文部科学委員会 第11号
- 発言数
- 141 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2006/04/05
会議録
○遠藤委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、研究交流促進法及び特定放射光施設の共用の促進に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 この際、お諮りいたします。 本案審査のため、本日、政府参考人として内閣府政策統括官丸山剛司君、外務省大臣官房広報文化交流部長岡田眞樹君、文部科学省初等中等教育局長銭谷眞美君、高等教育局長石川明君、研究振興局長清水潔君、研究開発局長森口泰孝君及びスポーツ・青少年局長素川富司君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○遠藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○遠藤委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。松本大輔君。
○松本(大)委員 おはようございます。民主党の松本大輔です。ありがとうございます。 まず、研究交流促進法について伺いたいと思います。 今まで特区に限られていた廉価使用、この要件緩和を全国展開するに至ったその立法事実と、それから、今回の改正によって、一体どのくらいの定量的効果が上げられるというふうに見積もっていらっしゃるのか、見込んでいらっしゃるのか、その二点についてまずお伺いしたいと思います。
○清水政府参考人 お答え申し上げます。 今般法案に規定する国有の試験研究施設等の廉価使用の特例措置は、構造改革特別区域法第三十三条の規定について、平成十六年十二月の閣議決定で、特に全国化するに問題が生じないものとして全国展開をすることとされたことを受けたものでございます。 御指摘の今後の対象機関についてでございますが、現在対象機関は二十ございますけれども、具体的にこういう廉価使用の構想をお持ちであるというふうには伺っておりませんが、民間企業との共同研究を行っているのが二十機関のうち十機関ございます。また、知的クラスター創成事業の対象地域内に存在するものが三機関など、産学官連携を推進する事業が行っている機関があるということを踏まえますと、法改正により、この特例措置が今後活用される可能性はあると考えております。 ただ、具体的にどの機関がどのように活用されるかについては、各機関を所管する行政機関の長が、施設利用の具体的なニーズを踏まえ、検討していくことになろうかと思っております。
○松本(大)委員 次に質問することもちょっと言及していただきながらお答えをいただいたわけですが、要するに定量的な効果というのは現時点では何とも言いづらいということではないかと思うんです。 義務教育費国庫負担法の改正のときに、大臣はPDCAというものの重要性を何度もおっしゃっていたように僕は記憶しているんですけれども、PDCAが有効に機能するためには、Pというのが定量的じゃなければCも当然有効に機能しない、PDCAのサイクルが有効に機能しないということだと思うんですね。つまり、定量的な目標が立てられていなければ検証のしようがないということになってしまうと思うんです。予想はしづらいとはいえ、そういった見地からは、少なくとも定量的な目標を何がしか定めるべきだというふうに考えますが、その点についてはいかがですか。
○清水政府参考人 産学官連携については、実際上、その形態あるいは施設利用の有無を含めて、実は多様なものがございます。そういう意味で、それぞれの研究開発あるいはその当該中核機関となる機関の研究の動向との兼ね合いがあるものですから、まさに定量的なあれということでは目標はなかなか立てにくいということについては御理解をいただければと思います。
○松本(大)委員 定量的な目標が立てにくいということではなくて、そもそも実はニーズというのはもうほとんどないんじゃないかというのが真相ではないかなというふうに私は思っているんですが、その点については後でちょっと質問をさせていただきたいと思います。 冒頭に御質問申し上げました立法事実については、全国展開することについて、特に問題がないから、だから全国展開するんだということだったんですが、それだと、立法を必要とする社会的事実ということには直接は結びついていないんではないかな、直接の御答弁になっていないんではないかなというふうに思いますので、実際にその廉価使用という特例、その要件緩和をすること、これを全国展開していくことについて立法が必要だ、その具体的、直接的な社会的事実というのは一体何なのか、もう一度お答えいただきたいと思います。
○清水政府参考人 特区制度自体についての認識かと思いますけれども、まさに地域の特性、特色に応じて、いわばそういう意味での例外的な、全国一律的な対応ではなくて例外的なあれを認めましょうというのが特区制度の趣旨かというふうに思っております。 したがいまして、構造改革特区の考え方といたしましては、まさに全国展開するに特に問題が生じないものについては、幅広くそういうものを全国的に広げ、またそういうことについての機会というものを広げていこう、こういう趣旨であろうかというふうに思っております。 そういう意味で、現実に今構想は特に承知しておらないと申し上げたところでございますけれども、産学連携、例えば共同研究あるいはベンチャー等も含めて、これはある意味で生き物でございます。そういう意味で、研究開発の動向、あるいはその成果の展開によって、具体的にいろいろな対象機関が、さっき二十機関のうちそれぞれ産学連携共同研究の実績があるもの等について申し上げましたが、まさにそういう可能性に道を開くというのがこの構造改革特区の全国展開の趣旨であろうかというふうに思っております。
○松本(大)委員 意図的かどうかはちょっとわかりませんけれども、あえて今回の廉価使用についての要件緩和の全国展開ということには直接御答弁なさらずに、特区制度全般について全国展開することの理由、背景について、そこに限って今御答弁をされているような気がします。 ちょっと聞き方を変えていきたいと思うんですが、私は、先ほど申し上げたように、そもそもニーズ自体が実はほとんど存在していないんだというふうに思っています。先ほど、可能性を広げていくというふうにおっしゃいましたけれども、これまでの一連の施策というのは、実は可能性ということで言えばそれを減らしていく方向性で、まあ意図せざるものだったのかもしれませんが、法改正などが行われてきたように私は思っております。 そこで、今回実際に廉価使用が広がっていくのかということの前に、現状はどうなっているのかということをもう少し、ちょっと確認させていただきたいと思いますが、まず廉価使用に係る特区制度の認定状況と、それから実際の廉価使用の実績について教えてください。
○清水政府参考人 廉価使用に関連いたしまして構造改革特区として認定されたのが二十五区域ございます。その二十五区域のうち九つの区域において、十五件の適用の実績がございます。
○松本(大)委員 今のは十五年度の実績ということでよろしいですか。十六年度、十七年度はどうですか。
○清水政府参考人 今申し上げましたのは、これまでの実績ということでございます。
○松本(大)委員 聞き方を変えます。 調査室の資料にもあるとおり、特区制度の申請というのは十五年度以降行われていないというふうに私は認識をしております。そういうことを御答弁いただきたかったんですが、これまでの実績ということで十六年度、十七年度についてはあえて触れられなかったということではないかと思うんですね。 どうも先ほどから、やりとりしていますと、都合の悪いところには意図的に触れずに答弁されていこうというような意図が私には何かびしびしと伝わってくるんですけれども、何というか、聞いたことにちゃんと答えていただきたいなというふうに思います。 十五年度にあったきり、要するに特区制度の申請というのはもうないんですね。十六年度、十七年度については特区の申請はない。つまり、廉価使用についてのニーズはもう十五年度末で頭打ちになっているんではないかなというふうに私は思っています。そういう状況なのに、今さら廉価使用の要件緩和というものを全国展開したところで、いや、それはありがたい、待ってましたというようなニーズは本当にあるのかなという疑問を私は持っております。大した効果は実は期待できないのは重々承知しているんだけれども、特区制度を全国展開したんだと、そういう実績を何か一件計上するために、余り当たりさわりのない事例といいますか、それを今回全国展開したんではないかなという気がしなくもありません。 ちょっとしつこいようですが、本当にニーズというものがあるのか、効果は見込めるのかという点について、もう少し突っ込んでいきたいと思います。 私は、特区制度の申請が十五年度末を境にぴたりとやんでしまったのは、十六年四月の国立大学の法人化というものが大きく影響しているんではないかというふうに思います。 そこで、国立大学法人化に伴って、研究交流促進法の十一条の対象機関数と、それから特例の適用件数の変化がどのように起こったのかということについて御答弁をお願いします。
○清水政府参考人 今、御質問の前に、松本先生からお配りいただきました資料一の廉価使用特例の対象と適用数の推移についてでございますが、実は特区制度開始、平成十五年度末の国立大学の数は百となっております。これは私どもで提出しました資料が間違っております。十月に再編等がございましたので、十五年度末の段階での国立大学の数は八十九ということになっております。これは、ここでおわびして訂正させていただければと思っております。 国立大学の法人化以前は、研究交流促進法の対象となる機関は国立大学を含めると百二十二でございます。特区の廉価使用の実績については十五件であり、いずれも国立大学を対象としております。法人化によりまして、国立大学及び大学共同利用機関が研究交流促進法の対象外となりました。したがって、先ほど御答弁申し上げましたように、対象は二十機関となっているわけでございます。十六年四月以降、試験研究施設及び土地の廉価使用を受けている者は存在しておりません。 ただ、先ほども御答弁させていただきましたように、対象機関というのは二十機関あり、そして、そういう中で、産学共同研究等の実績もあることも踏まえれば、まさに、今後の可能性というものをいわば閉ざすことにならないという観点からも、全体として、少なくとも研究の交流をどれだけ推進していくか、推進するために必要なことを手当てしていくというのが研究交流法の一つの立て方でございますので、そういう意味で、私どもとしては、今回、特区制度の全国化ということで研究交流促進法の改正をお願いしたいと思っているところでございます。
○松本(大)委員 今御答弁いただいた訂正というのは、お配りしましたお手元の資料一の二—一の3の特区制度開始時点の件数が、この表では百三十三となっていますが、百二十二だという訂正をいただいたわけです。 今御答弁いただいて、二十残っているんだから、可能性を閉ざすわけじゃないんだということですが、特区制度開始時点に、今訂正いただいた件数によると百二十二件あったものが、十六年四月の国立大学法人化以降十九になって、そして四月一日に消防関係で一個ふえて、今現在二十になっている、こういうことなんです。要するに、国立大学法人化時点で百二十二を一回十九に減らしておきながら、今回、廉価使用の要件緩和を全国展開することで可能性を広げるんだというのは、これはちょっと、普通に、一般的に聞いて、私は通らないんではないかと思います。対象が百二十二になったものが一回十九に減った、今二十になっている。これで可能性を閉ざしたわけじゃないんだ、広げたんだと胸張って言えるような法改正なのかという点については、私は非常に疑問に思っているわけであります。 それから、一般的に国立大学法人化が産官学の連携を促進しているのか、交流を促進しているのかという点について言えば、実際、法人化されたことによって、国立大学における廉価使用の実績がどう変わっているのか、その継続状況についてもちょっと教えていただきたいと思うんです。その点はいかがですか。
○清水政府参考人 先ほど御答弁申し上げました、国立大学の、国の機関の時代の施設の廉価使用十五件のうち、十一件は国立大学の法人化後も引き続き廉価使用を継続しております。三件は平成十五年度末で終了しております。残り一件については、法人の判断により、双方合意の上で廉価使用を廃止したと承知しております。
○松本(大)委員 これについては、お手元の資料の資料一の下に書いてあるとおりなんですけれども、要するに、十五年度末で三件終了、十六年度末で三件終了、六件が終了したということなんですよね。十五件の実績のうちの六件が終了したということは、四割も終了しちゃっているんですよね、法人化によって、法人化以降ということですが。そして、一件に至っては、法人化後は廉価使用を廃止したということですから、これはつまり値上げをしちゃったということなんですよね。ですから、国立大学法人化というのは、私は、研究交流の促進という意味では、むしろ逆行する措置だったのではないかなと。そこに今さらこういった形で廉価使用の要件緩和を全国展開するというのは、私は焼け石に水ではないかな、整合性がとれていないんではないかなという疑問を持っているわけであります。 特に、この廃止一件というのは、明らかにこれは法の趣旨が後退をしているわけですし、非常に、研究交流が妨げられたという点では、法人化を境に研究交流が後退をしてしまったという意味では問題があると考えますが、その点についてはいかがですか。
○清水政府参考人 廉価使用を廃止したのは愛媛大学の例でございますけれども、実はこの研究成果の活用はかなりうまくいっているというふうな事例でございます。実際上、この廉価使用に当たって、十六年度、法人化後になりまして、これまで使用している面積をさらに拡大する、約三倍以上でございますか、使用面積を拡大し、また全体としてのベンチャーの経営もうまくいっているということで、廉価使用をお互い合意の上で廃止した、このように聞いております。
○松本(大)委員 三倍近く使用面積が広がったから、だから廉価使用じゃなくて通常料金でいいんだというような趣旨の御答弁だったというふうに理解をしますが、法人化を境に、これまで十五件あった実績が六件終了して、一件が廃止にまでなってしまったというのは、私は、やはり研究交流の促進という観点からは後退であるというふうに思わざるを得ないわけであります。 どうも、官と民という二項対立の観念に非常にとらわれる余り、実は産官学というふうな仕分けで見た場合は、その交流が、促進法というよりは阻害されちゃった、逆に後退してしまったんじゃないかなというふうに私は思っております。これは通告の五番で大臣に御答弁というふうに考えていたんですが、結構ですので。私はそのように思います。ちょっとこの五番を飛ばさせていただいて、次の質問に移りたいと思います。 研究交流法の改正については、もう一つ、情報一元化ということでありますので、これについても立法事実は一体何なのか、それから、今回の法改正によってどういった定量的効果が見込まれるのか御答弁をお願いしたいと思います。
○清水政府参考人 情報提供を立法化する趣旨についてでございますが、近年、研究開発活動が非常に高度化しておりまして、その活動、研究活動自体における研究施設設備の果たす役割が高まってきております。研究開発の効率的な推進とか、あるいは、そういう意味での国費の有効活用という観点からも、研究施設の共用を積極的に進めていくことが重要となってきている、こういうように認識しております。 また、研究施設等の共用等の推進というのは、ある意味で言えば、多様な組織に属する研究者が交流し、そこで新たな知の融合、創成が起きる、そういう場と機会でもあります。そういう意味でも、重要であろうかと思っております。 このため、今回、次世代スーパーコンピューターのような先端大型研究施設の整備、共用を促進するための法整備とあわせまして、現在、研究開発の法人あるいは国立大学法人が有する最先端のいわゆる設備、あるいは汎用の研究設備等についても積極的に共用を進めたいというようなことで、研究交流促進法において、目的規定を追加するとともに、共用可能な施設設備に関する情報提供に関する規定を設けることとしたものでございます。 現在、こういう施設設備の共用に関して、ホームページ等で外部利用に関する情報を積極的に提供しているのは二十一機関にとどまっていますけれども、本改正を通じ、共用の重要性と意義というものが明確に示される。私どもとしても、その誘導を推進することによって、各機関において理解が深まり、また、限られた研究の設備等の資源を最大限我が国の研究活動の推進のために有効に活用していこう、そういう意味での理解が高まって、大きな研究交流の進展を期待している、このようなことでございます。
○松本(大)委員 今、情報公開の進捗度合いについては、各機関に着目した場合は二十一機関公開されているということだったと思いますが、目的はあくまでも共用を促進するということですから、そういった目標を掲げるんであれば、では、共用実績を今より何%引き上げるのかという定量的な目標設定というのがやはりここでも欠かせないと思いますし、それは、何度も言うように、PDCAというサイクルを確立して、後でC、チェック、検証というものを有効に機能させるためには、現状把握と、それから、それを何%引き上げるという定量的な目標設定というのは私は必要だと思うんですね。その定量的な目標設定を掲げるには、今はどうなのかという現状把握が欠かせないわけで、この点についてはお調べになられているんでしょうか。現状、どうなっているんでしょうか。
○清水政府参考人 先ほど御答弁申し上げましたのは、今現在のところ、各機関が積極的にこういう施設設備を民間等を含めた利用に供しますよという情報提供でございました。 私ども、情報提供で考えておりますのは、まさに最先端の設備等でありますと、どれだけそれが共用可能であり、そして、それらがどのような利用条件等、いろいろ把握しなければならないことが率直に言ってございます。そういう意味で、今後、情報の収集と提供の体制を一元的にできるよう、それを整備したいということでございます。
○松本(大)委員 私は、今の答弁はちょっと問題があるんではないかなというふうに思っています。 提案理由の中で、「共用の促進を図るため、」というふうに言っている以上は、今現在は共用はそれほど進んでいないという現状認識があるからだと私は思うんですね。ところが、立法府に対しては、その共用の現状把握についてのデータすら、今は提供できない、今調べているところですというのは、余りにも国会審議というものを軽視してはいないか。現状把握やるのはこれからなんだというのは、私は遅きに失しているのではないかという批判を免れないのではないかというふうに思いますが、大臣はいかがお考えですか。
○小坂国務大臣 考え方が、若干、視点が違うのかもしれませんが、存在する研究開発施設で、中小企業の立場から見ますと、自分たちが新たな分野に進出したい、そして、そのためには検査施設とかいろいろな分析施設が必要だ、しかし、それを中小企業の立場から自前で整備するのは大変だな、一体どこが持っているんだろうかを考えたときに、情報公開が十分なされていないと、自分たちの近くにあるのか、遠くにあるのか、あるいはその利用が可能なのか、あるいは非常に費用が高いのか、それによっては、自分たちの目的の半分しか達成できないのか、全部がそれでできるのか、いろいろな条件を検討する上で、情報公開の程度がどの程度されているかということは大きな問題だと思うんですね。 今回の独立行政法人等の研究施設の共用の促進の重要性を目的規定として、国の責務規定を設けて情報の提供を促すということをしますと、研究機関は、その持てる能力とか施設の利用の体系とか、あるいは利用の条件とかというものを明確に情報公開してまいりますので、これは、現在どのような利用実績があるかということよりも、それによって利用したいという人がこの情報をもとに新たに生まれてくる可能性というのは非常に高くなる。これは、定量的なということでなくて、一般的な推計からもそういうふうに類推されると思うのですよね。ですから、私は、これは決して悪いことじゃないんじゃないか。 ですから、今現在、それは、利用されているものがもうこれ以上余裕がないのに、情報公開して一体どれほどのものかという考え方も一部にあっての御質問かもしれませんし、松本さんがどうお考えなのかよくわかりませんが、私は、現状がどのような部分にあろうとも、さらに情報公開を促進することによっての新たな利用者というのは生まれてくると思うのですね。それによる利益は当然あると思うのですよ。 ですから、私は、潜在的な施設の利用者が、共用というこの仕組みを知ることによって積極的にこれを利用することができるようになるというメリットが必ずあると思いますので、そういう意味で、今回の研究交流の促進の観点、ひいては科学技術振興の観点からこの法律の言わんとしているところは大きな意義があるというふうに理解をしているのでございますが、いかがでございましょうか。
○松本(大)委員 ポータルサイトの提供というものが利用者の利便性向上に資するというのは、それはもう大臣のおっしゃるとおりです。私もそこを否定しているわけではありません。ただ、PDCAサイクルの重要性をあれほど何度もおっしゃっていた大臣だからこそお伺いしたかったのですね。 つまり、Cというものを有効に機能させるためには適切なPがなければいけないわけですし、では、過去のPがどうだったのかということについても、やればいいということではなくて、何がしかの目標設定がなければいかぬし、その目標設定は正しい現状認識に基づいていなきゃいけないと思うのですね。ところが、その現状認識については今やっている最中ですというのは、少し無責任ではないですかということを申し上げているのですが、いかがですか。
○小坂国務大臣 まず第一に、私がPDCAのサイクルを強調したのは、教育の分野において今までPDCAというものは余り行われてこなかった、したがって、教育でPDCAというものをもっとちゃんと導入することによって、教育の我々の掲げている目標がどの程度到達しているのかということをチェックし、新たな教育の学習指導要領等に反映をして、そしてやっていく必要があるだろうという意味で教育の分野でのPDCAというものを強調したわけですが、研究開発の分野においては、これももちろんPDCAを否定はいたしませんし、もちろん必要でございますが、目標の設定のあり方というものについては若干違うのではないかと思うのですね。 今申し上げたように、施設の共同利用のようなものについては目標の設定をするということもあるかもしれません。それは、そのための情報公開に幾ら予算がかかるというような、新たな施設をつくる場合に、その施設の利用効率を、どのくらいなければ経費の効率からして正しくないというような判断をするのであれば目標設定が必要だと思いますが、今申し上げているのは既存の施設の全般的なものについての利用促進をしようという観点ですから、その目標の設定については、若干考え方が違って、今よりも促進されることにすなわちメリットがあると考えても、私は間違いではないと思っているのですが。
○松本(大)委員 教育と科学技術の分野、研究交流の分野で、PDCAの役割、重要性については違いはないというふうに後でおっしゃったのですが、どうもこれまでの大臣がおっしゃった考え方と一致していないのではないかなというふうに私は今聞こえました。 利用を促進されるだろう、恐らく漠然と、それは今よりはましになるだろうというのは何となくはわかるのですけれども、しかしながら、国会審議の中では定量的なデータを出していただくということがやはり重要なのではないかなというふうに思っております。 もう一つお伺いしたいことがありまして、今回、法律に規定をして、情報公開を進めていって、共用も促進されるんだということなんですが、そもそも、情報を収集したり整理して公開する、提供するということは法律に規定しないとできないことなんでしょうか。
○清水政府参考人 端的にお答え申し上げるならば、法律に規定しなければできないというようなことではございません。 ただ、先ほど大臣からも御答弁いただきましたように、まさに共用の重要性というものを研究交流のこれからの基盤として明確に法律の体系の中で示す、目的規定に示し情報提供の責務規定を設けたということでございます。 一つつけ加えさせていただきますと、私ども、いわゆる共用ということは、実は施設設備の状況によってかなり難しい問題でございます。難しい問題と申しますのは、当然機関はその研究のために使用しているわけでございますし、その使用している部分も含めてどれだけ外部利用に道を開いていくか、いわば利用条件とかそういうものもございます。全体として、ホームページ等で積極的に外部利用を推進している例について、私ども調べたなりで先ほど御答弁させていただいたわけでございますが、現実にそういうホームページで提供している例を見ますと、例えば、その場合に真空蒸着装置、質量分析装置、核磁気共鳴装置、エックス線電子分光装置、これについては共用しますというような形で、ある例では示されているところでございます。 現実に、さまざまな共用については、設備レベルでとらえるのか、施設レベルでとらえるのか、いろいろなものがございますし、現実に効果あるような共用、そしてそれがいろいろなニーズがあるわけですから、そのニーズにこたえ得るような情報の収集、整理というものが今後私どもは必要になってくるという意味で、情報の収集が必要だ、こういうふうに申し上げたわけでございます。
○松本(大)委員 責任規定を設けたことに意味があるんだというふうにおっしゃったんですが、逆に、では法文上責任規定がなければどうなるのかというところが気になるわけです。 十三条を読むと、共用を進めていく主体である国立大学法人なり独法なりには共用を進めなきゃいかぬという責任規定は存在していないわけなんですが、ただ一方で、大学にせよ独法にせよ、税金を投入している機関である。科学技術関係の費用のうちの、国の予算のうちの三割がたしか国立大学法人向けだったというふうに理解をしておりますが、それだけ税金を投入している機関なのであれば、当然納税者に対する還元というものが必要であるというふうに思います。責任規定がない中で、本来業務に支障のない範囲でという逃げ口上まで用意させていて、それで先ほどの御答弁では、施設設備の状況によっては共用は難しいんじゃないのということまで言ってしまえば、これは一切の共用はお断りだという態度を仮に国立大学法人がとった場合に、この法の趣旨が実際上空文化してしまうのではないかというふうに私は懸念を持っているわけであります。 大臣にぜひお伺いしたいんですが、責任規定はなくても、税金を投入している、公費を投入している機関として、大学なり独法なりについて、今実態調査中ということでしたが、今回、共用の実績が不十分である、なかなか進んでいないということが判明した場合には、これからの共用の進捗状況に応じて、例えば運営費交付金の算定条件の中にそこを勘案していくとか、今のは一例ですけれども、責任規定がなくても共用を促進していくんだというハッパをかけるための何らかの措置というのが私は必要ではないかと考えますが、大臣はいかがお考えですか。
○小坂国務大臣 十分にそれが促進されないならば、私どもとしては、主管の省庁として、まずはそれを促進するような方策を考えてくださいということを意見として述べるというのがありますね。意見として述べて十分に聞いていただけないのであれば、より明確にその理由を付して報告を求めるというようなことを、今度は向こうからの回答を求める形をとらざるを得ない、そういうふうになってくるわけでございますので、その段階で、通常であれば十分にその効果は発揮すると思います。 そういったところについてどのような規定が必要か、私はその実態について、実務まで精通しておりませんので、それについては担当の方に聞いていただきたいと思いますが、今申し上げたように意見を述べる、そしてまた報告を求める、こういう作業でその目的は達し得るのではないかと思っております。
○松本(大)委員 文科省側が意見を述べる、あるいは報告書に付した理由が適当ではないというふうに判断される場合については、さらなる追加措置というのは検討されるんでしょうか。
○清水政府参考人 全体としてまさに法人の評価というものをどう行っていくかということにかかわることであろうかというふうに思っております。
○松本(大)委員 全体として法人の評価をどう考えていくかということだと思いますというのは、追加措置を講じられるのかどうかという私の質問については直接的な答えになっていないと思うんですが、大臣はいかがお考えですか。
○小坂国務大臣 そういうような今後の評価に影響するとなれば、独立行政法人あるいは大学法人としても、そういったものについて、自分たちとしてこれからの先々を考えるとこの意見に従った方がいいだろうと考えるのが通常であろうと思います。
○松本(大)委員 期待が失望に変わらないように、しっかりとそこは、何らかの担保というか何がしかの保険といいますか、制度的な担保をしっかりととっていただきたいなというふうに思います。 ちょっと時間の関係もありますので、特定先端大型研究施設共用促進法、これについて取り上げたいと思います。 提案理由説明の中で「公正かつ効率的に運用され、」というような一節もあるわけですが、利用促進業務の実施者、つまり施設の管理者に該当する機関だと思うんですが、これがこれまでの指定機関から登録機関にかわる。その過程で果たしてここの提案理由説明にうたっているような公正さは担保されるのか、行政の恣意性はきちんと排除されるのか、その点についてちょっと確認をさせていただきたいと思います。
○清水政府参考人 まず登録機関制度についてでございますけれども、法律の十条及び十一条で登録の基準が定められております。その内容としては、利用者選定業務を行う部門に専任の管理者が置かれていることでありますとか、あるいは次世代スーパーコンピューターについてでありますとか、あとはネットワーク管理者、情報処理安全管理者を一定数以上備えておりますとか、そういう基準でございます。したがいまして、この登録の基準を満たした機関はすべて登録されなければならない、このような仕組みというふうに考えております。 また、登録機関から実施主体を選定する際についてでございますが、その選定においては、今、例えば科学技術・学術審議会において選定の考え方や基準を策定し、これに基づいて、それぞれ登録された複数の機関があるとすればそれについて利用促進業務に関する企画案の評価というものを行った上で実施主体を選定するなど、公平性、透明性を確保した最適な実施主体の選定を行いたいと考えておるところでございます。
○松本(大)委員 次に聞こうと思ったことまで先に御答弁をいただいたんですが、それらの登録機関の中から実際の実施主体を選ぶ際にも、やはり透明性、公平性が担保されなきゃいかぬ、行政の恣意性が排除されなきゃいかぬ、そのための具体策は何かあるんですかと聞こうと思ったら今ちょっと御答弁をされたんですが、ただ、これについては、今要するに検討中だというふうに聞こえるんですが、やはりそれだと法案審議を担当している我々としては本当にこれは大丈夫なのかなと。どういう制度的担保があって、本当に行政の恣意性は排除されるんだ、そのところが納得がいかないと、すんなりと法律案に賛成してしまうわけにはいかないというふうに思ってしまうんです。 この登録機関から実際の実施主体を選ぶ際の公平性、透明性というものを確保するための具体策、例えば、選定基準というのはこういうものを挙げるんだから、これについてこのような手順で選定をしていくんだから、だから大丈夫なんですというような、ちょっと具体的な話をもう少し聞かせてください。
○清水政府参考人 法律案をお認めいただきますと登録制度が動き出すわけでございますし、現実に登録機関がどれぐらいの指定、登録をされてくることになるか、まだ未確定の部分がございます。 そういうこともございますし、また、今の段階におきましては、例えばいろいろな勘案しなければならない要素があろうと思っています。いわゆる利用の区分というものをどんなふうに考えるのか、あるいはその場合に、実際上、利用の公平性、透明性を担保するという観点から、どんな工夫、体制をとるのか等々ございますし、一方で、例えば余りにも多くの登録機関すべてに、施設は一つでございますので、やはりそこには限りもございます。複数の機関すべてにお願いするというわけにもいかないわけでございますので、そのあたりについて、基本的に先ほど御答弁申し上げましたように、具体的に今後どのような登録機関数として上がってくるか、そういうものも念頭に置きながら、選定の考え方、基準等について審議会で御検討いただこうというふうに思っておるところでございます。
○松本(大)委員 法案を通していただければその後で工夫を考えますということを言われても、チェック機能を果たさなきゃいけない野党の人間が、はい、そうですかと言うわけはないわけでして、通しちゃったけれども、結局、透明性、公平性は担保されない仕組みがつくられてしまった、不十分な制度運用になってしまったとなっては、後から、おまえら野党はあのとき何をやっていたんだというふうに私たちは批判をされるんですね。 ですから、法案審議の前提となっているその事実なり、この法案は本当に通しちゃって大丈夫なんですか、公平性、透明性は本当に担保されるんですかという点については、やはり法案を通してもらったら考えますよというのでは私はまずいと思いますけれども、大臣はいかがお考えですか。
○小坂国務大臣 それは、今局長が申し上げましたように、具体的に申し上げるならば、一つの機関の例としては科学技術・学術審議会というものを出したわけでございますが、同等の機関等を活用しながら選定の考え方や基準というものをちゃんと明確に定めます。そしてまた、これに基づいた利用促進業務に関する企画案の評価というものを行います。そして、実施主体をそういう形で選定して、そしてさらに公平性、透明性を確保した、そういったものを公表するというような形の中で最適な実施主体の選定を行っていくということを、こういう答弁をすることが一つのそれを担保することになると思いますし、また、必要があれば附帯決議等でそういったことを決めていただくということも国会の立場ではおありだと思いますが、そういったことによって、私どももこの法律の実施のあり方について答弁という形で補強するのがこの委員会だと考えておりますので、そのように御理解いただきたいと思います。
○松本(大)委員 私も文部科学行政の最高責任者の方の発言が非常に重いものであるというのは重々承知をしておるんですが、ただ、文部科学委員会、何年前だったかちょっと忘れましたが、著作権法改正のときに、当時の事務方の方は局長だったと思いますが、いや、大臣答弁は心構えですというようなことをおっしゃられた苦い経験を私は持っているものですから、本当に約束してもらえるのかというところに、余り信用できないといいますか、一抹の不安をやはりぬぐい去れないということであります。 先ほど、附帯決議でという話もありましたので、それはこれからの検討だと思いますけれども、やはり大臣、今御発言いただいた以上は、しっかりと選定基準を明確に定めていただいて、それから評価もしっかり行っていただく、透明性、公平性をしっかりと確保するんだということをお約束いただきたいと思います。今うなずいていただいたので、心構えじゃないんだというふうに理解をしたいと思います。 残った時間で、次世代スパコンの関係についてもう少しお話をさせていただきたいと思います。 来週の月曜日に理研の視察が予定されているということらしいんですが、願わくは、この法案の審議の前に本来行くべきなんじゃないかな、それはスパコンの開発主体が理研ということですから、本来はこの法案審議の前にあってしかるべきだなというふうに思うわけですが、私は先日行ってまいりました。 そこで、第三期科学技術基本計画の中で、これは国家基幹技術であるというふうに評価をされていて、重点投資対象だというふうに言われているわけですが、これまで科学技術基本計画、第一期、第二期の十年間で約四十兆近いお金が投下をされてきた。ところが、その投資効果についての説明が国民にわかりやすい形で十分にこれまで果たして行われてきたのかなという点については、私は残念ながら十分とは言えないのではないかなという認識を持っております。 今回のスパコンは、十八年度予算でも三十五億、総事業費が千百億。それから、総合科学技術会議の事前評価によれば、完成した後も年間の運営コストは八十億だというふうに書いてあります。これだけ多額のお金をつぎ込む。第三期科学技術基本計画の総額でいえば何と二十五兆にも達するビッグプロジェクトなわけですから、そうすると十五年間で六十五兆のお金を投下する。これは、日本の財政が厳しい中で、本当にそれだけのお金を投じるだけの価値があるのか。やはり納税者の方に負担に対する納得感を持っていただくための説明責任というものを真摯に尽くしていかなきゃいけないんじゃないかなというふうに思います。 もちろん、基礎研究というものは成果が出るまでに時間がかかるんだ、実社会に効果があらわれるまで時間がかかるんだ、その点についてはもちろん私も理解をしているんですが、さはさりながら、やはり投資費用、投資効果についての説明がいま一つ不十分ではないかなという認識を持っております。 そこで、今回は京速計算機なんだ、一秒間に一兆の一万倍もの回数の計算を可能にできるんだ、すごいスペックなんだということは理解したんですが、納税者の方、一般の国民の方々に、では、どのような恩恵が与えられるのかと。やはり、国民の皆さんが恩恵を実感できるような具体的な成果や、これまでできなかったことができるようになるんだというような事例が語られなければならないというふうに思っています。それは、科学技術基本計画に基本姿勢として社会、国民に支持され成果を還元する科学技術を目指すんだというふうにうたっていらっしゃるわけですから、当然その恩恵を実感できるような何かが語られなければならないというふうに考えます。 そこで、このスパコン開発によってもたらされる具体的な成果というものについて、ちょっとお聞かせいただきたいと思います。
○清水政府参考人 現在、次世代スパコンのスペックにつきましては、まさに概念設計中でございますが、これによって実現可能となる成果として、今数多くの提案を寄せていただいているところでございます。 例えば、ライフサイエンス分野からは、特効薬の開発について、膨大な演算量を必要とするいわゆる量子化学計算で、従来のスーパーコンピューター、例えば地球シミュレータークラスでも十年かかりますけれども、次世代のスーパーコンピューターの性能があれば約二カ月でこの計算が可能になる。とすれば、薬剤開発における臨床実験の成功率を大幅に向上させることが可能になるというふうな提案でございますとか、あるいは、従来不可能だった酵素触媒反応の高精度解析ということで、例えば地球シミュレーターでやはり約十年かかるものが、次世代のスーパーコンピューターを用いれば約二カ月で計算ができるというふうなことでありますとか、防災分野では、従来全地球規模で十キロメーターの精度で雲の解析をしているわけでありますけれども、実用上は一キロメートルの解析が必要になりますが、従来の地球シミュレーターだと約一千時間要するのに対して、今回構想されている次世代スーパーコンピューターでは数十時間にまで短縮される、そういう意味では、実際に防災対策に活用可能な時間内に解析結果を得る手法に、それに値する研究が期待できる、こういうふうなことが、いろいろな提案が寄せられているところであり、完成後、そういう意味で、まさに成果を還元できるようなものとすべく、現在鋭意利用の可能性についても検討しているところでございます。
○松本(大)委員 きょうは内閣府の方にもお越しいただいていますね。ちょっと残り時間は少ないんですが、内閣府の方に御答弁いただいて、最後は大臣に御答弁をいただきたいと思うんです。 まず内閣府の方にお伺いしたいのは、お手元の資料三で、大規模、中規模計算機を重層的に各地に展開すべきだとか、確固たる長期的戦略を描くというふうなことが書かれているんですが、そもそも科学技術政策の政府の司令塔というのは総合科学技術会議なわけで、これはちょっと余りにも他人事のような書きぶりではないかなというふうに思うんです。 まずは内閣府の事務方の方に御答弁いただきたいのは、何か中長期的な戦略を描いていらっしゃるのか、明確な目標を持っていらっしゃるのかということと、質疑時間が終了したとあったので、大臣、ちょっと質問だけさせていただきたいと思うんですが、資料二として、実は日本のスーパーコンピューターの国別占有率というのは、十年前に比べて大きく下がっているんですね。トップ五百で見た場合は、今や実は中国とほとんど変わらないぐらいになってしまっている。この凋落傾向はやはりまずいんじゃないかなと。 ですから、大臣も総合科学技術会議のメンバーのお一人なわけですから、たとえ今からいただく内閣府の方の答弁がつれないものであったとしても、大臣としては力強いリーダーシップを発揮するんだという決意を表明していただきたいのと、それから、今回の科学技術基本計画に掲げられた三つの理念のうち、一つは、人類の英知を生み出すんだ、世界に貢献できる国を実現するんだという目標がうたわれているわけです。そこは、私は今回余り語られていないのではないかなという気がするんですね。 資料を最後におつけしましたけれども、例えばJAXAは、これから衛星を打ち上げて、アジア太平洋地域の公共財にしていくんだ、防災、減災についての公共財にしていくんだという発想を挙げているわけですが、今回の次世代スパコン開発を、非軍事の国際貢献、ソフトパワー、ジャパン・クールということをおっしゃっていた大臣だからぜひお伺いしたいんですけれども、非軍事の国際貢献も日本のソフトパワーを高めて、ひいては安全保障上、外交上、国益にも資するんだという観点から、何か世界に対する貢献策の一つ、外交手段の一つとして使う方策をお考えではないかという二点について、最後にお伺いしたいと思います。
○丸山政府参考人 お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、第三期の科学技術基本計画の中で、情報通信分野の研究開発戦略、そういったものを推進していく中におきまして、世界最速のスーパーコンピューターを含みます計算資源展開を日本全体としてどういうふうにやるかという問題につきましては、総合科学技術会議はまさに司令塔でございますので、文部科学省等関係府省とよく連携をとって、精緻な議論をしていきたいというふうに考えております。
○小坂国務大臣 まず第一に、スーパーコンピューターの国別シェアですけれども、国別シェアが下がっているという形になっていますが、これは金額ベースか台数ベースかというのがちょっとわからない部分がありますが……(松本(大)委員「台数ベースです」と呼ぶ)台数ベースとして、日本のスーパーコンピューターの能力的に言えば、決して世界で他の国、EUと並んでおりますけれども、EUに比べれば、私は日本の方がはるかに上だと思いますが、米国の底力というのはなかなか侮りがたいものがあります、プロセッサーにおいては米国が圧倒的なシェアを持っております。プロセッサーをつくれるという能力では日本は世界で三本の指に入ると思います。 そういう意味では、今回のスーパーコンピューターの能力というものを着実に開発することによって一〇ペタFLOPSというような能力をしっかり日本が世界に先駆けてやっていく。また、世界の動向をさらに注視しながら、アメリカが開発のスピードを上げるのであれば、日本もそれをまた上げながら、世界でトップレベルのコンピューター技術のあることを世界に示していくということが、このシェアを回復することにつながると思っております。 もう一つ、地球的な規模で何か世界貢献ができるのか、こういうお話でございました。 例えば、次世代汎用スーパーコンピューターの開発によりまして、先ほど局長が説明したように、気象の分野においても、大変に高速で、今まで一千時間以上かかるようなものが数十時間でできるということになりますと、環境面での影響も評価した上で、大陸に対してどういう影響があるとか、そういうことも情報として提供できるようになる。アジアの国々にそういった情報を提供することによるアジアのリーダーとしての、気象分野におけるリーダーシップをとって、また産業あるいは環境維持という面でも貢献できる。 また、さらに申し上げるなら、ライフサイエンスの分野で画期的な新薬開発等ができて、そしてこれを提供することによって人類の上に大きな貢献ができる。 こういった分野で、スーパーコンピューターの価値というものは、宇宙空間にロケットを打ち上げることが一体幾らの経済効果があるかというのはなかなかわかりにくいですけれども、長期的に見れば、これは国にとって大変重要なことであり、世界にとって貢献することである。 そういった意味で、同じように、第三期の二十五兆いただきましたものが、その価値というものは、長期的な視野に立っていただくならば、決して高いものではない。日本の将来にとって大きな投資であるというふうに評価していただけるものになることを信じております。
○松本(大)委員 ハイエンドコンピューティング環境も、日本の復権とともに、長い目で見た、長期的なスパンでの日本のソフトパワーを高めていく、その最高責任者としてぜひ強いリーダーシップを発揮していただくことを期待して、私の質問を終わります。
○遠藤委員長 末松義規君。
○末松委員 民主党の末松義規でございます。 きょうは、この法律案につきまして幾つかの質問をさせていただきます。 まず、研究交流促進法の改正でございますけれども、構造改革特区法、これによっていろいろな申請がなされた。そこで、研究交流というものを、もっと民間にも国の施設などを開放していこうという趣旨と聞いておりますけれども、一般の国民の皆さんにはなかなかイメージというものが、どういうものかわかりにくいんですけれども、例えば、神戸の先端医療産業特区というようなことをちょっと私も聞いているんですけれども、具体的にどういう成果が上がっているのか、まず、その具体例から国民の皆さんに指し示していただけませんか。
○清水政府参考人 御指摘の神戸市の先端医療産業特区について申し上げますと、当該特区では、神戸大学発ベンチャーである株式会社膠原病研究所が、神戸大学の施設を廉価に使用して、大学の研究成果をもとに膠原病の解明を行う、もう少し具体的に申し上げますと、疾病遺伝子のDNA上の変異を基盤にした遺伝子診断を行い、あわせて患者、その家族の医学的相談を行うような、ホームページを介する診断・コンサルタント事業、こういうふうなものを目的として、その研究をその場で使用して行った、こういうふうなことでございます。
○末松委員 そういうふうな例があるということですね。 構造改革特区法の第三十三条において、認定特区の一覧というのが示されたわけです。これは平成十五年の四月、それから八月、十一月、こういう認定の案件が出ているんですけれども、第一回認定の四月の認定では十八件ぐらい特区の認定が行われていて、第二回の認定で、八月ですけれども、六件、そして第三回の認定では一件しかないというような、こういった中で、国立大学も独立行政法人化されると国の機関ではなくなるわけですから、こういう特区の申請が減ってきた、そういう理由と同時に、対象ではなくなってくるんじゃないか。国の管理から離れていくと、実際に法整備をしてもその対象から離れていくんじゃないか、そういう疑問があるわけですけれども、それについて御説明いただけますか。
○清水政府参考人 まさに先生御指摘のように、この研究交流促進法及び特区の全国展開にあって、これが対象となる機関は国立の研究機関ということでございますので、平成十六年に国立大学が法人化されたことによりまして、国立大学はこの法律の対象外となった。しかし、各法人の長、大学の長が、例えば土地の廉価使用についても、長の裁量でどのように条件を定めることも可能となった、こういうことがございまして、そういう意味で、国立大学はこの法律に基づく廉価使用の実績からは除外されてきた、こういうことで、全体として対象機関数は現在二十機関。国立大学が全部抜けましたので、そういうことになっているわけでございます。
○末松委員 そうすると、あと残りの国立機関というのは、対象はまだどのくらいあるんですか。
○清水政府参考人 現在対象となっている機関は、二十機関ということでございます。
○末松委員 その二十機関についてこの法律が役立つという話と伺っておりますけれども、そうしたら、国、あるいは独立行政法人もみずからの大学の長の意思があるとはいえ、本当にそういったものが民間に有効に活用されているのか。活用すべきだという観点からこの法律ができたと思うんですけれども、それはどういうふうにチェックしていくんでしょうか、あるいはチェックできないんですか。指導は行われるんですか、行われないんでしょうか、独立行政法人に対しては。
○清水政府参考人 法人化されました大学において、例えば施設等の利用についてはすべて法人の長の裁量にゆだねられるということでございます。 従前、国立大学の場合は、例えば使用許可制度とか、そういう許可制を全体として統一的にとっていたわけでございますけれども、また、その特例として研究交流促進法と、その場合の料金のこと、全部法定されていましたのが、いわば弾力化したということになるわけでございます。 全体として、施設の利用につきましては、この特区の規定におきますような割合と恒常的な利用から、共同研究におけるような、あるいは共同研究の形態によってはいろんな利用の形態もございます。施設を使わない場合、使う場合、その時期についてもさまざまである。こういうふうな状況で、なかなか、全体としての状況を把握するのは、率直に言って、まだ難しい状況がございます。
○末松委員 文科省が、この法律の精神ということで、国の施設の民間利用、これを促進することがいいということでやっておられるんでしょうから。今の局長さんのお答えだと、いや、独立行政法人になったら、それはもう把握できませんね、こういう御答弁だろうと思うんですね。それは当然強制力はないでしょう。ないけれども、アンケート調査とか、そういったものを通じて全体の把握に努めるというぐらいのことは言わないといけないんじゃないですか。どうでしょう。
○小坂国務大臣 全く把握していないわけではなくて、例えば国立大学法人における創業支援施設ですね。国立大学法人が、企業、ベンチャーが創業するときに支援するという場合に役立つような施設、そういったものの利用は十七年度で三十六施設ある。そのうち、それらが活用されて、二百二十六の企業に利用されているという実績を把握しているというふうに聞いておりますし、聞いているというより、私も報告を受けております。 また、民間企業との研究件数におきましても、共同研究、受託研究、これを含めまして、十四年度の六千七百件から十六年度には約九千三百件と一・四倍にふえるなど、施設の民間利用については着実に増加しているというふうに理解をいたしております。 委員の御指摘もございますし、私どもとしても必要と思っておりますので、国立大学法人や独立行政法人における施設の民間利用の状況を含めて、多様に展開されつつある産学官の連携活動の全体把握というものに努めていきたい、こう思います。
○末松委員 よろしくお願いします。全体把握、本当に大事だと思っております。 次に、特定放射光施設、SPring8というんですか、これは私、まだ残念なことに見学をしたことなくて、今度見学したいと思っているんですけれども、これも、物すごく多額の費用でつくられた。また、年間に七、八十億ぐらい、施設としての運用費もかかっているということでございますけれども、こういった施設は、アメリカにAPSという施設があるし、ヨーロッパにはESRFという施設があるというふうに伺っております。 今、この施設においてもさまざまな民間利用がなされるということは、私はそれはすばらしいことだと思うし、これからもやるべきだと思うんですけれども、アメリカとかヨーロッパではこういった施設がどういうふうに使われて、何か独創的なアイデアとか、そういったものがあるのかないのか。こういったことはやはりどうしても関心の対象となって、調べることは有益だと思うんですけれども、こういった国にミッションを送ってしっかりと調べたことがございますか。
○河本副大臣 建設当時に欧米の今おっしゃった主要な放射光施設を比較しまして、そして整備を行ったというのが経緯でございます。運用開始後、二年ごとに一度、これらの機関と定期的にワークショップを開催して、それで運用状況の成果を把握しておるところであります。 SPring8の運営に関する国際評価委員会というのがありまして、産業利用を促進すべきとの指摘を受けて、トライアルユース制度というのを導入したところでございます。産業界の本格的な活用の前段階として、民間企業に試行的な利用を図るものであります。
○末松委員 そうすると、国際評価委員会というのができて、いろんな議論がなされていると今説明がございました。 実際に、日、米、ヨーロッパ、各国にある特定放射光施設ですか、その辺の民間利用の中で違いか何かありますか。そこの中の議論の中で、どういった違いが出てきているんでしょうか。あるいは、特色があるんですか、全くないんですか。
○清水政府参考人 基本的には、そう違いがあるわけではございません。ただ、先ほど副大臣から御答弁申し上げましたように、産業利用をさらに促進すべきでないかという御意見を国際評価委員会でいただき、私どもとしても、例えば先ほど申し上げましたようなお試しのシステムを導入するなどの改善を行ったということでございます。
○末松委員 これは日本の民間の企業が主体なんでしょうけれども、外国人の利用というのはどういうふうになっていますか。
○清水政府参考人 今お尋ねは、外国の機関の利用でございますね。外国の利用については、今ちょっと手元にあれでございますけれども……(末松委員「私、質問通告しましたよ」と呼ぶ)全体の六%であったかというふうに今承知しております。
○末松委員 こういったものが国内の六%。それはうろ覚えなのかどうか、私よくわかりませんけれども。国内の企業と大体条件的には一緒なんですか。その辺についてはいかがですか。
○清水政府参考人 失礼いたしました。利用状況で申し上げますと、海外の利用割合は、累積で四・三%でございます。 今、SPring8のビームラインのうち、共用ビームラインについては、平成九年十月の共用開始から十七年十二月までに七千百十二件の研究が実施されております。産業界の利用が七百三十件、一〇・三%のほか、基礎研究を中心にした大学が四千五百五十五件、六四・〇%、独立行政法人等の公的研究機関が千五百十九件、二一・四%というところで、産学官の比率はおおむね一対六対二、こんなふうな構成になっております。
○末松委員 いや、聞いたのは、外国人の利用についても国内の関係者とほとんど公平な取り扱いになっているんですか、あるいは外国人だからといって何か特別な負荷を負わされているんですか。そこはどうですか。
○清水政府参考人 この共用に当たっては、基本的には広く海外の研究者にも開放するという考え方でございまして、そういう意味で、特に研究者として提案があったものについては、その課題と計画の内容によって審査、選定が行われて、課題が行われる。
○末松委員 では、不平等じゃないということを今確認しました。そうしたら、日本の税金を使ってこれらの施設をつくっているわけですけれども、成果については、海外企業というのは、日本国内に成果を公表しろとか、こういったことについては何か義務づけがされているのでしょうか。
○清水政府参考人 SPring8を利用した研究はかなり幅広い分野で、例えば現在二千四百十九人、これは十七年十一月まででございますけれども、論文が発表されております。例えば「ネイチャー」とか「サイエンス」の著名な科学誌には四十二件が掲載されるなど、そういう意味で、世界的に高く評価される成果が数多く出ているという状況でございます。基本的に、SPring8における成果につきましては、その成果について、すべて、その都度成果を公表するというふうなことに我が国でしております。
○末松委員 特に、次世代スパコンの話なんかも共通するんでしょうけれども、民間の方が、ちょっと使いにくいよねと言うような、敷居が高いというような苦情等もあるのかないのか。そこのところは詳しくは知らないんですけれども、そういったアンケートを行ったり、少しでも民間の方が使いやすくできるような、そういうふうな対応はしておられますか。
○河本副大臣 特段、敷居が高いということはないと思っております。 それで、今先生が御指摘された、十六年度に産業界を含めたSPring8の全ユーザーに対してアンケート調査を行いまして、その結果、実験の内容や解析支援等のサービスに対するニーズが高い等の意見をいただいたところでありまして、これはSPring8の利用経験が乏しい者、企業にとって数々の支援が必要であるというふうに思っております。 さらに、十七年度にも、産業利用に対するビームタイムの一定の利用枠を設けて、あらゆる相談に応じるコーディネーターや研究を支援する研究技術員の増員を図ることなどをしました。
○末松委員 その努力は継続されているということなんですね。 あと、特定先端大型研究施設の利用者の選定とか支援の業務は、何をして、だれがやるのか。これについては、登録委員会ですか、何か登録機関があって、そこで全部把握をして、選定基準とかやって、実際に選定するというんでしょうけれども、これはどういう機関なんですか。 私がちょっと懸念するのは、要は、それがまた役所の天下りとかというふうな形になっていくのは決して望ましくないと思うんですけれども、そこは大丈夫なんですね。
○清水政府参考人 登録機関につきましては、基本的な登録の基準を満たす機関を登録していただくという考え方をとっております。 この登録機関については、基本的に、既存のさまざまな法人、会社等から登録機関としての登録がなされるということを期待しております。私どもとしては、そのことについて文科省から、これでお願いするというようなことがあるとは考えておりません。
○末松委員 ということは、今、文科省の方は、OBなんか行っていないということですか。
○清水政府参考人 SPring8に関連します高輝度光科学研究センター、JASRIでございますけれども、四人の常勤役員のうち一名が文部科学省の出身者でございます。 ただ、これは放射線安全委の経験がある者でございまして、当該者の有する政策や放射線安全などに関する知識経験がその法人の事務事業の運営に有益であるということで判断された結果であろうというふうに思っております。
○末松委員 ちょっと、仕組みで私自身もよくわからないんですけれども、解析とか、いろいろな研究分野、多岐にわたっていてよくわからない。専門家は、一分野の専門家であっても、多分野にわたる専門家というのはおられないわけですから、その登録機関で、こっちのがいいよ、いやこっちはだめだと、プライオリティーをつけるというのは、その都度、何か専門家の会合で、アドホックにつくって、あるいは常設があるのか知りませんけれども、そこで選定されるということになるんですか。
○清水政府参考人 利用者の選定に当たっては、この法律上に、外部の専門学識経験者から成る選定の委員会を設けるべきこととされております。 現在SPring8に置かれているSPring8に関する高輝度光科学研究センターの研究選定委員会は、七つの分野において、それぞれ専門家を擁しながら、研究課題を、広く、今後どのような光科学のために使えるかということも含めて、選定審査を公正に行っていただいているものと思っております。
○末松委員 ちょっと時間がもう残り少なくなってきましたので。 私、この前も文科委員会で、国費留学生の件、これをしつこく今やっているわけでございますけれども、それについて進捗状況をお尋ねしたいと思います。 この前の委員会で、在外公館が有している国費留学生等の名簿を本省が把握していないという話がありました。その名簿の数、そして調査の状況、これについて外務省から御報告いただきたいと思います。
○岡田政府参考人 前回の委員の御指摘を踏まえ、国際機関代表部などを除く全在外公館で調査を実施しました。これまでに百七十六の公館から回答がありまして、ほぼ全体出そろっておりますが、それによると、世界五十三カ国、九十七の帰国留学生会が名簿を作成しておりまして、そこに掲載されている帰国留学生の数は、国費、私費留学生の双方を含めまして、合計で二万五千八百七十三人に上ります。 ただし、この前も申し上げましたけれども、帰国留学生会は現地における知日派とか親日派のグループという性格でございまして、場合によっては名簿中に国費、私費の区別を設けていないものがございますので、正確な国費留学生は何人というのは、そこの名簿からだけでは必ずしも正確な数は出ないのでございますが、とりあえず、その中で国費留学生と明記されているものを数えたところ、七千三百七十九人に上ります。また、これは帰国留学生会の名簿でございますけれども、その帰国留学生会が存在しない国、それから、あっても、それとはまた別個に在外公館が自分で調べた名簿を持っているところもございまして、そういうところで、全部合わせて百三の在外公館で独自のリストを持っています。それと帰国留学生会の名簿をあわせて勘案してみますと、在外公館で把握している帰国留学生の総数が三万八千二百二十人、そのうち国費留学生は二万八百十二人というのが現在のまでの数字でございます。
○末松委員 調査をありがとうございます。 国費留学生を含めて、三万八千人おられるということで、希望的観測ですけれども、これが親日派、知日派という中で、日本において本当に大使館等がアプローチをしていけば、これは私たちの選挙区でいうと、よくA名簿とかいうんですけれども、非常にいい名簿になるんだろうと思います。そういったことから、外交においてもそれを本当に活用していただきたいというのが次の段階になるわけですけれども。 その前に、外務省の方からもちょっと話があったんですけれども、国費留学生がいつ帰国したのか、これは外務省にどうも行っていないらしい。そうすると、大使館でもフォローのしようがない。これをきちんとフォローできる仕組みというのは文科省の方でも考えるべきだと思いますけれども、文科省の方、御答弁いただきたいと思います。
○石川政府参考人 帰国時の情報についてのお尋ねでございます。 ただいま先生からお話ございましたように、国費留学生が帰国する際の情報を把握するということは大変大切だというふうに私どもも考えております。私どもの方の状況を申し上げますと、個々の留学生が帰国するに当たりましては、国費留学生の場合でございますけれども、それぞれの留学生に航空券が支給をされているところでございまして、その際に、留学生の協力を得まして、帰国後の連絡先ですとか、あるいは進路等の情報を収集するというようなことは大いに可能だと考えておりまして、文部科学省といたしましても、できるだけこういった情報を集めまして外務省の方に提供することによりまして、名簿の作成ですとか、あるいはその後の有効活用等に協力をしてまいりたい、このように考えております。
○末松委員 これは外務省でも、リユニオンというか、同窓会みたいな形でいろいろと、何回かに分かれてやっておられるという話も聞くんですけれども、資金的な手当てというのはどうなんでしょう。最近、財務省の方から何かそういった手当が削られたとかいううわさも聞いているんですけれども、そこはどのような予算的な状況にあるんでしょうか。外務省、お願いします。
○岡田政府参考人 前回もちょっとお答えしたと思いますが、現在のところ、帰国留学生のフォローアップの経費としましては、我々は全体として五千三百万円の予算を計上しております。 内訳の中で、一つは、在外公館におけるまさに帰国留学生会の懇親会の実施などを通じて帰国留学生会の組織化を促進すること、それから、彼らの帰国発表会というんですか、そういうものとか、あるいは彼らの中のニュースレターなどの作成のための支援、こういうことで一千四百万。それから、帰国留学生と日本との間のきずなを強化して、各国から帰国留学生会の間のネットワーク形成を促進するということの観点から、特に東南アジアを中心として、諸国の帰国留学生を我が国に再度招聘する、これは元留学者の集いと言っていますが、その集いの実施に要する経費として三千九百万と、この五千三百万が計上されております。
○末松委員 これはややミクロの話になりますけれども、大使館等において、これは何のためにやるんだと。日本の友達あるいは友好者をふやすということだし、理解者をふやすということがメーンなんですけれども、もう少し外交戦略的に考えると、さまざまな情報をいただきながら、そして現地の仕組み、あるいは幹部の方々が日本ともっと友好関係を促進する。 そういったことと同時に、また、情報の交換も本当に頻繁に行われる中で、いい関係、しかも日本にとっても納税者の皆さん方にしっかりと説明できるような効果がなきゃいけないと思うんですね。 そういった中で、私の大使館勤めの経験からすると、国費留学生とか現地の滞在関係者との接触は、文化担当官とか、単にイベントをやるだけになってしまって、イベントをやったら、ああ疲れたねという話で、ここがどうも何かうまくいかなかったケースも多い、私自身の体験でいっても、そういうことはあるんですけれども。例えば、政務関係とか経済関係とかそういったセクションの人と、文化のセクションの人、そういったときに、政務も経済も、あるいはほかのところも、いろいろな方々がそういったコネクションをしっかりと保ち、それが受け継がれていけるような大使館の仕組みも必要だと思うんですね。 それについて、単にリユニオンで、同窓会を開いて、ああ、終わったら終わりという話ではなくて、まさしくそこを、しっかりと情報網を張っていく、これが日本外交の情報力になると思うんですけれども、そこの改善策、あるいはそういった仕組みについての考え方を言ってください。
○岡田政府参考人 なかなか難しい御質問でございますけれども、確かに、委員御指摘のとおり、文化活動、その他懇談会、そういう人たちとの一般的な意味での友好関係の増進という意味では、さまざまな、平場で言えるような活動を当然しております。 そのほかに、今委員御指摘のとおり、政務関係あるいは情報関係、それから経済関係、ビジネス関係それぞれにいろいろな重要な方がその中におりますので、当然のことながら、在外公館としてはそういうことにも、元留学生の方々とのコンタクトを大切にしながら、大いに使っているというのか、そういうことはやっております。 ただ、なかなか、個別の話についてはこういうところでは申し上げづらいのでございますけれども、ちゃんとしっかりやっているということを申し上げたいと思います。
○末松委員 こちらにおられる文科委員の先生方も、国会議員、在外に行けば親日家とか知日家の方々とお会いできるような、そういった機会をふやしていくとか、そういった中にさまざまな国内情報も含まれていますから、また対外的に発信したい情報もありますから、そういったところをぜひ有効的に活用していただいて、そして、この問題については、また外務委員会でも聞くということをここで申し上げさせていただいて、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○遠藤委員長 石井郁子さん。
○石井(郁)委員 日本共産党の石井郁子でございます。 法案の試験研究機関の廉価使用条件の緩和措置自体は重要な問題を抱えていますけれども、本日は日本の科学技術、とりわけ宇宙開発のあり方をめぐって、今重大な問題を感じておりますので、質問をしたいと思います。 まず最初に指摘をさせていただきますけれども、これまで我が国が非軍事目的に限定してきた宇宙開発を軍事目的にも利用できるようにするための法案を準備しているということが、先日、新聞、テレビで大きく報道されました。私も大変驚いたんですが、我が国が、宇宙開発の基本として、宇宙の平和利用の原則ということを三十七年前にこれは全会一致で国会決議をしたところでございます。 現在、地球の周りを回っている二基の日本の情報収集衛星というのがある。これは軍事偵察衛星でもあるわけですね。我が党は、こういう情報収集衛星の運用が決まったときに、国会決議に反するものだ、軍事利用に踏み出したならば歯どめなしに拡大する危険があるということで態度を表明したところですけれども、実際に、今年度、二基の情報収集衛星を内閣官房が打ち上げる予定でいる。だから、事態は警告したとおりに進んでおりまして、新年度予算を含めれば約五千億円という途方もない国費の支出になるわけですね。 情報収集衛星の問題というのは、これはこれとして改めて議論しなきゃいけないということなんですが、きょうのところは、こういう情報収集衛星の強引な導入で、宇宙の平和利用の原則にこれは何かずれがあるんだということで、法整備をという提起があるようですけれども、こういうずれをつくってきたのが政府自身だということを申し上げまして、平和憲法のもとで宇宙の軍事利用は絶対に許されないということを申し上げて、質問に入りたいと思います。 それで、きょうここに新聞の、こういう広告を持ってまいりました。これは三月二十三日の朝日新聞のこういう一面なんですよ。H2Aロケットの広告ですね。それで、これで見ると、「Heart of Japan」というふうに書いてありますし、「宇宙への夢を力強く支える「心の柱」。」だというような、こういうコピーもございます。 それで、私、この写真を見て、真ん中のブースターのところに「RSC」とあるんですよ。これはロケットシステムカンパニーという、ロケットシステム社のことかと思うんですね、RSCとありますから。全体は三菱重工の宣伝です。 それで質問なんですけれども、一体ここで言うロケットシステム社というのは、この写真というのは、先日ひまわり七号の打ち上げに成功したH2Aロケット九号機だと思うんですけれども、このロケットというのはロケットシステム社がつくったものなのか、それとも、三菱重工がつくったものではないのかという点でございます。いかがですか。
○森口政府参考人 お答え申し上げます。 ロケットシステム株式会社は、人工衛星打ち上げ用ロケット等による打ち上げサービスの提供と、それから人工衛星打ち上げ用ロケット等の製造、これを行う民間企業といたしまして、日本の宇宙関連企業等の出資により設立されたものでございます。 それで、お尋ねのMTSATの件かと思いますけれども、これにつきましては、株式会社ロケットシステムが打ち上げ等について受注をいたしまして打ち上げたものというふうに承知してございます。
○石井(郁)委員 ロケットシステム社というのは、ロケットの製造などにはどういうかかわりを持っている、どういう会社なんですか。これは打ち上げサービスを行う、商業用につくられたというふうに聞いているんですが、打ち上げサービスの実績というのはどんなものですか。
○森口政府参考人 ロケットシステムにつきましては、一つは、先ほど申し上げましたように、打ち上げサービス、特に商業用ロケットが中心でございますが、それの打ち上げサービスの提供、それからロケット等の製造、品質管理、マネジメントを含む、そういう形でございまして、具体的に、特にロケットの製造につきましては、製造企業各社、これは関係する企業がございますが、そこに製造を発注し、そして、各企業における製造工程の監督、あるいは品質保証活動等を行う、あるいは製品の最終的な受け入れ検査、こういうことを行いまして、ロケット全体としての健全性が確保されているかを責任を持って確認する、そういう会社でございます。
○石井(郁)委員 ちょっと、具体的にどうだというんですか。打ち上げサービスの実績というのは、私の聞いているところで、ひまわり六号とひまわり七号の二件だけだと聞いているんですが、それはよろしいですか。
○森口政府参考人 失礼いたしました。 ここで言います打ち上げサービスの提供、こういった意味では、今、先生がおっしゃったとおり、MTSATの関連の二基の衛星を打ち上げてございます。 それと製造と二つございましたが、ロケット等の製造という意味におきましては、これは宇宙開発事業団、あるいは、その後の、独法になりましたJAXAのロケット機体の製造ということについても受注をしているところでございます。
○石井(郁)委員 それと、もう一点重大な点は、三月三十一日にこれは解散したそうですよね。そのことを触れましたか。なぜ解散したんですか。
○森口政府参考人 ロケットシステム株式会社につきましては、本年三月末をもって解散してございます。これにつきましては、H2Aロケットの打ち上げにつきましては、株式会社三菱重工業が、これがプライム会社ということで実施することになりました。そういうことから、この株式会社ロケットシステムについては、本年三月末をもって解散したということでございます。
○石井(郁)委員 私は、少しこのRSCという会社の果たした役割、あるいはここに潜む問題点をちょっと指摘したいと思うんです。 これは二〇〇三年の十一月に、これも情報収集衛星を搭載したH2Aロケット六号機の打ち上げ失敗でした。宇宙開発委員会が特別会合を設置して、その報告書の中では次のような記述があるんですね。H2Aロケットの場合、宇宙関連企業の共同出資により設立された株式会社ロケットシステムが製造取りまとめを行っている。それは今お話しのとおりだったかと思うんですが、しかしながら、ロケットシステムは出資会社からの出向者が多く、また、みずから製造現場を持っておらない、技術力、人材、経験において能力に限界がある。JAXA、宇宙航空研究開発機構がふぐあい処理や審査などに関与していると。結局、JAXAが関与しているわけですよね、いろいろ審査等々については、という報告書でございます。 だから、人材も技術もないところがロケット製造から打ち上げまでを行う会社をつくる、そして、実際の製造は出資会社が自分の工場で行う、打ち上げ作業はJAXAが行う。いつも何かJAXAがやっていますよね、行う。だから、これはもうペーパーカンパニーのようなことになっていたんじゃないのかという問題です。 その点は、出資会社というのは、大きいところでは、今お話しのあったように、三菱重工、石川島播磨重工等々あるんですが、あとの残りも、ロケットの製造を担っていた会社、打ち上げに関連する保険会社なんですね。 それから、もう一点重大な問題は、今の社長、これはもう解散になったから前の社長となりますけれども、三菱重工の重役だった人でございます。だから、最大株主は三菱重工です。ロケットシステム名古屋分室というのは三菱重工の飛島工場の中にあった、私どもも行ってまいりましたけれども。ということで、実態は三菱重工の分身でございます。少し前まで、この社長、会長は科技庁事務次官が天下っていた。まさにこれは天下り先でもあったわけですよ。 だから、こういう製造能力もない、責任能力もない、まさにペーパーカンパニーみたいなところをくぐっていた、宇宙開発の国費の投入がこういうところをくぐっていたということは一体どう見たらいいのかという、ちょっと問題ではないのかということでございますが、いかがでございますか。
○森口政府参考人 冒頭にロケットシステム株式会社の業務について御説明申し上げましたように、このロケットシステムは、特に商業衛星の打ち上げを受注する、そういうことを中心に、目的といたしまして、日本の宇宙関連企業が出資をしてできた会社でございます。 それとあわせて、その製造、特にここで製造と先ほど申し上げましたのは品質管理とかマネジメントということで、宇宙開発というのは、特にロケットにつきましては、関連する企業が非常に多うございます。そういう中で、それぞれが独立してばらばらにやっていたのではロケットの成功もおぼつきませんので、これを全体を取りまとめ、品質管理をやる、マネジメントをやる、そういう機能が必要でございます。 これは宇宙開発の初期においては、当時の宇宙開発事業団自身がそういうこともやっておったわけでございますけれども、商業衛星に向けてこういう民間の企業ができまして、そういうマネジメントをやるということになりましたので、そういうことによって、民間において非常に効率的なものができたということで、実際に製造は各企業がもちろんやるわけですけれども、担当する企業がやるわけですが、それを全体を上から見て品質管理をしたりマネジメントする、そういう趣旨の会社ということでございまして、ロケットシステムについては一定の機能を果たしたのではないかなというふうに思っております。
○石井(郁)委員 少し具体的に入りたいんですが、このH2Aロケットの製造契約が、ロケットシステムが設立されてからどのようになっているかということで少し調べたんですけれども、打ち上げる衛星の所有者はNASDAです。あるいはJAXA、あるいは国土交通省であっても、主契約者はロケットシステムなんですよ。つまり、全部、国からまずロケットシステムを通すということになっているでしょう。 今、マネジメント、品質管理に役割を果たしたとおっしゃいましたけれども、実態は、技術力もない。ここは実際五十人ほどの小さい会社ですから、何もそういう技術力とかそういうものを持っていないんですよ。だから、ペーパーカンパニーのような存在が、宇宙開発予算の執行の上で大きな無駄をつくってきたんじゃないのか。 それで伺いますけれども、NASDA、JAXAあるいは国土交通省が発注して、H2Aロケットの一号機から最近打ち上げた九号機まで、そして、打ち上げ予定の十一号機まであるわけですが、このいただいた資料では、ロケットシステムへの発注額の合計というのは税抜きで約八百八十九億三千万円になるんです。国はロケットシステムにそういう発注をしているんですけれども、そのロケットシステムは、今度は製造元に発注するわけでしょう、再発注するんですよ。そうですね。 では、実際にロケットを製造するメーカーに再発注した合計額というのは幾らになりますか。
○森口政府参考人 今先生から数字がお示しになられましたが、若干事前に我々の方から提出させていただいている数字とちょっと違っておりますので、念のため申し上げますと、宇宙航空研究開発機構から受注したサービスの金額につきましてですが、平成九年度から十七年度、総額で約七百七億円でございます。それが、それぞれの企業に再発注した総額、これは六百五十八億円でございます。ということで、差額の総額は七十九億円、そういう数字と承知しております。
○石井(郁)委員 最初の数字は少し違うという話ですけれども、差額というか、受注して再発注した、これは今おっしゃったように七十一億円……(森口政府参考人「四十九億円」と呼ぶ)四十九億円とおっしゃった、四十九億円ですか、最初にいただいた資料からどんどん下がっていくものですから、随分、ちょっと、どういう計算をしているのかなと思うんですが、もう一度そこら辺は私も精査をしたいと思うんですけれども。 重大な問題は、やはり「ひまわり」六号、七号を打ち上げたロケット、こういう点もあるんですけれども、一号機から九号機までずっと開発で、国のロケットシステムへの発注総額というのは、今のお話で七百七億円。私ども、きのういただいたんですよ、これは八百八十九億円というのは。その前はもっと違った数字でもあるんですけれども。少し厳密に計算しないといけないと思うんですが。いずれにしても、七百億円以上の発注額だと。しかし、それが再発注する場合には、違った値段になっている。だから、その間に、今まあ四十九億円というけれども、莫大な金額ですよ、これは。ロケット一機分に相当することだってあるわけですから。そういう金額が、この、技術力も製造能力もない、人的能力もない会社が中に介在して、そこに使われているという問題ですよね。これを一体どう見たらいいのか。こういう予算の使い方を宇宙開発に関連して行ってきたということについては、どのような御認識ですか。
○森口政府参考人 数字が食い違っていた点についてはおわび申し上げます。我が方で精査いたしまして、けさ最新の数字をお示ししましたので、その点おわび申し上げます。今私が申し上げた数字が最新の数字でございます。 今先生から御指摘の点でございますけれども、いわゆるロケットシステムは、先ほど来申し上げておりますように、特に製造におきましては、品質管理でございますとかマネジメント、そういうものを一括してやるものでございます。 これにつきましては、これも先ほど申し上げましたように、H2の時代、要するに開発の当初段階では宇宙開発事業団、当時ですね、がそういうマネジメントも含めてすべてやっておったわけでございますけれども、民間にそういうことを管理する株式会社ができたということになりますと、御承知のとおり、宇宙開発事業団、当時の事業団の予算あるいは人員についてもそれなりに制約がございますので、そういったマネジメントとか管理、こういったものはむしろアウトソーシングで外に外注していった方がより効率的で、本来やるべき研究開発業務に重点が置ける、そういう趣旨もあって、このロケットシステムに当時の事業団が委託をし、その部分についてはやっておったということで、これは、考え方としては、我々としては適正な考え方であったかなというふうに思っております。
○石井(郁)委員 発注額と再発注額を私もこういう表にしてみました。それはあなた方からいただいた資料で、大体そうだろうということで、このようにつくっているものなんですよ。それが、きのうも大分御苦労されたようですけれども。また数字が違ってきているということなんですが、もう少し丁寧にしたいと思います。 今のお話を伺って、民間に移管するところができたから解散したというようなお話に聞こえるんですけれども、違うんじゃないか。いろいろな問題があったので、解散という事態になったんじゃないかというふうに思うんです。 何度も申しますけれども、責任能力もないところに、国が、JAXAが、ずっとロケット開発を発注してきた。そして、さらにそれを再発注してきたというようなことで、本当にこれは国民から見たら予算の無駄遣いですよ。無駄遣いをしてきたということについては、私は、やはり厳しい責任を問いたいというふうに思います。 今お話の次の問題は、今度はこのロケットの製造が三菱重工に全面的に移管される。一体これはどうなのかという問題になるわけですね。これも文科省の方から説明を聞きますと、H2Aロケットの製造技術を含めて、国、JAXAが行っていた業務を民間企業である三菱重工に移管する、これが官から民へだと、民間にできることは民間にだということなんだと。私は、宇宙開発にもこういうことをすいすいとやっていいのかということで、本当に驚くわけですね。 つまり、これからは国とJAXAが三菱重工から仕事をもらう形になる、国が下請になるということではないのか。H2Aロケット開発というのは、宇宙開発事業団ができて以来、ずっと国の事業で進めてきた、その膨大な国費を投じてロケットの技術開発等々を進めてきたわけでしょう。 これはもう時間がないのであれですけれども。今までの打ち上げで、開発費だけでも七千八百億円ぐらいじゃないですか、かけてきたわけでしょう。いろいろ打ち上げ失敗等々もあるけれども、一定の役割も果たしてきたというふうに思いますが。そういう技術が、今度、幾らロケット製造では中心の三菱重工だといっても、民間企業の三菱重工にいわば譲り渡すということはどういうことになるんだ、私は到底理解できないわけですね。 つまり、莫大な国費を使ってつくってきたロケット技術、今度はもう商業ベースの打ち上げもそこが行うということになるわけですね。しかし、種子島の射場だとか、そういうのは国がやりますということにもなって、お金のかかる打ち上げは国でやるけれども、そういう技術、製造、開発費、全部一民間企業が譲り受けるということになると、私は、情報もまさにブラックボックスになるんじゃないのかというふうに思うわけですが、この点ではどういう御見解ですか。
○森口政府参考人 今先生おっしゃいましたように、ロケットシステムが解散し、そしてその後、三菱重工がプライムとして機能していく、そういうことになったわけでございますが、これは、先ほど来申し上げておりますように、宇宙開発、特にロケットについては、まだ非常に多くの企業が参加をしております。そういう中で、当初はそれを全体を束ねる、オーバーオールにマネジメント、品質管理をするという意味でロケットシステムができたわけでございますが、その後、ロケットについて民間でもかなり経験を積みまして、そういう中でやはり三菱重工が今までももちろんその中で中心ではあったわけですけれども、かなりプライムとして三菱重工が責任を持って全体を見れる状況に達したと、そういう判断もありまして、この三菱重工をプライムとするということで、その他の企業はその三菱重工のもとで、これまでのロケットシステムが果たしてきた役割を三菱重工が全体のマネジメントあるいはその品質管理、そういったことをやっていく、そういう趣旨でできたものでございます。それが一点でございます。 それからあと、NASDAの後のJAXAでございますけれども、JAXAについては、これは、先ほど申しましたように、研究開発ですね、これをかなり重点にやっていくということで、ロケットにつきましても、研究開発、特にそのH2Aの後継でありますH2Bその他、あるいは基本にかかわる部分の開発については当然JAXAが引き続きやるわけでございますが、実際の打ち上げのためのロケットの製造、そういったものについては、開発要素というよりは、むしろしっかりと物をつくって、しっかり品質管理をしてマネジメントしていく、そういうことが重要ですから、そういうものについては三菱重工がやっていく、そういう判断でといいますか、そういうことでこういうふうになったものだというふうに承知してございます。
○石井(郁)委員 大臣に御答弁をいただきたかったわけでございますけれども、時間になりましたので、きょうはこれで終わりたいと思いますけれども、マネジメント、マネジメントというのに、何かペーパーカンパニーを利用してきたという点では、いかがかというふうに言わざるを得ません。 宇宙開発委員会特別会合の報告書でも、宇宙開発について国民に説明すべき重要事項がある、宇宙開発の意義、なぜ国費を投じて宇宙開発を進めるのか、現状、何が達成されているのか、何が課題なのか、こういう点は本当に明らかにすべきだと思います。 それで、私は、国の政策としてH2Aロケットを日本の基幹ロケットとして位置づけてきたわけでございますから、そういう技術を民間に丸投げするというのじゃなくて、本来、国の責任として、やはりJAXAがきちんと責任を負うべきだということを申し上げまして、質問を終わります。 どうもありがとうございました。
○遠藤委員長 保坂展人君。
○保坂(展)委員 社民党の保坂展人です。 法案に先立ちまして二点ほど取り上げたいと思います。 一つは、日本スケート連盟の問題について、先般、いろいろお聞きをしてきましたけれども、目下調査中の国際事業委員会の経理問題というのがあるわけですが、これとはまた別に、きのうきょうと、連盟の理事の方が経営する野辺山のリンクをめぐって報道がございました。 とりわけこのリンクにショートトラックの合宿が集中していたという問題にあわせて、一億円という金額で連盟がこのリンクを購入しようではないか、こういう話があったと。経営をなさっている理事の方が連盟に購入のお願いをし、また連盟として購入のシミュレーション、こういったものを作成されていた。九千九百万円で子会社をつくって出資していこう、一億円になると国税の所轄になってしまうからということだったようで、さらに三千万円を貸し付けて運営をしようと。これは、理事会を通って、検討をするという委員会ができたようですけれども、さきに取り上げてきた一億五千万円の国際事業委員会の赤字の方があって、とても購入できる状況じゃないということで購入自体はされなかったということです。 こういった問題をどういうふうにごらんになっているか。かなり問題ではないかと思うんですが、馳副大臣にお願いします。
○馳副大臣 きのう小坂大臣も、まず事実関係を聞いてそれを把握した上で対応すべきという指示がありますので、できれば今月中にでもスケート連盟の理事を副大臣室に呼んで事実関係をしっかりと把握したいと思います。 この野辺山のスケートリンクに関しては、JOCの認定のトレーニング強化拠点施設となっておって、正直、我々としては随分感謝しているところもあるんですよ。ここで、十四、五年前からフィギュアスケートなどの人材発掘、また重点的な強化トレーニングもしていただいておりますし、極めて、強化という面に関していえば、高地トレーニング、それからトレーニング施設もある、宿泊所もある、こういったことで非常に有効な場所であるという認識は持っておりますし、それに、施設を拠点として指定するに当たって、当然、理事会、評議委員会の理解も得ている事案であります。 しかしながら、御指摘の報道等のこともありますし、また保坂先生からこういう御指摘もありますので、事実関係をしっかり把握して、その上での指導をすべきと考えております。
○保坂(展)委員 小坂大臣に、先日来、ただ連盟の中の調査を待つだけではなくて、その都度、文科省としても実態把握に努めていきたいという答弁をいただいていますけれども、国際事業委員会の中の問題で連盟は調査しているわけですが、今の問題はその外側の問題ですし、またエアチケット、無料航空券が一千万円程度提供されて、これは監事、役員の方だけが使うというようなことも伝わってきていますので、連盟の中の調査だけではなくて、文部科学省としてこういうところについてどうなんだというふうにしっかり事情を聞くようなことも含めてやっていただければと思うんですが、いかがでしょうか。
○小坂国務大臣 まず、連盟の方で調査をしていただく、その報告をしっかり聞かせていただいて、その中に疑問点があれば私どもとしてそれをただすことをしていきたい、このように思っております。
○保坂(展)委員 では、次のテーマに移ります。 公取の方で、教科書の特殊指定の廃止ということが取りざたされておりまして、新聞の問題もさることながら、教科書というのはやはり教育の現場で基幹になるツールですので、簡単に教科書の特殊指定の廃止ということが行われて、現状でも教科書は非常に価格がぎりぎりでやられている、ノートより安い教科書もあるんだということも聞いておるわけですけれども。 特殊指定の廃止ということが行われることで、非常に過当競争が激化したり、あるいは教科書会社が激減して、結果として教科書の質の低下というようなことが起きてくるんじゃないかと非常に心配なわけですが、これは大臣に御見解を伺いたいと思います。
○小坂国務大臣 教科書の特殊指定は、昭和三十一年に告示されて以来、これまで長年にわたって運用されてまいりましたけれども、教科書採択の公正確保を図るための重要な役割を果たしてきたと認識をいたしております。このような規制があるために公正な競争ができているわけでございまして、急に廃止されるということになりますと、採択の関係者を初めとする教科書の関係者の間に混乱を招くのではないかということを懸念するところでございます。 この特殊指定の廃止につきましては、現在、公正取引委員会において意見募集を行っている、このように承知をいたしておりますが、関係者においてもさまざまな御意見があるようでありまして、文部科学省としては、公正取引委員会における手続を注目しながら、引き続き教科書採択の公正確保が図られるように十分に検討してまいりたいと考えております。 この特殊指定を外すことによってどのような影響が出てくるかということになりますと、廃止された場合、全業種にわたって適用されております一般指定ということになるわけでございまして、この内容は特殊指定より抽象的であることから、例えば、教科書発行者による金銭や物品の提供などの利益供与といった過当な宣伝行為が行われるおそれがあるのではないかということも懸念されますし、また、例えば、教科書見本の送付については、これまで教科書採択が教科書発行者の営業力によって左右されることを防ぐために制限しているわけでありますが、特殊指定が廃止される場合、これまでと同様に制限を行うことができるのかどうか、この辺にも懸念があるわけでございます。 さらに申し上げるならば、教科書発行者が自社の教科書と他社の教科書を比較対照するようなことについても、これまでは特殊指定という形の中で規制をされているわけでございますが、比較対照が自由に行われることになりますと、今度は中傷誹謗につながりかねず、採択の公正確保が損なわれるおそれがある、こういったことも懸念をするところでございます。 そういう意味で、公正取引委員会における意見募集の結果等を注目しながら、引き続き採択の公正確保が図られるように、よく公正取引委員会とも協議をしながら、検討をしていく必要がある、このように考えているところでございます。
○保坂(展)委員 大変丁寧な答弁をありがとうございました。その懸念はほぼ私も同じなので、特に教科書をつくっておられる出版社や執筆者あるいは教育現場の声をしっかり聞いて公取とも調整をしていただきたいというふうに思います。 本案に入りますけれども、最初に、研究交流促進法関係、十三条を設けて、研究開発機関の情報提供システムをつくろうということで、どういう効果があらわれてくるのかということについて伺います。
○清水政府参考人 今回の情報提供の責務規定に関する趣旨は、一つは、研究開発活動の高度化という中で、研究施設設備の果たす役割が大きいこと、そして研究開発の効率的な推進、あるいは国費の有効活用という観点からも非常に共用が重要となっている認識があるわけでございます。この情報等の提供のシステムをつくることによりまして、直接的には施設等を保有する機関が共用の重要性を認識し共用を積極的に進めるということになることを期待しております。裏を返して申し上げれば、その設備については、それぞれの研究者あるいは属する組織によって、全体としての有効的な活用という意識にややもすれば乏しいという嫌いがなかったかということも勘案いたしまして、まさにそれぞれの大学、研究機関の研究戦略の中で、今後の研究基盤としての施設設備の整備はどうあったらいいかということを考える中で、いわゆるいろいろな分野も含めた共用をできるだけ進めるという方向へ持っていきたいというのが一点でございます。 もう一点は、利用者サイドからいえば、まさに共用という仕組みをいわば発信することによって、積極的にこれを利用することになることを直接的には期待するわけでございますけれども、例えば、私どもが調査をいたしましたところでいえば、産業界を含めたユーザー側でいえば、利用できる施設設備の情報、所在情報、あるいは利用条件、性能等がよくわからないという声が、あのアンケート調査として、いわば利用を阻害する要件として一番多うございました。 こういう観点も含めまして、一つは、保有する機関の積極的な共用の推進、利用者の側の積極的な利用、その両面を効果として期待いたしまして、できるだけこの共用の促進のために、大きな意義をもたらし得るように努めていきたいと考えております。
○保坂(展)委員 ちょっとこれは予告をしていないんですが、今回、先端大型研究施設ということで二カ所、SPring8とスパコンが決まったわけですね。先端的な科学技術分野の比類なき施設であり、例えば、広範な分野でその活用、研究が行われるとか、国の機関や独立行政法人で購入するとなると多額の費用を要するものでこれは適切でないということが要件になっているようですが、今二つですけれども、今後、この概念に当てはまってくるようなことを何か考えておられるんでしょうか。
○清水政府参考人 まさに今先生から御指摘いただきました要件に照らして、今後検討していくことになるわけでございますけれども、例えば、私どもとして念頭に置いておりますのは、来年度から理化学研究所が本体施設の建設を開始する、放射光とレーザーの性質をあわせ持つエックス線自由電子レーザーといったようなものを、共用部分というものが対象となり得るのではないか、このように考えておるところでございます。
○保坂(展)委員 このSPring8自体の利用状況、希望する方の約七割というふうに聞いているんですけれども、この利用状況が今どのようになっているのかということについてお答えいただけますでしょうか。
○河本副大臣 共用開始から八年が経過をしまして、この間、約七千件の研究、実験が行われました。その内訳は、産業界が約七百件、大学が四千五百件、それから公的研究機関が約千五百件ということで、その比率は、産業界が一、大学が六、公的研究機関が二、こういう割合で推移をしております。
○保坂(展)委員 我々の懸念としては、こういった大変な金額でつくられる施設が経済効果につながりやすい研究に偏してしまうんじゃないかという心配をちょっとしているんですが、これをどうやってバランスをとるのかという点について、どういうふうに考えているのか。
○河本副大臣 保坂先生、今私の方から数字を御報告申し上げました。ですから、その数字は、産業界が一、大学が六、公的研究機関が二という結果が出ておりますので、特段、経済効果が出やすいものに偏っているということではないというふうに思っております。やはり基礎研究の方に随分比重が置かれているということだと思います。
○保坂(展)委員 では、さらに細かいことを局長に伺いますが、今回、指定法人制度から登録施設利用促進機関という、何か転換が行われるわけですね。この転換が行われることで、今お聞きした、そういった透明で公平な利用に即する、このバランスを図るという部分が、例えばその利用者、国民にとって利便性がうんと増すのか、あるいは逆に不便になるというようなことがないのか、その辺を答えていただきたいと思います。
○清水政府参考人 結論から申し上げますと、まさに利用者の側に立った支援、選定の体制がこの登録機関制度の仕組みを設けることによりまして実現できると考えております。
○保坂(展)委員 このように変わることでどういうふうに便利になるのかということを、もうちょっと具体的に言ってください。
○清水政府参考人 具体的に申し上げますと、国、文部科学省の方では、次世代スーパーコンピューターの共用の促進に関する基本的な方針、まさに今申し上げました、利用者の本位に立ったというふうなものを策定し、第三者である登録施設利用機関が実施計画、業務規程を作成して、文部科学大臣の認可を受けるという仕組みになります。 また、登録機関が利用者選定を行うわけでございますけれども、法律上、学識経験者から成る選定委員会の意見を聞くということになっております。したがいまして、例えば次世代スーパーコンピューターでありますと、理化学研究所が建設主体となるわけでございますけれども、理化学研究所の研究者も、利用するためにはまさにこの選定委員会の審査を受けなければならない、こういうことになるわけでございます。
○保坂(展)委員 では、最後に小坂大臣に伺いたいんですが、技術力の高い中小企業がたくさん日本にはあって、これらの企業が、スケールは大きくないんだけれども非常にシャープな技術、技能を持っているというところが、さらに技術革新を体現していって社会にそれを還元していくということが必要かと思います。 大変な国際的な競争時代ですから、どうしても大きな企業の方が情報があるし、また人員も整っているということがありますけれども、中小企業に、小さいけれども可能性はある、そういうところにやはり重点的にチャンス、こういった研究の機会を、特に配慮して配置をしていくというか目配りをしていく必要があるかと思いますが、この点について伺います。
○小坂国務大臣 委員の御指摘はよく理解できるところでございまして、やはり中小企業の高い技術が日本を支えてまいりましたし、これからもそのような意味で中小企業に頑張っていただきたい、こう思うわけでございます。 したがって、こういった研究施設の情報をしっかり開示する中で、同時に、登録機関という形で、これのコーディネーター役を務めていただく専門の知識を持った第三者登録機関を設置することとしておりまして、この機関が、中小企業の研究者、技術者も本施設を活用することができるように、最先端の大型研究施設の利用に精通していないこれら研究者、技術者の皆さんへの助言、そして技術的な指導などの支援を行ってまいりますし、また、民間企業、大学、独立行政法人等の研究者、技術者の所属にとらわれない、公平かつ公正な利用者の選定をここで行うことにしております。 もし、このような登録機関が公正に、かつ基準に適合する方法によって業務を行わない場合には、文部科学大臣は適合命令あるいは改善命令を発することができるようになっておりまして、このような立場から公正な利用を促進してまいりたい。 また、平成十七年度より先端大型研究施設戦略活用プログラムというものを開始して、SPring8等の利用に精通していない中小企業等の研究者、技術者による利用への支援を手厚くすることによりまして、産業界による利用を促進しているところでございます。 今後とも、そのような意味合いにおいて、委員の御指摘のような中小企業への支援もしっかりとやってまいりたいと存じます。
○保坂(展)委員 以上で終わります。
○遠藤委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○遠藤委員長 これより討論に入ります。 討論の申し出がありますので、これを許します。石井郁子さん。
○石井(郁)委員 私は、日本共産党を代表して、研究交流促進法及び特定放射光施設の共用に関する法律の一部改正案に反対の討論を行います。 今回の改正は、これまで構造改革特区内で実施されてきた研究施設、土地の廉価使用条件の規制緩和措置の全国展開です。法の対象となる二十の試験研究機関の中には、既に国立高度専門医療センター、国土技術政策総合研究所など民間企業と共用、共同研究を行っているところがあります。その中には、新薬の開発やワクチンの開発、橋梁構造の合理化に関する研究など国民の生活にとって重要な研究も含まれています。 今回の廉価使用条件の緩和によって、現行の国の研究と密接に関係し、その推進に特に有益な研究から国の研究と関連する研究へ、また研究結果の還元についても現行の研究の結果や記録を国に提供から研究成果を国に報告へと大幅に後退するものです。 国の研究推進、発展よりも民間企業の使い勝手が優先されており、研究施設や土地の廉価使用によって、本来共有されるべき国の研究成果が民間企業によって独占されたり、阻害されることになりかねない内容であり、本案に対し反対するものです。 以上です。
○遠藤委員長 これにて討論は終局いたしました。 —————————————
○遠藤委員長 これより採決に入ります。 内閣提出、研究交流促進法及び特定放射光施設の共用の促進に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○遠藤委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 —————————————
○遠藤委員長 ただいま議決いたしました本案に対し、小島敏男君外三名から、自由民主党、民主党・無所属クラブ、公明党及び社会民主党・市民連合の四派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者から趣旨の説明を求めます。藤村修君。
○藤村委員 私は、提出者を代表いたしまして、本動議について御説明申し上げます。 案文を朗読して説明にかえさせていただきます。 研究交流促進法及び特定放射光施設の共用の促進に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府及び関係者は、本法の施行に当たっては、次の事項について特段の配慮をすべきである。 一 「特定高速電子計算機施設(次世代スーパーコンピュータ)」の研究開発に当たっては、科学技術、特にコンピュータの研究開発分野は日進月歩であることから、国際的な研究開発状況にも注意を払い、開発計画を適宜見直す等柔軟に対応し、世界最先端・最高性能の達成のため、国は、財政措置等の支援に努めること。 二 「特定高速電子計算機施設(次世代スーパーコンピュータ)」の研究開発、施設の建設及び登録施設利用促進機関の選定において、適正な情報公開を心がけ、公正さを失わないよう配慮すること。また、特定先端大型研究施設の共用においては、透明性の確保及び公平かつ効率的な運用に努めること。 三 特定先端大型研究施設の運用においては、基礎研究、応用研究及び開発研究の調和のとれた発展に配慮すること。 四 施設・設備の共用に伴う知的財産権の問題等について最大限の注意を払い、問題が起こらないよう配慮すること。 五 民間企業との研究交流を進めるに当たっては、公正を確保するとともに、技術力の高い中小企業にも十分配慮し、我が国のみならず世界の科学技術の発展のため、有効かつ効率的な施設利用が図られるよう配慮すること。 六 独立行政法人、国立大学法人等の研究施設の共用を促進するため、各機関における体制の整備を促すとともに、国は必要な支援をしつつ、共用に積極的な風土の醸成に努めること。 七 研究交流の促進に当たっては、創造性豊かな科学技術の振興に重点を置くとともに、研究者がその創意を十分発揮できるよう研究環境条件の整備に努めること。 八 本法に基づいて研究交流を促進するに当たっては、日本国憲法の理念である平和国家の立場を踏まえ、進んで全世界の科学技術の発展と国際平和に資するよう努めること。 以上であります。 何とぞ御賛同くださいますようお願い申し上げます。(拍手)
○遠藤委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○遠藤委員長 起立多数。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。 この際、ただいまの附帯決議につきまして、文部科学大臣から発言を求められておりますので、これを許します。小坂文部科学大臣。
○小坂国務大臣 ただいまの御決議につきましては、その御趣旨に十分留意をいたしまして対処してまいりたいと存じます。(拍手) —————————————
○遠藤委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○遠藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○遠藤委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十一時四十六分散会