を納付時でなくて更正後一カ月を経過した日としている、こういうふうにしております。
○古川(元)委員 何年かかかるかもしれませんけれども、でも、全部返すということは返すわけですよね、これは。
○谷垣国務大臣 そうです。
○古川(元)委員 これは、過少か過大かというのはありますけれども、意図的に正しい所得でない所得を申告したという事実においては同じですよね。過少のときにはペナルティーをかけて加算税を取って、過大の場合、しかも粉飾の場合には、ほかに意図があって、別にこの払った人はその法人税が返ってくることを期待して粉飾で法人税を払っているわけじゃないですから、その人まで、私は全部取れとは言いませんけれども、しかし、何もペナルティーがないというのは、これは粉飾して、まあ、運悪く今回みたいに見つかったら、そのときには税金は返ってくる。何かこれはおかしいんじゃないか。 ここの部分は、これは粉飾をするということに対して、この粉飾がいかに今回、日本全体、マーケットも含め多くの被害者、そして混乱を招いているかということから考えれば、粉飾というのが単に証取法上も問題というだけじゃなくて、税の観点からしても、そういう粉飾を行ったような企業に対しては厳しい措置がとられてもしかるべきじゃないかと思いますが、いかがですか、大臣。
○谷垣国務大臣 そこは委員のような御議論もあると思いますが、本来いただくのは、本来の利益に基づいて税をいただくべきものですから、今、委員のおっしゃるような過大の場合のペナルティーを税法の中で行うのがいいのか、それとも商法なり証券取引法といったような世界で行うのがいいのか、これは議論のあるところだと思います。私どもは、必ずしも税法の世界ではないのではないかという理解に立って今のような制度をとっているところでございます。
○古川(元)委員 それは財務省、国税庁としてはそうなのかもしれませんが、しかし政府全体としてそういうことでいいのか。これだけ今回の粉飾によって多くの投資家の人たちも被害を受け、そしてまた市場も混乱をしているわけですよね。こういう原因をつくっておきながら、やはりここについては、それは税の面からいっても何らかの措置を講ずるというのは、それが別のところでちゃんと手当てがされているというのなら別ですけれども、どうもそういうふうには見えないんですよね。ぜひ、そこのところは検討していただきたいと思います。 今は法人税の話をしましたけれども、いろいろ新聞報道などで流れてくるところから見ますと、かなりこれ、堀江容疑者、個人的に所得や資産を海外にも隠していたとか、そういうような可能性もあるんじゃないかと思うんですが、今回のこのライブドア事件を解明するためには、検察そして監視委員会の調査、捜査だけじゃなくて、これは税務当局としてもそういう視点から調査すべきじゃないかと思いますが、いかがですか。
○石井政府参考人 個別の件につきましてはお答えは差し控えさせていただきますけれども、一般論として申し上げますと、私ども国税当局は、御指摘のような海外への資金の流れにつきましても、これを的確に把握しまして、課税上問題があれば適正に課税すべきことは当然であろうかと思っております。 このための具体的な取引の把握でございますが、これについて、いろいろ海外との取引でございますので困難な面があることは事実でございますけれども、その手だてといたしまして、平成十年四月に施行されましたいわゆる国外送金等調書提出法に基づきます国外送金等調書の仕組みがございます。これは、外為法が当時改正されまして、国境を越える資金移動が非常に大幅に予想される事態に備えまして、国際的な取引あるいは国外にある資産の国税当局による把握に資するように設けられた仕組みでございます。 こういう仕組みを活用いたしますとともに、必要に応じて関係当局との連携を図って情報を収集する、あるいはさらには租税条約、これは結んでいる国と結んでいない国がございますが、租税条約を結んでいる国との間における情報交換制度、これも活用するなどいたしまして、あらゆる機会を通じて資料情報の収集に努めて、適正な課税を行ってまいりたいというふうに考えております。
○古川(元)委員 頑張っているということはわかりますけれども、こういう海外取引なんかを調査する、仕組みとしてはそれなりに整備はされている面もあるのかもしれませんが、その仕組みを運用するのはやはり人ですよね。人でいうと、国際税務専門官というのは、人数は若干ふえていますけれども、それでも全国で三百三人しか十七年でいないという数字ですよね。 こういう状況の中で、これは海外だけじゃなくて国内も含めて、かなり税務行政の人的な条件といいますか、調査等の状況というのは弱っているんじゃないか。資料の四ページを見ていただきたいんですけれども、財務省本省は定員が減っているところ、ふえているところありますが、国税庁の定員もずっと減っている。調査件数というのも軒並みどんどんと減っていっているわけですよね。 これは、資産格差が拡大している、所得格差も拡大している、格差社会ということが言われる中で、私は成功するということは大事なことだと思います、もうそれは竹中さんも言っておられるように。成功者が出るのはいい。しかし、成功した中できちんと税法に基づいて税金は納めていただく、それがあって初めて成功者というものもそれは社会として認められるものだと思います。成功したお金を、いろいろな手練手管を使って、海外のいろいろなところに流したりしてわけがわからないようにして所得や資産隠しが行われている状況では、これはそうした成功者というものは社会として認められるものではないと思います。 そういう意味で、そういうことが、実際に人員も減っている、そして調査件数もどんどんと減っているようなこういう状況の中で、果たしてやっていけるというふうに思っているのか、これで十分だと思っていらっしゃるのか。大臣、いかがですか、これ。
○谷垣国務大臣 確かに、国際取引など案件も複雑になってきておりますし、高度な専門知識も要るというようなことで、おっしゃるように多々ますます弁ずという面があることは私も否定はいたしませんが、現下の財政事情あるいは定員事情の中で、やはりどうやって工夫をしていくかということをまず考えなければいけないところに我々はいるんだろうと思っております。 我々は、その点、よく工夫をして頑張りたいと思っております。
○古川(元)委員 頑張りたいじゃなくて、やはり税制の一番の基本は私は公平であることだと思うんですよね。だから、同じ所得であれば同じように課税がされるという状況がきちんと確保されていなかったら、そして、お金持ちであればあるほど、海外へ持っていけるとか、そういう能力やそういういろいろな手段が使える人ほど所得や資産が隠せてというような状況の中で、結局ガラス張りのサラリーマンを中心とした人たちだけにどんと税金をかけるようなそんな中では、これは私は税負担に対する国民の信頼というものはかち得られないと思います。 ですから、公平な税制というのは、単に制度として公平であるだけでなくて、やはり徴収体制としても、きちんと公平な徴収体制というのはつくられなきゃいけないんじゃないか。そういう意味では、ここは、減らすべきところを減らす必要はもちろんありますけれども、やはりちゃんと人員を確保して、それなりにきちんと把握できるような体制をぜひとっていただきたいということをお願いして、時間も迫っておりますので次の質問に移りたいと思います。 話が少しがらっと変わりますけれども、電気用品安全確保法についてお伺いをしたいと思います。経産省の方、いらっしゃっていますよね、副大臣。 今、もう経産省の方ではよく把握をしていらっしゃると思いますが、この四月から二〇〇一年以前に製造されたAVアンプやシンセサイザーなどが販売できなくなるというので、リサイクル業者とか、またビンテージ品とかそういうものの愛好者の中で、これは大変だと、そういうかなり騒ぎになっているわけなんですが、こういう事態が起こるだろうということは経済産業省の方では認識をしておられましたか。
○西野副大臣 お答えをいたします。 お示しの電気用品の安全に関する新しい制度の内容につきましては、お話のように、平成十一年に法改正がされまして、それ以降、いろいろな機会をつかまえて、例えば講習会とかセミナーとか、あるいはパンフレット等々によりまして周知を図ってきたところであります。 しかしながら、販売猶予期間が終了いたします直前になりまして、最近とみに心配の声が数多く寄せられておるのも事実でございます。 したがいまして、残りました期間の間に周知徹底を図るように努力をしていきたいというふうに思っておりますが、とりわけ、中古電気製品等の販売ができなくなるのではないかという、いわば誤解に基づく内容が非常に多いわけでございますので、これにつきましては、規制対象となります製品につきましては、新たな表示をされまして、そして、猶予期間が終了することしの四月一日以降は当然販売をされないわけであります。 そこで、各事業者に対しましては、この期間内に在庫のものについては販売をしていただくとか、あるいは、所要の検査を改めて行った上で、新たな表示を提示して販売をしていただくとか、あるいは海外に輸出をしていただくとか、あるいはレンタルにするとかいうような、さまざまな対応が検討されているかのように聞いておるところでございます。 いずれにいたしましても、引き続きまして、積極的にこれらの事業者に対しまして情報提供を行いながら、かつまた、個別の相談につきましても当然ながら応じていきたいというふうに思っておるところでございます。 〔委員長退席、森(英)委員長代理着席〕
○古川(元)委員 副大臣、私が聞いたのは、こういう事態が起こることを想定していましたか、認識していましたかということを聞いているんです。そこのところはどうなんですか。
○西野副大臣 認識をしておったわけではありませんので、考えられます方途でいろいろ情報提供等やってきたところでございますが、現実には、結果として誤解を招くようなことがあったというふうにも思っておるところでございますので、精いっぱい可能な範囲で情報提供し、徹底を期していきたいというふうに思っております。
○古川(元)委員 これは誤解じゃないですよね。中古のAVアンプやシンセサイザーなどは、基本的にはPSEマークがなければ売れないということについてはそのとおりでしょう。だから、それは誤解じゃなくて、それを売れなくなる。ついている、じゃこれを簡単に取れるかといったら、中古品についてはそう簡単じゃないんですよね。特に個人のビンテージものなんかの、それこそ、今やレコードなんというのは製造もしていないわけですから、そういう古いものを愛好しているような人たち、それを売るということ、そういう市場がここでなくなってしまうんじゃないかということも危惧をされているわけです。 ですから、何か先ほどの副大臣の話を聞くと、いや、別に、皆さんが心配していることは誤解ですというふうに言われるけれども、誤解じゃなくて、実際にそういう、売れなくなる、このPSEマークがなければ売れないということについては、これは確かですよね。
○西野副大臣 お示しのとおり、PSEがなければ販売ができないわけであります。 誤解というふうに申し上げましたのは、先ほどのお示しの場合、楽器等々の問題だと思いますが、そういう場合には、実質的には個人対個人の問題になるのではないかというふうに思いまして、事業として数多く販売をするとかいう場合は当然これに規制されるわけでありますが、個人と個人の場合につきましては、必ずしもそれは業ではございませんので、これに該当はしないというふうに思っております。
○古川(元)委員 副大臣、どこまで勉強されたかわかりませんが、個人か事業者かというのは、別に店を持っているか持っていないかじゃなくて、反復継続すればそれはもう事業者とみなすと。どこで事業者とみなされるのかはわからない。例えばネット上で月に二、三品出すような、そこも事業者とみなすかもしれない、そういう回答を経済産業省がしているから、愛好者の間では、自分の個人のネットなんかでやることまでもひっかかるんじゃないか、そういう不安があるわけですよ。 では、個人と事業者、そこは明確に区分けできるんですか。
○迎政府参考人 ネット上で販売をするというようなケースにつきましては、基本的には、個人の方が自分の持っておられるものをオークションなんかに出されるというふうなものは、いわゆる継続反復的な行為ではないというふうなことで考えております。 ただ、しかしながら一方で、オークション取引なんかを利用して事業者の方が個人を装って同種の製品を大量に販売するとか、あるいは一定期間内に相当大量のものを販売するというふうなケースもございまして、そういったような、実は事業者が継続反復的な販売行為を行っているけれども、それが個人を装っているというふうなものは、これは事業者とみなさざるを得ない、こういうふうに考えております。
○古川(元)委員 この問題は、実は国会の中の審議でもほとんど議論されていなかったという意味では、これは我々立法府にも問題があるんですね。 しかし、先ほど副大臣からのお話にもありましたが、その後五年間、経過措置の中で周知徹底がきちんと行われたのか。聞くところだと、十九万部ぐらいのこんなパンフレットをつくって配りましたと。役所が配るパンフレットというのは、私もかつて経験がありますけれども、大体、ずっと末端のところへ行っても、その役所のところへ積み上がっていて、結局末端の一般の人まで行かない。これで、つくりましたということで、これを告知したということにはならないと私は思うんですね。 これだけ多くの人に影響を与えることであれば、それこそ新聞広告をやるなりいろいろなことをしなければ、今、電気ストーブでしたかガスストーブでしたか、松下の問題があって、あれだけ一生懸命広告をしてやってもまだ回収できないという状況があるということを考えれば、いかに周知徹底というのが難しいかということなんですね。 ですから、そういう意味では、これは立法府の我々にも責任があるんですけれども、四月まで時間は限られた時間でありますから、ぜひここは、不要な混乱や、たたき売りみたいなことが今も実際に起こっているというふうに言われています。 去年、私の地元の愛知県で万博がありましたけれども、政府を初め、総理がいらっしゃって、もったいない、それが日本の精神だと言いながら、この法律だと、何かもう日本の中では中古製品が売れないからというので、大量に海外にどんどんとそういうものが流れていくのではないか。そうすると、何だ日本は、もったいないと言いながら、使えるものをどんどんと、もう使わないというので送り出していく、これでは、一体日本というのは、もったいないと言ったのはどういうことか、そういう誤解をされることにもつながるんじゃないかと思います。 そういう意味では、ぜひ知恵を出していただきたい。この問題については、最後まで努力をして、ちゃんと業者の人たちあるいは愛好家の人たちも納得できるような形の対策をぜひ示していただきたいということをお願いして、時間が限られてしまいましたので、次の質問に行きたいと思います。 スポーツ振興くじ、いわゆるサッカーくじについて文科大臣にお話ししたいと思います。 スポーツ振興のために導入されたこのサッカーくじですけれども、当初の目的を達成できているというふうに文科大臣は考えておられますか。
○小坂国務大臣 だれもが身近にスポーツを親しんでいただいて、また、世界の第一線で活躍するような競技スポーツの振興を図る、こういう観点から財源を確保したい、その目的を持って、平成十四年から十七年度までスポーツ団体に対して約九十億円の助成を行うことができたわけでございます。 そういった目的を持ち、実績を上げたこのスポーツ振興くじでございますけれども、その後、当初期待した売り上げが十分に伸びないことから、助成額も年々減っておりまして、現在の状況では、今委員が御指摘をされた、果たしてそれではスポーツ振興の目的が達成されているかと言われれば、若干、内心じくじたるものがありまして、私としては、この従来のやり方を抜本的に見直すという中から、さらに目的達成に向けて最善の努力をしたいということを当面申し上げたいと思います。 〔森(英)委員長代理退席、委員長着席〕
○古川(元)委員 これは見直すくらいで本当に問題が解決するのか。 資料の五枚目と六枚目を見ていただきたいと思いますけれども、売り上げはどんどん落ちて、助成金も十七年度はわずか二億五千万です。収入、支出を見てみますと、収入に対して支出がこれだけかかっていて、実は、この四番目のところが問題なんですよね、初期投資経費未償還額。結局は、これは本来は払わなきゃいけないものをお金がないからといって繰り延べしているわけです。だから、事実上赤字ということですよね、これ。赤字で、期限後未償還分で繰り延べで百五十四億円。そして、まだ今年度来る未償還分七十億。二百二十四億、これがまさに潜在的な赤字として残っているわけです。 では、これをどうやってこれから返していくのかなということで、六ページ目を見ていただくと、第一期の運営費内訳、なかなか出してくれなかったんですが何度も何度も言ったらようやく出てきましたけれども、経費がえらいかかっているんです。 また、私もこれはこういう事業計画でよくやれるなと思ったんですが、償還額がこんなにありますから、一体利息だけでもどれくらいかかるのかというふうに聞いたら、現在、日本スポーツ振興センターとりそな銀行との間で調整中と。お金を借りておいて利息調整中というのも、もうすぐ来年度、四月から始まるのに一体どうなっているのかなと。 また、この売上目標もどれくらいかと聞いたら、二百億円半ば以上、役所にしてはえらい雑な目標ですよね。それで、第二期の主な経費見込みというのが書いてありますけれども、これはずっと足していくと、大体百二十億円なんです。 売上目標二百億円半ば、じゃ、二百五十億と見ましょう。売り上げのうち半分は返すんですよね、当せん金というので、大体。そうすると、二百五十億で返すと、あと百二十五億しかない。それで経費が百二十億。助成金に回るのは五億円しかないじゃないですか、この予定どおりいって。 一方で、竹中大臣のところが所管している普通の宝くじ。宝くじだと、当せん者に支払われる当せん金は四六%。それで、くじの印刷、宣伝広報とか売りさばき手数料等経費一一・四%、普及宣伝委託費二・八%、大体一四%ぐらいでおさまっているわけですね。収益金は三九・八%、四割もあるんです。 そもそも、このサッカーくじという仕組み自体に問題があるんじゃないんですか。これはどうですか、文科大臣。
○小坂国務大臣 委員の御指摘のポイントは、もっと効率的な方法、あるいはプロに任せるとか、いろいろな方法があったんではないか、いろいろなお考えだと思います。 私も、そういった点からすれば、過去の運営の仕方、これは投資が大き過ぎたんではないかとか、いろいろな疑問を持って、この任に当たりましてから精査をしているところでございます。 そういう中で、この売り上げのシミュレーションについても、もっと精査する方法があるだろうということを申し上げて今積み上げをもう一回やり直させておりますので、二百億半ばというような形になっておって、当初の計画をさらに見直せと私が指示していることからこういうような数字になってきているということを、ひとつお許しいただきたい部分があるということを申し上げながら、それでは、仕組みが間違っていたんではないかということでございますが、現在の地方自治宝くじの仕組みは、法律上、施設等の援助というような形ではできるかもしれませんが、競技の育成とか、そういったスポーツ振興という専らその目的に適用するための宝くじを売り出すことはできないわけでありまして、そういう意味では、スポーツ振興というこのことに専ら財源として確保しよう、そして、振興を本当に図ろうとすれば、こういったスポーツ振興くじというものをつくらざるを得なかったという事情を、やはり御理解いただきたいと思います。(発言する者あり)
○古川(元)委員 金子委員からもそういう話がありましたが、これは大臣、私、記憶を思い出したんです。このサッカーくじのとき、このくじを入れて全国の学校のグラウンドを芝生にしようと言っていたじゃないですか。施設整備じゃないですか、それ。一体どれだけ芝生になったんです、これが入って。わかりますか。幾つこれで芝生になりましたか。
○素川政府参考人 お答え申し上げます。 施設整備につきましては、当初、芝生化も含めましてその目的に使っていたわけでございますけれども、その後、助成金の減少に伴いまして、施設整備については現在対象にしていないわけでございますが、実数につきましては、今手元にございません。また後ほど御説明申し上げたいと思います。
○古川(元)委員 竹中大臣、こんなに地方の宝くじは効率的にやっているんですから、こっちでやって、先ほど小坂大臣は法律でやれないと言いましたけれども、法律を見たら、政令でこれは一項入れればいいんです。スポーツ振興と入れればいいんですよ、政令で。 だから、大臣がこれを総務省令で、政令の中でスポーツ振興のためと入れれば、すぐに宝くじで出せるんですよ。何もわざわざ、わけがわからない、難しくて、サッカーが好きな人だって、この中でサッカーくじを買ったことがある人はいますか。どうですか。そういう状況がなかったら、宝くじの方が非常に効率もいいんですから、これは宝くじでやったらどうですか、大臣。
○竹中国務大臣 地方自治宝くじを所管している立場から、発売団体である都道府県、政令市で、まさに、これは地方財政法に書いているわけですけれども、「公共事業その他公益の増進を目的とする事業で地方行政の運営上緊急に推進する必要があるもの」、それについては、政令とおっしゃいましたけれども、省令で幾つかを定める仕組みになってございます。 実は、地方自治の宝くじの方も、全体では決してふえているわけではありませんで、ほぼ横ばい。その中で、例えばスクラッチのようなものは減っているわけですね。そういう減少を、今、ナンバーズとかロト6とか新しいもので、工夫でふやして、それでトータルとして一定を保っているということなんだと思っております。 そうした観点からいうと、これは当然買う人がいるわけで、政策目的のためでありますけれども、マーケットを相手にしなきゃいけないということで、地方自治宝くじの方もいろいろな創意工夫をする。そういう創意工夫を今、小坂大臣の方でしっかりとやってくださっているんだと思います。 相手はマーケットですから、なかなか大変なわけでありますけれども、そういう関係から、私たちとしてはtotoの関係者の御努力をぜひ見守っていきたいというふうに思っております。
○古川(元)委員 これは、マーケットというんですけれども、調べてもらったんです、ではスポーツ振興くじが入って、サッカーくじが入って宝くじの売り上げが減ったのかと思って。全然減っていないんですよ。だから、やり方を変えれば、スポーツ振興で、例えば今回のオリンピック、オリンピック選手応援のための宝くじを出しましょうといったら、新しい人たちは買うんじゃないですか。 そんな、竹中大臣らしくもない。マーケットというのは、拡大をしていく、新しいところへ広げていく。今の限られた中で発想するというのは、それはまさに竹中さんが嫌いな、あの抵抗勢力の考え方じゃないですか。もっとマーケットを広げていくという発想をしていけば、少なくとも、このサッカーくじが入ったからといって宝くじの売り上げが減っているわけじゃないんですよ。 しかも、さっき申し上げたように、このサッカーくじは余りにも経費率が高過ぎる。もっと経費が安くやれるはずなのに、何のために、何かこれは経費を出すために、そのためにくじを売っているんじゃないか。しかも、借金が二百億以上もある。これは当分返せませんよ、あの売り上げの予想で考えたら。どうやってやっていくのか。今、そこの中では利息の部分だって、さっきまだはじかれていないと言われたわけですから。 そういう状況の中で、これはもうくじのあり方そのものを見直す必要があるんじゃないか、そのことを最後に申し上げて、質問を終わりたいと思います。 では大臣、最後に一言。
○大島委員長 小坂大臣、タイムオーバーでございますから、短く。
○小坂国務大臣 短くということでございますので手短に申し上げますが、このスポーツくじの当初の目的は間違っていないと思っております。そういう意味で、学校のグラウンドが緑になるように、国民の皆さんの理解を得て、このスポーツ振興くじをしっかり買っていただいて、御支援をいただけるような、まず、ここはひとつ根性を持って訴えたい。 すなわち、武士の商法ならぬ学者の商法と言われるのではないかと……
○大島委員長 短く、大臣。
○小坂国務大臣 私は、そういう意味で、徹底的に見直して、今指示を出しておりますが、何分にももうある程度システムができ上がっておりますので、その中で、私のできる範囲で最大限頑張ってまいることを申し上げて、御理解を賜りたいと存じます。
○大島委員長 これにて古川君の質疑は終了いたしました。 次に、加藤公一君。
○加藤(公)委員 民主党の加藤公一でございます。 今、古川さんの質疑の最後に、文部科学大臣がグラウンドを緑にしていただけるということでございました。信じていいのかどうかわかりませんが、私も中学、高校時代、サッカー部でございましたので、ぜひ日本じゅう芝生を張りめぐらせていただきたい、言った以上はぜひやっていただきたいということだけ申し上げておきたいと思います。 時間が限られていらっしゃる安倍官房長官においでをいただいておりますので、まず冒頭、官房長官に、政府全体の方針について二点、三点、お話を伺いたいと思います。 これは、これから先の日本の社会のあり方を決めるいわば哲学と言ってもいいと思うんですが、その価値観についてお伺いをいたしますが、これから先の日本において、将来的に、年齢差別のない社会を目指すべきか、それとも、まあまあ現状ぐらいでいいんじゃないかとお考えか、政府としての御見解を承りたいと思います。
○安倍国務大臣 今まで雇用慣行として年齢差別があった、こう言われているわけでありますが、その時々の人口の構成に合わせて、新卒者が必ず就職できる環境、そしてその中で終身雇用が確保されている中にあって、また平均寿命との関係もあって大体現在の労働慣行ができ上がったのではないか、こう思うわけであります。 人口減少社会に入り、そしてまた長寿社会にもなったわけでありまして、六十、七十を超えても現役並みに働ける方々がたくさんいるわけでありますし、また、人口減少の中にあっては、そういう方々に、今までの知恵を使って、経験を使って、持っている能力を使って地域や社会や国や世界のために貢献していただく、そういうことが十分に可能な社会にしていかなければ日本は立ち行かなくなる、このように考えています。
○加藤(公)委員 実はこの問題、私、サラリーマン時代からずっとエージフリーの社会の方がいいという信念でおりましたものですから、過去に森総理にも本会議で御質問させていただいたことがありますし、あるいは、他党の先生方の御質問や御意見もよく聞かせていただいております。小泉総理も、細かなところは読み上げませんけれども、昨年の衆議院の本会議で、公明党の神崎代表の質問に対してお答えになっていらっしゃいますが、年齢にかかわりなく働き続けられる社会を目指したいというようなお話があります。 エージフリーという単語自体は意味するところがちょっと幅が広過ぎますので、雇用、もっと言えば募集、採用に限定をして議論してもいいかと思うんですが、そこに限定した範囲であっても、これから先、年齢差別のない社会を目指すべきだというのは、これまで基本的に政府のお考えとしてあったと思いますし、これからもそうでなければならないと思います。 そのために雇用対策法というのが制定をされて、幾度か改正されてきているわけでありますが、平成十三年に雇対法が改正されました折に、民間企業に対しては、募集、採用において年齢差別をしないようにという努力義務が課せられました。しかし、国家公務員、地方公務員の皆さんにはその義務がありません。明らかに官民格差だと思いますけれども、官房長官、いかがお考えになりますでしょうか。
○安倍国務大臣 雇用対策法における御指摘の規定は、公務員については、国家公務員法及び地方公務員法において、合理的な理由のない差別は禁止されている法的枠組みが既に整備をされていることから適用除外されているというふうに認識をしております。 公務員採用試験においては、我が国の雇用慣行のもと、新規学卒者を中心とする若年層を採用し養成するため受験年齢資格を設けることとしておりますが、雇用対策法においても、長期勤続によるキャリア形成を図る観点から、新規学卒者等を採用する場合には年齢制限を設けることも認めているわけでありまして、この点においてはいわゆる官民格差はないというふうに認識しております。また、いわゆる中途採用においては、年齢制限のない採用を行っているところであります。 そしてさらに、今後、年齢にかかわりなく民間人材を公務において積極的に活用していくため、人事院において新たな仕組みを検討しているというふうに承知しておりますが、その際、当然、委員御指摘の点も考慮されるというふうに思います。
○加藤(公)委員 今いろいろお話しになったところを、本当は一つ一つ反論しながら議論したいんですけれども、官房長官、記者会見がおありということですので、最後にもう一個だけお伺いします。 今おっしゃった中で、公務員というのには国家公務員、地方公務員、当然あります。例えば地方公務員でいいますと、一番わかりやすく、一例だけ、東京都の採用情報というのがホームページに掲載をされておりますが、その「東京都職員採用情報二〇〇六」というページに、見出しは「受験資格(年齢要件等)一覧」と、もう既に一番最初から年齢要件なんですよ。 それで、さっき、新規学卒者を中心とした場合はいいんだ、官民格差じゃないんだとおっしゃっていましたが、東京都の場合、新規学卒者と百歩譲って見てもいいかなというもののほかに、ちゃんと「経験者」という種類があります。これは明らかに中途採用ですね。経験者採用というのがあって、そこはちゃんと、三十二歳から三十六歳とか、二十九歳から三十三歳と、極めて、民間企業よりもうんと幅狭く年齢制限を課しているんです。 これは国家公務員だけの話じゃなくて、地方自治体まで含めれば、事実上こうやって、民間企業には年齢差別しないように努力しなさいと言っておきながら、公の場面で、例えば東京都なら東京都という地方自治体において明確に年齢差別しているわけですよ。だから、これを防ぐために、雇用対策法の適用除外規定をなくして官民格差をなくすべきじゃないですかということを私は申し上げております。お時間ないと思いますが、一言だけ御答弁をいただきたいと思います。
○安倍国務大臣 ただいま御指摘の東京都の募集のこの条件等については私も詳細はつまびらかでございませんので、個別の案件についてお答えする資料を今持ち合わせてはいないわけでありますが、地方公務員法においても、国家公務員法と同様に合理的な理由のない差別は禁止されているわけでありますので、もし合理的な理由のない形で年齢によって差別をしているのであれば、それは公務員法上問題があるんだろう、このように思います。
○加藤(公)委員 また機会があれば、ぜひ御議論させていただきたいと思います。 続きは川崎厚生労働大臣にお話を承りたいと思います。 この雇用対策法の中でも、またきょうも後々議論させていただきたいとは思いますが、ある一定の条件下では、もちろん民間企業でも年齢要件を設けていいということに確かになっています。国家公務員、地方公務員の場合には、今官房長官から御答弁のあったとおり、合理的な理由があればいいですよ、こういうことになっている。 しかし、その合理的な理由というのが本当に合理的かどうかというのは一体だれが判断するのか。ここで結局見解が分かれて、募集をする方は、いや、かくかくしかじかこういうわけで合理的なんですという言いわけをすることはもう明々白々、わかり切った話であります。 さっき官房長官が、国家公務員の場合にも、新規学卒者を中心とした採用においては年齢制限があるけれども、中途採用の場合には年齢制限していません、こういうお話でした。 新規学卒者を中心とした場合に、国家公務員の採用の場合、例えば1種試験ですと、三十三歳までたしか受験資格があると思います。民間企業で三十三歳の方を新卒として採用するなんということは考えられません。私もサラリーマン時代、人事部におりましたから一応知っているつもりでありますが、三十三歳学卒者、既卒者の方、プータローしていたのか就職浪人していたのか、あるいはどこかで勉強していらっしゃったのかは別にして、三十三歳で新卒者と同様に採るということは考えられない。 それを、新卒者と同じ扱いだから合理的な理由があるから年齢制限を課していいんだと言い出したら、民間企業においても、いや、これは新卒と同じ範囲ですからといって年齢制限の幅を広げたって文句言えないじゃないですか。民間企業に努力義務を課す以上は、国も地方自治体も同じ条件が課せられて私は当然だと思います。厚生労働大臣、いかがお考えになりますか。
○川崎国務大臣 基本的には同じ法体系で縛るべきか、民間は民間の法律を用意しました、国家公務員、地方公務員については年齢にかかわりなく均等に機会を与える旨の法的枠組みがされている、それがきちっと履行されているかという御質問だろうと思います。 しっかりウオッチをいたしてまいります。
○加藤(公)委員 ウオッチしているだけじゃなくて、しっかり御判断をいただいて、これは国がやっている話ですからね。国家公務員の採用で今申し上げたようなルールがあるんですよ。 地方公務員、別に二千幾つの自治体を全部調べ切れませんから、たまたま一番身近なところで東京都一つとったって、東京都も、しんしゃくすれば恐らく新卒扱いなんだろうなという方においても、二十二歳から二十七歳とか二十二歳から二十九歳とか、年齢制限あるんですよ。それ以外に、さっき申し上げた「経験者」というところには三十二から三十六とか二十九から三十三とか、一般的な世の中の求人でいえば考えられないほど幅の狭い年齢制限を設けているんですよ。 自治体や国がこんな条件をつけておいて、民間企業にどんなに年齢差別なくしてくださいと言ったところで、それは筋が通らないだろう。ぜひこれをルールを変えていただきたいと思います。もう一度御答弁ください。
○川崎国務大臣 加藤委員が先ほど話されましたのは、国家公務員の場合は新規採用で三十三歳までいけますね、民間はそこまでいっていませんねということですから、国家公務員の方が新規採用においても幅を広く認められていますねという議論ですね、一つは。(加藤(公)委員「いや、違います」と呼ぶ)そうですよ。 それで、中途採用の場合において、中途採用まで東京都は枠をはめちゃっているんじゃないですかという御質問ですよね。 ですから、そこは私は実態を見ていませんから、今申し上げたように、そこは掌握させていただいたら、私から御注意申し上げるというよりも、地方公務員法の問題ですから総務省に御相談を申し上げるということになろうと思います。
○大島委員長 加藤公一さん、大臣にちゃんと質問が伝わるように。
○加藤(公)委員 はい。 では整理をしますが、国家公務員の例えば1種の採用の例をとると、三十三歳までという年齢制限を設けています。この年齢制限が合理的だという説明の理由は、新卒扱いだからということなんですよ。民間企業は三十三歳を新卒扱いでは採らない。一般的に、世の中では、三十三歳の学卒者を採るときには中途採用扱いなんですよ、どう考えたって。だから、ある幅で、これは新卒だからここで年齢制限していいんですという理由には当たらないじゃないですかということを私は申し上げているんです。 では、もうちょっとわかりやすく言いましょうか。余りここは時間とりたくないんですけれども、国家公務員1種の受験資格というのは二つ書いてあるんですよ。一個は、例えば平成十九年三月までに大学卒業見込みの者、これは新卒じゃないですか。それ以外に、昭和何年何月何日から何年何月生まれの者と書いてあるんですよ。一個は明らかに新卒、もう一つは新卒よりちょっと年齢の高い方々。こっちは条件がありませんから、どこかお勤めになっていても構わないし、学校を出た後プータローしていてもいい、こういう話じゃないですか。民間企業でこうした方々は新卒とは呼びません。だから、新卒扱いという理由で年齢制限を設けるのはおかしいではないですかということを申し上げたんです。 新卒だけ採るんならわかりますよ、新卒だけ採るんなら。ある年齢幅を設けて、事実上、社会的には中途採用として扱われている人たちを、いやいや、これは新卒と同じですから年齢幅を設けていいんですというのはおかしいじゃないですかということを申し上げたんです。御理解いただけましたでしょうか、厚生労働大臣。
○川崎国務大臣 要するに、官房長官から御答弁申し上げた新規採用、定期採用というんでしょうか、そのときにはある程度年齢を示すことについては、ある意味では緩和している、しかし、その場合以外は、基本的には年齢にかかわりなく均等の機会を与えるという御答弁をされた。 加藤さんが言われていることは、新規採用のときに年齢制限を加えるのをやめてしまえという御主張をされているということですね。そこはちょっと組み合わせが違うということで、私どもはこの場合だけは、先ほどからの議論の中で、そういう採用の仕方はあるのではないかということで現状は認めているということは事実でございます。 加藤さんがもうちょっと高い次元の話をしているということは今わかりました。
○加藤(公)委員 新卒と新卒に近い中途採用というのは別のものなんだからおかしいじゃないですかということを言っていますが、ここにかかわっていると時間がなくなっちゃいますので、個別具体的にはまたいずれか、厚生労働委員会でもお時間をいただければ議論させていただきたいと思いますが、ちょっと続きを行きます。 先ほど申し上げた雇対法の改正、平成十三年に行われましたけれども、そこで、民間企業に対して年齢差別を禁止しろという努力規定が設けられました。これが、要は効果があったかどうかということをこれから伺いたいんですけれども、実際に、その法改正以降、求人全体に占める年齢無制限の求人というのはふえているんでしょうか。いかがですか。
○川崎国務大臣 委員も御承知の上で御質問いただいていると思いますけれども、十三年九月が、改正雇用対策法施行前ですね、直前、一・六%、平成十七年十二月、去年の暮れ、四〇・六%。実数でいきますと四千件から十二万四千件ということで、そうした対策を進めている中で、ハローワークで掌握している数字としてはそうなっております。
○加藤(公)委員 三年ほど前になりますでしょうか、私が厚生労働委員会で質問させていただいたときに、この年齢不問求人の割合を今後さらに高めたいと、当時は鴨下副大臣だったでしょうか、たしか御答弁をいただいているんですが、そのときの目標が、三〇%を当面の目標にする、こういうお話だったんですね。 伺うところ、その目標を既に達成されていらっしゃる。これは率直に評価、拍手したいと思っているんですが、三〇%の当初の目標を達成したからそれでおしまいではいけないわけでありまして、今後どんな目標を設定されて、それを達成するためにどんな具体的な施策をおとりになるつもりか。ここを教えてください。
○川崎国務大臣 これはもう御承知のように、新法もでき上がりましたし、それから、十六年、要するに一年前ですね、十六年十二月で三七・九ということで一年早く達成いたしましたので、その時点で、十九年度、来年に五〇%という目標を課していただいております。 基本的な認識といたしまして、今、男性でありますけれども、六十から六十四歳、自分は働きたい、労働力人口七〇%、これがまさに我が国が誇るべき数字であろう。これを基本的には八〇%まで上げたいな。そういう意味では、企業等の再雇用問題とか定年の延長問題とか、そういうものも組み合わせながら、また、こういう数値を徐々に上げていくことによって、我々団塊の世代のときには八〇%までにしたいなという目標を持ちながらやらせてもらっています。
○加藤(公)委員 全体の年齢不問求人の比率を五〇%まで引き上げたいという目標を定められたということですが、半分までいけば、実際のところ、今努力規定になっているものが努力義務じゃなくて禁止規定になってもうまく回せるんじゃないか、そろそろそういう時代が近づいているんじゃないかというふうに私は思います。 私はもともと禁止するべきだと思っていますから、今すぐというのが無理でも、徐々にという考え方でこの数年やってきたとすれば、そろそろ努力義務からさらに一歩進める時期に来ているんじゃないか。これは答弁結構ですから、意見としてまず一つ申し上げておきたいということと、当然その前の段階で議論しなければいけないのは、十項目、ある意味年齢差別を認める条件というものが、指針が厚生労働省から示されておりますけれども、これも、さっきの合理性の話じゃありませんが、ちょっと疑わしいところも私は出ていると思っていますので、まずはこれを見直すというところから入るべきではなかろうか。本当は議論させていただきたかったんですが、時間の制限がありますので、意見としてこの場では申し上げておきたいと思います。 続いて川崎大臣にまた御答弁をいただきますが、障害者雇用の問題、前回、前々回とちょうど途中で切れてしまいましたので、その続きを質問させていただきたいと思います。 前回、今は従業員数三百一人以上の企業にしか障害者雇用納付金制度が適用されていないという現実の中で、もっと小さな企業にも、確かに負担になる面はあるし、中小企業に負荷をかけるのは私も個人的には好ましいとは思わないけれども、それでも、障害者雇用を進めるために適用範囲を中小企業まで広げるべきではないか、こういう御提案をさせていただいたところ、川崎大臣から、三百人という数を少なくすることも含めて「十分検討はしてまいりたい」、こういう御答弁でありました。 私、この「は」というところに非常に不安を覚えておりまして、検討だけして終わっていただいては困ってしまうわけでありまして、障害者雇用の法定雇用率というのは達成していないわけですから、せめて、これを達成するためにこの先何をするかということをやはり考えていただかなきゃいけない。 そこで、また新たな、これは一つアイデアといいますか御提案でありますけれども、今は三百人以下の企業さんの場合には、納付金制度に適用されていませんから、法定雇用率に達しなくてもお金を払う必要はない。そのかわり、法定雇用率を超しても、それだけでは調整金が受け取れるわけではない。四%を超えるか、あるいは六人を超えたときに初めて報奨金という形で、調整金よりも安い金額が支給される。払うものを払っていないんだからインセンティブも少ないですよ。それは理屈は確かに通ります。 しかし、この前のデータでお示ししたように、三百人以下の企業の皆さんに障害者の方々を多く雇っていただかないと日本全体の雇用率が上がらないということはお話をさせていただきました。その意味においては、逆にこの規模の企業さんにこそインセンティブを高める。つまり、納付金制度に入っていただくかわりに、法定雇用率を達成したら大企業よりも調整金はもっと多く出しますよ、こういう仕組みにしてはいかがかと思うんですが、どうお考えになりますか。
○川崎国務大臣 この間の議論で重要な点を御指摘いただいたわけでございます。大企業が改善してきているけれども、昭和五十一年当時よかった中小企業が相当下がってきていますね、それは、ある意味では経済の大変厳しい環境の影響も受けているかもしれない、しかし、ここが上がっていかないと全体の一・八%という数字は達成できませんね、ですから、この際しっかり検討せいと。私も、検討しましょう、こういう御回答を申し上げた。重大な事項であろうという意識は持たせていただいております。 それからもう一つの問題は、それでは、納付金を納めていないけれども、インセンティブを与えるために報奨金の方だけはやろうということでやっている。後で御質問あるかもしれないけれども、かなり逆に納付金がたまってきたね、もうちょっと有効活用を考えたらどうだという議論の中で、今、三百人以上なら二万七千円の報奨金、三百人以下ならば、納めていませんから二万一千円となっているけれども、これを上げてみたらどうかというのが一つの議論。 それから、六人というのは、ある程度の数字である、四%というのをもうちょっと下げてもいいんじゃないかという議論だろうと思うんです。含めて十分検討していきたい。 いずれにせよ、一・八%という目標を持っているわけですから、それをどうやって達成できるか。一方で中小企業の経営環境というものもあわせながらしっかり議論してまいりたい、こう思います。
○加藤(公)委員 先日の委員会のときにお示しをいたしましたが、平成八年の総務庁の行政監察局の勧告というのがあって、それから十年なんですね、もう十年。その間、旧労働省、今の厚生労働省として検討するという状態が続いています。十年間も検討していただいているわけですから、そろそろ結論を出していただく時期じゃないか。 川崎厚生労働大臣の今の御答弁を信じて、私が言ったアイデアがベストかどうか、それはわかりません、いろいろ、それこそ検討していただいたらいいとは思いますが、大事なことは、障害者の皆さんの法定雇用率、せめて一・八%まで、この目標を達成するんだ、このために何がベストかということをぜひ本気で検討していただいて、そして実施していただきたいということだけお願いを申し上げておきたいと思います。 この納付金制度でありますけれども、先ほどの年齢差別の問題ではありませんが、やはりどうも仕組みで、私、納得のいかないところがあるものですから、その制度について伺いたいと思います。 今、この納付金制度というのは、三百一人以上の従業員のいらっしゃる民間企業、それから公益法人、一部の独法、独立行政法人、これが適用対象です。ただ、一部の独立行政法人といっても、私の知る限り、百十三の独法のうち、たった一つしか適用になっていないと思います。そこだけなんですね。そうすると、残りの百十二の独法とか特殊法人とか、あるいは、もちろん国の機関、地方の機関というものは納付金制度の対象になっていません。これも一つの官民格差だと私は思うんですが、大臣、いかがお考えになりますか。
○川崎国務大臣 まず基本的な議論は、先ほども重なった議論をしているように思うんですけれども、国、要は国民負担、税でやっているものの機関と、民間、自助努力でやっている部門と同じ方向性で縛っていった方がいいのかという根本的な議論であろうと思います。一方で、国民の負担、税負担でやっているものから納付金を取り、逆に報奨金を払う、こういうシステムが国なり地方機関になじむかどうかというところが一番議論だろうと思うんです。私どもは、正直言ってそこはなじまないねという判断をいたしているところでございます。 それでは、その機関の未達成をどうするんだということになると、これも、委員もう既に御提言いただいているわけですけれども、やはり公表していく以外にない。前回、金融庁が随分この予算委員会でも御議論いただきましたけれども、やはり未達成の機関、国は公表しておりますけれども、他のもの、地方団体も余り遠慮することなく公表せいということで、もちろん、何もお話しせずにぼんと公表するわけにいきませんので、その地ならしをしながら未達成のものは公表して、国民また地域の皆さん方の御判断をいただくという方向づけをしていくことが大事だろうと思っております。 そこで、国、県はそうですよという整理をさせていただいたときに、国、県と同じような、また、事実上は税負担で成り立っておる独法について、それも民間並みにしてしまえというところについては、なかなか正直言って難しいなと思っております。そこは、国、県の仕事に、まあ代行機関としての性格を有しているものについて、そこから納付金なり、報奨金を差し上げるという話はちょっと私は難しいと判断いたしております。
○加藤(公)委員 最後のところ以外は大変よくわかります、最後のところ以外は。 国の機関は、確かに、おっしゃるとおり実雇用率が高いんです。ここはちゃんと言わなきゃいけませんから、大したものでありまして、いろいろな区分の中で、全体でいえば国の機関だけが、法定雇用率、総数でいうと達成をしている。すべての組織、団体という意味ではありませんけれども、達成しているんですね。 ただ、例えば都道府県の教育委員会というのは、区分ごとで見ると一番実雇用率が低いわけです。一番頑張ってもらわなきゃいけないはずのところが一番できが悪い。 あるいは、最後の、私が納得できないと申し上げた独法ですけれども、百十三のうち一つだけは適用になっているのに、残りの百十二は適用になっていない。直接関連をしないかもしれませんが、そこで働いている皆さんが公務員扱いなのかそうじゃないのかということも関係なく別の基準で振り分けていますから、百十三のうち、たった一つしかこの制度の適用にはなっていない。 百十二の独法あるいは特殊法人というのは、納付金制度の義務がないだけではなく、実雇用率もやはり低いんですよ。全然達成していない。達成している法人というのは半分にも満たない。二・一%雇用しなきゃいけないところを一・五三%しか雇用していない。 だから、私は、いろいろな問題があるのは承知の上で、国、地方は大臣のおっしゃるとおりだと思います、しかし、独法に関しては、わざわざ独法をつくった趣旨があるんですから、この制度にも適用したらどうですかということを申し上げているわけであります。お考えを変えていただくにはいきませんか。大臣、いかがですか。
○川崎国務大臣 なかなか考え方を変えるというのは難しいと思いますけれども、先ほど申し上げたように、独法、御指摘いただいた機関についても、未達成のものはきちっと公表していくようにします。
○加藤(公)委員 では、ぜひその公表のところをやっていただきたい。 余り嫌みは言いたくはないんですけれども、厚生労働省所管の独法で国立病院機構がございますね。御存じかどうかわかりませんが、実雇用率〇・八九%しかないんです。法定雇用率を達成するために三百八十九人も不足しているんですよ、ここだけで。 こんなことをやっておいて、民間企業に、はい、もっと雇ってくださいねと言ったってそれは無理でしょう。さっきと同じ理屈です。民間企業に努力を求めるのであれば、まず隗より始めようじゃないですか。制度に入れないというんだったら、より厳しい何か指導なり公表なり、あるいは別のルールなりというものが必要だと私は思います。このことを強く申し上げておきたいと思います。 先ほど大臣からもお話がありましたけれども、この障害者雇用納付金制度、法定雇用率に達していない民間企業及びその他少しの法人の皆さんから徴収をする。一人足りないと五万円、こういう金額を徴収される。それを逆に、障害者の皆さんを雇うための助成にしたり、あるいはより多く雇っていただいた企業に調整金、報奨金という形でお配りしている、こういう仕組みです。これを一つの独立行政法人が運営しています。 当然のことながら、毎年入りと出がぴったり合うなんということはないわけですから、単年度で見れば、黒字になることもあれば赤字になることだって当然あると思います。ある程度の蓄えがなければ運営できないこともよくわかります。この黒字になった分というのは赤字になったときのための備えにするのでありましょうが、今まで累積で幾らあるか、大臣、御存じですか。
○川崎国務大臣 もちろん、赤字になると大変なおしかりをいただく、したがって、健全な運営に努めていかなきゃならぬことは事実であります。一方で、数字的には四百五十四億まで積み上がってきている、もう少し適切な運用を考えるべきではないか、これはもう国会でも御指摘いただいたんだろうと思います。 十六年度は、収入額が二百二十六億、支出額が二百十二億、ほぼ均衡いたしております。場合によっては十七年度は多少の赤字になるかもしれません。しかし、これだけたまっておるわけですから、いろいろな方途を考えながら一・八という目標に向かって前進したい、そのために使わせていただきたいと思います。
○加藤(公)委員 毎年のこの納付金の出入り、大体二百二十億円とか、多い年で二百五十億円とか、多分それぐらいの金額だと思いますから、ざっと言えば二年分ぐらい丸々、今、引当金としてたまっているわけですね。単年度で赤字になるリスクはヘッジしておかなきゃいけないから、ある程度の引当金が必要だというのはよくわかります。しかし、幾ら何でも丸々二年分ため込むというのは、本来の趣旨からいって多過ぎるだろうというのが私の問題意識でありますから、今大臣お答えいただいたとおり、大事なことは障害者の方の雇用をふやすことですから、そのために有効に活用していただきたいということだけ、きょうの段階では申し上げておきたいと思います。 あと、これは御答弁結構なんですけれども、その納付金の仕事をしている独法が、理事長のほかに理事長代理という方がいらっしゃるんですね。理事長代理という方は法律上出てこないんですよ。理事のうちのお一人の方が理事長代理という肩書になっているんだ、こういうふうに善意で理解はしますけれども、一般の方から見ると、せっかく独法にして効率的な組織運営をしようと言っているときに、何か肩書ばかりつけて、その理事長代理という方は一般の理事の方より多くお給料を取っているんですよ、現実。理事長と理事長代理二人で年間三千七百万円ぐらいお給料を取っているわけです。これはやはり直していただかなきゃいけないんじゃないかと思うんですよ。 せっかく独立行政法人にしたのに、こんな細かいところでつっつかれたら、働いている方だってつまらないと思うし、国民の皆さんだって気分悪いと思うし、これはやはり大臣の御意思として改善をしていただきたいと思うんですが、ちょっとお気持ちだけ、簡単にお答えください。
○川崎国務大臣 財政的に余裕があるからといって冗漫な経営というものは許されない、こうした趣旨に基づきながらチェックをしていきます。
○加藤(公)委員 では、ぜひ厳しくチェックをしていただきたいと思います。 先ほど、企業名公表の件、大臣も触れていらっしゃいましたけれども、私も、最終的には、障害者雇用に非協力的な企業や、あるいは公的な機関であっても、これは当然その名前を公表していくということが必要だと思います。もちろん、これまでもそれをしてこられたことは承知していますが、私の問題意識は、それが余りにも遅い、時間がかかり過ぎる、こういうことであります。 一例を挙げますが、「平成十七年度企業名公表に係る雇用率達成指導の流れ図」というのがあります。実は前回の委員会のときには資料でお配りしたんですけれども、これは何かというと、平成十七年度に公表した未達成企業、いつからその企業にかかわっているかというと、平成十二年六月一日の状況なんですよ、もとは。平成十二年六月一日の状況を踏まえて雇い入れ計画作成の命令発出、そこから始まって、五年半ぐらいたって企業名公表なんですね。 もちろん、いきなりというわけにはいかないにしても、幾ら何でもこれは時間がかかり過ぎていると思いませんか。大臣、どんなお考えですか。
○川崎国務大臣 公表問題について、国なり地方の公共団体、私は厳しくすべきだろうと思います。民間企業について、納付金制度、報奨金制度という一つの枠組みの中にある。したがって、ちょっと官の取り扱いとは違うなということは委員もおわかりいただいた上での御質問だろうと思います。 三年間の雇用計画というのをきちっと出させてもらう、その上で指導していく、そしてそれが未達成の場合ということで、言われるとおり年数がたつ。ただ、やはり民間企業に対しては少し粘り強くやらせてください。そんな思いを持っております。
○加藤(公)委員 三年間のその計画の進捗状況を見れば、途中段階でも指導を厳しくするという手だてもあり得ると思いますし、ここはぜひ、一方で障害者自立支援法、私の気持ちからいえば反対でありますが、これが法律上成立しているのも事実でありますから、そのことも考えながら障害者雇用をより一層強く推進していただくということを申し上げておきたいと思います。 では、竹中総務大臣に、固定資産税の件、続きを伺いたいと思います。 この前、いろいろ御意見をお聞かせいただきまして、議論させていただきまして、私も、この前の質問のときに、どうもすっきりしない、もやもやとしているな、納得いかないなと思っていたんですけれども、議論の最中になかなか頭が整理できておりませんで、何でこんなに納得いかないんだろうとずっと考えておりました。 終わった後、自分の議事録を見て、ああ、私もまだまだだ、もうちょっと頭をよくせにゃいかぬなと思ったんですが、きょうはそのもやもやを解消しに来ましたので、ぜひわかりやすく御答弁いただきたいと思います。 この前、旧自治省の告示の件、お話をいたしました。一つの自治体の中で、ある地域は地籍調査が済んで登記簿の面積と現況の面積が一致しました、ある地域はまだ地籍調査が済んでいません、こういうときには、地籍調査が済んだ土地であってももともとの登記簿の面積で課税をしていいですよ、これが告示の三番目というものです。私は、これはどうしても納得いかないんですよ。 この前、竹中大臣のお話ですと、いや、それは、全部済んでいないんだから、こっちの地籍調査が済んだ人たちのところだけ現況に近い新しい登記面積にしちゃうと、まだ調査が済んでいない人たちとの均衡が崩れるから、その自治体の中が全部終わるまではいいんですよ、こういう御趣旨だったと思うんですが、間違いないですか、私の理解で。
○竹中国務大臣 昨日、大変重要な御指摘をいただいて、私も一生懸命頭の整理をして、ちょっと確認を幾つかさせていただきたいんですが、まず、地籍調査が全部できていて、それに基づいて一律にびしっと課税できる、これがベストである、これはもう一致していると思います。ところが、これが現実問題として進んでいない、そうする場合に、行政の責任ある立場としては何をやらなきゃいけないのか。これはやはり二つやらなきゃいけないんだと思うんですね。 一つは、ベストのやり方はできないとなると、次善の策、セカンドベストは何なのかということを一生懸命考える、今のやり方がセカンドベストになっているかどうかというのを常に点検する、これが第一点で、今の御質問はそれに絡んでいるんだと思います。 第二は、でもそれだけではだめで、一刻も早くファーストベストに持っていくための努力をして、そのために何ができるかということを考えていかなければいけない。この枠組みは、多分、委員と私も一致しているんだと思うんです。 そこで、では、今のやり方が、残念だけれどもセカンドベストだ、セカンドベストのやり方になっているかどうかに関して、かつての大臣告示というのがございます。 きのう、資料を丁寧にお渡しいただきましたので、私、その資料をきょうも持ってきているんですが、それをもう一度確認しますと、一つのA市ならA市の中に、終わっているところと終わっていないところがあります、それについては、他の土地との評価の均衡上特に不適当であると認められるものについては、調査前の当該土地の登記簿に登記されている地積によるものとする。だから、そういうことができるというふうに書いてあるわけですね。 前提としては、新しいところで、終わっているところはそれによって課税するというのがもちろん前提なんですが、縄縮み、縄延びの話をしていただきましたから、物すごくそれで不均衡が生じるような場合、つまり、前のやり方は物すごく過小評価であった、過大評価であったという場合には、やはりこれは同じA市に住む人にとっては不均衡だ、お隣さんとうちが違うということになるから古いやり方にできる、そういう告示になっているわけなんですね。だから、そこはいわば実態判断ということなんだと思います。 原則は、新しく使えるものはもちろん使ってやっていただいたら大いに結構でございます。しかし、不均衡の場合はそういうことが、前のものによることができる、そういう告示でございます。
○加藤(公)委員 そこが僕は落とし穴だというふうに思ったんですよ、実は。 どういう意味かというと、ある市の中で、こっちは地籍調査が済みました、こっちは済んでいません。今のお話だと、一般的には、済んだら新しい登記面積でやってくださいね、でも、そうじゃなくてもいいですよということですね。だから、そうじゃない場合が選べるわけですよ。 そうじゃない場合を選んでしまったケースをちょっと考えたいと思うんです。そうすると、地籍調査が済んでいない地域と済んでいる地域で、もともと登記簿の面積と現況が一致している方、あるいは誤差が少ない方、実はこういう方が本来は一番多いはずなんですけれども、その方々というのは何も状況は変わらないです。地籍調査の実施、未実施によって何が変わるかというと、縄延びしている方だけですね。縄縮みの方は現況でというふうに同じ告示に書いてあるわけですから。つまり、縄延びしている方だけが地籍調査の前と後で変わるわけです。 今の大臣の御説明だと、縄延びしている人は今まで得していました、得している人が市内にこのくらいいた、ある程度いた。ある地域は調査が済んで、その人たちは得しなくなっちゃった、でも、ほかは得している。だから、得しなくなっちゃった人がかわいそうだから、みんな得をさせてあげましょう、こういう話になっちゃうんですよ。 だけれども、そもそもの不公平というのは、正しい登記簿、現況に近い登記簿で納税をしていらっしゃる方と縄延びしている土地の所有者の方との不均衡のことを私は問題にしているんだから、地籍調査が済んだ地域の方が、例えば縄延びが一筆見つかった二筆見つかったというのであれば、その一筆でも二筆でも現況で課税をする方が不公平は是正されるじゃないですか。だから、この例外を認めることは、不公平をそのままいいですよと言っているに等しいと私は思うんです。 特段の理由があろうが何しようが、地籍調査が済んだところは新しい登記面積を、その地積で課税するというふうに決めるべきだと思うんですが、いかがですか。
○竹中国務大臣 実際にここは調査されていないわけですから、どうであるかわからないわけですね。どうであるかわかりません。その中で、新しいところについて新しく地籍されて、それが実際どのようなバイアスを持っているのか、バイアスというのは変化をもたらしているのか、そこをやはり実態判断していただくしかないんだと私は思うんです。 なぜなら、今、この中で個別に縄延び、縄縮みがあるというお話で特定のお話をされましたけれども、そうではない場合もたくさんあります。例えば、全体として過大評価の傾向があった、過小評価の傾向があった、そういう場合の不公平だって考えなければいけないわけです。 だから、そこは実態に合わせて、つまり、新しくやったら全部前より小さくなった、全部大きくなった、ちょっとこれは極端な話ですよ、つまり、昔の計測にバイアスがかかっていて、それで実は新しい数字が出てきている。こういう場合には、例えば新しいものに全部してしまったら、これはやはり結構大変なことになるんだと思うんですね。だから、そこは実態がわからないからこそこれは困るわけで、そこは実態判断を首長さんにしていただいて、各市町村は、やはり納税者から選ばれますから、物すごく、公平か不公平かということに関して厳しいチェックを受けると私は思いますよ。 そういう中で、いろいろなバイアスがかかり得ますから、それについて実態的に御判断をいただきましょう、だから、どちらでもとれるようにしておきましょうというのがこの告示の趣旨であるというふうに思っております。
○加藤(公)委員 いや、それは違うんですよ。今の大臣のお話は、地籍調査してみたら、例えばその調査をしたところすべてが縄縮みしていたとか縄延びしていたとかというケースを例に挙げられましたね。そうじゃなくて、ある市内で、たとえ一筆一件であっても現況と登記簿が合っている、あるいはほとんど誤差のない方がいらっしゃったとしたら、その方に課税されている金額というのが最も正当なわけですよ。その方との不均衡を一日も早く是正するということを考えるべきだというのが私の主張なんです。 だとするならば、たとえ一筆であっても地籍調査が済んだら、そこを正しい面積に変えることによって、もとから正しい課税をされていた方との均衡はその一筆分是正されるんですよ。それを例外を認めちゃって、いや、こっちは調査が済んでいないから、こっちは調査したからという話になったら、それは、もともと事実上正しい課税をされている方との不均衡というのはいつまでたっても是正されないじゃないですか。だから、この告示の例外、例外と言うのかどうかわかりませんが、特段の理由がある場合というのは外すべきじゃないですか、こう申し上げているんです。いかがですか。
○竹中国務大臣 委員の御主張は理解できます。そういう場合はあり得ます。つまり、おっしゃっているのは、こちらは調査していない、こちらは調査している、調査している中で変化がわかりました、そういう中での不均衡というのは是正されるべきではないのか、そういう面が一つ出てくると思いますし、もう一つ、こちらで適正に課税されているというふうにおっしゃいましたけれども、そちらの場合ももちろん出てまいります。しかし、それが適正に課税されているかどうかというのは、前の基準でしかわからないというところに問題があるわけです。 だから、そこはいろいろな、私が申し上げているのは、委員がおっしゃるようなケースはあり得ると思いますよ、だから、それについては首長が適切な判断を、まさに住民の公平という観点から適切な判断をしていただければいいんです。 だから、一律に、もしも告示で全部古い基準によれというのでありましたら、これは私は問題だと思います。だけれども、そうではないんです。それは、古い基準によるか新しい基準によるか、そのときの実態に合わせて判断ができるようにしているというのがこの告示の趣旨なんです。 御趣旨は、そういうようなケースがあるというのは理解できますけれども、そうじゃないケースもあるからいろいろな形でのチョイスを用意している、これが私はこの告示の趣旨であると思います。
○加藤(公)委員 私が申し上げた以外のケースというものが一体どういうケースがあるのか、ちょっとわからないんですね。 つまり、ぴったり一致している面積がなかったとしても、地籍調査が済む前であっても、現況と登記簿の面積がそんなにずれていないケースというのは当然あり得るわけで、その方は、実態として、調査しようがしまいが正しい課税がされているわけじゃないですか。そうしたら、その方を基準に考えたらいいんだと私は思うんです。 それで、今大臣がおっしゃったこと、いや、首長さんが判断されることですから、それは地方自治の理念としてはそうだと思います。でも、首長さんはどうやってそれを判断するんですか。地籍調査が済んでなかったら、それこそ判断できないじゃないですか。地籍調査が済んだら判断できるのかもしれませんけれども、済んでなかったら、幾ら市長さん、町長さん、村長さんであっても、どうやって判断するんですか。私には全然そこがわからない。簡潔に御答弁いただけますか。
○竹中国務大臣 ちょっと水かけ論かもしれませんが、地籍調査が済んでいれば首長さんは判断の必要がないんです。判断しなくていいんです。ちゃんと正しいと思われる数字が出ているわけですから。そうじゃないところが混在しているから今回のような問題が生じているわけであります。 それで、原則は、あくまでも新しいところを重視する。それが原則なわけです。しかし、それによって前の調査と今回の調査で非常に著しい乖離が出ていて、それが実態として、私はちょっとさっき極端な例を申し上げましたけれども、新しい調査と古い調査で明らかに何かの、傾向の違いがあるとかバイアスの違いがあるというような場合には、それはまるで違うものについて、大きく違うものについて課税をしてしまうことになる場合もあるから、そこは実態に合わせて、やむを得ざる場合のチョイスとしてそういう告示がなされている。 御指摘のようなケースがあるのはわかりますけれども、そういうケースばかりではないから実態的な御判断をしていただけるようになっているという趣旨だと思っております。
○加藤(公)委員 時間ですから終わりますけれども、まだ理解できないので、また頭を整理して、どこかのお時間をいただけるように頑張りたいと思います。私、もともと理科系出身なものですから、数学議論になるとどうもこだわりがありまして、もやもやが解消するまで竹中さんと議論させていただきたいと思います。 それから、小坂文科大臣、お待たせしたのに、質問が届かなくてまことに申しわけありませんでした。またこれも次の機会にしたいと思います。 ありがとうございました。
○大島委員長 これにて加藤君の質疑は終了いたしました。 次に、塩川鉄也君。
○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。 私は、きょうは、医療分野の規制緩和についてお尋ねをいたします。 今まで医療法で禁じられておりました医療機関への株式会社の参入が、構造改革特区の中で、自由診療の高度医療に限るということで解禁をされました。営利を目的とする企業の参入で、医療の安全が保障されるのかという懸念の声が広がっております。それなのに、昨年十二月の規制改革・民間開放推進会議の答申の中では、「現在は厳しい条件付きでしかも特区でしか認められていない株式会社による医療機関経営への参入」については「抜本的な要件緩和を行う」と、さらなる規制緩和の要望が出されております。 そこで、特区、規制改革担当の中馬大臣にお伺いをいたします。 この医療特区の実施状況を点検いたします構造改革特区評価委員会というのがございます。その評価委員会のヒアリングが一月の六日、十六日で行われました。その一月十六日の会議の場で、規制改革・民間開放推進会議の中心メンバーでもあり、構造改革特区の有識者会議の委員長でもある八代尚宏さん、八代氏がこのように述べておられました。 自由診療は認めるが保険診療は認めないというやり方に問題がある、保険診療あるいは特定療養費といった、より広い形で株式会社による診療行為を認めていただけないかというのが本日の問題意識だ、ヒアリングに臨む問題意識だ、未来永劫に株式会社は自由診療しかだめということを納得するわけにはいかない、このように述べているわけですが、中馬大臣、八代氏が以上のように述べているというのはそのとおりですね。
○中馬国務大臣 この特区制度におきましては、認定した案件についてのフォロー、このために特区の評価委員会が設けておられます。そして、特区で実施されていない、または実施の少ない規制の特例措置については、その要件、手続が過剰なものとなっていないかという観点で評価委員会において評価を行うことといたしております。 その制度の中で、今御指摘の一月十六日に評価委員会が開かれまして、八代さんの御指摘は、非常に医療の方の自由診療に限るとの要件が厳し過ぎるんじゃないかといったような御指摘がありました。しかし、それはまた御意見でございまして、まだこの特区は実施されておりません。認可はされましたけれども、実施されておりません。その経過等を見ながらもう一度ということで、ここでそういう意見が出たことは事実でございます。
○塩川委員 自由診療に限るべきではないという御意見が八代氏から出されている。株式会社参入を、保険診療分野、いわゆる混合診療にまで広げたいという一層の規制緩和要求がそういうヒアリングの中でも出されている、規制改革・民間開放推進会議の中でも出されているというのは事実であります。 そこで、まだ実施をされていないと言われます、認定された案件のことですけれども、お手元の配付資料にも紹介しました。これは神奈川県の資料を表に三枚ほどつけましたけれども、神奈川県が申請者となりましたこの医療特区ですけれども、この医療特区の認定を受けたバイオマスターという株式会社は、横浜において、株式会社による高度美容医療を行う診療所経営を計画しております。ことし夏にもオープン予定ということで準備を進めているそうであります。 そこで川崎大臣にお伺いいたします。 厚生労働省は、この株式会社の参入について、利益を最大化する株式会社の医療では適切な医療が提供されないおそれがあるとして、この株式会社参入を禁じてこられたわけであります。しかし、今回こういう形で解禁がされたために、安全性は大丈夫なのかという声があるわけであります。 そこで伺いますが、今回の高度医療特区の申請に際して、バイオマスター社の高度医療技術、この医療技術の安全性については一体だれが確認をしたのか、この点をお伺いいたします。
○川崎国務大臣 基本的には、医療機関において提供される医療の安全性の確保、一義的には、診療に当たる医師の責任において行われるべきものであります。 高度医療特区制度は、一定の条件のもとで株式会社による医療機関の開設を認めるための制度であることを踏まえ、特区において提供される医療の安全性について国が個別に審査する仕組みとはなっておりません。 一方で、高度医療特区制度においては、各事業者に対し、医療の提供に当たっての説明及び同意の手順に対する文書を整備することが義務づけられており、先ほど申し上げましたように、実際の医療の提供に当たる医師が、診療に当たる医師が、患者に対し医療にかかわるリスクも含めて適切な説明を行い、同意を得るということが重要であると考えております。
○塩川委員 あくまでも、手続上についてはやるけれども、国が個別に安全を審査する仕組みにはなっていないというお話であります。 しかしながら、今回、医療特区という形で株式会社参入を初めて認めたわけで、そういう点についての懸念というのは当然あるわけです。ですから、神奈川の県議会でも問題になって、このことが議会で議論になりました。その際に、神奈川県はこういう答弁をされております。昨年の七月四日ですけれども、厚生労働省においてこれらの安全性は既に確認がとられていると神奈川県は答弁をしているんですよ。国が、厚生労働省が安全性の確認をしていると。 神奈川県のこの説明は間違いということですね。
○川崎国務大臣 個別の医療機関に対して、国がここは大丈夫ですということを与えることはありません。
○塩川委員 高度先進医療の問題などについては、特定療養費制度の中におきましても、これについての安全性の問題について、倫理性の問題についての議論というのは当然国のレベルでも行っているわけです。臨床データなどについてこれを諮るということも、技術上の問題として専門家を中心に行われているわけです。 しかし、今回の、新たな高度医療を株式会社が行うことについては、神奈川県も厚生労働省もだれも安全性を確認していない。営利目的の実験医療をやっていると言われても仕方がないような状況があるんじゃないか。識者の中からは、先進医療技術は通常医療より厳格な管理が必要だ、有効性や安全性が確認されていない医療技術を事前の厳格な審査もなしに人に試すのは、最も非倫理的な行為だ、こういう声があるのを正面から受けとめるべきじゃないでしょうか。医療特区の認定という今回の問題は、倫理上、安全上の問題を放置したまま、結果的にこの株式会社に国のお墨つきを与えるものとなっている、これが実態だと思うんです。 そこで、このバイオマスター社についてですけれども、お手元の資料の三枚目、神奈川県が出しておりますバイオマスター社の概要ですけれども、そこに主要株主が紹介をされております。資本金三億二千五百万円の主要株主の中に、下線を引いたところにありますように、オリックス・キャピタル、ダイヤモンドキャピタル、これは三菱グループですね、それから日本生命のニッセイ・キャピタル、それぞれのベンチャーキャピタルなどが名前を連ねております。これらが株主となっているわけであります。 そこで中馬大臣に伺いますが、規制緩和を主導してきたのが規制改革・民間開放推進会議であります。その事務局である推進室には多数の民間企業からの出向者がおります。医療分野の規制緩和を推進してきた医療ワーキンググループの事務局メンバーの民間の出向元はどこなのか、お示しいただけますでしょうか。
○中馬国務大臣 規制改革・民間開放推進会議の事務局におきましては、医療分野を担当する職員は、管理職としまして、室長が審議官クラスの内閣府の職員、その下の課長クラスに経済産業省、企画官クラスに経団連から出向者がおります。課長補佐クラス以下の職員につきましては、民間企業からも来ていただいておりまして、オリックス、三菱商事、日本生命からの三名と、厚生労働省からの一名の出向者がおります。
○塩川委員 経団連が束ね役として、その担当にはオリックスと三菱商事とそしてニッセイ、それぞれ出向している。先ほど述べたこのバイオマスター社の株主、まさに一致をしているじゃないですか。現場で規制改革を推進している人間がその規制緩和でもうけを得ようとする構図になっているというのが今の現状じゃないでしょうか。 利害関係者が自分で規制緩和を行い、自分で参入をし、みずからもうけを得ようとする、こんな利害の抵触に当たる大問題じゃないのか。中馬大臣、いかがですか。
○中馬国務大臣 御承知のとおり、こうした幅広い民間の知見とかあるいはまた知識を持った方々も参入していただきまして、こうして幅広い改革を今進めているところでございます。それに限らず、もう少し、お役所で民間のことを知らずにいろいろなことの法律を決めてしまうことすら問題じゃないかといったことで、このごろは官民の交流のことが議題になっていることは御承知のとおりでございます。 そういう形で、この特区につきましてもこうした方々が入っていただいておりますが、この担当者がたまたまそうして出向したことが、オリックスですか、そのことであったとしても、その方の意向で全部が動くわけじゃありません。御承知のとおり、こうした推進会議におきましても、これは七人でしたか、この方々が本当に真剣に何度も会合しながら一つの結論を出されるわけでございまして、一企業からの出向者がいることによってそれが大きく左右されることは当然私はあり得ないことだと思っていますし、そういうことを御懸念されること自体が問題だと思います。
○塩川委員 いや、この担当の事務局メンバーの三者が三者とも、このバイオマスター、医療分野の株式会社参入の一号の株主なんですよ。一人がどうというんじゃなくて、三者が三者ともそういう実態になっているじゃないですか。利害関係者が規制緩和の事務局に入っている、こんなやり方自身が大問題だ、こういうことはきっぱりとやめるべきだということを今求められていると思います。 今国会に医療改革の法案が提出をされますが……
○大島委員長 塩川君、時間が来ておりますよ。
○塩川委員 はい。 自由診療と保険診療を組み合わせる混合診療に踏み出す具体的なスキームが制度化されるようになっています。その上、株式会社が混合診療に参入するようなスキームがもし穴があけられれば、重大な事態が生まれかねない、このことを申し上げて、質問を終わります。
○大島委員長 これにて塩川君の質疑は終了いたしました。 次に、重野安正君。
○重野委員 それでは、大学入試センターの試験をめぐる幾つかの問題指摘をしながら、大臣並びにセンター理事長の答弁を求めたいと思います。 入試センターの試験におきまして、英語のヒアリング試験でのICプレーヤーの故障と思われる原因によって多くの受験生が再試験を余儀なくされた、こういう事実がございます。今後の精緻な検証によって内訳は変動すると考えられますが、現時点での再試験受験者は、本人の体調不良を除き四百三十八名、このように想定されております。一発勝負、試験はそうでありますが、そういう場でこのような事態を招いた、そのことに対する大臣並びに入試センター理事長の責任は私は重い、このように考えますが、どのようにお考えでしょうか。
○小坂国務大臣 委員御指摘の、このたびの独立行政法人大学入試センター実施の英語リスニングテスト、これにおきまして、ICプレーヤーのふぐあいから、今御指摘がありましたように、約四百五十人のうち四百三十八人は明らかにふぐあいによるものであろうと、明らかにといいますか、ふぐあいによるものと言われておるわけでございまして、そのような人数の皆さんがまさに人生の将来をかけて準備をし挑戦をされたその試験でこのようなふぐあいが生じたことは、私は、それを担当する文部科学大臣として、受験生の気持ちに立って、本当にかわいそうだ、申しわけないな、こういうことは遺憾なことだとはっきり申し上げたい、このように思います。
○月岡参考人 大学入試センターでございますが、ことしから導入いたしました英語リスニングテストにつきましては、メーカーに対しましてICプレーヤーを事前に十分チェックさせまして、また大学に対しましては、マニュアルを十分周知させ、事前の予行演習まで行って準備を進めてまいったところでございます。さらに、ICプレーヤーの万が一のふぐあいや受験生の操作ミスに迅速に対応できますように、予備のICプレーヤーを配備するとともに、必要に応じ再テストを実施することといたしておりました。 今回の試験では、ICプレーヤーにつきましては故障のないことを期して臨んだところでございますけれども、先生御指摘のように、約四百五十人の受験生が機器のふぐあいなどを申し出たことによりまして再テストとなったわけでございます。 結果といたしまして大変御迷惑をかけたところでございまして、大変申しわけなく思っておるところでございます。
○重野委員 試験を受ける生徒からすれば、公平性というのが最も期待される、また求められることだと思うんです。そうなりますと、今回のこの事態は、その公平性を著しく欠く結果をもたらした、このように断定できると思うんですね。 一人たりとも再試験を受けるというような事態を起こしてはならぬ、こういうふうに考えるんですが、大臣、どのようにお考えでしょうか。
○小坂国務大臣 英語の能力、コミュニケーションとしての能力をしっかり高めていくためには、試験においてもリスニングを導入することは必要だと私も考えておりまして、そういう点から、リスニングテストそのものはやっていく方向であろう、これは変わりない。その中で、ICプレーヤーを使うのか、それによって再試験というものが生じたのでこれはやめるべきなのか、そういうような観点から見直しを考えますと、では、ほかの方法でどうだったかということになるわけです。 それでは、会場一斉にスピーカーで流れることにすれば、機器のふぐあいということがなくてみんなが聞こえるじゃないか、こう御指摘される方もあります。 しかし、具体的に申し上げるならば、スピーカーで流した場合、窓際にいる人は外の雑音に邪魔される、街宣カーみたいなものが来て大きな声を出せば、全国のいろいろな会場のすべての状況をチェックすることはできません。また、皆さんもいろいろな会場で経験をされているように、マイクがセットされて、マイクにしゃべったら音が出ない、あるいはスピーカーが音が割れて聞こえない、さっきまで、テストしたときまでよかったのに今度はだめだ、こういうこともあるわけです。 ですから、そういったものよりも、むしろICプレーヤーの方が一人一人に対して公平であろうという判断をしたこと自体、これは私は間違っていないと思うんですね。 ですから、そういう観点からこれを採用したというのは一つの考え方でありますから、私は、それはそれで、もし、そのふぐあいが大きな混乱を生み出したのであれば、それは是正する方法をとるべきであるし、それから、再試験が非常に不公平だったという御指摘があるならば、その再試験についてやはりさらに検討を進めなきゃいけないと思いますが、いろいろな方法をとっても再試験というものが出ることは避けられないような気もいたします。できるだけミニマイズする努力は重ねてこれからもしてまいりますけれども、絶滅ということは、絶対ということは申し上げられない。 そういう点において、今回のことはまことに遺憾でありますけれども、今後とも絶滅を期して努力することを申し上げて、お許しを願いたいと思います。
○重野委員 今、大臣の決意が披瀝されたわけでありますが、そうであるならば、私は、今回のこの事件というか出来事は、プレーヤーの製造あるいはそのプレーヤーの検品等を含めて、全体に問題があったというふうに見ています。 というのは、七百二十一会場中およそ三百会場でこういう事象が起こったわけですね。そうなると、問題は、そのプレーヤーのいわゆる製造責任、どこがつくったのか、その製造責任というのが当然問われてしかるべきだ、そういうふうに考えるんですが、このプレーヤーの購入についてどういう契約関係がなされたのか、随意契約で行ったのか、それとも入札で行ったのか、そしてこの契約企業は何という企業だったのか、そこもやはり明らかにしていただきたい。
○月岡参考人 お答えいたします。 今、先生から、どのメーカーでつくったのか、どのような契約をしたのかといったことでございまして、事務的なことでございますので、私から御説明申し上げたいと思います。 まず、今回のメーカーの選定の手続でございますけれども、競争的な要素を導入いたしまして、ICプレーヤーを製造している実績のある五社に基本仕様を示しまして提案を求めました。そのうち三社から提案がございまして、センターにおきまして審査をし、必要な基本仕様を満たしていることを確認し、かつ、コスト面で最も低廉な提案をしたメーカーを選定したものでございます。 このリスニングテストでございますけれども、大学入試センター試験の一部でございまして、ほかの試験科目と同様に、機器の製造から輸送まで一貫して厳重に秘密性を守るといったことが必要であろうと考えております。 それで、このリスニングテストの個別音源機器でございますけれども、試験問題が録音されております音声メモリーとICプレーヤー、イヤホンから成っております。製造過程におきましては、音声を暗号化して音声メモリーに記録し、このICプレーヤー以外では再生できない仕組みといたしまして、情報漏えい等に慎重な配慮をいたしたわけでございます。よって、この個別音源機器は全体で一つの試験問題であろうと考えまして、関係規則にのっとりまして、随意契約とさせていただきました。 したがいまして、ほかの試験科目の場合と同様に、厳重に秘密を守るという必要がありますので、このメーカーの名前につきましても、私どもといたしましては明らかにすることはしていないわけでございます。 以上でございます。
○重野委員 ということですが、私は、それはちょっと無責任だと思いますよ。やはりそういうことが、その機器をつくるメーカーあるいは販売をする業者との関係において著しく緊張感を失っているんじゃないか。そういうことが結果としてこういう事象を招き、そのことが、本当にもう、三年間大学入試を目がけて頑張った子供たちに大変大きなダメージを与えたわけですよ。これはペーパーテストと違いまして、取り返しがつきませんよ、ヒアリングのテストというのは。そのことを再生するなんていうことはできないんですから。そういう中でそのことが明らかにされないというのは、私は甚だ不満であります。 十三億円ですよ、十三億円という金は安い金じゃありません。それだけの金をかけてやったこの入試がそういう失点を残したということ、これはやはり、文科省の責任あるいは入試センターの責任は物すごく大きい、そういうふうに思うんです。 今後の入試に対する決意を聞いて終わりたいと思います。どうぞ。
○大島委員長 時間がオーバーしておりますから、小坂大臣、簡明に。
○小坂国務大臣 決意につきましては先ほど申し上げたとおりでございます。 委員御指摘の調達関係の問題点というものについては、私は私なりの考え方があることもあわせて申し上げておきますが、いずれにいたしましても、今後受験生にこのような迷惑を与えることのないように、再試験のあり方についても再度検討し、公正を期してまいりたいと存じます。
○大島委員長 これにて重野君の質疑は終了いたしました。 次に、糸川正晃君。
○糸川委員 国民新党・日本・無所属の会の糸川正晃でございます。 本日は、少子化問題につきましてお尋ねしたいと思います。 人口動態統計の速報値によりますと、昨年の我が国の人口は大体四千人強の減少に転じておりまして、少子化問題への対策というのが急務であるということでございます。 そこで、少子化の原因の一つに、フリーターとかニートということの数の増大というのが上げられると。これは、経済的に安心して結婚、出産に踏み切れるように若者の正規雇用を支援するべきだというふうに考えますが、政府の取り組みについてお聞きしたい。
○猪口国務大臣 糸川先生にお答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、若者の経済的不安定感が未婚化、晩婚化につながっているという御指摘をよく受けるようになりました。 そこで、政府といたしましては、本年度から実施しています子ども・子育て応援プランにおきまして、若年者のためのワンストップサービスセンター、ジョブカフェと呼んでいるんですけれども、そのような就労支援のサービス、それから、若年者のための、トライアル雇用と呼んでいるんですけれども、試行的な雇用の活用等によりまして就労支援をしていく中にございます。
○糸川委員 フリーターやニートの人というのは、率先して政府として取り組むということですけれども、結婚をしても出産、育児というのはなかなか踏み切れないというのが現状として多いのかなと。 そこで、そのような若者への支援策というところで再度お聞かせいただけますでしょうか。
○猪口国務大臣 まず、基本認識として、若い世代は総体的に収入が低いということを認識しなければならないと思うんです。ですから、やはり、経済的負担の軽減をさまざまな形で検討してあげないとならない。 それから、さまざまな子育て支援の方法についても、地域におけますそのような拠点をつくって、不安があれば相談できる、あるいは一時預かりなどもしてあげられる、そういうさまざまな観点から不安感を取り除いていく、そのような支援策が重要であると感じております。
○糸川委員 今、さまざまという言葉を使われているので、本来は具体的にと聞きたいんですけれども、余り時間がないので、それはまた別の機会に大臣に。 ただ、小泉内閣のメールマガジンの少子化対策アンケートなんかでも、経済的支援を充実してほしいとか、そういうことがやはりトップに来ているわけですから、ぜひ積極的に取り組んでいただければと思います。 少子化対策では、税制上の控除や保育所の拡充などもさることなんですが、職場の環境づくりということが重要なのではないかなと。子育て支援をするために、育児休業や育児休暇、そういう取得それから短時間勤務ということがペナルティーになってはいけない、そういうような環境づくりを支援していかなきゃいけない、そういう必要があるというふうに思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○猪口国務大臣 糸川先生のおっしゃるとおりでございます。そのようなことがペナルティーになってはいけないということでございます。 具体的には、育児休業の取得や育児のための勤務時間を短縮するというこのような措置、これは、いわゆる育児・介護休業法に基づきまして労働者に保障されているものでございますので、こういう制度を利用したからといって、職場においてペナルティーを受けることがあってはならないものでございます。 その上で、経営者の方々にも意識改革をお願いして、育児休業が取得しやすい職場の環境づくり、あるいは、両立支援とここでもずっと説明してまいりましたけれども、仕事と家庭、子育てが両立しやすいような職場づくりをお願いしなければならず、そのようなことに向けて、経営者のトップの方々と懇談会といいますか意見交換、あるいはそういう施策についての協力をお願いしているところでございます。
○糸川委員 それは企業への取り組みというところでぜひ積極的にしていかなきゃいけないことなんですけれども、よく問題になるのは、多くの女性が問題になっていると思うんですけれども、出産時に一たん出産退職というような形をとられる、職場に復帰したいという、大体子供が中学生になったからとか、そういうことをきっかけにまた就職したいというふうなことを思っても、これは実際困難であるというのが今の現状である。 そこで、政府として女性の職場復帰に対してどのような支援を行っていくのか、また、行っているのであれば、それをお答えいただけますでしょうか。
○猪口国務大臣 ここも先生おっしゃるとおりでございまして、日本におきましては、七割の女性が第一子の出産とともに職場を退職するわけです。そして、残りの方々の七割が育児休業取得ができる、また、男性の育児休業取得につきまして〇・五六%と、先進国の中でも極端に低い状況ということがございます。 ですから、育児休業を取得できるようにするということがまず重要なんですけれども、既にやめて家庭に入ってしまった方々が再び社会にカムバックして能力、個性を発揮してくださるようにする施策につきましては、これは、女性のための再チャレンジのプランというものを昨年末に政府において決定いたしまして、これに基づきまして、学習や再訓練及び就職につきましての支援、就労支援、このようなことを十八年度予算の中でお願いしているところでございますので、お認めいただければ、十八年度におきまして全面的にそのような支援策が展開できるということになります。
○糸川委員 今、男女の雇用機会というのは均等になってきているわけですから、そこで女性にだけ負担があってはいけないという考えであるということですので、しっかりとそこも理解をいただけるように努力をしていただきたいなと思います。 女性の社会進出自体というのは、これは有意義だというふうに思うんですけれども、そこで、保育所の時間延長とかそういうことの一方で、親と子供が接する時間が少なくなるというふうなことになるとまた新たな問題が生じると思いますので、そこに対してのお考えをお聞きしたいと思います。
○猪口国務大臣 言うまでもなく、子供の発達、成長のために、保護者と過ごす時間は非常に貴重です。親にとっても子供との触れ合いの時間は喜びでございます。 日本では、男性も女性も、あわせて可能な限り子供と育児期においては一緒にいることができるよう、そのような時間を確保することが必要と考えますが、そのためには、例えば長時間労働の是正など、男性も含めた働き方の見直しを職場において推進していただかなければなりません。日本においては、父親が家事、育児にかける時間、他の先進国と比べますと極端に少ないということがございます。 こう申し上げた上で、同時にお伝えしなければならないのは、やはり子育て家庭のニーズはさまざまなんですね。どうしても延長保育が必要な御家庭があります。場合によっては夜間保育が必要な御家庭もあります。例えば介護の場合、家庭におけるニーズがさまざまであるということは理解されやすいのですが、子育ての支援においてもやはりニーズがさまざまであるということもぜひ御理解いただきまして、延長保育が必要な場合もありますので、そのような保育園の努力、こういうことはサポートしていかなければ、支援していかなければならないと感じております。
○糸川委員 先ほどから大臣が、職場の環境を変えていこうとかそういうお話をされているわけですが、そこで、政府だけじゃなくて、企業自身で変えていくという努力が求められるんじゃないのかなと思いますが、大臣はどのように取り組まれるのか、お答えいただけますか。
○猪口国務大臣 既に非常に重要な法律がありまして、次世代育成支援対策推進法というものでございまして、これによりまして、従業員三百一人以上の企業におきましては、昨年四月から行動計画を策定、実施することになっております。他方で、三百人以下のところは努力義務になっていると。それで、多くの女性の場合、三百人以下のところに勤めているというような課題はありますけれども、やはり、企業におきます積極的な取り組みを促進する対策はなされていると感じております。 ここにおいて重要でありますのは、やはり意識改革を企業のトップの方々にお願いしていくということでございまして、トップ懇と呼んでいるんですけれども、子育て支援官民トップ懇談会というものを、政府といたしまして、経済界、労働界のトップの方々と構成しておりまして、取り組みを進めていると。 それでさらに、このやはり二〇〇六年度政府予算におきましてのことなんでございますが、官民一体子育て支援推進運動事業に必要な経費を盛り込んでございます。今後、この事業に基づきまして、経営者や労働者の意欲、あるいは両立支援、子育て支援につきまして御理解いただけるよう、政府として取り組みを強化していく所存でございます。
○糸川委員 これは、本当に国の経済を担う人材という面での大変大きな問題でございますので、しっかりと政府としても取り組んでいただければと思います。 終わります。
○大島委員長 これにて糸川君の質疑は終了いたしました。 次回は、明二十四日午前九時から公聴会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時三分散会