予算委員会 第15号
- 発言数
- 356 件
- 登壇者
- 32 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2005/03/23
会議録
○委員長(中曽根弘文君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 平成十七年度総予算三案審査のため、本日の委員会に日本道路公団総裁近藤剛君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中曽根弘文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(中曽根弘文君) 平成十七年度一般会計予算、平成十七年度特別会計予算、平成十七年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。 本日午前は、政治・政治資金に関する集中審議を行います。 質疑者はお手元の質疑通告表のとおりでございます。 これより質疑を行います。若林正俊君。
○若林正俊君 若林正俊でございます。 参議院予算委員会は、三月三日以来、十七年度予算案に対しまして、基本的質疑を二回、税制と景気対策、年金を含む社会保障問題、外交防衛問題、証券・金融・規制緩和、重要事項に関しまして集中審議をしてまいりました。また、一般質疑を含め、国政全般にわたり、専門性の高い参議院らしい充実した審議が行われたと自負いたしております。そして本日は、国民の皆さんの関心の高い政治と政治資金について集中審議をすることになりました。この集中審議も参議院らしい審議であってほしいと、こう願っております。 といいますのも、二月八日に衆議院の予算委員会が行われ、そこで政治と金に関する集中審議がございました。その翌日、九日の各新聞の報ずるところによりますと、政治とカネ、泥仕合、与野党が暴露合戦と、また、建設的論議にほど遠く、イメージダウン作戦に終始といったような見出しが躍っておりました。それぞれ熱心に個別の問題などを衆議院はおやりになったことだと思いますけれども、やはり政治と金の問題、不正をただす場というのは国政においてほかにもございますから、その詳細、細部にわたってはこのような、そのような場で詰めてもらうことといたしまして本日の質疑をさせていただきたいと思っております。 日本歯科医師連盟をめぐります政治資金規正法等違反事件を始めとしまして、政治と金の問題が近年数多く発生しております。国民の政治に対する信頼を大きく傷付け、長年にわたる政治改革の成果を揺るがしかねない事態になっているように思います。 そこで、初めに、政権与党、自由民主党の総裁として、総理、これら不祥事件に対します総理の基本的な認識、見解をまずお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 政治とその活動のための資金をどのように提供するか、あるいは調達するか、これは極めて大事な問題であると思っております。また、政治活動の自由と、政治が、また政治活動、政党、政治家が、そのような活動に際しても、資金の調達をする際にも疑惑を持たれないような、法をきちんと守っていくと、これはもう大前提だと思っております。 規制の面とそれから助成の面、促進する面ですね、政治活動をどのように公正にしていくかという面においても、両面から考えていかなきゃならない問題ではないかと思っております。
○若林正俊君 今回のいわゆる日歯事件は、関係当事者が寄附を受けた金銭を政治資金規正法の定めに従って政治資金の収支報告書に記載し、これを報告しなかったことに、その違法が司法の場で問われている事件でありまして、金銭の授受自体には違法性がないと、こう認識をいたしております。 政治家が政治資金を受ける場合には、その管理団体を含め、総理がいつもおっしゃっておられますように、政治資金規正法にのっとって適正に処理されなければならないということは言うまでもないことでありまして、政治家一人一人が法律を守ると、これはもう最低の義務であると、このように考えており、当然のことだと思っております。 事件そのものは司法の場で明らかにされ、措置されるわけですけれども、今国会に、臨時国会に提出され継続審議となっている政治資金規正法の改正案を含めまして、政治資金の一層の透明化を図るなど、衆議院においてもいろいろ論議されまして、衆議院の予算委員会理事会の申合せが行われていると承知いたしておりますが、総理、そして政治資金規正法所管の総務大臣に、この衆議院の予算委員会におきます申合せ、御承知だと思います、読みませんけれども、このことについて所見をお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 政治活動の公正性と政治資金の透明性の確保という問題につきましては、これは明確なルールというものを作り上げる必要があるということなんだと存じますけれども、改正案が自民党、公明党、それから民主党、三党から国会に提出をされておりまして継続審議になっております。そして、今言われましたように、予算委員会におきまして、政治の信頼と確保に関する申合せというのが去る二月の二十四日に出されておりまして、政治資金に、いろいろ長くありますけれども、政治資金につきましては政治活動の自由を担保しつつ、より一層透明性を高めるために以下の検討項目について与野党間で精力的に協議を行い、早急に結論を出すべきであるとして、政治資金規正、一、二、三、いろいろ書いてありますけれども、政治資金法の改正と併せて今国会で処置をするよう申し入れるということになっております。 御質問の点につきましては、これはそれこそ政治活動の自由というものと密接に関係することでもございますので、これこそ各党各会派でいろいろ御議論をいただく必要があろうと、そのように思っております。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 麻生総務大臣の言うとおりでありますけれども、その公正性と透明性の点については、それぞれ今協議されていると承知しております。こういう点についても、今までどの程度が適正かということについては各党派間によって違いがあるというのも承知しております。また、政党のよって立つ基盤がそれぞれの政党によって違います。そういう点もよく勘案して、お互いの政治活動が自由に公正に国民の参加の下に行われるような形でよく協議をしていただきたいと思います。
○若林正俊君 政治と政治資金の問題は、今更、私、申し上げるまでもなく、大変古くて新しい問題であります。不正な献金により不公正な政治が行われることがないようにすること、これはもう政治の原点であります。 しかし、何が不正な献金であり、何が不公正な政治であるかということになりますと、これは具体的な事案ごとに贈収賄事件などとして立件をされ、あるいは社会的な批判を受け、糾弾を受けて、それが解明されていくということになるわけですけれども、これを一般的な基準として定めるというのは大変に難しいことでございます。しかし、こういう事件が起こるたびに政治家、ひいては政治全体が国民から疑いの目で見られ、批判の対象となり、政治家の不信、政治不信の原因になっているわけでございます。 したがいまして、正しい政治を行うにも政治活動の資金が必要なわけですから、その政治資金を不正な献金によらずにどう確保していくかということは基本的な問題になるわけであります。 そのために、昭和二十三年に政治資金規正法が制定されまして、政治団体及び公職の候補者により行われる政治活動が国民の不断の、国民の不断の監視と批判の下に置かれるようにするためにこの政治資金規正法が制定をされ、政治資金の収支の公開と政治資金の授受の規正などを通じまして、政治の、政治活動の公明と公正を確保しようという趣旨のものでございますが、その後、社会の情勢の変化、あるいは政治をめぐります種々の状況の変化に応じまして、七回に及んで改正が行われ、今日に至っているわけでございます。 一方、先ほど総理もおっしゃられました、言わば政治活動への援助、助成の問題ですけれども、平成六年には政治改革の一環として、国が政党に対し政党交付金による助成を行うということといたしまして、政党の健全な政治活動を通じて政党所属の政治家の政治活動も支援していくということになったわけであります。政党助成金であります。しかし、この政党交付金は国民一人当たりにしますと二百五十円の負担という大きな負担を得ているわけでありまして、結局その原資は税金で賄われていると、こういうことになるわけであります。 政治を担う政治家及び政治団体というのは、このような政治資金規正法と政党助成法の下で、その責任を自覚して、常に政治資金について法律を守り、政治資金の流れについては透明性を高めて正しい政治を心掛けねばならない、これは当然の義務であります。 しかし、何でも法律に定めなければこれらの規律が守れないというものでは私はないと思っております。法律の趣旨、目的を体し、政治家、政党の責務を自覚して、自らの責任において自主的、自律的にこの政治資金問題に対処していかなきゃいけないという部分が一杯あるわけでありまして、また政治の、正しい政治につきましては、政治資金の問題のみならず、いわゆる政治倫理の問題としても幅広く取り組まなければならないわけでございまして、昭和六十年には国会におきまして政治倫理綱領が定められているわけでございます。 その意味で、各党各会派は、先ほど総理からあるいは総務大臣から御説明ありましたように、昨今の政治資金をめぐる不祥事に対処して、政治資金規正法の改正に取り組んでいるわけでございますが、その中で、民主党の政治資金改正案の中にいわゆる迂回献金を法律上禁止すると、禁止すべきであるということが提案されております。このことについて総理はどのようにお考えでありますか、お聞きしておきたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 当委員会でも議論されておりますいわゆる迂回献金についてはあってはならないものだと思いますが、一概に、迂回献金とは何かという定義がまた難しいのも事実であります。各政党はそれぞれの活動がありますし、政党に属する政治家もそれぞれ資金の調達の方法が違います。各政治家は有権者へ向かって自分に寄附すると思って我が党に寄附してくださいと言っている方もたくさんおられます。党の資金は私の政治活動の資金になるということで、支援者は、ああ、この候補者のために寄附するけれども、個人にはできないから政党にしようという方もたくさんおられるわけであります。そして、政党が巡り巡ってその個人に政治活動資金を渡すと、これも迂回献金じゃないかと言われれば、はっきりと否定することもできないという方もいるわけであります。 しかし、いわゆる特定の方に対してこれを、その方に提供してくれという、直接政党に寄金をして、それがほとんどといいますか、すべてその個人にやるというのは、これはいわゆる迂回献金に、大方の認めるところいわゆる迂回献金に妥当、当てはまるのではないかと、こういうのは避けていかなきゃならないという議論も盛んに行われておりますし、こういう点につきましては既に自民党としては、いわゆる迂回献金ということはあってはならないということで既に適正な対処をされております。 こういう点につきましても、今後、いわゆる迂回献金というものがなされないような配慮というものは当然、党にしてもしていかなきゃならないし、適正に処理していくということで各自由民主党の支援者、また議員、候補者等に厳正な指導をしているところでございます。
○若林正俊君 先ほど、私は法律は最低の義務であると、こう申し上げました。すべて法律で規律することになじむものとなかなかなじみにくいものがあると思いますが、この迂回、いわゆる迂回献金の問題は非常に難しい問題だと思います。その挙証といいましょうか、立証が難しいということがございますし、今総理がおっしゃられたように、その概念が明確になかなかならないところがあります。 そういうことを十分な準備なく、納得なく導入しますと、いわゆる行政側がといいますか、司法の側が政治活動の自由に対して政党の正に重要な政治活動の基盤を成します資金の部分についてあいまいなまま政党の中に入ってくるというようなことを許すおそれも出てくるわけでございます。 この政治資金規正法の改正につきましては、自民党は、今お話ありましたけれども、法律としては十一月二日には公明党と共同して政治団体間の献金に上限を設けると同時に、政治団体に係る寄附の方法について預貯金等の口座への振り込み又は振替によることを義務付ける、これに違反した寄附等は国が没収するといったような改正案を提案をいたしておりますが、迂回献金についてはこれを入れておりません。 同時に、自民党の改革実行本部におきましては、幾つかの重要な事項を自律的に内部で決めまして、既に実行、実施に入っております。 まず第一は、党本部、選挙区支部、国会議員などの政治管理団体、その収支報告の要旨を党のホームページで全部集中して一括して公開をするということを決めております。二つ目には、政治資金の管理団体の残高証明書と監査意見書をそれぞれの政治家の政治管理団体から党本部に提出させるというふうにいたしております。三つ目は、政治献金を受ける場合は原則として銀行振り込みとするということで、その流れを透明にすると。四つ目は、党の役職員の職務執行上必要と認められる場合を除きまして、党本部から議員個人への政治活動費、よく新聞などではもち代とか氷代とかと伝えられますけれども、そういう個人への政治活動費の支給は廃止すると。五つ目として、党本部から選挙区支部及び比例区支部への振り込みは党活動強化に必要な場合に限定すると。 こういったような内規を定め、直ちに実施に移しておるところでございます。この内規を守らない議員や支部に対しては当然厳正に対処する、措置するということを決めました。 そこで、その政治資金の収支報告書の公表、ホームページなどへの公表に関してですけれども、これ、総務省の選挙部長で結構でございますが、ひとつ、すべての国会議員の資金管理団体につきまして、今、都道府県の選挙管理委員会に出す分と、それから総務省に出す分と分かれている場合が多いわけでありますが、主たる部分、政治管理団体が出す政治資金の収支報告書の中に、政党、党の方から来た政党交付金、助成金の部分も総枠としては収入に計上されるわけですが、支出面では、人件費あるいは事務所費、交通通信費等々、それぞれの費目については合算した形で出ておりますが、これを有権者、一般国民の人が、私なら私の政治活動についてどのぐらいの政党助成金が出ているのかと、それぞれの費目について、人件費についてはどうなんだろうと、こういうようなことを分かるようにするというような意味で、統一した明細区分の下にそれを、支出の中のある区分ごとにこれを明らかにすると、そして公表すると。 今、県ごとにまちまちでもありますから、一つ一つ全県の選挙管理委員会でそのようなことができるようにするというようなことをしたら、かなりそれを閲覧する人たちにとって、ホームページからそれを見ることができるわけですから、そういうことについてはどうでしょうと、できないものだろうか、そのことをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(久保信保君) 委員御承知のように、政治資金の収支、これは政治団体のすべての収入、支出を記載した収支報告書の提出という形で政治団体の政治資金の収支を国民の前に公開をするということになっております。また一方で、政党交付金の使途、これについては政党が政党交付金を充てた使途を広く国民の前に明らかにするということで使途等報告書というのを取っておるわけでございますけれども、これも委員御指摘にございましたように、収支報告書と使途等報告書、これは記載の内容には、それぞれの目的が若干異なっておりますので、差異があるということもございまして、確かに一本化していくということにつきましては政党の政治活動の透明性の向上には資するというふうに考えますけれども、一方で差異がございますので、それをどう調整するかといったようなことから、また政党の事務負担が増大するといったようなこともございまして、この辺りにつきましてはむしろ各党各会派で御議論をいただきたいと思っております。 また、インターネットでの収支報告書の公表ということにつきましては、これはこの収支報告書自体が、これも委員御指摘にございましたが、提出する先が一つの都道府県内で活動している政治団体につきましては主たる事務所の所在する都道府県選挙管理委員会に報告をすると、そしてそれが二つ以上の都道府県にまたがって活動しているというときには総務大臣に報告をすると、こういうふうな形になっておりまして、総務大臣所管分が約五千の団体、そして都道府県選挙管理委員会所管分が七万八千の団体ということで異なっておりまして、なかなかそれをまた一本化していくということにつきましてはいろいろと検討しなきゃいけないところがあろうかと思います。 いずれにいたしましても、私ども総務大臣所管分につきましては収支報告書のインターネット公表を既に実施をしておりまして、都道府県選挙管理委員会に対しましてもその旨の指導、助言といったようなことを今やっておるところでございます。
○若林正俊君 今、御説明になったことは承知しているんですよ。 そこで、まず、都道府県の選挙管理委員会が県によって非常にばらばらなんですね。閲覧をすることはできるんだけれども、それコピーできない、写していくしかないと、膨大なものですから大変だと。しかし、県によってはもうこのインターネットで公表しているところもあると。そこで、こういうコピーを認めたりインターネットで公表したりしている都道府県選挙管理委員会というのは大体幾つぐらいあるものですか。
○政府参考人(久保信保君) 具体に承知をしておりませんけれども、インターネットで公表している都道府県選挙管理委員会収支報告書、これ現時点ではないと思っております。
○若林正俊君 これは総務大臣は、なかなか、インターネットと聞いただけで、はいはい、分かりましたと言うけれども、それを本当に利用するということになると私のような高齢者はなかなか利用できないんじゃないかというお話ありました。しかし、利用する人も一杯いるわけですから、作るのは選挙管理委員会の方で提出をしたやつを入れ、インプットするわけですからね。それは選挙管理委員会の努力次第だと私は思うんですよ。 そういう意味で、このことについては前向きに検討し、指導をするということにしていただきたいと思いますのと、先ほど私の言いましたのは、主たる事務所のある、事務所に提出する分に、する場合の収支報告書について、その支出のところで、支出のところでその原資はどこから出ているか、政党助成金から出ているのが幾ら、それからその他の資金の場合で充てているのは幾らというふうに二つに分けて、欄を分けて記載をさせるというように言えば、それぞれの政治資金管理団体の方はそれに合わせてやるわけですから、県は受け取るだけですからね、内容チェックはしないということなんで、是非これも積極的な検討をしてもらいたいと、このように要望して、先に進みたいと思います。 この政治献金につきましては個人献金、薄く広く多くの人に政治に参加してもらうと、個人献金を大いに推進をしていくということで税制上もこの優遇措置を講じておりますが、この税制上の優遇措置、簡単にどんな措置であるか、御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(久保信保君) 個人献金を奨励するために個人が拠出する政治活動に関する寄附につきましては、所得税の優遇措置が設けられております。 具体的な適用要件でございますけれども、政党や政治資金団体など一定の要件を満たす政治団体に対する寄附、あるいは公職の候補者、一定の公職の候補者の選挙活動に関する寄附、これが所得税の優遇措置の対象となっております。
○若林正俊君 どの程度、所得税の所得控除あるいは税額控除があるんですけれども、どんな割合になっているんですか。
○政府参考人(久保信保君) 平成十五年分の政治団体に対する寄附に係る優遇措置につきまして、私どもと都道府県の選挙管理委員会が確認を行った実績でございますけれども、総務大臣分は二万八千三百九十八人で約四十一億円、都道府県選挙管理委員会所管分は八万八千二百十九人で約百八十九億円でございます。合計で十一万六千六百十七人、約二百三十億円となっております。
○若林正俊君 驚くほど少ないんですよね。私も友人たち支持者に、この個人献金の形を取ると、取れば、きちっと領収書を発行して選挙管理委員会で確認もらえば年末のときに、年末で控除受けられますよということも積極的に言って活用するようにしているんですけれども、今の数字を聞きますと、まだまだ努力足りないと思うんですね。これだけの優遇措置、大変な優遇措置ですが、この優遇措置を講じているにもかかわらず今程度の利用では前途ほど遠しじゃないですか。 これをもっとこの個人献金が進むように積極的な周知徹底努力が必要だと思いますけれども、総理大臣、どうですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 個人献金の奨励策については今までも優遇措置を講じながら進めてまいりますが、当初の期待していたとおり行っていないというのは事実だと思います。 ある時点において国会でも議論されまして、月一杯コーヒー飲む人ならば、一杯節約したつもりで支持する政党なり候補者に寄附してくださいとか、たばこをのむ人についても、たばこ一箱分を節約してその分政治活動に寄附してくださいと言いましたけれども、現実には政党に寄附するなら、候補者に寄附するならコーヒー一杯飲んだ方がいいよという方の方が多いということで、なかなかこの個人献金が思うように促進されないと。 どうしたらいいかといろいろ知恵を絞っているんですが、国民の意識の問題もあると思いますし、と同時に、一定額以上寄附した場合は必ず報告しなきゃならないと、収支報告書に。すると個人の名前が出ると。寄附する側の立場に立ってみれば、自分があの政党を支持しているとか、あの候補者に寄附しているというのを知られたくないという方がたくさんいるわけです。それを一定額以上出されるからやっぱり、何らやましいところがないのに、いろいろな方からこう、なぜこの政党寄附をしているのか、なぜこの候補者を支援しているのかと聞かれるのが煩わしいということでちゅうちょする方もたくさんおられます。 ですから、規制と促進ということ両方考えないといけないと。できるだけ多くの方に対して政治活動を自由に、匿名で応援するような環境をつくれという意見と、いや、はっきり分かった方がいいという意見、両論あるもんですから、その点はなかなか調整に難しいんじゃないでしょうか。 いずれにしても、私はもっと国民がおおらかに、政治活動の秘密が守られるように、そしてなおかつ政治活動が公正に行われるような方法をよく党派を超えて話し合うべき問題だと思っております。
○若林正俊君 工夫が要ると思いますね。 やはり個人が政治を支えていくと。企業献金、もちろんこれは決して排除すべきものではない、むしろ積極的に企業も政治に参加していくという立場で企業献金も認められているわけですが、やはり個人献金がもっともっと今後一般的に広く行われるように、政治家も努力するし、また政党も努力するし、そして制度の環境づくりについて、制度について見直すべきものがあれば見直していって、底辺を広げるという努力が非常に大事だというふうに思いますので、一層の努力をお互いにしなきゃいけないと、こう思っております。 そこで、最後に政党法の問題に触れたいと思います。 議会政治の、議会制民主主義の基本というのは政党であります。政党なくして議会制、議会民主主義は成り立たない、そういう関係にあるわけですけれども、実は政党法というのはないんですね。政党についてある規定をしているのは、政党助成法あるいは政治資金規正法。政党というのはこういうものだというのを、五人以上の国会議員を有しているとかですね、そういうような形でありますが、やはり政党がこれだけ大きな、日本の統治機構の中で大きな役割を果たしている、議会制民主主義の基礎を成しているということでありますから、私は、政党とその他の政治団体あるいはその他の団体、これらの区分をきちんとするために、この政党の理念とか目的、責任といったようなことを明らかにする政党法の立法が是非とも必要だというふうに思うのでございます。 現在は、憲法二十一条、御承知のように結社の自由の規定がございます。その自由な人間の結社の一類型として政党も規定されている、政治団体が規定されているということでございます。そして、この政治の自由ということの延長線上にあるものですから、政治団体、あるいはそういう政党の名をかりた極右翼の団体あるいは極左翼の団体、かつてはオウム真理教のごとき集団、これはまあ犯罪集団だったわけですが、これもそういう団体として政治団体の名の下に行動していると。そういう野方図な団体が公共の利益に反するようなことが行われる可能性、危険性というのは非常に高いわけであります。そうすると、国民の政党に対する信頼に非常に関係があると私は思うんで、やはりここまで習熟をし、ここまで基幹的な役割を果たしている政党については政党法というものを定めるべきであるというふうに思うのであります。 そのときにややちゅうちょがあるのは、憲法二十一条で結社の自由が規定されている、あるいは憲法四十三条、国民の全体の代表者として議員が位置付けられていると、そういうこととの関係で、学者の中ではややこれに対して疑問を出し、投げ掛けていると、消極的な意見もあるということでございます。 政党法の問題はこれ政党自身が決めていかなきゃいけないわけですが、内閣法制局の長官にお伺いしますけれども、この政党法を定める場合に、定めた場合に、憲法二十一条、場合によっては四十三条との関係というのはどういう関係になるのかということをお伺いしたいと思います。
○政府特別補佐人(阪田雅裕君) 今政府として政党法といったものを特に具体的に検討しているというわけでございませんので確たることを申し上げられる自信はないわけでありますけれども、今委員御指摘ありましたように、憲法二十一条一項は結社の自由を保障しておりますし、政党が結社の一つであることは明らかでございますから、仮に政党法をつくるということになりますと、この憲法二十一条一項に抵触するものであってはならないことは当然でございますし、また、その内容が憲法二十一条一項以外の、例えば委員今御指摘がありました四十三条第一項ですか、そういった憲法の諸原則にも適合したものでなければならないことは言うまでもないと考えております。 もっとも、現に政治資金規正法あるいは政党助成法などで政党に対しましても一定の義務が課されていることからも明らかなように、およそ政党であるからといって一切の法的規制が許されないというものではないということだと思いますので、御指摘の政党法が二十一条一項その他憲法の諸規定との関係で問題とならないかどうかということは、挙げてそれが現実の問題、現実の課題となった時点で、それぞれ個別の立法の目的、あるいはその規制の態様、内容といったようなものに即して個別具体的に判断されるべきものと、判断する以外に方法がないということであろうかと思っております。
○若林正俊君 時間が参りました。 私は、今ちょうどこの衆参両院で憲法調査会がもう五年にわたって調査をしてきておりますし、全体として憲法改正の機運が盛り上がってきております。憲法改正の機会に、是非とも政党というものの位置付けを憲法の上で明確にすべきじゃないかと、私はそういう意見を持っております。 それはそれといたしまして、ひとつ現行の憲法の下においても政党法を制定することは、どのような制定の仕方をするかということによりますけれども、可能であると。それは書き方の問題で、規律の仕方の問題だというふうに思っておりますので、ひとつ政党法についても積極的な検討をお願い申し上げまして、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(中曽根弘文君) 以上で若林正俊君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(中曽根弘文君) 次に、池口修次君の質疑を行います。池口修次君。
○池口修次君 民主党・新緑風会の池口でございます。 今日は五十分時間をいただきましたので、是非とも国民の皆さんの信頼をかち取るための、どうすればいいかということを中心に議論をさせていただきたいというふうに思っております。 冒頭ですが、今回の参議院の予算委員会集中審議が五回になったということは、若林理事からもお話がありました。聞くところによりますと、五回の集中審議をやったという例はないということです。これは、我々野党がこういう問題を参議院で議論をしたいということの実現に向けて、委員長を始め与党の理事の方々が努力していただいた結果であるというふうに受け止めております。 また、衆議院の方だと思いますが、参議院不要論とかいう話が出ている中で、ある意味、参議院は本当に重要な課題を真摯に議論をしているんだということを示すことができたんではないかというふうに私は思っておりますが、総理も集中審議になりますと出席を御足労願いますので大変かなというふうには思うんですが、この今回の予算委員会の集中審議の進め方について、総理として何か御感想がありましたら、まずお聞きをしたいというふうに思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、委員会の運営には口を出すなということで、委員長始め理事の方々の運営に従っているわけでございますが、出席した限りにおいては、与野党、極めて真摯に当面の問題、そして将来を展望した問題、極めて誠実に質疑をされておるなと感じております。
○池口修次君 それでは、今回のテーマは政治・政治資金ということがテーマでございます。このテーマを設定した目的というのは、私は政治に対する国民の信頼が相当低下をしておるという中で、これからどうやってその政治に対する信頼を取り戻すことができるかということを議論をする場だというふうに考えております。 そういう意味で、若林理事、委員の質問に対して政治と金について総理としての見解が示されたわけですが、もう少し広げまして、政治に対する信頼というのは政治と金だけじゃなくていろんな面で私はあると思いますので、もう少し広げた意味で、現状の国民の信頼、政治に対する信頼ということに対して、総理の見解なり、これからどういう方向で信頼を取り戻していくのかということについて決意等がありましたらまずお聞きをしたいというふうに思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 政治に対する信頼というのは、常に我々心して取り組まなきゃならない問題だと認識しております。 その一つとして、政治と資金の問題もありますが、それだけではないというのは正に池口委員御指摘のとおりだと思っております。 制度の問題もあると思いますね。選挙制度の問題、あるいは衆議院と参議院、両院の在り方に対する問題、それと日ごろの政党の活動や政治家個人の活動の問題、複合的な要素がたくさん絡まっている問題だと思いますが、本日の主たるテーマであります資金を離れて言えば、やっぱり選挙制度という問題もあると思います。 それぞれ政党を常に一定に決めて、所属政党は常に変わってはならないということは全くないわけでありまして、どの政党に所属するかというのは個人の自由に属する問題であります。そういう点について議論が分かれるということが一つでありますが、同時に、選挙制度一つ取っても、果たして、多くの今有権者から聞いてみると、小選挙区で選出されなかったといいますか落選した議員が比例で救われるというのはどうも釈然としないという声も聞かれます。そういう点についても私は、やっぱりこの政治に対する信頼性ということを考えるならば、今後議論していく余地があるのではないかと。 そのほかたくさんあると思いますが、一例を挙げろということでございますので、この点でいかが、どうかと、了解していただければと思っております。
○池口修次君 我々政治家はいろんな面で国民の信頼を回復して、やはり投票率をできるだけ上げるような信頼を得られなきゃいけないというふうに思っていますが、今総理が触れられなかった中で、やっぱり国の進めたる政策によっても私は国民の信頼というのが損なわれる面があるのではないかというふうに実は思っております。 そういう面で、政治資金の前に、まず今、現時点で言えば、国民のアンケート取ると一番関心の高いのは年金制度でございますので、年金についての総理の御見解をまずお聞きをしたいなというふうに思っております。 まず、現在の年金制度、昨年改正されたものを含めてで結構ですが、この制度について、国民の信頼なり信用について、総理としてどういう形で今の制度を考えられているのかということをお聞きをしたいというふうに思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 今や年金制度というのは、多くの国民が老後の生活を支える大きな柱と受け止めていると思っております。それだけに非常に関心が高いわけでありまして、この年金制度を持続可能な制度にしていかなきゃならないと思っております。そうしたことから、昨年、将来を見通して持続可能な制度にするための改革が行われたと私は思っております。 もとより、いまだに年金の未納者が多いと。かつてのように、自分の負担した保険料と、それから老後に受け取る給付の問題については、今までのように恵まれた状況にならないのではないかと。そういうことから、一部では保険料よりも給付が少なくなるのではないかという誤解まで生まれてくるわけでありますが、そのような誤解を解くためのやっぱり広報なり分かりやすい制度にしていくのも一つの方法かなと思っております。 いずれにしても、年金というのは国民生活を支える大事な基盤の柱になった現在におきましては、お互いが損得以上に、高齢者も若い世代も支え合っていかないとこの制度が持続できないというような意識というものも各政党がそれぞれ国民に理解を求めるためにもしていかなきゃならない大事な活動だと思っております。 さらに、かなり制度が分立しております。そういうことから一元化の問題も出てきているんだと認識しておりますし、さらに、お互いの支え合いという保険の制度だけでは維持できないから、税の負担を、税金をどの程度まで投入したらいいかという、こういう問題も大きな問題でありますし、その税金を負担するという場合には、税金を投入する、この年金制度に投入する場合にはどの程度まで税金を投入していいかの問題と。 そういう議論になりますと、当然年金だけの問題ではなくて税の問題、税制の問題にも絡んできます。非常に広範な問題でありますし、それだけに、私どもとしては今後もできるだけ各党が忌憚のない率直な議論をしてこの大事な年金制度を将来も持続できるものにしていくと。 お互いが保険料を負担していこうと、そういうことがあって老後の皆さんが給付できるという、給付される方々も、若い世代の負担があって自分たちの老後が支えられているんだという意識を持つような活動も必要ではないかなと思っております。
○池口修次君 今の総理の答弁から考えると、やっぱり今の、昨年行われたのでもまだまだ国民の信頼を得るために改善はしなきゃいけない点があるということで、これをこれから与野党で協議をしていくんだということかなというふうに思いますが。 ただ、やっぱり年金の問題というのは非常に国民の関心の高い項目でありますので、やっぱり総理としての、細かいところは別にしても、やっぱり基本的なところについて、やっぱり総理としてどう考えるかということを国民に発信をする。で、国民がそれを信頼するというところが私は一番大事なことだというふうに思っております。 そういう意味で、今の答弁の中にも少し触れられたんですが、ちょっと三点だけ、ちょっと基本的なところを、これからの改革の方向性についての触れるところをまずお聞きをしたいというふうに思うんですが。 私は、今の年金制度、明確に、支える側と支えられる側というのを、保険料を支払う側と年金をもらう側ということで明確にした今の制度ではあるというふうに思うんですが、やっぱりこれから少子高齢化時代になると、場合によっては、将来、日本の人口が六千万とかいう話も何か出ているんですかね。そういう中で、当然その支える側というのがどんどん少なくなってくる中で、この今の保険料、相互扶助というのは大事ではあるんですが、なかなかその少子高齢化を見通すとこれはとても成り立たないんじゃないかというところが、特に若い人は当然そう考えますから、なかなか保険料も払いたくないという人が増えているんだろうというふうに思っております。 この点について、今の方式でいいんだということなのか、やっぱり基礎的な部分は税、どういう税を投入するかというのはちょっとまた別の議論にしましても、やっぱり支える側を限定をするんじゃなくて、やっぱり幅広い人が支えるという方に方向転換をしないとこの制度の将来性はなかなかやっぱり信頼されないんじゃないかというふうに私は思っているんですが、この点について総理のお考えを再度ちょっとお聞きしたいというふうに思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 先ほども申し上げましたように、お互い保険料で支えるということは無理があるということで、既にもう税金を投入しているわけであります。 問題は、これからどの程度税の負担を国民全体でしていくべきかという問題と、今の分かれている制度を全体一元化すべしという議論と、段階的にしていった方が現実的じゃないかという議論があります。そういう点についてお互い協議していこうというのが今各党間で調整されていると聞いておりますので、現行で改善すべき点は何かという点、率直に協議を進めていく必要があると思っております。 今でも私は国民全体で支えていかなきゃならないと思っております。問題は、その程度の問題だと思いますね。いろいろな負担の程度、給付の程度、税投入の程度、一定の基準ですね。こういう点については、やっぱりそれぞれの考え方は違いがありますから、その点をどう調整していくかという問題もあると思っております。
○池口修次君 どの程度問題かという話も、それはあるというふうには思うんですが、現実としてもう保険料は若い人はもう払いたくないということが国民年金の空洞化にもつながっていまして、一部何か厚生年金も含めれば空洞化が少ないとか言っていますが、厚生年金とか共済年金は、これは強制的にチェックオフされますから、この人たちは払うとか払わないという意思表示ができない中で、国民年金がやっぱり五〇%の人はもう払いたくないということを言っているという現実をやっぱり踏まえて、ある意味それを強制的に取るという話もあるみたいですが、本当にその方がいいのか。 やっぱりそういう現実を踏まえて、やっぱり保険料方式というのはかなり無理があるんでないかというところの議論を是非していただきたいということと、今話もありました年金一元化をするにしても、厚生年金と共済年金と国民年金は全く違う制度なんで難しいんじゃないかというのも言っておりますが、ただ昨年の議論ではっきりしたのは、例えば会社に勤めておって会社を辞めた場合には国民年金に移ると、そしてまた就職をすると国民年金なのか、公務員であれば共済年金とか、そういう移動の中で、非常に制度が今分かりづらい中で、なかなかこの制度自体の理解が進んでいないと。理解が進んでいないのに、最低でも国民年金でいけば一人一万三千三百円というのは、今のこの給与水準からいうとそう簡単なものではないし、学生さんなんかとても払えるようなものではないというふうに思うんですが。 やっぱりそれに対して、制度がよく分からないのに何でこんなに高額の保険料を取られるのかという不信もあるというふうに思うんで、総理はなかなか国民年金は難しいんじゃないかと言う、私も簡単ではないと思うんですが、やっぱり国民年金まで含めたものを整理しないと、なかなか今の制度の複雑さというのは国民の皆さんに説明ができないというふうに私は思っているんですが、総理はどうお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 一つのあるべき望ましい姿と現実の問題として具体的な議論が表面に出てきますと、その具体的な個別の問題についてまた賛否両論が出てくるわけであります。私もかねがね申し上げまして、申し上げているとおり、できれば分かりやすい一元化が望ましいと。しかし、今お話しのように、厚生年金と国民年金を一元化した場合に、保険料負担と給付の面において、どっちに合わせるかでもう大きな違いが出てまいります。それと、納税者番号を一つ取りましても、どういう納税者番号を付けるかによっても、これもまた今までの議論も賛否両論、かんかんがくがく、まとまってこなかった。どの程度把握するかという問題も出てきます。 これは、あるべき姿と現実の問題が出てきた場合には必ず相反する問題も出てくるわけでありますので、望ましい姿としてどのように現実の困難な問題を乗り越えていくかという議論を早く私は政党間で協議、調整をした方がいいのではないかと思っております。この問題については、各党各会派で意見の違いも承知しておりますが、年金制度の重要性にかんがみて、私は、率直に党派の立場を超えて、分かりやすい、持続できる制度にするための協議が早くなされることを期待しております。
○池口修次君 もう一つ、やはり社会保険庁の問題があるというふうに思っております。ちょっと時間の関係がありますので答弁は結構ですが、やっぱり今の社会保険庁を少しぐらい変えたぐらいで、あんなところが管理しているような制度であれば、私は国民からすればとても納めたくないというのは当然の理屈だと思いますので、是非、どこが保険料を管理して、集める側と支払う側はどうするかというのはこれからの議論だと思いますが、是非、国民の皆さんからいって、ああいうふうに透明で運営してくれるんならしようがないと、まあしようがないということだと思いますね、多分ね、というふうな改革を是非大臣にはお願いをしたいというふうに思います。 もう一つ、ちょっと一つ実は重要な問題がありまして、昨年の年金を改正を抜本改革だと言った、総理が言ったのかどうかというのはちょっと私も言葉として確認をしていませんが、抜本改革だというふうに言われております。 ただ、実はこれ、委員会で総理が出席してない中で厚生労働大臣とは少しやり取りをさせてもらったんですが、昨年の法律を出す前の社会保障審議会、ここが有識者の意見を聞いて法案を作成する前段階であるんですが、そこの結論をちょっと読まさせてもらいますと、次の改正での制度体系の在り方の基本的な変更については、本部会においては意見の一致を見るに至らなかったと。今後とも議論の積み重ねが必要であるが、その答えが見出せるまで何の改革も行わないとすることはできない。これが実は審議会の結論なんです。 これが、なぜか知らないが、いつの間にか、これを見ると、制度改正は取りあえず議論が必要なんで、今はできないと、抜本的な制度改正はできないと。ただ、やっぱり給付の状況というのがかなり逼迫しておるんで、やっぱり何らかの手を打たなきゃいけないと。言うなれば、この制度改正が必要なんだけれども、取りあえず制度改正がまとまるまでに、つなぎとして改正をしなさいというのが私はこの結論だというふうに私は理解しているんです。ただ、これがいつの間にか抜本改正というふうに言われた。 そして、なおかつ、抜本改正なんだから、どうしても昨年の国会で通さなきゃいけないということで、国民、あの時点での国民の皆さんは、これは抜本改正ではないという意見が大半だったにもかかわらず、我々から見れば、言わせれば強行採決をしたというところの流れの中で、国民の皆さんは相当年金についての不信感を持ったということではないかなというふうに私は思っているんですが、総理は、この進め方なり経過について十分理解をした上で、の上だったのか、特に審議会の中で議論がかみ合わなかったという中で、何で抜本改革というような表現が使われたのかというところについて、を中心に、ちょっと総理の見解をお聞きしたいというふうに思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 抜本改革という定義はなかなか難しいと思うのでありますが、今まで五年ごとに給付と負担を変えていたのを、今後、将来的に五年ごとではなくて一定の負担の面については上限を設けた、給付の面においては下限を設けたということで、五年ごとに見直す必要はないと。そして、どういう制度に変えようとも、仮に今ある制度を一元化した場合にも、一元化した場合にも給付と負担の均衡を図らなきゃならないわけであります、どういう制度でも。そういう点についてはっきり示したということについては、やはり大きな改革ではないかなと私は思っております。 こういう点につきましても、制度を一つにしよう、一元化しようという人から見ればこれは抜本的改革ではないという意味は分かりますけれども、その抜本的という、一元化が抜本的改革だという方から見れば御不満のある点も承知しておりますが、この給付と負担の均衡を図るという、五年ごとに見直さないで将来見通してこのような制度改革を行ったということも私は大きな改革ではないかなと思っております。 今後、未納問題とか制度の一元化とか、どの程度の給付と負担にするのかという問題については、それぞれ専門家の間においても各党の間においても御議論があることは承知しておりますので、常に私は改革に終わりはないと思っておりますので、改善すべき点は率直に改善していかなきゃならないと、柔軟に対応すべきだと考えております。
○池口修次君 今の総理の説明は、私は、二つの点で私から言わせれば間違っているというふうに思います。 五年ごとの見直しを十四年間決めたんだからこれは抜本改革なんだということは、それは役所からしてみたら、いや、五年ごとに法案出して説明しなきゃいけないのを三回分やっちゃったんですから、これは役所からしたら抜本改革と言うかもしれませんが、国民からしてみれば、一応五年ごとに審議をして本当に正しいかどうかということをやりながら上げる、場合によっては上げるという立場からしてみれば、何だ、五年、今回は十四年分もう決まっちゃったのかと、上がるのが、という立場から見れば、これは決して抜本改革ではないというのが国民の人の受け止めだというふうに思いますし、給付と負担を決めたんだと、一つの間違いは、給付の下限を決めて、それで負担の上限を決める、これは二つのものを決めることはできません、保険料方式では。途中で税金を入れるとかいうことをやればそれは守れるかもしれませんが、これは違います。 それと、保険料についても、審議会でも言っていますように、必ずしも、税をどうするかというような制度設計はやらなきゃいけないと言っているんです。そうしますと、当然制度設計の基本が変わってきますから、この十四年分の保険料の引上げというのは当然見直される話なんで、これをやったから、十四年分やったんで国民の皆さんは、これ以上上がらないからという安心感を与えたんだという説明は私は基本的なところで間違っているんじゃないかというふうに思っていますが、総理のお考えはいかがでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは、一定の条件というものを考えないとこの制度の維持はできないわけです。税負担におきましても、一定の経済成長が行われる場合とそうでない場合とでは変わってまいります。そういう点からいえば、一元化しても、税の負担をどの程度、永久に変わらないということにはならないと思っております。経済成長がこれから五十年、百年、何%行くかというのも、断定するというのは私はだれもできないと思います。一定の要件を加えてお互いの給付と負担を考えていこうというのは、一元化がなされたと仮にしても様々な要件によって違ってくると、その点はやっぱり御理解いただきたいと思っております。
○池口修次君 私も、一元化したらもう未来永劫その数字をいじる必要がない制度ができるなんて思ってないんです。ただ、議論として、負担の仕方についてはいろいろ意見がありますよと、保険料だけじゃ駄目だ、済まないという意見もありますよと話が出ているんですね、既に。 あえて付け加えれば、なぜそれが本格的な議論できなかったかというと、総理が歯止めを掛けて、私の在任中は消費税を上げないというふうに明言をしちゃったんで、余りその税についての議論は、深い議論はできなかったんです、役所としては。いや、総理は、いや、議論はしてもいいよと言ったというふうに言うんですが、昨年の段階で消費税を上げるという答申は役所は絶対できないんです、総理が上げないと言ったから。 だから、そういう経過の中で実は税についての議論は私は審議会の中でも十分されてないと思うんですよ。だから、そういう不備を含めて、昨年のものは税を抜きにして保険料だけで百年間のシミュレーションをしてやったものですから、やっぱり根本的に私は、これは抜本改革でないということを私は申し上げているということでございます。 うなずいていただきましたんで理解をしていただいたというふうに考えまして、ちょっと次の政治と金若しくは政治資金の話に触れたいというふうに思います。 一つは、日歯連からの一億円献金事件でございます。 これについては、経過は既に総理は御存じのように、衆議院の予算委員会の合意で、証人喚問等については、これまでの与野党間の協議と今後の審議経過を踏まえ、予算成立までの間、お互いに誠意を持って協議し、今国会での措置について結論を得るよう努力するということを踏まえて、昨日も理事会で協議をしたようでございます。ただ、現時点をとらえますと、衆議院で野党が要求した証人喚問、そして参議院で要求をしました参考人質疑、これについてはなかなか自民党の皆さんの理解が得られてないということの中で実現を実はしておりません。 ということは、日歯連の一億円から、元総理への一億円の献金については国民の皆さんは、どうも分からない、政倫審だけでは分からないという声が多かったという段階から一歩も進んでないということになるんですが、これはやっぱり総理としてもこれを打開するためにやっぱり何か考えるべきじゃないかなと。これは与野党で協議をしているんで、いや、しようがないんだと、やっぱりことでは、やっぱりこの政治に対する信頼を取り戻さないと、所信表明の中でも、やっぱり改革には、テンポにも影響するんだというふうに総理はおっしゃっているわけですから、国民の皆さんがやっぱり一億円の問題というのは何かうやむやに終わったなということでいいのかどうかということについて、総理の御見解をお聞きしたいというふうに思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) この日歯連の問題については、現在、司法の場に移っておりますし、各党が理事会でも協議されているということは承知しております。 私は、衆議院の委員会の理事会あるいは参議院の理事会におきましても、当面の審議の状況を見つつも国会全体を見据えた議論をしているということを聞いております。いろいろ意見の違いがあるようでありますが、最終的には私は各党知恵を出し合って了解できる結論が出されるのではないかと思っておりますし、この協議を私としては見守っていきたいと思っております。
○池口修次君 今の最終的には了解できる結論が出るんじゃないかということですが、ちょっと確認をさせていただきますが、了解できる結論というのは、やっぱり今国民の皆さんが持っている疑問を払拭する場が、それはどういう場、証人喚問になるのか参考人質疑になるのかというところまではまだ総理はおっしゃったわけじゃないんですが、やっぱり何らかの場で、国会の中で議論がされて、これを、疑問を払拭するためのものが与野党間で多分合意ができるんじゃないかという見通しを今おっしゃったというふうに受け止めてよろしいんですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 真剣に与野党で議論されていると報告を受けておりますので、先ほど申し上げたように、この会期内を全体を見通した、与野党が妥当な結論に導かれていくのではないかと私は期待しております。
○池口修次君 非常に微妙な言い方なんですが、やっぱり総理としては、やっぱり国民の疑問をこのままにしておいてはいかぬということなのかどうか、そこだけちょっともう一回。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 政治活動については、知っているのは御本人であります。御本人がその疑惑を受けた場合にはしかるべき対処をなされると思っております。
○池口修次君 今の答弁ですとまた元に戻ってしまうんで、そうすると、本人がどうかと、希望するかどうかということと、あとは与野党協議で委員会としてどう結論を出すかというところの元に戻ってしまうんですよね。そうすると、やっぱり自民党の了解が得られないとなかなかそういう場は設定されませんから、そうすると、衆議院の予算委員会が終わり、参議院の予算委員会も多分今日終わるんだろうというタイミングの中で、大分時間がたったわけですが、いまだに新たな場の設定というのはなされていないと。 この後の国会の期間というのがいつになるのか、百五十日で終わるのかどうか分かりませんが、今のままいくと、自民党さんの理解が得られなければ、国民の疑問を払拭する場というのがないということになってしまうんですが、先ほど言った最終的には了解、与野党で了解できる状況ができるんじゃないかということの意味というのは、やっぱり総理としては、与野党協議して、本当に国民の疑問を晴らすような場をつくるべきだというお気持ちでおっしゃったのか、最後にそれだけもう一回ちょっと確認させてください。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、この政治資金の問題を、政敵つぶしとか各政党の泥仕合みたいなものには持っていかない方がいいという、そういう中で協議が行われると聞いております。だからこそ、だれを参考人に呼ぼうとか証人喚問にしようということは多数決では決めてないと。少数派の意見も尊重していこうと、また多数派の横暴もなくしていこうということで今まで良識ある対応がなされてきたと認識しております。 そういう点から考えてみて、過去の経緯と今の置かれた立場というものをよくわきまえながら、しかるべき結論が出されるということを期待しております。
○池口修次君 最後のしかるべき結論という中に、私は、やっぱり更に疑惑を解明するという努力をしなさいという総理の意思が入っているというふうに思っております。是非、まあ総理がそれに対してリーダーシップを発揮する場面というのがあるのかないのかというのはちょっとこれからの進展次第ですが、是非その総理の気持ちが実現されて、本当に、本来のやっぱり今回のテーマでもありますように、やっぱり政治に対する信頼というところがどうやって取り戻すかということですので、是非必要なときには総理のリーダーシップを発揮していただきたいということをお願いをしておきます。 次に、村岡氏の裁判が行われておりまして、その中で元平成会の会計責任者である滝川さん、自らの裁判は終わって有罪が確定したわけですが、村岡氏の裁判の中でいろいろな発言をしております。 少し紹介をさせていただきたいというふうに思いますが、まず、この一億円の小切手を受け取ってどうしたのかということに対しては、七月三日の午後に平成研究会の口座に入金し、七月九日に引き出して、既に金庫にあった一億円強と一緒に保管をしたという証言をしております。で、金庫の金は何に使ったのかということに対しては、政治資金や暮れのもち代として先生方にお渡ししたり日常経費に使ったりしたという証言もしております。この一億円の処理の仕方を日歯連の内田常務理事に説明に行ったときはどういう状況かということでいいますと、三月中旬、橋本会長の政策秘書の渡辺賢さんと日歯に行って内田常務理事に会い、幹部の先生方が協議した結果、領収書の発行を控えさせていただくと話し、内田常務理事も了承したという発言もしております。ほかの人に相談をしたのかという質問に対しては、日歯に行く数日前、自民党の元宿事務局長を訪ねて、国民政治協会で領収書を切ってもらえないかと相談したが出せないと言われたというふうな証言もしております。 それと、ほかにもあるんですが、パーティーの売上げのうち、銀行口座に振り込まれたお金は記載をしたが、現金で持ってこられたものは記載をしなかったという証言なり、二〇〇一年の参議院選挙では候補者に何らかの資金を提供したのか、検察官調書には四億三千万円とあるがという質問に対しては、大体それに近い金が、お金が出たと思うという証言もしております。 これトータルをしますと、相当政治資金報告書に載せないお金が動いておるということを類推する証言が出ておるわけですが、これについて総理はどういうふうに受け止めていらっしゃるのかというのをお聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、滝川氏がどのように申し上げたか、つぶさには承知しておりませんが、政治資金を扱う責任者は法律にのっとって厳正に処理しなければならないと。これはどの政党であろうがどの政治団体であろうが変わらないし、そのようにしなければいけないと思っております。
○池口修次君 やっぱりこういう報道が、それでもうまさしくある意味一億円の問題では有罪になった人、その人が裁判の場で、公の場で、一部の自民党の派閥かもしれませんが、会計責任者の方がやっぱりこういう証言をしているということは、私は相当真実性は高いというふうに思いますし、国民の皆さんもこういうことなのかなという受け止めになるんだというふうに思います。 ですから、やっぱりそれで、この証言の中にありますように、これは滝川さんだけの判断でなくて、元宿さんという名前も出てきております。そうしますと、やっぱりこの問題を、事実がどうであったのか、そしてこれからどうしていくのかということをやっぱり是正をしていかないと、この国民の皆さんの疑念、やっぱり政治家の皆さんはどういう、いろんなお金を使っているのだなという疑念を晴らすことはできないんじゃないかというふうに私は思っておりまして、やっぱりこういう証言は、本当に第三者なりマスコミが単に報道した話ではなくて、当事者が話している話ですから、是非、自民党の総裁である総理は、これはどういうことなんだと、じゃ、どういうふうに直していくんだということを当然やるべきではないかなというふうに思っているんですが、総理の御見解をもう一回お聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私も理解できない点があります。なぜ記載しなかったのか、法律にのっとって。その理由は私には分からないんです。法律にのっとって記載すればいいことを、そうしなかったと。その理由は分かりません。
○池口修次君 理解ができなかったのであれば、これは自民党の中の問題なんですよ。で、総理は自民党の総裁なんですよ。で、総理が直接聞かないとしても、幹事長がいるわけですから、幹事長に命じて、この滝川さんが裁判の公の場でこういうことを言っているんだけれども、本当なのかと。理解が、私も理解ができなかった点があるということでは済む問題じゃ私はないというふうに思うんです。 是非、この点は総理が直々にやる、まあ総理、忙しいでしょうから直々にやるという時間はないでしょうが、やっぱり自民党のそれなりの人に命じて、やっぱりこの問題はどういうことなんだと、事実かどうかと。で、もし事実だとしたら、じゃ、これをどう変えていくのかということまでやらないと、幾らその議論をしても国民の皆さんの政治家と金の問題に対する不信は払拭されないし、不信が払拭されないということは政治そのものに対する不信になり、まあ三段論法ではないんですが、総理が一生懸命やられている郵政も、本当に国民のためにやっているのかというような疑念もわき起こってくるということではないかなというふうに私は思っておりまして、やっぱりこれを取り組むのがやっぱり総理が本当に第一番でやるべきことではないかなというふうに思って質問を差し上げているんですが、ちょっと総理の、もう一回、是非これを調査していただきたいんですが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) この問題につきましては、既に我が党の幹事長が調査をして報告を委員会に提出しております。衆議院におきましてもそのような議論が行われましたし、党としても調査をしてこの問題を委員会にきちんと報告しているということも御理解をいただきたいと思います。
○池口修次君 その調査した中身というのは、ちょっと私はうかつにも調査、この滝川証言の中身について調査した中身を聞いていなかったんで、どういう中身を調査して、どういう報告をしたのかというのをお聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、この政治資金の在り方について、迂回献金とか、そういう議論をなされましたから、そういう点についてはちゃんと調査していると。今裁判中の問題とは、これまた裁判の場に移っているわけですから、これはまた党とは別でございます。そういう点については、今私が裁判の中での問題をどうかと、どれが正しくてどれが間違っているのかと言う立場にはないと思っております。
○池口修次君 確かに、迂回献金の問題については、あったかないのかというのが総理が幹事長に命じて、幹事長からは自民党にはないという報告があったというのは聞いていますが、これは、証言であるのは迂回献金の話だけではないんです。自民党の中には、例えばパーティー券は現金でもらったものは、これは載せなかったということも証言をされていますし、そのほかにも重要な証言が実はされているんです。ですから、これは迂回献金の問題、まああれが十分だったかどうかというのはちょっと横に置いたとしても、やっぱりこの問題、滝川証言でいろんな証言がされていますから、この問題について是非とも、自民党の中でしか分からない部分がありますので。 で、裁判も、この問題も別に今裁判しているわけじゃないんですよね。村岡さんが一億円の問題を不記載を指示をしたかどうかということが裁判されているわけで、この中身はもっと広い中身が、本当に今、今回テーマとなっている政治とお金の問題について、国民の皆さんがこれを見ますと、まさしく自民党、この中身はちょっと自民党の問題ですからちょっと自民党と言わしてもらいますが、自民党はこういうお金の処理の仕方をしているのかという最大の疑問が出ているのにもかかわらず、今の総理の答弁ですと全く私は疑問は晴れないというふうに思うんですが、疑問を晴らそうというふうに総理は、疑問というか、やっぱり政治の信頼を取り戻さないと、国民の政治への信頼なくして改革の達成は望めませんというふうに所信演説で総理は言われたんです。 ですから、個別の郵政なら郵政の問題を深く議論をするというのも必要でしょうけども、一方でやっぱり政治と金の問題、この疑問を晴らすということも同時並行でやらなければ国民の皆さんは理解は得られないんではないかという問題提起を私はさせていただいているんです。 是非、非常に重要な話が出ておりまして、やっぱりこれを変えていくということが必要だというふうに思いますので、最後にちょっと総理の方で、これは自分の責任においてちゃんと調査をすると、それで問題があれば正すというお話を、お話と決意を是非私はお聞きしたいというふうに思っていますし、国民の皆さんもそう思っているんで、是非もう一回ちょっと答弁をお願いしたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 党としては政治資金規正法を厳正に守るように対処しておりますし、私は裁判の中身まであれこれ言う立場にはございません。 これからも、政治資金のあるべき姿については、現在も法案が今国会に提出されておりますと、協議されているということを聞いておりますので、その中で十分議論していただきたいと思っております。
○池口修次君 せっかく質問の機会をいただいて、私は私なりに重要な質問をしたつもりですが、何となく、私は別に裁判の中身を質問しているわけじゃなくて、裁判の中で重要な人物である滝川さんて方がこういう証言をしていますよと、これは裁判所でやっているんでかなり真実性は高いんですよと。それについて、やっぱり自民党として、特に総裁、自民党総裁である総理はやっぱり、自民党にとってもやっぱりこれがそのままになるというのは得ではないと思うんですよ。やっぱりそれを晴らすという努力をするべきだということをお話ししただけで私はございますので、是非その点をお間違えのないようにお願いをしたいと思いまして、ちょっと超過しましたが、済みません。 ありがとうございました。
○委員長(中曽根弘文君) 以上で池口修次君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(中曽根弘文君) 次に、荒木清寛君の質疑を行います。荒木清寛君。
○荒木清寛君 公明党の荒木清寛でございます。 まず、総理に政治資金規正法の改正問題についてお尋ねします。 総理は、もう行政改革につきましてはもう卓越をした指導力を発揮をしておりまして、特殊法人改革、あるいは郵政改革もいよいよ山場に入っているわけでございます。私は、是非この政治資金を含む政治改革についても同様の熱意を持ってリーダーシップを発揮してもらいたいんです。 一億円やみ献金問題をきっかけにしまして、政治資金規正法の欠陥を是正をすべきである、こうした世論が高まりまして、昨年の臨時国会では与党及び民主党からそれぞれ衆議院に改正案が提案をされました。しかし、様々な理由があって成立をせず継続審議になっているわけであります。その内容は、この一億円問題を契機として政治団体間の寄附、従来は青天井であったところ、上限を設ける等々の内容でございます。 私は、いよいよもう通常国会も後半戦でございますが、この政治資金の問題が与野党の政争の具になってお互いを非難をする、し合う中で、もしこの通常国会でも法改正が実現をしないというようなことになりますと、これは与野党ともに信頼を喪失をするという事態だと思います。 そこで、この国会での政治資金規正法改革、改正の実現に向けての総理の決意をまずお尋ねいたします。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 政治資金規正法が今国会に提案されておりますので、これは仮に与野党の立場が違っても現在の状況をどのように改善すべきかという点で出されているわけでありますので、成立に向けて是非とも御協力いただきたいと強く期待しております。
○荒木清寛君 そこで、この与党案と民主党案の大きな違いの一つが、いわゆる迂回献金禁止の規定があるかないかということでございます。この点、与党案、自民党、公明党の案というのは、昨年の臨時国会での成立を期するということで早い段階で、昨年の臨時国会の早い段階で提案をされておりまして、そういう制約もありまして、この迂回献金の問題は引き続き検討していくということで今の内容になっているわけですね。 そこで、もう年も越えて通常国会でありますし、通常国会はまだ時間があるわけであります。六月十九日でありますから、まだ時間があるわけであります。 もとより、先ほどから総理からも答弁がありますように、迂回献金はそもそも法律の精神に反して、あってはいけないことである、これはみんな一致をしているわけでありますね。確かに、では実際に法律に規定をするとして、どう構成要件を決めるのか、これは私もいろいろ頭の整理をしてみましたけれども、確かになかなか難しいという技術的な問題があるということは私も承知をしています。 しかし、まだ会期があるわけでありますし、ここはこの点まで踏み込んで与野党の協議をこれから行うべきであると考えますが、総理、いかがでしょうか。 もう一点、あわせて、この政党の収支報告書及び国会議員の収支報告書に何らかの形での外部監査を義務付けて公正さを担保すべきだという、すべきだという措置もこの改正の議論の中で盛り込むべきだと思うんです。 確かに、総務省はこれは形式的な審査しかありませんし、実質的にそれは審査をすれば政治への介入になるわけであります。また、独立したそういうチェック機関を設けるべきであるという議論もありますが、それはなかなかまた行政改革の関係もあるわけでありまして、そうであれば、公認会計士ですとか税理士ですとかあるいは弁護士、そういう収支報告については外部監査を義務付けるということも一つの検討の対象にしてこの与野党の協議を進めていくべきであると私は考えますが、総理の見解をお尋ねをいたします。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) いわゆる迂回献金については、あってはならないという認識をしておりますし、現にそのような議論されているような形での迂回献金はないように各党それぞれ対応していかなきゃならないと思っておりますが、果たして法律に書く場合、どの点までが迂回献金なのかと。 先ほどもお話ししましたように、有権者というのは強く、応援する場合、支援する場合、あるいは献金する場合には、その政党なり政治家、候補者なりを意識すると思います。この人のために自分は献金したいという人もおられるでしょう。あるいは、人はどうでもいいと、この政党のために献金したいという人もおられるでしょう。また、政治家になろうとする候補者は支持団体を持っております。そういう支持団体に対して、自分を支援すると思って自分が所属する政党に献金してくださいと訴えている方もたくさんおられます。結果的に、この人のために献金をしているんだと。しかし、その人が政党に所属しているからこの政党に献金しようと。巡り巡って、政党はその人に政治活動資金を提供するわけです。その場合はどうなのかという問題もあります。 個人の活動におきましても、党員を集める場合でも、あるいは党員から、支持者から献金を要請する場合においても、自分がこの党に所属しているんだから党員になってくださいと、あるいは献金してくださいというのは決して違反ではありませんので、そういう点と、そういう方の献金が党からその候補者に渡されたからこれは迂回献金だとは一概に私は言えないと思います。その点は法律以前の問題にもかかわる問題であります。 さらに今、外部監査の問題につきましても、御指摘の点について、政治活動に対しては自由、結社の自由、政治活動の自由と、民主主義においては極めて大事な要素であります。各政党が時の政府に気に食わない活動をして、一つの規制を理由にしてその政治活動に干渉するということは避けなきゃならない、そういう点も考えて、政治活動の自由と行政が政治活動に関与する点、これはよく議論しなきゃいけないと思っております。 どの政党におきましても、政治活動については違いがあります。政治資金の調達方法も違うと思います。現在の政党助成金の使い方も、政党助成金による使い方、使途の報告と、政党助成金によらない、政党独自の調達した資金の使い方によっては収支報告にも差異があります。 そういう違いがありますから、政党の中には政党助成金を受け取らない政党もあります。それは、政党によって、よって立つ立場、あるいは政治活動が行政から干渉を受けるのを好まない程度、それぞれ違います。そういう点もよく勘案して、各党十分協議していただきたいと思います。
○荒木清寛君 まあこの外部監査の問題は、正に行政がチェックするのは好ましくないという趣旨で、民間のそうした客観性のある監査をしてはどうかということでございます。 そこで、総務大臣、戸別訪問禁止の解禁についてお尋ねしますが、金の掛からない選挙という意味では、運動員にせよ候補者にせよ、会って話をする分にはお金要らないわけでありますし、本来は自由であるべきであります。 ところが、欧米諸国では例がありませんが、大正十四年の普通選挙以来設けられました。当時の沿革を見てみますと、要するに普通選挙になって無産者も投票する、そういう人は不正行為に巻き込まれやすいという、今から考えると誠にこれはもう時代後れの発想、まあ時代後れといいますか、もう民主主義という考えにそぐわない発想でございます。 こういう規定を厳格に解釈しますと、例えば、選挙期間中に候補者なりが中小企業に行きまして、社長に票の取りまとめお願いをする、二社、三社訪問する、これも戸別訪問の禁止になろうかと思いますね。 私は、こうした行為まで禁止をすることにどういう合理性があるのか、幾ら考えても理解できないわけでありますし、また一面この法律と、法律の理念と現実との乖離というのを放置をしておくことは、もうかえって政治に対する、政治ではありません、この法律に対する信頼を損ねる結果にもなるのではないかと考えております。 まあ、一度は閣法でこの戸別訪問の禁止の解禁、時間制限を付けましてそういう提案をしたこともあるんであります。 総務大臣として、この際、もう一度この見直しに取り組むべきであると考えますが、どうでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今御指摘がありましたように、大正十四年のいわゆる普通選挙法以来戸別訪問は禁止、昭和二十五年一部緩和、昭和二十七年全面禁止、そして平成五年一部自由化というような形になっていったこれまでの経緯があるんですが、御指摘がありましたように、買収などの温床になりやすいという、当時と今とは大分違うんじゃないかという御指摘は私はそれなりに合っていると思っております。また、候補者とか選挙人共々もうひっきりなしに戸別訪問を受けて、とにかく煩雑でたまらぬというんで、これはやめるべし等々いろんな御意見が前回も出されておりまして、平成五年に政府が提案をいたしました政治改革関連法案の中では、戸別訪問という点につきましては有効な選挙運動の一手段ではないかという御意見があったことも確かですが、当時のいわゆる国会の議論の過程の中で、これは従来どおり禁止ということになった経緯というのがございます。 そういった意味で、これは戸別訪問の解禁につきましては、これは先生よく御存じのとおり、いわゆる各党会派の選挙運動のやり方等々含めましてこれは土俵づくりの最たる例の一つだと思いますんで、これはちょっと行政府の方として、これはオーケーとかノーとかいうような話をちょっと言える立場にありませんので、これはそれこそ各党で十分に御議論をいただいた上での話でないとなかなか前には進みにくいのではないかというように考えております。
○荒木清寛君 最後に総理にお尋ねしますが、総理はかつて一九七九年に新聞に投稿されておりまして、戸別訪問の全面解禁をと。有権者の政治参加を促進し、選挙も浄化ということでありまして、私も読みましたが、平易なこの論文で、もう極めて説得力があると私は感じました。戸別訪問は、本来はもう有権者あるいは候補者だれでもが行い得る基本的な運動として保障すべきであると考えますので、総理の年来の持論を是非任期中に実現をしていただきたい、こう要請したいと思いますが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) この戸別訪問は、大正時代からの詳しい経緯を見ても賛否両論、常にかんかんがくがくされてきた経緯がございます。私も実際選挙運動をする立場から、その戸別訪問解禁論を展開してきたわけですが、現実の問題として余りにも煩わしいということから、なかなか賛同が得られないというのも事実でございます。 しかし、実際選挙になりますと、各候補者の選挙事務所では必ず言われる言葉があります。選挙を応援してくれという際に、選挙は足だと。恐らくこれは党派を超えて言われている言葉じゃないかと思うんです。選挙は足だとは何だと。選挙運動に携わったことのない人は一応、ぴんとこないかもしれませんが、足だということは、足で歩いて戸別に訪問しろということなんですよね。それが選挙運動の基本だというから、みんな有権者に向かって、支援者に向かって選挙は足ですよ、足ですよと、支援してくれる人に、訪ねて応援を求めなさいと。そういうことからいうと、その戸別訪問が禁止されているのはおかしいなと。 ただ、日本国民の意識として、もう夜でも朝でも起こされて、こう電話でも煩わしいのに、更に見も知らない人が訪ねてきて時間をつぶされるのはかなわぬと、そういう方もおられるのも事実であります。そういう点をどうやって調整させていくか。 確かに、言われたように戸別訪問で買収しようとか、物品を提供して票を求めようということはもう今、もうほとんどなくなってきた時世だと思いますが、そういうことから考えて、私は適切な時期に、そういう選挙は足であるという基本に立ち返って自由な選挙活動が国民参加の下になされるような環境が醸成されることを期待しております。
○委員長(中曽根弘文君) 時間が参りましたので、おまとめを願います。よろしいですか。 以上で荒木清寛君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(中曽根弘文君) 次に、井上哲士君の質疑を行います。井上哲士君。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 今日、堤義明コクド前会長が西武鉄道株をめぐる証券取引法違反で東京地検に起訴をされます。堤前会長は西武グループの総帥として政界との関係が深いことは有名です。総理は、この堤氏が逮捕されたときに、堤さんは政治家のお世話や応援をしても政治家に頼まないのではないかと述べられておりますが、総理自身は堤氏からどんなお世話や応援をしてもらったんでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、堤氏とは親しくお付き合いをしておりますし、私の所属していたグループはプリンスホテルに事務所も借りておりますし、そして、どういう方とどういうお付き合いをしているかは私はつぶさにしておりませんが、私に対しましては大変親しく、各種選挙におきましても、応援してほしいと言えば快く応援していただいていると思っております。
○井上哲士君 総理の資金管理団体である東泉会が発行している機関誌「泉」っていうのを今ここに持っております。この中で裏表紙を全部取ってプリンスホテルの広告が入っておりますけども、これもお世話や応援の一つですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) いろいろな私の政治活動に応援していただいている、私はそう、応援している一環だと受け止めて有り難いと思っております。しかし、今はもうその機関誌は発行しておりません。
○井上哲士君 在任中は発行を自粛しているという報道もありましたが、この東泉会の広告収入を政治報告、政治資金の収支報告書で見ました。一九九〇年から二〇〇〇年見ますと、毎年千四百二十万から二千四百万円、十一年間で計二億四十五万円の広告収入があります。毎号二十社ぐらいが広告出しておりますけれども、大抵小さい広告なんですね。このプリンスホテルが全面広告を出しているというのは大変際立っているわけですけども、これは総理の側からプリンスホテルに依頼をされたのか。そして、この広告料金はどうなっているんでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは、機関誌にどの程度の大きな広告を出すか小さな広告を出すか、それは編集者に任しておりますし、大きいから額が多い、小さいから額が小さいと、一定のものとは決まってないと承知しております。 それは、政治活動の一環として機関誌を発行しておりますし、事業収入としてもなされているんだと思います。政治資金法にのっとって厳正に対処しているわけでございます。
○井上哲士君 政治活動の一環、政治活動への応援だと言われましたけども、この政治家の機関誌への広告料は普通の政治献金と違いまして上限もないわけですね。収支報告書に名前書く必要もないと。ですから、事実上、広告料という名目で企業からの献金を受け取るやり方だと、法の抜け道だということで随分問題になってきた問題です。 例えば、かつて加藤紘一元自民党幹事長の金庫番の秘書が所得税法の違反で有罪になりました。この人物が公共事業の口利きの見返りに加藤さんの後援会の機関誌に広告を出させていた。これ大問題になって加藤さんの辞職にもつながった、そういう問題なわけですね。 しかも、総理とグループとの関係はこれだけじゃありませんで、先ほどありましたように、派閥の事務所をプリンスホテルに置いている、資金パーティーも毎年赤坂プリンスホテルでやっておりますし、就任以降二百五十回以上施設を利用されたということも報道されておりました。 さらに、自民党の資金管理団体である国民政治協会を見ますと西武グループからの献金を受けております。九四年から二〇〇三年までの十年間でコクドから百二十万円、西武鉄道から七千二百四万円、西武建設から二千二百七十二万円など、総額九千九百八十万円の献金を受けております。特に、この西武グループの資産は一兆八千億と言われていますけれども、この中核のコクドはこの五年間調べても法人税を一円も払っておりません。二十年ぐらい前に堤氏が新聞に出まして、利益がないから税金を払っていないと述べておりますけれども、それがずっと続いているようなんですね。経常利益が出るとその分だけ特別損失を出して、利益を消して法人税をゼロにすると、利益操作によって税を払わないと、こういう操作、事実上の税金逃れしてきたわけですね。 こういうところから政治献金をもらうと、これは総理は問題と思われないんでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは、各党におきましても、各政治家におきましても、献金している側がどのような活動をしているかというものを逐一調べるのは困難だと思っております。様々な企業から、団体から政治活動資金を提供されていると思います。しかし、問題があった場合には、そういうような企業からは献金を受けるべきか受けない方がいいかという点についてはよく思料しながら、公正な資金の受け方については注意する必要があると私は思っております。
○井上哲士君 この税金逃れというのは、西武の関係者もまあ法律すれすれの行為だと言っているんですね。しかも、今もうすれすれでなくなっているわけですよ。堤前会長のこの証取法違反の行為は、西武鉄道などの上場廃止に追い込んで大変な損害を与えているわけでありますし、この違反行為は三十数年間ずっと続けられてきたと、こう言われております。しかも、それだけじゃありませんで、今日、この個人犯罪だけではなくて、コクドもそして西武鉄道も証取法違反の容疑で法人として東京地検に告発をされると、こういう報道もされておりました。 問題になった場合には考えると言われましたけれども、三十年間ずっと違法行為を続けながら西武グループが献金してきたんですから、これ皆全部さかのぼって私は返すべきだと思いますけれども、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは、政治活動資金は各党が厳正に対処すべき問題であると思います。
○井上哲士君 だから、厳正に対処すべきだと言っているんですよ。いいですか。ずっと違法行為を続けながら、その一方で自民党には政治献金をしてきたんです。しかも、先ほど言いましたように税金逃れをしてきたと。こういうところからの献金も返すことができないようで、どうして国民の政治への信頼を回復することができるんですか。返すべきじゃないですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) まだどういう事情か私はよく承知しておりません。党としては、政治資金は政治資金法にのっとって厳正に対処しているということでございます。
○井上哲士君 事情を把握していないと言われましたけれども、既に告訴をされるということは今朝も報道もされておりました。 そういうことが明確になった時点で、そうしたら総理として決断されるんですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 政治資金の調達方法については、政治資金規正法にのっとって厳正に対応すべきだと思っております。
○井上哲士君 先ほども、政治資金規正法というのは最低の問題なんだと、こういうお話がありました。そして、この例えばコクドの税金逃れというのは脱法すれすれという関係者の声もあるんですね。すれすれのところから最低のところにお金回ると。これでいいということであれば、本当に国民の政治不信というのは極に達します。 コクドがリゾート法を使って各地で大規模開発を進めて利益を上げたというのは周知の事実でありますけれども、かつてリゾート法の実現に向けて自民党の元総理を会長とした大規模リゾート建設促進議員連盟つくられましたけれども、元総理は当時、このリゾート法案はコクド計画の堤義明社長も全面的にバックアップしてくれておりますと、こういうふうに述べておりました。堤前会長は、広告とか政治献金とかパーティーとかゴルフの会場を広く便宜を図ることによって、その政治的影響力を背景にあうんの呼吸でこうした利益、利権も上げてきた。 こういう政治をゆがめるものについては返すべきでありますし、企業献金そのものも禁止すべきである、そのことを申し上げて質問を終わります。
○委員長(中曽根弘文君) 以上で井上哲士君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(中曽根弘文君) 次に、福島みずほ君の質疑を行います。福島みずほ君。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 予算委員会の中で証人喚問が実現していないことを非常に残念に思います。日歯連の事件は政治が、お金が政治を買うという問題、政界にお金がばらまかれたという問題、非常にずさんな会計処理がなされてきた問題などをあぶり出しました。しかるに、国会の中では証人喚問すら実現をしておりません。 自民党総裁として総理にお聞きをいたします。 最終合意、証人喚問等については、これまでの与野党間の協議と今後の審議の経過を踏まえ、予算成立までの間、お互いの誠意を持って協議し、今国会での措置について結論を得るよう努力する、総裁としてどのような誠実ある努力、行動を取られたか、教えてください。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 先ほども答弁申し上げましたけれども、今、与野党間で協議を継続中だと聞いております。その協議の結論を見守っていきたいと思いますし、この問題については今までの衆議院におきましても、参議院におきましても議論がされているところでございます。お互いが会期内におきまして一定の結論が出されるように努力しているということでございますので、見守っていきたいと思っております。
○福島みずほ君 総裁は見守るだけで何もしなかった、それでよろしいですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 委員会の運営でございます。委員会が今協議中だと聞いておりますので、その協議の結論を見守っていきたいと思っております。
○福島みずほ君 総理自身が幹事長や自民党の関係者に調査をするよう言う、あるいはヒアリングをするよう言う、そういう事実はありますか。 先ほど、結果を出したというふうにおっしゃいましたが、私たちが問題にしているのは、裁判の過程の中で、橋本元総理の政倫審では、ではなかった事実がたくさん出ている。裏金の問題、裏金としてばらまいたという証言が公判廷ではっきり出ています。政倫審の結果と違います。 自民党の総裁、トップとしては、これらについてきちっと調査をするよう自らヒアリングをなさるか、ヒアリングをするよう幹事長に命ずるか、調査を命ずるべきだと考えますが、いかがですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 基本的に政治家自らの問題につきましては、御本人がどのような対応がいいか決めるべき問題だと思っております。 橋本氏につきましては、昨年の国会の委員会に出席してそれぞれの質疑に答えたわけでありますが、その問題が引き続き今国会においても議論されております。そういう点を勘案しながら、委員会で私はしかるべき結論が出されるものと期待しております。
○福島みずほ君 総裁として無責任です。丸投げではないですか。総裁としてメスを入れない。自民党政治をぶっ壊すと登場した小泉総理が、この三年半の間、自ら政治とお金の問題についてメスを入れたということを、私は聞いたことも見たことも語ってもらったこともありません。 総理、これについてきちっと努力をすべきではないですか。何を行動したか、教えてください。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 党としてはきちんと政治資金の問題については対応するように改善策を講じておりますし、国会におきましては、現在、自由民主党としても政治資金規正法の改正案を提案しております。与野党早く協議を進められて成立されるように強く期待しております。
○福島みずほ君 今後改善策を講ずること、法改正を議論すること、それは当然です。 問題にしているのは、過去の問題、こんなに金まみれで、ばらまかれたと公判廷で問題になっていることについて総理自ら一切メスを入れないということです。見守るというのでは丸投げです。無責任ではないですか。何もしなかったということですよ。 証人喚問するように一度でもアドバイスをしたことはありますか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 証人喚問するかどうか、この点については現在委員会で協議しているということでございます。
○福島みずほ君 この三年半の間、特に今国会、日歯連の問題に関してメスを入れることが国民から国会に対して期待をされていました。証人喚問を受けるように総理がアドバイスをしない、ヒアリングも行わない、全くメスを入れない今の小泉内閣は、政治とお金の問題に関してメスを入れない内閣であるというように思っています。だからこそ政治不信が起きている、そのことを本当に考えるべきだと思っております。 政治とお金の問題に関して国会の中がメスを入れない、こんなだらしないことはないということを申し上げ、私の質問を終わります。
○委員長(中曽根弘文君) 以上で福島みずほ君の質疑は終了いたしました。(拍手) これにて政治・政治資金に関する集中審議は終了いたしました。 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時八分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(中曽根弘文君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 この際、御報告いたします。 本委員会は、平成十七年度総予算三案につきまして、内閣委員会外十一委員会にその審査を委嘱いたしておりましたが、各委員長からそれぞれ審査概要について報告書が提出されましたので、お手元に配付しております。 つきましては、これを本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中曽根弘文君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 ─────────────
○委員長(中曽根弘文君) 平成十七年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。 本日午後は、締めくくり質疑を六十分行うこととし、各会派への割当て時間は、民主党・新緑風会四十二分、公明党十分、日本共産党五分、社会民主党・護憲連合三分とすること、質疑順位につきましてはお手元の通告表のとおりでございます。 ─────────────
○委員長(中曽根弘文君) 休憩前に引き続き、平成十七年度総予算三案を一括して議題とし、これより締めくくり質疑に入ります。小川勝也君。
○小川勝也君 民主党・新緑風会の小川勝也でございます。 三月三日から、この参議院に予算が参りまして、真摯な議論を重ねてまいりました。あと数時間で予算が成立する、そんな時期を迎えまして、締めくくり総括の質疑に立たせていただくことになりました。この締めくくりという名前のとおりに、衆参の委員会で重複する議論もあろうかと思いますけれども、最後の力を振り絞って真摯にお答えをいただきたいと思います。 まず最初に、今日午前中も総理を拝見をいたしました。この参議院予算委員会には、都合五つのテーマの集中審議にも御出席をいただきました。元気に御答弁をいただけるとき、そうでないとき、今日の午前中は余りにも元気がないなというふうに私お見受けをいたしました。何か悩みでもあるのでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) だれでも悩みはあるものと思っております。そういう悩みを抱えながら生きていくのが人生ではないかと思いますし、国会の論議におきましても、真摯に議論をしてより良い社会にしていくのが我々政治家の務めであると思っております。 元気でないという印象を持たれたようでありますが、私はできるだけ穏やかに答弁しようと努めているわけでありまして、幸いにして花粉症も良くなってまいりましたし、元気であります。
○小川勝也君 元気に穏やかに御答弁をいただければと思います。私は元来優しいものですから、いわゆる牛肉、米国産輸入牛肉の問題、あるいは北朝鮮の問題をめぐる、東アジアをめぐる情勢、あるいは郵政改革、総理の本当の悩みはどこにあるのかな、想像してちょっと損したかなというふうに思っています。 一つ一つお伺いしてまいります。 総理大臣の仕事は、今御答弁いただいたとおり本当に大変な仕事だろうというふうに拝察を申し上げる。そんな中で、この予算編成から予算の審議、これは大変な御苦労だろうというふうに思います。国民の生命、財産を守る最高責任者である総理大臣の仕事の中心として、いろんな仕事ありますけれども、そんな中で、この予算編成というのは総理大臣の仕事の中でどんな位置、バリューを占めるのか、総理の御答弁をお願いしたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 予算というのは、それぞれ毎年いろいろな法案を国会に政府は提出いたしますが、中でも予算というのは最重要提出案件、課題だと思っております。というのは、国民様々な生活に対してどのような支出が妥当であるか、また、その支出を賄うための国民の負担がどうあるべきか、それをすべて包含したものが予算でありますから、最重要案件であります。しかも、年度内に成立することができれば、四月からは円滑にその年度の予算が執行されるということでありますので、各党各会派の御協力によって年度内成立を期していただきたいともうこの国会始まってから願っていたわけでありますが、そのような状況に進んでいるということは皆さん方の御協力のたまものでありまして、厚く感謝を申し上げたいと思います。 これからもこの予算というものに多くの国民が対処できるような円滑な執行がされることを強く期待しております。
○小川勝也君 まあ残念ながら、衆参の質疑を通しましても、私どものこの十七年度予算案に対する評価は必ずしも高いものではありません。まあそんな中ではありますけれども、せっかくでありますので、総理御自身の口から、この予算はこういう面ですばらしいんだということがあれば、お伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 来年度予算は、極めて厳しい財政状況の中で、いかに順調な経済回復をなすかということに主眼が置かれて編成されました。特に、現状の税収等を考えますと国債発行余儀なくされると。そういう中でも、国債発行というものを少しでも抑制していくということから考えれば、現在の財政状況を少しでも改善していく、なおかつ現在の経済状況を少しでもプラスの成長に持っていくという、そういうバランスの取れた視点も大事でありますので、一面的ではなくて、多面的に展望してこの予算を編成することができたと。 特に一般歳出は前年度以下に抑制すると。前年度に比べて伸びるところは社会保障関係費と科学技術振興費のみと。あと、公共事業にしても防衛費にしても三年連続マイナスにする等、めり張りを付けて予算を組んだと。 将来の負担と現状の経済、景気というものをにらみながら組まれた予算であると自負しております。
○小川勝也君 予算編成にもいろんな制約があろうかと思います。そんな中で、例えば政権交代があったときには思い切ってその総理大臣や内閣が目指す方向性に予算を組むことができます。しかしながら、小泉内閣というのは自民党政権でありますので、就任一年目から全部小泉カラーに染めるというわけにはいかなかったと思います。そんな中で、過去四回、予算編成、小泉総理の下で行われているかと思います。一年目、二年目、三年目、四年目と、小泉色あるいは小泉総理大臣のやりたい方向性へと予算がどんどん変わっていくんだろうというふうに思います。 四年間を振り返って、改めてどういう予算に変えてきたのか、もう一回御答弁をいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これまで景気が悪いときには公共事業を増やして減税をしろという考え方が言わば正当と思われておりました。私、就任してから何年かこういう状況続けてきたけども、景気が思わしく回復してないと、なおかつ財政状況が悪化の一途をたどっていると。財政状況を改善しつつ景気を回復させるためには、今までの公共事業を増やして減税をするということだけでは無理があるのではないかと、構造上に問題があるのではないかということから、構造改革なくして成長なしと、その一つの例が不良債権の処理でありました。私が就任する前は大方、与野党あるいは私の政府になってから批判している方々も、不良債権処理がまず経済活性化のためには欠かせないという論調が大方の論調でありました。 しかし、いざ進めてきますと、これは賛成論者、反対論者、両方から批判を浴びました。一方では、こういう経済の悪い、景気の悪い状況で不良債権処理を進めれば、ますます企業の倒産は増えると、失業者は増えると、デフレに落ち込んでいくという批判と、いや、そういうのを覚悟したからこそ痛みを恐れず改革をしようとした内閣ではないのかと、そういう痛みを乗り越えてもっと早く進めという批判であります。 結果的には、八%台を四%台に主要銀行の不良債権処理を進めていくということが目標どおりに進んできて、経済の状況も、不良債権処理を進めてまいりましたけれども、企業の倒産件数は三十か月連続して前年同月比を下回っております。失業率も五・五、六%台から四・五%台に減ってまいりました。雇用者数も増えてまいりました。企業の業績も上がってまいりました。税収の面におきましても、わずかではございますが、国債、新規の発行、増発することなしに組めるような状況になってまいりました。 言わば、そのような多くの批判を乗り越えて、就任以来の方針を堅持して、だんだんその方向に向かってきたなということは、やはり改革なくして成長なしだと、成長なくして改革なしだという批判に耐えてこの方針を貫いてきていい状況になってきたということは、やはり様々な批判があってもそれに揺らぐことなく方針を堅持して進むことが大事だなということを痛感しております。
○小川勝也君 丁寧に御答弁をいただきました。率直に財政再建の方向性で御努力をいただいていることには心から敬意を表さなければいけないというふうに思っています。責任ある政治家として、次の世代にできる限り借金を残したくないという思いは共通のものがあろうかと思います。 そんな中で、総理の思いが届いているのか届いていないのか分かりませんけれども、景気も良くなっている、失業率も改善されているという中で、いわゆる二極化の問題、これは都市と地方といういわゆる地域の問題と個人の問題と二つあろうかと思います。この議論、後で私の今日の質問の主題としてゆっくりやらせていただきたいというふうに思います。 その前にお伺いをしておきたいんですが、プライマリーバランスを二〇一〇年代初頭に何とか改善をしたいという財務大臣の意欲がございまして、なかなか順調に進んでいるやに伺っているところであります。財務大臣と竹中大臣とお二方から、ごめんなさい、財務大臣からその改めて自信のほどをちょっとお伺いしたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今も小川委員からお話がありましたけれども、やはりツケを後の世代に残したくないと、そのために二〇一〇年代初頭には、プライマリーバランスと難しい言葉で言っておりますけれども、その年いただいた税金でその年の政策を打っていけるように持っていこうというのが私どもの努力目標、努力目標というか、大きな政策目標でございます。 それで、二〇一〇年代初頭、これは国だけではありませんで、国、地方、両方でこれはもう非常に共通する部門がございますから、両方でその目的を達成しようということでございますが、平成十六年度、平成十七年度、おかげさまでそれぞれ、この国、地方、プライマリーバランスの水準を回復してくることができました。 何としてもこれは達成したいと、二〇一〇年代初頭に達成したいと思っておりますが、そのための手法は、やはり平成十七年度も、また十八年度におきましても、無駄なものはやっぱり省いていくと。そういう中で高齢化が進みますから、やっぱり必要な公的給付の水準は何なんだろうと、これとことん議論して、それを支える国民に幅広く支えていただくには、これは税制もまたいろいろ御議論をいただいてお願いしなきゃならないと思いますが、そういうことを積み重ねまして何とかこの目標を達成したいと思っておりますので、今後ともよろしくお願いを申し上げたいと思っております。
○小川勝也君 そうなればいいなというふうに率直に思いますけれども、私を含めてやはり懐疑的にとらえているメンバーが非常に多いということも付け加えさせていただきたいと思います。 そして、やはりこのプライマリーバランスとか財政規律だけを主眼にして強引に進めていって、ぼこぼこしかばねができてもいけないわけでありますので、その辺、予算編成上必要な支出、ここについても訴えるべき点は訴えなければいけないというふうに思います。 失礼いたしました。 デフレ脱却、これは最近聞かれない言葉ですけれども、デフレは改善されたのか、それとも途上にあるのか、どういう状況なのか。竹中担当大臣と財務大臣と、御両者から見解を伺っておきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 経済を活性化してデフレを克服して、そういう中で経済の活性化と財政の健全化を目指していくというのは私たちの目標でございますから、その中でデフレを脱却して結果的に名目GDPを上げる、結果的にしたがって税収も上げていくということは大変重要な我々の課題でございます。 現状申し上げますと、国内企業物価は横ばい、消費者物価は前年比で小幅な下落基調、そしてGDPデフレーターは前年比で二十七四半期でありますから、まあ約七年近くマイナスが続いているというような状況でございます。 経済活性化が進んでおりましてデフレ脱却に向けた動きは進んでいるものの、依然として現状は緩やかなデフレの状況にあるというふうに判断をしております。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今、竹中大臣からおっしゃったとおりで、御答弁したとおりでございますが、私も、脱却に向けた改善は続いているけれども引き続きデフレだと思っております。日銀と力を合わせて、何とかこの道を切り開いていきたいと思っております。
○小川勝也君 デフレはやはり脱却するんだという強い決意がおありでしたら、どちらからでも結構でございますので、御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) デフレ脱却は日本の経済の活性化と財政健全化を両立させるかなめでありますので、政府、日銀一体となって是非その克服を引き続き粘り強く目指したいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 全く同様でございます。
○小川勝也君 国の借金が減ることを祈っておりますし、そのこと、そして国債の問題については同僚の平野議員が関連で質問をさせていただくことになっております。 外交問題をお伺いをしたいと思います。 北朝鮮の核開発問題、先日もこの委員会のテレビ入りの場面で、後ろに座っております世耕委員がいわゆるミサイル防衛構想、これを国民の皆さんに御説明をされておりました。私どもは、この北朝鮮が核を保有しているという事実をどのように認識をするべきなのか、これは国民には過不足ない情報を伝えるべきだというふうに思います。外務大臣からの御説明をお願いしたいと思います。
○国務大臣(町村信孝君) 北朝鮮の核兵器の保有状況、断定的に率直に言って申し上げる材料を私どもは持ち合わせておりません。ただ、いろいろな関連情報、諸外国の情報等いろいろな情報交換を通じて見るところ、相当程度核兵器の開発が進んでいるのではないかというふうに見られております。二月十日の北朝鮮外務省の声明の中でも、公式に初めて核兵器保有宣言とも言うべき声明を発出をいたしました。これは、公式にそういう形で言ったのは初めてだと私は思います。 そういう意味で、私どもとしては、今まで以上に彼らの動向について十分な注視、注意を払いながら、またそれに対してどのようなことを私どもとしてできるか、平和的な解決手段としての六者協議というものに、それを再開させ、再開させるのが目的ではなくて、それを通じて彼らに核兵器を開発を断念させ、保有を断念させ、核のない朝鮮半島を実現したい、こういう思いで今後とも努力をしていかなければいけないと考えております。
○小川勝也君 次の質問に移る前に、北朝鮮の国内の政治バランスに若干の変化があったのではないかという様々な情報がございます。 外務大臣、今御披瀝いただける範囲で教えていただければと思いますが。
○国務大臣(町村信孝君) いろいろな、北朝鮮内部でも政策が打たれているだろうと思います。二〇〇二年に経済管理改善措置であるとか、総合市場、二〇〇三年につくるなどなどの話から、さらには、必ずしも十分確認できたわけではございませんが、携帯電話を昨年の六月から使用させないとか、あるいは金正日国防委員長の肖像画が一部撤去をされたとか、あるいは金正日国防委員長のいろいろな、偉大なる指導者といった修飾が消えたなどなど、あるいは政権内部の力関係の変化等も報道されたり言われております。なかなかこの辺が確認をすることが難しい分野ではございますが、私どもとしては引き続き十分な注意を払っていきたいと考えております。
○小川勝也君 先ほど、外務大臣の口からも六者協議という言葉が出ました。六か国協議、六者協議がこれからどうなっていくのか。そして先日も、このアジアにおいでになりました米国の国務長官は、大変タフな外務、国務大臣だというふうにも伺っています。日本にとってどういう変化があるのか、あるいはアメリカとの考え方の違いは今後出てこないのか、その辺のことについてお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(町村信孝君) 今、六者協議再開に向けてそれぞれの他の五か国が、あるいはこの五か国以外の国際社会のメンバーが、北朝鮮に対していろいろなルートを通じて六者協議の再開、それに無条件かつ速やかに参加するようにという働き掛けを行っているところでございます。 先般、ライス長官訪日をされた折にも、そういうことで日米間の意見が完全に合致を見たところであります。そして、その際に、日米韓の結束というものが、従来からしっかりやってきたわけですが、それが重要であると。同時にまた、中国が何といっても歴史的、文化的、経済的、軍事的、いろいろな面でつながりが深い。中国に、単なるこの仲介者というよりは、正に積極的なプレーヤーとしての役割を果たしてもらいたいというようなことを中国にライス長官が言われるというような話もしたところでございます。 いずれにしても、ちょうど今中国に、昨日からでしょうか、首相が、北朝鮮の首相が中国に訪問しているというような報道もございます。そうした様々な働き掛けを通じて、六者協議の再開が可及的速やかに開かれるようにと期待をいたしております。 また、ただ、いつまでも待つわけにもこれいかないだろうという思いが大分募ってまいりました。私どもとしても、仮に、今六者協議再開を議論しているわけですから、それがうまくいかないケースを余りあれこれ議論するのもいかがかとは思いますが、仮にそうなったときにどうしようかということも多少話をしておりまして、六者協議以外のプロセスといったようなこともそろそろ念頭に置きながらいろいろ議論を煮詰めていかなければいけないなと、こんな話もしたところでございます。
○小川勝也君 ちょっとえんきょくな表現だったんですが、前の国務長官よりもかなり北朝鮮に対して強硬な考え方をお持ちじゃないかと、あるいはスタンスではないかという、そんな見方もございます。今の外務大臣のお話をお伺いしますと、そのことを前提にもう少し踏み込んだお話もされているように今うかがえたんですが、そんなことでよろしいでしょうか。
○国務大臣(町村信孝君) せっかく六者協議開催に向けて努力をしているところでございますから、余りそれがうまくいかないということを前提にした話を、煮詰めた話をするというわけにもいかない。 ただ、だれしもが思い付くのは、一つございますのは、国連安保理というものの存在でございます。国連安保理にこの舞台を移さざるを得ないと、そういう局面もいずれ生ずるかもしれないなといったような話は、実は前回の2プラス2の折に外相会談をやりました、その折にそういったこともいずれ考えなきゃならないかもしれませんねという話はした記憶がございますが、先日、ライス長官が訪日された折にはそこまでの具体の話にはなっておりませんでした。
○小川勝也君 これは続けて質問いたしますが、アジアは今大変なことばかりでございまして、中国では反国家分裂法を採択をいたしました。これは国会の場でも答弁をしておられるかと思いますが、日本政府としての受け止め方を改めてお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(町村信孝君) 三月十四日に中国全人代議会でしょうか、これで反国家分裂法というものが採択をされたわけでございまして、台湾の独立といった具体の動きになってきたとき、最後の選択の手段として、非平和的な手段の行使を行わなければならないというのが一番のポイントであろうかと思っております。もちろんその前提として、中国としては最大限平和的手段でこれを解決するということが書いてあることは事実でございます。 これに対して日本としては、この台湾海峡の平和と安定というものはこのアジア地域の平和と安定にとって非常に重要であると、そういう意味から、今特に緊張が高まっているわけでもない、そういう状態のときに、この状態に否定的な影響を与えるこうした法律の制定というものに私ども日本としても大変な懸念を持っているということでございまして、あくまでも平和的な話合いによって解決されるべきであると、対話の再開を求める、こういった趣旨のことを私、先般、十五日の日でございましたが、中国の外交部部長と電話会談でそうした日本側の考え方と懸念を直接伝えたところでございました。
○小川勝也君 そのことに対してアメリカ合衆国の下院では非難決議をしていると。そして、台湾への支援強化を表明した。 ここまで心配する必要はないんだろうというふうに思いますけれども、アメリカの対中姿勢と日本の姿勢が少しずれてくるのかなと。これは外務大臣としてはどのようなバランスでお考えでしょうか。
○国務大臣(町村信孝君) 基本的な姿勢において全く違いはないと、こう思っております。 ただ、やっぱり日本と中国の歴史、アメリカと中国の歴史も違います。また、台湾との関係というものも、例えばアメリカは台湾法、ちょっと正式な名称、済みません、忘れましたが、台湾を支援をするという法律をもって軍事的な支援もするんですよというようなことでいろいろな武器供与もやっているという、日米のそうした置かれている状況あるいは歴史的な違いというものがございますが、今のこの状況の中で、台湾の独立はそれは認めない、他方、中国のそうした武力侵攻も認めない、平和的な話合いで問題を解決しろ、そういう基本線において日米は完全に一致をしていると、こういうことでございます。
○小川勝也君 この中国の決議あるいはその前からも日本の国内に、この永田町もそうですが、対中ODAの問題がいろいろとございました。この決議があった、なしに余り関係ないかと思いますけれども、中国に対するODAに関するお考えを改めてお伺いをしておきたいと思います。
○国務大臣(町村信孝君) 中国に対する円借款、四半世紀にわたりまして相当な額に上るわけでございますけれども、供与をし続けてまいりまして、そのことが日中関係の有力な政策手段ということで重要な役割を果たしてきたし、私どもはこれによって中国の発展の一つの基盤を築くという貢献をしたという自負も持っているところでございます。 ただ、昨今、中国自身が資金調達能力が相当上がってきた、あるいは中国自身の経済力も相当付いてきたし、中国自身が、御承知のように対外援助というものをかなり活発にやるようになってきた。そんな情勢を踏まえたとき、また、昨年でございますか、参議院の皆様方が中国に対する円借款の調査をなさって、これに対してこうすべきであるという御意見もいただきました。 そういったことなどをいろいろ踏まえまして、今年に入ってからでありますけれども、中国側と話合いを始めまして、先般、これも李肇星中国外交部部長と電話会談で基本的な方向において一致をしたわけでございますが、オリンピックの始まる前までにはこの円借款というものを次第に減らしていって終了させようではないかということで、大きな方向において一致を見たところでございます。 今後、その間、あと何年間かございます。対象もある程度絞り、そして必要な調査をやりながら中国側と言わばソフトランディングを図っていく、こういうことでこの対中円借款の在り方について更に引き続き話合いをして、ソフトにこれを、有終の美を飾るという表現がいいかどうか分かりませんが、そういう感覚で臨んでいきたいと思っているところであります。
○小川勝也君 ソフトランディングという言葉が出ました。急にぶつっというわけにいきませんので、これ私なりに考えたことでありますが、特に環境目的、特に植林、あるいは日本は酸性雨の被害を直接受けるものですから言われるところの大型排出施設のその排出の仕方の改革、こういったところにもし日本の借款が使われるとするならば我々の国民の利益にもつながるということで、一つの案として申し上げさせていただいて、できれば感想をお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(町村信孝君) 昨今の対中円借款はほとんどが内陸部を中心として環境案件あるいは教育・人材育成案件というものにほとんど特化をしているところでございまして、今委員がお触れになったような植林等々のそうした事業も今行われているところでございます。 今後、あと三、四年続けることになるんでしょうか。それは、今委員が御指摘のような形での円借款、対象を絞っていく必要があろうと、こう思いますし、また無償資金協力あるいは技術協力といったようなものは、今後、円借款とはまた別にある一定期間続けていくことは可能であろうし、その際に、今委員御指摘になったような分野をまた中心に考えていってはどうかなという考え方もございます。この辺はよく中国側と今後議論をして方向性を煮詰めていきたいと、かように考えているところであります。
○小川勝也君 続いて、イラク情勢について若干お伺いしておきたいと思います。 国民議会が招集されまして、移行政府が発足をされて、それからいよいよ憲法をつくって本格政権にという、このスケジュールが描かれているようであります。しかし、必ずしも国民議会がうまくいかなかったという情報もございます。今のところどういうふうな日程消化になっているのか、お伺いをしたいと思います。
○国務大臣(町村信孝君) 国民議会、一月三十日に選挙をされまして、三月十六日に国民議会の初会合が開催をされました。直ちに組閣になるのかなと思っておりましたところ、やはりかの国もいろいろな国と同様でありまして、なかなか各グループ、派閥と言うとちょっといかぬと思いますけれども、いろいろなグループ間の勢力争いもあるようでございます。 今の時点でまだはっきりしたことは、言うのは難しいところありますが、やっぱりシーア派とクルド人のグループとそれからスンニ派とでどういうポストを分け合うのかというようなところでいろいろ綱引きがあるようでございまして、今のところは、必ずしもまだ最終確認できておりませんが、シーア派、圧倒的多数を占めるシーア派が首相を取り、クルドのグループが大統領を取り、スンニ派が重要閣僚あるいは議長というポストを取るのかなと、こんなような報道がございます。 いずれにしても、イラク社会の多様性というものを反映した、そうした執行部体制というものができ上がることが、今後の憲法制定作業を八月の十五日までに終えると、そして国民投票にかけるということになっているわけでございますが、そうした憲法制定に当たっても、今申し上げたようなこのイラクの社会の多様性というものがうまく反映できる、そんな憲法づくり、そして憲法案になることが大切なのではないだろうか、かように受け止めております。
○小川勝也君 防衛庁長官はイラクに派遣されております自衛隊の撤退について言及をされているようであります。条件あるいは時期、明言できることがございましたらよろしくお願いしたいと思います。
○国務大臣(大野功統君) イラク・サマワに派遣されております自衛隊の撤収時期についてのお尋ねでございますけれども、現実論、具体論としては検討されているわけではありません。しかし、このことにつきましてしっかりと我々は頭の中に収めておくことがあるのではないか、その一つがまず時期でございます。 時期につきましては、先生御存じのとおり、国連安保理決議一五四六におきまして、政治プロセスが進み、そして本格的な政府ができる、その場合には多国籍軍のマンデート、権限は失効する、こんなふうになっていますから、今年の末ということは頭の中に置いておく必要があるのではないかと。 それから、その他の要素といたしまして、まず第一に、この政治プロセスが今からどういうふうに進んでいくのか、今、町村外務大臣から御説明がありましたけれども、これはしっかりと見詰めていく必要があるだろう。それから第二には、やはり治安の状況をしっかり見詰めていく必要があるのではないか。今のところ、民間の方々、NPOの方々が活動できるだけの状態にはなってない、そこで自衛隊が頑張っている、こういう状態でございます。 さらにもう一つは、イラク全体の復興状況がどうなっていくんだろうか、これも見詰めていかなきゃいけないことだと思います。 もう一つは、やはり、これはイラクの復興につきましては国際社会が共同でやっていることでありますから、各国の動向も見極め、その中で日本がどういうふうに協力していくか、このことも考えなきゃいけないと思っています。現に、自衛隊といたしましては、例えば水でございますけれども、これはもう民間の手で、イラク人の手でやれるんだということで、今はもう給水活動、浄水活動をやめている。 いずれにしましても、我々としては、イラクの復興が進んで、そして治安が安定し、政治プロセスが進んで、そしてイラク人の手で国づくりが進んでいく、このようなことを期待しているところでございます。
○小川勝也君 長官に御答弁いただいたついでに、先日、総理の御出席もありまして防衛大学の卒業式があったようであります。 任官する方が三百三名、任官拒否する方が二十二名、中退された方が百三十二名。中退者はこれ過去最高になりましたけれども、実は例年多いらしいですね。この数字が多いのか少ないのか。そして、勝手な新聞は、自衛隊のイラク派遣と関係あるんじゃないかと、こういうふうに書いております。そのことについての答弁をいただければと思います。
○国務大臣(大野功統君) 御指摘のとおり、ドロップアウト、中途退学者が大変多い。これは十五年卒業のときに百名超えまして、今年は百三十二名、残念ながら史上最高という記録でございます。 これは先生今おっしゃったイラク派遣と関係するんじゃないかと。とんでもございません。この彼らが入学したときは四年前でございます。四年前にまだイラクは問題はありません。ですから、それは関係ない。 なぜこういうことを申し上げるか。それは、一学年、一年生になったときに、一年生のときに中途退学者が一番多いわけです。一年生で、今年の卒業者が一年のときですけれども、そのときに百十六名が退校いたしております。というわけで、一番多いのが一年生になって、入ってみて、自分の思いと違っていたんじゃないか、こういうことで退学するのではないか。理由を聞いてみますと、一つは性格に合わない、一つはほかの大学を受験するから、もう一つは自衛官としてやっていく自信がなくなったなんという理由が多いようでございます。 これは、やっぱり今の学生が集団生活に慣れてないということが一つあるんじゃないか。今四人部屋でございますけれども、集団生活に慣れていないんじゃないか、厳しい訓練があるんじゃないか、こういうことでございますから、我々としてはやっぱり入校するときに自衛隊、防衛大学の生活はこういう生活ですよということをもうちょっとはっきり説明していかなきゃいけない。説明はいたしておりますけれども、こういう本当に国を背負って国の安心、国民の安心のために働く自衛官でございます。 せんだって、総理にも卒業式に出席していただいて訓示をしていただきましたけれども、一人一人の学生が卒業証書をもらうときの顔を見ていますと、本当にもう使命感にあふれてすばらしいな、これが光の部分。で、影の部分は、ちょっと今申し上げたように中途退学者多いから、これは何とかこれからも工夫をして減らしていくように頑張ってまいります。
○小川勝也君 光の部分は頑張っていただきたいと思うんですが、影の部分ちょっと覚えておいてください。後で関係あります。 それでまた、この日本をめぐる様々な問題がありまして、竹島問題などというのがあります。県議会が条例を制定をいたしました。政府としての立場を改めてお知らせください。
○国務大臣(町村信孝君) 竹島問題についての政府の立場というのはこれまでも一貫して変わっていないわけでございまして、また私も大臣に着任以降、先方、潘基文外交部長官ともこの問題を議論をしたこともございます。いずれにしても毅然とした態度でこの領土問題というものは臨まなければならないというのは当然のことであろうと思います。
○小川勝也君 せっかくですので、官房長官からも一言いただきたいんですが。
○国務大臣(細田博之君) 竹島については、島根県、地元で私はございますので、長い歴史がございます。漁業者なども入って、ちょうど百年前に国土として確立したという立場で、県の方で御存じのような決議等をしたわけでございます。最初は、政府で何かやってくれないだろうかという話がありましたが、政府としてやることは今の段階ではお断り申し上げて、その結果、地方が考えたと、こういう経緯がございます。
○小川勝也君 このほかにも領土、領海をめぐる問題はあまたありまして、私や町村外務大臣、中川大臣の北海道は北方領土問題を抱えております。これは有村委員がしっかりやってくれました。それから中国の船が日本の領海を侵犯するという事件も度重なったようであります。 ここで改めて総理のこの領土、領海、領空、国土をどう守っていくのかという、あるいは考え方、しっかり御答弁をいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 領土問題については未解決の問題がありますが、この問題を平和的、外交的解決に持っていきたいという基本方針は変わりません。その間、意見の違いあるいは対立の問題もありますが、それを乗り越えてそれぞれの国との友好関係を増進していくという方針で、この未解決の問題を将来できるだけ早く解決していきたいと思っております。
○小川勝也君 外務大臣、引き続きで恐縮ですが、各国大使館、済みません、日本の在外公館の執務の仕方が問題だと、これが指摘をされました。かつて外交機密費の問題でいろいろな問題が起きましたし、外務省改革はなされたものだという、そんな判断もあったやさきでございます。昼休みですので手続は途中で終わりですというのが、この見出し出ているわけでありますが、この在外公館での仕事ぶり、反省と、あるいは今後の決意で結構でございます。 そして、もう一点は、在外公館の一番の大切な仕事は邦人の保護であります。これも再三この予算委員会でも議論になってきたことでありまして、スマトラ沖地震というのがございました。これ大変な災害でありましたが、インドネシア、スリランカ、タイ、こういったところの在外公館では邦人保護、情報収集のためにどんな活躍をされたのか、お伺いをしておきたいと思います。
○国務大臣(町村信孝君) 委員御指摘の邦人の保護、大変重要な仕事であると。外務省改革の中でも特に力を入れて、今まで領事移住部とたしか言っていたものを領事局に昇格をした。まあ、局に昇格すればそれでいいというものでもございませんが、外務省の意気込みを言わば示すという部分もあったかと思われます。 確かに、まだまだ不十分な点が先般の総務省の監察の結果の御指摘にもいただきましたが、しかし総じて言えば、随分改善したという御意見の方がずっと多かったようにも思っておりますが、しかし私どもとしては、引き続き気を引き締めてこの領事業務の充実に努力をし、邦人保護のための仕事をしっかりやっていきたいと思っております。 今委員御指摘のスマトラ沖地震、インド洋津波の際の在外公館の活動ぶりでございます。これも今改めて反省をしてみると、それは不十分だという御指摘を各方面からいただきましたが、私の知り得る限りでいえば、かなりみんな一生懸命やったんではないかなと、こう思っております。本省はもとよりでございますけれども、特に出先で初動態勢をもう可及的速やかに行う、あるいは法歯学、歯ですね、の専門家を送って御遺体の確認に努めるとか、あるいは在留邦人の緊急連絡網というものを平素から整備してこういう際に活用するでありますとか、あるいはホームページ等を通じた情報の発信などなど、これらについてはかなり徹底をしてやったのかなと、こう思います。 ちなみに、安否の不明照会というのが本省の方にあったのが三千三百三十一名ございました。このうち、残念ながら三十二名の方の死亡が確認をされ、現在十三名の未確認の方がいらっしゃるということでございますから、三千二百数十名については大体は全部確認が取れたということで、あと残る十三名の方々の最後の確認を、先ほどお話しした歯形であるとかあるいはDNA鑑定のだんだんその先方の整備ができてきておりますので、そういうものを今照会をしながら、最後の努力をしているということでございます。 いずれにしても、各方面からいろいろな折に御指摘をいただく、そういったものを私どもはやはり率直に謙虚に受け止めてしっかりとした邦人保護、領事業務の充実に努めてまいらなければいけないと考えております。
○小川勝也君 率直に御答弁をいただきました。反省すべき点をしっかり未来に生かしていただいて、特に旅行者にしろ、ビジネスマンにしろ、私たちの国から離れますと、パスポートとその地域に一番近い日本国の在外公館だけが頼りであるということを忘れないでいただきたいと思います。 次に、米国産牛肉の輸入再開問題についてお伺いをいたします。 このことで総理が頭を悩めているのかなというふうに想像したわけでありますが、実はライス国務長官が参りまして、その後の新聞で、国際基準で解決迫る、で、外務大臣は時期言及せず、首相再開時期示さず、こういう見出しでありました。これは私は素直に読むと、いつかは再開するんだけど、いつかはは言わないよというふうに取れるわけであります。ということは、輸入が近い将来に再開されないということは視野に入れてないのか。 ちょっと意地悪な質問になろうかと思いますが、いわゆる食品安全委員会等で審議をして、まだ当分はこれは米国産牛肉は輸入できませんよと言われて、やっぱり輸入できないよという結論を日本政府がアメリカ合衆国に伝えることも私はあり得るんじゃないかと思っているんですが、外務大臣の解釈はどうでしょうか。
○国務大臣(町村信孝君) 先般、ライス長官との外相会談、一時間半余行ったところでありますけれども、そのうち十分少々の間、このBSE、輸入牛肉問題について議論をいたしました。日本政府の態度というのは一貫をしておりまして、この消費者の食の安全の問題というものについては科学的知見に基づいて適切に解決を図っていくと、これが基本であるということでございます。 そういうことで、従前から米国とは話合いをしてまいりましたけれども、去年の十月に、この貿易再開をする場合にはということで、それぞれの国内の承認手続を条件として、科学に基づいて双方向の牛肉貿易を再開をするということが確認をされているわけでございます。したがって、このそれぞれの承認手続がもし満たされなければ、それは再開ができないということも論理的にはあるんだろうと、こういうことでございます。 したがいまして、米国政府との間で輸入再開が当然かつ無条件の前提として置いているわけではないと。ただ、いろいろな条件が満たされれば、それは国民の期待もあることでもありますし、また諸外国、各国でも今一時的に中断はされていても、基本的にはそうしたものの輸入というものは通常に行われるのが普通であろうというふうに考えれば、いずれの日にかこの貿易は再開をされるということがあっても何らそれは不思議のないことであろうと、こういうふうにごく、何というんでしょうか、言わば常識論のような感じでこれを私どもは受け止めているということでございます。
○小川勝也君 棚橋大臣、ちょっと通告していないんですが、食品安全委員会ではしっかりと、かせを掛けられずに、圧力を掛けられずに科学的な知見から議論していただいていると思います。 科学的な知見から当分輸入再開は無理だという結論は、当然あり得るというふうに考えてよろしいでしょうか。
○国務大臣(棚橋泰文君) 正確にお答えをいたしますと、委員御承知のように、現在、食品安全委員会が諮問を受けておりますのは国内牛でございます。国内牛における例えば全月齢における全頭検査体制の見直しを含めた内容の諮問をリスク管理官庁から受けておりますので、あくまで食品安全委員会、それからその下にございますプリオン専門調査会は国内牛に関しての諮問を議論をしておりますので、担当大臣として一定の仮定の下にお話をするのは必ずしも適切じゃないと思いますので、私から申し上げられることは、現在、食品安全委員会は科学的知見に基づいて中立、公正な立場からしっかりと国内牛に関する諮問に関して審議をしております。
○小川勝也君 しっかり議論していただいているのは承知しております。 ですから、総理、外務大臣からも答弁ありましたとおり、科学的な知見で当分は輸入できませんよということを日本政府がアメリカ合衆国に伝えるという選択肢もまだ残っているわけですね。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは、現在、食品安全委員会で議論しているところでありますので、その結論が出ないうちに、いつ時期を設定するかと言うことはできません。同時に、食の安全を確保していて、確保してなおかつ科学的知見に基づいて貿易を再開するという意向は両政府とも持っているわけでありますので、そういう方向でしっかりと手続を踏んで進めていきたいと思っております。
○小川勝也君 今のは総理の御意向でありまして、科学的な見地から御議論をいただいているのは専門家であります。専門家が国内牛のその検査の仕方を変える変えないの議論をしたその先に、米国産牛肉を輸入再開できないという結論を専門家が出した場合には、輸入再開しない場合もあり得るんですねという質問をしているんです。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 可能性を論ずれば、それは全部否定はできない、可能性を論ずればですよ。一%でも〇・一%でも可能性があるんですから。
○小川勝也君 多分合衆国側は、ライス長官が厳しい口調で議会も黙ってないですよというようなことも含めていろんなアピールをされたと思います。 これは、私が先ほど申し上げましたとおり、時期を明示しませんよ、いつになるか分かりませんというだけであって、最初からもう輸入再開はいつかありますよというニュアンスで、こう見えてくるじゃないですか。と、これは可能性、輸入再開できない可能性はその〇・一%程度のものしかないんですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 安全な食を確保するというのは、日本国民でもアメリカ国民でも同じだと思います。日本国民だって、安全な米国産牛肉を食べたいという方もたくさんおられます。できるだけ安全な食を確保したい、できれば貿易を再開したいという気持ちは、両国政府、私は変わらないと思っております。
○小川勝也君 安全な牛肉しか食べたくないから輸入してほしくないという国民もたくさんいるじゃないですか。三越や松坂屋で買えば選択できますが、外食産業に行ったら選択できないんですよ。これが大事なことだと僕は思います。 今の話だと、どう考えても輸入再開ありきの議論だと思う。もう一度、総理に御答弁いただきたい。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは、輸入を再開できるように努力するのは当然だと思います。しかし、それには食の安全、科学的知見に基づいてしていくのがこれまた当然だと思っています。
○小川勝也君 これは総理からの答弁だなと思いますよ。科学的な見地から何の圧力もなく専門家が自由に議論している中で、一国の総理大臣が、これでアメリカ産牛肉を輸入できないという結論を導かれる可能性は〇・一%だと、みんなアメリカ産の牛肉を食べたいんだと、私も輸入したいんだと。こういう形でその食品安全委員会に諮問しているんですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) すり替えないでください。〇・一%だといつ私が断定しましたか。そんなこと一つも言っていません。 可能性を論ずれば、〇・一%の可能性があれば、それは可能性は否定できないと言っただけであります。
○小川勝也君 それは、日本語で言うと、可能性はあるけれども非常に少ないという意味でしょう。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは、可能性があるかどうかという言葉の定義を言ったまでであります。
○小川勝也君 もし輸入再開ありきなら、食品安全委員会に諮問しないで政治的に決断すればいいじゃないですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 小川さんが政治的に決断せよと言うのは、それは一議員として私は否定するものではありませんが、日本政府としては、この問題は科学的知見に基づいて判断すべき問題だと思っております。
○小川勝也君 先ほど申し上げたのは、輸入再開が前提となるようなとらえ方をして国務大臣が帰りましたよと。もし万が一、輸入再開ができなかったり非常に遅れたりすると、これは日米関係が今よりももっともっと悪くなるんじゃないですかというふうな意味で僕は問いを掛けたわけです。 だから、そんな心配を全くされていないということを考えますと、これはやっぱり輸入再開は九九・九%あるなという思いで交渉されたんじゃないですか、外務大臣。
○国務大臣(町村信孝君) 先ほど棚橋担当大臣が答えられたように、現在、食品安全委員会の審議は国内措置についての議論をやっておられます。それが終わった後、輸入牛肉問題について農水大臣あるいは厚生労働大臣から諮問が行われるであろうと、そして、それについて答えが出るであろうと。それがいつ、どういう答えが出るか、それは現時点ではお答えできないということを申し上げただけでございます。
○小川勝也君 ですから、輸入再開の結論が出るであろうと思って会談をされたんですかとお伺いしたんです。
○国務大臣(町村信孝君) それは、条件が満たされれば輸入再開されるということは当然のことでありましょうし、おおよそ今この自由貿易の国際経済の仕組みの中で、よほどの理由がないとなかなか輸入を全部止めてしまうということというのはないわけですよ。ですから、私は、そういう意味で、自然体でいけばそれは輸入再開になるだろうということはだれしもが考えるところだろうと思います。 いずれにいたしましても、これから諮問が行われ、それから答えが出てくるという問題でありまして、今その何割の確率でとか何%でということを議論することすら実は余り意味がないのでありまして、先ほど総理は、その可能性と言われればそれは〇・一でも可能性があれば可能性だという当たり前のことを言われたまでであって、私どもとしては、これから食品安全委員会が適正な手続を踏んで答えを出すであろうと。 ただし、私どもの考えとしては、先ほど申し上げましたように、十月の時点で、日米の専門家の議論の中で諸条件が満たされれば輸入再開をするというようなことは話し合っているわけでございます。それは、諸条件が満たされなければそれは再開できない、満たされれば再開をする、当たり前のことだと思っております。
○小川勝也君 まあ国際的な外交要件があるから輸入再開するというのはおかしいと思いますよ。やっぱり安全が確認されたら再開するということだろうと。それは言っていることが全然違うわけであります。 それに、まず、私がもしあの立場だったら、きちっと日本国内の手続にのっとって、安全性が確認されて輸入再開ができるようになれば輸入再開しますよと、こういうふうに言うんじゃないですか。これだともう時期だけしか言っていない。 まあ時間もなくなりますので、次の話題に行きます。 島村農水大臣にお伺いしたいと思います。 アメリカ合衆国やヨーロッパ諸国では、自国の農業を守るためにどんな政策をしていますか。
○国務大臣(島村宜伸君) お答えいたします。 米国では、価格・所得政策として穀物などを担保とした農家への短期融資による価格支持制度、また過去の生産実績に基づく直接支払制度、そして作物ごとに目標価格を設定し、価格支持を行う価格変動対応型支払制度をそれぞれ実施しております。 また一方、EUでは、加盟国の共通農業政策として、農産物の価格支持制度、農家への直接支払制度をそれぞれ実施しております。なお、直接支払については、本年以降、その大部分は過去の支払実績に基づく支払に移行することとなっております。また、域内の余剰農産物を輸出により処理するため、輸出補助金を多用しているところでありますが、昨年七月のWTOの枠組み合意以降、これは撤廃の方向に向かうと承知しております。
○小川勝也君 農業を保護するというのは、僕は独立国の基礎、基本みたいに重要なことだろうというふうに思います。これは隣におられる若林筆頭理事も御理解をいただけることだというふうに思います。 提出資料一を見ていただいて、これが何が書いてあるのか、大体分かるかと思います。総理の率直な感想をお伺いをしたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) この提出いただきました資料によりますと、食料自給率というのはかなり低いなというのが率直な印象でございます。 今後、どんどん人口が増えていくということを考えてみますと、この食料、農業というのをおろそかにしてはいけないなと痛感しております。
○小川勝也君 実は、この「昼食」のところの芋を見ていただいたら分かるんですけれども、日本の米の自給率はほぼ一〇〇%です。熱量換算すると、米を作らないでサツマイモを作った方がいいという計算でこういうふうになっているんだろうというふうに思います。 このぐらい大変な現状の中、もう一点お伺いしたいと思います。今、日本はたくさんの食料を輸入して、たくさんの食料を廃棄しています。このことについても総理の感想を伺っておきたい。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは、もったいないという言葉を、あのノーベル平和賞を受賞されたケニアのマータイ女史が日本に来て、これ一番印象に残った言葉だと。世界に広めていきたい、あのケニアのマータイ女史が言われたと。 私は、正に3Rという、昨年、私はサミットで提唱いたしました。大量廃棄物、これを削減していこうというリデュース、それから使ったものをまた使えるようにリユース、そして循環型社会をつくるリサイクル、3R。この3Rの、突き詰めて言えばもったいないだと。物を大切に使おうと、使えるものはできるだけ使っていこう、再使用していこう、そういう趣旨でありまして、私は、ああもったいないというのは、本来、我々の親の世代では、御飯を食べるときにはいつも言われた言葉であります。御飯粒を残しちゃいけませんと、もったいないことをしちゃいけませんと、お米を作ったお百姓さんの農家の方々の苦労があって我々は食べることができるんだと、一粒残らず御飯は食べなさいと厳しく言われたものであります。 それはもったいないという精神に通ずるのではないか。単にお米だけの問題じゃありません。自然、すべて、循環型社会、物を大切にするという、そういう精神にも通ずる大事な言葉だと思っております。
○小川勝也君 このことは後でも言及したいと思いますが、これ、自分たちの国で生産できる食料を上回るものを輸入をして、そして、その大部分を食べ残しやあるいは外食産業での廃棄、売れ残り、賞味期限切れで捨てている。このことは、いつか罰が当たらないと僕はおかしいぐらいの話だろうというふうに思います。 次の二極化問題に議論を移したいと思います。 総理の御答弁の中でもありましたとおり、景気も若干上向いてきた、あるいは失業率も改善されてきた、そういう御答弁でございました。ある意味でいうと当たっている部分があります。 二の一、この表を見ていただきたいわけでありますが、有効求人倍率。愛知万博、あした開会式ですが、愛知県は一・六四、北海道は残念ながら〇・六〇、山崎力先生の青森県は〇・三七、こんなふうになっています。二の二では県民所得、これを掲げさせていただきました。 総理の率直な御感想をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) この都道府県別の有効求人倍率も県民所得も、確かに地域によってばらつきがあります。これは有効求人倍率でも、若年層は失業率が高いと言いますけれども、逆に求人数が多いところもあるんですね、求職者よりも、最近。このミスマッチもあるんです。 地域においても北海道が低い。確かに全国平均に比べると低いんですが、北海道の中でもいろいろ地域によって違います。また、農家が厳しいといっても、北海道ではナガイモを輸出している地域なんというのはむしろ好況を呈しているということがあります。大企業は比較的いいと言いますけれども、大企業の中でもいいところと悪いところが分かれてきております。中小企業は一概に悪いばかりでなくていいところもあります。それぞればらつきがあります。 できるだけ今の統計的に指標に出ている全体のプラスの面は中小においても地方においても拡大していくような、浸透していくような方策はこれからも必要だと思っております。
○小川勝也君 このばらつきをどういうふうにとらえるのか、このままでいいというのか。いろんな問題点があろうかと思いますが、まず、今、市町村合併花盛りでありますので、総務大臣にお伺いしたいと思います。 今日の新聞にも出ていましたけれども、自治体の数はどんな感じに今推移していますでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 就任をいたしました一昨年の九月の二十一日に三千百八十一ありましたが、本日時点という、もう少し正確に言いますと、昨日署名を、大臣署名が終わった三月二十二日付けで、二千二百十五が昨日大臣のサインが終わったところになってきておりますので、このままいきますと、残り一週間ぐらいあると思いますが、今最後の最後にずっといろいろ上がってきておりますので、最終的には二千を切る、一千九百台までになる可能性が出てきたと思っております。
○小川勝也君 この合併もいろんな悲喜こもごもで、まず自分の慣れ親しんだ、生まれ育った自治体の名前がなくなるというのが悲しいわけでありますが、実は、その協議会に参加して、途中で駄目になった人たちの傷は大変深いんです。 お互いに、財産や親戚や、あるいは過去の話も全部さらけ出し合って、やっぱりそれは気に入らないからやめようということになって、それはいわゆる地理的に隣ですから、一生隣付き合いをしなきゃいけない。こういったところのケア、これは総務省としてどういうふうに考えているのか、お尋ねしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 全国、まあ三千で、せえのでスタートしておりますので、今言われたような例は北海道に限らずかなりたくさんございます。私のところでも、二市八町合併というのが一市四町と一市三町と一町ということになって、その一町はかなり、町長はリコール、議会は解散、やっぱりやってまた駄目等々、かなり深刻なことになっておるという事態もあります。 北海道の場合とは、やっぱり従来からも一自治体当たりの面積が広いものですから、それはなかなか、隣と言ったって見えないぐらい隣ですからね。住んでいるからよくお分かりだと思いますんで、軒先手出したら隣が触れるのと訳違いますんで、そこらで合併するったって何たって、そんな人は住んでいないし土地は広いしというんで、やっぱりそういう地域と、もう一つはやっぱり東京、神奈川等々は極めて豊かということもありますんで、両極が一番合併している絶対量が少ない。比率でいきますと、ゼロ%、神奈川県とか、そういったのもある傍ら、六〇%、六五%行っているところもありますんで、これは非常に地域差が出てきたというのも確かだと思いますが、取り急ぎはやっぱり、何というの、結婚する予定だったけれども破談になったという話ですから、傷は深いのはまあ通常考えられる当たり前の話ですから、そういった意味では、これはしばらくは、仲人役をやりますのは県知事ということになろうと思いますんで、県知事のところでいろいろ、名前はもうこれでいいとかいう、そこそこみんな、いろいろ県知事の話で妥協していただいて、そこそこまたよりが戻ったところも今幾つかまた出てきておりますんで、そういったところの推移を見て、私どもとしてはきちんとした形で、財政指数の問題もありますんで、合併は促進していただいた方が後々の地域や自立経営をやっていく上にその方がよろしいと思って遂行していきたいと思っております。
○小川勝也君 これは私は調べていないですが、もし一緒になってやってみて、やっぱりどうしても駄目だと、また別々の自治体に戻りたいと、こういう場合はどういうケース想定しているんですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 何となく身につまされるような話ですから、いろいろ考えておかにゃいかぬところだとは思いますけれども、今言われたようなのは、これは十分にまた分町するというか、分市するとかいうことは十分に考えられるんでありまして、御存じのように、これは合併というのをみんな言われますけれども、これは合併は単なる手段であって目的じゃありませんから、合併が手段みたいなことで言っている人は一杯町村長いらっしゃいますけれども、合併は単なる手段。目的は、御存じのように、合併を契機に町の財政指数が良くなるとか、いろんな意味でスリム化されるとかいうような話が本来の趣旨でもありますんで、そういったところはいろいろまたそれこそこの合併新法が終わった新しい法律になりますので、その段階で知事等々にかなりな権限というか指導を依頼する部分になりますんで、そこらのところでいろいろ調整をしていただく必要もありましょう。 私らもその点に関して、総務省としても応援はいろいろさせていただかにゃいかぬところだと思っております。
○小川勝也君 これはありきたりな議論ですが、合併せずに独立独歩の道を歩んだこの厳しい自治体に対してはどういったお気持ちでお付き合いをいただけるのか、総務大臣のお気持ちを聞かしていただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 例えば、分かりやすい例というか、極端な例の方が分かりやすいと思いますんで、八丈島の南七十五キロ、青ケ島という東京都に村があります。福岡は村がないんですけれども、東京は村があります。だから、都会とかいうんじゃなくて、村という名のところをばかにしたような言い方をする人多いけれども、村というのは大事な一つの行政単位でありまして、全村民足して二百三人、これが日本で一番小さな行政区、その次がたしか愛知県の浅野先生の選挙区だと思います。これは二百九人、これは二番目に小さなところなんですが、この青ケ島なんていうところは、これは八丈島から南七十五キロなんていうところ、合併しようったってもらい手はまず、まずないですな。 しかし傍ら、ここに二百三人住んでいていただいているおかげで、日本としては竹島みたいな、先ほどの御質問みたいな話が起きずに済んでおるのは、そこに立派に行政区があり、いろいろ郵便局もあり、いろんな意味でちゃんときちんと動いておりますから、すごく大事なところです。 そういった意味で、私どもとしては、こういったところには、住んでいただくおかげで国全体としての国益には資すと思っておりますので、こういったところに関しては特別な配慮が必要なものだと思っておりますので、交付税等々いろんなものの配慮が必要だと思っております。
○小川勝也君 できれば合併したくないというのがそこに住んでおられる方や首長さん方の共通の意見だろうというふうに思います。残念ながらそうせざるを得なかったところの大部分は、農業を中心とした第一次産業の人口が少なくなったからだと思います。農水大臣には御用意をいただいたと思いますが、どういう数字の変遷が、お示しいただけますでしょうか。
○国務大臣(島村宜伸君) 農林水産省が行っております統計調査によりますと、農業就業人口は、今から二十年前、約、昭和六十年には六百二十万人。それが、十年前の平成七年には四百九十万人。また、現在、平成十六年が一番新しいんですが、三百六十万人となっております。
○小川勝也君 日本は農業国家だったんですね。昭和二十五年には第一次産業人口が半分でした。今は、五〇%から、約、昭和二十五年ですから、これ五十五年ぐらいたっているんですか、五%になりました。後でつながるんですが、みんな農業で何とか飯食えた。そして、長男坊はそこに残って、次男坊以下は都会に行った。工場で働いた。会社に行った。いろいろな幸せな歴史があったんです。 今、農業でそれだけしか雇用、労働力をここ吸収できない世の中になりまして、産業構造でいうと、だれがどのぐらい、どの場所で働いてもらいたいというふうに、これは政府が決めるわけにはいきませんけれども、おぼろげながらこの意識というのはあろうかと思います。これ、総理に是非お尋ねしたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) かつて、五十年ぐらい前には六百二十万人の農業人口は、現在四百万人を切ったと。二百万人以上減っているんですが、この産業構造、就業構造の変化というのはこれからも一定ではないと思っています。続いていくと思います。それ、どのように対応していくか。 我々は農業人口が六百万人にあった時代に子供のころを過ごしたわけですが、そのころは食料は足りなかったんです。栄養が足りなくて、栄養失調で病気になった人が多い。現在は、農業人口が少なくなっているにもかかわらず食料は豊富であります。栄養失調で病気になる人よりも、栄養過多で病気になる人が最近は多いと。 非常に時代の変化は定まらない、大きいようなものがあると思いますが、私は、現在は日本国内だけでの就業構造なり産業構造を見る時代ではなくなったと思います。世界各国と連動していますから、経済も企業も個人も、自由な移動が確保されています。そういう点におきまして、私は、世界の状況を見ながら、日本の自給率をいかに向上させていくか、一定の食料は確保するか、そして、いろいろな産業に従事する方がそれぞれ生きがいを持って暮らしていけるかという視点が欠かせないと思っております。
○小川勝也君 乱暴に言いますと、合併を余儀なくされるようなところは、どんどん人口が減って、いわゆる雇用の受皿もなくなってきました。さっき、後ろの方からやじで働く場所がないんだよと温かく掛けていただきましたが、私も北海道で痛感をしています。そんな中で多くの若者が、北海道でいえば札幌、あるいは日本全国でいうと大阪や東京や名古屋に集まってきます。 その東京が今、福岡沖の地震を受けて、もしこんな一極集中してしまった東京に地震が来たらどうなってしまうんだろうか。これは村田大臣にお伺いをしておきたいと思います。
○国務大臣(村田吉隆君) 首都圏で直下型の地震が起こるということにつきましては、私どもも、その被害を想定いたしまして、できるだけ今の時点から準備を、防災のための準備をしたいということで、中央防災会議の下に専門調査会を設けましていろいろ検討してきまして、昨年の十二月と、本年になりまして二月に、人的被害あるいは経済的な被害にわたる被害想定というものを発表させていただきました。 東京の近辺で十八ポイントを想定いたしまして、その中で一番被害が、時間とかそういう想定がございますけれども、大きい被害が想定されるものとしては、東京湾の北部地域でマグニチュード七・三という地震を想定いたしますと、都心部で震度六強、一都三県に及ぶ広域的な範囲で震度六弱ということでございます。 震度六強になりますと、私どもの経験では大変被害が大きくなるということでございますが、建物の全壊あるいは焼失、火事によって建物が滅失するという被害は八十五万棟、それから死者は一万一千人ということでございます。 経済的被害は、直接的被害、間接的被害含めまして百十二兆円に及ぶというふうに想定されております。 首都圏のそうした直下型の被害、地震の被害の特徴といたしましては、火災による建物の被害とか人的被害が非常に大きいということでございます。これは、人口が非常に稠密で密集しているということでございますので当然のことですが、それが一つ。 それから、やっぱり行政、政治、経済、あらゆる面で、行政も含めまして中心であるということでございまして、いろんな被害が全国に及ぶと、こういうことだろうと思います。 二十日に福岡で阪神・淡路以来の都市型の地震が起こりまして、ガラスが落ちてきて、幸いにして余り負傷者は少なかったわけでございますが、この同じようなケースで、落下物やブロック塀の倒壊などによって、この直下型の場合、首都圏直下型の場合には死者が八百人という、そういう想定数字が出ているわけでございます。 そういうことを踏まえまして、専門調査会はこうした被害想定をせっかく公表しましたものですから、今後は、本年の夏ごろを目途に、めどにいたしまして、首都圏中枢機能の確保策というものをこしらえまして、それでいろんな対策を講じて少しでも被害を少なくする、そういう方向に努力をしてまいりたいと思っております。
○小川勝也君 これは大変な被害が来るのは想定できるわけであります。 総理、首都機能の移転の話がどうなっているかというのはみんな共通認識だろうというふうに思いますが、この一極集中は政策の誤りだったのではないかと私は厳しく思います。そして、これからでもいろんな発想があってもいいのではないかというふうに思いますが、総理のお考えをお伺いをしたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私も、一地域に、例えば東京にすべてのものが集中していく、過度になっていくというのは好ましいと思っておりません。各地域がそれぞれの特色を発揮できるような、そういう形の発展が好ましいのではないかと。今の防災の観点からも危機管理の観点からも、一地域だけに政治、経済、あらゆるものが集中していくという傾向は好ましいものとは思っておりません。
○小川勝也君 残念ながらこの首都機能移転などは大変お金が掛かります。これはなかなか今ここですぐ結論が出る問題ではないというふうに思います。 東京をもうちょっと強い都市にしようとする建築基本法制定、地震に強い町づくりという、そういう議論をしておられる建築家グループがございます。国土交通大臣の御認識をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(北側一雄君) 建築基本法につきまして学識経験者の方々がグループをつくられまして研究会をされているのは承知しております。その内容につきましては、まだ具体的には国土交通省の方に御提案をいただいているわけではございませんのでよく承知はしておりませんが、よく勉強させていただきたいと思っております。 今、この住宅建築物の耐震化を促進するということがやはり非常に急務であるというふうに思っております。これまでも、建築基準法は、昭和五十六年に新耐震基準というものをつくりまして、建築基準法を大幅に改正をいたしました。ところが、この耐震基準に適合している建物ばっかしかといいますと、そうではないわけでございまして、住宅では二五%、その他建築物では三五%がまだ耐震基準、耐震性が不十分という現状でございまして、この耐震性を早急に促進をしていくための対策を進めていかないといけないというふうに考えているところでございます。 今までももちろん様々取組をしているわけでございますが、今、専門家の方々にも入っていただきまして、この五月、六月には取りまとめをさせていただきますが、目標をきちんと設定をしよう、さらに、その目標を達成するための手段、政策、予算、それから税制、制度改正等々いろいろあると思いますが、そうしたことも検討をしていただいておるところでございまして、この耐震性、耐震の促進につきましては全力を挙げて取組をさせていただきたいと思っております。
○小川勝也君 是非御検討いただければと思いますが。 いよいよ雇用の劣化の問題、資料で言うと三の一、三の二、三の三。厚生労働大臣、これはもう何回も議論しています。この人たちの問題は、日本国の重要な問題です。まず問題意識をお伺いしたいと思います、厚労大臣。
○国務大臣(尾辻秀久君) 先ほど来お話もいただいておりますけれども、雇用情勢が極めて悪い状態にある。このところ若干改善はしておりますけれども、依然として厳しい状況にある。そして、特に、先ほどの資料の中でもお示しいただいておりますけれども、若者の問題が極めて重要な問題だというふうに認識をいたしておるところでございます。 特にこの若者の働き方につきましては、資料の中でもお示しいただいておりますけれども、非正規雇用者が増加するなど多様化が進展をいたしておりますし、そういう中で、それはそれで一つの、雇用する側、雇う側、雇われる側の一つの新しい多様化の現象でもありますけれども、そんな中で、常用雇用を希望する人については、これはその希望にこたえるための支援を行うということが大変重要だと認識をいたしておるところでございます。
○小川勝也君 先ほど午前中も議論になりました社会保障の議論ですが、現役世代が働いてしっかりと納めるものを納めて上の世代をしっかりと支えると、これが社会保障の仕組みであります。若い人たちが納付したくないというよりもできないような状況に置かれて、社会保障に未来はないと思います。こういう現状のまま現在の仕組みが成り立つのかどうか、厚労大臣、お伺いをしたいと思います。
○国務大臣(尾辻秀久君) お話しいただきましたように、非正規雇用の人やいわゆるニートの人などが増加をいたしますと、社会保障に与える影響といたしまして、保険料を払う被保険者が減少して被扶養者が増え、被保険者の保険料負担が増加するといった影響が考えられます。また、年金について言いますと、将来、非正規雇用者が増加するわけでありますから、当然厚生年金の受給者が減っていく、そういう受給できない人が出てくる。さらに、申し上げましたように、ニートのような無収入、低収入の若者につきましては、この人たちが年金保険料を納付しないということになりますと、将来の無年金、低年金、非常に低い年金の額の給付ということにつながりかねないといったような問題が考えられます。 したがいまして、社会保障制度は少子高齢化の進展でありますとか雇用形態の多様化などの社会生活の変化の影響を大きく受けるものでございまして、国民の安心と生活の安定を図り将来にわたり持続可能な制度とするためには、こういった変化に対応して、公的制度と家族、地域の役割分担でありますとか、これ、先ほど来御議論になっております給付と負担の在り方といったような様々な論点について一つ一つ答えを出していかなければならないと考えておるところでございます。
○小川勝也君 厚労大臣から少子高齢社会という言葉がありました。少子化というのは、これは大変なことだろうというふうに思うんですが、実は悪いことばかりじゃないという見方もございます。 小泉内閣、小泉総理大臣は、この少子化、どういうふうに危機意識持たれておられますでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 少子化、悪くないんじゃないかという議論があるのも承知しておりますが、経済全体を考えてみるとやはり少子化というのは深刻な問題を内包しているのではないかと思っております。これからこの少子化傾向を阻止して本来の、でき得れば一・六以上、二に近い程度に出生率を持っていくためには、子供が育ちやすいといいますか産みやすいという、そういう環境をつくっていく必要があると思っております。
○小川勝也君 今若者に仕事がない、みんな最初からフリーターやっているわけじゃないと僕は思うんですね。 で、三の四の公務員試験、みんな最初は親にも期待されて一生懸命受けるんじゃないですか。それから、防衛大学せっかく入っても辞めちゃう人もいる。それから、自由な社会ということであります。それは上場企業の社長にもなれますし、球団の社長にもなれる。当然のことながら野球の選手にもサッカーの選手にもなれるし、アメリカにもヨーロッパにも行ける。しかし、全員が行けるわけじゃないんですよね。 で、その資料の次のページ見てください。四の二です。結婚しない人たちが増えてどうやって子供増えるんですか、収入が少なくてどうやって結婚できるんですかという話です。このままだとこの国はどうなるのか。この数字を総合したらどのぐらい厳しい状況かというのを、厚労大臣、改めて分かるんじゃないですか。
○国務大臣(尾辻秀久君) よく人口を維持するための出生率というのは二・〇八だと言われるようでありますけれども、その数字に比べまして今の一・二九という数字が極めて低い数字である、すなわち人口が減っていくということにつながる今の少子化であります。そういう少子化というのが社会全体の活力ということから極めて重要な影響をもたらすというふうには認識をいたしております。
○小川勝也君 新しい社会保障制度を確立するのか、新しい雇用制度をつくるのか、あるいは企業にいわゆる正規雇用に対するメリットを与えるようにするのか、大改革をしなければならない時期だろうというふうに私は思います。 で、次の、その資料めくっていただいて五の一と五の二を見ていただきたいと思います。 これは何を申し上げたいかというと、一は、今大臣から地域や社会や家庭がということであります。これは五の一は、ちょっと強引でありますけれども、地域のあるいは社会の教育能力がここまで落ちているんですよという話です。五の二は家庭の教育能力がここまで落ちているんですよという話であります。数字は八四だからまあまあじゃないかという話があると思いますが、ちょっと専門家の法務大臣にお伺いしたいと思います。 子供たち、ここに幼児もあります、八五%から八七%。幼児や子供が朝御飯を食べないということがどのぐらい大変なことなのか、法務大臣、ちょっとお伺いしたいと思います。
○国務大臣(南野知惠子君) 突然の御指名でございまして、子供が朝御飯食べないということについては、やっぱり体調、ホメオスタシスをどのように維持するかということにも関係してまいりますし、やっぱり朝食、それからお昼の御飯、晩の御飯と食べていくということが一番いいことであり、それはただ食べるだけじゃなく環境がそこに由来してくると思っておりますので、家族の一家団らん、また朝食もお父さんは無理して一緒に食べてあげるということも、これも大切なことになってくるというふうに思っております。お父さんもちゃんと子育てに関心を持ちながら、お夕飯も一緒に食べてあげる、そのついでに子育てもしていただけるというのが大きな課題になると思います。
○小川勝也君 大臣、ありがとうございました。 家庭も地域社会も教育力が落ちているにもかかわらず、学校にそのしわ寄せを寄せているんではないのかというのが提出資料六にまた関連するページであります。 不登校がこんなに増えています、六の三。虐待相談がこんなに増えています。これは、子供たちを取り巻く環境はこればかりではありません。大変な問題がございます。特に、家庭の環境もばらばらであります。特に、小学校の低学年ぐらいは様々な環境から小学校に入ってくる。その一人一人の子供の性格や、今までどういう育ち方をしてきたのか、家庭環境はどうなのかということを先生以外に支えてくれる人はいないんですよ。だから私は、特に小学校の低学年は、学校の先生が見て可能な数少ない子供を面倒を見る、これが学校が求められていることだろうというふうに思います。文部科学大臣、いかがですか。
○国務大臣(中山成彬君) 今の子供たち、別に望んで生まれてきたわけでもないんですけれども、非常に素直に育ちにくいといいますか、昔に比べてですね、子供受難の時代だということをいろんな統計で見させられるわけです。 その中でも、やはりまず第一義的に子供を育てるのは親、保護者だということだろうと思うんですね。そこのところをしっかり踏まえた上で、もちろん学校もしっかりやります、そしてまた地域もしっかりやっていかにゃいかぬと、こう思うわけでございまして、特に学校におきましては、少人数指導だとか習熟度別だとかいろいろやっていますが、特に私、最近提案していますのは、やっぱり一、二年生については、担任の先生プラス、例えばこれから団塊の世代の方々がリタイアされますから、そういった方々の力もかりて複数で教えるというようなことも考えなければならないんじゃないかと。 現場に行きましていろんな先生方のお話を聞きますが、やっぱり年配の先生方から、昔に比べて今の子供たちというのは本当に手が掛かるようになったんですよという、こういう声を聞くわけでございまして、そういったところにも対応していかなければならないと、そういうことで取り組んでおりますが、しかし何といってもまず家庭、早寝早起き、朝御飯を食べさせてちゃんと学校に送っていただきたい、このことをまずお願い申し上げたいと思います。
○小川勝也君 家庭の教育力、社会の教育力の低下についてはどのような御感想をお持ちですか。
○国務大臣(中山成彬君) 今もちょっと申し上げましたが、家庭の教育力、地域の教育力、昔に比べるとやはり落ちてきたと認めざるを得ないんではないかなというのが実感でございます。 ですから、今ちょっと強調いたしましたが、お父さん、お母さん方、ひとつよろしく頼みますよと。自分が産んだ子供だから責任を持って育ててもらいたいということをお願いしたいし、また地域の方々に申し上げたいのは、自分たちは子育ては終わったかもしれないけれども、しかしそういった方々が、やはり総理も言われますように、子供は社会の宝、国の宝という気持ちで、みんなで次の世代を育てていくという、そういう風潮を私は大きく巻き起こしていきたいなと、このように思っております。
○小川勝也君 宝なら宝にふさわしいだけの予算をしっかり確保すべきじゃないでしょうか。義務教育国庫負担金というのは文部科学大臣のイロハのイです。 私は、一九九二年、鳩山邦夫文部大臣が指名されたときに一緒に官邸に行きました。そのときに事務次官ではない官房長が、鳩山文部大臣、文部省の仕事は義務教育国庫負担金制度を守ることです。これはもう当たり前のことなんですよね、町村大臣ね。これを私は政治の原点にして今までやってまいりました。 子供を守らないでどうするんだと、民主党はそういう考え方で、チルドレン・ファースト、こういう政策でやっています。どんなに緊縮財政が必要であっても、子供たちがこれだけ厳しい状況に置かれている、今グラフに表したことだけではない。この間新聞の連載記事で、手首を傷付ける女の子の話、あるいは寂しいから非行に誘われて付いていかざるを得ない話、あるいは精神的に病になる子供たち、幾つもの関門やあるいは病気、あるいは問題、すべて合わせると学校、子供たちに大きな脅威が来ている。お金ですべて解決はできないけれども、子供たちなくして国の将来なしじゃないですか。このぐらいのことが分からない内閣で、郵政改革だけやってもしようがないということを申し上げて、同僚議員にバトンタッチします。
○委員長(中曽根弘文君) 関連質疑を許します。平野達男君。
○平野達男君 関連で立たせていただきました民主党・新緑風会の平野達男です。 私は、テーマを国債管理に絞りまして、以下質問させていただきたいと思います。 今、足下の経済、財政上の最大課題はデフレ脱却だと思います。しかし、視点をもうちょっと先に伸ばしますと、今この国が直面している財政、経済上あるいは金融上の最大課題というのは国債管理をどうしていくかということではないかというふうに私は思っておりますが、まず、総理の基本的な認識をお伺いしておきたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 国債がどんどん増えていくという状況を考えますと、この国債管理政策は極めて重要だと認識しております。今は低金利、デフレの状況だからまだそれほど気が付かない面もあると思いますが、これが景気が回復して金利も上がってくると、国債費も増大してくるということになりますと、また逆に景気の足を引っ張るという状況にもなってまいります。だからこそ、財政状況と経済両にらみで、少しでもこの財政規律を維持していく、国債増発を抑制していくという財政状況の健全化の視点はどのような対策を打つ場合にも極めて重要な課題であると認識しております。
○平野達男君 国債といいますから国の債務ですから、債務という以上は一方で債権者がいます。その債権者の場合は、債権者はだれかといいますと、日本の場合は国債はほとんど国内でファイナンスされていますから、国民ということになります。ですから、国債はある意味では国民の資産と、そういう言い方もできまして、この管理をどうするかというのは本当に大切な問題だと思います。 そこで、国債発行残高なんですが、今、十七年度末で五百四十兆が見込まれております。それと長期債務を見込んで約六百兆。この国債発行残高の推移見ますと、ここ四、五年、あるいは平成十年以降、非常に残高が増えているように思います。この背景には何があったのか、総理のちょっと御見解をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) やはり経済情勢の悪化というものに目をつぶることはできないと。財政状況を改善するという視点も大事でありますが、景気というものをにらんでいかなきゃならないと。財政状況を改善するためには、歳出削減、増税、両方ありますが、やはりこういう景気の状況を見ると増税は好ましくないということで、公共事業を増発する、あるいは減税をするといういわゆる景気対策を打ってまいりましたけれども、それが効かなかったということから改革なくして成長なしという構造改革路線というものを進めてきたわけでありますが、このようなやっぱり財政というものの健全化を目指す視点というのは景気対策をする場合にも極めて重要な問題であると。 同時に、国債管理政策、国債の多様化、個人に国債を持ってもらうというような、そういう貯蓄から投資への流れといいますか、経済活性化もにらんだ国債管理政策も今後極めて重要なものであると認識しております。
○平野達男君 先ほどプライマリーバランスの話がございました。そのプライマリーバランスの話を聞いてちょっと気になったんですが、二〇一〇年代初頭、プライマリーバランス均衡を目指しております。仮に均衡したとしても、国債発行残高は減りますか。
○国務大臣(谷垣禎一君) プライマリーバランスが回復すると、バランスするということは、その年いただいた税金でその年の政策をやるということだけを意味するわけでございまして、そのとき発行している国債は、当然利払い等をまたしていかなきゃならないというわけでございますから、まあこれをどういうふうに見るかですけれども、GDPの中で占めている割合ということになりますと、そのときの長期金利と経済成長の関係等が影響してくるわけでありますが、とにかく結論だけ申しますと、プライマリーバランスが回復したからといって国債が残高が減るわけではありません。
○平野達男君 それはもうそのとおりだと思います。つまり、基本的には発行額に対して今償還額が少ないですから。 そこで、その償還の仕組みなんですが、これについて分かりやすくちょっと財務大臣に御説明していただけるでしょうか。
○副大臣(上田勇君) 今お尋ねの国債の償還ルール、いわゆる六十年ルールについてその御説明をさせていただきますが、いわゆる六十年ルールというのは、満期ごとに規則的に一部を現金償還をいたしまして、残りの部分、これを借り換えることを、それを繰り返すことによりまして、全体として六十年という期間で公債を現金償還をし終わるような仕組みを言っておりまして、当初は、昭和四十一年に公債発行が非常に多くなったことを受けまして、財政負担の平準化等の観点からこうしたルールが設けられました。 この六十年というのは、建設公債の見合いとなっております平均的な効用発揮期間を当時計算したところ、おおむね六十年であったことからこういうようなルールがつくられまして、特例公債につきましても、昭和五十九年以来、この規定に従いまして六十年の償還を前提として定率繰入れ、繰入れを行っているところでございます。
○平野達男君 そうしますと、ここ十年程度の見込みで結構ですが、毎年どれぐらい借換債が出てまいりますか。
○副大臣(上田勇君) ここ最近十年というふうなことでございましたか……
○平野達男君 いや、これから十年ですよ。
○副大臣(上田勇君) これから十年。いや、あの……
○平野達男君 いや、いいです。これは通告し忘れたかもしれません。これは大体百兆ぐらいだと思います。
○副大臣(上田勇君) 十七年度で百三兆円ですね。
○平野達男君 そうですね。 で、これが大体百二十兆とか百十兆ぐらいまでこれからどんどん増えていきます。一方で新発債が大体二十兆から三十兆。そうすると、国債がその年、毎年百四十兆ぐらいですから、百三十兆から百四十兆ぐらい出ます。そこで金利が一%変動したらどうなるか。利払い費が一・四兆増えます。一%変わっただけで、今度の定率減税半減のやつが吹っ飛んでしまいます。これぐらい今、利払いの変動リスクというのは大きくなっているんです。 そこで、一方、これだけの国債を毎年発行しながら、なぜじゃ長期金利あるいは国債の金利が上がっていかないのか。先ほど総理が言われましたように、今デフレですし、金利も非常に低い水準があります。いろんな問題が今国債の問題についてあるんですが、それが内在したままで表に出てこない。 今この状況を、そういう状況の中でこの金利ということに着目した場合に、なぜその長期金利が上がってこないのか。これは私は日銀の金融緩和政策とも関係あるのではないかと思うんですが、その認識、総理にちょっとお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 経済は理論どおりにいかない、そのものを物語っていると思いますね。今これだけ国債を増発していながらインフレにならない。我々のこの三十年間、政治家としての役目は、いかにインフレを抑えるか、石油ショック以降。公共事業を増発しようが減税をしようが財政を悪化させようがインフレにならない。これは一般の経済原理から考えますと、ちょっと想像できない事態だと思います。これは、世界経済全体の労働人口の移動にも国際経済にもかかわってくる問題だと思います。 しかしながら、一口で私が言うよりも、日銀総裁も見えておられますし、専門の大学教授でありました竹中大臣もおられますから、私の口から説明するよりもその方々から説明された方がいいのではないかと思います。
○平野達男君 お聞きしたいと思いますが、その前に一言。 長期金利がなぜ上がらないのかという分析をしておかないとこれからの対処できませんよ。今のような、何かよく分かりませんけども、今長期金利随分低いんですと。しかし、これから金利が上がるリスクがあるんです。それを検討するときに、なぜ今長期金利が低いのかということに対する認識を持っていなかったら次の検討はできないじゃないでしょうか。 私は、それは日銀総裁なり竹中大臣はある程度しっかりとした見解持っているとは思いますが、竹中大臣、その見解をちょっとお伺いしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 大変難しい問題でございますが、基本的に長期金利についてでございますから申し上げますと、今国債を発行しているということは、政府は負の貯蓄をしているということだと思います。別にプラスの貯蓄をしてくれるところがあればそこはちゃんとファイナンスできると、今はそういう仕組みになっているということだと思います。家計の貯蓄率が低下してきたといっても依然として高いし、かつ企業部門がむしろ資金を供給する側に回っている、そういうバランスが一つ。 もう一つは、やはり日本銀行がマネーサプライの監督を通して、これはどんな状況でもコントロールできるわけではありませんが、ある程度しっかりとした金融市場のコントロールができていると。したがって、過去、財政赤字のときに金利が上がったようなことを防げているというふうに思っております。
○平野達男君 それじゃ、日銀総裁にお伺いします。きちっと通告していたかどうかは分かりません。 一九九九年にゼロ金利が導入されました。その当時、例えば自民党の某幹事長が国債発行を大量にするから金利を抑えるために日銀がどんどん国債を買うべきだとか、ルービン財務長官が国債の買入れいいじゃないかというふうに言ったよといった、そういう状況がございました。そういう国債の買入れはこれはできない、できないからゼロ金利を導入して長期金利を抑えたという見方も当時はあったんですが、それについては日銀総裁、どのような御見解をお持ちでしょうか。
○参考人(福井俊彦君) お答え申し上げます。 これは日本銀行だけではございませんで、先進国の中央銀行すべてそうでございますけれども、中央銀行の金融政策でもって長期金利の水準を直接決めるということはなかなかできないと、これは共通の認識でございます。 ただ、経済の先行きの見通し、物価の先行き見通しに即してそれにふさわしい金利水準が形成されるように、そのほかの心配の種から長期金利が跳ね上がらないように、金融政策としては、やはり日銀と申しますか中央銀行の情勢判断を正確に持って、それをきちんとコミュニケーションをして、そして市場の中で期待の安定性というものをきちんと確保する、なるべくそういうことによって経済の実勢から懸け離れた金利形成が行われることを極力防ぐと、これが精一杯できるところでございます。
○平野達男君 いずれ、国債の長期金利が上がらなかったというのは、それだけうまく国債がはけたということで、引き手がたくさん、買手がたくさんあったということだろうと思います。一方で、金融緩和政策がありましてお金が余っている、一方で民間の資金需要はない、しようがないから国債を買うという、それの中で長期金利がある程度抑えられてきたという面もあるんだろうと思うんです。しかし、これだけの大量の国債が発行されまして市場に出回っていまして、これから民間の資金需要が出たらどうなるかという、今度はそちらの方を心配しなくちゃならないという、そういう状況にあるんだろうと思います。 その議論に行く前に、お手元に資料をお渡ししてございます。これは、国債の新規新発、新規、新発債発行額、借換債発行額と長期金利の推移をプロットしたものでございます。これ、財務大臣、これを見てどのような感想をお持ちなのでしょうか。まあ、長期金利低くて随分財務省助かったんではないかと思います。そういう、それについてのちょっと、御感想をちょっとお聞かせください。
○国務大臣(谷垣禎一君) 確かに金利がこういう状況でございますから、国債を、利払い費というものが非常に低く抑えられてきたというのは今まで、何というんでしょうか、うまく回してくることができた一つの要素だと思います。 今も委員がおっしゃいましたように、今後とも金利というのは、景気が良くなって徐々にそれとともに金利が上がってくるというのは、これはむしろ好ましいといいますか、そういう動きでございましょうから、私どもとしてはそういうものはやむを得ないと考えますが、変な期待から金利が上がっていくという、先取りして上がっていくというのは好ましくないというふうに思っております。金利の動向をこれからも注意をしながらやっていかなきゃいけないと思っております。
○平野達男君 総理にお伺いします。 今、先ほど冒頭で言いましたように、今の経済、金融上の問題というのはデフレ脱却です。しかし、そのデフレの脱却がいずれどこかで見いださなくちゃなりません。見いだしたときに今度は何が問題になってくるか、改めてちょっとお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 物事には常に二面性があって、今デフレ脱却しなきゃならないと盛んに言われていますが、脱却したときには長期金利どうなるのかと、インフレを心配し出すと私は思っております。円高にも円安にも長短両方あります。そういう状況をにらみながらも、今デフレを喜んでいる方々もたくさんいるのは承知しておりますが、経済全体に与える影響、経済成長率あるいは税収等を考えると、やはり政府としてはデフレ脱却を目指さなきゃならないと。 で、脱却した後、これだけの財政状況が悪いわけですから、長期金利なり国債費なりの増大は避けられない。だからこそ、今歳出改革をしていかなきゃならないと思っておりますし、デフレ脱却した後も悩みは尽きないと思っております。
○平野達男君 インフレというふうに今おっしゃいましたけれども、その懸念も十分あります。 しかし、私は、先ほど来からここでいろいろお話しさせていただいているとおり、市場にはそのとき何百兆の国債があるか分かりません。この国債の金利が上がったときのインパクトというのはすさまじいものがあると思います。まず、国の財政が本当非常に歳出増という形で圧力を受けます。それから、民間機関、銀行も含めまして含み損が発生してまいります。金利一%上がったら金融機関、銀行の業務純益は吹っ飛ぶという、そういう試算もあります。 そういう中で、日銀総裁にお伺いしますが、当然デフレ脱却の中で量的規制緩和の解除という問題が出てまいります。この解除をいつの段階にするかということは、今消費者物価指数を見て決めるということで考えておられますが、この国債の長期金利、金利動向については、これは関心を払わなくていいんでしょうか。その基本的な認識をちょっとお伺いしたいと思います。
○参考人(福井俊彦君) 度々お答えしておりますとおり、消費者物価指数が安定的にゼロ%以上になるまで今の量的緩和を続ける。安定的にゼロ%以上になるまでというのを更に三つの要因に分解いたしまして、現実の消費者物価指数前年比が基調的にゼロ%以上になること、そして先行き再びマイナスの物価指数というものに直面せざるを得ないという状況は見込まれないと、つまり再びデフレにならないと見込まれること、三つ目には経済、物価情勢によっては更に緩和政策をより長く続けることもあり得るということでございますので、おっしゃるとおり消費者物価指数だけを見てすべてを判断するということではないと、最後はやはり経済全般を見た総合判断で解除をさしていただくということでございます。
○平野達男君 これは財務大臣の立場からすれば、これは通告申し上げておりませんが、日銀さんにはできるだけゼロ金利の長期コミットメント、これをやっていただきたいという、そういう要望はないでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) これはやはり、日銀が……
○平野達男君 独立性ですか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 独立性でございますから、あの、どうも誘導尋問に引っ掛かりそうな気がするわけでございますが。 ただ、私は今、日銀が、今総裁がおっしゃいましたように、デフレ脱却がきちっとするまでコミットすると言っていただいていることは、私どもと基本的に物の考え方を同じくしていただいていると心強く思っているところでございます。
○平野達男君 私は、そのデフレ脱却から、先ほど来の議論を続けますけれども、やっぱりこれ、金利上昇が視野に入ってくると。 その段階で、もし財政再建がめどが立っていないと、それからプライマリーバランスの均衡についてもめどが立っていない、こういう状況のときもやはり金融緩和というのは、これは解除するんでしょうか、消費者物価が上がれば。
○参考人(福井俊彦君) お答え申し上げます。 消費者物価指数が安定的にゼロ%以上になるということは、デフレ脱却ということでございます。つまり、経済が前に向かって、正常な経済成長率の実現ということに向かって前進する時代に入るということでございますので、そうした新しい経済のリズムに合わせた市場の金利の形成、それを実現させるような適切な金融政策の運営、そういう局面に移行していくことは極めて自然なことだというふうに思っています。 あくまで経済の実勢に即した金利の形成を目指していく。それ以上に金利が跳ね上がらないように期待の安定化を図る。その中には、政府の役割としては、当然、財政規律を堅持していただく、国債管理政策の適正を期していただく、日本銀行としては、情勢判断を正しくし、市場との対話も密にして、市場に余計な心配を抱いていただいた結果として金利が余計跳ね上がる、ここを極力防ぐということに焦点が移っていくということでございます。
○平野達男君 そうしますと、政府の財政規律の確保というのも重要な要素だという、そういう理解でよろしいでしょうか。
○参考人(福井俊彦君) 日本銀行といたしましては、繰り返しになりますが、情勢判断を正しくし、適切な金融政策の遂行に全力を尽くします。 ただ、長期金利という問題になりますと、御指摘のとおり、大量の国債発行残高という前提条件がございます。それを念頭に置きますと、財政規律が強く保たれていくこと、そして国債管理政策が適正に行われていくこと、この二つはやはり欠かせない条件になってくるというふうに思います。
○平野達男君 引き続いて日銀総裁にお伺いします。 これは財政金融委員会で議論したことのまたぶり返しになるかもしれません。 今、日銀の当座預金三十五兆をめどに今積まれております。これ、何か豚積みと言うそうです。何で豚積みと言うかってある人に聞いたら、答えはとんと分からぬという、何か、そういうことをちょっと何かどこかで披露したことがございますけれども。 これからゼロ金利解除に向かいますと、法定準備金まで、所要準備金まで下げなくちゃなりません。これを下げるときに資産を売却するのか、その資産を売却するとすれば何を売るのか。これは通告申し上げなくて恐縮なんですけれども、ちょっと御答弁願えるでしょうか。
○参考人(福井俊彦君) 量的緩和の枠組みを修正する時点というのは、私どもは予断を持って臨んでおりません。それを余り先取りして議論をいたしますと市場が余計な思惑を抱くということで、余りお答えしたくないことでございます。 ただ、最終的に、いつの時点か分かりませんが、先々、我々としては、それは経済が望ましい方向、デフレも脱却する方向、望ましい状況を迎えたときのことではございますが、そのときにはやはり流動性の供給、何か特定の資産だけを我々が売るということではなくて、日本銀行の資産勘定に載っております様々な資産をやっぱりこれはバランスの取れた形で市場にお返しするという形で流動性は吸収できるんではないかというふうに思っています。そのために、ふだんから日本銀行のバランスシートが余り特定の資産に偏らないように、期間の構成についてもできるだけバラエティーに富むようにと、なかなか完璧にはいきませんが、最大限そこを努力しているということでございます。
○平野達男君 今、日銀は日本第二位の資産を有する金融機関になりました。百五十兆を超えたそうです。その百五十兆のうちの百兆が国債です。 今、総裁のお話の中では、いろんな資産を売却しながら調整をするんだというお話がございましたけれども、やっぱり国債に手を掛けざるを得ないんじゃないだろうかと。国債に手を掛けるということは、当然、国債に売りの圧力が掛かってまいります。そこでまた金利上昇のリスクがあるということがちょっと懸念されるということをちょっとコメントとして、御見解は結構でございます、コメントさしていただきたいと思います。 そこで、竹中大臣にちょっと話の、話題がちょっと変わりますけれども、竹中大臣にお伺いします。 プライマリーバランスの均衡、これとセットで名目金利と名目成長率のことがずっと話題になっております、議論になっております。第一点確認したいのは、二〇一〇年代のプライマリーバランスの均衡、これは目標であります。そのときに、名目成長率と名目金利、今名目金利が高いんですが、その時点で逆転している、これは政策目標だというふうに理解してよろしいんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 経済と財政の健全な運営を考えるに当たって名目成長率と名目金利の関係を正常化させるということは、これは喫緊の課題であると思います。 正常化の意味はこれはいろいろあろうかと思いますが、私は、かねてからこれは、定常状態ではこれは均衡するという経済学の理論がある。これについて長期的に見て高いか低いかという議論はいろいろあるけれども、長期的に見れば日本の場合実質成長率の方が高い。そのような状況に、その二〇一〇年代初頭と言わず、できるだけ早い時期にそのような状況に戻しておくということが経済と財政の健全な運営のためには大変重要であるというふうに考えております。
○平野達男君 長期的な話では分かりました。しかし、二〇一〇年代というのはもうすぐそこです。まず、第一ハードルとして本当にプライマリーバランスが均衡できるか、これ高いハードルだと思います。 今のお話で聞きますと、その名目成長率と名目金利の関係につきましては、ある一定の、じゃどういう条件になれば、これも何回もお聞きした話なんですけれども、逆転するのか。この少なくとも二〇一〇年代という短いタームの中でどういうシナリオでなっていくのかというのを分かりやすく説明できるんでしょうか。 今、定常状態というふうにおっしゃいましたけれども、片っ方で国債残高がもうどんどん膨らんでいる。それから、デフレ脱却するにしても、まだやっとその入口が、多分恐らく二〇一〇年代でしょうから出口が見え掛けた、出口政策に入り掛かっている、そういう状態の中で定常状態なんか言えるのかどうか、そういう素朴な疑問がございますが、竹中大臣、どのようにお考えなんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) ここ何年かの間、名目金利が名目成長率を大きく上回ったと。これはもう事実でございます。どうしてそういうことになったのか、要因は多々あると思いますが、基本的な関係は、名目成長率はマイナスになったけれども名目金利はマイナスにはなれない、そういうことに尽きていると思います。 したがって、我々がそれを克服するシナリオというのは、名目金利、今、日銀がいろいろ頑張って低いところで操作をしておられる、その間に名目成長率を上げる。その名目成長率を上げるためには、経済を活性化して実質成長率を上げて、デフレを克服して、結果的に名目成長率、二〇〇六年度に二%の名目成長率を、だからそれを実現するということを目指して今いろんな施策を講じているわけでございます。
○平野達男君 そのいろんな政策がどのようにしてその逆転に結び付くかというのが分からないから今質問しているわけですが、もう少し分かりやすく説明できますか。
○国務大臣(竹中平蔵君) そのいろんな施策のメニューを示しているのが骨太の方針であり、その数値的な裏付けを示しているのが「改革と展望」でございます。あの骨太の方針にはいろいろなことを書いておりますが、基本的にはまず経済を活性化するということです。実質成長率がマイナスからプラス一・五、まあ二近傍に上がってきたというのは、その成果が現れてきたということだと思っておりますし、デフレの状況が続いてはおりますが、まあこれも企業物価が横ばいになる等々、その克服に向けた動きが出てきているというふうに認識をしております。
○平野達男君 まあこの議論は幾らやってもすとんと落ちませんね。まあいずれこれに関しては、本当に名目成長率と名目金利の関係については、要するにどうなるか分からないということが私は多分正解ではないかというふうに思っています。 そこで、これからの国債管理の、また話が戻りますが、要は、これからは六百兆か七百兆か分かりませんが、いずれにせよその国債というのはだれかが保有しなければならない。この保有する人をどうやって確保するかだろうと思います。そこで財務省は、保有者層の多様化だとか、外国まで行っていろんな宣伝をされているようです。しかし、本当にそれでいいのかという疑問が私にはあります。 その前にまず、今財務省がどういうことを進められておるのか、その保有者の、安定的な保有者の確保に向けて、それをちょっと御紹介いただけるでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 国債の安定消化で一番は、まず財政規律をきちっとして国債に対する信認を確保しておくというのがイロハのイだと思いますが、その上で、安定消化を進めていく上で、やはり市場というものとよく対話しなきゃいけない。無関係なことで、市場と全く無関係に我々が消化してくれといったってうまく消化できるわけではありませんから、やはり市場とよく対話し、市場のニーズをくみ上げていくということが大事だというふうに考えております。そのために幾つか制度も設けたりいたしまして、市場との対話を欠かさずやっているということが一つでございます。 その上に、その上で、やはり国債保有者層を多様化していこうと、今まで余り持っていただいていないところにも国債を持っていただこうということで、諸外国の国債と比べまして日本の保有者が少ないのは、一つは個人でございます。それからもう一つは、海外の居住者に余り持っていただいていない。したがって、この二つに、二つにもう少し広げていきたいということで、個人向けのニーズをいろいろ研究しまして新しい個人向け型の国債というようなものを出しておりまして、これは大変好調でございます。 それから、その海外の、今IRと申しておりますが、海外に日本国債というものをよく認識して買っていただこうということで、海外で説明会等をやっておりまして、そちらの方にももう少し広げてまいりたいと、こういうふうに考えております。
○平野達男君 私の記憶が正しければ、平成十七年度の国債発行予定の中で個人国債は三兆六千億ではなかったかと思います、ちょっと今手元になかったんですが。百六十兆、借換債、新発債入れて百六十兆出すんですが、非常に割合が今少ない。 これも通告申し上げなくて大変恐縮なんですけれども、この個人国債の割合というのは将来的にはどのぐらいまで上げるという、そういう何か目標みたいなものは今持っておるんでしょうか。これは通告申し上げてなくて申し訳なかったんですが。
○国務大臣(谷垣禎一君) これは特に数字的な目標というものがあるわけではありません。 ただ、ちょっと委員のあるいは御議論の先取りしてしまうかもしれませんが、現在、郵貯の民営化等々が議論をされておりまして、郵貯、簡保というのは国債が安定的に消化していく上での大きなインフラの役割を果たしてまいりましたので、そういう辺りを考えますと多様、保有者層を多様化していくということはもっともっと力を入れていかなければならない。そのときに、やはり安定した金融商品として個人に国債を持っていただくということは私どもの大きなターゲットであるわけでございまして、これはもう少し努力して更に広げていきたいと思っております。
○平野達男君 ちょうど次のテーマに移るいい発言をいただきましたので、移らせていただきます。 その郵貯、簡保、今のところ国債の全体の二五%ぐらい郵貯、簡保が保有しています。この保有しているということについて、総理大臣、これ、どのように評価されますか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは国債の安定消化につながっていると思っております。
○平野達男君 正にそのとおりです。 それで、これを民営化され、民営化したときどうなるかといろいろ議論されています。それで、これは旧勘定、新勘定とかっていうそういう、そういう議論しかされていません。だけど、これだけの国債が郵貯、簡保に保有されているというのは国債の安定上非常に効果があるはずです。 そして、繰り返しになります。総理です。あっ、繰り返しじゃ、もう一つ質問いたします。資金を官から民へというふうに言われました。これはどういう意味でしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 資金というのは、民間に投資されますと、やはり成長分野を探求しながら資金というのは移動していくもんだと思います。官の方は、むしろ成長分野というよりも、国民がいかに必要としているかという分野に行きがちだと思います。今までの財政投融資の動向を見れば、民間ではやらないだろうと、採算の取れないところでも、これは国民が必要としている分野には投資、融資をしていこうという姿を見れば、おのずから明らかだと思います。 しかし、今後、日本全体の経済活性化を見ると、どうしても民間でやらない国民にとって必要な分野においては、税金投入しても官の分野が資金手当てをしなきゃならない面があると思いますが、同時に、民間の活力を発揮させるという意味におきましては、民間が時代の動向をにらみながら成長分野に資金を融通していくということが極めて重要な問題だと思っております。
○平野達男君 それは、今資金過剰ということで資金の運用先に困っている状況ですから、少なくとも今のところは当てはまりませんね。ただ、将来的にはそういう状況をつくらなくちゃならない。それは賛成します。 今、市中銀行は貸出し残高が減った分だけそっくりそのまま国債に動いています。総理が言われるように、これから景気が回復に向かったときに正に民間の資金需要が出てきます。その民間需要が出てきたときに、国債の今度は売って資金を回収しようとします。これが急激に進んだら、繰り返しになりますけれども、これは大変なことになってしまう。そのときにバッファーが必要なんですね。バッファーというのは安定的な国債のホルダーです、保有者です。これをどうやって確保するか。 私は、これから、冒頭の質問に戻りますけれども、これからの経済、金融上の十年、十五年のタームを見たときの最大の課題というのは、この国債管理をどうするかだと思います。それを暴れさせてはいけない。国債は、ある意味ではプラザ合意以降の為替変動の急激な変動、それからバブル崩壊のいろんな悪の、負のあれと言われましたそれを蓄積しているんです。蓄積していますから、それが何か間違えましたらどかんと爆発するかもしれない。地震の、何か地震が最近多発していますけれども、ひずみが蓄積しているわけです。これをいかに、いかにコントロールしていくかがこれからの最大の課題なんです。そのときの安定ホルダーとしての郵貯、簡保をどうするか、年金をどうするか、これをしっかり議論した上で郵貯、簡保の民営化を議論するのは私は賛成です。 そういう観点から是非やっていただきたいということをお願い申し上げまして私の質問を終わらせていただきますが、財務大臣、あれば。
○国務大臣(谷垣禎一君) 先ほどおっしゃいましたように、郵貯、簡保で今四分の一ぐらい持っていただいておりますから、ここは極めて大事なところで、特に移行期の在り方が大事だと思っております。その移行期にどう市場に透明性をもたらして市場の予測可能な形で持っていけるか、そこの制度設計は今しっかりやって議論していきたいと思っております。
○平野達男君 私は、移行期以降も問題が続くと思っています。これを申し上げて私の質問を終わります。
○委員長(中曽根弘文君) 以上で小川勝也君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(中曽根弘文君) 次に、荒木清寛君の質疑を行います。荒木清寛君。
○荒木清寛君 公明党の荒木清寛でございます。 まず、官房長官に海賊対策についてお尋ねをいたします。 今回のマラッカ海峡での拉致事件が無事に解放されたことは喜ばしいことであります。ただし、報道見ておりますと、会社が身代金払った、乗組員証言ですとか、あるいは船主会社の社長の話として、そうした水面下での交渉が行われていたことを示唆する等々の報道があるわけですね。私は、その報道の真偽についてせんさくをするつもりは全くございません。ただし、この種の報道が広まることによりまして、もしも日本人を拉致した場合には容易に身代金が出るぞというような認識が広まったりしますと、これは正に同種の事案を誘発しかねないという重大問題であります。そこに私は大変危機を持っているわけなんです。 そこで、政府としましても、この種の事案につきましてのいわゆる情報管理、危機管理、こうしたことを我が方の在外公館への指導も含めて厳重にやっていただきたい。このことをまず強く要請したいと思いますが、いかがですか。 〔委員長退席、理事若林正俊君着席〕
○国務大臣(細田博之君) 正に荒木議員の御指摘のとおりでございまして、企業関係者から水面下のいろいろな御支援があったというようなことがございましたけれども、これについては、私どもとしては各国の、関係各国の政府、軍あるいは警察がそれぞれに、被害者がどこにいるのか、そしてどうやって救い出せばいいのかという御協力をいただいた、これが水面下での御協力の内容であると思っております。 そしてまた、これは昨年もASEANプラス3の首脳会議をしたときに、小泉総理から、情報の提供、この海賊の出没が世界、特にアジアの経済関係に非常に悪影響を及ぼすということで、何とか対策を講じようじゃないか、お互いに情報交換をしよう、対策を講じて取締りも強化しよう、そういった提案を行っているわけでございますが、そういった意味で各国の更なる協力が必要だと思いますし、おっしゃるような情報管理、危機管理も厳しく我が国政府としても行うべきであると考えております。
○荒木清寛君 先ごろ、余り予測をしていなかった地域での、いわゆる九州北部での地震が発生をいたしました。そこで、村田防災担当大臣にお尋ねいたします。 要するに、予知の可能性がある東海地震、これも可能性でありますから、予知できるかもしれないしできないかもしれないということでありまして、ましてそれ以外の地域ではもうどこで起きるか分からないということを昨年来のこの災害が正に教えているわけでありまして、重大な教訓であります。したがいまして、もう我々としましては、万が一起きた場合にいかに被害、この人的あるいは物的な被害を軽減するかという、もうその事前の対策に万全を尽くす以外ないわけですね。 政府の地震防災緊急事業五か年計画がございますが、これは十三年度から十七年度、残念ながらなかなか進捗状況もはかばかしくないわけです。これは、もちろん予算上の制約があるということがもう、ことも現実問題として私はあろうと思うんですね。したがいまして、こうした防災の予防対応につきましても、おしなべてフラットで進めていくというよりも、やはりこれはもう優先順位を決めてもう重点的にやっていくということに発想を変えていかなきゃいけないと思うんです。 私は、具体的には、学校の耐震化、まだ四六%であります。あるいは医療機関の耐震化、今回の福岡の地震でも人工透析の患者さんが困ったという話も聞いております。これも五六%でございまして、こうした事項を中心に重点的に防災対策をするという発想の転換といいますか、取組が必要だと思いますが、どうですか。
○国務大臣(村田吉隆君) 福岡西方沖の地震が発生いたしましたときに、私もその福岡ということを聞きまして大変、えっ、一瞬、福岡ってもう一度聞き直したくらいでありまして、大変今まで予想しなかった地点で地震が発生したということでございます。 あした私も現地に行きたいと思っておるんですが、一番の私の関心事は、地元で要するに地域防災計画というのを立てるわけでございますが、ああした地震が起こりにくいとかねてから言われてきたところでどう、地震にどういう備えをしてきた、してきているかということは私の一番の関心事でございまして、あしたそういうことを中心に行ってまいりたいというふうに思っております。 今委員が御質問なさいましたように、いろんな施設がありますが、特に学校は大切な子供たちの勉学の場でもあるし、それから防災の避難所の拠点になっているということ、それから医療設備はもちろんのことでございます。システムの方でもいろいろ工夫を凝らしていかなければいけないと思いますが、まずはハードの面で地震防災対策特別措置法、この中でもその補助率をかさ上げをいたしまして、地方公共団体に今申し上げたような学校とか病院とか社会福祉施設とか重要な施設に対しての耐震化を進める、これがもう最重要な課題だなという、私も思っております。 ところが、来年度も地域の実情に対しましてどんどんそうした防災対策を進めていきたいということでいろいろ工夫しまして、地域再生交付金とか津波危機管理対策緊急事業、こうしたものを創設をいたしましたし、それから住宅の耐震化推進のための交付金化、統合補助金化等々、各関係省においていろんなメニューを工夫したりなんかして、地方公共団体がそうした耐震化を進めるに当たって使い勝手のいいような方策を講じているところでございますが、しかしながら、実際に数字を見てみますと、地方公共団体のこの耐震化についての認識の違いもあったりいたしまして、かなりまだそのばらつきがございますので、私どもといたしましては、今年度中に定めます防災、地震防災戦略というものの中で更に強力に耐震化を進めていきたいと、こういうふうに考えているわけでございます。
○荒木清寛君 今日は近藤道路公団総裁にもお越しをいただいておりますので、道路公団ファミリー企業の剰余金の問題につきましてお尋ねをいたします。 道路公団ファミリー企業の剰余金の利用者還元につきましては、平成十五年三月二十五日に、政府・与党合意の中で道路関係四公団民営化に関し直ちに取り組む事項として定めがなされました。この中で、ファミリー企業の抜本見直しとしまして、剰余金については、可能な限り高速道路利用者に還元するため、ファミリー企業に対し、協議会を設立するなどして具体的な活用方策を検討するよう要請するとあります。 その結果、十五年の十一月にはETCを利用する障害者への助成十億円、十億円の拠出等がなされましたけれども、それ以後動きがないわけですね。承知をしているところでは、この三月中にそういう準備委員会を発足させて検討していくということでありますけれども、そうであれば、この第三者も入れて透明性のある形で早期に結論を出していただきたいと思います。 そこで、二点お尋ねをいたします。 第一点は、この問題についての現在の検討状況、そしてどういう項目に還元をするのかについて総裁にお尋ねをいたします。 二点目に、一つ提案をしたいと思います。 私は、この剰余金の還元につきましては、ドクターヘリに、ドクターヘリの支援について是非還元をしていただきたい、このように考えます。 昨年の十二月九日、全国で初めて高速道路本線上へ直接ドクターヘリを離着陸させる防災訓練が伊勢湾岸自動車道でございまして、私も参加しました。総裁もおいででございました。私は、具体的に何らかの基金を作りまして、このドクターヘリへの支援も含めて、高速道路の交通事故でありますとか、あるいは高速道路上での重大災害に対応するための還元を行うべきである、これを二点目に提案をさせていただきます。 この二つの点につきまして、総裁、いかがでございましょうか。
○参考人(近藤剛君) いわゆるファミリー企業の剰余金の社会還元につきましては、委員御指摘のとおり、一昨年からいろいろと要請をしてまいっております。私自身、昨年の六月には文書でも要請をいたしまして、できるだけ大きな規模で、できるだけ早く還元を実行してほしいと、このように依頼をしてまいったところでございます。 委員御指摘なされましたように、一昨年には、非常に小さな規模ではございますが、身障者の方々に対するETC助成という形でそれが実現をしておりますが、更に大きな規模で御検討をお願いしたいということで御検討いただいているというふうに聞いております。 聞くところによりますと、先生先ほども言われましたように、今月中にもかなりの規模の基金を立ち上げをするという構想の下で、委員会的なものを立ち上げたいという動きが具体化しているようでございます。大変うれしい動きだと思っておりまして、是非積極的に、具体的な規模、そしてその事業内容等につきまして御検討いただいて、早期に結論を出していただきたいなと、そのように存じております。 その基金の使途につきましては、例えば、今言われましたように、ドクターヘリの活用を含めました救急医療等への支援を含めた高速道路に関連した有効な社会貢献の枠組みの構築を是非期待をさせていただきたいと思っております。 また、先生から御意見ございました第三者の方の参加につきましては、私も大変いい御意見だと思いますので、是非前向きに関係者に検討をしていただきたいと、これも併せて要請をしてまいりたいと存じております。
○荒木清寛君 総裁にもう一点。前向きな答弁いただきまして感謝申し上げます。 どのぐらいの規模で、大きな規模でとおっしゃいました。私は、二百億円以上は還元できるはずだと、このようにはじいております。 いわゆる流動比率という概念がありまして、いわゆる貸借対照表上の流動負債に対してどのぐらいの流動資産を企業が持っているのかということでございます。一般的に言いますと、二〇〇%、流動負債の二倍の流動資産を持てば健全経営だと言われております。 これを、この関連会社の貸借対照表を計算をしてみますと、平成十四年度の行政コスト計算書というのがあります。これは関連会社のそうした財務状況をまとめた計算書でございますけれども、子会社、関連会社七十七社で、仮にこの流動比率で二〇〇%の流動資産を残すと、借金、短期の借金の二倍の流動資産を残すという前提で計算をしましても、二百十七億円程度は還元できるはずである。この分母は、分母といいますか、千百四十五億円、余剰金があるわけでございますけれども、この流動比率ということで仮に私が計算しますと、もう二百億円は還元してもこれは当然である。 元々はこれは国民に帰属すべきものであったということも言い得るわけでございまして、この点、かなり大きな規模ということですけれども、どのぐらいの金額を国民に還元されるつもりなのか、総裁の方針をお尋ねします。
○参考人(近藤剛君) 規模につきましては、先ほど申し上げましたように、私は一貫してできるだけ大きな規模でということをお願いしてまいりました。一応、いわゆるファミリー企業の剰余金、合計いたしますと一千億円を超える規模になるということでございます。それを踏まえた適正な規模で私はお願いをしたいということで一貫してお願いをしておりました。また、規模だけではなくて、できるだけそれも早くお願いをしたいということも併せてお願いをしてきたところでございます。 委員の言われた試算でございます。確かに拝聴させていただきました。特に結論部分、少なくとも二百億円ぐらいはできるのではないかということでございます。是非この点につきましても関係者に私から伝えさせていただきたいと存じております。
○荒木清寛君 この問題に関連しまして、北側国土交通大臣につきましても、このファミリー企業の剰余金の還元ですね、国民に理解を得られる金額と、あるいはドクターヘリを含めて国民に理解が得られるような形での還元がなされるようリーダーシップを発揮していただきたい、このように考えますが、いかがですか。
○国務大臣(北側一雄君) いよいよ道路関係四公団につきましてもこの十月に民営化がなされます。今その準備で努めているところではございます。 〔理事若林正俊君退席、委員長着席〕 その中で、かねてからファミリー企業改革というのが大きな課題でございます。そのファミリー企業改革の中の一つの論点が、今委員のおっしゃっておられます剰余金、ファミリー企業の剰余金の社会還元の問題でございまして、これはもう平成十五年に取決めをさせていただいたことでございます。 今民営化、いよいよ民営化される直前になっておりますが、今、今日の委員の御質問の趣旨を踏まえて、社会還元がしっかりできるように私も強く指導をしてまいりたいというふうに思っております。
○荒木清寛君 それでは最後に、地方行政改革につきましてお尋ねいたします。 新地方行革指針が間もなく策定されると承知をしています。もちろん、地方行革はそれぞれの自治体で取り組むべき課題でありますけれども、やはり国としてのバックアップといいますか、それが実現するような担保がなければいけないと思います。 そこで、麻生総務大臣に、どういう形で地方行革というのを今後後押しをしていくのか。私は、ひとつ具体的に、やはり住民にとって自分の自治体の行政改革がどのぐらい進んでいるのか、これがきちんと測定できるような、分かるような、比べられるような指標を国として打ち出すべきだと考えているわけなんです。こうした点も含めて総務大臣としての決意をお尋ねします。
○国務大臣(麻生太郎君) 今御指摘がありましたように、この三月末、四月早々ぐらいのところまでには間違いなく新しい地方行革指針という、改革の素案を出すということにいたしております。 今御指摘がありましたように、やっぱりこの十年間、よくこの参議院の予算委員会でも御質問がいろいろあっておりましたけれども、やっぱり地方というのは、この十年間で地方公務員の数だけ見ましても純減で十万、十九万行っておりますんで、これはかなり下がってきておると思っております。 よく言われました、一時期のように、ラスパイレス指数が一〇〇超えているということはついに今年を、昨年をもってラスパイレスは一〇〇を切っております。九七というところまで切っておりまして、事実、約三千と言われます団体のうち一千四百は既に自分たちでコストの削減、いわゆる給与削減まで含めてやっておりますんで、千四百、千四、五百億円になろうかと思いますが、そういったような同じような規模の人口の市で、ホームページ見ていただくと、どれだけ比較できるかというのは、一応比較できるような絵にはなりつつあります。 その上で、私どもとしては、今小さなところでは一万人ぐらいをめどにしていただきたいという町村合併の話をさせていただいておりますけれども、私は、この進捗状況というのは、これはディスクローズ、いわゆる公開すべきもんなんじゃないのかというように思っております。 昨年いろいろ問題が起きました例の大阪の話がよく出てきますけれども、大阪の話も、あれは御存じのように、あれは総務省が預かっております資料を全部公表した結果、やっぱりまあ民主主義が成熟しているという言い方の方がいいのかと思いますけれども、そういった形で出てきまして、大阪市の場合は例の福利厚生費のところで組合との関係の問題、それから御党の草川先生が本会議で言われました点は、あれは、特殊勤務手当の例として歩行手当とかいろいろ話題出たのはあの件だったと思いますが、そういったものを出していこうと思っておりますので、そういった意味では私どもとしては比較しやすいような形というのには、場合には、やっぱりそういった資料を作る傍ら、それを公表していくというところが、いろんな意味で自分の住んでいる町の状況を一般の住民の方々が他市、他の町と比べられるというような形のものに作り上げるのが一番促進をし得る、後ろを後押ししてくれるもんなんだと思って、その方向で事を進めたいと思っております。
○荒木清寛君 最後に総理にも、地方行政改革、これは各自治体いろんなしがらみがある場合もありますので、国としてのバックアップがあった方が、バックアップがなければなかなか進まないわけですね。午前中も申し上げましたけれども、行政改革については並々ならない指導力を発揮されておる総理ですので、この地方行政改革についても歴史に名を残すようなそうした取組をしていただきたいと、このように思います。 最後に総理のこの問題についての決意をお尋ねいたしまして、質疑を終えます。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 地方自治体の行財政改革、これは基本的に地方自治体住民の問題でありますが、ただいま麻生大臣が表明されたように、国としても、各地域がどのような対策を練っているのか、あるいは住民の、福利厚生にしても勤務手当にしてもどういう状況なのかという点につきましては、できるだけ住民に分かりやすいような資料を提供して、その行財政改革の中で住民福祉の向上にどういうことが必要かという点については、全面的に協力していきたいと考えております。
○荒木清寛君 終わります。
○委員長(中曽根弘文君) 以上で荒木清寛君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(中曽根弘文君) 次に、吉川春子君の質疑を行います。吉川春子君。
○吉川春子君 日本共産党の吉川春子です。 総理、今年は戦後六十周年の年です。日本とアジア諸国との関係においても、侵略した側がその責任を明確にし、他国との歴史認識を共有し、ともに平和な関係を構築することが求められていると思います。 我が国の戦争責任について、総理の御認識をまずお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 過去の従軍慰安婦等の問題、戦争の反省等、よく認識しながらこれから日本の発展を期していかなければならないという過去の政府の談話、その基本的認識はこれまでの内閣と変わっておりません。そういう過去の歴史というものを十分踏まえながら、反省すべきは反省し、将来の日本の各国との友好関係の増進を図って日本の発展を期していきたいと思っております。
○吉川春子君 日本が問われているのは、言葉だけではなくて具体的にどう対応するかだと思います。 従軍慰安婦の問題について取り上げたいと思います。 中山大臣、あなたは昨年十一月、大分のタウンミーティングで、教科書から強制連行や従軍慰安婦の記述が減ってよかったと、こういう発言をされましたけれども、その理由は何でしょうか。
○国務大臣(中山成彬君) あの発言は、私が大臣になる前に、自民党の日本の歴史と教育問題語る会という座長をしておるときに感じていたことを述べたものでございました。
○吉川春子君 今はそういう感じはないんですか、あるんですか。
○国務大臣(中山成彬君) 今は文部科学大臣でございますから、そういった個人的なことは申し上げないようにしております。
○吉川春子君 文部科学大臣であるからそういうことは言わないというだけで、本音は変わらないということなんでしょうか。大臣発言は、慰安婦問題を正確な歴史教育を通じてこうした人権侵害を防ぐという二〇〇一年八月の国連人権委員会決議に反し、また九三年八月、官房長官談話で、歴史の真実を回避することなく、歴史の教訓として直視していくと、歴史研究、歴史教育を通じてこの問題を長く記憶にとどめるとの内容にも反します。 日本の歴史について正しく教育する責任者、文部科学大臣として資質に欠けると私は思います。 細田官房長官にお伺いいたしますが、九三年八月四日、河野官房長官のときに慰安婦問題について出した内閣官房長官談話はどういう内容だったんでしょうか。
○国務大臣(細田博之君) 平成五年、一九九三年、宮澤内閣であったかと思いますが、河野官房長官談話の内容について御説明申し上げます。 御指摘の談話は、いわゆる従軍慰安婦問題に関する調査結果を発表した際に政府として表明したものであります。この談話におきましては、要点三項目ございます。慰安所の設置や慰安婦の募集に関して軍の関与の下にこれがなされたものであること、二番目は、それを踏まえ、従軍慰安婦として苦痛を経験された方々に対し政府としておわびと反省の気持ちを明らかにすること、第三に、そのような気持ちを我が国としてどのように表すかについて検討すべきであることを発表したものであります。
○吉川春子君 小泉総理、改めて伺いますが、この内閣官房長官の談話は今日の内閣の方針でもありますね。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) そうでございます。
○吉川春子君 細田内閣官房長官には、昨年の十二月に韓国、フィリピンの元慰安婦の方々とお会いになり、心から謝罪をされました。御本人たちは率直に喜んでおりました。 彼女たちはこれまで筆舌に尽くし難い苦しい体験をし、今日なお肉体的、精神的な病気に苦しんでおります。日本政府の謝罪を心から求めているということを官房長官も実感されたのではないかと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(細田博之君) 昨年の十二月に元従軍慰安婦の方々に、お二人でございました、お会いいたしまして、私から種々申し上げ、また意見交換をさせていただく機会をいただいたわけでございます。 いわゆる従軍慰安婦問題は、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷付けた問題であると認識しており、お会いした元慰安婦の方々に対して心からのおわびと反省の気持ちを表明いたしました。
○吉川春子君 小泉総理、被害者はこの六、七十年来、あるいは故郷に帰れず、あるいは結婚を望んでもできず、世間に隠れるようにして生きてきました。病気と貧困に悩まされ、このままでは死んでも死に切れない、名誉回復を求めています。 そのためには、日本政府の謝罪が欠かせません。総理においても慰安婦の方々が来日された際にお会いしていただくとか、そういうことはできませんでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 既に官房長官から答弁されたように、日本政府としての率直な気持ちというのは談話で表明しております。現在の時点において、そのしかるべき政府の段階で対応をしておりますので、今私がお会いするという考えは持っておりません。
○吉川春子君 総理、あなたは女性基金を受け取った方に自身で署名をされてお手紙を渡しています。そのお手紙は、それではどういう内容なんでしょうか、御説明いただけますか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは、全部読みますか。
○吉川春子君 ああ、読んでいただいても結構です。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) まあ全部読むというよりも要約ですが、これは、我が国の元従軍慰安婦の方々への国民的な償いが行われるに際して私の気持ちを表明させていただいたものでありますが、要は、この従軍慰安婦として多くの苦痛を経験されたと、この心身にわたりいやし難い傷を負われたすべての方々に対し、心からおわびと反省の気持ちを申し上げますという手紙であります。今後、いわれなき暴力など、女性の名誉と尊厳にかかわる諸問題にも積極的に取り組んでいかなければならないと考えておりますと、心から皆様方の人生が安らかなものとなりますようお祈り申し上げますと、そういう趣旨でございます。
○吉川春子君 総理のそのお手紙は総理の気持ちそのもので、偽りはないと思います。であるならば、日本に来日された際、慰安婦の方々に是非会っていただきたい、総理御自身の口からそのお手紙の内容を伝えていただきたいと思いますが、もう一度いかがですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それぞれの政府の立場の表明を伝える方法はあると思います。現時点で適切な対応を日本は取っておりますので、先ほどの私の答弁のとおりでございます。
○吉川春子君 このお手紙は何人の被害者の方が受け取っておられるんでしょうか。人数をお教えいただきたいと思います。 事務の方で結構です、どなたでも結構です。
○国務大臣(細田博之君) 二百八十五名と聞いております。
○吉川春子君 この二百八十五名という数字は、韓国、フィリピン、台湾の慰安婦被害者の方の四割にも満たない、そういう数です。 で、この方々は心から政府の謝罪を求めておりまして、それにこたえるために、野党三党と無所属、民主、共産、社民、無所属は戦時性的強制被害者問題に関する法律を提案しております。この法律は、参議院内閣委員会で審議されましたが、採決されておりません。 これは自民党の心一つに懸かっているわけです。是非、総理・総裁としてこの法案を成立させるということを御決断いただきたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは委員会の問題でありますが、日本政府としては、サンフランシスコ平和条約等の当事国間では請求権の問題が法的に解決済みであるということから、既に高齢となられた元慰安婦の方々の現実的な救済を図るために、アジア女性基金により対応することが最も適切かつ最善の方法であると判断し、これまで基金の事業に対し最大限の協力を行ってきているところでございます。
○吉川春子君 政府が進めてきたアジア女性基金は失敗に終わり、解散ということも決められております。 そして、この慰安婦の方々も、韓国で二百十四人名のり出ましたけれども、九十二名、もう亡くなっておられます。年齢が高くて、もう本当に時間がないわけですね。そういう中で、是非、政府としては今後どうするのかということを最後に総理にお伺いして、私の質問を終わりたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) この基金の問題については、解散後にはどうするか、今後検討していきたいと思っておりますが、基金への協力はしていきたいと思っております。
○吉川春子君 終わります。私は納得しませんが、終わります。是非、検討をしていただきたい。救済について検討をしていただきたいと思います。 以上です。
○委員長(中曽根弘文君) 以上で吉川春子君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(中曽根弘文君) 次に、福島みずほ君の質疑を行います。福島君。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 今日は、政治の責任というテーマでお聞きをいたします。 辺野古の沖に海上基地を造るということには多くの反対が起きています。総理、これについて、アメリカに対してはっきり意見を言う、あるいは計画について意見を言う、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) この問題は、沖縄の基地負担の軽減といわゆる米軍の抑止力、安全保障の問題全体の問題としてとらえ、今アメリカと日本が協議中でございます。その中で、辺野古の問題も、日本政府としてどう考えるか、SACOの報告書を踏まえながら、今後一つの結論を出していかなきゃならないと思っています。 SACOの報告書によると、この問題、予定どおり進んでいれば既に解決している問題でありますが、地元等の意見、協議等、なかなか進んでいないということも事実であります。 今後、全体の中でそういう点も踏まえてどうすべきかということを検討していかなきゃならないなと思っております。
○福島みずほ君 総理、是非沖縄に行って地元の人と話合いをしてください。いかがですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は幾たびか沖縄を訪問し、地元の方とも話しておりますし、稲嶺知事とも話しております。 よく地元の意向というものを勘案しながら進めていかなきゃならないと思っております。
○福島みずほ君 この計画の変更を、移設をしないということを求めます。 次に、BSEのことをお聞きいたします。 全頭検査をしていないアメリカから牛肉を輸入すると、将来、BSEが発生する可能性があります。人を殺すことになってしまう、人の命が懸かっていますので、全頭検査を維持するよう強く総理に求めますが、いかがですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 食の安全について、どこまで検査をすれば安全かというのは、私はそれだけの知識を持ち合わせておりません。専門家もおられますし、食品の安全委員会というものもございます。 食の安全というものを重視していきながら、これからの問題について対処していかなきゃならないと思っております。
○福島みずほ君 BSEは人災です。イギリスを旅行した人は日本では献血ができない状態です。人の命が懸かっているということを重く踏まえ、全頭検査を維持するよう強く求めますが、改めていかがですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 全頭検査を行っているのは日本だけだと聞いております。どの程度の月齢まで検査すればいいかというのは、専門家に聞かないと分からない点も私にはございます。 また、アメリカの人たち、イギリスの人たち、日本の人たち、それぞれ牛肉を食べていると思いますが、その安全の基準は、アメリカによって、イギリスによって、日本によって違うわけであります。そういう点も踏まえながら、どこまで検査の基準を設ければ安全かということについては、食品安全委員会等の意見をやっぱりよく踏まえていかなきゃならないと思っております。
○福島みずほ君 BSEについては明らかになっていないことがたくさんあります。将来、BSEが発生をしたら、それは政治の責任、小泉内閣の責任となります。その重みを受け止めて判断をしていただきたいと思っております。 次に、緑の雇用についてお聞きをします。 温暖化対策におけるCO2削減への林業の役割を重視するなら、山林保全やそのための雇用を含めた十分な予算措置が必要ではないでしょうか。農水大臣、環境大臣、財務大臣、お願いします。
○国務大臣(島村宜伸君) お答えいたします。 京都議定書においては、我が国の温室効果ガス削減目標六%のうち、森林吸収量として三・九%分を計上することが認められており、この確保が重要であると考えております。このため、予算が全体的に縮減している中で、平成十七年度予算案においては、森林整備事業や緑の雇用対策による担い手の確保、育成について、おおむね前年度並みの予算を計上しております。 しかしながら、現状の森林整備水準で推移した場合、森林のCO2吸収量は二・六%と見込まれ、目標とする三・九%を大きく下回ることが懸念されます。このため、一般財源はもとよりでありますが、環境税などの安定的な財源の確保が必要と考えており、その実現に向けて取り組んでまいります。
○国務大臣(小池百合子君) 森林の整備、保全などによります吸収源対策三・九%というのは大変大きな数字でございますし、それだけに重要であると考えております。 そこで、対策でございますけれども、まず一点目として、自然環境の保全上で重要な保護地域などの森林を適切に保全管理をするということ、そしてまた二番目に、国内におけます吸収量の適切な算定・報告体制を整備いたします。三番目には、グリーン購入法などの活用も含めて間伐材の利用を促進するということで、この吸収源対策でしっかりと確保してまいりたいと思っております。 森林・林業基本計画に基づいた総合的な施策を始めとする、これらをしっかりと実施することが不可欠でございますので、林野庁としっかりと連携を取って進めてまいりたいと考えております。
○国務大臣(谷垣禎一君) 森林は、地球温暖化対策でCO2削減機能といった多面的機能を有しておりますので、平成十七年度予算でもこういう重要性を意識して予算をつくったつもりでございます。 まず、森林整備事業、公共ですが、これは公共事業全体が前年度比三・六%の減少となる中で、おおむね前年度と同水準、千八百十二億円、前年度比九九・三%ですが、この水準を確保しました。 また、林業の担い手確保という観点から、緑の雇用担い手育成対策事業を引き続き措置しております。 大変厳しい財政事情の下ですが、限られた予算を温暖化対策として効果の高い施策に重点化して、ということは森林整備事業への重点的予算配分を行って、コスト縮減などを図りながら効率的で効果的に事業を実施していこうと、こう考えております。
○福島みずほ君 森と水と食べ物は本当に重要ですので、是非施策をよろしくお願いします。 次に、戦後六十年、今年は広島、長崎、沖縄から六十年、戦争が終わって六十年です。積み残してきたたくさんの問題をきちっと政治の責任で解決する必要があります。 まず総理、去年十二月、盧武鉉大統領と会談をされました。盧武鉉大統領が戦時中の民間徴用者の遺骨収集への協力をお願いしたいとおっしゃり、総理は何ができるか検討したいと答弁をしています。どう進んでいますでしょうか。
○委員長(中曽根弘文君) 町村外務大臣。
○福島みずほ君 済みません、総理、お願いします。
○国務大臣(町村信孝君) 今の点につきましては、先ほど委員御指摘のとおり、日韓首脳会談で何ができるか真剣に検討したいというお答えを先方にしたところでございます。 既に相当の期間、六十年あるいはそれ以上たっているなど、大変難しい問題ございますけれども、過去何度か調査もやっております。その調査結果なども参考にしながら、どういう協力が可能か、今関係省庁で集まって具体的に検討しているところでございます。
○福島みずほ君 総理、答弁お願いします。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 長期間経過して困難な問題でありますが、どういう協力ができるか検討していきたいと思います。
○福島みずほ君 これは盧武鉉大統領と約束をしていらっしゃることなので、お願いします。 供託金のことについてお聞きをします。 朝鮮人の人たちなど、日本で働いた人たちが、戦後お金を企業が供託し、約、当時のお金で二億円あります。これは日本政府が保有しておくべきお金ではありません。これをどうやって返すのか。いかがですか。
○委員長(中曽根弘文君) 尾辻厚生労働大臣。
○福島みずほ君 いや、済みません、尾辻さんとはいつも厚生労働委員会でやっているので。
○国務大臣(尾辻秀久君) もう厚生労働委員会で随分お答えした件でございますけれども、改めてお答えを申し上げたいと存じます。 御指摘の供託金につきましては、終戦による社会的混乱と朝鮮人労働者の居どころ不明等の事情のために、事業主がこれら労働者に対して支払うべき賃金等を支払うことができなくなっている場合に関し、できる限り供託手続を取るよう関係事業主に対する指導を行いまして供託をされたものでございます。 この指導は、未払賃金等の散逸の防止に努める目的の下になされたものでありまして、既に供託された供託金については所管である法務省において適切に取り扱われるものと考えますが、いずれにいたしましても、過去の経緯も踏まえ慎重に取り組んでいくべき問題であると考えております。
○福島みずほ君 総理、シベリア抑留問題、残留孤児の問題、いわゆる従軍慰安婦の問題、この徴用金の問題、遺骨の問題、たくさん問題があります。空襲の結果、補償はだれも受けておりません。戦後六十年たってこの問題をどう解決するのか、政治的決意をお聞かせください。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 戦争の傷跡は長いということを痛感する問題でありますが、そのような戦争の被害を受けた方々、大変な今まで苦しみを負いながら生活してきたと思います。日本としては今後、その戦争の反省も踏まえまして、平和国家として発展していかなきゃならないと考えております。
○福島みずほ君 浜岡原発が耐震強化の工事をするということですが、なぜですか。
○国務大臣(中川昭一君) 中部電力の浜岡発電所は東海沖地震の近くにあるということで、原子力安全・保安院あるいはまた原子力安全委員会の安全基準は十分にクリアをしておりますけれども、たまたま補修の時期に来たということで、更には念を、念には念を入れて、自主的に判断をしている、自主的に安全性を更にレベルアップしているというふうに聞いております。
○福島みずほ君 浜岡原発は、三十年以内に八四%の確率で起きるとされるマグニチュード八の東海地震の震源地のど真ん中というかど真ん上というんですか、真上に位置しております。今回、耐震設計について強化をすると。 お願いです。何があるか分からない、あるいは今回、耐震設計をやり直し、強化をしなければならないわけですから、是非これをやる間は浜岡原発三号機止めていただきたい。いかがでしょうか。事故が起きてからでは遅過ぎます。
○国務大臣(中川昭一君) 東海沖地震のどの程度のダメージがあるかということを前提にして、この浜岡原発については、先ほど申し上げた安全委員会それから保安院の安全をクリアしているということでございますが、今後、自主的に東海、失礼しました、中部電力がやっているわけでございまして、十分、更には更に念を入れて中部電力がやっているということでございますから、我々としては大いに結構なことだというふうに思っておりますが、一般論、我々の基準としては十分安全性をクリアした現状にあるということが大前提になっております。
○委員長(中曽根弘文君) 時間が参りました。
○福島みずほ君 はい。政治の責任で命を守れということを申し上げてきました。政治の決断をお願いいたします。 質問を終わります。
○委員長(中曽根弘文君) 以上で福島みずほ君の質疑は終了いたしました。 これにて締めくくり質疑は終了いたしました。 以上をもちまして、平成十七年度総予算三案に対する質疑は終局したものと認めます。 ─────────────
○委員長(中曽根弘文君) それでは、これより討論に入ります。 討論の通告がございますので、これを許します。なお、発言者は賛否を明らかにしてお述べ願います。松下新平君。
○松下新平君 私は、民主党・新緑風会を代表して、ただいま議題に上りました平成十七年度予算三案に対し、反対の立場から討論を行いたいと思います。 情報が飛び交い、過去に経験したことがない事態に遭遇することがしばしばある現在、私たちはつい目先の現象面だけに心を奪われ、判断を誤りがちです。しかし、混迷を深める現代であるからこそ、一見遠回りに思えるものの、原点に返るということが最も大切であるということ、私は改めて強く感じております。 山登りでは、ガスが発生して急激な天候変化により登頂ルートが分からなくなった場合は、来た道を戻る、つまり原点に返ることが鉄則だと言われております。政治であれ、企業経営であれ、私たちの人生であれ、迷走や遭難を回避するためには、その岐路に立ったときに、何のためなのか、何を目指しているのかと、原点に立ち戻り考えていくことが大切です。そしてその結果、必要ならばそれまでの考えを修正することこそが真の勇気ある判断だと考えます。 四年前は支持率八〇%という国民の圧倒的な支持と大きな期待を背景に華々しくデビューした小泉内閣でした。しかし、この四年間に小泉内閣が行ってきたことは、国民負担ばかりを増大させてきたのみならず、政治に対する信頼を失墜させるなど、国民の期待をじゅうりんし、真の財政改革、社会保障改革にはほど遠いものでありました。 今の小泉内閣の衰退を象徴する出来事の一つが、この予算委員会でも度々審議されました米国産牛肉の輸入再開問題です。今では国民の多くが、頼みの小泉外交の姿勢に対しても不信の声を上げております。イラクへの対応などに見られるように、小泉総理は米国との親しい関係を特に強調されていますが、こうした小泉内閣の対米追随姿勢に国民の不安は増すばかりであります。 確かに日米関係は大切ですが、だからといって、日本の将来の子供たちの健康をないがしろにすることは断じて許されるものではございません。昨今、頻繁になされている米国からの有形無形の圧力に呼応するかのように小泉内閣の閣僚も同調するような発言をしておりますが、これも許されるものではありません。 最近の先の見えない景気の低迷と将来不安の増大は、正にこうした小泉内閣の無為無策、物事をすり替える無責任な政治姿勢に対する国民の深い失望を端的に物語っていると断ぜざるを得ません。 以下、反対の主な理由を三つ申し述べます。 反対の第一の理由は、定率減税の、減税を盛り込んでいることであります。 定率減税は、所得税の最高税率の引下げや、法人税率の引下げと併せて期限の定めのない恒久的減税として実施されてきたものであります。見直しを行うというものであれば、個人のみならず、定率減税の根拠法にもあるとおり、法人税も含めた抜本的な見直しを行うべきでありますが、政府は、その在り方についての方向性を示すことすらせず、個人所得税の定率減税の縮小だけを先行させようとしております。その上でのこの定率減税縮減による一・七兆円の国民負担の増加は、消費を冷え込ませて景気の悪化を招き、我が国経済を再び不況に陥れることは火を見るよりも明らかであります。 反対の第二の理由は、財政健全化の取組が不十分であります。 平成十七年度の国債発行額は新規、借換えを合わせて百四十四兆八百五十七億円であり、国と地方の長期債務残高は同年度末に七百七十四兆円と、GDPの一・五倍にも達すると見込まれております。小泉総理は十七年度の新規国債発行額を前年度よりも二兆二千億円減らしたと豪語されていますが、その要因は民間企業の努力を反映した増収によるものであり、決して政府の歳出削減努力によるものではありません。 反対の第三の理由は、地方への税源移譲について小手先の対応しか行われていないことであります。 地方向け補助金の見直し、地方への税源移譲は、平成十五年度予算の芽出し以来、三年を経過しました。しかし、本予算においても国から地方への税源移譲は遅々として進まず、所得贈与税六千九百十億円や税源移譲予定特例交付金四千二百五十億円などの暫定的措置がとられているにすぎません。 以上、平成十七年度予算三案に対する主な理由を申し述べました。 本予算は、改革を標榜しながらも、その実態は国民に痛みのみを強いる政策不在、国民不在の予算にほかなりません。我が国を導く将来ビジョンもなく、名ばかりの改革を繕うためのつじつま合わせの予算では、我が国の財政、経済は破綻への道を突き進むほかなく、将来の明るい展望を持つことは全くできないと言わざるを得ません。原点に返ることを忘れた、道を失って遭難した小泉内閣には大切な日本を預けるわけにはまいりません。 このことを強く申し上げまして、反対討論といたします。(拍手)
○委員長(中曽根弘文君) 荒木清寛君。
○荒木清寛君 私は、自由民主党及び公明党を代表して、ただいま議題となりました平成十七年度予算三案に対し、賛成の立場から討論を行うものであります。 初めに、去る三月二十日に発生した福岡県西方沖地震により、不幸にして亡くなられ、また、けがや家屋倒壊等の被害に遭われた方々に対しまして心から哀悼の意を表するとともに、お見舞いを申し上げます。 政府に対しましては、全力で復旧復興に、復興に取り組むことを強く要請するものであります。 小泉内閣においては、改革なくして成長なしの方針の下、デフレからの脱却と日本経済の再生を目指し、金融、税制、規制等の改革に取り組んでまいりました。その結果、日本経済は企業収益や雇用情勢が大幅に改善し、企業倒産件数も減少する等、回復の足取りは着実に力強さを増しております。 一方、財政の現状は、先進国のいずれの国と比較しても極めて深刻な状況にあり、財政規律の確立が喫緊の課題となっております。 このような情勢下で編成された平成十七年度予算は、徹底した歳出の見直しを行い、財政再建を目指す一方で、研究開発や雇用対策などの分野に重点配分を行うなど経済の活性化にも配慮した内容となっていることから、大いに賛意を表するものであります。 以下、本予算に賛成する主な理由を申し述べます。 第一の理由は、歳出改革路線が堅持、強化されている点であります。 社会保障関係費などの増加圧力が強まる中で、一般歳出は三年ぶりに前年度以下に抑制されたほか、新規国債発行額も四年ぶりに前年度以下に縮減されました。その結果、一般会計の基礎的財政収支は昨年に比べ実に三兆円改善されており、二〇一〇年代初頭の収支均衡という目標の達成に向けた第一歩と言うべき予算となっております。 第二の理由は、聖域なき歳出改革を断行する一方で経済構造改革に重点配分を行うなど、めり張りのある予算になっている点であります。 主要経費のほとんどを前年度水準以下に抑制する中で、科学技術振興費は二・六%の伸びを確保し、優れた研究開発成果の創出に貢献する競争的研究資金が三〇%増額されているほか、中小企業対策においても企業の連携強化や人材育成への支援を前年に比べ三九%増額しております。これらは今後の経済社会の活性化に欠かせない施策であり、強く支持するものであります。 第三の理由は、国民生活に直結する施策の充実が図られている点であります。 深刻さを増す少子化への対応として保育所運営費が大幅に増額されたほか、フリーターやニートの増加により問題が顕在化されている若年者の雇用環境改善のための予算も十全に確保しております。また、近年の治安状況の悪化に対応し、地方警察官の大幅増員や不法滞在者の半減対策も盛り込まれております。これらは国民の声に迅速に対応したものであり、政府の姿勢を大いに評価するものであります。 以上、賛成する主な理由を申し述べました。 なお、明日には、自然の叡智をテーマにした愛知万博の開会式が執り行われます。この博覧会が我が国経済の活性化の起爆剤になることを強く確信するとともに、本予算の執行と相まって十七年度政府経済見通しの一・六%成長の達成は確実であると断言をいたします。 最後に、今日まで真剣かつ濃密に審議をいただきました予算委員各位の御努力に感謝を申し上げ、私の賛成討論を終わります。(拍手)
○委員長(中曽根弘文君) 大門実紀史君。
○大門実紀史君 討論の機会に感謝を申し上げたいと思います。 日本共産党を代表して、本予算案に反対の討論を行います。 反対する最大の理由は、景気と家計の現状を無視して、国民に大きな負担増を押し付ける内容になっているからです。 定率減税の縮小、廃止を始めとする負担増が景気や家計にどういう影響をもたらすのかが本委員会の議論の一つ、焦点の一つになりました。しかし、政府は、企業の利益が上がっているからいずれ所得も家計も良くなるだろうという安易な答弁を繰り返すだけで、その具体的根拠を示すことはついにありませんでした。幾ら企業利益が上がっても、一人当たりの現金給与は下がり続けています。それは、低賃金の非正社員が急速に増加し、正社員の給与も抑え続けられているからです。 総理は、この委員会で、企業も利益を上げたら給与に回してほしいと、そういう旨の発言をされました。ならば、この際、方向転換をし、政府を挙げて所得を増やす対策を打ち出すべきです。青年が夢を持てるような雇用対策を今こそ打ち出すべきであります。 また、本委員会では、〇七年度からの消費税引上げも議論になりました。もとより我が党は、財源を消費税増税に求めるべきではないという立場であります。しかし、たとえ将来の財源を消費税と考える人でも、景気が悪くなっては元も子もないというのは共通の認識のはずです。増税だけで財政再建に成功した国はございません。景気の自律的回復の道筋の中で財政再建もなし得るというのが世界の常識であります。消費税の二けた増税は、今の日本の成長力そのものを奪い取る規模の大増税であることを冷厳に認識されるべきです。 今、政府がなすべきことは、この委員会でも指摘されたように、大型公共事業の無駄遣い、各省庁の無駄遣い、軍事費の無駄遣いなどをやめて、予算を暮らし支援の方向に抜本的に組み替え、家計を温めて、国内、地域の景気を良くすることです。 このことを強調して、反対討論といたします。(拍手)
○委員長(中曽根弘文君) 福島みずほ君。
○福島みずほ君 社民党を代表して、反対討論を行います。 その前に、私も感謝の意を表します。 私は、社会民主党・護憲連合を代表し、平成十七年度一般会計予算、平成十七年度特別会計予算、平成十七年度政府関係機関予算に対し、反対の討論を行います。 政府予算は、定率減税の縮小や個人住民税の対象拡大、住宅ローン減税の縮小、各種社会保険料の値上げ、介護保険施設の食住費の自己負担、国立大学の授業料値上げなど、歳出、歳入両面から国民への犠牲と痛みの強要のオンパレードです。 定率減税の縮小や個人住民税の対象拡大は、保育料や障害者の施設利用者負担額、児童手当、福祉施設の費用徴収、介護保険料などにも影響します。また、関空の整備拡張、整備新幹線の新規着工に加え、諫早事業や川辺川ダム建設にも巨額の予算措置がされるなど、政官業の癒着の象徴である大型公共事業は温存されたままです。さらに、ミサイル防衛計画の予算増や辺野古への移転経費、イラクへの自衛隊派遣関係費などを含む防衛関係費、「もんじゅ」運転再開準備、国際熱核融合実験炉関係、核燃サイクル事業などの原子力関係予算など、問題が山積しています。批判を浴びた社会保険庁の年金事務費の転用も継続されています。 このように、平成十七年度一般会計予算は福祉切捨て、負担増の予算案であり、国民生活破壊予算です。しかも、小泉政権下、現在、個人の所得間格差、企業規模別格差、地域間格差が拡大し、二極分化が進行しています。その中で、裕福でないところから広く金を取っていくという予算案であり、より二極分化に拍車を掛けております。 公共事業費や防衛費を聖域化し、国民に一方的な負担増を強要し、二極分化を推し進める政治は社会から希望をなくしていっています。国民の不安を解消し、いかに安心を取り戻すのか、来年度予算はそのための政治のメッセージであるべきです。 社民党は、雇用や福祉、暮らし、環境、教育の分野に大胆に予算を振り分ける生活優先型予算へ転換することを訴え、反対討論を終わります。(拍手)
○委員長(中曽根弘文君) 以上で討論通告者の発言はすべて終了いたしました。討論は終局したものと認めます。 それでは、これより採決に入ります。 平成十七年度一般会計予算、平成十七年度特別会計予算、平成十七年度政府関係機関予算、以上三案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(中曽根弘文君) 多数と認めます。よって、平成十七年度総予算三案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。(拍手) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中曽根弘文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時二十四分散会