財務金融委員会 第5号
- 発言数
- 28 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 2006/03/02
会議録
○小野委員長 これより会議を開きます。 この際、理事補欠選任の件についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い、現在理事が一名欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小野委員長 御異議なしと認めます。 よって、小沢鋭仁君を理事に指名いたします。 ————◇—————
○小野委員長 内閣提出、平成十八年度における財政運営のための公債の発行の特例等に関する法律案、国有林野事業特別会計法の一部を改正する法律案及び所得税法等の一部を改正する等の法律案の各案を議題といたします。 各案に対する質疑は、去る二月二十七日に終局いたしております。 この際、平成十八年度における財政運営のための公債の発行の特例等に関する法律案に対し、古本伸一郎君外一名から、民主党・無所属クラブ提案による修正案が提出されております。 提出者から趣旨の説明を求めます。田村謙治君。 ————————————— 平成十八年度における財政運営のための公債の発行の特例等に関する法律案に対する修正案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○田村(謙)委員 ただいま議題となりました平成十八年度における財政運営のための公債の発行の特例等に関する法律案に対する修正案につきまして、趣旨の説明をさせていただきます。 社会保険庁につきましては、全国各地の一等地に豪華な事務所を構える社会保険事務局や、定義の不明瞭な福祉施設費による雑多な支出、物品調達や委託業務についての不透明な巨額随意契約など、これまで数々の無駄遣いが指摘されてきたところであります。このような無駄遣いについては、徹底的に検証を行った上で、是正する必要があることは言うまでもありません。 また、国の財政が厳しいからといって、年金保険料の流用を行うことは、年金財政を不安定化させるだけではなく、国民の年金制度への信頼を損なうものであります。給付以外には保険料は使わない、これを原則にしなければ、将来の国民の老後の安心はあり得ません。 以下、修正案の概要を申し上げます。 第一に、国民年金事業、厚生年金保険事業及び国家公務員共済組合の事務費につき、その一部に国の負担以外の財源を充てる、つまり年金保険料による財源を充当するという規定を削除しております。 第二に、国の財政が危機的状況にあることにかんがみ、平成十八年度の歳出について、国庫が負担することとされる厚生年金保険法に基づく年金事業等の事務の執行に要する費用を含め、その全般について徹底した検証を行い、その結果に基づいて、歳出の改革と縮減のための措置を講ずることにより、特例公債の発行額の縮減を図るよう努めるものと附則において規定しております。 以上、修正案の概要を申し上げました。 これらは、国の無駄遣いを是正するための最低限の措置であります。委員各位におかれましては、私たちの主張の真意を御理解いただき、何とぞ御賛同賜りますようお願い申し上げます。(拍手)
○小野委員長 これにて修正案の趣旨の説明は終わりました。 この際、本修正案について、国会法第五十七条の三の規定により、内閣において御意見があればお述べいただきたいと存じます。財務大臣谷垣禎一君。
○谷垣国務大臣 ただいまの平成十八年度における財政運営のための公債の発行の特例等に関する法律案に対する修正案については、政府としては反対でございます。 —————————————
○小野委員長 これより各案及び修正案を一括して討論に入ります。 討論の申し出がありますので、順次これを許します。藤野真紀子君。
○藤野委員 私は、自由民主党及び公明党を代表いたしまして、ただいま議題となりました平成十八年度における財政運営のための公債の発行の特例等に関する法律案、国有林野事業特別会計法の一部を改正する法律案及び所得税法等の一部を改正する等の法律案に賛成し、民主党・無所属クラブ提出の平成十八年度における財政運営のための公債の発行の特例等に関する法律案に対する修正案に反対の討論を行います。 以下、その理由を申し述べます。 現在、我が国の景気は国内民間需要を中心に回復基調にありますが、財政は依然として税収が歳出の約半分しか賄えていない状況が続いており、主要先進国中最悪の状況にあります。このため、国民の間には将来に対する不安感が生じております。新しい時代を展望しながら、持続可能で活力のある、安心、安全な社会を構築していくためにも、広範な構造改革をさらに一層強力に推進していく必要があり、特に財政面、税制面において抜本的な改革に取り組んでいかなければなりません。 まず、平成十八年度における財政運営のための公債の発行の特例等に関する法律案は、平成十八年度の財政運営を適切に行うため公債の発行の特例に関する措置等を定めるものであり、現在の我が国の財政状況を考えるならばやむを得ない措置であると考えます。 次に、所得税法等の一部を改正する等の法律案は、持続的な経済社会の活性化を実現するためのあるべき税制の構築に向け、所得税から個人住民税への三兆円規模の本格的な税源移譲に関し、所得税の税率構造の改組が行われておりますが、これは適切な税の所得再分配機能の発揮のため必要なものであります。 また、景気対策として臨時異例の措置として講じられてきた定率減税を廃止することとされておりますが、最近の経済状況を見れば妥当な措置であると考えます。 さらに、法人関連税制については、民間の研究活動を促進する観点から研究開発税制を見直すとともに、産業競争力の向上を図る等の観点から情報基盤強化税制の創設が盛り込まれております。また、中小企業関係税制についても、中小企業の経営基盤の強化を図る観点から、中小企業投資促進税制の対象資産を拡充する等の措置が講じられております。これらの措置は、我が国産業の基盤を支える中小企業の経営活性化に役立つものであり、高く評価するものであります。 次に、国有林野事業特別会計法の一部を改正する法律案は、国有林野事業勘定と治山勘定の区分を廃止し経理方法を統一することとされておりますが、これは特別会計改革の一環をなすものであり、適切、妥当な措置と考えます。 以上の理由により、閣法三法に対し賛成するものであります。 なお、民主党・無所属クラブ提出の平成十八年度における財政運営のための公債の発行の特例等に関する法律案に対する修正案は、妥当なものとは認めがたく、反対であることを表明いたしまして、私の討論といたします。(拍手)
○小野委員長 それでは、引き続きまして、長安豊君。
○長安委員 民主党・無所属クラブを代表いたしまして、ただいま議題となりました所得税法等の一部を改正する法律案に反対、平成十八年度における財政運営のための公債の発行の特例等に関する法律案に反対、民主党・無所属クラブ提出の平成十八年度における公債の発行の特例に関する法律案に対する修正案に賛成の立場で討論を行います。 まず、所得税法等改正案に反対する理由を申し上げます。 第一に、定率減税の廃止であります。 所得税の抜本的改革なくして定率減税を廃止することは、負担軽減法第一条に明らかに違反しております。 第二に、たばこ増税であります。 このたびの増税は、国債三十兆円枠と児童手当拡充の双方を両立させるための苦肉の策にすぎません。 第三に、実質一人会社における社長報酬の給与所得控除相当分の損金不算入であります。 このような措置を導入する際には、関係者に対する説明責任を十分に果たすべきであります。 第四に、公示制度の廃止であります。 個人情報保護の観点から廃止はやむを得ませんが、きめ細やかな政策を立案するためにも、相当程度のデータは開示するべきであります。また、個人情報保護と何ら関係のない法人の公示廃止は、隠ぺい体質を助長するだけであります。 次に、特例公債法案に反対する理由を申し上げます。 第一に、政府のこれまでの財政運営の失敗を顧みず、将来世代に赤字をツケ回す法案であるということであります。 第二に、年金保険料の年金事務費の流用であります。 平成十八年度予算においても、一千十四億円もの年金保険料を社会保険庁事務費に流用することとしています。年金保険料流用は、年金財政を不安定化させるだけでなく、国民の年金制度への信頼を損なうものであり、到底認められるものではありません。 これに対して、民主党修正案は、このような無駄遣いをとめるべく、年金保険料の年金事務費への流用規定を削除するとともに、平成十八年度の歳出について、厚生年金保険法及び国民年金法に基づく年金事業その他の国が行う事業の事務の執行に要する費用を含め、その全般について徹底した検証を行い、その結果に基づいて歳出の改革と縮減のための措置を講ずることにより、特例公債の発行額の縮減を図るよう努めると規定するものであります。 国民の財政への信頼を取り戻すための最低限の措置である本修正案への御賛同を委員各位に切にお願い申し上げまして、私の討論を終わらせていただきます。(拍手)
○小野委員長 それでは、引き続きまして、佐々木憲昭君。
○佐々木(憲)委員 私は、日本共産党を代表して、三法案に対して反対の討論を行います。 最初に、公債特例法についてであります。 第一の理由は、無駄な大型公共事業や軍事費を削減するなどの歳出構造の抜本的見直しや、過去最高の利益を上げている大企業と大資産家に応分の負担を求めるなどの歳入構造の抜本改革もせず、巨額な赤字国債の発行を継続することです。 政府は、赤字国債など新規国債発行を三十兆円以内に抑えたことを改革の成果だと自賛しますが、その主な要因は、法人税などの自然増収を除けば、定率減税の廃止などの庶民増税、医療制度などの社会保障改悪、地方財政へのしわ寄せなど、総じて国民を犠牲にした結果であり、とても改革の成果とは言えません。 第二の埋由は、特別会計の積立金、剰余金の活用の問題です。 本法案により十三・八兆円の特別会計積立金、剰余金が一般会計に繰り入れされますが、これらは余った資金の一部にすぎず、見直しが不十分であります。産業投資特別会計や電源開発特別会計など無駄な特別会計の見直しをすれば、もっと多くの剰余金が出ることは明らかであります。 第三の理由は、年金保険料を社会保険庁の事務費に流用する仕組みを引き続き温存する点です。 本法案では一千十四億円もの保険料を流用しており、年金財政を悪化させるこの特例措置はすぐに廃止すべきであります。 次に、所得税法等の一部改正案についてであります。 第一の反対理由は、所得税、住民税の定率減税が完全廃止により、所得税、住民税を合わせて三・四兆円もの増税を国民に負わせることです。 与党は、昨年の総選挙で、サラリーマン増税はしないと公約を掲げました。にもかかわらず、本委員会で明らかになったように、サラリーマンが約九割を占める所得税、住民税の定率減税の廃止は明らかに公約違反であります。 また、景気対策として導入された恒久的減税三点セットのうち、定率減税だけが全廃されることも国民は納得できません。大企業は三年連続で過去最高の経常利益を更新するものの、一方で、雇用者報酬は減り続け、家計は悪化しており、多くの国民が景気回復を実感していないのが現状です。このようなときに、定率減税の全廃は、暮らしと景気に重大な打撃を与えるもので、断じて認められません。 第二の理由は、国民への負担増は押しつける一方、大企業へは優遇税制が形を変えて温存されることです。 労働者へのリストラなどで急速に収益を改善させ、八十三兆円もの余剰資金を抱える大企業に対し、研究開発減税の見直しや情報基盤強化税制の創設などによる優遇税制の継続は、大企業本位そのものであります。法人税制の抜本的改革により、担税力のある大企業に応分の負担を求めるべきであります。 その他、中小企業への二百九十億円もの増税となる実質的な一人会社オーナー役員への役員給与の損金算入制限措置や、第三のビールの増税、公示制度の廃止など、中小零細企業や庶民への負担を強いる内容も含まれており、賛成できるものではありません。 なお、同族会社の留保金課税制度の見直し、震災対策税制、NPO税制の改正など、評価できる項目も含まれますが、上記のとおり、看過できない重大な改悪を含むものであり、全体として反対いたします。 最後に、国有林野事業特別会計法の一部を改正する法律案についてです。 反対する理由は、高速道路やダム、空港など巨額の浪費が指摘されている他の公共事業関係の特別会計にはメスを入れないまま、国民の安全に係る治山事業の特別会計だけを見直すという政府のやり方には賛成できません。 また、国有林野事業から補助治山事業を切り離すことは、将来の国有林野事業の独立行政法人化イコール民営化の地ならしとなることであります。国民の安全に係る事業は国の責任で進めるべきものであり、民営化ありきを念頭に置いた本法案は認められません。現在の政府の姿勢から見れば、都道府県への補助治山事業が一般会計に移されることによって、こうした国民の安全に係る事業予算の縮小、削減にさらに拍車がかかるおそれがあります。 以上の理由により、政府提案の三法案に対し反対し、討論を終わります。
○小野委員長 これにて討論は終局いたしました。 —————————————
○小野委員長 これより採決に入ります。 初めに、平成十八年度における財政運営のための公債の発行の特例等に関する法律案及びこれに対する修正案について採決いたします。 まず、古本伸一郎君外一名提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○小野委員長 起立少数。よって、本修正案は否決されました。 次に、原案について採決いたします。 原案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○小野委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 次に、国有林野事業特別会計法の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○小野委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 次に、所得税法等の一部を改正する等の法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○小野委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 —————————————
○小野委員長 この際、ただいま議決いたしました本案に対し、山本明彦君外四名から、自由民主党、民主党・無所属クラブ、公明党及び中村喜四郎君の共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者から趣旨の説明を求めます。三谷光男君。
○三谷委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表いたしまして、案文を朗読し、趣旨の説明といたします。 所得税法等の一部を改正する等の法律案に対する附帯決議(案) 政府は、次の事項について、十分配慮すべき である。 一 少子高齢化が進展する中、財政の持続可能性に対する懸念に対して、中長期的な財政構造健全化の必要性が一層増大し、歳出・歳入の一体改革の緊要性が高まっていることにかんがみ、今後の経済・社会の動向にも留意しつつ、歳出削減に一層努めるとともに、歳入の根幹をなす税制に対する国民の理解と信頼、制度・執行両面にわたる税負担の公平性を確保する等の観点から、消費税を含む税体系全体について抜本的見直しを行い、公正で活力のある社会にふさわしい税制の構築に努めること。 一 租税特別措置については、政策目的、政策効果、利用状況等を勘案しつつ、今後とも一層の整理・合理化を推進すること。 一 納税者数・滞納状況等に見られる納税環境の変動、経済取引の国際化・高度情報化による調査・徴収事務等の業務の一層の複雑・困難化による事務量の増大、納税者の納税意識の更なる向上の必要性にかんがみ、複雑・困難であり、かつ、高度の専門知識を要する職務に従事する国税職員について、税負担の公平を確保する税務執行の重要性を踏まえ、徴税をはじめ真に必要な部門には適切に定員を配置するという政府の方針及び職員の年齢構成の特殊性等従来の経緯に配意し、今後とも処遇の改善、定員の確保、機構の充実及び職場環境の整備に特段の努力を行うこと。 一 高度情報化社会の急速な進展により、経済取引の広域化・複雑化及び電子化等の拡大が進む状況下で、従来にも増した税務執行体制の整備と、事務の機械化の充実に特段の努力を行うこと。 以上であります。 何とぞ御賛同を賜りますようよろしくお願い申し上げます。(拍手)
○小野委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○小野委員長 起立多数。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。 この際、本附帯決議に対し、政府から発言を求められておりますので、これを許します。財務大臣谷垣禎一君。
○谷垣国務大臣 ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても、御趣旨に沿って配意してまいりたいと存じます。 —————————————
○小野委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました各法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 ————◇—————
○小野委員長 次に、内閣提出、関税定率法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 趣旨の説明を聴取いたします。財務大臣谷垣禎一君。 ————————————— 関税定率法等の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○谷垣国務大臣 ただいま議題となりました関税定率法等の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。 政府は、最近における内外の経済情勢の変化に対応する等の見地から、関税率等について所要の措置を講ずるほか、税関における水際取り締まりの強化等を図ることとし、本法律案を提出した次第であります。 以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。 第一は、暫定関税率等の適用期限の延長等であります。 平成十八年三月三十一日に適用期限が到来する暫定関税率の適用期限の延長等を行うこととしております。 第二は、税関における水際取り締まりの強化等であります。 外国貿易機等の積み荷、旅客等に関する事項の入港前の報告の義務化を行うほか、知的財産侵害物品の輸出取り締まりに係る制度の導入等を行うこととしております。 第三は、経済上の連携に関する日本国政府とマレーシア政府との間の協定締結に伴う改正であります。 関税の撤廃等によるマレーシア産品の輸入量の増加により、国内産業に重大な損害を与える場合等に、マレーシア産品の関税率を引き上げること等ができることとするための関税の緊急措置の導入等を行うこととしております。 そのほか、個別品目の関税率等の改正、関税率表の品目分類に関する調整、無申告加算税についての割合の見直し等を行うほか、所要の規定の整備を行うこととしております。 以上が、この法律案の提案の理由及びその内容であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○小野委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 次回は、来る八日水曜日午後四時五十分理事会、午後五時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時三分散会