環境委員会 第2号
- 発言数
- 84 件
- 登壇者
- 20 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 2005/10/14
会議録
○木村委員長 これより会議を開きます。 環境保全の基本施策に関する件について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、政府参考人として文部科学省大臣官房審議官山中伸一君、文部科学省大臣官房文教施設企画部長大島寛君、文部科学省研究振興局長清水潔君、厚生労働省大臣官房技術総括審議官外口崇君、厚生労働省労働基準局安全衛生部長小野晃君、環境省大臣官房長西尾哲茂君、環境省大臣官房審議官寺田達志君、環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長由田秀人君、環境省総合環境政策局長田村義雄君、環境省総合環境政策局環境保健部長滝澤秀次郎君、環境省地球環境局長小林光君、環境省水・大気環境局長竹本和彦君及び環境省自然環境局長南川秀樹君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○木村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○木村委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。木挽司君。
○木挽委員 自民党の木挽司でございます。初心者マークでございまして、前座を務めさせていただきます。 まず、アスベスト問題について数点質問させていただきたいと思います。 耐久性にすぐれ、腐らず、防音性、耐火性などを兼ね備えている上に価格が安い、まさにアスベストは建築家や建設業者にとって実にありがたい建築資材であったわけですが、ことし六月末、大手機械メーカーが工場労働者の相次ぐがんによる死亡を公表して以降、便利な建築資材アスベストは私たちの生活空間に身近に存在する危機となってしまいました。現行制度下では救済されない人たちへの救済措置の制定など、迅速で手厚い対策がとられなければならないのは言うまでもないことです。 九月二十九日、文部科学省において、全国の公立の小中高校、そして幼稚園、大学、公民館など全国十六万三千八百三十四施設を調査対象にしたうち、八月末時点での調査進捗率が三四%、調査済み五万五千七百四施設のうち千九百九十五施設でアスベストが使用されていることが報告されました。同様に、厚生労働省においても、先般、病院や特別養護老人ホームなどでのアスベストの使用実態がまとめられています。 関係省庁によりこれから次第に実情が明らかになってくる中、私の地元においても、住民の不安を背景に、アスベスト対策を急ぎ推進いただきたいとの声が上がっております。 そこで、まず二点ほど質問させていただきます。 公共建築物、民間建築物のアスベスト利用状況調査、利用者への情報開示、暴露防止のための対策がどのように進められていくのか。特に七月以降、アスベスト問題に関する関係省庁会議、また関係閣僚会合が複数回開かれ、アスベスト問題への当面の対応を取りまとめられました。中には四本の柱が掲げられたそうでございますが、これに沿ってどのように動かれているのか。今後、各関係省庁との連携はどのようにとられていくのか。その方向性について御説明いただきたいと思います。 また、吹きつけアスベストが最も多く施工されたのが七二年から七三年ごろ。工法はアスベストをセメントとまぜ壁や天井に吹きつけたものでございますが、防音などのために機械室の内壁や天井に吹きつけられたほか、建物の鉄骨材を覆うのに使われましたが、七五年ごろから原則禁止されましたが、ほぼ完全に禁止されたのが二〇〇四年十月ということを考えれば、海外の事情と比較をされ国の責任を追及する声が上がるのも当然と考えますが、この点について現段階での所見をお伺いしたいと思います。 以上、まず二点お伺いしたいと思います。お願いします。
○竹下大臣政務官 木挽さんにお答えを申し上げます。 各省庁の連携の問題についてでございますが、関係省庁が一体となって取り組むために、ことしの七月以降、関係閣僚による会合を三回開催いたしました。そして、当面講じることが必要な取り組みを取りまとめてきたところであります。特に、先ほどお話がありましたように、九月末に開催されました三回目の閣僚会合では、被害者の救済制度の基本的枠組みというものを取りまとめたところでございます。 そして、これを受けまして、現在、環境省では、関係省庁と協力いたしまして、救済のための新法の策定作業を進めているところでございます。スピード感を持ってやらなければならないという大臣の御指示を受けまして、今懸命に詰めておるところでございます。 このような場を通じまして、今後とも関係省庁と緊密に連絡をとりましてアスベスト問題の解決に取り組んでいこう、こう考えておるところでございます。 以上でございます
○小野政府参考人 お答えいたします。 私ども厚生労働省といたしましては、先ほど先生からお話のありましたように、昭和五十年に吹きつけのアスベストについては原則禁止というふうにしたところでございます。その後、特に石綿のうち有害性の強い青石綿それから茶石綿につきましては、平成七年に製造等を禁止いたしました。 これを外国と比べまして、まず青石綿につきましては、それまでの行政指導等によりまして平成元年には使用の実態がなくなっていたということを確認しておりまして、実態面では欧州諸国におくれをとっていないというふうに考えております。また、茶石綿につきましても、平成五年のドイツ、それから平成六年のフランスに比べて、禁止の時期に大差はないというふうに考えているところでございます。 それから、白石綿につきましては、平成十三年にWHOが主要な石綿代替品に対する発がん性の評価を、人に対するがん原性として分類され得ないということに変更したために白石綿の本格的な代替化が可能となって、平成十五年に政令を改正し、平成十六年から製造等を禁止したということでありまして、その意味で、それぞれの時点におきまして当時の科学的知見に応じて対応してきており、特に不作為があったということは言えないのではないかというふうに考えているところでございます。 ただ、予防的アプローチが国際的に認知されました現段階から見ますと、生命とか身体にかかわる法令上の禁止措置につきましては、世界的な動向を見ながら実施するという考慮が十分なされたとは言えないという面もありまして、そういった点を踏まえて、今後しっかりした取り組みを行ってまいりたいというふうに考えております。
○木挽委員 取り組みは取り組みとして早急にやっていただいているということでございますが、マスコミ報道が先行する中、やはり住民、国民の方は不安が増長する傾向にございますので、十分そのことを配慮して取り組んでいただければと思います。 さて、私の地元兵庫六区は、伊丹市、川西市、宝塚市の三市を抱えております。小池環境大臣はよく御存じでございますが。その中でも伊丹市では、大阪国際空港の騒音問題により、市内各施設で防音工事が施工されています。これは伊丹市に限ったことではなく、空港周辺の各市に言えることではございますが。 アスベスト含有建材が、防音ということになりますと十分使用されているということが背景にございます。その分、公共施設、特に学校施設では、全学校園について校舎の防音化を図ったことから、騒音防止対策工事の基本的な工事仕様として、吸音材でもある石綿を含有していると思われる吹きつけ材を使用しております。現在もほとんどの学校施設で使用しておるということが発表されておりますが、もちろん石綿含有率の高い吹きつけ石綿に対する飛散防止を目的としました石綿対策工事そのもの自体については、国の指導に基づき、昭和六十三年及び平成元年に実施しておられます。また、文科省の通知を受け実態調査を行っていますが、さらに独自の判断で全校の環境調査を一斉に行い、室内の管理の現状を測定して児童生徒、保護者の方々に周知するための根拠資料として活用しておられます。 この地域は、阪神大震災の被災地として耐震工事も順次進めていかなければならない事情もあります。施設をランクづけして計画的な対策を実施していくことなど検討すべきではないかと私自身、私見では思いますが、得られた情報を隠すことなく、いかに正確に、わかりやすく関係者に伝えていくおつもりなのか、お聞かせをいただきたいと思います。 先般、手つかずのアスベストの実態から、国連ビルの大改修に州議会から待ったがかかったという報道が一部新聞報道でございましたが、ちょうどそれと同じようなことが私の地元の各施設、学校施設には言えると思います。 特に、こうした学校では、もし何かあったらという不安が先に走りまして、小修繕に至っても手がつけられないというような状態、非常に困窮されておるということを耳にしております。阪神大震災の被災地としては、公共施設の耐震工事も順次進めていかなければならない事情もございます。不安を抱えるこうした住民に対して、説明責任が問われてきますし、わかりやすいアプローチをしていく必要があります。どうか、その辺のことを御配慮いただいて御答弁いただきたいと思います。
○大島政府参考人 お答え申し上げます。 先ほど委員から御指摘がございましたように、現在文部科学省におきましては学校施設等における吹きつけアスベスト等の使用実態調査、これを実施しているところでございまして、今、十一月末の公表を目指して調査が鋭意進められている、こういう状況にございます。 先般、先ほどお触れになりましたが、九月二十九日にはその実態調査の中間報告、これを公表しているところでございます。その結果については、地方自治体等の学校設置者に調査結果を送付いたしますとともに、あわせてホームページ、これにも掲載いたしまして、その内容の周知をまず図っているということでございます。 また、この中間報告の結果を受けまして、同日付で各学校設置者に対しまして送付した通知におきまして、設置者が児童生徒や保護者の関係者に対しまして、吹きつけアスベスト等の存在とその状態、それから立ち入り禁止等の措置状況、また今後の対策方針、こういったことについて説明するよう指導しているところでございます。 文部科学省といたしましては、引き続き実態調査の結果を周知していくとともに、児童生徒、それから、その父母等に過剰な不安を与えないよう学校設置者が関係者に適切な説明を行うよう指導してまいりたいと存じます。
○木挽委員 御答弁ありがとうございます。 文科省では、都道府県の教育委員会を通じて調査して、その上がってきた数字を報告いただいているわけですね。 そもそも論になるかもしれませんが、我が国の行政制度を振り返りますと、国、地方、そういった背景に、法律により自治体の職務権限、執行事務を創設してまいりました。それを財政措置で手当てするといった仕組みをつくることに精力を注いできたわけで、地方としてもその全国共通のレールの上を忠実に走ってきて、効率性が優先された行政執行のスタイルとして一定の効果があった、このことに関しては私も認めておりますし、間違いないところだと思うのです。しかしながら、その過程において、地方サイドでは、中央政府の能力に対する信頼感が形成され、自己の自治体や地域の問題であっても、国の行政機構に任せておけば何とかなるとの感覚が醸成されてきたように思います。これはまた私自身が地方議員として感じていたことではあるんですが、住民にも言えることで、地方の時代とはいえ、本来一番身近な存在であるべき自治体のその信頼度にこうした姿がかいま見えます。関係省庁としてもぜひ、自治体任せとならないように、信頼感の高いところとして、国として、そういったアプローチをお願いしたいと思います。 そして、不安感につきましても、非常にあいまいもことしたところで住民の不安というのが今醸成されておりまして、特に十年前の阪神大震災、私もボランティア活動に従事したわけなんでございますが、もう瓦れきの山の中でボランティア活動をしておりますと、何週間にもわたってそういう活動をしている中で、太陽光が、こう、ばあっと照ってきますと、空気中にほこりが散乱しているわけですが、その中にきらきらきらきら光るものがある。もう全身がちくちくちくちくして、毎日のようにそれをシャワーで落としながら、そういうボランティア活動を続けておりました。今から考えてみれば、それは何週間も毎日のように、夜も寝ることなく従事したわけですが、アスベストなわけですね。 そういったことも考えまして、皆さん、そういったときの影響はどうだったんだろう。私の仲間も、数週間といわず、何カ月もそういった環境の中で作業をした人間がいるわけなんですね。そういった彼らですら、やはりどうだったんだろうかという、あいまいもことした中で不安感を持っているだけに、国としてぜひとも、地方任せにせずに、はっきりとした安心感のある情報を提供していっていただきたいと考えております。 次に、ことし七月に施行された、アスベストを含む建材を使用したビルなどを取り壊す際は労働基準監督署へ事前に届け出るよう定めた石綿障害予防規則。その規則の施行前に、アスベストを使った小規模の建物の解体が、除去なしで駆け込み的に行われた話も実際聞こえてまいりました。吹きつけアスベストが原則禁止になる以前のマンション、いわゆる分譲マンションストックは五十万戸にも上るそうです。 規則の施行後、アスベスト問題が注目されている間は、建物を所有するオーナーも取り壊しに慎重でしょうが、今後、作業員の健康を度外視して安値で受注する業者が出てくることは十分に考えられます。今後の監視体制について、ぜひともお聞かせいただきたいと思います。
○小野政府参考人 お答えいたします。 今お話のありました石綿障害予防規則、ことしの七月に施行いたしております。建築物の解体等の作業時に、一つは、吹きつけ石綿の除去、作業場所の隔離、しっかりと隔離をする、それから、保温材等の除去作業時の立ち入り禁止の表示をしっかりとする、それから、発じんを抑制するということで、湿潤化等の措置をきっちりととってもらう、それから、労働者への防じんマスクの使用等の暴露防止対策をこの規則で義務づけたところでございます。 このうち特に発じんの大きい吹きつけ石綿の除去作業につきましては、具体的な作業内容につきまして、図面等を添えて、事前に労働基準監督署長に工事計画を提出させることとしておりまして、これらの計画に記載された暴露防止対策について厳正に審査を行いまして、必要に応じて事業主に対しまして工事の差しとめ命令ですとか計画変更命令を発する等の、計画の適正化を図らせているというところでございます。 特にことしの八月一日から十月三十一日まで三カ月間につきましては、この石綿障害予防規則の施行当初ということもありまして、石綿が使用されている建築物の解体等を行う作業場に対しまして、重点的に監督指導を集中的に行っております。規則等の違反が見られた場合には是正を図らせているというところでございます。 今後とも、この規則の周知、履行確保を図りまして、石綿を使用した建築物の解体等の作業における暴露防止対策の徹底をしっかりとやってまいりたい、こう思っております。
○木挽委員 今後、膨大な数のこうした解体工事が予想されるだけに、それで本当に対応できるのかなというところが不安のあるところでございますが、ぜひともよろしくお願いをしたいと思います。 最後に、このアスベスト問題全体を小池環境大臣に総括いただいて御所見をいただければと思います。
○小池国務大臣 このアスベスト問題、今も御質問の中に、国民の皆様方が、このアスベスト問題に対して、ある意味大変身近であるということがために、漠然とした不安を大いに抱いていらっしゃる。その不安の原因ということを一つ一つ分析もし、わかりやすく広報活動にも努めて、その対処方法についてもお伝えするように努力していきたいと思いますけれども、まず、安全、安心を確保するためには、関係省庁との連携というのが必要であるということで、いち早く関係省庁連絡会合というのを持つべきということを私も提唱させていただきました。既に何度か会合を重ねて、これまでのいろいろな、弊害でもありました関係省庁との縦割りということを乗り越えて、できるだけスピーディーに対応できるように、そしてまた総合的に対応できるような体制を今とらせていただいております。 その対策の柱といたしましては、まず、これまでの法律では救済できない被害者の方々の救済という点でございまして、これは、次の通常国会のできるだけ早い時期に救済のための法案、新法を提出できるように現在検討作業を進めておるところであります。それから、これも漠然たる不安となっておりますが、解体作業などで起こります飛散、この予防措置を徹底する、そして強化するということ。さらには、昨年環境省で改革、創設いたしました循環型社会形成推進交付金というのがあるんですけれども、これを活用して、アスベスト廃棄物の対策の推進といった形で、総合的にアスベスト対策の推進について最大限努力してまいりたいと思います。 スピード感と、それからすき間がないということでシームレス、と同時に、対策についても慎重にやるべきところは慎重に進めていきたいと思っております。
○木挽委員 ぜひとも関係省庁会議が機能的に動くように、前向きな努力をお願いしたいと思います。 質問を終わります。
○木村委員長 次に、坂井学君。
○坂井委員 自民党の坂井学でございます。よろしくお願いをいたします。 今、木挽委員からアスベストの問題に関しましての質問がありました。私は、古くて、そしてまた、今現在でも大きな課題となっていると思っております環境と経済とのかかわりの点について何点かお伺いをしたいと思いますけれども、このアスベストの問題、まさしくその象徴的な問題ではないかと私も考えております。 この中皮腫等のアスベストによります死亡者数は、環境省でも今後五万人以上、そしてまた、専門家によりますと今後四十年間で十万三千人に到達するんではないか、このような意見もあるわけでありまして、これは、もはや単なる労働災害という状況ではなくて、完全な公害という状況を呈しているというふうに考えるわけであります。 この問題の大きな特徴だと私思っておりますのは、アスベストを吸引いたしましてすぐ健康被害が出る、こういうことではありませんで、この後三十年から四十年という大変長い潜伏期間がありまして、基本的に、その後発症する、こういうことでございます。つまり、その間に大変長いタイムラグがあるわけでありまして、実はもう既に昭和四十七年の段階で、WHOの会議におきまして専門家の方々はアスベストの危険性を指摘しておりますし、また、昭和五十年代に入りますと、先に、使用を続けておりましたアメリカにおきましては、大変な健康被害が出てまいりまして問題となっておりました。そして、日本におきましても、昭和六十二年には当然アスベストによる学校パニック等々起きまして、先ほども触れておりましたけれども、日本でもその危険性は十分承知されていたにもかかわらず、しかし、この昭和四十九年の三十五万トンをピークに何と平成二年までは三十万トン以上の輸入があり、そして十年前、平成七年の段階におきましても十九万トンという輸入があり、使用されていたということであります。 すなわち、今からさかのぼって考えれば、当然、役所も、そしてまた業界も使用禁止の措置をとるべきであったと考える状況ではありますけれども、当時はまだそういう結果が出ていないがために、多くの健康被害が出ていないために、それをとめることができなかった。私は、その理由、どうしてとめることができなかったかという理由の一つに、環境や私たちの健康よりも、目前に被害が出てこなければ、事象が出てこなければ、すなわち、経済的な優位性のために、安価で耐久性にすぐれ、使いやすいという特性のために使われてきた、すなわち、経済の論理が優位性を持って、そして環境への配慮、健康への配慮が十分行き届かなかったのではないかと考えるわけであります。 これは、実は今でも残っているのではないかと思っておりまして、環境と経済という、大変古い問題でありながら今も課題であるというのは、そういうところから私の問題意識でございますし、また、今もったいないという言葉が大変世界じゅうに知られるようになって、認知をされてきたわけでありますが、もったいないの運動も、一方では環境に大変いいわけでありますけれども、一方ではこれは消費抑制の運動であるわけでありまして、この運動が徹底することは経済界にとってどうかというような議論もあるわけであります。 そこで、私は、最初に、漠とした質問で大変恐縮ではありますけれども、この環境と経済ということの両立に関しまして、本当に今の経済制度、資本主義を根底とした経済制度の中で、環境、この問題をつかさどる、環境行政をつかさどる皆様方にお聞きをしたいのは、本当に環境と経済ということの両立、これが可能なのかどうか。もし可能であるとするならば、その工夫や取り組み、そしてまたその道筋等お聞きをしたいと思いますが、小池大臣からお答えいただければ幸いと思います。
○小池国務大臣 御質問は環境に対しての基本中の基本の御質問だと思いますので、私の方からお答えさせていただきたいと思います。 環境は経済活動を含みますすべての人間活動の基盤であるということをまず基本として認識をしているということをお伝えしたいと思います。また、経済を環境に優先した結果、人の健康が損なわれるようなことがあってはならないというのも、これも基本でございます。残念ながら、二十世紀、我が国においては経済を優先した結果として、それの代償として人の命が、そして健康が侵されるという例が、幾つか不幸な歴史がございました。 そういったことの反省も踏まえて、経済と環境の両立、言葉では非常に美しいんですけれども、そこはやはり明確な認識を持った上で進めていかなければならないということを、これらの反省から学び取るべきではないかと思います。 ただ、私は思うんですけれども、二十世紀の、特に後半といいましょうか、経済を優先する余り環境は後回しになってきたということで、どちらかというと経済と環境とは対立する構造でとらえられていたというのが二十世紀だと私は思いますけれども、むしろ二十一世紀というのは、環境をよくすることが経済をよくしていく、経済をよくすることが環境をよくしていく、まさにこれが環境と経済との両立というあるべき姿なのではないかというふうに思っております。 そのためには、意識を変える、社会構造のパラダイムを変えるということで、環境をよくするような製品であるとかビジネスの発展が経済を引っ張ってくるというような状況をつくっていく、例えば、環境報告書であるとか環境会計の普及促進も環境と経済の両立というツールにもなるでしょうし、また、グリーン購入の推進を行うことも今申し上げたような流れを後押しするということになってくると思います。 基本の御質問、環境と経済の両立ということをいつも念頭に置きながら、これからの対応をしてまいりたいと思っております。
○坂井委員 ありがとうございます。 アスベストの今回の事件と同じような性格を持つ問題で、もう一点、私は環境ホルモン、また、その他の化学物質の問題を取り上げたいと思います。 同じように、環境ホルモンも「奪われし未来」という本で問題提起をされまして、この問題が大変深刻なテーマとなりまして、そして、環境省におきましても、SPEED98というようなプロジェクト、また他の省庁等におきましても研究が進められている、また少しずつその成果もしっかりと出ているということを聞いておりますけれども、この環境ホルモン、その他の化学物質の問題も、アスベストのように疑わしき物質、この物質の取り扱いによっては大変その脅威が大きに悪影響を与えるということもあるわけであります。 今回、環境ホルモンということにおきましては、哺乳類への内分泌攪乱作用を認める物質はなかった、このSPEED98のプロジェクトにおいてはなかったということを聞いておりますけれども、かといって、この「奪われし未来」で指摘をされた化学物質の脅威が消え去ったわけではありません。 これら毎年ふえ続ける化学物質、これらの規制や安全性の確保について、今までの経緯、そしてまたこれからの対応等についてお話しをいただきたいと思います。
○滝澤政府参考人 御指摘の環境ホルモンを初めとする化学物質対策の基本スタンスでございますが、私ども、予防的方策という考え方を広く適用すること、さらに、科学的知見を集積いたしまして、リスク評価に基づく管理を進めていくこと、あるいはさらに、国民、関連企業、それから学者等々を含めまして、リスクコミュニケーションを推進していくこと、こういった点に留意して進めてまいっております。 お尋ねの化学物質の規制と安全性の確保についてでございますが、特に今回のアスベスト問題への対応に関連いたしまして、化学物質の有害性等の把握、あるいは新たな規制その他の対策等について、関係省庁を相当またがりますので、そういう関係省庁間の緊密な連絡、連携を図るということを趣旨に、ちょうど先週、七日でございますが、局長級の会議であります人体に影響のある化学物質に関する関係省庁連絡会議というものが設置されたところでございます。こうした場も活用しながら、化学物質対策における省庁間の連携を進める中で、環境省でなければできない役割を積極的に果たしていきたいと考えておるところでございます。
○坂井委員 どうもありがとうございました。 考えてみまするに、こういった環境と経済の問題、またそれに対応するさまざまな規制や安全性の確保、これは大変大事な問題でございますので、またよろしくお願いをしたいと思います。 水俣病が知られ、そして公害という問題意識が出たころには、実は、この環境の問題は外部経済と言われておりました。メーンの経済の中に入ってこないということで、また通常の経済では対象にならないということで外部経済と呼ばれたわけでありますけれども、私は、今やこの環境の問題も、当然経済の制度の中に組み込んでいかなければならない時代になってきていると思います。 私は、今回、その一つの試みが環境税ではないか、こういうことで、これから環境税について何点かお伺いをしたいと思います。 市場の力、また経済のシステムを通じて、社会全体をグリーン化していく原動力として環境税がもし十分機能を果たすのであれば、これは、環境を経済の中に因子として入れ込むこと、それについて大変大きな力になるのではないかと思うわけでありますけれども、それもそれぞれ環境税の制度設計等によりまして大きく変わってくるものと思います。 昨年に引き続き、ことしも環境省では当然環境税を検討しているということを聞いておりますけれども、ことし検討している制度の趣旨や、それから課税対象並びにその規模についてお伺いをしたいと思います。
○田村政府参考人 環境税についての御質問でございます。 まず、今先生がおっしゃられました環境という要素の経済の内部化ということ、これが極めて大事であるということはそのとおりだと存じますし、一般に、環境汚染に対する手法といたしましては、規制で対応する手法とか、あるいは、おっしゃった、まさに経済的手法、あるいは情報的手法、さまざまな手段があるわけでございまして、環境税はこの経済的手法の代表的なものの一つだと思います。 二酸化炭素という環境に負荷を与えるものに対して、それを課税対象としてとらえるということでございますから、私どもも環境税というものの制度設計を今まさに検討している最中でございますので、今どのぐらいの規模でというところまではお答えできませんけれども、基本といたしましては、環境税の課税対象というものはやはり化石燃料に置いて、そして、今まさにおっしゃられた経済的仕組み、経済的手法というものを重んじる環境税のよさというのを十二分に生かして、また一方で国民経済に与える影響等もございますから、そういうものにも配慮して、その観点から、一つの経済的手法としての環境税というものの制度設計をつくっているということでございます。
○坂井委員 昨年の段階におきまして、環境税が検討された際、経団連を初め財界が強く反対をしたということを私は聞いております。この環境税が経済全体に悪影響を及ぼし、そして日本経済が悪くなるのではないかということだと思いますけれども、この点に関しまして、環境省はどういう分析を行い、また、その結果、今どのような認識を持っておられるのか、お聞きをしたいと思います。
○田村政府参考人 環境税が経済に与える影響ということでございますが、例えばでございますけれども、昨年度私どもが提案いたしました環境税の具体案でございますが、私どもの経済モデル等で試算いたしましても、経済全体に与える影響というのはほとんどない、〇・〇一%程度の減という程度の試算数値が出ております。 基本的にやはり、環境税というものの性格にもよりますけれども、環境税でかかった税収を国民経済に還元する、さまざまな省エネルギー対策とか森林対策とか、そういうものによって還元することによって、いわば経済からの効果というのをオフセットできるわけでございますから、全体として見たら経済に与える効果はないし、むしろ、長期的に見たら経済に与える効果はプラスであるとも考えております。 また、産業界に与える影響ということについては、まして、現在のように原油価格が高騰しているようなときでございますから、十分に考えなきゃいけないことは承知をいたしております。 具体的には、例えば、環境税の仕組みの中で、さまざまな産業界、特に国際競争力に対する配慮等は必要であると思いますから、エネルギー多消費産業に対する配慮とか、あるいは一生懸命努力している産業に対する配慮とか、そういうものを何とかその仕組みの中で位置づける必要がある、そのように考えております。
○坂井委員 今のお話を聞いておりますと、経済にはほとんど悪影響がない、要は〇・〇一%の抑止力というか、下げる力しかない、こういうことでございますし、全体としてプラスになる可能性もあるというお話でありますが、しかし、では、なぜ昨年の段階で、またこれからも可能性があると思いますけれども、特に経済団体が反対をされるのか。そしてまた、それを御納得いただくことをしていかなければ、当然、環境税が、現状として、実際に施行されるまでにはなかなかいかないと思うんですけれども、この点の認識について、なぜ、それでは、反対をまだ続けているのか、この点の認識についてお聞きをしたいと思います。
○田村政府参考人 賛成論、反対論、さまざまな中で、結局、昨年は導入に至らなかったというのが率直なところでございますが、産業界の反対の方々、いろいろ、それは考え方によっては賛成の方もおられると私ども思っておりますけれども、しかし、全体として反対になった一つの理由は、やはり、実際の負担増と、やはり今の、例えば国際競争力等に与える影響が産業界にとって耐えられない負担であるという、そういう負担論が一つ。それからもう一つは、やはり、環境税という手法の、今の地球温暖化対策に対する効果についての疑問というようなこと。負担、効果、ここら辺の議論だと思います。 今経済に対する影響力は申し上げました。私どもは、いずれもそれは、基本的には、むしろやがては中長期的にはプラスになると思うし、まさに先生がおっしゃったように、環境という要素を経済に内部化していく、そして環境と経済の統合というものをつくっていくためにも環境税というのは必要なものだと思っておりますし、また、負担という面においても、制度設計の中においても、さまざまな手段を講じることによって、ヨーロッパ等において実際に行われている環境税につきましても、さまざまな産業界に対する配慮がその中に入っております。 そういうようなことも十分に参考にしながら、そういうふうな制度設計をしていきたいと思いますし、またこれからも、何分にもこれは税でございますから、国民そして事業者の協力を得ないとできるものではございませんので、粘り強く話し合いを続けていきたいと思っておりますし、また、そういう方々のさまざまな反論等も生かして、その中に入れてまいりたい、そのように思っております。
○坂井委員 環境税に関しましての必要性、またその効果等々をしっかりと広報し、また多くの方々に御理解いただかなければ難しいと思いますので、その点またお願いをしたいと思いますけれども、最後に、この環境税の取り組みについて、小池大臣にその展望やまたその意気込みについてお聞きをしたいと思いますが、お願いします。
○小池国務大臣 ことしももう十月半ばになりましたけれども、環境の観点からことしをこの時点で振り返ってみると、夏のクールビズもあったかと思いますけれども、何よりも、地球的に大きなトピックスは、ことしの二月に京都議定書が発効したということであります。それを受けまして、この目標達成計画、政府としてどうやっていくのかということで、計画をこの四月に立てたところであります。いずれにいたしましても、第一約束期間の間にマイナス六%、九〇年と比べてマイナス六%の排出の削減ということを達成していかなければならないという責務が我が国にはあるわけでございます。そういった観点からも、この約束の確実な達成ということで、実施をするためにも環境税は必要である、このように考えているところでございます。 経済界が反対というのは、経済界がすぐに賛成するような税はそれこそ意味がないのではないかというふうにも思いますけれども、いずれにいたしましても、まさに今、制度設計の最中でございます。既存の税それから既存の財源との関係ということにもしっかりと留意をしながら制度設計をしていきたい、このように思っているところでございますし、何よりも、新しい税である限りは、産業界もそうですけれども、国民の皆様方にもしっかりと伝わる、そういったお訴えもこれからもしていきたい、このように考えているところでございます。
○坂井委員 環境税が本当に効果があって意味があるものであれば、先ほど申し上げましたように、経済の内部化という問題に関しましても、私は大変意味があるものだと思います。意味がなければそれこそ意味はありませんけれども、これがしっかりと効果をあらわすしっかりとした税を制度設計していただきまして、そしてまた検討をいただきたいと思います。 私の質問はこれで終わります。ありがとうございました。
○木村委員長 次に、馬渡龍治君。
○馬渡委員 自民党の馬渡龍治です。どうぞよろしくお願いいたします。 私は、実は、この環境委員会のほかに、希望して文部科学委員会に所属をさせていただきました。それは、これから環境教育というものが私たちの国にとって非常に重要なものになるんじゃないか、そのような観点から二つの委員会に入らせていただいたんですが、実は、私は、この人類の危機がもうすぐそこに迫っている、このまま人間がわがままし放題で環境破壊、汚染をしていけば、そんなに遠くない日にその危機のときがやってくるんじゃないか、そう思っております。そんな中で、子供たちにしっかりと環境教育をして、大人になったときに、しっかりと理性的な大人になってもらって、この環境というものを守ってもらいたい、そんな思いがあります。 そこで、一点目ですけれども、さきの環境委員会における大臣の環境行政についての考えの中でも、本当にわずかながらですが、触れておられました環境教育について質問をさせていただきたいと思います。 恥ずかしながら、私はこの十年ぐらいで環境問題に対して興味を持つようになりました。子供のころは本当に無知がゆえに、小学校のあの古い焼却炉に、ボランティアというか、放課後集めたごみ、その中にはビニールもプラスチックも入っていて、黒い煙がいっぱい出ていて、それを吸ってせき込んだことも記憶をしております。そのとき恐らくダイオキシンが発生していたんだろうな、それを思うと本当に申しわけない気持ちでいっぱいでありますが、今は、その焼却炉の性能も随分よくなったようで、むしろ食べ物から摂取するダイオキシンの方が問題となっているというように聞いております。 このように、子供たちが、その知識がなくて、一方では環境破壊に手をかしていたり、一方では環境汚染による被害者になっているのではないか、そのように思っております。ですから、こういう反省点も踏まえまして、これは文部科学省の担当になるんでしょうが、初等中等教育で環境教育をしっかりやっていただきたい、このような希望を持っておるわけであります。 今は、環境に対する意識も高まってきておりますから、その教材や、例えば教師、アドバイザーなどもしっかりと用意できるんじゃないかと思います。その中で、例えば昆虫や動植物だけじゃなくて私たち人類も、この大自然の中で生きているというよりも生かされている、その大自然は、先人から預かったものであると同時に、未来から借りている、借りているものだから大切にして次の世代につないでいく、こういった理念的なことから、そして、ごみの分別はなぜするのか、こういった日常生活にかかわることまで、環境教育という中でしっかりとやっていただけないかな、そのように思っております。 私は、小さいころに母親から、梅干しとウナギは食べちゃだめよ、このように教わって、いまだにそれがちゃんと頭の中に入っています。大臣は御飯のときにタラコとハムを一緒に食べたことはないですか。これは魚卵とか魚肉に多く含まれるのですけれども、タラコに含まれるジメチルアミンというのと、ハムの発色剤に使われております亜硝酸ナトリウム、これが一緒になるとNニトロソジメチルアミンという強烈な発がん物質に変わっていくんです。実は、サンマを焼いて、それと一緒にお漬物を食べると、同じような組み合わせで、その発がん性物質が胃の中でできることがあるんです。 ですから、こういったことを教育の中で子供たちに教えてあげる。いろいろなものが、なくすわけにはいかないので、こういったこともありますよという可能性をぜひとも環境省が中心になって調べていただいて、それをぜひ国民に知らしめていただいたらな、そう思っております。 フィンランドの環境自然学、それからギリシャ、ハンガリー、インドの環境学習、そしてウルグアイの環境教育など、既に環境の問題を教育に取り入れている国があります。日本はどうなんでしょうか。私は、国語、算数、理科、社会に加えて、環境という必須の教科があってもいいんじゃないか、今はこの時代だからこそ、それを必要としているんじゃないか、そのように思っております。 そこで、教育の問題は文部科学省ですが、諸外国の環境教育について、それから、この日本の環境教育はどうしていこうと思われているか、このようなところで環境省としての御意見をお聞かせいただければと、そう思いますので、よろしくお願いします。
○高野副大臣 お答えいたします。 議員の御指摘の、環境教育は大変重要だと思っております。 我々の環境についての基本的な考え方は、シンク・グローバリー、アクト・ローカリーということで、地球の温暖化の問題あるいは生態系の破壊、こういう地球規模の問題も、帰するところは、我々日常のライフスタイル、そこに原因があるということから、子供のころから身近なところで環境保護のためにどういう行動をすべきかということは、まさに教育の問題でありまして、我々としても、環境教育の重要性というのは十分認識しているところであります。 環境省としまして、外国の環境教育についてすべてを把握しているわけではありませんが、若干調べたところでは、韓国については、これは小学校で汎教科学習として実施をしております。中学、高校は選択教科になっております。それから、アメリカは各州政府が環境教育に責任を持つ。これはドイツも同じであります。そういう中で、例えばペンシルベニア州では、環境とエコロジーという独立の教科、これを持っております。フランスそれから中国は、日本と若干似ておりまして、環境教育は教科としてはやっておりませんが、各教科の中で環境を教えているというのが現状でありまして、国によってさまざまな方法で環境教育が実施されているというふうに認識をしております。 それから、我が国としましては、昨年の九月に環境保全活動・環境教育推進法に基づく基本的な方針を閣議決定いたしました。そして、環境教育の推進方策等について定めたところであります。 環境省としては、この基本指針に基づいて、実際の学校の現場で使用されている環境教育指導資料、これでありますが、その改訂等に協力をしているところであります。学校における環境教育の推進を支援しているところであります。 それから、本年度から、学校や家庭に焦点を当てた新規事業として、これは環境省の事業としまして、家庭における環境教育を推進するための我が家の環境大臣事業、これも全国的に展開をしております。 それから、地球温暖化防止のための学校等エコ改修・環境教育モデル事業等、これも学校教材の作成等を実施しているところであります。 今後とも、文科省と連携をとりながら、学校、家庭、地域等、あらゆる場における環境教育の推進に努めてまいりたいと思っております。 これは私の持論でありますが、日本の憲法には環境という言葉は入っておりません。教育基本法の中にも環境教育というのはうたわれておりません。私は、改正の議論の中で、平和教育とか民主教育とか人権教育、こういうものに加えて、環境教育というのをきちんと明示的に入れたらいいんではないかと思っていますし、学習指導要領の中にも環境教育というのをきちんと入れたらどうかなと思っております。 以上であります。
○小池国務大臣 私も、環境教育というのは極めて重要だと考えております。今回の最初のごあいさつのところ、四文字しか入っておりませんけれども、意外と気合いが入っておりますので。 今御紹介いたしました我が家の環境大臣事業、これは、私は、日本じゅうに百万人の、特に子供たちを中心として環境大臣をつくるということを目標にいたして活動してまいりました。現時点で、大体七十万までいったということでございます。一人一人が、馬渡家で一人環境大臣を決めていただく。お子さんがいいかなと思うんですが。奥様は多分もう既に財務大臣をやっておられると思いますので、子供さんに環境大臣をしていただいて、そこで子供さん自身が学んでいくということが、次の世代にまさにいい形でバトンタッチできるのではないか、このように考えているところでございます。
○馬渡委員 それじゃ、文部科学省の方からもそのお考えをお聞かせいただければ。
○山中政府参考人 環境教育の取り組みについてお答えしたいと思います。 現在、我が国の小中学校では、例えば、中学校の理科でございますとか社会の公民でございますが、そういうところで地球環境、資源エネルギー問題を取り上げる、あるいは、理科の中で、自然環境を調べて環境保全の重要性について取り上げるといった形で、環境について各教科の中で取り上げております。 また、アメリカ等の例もございましたけれども、現在、総合的学習の時間というものが中学校、小学校、高等学校と設けられておりまして、ここで、いろいろな教科を横断するような、そういう課題を取り上げるということが実施されておりまして、現在、公立の小学校でございますと七五%、あるいは公立の中学校でございますと五三%の学校で環境を取り上げまして、実際に近くの里山の下草刈りをしてみる、あるいは炭焼き体験をするといった体験活動を通じながら、環境についてしっかりと考え、今後の将来を担っていく子供たちがしっかりと環境を大切にしていくという心をはぐくむという教育を実施しているというところでございます。 教育の中でもしっかりと環境について取り上げさせていただきたい、環境教育も充実していきたいというふうに考えております。 〔委員長退席、加藤(勝)委員長代理着席〕
○馬渡委員 大臣、副大臣の本当に力強い決意をお聞きして、期待をしております。 さて、いろいろ質問したかったんですけれども、もう時間もないので、大臣にお尋ねします。 これはリーダーシップのことについてなんですが、アメリカの全州でよきサマリア人法というのがあるのを御存じだと思うんです。これは、善意で人を助けたときに、過失があってもそれは問われない、そういった法律なんですけれども。ルカの福音書の中にそのことが、云々が書いてありますが。実は、刑罰では、疑わしきは罰せず、これが原則であります。でも、私は、環境においては、疑わしきは使わない、安全が確認されるまではそれは規制をしていく、この精神が必要じゃないかなと、そう思っているんです。 実は、検証がなければ、結果がなければだめだというのであれば、今いろいろな疑わしきものを使っていて、これから先、やはりだめだったということであったら、もう手おくれです。例えば、温暖化のことに関しても、実は、二酸化炭素が直接影響を及ぼしているかどうかという科学的根拠はいまだにないように聞いております。ところが、世界じゅうの科学者たちが、これを削減しなければ、温暖化に対して、今後、人間として削減していく気持ちを持たなければ大変なことになるぞと。そこから、今、全世界が挙げて、日本もそうですが、CO2削減に対して頑張っています。 先ほど坂井委員からも話が出ました、シーア・コルボーンさん、あの本を読んで私もびっくりしました。ただ、この間の環境省の研究調査の結果では、環境ホルモンに関しては、今まで言われていたものが、実験において影響はない、むしろ、食物によるダイオキシンの被曝というのか、これが心配だという話を聞きましたが、そのコルボーンさんの話を申し上げると、正当な判断を下すにはぜひとも確かな証拠が必要だと言い張る向きには、永遠の待ちぼうけがあてがわれることになる、現実の世界では、人も野生生物も数十種類の汚染物質に暴露している、こうした化学物質は協調作用や拮抗作用を複雑に繰り返しており、暴露量よりも暴露する時期の方が重要になる場合もある、複雑きわまる現実にあっては、厳密な因果関係をとらえることなど望むべくもないのだ、こういうふうにおっしゃっているんです。 そこで、私は、今食品のことに関しては食品安全委員会がされていると思うんですけれども、もっと環境省がその上に立って、総合的に、人体に悪影響を及ぼすようなことを取り上げていただきたい。例えば、化学物質規制委員会みたいなものをつくって、そこで、専門家が数十人いて、これは疑わしいんじゃないか、その意見がある程度の数を超えたときには規制をしていく、そして、先ほど申し上げたサマリア人法にちなんで、善意でこれを規制した場合には、政府やその関係省庁は賠償を負わないという免責条項を入れるというような法律を目指してみてはどうかな。そうすれば、今回のアスベストのようなことも起こらなかったと思いますし、これから似たような事件も起こらない。これを予防という意味でやれるんじゃないか、そう思っております。ここの点について、大臣にお伺いしたいんです。 それからもう一つ。実は、日本の国が誇る世界で唯一の白保のアオサンゴ。これは、環境大臣は、新石垣空港整備事業に係る環境影響評価書に対する環境大臣意見をことし四月に出されております。これによって、事業者である沖縄県も、その工法をいろいろ工夫して、そこに生息する幾つかのコウモリ、そしてサンゴ礁を守っていく方向に進んでいるようなんです。 私は、ことし六月に、大臣が物すごいリーダーシップをとって、ブラックバスを特定外来生物として指定されたことに対して本当に感激をしました。ですから、今後も、この空港に対してもそうですけれども、この日本の国の自然を守っていく、私たち国民の命を、健康を守っていくために、ぜひとも強力なリーダーシップを引き続き発揮していただきたいと思います。 そして、自然環境を守るために、後世に残していくためにも、やはり事後の評価というのが徹底しなきゃいけないと思います。できた後は知らないじゃ困ります。ですから、今後、事後の保護策の充実や戦略的なアセスメント、こういったものを含めて、多分大臣は御活躍いただけるんじゃないかな、そのように期待をしておりますので、ぜひとも大臣のその熱意の一端をお聞かせいただきたい。 以上でございます。 〔加藤(勝)委員長代理退席、委員長着席〕
○小池国務大臣 幾つかまとめて御質問があったかと思いますが、最初の化学物質などについての問題でございます。 アスベストのこれまでの過去を振り返って検証してみますと、やはり何といっても予防的なアプローチが欠けていたということを大いに反省しなければならない。世界的にも、九二年のリオ宣言で、予防的アプローチ、プレコーショナルアプローチという言葉が出てくるわけでありますけれども、しかしながら、まさに、疑わしきはというその段階からの規制ということができなかったということは、大いに反省すべきところがあろうかと思います。 現在の環境基本計画についても、先ほど申し上げた予防的方策の考え方に沿って化学物質対策を進めると既に明記をされているところでございまして、いわゆる化審法に基づいて、新たに製造、輸入する物質については事前に安全性の審査を行うなど、予防的な取り組みを行っているところでございます。 それから、いわゆる環境ホルモンの問題についても、悪影響が明確でない段階で影響評価試験を積極的に実施するといったような、予防的な取り組みの観点から科学的な知見の充実に努めるということでございます。 それから、もっと環境省がリーダーシップをとって、いわゆる規制委員会をつくったらどうかということでございますが、実は、今回のアスベストに関しての関係閣僚会合で、アスベストの問題にも対応することは当然でありますけれども、同じ考え方によって、関係省庁の局長級ですけれども、人体に影響のある化学物質に関する関係省庁連絡会議を設置しようということになりました。つまり、アスベストのときに幾つかの反省点がある、であるならば、今後起こるかもしれない化学物質に対しても既に今からきちっと連携をとっていこうよということでこの設置がされたところでございます。 二番目の自然保護の問題でございますけれども、新石垣空港の際には、やはりコウモリなど希少種をどうやって守っていくかということに十分心配りをいただくということ、これもこれまでに空港の設置場所についての長い長い御議論が、党内そして党外からも、長い長い歴史があったわけでございますけれども、こういった環境重視ということを踏まえた上での今後の運びとなろうと思っております。 自然は一度壊すのは簡単ですけれども戻すのは大変であるということを心して、これからも自然保護にも当たってまいりたいと考えております。
○馬渡委員 ありがとうございました。 大臣のそのような力強い抱負、熱意の一端をお聞かせいただいて、私も大変うれしく思っております。今後とも、その実現のために、与党の一員として微力ながらもバックアップをさせていただく決意をいたしまして、きょうの質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○木村委員長 次に、長浜博行君。
○長浜委員 長浜博行でございます。 選挙が入りました。私は、引き続き環境委員会ということで、きょうは木挽さん、坂井さん、馬渡さん、今回当選されたフレッシュな方の御質問を拝聴したわけでありますが、民主党は、残念ながら、環境委員会、今回は新人がおらないようでございます。公明党さんも今までどおりという形になっております。 すべての委員会がそうでしょうけれども、法案審査だけがすべてではありません。特に、環境の場合は、日々刻々、毎日、新聞をにぎわすことから始まって身の回りのことまで。議員は、申すまでもなく、その地域の代表であると同時にさまざまな団体にもかかわっております。さっき環境税の議論が出ましたけれども、環境税に賛成の人がいて反対の人がいて、これもまた当たり前でありますから、そういった中で議論を深める場がこの環境委員会の一般質疑だと思いますので、委員長におかれましては、ぜひこういった一般質疑に関しても、もちろん法案を通していくということも大事かもしれませんが、よき伝統を守りながら委員会運営をしていただきたいなというふうに思っている次第でございます。 私も、選挙がありましたから、久しぶりに、そういう意味においては区切りのついた初めての委員会での質疑ということになりますが、私の尊敬する五島先生がたまたまこの後アスベストに関しての御質疑をされますので、私はアスベストの問題は外して質問をさせていただきますが、実は、初当選をした十年ほど前、当時は多分大臣と同じ側に座っていたと思うんですが、そういった中での大気汚染防止法の一部を改正する法律案の趣旨説明に対する本会議質疑で、私が登壇をさせていただいたときがあります。これは大防法の一部改正案なんですが、本会議物の扱いで、しかも総理大臣出席という形でした。環境関係では割と珍しいのかもしれませんが、この中には、今問題になっておりますところのアスベストの規制等の問題も含まれた大気汚染防止法の一部改正なんですね。 その折に、本当に、一年生議員として初登壇をしたということで、若干肩ひじ張った部分もなきにしもあらずでございますけれども、その中で、今回、先ほど来お話がありますとおり、報道等によると、また組閣等が行われる期日も近いやに聞いておりますが、それはともかくとして、とにかく大臣に私自身が聞いておかなければならない問題があります。 これは皮肉なことに、十年前の質問原稿といいますか自分がしゃべったこと、これと全く同じです。聞いている相手は橋本総理大臣でございます。「我が国憲法では、基本的人権としての環境権について明確に表現している条文はございません。先進諸国のみならず、発展途上国においても憲法に環境権を規定している国々が少なくありません。我が国においてもできるだけ早い時期にその実現を図るべきとの意見もございますが、総理のお考えをお聞かせ願いたい」、こうやって質問したわけですね。 十年の月日がたちました。そしてまた、憲法論議も、ある特定の条項に関して憲法全体を改正するか改正しないか、そういった時代も一時期ありましたけれども、このごろはそういった問題に特化されることもなく憲法論議が進行しているというふうにも伺っております。 環境問題を担当する環境大臣として、憲法改正論議の中における環境権の問題について、どうお考えでしょうか。
○小池国務大臣 現在、立法府におきまして、この憲法改正について、もしくは憲法そのものについての議論が憲法調査会を通じて長年積み重ねられてきたということは、私自身も調査会のメンバーに入っておりました時期もございまして、よく承知をいたしております。現時点で、衆議院憲法調査会の報告書、「憲法に環境に関する条項を置くべきであるとする意見が多く述べられた。」参議院の方では、環境権について「憲法上の規定を設けるべきとする意見がすう勢であった。」とされているところでございます。 現在、私、行政の方に身を置くわけでございまして、これから院での、そしてまた各政党での憲法についての活発な御議論が重ねられるということを承知いたしておりますけれども、現在、環境行政を預かる身として、また個人といたしましても、やはり基本的人権という観点からも、この環境権というのは憲法に盛り込んでしかるべきであろう、また、衆参でそれぞれの御意見が出ているということも、環境に対する、また環境保全に対する国民の意識を酌み取った形での御議論が進んでいるのではないか、このように思っております。 ということで、環境保全、憲法に盛り込まれるということについては、現在、行政の立場におりますゆえ、ああするべきこうするべきということは申し上げませんけれども、しかしながら、環境保全を進めるに当たって、国としてそちらの方向に進んでいくということは、これからの二十一世紀にとってもふさわしい方向性ではないかな、このように感じております。
○長浜委員 先ほどの自民党さんの一年生になられた方の御質問にしても、正直言って違和感は全然ありませんでした。ですから、環境問題に関しての視点を、ここは立法府でありますけれども、行政府についてどのぐらい強調していかなければいけないかなという問題に関しては、この環境委員会の雰囲気といったらいいんでしょうか風土といったらいいんでしょうか、それは党派は関係なく割と近いんではないかな、そんな認識もしているところであります。 私の基本認識です。これもまた自分のしゃべった十年前の本会議の原稿ですが、「環境保全型社会の構築に向け国政全般にわたって環境意識を浸透させるためには、私が以前から委員会審議の中でも主張いたしておりますように、総理が環境庁長官を兼務をされて、厚生、商工、運輸、さらには公共事業を含む建設等々、諸行政における環境への影響に目を光らせていくべきだと考えます。総理は、環境行政を国政全般の中でどのように位置づけ、今後の取り組みを進めていかれるおつもりか、」という質問ですね。これは、今読み返してみますと、本会議物として見れば答弁漏れということで、この部分に関しての明確な御答弁はいただけなかったわけでございます。 橋本総理とは、御承知のようにグローブ・ジャパンの会長をされておりましたし、私も役員をしている関係で、環境問題は一緒にお仕事をさせていただいていたこともあるわけでありますが、私の基本認識としては、アスベストの問題、それから、後ほど質問させていただきます水俣病の問題も含めて、ある、今起こっている日本の、政府としては対応なんでしょうか、歴史的に見れば国民的な悲劇といってもいいかもしれませんが、こういったものが起こってきている原因の一つは、環境に対する諸般の、今、旧官庁名で申し上げましたが、この当時はそうでしたから、そういった状況の中での配慮が欠けていた部分によるところのその悲劇が、今、政治的には責任のとり方という問題になってきておりますけれども、優先順位からすれば、責任のとり方よりもこの悲劇的状況に置かれている方々をいかに救済するか、しかも一人残らず、差別をつけずということの中においての大きな問題点があると思いますが、総理大臣ではありませんので環境大臣に今の質問はおかしなことになりますが、他の省庁、あるいは閣議に出られる中における、環境問題への各省、各大臣の取り組み方は、この十年間で随分変わったという御認識はありますか。その点はいかがですか。
○小池国務大臣 各省庁そしてまた各大臣がどのような形で発言をされているのか、今ここにそれを集めれば膨大な数になると思うので承知をしておりませんが、しかし、確実にパラダイムは大きく環境重視という方向に変わってきているのではないか。むしろ、環境をないがしろにした経済の促進などということは、もはや時代に合わないというか、そういった流れというのは、消費者であるとか生活者の方から拒否反応が出てくるぐらいのところにまでようやく来たのかなというふうに思っております。 ですから、各省庁でも環境担当の方がおられます、そこともうまく連携をとりながら、それぞれの役所の中における関連している分野における環境ということも横でくし刺しにできるような、そういう緊密な連携を保っていくことが、この日本を、環境によりよい国、そしてまた環境によって世界をリードする国にまで持っていけるのではないか。その意味では、先ほどの冒頭の御質問の、憲法に環境権を盛り込むというのは、国家の、国の形を明確に示す最大の最強の方法なのかなというふうに思います。
○長浜委員 これは今申し上げたように、何度も申し上げて恐縮ですが、十年前の新人議員のときの、私自身の非常に初々しいというか、今でも基本的に初志貫徹で変わっていないんですけれども、認識の中での環境の取り扱いなんですが、せっかくの機会でありますから、副大臣会議とか、あるいは政務官会議とか、おありになるのかどうか知りませんが、環境の担当をされている方が、私の理屈からいえば音頭をとられていく一番のポジションにいるべきだぐらいに思っておりますが、一言ずつ、私の考え方についての御印象をどうぞお願いします。
○高野副大臣 お答えいたします。 環境の問題については、副大臣会議の中でも、例えば道州制のPT、プロジェクトチームとか、あるいは森林の関係のPT等の中で、環境をどういうふうに位置づけるべきかというようなことは議論の中でこれは大変主張をしているところであります。そういう意味で、もういろいろなテーマの中で、恐らく環境抜きには考えられないような状況になっていますので、我々は、基本的な環境に関する考え方をこれは強く主張しているところであります。
○竹下大臣政務官 政務官になってまだ間がありませんので、二回しか政務官会議というのに出ておりませんが、たまたま、アスベストの問題というのが今喫緊の課題でありますので、そうした問題を含めて、各政務官、環境問題に非常に関心が深い。長浜さんがおっしゃいましたように、環境大臣政務官として、さらに皆さん方とその方向で一緒になって、戦っていきたいというような言葉は少し激しくなりますが、そういうぐらいの気概でやっていこう、こう思っておるところでございます。
○長浜委員 ぜひそういう気概で、政務官に環境税に対する認識は聞きませんが、とにかく、そういう気概でぜひ鋭意取り組んでいただきたいと思っております。 環境税についての質疑が先ほどありました。質問通告をしておりますが、この委員会はやっている順番においてダブると時間のむだでもありますから、ある程度割愛をしながら話しますが、どうしても伺っておかなければいけないのは、九〇年対比、二〇〇八年から一二年の間での削減目標六%といいますが、しかし、現実に二〇〇三年の数字を見ても、きのうあたりに東京都も東京都で出しておられましたけれども、とても現実的にCO2の削減が達成できるようには思えないわけですね。 しかし、さまざまな基本計画等々をつくって、あるいはもちろんクールビズも含めて、影響力のある大臣でしたから、それはやれたことは事実ですけれども、クールビズの評価もそうでありますけれども、一体どうやって現実に目標を設定されているものに関して到達していこうとしているのか。ぎりぎりになってやはりできませんでしたということにならないように、温暖化メカニズムというかCDMに関しては後で伺いますが、とりあえず、この達成目標に対しての現実の乖離、これをどうお考えになっているのか、お聞きをします。
○小林政府参考人 地球環境担当でございますけれども、現実の温室効果ガスの排出量と目標との乖離ということでございます。 乖離については、もう釈迦に説法でございます。申し上げることもないところでございますけれども、基準年の排出量と比較して、二〇〇三年度のデータでは八・三%ふえている。六%カットということでございますと、上下一四%ぐらいの削減量が残されている、こういうことでございます。 その乖離がどういうところで起きているかということでございますけれども、温室効果ガスの一番大きな量というのは、御案内のとおり、二酸化炭素でございます。この二酸化炭素について見ますと、一つには運輸部門で、自動車の保有台数が増加する中で、幸い一台当たりの走行距離は短くはなっているわけでございますけれども、なおそういった自動車依存率が高くなっている、総走行距離が伸びているということでございまして、これを相殺する政策の強化というのが必要だろうというふうに考えてございます。 二点目が、業務部門、そして、その他部門といっているところでございますが、商店、事業者、事務所ビル、こういうところでございます。ここの延べ床面積が、これも御案内のとおり、都市開発等、再開発等で大幅に増加しておりますけれども、その床面積当たりのエネルギー消費量、こういったものが最近のOA化等々で減ってこない。ですから、これも、エネルギーの消費の削減といった対策をもっとやる必要があるだろうというふうに考えてございます。 それからもう一つは、家庭部門。これも大きな伸びになってございます。世帯数は増加している中で、一台、一台、例えば冷蔵庫を置くとかということは、これは仕方ございませんが、そういう意味でいいますと、そういった家電製品に対する、さらに省エネの徹底、使い方の工夫、あるいはエコハウスといったようなことが今後の対策のポイントになろうかと思いますが、今御質問の点に戻りますと、そういった点で乖離が起きている、これを対策していかなければいけないというふうに認識をしてございます。
○長浜委員 現状認識、そこまでわかっておられるのであるならば、ではどうするかというところの部分においての踏み込みが少ないと、今おっしゃられたように、家庭とかオフィスとか、OA機器はふえますよね。それから、大きなテレビもどんどん大きくなっていく。こういう状況の中での対応が、クールビズと同じような形で、あるいはそれ以上に徹底をしていかないと、達成が不可能という状況になっていくのではないかなというふうに思います。 環境税に関しても、基本的に、CO2換算をしてトン当たり幾らかという議論が出てくるわけですから、すべてが温暖化の方に関連をしてくるわけでございますけれども、先ほど御質問が出ていた環境税の部分においての、昨年度創設を見送られて、今年度も予算要求の中では出していくんだというやに傍らで聞いていて伺いましたけれども、小泉内閣の方針として、先ほど来申し上げておりますとおり、全省庁横断的な環境の問題、環境税の問題、そして現実にCO2を削減していくための有力な方法であるという、まあ経団連は考えていないという話もありましたけれども、小泉内閣全体として、CO2の削減と環境税との関連、これについてはどういう認識なのでしょうか。
○小林政府参考人 環境税のてんまつにつきましては、先ほど御質問のあったところでございますから繰り返しませんけれども、その後、京都議定書目標達成計画というものを私ども閣議決定をさせていただきました。これが、御案内の小泉内閣としての方針ということになろうかというふうに思ってございます。 環境税につきましては、大変その効果も期待されるところでございますので、現在の方針は真摯に総合的に検討していくということで承知をしてございます。先ほど大臣から答弁を申し上げましたように、現在、その検討、制度設計を最新の状況も踏まえながら行っている、こういうところにあろうかというふうに思ってございます。
○長浜委員 来年の予算委員会の中でも、場があればこういった問題も議論を継続していかなければならないというふうに思っております。 そこで、さまざま、環境税はどうだろうか、あるいはクールビズはどうだろうか、すべて手法であって、目的はCO2を削減していくということでありますが、クリーン開発メカニズムという問題についても、これは大きな問題になってくると思います。ことしは二〇〇五年ですから、二〇〇七年にかけて、なかなか国民にとってはわかりづらいんですね。空気というか二酸化炭素、この権利を買いますよと。買うということは、国内の問題と、国と国との問題と二つに分けて考えなければなりませんが、あえて、先ほど大臣のお話にもあったように、京都議定書が発効した、その大きな要素はロシアの批准だったと思います。ロシアがその余剰した枠を一体どこの国にどのぐらいの価格で売っていくのか。仮に日本にある単位で売るということになれば、当然払うのは日本国、お金は日本国の税金、空気の売買をすることによって国民の税金が流れていくことになるのかどうか。排出権取引といってもぴんとこないな。しかし、欧州では、もう欧州市場があって、現実に排出権取引は動いている。そして、その排出権取引自体が相場になって、きょうは幾らか、あすは幾らか、こういう事情でもう既に進行している。 この問題について、環境省は、国民に対してどのぐらいどういう説明をされていかれるんでしょうか。
○小林政府参考人 京都メカニズム、これも釈迦に説法ということになってしまいますけれども、地球全体の温室効果ガスの排出量を減らすというのが温暖化を防止するための要諦でございます。逆に申し上げますと、今例えば固有名詞がありましたロシアで削ろうと、あるいは日本で削ろうと、全体の温室効果ガスが減れば温室効果をとめられる、こういう仕組みになってございます。 京都メカニズムの発想の原点はまさにそこにあるわけでございまして、同じ費用を投ずるのであれば、なるべく削るのに安い国といいますか、効率的な国で削りましょう、また、そうした方がたくさん削れるじゃないか、こういうところに排出量取引の原点があるわけでございます。 しかし、そのメカニズムがいろいろ複雑になってしまいまして、今御指摘のとおり、例えば途上国相手でございますと、クリーン開発メカニズム、これは、先進国がまず地球環境保全の責任を果たすということで、先進国の費用あるいは技術を途上国に持ち込みまして削減量を出してくる、そして、それを先進国の削減義務の果たす約束、その削減量の中に充当をしていく、こういう仕組みでございます。 そういった仕組みがございまして、私どもも、それを活用するということが京都議定書目標達成計画の中でも位置づけられておりますので、それに例えば国民の税金を使うということでございますならば、しっかりと国民に対して、そのメカニズムを、また必要性を説明しなければいけない、御指摘のとおりだというふうに思っております。 現在、難しいメカニズムでございますので、例えばパンフレットをつくる、あるいはいろいろなシンポジウム等々で御説明をする、そういったようなことを鋭意進めてございます。例えば、入門的なパンフレットについても、ついこの間、一万部ほどつくらせていただきまして日本各地に配り始めた、そういうことでございまして、大変至らないところ、申しわけございませんけれども、これから一生懸命、その普及啓発、周知徹底に努めてまいりたいというふうに考えてございます。
○長浜委員 とにかく相場物に手を出すわけですから、国際外交とそれから経済的な認識、それから、おっしゃられたとおり、税金ですので、そんなに諸外国を、もちろん甘く見ていることはないと思いますが、かなりハードネゴシエーションになっていくんではないかなと思いますので、この問題は引き続き私どもウオッチしてまいります。 きょうはちょっと風邪ぎみでございまして、ちょっと体調が悪いんですが、これは全く私自身の責任で、恥ずかしい限りでありますが、全く個人の責任とは関係のない状況の中で病気になられた水俣病の問題を伺わなければなりません。 先ほど最初の当選のときの文章を読ませていただいておりましたが、その次の選挙で私は落選しました。そして、その間、三年から四年ぐらいあったものですから、さまざまなことを考えながら全国を回ったときもありますが、吉井さんという方が水俣で市長をされておりました。私は生まれも育ちも東京の下町で、魚は江戸前というふうに思っておりますが、すしを食いますけれども、その吉井市長と水俣で飲んだときに、あんた、よく江戸前の魚なんて食えるね、東京湾の魚というのは何をどのぐらい飲んでいるのかチェックしたことあるのみたいな話が出て、水俣は、御承知のような有機水銀中毒の問題が出て、現実にはすべての魚を、今BSEの全頭検査じゃありませんけれども、最終的にはほぼすべてチェックをしなければ市場に出ない。だから、それを克服したということは、そのころの時期は多分十二年か十三年だったか、正確には覚えていませんが、今、日本じゅうで一番安心して食べられるのは水俣の魚だよと言いながら、それをつっつきながら吉井さんとお酒を飲んだことを思い出しますが。 それはともかくとして、最高裁で少なくとも判決がきっちり出て、国の責任を問われたということが、司法判断がなされたわけですね。ところが、最高裁の司法判断に関して、相変わらず環境省は、七七年の認定基準、いわゆる昭和五十二年判断条件の問題で、現実にいえばダブルスタンダードが存在し続けているわけですよ。だから、今月になってから訴訟が起こされたでしょう。相手は国、熊本県、そしてチッソという形で、患者としての認定と賠償を求めるという、五十人ぐらいでスタートをされたようでありますが、多分原告団はふえていかれることでしょう。 そしてまた、時を同じくして、これは昨日だと思いますけれども、環境省も新たなる対応を打たれた。新保健手帳、しかし、これも、それを申請するには訴訟からおりなさいよとか、こういった条件づきみたいな形になっている。もっと言えば、なぜ認定ができないのかといえば、熊本でも鹿児島でもそうですけれども、認定される認定審査会なるものが機能しているのか。もっと言えば、審査委員が今どういう状態になっているのか。つまり、最高裁の判断、環境省の判断、行政府と司法の判断が違う、そしてまた裁判を起こす、この状況についてどのように認識をされているか。
○滝澤政府参考人 二、三お尋ねがございましたが、まず認定基準の関係でございます。 昨年の十月十五日の最高裁判決におきましては、昭和五十二年の判断条件という熟語を使っておりますが、この判断条件は、公健法の水俣病認定要件として認めておりまして、これとは別個に判断準拠を示した形で損害を容認した。これは十三年の大阪高裁の判決を踏襲したわけでございます。 したがいまして、この最高裁の最終的な判決は、公健法の認定基準としての昭和五十二年の判断条件の見直しを要請したものではないというふうに私どもは考えておりまして、その判断条件については現在のところも見直す考えはないわけでございます。 一方、昨日云々というお話もございました。本年の四月七日に、こうした最高裁判決あるいは十年前の政治解決を踏まえまして、新しい水俣病対策ということで環境省としてまとめさせていただきました。その一つの柱といたしまして、新たに認定申請を求めて三千名を超える申請者が出ておりますけれども、そうした人たちに対しても、いわゆる医療費の自己負担分を全額見ていこう、一定の暴露歴あるいは所見のある方に対して、そういう新しい手帳を交付していこうという制度が昨日からスタートをしたところでございまして、この辺は、私どもが新たにまとめた四月七日の対策の一つの柱として、今後ともきちっと推進していきたいと考えております。 それから三点目として、審査会の問題でございます。 これは、鹿児島県、熊本県と両県にあるわけでございますが、昨年の最高裁の判決でいろいろと報道されておりますように、今御指摘もありましたように、二重基準ではないかとかいろいろな論評がございました。そうしたことも影響がございまして、審査委員の先生方がいろいろな面でちゅうちょなさっているという状況があることも承知しております。ことしになりまして、五月、六月以降、七月にかけまして、私どもと県と連携をとりながら、それぞれの先生方に、今申し述べておりますような国の認定条件に関する考え方、あるいは最高裁判決の趣旨、それから新対策の趣旨等々十分に時間をとって説明をして歩いてきております。 目下まだ再開の具体的な見通しというものは立っておりませんけれども、これも引き続き最重要課題ということで、熊本県、鹿児島県と連携して、私どもも審査会の再開に向けて全力を挙げて努力してまいりたいと考えております。そういう状況でございます。
○長浜委員 今御説明がありましたけれども、この問題というのは、現実に被害者がおられて、そして、先ほど来申し上げましたように、個人の責任ではどうすることもできない、あるいはもう現実に国の責任を認めるという形での判決が出て、そして、大変恐縮ですが、クールビズを推奨された小池大臣の映像と同時に、あの被害者の皆様の前で謝罪をされた大臣の姿というのは、熊本県を中心としてこの問題に携わっている人たちの脳裏には強く焼きつけられているわけでございます。 先ほどオオクチバス、ブラックバスの政治的な判断ということがお話に出ましたけれども、この問題というのは、官僚機構に丸投げしていたらできません。官僚批判をするつもりは毛頭ありません。官僚機構というのは、そういった形の中での責任を問わない、あるいはもうそれ以上はみ出せないという中における政治判断は、誤解があると怖いのでブラックバスの問題と一緒にするつもりは全くありませんが、政治的判断をしなければこういった問題は解決ができない。小池大臣なら何とかしていただけると思っている方々も多いと思いますので、最後に御答弁をいただければと思います。
○小池国務大臣 この水俣病の問題につきましては、昨年、ちょうど一年前でございますけれども、あしたがちょうど一年になりますが、最高裁の判決が出たわけでございます。その際に、これまでのさまざまな問題点について反省をすると同時に謝罪もさせていただいたところでございます。 政治判断を、御決断をというような御趣旨であったかと思いますが、実は、政治判断はそのときに既にされているわけでございまして、むしろその際の政治判断とこれから今回のこの最高裁の判断については、二重判断というお言葉がございますけれども、しかし、私どもはしっかりと判決文を読み、そしてその内容に従って、一刻も早くすべての水俣病の被害者の方々に対して安心、安全な生活を送っていただけるような対処方針をこの四月七日に示させていただいた、それが昨日の保健手帳の再開という形になっているわけでございます。 よって、これから裁判の方については、提訴については、その訴状についてまだ存じ上げておりませんけれども、しかしながら、法務省の方としっかりと対応をして、また主張すべきことは主張してまいりたい。いろいろなテーマがございます。いろいろな政治判断をすべきときはしてまいりたいと考えております。 この水俣病につきましては、これまでの長い歴史、特に来年がちょうど五十年に当たるということでもございます。大変重く受けとめ、そして一刻も早く水俣病被害者の方々に対して安全、安心な暮らしが確保できるように全力を挙げてまいりたいと考えております。
○長浜委員 終わります。ありがとうございました。
○木村委員長 次に、五島正規君。
○五島委員 民主党の五島でございます。 環境委員会に出席するのは四年ぶりということで大変久しぶりでございますが、今アスベストの問題が大変大きな問題になってきております。今ごろになって閣僚会議を開いてばたばたしておられますが、これは大変大きな問題、今長浜議員から水俣病の問題について御指摘ございましたけれども、水俣病を超えるような大きな大きな被害あるいは課題になりかねない問題でございます。 そこで、時間が余りございませんので、大臣にお伺いするわけですが、その前に私自身の見解を述べながら、質問をさせていただきたいと思います。 今、クボタにおけるアスベスト問題を初めとして、今年になりまして大きな問題になりました。この事件というのは、アスベスト問題のほんの取っかかりであることは明らかです。日本におきましては、一九五〇年ぐらいからアスベストが戦後輸入され出しました。そして、日本がアスベストの輸入がピークに達するのは、一九七〇年から九〇年でございます。そして、アスベストの被曝によって肺がんあるいは中皮腫などといった被害が出てくるのは大体三十年から四十年ぐらいと言われています。子供の場合は少し早いと言われておりますが、三十年から四十年ぐらい。 そうしますと、現在被害者として出ておられる多くの方々の問題というのは、一九七〇年以前の段階で、日本がアスベストを利用するピークになる前にその作業で暴露された方々が今問題になっています。そして今後、このアスベストの日本への輸入が大量にふえてくる過程の中において、労災、公害、さまざまな状況で被害がウナギ登りにふえてくるだろうと予測されています。 これは、衆議院の調査局環境調査室がきのうお配りいただいた資料を見ますと、なぜか知らぬけれども早稲田大学の村山さんのデータだけが載っておりますが、この村山さんのデータはかなり抑制された書き方でございますが、二〇〇〇年から二〇三九年の四十年間で、中皮腫だけで十万三千人ぐらいと予測をされております。この数字はかなり低目に見積もった数字だろうと私は思っております。また、中皮腫に対する肺がんの発生は最低でも二倍、これはほぼ学者の間において間違いのない数字だろうというように思っています。そうしますと、どう少な目に見ても、向こう三十五年の間に三十万、四十万という被害者が出てくる可能性がございます。 そうしたものを今さらどうこうできないかもわかりません。現在既に暴露された労働者あるいは住民の問題、この問題についてどのように補償、救済をしていくのか、あるいは医学的管理をしていくのかという問題、今日大きな問題として存在します。 もう一つ忘れてはならない大きな大きな問題がございます。 日本に入ったアスベストというのは、そこで使い切りになったわけではありません。約一千万トンのアスベストが日本に入りました。そして、このアスベストはほとんどが、建材に九割以上が使われてまいりました。現在、そういう形でアスベストが使われている製品の量はどれぐらいあったか。これは、四千三百四十一万九千二百八十二トンというのがアスベスト協会の発表。そして、それの建物へ利用された総面積はどれぐらいあるか。四十億平方メーターに及ぶところで現在このアスベスト製材が使われています。 これらの製品は、いずれ廃棄されなければなりません。このときにもし対策を誤るならば、過去において、九〇年、九四年ぐらいまでに暴露されて、これから心配を抱えて暮らしていかれる国民に加えて、今後、これが何年間にわたって解体あるいは処理される方で、一つ間違えると今度は公害としての被害が起こってまいります。それをどのように防止するかということに今環境省は第一義的な責任を持っておられる、そう考えて間違いないだろうというふうに思います。 今出ている被害者に対しての、例えば工場周辺の人たち、御家族にそういう作業着を持って帰って家庭内で暴露された人たちの問題、こうした問題に対して、旧労働省、あるいは旧厚生省、そして環境省、それぞれの責任はあります。しかし、現在出ている人たちのこの暴露の問題は、公害というにしては余りにもクラシックな、いわゆる工場内の不経済が余りにもひどい状態の結果、工場の塀を越えて、その周辺に広がったというクラシックな公害の例です。しかし、これからの問題は、そうではなくて、既にここまでたくさん使われているアスベスト製材をどのように処理をするのか、この問題が最大の課題として環境衛生の中では問われるだろうというふうに思っています。 また、後ほど具体的にお伺いしてまいりますが、今、関係閣僚会議で議論をされている内容をお伺いしていますと、何か、中皮腫にかかった人の救済の問題、あるいはこれからのそういう医療費や補償に対するお金をどうするかという問題、全体像から見ると非常に歪曲された、小さなところでしか議論されていないように思います。 環境大臣として、今私が言った今後の問題として、閣僚会議の中でどのように御主張なさっているのか、お伺いしたいと思います。
○小池国務大臣 今先生がるる御指摘なさったこと、つまり、これまでの、暴露から発症に至るまで長い時間がかかる中皮腫などのアスベストを原因とする被害者の救済の問題、これも重要性があると当然思います。それからさらに、特にこの環境委員会で先生が御指摘になる、その御認識のベースにあるのは、これからどうするんだと。その方が被害の拡散を広げてしまう、そういったおそれがある、そこに環境省はもっとしっかりやれというお話であったかと思います。そのとおりだと私は思っております。 と申しますのも、今、市民の方、国民の皆様方は、例えば、この建物に本当にアスベストが使ってあるのか使っていないのか、どういうアスベストなのか、それによって今後のリフォームはどうしようかしら、御近所の皆さんは心配じゃないかしらというようなところが、今それぞれ皆さんが漠然として持っておられる御不安ではないかと思っております。そういうアスベストを使用した建築物の解体、これから当然、建物の寿命なども考えますとふえてくる。その際には、基本的な考え方として、ポイントは飛散させないということだと思います。飛散、読んでその文字どおり、飛び散らさないということでございます。 では、飛散をさせないためにはどうしたらいいかということを考える。そうしますと、まず、大気汚染防止法で解体現場の飛散防止対策というのがございます。延べ床面積が五百平方メートル以上で、かつ、石綿の吹きつけ面積が五十平方メートル以上という解体作業について、これまで届け出を義務づけて、そして飛散を防止するための作業基準というのも定めてきた。しかし、この期に至りまして、これだけでは十分ではないということから、この規制の規模要件をまず撤廃するという作業を今急いでいるところでございます。つまり、飛散させないという大きな対策に対して、法律的、そしてまたその基準などを見直すということでございます。 それからもう一つの、飛散させないということについては、廃棄物となったときにどうするかでございますけれども、アスベストが含まれている建材の処理については、廃棄物処理法で飛散防止が義務づけられているということに加えまして、これはことしの三月に既に策定いたしました技術指針でございますけれども、できるだけ粉砕をしない、それから、飛散の防止を徹底して運搬や埋立処分をするなどといったことを盛り込みました技術指針を出したところでございます。 また、これはきょうやってあすできるということではございませんけれども、今後、先ほど先生がおっしゃいました数字もございますが、アスベストの廃棄物というのは大量に発生するであろうと。であるならば、それを、その作業に当たる方々の健康も守らないといけませんし、安全かつ円滑に処理するための処理技術は一体どういうものがあるのか、その開発も進めていかなければ、最終処分場が間に合わないというようなことも生じてくるわけでございます。 その安全な処理システムの確保については、昨年、改革、創設いたしました循環型社会形成推進交付金を使っていこうということなど、今先生が問題点として指摘されました件につきまして、何が問題なのか、将来どういうことが起こるのか、そのためには何をすべきかなど、細かに精査をしつつ、また、関係省庁もそれぞれ別であったりいたしますけれども、そこで縦割りにならないように省庁連絡会議をフルに活用して、そして不安の防止、そしてまたアスベストの新たなる被害者を出さないための防止策などを積み重ねてまいりたいと考えております。
○五島委員 ありがとうございます。 今大臣がおっしゃいました大気汚染防止法、八九年制定のこの問題については後ほどまたお伺いします。 今大臣おっしゃいましたけれども、膨大なアスベストの製材がある。今、政府の方は、いわゆる飛散性と非飛散性とに分けて、吹きつけアスベストの問題については、これは実は八〇年代からそうなんですが、非常に関心をお持ちになっている。しかし、そうでないのは非飛散性ということで分けられて、非常にそれに対する対策の方針がおくれています。 飛散性と非飛散性というのは、アスベスト含有物質が使われている中において、日常生活をしている中における一つの分類としては、それはそれでいいのであろうというふうに思っています。ただし、若干の例外があるということは申し添えておきます。 基本的に、吹きつけ材だとかあるいは断熱材とかというふうなものと、それから、製品の中に閉じ込められているものとは、日常の生活の中における暴露においては大きな差があるとわかります。問題は、それを解体するときなんですね。仮に、アスベストの石こうボードで、アスベストの成形板であろうと何であろうと、それを解体する過程の中において、どうしてもそれは破砕して、そして解体しないといけない場合がある。これはかなりの飛散をすることは、既にスレート協会の平成二年の研究データででもはっきりしています。 また、問題は、そうした非飛散性のアスベストであったとしても、一件一件で出てきたアスベスト製材を現地で仕分けして、それを別個に直接処理場へ持っていくのか。それは恐らくないんだろうと。そうすると、何らかの中間処理施設に運ばれて、そこで減量処理されるんだろうと。この減量処理するやり方が大変問題。そこでは大量の飛散を生み出す可能性があります。 飛散する段階において、大量の水をぶっかけながら減量処理する方法はありますが、その場合もまた、乾燥すれば同じことです。したがって、この非飛散性と言われているものをどのように処理していくのかということは非常に難しい。 実は、吹きつけアスベストの場合は、処理するときの労働環境、あるいは処理条件、そして、そこの中を陰圧にして、水を十分吹っかけて、そして、取った上、二重袋に入れて、そして溝を掘った中に埋めなさいと。かえって処理が簡単なんですね、ある意味においては。ところが、かわら材から外壁材から内壁材から、これを現地で減量処理すると大量の飛散をさせてしまう。だから現地で減量しなさんなと。 中間処理施設へ持っていった。中間処理施設で一体どう減量するんだ。そこでも減量処理をせずに埋め立ててしまうとなれば、大臣も先ほど御指摘になりましたけれども、本当に膨大な最終処理場が必要になってきて、できる話ではないわけです。一体ここのところはどのように考えておられるのか。 そこのところは、やはり、無害化の処理と言われても、そのコストパフォーマンスを考えれば、これは高温で焼くしかないんでしょう。千三百度ぐらいで焼けばその有害性はなくなると言われています。しかし、石綿ですから燃えないんですね。ほとんどコンクリートと一緒に入っています。それまでしても減量はできません、形は変わったとしても。膨大なそういう最終処理場が要りますねと。この辺について検討はしておられるのか、お伺いしたいと思います。
○由田政府参考人 アスベストにつきましては、飛散の防止が重要であることは既に大臣の方からもお答えしておりますが、アスベスト廃棄物の取り扱いにつきましても、その飛散性に応じて現在も処理基準を定めているわけであります。 吹きつけアスベストなどの飛散性を有する廃石綿につきましては、特別管理産業廃棄物として、通常の廃棄物よりも厳しい基準に基づきまして処理されている、委員の御指摘のとおりであります。 一方、アスベスト成形板などの非飛散性のアスベスト廃棄物につきましては、現在も廃棄物処理法に基づきます一般的な飛散防止の措置というので規制しておりますが、先ほど大臣の方から申し上げました、ことしの三月に出しました技術指針におきましては、原則破砕を行わない等の適正な処理の指導を徹底いたしておるところであります。 なお、平成十四年度に実施いたしました調査において、非飛散性のアスベストの廃棄物を受け入れておる破砕施設、最終処分場につきまして、敷地内とか敷地の境界で測定をしておりますが、いずれもこれにつきましては問題のない状況でありましたが、さらに、今年度、アスベスト廃棄物の処理施設周辺などにおきまして、大気環境のモニタリングの調査を実施いたします。 したがいまして、その状況等を踏まえまして、非飛散性アスベスト対策に関するさらなる対策の必要性につきましても、しっかりと検討をいたしてまいりたいというふうに考えております。
○五島委員 非常に状況の認識が甘いと思いますね。 ついでに一言だけ言っておきますが、記者会館の隣に衆議院のバスの車庫があります。皆様方、帰りにちょっと見てください。あの上は波板で被覆されています。あの波板は表面被覆の三分の一飛んでいますね。そして、本当にけば立って、まるで雑草が生えたように見えます。あれは劣化によってアスベストが飛んだ結果ですね。飛散していないわけないじゃないですか。各地へ行けば、農村なんかでもさまざまなところで波板のアスベストスレート板が見られます。 そして、この波板スレート板というのは、去年までJIS規格の中でノンアスのスレート材は認められていません。去年までアスベスト含有のスレート板が使われてきた。含有量については、aマーク、ノンアスは五%以上と言ってみたり一%以上と言ってみたり。aマークがついているかついていないかではノンアスであるかどうかというのはわからない。ほとんどそれはJIS規格の中で決められてきたことじゃないですか。そういうふうな実態を考えた場合に、処理がどうされるかというのは物すごく大事なんです。 ここでちょっと大臣にお聞きしたいんですが、私のところに、これは選挙の前なんですが、七月の二十三日にファクスが送られました。これは香川県の仲多度郡の満濃町の方のファクスです。写真もついてきたわけですが、ここの方が住んでおられる、小学校や幼稚園の近所に、五十メートルほど離れているそうですが、石こうボードの処理をする粉砕リサイクル工場がある。石こうボードというのは基本的にアスベストマークはついていません。だけれども、分析してみると〇・二%のアスベストが入っていました。現在の基準からいっても〇・二%なら安全です。アスベストのマークはつきません。しかし、そこで、今の時代ですから、リサイクル法によって集められて、一日に約六トンこれを粉砕処理しています。そして、粉砕されたものの一部が、コンクリートなんかと一緒に使われたり、大量にその地域の田んぼや畑の土壌改良材、石こうですから土壌改良材に使えます。土壌改良材として使われています。 〇・二%のアスベストを含んでいる石こうボードを一日に六トンやりますと、約十二キログラムのアスベストがその中にまじったものがそこにばらまかれているということですよね。これなんかは、まさにそこに住んでいる人たちからいえば、何%のアスベストが入ってきたかではなくて、そこにアスベストが、自分たちの住んでいる地域の子供や何かが暴露する可能性で、日に十二キロも出されているということが問題になるわけです。 このリサイクル法なんかの問題を、これが必要だということはわかる、リサイクル法はね。やっていく上においては、そうしたものにアスベストがどれぐらい入っているのか、これは調査する必要があります。こんなものを一々調査してから処理をするというのは、これは金もかかるし、それは現実性がありません。大臣、これは通産省は知っているはずなんです。 蛇紋岩を使ったような一部のものは日本でも天然の含有のクリソタイルが入ることがありますが、多くの場合は意識的に石綿は強化のために入れています。入れたか入れていないか。一%以上であろうとどうであろうと、国際基準は今〇・一にしようと言っている時代ですから、そういうふうなものについてメーカーに問い合わせるなり、JIS規格がどうなっていたのか、ぜひ経産省に問い合わせて、そして経産省が持っておるデータを全部公表させていただきたい。お願いできませんか。
○小池国務大臣 各社それぞれ違った商品名で、違った含有率でいろいろなものが出てきて、製品として売り出された。そしてそれは、その当時は、大変便利だ、機能性がある、効率的だということで、大変人気もあったということでございます。今、石綿協会が、そういった、各メーカーがいつまで何をつくっていたのかということなどもホームページの方で掲載をしておられます。ということは、その資料がおありなんだということの証明でもあるわけでございます。 いずれにしましても、関係省庁連絡会議というのは、まさにそういった、なかなか役所同士情報を出さないというのが、これまでの霞が関の役所のレゾンデートルであったかもしれませんけれども、このアスベストという共通の問題について、そういった情報をむしろより多く出していただけるような、そういった流れをつくっていきたいと思っております。
○五島委員 今大臣のおっしゃったのは、石綿協会、ことしの四月にこういうパンフを出しました。これは二千円で売っています。これを売るのはけしからぬと思っていますが。しかし、これを見ても、現実に解体する業者さん、それから廃棄物を処理する業者さんはわからないんですね。だから、それをもう少しわかりやすい形で、廃棄物輸送業者さんや解体業者さんがこれが本当に使えるような内容にやはり加工したものを渡さないと、これは役に立たないだろうと思っております。 聞きたいことはいっぱいありますが、もう時間が参りました。一つだけ申し上げておきたいと思います。 八九年に大気汚染防止法の中でアスベストの問題が取り上げられました。ところが、実は、このアスベストの問題が当時の労働省の労働基準監督局によって、各基準監督署、都道府県に通達された一番最初は昭和三十一年です。その時代から、もう既に行政としてはその危険性、有害性はわかっていた。 それからはるかに時間がたって一九八九年に大気汚染防止法ができたときも、結局、なぜそこまでできなかったのかという問題、それから、あわせまして、そのときに結果として大気汚染防止法の中で環境省が力を入れられたのは、自動車のブレーキから出てくるアスベストがそれぞれの都会においてどれぐらい空気中にあるかというふうな調査を中心にされたのであって、工場周辺とか、そういうふうなところでのアスベストというものについての対策がとられてこなかった。 この辺については、もう時間が参りましたのできょうはこの辺にしておきますが、ぜひ深く反省をして、今後、新たな状況の中でこれ以上の被害が出ないように努力していただくことをお願い申し上げて、質問を終わります。
○木村委員長 次に、高木美智代さん。
○高木(美)委員 公明党の高木美智代でございます。 私の方からは、二点お伺いをさせていただきたいと思っております。一つは、去る六月、議員立法によります改正動物愛護管理法が成立をいたしましたが、この中の動物実験につきまして。あと、限られたお時間ですけれども、先ほど来お話のありましたアスベスト問題について質問をさせていただきたいと思っております。 まず初めに、この改正動物愛護管理法につきましては、今回、動物実験につきまして、既に国際的に普及、定着しておりますスリーR原則、代替、削減、そして苦痛の軽減、この原則が明記されましたことは、関係者の方たちの長年の御努力が実ったものと賛同の声をいただいております。 実は、この改正法につきまして、取りまとめに、各党の委員長また座長の方たち、ともに協議をして迎えております。ただ、今回、この総選挙におきましてその方たちが大変残念な結果に終わってしまいまして、残った公明党の座長を務めた私の、これは今後の議員としての責任と思いまして、きょう、このことにつきまして質問をさせていただきたいと思っております。 この動物実験につきましては、私は、科学技術向上のためにも、そしてまた、人間の健康、疾病問題の解決のためにも必要であると認識をしております。 ただ、今、我が国におきまして、動物実験に関する自主管理体制は、実はすぐれた形で有効に機能しておりまして、欧米と同様の基準で行われていると思っております。しかしながら、全国的に統一されたガイドラインを持たない今の方式は、日本に動物実験の規制がない、こういう誤解を国内外に与えております。 また、自主管理の客観性と透明性を担保する仕組みがない、こういったことによりまして、一般的な理解を得られにくいという状況がありまして、自主管理体制の体系化が待たれるところでございます。 今回のこの法文にも五年後の見直しを盛り込ませていただきましたが、次の法改正では、こうした動物実験に関する統一ガイドラインができたのかどうか、そして、それを守らせるための第三者評価機関はどうなったのか、恐らくこの点が問われることは間違いないと認識をしております。 今後も日本が科学技術立国として世界に誇れる存在であり続けるためにも、その根幹となる動物実験の管理体制を明確にしまして、社会的理解を促進してまいりたいと念願をしている一人でございます。 そこで、まず最初に、動物実験ガイドラインづくりの進捗状況について、まず環境省にお伺いをさせていただきたいと思います。
○南川政府参考人 現状についてお答えいたします。 高木先生御指摘のとおり、先般の国会の法改正によりまして、欧米と同様の原則が示されたわけでございます。それを踏まえまして、自主管理を基本とした実験動物の福祉向上の仕組みづくりというものを現在急いでおります。具体的には、十月三日に専門家から成る小委員会を発足させまして、来年春を目途に取りまとめたいということで作業をしております。 その中で、例えばでございますけれども、動物を保管するについて、施設については、例えば広さ、温度などの環境の設定をどうするか、あるいは衛生的、安全な構造をどう確保するかとか、また、輸送時における休息時間の確保とか温度管理、そういったことを含めて広範な検討を行い、我が国の動物実験の仕組みづくりを確立したいと考えておるところでございます。
○高木(美)委員 続きまして、文科省にお伺いをさせていただきます。 こうした実験の適正化のための統一ガイドライン作成に向けての進捗状況をお伺いしたいと思います。さらに、第三者評価機関につきまして、これからどのように実現を目指していかれるのか。法施行が来年六月でございますので、そこを目指してどのような方向性をお持ちか、また、次の法改正を目指してどのような方向性をお持ちか、その認識をお伺いしたいと思います。
○清水政府参考人 先生御指摘いただきましたように、動物実験は、人の健康、安全の確保、医療の向上と密接不可分な、そういう意味でのライフサイエンス研究の進展にとって必要不可欠なものであります。そういう意味で、引き続き適正な動物実験が実施されることは極めて重要であるというふうに考えております。 文部科学省におきましては、動物愛護法の改正を踏まえ、この六月に大学等における動物実験の適正な実施に向けて基本的な指針、ガイドラインを策定するために専門家を集めた作業部会を設置したところでございます。 現在、既に二回ほど検討は行われておりますが、新たに加えられた、この改正の趣旨としての実験動物の福祉に関するスリーRの理念を踏まえた適正な動物実験のあり方等について、関係団体等の意見を聞くなどして検討を進めているところでございます。 御指摘の評価システムのあり方についても、当然、この中の重要な論点であるというふうに認識しておりまして、作業部会において今後検討されることになるものというふうに考えております。 私どもとしても、環境省等の関係省庁とも連携しながら、また、広く社会の御意見も伺いながら、その指針づくりを進めてまいりたい、こういうふうに考えております。
○高木(美)委員 今回のこのスリーR原則が明記されましたことにつきましては、清水局長、大変な御尽力をいただきまして、このような形になりましたことを、この場をおかりしましてお礼を申し上げたいと思っております。 今お話ありましたこの評価システム、やはりここまで踏み込んでもう一頑張りしていただきませんと、恐らく、このスリーR原則、せっかく盛り込んだというこれが絵にかいたもちで終わってしまうという嫌いを私は大変感じております。 ぜひとも、今後とも御努力をお願いしたいと思っております。一言、御決意をお話しいただければと思います。
○清水政府参考人 適正なガイドラインの作成に向けて全力を挙げてまいりますので、どうぞよろしく御理解、御支援のほどお願い申し上げます。
○高木(美)委員 ありがとうございました。さらに評価システムもよろしくお願いいたします。 こうした動きに対しまして、厚生労働省がどのような方向性をお考えなのか、製薬業界の実験施設等につきましてどのようにお考えか、その御認識を厚生労働省にお伺いをいたします。
○外口政府参考人 お答え申し上げます。 厚生労働省におきましても、環境省で検討されている基準や文部科学省において策定されております指針を踏まえまして、法改正の趣旨にのっとった適切な動物実験が行われるよう十分周知を図ってまいりたいと考えております。 その際には、ただいま委員からも御指摘をいただきましたし、それから、日本学術会議からも、国内で統一された動物実験ガイドラインの策定という御提言をいただいておるところでございます。関係省庁間でよく連携して、現場が困ることのない整合性のとれた対応ができるようにしていきたいと考えております。 なお、製薬業界におきましても同様に、今般の法改正の趣旨にのっとった適切な動物実験が行われるよう十分周知してまいりたいと思います。
○高木(美)委員 今の審議官の御答弁につきましては、これはこちらの認識として、環境省そしてまた文部科学省それぞれに今ガイドラインづくり等々尽力をされているわけですけれども、それが明確に発表になったときには、それに準ずる形で厚生労働省もその基準等をともに守る、このようにおっしゃったものと認識させていただいてよろしいでしょうか。
○外口政府参考人 具体的にどのような形式になるかは関係省庁間でよく詰めさせていただきますけれども、少なくとも、現場レベルにおいては、統一されたガイドラインができてきたと受けとめられるように努力してまいりたいと考えております。
○高木(美)委員 ありがとうございます。大事なことでございますので、ぜひとも各省連携をとられまして取り組んでいただきたいことをお願いを申し上げます。 さて、次の質問に移らせていただきたいと思います。 先ほど来お話がございましたアスベスト問題につきましてですけれども、用意していた質問、五島委員と重複する部分もございまして、重ならない形で質問をさせていただきたいと思います。 私の方は、今回、このアスベスト問題は、一つは、被害者の救済をどのようにするか。あともう一つは、今後の被害防止をどのようにするか。この二つにつきましては、いずれも重大な問題だと認識をしております。同時並行で進めていただきたい大事な課題でございます。 まず、被害者の救済につきましてですけれども、政府が新法の制定作業を進めていることは承知をしております。ただ、このスケジュールを伺いますと、来年の通常国会、早くて一、二月ぐらいに出せればという、早くてというお話を漏れ伺いました。そうしますと、これが新法として制定になり、この申請が始まるというのは、恐らく春から夏、こういう形。そして、それぞれの被害者の方のお手元に支給されるのはそれ以降、こういうスケジュールが想定をされます。 現実、今既に労災認定をされずに重い経済的負担に苦しみながら闘病されている方も多くいらっしゃいます。この闘病されている方たちへの支援策が私は喫緊の課題であると認識をしております。 特に中皮腫の場合は、発症されてから亡くなられるまで、これは当事者の方たちには大変申しわけない言い方ですけれども、早い方で二、三カ月、お長い方で、それでもやはり二年少し。平均十五カ月と聞いておりまして、これから約一年近く、また十カ月近くかかる、こういうタイムテーブルでは、私は余りに遅いのではないかと認識をしております。 既にこれまで、一九九五年から二〇〇四年まで約十年間に七千十三人の方が亡くなられ、そのうち労災認定を受けていた方は約一割で、残り九割の方たちが、そうした認定、またそうした救済策を受けずに、まさにそのすき間で闘っておられた、こういう方たちではないかと言えると思います。 政府方針でも、「石綿による健康被害者を隙間なく救済する仕組みを構築する。」このことが決定になっておりますし、また、先ほど大臣は御答弁の中で、スピード感、そしてすき間がない、シームレス、こうした対応をというお話をしていらっしゃいました。 今、現実に、もう医療費がもたない、生活費がもたない、このように苦しんでいらっしゃる方たちに、私は、今何らかの形でできる緊急対策を講ずるべきではないかと考えております。例えば被害者救済のための補正予算を組んでいただく等の大臣のお考えがおありかどうか。今回は環境省がすべてのキーポイントと思っておりますので、大臣の御答弁をお願いしたいと思います。
○小池国務大臣 既に御質問の中で御指摘ございましたように、この新法の作業、関係省庁から人員を出しまして、そして今、その編成と申しましょうか、その基本になるところの枠組みを決めた上でその作業に入っているところでございます。 基本的な考え方といたしまして、スピード感、そしてそのスピード感の理由というのは、今おっしゃられたように、中皮腫の患者さんが抱えておられる今の不幸な現状でございますね、発症してからの時間がかなり短いという現状でございます。そういったことも踏まえて、スピード感を持って、そしてすき間なく、労災と、そして、例えば公健法などでは今回はこれは救えないであろうということから新法を持ってくるわけでございますけれども、そういった制度設計の中で、すき間に落ち込んでその対象にならないような人が出てこないことなどにも配慮して、今取り組んでいるところでございます。 御質問のように、今、できるだけもっと早くして、そして補正予算も組むべきという御指摘でございます。制度の早期の立ち上げ、そしてさらに、それをしっかりと安定的に運用してまいる必要があるわけでございます。御指摘のことはよく胸に秘めて、そしてなおかつスピード感を持って当たってまいりたいと考えているところでございます。
○高木(美)委員 重ねてお伺いしたいと思いますけれども、先ほど、これは私の予測としましてタイムテーブルを申し上げました。大臣の心の中には、そうしたタイムテーブルは大体どのような方向性でこの時期をお考えか。大臣のお気持ちで結構です、御答弁をお願いしたいと思います。
○小池国務大臣 予算等が絡んでまいりますと、例えば公費負担をどういうふうにやっていくのかなど、まだ幾つか詰めなければならない点がございます。そういったこと、それから、新法というのは、基本的には大変、たて糸とよこ糸を紡ぐようにして形成していかなければ、それこそシームレスにはならなくなる。大変な作業が行われているところでございます。 今私が申し上げられるのは、次期通常国会のできるだけ早い時期にこの法案を提出していきたいと。そのために必要な予算措置等々につきましては、これから予算の時期にも入ってくるわけでございますので、その作業と重ね合わせて、スピード感を持って対応してまいりたいと考えております。
○高木(美)委員 今重ね合わせてとおっしゃっていらっしゃいましたが、ぜひお願いしたいと思います。 もう大臣御認識のとおり、やはりどうしても、下請の一人親方の方で個人事業主で労災保険に入っていらっしゃらないとかそういう方が苦しんでいらっしゃり、また周辺住民、従業員御家族、そうした方たちの大変苦労していらっしゃるお声が、連日これは新聞でも報道されておりますし、私どものところにも届いているという状況でございます。もう目の前で現実に大変な思いをされながら困っている方たち、ここにどう手を差し伸べていくか、これはまさに政治の力であると思っております。 先ほど大臣御答弁されましたように、当然、縦、横、全部、省庁を含めまして整合性が必要でございますし、安定的な運用も必要でございます。ただ、そうした展望の部分と、それから、スケジュールの上から今何らかのそうした方たちに手を差し伸べる緊急対策、この両面、まさに重ね合わせて御検討をお願いできればと思っております。 この問題に取り組まれる大臣のまさに英断といいますか、先ほど来ブラックバスというお話が二回ばかり出ておりましたけれども、ぜひとも全力で応援をさせていただきたいと思っておりますので、頑張っていただければと思っております。 最後にもう一つ質問させていただきたいのですが、それは、先ほど話が出ました廃アスベストの処理の問題でございます。 二〇〇四年までに輸入された総量は九百六十万トン、こういう試算が出されております。当然そうした量をこれからも処理をしなければならない。これを、先ほどお話ありましたように、埋め立てであるとか、飛散、非飛散という立て分けは当然必要でございますけれども、例えばこの安全な管理法の開発、そしてまた溶融処理等による無害化等も含めまして、これから具体策をどのようにお考えか。今ある処理法で、果たしてそれで、これから長い将来まさに安心と言える処理法なのかどうなのか、そのことも含めましてお願いしたいことと、大臣は所信表明の中で、「循環型社会形成推進交付金を活用してアスベスト廃棄物対策を加速させます。」と、このように明言をしておられます。それが具体的にどのような対策なのか、お伺いしたいと思います。 市町村におきましては、この廃アスベスト対策、これにつきまして、市の負担また国の費用をどこまで活用するか等々、既にニュース等でも悲鳴が上がっている声が聞こえておりますので、このことにつきまして答弁をお願いしたいと思います。
○由田政府参考人 アスベスト廃棄物につきましては、廃棄物処理法に基づきまして飛散防止の徹底をしつつ、運搬や埋立処分をすることを求めているわけであります。 それから、先ほど大臣の方から御答弁させていただいておりますが、環境省におきましては、大量に発生いたしますアスベスト廃棄物をより安全かつ円滑に処理するように、技術開発にも努めているところであります。具体的には、例えば先ほど御指摘ありました溶融などがさらにきちんとできないかというようなことも含めて、進めていこうというふうにしております。 さらに、より安全でかつ高度なその処理体制の整備に向けまして、昨年、改革、創設させていただきました循環型社会形成推進交付金の活用もその中で検討できないかということでございます。 このようなことを通じまして、アスベスト廃棄物の適正な処理を確保してまいりたい、このように考えております。
○高木(美)委員 今の御答弁にお願いですけれども、こうした交付金を活用する体制があるということをもう一度市町村に、今後処理に当たってどのような方法があるのか、恐らく模索している今大きな大事な段階と思いますので、その点をぜひ周知徹底を再度お願いできればと思います。 最後に、大臣のアスベスト対策に対する御決意を一言伺わせていただきまして、終わらせていただきたいと思います。
○小池国務大臣 私も、兵庫県、阪神大震災の際に、このアスベスト問題が大きくクローズアップされたことをよく覚えております。それからもう既に十年もたった上でございますけれども、早急にこのアスベスト対策について、新法を含めて総合的に、またその処理につきましても、総合的にかつスピード感を持って取り組んでまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。
○高木(美)委員 ありがとうございました。以上で終了いたします。
○木村委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時三十四分散会