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第164回国会衆議院2006/06/16

厚生労働委員会 第32号

発言数
416 件
登壇者
22 名
会派数
5
開催日
2006/06/16

会議録

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 これより会議を開きます。  請願の審査を行います。  本日公報に掲載いたしました請願日程千七百三件を一括して議題といたします。  まず、審査の方法についてお諮りいたします。  各請願の趣旨につきましては、既に請願文書表等によって御承知のところでありますし、また、理事会等におきまして慎重に御協議をいただきましたので、この際、各請願についての紹介議員の説明は省略し、直ちに採否の決定をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。  これより採決いたします。  本日の請願日程中  医療等の制度改革に関する請願一件  児童扶養手当の減額率を検討するに当たり配慮を求めることに関する請願一件  腎疾患総合対策の早期確立に関する請願二百十八件  輸入食品の残留農薬等の検査強化、検査員の大幅増員に関する請願一件  難病、長期慢性疾患、小児慢性疾患に対する総合的対策を求めることに関する請願百四十一件 以上の各請願は、いずれも採択の上、内閣に送付すべきものと決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。  なお、ただいま議決いたしました各請願に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     ―――――――――――――     〔報告書は附録に掲載〕     ―――――――――――――

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 この際、御報告いたします。  本委員会に参考送付されました陳情書及び意見書は、お手元に配付いたしておりますとおり、医療保険制度に関する陳情書外三十九件、あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律並びに関係法令の遵守に関する意見書外八百九十三件であります。      ――――◇―――――

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 次に、閉会中審査に関する件についてお諮りいたします。  まず  内閣提出  ねんきん事業機構法案  国民年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律案 につきまして、議長に対し、閉会中審査の申し出をするに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 起立多数。よって、両案は、議長に対し、閉会中審査の申し出をすることに決しました。  次に、地方自治法第百五十六条第四項の規定に基づき、社会保険事務所の設置に関し承認を求めるの件につきまして、議長に対し、閉会中審査の申し出をするに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 起立多数。よって、本件は、議長に対し、閉会中審査の申し出をすることに決しました。  次に、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、議長に対し、閉会中審査の申し出をするに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 起立多数。よって、本案は、議長に対し、閉会中審査の申し出をすることに決しました。  次に  小宮山洋子君外四名提出、小児医療提供体制の確保等のために緊急に講ずべき施策の推進に関する法律案  園田康博君外三名提出、医療を受ける者の尊厳の保持及び自己決定に資する医療情報の提供、相談支援及び医療事故等の原因究明の促進等に関する法律案  小宮山洋子君外五名提出、短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律案 につきまして、議長に対し、閉会中審査の申し出をするに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 起立少数。よって、各案は、議長に対し、閉会中審査の申し出をしないことに決しました。  次に  中山太郎君外五名提出、臓器の移植に関する法律の一部を改正する法律案  斉藤鉄夫君外三名提出、臓器の移植に関する法律の一部を改正する法律案 につきまして、議長に対し、閉会中審査の申し出をするに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 起立多数。よって、両案は、議長に対し、閉会中審査の申し出をすることに決しました。  次に  厚生労働関係の基本施策に関する件  社会保障制度、医療、公衆衛生、社会福祉及び人口問題に関する件  労使関係、労働基準及び雇用・失業対策に関する件 以上の各件につきまして、議長に対し、閉会中審査の申し出をするに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。  なお、閉会中審査案件が付託になりました場合の諸件についてお諮りいたします。  まず、閉会中、委員派遣を行う必要が生じました場合には、議長に対し、委員派遣承認申請を行うこととし、派遣委員の人選、期間、派遣地等その手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。  また、閉会中審査におきまして、参考人より意見を聴取する必要が生じました場合には、参考人の出席を求めることとし、その日時、人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。      ――――◇―――――

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 次に、厚生労働関係の基本施策に関する件、特に国民年金保険料の免除等に係る事務処理に関する問題について調査を進めます。  この際、お諮りいたします。  本件調査のため、本日、政府参考人として国税庁徴収部長秦邦昭君、厚生労働省年金局長渡辺芳樹君、社会保険庁長官村瀬清司君、社会保険庁次長小林和弘君、社会保険庁運営部長青柳親房君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     ―――――――――――――

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大村秀章君。

大村秀章自由民主党

○大村委員 皆さん、おはようございます。自由民主党の大村秀章でございます。  いよいよ国会も実はきょうが最終日ということになりました。この国会、厚生労働委員会、大変盛りだくさんの案件を各委員の先生方の御協力によりまして、審議も十分進んできたと思います。  その最後を、締めくくりということでもないんですけれども、今回、きょうは一日社会保険庁の問題について質疑をさせていただけるわけでございまして、そのトップバッターとして質問をさせていただきます。  この社会保険庁問題、二年前の年金改革の議論の中で、その当時に、社会保険庁の業務、そして組織、運営のあり方、大変大きな議論を呼びました。その議論を経て、私も、今の社保庁のあり方でいいのかということをずっとずっと、与党ではありますけれども、むしろ追及をしてきた者でございます。  そういう意味で、今回、そういう思いの中で、ちょうど一年前に自民党の中で、社会保険庁の改革ワーキンググループの中で一応の方向をつくって、そして社会保険庁を廃止、解体してこれを生まれ変わらせようということをやってきて、この法案を出してこの国会で議論をして、これを成立させてさらに前に進んでいこうというふうに我々思っていたわけでありますが、そのやさきに今回の不祥事が出たということは大変残念でございます。  時間もありませんので、早速質問に入りたいと思いますけれども、法令を遵守して仕事をやるというのは、公務員、これは国家公務員も地方公務員も当たり前のことでございます。そういう意味で、この法令遵守という点について国民の信頼を損ねたということなわけですから、今回の事態はまさに遺憾千万ということに尽きるというふうに私は思います。  そこで、どうしてもやらなきゃいけないのは、まずは今回の事案の全容解明、実態把握、そしてその上で、厳正な処分を行って再発防止措置を講ずるということでございます。そういう意味で、まず全容解明、実態の把握、この点についてどうなっているのか、今の段階で簡潔にお答えをいただきたいと思います。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 現在、九日より十八日までの日程で、社会保険庁の本庁の職員並びに地方監察官、トータル二百四十九名を全国の社会保険事務局に派遣いたしまして、詳細な調査を進めているところでございます。  その内容は、平成十七年度の免除等の申請書類全件を確認し、不適正な事例の有無を調査する全数調査、それから、不適正事案ごとに発案から実行に至る具体的な経緯等について調査をする詳細調査、この全数調査につきましては六月末まで、それから詳細調査につきましては七月中旬までを予定しており、この調査内容につきましては政務官主宰の検証委員会に御報告できるようにということで、現在作業を急いでいるところでございます。

大村秀章自由民主党

○大村委員 とにかく実態を明らかにしない限りは次には進めませんので、その点はできるだけ早く、そしてきっちりとやっていただきたいということを申し上げておきたいと思います。  それで、次の質問に参りますけれども、今回のこの事案の原因は何なのかということでございます。  原因を明らかにして初めて対応策が講じられるわけでございまして、そういう意味で、今回の原因、私ども、もう前からずっといろいろな場所で申し上げてまいりましたけれども、やはり社会保険庁の構造問題、三層構造というのが一番の大きな根っこなんですね。厚生労働省のキャリア、それから本庁の採用、そして現場のまさに地方事務官以来の職員の皆さん、そういう三層構造でまさに風通しが悪い。中央はコントロールできないということが私は一番大きな問題ではないかというふうに思います。  そういう意味で、これは私も何回も申し上げてまいりましたが、やはり中央と現場が全然意思疎通ができない。要は、前の話ですよ、大臣とか長官が現場の社会保険事務所へ視察に行ってもなかなか相手にしてくれない、行けないというようなこともあったというふうに聞いております。それは、もちろん中央のガバナンスの問題もありますが、やはり現場の職員の労働組合、百を超える、ここにありますけれども、常識を超える労働協約、いかに仕事をやらないか、そういうことをずっと二十五年、三十年積み重ねてきた、そういうことを私は改めてここでも指摘したいと思います。  その労働組合の中心は何か。自治労国費評議会、自治労の最精鋭部隊というふうに言われています。そういうものをそのままにしておいて、地方事務官制度以来のガバナンスの欠如をそのままにしておいて、現場のコントロールがきかないようにしておいて、制度とこの組織だけを変えて本当にできるのか。このことは、皆さんのこの五月二十九日の報告書の中でも、組織上の問題として、地方が独自の判断により事務を行い、本庁が十分にガバナンスができないという問題点があると言って、みずから指摘をしておられます。これはいろいろなマスコミ報道等々でも指摘されています。  こういった点についてどういうふうにお考えか、お聞かせください。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 今、委員御指摘にありましたように、今回の問題について徹底的に全容解明をしたいというふうに思っております。その中で、構造的な問題、組織的な問題も含めて解明をし、これを一つ一つつぶしていきたい、このように考えております。  今回の問題をもう一度整理させていただきますと、一つは、公務員として当然持つべきコンプライアンス意識が欠如していたという点、それから三層構造に起因したガバナンスの問題、それから地方事務官制度に起因した都道府県ごとの内向き、閉鎖的な組織体質、これが現段階において原因ではなかろうかというふうに考えております。  したがいまして、これを変えていくためにはどうしていったらいいかということでお話し申し上げますと、やはり国民の視点に立って業務改革をさらに徹底的に進める、それから、職員の意識を徹底的に変える、変えてもらう、それからガバナンスがきき、チェック機能がしっかり働く組織にする、これをやはり速やかに実施していくことであるのではなかろうか。そのためには、今できることということからいきますと、広域な人事異動の拡充、それから監査業務のブロック化の先行実施等、断固としてやっていきたいというふうに考えております。

大村秀章自由民主党

○大村委員 さてそこで、一つだけ事例を挙げたいと思います。  マスコミ報道でも、要は社会保険庁の職員の現場の方の声からとして、ノルマをかけるからいけないんだ、圧力があるからいけないんだと。この委員会でも、行き過ぎたノルマ主義がこの納付率の偽装といいますか、こういったものにつながったということを言われる野党の議員さんもおられた。  これは、現場のそういう報道の中で、例えば、大垣の社会保険事務所の職員の方が、新聞報道によりますと、数字ありきの態度に問題があると言って本庁を批判している、こういう新聞記事がありますね。私はこれを見ておるわけでありますけれども、さらに、この方は、おわびするつもりはない、間違いを認めるつもりもない、職員は悪くない、中央が悪い、自分を首にしろ、こういうふうに言っているということでございます。そういう報道がなされております。また、報道に答えて、自分で法令違反をやった、しかし悪いと思っていない、首にしてくれと言っているんですから、そのとおりにしてやったらどうでしょう。  ちなみに、この職員の方は、自治労ではなくて全厚生労働組合の方のようでございますけれども、そういう話でございます。こんな職員をそのままにしておいて、なめられて、やらないんだ、やらないで何が悪いということをそのままにして、何で現場の規律が回復できるんでしょうか。ここで白黒はっきりさせたらどうでしょう。お答えください。

小林和弘社会保険庁次長

○小林政府参考人 今委員御指摘の大垣の社会保険事務所の職員から、おおむね今委員が御指摘いただきましたような内容の文書、これが長官あてに提出をされております。また、その職員から辞職願というものもあわせて提出されておるというのは事実でございます。  現在、今回の不適正事務処理についての詳細な調査を行わせていただいているところでございます。今後、その結果を踏まえまして、それぞれの事実に基づきまして厳正な処分を行いたいというふうに考えております。  そういう意味で、現在提出をされております辞職願の取り扱いにつきましては、そういう事実解明が整うまでの間、保留扱いということにさせていただいているところでございます。

大村秀章自由民主党

○大村委員 事実関係を明らかにした上で、その上で厳正な処分をするということでありますから、それはぜひきっちりやっていただきたいということを申し上げておきたいと思います。  それで、この点はまさに本質論なんですよ。仕事をやるということは、どこの職場でも、会社でも店舗でも工場でも、どこの企業でも、要は第一線、現場がしっかりやるかということに尽きるんですね。現場の規律を回復させて、組織一丸となって年金の業務をやるんだということにならなければ、何をやったって、中央が幾ら旗を振って、音頭をとって、かねや太鼓でやったってだめなんですよ。現場の規律を回復する、現場が働く集団、言葉は悪いですけれども闘う集団、しっかりやる集団、そういうことにしなきゃだめなんですよ。現場主義なんですよ、世の中どこへ行っても。  そういう意味で、こういう点で、これまでの経緯、地方事務官制度以来のガバナンスの欠如、いかに仕事をしないか、働かないか、こういう労働協約を結ぶ自治労を初めとした労働組合、こういったものがそのままになって、法律とか組織を変えただけで、組織を変えて中で働いている職員をそのまま移してやるということでできるのかということを私は申し上げたいと思います。職場の規律を回復するためには、職員をそっくり入れかえないと私は難しいんじゃないかというふうに思います。  少なくとも、これまでの勤務成績とか能力評価、一連の不祥事の中での対応、そういったものを考慮して、きっちり厳しい処分を行い、分限免職も行い、新組織に移行させないということが最低限必要になってくる。それがないと現場の規律なんか回復できない。あくまでも現場なんですよ。この点についてのお考えをぜひお聞かせいただきたいと思います。

川崎二郎自由民主党厚生労働大臣

○川崎国務大臣 二年前の相次ぐ不祥事の中で、国民の皆さん方から、また与野党問わず御批判をいただき、この組織を手直ししていくのか、解体的な出直しをするのか、すなわち廃止をしてやり直し、その中で廃止をしてやり直しということを……(発言する者あり)今民主党からの声が上がりましたが、まさにそう上がった。しかし、一方で、その組織は毎日毎日のサービスはしていかなければならない。そういった中で、村瀬長官が、民間の視点、国民の視点からこの組織を、新しく出直すまでの期間、しっかり変えていかなきゃならないと今日まで努力をされてまいりました。  そして、党内、また与党内、また政府内で議論してまいりまして、今回の法案を提出させていただいた。その中で、一つは、やはり都道府県単位とした内向きの組織、これを変える、すなわちブロック単位に変える、今までの流れというものをまず断ち切るということが第一でございます。もう一つは、ねんきん事業機構に転任させることが適当かどうか、一人一人を公正に評価して手続を行う、こういう形で法案を提出させていただいております。  そこへ加えて、今回の問題が生じたわけでございます。今回の問題は二つあると私は思っております。それは、一つは、不正免除をなぜこのような形で行ったか、さまざまな理由があります。これは解明します。もう一つは、三月以降、本庁からの命令にかかわらずずっと報告がなされなかった、すなわち、虚偽の報告を事務局長、所長がずっとやってきた。ない、自分のところではないという形で続けてきて、まことに申しわけない、国民のまさに信頼を損なうような、ぼろぼろ出てきまして、二十万件に及ぶようになった。そうした意味では、まさに中央からの指示に対して従わない、報告をしない、このような形が露呈をしてしまったわけでございます。  こうした問題を踏まえますと、公的年金事業に従事させることが適当か適当でないか、不適切な職員については新組織の職員にはしないという考え方で臨まなければならないだろう、このように思っております。

大村秀章自由民主党

○大村委員 今大臣がお答えいただきました、そういった基本線をきっちりやっていただいて、とにかく実態、事実が明らかになった段階で厳正に処分して、その点はきっちりやっていただきたい、そのことを申し上げておきたい。そのことをきっちりやることがこの組織の現場の体質を変えることにつながると私は思います。  今回のようなコンプライアンスにかかわる不祥事が出たということを受けまして、私自身は、もうこの法案、このままでいいのか、もっと厳しく見直さなければいけないのかなというふうにも思いましたよ。ただ、そういうふうに思ったところで、いろいろなマスコミ報道がありまして、なるほどと。この法律が頓挫して、改革が頓挫して喜ぶのはだれなのか。野党であって、野党を応援する自治労を初めとした労働組合なんですね。たるみ切った現場をやっている労働組合、それに応援してもらっている野党の皆さんが喜ぶだけだなというふうに思って、私はこれは考え直したんですよ。  例えば、読売新聞の社説ではこう書いてあるんです。「村瀬路線が要求する「ノルマ」が不正の原因、などという見方は、怠業に慣れきった集団の言い訳を認めるものだろう。責任転嫁と言うしかない。 民主党は、村瀬長官の辞任を要求しているが、それで笑うのは誰か。民間出身長官を追い出して、ぬるま湯に戻したいと願う社保庁官僚たちではないか。」これは現場の労働組合のことでしょう。  それから、産経新聞ではどういう記事か。社保庁改革をとめる気か、こういう記事が出ているんです。「民主の更迭論に異論」「村瀬氏を追い出して喜ぶのは、改革したくない社保庁職員」「多くの社保庁職員が属する自治労は民主党支持母体だ。民主党は、長官批判でなく組合員の意識改革を進めるべきだ」という報道もあります。  そういうことを踏まえると、やはり今回の改正案は、まず、いずれといいますか、できるだけ早い機会に成立をさせて、次の機会には必ず成立をさせて、そしてその上で、今回の事案をしっかり検証して、さらなる必要な措置があればもっと厳しくやるということをやりたいというふうに思っております。  新しい組織をつくって現場を立て直していくんだ、国民の年金に対する信頼を回復するためにも、現場を立て直していくことしかないのであります。現場が立て直しできなければ、年金制度も足元から崩壊をしていくというふうに私は思います。ですから、現場を立て直すための改革を我々はやり続けていくだけ、そうでない皆さん、野党の皆さんはそれの足を引っ張るだけだろうというふうに私は思います。  我々、自民党初め与党は改革をやり抜いていく、改革に抵抗している方々は逆のことを言うかもしれませんが、我々は改革をやり抜いていく、そして年金に対する国民の信頼を回復する、そういうことをしっかりやっていきたいということを申し上げたいと思います。  この点についての大臣の御決意をお聞かせいただきたいと思います。

川崎二郎自由民主党厚生労働大臣

○川崎国務大臣 年金の不正免除という問題のために、私どものまさに不手際によって、今国会における審議が十分行われなかったことについては、おわびを申し上げたいと思います。  しっかり事実を解明して、そして皆様方に御報告をさせていただき、一方で、今委員が御主張いただきましたように、改革はやはり進めなければならない、このように思っております。抜本的な改革を進める中で新しい体制をつくり上げて、国民の信頼を回復する、これがまさに我々の仕事でございますので、改革に向かって前進をしてまいりたいと思います。委員の皆さん方の御協力をお願い申し上げます。

大村秀章自由民主党

○大村委員 今の大臣の答弁で尽きていると思います。とにかく改革を我々しっかりやっていくということを申し上げて、質問を終わります。  以上です。

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 次に、寺田稔君。

寺田稔自由民主党

○寺田(稔)委員 自由民主党の寺田でございます。大村委員に引き続きまして、この社保庁の問題につき質疑を続けたいと思います。  一昨年以来、本当にさまざまな問題が噴出を、火を噴いてきたわけでございます。事務運営の不効率、そしてまた予算の不適正執行、そしてまた無駄の顕在化、そしてずさんな情報管理、さらには個人情報の目的外閲覧、またさらには労使間の不透明な取り決めと常軌を逸した規律の乱れ、そして今回の年金保険料の不正免除問題であります。まさに、どこまで続くぬかるみぞという言葉がありますけれども、この社保庁を取り巻く大きなやみは、規律の著しい欠如と、そしてあしき親方日の丸体質を物語って余りあるものがあるわけであります。およそ公務をつかさどる機関でここまでひどい機関、私は寡聞にして知りません。本邦始まって以来、史上最悪の公務機関であると断言できる。  どうですか、長官。村瀬長官、お考えをお聞かせください。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 今委員御指摘のように、私が社会保険庁長官に就任しましたのは、国民の深刻な不信感を招いているということで、この社会保険庁を、国民の信頼回復をすることが私の使命ということで就任したつもりでございます。  そのため、何をやってきたかということでお話し申し上げますと、現場を訪問して、現場と、直接職員と対話をする、また、徹底した業務改革や職員の意識改革をする、こういう形で取り組んできたつもりでございます。  残念ながら、今回こういう問題が起こったということは、職員の意識改革が極めて不十分であった、また、私自身の力が十分及ばなかったということも踏まえまして、まことに残念に思っております。しかしながら、やはり改革の路線というのは間違っていないんだろうということで、私は徹底的に改革を進めていきたいというふうに考えております。

寺田稔自由民主党

○寺田(稔)委員 やはり、組織がだめだ、腐っているということは認めないとだめですよ、長官。それがすべての議論のスタートですからね。  確かに、これまでもいろいろひどい公務組織はありましたよ。順法闘争という名の違法闘争を繰り返してきた旧国鉄、国民へのサービスを忘れ去った。そしてまた、人的ミスを繰り返して住民に不安を与えた旧動燃もそうですよね。いずれもひどい組織です。いずれもまさるとも劣らないというか、劣るともまさらないというか、本当にひどい組織ですよね。  ただ、旧国鉄の場合は、確かにまだ当時は問題解決能力がなかった、当事者能力がなかったですよ、国鉄に。そしてまた、安保闘争を初めとするイデオロギー闘争の一環でもあったわけで、その点は十分留意しないといけない。また、動燃にしても、これは確かにひどい人的ミスでありますけれども、やはり核燃料サイクルの技術的困難性があるのも、これはまた否めない事実なんですよね。  ところが、この社保庁の場合は言いわけのしようがない。一〇〇%人災、組織と人の問題なんですよ。これはもう言い逃れしないでください。小手先の改革案などあろうはずないんです。社保庁自体を解体し新たに出直すしか案はない。そしてまた、人の問題であることを十分認識すべきなんですよ。人をきちんと操る、現場を改革する、これしか道はないんじゃないでしょうか。長官、どうですか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 おっしゃるとおりでございまして、まずやらなきゃいかぬことは何かといいますと、今回の全容解明だと思っております。その全容解明の中で関係者を厳しく処分する、それと同時に、絶対このことが二度と起こらないような組織にする、ここをやはりやっていく必要があるんだろうと思います。  今回、そういう点で、年金改革法案の中にも、例えば人事のブロック化の問題であるとか、それから社会保険事務局を廃止してブロック局にするだとか、それから、あと、外部専門家による厳しいチェック体制をしいていただく、それから、組織体質を一掃するために、職員一人一人に人事評価制度に基づいて的確な判断をしていく、こういう仕掛けを入れていただいておりまして、やはりこれを厳正にやっていくのが一つの変わっていく道になっていくんだろうというふうに考えております。

寺田稔自由民主党

○寺田(稔)委員 今長官は実態調査をやると言っているけれども、先般の二次調査を見ましたが、あんなのじゃ全然だめですよ。兵庫県の須磨事務所のケースなんか除外しているじゃないですか。こんなのは話にならない。それはもちろん正職員がやっていないという理由でしょうけれども、こんなのはやはり人の問題ですから、きちっと調査をしてください。再度、ちゃんとした調査を出してもらわないと困りますよ。これは約束をしてもらわないと困る。長官、約束してください、この場で。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 現在、先ほどもお話し申し上げましたけれども、六月の九日から十八日の間ということで全件調査を実施しております。その中ですべての案件を洗い出しまして、その中で不適正だというものをはっきり明確にした上で、なぜそれが起こったかどうか、その理由も含めてしっかり明確にしたいというふうに考えております。

寺田稔自由民主党

○寺田(稔)委員 いや、ですから、既に除外されているケースがあるわけですよ。先週明らかになった兵庫県の須磨事務所のケースなんか、ちゃんとカウントしていないじゃないですか。こんなのはだめですよ。やはり、全部一々検証して、原因を解明して、そうじゃないと次に絶対につながりません。このことだけは、ぜひお約束をいただきたいと思います。  あと、社保庁と同じく徴収機関として、もちろん国税の組織があるわけです。私自身も国税の現場に身を置いておりましたから。この国税の組織、本当に頑張っております。職員、現場も本当に頑張っている。一円でも多くという徴収努力を行っております。社保庁も、ぜひこれを見習ってほしいですよね。  確かに、国税の場合は社保庁と違うケースもありますよ。確かに、ゼロから所得を確定して、そして違法行為に対して、脱税行為に対して課税行為を打つ、課税処分を打つ、すなわち、いわゆる所得創造行為というのを行っております。また、税と保険の違いもあります。確かに違いもありますけれども、徴収という側面で見ると、これは国税の方が数段すぐれた組織だと言わざるを得ない。なぜこの国税の組織を見習わないんですか。やはり、国税のとおりにちゃんとやるべきですよ。それだけの気概と規律を持つべきですよ。(発言する者あり)  確かに性格の違いがありますから、私は一概に、一緒にしろとは言いません。一緒にしろとは言いませんけれども、やはりきちんと徴収努力をやっていく。しかも、社保庁は極めて恵まれた立場にあるわけですよ。市町村から所得情報をもらうんでしょう。市町村から所得情報をもらって、それで徴収できるわけですよ。こんなに恵まれた立場はない。国税は違いますよ。ゼロから所得を見出していくんですよ。やはりきちっと、そこらの情報をもらっている以上、市町村も怒っていますよ。市町村もこうやって一生懸命所得情報を渡しても、このていたらくじゃないですか。市町村に対してわびを入れないといけないじゃないですか。どう思われますか、長官。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 まず、十六年の年金法改正で、先生おっしゃったように市町村から所得情報をいただけるようになった。これが、今後我々が徴収する中で極めて効率的なデータであるということは、おっしゃるとおりだと思います。  したがいまして、この部分を積極的に活用して収納対策を講じていく、これを現在もやっているつもりでございますが、たまたま免除という形で今回不適正なものが起こったというようなことでございまして、大いに反省して、これは徹底的にやはりしっかりやっていく形でございます。  それから、あと、今国税のお話出ましたけれども、実はことしの秋、国税から社会保険庁へ人を、来ていただきまして、その部分につきまして我々の指導もお願いをしたいということを考えておりまして、国税のいいところはどんどんまねをさせていただく形で考えております。

寺田稔自由民主党

○寺田(稔)委員 その程度だと、やはりだめなんですよね。  長官はみずから言っているじゃないですか、自分が一番現場をよく知っていると。本当に職員一人一人と対話していますか。だめですよ、やはり。ちゃんと行って、上の人に会うだけじゃだめですよ。私も国税にいたとき、全職員と話し合いましたよ。  なぜ現場の職員と話し合って意思疎通をしないんですか。その努力をやっていないんじゃないですか、長官。どうですか、長官。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 私は、今三百の事務所へ訪問しまして、三百の事務所の中で、職員というのは実は管理職ではなくて、若い職員との対話の時間の方が多うございます。一カ所で大体一時間半から二時間という形で話しておりまして、そういう点では、若者の気持ちというのは私なりに理解はしているつもりでございます。  ただ、今回の問題を含めますと、それが十分であったかどうかというのは大いに反省すべきところはあるんだろうというふうに思っております。

寺田稔自由民主党

○寺田(稔)委員 いや、全然そんなのじゃ足りないですよ。ちゃんと推進員とも話していますか。あるいは、すべての職員の末端まで含めて、また、非常勤職員とも話さなきゃだめですよ。今回、須磨の事件というのは非常勤職員の起こした事件ですからね。そこらも含めてちゃんと組織を把握しなければ、これは到底実態解明はできないと思うんです。  また、長官を支えるべき立場にある事務方のトップの小林次長と青柳部長、あなた方、何しているんですか。ちゃんと長官の意向を受けて現場に行っていますか。職員と対話していますか。そんなことじゃだめですよ、座っているだけじゃ。個室の中にいて、クーラーきかせて、そんなのじゃだめですよ。ちゃんと現場に出てください。どうですか、お二人。次長と青柳部長、決意のほどをお伺いします。

小林和弘社会保険庁次長

○小林政府参考人 今委員御指摘のように、長官は常々、現場に解はある、答えは現場にあるということをおっしゃって、みずから現場を率先して歩いていらっしゃる。その後ろに我々はつきながらではありますけれども、事務方を束ねるべき立場として、今回のような事案が生じたことについては、本当に力不足というふうなものは強く感じざるを得ないわけでありますけれども、現場からのいろいろな発想なり考え方、状況、これはしっかりと把握しながら、我々としても現場の声にも耳を傾けながら、あるいは我々の考えていることをいかに現場に浸透させるかという両面から、引き続きしっかり取り組んでいきたいと思っております。

青柳親房社会保険庁運営部長

○青柳政府参考人 寺田議員から大変厳しい御指摘をいただいたところでございます。  私は具体の例として一つ御紹介をさせていただきたいと存じますが、昔の社会保険事務所というのは、私は社会保険庁は初めての経験でございますが、例えば年金局などに在職しておりましたときに、事務所へ行きましても、社会保険事務所の所長室に通されて、そこで、よもやま話で、職員の人たちが仕事をしている様子を余り見せてもらえない、余り話も聞かせてもらえないで早々に追い出されたというような形の実態でございました。  ところが、最近、まあ私どもは、長官にまずは出ていただくために、どうしても銃後の守りということになりますので事務所などに参りますケースは残念ながらそう多くはございませんが、その少ないケースで私どもが参りましても、わずかな時間を使って、とにかく若い人と話してくれということを事務所の側から、こちらが言うまでもなくそういう時間を向こうでつくって、どんどん担当の人と話をする時間をつくってくれるようになった、これは私にとっては非常に大きな状況の変化だろうと思いますし、せっかくこういう形で現場が幹部の人間にもきちんと現場の実情を伝えなきゃいかぬという気持ちを持ってもらっているということは大事にして、しっかり受けとめて対応してまいりたいと考えております。

寺田稔自由民主党

○寺田(稔)委員 次長も部長もその程度の認識じゃ全然だめですよ。全然現場を見ていないじゃないですか。人に指示して、自分は銃後にいて、それでこの話が済むんですか。その程度の認識だからこういう問題が起きるんですよね。  本当に心を入れかえてやっていただくことをお願いいたしまして、質問を終えます。

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 次に、高木美智代君。

高木美智代公明党

○高木(美)委員 公明党の高木美智代でございます。  我が国の年金制度は皆年金制度でございますので、国民の高齢期の生活を支える大事な柱でございます。ということは、国民の皆様一人一人にとってこの年金というのは、生活であり、暮らしであり、命であり、そしてまた人生を凝縮した、それがこの年金であると思っております。  今回、制度の運営を担う社会保険庁のこうした不正行為といいますものは、しかも、またこれが一昨年から続いている、こういう状況もございます。これは公的年金制度への信頼を失わせるだけではなくて、やはり政府への信頼をも失わせてしまう大事な事態であると思っております。  私は、今回、このことに当たりまして、多くの方から怒りの声をいただいております。先ほども申し上げましたように、例えば、ある方は御自分はあと数カ月というところで御主人の遺族年金を受け取ることができなかった。しかし、やはりその方も、国の年金をともに支えるという思いで、一緒になってこの年金制度を守ろうという善意で貢献をしてくださっている。  そしてまた、息子さんを亡くされたある老婦人の方からも以前お話をいただきましたが、息子が十年間掛けた、しかし、返ってきた年金といいますのは、母親のたった一人の息子の、また残された母の生活の支えになるのではなくて、むしろ、わずか八万円という金額だけで終わってしまったという本当に年金に対するその思い。  それに対して、今回出てきたこの事案につきましても、徴収率アップのためにさまざまな画策がなされるということであるとか、そしてまた、きょう報道されておりましたけれども、身内の職員妻の年金未納につきましてさかのぼって大変甘い処理がされている、こういう内容。さかのぼっての支払いは二年までしかできないわけですが、それをさらにさかのぼって処理をしている、こういう身内に甘い感覚。やはり、こうした公平さを欠く、その公平さということが、これが一番の年金制度の大きな信頼の柱であり、最低限の基準ではないかと思っております。  今回、二十一万件というこの事案を私も受けとめまして、本当にあいた口がふさがらない、こういう実感でいっぱいでございました。まず、二十一万件と聞かれたときの長官の率直な所感をお伺いしたいと思います。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 大変多数な件数が出てきたというふうに思っております。  先ほどもお話し申し上げましたけれども、公務員として当然守るべきことを逸脱した行為であるということで、これにかかわった件数だけではなくて組織の多さというものを含めまして、私自身も厳粛に受けとめざるを得ない、また、おわびをせざるを得ないというふうに思っております。  したがいまして、現在、必要なのは何かといいますと、これは自主点検による件数でございます。したがいまして、全件調査をやはり同じ社会保険庁の他人の目でしっかりやった上で、この不適正事案の詳細調査、これをするのが今一番大事な部分だろうというふうに思っております。  それと同時に、これが起こった原因が何かによって、これを徹底的に防止する仕組みも必要だろうというふうに思っておりまして、これは事務処理方法の改善であるとか人事の問題であるとか、さまざまな形で防止策を講じていきたい。  こういうことをやることによって、我々としては、先ほど委員からお話ありましたように、年金という重要な業務をお任せいただいている組織として、何としてでも再生を図っていきたい、このように考えております。

高木美智代公明党

○高木(美)委員 そこで、ばらばらばらばらこうした事案が出てくるわけです。きょうの朝の報道の職員妻の処理の話もそうです。そのような、現場でだれがこの事案に対して本当に責任を持って自分の所を総括し、そして総点検をしているのか、恐らく、できればまだ隠し通したいというような意識がおありの所長もいらっしゃるのではないか、そうせんさくせざるを得ないわけですけれども、この現場の認識の甘さ、掌握の甘さ、そこを含めまして、スケジュールと今後の手順を再度確認させていただきたいと思います。

小林和弘社会保険庁次長

○小林政府参考人 一次調査、二次調査というふうにわたりまして追加、修正というような形で、委員御指摘のようにぱらぱらと出てくるという事態、まことに申しわけなく思っております。  今回、こういう申告調査という形ではなくて、今取り組ませていただいております全容解明のための全件調査、これは全国で二百七十四万人に及ぶ十七年度の申請免除をお出しいただいた方全件についての調査を、本庁職員等を全国に派遣いたしまして、手続が適正に行われているか否かということを申請書の一枚一枚にさかのぼって徹底して確認作業をさせていただいているところでございます。  また、不適正な手続が行われておりました社会保険事務局あるいは事務所におきます個別の事案ごとの責任の所在というものにつきましては、関係職員から資料を提出させていただいたり、あるいはヒアリングをさせていただくということで、徹底して調査をさせていただきたいというふうに考えております。  調査のスケジュールの御質問がございました。  六月の九日に調査班を全国に派遣したところでございます。六月の十八日ごろまでに現地での調査を終了させていただきまして、申請書の全件調査については六月末までに、また、不適切な事務処理についての発案から実行に至る具体的な経緯等詳細調査につきましては、現時点におきましては、七月中旬ごろまでに調査結果を整理したいということで考えてございます。

高木美智代公明党

○高木(美)委員 免除のルールにつきましては、平成十四年に国に業務が移管された際に統一されたと聞いております。それまでは市町村の裁量で行われていて、そういう意味では、各市町村で裁量があるということは、こういうことがそれまでも行われていたということが、十分にせんさくをされます。  今回のこうした事案につきまして、二十一万件というこの膨大な数は、横の連携による組織ぐるみのものなのか、もしくは本庁幹部が何らかの示唆を行ったことがあるのか、大事なところだと思っております。どのようなルートで今回のことが伝わっていったのか、こういうやり方があるよとそのように伝わっていったのか、この点がはっきりと解明されることが重要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。

青柳親房社会保険庁運営部長

○青柳政府参考人 二つのお尋ねがあったものと思います。一つは、平成十四年に国に移管された際に免除のルールが統一されたけれども、こういった不適正な処理が国への移管前からも行われていたものかどうか、そして二つ目のお尋ねは、こうした不適正な処理というのが横の連携による組織的なものかあるいは本庁からの示唆があるのか、どのようなルートであったのか、この二つであったかと存じます。  まず一点目につきましては、国民年金制度、御指摘にもございましたように、平成十四年の四月に国に移管された際に、その免除の事務あるいは基準といったようなものが国の事業として明確に統一的な取り扱いとされたところでございます。  しからば、それ以前の市町村ではどうであったかということでございますが、市町村に事務がありましたときに、例えば二十になりましたら職権適用するというようなルールが確立していなかったような時代がございましたので、例えばいわゆる未加入の方がその結果非常に多数おられたというようなことは、数字の上からも十分承知をしておりますが、現時点におきまして、市町村において収納事務を行っていた当時に免除等の不適正な処理が行われていたということは承知をしておりません。  二点目の問題でございますが、横の連携による組織的なものか本庁から何らかの示唆があったかというようなことにつきましては、まさにこれが今般事実を明らかにするために行われております詳細調査、これの内容になってくるわけでございます。  具体的には、不適正な事務処理がどのような経緯で発生したか、職員がそれにどのように関与していたかということについて、各個人に、職員に詳細に聞いてまいりまして、十七年の四月一日から十八年の四月三十日までの間に事務局、事務所に所属した非常勤職員を含む全職員に聞くということでございまして、これを申告書という形で提出させまして、これを事務局、事務所ごとに報告書に取りまとめて、言い分の不突合というか整合性というか、そういうものをきちんと確認するという手順を踏ませていただきたいと思います。  いずれにいたしましても、まずは現在進めている全件調査とただいま申し上げました不適正事案の詳細調査をしっかりと実施いたしまして、徹底した全容解明を図ってまいりたいと考えております。     〔委員長退席、谷畑委員長代理着席〕

高木美智代公明党

○高木(美)委員 地方事務官は県知事のもとに置かれておりまして、事務局長が赴任しても地元がつくってきたやり方に従うしかなかったという声を多く聞きます。四十七通りのやり方があると聞いております。  共通する業務遂行の基本ルールをつくらなければ今後の再発防止にも当然ならないわけで、免除の考え方であるとか、また不在者というその住所に住んでいない学生等々を、どのようにどこまで追うのが適切なのかとか、こうした、まさに現場で、先ほども現場でというお話がありましたけれども、そこでどのような基準がふさわしいのかという、このような範囲を決めることも今後適切ではないかと思いますけれども、この点につきまして答弁をお願いします。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 委員御指摘のように、四十七通りの事務処理があるのではないかという御指摘でございますけれども、四十七通りまではないにしても、やはり複数の事務処理が残っているのは事実でございます。したがいまして、今回の調査の中でどういう事務処理をやっていたかということにつきましても明確にした上で、これはやはり統一的な事務処理にしていかないとだめだろうというふうに思っております。  したがいまして、この事務処理における厳格なルールを明確な形に組み立て直しまして、これの徹底を図るとともに、それが厳正にできているかどうかというのをチェックする仕組み、これを構築したいというふうに考えております。     〔谷畑委員長代理退席、委員長着席〕

高木美智代公明党

○高木(美)委員 そこで、法を遵守する精神につきまして中間管理職の認識がどのようなものか、伺いたいと思います。  今回の事案の中には、本人の承諾なく代筆または押印をした場合、私文書偽造の懸念が当然残るわけです。名前または印鑑を使われた本人の意思がどこにあるかということが大前提ですけれども、意思に反している場合は三カ月以上五年以下の懲役というこうした刑法もあります。もっとも、そのときに問われるのは書いた人であるわけです。職員であり、当然指示をした方も、刑の重みは変わりますけれども、同罪に問われます。また、先般ありました年金に関する個人情報秘密漏えい罪等、全部含めまして国家公務員法、そしてまたこうした刑法等がありますけれども、当然私ども議員でしたら、ここまで支持者の方にお願いしてしまえば公職選挙法違反になる、そういう線を踏まえて、わかった上で選挙活動をふだんからしているわけです。  こうしたことがやはり中間管理者の意識の中にふだんからあるのかどうなのか、また、これがどのような研修で今まで行われてきたのか、あわせてお伺いをいたします。

小林和弘社会保険庁次長

○小林政府参考人 職員に対する、法令遵守に関してどういう対応をとっておるのかというお尋ねでございます。  まず、職務上の法令遵守違反の行為というものを内部から早期発見、対処するということが一つ。さらに、職員の法令遵守の意識向上、そのための活動を推進する仕組みということで、平成十六年の十月に、社会保険庁法令遵守委員会というものを設置させていただいております。  この委員会のもとに、各組織単位で三百六十八名の法令遵守推進者というものを置きまして、公務員倫理、あるいは個人情報の保護、会計関係でありますとか制度運営上の法令遵守、こういうことに関する研修を行うこととしておりまして、平成十七年度におきましては、長期の病休者を除く全職員に公務員倫理あるいは個人情報保護に関する研修を行わせていただいたところでございます。  ただ、今回のような事案の発生を受けますれば、こうしたこれまでの法令遵守の取り組みというのが全く不十分であったということを深く反省せにゃならないという事態に立ち至ったところでございます。その抜本的な見直しについては今後しっかりと進めていかなきゃならない、その必要性があるものと認識をしております。

高木美智代公明党

○高木(美)委員 今後の再発防止のためというお話は、先ほど自民党の二人の先生方から、解体的な出直しが必要である、また三層構造すべてを打ち破ってというお話をいただきました。  ただ、この次の法案提出までの当分の間ということになるんでしょうけれども、再発防止のために今後どのような方策を講じていかれるのか、また、今どのような手を打っていらっしゃるのか、お伺いをいたします。

小林和弘社会保険庁次長

○小林政府参考人 再発防止策についてのお尋ねでございました。  この五月の二十九日に、厚生労働大臣が主宰いたします新組織実現会議、有識者の方にお集まりいただく会議でございますけれども、こちらにおきまして、社会保険事務所及び社会保険事務局の事務手続における法令違反の疑い等につきまして、被保険者あるいは受給者の方から、直接に本庁がいろいろなお話を受け付ける、そういう体制を整備する。あるいは、法令遵守委員会、本庁に置いておりますこの委員会で、職員からの通報というのを基本に今やっておるわけですけれども、職員以外の方からの通報、あるいは各地の事務所から報告される各種の事件、事故、事務処理誤り、こういうようなものについての調査あるいは対応策の協議も行うべきではないか。さらに、本庁に加えて地方庁、各社会保険事務局において法令遵守委員会を設置すべきではないか。また、大学校における研修カリキュラムに法令遵守研修というものを入れる。さらには、人事面での対応ということで、社会保険事務所長を含めまして、都道府県域を越えた人事異動の大幅な拡大を図るというようなことを内容といたします対策案をお示しさせていただいたところでございます。  この中で、法令違反通報窓口につきましては、既に十四日から設置をしております。法令遵守委員会の機能強化という点に関しましては、七月一日から実施するという方向で今動いているところでございます。  改めまして、総合的、体系的な対策を検討することが必要であると考えておりまして、大臣政務官主宰の検証委員会の御議論をいただいた上で、できる限り速やかに取りまとめて、実施可能なものから順次着手をしてまいりたい、かように思っております。

高木美智代公明党

○高木(美)委員 ちょっと質問の順番が変わるんですけれども、私、今回の社会保険庁のさまざまな対応を伺いながら、現場でだれが責任を持っていて、だれが最終的に職員を守り、そしてまた闘うべきところは闘っていくのか、またわからないところはきちんと問い合わせをしていくのか、そういう現場の責任というところが、これが全く不在だということを痛感してならないんです。三層構造、またもう一度聞かせていただきますけれども、それぞれに責任転嫁がなされている、こういうことを実感いたします。  村瀬長官が民間出身であられるということで、先般も質問の際に申し上げさせていただきましたが、ぜひ経営者としてのセンス、これをお願いしたいということで長官に就任を依頼したという経緯を伺っておりますけれども、社会保険庁は、一つの会社といえば会社、企業といえば企業、当然国からこうした国民年金という一番大事な業務を託されているという企業であるわけです。そこでの経営センスといいますか、それぞれの管理職であるとかそういう人たちが、例えば、自分の事務所の中の職員をどのように見ているのか、血の通った人間関係であるとか、公正な人事を行うことであるとか、また国民との信頼関係をつくっていくことであるとか、そうした、まさに現場での責任をはっきりとだれも握っていないという、そのことを痛感いたします。  中野の事例も、その事例で前の所長はそうしたことはうちはやらないとけった、しかし、次の所長はそれを何となく受けて、そして、今回の不正という事案が発覚したという話もあります。  今答弁がありましたように、当然、外部からは有識者会議とかさまざまな委員会等々立ち上げて、また、法令違反通報窓口等々ありますけれども、では、中にいる、今の志を持って社会保険庁に集ったそういう人たちが何を考えていらっしゃるのか、どうしたいと思っているのか。やはり自分たちでこの流れを変えていこうと、それには組合とも闘い、また、必要であれば長官ともひざ詰めで話し合っていこうというような、中からの意識の変革、ここのところが今何にも伝わってこないという、これは私は残念でならないわけです。  若い世代であるとか中間管理者の方とか現場の代表とか、まさに、国民年金推進員、一緒に徴収に歩いているような方とか、そういう方たちとやはり一対一で、そこまでいかなくても、その声を取り込んで今後の対策を考えていくというのも、またもう一つ大事なことではないかと思いますが、長官のお考えをお伺いしたいと思います。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 まず、組織上の責任体制ということを、第一点でお答え申し上げたいと思います。  現在は、県単位の事務局長が、一応、県の責任者という形になってございます。そして、事務所三百十二ございますけれでも、その事務所長が事務所の責任者。そして、今回の国民年金の推進ということに関しますと、国民年金課というのがございまして、事務所の国民年金課長が責任者、こういう形の責任体制はとっております。  しかしながら、事務局の局長は、これは社会保険庁の本庁からすべて行っております。一方、事務所長は、基本的には、すべてその県の採用者という形になってございます。したがいまして、そういう点では、組織上の長がガバナンスがきく体制になっていたかどうか、ここの部分がやはり今回大きな反省材料になるんだろうと。  したがいまして、今回、防止策の中では、都道府県域を超えたやはり人事異動の大幅な拡充をしていかなきゃいかぬだろうと。また、一方、適材適所の人事配置というのは本当にできていたのかどうか、これもしっかり検証していく必要があろうかと思います。  したがいまして、これから極めて大切な仕事は何かといいますと、リーダーシップにたけた管理者をきちっと登用する仕組み、これをつくっていく必要があるんだろうと思っております。それは、実は今回、人事評価制度という形で本格導入を始めますけれども、その中で、管理者として的確な能力があるかどうか、これが一つ検証できるのではなかろうかというふうに思っております。  一方、若い職員の意見を吸い上げるということでは、今現在、社内LANにおきまして、さまざまな提案制度という形で提出をしていただいております。始めましてちょうど一年半ぐらいでございますけれども、ちょっと確かな数字、今手元に持っておりませんけれども、千四百件から千五百件程度の現場からの提案というものが来ておりまして、現場の意欲ある職員は、もっと社会保険庁をこういう形で変えていったらいいんじゃなかろうかということを的確に提案をしてくれていまして、それを社会保険庁改革全体の中で活用する道もつくっているつもりでございます。また、これを積極的に今後活用していきたいというふうに考えております。

高木美智代公明党

○高木(美)委員 そこで、三層構造に原因があるという、この件を最後お伺いしたいと思うんですが、当然、組織が変わっても体質が変わらなければ再発の根っこを断つことはできないわけで、そのためには、先ほど来の論議のとおりの方法も必要であるかと思っております。  今後、この三層構造の壁を破るために、今も、ブロック化による人事交流であるとか人事評価システムであるとか、お話がございました。やはり、風通しよくしていく、これも大変大事なことであると思います。大胆な人事交流が行われていく、そして、やはり、現場でグリップのきく組織づくりがどういうふうにそこで行われていくか。そのためには、当然、本庁から派遣される、就任される事務局長であるとかそういう方たちの現場をわかる目をどう養っていくか等々も、さらに総合的にこれから検討されなければいけないと思います。  市場化テストも既に行われ、また、人員削減の話も先ほど来、やはり外部委託も必要なところはもうどんどん進めていただきたいと思いますし、そうした組織構造の改革を含めまして、今後の長官の展望を伺いたいと思います。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 先ほどお話ございましたように、やはり、都道府県単位に設置しております事務局、この部分が三層構造のやはり一つの大きな原因だろうというふうに思っておりまして、これにつきましては、今回の法案で、ブロック単位の地方年金局というものを設置させていただいて、その中で人事交流を積極的に行うんだ、県単位の組織を基本的にはなくすんだ、こういう形を提案させていただいております。  ただ、今回、こういう問題が起こりまして、それをやはり加速する必要があるんだろうということで、局はそのまま残りますけれども、事務所長の人事、これにつきましては、大臣もお話ししておりますように、積極的に他県の職員が他県の事務所長になる、こういう人事交流を積極的に展開してまいりたいというふうに考えております。

高木美智代公明党

○高木(美)委員 そこで、行われる処分につきましてですが、当然、公平に厳正に行われるべきと思います。また、悪質なやり方をしているところについては、原因究明の上で、やはり特に厳正に取り組むべきかと思います。その上で、次の組織体の大きな変革に伴います移行につきまして、どのようにしていくかということも、今後、当然検討を加えなければいけない点かと思っております。  この処分につきましての長官の見解をお伺いしたいと思います。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 処分につきましては、現在、全件調査並びに詳細調査をやっておりまして、その内容に従いまして厳格にやらせていただくつもりでございます。

高木美智代公明党

○高木(美)委員 厳格にと、あと、それからまた、今後効果を生む形ということも大事な要素ではないかと思っております。やはり、当然、国民の信頼にどうこたえていくのか。たまたまあのときに自分はその職場にいたから運が悪かったというような、よくなりがちな処分が行われることもあるように、まあこれは社会保険庁に限らずですけれども、処分といいますとそうした課題が伴います。そこが公平に、そしてまた、社会保険庁の中の人心一新につながり、そしてまた、御自分たちのモラルの向上につながっていくような処分のあり方を、ぜひ検討をお願いしたいと思いますが、最後にまた長官の御所感をお伺いいたします。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 今委員御指摘がありましたところを十分踏まえまして、対応をしてまいりたいというふうに考えております。

高木美智代公明党

○高木(美)委員 では、最後に、赤松副大臣にお伺いをしたいと思います。  今、るる、今後の組織のあり方、そしてまた、社会保険庁の人心一新した出発のあり方、当然、その前に原因解明があり、その中に恐らく次への示唆も全部含まれておりますので、細かく検証をお願いしたいと思っておりますけれども、年金制度に対します国民の信頼をどのように取り返していくか、そのために厚生労働省としてどのようにお取り組みになられるのか、御決意を伺いたいと思います。

赤松正雄公明党厚生労働副大臣

○赤松副大臣 今回の事件の一番最初に感じたこと。小林さんが、この二年は何だったのかということをある新聞に答えられた。その話を聞いて、私は、ちょっと大げさですけれども、言ってみれば、戦後日本六十年は何だったのかというふうな思いさえ抱きました。今、ある数学者の「国家の品格」という本が大変話題になっておりますが、国家の品格もさることながら、人間の品格というものがこの事件を通して問われているんだなということを痛感いたしております。  村瀬長官が、先ほど大村委員の引用等にもありましたように、各メディア、いろいろ各界からその手腕を非常に期待されておられるわけで、私は、村瀬さんも生涯の非常に大事な場面、御自身の一生の中でも大事な場面に直面しておられると思うんです。そのことをしっかりと力量を発揮していただきたいと思いますし、私どもも、大臣を先頭にして、しっかり自分たちの問題として受けとめてバックアップをしていきたい、そんなふうに考えているところでございます。  法案については、先ほど来、与党のお二人の理事、また高木委員の方から厳しい御指摘がありました。公明党の中にも自民党の中にも、何なんだ、だから言わぬこっちゃないという声がいっぱい満ちあふれているということも十分にわかっております。野党、民主党の皆さん、また社民、共産、国民新党の皆さん、それぞれいろいろな意見をこの問題について持っておられる。しっかりと広範囲に意見を聞いて、そして、どうすればいい決着がつけられるのかということをしっかりと考えて、しっかり取り組んでまいりたい、そんなふうに考えているところでございます。  以上です。

高木美智代公明党

○高木(美)委員 少子高齢社会、ますます進むばかりでございます。そうした厳しい情勢の中にあって、改革を断じて逆行させるのではなくて、前に前にと進めていく、そのことを私も決意を申し上げまして、質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。(発言する者あり)

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 では、速記をとめてください。大至急、資料配付をお願いします。     〔速記中止〕

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 では、速記を起こしてください。  次に、逢坂誠二君。

逢坂誠二民主党・無所属クラブ

○逢坂委員 民主党の逢坂誠二でございます。  私は厚生労働委員会のレギュラーメンバーではないんですけれども、きょうは、ちょっとよんどころなき事情があって、突然おまえやれということになりましたので、やらせていただきます。よろしくお願いいたします。  お手元に資料を配付させていただきましたが、「六月十六日厚生労働委員会質疑参考資料」という次に私の名前が入った資料があるかと思います。この表紙に福沢諭吉の「文明論之概略」というのを、ちょっと一部引用させていただきました。  近因は見易くして遠因は弁じ難し。  近因の数は多くして遠因の数は少なし。  近因は動きもすれば混雑して人の耳目を惑はすことあれども、遠因は一度び之を探得れば確実にして動くことなし。 ということでありまして、物事を追求するときには、近い原因、目の前で、目先で起こっていること、これをきちっと把握することも重要でありますけれども、そこに見えない、遠いところにある原因というものも押さえることが大事なんだと。これは福沢諭吉が「文明論之概略」の中で言っていることでありまして、いろいろな観点から議論をしていくことが大事ではないかなというふうに思っています。  そこで、この資料の次のページをごらんいただきたいと思います。  資料の1でございますけれども、この国民年金保険料の収納率についての表ですが、七年度から十三年度まで、これ、下の方に保険料の納付率がございますけれども、終始一貫して低下をしてございます。  これにつきまして、六月八日の決算行政委員会で私、社会保険庁の青柳部長さんに確認をしたところ、この理由として、当時の厳しい経済状況、こういったトレンドとしての傾向、まあ経済が厳しかったから下がったという指摘が一つと、職権適用のことによって納付率が低くなったという二つのことを説明されたわけであります。  特にその経済に関しては、この資料のまた二枚目をおめくりいただきたいと思うんです。2のところでございますけれども、例えばこの表は何を言っているかと言いますと、GDPと納付率というのは関係があるんだ、失業率と納付率も関係があるんだ、それから可処分所得に占める保険料の割合も、これ、実はその納付率に関係があるということで、いわゆる経済情勢と非常に大きくこの納付率というのは連動しているんだという社会保険庁の説明でございました。  そこで、次に、実は、職権適用による収納率の低下に関して具体的資料を提供して説明してほしいというふうに私、ずっとこれ、お願いをしていたわけですが、昨日の夜になって、事務方の方から、実はその資料はないんだというふうに言われたわけであります。  まず最初に政府参考人青柳部長にお聞きしたいんですけれども、六月八日の答弁というのは、これは何に基づいて行ったんでしょうか。直感なんでしょうか、推測なんでしょうか。この辺、ちょっとお伺いします。  それと、昨日の時点でなかったわけですから、もしあったとすれば、きょう突然つくったのかどうか。そのあたりも含めてお伺いします。

青柳親房社会保険庁運営部長

○青柳政府参考人 先日、決算行政監視委員会で逢坂議員からお尋ねをいただきまして、お答えをさせていただいたところでございます。  その際にも申し上げましたとおり、明確な形でただいまも御紹介がございましたようにその納付率の低下の状況というのを、特に十三年度までの、すなわち市町村にお仕事をお願いしていた間において分析をしたものはございません。これは十四年度以降、私どもの方で一元的にこの仕事をやるようになってから、その各年度ごとの対前年度の納付率等の変化をいわば要因分析をしてやるという手法を初めて十四年度以降導入したものですから、十三年度までの間はございません。  しかしながら、せんだっても申し上げましたように、平成七年度以降十三年度までの間に、まさに職権適用することによりましてこの間の未加入者の数が減少しているということは、数字の上でとらえることができます。  そして、そのことと……(逢坂委員「簡潔でいいですよ」と呼ぶ)納付対象月数が増大しているということも数字の上でははっきり見られるわけでございますので、私がせんだって答弁いたしましたようなことを、そういった周りの数字からいわば類推をいたしましてお答えをしたというのが事実でございます。

逢坂誠二民主党・無所属クラブ

○逢坂委員 市町村がやっていた時代とはいえ、今まさに青柳部長の方から、その詳細な分析はないんだという答弁がございました。類推だという言葉もあったわけですけれども、私、この罪は非常に重いのではないかなというふうに思うんですね。平成七年から十三年まで、全くその原因ということについてきちっとした対策を立てようとしていない、原因をきちんと探って対策を立てるというようなことがこの時点で必要だったのではないかというふうに私は思うんですね。これはまあ十三年まではそういうことだと。  しかし、私は次のことも指摘したいんですね。さらに罪が重いのは、この原因をあいまいにしたまま、すなわち十三年まで納付率がなぜ下がり続けているんだという原因をあいまいにしたまま、十四年度に市町村の収納体制から国の収納体制へ移したということですね。基盤が脆弱なまま新しい体制に移るということは、これは新しい体制を構築する上で極めて不都合なことではないかというふうに私は思うわけです。  お手元の資料の1をまた再度ごらんいただきたいんですが、十三年度から十四年度にかけて、納付率が八・一%下がりました。これは非常に有名な大きなダウンでありますけれども、この内訳として三つのことが上げられると。一つは市町村から国へ収納体制が移った、この影響がおよそ二%。それから免除基準の変更、これがおよそ四%。それから先ほど言った経済の低迷、これがおよそ二%。合わせて約八%だという説明をされているわけですが、私は、このうちの約六%部分、すなわち収納体制の変更による影響と免除基準の変更による影響、これは、もっとちゃんと対応していれば、これほどまでに収納率を低下させる必要はなかったのではないか、もっとちゃんと対応していれば、こんなに八%も下がらなかった、これは明らかに政策のミスではないかなということを私は指摘したいのであります。  これは何も私は直感的に言っているのではありません。もう一つ資料を準備いたしました。「国民年金事務改善(案)に関する意見等」ということで資料を用意させていただきました。  これは日付は十一年の二月、細かい日にちは入っていませんが、十一年の二月現在ということですから、これは平成十年度のものであります。これをよく見てみますと、これは全国の都道府県ごとに国民年金の収納体制が市町村から国へ変わるというそのときに際して、平成十年度に、全国の地方の事務所にどんな要望があるか、意見があるかということを聴取したものであります。これが実は、私はまさに現場の声だというふうに思っておりまして、この中に今我々が議論しようとしていることの重要事項がたくさん含まれているわけであります。これは平成十年であります。  例えば一ページ目を見ていただくとすぐわかるんですけれども、「専任徴収員の確保育成」とか「非常勤職員の確保が困難」とか「要員不足ではないか」なんという文字が見られます。それから「法定受託事務の拡大を要望する」、これはどういうことかというと、市町村から国へ事務が移るけれども、国ではやり切れないから、市町村へその事務を継続してやってもらえるような範囲を拡大するというようなことを、もっと法的にちゃんとすべきではないかというような指摘だと思うんですね。  それから、ずっとページをめくっていくと、本当にいろいろなことが書いてあるんですけれども、まさに、これが実は、私、村瀬長官がおっしゃる現場主義に徹するところのある種のバイブルではないかと思うんですね。  例えば、六ページには、群馬県から、「その他」の欄に、「市町村データは国民年金事業に必要不可欠」と書いてあるんですね。それから、まだまだ例を挙げると切りがないんですけれども、十八ページ、和歌山県からの意見では、「保険料関係」のところに、「市町村による徴収業務をはずした場合、きめ細かな対応が難しくなり未納者を発生することになるので慎重な対応を」という要望が出ているわけですね。これは、平成十年なんですよ。なぜこのときにきちんとした対応をしなかったのかということなんですね。  例えば、これは市町村データが必要だ、これは所得のデータを初めいろいろなデータが必要だということを、平成十年の段階でもう既に全国の事務所が言っているにもかかわらず、これが実現したのは平成十六年であります。しかも、十六年の秋だというふうに伺っておりますが、何でこんなに時間がかかってこういう対応をしなければいけないか、無策だったということなんですね。  しかも、これは徴収の体制につきましても、確かに十四年度移行のときからだんだんだんだんと整備がされてきたというふうにはいいますけれども、これも資料をごらんいただきたいんです。先ほどの福沢諭吉がついた方の資料でございますが、それの6をごらんください。6を見ると、平成十四年度の開始のときに、国民年金推進員ですね、いわゆる徴収を補強するための委員が千八百人準備されたわけですが、以降順次どんどん伸びていて、本年に至っては三千三百人になっている。すなわち、最初からきちっとした対応をしないで、対応が後手後手になっていたのではないかということなんですね。  このあたりについて、なぜこんな状況になっているのか。まず政府参考人の方から、なぜこんな状況になったのか、地方の意見というのはなぜうまく組み入れられなかったのか、このあたり、お伺いします。簡潔にお願いします。

青柳親房社会保険庁運営部長

○青柳政府参考人 今さら申し上げるまでもなく、こうした例えば国民年金推進員の配置等につきましては、その各年度ごとの予算の中で必要な枠というものを整備しなければいけないということが当然求められるわけでございます。  したがいまして、私ども、確かに施策が段階的、漸次的になりまして、切りかえの時期に十分な人員なり、あるいは所得情報の確保といったような体制整備ができなかったということは御指摘のとおりかと存じますが、ここでまさに各現場の方から寄せられました声を、時間は多少かかったかもしれませんが、その後、段階的に整備をしていって今日に至っているということをぜひ御理解賜りたいと存じます。

逢坂誠二民主党・無所属クラブ

○逢坂委員 そうですね。やはり政府参考人としては、予算の範囲で仕事をせざるを得ないということは、私も役所の職員をやっておりましたからよくわかります。しかし、収納というのは、特に長期継続して納めなければならないお金、これは社会保険料のようなものだとか税金のようなものなんというのは、一たび滞納が出ちゃうと、それをもとの状態に回復するというのは、これは現場で実際に徴収事務をやっている者にしてみると至難のわざなんですよ。段階的に対応していけばいいというものではないんですね。  だから、この点は、いかにも収納、徴収というものの現場の実態を知らずにやっていたかということの大きな証明であり、かつまた、このことが年金制度全体をがたがたにした大きな要因の一つではないかというふうに私は感じるんですが、この点について、まず社会保険庁村瀬長官、それから川崎厚生労働大臣にお伺いをしたいと思います。  それと、川崎厚生労働大臣にあわせてもう一点お伺いしたいんですが、先般、新聞記事を見ておりましたら、小泉総理がこんな発言をしているんですね。これは、毎日新聞の六月六日の記事なんですが、「野党は社会保険庁職員の労組をかばっちゃいけない。改革に抵抗しようとしているんだから、それに民主党が乗るのは解せない」、こういう発言をしているんですが、何を考えてこういうことを言っているのか。  私たちはそんなことを言っているのではありません。もっときちんとした現場の声を聞いて、実情に合った改革を国民のためにやらなければいけないということを主張しているのであって、大臣の、まず総理のこの発言に対する御感想もお伺いしたいと思います。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 十四年度の体制の問題についてのお問い合わせでございますけれども、先ほど青柳からもお話ししましたように、十分な体制で成ったかどうかという件につきましては、私もデータを見る限りは、必ずしも一〇〇%現場の声を反映させた形では成っていないんだろうと思います。  ただ、先ほど委員からも御指摘ありましたように、十六年度の年金法改正によりまして、体制は幾つか整ってきている、相当いろいろなことができるようになったということで、私は、これから期待できる体制ではあるんだろうというふうに思っております。

川崎二郎自由民主党厚生労働大臣

○川崎国務大臣 十四年度の体制が十分なものがそろっていなかったのではないのかという委員の御指摘は、私も今から振り返ればそのとおりであろうと思います。したがって、十六年の改正でいろいろなことをお願いして新しい体制にさせていただいた。しかしながら、一方で、その十六年度改正をめぐりまして、さまざまな年金の不祥事問題が出てまいりました。  これは、先ほど申し上げましたとおり、与野党問わず、この組織を解体的出直しをしなきゃならぬ、手直しではいかぬ、こういう結論を受けた中で、私どもも解体的な出直しの案を出させていただく一方、日々業務は続きます、まさに委員の御指摘のとおり、やはり日々業務は続いてまいりますので、この職員が少しでも国民に対していいサービスをしてもらいたい、そのために村瀬長官が先頭に立ちながら努力をしてもらっている。きょういろいろ御批判をいただきましても、今職員は一人一人の国民に対してサービスを続けていることは事実でございます。また、我々の法案が通りましても、二十年まではその体制の中でさまざまな仕事をしてもらうことは事実でございますので、やはり日々の仕事というものは、一方で大事にしながらやっていかなきゃならないと思っております。  総理の御発言、どういうことで言われたか、私どもよくわかっておりませんけれども、いずれにせよ、新しい体制で新しい法のもとでやってほしいという思いを言われたので、何がゆえに組合がそれに対して反対しているか、今回の改革については多分組合は反対していないのではないか、このように思っております。

逢坂誠二民主党・無所属クラブ

○逢坂委員 また六月八日の決算行政監視委員会の話に戻るんですが、その場で青柳部長がこう発言されました。十四年度に切りかえたときの不十分さは、御指摘の点が多々あろうかと存じますとの発言をしております。今大臣の方からも、やはりそれは十分ではなかっただろうという話がございました。私も、そのことをやはり深く反省して、ならばどうするんだということを考えなければいけないと思います。  それから、まさに現場は日々動いているわけですから、動いているということは、日々徴収できないものがたまっていくということであります。たまればたまるほど、後の対策が難しくなるのもこれ実情、実態でございますので、ぜひこの点は、十分な反省を踏まえて今後の対策を組まなければいけないというふうに思います。  次に、年金制度の将来のことについて若干話をしたいと思うんですが、資料の8をごらんください。  資料の8に「国民年金の財政見通し 平成十六年財政再計算」というものがございます。  これは、いわゆる百年安心の年金制度を見通したものだというふうに言われるわけですが、この見通しで、平成十九年度以降、国民年金保険料の納付率は八〇%というふうに設定をしているということでございます。納付率八〇%の実現可能性をどう見ているのかについてお伺いをしたいと思います。  特に、先ほど社会保険庁の資料をもとに説明をさせていただきましたが、GDPと失業率と可処分所得に占める年金保険料の割合というのが結構収納率に大きな影響を持っているということもございましたので、これは簡潔に説明をお願いしたいと思います。  ところが、実は、これもまたなんですけれども、昨夜、事務レベルとの聞き取りの中では、実はそうした推計はしていないんだということも事務レベルからは聞いております。ならば、納付率八〇%の実現見通しやその根拠というのは何に基づいてやっているのか、これをお伺いしたいと思います。まず、政府参考人の方にお願いします。

青柳親房社会保険庁運営部長

○青柳政府参考人 私の方からは八〇%をどういう根拠で設定したのかをお答えし、その後に財政再計算との関係について年金局長の方からお答えをさせていただきたいと存じます。(逢坂委員「簡潔にお願いします」と呼ぶ)はい。  八〇%という納付率は、平成十五年度に厚生労働省の中に設置をいたしました国民年金の特別対策本部において設定した当面の目標でございます。この考え方は、平成九年度における納付率、七九・六%というものを念頭に置いたものでございまして、この平成九年度というのは、被保険者資格取得の届け出が行われていない二十歳到達者について、いわゆる職権適用ということの事務処理を全国的に実施した。その意味で、現行の制度と同様の国民年金の適用の仕組みが整えられた時点ということでございますので、最低この時点、同じ条件のもとでやはりそこの時点までは引き上げなければならないというのが八〇%の当時の根拠だったと承知しております。

渡辺芳樹厚生労働省年金局長

○渡辺政府参考人 十六年改正の財政再計算上の扱いでございますけれども、これにつきましては、単に景気の動向等による影響という側面ではなく、社会保険庁がただいま申し上げましたような業務目標を持っているということに照らして保険料収納に対する取り組みが進んでいく、こういう見通しのもとに財政再計算上の見通しは八〇%というものを設定しているところでございます。

逢坂誠二民主党・無所属クラブ

○逢坂委員 今のお話を聞いて、国民の皆さんが、ああそうか、八〇%というのはこういう根拠に基づいてやるんだ、実現可能性は高いですねというふうに思えるでしょうかね。今の話を聞く限りにおいては、単なる目標値だという話ですね。  それから、厚生労働省に至っては、社会保険庁が八〇%と設定しているから八〇%だというような答弁にしか聞こえないわけですが、こんなあやふやな設定でいいんでしょうかね。これは、収納率というのは極めて重要なものであります。しかも、これまでの政策の積み重ねによって、収納率が下がるような不作為をやり続けて、今度は高い収納率を設定する、こんなことはあっていいんでしょうか。  それから、お手元の資料の今度は9から13の方をごらんください。これは社会保険庁が昨年末に策定した人員削減計画でございます。資料の11によれば、年金保険料収納に係る人員というのは、減をする要素、減らす要素もあるけれども、強化する、増をする要素もあるということで、七年後には正職員で百から百二十名ぐらい増加をさせると。非常勤職員は千九百から二千名の減となる予定だというふうにこの計画はできているわけですね、11を見ると。  それから、釈迦に説法でありますけれども、あわせまして、五月の三十日に、政府の行政減量・効率化有識者会議では、五年以内に社会保険庁の職員は三千人以上の純減をする、こっちは五年以内でありますけれども、という決定もされているわけですね。  そこで昨日、そうか、社会保険庁も新しい制度設計に向かって一生懸命やっているんだから、では、一体この減量化計画、具体的にどういう形でやるんですかということで、私の資料でいいますと、これは6をごらんください。6の資料、これはたまたま十八年度までしかないんですが、十九年、二十年、二十一年という、最終年の二十四年までこの表を埋めていただけませんかという話をしたわけですね。  埋めていただけませんかと言ったら、またこれも事務方の話ですが、いや、実はそれはちょっと埋められないんですと。なぜ埋められないんですかと言ったら、まだ計画が決まっておりませんと。わかりました、計画が決まっていない、年度ごとの計画が決まっていないのなら最終ゴールだけでもいい、五年後かあるいは七年後のゴールだけでもいいから示してほしいと言ったら、いやそれは決まっていないと。わかりました、五年、七年、遠い先だからそれは難しいんでしょう、では平成十九年度だけ教えてほしいと言ったら、それも決まっていないと言うんですよ。これは一体何なんですか。  納付率八〇%は、目標がはっきりしない、本当に実現可能性があるかどうかもわからない。定員削減も、大きな目標は定めたけれども来年のことすら決まっていない。それで法案を提出して、国民に安心な年金制度が本当にできると思っているのかと私は厳しく厳しく問いたいわけであります。こんなずさんなことで本当に国民は安心できるんですかね。  ここでまた村瀬長官と川崎厚生労働大臣にお伺いしたいんですけれども、過去の対策、検証、私が示した範囲で、平成七年から十三年までのその原因は何か。対策もしていない。十三年から十四年に移るときも対策はずさんであった。後は段階的にやったというふうに言うけれども、あれは言葉をかえると場当たり的な対応としか思えない。しかも、事務方は予算の範囲でしかやらざるを得なかったという答弁をしている。となれば、予算を措置するのはだれですか。やはりここは政府の無策、それを指摘せざるを得ない。  それから、将来のことについて聞いた。納付率八〇%、いかがですか、人員削減の計画はありますけれども、では具体的に将来どう配置するんですか、七年先はわからなくても十九年はいかがですか、まだ決まっていないと。  実はもっとすごいことがあって、十八年の正職員、保険料納付に実際に携わっているのは何人いるんですか、現在調査中でまだこれは言えないと。調査中と書いてあるのは実はまさにそのことなんですね。  社保庁長官と川崎厚生労働大臣、こんなことで本当にいいんですか。御見解をお伺いいたします。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 まず一つ、国民年金の収納ということで、先ほど正職員の数が書いてございました。現在社会保険庁が何を進めているかということからいいますと、収納へ大幅に人員シフトをしたいということで、業務の効率化、それから業務の集中化を進めております。したがいまして、これは県単位になりますけれども、十八年度、間違いなく収納に対する職員が今より相当数ふえるというふうに思っております。その集計が月次別にできていないということで、幾らかというのはお答えできなかったんだろうというふうに思います。  一方、先ほどの合理化計画の中で市場化テストという問題が入っておりますけれども、例えば国民年金の収納につきますと、市場化テストによりまして大幅に民間の力をかりたい、こういうふうに考えておりまして、それが人員削減につながってございます。この相当数はどなた方かといいますと、国民年金推進員の方々が相当数市場化テストの方へ移行していただくという形になろうかと思います。ただ、具体的に決まっておりますのは、十八年度、現在の五つの事務所から三十五までという拡大でございまして、十九年度以降はまだこれから予算も含めて検討の段階であるという形でございます。  ただ、委員先ほどお話がありましたけれども、収納という問題につきまして、社会保険庁、現年度につきましては、御存じのように十四年度から始めておりまして、そこへ徹底的に仕事をシフトしたいというふうに私は考えておりまして、そういう点では、今の職員が一〇〇%パワーを発揮して収納をしているかどうかということからいえばこれは違うんだろう、まだまだ職員に収納に対する時間は課せられるんだろう。  それから、十六年度の改正によりまして所得情報をちょうだいできるようになった、それから、課税所得控除証明書で、保険料をお支払いいただかないと税控除ができないというさまざまな仕掛けが出ておりますので、ここを積算していけば必ずしも不可能な数字ではないんだろうというふうに考えております。

川崎二郎自由民主党厚生労働大臣

○川崎国務大臣 議論をお聞きしておりまして、まず、社会保険庁の目標として八〇%という数字を決めた以上、実は長官の二代前の長官の時代に決めたことで、全体の数字はその八〇に合わせざるを得ない、これは大目標を決めたわけですから合わせざるを得ない。しかし、その実効率がどうなるか、これはさまざまな議論があるだろう。  逆に言えば、七五%だったらどういう信頼関係になるんだ、八五だったらどういう信頼関係になってどういうストックができることになるのか、こういう数字をやはり含みで常に持ちながらやっていかなければならないことであろう。ただ、七五と八五という数字があるんだということがずっと流れますと、七五に下げたんだ、すぐこういう表現になってしまいますので、彼らも取り扱いに苦労していることは事実なんです。しかし、進めていく以上は八〇%でなければ、絶対に年金制度の信頼関係が、壊れてしまうということではない仕組みができ上がっていることは委員も御承知のとおりでございます。しかしながら、今の段階において八〇以外の数字で設定をして公に物を言うということはなかなか彼らも控えているんだろう、ここはぜひ御理解を賜りたいと思います。  一方で、組織として来年度、再来年度の人員配置の問題、まさに四月の予算要求も含めまして、そろそろ数字を明確にしていかなきゃならない段階を迎えていることは事実でございます。一方で、多分、この法案を成立させていただいた後、そういうものを明確にしながらやっていこうというものが、今回私どもから生じた不祥事によって全体の手順がおくれたという中で、全体の見直しがおくれている。これはまことに、正直言って私どもの原因でございますから、申しわけないと思っております。  そういう意味では、十月にまた御審議いただくことになるだろうと思います。そのときには、言われたように、予算要求も出てきておりますので、やはり人員計画というものも明確にしながら御論議をいただいていかなければならないだろう。これから、御指摘を受けながら、私ども、直すべきものは直しながら進んでいきたい、このように思います。

逢坂誠二民主党・無所属クラブ

○逢坂委員 今の答弁を聞いて国民の皆さんは納得するかどうかですね。自分たちが失敗してきたこと、それを常にその場で言いわけをしているだけの繰り返しではないかというふうに思うわけです。  現在、不正免除の問題が随分大きくいろいろなところで議論され、この場でも議論されています。私はこの問題については言及いたしませんけれども、免除者というのは年金受給権が消滅をしない、将来、三分の一の年金が受け取れるんだそうですね。現在、一番少ない方で七万円幾ばくかですか、その三分の一だから、二万円程度の年金が、将来、免除者は受け取れるのだろうというふうに思うわけです。  でも、この二万円というのは何かというと、税金ですね。もちろん三分の一、税で支出しているわけですから、それはそれで制度上当たり前のことなんですが。一カ月二万円で生活できるということは、ほとんど不可能に近いわけであります。もちろん、ほかの所得があれば別ですが、高齢になって一カ月二万円しか所得がないという方を、もしかしたら、免除をふやすということは、将来においてそういうことをやっているのではないかというリアリティーを持つべきなんですよ。  ということは、一カ月二万円で生活する人がふえるということは、どういうことですか。生活保護世帯が莫大に増加をする可能性をはらめた制度がこの今の国民年金の考え方なのではないか、そういう想像力を持ってこの制度設計に当たらなきゃいけないんだと私は思うんですね。このことは容易に想像がつきます。だから、簡単に免除なんてしちゃいけないんですよ。もっと抜本的に制度設計をするという姿勢がなければ、その場しのぎの政策をまた繰り返すことになる。十三年から十四年に移ったときと同じようなこと以上の大問題が発生すると私は思うわけであります。  そこで、最後に幾つかの提案をして私の話を終わりたいと思いますが、まず一つは、年金保険料収納の仕組みを、そもそも今の考え方を改めて、歳入庁構想などというのもあるようでございますけれども、そういうことも含めて抜本的に見直すということを考えなければいけないということであります。市場化テスト、いろいろな外部化というのはあるでしょうけれども、今の考え方を残したままでどんなに移しても、これはうまくいかないということであります。  それからもう一つ、資料8などの、いわゆる年金制度の将来見通しでありますけれども、この策定済みの将来見通し、これは抜本改革が必要です。これをまず破棄しなければいけない。八〇%の納付率も単なる目標である、目標に設定したらそこへ何とか向かうんだという、しょせん、ど根性物でしかない、それではまずいわけであります。しかも、経済のことなどについてもさほど考慮されているのかどうかはわからない。だから、これはもう破棄して再構築をすることが重要だ。  それから、もう一つであります。こうした今私が二つ言ったことの対策、対応をしないままに、現在提案中のねんきん事業機構法案などの新体制への移行というのは中止しなきゃいけない。そうしなければ、何度も繰り返しますけれども、脆弱な基盤の上に新たなものを重ねて、結局は土台から倒れていく、そのことを強く指摘したいと思います。  四つ目です。現在、この年金の問題、国民の大変大きな関心事です。昨日、一昨日も、地元の高校の先生から私のところへ連絡が来ました。実は、生徒に年金教育というのを頼んでやってもらおうと思ったんだけれども、あほらしくてやめたくなった、そんな話でありました。でも、私は、それは違うんだ、今の年金の瑣末な、不正免除がどうとかじゃなくて、社会保障とはかくあるべき、年金とはかくあるべきということを生徒に理解してもらってください、だからお願いしますと言いました。  そういう点からいうと、ぜひともこの年金の問題、閉会中も、これは委員長にお願いすることになると思いますけれども、継続審査、審議をお願いしたいなということを申し上げたいと思います。長官と大臣、もし何か御答弁あればお願いします。――お二人とも御答弁がないということであれば、納得せざるを得ないということなのかと私は理解をいたします。  委員長に、改めて、閉会中のこの年金の問題に対する継続審査を私の方からお願い申し上げて、質疑を終わりたいと思います。  どうもありがとうございました。

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 最後の件につきましては、理事会で協議いたします。

逢坂誠二民主党・無所属クラブ

○逢坂委員 どうもありがとうございます。

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 次に、長妻昭君。

長妻昭民主党・無所属クラブ

○長妻委員 民主党の長妻昭でございます。  きょうは、質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。  端的に御答弁いただければ幸いでございます。  まず、川崎厚生労働大臣にお尋ねしますけれども、ぜひ、今回、不正免除問題で、犯罪の可能性がありますので、職員を、あるいはその責任者も含めて御判断をいただいて、刑事告発をきちっとすると、これは、年金ののぞき見、つまり、未納情報を端末から見るということでたしか三人刑事告発されていると思いますけれども、刑事告発は必ずするんだ、こういうことを大臣から御答弁いただきたいと思うんですが。

川崎二郎自由民主党厚生労働大臣

○川崎国務大臣 何回も御答弁させていただいていますように、事実関係をまず明らかにすること、その中において問題点が生じれば、当然、関係機関と連絡をとりながら臨むことになります。

長妻昭民主党・無所属クラブ

○長妻委員 本当にまた、この問題が発生してからも、私どもの方に全国から、悲鳴のような御相談、あるいは告発のお手紙が来ます。事務的にこういう問題がある、窓口での対応も含めて、数限りなく、日本国民の皆様方が、本当に困っている、迷惑している、そして怒っているということでございます。  これは、本庁の関与の問題にしても、川崎大臣、本庁の職員も含めてきちっとヒアリングするということであると承知していますけれども、いつからヒアリングされて、本庁の関与の結果はいつ出るんですか。

川崎二郎自由民主党厚生労働大臣

○川崎国務大臣 これは、六月八日までの段階におきまして、各県の局長から、所長に確認の上すべての資料を出させた、何回にもわたって資料を出させましたけれども、そのたびにふえてきた、まことにゆゆしき事態であると思っております。  一方で、六月九日以降は、本庁から調べに行かせてもらいますということで、本庁から、二百七十万枚になりますか、申請書一件一件を調査するという作業に入らせていただいたのが九日からの作業でございます。  一方で、私ども、両政務官を先頭に、民間の方々にお入りいただいて、七人で委員会をつくっていただきました。この組織が、実は、自主的に考えてくれとお願いしています。民間が入っているものですから、私からこういうことをやれとは申し上げません。まさに委員会で、本庁の問題も含めてどのような調査をすべきかを、委員会の内部で議論してやってほしいと。いずれにせよ、外部からの目を入れるという形で、今、いろいろ検討して、やってもらっているところでございます。  したがって、当然、本庁への調査も入ることになると承知いたしております。(長妻委員「いつから」と呼ぶ)いつになるかわかりません、まだ。

長妻昭民主党・無所属クラブ

○長妻委員 そして、お配りした資料の二ページ目でございますけれども、これは、中野社会保険事務所を調査していただいたところ、不在者設定という処理が社会保険庁ではございます、前回の私の質疑でも、これがいろいろ問題ではないか、つまり、分母減らしに、収納率アップに使われているのではないかというような問題提起をいたしました。この中野社会保険事務所では、平成十七年一年間で、不在者設定は千六百十三人、つまり、行方不明になってしまうというような処理で中野社会保険事務所の管内の成績からこの方々はいなくなるわけですけれども、この千六百十三人の処理のうち、不正な処理というのは何件でございますか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 まず、不在者設定という問題について御質問でございますので、それをお話し申し上げたいと思います。  転入先の市町村に転入届を提出していない被保険者であるとか、住民票等に基づき、職権によりまして住民票が消滅された被保険者、あるいは、住民登録はされておりますけれども、実際その登録上の住所に居住をしていない被保険者、この方々が、一般の被保険者と区分をして、不在者という取り扱いをしております。  中野事務所におきましては、委員提出の資料にもありますように、千六百十三人が、平成十七年度、不在者として設定をされております。その内訳を見ますと、住民票の職権消滅によるものが八件、戸別訪問により居所不明を確認したものが三百八十四件、それから、納付書等の郵便物の未送達の事実のみで設定したものが千二百二十一件という形になってございます。  本来、戸別訪問によりまして居所不明であることについて十分な事実確認をした上で処理すべきという観点からいえば、郵便物の未送達のみで、その事実で処理をしたという千二百二十一件については、十分な事実確認を行ったものではないというふうに言えると思います。

長妻昭民主党・無所属クラブ

○長妻委員 ちょっとよくわからないんですが、千二百二十一件は不正な不在者設定処理だ、不正な処理ということですか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 不正な処理ということではなくて、事務処理上からいって適正ではない、こういう意味で申し上げたいと思います。

長妻昭民主党・無所属クラブ

○長妻委員 日本語の問題をやっているわけではなく、適正でないということは不正じゃないんですか。適正でないということは不適切、不正じゃないんですか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 先ほども申し上げましたように、居所不明という観点の事実確認、この部分はやれていないということで不適正とお話し申し上げまして、この千二百二十一件につきましては、御自宅を訪問して居所不明ということであれば適正な処理に変わる、こういうふうに考えたいというふうに思っております。

長妻昭民主党・無所属クラブ

○長妻委員 その千二百二十一件は不適正と今言われましたけれども、不適正ですか。不正と不適正、どう違うんですか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 先ほど申し上げましたように、中身がきちっと確認をできていないということで不適正ということで、お話し申したつもりでございます。

長妻昭民主党・無所属クラブ

○長妻委員 そうすると、この事例は村瀬長官は事前に十分聞かれていると思いますけれども、千二百二十一件は不正な処理というふうに認識してよろしいんですか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 何度も申し上げておりますけれども、不適切な処理というふうに考えております。  したがって、これをさらに精度を高めるためには、やはりしっかり、先ほど申し上げた事務処理をやる必要があるんだろうというふうに思います。(長妻委員「だめだめ、質問できません。不正な処理かどうかということを聞いているんです」と呼ぶ)

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 長官、不正と不適切の違いという質問の趣旨のようです。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 まず、適切な処理というのは、先ほど私申し上げましたように、不在者設定するときにどういう実務処理をやるかということを申し上げました。したがって、その処理に合っていないということで、不適切という言葉を申し上げたわけでございます。(長妻委員「いや、答えていないです。不正な処理と私、事前に聞きましたよ、レクでは。不正な処理なんでしょう」と呼ぶ)

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 では、村瀬長官。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 先ほども申し上げましたように、事務処理上どういう処理をして不在者整理をするかということを決めておりまして……(長妻委員「だから、これは中野事務所のはきちっと調査されているわけですから」と呼ぶ)ええ、それでお話を申し上げているわけでございます。(長妻委員「不正なんですか。ちょっと委員長、速記とめてください」と呼ぶ)

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 ちょっと待ってください。  まず、長妻さんに申し上げますが、マイクを通しませんとこれは不規則発言になってしまうので、マイクを通してお願いします。  その上で、長官、もう一度お答えください。  では、まずマイクを通して、もう一回お願いします。

長妻昭民主党・無所属クラブ

○長妻委員 これは不正ですか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 先ほどから何度も申し上げておりますように、不適切な処理だということで考えております。

長妻昭民主党・無所属クラブ

○長妻委員 そうすると、不適切と不正の違いはどうですか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 ルールに反して処理をしているという問題については不正という形になりますけれども、先ほど申し上げました、本件については、その中にまだきちっと確認をしないまま処理をしているということで、不適切という言葉を使わせていただいております。

長妻昭民主党・無所属クラブ

○長妻委員 いや、これはルールに反して不在者設定しているんですよ。そういうふうに事前に所長さんからも聞きましたし、きのうの本庁の調査でも、ルールに反しています、こういうお話でしたから。ルールに反したものは不正であれば、これはルールに反していないわけですか、この千二百二十一件は。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 したがいまして、先ほどから何度も申し上げておりますように、ルールに従っていないということで不適切だということをお話し申し上げているわけでございます。

長妻昭民主党・無所属クラブ

○長妻委員 先ほど、不正というのは、ルールに従っていないものが不正であるということで定義を言われましたから、これは不正ということなんですか。ルールに従っていないわけでしょう。

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 村瀬長官、不正と不適切、ちょっとそれを整理した上で、今の問題にお答えください。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 先ほどから何回も申し上げておりますように、不正というのは、正しくない、要するに間違った処理をしているという形でございます。  今回の不適切というお話を申し上げましたのは、処理上の事務で十分確認をしないまま処理をしたということで、まだ十分されていないのが入っているということで、不適切というお話を申し上げました。  したがって、この中には、おっしゃるように不正のものもあれば、不適切なものもある、こういうふうに考えております。

長妻昭民主党・無所属クラブ

○長妻委員 では、千二百二十一件の中で不正なものが何件か、不適切なものが何件か、これは調査はするということですね。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 調査はさせていただきます。

長妻昭民主党・無所属クラブ

○長妻委員 これは非常に大きな問題だと私は思っておりまして、いろいろなところから指摘もございます。  つまり、これは、一事務所を調査を要請して調査をしていただいて、千二百二十一件が不正か不適切かどちらかだということでございまして、一年間の処理が千六百十三件ですから、パーセントにすると七六%が、例えば一事務所を調査しただけで七六%が不適切あるいは不正だったということでございます。  これは三ページ目の資料に、では、日本全国で不在者設定というのは何万人おられるのか聞きましたら、約七十二万人おられるということで、仮にこの比率で不適切あるいは不正な処理があるとすれば、七六%を掛けると、五十四万人の方が不在者設定が不適切あるいは不正だ、こういうことになるわけです。  そういう意味では、例えば、三百十二、社会保険事務所がございますけれども、一事務所千件だとしても、三十一万二千件が不適切かあるいは不正だ、こういうことに計算上なる可能性もあるわけでありまして、これは非常に重大な問題であります。  これは長期未納者、中野社会保険事務所の千六百十三件というのは、これは未納者ですか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 長期未納者ではないかと、申しわけないんですが、今私自身確認をしておりませんので、多分、長期未納者であろうというふうに思います。

長妻昭民主党・無所属クラブ

○長妻委員 事実関係、私が聞いたところによると、これは当局、社会保険庁から聞いたわけです。つまり、社会保険事務所が未納者に対して郵便を送った、そして、戻ってきたら即不在者設定した、現地を確認しない、住民票も確認しないで。  これはルール違反なんですよ。つまり、戻ってきて即不在者設定すれば、その管内の成績から、行方不明者になって分母がなくなるわけですね、未納という方がいなくなるわけです。しかし、その方にとっては本当に大変なことになると思いますよ。連絡がもうとれない、皆さんの都合でルールなしに行方不明者にされているわけですから。  収納率を上げるためなのかどうか、ここら辺もきちっと全国調査をしなければいけないと思いますが、してください。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 本件につきましては、先般も委員から御指摘をいただいたところでございます。したがいまして、実情を調査するということで、実は六月の五日でございますか、現在調査をかけているところでございます。  したがいまして、今回の免除と並行いたしまして、各事務局単位でどういう形の不在者設定をしているのか、全件をきちっと確認した上で御報告を申し上げたいというふうに思います。

長妻昭民主党・無所属クラブ

○長妻委員 これは今回の件数よりも多くなる可能性が私はあると思うんです、わかりませんけれども。  この五ページ目に、全国、事務局ごとに不在者設定が何人おられるのか。つまり、国民年金に関して行方不明にされた方が何人おられるのか。合計が七十三万三千人ですけれども、例えば東京事務局では十六万一千七百八十九人の方が不在者設定になっているということで、今まで不在者設定のきちっとした通知とか通達とか指導、こういうことはやられていたんですか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 不在者設定のルール等は決めまして、その部分について連絡はしてございます。ただ、それが正しく行われていたかどうかという検証につきましては、残念ながら十分できていないということを踏まえまして、統一的なルール、運用をしっかり決めたいというふうに考えております。

長妻昭民主党・無所属クラブ

○長妻委員 行方不明にされた人というのは、本当にいろいろな権利関係で重大な侵害が起こる可能性があると私は思うんです。過去ずっと行方不明にされておられる方もいると思うんですね。本当に重大だという意識でぜひやっていただきたい。  そしてもう一つ、一ページでございますけれども、これも非常におかしな話でございますが、大阪社会保険事務局でAさんという方がいらっしゃる。このAさんという方は、社会保険庁の職員であられる方で、平成十七年三月三十一日定年退職されました、医療職、医師でございます。この職員の奥様が、いろいろ支払いをめぐって問題があるという指摘を受けまして調査いたしましたら、この一ページ目の調査報告書が出てきましたけれども、これはどこが問題ですか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 苦情の申し立てを、これは大阪社会保険事務局並びに奈良の社会保険事務所に対しまして、御本人からあったわけでございます。  時効によりまして徴収権が消滅しました期間に保険料をお納めいただくというのは、法律上、納付できないことになっておりますので、そういう点で法律に反する事務処理だというふうに考えております。

長妻昭民主党・無所属クラブ

○長妻委員 これは、うがった見方をすると、職員であると、奥様が未納だと。普通の人は、二年より以前はさかのぼれないわけですね。ところが、書類にもありますけれども、強い抗議をしたと、この職員OBの方が。職員の方ですね。強い抗議をすると、いとも簡単に、さかのぼれる時効は二年前までのはずなのに、その前もさかのぼれてしまう。こんなコンピューター処理、ばんばんできるんですか。  非常に身内に甘いというか、普通の厚生年金や国民年金の方で、未納があって、例えば、二十五年ルールというのがありますけれども、延べ二十五年払っていないと、年金の受給資格がない上、保険料も没収される。では、そういう方が、いや、あと一年足りないからさかのぼって払わせてくれと言っても、ノーですよ。もちろん払えない。しかし、こういうコネがある方は、しかも住所地は奈良ですよ。大阪がこういうふうに便宜を図るというのはあり得るんですか、一般的に。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 大阪の事務局から奈良へ連絡をとって手続をとっていただいた、こういう形で確認をしております。  したがいまして、本来はこの権限はすべて奈良の事務所長が持っているわけでございまして、その部分について、奈良の事務所長が大阪から確認したことによってそれを認めたということは、極めて遺憾な行為だろうというふうに思っております。

長妻昭民主党・無所属クラブ

○長妻委員 懲戒処分ですか、これは。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 処分裁定につきましては、全体のものを見た上で決めさせていただきたいというふうに思っております。

長妻昭民主党・無所属クラブ

○長妻委員 何らかの処分は出るということですね。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 当然、処分は出るというふうにお約束します。

長妻昭民主党・無所属クラブ

○長妻委員 この方は、十九カ月不正に納入した、不正に社会保険庁が受け取ったということですけれども、十九カ月多く納入したことによって、この方は幾ら給付金額がふえましたか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 現段階、まだそこの細かなデータを確認しておりませんので、後ほど御回答申し上げたいと思います。  失礼しました、納付済み期間が十九カ月ふえることによりまして、年金額が約三万八百円増加するということでございます。

長妻昭民主党・無所属クラブ

○長妻委員 これは年間だと思いますけれども。  基本的に、これは氷山の一角だと私は思うんですよ。いろいろな御指摘で、職員とか職員のOB、職員の関係者は、強く言えばさかのぼれるんだ、こういう驚くべき内部告発をいただいています、本当かどうかわかりませんけれども。  ですから、これも念のために全国調査をするとお約束ください。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 はい、おっしゃるように、私自身もこういう事務処理が行われていることはびっくりしている次第でございまして、しっかり調査をさせていただきます。

長妻昭民主党・無所属クラブ

○長妻委員 村瀬長官はいつもびっくりされているので、社会保険庁の中を本当に掌握していただきたいんですね。  もう一点でございますけれども、これも私が以前指摘をした、墨田の社会保険事務所で、十二件が、年収要件が違うのに例えば全額免除にした。つまり、年収が高いのに全額免除にしてしまった、こういう驚くべきことがいとも簡単に起こったということですけれども、中間報告で結構ですので、それと同じような事例というのは東京で何件ぐらいありますか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 東京は、委員から御指摘がありましたように、全件調査をやっております。  六月十五日現在でございますけれども、三十四万四千六百件のうち、十万九千百九十件見させていただきまして、そのうち事故件数という観点で五十件が出ております。(長妻委員「何ですか、事故件数とは。どういう意味」と呼ぶ)先ほどお話ありました、本来、免除金額以上の方であるにもかかわらず免除承認をされている等でございます。

長妻昭民主党・無所属クラブ

○長妻委員 またちょちょっと調べたら、こんな五十件も出てきた。これは墨田事務所の十二件以外が五十件ということだと思いますけれども、この五十件の事務所はそれぞれどこですか。

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 村瀬長官。(長妻委員「とめてください、速記」と呼ぶ)  では、ちょっと速記とめてください。     〔速記中止〕

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 速記を起こしてください。  村瀬長官。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 五十件の内訳でございますけれども、蒲田で十三件、それから足立で十五件、あと三件、三件、八件、一件、二件、こういう形でばらばら出てございます。大きいところは蒲田と、それから足立でございます。

長妻昭民主党・無所属クラブ

○長妻委員 これも全国調査をぜひしていただきたいと思うんですが、全国。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 前回もお答え申し上げましたけれども、OCR入力しているところについては自動的にチェックがかかりますので、ウィンドウマシンによりまして入力をしているところというのは、目検でやっている関係で、このような問題が起こります。したがいまして、基本的にOCR入力以外のところについては全件調査の必要があるんだろうと思います。  ただ、今その部分につきましては、全件調査の中でやっておりますので、それを終わった段階で、各事務局単位で全部見させたいというふうに思っております。

長妻昭民主党・無所属クラブ

○長妻委員 ですから、理屈でいえば、どんな年収の高い方でも全額免除できるわけですよ。ということは、日本人全員を、国民年金被保険者全員を全額免除にすれば、理屈でいったら収納率一〇〇%になる。こういう年収要件が全く無視されているものが六十二件ですね、墨田も足し算すると。どういう事務処理をしておられるのか。それで、またびっくりされるということで、中をきちっと掌握していただきたい。  そして次に、また社会保険庁の内部で、平成十七年度のリストでございますけれども、二十三ページでございますが、平成十七年度一年間、社会保険事務所等における事件・事故や事務処理誤り、こういう内部だけで見ている資料があるということでありますけれども、四百七件、事件・事故、事務処理誤りがございますが、これは公表していないものは何件ですか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 まず、事件・事故の事務処理誤りにつきまして、どういう形で使っているかということについてお話し申し上げたいと思います。  これは、現場が事務処理を間違わないようにするために、庁内LANによりまして、こういう事務処理ミス、事故がありましたということを開示することによって注意を促すためにつくっている資料でございます。  したがいまして、その件数ということからいきますと、事務処理誤り、事故並びに事件というのは、十七年度段階で四百七件整理をしてございます。そのうち百八件が公表、二百九十九件が公表を控えております。この二百九十九件の内訳でございますけれども、被保険者自身が公表を望まなかったというものが十一件、それから被保険者等から対応方法につきまして御理解を得たものが二百六十六件、それから被保険者そのものに影響がないというものが二十二件でございます。  しかしながら、先般、委員の指摘もありましたように、基本的には公表すべきではないかという御指摘もありまして、ことしの五月からは基本的にすべて公表をするという方針で変更をしてございます。

長妻昭民主党・無所属クラブ

○長妻委員 これも奇妙な話で、これはばれていなければずっとこういうのは公表しないわけですね。ばれたから、ことし五月からはこういう案件は公表しよう。これはせめて平成十七年度、過去さかのぼって公表願えませんか、個人情報に配慮しながら。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 きょうの東京新聞にも載っておりましたけれども、既に皆さん方の、委員のところにお配りしている部分がマスコミにも行っておりまして、そういう点では事実上公表されているのではなかろうかというふうに思っておりますが。

長妻昭民主党・無所属クラブ

○長妻委員 これは与党の皆さん、そういう資料、配られているんですか。新聞にすっぱ抜かれたからそれが公表だと。また、村瀬長官、これは社会保険庁のいつもの言い方ですよ。  例えば二十三ページにある事例としては、これはかなり問題ですけれども、平成十七年六月の事例で、社会保険事務所の保険料データの入力漏れがあったということで、つまりこの事業所は百三十四カ月分、払わないでいい一千百二十五万円を払えということで払ってしまっていた。こういう事務ミス、これも公表をしておりません。これはどこの事務所で起こって、なぜ公表しなかったのか、教えてください。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 本件は神奈川事務局の厚木事務所で起こった案件でございます。  中身は、ここに書いてございますように、お一人の方の二つ以上の事業所に勤務されていましたデータが片側が取り消されていないがために、平成六年の三月分から平成十七年の四月分まで百三十四カ月分の保険料を重複して、一千百万円でございますけれども、請求が続いておりまして、お納めいただいていた。これが平成十七年の六月に判明をしてございます。神奈川事務局は、当時の企業の弁護士さんとも相談しながら対応をしたというふうに聞いております。(長妻委員「なぜ公表しなかったんですか」と呼ぶ)

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 長妻君、マイク通してもう一回言ってください。

長妻昭民主党・無所属クラブ

○長妻委員 なぜ公表しなかったんですか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 公表の取り扱いにつきましては、当該事業所の顧問弁護士さんとの話し合いの結果、保険料の還付をもって終結したということで、公表する必要はないという判断を当時の社会保険事務局がしております。

長妻昭民主党・無所属クラブ

○長妻委員 こういう情報というのは、このたぐいの話というのは、私のところにも、実際は別にして、こういうふうに社会保険事務所から、対応でおかしい対応があるんだという、似たような話がいっぱい来ているわけです。そういう意味では、こういうのを公表して世間の皆さんに知っていただくということも大変重要な広報活動だと思います。お金をかけて、監修料もらって、デラックスないろいろな本つくる広報よりも、こういうことを広報する方がよっぽど国民の皆さんのためになると思うんですね。  そして、もう一つ、いろいろな方から我々が相談を受けるケースで非常に多いケースがあるんです。そのケースは何かといいますと、いや、自分は間違いなく、例えば昭和五十年前後には年金保険料を払っていた、あるいは昭和四十五年より前には、あるいは何年より前には必ず払っていたのに、念のため社会保険庁で確認するとその期間は未納になっている。でも、どう考えても払っている。奥さんとも話しても、いや、これは払っているよなと。それで、社会保険事務所は、いや、うちには記録がないから、領収書を持ってきてくださいと。そんな昭和四十年や五十年より前の領収書なんてあるわけ、ある方もいると思いますけれども、なかなか難しいと思うんですね。  まさか社会保険庁が、そういう払ったデータがなくなってしまうということは、だれもそんな不信感、当時なかったわけでありまして、そういう例がどのくらいあるのかということで、非常にこれは多い話ですので、その推計値を調べていただきました。  この八ページでございますけれども、これはどういう考え方で資料をいただいたかというと、社会保険業務センター、コンピューターを管理する総本山ですけれども、調べていただいて、つまり、宙に浮いた年金情報ということですね。コンピューター上は過去何年から何年まで例えばAさんが年金保険料を払っていた、しかし、その情報が今現在の方のどなたなのか、どなたが払ったのか、そのレコードが結びつかない。つまり、宙に浮いている年金情報、遺失物みたいなものかもしれません。  コンピューター上あるけれども、一体だれが払ったのか行方不明になっている年金情報ということで、そういう情報は、例えばその断片的な、宙に浮いた情報でも年齢情報がありますから、今現在でその情報が六十五歳以上の方、つまりもう裁定を済んである程度統合されている、基礎年金番号、平成九年からですけれども、裁定が済んである程度統合されているのが六十五と推定すると、六十五歳以上でちぎれたレコード、つまり宙に浮いた年金情報はどのくらいあるんですかと聞きましたら、厚生年金保険に関して千七百五十四万件もある、国民年金に関して五百八十九万件もある、行方不明になっているレコード。  しかし、ここで注意しなければいけないのは、これは六十五歳以上ですから、ひょっとするとこの情報で、百十歳とか百五歳とか百歳以上の情報もあるかもしれない。つまり、亡くなった方は統合されないということで、放置されているというのはある意味では仕方のないことかもしれないけれども、本当は統合されないとおかしいわけでありますが。あるいは受給要件がない、二十五年ルールで、それに満たない方のレコードとか、いろいろな問題があると思いますけれども、これはぜひ、例えば今申し上げた件数の中で、六十五歳以上、では、上を絞って八十歳以下で、こういう宙に浮いた年金情報、何件あって、何カ月あって、金額が幾らなのか、こういうことをきちっと調べていただきたいと思うんですが、いかがですか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 今委員御指摘の記録は何かといいますと、年金手帳記号番号ということで、基礎年金番号以前のデータでございます。その中で相当数が、先ほどお話ありましたように、既にお亡くなりになっている方等が多いんだろうと思います。  ただ、六十五歳以上八十歳未満の方がどうなっているかということについてはデータ上まだ把握できておりませんので、早急に把握をさせていただきたいというふうに思っております。

長妻昭民主党・無所属クラブ

○長妻委員 これは統合を促進するような工夫をぜひしていただきたいと思うんです。  一つの事例がございます。九ページでございますけれども、「申立人Dのケース」とございますが、これは社会保険庁作成の資料でございますけれども、このDさんは不服審査をしました。ずっと時間かけてしました。まずは事務局に不服審査、第一次の不服審査をして、はねられて、納得できないので第二次の不服審査、これは厚生労働省本省でやります。そこまで持っていってやっとわかったんです、Dさんのケース。  つまり、Dさんのケースも、Dさんは、あなたは昭和五十年から五十五年まで未納ですよと言われた。しかし、どう考えても自分は払っているんだ、何で認めてくれないんだ、調べてくれとずっと言い続けて、初めははねられ、不服審査をしたところ、調べに調べると御本人の領収書がたまたまあった。そして、市町村の台帳により納付が判明した。  つまり、オンライン化が完成したのは昭和五十九年ですから、それ以前は台帳、紙の管理です。紙からコンピューターに移すときに、当然入力ミスはあるでしょう、何件か。全くミスするなとは言いませんけれども、そういうことが膨大にあるのかどうか。いろいろ原因はあると思いますけれども、これも当時、まだオンライン化の前ですけれども、この市町村はコンピューター化されていまして、入力をミスしてしまった。そして、国民年金の番号を異なる番号にしてしまったことでこの情報が行方不明になった。確かに払った記録はあるけれども、だれなのかわからなくなった。まさに、先ほど申し上げた、宙に浮いた年金情報。たまたま本人が領収書を捜しに捜して、あったからわかったようなもので、入力ミスですね。これをちょっと説明いただけますか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 今委員御指摘がありましたように、当時は、社会保険事務所において、市町村で保管していた収納記録による納付記録、これに基づきましてデータを管理したわけですけれども、本人の領収書があることによって訂正ができたという形でございます。

長妻昭民主党・無所属クラブ

○長妻委員 これはぜひ社会保険庁、お願いしたいんですが、国民の皆さんが、多くの被保険者の方が窓口で今言い合いになっているんです、全国の社会保険庁の窓口で。つまり、自分は払ったはずだ、いや、どう考えても払っている。しかし、社会保険事務所は、いや、記録がないのでだめです、情報、何か領収書を持ってきてください。しかし、領収書がない。  当然、御本人の勘違いという方もいるかもしれませんが、これは誠意を持ってきちっと、ちゃんと調べる、そして、統合を促進する工夫を早急に立てるということをぜひお約束いただきたい。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 年金の裁定請求というのは六十歳時にやっていただくわけですけれども、現在、五十八歳時で、事前に記録の管理を、ターンアラウンド方式ということで五十八歳時通知ということを出させていただいておりまして、それが今、現段階で社会保険庁が管理をさせていただいています記録、これに間違いありませんかという御通知をさせていただいております。それで、御本人が思われているのと違うという場合には、その段階で補正を行う処理をさせていただいておりまして、現在、この部分につきまして、三十五歳時に再度やりたいというふうに考えております。  やはり、記録というのは定期的にきちっと管理をしていく必要があるんだろうと。それから、平成二十年度からはポイント制が始まりますので、そういう点で、記録というものをこちらから御本人に確認していただく仕組みは、おっしゃるように大事だろうというふうに思っております。

長妻昭民主党・無所属クラブ

○長妻委員 そして、もう一つの問題といたしましては、十ページでございますけれども、これは国民年金推進員、非常勤職員の方が年金を集めるときに、この方のお給料というのは完全歩合制なんですね。一般企業でも完全歩合制というのは珍しいんですけれども。十三ページにもございますけれども、ポイントで機械的に分ける。Aランクの方は基本給十七万六千円、Bランクの方が月額基本給十六万八千円、Cランクが月額十六万円、Dランクが十五万二千円、Eランクが十四万四千円。基本給が機械的にポイントによって完全に仕分けされているということでございます。  しかも、ポイントはどういうポイントかというと、十ページにございますけれども、まず本庁がポイントをやっております。本庁のポイントというのが、まず、未納者の方に一カ月年金保険料を払っていただくと、本庁は四ポイントつきます、本庁ポイントで。免除を一人の方すると二ポイントです。  ところが、東京方式という、東京には独自の方式もつくっておりまして、東京は、未納者の方に一カ月分国民年金保険料を払っていただくと、本庁と同じように四ポイント。しかし、免除一人すると四十ポイントということで、免除が異常に高くなっております。本庁は免除は一カ月払ったものの二分の一ですが、東京は免除をとると一カ月お金をいただくよりも十倍もポイントが高くなる。口座振替、つまり国民年金を口座で自動引き落としで払うというのは、本庁ポイントでは、免除と口座振替では、免除が十分の一です。当然、口座振替の方が十倍高い。しかし、東京方式では、免除は口座振替の三分の二ということで、ほとんど差がなくなっている。  免除をとるとポイントが非常に高くなって、すぐお金に直結するような、こういう仕組みがあるということで、先ほどから逢坂議員も指摘しましたけれども、まず免除ありき、まずお金を払うか免除されるか選択していただくわけですけれども、まず免除ありきというマインドを非常に生むんじゃないか、そういう危惧を私はこの表を見てするわけでございます。  そして、長官は、記者会見等で、本当にやめろと皆さんがおっしゃるんだったら私はやぶさかじゃないですけれども、本当に社会保険庁、変えなくていいんですかと言いたいですね、こういう発言もしておられるわけで、長官は本当に御自身の責任を自覚しておられるのかどうか。  仮に、ほんの少数の、一人か二人が不正免除すれば、確かに長官は、いや、責任は、きちっとやらないのが悪い、こういうことは言えるかもしれませんが、今回、初めは十三都府県だったのが二十六都府県、その後二十九都道府県、つまり半分以上の都道府県で不正免除が行われていて、そして長官は、いや、自分は悪いことをしろとは言っていないんだから自分は責任がないんだ、やめる必要がないんだ、こういう強弁をずっとしておられますけれども、やはり、長官は辞任をいただいて、そして社会保険庁を本当に解体する、ねんきん事業機構というような看板のかけかえの法律じゃなくて、本当に解体をして、税金と一緒に集める。日本には税金を集めている人がいるわけですから、その方に社会保険の徴収をお願いする。  そして、商品も変えなきゃだめです。長官からきちっと川崎大臣に言って、国民年金は商品が不安商品だから、それを変えないと収納率は上がらない、そういうことをきちっと言って、現場から商品を変える、こういう働きかけも本来はきちっとすべきであった。  もう就任されて二年でありますから、いまだに掌握をされていない、リーダーシップを発揮しておられないということで、やはりここは、歳入庁、つまり税金を集めているその人が保険料を集める。歳入庁をつくって、すぐにはできませんから、例えば五年後とか何年後にその成立を期した上で、それに向かって社会保険庁が動いていく、そういうプロセスがない限り、根本問題はいつになっても解決しないというふうに思うわけであります。  徴収に関しては、国民年金と厚生年金の保険料、年間二十一兆円の現ナマが社会保険庁という役所に入ってきます。こんな役所、世界にありません、それほどの巨額の金が入ってくるのは。だからこそ厚生労働省はおいしい天下りができるわけでありまして、この二十一兆円の徴収権は死んでも放さない、そういうふうに厚生労働省、頑張っているわけです、社会保険庁も。  しかし、ここは、税金と一緒に集めるという方が有効であるというのは先進国の事例でも明らかでありまして、そういう利権を放す放さないで頑張っているんじゃなくて、放して、そしてそのプロセスに向かってきちっと進んでいただくということをぜひこれはお願いしたいわけです。税務署と国民年金、税金も払い、国民年金も払っておられる方が三百五十万件もダブっているわけです。両方の職員がそのお宅とコンタクトをとっているわけでありますので、これはもう待ったなしでぜひ御決断をいただきたいと思います。  そして、二十一ページに資料がございますように、平成十六年度の、数字としては、国民年金の保険料の収入というのは約二兆円ですが、未納によって失われたお金というのが一兆円もあるんですよ。つまり、収入二兆円、本来は払わなきゃいけない人が未納ということで一兆円払っていない。こういう制度自体がもう信頼がない、国民の皆様からノーを突きつけられているのではないかというようなことも思いながら、きちっとその商品構成を変えていただきたいというふうに思うんですが、川崎大臣、いかがですか。

川崎二郎自由民主党厚生労働大臣

○川崎国務大臣 これはもう民主党さんと私どもの基本的に議論の違うところでございます。  国税庁と一緒にするということは、今、年金の対象者は二千二百万、今言われた未納も足して二千二百万に対してアプローチしている機関と三百五十万にアプローチしている機関、これを合わせればうまくいくんじゃないかというのは、私どもは違うと思います。  それからもう一つは、それでは給付をする方はどうするんでしょうか。給付の機関だけは、歳入庁が集めて、やはりどこか給付の機関に行かなきゃならぬ。その金額は、当然、厚生年金と合わせて二十何兆円ぐらい行く。その組織は当然なきゃいけないわけですから。そういう意味では、制度全体をやはりPRしながらやっていくということからすれば、商品の責任をもちろん社会保険庁も厚生労働省も持ちながらやっていく、集める苦労もしていくということが当然であろうと思っております。  その中で、今御議論いただいておりますのは、二年前の不祥事を通じながら、この組織を根本的に立て直さなきゃいかぬ、いや廃止をして解体的な出直しをしなきゃならぬ、ここは両党、与野党とも一致しているところでございますので、十月にまた御審議をいただくことになるだろう、どうぞ法案も御提出いただいて、我々としっかり議論をしたいな、こう思っております。

長妻昭民主党・無所属クラブ

○長妻委員 いろいろそういう理屈はありますよ。でも、状況がここまで来ているんですよ、大臣。ここまで来ているのに、いまだにいろいろな理屈で二十一兆円の徴収権限は放さない。それは、おっしゃるように、もちろん年金を払う機関は必要ですよ。ただ、今どき銀行振り込みがほとんどですよ。そうであれば、厚生労働省の一つの部局でそういう事務をする、そういうことだって検討する価値はありますよ、何かまた大きな組織を外につくって。ですから、非常に簡素な政府というのであれば、効率的、効果的というのであれば、その利権を手放す、こういう決断をしなきゃいけないというふうに思うんです。  その利権です。利権の質問をいたしますけれども、これも、今回、私もあきれた条文がねんきん事業機構の関連法案で紛れ込んでいるということで、これは与党の皆さんはこういう条文を本当に御存じなのかどうかとお伺いしたいところでもあります。  この十八ページ、十九ページにございますけれども、かつて国民年金、厚生年金の保険料をじゃぶじゃぶ無駄遣いしたグリーンピアとか、あるいは二百カ所以上の年金福祉施設と言われるリゾート施設など、天下り団体にそこの収益が全部流れて、ばんばん天下りし放題で、その天下り団体がまた監修料を支払う、こういうことがあって、無駄食いの元凶だという指摘をさせていただきましたのが、例えば、国民年金法でいうと七十四条の「福祉を増進するため、必要な施設をすることができる。」奇妙な日本語ですが、福祉を増進するためなら幾らでも国民年金保険料を使えますよと。厚生年金法でいえば七十九条、同じ条文です。「福祉を増進するため、必要な施設をすることができる。」福祉のためなら幾らでも年金保険料を使えますよと。私は、もう節操がないので、これを何でも福祉法というふうに言いましたけれども、これを削除しますと言うんですね、社会保険庁。ああ、これはいいことだと。  ところが、これは説明を積極的にされないんですよ、厚生労働省は。与党の皆さんもこれを御存じない方が多いと思うんですよ。  例えば、国民年金法では、七十四条を削除するかわりに、同じ七十四条に、今度は、教育及び広報には年金保険料を使えます、相談その他の援助にも年金保険料を使えます、被保険者等の利便の向上に資する情報を提供することには保険料を使えます。こういうことが厚生年金保険法でもある。(発言する者あり)今与党の方からいいじゃないかというお話ありましたけれども、今までの無駄食いの実態を見て、我々は、本来、もし必要であれば、きちっとシーリングがきく税金でやるべきである、こういうことを主張していまして、これはまた野方図に使われますよ、この条文で。  例えば、きのうも与党の議員の方が参議院で議論をされていました、年金教育は必要だと。これも私認めますよ。年金教育は必要だと思います、しかし、その前に複雑な制度を見直して年金を一元化する、こういう要件はありますが。あるいは、ここに書いてある広報、これも必要ですよ。  ところが、過去の実態を見ると、何ですか、このCD―ROM、「考えよう!支えよう!みんなのための公的年金」、これは中学と高校に配ったCD―ROM。随意契約で天下り団体に発注している、今はもう廃止になりましたけれども。そして、この「知っておきたい年金のはなし」、高校に配付する冊子。今は社会保険庁が独自に印刷してつくっている。ただ、少し前までは、これは天下り団体。こっちは中学のバージョンですけれども。どんどんつくって、潤っていた。  つまり、天下り団体は、これからはグリーンピアとか箱物はできないから、では、教育とか、これは公立、小学校、中学校、高校、いっぱいある。広報とか、また広報センターとかを年金保険料でどんどんつくる危険性も私はあると思うわけでありまして、必要なものは税金でやる、この条文は削る。与党も以前は、保険料は年金給付しか使いません、こういうふうに言ったじゃないですか。大臣、何でこういう条文が入っているんですか。これは削除するおつもりはありませんか。

川崎二郎自由民主党厚生労働大臣

○川崎国務大臣 法案の審議に入っていただいたような御質問でございますけれども、まさに法案の審議のときにしっかり議論しながら進めていかなきゃならぬだろうと思っております。  いろいろな御議論をいただく中で、福祉施設というものについてはやらないというふうに決めさせていただきました。一方で、今お話ありましたように、教育の問題、広報の問題、これは経費がかかることは事実、直接PRの問題でありますから、年金の中から充てさせていただくということで、昨年、財務大臣との話し合いの中で決着をさせていただいたものでございます。  一方で、不透明な契約、こういうものに対して厳しい御批判をいただいていることは事実でございますから、一般にある公的組織とは違って、公務員の組織と違って、年金運営会議を設ける、また外部専門家の登用による特別監査官制度を設けるというような二重三重のシステムを組んでいるところでございます。法案審議の中で御理解を賜るようにまたしっかり説明をしていきたいと思います。

長妻昭民主党・無所属クラブ

○長妻委員 いや、川崎大臣、敷かれたレールの上を、お役人の答弁をずっと読まれて、その場はしのげるかもしれませんけれども、この条文で大変なことになりますよ。財務大臣との話で決着したと。何で国民の皆さんにこれを説明しないんですか。皆さん、政府からこの話をされたことがありますか、年金の広報や教育には保険料を使える条文が入っていますと。  こういうことを財務大臣との話で決着したからやるんだ、そういう趣旨に聞こえましたけれども、ぜひこういう条文は削っていただいて、以前、自民党が言っていたように、年金の保険料は給付だけに使う、年金の保険料は支払いだけに使うということをぜひこれはやっていただきたいというふうに思うわけでございます。  そして、年金保険料の使い道でいえば、今回の不正免除を修正する作業、これも年金保険料が使われるんですか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 人件費につきましては、委員御存じのように、税でございます。それから、今回、監察という観点で職員が出張しておりますけれども、この部分については監察業務自身の前倒しという考え方を持っておりますので、従来の費用の中でやるということです。修正をさせていただく、免除をお受けいただいた方に対して、再度、免除の取り消しをしながら再申請をいただくという部分につきましては、これは事務費だというふうに考えております。(長妻委員「だから、年金保険料ですか、財源は」と呼ぶ)免除の手続については、保険料でございます。

長妻昭民主党・無所属クラブ

○長妻委員 本当に保険料というのは、特別会計でその省が独自に集めているから、不文律といいますか、ほかの省庁は口出ししないで、ある程度自由に使える、天下りもできる、その団体にも発注できる、こういうことが、問題が起こった直後はさすがにすぐには動かないけれども、ほとぼりが冷めるとすぐまたそういうことをするのが今までの流れでありますので、これは知恵として、やはり税金で必要なものはやるということを、何で御理解いただけないのかというふうに思うわけでございます。  そして、最後に、村瀬長官の発言に関して、かつて、第一次の不正免除の報告書を発表されたときにこういう発言をしておられると思います。  不正免除を楽してやろうとした人、これは正直言って僕は許せぬと思っているんですよ。法令違反も含めて、楽してやろうとした人は。ところが、一生懸命一生懸命一生懸命仕事をやったけれども、たまたまぽこっとその法令遵守のところが抜けちゃっていたという、件数でいえばわずかな事務局もいっぱいあるわけですよ。それは、何でそんなことをしたのとしっかり聞いてあげた上で、やはりそこで何が原因なのかというのはしっかり解明しなきゃいかぬだろうと。  これは、後半部分はわかりますが、前半部分で、楽してやろうとして法令違反含めて不正免除をした人、これは許せぬ、しかし、一生懸命一生懸命仕事をやって、ぽこっとたまたま法令遵守のところが抜けちゃったという人は別なんだと。これは私は、いけいけ猛烈営業マンが、一企業の社長が言う発言としてはあるかもしれませんが、国家公務員のトップがこういう御発言を公の場でされるということに関して、大変何か違和感を、法令遵守が第一だというふうに思うわけですが、いかがですか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 今お話しになったところは、どういう局面でお話ししたという流れの中でお聞きいただかないとわからないんだろうと思います。  私自身は、何回もお話し申し上げておりますように、法令遵守、これが最大の問題だというふうに考えております。したがって、決して、今回の問題においても、法令を遵守しなかった職員に対しては厳しく対応していきたいというふうに考えております。

長妻昭民主党・無所属クラブ

○長妻委員 村瀬長官は、昨年の七月に板橋社会保険事務所で起こった不正免除事件、これを御存じでありながら公表を差し控えるという御決断をされて、全国調査もされない。そして、本庁ぐるみではないと五月二十九日の一次発表では明確に否定しておきながら、その後、指摘を受けてやはりもう一回調査をする、そういう非常に、責任回避といいますか、御自身の責任をほっかむりして、自分がやめたら改革がとまるんだ、こういうふうに開き直るということで、今の形態の組織のままで、ねんきん事業機構という看板のかけかえのままで本当に年金徴収ができるのかということを考えていただきたい。  組織、今の形態を守るだけではなくて、その組織を本当に解体をして、歳入庁、税金と一緒に集めていく、こういう形態に変える、職員を告発した上で辞職をいただいて、その形態に合った改革を進めていく、そのスタートを切るということをしない限り、この問題はまた繰り返されます。  国民年金という商品も、川崎大臣は多分、すばらしい商品だと思っておられるのかもしれないけれども、うなずいておられますが、国民の皆さんはすばらしい商品と思っているでしょうか。三分の一の税金が入るんですよ、国民年金は。普通であれば得な商品なんです。競って、皆さん争って、入りたい、入りたい、入るはずなんです。何でそうならないのか、一生懸命努力しないと金が集まらないのか。ここの点をよく考えていただいて、商品もきちっと変える、組織も変えるという決断をしなければ、この問題、ねんきん事業機構、看板をかけかえただけでは、ずっと続きますよ。ずっと続きます。  これを申し上げて、ぜひお考え直しをいただいて、法案も変えるというお話ですから、撤回して、歳入庁なり、年金一元化なり、そういう法案を出し直していただきたいということをお願いしまして、終わります。ありがとうございました。

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 次に、村井宗明君。

村井宗明民主党・無所属クラブ

○村井委員 民主党の村井宗明です。  きょうは皆さんに資料をお配りさせていただきました。これは、所沢の問題です。所沢の問題はちょっと特殊なんです。長官の視察があるから、そのために一瞬違法な手続をして、そして一週間後にすぐにその違法な手続を取り消したという事例です。千九百二十四人もの人が、わずか一週間の間だけですが、違法な手続を長官の視察のためにされました。  さて、それをしたのがこのパソコンです。(パネルを示す)現場の方まで行ってこさせていただきました。このパソコンで一瞬、長官の視察のために入力し、一週間後にもう一度外しました。  さて、長官、この事件についてどう分析されていますか。率直な感想をお答えください。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 まず、私が視察をするからという、これは実は埼玉の社会保険事務局で国民年金の推進本部の会議がございまして、収納対策等について検討している、そこへ私はお邪魔したわけでございます。したがいまして、所沢へは一切行っていないということをまずお話し申し上げたいと思います。  それから、あと、私が行くから免除のやり方を変な形でやっちゃったんだ、これは本末転倒な話なんだろうと思います。こんなことが起こること自体、そもそもだれの責任下でもって起こしたのか、私自身も究明したいというふうに思っております。

村井宗明民主党・無所属クラブ

○村井委員 ぜひ、その部分、究明してください。  さて、そのパソコンの中身について少々踏み込みたいと思うんです。  実は、このパソコン、カード式になっていまして、プライバシーがありますので、職員がカードを入れないと立ち上がらないシステムになっています。この部分に入れるんですね。その場合、だれが入力したかも、そのカードを持っている関係でわかるようになっています。そうですよね。どうですか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 ウィンドウマシンの活用につきましては、おっしゃるように、カードが入らないと処理ができないということで、個人一人一人に今カードを持たせております。

村井宗明民主党・無所属クラブ

○村井委員 質問の内容は、もう一度言いますね。ウィンドウマシンで、カードをだれが入れて、だれが入力したのか。特に、不法な手続をだれが指示したのかはすぐわからないにしても、だれがその不法な手続を入力したのかは、調べればすぐにわかりますよね。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 ウィンドウマシンでやった部分については確認ができます。  ただ、今回の免除の問題につきましては、何回もお話し申し上げていますように、基本的にはOCR入力が基本でございまして、ある意味では所沢が処理をしたというのは異質なケースだろうというふうに思います。

村井宗明民主党・無所属クラブ

○村井委員 では、OCR入力とウィンドウマシンと、今入力の比率はどのぐらい違うんでしょうか。大体の比率を教えてください、二百四十万件中。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 細かな数値を持っておりませんので、正確じゃないという前提でお答えいたしたいと思うんですが、相当数の事務局は、基本的には入力を事務局でOCRでやってございます。それから、先般、長妻委員からも御指摘がありました東京は、OCR入力じゃなくてウィンドウマシン入力になっているということが大きな問題であった。今回、所沢につきましては、先ほど委員も御指摘ありましたように、ウィンドウマシンで処理をしたということでございまして、これはレアケースの中に入っているのではなかろうかというふうに思っております。

村井宗明民主党・無所属クラブ

○村井委員 さて、そのウィンドウマシンについてなんですが、今回、所沢は、千九百件、長官の視察の前にいきなり違法の猶予だったんですが、違法手続をして、一週間後に取り消したということは、実は社会保険業務センターのパソコンで見ればわかり得る話ですよね。どうですか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 残念ながら、システム的にはチェックができないという形だと思うんです。事後的に、処理が、先般も浦和のケースでたしかお話し申し上げたと思うんですが、マイナスな件数が立って初めてわかる、こういう仕組みになってございます。  したがいまして、今後の防止策という観点の中で、システム的にやはりチェックをする仕組みをつくらないとだめだとお話し申し上げておりますのは、こういう取り消し案件が発生した場合には、なぜ取り消しになったのかということをチェックする仕組み、これはやはりアラームとして出てくるシステムに変えていかないといかぬだろう、このように考えております。

村井宗明民主党・無所属クラブ

○村井委員 今、事後的にならわかるとおっしゃられましたね。同じようなケース、つまり、確かに、きのうも来られた社会保険庁の方から説明されたんですが、それを調べる人がいなかったと言われるのはもちろんなんですが、調べようと思えば調べることができた、システムはなかったけれどもわかり得る状況ではあったということですよね。どうですか、長官。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 今回全件調査をやらせていただいておりますけれども、全件調査は、やはり一枚一枚どういう処理をしたかというのを見ないと本当のチェックはできないんだろうというふうに思います。したがって、六月の九日から全国の社会保険事務局へ行って、現在全件調査をやらせていただいていますけれども、それをもって初めてわかるんだろうというふうに思います。

村井宗明民主党・無所属クラブ

○村井委員 さて、その全件調査の中で特に調べてほしい件があるんです。  パソコンの、このウィンドウマシンの性質上、知らずに免除された人は六月まで基本的に免除される。四月の時点で通常は一年分の納付書が送られるわけですから、勝手に免除された人の中では国民年金の納付書が送られてきていない人もいるのではないかという話なんですが、どうでしょうか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 おっしゃるように、四月段階で納付書をお送りさせていただきますので、免除の承認をされている方については、納付書が行っていないケースはあり得るだろうと思います。

村井宗明民主党・無所属クラブ

○村井委員 そこに私は大きな問題があると思うんです。自分が知らないうちにいつの間にか免除をされていて、四月に納付書が送られてこなかった。つまり、このパソコンは六月を頭にして計算していて、納付書を送るのは四月ですから、実際、自分が知らない間に免除されていて、納付書すら送られてきていない、つまり、払う機会を失われた人がいるのではないでしょうか。どうですか、長官。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 免除自体を承認させていただくと、おっしゃるように納付書が行かない仕組みになってございます。したがって、四月段階において納付書が行かないということは、三月末までに免除の承認をさせていただいている方には行かないということで、今委員御指摘のような問題はある。したがって、大至急これを補正しなきゃいかぬということで、六月、遅まきながら、この部分について今修正に走り回らさせている状況でございます。

村井宗明民主党・無所属クラブ

○村井委員 ぜひ、その全数調査の中で、そうやって知らない間に免除されて、全く納付書すら送られてこなかったという人を解決していただきたいと思います。  さて、さらに、その調査の内容です。  二百四十万人分を、社会保険庁の職員など二百五十人が全国に散って調査しているんですよね。外部監査している、外部監査している、外部の調査だといいながら、実質、よく聞くと、本当の外部は五人だけ。七人と言っていますけれども、二人は政務官の方ですから、そんなにやれない。しかも、それは調査じゃなくて、違いますよね、検証だけですよね。外部の人が五人だけというのは少な過ぎるのではないでしょうか。どうでしょうか。

川崎二郎自由民主党厚生労働大臣

○川崎国務大臣 長官とは全く別組織でございますので、私から御答弁申し上げます。  これは、官房長の下におきまして、両政務官をトップに民間五人が入って、七人で検証委員会をつくりました。場合によって、調べるために人手が必要ならば、民間機関とも連携をする。要するに、七人が検証するためのシステムとしてつくり上げた。  この中で、先ほど申し上げたように、何をやってくれということは私は申し上げておりません。しかし、社会保険庁本庁から出先の問題まで含めて、すべてのことについてチェック機能を果たしてほしいということでお願いしております。  そんな中で、政務官をトップに、いろいろお考えいただきながら、自分たちで決めて行動していただく。ですから、抜き打ち検査もあり得るということを先ほど申し上げました。また、本庁に対しても抜き打ち的に調査をすることもあり得る、こう思っております。

村井宗明民主党・無所属クラブ

○村井委員 最後の質問をさせていただきます。  さて、今回の全数調査で、一人一人に自主申告のアンケートを書いてもらう。もちろん、それでいいんです。皆さんが大きく関心を持っているのは、本庁の関与です。  さて、その本庁の関与で、一見、本庁との関与についてのアンケートの部分、個人個人全員が書く分には、その欄がないんです。唯一あるのは、各局から提出してもらうものには本庁との連絡、関与の記入欄があるんですが、一人一人の部分のところには、あえて本庁との関与の部分がなかった。それで本当に本庁との関与について調べられるんでしょうか。その全数調査のアンケートの内容、本庁との関与について、ぜひお答えください。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 アンケート調査の中で、本庁との関与につきましては当然記述をしていただくつもりでおります。  一方、先ほど大臣もお話しありましたけれども、本庁の職員もすべて、今回の免除問題について何らかの形で聞いているか聞いていないかという全数アンケート、これも並行してやっておりまして、突合することによって事実関係が明確になるというふうに私は思っております。

村井宗明民主党・無所属クラブ

○村井委員 ぜひ、その本庁との関与については、局からだけしか出させない、そんなおかしいものじゃなくて、しっかり調べていただきたい。そして、特に、このウィンドウマシンで入力したものについては、だれが入力したのかがわかるシステムになっています。その指示系統を順番に分析することによって、しっかりと指示系統、そして全体解明ができると思います。今後の調査をお願いし、残りは午後からの質問にさせていただきます。  ありがとうございました。      ――――◇―――――

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 この際、本日付託になりました参議院提出、精神病院の用語の整理等のための関係法律の一部を改正する法律案を議題といたします。  趣旨の説明を聴取いたします。参議院厚生労働委員長山下英利君。     ―――――――――――――  精神病院の用語の整理等のための関係法律の一部を改正する法律案     〔本号末尾に掲載〕     ―――――――――――――

山下英利自由民主党

○山下(英)参議院議員 ただいま議題となりました精神病院の用語の整理等のための関係法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  我が国の精神障害者施策は、明治三十三年の精神病者監護法に始まり、昭和二十五年の精神衛生法制定後も、精神病院への収容主義のもとで行われてきました。このような歴史的経緯から、精神病院という用語には、医療を行う施設ではなく精神病者を収容する施設というイメージが残っております。そのことが、精神科医療機関に対する国民の正しい理解の深化や患者の自発的な受診の妨げとなっております。  精神障害者施策については、昭和四十年以後、入院医療中心の治療体制から地域におけるケアを中心とする体制へという流れの中で、精神医療における人権の確保、社会復帰の促進や精神障害者の自立と社会参加の促進という理念のもとに、順次、改善向上が図られてきたところであります。  しかしながら、精神病院という法令用語については、精神病者の収容施設であるとのイメージが残ったまま、その後も変更されることなく今日に至っている状況にあります。  そこで、精神病者を収容する施設というイメージを払拭するため、精神病院という用語を、患者や患者の家族が心理的抵抗を感じることが少なく、かつ、専門的医療を提供する施設であることが明らかな精神科という診療科名を用いて、精神科病院という用語に改めることにより、精神科医療機関に対する国民の正しい理解を深めるとともに、患者が受診しやすい環境を醸成することが必要となっています。  本法律案は、こうした状況にかんがみ、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律等における精神病院という用語を精神科病院という用語に改めるものであります。  この用語の改正によって、うつ病などの患者が精神科を受診しやすい環境が醸成されることは、近年、大きな社会問題となっている自殺者の増加に対する対策としても重要であると考えられます。  そのほか、警察官職務執行法には精神病者収容施設という用語が用いられておりますが、以上のような趣旨にかんがみると、法律で用いられる用語として不適当であると考えられますので、あわせて、この用語を削除することとしております。  なお、この法律は、公布の日から起算して六月を経過した日から施行することとしております。  以上が、この法律案の提案の理由及び内容の概要であります。  何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同いただきますようお願い申し上げます。

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。     ―――――――――――――

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 本案につきましては、質疑、討論ともに申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。  参議院提出、精神病院の用語の整理等のための関係法律の一部を改正する法律案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。  お諮りいたします。  ただいま議決いたしました本案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     ―――――――――――――     〔報告書は附録に掲載〕      ――――◇―――――

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 次に、厚生労働関係の基本施策に関する件について調査を進めます。  この際、北川知克君外五名から、自由民主党、民主党・無所属クラブ、公明党、日本共産党、社会民主党・市民連合、国民新党・日本・無所属の会の六派共同提案による安全で質の高い医療の確保・充実に関する件について決議すべしとの動議が提出されております。  提出者より趣旨の説明を聴取いたします。福島豊君。

福島豊公明党

○福島委員 私は、自由民主党、民主党・無所属クラブ、公明党、日本共産党、社会民主党・市民連合及び国民新党・日本・無所属の会を代表いたしまして、本動議について御説明を申し上げます。  案文を朗読して説明にかえさせていただきます。     安全で質の高い医療の確保・充実に関する件(案)   安全安心で質の高い医療が受けられることは、国民が等しく希求するところである。そのためには、医療保険制度の改革を通じて国民皆保険体制を将来にわたり堅持していくとともに、行政、立法府、医療関係者が協力してあらゆる努力を傾注し、質が高く効率的な、国民に信頼される医療提供体制を全国的に確立していくことが必要である。   特に、志の高い医療従事者が患者の生命を救い健康を守るために、自らの技量を十分に発揮し、安心して本来の医療業務に専念できるようにしていくことが重要である。こうした観点から、地域の実情に応じた医師確保対策を講じていくことなどにより、小児救急医療・周産期医療に係る勤務医、看護職員等の労働環境の向上や医療安全の推進を図っていくとともに、医療事故等の問題が生じた際に、医療行為について第三者的な立場による調査に基づく公正な判断と問題解決がいつでも得られるような仕組み等環境を整備する必要がある。   また、医療は医療従事者と患者の信頼関係の上に成り立つものであることから、医療機関がその提供する医療について情報提供を進めるとともに、患者も、診療情報や地域の医療機関情報の共有により、治療に対する参加意識を高め適切な受診等に努めていくことが期待される。   以上のような安全で質の高い医療の確保充実に向けて、ここに、政府、地方公共団体の一層の取組を求めるとともに、医療界及び国民各層にも協力を呼びかける。   右決議する。 以上であります。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。(拍手)

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。  採決いたします。  本動議に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 起立総員。よって、そのように決しました。  この際、川崎厚生労働大臣から発言を求められておりますので、これを許します。川崎厚生労働大臣。

川崎二郎自由民主党厚生労働大臣

○川崎国務大臣 ただいまの御決議につきましては、その趣旨を十分尊重し、安全で質の高い医療の確保充実に努力してまいる所存でございます。

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 なお、本決議の議長に対する報告及び関係方面への参考送付等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。  この際、休憩いたします。     午後零時二十五分休憩      ――――◇―――――     午後一時十八分開議

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  午前に引き続き、厚生労働関係の基本施策に関する件、特に国民年金保険料の免除等に係る事務処理に関する問題について調査を進めます。  質疑を続行いたします。村井宗明君。

村井宗明民主党・無所属クラブ

○村井委員 村井宗明です。  午後に、引き続きこの所沢の問題から入らせていただきたいと思います。  所沢の問題、現場に行く前にもう一度ちょっと簡単に説明したいと思います。  長官が埼玉の局へ行くということで、埼玉の局が埼玉県内にある各事務所に納付率を上げるように指示をしました。そんな中で所沢は、長官が来るからということで、一たん不正な猶予、今回は免除じゃなくて猶予だったんですが、不正な猶予を千九百件行った。ところが、一週間後、その不正な猶予を取り消したという事例でした。  さて、その舞台、現場となった所沢にはこういう指示がかかっていました。紙でノルマが張り出してあったんです。所沢社保の十七年度の目標納付率は六七・五%です、四月現在は六五・二七%、前年比プラス二・二九ですというような内容で張り出してありました。  私は、ノルマ自身は非常にいいことだと思います。それは、民間でいえば当たり前だからなんです。ただ、みんながおかしいと思っているのは、長官が来るというその一週間だけ一瞬不正な猶予をやって、一週間後に戻したという事例。  さて、長官、埼玉の局に行かれたときに、ノルマを達成されないとどういうことがある、それから、強く叱責されたかどうかなど、その辺について教えていただけますでしょうか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 各県には国民年金推進対策本部という本部が置かれていまして、県単位に毎月の収納率がどうなっているかという検証会議をやっております。私は、その場へ参加をしたという形でございまして、会議自体は局が持ち、局が運営をしている、こういう形でございます。  私の方は何を言っているかといいますと、各局に対して、十一月に緊急メッセージを出しまして、その後、各局単位で収納率の推移、これを見ております。したがって、十分行っていないところについては、どういう取り組みをしているかということを確認はしてございます。

村井宗明民主党・無所属クラブ

○村井委員 長官はそのときにどう言われたんでしょうか。特に、ノルマの余り達成できなかったところは新組織に移行できないだとか、また強い叱責とか、そういうのはされたんでしょうか、されていないんでしょうか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 強い叱責というのは、まず私はやっていないと思います。  具体的にどういう取り組みをして、どういう収納率だったかというのは、局の運営の中で各事務所長が発表しているということはあったんだろうというふうに思います。

村井宗明民主党・無所属クラブ

○村井委員 さて、そんな中で、この話、私もいろいろな現場を回って話を聞いてきて、どうも解せないなと思ったことがあるんです。  それは何かというと、余り罪の意識を皆さん持っておられないようなんです。違法だという認識、罪という認識が余りなくて、むしろ、社会保険庁の方から、やれと言われたかどうかはわからないにしても、大目に見てもらえる、黙認してもらえるような土壌、雰囲気があったんじゃないでしょうか。もしくは、本庁から内々に了解されていたんではないかと思うんですが、その辺はどうでしょうか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 現状において、本庁から具体的な指示を出したということは一切ございません。

村井宗明民主党・無所属クラブ

○村井委員 さて、そこで、今の長官の話でいけばこういう形になるわけです。社会保険庁と地方事務局があって、全く社会保険庁はよく知らなかった、地方が独自にやったことだ。でも、考えてもみれば、こんな四十七都道府県中三十七都道府県も、独自で勝手にやって同じような違法行為をするかどうか、ちょっと考えづらいなと思うんです。  そこで、私も、私だけじゃなくて民主党のいろいろな議員、各事務所、事務局へ行って話を聞いて回りました。そのときに、上の人じゃなくて下の人たちに、下と言ったら悪いですね、一般の職員さんたちに聞いたら、こういうことを言われるんですね。社会保険庁の局の関与、あったんですかねと言ったら、局の関与というものは具体的にどうこうはよくわからないけれども、少なくてもうちの局長は本庁の職員だよというような話をいろいろなところで聞きました。  さて、そこで質問させていただきます。本庁は余り関与していなかった、地方事務局が独自でやったことだという話でしたが、実際その地方事務局の局長が本庁の職員であるのは、四十七都道府県中、何都道府県でしょうか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 現在、局長は、社会保険庁所属ということで四十七名が所属しております。そのうち三名は、厚生省からのキャリアでございます。一方、残りの四十四名のうち、例えば、採用は東京とか大阪で採用されまして、途中から本庁の方へかわったということで人事が動いているという方も含めて、現段階においては、先ほど申し上げました四十七名が厚生労働省の1種のキャリア並びに社会保険庁本庁の所属という形でございます。

村井宗明民主党・無所属クラブ

○村井委員 その点、次長さん、ナンバーツーの方は、四十七都道府県中八名だけが本庁の職員だという話なんですが、ちょっと待ってください。本庁は知らなくて、地方が独自にやったことというこのような図を皆さんに出していますが、実際、局長が本庁の職員だとすると、現実はこうなんじゃないでしょうか。(発言する者あり)  つまり、そうです、今、公明党さんからも、三層構造という話がありましたが、地方の局長が四十七人全員本庁の職員ということは、図表的にはこういうふうに記されるわけで、本庁の関与があったと、私も断言するまでの証拠はありませんが、本庁の関与がある程度あったとみなされやすい状況にあるのではないかと思いますが、長官はどう思われますでしょうか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 推定で物を言えませんので、先ほども申し上げましたように、本庁の関与の問題につきましても、あるかないかということで調査をしておりますので、それを見ていただけたらというふうに思います。  それから、今回の事例を前回公表させていただいたときにお話し申し上げましたけれども、実は、局長、現地の事務局全部でやったところがございます。一方、局長に言わずに事務局だけでやった部分のところもあります。一方、局も知らなくて事務所だけでやったところもあります。一方、もう一つは、事務所長も知らずに課長だけでやったところもございます。さまざまな案件があるということで、先般公表させていただいております。  したがいまして、地区ごとに状況が違うというふうにお考えいただけたらというふうに思います。

村井宗明民主党・無所属クラブ

○村井委員 長官の説明では、五月までの時点では、こういう本庁の関与はない、知らないという話でしたが、最近は調査中という話になっています。もちろんそれはそれで結構なんですが、さて、本庁が知らないという中でも、当然、局長さんは二年で転勤して、行ったり戻ったり、人によっては地方から地方へ行く方もおられると思うんですが、少なくとも、そのやった局長さんが本庁に戻ることもあり得ると。だとするならば、本庁で知っていた人もいるというのは当然だと思うんですが、どう思われますか、長官。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 現在の問題が起こったのは昨年の十月以降でございます。人事異動は更迭以外は基本的にはしておりませんので、そういう点では、地方の局にいた人間が本庁に戻ってきたということはないというふうに思っております。

村井宗明民主党・無所属クラブ

○村井委員 だとすれば、本庁の職員である局長さんが知っていたという事例は当然ありますよね。どうですか、長官。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 現在、全件調査並びにそれにあわせた実態解明ということで、詳細調査を、個々人から全部意見をもらう形で進めているわけでございまして、どういう形でどこの局長がどういう情報を持っていたかということを、今私は完全につかんでおりません。先ほど申し上げましたように、五月の二十九日並びに六月の十三日に発表しました段階での情報しか持ち合わせておりませんので、それ以上のお答えは、残念ながらできませんので。

村井宗明民主党・無所属クラブ

○村井委員 結局、初めは、本庁の関与がなかったという五月の説明だったのが、少なくても、今、調査中に変わりました。この調査、もちろん私たちも調査の結果を待ちたいと思うんですが、どうしても、これは閉会中に調査の結果が出るわけです。私たち国会議員としては、やはり国民の年金制度を守る、そして、国民が強い関心を持っているこの年金を守るためには、閉会中審査をしてでもこの問題をちゃんと解明しなければならないと思うんですが、長官はどのように思われますでしょうか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 委員会云々よりも、私が皆さん方にお話し申し上げているのは、実態解明の全件調査については六月中に終わらせますと。そして、七月中には、今大臣の方からは中旬というふうに言われておりますけれども、処分も含めまして、個々人のかかわりぐあいについて実態解明をしろという指示を受けてやっておりますので、まずそれをしっかりやりたいというふうに考えております。

村井宗明民主党・無所属クラブ

○村井委員 大臣はどう考えられますか。国民が関心を持っている、そして、我々国会議員として責任を負わなければならない問題、それが閉会中に調査結果が出てくるという話ですが、閉会中審査をしなければならないと思いませんか。大臣はどう考えられますか。

川崎二郎自由民主党厚生労働大臣

○川崎国務大臣 まさに私の立場から申し上げることではございません。どうぞ、委員会で御議論を賜る問題でございます。

村井宗明民主党・無所属クラブ

○村井委員 ぜひ委員長にお願い申し上げます。これは質問ではないですが、委員長にお願い申し上げます。  私たちが、この問題、閉会中だからといって手放すようなことがあれば、国会議員としての信頼と責任を放棄することになってしまいます。ぜひ理事会で、閉会中にこの問題、特に調査結果が出てからするようにお願いを申し上げます。

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 理事会で協議いたします。

村井宗明民主党・無所属クラブ

○村井委員 さて次に、長官そして大臣は、約三人今まで更迭をされました。更迭をする中での説明で、隠してうその報告をした、つまり五月十九日までの、六月末と七月中旬の事例の報告を入れれば八回、これまでに発表されただけで六回の調査をやっています。三月十三日のもの、五月十八日、五月十九日までに判明した分は、その時点で報告をしたから更迭をしないということにされました。ところが、その一方、五月二十四日、五月二十七日時点で発覚した三重や静岡は、その前の再三の調査でうその報告をしたからといって更迭をされました。  そこで、だとするならば、さらに今回、六月八日の自己申告と六月十三日の発表で新たにふえた地域の局長さんたちも当然更迭されるものだと思うんですが、その辺、大臣はどのように考えておられるんでしょうか。

川崎二郎自由民主党厚生労働大臣

○川崎国務大臣 まず、一番最初に起きました京都の問題については、村瀬長官の判断で更迭をした。それから、大阪、三重県につきましては、実態の調査をこの県のトップに任せていていいかという私の判断で指示をいたしました。静岡等の問題については、もう村瀬さんに全部任せてあります。  その後の問題については、比較論でございますけれども、大阪、三重のような事案、まさに局ぐるみと言われる問題、そして、かつ報告をしてこなかった、こういう問題については、村瀬長官の判断によってさまざまな処置が行われるものだと考えております。

村井宗明民主党・無所属クラブ

○村井委員 大臣や長官の基準でいけば、三月十三日、五月十八日、五月十九日の三回で報告したところは更迭がないとも思うんですが、それ以降発表されたところ、もしくは発覚したところについては、更迭が十分あり得ると考えてよろしいんでしょうか。あるかないか、今度は長官の方、お願いします。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 五月三十日に静岡を更迭させていただきました。これは、静岡は局長を含めた局ぐるみでやっていたということで、今回の問題を解決する責任を全うできないということでかえさせていただきました。  したがいまして、局ぐるみで、局長がわかった上で主導的に動いているという局が出てくれば、当然そこの局は、その本人に任せるわけにいきませんので、更迭せざるを得ない、このように考えております。

村井宗明民主党・無所属クラブ

○村井委員 最後の質問にさせていただきます。  そうしたら、長官、前に出した五月十九日と五月二十四日の間の、その前に報告したかどうかという更迭の基準ではなくて、今回発表された分は、更迭の基準は、局ぐるみだったかどうか、つまり、局ぐるみでやっていたということになれば、特に局長が知っていたということになれば更迭されると判断してよろしいでしょうか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 その方向で動きたいというふうに思っております。

村井宗明民主党・無所属クラブ

○村井委員 わかりました。  そして、私たち民主党は、最後に、質問ではありませんが、一言だけ言わせていただきたいと思います。  与党のねんきん事業機構という法案、それから民主党の歳入庁への再編という大きな改革案、改革の方向は二つです。今、自民党さんの方が、五月三十日に文書を配って、民主党は改革に反対していると街頭演説でうそを言えという文書を配ったそうなんですが、社保庁が望んでいるような、つまりちょっとした手直しの改革、名称変更がこちらの改革案であり、私たち民主党は、いろいろな困難を乗り越えても、そしていろいろな思いのある人からいろいろな意見をいただいたとしても、こちらの抜本的な大改革、歳入庁への再編を訴えていくということを発言させていただき、私の質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 次に、内山晃君。

内山晃民主党・無所属クラブ

○内山委員 民主党の内山晃でございます。  持ち時間が少ないものですから、軽快に質問させていただきたいと思います。  まず、データの方を求めておりますけれども、今回の不適正な免除がなかったとしたら納付率への影響はどうなったかという数字をちょっと示していただきたいと思います。  時間がないんです。早くやってください。(発言する者あり)外野は黙っていてください。

青柳親房社会保険庁運営部長

○青柳政府参考人 失礼いたしました。  免除の部分をまだ整理がし切れておりませんので、機械的に計算いたしますと六七・八%になろうかと存じております。

内山晃民主党・無所属クラブ

○内山委員 六七・八%。  不適正な免除を除いた数字は一体どのぐらいになりますか。

青柳親房社会保険庁運営部長

○青柳政府参考人 先ほども申し上げましたように、不適正な免除の部分については取り消しを一たんさせていただきます。その取り消しの効果はすべて四月時点にさかのぼって発生をするわけでございますが、京都のように前もって発覚していたようなものにつきましては取り消しが既に行われておりますことから、現在の数字よりも変化することはないだろう、それ以外のものについてはさかのぼって効果が発生するということになりますので、正確な数字はなかなか現時点では求めようがないかと存じております。  ただし、十九万件のものがすべていわば取り消しの対象になったという仮定のもとに計算をいたしますと、およそ〇・五ポイントぐらいこれが下がるということになろうかと承知しております。

内山晃民主党・無所属クラブ

○内山委員 村瀬長官にお尋ねをします。  この〇・五%が、仮に不正がなかったとしたら増になったわけですけれども、この数値をどう判断されますか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 免除自体が不適正な対応で納付率が上がったわけでございますから、〇・五%というのは見せかけの数字だというふうに思っております。

内山晃民主党・無所属クラブ

○内山委員 数値そのものの〇・五%はどのように評価されますか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 先ほども、件数の方で、二十万件弱というのをどういうふうに思われますかという御質問がございまして、大変大きな数字だというふうにお答え申し上げました。したがって、〇・五%よりも、やはり約二十万件、大変大きな数字だというふうに思っております。

内山晃民主党・無所属クラブ

○内山委員 私が社会保険事務所並びに事務局でいろいろ数値について聞いてまいりましたら、〇・〇〇一%でも前年を上回るということは上がったと評価されると。もう一回申し上げます。〇・〇〇一%でも前年より数値が上がったという場合には大変評価をされる。としますと、〇・五%上がったという数値は、物すごく数字が上がったということじゃないですか。  私は、現場で二、三、いろいろ聞いてみました。前年度を下回らない、これは至上命題だ、こう聞いております。ですから、〇・五%という数値がはね上がったというのは、これは担当者にとって見れば大変な数値であって、逆に、逆算がもしできるのであれば、自分のところのノルマを達成する人員に足りる不正免除をすれば過度にやる必要がない、そういう逆算をしているところもあるんじゃないかと疑っているんですけれども、いかがでしょうか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 現場が納付率を上げるという仕事の中では、分母と分子、これを当然やっているわけでございまして、どのくらいの数が、どういう影響があるかというのは当然計算上は出てくると思います。  ただ、それ自身は当然、前からお話し申し上げておりますように、法令を守った上でやっていただくことがやはり評価につながると思っておりますので、それを数字合わせだけして評価をされるというのは大きな間違いだろうというふうに思っております。

内山晃民主党・無所属クラブ

○内山委員 もう一つ、数値で。  国民年金の納付率は、分母にすべての第一号被保険者が保険料として納付すべき月数、分子に第一号被保険者が実際に納めた月数で計算する、これは間違いないと思いますけれども、免除を除かないで計算をした場合に、実際の納付率というのはどのぐらいになるか。これも数値は出すようにお願い申し上げていますが、お願いします。

青柳親房社会保険庁運営部長

○青柳政府参考人 ただいまのお求めの前提になっております数字でございますけれども、あくまでも、国民年金におきましては、保険料負担が困難な方については将来の年金受給権確保という観点で免除制度を設け、あるいは学生納付特例制度等を設けて、これは保険料納付を要しないという仕組みがとられておりますので、制度的には、国民年金の納付率は、第一号被保険者が制度上納付しなければいけない月数に対して、実際納付された月数の割合を示すという指標であるということが正確な意味合いを持っておろうかと存じます。  したがいまして、全額免除や学生納付特例の月数を参入した数字ということについては、納付率という問題とは別に、いわば機械的に計算をさせていただければという前提でお示しをさせていただきたいと存じますが、平成十六年度については五〇・六%という数字になっております。

内山晃民主党・無所属クラブ

○内山委員 第一号被保険者として免除を別に含めて計算して、そしてその方たちが納めている数字で保険料を計算しますと五〇・六%。第一号被保険者の二人に一人しか保険料を納めていない、こういう数値ですね。  十七年度が出ていませんけれども、十七年度は保険料が引き上げられていますのでさらに数値が下がるんじゃないか、こう思うんですけれども、いかがでしょうか。

青柳親房社会保険庁運営部長

○青柳政府参考人 この数字の意味合いについては、先ほど来重ねて、繰り返し申し上げておりますように、いわば機械的に計算をいたしましたときの数字ということが前提になります。  さらに、十七年度の場合には、これに加えまして、免除について取り消しをして補正をしなければならないということになりますので、いわば機械的な算出がダブルになっておるということを前提の上でお答えをさせていただきますと、五〇・一%という数字が出てこようかと存じます。

内山晃民主党・無所属クラブ

○内山委員 数値があるんなら出していただきたいですね。  国民年金制度ですから、やはりみんなが納めていかなければならないわけで、その国民年金制度を、今、実際に免除だ何だというのは別にしても、二人に一人、しかもこれが四〇%台にさらに低下してしまうんじゃないか、十人のうち四人しか納めていない、こういう時代になってくるんじゃないかなと非常に危惧をします。  さらに、ちょっと数字的なものをお聞きしたいと思いますが、実際に納付した月数が、平成元年から十五年までの十五年間にわたって保険料の納付が減少傾向にある。これは総務省の資料に出ていますけれども、読み上げますと、平成元年度一億五千二十五万月から、平成十五年度では一億三千四百九十二万月に一〇・二%減少した、こうあります。もう一回申し上げましょうか、十五年間にわたって一〇・二%の保険料を納める月数が減少している。これは、理由は何だと判断されていますか。

青柳親房社会保険庁運営部長

○青柳政府参考人 御存じのように、一号被保険者というのは自営業の方あるいは無業の方を対象にした被保険者の類型でございます。  したがいまして、近年、例えば、不況が非常に深刻化する中で、若干一号被保険者の数がふえたりした時代がございましたが、例えば、十五年、二十年という長いトレンドをとってみますと、一号被保険者の数は趨勢的に減少しております。  したがいまして、まずは被保険者の減ということが保険料の減少の最大の要因になっておる。もちろん、それに加えて、納付率の低下ということが影響があるということは御指摘のとおりかと存じております。

内山晃民主党・無所属クラブ

○内山委員 納付率がなぜ低下したのか、どの程度やはり正しく判断をしているのか、さらに同じような質問をしたいと思うんです。  国民年金保険料の納付率の推移は、平成十三年度の七〇・九%から十四年度の六二・八、八・一ポイント低下をしました。この理由をどういうふうにとらえていますでしょうか。

青柳親房社会保険庁運営部長

○青柳政府参考人 この理由は午前中にも逢坂委員からのお尋ねの中で申し上げました点でございますけれども、最大の理由は、平成七年度から、二十になった方に対して手帳を送付いたしまして、職権適用という仕事の仕組みを段階的に実施しております。このために、当時百五十万人ぐらいいらした未加入の方が現在三十万人台ぐらいまで減っているということになります。  手帳を送付するような職権の形で適用した方は、残念ながら、年齢が若いということもあり、保険料の納付率は必ずしも高くない。そういう方々が片方でいわば分母の中に入ってくる。そういう中で分子の方が伸び悩むということが結果的に納付率の低下になっているものと承知しております。

内山晃民主党・無所属クラブ

○内山委員 十三年度と十四年度の八・一ポイント下がった理由はどうとらえていますか。

青柳親房社会保険庁運営部長

○青柳政府参考人 これは、十三年度から十四年度にかけて、一つは、それまで市町村に徴収をお願いしていた国民年金保険料徴収の仕事を国に切りかえが行われました。その際に、まず、いわゆる免除の基準について、それまで市町村時代には市町村の独自の判断で免除が行われていたものを、国に切りかえたことから一律の基準に統一した。その結果、十三年度には免除の対象になっていた方が十四年度は免除の対象にならなくなった。この方々に納付をしていただけなかったという要因が、八%低下の約二分の一に当たる四%相当がこの要因であろうと考えております。  また、先ほど申し上げましたような長期のトレンドで、すなわち職権適用による未加入者の増あるいは当時の景気の低迷、こういったいわばトレンド的な要因から説明できる部分が全体の四分の一、すなわち二%相当。  さらに、市町村から国に仕事を切りかえた際に、それまで特に市町村のいわゆる納付組織を利用して非常に高い納付率を上げていた自治体がこの切りかえによって非常に納付率を下げたというような形で、つまり市町村から国に切りかえた際に十分体制整備ができなかった、このことによる理由が全体の四分の一の、すなわち二%相当と承知しております。(発言する者あり)

内山晃民主党・無所属クラブ

○内山委員 そうですね。うまくいかなかった、失敗したということですね。その失敗をどう反省されていますか。

青柳親房社会保険庁運営部長

○青柳政府参考人 まず、国民年金の収納体制という点に関しましては、これも午前中逢坂委員からお尋ねがありましたけれども、国民年金推進員という形で、いわば職員の仕事をサポートして、実際に職員では対応できないような夜間や休日も戸別訪問をして収納していただく方々を千八百人から三千人以上に増員するという形で人員の増員を図ったこと。さらに、平成十六年の年金改正におきまして市町村の所得情報を活用することを法律上認めていただきましたので、この所得情報を活用して、所得のある方には強制徴収、所得のない方には免除の勧奨、こういったことを進めたこと。さらに、市場化テストその他の新しい方式を導入することによりまして、より効率的な納付督励対策を進めるといったような形で、総合的にこの納付督励対策を進めさせていただいているところでございます。

内山晃民主党・無所属クラブ

○内山委員 私の手元に、総務省が、年金に関する行政評価・監視結果に基づく第二次勧告、平成十六年十二月三日の分があります。これを見ますと非常に驚きな数字がありまして、御存じかもしれませんが、今お話に出ました国民年金推進員、一人当たりの年間保険料徴収額約五百八十五万円、その方の年間人件費約二百五十七万円。どういうことですか。推進員をふやすというやり方では改善しないと総務省が言っていますよ。年金未納者に対する現在の収納対策を強化するだけで行動計画を達成できるかどうかは現在ではわからないと総務省では言っていますけれども。どうですか、そんなに、増員して本当にふえるんですか。

青柳親房社会保険庁運営部長

○青柳政府参考人 国民年金推進員につきましては、先ほども申し上げましたように、未納者の方を戸別に訪問して、面談を行って保険料を納めていただくということから、私ども、収納対策の柱として非常に不可欠であろうと思っております。  ただいまも御紹介ございましたけれども、だとすれば、実際の働きに対してどのくらい効果が上がっているんだろうかということが御疑問という御指摘があったわけでございますが、平成十五年度に一人当たりの保険料収納額がおよそ五百八十万円でありましたものが、平成十七年度には六百七十万円まで向上しております。  これは、例えば、この資質の向上を図るために、成績優秀者を社会保険大学校に招集して、全国的な研修を平成十七年度から実施する。あるいは、給与に活動実績に応じた評価制度を導入する。これは十七年の十月からでございます。また、成績優秀者に対する社会保険庁長官表彰の実施というふうなことを行いまして、人数をふやすだけではなく、資質の向上を図る。その結果が遅まきながら出てきておるのかなと評価しておるところでございます。

内山晃民主党・無所属クラブ

○内山委員 最後に心の中の言葉が出ましたね、遅まき、遅いんですよ。二百五十七万円払って、保険料が約その倍しか回収できなかった。そんな非効率なことをやるんだったら、やはり何かを根本的に変えなければならない、こう強く思うわけでありまして、全くおかしいと思います。(発言する者あり)そうです。そのとおりです。  さて、続きを申し上げたいと思います。  村瀬長官、長官はブロック会議で大変厳しい激励といいますか、お話をされております。私の手元にブロック会議の長官のあいさつがあるんですけれども、ちょっと読み上げてみたいと思います。抜粋であります。「もし事務所の課長が評価できないなら、課長は辞めていただくか、課の数を少なくするか、若い管理できる人を課長にするしかない。」それから、  自分たちが人事評価制度を作り上げることが大切で、私が前にいた損保ジャパンでは十二年前に人事評価制度を導入している。雑誌や新聞では失敗した企業がいくつかあるとか、成果主義になり職員がしっかり働かなくなったということが出ている。実は本に載るのは失敗例だけで成功例は誰も外には出さない。それが企業のノウハウであるから。民間はなぜ導入したかというと社会保険庁と違い、賃金が上げられなくなり、賃金を下げるために導入した。明らかにそれを中心にやったところは失敗している。 飛ばしまして、  賃金を下げる目的だから、職員がやる気がなくなった。そうではなくて、しっかりやった人の賃金をあげながら、やらない人の賃金を下げる仕組みをどう作っていくかが大事である。   人事評価は皆さんも何らかの形でやっているもので、どうやって自分たちのやり方にしていくか。それを私は最近、トヨタウエイに習って「社会保険庁ウエイ」といっている。早くやって、早く慣れて人事評価制度を作り上げることが大切。人事院の制度では我々の組織には使えないものがある。 これは長官のあいさつの抜粋を今申し上げたところであります。長官、トヨタウエーという言葉を使っていますけれども、簡単に説明していただけませんか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 私がトヨタウエーという言葉を使いましたのは、トヨタさん自身は常に改革、改革ということを念頭に置いてお仕事をされているということが一点。それから、二点目に、現場改善、現場から知恵を出すということで、我々も実施庁でございますから、現場の知恵をいかに組織として活用するか、この部分が大切だということで使ってございます。

内山晃民主党・無所属クラブ

○内山委員 同じ中に、長官は、トヨタの奥田会長が、経営のトップは常に改革であり、打倒トヨタである、こう話されている話を引用されている。社会保険庁のトップは常に改革であり、打倒社会保険庁という意味になるのかどうか。  民間であれば、損保ジャパン、やはりもうけを出さなきゃならないですよね。でも、国民年金というのは、もうけというのにはなじまないんじゃないんですか。そこに民間の手法を持ってきて、どういうふうに成績を上げようと長官は考えておられたんですか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 まず、しっかり仕事をして結果を出せる人をきちっと評価できる仕組みをつくっていく、これがやはり組織として極めて大事なところだというふうに思っております。これは民間だけではなくて、公務員であろうが、当然のことだろうというふうに思っております。その中で、公務員制度、いろいろ制約がございます。これはいいところも悪いところもあると思いますけれども、実施庁であれば、最大限の活用できるところは公務員制度の中でもできるのではないかと。  今回、人事評価制度という観点からいきますと、実は私だけがやるやると言っているわけではなくて、官房長官のもとの有識者会議の皆さん方からも、公務員制度の中でも効率的、効果的な仕事をやる仕組みの中で、人事評価制度の導入について前向きに検討しろという御指示もございまして、私は、その方向で動いているというふうに考えております。

内山晃民主党・無所属クラブ

○内山委員 ではお尋ねしますけれども、十二年前の損保ジャパンが導入した人事評価制度を社保庁に取り入れて、どのような結果が出ていますでしょうか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 まず、本格導入はことしからスタートでございます。昨年の秋に試行という形でさせていただきました。その中で一番大事なのは何かといいますと、上司と部下のコミュニケーション、目標設定シートに基づく、仕事をしっかり見るところだというふうに思っております。  先ほど、一番初めの中で、課長が評価をできない云々とありましたけれども、あの部分は、実は現場の局から、現在の課長では教育をしていないからなかなか部下指導ができない、こういう人が散見できるという話に基づきまして、当然その人たちをこれから教育して変えていくんだと。若い人たちにつきましては、今年度試行で来年度から本格導入を考えておりますので、その中で部下指導できる人をいかにつくっていくか、これが極めて私は大切な部分だろうというふうに思っております。

内山晃民主党・無所属クラブ

○内山委員 私の手元に、大垣社会保険事務所の国民年金保険課長の「申し立て及び退職について」と社会保険庁長官あてに出したものがあります。納付率達成という圧力の中、この文章の中ですけれども、我々職員は、目標納付率達成のためではない、被保険者の方々のため、将来年金を受けていただくために、障害者の年金保障を得てもらうために日々仕事をしているんだという気持ちで取り組んできましたと記述があります。  現場からの悲痛な苦しみにも似たこのような声、どのように長官は受けとめているのか、答えをいただきたい。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 今委員お話しになりましたのは、申し立て書の一部でございます。  今回、この申し立て書の中にどういうことを記述しているかということからいいますと、今回の問題について、私はおわびするつもりもないし、あえて間違いを認めるつもりもない、こういう形で御本人は述べております。そして、私が謝罪することによって、部下の名誉を傷つけるからです、こんな形にも述べておりまして、今おっしゃったのは、全体の文章の中でどうかという意見でないと、なかなか申し上げにくいというふうに思っております。  ただ、私の考え方からいきますと、法令で定めたルールにのっとって仕事をやる、これは当たり前でございまして、公務員が当然守るべきことを逸脱しているということについては、まことに不適切な表現だろうというふうに思いますし、それから、真に部下を守り育てるという気持ちがあるのであれば、みずから非を素直に認める、そこがスタートになるのではなかろうかというふうに思います。

内山晃民主党・無所属クラブ

○内山委員 長官が厳しい目標を数値設定するから、こういうことが起きてくる、これは中間管理職として非常に苦しんでいる言葉だと私は受けとめていますけれどもね。自分が認めれば部下の罪も認めてしまう、こういう形で、あえて退職を覚悟で長官に直訴しているわけですね。  こういう体制ではやはりうまくいかないと私は思っていますよ。そこをもう一度、ちょっとお願いします。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 目標を設定して、それに対してしっかり努力をして数値を上げる、これは私は決して間違った方法ではないというふうに思っております。  したがいまして、それを、今委員おっしゃったように、厳しいノルマと見るのか、目標を達成するために努力する数値と見るのか、これは見解の相違の部分もあるのではなかろうかというふうに思います。

内山晃民主党・無所属クラブ

○内山委員 そもそも十六年度年金改正のときに、百年安心ということを言ったわけですよね。国民年金も一万三千三百円を三千三百六十円引き上げて、十二年間にわたって、一万六千九百円にしていく。厚生年金も、一三・五八%を〇・三五四%ずつ、毎年、十四年間引き上げて、一八・三〇%にする。こういう、やはり十六年度の年金改正がいかに間違っていたか、私は強く指摘したいと思うんです。これから保険料を高くして、逃げていく人を後ろから追いかけていく手法、これで効率を上げていくというのは、そもそも無理だと思っています。  今、国民年金の納付率のことがありましたけれども、きょうは厚生年金の担当の方もお見えになっていると思います。厚生年金の保険料は、今どうなっていますでしょうか。徴収率ということになりますでしょうか。

青柳親房社会保険庁運営部長

○青柳政府参考人 厚生年金につきましての保険料の収納状況のお尋ねでございます。  平成十六年度におきます保険料の収納率、これは九八・二%という数字になっております。

内山晃民主党・無所属クラブ

○内山委員 この数字というのは、非常におかしいなと思うんですよ。何でこんなに高率なのか。前の年金の集中審議のときにも一度お尋ねしていると思いますけれども、帳じり合わせなんですよ。滞納保険料を圧縮している。例えば、全喪する事業者の保険料、二年遡及して被保険者の標準報酬月額を圧縮している、こういう事実を御存じでしょうか。

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 内山君、申し合わせの時間が来ております。よろしくお願いします。

青柳親房社会保険庁運営部長

○青柳政府参考人 御指摘いただきましたような事実につきましては、個別具体の事例とか件数というのは、残念ながら承知をしておりませんけれども、全喪事業所に関連いたしましては、これまでも社会保険からの違法な脱退でありますとか、いわゆる偽装全喪などの御指摘もあり、また、お尋ねの中にもございましたが、委員会の中でのお尋ねもあるということは承知しておりますし、その中には標準報酬に関する指摘も含まれていたというふうに承知をしております。

内山晃民主党・無所属クラブ

○内山委員 最後に、今の質問ですけれども、さかのぼって全喪されたようなところで、標準報酬月額を訂正して滞納額を圧縮しているところを調査されますか。お願いします。

青柳親房社会保険庁運営部長

○青柳政府参考人 そもそも、ただいま申し上げましたようないろいろな指摘をいただきましたことを踏まえまして、まず平成十五年の十一月に、解散、休業を理由といたします全喪届を受け付ける際に、例えばその解散の登記簿謄本の写しの添付を求めることなど、違法な脱退の防止策をそもそも講じる。それから、十六年度には、全喪届約四万件に係る喪失原因や添付書類等について総点検を実施するとともに、厳格な事務処理の徹底というのを図ったところでございますので、現在においては、一定程度適正化は図られたというふうに承知をしております。  いずれにいたしましても、被保険者の標準報酬を遡及訂正をするということは、当然のことながら、その事実に基づいて適正に処理を行うべきものである、これは論をまたないところでございます。  仮に、標準報酬等の処理が不適切に行われている個別具体的な事例が判明した場合には、調査等を実施するなど厳正な対処を図ってまいりたいと考えております。

内山晃民主党・無所属クラブ

○内山委員 大臣、よろしくお願いいたします。  時間が来ましたので、終わります。

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 次に、柚木道義君。

柚木道義民主党・無所属クラブ

○柚木委員 民主党の柚木道義でございます。  本日は、この年金不正免除問題の集中審議、私もこの質問の中で、まさにこの問題の実態と構図を明らかにし、そして、現場はもちろんのこと、長官や本庁、あるいは大臣の責任、そういった面についてもしっかりとこの質疑の中で議論をさせていただき、そして今後の解決への方策を提起させていただく、そういった思いで質問に入らせていただきたいと思います。  きょうは、そういった中で、やはりなるべくわかりやすく皆さんにもこの不正免除問題のこれまでの経緯、推移というものをわかっていただきたいということで、幾つか資料を用意してまいりました。  まず、このパネルをごらんください。このパネル、一応日本地図にしてみました。ごらんいただければわかりますように、一次調査と二次調査の、社保庁がそれぞれ五月の二十九日、そして六月の十三日に調査の結果を公表したこのデータを黄色と赤色に分けて調査マップということにしました。これは若干御説明をさせていただきます。  今回、不適正な十九万三千百三十六件の中で、本人の承諾なき免除手続というのが十六万二千百五十九件発覚しています。ちなみに、このパネルを見ていただければ一目瞭然なんですが、上段が第一次調査、下段が第二次調査。そして、黄色は、電話等により個々人の申請意思を確認して職員が申請書を代筆し、承認手続を行った。赤色は、個々人の申請の意思を確認しないまま承認手続を行った。これはどちらがより悪質度が高いかというのはおわかりだと思います。下に行くほど、つまり赤くなるほど、まさに調査のたびに深刻な実態が明らかになってきているわけでございます。  これは赤と黄、わかりやすいと思うんですが、サッカーの例で説明をさせていただくとよりわかりやすいと思います。  黄色、今申し上げました電話確認のみ、そして職員が申請書を代筆してしまった、これをイエローカードというふうな表現をすれば、これが三万九百七十七件。そして、問題の赤色部分、十六万二千百五十九件。これはなぜイエローカードより悪質性が高いか今申し上げましたが、言うまでもなく、本人に無断で社会保険事務所の職員が勝手に申請書を書いてしまったからにほかなりません。ちなみに、本人に無断での手続のみならず、申請書まで書いてしまった。これは手続申請書がありとなしの例がありますから、申請書まで無断で、なおかつ書いてしまった、十二万八百九十四件という大変な数なわけです。しかも、このうち二十二件が刑法百五十九条で言う印鑑偽造に当たる。  下の図を見ていただけると、ちょっと字が細かくて見えづらいと思いますが、兵庫県の須磨区、先ほど質問の中でも取り上げられました非常勤職員による本人に無断での代筆と印鑑。そして、つい先日の調査で、愛媛県の宇和島と、そしてさらに群馬県の高崎で十一件ずつの、まさに無断で印鑑を押すというような事例が発覚をしております。  ちなみに、サッカーでは、イエローカードは警告で、まだプレーは続行できますが、二回出たら退場です。しかし、レッドカードは一発即退場でございます。  長官、七月上旬以降に、今後全数調査の結果が、詳細が明らかになったときに、どれだけこの下の段、赤い色のエリアが拡大してしまうのでしょうか。サッカーのワールドカップには日本も頑張ってほしいですが、ワールドカップが終わるころには、よもやこの日本じゅうが真っ赤に染まって、まさに年金納付率偽装列島と化してしまうのではないでしょうか。いかがでしょうか、長官。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 六月九日から十八日という期間におきまして、全事務局に入りまして全数調査をやっております。まだ中間結果も何も聞いておりませんので、どういう状況になるかというのはわかりませんけれども、今委員おっしゃるように、できるだけ赤にならないように私は願っております。

柚木道義民主党・無所属クラブ

○柚木委員 そうですか、まるで他人事のような御答弁だったわけですが。  では、次のパネル。個別の事例を、ちょっとボードが小さくて恐縮ですが、これを私が、本来ならば検証委員会にもしっかりやっていただかなくてはなりませんが、この委員会の中で皆さんと一緒に検証をさせていただきたいと思います、このパネル。  「年金不正免除のパターン」と題しまして、私が実際に現地に足を運ばせていただいた大阪の天王寺あるいは兵庫県の須磨、さらには東京の墨田区、ここには書いておりませんが、中野区の事務所にも伺いました。さらに、先ほど村井委員も所沢、あるいは埼玉の社保事務局、この例も質疑をさせていただきました。そして、愛媛県の宇和島も直接、群馬県の高崎も電話で、それぞれの事務所の方からお話を伺っております。  これをちょっと見てみてください、不正免除の中身。  墨田区は、所得情報未確認、本人の確認なしで、一万三千五百件もの、まさに不正免除を行ってしまった。その理由は、当然なことかもしれませんが、納付率を上げるため。納付率を上げるためであれば、こういう不正を行ってもいいということなんでしょうか。  あるいは埼玉、先ほどありました本人に無断で千九百二十六件の免除。これは何と、新聞報道にも出ておりましたが、長官が来るから慌てて今年度の一月の下旬に免除をして、そして二月になるとその免除を取り消すという、そんなことをやっておるわけです。ちなみに、社保の事務局でも、本人に無断で免除した七千二百七十九件のデータを偽造発覚を恐れて削除。  以下、下の例は、いずれも私文書偽造でございます。納付率を上げるため。  あるいは、須磨の例を見てください。これまで免除対象だった方だったので、今回確認とれなかったけどいいだろうと思ったと。どうですか、皆さん。そして、高崎、宇和島に至っては、十一件ですから、はっきり言って、納付率の向上、大きな数値的な効果はありません。にもかかわらず、こんなことを行う。  まさに、法令遵守、コンプライアンス意識の欠如ではないでしょうか。こういう状況が実際に起こっているわけですが、まあ不正のオンパレードですよね。  もちろん、私も、現場の方からいろいろお話を伺うと、当然、一生懸命まじめに法令遵守して納付率を上げる職員もいます。しかし、現実に、全体の二百七十四万件の免除数のうち二十万件近く、これは手続間違いを加えれば二十万を超えていたと思いますが、つまり、十件に一件までは行かないにせよ、不正な手続を行っていたことになるのです。  以下、私が伺った天王寺あるいは大阪の社会保険事務局、そこで伺った驚くべき実態と認識をもとに、個別に質問をさせていただきたいと思います。  まず、天王寺の社会保険事務所に伺いました。この現場の職員の方、マスコミの方も同行取材しておりましたが、実は、この事務所のみならず複数の事務所で、なぜ今回のようなことが起こったのか、局からの業務命令でやった、これはオフレコということでしたが、局からの業務命令でやったと。ちなみに、局に聞くと、社会保険事務所が勝手にやったと言っています。長官、これはどっちの言うことが正しいんでしょうか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 まさに今、全容解明をさせていただいている最中でございます。  個々人からすべて文書をちょうだいして突合する、そうしますと、事務所の言っていることが正しいのか事務局の言っているのが正しいのかというのは明確になるんだろうというふうに思っております。  大阪のケースでいいますと、その後の調査で中間的に聞いておりますのは、大阪の事務局の年金調整官が事案を知っていたということは確認しておりますので、局が知らなかったということはないんだろうというふうに思います。

柚木道義民主党・無所属クラブ

○柚木委員 これは本当に私は根深いと思いますよ。率直に言って、社保庁本庁が関与していると言わざるを得ないんじゃないかと思うわけです。  先ほどよりの各委員の質問の中でも多少質疑があったんですが、私はここで、ちょっと一つ、きのう社保庁の方からいただいたデータ、きょう皆さんの資料につけさせていただいております。ごらんいただけますでしょうか。  この一枚目は、事務処理の類型別の件数。これは実は、実際により不正免除件数のたくさん出ている、ちょっと五千件以上というふうにしてみました、五千件以上を出すと、四枚目の八つの事務局、県ですね、事例が出てきました。  これは、皆さん、私は先ほどの村井委員の質問を本当になるほどなと思いながら聞いておったんですが、あの三層構造の実態が、この四ページ目の社保庁総務部人事班資料よりいただいております、個人名を伏せておりますが、このそれぞれの局長の経歴、皆さん見てみてください。ちょっとざっと言いますよ。  一番左上、現社保庁運営部企画課施設整理推進課長、その前は長崎社会保険事務局長ですね、しかし、その前には本庁にいらっしゃったわけですよ。そしてまた今回、これは更迭ですか、本庁に戻っている。次のB、この沖縄の方、この方は厚労省から今沖縄の事務局長。次、企業年金、長いですね、総務課長、この方、京都の例の発端となったあの事務局長、その前は本庁。そして次、これは、ちょっと私、順番がばらばらになってごめんなさいね、右側の上から二番目、今社保庁総務部付、その前は静岡。そしてその次、社保庁総務部付、同じく、この右下から二番目を見てください、三重の事務局長、今本庁。そして埼玉、これは右下ですね、この方は和歌山の事務局長をしていたんですが、埼玉がこんなことになりましたから、今埼玉の方に移ったんですね。しかし、その前は何と本庁総務部ということになっていますよね。本当に、どれを見ていても、その後の兵庫もそうですね。長崎の、例の問題になりました、その前は本庁運営部企画課、また本庁に戻っているんですよ。そして、今度兵庫に行った。最後、同じく社保庁総務部付、例の大阪の事務局長をしていらっしゃった。ちなみに、一回目の事務局長を千葉でしています。そして今は総務部付。  こうやって、まさに、先ほど長官御自身も答弁で述べておられましたように、現場を知っている人間が再び人事異動で本庁に戻る、あるいは再び現場へ行く。別に、私は、本庁から現場へ異動することはいいと思うんですよ。問題は、このように本庁と局はツーカーの関係にあるという人事上の現実であります。  長官、これはやはり本庁の関与、不正に行っていたこの事実、関与していたことを否定できないんじゃないんですか。いかがですか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 人事異動で局、庁、地方庁間を動くわけでございます。したがいまして、人事異動があるから庁が関与しているというのは、あながち言えないのではないかと思います。

柚木道義民主党・無所属クラブ

○柚木委員 これは、でも、ちょっと考えればわかることですよ。それは、私、一々こういうことを指摘したくないんですが、長官、今後、仮にの話は本当はしたくありませんけれども、これだけ次々に出てきているんですから、また起こるかもしれないと考える方が普通でしょう。今後、こういう不正が起こったとき、どうなんですか、やはり現場の責任で本庁は全く関与していないというような答弁を平気でされるんでしょうか。長官、もう一度きちんと誠実にお答えください。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 現段階で、先ほどからお話し申し上げていますように、本庁から関与して、職権に近い免除をさせたというケースはございません。  それから、ぜひ御理解をいただきたいと思うんですが、十七年の七月から申請免除方式に基づく継続免除承認ができる仕組みを構築してございます。それは何かというと、免除はあくまでも申請免除が大原則であるということに基づいて、そういう通知を出してございます。したがいまして、それを出しているところがこんな職権に近い免除をやれなどと言うことはない、あり得ない、このように私は考えております。

柚木道義民主党・無所属クラブ

○柚木委員 これは、この後、本庁の全面調査の後、実際、厚労省の職員の方が本庁の方をヒアリングもされると思いますので、ここのところをしっかりと実態を明らかにしていただきたいと思いますよ。  私、さらに、天王寺で今回被害に遭われた方、これは前回の金曜日の質疑の中でも触れましたが、大阪のあるニュースの中でも報道されておられました。私、実際に話を伺ってきたんですが、この方の経緯をちょっとお聞きいただきたいんですよ。こういう経緯なんですね、天王寺の事例。これを聞いていただいた上で、ちょっと後ほど長官に伺いますので。  この三月の二十四日に、昨年一年の分、申請書に基づいて納付猶予を決定いたしましたという一枚のはがきが急に届いたんですね。それを親御さんが見られて、御本人、二十一歳の学生さん、アルバイトをしています本人に、これを出したの、えっ、何のこと、変な話だねというところから始まるわけですよ。  この方、実際に問い合わせる前に、地元の報道番組にそういういろいろな身近な疑問を受け付けるコーナーがあったということで、そこに問い合わせをしてみたんですね。すると、その局の方の答え、これは明らかに刑事違反の私文書偽造ですよと。えっという話なんです。そこからまさに、五月の二十六日に情報開示請求をして、六月の二日に送られてきた封筒の中に、あけてびっくり、見覚えのない文字が書かれていたわけです。  このIさん、実際にその書かれたものを持って報道局の方が事務所に問い合わせに行ったらば、そして御本人も後ほど確認をされた、これはだれとはその場ではわかりませんが、確かにうちが出したものですと認められているんです。  長官、端的に伺います。この天王寺の件、これは私文書偽造ですか、違いますか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 まず事実確認で、今委員おっしゃっていましたように、本人の意思確認をせず承認を行った事例でございます。まさに申請書を本人に無断で作成をしてございます。  この事案につきまして私文書偽造に該当するかどうかという問題につきましては、まだ関係職員からの申告書をもとに不適正事案ごとの詳細把握ができてございません。具体的な事実関係の詳細を把握した上で、調査結果に基づきまして慎重に検討したいというふうに考えております。

柚木道義民主党・無所属クラブ

○柚木委員 これはもちろん詳細に検討していただきたいんですが、これだけじゃないんですね。ここがこの問題の根深いところで、実は私、これは長官、この件もしっかりやってくださいよ、だけれども、その後、局に伺いました。今回、さっきも事務所と局が全く食い違う話をしているということをお伝えしましたが、それをしっかりと全数調査で調べると。そしてその後、ヒアリング等も行って、しかも検証委員会にかけて、本省職員も本庁のヒアリングをやって、具体的に特定をしていく、そういう流れだと思います。  しかし、その全数調査の現場、私、見させていただきました。大阪の局です。何と四十三万件、三十八万枚を十日間で、二十三人で一枚一枚チェックしていました。大変な作業です。一人が大体ざっと言って二万枚になりますね、単純計算で。一日二千枚ですか。確かにデータと突き合わせて照合するということでは、例えばさっきの所沢のようなまとまった履歴があって削除しているとか、おかしなものがあればこれはわかるかもしれませんよ。だけれども、今回の天王寺やあるいは須磨のような個別の私文書偽造という事例は、とてもとてもこれはチェックし切れないと私は思うんですよ。  長官、ちなみに全数調査の現場をごらんになられたことはありますか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 先週の金曜日それから土曜日、全数調査現場へ行っております。そして、具体的にどういう調査をやるかというのも確認をしてございます。その中で、今回、効率的に調査をするためにシステムの突合をしておりまして、まず書類があるかないか、ここをしっかり管理するのが一番大事だということで、私が行ったときはそれを一生懸命やっておりました。したがって、そこがしっかりできれば先ほどの個別の一枚一枚の調査というのは私はできるだろうというふうに思っています。  特にこの中で重要なのは何かといいますと、先生御指摘のように、事務所が免除勧奨をして、事務所が受け付けをして、それを市町村に差し上げた上で戻ってきた部分、それで入力も事務所でやった部分、これがやはり一番大事な部分でございまして、濃淡をつけてやれば、また時期的な問題というのが、大量に発生していますのは御存じのように十月以降でございますので、その絞り込みをすれば必ずできるというふうに思っております。

柚木道義民主党・無所属クラブ

○柚木委員 その濃淡のつけ方が問題なんですよ、長官。  私は、率直に、本当に、行って現場の皆さんは大変だと思いましたよ。まさに、サービス推進課の班長ですか、五明さん、目を真っ赤にしていましたね。入るななんて私は最初にどやされたんですよ。マスコミの方と間違われちゃったんです。それぐらい真剣にやっていらっしゃる。  だけれども、社保庁の方に伺いました。同じ名前じゃないんですからね、ピッキングしても、同じ名前じゃないものを一枚一枚ばあっと見ていって、一件一件、これは筆跡が似ているなと、筆跡鑑定のプロでもないんですから、これは人間わざではとても無理ですよ。そうでなくても裁判で筆跡鑑定というのは大変でしょう。それを、これだけ大量のことをやるというのはどうなんですか。  むしろ、その作業プロセスの中に、そういう専門家に一部入ってもらってやるというんだったらまだわかりますよ。しかし、これは無理でしょうというふうに社保庁の方に伺いました。ああ、それは確かに一つの提案ですねと。その答えについてどう思われますか、長官。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 今回は緊急事態ということでスピードも必要でございます。また、正確にやらなきゃいかぬということからいえば、事務処理をわかっている人間を中心にやはり現物を見るというのが一番私は効率的ではなかろうかということで、こういう決断をさせていただきました。  今、先生おっしゃったように、大量の書類を短期間で見る、大変な仕事だとは思いますが、これを何としてでもやり遂げてもらいたいというふうに考えております。

柚木道義民主党・無所属クラブ

○柚木委員 今後の調査の推移をしっかりと見守らせていただきたいと思います。  それで、ちなみに、私文書偽造に該当するんじゃないかという事例は、どこまで長官に御認識いただいているかどうか私は存じ上げませんが、大阪の局管内の中でも、例えば淀川、これは本人が今情報公開請求をしていて、事務局も実はもう認めているんですね。あるいは、ほかの事務所でもそういうことが今行われているというふうに聞いています。こういう状況があるということを認識していただいた上でしっかりと調査を進めていただきたいと思います。  ところで、今回、大変な数の不正免除手続が行われているんですが、奇妙なことに、本人に無断で手続が行われている中に通知書がある場合とない場合があるんですね、免除になりました、猶予になりましたという。これは大変私は不可解なんですが、通知書が仮になかった場合をちょっと心配しているんですね。  通知書が送られてこないわけですよ、勝手に免除になっていて。皆さん、想像されてみてください。この場合、その本人は、一生とまでは言いませんよ、年金をもらうようになって、あるいは五十八歳でしたか何か通知が来る、あるいは問い合わせる、何らかのそういうことがないと全く気づかないわけですね。これは大変なことじゃないですか。  ちなみに、墨田区で十二件の不正免除、本来所得情報を照会すれば免除対象じゃなかった方が免除されていたんですよ。ちょっと大変だから納められないときがあるかもしれないけれども、やはり将来満額もらいたいということで後から納めようという方も、長官、いっぱいいらっしゃいますよね。そういう方が勝手に免除されていて、通知書が送られてこない。  これは、将来、納めようと思ってももう遅いとか、あるいはもらうときに本来受け取られる満額の額が気づかないうちに三分の一に減らされてしまう可能性がありますね。こういうケースについてどう対処されますか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 本件につきましては、前回にも答弁させていただいたと思いますけれども、不適切に免除の承認を受けられた方がたくさんおみえになるわけでございます。また、法令違反でもあります。  これにつきまして、年金権という問題からいきますと、七月末までが十七年度の納付の免除の該当でございますので、これを七月末まで待つというわけにいきませんので、六月中にすべての方々に御連絡をし、できるだけお会いした上で、免除の取り消しをした上で再提出いただく、もしくはお納めいただく、こういう行動を今とらせております。そういうことをやはりしっかりやっておくのが必要なんだろうというふうに思います。

柚木道義民主党・無所属クラブ

○柚木委員 そういう手続、本当にしっかりやっていただかなきゃいけないと思いますよ。  それと、この質疑の中で私は大変気になるのが、私も現場の方から随分お話を伺いました。確かに、無年金になるよりはいいだろう、そういう善意からというところが全くないんだろうとは思いません。ただ、これはある意味、そういうことを今回、不正な形で行っていくことが重なっていく中で、まじめに納めている方にとっては、とんでもない話ですよね。払わない者勝ちになりかねないんですよ。  本来、何とか努力して払ってもらえるようにするのが、年金財政のことを考えても、長官、本当の意味で納付率向上の中身であるはずですが、こうした形で、勝手に安易に免除手続をし、その上免除通知書も送らないなら、本人の自覚もなく、さらに督促もない状態が続くわけですから、ますます払わない。これでは、まじめに働いて、まじめに納めている方々は怒りますよ。  どうですか、長官、勝手に免除して、そのことを通知しない、この方法は、まじめに働き、まじめに納めている人にとって、いいことですか、いけないことですか。端的にお答えください。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 まず、勝手に免除承認をして連絡をしない、これはもう最悪ですよね。それから、勝手に免除承認をしてお送りをした、これも悪いことでございます。  したがって、この分は即座に今後やめていくということで考えざるを得ないと思います。

柚木道義民主党・無所属クラブ

○柚木委員 当たり前のことが当たり前にできていなかったことが今回の問題になっているわけですから、本当に今後の取り組みが必要になってきます。そのことを、この後、引き続き質疑をさせていただきます。  しかし、長官、率直に言って、今、すぐにやめさせなきゃいけないと言われましたが、言っていることとやっていることが違うんじゃないんですか。結局、長官、あなたは、納付率さえ上がれば、サラリーマンが損をしようが、年金財政が悪化しようが、とにかく分母減らし最優先で、そのほかのことはこれまで後回しで来たんじゃないですか。だからこういう結果になってしまっているんじゃないんですか。そうじゃないんですか、長官。この際、本音を言われたらどうですか。いかがですか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 十一月に緊急メッセージを出した文書の中を見ていただければわかると思いますが、納付督励それから免除、強制徴収ということで、当然、分母、分子も含めて、収納対策を講じろという指示をしております。  特に、本年度は、十月から十二月にかけましては、年金法の改正に伴いまして、課税所得控除証明書というものがちょうど送られた時期でございまして、特に、自営業者を中心にして、十二月までで保険料をお支払いいただければ全額課税控除の証明がいただけるということで、これはデータを見ていただければわかりますけれども、十一月、十二月、納付月数が例月に比べて大幅にふえてございます。したがって、現場は免除だけやっているわけじゃなくて、納付督励も一生懸命やって、分子対策もやっている。  また、強制徴収という観点からいきますと、本年度、十七万件の最終催告状も送っておりますので、そういう点では、決して免除だけをやっているというつもりは私自身はありませんし、現場も免除だけやっているということはないんだろうと思います。

柚木道義民主党・無所属クラブ

○柚木委員 今おっしゃっていただいた、十一月から十二月のデータもちょっとしっかりと、また確認もさせていただきたいと思いますし、今回のこういう実態、本当にこれは年金財政の悪化に歯どめをかけることになっているのかどうなのかというのは、後ほど山井議員も多分質疑で取り上げられると思いますので、そちらにお任せして、私は次に進みたいと思います。  今度は大臣、大臣にも伺わなければなりません。  大臣は、前回、私の質疑の中で、実は、今行われている全数調査、これは、第三者機関に任せて、調査と言わずに検査と言われたんですね、検査すると答弁されたんですよ。実際は、検査が全数調査のことなんでしょうか、身内である社保庁の職員、身内だけれども他人とさっき答弁があったような気がしますが、しかし、同じ庁の中の職員が行って、そしてその後、わずか七人の検証委員が検証するだけ。大臣、これで本当に正確な結果が出るんでしょうか。

川崎二郎自由民主党厚生労働大臣

○川崎国務大臣 自主申告による第一次調査、それから社保庁による第二次調査、それと並行して、検証委員会による調査。正直、政治家というものを皆さん方が信用するか信用しないか。政務官がトップに立ってやるのはけしからぬ、こう思われるか。政治家を信用してもらいたいと私は思います。  それから、その政治家のもとに五人の民間人が入ってもらって、どういう検証をしようかということは、先ほどから御答弁申し上げているように、彼らに任せています。どういう抜き打ち検査をやったらいいのか、どういう部分をやったらいいのか。特に、社保庁側が身構えて正しいデータを提供しなくなったらいけませんから、どういう検査をする、内容についても余り公表いたしておりません。どういう形で検証して、そしてしっかりとした検証結果を我々に報告してもらうか。  その過程の中で、民間人も入っておりますので、その議論の中で民間の機関の力もかりてやろうということになれば、民間のそれなりの機関の力もかりることになる。また、厚生省の中にあります他の部門の力もかりることになる。そんな組み合わせの中で御判断をいただくことになるだろうと思っております。

柚木道義民主党・無所属クラブ

○柚木委員 七月中旬以降になるんでしょうか、この検証結果、これは本当にしっかりと我々もチェックさせていただきますし、この今の大臣おっしゃられたスキームでやられて、その後、再発防止に全然つながらないとか、あるいは、まだ今のような形でぞろぞろ出てくるようなことになったら、これは大変なことですよ。そのことを一つ申し添えておきたいと思います。  今回、七月中旬ですか、あるいはそれ以降、調査結果が出るわけですけれども、長官に伺いますが、今回のこういうさまざまな不正の処分、これは行うんですか、いつ行うんでしょうか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 今回の全容解明の中で全数調査並びに詳細調査をすべてやった上で、厳正な処分を行います。

柚木道義民主党・無所属クラブ

○柚木委員 その処分というものがどこまでどういう形でなされるべきなのか、後ほど質問させていただきますが、その前にちょっと私、飛ばしていて、長官、先ほど私文書偽造の件でお尋ねしましたが、実際には、中身を詳細にいわゆる今の段階のスキームの中で調査をして対応を決めると言われましたね。  ところが、実は私、きょう、ここに持ってきました。(パネルを示す)これまでも幾つか議論になってきているわけですが、実は今回、私文書偽造罪、もうこれは皆さん御存じです、「行使の目的で、他人の印章若しくは署名を使用して権利、義務若しくは事実証明に関する文書若しくは図画を偽造し、又は偽造した他人の印章若しくは署名を使用して権利、義務若しくは事実証明に関する文書若しくは図画を偽造した者は、三月以上五年以下の懲役に処する。」これは私文書偽造の刑法百五十九条ですね。  しかし、実は、告訴するかどうかという前に、既にこういう事実が起こっていることを認知している場合、これが下側です。犯罪の告発は公務員の義務である、刑事訴訟法二百三十九条第二項、「官吏又は公吏は、その職務を行うことにより犯罪があると思料するときは、告発をしなければならない。」とあるわけですよ。長官、本当は、これは調査結果が出ようが出まいが、被害者が告発しようが告発しまいが、刑事訴訟法二百三十九条にこう規定してあるわけですよ。  これは長官にも伺いたいんですけれども、やはりここはまず実質的に最高責任者である大臣に伺うべきではないかと思いますが、ここまで被害も今拡大している、詳細はこれから調査すると言いながら、私文書偽造であるということ、そういう事例を発見していることを現段階で認識もしておられる。さらに、私、複数の法律の専門家、弁護士の方にも尋ねました。司法の判断にゆだねるという御答弁もありましたからね。今回のような事例、須磨や天王寺の事例は明らかにこの私文書偽造に当たるというふうにはっきりと言われておりました。  そういう中で、改めて伺います。  大臣、現段階で既に大臣には告発義務があるんじゃないでしょうか。どうでしょうか、大臣。

川崎二郎自由民主党厚生労働大臣

○川崎国務大臣 これはさんざん申し上げていますとおり、全容を解明することが先でございます。  例えば、だれかの命令によってその人が書かされたかもしれない。そうなりますと、命令した方が問題なのか、書いた方が問題なのか、そうした議論もあるでしょう。それから、ここでも議論されました、名前を書いて、判こまで偽造して押した、この場合にどう考えるかという問題もあります。そして、そこに至るまでに、本人とその名前を偽造された方々との会話があったかなかったか、どういう依頼があったか。これはもう仙谷委員がここで法務省の局長とさんざんおやりになって、そして法務省の局長も、なかなか個別の事案でございますねということで御回答ございました。したがって、全容をまず明らかにした中で、私ども、関係当局としっかり相談をしながら法律的な対応はしてまいりたい、こう考えております。

柚木道義民主党・無所属クラブ

○柚木委員 今の答弁、しっかり承りました。長官はこれは結構です。私は、今の答弁を受けた上で、ぜひやっていただきたいことをここでお願いします。  結局、今回、不適切な処理件数で申請書があった十二万八百九十四件、実は、この中の何件が、社保庁が言うのは不適切という事例ですよ、これは国民年金法違反のことですね、何件が国民年金法違反で、今私がずっと問題にしています、何件が今度は逆に私文書偽造に当たる刑法違反なのか、今後の調査の中で明確にしていただけますか。これは調査の最高責任者として、私は大臣にお答えいただきたいと思います。

川崎二郎自由民主党厚生労働大臣

○川崎国務大臣 今申し上げましたように、全容を明らかにした中で、どういう形で処理というか法に照らしていくかということについては、もちろん法務省等と十分相談をしながらやらせていただくことになるだろうと考えております。そのときに、最終結果については当然御報告申し上げます。

柚木道義民主党・無所属クラブ

○柚木委員 ぜひよろしくお願いします。  だんだん時間がなくなってきましたから、今回、私、本来八〇%の目標になかなか無理があったというのはこの質疑の中でもありましたが、現場のいろいろな声が出ています。  そして、実はきのうの報道を見て、私もちょっと、ある意味ショックを受けました。きょうの資料の最後につけたこのニュース、皆さん御存じでしょうか。ちょっと見出しを見ますよ。「年金納付の不正免除 長官命令が重圧」「前弘前所長が会見」と。これは長官、青森市内で会見が行われました。「長官が全国の事務所に課した「前年同月比で二ポイント増やせ」とのノルマが、「成績不振」の事務所に重圧をかけていた実態が浮き彫りになった。」と出ています。「事務所職員の業務を低所得層の支払い免除と高所得層の強制徴収の二業務に限定」、強制徴収、これは極めて困難ですね、確かに。「納付率を上げてノルマを達成するには、支払い免除件数を増やして納付率を「水増し」するしかなかったという。」  現場の所長がここまで会見で言わなければいけない。これを踏まえた上で、どうですか、長官。この長官命令が重圧で不正免除の報道について、率直に感想を述べていただけますか。

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 柚木君、申し合わせの時間が来ております。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 何回もお話し申し上げておりますように、十一月に、プラス二・〇%という形は、私の方から緊急メッセージを出させていただきました。その背景につきましては、所得情報が市町村からちょうだいできる、それから、課税所得控除証明書ということでフォローの風が吹いているということで、しっかり収納対策をやるということで指示を出したつもりでございます。  その部分を重圧と見るかどうかということでございますけれども、当然のことながら、事業をやる以上は納付率を上げる、これは仕事の目標としてあって不自然ではないと思います。それを、汗を流さずに安易な道に入ったということに対していいか悪いかと言われれば、決して私はいいことではないと。逆に、目標自体を達成するために努力をするという重圧というのは、これはあってしかるべきだろうというふうに思います。

柚木道義民主党・無所属クラブ

○柚木委員 これで終わりますが、今のお答え、本当に現場をしっかり回っていただいているというのが最初に与党の方からもありました。そのやり方の方法まで含めて、やはりきっちりと、長官、リーダーシップを発揮していただきたいと思います。  最後に、そのリーダーシップで、長官が書かれている、私はこれは大変ある意味感銘を受けました。全国の局長会議、五月の二十七日、あの日です。リーダーたる者、六つのことを長官言われております。これを最後に読み上げて、私からの希望を一つ申し上げて終わります。

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 簡潔にお願いします。

柚木道義民主党・無所属クラブ

○柚木委員 簡潔に。では、六つあるんです。いろいろあります。  これは、まとめて言うと、リーダーの条件、現場に進むべき道筋を示し、またその意識を共有できる人、そう書いてあります。しかし、この中に決定的に欠けているもの、それは、いざというときには決然とみずから進んでその責任を負うことができる人というのが、リーダーにとっては最も重要な要件じゃないかと私は思うんです。  長官、あなたはリーダーとして、みずから進んで事の責任を負うことのできる人なんでしょうか。それとも、そうじゃないんでしょうか。この調査の結果がどうなるか、それによってとなると思いますが、最後にそのことをお答えいただいて、私の質問を終わらせていただきます。

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 質疑時間が終了しております。(柚木委員「それだけ端的にお答えください。国民の皆さんも聞いていますから。ぜひ一言だけお答えください」と呼ぶ)ちょっと大幅に質疑時間をオーバーしておりますので。

柚木道義民主党・無所属クラブ

○柚木委員 そのことを私からお願いを申し上げまして、質問を終わらせていただきたいと思います。  どうもありがとうございました。

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 御協力ありがとうございました。  次に、山井和則君。

山井和則民主党・無所属クラブ

○山井委員 きょうは、大臣、副大臣、長官、そして政府参考人の皆さん、長時間御答弁ありがとうございます。  それでは、私は、これから三十分間にわたりまして質問をさせていただきます。基本的に長官にすべて質問をさせていただきたいと思います。また、大臣には、お答えいただきたいときにお願いしたいと思います。  それでは、きょうもずっと朝から議論をしてきて、今の柚木議員の質問も聞いてきて、かなり論点は絞られてきたなと。結局、免除する人をふやすよりはやはり納付してくれる人をふやす、そして、もっと言えば、納付したい、納付せねばならないと思われるような国民年金の制度にしていかねばならないということだと思います。  私も、二日前に、ある社会保険事務所に行ってまいりました。受付に高齢の女性の方が案内で座っておられましたが、その方とちょっと雑談をしておりましたら、その高齢の女性の方がおっしゃっていたのは、いろいろ不正な問題はあるけれども、やはりこれは根本的にはシステムの問題なのよ、国民年金のシステムを何とかしなきゃねということをその受付の高齢の女性の方もおっしゃっておられました。  そういう観点から、私は、今回のこの不正免除問題というのは、やはり根本的な年金制度の抜本改革の必要性を示しているというふうに思っております。  それでは、村瀬長官、早速ですが、資料を見ていただきたいと思います。  一ページ目の資料ですね。グラフと表が書いてございます。きょうの内山議員の質問などともつながりますが、根本的なこの二つの折れ線グラフ、皆さん見てください、今議論されているのはこの上の折れ線グラフです。国民年金の第一号被保険者、つまり、加入者のうち何人が払っているか。正確に言うと納付月数ですけれども、何人が払っているか。しかし、その分母から免除や猶予を抜く、そういう操作をした納付率、まさに村瀬長官が八〇%を目標とされているのはこの上の方なんですね。  しかし、先ほどの内山議員や柚木議員の話にもあったように、そもそも問題なのは、加入者のうち何人が払っているのかという、この下のグラフですよね。こちらが根本じゃないか。内山議員が指摘したように、最新のデータでは、何と五〇・一%ですよ、ここにありますように。二人に一人しか払っていない。これは国民皆年金なんですよ。皆年金ですよ。皆年金でありながら、国民年金は二人に一人しか払っていない。この制度はこれでいいのかという気がするわけです。  そこで、長官にお伺いしたいと思います。  上の納付率は上がっておりますが、本来上げるべきなのは、加入者のうち払っている人をいかにふやすか、私は真の納付率と名づけておりますが、まさに下の真の納付率の方を上げるべきなんじゃないでしょうか。長官、いかがですか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 私自身の考え方は、両方を上げるべきだというふうに思います。  一つは、分子ということで年金を一〇〇%いただける方をふやす、これは当然のことでございます。ただ、お金がなくてどうしてもお支払いできない方をほっておいていいのか、これはやはりほっておくわけにはいきません。そういう点で、例えば学生なり若年者なりの特例措置、これはお金ができたときにちゃんと払っていただいて満額にしていただく、それから、免除ということでちゃんと年金権を確保していただく、これは非常に大事なこと。したがって、やはり両方を追うべきだろうというふうに思います。

山井和則民主党・無所属クラブ

○山井委員 長官のおっしゃるとおりなんですよ。両方を追うべきなんですよね。実際、どうなっていますか。減免がふえる、免除や猶予がふえることで上の納付率の方は上がっていますけれども、実際、加入者のうち払っている人の数というのはどんどん減っていっているじゃないですか。  そういう意味では、分母対策は成功しているのかもしれないけれども、一番肝心の国民年金を払ってくれる人の数をふやすことに関しては、村瀬長官、うまくいっていないんですよ。そのことについてはお認めになりますか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 現段階では、今委員おっしゃったように、納付月数は減っております。ただ、この部分につきましては、先般もお話し申し上げましたけれども、市町村から所得情報をいただくことによって、ある一定以上の所得がある方々については強制徴収ということでスタートをしてございます。  十七年度後半から、十七万件、強制徴収をやってございます。十八年度、三十五万件まで、十九年度、六十万件までふやす予定をしております。したがいまして、分子対策はしっかりやっていけばこれからふえてくるというふうに思っております。

山井和則民主党・無所属クラブ

○山井委員 これ、半分まで下がってきているわけなんですよね。それで、これから強制徴収でふやすということですけれども、それでも大体二人に一人しか払っていないわけなんですよね。これを見ていただきますと、このグラフを見てみると、長官が就任されたのが二年前ですから、実際に、それからこのグラフは下がっていっているわけなんですね。もう一つ重要なのは、このグラフの中で最新の今年度の調査結果、六七・八%と出ておりますけれども、これについては不正免除の分も含まれているから、これより低くなるということなわけですね。  そこで、これはやはり、なぜ半分の人しか払わないのか、払えないのか。国民年金制度を一つの商品と例えることをもしお許しいただけるとするならば、そもそも国民年金という商品が、魅力がなくてなかなか売れにくい商品になってしまっているんではないか。そういう意味では、もちろん現場の方々や本庁の方々が知恵を絞って、どうして売るか、どうしたらお金を払っていただけるか、その努力はもちろん必要です、当然必要です。しかし同時に、根本的には、入らないと損だ、入ろう、どうすれば喜んでもらえる、そういう商品に変えていくのか、そこが非常に重要なんですね。  本来、これは国民皆年金という義務でもありますから商品という例えは正しくないかもしれませんけれども、そういう意味では、国民年金制度そのものが、国民年金そのものが欠陥のある商品ではないかと私は思っております。  村瀬長官、国民年金制度というものに対して、やはり納付者をふやしにくい、そういうふうな御感想をお持ちでしょうか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 私は実施庁の長でございますので、決められた商品をいかに効率的に売るかという部分、普及をさせるかという部分だろうと思います。その中で、現在の戦力でもって売れるかどうか、これが非常に大事な部分でございます。その点で、現在の社会保険庁の職員が収納に関してどれだけ汗を流して仕事をやっているかということにつきましては、まだまだ私自身は不十分だろうというふうに思っております。  したがって、そこをまずしっかりやるということが非常に大事な話というのは、実は、行動計画なり目標値の設定、こういうことにつながってくるというふうにお考えいただけたらというふうに思います。  それから、年金制度そのものという観点からいいますと、収納率は、実は二十代と五十代で極めて納付率が違います。これは昨日の参議院の予算委員会でもお話し申し上げましたけれども、五十代の方々であれば、七〇の後半から、地域によっては九〇近い納付率でございます。一方、二十代は五〇%を切るということで、若い方々にいかにこの年金制度を周知徹底して納めていただくか、まだ納められないのであれば、学生であれば学生納付特例、若年者であれば若年者の納付猶予という制度もございます。  したがいまして、そういう部分をしっかりお伝えするということが、制度を運営するためにも極めて大事な仕事なんだろうというふうに思っております。

山井和則民主党・無所属クラブ

○山井委員 これは、周知徹底とか啓蒙とか、そういう問題だけではないんです。そもそもこの国民年金という制度が、まさに今おっしゃったように、若い世代の人たちにとって信頼できない、魅力がないというものになってしまっているんですね。その根本的な問題を今回の不正免除の問題を通じて考えないと、トカゲのしっぽ切りや、目の前の事象にだけばんそうこうを張っても、これはだめなんですね。  ここは二年前に、百年安心という形で、年金制度改革、強行採決を与党の方々はされたわけであります。しかし、その当時から、私たち民主党は、国民年金はもう半分ぐらいの人しか納めていない、これではもちませんよということを本当に口を酸っぱくして言い続けてきました。まさにそのことを放置した結果、違法なことでもしないと納付率がなかなか上がらないということになっているんじゃないですか。  そこで、新聞記事を少し見てみたいと思います。私の資料の三ページ目に、読売新聞の六月十三日、「どうする社保庁改革」「論陣論客」というのがございます。非常に興味深い。片や元社会保険庁長官の堤修三氏、もう一人は千葉大学教授の新藤宗幸氏。新藤氏は「組織内改革進めるべき」、堤氏は「現場の声 制度に反映を」という。  しかし、じっくりこれを読んでみると、共通点があるんですね。線を引いてありますので、下の方です、読んでみます。  堤氏はこうおっしゃっています。「国民年金という売りづらい「商品」を、そのまま販売し続けなければならない。それが未納の大きな原因だ。「ねんきん事業機構」を設けるにしても、機構から制度について年金局に意見をいい、年金局もそれを尊重するような仕組みにしなければ、同じ問題が起こるだろう。」ということをおっしゃっておられます。  片や新藤氏、こうおっしゃっています。「年金部門と政府管掌健康保険部門を分離し、年金部門は「ねんきん事業機構」に衣替えするという。しかし、そんなことをしても保険料納付率は上がらない。単なる看板の掛け替えだ。」では、どう改革を進めるのか、それに対しては、「納付率が低迷するのは、国民が年金制度を信頼していないからだ。そもそも、年金制度をどう立て直すのかを、まず議論すべきだ。」  そして、真ん中の「寸言」のところにも書いてございます。そこでコメントがどう書いてあるか。「立場は違うが、社保庁の組織だけでなく、年金制度そのものを改革しない限り、未納問題は解決しないという認識では一致している。」ということになっております。  私、きょうの朝の九時半からずっと審議を聞いてきて、非常に不満であり不思議であるのが、どうして与党の方々は、処分のこととか組織のこと、もちろんそれも大切です、そのことばかり言って、なぜ根本的に、二人に一人しか払っていない国民年金制度、これはやはり変えないとだめなんじゃないの、何でその最も本質的な問題に疑問を呈しないんでしょうか。  村瀬長官、このような声を聞いて、やはりこれは、村瀬長官はもしかしたら、私、被害者じゃないかと思うんです、本来は小泉総理が年金の抜本改革をやるべきだったわけです。それをせずに強行採決をして、しかし、改革しているふりはしないとだめだから、長官に民間人を登用したら何か改革しているというイメージになる。はっきり言って村瀬長官も大変ですよね、こんな信頼を失っている国民年金制度というものに対して、どんどん納付率を上げろという使命を帯びてここに来られているわけですから。  だから、そういう意味では、やはり、ここに書いてありますように、組織や徴収方法とセットで年金制度をどう改革するのかということを議論すべきであると思います。  そこで、村瀬長官にお伺いしたいと思います。今回の調査で本当にいろいろなことを聞かれているんですね。不正にどう関与したか、本庁には確認したのか、その不正の発案者はだれか。これは、全件調査、不正調査、きっちりされていますよ。しかし、私、極めて不本意なのは、現場の方々に、なぜそんなに徴収が難しいんですか、どう変えたらもっとこれに加入してもらえると思いますか、やはり、そういうことこそを聞いて、セットで改革をしていくべきだと思うんです。  長官、いかがですか。やはり、こういう調査を機に、現場から、国民年金制度をどう変えるべきなのか、まさにその現場の一番説得力ある声をやはり今回の調査の中で聞いていく、そういうことをすべきだと思いますが、いかがでしょうか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 まず、先ほどの新聞記事につきまして、ちょっとコメントをさせてください。  お一方が、私の前々任の長官でございます。そして、八〇%という目標を決めたときの長官でもあられます。そういう方が何をおっしゃっているかということをよく見ておいていただけたらというふうに思います。  それから、先ほどの全件調査の件でございますけれども、全件調査につきまして優先をさせたのは何かといいますと、今回の不正免除問題でございます。したがいまして、その全件解明をやるために、しっかりやるということで優先的にさせていただきました。  したがいまして、今後の問題で、我々の組織がどうしていったら本当に皆さん方いいのかという具体的な提案だとかというのについては、別途、後からとってもいいんだろうというふうに思っております。

山井和則民主党・無所属クラブ

○山井委員 ぜひ別途、後からとっていただきたいと思います。そうしないと、単に犯人捜しだけをして、そして今までどおりの国民年金の制度、これでは問題の根本的な解決にはなりません。  今回、抜本改革をすべきだということを私たちは言っているわけです。  資料の四ページ目を見てください。与党・政府の皆さんは今回の年金制度が百年安心とおっしゃっている。百年安心と二年前におっしゃって、まさに二年で事実上これはもう破綻しているじゃないですか。私たちはそのときからマニフェストで、国民年金を含めた一元化、所得比例年金にしていく、そして基礎年金の部分は最低保障年金として消費税でやっていく、そうすれば無年金の人は出てこない、そして、後ほど古川議員からも議論がありますが、徴収の方は歳入庁にしていくと。まさにこれが抜本改革なんですよ。ねんきん事業機構のような看板のかけかえだけでは、この問題は永遠に続きます。  この資料の右下にもマニフェストが書いてあります。私たちははっきりと社会保険庁を廃止すべきだということを政策でも打ち出しております。小泉総理は何か、民主党は改革抵抗勢力だとおっしゃっているようですけれども、まさに私たちは、国民年金を含めた一元化、抜本改革も言っているし、社会保険庁の廃止、そして歳入庁構想も言っております。にもかかわらず、来年の通常国会で、何やら政府・与党は共済年金と厚生年金の一元化だけをすると。一番今問題になっている国民年金、また先送りじゃないですか。  そこで、では、この影響は、この不正免除の問題はどこにしわ寄せが行っているのか、次に移りたいと思います。  長官、お伺いします。  この資料の二ページ目を見ていただきたいんですけれども、ここに毎日新聞の「見せ掛け 納付実績アップ サラリーマンにツケ回し 肩代わり二兆円」という見出しが出ております。それで、三枚目に出ている資料がこのパネルになっております。  村瀬長官、賦課方式ですので、納付した保険料が基礎年金の給付に回っている、こういう仕組みになっておるわけですけれども、二〇〇四年度、国民年金の加入者全員が保険料を払うなら、国民年金の拠出金は幾らになりますか、また実際の拠出金は幾らになっておりますか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 二〇〇四年度における基礎年金の拠出額でございますけれども、総額で十六兆四千億でございます。そのうち国民年金の拠出が三兆七千億でございます。一方、国民年金の第一号被保険者がすべて、一定の条件でございますけれども、一号被保険者で免除者や未納者を含めて拠出金を算定するという形になりますと、国民年金の拠出額は五・六兆円になります。

山井和則民主党・無所属クラブ

○山井委員 そうなんですね、ここに表があるわけです。つまり、本来、加入者が全員払えば五・六兆円の拠出金になるはずだ。しかし、これだけ免除、猶予が多いために、実際は三・七兆円になっている。差額約二兆円。この差額については、長官、だれが肩がわりしていることになっていますか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 制度の問題でございまして、これは、申しわけないんですけれども、実は年金局の所管でございまして、私自身が実施庁という立場で申し上げられる部分じゃないんですが、一応、年金局長に了解を得た上でお答えをさせていただいてもいいですか。  基礎年金制度は、給付費を公的年金加入者全員で公平に負担するという考え方に基づきまして、国民年金、厚生年金、共済年金、各制度ごとの保険料納付済みの扱いとなる被保険者数に応じて拠出金を負担する、こういう仕組みになってございます。したがって、国民年金の第一号被保険者全員が保険料を納めた場合と比べれば、国民年金に免除、未納者があるということによりまして、その年だけを見ますと、国民年金、厚生年金、共済年金の各制度が負担する基礎年金拠出額一人当たりの単価、これは当然割高になってございます。その分は、それぞれの、先ほどの制度に合わせて、被保険者数によって負担をしている、こういう仕組みになってございます。

山井和則民主党・無所属クラブ

○山井委員 つまり、今の話をまとめますと、この約二兆円国民年金の拠出金が減っている分は、厚生年金の加入者、そして共済年金の加入者が肩がわりしている。大きくいえば、サラリーマンの方々が肩がわりしている、その年に限っていえば。そういうふうな図式になっているわけですね、これ。  ですから、そういう意味では、この国民年金の問題、なぜ私たち民主党がずっと言い続けているかというと、国民年金がどんどん穴があいたままだったら、その負担が、これはやはりサラリーマンの方やほかの方々にも肩がわりになってくるということなんですよね。国民年金だけが独立している問題じゃなくて、基礎年金で全部つながっているわけなんですから。だから、そういう意味では、今回の不正免除問題は、その年においては不正にそのお金をサラリーマンの方々に肩がわりさせた、そういうことにもなるわけです。長官、このことについてどう思われますか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 先ほどお話し申し上げましたように、一点、厚生年金、共済年金の被保険者だけではなくて、国民年金をお支払いになっている方にもその部分が負担増としていっておりますので、そこはぜひ御理解をいただけたらというふうに思います。  したがいまして、今御質問の中で、先ほども何回もお話し申し上げておりますけれども、制度全体の仕組みというのは年金局が考えつくっているわけでございまして、その部分で免除者という観点がふえればどういうことになるかといいますと、その分には税が後ほど三分の一なら三分の一行くという、こういう仕組みでございまして、全体の問題からいきますと、免除者や未納者がいることによってサラリーマン等が保険料を割り増しで負担させられているということは、基本的には、将来の給付費ということも含めて考えれば、財政計算上はないのではなかろうかというふうに私は思っておりますが。  もし正確な答弁が必要だとあれば、年金局長にお願いできたらと思います。

山井和則民主党・無所属クラブ

○山井委員 今の考え方は、簡単に言えば、免除する人とか未納の人がふえればふえるほど老後は年金を払わなくていいから、年金財政は助かるという話じゃないですか、国家財政は。しかし、その人の人生はどうなるんですか。それに、内山議員が言ったように、結果的には生活保護でもっとかぶることになるかもしれないんでしょう。余りにもそれは安易な考え方なんですよ。  では、大体、これは不正に免除して、ずっと免除が続いて、二万円ぐらいの年金でその方がどうやって暮らしていけるのか。もしかしたらこれは村瀬長官が考えることじゃないかもしれないけれども、やはり年金というのはシステムだけの話じゃなくて、日本国民の老後をどう支えていくのかということとセットで考えないとだめだと思うんです。  それで、今回、この調査はまだまだ続くわけなんですけれども、村瀬長官にお伺いしたいのが、これは不正に免除されてそのままずっと免除が続いたとしたら、三分の一程度で、国民年金は二万円程度になるんじゃないかと思います。そういう人たちは、これは老後どうやって暮らしていくと想定しているのか、イメージしているのか、そのことをお伺いしたいと思います。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 不正免除ということで、将来三分の一、二万円という論理で今御質問ございましたけれども、基本的に、今回、不正の免除をやった人たちというのは、実は長期未納者なんですね。それでいえば、年金権の確保も将来ひょっとしたらない方かもわからない。(山井委員「そんなことを聞いていない。二万円でどうするかということ」と呼ぶ)いやいや、そういうことがありますから、そういう点では、ちょっと論理的に、二万円に即結びつけて云々というのはなかなか答えがしづらいということを私としては申し上げたいと思います。

山井和則民主党・無所属クラブ

○山井委員 私が申し上げたいのは、根本的に、これは低所得の方々が、未納や免除、猶予というような形でどんどん国民年金からはじかれようとしているわけなんですよね。やはり、これ、私たち国会議員が知恵を絞らないとだめなのは、それこそ三十年先、五十年先の日本、今の若者の未来を考えて、どうすれば所得の少ない人でも老後、やはりある程度、一定以上の生活を保障できるのか、そのためにはどういう年金制度でいいのか、そのことをやはり今議論しないとだめなんですね。目先のことだけ考えて、免除にすればそれがいいやということでは、問題は全く先送りで解決にならないわけです。  それで、この調査結果、七月中旬に出るということです。真相究明、そして問題のある職員の処分、これも当然必要でしょう。組織の改革、必要でしょう。しかし同時に、そのこととともに、この国民年金が二人に一人しか納付していない、そういう状況をどう改善していくのかという抜本的な議論もやっていかねばなりません。  そういう意味で、これは国民の不安と期待というのは、この年金問題に対して非常に大きいものがあります。きょうから国会は閉会になるそうですけれども、やはり私たちも税金でお給料として働かせてもらっている、そういう身である限り、閉会になったからこの問題は終わるというわけには当然いかないと思います。  そうしたら川崎大臣にお伺いしたいと思いますが、これはもちろん理事会で後で議論することでありますが、大臣の御見解として、これだけ調査結果が七月中旬に出てくる、きょうはこれは中間報告ですよ。これはやはり、最終結果が出てきたときにもう一度この委員会でしっかり審議すべきだ。間違っても、次にこの問題を議論するのは十月や十一月、そんな無責任な話はあり得ない。そんなことをすれば、ますます年金への怒りと不安というのは私は高まると思います。大臣、この閉会中に調査結果が出た時点で審議をする、このことについてどう思われますか。

川崎二郎自由民主党厚生労働大臣

○川崎国務大臣 そのことについては、先ほどお答え申したとおり、委員会で御議論ください。  基本的に、年金制度全体の考え方が与野党で大きく隔たりがある。わざわざ委員も質問の中で、単年度で見ればという言葉をつけられました。三十年、四十年というサイクルで見れば、制度一つに、例えば厚生年金の方に負担を大きくかぶせる制度ではない、率を決め、金額を決め、制度設計の中にやっているわけですから。国民年金の未納者が多いがゆえにすぐそれがはね返って厚生年金の負担増になる、三十年、四十年のサイクルになるという話とは、明らかに違うということを申し上げておきます。

山井和則民主党・無所属クラブ

○山井委員 朝の理事会でも、閉会中に調査結果が出たときに審議をしようということを言っておりますが、与党が反対をしております。(発言する者あり)協議をしようということですから、ぜひ、今の言葉を信じたいと思っております。拒否はしていないそうでありますから。ぜひとも閉会中にそのことを、私は審議をすべきだと思います。  なぜこれだけ納付しない人がふえているのか、それは、年金制度に対する信頼が低下しているんですよ。その年金制度に対する信頼を高めること、これは私たちが国会で真剣に議論することですよ。  今、川崎大臣、与党と民主党とで年金についての考え方が違うとおっしゃった。しかし、大きな違いは何か。与党は今の年金制度で百年安心と言っていることですよ。私たちは百年安心じゃないと言っていることですよ。国民の多くはどうですか。国民の中で、百年安心と思っている人は少ないと思いますよ。  それに、過去一年間、社会保障合同会議やりました。私たち民主党は、最優先課題として国民年金の改革を議論しないとだめだと言ったにもかかわらず、それを逃げ続けているのは与党じゃないですか。やはり、国民年金の問題、まさにこの不正免除問題を契機にもう一度これは議論をせねばならないと思います。  まとめになりますが、きょうの議論を通じて、本当の納付率、見せかけの納付率じゃなくて、加入者のうち納付している人の数というのは、村瀬長官の頑張りがあってもどんどん減っている、そしてその部分はサラリーマンの方々によって肩がわりをされているということが明らかになってまいりました。

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 山井議員、簡潔にお願いいたします。

山井和則民主党・無所属クラブ

○山井委員 次、ぜひ、閉会中じっくりと、調査結果が出たときに審議をしたいと思います。  ありがとうございました。

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 次に、古川元久君。

古川元久民主党・無所属クラブ

○古川(元)委員 民主党の古川元久でございます。  今、山井委員の方から、我が党が従来から主張しております新しい年金制度、今の年金制度をやめて、国民年金も含めてすべての国民の皆様方がひとしく同じ制度に入る、その年金制度の創設と、同時に、保険料というものは、これはもう税と一緒に徴収する仕組み、国税庁と社会保険庁を廃止して新たに歳入庁をつくって、そこで税と保険料を一緒に徴収する、それが、行政のコストはもちろんでありますけれども、国民の方の視点、国民のコストという点からも効率的で、また納得的ではないかということを我々従来から主張しているわけでございます。  きょうは、この社会保険庁の今回問題になってきた背景、ねんきん事業機構法案の審議をしようというところでこの問題が明らかになったわけなんですけれども、そもそも、やはりこれは、このねんきん事業機構という法案をつくる以前のところで、もう少し真剣にそして真摯に、我々が主張しております、そして各界の人も提案をしている歳入庁というものについて考える必要があったのではないか、そしてまた、今からでも考えなければならないのではないか、そのことについてお伺いをしたいと思います。  きょう皆様方に三枚の資料を提出させていただいておりますけれども、一枚目のところは、我が党でねんきん事業機構法案について法案レクを受けたときに、私の方から役所の方に対して、歳入庁の検討はどこまでしたのか、どういう検討をして、歳入庁ではなくてこういうねんきん事業機構というのになったのか、その検討の経緯そして結果、それをちゃんと紙にして出してほしいと言って、出てきたらこれ一枚だけでした。これが真摯に検討した結果だというふうに、大臣、思いますか、これ一枚見て。どうですか、大臣の感想、この資料一枚。

川崎二郎自由民主党厚生労働大臣

○川崎国務大臣 これは、私なり谷垣財務大臣が、この一月からの議論の中で何回となくお答え申し上げておりますので、かなり両省の中で議論をした上での一つのエッセンスとして出させていただいた、こういうふうに思っております。

古川元久民主党・無所属クラブ

○古川(元)委員 ということは、これは確認させていただきますけれども、いまだに大臣はというか政府は、歳入庁という考え方はとらない、あくまでも税と年金は別々だ、歳入庁はだめだと、これはファイナルアンサーですか。

川崎二郎自由民主党厚生労働大臣

○川崎国務大臣 これについては、総理も、予算委員会だったかな、お答えになったと思います。ねんきん事業機構にして、その後、民主党さんがそういう御提案があるなら胸襟を開いてお話し合いをしましょう、たしか総理はそういう御答弁をされたと思います。そういう意味では、ファイナルアンサー。  きょう、継続の手続を先ほどとらせていただいたねんきん事業機構法案を、我々、実態をきちっと御報告した後、秋の国会では成立をお願いしたいと思っております。

古川元久民主党・無所属クラブ

○古川(元)委員 ファイナルアンサーだということであると、もしそれで間違っていた場合には、これは政権をかわってもらわないといけないということになると思うんですけれども。  では、本当にそこまで自信を持ってこれは検討した結果なのか。これは一枚しかないですから、なかなか、どこまでこれをもって、そちらの検討の方がここで詰められるかどうかわからないんですが、きょうはちょっと聞いてみたいというふうに思っております。  まず、ここで、この資料を見てみますと、年金保険料と国税を一元徴収することについては、国民年金と国税というのは徴収の対象が異なるというふうに言われて、午前中の大臣の答弁の中でも少しそのことに触れておられたようであります。二枚目の資料のところ、これは国税庁の方から出してもらった資料なんですが、見てみると、要は、この図だけ見ると、税と保険の対象者がいかにずれているか。図というのは怖いものですね、こうやってかくと、何か物すごくずれが大きくて、かなりこれはつくっている人の意図があるように私は感じるわけなんですけれども。  ただ、一緒に集めるのが効率的かどうか、そしてその方がいいかどうかというのは、実際に税金を納めている、申告している人が何人かということではなくて、国税庁、税務署の方がどれぐらいの人たちの収入を把握しているか、そこのところのカバーの比率で本来は比較すべきものではないかと思うんですね。  そういう視点からちょっと見てみたいんですけれども、要は、税務署はその人たちの収入は把握していないと言われております部分に当たっておりますこの国民年金第一号被保険者のうち、臨時、パート、その他の千二百万人というところなんですけれども、書いてあるのを見ると、「フルタイムでない雇用者、アルバイト」「従業員五人未満の事業所の被用者、家族従業者など」。これは国税庁に聞きますが、かなりこの辺の人たちは普通、源泉徴収されているんじゃないですか。どうですか。

秦邦昭国税庁徴収部長

○秦政府参考人 お答えいたします。  還付申告者につきましては、給与所得者である医療費控除等の適用を受ける方や年金受給者の方のほか、一部、臨時、パートによる給与所得者で申告されている方がみえるというふうに思っております。  ただ、臨時、パートにつきましては、常用雇用と同様、給与所得者に分類されておりまして、雇用形態といった区分による還付申告件数は把握していないということでございます。

古川元久民主党・無所属クラブ

○古川(元)委員 よく質問を聞いていてくださいね。それは私が次に質問しようとしたのをしゃべっているんですよ。全くちょっと、よく質問を聞いて答えてもらいたいんですけれども、この……(発言する者あり)いや、順番は違っていないですよ。ちゃんとその順番どおりですよ。  源泉徴収をこの辺の人たちは多くされているんでしょうということを聞いているんです。そうじゃないんですかと。ここで言っている臨時、パートとかその他の人たちは、これはかなり相当数が源泉徴収されている、そういうふうに考えていいんじゃないんですかと聞いているんです。どうですか。

秦邦昭国税庁徴収部長

○秦政府参考人 お答えいたします。  雇用者なりアルバイトがいるということになりますと、それは源泉徴収されるということになります。

古川元久民主党・無所属クラブ

○古川(元)委員 何か、ちゃんと質問通告したのに、余りちゃんとしたのがまともに返ってこないので残念なんです。  要は、ほとんどこれは普通は、アルバイトしても何しても、私も昔学生のときもそうですけれども、一〇%引かれるわけですよね。  ですから、それを要は、国税庁からすると、税金はかからない、課税最低限以下です、だから把握できていませんという多くの人の中でも、無職の人を除いてそれ以外の人たちは、これは税金というか、要するに源泉徴収された分をあきらめちゃっていれば別ですけれども、そうじゃなければ還付申告をしているはずなんですよね。  さっき先走って答弁していただきましたけれども、把握できていないと言われましたが、これはこんな図をつくる前に、この辺の人たちが一体どれぐらい還付申告しているのか、ちゃんとそういうチェックをする、計数をとるべきじゃないかと思うんですね。私は、これはかなりの人たちは還付申告をしているんじゃないかと思うんです。  還付申告をするということはどういうことか。当然、これとこれと自分の収入があって、しかし、それだけ足しても課税最低限まで行きませんから源泉徴収した分を返してくださいということになる。そうなると、ここの左側の方で、国税庁の方は税務署は、収入を全然把握してきていないという人たちも、これは実はかなり把握しているという可能性は非常に高いと私は思うんです。そうじゃないと言うんだったら、そういう資料を出してもらいたい。  そういうものがなくて、何かここの臨時、パートその他の人たちは全部外れている、ここでもうずれが大きいというふうに言っているというのは、私は、これは非常に、ためにする図をつくっているんじゃないかと。  これは、厚労大臣はどう思いますか。

川崎二郎自由民主党厚生労働大臣

○川崎国務大臣 我々の理解では、多分担当者から細かく答えさせたらいいと思いますけれども、今委員が言われたパート等で五十万とか八十万、多分百万までだと思いますけれども、源泉徴収いたしておりませんと思います。

古川元久民主党・無所属クラブ

○古川(元)委員 いや、ちょっと大臣、勘違いしているのかもしれませんが、税金の話です。税金は当然源泉徴収しますよ。

川崎二郎自由民主党厚生労働大臣

○川崎国務大臣 私が答えるより税務署がきちっと整理して出した方がいいと思いますけれども、我々が知る限りはそういう理解をいたしております。

秦邦昭国税庁徴収部長

○秦政府参考人 お答えいたします。  臨時、パートの方で課税最低限に達していない方、月額でいきますと、八万七千円未満であれば、こういう方は源泉はされていないということでございます。  なおまた……(古川(元)委員「でも、している人もおられるでしょう、たくさん」と呼ぶ)いや、基本的にはしなくていいということでございます。

古川元久民主党・無所属クラブ

○古川(元)委員 では、どれぐらい、でも、実際にかなり源泉徴収している部分もあるでしょう。もしそういうことを言うんだったら、多分皆さんだってアルバイトして、源泉徴収されていた経験というのはあると思いますよ。ですから、それはされていないという人もいるかもしれないけれども、これはされている方もかなりいるはずなんですよ。  だから、私が言っているのは、これをすべてこちらの左の方に入れて、あたかもこれは全然把握ができていないと言うことはおかしいんじゃないかということなんですよね。  この辺については、これはぜひ、国税庁もそして社会保険庁も、ずれていると言うんだったら、一体、本当に収入をどれぐらいの人が把握されているのか、そういうデータをぜひ出していただきたいし、つくっていただきたい、そのことをお願いしておきたいと思っています。  次に、ちょっとその視点を別の視点から見ると、この千二百万人という人たちは、これは現実には、本来は厚生年金の加入者であるべきにもかかわらず国民年金の加入者になっているという人が相当いるというふうに考えてもいいんじゃないかと思うんですね。  と申しますのも、例えば、厚生年金の適用事業者数からちょっとその辺を類推してみますと、厚生年金の適用事業所数は百五十一万五千七百二十七カ所、これは平成十六年九月一日現在ですけれども、一方、国税庁の会社標本調査による法人数は二百五十六万八千三百五十九社、百万社の乖離があるんですね。  厚労大臣、この百万というのは、それは非常に小さくて厚生年金とか適用しなくてもいい小さいところもたくさんあるとはいうものの、しかし、余りにもこの差というのはやはり大き過ぎると思いませんか。どうですか、感想は。

川崎二郎自由民主党厚生労働大臣

○川崎国務大臣 これについてはいつも参議院の決算委員会でおしかりいただいておりまして、本来厚生年金を適用すべき事業者が厚生年金を適用していない、それを事務所がしっかり指導していないということで、たしか、ことしも十六年度決算でおしかりいただいたところでございます。やはりこれはきちっとやらなきゃならない、厚生年金適用を徹底的に進めなきゃならぬと思います。結果として昨年は八十万ほど、厚生年金適用者がふえてきたことは事実でございます。

古川元久民主党・無所属クラブ

○古川(元)委員 厚生年金のところでちょっと言いますと、厚生年金の保険料は、これは所得税の源泉徴収と完全に重複するはずですよね。そうしたら、我々の考えとは違いますよ、しかし、例えば、では、もう厚生年金の保険料の部分は税金と一緒に一括徴収というふうにしたら、その部分だけでも効率化する、そういうことは厚労省の中で考えたことはあるんですか。

川崎二郎自由民主党厚生労働大臣

○川崎国務大臣 これは、税の部分の御提案というよりも、雇用保険、労災保険、それからこの社会保険、健康保険、あわせて、すべて一括で徴収した方がいいだろうという財政諮問会議等の建議をいただいておりまして、私どもはその方向で進めさせていただいております。

古川元久民主党・無所属クラブ

○古川(元)委員 いや、今、大臣、その話になると最初のファイナルアンサーとちょっと違ってくるんですよ。歳入庁は考えていないと言っていて、今のお話だと、では、何ですか、雇用者だけみんな一緒に徴収する、そういう役所をつくろうというふうに考えていらっしゃるということですか。

川崎二郎自由民主党厚生労働大臣

○川崎国務大臣 どこかの部分が担当すればいい、要するに、例えば雇用保険、労災保険を担当しているところが委任をするという形で一カ所でまとめられるだろう、こういう建議をいただいているから、我々は今検討していると申し上げました。

古川元久民主党・無所属クラブ

○古川(元)委員 そうであれば、我々が提案している歳入庁というのも十分検討に値するんじゃないですか。どうして今のお話と、我々が提案している税と保険料の一括徴収というのは、これはそういう検討の中に入らないんですか。

川崎二郎自由民主党厚生労働大臣

○川崎国務大臣 一つは、先ほど申し上げましたように、対象が二千二百万ある。例えば、既にやっておられるというアメリカにしましてもイギリスにしましても、無業者とか所得の低い人は初めから外してかかっている、簡単に言えば我が国の三百五十万だけを対象としているような制度設計でございますから、私どもは、やはり国民皆年金という趣旨からいえば、所得の少ない人たち、また自営業者、無業者の人たちにも手を差し伸べるべきであろう、また、二十代のときに払えなくても三十代のときに払えるようになる可能性がある、したがって、権利だけは、三分の一と言われるけれども、また、二十一年からは二分の一の権利になりますけれども、きちっとした権利をお持ちになった方がいいだろうということの中で、二千二百万全体に手を差し伸べているのが我々の制度でございます。そういった意味では、少し民主党さんの議論とまず第一に違う。  第二番目は、徴収というものを国税庁に任せるとしましても、今度は二十一兆円のお金の給付という仕事が残る、年金の説明という仕事も残る、これは当然給付庁というものをまたつくらなければならない。そうすると、組織が簡略化されたように見えて事実上は二つの組織が並び立つという話になってまいりますから、そういった意味では、余り適切な御提言ではないのではないかなと思っております。  ただ、このことは、先ほども申し上げたように、十月、我々、御審議をいただきたいと思っておりますので、民主党さんからも法案として御提案いただいて、しっかり議論をさせていただくことはやぶさかでないと思っております。

古川元久民主党・無所属クラブ

○古川(元)委員 今大臣言ったように、何か年金は二千二百万人を見て、税務署はわずか何百万人しか見ていないみたいに言いますけれども、これは税務署だって、ある意味でこれはすべての国民の皆さん関係する話なんですよ。たまたまこれは、所得が課税最低限まで及ぶか及ばないかという話だけであって。  それに、しかも大臣のお話というのは、役所の側の視点からしか考えていないんですよね。これは後からもちょっと聞こうと思っていましたけれども、ここで聞きますが、国民にとって、税金を納めるのと社会保険料を納めるのは、お金に色はついていますか。どうですか。

川崎二郎自由民主党厚生労働大臣

○川崎国務大臣 最後ですから議論してもいいと思うんですけれども、それでは、今度は、年金の給付を受けるところと納めるところ、違うところへ行くというのはどう思いますか。そういった意味では、歳入庁に給付まですべて入れてしまうという考え方は、我々、なかなかついていけない。  言われるとおり、納めるところを一括にしよう、一つの議論ですけれども、こっちに給付という仕事があるわけですから、そうすると、年金というものを、制度を聞きに行くときに、歳入庁に聞くんですか、給付庁に聞きに行くんですか、どっちに書類を出すんですか、そういう問題が出てきますので、我々としては余りなじむ組織ではないなと思いますけれども、それは国会での最終的な議論でございますから、どうぞ、お互いに議論を交わすということはやぶさかでないと申し上げております。

古川元久民主党・無所属クラブ

○古川(元)委員 大臣と、これは党首討論のあれじゃないですから私が答える必要はないと思いますが。そもそも大臣、今の話は、言われましたけれども、私の質問にまず答えてからそう言われるなら言っていただきたいんですよね。  国民の視点に立った考え方をしているのか、きょう、私は、政府が検討に検討を重ねた結果だというその経緯を、どれだけ検討したのかというので示してほしいと言ったら、一枚しか出てこなかったわけです、社会保険庁から。社会保険庁というか厚労省と言ったらいいのかわかりませんが。そこで言っていることが、本当にちゃんときちんといろいろなことを検討し尽くして、今大臣がそのように言われた、分離するのは非効率じゃないか、集めるのと給付を分離するのは非効率じゃないか。口で言うだけじゃなくて、では非効率だと言うんだったら数字で示してくださいよ、そういうことを言うんであれば。  どうもこれを見ると、ただ単に、まあもともと最初からやる気がなくて、やる気がないのはわかっています、社会保険庁も国税庁もお互いに仲悪いんですから、一緒になんかなりたくないと思っているのは、それはもう。だから、最初からまずやる気がないのが前提で、その理屈をつけているとしかこれは見えないんじゃないかと思うんですよ。  私たちは、そこまで大臣が言われるなら、その大臣が言うことをちゃんと証明するような検証や積算や、そういうものをきちんとやらないといけないんじゃないですかということなんです。  ここの次のところにある「業務の特性が基本的に異なる」、この業務の特性が基本的に異なるというのは、どう異なるのか。それは役所が違うというだけじゃないですか。国民からしたら、税金を納めるのも保険料を納めるのも同じですよ。一緒に納められるんだったらそっちの方が国民にとってのコストは小さいはずです。  さっき保険庁長官は、保険料納付が十二月までに、自営業者、それをもらっていくと全額引けるようになるからというので、それで納付率が上がりましたと言っていますでしょう。喜んでいましたけれども、こんなのは、税務署というか同じ歳入庁で一緒に集めるということだったら、一々、紙をこっち側で発行して、そしてまたそれを持っていく、そういう面倒くさい手間は国民の側はやらなくてもいいじゃないですか。行政コストということを考えますけれども、国民の側のそのための費用、コストというのを、この歳入庁構想を否定するその議論のときに、どこまで考えましたか。

川崎二郎自由民主党厚生労働大臣

○川崎国務大臣 この問題を議論した人たちは随分委員席にもいらっしゃいますけれども、私ども、二年前にあの問題が提起された中で、民間でできないものか、独法化できないものか、そこまでの議論もしながらいろいろ詰めてきた結果、昨年の五月ですか、官房長官、今の国対委員長のもとでまとめられて、それをたたき台にしながら、私ども、ここまで法案を詰めてきた。その法案を詰める段階において、さまざまな民間人の皆さん方の声も聞きながら今日まで詰めてきたと思っております。

古川元久民主党・無所属クラブ

○古川(元)委員 でも、この前テレビで、社会保険庁の最高顧問と言われる堀田さんが、歳入庁の話をしたら、いや、それは国税庁からだめだと言われていますから、もうそれ以上話が進まなかったとテレビで言っていましたよ。では最高顧問の人が言っていることがうそなのか違うのか、本当にちゃんと検討をしているのかということなんですよね。  もう少しここのところで、この「業務の特性が基本的に異なる」という例で、国民年金の場合は、未納額は最高でも三十万、国税の場合は、高額の脱税事案への調査査察による対応に重点が置かれている、これは二つの意味で間違っていると思うんですよね。未納額が最高でも約三十万と言われますが、これは二年の短期消滅時効があるからという話かもしれませんが、督促をすれば時効は中断しますよね。時効が中断すれば、これは三十万円以上未納額が膨れ上がるということも起きるんでしょう。年金局長、どうですか。(発言する者あり)

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 年金局長は、一応参考人に登録入っています。村瀬長官ですか。  村瀬長官。(古川(元)委員「ちゃんと答えてください」と呼ぶ)

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 おっしゃるように、督促状を出しますと時効が中断しますから、今三十三万二千六百四十円でございますけれども、この分は積算をされていくという形になろうかと思います。  ただ、御存じのように、督促状を出しますと、期日指定経過後、速やかに国税滞納処分例によって差し押さえを実施するということになっておりますから、差し押さえを実施すれば、当然この未納額といいますか、三十三万は解消されるという形になろうかと思います。

古川元久民主党・無所属クラブ

○古川(元)委員 それをそもそもやっていないんじゃないかと思いますし、では国税の方も聞きますけれども、国税の脱税案件への調査査察による対応に重点が置かれているというのは、何か少額の、三十万ぐらいの脱税は見逃していいのかというふうにも読めますけれども、これを見て、徴収部長、どうですか。これを見て、こんな書き方されて国税庁は困りませんか。

秦邦昭国税庁徴収部長

○秦政府参考人 お答えいたします。  少額といえども、やはりきちんと納付していただくという必要がございます。  滞納の整理に当たりましては、高額滞納のウエートが非常に大きいということがございます。十七年の六月末の滞納残高で見ますと、滞納額一千万以上の事案で見ますと、ウエートで六二%ございます。百万円以上の事案で見ますと九二%ということでございます。したがって、滞納整理に当たっては、大口、悪質、処理困難事案について優先的、重点的に処理しているところでございます。  ただ、少額事案につきましても、電話による催告等、比較的簡易な接触を通じて効率的な処理を行っております。ただ、納付の意思を示さない滞納者、納付約束の不履行を繰り返すような滞納者につきましては、法令の規定に基づき、財産の差し押さえ等の厳正な処分を実施しているところでございます。

古川元久民主党・無所属クラブ

○古川(元)委員 今の話を聞けば、要はそんなに変わらないということですよ。逆に言えば、今の制度が、例えば消滅時効で税と年金の保険料と異なっている、あるいは、一方は督促できるになっていて、もう一方は督促するになっている、そういう規定の仕方自身を違えているという、違う形で規定していること自身を考え直すときじゃないのか。そこの部分を直さないでいて、わざわざ、国民の意識や事実上のところからいえば、今回の問題なんかはある種もう勝手にそれは免除しちゃっているわけですから、普通、免除というのは申請主義なのにもかかわらず。そういう意味では、ほとんど税金と同じような扱いをしているわけですよね。  そういうことを考えると、これはそもそも、税と保険料の業務の特性が基本的に異なると言っているけれども、それを異ならないような形で、例えば時効とかそういうものを直していくということが必要なんじゃないかというふうに私たちは考えているわけなんです。  時間がなくなってきましたから少し進みたいと思いますけれども、先ほども聞きましたが、これはもう一回聞きますけれども、そういうことから考えても、我々は、歳入庁というのは単に徴収の側だけで言っているわけじゃないんです。これは納める国民の視点からいっても便利じゃないか、効率的じゃないかということを考えているからなんです。  ここの二番目のところには、保険料徴収と相談、給付、記録管理等の業務は密接不可分だ、分離すると円滑な実施の妨げになるおそれがあるとか言っていますけれども、しかし、現実問題として、今、年金なんかの身近な相談窓口になったり、あるいはいろいろな申告とかの最初の窓口になっているのは、実際には、社会保険事務所じゃなくて、これは市町村、自治体になっているんじゃないですか。どうですか、長官。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 事務の手続につきましては、今委員お話しのとおり、社会保険庁ではなくて市町村にお願いをしてやっております。  ただ、年金等の相談につきましては、すべて社会保険庁が各事務所でやってございます。

古川元久民主党・無所属クラブ

○古川(元)委員 でも、ここまで密接不可分で業務を切り分けられないと言うんだったら、それはすべてやるべきじゃないですか。  時間が来ましたからやめますけれども、これは、この不祥事の問題の調査をするだけじゃなくて、川崎大臣はファイナルアンサーだと言われましたが、これは次の総理にかわって新しい大臣が出たら、その人はもう一回クイズに参加できるのかもしれませんが、ぜひもう一度政府としても、やはり歳入庁、こんな一枚だけぺらっと出すんじゃなくて、そして、国税庁も社会保険庁もお互い、好きだとか嫌いだとか言わないで、国民の視点に立って、もう一度真摯に、どういう形が国民にとって一番納得もできて、便利で、そして不公平のないような徴収の仕組みができるのか、ぜひそのことを、この調査が終わったら、終わる前からでも結構ですけれども、とにかくそれも並行して検討していただきたい。  我々も、当然、この歳入庁の中身については具体的に今後していきたいと思っておりますので、そのことを申し上げて質問を終わります。どうもありがとうございました。

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 次に、高橋千鶴子君。

高橋千鶴子日本共産党

○高橋委員 日本共産党の高橋千鶴子です。  五月にこの問題が発覚し、本委員会で集中的な審議が行われてからほんのわずかの間に、年金免除の不正処理が、五月二十九日に発表された第一次調査では十一万三千九百七十五件となり、六月十三日の第二次調査では十九万三千百三十六件にもふえました。しかも、検証チームが現地調査に入り、さらに実態は深刻なものになるのではないかと心配をされております。  これはもうあいまいにすることなく、徹底した調査とその結果を本委員会に御報告くださることを強く望みます。先ほど来話題になっておりますが、国民の年金不信にどうこたえるか、このことも我々に問われているのではないでしょうか。  まず、幾つか、調査結果に基づいて質問させていただきます。  第一次調査結果を見ますと、「不適正な事務処理についての事務局と事務所の関係」という調査表がついております。「不適正な事務処理あり」という二十六県中、「事務局が主導し事務所も了承」というのが、青森、静岡、三重、滋賀、京都、高知、熊本の七県であります。  先ほど、青森のことが少し紹介されましたが、地元紙を見ますと、このように経過が書いてあります。二月十七日の会議で、社会保険事務局が戸別訪問を繰り返しても接触できなかった人については、電話連絡により本人の申請の意思と代行申請の了承が得られれば、申請書を作成してもよいと指示をしたと報じられております。ですから、明確に事務局が関与をしたということになると思います。  しかし、三月十九日と五月十八日に社会保険庁からの調査を受けた時点では報告をしておらず、五月二十七日の全国の会議で、長官からヒアリングを受け、初めてこの代行申請が不適切と認識をしたと報じられておるんです。残念ながら、青森は、このとき百三件の代行を報告しておりましたが、二次調査では、新たに三千四百四十件、追加報告をしております。  また、事務所が主導して事務局が了承したというカテゴリーがございますが、これが、茨城、新潟、大阪、兵庫、長崎、沖縄の六県であります。ところが、茨城は、五月三十一日の朝日新聞によれば、「二月二十日に水戸市の事務局であった五事務所長すべてが集まる「国民年金対策会議」で、「不適切な手続き」は県内全体に広まった。土浦事務所などで行われている「不適切な手続き」について、「効率的な手法」と紹介されたという。」事務局が主宰した会議で効率的な手法と紹介されたという。  これはいずれも、手続としては申請の代行であります。今読み上げた経緯を比べて、事務局主導、あるいは事務所主導というふうにカテゴリーを分けることに意味があるのかな、どちらも事務局主導ではないのかなと思いますけれども、いかがでしょうか。

青柳親房社会保険庁運営部長

○青柳政府参考人 整理の仕方についてはいろいろな考え方があろうかと存じますが、私どもとしては、一応、その時点で判明したことに基づいて整理をさせていただいたということでございますので、もし、何かもっと適切な整理の仕方があるというのであれば、いろいろ研究をさせていただきたいと思います。

高橋千鶴子日本共産党

○高橋委員 これは、整理の仕方ということではなくて、先ほど紹介したように、社会保険庁から一回、二回と問い合わせをしたときは、不正だと思わなかった、ここに非常に深刻な根があると思うんですね。それはどういうことだろうか。では、調査する本庁が腰が引けていたのだろうか、あるいは、いつもはいいと言っていたのに、国会で問題になったからだめになったのだろうか、さまざまなことを考えざるを得ないわけです。  二次調査では、数が単にふえただけではなくて、不適正事例の仕分けも変わっています。一次調査のときに、事後に本人からの申請書をすべて受領したものとして、千葉、福島、鹿児島、沖縄が該当していましたが、今回、該当がなくなりました。つまり、事後に申請書をもらったと報告をしておきながら、それがなかったということがあるわけです。  なぜこのように二度、三度と虚偽の報告が繰り返されるのだろうか。ここに本当に、本庁がどのようにこの問題に取り組んできたのかな、今、ようやっと本気でやりますよということなのかなと思わざるを得ないわけです。  当然、本庁に、こういう場合は許されるのかといった問い合わせが地方からあったと思いますが、どうでしょうか、またどのくらいあったでしょうか。

青柳親房社会保険庁運営部長

○青柳政府参考人 ただいまのお尋ねは、恐らく、三月の京都の段階での私どもの照会の仕方、五月の大阪の事案が判明したときの私どもの照会の仕方、それから、全国の事務局長会議をいたしましてヒアリングをしたときの整理の仕方、これが、今最終的にというか、現時点で二次調査報告書で整理されている考え方が、最初からそういった考え方で整理されていたかというお尋ねであるとすれば、残念ながら、私どもも、当初は、まずは京都の事案のことしか念頭にございませんでしたので、この二次調査報告書の段階のような全体像が把握できていなかったという意味で、整理の仕方が悪かった、もし御批判をいただくようであれば、甘んじてお受けしなければならぬと考えております。

高橋千鶴子日本共産党

○高橋委員 ですから、整理の仕方が悪かったというのは、認識の問題なんだ、その程度は悪いと思っていないという本庁自身の考え方が反映したんじゃないかということを指摘させていただいたんです。  質問したのは、別に京都のときはとかそういうことではなくて、わかっているだけでもう既に二十六県判明しているわけです。そういう県が、こういうやり方だったら許されるのかという照会が当然本庁にあったはずです。それがあったかということ、どのくらいあったのかということを聞いています。

青柳親房社会保険庁運営部長

○青柳政府参考人 それぞれの段階でどういう具体的な内容で照会があったかということについて、現時点で私ちょっと整理した形では持ち合わせておりませんが、少なくとも、その時点での私どもの問題提起の仕方が不十分であったせいもあり、事務局、事務所の方で勝手に、これは自分たちの場合には当てはまらないんだろうというふうに判断したケースも相当数ございました。  正直申し上げて、この二次調査をやるために、最終的に六月九日から全件調査に入るということに先立って六月六日の段階で事案を私どもの方で再整理して投げて、その結果がこの二次調査報告書になっておりますので、その途中のところの形はともかく、最終的に整理できたものがこの二次調査報告書だということで御理解を賜りたいと存じます。

高橋千鶴子日本共産党

○高橋委員 そうではなくて、本庁に個々に地方の事務所から、こういう手続をしてもいいですか、それは当然法令違反ですからだめですよ、そうした経過があったでしょうと聞いているんです。

青柳親房社会保険庁運営部長

○青柳政府参考人 繰り返しになって大変恐縮でございますが、五月以降そういう形で照会のあったものもございますが、例えば、それぞれの事務所の仕事の流れでありますとか仕組みであるというものを私どももつまびらかに承知できなかったものもございます。  したがいまして、正確に申し上げますが、五月の二十七日に緊急の全国社会保険事務局長会議を開催いたしました際に、それぞれの事務局、事務所における仕事のやり方のレベルまでいわばブレークダウンをして私どもその全体の流れを承知するようになりましたので、このとき以降初めて、例えば各事務局、事務所から照会のあったものをそれぞれの仕事の流れに即して整理した上で、問題のある事例、問題のない事例が整理できてきた。しかし、二十九日に第一次調査報告書をつくりました時点でも整理がつき切れなかったものもございますので、それもあわせてこの第二次調査報告書で整理をさせていただいたというふうに御理解賜りたいと存じます。

高橋千鶴子日本共産党

○高橋委員 いろいろ聞き取りをした中で、職員の方はさまざま相談を受けている、それはちょっと法令違反だよということも言ってあると。ただ、何の記録もないので、一体どのくらい、どこから照会があったかということがないというふうなお話でありました。ただ、今回、検証委員会が調査をする資料の中には、「本庁に可否の照会等をしたか。」と具体的に調査項目を設けております。本庁がメモがなければ事務所もメモがないかもしれませんけれども、当然こういうことは出てくるわけですよね。  私は、今部長はちょっと誤解していると思うんですけれども、何回も照会したかということを聞いているのは、照会を受けた数とこの数が合っているかどうかという問題ではなくて、そういうことがあれば、当然違反事項があるのではないか、あるいはそこが非常に突っかかっているのではないかという問題意識を持って対応するというふうになるのがしかるべきだ、そこが全然話題に上らない、ここがおかしいということを指摘したかったんです。  ことし二月三日の事務局長会議で、数字を追いかける余りに間違えてもこそくな手段は使わないように、絶対ないと確信しておりますが、まかり間違えてそうしたことがありますと今までやってきた積み上げが消えてなくなりますと、年金保険課から強調されております。二月三日とは京都が発覚する一週間前でありますが、これは念頭に既に不正免除があったという意味でしょうか。

青柳親房社会保険庁運営部長

○青柳政府参考人 ただいまの御指摘の点をいただきましたので、改めて実は、その発言をした者、これは国民年金の事業室長でございますが、その発言の真意を私も確認をいたしました。確認いたしましたところ、当人は、こそくな手段という表現は使ったかもしれないけれども、その際に何か具体的な手法なり手段を念頭に置いての表現ではなかったというふうに申し述べておりますので、私もそのように信じたいと考えております。

高橋千鶴子日本共産党

○高橋委員 多分、念頭にあったんだろうということにとどめたいと思いますね。  検証委員会がこれらのことをあいまいにせず、本庁の関与も含めて全容を明らかにするように、重ねて求めたいと思います。  そこで、長官は、先ほど内山委員も指摘をされましたけれども、昨年の十一月のブロックでの会議のときに、私が前にいた損保ジャパンは十二年前に人事評価制度を導入しているという発言をして、失敗しない人事評価をやりましょうということを呼びかけているわけですね。  損保ジャパンが今回業務停止命令という問題が起こった、そのことと直接関係ありませんということを何度か長官はやりとりされています。私は、それを今言うつもりはありません。ただ、長官が十二年前からやっていることを見習おうと言ってきた、そこにやはり根っこは同じものがあるのではないか。行き過ぎた成果主義が架空の保険契約につながった、それが損保ジャパンの教訓でしょうから、これはしっかり教訓として、同じものが流れているのではないかと見るべきではないかと思います。  具体的に伺いますが、社会保険事務所における国民年金保険料徴収業務従事職員数は、常勤で千六百人、非常勤四千二百人、全体二万八千八百人のうち二割にすぎません。本来業務でない方たちが収納に応援するということもあるでしょうか。

青柳親房社会保険庁運営部長

○青柳政府参考人 これは、事務所一丸となって収納対策に従事するように、さらに、事務局の職員もこれを応援するようにということで私どもも奨励しておりますので、お尋ねのようなケースは当然生じていると思います。

高橋千鶴子日本共産党

○高橋委員 事務所一丸となって取り組んでいるので、それがまさに全国グランプリでもあり、成績評価になるんだということだと思うんですね。  資料の一枚目に、人事評価の今のランクの表を示しておきましたけれども、SからDまでの五段階があって、これが勤勉手当に直に反映をされることになるわけです。成績率が特に優秀だと、特定幹部職員の場合は百分の百二十、一般職員の場合は百分の九十五。  先ほど長官は、ほかの省庁だってやろうとしているというお話をされましたけれども、比べてくださればわかるように、人事院の規則と比べても、社会保険庁の評価のつけ方は突出しているということが言えると思います。「良好でない」「特に良好でない」という人たちが、百分の六十九、百分の六十七。人事院の一般職員は百分の七十一ということと比較してもかなり厳しい、つまり、SとDの差があるということが言えるのではないかと思います。これが、示された試算で見ますと、事務所長で十三万以上、係長で八万も差がつくことになります。  問題は、ここに構成比というのがあります。Sが五%、CとDが合わせて二〇%というように、相対評価なわけですよね。昔の通信簿と同じです。今は絶対評価だから、みんなができればみんなが五というふうに通信簿は変わっていますけれども、全体の中の割合で決まる。ですから、全員が頑張っても必ず二〇%は「良好でない」とされる、その逆もある。違いますか。

小林和弘社会保険庁次長

○小林政府参考人 昨年の九月から試行させていただいております人事評価制度、今お尋ねの、同じ事務所の中でどんなに頑張ってもというような形で、S、D、いろいろ幅が出てくる。  我々のやろうとしております人事評価制度につきましては、個々の事務所の範囲の中だけで評価するというのではなくて、事務局を単位といたしまして横断的に評価をするということを基本としております。  したがいまして、事務所単位で見ますと、S評価あるいはD評価、そういうように評価される職員につきましても、その事務局の管内のすべての事務所、これを含めて事務局全体で評価をする。その職階に応じて横断的に評価をするということになってまいりますので、そういう意味では、個々の事務所に属しているということではなくて、事務局の中、事務局に存在しております全事務所の中で横断的に適正に評価が行われるのではないか、こういうように考えております。

高橋千鶴子日本共産党

○高橋委員 今、図らずも、次長がそういうふうな、横断的にとか、個々の事務所の中だけではなくてとおっしゃったのですけれども、それが競争になるわけでしょう。つまり、収納の本来業務ではない方も含めて、あなたも一緒になって収納率を上げてくれなかったら、やはり相対評価で落ちるわけでしょう、事務所同士が競い合っているわけなんですから。そういう仕組みなんだということを問題にしているわけです。  しかし、頑張っても上は何%、下は何%というふうに決まっているから、どうしても頑張って足を引っ張るというふうにいろいろな圧力がかかってくる仕組みができているじゃないかということを言いたいわけであります。厳しいノルマに追われてサービス残業で戸別訪問に歩く、昼間は事務職であっても夜は一軒一軒歩かなければならないというのが実態であります。  会えたとしても、口座振替ですと、その先何口分ということで月数を稼ぐことができますが、一口納めてもらっても、すぐにまた翌月になるとぶり返しますから、免除だと十二カ月以上稼げるし、遡及もできるし、今後は継続免除もできる、これは口数が大きいということで免除に走る、そういうことも背景としてはあるだろう。私はこれをいいとは言っていませんよ。背景だということで指摘をさせていただきました。  こうした中で、資料の二を見ていただきたいんですが、定年前に退職した方と在職死亡が非常にふえております。定年前の退職者数が平成十七年度五百二十八人で、二年前の四百十二人と比べても百人以上ふえていらっしゃいます。また、亡くなった方も、十七年度が十六人ですが、そのうち半分が災害死、自殺、不慮の事故により死亡した方である、在職死亡が。こういう状況になっているというのは非常に憂慮すべき事態ではないかと思うんですね。  では、長期の病欠者数、そのうちメンタルでの病欠がどのくらいか教えていただけますか。

小林和弘社会保険庁次長

○小林政府参考人 長期の病休者数とメンタルに起因した長期病休者数。三年ごとの調査というのがございまして、直近では平成十三年度と平成十六年度、二カ年のものがございます。平成十三年度を申し上げますと、長期の病休者数は二百八十名、うちメンタルに起因した長期病休者数は百十三名となっております。三年後の平成十六年度の長期病休者数は三百九十名、うちメンタルに起因した長期病休者数は二百四十名となっているところでございます。

高橋千鶴子日本共産党

○高橋委員 今紹介いただいた数字を割合でいいますと、十三年度は四〇・四%、十六年度は六一・五%にもなっているんですね。長期病欠者数の中でメンタルの病欠がこれほどふえている。このことを本当に、その背景に何があるのかということをしっかり見る必要があるのではないでしょうか。  改革に後ろ向きな人は去れと長官が発言した昨年六月六日の局長会議では、ちょうど自民党のワーキンググループが社会保険庁の解体的出直しを発表した直後でもありました。まさに組織の存続がかかっている、だから収納率を上げなければならない、成果主義の導入でこれは分限処分にも結びつくのか、そういう切迫感ということが背景にあったかと思われますが、その点についていかがでしょうか。

小林和弘社会保険庁次長

○小林政府参考人 昨年、与党の中あるいは官房長官のもとの有識者会議、さまざまに御議論をちょうだいいたしまして、昨年の五月に相次いで御報告をちょうだいしたところでございます。  内閣官房長官のもとの有識者会議におきましては、我々、この社会保険業務につきまして、特に効率性が強く求められるということから、新組織に移行する以前の段階から、民間企業的な能力主義あるいは実績主義に立った措置を積極的に導入する、こういうような御指摘もちょうだいしたわけでございます。こういう指摘を受けまして、私ども、人事評価制度の導入を図るということでの取り組みをさせていただいたところでございます。  また、民間企業では広く導入されております人事評価制度、これにつきましては、他省庁においても平成十七年の十二月から試行的に行われているというようなことでございますし、業務に意欲的に取り組む職員、これを適正に評価していこう、これによって職員の質の向上も図っていこうという極めて重要な取り組みになってくる、こういうふうに理解をしているところでございます。

高橋千鶴子日本共産党

○高橋委員 民間のやり方を導入するということが、やはりなじむ分野となじまない分野があるのではないか、そのことを重ねて指摘したいなと思っております。  今、長官の発言を紹介した、同じ六月六日の会議で、年金課長の発言をぜひ紹介したいと思います。これは長官もびっくりの発言であります。  「〇・二ポイントも上げていただいてありがとうございました。」と言った後で、  〇・二ポイント上がったというけれども、実際は〇・一九です。少数以下第二位まで言うと、〇・〇一以上マイナスが、あえて足を引っ張ったと申し上げるけれども、その事務局が山形、茨城、埼玉、千葉、神奈川、岐阜、愛知、長崎です。特に愛知は〇・一一、仮に愛知がプラ・マイゼロで終わってくれれば、さらに〇・一一上がっていたということです。そういうことをこれからも言わせていただく。もう能書きを言っている場合ではないですよ。日光の猿は三年もやったらあれでも反省するのですよ。社会保険庁改革の最大の課題は国年の収納率なんです。これをまず徹底的に職員の意識にすり込んで仕事をしないと、 中略、  市町村の情報をもとに免除勧奨をやれよと言うと、それは本来、国民年金の王道ではない。王道ではないというのは邪道だということを言っているのでしょう。それが嫌なら強制徴収をやれよと言うと、気の毒で。では実際、何をやるのだと。一年間無駄に給料をもらってぼけーっとしておるのか。 これが年金課長の発言であります。  この発言を聞きますと、これまでお話しされている、年金権の保障だとか、国民の側に立った気持ちは、何一つない。ノルマ達成のために社員に檄を飛ばす民間会社の社長とどこが違うのか、伺いたいと思います。

青柳親房社会保険庁運営部長

○青柳政府参考人 ただいま御紹介がございました発言は、私の記憶によりますと、全国の局長会議の際に、現職のではございませんが、前職の年金保険課長が説明をした際の表現であったと記憶をしております。  これは、この会そのものは、いわば非公開の会議でございますので、まさに仲間内の事務局長に対して、まさに檄を飛ばすというのが主たる目的でございました。したがいまして、その表現が、ただいま御紹介ありましたように、必ずしも適切でない部分もあったかもしれません。  しかしながら、問題は、この国民年金の納付率の問題を、自分の事務局は一生懸命やって高い納付率を上げているからいいではないか、こういう考え方が当時蔓延をしておりました。  私もある事務局に行ったときに、そこの事務局は納付率が下がりました。しかし、全国ではまだ高い納付率を誇っている、何で自分のところがそういうことで一々本省から指図を受けなければならないのかということをはっきり言われました。  そういう雰囲気ではない、まさに国民年金の納付率を少しでも向上させるために、すべての事務局、事務所がまさに一丸となって取り組まなければならない、そういうことを伝えたかったというのが本旨であろうというふうに、私はその席におりまして理解をいたした次第でございます。

高橋千鶴子日本共産党

○高橋委員 今、必ずしも適切でないとお認めになったと思います。内輪の会議なら何でも言えるんだなと。これが実は本音ではないかと思います。国民の前では、年金権の保障である、国民の側に立っている、そう説明をしていながら、そういう目ではとても見ていないというのが現実ではないでしょうか。  次長のあいさつを紹介させていただきます。昨年の六月六日、この間の社会保険庁の不祥事をとらえて、こう言っております。「信頼は地に落ちたということで、地に落ちた看板をお互いしょって、皆さんしゃにむに走っていただかなければならんわけであります。ただ、この三年間というのは、ある面逆に言えば、あるいは我々名誉挽回の三年間でもあるわけです。」と言って「こういう冷やかな見方をしている方々の鼻を明かしてやろうじゃないか。」という檄を飛ばしたのが、昨年の六月であります。  そして、ことしの二月になりまして、  最大の課題でございます、国民年金保険料の収納率の向上につきましては、最大の時間を使い、最大の厚さの資料でご説明をさせていただいておりますとおり、社会保険庁はどれだけ立ち直ったのか、あるいは変わってきたのかということについては、この国民年金保険料の収納率の数字、これによって判定をされてしまう。例え方は少し悪いですが、厚年とか政管の収納率をいくら上げても、それだけでは社会保険庁良くやっているとは言われないと、これが現実であります。 云々と言いまして、次長はこの問題が最初に起こったときに、この二年間は何だったのかという他人事のようなコメントをされました。最初に、この三年間、名誉回復だという決意のあいさつをされて、結局、その結論は、名誉回復のために、国民に社保庁を信じてもらうためには収納率を上げるだけだ、そういう認識しかなかったわけです。本当の意味での国民の信頼をかち取るという気持ちがあったのか、そのことを伺いたいと思います。

小林和弘社会保険庁次長

○小林政府参考人 社会保険庁、いろいろな課題を抱えて走っているわけでありますけれども、特にこの二年間、さまざまな不祥事、至らぬところの指摘をちょうだいしている中で、そういうさまざまな御指摘いただいている中でも、特にこの国民年金の収納率、これが我々に対して突きつけられている最大の課題であるというのが私の認識でございます。  そういう意味では、この国民年金の収納率について、どういうパフォーマンスを上げられるか、どういう数字が残せるのかということについて、これはしっかりと地方庁、本当に現場で働いていらっしゃる方々にも直接ストレートにお伝えしなきゃいけないだろうという思いからの発言ということで御理解いただきたいと思います。

高橋千鶴子日本共産党

○高橋委員 大臣に今の感想をぜひ伺いたいと思うんです。私は、やはり社会保険庁が本当に国民の信頼をかち取るために頑張ろうと思ったら、年金の未納者などを商品と同じように見る、仲間内なら何を言ってもいい、そういう気風からはやはり信頼をかち取ることはできないだろうと思いますが、いかがでしょうか。

川崎二郎自由民主党厚生労働大臣

○川崎国務大臣 私も民間にいた人間ですから、営業会議のときに仲間内でさまざまな表現が使われてしまう、今高橋委員が御指摘のように行き過ぎた表現があったことは認めます。そういうものは今後使わないようにしっかり指導いたしますけれども、一方で、目標を持ちながら進んでいく、公務員だから目標管理がふさわしくないということについては、私どもは違うと思います。  特に二年前のあの厳しい御指摘の中で、国民的な視点、民間的な視点でこの社会保険庁を改革していかなきゃならぬという中でやってきたことでございますので、そういった意味では、行き過ぎた表現については今後ないように努めさせますけれども、ぜひ御理解を賜りたい。  また、一方で、どこでしゃべってもこうしてオープンになる組織ですから、立派な組織だな、こう思います。

高橋千鶴子日本共産党

○高橋委員 今、行き過ぎた発言だということをお認めいただいたと思います。やはりこれは、いずれわかることではありますけれども、トップダウンそのもののやり方ではなかったのかなということを本当に指摘をしたいと思います。  先ほど来議論をされているように、やはり根っこにあるのは、今の年金制度そのものが、国民がとても安心して払いたいと思うような制度じゃない。ここを何とか変えていかなければなりません。社会保険庁のホームページを開いていただくと、若者のページがございまして、「百五十歳になっても、ダイジョーブ。 牛丼が五千円になっても、ダイジョーブ。」そういううたい文句が躍っております。これでは本当に真剣についていきたいとは思わないだろうということで、今後、年金制度をどう国民が安心できる制度に構築していくかということをまた議論させていただきたいと思います。  終わります。

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 次に、阿部知子君。

阿部知子社会民主党・市民連合

○阿部(知)委員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。  そして、今国会で恐らく最後の質問をやらせていただくことになると思います。既に先ほど本会議も終わっておりますし、この委員会は熱気に満ちてこの審議を続けておるという中でございます。  冒頭ですが、審議内容というよりも、ちょうだいいたしました資料の確認といいますか、内容確認をさせていただきます。  先般の第一次調査が五月二十九日報告書となっておりまして、第二次調査が六月十三日の報告書で社会保険庁名で出ております。いろいろな違いがあり、またこの六月十三日以降も次々どんどんいろいろなバージョンの不正が出ておりますので、これからもこれはさらにいろいろに続くものとは思いますが、とりあえず一と二を見ましても、この調べ方で大丈夫かなと思う点がありますので、特に村瀬長官にはよくお聞きいただきたいかと思います。  私が指摘いたしたいのは、先ほど高橋委員も少しお取り上げですが、一回目の調査のときに、電話等で個々人に確認して承諾を得て、その後、書類がありました、来ましたというのが、福島、千葉、鹿児島、沖縄のうちの何カ所かあったんだということでございました。いただきました今回の二次調査の資料では、実はそうしたものはなくて、その欄は全部なくなっておりまして、「該当事務所で本人からの申請書を受理していないものがあることが判明したため、該当が無くなった。」と。  前は大きく分けて四都道府県であったものが、今回、急になくなりました。その理由は何でしょうか。

青柳親房社会保険庁運営部長

○青柳政府参考人 ただいまのお尋ね、福島、千葉、鹿児島、沖縄の四事務局管内の七つの事務所において、第一次報告書におきましては、電話で意思確認をした後に、事後に本人から申請書をすべて受領したという事務所、事務局からの報告がございましたので、それを公表したものでございます。  ところが、第二次調査をまとめるに先立ちまして精査をしたところ、さきに述べました四事務局七事務所については、当該事務所で本人からの申請を受理していないものが一部あった、すなわち、すべてとり切っていたのではなかった、とり切れなかったものもあったということが改めて判明いたしましたので、これを二の3から外しました。そうしたところ、結果的に該当するものはなくなったということで、このジャンルをなくしたというふうに御理解いただきたいと存じます。

阿部知子社会民主党・市民連合

○阿部(知)委員 すべてじゃなければ残るでしょう、このジャンルは。だって、今おっしゃったのは、確認したら申請書がないものもあったと。ないものもあったけれども、あるものもあったわけですよね。そうしたら、ここのジャンルは残るじゃないですか。  それと、私はそもそも、今回の区分けでも「電話等により個々人の申請意思を確認して、」という中で、確認が記録で残っているというものと確認が残っていないというものがある。そうすると、ここで電話をかけたという御本人のその証言、変な言い方をして失礼ですが、そういう、おっしゃったことだけですよね。本来、これは電話をかけられた相手の方にきっちりと確認すべきじゃないですか。  だって、ここの一と二の差は、「電話等により」といって電話が重要なポイントを占めているんですよ。「等」の等は何だか知りませんが。でも、書類も残っていない、本人が電話をかけたと言うだけという事案が二万件近くあるわけですか。そうしたら、その二万件は、実は相手に聞かなきゃわからないですよ。今みたいに、申請書があると思っていたけれども申請書を捜したらなかったです、次は、電話したと言っているけれども相手に聞いたら受けていないですということだってあると思います。  長官、いかがですか。私は単純なことを言っています。電話はかけ手と受け手があるわけですよ。受け手が確かに受けていらっしゃらなければこの項目は成り立ちませんが、そうした確認はしていらっしゃるんですか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 今回まとめて発表させていただきましたのは、各事務所からの自己申告に基づきまして公表をさせていただいております。したがいまして、事務所では、御本人に電話をして了解をとった、また片や事跡まで含めてちゃんと管理をしている、こういう形でございます。  今回、全件調査に入っておりまして、その部分が本当に事跡があるのかどうか、それから、本人確認自体は確認できませんので、この分についてはとりあえず免除の申請を出していただくように今行動を起こしておりまして、結果として、その部分で免除を申請していただけなければ取り消しという対応をするんだということを、たしか御報告申し上げたと思いますが、これを現在六月、進行中でございます。

阿部知子社会民主党・市民連合

○阿部(知)委員 長官、認識していただきたいのはそういう点じゃないんです。やはり起こっていることの不正さや違法度を認識するために、ここはわざわざ一と二をお分けになったわけですよ。電話がかかっているという形で、これは仮想ですよ。  さっきの、申請書が出ていると言って、見たら出ていなかったから、一項目全部なくなるわけでしょう。電話がかかっているかどうかだって、ここは電話を根拠にして本人の意思をお分けになるならば、確認された後しかこういう形にはなりませんから、今のはその方の手続を取り消すかどうかのお話でありましょう、起こったことがどのような形のものであるのかを国民の前に明確にすべきなんです。  だから、これは電話の受け手に本当に電話があったのかをきちんと確認していただきたい。今後の調査しか仕方ありませんから、いいですね、長官。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 現在、全件調査と並行して、免除の承認をさせていただいた方に対して、戸別訪問並びに文書勧奨をさせていただいております。したがって、そのときに、今委員お話しになった形の確認はできるというふうに思っております。

阿部知子社会民主党・市民連合

○阿部(知)委員 やはりこの不正の全貌というのは、本当に、今職員も、皆さんある意味ではとても大変だと思います、生産的なものに思えないから。だけれども、国民にとっては本当にいい迷惑なんです、長官もおわかりのように。若い人たちだって年金制度にますます白けておられるでしょう。まじめに納めてきた方は怒り心頭に達していると思います。そういう中ですから、何が起こったのか、そのことはきっちりと解明していただきたいと思います。  さて、本来の質問に移らせていただきます。  長官は、長官となられてから二年がたちました。それまでの長い損害保険会社でのお仕事の力量を買われ、また恐らく人格を買われての長官の御就任だったと思います。この二年間、この国民年金という、ある種商品と山井さんはさっきおっしゃいました。国民年金ということをいかにわかってもらい、いかに立て直していくか。この商品を扱われて、今までと何が最も違い、そして何に最も注意されたでしょうか。お願いします。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 委員御指摘のように、今、国民年金というのは皆年金制度でございます。したがいまして、国民年金という観点からいきますと、一号被保険者の皆様方に、現在の年金制度、これをきちっと周知徹底する、これが最大の仕事だろうと思っております。  国民年金制度そのものは保険料方式でございまして共助でございますので、お互いが支え合うという形の中で、この国民年金というものをしっかり国民の皆様にお知らせすると。この中で、お知らせの方法というのはいろいろあろうかと思いますけれども、一般的な広報もありますけれども、我々としては、個々人にきちっとした書類をお送りしてあげるというのが一番最大のポイントではなかろうかと。また、必要な方々に対しては個別に訪問して、きちっと制度をおわかりいただいた上で納付をしていただく、こういう仕事だろうというふうに思っております。

阿部知子社会民主党・市民連合

○阿部(知)委員 書類を送るのは当然のことで、これまで例えば地方自治体の窓口がやっていたときは、さらにもっと一歩踏み込んで、本当に身近な方が年金のメリット、意味等々を日常会話の中に織り込めながらお話をしてきたんだと思いますね。通知の一片ではないし、まして一方的な処理でもないと思うのです。そして、長官自身も御指摘のように、これは欲しい人だけが買えばいい商品ではないわけです。皆さんに持っていただかなきゃいけない共助の仕組みであります。  長官、もう一つ伺います。  共助の仕組みを共助として成り立たせるために最も重要なこと、何だと思いますか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 二つあると思います。一つは、国民年金という商品をしっかりお伝えすることだろうと思います。それから二つ目は、保険者、社会保険庁がしっかりした組織体になること、この二点だというふうに思います。

阿部知子社会民主党・市民連合

○阿部(知)委員 一番目が、商品をしっかり伝える、二番目が、恐らく組織がしっかりした組織になるということですが、私は、やはりちょっとそこが微妙なところでも、ずれているんだと思うんですね。  ここは、願わくば、やはり信頼という言葉をもう一度言ってほしかったんです。納付率が見かけ上どのように上がろうとも、この年金という制度に信頼がなければ、実は皆さんの汗水垂らしていることも本来的な役割を果たさないんですね。これが公共サービスと呼ばれるもののすべてに共通することなんだと私は思うんです。  公共サービスを別に官がやっても民がやっても実はいいんです。だけれども、公共サービスとして最低限心得ていなきゃいけないこと、それは公正性、すなわち、行政にはそうそう裁量性はないということなんですね。あっちの人にはよしと言って、こっちの人にはだめと裁量しちゃいけないんです。これが崩れたら、公正じゃないから、みんなばかみたいと思っちゃうんですね。  今回の事件の最も深刻なことはそこにあるんです。だって、四十年間ずっと納めて六万六千何がしの年金と、どこかの事務所でやっていましたね、免除の手続すればあなたに将来何万円みたいな、こんなの、本当に本末転倒なんですね。  そして、ずっとこの間の御答弁で、無年金じゃなくすためにやってあげたんだからいいじゃない的なお言葉があるとすると、その感覚自身が国民にとって公平性を欠いているんですよ。この認識はいかがですか、長官。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 決して、やってあげるという表現を私は使ったつもりはございません。  ただ、制度として、お金がないにもかかわらず、保険料をお納めになれない方に対して、現在の制度は免除制度、納付猶予制度あるわけでございますから、これをしっかりお伝えして御利用いただく、これは決して悪い話ではない、このように申し上げたつもりでございます。

阿部知子社会民主党・市民連合

○阿部(知)委員 しっかり伝わっていないんだよね、勝手にやっちゃったんだもんね。勝手にやればしっかり伝わりようもないわけで、それでここで何度も何度も長官に来ていただいてやっているわけですよ。  そしてもう一つ、私、長官に伺いたいんです。  これは民間畑に長くおられたからもっとリアルにわかることなんだと私は思いますが、その商品が売れるとき、売れないとき、何が問題かということを把握するときに、例えば本社が勝手に開発した商品を一生懸命売れと言われても、リコール車だったら売れないし、あるいは使ってみて使い勝手が悪かったら売れませんね。そうした現場の声、現場の販売にかかわる人、現場の推進にかかわる人の声をどうやって酌み上げる仕組みを持っているかというのが組織のあり方なんだと思うんですね。私は、恐らくそれは長官思っておられると思うんです。  それで、お伺いいたしますが、長官は先ほど、ちょっと他の委員との審議の中にありました岐阜の大垣の年金保険課長ですか、申し立て書を上げられた、この方と直接お会いになりましたか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 現段階では私は会っておりません。特に今週は、国会の関係で動けませんでしたので。  私のかわりに人事調整官というものに、名古屋へ行かせまして、一応面談はさせております。

阿部知子社会民主党・市民連合

○阿部(知)委員 一つの組織で、決して高い地位ではない、しかし最も窓口に近く業務に携わっていた人が、直訴ですよ、申し立て書というのは。そういう形を出したということをやはり長官は重く受けとめるべきだと思いますね。  そして、意見の違いがあれば、あってもいいんです。それは、長官から見えることと現場から見えること、違うかもしれない。あるいは、先ほど長官ちょっとむっとされましたが、前社会保険庁長官である元厚生労働省の本庁ばりばりのとある方、この方の言葉をちょっと山井さんが新聞で出されたときにちょっとむっとされたと思うんですね。でも、私は思うんです。いろいろな人がそれにかかわり、そのスタンスの違い、立場の違い、キャリアの違い、しかし、そうしたものを一度はなしにしてみて、本当に一緒に話し合えなきゃ、いい未来なんてないんですよ。  長官には、残念ながら、どんな思いで一人の人が申し立て書を書いたかということが、忙しいのはわかりますよ、毎日国会審議なんだから。でも、例えば彼に来てもらうとか、せめてじかに会うだけの度量がなければ、私はこうした組織の再建というのはできないと思うんですよ。いかがですか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 前回のときも御報告申し上げましたけれども、現在、全件調査に入っておりまして、その全件調査と並行して、各職員がどういう考え方で今回問題を起こしたのかどうか、これについてつぶさに話し合いたいということをお話し申し上げたつもりでございます。  したがいまして、私は、きょうこういう形で、とりあえず国会から解放という言葉を使うと怒られますけれども、審議がなくなりますので、時間がとれます。当然明日から具体的な行動を起こしたい、このように考えております。

阿部知子社会民主党・市民連合

○阿部(知)委員 やはり、コンプライアンスというのはそういうことなんだと思うんですね。一人の人が職場内の問題を発言してきたというときに、どのようにトップが迅速に判断、行動するかということが本来的な民主的な組織の運営を生むんですよ。ここは私、長官のお忙しさもわかります。でも、やはり、あちこちの局長会議を開いた、何とか上がるようになっている、こういう形で、やはりじかの、本当にこれだけの思いを持った人の声をぜひ聞くべきだと。  それからもう一点。きょう逢坂委員が、平成十一年度の社会保険庁の事務職員がいろいろ組織改正に当たってどういう点が問題であるかということを書かれたものを御提示くださいました。あれについては既に、これまでごらんになったことはおありだったでしょうか。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 ちょうど二年前に長官になりましたときに、国民年金の絡みでいろいろ話を聞いております。その中で、地方から国へ移行するということの中でどういう問題があるかというのは確認をしております。

阿部知子社会民主党・市民連合

○阿部(知)委員 私は、そのとき本当に確認をしていれば、今日あるようなことはなかったんじゃないかなと残念ながら思うのですね。  長官は、先ほど来の御答弁の中で、最も大切なのは納付ということだとおっしゃいます。そこは別に、だれだってそうなんですけれども、私は、あえて言えば信頼に基づく納付ということで、表面だけの納付率でないと言わせていただきたいが、その最前線で働いている方が年金推進員と言われる皆さんですね。他の委員も資料にお示しになりましたように、年金推進員の方は、細かな成功報酬によって成り立っているわけですね、賃金体系。週に三十時間働かれて、Aランク、Bランク、Cランク、Dランク、Eランクまであって、もちろん現場でやっていれば、やはり少しでも自分のやったことが認められたいと思う働く側の気持ちもあるというのもしかりです。  私は、このことに、例えば、お一人の年金推進員が集めてこられるお金が五百万、その給与が二百五十万、本当にコストパフォーマンスがいいかという問題を、実はその数値だけで考えようとは思わない立場なんです。なぜならば、ここに上げられたいろいろな評価項目、例えば、自動振り込みをとってきたら二十ポイントとか、あるいは免除一回とってきたら二ポイントとか、こういうポイントにも示されていない、あるいは、集めてきたお金の額にも反映されていないものがそこにあるからなんですね。  もしも、この推進員の方が行かれて、相手が年金というものを改めて考えてみようと思ってくださったら、これは、現下の非常に納付率が落ちちゃった年金、いわば数値でいえば半分なんですから、ここまでもう下り切ったというか、落ちるところまで落ちた、またこれで落ちるかもしれないけれども、この年金制度の立て直しには、実は見えないところで意味があるんだと思います。  しかし、この人事評価制度には、すぐ金目になるもの、すぐポイントになるものしか評価されないんですね。果たして公共サービスというのはそういうものでしょうか。もう一度長官に伺います。私は違うと思います。

村瀬清司社会保険庁長官

○村瀬政府参考人 まず、国民年金推進員の方の給与でございますけれども、これは、総務省の方からも、調査の中で、より効率的な形で収納を図るべきである、したがって、働きに見合った給与にすべきである、こういう答申も含めて変えてございます。  それから、あと、Sランクからということで分けておりますけれども、全面歩合給ではございません。最低保障という観点からいえば、ございます。さらによくやれば上がっていくという仕組みから考えれば、今委員おっしゃったように、ゼロ、一〇〇という世界ではございませんで、ある意味ではランクを五つに分けた中での働きに見合った給与と。  それで、この部分につきましては、実は、現場からも結構大きな声で働きに見合った給与にしてほしいんだという要請もあって変えたというふうに聞いております。

阿部知子社会民主党・市民連合

○阿部(知)委員 長官、もう最後の方でお疲れだからと思いますが、ちょっとよく聞いていただきたいんですね。  私は、この評価方式では、例えば、相手の年金への理解度とかそういうものは、振り込みに変わらなければ評価されないんじゃないのと言っているんですよ。でも、いろいろな仕事、公共サービスというのは全部そうなんですね、具体的な成果を生まなくても、その制度への理解を高めたということだっていっぱいあると思います。そして、今免除の手続をとるよりも、もう少ししたら自分で未来が開けるからと思う人もあるでしょう。  私はやはり長官にけじめはとっていただきたいと思いますよ。今事実調査のさなかだからとかいろいろおっしゃいますが、やはり、この二年やってこられたわけですから、その中で起きた不祥事ですから、トップとしてのとるべき責任はあると思います。  しかし、何が一番教育に欠けていたかといったら、年金における信頼ということを、本当に人と人が真正面で話し合って、特に若い人ですよ、ここにどのくらい語りかけ、どのくらい反応を得てきたか、若者からどんな声が聞かれたかということをきっちり、だって、これは川崎大臣だっておっしゃるわけですよ、若い人の問題が大変なんだと。二十代は未納率が高い、五十代になると上がると。であるならば、最前線で国民と本当に顔と顔を合わせるところのこの推進員の皆さんから上がってくる若者たちのこの制度への声、そういうものがあれば、それも評価の対象にすべきなんだと思いますよ。そして、職員の教育の対象にすべきなんですよ。  ちなみに、先ほどの私が上げさせていただいた前社会保険庁長官の新聞記事の中にある言葉ですが、今の制度設計が一万三千八百六十円ですか、大変に高くなりましたよね。一万三千八百六十円という今日の国民年金保険料は負担が重く、格差拡大傾向の中で、この金額の保険料を、遠い将来のために限りある所得の中から払ってもらうことには無理があると。彼は一年の中でこのように総括されたんだと思いますね。  長官は二年やられているわけですよ。やったことは、申しわけないけれども、免除、免除、免除。確かに少しは分子も上がったでしょう。しかし、そんなに免除だらけになっちゃったら、この制度というのは本当に共生、共助になるんだろうかということになっているんだと思います。  私は、長官が、この仕事の中で本当に一番最前線にいる人の声を聞いて、それを例えば厚生労働省に言い、例えば私たちへの答弁にも込めていただいたらもっと違うと思うんです。でも、長官の答えはずっと数値の問題、あるいはやっとコンプライアンスの話になり、しかし、コンプライアンスといって、一番そのコンプライアンスの最先端にいる申し立て書を書いた人にもまだ会っていない。これでは、残念ながら、やはりその手法はだめなんじゃないかと思ってしまいます。  きょうの審議は、まだこれからも本体の結果が出たときに、またさらにもっとびっくり、あっと驚くになっていくのかもしれません。しかし、そのことを、私たちはやはり国民に対して本当に年金制度の信頼を確認、再獲得するために向けていかなきゃならない政治の立場があるし、長官にもおありなんだと思います。また、休み中になるかもしれませんが、審議の中で、もし長官を続けておられたら、もっとしっかり明確に国民の声がどうであるかということをお伝えいただくことをお願い申し上げます。  最後に大臣にお願い申し上げます。  大臣は、この間、最もいろいろなことに明確な御答弁のある大臣ですし、年金制度の問題も、先ほど来の古川委員との御質疑を聞いておりましても、大臣なりのお考えがおありなんだとは思います。  しかし、また一方、多くの委員に指摘されたように、このままでは、将来低年金が今この瞬間もまたまた発生するだろうと。免除していただくのは、もしかして勝手じゃなければいいかもしれません、本人の納得の上であれば。しかし、将来の低年金の大きな発生をどうしていくのか。  それともう一点。先ほど大臣は、この社会保険庁を歳入庁と社会保険庁との二重構造のようにしたら、集める側と給付する側がばらばらになって困っちゃうじゃないか、簡単に言えば、こういうお話をしました。  でも、今度の社会保険庁改革の中で、実は医療関連では、給付をするところを新たに健康保険何とかとつくり、保険料の徴収は社会保険庁に残すわけです。これもまたばらばらですよね。どうしてそこの整合性がとれるのか。私は実はこの法案は反対ですし、これだけ不祥事がある中、こんないいかげんに法案を出し続けて継続審議とする神経が信じられませんが、しかし、大臣のおっしゃった論法から見ても、もう一つの医療の方だって同じ問題を持っていますよ。保険料を集めるのと給付とばらばらで、本当に保険者機能は働きますか。  大臣のさっきの御答弁から、私はそうだよなと日ごろ思っていることを再確認いたしましたので、二点、低年金問題を国としてはどうするのか、そして、今度の改正案、そもそもいろいろなものが本当にいいかげんに制度設計されているが、医療保険の問題についてはどうか。二点、最後にお願いします。

川崎二郎自由民主党厚生労働大臣

○川崎国務大臣 私どもは、基本的に自助努力社会というものを維持していきたい。  したがって、それは、例えば労働関係からいえば、いろいろな形で仕事をしてもらうように援助していかなきゃならない若者が、正規の雇用に入っていってまさに厚生年金になっていくように、こうした努力をしていかなければならないだろう。しかし一方で、低所得者、例えば、低所得者になる前に大学生に納付の強制をかけるべきであろうか。私は、それは親の援助を受ける、親戚の援助が受けられる、だから掛けるという人はともかくとして、大学生の間に年金を掛けるということは当然猶予されていいんだろう。しかし、その数を入れられて、五〇%になりましたから、低くなりましたから信頼性ありませんよ、こういう議論をされておりますが、私はそうではないと思います。  したがって、できるだけ多くの人に年金制度というものは声をかけていく必要があるだろう。そういう意味では、アメリカやイギリスがやっているように、ある程度所得のある人だけで限りますよという制度であってはならないんだろうと。自助努力と多くの人に支えられる年金制度というものは、やはりきちっとしていかなければならないだろう。  では、掛けられない状況が二十から六十歳までずっと続いていくという社会であっていいのかということになるならば、先ほど申し上げたように、角度の違う話で、労働関係なりさまざまな経済環境の問題で、私ども政治家としては当然やっていかなければならない課題であろう、こういうふうに思っております。  もう一つは、今、一つの組織としてやっているものを歳入庁という形で分けたらどうだという御提案に対して、基本的に二千二百万と三百五十万という全体の母数が違いますので、それを分けて歳入庁として国税と一緒にするということについては、我々は議論としてはなじまないというふうに思っております。  一方で、政管健保については、私ども、今行っていますから代行徴収はしましょう。しかし、法律上は代行徴収になっていません、法律上は、おわかりのとおり、こっちが国でこっちが民間なものですから、なっていませんけれども、事実上の代行徴収の中でそちらにお渡ししますということで、まさに利便性の中でやらせていただいている話だろうというように思っております。  そういう意味では、多少整合性はとれているんだろうと思っております。  いずれにせよ、年金についてはさまざまな議論がございます。さまざまな議論がございますけれども、私どもは一昨年の改正をさせていただいて、この年金制度をしっかり国民に定着させていくのが今の政府の仕事ということで、懸命に取り組みたいと思っております。

阿部知子社会民主党・市民連合

○阿部(知)委員 物事を改めるに遅きに失するというか、いつでも、やはり常に本当に見直していかなきゃいけないと思うんです。  例えば年金問題でも、イギリスでもドイツでも、そしてあの年金改革をやったスウェーデンでも、さらにそこから低年金が生じていることについて見直しがもう既に始まっているんですね。制度ももう始まっているんですね。  日本だけが、二年前につくって、百年安心と言われて、しかし、これじゃ低年金がいっぱい出ちゃうよという声がたくさん上がっているときに漫然としていてはやはりいけないし、後半の御答弁は、やはり私は、先ほどの大臣の御答弁と整合性がとれていないと思います。本当の保険者機能は、いかに集め、いかに使うかなんですよ。ここはまた、この法案が、まあ延命したらしいですから、秋の審議の中でしっかりと矛盾をつかせていただきたいと思います。  終わります。

岸田文雄自由民主党

○岸田委員長 本日は、これにて散会いたします。     午後四時五十分散会

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