国土交通委員会 第5号
- 発言数
- 140 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2005/10/26
会議録
○林委員長 これより会議を開きます。 国土交通行政の基本施策に関する件について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、政府参考人として国土交通省大臣官房官庁営繕部長奥田修一君、総合政策局長竹歳誠君、道路局長谷口博昭君、住宅局長山本繁太郎君、航空局長岩崎貞二君、内閣官房内閣参事官宮野甚一君、公正取引委員会事務総局審査局長松山隆英君、厚生労働省労働基準局労災補償部長森山寛君、経済産業省製造産業局次長塚本修君及び環境省水・大気環境局長竹本和彦君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○林委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○林委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。長島忠美君。
○長島(忠)委員 おはようございます。自由民主党新人の長島忠美でございます。 きょうは、質問の機会をいただきまして大変ありがとうございます。被災を経験し、防災の観点から道路行政について若干の質問をさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いをいたします。 質問に先立って、十月二十三日、私ども中越大震災の被災地は一年という区切りを迎えさせていただくことができました。御承知のように、まだ九千百六十人という人が仮設住宅の中で暮らしておりますけれども、それぞれ国、県、そして国土交通委員会の皆さんの御理解のもと、冬を迎えるための準備を着々と進めさせていただいているところでございますので、心から、関係者の御努力にこの場をかりて厚くお礼を申し上げたいと思います。本当にありがとうございます。 被災を受けた立場として道路を考えるときに、道路は人や物を運ぶだけではなく、やはり歴史や文化を運ぶ手段であったり、交流の機会を与えてくれる重要な場合であったり、何よりも住民が生活をするために必要なことだという観点、そして、私は、全国の中にむだな道路はない、そんなふうにかたく信じていた立場でございますので、一、二点、被害の状況をぜひ皆さんにごらんいただきながら質問をさせていただきたいと思います。 今、資料をお配りさせていただいております。中山間地を襲った地震、これがどんな被害をもたらすか。それはまさに、道路が欠落をするということではなくて、山そのものが壊れてしまうために、道路の根幹をなす、いわゆる川も山もすべて喪失をしてしまったために、交通体系をすべて失ってしまったというような現況でございます。それでも、中山間地に暮らす人たちは、自分たちの暮らしていた生活をやはり日本のふるさととして復活したい、そのことのために道路を復旧していただくことが私たちの希望の第一歩だとかたく信じて、今は復旧を待っているところでございます。 今お手元にお配りをさせていただいた資料の中で、これは国道二百九十一号線という県管理の国道でございますけれども、すべて山肌が抜け落ちてしまって道路が道路の形態をなしていないという状況が、皆さんにお配りをした資料の二枚目のところでおわかりをいただけるんではないかなというふうに思います。 今ちょうどごらんをいただいているこの上方の橋が、これが橋なんですけれども、ここからこちらに上がってくるところがすべて崩落のために道路の用をなさなくなってしまった、そして、この橋は、この下にできた河道閉塞のために埋没をしてしまったということで、今は全く使えない状況、このような状況が小千谷市の入り口から山古志を通って旧広神まで延々と続いているところでございます。 そして、表紙のところにおつけしました写真を少しごらんいただきたいと思います。 ここが、皆さんテレビでごらんをいただいたと思いますけれども、皆川優太ちゃんが救出をされた現場でございます。もともとは国道でございましたけれども、国道バイパスの開通によって県に払い下げを受けた県道でございます。それでも日量八千台という交通量がございまして、今この道路がまだ寸断をされているために、バイパスがバイパスとしての機能を果たさないぐらいの混雑を呈しているところでございます。ただ、被害が甚大なためと、やはり県としてここをメモリアルあるいは地震を忘れない拠点として残したいということで、道路をどう復旧し、そしてきちんとした形のメモリアルをどう残すかについては、いまだ協議が続けられているところでございます。 この道路は、同時に、皆さん少しおわかりをいただけると思いますけれども、この川のところに橋がかかっておりまして、その奥に道路が一本ございますが、この抜け落ちた山際のところで、山古志あるいは小千谷の中山間地の入り口とも形容されていまして、この道路が寸断されたことによって、山古志地域あるいは小千谷の中山間地の人たちは約五キロの迂回を今は余儀なくされているところでございます。 中越大震災の道路復旧に関しては、国土交通省の皆さんが国道二百九十一号線、県管理の国道を国直轄工事として復旧工事をしていただいております。どんなに考えても五年はかかるだろうという予測をされたところ、私どもは十八年九月には生活を取り戻したい、そのことのためにぜひ協力をお願いしたいというお願いをしましたところ、十八年九月を若干過ぎるにしろ、十八年、雪降りまでには何とか開通をするという意気込みの中で、今、アイデアを凝らし工夫を凝らして工事をしていただいているところでございます。 一点だけ御紹介をすると、もう既に、今まであった道路のところが、山が壊れたために道路の復旧の見通しが立たない、そこをバイパスという、トンネルという方法でクリアしようという、約七百メートルを超えるトンネルを今工事中でございますけれども、七百メートルのトンネルを双方向から掘るということは恐らく今までないのだろうと思います。でも、それを双方向から掘ることによって三年を二年に短縮できる。そして、その前に至る橋を、側道から本道を掘ることによって、橋の工事を並行してやっていただく。そのことによってさらに一年短縮できる。トンネルを一年でやっていただけるということで、住民にとっては大きな希望が広がっているところでございます。 そんなことを考えると、やはり、ふるさとを失った者にとって、道路をまずつないでいただくことが、自分たちの生活を取り戻し、そして生活を再興し、文化を取り戻すための最善の希望の手段である、そんなふうに私は感じるところでございます。 今、国が一生懸命、国道二百九十一号線だけではなくて、周辺の道路の復旧について取り組んでいただいているところでございますが、まず、国管理の国道の復旧見通しについてどんなふうにとらえているのか。そして、場合によっては、今回、直轄事業として採用していただいたように、それを取り巻く県管理の国道や県道に、国がどんなかかわりを持って、どんな工事復旧についての把握をされ、指導をされているのか。まず、そのことについて道路局長さんにお伺いをしたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
○谷口政府参考人 お答えいたします。 委員の方から、ただいま、現在被災を受けられた地域における道路とのかかわり、詳細に聞かせていただきまして、まことにありがとうございます。 それでは、御質問にお答えさせていただきたいと思います。 直轄国道につきましては、国道八号、十七号、百十六号で多数の箇所が被災を受けました。応急復旧ということでございますが、被災二日後までに、国道十七号の和南津トンネルを除き、一般車両の通行を確保させていただきました。また、和南津トンネルにつきましては、被災十日後までに応急復旧を完了させていただきました。その後一年経過しているわけでございますが、現在、本復旧工事を鋭意進めさせていただいておりまして、直轄工事につきましては、平成十七年度、今年度内には工事を完了する予定で取り組ませていただいております。 また、二百九十一号につきましては、詳細にお話しいただきましたが、旧山古志村において大規模に崩壊いたしました。新潟県知事からの要請によりまして、国みずから直轄事業として災害復旧事業を実施させていただいておりまして、昨年の十二月までに緊急車両等の通行を確保し、村民の一時帰村が実施されるような状況になりました。 積雪の関係で一時中断しておりましたが、ことしに入りまして、三月末より本復旧工事に着手をさせていただいておりまして、再開させていただいておりまして、現道復旧区間につきましては、今委員のお話にございましたように、雪の降るまでというようなことを目標に現道復旧区間につきましては復旧をさせていただいておりますし、またトンネルや橋梁による別線ルートにつきましては、今、トンネルのお話もいただきましたが、少し時間を要するわけでございますが、来年の秋、平成十八年の秋を目途に、今、本復旧工事を推進させていただいているところでございます。 また、県の管理する国道、県道につきましては、鋭意県の方で復旧工事を進めていただいているところでございますが、特に集落へのアクセス道路につきましては、ことしの雪の降るまでにというようなことで、一般車両の通行を確保するというぐあいに聞いております。全体としましては、平成十八年度末まで、来年度末までに本復旧工事を完了する方針というぐあいに聞いておるところでございます。 国土交通省としましても、県管理道路の復旧に当たりましては、被災直後より機材の提供をさせていただいておりますとか、また、国土技術政策総合研究所の専門家による技術的な支援もさせていただいているところでございます。 今後とも、県や市町村と連携を図りながら、被災地の一日も早い早期復旧復興に向け、最大限の取り組みをさせていただきたいと考えておるところでございます。
○長島(忠)委員 力強い答弁をいただきまして、ありがとうございます。十八年度中に何とか国道も県道も通行ができるという見通しをいただくことによって、住民の希望はさらに広がるんだろう、そんなふうに思うところでございます。 被災を受けた立場から、私も、以来、水害の豊岡あるいは九州等、被災地を視察させていただいて、やはり日本の国から災害はなくならない、災害がなくならないとするんだったら、日本の国の中で、今ある道路をきちんと災害時でも確保できる手だてが私は必要ではないかなと。 今回、私が全村避難という決断をしたことの背景には、やはり甚大過ぎる被害のために道路の確保がおくれるだろうと。当然、今お話があったように、高速道路は十九時間後、そしてメーンの国道は十日後にという迅速な対応があったにもかかわらず、やはり中山間地に入ると影響が残ってしまった。 そんなことを考えたときには、やはり今ある道路を、日本の国の中で、非常時にネットワークできる道路だけではなくて、市町村あるいは集落にとって必要な道路の耐震化について再点検をする必要がある、そんなふうに考えているところでございますけれども、ぜひ国は、建築物だけではなく、道路の耐震再点検ということにも一歩踏み込んでいただきたい、そんなことをぜひお考えをお聞かせ願いたいと思いますが、よろしくお願いをします。
○谷口政府参考人 お答えいたします。 委員御指摘のとおり、必要に応じて必要な道路の防災点検を実施させていただいているところでございます。 しかしながら、日本は非常に脆弱な国土というようなことになっておりまして、特に昨年におきましては、いろいろな災害が多発したということでございます。豪雨や地震等によりまして、道路ののり面崩壊や路面決壊等の道路災害が、昨年、暦年でございますが、全国で約二万五千カ所、十五年、一昨年の約三・二倍発生したというようなところでございます。 委員御指摘のように、道路災害による交通の寸断は、集落の孤立の発生等、地域の生活に重大な影響を与えるということから、道路の防災対策は大変重要であると考えておるところでございます。 道路ののり面崩壊等につきましては、対策が必要な箇所につきましては全国で約十万カ所ということになっておるわけでございますが、平成十六年度末におけるこれらの箇所の対策の進捗率は約三割というような状況にとどまっているところでございます。 のり面対策としましては、のり枠工、吹きつけ工というような、のり面を直接対策する方法のほかに、危険なのり面につきましては、それを回避するということでバイパス等の整備を実施させていただいているところでございます。こうした両面におきまして整備を推進していく考え方でございます。 また、災害時に救援活動や緊急物資輸送を担う緊急輸送道路の橋梁の耐震補強も重要なことでございまして、これまで鋭意進めさせていただいておりますが、国県道でまだ約五割、半分というような状況でございます。したがって、平成十七年度から十九年度を対象とします緊急輸送道路の橋梁耐震補強三カ年プログラムというようなことに基づきまして、国と都道府県等が連携して重点的に実施をさせていただいているところでございます。平成十九年度末に概成するという目標で取り組ませていただいているところでございます。 いずれにしましても、県と連携、調整を図りながら、地震等の災害に強い道路の整備に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○長島(忠)委員 特に、陸続きの場所で被災を受けて孤立をするという想定は、多分今までの災害の中で私はなかったのではないかな、こんなふうに考えます。 今回、山古志を含め、中越の大震災で孤立集落が多く出てしまった。それは、もちろん、脆弱な地盤と急峻な山合いに集落が点在をするということなどが大きな要因の一つであろうと思います。 でも、私たちは、生活を取り戻すために何が希望につながるか。やはり、道路の一日も早い復旧、あるいは、場合によっては、壊れない道路が一本でも確保できることが希望につながる、そして安心してそこに暮らすことができる、そんなふうに今は考えています。 被災を受けて、私は何が一番必要ですかと言われたときに、住民が、自分の生活、そして自分の被害を知るためにも道路がなければそこまで行けない、そして、場合によっては、国や県が直してくれる公の災害復旧のほかに自分たちの災害復旧を急ぐ、そんな観点から、やはり道路を一日も早く復旧して、場合によっては、仮にでも通していただくことが私たちの希望に大きくつながる。 災害を受けた人間は、やはり時間との闘いの中にいるんだろうというふうに思います。どんなに強くふるさとを思っても、どんなに強く自分の隣人を思っても、時間とともに、やはり生活あるいは生活をする手段のために根づかざるを得ないまま、ふるさとに帰れないという人も出てくるんだ、そんなふうに考えるところでございます。 ですから、今国が考えておられる緊急輸送道路のネットワーク、これはもちろん私は十分評価をし、一日も早い構築が必要だ、そんなふうに考えているところでございますけれども、でき得れば、もう少し小まめに、例えば市町村の中の意見を聞きながら、どうしても被災時に、緊急車両の通行あるいは緊急物資の輸送のため、そして歴史や文化をつなぐための生活道路の意味合いを持つ道路にまで、やはり防災の観点から、建築物の耐震化とともに、いま一歩踏み込んだ国の関与を示してほしい、そんなふうに強く考えるところでございます。 これは、やはり国民が安心をして暮らすために大きな意味合いを持つ国の施策だ、私はそんなふうに考えるところでございますけれども、これから連携をとりながら、例えば建築物の耐震化と同時に道路の耐震化を進めていく、そんな施策をぜひ示していただきたい、そんなふうに思うところでございますけれども、お考えをお聞かせ願いたいと思います。
○谷口政府参考人 お答えいたします。 委員御指摘のとおり、国土交通省の使命、ミッションというのは数多くあるわけでございますが、その中でも、安全、安心というのは最も重要で基本的な使命、ミッションであると考えております。また、御指摘いただきましたとおり、道路の果たす役割というのは、生活のみならず生活をする手段というようなお話もちょうだいしましたが、産業というような面でも非常に重要というような認識を持っております。 そういう意味で、道路の防災対策としては、いろいろな取り組みをさせていただいておるわけでございますが、緊急輸送道路、委員の方から防災ネットワーク整備というような言葉もちょうだいしておりますが、そういった整備のほかに、大規模地震等の際に、住民の迅速な避難を可能とするなどの取り組みが重要であると考えているところでございます。 具体的に申し上げますと、地震により沿道の建築物が道路に倒壊した場合、道路利用者の被災や、住民の避難への支障、さらには緊急救援活動への支障等が危惧されることから、沿道の建築物の耐震化を推進することが重要であると考えておりまして、関係部局と連携して取り組みを強化させていただきたいと考えておるところでございます。 また、大規模地震における火災等から迅速に避難できるよう、市街地等における避難路の整備も進めてまいりたいと考えておるわけでございます。阪神・淡路のときの長田区の事例でいきますと、幅十二メートル以上である道路につきましては延焼がなかったというようなことも参考にさせていただきまして、幅の広い避難路の整備というようなことで取り組みを強化させていただきたいと考えておるわけでございます。 さらにまた、津波等の心配が、四方を海で囲まれているということでございまして、海岸部に重要な幹線道路があるというようなことでございますので、海岸線沿いの地域での津波被害を軽減するために、市町村等が行う避難路の整備を支援させていただこうと思っておりますが、そのほかに、海岸線を通る幹線道路の津波による浸水被害に備え、浸水区域を回避する高規格幹線道路を含む幹線道路の整備を推進してまいりたいと考えておるところでございます。 また、これらの取り組みにおきましては、市町村、住民の意見を取り入れてというような御指摘もちょうだいしましたので、そういうようなことを踏まえて、市町村等と連携を強化しながら、しっかりとした防災道路整備ネットワークの推進に取り組ませていただきたいと考えております。 以上でございます。
○長島(忠)委員 ありがとうございます。 特に今国民が望んでいることは、確かに、財政を再建することのためにきちんとした改革をしてほしいということの中に、私は、昨年から日本の国がこれだけ災害に見舞われ、多くの人たちがつらい思いをしてきたところを見ると、安心、安全というキーワードをやはり国の中に求めていきたい、そんなふうに私自身は考えているところでございます。 災害地を離れて暮らすことがどれだけ大きな意味合いを持つかということは、そこで暮らした人たち、最近特に、マスコミで報道をされながらも、つらいながらもあきらめずにいるという姿勢が、やはり私たちにとっては一番大きな財産ではないかな、そんなふうに信じながら今も暮らしています。 少し国土交通行政からは外れるかもわかりませんけれども、被災地にとって、今、冬を間もなく迎えます。そして、雪国にとっての被災というのはどんな思いがあるのか。ずっと生活の中で、夏の間一生懸命働いて冬に備えて蓄え、冬はじっと我慢の生活を暮らしてきたところの被災者、それは、のみならず、今、冬の間工事が進捗をしない、五カ月間工事がストップしてしまう、そして、そのことを見られない焦りの中に多分冬は身を置くんだろう、そんなふうに考えます。 少し質問が戻って恐縮でございますけれども、ぜひ道路局長さんから、冬、工事ができないためにやはり先に延びる、そんな可能性のあるときには、最初国が示してくれたように、国が直轄をしてでも、県管理の道路でも技術者を派遣してでも、十八年九月という、帰ろうという目標に向かって指導をしてくださる、そして、そのことはやはり大きな勇気につながるということを思ったときに、ぜひ国からの積極的な関与をお願いしたい、そのことについて道路局長さんから一言御見解を賜れればありがたいと思います。
○谷口政府参考人 お答えいたします。 委員の御出身地でありますところは日本でも有数の豪雪地帯というようなことでございまして、大変、雪に閉ざされた期間の生活というのは不自由を来しておったわけでございますが、最近はライフスタイルも非常に変わってきたということでございまして、昔と異なって、雪の降る期間においても道路の果たす役割というのは非常に重要になっているというような認識を持っております。 今、工事施工の話をいただきましたが、我々国土交通省としましては、できるだけ早期に、雪の降る間に準備をして、雪がなくなって工事ができるときに早期発注できるようなことを一つ考えさせていただいております。また、雪が降りながらも施工できるような、例えば、二次資材等の加工された資材の当用というようなことも考えられるのではないかと思っております。 いずれにしましても、日本全体ではいろいろな取り組みをさせていただいているわけでございますが、日本でも有数な豪雪地帯であるというようなところの知見を県なり市町村と共有しながら、しっかりとした対策を取り組ませていただきたいと考えておるところでございます。
○長島(忠)委員 大変ありがとうございます。 私の方からは、災害地の立場での質問もさせていただいたつもりでありますけれども、やはり被災したことを発信することが、日本の国の安心、安全あるいは防災という観点でお役立てをいただければありがたいと思っている人間の一人でございます。 その観点から、最後に一点だけ質問させていただきたいと思います。 先ほどから道路局長さんから、緊急輸送道路だけではなくて防災ネットワーク道路もやはり必要だというお考えも少しお聞かせを願ったところでございます。私は、このことを日本の国の中で国がきちんと方向として示していくことは、やはり国民の大きな信頼を得る大きな施策だというふうに考えているところでございます。 ただ、想定するに、この事業費が莫大な大きな額になるのだろうと私自身は想定をしております。でも、国として、きちんとした目標年度、何年には全国に防災ネットワークあるいは緊急輸送道路のネットワークができるんだという指針を示すこと、そのことは国民に大きな安心、安全、そして場合によっては、ふるさとを守るための道路ができるんだという方向を示すことは、やはり今、いかに財政難あるいは改革の方向が見られているとはいえ、国民は決してむだ遣いだとは思わない、自分たちの命や生活を守るために自分たちの税金を使うことに決して国民は難色は示さない、理解を示してくれる、私はそんなふうに考えるところでございます。 今、議論をいただいている道路特定財源ももちろんでございますけれども、やはりこの財源を防災の観点から国土交通省としてきちんと担保しながら、国民に年次計画あるいは防災という観点の道路ネットワークを示していっていただきたい。そして、それが国民の大きな理解をいただくということを私は信じております。 ぜひ副大臣から、このことに対して国としての御見解を賜りたい、そんなふうに思っているところでございます。
○江崎副大臣 長島委員に初めに申し上げますことは、前回の建造物の耐震改修の一部改正において、それに伴う附帯決議をお述べになりました。特に、一年前の新潟中越地震では旧山古志村の村長として大変御尽力いただいたときに、現在も仮設住宅で随分御苦労しておられる方があるのでいち早く国も対応といったこと、私どもも深刻に受けとめております。 ちょうど地震から一年がたちましたが、今思い起こせば、あの地震において亡くなられた方が何と五十一名、けがを負われた方が四千七百九十五人、住まいが倒壊したといったお宅が十二万三百九十七軒に及んだことであります。現在でも二千八百十二世帯、九千百六十人の方が仮設住宅で随分御不便をされておられるときに、改めて、地震で亡くなられた方に対し謹んで哀悼の誠をささげると同時に、避難生活を余儀なくされている方々にお見舞いを申し上げる次第であります。特に長島委員には、市町村合併で長岡市と合併のとき、今日もこの地震の復旧復興に大変御尽力をいただいておることに対し、心から敬意をささげるものであります。 御質問がありました特に道路については、今、全国では高速道路から市町村道まで約百二十万キロの道路が供用されております。これに対し、国土の約七割が山地、山間であります。こうした地形条件もあり、特に最近、集中豪雨や地震の頻発によって、道路ののり面崩壊や路面の陥没等の道路災害が毎年多発いたしております。 道路災害による交通の寸断は、災害時における救助救援、医療活動はもとより、国民の生活や経済活動に重大な影響を及ぼしているといったとき、道路の防災対策は非常に重要であると私ども認識いたしております。このため、豪雨や地震等の災害に備えて、道路ののり面対策や橋梁の耐震補強、沿道の建築物の耐震化等の防災対策を重点的に進めております。 また、昨年の御当地の新潟県中越地震で関越自動車道が通行どめになった際に、磐越自動車道と上信越自動車道が新潟県と首都圏を結ぶ代替路として活用されていることは御案内のとおりであります。道路が寸断された場合の代替路として、広域的な幹線道路ネットワークの整備も重要であると認識いたしております。 道路の防災対策を初め全国的な道路整備に対するニーズは依然として高いものがあり、これにこたえるため、必要な財源を安定的に確保しつつ、安全で信頼性の高い道路網の整備をこれからも推し進めなければなりません。このため、道路特定財源をしっかりと確保することが先生方初め私どもの役割であるのではなかろうか、そうした思いを持つ次第であります。 どうぞよろしくお願い申し上げます。
○長島(忠)委員 副大臣からは、力強い御答弁と、そして被災地に対するお見舞いと私に対する過分なお褒めをいただきまして、大変恐縮をしております。大変ありがとうございます。 中山間地の道路災害、私どもは、比較的、形がわかりやすいところにおりまして、道路が希望だと思っていること、そして、そのことの復旧をしていただくこと、あるいは防災の観点で整備をしていただくこと、やはりそのことを利用して私たちは文化や命をつないで、どうして日本の国の中に貢献をしていくかということも同時に、私たち中山間地に生きる者に与えられている、突きつけられているというふうに、この災害を通じて十分認識をいたしました。 日本の国の中の議論はきょうはするつもりはございませんけれども、私たちは、被災地を災害復旧していただく以上、必ず地域に貢献でき、また、地域の財産をやはり皆さんから認めていただけるようなふるさととして復活をしたい。たとえ百年かかっても二百年かかっても、この御恩は忘れないし、必ず日本の国にお返しをしていきたいというのが、私たち被災を受けた立場の約束事でございます。ですから、そのことだけはぜひ御理解を賜りたいと思います。 一方、日本が中山間地と都市部というとらえ方をするんだとしたら、災害を考えたときに、やはり都市部における災害、これは人的被害だけではなくて物的な被害もかなり、私たちが想像を絶する被害を想定できるのではないか。 もちろん、災害はあってほしくない、あってはいけないことだと思います。でも、日本が火山国、そして、これだけ台風に見舞われる国、そして水害に見舞われる国だということを想定すると、必ず災害は再び繰り返してくるだろう。そのときに焦ることなく、住民の命を守り、住民の財産を守ること、そして、何よりもそこに暮らす人たちのコミュニティーを壊してはいけない。やはり、住民が希望をつなぐためには、都市部であろうと地方であろうと、そこに暮らす人々が支え合うコミュニティーが基本である。都市部でも、コミュニティーを守るためには何が必要なのか、やはりそこに至る道路が必要であり情報網が必要である、私はそんなふうに強く考えるところです。 今、副大臣に質問をさせていただき、御答弁をいただきましたけれども、日本の国の中で今一番求められているのは、もちろん自分たちが暮らす税金を軽くしてほしいとかいう思いはいっぱいあるかもわかりませんけれども、安心、安全という国土をつくるためには、むだ遣いをするという思いは国民は恐らく持たないだろうと思います。ですから、防災という観点の国づくりのための道路ネットワークには、きちんと財源を担保する、やはりそのことは道路特定財源の中でも求めていくという、大臣がお越しですので、ぜひ一言大臣から力強い御答弁をいただければありがたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
○北側国務大臣 長島委員の全くおっしゃっているとおりだと思います。 私も、この一年余りの間、災害が多かったものですから、その被災地にも行かせていただきましたが、どこの被災地に行きましても、避難それから救援、そういういざというときにやはり道路が命になっているわけでございまして、その道路整備の必要性、緊急避難道路の必要性、これは優先順位は非常に高いものであるというふうに考えております。
○長島(忠)委員 どうもありがとうございました。
○林委員長 鉢呂吉雄君。
○鉢呂委員 おはようございます。民主党の鉢呂吉雄です。 きょうは、大臣にまずもって御質問をさせていただきたいと思います。大臣も就任以来一年少しを経過いたしたと思います。また、特別国会が終われば内閣改造がある、こういうふうに言われておるわけであります。一年を総括して、大臣としてどのような御感想を持っておるのか、これをまず最初にお聞きをいたしたいと思います。
○北側国務大臣 この一年は、まず第一に大変災害の多い一年でございました。これは、国内外におかれまして非常に災害が多かった。また、大きな事故もございました。私は、国土交通省というのは、一番の役割、使命というのは、やはり安全、安心の国土をつくっていくということが最も大事な役割であり使命であるというふうに、改めて、さまざまな災害を通じまして実感をしているところでございます。 そういうことで、災害に強い国土をつくるために、さまざまな社会資本整備を初めとする、ハード面はもちろんでございますが、ソフト面でもやらなきゃいけないことがたくさんあるわけでございまして、この一年間、専門家の先生方にもそれぞれの場面で入っていただいて、さまざまな取りまとめをし、今、その施策をしっかりと推進しようということで推進をさせていただいているところでございます。 また、もう一点。これから我が国というのは、本格的な高齢社会、そして人口減少社会に突入をしてまいります。我が国社会自体が、非常に大きな転換点にあるというふうに私は思っております。そういう中で、例えば、これからの人口減少社会、高齢社会に臨んで、それでも我が国経済が確実に発展をしていくような基盤というものはしっかりとつくっていかねばならないと思うのです。 国際競争力の維持向上という観点から、例えば国際空港であったり、また国際港湾であったり、そうした基盤の整備、これもハード面、ソフト面あると思いますが、これはしっかりやっていかないと、どんどん国際競争力が落ちていって、人口減少社会にあっても我が国経済が確実に発展していくためには、やはり国際競争力の維持強化ということは非常に大事な優先課題であると私は思っております。 また、まちづくり一つとりましても、高齢化が進む中、また人口減少社会が進む中で、まちづくりを初めとする社会資本整備のあり方そのものも私は変えていかないといけないというふうに思っておるところでございまして、そうした取り組みについても今進めさせていただいているところでございます。
○鉢呂委員 今大臣から、一年を振り返って、日本は災害が多く、また事故も多発をしたということで、安全、安心を最優先にというお話であったと思っております、前半の方は。私もそのように思うわけであります。しかし、このような災害、事故はこれまでも数多く起きてまいりました。私も十二年前、奥尻島を中心とした北海道南西沖地震、その選挙区でありましたから、もう十二年たったわけでありますが、繰り返し同じような災害が多発していることも事実でございます。 問題は、これを一過性のものにすることなく、国土交通省として、災害もやはり、減災という言葉を使っておりますが、あらかじめ、災害が起きたときにどのぐらい被害を最小限に抑えるか、その予防的な形もとりわけ大切だというふうに思います。それから、もちろん災害が起きたときの、緊急出動して対応する、その後の対策も必要であります。あるいはまた、事故については、これを徹底してゼロに抑えるということが、その根本の基本として大臣等が持っておらなければならないことであります。 そういった意味では、もう一度根本に立ち返って、この二つの災害と事故というものについて、大臣として的確な改革を加えるということが私は大切だと。人為的な問題については、これをゼロにいかに抑え込むか、また、自然災害については、これを予防的な意味を含めて減災をさせるかということについて、大臣として、この一年間を振り返って、今、来月の二日にも内閣改造で北側国土交通大臣は留任が固まったというふうにも新聞報道では言われておりますが、内閣改造後も踏まえて、私が言ったことについての考え方がありましたら聞かせていただきたいと思います。
○北側国務大臣 今委員がおっしゃったように、災害が多いというのは今始まったわけではありません。おっしゃっているとおり、我が国国土というのは、歴史的に見ても、また地理的、地形的にも本当に災害が昔から多かったわけでございます。その災害に対してどう予防的に対応するか、また、万一災害が起こったときにどう対応していくか。これは、もう昔からの政治の一番大事な課題であった、要諦であったというふうに私も思っております。 そういう意味で、特にこの一年間、本当に自然災害、地震、豪雨災害、また海外でも大津波等々あったわけでございまして、こうした経験というものをぜひむだにしないで、本当に災害に強い国土づくりをさらに強力に持続的に進めさせていただきたいというふうに思っております。 この国会におきましても、耐震改修促進法という法案を提出させていただいたのも、特別国会という性格からしますと異例ではあったかもしれません。しかし、これは急ぐべき事項ということで提案をさせていただいたところでございます。 また、公共交通の安全、事故があってはならない、全くそのとおりでございます。こうした事故、特に福知山線の事故という本当に大惨事があったわけでございまして、鉄道であれ、また航空であれ、公共交通にとりまして安全は第一、最優先でございまして、私どもも、今後とも、こうした事故が起きないように、さまざまな対策をしっかり取り組みをさせていただきたいと思っております。
○鉢呂委員 そこで、個別具体的に言います。 一つは、これは国土交通省の所管でないということでありますが、新潟中越地震から一年を経過いたしました。 新聞報道でも出されておりますが、やはり被災者の最も悲痛な訴えは、いわゆる生活の拠点になります住宅、これが再建のめどが立たない。今も一万人以上の方がこういう形で悩んでおる。世帯数でいけば五千三百世帯、これは内閣府に聞いたんですが、これが住宅を必要としておる。しかし、今のところ、九月末で一千三百世帯、三〇%程度。国のいわゆる被災者生活再建支援の法の適用を受けた方が十七年度のところ一千三百世帯ということで、予算が現在五十億立てられておるんですが、その支給額、執行額が十一億円ということで、来年度も内閣府では四十億円を計画しておるんですが、なかなか適用しにくい、対策になり得ない。 これはもう新聞でも出ていますように、所得制限がある。大家族が多いわけですから、五百万の収入がある以上の方は対象外。あるいは、いつも問題になるんですが、大規模倒壊、全壊をした住宅は、撤去、整地等にはお金が出るんですが、新たに住宅を建設するには全く出ない。これはもう個人資産にかかわるからと。 しかし、食料増産ということで、農地やあるいは漁船については、これは個人資産であっても国の支援。農地なんかは、皆さん御案内のとおり九〇%以上の、個人資産に対して国が整地をするという、災害復旧をするという形になっておるわけでありまして、私ども民主党は昨年の臨時国会でも、この個人建築、住宅再建ができるような道、あるいは最大限、今三百万ですが五百万の給付、あるいはまた所得制限を撤廃するという形を、最優先で、民主党でこの法案の改正案を出させていただきました。 残念ながら、どういう形でしょうか、臨時国会では唯一この法案、議員立法の法案を廃案にする。しかも、災害特別委員会で採決をして廃案にする。前通常国会でも、冒頭、岡田代表が直接衆議院にこれを提出させていただき、単にこれは党利党略でない、あの被災地の状況を見るとこれは最優先の法案であるという意思を表示したにもかかわらず、これがずっと通常国会で委員会におろされることなく、つるされたまま。私ども、もう思い余って参議院の段階にこれを振り返って、参議院の段階で提出をし、委員会にただおろされただけ、審議は全く一切されずという状況でございました。 私は、北側国土交通大臣、この問題について公明党も極めて消極的だというふうに聞いておるわけであります。個人の資産に対して国が補助をするということについて、大臣としてどういったふうにこれを乗り越えて、これはもう超党派で成案化しなければならない問題であると思いますから、大臣の決意あるいは考え方をお聞きいたしたいと思います。
○北側国務大臣 この被災者生活再建支援法、もう私から言うまでもございませんが、これは、出発点は議員立法で提出をされて、与野党の合意のもとで議員立法で通った法律なんですね。その後、修正がさらにされました。昨年の三月に修正がなされまして、これは三百万円にする等、百万から三百万だったでしょうか、そうした上限を引き上げるだとか、そうした改正等も、当時、全会一致で成立を見たわけでございます。 もちろん、この被災者生活再建支援法、これで十分かというと、私はまだまだ課題が、今委員のおっしゃったような課題があると思います。いかに公平性を保つか等の問題点を克服していくか、さまざまな課題があるというふうに思っております。これはぜひ与野党通じて、もう委員のおっしゃっているとおり、もともと、この出発点は超党派で与野党通じて議論してできた法律であるということでございますので、ぜひ与野党で御議論を賜ればありがたいと思っております。 国土交通省といたしまして、平成十七年度予算で地域住宅交付金という制度の創設をさせていただきました。この地域住宅交付金制度につきましては、地方団体からの提案事業も可能でございます。それは、住宅の耐震性の補助金に使いたいということであれば、それに使っていただいても結構です。同様に、こうした災害時の対応に使っていただいても、提案事業としてやっていただければ結構なわけでございまして、この地域住宅交付金につきましては、さらに今後拡充をさせていただきたいということで、十八年度予算要望も今しているところでございまして、ぜひこうした制度についても活用をしていただければというふうに考えているところでございます。 今委員の御指摘のあった問題については非常に大きなテーマでございまして、また、これは国交省だけで解決ができる問題でもございません。大事なテーマとしてしっかりと検討させていただきたいと思っております。
○鉢呂委員 超党派で検討すべしということではなくて、これは視点を変えなければなりません。個人資産に対する国の支援というような、これはもう発想を変えなければなりません。 しかし、その実例はもう戦後直後から農地とか漁船にはあるということでありまして、新潟県では、上限百万ということでありますが、県では一万二千世帯が利用して、金額も六十三億、県の資金が利用されている。資金というか、助成されておる。国は先ほど言ったように、たったの、五十億は予算を持っているのですよ、しかし、十一億円しか支給されておらず、千三百世帯。例えば補修もできない、建てかえの建築費も出ない。 ここはやはり北側大臣が、公明党が、そういういわれなき、そういうことは誤解だということであれば、小泉内閣としてそこに提言をする、強く申し上げるということが今求められておるのではないか。 先ほど冒頭言ったような、災害ということに対して根本からもう一回見直しをして、高度に発達した日本の社会で、住宅というのはなかなか一回喪失した場合にこれを再建できない。既往の負債も持っておる。安い、一千万ぐらいの住宅のそういった方向、あるいは公営住宅的な発想も出てきているようです。しかし、公営住宅に全部固まるということもなかなか難しい日本の農村社会の中に、個人住宅、それをどういったふうに建てる方向を見出せるか。やはりここは政治の決断だと思うのですね。それはやはり大臣のそういった発言が必要である。 一年たちましたから、幸いああいった報道が出ておる中で、やはり北側大臣のその発言をもう一回求めたいのであります。
○北側国務大臣 委員も、この議論について、恐らくこれまでも詰めた議論もなされていらっしゃると思いますので、どういうところに課題があるかということはよくよく御承知の上でおっしゃっておられるんだと思うのです。 例えば災害といった場合に、地震災害だけではありません。豪雨災害もあれば津波災害もあれば、さまざまな災害、特に日本の場合は豪雨による災害というのはもう毎年と言っていいほどあるわけですね。そういう災害を例えばどこまで含めていくのかというふうな問題だとか、また、そうした財源について、災害というのはこれは予定されませんから、その財源をどう確保していくのかだとか、当然これは問題点がさまざまあるわけでもございます。そうしたものをきちんとクリアにして初めて制度というのはつくられていくわけでございまして、そういう課題をどう克服していくのかということをぜひしっかりと議論をさせていただきたいというふうに思っているところでございます。 先ほども申し上げましたが、国交省といたしましては、地域住宅交付金制度というのは、これは活用していただけるような制度としてなっておるということもぜひ御参考にしていただければというふうに思っております。
○鉢呂委員 北側大臣のひとつ壁を乗り越える御発言を、大臣を留任するということであればぜひ期待していきたいというふうに思っています。 そこで、さまざまな交通機関の事故も多発をした年でありました。先ほど言いましたように、事故はゼロにしなければならないという発想が必要だと思っております。JR西日本の問題についてはそれぞれ論議されておりますが、航空会社のトラブルについて、きょう私は少し、二十分程度やってみたいと思っております。 ことしは、航空機のトラブル、人に大きな影響を与えるような大きな事故にはなりませんでしたが、件数からいけば、これまで平成十年から年間平均十八件程度だったものが、この八月までで二十六件、航空のトラブルが発生をしております。 中身はいろいろありますが、重大事故に発展するような、本当に危なっかしい、ぞっとするようなトラブルが出ておるのであります。管制指示に全く違反をして飛行機を飛ばそうとしたとか、誤った高度計の指示で飛行継続をしたり、客室乗務員が非常口扉のドアモードをきちんと変更することを失念していたり、私も毎週のように飛行機を利用しておるだけに、少し心配事も国民の皆さんに多く広まっておるというふうに思います。 まず大臣に、この航空のトラブルについてどのような御感想を持っておるか、お聞かせをいただきたいと思います。
○北側国務大臣 ことしの一月から、特にJALが多かったわけでございますけれども、安全上のトラブルというのが大変多く続いたわけでございます。極めて遺憾なことというふうに言わざるを得ません。 この問題につきましても、当国土交通委員会でこれまでも何度も取り上げていただき、また集中審議等もしていただいたところでございます。参考人等も来ていただいて審議をしていただいたところでございます。 日本航空につきましては、私どもから、こうしたトラブルが短期間で集中して発生したこと、これは、こうしたトラブルが続きますとやがて重大な事故につながりかねない、そういう問題意識を持ちまして、日本航空に対しましては事業改善命令、これは異例な措置でございましたが、事業改善命令を発出させていただきましたし、また、国交省といたしまして、外部有識者の意見も聞きながらトラブルの要因を分析いたしまして、安全監督の強化や予防的な安全対策を打ち出すなど、安全対策に取り組んでいるところでございます。 今後とも、こうしたトラブルがないように、また事故を起こさないようにしっかり対策を、国土交通省として、また業界に対してしっかり監視をしていきたいというふうに考えております。
○鉢呂委員 そこで、我々が選挙中でありましたが、八月二十六日に、航空輸送安全対策委員会、これは学識経験者、当事者のJALとか全日空も入っておるようですが、この対策委員会が報告書を提出していただきました。 それを見させていただきますと、まず第一に、航空会社の事業形態が大きく変化しておるということで、大幅な規制緩和で、運賃なんかも従来の認可制から届け出制に変えたとか、あるいはまた航空運賃の低廉化が非常に進んで、航空会社のいわゆる経営内容というものが悪化をしておるとか、あるいはまた、アジアあるいは国際的なところの競争が激化をしておるというようなことも言われておりますし、また同時に、治安上の不安といいますか、イラク戦争ですとか同時多発テロですとか、あるいは原油価格高騰というような、内外に大変経営環境が変わってきておりまして、コスト構造改革が求められて、分社化ですとか外部委託、こういったことがなされてきておると。 この委員会の報告書では、航空輸送で安全確保は何よりも優先されるべきであるんだけれども、経営と現場の距離感が生まれて、航空会社の安全への意識が相対的に低下しているおそれがある、こういう報告書を作成しておるわけでありまして、大臣として、この航空会社での安全意識、相対的に低下という形に対して、大臣も専門家ではないでしょうから、普通の市民といいますか普通の国民としてでもいいんですが、どういった感じを持っていらっしゃるか、御答弁いただければと思います。
○北側国務大臣 規制緩和がなされることによって競争が激化している、それも事実だと思いますし、また、さまざまな経済情勢の変化、例えば原油価格の高騰等により非常に厳しい経営環境にあるだとか、また事業形態についても変化が来ているというのは、そのとおりだと私も認識をしておるところでございます。 今委員の指摘がございました、航空会社がこういうある意味では厳しい経営環境にいる中で、例えば経営者の方々が経営上の問題にばかり集中してしまう、それであってはならない。これは非常に、これは航空だけではございません、公共交通に携わる経営者の方々すべてに対する警告だというふうに私は受けとめているところでございまして、やはり経営者、経営側の方も、経営上の問題はもちろんそれも大事だけれども、しかし何といっても、公共交通にあっては安全確保というのが最大の命題、最大の課題、最大の使命でございまして、そこを経営者の方々も、マネジメントの中できちんとそういう姿勢を持っていただかないといけない。これは非常に大事な御指摘を私はいただいているというふうに思っております。 そういう観点で、今回、いろいろ議論もさせていただいております。そういう公共交通に携わる事業会社の経営者の方々に、きちんと安全マネジメントの体制をしっかりとしいていただく。経営ばかり見ているんじゃなくて、安全確保のためにどうすればいいのか、現場ともしっかりとコミュニケーションをやっていただいて、そうしたマネジメント体制をしっかりつくっていただく体制。また、私ども国土交通省といたしましても、行政のあり方として、そうした安全マネジメントがきちんと会社全体としてなされているかどうか、そこをチェックできるような体制もつくっていかねばならないと、今議論を進めているところでございます。
○鉢呂委員 それはもちろん、経営者のそういう安全意識の高揚、これは大事だと思います。その上に立って、今、運賃はもうとめどない低廉化競争、これがやはり経営に大変大きな影響を与えておる、この辺をどういうふうに見るのか。そして、それが、安全の確保のための費用あるいは時間的な割き方とか、割け方とか、投入の仕方とか、そういうものがやはり手薄になっておるのではないか、この辺をどういうふうに見ていくのか。 私も毎週のように乗りますからよくわかるんですが、新聞報道等では、同じ時刻に各社が、ラッシュのときなんでしょうが、時間を設定して、一機でも早く滑走路から飛び立つ。ですから、同じ時間に十二機ぐらい前にいるから二十分ぐらい待つというのがもう普通の姿ですね、羽田空港の場合ですけれども。どうしてああいう形になるんだろう。 だから、そのためには、その時間にできるだけ早く間に合わすために、客室乗務員は今の職種でも一番戦争状態のような形でやっておる。もちろん、さっき言ったような非常口のドアモードを変更するために、今は、こういうあれがあってからなんですが、相互に確認し合う。ここで入り口を閉じる方がいても、こちらの方から来て、やっているかどうかを確認するという形はとっていますが、もう大変な戦争状態。 しかも、その後、飲料水を出し、最近はエコノミークラスでビールまで売り始めましたね。そして、今度は何かいろいろな、ネクタイ等のそういうものも、一時間か一時間半ぐらいの我々が千歳に行く間でもそういうものを売る作業もやったり、しかし、おりる段階になって、まだ飛行機がとまるかとまらない寸前にもう乗客は立ち上がる、まだシートベルトをするという表示がされて、乗務員はアナウンスでまだ動いてはだめだというふうに言っているんですが、乗客は我先に入り口に突進するという状態、なかなかこれは意識の問題もあろうと思いますが。 そういう中で、一番肝要なのは、そういった競争激化の中で、これをもとに戻して、航空会社は全部指示をして認可にするということは難しいかもわからぬけれども、安全性が本当に確保されて、その上に立って運賃価格が形成されている、そういうふうな経営に対するきちんとした指導というものが必要ではないかなというふうに私は思うんですが、大臣の所感をお聞きいたしたいと思います。
○北側国務大臣 競争が激しくなっているということと安全上にかかわるトラブルが続いているということとの関係なんですけれども、私は、競争が激化したから安全上のトラブルが多いんだというふうには認識しておらないんです。 実際、一つ一つ起こっているトラブルを見ますと、そういう問題ではなくて、では、競争が激化したらすべての企業がそうなっているかというと、そうじゃないんですよね。例えば、航空の問題でいいましたら、JALに非常に集中してトラブルが起こっているわけですね。それは、やはり社としての、事業者としての安全確保体制にどこか問題があるからだというふうに思うわけでございます。 そういうことは、私どもに提出されました再発防止対策の中にもJAL自身も言っているわけでございますけれども、会社全体として、経営者も含め現場の方々まで一体として、安全を確保していくためにはどうすればいいのか、また安全が第一であるという会社としての姿勢をどう維持強化していくのか、そうしたところの取り組みがやはり大事なんだろうというふうに思っておりますし、また一方で、起こっているトラブル等を見ますと、非常に人為的な、ちょっとしたミス、トラブル、ヒューマンエラーが多いわけですね。なぜそういうヒューマンエラーが起こるのかという要因までさかのぼって、やはり私は議論をしていく必要があるのかなというふうに思っているところでございます。
○鉢呂委員 この委員会の報告でも、必ずしも大臣のように言い切っているわけでもありません。航空会社をめぐる変化と安全上のトラブルという一項目を大きく立ち上げておるわけでありまして、「直ちに安全上のトラブルにつながるわけではないが、」こういうふうな書き方をして、「最近のトラブルの分析結果や現場からの指摘を考慮すると、このような変化に対応した安全に対する取組みが一部十分とはいえないおそれがある。」こういう表現を使っておるわけであります。 私は、その辺のところも、きちんとした分析に基づいて、安全最優先は、これによって経営がおかしくなるということであってはならないわけでありまして、もちろん運賃収入が最大でしょうから、そういったところのものをやはり行政としてきちんと監視、管理、監査をしていくという視点も大切になるのではないか、こういうふうに思いますから、大臣、もう一度、そういう視点はとらなくていいのかどうか、御答弁願います。
○北側国務大臣 先ほど申し上げましたけれども、こういう公共交通を預かっておる、航空の場合は特にそうでございますけれども、そういう事業会社が、きちんと安全についてのマネジメントを、ちゃんと計画もつくり、それを実施し、そうした体制をきちんとつくっていただくようにしてもらいたいと思っています。これは、そういうふうに、法令の改正も含めた検討を今させていただいているところでございます。 私ども国土交通省といたしましても、そうした安全マネジメントがきちんと経営トップから現場までなされているかどうか、常に安全確保がきちんとなされているかどうかということを専ら四六時中監査をしていくような部署をつくらないといけないというふうに考えておりまして、そうした見直しも今検討していまして、これについても、来年の通常国会には提案をさせていただきたい、法令改正等について提案をしたいというふうに考えているところでございます。
○鉢呂委員 これは報告書でも、いわゆる行政の監督、監査の強化ということで、これまでは事前の審査重視型の体制ということであったけれども、これを見直しをして、常時、監査専従部門をつくって専門的、体系的に監督、監査をしていくということが必要だということで、大臣は今お答えをしていただいたんだと思います。 さて、来年度の概算要求を見ますと、現在、その関係の人員が現行四十九名、そして、今回、航空事業安全監督官というものを設置したいということで、二十四名の増員ということで概算要求になっております。これは、専任で、航空会社別にやっていこう、監督していこうということでございます。 しかし、アメリカとの検査体制の比較を見ますと、日本は、今増員をして七十三名でございます。新しく設置する監督官を入れて、二十四名をプラスして七十三名。アメリカは、何と三千三百人の検査官。どういうふうな形をとれば比較になるかどうかわかりませんが、アメリカと日本の定期便の旅客キロ実績を見ますと、アメリカは六倍ぐらい長く定期便を飛ばしております。 しかし、日本は、これに比べますと、検査官は、七十三対三千三百ですから、途方もなく少ないわけでありまして、これでいいのかどうか、七十三名程度でいいのかどうか。将来はもっとこういうふうな見通しを持って、今回、第一段階としての増員があるのか、その点を大臣としてやはり明確に見通しをつけておく必要があると思いますから、お答えを願いたいと思います。
○北側国務大臣 今回の国土交通省の組織の改革の問題は、私の方から強く、ぜひこの問題について議論してもらいたいということで、今そういう方向で進んでいるわけでございます。 私の問題意識は何かといいますと、例えば航空でいいますと、羽田空港の国際化、成田空港の二本目の滑走路の整備、中部国際空港ができましたので。また、各地方にも空港整備をしなければいけないということで進めているところもあります。どうしても、空港をいかに整備していくか、また、日本の競争力を確保していくためにいかに国際空港を機能が強化された空港にしていくか、こういう観点が非常にあるんですね。鉄道でもそうなんです。整備新幹線をどうするのかというふうな議論があります。 そういう社会資本整備をどう進めていくのか、こういう大事な議論が一方であるんですが、一方で、公共交通においては安全確保というのが非常に行政としても大事な役割なわけでございまして、もちろん、限られた人員、限られた予算でやっていくわけでございますが、そこにやはりもっと集中をしていく必要があるんじゃないのか。そう考えたときに、組織のありようとしても、交通モードは別といたしまして、四六時中この公共交通の安全ということを監視していくような組織、部署というのがあるべきではないか、それが航空局や鉄道局とは別の組織のところにあった方がいいのではないか、こういう議論をしていただいたわけでございます。 人員について十分なのかということでございますが、もちろんこれで十分だとは思っておりません。ただ、こういう大きな組織の改革をさせていただきまして、一方では公務員の数をいかに純減させるかというような別の議論がある中で、ここの部署を強化していくということは、ほかのところをもっと減らさないといけないという問題もある中で、この組織強化を進めさせていただこうということで今取り組んでいるところでございまして、まず、ぜひそれを出発させていただいて、そこの実績をよく検証した上で、さらに拡充すべきところは拡充をさせていただきたいというふうに考えているところでございます。
○鉢呂委員 いずれにしても、航空機事故は一たび事故が起きますと大惨事、これはなかなか生命が助かるというような事態にならない場合が多いので、やはりその辺の、安全についての投資といいますか、人の投資はきちんと見通しを持ってやっていただきたい、こういうふうに思います。 そこで、公明党さんの選挙マニフェストを見させていただきました。重点政策ということで、五つしかありません。 その中で、談合防止策の推進と公共工事受注企業への天下り禁止、これが五つの大きな柱の一つになっておるわけであります。こういう五つの重点、最も公明党さんが力を入れるという中で挙げられた公共工事受注企業への天下りの禁止、これは文言的にはこういう形になっています。「特殊法人等の役員の公共工事受注企業への天下りを原則禁止します。」こういうふうになっていますが、やはり、大臣として、この種の所管が大変人が多いわけでありますが、特殊法人だけじゃなくて、「等」の中にいわゆる国土交通省の職員も入るのかどうか。 そして、我が党も天下り禁止法案を出しております。国土交通省として、これを明確に、大臣が継続した場合にはこれをきちんとやり切るという考えに立つのかどうか、これをお答えしていただきたい。
○北側国務大臣 この国家公務員の再就職、また天下りの問題というのは、これはまさしく今回議論されております公務員制度改革全体の中でやはり一つの重要な論点として議論をしていかねばならない。この問題だけを取り上げては、なかなか前に進まない。 一方で、国家公務員全体の定数の純減というのをこれからやろうとしているわけですね。そして、早期退職慣行というものがあります。五十を過ぎてきたら実際その職場からほかの職場に移らざるを得ないような、そういう慣行がこれまで長年ある。一方で、純減という制度がある。また、円滑な人事ということを考えたときに、当然、新採用で若い人たちにもやはりある程度来てもらわないといけない。 こういう状況下の中で、現実問題としてこの再就職、天下りの問題をどう解決していくかというのは、国家公務員制度そのものをどうしていくのかという議論の中でやはり議論をしていかないと、私は現実的な解決策というのは見つからないというふうに思います。 退職慣行についても、先延ばししようと言いました。国交省としてもしますし、政府全体としても、できるだけ一つの公務の世界にずっといられるようにということで取り組みをしているわけですが、早期退職慣行の年齢を先延ばしすればするほど、逆に言うとその定員の数はふえるということなんですね。そして、純減は進めていこうという方向性がある。若い人たちも一方で採用していかないと、円滑な人事というのは進まない。さらに言えば、こういう国家公務員という大事な大事な公務、国民に対するサービスをしっかりやっていく、こういう職場にやはり優秀な方々が集まってもらわないといけない。 こういうさまざまな要請を考えたときに、どういう形がいいのかということを国家公務員全体の制度改革の中でしっかりと議論しなければならないというふうに私は思っているところでございます。 ただ、ことし、御承知のとおり、道路公団の、また直轄でも大きな橋梁工事の談合事案がありました。断じてこれは、私はそんなのが許されていいとは全く思っておりませんし、また、道路公団の場合は、道路公団の幹部がその談合に関与しておった。まさしく官製談合です。そうしたことはとんでもない話でございまして、そうした談合があってはならないのはもちろんでございます。 そういう観点から、この再就職、早期退職慣行の見直しについて、国交省としてさまざまな取り組みをさせていただいていることはもう委員も御承知のとおりで、詳細は述べさせていただきませんが、取り組みをしているところでございます。
○鉢呂委員 大臣、いろいろな条件や、私から言えば言いわけのたぐいの話で、そしてその上に議論させていただくというようなものではないわけで、これはもう政治主導。公明党さんが本当に、これはマニフェストを期待せざるを得ないという言い方はおかしいんですが、我々も与党であればすぐできるんですが、これだけこのマニフェストで、断行します、官製談合の防止と官、業の癒着を断ち切るために以下の改革を実現いたしますということでありますから、まさにこれは、さまざまな公務員制度全般の改革ですとか早期退職だとか、そういうものは後の話でありまして、まずは、実力ある大臣として、これを行うということをやはり明言すべきではないですか。
○北側国務大臣 鉢呂委員は私と同期にこの国会にやってきた仲間のお一人でございます。ですから、平成二年当選組でございますので、この世界に十五年、十六年お互いにいるわけで、ここはぜひ、鉢呂先生、お互いこれはわかっているわけですから、そんなことで簡単にできるんだったら今までできているわけですよ。そうでしょう。そういうのをよくわかっていらっしゃって恐らくそういうふうにおっしゃっているわけでございまして、これは、国家公務員制度全体、公務員制度改革がまさしく今問題になっているわけじゃないですか、その中で、この問題と国家公務員の再就職問題をどうしていくのかという議論をしっかりやっていこうじゃないですか。 これこそ私は、与野党を超えて、お互い、与党になる場合もあるわけですから、野党になる場合もあるわけですから、政権交代というのはきっとあるんでしょう、だから、お互いにしっかりと、これは長続きする制度としてぜひ議論をさせていただきたい。透明性のある、公正さのある、そういう制度としてやっていくべきだというふうに思っております。 そこで、何もやっていないわけじゃありません。例えば、今回の談合に関与した企業については、当たり前の話かもしれませんが、退職後の期間を問わず、国土交通省の退職者の再就職はさせません。また、指定職経験者につきましては、退職後五年間、すべての直轄工事受注企業への再就職もしません。さらに、十月一日からは、当省発注の公共工事の受注実績のある企業においては、退職後五年が経過していない国土交通省退職者について、新たに営業担当部署へ就任させることのないよう、これは強く要請をさせていただきました。 また、本省幹部職員の勧奨退職年齢の引き上げはもちろんでございますが、地方整備局職員についてはこれまでやっていなかったんです。これはほかの省庁もやっていません。地方整備局職員についても勧奨退職年齢の引き上げを実施を進めていって、公務の世界で長く働くための環境の整備を図ってまいりたい。 こうした取り組みを今現にやらせていただいているところでございます。
○鉢呂委員 大臣、これは何年議員をやったからということではなくて、今まさに、こういったいわゆる税金のむだ遣いあるいは談合に、あるいは官、業の癒着に通ずるような天下りを、公明党さんのマニフェスト、与党としての重みからいっても、禁止をするということを打ち出しましたから、その公明党御出身の大臣として、もちろんこれは国土交通省だけでできる問題ではないかもわかりません、法律整備となるとこれは全般のことでしょうから、国土交通省で提出する法案ではないかもわかりませんけれども、きちんとこれは実現するということをやはり大臣としてこの場で言うべき問題である、私はこのように考えるところであります。 時間がもうあと二分程度になりましたから、もっと議論したいわけでありますが、最後にアスベストの問題でございます。 国土交通省からもアスベスト建築で市町村に今調査をさせているんですが、建築物における吹きつけアスベスト等の調査、民間建築物一千平米以上、昭和三十一年から五十五年施工のものについて、十四万二千件の要調査件数がある中で、九月二十九日現在、報告は七万六千七百件程度とかなりおくれておるわけであります、調査報告が、民間の建築者から。 私は、地元でも役所の人に聞きました。公共的なものは全部もうちゃんと調査して報告しているにもかかわらず、私の小樽市でもまだ半分も上がっておらないということであります。聞きましたら、やはり、例えばレストランでこれが吹きつけアスベストだということになったら、もうその日から営業に大きな影響があるということで、甚だ消極的なんだろうということでございました。 しかし、そのことは全く物事をとらえておらないわけでありまして、早く事実を調査して、どういったふうに一日も早く、一刻も早くこれを封じ込めるかという対策なわけでありますから、この調査を完全に、これは今後は一千平米以下であってもやるという方向なんでしょうが、これはやはり実現をさせなきゃなりません。 国土交通省として、この調査を本当に一〇〇%やらせ、また、そういった危険性のあるものについても、この九月二十九日現在でアスベスト確認が七千、先ほど七万六千と言いましたが、その約一割、七千八百件数があり、ほとんどが未対応、六千八百件ぐらいが対応を全くしておらないという報告が出ておるわけでありまして、その調査をきちんと完全に行わせることと、そのアスベスト対応がなされておらないことに対する、簡単でいいです、もう時間が来ましたので、対応について、国土交通省としてのお考えをお聞かせいただきます。
○北側国務大臣 このアスベスト対策に関しましては、しっかりと調査を進めさせていただきたいと思っています。今一千平米以上をやっているんですが、それでも報告がされていない所有者がいらっしゃいまして、この調査についても継続をして、年内にはもう一度きちんと御報告ができるようにさせてもらいたいと思っています。 あと、小規模な建築物についても、これは大まかな推計ですけれども、二百万棟ぐらいあるんですね。これについてもやる方向で、ただ、やるためには、どうすれば混乱を招かないか、そういうこともきちんと今検討しておりまして、この小規模なものも含めて調査をしっかり進めさせていただきたい。 アスベストの露出した吹きつけがある建築物については、よく地方団体と連携をとって、この処置が早急にできるようにしてまいりたいと考えております。
○鉢呂委員 終わります。ありがとうございました。
○林委員長 古賀一成君。
○古賀(一)委員 引き続き民主党でございます。民主党、古賀一成でございます。 ただいま鉢呂委員の方から、最後にアスベストの件につきまして、悉皆調査といいますか、調査の件について質問がございました。私もきょうはアスベストの問題を中心に申し述べまして、大臣には、アスベストの問題だけじゃなしに、実はそこに潜む最近の行政のやはり欠点、無責任さの増大というものが見てとれるんではないかという一つの典型的な問題だと私は思い、そういう思いを込めましてこの問題の委細を皆様方にお聞きしたいと思っております。 恐らく、アスベスト問題は、今国会で論議が尽くせるはずはありません。次期国会、臨時国会になるか通常国会かわかりませんが、そこを中心に、そしてアスベスト新法というものが政府から出された段階で徹底した論議になるんだと思いますけれども、やはりその間、先ほど話がありました調査であるとかいろいろな対応、新法のつくり方についても、私はしっかり政府にここが抜けてはおりませんかというところをやはりこの国会においてぜひ指摘をしておきたい、こういう思いできょうは質疑に立っておるわけでございます。 さて、まずアスベスト問題で一番問題になるのはその実態でございますが、経済産業省の方にまずは通告のとおりお聞きしたいんですけれども、アスベストのいわゆるこれまで日本に入ってきた状況、生産の状況、製品化の状況、そしてそれがどこに今賦存しておるか、この実態把握というのが対策の私はイロハのイだと思うんです。このアスベストの存在の状況につきましてどこまで把握しているか、今申し上げましたように、生産の状況、それから製品化の状況について、ひとつ説明をお願いいたしたいと思います。
○塚本政府参考人 ただいま先生の方から、アスベストの生産、輸入量、それからどういう用途に使われているかということでございます。 まず輸入の状況でございますけれども、これにつきましては、貿易統計でございますけれども、我が国のアスベストの輸入量は、昭和四十九年の三十五万トンがピークになっておりまして、その後、増減を繰り返しながら、昭和六十三年の三十二万トンから徐々に減少しておりまして、昨年は約八千トンということになってございます。これは昭和二十六年のこの貿易統計の数字の累計でいきますと、約九百七十万トンとなってございます。 それから、国内でもアスベストを昔生産しておりまして、国内での鉱山の、これは昭和四十九年を最後に我が国のアスベスト鉱山は閉山しておりますけれども、昭和十三年以降の累計で約三十七万トンということでございます。 それから、ちなみにことしの輸入量は、八月までの累計で約百十トンということで、非常に激減しているという状況でございます。 それから、お尋ねのどういう分野に使われたか、用途でございますけれども、主に屋根とか壁材等の建材の材料というところに使用されてきたということでございます。それから、建材以外でございますけれども、発電所、それから化学プラントなどの配管の接合部といいますか継ぎ目、ここにジョイントシートという形で用いられたり、それからボイラーや配管等の熱損失を防ぐということでその保温材、それから自動車などのブレーキパッド、こういうものに使用されてきている。 ただ、こういう、使用されたアスベストにつきましては、これまで相当数の代替化が進んでおりまして、建材、それから自動車のブレーキ、こういうものにつきましては既に代替化がかなり実現してきておる。 いずれにいたしましても、経済産業省といたしましては、今なお、ジョイントシート等、まだ例外的に使用が認められてございますので、この辺については、早期の代替化を促進するための対策を鋭意進めているということでございます。 以上でございます。
○古賀(一)委員 今のお話で、九百七十万トンが輸入され、国内でも三十七万トン。ざっと一千万トンですよね。膨大な量であります。 ところが、医学的なアスベストの資料を見ますと、本当に数十ポンド、アスベストを吸い込んだだけでも中皮腫になるとか、現にクボタの会社では、奥様がだんなさんの作業着を洗っていただけでいわゆる発がんをした、亡くなったというような話もありまして、大変毒性の強い、吸い込んだ場合の人体への影響のすごい物質であるわけです。それが一千万トンと。これは消えてなくなるわけじゃなし、恐らく、海に流れた部分以外はどこかの国土に残っているわけでありまして、私はこれは大変な問題がこれから起こるという感じがしてなりません。 それで、今お話が口頭であったんですけれども、これはこれから、いわゆる昭和何年代にこういう製品がこれだけ使われて、こういう産業分野にデリバリーされたとか、そういうことはしっかりと資料として把握をされる予定でございましょうか。あるいは、今あるんでしょうか。あるならば、あるいはこれからつくられるのであれば、ぜひ今後この委員会に、当委員会だけではありませんけれども、多くの委員会でアスベスト論議が行われるはずでありますけれども、ぜひ基礎資料として今後整備して出していただきたい。いかがでございましょうか。
○塚本政府参考人 先ほど御答弁しましたように、大宗は建築物というかそういうものの材料に使われているということでございますけれども、その他の分野の用途についての詳細な、どの分野にどの程度の量が使われ、現在アスベストがその分野にどれだけ存在しているかということにつきましては、アスベストの生産統計というのがあるわけでございますけれども、製品ごとの分野別の出荷先につきましての年次の統計というのが存在していないので、なかなか詳細にそういう分野ごとのアスベストの利用状況というのが把握できるのが困難な状況になってございます。 ただ、当省といたしましても、特に家庭用品等、いろいろなものにアスベストが使われたということで、その辺につきましては、約二万社等にも実態調査等やりまして、使用状況については公表をしているところでございます。
○古賀(一)委員 実は、このアスベストの恐ろしさというか毒性というか、これは別に降ってわいたような話じゃないんですよね。 次長、アスベストに幾つかのニックネームがついているんですよ、御存じですか。
○塚本政府参考人 アスベストのニックネームでございますか。魔法の物質とか、そういうことでございますでしょうか。
○古賀(一)委員 それは前向きのニックネームでございまして、かつては、奇跡の鉱物とかそういう、安い、いろいろな効果があるということで絶賛されたというか褒めそやされた部分もあるんですけれども、もうこれは随分前から、昭和五十年代から、いろいろな資料を読んでも、有識者の警告においても、殺人繊維というニックネームもあるんです。あるいは、静かな時限爆弾ということで警鐘を鳴らした大学の先生ももう三十年前からおられた物質なんですね。 自動車は、あれだけ年間、交通事故で人を傷つけ、殺していると言ったら失礼ですけれども、そういう状況がありながら、殺人自動車とか殺人乗り物と言われない。本当に、このアスベストは殺人繊維とまで警鐘を鳴らされている物質なんです。 これは、経済産業省、かつての通産省だけが悪いとは思いませんけれども、政府全体として言うならば、労働省がかつて労働安全衛生の分野で、後ほど申し上げますけれども、強烈なる問題意識で警鐘を鳴らしておるんですよ。通達も出しているんです。ところが、まさに殺人繊維ですよと言わんばかりの警鐘を鳴らした通達が出されながら、今のお話で、工場がつくって、つくった分はわかります、しかし、デリバリーされた部分、どこに使っているかは、今のお話でいうと、わかりようもないというふうに聞こえたんですけれども、私は、それでいいんだろうかと、かように思います。 これは何とか、製造から販売、どういう分野にこう使われた、それは何年ごろで、何万トンぐらいある、何トンあるということは追跡できないんでしょうか。何とか分析できませんか。私は、それは、これからの膨大な、あと五十年、百年続くアスベストの解体の問題だと思うんですよ。それはやはり何とか行政でできるものはすべきだと思う。いかがでしょうか。
○塚本政府参考人 先ほど申し上げましたような生産統計はあるわけですけれども、詳細な分野の出荷別の統計がございませんので、主な分野のというぐらいであれば、努力をして整理ができるかもしれないなと思いますけれども、なかなかそれも、出荷別の統計がございませんので、ある程度の推計値とかそういう形にはなろうかと思いますけれども。
○古賀(一)委員 小さなところはそれはいたし方ないとして、やはり重立ったところ、これから大きく問題になるところは、私は、通算統計というか、どういうふうにしてやるか具体的にはわかりませんけれども、ぜひ、アスベストを生産していた、各分野にそれを配ってきた、まさに経済産業省所管の範囲でありますので、この殺人繊維の生産及びその利用状況についての把握を最大限今後お願いしたいと思います。 これは過去の話になるんですけれども、では、一番の問題は、私は、これからはやはり、先ほど大臣から二百万棟という話がありましたけれども、最大の問題は建物の解体だと思うんですよ。 そろそろ、いろいろなビル、建築物の解体が来るという時代でありまして、かつてこの委員会でも、マンション建替え法であるとかいろいろな、ビルなどの改築、建てかえというものを前提とした法律もどんどん出てきましたよ。そういう面で見るとやはり、国土交通省の所管でございます建物の解体、これが一番、最大の問題になってくることだと思うんです。 建築物、先ほど、いわゆる断熱シートとして空調関係の管に巻いてある、ジョイントに巻いてあるという話がありましたけれども、建築物については、国土交通省としてどういうふうに今後調査をし、その建築物に入っておるものをこれまでどう把握されておるのか。今のところ詳しくはわからないということは先ほどの鉢呂さんの質疑でもわかりましたけれども、今後の予定も含めて、調査の予定も含めて、問題意識と、わかるならば建築物での石綿の利用状況についての実態把握の状況をお聞きしたいと思います。
○山本政府参考人 国土交通省における実態把握の努力でございますが、民間の建築物につきまして、比較的大勢の方が御利用になります床面積一千平米以上の建築物について、露出した吹きつけアスベストなどがあるかどうかという調査を公共団体を通じて行っております。 実は、当初、昭和三十一年から昭和五十五年までに施工された建築物について吹きつけアスベストなどの調査をお願いしたわけでございますけれども、その後、さらに平成元年までのアスベスト含有吹きつけロックウールについて調査対象を追加いたしまして調査をお願いしております。 最初の調査についての中間報告が九月末に整理できましたので行ったわけでございますけれども、調査対象で十四万棟余り、報告数が七万六千棟、その中で、露出した吹きつけがあるという報告のあったものが六千八百棟余りとなっております。 追加した調査も含めまして随時報告がありますので、これからまとまり次第中間報告で情報公開しながら、最終的には十二月の半ばぐらいにはこの調査についての最終報告をいたしたいと思っております。 それから、建築物に用いられておりますアスベスト含有建材でございますけれども、類型化しますと、まず、一番危険性の高いものとして吹きつけ材でございます。鉄骨造の建築物の柱、はりの耐火性を確保するために吹きつけます。それから、鉄筋コンクリート造の建築物の天井の吸音効果を期待して吹きつけたもの、吹きつけ材でございます。それが第一の類型でございます。 それから、第二が保温材でございます。配管設備などの保温、それから断熱材として使われております。 三つ目の類型が成型品でございます。形を整えたもの。天井材として使われるもの、壁材として使われるもの、それから屋根ふきに使われる板状の製品でございます。 こういったようなものがあるんですけれども、実は具体的にどの分野にどれだけのアスベスト含有建材が使われているかということについては、残念ですけれども国土交通省は掌握できていないというのが事実でございます。 建築物における健康被害の防止ということを考えますと、まず何といいましても露出した吹きつけアスベスト等について除去などの措置をするということが非常に緊急に対応が必要だと考えておりまして、その対策。それから、解体等も含めた対策を考えますと、露出していないものも含めましたアスベスト含有建材の使用状況を的確に把握するということは、御指摘のとおり、出発点として重要なことでございますので、今回調査の対象としておりません小規模な民間建築物についての実態の把握といったような課題も含めまして、調査の方法、調査環境の整備といったような事柄を検討課題として、社会資本整備審議会のアスベスト対策部会で御検討いただいているところでございます。事柄が整理され次第取り組んでまいりたいと思っております。
○古賀(一)委員 私も、地元の工場であるとか、一番多いのは、大川という町の家具の工場なんかもよく行くんです。建物は古いんです。そうした場合、ビルでもそうですよね、ビルの地下駐車場とか、要するに、配管の回りに明らかに石綿らしきものが巻いてあってそれを銀紙らしきものでずっとくるんでいるという現場、私は今までもう数え切れないぐらい見たんですよ。恐らく、一千万トンの石綿というものは、あの建築ラッシュのとき、まだ毒性が認識されないときに、本当に思わぬところに大量に実は使われているんだと私は思うんです。 そうしますと、今回、クボタ・ショックで各省庁がばたばたと調査をされました。ほとんどが吹きつけですよ、しかも、見えるところだけですよ。それで、私は、これで事足りたということでは恐らく全然ない、全体からいうと一%ぐらいを見たにすぎない、本当は、地方でもあるいは建物の地下でも思わぬところに膨大な石綿が乾いたまま、銀紙が破れれば、ばあっと飛散してもおかしくないような形で存在するんだと思うんですよ。 そうしますと、それを吸ったらすぐ発症するというたぐいだったらそこで対応すればいいんですけれども、何せこれは潜伏期間が二十年、三十年、四十年と言われる物質なんですね。そして、数十年前につくったビルのものが数十年後に今度解体されるかもしれない、さらにその後何十年かの潜伏があるという、極めてこれは因果関係を証明するのが難しいし、しかも範囲が広い。 そうなると、まず国土交通省が住宅・建築物というものを中心にやはり悉皆調査、そしてデータベースをつくるというところまでやるべき事柄だと私は思うんですけれども、アスベスト部会が今審議をやっている、研究をしていますということなんですけれども、そういう方向性はぜひとってもらいたいんですけれども、いかがでしょうか。
○山本政府参考人 アスベスト部会における御検討いただいております対応方針の基本的な考え方ですけれども、アスベスト問題についての問題の性格からして、緊急度に応じて、緊急度の高いものから集中的に努力をしていくということで課題を整理していただいております。 そういう意味で、人々の健康被害の防止という観点から、一番最初に対応しなきゃいかぬのは露出した吹きつけアスベストだということですので、それについて今限られた建築物について調査しておりますけれども、さらに規模を下げていって、一般的に吹きつけアスベストが使われていると想定される民間の建築物については悉皆調査をして緊急的に対応していくというのがまず第一でございます。 第二に、しかし、吹きつけアスベスト以外のアスベスト含有建材についても、場合によっては時間がたって劣化してアスベストが空中に浮遊する可能性がある、そういうことで飛散する可能性があるという知見が明らかになったものについては、さらに吹きつけアスベストと同様の対策を講じていくという構えでおります。 それからさらに、それ以外のものについても、当初御指摘がありましたように、解体とか特別の作業をする場合に飛散してまいりますので、そういったときにどういう対応をするか、そういう形で優先順位をつけて資源をきちんと投入してこの問題に取り組んでいきたい、そういうことでアスベスト対策部会では御検討いただいているところでございます。
○古賀(一)委員 今の山本局長の説明は、確かに、もちろん緊急性の高いところからというのはいかにも論理的ではあるんですけれども、ただ、実態から見てきますと、それで本当にこの問題は、ほとぼりが冷めたらまたもとに戻るんじゃないかという疑念を実は私は強く持つんですよ。それならば、これだけの問題ですから、これだけの問題で、毒性が強い問題で、これだけ広範囲ならば、この際一気に総力を挙げて悉皆調査を、吹きつけだけじゃなしに、天井上、天井の裏、それは何千万棟を一遍にはもちろんできませんよ、でも、明らかに問題ありというところについては、吹きつけに限らず、壁で隠されたもの、されていないものというものに限らず、もっと悉皆調査を幅広くやってデータベースをつくっていくぐらいの姿勢がないと、またうやむやになるような気が私はいたします。 そこで大臣に、私はこのアスベスト問題で提起したい問題があるんです。アスベストについてのいろいろな報告を受けていると思うんですけれども、実は手元に、昭和五十一年の五月の、当時労働省の基準監督局発の通達があるんですよ。「石綿粉じんによる健康障害予防対策の推進について」。大臣は、読まれたこと、あるいは聞いたことはございますか。昭和五十一年、二十九年前の労働省がかなりの危機意識を持って出した通達の存在について、御存じなければないでいいんですけれども、御存じないですか。
○北側国務大臣 掌握しておりません。
○古賀(一)委員 昭和五十一年です。実は、この通達を私は全部読みました。そして恐らく、この通達を出すに際して、当時の労働官僚ですよ、どなたかは知りません、私は一回お会いしたいものだと今思っておるんですけれども、この方を中心に膨大な資料をまとめられ、医学的なデータ、そして本当に真剣に一生懸命、労働安全衛生の範囲なんですけれども、対応しなきゃならぬという役所の真剣な思いがこの通達にあらわれていると私は思うんですよ。 ちょっと紹介しますと、これは、昭和五十一年五月二十二日、基発第四〇八号ということで、関係事業場及び石綿取扱者の把握、そして、もう本当にいろいろな分野、例えば石綿管、板、石綿セメント、自動車ブレーキとか、建設業、造船業、幅広く断熱工事に使われているということで、関係事業場、過去に取り扱った事業場を含めて、把握をしっかりしてくれというところも書いてありますし、石綿は二十年から二十五年にわたる潜伏期間がある、したがって、関係事業場に対しては在職者だけではなくて退職者、しかも括弧書きで配置がえになった者も含めて、その名前、生年月日、本籍地、作業歴、石綿への暴露状況及び診断書等の記録をしっかりと集めて、長期にわたり保存しておってくれ、こういうようなくだりもあるんですね。全部説明すると時間が長くなりますけれども。 それから、もう一つ驚いたのは、いわゆる掃除機のかけ方まで書いてあるんですよ。掃除機をかけるときには、石綿がまた舞い上がるので、こういう作業をした上で、やむを得ない場合に掃除機をかけろとか、へえ、ここまで昔の人は微に入り細に入り、ちゃんと都道府県に通達が渡り、事業所に渡り、業界団体に渡るときに、わかってほしいという思いが切々と伝わる通達なんです。 これをそのままやっておったら、恐らく、先ほどの経済産業省の皆さんも、それほどのものならば、これは絶対、どこの分野にある、使われるということを把握しようという話になったんだと思うんです。ましてや、今度のクボタで、クボタであれだけの、自社で発表したんですけれども、あれで大騒ぎになったんです。本来ならば、この思想が行政で貫かれておればクボタのあの問題も起こらなかったし、今ごろは、日本全国のビルの悉皆調査は終わり、もう既に除去も終わり、もう安心ですということになったと思うんです。 なぜ、昭和五十一年にこれだけの微に入り細にわたる問題提起がありながら、政府部内でこの対応というものがかくも忘れ去られたか。労働省の中においても対応が後退し、ましてや関係省庁にはほとんど伝わってこなかった、こういう行政の劣化がここに見てとれるように私は本当に思うんですよ。 それで、私が大臣にお聞きしたいのは、そういう、昭和五十一年から平成十七年、今日に至るまでのこのアスベスト問題のいわゆる政府内の対応のなさ、不作為というものに対して、恐らく閣僚会議にお出になっているんだと思いますけれども、政治家としてひとつ御所見、御反省があるのではないかと思いますけれども、大臣御本人の問題ではありませんけれども、政治家として行政への御感想をお聞きしたいと思います。
○北側国務大臣 行政の責任につきましては、恐らくこれからもずっと、どうであったのかということについては議論されていくんだろうと思います。また、これからもますますいろいろな事実関係が明らかになってくる中で、当然行政の責任について論議がなされてくるだろうと思っております。 私の立場から今申し上げられることは、少なくとも省庁間といいますか役所間の連携が悪かったなということは、これはもう認めざるを得ないというふうに思っているところでございます。 今は、過去の行政の責任はどうであったか、これも非常に大事な問題でありますけれども、とともに、先ほど来古賀先生おっしゃっているように、ともかく建物の解体はどんどん進んでいくわけでございまして、だから、一つは調査をしっかりやること、そして、解体がこれからどんどん進んでいくわけで、そこでこうした石綿の被曝がないようにしっかりと徹底をしていく等の対応が今はともかく大事なことだというふうに考えているところでございます。
○古賀(一)委員 先ほど言いました五十一年の段階でそれだけの問題認識があり、その後、一九八七年、今から十八年前になりましょうか、このときも、私も記憶にありますけれども、全国千三百三十七の公立小学校、中学校で露出アスベストが発見されて大騒ぎになったことがあるんですね。これもいつの間にか、実は、ほとぼりが冷めればだれも責任をとらず、新しい施策の体系もとらず放置されてきたということであります。 これからいよいよ本格解体のときであるし、重要な問題になることはもう間違いないんです。私は、そういうことで、今回こそ、本当に連携を密にして、単なる部会でやっているとか閣僚会議という形式的なところでお茶を濁すのじゃなしに、これは真剣にやってもらわなきゃならぬ、行政のいわゆる粘着力というか、あるいは行政の連携力というものを試す試金石だと私は思います。 大臣、重要な部分を担う大臣でありますから、閣僚会議、ちょっとその前に組閣の問題がありますけれども、ぜひ重い責任をしょったつもりで今後これに対応していくという覚悟を持っていただきたいと思いますが、簡単でいいですが、ひとついかがですか。
○北側国務大臣 このアスベスト問題は極めて深刻な問題であると認識をしております。 今先生の方からおっしゃったように、省庁間の連携、これは形だけではなくて、本当に実質的に省庁間の連携をしっかりやらせていただきまして、このアスベスト問題についての対応をしっかりととらせていただきたいと思っております。
○古賀(一)委員 次の問題に移りたいと思います。 次は、いよいよ、次期国会、通常国会だろうと思うんですけれども、石綿新法、アスベスト新法が出るという話が新聞報道等で聞こえてくるわけでありますけれども、これの所管は、最高責任の、最高責任と言ったらおかしいですけれども、所管はどこになるんでしょうか。内閣官房ではないかと思うんですが、それでよろしゅうございますか。
○宮野政府参考人 お答えいたします。 新法の内容につきましては、現在、鋭意策定作業を進めているところでございますけれども、具体的な所管につきましても今あわせて検討中でございますが、基本的には、環境省及び厚生労働省が中心になって進めておりますので、所管におきましてもこの両省が中心になるというふうに考えております。
○古賀(一)委員 そうしますと、まだ鋭意検討中ということですから細かいところはないんでしょうけれども、このアスベスト新法のコンセプトというか概要というか骨子というものはどういうふうにお考えでしょうか。
○宮野政府参考人 このアスベスト新法の内容でございますけれども、既に、九月末に開催をいたしました関係閣僚会合において、その基本的な枠組みを御了解いただいております。 その中身でございますけれども、これは、労災補償を受けずに死亡した労働者、労働者の家族、周辺住民、こうした方々の健康被害につきましては現行法では救済できないため、こうした被害者の方にも医療費あるいは療養手当等々を支給する、そういったような基本的な考え方でございます。こういった基本的な考え方のもと、今鋭意策定作業を進めているところでございます。
○古賀(一)委員 だから、私が先ほど申し上げた問題提起なんですよ。今のお話を聞きますと、いわゆる過去の被害に対する事後救済的な法律にとどまっているわけですよ。 それで、新聞でも読みましたよ、二百四十万払いましょうとか一時金を出しましょうとか、いろいろ出ています。私自身は、これがアスベスト新法なの、今の答弁は一部にしかすぎないんじゃないかと思っておったら、これがアスベスト新法の中身であり全体であるというふうにも聞こえたんですけれども、それだったら、これからが問題なんですから。 工場でつくられた一千万トン、もしかしたら数百万トンはなくなっているかもしれませんけれども、それが建築物なりいろいろなところにあって、それがこれから本格解体を迎える。それがまたその後何十年の潜伏期間を経るという問題だから、私は、今後の対応を含まないアスベスト新法というのは何だろう、国民の皆さんはそれに関心があるんだろうかと。もちろんありますよ、過去の被害者に対する救済は関心あるでしょう。でも、私たちの身の回りにどれだけアスベストがあって、この前も工事やっていたけれども、水まいていたけれども、あれどうなんだろう、そんなに恐ろしい物質、今どれだけあるの、私たちにどう関係しているのというのが、やはり一億二千五百万人の国民の心配だと思うんですよ。先ほど、冒頭言いましたように、殺人繊維と言われている代物なんですからね。 私は、今おっしゃいました厚生労働省と環境省中心のいわゆる被害者救済というそのアスベスト新法はそれでいいかもしれません。では、今言いましたような今後の対応、総合対策というものについて、内閣官房はほかにお考え、構想をお持ちなんでしょうか。
○宮野政府参考人 ただいま御指摘をいただきました問題あるいはアスベストの製造、使用等の全面禁止、建築物の解体時の飛散防止の徹底、さらには住民の方々への健康相談あるいは情報提供等々、こうした問題につきましては、新たな法律がなくても直ちに実施できる対策でございます。こうした対策につきましては、既に迅速に対応を進めているところでございます。 政府といたしましては、今後とも、関係閣僚会合、これを機動的に開催いたしまして、閣僚レベルも含めまして関係省庁が密接に連携をしながら、アスベスト対策の迅速かつ総合的な実施に努めてまいりたいと考えております。
○古賀(一)委員 それでは、私が言ったことはわかっていただいたと思うんですよね。今後それは見守っていきたいし、次期通常国会ではさらに私ももっと深くこの問題を追及、たださせていただきたいと思います。 私の身の回りでも、やはりたくさんのことが新聞報道等でもぞろぞろ出てくるんですね。この前読みましたら、何か輸入した自転車のブレーキからまたアスベストが一万台分あったはずだとか、それで、実は私の地元の某大きい市の市場の解体工事でもやはりアスベストの大量な使用状況がわかったとか、何か沖縄の米軍の住宅を今度ぶっ壊すという話があって、そこにもアスベストがあったとか、何か板をはいでみればアスベスト、こういう感じにも思われるんです。 さて、まずは模範を示すべきは、私は国だと思うんですよ。あるいは公共団体だと思うんです。国の保有する建物、これが新しく、もう今はもちろんないんでしょうけれども、今後解体をするとき、どうなんでしょうか、労働安全衛生法あるいは石綿規則というものだけで技術的な部分とか安全性を担保しているという体系でやっておられるのか、いや、そうではない、事の重要性から見てこういう仕掛けでやっているという、そこら辺の公共施設の解体に伴ういわゆる規制、安全確保の方策というものについて、ちょっと御説明をいただきたいと思います。
○奥田政府参考人 お答え申し上げます。 ただいま先生御指摘のとおり、アスベストを含む建物の解体あるいはアスベスト除去につきましては、非常に安全性に徹底的に配慮した手続が必要でございます。 それで、私ども、吹きつけアスベストを除去することに当たりましては、まずは除去工事中に工事エリアから外、隣室等に決して粉じんが飛散しないこと、それから、もちろん除去工事終了後に安全が確保されていること、あるいは工事中の作業員の安全、これも当然確保する必要があります。 そういったことで、こういったことが確実にできる技術力を有する者が施工することが必要だというふうに考えておりまして、もちろん、先生がおっしゃったとおり、関係法令の遵守は当然のことですけれども、このほかに、私どもが発注する官庁施設の工事契約に用いる公共建築改修工事標準仕様書というものがございまして、そこで、吹きつけアスベスト除去工事につきましては、施工業者が工事に相応した技術を有することを証明する資料を監督職員に提出するということにしておりまして、私ども、現場においてその施工者がしっかりした技術力を持ってその工事が確実にできるかどうかということを確認しているところでございます。
○古賀(一)委員 その技術を持っていることを証明するというのをもう少し具体的に言うと、資格であるとか経験を証明するものとかいろいろあるんだと思うんですけれども、もうちょっと具体的に御説明いただきたいのですが。
○奥田政府参考人 もちろん、法律で定められたもののほかに、その者の過去の実績であるとか、あるいは、私ども国土交通省の関係団体の自主事業といたしまして、吹きつけアスベスト粉じん飛散防止処理技術の審査証明事業というのを行っておりますので、こういったことも技術力の確認に当たっては活用させていただいているというところでございます。
○古賀(一)委員 それでは、地方公共団体についてちょっとお聞きするわけにもいかないのかもしれませんが、住宅局長、地方公共団体で、いや、実は今あちこちで起こっていると思うんですよ、これからも公共施設でアスベストがあったから解体すると。先ほども鉢呂先生の小樽についても大問題になっていますけれども、これから膨大な公共施設のいわゆる解体が出てくると思う。その場合の地方公共団体についての発注での条件というのは、これは指導する立場にないんですか。
○山本政府参考人 具体的な契約行為について私どもが指導する立場にありませんけれども、本件につきましては、労働安全衛生法などの法令上の規定を遵守するというのはもちろんでございますが、具体的にこのアスベストの害を取り除くという意味で除去したり囲い込んだり封じ込めたりする、そういう作業について、実は昭和六十三年に当時の建設省が、関係する団体の協力を得まして、既存建築物の吹付けアスベスト粉じん飛散防止処理技術指針というものを定めまして、実は公共団体にも周知を図っております。ですから、公共団体が具体的に契約の相手方を選定する際にも、この技術指針に従って除去工事を円滑に進めるというための一定の対策を講じてくれているものと考えております。
○古賀(一)委員 そろそろ時間もなくなってきましたので終わりますけれども、私は、今度の各省庁の緊急的な調査であるとか対策について大体見させていただきましたよ。それは、昭和五十一年の、あの本当に真剣な思いとは相当の乖離がある。まあ事件が起こったからとりあえず調査をしなきゃならぬ、私は、こういうことじゃいけないと思うんですよ、事の重大さから見たときに。 そうしますと、まず公共施設、ひいては民間建築物、これが一番でかいんですから、恐らく八割から九割は建築物の中にあるわけですから、そうした場合に、労働安全法の規則があります、守っていただくというのを条件にしていますというだけで、できるはずがないと私は思うんですよ。 今、不況ですよ。もう私は目に浮かびますよ。倒産した工場がある。私の地元にたくさんあります。見よったら配管に、先ほど言いましたように、石綿が巻いてあるんじゃないかと思う管が山ほどある。さあ解体する。土地を売る、もう安くたたき売りをする、解体しなきゃならぬ、そのときに、労働安全衛生法の技術を守ってください、解体費用はこのくらいまけてくれと施主が言うのか。金をちゃんともらって、今度、業者がそこをはしょるのか。要するに信用ならないですよ。 そうしてみると、まず今まで行政側に怠慢があったと私は思う。やはり官というものは指導していくべきだ、必要な規制はどんどんすべきなんですよ、命にかかわることですから。それを、リカバリーショットではありませんけれども、やはり模範を示してやるには、労働安全衛生で規則を守っていただくことを条件にしていますでは済まない。 今お話が出ました財団法人の日本建築センター、私は知っているんですけれども、これはもう今から大分前ですよ、十五年前、もっと前から、いろいろな建築技術について技術認定審査をして、これはアスベストの除去について安心な技術だといって認定しておるわけですよ。だから、そういう技術開発あるいはやる気のある企業というものをエンカレッジすることによって、広くこれから起こってくる民間解体工事も、ああ、そういうところでやろうという前向きの対策のあれをやはり喚起していかぬといけないと私は思うんですよ。 そういう面で、今のお話は、私は、公共工事を中心に、そういう新しい安全なる技術というものを国土交通省は推奨し、模範を示していくこととやることによって、広くアスベストのきちんとした解体が今後行われるという土壌をつくってもらいたいと思いますよ。それは物すごい重要な責務だと思います。 最後に大臣、私の今の意見につきまして、ひとつ任せておけという答弁をいただきたく、お願いを申し上げます。
○北側国務大臣 きょうは古賀先生から非常に大事な御指摘をちょうだいいたしました。 国交省といたしましては、まさしくこれからが非常に大事でございまして、建築物の解体がまさしくこれからどんどん始まってくる中で、あちこちにアスベストが使用されている実態というのがあるわけでございまして、その工事に携わる方々の安全はもちろんでございます、またその周辺の方々の安全も含めまして、このアスベストによって被害が生じないように全力を挙げて取り組ませていただきたい。それは、国交省といたしましては、建築基準法令の見直しも含めて、既存の建築物についても、これは、解体というのは既存の建築物ですから、既存の建築物についてきちんと規制ができるような法令の見直しもしていかなければならないと今検討をしているところでございます。
○古賀(一)委員 以上で終わります。
○林委員長 三日月大造君。(発言する者あり) では、このままちょっと待ってください。 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○林委員長 速記を起こしてください。 三日月大造君。
○三日月委員 民主党の三日月大造です。 冒頭、きょう、お忙しい中、東日本高速道路株式会社村上専務、また中日本高速道路株式会社山本専務、そして西日本高速道路株式会社山本専務、本当に国会の方までお越しをいただきまして、ありがとうございます。民営化後のそれぞれ本当に御多忙の中、来ていただきました。有意義にその時間を使ってまいりたいと思います。にもかかわらず、冒頭、国会の衆議院の国土交通委員会のこの状況を、私の立場からもおわびを申し上げたいと思います。非常に貴重なお時間を使って来ていただいています。 かつ、先ほど、長島委員は、ちょうど一年を迎えた新潟中越地震の今なおつめ跡が残る現場の状況を切々とお訴えになるという質疑をなされましたし、鉢呂委員そして古賀委員からは、航空機及びJRの事故、そして新たに発生してきたアスベストのさまざまな問題について、いわば国土交通行政が抱える極めて重要な課題について質疑をするこの国土交通委員会の一般質疑の場です。これは、自戒を込めて、しっかりと委員各位の、私も含めてですけれども、猛省を促したいというふうに思います。 その中にあって、北側大臣におかれましては、私は御尊敬申し上げています。といいますのも、本当に、災害もあるし、事故もあるし、新たな問題も発生してくる中で、幅広い国土交通行政を指揮される指揮官として、日夜御尽力いただいていると思います。我々野党、少数政党の意見に対しても、嫌がられずに非常にまじめに真摯にお答えをいただいていますし、当然のことといえば当然のことなんですが。ぜひ、きょう議論をいたします談合問題という、また公団末期のさまざまな問題点につきましても、政治家同士の踏み込んだ議論を展開したい、そのための質疑を行いたいというふうに思っています。 きょう今資料を配らせていただいています。四十四ページにもわたる資料で、もう既に確認をされたこと、この委員会、その他委員会でも議論されたことも含めて、新しくこの国会の場に来ていただいた仲間の方々もいらっしゃいますので、ぜひ、それぞれの御英知や御経験やそして勇気を結集して、この談合問題、根絶に向けて取り組みたい。そのために、これまでの経過も確認をしながら、問題の本質がどこにあるのかということについても、ぜひ改めて確認をしたいと思います。 この問題は、我が党の中川治前議員が、非常に小まめにずっとデータを追いかけて、この国土交通委員会でもことしに入って議論をしてこられました。今は地域で活動されていますが、その御努力のおかげであるような資料も多々ございます。敬意を表しながら、質疑に臨みたいと思います。 まず、一ページ目ですね。ぜひ、大臣も、そしてきょうお越しになった参考人の方々にも、また委員各位にもごらんをいただきたいのですが、今回、一連の談合問題の構図というものを、公正取引委員会がつくられた資料をもとに私の事務所で作成をいたしました。これを見ていただければわかると思うんですけれども、左側が国交省関係、右側が公団関係ということになっております。 受注価格を何とか低くならないように、また、そのことによって安定した利益を確保しようとしたこの真ん中のA会、K会のいろいろな取り組みによって、そこからの国交省なり、そして公団への働きかけによって、そして、既に指摘をされていることだけで申し上げれば、公団からこの真ん中のA会、K会に関与すること。 同時に、その真相には、公団からこれら企業への再就職、また事実としてあるのは、左側国交省からもこれら真ん中の業界に対して再就職があって、そして、さらに申し上げれば、この真ん中のA会、K会の四十七社から、そして、そのうち今回排除勧告を受けた四十五社から、これは二ページ目にあるんですが、そして、この一ページ目の下の部分に書かせていただいているんですが、政治家、政党への献金がある。これが、言葉で言えばさらっとして簡単なんですが、政官業の癒着のトライアングル。左側に国交省、右側に公団と、非常に根深くて、そして問題の多い事態であると私は思っています。これは、公団も巻き込んだ巨大な官の組織と、そして長年当たり前のように続いてきてしまっていた慣行というんですか、こういうものだと思うんです。 三ページ目には、この一連の事態によって告発された企業、そして逮捕された方々、公団関係で六社、国発注関係で二十六社、そして公団関係で七名逮捕、国交省関係で八名の方が逮捕という、今まで明らかになっただけでも非常に大きな問題。 大臣は、この国会冒頭の御発言の中でも、社会資本整備に係る入札談合の再発防止を徹底したい、また、道路公団民営化に当たって、談合等の不正行為の防止を図るべきだということを表明されていますが、改めて、この深刻な事態、図にすれば簡単なことかもしれませんが、非常に底に奥深くあるさまざまな問題をごらんになっての御見解と実態解明対策のための御決意を、まず冒頭お伺いしたいと思います。
○北側国務大臣 この一連の談合事件につきましては、一つは、国直轄の工事について、これは初めて刑事告発が行われた事案でございます。また、国直轄の方も、そして道路公団の方も、規模も極めて大きい工事分野、橋梁という分野でございます。さらに、今御指摘ございましたように、これは、もう業界ぐるみと言われても仕方がないような事案であります。 一番厳しく受けとめないといけないのは、これは、旧道路公団におきまして副総裁、また旧道路公団の幹部の方々が、この談合に関与しておったということでございます。もうこれは、言語道断、許されないことでございます。 今回のこの一連のことにつきましては、本当に国民の信頼を大きく失わせているわけでございまして、私は、公共事業というのは、先ほど安全、安心の国土づくりのお話が長島委員からございましたけれども、本当に必要な社会資本整備というのがたくさんあるわけなんですね。また、橋梁工事そのものだって、橋梁そのものは極めて大事な橋梁である。ところが、こういう事案が起こってしまいますと、公共工事そのものに対する、社会資本整備そのものに対する不信感というのが国民の皆様の間に出てくるわけでございまして、こういうことは本当にあってはならないというふうに私は思います。 こうした談合事案が二度と起こらないように、これは、国交省といたしましても、国といたしましても、また道路公団の方でも再発防止策を取りまとめたわけでございますが、それをしっかりと実行させていただきたいと思っております。
○三日月委員 全くそのとおりで、安全、安心を守るために必要な公共事業はたくさんあるんです。いろいろなところにあるバリアをなくしていくためにやらなければいけない公共インフラ整備もたくさんあるんです。にもかかわらず、こういういわゆる公共工事をめぐる不正な事態がこれだけも出てくると、そのことに対する国民の皆様の不信や、そもそも税金を納めていることに対する怒りというもの、こういうものにつながっていくという事態を、国交省も、旧公団も、旧公団から引き継いだ会社も、それぞれの部局の方々がやはり重く受けとめるべきだと思うんです。 公共工事すべてがむだではありません。大切なことは、公正であり、むだ遣いを徹底的に省くこと、同時に、今我が党でも検討しておりますが、これだけ財政が厳しい折ですから、やはり国民のニーズに従って優先順位をつけていくということだと思うんです。そのことの取り組みに党の与野はないと思いますので、ぜひ、ともに真摯に議論をしたいと思います。 数字の面で申し上げれば、国交省発注の工事は、例えば二十五ページ、平成十五年で二兆四百八十五億円、何かいろいろ飛んで申しわけないんですが、橋梁の上部の工事だけで一千七十六億円。十六ページ、十七ページには、公団発注の工事が書いてあります。橋梁工事だけで、十五年度、十六年度で約一千五百億円。 ここまで数字を見ていただいた上で五ページに戻っていただきたいと思うんですが、いろいろ談合が行われることによって、発注される、受注される、特に受注される工事の価格が不当に高くつり上げられてしまう、その平均的なデータが一八・六%だという試算が行われていて、つまり、どういうことかといえば、そのことによる税金、旧の道路公団でいえば、料金のむだ遣いが行われている。長妻委員の予算委員会などの指摘では、これは、いわゆる税金、料金の泥棒なんですね。そう指摘されても仕方のない事態が、数字の面からもやはり明らかになってきています。 さらに繰り返し申し上げれば、三十四ページ、国交省からこれらの企業に対して百九十八名もの方々が再就職をされていて、かつ、十八ページ、公団からは四十三名の方々が再就職をされていて、そして、二ページ、これらの業界から、問題を起こしたと勧告をされ、指摘をされ、告発をされている企業から九千八百万円もの献金が政党の政治資金団体に対して行われるというこの構図ですね。 特に、今回、旧公団が民営化に当たる前、この問題を受けて、九月二十二日に、談合事件に関する調査報告書、あくまで中間だということなんですけれども、出されています。これを読むと、もうあいた口がふさがらないという感じなんですが、違法なことが行われているという事実に気づいた場合、それを解決させるための社内統制システムがなかっただとか、もう長年、みずからを律するという姿勢に欠ける組織風土を醸成してきたということが指摘されています。 このあたりを、きょうは実は旧道路公団総裁、この調査報告書をまとめられた責任者であられる旧道路公団総裁、また、公正取引委員会から九月二十九日に出された官製談合防止法に基づく改善措置要求を受けられた被要求人であられる旧日本道路公団の近藤総裁にお越しをいただいて、私たちは質疑をさせていただきたいという旨を申し上げました。 昨日は、参議院の委員会でも、来ていただきたい旨の要請を与野党一致でさせていただいたにもかかわらず、北陸地方へのあいさつ回りでお越しになられなかったと。きょうのこの質疑にお越し願いたいという旨は、与党自民党筆頭の衛藤理事の方から、電話で直接近藤総裁に、我が党の要請に基づいて行っていただいたにもかかわらず、お越しいただけなかった。 もちろん、民営化後のさまざまな業務もおありでしょう。あいさつ回りもあるかもしれません。しかし、先ほど来申し上げていますこの不正の構図や、そのための再発防止に対する取り組みをこの国会の場で確認しようという質疑にお越しになれない。これは国会軽視だと指摘をしても私は過言でもないと思うんですけれども、大臣、いかがですか。近藤総裁がここにお越しになっていただけないということに対する御所見をお伺いしたいと思います。
○北側国務大臣 これは、委員会、国会の運営の話でございますので、行政の方からあれこれ言う筋合いではございません。国会で決められたことはきちんと守っていくということが大切だと思っております。
○三日月委員 今、国会と言われましたからあえて申し上げたんですが、参議院の要請には従ってこられなかったんです、与野党の一致にも。そういうときだけ、行政ですから、国会の方でお決めになられることですからという御発言をされますが、うまく使い分けられるその大臣の手法は学ぶべきところが多いのかもしれません。しかし、御認識として、やはり、きちんと問題解明をしよう、そのために国会にぜひ出てきてほしいということぐらいは、大臣のお立場でもこれは私は言わなくちゃいけないことだと思うんです。 それで、きょうは、その中にあって、談合の調査のための責任者であられるんですか、各社の三名の専務の方々にお越しいただいています。多くの問題点を指摘され、勧告をされ、改善措置要求をされ、そして、十月一日にスタートいたしました新会社、それぞれ思いや御決意はあると思いますので、東、中、西、それぞれ端的に御所見をお伺いしたいと思います。
○村上参考人 東会社からお答えいたします。 申すまでもなく、当社は高速道路という大変公共性の高い事業を営んでいるわけでございますから、殊さら公正で透明な企業活動が要請されております。したがいまして、企業統治の確立であるとか、コンプライアンス、内部監査体制の強化などを行いまして、これまで以上に実効あるガバナンス体制を確立することが必要だと考えております。 特に、今御指摘がございましたように、公団当時の事案で幹部が逮捕されたり、公正取引委員会から改善措置要求が出されて、社会の信頼を大きく失う結果になった事態を厳粛に受けとめまして、今後は談合を絶対許さないという体質をつくるために、現在、さっき御指摘がございましたが、談合等不正行為防止策というのを公団当時につくりましたが、それを着実に実行するとともに、現在、公正取引委員会から措置要求が出ておりますので、それについての調査を行っているところであります。 そういうことを行うことによって、信頼の回復に努めてまいりたいと考えております。
○山本(正明)参考人 中日本の山本でございます。 今般の鋼橋上部工事の談合事件につきまして、公団の現職の副総裁及び理事が逮捕、起訴される、また官製談合防止法に基づく改善措置要求が出されるという事態を招いたことにつきまして、道路公団の事業を引き継いだ当社の役員、職員の一人一人が真摯に反省する必要があると考えております。 また、高速道路事業という公共的な事業を運営する立場であることを肝に銘じまして、談合等の不正行為やそれに関与することは二度と起こさないという決意のもと、役員、社員が一丸となって法令遵守を徹底いたしまして、公正で透明な経営を通じまして、国民の皆様の信頼をいただき、期待にこたえられるよう新たな組織風土をつくるべく努めてまいりたいという所存でございます。 今後は、新会社の社員一人一人が、お客様を大切にという意識と、高速道路の建設、管理のエキスパートとしての自覚と誇りを持って地域の発展に寄与するネットワークづくりを進めるとともに、高速道路の安全と安心をしっかり守ってまいりたいと存じます。 以上でございます。
○山本(正堯)参考人 西日本の専務をいたしております山本でございます。 今、東、中の会社からもそれぞれお話がございましたように、公団時代に幹部が逮捕され、あるいはまた、公取、公正取引委員会から官製談合ということで改善措置要求を受けましたことは、まことに痛恨のきわみでございまして、私どもとしても深く反省をし、新しい西日本の会社といたしましてもそれを深く反省のもとに、積極的にそれの改善に努めてまいりたいというふうに思っております。 まず、談合、不正行為は一切やらない、あってはならない、やらない、やらせないという強い決意のもとに、私ども、今後、新しい業務に邁進をしてまいりたい、こういうふうに思っておるところでございます。 新会社、二千八百人をもって十月一日に発足をいたしましたが、民営化の目的の趣旨に沿い、また、新しい経営理念のもと民営化の趣旨に沿うように社員一丸となりまして頑張ってまいりたい。特に、今の談合問題につきましては、公団からの改善措置要求を引き継ぎ、新たな防止策も含めまして検討してまいりたい、こういうふうに思っておるところでございます。
○三日月委員 それぞれ、各社の方々から、決意また一部反省、そして方針というようなものも示されましたけれども、この六ページ、七ページのところに、今回新たに誕生いたしました各社の会長及び社長の一覧を掲載しています。 大臣に御質問申し上げるんですが、御見解をお伺いするんですが、もちろん、それぞれ御経歴を持たれて会長、社長に御就任をされ、そしてその他役員にも、今御答弁をいただいた三名の専務の方々初め御就任をいただいているんです。 しかし、今回、指摘をされ勧告をされた談合関与企業からの役員就任であるとか、公団、国交省からまたいろいろと責任もあると取りざたされております近藤旧総裁の会長横滑りというものに対しては、これは一般国民感情からすると、ちょっとそれ、何でもありじゃないのと。恐らく御答弁の中では、それぞれ優秀な方で今回の談合にも関与されておりませんのでというようなことになると思うんですが、しかし、それはまかり通らない話で、組織としてそこに関与され、その組織が問題があったと指摘されている会社の一員であったならば、そこから新たに誕生する会社の責任者につかれるということには、私はこれは非常に大きな問題があるように思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
○北側国務大臣 三名の方をおっしゃっておられるんでしょうか。三名の方について。 この御質問は以前からちょうだいしておるところでございます。私は、八木さんにも、そして石田さんにも何度もお会いをしておりますけれども、これは掛け値なしに、本当に人格、識見ともすばらしい方だというふうに評価をしております。このお三方については、十月一日に民営化されまして会長に就任したわけでございますが、十月一日に民営化をしたとはいうものの、本当に民営会社として、今はある意味ではよちよち歩きでございまして、本格的に民営化にしていくための例えば機構との間の契約だとか、これからなんですね。 そういう意味では、少なくともこれから半年間ぐらいというのは、本当に本格的な民営化に向けての準備期間のような位置づけでございますし、あと残された課題というのが、これから御質問あるのかもしれませんが、先ほどの談合防止に向けての対策が本当にきちんと実行されているのかどうかだとか、その他残された課題というのが、ファミリー企業の問題も含めましてあります。こうした問題についてもきちんとやってもらわないといけません。そして、本格的な民営化に向けて動き出していただかないといけないわけでございますが、私は、むしろそのお三方の今後の行動といいますか実績というのをぜひ評価していただきたいというふうに思っております。
○三日月委員 いや、属人的にどうこう申し上げているわけじゃないんです、個人として。 委員の皆様方も恐らく何か、そういやおかしいなとお思いになると思うんです。公正取引委員会から、談合していたんだろうということで指摘をされた会社に所属をされて、一時期しかるべきポストにいらっしゃった方なんです。その方が、そこにかかわっていらっしゃったかどうかは別にして、組織の責任として、またこれから新たにスタートして、例えばさっきおっしゃった談合調査、そして高コスト体質是正、そのための社員の皆様方の意識改革の総責任者になられる方でしょう。その方が、談合にかかわっていたという企業の御出身の方であるというこの事態が、これから、今大臣がおっしゃったようなことを期待されるにふさわしいかというと、まず道義上ふさわしくないと私は思うんです。 これから見守りますというようなことで済まされる問題では私はないと思うんです。恐らく、大臣も言われればそうだなと内心は思われると思うんです。ここではお答えになられないんでしょうけれども。 そういうことをぜひ大臣には英断を下していただきたいと思いますし、公団が推薦をしてきても、国交省の職員が推薦をしてきても、いや、これはやはり道義上おかしいという突っぱねなり歯どめをするのが、私は大臣の役割だということを指摘させていただきたいと思います。 では、不正行為の調査及び防止対策がどう行われていくのかということなんですが、八ページ、九ページ、この独禁法及び官製談合防止法に基づく流れに沿って勧告が行われ、改善措置要求が今それぞれ行われているんです。 ここで、公正取引委員会にもお越しをいただいていますのでお聞きをするんですが、今回、官製談合防止法を法制定後三例目として適用された道路公団、談合のさまざまな、いろいろなぐちゃぐちゃしたかかわり合いがあった、関与があったとされたのは何名、うち実名通知を何名されているのか。 また、あわせて御質問するんですが、九月二十九日に改善措置要求が出されているんですね。被要求人は道路公団総裁近藤様あてのものだったと思うんですが、十月一日に民営化をされました。この法的効力の継続性はどのような形で担保をされるのか。 二点についてお伺いしたいと思います。
○松山政府参考人 お答えいたします。 まず一点目でございますが、公正取引委員会の審査の結果、旧日本道路公団理事、有料道路部の職員等二十名程度が入札談合に関与していたというふうに認定をしておりまして、その旨を旧日本道路公団に伝えております。実名でございますが、道路公団元副総裁、元理事の二名と、それから有料道路部の職員五名の実名をお伝えさせていただいております。 それから、もう一問御質問がございまして、十月一日以降、民営化された三社に承継されるかということでございますが、日本道路公団の民営化関係施行法の規定に基づきまして旧日本道路公団の業務を引き継ぎました民営化三会社につきましては、これが承継されるというふうに承知しておりまして、また、公正取引委員会の改善措置要求に係る調査義務につきましても、三民営化会社がそれぞれ承継されるものと認識しております。 あと、日本道路公団の方からも、九月二十二日の調査報告書におきましても、民営化後の三社におきまして、公正取引委員会からの改善措置要求に係る対応につきましては三社でもって対処してまいると。それから、私ども、九月二十九日に近藤総裁にお話をさせていただいたときも、民営化三社でもって合同の調査組織を設けて対処させていただくというふうに承っております。 以上でございます。
○三日月委員 今、公正取引委員会の方からお答えをいただいた実名通知七名というのは、十五ページの下のところに載っております。この下の段ですね。既に逮捕された二名の方々と、それぞれの旧公団の有料道路部にいらっしゃった方、現在、西、中、それぞれに勤務をされている合計七名の方々が実名通知をされた方々だ。 実名通知をしていない関与されていた方というのは、これは予算委員会なんかでも答弁をされていますけれども、二十名程度と。実名通知はしていないけれども関与をしていた方々は二十名程度だということでよろしかったですよね。
○松山政府参考人 今、実名通知をさせていただいたのは七名ということでございますが、その方を含めて二十名程度ということでございます。
○三日月委員 実名通知をされた七名を含め、二十名程度の方々が公団内部で談合に関与をされていたという指摘をされたわけです。 十ページをごらんいただきたいんですが、これに沿って公正取引委員会に確認をさせていただきたいんですが、今言われた、例えば七名の方々は実名通知がされ、二十名程度の方々が関与をされていたということを指摘された改善措置要求、これを九月二十九日に出されています。これは官製談合防止法が制定されて三例目。それぞれ、これまで二例は公開をされていると認識をしておりますが、もちろん実名の部分、いろいろな配慮はある。しかし、出された改善措置要求は、正本がそれぞれに岩見沢市、新潟市にあり、改善するかしないかということも含めた判断はそれぞれの出された側にあり、事実として、これまでの二例は公開をされていると認識をし、この十ページの表をつくらせていただいておりますが、公正取引委員会の御見解、そして事実確認をお願いします。
○松山政府参考人 お答えいたします。 事例、三例目でございますが、岩見沢市につきましては、実は実名通知をしておりません。それで、市の方の自主的な判断として、それをホームページなり一般に開帳されるというふうに承っております。 新潟市は実名通知をしておりまして、その実名部分を除く部分につきまして、市の方としてホームページ等で閲覧ができるようにしているということを承っております。 以上でございます。
○三日月委員 そうなんです。それぞれ、この要求をされた岩見沢市、新潟市は、もちろん実名の部分はいろいろと問題もあり、秘匿されていますけれども、公開をされ、こういう改善措置要求を受けましたということを公に示され、そして改善をなされ、その報告をまた公正取引委員会に報告をし、それぞれその内容も報告をされているんです。 こういう問題があったことに対する改善プロセスを経られてきていて、さあ三例目の旧公団、新会社がどういうプロセスを歩まれるのかということを確認しようと。 当然のことながら、それぞれ受けられた改善措置要求、そして旧公団から引き継がれたこの改善措置要求というものを、どのような内容だったんですか、公正取引委員会が示す概略だけではなくて、もちろん個々人のお名前は伏せる部分があったにしろ、どういう内容の改善措置要求があったんですかということを公開してくださいという申し出に対して、昨夜出てきた回答が、十一ページ、十二ページ、十三ページなんです。どれも横並びで、同じ時間帯にいただきました。今後の公正な調査に支障が出るおそれがあり、では、これまでの岩見沢や新潟市はその調査に支障があったんですか。公正な調査ができなかったんですか。「当該職員のプライバシーの観点からも、」と。実名通知のあった部分は伏せて公開されているんです。にもかかわらず、その公開すらできないという。この問題を解明しなければならない任務を負って新しくスタートした会社の姿勢を疑わざるを得ない。 まず開示をし、そして問題の解明に当たるべきだと考えますが、各社、短く御見解をいただきたいと思います。もうここに、十一ページから十三ページにいただいていることの繰り返しは結構でございます。
○村上参考人 御回答は昨日文書で回答させていただいたとおりですので省略させていただきますが、今先生お出しの十五ページに、ポストはお出しさせていただいているわけでございます。やはりプライバシーという観点がありますから、おおむねポストで大体想像がつくかと思いますので、それで御容赦いただきたいと思っております。 調査をするかどうかというのは、もちろんこれは三社合同で真剣になってやっておりますので、そういう問題と、必ずしも現在御指摘の個人の名前を公開するかどうかとは、一応線を引かせていただきたいと思っております。
○山本(正明)参考人 ただいま、まさに先ほどからお話ございますように調査中でございまして、鋭意努力しております。なおかつ、公正取引委員会に対しましてもさまざまな資料の御提出をお願いしまして、それを参考にさらに調査の範囲を充実させていきたいと存じております。 それから、今回の内田副総裁の冒頭陳述、これらの中でまた何らかの事実が出てくるのではないかということも、私どもは……(発言する者あり)はい。したがいまして、その調査の範囲がどこまで広がるかということを把握した上で全体を開示するかどうかという判断をさせていただきたいということでございます。
○山本(正堯)参考人 両会社の担当が申し上げましたとおり、プライバシーの問題、個別の、具体の箇所名等々が出ておるということもございまして、公正な調査の中で、静かな環境の中でしっかりと十分調査をしてまいりたい、こういうことで考えておるところでございまして、現段階での公表は差し控えさせていただきたいということでございます。
○三日月委員 インターネットでこの中継をごらんの方、また議事録で後ほど御確認いただく方には、ぜひ今の御答弁でいいかどうかということを確認していただきたいと思うんです。 それぞれ個人的なことを申し上げて恐縮ですけれども、これまで委員会に出された資料をもとに、村上専務は国税庁の御出身。山本中日本専務はオリックスの御出身、民間企業です。また、西日本の山本専務におかれましては日本道路公団の御出身。それぞれ三者三様で、いろいろな御経験、御見識をお持ちになって今この役職に当たられていると認識しております。 個人の名前を出してくれなんて申し上げていないんです。また、新事実が出てきたときに、それを調査に生かしていくのは当たり前なんです。また、静かな環境で調査したいなんて、ふざけるなということなんですよ。この珍妙な御答弁で許されるかというと、許されるはずないんです。では、これまでの岩見沢や新潟は静かな環境で調査できていないんですか。公正な調査ができていないんですか。 公正取引委員会からも概略は示されています。ですから、そこと改善措置要求の実名を伏せた部分との差異がどれだけあるかというのは私も実物を見ていませんのでわかりませんが、ここの、いただいた御回答には、もう公正取引委員会の概要は公表されているところと。ぜひ示していただいて、確認させてくださいよ。それで、改善しなさいよという要求に対してどういう改善がなされたかというチェックを、国会でも、そして国民監視のもとでやるというのが、今回、調査チーム、その責任に当たられる方々の責務じゃないかと私は思うんですけれども、御答弁を。
○村上参考人 個人名については、プライバシーというのは御理解いただいていると思いますので、それについては御理解いただいていることを踏まえて、どれだけお出しできるか、若干マスキング等は必要になってくるかもしれませんが、至急三社で詰めまして、至急御説明をさせていただきたいと思います、合意の末に。
○三日月委員 至急、公開に向けて準備、検討するということでいいんですね。
○村上参考人 そういう趣旨で申し上げました。
○三日月委員 これはだれが責任を持ってやられるんですか。十四ページですか、「三社の今後の対応について」。「十一名の新たなチームを編成し」、共同で調査をされるんですね。「共同調査チーム」「厳正に対処」等々いろいろ書いていただいているんですが、これはだれが責任者なんですか。いつまでに行われるんですか。処分の方針もあわせてお聞かせいただきたいと思います。
○村上参考人 公正取引委員会の措置要求は道路公団になされているわけでありますが、それは、民営化措置法におきまして三社にそれぞれ権利義務が承継されております。平等に承継されているわけでありますが、調査につきましては、三社で合同調査チームをつくって鋭意やっております。職員が三社に分かれておりますから、したがって、調査自体は三社で共同でやらせていただきたいと思います。だれがというんじゃなくて、三社共同で。 その後、どういう結果になるかわかりませんが、調査の結果につきましては、これは現実に三社が分かれておりますので、それぞれ三社で個々に判断させていただく。処分が必要なら、処分というのはそれは当該会社でないと処分できませんので、それは三社が独自にやらせていただく。もちろん、その間に三社で連携をしながら相談するということは当然でありますが、そういう形になろうかと思います。
○三日月委員 いや、だれが責任者で、いつまでにやるのかということは、これは当然示されるべきことだと思うんです。いや、ちょっと待ってください。特に中日本の山本専務やなんかは民間企業でいらっしゃって、別に民間だからとか官僚だからとかということなく、これは当たり前のことだと思うんですね、いつまでにやるとか、一体だれが責任者だということというのは。これも恐らく、委員の皆様方、インターネットで見られている方、議事録を見られている方、傍聴に来られている方、みんな当然だと思うんです。いかがですか、中日本の山本専務。
○山本(正明)参考人 先ほどもお答えしましたように、全体の調査、公正取引委員会からの追加資料でございますとか、あるいは冒頭陳述の書類、このようなものを拝見した上で、どのようなところまで広がっていくのか。調査は十分に丁寧にやらせていただきたいと存じますので、恐縮でございますが、期限についてはここでお約束はできないことを御理解いただきたいと存じます。(三日月委員「だれが責任者ですか」と呼ぶ) 責任者は、三社それぞれ専務が責任者ということでございます。
○三日月委員 いや、もうこの間ずっと、いろいろな勉強をさせていただいているときに、ずっと、共同して共同して、三社で三社でとおっしゃるんです。でも、恐らく山本中日本の専務やなんかも、いや、これじゃなかなかできないよな、こんなので責任の所在は不明確だよなと、恐らく、これまでの御経験からしてもお思いだと思うんです。どうか、これまで長年の悪弊、巨大な組織に、失礼な言い方ですけれども、おつぶされになられないように、ごまかされになられないように御奮闘いただくことを切に御期待申し上げたいと思います。 それで、十九ページ、二十ページ、二十一ページに、それぞれ談合不正防止策。各社、八月九日に旧公団時代に出した方針のもとに、今実施されていることについて示していただきました。これも見事に横並びです。 そして、二十二ページ、二十三ページ、二十四ページ。いろいろ問題があって、職員ではなくて社員になられた方々に対してどのような就業規則をお持ちですかという問いかけをさせていただいたところ、二十二ページから二十四ページの三つが出てきました。私はこれを見たときに非常に問題だと思ったんですが、これは普通、民間の企業であれば、法令遵守、いわゆるコンプライアンスというのは、例えば四条の「禁止行為」のところや何かにこれは載っているんですね、私がいろいろな各社の就業規則を調べましたけれども。 こういう部分からして、これは恐らく、公団から新会社になられて、公団時代の就業規則をそのまま言葉だけ変えられて載せられたと思うんですけれども、まずこういう部分に、社員の意識改革を徹底するという意味で、法令遵守、これは当たり前のことなんですよ。当たり前のことだから書くまでもないと言われればそれまでですけれども、当たり前のことが守られずに新会社がスタートしたこの今、就業規則に法令遵守という項目を入れるべきだという指摘に対して、どのようにお考えでしょうか。
○村上参考人 就業規則につきましては、これは先ほど承継計画というのが、道路公団から三社に対して承継計画というのが認可されているのでございますが、それで、そのまま承継するということになっておりますので、職員のそういう就業規則は基本的に道路公団をそのまま引き継いでおります。 コンプライアンスの問題は、これは法令のみならず企業倫理、そういった問題も絡んでまいりますので、それは別途、コンプライアンス規則というのを現在策定いたしております。 それで、ここに、先ほど見事に何か並んでいると御指摘ございましたが、必ずしも完全に同じではないんですが、基本的に道路公団が出しました対策を受け継いでおりますので、基本的に今のところほとんど同じになるんだと思いますが、人事・倫理委員会というのがございます。従来、道路公団にございましたが、東会社といたしましては、別途、コンプライアンス委員会というのをつくって、別途、再就職審議委員会というのを別に設けたいと思っております。従来、人事・倫理委員会にコンプライアンスとそういう再就職問題をあわせて所掌しておられたんです。この委員会は、当然、外部の先生方にお願いいたしております。
○三日月委員 時間がなくて、全く、御答弁なり御決意を伺っていても、踏み込んだ、そして、これまでの御反省も確認することができなかったと思っています。ぜひ、これは大きな問題で、深い問題だと思いますので、また、私がきょう予定をさせていただいておりましたファミリー企業の剰余金、これも国民から出された料金、税金、ファミリー企業がプールをしていて、その結果、公団は借金で、それを返すために今回民営化というのが行われたんですけれども、これをきちんと社会に還元すべしというこれまでの取り決めや社会の要請に対して、どう行われるのかということについても確認しなければなりません。 ぜひ、委員会で、今後、私たちが求める近藤元総裁の招致もいただいての集中審議を要請したいと思いますので、そのことについての委員長のお取り計らいをお願いして、私の質疑を終わります。 ありがとうございました。
○林委員長 理事会で協議をいたします。 穀田恵二君。
○穀田委員 羽田空港への電波妨害について質問します。 この十七日に羽田空港で着陸用距離測定装置、T—DMEというんだそうですが、外部からの電波の影響で誤作動し、滑走路が使用できなくなったトラブルが発生しています。発着便のおくれは最大約一時間半、計約百七十便に上っています。 二十一日には、羽田空港や伊豆諸島の空港を離着陸する旅客機が利用する無線誘導装置の周波数に別の信号が混信し、装置がダウンする障害が起きました。混信は三十分間続いたが、管制官がレーダー機器を使って誘導したためにダイヤに乱れはなかった。着陸用距離測定装置、T—DMEは着陸機が滑走路までの距離をはかる装置だが、これが誤った距離を示すと滑走路の位置を誤るおそれがあると言われています。まさに航空機の安全運航にとって大変危険な事態であります。 ことしは航空機のトラブル、それから管制官側のミスなども相次いで、航空輸送の安全確保が問われました。今回の妨害電波によるトラブルも一刻も猶予できない重大な事態だと思いますが、大臣の認識をまず伺いたい。
○北側国務大臣 全くおっしゃっているとおりだと思います。 この電波障害につきましては、航空輸送の安全にかかわることでもございます。また、円滑な輸送を阻害することでございまして、非常に重大な問題だと認識をしております。 実を言いますと、私もこの飛行機に乗っておりましたので、大変遅延をしたわけでございますが、羽田空港に着くのが。 私、この十七日の日に、すぐに麻生総務大臣また大野防衛庁長官に対しましてこの電波障害の件についてお話をし、しっかり協力をしてもらいたいということをお願いいたしました。 また、国交省といたしましても、防衛庁や在日米軍に対しまして、航空局が使用しております無線施設の周波数等のリストを提示いたしまして、電波干渉をしないように要請もしておるところでございます。 また、米軍、自衛隊など関係者間の連絡調整の場を設ける必要がございますので、現在調整を行っているところでございます。 在日米軍につきましては、今調査を行っているというふうに聞いております。
○穀田委員 この電波妨害の発信源は米軍艦船ではないかと報じられています。米軍の艦船の距離測定装置が羽田のそれと同じ周波数を使ったためではないかという見方です。 国交省は、今お話ありましたように、いろいろなところに協力を申し入れたり、さらには防衛庁、米軍にもいろいろなことを話しているわけですけれども、問題は、何を申し入れて、米軍からはどんな回答があったのか。ここをちょっとすっきり言ってください。
○岩崎政府参考人 一つは、この十月十七日に起きた事案でございますけれども、なぜ起きたのか。先生今御指摘のとおり、十月十七日に起きた電波は横須賀方面から出ております。それから、こうした電波は通常余り一般に使われる電波ではございませんので、航空関係あるいは軍関係、自衛隊関係で使われる電波でございますので、そうした米軍から出ている疑いも強いということでございまして、一つは、総務省を通じて、ちゃんと調査してくださいというのを申し入れております。 それから二つは、調査をするとともに再発防止の観点から、私たちの羽田空港及びその周辺の航空保安無線施設でこういう電波を使っていますよということをちゃんと示して、これに対して在日米軍が使用する電波がそうしたものを干渉しないようにという要請をしたところでございます。さらに、こうしたことについて実務的な連絡調整の場を働きかけるよう申し入れをしたところでございます。 それから、十月の二十一日にも、これはILSではございませんけれども、無線施設で電波障害、電波干渉がございましたので、改めてそちらの件につきましても調査を依頼するとともに、電波干渉がないよう要請をしているところでございます。
○穀田委員 回答はあったのかと聞いているんです。そこは。
○岩崎政府参考人 本件につきまして、在日米軍の方から、この問題については米軍艦船からの電波障害の可能性について調査を行い、その結果について国土交通省と情報を共有すると公表しており、私どもの方にもそのような回答はございました。
○穀田委員 あのね、本気でそれを言っている。大臣、そう思う。あれが回答、それは違うじゃないですか。こういうことについて共有したいという話であって、調査した結果どうなっているかという回答はあったのかと言っているんですよ。そんなあほなこと言ったらあかんよ、あなた。
○北側国務大臣 その回答はまだございません。
○穀田委員 そうでしょう。そんな、そういう話を聞くから、だれが考えたかて、回答があったかと聞いているのに、共有したいと話があった。それは回答じゃないというんですよ。 もうちょっと、恐れ入るというか、そういうことを平気で言えるという感覚がわからぬね、私。そう思うでしょう。 だから、米軍に申し入れたということは、やはり発信源は米軍の可能性が高いから頼んでいるんでしょう。防衛庁か軍にしかないという二つの大きなところがあるからやっている。そして防衛庁は、うちのところは違うとあったんですよ。米軍はどうかというと、共有したい。そんなあほなこと言ったらあきませんで。 そこで、米軍のプレスリリースを見ていると、こう言っているんですよ。航空機の安全、乗客及び地域の方々の安全は在日米軍にとって最大の関心事である、適切な調査を行うと。 十八日から幾らたっているんです。一週間以上たっているじゃないですか。二十二日の報道では、先ほど言いましたように、防衛庁からは使用していないと。その時点でも米国は調査中だった。いわば、先ほど私言いましたように、だから一刻もゆるがせにできない重大な事態だと。人の命にかかわる問題について、こんなずるずるずるずると、調査しているという話をして、しかも担当の航空局長は、共有していると回答があったなんて平気でいるということ自体が問題だと思いませんか。私はけしからぬと思いますよ。だから、米軍は一体どんな調査をしているのか、言ってくださいよ、簡単に。
○岩崎政府参考人 調査の具体的な内容については承知をしておりませんけれども、米軍が調査をすると言っておりますので、その推移を見守りたいと思っております。
○穀田委員 見守るというのは、いつまで見守るの。その間、飛行機飛ばないの、飛ぶんだよ。何を言っているのか。 私どもは、電波に詳しいパイロットや管制官に聞きました。そうしたら、電波の方向や強さから判断して、電波の発信源は米海軍横須賀基地に停泊していた空母キティーホークではないかと回答しています。それは調べたらすぐわかるんですよ、そんなこと、私が調べたかて。アメリカ軍に何でこんなおくれるのやと聞いたらいいじゃないですか、毎日電話して、どうなってんねんと。我々の命がかかっているんだと言ったらいいじゃないか、あなた。 そして、発信源は、空母に着艦する艦載機に艦の位置を知らせるTACANという装置の周波数が羽田の先ほど述べたT—DMEと重なった可能性が強いというのが管制官やパイロットの認識ですよ。総務省の調査でも発信源は横須賀あたりだとはっきりしているわけで、もう大体疑いないんですよ。母港としているのは第七艦隊で、これも調べました、TACANという装置を装着しているのは、空母キティーホーク、揚陸指揮艦のブルーリッジ、さらにはタイコンデロガ級イージス巡洋艦だというんですね。空母以外にTACANを搭載しているのは、空母に支障が起きた場合や中継艦として利用する場合などがあると言われているんです。 こう見たら、おのずとキティーホークだというのは、もうはっきりしているんですよ。信憑性を帯びてくる。だから、そういう話を私言ったわけだから、どうやと言ってくれますか。大臣に聞こう。
○北側国務大臣 きょうこの委員会で委員の方からそのようなお話があったことも踏まえまして、米軍の方には早く回答するように、また、きょうこういう質問があったことも含めまして申し上げたいというふうに思います。
○穀田委員 役人とは違う報告がありましたので、そのとおりやっていただきたい。 そこで、報道では、過去には同様のトラブル、周波数のバッティング、混信というんですかね、あったと言われています。ことしに入って、十日、それから十七日、二十一日と相次いでいますが、国交省は過去に同様の電波妨害の発生状況というのはつかんでいますか。
○岩崎政府参考人 航空保安無線施設等への電波障害でございますけれども、これはいろいろな要因で障害が生ずることがございます。雷とか電波の異常な伝搬とか、そうしたもので障害が生ずることはあります。 ただ、今回の十月十七日の、今議論になっております羽田空港のILS、計器着陸装置が使えなくなったような件はまれでございまして、調査可能な最近十年間で調べますと、昨年の十月十八日、それから本年の十月十日の二度あったのみでございます。
○穀田委員 問題は、これはなぜこういう問題として発覚したかというと、十七日にはおりられなかったから事態が浮かび上がったんですね。前からあったんですよ。これもまた調べました。そうすると、今までの事態というのは、二、三回あるということは、十年間はない、違うんですよ。実態は違っていて、そういう問題について、あったけれども調査依頼もしていないということが一つ。 もう一つは、日航のパイロットや職員の話を聞いてみると、過去にも何度もあったというんですよ、こういうことは。それで、実は空母ミッドウェー、それから空母インディペンデンスがいたときも電波障害があったというんですね。そして、どう言っているかというと、そのとき、日航の運航本部は、社内で掲示板に張り出したり告示をして注意を呼びかけているんですね。そこまでやっているんですよ。 そういう話がやはりあって、電波妨害というのはアメリカの艦船だというのは常識なんですよ。そういう常識を踏まえてどう対処するかという問題を私は提起しているということをぜひ知っていただきたい。 その上で、今、先ほど大臣もまた航空局長も、ここを使っているんだ、使っているんだという話をすると言っている、周知徹底させる。問題は、それは使うなと言えるかどうかなんですよ。何を言っているんだと。そんな、人の命の安全にかかわる話を、どないなってんねんということを、きちんと善処を求めるのは当たり前だ。それを、うちはこれを使っていますさかいによろしくというような話じゃないんですよ。使うなと言うかどうかなんですよ。 それで、調べると、国際民間航空機関、ICAOというんですがね、これが各民間会社に全世界で割り当てている周波数は約四十種類ぐらいだというんですね。そうしますと、民間航空機の安全を確保しようと思えば、この四十種類は軍といえども使うなということを申し入れる必要があるし、なおかつ日本の場合でいけば、仙台もそれからこの東京も羽田も実は同じ周波数を使っているんですね。だから、それを使っちゃ困るということについて約束させるということが当然必要なんですよ。 だから、当該周波数はこうなっていますじゃなくて、当該周波数は使うなということを毅然と申し入れるかどうかということを私は問いたい。
○岩崎政府参考人 繰り返しになりますけれども、今米軍が調査をしているということでございますので、その調査結果を見てきっちり対応していきたい、このように思っております。
○穀田委員 あのね、調査を見てではなくて、どんな調査結果が出るにせよ、常識はアメリカ軍の艦船であろう。しかも、私が言ったように、キティーホークしか考えられないということは、これは明らかなんですよ。そういった問題について、事実として把握できなくたって、これは米軍は使うなということを言うかどうかと言っているんですよ。そんな生半可な話じゃだめなんですよ。 大体、ニューヨークなんてどうなっているか。ニューヨークというのは、三つ飛行場あるんですよ。あそこでそういうバッティング、起こっているか。起こっていないんですよ。そうすると、米軍というのは、自分のところの本土ではそういうバッティングを起こすようなことをやっていないんですよ。何で日本だけやっているのかという話を毅然と申し入れるのは、国民主権、国家主権を持っている国として当たり前じゃないですか。そういうことをきちんと言ってほしいということを私は言いたいと思うんですが、大臣、それで最後。
○北側国務大臣 在日米軍が今調査しています。その調査結果について早く回答するように、先ほども答弁しましたように申したいというふうに思います。 委員は、これはもう在日米軍で決まりということを前提にしておっしゃっているのかもしれませんが、それは今この調査結果を一応これは正式には、公式には待たないといけないわけでございまして、その結果を踏まえて、もちろん委員のおっしゃっている趣旨は、民間航空が使っている周波数を使うなということでございますから、それはもう全くそのとおりだというふうに思います。
○穀田委員 ですから、そのとおりで、そのことを申し入れてくれと言っているんです。僕はアメリカ軍だろうと言っている。大体、そういうふうに見たら、キティーホークというのは大体間違いないと思っている。それを調べてくれと。 問題は、そのときに、そうであろうがなかろうが、アメリカ軍というのはニューヨークではそういうことをやっていない、そういうことが起こっていないわけだから、そうすると、少なくともこれは使うなよということ、使いませんということを回答を得るまで頑張れ、そういうことをきちんとやれということですよ。 以上です。
○林委員長 日森文尋君。
○日森委員 社民党の日森文尋でございます。 私も、穀田委員に続いて、命の問題で、アスベストの問題を中心に御質問したいと思います。先ほど古賀先生から大分詳しいお話がございました。重複をしない形で御質問したいと思うんです。 アスベスト新法が準備をされる、これについて後で触れたいと思いますが、省庁の壁を超えて、ともかく全閣僚でしっかりと対策を練っていかなければいけないということはもちろんそうですし、それはもう官民挙げて解決をしていかないと、環境省が出した数字でも八万数千人という数字が出ていまして、恐らくそれは氷山の一角であって、どこでどう暴露したかわからない人たちがたくさんいるわけですから、恐らく想像を超える数の罹病者が今後生まれてくるという可能性もあると思うんです。そういう意味では、先ほど古賀先生は静かなる時限爆弾というふうにおっしゃいましたが、まさにそのとおりで、相当力を入れて対策を講じていかなければならないということを一つは考えているわけです。 最初に、旧建設省、運輸省ですが、国土交通省関係でいうと、先ほどの答弁の中でもそうですが、いわば労働安全衛生法に沿ってさまざま対策を講じてきたという流れになっているんだと思うんですが、実は一九七五年、これは労安法の中で、特化則と言っているんですが、特定化学物質障害予防規則というのがありますけれども、その中で、アスベストについては原則禁止だというふうに既に示しました。 ところが、当時の建設省なんですが、建設省は一九八七年になって初めて耐火構造の告示を改正して、吹きつけアスベストの規定をここから削除したということになっているんです。つまり、空白の十二年間というのがあるんですが、どうしてこういう結果になったのか、まずお聞きをしたいと思います。
○山本政府参考人 建築基準法では、大勢の方が御利用になる三階建て以上の建築物は耐火建築物にしなきゃいかぬということが義務づけられております。それから、鉄骨造の建築物の場合に、柱とかはりなどの鉄骨を耐火性のある材料で保護するということが基準法上の要請でございます。 今御指摘になりました耐火構造の告示というものは、この保護の方法の一つとして、一九六四年から一九八七年まで、基準法に基づく告示を定めておりまして、吹きつけアスベストによって保護するということが耐火構造の一つの方法として示されているところでございます。 御指摘がありましたように、一九七五年には、労働安全衛生法に基づく規則の中で、継続反復してアスベストに被曝する危険性が高い作業者、労働者を保護する目的で、吹きつけアスベストの使用が原則禁止されました。 実は、原則禁止ということがポイントでございまして、例外的にアスベストを使うことが許されておりました。一つは、アスベストを五%まで含む、ですから、濃度が五%以下の吹きつけロックウール、これは労働安全衛生法上も許されておりました。もう一つは、吹きつけアスベストでも鉄骨の耐火のために吹きつけるもの、これは、作業の過程で労働者がマスクをしたり一定の防護措置をする、そういうことをして鉄骨を耐火にするために吹きつけアスベストをするということは認められておりまして、こういうことを前提に建築基準法も告示は維持しておりましたけれども、実は、現場では、業界の自主規制で、大体一九八〇年ごろから一般的には使用されなくなってきております。 そういうこともありまして、国土交通省としましては、一九八七年ごろ、学校などで吹きつけアスベストが劣化して空気中に発散するというようなことが社会問題化したことを背景としまして、基準法の告示に例示として残ったままであることはふさわしくないという判断をして、告示を改正したものでございます。
○日森委員 今御答弁にあったんですが、労働安全衛生法では原則禁止にした。その後、業界は確かに自主規制をしているんですよ。例えば、この段階で直ちに建設省が労安法と同じような格好で規制措置をすることができなかったのかどうなのか。 その裏にはどうも、業界が自主規制して代替のものをつくり出すという間、若干、執行猶予じゃないけれども、猶予を与えていた期間がこの十二年間でなかったのか。直ちに労安法に沿った、今回も労働安全法についてかなり重視をされているような答弁がたくさんあったわけですが、何らかの措置を講じていれば、後で触れますが、調査の問題等も含めて、今これほどの状態にならなかったんじゃないかというふうに感想を持っているんですが、どうでしょうか。
○山本政府参考人 先ほどの答弁の繰り返しになりますけれども、基準法の耐火構造の告示というものが、これを義務づけるというものではなくて、一つの耐火方法の仕様として例示しているものでございますので、維持したということでございます。 なお、一九八〇年、昭和五十五年に業界の自主規制として中止しておりますので、そういった現場の状況を踏まえて告示の改正を昭和六十二年に行ったということでございます。
○日森委員 確かにそういう理由なんでしょうけれども、もう少し早く手を打っていたらという思いが今でもしています。 それから二つ目、先ほども質問にあったんですが、調査をされました。第一回目の調査と、それから、今回また千平米以上ということで二回目の調査を行うんですが、一回目に行った調査で一回結論が出ていまして、その書類もいただいているんですが、その後、どんな具体的な対策を講じたのか。講じた後、二度目の検査を今度やるわけですね、少し対象になる建築物の建築年代はずれていますが。 そこら辺の関係が、実は一回目の調査で十分な成果が得られなかった、したがって、今回また改めてやりますというふうにも見えるんですが、それはどうしてなんでしょうか。
○山本政府参考人 最初の調査は、一九八八年の一月に、公共団体に対して吹きつけアスベストに関する民間建築物の調査を依頼いたしました。 この調査とあわせまして、吹きつけアスベストが損傷をした場合に空気中に発散するわけですから、そういう損傷の有無とか、そういう状況に応じて適切な措置を指導するということを公共団体にもお願いしておりまして、具体的な指導の方法として、一九八八年の六月に、業界団体の協力も得て、既存建築物の吹付けアスベスト粉じん飛散防止についての適切な処理技術に関する指針というものを定めていただきまして、これを地方公共団体とか施設を管理する関係省庁にも送付しまして、それに基づいて指導するようにお願いしたわけでございます。 それから、今回の調査、今調査中でございますけれども、九月末に中間報告したものが、報告がありましたものが七万六千、対象は十四万余りですけれども、報告のありましたもののうち、引き続き今日でも露出してアスベストの吹きつけがなされているものは七千八百八十七棟ということで、おおよそ一〇%ぐらいはまだ露出しているわけですね。 八八年当時のいろいろな指導の効果もあって一〇%までに来ているとも言えますし、しかし、この期に至ってまだ一〇%もあるというのは非常に問題だという認識もあるわけでございまして、この点についてきちんと分析した上で、調査も含めてどういうふうな対応をしていくか、これは社会資本整備審議会のアスベスト対策部会で今御審議いただいておりまして、年末までには取りまとめる予定でございますので、これを踏まえてアスベスト対策に積極的に取り組む考えでございます。
○日森委員 恐らくここにいらっしゃる委員だけではなくて、全国会議員共通の思いだと思うんですが、ともかく、クボタ・ショックがあって、国民の中にアスベストに対する不安が非常に高まってきている。しかも、中皮腫という病気は必ず命が奪われてしまうような、なかなか治療もうまくいかないような病気であるということですから、そういう意味では、調査を徹底して行うということはしていただきたいと思います。 時間がちょっとありませんので、後半に入りたいと思うんです。 一つは、今度、新法も、先ほど古賀先生が御批判されたとおりで、私も同感なんです。患者救済法ということであって、総合的なアスベスト対策になっていないという感想を持っているんですよ。もちろん、骨格が明らかになっただけで全体像はまだ見えてこないわけですが、骨格を見ただけだと、どうも金を払ってやって、罹患した人たちに金を払ってやるからそれで我慢しろというような中身が中心であって、本当に総合的にアスベストに対して対策を講じていくという中身になっていないような気がするんですよ。 それで、私どもは、実はアスベスト基本法的なものを、これは、将来どれほどの数の方々がアスベスト被害を受けるかわからないような状態で、先ほど申し上げましたが、環境省だって八万数千人だと言っているわけですから、大変な状態になると思うんです。もちろん、数を出さないと基金の予算が立たないみたいなところで、大枠、つかみで八万数千人罹病者が出るということをおっしゃったのかもしれませんが、基金の問題も大変になるわけですね。 そうすると、これはちょっと大臣にお聞きしたいんですが、やはり基本法をつくって、例えばアスベストの除去について、これも国土交通省だけでは何ともしがたい面もあると思います。アスベストを除去する、それから管理をしてきちんと処分をする、これは大変な話で、国が総力を挙げないとできない話ですよ。例えば、うちを壊してアスベストが出ました。今、地方自治体の中間処理場、受け付けないところはいっぱいありますよ、アスベスト。では、どうするんだ。持っていき場がないじゃないですか。 そういうことも全部含めて考えていくと、これは基本法的なものに制度をきちんとつくって、アスベスト対策基本法に基づいて、それに沿って逆に労働安全法をもっと厳しくするとか変えるとか、あるいは産業廃棄物の法律をいじっていくとか、逆の発想をつくっていかないと、実は、将来生じてくるアスベストの被害に対して対応できなくなるんじゃないか、こんな思いを持っているんですよ。 そういう意味では、先ほどは所管は厚生労働省かあるいは環境省だという話がありましたが、これは内閣府がきちんと持って全体を掌握するような、そういう法体系を整備していかなければいけないという思いを持っているんですが、ぜひ大臣の決意と感想をお願いしたいと思います。
○北側国務大臣 非常に重要な御指摘をいただいているというふうに思っております。 今、関係閣僚会議をやらせていただいておるんですが、この問題は、先ほども御答弁させていただきましたけれども、関係省庁、関係府省が本当に連携をよくとらないとだめなことが多いんです。おっしゃっているとおりです。 今、この関係閣僚会議で、当面の対応として五項目が柱だなということで、一つは何といっても被害の拡大防止、二番目に国民の皆様の不安への対応、三番目に過去の被害への対応、ここで新法の問題が出ているんですが、それに次いで、四本目の柱として過去の対応の検証、そして五番目に実態把握の強化、この五本柱で今取り組んでいるところでございます。 関係省庁緊密な連携のもと、またスピード感を持ってしっかり取り組みをさせていただきたいと思っております。 国交省も、既存建築物の解体というのはこれからどんどんふえてくるわけでございまして、この既存建築物の解体、私、丸の内の、実際、アスベストがある大きな建物の解体工事の現場に行かせていただきました。 実際、現場に行って見させていただきまして、これは本当に大変だなと思いました。ともかく、アスベストがある部屋については、まず密閉をしないといけません。そして、工事をする方々は、当然防護服をまとわないといけないんですね。まさか朝から晩まで仕事を一人の方でできませんので、途中で何度か交代せなあかんわけですね。その交代のときに、防護服を全部捨てないといけない。これもごみになるわけですね。そして、アスベストについて、これを回収しても、さっきもおっしゃいましたが、この捨て方というのがまた難しい問題で、コストの面を考えても非常に大変だな、また、もちろん安全面でも非常に大変だなということを改めて私も実感いたしました。 関係省庁、本当によく連携をとらせていただいて、今実態調査をしっかりやっておりますけれども、しっかりと取り組みをさせていただきたいと思っているところでございます。 委員の基本法の制定のお話につきましてはよく勉強させていただきたいと思いますが、ただ、おっしゃっている趣旨は、非常にこれからさまざま対応しなければいけないことがいっぱい出てくる中で、きちんと、工法的なことばかりやってもだめだよという趣旨だというふうに理解をしております。非常に大事な問題点の御指摘があったと思っております。
○日森委員 ありがとうございました。
○林委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時五十五分散会