財務金融委員会 第16号
- 発言数
- 188 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2006/05/10
会議録
○小野委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、証券取引法等の一部を改正する法律案及び証券取引法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案並びに古本伸一郎君外六名提出、証券取引委員会設置法案の各案を議題といたします。 本日は、各案審査のため、参考人として、全国銀行協会会長畔柳信雄君、株式会社三井住友銀行頭取奥正之君、以上二名の方々に御出席をいただいております。 この際、参考人各位に一言ごあいさつを申し上げます。 本日は、大変お忙しい中を当委員会にお越しをいただきまして、ありがとうございます。皆さん方のそれぞれのお考えを、きょうは率直に忌憚のない御意見をお述べいただきたいと思います。どうかよろしくお願いいたします。 次に、議事の順序について申し上げます。 まず、参考人各位から一人十分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答えをいただきたいと存じます。 なお、念のために申し上げますが、御発言の際にはその都度委員長の許可を得て御発言くださるようお願いいたします。また、参考人は委員に対し質疑をすることができないことになっておりますので、あらかじめ御了解願います。 それでは、まず畔柳参考人にお願いいたします。
○畔柳参考人 ただいま委員長から御指名をちょうだいいたしました全国銀行協会の畔柳でございます。本日は、証券取引法等の一部を改正する法律案等の御審議に際しまして、私どもの意見を述べさせていただく機会をいただき、心より感謝を申し上げます。どうぞよろしくお願い申し上げます。 御高承のとおり、我が国の個人部門は、平成十七年末で約千五百兆円もの金融資産を有しております。現状ではその約半分の四八・九%が預貯金で運用されておりますが、そうした豊富な金融資産が民間の成長分野に円滑に投資されること、いわゆる貯蓄から投資へと資金の流れを転換させていくことは、成熟化が進む我が国経済の一段の活性化に向けまして、重要な課題でございます。これを金融システムの観点から見ましても、貯蓄から投資へという動きが進展し、これまでの間接金融を中心とした資金の流れが、直接金融を含めた複線的なものにシフトしていくことは、金融仲介機能の強化につながるものと考えます。 こうした中、最近の金融資本市場を見ますと、市場で提供されております金融商品、金融商品を販売します担い手、金融商品を購入される利用者のいずれにおいても、既に新しい動きが生まれつつあります。 まず、金融商品につきましては、投資性のある金融商品として、株式や投資信託といったいわゆる有価証券に加えまして、金利や通貨のデリバティブ取引を組み込んだ円預金や外貨預金、投資型年金保険など多様化が進んでおります。 次に、担い手という観点で見ますと、かつては、預金は銀行、保険は保険会社、株式は証券会社と、業態ごとに線引きされておりましたが、ここ数年の間に、投資信託や保険商品の銀行窓販が解禁され、証券仲介制度も銀行を含めた一般事業会社に解禁されました。また、この四月からは、銀行商品を一般事業会社が販売する銀行代理業制度の手当てもしていただいたところでございます。つまり、従来は明確であった各業態の垣根を越える形で、金融商品販売の担い手が広がっております。 また、市場の利用者につきましても、株式や株式投信といった投資性商品を選好される個人のお客様が増加するなど、利用者のすそ野が拡大しております。実際、株式や株式投信、外貨預金といった投資性商品が個人金融資産に占める割合は、平成十四年末時点では九・一%、百二十七兆円でございましたが、平成十七年末時点では一五・六%、二百三十五兆円に増加しております。低金利の長期化や株価の上昇などを反映しまして、資金運用に積極的な個人のお客様がふえていることを示しております。実際、私ども銀行の窓口でも、投資信託や老後に備えた投資型年金保険などのニーズが高まっていることを感じております。 このように、金融資本市場の構造変化が進み、投資性商品に対するニーズが高まっている中で、金融商品取引法、すなわち、現在の証券取引法を抜本的に改正し、投資性のある金融商品に関する制度を幅広く横断的に整備する法案を御審議いただいていると理解しております。そこで、本法案に関しまして、私の考えを三点ほど述べさせていただきます。 第一は、本法案がタイムリーで意義深いものだという点でございます。 従来はいろいろな法律によって規制されていた商品や法のすき間に落ちていた商品も含め、投資性商品に対して幅広く網をかけ、横ぐしを通す形で横断的に販売ルールを整備することは、利用者保護の観点から大変意義深いと考えます。これにより、利用者の皆様には、従来以上に安心して金融取引を行っていただけるようになると思います。また、金融商品を販売する業者の側から見ましても、ルールの明確化は金融ビジネスを円滑に展開する上での基礎となります。貯蓄から投資への流れがさらに進んでいる中で、利用者の皆様の安心、安全と、金融商品販売業者の健全な発展という形で、両者が共存共栄を確実なものにしていくためにも、今回の法案は時宜を得た、かつ重要な制度整備であると考えております。 第二は、本法案の精神を踏まえまして、金融商品の販売を担う銀行の業界団体として、全国銀行協会の取り組みを進めてまいりたいと考えております。 最近の銀行界の状況を申し上げますと、おかげさまで全体として見れば不良債権問題からは脱却し、金融システムの安定から活力ある金融システムの構築へとフェーズが転換しつつあります。また、金融機関の業務規制の緩和も大きく進展し、金融機関が活躍できるフィールドは従来に比べて格段に広がっております。こうした状況下、各金融機関も戦略を転換し、お客様に少しでも満足いただけるよう、金融サービス業としての競争にしのぎを削っているところでございます。今後、お客様に改革のメリットを享受していただくと同時に、お客様に安心して金融取引を行っていただくためには、金融機関及びその業界団体にいわゆる自由と規律の実践が強く求められているものと認識しております。 今後、本法案を成立させていただきました際には、全銀協として会員銀行が法令に従って適切に対応できるよう活動してまいります。例えば、お客様との間で適正かつ健全な取引関係を構築していくことを目的に、販売、勧誘に際しての適合性原則の確認や説明義務等に関する留意点等を議論し、取りまとめ、会員銀行に周知徹底していきたいと考えております。また、法令に対する会員銀行の円滑かつ十分な対応を促すべく、会員銀行間の情報共有や、各行の取り組み方法に関するアンケート調査なども行ってまいりたいと考えております。 第三に、金融商品取引法案の趣旨を十分に発揮するためにも、法の運用に際しての要望を申し上げたいと思います。 今回の金融商品取引法案は、その規制を金融商品や利用者、いわゆるプロとアマに応じて柔軟に適用できる構造を有している点が大きな特徴と認識しております。 一口に投資性商品と申しましても、そのリスクの大きさや販売実態は商品によってさまざまであります。したがって、説明内容や開示内容、投資家に対する勧誘のあり方は、商品の特性や販売実態を踏まえて柔軟に整備していただく必要があると考えます。現在問題なく行われている金融商品の販売に対して、新たに過度に厳格な規制を追加することは、利用者の金融商品に対するアクセスをかえって阻害し、多くの利用者からごらんになれば、利便性の低下、金融市場の活力低下につながるおそれがございます。新たな行為規制の金融商品への適用に当たりましては、利用者保護の確保とあわせて、利用者利便の確保にも十分に御配慮いただくことをお願いいたします。 また、プロとアマの区分の問題につきましても、利用者のニーズや取引現場の実態をよく踏まえたルールを定めていただきたいと存じます。我が国金融資本市場の利用者のすそ野は拡大しており、これまでアマであった法人や個人の中にも投資経験を十分にお持ちになるケースがふえていくと思われます。アマにとどまるべき利用者が誤ってプロとみなされるようなケースは、利用者保護の観点からは防ぐ必要がございますが、その一方で、プロ同士の取引に関して、規制を緩和して利便性を高めることは、金融取引の一層の活性化を促す意味で重要と考えております。 最後に、繰り返しにはなりますが、貯蓄から投資へという流れが加速しつつある中で、投資性の金融商品に対する横断的な利用者保護ルールの整備を目指す本法案は大変重要であると考えております。 本法案を御審議いただいております諸先生方にお礼を申し上げまして、私の意見陳述を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。(拍手)
○小野委員長 どうもありがとうございました。 引き続きまして、奥参考人に陳述をお願いいたします。
○奥参考人 三井住友銀行の奥でございます。 本日は、現在御審議中の証券取引法等の一部を改正する法律案につき意見を申し上げます前に、先月二十七日に、弊行が、金融庁から、銀行法第二十六条に基づく行政処分を受けるに至りました事態の経緯とともに、今後の再発防止策等につきまして御説明をさせていただきたいと思います。 このような事態に至りましたこと、まことに遺憾であり、まず、弊行を御利用いただいておりますお客様、株主を初めといたします関係各位の方々並びに国民の皆様に御迷惑、御心配をおかけしましたことを深くおわび申し上げます。弊行といたしましては、今回の処分を厳粛に受けとめまして、再発防止、信頼回復に向けて全力を挙げて取り組んでまいる所存でございます。 それではまず、今回の事態について説明をさせていただきたいと思います。 昨年の十二月、弊行は、公正取引委員会より、弊行の中堅中小企業取引の窓口でございます法人営業部が過去に販売いたしました金利スワップ取引の一部で、独占禁止法第十九条に規定いたしますところの優越的地位の濫用事案が認められるとの指摘を受け、排除の勧告を受けました。 これを受けまして、弊行では、直ちに社内に、弊行と顧問契約のない第三者であります弁護士が参加いたしました特別調査委員会を設置いたしまして、同様の事態の有無等について、厳正な自主調査を実施いたしました。 この特別調査委員会による調査の対象は、一つは個別事案調査と、二つに、今回の事態を招いた弊行の体制面における原因の二点でございます。 このうち、一点目の個別事案調査につきましては、平成十三年四月以降の弊行の金利スワップ契約につきまして、解約先を含めまして、全先の一万八千百六十二社に対して実施いたしました。 このうち、電話などによりまして調査要請をいただきましたお客様六百七十七社及びそれ以外のすべてのお客様へ弊行からお送りいたしました調査票に対し、優越的地位の濫用に関して問題ありとの御返信をいただきましたお客様千五百二十三社を加えました合計二千二百社につきまして、さらに詳細かつ厳正な調査を実施し、優越的地位の濫用の有無に関する判定を行いました。 この調査の結果、独占禁止法上の優越的地位の濫用事案が十七社、優越的地位の濫用懸念事案が五十一社と判定されました。さらに、この調査の過程で、独占禁止法上の優越的地位の濫用や懸念には該当しないものの、商品の説明不足等の問題から法的に責任が生じる懸念がある事案が百八十一社あることが判明いたしました。 次に、二点目の弊行の体制面に関する調査につきましては、問題が発生いたしました期間の金利スワップの販売体制に関しまして、営業拠点でございます法人営業部及び本部にそれぞれ問題点が認められました。 まことに遺憾な結果ではございますが、この原因を一言で申せば、収益目標を掲げ、これを推進する一方で、それに見合った業務管理や牽制機能が十分でなかったことにあり、こうしたことが今回の事態を招いたものと深く反省をしております。 弊行では、このような事態を二度と生ぜしめることのないよう、改めてお客様本位の営業姿勢並びに法令遵守の意識を行内に再徹底いたしますとともに、業務推進面、管理面など、大幅な改善に向けました業務改善計画を策定してまいる所存でございます。 具体的には、一つは、営業活動におけます独占禁止法に関する研修、同法の遵守状況のモニタリング及び監査の強化等を通じた独占禁止法遵守に関する体制の強化、二つに、金利スワップを販売することができるお客様の対象の厳格化、提案書の内容の改定等の法人営業部におけます金利スワップの販売体制の見直し、三つに、法人営業部におけます業績表彰ルールの大幅改定や商品企画におけます顧客保護等に留意したルールの策定、さらには、お客様の視点で苦情、クレームを経営に反映させるための組織としての品質管理部の新設といったお客様本位の営業体制の整備を行い、再発防止の実施を図ってまいります。 次に、先ほど申し上げました二千二百社のお客様に対しましては、弊行特別調査委員会による調査結果につきまして、個別の説明、対応を既に三月より順次始めております。お客様への対応に際しましては、真摯かつ誠実な姿勢で臨みますことはもちろんのこと、各法人営業部のみならず本部も十分かみ込みまして、法的な観点も踏まえまして適切に実施してまいります。 今回の事態につきましては、お客様との直接の窓口であります法人営業部のみならず本部も含めまして各種問題点が認められており、経営に携わる者として、真摯に深く反省をしております。つきましては、今後、問題の原因となりました役職員の責任の所在を明確化の上、厳正な行内処分を行ってまいります。 以上が、今回の行政処分の対象となりました事態と再発防止策の概要でございます。 私は、昨年六月に頭取に就任して以来、改めてお客様本位の経営理念を徹底すべく取り組んできておりますが、今後、コンプライアンス意識のさらなる浸透と再発防止策の徹底を図り、一日も早く皆様の信頼を回復すべく、役職員一同、心を一つにして努力してまいる所存でありますので、何とぞ御理解を賜りたくお願い申し上げます。 続きまして、証券取引法等の一部を改正する法律案につきまして、私の意見を簡単に述べさせていただきます。 本法案につきましては、金融資本市場を取り巻く環境変化に対応し、幅広い金融商品につきまして、包括的、横断的な制度整備を図る、極めて重要な法案と認識しております。私ども金融機関にとりまして、お客様の多様なニーズに適切に対応するため、金融イノベーションが一層促進されますとともに、お客様が安心してお取引いただけるような制度が整備されますことは、大変意義深いものがございます。 私どもといたしましては、本法案が成立した際には、まず、業務に携わる役職員全員が、法律の内容やその趣旨をしっかりと理解し、その内容に沿った対応を確実に行うように徹底してまいります。そのためには、単に法律を守るということだけではなく、法律の趣旨の理解を含めた幅広い意味でのコンプライアンス意識を行内に浸透させることが不可欠でございまして、その一環として、弊行では、本年四月に金融商品コンプライアンス室を設置いたしまして、同室を中心に、銀行全体として、新制度への的確な対応を進めてまいります。今後とも、こうした取り組みを進めますことによって、公共的使命を負った銀行として、お客様、国民の皆様の御信頼にしっかりとこたえてまいりたいと思います。 以上、私の意見を述べさせていただきました。ありがとうございました。(拍手)
○小野委員長 ありがとうございました。 以上で参考人の意見の開陳は終わりました。 —————————————
○小野委員長 これより参考人に対する質疑を行います。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。石原宏高君。
○石原(宏)委員 自由民主党の石原宏高でございます。 私からも、本日、当委員会に参考人として出席いただきました、全国銀行協会の会長であり三菱東京UFJ銀行の頭取であります畔柳頭取と、三井住友銀行の奥頭取にお礼を申し上げたいと思います。 今、奥参考人の方から御説明のありました、金融庁より出されました三井住友銀行に対します業務改善命令と業務停止命令を中心に、私の方から御質問をさせていただきたいというふうに思います。 奥参考人には、参考人として出席していただいたことは深く感謝をいたしますけれども、厳しい御意見を申し上げたいと思いますので、少し非礼と感じられる点があるかもしれませんが、多くの国民の思いだということで、御容赦をいただきたいというふうに思います。 バブル崩壊後、そして特に一九九八年の金融危機後、多くの大企業、中小企業が銀行に見離され倒産をして、そして多くの失業者が生まれました。大銀行も存続の危機が叫ばれ、十数行あった都市銀行、長期信用銀行というものが合併を繰り返して、片手で数えられるほど数が収れんされました。それでも、合併といった自助努力だけではこの危機を乗り越えることができずに、最終的には国民の血税を用いて、公的資金を導入することで大手銀行は存続することができたわけであります。 多くの国民が、公的資金の導入に際し、なぜ普通の企業は倒産させて金融機関だけ救うのかと、多くの方が感じたと思います。そして、私も、多くの方々にそういう話をされました。しかし、当時の政治家が、これは与野党問わず、日本の経済の再生、そして国民の生活の安定のために、金融機関の公益性の高さに配慮して、多くの国民の批判も甘んじて受けて、この公的資金の導入を決めたわけであります。その大手行の一員であります三井住友銀行が、優越的な地位を濫用し、中小企業に対し、融資の条件として金利スワップ取引を、中小企業は何度も断っているにもかかわらず収益至上主義で強要したことに、すべての国民が強い怒りを感じていることを、ぜひとも心底御理解いただきたいというふうに考えております。 それでは、質問をさせていただきます。 奥参考人に伺います。 先ほど、今回の問題の発生の原因として、業務管理、また牽制機能に問題があったというお話をされたと思います。私は、業務管理というのは、収益計画というか、営業部店の利益計画の話ではないかと思いました。そして、牽制機能というのは、法令遵守、コンプライアンスの体制の問題だと思ったんですけれども、もう少し踏み込んで、何がこの点に関して問題があったのか、詳細に、もう少し踏み込んで御説明をいただけますでしょうか。また、そのことに対して、今改善策が決まっているのであれば、もう少し具体的にお話を願いたいと思います。よろしくお願いします。
○奥参考人 石原先生の御質問にございました、具体的なその問題点というのは何だったのだろうかということについて申し上げますと、先ほども申し上げましたけれども、やはり今回のことを一言で申せば、本来、一企業として収益を重視していくということは当然であるかと思いますけれども、必要なことは、その業務を推進しているということと、それから業務管理を適切にし、それからコンプライアンス体制にもしっかりと配慮してやっていく、この二つが両輪の輪となって走って、初めて企業として評価されるということだと思うんですが、その部分が知らず知らずのうちにバランスが崩れてしまった、こういうことかと思います。 それで、業務面のところで申しますと、業務推進面での一つの原因は、やはり業績評価というところにあったかと思います。 十七年度まで、前年までの業績評価のウエートは、いわゆる収益重視という形からいきまして、全体の評価の項目の中で見ますと五〇%を占めてきたわけでございます。それから、その五〇%の評価に値します収益の内容につきまして、どうやって上がってきたのか、そのマーケット特性というのはどういうふうにして生かしてきたのかということについて、残念ながらそこまで深くきっちりと分析をせずに、次の年に何%増というような形でやってきた嫌いがございます。 したがって、そういった意味で、全部の得点でいきますと、コンプライアンスとかそれから業務管理のところにつきましては、当然点数はついているんですけれども、総合得点の中に入ってしまいますので、それがどうしても、ここが重要なことを認識しても、必ずしも反映されていなかったという嫌いがあったと思います。 これに対しまして、今年度からは、私どもは三つの項目、いわゆる単年度の収益と、法人営業部の基盤のお客様をしっかりとつくっていく、マーケットの特性に合った基盤をちゃんとつくっていくという中長期的な目的と、それから、コンプライアンス、顧客満足度、CS関係、こういったものを三分の一、三分の一、三分の一ということで評価いたしまして、収益の部分と中長期的な目標がよくても、この二つの、コンプライアンス、それからCSのところで悪ければ表彰の対象にはならない、評価しないという形で対応することにいたしました。例えばそういうことでございますが、業務の管理面でもそういった配意をしっかりやっていきたいというふうに思います。 それから、独禁法の問題につきましては、冒頭に述べましたように、販売体制、管理体制、それからお客様本位の体制ということで、再発防止策は当然のことながらこれをしっかりやっていくつもりでございます。
○石原(宏)委員 次に、全銀協会長の畔柳参考人に御質問をいたします。 大手行は、確かに一企業でありますけれども、金融機関の公共性というものは他の企業に比べてかなり高いものと考えます。今、奥参考人の方からも話がありましたけれども、全銀協として、今回の三井住友の問題を踏まえて、傘下行に対して、行き過ぎた収益至上主義の是正や法令遵守、コンプライアンスの強化について指導される考えがあるか、お考えをお聞かせください。 また、今、奥参考人の方もお話がありましたけれども、まさに業績評価の中で、業務粗利に偏るのではなくて、法令遵守等の内部管理体制についての評価の割合、今、三分の一、三分の一、三分の一にされると言われましたけれども、そういうものをアンケートで傘下行を調べて、その割合が低いものに関しては指導をしていくようなそういうお考えがあるかどうか、お聞かせを願えますでしょうか。
○畔柳参考人 今、石原先生の御指摘のとおり、特に銀行は社会的責任の重い業種であるということは当然のことでございまして、そういう意味でいいますと、全銀協といたしましてもコンプライアンスということが各行の非常に重要な課題であるということで、昨年十一月には、従来から銀行界の行動規範でございました倫理憲章というものにCSRへの取り組みを盛り込むということなどの見直しをもう一回ここで昨年行ったところでございます。そして、これを行動憲章という形で改定して会員に周知徹底したところでございます。 そして、この行動憲章には、先生御指摘の、銀行の公共的使命あるいは法令やルールの厳格な遵守等をうたっておりまして、銀行及びその役職員に、倫理憲章とその精神を、ただ守るということよりも、行動の指針とすることを求めるような形で全銀協としては対応をしたところでございます。 また、今般の公正取引委員会の勧告を受けまして、昨年十二月からことし一月にかけまして、傘下銀行にそれぞれの対応のアンケートの調査を行いまして、独禁法の禁止行為の発生の防止策、それにとどまらず、きょうも御審議いただいておる価格変動商品の販売時のチェック方法、あるいは営業店に寄せられました苦情のコンプライアンス担当部署による吸い上げの方法、こういうものを幅広くアンケートをとりまして、それを事例としてまとめまして、それを各行に配付し、各行で努力をしていただくようにまとめたところでございます。 また、この一月には、金融庁の方から、「取引等の適切性確保への取り組みについて」という御要請もございました。これも踏まえまして、各行一連のそういう動きの中でコンプライアンス体制の強化に今取り組んでいるものと思います。 したがいまして、今後も必要に応じまして、基本的に大事なことでございますけれども、タイムリーにこういう対応を強めてレベルアップを図っていきたい、こういうふうに考えております。
○石原(宏)委員 次に、奥参考人に御質問をいたします。 今回の三井住友銀行の、優越的な地位の濫用による金利スワップ取引は、現行の銀行法、また銀行法施行規則の銀行の業務に係る禁止行為で規制をされていて、違反をすれば、業務改善命令、業務停止命令が下されるわけですが、現在、当委員会で審議を行っている証券取引法等の一部改正により、現行の証券取引法では有価証券デリバティブしか対象でなかったものが、金利スワップを含めた多くのデリバティブ取引が追加をされ、利用者保護がさらに強化されて、デリバティブ取引を行う銀行も再度登録を行い、販売、勧誘に係る書面交付義務や、先ほども畔柳参考人からありましたけれども、適合性の原則の行為規制を受けることになり、より責任が増すわけです。 ただ、私は、今回の問題は、こういう法令の中身の次元とは異なって、先ほど奥参考人が説明されたように、三井住友銀行の営業姿勢、また法令遵守等の内部管理体制の不備が原因だというふうに考えますけれども、私のこの意見について、奥参考人の御見解をお伺いしたいと思います。
○奥参考人 御指摘のとおり、今回の事態は、繰り返しになりますけれども、業務運営というものとコンプライアンスといったことを中心とした管理面のバランスが崩れていたということでありますので、これはしっかりと是正していかなくてはいけないというふうに考えております。 それから次に、本法案との関係、また銀行法との関係で御質問がございましたけれども、お客様との取引に当たりましては、当然のことながら、お客様の保護を第一に考えまして、取引の内容やリスクなどをしっかりと説明することは、既に銀行法に規定があり、また銀行が果たすべき義務だというふうに、これはしっかりと認識を新たにしているところでございます。そういった意味で、今回の事態が起きましたことは、改めて深く遺憾に思っておるわけであります。 本法案が成立いたしますということになりますと、広範な投資対象に対しまして厳格な対応が求められてくるわけでございますけれども、私どもとしましては、同じ過ちを二度と起こさないように、この法の趣旨をしっかりと役職員一同に認識をさせまして、その規制の内容や趣旨に沿ってしっかりと対応をしてまいりたいというふうに改めて考えております。
○石原(宏)委員 最後の質問になりますけれども、奥参考人と畔柳参考人に、大手行の経営者の立場としてお伺いをしたいと思います。 銀行とはだれのためにあるのでしょうか。御意見をお聞かせください。 また、三大メガバンクは、各行とも平成十七年度九月末で約三兆円規模の繰越欠損金の残高があります。公的資金導入に係る健全化計画の収支見込みの経常利益ベースで考えても三年から四年、また将来の引き当て等を考慮した場合は、私は恐らく、これは推測でありますけれども六年から七年、毎年数千億円の経常利益を上げても法人税を納める必要がありません。この利益を株主に対する配当や資本の充実のみに利用するのではなく、私は、ぜひとも手数料の引き下げを行って、もしくは、今回の問題のように内部管理体制がまだまだ日本の金融機関は甘いと思われているのであれば、弁護士や会計士のような専門家を雇うことによって、コンプライアンスセクションの強化を図る、そういうためにぜひとも使っていただきたいと思うんですけれども、その点について、お二方から御見解をお伺いしたいと思います。
○畔柳参考人 それでは、私から最初にお答えをさせていただきます。 まず、そもそも銀行というものはだれのものかというような御質問であれば、我が国において企業はだれのものかという御質問とも近いかと思いますけれども、特に銀行は、お客様、株主、それから従業員、社会といった、さまざまなステークホルダーのものであるというふうにお答えをしたいと思いますし、そういうことからすれば、銀行といたしましては、そこのさまざまな方々の、ステークホルダーの満足と信頼をいただくことこそが企業価値の源泉であると認識しておりまして、そういう意味で、企業の社会的責任というものを経営戦略の根幹に、少なくとも私どもの銀行では据えております。 そういう中でも、お客様、これは銀行であれば利用者という方々になりますけれども、その方々に対しては、商品、サービスの内容を充実させていくとともに、いろいろ御要望の強い振り込みの手数料のところにも対応していきたいということで、少なくとも私どもの銀行ではこの間一部無料化を実施させていただく予定を発表させていただきましたが、そういうようなことで取り組んでいく方針でございます。 それからまた、したがってコンプライアンスの充実ということが大事だと思いますので、私どもの銀行といたしましては、今度、リテール業務という、個人の業務をやっているところにリスク統括部というのを設置して体制の強化を図るとともに、内部管理者というのを置かなきゃいけないわけですが、その内部管理責任者のほかに、約二百四十名の内部管理専担者というものをこの際増員して、現場のところでその問題を専門に対応していく体制を整えるということを決めて、今年度実行していく予定にしております。 以上でございます。
○奥参考人 銀行とはそもそもだれのものかということは、平たく一言で申せば株主のものということになりますけれども、銀行という事業の公共性にかんがみれば、広く社会全体の持続的な発展に貢献していく存在でなければならないというふうに考えております。そういった意味で、お客様、株主、社会そして従業員、このステークホルダーの利害のバランスをよくとって価値を高めていくというのが使命だというふうに考えております。 そういった意味で、これから、経済がよくなってきて、それで収益が上がってくる中で、どういうふうに我々がやっていくかということになりますと、やはり過去十年の中で銀行にもいろいろな負担が乗ってきているわけです。私どもといたしましては、やはり公的資金の負担をいただいているということについて、これもお返ししなければならない、それから株主にも還元しなくてはいけません、それからお客様にも還元していくということを常に頭に置いて、最後に我慢していただいた従業員に対しても考えていかなければならない、こういう、順序をよく考えて、これからやっていきたいと思っております。 特に、お客様に対しましては、サービスや商品の付加価値をどう高めていくか。それから、例えば休日の営業につきましても、相当幅広くやってきていますし、それから、二十五日、二十六日といった給料日の、時間外のATMの無料化といったものもやっておりますし、そういったことをきめ細かくやって、振り込みの手数料等についても今後見直しをしていかなければならないというふうに考えております。 それから、そういった意味で、収益をきちっと上げていきませんと繰越欠損金の問題というのは解決いたしません。このままでいきますと、私ども、これを完全に解消するのに、二十二年ぐらいまでかかるのではないかということですので、まだ解消には五年ぐらいかかるというふうに見ておりますのですが、とにかく、そういった意味で、早く普通の企業に戻ってちゃんと税金をお払いできるような企業に持っていきたいというふうに考えております。
○石原(宏)委員 時間が過ぎましたので、最後に一言。 金融危機に際しまして、公的資金を投入して大手銀行を支えたのは国民であるということを最後に申し添えまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○小野委員長 石原宏高君の質疑はこれで終了いたします。 引き続きまして、石井啓一君。
○石井(啓)委員 おはようございます。公明党の石井啓一でございます。 両参考人におかれては、本日は、委員会への御出席、大変御苦労さまでございます。私の方からは、まず今回の三井住友銀行に対する行政処分に関しまして質問申し上げたいと思います。 これに関します公正取引委員会の審決文、あるいは金融庁の行政処分に係ります公表文を読みますと、この事案は相当深刻な事案だというふうに私は理解をしております。 例えば、公取の審決文を読みますと、三井住友銀行さんの行為の幾つかの例示があるんですけれども、「三井住友銀行は、平成十四年、借入れの大部分を同行から受けており、定期的に生じる資金需要に係る融資を受けるために融資枠の更新を申し込んだ事業者に対して、」「当該事業者が、金利スワップを必要としておらず、また、金利スワップに係る支払いによる金銭的負担も大きいと考え、複数回にわたる金利スワップの購入提案に応じなかったにもかかわらず、金利スワップを購入しなければ融資枠の更新に関して不利な取扱いを行う旨明示し、担当者に管理職である上司を帯同させるなどして重ねて金利スワップの購入を要請した。これにより、当該事業者は、融資枠の更新を受けるためには金利スワップを購入せざるを得ないと考え、金利スワップを購入することを余儀なくされた。」と。こういう事案を初めとして悪質なケースが相当ございます。 それから、金融庁の行政処分の特に処分理由を読みますと、機械的に前年度実績をもとに収益目標を法人営業部に課していたとか、あるいは本部、法人営業部ともに独占禁止法に係るリスク認識が希薄であったとか、苦情の分析、苦情を踏まえた処理態勢等でモニタリング機能が十分でなかったとか、あるいは監査機能が十分でなかったと、こういった基本的かつ重大な問題が認められるとしておりまして、さらに、抜本的な改善には、制度、態勢の改革のみならず役職員の根本的な意識改革が必要であると、こういう非常に重大な指摘がなされております。 そこで、まず役職員の根本的な意識改革にどのように取り組むのかお伺いをいたしたいと思います。あわせて、この問題の原因となった役職員の責任の所在、例えば西川前頭取を初めとした当時の役職員で退職された方がいらっしゃいますね、こういった方々を含めて役職員の責任の所在はどのようになされるのか、二つお伺いをいたしたいと思います。お願いします。
○奥参考人 改めて今回の金利スワップの事態、販売体制におけます事態を振り返ってみますと、法人営業部及び本部のさまざまな問題点が重なり合って引き起こされたものというふうに、非常に重く受けとめております。 そこで、お客様本位の意識改革ということについて申し上げますと、私、昨年、頭取就任時でございますけれども、執行役員会それから支店長会議におきまして、当行の基本理念でございます顧客本位の姿勢を改めて徹底するということを訴えました。全役職員に、経営理念と行動規範を明記いたしましたカードを常に持っていて、何かがあれば常にその原則に、これを見て、その経営理念に戻って考えるようにということを言ってきております。 その後も、支店長会議や研修など事あるごとに、お客様本位それから業務の品質の向上、コンプライアンスの徹底、リスク管理、こういったことにつきまして役職員に訴えてきております。それから、役員には、現場にとにかく足を運び、よく話を聞き、また、お客様に足を運び、お客様の生の声に耳を傾けるように指示をしてきております。 このような努力を地道に重ねながら、かつ、冒頭に申し上げました今般の独占禁止法の問題、これからのこの問題の再発防止策、これをしっかりと、再発しないようにこの施策を徹底していくということで、私ども、役職員の根本的な意識改革に取り組んできておりますし、また取り組んでまいる所存でございます。 それから、責任の所在でございますが、今回の事態は、法人営業部の問題に限らず、本部サイドでも幾つかの問題が認められておることは先ほど来申し上げていることでございますが、責任につきましては、その時々の担当役員を含めました役員、それから職員を含めました関係者の関与の度合いをつぶさに検証いたしまして、早急に責任の所在を明らかにしてまいる所存でございます。その上で、その責任の所在をはっきりとさせていく中で、処分の濃淡につきましても考えてまいりたいというふうに考えております。 既に銀行は退任しておられますトップそれから役員につきましても、処分そのものはできないにしても、何らかの形のものを求めていくことも検討してまいりたいというふうに考えております。
○石井(啓)委員 責任の所在というのは、相当厳しい責任のあり方ということが私はやはり必要になってくるというふうに思います。 続いて、全銀協の畔柳会長にお伺いいたします。 今回の事案というのは、今回は三井住友銀行が処分を受けたわけでありますけれども、あらゆる金融機関に起こり得るものだと思うんですね。特に、我が国の中小企業というのは借り入れの率が高くて、中小企業側から取引金融機関を変更するというのがなかなか難しいということがございますので、金融機関の方がいろいろな要請をすれば、本当は断りたいんだけれども、融資の継続等を考えると、意思に反して要請を受け入れてしまうということがあり得るわけです。 今回は金利スワップ商品ということでありますけれども、そのほかにも、例えば、新たに定期預金をつくらせるとか、あるいは預金の解約に応じないだとか、あるいは他の金融機関から借り入れをさせないようにするだとか、そういったいろいろな要請があり得るわけでありまして、こういった金融機関の優越的な地位の濫用を防止するために、全銀協としてはどのように取り組まれるのか、お伺いしたいと思います。
○畔柳参考人 御指摘のとおり、中堅中小企業に対して特に配慮が必要だろうということは、全銀協としても歴史的に極めて強く認識しているところでございまして、平成十三年七月の公正取引委員会の調査報告書、これは金融機関と企業との取引慣行に関する調査報告書というのに詳しくあったわけでございますが、それを全銀協から各行に配付し、それ以来、そこを守るように注意喚起、徹底を行っているわけでございます。その後は、万一、問題となるようなケースが生じた場合に、銀行とりひき相談所というところにおいて、お客様からの相談、苦情等を吸い上げるような形で対応を整備してきているところでございます。 しかしながら、こういう問題が今回もまた生じておりますので、現在、この一月の独禁法改正も踏まえまして、当初、平成四年に作成しまして、その後十四年度に改定を行いました銀行の公正取引に関する手引の再改定に向けた作業を行っているところでございまして、来月までには作業を終了して、傘下銀行に配付し、改めてこの独禁法の遵守を徹底して、傘下銀行の取り組みを促進していくというような対応を、粘り強く、徹底して講じてまいりたいと考えております。 以上でございます。
○石井(啓)委員 では、時間が参りましたので、以上で終わります。
○小野委員長 以上で石井啓一君の質疑を終了いたします。 引き続きまして、近藤洋介君。
○近藤(洋)委員 民主党の近藤洋介でございます。 まずもって、本日は、三井住友銀行の奥頭取、そして三菱東京UFJ銀行頭取で全銀協会長の畔柳会長、御両名に、お忙しい中、御参考人として来ていただきましたことに、私の方も心から感謝を申し上げたいと思います。また、質問の機会をいただきました委員長初め理事の皆様に心から感謝を申し上げたいと思います。 さて、私も、今回の三井住友銀行の優越的地位濫用の件について中心にお伺いしていきたいと思うわけでございます。 先ほど来、各議員の御質問にもございましたが、本件は、大手銀行による独禁法違反事件としては半世紀ぶりであります。この件について、私も、また同僚議員も、各委員会で指摘をしてきたところでございますが、この事件は、三井住友銀行にとって強みのあるといいますか、大変強いと言われていた中小の法人営業、かつ、その柱であるデリバティブの販売の事件での違反である。そして、業務停止命令という事態は、私ども、銀行を使わせていただいているユーザーといいますかの立場にとっても、銀行というのは、かたいというか、信用が命のものだろうというふうに私たち使い手の方からも見るわけでございますから、そういう観点からも大変重たい事件だなと思っておりますし、先ほど来、奥参考人の御発言でも、重大に受けとめているという発言がございました。遺憾であるという趣旨の御発言もございました。 そこで、ただ、私が思うのは、この三井住友銀行の前身である住友銀行は、かつて、ある意味でこれは評価の面もあったわけですけれども、大変強力な営業力、金太郎あめと言われまして、大変強い個々人の営業力で、命令一下、突き進む。かつてはFS戦争などとも言われたと聞いたことがあります、富士銀行対住友銀行の。関東に進出してきた住友銀行が富士銀行と熾烈な争いをしたということは、かつて言われていました。これが、ある意味で関東圏でのバブルの一つの大きな要因にもなったと言われているほど強い営業力と、そして、これもかつてから、収益至上主義であるのではないかという批判も受けてきたわけでございます。とりわけ、九〇年代後半のイトマン事件の反省も踏まえて経営を見直されてきたはずでございます。 しかしながら、今回の事案を見る限り、残念ながら、収益至上主義の遺伝子が、前身の住友銀行の遺伝子が大変根深いものなのかなと感じざるを得ないと思いますが、頭取の御見識をお伺いしたいのが一点。 もう一点。それだけ過去反省をしながら、先ほど頭取は、カードを持たせているという御発言がございました。実は十年前も同じように、当時の頭取が、お客様に対する信条のカードを各行員に配付しているんですよ。同じことをやられています。イトマン事件の終わった直後にも全く同じことを、経営方針のカードを全行員に配らせているんですよ。 同じことを頭取は今またやられていますけれども、果たしてその遺伝子はどうなのかということと、反省しながらまた同じことを繰り返した、営業の現場でそのようなことが起きた、利益のかさ上げをせざるを得なかった。デリバティブを販売するということは、無理に押しつけるということは、その分手数料が一気に入るわけですから、利益の先食いなんですね。その利益の先食いを、反省した銀行にもかかわらず、しなければいけなかった最大の要因は、外的要因も含めて何だったのかというふうに頭取はお考えになりますでしょうか。お答えください。
○奥参考人 まず、改めて今回の事態を厳粛に受けとめまして、全行挙げて再発防止に努めてまいるということを申し上げたいと思います。 旧行云々というお話がございました。私どもは五年前に、役職員力を合わせて旧行意識を払拭し、お客様本位の経営理念を中心として、三井住友銀行という新しい銀行をつくろうという気持ちで新スタートをしております。旧行体質云々という御指摘を受けまして、改めて内心じくじたる思いがしております。 今回の問題につきましては、繰り返しになりますが、業務を推進する一方で、それに見合った内部管理というものが十分に機能していなかったということが原因でございます。その中の一つとして、やはりお客様本位という意識が徹底していなかったということでございますので、これはいろいろな形がありますが、では、カードはやらなくていいのかということになりますと、私はやった方がいいということで、こういう経営理念を持ったカードを持たせているというのも、一つの方策として使わせていただいているわけであります。 それで、収益のかさ上げというお話が出ました。これも繰り返しになりますけれども、収益を企業として重視していくということはある意味で当然だと考えておりますけれども、それは、そのやり方、管理の仕方、それから遵法精神というものがきちっとできていかないといけないということも十分理解しておるわけであります。 先ほどございました収益のかさ上げということについて申し上げますと、私は、かさ上げということはないと認識しております。ただ、必要なことは、収益を重視することは私は重要だというふうに考えているわけですが、営業フロントにおきましては、やはり与えられた目標を達成したい、達成にこだわっていくという思いがあるのもこれも現実であります。しかも、この二〇〇一年からの数年、昨年まで至る期間におきましては、この日本経済、大変デフレが長期化する中で、未曾有の経済状態に至ったというふうに認識しております。 金融界におきましては、この間、金融再生プログラムが導入されまして、金融システムの健全化、そして安全性を確保していくためにいろいろな施策がとられたという時期でございました。その中で、私ども金融機関は、不良債権問題からの早期脱却、経営の健全性の確保に向けて必死の努力を続けてきたということも事実でございます。 こういう中におきまして、そのバランスが乱れてしまったということについては強く反省しておりまして、DNA云々ということではなくて、やはり私どもはこの新しい銀行におきまして、既に五年たった新しい銀行において、さらにその我々の新しい銀行、お客様本位の経営理念に立った銀行をつくり上げていくというのが私の責務だというふうに考えております。
○近藤(洋)委員 旧行の行風というか、私はDNAと言いましたが、この認識についてはまたこれからいろいろお伺いしたいと思います。 参考人、頭取おっしゃったとおり、不良債権の処理、公的資金の返済圧力もあった、金融再生プログラムの中でこういったことも背景にあったという御発言がございました。この点については、公正取引委員会の勧告にも指摘をされているところでございますし、私もそこは理解できるわけでありますが、これも頭取はおっしゃいましたが、だからといって法令を違反していいという理由には全くならないということは指摘をしておきたいと思うわけでございます。 あわせて、ちょっと事実関係だけお伺いしたいんですが、半年間、このたびの措置で法人におけるデリバティブの販売ができなくなるわけですが、またさらには、法人営業の新設の禁止という措置がとられましたが、これに伴う収益の影響は具体的にどの程度なのか、お答えいただけますでしょうか。
○奥参考人 今回の業務停止命令、先生がおっしゃいましたように二つございまして、金利スワップ取引の六カ月間の停止、それから法人営業部の新設の一年間の停止ということでございます。 この業績への影響を試算することはなかなか難しいわけでございますが、一つの考え方として、この終わりました十七年度におきまして、法人業務部門が計上いたしました金利スワップの収益の見込み額は約四百億でございます。デリバティブズ全体ではちょっと減ってきていますが千億ぐらいございまして、そのうち金利スワップだけでいきますと五割強でございまして、その約四分の三が法人部門のデリバティブズでございます。 それ以外のところは、大企業部門とか、それからプロジェクトファイナンスとか、そういったところのホールセールに係るところのスワップ取引でございます。したがって、その中堅中小企業の部分でございます法人部門がその約四分の三ですから、四百億というふうに申し上げています。その半年間ということですので、約二百億円程度の影響があるであろうという試算が見込まれるということでございます。 ただ、それ以外にも、無形のレピュテーショナルリスクとかいったものとか、それからそれに波及するところの影響もあるかもしれませんので、この部分は何とも言えませんけれども、今数字として見込まれるといいますか、推定できるのは二百億というふうに申し上げられるのかなというふうに考えております。
○近藤(洋)委員 大変大きな影響があるということがわかりました。しかも、これは御行にとっては、今までは法人営業のまさにキーとなる、かぎとなってきた戦略商品でありましたから、これが使えないというのは大変大きな痛手だと思うんですね。例えがいいのかどうか、伺っておると、イメージすると、例えば自動車会社であれば、利幅の大きい車種、何かわかりませんが、例えばクラウンという車種が売れなくなったというのに等しいのではないか、例えばですね、例に例えれば。それだけ大きな、もっといろいろな車種はあるけれども、目玉の商品が売れなくなったというイメージというのは、私はやはり、頭取もおっしゃった、無形の影響がある、大変大きな影響があると思うわけであります。 これは明らかになりましたが、さて、こうした事態になってしまった支店の評価については、先ほどの御質問のお答えにもございましたが、私も突っ込んでお伺いしたいんですが、行内の評価というのは一体どういうふうになっていたのか。支店が上げる収益がどのように評価されてきたのかということで、具体的にお伺いしたいんですが、目標を取引種目別に本部が設定をしてきたのか。 そして、さらには、先ほどは参考人は利益のかさ上げはないというふうにおっしゃいましたが、しかし、実態として、その目標設定があった場合、期末になった際に、本部から現場に新たな収益目標を設定したり、ないしは、目標が未達だぞということを督促したりという事実は過去においてあったのかどうか。また、そういった指示については、本部の役員はどのようにかかわってきたのか。お答えいただきたいのですが。
○奥参考人 営業フロントの評価でございますが、大きく、今までは、収益、貸し金、決済、拠点運営、コンプライアンスの五項目で評価してまいりまして、そのうち、先ほど申しましたように収益部分が五割の評価ウエートを占めていたということであります。 このように、収益が、拠点運営等の中長期的な目標達成度と比べて相対的に高い評価ウエートであったことも、今回の事態を招いた一つの遠因であるというふうに考えておりますことから、この十八年度からは、営業店の業績評価におきましては、先ほど申しましたように、収益それから営業基盤を中心としました持続的成長、それからお客様志向、コンプライアンス、これを三つの柱といたしまして、一対一対一ということで三本の柱ということにいたしまして、この顧客志向、コンプライアンスで評価が低ければ、どんなに収益を上げても評価されないという形に改めたということでございます。 この新しい評価制度を通じまして、お客様本位の営業姿勢を徹底してまいる所存でございます。また、当然のことながら、コンプライアンスのチェックを本部としても強化いたしまして、独禁法違反の再発ということを防止してまいりたいというふうに考えております。 それから、収益の現場への示達でございますが、これは期初に経営企画部門が全体として今年度の業務計画の大枠をつくりまして、それぞれの各部門におろしまして、その中から今度は各部門が各営業店に割り振りをしていく。その際に、本来、その地盤とかマーケット特性というものをしっかりと見きわめて、いろいろな要因を個別に見てつくっていくというべきだったところが、やや機械的に流れていた部分があるということを今回も指摘されているわけですけれども、そういうことを改めていきたいということでございます。 当然のことながら、各部門におきましては一つの収益目標を掲げておりますが、各営業店に対しましては、基本的にはその収益目標というものを与えますが、非常に細部にわたって、これが幾らこれが幾らということは、私は実際にこの法人業務部門を担当したことはございませんが、そういうことではなくて、あとは法人業務の営業店における拠点長の裁量にかなりの部分が任されていたというふうな認識をしております。 そこで、当然のことながら、収益の計画の達成状況につきましては、担当部門、法人業務部門におきましては定期的にその報告を受け、そしてその達成状況につきまして、順調にいっているところについてはもう少し頑張っていただく、それから、足取りが重いところについては、どうやったら達成できるかというようなアドバイスは都度行ってきたということではないかと思っております。
○近藤(洋)委員 公正取引委員会は、この点について私が聞いたところ、既に本件を調査していると。期末近くに御行の各店舗で、問題となった取引量が急増しているという事実を把握しているんですね。 ですから、まさに参考人が今正直におっしゃったように、私は担当をしたことがないからよくわかりませんがとおっしゃいました、まさにそのとおり、奥頭取はこの部門を担当されていないんですね。だけれども、担当した当時の副頭取に聞けばもっとはっきりわかると思うんですが、明らかに、少なくとも公正取引委員会は、御行において現場の拠点で期末に急増しているその事実、また、さらに調べた結果、やはり本店、本部からそれなりの目標達成の圧力がこの分野においてあったのではないかという部分を指摘しておるわけですね。 そこは、やはり御行のこれまでの収益目標というのが、収益が非常に重視されていたのが一点。さらに、経営会議というか拠点長会議で大方針が示されて、そしてそれに向けて一気呵成に走る。そして、結果として、この法人営業については目標達成の圧力があったと、少なくとも公取は見ているという事実をこの場で指摘しておきたいと思います。 その上でお伺いしたいんですが、この事案の起きた期間、この当期間は奥頭取は、今お答えいただきましたので、この法人営業の御担当、中小企業営業の御担当の役員ではございませんでした。よろしゅうございますね。それは確認をしております。当時の最高責任者は、経営トップは、西川善文現日本郵政社長であり、法人部門は一貫して、当時副頭取でございます水島藤一郎さんでございます。 委員長のお許しを得て資料を配付させていただいておりますが、奥頭取そして西川前頭取、水島前副頭取、現在、独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構の理事長になられておりますが、このお三方の経歴を配付させていただいております。 ごらんいただければわかるとおり、奥頭取の御経歴は、ちょっとこれだけだとよくわかりませんが、要は、役員になられるまでは、基本的には海外畑といいますか、海外拠点がお長くいらっしゃって、その後企画をやられてということでございました。直前の御担当は大企業営業等、企画等ということであり、本件については、このページをめくって四ページ目の水島藤一郎副頭取であります。 ごらんいただいてわかるように、一貫して支店統括営業そして法人営業等をやられてこられた方、これはこの履歴を見れば明らかでございます。 そこで、公取もそうですが、金融庁の中で、当時の経営責任ということを明確にしろというのが業務改善命令の中に含まれておるわけでございます。 先ほど、参考人は、検討しておりますということでございましたが、本件は、もう既に公正取引委員会から摘発をされて五カ月間もたっているんです。この間、行内の調査も十分に行われているはずなんですね。ですから、十分この経緯等は、御行、三井住友銀行はわかって調査をされているはずでありますから、この当時の経営責任、具体的にこの営業を推進されたのは、この経歴を見る限りは水島副頭取であり、そして当時の経営責任者は西川頭取でありますが、この御両人が本件にかかわってきたということの調査はもう終えられていると思うのですが、経営責任も含めてどうされるのか、改めてこの場で御発言をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○奥参考人 私の経歴につきましては、先ほど近藤先生からお話があったとおりで、法人業務部門の担当ということ、責任役員ということは務めたことはございません。 もう少し具体的に申しますと、二〇〇一年からの法人業務部門の統括責任役員について申しますと、二〇〇一年四月一日から翌年の六月までは、栗山元副頭取が務めております。現在、三井住友カードの社長をしておりますが、その後を受けまして、二〇〇二年の六月から二〇〇五年の六月まで水島副頭取が法人業務部門の統括責任役員を務めております。そういった意味で、今回の調査につきましては、この栗山も対象に含めるつもりでございます。 遅いじゃないかという御質問がございましたが、冒頭に申しましたように、今回、個別事案二千二百件、問題ありということでございました二千二百社の法律的な独禁法上の問題としての調査というのは、大変時間のかかることでございまして、特別調査委員会で厳正に詳細に調査をして、法律面からの検討をしていくことに忙殺されまして、かなり時間がかかってしまった。その結果、四月の二十七日に至って行政処分を受けたということでございますので、その行政処分の中で責任の所在を明確化しろという命令が出てきておりますので、これにつきまして、今後スピードを上げて早急に、その責任の所在というものにつきまして詳細に調査をしていくということでございます。その中で、それぞれの担当役員の関与の度合い、それから職員の度合い、部長の関与の度合いというものをしっかりと見きわめて、その処分の対象に含めていきたいということでございます。
○近藤(洋)委員 当時の最高責任者は西川頭取ですから、西川頭取は、これは関与も何もなく、最高責任者として責任を問われるのは当然でありますが、その前提に立って、水島副頭取も、なぜここまで遅くなるのか、私は理解に苦しみますね。スピードを上げてとおっしゃいましたが、まさにスピード経営は、住友銀行旧行ないしは三井住友銀行のモットーだったんじゃないんですか。我々利用者にはスピード経営をしますということを御行はうたわれてきたのに、御自分のことになるとこんなに遅いというのは、大変失礼な言い方かもしれませんけれども、理解に苦しみます。 委員長のお許しを得て資料を配付させていただいておりますが、当時の経営責任について改めてお伺いしたいんです。 当時、西川頭取は、頭取としての、トップリーダーでのトップダウン経営をするということをさまざまな場面で公言をされていた頭取でありました。そして、法人営業の旗を振っていたのは水島副頭取であったということは、経歴でも明らかですし、御答弁にもございました。 そして、当時の経営がどのように行われてきたかということでございますが、資料の五をごらんいただきたいのですが、こちらに、これを明確に示す文書の一つだろうと思っているわけでございます。三井住友銀行が二〇〇五年四月八日発送の、先ほどおっしゃった全国支店長会議、それに向けた内部資料でございます。経営方針は半期に一度の全国支店長会議を通じて示すという参考人の話がございました。まさにその経営方針がこの資料でございまして、その抜粋のみを配付させていただいております。ごらんいただければと思うのですが、この中で、先ほど、前段に申し上げました、旧住友銀行のDNAというのが非常にわかりやすく出ている資料でもあります。 ここで、法人営業というのがどれだけ大事かということが書いてあります。一ページ目のところの下線で一のところで、基本方針のところに、過去三年間でこれだけの増益を実現し最大の収益部門としての役割を果たしてきましたということをこの文書でまず第一番に書いている。最大の収益部門が法人部門だということを書いてうたった上で、そしてとりわけ六ページ目の二のところですが、しかしながら大変な危機感がある。MUFGというのはこれは三菱東京銀行、お隣に座られている会長行のところで恐縮でございますが、御行は三菱UFJのことを大変意識されています。MUFGの発足の影響は大きく、当行が圧倒的に優位なモデルを構築してきたミドル・スモールマーケット、すなわち中小零細企業ですが、において負けてしまうということを、劣勢になりかねないということを書いています。「この格差を埋めなければなりません。」ということをしっかり書いた上で、そして計数計画の中で目標をうたっているんですね。うたっています。目標はこれだけだということを計数を出しています。 そこの中で、フロー非金利の中、これはすなわちデリバティブのところですけれども、今回問題になったデリバティブ問題のところについて、これも相当意欲的な数値目標を、業務管理だけじゃなくて、銀行全体としてこれを強化するぞというのをここで明確にうたっています。強くしなきゃいかぬというか、シェアを確保するんだということを、数字を書いた上で、そして、八ページ目のところの四ですが、見ていただきたいのですけれども、ミドル・スモールマーケットについて、この問題になった分野ですけれども、「我々が競争優位を築いてきたマーケットであり、早期にその優位性を回復する為にスタートダッシュの徹底をお願いします。」これは銀行の文章とは思えないぐらい情緒的なんですよね、私、思ったんですけれども。これが本部ですけれども。 ちなみに、別の銀行の同じような資料も、私、目にしました。どこと言うといろいろ問題がありますけれども、こんなに露骨に、ある一行を示して、業績をこうしなきゃいけないというふうに露骨に書いている文章は、私は御行が初めてであります。どこだと言うと語弊があるかもしれませんが、大手メガバンクのほかの同じような文章も見ました。全く違うんです、文章のタッチが。少なくとも、三菱さんの同じような文章は全く違いました。ほかの銀行も違いました。住友が迫ってくるから倒せなんということは書いていません、はっきり申し上げて。三井住友が迫っているから何とかしろということは、三菱UFJは書いていません。みずほも、住友はこうだからなんということは書いていません。御行だけが書いている、これは事実であります。(発言する者あり) ちなみに、ほかの部門、奥頭取が担当されている部門の文章の書きぶりを見ますと、そんなことは余り書いていないんです。MUFG云々、書いていません。この法人部門のところが、いろいろ不規則発言もございましたが、大変厳しい指摘をしております。 デリバティブについて、戻りますが、五番、デリバティブについては引き続き積極的な推進をお願いします云々と書いているんですね、拡大してくださいと。そして悲しいことに、コンプライアンスのことも書いています、二行だけ、コンプライアンス遵守だと。だけれども、全然守られなかった。数値目標だけが走り出している。 そして、これの文書の発送人は水島副頭取。これのページの一ページ目、五ページ目ですが、小さな字で恐縮ですけれども「発信名義 水島副頭取」、そしてあて先が書いてあります。 これは正式な文書であるということは、昨日、御行の方に確認をさせていただきましたので、そういうことで配付をさせていただいておりますけれども、すなわち、この最も大事な全国支店長会議、ここでこういう通達を出しているんですね、こういう姿勢で。明らかではないんですか、水島副頭取がこの旗を振ったということは。そして、最も重要な方針でこれが示されているのは、当時の西川頭取の責任、関与は、この紙を見ただけでも明らかなのではないですか。 もう一度お答えいただけますでしょうか、関与は明らかであり、責任の所在はもう既に明確であるということをこの場で発言できませんか。お願いいたします。
○奥参考人 最初にちょっと申し上げますと、こういう内部の資料がこういう場所に出たということは、個人的には非常に残念に思っております。 この資料自体は、全国支店長会議という、我々は全体の部店長会議と言っているものがございますが、この部店長会議ではこういったものは配りません。部店長会議というのは頭取の基本的な今期の方針または半期の方針というものを述べて、各部門について触れているところでございます。その前後に、担当の責任役員がそれぞれの部門を集めまして拠点長会議を開く。法人業務部門であれば法人業務部門の拠点長、個人業務部門であれば個人の拠点長を集めて、別の会議をする。恐らくこの会でこれが配られたものであろうかというふうに考えております。 それで、責任の所在ということでございますけれども、今回の独禁法の問題に戻って申し上げますと、いわゆる金利スワップの販売のことにつきましてこういう独禁法上の問題が生じているということが、経営陣がビビッドな形で認識していたかどうかということでございますが、これも、私も合併以来役員を、経営陣の一員として参加してきておりますが、残念ながら、まことに遺憾なことでございますが、そういう形での報告は上がってきておりません。 といいますのは、こういったお客様からの苦情、クレームといった形、それから訴訟の案件数といったようなもの、こういった件数とか、それから年度推移といったようなものについては、これは確かに経営に年二回報告を受けてきているわけでございますけれども、さらにそれを商品として問題点を指摘して警鐘乱打するような事実は残念ながらなかったということでございまして、そういった意味において、経営陣そして当時のトップ、会長、頭取も含めましてトップがこれを認識していたかというと、そうではなかったということであります。 現実に、クレーム、苦情の関係で、この独禁法の問題が起きてから調べてみましたが、そういったクレームにつきましては、平成十三年、十四年については一けたの数字でありまして、ほとんどが個別に対応をしてきた。したがって、経営まで上がってきていなかった。それから、十五年、十六年につきましては十数件になったわけではありますけれども、それにつきましても、説明責任の問題がクレームが多かったということで、これも担当部レベルで調査をし、その対応をしてきたということでございまして、したがって、その問題につきましての、経営陣としてこの事実を認知していたかどうかということについては、なかった。 ただ、法人業務部門の問題とはいえ、こういう事態が起きたことでありますので、経営として幅広い意味での、結果としての責任はあるというふうに考えているわけであります。
○近藤(洋)委員 結果として当時の経営の責任があるということでよろしいんですね。 参考人、内部から意見は上がっていたんですよ、上がっていたんです。私のところに先ほどのこういった資料が来るのも、それは今の三井住友銀行がおかしいと思っているから、思いがあるからこそ来るわけですよ。そこを認識された方がいいですよ。 参考人、大変失礼ですけれどもね、内部からも声が上がっていたんです。それを知らなかったとしたら、それに耳をかさなかったとしたら、それは上がっていないと言うなら、それはおかしいですし、もし当時の頭取がそれを知らなかったとしたら、それは、そういうことを聞かなかった、聞く耳を持たなかったということなんじゃないですか。当時の頭取の体質に問題があったということだと思いますね。 ここは、先ほど大変大きな損害が出ているわけですから、今の点の、内部からも意見があったはずだ、もう一度簡単にお答えいただきたいのと、法的な措置も含めて、退職金の返還、西川前頭取は退職金はまだ受け取っていないということですが、水島さんは受け取っている、受け取っていますね、退職金を。この退職金をどうするのか、当時の役員報酬をどうするのか、いろいろな問題があるわけです。公的資金が含まれた中での退職金をもらっている。こういったことも含めて、そして経営者の法的な措置も、当時の経営者に対しての措置も含めて、どういう態度をとられるのか、もう一度。 検討中ということは、これは問題の先送りですか。本当に改革をするつもりがあるのかどうか、試されていると思うんです。頭取、今の時点で、ちゃんとこの国会で答えられるかどうかということは、国民の皆さんの前で答えられるかどうかは、三井住友銀行がきちんと再生できるかどうか大事な局面ですから、少なくとも、責任をきちんと問うのか、あると認識されて問うのかどうか。検討中とかそういう話では済まないと私は思いますけれども、お答えいただきたい。当時の経営責任についてきちんとした対処を、具体的に何を検討されていて、どうされようとしているのか、お答えいただきたいと思います。
○奥参考人 先ほど、そういった声がトップまで上がっていたかということについて申しますと、繰り返しになりますが、ビビッドな形で上がっていなかったというのが、私は繰り返して申し上げたかったということであります。しかし、それを反省いたしまして、そういうようなことが出てまいりましたので、私自身それから現在の経営陣は、その職員からの声、お客様の声をしっかりと聞くように現場に足を向けろと。それで、向け始めて、それをスタートしているということでございます。 経営責任という問題につきましては、先ほど申しましたように、金利スワップの販売に関連しまして、知らなかったとはいえ、やはり結果としてこういう事態を引き起こしたことは、結果として幅広い意味での経営責任があるというふうに申しているわけでございまして、これをどういう形でとっていくかということにつきましては、これはあくまでも私ども内部の処分、その責任の明確化をしていく中での内部の処分ということになりますが、現役については内部の処分というのができますけれども、退職した方に対しては、恐らく何らかの形での要請をしていくということを考えるわけであります。 何らかの形とはどういうものかというのは、これは、今一般的な意味での経営責任という問題と、関与の度合いというものと、それから現在私ども現役に対する処分というものとの、これをメルクマールといたしまして考えてまいりたいということであります。したがいまして、我々現役のところというのは、恐らく金銭的な負担ということになると思います。これは、なると思います。したがって、それと平仄を合わせた形での何かを今後具体的に考えて要請していくことが一つの選択肢というふうに考えております。
○近藤(洋)委員 一つの選択肢であるけれども検討するということですが、私は、これは選択肢ではないと思いますね。 奥頭取、同じ風景を思い出せませんかね。十数年前、全く同じことが起きていました。さまざまな金融不祥事が起きて、そして当時の経営責任が問われて、そして、退職金どうする、返納すると。同じことをやられて、当時の経営陣も、中途半端にやられたり、また、みずから返納されたり、さまざまなことが起きた。 やはり、過去ときちんと決別をする、そこを、もちろん私は現奥頭取に責任が全くないと言うつもりはありませんよ。ボードメンバーでありましたから、それはあったでしょう。しかしながら、当時の最高責任者と当該責任者に対してきっちり毅然とした態度をとるというのが今の経営者の責任なんだと思うから、言っているわけです。きちんと毅然とした態度をとるべきだと思うんですね。 頭取、これ、ごらんになったというか御存じだと思いますけれども、「住友銀行百年史」ですよ。十数年前につくられた。私も読んでみました。これはすばらしい百年史ですよ。なぜかと言えば、イトマン事件が終わった後に書かれているんです。イトマン事件が終わった後に、イトマンの反省を受けて、二度とこういうことはしないという再生の誓いを込めて書いている百年史なんですよ。 森川頭取です、当時は。巽さん、磯田さんがまさに大問題をしてやめて、巽さん、そして森川頭取。その森川頭取がさまざまな、これはもう時間がないので申し上げませんが、御紹介だけしたいのは、チェック・アンド・バランスの強化と業務体制の見直しとか、銀行への新頭取の発言が、お客様第一主義の考え方が大切である、お客様あっての住友銀行であり、お客様発展ということを原点に据え、まずお客様の立場に立って物事を考えるという姿勢が大事だということを、とうとうと最後に書くんですね。過去と決別をしたいと。もちろんいい部分は引き継ぐけれども、そのいい部分というのは浮利を追わずという住友の精神だ、ここを言って、それを引き継ぐけれども、お客様第一だということをうたっているんです。 頭取、思い出しますよね。当時の経営企画担当役員は奥頭取ですよ。奥頭取は、ある社にインタビューでこう答えています。今までのイトマン事件の反省を踏まえて、これからは、チェンジ一〇〇計画というのを立てたと。そして、戦闘集団と言われた住銀が結果としてマイナスの資産を残したことを考えると、もっと柔軟な姿勢が必要だったのではないか、これは奥頭取の当時の発言ですよ。お客様との関係も、ひょっとして、ギブ・アンド・テークではなく、テーク・アンド・テークになっていなかったか、これを見直したいと。 当時、十数年前、あなたが、参考人が経営企画担当として再生を誓ってやってきたんです。同じことに結果としてなってしまったんだ。お客様を踏みにじってきたんですよ。中小企業を泣かせてきたんですよ。どういうことなんですか、これは。住友の、旧行のDNAが脈々と残ってきた。だからこういう結果になったんですよ。そう思わざるを得ません、残念ですが。 私は、住友銀行というのは立派な銀行だと思っています。三井銀行も立派だと思っています。私の個人のカードは三井住友VISAカードだ、本当に。こっちは信用しているんですよ。 どうですか。明確な責任をもう一度問う必要があると思いますが、表明できませんか、住友銀行再生のために。このことを行員も見ていますよ、お客様と同時に。お答えください。
○奥参考人 御指摘いただきました社史につきましては、確かに住友銀行の百周年の記念事業として刊行したものでございまして、そこでは、率直に、過去のよい面だけではなくて反省すべき点も焦点に当ててつくられた、筆記されたものというふうに、私もこれは読んでおります。 今回、私がトップになりましたときに申し上げましたことは、職員にも言いましたのですが、今引いておられる、まさにそこで私が述べた気持ちと全く一緒でございまして、これをしっかりとやっていきたい、過去は二度と戻らないけれども歴史は繰り返すかもしれない、こういう教訓もあると。今回の事態を本当に反省して、将来の備えとして、危機対応能力、危機管理というものをしっかりとやって経営に当たっていきたいということであります。 責任問題につきましては、これは繰り返しになりますけれども、責任は、そういう意味では、あるというふうに申し上げていますので、そのとり方については、繰り返しになりますが、これも繰り返しになりますけれども、どういう形に……(近藤(洋)委員「だれにある」と呼ぶ)退任をされたトップ、それから担当役員、そういった方にも何らかの対応を求めていきたいというふうに考えております。
○近藤(洋)委員 今、大事な発言がございました。やはり当時の経営幹部にも責任があるという、三井住友銀行の現経営陣の発言でございます。 したがって、本件は当時の頭取にも、委員会に呼ばなければいけないと思うわけでありますが、ぜひ当委員会に来ていただかなければいけないと思うわけですが、委員長、お取り計らいをお願いしたいんですが。西川頭取及び水島副頭取、現在は政府機関の幹部であります、天上がりをしている幹部でありますから、ぜひお呼びしたいと思いますが、御検討お願いしたいんですが、委員長。
○小野委員長 この件につきましては、理事会におきまして諮らせていただきたいと思います。
○近藤(洋)委員 全銀協の畔柳会長、申しわけございません。本当は伺いたいことがたくさんございました。たくさんございましたが、時間の関係もありますので絞ってまいりますが、その西川頭取が今、日本郵政の社長になられております。資料の九と十に、全銀協会長当時の西川氏の発言と、そして、日本郵政の社長になられてからの西川現社長の御発言のそれぞれを添付させていただいております。 ごらんいただければわかるとおり、百八十度変わっています。全銀協会長のときには、官のかかわる間に肥大化するのは官業の肥大化であって、問題多くさらに悪化する、郵政、郵便事業の問題は悪化するということを、強く繰り返しおっしゃっていました。 ところが、社長になった途端に、例えばこのインタビュー記事でありますけれども、攻守ところを変えていかないとやっていけない、民間になろうとする企業、組織にあれはだめなどと言えないはずだ初め、最近は、さまざまな保険事業もやる、中小企業貸し出しもやりたい、どんどんどんどん拡大したいということをおっしゃっています。 西川さんは、自身のこの百八十度の意見の転回について、全銀協時代は手足を縛られていまして何も言えなくてと、まあ、手足を縛られて何も言えなかったんだという発言すらしています。 全銀協会長、全銀協会長の記者会見というのはそんないいかげんなものなんですか。まずそれだけお答えいただきたい。そんないいかげんなものですか、発言は。
○畔柳参考人 私、少なくとも、今、三菱東京UFJ銀行のトップという立場で、全銀協の会長もさせていただいておりますけれども、何か手足を縛られているというようなことは考えておりませんし、私が発言していることについては責任を持った発言をさせていただいているつもりでございます。
○近藤(洋)委員 そうですよね。やはり銀行は信用が命ですから、発言は信用が命なんですよね。まあ、西川さんはそういう発言をされたということ、事実であります。 そこで、こういった官業の肥大化について、金融をゆがめると思っておりますが、全銀協会長、いかがでしょうか。
○畔柳参考人 郵政の民営化の問題につきましては、何といいましても、巨大な規模の資金が市場原理のらち外に置かれている、そういう問題を是正して効率的な資金配分を実現する、そういう大きな義があるわけでございまして、官の関与が残る移行期に業務拡大が行われれば、こうした郵貯民営化の本源的な目的に逆行することになりかねないというふうに思っているわけでございます。 したがいまして、全銀協として一貫して申し上げておりますのは、完全民営化の実現に向けてソフトランディングさせるための過程におきまして、適正規模への縮小ということと、政府出資の早期解消、イコールこれは民間とイコールフッティングを早くしていただきたい、その二つの点が重要課題ということを常に一貫して申し上げておりますので、その全体像とかそれに向けたマスタースケジュールが示されない前に、部分的なそういう肥大のお話なんか出ることはなかなか理解しにくい状況である、こういうふうに思っております。
○近藤(洋)委員 時間ですので、最後の質問です。 今回の三井住友銀行の背景には、冒頭言いました、検査のあり方というか、当時の金融行政がいかがだったのかという点もあるんですね。と申しますのは、当時の、不良債権の処理は当然大事でありますが、しかしながら、行き過ぎた処理があったのではないか。 例えば、会長行の話で恐縮ですが、今回の決算で三菱UFJは、銀行決算の数字も出させていただいていますが、連結で一兆円を超える税引き後利益を出しているんです、法人税を払わずに。そして、その背景は何かといえば、もちろん営業努力や景気回復もあったんでしょうけれども、UFJの取り戻し、九千億円、引き当ての引き戻しがあったんです。九千億ですよ。通期で九千億円、過去の引き当ての戻しがあったんです。三菱銀行は七千億円で当時UFJを買ったけれども、二千億円のおつりが来たんです。 考えてみると、当時の金融行政があそこまでUFJ銀行に引き当てを積ませる必要があったのか。もちろん、検査忌避というのは問題でしたよ。だけれども、金融行政があそこまでUFJを追い込んだのではないか。その結果、三菱銀行は随分いい買い物をされたなと、住友銀行さんと当時争ったわけでありますが、そういう数字すら出てくる。結論からいえば、大変な過度な引き当てもあったのではないかと思わざるを得ない、結果としての事実もあります。 さて、会長……
○小野委員長 近藤君、時間が過ぎていますので、簡明にお願いします。
○近藤(洋)委員 はい。 この点について、過度な引き当てという部分もありはしなかったか。であるならば、この高収益を、預金金利の引き上げ、手数料じゃなくて預金金利引き上げということで還元すべきと思いますが、最後に一点お伺いします。
○畔柳参考人 先生御指摘のとおりでございますので、その前期の決算につきましては、貸倒引当金の戻りというのが大変ございます。私どものMUFGグループの連結ベースで申し上げて約四千七百億、五千億ぐらいあるわけでございますが、過去の決算におきましても、会計基準に従って、そのときの会計基準どおりの適時適切な引き当てを行ってきた経緯がございます。それが、その後、経済環境が好転しまして、結果として過去に積んだ引当金が戻ってきたものと理解しております。 したがいまして、先ほど御質問があったように、我々、ステークホルダーとしてのお客様あるいは社会、そういうものに支えられて我々の原点があると認識しておりますので、今後、いろいろな状況を総合的に判断いたしましていろいろな還元策を考えてまいりますが、預金金利の御質問ございましたが、今までもそうでございますが、市場金利の動きに沿って私ども運営をさせていただいたつもりでございまして、今後もそうさせていただきたい、こう思っておるところでございます。
○近藤(洋)委員 金融界の再生を祈って、質問を終わります。ありがとうございました。
○小野委員長 以上で近藤洋介君の質疑を終了いたします。 引き続きまして、佐々木憲昭君。
○佐々木(憲)委員 日本共産党の佐々木憲昭でございます。 今回の行政処分に関連して、私もお聞きをしたいと思います。 まず、奥頭取にお聞きしたいと思いますが、優越的地位の濫用というルール違反を生み出した背景についてでありますが、銀行経営が不良債権処理に追われる、そのためには収益力を上げなければならない、こういうことがあったと思うんです。その背景には、やはり、政府の不良債権処理、これを目標を決めて実施に移すということもその背景にあったのではないかと思うんですが、認識はいかがでしょうか。
○奥参考人 内部的な要因と外部的な要因がございまして、内部的な要因につきましては、先ほど来当行の部分について申し上げてきておるとおりでございます。 外部的要因につきまして、これも先ほど少し触れましたけれども、当該期間が日本の金融再生それから経済再生のために大変重要な時期であったかと思います。そういう中で、金融というものはまさに経済の血流でございますので、そこにおいての再生を先に果たしていくという課題は当然のことながらあったと思います。 そういった意味での不良債権処理への注力というのは、これは日本の経済を再生していく、現在のような形に持っていくための一つの大きな課題であったわけであります。そういった意味で、私どもも、不良債権処理、そしてその不良債権処理をやっていくための一つの収益力の強化という、二つの課題に向かってきたわけであります。 とはいえ、その収益力の強化というものは、当然のことながら、繰り返すようでございますけれども、コンプライアンスを軽視して上げろ、上げていいというものでは決してありませんし、そういう指示は銀行内でもしたことはございません。ございませんが、結果としてそういう御指摘を受けるような形になったことは、まことに残念で、遺憾に思っております。 今後につきましては、それをしっかりと是正し、対応していきたいというふうに考えております。
○佐々木(憲)委員 不良債権処理という問題が政治の中心に据わったのは小泉内閣が発足してからでありまして、それ以前の段階、直前には、不良債権処理は基本的には終了した、こういう認識を政府自身も言っていたわけでございます。したがって、私は、この不良債権処理を強引に、政治的に、政策的に推進してきたというところに一つの要因があったというふうに認識をしております。 具体的な数字についてお聞きしますけれども、三井住友銀行は、業務粗利益の六、七%に当たる五百億円がデリバティブによる収益で、その半分の二百五十億円が金利スワップによる収益というふうに聞いていますが、大体そういう数字ですか。
○奥参考人 業務粗利益が約一兆五千億強でございまして、一兆五千から一兆五千五百ぐらいでございまして、デリバティブズ全体の収益が、先ほど申しましたように、前年度において約一千億、まだこれは速報ベースですけれども、そのうちの金利スワップ取引から上がるところが約五百億強、それから法人業務部門から上がるのが四分の三の四百億若干超える程度ということでございます。
○佐々木(憲)委員 それは年間の数字だと思うんです。私が言ったのは多分、半分だから半期の数字だというふうに思います。 それで、三井住友銀行は、今数字で確認したように、金利スワップというものがまさにもうけ頭の商品であり、そして、それを推進する法人営業部というのが目標を定めて推進をしてきたというふうに聞いております。 そこで問題は、そのもとで従業員ごとの目標を決める、そういうところまで徹底していたのではないか。つまり、全体としての目標を定めて、中期目標を定め、かつ、それぞれの法人営業部ごとの目標を決め、そして、それを個々の従業員に、あなたは幾ら幾らですよ、今月の目標は幾らだ、こういうところまで徹底をしていたというふうに聞いております。 今回のこの法違反を生み出した一つの要因として、かなり過酷なノルマというものがあったのではないかと思うんです。私が聞いているところでは、従業員一人当たりの半期の目標というのは大体一億から一億五千万という数字になっていたというふうに聞いております。もちろんそれは、それぞればらつきはあると思いますけれども、かなり大きな目標を掲げて、その目標達成のために全力を挙げる、こういうやり方をしてこられたのではないでしょうか。
○奥参考人 先ほど来、法人業務部の予算といいますか、年間目標の策定の仕方について御説明しましたけれども、本部から、各店当ての割り当てといいますか目標は、一応目線として当然のことながら示達をいたします。その中で、当然、各法人営業部には法人営業部員がおりますので、そういった人にその法人部長が、一つの目線として、それぞれのお客様の地盤に応じた形での個人の目標というのは与えていることは一般に行われていると思いますし、平均幾らだということは私は存じませんけれども、一般的な営業のやり方としては、そういった形が行われていると思います。ただし、それはノルマとかいうことではなくて、一つの年間の目標値としてそれを与えているということで私は理解をしております。
○佐々木(憲)委員 私がノルマと言ったのは、各営業部ごとに目標があり、そして各従業員に、あなたは今月あるいは年間どのぐらいの目標なんだとそれぞれ出させて、そんなんじゃ低過ぎるじゃないか、このぐらいは当然じゃないかということで設定をし、そして毎日それを、一体どこまでいったんだと。月末近くなりますと、まだこんな状況じゃ達成できないだろうということで、相当プレッシャーをかけていたというふうに聞いているわけです。 先ほどのお話ですと、お客さんの声がどこまで届いていたかはよくわからないと。しかし、従業員の声も余り経営者の中には届いていなかったのではないかというふうに私は感じるわけです。 そこで、全銀協の畔柳会長にお聞きしたいと思うんです。今回、こういうやり方で、優越的地位の濫用ということになったわけですが、ことしの一月の時点で、金融庁から、優越的地位の濫用がなかったのかということで調べるように、全銀行が要請を受けたと思うんですね。全銀協としては、これをどのように受けとめて、どういう調査をされたか、お聞きをしたいと思います。
○畔柳参考人 本件につきましては、先ほども御質問にお答えしたかと思うわけでございますが、もともと、独禁法に係る公正取引に関しましては、従来から全銀協として、それを各銀行に告知して周知徹底する努力を続けておりました。また、今般の公正取引委員会の勧告を受けまして、昨年十二月からことし一月にかけまして傘下銀行にアンケートを行いまして、独禁法の禁止行為の発生防止策、また、それにとどまらず、価格変動商品の販売時のチェック方法とか、営業店に寄せられた苦情のコンプライアンス担当部署による吸い上げ方法などを、推進の取り組み事例を広くアンケートし、注意を喚起しつつ、そのよい事例を集めて各行に配付するというようなことをやっております。そして、一月の金融庁の御要請、「取引等の適切性確保への取組みについて」ということを踏まえまして、改めて各行は、コンプライアンス体制の強化に取り組んでいるものと考えております。 今後とも、必要に応じまして、こうした対応を行ってまいりたいという方針でございます。
○佐々木(憲)委員 調査というものは、銀行業界の内部で行うものと、相手側といいますか、顧客に対して、一体どうだったかということを行う、この二つがあると思うんですが、今の説明ですと、業界の内部でどうだったかという調査をされたようですね。ですから、これは実態はなかなかつかめないと思うんですよ。そういう限界があったというふうに思います。 それで、三井住友銀行の場合は、調査委員会を今回つくって、そして調査をしたということなんですが、調査票を配付して回収するというようなやり方をされている。これで実態がつかめるかどうかというのが次に問題になるわけで、私は、銀行というのは相当優越的な地位に客観的にあると思うんです。融資を受ける側はやはり立場は弱いですから、どうしても優越的地位の濫用がありましたとなかなか言いにくいというところがあったのではないか。いわば、融資を受ける銀行に対して、違法をやったじゃないかというふうにはなかなか言いにくい。 ですから、一万八千件調査をされた、わずか十七件が違法ということで、これは明確な違法性があったというふうにおっしゃいました。しかし、これはさらに広い範囲で、その被害を受けた方々というのを私は聞いております。そういう方は、これは十七に入っているのかと聞いたら、それは入っていないと。この数字の、先ほど言った数百の中にも入っていない。そういう人でも、押しつけられた、融資にワンセットで、融資を受けたい、そのときには金利スワップを契約しないと融資はできませんよと、あるいは、契約したら審査が通りやすいから契約してくれ、こういうふうに言われた、そういうふうに言っているわけですね。したがって、この十七社以外にかなり大きな問題があるのではないか。 具体的に聞きますけれども、この問題となったところ以外でそういう実態がもしあった場合に、どのようにそれに対して対応されるのか。 それから、被害を受けた方に対して、その被害に対して当然補償すべきだと私は思うんです。これは違法性のある行為をやったわけですから、その契約というものは真っ当な契約ではないと私は思う。押しつけられて、それによって被害を受けたわけですから、それに対して一定の補償をするというのは、これは私は当然だと思う。その点の考え方をお聞きしたいと思います。
○奥参考人 今回の調査につきましては、私ども、優越的地位の濫用ということのもともとの調査でございましたので、回収するに当たりましては、まず一つは、取引店である窓口を通さずに、すべて本部からやりました。一切そういう取引店からの関与がない形で、本部でやるという形でやると同時に、これについての、独禁法の問題以外にいろいろと御意見それから苦情等ありましたら、それについても同時にお書きくださいという形で別の欄を設けまして、それを行ってきております。 そうした結果が、先ほど二千二百社のうちの十七社が、弁護士が複数入って子細に調べましたところ、独禁法の十九条で言いますいわゆる優越的地位の濫用における濫用要件と地位要件、この二つに重なるものが十七件ありましたと。ただし、それ以外に五十一件はまだその疑いがあるかもしれない、引き続き調査を要するというものでございまして、それが五十一件ありました。ですから、独禁法関係では合計で六十八件ございまして、この五十一件については、引き続き本部がお客様と真摯に対応して実態の調査を深めてまいるということでございます。 それ以外にまだ、一般的な説明不足で問題になるかもしれないという案件があったわけでございまして、それにつきましては、引き続き、今度は独禁法とは別に、一般の、これは民法上の不法行為の観点からでございますけれども、これにつきましても調査をしてまいる所存でございます。 そういった中で、法的に明確に問題があるといったものにつきましては、お客様と十分な打ち合わせをした上で、お話し合いをした上で真摯に対応して、金銭的なものについては対応していきたいというふうに考えております。 ただ、これは、それ以外は一般契約法上の問題もありますので、法律的な問題も含んでまいりますが、これについては、本当に我々の現場だけではなくて本部のスタッフも動員いたしまして、個別に真摯に話し合いを進めさせていただくつもりでございます。
○佐々木(憲)委員 参議院の参考人質疑で、西川前頭取がこういう答弁をしているんです。私の耳には一切入っておりませんと、この実態についてですね。それで、責任についても一言も触れない、被害者に対する謝罪もない、こういう態度をとっていて、私は非常に問題だと思っております。その際に、役員報酬の返還だとかいろいろ検討されているようだけれども、具体的なそういうものが出たときにはお受けになりますか、つまり処分をあるいは責任をとるということを受けるのかと。これに対して、具体的なものが出てまいりますと従います、従いますと言っております。 私は、当然、この最高責任者であった西川前頭取が責任をとるのは当たり前だというふうに思いますし、関係の経営陣の責任も重大だと思っております。当然とるべきだと。 そこで、奥頭取は、責任ということについて、経営陣の一員でもあったわけでありますから、どのようにとるおつもりか、お聞かせいただきたいと思います。
○奥参考人 私も、御指摘のとおり、当時もう経営陣の一員でございました。直接的な問題とは別に、やはり経営陣の一員としてそういった声が入ってこなかった、またはそういう問題についてアクティブに何かその調査をするという行動を自分自身が起こさなかったというようなことは、結果として大いに反省しているわけでございまして、その結果としての責任というのは痛感しておりますので、それなりの、私は自分自身への処分も含めて考えてまいります。
○佐々木(憲)委員 銀行というのは公共的性格というのが非常に強いものだというふうに私は思っております。中小企業は今でも、景気がよくなったと言われている中でも、非常に資金繰りに苦しんでいるわけであります。銀行というのはこういう中小企業をどう支えていくか、どう育てるかというのが本来果たすべき役割ではないかと私は思うんです。 今までの、収益一辺倒と私はあえて言わせていただきますが、そういうやり方をすればするほど、全く逆の方向に行ってしまう。社会的な役割あるいは公共的な性格というものが失われてしまう。そして、中小企業に被害を与え、顧客に被害を与え、みずからの利益だけは拡大する。これは本来、銀行という性格からいいますと、業界としての役割からいいますと、逆方向に行くものになってしまうわけであります。 この点で、今後銀行が中小企業、日本経済にとって非常に大事な公共的性格を果たしていくということをしなければならないと私は思っておりますので、その点についての全銀協会長それから奥頭取それぞれの、もう時間がありませんので、簡単にお答えをいただければというふうに思います。
○畔柳参考人 御指摘のとおり、我が国においての中小企業の重要性、これは十分認識しているつもりでございますし、また、銀行が各行とも今後は、営業を行っていく上でも、この中小中堅企業への取り組みというのは基本的に極めて重要なテーマだと思っております。 ただ、そのときに、御指摘のあるとおり、並行してコンプライアンスの充実というものをきちっと図っていかなければこういう問題も起こってまいりますので、それを厳に戒めまして、一層その体制で取り組んでまいりたい、こう思っております。
○奥参考人 中小企業取引、特に中小企業金融につきましては、大変、銀行が日本経済の発展のために果たさなければいけない機能、ファンクションだというふうに考えております。 そういった意味で、私ども、大変経済が厳しかった二〇〇二年から、無担保無保証の中小企業向けの貸し金を始めまして、当時としては画期的だったと言われておりますけれども、スコアリングモデルを使いましてやってきております。これが現在一兆七千億まで来ておりまして、そういった意味での中小企業への金融の血流を常にスムーズに流れるような形で、努力を引き続きしてまいりたいというふうに考えております。 そういう中で、今回の中小企業の取引の中でこういう事態が起きたことはまことに遺憾でございまして、これを大いに反省いたしまして、さらなる中小企業の発展のための金融機関の使命を果たしてまいりたいというふうに考えております。
○佐々木(憲)委員 時間が参りましたので、終わります。ありがとうございました。
○小野委員長 以上で佐々木憲昭君の質疑を終えます。 これにて参考人に対する質疑は終了いたしました。 この際、参考人の皆さんに一言御礼を申し上げたいと思います。 本日は、御多忙中、当委員会に御臨席をいただきまして、今審議をしております証券取引法等の一部を改正する法律案等に関しまして非常に有意義な御意見を御開陳いただきましたことを、心から感謝を申し上げたいと思います。どうもありがとうございました。(拍手) —————————————
○小野委員長 引き続き、内閣提出、証券取引法等の一部を改正する法律案及び証券取引法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案並びに古本伸一郎君外六名提出、証券取引委員会設置法案の各案を議題といたします。 この際、お諮りいたします。 各案審査のため、本日、政府参考人として金融庁総務企画局長三國谷勝範君、金融庁監督局長佐藤隆文君、金融庁証券取引等監視委員会事務局長長尾和彦君、法務省大臣官房審議官深山卓也君、農林水産省大臣官房審議官佐久間隆君、経済産業省商務情報政策局消費経済部長谷みどり君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○小野委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。近藤洋介君。
○近藤(洋)委員 近藤洋介です。参考人に引き続き、貴重な質問の機会をいただき、委員長そして理事の皆様に心より感謝を申し上げたいと思います。 私は、引き続き、参考人の質疑でも使わせていただきましたこの資料を使わせていただきながら、本法案の対象にもなっています金融デリバティブの商品をめぐり起きた事案でございます三井住友銀行の独占禁止法違反事件、そして銀行法に基づく業務停止命令を中心に質問をさせていただきたいと思います。 まず最初に与謝野大臣にお伺いしたいのですが、金融庁は、今回の三井住友銀行の独禁法違反そして金融庁による業務停止命令、先ほどの参考人質疑で、奥頭取は、事案を深刻に受けとめるという御発言とともに、責任の所在について、当時の経営者にも責任があるということを私の質疑で明確に御答弁をされております。また、大変深刻な問題であるということも頭取みずから御表明をされておる。再生に向けて頑張っていきたいという御決意もありましたけれども、私から言わせると、これは行内の体質の問題、金融庁の文書、業務改善命令にも、役職員に根本的な問題があると当局も指摘をした問題でありますから、なかなか道は険しいものがあるなという感想は得ましたけれども、ぜひ大手メガバンクの再生を祈りたいという気持ちはあるわけでありますが、そういう大変大きな事案であると思うわけであります。 そこで、本件、金融庁は三井住友銀行に対して、二〇〇三年十一月に立入検査に入り、二〇〇四年九月に通知をし、さらに同じく二〇〇四年の八月に、通知が終わる前にさらに立入検査に入り、二〇〇五年の四月に検査を終えているという、実を言うと、二年に及ぶ、足かけ三年ですか、二年間の大変超長期の金融検査を行っております。無論、公的資金が入っておる銀行でありますから、通年検査体制ということは十分承知をしておりますが、しかし、この検査は極めて長い期間の検査であっただろうと思うわけであります。 この長期の検査にもかかわらず、残念なことでありますが、このような事案が起きてしまった。そして、この事案を摘発したのは、これまた公正取引委員会が勧告をしたということであります。 本来であれば、これだけ長い間金融検査、立入検査をして金融庁が見ているのであれば、これだけ広範にデリバティブの商品での独禁法違反が起きたのであれば、当然この長い検査の間に見つかってしかるべきだと思うわけでございます。なぜこれだけの案件を見つけることができなかったのか、理解に苦しむわけでございますが、大臣、この金融検査の体制というかあり方に問題があったのではないかなという気もするわけですけれども、本件の重大性にかんがみてちょっと御回答をお願いしたいと思います。
○櫻田副大臣 私の方からお答えさせていただきます。 個別の金融機関の検査内容について言明することは差し控えさせていただきますが、一般論として申し上げれば、デリバティブ商品の販売については、金融検査マニュアルや各検査事務年度の検査基本方針に基づき、一つ、顧客がデリバティブ商品のリスクを十分管理できる能力及び体力を持っているか、二番目に、顧客の取引経験が浅い場合にはその商品内容やリスクについて具体的にわかりやすい形で解説した書面を交付して説明しているか、三番目に、必要に応じて説明を受けた旨の確認を行っているかといった観点からの検証を行っているところでございます。 こうした検証の結果、仮に問題があると確認できれば、販売した金融機関の法令等遵守体制や顧客保護等管理体制が不十分であるとの指摘を行うこととなります。
○近藤(洋)委員 副大臣、検査のやり方はよくわかります。 あえて申し上げれば、では逆に言えば、そういったマニュアル等もあって、検査マニュアルに沿って検査をするということでございますが、では、そこにちゃんと書かれているにもかかわらず、これだけ広範な事案が見逃されたということは、やはり行政としても深刻に受けとめるべきであろうと思うわけですね。 あえて付言をすれば、当時の金融行政に、やはり独禁法違反、それはマニュアルには書いてあるけれども、検査の重点の置き方がそこにはなかったのではないかと思うんですね。検査の重点の置き方は、何に重点を置いたかというと、やはり資産の健全化がまず第一番にあって、資産を健全化する、すなわち不良債権を処理する、この銀行の資産は大丈夫だろうか、ここに徹底的に検査の目があって、営業で何をしようと見逃したとまで言うと言い過ぎだとは思いますが、独禁法違反について、書いてはあったけれども検査のあり方としてやや重点が低かった、無視したとは言いませんが、意識が相当薄かったと結果として言わざるを得ないのではないかと思いますが、もし、今後見直す点があるということも含めて何か御意見があれば伺いますが、よろしいですか。では、どうぞ。
○櫻田副大臣 議員の御指摘のとおり、当時は不良債権問題の解決に向けた時期であり、金融検査としても信用リスク管理体制等について重点が置かれていたことは事実でありますが、同時に、法令遵守体制やオペレーショナルリスクについても十分な検証を行ってきているところであり、これらの分野に関する検証が甘かったという事実はないと考えております。
○近藤(洋)委員 だとすると、その検査の目をかいくぐってやってきた三井住友銀行というのは相当悪質だと思わざるを得ないですね。相当チェックをして、それにもかかわらず見つけられなかったのをどういうふうに判断しているのか。金融検査のあり方が資産の健全性に過度に重点を置き過ぎた面もあるのではないかと私は思うわけであります。 何も不良債権の処理が、引き当てをするということが間違ったということを私は言うつもりはございません。当時の課題として、やはり不良債権を処理するというのは、それはある意味で国家的な課題でもありましたし、そこに重点を置くということは重要であったと思いますが、しかしながら、行き過ぎた引き当て処理をさせ過ぎたという側面もあるのではないか。金融行政が銀行を追い込み過ぎた部分もあるのではないか、結果として、銀行を追い込むと何があるかというと、それは預金者であり借り手が被害を受けるわけですから、事は甚大なわけですね、そういう側面もあったのではないかと思うんです。 参考人の全銀協の会長にも御指摘をしたんですが、この点については改めて当局にもお伺いしたいんですが、大臣にお伺いしたいんですけれども、当時の金融行政が、これは与謝野大臣でない時代の話で、前々任者の竹中さんが再生プランで旗を振った話ですから大変恐縮ではありますけれども、当時の行政のあり方がややもすると、受け手からすると、銀行からすると、恐怖政治とまではいかないけれども、引き当てを過度に追い込み、追い込み、追い込んだ側面があったんではないか。 だからこそ、この配付資料の一に添付していますけれども、銀行の空前の好決算の要因、下の欄にありますけれども、連結で三菱東京UFJグループは、経常利益で一兆四千二百億円、当期利益、税引き後利益で一兆一千七百億円。大変なものであります。トヨタ自動車に次ぐ規模であります。これだけの上位ランキングに銀行業が一気に浮上しているというのは、要するに引き当ての戻りがあるからなんです。税効果があるからですね。ということは、やはり過度な引き当てが当時あったのではないか。 そういった背景の中で、三井住友銀行は、利ざやを稼ぐ、利ざやというか短期的な収益に走りに走った、さやを先取りするというデリバティブ商品に走ったという側面もあるかと思いますけれども、どう御認識されていますか、お答えください。
○櫻田副大臣 当時は、厳格な引き当てを含めまして不良債権問題の解決が重要な問題であり、また自己資本充実の観点から収益力向上が重要な課題であったことは事実でありますが、だからといって法律違反を犯してもよいということには断じてならないということは言うまでもございません。
○近藤(洋)委員 副大臣、そこは、当然、私も認識を一にします。ですから、それはそうとしながらも、この好決算の数字は一種数字のマジックであって、銀行そのものの業でこれだけの利益を上げたならばいざ知らず、そうでない部分がたくさん出ている数字がある。 ここは、逆に言えば、当時、不必要に追い込んでしまって、結果として、これはもう御答弁は求めませんが、当時の金融行政の最高責任者は、何が何でもメガバンクを一つつくりたいという意思でもあったかのように引き当てを積ませたという部分も、恣意的に、ここまで引き当てを積ませたのかというほどの引き当てがあったんじゃないか。九千億円の戻りがあったんです。当時、UFJはつぶれる必要はなかったんですよ、今見れば。ここはもうこれでやめますけれども、UFJ銀行はあのときあそこまで追い込まれる必要があったのかとすら思えるような引き当てだったという事実も指摘をしておきたいと思うわけであります。この件はちょっとまた後段にやらせていただきます。 続いて、いずれにしろ、三井住友銀行の法令違反の問題であります。金融庁は三井住友銀行について経営責任の明確化を求めています。当時の経営責任も含むという業務改善命令、六月には回答を出すということでありました。繰り返しで恐縮ですが、奥参考人は、きょうの時点でも、当時の責任があるということは御答弁をいただいております。それは当事者の意識でありますから、当局の意識を伺いたいんですけれども、大臣、当時の責任者に大きな問題がある、当時の経営者ですね、現経営者も含めてですが、当時の経営者に大きな問題があるという御認識を大臣はお持ちでいらっしゃいますでしょうか。いかがでしょうか。
○与謝野国務大臣 そういう事実があったかどうか、知っているかどうかということは別にいたしまして、やはり、経営者というのは、銀行のやっておりますすべてのことに責任を持つというのが最高責任者の立場であろうと思っております。それを知っているか知っていないかということとはかかわりなく、やはり経営者は責任者として銀行経営に責任を持つ。いわば、ややつらいことでございますけれども、結果責任についてもみずから認めていただかざるを得ない、そのように思っております。
○近藤(洋)委員 まさにおっしゃるとおりでございまして、やはり結果責任を問われるべきでありますし、知っていようが知っていまいが、仮に知っていなかったとしても問題であるし、知っていて何もしなければ不作為の罪に問われるわけであります。いずれにしろ結果について責任はある、当時についてある、その当時の事案でありますから、経営者としてはそのときのことについての責任はあるという大臣の御見識は、大変卓見でございますし、私も同様の認識を持つものでございます。 そこで、お伺いしたいわけですが、そうした当時の経営者が、現在、お一人は、年金関連施設を処分される、我々の大事な年金資産でつくった施設を売却するという極めて重要な仕事をされている理事長として、水島前副頭取が政府機関の理事長に就任をされております。そして、もう一方は、これも繰り返して恐縮ですが、日本郵政という、これはある意味巨大な金融機関でもあります、郵便事業もやっておりますけれども巨大な政府の金融を預かる、簡保から郵貯まで預かる、そこの持ち株会社の社長になる、実質経営の司令塔、最高責任者に御就任をされております。 少なくとも日本郵政は金融において大変大きな意味を持つ企業でありますから、担当大臣として、まさに政府の機関であり、かつ金融において大きなウエートを占める部分の責任者になっているということについて問題があるとお考えになりませんか。
○与謝野国務大臣 今回の処分に関しましては、日本郵政株式会社の西川代表取締役社長及び独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構の水島理事長が、それぞれ、三井住友銀行の頭取、法人部門統括責任役員であった当時に問題が発生したといった事実を踏まえ、銀行において責任の所在が明確にされるものと承知をしており、その点について十分な反省がなされることを期待しております。
○近藤(洋)委員 ですから、十分な反省がなされることを期待しているというのは、過去は問わない、こういう認識でよろしいですか。大臣、繰り返しで恐縮ですが、過去は問わないということですか。
○与謝野国務大臣 銀行において適切な処分がされるだろうということは、過去を問うていることの一つであると私は思います。
○近藤(洋)委員 大変失礼をいたしました。銀行において問われることを期待している、こういうことでございますね。 私がお伺いしたいのは、少なくとも、銀行がどういう処分を、具体的な処分をするにせよ、中身の大小はあるでしょうが、少なくとも問題がある、今の時点でも当該銀行の経営者が判断をされているわけです。西川前頭取に、個人名を繰り返し出して大変申しわけないと思うんですが、やはり当時の経営者に責任もあるということを明示している方がそこに今いるわけですね、今いらっしゃるわけです。このことについて、やはり問題だと思いませんか。言い方をかえれば、では、銀行が処分を下された時点で、そういう人は問題だという発言に大臣の発言は切りかわるわけですか。いかがでしょうか。
○与謝野国務大臣 金融庁の行政は金融行政を行っているわけでございまして、金融行政に係る処分を行う際、その責任の所在が明確にされるということも、やはり社会的要請があるということを明確にした上で処分を発表したわけでございます。
○近藤(洋)委員 そうなんですね。ですから、繰り返し指摘をして恐縮ですが、そういう方が日本郵政の社長でいる、金融の大きなウエートを占める。この方が、民間企業の全く関係ない、例えば製造業だとか、そういうところにいらっしゃるんなら私は別にとやかくこの国会で指摘はしません。大臣が所管する金融行政の大きなウエートを占める部署のトップにいる。しかも、今一〇〇%政府機関なんですよ、日本郵政は。これは問題ではないですかということなんです。いかがでしょうか。
○与謝野国務大臣 私どもは、あくまでも三井住友の処分に係る責任の所在の明確化を求めているわけでございまして、郵政株式会社の社長をやっていることが適切かどうかという判断というのは、金融行政の中からは出てこないと思っております。 西川氏は、一月二十日に開かれました日本郵政株式会社の取締役会において、同社の代表取締役社長として選任されたものと承知をしております。今回の処分に関しましては、同氏が頭取在任中に問題が発生したといった事実を踏まえ、銀行において責任の所在が明確にされるものと承知をしており、その点について十分な反省がなされることを期待しております。 いずれにせよ、代表取締役がその役割に照らし適格か否かは、まずは日本郵政株式会社において判断されるべき事柄であると考えております。
○近藤(洋)委員 いろいろな意味で、大臣、大変恐縮ですけれども、私は異なる意見を申し上げたいと思うし、お答えいただきたいんですけれども、そもそも、日本郵政の銀行部門、簡保部門は銀行法なり保険業法が適用されていくわけですよね。そうなんですね。ですから、そこをつかさどるトップの資質は、銀行法上正しいかどうか、コンプライアンス体制が守られているかどうか、そういう方かという適格性の議論の対象になるんです。だから聞いているんです。 金融行政の範疇の中の企業なんですよ。一点目、これがどうかということなんです。日本郵政が、自分の中でいい悪いを判断していい話じゃないんです。監督官庁は、総務省であり、そして金融庁でもあるんですよ。その分野は共管ですよ。そしてもっと言うと、それは縦割り行政云々ではなくて政府全体の話ですから、重要閣僚である与謝野大臣に伺っているわけであります。適格性の問題なんです。 どうですか、これが不適格だという認識をされませんか、金融行政の立場から見て。いかがですか。
○与謝野国務大臣 西川氏は、企業経営者として大きな組織を運営してきた経験、知見を有していることにかんがみ、日本郵政株式会社の取締役会において経営委員に選定されたものと承知をしております。これを受けまして、日本郵政株式会社から認可申請がなされ、内閣総理大臣及び総務大臣より認可を行ったものでございます。 今回の処分に関しましては、西川氏が頭取在任中に問題が発生したという事実を踏まえ、銀行において責任の所在が明確にされるものと承知をしており、繰り返しますが、その点について十分な反省がなされることを期待しております。
○近藤(洋)委員 それはみずから辞任を促しているという発言なのかどうなのか、ちょっともう一度明確にしたいと思うんですね。 大臣、私は、これを放置するならば、金融行政の規律が保たれないと思いますよ。いかなことを犯しても、銀行法違反を犯し、独禁法違反を犯し、そしてこれだけ銀行の収益に損害を与えた経営者が、そのまんま郵便貯金のメガバンクのコングロマリット、かつ郵便事業もやる、そこのトップに居続ける。もちろん、任命したときにはわからなかった、それはいいでしょう。百歩譲って、政府はまだ事件が発覚していなかったからわからなかった、それはいいでしょう。しかし、その直後に、一カ月後に事件が発覚して、行政の処分も下っているわけです、四月に。 ここまで来て、事ここに至ってしかもまだいるということは、では何をしてもいいのかと。違反して業務停止になったって、しょせんは、しかも政府が任用しているじゃないかと銀行員は思いますよ、政府がお墨つきを与えているじゃないか、政府がお墨つきを与えてこの人を登用しているんだったら、金融行政で、何をやったって大したことないのかなという思いすら出てくるから私は心配しているんです。金融の規律が保たれない、行政への信頼感の問題です。いかがでしょうか。やはり問題なんですね。 ここは明確に、金融の規律を保つという意味からも、西川現社長の適格性の問題をやはり明らかにすべきですし、大臣みずから、西川前頭取、現社長がみずから判断をされるということの御発言だけではなくて、担当大臣として、不適格ではないかということを表明すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○与謝野国務大臣 金融庁としては、三井住友銀行に対しまして、問題事案発生時の役職員を含め、責任の所在の明確化を求めているところでございます。具体的な責任のとり方については、基本的には銀行が判断するものであり、当局から申し上げることは差し控えさせていただきたいと思います。 適格性の問題はないかという御質問でございますけれども、西川氏は、一月二十日に開かれました日本郵政株式会社の取締役会において代表取締役社長として選任されたわけでございます。いずれにいたしましても、代表取締役がその役割に照らして適格か否かは、まずは日本郵政株式会社において判断されるべき事柄であると考えております。
○近藤(洋)委員 それは会社が判断するという理屈もあるでしょう。しかし、資料の九と十をごらんいただきたいのですが、これは西川善文全銀協会長当時の郵政民営化に関する発言と、そして日本郵政の社長になられて以降の発言の対比といいますか、それぞれを記した資料でございます。 全銀協の会長時代は、要は、もう繰り返しませんけれども、この資料にもあるとおり、国の関与が残る移行期間についても、経営の自由度が拡大されれば実質的な官業の一段の肥大化につながりかねない、郵貯事業の改革どころか問題を一層深刻化させるのではないかと懸念しているということを繰り返し言っているんです、この人は。 ところが、社長になったら、攻守ところを変えないとやっていけないとおっしゃって、そして、現在の運用モデルは国債が中心だ、これではだめだ、まずは直営店をつくりたい、郵貯銀行直営店をつくりたいということをおっしゃり、そして貸し金をしたいとおっしゃり、個人、中小企業、零細にもやりたいということをおっしゃっているのです。そして、限度額の撤廃も含めて、最近では、新聞報道によると医療、介護保険にも進出等々のことを、積極路線をやられているんですね。百八十度変わっている。これは銀行業界からも、驚きというか驚愕の声、まさにもうあきれ果てているという声が上がっているんですよ。地銀協の皆さん、全銀協の皆さんも含めて、これは理解に苦しむという声が現場の民間企業の経営者の方々の声ですよ。 そして、君子豹変することを言えば何を言うかといえば、きつい言い方ですけれども、手かせ足かせがはめられていたから全銀協時代は言えなかったんですということをおっしゃる。きょう参考人の全銀協現会長に言ったら、いやいや、全銀協の会長とはそんな軽いものではございませんとおっしゃる。およそ信用を重んずる金融の責任者としての適格性、この一点をもってしても私は不適格だと思うんですね。いかがですか。少なくとも、こういうことをやられることは日本の金融をゆがめると。 官の関与がかかるうちにどんどん拡大をしていく、業容を拡大していくということは、実際、実現できるかどうかはもちろん郵政民営化委員会の方で認可するから、それはわかります、仕組みは。しかしながら、そういう志向をするということは、少なくとも常識的な、金融をわかっている方々では官業肥大化というふうに言われると思うんですけれども、大臣の認識はいかがですか。
○与謝野国務大臣 実はあの当時、私は自民党の政調会長をしておりまして、全銀協の立場、あるいは地銀協の立場、信用金庫の立場等々をよく伺っておりました。これは、やはりあれだけ大きな規模のところが自由に振る舞えるようになると当然民業圧迫になるというのがその趣旨でございましたので、節度を持ってやってほしいというのがすべての、全銀協を含めたいわゆる銀行業界の立場であったと私は思います。 西川さんも、郵政会社の社長でございますから、その当時のことをよく思い出していただいて、その当時の自分の御主張を拳々服膺して郵政株式会社の運営に当たっていただきたいと私は願っております。
○近藤(洋)委員 その願いを実現させるためには、西川頭取にやめていただくしかないんですよ。もはや、あれだけの責任がある方がここまで繰り返し言っているのは、確信犯です。なぜなら、西川社長は、みずから自分の子飼いの方々を日本郵政に引き抜いている。引き抜いて、体制も固めているんです。もう日本郵政に住友のDNAが埋め込まれようとしているんですよ。これだけ過去の反省を結果としてしなかったDNAが日本郵政に埋め込まれようとしているから危惧を感じているんです。一刻も早くやめていただくしかないと思うんですね、ここについては。 大臣、何か守りたいものでも政府内にあるんですか、西川さんについて。やはり過ちを正すべきだと思うんですね。西川さんを続けることで何か守りたいものでもあるのか。メンツですか。私は、国民の利益を考えれば、やはり金融行政として、不適格だということが金融庁当局からも、その当時の経営が問題ありと下されたわけですから、それは毅然と、大臣、見識のある閣僚として、まさに内閣の良識として、西川さんの適性に問題ありということで動かれるべきだと思うんです。 一点だけ条件をつけます。では仮に、三井住友銀行が西川さんに明確な何かを、例えば役員報酬の返還だとかそういったペナルティーを科す、ないしはそういったものが明らかになった時点であれば、それは行動されるということですか。いかがでしょうか。今は、先ほど来の答弁で、銀行が決めることだとおっしゃいました。西川さんがそれを受け入れるかどうかだということであります、責任の所在は一に銀行だという御答弁でありましたから。 だとするなら、それが明らかになった時点で、六月の時点で、では経営者としての適格性に問題ありということで、金融大臣として行動を起こされるということなんでしょうか。いかがでしょうか。
○与謝野国務大臣 どのような銀行の対応がなされるかということは、まだわかっておりません。したがいまして、まだ仮定の段階でございますので、何ともお答えしようがございませんけれども、まずは日本郵政株式会社の御判断であると思っております。
○近藤(洋)委員 どうも何かすねに傷持つ人を使えば自由にその会社を動かすことができるんじゃないか、今回の人事はという指摘をする人すらいるんですよ、今回のことについて。いわば、すねに傷を持つということは、若干問題が過去あった方をトップに据えることで自分の意のままに動くように日本郵政をしようとしているんじゃないかと、だれかわかりませんが、そういう指摘をする人すらいるんですよね。そういうことが聞かれること自体私は問題だと思いますし、金融界のそれなりの方々が、今回の人事は不可解だな、ここまで来ているのにという声が金融界の民間の中からも起きているということに私は非常に危惧を感じます。 ぜひ、委員長、いずれにしろ、今回は天上がりの問題ですけれども、民間の方が政府に登用された、例えばその逆の、銀行、証券への天下りの問題、こういった問題も含めて、当委員会はしっかりチェックすべきだと思います。人事院の利害関係先リストも含めて、金融庁の天下り関連の資料をぜひ当委員会として調査をして、要求をしていきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○小野委員長 この点も、理事会において後ほど協議をさせていただきます。
○近藤(洋)委員 本当にまだ納得がいかないわけですが、引き続きこの問題、六月までには銀行側の一定の結論が出るわけですけれども、その折に触れて伺っていきたいと思うわけであります。 一点、先ほど冒頭に申し上げた、各大手銀行の業績であります。私が、三井住友銀行を含めて、国会の場で個別の名前を言って繰り返し申し上げるのは、ここに公的資金が含まれているからなんですね。政府はこれまで、九二年から五十一兆円の総額で、公的資金をさまざまな形で、日銀の保有株も含めて、預金保険機構も含めて、産業再生機構も含めて、トータルで五十一兆円もの公的資金を投入しました。そして、大手銀行には十兆円を超える額が九八年以降でも投入されている。その結果、低金利の恩恵も受けてのこの好業績なんです。 大臣、最後のページにも、低金利の恩恵で、バブル崩壊後、家計は百八十兆円逸失利益があるんですね。得べかりし利益があるんですよ。それが金融セクターに流れていったんです。それもあるんです。こういった庶民の財布から銀行を支えていったという部分もある。 私は、公的資金注入自体を反対するものではありません。当時としては適切な判断だったでしょう。しかしながら、平時に戻った。大臣は、平時に戻った金融行政をということもおっしゃっています。平時に戻ったのであれば、この好業績の大手メガバンクの利益をやはり還元すべきだと思うんですね。配当があるか、配当も低い。法人税は払っていない。従業員の給料は、これは、従業員の行員の給料を上げるのがいいか、いずれにしろステークホルダーの一つですから、給料をどうするのか。そして、お客様ですよね。還元すべきです。 金融行政のあり方として、各公的資金が残っている間に預金金利を、今、百万円預けたって数百円ですよ、スーパー定期で。〇・〇数%ですから、百万円預かったって数百円です。手数料で消えちゃいますよ。一千万円だって千円、まあ千円台ということですよね。こんな低金利です。少し金利を上げる行政を考えれば、公的資金が残っているんですから、そういうことも含めてやれば、私は、サラリーマン増税という悪政を政府はやられたけれども、もしメガバンクにこの利益を還元しろという行政をされたらそれは評価されると思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
○与謝野国務大臣 日本の経済は相当程度回復してまいりました。輸出、設備投資、個人消費、バランスよく回復をしております。配当も、上場企業は相当ふやしてまいりました。しかしながら、よく見ますと、お金を預けている方々に対する利息というものがスズメの涙よりもまだ少ないということで、そういう預金者が受け取るべき金利を通じて個人が日本の経済の成長の果実の一部分を受け取る、それが消費に回るということが健全な状況ではないかと思っております。 そこで、銀行でございますけれども、バブル発生はなぜああいうことになったかという歴史的な研究は別にいたしまして、銀行は確かに業務純益は、一年限りをとればよくなっておりますけれども、過去の不良債権をまだ相当引きずっておりますし、配当もしておりませんし税金も払っておりませんし、ろくな預金金利も払っていないということで、まだまだ誇るべき状況には私は戻っていないと思っておりますので、やはり銀行の経営者は常に謙虚な立場で経営を行っていただきたいなと私はいつも思っております。
○近藤(洋)委員 だからこそ、西川さんが日本郵政の社長に居続けるというのは、謙虚な気持ちになれないんですよ。その正反対なんですよ。やはりおかしいと思うんですよね。だからこそなんです。大臣おっしゃるとおりなんですよ、おっしゃるとおりなんです。だから、それを実現するためには、西川さんがいるということはおかしいんです、明らかにおかしい。 この点は、私は引き続き、当委員会がふさわしければ、やはり金融ですから当委員会でありましょうし、総務委員会であろうし、さまざまな委員会、国会の場で、やはり引き続き取り上げなければいけない極めて重要なことであろうと思うわけであります。 バブル崩壊後、五十一兆円の公的資金の総決算も、大臣、きょうはもう時間が来ましたので質問しませんが、要請だけにしておきますが、ぜひきっちり公表していただきたいと思います。五十一兆円のお金がどうなったのか、どこまで回収できて、今含み益がどれだけあるのか。日銀が持ち、預金保険が持ち、産業再生機構が持ち、ばらばら持っていますけれども、トータルとしてどうだったのか。平時であるならば、それだけの含みがあるのかというのをしっかり管理してちゃんと処分するということが、国民の資産を健全にする。金利をつけて、おつりをつけて返してほしいです、預金金利出したんですから。 ぜひ、そこも公開をするということを要請していきたいと思いますし、重ねて申し上げますが、今回の西川さんへの処遇がまさに金融再生の第一歩である、きっちりとした責任をとらせることがバブルの総決算の最初なんだということだけを重ねて申し上げて、時間ですので、質問を終わりたいと思います。
○小野委員長 以上で近藤洋介君の質疑を終了いたします。 続きまして、佐々木憲昭君。
○佐々木(憲)委員 日本共産党の佐々木憲昭です。 三井住友銀行が優越的地位の濫用というルール違反を犯して行政処分を受けた、これは大変重大な事態であります。私はその原因をしっかり究明する必要があると思います。コンプライアンスの認識が浅かったとか、そういう認識の問題ではなくて、その背後にある構造的な問題、これを明らかにしなければならないと思っております。 そこで、具体的な実態ですけれども、銀行側としては不良債権処理というものが大変重い重圧としてこの間位置づけられておりました。そして、それを推進するために収益力の向上が必要である、利益を上げなければならないということで、収益至上主義といいますか、それがかなり大きな、経営の中心的な目標となってきたのではないか。 三井住友銀行の場合は何によって収益を上げるかといいますと、これは利子、金利は収益はほとんど上がらない、そういう中で、手数料ですとか、あるいはデリバティブなどの金融派生商品、利益の上がる商品を徹底して売っていく、こういうところに経営の重点が置かれてきた。 しかも、そのやり方として、年間の目標あるいは中期目標を経営陣が決める。そして、それを全国約六十程度の法人営業部という拠点があって、そこがそれぞれ収益目標を持って、それを実現する。そのためには、そこの従業員に対して個々人の目標を持たせる。個々人の目標を持たせて、毎月毎月その目標を達成するために、どうするんだ、こういう圧力をかける。こういうやり方をしているわけです。私が聞いたところによりますと、従業員一人当たりの半期の目標、これは二年ほど前には一億とか一億五千万というような数字を目標として掲げていたというふうに聞いております。 こういうやり方。そしてそれを、全国の支店長会議あるいは法人営業部長会議を開いた際に、短期間で収益が上がる方法だということで、好事例だ、つまり好ましい事例として紹介して広げてきた。こういうやり方をしているわけです。ある支店では、金利収入以外の収入の六、七割はデリバティブで稼げ、こういう檄を飛ばして、しりをたたいた。こういうやり方をした結果、こういう法違反まで広範に生み出すような事態となってきたというふうに思うわけです。 このような構造そのものを改めるような方向を出さない限りは、問題の根本解決にはつながらないというふうに私は思いますが、大臣の見解をお聞きしたいと思います。
○与謝野国務大臣 当時、三井住友においては、不良債権問題への対応が重要な課題であり、そのためにも収益力の向上が必要であったと考えられます。 こうした背景のもと、同行の幅広い法人営業部において多数の顧客に影響を及ぼす法令等遵守上の問題が生じている状況を踏まえれば、法令等遵守より収益獲得優先が常態化していたものと認められると思います。 金融庁としては、不良債権処理の財源等を確保するためにも収益力の向上を図ることが重要でありますけれども、その際には、当然のことながら、法令等遵守を徹底しつつ行われるべきものであると認識をしております。
○佐々木(憲)委員 目標が収益力の向上に偏重していた、そういうふうに今おっしゃいましたが、それでは、銀行に対する政府の行政、金融に対する政府の政策、これはどうだったのかということをもう一度問う必要があると思うんです。 つまり、銀行は自分の考えで不良債権処理を行う、これもあったでしょう。しかし、政府が、不良債権処理の数字を掲げて、いついつまでにこれを達成すべきである、そのために各銀行は努力をせよということで、例えば、公的資金の入った銀行に対しては経営健全化計画を出させて、その目標を政府が承認する。それから、収益力向上のためには何が必要か、手数料はどうします、あるいはデリバティブはこのようにします、こういう目標を出させて、それを政府がオーケーということで、これでやりなさい、そういう行政をやってきているわけです、この間。 したがいまして、この間のこの不良債権処理を中心とする政府の政策、銀行に対する行政的なやり方、そこに問題はなかったのか。私は、小泉・竹中路線というのがかなり大きな影響を与えたのではないかと思っております。その結果、先ほど言ったような、各銀行の行員にノルマまで課さなければならない事態になっていった。 その責任は、銀行にもちろん一番の責任はある。しかし同時に、そういう状況をつくってきた政府にも責任の一端はないのか。この点について与謝野大臣の見解をお聞きしたいと思います。
○与謝野国務大臣 その当時は、やはり金融システム全体が不安定化するということは日本経済にとって致命的なことであるということで、やはり一つは、金融システムの安定ということは政府の政策の一番大きな目標の一つであったと思います。 それとあわせまして、それぞれの銀行、金融機関の健全性を一日も早く取り戻す、そういう意味では、不良化した部分をきちんと処理するということを急ぐ、これも一つの物の考え方であったわけでございます。もう一つは、そういう中で、極端な信用収縮が起きたり、あるいは中小企業の金融が逼迫をしたりということももう一方では避けなきゃいけない。 今になってみますとまた何でもないように思いますけれども、ここ十年間の金融をめぐる環境というのは大変厳しかった。その中で、政府も民間も、また国会も、複眼的な思考でいろいろなことをやってきたと私は思っております。私は、そういうことが今回の法令の不遵守を招いたとは思ってはおりませんけれども、銀行が健全性を回復するためには、政府も国民も、また金融界も、相当多くの犠牲を払いながら進んできた、そのように考えております。
○佐々木(憲)委員 金融の状況が非常に逼迫した事態になっていた、それに対応するためにということが一つの口実として言われるわけです。 しかし、そういう状況を克服するという方向性が、銀行の収益を上げる、銀行の経営を安定させるというところに、もちろんそれは必要な面もあるでしょう、しかし、余りにも傾斜し過ぎて、その反面で、中小企業は非常に大きな被害を受けたわけです。不良債権処理を理由とした貸し渋り、貸しはがしというのが横行したわけです。その結果、中小企業の数そのものが日本はどんどんどんどん毎年減っております。いまだに減っております。そういう状況というものをつくり出した一つの要因として考えなければならない。やはり私はバランスが必要であるというふうに思うわけですね。 その意味で、今回の三井住友銀行のこの事案というのは、それが非常に極端な方向に行って、行き過ぎてしまったというところに特徴があるのではないか。したがって、中小企業にとっては、融資を受けたい、そのために銀行に申し入れる。それに対して、銀行側は、融資を受けるなら、こういう商品、金利スワップを契約としてやってもらえますかと要らないものまで押しつけていく、こういうやり方をして、結果的にいわば二重の負担を中小企業に与えて、そこで不利益になった分が銀行の利益になる、いわば利益のつけかえを銀行側に有利にやっていった、こういう結果になっているわけです。そのことを十分私は認識する必要があるというふうに思うんですね。 したがって、今回のこの極端な事態が発生したその後始末をどうするのか、先ほど私は頭取に聞きました。やはり被害を与えたんですから、加害者としては補償をすべきではないのかと。それは、具体的な状況、相談に応じて対応したい、相談して対応したいというふうにおっしゃっていました。 大臣としては、このような銀行側の収益優先のやり方で、法違反まで犯して、結果的に中小企業に大きな被害を与えた、このことに対して銀行は当然その被害を補償する、私は当然その補償をすべきだと思いますけれども、大臣はどのようにお考えでしょうか。
○与謝野国務大臣 これはいわば独禁法上認められない抱き合わせ販売ということになったわけでございますから、デリバティブ販売に関しまして銀行が得た利益は民法上どういう性格のものか、これはやはり法律的な判断が必要であると思います。 どういう解決策があるのかということは、民間対民間の話でございますから、私の方からこうすべきだということは、金融庁としては申し上げられる立場ではありませんけれども、それは名の通った銀行でございますから、この件に関しましては真摯な対応がなされるものと期待をしておりますし、また三井住友のプレスリリース等を見ましても、真摯な対応をするということが言われておりますので、それは顧客と銀行との間で適切な解決がなされるものと私は期待をしております。
○佐々木(憲)委員 被害者というのは、法令違反が明確なのは、今十七件しかないんです。しかし、さまざまな報道あるいは関係者のお話を聞きますと、かなり広い部分で被害を受けている。例えば、法令違反を、実際に優越的な地位の濫用と言われるようなことをやりましたという人がマスコミに登場して、これは名前は出ていませんけれども、私は五十件はやりましたと言っているわけです。したがって、この十七とか数百とかという数字ではない、対象が一万八千というわけなんですけれども、そんなに少ない数ではないと思うんですね。したがって、やはり関係者に対する謝罪と被害の補償、これはぜひ私はやるべきだというふうに思うんです。 ところが、三井住友銀行は、最近、新聞にお知らせというのを出して、これは非常に小さくてわからないんですけれども、このお知らせというのを見ますと、「公正取引委員会の審決に基づくお知らせ」と。 当行は、当行と融資取引関係にある事業者であって、その取引上の地位が当行に対して劣っているものに対して、融資に係る手続を進める過程において、事業者との間で設定される想定元本を基礎として算定された異なる種類の金利を契約期間において交換することを内容とする金融派生商品の購入を提案し、金利スワップを購入することが融資を行うことの条件である旨または金利スワップを購入しなければ融資に関して不利な取り扱いをする旨を明示または示唆することにより金利スワップの購入を要請し、金利スワップの購入を余儀なくさせる行為が、独禁法に違反するとして、平成十七年十二月二十六日、公正取引委員会から審決を受けました、この審決に従い、次の事項をお知らせします、一、当行は、右の行為を取りやめることを決議しました、二、当行は、今後、前記一の行為を行わないこととしますと。 三月二十日付でこういうお知らせが出ているのです。このお知らせには、被害を与えました、謝罪しますという言葉は一言もない。ずっと丸のない文章が延々と、さっき読み上げたように書いてあって、普通の人が見たら何のことかさっぱりわかりません、何の文章か。こういうやり方で国民に対してあるいは被害者に対して対応するというのでは、こういう事態をもたらした銀行としては極めて不適切であるというふうに思います。やはり、被害者、国民に対して明確な責任をとるということが必要だと思います。 その点について、大臣はどのようにお考えでしょうか。
○与謝野国務大臣 金融庁としての処分はなされたわけでございます。それに対しまして、三井住友が行内でどういう責任、どこに責任ということは、明確にされるということは、三井住友の方はその点ははっきりしていると私は思っております。 先生が御指摘の、被害を受けた人がいるではないかということに関しましては、それは借り手側と貸し手側との間で、民民で解決をしていただくしかないと私は思っておりますけれども、違法性を問われた方が、やはり積極的にそういう行動に出るというのも社会の常識の一つではないかというふうにも思えるわけでございます。
○佐々木(憲)委員 もう時間も参りましたので、引き続き午後、質問させていただきます。
○小野委員長 以上で佐々木憲昭君の質疑を終わります。 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時十一分休憩 ————◇————— 午後一時三分開議
○七条委員長代理 休憩前に引き続き会議を開きます。 委員長が所用のため、その指名により、私が委員長の職務を行います。 この際、ただいま議題となっております各案中、内閣提出、証券取引法等の一部を改正する法律案及び証券取引法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の両案に対し、小沢鋭仁君外二名から、民主党・無所属クラブ提案による修正案がそれぞれ提出されております。 提出者から趣旨の説明を求めます。古本伸一郎君。 ————————————— 証券取引法等の一部を改正する法律案に対する修正案 証券取引法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案に対する修正案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○古本委員 証券取引法等の一部を改正する法律案に対する修正案及び証券取引法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案に対する修正案の趣旨説明を行います。 私は、民主党・無所属クラブを代表して、ただいま議題となりました証券取引法等の一部を改正する法律案に対する修正案及び証券取引法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案に対する修正案につきまして、その趣旨及び概要を御説明申し上げます。 政府案では、商品先物取引については、商品取引所法により、行為、勧誘規制として金融商品と同様の規制が行われることになりますが、同法が農林水産省及び経済産業省の所管とされていることから、商品先物取引が投資性の強い金融商品的側面を有しているにもかかわらず、金融庁の監督が及びません。これでは、市場参加者にとり、商品により監督当局とその監督内容が異なるという不公正が生じるため、投資者の保護の観点からは十分ではありません。本来であれば、現在の縦割り業法を見直し、幅広い金融商品を対象とした法制とすべきでありますが、少なくとも、商品取引所法につきましては、現在、農林水産省及び経済産業省の所管となっておりますものを金融庁を加えた三省庁の共管とし、統一のとれた同様のレベルの監視監督体制を構築すべきであります。 以下、両修正案の概要を申し上げます。 まず、証券取引法等の一部を改正する法律案に対する修正案について申し上げます。 第一に、商品取引所法における主務大臣について、現行の農林水産大臣及び経済産業大臣のほかに内閣総理大臣を加えるとともに、内閣総理大臣は商品取引所法による権限を金融庁長官に委任することとし、同法を金融庁、農林水産省及び経済産業省の共管とすることとしております。 第二に、商品取引所法における主務省令及び地方支分部局の長への権限の委任について、所要の規定の整備を行うこととしております。 第三に、政府は、この法律の施行後三年以内に、この法律の施行の状況等を勘案し、商品先物取引を含め金融商品全般を対象とする、より包括的な規制の枠組みを構築するための法整備について検討を加え、その結果に基づいて、必要な見直しを行うものとする旨の規定を附則に置くこととしております。 次に、証券取引法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案に対する修正案について申し上げます。 本修正案は、商品取引所法につきまして、金融庁、農林水産省及び経済産業省の共管とすることといたしますことに伴いまして、金融庁設置法の所掌事務の規定について所要の整備を行うことといたしております。 以上が、両修正案の趣旨及び概要であります。 委員各位におかれましては、私たちの主張の真意を御理解いただき、何とぞ御賛同賜りますようお願い申し上げます。 ありがとうございました。(拍手)
○七条委員長代理 これにて両修正案の趣旨の説明は終わりました。 —————————————
○七条委員長代理 これより各案及び両修正案に対する質疑を行います。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。西村康稔君。
○西村(康)委員 自由民主党の西村康稔でございます。 ただいま民主党から修正案も出されました、中身は商品先物取引というものをどう考えるか、この点の整理の仕方だと思いますので、まず、この商品先物取引について少し議論をしたいと思います。 これは言うまでもありませんけれども、石油製品とか大豆とかこういったもの、実のある、実物商品について、これは当然価格が変動しますので、将来のリスクをヘッジする、不安定要因を取り除くという観点から設けられている経営安定化のための制度、これが商品先物取引であります。そういう意味で、それぞれの商品の実態の取引、実態の流通と非常に密接にかかわっているものであります。 そういう意味で、これまで商品取引所法により規制がされ、それぞれの商品を所管する農水省、経済産業省でそれぞれ監督をしておる、こういうことになっております。これは、現物取引の生産、流通政策と密接にかかわっているからこそ、それぞれの所管の、実態をよくわかった省庁が規制をし監督をするということになっておるわけでありまして、そういう意味で、引き続きこの整理の仕方が私もいいのではないかというふうに思います。 この点について、主な質問は民主党といろいろ議論をしたいところでありますけれども、政府の方、農水省、経産省からそれぞれ、この考え方、整理の仕方について、考え方をお伺いしたいと思います。
○佐久間政府参考人 商品先物取引についてでございますが、投資としての側面がある一方で、御指摘のように、当業者によります農産物等の物品の売買取引に伴います価格変動リスクに対するヘッジ機能などによりまして、これらの物品の生産や流通を円滑に行わしめるという重要な産業基盤としての役割を果たしております。 商品先物市場は、当業者のこうむります価格変動リスクを当業者以外の投資家が引き受ける、こういう仕組みになってございますが、商品取引所におきます会員のおおむね半数は当業者でございます。東京穀物商品取引所の資料によりますと、商品取引員の委託を受けました取引のうち、おおむね一割から三割は当業者となっているなど、商品先物取引は実需者によります現物取引と密接に関連をいたしてございます。 また、商品先物取引につきまして、上場商品を決定する場合、上場商品としてどのようなものがふさわしいか、生産、流通に与える影響でございますとか、ヘッジ取引として公正な価格を決定できるだけのニーズを有するものか、また上場商品の規格としていかなるものが取引実態や商品特性からふさわしいものであるか、そして、市場での先物価格の形成が、現物の生産でございますとか流通に照らしまして適正に形成されておりますかどうか、さらに、委託者、投資家保護のみならず、実物取引につながります先物取引の公正な価格形成をゆがめるような市場仲介行為が行われていないかどうかなどの判断、監督を行う必要がございます。これにつきましては、生産、流通業を所掌いたします農林水産省、経済産業省が行うことが適当である、このように考えてございます。 このため、商品先物取引につきましては、従来から、現物取引の生産や流通をめぐります政策と密接に関連するものであるとして、必要な委託者保護を含めて、商品取引所法に基づき、農林水産省及び経済産業省が規制を行っているところでございます。 以上でございます。
○谷政府参考人 商品先物取引は、商品取引所に上場されているガソリン、灯油といった石油製品や、天然ゴム、アルミといったさまざまな実物商品の将来の受け渡しを約束し、その際の価格を取り決める取引でございます。このため、商品先物取引は、実需者、事業者による物品の売買を基礎としておりまして、その取引の場である商品市場は、これらの商品の生産、流通に携わる事業者に対しまして、売り手、買い手を限ることなく、だれもが自由に参加できる開かれた、公正な透明な価格形成の場、将来の受け渡し、買い取り価格をあらかじめ決定することができる価格変動リスクの保障機能、いわゆるヘッジ機能、あるいは、常時利用可能な物品の販路、調達先の提供、実物の受け渡しや倉庫代替機能などの各種の機能をあわせて提供するものでございます。こうした商品市場の機能によりまして、事業者の経営の安定化を図り、商品の生産、流通を円滑にする産業インフラとして機能することとなり、この機能が確保され、また十全に機能するよう、委託者保護の観点を含め、商品取引所法によって規制されております。 産業インフラとしての機能につきましては、同法によりさまざまに担保されておりますが、具体的には、上場商品の決定をする際に、上場の適合性を判断するため、生産、流通に支障を与えないか、上場するにふさわしい生産、流通構造が存在するか、実需者の取引ニーズが現実に存在するかという諸点や、同種の物品であっても実物商品は、規格、内容、実務上の受け渡し方法等が多岐に上るため、標準的な物品たる上場商品の規格や、その受け渡し方法としていかなるものがふさわしいか、形成される商品市場の価格形成が実際の流通や生産の状況に照らして適正に行われているか、商品市場を通じて買い占め等が行われていないかなどを判断することが必要でして、こうした現物取引と密接に関連している商品先物取引制度の運用については、当該現物取引の生産、流通に関する知見が必須となっております。 また、実需者、投機家の区別なく、多様な参加者が市場に参加できる開かれた、信頼性ある公正な取引が可能となる制度とする必要があり、このために、商品市場のみならず、商品市場の仲介を行う事業者についても、勧誘規制等の委託者保護の観点はもちろんのこと、安定的な取引のため、市場仲介者を許可制のもと一定の要件に限定し、委託者や市場に対して、例えば現物の受け渡しなどの取引の履行の最終的な責任を負わせており、幅広い情報をもとにして、多様な市場参加者によって実物取引の公正な価格形成がなされるという商品市場の本来の仕組みが、不当な勧誘行為や受託行為などによって揺らがぬようにするといった、取引の信頼性、公正性を確保する観点も、あわせて同法にて規定されております。 商品取引所法につきましては、これらの諸点を担保して、実物経済における産業インフラとして機能するよう、同法の執行を、当該物品の生産、流通政策に携わる農林水産省及び経済産業省が連携して担当することとなっております。
○西村(康)委員 御丁寧に御説明いただきまして、本当にありがとうございます。 基本的に、実需、現物取引と非常に密接に関連をしておる、しかも取引の一定割合はやはりそういう事業者によるものであるという観点から、その事業者を所管する両省が監督をしておるということだと思いますけれども、一方で、今説明も一部ありましたけれども、もちろん一般の投資家もこれに投資をしているわけでありますので、投資家保護のための施策というものも必要なわけでありまして、十六年の商品取引所法の改正において、一定の施策をさらに入れられたということでありますし、そのときの附帯決議で、アメリカの制度、CFTCの制度などを参考にして監督体制を強化せよということの附帯決議も与野党一致して行っております。 そういう意味で、その後、十六年改正以降、投資家保護のための施策を、どういうふうに監督体制の強化を行ってきたのか。そしてまた、今回の金融商品取引法とあわせて一定の改正を加えて、今後投資家保護のための規定も強化をしていくということだと思いますけれども、その点の、これまでの取り組みと今後の取り組みについて、あわせて両省、どちらか代表してお答えをいただければと思いますけれども、答弁を求めたいと思います。
○佐久間政府参考人 お答え申し上げます。 商品先物取引につきましては、利用者保護の観点から、検査やこれに基づきます行政処分などの法執行を厳格に行うことが不可欠でございます。このため、まず、農林水産省におきましては、平成十六年度から十八年度にかけまして商品取引所検査官の定員を七名増加いたしまして、本省、地方農政局と合わせまして二十七名体制といたしております。さらに、商品取引所検査官のうち一名につきましては、昨年より公認会計士を採用したところでございます。 あわせまして、経済産業省につきましては、平成十六年度以降、経済産業省商務情報政策局商務課に、検査及び監督に係る業務をそれぞれ独立して行います検査室及び監督室を設置し、組織上の整備を図るとともに、本省及び地方経済局におきます検査官の定員をそれぞれ倍増させる等、大幅な体制の拡充を講じているところでございます。 今後とも、厳格な法執行、委託者保護の徹底を図るため、検査体制の充実に努めてまいりたいと考えております。
○西村(康)委員 苦情の件数も、十五年、十六年、七千件ぐらい国民生活センターに寄せられていたものが四千件ぐらいまでは減っているようでありますけれども、引き続き苦情はあるということでありますので、ぜひ、この投資家保護という視点からも、取り組みの強化を引き続きしていただければというふうに思います。 それで、民主党の提案の中にありました課徴金制度について少し議論をしたいと思います。 今般、金融商品取引法の中で課徴金制度導入をされて、過去されているわけでありますけれども、そもそも課徴金、これは刑罰との間、すき間を埋めるものとして、行政上の措置ということで設けられたものであります。対象となっているものがインサイダー取引とか風説の流布とか、こういったものに対して行政上の措置を加えようというのが課徴金の制度だと思いますけれども、商品先物の場合は、風説の流布といっても、大豆とか、天候によって変わるわけでありますし、インサイダー取引なんかも、やろうと思っても、天候によって出来高が変わったりするわけであります。全く人の手によらない、自然の中で価格も決まってくる要素が非常に強いわけでありますので、そもそもこういったインサイダー取引とか風説の流布とかになじまないというふうに考えるわけでありますけれども、この点、課徴金制度を導入せよという民主党の主張に対して、政府はどのように考えるのか、これは経産省から答弁を求めたいと思います。
○谷政府参考人 証券取引に関する課徴金制度につきましては、平成十六年の証券取引法の一部改正法に基づいて平成十七年四月から実施されていると承知しております。 証券の場合、現実には悪質性の度合いが千差万別であるところ、対象者に重大な影響がある刑事罰については抑制的、補充的に運用されるため、刑事罰を科すに至らない程度の違反行為は結果として放置されることになって、したがって、商品取引の違反行為の実情に見合った規制の実効性を確保し、違反行為を抑制するための行政審判に基づく措置として、刑事罰とは別に、開示書類への虚偽記載と三種類の不公正取引、今御指摘のインサイダー取引、相場操縦、風説の流布を対象に、当該行為による経済利得を対象に、課徴金を納付させる制度として導入されたと承知しております。一方、商品取引所法においては、証券取引で主要に問題となっているインサイダー取引違反及び開示書類への虚偽記載に係る違反は設けられておりません。 現在、商品先物取引について問題となっておりますのは、証券取引法の課徴金制度の対象となる不正な取引ではなく、監督対象業者である商品取引員による勧誘、販売時における違法行為でございまして、こうした違法行為につきましては、現在の立入検査権限と監督上の処分権限の行使、検査体制の強化、犯罪事実を探知した場合の告発等を通じた対応が可能と考えております。なお、これら勧誘、販売時の違法行為につきましては、証券取引法においても課徴金制度の対象にはなっておりません。 さらに、証券取引上問題となりましたファンドや海外口座への取引の隠ぺいや資金経路の追跡を困難とさせるような複雑かつ専門的な知識が必要とされる証券取引の不正行為とは異なりまして、商品取引における違法行為は、勧誘のために商品取引員が断定的な判断の提供を行ったり、真実と異なることを伝えるといった詐欺的な違法行為が中心でございまして、問題となる違法行為の性質が異なっております。 したがって、商品市場における不公正取引について、現時点において商品取引所法において証券取引法に準じた課徴金制度を設ける環境にあるとは考えておりません。 いずれにいたしましても、当面は、現行制度の厳正な運用を図ることが重要であり、平成十六年度の改正に加えて、本法案を通じてさらに強化された横断的な利用者保護ルールである販売、勧誘規制の実効性確保に努めてまいります。
○西村(康)委員 ありがとうございます。 今のお話のとおり、課徴金制度はなかなかなじまないんじゃないかと思いますし、現行の立入検査の権限あるいは監督権限を有効にぜひ使っていただいて、これは投資家保護も含めてしっかり対応していただきたいと思いますけれども、今般の金融商品取引法の中で同等の規制を入れていくということでありますし、今後さらに、投資家保護を含めて、商品先物市場、これを信頼あるものにしていく、そのための努力をさらにお願いしたいと思います。 先ほど人数をふやされたという話がありましたけれども、アメリカのCFTCに比べますと、五百人に対して日本は合計百人ぐらいということで伺っていますが、五分の一ぐらいの体制でありますので、その体制の強化も含めて、今後どういう対応をしていくのか、その点について、これは経産省の方がいいですか、どちらでもいいですけれども、経産省から答弁を求めます。
○谷政府参考人 国民生活センターに寄せられた商品先物取引に係る苦情件数は、同センターから聞いているところでは、平成十五年度及び平成十六年度には七千件を超えておりましたが、平成十七年度においては四千件程度となっております。議員御指摘のとおり、件数は減少しているものの、依然として四千件以上の苦情が寄せられております。経済産業省といたしましては、この事実を真摯に受けとめ、商品先物市場の信頼性向上のため、これをさらに減少させていくことが必要であると考えております。 そのため、商品先物取引においては、平成十六年における商品取引所法の改正により、勧誘規制としては厳格な再勧誘の禁止を導入するなど、抜本的な投資家保護措置を講じたところでございます。また、法令上、どのような類型の行為が違反となるのかを明確にすることにより、商品取引員における法令遵守体制の適切な強化が期待できるということから、勧誘規制の内容について具体化した商品先物取引の委託者の保護に関するガイドラインを制定し、その厳格な運用を行っております。さらに、今般の商品取引法改正法案におきまして、金融商品取引法等と同等の利用者保護規制の整備を図り、その内容を充実することとしております。 経済産業省といたしましては、強化された規制の実効性を高めるため、引き続き、厳正かつ的確な立入検査を行っていくとともに、違法行為に対しては、法に基づいて厳正に処分することにより、委託者保護の徹底を図り、商品先物市場の健全な発展、信頼性の向上に向けた取り組みに全力を尽くしてまいる所存でございます。
○西村(康)委員 ありがとうございます。ぜひ、健全な市場、信頼できる市場をつくるべく、引き続き努力をしていただければと思います。 与謝野大臣に二つのことをお伺いしたいと思います。一つは、民主党案にあります組織論の話であります。二つ目は、その市場の監視機能の強化。この二点、ちょっと分けて議論をしたいと思います。 まず組織論、民主党案の修正案も含めた組織論についてでありますけれども、そもそも民主党からは、証券取引委員会設置法案というものが出されているわけでありまして、証券取引については、企画部門を除いて、監督部門はこの証券取引委員会でやる、残る企画部門は保険、銀行と一元化をする、一元的な金融行政が必要じゃないかという主張だと思います。 ところが、一方、商品取引については、経済産業省、農水省さらに金融庁という、このいわば三元行政ということで、この点、組織論的にどういう頭の整理をされているのかよくわかりませんけれども、先ほど来議論をしていますとおり、そもそも実需と非常に関係の深い、密接に関係している、現物取引と非常に関係の深い商品先物については、それぞれの所管の官庁が見るのがふさわしいというふうに思いますけれども、取引実態を踏まえて、ぜひ、大所高所から、余り屋上屋を重ねることなく、また頭の整理をすっぱりして、きれいな形で効率的な行政を行うのがふさわしいと思いますけれども、この組織論につきまして、ぜひ大臣から御答弁をいただければと思います。
○与謝野国務大臣 商品取引所法の主務官庁として、経済産業省、農林水産省に金融庁を加える場合には、三元行政による弊害が新たに生ずる可能性もあるということを考えていかなければならないと思っております。 また、金融庁、これには証券取引等監視委員会も含まれますが、ここにおきます人員体制の面にも制約があるわけでございます。大事なことはやはり投資家の保護ということでございまして、それぞれの法律の中で、投資家の保護、これに対しまして必要な規定の整備をされるわけでございますから、組織論としては、今般政府が提出いたしましたもので十分ではないかというふうに私どもは考えております。
○西村(康)委員 私も大臣のお考えに賛成であります。 ここで、その市場監視機能というものについて議論をしたいと思うんですけれども。確かに、監視官の部門を、これまで人数を非常に拡充してきておられて、五年で三倍という答弁もよくお伺いをしておりますけれども、それでもまだアメリカに比べれば非常に人数が少ない、十分でない。そこへもってきて、さらに商品先物も見るという、専門でない方が、実需の取引を知らない方が見る。これは、実態を知らないわけでありまして、さらに、充実されているとはいえ、人手がない中で商品先物を見るというのは適切ではないというふうに私は思いますけれども。 むしろ、今求められているのは、先般ライブドア事件という不幸な事件がありましたけれども、今、世の中、大きな流れの中で、間接金融から直接金融へという中で、新しい企業が健全な市場でルールに従って資金をしっかり調達できて、その新しい企業が育っていく、それが市場の一つの機能だと思いますし、それに対して、一般の投資家も、開示がされたきちんとした情報を与えられて安心して投資をしていく、もちろん投資ですからリスクはあるわけですけれども、投資をできる、そういったマーケットをつくっていかなきゃいけないんだろうと思います。 特に、アジアにおいて最も大きなマーケットでありますし、これから新しい産業を興していこうというほかの国々に対しても日本が手本となるような、そうした信頼できるマーケットをつくっていくことが大事だろうと思います。 不幸な事件を踏まえながら、またいろいろなやみのお金が入っているというようなうわさもありますけれども、そういったことのないように、一般投資家が安心して投資をできる、また企業も安心して資金調達できる、そして産業が育っていく、そうしたマーケットをつくることが今金融庁に求められている責務だというふうに思います。 そういう意味で、市場監視機能というものをぜひ強化することが何より求められている、商品先物は実需に合った専門の方が見るというのがふさわしいと思いますけれども、今後の金融庁の取り組み、大臣としての所見をぜひお伺いしたいと思います。
○与謝野国務大臣 金融当局としては、我が国市場の公正性、透明性を一層向上させ、国際的にも信頼される市場を構築していくことが重要と考えております。本年二月十七日に自民党の金融調査会企業会計小委員会よりいただきました御提言も踏まえまして、市場監視機能の強化にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○西村(康)委員 ぜひ、大きな構造改革の流れの中で、もちろん、旧来型の古い産業と言われる産業群も、技術開発なり新しい努力をして生まれ変わっていただくとともに、新しい産業が生まれてくる芽をぜひ育てていっていただきたいというふうに思いますので、信頼できるマーケット、市場の整備をお願いしたいと思います。 本来、民主党と議論ができれば、皆さんと議論ができればよかったんですけれども、先ほど来申し上げていますとおり、組織論、どういう整理をされているのか不透明でありますし、今申し上げましたとおり、マーケットの信頼性、証券市場の信頼性を回復することが何より今求められていることだろうと思いますので、そういう意味で、政府案でぜひ頑張っていただきたいと思いますし、もちろん、投資家保護の観点から、商品先物市場におきましても両省をしっかりと監督していただければということをお願い申し上げまして、私の質問を終わりとさせていただきます。 ありがとうございました。
○七条委員長代理 次に、三谷光男君。
○三谷委員 民主党の三谷光男でございます。 金融商品取引法の審議におきましては三度目の質問ということになります。たびたび質問に立たせていただきますことを、委員長初め理事あるいは委員の皆様に感謝の念を抱きながらきょうは質問をさせていただきます。 きょうは、これまでの質疑でも、先ほども西村委員からのお話の中にもございました、商品先物取引につきまして質問をさせていただきます。 何度でも申し上げますけれども、金融商品取引法案、この目的でございますけれども、一番大事なところであります。幅広い金融商品について包括的、横断的な利用者保護の枠組みを整備し、利用者保護を拡充することによって既存の利用者保護の対象となっていないすき間を埋めるとともに、現在の縦割り業法を見直し、同じ経済的機能を有する金融商品には同じルールを適用するということがこの立法の目的、整備の目的ということになっております。 この趣旨からいたしますと、質疑でも何度も取り上げられておりますけれども、この商品先物取引、投資としての側面が非常に強い。先ほど谷部長のお話では、産業インフラとしての機能ということを強調はされておられましたけれども、それもわずかにはあるかもしれません、しかし、投資としての側面が非常に強いにもかかわらず、どうもこれはこぼれ落ちているのではないかという気がしてなりません。 先ほども西村委員のお話の中にもありましたけれども、まず被害ということでは、連休前の四月二十八日、参考人質疑の中でも、岩原、大田両参考人からも、非常に多くの被害が発生しているという指摘がございました。 きょうは委員長にお許しをいただきまして資料を配付させていただいておりますけれども、統計的に見ましても、直近の資料で、資料の三枚目でございますけれども、まず、株式よりも、減ったとはいっても商品先物取引の方が相談件数が多い。株式三千八百七十七件に対しまして商品先物取引は四千二百十二件。減った減ったとはいうのですけれども、七千件から四千件に減った。 確かに、商品取引所法が改正をされました。また、それに伴って法執行が行われるようになった。行われるようになりましたけれども、それまでの状態が余りにひど過ぎた。余りにひど過ぎたから、今ようやく悪徳業者を少しずつ駆逐できるようになった。その成果があらわれていることは評価をいたします。しかし、まだまだ、この相談件数だけ見ましても、株よりもまだはるかに多い。 そして、先ほどの質問の中でございましたけれども、例えば、一つ谷部長にお伺いをするのですけれども、こうやって法執行がなされるようになった、そしてなされるようになって刑事立件をされたのは一体何件ぐらいあるんでしょうか。 あるいは、聞きますと、非常に評判の悪い、例えば、アイコムでありますとか、東京ゼネラル、グローバリー、コーワフューチャーズ、確かにこれは倒産をいたしました。法執行がなされるようになって、営業許可が与えられなくなって、今やっとやるべきことをやり始めた。だけれども、まだ悪徳業者は横行しているように思います。まず、そのことから聞かせてください。お願いします。
○谷政府参考人 刑事告発につきましては、最近の立入検査等で探知した、刑罰法規に抵触する商品取引員の重大な犯罪事実について、過去二件の刑事告発を行うなど、犯罪行為への対応も含め対処しているところでございます。このほか、立入検査、ヒアリングなどを行っておりますし、その結果、業務停止などの処分を行った事例もございます。 なお、処分の中でも、最近非常に厳正な処分を行ってきておりまして、業務停止の日数は、例えば十六年度から十七年度にかけまして非常にふえております。
○三谷委員 しかし、単純に、この被害件数、まだ四千件を超える、これは決して少ない数字ではありません。申し上げたとおり、株よりもずっと相談件数が多いのがまだ実情です。これもレクの中でも認めておられますように、まだまだ悪徳業者がはびこっている、横行している。少しでもこれを、しっかりとこの法執行によって捕まえなければいけません。 ふえたとはいっても、経済産業省、農林水産省合わせて、今、ふえて百十一人で、この商品先物取引、穀物も工業品も見ておられる、このように聞いておりますが、この体制で、こうして営業処分を加えながら、利用者保護という観点から、本当に悪質業者を十分に駆逐ができるんでしょうか。できるんでしょうか。後でまたもう一回聞きます。利用者保護ということでは、十分に、まだこうした悪徳業者の駆逐、なされているとは到底言えないと思うのですけれども。 話をかえます。先に、この商品先物取引、利用者保護の規制のことについてお尋ねをしたいと思います。 この利用者保護という点では、御承知のとおり、金融商品取引法により、商品先物取引についても横断的に同様の規制がかかることになっております。そして、これまでの質疑の中で、これも何度も指摘をされております、不招請勧誘の禁止のことについてお尋ねをしたいのですが、まず、原則禁止にしていただきたい。この金融商品取引法でもそういうことにはなっておりません。政令で定めるものに限りということになっております。ここであえて議論をしません。利用者保護の観点からすると、悪質業者と認められるものはすべて、可能な限り範囲を広げて、この政令で定めるということであるならば、政令で定めてもらいたい。そのことを強く金融大臣あるいは金融庁に要請をいたします。 そして、話を金融先物取引に戻しますけれども、金融先物取引につきましては、商品取引所法がございまして、商品取引所法には、再勧誘の禁止あるいは不当勧誘の禁止は規定されていますけれども、この不招請勧誘の禁止はございません。 これまでの経済産業省の説明では、利用者保護という点では、先般の改正で再勧誘の禁止が盛り込まれた、盛り込まれたといっても正確には格上げをされただけですけれども、行為規制によって法執行が厳格に行われている、先ほども説明がございました。悪質業者はかなり駆逐され、まだ十分とは言えないということではあるけれども、利用者保護はかなり図られている、そういう説明がございました。 しかし、これも連休前の四月二十八日の参考人質疑での大田参考人の説明がございますが、再勧誘の禁止では、その中ではっきりと大田参考人がおっしゃっておられます。悪質業者を絶対に妨げられないんだというお話をされておられます。あるいは、不招請勧誘の禁止と、もう一つ、不当勧誘の禁止、これは盛り込まれておりますけれども、このことにつきましても、根本的にこの二つは異なる、似て異なる、特に、裁判上、現場の話としては全く違うんだ、大きな違いがある、こういうことをおっしゃっておられます。 特に北神委員の質問の中で、勧誘受諾確認義務が履行されたかどうか、これは、例えば裁判の現場でも争いになることがあるけれども、勧誘の際にはそういう受諾確認義務を果たしていないにもかかわらず、後で勧誘を受諾するという書面をその勧誘に応じた人からとって、だから勧誘受諾確認義務は尽くしたんだ、このような形で答弁がなされる、こういう説明もされておられます。そして、だから、勧誘受諾確認義務というものと、要するに勧誘してはいけないこの不招請勧誘というルールは、実務の場面では極めて大きな差がある、こういう指摘をされております。 経済産業省にお聞きをいたしますけれども、この利用者保護の点で、先ほど申し上げました被害件数の今もなお多いこの多さから考えて、また、先ほども産業インフラとしての機能という言葉がございました、ヘッジのために参加するむしろ実業者のためにも、商品先物取引について、あるいは海外商品先物取引も含めていただきたいのですけれども、商品先物取引について、この不招請勧誘の禁止を盛り込むべきだと考えるんですけれども、経産省のお考えはいかがでしょうか。
○谷政府参考人 不招請勧誘の禁止は、新たな顧客への営業行為が極めて限られてしまうなど、業者の営業の自由が制限されます。不招請勧誘を一律に禁止する規定を導入することにつきましては、営業の自由の制限という観点から慎重に議論する必要がございます。また、商品先物取引だけにとどまらず、同様に元本が保証されないほかの金融商品や、レバレッジ効果がある有価証券デリバティブ等の金融商品取引全般との均衡についてなど、幅広い視点からの議論が必要でございます。 まず、金融商品との関係を見ますと、金融商品取引法案におきましては、不招請勧誘の禁止対象として、相対取引である店頭金融先物取引のみを政令指定する方向と承知しております。また、商品先物取引と同様、取引所取引である金融先物取引につきましては、再勧誘の禁止までとしまして、不招請勧誘の禁止は導入されない方向にあると伺っております。 また、商品先物取引自体につきましても、昨年五月に施行した改正商品取引所法におきまして厳格な再勧誘の禁止を既に導入しまして、また、これらの実効性を高めるため、商品先物取引の委託者の保護に関するガイドラインを定めまして、さらに検査監督体制の強化を図るなど、近年、累次にわたる勧誘規制の強化を行っております。 これらの結果、七千件であった国民生活相談件数が四千件まで下がっておりますが、御指摘のとおり、これが十分少ないとは考えておりません。まだまだこれから一層執行を強化いたしまして、現場ではやはり不当な勧誘についての御指摘をいただいております、これらについて執行の強化をしっかりと行っていきたいと考えております。
○三谷委員 執行の強化ということはわかります。ぜひそうしていただきたいと思います。 そして、営業の自由ということが強調をされます。金融庁のお答えも、ずっとこういうお答えが強調をされておりました。頭の中が、産業保護あるいは育成ということからどうしても抜け切らない。利用者の保護あるいは健全なマーケットを形成するということがどうしても優先をされない。優先をするためには、私は、この不招請勧誘の禁止、どうしても必要なことだと思います。もう一度考え直していただきたいと思うんですけれども。 そしてまた、同じく四月二十八日の質疑の中で、大田参考人の話ですけれども、商品先物市場の実態のお話です。先ほどの西村委員の質問の中にもこのことがございました。大田参考人の話です。大変わかりやすい表現をされています。商品先物市場は、全くかかわりのない人に勧誘して、もうかりますよと言ってやらせている人たちが九割で成り立っていると。とてもわかりやすい表現だと思います。 つまり、本来、自発的に入ってくる、いわゆるリスクヘッジのために入ってくる人たち、実業の部分と言っていいかもわかりません。まさに産業インフラの部分です。それは一割、そういう話になります。 そして、もう一つ、四月二十五日の質疑の中で、近藤洋介委員の質問に対しまして、農林水産省金子政務官あるいは経済産業省小林政務官のお話がございます。これは、質問の告知をするのに、近藤委員もそのときにお話をされていましたけれども、随分苦慮をされながらこの答弁をされたというふうに聞いております。 まず、穀物商品取引所について、金子大臣政務官は、東京穀物商品取引所における会員のおおむね半数は当業者でございまして、東京穀物商品取引所の資料によりますと、商品取引員の委託を受けた取引のうちおおむね一割から三割は当業者となっているなど、商品先物取引は実需者による現物取引と密接に関連していると思います、こう答えておられます。 そして、経産省からは小林大臣政務官が、重複は避けますが、商品市場を開設している商品取引所における会員のおおむね半数は当業者でございます、また、東京工業品取引所の報告によりますと、同所の主要商品である貴金属や石油の大口取引参加者における当業者の割合はおおむね三割から五割と高い割合を有しており、当業者が市場の中心と位置づけさせていただいているものでございます、このようにお答えになられます。周りから不規則発言もございました。そんなはずはないだろうという発言がございました。 そこで、まず先に、もう一回、実際のところはどうなのか、この両政務官の言われるとおりなのか、経済産業省、農水省、それぞれもう一度説明を求めます。手短で結構です。
○谷政府参考人 商品市場を開設している商品取引所における会員のおおむね半数は当業者でございますし、また、東京工業品取引所の報告によりますと、同所の主要商品である貴金属や石油の大口取引参加者における当業者割合はおおむね三割から五割と高い割合を有しております。当業者が市場の中心と位置づけられているものでございます。 なお、その後、個人委託者の取引の割合ということで計算をしていただきました。東京工業品取引所の報告によりますと、同所の昨年度一年間に行われた総取引のうち国内の個人委託者により行われた取引は、多く見積もっても三割以下と推計されております。
○佐久間政府参考人 農林水産省所掌の商品取引所におきます会員のおおむね半数は当業者でございます。また、東京穀物商品取引所の資料によりますと、商品取引員の委託を受けた取引のうち、おおむね一割から三割、これは品目ごとということでございますが、当業者となっていると承知いたしております。
○三谷委員 大変おもしろい聞き取り調査の結果があるんですけれども。民主党の議員が、それぞれ東京穀物商品取引所、東京工業品取引所に出向きまして、専務理事から直接聞き取り調査をした結果がございます。 お配りしている資料の五を開いていただきますと、これは東京穀物商品取引所からまさにいただいたものです。今の佐久間さんの御答弁も、また先般の金子政務官の御答弁も非常にうまい答弁だとは思います。この資料を見ますと、確かに一割から三割、トウモロコシ九%もございますし、小豆の三三%というものもあります。こういうものをちゃんと調査をしておられるんですね。なかなか求めてもいただけないんですけれども。多分、東京工業品取引所においても同じように調査されたものがきっとあるんだろうというふうに思うんですけれども、なかなかそれがいただけません。 そして、小林政務官ですけれども、貴金属、石油の大口取引参加者が三割から五割、きっとこれは大変都合のいいものだけを取り上げて、大変都合のいい言い方をされたんだと思うんですけれども、実際にはそんなことはあり得ないというふうに思います。 東京穀物商品取引所、工業品取引所、専務理事、御承知のとおり、いずれも名前はあえて申し上げませんけれども、それぞれ、経済産業省あるいは農林水産省からのキャリアのOBでございます。 共通していることがございます。まず、実需のある人は少ない、これは東京穀物商品取引所専務理事のお話ですけれども、実需のある人は少ない。そして、共通していること、最終で現物決済をされるのはいずれも一%だけだというふうにお答えになられています。残りの九九%は先物を売り買いして手じまいをしている。そして、実際にニーズのある人、これは東京穀物商品取引所の専務理事のお話ですけれども、三割だというふうにお答えになられています。だけれども、その三割の中身も問題です。三割の中身はほとんど商社、中には大手、丸紅、伊藤忠、住友商事、こういったものもありますけれども、何とか商事、何々興商、こういったものが非常に多い、これはヘッジなのか投資なのかわからない、こういうお答えを非常に明確にされています。東京工業品取引所の専務理事のお話もほぼ同じような話です。 要は、この話からしても、先ほども西村委員の質問に答えて谷部長おっしゃられていましたけれども、産業インフラとしての機能ということを強調されていましたけれども、どう考えても投資性が非常に強い。むしろ大田参考人のお話、もう一度申し上げますけれども、商品先物市場は全くかかわりのない人に勧誘してもうかりますよと言ってやらせている人たち九割で成り立っている、これが私は現状じゃないかというふうに思います。 そして、時間も少なくなってまいりました。先ほど、それぞれ、経済産業省あるいは農林水産省、百十一人の体制で今ようやく法執行がなされるようになったとはいっても、まだまだ悪徳業者がはびこって横行しているという実態がそこにございます。そして、資料にも添付をいたしましたけれども、市場規模だけ見ましても、例えば東京証券取引所、資料の六でございますけれども、四百九十一兆に対しまして、東京工業品取引所百八十兆、東京穀物商品取引所二十六兆、両方合わせますと二百兆を超えます。悪質業者、苦情件数も多い、これを経産省、農水省合わせて百十一人で本当に見られるんでしょうか。 むしろ、こうして民主党の修正案、先ほども共管云々というようなお話がございましたけれども、共管をすると言っておるわけです。移管をして取り上げる、そういう話ではありません、一緒に見ればいいんだというふうに思います。百十一人の体制で法執行を行うようになったから、むしろ、なったがゆえにしっかりと、先般の質疑では、証券取引等監視委員会、私も日興コーディアルの問題を取り上げさせていただきました、ほえない番犬という表現を使わせていただきましたけれども、しかし、少ないとはいえ、証券取引等監視委員会、経産省あるいは農水省に比べますと、まだまだ人はたくさんおります。 冒頭に目的を申し上げたのは、包括的、横断的に利用者保護を図る、取り締まりにおいてもしっかりとした体制で、共管でやった方がより強化できるのではないかというふうに思うのですが、最後に金融担当大臣、この我が党修正案につきまして、もう一度お考えをお聞かせいただきたいと思います。
○与謝野国務大臣 主務大臣に内閣総理大臣、すなわち金融庁長官を追加しようという民主党の御提案につきましては、まとめてお答えをいたします。 繰り返しになりますが、一つは、商品先物取引は、農産物や鉱物などの現物そのものを対象とする取引でございまして、現物の生産、流通にかかわる施策と密接に関連するものであること、第二には、商品取引所法の主務官庁として、経済産業省、農林水産省に金融庁を加える場合には、三元行政による弊害が新たに生じるおそれもあること、金融庁、また証券取引等監視委員会を含めまして、金融庁における人員体制面にも制約がありますこと、これらを考えますと、慎重な検討が必要であり、まずは現在の所管官庁において必要な体制整備を進めるとともに、違反行為の検査監督に厳正に取り組んでいただくことが適当だと考えております。
○三谷委員 現物取引と大臣はおっしゃいましたけれども、先ほども申し上げたとおり、実需の部分は一割だというふうに思います。現物で決済は、両方の専務理事もおっしゃっておられます、一%でございます。もうほとんど投資性のものだと断じざるを得ません。 そして、共管ということでいえば、今の経済産業省、農水省、もちろんそれぞれ穀物、工業品ということはありますけれども、上の方では、利用者保護、悪徳業者をどうやって退治していくか、相談をしながらやっておるわけです。その意味では、三元行政という言葉は私は当たらないと思います。 ぜひともまたお考えをいただきたいということを最後にお願い申し上げまして、質問を終わりとさせていただきます。ありがとうございました。
○七条委員長代理 次に、田村謙治君。
○田村(謙)委員 民主党の田村謙治でございます。 三谷議員の質疑を引き継ぎましてやりとりをさせていただきたいと思うんですけれども、その前に、せっかく大変貴重な機会ですので、きょうの新聞をにぎわせております中央青山について、ほんのわずか、大臣に確認の質問をさせていただきたいと思います。 昨日も谷口委員が大臣に御質問をなさって、大臣が一言だけお答えになっていらっしゃいます。「粉飾決算にかかわったということに関しましては、それなりの処分というものはあり得るわけでございます。」という御答弁をなさって、それについてきょうの新聞では、例えば、大臣が強い姿勢を表明したというふうにとらえているところもあるようですけれども、非常に具体的に処分内容も新聞には出ておりますよね。七月から二カ月間、そして法定監査すべてについて業務停止をするというような処分がきょう発表されるということが書いてあります。さらにちょっと関係者に聞いたところ、その発表は夕方なんじゃないかという話も聞いております。 まだそういう発表はないと思いますけれども、ともかくそういった内容というのが既に新聞に非常に詳細に書かれているわけでありますが、その処分の内容について、及び新聞報道でそこまで発表の前に報道されていることについて、大臣のお考えをお伺いします。
○与謝野国務大臣 処分をする、あるいは処分の内容が事前に新聞で報道されるというのは、決して好ましいことではございません。金融庁としては、これらのことについては厳正に情報を管理しているつもりでございますけれども、これらの情報はいろいろな場所に散在をしておりますので、そういうところからつなぎ合わせるといろいろな記事になるんだろうと思っております。 実際には、中央青山に対する処分を昨日の公認会計士の審査会でも議論をしておりますし、方向としては、過去中央青山の行ったことにつきまして法令の範囲内で何をするかという結論は、近々出さざるを得ないと思っております。
○田村(謙)委員 確認ですけれども、処分がどういう内容になるのかということについては、御説明はできないということでよろしいんでしょうか。
○与謝野国務大臣 昨日の、例えば公認会計士の審査会の内容についても私のところには上がってまいりませんし、大臣の意向とかそういうこととは別に、ルールに従って処分というものが行われるわけでございまして、それについて私が右左言う場面もございませんし、あらかじめ私に、こうしたい、ああしたいという報告とか、報告をした上での了解とかということを求める種類の問題でもございません。
○田村(謙)委員 お答えいただけない、処分の発表前にその内容について言えないというのは基本的にそうだと思いますけれども、ただ、実際、今回のカネボウの粉飾については、中央青山の理事長を参考人として、まだ与謝野大臣が大臣じゃないときだと思いますけれども、お呼びをして、私もそのときに中央青山の理事長について責任を追及したこともございます。国民の関心も、もちろんこの財務金融委員会においても非常に前からさまざまな議論をしている中で、我々財務金融委員会には何の話もなく、その一方で、例えば昨日の日経の朝刊、あれぐらい漏れてしまう、もちろん情報管理というのを厳正にというふうに努めていらっしゃる、それが日経に漏れてしまうというぐらいはともかく、きょうはもう全紙が同じように書いているわけですよね。要は全くコントロールできていないという状況の中で、結局、こういったせっかくのタイミングの財務金融委員会では何もお答えいただけないというのは、大変残念に思います。 それで、先ほど大臣がおっしゃった、まさに昨日、審査会で諮問が行われたということでありますけれども、監査法人について処分をする際の手続、処分決定に至るまでの手続ということについて簡単に御説明をください。
○三國谷政府参考人 お答え申し上げます。 公認会計士法上の監査法人の処分手続につきましては、まず、監査法人の社員に虚偽証明等の事実があると思料するときは、職権をもって必要な調査を行い、次に、調査の結果、監査法人等に対し処分をしようとするときは、行政手続法に規定する聴聞を行いまして、不利益処分の原因となる事実につきまして、当事者の意見等を聞き、その上で、公認会計士・監査審査会の意見を聞いて処分を行うという制度となっているところでございます。
○田村(謙)委員 今の手続の中で、昨日、その審査会の意見を聞くという諮問が行われたということですけれども、私、それについて、きのうの夕方、金融庁の担当者の方に来ていただいてお話を伺っていて、今回の中央青山の件について何も答えられないと。その審査会に対する諮問についても、それをやるとかそれを開催しますというようなことは、例えば事前に話すことはできないというふうな説明を受けたんですけれども、それはそういう理解でよろしいんでしょうか。
○三國谷政府参考人 お答えいたします。 個別案件の場合でございますが、金融庁としては、これまでも、過去の例といたしまして公認会計士あるいは監査法人を処分したことがございますが、そういった場合でも、処分した場合には、その段階で、処分の原因となった事実あるいはその内容等につきまして公表し、説明をしてきているところでございます。しかしながら、処分に至る過程におきましては、個別案件の対応に係るコメントは差し控えさせていただいているところでございます。
○田村(謙)委員 まさに担当者からお伺いしたのと同じなんですけれども、その一方で、きょう、ある金融庁の担当記者に聞いたところ、大臣が昨日、その記者に対して、審査会に諮問するということをおっしゃっておられるというふうに聞いたんですが、大臣、それはいかがですか。
○与謝野国務大臣 昨日、閣議後の記者会見で、報道について新聞記者から尋ねられました。審査会が行われるんですかということを聞かれましたので、審査会が行われるというふうに聞いておりますと。 実際のやりとりを正確に申し上げますと、質問は、きょう、一部報道で中央青山に金融庁の方がカネボウの粉飾に絡んで業務停止命令を発動するとの報道がございました、これに関して現在大臣が把握していらっしゃる事実と、あと金融庁の今後の対応についてお聞かせくださいと。私の答え、私も皆様方も新聞はよく読むべきだと思いました、ただ、この問題はきちんとした手続を経て判断をしなければならない問題であって、きょう午後、公認会計士審査会が行われます、それ以上のことは金融庁からは報告は上がってきておりません、ただ、議題は、当然のこととして中央青山の問題が取り上げられると私は理解しておりますと。
○田村(謙)委員 大臣が記者会見でおっしゃっているわけですよね。その大臣の記者会見を私がきのうの夕方に把握していなかったというのは私の不勉強ではありますけれども、先ほどの金融庁の、まさに事前にそれは伝えられないんだという御説明に反していると思うんですけれども、金融庁さん、いかがですか。
○三國谷政府参考人 まず、一般論を申し上げますと、個別事案につきましては、これは相手方があることでありますがゆえに、処分するまでは基本的に個別案件の対応に係るコメントは差し控えさせていただいているところでございます。 なお、一方で、昨日、公認会計士・監査審査会が開かれたこと、これもまた事実でございます。
○田村(謙)委員 基本的には事前に公表しないということですから、今回の事案は例外だという明確な理由がなければ、結局、事前に諮問することを公表しないという基本の原則に、今回は大臣の記者会見の御発言は反したということなんだと私は理解をしております。 さらに申し上げると、今回、昨日の夕方の時点で、大臣の記者会見を私が知らなかったのは問題とはいえ、金融庁の担当者が私に対して、諮問があるかないかもお伝えできないというふうな御説明をなさったのは、私としては大変残念だなと。それは、財務金融委員を非常に金融庁さんは軽視しているんじゃないかなというふうに強く抗議を申し上げさせていただいて、この件は本題ではありませんので、この件については、済みません、あともう一点だけ。 結局、具体的には今回の事案については何も答えられないということだと思いますけれども、監査法人が業務停止を受けるという場合に、今回のはまさに大手の監査法人で、例えば法定監査企業について業務停止をする、それが例えば二カ月じゃなくても、一カ月でもいいですけれども、そういった場合、一般論としてどのような影響というものが考えられるのかということを、金融庁さんと、あと法務省さんにお伺いします。
○三國谷政府参考人 制度論について申し上げたいと思います。 制度論ということになりますと、新しい会社法の問題でございますので、その意味では、法務省さんの方からお答えする方が適切かもしれませんが、私どもの方から承知している範囲を申し上げますと、会社法の三百三十七条、その三項というところで、「次に掲げる者は、会計監査人となることができない。」ということで、幾つかの事由が掲げられております。 その一つが、「公認会計士法の規定により、」これは会社法の四百三十五条二項というものでございますが、それに規定する「計算書類について監査をすることができない者」ということになっておりまして、したがって、公認会計士法の規定で、一般論といたしまして、仮に業務停止等の処分があった場合には、その範囲内においてこの規定が適用されるということになろうかと思っております。 その場合には、これも会社法の規定でございますけれども、会社法の三百四十六条第四項の規定によりまして、「遅滞なく会計監査人が選任されないときは、監査役は、一時会計監査人の職務を行うべき者を選任しなければならない。」こととされているというぐあいに制度としては会社法がなっているものと承知しております。
○深山政府参考人 今の金融庁さんのお答えとほぼ同じことになりますけれども、もう一度、少し詳し目に説明をさせていただきます。 監査法人が公認会計士法に基づく業務停止処分を受けた場合に、その監査法人を会計監査人として選任している会社にどんな影響が出るかというのは、その業務停止処分の内容次第であることは言うまでもありませんが、今御指摘のあったように、会社法においては、会計監査人の欠格事由として、公認会計士法の規定により、計算書類について監査をすることができない者というものが欠格事由となっておりますので、仮に監査法人に対する業務停止処分の内容が、その会計監査人に選任されている株式会社についての監査業務を停止するというものであれば、その株式会社における会計監査人としての欠格事由に該当することになりますので、この場合には、その監査法人は業務停止処分の効力の発生により、その株式会社における会計監査人としての地位を当然失うということになります。 そうなりますと、会計監査人が欠けた状態になりますので、会計監査人を会社法上設置すべき株式会社がこれを欠くということになった場合には、原則としては、株主総会において新たな会計監査人を選任すべきということになります。 ただし、これも今御指摘がありましたが、新たな会計監査人が遅滞なく選任されない場合には、その会社の監査役会において一時会計監査人を選任しなければならない、こういうことになっております。
○田村(謙)委員 時間が限られておりますので、まだまだお聞きをしたいんですけれども、この件についてはこれで終わりにいたしますが、先ほど申し上げましたように、会計監査の信頼を回復するという意味で今回の厳しい処分をするということは大変いいことだと私も思っていますし、恐らくそれに賛同なさる委員が多いと思いますけれども、ただ、やはり大臣としても、あるいは金融庁さんとしても、財務金融委員会というものをよりしっかりと重視していただきたいということだけ最後に申し上げます。 そして、本題に入ります。 商品取引について先ほどからずっと議論が行われておりますけれども、きょうの午後のトップバッターが西村議員でいらっしゃいました。私は、直接お話ししたことはありませんけれども、大変優秀な、見識の深い方であるという評判は、私は財務省にいるときから聞いているところでございまして、一方的に尊敬申し上げています。ただ、しかしながら、先ほどのやりとりを聞いて大変がっかりしました。結局、経産省の方が自分たちの既得権益を守るために、詳しい説明をするための質問を振るだけだなと大変残念に思ったんです。 その一方で、私は財務省出身ですので、では、おまえはいわゆる大蔵族かと勘違いされないようにあえて申し上げると、今回は、いろいろ主張はもう今まで民主党議員が言っていますから言いません、あくまで共管なんですよ。別に金融庁によこせと言っている話じゃないんです。もちろん、長い目で見れば金融サービスを全部一元化して、例えばイギリスのように目指すべきだ、そのことについてはもうこれ以上言いませんが、あくまで共管についてどうなんだという話をしています。 そういう中で、それこそ実需がどうとか、商品取引について、産業基盤の側面と投資の側面、二つある。産業基盤についての側面の話は、先ほどからもう、今までの議論、そして先ほどの西村議員の質問に対しての答弁でもさんざん聞きました。それはもう私ども十分わかっていますよ。 だけれども、投資の面は当然あるわけですよね。かつ、先ほど三谷議員も言ったように、結局、実需とか現物取引というのは非常に割合が少ない。経産省や農水省が専担でやる、自分たちだけでやる、金融庁との共管にはしないというのは、結局、産業基盤の側面が非常に強いからということなんですか。投資の面というのがほとんど余りないということであればわかりますけれども、産業基盤のことばかり先ほどから強調していますけれども、それはそういう理解でよろしいんですか。経産省の方、お答えください。
○谷政府参考人 先ほど来申し上げておりますように、商品先物取引は産業インフラとして実物の市場で非常に重要な役割を果たしております。現実の船積みがどこに行くかという数もさりながら、その実物が幾らで取引できるか、その将来の価格のヘッジとして、実際の取引関係者あるいは需要者がこの市場を非常に重要視していて、産業のインフラとして極めて重要である。それを担保するために、品質がどうか、受け渡しの条件がどうか、あるいは現実の市場が例えばこういう市場、商品先物取引にふさわしいかどうか、現実の実務を見ながら、私どもも、農水省、経産省協力して効率的な行政に努めているところでございます。
○田村(謙)委員 効率的な行政に努めても被害が多いわけですよね。結局、私の質問に答えていないですよ。答えられないからお答えにならないと思いますけれども、私が質問したのは、投資の面というのはそんなに小さいんですかということがまず、要は、ではもっと単刀直入にまず聞いてみますよ、金融庁との共管よりも経産省だけで担当する方がなぜいいんですか。
○谷政府参考人 投資の側面と申しますか、経済産業省も、例えば悪質商法の取り締まりはまた私どものところでやっております。例えば、マルチ商法その他で、この商品取引等で今問題になっているのと同じような不実告知、不当な勧誘が現実にございまして、例えば昨年問題になりました住宅リフォームの悪質訪問販売なども含めまして、私どもは、特定商取引法など法律の執行を強化することによって、お年寄りを初めとする国民に、悪質な業者がもうかりますよでだまさない形を確保しております。私ども、それを今後ともしっかりと執行していく、これが、屋上屋を重ねる三重行政を目指すよりも、国民の市場を適正に形成する上で私どものやるべきことであると考えております。
○田村(謙)委員 結局、今も長々と、いつも答弁が長過ぎるので、もっと短くしていただきたいんですけれども、単刀直入に。産業基盤の面とか、その育成について、十分経産省は経験があると私もわかっていますから。結局、今私の、なぜ金融庁と共管じゃいけないかという理由は、今の御答弁で当たるのは、屋上屋を重ねちゃいけないと。別に、屋上屋を重ねるというのはどういう意味ですか。よりもっと具体的に、金融庁が共管だとどういう問題が起きるのか。屋上屋を重ねるというより具体的な説明でもいいですけれども、説明してください。 あと、さらに申し上げるなら、実際に共管の事例というのはありますよね、国交省と一緒に不動産特定事業とか。では、屋上屋というのは何が悪いのか。明確に、答えがないなら、それ以上答えられませんとちゃんと言ってください。
○谷政府参考人 私どもといたしましては、商品先物取引の市場の適正化を限られた行政人員で図るためには、その限られた行政人員が、例えば個別の苦情をしっかりお話を伺いながら証拠固めをする、立入検査をするというところに全力を注ぐ方が、役所間のさまざまなやりとりを行うよりも、適切に悪質な商取引を排除していくために効果的な側面が多いのではないかと考えております。
○田村(謙)委員 今の御答弁についてもまた質問しますけれども、一たん金融庁さん、共管だと、共管になさるというのは、経産省だけで見るのよりも何か悪いという理由は何かありますか。
○三國谷政府参考人 お答え申し上げます。 先ほど大臣からも御答弁申し上げた次第でございますが、商品取引所法の主務大臣に内閣総理大臣を追加しようという御提案につきましては、一つは、繰り返しになりますけれども、商品先物取引は農産物や鉱物などの現物そのものを対象とする取引であり、現物の生産、流通に係る施策と密接に関連するものであるという面があること。もう一つは、商品取引所法の主務省庁として、経済産業省、農林水産省に金融庁が加わる場合には、三元行政による弊害が新たに生じるおそれもあるという面もあること。それから、金融庁及び証券取引等監視委員会における人員体制面にも制約があること等に関しまして慎重な検討が必要でございまして、まずは現在の所管官庁において必要な体制整備を進めていただきますとともに、違反行為の検査監督に厳正に取り組んでいただくことが適当であると考えているところでございます。
○田村(謙)委員 いろいろなところで、結局、いろいろな問題を先延ばしするときに慎重な検討という話になるんですけれども、結局、そうやって日本の金融というのは失敗してきたわけですよね。もうそこは担当者の方、与謝野大臣も十分に認識していらっしゃると思いますけれども、まさに世界市場で金融商品をどう取り扱っていくかというのは、既に金融先進国に幾らでも例がありますよね。イギリスとかアメリカとか、もう今まで、民主党に限らず各議員が例を挙げて説明をしてくださっています。 アメリカでは商品取引というのは一元化をしていて、証券取引とは別にしている。ただ、それも、アメリカの場合には議会の農業委員会の監督下にある、ある意味では議員の農業族の既得権益のようになってしまっているという事情があるようで、アメリカにおいても商品取引と金融取引をすべて一体的に見るべきだという議論はかなり強くなってきていると聞いています。アメリカはそういう特殊な事情があっても、例えば商品取引は一元化しているわけですよね。 ヨーロッパとかあるいはアジアのほかの市場を見ても、すべてまとめて金融商品ということで見ているというのがもう普通になっているわけですよ。日本の金融市場がほかのそういった国よりも進んでいるんだということを説得的に御説明していただけるなら別なんですけれども、いろいろ、特にアメリカとかイギリスと比べるとおくれていますよね。早くキャッチアップをしなければいけない。それを慎重な検討だと言っているようでは、結局、ずっとおくれは取り戻せないし、まさにアジアの、シンガポールとかほかの市場にどんどん追い越されるばかりですよね。 余り漠然としたことを言ってもまた漠然と返されるだけなので、結局、投資の面が強いから金融庁も共管にすべきだというのは、民主党として、要は経産省と農水省には、金融商品としてまずは投資家の保護という観点が薄い、あるいは検査監督能力が低いという発想があるわけです。それは、人員だけじゃなくて能力的にもですよ。一生懸命頑張るのは当たり前なんですよ、担当なんだから。金融庁の今の監督検査でも、最近、この十年かけてようやくだんだん機能強化をしてきた。それでも、まだまだかなりあるわけですよね。 そういうまさに投資家保護という観点から、金融庁と同等の、同等の規制があるという話ならさんざん聞いていますよ、同等の検査監督能力があると言えますか。経産省、どうぞ。
○谷政府参考人 商品先物取引で現在問題になっておりますことは、実際に勧誘に行った場合、勧誘に行ったところで不実告知を行うなどの不当な行為がある、これをどのようにして取り締まって、業務停止処分をするかということでございます。 この面で、私ども経済産業省はこれまで、悪質訪問販売、悪質電話勧誘、同様のことがございます、マルチ商法も同様のことがございます、この処分に非常に力を入れておりまして、昨年度、平成十七年度は、特定商取引法で二十二件の業務停止命令を出しました。これは、それまでの年と比べまして大幅に増加をしております。これらの業務停止命令を含む行政処分を経験いたしまして、私ども、大変に行政のさまざまなノウハウを蓄積してきていると考えております。 今後、商品先物取引も、そしてお年寄りなどをターゲットとする悪質訪問販売、電話勧誘、マルチ商法などを含めまして、行政のさまざまな法執行を引き続き全力で行ってまいる所存でございますし、そのための力を持っている、今後ともそのための力を一層強めていく所存でございます。
○田村(謙)委員 経産省の方が努力しているのは、もちろん私は否定はしていないですよ。それは、今までが余りにひど過ぎて、それが最近ましになった。 私は、金融庁の検査監督能力と比べてどうですかという質問をして、金融庁と比較してもという言葉はありませんでしたので、どうかわかりませんけれども、十分に能力を持っているというふうにはおっしゃっておられましたよね。 ただ、さんざんいろいろな議員が取り上げているように、まさによっぽど証券市場より規模が低い商品先物取引で、株式取引よりもはるかに多い苦情がある。そして被害者の割合もはるかに高いですよね。それでも、金融庁と比較をして十分に検査監督能力が今あると。今後努力するなんという答弁はもう要らないですから、今あるのかということを改めてお伺いします。
○谷政府参考人 商品先物取引についての国民生活センターに寄せられた苦情件数は、昨年度約四千件、それまでの七千件と比べれば減ったとはいえ、依然多いと認識しております。一層減らすために、法執行に努力する必要があると考えております。 ただ同時に、昨年度、悪質住宅リフォーム訪問販売の苦情は九千件、悪質電話機リースの苦情件数は八千件ございました。このような、お年寄りを初めとする方々に対する悪質商法の取り締まりを私ども全力を挙げて行っておりますし、不当な勧誘行為をどう取り締まるかということについて、私どもは、全力で国民を守っていく、そういう意欲と能力を持ちつつある、意欲は今持っておりますし、能力も格段に高まってきている。今後とも一層努力することによって、国民を不当な商法から守っていく所存でございます。
○田村(謙)委員 今、意欲があると大変力強い御答弁をいただきました。それは意欲はありますよね、能力がなければ、結局、金融庁にとられちゃう。 結局、現状において同じ能力があるのかということについては、努力をするとしかお答えになっていない。それは、相談件数に限らず、いろいろ実情を見れば、私は前から金融庁の検査監督も十分じゃないと言っている人間ですけれども、今経産省だけにしていますが、経産省の能力がまだまだそこまでいっていない、ただ意欲があるから頑張るんだというお答えだと思います。 ただ、例えば商品取引所、先ほど三谷議員も言っていましたけれども、経産省だと工業品取引所ですね。相変わらず、理事長とか専務理事とか、御省から天下りしていますよね。民主党の議員が実際に視察に行った際に、その専務理事の経産省のOBの方も、ある意味で経産省の現役の方というのは当然後輩ですよね、後輩のように対応していたと。そういうような関係で、そもそもちゃんと監督検査できるのかなというふうに思ったりもするわけですよ。それについて金融庁のお考えはいかがですか。 農水省の話は聞いていないですけれども、ほぼ同じだと思いますので、時間の都合で聞いていませんが、経産省、農水省のそういう監督検査能力、現在の能力について、金融庁の人たちから見て、まさに金融商品の検査監督と同等の能力があると考えるか。 あともう一つ。取引所にさんざん天下りをしているわけですよね。それも踏まえてお答えください。
○三國谷政府参考人 私ども、自分の所管のものといたしまして、私どもの検査監督能力あるいは体制の強化には今後とも努めてまいりたいと思います。 ほかの組織のことにつきまして、私の方から僣越なことを申し上げることは差し控えさせていただきたいと思います。
○田村(謙)委員 それでは、経産大臣もお務めになった与謝野大臣に、今の議論についていかがお考えか、お考えをお伺いします。
○与謝野国務大臣 委員には多分御理解いただいていると思いますけれども、商品先物という話になりますと、何か現物が全く動かないというふうに想像してしまうんですけれども、例えば、私の選挙区であめを製造されていた方がおられますが、この方は、砂糖を一定の値段で買ってコストを確定するために、先物市場で一年分のお砂糖を予約しておりました。 そういう意味では、先物市場というのは、一つは公正な価格形成をそこで行うという側面、それから、将来にわたっての自分の購入したいもの、あるいは自分が売りたいものの価格を確定しておくということ、こういうことは実は非常に重要な機能でございまして、先ほどから農水省、経産省から現物が動いているんだというお話がありましたけれども、実際には、現物の価格を決める価格形成という非常に重要な機能を持っていると私は思います。 ただ、委員が御指摘のように、やはりここに投資をする方、売り方か買い方かは別にしまして、市場に参加される方々、このいわば投資家をきちんと保護をする、保護をするためのいろいろな監督検査、処分等々をきちんとやる、これは大事なことでございます。今般、この法律の改正に伴いまして、この法律の中に書かれております同じ趣旨のことを商品取引の方でも御採用いただくことになりましたので、組織の問題とは別でございますけれども、投資家を守る、そういう点では同じ基盤に立つことになる、これはぜひ御理解をいただければと思っております。
○田村(謙)委員 先ほどの議論というのは、結局、経産省、農水省の検査監督能力、それがもし金融庁と同じだったらいいかもしれないですよ。だけれども、それはやはり劣っているんじゃないか。そういう中で、やはりこれ以上被害者を出さない、あるいは、それだけじゃなくて、まさに投資家をしっかりと保護して、今回の改正自体の全体のコンセプトがそうだと思いますけれども、市場の信頼というのをより一層増すんだという中で、一生懸命これから検査監督を頑張りますと言っているような状況では、やはり遅過ぎる。 私は、やはり日本人ですから、日本の金融市場というのが世界の超一流になってほしい、アメリカ、イギリスなどにちゃんと並ぶような金融市場に早くなってほしいという思いから申し上げているんですが、明確なお答えはいただけないでしょうから、これ以上検査監督について申し上げません。 若干余談ですけれども、私は、先ほどからさんざん経産省の方を責めていますが、農水省の方は同じ議論なので時間の都合ではしょってしまいましたけれども、ちなみに、私は基本的には経産省の応援団なんですよ。官僚時代から、多くの官僚が経産省は要らないと。経産省の存在意義自体を問う人が多いというのは一番よくわかっていらっしゃると思いますけれども、私は、現状の日本において、日本の政府で経産省というのは非常に意義があると。 経産省が、なかなか所掌の既得権益のない中で、ほかの省庁の政策にどんどん口を出す。大所高所から優秀な経産官僚が日本のことをしっかり考えて、まさに侵食、省庁の壁を乗り越えていろいろやっていらっしゃるというのを応援している数少ない少数派の人間だと思っているんですけれども、今回は全く逆の立場、経産省がとにかく既得権益を守るんだというかたくなな姿勢に終始をしているというのは、私は大変残念だなというふうに思います。 では、不招請取引についてずっと議論がありましたので、最後に一つだけ質問させていただきたいのは、要は、不招請勧誘を原則的に禁止すべきだという議論をずっとしているわけですよ。それについては、通り一遍の答弁はいただいています。何か、それは営業の自由を妨げると。 でも、実際、イギリスは日本よりも金融は進んでいると思いますけれども、イギリスは原則禁止していますよね。あるいは、ヨーロッパとかでも今の日本よりも厳しい規制をしいている。そういう中で、実際何か問題はあったんですか。要は、イギリスとかヨーロッパで日本以上に厳しい規制をして、それは逆に揺り戻しが起きている、もっと、原則禁止をやめようとか、そういう話が出ているならともかく、実際、そういう中でイギリスとかもやっているわけですよね、営業の自由をしっかりと何とかしながら。それを単なる、営業の自由を妨げるんだという、もうちょっと言っていましたね、二行ぐらいのお答えでずっと済ませているのは全く理解できないんですけれども、まさに、そういうほかの国の状況を見た上で、それでもなぜ営業の自由の妨害になるというふうにお考えになるのか。金融庁さん、さらに、より具体的に、説得的にお答えください。
○三國谷政府参考人 イギリスの事例、御指摘ございました。御指摘のとおり、イギリスの金融法令におきましては、原則として、業者は顧客からの要請に基づかない戸別訪問、電話その他の対話による勧誘等、いわゆる不招請勧誘を行ってはならないこととされております。一方、例外もございまして、一つは、業者と顧客との間に以前からそのような勧誘を受けることを予見し得るような関係が確立している場合、あるいは、取引を行うことによって生じる損失額が大きくない場合、例えば、認可業者が国債、上場株式、投信等、一般向けに通常販売されるものを勧誘する場合などはこの禁止の対象から除外されていると承知しております。 私ども、不招請勧誘の禁止につきましては、これは繰り返しになる面がございますけれども、顧客がみずから積極的に業者に働きかけない場合には情報を得ることが困難となり、新たな金融商品・サービスへの自由なアクセスが制限されるおそれがあるとともに、業者から顧客への説明機会が極めて限られてしまうなど、業者の営業の自由を制限する面があるというところがございます。このため、不招請勧誘禁止の対象範囲につきましては、昨年の金融審議会報告におきましても、「適合性原則の遵守をおよそ期待できないような場合」とされていることも踏まえまして、取引の性質や利用者被害の実態等を勘案して定めることが適当であると考えているところでございます。 いずれにいたしましても、利用者被害の実態等にかんがみまして、金融商品取引法上の不招請勧誘の禁止規定対象に追加すべき金融商品・サービスが出てまいりました場合には、政令において機動的に対応してまいりたいと考えているところでございます。
○田村(謙)委員 もう時間が来ましたのでこれ以上質問しませんけれども、まず最初の、とにかく共管にすべきであるという話について、それぞれの役所の職員、まさに官僚がそれぞれの権限を守るというのは当たり前の使命みたいなものですので、結局、省庁の壁を越えるというのは政治力なわけですよね。そこは、経産省の方、さんざん責めてしまいましたけれども、ある意味では職員としての使命を果たしていらっしゃって、それはもうしようがないと思いますが、そこはまさに、日本の金融市場の発展を考えた場合に、投資家保護、あるいは、ほかの先進国を見ればいいと思いますけれども、そういった中で商品取引、商品先物取引をどうやって扱っていくのかというのをしっかり考えるのが、まさに政治家の、政権のリーダーシップによってちゃんとすべきだということを一つ申し上げる。 とともに、不招請勧誘についても、結局、イギリスとかそういう先進国がいろいろやっている中で、被害が出たら、では、とにかくその部分については禁止をする、全部後追いになっちゃうわけですよね、原則禁止をして、それで、いいものはいいで、その禁止を解除する。イギリスでもそうやっているわけですから、それをなぜ日本がやらないのかというのは結局わかりませんでしたけれども、そういった、とにかく後追いの金融行政というのもしっかりと改めていただきたいということを最後に申し上げて、私の質問を終わりにします。
○七条委員長代理 次に、佐々木憲昭君。
○佐々木(憲)委員 日本共産党の佐々木憲昭です。 午前中の質問に続きまして、三井住友銀行の法令違反の問題についてお聞きしたいと思うんです。 この実態調査ですけれども、二〇〇一年から二〇〇四年度にかけて実態を調査した。そうしますと、濫用を確認したのが十七件、濫用の懸念があるというのは五十一件、説明不足など民法上の法令違反の懸念がある取引が百八十一件、合計二百四十九件、こういう数字になっているわけですが、この調査は金融庁が独自にやったものなんでしょうか。
○佐藤政府参考人 ただいま御指摘いただきました調査でございますけれども、私どもが三井住友銀行に対して銀行法二十四条に基づく報告徴求命令を発して、同行に調査を行わせたものでございます。
○佐々木(憲)委員 結局、法令違反を犯した、法令違反をしたその銀行自身に調査をさせた、こういうことですね。 つまり、私はなぜこれを問題にするかというと、調査そのものの適正性といいますか、正確な実態の把握がそれでできるのかどうかという点を問題にしたかったからなんです。 つまり、銀行は、利用者から見ますと、中小企業から見ますと、大変力が強い、いわば優越的な地位を持っているわけです。その銀行が中小企業に対して、銀行が法令違反をしていますか、あるいは、優越的地位を濫用したとあなたは思っているのか、こういうふうな調査をしますと、現に取引がある、融資を受けているわけですから、そういう利用者はなかなか、法律に反したことをやられましたと言うのは非常に困難なわけです。はっきり物が言える中小企業というのは、ほかの銀行から融資が可能である、受けることが可能であるという、いわば比較的優良な中小企業であるというふうに言わざるを得ないわけです。 したがって、その調査の限界性といいますかそこを十分に認識をして、金融庁としてやはり独自の調査、これは方法はいろいろあると思いますが、そういうものをやるべきだと私は思うんですが、いかがでしょうか。
○佐藤政府参考人 先ほどお答えいたしましたような銀行法二十四条に基づく調査を行った趣旨をちょっと説明させていただきたいと思います。 御案内のとおり、銀行法に基づく報告徴求命令、これは虚偽報告があった場合には罰則がございます。必要に応じて当局検査の際に検証を行うといったことも組み合わせることが可能でございまして、こういったことで実効性は確保されるというふうに認識をいたしております。 それから、三井住友銀行による調査の手法でございますけれども、この調査は三井住友銀行と顧問契約のない複数の外部弁護士が入った調査委員会において、公正取引委員会の排除措置命令も踏まえて実施、判定されたものというふうに承知をいたしております。 調査票の発出につきましては、優越的地位濫用事案等を可能な限り把握すべく、金利スワップのすべての契約先を対象に実施したものでございますけれども、その際、調査の実効性を確保する観点から、取引を実際に行っている部署とは異なる部署で調査票を発信し、またその返信の受け付けをする、こういう仕組みによって対応いたしております。また、その調査票発出の際に、これにお答えいただくことによって不利益をこうむることは一切ないという点を明記した上で実施したというふうに承知をいたしております。こういったことで、それなりの工夫を行いつつ調査がなされたというふうに思っております。 なお、同行におきましては、調査票を返信しなかった顧客について、新たな事実が判明すれば改めて調査することといたしているというふうに承知をいたしております。
○佐々木(憲)委員 今の答弁は、そういうやり方が正しかったということを説明しただけであって、この調査の問題点というものをもう少しよく考えてみる必要があると私は思うんですよ。 もちろん、虚偽報告をしたらそれに対する罰則があるのは当然ですが、その前の段階で、つまり中小企業の側が銀行に対して物を言うということが大変難しいという地位にあるということを理解しないと、たった十七という数字、あるいは合計でも、先ほど言ったように、二百五十件程度の数字しか出てこない。つまり、対象となるのは一万八千件なわけですから、私は余りにも少な過ぎるというふうに思うわけであります。 それで、もう一つは、調査の対象ですけれども、金利スワップに限定をしたわけですね、一万八千件というのは。それ以外の、いろいろデリバティブの取引の商品というのはあるわけです。報道されているところなどを見ますと、それ以外にもいろいろやっている。そうなると、金利スワップだけに限定したということになりますと、では、ほかの商品はそういう違反はなかったのかということになるわけですね。他の金融商品については絶対に優越的地位の濫用はなかったということが言えますか。
○佐藤政府参考人 今般の報告徴求命令でございますけれども、御指摘のとおり、金利スワップを対象に調査をさせたということでございます。これは、公正取引委員会の排除命令措置を踏まえて金利スワップを対象に調査させた、そのことの緊急性にかんがみてこれを調査したということでございますが、その結果、優越的地位の濫用事案が多数認められたということのほか、経営管理体制、内部管理体制、そして法令遵守体制について基本的かつ重大な問題が認められたということでございまして、それらを踏まえて業務改善命令を発出させていただいたということでございます。 この業務改善命令は、業務運営全般について顧客本位の体制を整備するということを求めておるわけでございまして、つまり、金利スワップ商品以外の商品を含めて適切な取引が行われるように、ガバナンス体制あるいはコンプライアンス体制の構築を求めているということでございます。 同行が、今後、業務改善命令を受けまして業務改善計画というのを策定し、当局に提出してくることになります。この中で、金利スワップ以外の金融取引全般につきましても適切な対応を行う旨が盛り込まれてくるものというふうに想定をいたしておりまして、これが出てまいりましたらば、その後、改善計画について私どもで三カ月ごとのフォローアップをいたしますので、この改善計画に基づくフォローアップということを通じて、こういったことを通じて、金利スワップ以外の商品についての適切な業務運営の確保とそのことの実効性というのを期してまいりたいと思っております。 〔七条委員長代理退席、委員長着席〕
○佐々木(憲)委員 金利スワップについてのみ調査をした、しかし、銀行の中のそれに対する仕組みというものがどうだったかということを通じてほかの商品にも影響を与えるような、そういう発想でやっていると。 しかし、例えば金利キャップという言葉がマスコミでも使われておりまして、この金利キャップというのは似たような商品ですけれども、金利があるところまで行くとそれ以上上がらない、こういうものが組み込まれたものであります。それももっと大変な売り方がされているというんですね。つまり、優秀な中小企業ではなくて、非常に経営が困難な中小企業、これを対象にどんどん売り込んでいると。そこに行っても、いや、そんな危ない商品の契約はやりませんと断られる。そのときに、その従業員に今度は上司がついていって、最後は法人営業部の部長まで行って、どうしてもこれがないと融資が続けられない、だから契約してくれ、こういう形で押し込んで、そして被害を広げたと。この事例はほかにもたくさん言われております。 したがって、金利スワップだけじゃない、金利キャップだとかそのほかのいろいろな商品について独自の調査をしなければ、被害が金利スワップだけに起こっているとは言えないわけであります。そういう意味で、ほかの商品も念頭に置いて被害の実態をぜひ調査していただきたい。 それからもう一つは、この問題は三井住友銀行だけなのかという問題です。与謝野大臣にお伺いしますけれども、ほかの銀行はこういうことは一切ないというふうに断言できますか。
○与謝野国務大臣 念のためでございますが、本年一月五日付で、預金等取扱金融機関一般に対して、金融取引等の適切性について適切な対応を図るよう要請したところでございます。この要請を踏まえまして、通常の検査監督のサイクルの中で、必要に応じ適切に対応を行う所存でございます。
○佐々木(憲)委員 その結果というのは、調査の仕方というのは、結局は銀行に銀行の内部を調査させたということなんです。つまり、結果的には、自分自身を自分で調査するわけですから、なかなか違法していますということは出てこない。 それで、例えばほかに私が聞いている事例でこういうのがあるんですよ。これはみずほ銀行の例であります。 自宅を平成十年に住宅ローンで購入した、そしてずっと返済してきている。ところが、平成十五年に、自分が代表の会社の運転資金ということで、みずほ銀行のA支店と言っておきましょう、その支店が三千万円の融資を持ってきた。そのとき担当者は、二千万円は定期預金にし、二百万円はデリバティブ取引で購入して、残金八百万円は自由に使ってもよい、こういうふうに言われたので、そのまま、言われたまま契約しました。これはもう歩積み両建ての話になってきますよね。しかも、必要のない商品をワンセットで売りつける、こういうことをやっている。その間、使用できない借入分の高い金利を払い続けてきました。 そんな中、平成十六年九月にがんになり、三カ月間入院していた。体が回復すれば復帰するつもりでしたので、借入返済を待ってくださいというふうにお願いした。しかし、平成十七年一月に清算するように迫られ、一方的に、定期預金した二千万円と五百万円を借り入れ返済させられましたと。 考えてみますと、自分たちだけを守り、私ども消費者、弱者を切り捨てる行為だとしか思えません、また、みずほ銀行は、住宅ローン等についてみずほ保証会社に私どもが支払った保証料ですべて保証されているのだから何らの損失もこうむっておりません、このようなからくりを認めることはできません、こういう訴えがあるんです。 これは、融資をする際に必要のない金融商品をワンセットで売りつける、こういうやり方をして、結局損をした、こういうことになっているわけです。これはたまたまこういう訴えがあったので私たちは知ったわけですけれども、似たようなことはこのように、三井住友銀行以外でも当然あり得るわけです。 私が午前中の質問で申し上げましたように、現在のこれまでの政府の金融政策、不良債権処理、そして利益を出すようにという指導、このもとで銀行がどんどんどんどんそういう方向に走ってきているわけです。これは三井住友だけが走っているわけじゃないんです。すべての銀行が多かれ少なかれそういう方向に行っている。したがって、金融商品の売り方もこれは似たような売り方に当然なってくる、したがって、こういう問題がほかの銀行でも起きてくる。 こういう点について、与謝野大臣、こういう特定の銀行だけではない、金融全体として大きな問題点が発生しているわけですから、もう少し幅の広い対応というものを考えるべきではないのかと思いますが、いかがですか。
○佐藤政府参考人 御指摘のような可能性というものは全く排除できるものではないというふうに思います。 そういったことも踏まえまして、先ほど大臣からも御答弁いただきましたけれども、一月五日に、すべての預金取扱金融機関に対して、優越的地位の濫用に当たるような独占禁止法上の問題が生じることがないよう、金融取引、金融商品・サービス販売等の適切性に万全を期すべく、要請を行ったということでございます。 その要請の要点でございますけれども、一つは、金融機関が融資を通じて取引先に影響を及ぼし得る立場となりやすい、つまり、優越的な立場になりやすいということを踏まえた上で、取引の適切性ということの確保に努力しているかどうか。それから二つ目に、特にその観点から、融資等に関連して寄せられている相談、苦情につきまして、迅速かつ十分な分析、検討、改善が行われているか。この二点につきまして、みずから体制面を含めて検証を行うよう要請した。それに加えまして、問題があった場合にはそれを直ちに是正するよう、こういう要請をしたところでございます。 ということで、まずは各金融機関が、この要請を受けまして取引等の適切性に万全を期すべく十分な検証を行っていただくことが重要だというふうに思います。その上で、金融庁といたしましては、通常の検査監督のサイクルの中で、問題が発見されれば必要に応じて対応を行い、適切な実効性の確保ということに努めていきたいというふうに思っております。
○佐々木(憲)委員 今度の法案の内容について、もう時間がありませんので、一言だけ申し上げて終わりたいと思います。 今度の金融商品取引法案は、商品先物取引、海外商品先物取引、海外商品先物オプション取引などの商品デリバティブがその対象に含まれていないわけですね。その被害はこの分野では非常に多いわけです。対象に当然含めるべきだというふうに私は思います。 不招請勧誘の禁止の問題も、前回私も触れましたけれども、これもやはり幅広くきちっと、すべての金融商品を対象にやるべきだというふうに思います。そうしなければ被害は防げないというふうに思います。 先ほどの答弁の中で営業の自由という話がありました。これは業界側の論理なんですよ。営業の自由というのは何も消費者の自由ではないんですよ。営業の自由をやればやるほど消費者は不利益をこうむる場合が多いわけです、こういう金融商品については。しかも、不招請勧誘を禁止することに抵抗したのは業界の代表ですよ。審議会の議事録を見ても、業界関係はこういう不招請勧誘については小さく小さく、禁止は狭めていくべきだと。営業の自由の話もそこでやっている。それを、金融庁、政府はその考え方に基づいてこういう法律をつくってくるというのはとんでもない話であるということを、きょうは時間がないので次の機会に、金曜日にこれはまた議論しますけれども、その意見だけ今申し上げておきたいというふうに思います。 終わります。
○小野委員長 以上で佐々木憲昭君の質疑を終了いたします。 —————————————
○小野委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 各案及び両修正案審査のため、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その日時、人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 次回は、来る十二日金曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後三時八分散会