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163回国会参議院2005/12/08

国土交通委員会 閉会後第1号

発言数
132
登壇者
14
会派数
5
開催日
2005/12/08

会議録

羽田雄一郎民主党・新緑風会

○委員長(羽田雄一郎君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、神本美恵子君、岩井國臣君、岡田広君、北川イッセイ君、鈴木政二君、中川義雄君、渕上貞雄君及び加藤敏幸君が委員を辞任され、その補欠として輿石東君、市川一朗君、中島眞人君、松田岩夫君、松村龍二君、吉田博美君、近藤正道君及び松下新平君が選任されました。     ─────────────

羽田雄一郎民主党・新緑風会

○委員長(羽田雄一郎君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が二名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

羽田雄一郎民主党・新緑風会

○委員長(羽田雄一郎君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に伊達忠一君を指名いたします。  なお、残り一名の理事につきましては、後日これを指名いたします。     ─────────────

羽田雄一郎民主党・新緑風会

○委員長(羽田雄一郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  国土の整備、交通政策の推進等に関する調査のため、本日の委員会に警察庁生活安全局長竹花豊君、金融庁総務企画局審議官畑中龍太郎君、金融庁総務企画局審議官大藤俊行君、総務省自治財政局長瀧野欣彌君、法務大臣官房審議官深山卓也君、法務省刑事局長大林宏君、国土交通省総合政策局長竹歳誠君及び国土交通省住宅局長山本繁太郎君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

羽田雄一郎民主党・新緑風会

○委員長(羽田雄一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

羽田雄一郎民主党・新緑風会

○委員長(羽田雄一郎君) 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査のうち、建築物の構造計算書偽装問題に関する件を議題といたします。  政府から報告を聴取いたします。北側国土交通大臣。

北側一雄公明党国土交通大臣

○国務大臣(北側一雄君) 構造計算書偽装問題について御報告を申し上げます。  今回、建築士による構造計算書の偽装が行われ、指定確認検査機関や特定行政庁においてチェックできなかったこと、そしてこれによる被害が更に拡大しつつあることは甚だ遺憾でございます。  政府におきましては、国民生活の最も基本的な基盤である住宅等について、国民の生命、財産の安全を確保し、国民の不安を払拭するため、各府省庁間及び国と地方公共団体の間で緊密な連携を図りつつ、スピード感を持った対応に努めているところであります。  現時点で最も優先すべきは、分譲住宅居住者等の安全と居住の安定を確保することであると考えております。しかしながら、退去勧告や使用禁止命令が出される中で、特に分譲住宅居住者の方々は将来の居住の見通しが立たずにその不安が高まっており、また周辺住民の方々の安全も脅かされる事態となっております。速やかな転居を促すとともに、建物を早急に解体し、居住者及び近隣住民の方々の安全と安心を確保することは極めて緊急性、公益性が高いものと考えております。  しかしながら、売主である建築主は買主に対し一義的に瑕疵担保責任という契約上の責任を負っているにもかかわらず、この責任が誠実に果たされて居住者の移転と建物の解体が円滑に進む見通しが立っておりません。このような状況を打開するため、分譲住宅の居住者に対し、その不安を解消し、今後の負担を軽減するための総合的な支援策をワンパッケージで提示することといたしました。  この支援策におきましては、これまで行ってきた相談窓口の整備、受入れ住宅の確保、あっせん等に加えて、分譲住宅購入者の住宅ローン負担の軽減、分譲住宅の居住者に対する移転、除去、建て替えにわたる総合的な支援措置等を講じることとしております。今後、関係地方公共団体と協力して、個々の居住者の方々に対し、今後具体的にどのような支援を受けることができるのか早急にお示しをし、居住者の不安解消を図るとともに、建て替え等に向けて具体的な検討が一日も早く開始されるよう努めてまいります。  なお、今回の公的な支援は、建築主等の事業者を救済するためのものではありません。事業者に売主としての瑕疵担保責任等の責任をきちんと果たされることが必要であることは論をまたないものと考えております。ただ、多数の関係者の責任の有無及び責任割合は、最終的には司法の場での決着にゆだねるしかないと考えられますが、それが明らかになるまでには相当の時間を要し、その時間リスクを居住者だけに負わせることはできません。  今回の事案は、民間検査機関の検査とはいえ、建築確認検査という公の事務において、結果として建物の安全性に係る重大な見落としがあったものであります。このような特別な事情にかんがみれば、これを純然たる民民の問題と割り切ることは適当でなく、行政としても、類似の財政措置との均衡に配慮しつつ、最大限の支援を行うものであります。  また、今回の偽装に直接関係のないマンションの耐震性や建築確認検査制度そのものについても国民の不安が生じていることを重く受け止めております。このため、相談体制の確立、マンション耐震診断等の促進、建築確認検査事務の実施状況の緊急調査、点検等を行うこととしております。特に、指定確認検査機関に対する指導監督の面で十分な対応を行ってきたかなど、しっかりと検証するとともに、社会資本整備審議会において現行の建築確認制度に係る問題点を十分に検討し、必要な改善を行ってまいります。  今後、建築物に関する安全、安心への懸念を一刻も早く解消できるよう、全力を挙げて取り組んでまいる所存でございます。  以上、御報告を申し上げます。

羽田雄一郎民主党・新緑風会

○委員長(羽田雄一郎君) 山本住宅局長。

山本繁太郎国土交通省住宅局長

○政府参考人(山本繁太郎君) まず、構造計算書偽装問題の経緯と現状について御説明いたします。  資料の一をごらんください。  今回事案の経緯でございますが、国土交通大臣指定の確認検査機関イーホームズ株式会社から建築確認に必要な構造計算書の偽装の可能性についての報告を受けまして、国土交通省において十月二十八日から調査を進めてまいりました結果、十一月十六日までに五棟の物件について、このうち二棟は完成して現に居住者が住んでおられる物件でございます。五棟について、偽装が事実であること、偽装された構造計算に基づき建築された場合、耐震性に大きな問題があるおそれがあることが明らかになりました。  この構造計算書の偽装を行いましたのは姉歯という建築設計事務所でございます。この事務所に仕事を下請に出しておりました元請の建築設計事務所や、その設計を基に建築確認を行いましたイーホームズなどにおけるチェックにおいても偽装であることが見過ごされまして建築がなされたものでございます。  偽装の確認された物件数等でございますが、千葉県が姉歯事務所に立入調査を行いまして調査いたしました結果、平成八年から今日までに姉歯事務所が手掛けました物件は二百八件あることが今日までに確認されております。これにつきまして、千葉県から物件が所在する各都府県に通知をいたしまして、特定行政庁においてそれぞれの物件について偽装の有無、それから安全性の確認を行っているところでございます。  当初、十一月二十一日までの時点では二十一物件で構造計算書の偽装が確認されましたけれども、昨日までの集計で新たに四十一物件で偽装が確認されておりまして、偽装物件は合計で六十二物件となっております。  それぞれの個別の資料を記しておりますけれども、六ページをごらんください。  姉歯建築設計事務所がかかわった物件二百八件についての作成年について、物件数、それから改ざんの有無、ありなし、これを整理しております。トータルで六十二件において改ざんが確認されたというものでございます。現在調査中のものが三十二件ございます。  八ページ以降、この問題を公表しまして以降の取組を記しております。  次に、政府としての当面の対応を一昨日、関係閣僚会合において取りまとめましたので、御説明いたします。  資料の二をごらんください。  対応策は大きく二つに整理しております。第一は、偽装が判明した物件への対応でございます。  これは居住者等の安全確保ということで、実態の把握、情報提供といったようなことをこれまで講じた対応として記しております。それから、これからの対応としましては、売主、建物の建築主でございますけれども、お客様に対して誠実な対応をするように要請、指導していくことなどを記しております。それから三ページですが、居住者等の安全確保のために、危険な建築物から退去していただくための勧告、命令等を実施するといったようなことを掲げております。  次が②でございます。居住の安定確保ということで、住宅ローンの負担の軽減、固定資産税の負担軽減といった措置をこれまで対応しておりますけれども、これからの対応として、この関係閣僚会議で取りまとめました柱でございますが、住宅ローン負担の軽減について公庫の特例措置を適用するといったことに加えまして、後で資料三に基づいて説明しますけれども、分譲住宅居住者への公的支援を決定いたしました。  三番目が関係者の処分、告発でございます。これからの対応というところに記しておりますけれども、姉歯建築士につきましては、昨日、中央建築士審査会の同意を得まして建築士資格を取り消しました。それから、関係者の告発につきましては、十二月五日に国土交通省からの告発が警視庁に受理されております。  それから、大きく二つ目の対応は、建築物全般についての対応でございます。  国民の皆様の不安にきちんと対応するという観点から、まず相談体制を確立するということで、相談窓口についての情報を国土交通省のホームページだけでなく、官邸のホームページにもマンション耐震性コーナーを設けて情報が閲覧できるようにしております。それから、自分のところのマンションは大丈夫かという国民の皆様の不安にこたえて、マンション等建築物の耐震診断等の促進ということで耐震診断ができる団体の情報提供、それから国庫補助制度の活用ということで公共団体に要請しております。  それから六ページの②でございますが、建築確認検査制度の総点検と再発防止ということで、十二月一日に国土交通省内に緊急点検本部を設置いたしました。建築技術者を糾合しまして、百名の体制でございます。これから指定確認検査機関すべての機関に対して立入検査を実施いたします。今日から出掛けております。これから年内にすべてを終了した上で、結果について公表することとしております。それで検証されましたいろいろな問題点につきましては、社会資本整備審議会で御検討いただきまして、再発防止のための制度的な、抜本的な検討を行っていただく考えでございます。  最後に、危険な分譲マンション対策について御説明いたします。資料の三をごらんください。  地方公共団体と連携した総合的対策の実施と記しております。十七年度に特別措置法をもって創設していただきました地域住宅交付金を活用して、地方公共団体と連携して総合的対策を実施するというものでございます。  この対策の対象となるマンションは次のような要件を掲げております。まず第一に、構造計算書の偽装を原因として、違反建築物が建築されたこと自体について区分所有者に責めのないこと、二としまして、当該建築物の建築確認に関し、重大な瑕疵があること、三番目の要件が、区分所有者が自ら居住する住戸が大部分であること、それから耐力の係数が〇・五未満で、耐震改修による対応は困難であり、建築基準法に基づく除却命令を受けたものであることという要件を課しております。  この対象について、支援する支援の仕方でございますけれども、地域住宅交付金で応援する提案事業と基幹事業に分けて記しております。  提案事業につきましては、相談窓口の設置、運営、移転費の助成、家賃の助成、除却費の助成、建て替え事業の戻り入居者の負担の軽減、これは利子相当分の一括前倒し助成という考え方で負担軽減を図ります。それから、基幹事業につきましては、老朽化した建物を除却して優れた建物を建てる事業に対して助成しております優良建築物等整備事業を基礎としまして、マンションの建て替えを実施するという考えでございます。  全体のフロー、スキームの例等、次のページに記しておりますけれども、マンションの居住者が区分所有法に基づきまして建て替え決議をしていただいたものについて、公共団体がこれを買い取ります。土地価格相当分で買い取りまして、金額を居住者にお支払いすると。これを原資に居住者の方々は従前ローンを繰上償還していただくと。地方公共団体は、買い取った資産について、建物を除却し、その土地について新しいマンションを再建築するというものでございます。その際、地域住宅交付金で国が助成するということでございまして、居住者の方々のいろいろな御意向のコーディネートから再建築に至るまでの具体的な実務を都市再生機構等が受託して行うということでございます。戻り入居に当たりましては、住宅金融公庫の融資で支援していくということを考えております。  全体の概念図を三番目に記しております。従前のマンション、建て替え後のマンションということで、建築物自体は圧縮されます。それに相当する土地の部分も圧縮されるわけでございますが、建て替え後のマンションにつきましては、除却費、それから建築物のうち共同施設整備費、それから居住者の負担軽減のための利子相当分の負担軽減措置、これらが地域住宅交付金で財政措置されます。残りが居住者負担となると、こういう概念でございます。  以上でございます。

羽田雄一郎民主党・新緑風会

○委員長(羽田雄一郎君) 以上で政府からの報告の聴取は終わりました。  これより質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

脇雅史自由民主党

○脇雅史君 自由民主党の脇雅史でございます。  北側大臣、御就任以来本当に困難な様々な事件、事故等ございまして、それらに対していずれも的確に、本当に熱心にお取り組みいただいたこと、敬意を表する次第でありますが、またまた大変なことが発生をいたしました。そしてまた、本当にスピーディーに一生懸命に取り組んでおられること、敬意を表しますが、是非間違いのない対応をお願いを申し上げたいと思います。  私、最初にこの事件の発生を聞いたときに非常に不思議な気がしました。私も技術者の一人として思うんですが、設計をする人間がわざと間違える、しかもその構造にかかわる一番大事な部分をわざと間違えて設計する、それは普通はあり得ない話なんですね。商売でやっているわけですから、そんなことをしたら信用を失墜して自分の身が危なくなることはだれが見ても明らかですから、そういうことはないだろうと。まあ過失はともかく、わざと故意にやるということは私は想像できなかったんですが、その後の報道の中で、そういうとんでもない設計を確認する人が見逃す、見逃す人がいた、そして、そのことを前提に安く建物を造って利益を上げようという人がいた、なるほどと、その一連のつながりがあればこれは十分にやろうと思う、そういう意思が働くわけであるなというふうに思ったわけですが、これまで私はそんなことを考えてみたこともなかったんですが、今回そういうつながりができてしまった以上、これからもそういう可能性は考えられるわけで、しっかり対応していかなければいけないと思うんです。  この一連の、設計をした人、そして確認をした人、造った人、売った人、この人たちが今回やった行為は私は大変な重大な犯罪行為、刑法犯だと私は思います。つまり、刑法犯というのは、基本的な人権を侵害する、生命、身体、精神的な苦痛、財産、そういうものを及ぼしたときにはきっちりと刑法で犯罪として認められるわけですね。今回起こったことは、何千人という人に大変な重い精神的苦痛を与えたわけですよ。まあ犯罪のその大きさを比較するというのは余り適切でないかもしれませんが、殺人犯というと非常にみんな気にします。一人二人殺す、こういう言い方は不謹慎かもしれませんが、そんなことよりもはるかに重い、金銭的損害、人の一生を台なしにするような、そういう大問題なんですね、大犯罪。単に建築基準法だ何だという話とは違いますよ。大変な刑事上の重たい犯罪だと私は思うんですが、法務省、その辺いかが御認識でしょうか。

大林宏法務省刑事局長

○政府参考人(大林宏君) 私どもが報道等を通じて今回の一連の問題を把握する限りにおきましても、お尋ねのような疑念をお持ちになることはごもっともかと思いますし、法務当局といたしましても、今回の一連の問題に関心を持って見守っているところでございます。  しかしながら、現段階におきまして、私どもは事案の詳細を承知しておりませんし、また、犯罪の成否は捜査機関が収集した証拠に基づいて判断すべき事柄でありますので、本件において犯罪が成立するか否か、また何が成立するかということについてお答えすることが困難であるということを御理解いただきたいと存じます。

脇雅史自由民主党

○脇雅史君 現在進行中の事件について、まあここは国会という立法府ですから、司法ではありません。また、法務省としての答弁はその程度にならざるを得ないかなという気がしますが、私としては甚だ不満であります。  これ、どういう犯罪になるのかなと、私も法律の専門家ではないんですけれども、下手をすれば未必の故意で、事件が、地震があれば殺人罪あるいは傷害罪、今の段階だけでもこれだけの精神的苦痛を与えているんであれば、それだけで既にもう傷害罪、あるいは重過失傷害といいましょうかね、そんなような罪名だってあり得るんじゃないかなとすら思うんです。  それなのに、一連の先ほど申し上げた設計から販売に至る人たち、これみんなある意味では容疑者ですよね、ちょっと言い方が、慎重にしなければいけないと思いますが。参考人、刑事事件の参考人になるべき、なる可能性のある方々だと思うんですが、それを本当にしっかりと、その捜査をしなければ犯罪行為そのものが確定していかないわけですから、国会へ出てきて何か好きなことしゃべっている場合じゃないだろうという気が私は個人的にはするんです。だから、その証拠の保全の意味でも、身体の保全という言い方は適切でないかもしれませんが、いろんな意味において捜査当局は早く着手をすべきではないのかなというふうに思うんです。  どうも私、個人的には、何でこんだけ重大な犯罪をした、まあだれがどれだけ悪いかというのはこれは分からないわけですから、捜査しない限りは、参考人として呼ぶなりなんなり何でやらないんだろうかと、非常に警察当局に対してもある種の不信感を私持っちゃうんですが、警察の方おられたらお願いします。

竹花豊警察庁生活安全局長

○政府参考人(竹花豊君) 警察におきましては、事案の重大性、広域性等にかんがみまして、十二月七日、昨日でございますけれども、警視庁、千葉県警察、神奈川県警察による合同捜査本部を設置したところでございます。  今後、関係者の刑事責任の有無につきまして十分検討いたし、刑罰法令に触れる行為があれば、法と証拠に基づき厳正に対処したいと考えております。

脇雅史自由民主党

○脇雅史君 我が国は法治国家だから法律に基づいてなされる、特に司法は現行法に基づいて当然そういう捜査なりなんなりするわけでありますから、まあある種、この種の事件がそう度々あるわけでもありませんし、非常に中身の難しい部分もあると思うんで、慎重な対応になるのはある程度分からないわけではないんですが、どうも法務当局、司法当局がそういうことにならざるを得ない背景として、この事件を裁くのに適切な法律が刑法上ないんじゃないか。私は刑法犯だと思うんですが、どうも詐欺罪とかちょっと生ぬるいんですね。まして基準法で罰金五十万円なんてとんでもない話で、やっぱり刑法犯としてきちっと位置付けなければいけない。そうすると、これは立法府の問題になるのかもしれませんが、この種の犯罪を今後抑制していくためにもきちっとした犯罪の位置付けが必要なのかなという気がしています。  つまり、建築基準法に違反したような、そういう建物を設計をする、あるいはそれを販売する、あっせんする、そういう行為そのものが人の命にかかわる話ですから、それだけで重大犯罪だと、もうそれぐらいのことをしてもいいんじゃないかなというような気が私はしておりますが、法律の話ですからこれは様々な検討が必要だとは思いますけれども、そんな検討も是非やっていただきたいし、捜査当局にしてみれば、これだけの重大な犯罪なのにすぐに手が出せないということにもっと憤りを持ってほしいと、やらなくちゃ駄目なんです。今できないにしても、もし法的に問題があるんなら、ここにこういう問題があるぞということを指摘して、我々もそのことをやらなければいけないと思っているわけでありますが、この辺につきまして法務省の見解はいかがでございましょうか。

大林宏法務省刑事局長

○政府参考人(大林宏君) お尋ねは、例えば詐欺罪等の財産犯に該当する行為が、同時に生命、身体に対する危険を含み、精神的苦痛を生じさせるものである場合に、保護法益が財産であるか生命、身体であるか等に応じて個別の罪を設けている刑法では十分な対応ができないのではないかと、こういう御趣旨かと思われます。お尋ねにお答えするためには、実際に問題とされる行為がどのようなものであって、刑法その他の罰則により、どのような対応が可能であるかを見極める必要があるのではないかと、このように考えております。  先ほど申し上げたとおり、今回の事案の全体がまだ見えていない段階でございます。刑罰法令の問題が生じれば私どもとしても関心を持っているところでございます。その結果を見てしかるべき対応をさせていただきたいと思っております。

脇雅史自由民主党

○脇雅史君 立法府の問題でもあるんで検討しなければいけないと思っておりますが、全体像がはっきりしないとおっしゃいますが、被害者の全体像はもう非常に明々白々なんですね。大変な精神的苦痛、財産的侵害を受けているわけです。ところが、加害者の方がはっきりしていないというだけなんですね。そのことはやはりきちっと裁かなければいけないということで、是非今後、的確に対応していただきたいというふうにお願い申し上げておきます。  それから、これだけの被害を起こしたことに対する責任論、まあ北側大臣も行政、民民だけの話ではないとおっしゃっておられまして、確かにこの一連の犯罪行為に関係している部分が、特定行政庁ということで直接かかわっているわけですから、これはとても民民なんて言えているわけではないんですが、それが国土交通省、国土交通大臣そのものに響く問題かどうかということは私は若干疑念がありまして、一般行政庁としての責任と、この犯罪、犯罪行為に対する責任は少しきっちり分けていかなければいけない。私は、今回のこの非常に重たい被害を出した犯罪の、この犯罪を償うべき人は正に犯罪者であって、行政が本来、本質的にそれを金銭で償うような性質ではないだろうと私は思っています。  一義的に犯罪者に責任がある。しかし、犯罪者が、だれがどういう犯罪をしているかは今の時点では明らかになっておりませんから、大臣も言われるように、これは正に司法当局の裁きを待つしかないのかもしれませんが、一義的な責任論でいえば間違いなく犯罪者に責めを負わせるべきだと思うんですが、いかがでございましょうか。

北側一雄公明党国土交通大臣

○国務大臣(北側一雄君) 今委員のおっしゃっているお話は民事の責任のお話をされていらっしゃるというふうに理解しておりますが、そういう意味では、おっしゃっているとおり、第一義的には契約責任が売主にあるわけでございます。  売主は、そもそも建て主として施工者を選び、そして設計者を選び、その建物ができ上がるまでの全責任を担った上で、そして買主の方にその物件を売っているわけでございます。そういう意味で瑕疵担保責任というのが規定されているわけでございまして、第一義的に責任があるのは当然のこととして売主であるというふうに私どもは理解をしております。しっかりと、この売主に対しましては、誠実にその責任を果たしてもらいたいということを昨日も改めて文書で通知をしたところでございます。

脇雅史自由民主党

○脇雅史君 非常に明快にお述べいただいたんで、私もそのとおりだと思うんですが、民事上の話かもしれませんが、この責任論をきっちりしておかないと、行政の責任だとかなんとかというと非常にその犯罪者の行為を薄めちゃうんですね。何となく日本じゅうで行政が悪いのか、何とかが悪いのかと。そうじゃない。犯罪を犯した人が一番悪いんですから、間違いなくその人に償わせなければいけないと私は思います。  よく、国の責任がある、国家賠償なんかを要求して、要求した人が勝つと、勝った勝ったと言ってまあお喜びになるのは当たり前ですけれども、よく考えてみれば、国家が負けたということは我々の税金で払っているだけの話なんですね。ある意味じゃ自分で自分に払っているようなものですから、喜んでいる場合じゃないんです。  そこで、国家賠償法という意味でそういう補償責任をもし仮に取るケースで、私は組織的な責任と個人的な責任は峻別すべきだと思う。現実に国家賠償法上では、故意又は重大な過失が公務員にあれば、それは国として償ったものをその人に請求できるということになっているわけですね。つまり個人責任があるんです。  私は、今回起こったこと、つまり特定行政庁等でその確認の審査をした人、これは私は簡単なものじゃないと思いますよ。極めて重大な過失だと思う。こんなものが、所定の四分の一ぐらいしか鉄筋が入っていないようなものが見過ごされるようであれば、そんなものは確認行為とは言えない。ここは大変大事な問題だと思うんです。やっている人に責任感がないんじゃないかと。本当に人の命にかかわるということであれば、そんな見逃しなんかあり得ないですよ。なぜそうなるのかと。そこで、組織と個人の責任なんです。だから、個人に責任を持たせないと駄目なんです。日本という国の役所はできる限り個人責任を薄くするんです。  例えば、こういう話は、まあ余り人のことは言いたくないんですけれども、民主党の菅さん、こういう責任論については極めて厳しい意見をお持ちの方だと私は尊敬もするんですけれども、あの方が厚生労働大臣やられたときにカイワレ事件というのがあったんです。カイワレ訴訟というのがありまして、これは最終的に判決が出て、国が負けているんですね。その判決を読むと、あの時点でカイワレが、特定の業者の疑いがあるということを公表する必要があると。(「この件とは全く関係ないじゃないか」と呼ぶ者あり)そういうことがあったわけです。いや、重大な関係があるから言っているんだ。よく聞いてください。それで、そのときにどうなったか。負けて国が損害を償うべきだということになった。その判決の中には、中身が悪いということと、それの発表の仕方が悪いと、両方言われているんですよ、判決で。それで、そのことで国が我々の税金で賠償しているわけです。  本質的にやはりどれだけの責任があるか分かりませんが、私は少なくとも検討して、個人責任というのはどれくらいあるのが妥当なのかという検討は要ると思う。そうでなければきちっと責任を取るという状況は生まれないんですね。そのことを、まあ例えは皆さん方にとっては不愉快かもしれませんが、しかし、例えば大臣という人の責任はそれだけ重いんです。そのことをしっかり認識をしていただきたい。  だから、この確認をした人の責任というのは個人的にもあるんですよ。間違ったら税金で払ってくれるんですよ、そういうふうに思わないでいただきたい。僕はそこが言いたいところなんです。そのことをはっきりしておかないと、いつまでたっても本当の意味での責任論なんか出ないんですよ。いかがでしょうか。

山本繁太郎国土交通省住宅局長

○政府参考人(山本繁太郎君) 制度をつくりましても、その運用に当たってそれを運用する者が責任感を持って進めるのでなければ、どういう場面でも問題が生じてしまうと。御指摘のとおりだと思いますので、今回、建築確認事務全体の過程を通じてどういう問題があるのかというのを総点検をしておりますので、それを踏まえて検討する中で、しっかり今の御指摘を受け止めて取り組んでまいりたいと思います。

脇雅史自由民主党

○脇雅史君 人を責めるというふうには受け取っていただきたくないんですが、やはり私も行政にいた者として、国民に対して責任を取るという非常に重たい部分があると思うんですね、特に人の命にかかわる部分。そのことについて最終的には自分が償わなくてはいけないというような思いがなければ本当の責任は生じないわけですから、仲間から犯罪者を出したくない、仲間がそんな償うことは見たくない、みんなでかばい合いたいという心情があるのも、これは悪いことだとは思いませんけれども、当然の人間の心情ではありますが、しかし、事安全にかかわる問題はそういったことを振り切ってでもきちんと個人的な責任を追及せねばならない、私はそう思います。  それから、今回非常に北側大臣の肝いり、大変な御努力で対応策というのが出ているわけであります。私も、全く責任のない、今回マンションを買った方には責任ないと思うんです。全く責任のない人がああいう目に遭っているということは、是非救ってあげたいと、これはもうだれしもが思うことでありますが、今回の一連のその国の政策に対して、よく説明をしていかなければいけないと思うんですが、説明をしていただきたいと思うんですが、やはり、さきの阪神・淡路大震災、あるいは新潟地震、様々な震災で家をなくされた方から見ると、何で私たちには助けてくれなかったんだろうか。類似の事例は一杯出てくるんですね。自分の責任ではなくて家を失ってしまった、二重のローンを払わなくちゃいけない、そういうことはあちこちであるんですよ。  その辺の公平性の担保といいましょうか、国民全体として納得のできるやり方、これ極めてこれまでも、これをおやりになるときに当然大変な議論がなされていると思いますし、一番大変な部分なんですが、どんなふうにお考えになって今の案が出てきたのか、その辺の御苦心もあったと思いますので、御披露いただきたいと思います。

北側一雄公明党国土交通大臣

○国務大臣(北側一雄君) 今回の居住者の方々に対する支援策の取りまとめに当たりましては、今委員のおっしゃったお話というのは極めて重要な話でございまして、そこは相当政府部内で議論をさせていただきました。  まず、居住者の方々に、今震度五強以上の地震があったならば建物が倒壊するおそれがあると、そういう極めて生命にかかわるような危険があるわけでございます。そういう状況にある。そういう中で、当然行政として今最優先で取組をしないといけないのは、この居住者の方々の安全確保、又はその危険な建物の周辺の方々、周辺にお住みの近隣住民の方々の安全を確保すると、ここにやはり最優先の取組をしていかないといけないというふうに考えているところでございます。  したがって、居住者の方々に速やかに転居をしていただきましてその安全を確保するとともに、建物を早急に解体をして近隣住民の方々の安全と安心を確保していくと。その危険性からいいまして、これは極めて緊急性と公益性が高いというふうに私どもは判断をいたしました。  先ほど冒頭の御質問にございましたように、これは一義的には売主が契約責任を負っているわけでございますので、瑕疵担保責任という契約上の責任を負っているわけですから、その責任を誠実に実行していただいて、今申し上げた居住者の移転や建物の解体をやっていただかないといけないわけでございますが、これまでのそうした交渉の状況を見ておりますと、それがきちんと早急にできるという状況には全くなってないと、そういう見通しが立たないと、時間だけがどんどんどんどん過ぎていくと、こういう状況にあるわけでございます。  そういう中にあって、一方で今回のこの事件というのは、建築確認検査という公の事務がそこには入っているわけですね。そこに、先ほど来お話しのように、重大な、建物の安全性に係る重大な見落としがあったこと、これは明らかです。そういう意味で、これは純然たる民民の問題とは言えないし、また行政の関与があるわけですから、行政の責任として、こういう今あるような緊急性、公益性が一方である中で行政がきちんと責任を果たしていく必要があると、こういう観点から今回の支援策の取りまとめをさせていただいたところでございます。  今回の事件には、物件も非常に広範に広がっておりますし、一つの物件をとりましても非常に関係者が多いわけですね。関係者が多い。姉歯建築士、姉歯建築士に、これは下請です、構造設計を下請させた元々の元請の設計事務所があります。さらには、施工者がいる、建築主がいる、指定検査機関がある、そして国と地方があると。こういう関係者が多い中で、一体だれに責任があるのか、その責任の有無。また責任の割合。そうしたことは、これは私は最終的には、民事の問題ですが、司法の場で決着をするしかないと思うんです。  しかし、そうしたその最終的な決着を見るまでには当然時間が掛かってしまいます。そうした時間のリスクを、今おっしゃったように過失のない居住者、分譲マンションの居住者の方々に負わせてしまっていいのかと。そういうリスクを、やっぱり行政もしっかりと居住者の方々と一緒になってそのリスクを担っていかないといけない、こういうふうな考え方に立って今回の支援策を取りまとめをさせていただいたところでございます。

脇雅史自由民主党

○脇雅史君 大変御苦労されていることはよく分かるんですが、確かに最終的には刑事、民事の司法結果が出るまでは清算できないんでしょうけれども、一義的な責任を表す意味で、私は、やはり瑕疵担保責任があるわけでありますから、その責任のある人に取壊し命令を出す。その取壊し命令をして、やらなければ代執行でやるとか、そういうやり方がある。つまり、国の支出はあくまでも一時的な立替えであるというようなこともあり得るのではないか。それとは違う手法をお取りになって、緊急性からそういう大臣の言われるようなことも私は理解はできますけれども。  是非、一義的な責任を形式的にきちっと分かるように、ああ、おれたちの責任なんだなということが、その今の一連の犯罪を犯した人が分かるような、表に出るやり方も私は要ると思うんです。あるいは、もしそれが可能でなければ、そのことは本当に繰り返し大臣から世の中に言ってほしい。責任の所在が本当に不明確になるということは、この事件の再発防止という意味でも私は非常に良くないと思うんですね。だから、最終確定はしないけれども、まず一義的な責任があるのはどこだということは、繰り返しお述べいただくことをお願いをしておきます。  そして、次の話題に移りますが、今度は少し責任論でも違う責任論で、ローンの支払です。  ローンの支払、私、誠にこれ不条理だと思うんですね。貸手が極めて強いから、銀行は何があっても損しないように契約書を作っていますよ。みんなそれで判こを押していますから、家はなくなったけれども、おまえ、支払だけはしろということで、絶対猶予しない。しかし、本当にこれが社会的正義だろうか。銀行、担保取っているんですよ、初めにね。抵当権、担保で取っている。だから、だったらそれで払えよと。それをやるから、くれてやるからそれで勘弁してくれと。私は、今ローン払っている人は払わない道を考えてほしい。みんなで、みんなで、払わないで、訴訟を起こしてでもやるべきだと私は思うんです。  担保で頼むといったら銀行は、こんなもの担保価値マイナスのものでそんなことできるかとおっしゃるに違いありませんが、しかし、貸手の責任もあるんですよ。リスクもあるんです。当然不良債権化しちゃうわけですけれども、じゃ、これまでどうしてきたと。あっちこっちに貸して取り立てられない、しようがねえ、不良債権だといって国に公的な資金で穴埋めさして、銀行は倒しちゃいけないということでやっているわけです。  こういう貸し借りの中で、何で借りた人だけがこういうリスクまで負わなくちゃいけないんだと。だから、銀行は担保で、担保は全然価値がないから、割れていますから、じゃその分を銀行としてその建築基準法に違反して造った人に請求すりゃいいじゃないですか。そうすればローンなんか払わなくていいんですよ。  でも、そう簡単に言っちゃいけないんだけれども。大岡裁きみたいなことを言えば、私はこのケースはローンなんて、二重ローンなんて支払うべきでない、その道を探るべきだと、国として。だれも国民、文句言わないと思いますよ。銀行は新たに不良債権を抱えるわけだけれども、これまでだって一杯あったじゃないですか、不良債権。何でそれができないんだ、何で弱い、一番弱い、ローンで家を買った人に家もないのに払わせなくちゃいけないんだと。こんな不条理なことがあるか。それは契約がそうなっていると、それは契約がおかしいんです。こういうケースでは、もうみんなでローン支払やめた、だれが払うか、取りたかったら悪い家を造ったやつから取れと、それが本来の感情だと思うんです。  金融庁も、少しは庶民のことを考えて、そういうことをやられたらどうですか。

大藤俊行金融庁総務企画局審議官

○政府参考人(大藤俊行君) ただいま先生から、住宅ローンにつきまして、銀行は居住者に返済を求めるのではなく売主等に返済を求めるべきではないかという趣旨の御指摘をいただいたところでございますが、一般論として申し上げまして、民間金融機関の住宅ローンにつきましては、金融機関と居住者の方々との間の債権債務関係でございまして、金融機関が債権債務関係のない売主等に直接返済を求め、その一方で居住者の方々の債務を減免するといったことは困難であると考えられることを御理解いただきたいと存じます。  なお、この件に関しまして、全国銀行協会等におきましては、本件に関し、先日、お客様からの御要請があった場合には、それぞれのお客様の事情を十分に踏まえた上で、返済の一時繰延べも含め真摯な対応に努める等を内容とする申合せ等を行ったところでございまして、金融庁といたしましては、今後、各金融機関がこうした申合せ等に即して債務者に対して真摯な対応を行うことを強く期待するとともに、その状況を注視していきたいと考えているところでございます。

脇雅史自由民主党

○脇雅史君 役所も、法律、規則でやっているんだから、なかなか私のような気楽なことは言えないかもしれませんが、しかし、物事の本質を見た場合に、私はそっちの方が正しいと思うんです。正しい方向に法規則を、制度を変えるんですよ。そういう姿勢がなかったら行政なんてやっていられないんだ。あらかじめ作った法律だけに従って、もちろん途中で急に変えるというのは困難な話ですけれども、遡及適用というのは難しいかもしれないけれども、しかし、そういうことをやっていかなければ世の中良くならない。  是非このことを検討してほしいというか、銀行の方で自主的にそうすると言えばいいんですよ。金融庁が指導したくなければそれでもいいけれども、銀行は是非そのことを考えてほしい。何にも価値のないものを背負ってローンを支払っていくなんということは、もうこれはあり得ないことですよ。そういうことが、みんなローンを支払わなくちゃ、支払い続けなくちゃいけないと思い込んでいることが、既にこの日本の金貸しと金を借りる人たちの関係がゆがんでいるんですよ。  ちょっと関係ない話になって恐縮ですけれども、これだけ金貸し業が威張っている国なんかない。どこの駅前に行っても高利貸しの看板ばっかり出ている、こんなばかな国であっていいわけがないんです。そして、銀行がその高利貸しに金を出しているんです。そんなことをしているぐらいだったら今回きちっとやって見せてほしいというのが私の、皆さんに対するお願いというよりも銀行に対するお願いであります。  以上で終わります。

大江康弘民主党・新緑風会

○大江康弘君 おはようございます。民主党・新緑風会の大江康弘でございます。  今、脇理事の方からは大変本音の部分の議論があったかと思います。参議院の我々のこの国土交通委員会、今回のことに対して非常に対処が遅いのではないかという、一部そういう意見もあるようでありますが、衆議院で昨日も含めて二回の参考人質疑、そして一回質疑をやられたそうでありますが、それはそれで、それぞれハウスの違いもありますしハウスの立場というのもあります。衆議院でしっかりと参考人質疑をやっていただいて、いろいろ分からなかったこと、また事実関係も出てきたということ、これはこれで大変いいことだというふうにも思っております。  ただ、私は、お互い人間のすることですから、やっぱり法律を作るのも制度をつくるのも、やっぱりこれ間違いがあるし失敗もある。その失敗を教えてくれたときにどう改めていくのかということが我々にとって今大事であり求められているところでありますから、私は、やっぱり参議院はもう少し違った角度でこの問題に対してどう対処をしていくかということの方に力点を置いた方がいいのではないかな、そんな思いで……(発言する者あり)今、野党でないような質問の風だと言われましたけれども、そうではなくて、私は積極的な、建設的な立場で一度今日は申し上げてみたいと思いますが、やはり私は、これは小泉内閣が進めてきた、すべて民営化にという、何でも民にという、やっぱりそういう一つの、ある意味国家が責任を持ってやらなければいけないこと、国がしっかりと義務を果たさなければいけないこと、そういうことを安易に民間にゆだねてきた結果がやはり今回の一つのこういう大きいことを、事象を生んだのではないかなと。  今日は大変委員会に重い空気が流れております。それだけやはり事が重要であるということであります。まあ幸いといいますか、まだこの件に関して、この事案、事件、事象に関して生命の直接的な、今そういうことは起こっておりません。関係者が一人自殺をされたということでありまして、これは一つの幸いなことであって、やはりこのことを我々はいいことと受け止めて、被害がなかったということ、むしろその手前で今回判明したということ、それをやっぱり早急にどうしていくかということで、私は、今少し話がそれましたけれども、やっぱりしっかりと国が残すべきものは残してやっていく、やっぱりそういうことを、本末転倒で少し今まで政策が進んできたことをむしろ改めてやっていくいい機会ではないかなと、そんなふうにも実は感じておるわけであります。  そこで大臣に、大臣が十一月の十五日に国交省の方から報告を受けたということであります。その時点で実は大臣が受けられたときに直観的に感じたことと、今日まで、先ほど脇理事からも話がありましたが、私はこの一年、大臣をずっと拝見をさせていただいて、前にも申し上げましたけれども、いろんな航空機の問題だ、いろんな列車の問題、そういう中で非常に私は、打てば響くという、そういう一つの国民に対してのあるべき国土交通省の責任の所在というものをしっかりと明確をされてきたという、私はこのことは大変評価をさせていただいております。後にもう一点聞きますけれども。そういう中で、今回、これだけの期間が推移をして、今大臣、改めて十一月の十五日にこの問題を報告を受けたときと今と、ちょっと一回思いを聞かせていただけませんか。

北側一雄公明党国土交通大臣

○国務大臣(北側一雄君) 十五日の段階では、明らかにこれが偽装されており、そしてそれを再計算をして、専門家の方々に再計算をしていただいて、偽装であったと分かっていましたのは十五日の段階では五物件なんです。五つの物件だったんです。そのうち二物件に既に完成、入居した建物があると、こういう状況でございました。  ただ、五物件とはいうものの、そしてそのうちの二物件が入居済みであったという、まだそういう状況ではあったものの、震度五強以上の、その時点で明らかになっていましたから、震度五強以上の地震があった場合には倒壊のおそれがあると、こういう話だったわけです。先ほど委員は、まだ幸いにしてこの事件では生命等に被害を遭った人がいないとおっしゃいましたけれども、まだそういう危険性のある状況はいまだに続いているわけなんですね。今日、明日、仮にそうした地震が起こったならば、これは大変なことになりかねない、そういう状況にまだ今もあるわけでございます。  そういう一報が来て、これはもう本当に大変なことだということを認識をしましたし、翌日、十一月の十六日に、この時点でその五物件を含めた、その当時はまだ今のような数じゃございませんが、正に偽装の疑いのあるのも含めまして詳細な報告を更に受けました。これは少なくとも、五つの物件、特に入居している二物件についてはそういう危険性があるわけでございますので、これはすぐに所有者に連絡をし、特定行政庁を通じて所有者の方々に連絡をし、そして、これは近隣住民の方々もいらっしゃいます。これはやはり早く公表をしなければならないということで私の方から様々指示を出さしていただきまして、まずはともかく、いろんな課題、問題点があるんだけれども、この居住者の方、分譲マンションの居住者の方々の居住の安全、居住者の安全を確保する、そこに最優先としてしっかり対策を取り組んでもらいたいと。そして、これはもう早く公表しなきゃならないということ。  そして、どこまでこれが広がっていくのか。実を言いますと、いまだにまだ広がっているわけですね。まだ広がっているんですが。この偽装物件の確定を早くして、そして偽装であることを、偽装だ、偽装物件であると分かればどの程度の耐震度があるのか、それを至急調べると。そこの、偽装物件の確定を早くしなければなりません。それを急いでやるように私の方から指示をさしてもらいました。  公表の問題については十六日段階で、私の方からは、これは特定行政庁、所有者の方々に速やかに連携を取って明日にでも公表するようにというふうに私の方から指示をさしていただきました。

大江康弘民主党・新緑風会

○大江康弘君 そこで、そういう経過を踏まれて、大臣にもう一点私はお聞かせをいただきたいと思うんですけれども、これも早い段階であったんですけれども、いわゆる確認検査事務は公の事務であると、いわゆる民民の問題とは言えないんではないかということを大臣は言われた。これを言われた根拠というのは一体何だったんですか。

北側一雄公明党国土交通大臣

○国務大臣(北側一雄君) 私も弁護士でございまして、法律家の片割れでございます。最高裁の決定があるということは承知をしておりました。  今年、最高裁の決定で、これは責任論をおっしゃった決定ではありませんが、民間の指定検査機関が建築確認をやった場合でも、それは特定行政庁にその効果というのは及びますよと。平たく言いますと、特定行政庁の一つの機関としてこの指定検査機関というのが位置付けられていて、指定検査機関のやったことはそのまま特定行政庁に及びますよと。この最高裁の決定は、当事者適格、被告適格といいまして、それが特定行政庁にも及ぶのかというふうな判断だったんですが、そういう判断があったことを当然承知をしておりました。そういう最高裁の決定、最高裁の決定でございますので、現行のこの建築確認制度、特に指定検査機関を通じた建築確認事務という場合でも、現行の制度の解釈としてそのような解釈を最高裁がなされているということは承知をしておりました。  今回の案件については、先ほど申し上げましたように、指定検査機関であるイーホームズ、ここが建築確認をしているわけでございますが、建物の安全性に係る重大な見落としがあったということは、これは明らかです。そういう意味で、公の事務が、この建築確認というのは公の事務でかつ行政の関与がしっかりあるわけだから、これについて純然たる単に民間と民間だけの問題というふうに割り切るわけにはいきませんねというふうに早い段階で申し上げをさせていただいたわけでございます。

大江康弘民主党・新緑風会

○大江康弘君 恐らく大臣は、今年のこの横浜の件での裁判のことを言われておるんだと思いますが、私は、それもさることながら、やはり大臣がやっぱりそのことを早く言われたということが一つのこのことを推し進めていく、いい方向にですよ、推し進めていく上でやっぱり私は背中を押したというふうには思うんです。ですから、今の十一月十五日に聞かれたときから今日までのそうした思いも含めて、大臣の今日までのやってこられたことを少し聞かせていただいたんですけれども。  そこで、私は、山本局長、実は先日、理事懇で余り時間がありませんでしたから、しかし私はどうも腑に落ちない部分があるんです。それは、やはりこのことの初動態勢というか初期動作というか、やっぱりこのことに私は恐らく、委員の皆さん方もこの態勢の遅れがあったんじゃないか、おかしいんじゃないかということを恐らく感じられたと思うんですね、あのメールのやり取りで。  ただ、私はどうもちょっと自分自身が解せないので、ちょっとこのことの局長との事実関係も含めて一度ちょっとここではっきりさせていただきたいし、私もはっきりしたいんですけれども、いわゆるこの間国交省の方からいただきましたイーホームズと建築指導課とのやり取りのメールですね。  そこで、まず事実確認で、このイーホームズから来たときに、十月の二十六日、先日の監査での御指導ありがとうございましたと。この先日の監査での御指導というのは、これは一体どういうことであったのか、ちょっと一回先にこのことを教えていただけますか。

山本繁太郎国土交通省住宅局長

○政府参考人(山本繁太郎君) 実は十月二十四日に立入検査を行っておりますが、これは十月七日にイーホームズの関係者と名のる者から電話がありました。イーホームズは建築基準法において備え付けることを義務付けている帳簿を、法定の帳簿を備え付けていないといったようなことを内容とする電話がございました。  通常は定期的な検査というのはあるわけでございますが、この情報を踏まえまして、十月二十四日に緊急に、帳簿が備え付けられているかどうかといったことを確認するということを目的として立入検査を行ったものでございます。一日やったわけですけれども、その結果、イーホームズには、法令で記載すべきとされている事項の一部に記載漏れがあるとか帳簿が不備であるとかといったような事実が認められたところでございます。

大江康弘民主党・新緑風会

○大江康弘君 今のその答弁の仕方がふだんの局長、あなたなんですよ、冷静な。もうあなた、非常にまじめな方だから、いつも答弁を聞いておってそれが出ている。ところが、あの理事懇のときに珍しく興奮をされて、非常に語気も荒かった。どうしたことかなということを実は思いました。今日のこんな場ですから、余りこんなことは言っちゃいけぬのでしょうけれども、正に局長の答弁こそが、あの強さが共同偽装じゃないかというぐらいに思ったぐらいで、そんなふうに思ったんですけれども。  私は一般論として、局長、メールというのはそんなにお互い知らぬ者同士が余り交わしませんよね、と僕は思うんです、皆さんはどうか分かりませんが。そういう中で我々が問題にしてきたこと、私があのときに局長に私も少し語気を荒げて言ったことは、十月の二十六日のときにこのメールが、今お聞きをしたメールが来て、その夜にいわゆる係長から本件は申請者と貴社との問題であると、いわゆる申請してきたところとイーホームズとの問題であるからという認識で一致したという、私は当時、そのことを非常におかしいじゃないかということを局長に申し上げました。それでもあのときは、まあ時間が余りなかったし、局長もいろいろ連日のお疲れもあったんでしょう、やっぱりこれ。そういうことで、お互いがうまくかみ合う意見がなかったという。ただ、私はなぜ腑に落ちないかということを、しかも、私は、これからの国土交通省というのはいろんなことでやっぱり責任、そういうことが問われていきますから、やっぱりこういうことは私ははっきりした方がいいと思うのでこういうことを申し上げておるので。  そこで、私が今言ったメールというのは本当に親しい者同士がやり合いするのではないかという、そういう意識の中で、今私が申し上げたように、国交省としてはそういう、こっちの問題じゃないんだと、まあ、いや、そっちでやれよというようなことを言われて送ったと。そこで、二十六日にこの電子メールを受け取ったこの係長と、いわゆるこの社長、送ってきた社長ですね、これ、藤田さんですか、これはどんな関係なんですか、この二人の関係というのは。ちょっと教えてください。

山本繁太郎国土交通省住宅局長

○政府参考人(山本繁太郎君) 十月二十六日にイーホームズの社長からの電子メールを受け取りました職員は、二十四日に立入検査を行いました二名の職員のうちの一名でございます。  十月二十四日の立入検査では、先ほど御説明しましたように、イーホームズでは本来法律で求めております帳簿が備え付けられていないことをこの二名が確認をしておりまして、この社長からメールが参りましたその時点は、正に法律に基づく監督処分ですね、の中身を吟味しておりまして、これから上司とやり取りをしようという、そのタイミングでございました。その最中でございます。  なお、メールが非常に個人の親しい者同士のやり取りということで懸念を持っておられる御質問だと受け止めましたけれども、この電子メールのアドレスは名刺に印刷しております。名刺に印刷している役所のアドレスに届いておりまして、仕事上のやり取りをするために必要があるから名刺に掲載しているわけでございますけれども、そういうことでございますので、私どもは、役所のコンピューターでメールのやり取りがあるから何か個人的に特別親しい関係だということは一切ございませんので。

大江康弘民主党・新緑風会

○大江康弘君 それじゃ、私は少し自分が思い違いをしていたこともあるかも分からないということは、私はあのときに申し上げたのは、結局申請者と貴社とでという、おかしいじゃないかと。これだけの、振り返れば、これだけ今日大きな問題になったからそういうことになってきたかも分からないけれども、少なくても私の認識では、今聞けば、名刺に書いているからそれはふだんでも来ることもあるという、そんなに親しくなくてもということでありますけれども。  それじゃ、私は、主にこの藤田さんという人ですか、やっぱりこの人もそれなりの会社の社長で、経験も積み、それなりの年齢を重ねてきた人であるんだから、私は、百歩譲ってこの今の局長のお話を参考にさせていただいたら、この人が本当に事の認識の重大性をしっかりと把握をして、しっかりとその自分の今の立場を分かっておれば、本来なら、やっぱり課長に言うなり、もう少し上の立場の人にこれやっぱり言ったらよかったのかなと。だから、そこのところで結局、こういう一つのタイムラグというか、こういうことが起こってきたのかなと。  十月二十四日から聞けば、やはり各省庁というのはいろんな許認可を下ろしたりいろんなことをしておるから、ひょっとしたらこの担当の係長の若い人が、直接社長から電話掛かってきたら、相手は政治家じゃないけれども、また変なこと頼まれるんじゃないかなと、ひょっとしたらそんなことを思ったかもしれない、その係長の立場になればですよ、なれば。  だから、私はそういう意味で、自分なりのこの解釈というものがちょっと少し今変わってはきたわけでありますけれども。局長ね、こういう一つの事実経過を踏まえて、ただ貴社と貴社との間の問題だということに、そうであっても、貴社と貴社との間だったということを言ってしまうということに関してはこれはやっぱりどうだったのかなということ、私なりに想像でそういう話をしたわけですけれども、事実確認に基づいて。だから、藤田さんがもっとしっかりした判断をしておればもっとそれなりの人にやっぱりしっかりとした自分の思いを伝えたという、もう少し伝え方が私はあったんじゃないかなというふうに思ったんですけれども、局長として、この貴社と貴社とのといったことで、まあ事情はあるにしても、反省点はなかったのかという、これはどうですか。

山本繁太郎国土交通省住宅局長

○政府参考人(山本繁太郎君) 委員の問題意識といいますか御指摘はよく私自身も理解できます。今この時点で、今回事態がここまで発展したこの時点で振り返りますと、当初メールがあったときにどういう対応が良かったかといろいろ思うことはあるわけです。そのことを前提として若干御説明さしていただきたいと思います、言い訳がましくて恐縮なんですが。  この職員は、先ほどから説明しましたように、二日前、前々日の二十四日に一日掛けて立入検査をしているわけです。しかも、法律に違反する事柄を確認をして、藤田さんともその確認書を交わした上で帰って、確認書を交わすというのはそれに基づいて監督処分を行うということでございますので、それを具体的に検討している最中でありましたから、こういうメールが来まして、やっぱりちょっと一定の距離を置かなきゃいかぬという心理状態で当該職員があったと私は推測するんです。  また、具体の案件ですね、建築確認申請が来てそれを確認するといったような事柄について、いろいろな諸問題があります場合はもちろん申請者とやり取りをしますし、法律上の問題があって指導を受けなきゃいかぬ場合は当該確認事務を本来所管する公共団体の建築主事さんとやり取りをするというのが法律が定めるルールでございますので、当初は、そういう心理的な距離があることを前提に、個別の審査にかかわる指定機関から申請者に対する指示といったような具体の確認事務の過程におけるいろんな振る舞いに係るようなたぐいのものだと認識したので、そのメールの内容になったと私は理解しております。  ただ、翌日には、イーホームズの社長が改めて大臣が認定したプログラムにかかわる事案でというやり取りをしてまいりましたので、これは重大なことであると認識して、翌日にお目に掛かりましょうというお約束して事実関係を直接伺ったというふうに進んできているわけでございます。

大江康弘民主党・新緑風会

○大江康弘君 ありがとうございます。  ちょっともう観点を変えますが、十二月の六日に姉歯を告発されましたよね。これもう一度確認しますけれども、これ何のことで告発をしたんですか。

山本繁太郎国土交通省住宅局長

○政府参考人(山本繁太郎君) 姉歯元建築士が偽装を行った構造計算書により建築基準法二十条に違反する建築物が建築されることとなったということを踏まえまして、同建築士は、元建築士は建築基準法第百一条第一項第六号に規定いたします違反建築物の設計者に該当すると考えまして、その処罰を求めるために告発を行ったものでございます。

大江康弘民主党・新緑風会

○大江康弘君 これは司法とか、警察、司法で解明をしていくという方法しかこれは最後はないんですけれども、いわゆるこの建築基準法の違反というのは、これ罰金五十万だけですよね。だから、本当にこういうような告発の仕方で良かったのか。これが本当に全体像が見えてきて詐欺罪まで適用されてということになれば、まあこれは大臣の専門分野になってくるんでしょうけれども、この法律の、本当にそこまで行けばというんですけれども、結局今回はやっぱりここしか切り口がなかったのか、それはどうですか。

北側一雄公明党国土交通大臣

○国務大臣(北側一雄君) この告発というのは、これ捜査の端緒といいまして、きっかけを、捜査機関にきっかけを与えるためのものなんですね。そういう意味では、これは冒頭御質問もございましたけれども、刑法犯としての構成というのも当然これは十分あり得るんだと思うんです。しかしながら、明らかにはっきりしていますのはこの建築基準法違反でございますので、そこで捜査の端緒、きっかけを告発をしたということでございまして、捜査機関はこれから、きっかけをこれで受けたわけですので、端緒を受けたわけですので、これから当然刑法犯も含めて、刑法犯の立件も含めて当然のこととして捜査がなされるものだというふうに考えております。

大江康弘民主党・新緑風会

○大江康弘君 済みません。大臣にお答えしていただくつもりじゃなかったんですけれども、ありがとうございました。  そこで、私はやはり、今、国がやらなければいけないこと、本当にこの指定の確認検査機関の在り方でいいのかどうかということでありますけれども、この今百二十三というふうな数字を聞きましたけれども、これを一回再調査するということでお聞きをしているんですけれども、この調査が大体いつごろぐらいまで掛かるのか、ちょっと教えていただけますか。

山本繁太郎国土交通省住宅局長

○政府参考人(山本繁太郎君) 大体、先ほど資料の説明の中で国土交通省の建築の技術者百名の体制でこれに臨んでいると申し上げましたけれども、一つの指定確認機関におよそ七名から八名ぐらいのチームを組みまして立入検査を行います。それで、百名を十二班に分けましてやってまいりますので、各班は分担する機関が四機関から五機関ということになりますけれども、実は今日からもう立入検査に入っておりますが、年内にすべてを立入検査した上でその結果について公表したいと、年内に公表することができるようにすべての機関の検査を終えたいと考えております。

大江康弘民主党・新緑風会

○大江康弘君 その検査ということなんですけれども、局長、結局この指定の確認機関に対して毎年一回これやっているわけですね、毎年一回やっているんです。その中で、今回イーホームズ社におけるような、いわゆる姉歯の偽装が見抜けなかったということは、これ一体どこに問題があったのか。  私は、やっぱりこういうことが、検査というものがむしろ形骸化してきているんじゃないか、形式化しているんじゃないかと。例えばマンパワーが足りないとか、そういうやっぱり一つの国交省にとってみれば理由はあるんでしょうけれども、私は、この制度自体がもう本当に形骸化して、もう有名無実になってしまっているんじゃないかというふうに思うんですけれども、その点はどうですか。

山本繁太郎国土交通省住宅局長

○政府参考人(山本繁太郎君) この指定機関に対する指導監督ですけれども、それ年に一回の立入検査ですが、基本的な考え方は、この指定機関、指定するときが正にそうですが、法律に厳しい要件がありまして、その要件を満たしているかどうかということを指定するとき審査します。その審査する要件とか審査のポイントは、建築主事を置く特定行政庁と同等の能力があるかどうかということを基準に指定要件も定まっておりますので、こう指定した上でずっと仕事をしていくわけでございますので、一年間を通じてその要件が満たされているかどうか。  例えば、具体的には業務規程というのを持っておりますので、それ的確に運用できているかどうかとか、あるいは帳簿、書類を保存しているかどうか。それから、能力等の関係では省令とか準則で定めた基準がございます。何人の確認検査員あるいは補助員を持ってなきゃいかぬという基準がございますけれども、そういう人数が確保されているかどうかといったようなことを検査しておりまして、従来は個別具体の検査確認事務それぞれに、一つ一つに立ち入って検査するということは行っていないわけでございます。  ですけれども、今回の事案は発生してしまったわけでございますので、これからの国の指定機関に対する指導監督、どうあるべきかということをきちんと検討していかなければなりませんので、今回の立入検査、悉皆検査しますけれども、その立入検査におきましては、現場に行きました検査員が、特に構造計算書の実物を幾つかテーブルに出していただいて、見た上で、今回の事案に近いような物件とか何かを少なくとも複数件サンプリングをして持ち帰って具体的な検証をするといったような手順も定めておりますので、そういう形で具体の検査実務を検証した上で、それから得られた結果を踏まえて、これからの監督指導体制どうあったらいいかという検討に生かしたいと思っております。

大江康弘民主党・新緑風会

○大江康弘君 そこで、この指定検査機関の在り方についての、私は、やはり先ほど民民でないという一つの、大臣がそういうことを言われた一つの背景はこうだということで、今年の七月のときに横浜市から申入れがあったと思うんですけれども、国と都道府県がこれ指定するわけですよね。そうしたら、あとの政令都市だとか市町村というのは指定するときには全くお呼びが掛からない。それだけに、その裁判はこの事案があったことに関して、当該の市町村、いわゆる特定行政庁、あなた方もやっぱり責任があるんですよという判決をされた。しかし、権限も何もないような、ふだん権限も何もないようなところがいきなり責任だけはおまえのところがあるんだなんて言われて、これおかしいじゃないかという、こういう今自治体から一つの疑問が言われて、国交省の方にも建築基準法の見直しをしてくれというようなことを来ているんですけれども、このことに関して、局長、横浜市がこういうことを言ってきておるという事実確認と、やっぱり今後こういうことは改めていかないかぬと思うんですけれども、この点については国交省としてはどういうふうに考えておられますか、いわゆる今の言う権限も何もないのに責任だけ負わせられるのかということに関して。

山本繁太郎国土交通省住宅局長

○政府参考人(山本繁太郎君) 横浜市から、最高裁の小法廷の決定がありましたことを踏まえまして、七月の中旬に要望書をいただきました。これは私自身がいただきました。要望のポイントは、指定機関が行う、建築確認における指定機関とそれから建築主事を置く地方公共団体の責任を明確にするという建築基準法の改正を行うことという要望でございます。  私どもは、この点について問題意識を持って、横浜市とかあるいは法務省と打合せを重ねてまいりました。それから、実は指定確認機関で集まっております日本建築行政会議という組織がございますけれども、そこに基準総則部会というものがございまして、そこにワーキンググループを設置しまして、私どもも入りまして、どういうところを制度見直さなきゃいかぬかということを、具体的な検討を重ねてきた最中にこういう事案が発生したということでございます。  この部分は非常にこれからの制度の見直しで一番大事なポイントでございますので、いろいろな総点検の検証結果、あるいは指定確認機関と特定行政庁についての地方公共団体のいろいろな考え方を的確に受け止めて、社会資本整備審議会の検討に投入しまして、所要の見直しをしっかり行いたいと思っております。

大江康弘民主党・新緑風会

○大江康弘君 ちょっともう時間がなくなってきました。  私は、先ほどすべて民営化というのはもう間違いじゃなかったのかということも申し上げてまいりました。  しかし、今この制度をもう後戻りさすことができないということになれば、年間七十五万件もこれ申請がある中で、その半数以上がやっぱり民間へという、それぞれの委任業務というものが民間に、いわゆるこういう指定機関に持ち込まれてくるという。やっぱり、これはやっぱりそこに何らかの理由がある。速い。一週間で下ろすと言うんですね。役所は、二十一日までにしなきゃいかぬと言われておるのに一月以上も掛かったり。だから、速い。お金がこれ結局、倍掛かっても三倍掛かっても、結局それは後でペイできるから、そんなところのお金を惜しむことよりもということで、どんどんどんどんという。  だから私はやっぱり、こういうところの一つの実態とこのシステム、今の制度というものがもう少しちょっと現実に合わなくなってきているんじゃないかなと、まあそんなふうにも感じております。  そういう中で、もうちょっと時間がありませんので、大臣、私は、やっぱり日本人、我々日本民族というのは人間が善過ぎて、民族の性格が善過ぎて、法案一つ作るのも、よく今言われておるようにやっぱり性善説で、悪いことなんかしないだろうと。人間というのはみんな立派な、みんな正義で、もう何もそんな悪者はいないんだという、こういうことを前提に我々がやっぱり法律を作ってきた結果、今はいろんなところでそごが出てきて、まあこういうことが起これば、あたふたあたふたなってくるという。  やっぱり私は、この一番最初のボタンを掛けるところの、法律を作るという部分にやはりもう少し我々は厳しく取り組んでいかなければ、もうそんな時代ではなかろうかなと。いつまでももう人間すべていいんだということではなくて、もう性悪説じゃないですけれども、やっぱり欧米という、そういう一つの法律の作り方、やはり個人責任、そういうものも含めて、先ほど脇理事からこの税金の使い方、本当にこれでいいのかという提言もありました。  確かに、居住者の皆さんが、今、年末を控えて、本当にこれから楽しい正月を迎えなければいけないこの時期にこんなことになったということは不幸なことであります。  しかし、一面考えてみれば、私は少し聞いたんですけれども、皆さんが買われたところのあの、この今回やった問題で、買われたと、それはマンションいろいろありますよ、億ションとかいろいろこれ、上を見れば切りがない、しかし、大体同レベルで見たときに、やっぱり安いんですね、安く買っているんです。  だから、そこのところでなぜかというその疑問が、安かったな、良かったなと、これは今経済がこんな状態ですから、これはそれぞれ、購入者側にもやっぱりいろんな考えもあった。だから、やっぱりそこらの部分の、ちょっと一歩息を止めて、なぜこんなに安いんかなという。だけど、我々は、やっぱりデザインで家を選んだりなんかしますから、なかなかそんな、それこそ性善説で、そんな悪いことはしないだろう、建築士はそんなことはしないだろうという前提に立ってやっぱり物事を今日まで進めてきた。  だから、大臣、今言うこの横浜市の指摘というのは、私は正にそのとおりだと思います。ですから、これからこの建築基準法をどう変えていくのかということも、今局長の方でも問題意識も言われましたけれども、本当にこのような法律の作り方でいいのか、もうそろそろちょっと性善説はやめてということを私は思うんですけれども、最後にそのことを、ちょっと大臣聞かせてください。

北側一雄公明党国土交通大臣

○国務大臣(北側一雄君) こうした大変な事件が起こってしまいました。極めて遺憾であるわけでございますが、再発防止策をしっかりと取りまとめていかないと考えております。  そのためにも、一つは、今、立入検査、全指定検査機関に今日からもう入っております。そして、その指定検査機関での建築確認事務の実態というものをよく点検をさしていただきたいというふうに思います。問題がないのかどうか、改善すべきところはどこなのか、よく調べさしていただきたい。  また、今回、今日時点で偽装物件、姉歯建築士が関与した偽装物件六十二件出ておるんですけれども、その中には、指定検査機関だけではありません。特定行政庁自らが建築確認をしている物件でも見落としがある物件があるんですね。そういう意味で、特定行政庁が自ら行っているこの建築確認事務についてもよく点検をしてもらいたいということを、お願いを今しているところでございます。  さらには、今回の姉歯建築士がなぜこんなことをやったのかと。これも今捜査当局が入っておりますが、これはしっかりと解明をしていただく必要がある、全容をできるだけ明らかにしていく必要がある。  そういう上に立って、どこに問題があったのか、改善すべきはどこなのかということをしっかりと取りまとめをさしていただき、今委員のおっしゃっているように、建築基準法の見直しにつきましても、また建築士法の見直しについても、専門家の先生方にも入っていただいて見直しを検討していきたいというふうに考えております。

大江康弘民主党・新緑風会

○大江康弘君 ありがとうございました。

佐藤雄平民主党・新緑風会

○佐藤雄平君 民主党の佐藤雄平でございます。  衆議院では、今度の耐震偽造について、正に真相究明ということで、参考人をそれぞれ招致しながらいい質疑をして、全容を見さしてもらっておりました。しかし、私は、何でああいうふうなことが起こってしまったのかなと、その背景についてそれぞれお伺いしたいと思います。  たまたま先週ある雑誌を読んでおりましたら川柳のコーナーがありました。その川柳に、「安全が一つ二つ消える国」、「安全が一つ二つ消える国」、もう正に今、日本の社会の現状を表しているのかなと。  私は、国土交通委員会の中で今年これで実は七回目の質疑をさしてもらっております。その質疑の中で、もうほとんどが公共交通機関の不安、不信、その質疑に終始いたしました。これはもう御承知のとおり、大臣に何回も航空運航の問題、それから西日本JRの問題。そんな思いをしておりまして、何て日本の国は安全に対して心配な国なのかなと思っているやさきの中で、また小学生の誘拐の問題があったり、もう本当に不安なところでございます。せめて自分のうちぐらいは安全かなと思っておったら、今度は自分のうちも偽造構造で心配になった。現実問題、これ日本人の住むところがないのか。  私は、この一連のその安全の、安心のそれぞれの問題の中で、やっぱりこれには規制緩和、それから今のその構造改革、様々なやっぱり問題が含んでいるんじゃないのかなと。先ほども何人かの質疑者からありましたけれども、国のやることと民間のやること、ある意味ではこれ私は取り違えているんじゃないかな。安心や安全、これ一番やっぱり大事なところなんです。国民の皆さんが私は税金を納めているということは、何のことない、安心や安全を担保するという前提で私は税金を納めていると思うんですけれども、しかしながら、規制緩和、構造改革の中で、何か改革という美名の中で私はそういうふうな最大の問題が欠如しているんであろうと。  最近の問題につけても、いわゆる国がやることを地方にさせようと思っている。正に官がやることを民間にさせようと思っている。それが何か改革の旗頭みたいな感じになっておりますけれども。  まず冒頭、私は大臣に、このような改革ということについての御見解、これをお伺いしたいと思います。

北側一雄公明党国土交通大臣

○国務大臣(北側一雄君) 従来公でやっていた事務を民間に開放していくと、そうした事例がほかにもたくさんあるわけでございますが、私は、公益的な事務、公共的な事務であっても、私は民間でできることはたくさんあるし、そういう方向性自体は、民間に開放していくという方向性自体は、私は間違っているものではないと思います。  ポイントは、仮に民間に開放した場合に、その公の事務の性格からして、例えば本件のような建物の安全にかかわるような、国民生活の安全にかかわるようなものが入っている場合に、その安全性の担保といいますか、そこの仕組みがきちんと民間に開放された場合でも機能できるような仕組みになっているのかどうかということが問題なんだと思うんです。民間に開放すること自体が間違っているわけじゃありません、と私は考えているんです。  今回の件についても、建築確認という事務を民間に開放したこと自体は私は間違いなかったというふうに思っております。問題なのは、むしろ民間に開放した場合に、きちんとその事務が安全性にかかわることであるならば、その安全性の担保を図っていくための仕組みが十分であったのかどうか、そこを検証をしていかねばならないと思っております。

佐藤雄平民主党・新緑風会

○佐藤雄平君 大臣の話も分からないことではありません。しかし、私が今その質疑の中で強調したことは、安全、安心にかかわること、これはやっぱり私は、民間に開放するということは、よほどの注意事項か、何かの担保を取るということが前提になるんであろうと。  あのときの航空機の事案についても、もう十分御承知だとは思いますけれども、規制緩和をした。規制緩和をして、例えば羽田から千歳空港に行く。千歳空港を折り返して二時間後にまた離陸するときに、今までは二人の方が、整備士がチェックしていたのを一人にした。そしてまた、整備についてはほとんど自社の系列の整備会社が整備をした。仮に日本航空であるとすれば、日本航空の傍系会社が整備をした。それを外注させるようにした。さらにまた、その外注の三分の一が中華人民共和国とかマレーシア、まあそこが整っていないと言っているわけではありませんけれども、そういうふうなこと。さらにまた、客室乗務員においても正社員といわゆるアルバイトの社員の比率を変えた。  こういうふうなことが私はこういうふうな事案の背景となっている。ですから、ここだけはやっぱり私は、国が何としてもやっぱり担保しておかなきゃいけなかったのかなと。いずれまたその質問のときはありますけれども、私は、この最大の事件の背景というのは、民間にいわゆる検査機構を任したというふうなこと、これはやっぱり、もう大変なやっぱり問題があると思います。  そういうふうな中で、後で質疑をそれぞれ、安全システムについては、また建築基準法については質問をさしていただきますけれども、この点は、十分私は大臣また国交省の皆さんは頭に入れておいていただきたいなと要望をしておきます。  次に、耐震偽造についてそれぞれお伺いしたいと思います。  先週のいわゆる衆議院での質疑について、ずっとあのテレビを私は見ていて、本当にこれおかしいなと思ったのは、ヒューザーの小嶋社長がイーホームズの藤田社長をどなっているんですね。検査される方が検査する方にどなっている。極めて不自然。それで、しかも、あの全体の状況を見て、責任の所在が全くどこにもないんです、あれ。姉歯建築士は来ていなかったけれども、除いた四人、五人の中で。  あれを見て、大臣、どこに一番責任あると思いました。

北側一雄公明党国土交通大臣

○国務大臣(北側一雄君) 今回の事件については、責任が間違いなくあると私は思っていますのは、当たり前のことでございますけれども姉歯建築士、そして姉歯建築士に下請に出した建築士事務所ですね、そこも当然、姉歯氏のやったことについては全責任を負わないといけないと思います。そして、売主である建築主、こちらも、先ほど申し上げましたように、そもそも施工者を選ぶのも設計者を選ぶのも全責任はそれは建築主が持っているわけです。そしてその上で建物ができ上がって買主に売っているわけですから、それは当然のこととして、契約責任としての瑕疵担保責任が当然あるということでございまして、ここはしっかりとそれぞれの責任を果たしていただかないといけないと思っております。  ただ、関係者が多い中で、その責任が一体だれがあるんだと、またその責任割合はどうなっているんだというようなことはもちろん明らかにしていく必要があるわけでございますけれども、その結果を待っていますと、時間だけがどんどん過ぎていく中で、今居住者等の安全をともかく確保していくということがもうこれは急がれることでございますので、そこを最優先にして行政としては対策を取らせていただいているというところでございます。

佐藤雄平民主党・新緑風会

○佐藤雄平君 大臣の、私が言っているのは、犯人捜し云々というよりも、どこに責任というよりも、その背景なんです。自治体の代表でもある石原慎太郎東京都知事が、基本的には国が決めた制度、手続に欠陥があったからこういうばかな問題になったと、こんなことを何か言っております。これについて大臣はどのようにお考えになっているか分かりませんけれども、私は、そのシステムをつくったのはやっぱりこれ国なんです。ですから、そういうふうな背景を取り除かない限り、こういうふうな事案というのはどうしても起きちゃうんです。その最大の私は理由というのは民営化、民間に任せたという、これはもう大変な問題だと思うんですけれども。  まず、いわゆる地方自治体の代表でもある石原慎太郎知事のこのコメントについて、また後で、これ今、大江さんも話をしましたけれども、国の指定検査機関に地方自治体が入っていけない、今日の東京新聞ではそれ入れるようにしたと、昨日の夕刊か、あれには、先ほどの局長の答弁にもありましたけども、そのような形になって、まあ一歩前進かなと思いますけれども。この辺は地方自治の義務だといいながらも、制度をつくっている、法律を作っているのは国であるというふうなことから、私は双方にやっぱりこの責任体制というのはあると思うんです。その件についての大臣の答弁をお願いします。

北側一雄公明党国土交通大臣

○国務大臣(北側一雄君) まさしくこうした事件を二度と起こさないためにも、今の建築確認制度の問題点、今委員から御指摘があったことも含めまして建築確認制度の問題点、また指定検査確認制度の問題点等を、しっかり事実を基にして明らかにしていかないといけないと思っております。しっかり見直しをさせていただきたいと思っております。

佐藤雄平民主党・新緑風会

○佐藤雄平君 これ、局長に、昨日の新聞、今日の新聞というのは、これはそういうふうな方向性で法改正をしていくということですか。いわゆる今私が大臣に申し上げた国の指定確認検査機関、これは今の法律ですと町村、いわゆる特定行政庁が検査に入れないですね。どうですか。入れないですね。で、それを昨日、今日の新聞で法改正をするというふうな一部報道がありましたけれども、これについての御見解。

山本繁太郎国土交通省住宅局長

○政府参考人(山本繁太郎君) 実は、報道でどういうふうに書かれているか、ちょっと誠に申し訳ないんですが、私……

佐藤雄平民主党・新緑風会

○佐藤雄平君 見てないのですか。

山本繁太郎国土交通省住宅局長

○政府参考人(山本繁太郎君) ええ、目にしておりませんので、ちょっとコメントできないんですが。  この問題についての私どもの検討の姿勢は先ほど申し上げたとおりでございまして、これにもちろん限った問題ではありませんけれども、指定確認検査機関と本来の建築主事が行う建築確認事務、これを所管する特定行政庁の属する地方公共団体との責任関係を明確にする観点から基準法改正御検討いただくというのは、私ども、今回社会資本整備審議会に御検討いただこうというテーマの、非常に大事なテーマの一つだと認識しております。

佐藤雄平民主党・新緑風会

○佐藤雄平君 国民は、この場は分からないんです、役所の中も分からないんです、新聞を見て情報を集めるしかないんです。昨日、今日の新聞の中で、その性能検査の話とリビングどうのこうのの話と、それから国の指定機関にも自治体が入れますよというふうなこと書いてあったら、そうなるのかと思うじゃないですか。公共的な、マスメディアというのは、機関だと思うんですけれども、それも全く、局長の答弁を聞いていると、我々の、根も葉もないというような答弁になってしまうんですけれども、この件についてのやっぱり真意というのはよく分かってもらわないと困りますし、それからもう一つ、大臣、せっかく答弁していただくんであれば、先ほどの石原さんの記者会見についてのコメントもお願いいたします。

北側一雄公明党国土交通大臣

○国務大臣(北側一雄君) 住宅局長が申し述べておりますのは、国が指定した民間の指定検査機関についても特定行政庁が、今はどうなっているかといいますと、指定検査機関の建築確認が終わりますと、概要書が特定行政庁に届くようになっているんですね。で、特定行政庁は何の権限も持ってないかといえば、そうじゃなくて、その指定検査機関がやった建築確認について、法律上は、そこに問題があるならば、調べてその建築確認を取り消すことができると、こういう制度もあることはあるんです。  ところが、実際にそういう制度があっても、それを、制度を行使するためのそれなりの権限とか、事前の権限を持っているのかどうかというのがまさしく問題でありまして、そこのところについて、やはりこの建築確認というのは、基本的にこれはもう特定行政庁である地方公共団体の事務なわけですから、その事務をきちんと果たしてもらうためにもっときちんと権限が行使できるような仕組みを検討すべきではないかというのが私どものやはり問題意識でございまして、そこはきっちりと議論をさしていただきたいと思っているんです。  石原都知事のお話は、むしろそこのところをおっしゃっていられるんだと思うんです。今回の問題を通して、建築確認制度また指定検査機関制度の在り方について、様々御指摘をちょうだいしております、問題点があると思います。そこはしっかりと、今も立入検査をさしていただいておりますが、事実関係をしっかりと掌握さしていただいた上で見直しをさしていただきたいと思っております。

佐藤雄平民主党・新緑風会

○佐藤雄平君 今の大臣の話、よく分かりました。しかし、建築確認業務の概要、それから検査業務の概要の中で、特定行政庁、いわゆる市、県が不適合と認める場合いろいろ言えることにはなっているんですけれども、これ現実問題として、最後の検査結果の報告ですから、これはもう本当に場合によっては、聞くところによると、紙一枚で持ってくるというふうなことなんです。ですから、やっぱりこれ、その相関関係の中でチェックするせっかくのこの第三者機関、その公も、私はある意味ではこの関係では機能しないと思うんです。ですから、こんなこともやっぱりもう一つきちっと、局長、大臣、頭へ入れておいていただきたいなと思っております。  じゃ、いよいよ本論に入らしていただきます。  今度の問題は、先ほども私が申し上げましたように、民間に大事なことを任しちゃったということに私はもう最大の問題がある。それは、平成十年の建築基準法の改正に私は問題がなかったのかなと思うんです。それは、民間にお任せするということはどういうふうなことか。これも新聞に書いてあります。民間企業というのは、これ営利を目標としますからね。  それで、これも先ほどの中でそれぞれ告発をした、昨日も参考人で来ているアトラスの渡辺社長がこれ言ったんでしょうね、これは十二月一日の朝日の新聞なんです。いわゆる検査機関、日本ERIとイーホームズに通報をして、姉歯建築士の図面は柱が細く、鉄筋の本数も少なかった。どれも常識では考えられない水準だったという。代表は驚き、検査機関に伝えたが、不正が明るみに出るまで、それから一年半掛かった。これは、やっぱり民間だからすぐ私はこれ問題提起をできなかったんであろう。  そしてまた、昨日の衆議院の参考人の質疑の中で、それぞれ、その日本ERIの鈴木社長は釈明かどうか分かりませんけれども言っているんですね。これは民間企業だから、各地で競争が激しくなっていると、厳しい指摘をすると申請者が横に行ってしまうと。これは基本的にはお客さんが逃げてしまうということ。ですから、本当は基本的にチェックしなきゃいけない機能なんだけれども、営業が先になっちゃうんです。やっぱり商売やっていてお客さんが逃げられるというと会社が倒産してしまうから、ここら辺が民間企業に任せた大きなやっぱり問題であろう。  さらに、私は問題なのは、次のところに書いてあるんですけれども、官から民へという規制緩和の流れの中、既に問題をその当時からも指摘していたと。そして、さらに問題は、いわゆるこの日本ERIの会社をつくっている人がミサワホーム、大和ハウス、パナホーム。ですから、検査する機関を検査される会社がつくっていると。言葉悪いけれども、泥棒が泥棒を捕まえられるかという話になっている。極めて悪い表現ですけれども。だったら、ここをきちんと指摘するようなシステムをつくんない限り、私はこのような事態が起こる残念ながら温床をつくってしまったのかなと。  さらにまた、建築基準法改正のときに、これは平成十年の五月二十八日、正に参議院の国土・環境委員会でやっているんですね。そして、上野さんの質問の中で、社会的に見ますと、民間でやると建築士の意向に沿って違反承知でやるんじゃないか、それから施工業者と組んで違反を承知でやるとか、そういう故意の場合が一番民間にした場合の大変なケースです。暗にこの建築基準法の改正のときに、改正をする中で質問する側からこういうふうなことがあるかも分かりませんよというようなことを指摘しているんです。  ですから、この大事なことを民間にしてしまったということについて、大臣の御見解をちょっとお伺いしたいと思います。

山本繁太郎国土交通省住宅局長

○政府参考人(山本繁太郎君) まず、事実関係でございますけれども、この制度を導入する際の国会の審議におきまして、正に御指摘いただきましたように、この仕事を民間にしていただくということ自体は結構だとしても、果たして第三者性ですね、正に検査を受ける者が検査をする機関を支配しているということのないようにというのは非常に大事な点だと御指摘いただきました。これは、法律自体では資本の面でもあるいは経営者の関係で人的にもそういう関係になってはならないということが定められておりますので、それをきちんと運用するかどうかという議論が国会で行われたと思います。  それから、もう一方で、完全に確認検査等が民間任せになった場合に、いろいろな今のようなセーフティーネットといいますか、安全性は大丈夫なのかという御指摘がありましたけれども、その際の論議の中に、特定行政庁は、先ほど大臣からも御紹介しましたように、一般的な建築確認事務についての監督権限は非常に薄いですけれどもあるわけですが、そこを背景に、例えば抜き打ち検査とか、そういったようなことをするのが違反についての抑圧に意味があるんじゃないかというような御議論があったことは事実でございます。  今回のような重大な事件が発生して、いろいろな事柄、制度の運用も含めて総点検をしておりますので、そういった中で掌握したものは今の御指摘の部分も含めて社会資本整備審議会の検討には全部投入しまして、しっかりした見直しを行いたいと思っております。

佐藤雄平民主党・新緑風会

○佐藤雄平君 繰り返すようですけれども、今局長が、いわゆる検査する者が、検査される方が検査機関をつくること、これはもう十分注意しなきゃいけないと。しかし、今の日本の資本主義、自由主義経済の中ではそういうふうなこと往々にしてあり得るというふうなことで質疑があったんでしょうけれども、現実問題としてはこれはあるわけでしょう。  だから、そういうふうなことについて今後どうしていくか。やっぱり、本当に公共性を持ちながら、どういうふうに安全、安心の検査を担保できるか。これは本当によく研究して、また法改正か何かしないと、どんどん私は、これもう続いていってしまうんです、これはもう極めて厳しい建設業界の競争があるわけですから。だから、これもやっぱり、その検査を短縮する、それから短縮することが借りていたお金を一日も早く返せるというふうな、金利も安くなるというふうな、いわゆる資本主義の原理からすれば、どうしてもそこが、これも言葉は悪いが癒着という構造になるんで、これは何とか改善していただきたいなと思います。  次に、やっぱりこの民間の検査機構がいわゆる確認検査とそれから中間検査と完了検査をすると、これはやっぱり大変な私は問題が出てくるんであろうと。ですから、その検査機関も、公は五万円だけれども民間では八万三千円でやっている。そして、衆議院の先週の参考人質疑じゃないけれども、やっぱりその施主の方が検査機関の者に威張る、藤田さんに威張っているような態度。どうしてもここが、その三つの機関、三つの検査、この中でどこかやっぱり公的なものが入るとか、できればそれぞれ別々な検査機関に依頼するとか、そのときのその値段の話はあるでしょうけれども、この辺は何か国交省でどこか頭を使って、スルーしたときの値段は一社と同じように、三社に頼んでも、そういうふうなことを工面して、何かきちんとしたことがしていかないとおかしくなっちゃうな。  私は、これについても、いわゆる平成十年の改正のとき、この一つの会社がして、その確認検査機関が三つのことをやるというふうなことについて異論はなかったのか、そしてまた、私の今の質疑に、質問に対してどのようなこれから対応をしていくか、これについて答弁いただきたいと思います。

山本繁太郎国土交通省住宅局長

○政府参考人(山本繁太郎君) 限られた範囲ですけれども、私どもが制度導入時の国会における御審議の経過をチェックした限りでは、今のそれぞれの段階、建築確認、中間検査、完了検査、それぞれについて別々の機関がチェックすべきだという御主張は見当たりませんでした。むしろ御質問の中には、非常に細かいチェックをそれぞれの過程で積み重ねていくので同一機関がやるということ自体は合理的かもしれないけれども、問題は先ほどの話です。その当該チェックする機関が完全に第三者かどうか。検査を受ける者から支配されているというふうなことでない、きちんと独立したものであるということが重要だというような御発言はございました。  この問題についても私どもも問題意識を持っておりまして、今回の事件を今の時点で反省してみますと、もしこの三つの段階で別の検査機関が、その中に例えば特定行政庁も入って、しかもきちんとした構造図面なり計算書を横で見ながら現場でチェックをしていればあるいは未然に防げたかもしれないということを考えますと、おっしゃったようなことも大事な検討課題だと思いますので、きちんと論議をしていきたいと思っております。

佐藤雄平民主党・新緑風会

○佐藤雄平君 そういうふうなことを踏まえながらも是非進めていっていただきたいと思います。  さて、今、公的機関の話、局長から出ました。これ繰り返すようになりますけれども、いわゆる検査終了、中間、そういうふうな中で、特定行政庁が不適当と認める場合の通知、これ確認のときと検査業務のとき、二回ありますですね。これ現実問題として、現実問題として特定行政庁が法律が施行されてから今日まで不適格と認めた事例ありますか。

山本繁太郎国土交通省住宅局長

○政府参考人(山本繁太郎君) 先ほど御紹介しましたように、指定確認機関が確認をしますと、その概要を本来の特定行政庁に報告をいたします。概要報告いたします。報告を受けた特定行政庁が指定確認機関が行った確認が建築基準関係規定に不適合であるという場合には、その旨を自分の配下の建築主と指定確認機関に通知します。これによって指定機関が行った確認は失効するわけでございますけれども、今私どもが掌握している……

佐藤雄平民主党・新緑風会

○佐藤雄平君 端的に、あるかないか。

山本繁太郎国土交通省住宅局長

○政府参考人(山本繁太郎君) はい。  案件では、国土交通大臣が指定した機関が確認したもの三件、地方整備局で指定したもので九件、都道府県が指定した機関について二十件の不適合通知の事例を掌握しております。

佐藤雄平民主党・新緑風会

○佐藤雄平君 国が指定した機関の中で指摘したものというのは、例えばどんなものがありますか。

山本繁太郎国土交通省住宅局長

○政府参考人(山本繁太郎君) 国土交通大臣が直接しております機関の場合、三件ございますが、例えば、申し上げますと、千葉市で株式会社日本ERIが確認したものでは、建物、建築物の高さに関する規定に違反しているというものでございます。もう一つ、東京都で同じく株式会社日本ERIが確認したものでは、東京都安全条例で定める接道が不適合であるということから通知を行っております。

佐藤雄平民主党・新緑風会

○佐藤雄平君 私の予想したとおり、耐震についてはないんだよね。  ただ、これが本当に難しいのは、我々、陳情というのがあって、陳情は町村長さんを県の方へ連れていって国交省に行く。そういうふうな図式の中で、それで自治体は国交省からお世話になっているという気持ち、これは悪くはないんです。それでやっぱり国が指定した機関についてなかなか特定行政庁はいろんなことを私は言えないような状況が多々あると思うんです。  ですから、この辺もやっぱり地方自治と中央の官庁、あえて申し上げると霞が関はやっぱり同等であるというふうなことを何かどこかで、我々ももちろん努力しなきゃいけないんですけれども、いつでも言えるような、そういうふうな雰囲気は是非つくっていただかなきゃいけないかなと思っております。  次に移ります。  次、いわゆるこれまた行政責任というふうなことの中で、いろいろこれマスメディアの例を取らせてもらって恐縮であります。  先週のフジテレビ、産経、これのいろんな調査がありました。その中で、参考人質疑をそれぞれ見た方がいろいろボタンを押してだろうと思いますけれども、いわゆる責任の順番、どこが一番責任あるかという中で、一番がヒューザーがあるんですね、建築主二六%。それから姉歯、これが二三。それから確認検査機構、これが一六・二。そして国や自治体が一一%。そして、その頻度は別としても、全体の中で行政庁が責任があるかどうかというふうなことを六百人に問うて七七%が行政庁に責任があると。その中でどういうふうなことが責任だというと、やっぱり監督官庁ということになってしまうんです。  ですから、そういうふうなことを私は考えると、最高裁判所が地方自治の義務だといいながらも、法律を作っているのは国交省だから、もう当然私は国交省のいわゆる責任というふうなことも考えなきゃいけないのかなと。そういうふうなことを思うと、いわゆるこういうことが二度とないようにその法改正も含めたことをお願いしたいと思いますけれども、その中で局長、これはどういうふうなことを、法令をきちっとすれば行政的な責任を果たせると思いますか。

山本繁太郎国土交通省住宅局長

○政府参考人(山本繁太郎君) 一言で申し上げまして、その安全性についての担保をする機能がきちんとこの民間指定確認検査機関という制度を前提に的確に機能するかどうかという観点から諸問題を洗い出して抜本的な見直しということに尽きるわけですけれども、その観点から一番根幹となる課題は特定行政庁と指定機関との相互の関係でございますので、そこを真ん中に置いて、それ以外のいろいろな運用についても的確に論議をして、御審議いただいて見直していきたいと考えております。

佐藤雄平民主党・新緑風会

○佐藤雄平君 時間も迫ってきました。最後お願いをしておきます。  やっぱりこれそれぞれ、自民党の皆さんも民主党の皆さんもそれぞれの政党が、安心、安全ということの前提の中で、これは国会でも議論しながら新たな法改正をしなきゃいけないというところが多々あると思います。そういうふうな中で、今度のその耐震偽造の中でやっぱり基本的には検査体制のシステムが一番の問題であったろうと、これはもうお互いに共通の認識だと思うんです。  そういうふうな中で、私はこれ要望として申し上げておきますけれども、先ほどの、やっぱり一つは、検査体制を、同一の業者じゃなく、三つあるとすれば三つの個別の会社、そして、できればその中に官、いわゆる行政がどこかでこれ入るということ。それからもう一つは、いわゆる検査過程の公開。これは極めて大きな私はその抑止力というか、性悪説からすると。そういうふうなことが考えられると思うんです。そういうふうなことについてきちんと監督官庁としてしていただくことを要望を申し上げて、最後ひとつ局長の御答弁をいただいて質問を終わらせていただきます。

山本繁太郎国土交通省住宅局長

○政府参考人(山本繁太郎君) 非常に大事なポイントでございますので、しっかり受け止めて検討してまいりたいと思います。

羽田雄一郎民主党・新緑風会

○委員長(羽田雄一郎君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。    午後零時八分休憩      ─────・─────    午後一時開会

羽田雄一郎民主党・新緑風会

○委員長(羽田雄一郎君) ただいまから国土交通委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、国土の整備、交通政策の推進等に関する調査のうち、建築物の構造計算書偽装問題に関する件を議題といたします。  質疑のある方は順次御発言を願います。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 公明党の魚住裕一郎でございます。  今回の耐震構造計算のこの偽装問題、今大きな社会問題となっておりますし、また国の根幹を揺るがすようなシステム上の大問題に発展してきているなというふうに思います。まずは、住民を中心にした行政による支援策の、支援の方向性が打ち出されたスピーディーな、スピード感を持って対応されたことについて、十二月六日の日に当面の対応を出されたわけでありますが、この点につきましては私は評価できるというふうに考えております。  ただ、個人の資産に対して税金を投入するというのは今まで余りなかったことでありますし、なかったというか、それはもう大原則でやらないという方向でやってきたわけでございますし、また純然たる民民の問題とは言えないとはいいながらも、やはりちょっと今までとは対応違うなと。また、自然災害で仮設住宅に入っている方等との対比の中において、スピード感持ってやるのは大事なんでありますけれども、今回のこの当面の対応スキームの考え方あるいは哲学というものを再度確認をしておきたいと思います。よろしくお願いします。

山本繁太郎国土交通省住宅局長

○政府参考人(山本繁太郎君) 今回の事案への対応の中で今現在の時点で一番重要なことは、分譲住宅居住者などの安全の確保と居住の安定の確保であると認識して対応してまいっております。今、現に目の前に危険のある建築物に居住しておられる居住者の方々に速やかに転居していただいてその安全を確保するとともに、その建物自体危険なわけでございますので、これを早急に解体して近隣の住民の方々の安全と安心を確保するということが、何といっても目前の危険でございますので、極めて緊急性が高く、なおかつ公益性が高いという点がまず第一でございます。  それから、それに対して、その目前の危険を除去するという責任は、何といっても第一義的に責任を有する売主、建築をした建築主でございますけれども、これが買主である居住者との関係で瑕疵担保責任という契約上の責任を負っているわけでございますけれども、そういう契約上の責任にもかかわらず、この責任が誠実に果たされて居住者の移転と建物の解体が円滑に進んでいくという見通しは残念ながら今現在では全く立たない状況でございます。そういう現状を打開するために、その居住者の移転と危険なマンション等の除却を速やかに進めるためには、その部分だけでなく、居住者の方々全体に対する相談も含めまして、除却、建て替えまで総合的な支援策を一つのパッケージで提示するということが大事なことだと考えたところでございます。  その際の支援策の中身についての御質問でございました、考え方の御質問でございましたけれども、今回の事案は、民間検査機関の検査ではあるわけでございますけれども、この建築確認の中で結果として建物の安全性について重大な見落としがあったということから出発しているわけでございまして、このような特別な事情を考えますと、純然たる民民の問題と割り切って、この時間リスクも含めてすべてを分譲住宅の居住者に負わせるということは適当ではないと考えて総合的支援策の中身を政府の中で検討してまいりました。  その際、行政として、先ほど引用していただきましたような大規模な自然災害の場合の支援の枠組み、被災者生活再建支援法もございますし、そういった類似の財政制度ございます。それから、現実に災害がなくても、住宅行政の世界では、非常に危険ながけ地に近接して存在している住宅に対してこれを移転していただくというために講じております支援措置もございます。  そういったような類似の財政措置とのバランスをトータルに配慮しまして、先ほど二つ申し上げましたけれども、そういった事情を前提に、できる限りの支援をするという観点から今回の支援策を取りまとめたものでございます。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 行政の責任は全くないというわけではないという点であれば、例えばこれはホテルであろうと同じだと思うんですね。ただ、居住者の安全というふうに考えると、今度じゃ戸建ての場合も何か三棟ぐらいありましたね。それは等閑視するということなんですか。

北側一雄公明党国土交通大臣

○国務大臣(北側一雄君) ここで責任と言ったときに、言葉を正確に言っていかないといけないと思っているんですが、その法律上の責任が行政にあるやなしやという問題については、これは私は最終的には司法でやっぱり決着していただくしかないと考えているんです。  そういう意味で、先ほど住宅局長が申し述べましたのは、行政としての責任、行政責任としてしっかり果たさないといけない。理由として、緊急性、公益性の問題、また建築確認という公の事務にかかわるところで重大な見落としがある、そうした事情をかんがみるならば、行政としてしっかり中に入って、積極的に入っていって居住者の方々だけに時間リスクを負わせてしまうのではなくて支援対策をするべきであると、こういう判断をしたわけなんです。  特に、マンションの場合はこれ区分所有権でございます。例えば、その建物のマンションを解体するにしましても、これ売主には所有権はないわけですね。解体する人は区分所有者なんですよ。区分所有者の方々の了解なければ解体もできないわけです。解体ができなければ近隣住民の不安も取り除けないわけですね。  その点、ホテルの場合だとかそれからワンルームマンションだとか、こういうのはある意味はもう事業者なんですよね、所有者は。危険な建物の所有者は事業者です。事業者である場合は、ここはやはり事業者間で、今回かかわりのある事業者間でまず責任を明らかにし、対応をきちんとしてもらいたいということでございまして、そこで峻別をさせていただいているということも是非御理解をお願いしたいと思うんです。  ですから、私どもは、現時点では危険な建物のマンション、分譲のマンション、その七棟ということに絞って支援策を取りまとめをさせていただいたわけでございます。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 話は分かりましたけれども、じゃ戸建ての場合はどうなりますか。戸建ての場合も所有者は、来てますね、こちら、買った側に。

山本繁太郎国土交通省住宅局長

○政府参考人(山本繁太郎君) 戸建て住宅の場合は、今大臣も御説明申し上げましたけれども、まず建物の取扱いについていろんな方々の合意形成の必要はないという事情がございます。それからもう一つは、要するに一定の敷地の中で戸建て住宅建てられますので、周辺の近隣住民に対する目の前の危険というのも、ないとは言いませんけれども、少ないといったような事情もございます。そういったことから、分譲マンションとは相当事情が異なるという認識でございます。  ですけれども、戸建て住宅も、自分で住んでそこを生活の本拠にしておられるという点はありますので、例えば戸建て住宅を建て替えられる場合のいろいろな融資とか既存のローンに、もうローンを借りて戸建て住宅を建てられた場合であれば既存のローンについてのいろいろな返済困難者対策とか、そういったものは必要に応じ同様の適切な措置を講じる考えでございます。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 それで、今回のスキームの中で、建築主の責任、論を待たないというのはそれは当たり前の話でありますけれども、時間的なリスクを含めて、分譲で居住する方に忍びないというところで発生してはいると思いますけれども、ただやはり、ヒューザーであれ、もうけが一番あるところに、建築主でありますし、しっかり責任を取らせていくべきであるというふうに思うわけですね。  ただ、一時的であれ、行政で背負ってあげるといいますか、そういうふうなことをやっても、実際、将来的に求償していくんだろうと、解体費用であれ、いろんな利子を負担してあげようとかあるわけでありますけれども、そうはいっても結構時間が掛かるし、それまで建築会社が火だるまになってしまう可能性がある。破産に逃げ込まれたら、本当に行政が一時的に背負った負担というものをどうやって求償するのか。あるいは、不当利得なんていっても、これは実際にやった後発生するから、破産財団にも届出もできないんじゃないですか、破産宣告時点にはないわけだから。だから、この分譲で買った人たちの本来建築主に持っている債権というものはあらかじめこちら側で代行的にやっていくという方法、何らかの形で持たないと、あらかじめの求償権というのはどこでできるか分かりませんけれども、そんな形で今から建築主に対する差押えといいますか、そういう保全処分をしていかないと厳しい仕組みになるんじゃないですかね。全部公費負担になってしまうんじゃないですか。その辺、どうですか。

北側一雄公明党国土交通大臣

○国務大臣(北側一雄君) まず、行政上の措置として、昨日もヒューザーに対しては文書で、今までも言っているんですが、文書で売主としての責任を誠実に実行してもらいたい旨の指導をさせていただいておるところでございます。  今委員のおっしゃっているのは、むしろ国並びに地方、このような支援策を出す以上、予算が掛かるわけじゃないか、税金使うんだろうと、それをしっかりと、本来一義的に責任がある売主に対して求めていかないといけない、そのためにはどうやってやるんだと、こういうお話だと思うんですね。売主に対してしっかりと私どもも責任、請求をやらせていただきたい、当然のこととしてやらせていただきたいと思っています。その法律構成について、今法務省の方と協議をさせていただいている最中でございます。  現時点では、こういう支援策を取り決めたからといって、まだ現実にお金を出したわけでも執行したわけでも何でもないわけなんですね。また、私は、この問題についてはこれから居住者、分譲マンションの居住者の方々ともよく相談させていただきたいと思っているんです。というのは、それは分譲マンションの居住者の方々は買主として、当然の権利として様々な権利を売主に対して今既に持っているわけですよね。ですから、そういう意味では、買主である居住者の方々とも、この売主との関係をどうしていくのかということについては、よく相談をさせていただきたいというふうに思っているところでございます。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 今回のこのスキームの中で耐震強度〇・五以下ですかね、で、〇・七八とか、そういうのはどういうふうな扱いになるんですか。

山本繁太郎国土交通省住宅局長

○政府参考人(山本繁太郎君) 国と関係地方公共団体から成ります構造計算書偽装問題対策連絡協議会で、この建築物の今の地震に対する耐力の比が〇・五未満になることを目安として使用制限とか除却等の建築基準法上の命令を行うということを申し合わせたわけでございますけれども。したがいまして、今回の支援策もそういう具体的な物件を対象に総合的支援策を講じていくんだということを要件として明確に定めております。  御質問の〇・五を超えて〇・五以上一未満と、新耐震基準未満のものについては、確かに、特に境界線上のものについてはいろいろ詳細に調べなきゃいかぬ事柄がたくさんあると思いますけれども、要するに、どうすれば当該具体の物件について基準法上許容できる範囲にまで安全にできるのかと、どういう方法が取れるのかというのは現物に即して調査をした上でやっていく必要があると思います。その上で、先ほど総合的支援策の対象としましたものとの関係でどういう施策をその具体の物件に居住している方々に講じる必要があるのかは、具体の案件に応じて必要に応じた対応を取っていかなきゃいかぬという認識でおります。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 それで、建築主の責任に関連してでございますが、品質確保法で、瑕疵担保責任の特例ということで引渡し後は十年間責任、売主の責任を追及することができるというふうになっているわけでございますが、それとの関連で住宅性能保証制度というのがあるというふうに伺っております。特に売主が倒産等によってこの瑕疵担保責任の履行が困難となった場合にも売主に代わってフォローするというそういう制度でありますが、残念ながらこの制度は任意加入のようでございまして、正にこういうときこそこれは利いてくる制度ではないのかなというふうに思います。  これ、せっかくいい制度でありますけれども、どのぐらいの加入状況になっているのか、また何でそういう数が低いのか。ある意味ではこれは自動車の自賠責と同じような制度にしていくべきではないのかなというような意見もあろうかと思いますが、その点はいかがでしょうか。

山本繁太郎国土交通省住宅局長

○政府参考人(山本繁太郎君) 住宅性能保証制度、民間保証会社によるものもございます。それから、財団法人住宅保証機構によるものもございます。平成十六年度の利用実績でございますけれども、民間のものも含めまして、新設住宅着工戸数との割合を見ますと、一三%にとどまっております。  利用が低位にとどまっている理由といたしましては、まず事業規模の大きなハウスメーカーあるいはディベロッパーなどは、自分のところの事業収入とかそういったことで、自社で保証することが可能であるというふうに考えておられてこの制度を御利用にならないということがございます。それから、逆に、地域に密着した工務店とか大工さんがお造りになるものは自分の技術との関係ですので、あるいは引き渡した後、住宅のメンテナンスとかも含めて非常にきめの細かい密着したサービスをしておられますので、こういう形を取る必要がないというふうに考えておられるんじゃないかと思います。  戸建て住宅よりも共同住宅について普及率が少ないと、で、今回の事態ということがございますので、この問題は、今度制度的な検討をやってまいりますけれども、もちろん最終的には売主と建築主と買われる消費者の関係、その間で瑕疵担保責任をどうやって的確に担保するかということでございますけれども、住宅供給事業に関与するあらゆる事業者ですね、建築士、設計者、あるいは施工者、それぞれ的確に責任を果たして、最終的に責めのない消費者が経済的負担を被ることのないような消費者保護の市場インフラをトータルに議論していただく必要があるなという認識を持っております。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 今回の事件に関連して勉強していきますと、ああ、一級建築士の中でもいろいろ得意分野があるんだなというふうなことが分かりました。しかも、意匠であるとか構造とか設備とか、いろんな専門分野というんですかね、資格としては同じかもしれませんけれども、あると。特に構造の方々は、話を伺っておりますと、何か非常にフィー、料金が、報酬が低いというような声も出てきて、だから姉歯氏が何かプレッシャー、プレッシャーと言っているのもその辺にも起因するのかなというふうに思った次第ですが。  やはり別個に、設計会社から下請ということじゃなくって、別個に構造計算の設計をする、発注であるとかあるいは計算書に独自で署名をしていくような形、今まで設計の元請に全部やるんじゃなくて、やはり構造なり設備とか、ちょっと責任の所在がはっきり分かるような、あるいはプレッシャーを掛けられないような何か仕組みをつくっていくべきではないかなと思いますが、この点はいかがですか。

山本繁太郎国土交通省住宅局長

○政府参考人(山本繁太郎君) 御指摘のとおり、建築物の計画を作る、建築の設計をするという過程ではいろいろな職能を持った方々が、今デザインと構造と設備設計、引用されましたけれども、そういった各分野の得意な方々が共同作業でやっていくと。特に、大規模な建築物については、それぞれの分野を専門としておられる建築士の方々が共同作業でやっているというのが現実でございます。  今の御指摘は、そういう現実を踏まえて分担した仕事についてきちんと責任を持つ、責任を持っていることが取引の過程でも分かるような仕組みを講じるべきじゃないかという御指摘だと受け止めました。そういうことが市場での取引で的確に対応できるように、社会資本整備審議会の検討では御指摘の点も踏まえまして広く意見を伺って検討していきたいと思っております。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 是非お願いしたいと思います。そうしないと、これ姉歯氏の資格を剥奪したといいながら、このままいったらまた関与できますよ。もちろん個々人の職業選択の自由があるでしょうけれども、やはりそこはきっちり截然とすべきであるというふうに付言をしておきたいと思います。  それで、今回、民間検査機関ですか、本当に素通しで判こを押したんだなというような気もしますけれども、これ行政庁もそういう部分が、見過ごしたということがありますが、平成十年の建築基準法の改正でこの民間機関による建築確認検査制度を導入したということでございますが、何か截然としないといいますか、景気が良ければどんどんどんどん申請が一杯あるだろうから民間機関に一生懸命やってもらうということもあるでしょうけれども、何か中途半端だなという気がいたします。思い切ってもう民間機関にしっかりその辺はやらせることにして、行政庁はもう手を引いて、指導監督にもう特化するということの方がいいのではないのかなというふうに思いますが、その点はいかがでしょうか。

山本繁太郎国土交通省住宅局長

○政府参考人(山本繁太郎君) 平成十年の基準法改正でこの制度を導入しましたときの問題意識でございますけれども、要するに、いろんな技術革新で建築確認の事務が右肩上がりでどんどん増えていく、しかし建築確認の審査体制というのはなかなか、例えば人数を増やすとかそういうことが全くできない環境の下で、どうすれば的確にこの仕事をこなすことができるかということを検討した上で導入したものでございますけれども、要するに、きちんとした審査能力を備えた公正中立な民間機関でこの検査、確認検査はできるんだという判断の下に、要するに、行政と民間が相互に補完し合ってこの事務を的確に遂行していこうという問題意識で導入されたと認識しております。  今の御指摘は、そういうことであれば、きちんとその道を究めて、公と民間との役割を、民間が具体的な確認事務をやる、公はこれを監督するということで役割分担できないかということでしたけれども、現実の問題といたしまして、民間機関はもちろんサービス向上のためにいろんな工夫をしますし、仕事はしていくわけですけれども、効率が悪い地域ではこの確認事務のサービスを行わないというようなことも想定されるわけでございまして、そういう観点で建築主事による確認制度も残しているわけでございます。  この事情はこれからも変わらないと思いますので、建築主はそういう意味で自分の自由な意思でどっちを選ぶかということができるわけでございますが、民間に仕事が行くということで、地方公共団体の建築行政を進める体制は、より行政でなければできない既存不適格行政でありますとか耐震化を進める行政でございますとか、そういった方に力を加えていけるわけでございますので、そういう形で前に進めていくという、そういう方向であろうと考えております。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 その民間指定機関でございますが、これは平成十年の改正に基づくからまだそんなに古い制度ではないと思いますけれども、出発時は恐らくこの建築主事のOBだとか、天下りというか横滑りというか、そんなことが多かったのではないのかなというふうに私は思っておりますが、その点はどういうふうに確認をされているのか。  それから、それよりも、この指定機関に建築会社とか住宅会社業界とか、そこから行っている人も多いんじゃないのかなと。そうなると、出身の建築会社から来たのは、まあまあ、めくら判押すみたいな世界にはならないとは思いますけれども、その辺の癒着というのがやっぱり問題となるんではないのかなというふうに思います。  建築基準法第七十七条の二十というところでは、この建築確認検査の業務の公正な実施に支障を及ぼすおそれがないことというふうに明記されておりまして、その点をどう担保していくのか。担保されているんでしょうね、もう。どういう担保になっているのか、あるいはどういうふうに担保していくのか、併せて御答弁いただきたいと思います。

山本繁太郎国土交通省住宅局長

○政府参考人(山本繁太郎君) 今のその指定建築確認機関の第三者性といいますか、第三者、公平にして中立な立場で建築基準関係規定の適合性を判断すると、そういう行為能力があるかどうかという点の要件でございますけれども、やはり建築確認の事務に関連する利害関係を有するところと、例えば資本関係、それから経営者の関係については明確に規定されておりまして、もちろん利害関係のところが過半を資本を持つということは禁止されておりますし、あるいは一社でなくてもそういう関係者が半分まで、半分以上になってはいかぬという準則を持っております。  しかし、どうしても半分以上になる場合は、三分の二未満までは許容するけれども、指定機関の中に行動をきちんと見る客観的な監視委員会をつくって業務を行いなさいという準則を持っておりまして、そういう意味で、利害の関係のあるところが具体の建築確認の審査に影響を及ぼすことがないように公平中立性を確保するという観点で基準を設け、指導しているところでございます。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 終わります。

羽田雄一郎民主党・新緑風会

○委員長(羽田雄一郎君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

羽田雄一郎民主党・新緑風会

○委員長(羽田雄一郎君) 速記を起こしてください。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。  今回の耐震強度偽装事件の発覚後の経緯の中で、問題が一部の無法者の重大、悪質な犯罪行為というにとどまらずに、我が国の建築行政そのものを根本から問う大問題であるということが明らかになりました。私は、被害者の救済を最優先に、原因と責任の徹底究明、再発防止の抜本的対策を進めることによって国民の不安を解消することが急務だと思います。  今日は限られた時間ですので、幾つかの点に絞って質問させていただきますが、まず、今回の事件の分譲マンション所有者、被害者の立場について政府がどのように認識をしておられるのか、大臣にお尋ねをしたいと思うんです。  この点で、世間には、広くて安いという売り文句に対して、買主、被害者の側も警戒すべきだったんじゃないかというようなたぐいの意見が現実にございます。ですけれども、建築物の安全性や構造計算について買う側、消費者の側でチェックをするというのは、これは不可能です。同等同種の物件よりも多少安かったとしても、建築基準法違反の物件が市場で売られているとはこれはだれも考えないことであって、だからこそ、仮に、大臣が今日、最高裁決定を踏まえて繰り返し述べられたように、多数の関係者の責任の有無及び責任割合は最終的には司法の場での決着にゆだねるしかないという立場に立ったとしても、その責任というのは原因企業と業界、指定検査機関と自治体、そして国にあるのであって、分譲マンションの所有者、被害者には何らの落ち度もないという認識を対策の出発点としてはっきりさせる必要があるのではないかと思います。  この被害者に何らの落ち度はないという、この点は当面求められる緊急対策の中で、被害者がどれだけの自己負担とリスクを負うのかという問題とは私は別の問題だと思うんですけれども、この点での大臣のお考えをお尋ねしたいと思います。

北側一雄公明党国土交通大臣

○国務大臣(北側一雄君) 今回の危険なマンションが建築されたことにつきまして、分譲マンションの居住者には何ら過失はないと私は考えております。だから、そういう前提があって今回の支援スキームも成り立つものであると考えております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 被害者には落ち度はありません。ですから、救済策には、現時点ではなお被害者が負っているリスク、これをできるだけ軽減するということが求められると思うんですね。つまり、関係者に民事上の瑕疵担保責任や、あるいは国賠法上の賠償責任があるとして、その責任を明らかにして賠償を現実に受ける上での原因企業の倒産や無資力のリスクがあります。あるいは、交渉や訴訟、債権保全に要する手続の負担があります。あるいは、再建に掛かる長期間の時間等、精神的な負担などがある。こういった有形無形の様々な被害者のリスクをできる限り軽減することが私は必要だと思うんですね。  政府が当面の対応策やあるいは総合的対策を発表される前のことなんですけれども、私自身、被害マンションの一つでありますグランドステージ川崎大師というマンションを訪ねてまいりました。実際にお話を伺いますと、問題が発覚をして後に、連日連夜、仕事を終えてから住民の皆さんが協議を重ねてこられて、その間にヒューザーやあるいはイーホームズ、いろんな対応がある中で振り回されていろんな経過があったけれども、先週十二月二日に二十三戸全員の賛成で建て替え推進の決議を上げられたというお話でした。  それは、責任のなすり合いをやっている姉歯建築士やヒューザー、あるいはイーホームズなどの業者に振り回されるなら再建の展望がもう見えないと、今は問題解決のためにみんなが必死で頑張っているんだけれども、精神的にこれ以上もつはずがない、だから再建の展望なしに退去だけが強制をされるなら、住宅ローンと転居先家賃などの二重負担で支払不能になってしまう、サラ金自転車操業に陥って死ぬしかないというような言葉まで聞かれました。それを踏まえて、一刻も早く自治体、ここでは川崎市になるわけですけれども、市の責任で、そして国の支援で再建のめどを立てたいという痛切な声を伺いました。当事者の気持ちになれば、いつ明けるか分からないやみの中で光が見える状況を一刻も早くつくりたいというのは当然のことだと思うわけです。  一昨日、政府が発表されました総合的対策の枠組みによる支援というのはもとより、これ実際にマンションを建て替えていくということを考えますと、一棟一棟ですね、それぞれの土地の条件や近隣との関係や、あるいは所有者の思いが複雑だろうかと思います。その一棟一棟の管理組合や所有者の積極的な提案を踏まえた再建の道、これを自治体、そして国として責任を持って支援すべきだと思いますが、大臣の決意をお伺いしたいと思います。

北側一雄公明党国土交通大臣

○国務大臣(北側一雄君) 一昨日、解体後の建て替えの支援も含めた取りまとめをさせていただきました。私はこれからが本当に大変だと思っているんですが、これからも。  一つは、地方自治体、特定行政庁でございます地方自治体の皆さんの協力なしにはこの支援スキームは実行できません。そして、更に重要なことは、その居住者の方々、分譲マンションの区分所有者でございます居住者の方々、といっても、そこには当然何十人、何十戸のおうちがあるわけでございまして、置かれている状況等も様々でございます。そういう中にあって、解体をし、そして建て替えていくという中で、その方々の意思が合意をされていかないといけないわけですね。  これは、こういう事件ではなくても、マンションの建て替えというのはなかなか大変なことなわけですね。ましてや、こういう事件があって建て替えるという状況の中で、その区分所有者の方々、居住者の方々のコンセンサスを形成していくというのは大変なことだというふうに私は思います。  そういう意味で、私どもも地方公共団体と一緒になって、また地方公共団体が御了解いただけるならば、都市再生機構等も専門家集団ですから、彼らも入っていって、しっかりとその合意形成ができるように全力で取組をさせていただきたいというふうに思っております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 その際に必要なのが責任ある窓口の一本化だと私は思うんです。といいますのが、建て替えを含めた救済を図っていく上で、大臣今おっしゃられましたように、大小様々なこれから問題あるいはハードルというのが生まれてくると思います。  例えば、これまで明らかになっているところでも、マンションの既存の権利関係の確認に関してですね、例えば駐車場の所有権がヒューザーにあるとか、あるいは現実には存在していない部屋が存在しているかのような登記がなされているとか、そういう問題がございます。あるいは取壊しや除去に関して、それをどうやって進めるのか、あるいは転居先の手配やそこについての支援ですね。あるいはその再建に当たって実際に戻り入居をする際の条件の設定や、再建をする建物の設計の問題というのが当然生まれてくると思います。あるいは融資、税務に関して言いましても、固定資産税に関することのみならず、不動産取得税をどうするのか。あるいはローン減税が今は現行適用されていますけれども、これが建て替えという期間が掛かる中で一体どういう適用関係になるのか。様々な不安を重大な利害関係を持って、被害者の方々お持ちになっていらっしゃるわけですね。  これ、今現実には、それぞれの被害者が個々別々にそれぞれの今縦割り行政の下での窓口を訪ねて、言わばたらい回しにされるという現状があって、窓口体制はつくっておられるとおっしゃるのかもしれないけれども、そこでは問題が解決できないという実態が私あると思うんですね。その負担というのは本当に大変ですし、またこれから従来にない支援がなされる中で、従来の所管事務を超えた総合的なコーディネートが必要になっていると思います。ですから、こういったコーディネートがしっかり迅速に進まなければ、退去の前提になるその再建の展望というのが明らかにならない。それも、その展望そのものをここ一週間程度で明らかにしていかなきゃいけないというようなことかと思うんですね。  政府としてそういった意味での全体をコーディネートする担当者を置くべきだと思いますし、各自治体にもそのような対応を要請すべきだと思いますが、いかがでしょうか。

山本繁太郎国土交通省住宅局長

○政府参考人(山本繁太郎君) 居住者の方々が本当に安心できる対応を現実に実務の世界で進めていく上で、非常に大事な御指摘だと受け止めております。  まず、居住者の皆様方に対しまして、建物を解体するためにまず転居をしていただく、それから新しいマンションを再建する、それに戻り入居をしていただくといったような居住者の方々の具体の相談につきましては、何といっても地域の状況に精通した地方公共団体が対応することがまず第一に適当だと考えております。  このために、居住者等への相談窓口を特定行政庁に設置いたしまして、当該物件の居住者等と、それから先ほど売主が駐車場の所有権を留保しているというような事例を御紹介いただきましたけれども、居住者等と建築主ときちんとやり取りをする場を設けるといったような居住者に対する支援でございますとか、それからこの当該物件の周辺の方々の住民の不安、あるいはそのほかの住民に対する相談なども含めてこの特定行政庁の相談窓口で対応していくこととしておりまして、その総合相談窓口の設置運営経費については地域住宅交付金の助成の対象とすることとしております。  その上で、今御指摘がありました国としての対応でございますけれども、これは特に国と地方公共団体にまたがる問題について、この総合的な支援スキームについて、極力統一的に対応するということが大事でございますので、この偽装問題対策連絡協議会の中に危険な分譲マンション対策検討ワーキンググループを設置しまして、緊密に連携して対応していくと、いきたいと考えております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 次に、住宅ローンの問題についてお尋ねをしたいと思います。  国交省の救済スキームでいきますと、自治体に、被害者の側でいえば、土地価格相当分を買ってもらうと。これを、ある試算によりますと既存住宅ローンの四分の一程度にしかならずに莫大な残債が残ってしまうと。戻り入居について新たに一千万円から一千五百万円ものローン、自己負担が生まれるのではないかというような見方もあるわけですね。これはもうそれぞれ区々だとは思いますけれども。加えて、再建費を捻出するために再建後の専有部分が大きく削減されるということにもし仮になるなら、多くの被害者にとって希望の道が閉ざされてしまうということにもなりかねないと思うんです。  そこで、まず住宅金融公庫の公庫融資とフラット35、この利用者について、ローン負担の軽減策をどのような特例措置で検討しているのか、現実に何月分から返済据置きなどの措置を受け得る見込みなのか、このことを伺いたいと思います。

山本繁太郎国土交通省住宅局長

○政府参考人(山本繁太郎君) 個々の融資につきましては、これまでできるだけ利用者の方のきめ細かい返済相談に応じまして、返済困難になった方につきましては元金返済の一部繰延べといったような返済条件の変更に応じるということで対応してまいったわけでございますけれども、さきの関係閣僚会合で定めました総合支援策の中で、さらに地震等の災害の現実の被災者に対して適用されております措置、具体的には償還期間、償還期間最長三十五年ですけれども、これを超えて償還期間を設定すると。最大三年。それから、返済据置期間を設定すると。これも最大三年。それから、この据置期間中における金利を一部減免すると。これ最大で一・五%ポイント金利を引き下げるといったようなことを内容とする措置について今回の案件に適用するという方針を定めましたので、これが適用できるように今関係当局とやり取りをして準備を進めているところでございます。できるだけ早期に適用できるようにしたいと考えております。  いつからこれ活用できるかという御指摘でございますけれども、居住者の方々から御要望いただいた場合に、本措置の適用は一月分からは適用が可能になるように早期に対応したいと考えて今鋭意折衝しているところでございます。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 できるだけ早く、できれば十二月分からでも適用できるように努力をいただきたいと思うんですね。  ですが、残念ながらその住宅金融公庫関連の利用者というのは全体の戸数の中ではわずかになっていまして、多くは民間金融機関の住宅ローンを利用しているわけです。今日も他の議論もありましたけれども、私、ここで金融機関が売手の側と言わば一体化しているんだということをしっかり踏まえた対応が求められるんじゃないかと思うんですね。  といいますのは、例えば被害マンションの契約に当たってヒューザーの側は審査を要求するわけですが、ここには提携をしている大手の銀行がその審査を担当すると。それを経なければ契約はできないという仕組みにどうやらなっているようです。ですから、被害者の方々は、最終的にどこの金融機関から借りたかは別として、その銀行を紹介をされ、そしてその審査を受け、多くはその方々、その銀行から借入れをしている。あるいは被害、これはホテルの関係ですけれども、経営者によれば、総研を銀行から紹介されたという証言がございます。つまり、売手の側との提携関係というのが強く疑われるし、現実にそれを示す事実が出てきているわけですね。  そういった中で、全体としては金融機関は大きな利益を上げているわけで、にもかかわらず、法的に債権債務関係が今現状違うからといって、過酷にこのマンション被害者に対して取り立てるということは、これは信義則に反するんじゃないでしょうか。私は、そういう観点に立って政府全体として、支払を強要することは許されないということを強く迫るべきだと思います。せめて、先ほど御紹介いただいた住宅金融公庫における特例措置、これと同等の軽減措置を速やかにとるように政府全体として対応を強めるべきではないかと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

北側一雄公明党国土交通大臣

○国務大臣(北側一雄君) 今回の居住者の方々、もう当然のこととして住宅ローンを設定をされておられます。住宅金融公庫を活用されているのはむしろ少ない方でございまして、民間金融機関から住宅ローンを借りている方々が大変多いわけでございまして、これにつきましては、全銀協を始めとする民間金融機関関係の団体に政府からも金融庁を通してお願いをいたしまして、本件に係る住宅ローン債務者からの返済の一時繰延べ等の要請があった場合には真摯な対応に努めることを内容とする申合せをなされまして、そういう公表もなされているところでございます。この申合せを踏まえて、民間金融機関は私は前向きな対応をしていただけるものと考えております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 強く、政府として検討し、銀行に迫っていただくことを改めて求めておきたいと思います。  最後に、ちょっと時間がなくなりました、建築確認行政の見直しの問題についてお尋ねをしたいと思います。  マンションの建設ラッシュと言われる状況の中で、建築確認が三週間で下りる、あるいはイーホームズなどでは二週間で下ろしますということを前提にして工事の工程が組まれているということをたくさんの人から伺ってきました。つまり、早く期日どおりに建築確認が下りるということを売り物にして、それを前提にしてマンションのすべてが決められていると。工事を始めるために重機をレンタルする、労働者を集める、それが終わると鉄筋組み上げていくというような流れの中で、建築確認のところでつまずけばその工程が崩れてしまって、改めて重機をレンタルするのには三か月も先になって大きな損害が生まれるんだというようなお話があるんです。  このような中で、命と安全、財産を守る建築基準法に基づく建築確認がマンション業界にとってはプロセスの一工程にすぎなくて、言い換えれば、もうけるためには人の命は二の次、三の次で、早くどれだけ巧妙に、あるいは構造計算を偽造してまでその建築確認をすり抜けることがもうけにつながるんだという実態が明らかになったのではないかと思うんです。  私どもは、九八年の基準法の改正の際に強く反対を申し上げました。日弁連も、営利を目的とする株式会社が公正中立な立場を保持できるとは到底考えられないと強い反対の意見を表明していたわけですが、残念ながらその指摘が的中をした形になったことを本当に残念に思います。この問題を踏まえて、建築確認行政を抜本的に見直すべきだと思います。  その立場から、ちょっと最後一つだけ、緊急に今の対策についてお尋ねしたいんですが、建築確認が既になされて建築が終わって、既設のマンション、これについては耐震診断の予算等を独自に組んで頑張ろうというお話だと思うんですが、建設確認がなされて現在建設中の物件、これについてどうするのかということがよくはっきり見えてこないんですね。実際に、現在の建築確認のシステムの中で耐震性の偽装を見抜けなかったという事実が明らかになっているわけですから、氷山の一角だという専門家の見方が強いように、姉歯建築士や木村建設、平成設計、こういうところが関与した以外の物件についても問題がないという保証はありません。被害の拡大を防止をして国民の不安を軽減するために、耐震性と構造計算については少なくとも再点検が私必要なんではないかと思うんですが、いかがでしょうか。  この点尋ねて終わります。

山本繁太郎国土交通省住宅局長

○政府参考人(山本繁太郎君) 今回、建築確認事務は、指定確認検査機関の事務のやり方だけでなく、今回、姉歯事務所の偽装を見過ごしてしまった特定行政庁についてもきちんと事情聴取を行いまして、総点検をしたいというふうに考えております。その中でも、特に指定確認検査機関の審査については今月中に立入検査をしてやるということにしておりますけれども、その際に、実際の構造計算書、確認事務の実施状況、審査方法といったものをきちんと見まして、幾つかのサンプルについて稠密に再点検をしたいと、その中でいろいろな問題点も抽出して検討に役立てていくと、そういうふうに取り組んでまいりたいと思っております。

近藤正道社会民主党・護憲連合

○近藤正道君 社民党・護憲連合の近藤正道でございます。  今ほどの質問の最後の続きみたいなところから始めたいと思いますが、九八年の建築基準法の改正当時、民間に建築確認と検査を開放するということについては様々異論が出されました。今ほど話がありましたけれども、日本弁護士連合会でも、当時、建設大臣に対して意見書を提出をいたしまして、営利を目的とする株式会社が公正中立な立場で検査ができるとは到底思えないと、また、手抜き工事等の欠陥住宅を生み出す建築業界の実態、体質、業者に依存せざるを得ない建築士の現状等を踏まえれば、民間の検査機関によってどれほどの効果が期待できるか甚だ疑問だと、こういう指摘、申入れをしておりまして、正にこの指摘どおりの結果がそれから五、六年のうちに出てきたと。  当時、こういう民間開放について異論を呈していた日弁連等の指摘、批判を今、北側大臣、どういうふうに受け止めておられるのか、そして今後様々な改正の中にこれをどう生かしていかれるおつもりなのか、大臣の御答弁、お聞かせいただきたいと思います。

北側一雄公明党国土交通大臣

○国務大臣(北側一雄君) 私は、この建築確認事務を民間参入、民間に開放したという方向性そのものは間違っていないと思っております、今でも。  また、今回の事案、現時点で六十二件の偽装が姉歯建築士が設計した物件で判明しているわけです。その中には、民間検査機関だけじゃないんですね、見落としているのは。特定行政庁も、数多くの特定行政庁も見落としているということも明らかになってきておるわけでございまして、私は、そういう意味で建築確認事務の在り方そのものについて、これは徹底して総点検をした上で、改善すべきところをしっかりと改善をしていかねばならない、制度改正をすべきところもあるならばしていかにゃいけないというふうに考えておりますし、また、指定検査機関の在り方についても様々今御議論いただいております。今日も御議論いただいております。そうした御議論を踏まえながら見直しを進めていきたいと考えております。

近藤正道社会民主党・護憲連合

○近藤正道君 そのためにも、今ほどお話がありました、とにかく民間開放後のやっぱり耐震の安全性、徹底調査をしていただきたいし、とりわけ民間の確認検査機関の構造計算の実態ですね、徹頭徹尾調べていただきたい、こういうふうに要望を申し上げておきたいと思います。  その上で、確認検査のレベルアップというものが非常に必要になってくるというふうに思っておりますが、一つの、様々意見を聞きますと、やっぱり実務に精通したベテランのチェック係を自治体において、そして民間から上がってきた報告ですね、これと自治体が行った審査を再度、ポイントを絞って、まあ分かる人が見ればそれは分かるわけで、最初から全部、最後まで再チェックをする必要はないわけで、ある程度ポイントについては二重チェックをやらせるのがいいんではないかと、そういう話をたくさんお聞きいたします。是非この制度を、こういう制度を考えていただけないかということと、もう一つは中間検査、この制度があるんだけれども、ほとんど余り実施されていない。実施率をお伺いすると同時に、地方任せで余りやられていないんで、是非これを、もっとその実施率を上げる、中間検査の段階できちっとチェックをする、そういうシステムを是非実施をしていただきたいと、こういうふうに思いますが、いかがでしょうか。

山本繁太郎国土交通省住宅局長

○政府参考人(山本繁太郎君) まず、後半御指摘いただきました中間検査を現実、現場できちんと進めていくというのは大事なポイントでございますので、法制度の問題も含めてきちんと検討していきたいと思います。  それから、二重チェックの御指摘ですが、建築確認の事務全体を二重チェックというのは制度の趣旨からしてなかなか難しいんですが、御指摘のようにポイントを絞ってしっかりしたベテランがチェックをするということが全体のいろんな問題事象の抑制に大きな意義があると思いますので、そのことも含めまして社会資本整備審議会の検討の中ではきちんと受け止めて検討していきたいと思います。

近藤正道社会民主党・護憲連合

○近藤正道君 救済策のことについてお尋ねをいたしますが、その前に、やっぱり行政の責任、これはっきりさせる必要があるというふうに思っています。  民間検査機関の確認検査は自治体の事務である、こういう最高裁の判決が今年の六月に出まして、そしてその後、民間検査機関の違法審査は自治体にも賠償責任があると、こういう横浜地裁の判決が出ているようでありますが、今回の耐震偽装、これに当たって自治体としては単なる支援ではなくて私は賠償を行うと、こういう基本スタンスで被害住民に対し必要な救済策を講ずるべきではないかと。もちろん、第一義的にひどいことをやったのは、責任を負うべきは関係業者であるということは十分押さえた上で、そういう賠償を行う、こういうスタンスが必要なんではないかと、こういうふうに今思っておりますが、法務省にお尋ねをしたい。  民間検査機関が偽装を重大な過失で見抜けなかった場合、自治体には国家賠償法上の責任を含めて一般論としてどのような責任が生ずるのか、一般論で結構でございますが、お聞かせをいただきたい。

深山卓也法務大臣官房審議官

○政府参考人(深山卓也君) ただいま委員御指摘の最高裁の決定、それから横浜地裁の判決を踏まえますと、一般論として申し上げれば、民間の指定確認検査機関が建築物の確認を行うについて、故意又は過失によって違法に被害住民に対して損害を与えたというふうに認められるときには、建築主事が置かれた自治体に国家賠償責任が認められることになると思います。  しかし、今回の偽装の事案につきましては詳細な事実関係が判明していない段階ですので、個々の事案、それぞれの建物の個々の事案における自治体の責任の有無についてはお答えすることはちょっと難しいと、御理解いただきたいと思います。

近藤正道社会民主党・護憲連合

○近藤正道君 次に、北側大臣にお尋ねをいたしますが、国の責任についてどういうふうに考えるべきか。  今回、こういう民間に確認検査をやらせたと、そういうシステムをつくった国の責任をおっしゃる方もおられますが、今回、国は様々な公的支援を決定をいたしました。どういう考え方あるいは根拠でこれを行っているのか、国に法的責任があるという立場で行っているのかどうなのか、大臣の見解をお尋ねしたいと思います。

北側一雄公明党国土交通大臣

○国務大臣(北側一雄君) 国に法的責任、それは恐らく民事責任のことをおっしゃっているんだと思いますが、それがあるという前提の下で今回の支援スキームをつくっているわけではありません。  先ほど冒頭で申し上げましたが、今一番急ぐべきことは居住者の安全をいち早く確保していくこと。現に今危険なマンションにお住まいなわけですね。震度五強以上の地震があったら倒壊するおそれがある。今日、明日にでもあってもおかしくないわけですね。そういう建物に現にお住まいでいらっしゃる。近隣の住民の方々がいらっしゃる。その居住者の安全を確保すること、そしてできるだけ早くこの建物を解体して近隣の住民の方々の安全を確保していくこと、ここが今最も急ぐべきことであると私は思っております。  本来ならば、一義的には、これは売主たる建て主がそうした責任を果たしてもらいたいわけです、誠実にその売主責任を果たしてもらいたいわけでございますが、これまでの経過等を見ていますと、それができるような状況になっていない、見通しも立っていない中でどんどん時間が過ぎていく、そういう中で行政がこれを放置することはできないと考えたわけです。  それともう一点は、今先生もおっしゃった最高裁の決定がございます。この最高裁の決定というのは、指定検査機関であろうとも、これは、建築確認事務というのはこれは特定行政庁の事務であるということを言っている決定でございます。とすると、その特定行政庁なりに民事上の責任がありやなしや、これは私は、ほかにも様々な要件がございますから、先ほどおっしゃった横浜地裁の判例は、一般論でそうおっしゃった上で特定行政庁の責任を認めていないわけなんですね、その判例は。様々なほかの因果関係の問題であったり、違法性であったり等々の様々な要件が初めて、すべての要件が立証されて初めて特定行政庁の責任が出てくるわけですからね。  そういう意味で、特定行政庁の責任があるかないかというのは、これは最終的には司法の決着を待つしかないと私は思うんですが、しかし、そうした時間リスクを居住者の方々に負わせるわけにはいかないわけでございまして、そこは、これは公の事務であるということにかんがみるならば、行政の関与があるんだということにかんがみるならば、やはり国、地方が一緒になって、行政責任として居住者の方々が今持っているそういうリスクというものを取っていくようなことをしていかないといけないというような趣旨で今回の支援策を取りまとめをさせていただいたわけでございます。

近藤正道社会民主党・護憲連合

○近藤正道君 政府は当面、七棟、二百三十世帯への公的支援を決めたわけでございますが、なぜ七棟なのか、先ほど来議論がございますが、改めて確認の意味で線引きの根拠、お尋ねをしたいというふうに思いますが、関連する他のマンション、耐震基準を満たしていないものがたくさんあるわけでございますが、これについては一体どう対処をされるのか。先ほどの線引きは当面の基準で、今後これはいろんな実態調査の中で変わる可能性があるのかどうか含めてお尋ねをしたいと思います。

山本繁太郎国土交通省住宅局長

○政府参考人(山本繁太郎君) 今回、関係閣僚会合で決定いたしました総合的支援策の適用対象でございますけれども、四つの要件を定めております。

近藤正道社会民主党・護憲連合

○近藤正道君 線引きの根拠を聞いている。

山本繁太郎国土交通省住宅局長

○政府参考人(山本繁太郎君) はい。  その定めておる要件としましては、構造計算書の偽装を原因とし、違反建築物が建築されたこと自体について区分所有者に責めがない。二番目が、当該建築物の建築確認に際し重大な瑕疵がある。三つ目が、区分所有者が自ら居住する住戸が大部分であること。四番目は、保有水平耐力を必要保有水平耐力で割りました指数が〇・五未満で、耐震改修による対応は困難であり、建築基準法による除却命令を受けたものであることという要件でございます。  この要件に適用される物件は、現在、この分譲マンション七件でございます。このほかに、偽装が判明したとして地方公共団体から報告があるもの、耐震調査を行っているものが四件ございます。それから、報道によりまして偽装があったとされているものも二件ございます。これらにつきましては、調査の結果を踏まえまして、要件に合致することとなった場合は同様の対策を講じます。それから、これに満たないものと、いろいろございますけれども、具体的に耐震改修による対応をどのようにするかといったことも含めて対策を検討していくという考えでございます。

近藤正道社会民主党・護憲連合

○近藤正道君 ローンのことについてお尋ねをいたしますが、先ほど来、銀行と言わば販売主、ヒューザーなどが代表でありますが、一体ではないか、一体で仕事をやってきたんではないかという、そういう議論もございましたけれども、今回の偽装が発覚したマンションについて住宅ローンを提供している金融機関、どこなのか、かかわりの多い金融機関はあるのかどうか、お聞かせをいただきたいと思います。

大藤俊行金融庁総務企画局審議官

○政府参考人(大藤俊行君) 構造計算書偽装物件につきましての国土交通省からの公表に応じまして、金融庁としても、それらの物件に係る民間預金取扱金融機関の住宅ローンの状況につきまして、順次金融機関に依頼し、調査を進めているところでございます。  したがって、調査はまだ途中でございますが、例えば十二月一日までに国土交通省から公表された世帯向け分譲マンションの偽装物件に係る住宅ローンの状況について現時点で判明しているところを申し上げますと、二十五金融機関で百九十件となっておりまして、特定の金融機関に偏った取引が行われているとは承知していないところでございます。

近藤正道社会民主党・護憲連合

○近藤正道君 後でこの委員会に出していただきたいと思いますし、委員長の方にお願いしたいんですが、今ほどの住宅ローンを提供している金融機関の一覧、これを是非提出させるようにお取り計らいをいただきたいというふうに思っています。

羽田雄一郎民主党・新緑風会

○委員長(羽田雄一郎君) 後刻理事会で協議をさせていただきます。

近藤正道社会民主党・護憲連合

○近藤正道君 最後のローンの関係の質問でありますが、これは今日、冒頭の脇委員の質問にもありましたし、今ほどの仁比委員の質問の中にもありましたけれども、この金融機関の責任でございます。  一体的に提携ローンというものを使って融資をしていると。つまり、銀行は住宅ローンを提供することによって売主と購入者を結び付ける役割を果たしておって、今回、銀行がなければそもそも売買も成り立たない、銀行は審査能力も持っていると、こういう構造になっております。  したがって、今回のように、確認検査を受けた建築物、まあマンションでありますが、ここにその後、根本的な欠陥が発覚をしたと、入居者と売主、マンション販売者、売主の契約上の信頼関係が損なわれたような場合には、住宅ローンを提供した銀行に道義的責任以上の責任を求めてもいいんではないか、私はそういうふうに思っておりますし、先ほど信義則に基づいてローンの支払を拒否できるんではないかと、こういう話がございましたが、私はその議論とはまた別に、これからの一つの課題といたしまして、住宅の特殊性にかんがみて、こういったような場合、つまり確認検査を得て安心して買ったのに、その後根本的な欠陥が現れてきたと、しかもこういう耐震設計を偽装していたと、こういうような場合には、購入者にローンの返済を拒否できる権利、あるいは停止できる権利を私は与える、そういう制度をつくってもいいんではないかと。例えば割賦販売はそういう制度を設けています。買ったら、安心して買ったらその品物がでたらめだったと、それに対して消費者は、ローンの会社に対してもう返済しないよ、ローンの返済しないよと、つまり抗弁権をローン会社に対しても発動できる、そういう制度がある。  私は、住宅の特殊性にかんがみて、住宅についてはそういうことをやっぱり考えてもいいんではないかと。この割賦販売制度、類似の制度をこの際創設を検討してもいいんではないか。今のものについては、例えば信義則によって拒否をすると。これからの制度としては、そういう今言ったような場合には拒否をすると、あるいは停止を求める、そういう権利を消費者に与えてもいいんではないかと。是非、そういう制度を検討を私はしていただけないだろうかと、こういうふうに思いますが、いかがでしょうか。

畑中龍太郎金融庁総務企画局審議官

○政府参考人(畑中龍太郎君) ただいま委員の方から、割賦販売法上の消費者保護規定に関連をして御指摘がございました。  御案内のように、割賦販売法におきましては、この販売業者との間で商品に瑕疵が存在するなどのトラブルが生じた場合には、購入者は販売業者との間に生じている事由をもって支払の請求するそのあっせん業者に対抗することができると。御指摘にありました抗弁権の接続というのが認められているわけでございます。  ただ、この制度は、購入者が商品を購入するときに、この信販会社が当該購入者から商品代金相当額を分割して受け取って、これをその販売業者に対して交付をするといった、三者の間の取引等において購入者の利益を保護するために設けられたものというふうに承知をしております。  これに対しまして、住宅販売業者が住宅を販売するに当たって、銀行などの金融機関が購入者に対しローンを供与する場合には、この販売業者と銀行と購入者の間に必ずしも同様の関係があるとは言えないということから、住宅ローンに関して類似の制度を導入することについては慎重に考えるべき問題であると認識をしておりますが、御案内のように、十一月の三十日に全銀協等の金融機関、これは信用組合等も含めましてでございますが、住宅ローン債務者からの返済の一時繰延べ等の要請があった場合には真摯な対応に努めるということを内容とする申合せ等が行われたところでございます。  私ども金融庁といたしましては、各金融機関がこの申合せ等に即しまして債務者に対して真摯な対応を行うことを強く期待をしておりますとともに、その状況をこれからも注視してまいりたいと考えております。

近藤正道社会民主党・護憲連合

○近藤正道君 真摯な対応を銀行が取るのは当然の話なんですけれども、先ほどの割賦販売の場合と同じですよ。あれだって品物を売る業者とローン会社が一体となってやっているわけです。今回の場合でも、多分、売主と銀行、特定の銀行が私は提携をしてやっている。そういう中で、私は銀行が当面真摯な対応をするのは当然ですけれども、それを超えてこれからの制度として、住宅というのは正に一生に一度の高い買物ですから、そういうきちっとした制度をやっぱりつくって、そして本当に一生一度の買物に間違いがないような、そういうシステムをやっぱり内部で検討すべきではないか。  検討ぐらいしてくださいよ、それ。検討もしないで、それは割賦販売と違うなどという言い方をしないで、私は、具体的に割賦販売という制度では同じような制度があるんだから住宅についてもそういうものをやったらどうかと。これだけの問題がやっぱり出てきているわけで、これからも民間の確認検査制度は動くわけですから……

羽田雄一郎民主党・新緑風会

○委員長(羽田雄一郎君) 時間です。

近藤正道社会民主党・護憲連合

○近藤正道君 私は、こういうことだってあり得るんで、是非そういうことを検討していただきたいと。  もう一度、ひとつ大臣、御答弁いただけませんでしょうか。

北側一雄公明党国土交通大臣

○国務大臣(北側一雄君) 今おっしゃったように、住宅の購入というのは、もう一生に一度あるかないかという大きな買物をするわけでございまして、消費者保護というのは非常に大事であると思います。これは単に金融庁だけで判断する問題じゃなくて、この住宅を購入するという消費者の立場をどう保護していくのかという観点から、私どももしっかり関心を持って勉強さしていただきたい、検討をさしていただきたいと思っております。

羽田雄一郎民主党・新緑風会

○委員長(羽田雄一郎君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会をいたします。    午後二時十五分散会

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