国土交通委員会 第7号
- 発言数
- 210 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2006/03/17
会議録
○林委員長 これより会議を開きます。 この際、理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い、現在理事が一名欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○林委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 それでは、理事に望月義夫君を指名いたします。 ————◇—————
○林委員長 国土交通行政の基本施策に関する件について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、政府参考人として国土交通省大臣官房官庁営繕部長奥田修一君、総合政策局長竹歳誠君、河川局長渡辺和足君、道路局長谷口博昭君、住宅局長山本繁太郎君、鉄道局長梅田春実君及び航空局長岩崎貞二君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○林委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○林委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。古賀一成君。
○古賀(一)委員 おはようございます。民主党の古賀一成でございます。 きょうは一般質問ということで、常日ごろ私が、国土行政全般、もっと言えば行政全般について、問題視というか問題意識を持っております大きい問題についてひとつ質問をさせていただきたいと思います。 その前に委員長、一つ御提言があるんですが、実は、私の地元で、例のサムシングの耐震偽装問題というものがございました。参考人招致を決めました。お呼びしましたけれども、本人はまだ来ておりません。実現をしていない。これはやはり国会の権威にもかかわる問題でありますし、断れば、逃げればそれで済むということにもなりかねない、大変重要な問題。(発言する者あり)札幌もという話もございました。これは、福岡市と仲盛さんとの話がうまくいっていないのかもしれませんけれども、国会の権威にかけまして、委員長のもと、理事会を開いていただき、今後の善処策をしっかりとフォローしていただきたいとお願いを申し上げたいと思います。
○林委員長 引き続き、理事会にて協議を進めます。
○古賀(一)委員 それでは、本題に入りたいと思います。 まずは、大臣、三月の十二日、新北九州空港の開港式がございました。私も、ある思いがございまして、参加をいたしました。大臣も参加をしていただきまして、花を添えていただきまして、福岡県人の一人としてお礼を申し上げます。 ところで、なぜ私が思いがあるかといいますと、私は、二十二年前ぐらいに実は出向で福岡県庁に行っておりまして、空港を担当します企画開発部という部の企画調整課長をやっておりました。そのときに、冷え込んでくる北九州だ、北九州に空港をという地域の願いと県政の思いもございまして、県費をしっかりつけまして、このプロジェクトを見守っておったわけです。なかなか進まない、立ち上がらないというようなことで、私は担当課長、直接ではありませんでしたけれども、そこの企画課長ということで、ハッパをかけてきた経験がございます。 そういう思いを込めながらこの式典に参加をしておったのでありますけれども、これはちょっと珍しいパターンでもあったわけであります。つまり、関門海峡のしゅんせつという工事はしなきゃならぬ、重要港湾ですから。ところが、その捨て場としてこの島がつくられた。それを地域としては何とか空港に活用したい、これが実ったということなんですけれども、私は、これは大変安くできたんではないか、こう期待をしておりました。 そこで大臣、あのときたしか外務大臣もお見えでございました。麻生大臣が、十五分の一でできたと。関西空港に比べてでしょう、大変安いと。確かに、ビルは四十億円で、関西空港の百七十分の一のコストでできております。それは当然だったと思うんですけれども。空港全体について、私は、安上がりにできてほしかったし、できたようにも思うんでありますけれども、大臣、あのしゅんせつ土を利用してそれを空港に活用してつくったという、この新北九州空港についての御感想がございましたら、ひとつお聞かせ願いたいと思います。
○北側国務大臣 古賀議員におかれましては、竣工式典に御参加いただきまして、私の方から厚く御礼を申し上げたいと思います。 私も、新北九州空港に先般行かせていただきまして、非常に感銘したことが幾つかございましたけれども、その一つが、今委員のおっしゃった関門海峡のしゅんせつの土砂を、海上空港ですから、埋め立ての砂に使っているわけでございます。 よくよく聞かせていただきますと、空港が先じゃなくて、まず関門海峡の土砂をどうするんだという話が昔あったんだと。この土砂を、普通だったらもっと別の用途に使うのかもしれませんが、これは旧運輸省の港湾を担当された先輩の山下さんという方が、この方が偉い方で、この土砂を将来、北九州の今の空港というのがなかなか十分機能していないから、海上空港にもしかしたら使えるかもしれないから、ちゃんと埋め立てる方向も、それからやり方も、将来、空港としてもし使うということであるならば、それができるような形で埋め立てをしたらどうなんだということを当時の市長さんや知事さんたちと協議し合って、もう随分昔の話ですが、決めて、そのときはまだ空港をやるとか全然決まっていないわけですけれども、埋め立てていった。その後、新北九州空港についてつくろうということが現実化していって、そしてその発想が生きて、低いコストで空港ができる大きな要因となったということでございます。 あの竣工式典にはその方もいらっしゃっておられましたが、もう高齢でいらっしゃいますけれども、皆さん、その方のことを非常に、生みの親ということで顕彰されておられました。 私は、そういう意味で、今回のこの新北九州空港については、港湾整備事業と空港整備事業、さらには道路ですね。当然、空港が機能していくためには、海上空港ですから、道路のアクセスがきちんとできないといけません。この三つが、港湾と空港と道路、それぞれの事業がやはりうまく連携をとってこの立派な新北九州空港ができたのかなということで、今後ともこうした連携事業ということが非常に大事であるということを痛感いたしまして、帰ってまいりました。
○古賀(一)委員 もう少しこの問題を掘り下げて申し上げたいと私は思うんですけれども、その前に、この新北九州空港、いわゆる土地造成、ビル整備、関連事業と、こうあるわけでありますけれども、関連事業は省略しまして、土地造成そしてビル整備というものについて、関空、中部、新北、神戸、ここら辺のところを比較させてもらいたいと思うんでありますけれども、政府委員の方からひとつ御説明をお願いします。
○岩崎政府参考人 今、先生御指摘のありました関空、中部、新北、神戸、これはいずれも海上空港でございますので、どうしても陸上の空港と比べて整備コストがかかることになります。関空ですと、関空の一期ですが、総事業費は一兆五千億でございますけれども、そのうち、いわゆる用地造成に要した費用は約五千八百億でございます。中部は、全体の事業費六千億でございますけれども、このうち用地造成に要したのが約三千三百億でございます。新北は千二十億、それから神戸空港は五百三十億円でございます。 海上空港はそれぞれ、場所によりまして、水深が違う、あるいは地盤条件が違うということで、一概にそれぞれの価格の絶対値のみで比較するのはどうかとは思いますけれども、やはり新北九州空港は、今御指摘にあったとおり、しゅんせつ土砂を使ったというようなことで安くでき上がったものと我々も考えておるところでございます。
○古賀(一)委員 局長、今の説明の中で、関空、中部というものは、いわゆる土地造成費。しかし、新北空港、神戸空港は、土地造成費という費目では説明できずに、空港整備事業というふうに名前を掲げてあるわけですけれども、これはどういう概念でしょうか。
○岩崎政府参考人 今先生御指摘のとおり、新北九州空港と神戸空港については、用地造成のほかに、いわゆる上物と言っておりますけれども、滑走路の舗装工事等々も含んだ事業費でございます。ターミナルビルの費用なんかは含んでおりません。 関西空港と中部空港につきましては、純粋の土地造成の費用だけでございます。
○古賀(一)委員 私がきょう申し上げたい最大のテーマは、先ほど大臣が、山下さんについて感銘を受けたと。私も大変感銘を受けました。結局、国土交通省というか組織ではなく、山下さんという一人の技術者が、随分前に自分なりに、関門海峡しゅんせつというものをやりながら、自分の仕事が将来、未来に生かせるべきだという一つの設計を持って、事業の連携というものを考えて、その権限は彼には全くなかったんだけれども、そういう思いをはせてしゅんせつ事業を始めた、こうなんです。ところが、私は、では、空港行政そのものにそういう理念、長期戦略、思いが今まであったかとなると、大変疑問に思わざるを得ないんです。 実は、きょうは、今数字を概略説明していただきましたけれども、要は、関西空港、一期で一兆五千億、二期は含んでいません。これに土地造成、つまり島をつくる、ざっと六千億かかっている。中部国際空港は民間の知恵、民間のきつい注文もこれあり、三千三百億でおさまっている。神戸空港は、例の神戸方式というものをいろいろ活用したんでしょう、事業連携をやったんじゃないかと思うんです。結局、空港整備事業という名前ではありますけれども、ストレートに土地造成ではありませんけれども、五百三十億で終わっている。 ところが、私は、新北空港は、神戸が五百何十億なら二百億ぐらい、百億ぐらいでもできたのかなと思ったら、現実は千二十億なんです。結構割高じゃないかと聞いた。いや、それは関門海峡のヘドロみたいなしゅんせつ土をほうり込んで空港にしたんだから、いわゆる土壌改良に膨大な金がかかったと。それはそうだろうと思うんです。しかしながら、それだけなのかな、私は実はそういう印象を持っております。 もっとはっきり言えば、漁業補償のお金というのは、この千二十億に入っているんですか、入っていないんですか。わかりますか。
○岩崎政府参考人 ちょっと確かな数字は今持っておりませんけれども、これは、港湾の処分事業と空港の整備事業で、両方でやったものですから、恐らく港湾の方と空港の方で、適当というか一つの考え方で案分しながら、漁業補償の費用も一部入っているんだろう、このように思っております。
○古賀(一)委員 私は、この新北空港は一つ示唆に富むものだと思うんです。もっと僕は安くできたと思うけれども、島をつくる部分については意外とコストがかかっています。 私は、今後、今から申し上げるテーマというものは、特別会計あるいは各局を超えた事業連携で、これからいいものを安く、財政再建にも資するようにやっていくしかないと思っているんです。そうしたときに、この新北空港は費目がようわかりません。関空は土地造成。要するに、問題の本質が見えるような分析というか、説明になっていないんですね。 私は、空港整備、あるいは道路整備もそうですけれども、とりわけ空港整備については、今後いろいろな事業のコラボレーションで、双方のプロジェクトを原単位を本当に下げていく。必要なものはつくらなきゃならぬ。しかし、縦割り、ばらばらで、それぞれが高くつくっている時代はもう終わりですよ。できる限り、各局が、各行政が連携してやっていくという方向に持っていかざるを得ない。そのときに、やはり原単位というか、こういうパターンでつくった場合は高くなる、安くなる、そういう分析はこれから絶対必要だと思うんですよ。 したがいまして、きょうはこれがテーマではありませんから深く申し上げませんけれども、ぜひ、海上空港をつくる場合は原単位としてこれぐらいかかる、しかし、コラボレーションで、連携でやれば安くなっていくと、いろいろな今後の分析のために、ひとつここでもう少し詳しく、次回また資料要求を申し上げますので、つくっておいてください。 それでは、本題に入りたいと思います。今までの議論を踏まえて、大臣に一つお伺いしたいわけであります。 今申し上げましたように、今後、財政赤字、長期債務の累計、将来一千兆にもならんとするときでありまして、これまで行政というものは、シーリングから始まり、いろいろ厳しい批判を浴びてきました。談合問題も依然やまずであります。 そういう中で、この数年見ると、数年というよりも十数年かもしれません、国土交通行政、旧建設行政、旧運輸行政、何か、こういう改善をするんだ、これからの国づくりはこうするんだというシナリオが、私は国民に全然発信されていないように思うんですね。ただただ、事件が発覚して、批判され、たたかれ、萎縮し、そしてまた、にもかかわらずまた事件が起こるという繰り返しでありまして、本当にこれでいいんだろうかと私は思います。 そして、最近の、例の耐震偽装の問題、アスベストの問題、本当に国土交通行政、国民に対してちゃんとした説明責任を果たしていない。とりわけ未来への説明責任を果たしていないように私は思うんです。 私は、その一つの解決策、これで全部が解決するわけではありませんけれども、この財政難の時代に、縦割り行政の枠を超えて、本当に国民の必要とするものは何か、地域が求めるものは何か、それに安いコストでどう対応するか。少なくも国土交通省の中で、河川局、道路局あるいは住宅局と都市局、国民の今の課題は何か。介護もありますよ。よく国土交通省がおっしゃる観光もある、景観もある。景観は景観法だけでよくなるものでもない。局をまたがった総合行政あるいは連携、コラボレーションというものによって、新しい発想で、歳出を抑制しながら今までよりももっといいものをちゃんとつくっていく、こういう研究を始めるべきだと私は思うんですよ。 恐らく大臣も政治家として、国土交通大臣になられ、各局の皆さんと話す中で、それぞれの局の理屈はわかるんだけれども、これでいいのかなという思いがあると思うんです。私は長らくいろいろな行政を経験する中で、縦割りを打破していく、縦割りを超えて連携をしていくシステムを政治家がつくっていくことが、一つの大きな財政再建あるいは行政の活性化のかぎだと私は確信をしております。 大臣、ひとつこの点について、任期がいつまでかわかりませんが、もう一期やられるのかもしれません、でも、当然それはないというつもりで、九月までの在任期間を本当に新しい基軸でリードしていっていただきたい、こう思いますけれども、大臣の決意をお伺いしたいと思います。
○北側国務大臣 国土交通省の先輩でいらっしゃいます古賀議員でいらっしゃいます。国土交通行政については私なんかよりもよっぽどよく御承知の議員でいらっしゃいまして、今後ともぜひ御指導を賜ればというふうに思っております。 今、国土交通省は、旧建設省と旧運輸省、また北海道開発庁、国土庁、四つが一緒になりました。国土交通省の中に十三の局があるわけでございます。また外局もございますし、そういう意味では、今委員のおっしゃった縦割り行政を排していく、局あって省なし、そういうことがないようにしていかないといけないと思います。それが非常に大事なことだと思っております。 局間の連携をよくとって、コストの縮減、また業務の効率化、また利用者の利便性の向上等々を局同士が一緒になってやっていくならば、相当程度大きな効果が出てくるものだというふうに、これは今の新北九州空港のお話じゃございませんが、ほかのさまざまな事業すべてと言っていいほど、一つの局で終わらないわけでございます。 河川局と下水道局が一緒になって防災に向けて取り組む、こうしたこともかつては余りなかったわけですね。こうしたことも今一生懸命取り組みをさせていただいているところでございますし、また、まちづくりなんかは本当にいろいろなところが、局がかかわってくるわけでございます。鉄道局、まずは駅、拠点があって、駅周辺の整備があって、そしてそこには道路も必要、当然都市局もかかわってくる。こうした局同士が一体となってさまざまな施策を、ビジョンをつくっていくということが、それはこれから求められるべき非常に重要な国土交通省としての大事な方向性の一つであると思っております。 委員の御指摘を踏まえまして、しっかり取り組みをさせていただきたいと思います。
○古賀(一)委員 気持ちとしては大臣もよくおわかりのように私は思っておるんです。 しかし、確かに各局の連携あるいは省庁間の連携というのは、昔に比べればふえてきたようにも思いますよ。でも、私が提言したいのは、国土交通省は本当に大きい事業をたくさん、十三局にまたがって持っているわけでありまして、ある面では一番そういう事業連携の宝庫となり得る役所だと思うということと、私も思い入れがあります。別に私は建設行政だけじゃなしに、外務省も出向しましたし、警察も行った。そういう者から見て、別に国土交通行政だけじゃなしに、全体行政を見て私はこういう思いに今駆られておる、結論を持っておるということなんです。 進んでいることは、芽があることはわかります。私は、大臣として、この際に一つのプロジェクトチームという形をしっかりとつくって、これからはそういう方向で国民の負担を減らし、地域が求めることを、もっといいものをつくっていく、そういう思想で、正式に、こういう事業連携というものを柱に、国土交通行政を再点検し見直してみるというシステムをつくってほしい。そこまで形を設けないと、またずるずるとこれは縦割り行政の中に、あるいは縦割り行政の確執の中に風化していくんですよ。 したがって、私は形として立ち上げてほしいというお願いでありますけれども、大臣ひとつ、大臣ならできるわけですから、これはどんなに思いの深い何とか局長がおっても自分から言えないテーマでありますから、それは政治家たる大臣がこれでやれと。決して悪い話ではない、しかし国民は待っている、地域も喜ぶ、そして財政の負担軽減にも必ずつながる話であります。ひとつ、具体的なプロジェクトチームというかスキームとしてこれを発足させたいとお願いをするわけですが、大臣、いかがでしょうか。
○北側国務大臣 国土交通省は社会資本の整備を担当する官庁でございまして、その中で一つの社会資本整備といっても、一つの局で終わるものではございません。横断的に各局がさまざま施策を推進しなければならないわけでございまして、事業間連携ということが極めて重要であるということは、委員のおっしゃっているとおりでございます。 委員の今の御提案につきましては、よく勉強させていただきたい、検討してまいりたいと思います。
○古賀(一)委員 抽象的な物の言い方をしましたけれども、具体的にちょっと言いますと、例えば、きょう午後に審議がございます宅地造成規制法ですよね。これだってよく考えますと、本当は都市計画で、しっかりとした地域づくり、まちづくりの一環として整序していくべき話だったと思うんですよ。それを、一方は宅地造成規制という範疇で、離れて、勝手に住んでいいよというふうにして、最近、長雨が降ると地盤が崩れる、では今度はこうするまいという、宅地造成の範囲でまた手直しをし、予算を使い、制度を微調整していく、こういう構図なんですね。これだって本当を言うと、都市計画行政と宅地行政、本当にどういうリンクであるべきか、まず都市計画で決めることだと思うんですよ。 これはいろいろなところであるんです。景観法という法律が通りました。きのうも小宮山さんが本会議でも演説しましたけれども、例えば景観法と都市計画、建築確認行政と都市計画、そのリンクというものがなくて、それぞれがばらばらにやっているんです。自分のテリトリーで矛盾が起きると、今度は微調整をしていく。そうじゃなくて、そもそも都市計画とリンケージをしておけば、こういう宅地造成の新たな施策は要らなかった。そういう問題が実は無数と言っていいぐらいあると私は思うんです。 それを洗い出して、新しい制度の順番を整序するというかプライオリティーをつけていく、あるいはばらばらだったものを結びつける、これが私は、これからの国土交通行政の革命とも言える、しかし絶対やらねばならぬ改革だろうと思って、これを強く、くどいようでありますが、申し上げておきたいと思います。 それでは、次の問題ですね。これも関連するわけですが、この前もちょっとイントロだけ申し上げましたけれども、きょうはちょっと時間をいただきまして、具体の例を申し上げたいと思います。 堤防道路と道路のいわゆる連携した整備の状況というか、通常、一言で言えば堤防道路と言っておるわけですけれども、これは具体的にどういう形で堤防が道路になり、道路が堤防になっていく、行政の運用は実態はどういうことになっておるんでありましょうか。御説明をお願い申し上げます。
○渡辺政府参考人 お答えをいたします。 堤防道路の法的な体系について少し御説明させていただきたいと思います。 堤防道路につきましては、河川法上の河川管理施設であります堤防の機能と道路法上の道路の機能とを兼ね備えたという形になっております。河川法におきましては、河川法第十七条第一項に規定する兼用工作物、道路と河川の兼用ということでございますが、兼用工作物として位置づけられておりまして、河川管理者と道路管理者が連携して整備を行っているというものでございます。 整備の方法でございますけれども、通常、河川管理者は河川管理施設として必要な堤防幅につきまして整備を行いまして、道路管理者は、道路を一体的に整備することによって必要な拡幅する幅、これにつきまして道路管理者が整備を行うことによりまして、連携を図って整備を行っている、こういうものでございます。 また、このほかの堤防整備とあわせて整備する事業といたしまして桜づつみモデル事業というのがありまして、これは、市町村等が確保した用地に河川管理者が堤防側帯としての盛り土を行いまして、そこに市町村等が桜を植えていく、こういう事業がございます。これにつきましては、現在、福岡の久留米市の筑後川を初めといたしまして、全国で二百九十六カ所の整備を行っている、こういう状況でございます。 以上でございます。
○古賀(一)委員 大まかな法的な仕組みというものがわかりました。 私がここで提案をいたしたいのは、そういう個別的な対応ではなくて、もちろん河川にもよります。とりわけ、大きな一級河川、そして都市間交通がいわゆる道路が悪くてままならないところ、そして川としては非常に風光明媚でいろいろな河川空間が活用できるような河川、こういうところに地域高規格道路として、先ほどのお話のように、河川側は堤防としてこれだけの幅が欲しい、道路さん、もっとこれは道路に使うの、あと二メーター、それならその分をあなた金を出しなさいよ、そういった程度じゃなくて、国土交通行政が大変今これからの課題だとおっしゃっている景観、観光、それと環境、こういうものとこれはマッチするんですね。私は、地域高規格道路としてむしろ指定をし、堤防を積極的に道路として、地域高規格道路としてつくっていく、こういう新しい構想を出すべきではないか。 最近、もう道路行政だってたたかれっ放しですよね。道路公団はなくなっちゃうし、現に、もう御承知のとおり、橋梁談合は起こるし、道路財源は小泉さんが解体すると言うし、道路特会も特会関連でねらい撃ちになっている。それはそれで、政治、行政の中で改革していくのはしてくれればいいんですよ。でも、夢を、二十一世紀の地域づくりはこうするんだというものは全然発せられていませんよ。ただ今までどおりのやり方でやればいいというものでは、もうもたない時代が来ていると思うんです。ところがニーズはあるんです。しかし、それで問題になるのは財政です。 私は、これからは、単に渋滞がどうだ、道路の改良率がどうだという発想ではなくて、本当に地域、国民が求めているもの、次の時代が求めるニーズは何か。それに対応するために、むしろネックになっている縦割りというものをけ飛ばして、連携して新しい、これなら、こういうことが我々はできる、国民の皆さんどうですか、国会の皆さんどうですかというものを提示すべきだと思うんですね。それが全然なくて、暗いままに、私の地元は福岡であります、筑後川を挟んでおりますけれども、夢がない、だから地域おこしのアイデアもほとんど出ない、こういう状況になっているんですよ。 私はぜひ、大臣に今から申し上げたいと思うんですけれども、一つのモデル例として、こういうことを先ほど言ったプロジェクトチームで検討してほしいんですよ。その例として、いわゆる河川行政、道路行政がリンクをして、先ほど桜づつみモデル事業という話がありました。二百九十六カ所ですか、ありました。これは地域の景観と堤防、治水というものが合体した制度だと思うんですね。箇所数は少のうございますが、私は大変おもしろいと思います。 こういったものを私は国民に提示すべきだ、こう思うんでありまして、大臣、今の私の話を聞きまして、こういう財政削減も兼ねながら新しい国土交通行政の政策の設計をし直していく、この点について、大臣のやる気を御披露いただければありがたいと思います。いかがでございましょうか。
○北側国務大臣 河川における堤防を、地元の市町村の方々と協力し合いながら、桜づつみモデル事業が全国で約三百カ所実施をされているというところでございます。こうした活用は非常に大事な視点であるというふうに思っております。 河川の堤防、河川の世界だけで終わっているのではなくて、やはり多くの地元の方々、また他の局との連携をよくとって、より有効に活用されていく、機能が発揮をされるというふうにしていくということは、これからの時代を考えたときに非常に大事な視点である、先ほどの事業間連携も含めまして、そういう方向で検討しなければならないと思っております。 この河川堤防を活用して地域高規格道路を整備するということでございますけれども、河川の堤防というのは、当然、水防活動などの河川の管理、さらには河川利用者の河川へのアクセス、そうしたことを当然考慮していく必要があるわけでございますが、可能な箇所におきましては、ルート、構造の検討範囲に含めまして、地域高規格道路としての整備効果やその費用などを十分に吟味した上で計画を決定していくことになると考えられます。
○古賀(一)委員 私は思いばかりが先走っているので、皆さんイメージがわかないかもしれませんが、本当に、土地改良事業が終わった農地に将来国道のバイパスができるだろうといって待っているけれども、何十年できない。できるとしても、土地改良が終わった農地をまた道路として用地買収をしていく。こういうことで、本当に、農林省がつくった事業を何十年おくれて道路として改変していく。それで立派な通過交通型の道路が未来永劫残ればいい。しかし、実際は残らずに、コンビニができ、学校ができ、横断歩道ができ、信号ができということでバイパスは推移しているんです。 私は、そういうことを全部見た上で申し上げるならば、筑後川というのはまだ未開発の分野がたくさんあります。そこに堤防道路を載せて、要するに橋周りは全部立体交差にして、技術的には簡単ですよ。そして、歩行者系の道路としっかりと二段堤防で分けて、右岸、左岸に、二車線でもいい、立派な、信号が一つもない、そして景観は豊か。そして時折、そういう立派な道路ができたことによって川の駅がある、道の駅がある、そこに近隣農家の朝市が立つ、野菜が出る。そういういろいろな効果があるのであります。 これは、次の大臣かその次の大臣かわかりませんが、族議員が来るとだめなんです。おれは道路のことしか考えぬと。やはり北側大臣だから私はできると思うんですよ。私は、族議員でも何でもない、そして国土交通省の中でも、うちの大臣は立派だ、大臣の言うことならみんな聞くのではないかと思いますよ。ひとつ、北側大臣の歴史的なリーダーシップで新しい芽を、国土交通行政の活力の息吹を、ぜひ今のような事業連携あるいは新しい知恵を、局をまたがって、場合によっては省をまたがってもいいと思うんですよ。やるという方向を、今の北側大臣は適任者であります、私はぜひこの在任期間中にやっていただきたい、心からお願いを申し上げます。 大臣と私は当選も同期だし、かつては新進党でも一緒だったんだけれども、これは私がそちらにおればやるんだけれども、私は野党ですからもう時間がない、大臣に託しますよ。まあ、これができなかったら、やはりそれが結局自民党政権という、これぐらいの長期政権の限界ということで、政権を今度かえることをやらぬといかぬわけですが、これは国民の支持が必要なもので容易ではない。ひとつ大臣にお願いしておきます。 時間も残り少ないんですけれども、最後に、アスベストについてもう一回確認の質問をさせていただきたいと思います。 要は、こういうことなんです。どうも、今までのアスベストに対する国土交通省の対応を見てみますと、一言で言えば、建築物をつくるときには、建築基準法、建設業の許可だ、もちろんいろいろな法制、そして建築士ほかの士を絡ませて、建築をするときのシステムをつくっている。ところが、これから解体を迎える。解体を迎える時代になってきた、維持管理の時代でもある。その途中において、アスベストという問題が発覚をした。五八年にもうとっくに発覚しているんですけれども、またそれは熱が冷めて、行政は対応しなかった。そして、この前のアスベスト禍というものが出た。 つくるときは、国土交通行政の中で、建設行政の中で大変な仕組みを打っていますよ。では、アスベストの解体のときはどうするかというと、要するに、労働安全衛生法の範疇でやっていただくことになっております、作業主任者がその現場を監督することになっています、それには特別講習を受けていただきたいと。この程度で、実は、アスベスト問題というのは、大気汚染防止法の体系と労働安全衛生法の体系、つまり厚生労働省ですよ、それの研修ぐらい、作業員の特別講習ぐらいなところに今ゆだねられておるように私は思うんです。これでいいんでしょうか。 これから膨大なアスベストの除去工事をやらなきゃならなくなる。あるいは、今まで輸入されたアスベストの残存量から見ても、まだまだこれからが本番という状況でございまして、私は、このアスベストの除去工事について、建設業行政あるいは発注行政、この一環でしっかりともっと位置づけをして、規制を強化すべきだ。少なくとも公共工事、国、地方公共団体が行う、発注するアスベスト除去工事については、もっとしっかりとした資格というものを今課さないと、今後何十年にわたってアスベスト解体工事は、もうけになるぞ、資格持たぬでいいぞ、講習受けとけや、こういうことで、その現場から出た産廃のアスベストもどこに行くかわからぬようになりますよ。 私は、そういう面で、国、地方を問わず、最低、公共工事については、アスベストの除去工事については、技術審査証明を条件とするなどのもっと強い発注行政、建設業行政をこの際とるべきだ、こう思いますけれども、これについてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○北側国務大臣 今委員のおっしゃっているとおり、これからアスベストが入っております建物の解体というのがどんどんふえてくるわけでございまして、そういう意味で、国土交通省は建設業の方々を所管している役所であるわけですから、しっかり対応していかねばならないというふうに考えているところでございます。建設業関係団体の方にもお願いいたしまして、行動計画をつくっていただきまして、今委員のおっしゃったように、特別の教育を、現在のところ昨年末まで約五万七千人の人が受講する、こういう実績があるわけでございますが、これだけでいいとは思っておりません。 アスベストの除去現場、私も行かせていただきましたが、そんな簡単なものじゃないんですね、アスベストを除去するというのは。本当に大変なわけでございますけれども、適法に所要の手続だとか作業等が行われるように、また容易にアスベスト建材を識別できるようにしていかないといけないわけでございまして、これも現場の方々にわかるようにしないといけない。 今、国土交通省で、このようなチラシだとか、こういう小冊子なんかもつくらせていただいて、この小冊子なんかは中は写真入りで、こういうのを持っていただいて、今申し上げた手続だとか作業の仕方だとか、またアスベスト建材を容易に識別できるように、そうした情報提供をしっかりこれからも行ってまいりたいと思っておりますし、関係省庁、関係団体ともよく連携をとって、取り組みをさせていただきたいと考えているところでございます。 そして、先ほど、こういうアスベストが適切に処理できるように、しっかりと、例えばその人がそういう能力があるぞということを証明するような、これは現実に財団法人日本建築センターにおきましては、吹きつけアスベストが安全に除去できる技術について、審査証明技術として技術の評価をこの日本建築センターで行っているわけでございますが、国交省におきましては、例えば営繕工事におきましては、施工業者は工事にふさわしい技術を有することを証明する資料を監督職員に提出するというふうにさせていただいておりまして、今申し上げた日本建築センターの審査証明も、技術力の確認に当たって活用をしているところでございます。 今後とも、しっかりと現場の施工状況を注視させていただきまして、作業員の方々の育成、アスベストの安全な除去技術の評価、普及にしっかり努めてまいりたいと考えております。
○古賀(一)委員 私もいろいろ申し上げたので、ちょっとピントがぼけたのかもしれませんが、私が申し上げたかったのは、建設業に対する指導、そういうことではなくて、むしろ、日本建築センターが、アスベスト除去についても技術審査ということでしっかりとした技術審査をし、その認証をし、更新もして、金も取って、そして関係資料も三十年間申請者は保管しなきゃならぬようなハイレベルのものを、高い縛りで技術を確保しているわけですよ。それを国土交通行政の一環として、財団法人とはいえ、公の役割を担っていただいて技術審査証明業務をやってもらいながら、まさにそれが生きるときが来たこのアスベスト禍のときに、別にそんな技術審査の証明をもらわない人だって、だれでもアスベスト除去工事ができますよという発注行政、これは間違いじゃないですかと。 やはりそういう技術を高めようというならば、高めた人に対するきちっとした公的な、発注行政においても扱わなければ、それはもう皆やる気を起こしませんよ、インセンティブを起こさない。だから、今言ったような労働安全衛生法の体系で、労務者に対するパンフレットを配っています、作業員についてこうです、建設業にも言っていますというだけではなくて、国が、ある意味ではアスベスト問題というのは国が対応を誤った行政の最たるものの一つでありますから、このフォローアップはきちんとしてもらわなきゃならぬと思いますよ。 それは、今、直轄営繕の話が出ましたけれども、営繕工事のみならず、ほかの国の関係の諸発注、そして地方自治体、行く行くは本当は民間についても、アスベストが飛散して遠くまで飛んでいくことからすれば、民間工事についても、そういうアスベスト除去工事における技術の担保というものをしっかり今後とっていく。そういう方向でやらなければ、民間工事業者は単なる解体屋さん、単なる除去工事屋さん、適当にやっておれ、産廃だってどこに持っていっているか政府としては知らぬぞ、こういうまた無責任の蒸し返しが、繰り返しが必ず起こると私は思います。 したがって、公共工事について、私は、国土交通省として、建築するときは国土交通省の担当ですから、その解体だってやはり責任があると思う。ひとつ、公共工事における技術の審査基準というもの、そういうものを適用していくべく、地方自治体も含めて指導を強化していただきたいと私は思います。最後に、今の点についての大臣のお考え、方針を伺いたいと思います。
○北側国務大臣 これから本当に、公共建築物だけではなくて、民間の建築物でも数多くの解体が出てくるわけでございまして、アスベストを安全に除去していくということは極めて重要なことでございまして、その体制をしっかり強化してやれということでございます。日本建築センターがやっております審査証明なんかもよく活用して、今委員のおっしゃった趣旨をよく踏まえて取り組み強化をさせていただきたいと思います。
○古賀(一)委員 これで終わりますけれども、これからウン十年間、解体工事が行われます。私の発言というものは、問題提起はしっかり国会の議事録に載ります。今の作業現場あるいは除去工事の実態から見れば、問題がこれから幾つも起こってもおかしくない状況でありまして、これはそのときに、やはりあのときやっておけばよかったということにならないように、おどかすわけではありませんが、ぜひ責任官庁として対応をきつく強くお願い申し上げまして、発言を終わります。 以上です。
○林委員長 三日月大造君。
○三日月委員 民主党の三日月大造です。 それでは、スカイマーク社の修理怠りと耐震強度の基準という二点につきまして質問させていただきます。 お手元に資料を配付させていただいております。順番を少し変えまして、二ページ以降のスカイマーク社の修理怠りから質問させていただきたいと思うんですけれども、三ページに、国土交通省の方が出された、昨日いただいた、修理期限が超過した経緯、経過が記されています。恐らく、これをざっと読んでいただいて何が書いてあるかわかる方というのは少ないと思うんです。非常に難解な文章になっています。そういうこともありましたので、二ページ目に、私なりに、どういう経過だったのかということについて、ちょっと図解というか時系列でまとめてみました。 まず、この二ページ目の経緯、経過を見ていただいて、航空局長にお尋ねいたします。この経緯、経過に相違ございませんか。それから、三ページ目のことをずらずらと説明いただくと時間がありませんので、簡単に、違うところだけ御指摘いただければ幸いです。
○岩崎政府参考人 ちょっと今、細かい日付まで確認させていただいておりませんけれども、おおむね先生のつくっていただいた二ページ目の資料で合っている、このように考えております。
○三日月委員 ぜひ、難しいことをわかりやすく、我々政治家もそうですし、省庁の方にもお伝えいただければなというふうに思います。 その中で、四ページ目にスカイマークエアラインズ社が出された文章があります。これは、三ページ目に出されている国土交通省の文章と若干異なるんじゃないかと思われるような表現があります。 お伺いします。 このスカイマークエアラインズ社発表の、「メーカーから恒久的措置の指示がある予定」と。要は、もともとこれはブルネイ航空が持っていた、それをリースで譲り受けた。そのときに、いつ発生したかはわからないけれども二〇〇四年六月の時点で発見されたへこみ、これは暫定的な修理をやっているから十二カ月後までには直さなくちゃいけないよということについて、これはメーカーから恒久的措置の指示がある予定だったんですか。この事実確認。 そして、この指示が所有者である航空会社の受託整備会社のみに連絡があったと記されていますが、その事実はいかがなんでしょうか。 また、三点目、運航の安全自身に問題はありませんでしたといけしゃあしゃあと表明されていますけれども、その確認はされたんでしょうか。 以上三点。
○岩崎政府参考人 まず、一点目と二点目合わせた形になりますけれども、この機体はブルネイ航空からスカイマークの方に渡されたものでございます。旧運航者であるブルネイ航空からスカイマークに対して、こうした修理をした、それが十二カ月の暫定修理であるということは伝わっておりますので、その意味で、この四ページにございますスカイマークの文章というのは必ずしも正確ではないのではないか、このように思っております。 それから、「運航の安全自体には問題はありませんでした」ということでございますけれども、このくぼみ自体直ちに、まだ亀裂しているわけでもございませんでしたし、そういう意味でいけば、今の時点で、暫定修理であったことで運航していたこと自体が、そのこと自体が運航の安全を脅かすものではないということではそのとおりだと思いますけれども、こうした措置を講じているという体制、やり方、こうしたものについては我々問題だと思っておりまして、きっちりやるようにということで厳重注意したところでございます。
○三日月委員 今お伺いした三点のうち、一つ目、二つ目、要は、その期限内にメーカーから指示がある予定だったというこの表明、かつ、その指示が所有者である航空会社の受託整備会社のみに連絡されていたから、例えば気づかなかったんだ、修理できなかったんだというこの釈明、この二つは違うということでしたよね。 かつ、その安全性の確認も、亀裂がなかったから云々かんぬんという表現がありましたけれども、この六ページ目を見ていただければと思うんですけれども、これは二〇〇四年十一月二十九日にブルネイ航空社からスカイマークエアラインズ社に対してリースが行われるときに、こういう問題があるから気をつけなさいよという申し送りだと思います。 この中で、一番右の欄に、下線を引いたのは私なんですが、「ジス・エアプレーン・ビカムズ・アンエアワージー」、要は耐空的にアンエアワージーだということまでここで申し送りといいますか、伝達されていたんですから、アンエアワージーということは、耐空能力からいって問題があるということじゃないんでしょうか。もう一度御答弁いただけますか。
○岩崎政府参考人 先生御指摘のとおり、この紙がブルネイ航空からスカイマークに渡されておりますので、メーカーからの連絡を待つまでもなく、スカイマークの方から主体的に暫定修理を本格修理にするということをやるべきだった事案だと認識しております。
○三日月委員 いや、ですから、それは当たり前のことなんですけれども、安全面で、飛ぶに当たって耐空能力に問題があったんじゃないんですか、ここで、安全面で問題はありませんでした、運航の安全自体に問題はありませんでしたと言わせていいんですかという話なんです。 それと、三ページ目に、これは国土交通省の航空局の対応、二番目のところに書いてあります。国土交通省も、この二番目の一行目のところに、「亀裂等の明確な損傷は見られず直ちに当該航空機の安全上の問題があったものではなく、」と追認される形になっているんですね。 この事態が発覚したのが三月九日、スカイマークエアラインズ社において。国土交通省に報告があったのは三月十日。修理は三月九日から三月十三日にかけて行われています。このあたりの安全確認は、だれが、いつ、どのような形で行われたんですか。
○岩崎政府参考人 少々言葉足らずだったかもしれませんけれども、おっしゃるとおり、修理期限どおりやるのがルールでありますから、結果として、そのまま飛ばしておりまして、その結果の状態として亀裂等の損傷が見られなかったために、直ちに当該航空機の安全上の問題があったわけではない、こういうふうに私ども書かせていただいたところでございます。 それから、スカイマークが三月九日から十三日までで修理を完了いたしましたけれども、その修理を完了したというのをスカイマークの整備士から報告を受けておるところでございます。
○三日月委員 そうしたら、済みません、今の局長の御答弁、非常に私は問題だと思うんです。 三月十日の時点で航空局に報告があったと。その時点で亀裂等がなかったので、直ちに安全上の問題があったと言えるわけではないということなんですけれども、これは運よく飛べていただけなんですね、安全上のトラブルを起こすことなく。まず、そういう認識に立つべきであり、かつ、三月十三日の時点で修理が終わって整備員の方から連絡があったので、これでいいということですと言っちゃっていいんですかね。 ここで、国土交通省は、三月十四日からスカイマークエアラインズ社は運航を再開しているんですけれども、その機体の安全確認は行われなかったんですか。
○岩崎政府参考人 三月十四日の日にはうちの検査官が見に行っております。 ただ、こうした、これは決していいことではございませんけれども、いわば小規模な修理というのは割合頻繁に行われるところがございまして、それをすべてのケース、すべてのケース、いつも我々の者が見に行くということには必ずしもなっておりませんし、残念ながら、そういう体制がまだでき上がっているわけではございません。
○三日月委員 ぜひ、同席の委員の皆様方にもそういう現状だということを御確認いただきたいと思います。 五ページのところに、私もいろいろと、このリース契約とは何だと。また、リース契約したら、こういう安全上のトラブルや何かも、また十二カ月後に検査されなければいけないものも、いや、もっとさかのぼれば、暫定的な修理とは何だと。その時点でちゃんと修理しておけと。これはブルネイ航空の責任だと思うんですけれども、しかし、そういうものをリース契約でやすやすと受け継いじゃっているこのスカイマークエアラインズ社も非常に問題があると思うんです。そういうものを少しでも防ぐために、見つけるために、例えば国内で登録された飛行機は、まず、リースをされた場合には登録をしなくちゃいけない、かつ、定期的に、航空法で定められた耐空証明というのを受けなければならないということなんですね。 これについて問いました。では、この時点でこういう問題について発覚しなかったんですか、この飛行機は二〇〇五年の六月に根本的な修理、抜本的な修理をしなくちゃいけない飛行機ですよ、機体に一年前にへこみがあった飛行機ですよということが、この登録だとか耐空証明でつかみ切れなかったんですかと。ここで聞いたら、恐らく五ページのこの文章を読まれて答弁になると思うんですけれども、ぜひ、こういうリースのような飛行機は、軽微な修理であったとしても、この登録だとかこういう耐空証明のときに確認できる、そういうシステムをつくるべきじゃないでしょうか。いかがでしょうか。
○岩崎政府参考人 こういう形で所有者がかわっていったときの引き継ぎが十分じゃなかったというのが今回の問題だろうと思っております。 そういう意味で、厳密に申しますと、中古機をリースする場合もございますが、新しい新型機から、最初から所有と運航の分離ということでリースする場合もございますので、そうした場合は当たらないかと思いますけれども、こうした中古機を買う場合に前運航者と現の運航者の間の引き継ぎが今回十分じゃなかったというのが一つの背景だろう、このように思っております。 そうした意味で、我が国のエアラインも最近は中古の航空機を購入する事例もふえてきておりますので、今回のスカイマークの例をよく見て、こうしたものの過去の整備履歴を十分把握して、管理を適切に行うよう指導してまいりたい、このように考えております。
○三日月委員 背景、経緯はよくわかりました。 ただ、一番最後の七ページのところに、要は、国内でリース機というのがふえているといいますか、こういう数字で二百機もあるんですね。しかも、新規の、新しい飛行機のリースよりも、むしろ中古の飛行機のリースというものがふえているということをお伺いしているんですけれども、そのあたりの実情についてはどのように把握されていますか。
○岩崎政府参考人 このリースのうち、詳しく数字まで承知しておりませんけれども、最近、残念ながら、大手のエアラインも資金力が必ずしも十分じゃないことがございまして、昔は全部自分で銀行なり金融機関から資金を調達して自社保有していたところが多かったわけでございますけれども、最近は、最初からリース事業者の所有のものを新型機の段階でリースするというのがかなりふえております。それがこの二百何機の大部分だろう、このように思っております。 先ほど申しました中古機でございますけれども、現在、大手エアライン、JAL、ANA、スカイマーク、エア・ドゥ、スカイネットアジア、それからスターフライヤー、これを合わせまして四百五十一機運航しておりますけれども、そのうちの三十七機が今中古機でございます。 繰り返しになりますけれども、今回の事例は、そういう中古機を買った場合に、旧の運航者と現の運航者との間の引き継ぎの問題だったわけでございますので、こうしたものについてきっちりするように指導してまいりたい、このように考えております。
○三日月委員 済みません。きっちりするように指導してまいりますということではなくて、私は具体的な提言を申し上げたと思うんです。 大臣もこの間の質疑応答をお聞きになっていらっしゃって、こういった形でリース機が存在して、かつ二百機もあって、大体、約半分近くリース機だと。しかも、安全上のトラブル、耐空の面で問題があるトラブルを、本来であればすぐに直してもらうのが筋なんでしょうけれども、引き継いだ形で行われるような場合には、この登録だとか耐空証明を行う際にチェック項目の一つとして加えるべきだと私は思うんですけれども、このあたりのことも含めて、御答弁願えますか。
○北側国務大臣 ごもっともな話だと思います。 中古のリース機が大変多くなっている。こういう実態の中で、航空輸送の安全をさらに期していくためにも、こうした耐空証明の検査の際に厳正にチェックをしていくということが必要だと思いますので、委員の今のお話についてよく検討させていただきたいと思います。
○三日月委員 それと、今回のこのことを受けて、三月十四日に国土交通省がスカイマークエアラインズ社に対して厳重注意を行われています。このスカイマークエアラインズ社は、昨年六月にも厳重注意を受けていると一部報道でも報じられています。こういう厳重注意というのはきちんと国土交通省は発表されないんですか。
○岩崎政府参考人 すべての厳重注意事案について発表しているわけではございません。我々なりに社会的な影響度等々を見ながら発表させていただいているところでございます。
○三日月委員 いや、安全上の問題があるから厳重注意であり、重要な問題だから厳重注意なんですよね。そのことが国民の皆さんに、例えばマーケットできちんと選択をしていただく、こういうトラブルをやっている会社なんだ、こういう問題があった会社なんだということをきちんと、搭乗する、乗っていただく方々に対しても情報として提供するのが、例えば、前回この国会のこの委員会でも議論をしたあの運輸の安全の法案の趣旨だったんじゃないですか。 大臣、おかしいと思いませんか。
○北側国務大臣 昨年の六月十五日に、航空機安全課長名で厳重注意文書を発出しております。 おっしゃるとおり、これからは、内容のいかんにかかわらず、こうした厳重注意文書があったときには当然公表しなきゃならないと考えます。
○三日月委員 これは、一人の整備士の方が二機整備をされていたということがわかって、発出された厳重注意なんです。非常に重大ですよ。そのことを公表すると、何か社会的影響があるんですか。では、ほかにもあるんですか、こうやって公表されていない厳重注意というものが。私は、洗いざらいそういう問題を出した上で対策をとる、社会的制裁も受ける、そういうことが必要だと思います。 大臣、今のこの六月十五日については、公表されなかったことについては問題だという見解、そして今後、厳重注意が発出された場合にはきちんと公表するということも見解で述べていただきましたけれども、その確認と、そして私ども、きょう朝の勉強会でも申し上げています。これまで厳重注意を出したけれども公表しなかった例があるのかないのかということについて、きちんと報告をしてくださいということを求めています。このことについて対応していただける旨、大臣、もう一度御答弁いただけますか。
○北側国務大臣 それは御報告をさせていただきたいと思います。 これからは、やはり国民の皆さん、利用者の方々からしっかり監視をしていただくということも非常に重要なことだというふうに思いますので、今後はこうしたことがないようにさせていただきたいと思います。
○三日月委員 ぜひよろしくお願いいたします。 かつ、先ほど、リース機のこういうトラブルがあって、根本的な補修を先延ばししたような飛行機の監視も強化していくという大臣の御答弁ありましたけれども、日本の航空機に対する監視監督体制というのが極めて不十分だと。国土交通省の発表の数字では、日本で三十四名、それを、今回のいろいろな予算の取り組みや何かで二十七名増員をするということなんですけれども、アメリカでは三千三百名もいらっしゃるんですね。こういう飛行機の安全上のトラブルや問題点を監視する体制の強化というものが私は欠かせないと思いますので、きょうはこの点について答弁を求めませんが、ぜひ取り組みを要請しておきたいと思います。 それでは、一ページ目に戻っていただいて、耐震強度の基準について見解をただしたいと思います。きょうは時間も余りありませんので、さわりだけになろうかと思いますが。 前回、十四日の日に、長妻委員そして馬淵委員の方からも、基準がいろいろあるという耐震強度のこの基準についてどうなんだと。もちろん、この真ん中の下のQu/Qunが〇・五未満、これが使用禁止の根拠であり、退去の根拠であり、そして耐震改修による対応が困難だということでもっての政府の支援スキームの一つの数字にする、メルクマールにする、そこには時間リスクがあるので、早急にまずこの一本を決めたんだと馬淵委員とのやりとりの中にありました。そのことに私は異を唱えるものではありません。 しかし、この右側、限界耐力計算というのもあって、これはより精緻な、安全性を検証する高度な計算方法であると。時間的リスクが解消されたならば、こういう限界耐力計算による強度の面の検証というのも必要なんじゃないでしょうか。 もう一点、この左側にある、大臣の御答弁の中にもありました一次設計、二次設計。こういうものの基本となる一次設計ですね、一番左側。これは、中規模の地震、震度五強程度に対して建築物が損傷しないことを検討する一次設計の基準というもの、そのデータというものが、今回のこの耐震強度偽装問題のさまざまな議論の中では出てきていないように思うんです。もちろん、特定行政庁は把握をされていると思います。 時間も余りありませんので重ねて質問しておきますと、この真ん中のQu/Qunが〇・五よりは大きい、しかし一を下回ってしまっている、必要な保有水平耐力がないというこの欄の一次設計が、局長も大臣も今のでおわかりいただきましたでしょうか、この真ん中の二次設計の指標で、Qu/Qunが〇・五よりは大きい、でも一よりは小さい、しかし左側の一次設計の面で非常に基本的な設計や何かもできていない、部材がいろいろな面で問題があるという建物についての対応が私は欠けているような気がするんですけれども、御見解をお伺いできますか。
○山本政府参考人 幾つかの御質問をいただいたんですが、まず基本的に、基準法では、一次設計で求める性能それから二次設計で求める性能、いずれも求めておりますので、今度の姉歯物件の検証に当たりましては、偽装の有無に際しまして、この一次設計の基準を満たしているか、二次設計の基準を満たしているか、それぞれ検証しております。 今の御指摘の、一を割っているものについて一次設計の検証結果がどういうふうな状態になっているかということでございますけれども、基本的には、〇・五を超え一に至らないものについても、一次設計でバツが出ているものはたくさんございます。 これは思想として、一次設計の方は、中規模程度、五強程度の地震が来たときに建築物の各部材に損傷が生じないという思想でございます。部材というのは柱とかはりとか壁でございますが、これが傷つかないというものでございますので、具体的な一次設計の検証結果というのは、各部材ごとに、傷つくか傷つかないかという結果が出てくるわけでございます。〇・五から一までの間に二次設計の値が存しているような物件については、やはり幾つかの部材が損傷するというような結果が出ているのがほとんどでございます。
○三日月委員 また引き続きこの問題は検証しますが、今の局長の答弁の中にもあったように、一次設計の面で問題がある物件もありますということでした。もちろん、部材だとはいえ、その量の面で非常に重要な部材であれば、この耐震強度そのものに建物の倒壊だとか、済みません、この真ん中の欄、二次設計のところで「倒壊・損傷」となっていますが、これは崩壊の間違いなんですけれども、訂正させていただきますが、しかし、もしかすれば倒壊だとか崩壊につながるような部材の問題もあり得るわけです。 そういったことが、例えば日々伝えられる日報の中で、真ん中の二次設計のQu/Qunについては知らされていますけれども、この左側の一次設計については全然情報が開示されていません。基準も明確じゃありません。このあたりについて、ぜひもう少し踏み込んだ調査だとか開示を求めておきたいと思います。 きょうは時間がなくて議論できませんでしたけれども、この問題提起をさせていただいて、私の質問を終わらせていただきます。
○林委員長 穀田恵二君。
○穀田委員 この間の十四日に、私は建築研究所の理事長に質問しました。その際に、大臣認定プログラムの計算結果が改ざんできるかどうか聞きました。理事長は、構造プログラムそのものの改ざんが行われた事実はないものの、プログラム出力結果を電子データとして保存した場合には、市販のワープロソフトなどで修正して出力結果を改ざんするということが可能であるということを発言しました。 国交省は、大臣認定プログラムを使った計算結果の改ざんは可能かどうか、どのように認識しているか、まずお聞きしたいと思います。
○山本政府参考人 今お話の中にもありましたように、構造計算プログラム自体を改ざんすることはできないという認識ですが、今回の偽装物件の偽装内容として見ますと、構造計算プログラムの計算結果を印刷したものを単純に差しかえたり、あるいは計算結果の一部を切り張りなどで巧妙に修正した事例は確認しております。 その意味で、印刷あるいは別の形でファイルしたといったような構造計算プログラムの計算結果を改ざんすることは可能であったという認識でございます。
○穀田委員 そうしますと、大臣認定プログラムを使った計算結果を改ざんできると。そこで、これは大臣認定プログラムで計算された構造計算書は、大臣認定プログラムを使っているからといっても、常に正しい計算書であるとは言えないということになります。全面的に信頼するのは危険だということが今の答弁からもおわかりだし、今回の事件が証明している。 それでは、大臣認定プログラムそのものはどうかという問題です。一度大臣認定とされたものは改ざんされない、あるいは計算結果を間違うようなふぐあいはない、信頼に足るものだというのが国交省の認識ですか。
○山本政府参考人 コンピューターを使って構造計算が行われることが普通に行われるようになりましてから、コンピューターに用いるプログラムの信頼性についていろいろな問題意識が、仕事をする方々にも行政サイドにも出てまいりまして、昭和五十二年に構造計算プログラムの評定制度というものを導入しました。 基本的な考え方は、今も、大臣認定に当たっても同じ考え方でございますが、大臣プログラムの性能の評価といいますか評定に当たりましては、専門の方々にモデルプランを前提として計算の結果をきちんと検定、審査をしていただきまして、このプログラムによった計算結果が適正であるということを確認して、その上で大臣認定をしているところでございます。
○穀田委員 だから、その形式はいいんですが、中身がどうかという問題なんですよ。構造計算プログラムの開発会社が言うには、一貫構造計算プログラムというのは数百万行を超える非常に大きなプログラムだと。そして、バグ、ふぐあいですね、からは逃れられないものだ、こう言っているんですよ。そして、このふぐあいが原因でプログラムの運用によって生じた損害等は、ソフトのメーカーや認定した評価機関は責任を負わないとまでしているんですね。しかも、ふぐあいを修正、更新していく際に、改めて評価機関への届け出など手続をして大臣認定とする信頼性を確保していくこともないわけなんですね。これが今の現実なんですよ。 そっちのあたりを言ってくれなくちゃ。何か制度ばかり言っていたんでは、現実に何が起こっているかということを私は言っているわけです。ふぐあいはないのかと言っているんです。 私は、二月二十一日の予算委員会で大臣認定プログラムの問題を取り上げまして、その際、議論しました。できない人々が次々に設計し、わかっていない人が審査する、このことがふえた、構造設計はコンピューターがしてくれると誤解され、計算結果はフリーパスになり、構造設計図をきちんと審査することもなくなったと述べて、さらに、構造計算プログラムの大臣認定がこの過信を生み、状況をさらに悪化させたと、国交大臣の諮問機関である構造計算書偽装問題に関する緊急調査委員会のメンバーの一人である和田東京工業大学教授の指摘を私は紹介しました。 その緊急調査委員会が、今度はこの構造プログラムの問題についてヒアリングを業者に対してやっているんですね。 それを見ますと、大臣認定プログラムについて十分な建築構造に関する知識を持たない者がプログラムを使用すると、プログラムが想定していない使われ方、偽装を含めて、をする危険性がある、こう言っているんです。さらに、パソコンソフトをゲーム感覚で用い、設計をよりよくするためでなく、確認申請図書のつじつまを合わせるため何百回も計算し直している例がある。したがって、大臣認定の制度というのは、構造設計士、審査者のコンピューター盲信の遠因になるために中止し、プログラムの選択は構造設計士に任せるなどの意見も出ているんですね。それぐらい、この問題がずっと深まってきているわけです。私の質問の後に、私は二月の二十一日にしたわけで、これは三月の十三日、後の会合なんですね。このような声が出ています。 大臣にきょうは聞きたいと思うんです。大臣認定プログラムにはこういう問題がある。これらの認識をまず共有すべきではないでしょうか。
○北側国務大臣 大事な御指摘だと思っています。十分な建築構造に関する知識を持たない者が安易に構造計算プログラムを使用すると、的確な構造計算ができないというふうに考えられます。 これを踏まえまして、社会資本整備審議会でもこのことは御議論されておりまして、構造計算書の内容に係るガイドラインを作成すべきである、また、一定規模以上の建築物等については、第三者の構造専門家などによって厳格な構造審査をすること、さらには、確認検査をする側の建築主事や確認検査員がチェックすべき事項について明確にする、法令上の審査基準として定めていくこと、こうしたことを中間報告で御提言いただいているところでございまして、この方向に沿って制度の見直しを行いたいと考えております。
○穀田委員 最初の、的確なものでなくなるということを初めとした現状の認識については、私はそのとおりだと思うんですね。だから、本当にこれは大事な点なんです。 ただ、後半の問題については、やはり報告を受けての内容で、この間私が議論したときと余り変わっていないなという気はちょっとしたんですけれども、まあそう言っては少し失礼かもしれませんが、私はこれは極めて重大で、もう大体これで結論が出たと言っていいと思うんですね。 といいますのは、まず、大臣認定というのが、認定制度がなぜ問題になるかということなんですよ。それは、まず第一に、大臣認定プログラムを使った計算結果が改ざんできる、それから二つ目に、プログラム自身が信頼できない場合がある、三つ目に、今お話あり、お互いに共有したように、十分な知識のない者がゲーム感覚で使う、予期しない使われ方をする可能性がある、これが使う側の問題ですね。 もう一つ、前回明らかにしたけれども、検査をする側はどうかということなんです。そうすると、検査をする側は、正しいものと盲信してチェックをおろそかにする。二つ目に、その上、検査する側はプログラムソフトすら持っていない。もちろん、この間、四十七都道府県、十四政令市でにわかに持ち出したという例は、それは局長がいろいろ答弁しまして、あるやのないやの言って、そうやっていましたけれども、ないわけなんですよ。なかったんですよ。これらの点が、今、使う側、検査する側、結局審議を通じて明らかになった。 したがって、九八年の建築基準法改定で認定制度の内容を変えたこと、それから、認定プログラムへの過信が加速した、この点をしっかり踏まえて、私は、従来の手法の根本的な見直しをしなくちゃならぬのじゃないか、そういう根底的な問題だということをぜひつかんでいただきたいと思っています。 そこで、大きな二つ目に、では、限界耐力計算について少し聞きます。 この検査方法の問題については何度も議論しましたけれども、九八年の法改定で二〇〇〇年から導入されました。保有水平耐力計算で計算した数値と限界耐力計算で計算した数値が違う結果になる。これはどちらも建築基準法で認められたものです。 この問題が出て以来、マスメディアではこんな社説が出ています。二重基準を放置したままでは、建築基準法そのものの信頼が揺らぎかねない、急いで解消しないと、国交省に対する不信感は募るばかりだ、これは産経です。偽装マンションの所有者にとどまらず、多くの国民に不安を広げることにもなりかねない、このままでは構造計算そのものへの信頼まで揺らぐ、政府は、二つの計算方法が許される根拠や両者の違いなどについて、一般の国民にわかるように説明する責務がある、これは朝日新聞の社説です。 私も、この間、そういう角度から、実は建築研究所に素人にわかりやすくということを言って、その問題を指摘し、その結果がどうかは別として、なおかつ、そのときに、やはり国民に知らせる義務があるという話は当然していたわけですよね。 そこで、大臣は、国民の目から見て、計算方法で結果が違うという今回の事態が納得できるものだとお思いでしょうか。そこの点について大臣の見解をお聞きしたいと思います。
○北側国務大臣 耐震安全性を検証する方法として、幾つかの方法があります。それ自体を否定する必要は私はないと思っているんです。むしろ、それをきちんと、それぞれの方法がどういう方法であって、どういう特色を持っておって、それをきちんと説明していく、また周知をきちんとしていくということが私は大事ではないかというふうに考えているところでございまして、その点で、なかなか難しい技術的な問題であるところもあって、説明が不十分であったということは反省をしないといけないというふうに考えております。しっかりと、国民の皆様に的確に伝わるように、情報提供に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○穀田委員 私は、この間の委員会で、限界耐力計算の問題点について建築研究所に聞きました。そのときの答えでいいますと、JSCAの指摘、すなわち、計算者の裁量によって地震力を小さく評価できる問題点、奨励すべき方法ではない、こういう意見についてはそのとおりだと発言していましたよね。 そこで、聞きたいと思うんです。設計者が条件をかなり自由に決められるため、例えば十階から二十階建てのマンションなどでは鉄筋量を大幅に減らせる、使われ方次第ではコストダウンの都合のいい道具になる、こういう指摘があるけれども、これは事実でしょうか、山本局長。
○山本政府参考人 まず、前提としまして、限界耐力計算はいろいろなことを自由に変えられるという御指摘でございますけれども、これは、より正確に御説明して、御理解いただく必要があると思うんです。 その意味は、限界耐力計算の場合は、建物を建てる敷地がどういう条件にあるか、あるいは、建物を建てる、その建築計画で用いる部材とか材料、構造ですね、によって具体的にどういうふうに建物が変形していくのかということを、それぞれ精緻に推計していくわけでございます。 だから、例えば、先ほど御指摘いただきました、限界耐力計算で地震力を弱く設定することができるかどうかという点でございますけれども、これは基本的に、第一次設計、それから第二次設計、それぞれ地震力を前提にします。第一次設計は、中規模程度の地震が起きたときに当該建物にどういう力が加わるか、第二次設計では、激烈な地震が来たときにどういう力が加わるかというのを前提にするんですが、当該敷地に加わる地震力の推計は、まず岩盤ですね、地震の力が伝わってくる岩盤でどういう力があるのか、その力が地表の建築物が建築されるところまで伝搬してくるときに、その地表がかたい砂れきでできているのか、沖積層みたいな泥でできているのかによって増幅の度合いが違いますので、それは当該地盤に即して推計をして、建築物にどういう地震力がかかるかということを精密に推定しなさいと言っているわけで、設計者がこれを自由自在に低くしたり大きくしたりできるものではないんです。おおよその工学的知見があれば的確にこれを推定できるということを前提に、この計算方法は成り立っております。 その上で御説明したいんですが、今のような事柄については、応力度等計算では一定の仮説を置いて計算をするわけですよ。変形を見ないわけじゃないんですが、仮説を置いて計算するために、仮説を置いた部分について一定の安全度の余裕を見るということでございます。その部分は今度は厳密に具体的な建築計画に即して推計しますので、その余裕は全くありません、限界耐力計算では。その意味で、保有水平耐力の方法、そういう計算方法を用いて設計した場合と限界耐力計算で設計した場合は、数量が限界耐力計算の方が少なくなるということはあり得るという認識でございます。
○穀田委員 極めて専門的な話は、それはそのとおりなんですね。岩盤だとか、要するに地盤がかたいところで、それの伝わり方がどうなるかという問題はあるのはわかっているんです。 ただ、その点では、日本建築構造技術者協会、つまりJSCAが言っているのはもっとわかりやすいんですよね。そうはいうけれども、要するに架構剛性を少なく評価できて、地震力を小さく評価できる、これはこう言っているんですよ。そして、その意味で、だから、採用する場合には審査に当たって慎重を期さなくちゃならぬということまで言って、この問題が、余裕がなくなってきている、今、貯金を吐き出すという経過にあるから、よくよく調査せなあかんよということを何回も言っているんですよ。 その結果、では、どうなるかというと、しかし、その結果として、今お話あったように認めましたけれども、要するに鉄筋量なんかを大幅に減らせるし、そのことは可能だということは事実なんですよね。そうやっているんです。したがって、そういう問題点もある。だから、利点もあるけれどもそういう問題点もある方法についてなぜ認めたのか、その問題点をクリアしてからでも遅くなかったと私は思っているんです。 そこで、では一方、そういうものを、今お話あったように、つくる側の話で、どういう原理かという話はありました。では、検査する側はどうかという点を少し問いただしましょう。 一つは、限界耐力計算を審査した例は一体幾つあるのか。二つ目、現在、限界耐力計算を審査できる特定行政庁、指定検査機関はどれだけあるのか。そして三つ目は、建築主事のうち、特定行政庁ですわね、当然、そういうのができるとすると、その中で、限界耐力計算の審査ができる職員は何人いるのかという点について、お答えいただきたいと思います。
○山本政府参考人 確認申請を審査する側の審査体制についての御質問でございますが、特定行政庁の主事のうち、限界耐力計算を的確に審査できる人数ということでございます。これについては、ちょっと手元には数字は持っていないんですが、今回のことがありまして、確認検査を行っている部隊に、構造計算の方法別に、どういうふうな確認を、どのぐらいの数の確認をやったかという調査をいたしました。 緊急にやりましたので、直近の三カ月、直近の三カ月といいますか、過去の数字でございますので、具体的には十六年の十二月と去年の一月、それから三月、この三カ月分について調査をしまして、方法別に、あるいは構造別に、どういうふうな確認件数があるかというのを調べたんですが、この結果は、調査対象は二百七十一の特定行政庁と百二十四の確認機関に聞いた結果ですが、限界耐力計算の建築確認件数は、特定行政庁が八件、それから指定確認検査機関が百六十二件。ほとんど指定確認検査機関で審査してもらっている、審査件数に非常に大きな差があるということがわかりました。 新しく導入された方法ということもありまして、申請サイドのいろいろな考えもあって、結果が、こういうこともできているということでございますけれども、大臣からもお話ししましたように、今回の制度の見直しで、構造計算書の審査についても的確にやるように見直していくという考えでございます。
○穀田委員 結局のところ、今私が尋ねた問題でいくと、審査した例というのは緊急に調べた三カ月の資料しかないと。それから、そういうものを審査できる特定行政庁というのは、数字は二百七十一を聞いたけれども、もう一つ、その確かめたところに聞いた話を言っているだけで、何ぼいるのかわからないということですわな、結局。 それで、主事がどれだけいるかというと、手元に数字は持っていないと。手元に数字を持っていないんだったら、帰ったらあるのかというと、これはないんでしょう。要するに、ないということなんですよ。何か格好よくいろいろ言うんだけれども、要するに全容はつかめていないということなんですよ。ここが問題なんですね。やったばかりだ、そんなことないんですよ。二〇〇〇年に導入しているんですから。 だから、こういうものを通じて、これは極めてこの問題についての、突然、技術的助言を出したり通知を出したりいろいろしているけれども、やはりこのことがわかっていなかったということなんですよ。 だから、私は、構造計算プログラムの大臣認定で過信を生んだと。問題点を整備しないままに、要するに、わかっていないわけですから。事態がつかめていない、主事がいるかもわからない、それから、どれだけ件数を処理しているかもわからない、そこの問題点が何が起こっているかもわからないという事態で、つまり、問題点を整備しないまま限界耐力計算方法を導入して、その後もつまびらかにつかんでもいない、こういうことをやって二重の混乱をつくる。この間言いましたように、検査する側は認定プログラムについても持たないし、限界耐力計算のできる体制もおよそない。だから、結局のところ、二重三重にこれはだめだということなんですよ。 だから、私は、それをあわせて民間開放までしているわけですから、これらが九八年の法改正の中で、私どもは反対しましたけれども、規制緩和で進められたことだと。したがって、この建築確認行政のとんでもない実態がここに見えるということで、しっかり反省すべきだと私は思っています。 したがって、今回の事件から教訓を学んで、少なくとも私は、建築基準法の内容で、耐震基準の引き上げ、これを初めとして、それから安全を第一とする角度からする建築基準法の見直しが必要だと。そして、建築生産、検査システム、建築行政、制度そのものの根本的な見直しを行って、行政が反省をすべきところは反省して抜本的な再発防止対策を講じる必要がある、この点を指摘して、終わります。
○林委員長 日森文尋君。
○日森委員 一番最初に大臣にお伺いしたいと思いますが、報道等によると、国土交通省は、この四月から五月にかけて、地下鉄の霞ケ関駅、ここにおいて、鉄道テロ対策として顔認証システムの実証実験を行うということのようです。 これは、実験について大変さまざまな問題があるので中止をすべきであるとかいう申し入れも当然あったと思うんですが、それはそれとして、具体的な実験内容、目的、それから実験に関してだれが責任を負っていくのか、経費はだれが負担するのか、もちろん大臣御存じかもしれません、大臣はこの実験についてきちんと承知をしているのか、この四点について最初にお聞かせいただきたいと思います。
○梅田政府参考人 先生の今御指摘の顔認証システムというシステムでございますが、これは、事前に登録されましたテロリストなどの犯罪者の顔データ、それと改札口のカメラで撮影した不特定多数の方々の顔がありますけれども、これを照合いたしまして、テロリスト等をコンピューターで検出いたしまして、アラームを発するシステムでございます。こういうシステムでございますが、一般の方々の顔データを保存したり、あるいはチェックしたりするという用途のものではございません。 今回の実験は、財団法人の運輸政策研究機構が、四月の下旬から五月にかけまして、東京メトロの霞ケ関駅におきまして、鉄道におけるテロ対策として利用することが可能かどうか技術的に検証するというものだと聞いております。 今回の実験に用います事前の登録データあるいは改札において撮影される人でございますが、この被験者といいますのは、実施主体でございます財団法人の運輸政策研究機構があらかじめ用意したスタッフでございまして、一般の方々に対するものではありません。 また、実験に必要な経費につきましても、この実施主体でございます財団法人の運輸政策研究機構が負担するというふうに聞いております。
○北側国務大臣 私もよく承知をしております。 委員も御承知のとおり、一昨年三月のスペインでの列車爆破テロ、昨年七月のロンドンでの地下鉄等の爆破テロに象徴されますように、鉄道をターゲットにしたテロ事件というのが世界各地で頻発をしている状況にございます。こうした鉄道に対するテロ事件というのは、大変大きな被害をもたらすものでございますし、また、社会全体を麻痺させまして、国民生活に深刻な影響を与えるものというふうに考えております。 今回実験の顔認証システムの内容については今鉄道局長が答弁したとおりでございますが、これはあくまで実験ということでやるということでございます。今後、この実験の結果も踏まえまして、こうしたシステムが鉄道テロ対策として有効な手段として導入できるかどうか、そういうことも今回の実験結果を踏まえましてよく検討していきたいというふうに思っております。
○日森委員 実証実験で実用可能かどうかを調べるということであれば、なぜ霞ケ関という実際に、事前に聞いたところによると、ラッチを一本、ラッチというか、改札口の通路を一つ借り切って、ほかの通路はそれぞれ一般の方が利用する、そういう状態で実験を行うということだとお聞きをしました。 しかし、実用可能であるかどうかを調査するだけならば、何もそんなところを借りなくて、室内に模型をつくって、しかもアルバイトの方だけなんだから、そこでやれば十分実証することができるんじゃないのか。特に霞ケ関というところは、サリンの事件などがあって、ちょっとどきんとするということもあるんですが、なぜそういう実験方法をとらないで、ここの駅のラッチを一本借りてやるようになったのかということについて、もうちょっと説明いただけますでしょうか。
○梅田政府参考人 いわば実験室の中で、ある程度の照度を決めて、明るいところで実験をするというやり方でやることも当然可能でございますし、現実にそういうやり方で試しにやっているというようなこともございます。ただ、問題は、やはり実際に大勢の人がたくさん通られるところを、カメラですから、ラッチの、改札口のところだけ写しているわけではありませんから、全体的に写しているカメラの中から特定していくシステムでございますので、全体の中でやはり特定する仕組みというものを、どのぐらいの確率で間違いなくとらえることができるかというのは、一度試してみないことにはわからないことでございます。 ある決まった人だけを追うシステムではなくて、全体の中からある特定の人をピックアップするシステムでございますので、それは、実際の場面をうまく使って、本当に使えるものかどうかというのは実証してみないとわからない部分でございますので、今回、あらかじめ中に特定のスタッフを紛れ込ませますけれども、当然その人の顔写真はあらかじめストックしておきますけれども、その人をうまくつかまえられるかどうかというような実験でございます。 そういう意味では、大勢の人の中から特定できるシステムかどうかというのが、このシステム自身の技術的な確立、確度、そういうようなものは実際にやってみないとわからないということでございますので、今回やってみようということでございます。
○日森委員 事前に聞いたところ、霞ケ関の駅でも、お役人の方がいっぱい通るような、大変たくさん人がいるところではないところで一つ借りてやるんだというふうに言っていました。どうも話が食い違っているようで、だったら百人か二百人アルバイトの人を雇ってやれば室内だってできるわけで、何もここを借りてやる必要はないんだというふうに思います。それは何か意味があるのかもしれませんが、これはここだけにしておきたいと思います。私は、後で触れますように、こういう実験はすべきではないという立場で今御意見申し上げているわけです。 それで、実現可能かどうかを実証するための実験であるということになると、例えば、こういう実験一回で済むかどうかわかりませんが、実現が可能だという判断があれば、顔認証システムというのが、地下鉄だけではなくて、公共輸送機関の各駅、新幹線などは監視カメラがばっとあって、それぞれだれがどの口から乗ってどこからおりたということがわかるようになっているようですけれども、顔認証システムというのを各鉄道機関の中に導入していくお考えなのか。 特に、先ほどお答えありました運輸政策研究機構というのはすべての鉄道会社を網羅した組織になっているようです。こう考えると、地下鉄はもちろんそうですが、一番テロにねらわれやすいという話があるのかもしれません。そういう意味では、そういうお考えに立っているのかどうか、お聞かせをいただきたいと思います。
○梅田政府参考人 技術的に可能かどうか、システムとして有効かどうかという今回の実験でございますが、システムとして有効であると仮に仮定いたしましても、これを実際に本格的に導入するということになりましたら、だれが負担をするのか、それからだれがこれを運用していくのか、とりわけ、テロリストあるいは犯罪者と思われるデータをだれが提供するのかというような問題、いろいろ出てまいると思います。 そういう意味で、まだ今回システムとして使えるかどうかわからない状況でございますから、この実証実験をした上で本当に使えるというようなことになりましたら、検討していくことにするかどうかというのは、やはり今回の鉄道テロ対策につきまして、鉄道テロの危険性がどのくらい高いのか、そういうようなこともよく考えながら検討していくことだろうというふうに思っておりますので、できましたら直ちにやりますよというようなふうには直ちにはならないと私は思っておりますけれども。
○日森委員 だれが負担するのか、どう運用していくのか、テロの危険度はどの程度なのかということで実施するかしないかを決めていくということになると思うんです。これが解決したらやっていくのではないかという心配があるんです。 仮に例えばそういうことになると、これは一九六九年十二月に最高裁の判決が出ていまして、京都府学連事件というそうですが、こう言っているんですよ。憲法十三条は、国民の私生活上の自由が、警察権等の国家権力の行使に対しても保護されるべきことを規定していると言うことができる。そして、個人の私生活上の自由の一つとして、何人も、その承諾なしに、みだりにその容貌、容姿を撮影されない自由を有する。本人の同意なしに公権力による写真撮影が許容されるのは、現に犯罪が行われ、もしくは行われた後間がないと認められる場合に、証拠保全の必要性及び緊急性があり、かつその撮影が一般的に許容される限度を超えない相当な方法をもって行われるときに限るというふうにかなり厳格に規定をしているんですよ。 こういう問題について、例えば実験の段階でもちゃんとクリアをしないで行うということや、あるいはさまざまな問題が解決されたら、もちろん検討するけれども、鉄道の各駅にこういうものを設置していく可能性もあるということになると、これは大変な大きな問題じゃないかというふうに私は思っています。 それで、顔認証システムに使うカメラは、そんなもの、駅の利用者に絶対言わないわけでしょう。言わないわけでしょう。黙って秘密に設置するわけですよ。もしわかれば、みんなが覆面してマスクして通ったら何の意味もないわけですから、それは黙って、どこに設置したかも言わないわけでしょう。そういうことを、例えば憲法上の疑義があるとか、あるいは法律上のいろいろな問題があるとかということを全然議論もしないで、ともかく実験をやっていくというのは、やはり僕は役所の姿勢として、役所が直接やるわけじゃありませんが、鉄道局が入っているわけなんで、大きな問題じゃないかというふうに思うんですが、そこら辺について局長の御意見はどうなんでしょうか。
○梅田政府参考人 一点、一つは、先ほどもちょっと申しましたように、今回やろうとしていますのは、一般の人々、一般のお客の方々の顔データを保存したりチェックしたりしようというものではなくて、あらかじめ用意したスタッフでやってみようという実験でございます。そういう意味では、おっしゃるような一般の方々のプライバシーなり肖像権というような問題ではないというふうに理解しております。 しかし、先生御指摘のように、これをもう少し本格的にやろうというようなことになりますれば、法益の権衡の問題をよく考える必要があるだろうというふうには考えております。例えば、鉄道のテロから人々を守る、人々の人命、財産を守るというのは非常に大きな法益でございます。一方、先生がおっしゃいましたプライバシーあるいは肖像権を守るということも、これも大事な法益だと思います。 このバランスを考えながらやっていかないといけないわけでございますが、私ども、先ほどちょっと言いましたように、実際にやるということになりましたら、だれがやるか、どうやるかという問題も含めまして、一方において、鉄道のテロの危険性につきまして、非常にこれは高まっているというような度合いなど、やはりそういうのを考慮しながら検討していかなければならないというふうに考えておりますので、憲法上の問題等存じ上げておりますけれども、そういう点も今後よく勉強していきたいというふうに考えております。
○日森委員 だれがやるかというのは実際は明らかなわけで、テロリストがだれだということを特定できる機関しかできないですよ。国土交通省はそれを特定する機関でもない。メトロも違う。鉄道会社も違うわけでしょう。だれがやるかというのは、だれが見ても明らかですよ。Aさん、この人はテロリストだと特定する機関が日本にあるでしょう。それしかできないんですよ。その機関が運用するんですよ。 それで、日本に今、テロリストだというふうに思われている人が何人いるか僕は知りません。知りませんけれども、例えば五人いたとする。五人のための、五人のデータだけを入れて、それで日本じゅうの鉄道の駅に顔認証システムを導入して、この五人を捜すためにやるんですか。 問題はその運用の問題で、プライバシーの問題とかかわってくるんですが、もちろん、先ほど局長は、一般の人をチェックしたり顔を保存するんじゃないんだ、こう言うんだけれども、しかし、そういう特定の機関しか運用できないシステムなんですよ。そうしたら、その人たちが、その機関が、たった五人か十人かのテロリストの写真だけを入れるとはとても思えない。さまざまな理由で、なるべく多くの人々をデータベースに入れて、そして利用していくということも可能なんですよ。そのことをチェックできないんです。国土交通省も鉄道会社も、だれもチェックできないじゃないですか。そういう問題点があるから、私はこの認証システム自体が問題だというふうに言っているし、実験もすべきではない、こういうふうに思っているんですよ。 それで、そういうことも踏まえた上で、国土交通省だけに聞くのはちょっと酷なんだけれども、どんな根拠で顔認証システムの導入というのが可能なのか、今想定できる範囲でお答えいただけたら答えていただきたいと思います。
○梅田政府参考人 いかなる根拠でそういうのができるのかという御質問でございますが、先ほど申しましたように、本格的に導入するといった場合に、先生御指摘のように、データを持っているのはだれなのか、だれが提供するのかというような問題とも絡んでまいりまして、具体的にだれが設置をしてどういう運用をするのかということとも十分関連した問題でございます。 私ども、今のところ、先ほど申しましたように、実証実験の段階でございますので、これを現実的に導入するときには、どういう根拠が必要なのか、法律上どういう根拠が要るのか要らないのか、こういうのもしっかり検討しなきゃいけないと思いますが、先々のことでございますから、私どもそこまで、これはだれが設置してどの費用で国がどういうかかわりをするのかを含めて、今後、関係のところとよく相談をしていかないといかぬ事柄だろうというふうに思っております。
○日森委員 しかし、今これをやっている機関は、しかるべき人たちが集まっておやりになっているわけで、大体想像がつくんですが、今は言えないということだと思います。 ちょっと時間がなくなりましたのでこれ以上はやめますが、この実験の結果については公表していただけますか。
○梅田政府参考人 先ほど言いました財団法人の運輸政策研究機構がやるものでございますので、公表につきましては、運輸機構に対しまして、どういう実証実験の結果だったのかにつきましては公表するように指導したいというふうに思います。
○日森委員 この問題はまた続けて議論していきたいと思いますが、ちょっと時間がなくなって、幾つかはしょってしまいます。 構造計算、これは大臣にぜひお聞きをしたいと思うんですが、先ほどの意見にもありました、限界耐力計算、これが導入されてきた背景には、橋本さんの時代に規制緩和があって、そしてその中で、「住宅建設コストの低減等を図るため、建築基準法に定める基準を性能規定化し、設計の自由度が高いものとする」というふうに言って、この限界耐力計算が導入されてきた。これは無駄をばあっと、そいでそいでそぎまくっていくわけですね。 ともかく建築基準法の基準をクリアすればいいんだという計算方法になっているんですが、実は、こういう、政府が規制緩和で住宅建設コストを低減しなさいといわば誘導しているような話があって、その中でこの限界耐力計算が使われた結果、これがストレートに経済設計につながっていくという結果になったんじゃないでしょうか。そういう意味では、いい意味で使われればこれは本当に立派な安全な建物ができるけれども、そうなっていないということを考えると、規制緩和について、これはアメリカの要請というのはみんな御承知のとおりですが、やってきた政府の責任もあるんじゃないか。 だとするならば、今後、この限界耐力計算を利用するというか使う場合に、政府が一定の指針やあるいは基準を設けてしっかり監督管理等していかないと、またさまざまな問題が出ると思うんですが、その決意だけお聞かせいただきたいと思います。
○北側国務大臣 先ほども穀田委員から同趣旨のお話がございました。 この限界耐力計算というものには、いい面と、それからその持っている特性というのがやはりあります。そこをよくわきまえてこれを活用していかないといけないわけでございます。 一つは、まずは構造計算書の内容に係るガイドラインというものをしっかり作成させていただきたいというふうに思っているところでございますし、またもう一つは、この限界耐力計算を行った建築物につきましては、第三者の構造専門家等によってダブルチェックをさせていただきたいと思っているんです。 今のところ、一定規模以上の建築物については、ピアチェックといいまして、第三者の構造専門家によって建築確認とは別途チェックをしていくというふうにさせていただいているのですが、同様に、この限界耐力計算を行った建築物につきましても、このような第三者機関によりまして別途チェックをしていく、こういう体制を導入すべく今検討をさせていただいているところでございます。
○日森委員 ありがとうございました。
○林委員長 この際、休憩いたします。 午後零時五分休憩 ————◇————— 午後二時三十九分開議
○林委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 内閣提出、宅地造成等規制法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 この際、お諮りいたします。 本案審査のため、本日、政府参考人として国土交通省総合政策局長竹歳誠君、都市・地域整備局長柴田高博君及び住宅局長山本繁太郎君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○林委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○林委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。長島忠美君。
○長島(忠)委員 自由民主党の長島忠美でございます。本日は、貴重なお時間を賜りまして、大変ありがとうございます。 宅地造成等規制法の改正案について質問をさせていただきます。 本法案が昭和三十六年に成立をし、今日まで経過をしてまいりました。この間、台風、水害という自然災害、そして近年では、阪神大震災、一昨年の中越大震災が起こった際、宅地に地盤の亀裂という災害が非常に数多く見られました。その際、国土交通省としてどんな対応をされ、また、このような激甚災害によってどのような問題点が浮き彫りとなってきたか、まずお伺いをしたいと思います。
○柴田政府参考人 お答えいたします。 阪神・淡路大震災、中越地震という大変大きな災害が起きました。阪神・淡路大震災のときには私も現地の兵庫県の職員として対応したわけでございますが、阪神・淡路のときには、住宅が何十万というぐらい倒壊する、また長田の地区が大火によりまして非常に大きな被害を受けたという状況にございました。一方で、宅地の問題につきましても、西宮の仁川地区というところで大規模な崩壊事故が起こりまして、三十四名の方が亡くなられたというような痛ましい事件もございました。阪神・淡路は住宅関係の災害が余りにも大きかったがために、それらが記憶に残っていないわけでございますが。 当時の対応といたしましては、発災直後から、当時の建設省及び住宅・都市整備公団に県の方にも来ていただきまして、共同しまして被災宅地の被害状況調査を行いました。また、詳細な二次調査も実施いたしました。そして、その年、平成七年の八月に宅地擁壁復旧技術マニュアルというものを策定いたしました。そこで得られました知見を踏まえ、平成十年に、宅地造成の際に必要な防災措置等に関する技術的な指針でございます宅地防災マニュアルを改定いたしまして、宅地の耐震性確保に関する考え方を盛り込みました。 また、一昨年の十月二十三日に起きました新潟県中越地震につきましては、ただいま御質問いただいております長島委員が一番大きな被害を受けました山古志村の村長さんということで、陣頭指揮のもと復旧復興に全力を尽くされたわけでございます。私も当時は内閣府で防災担当をいたしてございましたけれども、長島村長さんの御熱心さ、御熱意、それによりまして、我々といたしましても、発災直後に国土交通省から現地に職員を派遣しまして、他県の協力も得まして、被災宅地危険度判定士延べ二百九十六名によります被災宅地危険度判定を実施いたしたところでございます。 結果でございますが、六百二十七カ所が赤、危険、四百九十一カ所が黄色、要注意とされたところでございまして、これらの被災宅地に係る必要な復旧工法等につきまして被災形態別に検討を行うため、平成十六年十一月中旬から一カ月間、宅地防災の専門家延べ六百人を被災宅地復旧支援隊として現地に派遣しました。そして、千一カ所の被災宅地につきまして詳細な調査等を実施いたしたところでございます。 また、宅地等の専門家及び有識者から成ります被災宅地復旧技術検討委員会、委員長が沖村孝神戸大学教授でございますが、開催いたしまして、被災宅地復旧について専門的見地からの御意見をちょうだいいたしたところでございます。 支援隊による調査結果、委員会での検討結果を踏まえまして、被災宅地復旧に必要な被災宅地復旧技術マニュアルを取りまとめました。また、その基本的考え方とエッセンスを被災者の方々にわかりやすく紹介する「被災宅地復旧の手引き」も同時に作成し、十六年十二月二十七日に公表いたしたところでございます。 これらの激甚災害によりましての問題点でございますが、この調査をいたしました被災宅地のうち約半数は、宅地地盤のクラックの発生等、自己の敷地内の被災でございましたが、残りの半数は、個々の宅地の範囲を超えて広範な被害が発生しておりました。後者につきましては、公共事業等とあわせて復旧が行われたものもありますが、広範囲な地すべり等が発生した箇所につきましては、復旧が困難なところもございまして、特に大規模な盛り土造成地におきましてそうした傾向が顕著でございました。 こうした被害状況を踏まえまして、従来、集中豪雨に伴うがけ崩れ対策を中心に行ってまいりました宅地防災対策に対しまして、大規模な地震に際しての盛り土宅地の変動、崩落を防止する対策が、今後の宅地防災対策を考える上で重要な課題であるというぐあいに認識をいたしたところでございます。 また、現行の宅地造成等規制法は、宅地造成工事規制区域の指定を受けた区域で適用されますが、新潟中越地震は、同法の規制区域指定を受けていない地域で発生しております。全国各地にはこのような地域がたくさんあるわけでございまして、こういう地域では盛り土宅地等もたくさんございまして、早急に対策についての検討を行うことが必要であると認識いたしております。 こうした考えのもと、昨年の五月に、地盤工学、宅地防災、災害情報、行政法、経済学者等の有識者から成る総合的な宅地防災対策に関する検討会を設置し、座長は東京工業大学の太田秀樹教授でございます、大規模盛り土造成地等の安全確保対策について総合的な検討を行いました。同検討会の最終報告を本年一月にちょうだいしたところでございます。その内容を踏まえ、今回の改正案を国会に提出させていただきました。 ちょっと長くて恐縮でございました。
○長島(忠)委員 懇切丁寧な御答弁をいただきまして、大変ありがとうございます。私も当時を振り返って、局長が内閣府の統括官として現地で御指導に当たっていただいたことを今改めて思い出しながら、感謝を覚えているところでございます。 私ども、被災をした立場として、宅地の耐震化を含む安心、安全がやはり大きな課題だというとらえ方をしております。特に、雪国の中山間地にとって、災害のあった後、自衛隊が乗り込んできたときに、これは百人以上の死者がいるのではないかという想定をしながら私に話をされました。でも、結果的に、二人という人命を失わせましたけれども、災害を最小限に食いとめることができたのは、雪に耐え得る住宅のために建築の耐震的なものが自然に備わっていた。柱が太かった、そして雪に耐え得るだけの構造であった。そして、地盤については、やはり雪に耐え得るために山を切り開いて地山に建てていた。そのことが、あの災害の中で被害を最小限に食いとめたのではないかなと。 それでもなおかつ甚大な被害であったということを考えるときに、新規宅地造成、そして安心、安全な宅地を求める国民の立場からすると、この法案がやはり業者に対する大きな影響力を持ってほしい。そして、今回、建築物の安全という観点からは、耐震偽装ということで国民の夢が奪われてしまうことになってしまった。もう一方で、宅地ということを考えたときに、安心できる、安全な宅地を保有できるということはやはり国民の夢であると思う。そのことの中で、この法案がどんなふうに影響を出してくれるのか、業者に対して指導力を発揮してくれるのか。そして、宅地の造成等規制区域外であっても防災区域を指定できる、このことが国民に安全を促すこととなるのではないか。 そんなふうに考えるところでありますが、考え方をお聞かせ願いたいと思います。
○林委員長 柴田都市・地域整備局長、答弁は簡潔に願います。
○柴田政府参考人 住宅・建築物の耐震化とあわせまして宅地の耐震化を推進することは、地震から免れることができない我が国にとって大変重要な課題でございます。特に、阪神・淡路大震災、新潟県中越地震等で大規模な谷埋め盛り土造成地の崩落等が多数発生した教訓を踏まえまして、こうした盛り土造成地の安全性を確保することは急務でございます。 今回の制度改正で、宅地造成工事許可の基準に新たに盛り土宅地の崩落等を防止する耐震基準を盛り込むことにいたしておりますほか、宅地造成工事規制区域外の開発行為につきましても、開発許可の基準に同様の基準を盛り込むことといたしてございます。これによりまして、今後新規に造成される宅地につきましては、地震時の安全性の向上が図られるというぐあいに考えております。
○長島(忠)委員 国民が、自分の財産を守るところに国が指針を示してくれるということで、大変大きな期待を持っている法案の改正だというふうに思います。 一方、宅地の安全確保のために、個人財産といえども、指定をされた場合には費用負担が生じてくるおそれがある。その費用負担が生じたときに、防災という観点で、あるいは国民を守るという観点から、国として費用を含めたバックアップ体制が必要だ、私はそんなふうに考えるところでございますけれども、ぜひ、このことについて、国土交通大臣からお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○北側国務大臣 阪神・淡路の大震災だとか、一昨年の新潟県の中越地震の被災状況を見ますと、大規模な盛り土造成地の崩落によりまして広範囲に被害が生じます。災害後の地域再建にも大きな支障を来すことが懸念をされているわけでございます。 防災対策といたしましては、事前の防災対策を推進することが重要であるわけでございますが、大規模盛り土造成地全体の安全性を確保することで広範囲な被害発生を防止することを目的として、十八年度予算案では、盛り土の耐震化工事に対して、国と地方公共団体で二分の一を支援する制度の創設等を盛り込んでいるところでございます。 この宅地、今回の、大規模盛り土の造成地全体の安全性を確保する必要があるわけでございまして、これは、単に個々の宅地の所有者だけでは容易ではないということはもう明らかでございまして、国と地方が支援する体制を、予算面だけではなくて、技術的な支援も含めましてしっかり取り組みをさせていただきたいと考えております。
○長島(忠)委員 大臣から力強い御答弁をいただきました。 私たちは、やはり、個人資産といえども、自分たちの生活を守る観点から、国からきちんと方向を示してもらって、そのことを含めたバックアップ体制をいただけるということが、これから、災害はあってはほしくありません、でも災害があったときに、一番早く立ち直るきっかけをつくるのが減災を考えることだと私は考えておりますから、その減災の立場で、これからも国土交通省から格段なる御配慮を賜りますようにお願いを申し上げ、円滑な議事進行のために私の質問を終わります。
○林委員長 吉田六左エ門君。
○吉田(六)委員 まず冒頭、大臣に、この宅地造成等規制法一部改正、このことにかかわって、私はこの宅造ということに対して、無理な開発をしてまで暮らすなよという自分の根本的な思いをずっと持ち続けていますが、これからは、この法律の一部改正を含めて、無理な開発をするようなことを精いっぱい抑制する方向に向かうのではないのかな、こう期待をしているんですが、このことにかかわって、大臣の御所見をまず聞かせていただきたいと思います。
○北側国務大臣 国会の方に、今回、都市計画法の見直しについても提案をさせていただいております。 これから我が国は人口減少社会に突入をするわけでございます。戦後、人口がどんどんふえる、また経済がどんどん発展していく中で、都市化がどんどん進んでくる。住宅を、郊外にどんどんどんどん新しいニュータウンをつくっていく、こういうことをやらざるを得なかったわけでございますが、これからはそういうあり方を転換いたしまして、郊外にどんどん町が広がっていく、そういうまちづくりではなくて、やはりこれからの時代に合わせた、既存のストックを有効に活用する、またリニューアルをしていく、そういう観点からのまちづくりに転換をしていかねばならないというふうに考えております。 今、委員のおっしゃったように、防災という観点からも、減災という観点からも、そうした観点が、特に我が国の場合、国土が非常に急傾斜地も多いわけでございまして、そういうことが重要であると考えているところでございます。 今回の法案につきましても、地震対策というのは、もちろん住宅・建築物の耐震化をしっかり進めることが肝要であるわけでございますが、それとともに、宅地の安全性、宅地の耐震性を確保していくことも喫緊の課題であるということが、阪神の震災、また一昨年の中越の地震を踏まえてそういうことを強く意識しているところでございまして、その後、専門家の方々に御議論いただき、また研究も進んでまいりまして、今回の法案の提案としたところでございます。 この法案を通していただくことによりまして、今後新規に造成される宅地と既存の造成宅地の双方の耐震性を向上させるために、総合的な宅地防災対策を講じてまいりたいと考えております。
○吉田(六)委員 ありがとうございます。まさに我が意でもあります。 耕して天にも上る畑だったり田んぼであればそれも結構なんだけれども、住まんがために切り盛りですから、切ったところはともかく、盛ったところの脆弱さ、こうしたことに向けて精いっぱい抑止の方向でお進めいただきたいと思います。 そして、今度のこの議論の中で私が一番やはり関心を持ちましたのは、宅地耐震化推進事業という事業であります。 クイックサンド現象という言葉、いわゆる流砂現象というのは、かつて新潟地震のときに大きくデフォルメされた言葉だと思っています。このことに対しても、地下水を除去する、そのために国と都道府県で四分の一、四分の一の補助をしてまで、水っぽい造成地といいますか、こうしたところの手当てに対してやるということで、大変私は画期的なことだと思うのでありますが、こうしたものまで導入するということに対して何か特別な思いがあったのか、あるいはこのことについて御意見があれば伺わせていただきたいと思います。
○柴田政府参考人 今回の大規模盛り土の造成地の滑動崩落防止事業というのは、端的に申しますと、盛り土が大きな揺れ等によってずれる、そのずれる大きな要因というのは、地下水等が過剰にそこにたまってしまっている、それらが大規模な揺れでもって滑ってしまうということが大きな原因であるというようなところが出ております。 そういう意味で、地下水位を下げるために、地下水の排除工、あるいは地震時に発生する過剰間隙水圧を排除する工法などによりまして、地下水位を下げていくということを想定いたしてございますが、これらはいずれも排水管などを埋設する工法でございます。地下水圧の上昇を原因として、今委員が御指摘いただきました水と土が噴き出しますクイックサンド、このような現象に対しても当然有効であろうかと思っております。
○吉田(六)委員 ありがとうございました。自信を強くいたします。 今度は、この事業促進に対する予算上の支援を受けるために法律上どんな措置あるいは手続が必要なのか、このことを一言お教えいただきたいと思います。
○柴田政府参考人 この手続でございますが、大規模盛り土造成地等が大地震時に変動、崩壊等を起こすおそれが非常に高く、その結果、相当数の居住者等に被害を生ずるおそれがあると認められるときは、その土地が宅地造成工事規制区域外である場合は、都道府県知事等は、改正法の規定に基づきまして、災害の防止のため必要な措置をとるべき一団の土地の区域でございます造成宅地防災区域として指定することになります。 この区域指定を受けた場合、当該区域内の宅地の所有者等は、地下水を排除するための排水施設、アンカー工設置等の必要な防災対策を行う責務を有しますが、その場合、平成十八年度政府予算に盛り込んで今御審議いただいておりますが、宅地耐震化推進事業、その中の大規模盛土造成地滑動崩落防止事業というものがございますが、これによりまして、必要な費用の二分の一を国と地方公共団体が支援することができるものでございます。 また、災害発生のおそれが高いと認められた造成地が宅地造成工事規制区域内である場合は、必要な防災工事を行うよう都道府県知事等が勧告を行うことになりますが、その場合でも、この宅地耐震化推進事業により支援することができることとしております。
○吉田(六)委員 了解いたしました。 古来、盛り土、いわゆる土砂、砂等で造成をするそのときには、よく、締め上げるとかあるいは踏み上げるとかという言葉が使われます。これは、段階を追ってしっかりと押し締め、あるいは踏み締めて、そしてまた一層踏み上がるという表現だと思うんですね。 実際に、宅地造成、さっき長島委員からお話ありましたとおり、切って、地山は丈夫なんですね。今度、埋めたところが問題が多いわけですから、ここを締め上げる、その工程、これを正確にチェックし、管理し、正確に締め上げ、踏み上げさせる必要があると思うんですね。仕上がった上層部はまこと美しくとも、しっかりとしたそういう過程がなされていなければならぬ。ここのところを何かスキームのようなものにして、管理、報告なり、チェック、検査なりすることが肝要なのではないかと思いますが、このことについてどんなお考えをお持ちですか。
○柴田政府参考人 御指摘の件でございますが、宅地造成工事許可及び開発許可の基準に、盛り土の耐震性強化のための必要な締め固め等を確実に施工する、こういうことを明確に規定していきたいというぐあいに考えてございます。 しかし、工事完了検査時では確認できない原地盤の処理、転圧等の施工中の状況については、御指摘のように、なかなかチェックするのは難しいわけでございますので、施工者から図書だとか写真等を提出させることとするほか、工事の工程を必要に応じて報告させるということも考えております。また、地方公共団体におきまして、必要に応じて造成工事中の巡視点検や中間検査を行うなどの措置を講じることも効果的でございまして、これらにつきまして運用指針において明記したいと考えてございます。 また、そうした措置を通じて不明な点が発生した場合は、盛り土の強度測定等を必要に応じて実施するなど、安全性確保のための措置を徹底したいというぐあいに考えております。
○吉田(六)委員 これはアイデアなんですが、携帯電話の業者と少し話していましたら、携帯電話のカメラで工程写真を撮って、それをそのまましかるべきところへ送らせて、そしてそこで生のものをきちっと管理してしまえば、その写真を加工することができない、こんなことを私たちは考えているんですけれどもね、こんな話がありました。 まだ考えている、開発の途上なんでしょうけれども、これなんかはとてもいいツールになるのではないかなと思いますので、一言申し上げさせていただいて、最後になりますが、構造耐震偽装マンションで今大変な騒ぎになっています。 壊してつくりかえよう、この例が最近やっと話題になってきたりしているわけですが、そうした中で、私はふと、もし土地に建ぺい率、容積率の余裕があった場合に、今までのマンション、プラス精いっぱいの量を足して、そしてその上の部分を今までの被害者でない第三者に売って、それが被害者のリスクのカバーになったり、あるいは何か随分いい条件での融資の対象になると言われていますが、そのオーバー部分を買う者にもいい融資の対象にしてやれないものかななどと虫のいいことを考えてみたんですが、このことについていかがでございますか。
○山本政府参考人 実際、今危険な分譲マンションの建てかえの計画を、従前の居住者の方々と特定行政庁、それから都市再生機構、お手伝いしながら進めているところでございますけれども、従前の居住者の方が新しく建てかえられるマンションをきちんと自分の取得能力の範囲内で取得していただくというのが、一番大事なポイントでございます。 その意味で、今御指摘いただきました、敷地条件さえ許せば、従来よりも大きな床面積のマンションをつくって、余裕の部分を他に売って工事費の一部に充てるということは非常に大きな手段だと思います。 その際に、一般の方がその部分をお買いになる場合に、今回法律でお願いしております割り増し融資等の適用があわせて受けられないかという御指摘でございますが、何といいましても、今回法律でお願いしております特別措置は、従前の居住者の方が、従前のマンションを取得する際に設定したローンが残っておりまして、その上に新たにマンションを取得されなきゃいかぬ、二重ローンになってしまう、そういうことを前提にしながら、ぎりぎりの方法として無理なところをお願いしているわけでございまして、全く同じ制度を一般の方がここに入ってこられるときに適用するのはなかなか難しいということを御理解いただきたいと思います。
○吉田(六)委員 やはり無理ですかね。言ってみただけではないんですけれども、何かそんなことができたら、少しずつでも楽になってもらえるのになという思いで申し上げました。どうもありがとうございました。 終わります。
○林委員長 下条みつ君。
○下条委員 民主党の下条みつでございます。 本会議が延びましてお疲れのところでございましょうが、ぜひ前向きな御回答をいただきますようにというふうにお願い申し上げたいと思います。 まず、私の方は、今回の法案について、その至った経緯をちょっとお聞きしたいということで質問に立たせていただきます。それはどういうことかというと、宅地造成工事規制区域の指定地域というのは、釈迦に説法でございます、全国で一万百キロ平米ある。これは国土のたったの二・七%にしかすぎません。残りの九七・三%の国土については、この規制が入っていないということであります。 その中には当然、新潟県も、中越地震があった新潟県、近くの富山、埼玉等々は一カ所も宅地造成等規制に入っていないということであります。現行法、昭和三十六年に制定されて、四十年以上たった。その中で宮城沖地震とか北海道南西地震、阪神等いろいろありました。 それで、もとをただせば、この法案というのは、指定要件が大雨による土砂災害などを想定しており、くぼみ、傾斜地など、埋めた盛り土が根こそぎ地すべりを起こす地震への対応は念頭に置いていなかったというのが、この法案が四十数年間動いていなかった原因だと私は思います。 ただ、そこでお聞きしたいのは、阪神にしろ中越にしろ、中越は最近ですが、先ほど長島山古志元村長もいらっしゃいましておっしゃいましたけれども、阪神からははっきり言いまして相当たっているわけであります。その間になぜここまで法案の、改正は、大臣、私は中身もいいと思っているんです。ただ、何でこんなに時間がかかっちゃったのということを質問しておかないと、今後同じような、法案の改正があったけれども実を言うと時間がかかっちゃったよ、その理由はこうだよというときに絡めて我々も質問できなくなってしまいます。 そういう意味で、まずは、これが阪神大震災の後もしばらくそのまま野放しで、規制地域以外のところがどんどん造成されていたということについて大臣の御見解をお聞きしたいというふうに思います。
○北側国務大臣 今委員がおっしゃったように、この宅地造成等規制法というのは昭和三十六年にできた法律でございます。これができたのは、戦後、人口が伸びる、急増する、また、特に都市に人口が集中していく中で、宅地開発がどんどん郊外に進んでいくという中で、集中豪雨、特に集中豪雨ですね、大雨によるがけ崩れなどの災害を防止することを目的としていた法律でございます。だから、必ずしも地震によって地盤が、盛り土全体が崩れてしまうというふうなことを想定している法律ではなかったということでございます。 平成七年の阪神・淡路大震災のとき、先ほど柴田局長が答弁しておりましたが、阪神間というのは非常に丘陵が多いんですね、また山の方にたくさん、土肥先生いらっしゃるのでよく御存じですけれども、新しい宅地が、戦後、昭和三十年代、四十年代にどんどん開発されていくという地帯で、阪神・淡路の震災で谷埋め盛り土が数多く被災をいたしました。これをきっかけに、谷埋め盛り土の地震時の変動の研究が本格的に始まったわけでございます。その研究が進みまして、阪神間の丘陵斜面上に発生した斜面変動が約二百カ所あったわけでございますが、谷埋め盛り土の地すべり的変状がその過半数を占めておったわけでございます。 その後、こうした研究で、なぜこういう谷埋め盛り土崩壊現象が起こるのかという原因だとか、またその崩壊を防止するためにはどういう工法が考えられるのか、そうした本格的な研究が始まってまいりまして、平成十年にはそうした一定の成果を、宅地防災マニュアルというのがあるんですが、それを改定する際に、宅地の耐震性確保に関する考え方を盛り込んだところでございます。 一昨年、新潟県の中越地震が起こりました。この中越地震でも同じようなことが起こりまして、改めて盛り土の耐震化を推進することの重要性が再認識をされ、そして技術的な知見も相当確立、浸透をしてまいりまして、昨年、私の方からも、建物、住宅の耐震化の問題だけではなくて宅地の耐震化の問題についてもぜひ御議論をお願いしたいということをお願いいたしまして、専門家の方々に集まっていただいてずっと議論をしてまいりました。 先般取りまとめがなされたわけでございますが、その専門家の方々の御見解に基づきまして今回法律の改正をお願いしているところでございます。今後、この法律を通していただきましたならば、総合的な宅地防災対策にしっかり取り組みをさせていただきたいと考えております。
○下条委員 ありがとうございます。非常によく研究をなさった上で、その積み重ねのデータによって内閣の方からよい法案が出たということだと思いますので。 ただ、もう一言言えば、もっともっと阪神のとき以降にスピードアップをしていれば、中越のときどうだったのかなという感じも少し、正直ベース、いたしますので、大変御努力なさっているのは今のお話でわかりますが、今後についても引き続きスピードアップで対応していっていただきたいというふうにお願い申し上げたいと思います。 次に、そういう積み重ねの中でこの改正案が生まれてきた、私は、この運用についてちょっと御質問をしたいというふうに思います。 御省から出された国土交通総合技術研究所等の資料から、地震時に滑動崩落する可能性のある潜在的に危険な大規模盛り土造成地は全国に約一万三千カ所、その中で、国道や県道などの主要道路や鉄道、河川、自治体が指定した災害の避難場所等に重大な被害を与える可能性のあるところがピックアップして約千カ所と。この千カ所について早急な対策が必要というのがこの案であると思います。十年で半分にするということであります。 そこで、その中をたどっていくと、知事が災害のおそれが大きいと認める場合は改善命令という規定があります。改善命令しなさいよと。今の危ないところの千カ所のうち半分近くを目標にしておりますけれども、改善命令しますと。それ以外は、実際は、自治体や宅地所有者の自助によっているというのがこの法案の中身だと私は思います。 そこで、そういう中で進めていく中で、例えば谷埋め盛り土の造成地の上に百戸のお宅があった、がけ上とがけ下の、がけ上の盛り土の方に百戸のお宅があった、これを耐震工事をしなくちゃいけないということになった場合、当然個人の敷地内で実施する工事ですから、百軒だと百人以上ですね、所有者。時として二軒が一軒になったりするし、一軒がばらばらになって、大体アバウトですが、まあ百人以上の合意が要ると思います。 その場合、私は相当法案を読ませていただきました、例えばこの百人の合意形成というのはどういうふうになっていくのかなと。例えばがけ上に百軒の家があった、その百軒の家が百人が宅地所有者だ、ところが、九十九人は納得したけれども一人だけ嫌だよと。強制力はないし、私は嫌だというふうに、もしか一軒だけ言ったとしたら、この認可はおりないんでしょうか。それともどうやって進めていくか、教えていただきたいと思います。
○柴田政府参考人 まず、造成宅地防災区域の指定でございますが、これは住民間、関係の住民の皆さんの合意を得てやるということではございませんで、県知事等が、非常にここは危険であるからここを指定すべき必要があるということで指定されるわけでございます。もちろん、指定される前にいろいろな情報をお流ししまして住民の皆さんとよく十分お話し合いをされながら合意がとられるのが一番いいかと思いますが、合意をとるという格好になってございません。 ただし、今委員御指摘のように、工事をやる場合には、やはりそこに例えば何十軒の方がおられるわけで、百人なら百人、百軒の方がおられるわけでございますので、皆さん方の理解と合意形成というのが非常に必要になることは事実でございます。実際、確かに、百人の方、何十人の方々が全員一〇〇%理解をいただきまして合意形成がされるのが一番望ましいことだというぐあいに我々は思っております。 そういうことに住民の理解を得るためには、まず一つにはハザードマップ、今回、予算要求の中でハザードマップの作成ということについても予算の御要望をさせていただいてございますけれども、公共団体に対しまして三分の一の補助を国としてしたいと考えてございます。このハザードマップの公表等によりまして、まず、ここは非常に危ないところだということを住民の皆さんにわかっていただくということ。また、造成宅地防災区域を指定して、さらに本当にこれは危ないところだということをわかっていただくというようなこと。また、地方公共団体も、住民だけにお任せするのではなくて、当該造成宅地の上には公共施設もあるわけでございますので、地方公共団体を含めた形で宅地所有者との話し合いが持たれていくということが望ましいんではないかと考えてございます。 ただ、どうしても何人かの方々が御納得しない、合意形成は私は反対だという方もあらわれる可能性も大いにあるわけでございますが、この工事自身が、この団地全体の中のすべての所有者の敷地の下を活用する必要がないケースが多いわけでございまして、地下水排除工等は必要な箇所に設置することで用が足りる、必ずしも全敷地で実施しなくても、盛り土全体の耐震性向上が図られる場合もあるわけでございます。 仮に、事業実施に反対者がおられる場合でありましても、合意形成が九十九人できておられれば、この九十九人の合意形成がされました宅地所有者の間で費用負担等の調整がとれれば、事業を実施することは可能になってまいるというぐあいに考えております。ただ、残された方々の費用をどうするかというのは、そのときのまたお話し合いによるんじゃないかと思います。 いずれにしましても、宅地防災対策が円滑に実施されますように、地方公共団体が、十分な情報提供と合意形成に向けましたあっせん等の取り組み、また、宅地所有者等が共同して対応するための環境整備、こういうものを進めていく必要があるということは、御指摘のとおりだと思います。
○下条委員 私の質問の中身は局長の方がおわかりだと思いますので、要は、すごく言いにくいところでもある程度おっしゃっていただいて、結局合意なんですね。確かに、がけの上の敷地が、被害を及ぼす盛り土の部分が、下に与える部分が果たして全部に値するかどうか、これは僕もわかりません。一万三千カ所のうち千カ所もわからない。だから、私は、突き詰めていくとそこになるんだと思います。 そこで、今、そういう指導ということをおっしゃっておりますけれども、結果的には、一人の人が嫌だと言って、その真下に崩れる可能性のある民家があったりすれば、もしくは重要な道路、避難場所があれば、やらざるを得ないわけですね。そのときに、何か強制力が必要じゃないか。また、もしくは、合意の中でやるような逃げ道をつくっておけばいいと私は思っているのは、例えば、先ほどおっしゃった指導の方に、相談窓口を積極的に行政府から各自治体に置いて、窓口にして、そこで吸い取っていく、もしくは、組合形式にしたらどうだというアドバイスを与えていく。 じゃないと、一人の反対のために、盛り土に対する、ワイヤを入れたり水抜きをする話はもう皆さんには釈迦に説法だけれども、それをやっていく中で、結果的には、その部分が交渉がおくれるがために、あ、しまった、地震が来ちゃった、崩れたというふうになったらおしまいだということだと思うんですね。 そういう意味では、今、ちらっとおっしゃった、相談窓口にしろ、そういう助成の部分をきちっとやっていく必要が私はあると思います。最終的にはそこだと思うんですよ、局長。確かに、全部の土地が必ずしも下に落ちる砂の、所有者が一致しているかどうか、それは私にもわからないです。だから、そこのところを、もうちょっと明快な御回答をいただけないでしょうか。
○柴田政府参考人 御指摘のように、住民の合意をとっていく、それをどういう形でとっていくか、スムーズにできるような仕組みをつくっていけるかということが非常に重要であろうと考えてございます。これにつきましては、やはり国、我々ももちろんでございますが、公共団体、県、市町村も、よくその辺のことを考えていく必要があると考えております。 法律が成立していただきました後は、国の方もいろいろな手だてを講じながら、そういう公共団体に対する指導をいろいろな観点でやっていきまして、この仕組みがスムーズにできるような格好で進めていきたいと思っております。つくったけれども全然動かないというのでは何のためにやったのかわからないじゃないかとおっしゃるのは、そのとおりだと思います。一生懸命頑張っていきたいと思っております。
○下条委員 まずは生まれることが優先と私も思いますので、ぜひ、私もいい法律だと思っています。ですから、これについては、生まれた後はその部分を、やはり不足の部分は、今言った、突き詰めていったところは、私はそう思います。いろいろな訴訟でもそうです。最後は、一人が反対すれば進まないということが多いんです。それをぜひ、今おっしゃったとおりで指導していっていただきたいというふうに思います。 次はちょっと細かくなるんですが、今度の法律の補助対象となる要件に、大きく言うと二つあって、宅地造成等規制により造成宅地防災区域に指定された区域または宅地造成工事規制区域において勧告がなされた区域が補助の対象になる、あとは盛り土の面積が三千平米で、かつ盛り土に家屋が十戸以上ある、こういう話でございますね。そこで、この規制をするに当たって、その要件というのは、例えば、がけ上がこういう指定になった、そして、がけ下の部分は、崩落によって道路、河川、鉄道もしくは地域防災計画に記載されている避難地または避難路に被害を発生させるおそれがあるものというふうに法案に書いてあります。 そこで、私もここがちょっと明快じゃなくて、読んでいて、おそれというのは一体何だと。震度六でどの程度のおそれがあるのか。例えば、震度七だと、そのおそれが、盛り土の造成地が非常に広範囲になっちゃって、川をふさいで、そこの下の部分に湖ができちゃうぐらい大きな話なのか。この発生するおそれというものの範囲、これは一体どういう規定になっているのかなと。私が法案を読む限りでは、一体どの地点でこの線引きを入れているんだというふうに思いましたので、ちょっと質問したいと思います。お答えいただきたい。
○柴田政府参考人 このおそれの判断でございますが、具体的には三千平米以上の大規模盛り土造成地につきまして、その幅だとか深さというものの形状を踏まえまして、阪神・淡路大震災の被災事例等の分析結果を踏まえた危険度評価を行うことにいたしてございます。簡単に申し上げますと、面積は広いけれども高さが薄いというようなものは滑りやすい、面積は余り広くないけれども、面積に比べまして深さが深いというものは滑りにくいというようなことがわかってございます。 その結果、変動等の可能性があると判断された場合は、さらに現地でより詳細な調査を実施いたしまして、物理探査の手法、専門的な話でございますが、これによりまして、地耐力、地下水位等の測定を行います。その結果を踏まえまして、安定計算という計算、どういうぐあいに滑るのか滑らないかという計算でございますが、これによりまして変動崩落等の危険を把握することになってございます。 安定計算の結果、地震発生時に地震動によって生ずる滑る力が、地盤や盛り土の抵抗力、支えようとする力を上回るとされる場合は、災害発生のおそれがあると判断されるということになってございまして、こういう専門的な調査の結果、判断されるものというぐあいに考えております。
○下条委員 ということは、規格に合った箇所、もしくは、知事がここは危ないぞとハザードマップの中で出てきたところの中でさらに進めていって、その中で指定していく、こういう順番になるわけでございますね。法案の中にはその規定がありませんのであえてお聞きしましたけれども、そういう順序があるのであれば、その中で粛々とやっていただきたいというふうに思います。 次は、今回の法案の中で、私はちょっとぎくっとしたところがありまして、確実にその補助の対象となる要件が三千平米で十戸以上というふうになっているわけですね、これはがけ上が盛り土の部分が。そうすると、例えば、極端な話、造成地に、三千平米あったけれども、だれも住んでない、家が一戸もないという場合がありますね、当然。造成して、それぞれが将来的に家を買いたいといろいろ買った。三千平米以上あって、がけ上に造成ができている、でも、戸数は、家屋が建っていないわけですね、一戸も。もしくは、例えば三千平米なかった、二千九百八十平米しかない、その盛り土の部分の造成地の面積が。かつ、その盛り土の下には、災害で私は長島さんと一緒に山古志に行ってきましたけれども、山が崩れていって、畑がそのまま移動して下の川をふさいで、その下に湖ができて村が埋まっちゃっているわけです、民家が。 つまり、何が言いたいかというと、必ずしもがけ上の人数だけじゃないんじゃないかと私は思っています。がけ上にたとえ家屋がゼロであっても、がけ下、盛り土の下の部分が、例えば局長のお孫さん、お孫さんはまだいらっしゃらないと思います、お子さんが住んでいる、もしくは保育園がある、小学校があるで、二千人、三千人の人がその盛り土の下に住んでいるとしましょう。ただ、上の方は、今言ったように、三千平米だけれども十戸以上ないか、もしくは二千九百八十平米で十戸以上あったけれども、これは補助対象じゃないよと。つまり、金が出ないから私たちやりたくないよとがけの上の人が言ったら、それは、局長、どういうふうに判断するんですか。お答えいただきたいと思います。
○柴田政府参考人 まず、造成宅地防災区域の指定につきましては、これは宅地造成に伴う災害で、相当数の居住者等に被害、危害を生ずるものということで、必ずしもその宅地の上に人がおられなくても、その下におられましても、それが滑ることによって指定するということはできるわけでございますが、今御質問のように、公的支援の対象になるのかどうかということでございますが、そういう意味で、区域指定の対象となるのは必ずしも大規模な造成宅地でない場合ももちろんあります。亀裂が発達しているだとか溢水等の著しい変状が認められる、災害発生の危険が切迫している宅地等も対象とする方向でこれはもちろん検討しております。 ただ、今御指摘のように、予算措置でございますが、これはもうあくまでも予算でございますので、どこかで一つの線を引くわけでございますが、この予算による支援措置につきましては、個人による通常の防災対策では防止できない程度の大規模な災害発生の危険がある場合であって、公共施設なども含めて広範囲に被害が及ぶ場合を想定いたしてございます。 そして、この三千平米ということでございますが、阪神・淡路、それから中越等、過去の被害事例を見てみますと、盛り土が大規模に滑ってしまうという滑動崩落するような大きな災害が発生するのは、ほとんどが三千平米以上の大規模な盛り土であったという事実があるわけでございまして、そうしたことから、そうした三千平米以上の盛り土造成地を支援対象といたしたところでございます。ということでございます。
○下条委員 お答えにくいと思うんですが、私の質問は、確かに下に被害を及ぼすことは含まれているのはわかるんですが、補助をしなければ、例えば上に住んでいる人、もしくは上に土地を持っている人は、はいと言ってやらないんですよ。だれでもそうです。対象になっていないから、何でおれたちがやらなきゃいけない、そんなの、下に二千人が住もうが三千人が住もうが、何百万も払うのは嫌だというふうになってしまったときの強制力がないと私は申し上げているんですが、もしその場合は、もう一度御質問させていただきます、いかが対応なさいますか。
○柴田政府参考人 強制力という意味では、造成宅地防災区域に指定されますと、そこに土地をお持ちの方々は、そこが安全な宅地にしていくというような責務を負うということになります。そういった中で、補助対象となるもの、ならないもの、あるわけでございますけれども、もちろん補助対象になれば工事がやりやすい、弾みがつく、インセンティブがわくということはあるわけでございますが、補助対象になっていないからといって、そこをやらなくていい、そこの安全対策をとらなくていいということになりません。 予算措置の対象となるのは先ほど申しましたような三千平米以上のものに限られるわけでございますが、予算措置の対象とならない小規模な造成宅地につきましては、例えば都道府県知事等の勧告または命令を受けたものにつきましては、住宅金融公庫の宅地防災工事資金融資制度、今回の法律でお願いいたしてございますが、による必要な支援を行っていくということにしていきたいと考えてございます。
○下条委員 私は現行の法改正ではそうだと思うんですが、大臣、いかがでございますか、今のお話。要するに、三千平米で十戸以上じゃなきゃ補助対象にならないと。例えば、二千九百八十平米でその盛り土のがけ下に二千人も三千人も、言い方は悪いですけれども、大臣の選挙区の方が住んでいるとしましょう。そのときに、その選挙区の人たちに、あと二十平米足らないから、あんたら、自腹を切って住公から金を持ってきて借りなよ、これは私はちょっと違うんじゃないかと思うんですよ。 私は、それこそさっき言った、一つの温かい膨らみを持たせて、せめて適宜対応するというふうな御回答をいただけないかなと思うのですが、大臣、御自身の選挙区で、こういう言い方は政治家として余り言いにくんですが、いかがでございますか、二千人、がけ下にいたとした場合。
○北側国務大臣 今、大規模盛り土で急いでやらないといけないなと言われているところは一千カ所あるんですね。大体どういうところかといいますと、昔は谷だった、昔は沢だったところに土を盛って盛り土にして住宅地を開発した、こういうのが一つ。それから、こういうがけ地にやはり土を持ってきて、土をならしていって、だから、今の現状を見ますと、平らなんですよね。そこは決して全然危なく見えないところなんです。谷や沢を埋める、また、がけのところをなだらかに土を盛るというようなところ。今危険な、これは専門家の先生方の御見解なんですけれども、一千カ所ある、ここをできるだけ早くやっていこうということで、今優先順位をつけて進めさせていただいています。 今委員のおっしゃっている三千平米とか十戸以上というのは、財政、予算措置の要件として決めているところでございます。これにつきましては、今後、こうした急ぐべき一千カ所、また、急ぐべきところがだんだんだんだん判明してまいりますから、そういう中で今委員のおっしゃったようなところもあれば、そうした要件の見直しも検討していかないといけないというふうに思います。
○下条委員 大臣、温かい御発言、どうもありがとうございます。本当にまさにおっしゃったとおりで、確かに千は急がなきゃいけないと思いますし、そのうち五百は十年間でやらなきゃいけない。 ただ、中に、千じゃなくて、はまらなくても、実を言うと、がけ下にたくさん住んでいる方がいる。例えば、言いにくいけれども、あのフィリピンの場合もそうですね。あれは土砂ですけれども、雨によって崩れて、まだ子供たちが眠っているわけですよ。そういう例も、少なからず、この日本の九七・三%、残された部分にはあり得るんじゃないかということなので、ぜひまた具体的に出てきましたら前向きに御検討いただければというふうに思います。よろしくお願いします。 次に、ちょっと具体的になりますが、先般から耐震偽造等がという話がありましたけれども、当然、この補修工事についても同じように案件が出てくると私は思います。 あるところからの情報ですと、約一ヘクタールで工事費用が八千万円かかってくる。平均的住宅が約二百五十平米なので、その家の持ち主が負担しなさい、宅地所有者が今度の金を負担しなさいという法律ですから、そうしますと、大体負担は二百万円程度になるというふうに思います。これは、あくまで切った、平均の値であります。二百万円、あなたの家はこの盛り土が崩れるといろいろな危険性があるから負担しなさいよという法律なんですね、簡単に言えば。 そうすると、具体的に、では、さっき局長がおっしゃった、合意になったと。今度、工事を始めますよね。そうすると、まず、これは我々もこの間、ある意味で、業界も含めたすき間の中で起きたいろいろなことによって辛酸をなめたことでありますし、また、それによって住民が随分大変な目に遭ったマンションのこともありますので、あえて言いたいと思うんですけれども、例えば、設計をだれにするんだ、その設計の妥当性はだれがやるのか、だれが工事責任を持っていくか、工事施工監理はだれがするか。これは一連の建築において順番に起きてくる段階ですが、あえて、耐震偽造がこの間マンションであったものですから。この工事部門についての、はっきり言って明確な法律規定が載ってはいませんでした。 ということは、恐らくお考えになっているところがあると思いますので、あえてこの場で質問したいと思います。 それが担保されない限り、結局は国が四分の一、地方が四分の一、つまり税金が払われるわけですから、逆に言うと、極端な意味、瑕疵担保責任が出てくるんじゃないかというふうに思います、税金を打ち込まれると。ですから、その辺の工事責任、監理責任等々は、一体どのようにしてこの部分について進められていくのか。もし思うところがあるのであれば、ぜひお答えいただきたいというふうに思います。
○柴田政府参考人 実際の工事についての御質問でございますが、工事をやるのは、そこに住んでおられます住人の皆さん方がやるわけでございますので、それが共同して組合をつくってやられるということになるのか、どういう格好になるのかというのは、それぞれのケースによって異なろうかと思います。また、どういうような形が望ましいのかというようなことも、今後、法律が施行された後、どういうふうな格好がいいのかなということも、一つは考えていくべき必要があろうかと思います。 ただ、あくまでもこれは民間の皆さんたちがいわゆる建設会社なり設計会社に御発注されることになるわけでございまして、そのときのルールというのは、いわば業者と発注者との間、個人の発注者との間の関係になろうと思っております。 今、建築関係のことでもいろいろな御議論をいただいておりますけれども、適正な契約関係が結ばれまして、工事が安全でしっかりしたものが施工できるような形になっていくことが望ましいというぐあいには考えております。
○下条委員 ぜひ、税金を打ち込むわけでございますので、その担保となるような指導を自治体にも工事現場の方にも、この間の事件がありましたものですから、あえて私はこの委員会でそれを申し上げ、もちろん法律がスタートした、おっしゃったとおりで、具体的に出てきたところでだとは思いますけれども、そこへやはり税金を打ち込む、その意味は、目を光らせるということにつながるんじゃないかと思いますので、ぜひ御検討いただきたいというふうに思います。 次は、この法案の第二十一条第一項、二項に関してです。 これは、道路インフラの部分であります。つまり、どういうことかというと、ここに明快に書いてあるのは、工事負担というのは宅地の所有者ですよと。宅地の所有者というふうに書いてあります。つまり、造成宅地の所有者が対象である。 例えば、がけ上に、さっきおっしゃったように盛り土をします。切って、盛り土をして、上の山を持ってきて盛り土する場合もあるし、ほかから持ってきてフラットにして盛り土をする。そこには、当然、宅地もあれば、実を言うと道路も走るわけですね。もしくは公園もある。もしくは公共施設もあるかもしれない。ところが、私がこの第二十一条一項、二項を読む限り、この所有者というのはあくまで造成宅地の所有者に限定されておりまして、道路とか公共施設、例えば保育園でも何でもいいですけれども、学校があったとします、その人たちは一体どうするんですかというのが、この法案の中からは申しわけないですけれども私は読み取れませんでした。 ところで、この道路等々について、もちろん分譲の場合は道路の所有権が分かれている場合もあるし、もしくは、そこに普通の村道とか県道、国道が通っていれば、その持ち主はまた違う人でもありますし、また、何回も言いますけれども、法律には造成宅地の所有者となっています。宅地の所有者がこの責任を負いなさいと言っています。では、道路はどうなるんですか。公共施設のインフラがその盛り土にあった場合はどうなるかがわからない。そこで、局長、教えていただきたいと思います。お願いします。
○柴田政府参考人 法律の二十一条「災害の防止のための措置」でございますが、造成宅地の所有者等が必要な措置をとることになってございます。御指摘のように、道路の管理者だとかそういう方々に義務があるわけでございません。造成宅地の所有者等でございます。 ただし、そういう意味で、先ほどからも御質問ございましたけれども、何十人か、何百人かおられる、造成宅地の所有者等おられるわけでございまして、その人たちの合意形成をどうやってとっていくかというような場合の御質問ございました。そのときに、先ほどちょっと私も申し上げましたが、道路の管理者だとか公園の管理者だとかいう方もおられるわけで、公共団体なんかも入りまして、一緒になって合意形成を図っていく、一緒になって対応していくことが必要じゃないかと考えております。 その場合に、かかるお金のすべてを宅地の所有者だけでお支払いするのか、あるいは今おっしゃいましたような管理者等も一部御負担されるのかどうかというようなこともあろうかと思います。それは法律上の問題でございませんで、むしろ実際上の問題でございまして、地方公共団体があっせんをしまして、公共施設の管理者が例えば応分の負担を負うというようなことも十分考えられるのではないかというぐあいに考えております。
○下条委員 私は、最初に申し上げました、この法案はいいと思うんですよ。だけれども、何か物すごく後でもめそうな感じがするんですよ、局長。 例えば、今お話しのお答えでいくと、確かにそのとおりだと思いますけれども、道路の所有者がもしか全く別個の法人、公共人であった場合は一体だれがどうやって持ってくるかというのは、法律に規定されていないんですよ。そして、かつ、それをだれが責任持てというふうになっていなければ、局長、自治体だって払わないと思いますよ。かつ、そこに例えば局長のお子さんが家を建てた、もしくは建てるために土地を買った。自分には関係ないけれども、道路代払ってくれと言われたときに、果たしてお子さん、払いますか。 私はなぜこういう質問をするかというと、そういうことが起きたときに、こういうものがあるんだよとなっていれば、もめごとにならないわけですよ。したがって、それによってもめごとがないことによって、本来、盛り土の部分のワイヤをぶち込んだり、水抜きをしたりして、下に住んでいる人を救うための時間がかかってしまうから、今の間で、賛成はしますけれども、こうやって御協議を申し上げているわけであります。 だから、私は、もうちょっと前向きな御発言が欲しいなというふうに思いますが、ぜひお願いしたいと思います。
○柴田政府参考人 法律の施行に当たりまして、実際、現場ではいろいろなことが想定されると思います。これらが、法律が施行されました後、スムーズに住民間の合意が図られるとか、あるいは事業が進められるということが望まれるわけでございまして、そのためにはどういうような形で国としましても応援できるのか、支援できるのか、どの辺のところの問題点をどう改善していけばいいのか、どういうような指導をしていけばいいのかという問題を我々としても当然考えていかなくちゃいかぬと考えてございます。 今後、その辺の問題について、わかりやすく公共団体や住民に対してお示しできるようなものができますように、いろいろ努力をしてまいりたいと考えておりますし、それによりまして、この法律がスムーズに施行されまして、大変皆さん方から喜ばれて、安全、安心な宅地防災あるいはまちづくりが進んでいくというようなことを進めていきたいというように考えております。
○下条委員 私は局長よりも年が下ですが親心でございまして、スムーズに改正後は、来週本会議で通ると思いますが、通った後のことを考えて、事前にそういうことを頭に置いて、要するに道路のことは規定にないわけですからね、ということで申し上げておきました。ぜひ御検討いただきたいと思います。 ちょっと時間が余りないので、迫ってまいりましたので次に移りたいと思います。 次は、実を言うと、耐震の部分の銀行の、住公の返済内容については大変いい内容になっていると私は思います。それで、いただいたいろいろな資料を見ますと、例えば、住公の金利が若干安くなっていたり、それから、返済額も四分の一になっていたりとか、手数料も融資手数料が四、五万がゼロ円になっていたりとか等々、非常に前向きに進まれているというふうに僕は思います。 そして、もう一つは、きのう発表になっておりますけれども、国交省さんが出した例の第二案ですね。あれでいくと、いろいろな共有部分を競合することによって価格が落ちて約二千万、七百五十万程度落ちるというふうに出ていましたね、ニュースの方で。ですから、マンションの住民にとっては大分前向きになってきているなという感じがいたしております。 そこで、ことしの二月の二日、滝実議員が質問主意書を出した。質問は、「今回の偽装事件は「民の問題ではない」との国土交通大臣の発言を契機に、政府が公的支援を打ち出したようであるが、建築確認に問題があったとの認識で公的支援を行うのか、それとも建築確認の問題にかかわりなく行うのか」という質問に対して、ちょっと長いので読みませんが、そちらからの答弁書には、「売主である建築主に対して徹底した責任の追及を行うことを前提として、類似の財政措置との均衡にも配慮した上で、当該居住者に対する公的な支援を行う必要がある」という滝実議員の主意書に対する答弁書が今手元に来ております。 そこで、私は何を言いたいかというと、いろいろな部分で非常に前向きになっていると私は思います。相当いい内容になっていると僕は思いますね。市で請け負って一たん買い取るものについても、競合させることによって七百五十万落とす。これは皆さんの方も資料があると思いますけれども、私の方もきのう手に入れた資料では、それが来ておりますので、これはまた民間の住民の方々がおやりになるやり方とほぼ同等になってきている。 ただ問題は、私は借り入れだと思います。というのは、一つは、民間の金融機関と住公の違いは、確かに住公は固定で三・何パーだから、これはまた量的緩和が解除されちゃったので、逆に固定金利でいいとは思うんですよ、私自身も。一方で、金利をやはり一般の住民が見るわけですよ。そのときに、例えば被災者生活再建支援法における利子でやると約二パーぐらいになるわけですね、二%程度。ということがある。そこで、私は、これは大きな災害だと思うんですよ。それで、今申し上げた答弁書にも、類似による措置をやっていこうじゃないかというふうに載っております。 そこで、なぜそういうふうに言うかというと、なぜ民間の金融機関にみんな走っちゃうかというと、住公さんは時間がかかるんですよ、申しわけないけれども。手間はかかるわ、それから自治法制約があったりとか、議会を通したりだとか、いろいろ手間がかかっちゃう。時間がかかるので、みんなどうしても見た目の金利で二・幾つの方へ走っていくというところがあるわけですよ。これは私も、幾つかの物件を見にいったときに住民の方と話し合ったときに言われました。これは現実の声であります。 いいですか、局長。今までやられたことは大変いいと僕は思っています。かなり前進していると思う。特に、私はきのうこれを見たんですけれども、きのう出てきたものは、さらに、七百五十万下げて二千万近くになるから、非常に買い取りについてもいい値段になってきていると思う。リーズナブルになってきていると思いますが、問題はやはり金利なんですね、それと時間。 そこで、私としては、ちょっと時間が来ちゃってあれなんですが、ぜひ金利をさらに検討する余地を考えていただけないかなという質問であります。お答えいただきたいと思います。
○山本政府参考人 御指摘の中で、相当部分をもうお話しいただきましたのであれなんですけれども、やはり住宅金融公庫、今回の融資のための原資も、財投資金ではなくて民間の市場から調達をいたします。それで、なおかつ長期の固定でなければならないということで、どうしても今やっております基準金利を前提に、基準金利から〇・二%低い水準というものをセットしております。 これは実は、災害が現実に起きて復旧のための住宅に資金を融資する場合は、財投資金を使っておりまして、財投金利でお貸しするということで優遇金利になっているわけです。これは、先ほどの滝実先生の主意書に対する答弁書でも引用していただきましたけれども、既存の類似の制度を横で見ながら、できる限りのことをやるということで、例えば、地すべりとか土砂災害の危険がある地域で住宅を移転する場合に、住宅金融公庫がお貸しする資金の金利とか、そういったものと平仄をとりながら今回の制度をセットしておりますので、ぜひ御理解いただきたいと思うんです。 それからもう一つはスピードの話ですが、実は今回、十一物件、現地で特定行政庁もいろいろ調整しておりますけれども、計画自体はもちろん、公共団体と再生機構、お手伝いしているわけですが、あわせて、再取得、どこまで資金調達可能かということが非常に大事でございますので、金融公庫も部隊を派遣もしまして、具体にやりとりをしながらお手伝いしているような次第です。ぜひスピーディーに合意が確保できるように、一生懸命お手伝いしていきたいという考えでおります。
○下条委員 済みません、ちょっと時間が来てしまったのであれですけれども、スピードの部分はぜひよろしくお願いしたいと思うと同時に、私は、今回は一つの災害だという認識のもとで金利について御検討をと申し上げました。いろいろいい御回答をいただいておりますけれども、ぜひ今後も御検討いただきますようにお願い申し上げて、質問を終わりにします。 ありがとうございました。
○林委員長 長安豊君。
○長安委員 民主党の長安豊でございます。 今回のこの宅地造成等規制法等の一部を改正する法律案について、引き続き質疑をさせていただきたいと思います。 今回、この宅地造成法、宅造法と言われるものが改正されるわけですけれども、現在までに、地震に対する、宅地に対する知見というか、地盤に対する知見ですね、これが解明されてきた、メカニズムがわかってきたということと、まあデータの蓄積がさまざま進んできたということだと思います。このタイミングでこの法律が改正されるということにつきまして、大臣から再度御説明いただきたいと思います。
○北側国務大臣 阪神・淡路の大震災の際に、多くの宅地被害が発生をいたしました。特に、大規模な谷を埋めた盛り土造成地で地すべり的な崩落による被害が集中をしたわけでございます。先ほど柴田局長が答弁しておりましたが、仁川のところでは多くの死傷者も出たわけでございます。 その後、盛り土造成地が崩壊するメカニズムについて専門家の方々の研究が進みまして、さらに、一昨年の新潟県の中越地震で発生しました宅地被害の検証から、その知見が裏づけられてきたというふうなことでございます。 一昨年の中越地震の際に宅地の被害があった。私も、その当時もう既に今の立場にございましたので、現地にも行かせていただいて、またその後のさまざまな御報告も伺わせていただく中で、やはり住宅や建築物の耐震化、これが一番かなめなんですけれども、それだけではだめだと。やはり宅地そのものの耐震化をしなければならない地域も場所もある、そこの耐震化をどう進めていくのか、これまでの研究も踏まえてぜひ取りまとめをお願いしたいということで、昨年来ずっと御検討いただいておりまして、先般取りまとめをいただいて、その取りまとめに基づいて今回の法改正を御提案させていただいているところでございます。 今後、我が国は、海溝性の地震、また直下型の地震であれ、大きな地震のおそれがあるということで、その切迫性が指摘をされているところでございまして、こうした盛り土の崩落等により多数の人的な被害、また住宅や公共施設等の被害が発生することが懸念をされているところでございまして、宅地の安全性を総合的に確保していくために、今回このような法案の提出をさせていただいたところでございます。 〔委員長退席、吉田(六)委員長代理着席〕
○長安委員 今、阪神・淡路大震災から中越地震、こういった地震のデータが蓄積されたというお話ございました。 ただ、私も大阪に住んでおりますし、実際、家族がといいますか、実家が阪神・淡路大震災で一部被災もいたしました。あの阪神・淡路大震災というのを振り返ると、今までの歴史上もかなり大きな被害のあった地震であります。一方で、それだけ多くの被害があったということは、実は地震の被害に対するデータの宝庫とも言えるのではないかと思います。 今回、この宅地の造成、造成される宅地、造成された宅地に対する法律を変えようということでございますけれども、今申し上げましたように、この阪神・淡路大震災だけをとってみても、さまざまな被害の類型というものが明らかになったのではないかと私は思っております。あの当時から言われ出した液状化なんというのもその一つだと思います。ましてや、報道でも多くありましたけれども、高速道路が倒れるなんというのも、あれだけ大規模に倒れるというのも実は初めてであったのかな。 今回、宅地も地すべりが多くあったというお話でございますけれども、私の気持ちからいたしますと、あれだけの多くの被害があったからこそデータがあったのに、もっと早くこの宅地についても取り組んでおくべきではなかったのか。それを取り組んでおけば、あの新潟中越地震、一昨年とおっしゃいましたけれども、一昨年の十月の末ですから、実は一年後なんですよね。何か、阪神・淡路の後、ゆっくり検討はしてきたけれども、実は中越が起こってしまって、ああまた起こった、えらいこっちゃ、急いでやらなあかんという中で、今回こう出てきたんじゃないかなという思いもあるわけですけれども、この点、もっと早く取り組むべきでなかったのではないかというところは、大臣、御所見はいかがでしょうか。
○北側国務大臣 大きな地震で大規模盛り土が地すべり的に崩落をしていくということが一番顕著にあらわれたのは、やはり阪神の震災でありました。ただ、阪神の震災のときも、実を言うと、そのことよりもむしろ、やはり建物が耐震性が不十分だ等々で建物が崩れることによって多くの方々がお亡くなりになる、これが一番、圧倒的に多かったわけですね。余りにも大きな被害だったので、そちらの方がどうしても焦点が当てられたわけでございます。 その後、専門家の方々が阪神のこうした例を地道にずっと研究していただきまして、なぜこうした谷を埋めた大規模盛り土が崩壊をしていくのか、それを科学的にやはりその原因の分析をしていただき、またその崩落を防止するような方法があるのかということも御検討いただき、技術的な方法についても検討したのがだんだん進んできたということでございまして、もっと早くやるべきではなかったかと言われますと、その御批判そのものには、それはしっかりと受けとめをさせていただきたいと思いますが、そうした知見が相当固まってきたのがそんなに昔の話ではなかった。そして、一昨年の中越の地震でそうした知見についても改めて検証されてきたということで、ぜひ御理解をお願いしたいと思っております。
○長安委員 今大臣おっしゃったことが本音だと思います。私も、実際マスコミの報道等を見ておりまして、あれだけ家がつぶれたわけで、耐震性の問題というのが重要だと認識いたしました。 さはさりながら、これは、政治家としてはそれでいいと思います。しかしながら、国土交通省という役所を見たときに、建物の耐震性を見る建築の部門があり、また、今回、都市・地域整備局長、いらっしゃっていただいていますけれども、住宅を見る部分もあり、また、こういう宅地を見る、今言いました、建物を見るところ、下物を見るところ、いろいろな分野の局があるわけですから、やはりそこの局ごとにこの阪神・淡路大震災、中越地震で多くのものを得ていただいて、防災というものに利用していただかなければならないし、それは、ともすれば多くの被害者が出たものにとらわれるようなところを、ある意味、政治に対して適切なデータあるいは情報を与えていただくということも今後必要になるのかなという気がいたします。 これでちょっと長引いてもいけませんので、次に入らせていただきます。 先ほど来、国土交通省が危険と想定されております大規模な谷を埋めた盛り土造成地というものがございますけれども、これは全国的に危険というものはどれぐらいあるのか、また全国的にこの分布状況をお話しいただきたいと思います。また、この現在危険と認識されているものに対してどのようなスケジュールで減らしていくという取り組みをされていくのか、その辺も御説明いただきたいと思います。
○柴田政府参考人 我が国の特に地震に関するいろいろなデータというのは、委員御指摘のように、阪神・淡路の大震災のデータというのがやはり非常に大きなものがございます。そこに蓄積されております。そこをベースとして、いろいろな研究が行われてきたり行政に取り組まれたりしているわけでございますが、今回の大地震発生時に地すべり的な崩落等を起こす危険がある大規模盛り土造成地につきましても、この研究につきましても、阪神・淡路大震災におけます被災状況等、これらから概括的な推計を行っております。これによりますと、全国におよそ一万三千カ所程度のオーダーで存在すると想定されております。 このうち、被災した場合に公共施設などに大きな被害を与えるおそれがありまして、対策を行う緊急性が高いというぐあいに思われますのは、ある特定の地域で実施した詳細な予測調査の傾向から類推いたしますと、一千カ所程度のオーダーになると想定されます。 しかし、これはあくまでも概略的な推計でございまして、今後、各地方公共団体におきまして、個々の地域ごとに変動予測調査、ハザードマップの関係の調査でございますが、実施し、危険な盛り土造成地の把握を早急に行うことが必要であるというぐあいに思います。 こうした大規模盛り土造成地の分布状況でございますが、大都市近郊の丘陵地帯、特に三大都市圏に多く分布しているのは事実でございますが、地方部におきましても、台地、丘陵地に人口集中地区が存在するような地域には、大規模な盛り土造成によりまして宅地開発が行われた事例は少なくございません。 なお、総合的な宅地防災対策に関する検討会の最終報告におきましては、全国に千カ所程度のオーダーで存在すると想定されます、対策を行う緊急性が高い特に危険な大規模盛り土造成地につきましては、今後十年間でその数を半減させることを目標に、必要な減災対策を早急に実施することが提言されておりまして、国土交通省といたしましてもそれを目標に対策を実施してまいりたいと考えております。
○長安委員 今、十年間で半減という、決意といいますか、目標もいただいたわけでございます。 ただ、先般の踏切道改良促進法のときに、半減という目標、実はやっているけれども、だんだんふえてきているという実態があるというお話ございました。今、二〇〇六年ですから、二〇一六年に半減したかどうか、私もこの場におりましたら、まだそのころは四十七歳ぐらいですから、しっかりと確認させていただきたいなと思っております。 この半減の目標を達成するためには、当然、具体的な工程も立てられているでしょうし、また、必要な予算規模というものも考えられていると思います。その点について御説明いただけますでしょうか。
○柴田政府参考人 この目標、十年間の半減の目標達成に向けましてのお尋ねでございますが、平成十八年度の予算案におきましては、既存の造成宅地に係ります変動予測調査、ハザードマップの関係でございます、これに国費一億円、それから地下水排除等の大規模盛土造成地滑動崩落防止事業、これに国費二億円について支援いたします、全体三億円の宅地耐震化推進事業の創設が認められております。 大規模盛土造成地滑動崩落防止事業の一カ所当たりの費用は、アンカー工と水抜き工を併用した方法で、従来の工事実績等から見ますと、盛り土一ヘクタール当たり八千万円程度と考えられております。今後、地方公共団体などのニーズ、要望等を踏まえ、必要な予算額を確保するなど、目標達成に向けて必要な対策を講じていきたいというぐあいに考えております。
○長安委員 私も、今回この法案を審議させていただくに当たり、いろいろ調べさせていただきました。 この平成十八年度の予算、今お話ございましたように、ハザードマップには一億、また事業には二億というお話でございます。一方で、国土交通省さんが予算要望されていたのは合計で十一億円。我々国民にとっての安全というものに対する予算がこれだけ大幅に削られたというのは、私は残念でなりません。こういった予算は本来削るべきではない、もっと工事を推進するためにもっと必要じゃないかというぐらいふやしてもいいぐらいに私は思っております。本当に残念でなりません。ただ、限られた予算の中でできるだけ効率よく事業を進めていただきたいと思います。 この法案の中には、ハザードマップを今後作成していくというお話がございます。これは、当然、各都道府県、また政令市が中心になってやっていくわけでございますけれども、このハザードマップを作成するに当たりまして、当然統一的な方法で調査、分析、作成というのがされる必要があると私は考えておりますけれども、現在想定されている、どのようなつくり方、手法があるのか、御答弁いただきたいと思います。
○柴田政府参考人 ハザードマップの作成方法でございますが、非常に技術的な問題でございますのでわかりにくいかと思いますが、まず、大震災時に崩落等の危険のある大規模盛り土造成地の調査については、まず過去と現在の航空写真でもって比べてみる、あるいは地形図、それで比べてみる、これで谷埋め盛り土というものがこの辺にあるんだなということを抽出いたします。その上で現地踏査を行いまして、個々の盛り土造成地に係ります形状、幅だとか深さだとか地山の勾配など、こういうような形状や土地利用の状況を把握し、そして、過去の災害事例の分析結果を踏まえた危険度評価によりまして、変動の可能性のある盛り土造成地を特定するというかなり技術的なステップを踏んでいくことになります。 その上で、当該盛り土造成地につきまして現地でより詳細な調査を実施いたします。さらに、安定計算という計算を行いまして、変動、崩落等の危険を把握することを想定いたしておるところでございます。
○長安委員 今の説明を聞きますと、要は航空写真を重ねて変わっているところで造成地を見ていく、この後安定計算もしていくというお話でございますけれども、これが各都道府県が果たして、話を聞けば簡単なんですけれども、実際ハザードマップというものをつくっていくときに、国から人的な、あるいは技術的な支援というのは必要ないのかどうか、お伺いいたしたいと思います。
○柴田政府参考人 ハザードマップの作成につきましては、ただいま御答弁いたしましたように、非常に技術的な問題でございますので、各公共団体ばらばらにつくってくださいと言いましても、なかなか難しいところもあろうかと思います。 そういうことでございますので、先ほど言いましたように、予算上の支援も行いますが、地方公共団体による変動予測調査の実施、ハザードマップの作成及びその公表に関しましての具体的な手法あるいは留意事項につきまして、国におきまして適切なガイドラインを作成いたしまして、技術的助言として地方公共団体に通知していきたい、それによりまして適切な対応を公共団体がとられますことができるようにしていきたいというぐあいに考えております。
○長安委員 ぜひ、地方公共団体、政令市に対しまして詳細な情報、また、これは丁寧に御説明をしていただいて、やっていただきたいと思う次第でございます。 それで、造成宅地防災区域指定というのが危険な宅地にはされるわけでございます。指定された後なかなか工事が進まなければ、これは住民の不安をあおるだけに終わっちゃうと思うんですね。だから、速やかに工事に入らなければいけない。そういう意味では、ハザードマップを作成して、また防災区域指定を次に当然する、それから防災措置実施、つまり工事をするというこの一連の流れがあるわけですけれども、具体的に、この時間軸あるいは利害関係者の調整のタイミングであるとか方法、こういうものについてどのような想定をされているか、お伺いいたしたいと思います。
○柴田政府参考人 宅地のハザードマップの作成ということがまず最初に出てまいります。ここで、大規模盛り土造成地等が、大地震時等に変動、崩壊等を起こすおそれが高く、その結果、相当数の居住者等に被害を及ぼすおそれがあると認められるときは、その土地が宅地造成工事規制区域外である場合には、都道府県知事等は、改正法の規定に基づきまして、災害の防止のための必要な措置をとるべき一団の土地の区域でございます造成宅地防災区域として指定いたします。まず、ハザードマップありきでございます。 区域指定を受けた場合に、当該区域内の宅地の所有者等は、地下水を排除するための排水施設だとか、アンカー工設置等の必要な防災工事を行う責務を有します。その場合、平成十八年度予算に盛り込んだ大規模盛土造成地滑動崩落防止事業として、先ほど御答弁しましたが、必要な費用の二分の一を国と地方公共団体で支援したいと考えてございます、支援することができます。 また、災害発生のおそれが高いと認められました造成地が宅地造成工事規制区域内である場合には、必要な防災対策を行うよう、都道府県知事等が勧告を出すことになりますが、その場合でも、宅地耐震化推進事業により、二分の一の支援をすることができます。 既存の宅地につきまして、必要な対策を実施するのは宅地所有者等でございますが、個人の敷地単位で実施する工事ではございませんから、大規模盛り土造成地の上の土地所有者等が連携して、共同で実施することが必要となってまいります。そのため、地方公共団体によります十分な情報提供と合意形成に向けましたあっせん等の取り組みなど、所有者等が共同して対応するための環境整備に努めていく必要があると考えております。 〔吉田(六)委員長代理退席、委員長着席〕
○長安委員 今流れをお話しいただいたわけでございますが、要は、マップをつくって、指定して、工事をしていく、簡単に言うとこれをちょっと詳しくお話しされたわけですけれども、耐震偽装のときとある意味同じの状況になってはいけない、つまり、ある日突然、おたくの宅地は危険ですよ、こんなことを言われたら住民の方々は驚いてしまうわけです。ましてや、このハザードマップというのは恐らく公開されると思います。突然公開されて、えっ、うちが載っているなんということになってはいけない、そういう意味では、住民への周知また説明というもののあり方をどのようにお考えか、お伺いしたいと思います。
○柴田政府参考人 今御指摘のことは、非常に重要なことであるというぐあいに考えてございます。 まずは、地震時に崩落等の危険がある盛り土の造成地の判定基準につきましては、なるべくわかりやすいガイドラインを作成いたしまして、先ほど申しましたように、技術的助言として地方公共団体に対して通知するほか、広く公表したいというぐあいに考えてございます。 そのような形で、宅地の危険性に関する正確な情報を幅広く住民と共有し、その内容を各地域ごとに地方公共団体、専門家等から丁重に、丁寧に説明し、住民と対話をまず重ねていく必要があるのではないか、リスクコミュニケーションと言われてございますが、こういうものをやはり進めていくことによりまして、具体的に危険性を指摘された場合でも、住民がただいたずらに、大変だ、大変だ、不安だ、不安だということがないようにしたいと考えてございます。これによりまして、必要な対策の実施に向けた取り組みが進められますよう環境整備をやはり図っていくことが重要であると考えてございます。 実際、新潟県の中越地震の発生後、被災宅地の危険度判定の結果、危険、赤というぐあいに判定された宅地の所有者から、うちは、外見上何の問題もないのに、異常もないのになぜ赤なのかというようなことで問い合わせが多く寄せられたことがございましたが、危険度判定の趣旨、判定の根拠について御説明いたしますと、公共団体の方から十分な説明を行いますと理解が得られたというようなことも聞いております。
○長安委員 後段でそのお話、もう少しさせていただきたいと思うんですけれども、一方で、危険な造成宅地、これを全国でハザードマップに落とし、指定していくわけですけれども、では、工事、防災措置をどのような順番でやっていくのか、これは重要だと思います。 今想定されているだけでも、例えば、首都直下型地震であったり、東南海・南海地震、こういった地震がございます。こういった地震の発生率、発生の可能性が高い、そういったところはいち早く措置をしていかないといけない、重点的な取り組みをしていかないといけないかと思うんですけれども、そういったところに対するお考え、いかがでしょうか。
○柴田政府参考人 造成宅地の防災区域は、現状は安定いたしておりますが、危険度評価の結果、地震時に崩落等の危険があると判断される盛り土造成地だけではなくて、現に亀裂の発達、溢水等の著しい変化が認められ、相当数の居住者等に被害を与える災害発生の危険が切迫している宅地も指定の対象とすることを検討いたしております。特に、これらの後者の宅地等につきましては、対策の緊急性が特に高いというぐあいに考えています。 また、中央防災会議では大規模地震対策の必要性が指摘されている地域につきましては、地方公共団体の防災意識も高いことから、積極的な取り組みがなされるものというぐあいに考えておりますが、国土交通省といたしましても、特にこうした地域に対しては、変動予測調査を含めた宅地耐震化推進事業を早期に実施するよう、指導を徹底してまいりたいというぐあいに考えております。
○長安委員 ちょっと時間のかげんで削った質問も答えていただきまして、ありがとうございます。 最終的に住民の合意というものが得られないというのは当然想定されるわけでございます。先ほどもありましたけれども、その場合に、どのような措置を考えられるのか、まずそれをお伺いしたいと思います。
○柴田政府参考人 住民の同意の関係につきましてのお問い合わせ、御質問でございますが、崩落事業に対しては、敷地ごとに対応することが困難でございまして、当該盛り土の上の人家が被災するだけでなく被害が及ぶ箇所も広範囲にわたりますことから、周辺地域全体の安全性確保という観点から対応する必要がございます。したがって、まず、この区域の指定につきましては、宅地所有者への情報提供と理解を得る努力を行うことは重要でございますが、指定に当たりましては、これは、所有者等の合意が要件となるものではなく、宅地の危険性等に係る客観的条件を満たす場合に指定を行うということにいたしてございます。 今、御質問は、工事のことだろうと思いますが、崩落防止工事等の防災対策の実施に当たりましては、通常、宅地所有者等の合意形成により、共同して行う必要があることから、地方公共団体や当該造成宅地上に存する公共施設の管理者等も含めた形で宅地所有者等の話し合いが行われることが期待されるというぐあいに考えております。
○長安委員 ありがとうございました。 当然、今後この法改正によって、先ほどもお話ありましたように、都道府県あるいは政令市が大きな負担といいますか、責任を負ってくるわけです。ハザードマップを作成せないかぬ、今お話あった住民の合意形成もつくらないかぬ、また、災害の防止事業も行わなければならないという負担というか責任が生じてくるわけです。 一方で、宅地造成工事規制区域というのをデータで見ますと、全国の都道府県の中でも、熱心に指定してる地域と余り熱心じゃないんじゃないかという地域があると思います。こういうむらがあったら、何のための法律かわからないと私は考えております。 そういう意味では、国交省として、全国すべての自治体が、積極的に宅地の安全のために、こういった盛り土の安全性向上の事業を行う、またハザードマップをしっかりつくって、指定もしていくということを後押ししていかないといけないと思いますが、その点、どのような推進体制をとられることをお考えでしょうか。
○柴田政府参考人 我が国では、現在、首都直下地震あるいは東海、東南海・南海地震等、大規模地震の発生というのは非常に危惧されてございますが、福岡の西方沖地震のように地震が少ないと思われていた地域でも地震が発生しているというように全国どこでも地震が起きる可能性がございます。宅地の安全性を確保すること、これは全国すべての地域でやはり喫緊に取り組むべき課題であると考えております。 特に谷埋め盛り土造成地の危険性につきましては、地方公共団体の防災担当者でも十分認識していない場合も多いというぐあいに考えられますので、国からの十分な情報提供等が必要であるというぐあいに考えます。 国土交通省は、これまでも、法案を出すまで、御提案するまでの間、地方公共団体と制度改正の方向性について意見交換する機会を設けたほか、本省の担当官が各地方公共団体へ直接出向きまして、各地域の状況を踏まえた今後の取り組み方針等について意見交換を重ねてまいってきてございます。 今後の話になりますけれども、ハザードマップの作成だとか、造成宅地防災区域の指定等に係る適切なガイドライン等を作成、通知するとともに、各地方整備局等とも連携いたしまして、地方公共団体の積極的な取り組みを促すよう働きかけを行ってまいりたいと思っております。特に、地域ブロック単位で地方公共団体が情報交換をしまして、ああ、おたくはそこまでやっているんですか、では、うちもやりましょうというようなことを相互に啓発するような場を設けるということも効果的な対応ではないかというぐあいに考えております。
○長安委員 ぜひ、地方公共団体とそういったコミュニケーションの場を大切にしていただいて、周知また積極的な推進を図っていただきたいと思います。 次に、大臣にちょっとお伺いしたいんですけれども、こういったハザードマップを作成したり、あるいは防災区域の指定等をしていくと、少なからず不動産価格に何かしら影響を与えるんではないかという気がするわけでありますけれども、こういった情報というのを不動産業者の方から購入者に対してしっかりと情報開示がなされるような仕組みが必要ではないかと考えるわけですけれども、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○北側国務大臣 洪水ハザードマップとか津波ハザードマップは今もうあるわけでございますが、そのときも同じような議論がかつてはございました。そうしたハザードマップが作成されて公表されてしまうと逆に地価が下がるんじゃないかだとか、取引に支障が出るんじゃないかとか、そうした声もあったんですが、やはり今は国民の皆様も、そうではない、むしろそういう災害リスクについてはきちんと公表してもらうべきだという世論になってきているのではないかと私は考えております。 同様に、今回つくる宅地のハザードマップにつきましても、やはりそういうリスク情報の開示を積極的に行うことによってリスク管理ができてくることになるわけでございまして、そうした情報開示を行っていくということは、防災意識を高めていく、リスク管理をしっかり行っていくという観点からも非常に大事なことだというふうに考えているところでございます。 それだけに、無用な混乱が生じないように、そこは先ほど柴田局長が答弁しましたように、地方公共団体とよく連携をとらせていただきながら、無用な混乱が生じないような細心の配慮はしていかなければならないと思っています。 今の委員の御指摘は、そういうことを取引の際にきちんと明示できるようにしていくべきじゃないか、こういう御指摘でございます。非常に大事な御指摘だというふうに思っております。 今回、宅地ハザードマップについては、これから行っていくわけでございまして、技術的にもなかなか難しい問題もあります。宅地、土地も地域によって形状はさまざまですよね。地震があったときに、その地震の力がその土地に、地盤にどういう影響をもたらしていくか、これも、決して一律的に言えない、恐らくその地域地域で見ていかざるを得ないんだろうというふうに思うんです。 いずれ、こうした宅地の性能、品質を表示し得る客観的な指標というものが、これから積み重ねていくことによって、さまざまな調査やさらには科学的な解析や検証が進められていくことによって、客観的な指標が開発されていくことを期待しているわけでございますが、今委員のおっしゃった、そうした取引の際に、例えば住宅品質表示のような形で制度の中に盛り込んでいくということも視野に入れた検討がこうした技術的な進展に伴って可能となってくるものではないかというふうに考えております。
○長安委員 もう時間がなくなったわけでございますけれども、最後に一つだけ、私がこの法律で懸念を持っていることがございます。先ほど来お話ありました、ハザードマップに載せる、あるいは防災区域指定する場合に住民に対して事前に説明をしないといけない。これは当然です。ただ、そこでぜひ考えていただきたいのは、住民に先に説明する、後で公表される場合に、その住民の方が、ああ、そんな家ならうちは手放しますと売ってしまった場合、ここで問題が生じると思うんですね。 当然、周りよりも安い値段で売られる、当然、買う方は周りより安いから買う。でも、二、三カ月したらハザードマップで指定された。ああ、だから安かったのかと。瑕疵担保の問題。これは耐震偽装とある意味似たような部分が、ある意味悪い不動産業者さんが、ここは宅地として危険だから今のうちに安く売った方がいいですよみたいなことになっていくと、善良な購入者の方がある意味だまされるということがあってはいけない。 そういう意味では、この法律の運用の部分でかもしれませんけれども、都道府県また地方公共団体としっかりとお話をしていただいて、そのようなことが起こらないようにぜひ取り組んでいただきたい。また、先ほどお話あったブロック会議等でも現場の意見を聞いていただいて、それをいかに防いでいくかということに取り組んでいただきたいなと思う次第でございます。 どうもありがとうございました。
○林委員長 斉藤鉄夫君。
○斉藤(鉄)委員 公明党の斉藤鉄夫でございます。 私は二問お伺いしたいと思います。一問目は技術開発に関してですが、二問目は大臣にお伺いいたしますので、その一問目、私が持っております問題意識を聞いていただいてお答えをいただければと思います。 宅地供給、七〇年代がピークで、年二万三千ヘクタール、しかし、その後、どんどん減り続けまして、今は年に五千ヘクタール程度だそうでございます。したがいまして、今の造成された住宅宅地での一番大きな問題は、古くなった宅地、特に土崩れが起きないようにしております擁壁、その擁壁の老朽化、崩壊の危険性が出てきた、ここが一番大きな技術的な問題点だそうでございます。 この崩壊の危険性のある擁壁を補修、改修しなくてはいけない、そのためにいろいろな技術開発が必要でございます。新しく宅地をつくるときには、そこには建物がないわけですから、更地の上で、何も建物がない状況で擁壁が建設できます。しかし、古くなった擁壁を補修、改修する場合、その上にも家は建っておりますし、下にも家が建っております。その家を壊すことなく補修、改修しなくてはいけない。そこに技術開発という分野が出てくるわけでございます。 この古くなった崩壊の危険性のある擁壁の補修、改修、この技術開発、一つ今問題点が出てきております。その問題点というのは、宅造法で規制区域になっている地域と宅造法で規制区域になっていない地域、両方あるわけでございますが、この宅造法で規制になっていない地域の古くなった擁壁の改修については、これは宅造法規制外ですから、建築基準法が適用されます。 建築基準法は、平成十年に大改正がございまして、いわゆる仕様規定から性能規定に変わりました。仕様規定というのは、材料とか工法とかやり方とか、一々細かく全部政令で決めて、そのとおりにやらなくてはいけないわけですが、性能規定というのは、果たすべき性能を決めて、その性能が果たされれば、ある意味でいろいろな技術が考えられる、工法が考えられる。そこで、民間の研究開発が非常に促進をされる。 このような状況になったわけでございまして、宅造法で規制されていない地域の擁壁の改修については、その上に建っている建物、下に建っている建物、壊さないでこれを補修するという工法が民間でどんどん提案をされて、現実にこれが施工されております。 ところが、宅造法は、昔のまま、仕様規定のままでございます。したがいまして、宅造法で古くなった擁壁を変えようという場合は、仕様規定ですから、例えばL字型でなくてはいけない、擁壁が。Lの下の短い辺が地面の中に水平に深く入っていなきゃいけない、こういうふうな規定がございまして、この工法で直そうとすると、上の家も一たん壊さなきゃいけない、下の家にもかなり大きな負担がかかる。したがって、なかなか工事ができない。したがって、古いままという状況が残っております。 建築基準法で許された工法を宅造法の区域の中で使おうとしますと、そこは宅造法規制がかかって、昔の仕様規定のままだから、その工法が使えない。同じ技術が、建築基準法、宅造法規制外では使えて実際に施工されている。宅造法規制区域では同じ技術が使えない。こういう矛盾が起きてきているわけでございます。 そこで、質問は、建築基準法、平成十年の改正により仕様規定から性能規定になりました。宅造法は昔の仕様規定のままです。これは時流におくれているのではないかという点と、そして、その建築基準法上認められている工法が、宅造規制区域では使えない。ここでは使えて、同じ技術がここでは使えない、これは矛盾ではないか、こういうことに対しての御見解をお伺いします。
○柴田政府参考人 ただいま御指摘いただきましたが、宅地造成工事区域内とそれの外の関係でございますが、御指摘のように、平成十年の改正前の建築基準法の規定に基づく個別認定を建築基準法では受けてやってございました。個々の敷地の範囲を超えて発生する、しかしながら災害も念頭に置く必要があるわけでございまして、宅地造成等規制法では、特殊でございますが一定の施工実績を持つ新工法の場合、そうした実績や理論、実験等により効果が検証されているかどうか、効果が発揮されているかどうか、必要な前提条件は何かといった観点から、専門家の御意見を仰ぎながら、認定に係る判断を行っているところでございます。その結果、一定の条件を満たす場合に限り施工を認めるという条件つきの認定を行ってございます。 そういう意味で、御指摘のように、建築基準法と宅地造成等規制法との基準が、施工、擁壁工法の認定の基準が違うわけでございますが、ただ、宅造法、宅地造成規制法におきます認定に当たりましても、宅地の安全性確保が十分に図られる新工法、新技術であれば、それらに係る門戸を開き、活用を図っていけるよう、これまでもやってきてございますが、運用に留意してまいりたいというぐあいに考えております。
○斉藤(鉄)委員 大臣にお伺いします。 大臣は、衆議院の科学技術委員会の委員長もお務めになって、研究開発、技術開発に大変御熱心、御理解がある、このように思っております。地震国日本における建築土木技術は非常にすぐれたものが多い。ある意味で世界一だと思いますが、これはやはり研究開発に向けての大いなる官民挙げての努力があったからでございまして、その建築土木技術開発に向けての大臣の御決意。 それから、今回、宅造法、昔の仕様規定のままで、なかなか研究開発のインセンティブが働かない。そこについては、今回は、盛り土の耐震性について、ほぼ性能規定と同じような考え方が盛り込まれた、このように理解しておりますが、これからの研究開発のあり方について大臣にお伺いをいたします。
○北側国務大臣 専門家の斉藤さんから質問されても大変困るわけでございますが、防災をこれからさらに進めていくために、常にその時点での最新の技術的な知見を活用して必要な対策を講じることというのは、これは極めて重要なことだというふうに思っておりまして、最先端の技術を活用しながら防災対策を推進するために、産学官がさらに連携する必要があるというふうに思っているところでございます。 宅地の防災対策につきましても、今後とも、最新の技術的な知見、これはなかなか難しいんですよね、私もいろいろ読ませていただいているんですが、なかなかよく理解できないところが多いわけでございますけれども、最新の技術的な知見、特に民間からの提案を積極的に活用しまして効果的な対策を推進することで、宅地被害から国民の生命財産を守るという大きな使命、役割を果たしてまいりたいというふうに考えているところでございます。 今回の制度改正では、盛り土の耐震性に関する技術的基準というのを新たに設けてまいります。この大規模盛り土が崩壊していくメカニズムというのは必ずしもすべて解明されているわけではございませんが、結局、盛り土の方の滑る力ともともとの地盤の抵抗力と、この関係の問題だというふうに言われているところでございまして、これは地域ごとに、地盤の状況等々、盛り土の形状等、地下水の状況等、これは異なるわけでございまして、具体的な造成地ごとに安全性を判断していかにゃなりませんが、それぞれ、安定解析によりまして、地震発生時に、地盤や盛り土の抵抗力が地震動によって生じる滑り力を上回ることという要求性能を満たすことが基本的な基準でございまして、その趣旨を政令に規定していくことを検討しているところでございます。
○斉藤(鉄)委員 研究開発に対して大臣から大変力強い御答弁がありましたので、私、時間があと九分ほど残っておりますが、これで質問を終わります。
○林委員長 穀田恵二君。
○穀田委員 国交省は、危険宅地を今後十年間で半減させることを目指すとしています。 私どもは、そのために必要なことを五点と考えています。地震時に滑動崩落する可能性がある大規模盛り土造成地などの実態を正確に把握すること、二つに、正確な情報を住民等に周知すること、三に、防災対策工事に必要な負担を軽減すること、四番目に、新しい知見の蓄積を促進し、基準を適宜見直すこと、五番目に、工事が適正に行われていることを担保する検査体制等、能力の確保などが不可欠だ、こう私どもは考えています。 時間の都合もありますので、短くお答えいただきたい。 大臣に聞きます。 先ほど、住宅品質表示というぐあいな形で、リスク情報開示、リスク管理、そのことによって防災意識を喚起するという発言がありました。私は、既成の宅地についての実態把握と結果の開示、それから、新規開発宅地については、開発業者により基準に基づきどんな施工がされたか、その結果、どんな安全が担保されたかなどを開示する必要があると考えています。 住宅の耐震診断の実施の有無については、不動産業者が売買や賃貸契約を結ぶ際の重要事項説明の対象とすることとしていますが、住宅と一体である宅地についても同様な措置が必要だと思うんです。具体的な提案ですが、いかがでしょうか。
○北側国務大臣 先ほど申し上げたのは、こういう大規模な盛り土が崩落をする危険性のあるところについて、そこを今後しっかりと技術的な基準とかも確定をしていって、将来そういうことも検討をすべきである、そういうことも視野に入れて検討していったらいいということを申し上げたところでございます。今すぐどうこうということを申し上げているわけではございません。 今、むしろもっと一般的に、建物の耐震性だけではなくて宅地についても入れるべきだというお話ですが、宅地についてのどの部分を入れるのか、何を入れるのかということがやはり大事なんだろうというふうに思うんですね。 今回の問題については、大規模な盛り土で、地震によって崩壊するようなそういうおそれのあるところでございまして、そういうところについては、私は、やはり技術が進歩するに従ってそういうものをきちんと取引の際に明らかにしていくということは大事であると思います。
○穀田委員 私は、やはり対象にすべきだ、具体的にやはり手を打たなければならないと。 例えば、ある地質学者が「国土開発と自然災害」ということで書いているんですけれども、大都市圏には無秩序に大規模造成地が広がり続けている、そのうちどれだけが大地震の際に無傷で残れるだろうかと。それを考えると、分譲区画が盛り土か切り土か一言も説明しないで売る業者も業者だ、そして、買う客についても、やはりきちんとそういうものを見る必要があるんじゃないかという意味で、安全性を十二分に確かめて買うのは買い手としての当然の権利と責任だと。 つまり、売り手も買い手も、そういう問題について、やはり宅地の問題も情報が大事なんじゃないか、そうすると、行政としても、地域の安全を担保する意味を込めて、売り手に造成前がどうだったかという情報を開示させるぐらいのことはやらせて当然でしょうと言っているんですよね。 大臣が今、余り具体的に突っ込んだからあらっと思ったんだろうか知らないけれども、私としては、そういうところまで今踏み込むべき時期に来ているということを述べたいと思っています。 そこで次に、先ほども議論がありました。宅地内には、当然、道路や水道などを初めとした公共施設が存在します。宅地全体の耐震性を強化するわけだから、当然、公共施設の管理者の負担も必要になると思う。先ほどは、柴田さんは応分の負担と言っていましたけれども、具体的に聞きます。では、応分の負担は当然だと思うんだけれども、地域住宅交付金の活用は可能でしょうか。
○柴田政府参考人 造成宅地の防災区域の指定がなされました宅地造成地におきましては耐震化工事が実施されますが、当該造成宅地上には、宅地所有者のみならず、公共施設の管理者が地権者である場合も多く想定され、地方公共団体のあっせんなどによりまして、これらの公共施設管理者が応分の負担を行うことも想定されます。(穀田委員「そこは聞きました。その後なんです」と呼ぶ)はい。 それで、地域住宅交付金のお話でございますが、地域におきます住宅政策を総合的かつ計画的に推進しようとするものでございまして、地方公共団体の提案に基づく事業も国の助成対象となる柔軟な制度でございます。地域におきます住宅政策の一環として、宅地耐震化工事に対して地方公共団体が助成をしようとした場合には、地域住宅交付金の提案事業を活用することも可能となります。
○穀田委員 可能となるということがわかりました。 それでは次に、来年度予算で、危険な盛り土の宅地ハザードマップ作成に対する補助制度を新設しています。その対象は、造成宅地防災区域の指定に準じた面積や人家の要件を課すのでしょうか。簡単に。
○柴田政府参考人 先ほどから御説明申し上げておりますように、どういうところが危険かというところでございまして、三千平米以上の盛り土が非常に危険だ、そういうところを重点的にチェックしていく、さらにそれを細かく踏査したり、実験をしたり計算をしたりして、ハザードマップにつなげていくというぐあいに考えております。
○穀田委員 つなげていくのはわかっているんです。そうしますと、やはり事前の調査について、どのような形でいつまでやるのか、また、その結果を受けたマップ作成のための調査についてはどうするのか、また、それはだれがやって、その体制は大丈夫なのか、その点についての少しお話をいただけますか。
○柴田政府参考人 ハザードマップの調査につきましては、平成十八年度の政府予算案の中にも、地方公共団体、県、場合によっては市町村がつくる場合もあるかもしれませんが、作成される場合にはその三分の一を国が補助するというぐあいにいたしております。また、その調査につきましては、先ほどから申し上げましたように、まず最初に航空写真等からスタートして、最終的に探査、実地調査それから計算、こういうものを行った上でハザードマップができるというぐあいになります。 どういうスケジュールでやるかということでございますが、これはもちろん公共団体の方に任されているわけでございますが、我々といたしましても、ガイドライン等を作成しまして、ハザードマップが非常にスムーズに作成できますように努力していきたいと考えておりまして、できるだけ早くハザードマップを公共団体の方でつくっていただきたいと考えております。
○穀田委員 先ほど来その辺はお聞きしているんですけれども、やはり、具体的手法としてはガイドライン作成だ、さらには通知するんだ、こういうのはわかるんですよ。問題は、そういうときに、結局、自治体の仕事なんだという形にならないようにしないと、国の責任をどう負うのかということがとても大事だということを私は言いたいわけなんです。 その点で、防災区域における対策工事の実施、または新たな開発に伴う防災措置を徹底させる上で、省が言ってはります中間検査を抜き打ちで実施するということはとても大切だと思うんです。国はいつも、先ほど来お話あったように、いいですか、通知及び技術的助言、こんなのをいつも発するんですけれども、それだけではだめなんだと。現場での施工検査体制について、やはり、人数とともに能力は十分と考えているのか、そういう点での支援体制を組まなくちゃならぬのじゃないかということだけ言っておきたいと思うんですが、いかがですか。
○柴田政府参考人 今の御指摘のように、国としましても、適切なガイドラインの作成、技術的助言を公共団体にやっていきたいと考えてございますが、宅地耐震化工事につきまして、地方公共団体において的確な指導を行いまして、適正な施工を確保することが重要と考えてございます。その際、被災宅地の危険度判定士などの資格を有する専門家を活用することなどによりまして、地方公共団体の体制の充実を図るというようなことも望ましいと考えております。 国土交通省といたしましても、地方公共団体と連携しまして仕組みづくりに取り組むとともに、適切な技術的助言を行うなど、地方公共団体の取り組みをさまざまな形で支援していきたいというぐあいに考えております。
○穀田委員 一言だけ。 やはり、さまざまな支援、情報提供、それから通知、技術的助言じゃなくて、最終的には自分のところが責任を負うんだということをはっきりしないとあかんということだけ言って、終わります。
○林委員長 日森文尋君。
○日森委員 一九七八年に宮城沖地震がありまして、この段階でも地盤災害は発生をしていました。そして、国民、市民の側から大変心配されていたわけですが、昨年五月になって、やっと総合的な宅地防災対策に関する検討会というのが設立をされて、方向性について検討し始めたわけです。 これはもう質問があって、いろいろ知見を集約して、こういうふうにして解決していくんだというような時間がかかったんだというのはよくわかりましたけれども、実際、せっかく、いや、ようやくできたわけですから、これは使い勝手のいい制度にして、ぜひ、こういう危険宅地といいますか、これを排除するためにうまく活用していっていただきたいという意味で、一つ目はもうそれで結構です。 国交省内の総合的な宅地防災対策に関する検討会の基本目標、大地震時に相当数の人家及び公共施設等に甚大な影響を及ぼすおそれのある特に危険な大規模谷埋め盛り土、一千カ所存在と推定している、これはオーダーとして一千というふうにちょっと話を伺いましたが、これを十年間で半減させるということになっているようです。 数値目標を決めたというのは私も大変評価をするわけですが、これは国土交通省の政策目標だというふうに理解してよろしいんでしょうか。
○柴田政府参考人 総合的な宅地防災対策に関する検討会の最終報告におきまして、御指摘のように、全国に一千カ所程度のオーダーで存在すると想定される、対策を行う緊急性が高い特に危険な大規模盛り土造成地につきまして、今後十年間でその数を半減させることを目標に、必要な減災対策を早急に実施することが提言されております。 国土交通省といたしましても、それを目標に対策を実施してまいる所存でございます。
○日森委員 国土交通省の政策目標であるということになると、先ほどの御質問と重複するかもしれませんが、この目標を着実に、国土交通省だけではないんですが、どうも数値目標というのは大体達成されないというのが役所の一般的な結果になっておりまして、そんなことは今回はないと思いますが、これを達成するための工程表、これらが当然、政策目標であるならば、国土交通省として必要になるんだろうと思うんです。 これは地方自治体がおやりになるんですというお答えが多いんですが、一千カ所をどう確定していくのか、緊急性のランクづけはだれが責任を持ってどうやっていくのか、それから、具体的に工事は着手はいつしていくのかとか、いつまでに終わらせていくのかとか、具体的な工程を明らかにしてこの数値目標を達成するということになると思うんですが、これについて国土交通省はどんなお考えをお持ちなんでしょう。
○柴田政府参考人 目標達成に向けての取り組みでございますが、まず、来年度の平成十八年度予算におきまして、既存の造成宅地に係る変動予測調査、ハザードマップ関係と、地下水排除等の大規模盛土造成地滑動崩落防止事業について支援する宅地耐震化推進事業の創設が盛り込まれたところでございます。まず予算的に支援をしていくということが一つでございます。 それから次に、こうした目標を多くの関係者と共有いたしまして、改正法の適切な運用が必要でございます。この予算補助制度に加えまして、ハザードマップ作成等の適切な情報開示によりますまず住民の自助の推進、防災意識向上に関する各種施策等も総合的に実施するなど、目標達成に向けた必要な対策を講じていきたいと考えております。 具体の危険箇所の特定だとか事業実施の優先順位、着手時期等は、今後、それぞれの地方公共団体が各地域ごとに造成宅地の変動予測、危険度評価等を実施していく中で判断されるものでございますが、国土交通省といたしましても、ガイドラインを作成したり、あるいはブロックごとの説明会を行うというようなことをやったりということで、それぞれ各担当者の皆さん方の意欲を高めていく、啓発をしていく、そういうようなことにも努力を注ぐことによりまして、できるだけスムーズに、みんな同じような問題意識のもとで事業が進展していくように努めていきたいというぐあいに考えております。
○日森委員 ちょっと確認ですが、平成十八年度以降については都道府県などの取り組みの推移を見ながらそれぞれ判断していくということで、もう十年間の工程表がきっちり決まっているということではないということでよろしいんでしょうか。
○柴田政府参考人 現在、法案を提出させていただきまして国会で御審議を賜っているところでございまして、これら法案が成立した暁には、我々としても目標達成に向けての努力を公共団体と一緒になって進めていきたい、明らかにしていけるようにしていきたいというぐあいに考えております。
○日森委員 公共団体の仕事が大分重要になってくるんですが、知事さんは、居住者等に危害を生ずる発生のおそれが大きい一定の宅地造成区域を造成宅地防災区域と指定することができるというふうになっているんです。 その発生のおそれが大きいということについてはかなり詳細な調査をしなければならないわけですが、その調査費用、だれがどう負担するのか。一千カ所ですから、どの程度費用がかかると見込んでいるのか。それから一番問題なのは、ハザードマップの問題も一緒なんですが、発生のおそれが大きいんですよということを住民が理解可能な基準をどんなふうに示していくのか。恐縮ですが、これ、ちょっとまとめてお答えいただきたいと思います。
○柴田政府参考人 造成宅地防災区域指定の前提となります宅地の変動予測、危険度評価、これは地方公共団体の負担によって行われることが原則でございます。これは、宅地ハザードマップ作成のための調査としても行われるものでございますが、国といたしましては、平成十八年度予算におきまして、こうした造成宅地の変動予測調査を行います地方公共団体に対しまして、調査に要する費用の三分の一を補助することといたしております。 本調査に要します具体の費用は、盛り土造成地抽出のために必要な地図情報の電子処理状況や管内の面積、地形、これらによりまして異なりますが、例えば横浜市、約四百七十平方キロメートルでございますが、この場合、当面約三千万円程度かかるのではないかと見込まれております。なお、必要な調査の状況によってもちろん変わる可能性がございます。 区域の指定につきましては、今後、基準を明示するとともに、住民の方々にもわかりやすいガイドラインを作成することを検討いたしております。例えば、阪神・淡路大震災の被災事例等の分析結果を踏まえまして、崩落の危険が大きいと思われます盛り土形状、面積三千平米以上で十分な深さのないもの、こういうような谷埋め盛り土等が崩落の危険が大きいわけでございますが、こういうものを基準として盛り込むことを検討いたしてございます。 なお、実際の危険度評価というのは、こうした外形的基準だけで判断できるものではなく、現地に即して安定解析を行うことが必要でございまして、そうした考え方などにつきましても、ガイドラインでわかりやすく記述したいというぐあいに考えております。
○日森委員 ありがとうございました。
○林委員長 糸川正晃君。
○糸川委員 国民新党の糸川正晃でございます。 住宅・建築物の耐震化に対する世間の関心は今高まってきておりますが、幾ら上物を丈夫にしましても、地盤がやられたら意味がないわけでございます。 既にこれまでの質疑で明らかになったとおり、新潟県の中越地震でも多くの宅地が被災したわけでございます。また、私の地元の福井でも、平成十六年の七月、福井豪雨で百件を超える土砂災害が発生しておるわけでございます。また、けさ方の八時五十五分ごろから十二時ぐらいまで、福井市の前波町というところで、足羽川の増水によって道路やコンクリートの壁が崩れまして、避難勧告が出されるというような事態にもなっております。 自然災害から免れられない我が国におきまして、宅地や地盤の安全性を確保するということは重要な防災対策であるというふうに考えます。しかし同時に、その対策において、国民が不安を感じないように、国民にわかりやすい形で対策を進める必要があるというふうに考えておるわけでございます。 まず、宅地防災対策の必要性に関する大臣の所見をお聞かせいただけますでしょうか。
○北側国務大臣 今委員がおっしゃられましたように、建物、住宅の耐震化、これが地震対策の一番のかなめでございます。かなめでございますが、そもそも、その地盤の宅地が耐震性が不十分であるというふうなことであれば、幾ら上物の耐震化を進めてもだめなわけでございます。そして、日本には、昭和三十年代、四十年代と急速に都市化が進む中で大規模に盛り土をした宅地が全国にたくさんあるわけでございまして、阪神の震災の例、また一昨年の中越地震の例を見ましても、そうした大規模盛り土をした宅地が崩れてしまっているということもあるわけでございます。そこへの耐震対策をしっかりやっていこうということで、今回の法案を提出させていただいているところでございます。 今、日本は地震の活性期というのか、そういうところに入ってきたということをおっしゃる学者の方もいらっしゃいます。そういう意味で、海溝型の地震であれ、直下型の地震であれ、本当に大きな地震が起こる可能性、切迫性というのは高まっているというふうに考えておりまして、しっかりと宅地の防災対策を、本法案の成立をぜひさせていただいて、それを大きな契機として進めさせていただきたいと考えておるところでございます。
○糸川委員 宅地造成なんかは、特にそういう災害が起きないように今回もこういう改正をするわけでございますが、一たんそうやって盛り土をしたりなんかして、もう災害は大丈夫だと安心していただいたにもかかわらず、災害のときに何か事が起きれば大変な信用を失うわけでございますので、しっかりと取り組んでいただいて、本日の足羽川にしましても、一昨年の七月の豪雨のときに直したところがまた崩れているというようなこともありますので、ぜひ、そういうところでしっかりと取り組んでいただければなと思います。 次に、防災対策の基本というのは、リスクアセスメント、すなわち危険度を評価することでございますが、大地震時に崩壊、崩落等の危険のある大規模盛り土造成地というものが全国にどの程度存在するのか、お聞かせいただけますか。
○柴田政府参考人 大地震の発生時に崩落等を起こす危険がある大規模盛り土造成地でございますが、阪神・淡路大震災等におきます被災状況等から概略的な推計を行ったところ、全国におよそ一万三千カ所程度のオーダーで存在すると想定されます。また、このうち、被災した場合に公共施設等に大きな被害を与えるおそれがあり、対策を行う緊急性が高いと思われますのは、ある特定の地域で実施した詳細予測調査の傾向から類推いたしますと、一千カ所程度のオーダーになると想定されます。 しかし、これはあくまでも概略的な推計でございまして、今後、公共団体におきまして、変動予測調査を実施しまして、危険な盛り土造成地の把握を早急に行うことが必要であろうかと思っております。
○糸川委員 次に、リスク情報を正しく住民に開示するリスクコミュニケーションということが非常に重要であると思います。 宅地ハザードマップの作成に当たって、大地震時において崩落等の危険のある大規模盛り土造成地についての調査というのがどのようになっているのか、どのように行うのか、お聞かせいただけますでしょうか。
○柴田政府参考人 まずは、危険な谷埋め盛り土を抽出する作業から始めます。具体的には、昔と今の航空写真や地形図等をデータ処理しまして、それによりまして盛り土の位置を抽出するのが一般的な手法でございます。 こうして谷埋め盛り土を抽出した上で、現地踏査を行って、個々の盛り土造成地に係る形状や、幅、深さ、範囲、勾配等でございますが、土地利用状況を把握しまして、過去の災害事例の分析結果を踏まえました危険度評価によりまして、変動の可能性のある盛り土造成地を特定します。 さらに、その上で、この盛り土造成地につきまして、現地でより詳細な調査を実施し、安定計算等によりまして変動、崩落等の危険を把握することになります。 以上でございます。
○糸川委員 では最後に、大臣に今後の宅地防災対策に向けた御決意をお聞かせいただいて、終わりたいと思います。
○北側国務大臣 日本というのは地震から避けて通れない国でございます。そういう意味で、しっかりと地震を初め防災対策に全力を挙げていくこと、それは、我が国の国民の生命財産を守るという一番基本的な私どもの大きな責任であるというふうに考えております。 今回、地震に対して宅地防災、これはこれまでも相当議論されてきたのですが、こういう形で提案をさせていただくのは、法律改正という形でさせていただくのは初めてで、なぜ初めてかというと、この物理的な特性というのが、解明がなかなか容易じゃなかったというところにあるわけでございます。 この地盤災害分野でも、今後の災害に備えた被害軽減を図るために、現時点での最新の技術的知見を踏まえた対策を講じようとするものでございまして、宅地防災対策を、この法律をきっかけにしっかり取り組みをさせていただきたい。そして、宅地防災に関する情報をきちんと開示させていただいて、必要な対策を講じて、国民の不安を軽減できますように取り組んでまいる所存でございます。
○糸川委員 ありがとうございました。 終わります。
○林委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○林委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。 宅地造成等規制法等の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○林委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 —————————————
○林委員長 ただいま議決いたしました法律案に対し、衛藤征士郎君外五名から、自由民主党、民主党・無所属クラブ、公明党、日本共産党、社会民主党・市民連合及び国民新党・日本・無所属の会の六会派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者より趣旨の説明を聴取いたします。三日月大造君。
○三日月委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 なお、お手元に配付してあります案文の朗読をもって趣旨の説明にかえることといたします。 宅地造成等規制法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用について遺憾なきを期すべきである。 一 大規模盛土造成地の地震被害軽減対策を確実に実施し、その耐震化の一層の促進を図るため、都道府県、市町村等と連携協力して、宅地所有者等に対する技術的指導、情報提供、総合的な相談体制の整備の充実に努めること。 二 大規模盛土造成地の耐震化を効率よく促進させるため、地方公共団体、関係機関との協力のもと、本改正の趣旨を踏まえた宅地防災対策について、積極的に普及・啓発を図り、国民の十分な理解を得るよう努めること。 三 耐震偽装マンションに係る融資については、建替え、改修を含めて被害住民の方が速やかに安全な住環境に改善できるよう、可能な限り住民の方の意向を汲んで、最大限の努力をすること。 以上でございます。(拍手)
○林委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○林委員長 起立総員。よって、本動議のとおり附帯決議を付することに決しました。 この際、国土交通大臣から発言を求められておりますので、これを許します。国土交通大臣北側一雄君。
○北側国務大臣 宅地造成等規制法等の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま全会一致をもって可決されましたことに深く感謝を申し上げます。 今後、審議中における委員各位の御高見や、ただいまの附帯決議において提起されました事項の趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。 ここに、委員長を初め理事の皆様方、また委員の皆様方の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表します。 大変にありがとうございました。(拍手) —————————————
○林委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○林委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 ————◇—————
○林委員長 次に、内閣提出、都市の秩序ある整備を図るための都市計画法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 趣旨の説明を聴取いたします。国土交通大臣北側一雄君。 ————————————— 都市の秩序ある整備を図るための都市計画法等の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○北側国務大臣 ただいま議題となりました都市の秩序ある整備を図るための都市計画法等の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明を申し上げます。 近年、モータリゼーションの進展等を背景といたしまして、都市の無秩序な拡散が進み、中心市街地の空洞化のみならず、高齢者等が病院等の公共公益施設に歩いて行くことができなくなることや、公共投資の非効率性、環境負荷の増大などの問題が生じております。今後、人口減少・超高齢社会が到来する中で、既存の社会資本のストックを有効に活用しつつ、都市機能を集約したコンパクトなまちづくりを進めることが求められております。そのためには、都市構造に広域的に大きな影響を与える大規模集客施設や公共公益施設について、都市計画の手続を通じて、地域の判断を反映した適切な立地を確保する必要があります。 このような趣旨から、このたびこの法律案を提出することとした次第でございます。 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。 第一に、第二種住居地域、準住居地域及び工業地域並びに都市計画区域及び準都市計画区域内の用途地域の指定のない区域内では、大規模集客施設は、原則として建築できないこととしております。 第二に、都道府県は、都市計画区域外の区域のうち、建築物の建築が現に行われている区域等を含み、かつ、将来における一体の都市としての整備等に支障が生じるおそれがあると認められる一定の区域を、準都市計画区域として指定することができることとしております。 第三に、開発許可について、市街化調整区域内において大規模開発を許可できるとする基準を廃止するとともに、病院等のための開発行為及び国、地方自治体等が行う開発行為は開発許可等を要することとします。 第四に、大規模集客施設のため開発整備を実施すべき区域を開発整備促進区として地区計画に定めることができることとします。 第五に、まちづくりの推進に関し経験と知識を有する団体等を都市計画の提案権者に追加するとともに、都道府県が都市計画に係る協議を行う際に関係市町村から意見の開陳を求めることができることとします。 その他、都市の秩序ある整備を図るため、自動二輪車の駐車場の整備、新住宅市街地開発事業及び公有地先買い制度の適正化を図る等、所要の規定の整備を行うこととしております。 以上が、この法律案を提案する理由でございます。 この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。
○林委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時二十四分散会