国土交通委員会 第1号
- 発言数
- 9 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 2006/02/17
会議録
○林委員長 これより会議を開きます。 国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。 国土交通行政の基本施策に関する事項 国土計画、土地及び水資源に関する事項 都市計画、建築及び地域整備に関する事項 河川、道路、港湾及び住宅に関する事項 陸運、海運、航空及び観光に関する事項 北海道開発に関する事項 気象及び海上保安に関する事項 以上の各事項について、本会期中国政に関する調査を進めたいと存じます。 つきましては、衆議院規則第九十四条により、議長の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○林委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————◇—————
○林委員長 国土交通行政の基本施策に関する件について調査を進めます。 この際、国土交通大臣から、国土交通行政の基本施策について所信を聴取いたします。国土交通大臣北側一雄君。
○北側国務大臣 国土交通行政につきまして、私の所信を述べさせていただきます。 国土交通行政の最重要課題は、国民の皆様の安全と安心を確保することであります。 今回の構造計算書偽装問題は、住まいという生活の基盤への信頼を土台から崩すものであります。最優先の課題でありますマンションの居住者等の安全と居住の安定を確保するため、徹底した責任追及を前提に、相談、移転から除却、建てかえに至る総合的な支援を行います。また、住宅・建築物に対する国民の不安を解消するため、姉歯物件以外の偽装物件を含めた実態の徹底究明、建築確認検査制度等の総点検を行い、早急な見直しが必要なものについては、今国会に建築基準法等の改正案を提出いたします。さらに、今回の問題を踏まえた再発防止策の取り組みや先般施行された耐震改修法に基づく取り組みを通じて、本年を建築物の耐震化を強力に推進する年にしてまいります。 なお、株式会社東横インによる完了検査後の改造問題については、関係地方公共団体と連携して、違反是正の徹底と告発も視野に入れた厳正な処分を行ってまいります。 また、アスベスト問題に対応するため、吹きつけアスベスト等の使用実態の把握を進め、アスベストの早期かつ安全な除去等を推進するとともに、建築物の解体現場における飛散防止の徹底に取り組んでまいります。 寒波や大雪等による被害も各地で発生しています。昨年末のJR羽越線脱線転覆事故につきましては、事故原因の究明に努めるとともに、ハード、ソフト両面からの強風対策の実施など再発防止に全力で取り組んでまいります。また、大雪等により不自由な生活を余儀なくされている地域における除雪対策などについて、国としても必要な支援を行ってまいります。さらに、豪雪に対する従来の対策の再点検と高齢者の安全安心対策等、今後拡充強化すべき分野について、専門家や自治体の代表から成る懇談会で検討を進めています。来年度の早い時期に検討結果を取りまとめ、できるものから施策に反映させてまいります。 また、水害や地震等の自然災害から国民の生命財産を守るため、造成宅地の安全性を確保するための宅地造成等規制法等の改正案を提出するなど、地震防災対策を推進いたします。さらに、水害、土砂災害や津波・高潮災害そのものを発生させない従来の対策に加え、水害等が発生した場合でも被害をなるべく小さくすべく、総合的な対策に取り組んでまいります。 公共交通機関の安全性の向上については、昨年来、JR福知山線脱線事故、東武鉄道竹ノ塚駅踏切事故、航空分野における各種トラブルなどが続発しており、国民の信頼回復が喫緊の課題となっております。このため、安全マネジメント評価の仕組みの導入、運送事業者に対する監視監督体制の強化、あかずの踏切対策などを推進することとし、運輸の安全性の向上のための鉄道事業法等の一部改正法案を提出しております。 また、安全、安心な車社会を実現し、地域の多様なニーズに的確に対応するため、道路運送法等の一部改正案を提出しております。さらに、タクシー等に対する監査・処分制度の強化を図るとともに、交通事故対策についても引き続き強力に推進してまいります。 テロ対策については、本年一月、我が国が主催した国際交通セキュリティー大臣会合の成果も生かしつつ、各交通機関や空港、港湾、ダム等の重要施設に対する警備を強化してまいります。 また、我が国の海上の安全・治安の確保や海洋権益の保全のため、海上保安庁の巡視船艇、航空機の代替整備を推進してまいります。さらに、有害液体物質による海洋汚染等のための体制の確立に努めることとし、今国会において海洋汚染防止法の改正案を提出いたします。 さらに、経済社会状況の変化を踏まえ、国民が安心して生活し得る国土の将来像を示す国土形成計画の策定を進めます。 次に、その他の重要課題について述べさせていただきます。 第一に、現在、政府全体として構造改革を推進している中、国土交通省としましても、一層の改革を推進してまいります。 社会資本整備については、安全、安心の確保、国際競争力の強化、都市再生、地域再生の推進等の政策課題に適切に対応してまいります。また、コスト構造改革の推進、ライフサイクルコストを考慮した維持管理、事業評価の厳格な実施、PFIの積極的な活用等により、重点的、効率的かつ効果的な社会資本整備を進めてまいります。さらに、公共工事の品質確保の促進に関する法律に基づく取り組みを推進してまいります。 また、公正な契約を通じた社会資本整備に対する国民の信頼を確保するため、談合防止対策については、一般競争入札方式の拡大と総合評価方式の拡充を図ります。さらに、地方公共団体を含めた各発注者においても同様の改革が進められるよう、談合防止の徹底を図ってまいります。 道路関係四公団民営化につきましては、昨年十月に設立した各高速道路株式会社において、約四十兆円に上る債務を確実に返済してまいります。また、真に必要な道路をできるだけ少ない国民負担のもとで建設するなど、改革の成果を早期に発揮できるよう努めてまいります。 また、道路特定財源の見直しについては、昨年末に取りまとめられた基本方針に基づき、道路整備に対するニーズを踏まえ、納税者の理解を得つつ、具体的な検討を進めます。 さらに、独立行政法人改革を推進するため、所管の法人について見直しを行う法案を提出しております。 第二に、国際競争力の向上等に向け、大都市圏拠点空港や大都市圏における環状道路の整備、スーパー中枢港湾プロジェクト等を推進し、国際、国内の輸送モードを有機的に連携させた円滑な物流ネットワークを構築してまいります。 また、港湾の管理運営の効率化、物流拠点施設におけるロジスティクス機能の高度化、水先制度についての抜本的な改革等により、総合的、戦略的な物流施策を展開することとしております。このため、海上物流の基盤強化を図るための港湾法等の一部改正案を提出しております。 このほか、原油価格の高騰問題への対処については、トラック、内航海運を初めとした運輸事業の現下の窮状に対し、最大限の努力を行ってまいります。 第三に、観光については、二〇一〇年までに訪日外国人旅行者を一千万人とする目標の達成を目指し、官民一体で積極的に取り組んでいるところでございます。 昨年は、愛・地球博の開催や、訪日団体観光ビザ発給対象地域の中国全土への拡大、韓国、台湾に対する査証免除措置により、外国人旅行者は過去最高の六百七十三万人となりました。 ことしは、日中観光交流年、日豪交流年等を通じ、これらの国々との相互交流を一層拡大するとともに、ビジット・ジャパン・キャンペーンの高度化、日中韓観光大臣会合の開催、青少年交流、姉妹都市交流の拡大等を図ります。また、観光ルネサンス事業の推進や内外の観光客への総合的な観光情報の提供等、官民が一体となった取り組みをハード、ソフトの両面から支援してまいります。こうした施策を通じて、国際競争力のある観光地づくりの推進や良好な景観形成の一層の促進などを図ります。 第四に、中心市街地の活性化など都市再生、地域再生の推進に取り組んでまいります。 人口減少、超高齢社会を迎える中、高齢者でも暮らしやすい、にぎわいのある町を再構築する観点から、既存ストックを有効に活用したコンパクトなまちづくりの推進が重要となっております。また、中心市街地の空洞化が一層深刻化しており、その活性化が求められております。これらを踏まえて、都市機能の集積や町中居住の推進による中心市街地の振興と都市機能の適正立地を図るため、中心市街地活性化法と都市計画法等を見直す法案を提出しております。 さらに、国民の豊かな住生活の実現を図るため、住生活の安定と向上に関する施策の基本理念や国、地方公共団体及び事業者の責務など、住宅政策の基本事項を定める住生活基本法案を提出しております。 また、都市の魅力と国際競争力を高めるため、都市再生プロジェクトの推進や民間都市開発の促進に取り組んでまいります。このほか、地域の創意工夫を生かしたまちづくり交付金の拡充などにより意欲的な地域の取り組みを支援し、都市再生を推進してまいります。 さらに、鉄道、バス等について、地域住民等との協働の取り組みを積極的に支援し、公共交通の利用円滑化、活性化を推進するとともに、整備新幹線の着実な整備を図ってまいります。 その他、北海道総合開発の推進など、個性ある地域の発展に取り組みます。 第五に、少子高齢化社会の到来や国際化の進展が見込まれる中で、どこでも、だれでも、自由に、使いやすくというユニバーサルデザインの考え方を踏まえた政策を推進してまいります。特に、公共交通機関、歩行空間及び建築物等を通じてより一体的、総合的なバリアフリー化を推進するため、関連する既存の法律を統合拡充する法案を提出いたします。 第六に、地球温暖化対策として、低公害車の開発普及、新たな燃費基準の策定、エコドライブの普及推進を行ってまいります。また、道路交通の円滑化、海運、鉄道の活用や物流総合効率化法の活用等のグリーン物流の推進、公共交通機関の利用促進などにより、環境に優しい交通の実現を図ります。さらに、省エネルギー法に基づく運輸分野、住宅・建築物分野の省エネルギー対策を推進します。また、循環型社会の形成に向けた建設リサイクルなどを推進してまいります。 なお、国会等の移転については、国会における検討に必要な協力を行ってまいります。 以上、国民の皆様の期待と信頼にこたえられるよう、諸課題に全力で取り組みます。今国会におきましては十一法案を提出し、国会での御審議をお願いしたいと考えているところでございます。委員長、委員各位の御指導のほど、よろしくお願いを申し上げます。(拍手)
○林委員長 以上で大臣の所信表明は終わりました。 次に、平成十八年度国土交通省関係予算について概要説明を聴取いたします。国土交通副大臣松村龍二君。
○松村副大臣 国土交通省関係の平成十八年度予算について、その概要を御説明申し上げます。 まず、一般会計予算につきましては、所要の国土交通省関係予算を計上し、その歳出予算額は六兆二千五百四十五億円です。 また、自動車損害賠償保障事業特別会計、道路整備特別会計、治水特別会計、港湾整備特別会計、自動車検査登録特別会計、都市開発資金融通特別会計、空港整備特別会計及び特定国有財産整備特別会計に所要の予算を計上しております。 なお、北海道、離島及び奄美に係る公共事業予算については、他省関係予算を含めて、国土交通省予算に所要額の一括計上を行っております。 次に、財政投融資計画については、当省関係の独立行政法人等分として三兆六千五百七十六億円を予定しております。 国土交通省におきましては、厳しい財政状況のもと、限られた予算で最大限の効果の発現を図る観点から、重点四分野に予算全体の約四分の三を配分するとともに、防災・減災対策、公共交通の安全の確保、少子化、高齢化への対応、地域再生、都市再生の推進、国際競争力の強化など当面する課題に対応して各事業分野でもきめ細かく重点化を行っております。 また、政策評価等の結果を踏まえ、コストの縮減を図りつつ、事業、施策の総合化、PFI手法の活用等により、成果目標の達成に向けて効率的な施策の実施を図ります。 次に、主要事項につきまして御説明申し上げます。 第一に、防災・減災対策の推進です。 大規模地震等への対策として、住宅・建築物や橋梁、鉄道駅の耐震化等を推進するとともに、海岸堤防の強度向上等の津波・高潮対策、避難地、防災拠点となる防災公園の整備等を推進します。また、頻発する風水害を踏まえ、浸水危険性の高い市街地における緊急対策や土地利用状況を考慮したハード、ソフト一体の水害・土砂災害対策に取り組みます。あわせて、地震、津波、台風、豪雨の観測、情報提供等の強化を図ります。 第二に、公共交通の安全の確保です。 相次いだ事故、トラブルを踏まえ、まず、安全マネジメント体制を構築するとともに、ヒューマンエラー事故防止対策に取り組みます。また、ATSの整備等鉄道の安全対策を推進するとともに、踏切対策のスピードアップのため、連続立体交差事業の拡充等を図ります。さらに、治安・テロ対策等として、海上保安庁の巡視船艇、航空機の緊急整備等を進めます。 第三に、少子化、高齢化等への対応です。 まちづくり、公共交通機関におけるバリアフリー化を一体的、総合的に推進するとともに、公共交通の乗り継ぎ利便性の向上のための取り組み等を進めます。 また、住宅セーフティーネットの機能向上の観点から、地域住宅交付金の拡充により、低額所得者、高齢者世帯への支援等を推進します。あわせて、構造計算書偽装問題を踏まえた安全上問題のある共同住宅に関する相談体制の整備、耐震診断、緊急除却、建てかえに対する助成等の居住者支援、建築物のアスベストの除去等への支援にも取り組みます。 第四に、地域再生、都市再生の推進です。 中心市街地の再生を図るため、暮らし・にぎわい再生事業を創設するとともに、まちづくり交付金を拡充することとしています。また、円滑な地域間移動を実現する高規格幹線道路や新幹線鉄道といった幹線交通体系の整備を推進します。 第五に、国際競争力の強化です。 円滑で効率的な国際物流を実現するため、スーパー中枢港湾プロジェクト等を推進するとともに、道路ネットワークの構築にも取り組みます。また、都市機能の向上に向け、大都市圏拠点空港、環状道路の整備を推進します。加えて、観光立国を推進するため、戦略的な日本ブランドの発信と国際競争力のある観光地づくりに取り組みます。 国土交通省としては、これらを初め、社会資本整備や総合的な交通政策を着実に推進するために必要な事業、施策を推進してまいる所存です。 以上をもちまして、国土交通省関係の平成十八年度予算につきましての説明を終わります。 よろしくお願いいたします。(拍手)
○林委員長 以上で平成十八年度国土交通省関係予算の概要説明は終わりました。 ————◇—————
○林委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 国土交通行政の基本施策に関する件、特に建築物の構造計算書偽装問題について調査のため、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その日時、人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○林委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時三十六分散会