予算委員会 第5号
- 発言数
- 359 件
- 登壇者
- 29 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2005/03/04
会議録
○委員長(中曽根弘文君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 この際、閣僚及び委員の皆様に申し上げます。 議事進行の妨げになるような不規則発言は差し控えていただき、整然と審議できますよう御協力をお願いをいたします。 ─────────────
○委員長(中曽根弘文君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 平成十七年度総予算三案審査のため、本日の委員会に独立行政法人国際協力機構理事長緒方貞子君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中曽根弘文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(中曽根弘文君) 平成十七年度一般会計予算、平成十七年度特別会計予算、平成十七年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、昨日に引き続き、質疑を行います。片山虎之助君。
○片山虎之助君 おはようございます。 今日は、まず三位一体改革の質問から始めさせていただきます。 昨日もそういう質問がありました。今回の三位一体改革につきましては、いろんな考え方、様々な評価が私はあると思いますけれども、私は、地方分権にとっては大きな前進だったと、こういうふうに思います。なるほど、補助金の改革、整理合理化は地方案とはかなり違います。あるいは、平成十七年中に先送りされた問題も多々ありますけれども、私は、とにかく四兆円の補助金の改革をやる、補助負担金の、十六年から十八年の間に、三兆円の税源移譲を国から地方に行う、戦後六十年の地方自治の歴史の中で画期的なことなんですよ。こんなことありませんよ。我々は何度もそれを主張してきて、一顧だにされなかったんです。それは、やっぱり地方自治、あるいはそういう関係の力が付いたということかもしれませんけれども、私はこれは素直に評価すべきだと思います。私は七十点と申し上げている。 それからまた、一部では総理の出番が、総理が出番をなくしてくれとか、とか言ったとかということの非難がありますが、出番があればいいというものじゃないんですよ。なかったから良かったんですよ、いや本当に。総理が動かなかったからまとまったんでね。いやいや、そうなんですよ。総理が出れば地方案に乗らざるを得ないんですよ。地方案を味方をせざるを得ない。だから、与党も各省もこれは大変だといってまとまったんですよ。私はそう思っている。 どうも日本のマスコミは悪いことを言うことは大好きですけれども、いいことはなかなか褒めたがらない。態度を改めてもらいたいと思いますが、官房長官、御所見を。あなたは取りまとめに苦労されましたから。
○国務大臣(細田博之君) 片山議員おっしゃいますように、この問題、三位一体の議論は、地方六団体と政府との緊密な協議を何回もやってきておるわけでございます。そして、まず六団体といいましても国民の皆様は分かりにくいわけでございますが、四十七都道府県知事会、それから全国の市長会、町村長会、そして都道府県の議長会、つまり議員ですね、議員を代表して、それから市会議長会、町村会議長会、この六団体でございますが、全員が出席をして、そして各大臣との会合も八回を重ねております。 そして、片山議員おっしゃいましたように、まず総理から、あるいは政府から地方の考えをまとめてほしいということをまず出しまして、六団体が何度も協議をされまして、そして補助金削減の内容についてこういうふうにしてほしいという提案がありました。そして、昨日はちょっと誤解もありましたが、文部科学大臣の番も、出番があって、そこでもう大変な協議が行われる。それから厚生労働大臣、次に環境大臣、経済産業大臣というように、各事業所管大臣も一人一人その地方六団体の考えについての反論を聞くと。 もうその議論を聞いておりますと、地方の代表は、あなた方は何を言っているんだと、政府や国会議員は地方のことが分かっているのかと。例えば、義務教育の問題にしてもほかの問題にしても、もう地方に任せてくれれば何でもできるんだと。それを国会の人は、また、地方の出身であり地方の議員の経験もありながら、いや、やっぱり国に権限を残しておかなきゃいけないんだ、地方に任せておくと正しくないことが起こるというようなことを言うけれども、とんでもない話であるということで、けんけんがくがくといいますか、けんけんごうごう、かんかんがくがくの議論を、何回も罵声を飛ばしながらこの議論をする。 そういった中で、地方はちょっと地方なりに事情にこだわったところもあります。ですから、生活保護をどうだ、地方でやらないかと言えば、いや、これはとんでもない話だ、こういうやり取りもありましたし、公共事業に関連する話もありました。そうして、真剣な議論の結果、ああいう結論がまとまってきた。 そこで、もう一つは、私が一番配慮した点は、去年の三位一体の改革のときに、片山当時総務大臣も大変御苦労になりましたように、地方交付税、補助金を削減したら、ふたを開けてみたら地方交付税で大変な減少を見たと、これはだまされたというような御意見もあって、まさか今度はそうならないでしょうねという非常に強い御意見がありました。そこで、私どもは、それはそういうことにしちゃいけないと。まず、補助金削減、税源移譲をしたときに、その分で地方交付税が大幅に減少をして損をしたということじゃいけないから、そこは現状を維持しながら地方の事情を考えてやりましょうと。私自身も過疎でかつ貧乏県の選出でもございます。地方の思いというのはよく承知しておりますので、ほかの、谷垣大臣、ほかの大臣も皆そういう思いもございまして、今年はしっかりその点を、地方の御要望も聞くという形でやろうということでございます。 それから、参議院のこの委員会でも、私は義務教育の問題について、けしからぬと、十八年度ですか、までに中教審が結論を出す、それまで絶対待てという片や議論があり、片や地方に任せてくれということがありましたから、鳩首協議をしながら、関係大臣とお話をして、その中教審も余り、二年半も掛けて御議論をいただくというのは行き過ぎではないか、このスピード時代に。したがって、十七年の秋までに結論を得ていただこう。その面で中教審にいろいろ考えていただき、その間、国会でも基本法その他の考えをして、調整していただいて、そうしてこの結論を出そうじゃないか。 こういうふうに、一つ一つ申し上げるわけにいきませんが、地方の御議論をいただくという意味では、明治以来初の議論を交換する、その中で国の立場と地方の立場がかなり対立する場面がどうしても出てくる。これは長い歴史の結果でありますからしようがありませんけれども、これからも更にその調整をやっていく必要性を大きく感じたところでございますので、まあ六十点ぐらい付けたいと思っております。
○片山虎之助君 いや、私は七十点と言ったんですよ。あなた、そんな自己卑下することないですよ。 大変御丁寧な答弁でありがとうございましたが、今官房長官言われましたように、この三位一体改革騒動で、私は国も地方も悪い癖が少し良くなったと思うんですよ。国は日本じゅう全部責任持ちたいんですよ。よく言えば責任感というか使命感ちょっと過剰なんですね。はしの上げ下ろしまで自分で仕切りたいんですよ。地方に任せられない。地方は国の言うとおりやっておればお墨付きがもらえて責任がなくなるんですよ、本当はあるんだけれども。しかも、お金を二分の一か三分の一もらえると。どっちも駄目なんですね。国は過保護のママ、地方の方は、ちょっとオーバーな言い方ですけれども、甘ったれ子なんですよ。過保護のママと甘ったれ子でいい家庭になりますか。いい親子関係にならない。 だから、これは、私はどっちも直していかにゃいかぬ。これからの地方は自立なんですよ。それから、均衡ある発展よりも個性ある発展なんですよ。それからあとは、護送船団じゃなくて地域間競争なんですよ。私は、自立と個性と競争がこれからのキーワードだと、こういうふうに思っております。 そういう意味で、国の立場で一番きめ細かく補助金を出しているのは農林水産省ですから、ひとつその出す方の代表で、島村大臣、通告していませんけれども、ベテランですから、どうぞ御所見を。
○国務大臣(島村宜伸君) もうすべてあなたが明快に物語られたとおりで、全く同感でございまして、その趣旨に沿ってこれからも私たちの責任をきちんと果たしていきたいと思います。 ただ、私どもも、今、片山先生御指摘になったように、何でもかんでも役所の方から方針を決めて押し付けると、こういうような方針はすっかり様変わりしておりまして、常に相手の側に立って迅速的確に対応するということを旨として行動しておりますので、最近大分印象が変わっているんではないかと、こう自負しているところでございます。
○片山虎之助君 それでは、地方側の代表で総務大臣、御所見を。
○国務大臣(麻生太郎君) 基本的には、今言われましたように、約二千五百の団体が、地方団体があるんですが、今、片山先生言われましたように、流れとしては首長さん、市長さん、町長さんは、少なくとも自分が預かっております行政体というものを自分で経営するという感覚を持っていただく必要があるんだと思っております。あの人いい人だな町長にという時代は終わっておると思います。いい人でも能力がなかったら町長は務まらぬと思いますね、これから。 自分で自分の町を経営するというのは、よほど有能なスタッフをしっかり周りに持つか、自分自身で経営するか、しかも人数が足らないとなったら、それは自分がやらにゃほかにしようがありませんよ。私はそういうものだと思って、足りなきゃ何とかしてくださいというやつは、もうそっちにお渡ししましたでしょうがということになりますので、私はきちんと経営というものをやっていただく。 そうすると、同じような五万なら五万の市と、こちらにあります五万の市とは、おれの方がいい、こっちの方がいいという話は、これは間違いなく地域間で競争が起きていくというのは、僕は、お互いさま刺激になりますし、僕はいいことだと思いますので、いろんな形で自分の仕事を、官でなきゃやれないといった仕事、これは自治法を変えてありますので、かなりの部分は地方自治体が外に外部委託、発注ができるような形にも変えてありますので、そういったところは外部委託をする。それによって、ほかの町内とは、インターネットで見たら、ああこんなこともやっているのかというのはお互いさま、全部が全部知恵が回るわけじゃありませんから、ほかのところを見てというような制度もきちんとホームページが挙げてございますので。 そういったものを含めて、今いろんな意味で、今言われましたけれども、物すごく大きな進歩がこの一、二年で起きたことは間違いないと思っておりますので、そういった意味で、受け取った側の方も、その来たものをどうやって使うかというのはかなり自分の責任でやるというのは、私は流れとしてはいい流れだと思っておりますので、更に進めてまいりたいと思っております。
○片山虎之助君 それからまた、地方に任せると地方の間の格差が開くという議論があるんですよね。しかし、地方自治というのは格差を認めるということなんですよ。うちの県は教育でいきたいと、うちの県は産業振興だと、うちは福祉を力一杯やりたいと、こういう、それぞれの個性を持って競うことなんですね。もし日本じゅうを金太郎あめみたいにするんなら地方自治やめたらいい、中央集権にしたらいいんですよ、みんな同じになるんなら。 多様にそれぞれが個性的な発展をするというのが地方自治なんで、ただ、国の立場からいってどうしても困ることがあれば、これは法令その他でしっかり縛ればいいんですよ。それ以外は自由にやれと、格差歓迎と、こういうことでなきゃ私はいけないと思うんですね。地方自治はそういうところにあるんですよ。しかも、その方向はそこにおる人がみんなで決めるんだから、それが駄目だなんということにならない。 そういう意味で、格差について大変御関心がある、これも通告しておりませんが、中山文部科学大臣の御所見を賜りたい、今の格差問題。
○国務大臣(中山成彬君) 三位一体の名付け親、片山先生から、地方分権というのは差が出てきていいんじゃないかと、私もそう思います。 昨日申し上げましたけれども、地方分権というのは、これは各県各地方の競争だろうと思うんですね。ですから、教育に関しても、私は言っているんですけれども、子育てコンテストと。どこの県が、どこの地方がより子供たちを健全に育てているかという、そういうコンテストの時代に入ったんじゃないかなと。 そういうふうなことも考えるわけでございますが、ただ、憲法二十六条を読んでいただきますと分かりますように、この義務教育というのは、機会均等と、それから一定水準以上の学力を保つと、これは無償と。これ三本柱になっているわけでございまして、そういう意味で、この文部行政を預かる者としては、やはりどんな山間へき地、離島に生まれても、日本人として生まれたならばせめて義務教育だけはひとしく教育を受けて、そしてそこをスタート、卒業する段階では同じラインでスタートをさせてあげたいなと、こういう気持ちも強いわけでございまして、それを担保するのが私はこの義務教育国庫負担制度じゃないかなと。 今でも実は、義務教育に十兆円掛かりますけれども、十兆円のうちのたった三兆円、たったという言葉があるのか、三兆円しか国は負担していないわけでございますからね。これをゼロにしようと今言われましたが、その標準法で縛ればいいじゃないかと。私は、縛って金は出さないと、口は出すが、命令はするが金は出さない、これは地方分権と反することじゃないかと。 こういう感じがあるわけでございまして、現実にもう既に一般財源化された、要するに地方で持つようになった教材費だとか、あるいは旅費とか図書購入費ですね。特に私は、やはり教育には読書が一番大事だということで、今現場を回りますと必ず図書館に足を運ぶことにしていますが、まあ、ひどいところもありますね。非常に整備されていない。これは県によりまして三倍ぐらいの格差があるわけですね。 ですから、本当に、おれたちに任せろと言われますけれども、任せていいのかなという懸念もあるということ。しかも、これから三位一体の最後の交付税の改革。改革というのは言葉はいいんですけれども、減らすということですよね。そうなったとき、ますますこれは格差が開いてしまう。要するに、地方の財政力の差によって子供たちの受ける教育が差が出てくるということ。 もう一つは、現場に回りまして、子供たちから聞く、先生方から聞きますと、子供たちは学校に来て遊びたがっているんですよと、あるいは休みたいと言っているんですよと。まるで学校というのは遊ぶところ、休息するところになっている。要するに、もう学校から帰ったらすぐ塾に走っていく。もう学校の授業よりも塾の方を重視している。昨日、輿石先生も言われましたけれども、子供に遊ぶ時間がないと、空間がないと言われましたが、それはまた本末転倒だろうと思うんですね。やっぱり義務教育、やっぱり小学校、中学校できちっとしたある程度の教育はちゃんとやると。むしろ学校から帰ったら遊ぶ、休む時間であるべきなのが逆になっている。 そういう意味で、保護者の経済力によって差が出てくるのも困ると思うわけでございまして、最初に申し上げましたが、やはりどこに生まれても、日本人であれば、日本人として生まれたならば、ある一定水準以上の教育が授けられるようにするのが、これは国の責任といいますか、国の親心ではないかなと、このように考えております。
○片山虎之助君 いや、言われるとおりなんですよ。私も義務教育は国の責任だと思っていますよ。だから、事細かに全部決めりゃいい。学級編制をどうする、教職員の配置をどうする、カリキュラムというんですか、あれをどうする、学力の維持をどうする、全部国の責任で私はやればいいと思っている。それはそう、そう思っているんですよ。だから、それはいろんな形で縛ればいいんで。ただ、今あなた、私が質問していないのに義務教育国庫負担の話を御自身の方から言われたので。 人件費というのは、これは数が決まれば機械的に計算できるんですよ。それを半分持つことが義務教育の国の責任で直結しているということはないんですよ、単に人件費の財源をどうするかという議論なんだから。二分の一でいいかもしれぬし、三分の一でいいかもしれぬし、全部のむということもあるし、ゼロということもある。今、警察官の定数は国が決めているんですよ。消防職員だって同じですよ。高等学校いうと義務教育じゃないってすぐ言われるけれども、準義務教育ですよ、九五%も六%も進学しているんだから。全部一般財源ですよ。 だから、私は全部一般財源にしろなんて今ここで言っているんじゃない。考え方をそこにストレートにつなげぬでいいんですよ。義務教育は、中身は全部国が責任を持つ、国が指導する、結構ですよ。私個人はもう少し地域性を入れてもいいと思っているけれども、まあそれは結構ですよ、全部国の責任でも。しかし、それと小中の先生の人件費の財源を幾ら持つかということはストレートに結び付かないんですよ。そこのところ割り切ってもらわにゃ。むしろ、あなたが今言われるようなことなら、そのための予算を取ったらいい、人件費とか別に、きちっと、隅々まで義務教育が徹底するような。いかがですか。
○国務大臣(中山成彬君) 全部縛ればいい、法律で縛ればいいんだ……
○片山虎之助君 縛るんじゃない。決めるんですよ。
○国務大臣(中山成彬君) これは、決める、金は出さない、これは私は地方分権に反するものじゃないかと私ははっきり言って思います。 それから、教育の場合にはやっぱり一番学校の先生大事ですよ。やっぱり先生次第だなと、こう思うわけでございまして、いかにしていい先生を必要な数確保するか、これ私は義務教育の根幹だなと思うわけでございまして、本来ならば全部持ってもいいぐらい思っています。そういう国もございますよね。昨日も話ありましたが、フランスとか韓国がそうですし、地方分権型の国でありますイギリスとかアメリカでも。特に、イギリスはもう来年、再来年から全部国が持つというふうになったわけですね。 そういうことを考えますと、せめて一番大事な学校の先生のお給料、それも半分ですからね、それぐらいは国が持つべきだと。今、国はそういうふうな、数で縛ってあとは責任持てばいいと言うけれども、やっぱりその標準法で先生の数、これぐらい必要だよと標準的な数字を決めて、それでそのうちの二分の一の給料は国が負担する、この二つの制度が相まって私は日本の義務教育というのは成り立っているんじゃないかと、こう思うわけでございまして、やはり地方自治体見ますと、やっぱりこれからやっぱり貧しいといいますか、経営、財政窮乏県というんですか、そういうところも出てきますから、やっぱりその辺のことについてはやっぱりきめ細かな私はそういうような配慮が必要だろうと、こう思うわけでございます。 そういう意味で、地方も自立する自立すると言われますが、金も要らないと言われるなら、やっぱり人も要らないというぐらい言ってもらいたいんですね。中央官庁から一杯人もらっているでしょう。だから、自立するならやはり地方も地方でしっかりとした人材を育てるということも考えてもらいたいと思います。
○片山虎之助君 そのあなたの言うこと、話違うんですよ。国の責任というのは、何度も言いますけれども、全部について責任を持ちゃいいんですよ、持ち方は。ただ、今の人件費の財源をどうやるか、これはいろんな選択肢があると言っているんですよ。 二分の一だけ持つということはあるかもしれぬ、全部持つということはあるかもしれぬ、ゼロということもあるんで、かたくなに教育の中身と人件費の、機械的に出る人件費の何割を持つかということはストレートにつながらないと言っているんですよ。それはそれで別に議論しなきゃ。金を持つ、機械的な人件費の半分を持つ、そのことが教育の、そのものじゃないでしょうということを申し上げているんで、よその国はそれぞれ事情もあるし、経緯や歴史もあるんですよ。だから、日本としてどう考えるかということは、私は日本独自で考えりゃいいと、こういうふうに思うわけでありまして、そんな死に物狂いで頑張ることはないんですよ、そんなに。 だから、財源論だ財源論だと言われるけれども、中山さんの方がずっと財源論なんですよ。教育と不可分だと。そこのところはもう一遍、これから十分に中教審へ、中教審の意見を聞くということを当時の遠山大臣に言われて、中教審の意見を聞くのはいいでしょうといって私もそのときは同意したんですよ、三大臣覚書で。そこで、最後の土壇場で入ったんですよ、あの一項目は。元々なかったんですよ。だから、中教審の意見を十分聞いてくださいよ。そして、もっとこだわらずに、総理の言葉じゃないけど、とらわれずに、ひとつ大いに自由な議論をしてもらいたいと思います。 簡単に言ってくださいよ。
○国務大臣(中山成彬君) 正に、片山議員のお考えで中教審という言葉が入ったというのは本当によかったなと思っています。地方との議論の中でも申し上げましたが、やっぱり教育の問題は単なる財政論、銭金だけで決めてもらっちゃ困るということを主張したわけでございまして、そういう意味では感謝申し上げていますが、だから二分の一がいけない、の支出するんだと、そういうことを言っているわけじゃなくて、むしろこれは全部持ってもいいんじゃないかとさえ思っています。ゼロでもいいかもしれない。要は、国全体としてこの義務教育に責任をどういうような形で果たしていくんだ、そういう観点から中教審でも議論していただきたいと思いますし、国会の方でもまた論議を深めていただければ有り難いなと思っている次第でございます。
○片山虎之助君 国で二分の一持っていただかなくても結構ですというのは地方が言っているんですよ、あなた。もらう方の地方が。持ちたけりゃ持つの結構ですよ、それは喜ぶでしょうけれども。そこは間違わないようにひとつあれしてください。 もう結構です。同じことだけ言っちゃ、別のこと言うならどうぞ。
○国務大臣(中山成彬君) 済みませんね。 いや、小泉総理からも、地方の意見に真摯に耳を傾けろと、こう言われているんで、真摯に耳を傾けてきたんですけれども、実は九〇%以上の市町村の教育委員会からは堅持してくれと、二千以上の議会からは堅持してくれという声が聞こえるんですね。知事会からはそういう声かもしれませんが、国民全体といいますか、六団体の中にもいろんな意見があって、本当に真摯に耳を傾ければ傾けるほど、やっぱり堅持しなきゃいけないんじゃないかなと思っているということだけは御理解をいただきたいと思っております。
○片山虎之助君 あのね、金を持っているのは都道府県なんですよ。市町村でもなければ教育委員会でもないんですよ。金の計算や金の手当てをしているのは都道府県なんで、都道府県負担でしょう。その知事会や六団体が言っているわけなんで。 それから、今教育委員会だけで教育をやるというのはもうそろそろ考え直した方がいいんですよ。議会で、こういう例えば地方の議会だとか地方の首長というのは選挙で選ばれてくるんだから、教育を切り捨てるような首長が当選するはずがないよ。そこのところは考え改めにゃ。自分の方の、自分の方の教育委員会だけじゃなくて、もっと幅広い、幅広いいろんな意見を耳を傾けるということが私は今後必要だと思うので、十分中教審でも議論し、いい結論を出すように努力してくださいよ。 それから次に、社会保障の関係で、生活保護が一年また先送りになりましたよね。十五年から十六年、一年間掛けてやるというのに一つもやっていない。一回会議しただけでしょう。それを今度また来年まで一年掛けて議論して、十八年度からやるという話なんだけれども、どういうお考えでございますか、厚生労働大臣。
○国務大臣(尾辻秀久君) 生活保護については各方面からいろんな御意見をいただいております。よく申し上げるんですが、一番典型的な御意見がこの御意見だと思うものですから例に挙げさせていただいております。指定都市の市長さんたちから、もう制度疲労を起こしているんじゃないかというところまで言われております。そうした御意見、各方面の御意見だと思います。 したがって、去年私どもは、生活保護の制度そのものをどうするかというのを十分考えましょうという意味で、三位一体の改革の中で御提案を申し上げたつもりであります。その中で議論が収束しませんでしたから、これはもう申し上げるまでもありませんけれども、地方団体関係者が参加する協議機関を設置して検討を行い、本年秋までに結論を得るということになっておりますから、その結論を待ちたいというふうに考えております。
○片山虎之助君 あのね、補助率引下げまずありきじゃ駄目なんですよ。私、生活保護という制度はもう一度抜本的に見直したらどうかと思うんです。特に国民年金との関係ですよ。国民年金よりずっと生活保護の方が高いんだから。国民年金の方は保険料を払っているんですよ。ずっと高いんで、しかも地域間の格差も開いて。そこのところは目的は違いますよ、生活保護と国民年金は。しかし、似ているんですよ。目的が違う。いろんなあれも違うけれども、しかし、そこのところは私はしっかり見直さないと、保険料の未納は収まりませんよ。いかがですか。
○国務大臣(尾辻秀久君) このところ基礎年金の額と生活保護との比較についてはよく議論がされます。まず、数字を申し上げておきたいと思いますけれども、基礎年金の月額は四十年加入の満額支給で、これはもう御案内のとおりでありまして、単身六万六千二百八、六万六千二百八円、したがいまして御夫婦でいいますと十三万二千四百十六円ということになりますけれども、一方、じゃ生活保護、これはいろんな基準がございますけれども、六十五歳の方で一番高い例として東京二十三区になりますけれども、ではここでどうなるかといいますと、確かに単身で八万八百二十円になりますから生活保護を超えると、こういうことになります。御夫婦で計算しますと十二万一千九百四十円。こういう、数字でいうと今先生御指摘のようなこともあります。 しかし、生活保護というのは、その基準額というのは、自立した生活に必要な生活基盤や資産を一切有していない者であって、最低限度の生活水準を保障できるように居住地に、地域により異なる額が設定されておる、これは生活、住居費にどのぐらい掛かるとか、いろんな計算しますから、そうしたようなことがあるということでございまして、結局、厳格にそうした調査をした上で生活保護基準額と当人の収入や資産等との差額が給付されるということになっておる、生活保護の性格がそういうものだというふうに申し上げました。 一方、基礎年金については、もうそうした収入や資産等の多寡にかかわりなく保険料の拠出に応じた同一金額が給付されておる、こういうことでありまして、性格が違う、一概に比較をするのも難しいところがあるということを申し上げたわけであります。 基礎年金の水準と生活保護基準の数字だけを単純に比較して国民年金の保険料納付の問題等の議論もありますけれども、そうしたことが単純な比較は難しいということをいろいろ申し上げたところでございます。
○片山虎之助君 今大臣の方でお始めになろうとしている自立支援、自立支援をやる、生活保護者の。これはもっと私は進めることは賛成ですけれども、いろんな組合せで、一つは生活保護の新しい方向をこの一年で地方の意見も聞いて、地方というのはこれはもう県というより市だね、ほとんど市ですからね、八五%は。是非いい結論を出した上での今の補助金、負担金制度の改革につなげていかないと、是非それはよろしくお願いいたします。 それから、その次は、嫌なことばかり言うようで申し訳ないんだけれども、例の建設国債対象事業の税源移譲の話なんですよね。言われることは分かるんですよ。これだけ国債におんぶして、しかも借換え、借換えでずっとやってきたんでしょう、将来まで。気持ちは分かるんだけれども、建設国債で財源を調達して補助金で出す、それを補助金はやめましょうと、補助金の代わりに自分でやってくださいと、地方債で。そうすると、補助金分の建設国債というのは、それは少なくなるわけですよね。その元利償還金も将来はなくなるわけですよ。一方は地方債でやるんだから、地方債の元利償還金が将来生じてくる。だから、こっちの分の金が浮くんだから、振り替えるんならやっぱり税源移譲の対象にはなるんですよ。どうですか、財務大臣。
○国務大臣(谷垣禎一君) 先ほどからの御議論の三位一体、我々はお金を預かっておりますので、我々の観点からすると乏しい、国も地方も苦しいわけですから、できるだけ切実なところに、うちの町はこれをやると良くなるんだから使おうと、そういう国でこうこうやるよりも、できるだけ切実なところで使っていただくように回していこうと。我々の観点からすると三位一体というのはそういう意味がございます。そういう中で、今、片山委員の言われたことは住民に身近な公共事業、社会資本の整備ぐらいは地方でできるようにその財源を譲り渡せと、こういう御議論のわけですね。 それで、今おっしゃったこと、もう少し私なりに申し上げますと、社会資本整備というのは今まで随分やってきたから、これからまずスリム化しなきゃならないというのが一つございます。その上で、これは建設国債という借金でやっているわけですね。借金をしてやっていると。 この建設国債、なぜ借金してやってきたかというと、これは道路なり橋なりになって、結局、後の世代まで何というんでしょうか、便益といいますか、利用するわけですから、結局、後の世代にまた税金で償還をしていただこう、払っていただこうということで、財政法も本当は借金なんかしちゃいかぬと、実は本当はしちゃいかぬと言われて、言われても実はしているんですが、特別な法律を作って、建設の部分はそういう便益が長く続くから借金をしてもいいということでやっているわけですね。だから、本来税源という意味での財源は現実にはないわけですね。地方もこういうものをやるときは地方債を発行して、つまり地方も借金をしてそれぞれ整備してこられたと。 今、片山委員のおっしゃることは、それはそうなんだが、地方債であろうと国のあれであろうと、将来税金でもってやっていくと。国の部分はそれが減れば、地方がやれば、国の将来税金で返していくという負担が減るんだから、それを地方の、地方債の借金を返すときの財源に充てるということはできるじゃないかという御議論ですね。私は、それは一つの考え方だと思うんです。 ただ、我々から申しますと、確かに現実に建設国債というのは六十年掛けて返そうということにしているわけです。六十年掛けて返すときのその税源、財源はもちろん税金をいただくわけです。ただ、現実には先ほどからプライマリーバランスの回復というやや難しい言葉を使って議論しておりますけれども、要するにその年の政策はその年いただいた税金で、後の世代、税金でやって、後の世代にその借金を残さないようにしようという当たり前のことが今できていないわけです。 ですから、税金で出していただくと言い条、結局また国債を発行して借金をして返すという姿に今はなっておりますので、ですから委員の、国も減るじゃないかとおっしゃいますが、結局また借金という名の国債に回っていくという仕組みを、その何か業の輪廻みたいのをどこかで抜け出すということをまずやらないと、なかなか今の片山委員の御議論に私はすぐ乗るわけにはいかない。ここはこれからも随分議論しなきゃならないと思いますが、私はそう考えております。
○片山虎之助君 今ね、建設国債で補助金を出しているんですよ。例えば、市町村も出している、都道府県なんかかなり出している。それは何で出すか、それじゃ何で出すかという議論になる、今の理屈なら。出しているのは、国の立場でいって、この道路の整備やこの橋梁の整備は必要だということでわざわざ建設国債でお金をつくって補助金を出しているんですよ。それを振り替えてもらう。国の立場で出しているんだから、今補助金を。その補助金を振り替えて、建設国債による補助金じゃなくて地方債にしちゃうと。そこで元利償還両方生じるんだから。それは年限ありますよ、国は六十年、地方は二十年ぐらいですからね、二十年か二十五年で。そこはあるけれどもね、私はいろんなやり方があるんで、それはまとめて、かなりまとめて移譲をするということもあるし、譲与税の方式もあるし、それは検討に値するでしょうと。頭から全部駄目だという必要はないでしょうと。今補助金を出しているんですよ。例えば国土交通省や農林水産省や、それは必要があるからですよ、その公共施設の整備に。どうですか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 確かにそれは出しているんです。だけれども、先ほど申しましたように、まずスリム化を求められるということがございますし、これをぎりぎり議論してまいりますと、ちょっと建設国債とは外れますけれども、通常の補助金に、補助金をカットして税源を移譲するんだって、結局半分は借金で賄っているんじゃないかと、同じじゃないかという議論に行き着くんだと思うんですね。 そこで、私どもの理屈を申し上げますと、実入りは正確に言うと今四一・今年は八%ですけれども、すべてのお金は四一・八%借金で賄っている状況の中で、税源移譲という場合に、全部じゃ地方にこの税源をお譲りする、一〇〇%お譲りしたら、国は四一・八%の部分しか残らなくなって借金だけが残っていくという構図に極端に言えばなっていく。だけれども、そういっていたら何にもその税源移譲するものもなくなってしまうから、せめて本来税金で賄ってやっている、やるべき部分についてはこれは地方に税源をお譲りしようと、しかし本来借金で賄うべきでないものについてはこれはなかなか難しいということを申し上げているわけです。 ただ、これは委員がおっしゃるように、去年の三位一体のまとめでも、教育関係の施設費等については検討課題ということになっておりますので、まだその中で今の、今おっしゃったような、じゃ本当に財源として何があるのかないのかという議論は、それから国の全体の財政、地方全体の財政の中でどうしたらいいのかという議論は引き続き行わなければならないとは思っております。
○片山虎之助君 国も地方もどっちも貧乏なんですよ、貧乏の競争しているんですよ、今は。いや、そうですよ、国は六十兆取れたんだから、今十七年で四十四兆でしょう。地方は四十兆取れたんです、今三十一、二兆ですよ。だから、まず景気を回復してパイを大きくして税源を増やすのが先決なんですよ。そういうことの中でしっかり私はこの問題を解決していかにゃいかぬので、もう一遍、この社会資本整備、公共施設整備で国と地方の役割分担、財源の手当てということを本気で議論する必要があると。党の方でも、自民党の方でも財政改革研究会というのができましたし、是非財務省や関係のところは本気で取り組んでいただきたいと、こういうふうに思います。もうだんだん時間なくなってまいりましたが。 そこで、今地方経済が悪いのは、公共事業がどんどんどんどん減っているからなんですよ。総理ね、公共事業は平成二年の水準ですよ、七兆四千億かな、ですよ。それから一番大きい補正を入れて、平成十年かな、補正を入れると半分ですよ、今。地方経済がなかなか回復しないのは、やっぱり公共事業がずっと減っているからなんですよ。いいことと思いませんよ。良くも悪くも地方は公共事業に支えられているんです。そういう点は否定し切れない。 したがって、これだけ設備投資が今盛んになっているんですから、大都市圏や豊かなところはそっちでやってもらって、恵まれない、地域経済がなかなかすっきり、地方経済がすっきりしていないところには公共事業をある程度傾斜して、重点的に私は配分してもらいたいんだけれども、今までのように道路やダムだけじゃいけませんよ、本当に。例えばそれは、ITじゃありませんけれども、地方公共ネットワークだとかデジタルを今やっていますから、そういう関係だとか、光ファイバーの敷設も相当進んでおりますけれども、そういうことだとか、森林の整備だとか、環境保全林というんですか、あるいは廃棄物処理ですね。 こういうことに、新しい公共事業を地方に重点的にやらせて、計画なんか作って、そこに公共事業を充ててやると、こういうことが考えられると思いますが、総理のお考えを聞きたいと思いますし、それから国土交通大臣もお願いします。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、もう皆さん方から公共事業をもっと活発に増やせ増やせと言われてきましたけれども、毎年減らしてまいりました。この傾向は変わりません。 十七年度予算においても、税金の中で一番使っているのは社会保障関係費二十兆五千億円。公共事業は七兆五千億円ですよ。かつて十兆円あったのをこれ減らしてきた。それでも景気がだんだんだんだん上向いてきた。だから、今後、公共事業をこれからも増やす、予算面において増やすことはありませんが、それだけに地域が考えてもらって、必要な部分を増やすんだったら無駄なところを減らしてもらわなきゃもたないんです。傾斜配分してもらわなきゃならない。 かつて農業に従事していた方々が公共事業にずっと進出してきた。今、逆の傾向になりつつある。建設会社が農業をやり出した。だから、そういうことを考えて、やはり今までのどおりにはいかぬ、やっぱり変化の時代にどのように対応できるかということを国も地方も考えていかなきゃならない。これ、いい一つの例が公共事業です。重要なところ、これからの時代に必要なところを増やすんだったらば、今まで必要ないことを減らしてもらわなきゃならない。今後も公共事業を予算面においてもう増やすことはありませんから。今年度も減らしました。来年度も減らします。何しろ、この財政状況であります。一般歳出は減らしていかないと将来の税負担が重くなる。 私の役割は行財政改革、将来の税負担をいかに減らすかということでやっているんですから、そういう点をよくわきまえて、増やすところがあるんだったら減らすところも両方考えてやっていただきたいと思います。
○国務大臣(北側一雄君) 今、社会資本整備の今後の在り方について、もう人口減少社会になりますし、また高齢社会がますます進んでいきますし、その辺についての在り方をしっかり、この国会でも全総法の改正を出しますが、見直しをさせていただきたいと思っております。 そういう中で、やはり優先順位を明らかにしていく必要があると。例えば、安全、安心にかかわるようなところはやはり国が一義的な責任があるんだろうと。また、国際競争力の向上に資する部分、こういうのはやっぱり大事だろうと思います。それとともに、今委員のおっしゃった地域再生、地域の再生に資するような部分というのも私はやっぱり優先順位が高いと思います。 例えば、まちづくり交付金。非常に公共事業が抑制された予算の中ではありますが、まちづくり交付金につきましては、六百億円伸ばさせていただきまして千九百三十億円のまちづくり交付金ということで、今回、予算案で今御審議をいただいております。まちづくり交付金につきましては、地方の方からも非常に好評をいただいておりまして、地方の方で是非自分たちの町をこのような魅力ある町にしたいというふうなときに地方が自由に使っていただくという形で、まちづくり交付金について増額をさせていただいたわけでございますが、こういうまちづくり交付金なんかも活用していただいて、また市町村と今は民間が一緒になって魅力あるまちづくりをしようということで様々取組をしております。 そうしたものにも支援をさせていただきたいと思いますし、もう一点大事なことは、今地域再生、各地域でいろんな取組がされておりますが、観光という手段を使って地域の、地域経済の振興に充てようと考えていらっしゃる地域がたくさんございます。こうした地域観光の振興にもしっかり支援をしていきたいと思っております。
○片山虎之助君 やはり、地方が元気にならなければ国全体が元気にならないんですよ。やっぱり、大きいところだけ、大都市圏、東京だけが良くても仕方、仕方がないことは、それはそれで立派なことなんだけれども、やはり地方を元気にするために、やっぱり総合的にどういうふうに考えていくか。だから、公共事業の在り方も変えながらですよ、今後れている、経済的に後れている地方を引き上げていただくような努力を是非お願いいたしたいと思います。 もう時間が参りましたが、もう一点だけ。 今地方で、例えば大阪市を始めとしていろんなこの不適正支出、違法とは、違法かどうか知りませんが、不適正な支出がありますよね、地方で。これから権限を移譲し税財源を移譲しようというときに、地方自治そのものがその在り方を問われるような、信頼をなくするようなことは、これはもう大変困るんですよ、一生懸命みんな頑張っている人が。 だから、そういう意味では、びしびしね、総務省ですよ、やってくださいよ。今の法律でもいろんな手があるんですよ。ほとんど使っていない。伝家の宝刀というのは抜くぞ抜くぞというところに意味があるのかもしれぬけれども、たまには抜いてくださいよ。いかがですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 御存じのように、昨年の、あれ、一月にこの種の話をということで、地方でということで意見を聴取をさせていただいて、七月に集め終わって、問題はそれをどうするかということになって、結果的にはあれを全部公にするという結論を下ろしたんですが、(発言する者あり)ああ、あれじゃ分かりませんね、済みません。誠にごもっとも。たまにはきちんとやり、なるべく時間をはしょってしゃべるようになっておりますものですから。 基本的、基本的には、地方でいろいろな、大阪市がよく例に引かれますけれども、何も大阪市だけじゃありませんで、ほかにいろんな県でこの種の話で不正に支給されているものがあるんじゃないか、労働組合との間に、外、議会の分からないところで一方的に事が進んでいりゃしないか、不必要な支出が、住民の理解を得られないような支出が行われているのではないか、そういうものがあるなら出せということで集めさせていただいた資料を七月に集め終わって整理したところで、さて、それをどうするかになったんですが、基本的に公表させていただくということにさせていただいて、昨年十二月に公表した結果、御存じのように、一斉にいろいろなところで御意見が出た。大阪は特に有名になりましたけれども、何も大阪だけの話ではございません。 そういった形で、私はいろんな意味で、この国の民主主義というか、そういったものは住民自治というのはそれなりに成熟してきたんだとは思っております。問題は、それによって、今、それを受けて、今、大阪市は積極的にいろいろ対応していただいておりますけれども、その他にもいろいろありますんで、私どもとしては、十分な指導すると同時に、いろいろな指導する方法が、交付税の話にしてもいろいろやり方が、もう片山先生よく御存じのとおりでもありますので、私どもはその使用を含めて検討させていただきたいと思っております。
○片山虎之助君 どうもありがとうございました。 それじゃ、関連質問に譲ります。
○委員長(中曽根弘文君) 関連質疑を許します。阿部正俊君。
○阿部正俊君 自民党の阿部正俊でございます。 幹事長が大変迫力ある御質問をなされましたけれども、私はそのまねはできません。もう少し、非力でございますけれども、少し国民の関心の高い年金問題なんかを中心に取り上げまして、少し考えていただきたいなと思っておりますので、誠実にお答えいただき、一緒にお考えいただければ、閣僚の皆さん方にお願いしたいというふうに思います。 さて、正にせんだっても議論ありましたように、国民の関心といいますのは、郵政改革は下だよという話がございましたけれども、それはともかく、年金、福祉というのについては大変関心が深いということございますので、これに触れてみようというふうに思いますが、ただ、一方で、年金というのは、やはり皆さんで支え合って初めて年金でございますので、一方的にもらう方だけが良くなるというような話はまず難しいんじゃないかなということを国民の皆さんにもあらかじめお話し申し上げておきたいなと思います。そういう意味でも、関心は高いから、将来の見通しはやっぱり付けていかなきゃいかぬと、こんなふうに思うわけでございます。 そういうことで、最近政党間でも、もっと政党に、年金問題について一元化を始めといたしまして取り組んでいきましょうと、議論が始まろうとしておりますけれども、大変いいことであり、期待していたいと、期待したいと思います。 しかし、一方で、年金は、先日、総理も御指摘になりましたように、相当の規模で動いておる制度でございますので、しかも、日本の社会も、既に大きな経済社会の上での柱になっておりますので、絵柄の良しあしの議論ではなくて、そういったふうな、動いている中でどういうふうに手直しをし、一期工事、二期工事ということでやっていくかということでございますので、そういう意味で考えてみたいと、こんなふうに思います。 そういう中で、公的年金というのは何だろうかということ。年金一般の議論というのはありますけれども、特に公的年金というのは何だろうかということについてできるだけ突っ込んだ議論をさせていただきまして、政党間の論議の参考にでもなれば有り難いなということでこれから進めさせていただきます。 最初に、いわゆる公的年金とは何と何でございましょうか。特に、企業年金だとか個人年金だとか拠出制だとかなんとか、いろんな議論ございますけれども、つまり、公的年金ということで考えなきゃならぬのは何と何かということについてお話をいただきたいと思います。
○国務大臣(尾辻秀久君) お話の趣旨が一番根幹の部分だと思いますので、一番基本的なところでお答えを申し上げます。 よく一階部分、二階部分と、こういう言い方をいたします。一階部分が国民全員に入っていただいております国民年金、これが一階部分であります。その上に二階部分が乗っかっておる。これがサラリーマンの、よく言います民間のサラリーマンが入っておられる厚生年金部分、それから公務員の共済年金部分。大きく言うとこの二階部分が乗っておると、こういうことでございます。
○阿部正俊君 それじゃ、もう一回確認いたしますけれども、いわゆる企業年金とか農業者年金とか、あるいは最近話題になっています、我々の関係しています議員年金というのは公的年金じゃないというふうに考えていいですね。
○国務大臣(尾辻秀久君) 私どもの、国会議員の年金は、これは公的年金の外だというふうに考えます。 ただ、今言われた中に、例えば私学共済に入っているような部分があったかどうかちょっと分かりませんが、そういうことを言っておられるわけじゃないと思いますからそこまではお答えいたしませんけれども、今申し上げたように、少なくとも国会議員の年金は公的年金の中ではないと、公的年金の中ではないということを申し上げます。
○阿部正俊君 それでは、いわゆる公的年金の各制度ごとの加入者数と、まあ対象者と、それから年金受給額総額といいましょうか、支給額総額について教えてください。
○政府参考人(青柳親房君) 私の方からお答えを申し上げさせていただきます。 公的年金制度全体の加入者数、平成十五年度末で七千二十九万人になっておりますが、このうち、国民年金の一号被保険者、いわゆる自営業のグループの方々ですが、二千二百四十万人。それから、国民年金の三号被保険者、これはサラリーマンの被扶養の配偶者の方々ですが、一千百九万人。それから、二号に当たる、言わばサラリーマン御本人ということになるわけですが、これは同時に厚生年金や共済年金の加入者にもなっておりますが、厚生年金の被保険者ということで三千二百十二万人、共済組合の組合員ということで四百六十八万人ということになっております。 また、併せてお尋ねございましたが、受給者の数でございますけれども、公的年金制度全体で申し上げますと、十五年度末で、重複するものを除きますとおよそ三千万人ということでございますが、これを各制度ごとで見ますと、国民年金につきましては、いわゆる基礎年金と、それから基礎年金による改正前の旧法の国民年金の受給者合計で二千二百十一万人、それから厚生年金につきましては、一階部分である基礎年金を受給している方が先ほどの数と言わばダブルカウントになるわけでございますが、これを含めて二千百三十七万人、それから共済組合も同様にダブルカウントの部分を含めまして三百二十三万人となっております。 また、給付費の総額のお尋ねがございましたが、平成十五年度で、国民年金が基礎年金の給付費を含め十三・三兆円、厚生年金が二十・八兆円、共済組合の年金が六・二兆円となっております。
○阿部正俊君 数字の羅列でなかなか本当分かりにくいんですが、要するに、全体で、国民皆年金でございますのでどれかに皆さん入っておられるということでございます。 特に注目したいのは給付費総額でございますが、四十七兆円ぐらいになるのかなというふうに、近くなるんではないかなと、今計算しますと、なります。そうなりますと、一般歳出の、十七年度予算案で、今審議しておるこの予算案の一般歳出が大体四十七兆円でございますので、それに匹敵するような大きな額が年金という形で日本の経済で動いているということを是非まず御認識いただければなというふうに思っております。 それとあと、それでは次に進みますが、じゃ、現在の厚生年金と国民年金の新しく支給される新規裁定といいますか、年金の月額のおよその額は幾らでございましょうか。
○政府参考人(青柳親房君) お答え申し上げます。 厚生年金の老齢年金の新規の裁定の受給権者の方々の年金、平均年金月額でございますが、これ現在十一万二百四十円となっております。 ただ、この金額につきましては一点御留意をいただきたいと存じますが、御存じのように、平成十三年度からこの老齢厚生年金の定額部分の支給開始年齢が段階的に引き上げられているという段階でございますので、若干、従来の年金をいただいていた方に比べてこの金額低くなっております。 ちなみに、平成十五年度末、同じ時期で、新規裁定ではなくて年金を受けておられる方全部の平均額は十六万九千二百五十円という金額になっております。 また、国民年金の方の老齢年金の新規に年金を受けられた方々の平均額でございますが、これは五万二千六百十五円という金額になっております。
○阿部正俊君 ちょっとこまいので、およそのことで例を出してお尋ねいたします。 例えば、厚生年金で月額二十万円の年金をもらっている方がおり、国民年金でおよそ月額六万円もらっているということだとしますと、もらい始めてから、ある人は残念ながら一か月もらってお亡くなりになったと。そうすると、受給額が二十万円であり六万円であるわけでございますけれども、一方で、この方が二十年長生きされたという場合の給付額というのは相当大きな額になるはずでございます。それぞれについて、およそどんなふうな額になるのか。 遺族年金等もありますけれども、できれば遺族年金も、まあなしといいましょうかね、途中で奥様も残念ながらお亡くなりになったという、世帯単位の年金になっていますのでそういうケース出てまいりますけれども、その差というものもどうなるのか、ちょっとお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(青柳親房君) 今お尋ねにございましたように、月二十万円の年金ということで計算をさせていただきますと、厚生年金、月二十万円受けられた方の受給総額、今のお尋ねのように受給期間例えば一か月の方ということであれば当然二十万円ということになるわけですが、二十年間お受けになる方につきましては、この間、年金額が改定されないという非常に大きな仮定を置きますと、その受給総額四千八百万円ということになりますので、この差額、単純に引き算をさせていただきますと四千七百八十万円ということになります。 また、ただいまお尋ねの中でございましたように、老齢年金の場合に、受給者の方が死亡されますと遺族の方に遺族厚生年金が支給されるわけでございます。この遺族の方の遺族厚生年金については、この分考慮しますと、当然のことながらこの四千七百八十万円の差は若干縮まるわけでございますが、これ、どのくらい遺族の方が生きられるかということございますので、ちょっと計算は差し控えさせていただきたいと存じます。
○阿部正俊君 要するに、総理、厚生年金にしても国民年金にしても、損か得かということではなくて、むしろ、長生きすればたくさんになり、短ければ本当にもう極端に差が出てくるわけですね。 これ、私的年金的な感覚からしますと、総理、どう思われます。極めて不公平じゃないですか。あるいは、損だ得だということから見ると、ううんと首かしげたくなるような額ではないかなと思いますけれども、まあ後で反語的にお聞きしますけれども、そこがまた厚生年金、公的年金かなと思うんですけれども、総理の御感想どうですか。損か得かといいますと、何か不公平なような感じだなという気がしますけれども。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは、年金というのは高齢者も若い世代も支え合って維持していくということでありますので、今の額から比べれば長生きした方がたくさんもらえるから得だと、長生きできなかった人は額は少ない。これは当然であって、あるいは逆に、支給開始年齢前に亡くなった方もいるわけですよ。そうしたら、全然もらえないで払うばっかり、そういう人がいなきゃ長生きしている人は受給できないのが年金制度ですから。 しかも、これには必ず税金が入っていますから、年金には。民間の保険とは違います。しかも、物価スライド、賃金スライド加味していますから受給額が下がるということはないんです。物価が下がっても、特別な措置で、法律で下がらないようにする措置を今しています。物価が上がれば、その率に応じて年金額は上がってきます。だから、そういうことを考えますと、これは損か得かということでなくて、お互い支え合っていると。 しかも、この年金制度がなかったときは、子供は会社に勤めて親に仕送りしていたんですよ。それを今、じゃ六十五歳以上の親御さんがいる家庭で、三十代、四十代の人が会社勤めて二十万円仕送りできる人はいますか。ほとんどいないでしょう、それだけ稼いでいるのは。ごくわずかでしょう。それを、二十代、三十代、四十代の人が親に二十万円の仕送りしないでも、保険料を二万円、三万円負担することによって親の世代は二十万円程度の年金はもらえるというのがこの年金制度ですから、単に損か得かということでなくて、高齢者も自分の子供の保険料負担で自分たちは給付受けることできるんだなと。それで、今若い働いている方も、自分も年を取ればそういう一定の年金額が勤めていなくてももらえるんだなと。 親は子供のことを、負担している子供のことを考えて、もらう。子供は、いずれ老後になれば、また若い世代の負担で自分は給付を受けられる。そういう考えがないと支え合うことできない。それで足りないから税金を投入しているわけでしょう。これは毎年毎年増えている、高齢者が、受給者が増えるんですから。 だから、そういう点を考えて、お互い支え合って持続できるような制度を維持していくというのがこの年金制度であるということを御理解いただきたいと思います。
○阿部正俊君 総理から本当に公的年金の真髄をむしろおっしゃっていただいたような、さすがに、私もお仕えいたしましたけれども、元厚生大臣の総理のお言葉かなと、こんなふうに思っております。 キーワードは、やはり終身年金だということ、これは民間保険では絶対できません。それからもう一つは、やはり世代間扶養なんだということ。親子という直接な、昔、家制度なんかでやってきた扶養関係というものに代えて世代間扶養ということでやっていくんだというのが公的年金のキーワードだと思います。 ありがとうございました。 さて、それで、年金制度の言わば全国民共通のものであるいわゆる基礎年金ということについて、少し性格に触れてみたいと思います。 厚生大臣、基礎年金という制度は本当の意味での年金制度として存在しているんでしょうか。先ほど聞いた公的年金としては、国民年金と厚生年金と共済年金という説明でしたけれども、何か基礎年金というのが突然飛び出してくるんですけれども、そういう年金はあるんでございましょうか、ないんでございましょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 御趣旨がいま一つ分からないところはあるんですけれども、恐らく言っておられることは、基礎年金として一つこうまとまっておるということは言えます。だから、そういう意味で、基礎年金という仕組みは一つでき上がっておる。 ただ、きっと言っておられるのは、厚生年金として、基礎年金としてそこの部分はこれは基礎年金だといってそこを取っているわけじゃなくて、厚生年金として一本化して取った上で、そこの部分をこう基礎年金部分といってまた後で出している。そういう意味で、基礎年金という部分が一人ずつからきっちり基礎年金として取っているかという意味でお尋ねじゃないかなと思うもんですから、まあ仕組みがそうなっておりますと、それをどういうふうに評価するかだけだというふうに思います。
○阿部正俊君 昨日、おとといですか、国家公務員の方に質問取りに来ていただきました。そのときに、国家公務員共済組合の方が多かったんだと思うんですけれども、基礎年金って知っていますかと聞いたら、だれ一人手を挙げなかったんです。 実は、国民共通である国民皆年金の基礎である、基礎中の基礎である基礎年金というのは実在する年金ではないんです。言わば、各年金制度の言わば財政のやり取りの中での一つのバーチャルな制度なんです。そこが残念ながら我が日本国の公的年金の大きな問題だというふうに指摘させていただきます。 せんだって、国会議員が、多くの方が政務次官とか副大臣とか政務官で共済組合に行って、ときに、いわゆる年金の未納というのが出ました。ある意味じゃ極めて、余り主要なテーマじゃないのに何かそれがいかにも主要なことにされましたけれども、どうも私は、基礎年金というのが国民共通の個人個人が自覚を持って加入している制度になっていないというところが、総理がおっしゃった国民連帯といいましょうかということ、互助といいましょうかということで、まだ不十分な点ではないかと、自覚している人ほとんどいないというのが実態だということを申し上げたいわけでございます。 で、将来の年金の一元化ということが今言われております。いろんな絵柄はかけましょう。だけれども、まず基礎中の基礎であるこの基礎年金等を通じてこれを実年金化して、一元化をまず基礎にすると、第一期工事、これをおやりになる考えはございませんでしょうか。厚生大臣、いかがですか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 今バーチャルという表現を使われました。ただ、私は、基礎年金というふうに意識なさっておられるかなさっておられないかというところはあるかもしれませんし、基礎年金という、知っているのと聞かれて知らないという話になるのかなと思ったりもしますけれども、いずれにしましても、基礎年金部分を含めて、厚生年金の加入者は厚生年金の加入者で年金保険料を払っておられるわけでありますから、おっしゃるほどバーチャルという表現になるかなというのはつい思いますが、余りそんな議論をここでまた始めてもしようがないと思いますから、私はそう思いますということだけをちょっと申し上げておきます。 いずれにいたしましても、基礎年金制度の在り方というのは、年金制度の一元化の問題ともう極めて深くかかわりあるというのはもうおっしゃるとおりでありますから、そのように認識をいたしております。
○阿部正俊君 それではちょっと視点変えますが、言わば、年金と同時に様々な国民的な連帯といいましょうか、あるいは互助といいましょうか、というものが社会保障については必要でございます。そうなると、国民年金もそうでございますが、一方で介護保険とかあるいは医療保険、これも言わば互助の一つの姿でございます。三つ同時に加入していただかないとやはり社会保障というのは成り立っていかないんではないかと思いますけれども、今、取扱い上どうなっていましょうか。年金の未納問題とよく出てまいりますけれども、ほかの保険との関係はいかがでございましょうか。三つ一緒でないと駄目だというふうなことがなっていますか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 一言で言いますと、それぞれ別々に加入をしていただける。三つ一緒じゃないと加入できない、あるいは、こっちに入っていないからこっちは駄目ですというような制度にはなっていないということでございます。
○阿部正俊君 総理、いずれ社会保障制度全体の見直しが成るでしょう。総理がいつも言われるのは、いわゆる納税、納番、納番、納税者番号とありますけれども、その前に、まず国民連帯といいましょうか、いうことにどういうふうになっているかということを、セキュリティーナンバーとかというふうな表現がいいんでしょうか、ある国では、それの加入、三つ加入していないと、三つといいましょうか、すべて取ってないと運転免許証も出さないという国もあるんですよ。その辺の、国民がみんなで支えましょうというふうな思想をやはりきちっと表現をし、制度的にもそこを一緒にして、セキュリティーナンバーということを一緒にする考えでしていかないと国民連帯というのはできないんじゃないかと思いますけれども、そんな考えについて、これからの見通しなり考え方についてお聞かせ願いたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 年金一元化の議論する際には必ず納税者番号制度という問題が出てきます。そのときに、私は、どういう納税者番号なりセキュリティー番号にするか、背番号、国民総背番号にするか。納税者番号一つ取っても、どの程度まで番号を付けるか所得把握するか、それはこれからの議論で問題点が浮かび上がってくると思います。全部の所得を把握するための納税者番号か、金融資産だけの納税者番号か、社会保障の納税者番号か。だから、私は民主党に対しても早くテーブルに着いて、納税者番号、納税者番号といったってやり方によって違ってくるんです、だから議論をしましょうよと言っているんです。基本的に納税者番号は私はこれからの社会に必要だと思っています。できれば望ましいと思っています。どの程度やるかということを早く民主党に対して議論しようと言っているのに乗ってこない。これは私は不思議でしようがないんです。 そういう点について、早くテーブルに着いて、じゃ民主党はどういう納税者番号を考えているのかと言ってもらえば協議が始まるわけですよ。自由民主党も、納税者番号というものは、それでは民主党の意見を聞きながら、こういう、自由民主党としても、まずこういう納税者番号というものをも考えていいのではないかという案を自民党としては今これからも用意しようとしているわけですから、テーブルに着かなきゃ、話合いしなきゃ進みませんよ。それを、協議をしよう協議をしようと言うのに審議拒否しているというのは私はなかなか理解できないところでありますので、大いに今後その納税者番号についても議論をしていただきたいと思っております。(発言する者あり)
○阿部正俊君 様々な外野からのいろんな声が掛かりますけれども、やっぱり私は納税者番号と全国民を対象にした共通の年金制度をどうつくるかということはなかなか容易じゃない、難事業だと思います。したがって、納税者番号の前に、総理、私申し上げたのは、せめて社会保障の加入、制度は違っても、年金はいろんな形であっても、年金の加入、それから介護保険の加入、医療保険の加入、これは三つ義務付けてくれと。どれかいいとこ取りをしてもらっちゃ困ると。いいとこ取りというのはやはり国民の連帯といいましょうか互助といいましょうか、精神に反することでございますので、それは考えてもらっていいんじゃないかな、こんなふうに思います。 さて、一元化の問題、年金制度全体の一元化の問題触れますけれども、私は、まず自営業者の年金、言わば今国民年金しかない方々のを含めた所得の把握をして比例年金をつくるというのはなかなか容易じゃないというふうに思います。したがって、まず最初にすべきことは、被用者年金でも一元化してないんです。正に共済年金というのがあります。今ここに財務大臣と総務大臣と文部科学大臣おられますけれども、国家公務員共済、地方公務員共済、私学共済、これは別なんですよ。これは国民連帯なり互助という精神から見てどうでしょうか。総理、どう思いますか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、その一元化、望ましいと思っているんです。だから、まず厚生年金なり共済年金なり一元化していくと。自営業者とのそれから協議が始まるんじゃないですか。そういうのを早く協議を始めようと言っているんですよ。
○阿部正俊君 さて、昔、総理、年金担当大臣という方がおられました。設置法の改正したときに厚生大臣に調整機能が付いたので、年金担当大臣というのは今はどうなっているんでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 今お話しの年金問題担当大臣ということでございますけれども、省庁再編前に置かれておりまして、その年金問題担当大臣は、年金行政の一元化等を円滑に推進するため、国民年金、厚生年金を所管する旧厚生省や、今お話がございましたけれども、共済年金等を所管するほかの省がございますから、そうした省間の事務の調整を行うために指名されていたものでございます。 その省庁再編後は、厚生労働省が国民年金、厚生年金に加え共済年金を含む年金制度の調整を担当するということがはっきり決められましたので、そのために今もうその年金担当大臣というのはなくなりまして、すべて厚生労働大臣が役割を担っておるということでございます。 ちなみに申し上げますと、省庁再編後の厚生労働省の設置法百一で「年金制度の調整に関すること。」ということが決められております。
○阿部正俊君 総理、今、厚労省、厚生大臣がお答弁になりましたけれども、調整ということで、何かそれぞれの省間調整ということとちょっと違うと思うんですよ。本当に被用者、全体の一元化も見通しながらでも結構でございますが、まず被用者年金は一元化を早急にしましょうというふうな姿勢があるなら、私はやっぱりきちっと年金担当大臣、一元化なりを均衡取ってやりましょうということを担当する大臣を御任命される考えはございませんでしょうか、総理。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 何か問題があると担当大臣を置くという考えは私ありません。厚労省が、厚労大臣がまず責任持って、政府挙げてやっているんですから、それでやっていかなきゃならない問題だと思っています。
○阿部正俊君 厚労大臣、どうですか。共済組合を指示して一元化ということが実現できますか。厚生大臣、財務大臣、総務大臣、名うての、あるいは信念に基づく文部科学大臣、説得できますか。厚労大臣、御意見聞かせてください。
○国務大臣(尾辻秀久君) 今おっしゃるように、被用者保険の一元化ということが具体的な作業になって進んでいくと、そしてまた今のままの体制でそれを担当させられるということになれば、これはもう全力を挙げて取り組むしかありません。
○阿部正俊君 今できますかと聞いているんです。
○国務大臣(尾辻秀久君) まあ、そうなれば全力を挙げて取り組みますということしか申し上げられません。
○阿部正俊君 是非、総理、今では不十分です、正直言いまして。やはり、そういったふうな体制、本当に進むんなら、まず手始めに三共済の一元化ということを是非やってください。お願いしたい。 さて、そこで三大臣にお聞きします。 先ほど公的年金だという説明がございました、共済年金がね。だけれども、私の見たところ、国共済、地共済には職域加算とかですね、どうも厚生年金より給付がいいらしいんですよね。職域加算ということで国庫負担が多く入っていたり、あるいはかつての年金、恩給制度と関係あるんでしょうけれども、追加費用というふうな項目もある。この辺は一元化と、公的年金というのとちょっと違うような気がするんですけれども、どんな状態なんでしょうか、どうお考えでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) これ、共済年金抱えておりますところの共通の課題でございますが、今おっしゃった職域加算部分というのが共済年金にはあるわけです。 これは何かといいますと、民間のサラリーマンのいわゆる厚生年金ですね、これは先ほどからのお話のように、基礎年金の一階部分、それから報酬比例部分の二階部分があります。それから三階部分として厚生年金基金といったようなものが相当発達してきたと。公務員もそれに対応するものが必要ではないかという考え方と、それからもう一つ、やはり公務員制度というのは、憲法で保障されている労働基本権の制約であるとか政治的行為の制限というような身分上の様々な制約を抱えているというまあ公務員の身分、そういうことに着目しまして、言わば三階部分と言うのがいいのかどうか分かりませんが、三階部分に対応するものとしてこの職域加算部分が昭和六十一年につくられておりまして、これは労使折半負担によって保険料が賄われているという状況です。 それから、もう一つおっしゃった追加費用は、これは、昔、恩給というのが公務員にはございました。恩給というのは何かといいますと、要するに全部税金でもって老後のその年金を、年金って、恩給と言っておりましたけれども、保障しようと、昔はそういう体制で公務員はあったわけですが、年金というものが発達していくに伴って公務員もそれに切り替えていこうと。そうしますと、昔、年金で、あっ、昔、恩給の下で公務員をやっておられた方々は、そういうものがあるということで、保険料なんか払っておられないわけですから、それ全然なくなっちゃ困るだろうというんで、その後、恩給時代に、まだその恩給時代で現役だった方々がまだおられるわけですから、その部分については税で穴埋めをしてやっていこうというのがいわゆる追加費用と言われるものでございます。 そこで、委員のおっしゃるのは、そういう民間のサラリーマンにはない制度が公務員の共済制度にはあるから、一元化していくときに非常に障害になるんじゃないかということをおっしゃったと思っているんですが、これは、追加費用についても職域加算についても、その給付額の算定方式というのはもう明確にルールが決まっております。現状でも厚生年金との共通部分との区分、切り分けというのは十分可能でありますので、ここのところを見直さなければ一元化が進まないという、そういう性格なものではないと私は思っております。
○阿部正俊君 総務大臣、いかがですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今、全く同様なことなんだと存じますけれども、追加費用のところがなかなか御理解のいただけないところかなと思っております。 これは、今御説明がありましたように、昭和三十七年のときに、いわゆるこれまでの恩給を切り替えて、当時、議会全員一致でこれを認めておられるんですが、今言われましたように、確かに恩給をもらう予定だった方は、その他のことは一切ということになっておられる方々が入省したときはその恩給制度があるぞというんで、途中から恩給はぱたっとなくなって、昭和三十七年以降もずっと奉職されておられた方々も随分おられるわけなんで、そういった方々にしてみれば全く途中から制度が変えられるというのは明らかに不利ということになりますので、そういった意味では恩給時代に対応する費用としてこの追加費用というのが出されたんだと思います。 一時期、退職者がずっと増えていって、恩給時代の方々がずっと、今はもう全部なくなりましたけれども、その他の方々がピークだったのが平成九年がピークでありますけれども、それから順次、今それからに比べて約三千億ぐらいもう既に減っておると思いますけれども、今ピークは終わって、今減りつつあるという状況にもありますので、今、谷垣大臣から言われましたように、この問題に関しては、これは支障になるというようなことはないと思っております。
○阿部正俊君 それじゃ、むしろ追加費用なり職域なり公務員特性ということであるならば、それをきちっと切り分けまして、残りは全部厚生年金に一元化するというふうなお考えの見通しと展望をお示しください。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今、国家公務員共済と、それから地方公務員共済は、財政単位の一元化を進める法律をつくっていただきまして……
○阿部正俊君 共済だけでしょう。
○国務大臣(谷垣禎一君) ええ、そうです。それで、それは……
○阿部正俊君 厚生年金と一元化したら……
○国務大臣(谷垣禎一君) それは今進んでいるわけであります。 そこから先の更なる被用者年金の一元化という話でございますが、平成十三年の閣議決定で、この統一的な枠組みの形成を図るために、厚生年金保険等との財政単位の一元化も含めて、更なる財政単位の拡大と費用負担の平準化を図るということで、二十一世紀、要するに被用者年金制度が成熟化していく二十一世紀初頭にまでに結論が得られるように検討を急げということになっておりますので、私どももこの議論は真剣にやっていかなければならないと思っております。
○阿部正俊君 いろいろ意見ありますけれども、要するに国民の皆さんの問題、視点は、どうも公務員がうさん臭いことをやっているんじゃないかと、上乗せやったり。いっそのことやめましょうよ。それをきちっと切り分けて、公務員は公務員として必要だというなら、それは分かります。それは議論すればいいじゃないですか。何か知らぬけれども、十三年とか言ったけれども、何かもうそれは大分過ぎていますよね。その見通しを持つことが一元化をするための私は大前提ではないかなと思いますけれども。 あと、文科省の大臣にお聞きしますが、せんだって農林共済年金を行って来いで、いったん出ていって、また戻ってまいりました。昔、国鉄共済をどうするかということで大問題、大変、正直私も現役で苦労しましたけれども。やっぱり年金、相互扶助というのは、いいとこ取りは駄目なんです。いいときに外へ出ていって、悪くなったら抱き付いてくると。これはやっぱりひどい話ですよ。文部大臣、どう思いますか。
○国務大臣(中山成彬君) 私学共済についての御質問だと思いますけれども、そもそもこの私学共済というのは、国公立の教職員共済に準じてできたものでございまして、要するに教員という身分は尊重されるべきだし、その待遇というのも適正であるべきだと、こういった観点からできているわけでございます。 そういう意味で、この制度の趣旨をしっかり踏まえてやっていくべきだと、こう思うわけでございます。 幸い、この私学共済というのは非常に健全な経営をしておりまして、今年の試算によりましても、今後まだ学齢、人口が減っていきますので加入者は減っていくわけでございますし、受給者は増えてまいりますけれども、それでもまだ大丈夫だと、こういう試算も出ているわけでございます。 そういう意味で、この一元化に当たりましては、やはり加入者の理解を得るという努力というのも私は必要だろうと思うわけでございまして、そういう意味で、これ平成十三年三月の閣議決定の趣旨もございますので、全体としての一元化の議論があるとすれば、そういったことも見守りながら真摯に審議していきたいと、このように考えておるところでございます。
○阿部正俊君 じゃ、是非一元、被用者年金のまず一元化というのを取り組んでいただくということをお願いしたいと思います。 さて、年金、共済関係について特にそうですが、年金保険者の仕事等の在り方としてお聞きしたいと思います。 今、いわゆる年金受給になったときに申請主義になっていまして、何の連絡もないのが一般的なんです。申請を待っていると。出てきたら、いろいろ書類出せあれ出せと言ってきますけれども、データを持っているのは保険者なんです。保険者がデータを管理を責任持ってやるというのは保険者の最低の責任でございますけれども、年金受給に近くなった人に、あなた、これはこういう状態ですけれどもどうでしょうかと連絡している保険者ございますか。厚生省あるいは共済関係の各大臣からお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(青柳親房君) 年金のデータについての通知ということでお答えを申し上げたいと思います。 いわゆる団塊の世代が数年後には六十歳に到達をするということが見込まれておりまして、この際に、年金の裁定請求やあるいはこれに伴います相談件数の急増というのが見込まれております。 したがいまして、本年の三月から、今お尋ねにもございましたように、申請を待つことなく、五十八歳に到達した方に対して被保険者記録を通知いたしまして、年金の裁定請求の前にそういった被保険者の記録の確認を行っていただくと、こういう仕事を始めさせていただきました。あわせて、この事業によりまして記録が確認された方に対しましては、御希望に応じて年金の見込額も御通知をさせていただくということをさせていただいております。さらに、この事業によりまして被保険者の記録の確認が行われた方々につきましては、その方が六十歳の到達になられる直前に、あらかじめお名前でありますとか住所あるいは年金の加入の履歴など、こういうものを記載いたしました裁定請求書を御本人あてに送付をさせていただきまして、速やかに年金の裁定請求を行っていただくということを予定しておりまして、これは十七年の十月の実施に向けて現在検討を進めさせていただいておるところでございます。 なお、このようなことを始めさせていただいたんですが、老齢年金の受給資格期間である二十五年ということについて、社会保険庁の方に記録が、すべての方が集まっているわけではございません。例えば共済年金の方の記録、一部集まってない部分がございます。こういう方については、先ほど申し上げましたように、年金受給資格前に加入記録については御通知を申し上げますが、年金の裁定の際には、その共済の記録と併せて、御本人、改めて御申請をいただくということをお願いすることとなっております。 以上でございます。
○阿部正俊君 各共済、いかがですか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 国家公務員共済年金では、平成十年度から、翌年度の年金請求対象者、要するに六十歳に到達する組合員などに対して保険者である連合会から各府省の共済組合を通じて事前にお知らせして、請求用紙を郵送するというようなことをやっておるということであります。
○阿部正俊君 ほかの省はいかがですか。
○国務大臣(中山成彬君) 私学共済につきましては、他の制度への加入期間がどうだったかといういわゆるその資格確認がなかなか難しいと、あるいは現住所のデータがないとかいろいろなこともございまして、事前のデータの提供をやっておりませんが、やはりこの制度に対する理解を深めると、あるいは受給者の便宜を図るという上から大事なことと思いますので、今後検討してまいりたいと考えております。
○阿部正俊君 どうも必ずしも十分じゃない。やっぱり公的年金の保険者としての自覚が余りないんじゃないかという感じもしないでもありません。 では、受給者に近くなった方じゃなくて、日常的に、本来ポイント制といいますけれども、加入者に、被保険者になったら、あなたの納付状況どうですよというようなことを毎年一回ぐらい通知をするというのがポイント制ということになるんだと思いますけれども、これやっていますか。これはどうでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 若い世代の皆さんに年金制度に対する理解を深めていただかなきゃいけませんし、余り遠い先のことだということで実感をなさらないというのもまずいと思いますから、是非そうしたその実感していただく、またよく理解していただくという仕組みが必要だというふうに考えております。 そこで、ポイント制というのを考えました。ポイントとして、保険料を納めていただいたその実績を、あなたはこれだけ納めていますよというのをポイントとして点数で表して、納付実績や今度は将来どのぐらいの年金が見込めますよとか、そういったようなことを分かりやすくしようというのがポイント制でありまして、これをやろうとしております。 ただ、これは平成二十年度から、平成二十年度からやるということになっておりますから、じゃそれまで待つのかというお話がありますので、その二十年度からポイント制をやるそれまでの間に何をやるかといいますと、まず一つは、五十八歳到達者に対する年金加入記録の事前通知を行い、あわせて希望者には年金見込額を提供するということにしております。それから、国民年金第一号被保険者に対し、直近一年間の保険料納付状況等を送付をすると、こういったようなこともいたします。それからさらに、これはもう既にやることでありますけれども、さらに、今後、厚生年金被保険者等についても直近一年間の保険料納付記録を、納付記録通知を行う仕組みを検討したいと思っておりますし、それから、既に実施はいたしておりますインターネットの活用による御本人からの加入記録の照会等を充実させる、こうしたようなことをしながら、最後はポイント制できっちり御連絡をしたいと、こういうふうに思っております。
○国務大臣(中山成彬君) 私学共済につきましても、このポイント制の導入ですね、先ほど言いました事前の通知と同じように、これは制度の理解を深めるということと受給者の便宜ということもありますので、今後導入に向けて検討してまいりたいと考えております。
○国務大臣(谷垣禎一君) 国家公務員共済も、国民年金、厚生年金のポイント制の導入等をよく踏まえながら検討していきたいと考えております。
○阿部正俊君 総務大臣、どうですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 御存じのように、地方公務員共済の場合は、対象組合が四十七都道府県ほか組合、対象組合は七十四しかないもので、今の段階でもう既に結構細かく、一定年齢到達者や年度末退職予定者等々に対して共済年金の受給見込額というものは既に提供を行っているのが一般的であります。これは、例外な県もあろうかと存じますが、一般的に大体そういうことになっておりますので、今すぐこのポイント制ということをやるという段取りにはなっておりませんけれども、いわゆる一つ一つがその余り巨大なものではございませんので、比較的きめ細かく各政令都市は政令都市でやっておるというような感じになっておりますので、一層十分に努めてはまいろう、まいるつもりではおりますけれども、直ちにポイント制というその制度を導入するという予定を今立てているわけではございません。
○阿部正俊君 どうも、総じて見ますと、厚生省の方は、社会保険庁の方は村瀬長官のお声掛かりでもありましょうか、少し前向きにやり始めておるようには思いますが、残念ながら三共済は、申し訳ありませんけれども、どうも仲間だからというふうな感じなんですね。でも、公的年金なんですよ。基礎年金共通なんですよ。これはやはりやってもらわなきゃいかぬなというふうに思いますよ。そのためにも一元化しないと駄目だということになるんではないでしょうか。 四十七都道府県でどうだとか、あるいは私学共済は小集団だとかというふうな理屈では駄目なんですよということはよく分かってもらいたい。だからこそ、大臣、やっぱり年金担当大臣、要りますよ、これ。やはり一元化に向けてやらにゃいかぬという姿勢を持たないと、先々の一元化なんていうのは夢のまた夢だと思います。 というようなことを申し上げたいと思いますが、総理の御決意をお聞きしたいです、したいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 経験してみますと、年金担当大臣仮に置いたとしても、各省大臣また協議しなきゃならないんですよ。だから、政府を挙げてやって、もう年金一元化というのはもう前々、前々からの課題ですから。 しかし、今、阿部さん言われたように、有利なときは嫌だ嫌だ、不利になると一緒になろうと、これじゃ支え合いになんないですよ。だから、まず私はこの厚生とか共済、被用者年金、これ一元化始めようと。そして、今民主党が主張している自営業者も含めて一元化だったら協議すればいいじゃないかと。それでいい提案があるんだったら同じテーブルにのって協議すると、それは国民も分かりやすく、こういう協議がなされているかということでよく論点が分かってくるんですよ。 しかも、この問題は政党の幹部が入んないと駄目です。衆参一緒になんないと駄目なんですよ、それぞれのかかわる。だから早く与野党協議を始めましょうと。自分の言うことを聞かないと協議に入りません、これじゃいつまでたってもいい成果は出てきません。だから、胸襟を開いて早くこの年金の問題、一元化を含めて、あるべき姿を目指すような協議始める必要があると思っております。
○阿部正俊君 年金の最後に申し上げます。 要するに、絵柄の問題じゃなくて、現実の問題として四十七兆円近くの一般化歳出と同じようなものが動いているという実態の中でどういうふうに組み立てていくのかな、しかも継続可能はどうするのか。互助ということをきちっと国民に理解していただいた上で、互助の障害になるような例えば共済の上乗せとかなんとかということを整理をしてやっていかれることを是非期待したいと思います。 じゃ最後に、国民の関心の高い外交問題について、特に拉致等々についてお伺いしたいと思います。 一つは、拉致問題についてはまあ詳しく時間もありませんので聞きませんが、どうもまだまだ解決の展望が開けないのかなという残念な状況だと思います。将来に向けての解決の糸口がつかめるのかどうなのか、つかめておるのか、どの辺を糸口にするのか、その展望についてまず総理から、あるいは外務大臣からお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(町村信孝君) お尋ねの拉致問題、委員も御承知のとおり、いろいろな経緯をたどっているところでございます。 小泉総理による二回の訪朝、その後の今現在の問題、いわゆる安否不明者の生きている方がおられればそれらを一刻も早く返還をさせたいと、あるいは安否不明者に関する正確な情報の提供ということについて粘り強く交渉をやっているところでございますが、昨年の十一月、十二月、あの横田めぐみさんの偽の骨の問題に象徴されるような非常に不誠実な対応が続いているという状況でございます。 昨年の年末近くに私どもは、こういう不誠実な対応が続けば厳しい対応を取ることになりますよということを含めて先方に厳しく抗議を申し入れているところでございます。その後、年明けて一回二回反応があったところでございますけれども、正直言って、現状、まだ誠実な対応を取る兆候がないわけでございますが、私どもとしては今後とも最大限の努力をしていき、また、政府部内では必要な措置が取れるようなしっかりとした準備は既に行っているところでございます。
○阿部正俊君 国民は、やはり一言で言いますと、俗っぽく言えば生ぬるいなというふうに感じている人が多いんではないかなと思うんですね。特に、強く出ると何か六か国協議の参加しない口実にされるんではないかと、言わばそんたくしたような見方なり考え方なりが時々新聞等にぎわしたりしますけれども、そういう考え方は何かはれものに触るような態度で、やはり問題の解決を逆に遠のかせるようにも思うわけでございまして、言うべきことはきちっと主張するというふうな態度が必要じゃないかなと思いますけれども、総理のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 北朝鮮との問題につきましては、拉致の問題も核ミサイルの問題も、これを総合的に解決していかなきゃならないというのが日本政府の立場であります。 また、六者協議ができまして、六者の場に北朝鮮が出てきて、そしてお互い、北朝鮮が国際社会の責任ある一員になるようにどのように働き掛けていけばいいかということを協議しているわけでありますが、その点の考え方が北朝鮮側と我々とは違います。当然各国と協力していかなきゃならない問題であり、北朝鮮が六者協議に臨んでくることが北朝鮮にとってもプラスになるんですが、それは外交上の北朝鮮特有の駆け引きもあるんでしょう、いろいろな条件ということを出してきておりますが、我々はまず無条件でこの六者協議の場に出てきて話し合おうということでありますので、この基本方針に沿って、今後とも各国と連携を密にして、六者協議の場でこの問題の解決を見ることができるように一層努力をしていきたいと思っております。
○阿部正俊君 じゃ、ちょっと角度変えて、国連改革の一つのポイントでございます二つの点についてお聞きしたいと思います。 国連の安全保障理事会の理事国になるということで意欲を持って対応されていると思いますけれども、その参加の意義と見通しについてお尋ねしますが、同時にやはり理事国になるということになりますと、言わばその役割をきちっと果たしていかないかぬ、したがってそれに伴う責務も出てくるだろうというふうに思いますけれども、そういったふうな御覚悟といいましょうか、ということについても国民に分かるようにお伝えいただきながら、それについてどういうふうに考え、これから見通されるか、総理の意欲をお示しいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 戦後から六十年たって日本の役割もますます拡大してきております。また、当時の状況から見ればアメリカと日本、ドイツ、敵国であったわけでありますが、国際社会の場でそれぞれ協力している。そして、今や世界の平和と安定ということに対して国連の安全保障理事国というのは非常に大きな役割を果たしております。 世界の平和と安定の中に日本の発展があるということを考えるならば、その世界の平和と安定にかかわっている国連常任理事国の場に入ることができないというのは、日本の国益を考えてもこれいかがかと。 やはり、この世界の平和と安定に対して、日本の考え方、日本の役割というものをその場で表明する議席を得るということは、これは日本国にとっても必要だし、日本は今までの実績において、その平和と安定のために、武力の行使とか軍事的な面ではほかの理事国とは違いますけれども、貧困の削減やらあるいは国際平和協力活動におきましては他の国に遜色ない役割を果たしてきているわけであります。そういう日本独自の立場をやっぱりこれからの世界の平和と安定のために生かすことができるんじゃないかと。それを、外に置かれているよりも中に入って議論するためには、やっぱり安保理の議席を確保すべきだという観点から、今手を挙げているわけです。 その状況におきましては、今、緒方貞子氏もお見えになっておりますけれども、たまたま国連事務総長の機関の中にこの国連を改革しようという機運がいまだかつてないほど高まっております。その有力メンバーが、日本の緒方さんが出ているわけでありますから、これもうじきその案が具体化して、今それぞれA案、B案出ておりますけれども、その問題について各国が真剣に討議しております。このチャンスを逃さず、国連改革とそして日本の安保理の議席の確保のために努力していくということは世界のためにも日本の国益にも合致すると思うからこそ、この問題に、国際社会に日本としての姿勢を明らかにしつつ、各国の協力を得ながら、この際国連安保理の議席を確保するようこれからも努力していくいい機会であるというふうに私は考えております。
○阿部正俊君 国連改革でもう一つ、総理の国連演説でもお触れになりましたけれども、いわゆる敵国条項というのはまだ残念ながら残っております。これは我が国の名誉にもかかわることなのではないかなというふうに思いますけれども、これについて、まず敵国条項とは何で、どういうものなのかということについて御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(町村信孝君) 委員御承知のとおり、この国連憲章そのものは、私どもの先輩がまだ一生懸命戦争をやっている昭和、一九四五年六月二十六日の時点にもう既に署名が行われております。彼らはもう既に戦後の国際社会の在り方というものをしっかりとして文章上も構想が完了していたと、こういうことでありますから、やっぱりあちらさんの方が一枚上手だったんだなと、しみじみとこの一事を取っても思わざるを得ないわけでございます。 そういう彼らの作った安全、国連憲章でございますから、当然、当時の旧敵国である日本等々を念頭に置いたそういう文章が現在三か所憲章上残っております。五十三条、七十七条、百七条ということで、「敵国」又は「敵」という文言が用いられて、これらを一括していわゆる旧敵国条項という表現をしているところであります。 その詳しい中身につきましては必要あらばまた申し上げますけれども、国連の中では既にこの九五年十二月の国連総会で、この旧敵国条項は死文化しており、その削除のための憲章改正手続をできるだけ早く始めるべきであるという決議が圧倒的多数の賛成の下にもう既に採択をされているという事実があります。 したがって、もうこれで死文化したのではないかという見方もありますが、やっぱりそうではなくて、これは昨年十一月に国連事務総長に出されましたハイレベル委員会の報告書でも、これは時代後れであり修正すべきであるという提言も出されておりますので、今回、全体の国連改革の一環の中で、最終的にはこれいずれも憲章改正ということにつながってくるわけでございます、安保理常任理事国どうする等々のことも、全部これは憲章改正のマターで、事項でございますから、その中で当然これは取り上げられてしかるべきものであると、かように考えております。
○阿部正俊君 今、表現として敵国という、ありますということを、のを中心に話ありましたけれども、私の理解ではそうじゃなくて、言わば死文化しているとはいいながらも、我が国の主権の制限につながることがあるのではないかというふうに思いますけれども、中身についてもう少し要点を説明してください。
○国務大臣(町村信孝君) まず、国連憲章、じゃ五十三条でございますけれども、これは安全保障理事会が強制行動を行う際、まあ例えば軍事行動でございますけれども、この際には、地域的取決め又は地域的機関を利用することができると定めております。また同時に、こうした地域的取決め又は地域的機関によるこのような強制行動に対する言わば歯止めとして安保理の許可が必要であると、これがまず、こうなっております。 他方、この条項で、五十三条は、この安保理による許可が必要であるという条件の例外として、敵国に対して措置をとる場合には安保理の許可を要しないという形で、敵国にはまあ言わば、どんどんやっていいというわけじゃもちろんないんですけれども、この書いてある文言は通常のあれとは違う、敵国に対してはそういうことを、安保理の許可を要しないんだという文章になっております。 それから、国連憲章、この五十三条の中でも引かれておりますが、憲章百七条では、憲章のいかなる規定も、第二次世界大戦中にこの憲章の署名国の敵であった国に関する行動でその行動について責任を有する政府が、まあ例えば政府がこの戦争の結果として取り又は許可したものを無効にし又は排除するものではないと、こういう規定になっております。 また、憲章七十七条は、これは信託統治制度が適用される地域について、第二次世界大戦の結果として敵国から分離される地域との文言があるということで、特に国連安保理が、五十三条で、強制行動、軍事的な行動を取るときに安保理の許可なしに敵国に対してはやれるんだというところが、実態的には、現実にそういう行動が今取れるということじゃないにしても、少なくともここは大きな旧敵国と当初の加盟国との違いというものが明確に述べられているところであります。
○阿部正俊君 今申し上げ、外務大臣から言われましたように、相当程度やはり敵国の扱い方というのは連合国あるいは新規加盟国とは違った位置付けになってきたというのが、表現上は少なくとも、そういう状況だと思います。死文化されたとはいいながらも、我が国は国連分担金も二番目でございますし、そのいろんな意味で国連中心主義という言葉すらあるくらいですけれども、そういう中でやっぱり我が国の名誉にかかわる問題であろうと思います。あえて武士道とは言いませんけれども、何も死文化したというふうな表現だけでオーケーということではないだろうというふうに思います。 やはり大事な国の主権の問題として、名誉の問題として取り組んでいただきたいと思いますけれども、総理の国連演説もその線に沿った演説ではなかったかなと思いますけれども、総理のもう一度御決意をお聞かせいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 敵国条項の削除につきましても、日本が国連常任理事国になる資格においても、今までの実績から十分あると、また削除の必要があるということを私は国連総会の演説でも述べているところでございます。
○阿部正俊君 それじゃ、今日は先ほど外務大臣からお話がありましたJICAの緒方貞子理事長、わざわざおいで、お出ましいただいておりますので、この辺、JICAの活動等につきまして一つ二つ質問させていただきます。 実は、せんだって私が、私の山形、地元でございますが、小中学、小学校の五、六年生相手にいたしまして、世界の子供たちは今という、言わば今、NHK版でいえば「ようこそ先輩」みたいなことをやらせていただきましたけれども、そのときにJICAの職員の方々にお撮りいただきました写真を、今、写真といいましょうか、いろんな映像を使わせていただきましたところ、かえって子供たちは極めて新鮮だったというふうに言っていただきました。やはり日ごろ世界の子供たちに対する、世界に対する目というのはやはり日本国民はなかなか持ち得ない状況が多いわけでございますので、例えば、アフリカの毎朝水くみを日課にする女の子の話とか、あるいはカンボジアで地雷に触れて片足を失った男の子とかいうふうな話を、それを支えるまたJICAの様々な分野の方々の御活動等についてお話ししましたけれども、すごい好評を得ました。 やはり、我が国はやはりどうしても内政に偏った見方になりがちでございますので、世界的なそういう活動というのは日本についても必要なんだということを一番、言わばそういう意味でも高名なる緒方理事長はJICAの理事長でございますので、JICAの理事長からその辺の必要性と活動状況の内容について、国民に向けて言わば語っていただきたいなということでお願いしたいと思います。
○参考人(緒方貞子君) 今日、阿部先生より、JICAを中心とした日本が国際的にどういう貢献をしているかということについてお答えするようにというお招きいただきまして、ありがとうございます。 今先生がおっしゃいましたように、今の世界、出発点としては今の世界、グローバル化の進んだ世界というのは相互依存なしにはどの国もどこの人も生きていかれないと、そういう実態がひしひしと感じられてきているのが今日だろうと思います。 その中で、それじゃ、日本はどういう形で貢献してきたのかと。たくさんの面で貢献してきたと思いますが、その中でも特にまた開発途上国に対する開発援助というのが非常に注目もされておりますし、そしてまた認められていると。ちょうど昨年はODA五十周年ということで、方々でそういうことを考える機会があったと思いますんですが、そういう中で一体どういう形で貢献してきたというその開発援助については、まず第一に、アジアにおいて日本が集中的にそういう貢献をしてきたということもあって、実際アジアの経済は伸びてきましたし、人づくりも相当進んでおります。 ところが、それじゃ、これからはどういうところに行くかということになりますと、まだまだ進んでいない国がたくさんある、地域がたくさんある。それが今お話もありましたように、開発途上国と先進国との差は伸びております。そしてまた、子供の状況につきましても、今アフリカにおいては一日六千人の子供が感染症その他で死んでいると言われているんです。これは先日も、津波の問題では非常に日本が早く、立派な貢献を、協力をしたということで認められているんですが、静かな津波というのが実は毎日毎日起こっているんじゃないかと。六千人もの子供がそういう状況で死んでいることを放置して二十一世紀に入っていけるのかと、こういう声が非常に強くなってきております。 それで、それもございまして、そういう子供、あるいは特に貧困の激しい地域、アフリカというようなところにもっと集中した関心と協力をしていくべきだというような声が広く言われておりまして、今年はサミットにおいてもアフリカというものが中心課題になると聞いておりますし、その静かな、見えざる津波と申しますか、そういうようなものへの対処ということが非常に強く言われているわけでございます。 日本におきましても、アジアにおいてあれだけやった、津波のときにおいてもあれだけできるということを認識されるにしましても、それじゃこの静かな津波に対する日本の援助というものはどういうことなのかと、そういうことが、JICAにおります私にとっては直接の責任ということもございまして、JICAの仕事の在り方ももっとそういうものにこたえられるようにということを考えまして、現場主義と、私は別にこれ主義でやっているというよりも、現場に人も、それからお金も、それから意思決定も移すことによってもっと効果的に動けるということを考えまして、ここ一年半、現場へのリソースを動かす努力をしてまいりました。 事実、かなり人員も動かしましたし、そしてまた、その結果どういうことができてきたかというと、現場の必要、ニーズというものに対してもっと敏感にいろんな事業の案件をまとめることもできましたし、今年は確かに案件が早く現場から出てくるんです。やはり、現場において要請にこたえて、ニーズにこたえたものをつくっていかなきゃならないと、それにこたえつつあるという感じを私、実際、ここ二年目に入りまして感じております。 また、そういうことは上から、政府を通して幾ら援助をするだけでは届かないので、一般の人々、そのニーズに合わせてどうやってこたえるかということ、相当工夫が要るわけでございます。社会開発と申しますか、インフラと社会と両方の開発を二本立てでやっていかなきゃならないと。その事業もだんだん緒に就いてきたというふうに考えております。 今までJICAの方の人員はやはり東京が、日本が中心で、七対三ぐらいの割合だったのが、この中期計画中には一対一ぐらいまでに持っていって、そしてその事業の進め方ももっともっと迅速にやることができると。そういうふうに考えておりますのは、もういろんな緊急事態が起こっている世界の中で、少しでも早くいい方に向けていく努力をするのが日本の務めでも、責任でもあると、そういうふうに考えているわけでございます。 まあ簡単な例を申し上げますと、日本はアフリカにおいては農業、給水、それから医療、それ、また教育というようなことを中心にやっておりますけれども、それはそれぞれを別々にやってたんでは効果が上がらないで、それを横につなげるような形で事業をしております。 簡単な例が随分長い間やってきた給水の例なんでございますが、給水塔を随分方々で作りましたけど、それが効果が上がるためにはその給水塔の維持管理を村の人々ができる力を付けてこなきゃならない、こういうことはやってはきたんです。それで、二十年ぐらい掛かって効果はあるんですけど、これをもっと徹底させる。水があれば子供は学校に行くときに、こともできるわけです。ないと水くみを随分させられるわけですし、女性も水くみをして、妊婦が流産するというようなこともあるわけですから。水がきれいなら病気も減るわけなんですね。そういうような目に、非常に細かいことから、やはり道路、それから大きな、特にダムであるとか、それから電力であるとか、大きなインフラも確かにアフリカでは必要になってきております。 そういうこともございますので、先生の御期待に沿えられるか分かりませんが、ともかくそういう状況にあるということを国民に広く知っていただかなきゃならないんです。 どうしてこのごろアフリカに対する欧米諸国の関心、サミットにものってくることになったかというと、やはり一日に六千人もの子供を死なせてては済まないと、そういう人道的な考え。あともう一つは、実はもう少し安全保障につながってくるんですけれども、そういうようなところを放置していくと危険であると、テロというようなものもそういうところと無関係じゃないんじゃないかと、そういうような安全保障からきた意識からも、もう少し開発援助というものを力を入れていかなきゃならない、こういう発想が広がってまいりまして、私も是非そういう認識を広めていくのに先生方の御協力を得たいと思っております。 ありがとうございます。
○阿部正俊君 いわゆる現場主義というのを緒方理事長は取られておりまして、言わば、それを別にお聞きしようかなと思っていたんですけれども、併せて御説明いただきましたので結構でございます。ありがとうございました。 緒方理事長、大変個人的なことを申し上げて恐縮ですが、今、日本は高齢化社会と言われております。男の高齢社会でも元気な方のモデルとして聖路加病院の日野原先生、女性ではJICAの緒方理事長ということかなというふうに思いますけれども、そういう意味でこれからも是非ひとつ日本の国際貢献、(発言する者あり)えっ、いやいや、総理、国際貢献の一つの花形として大いに国民啓蒙の上でも御活躍ちょうだいしたいというふうに御期待申し上げます。 ありがとうございました。 それで、今日、少し時間がありますので、緒方理事長の御意向も受けて、できるだけ日本国民みんなでそういったふうな目を向けてもらいたいということで、今までの海外旅行というのはどっちかというとロンドン、パリ、ニューヨークというのが多かったんじゃないかなと思います、国民が海外へ出掛けるときにもですね。これからはそうじゃなくて、むしろ、まあ言わば、低開発国で危険なところとは言いませんけれども、イラクとは言いませんけれども、いろんなところに目を向けて旅行をやってもらいたい、こんなふうに思います。 それから、次、ちょっと時間ありますので、介護保険について一つだけお聞きしたいと思います。 今回、介護保険の改正が行われる予定になっていまして、方針がほぼ固まっておるようでございますが……
○委員長(中曽根弘文君) 阿部委員、質問中ですが、参考人は退席してよろしいですか。
○阿部正俊君 あっ、じゃ、緒方先生、ありがとうございました。結構でございます。
○委員長(中曽根弘文君) 参考人、退席していただいて結構です。 続けてください。
○阿部正俊君 介護保険につきまして財政的な問題もこれありだと思いますけれども、あとは考え方の転換ということもあるんだろうと思いますけれども、特に注目すべき点は、施設入所時の居住費、食費、ホテルコストになりますね。 これは介護保険の給付の対象から外しますというふうなことを原則にして物事を組み立てようというふうになったようでございますし、これについて、まあ言わば国民から見ればといいましょうか、今までの負担と給付論議からすれば、負担が増えることをあえて介護保険という制度の中で行うことになったことについて、考え方、国民にその点についての必要性、意義というものを訴えることが必要だというふうに思いますんですけれども、総理、何か御発言ございますか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 介護保険の改正につきましてはいろいろありますけれども、今お話しの部分についてのみ申し上げたいと思います。 今お話しの部分は、お年寄りが自宅で、居宅というふうによく言いますけれども、生活をしておられる、それから施設で生活をしておられる、この両方の間でできるだけ公平に扱わしていただこう、不公平感がないようにしようということを考えたわけであります。 そこで、何をするかといいますと、自宅におられる方は自分で食事を取られる、当然食費も自分で出して取られる。ところが、今までの仕組みですと、施設に入っておられるとその食事代が介護保険から給付される。それじゃ、施設に入っている人は介護保険で食事ができて、自宅にいる人は自分のお金で食事をして、これは不公平じゃないかということを考えましたから、もう食事代というのは介護保険の給付からは外そう。それからまた、自宅でおられる方は当然自分の家でありますから、その家の維持費だとかなんとか自分で払わざるを得ない。ところが、施設に入っておられる方というのはそれを払っておられない。その不公平感もあるから、そこのところも是正しようということを考えて、よくホテルコストという言い方をしておりますけれども、その不公平感をなくそうということを一つのポイントにしておるということでございます。
○阿部正俊君 余り深く入りませんが、私の理解としては、個別の負担がどうなるということも大事でございますけれども、やっぱり制度としてどうしても必要な制度ですから、これ継続的にやっていくと。言わば、継続可能とか何か最近表現ありますけれども、それが大事なんじゃないかと。 システムとしてどうするのか。国民の財産でございます。社会の、構成するシステムなんですね。これについてどういうふうにするのかねというのを、訴え掛けをしてもらいたい。負担が増えるけれども金がないからしようがないんだということじゃ駄目なんです。社会保障といいますのは大きな仕組みなんです。これは、やはり維持するために、逆に言うと、金がないからという発想じゃなくて、言わば掛かるコストをどういう具合にシェアをすることによって長続きするのかというふうな物の考え方ですね、これが大事なんだと思う。 そのためには公正さというのは大変に要求されるんです。個別個別にいいことするんなら社会保障じゃありません、極端に言いますと。むしろ全体のシステムとして、お互い出し合って納得ずくをして、どこまで保険の対象に見ればいいのか、ここはやっぱり自分で出してもらった方がお互い、出す人の身になって考えると、そこはやっぱり利用する人が出してもらった方がいいんじゃないかということもやはり併せて考えて制度を組み立てると、そういう考え方で国民に訴えてもらわないかぬ。何か負担が増えるのは嫌、嫌、それだけど、こういう配慮もするから勘弁してよみたいな発想じゃ駄目なんだと思うんです。 レベルが高くなればなるほどそういう発想が私は必要なんじゃないかということを申し上げまして、もっと新進気鋭の後進に質問を譲りたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(中曽根弘文君) 関連質疑を許します。椎名一保君。
○椎名一保君 片山委員の関連質問をさせていただきます。政府におかれましては、どうか国民に分かりやすい明快な御答弁をお願い申し上げる次第でございます。 片山委員が最後にお触れになられました大阪市の問題、ここから御質問をさせていただきたいと思います。 私もつい二年半前まで地方議会におりました。地方分権の推進が、地方を再生させることがこの国を再生させる大きなテーマであるという思いを持ってやってきたわけでございますけれども、やはりそれと同時に、片山委員がおっしゃられたように、地方の側もきちっとしていかなければいけないという思いを今改めて思っているわけでございますけれども、大阪市へ自由民主党の調査チームとして行ってまいりまして、御報告をさせていただきたいと思います。 先ほど総務大臣から大阪市だけではないというお話もございましたけれども、やはり少し行き過ぎたことがございましたんで、これからパネルをお示しさせていただきまして、皆さん方に御理解をいただきたいと思います。(資料提示) 大阪市は、十五年度の決算によりますと、人件費は四千二百三十九億四千九百万円となっております。この中におよそ四万六千人の職員の皆さん方の給与等が含まれております。福利厚生費や特殊勤務手当など不可思議なものも多く含まれております。大阪市の財政は、平成元年度末の市債残高が二兆三千七百九十八億二千九百万円だったのに対しまして、十五年度末には何と倍以上の五兆四千七百六十一億八千九百万円にまで膨らんでおります。 こういう逼迫した財政状況の中で、なぜ人件費として過剰な税金が支出されてきたのでしょうか。このことをまず問題提起をさせていただきたいと思います。 順に簡単に説明をさせていただきます。 市は、健康保険組合へ事業主負担分としておよそ百八十億円を支払っております。次に、団体定期保険事業として七億円の支出です。これは、職員の死亡時に五百五十万円が支払われる団体生命保険に市長部局の職員およそ三万七千人を加入させ、税金で支払っていたというものでございます。市長部局以外の一万人強に対しましても互助組合、補助を受けた互助組合が掛金を負担しておりました。これも税金です。制服代、これはいろいろマスコミで取り上げられました。 次に、市職員が職場単位でつくる親睦団体の厚生会。十億円出しております。使い道は、ボウリング大会とかディズニーランドのホテルの借り上げなどに使われております。何と十億円です。 互助組合への交付金、四十八億円です。この四十八億円という巨額な交付金と互助組合に加入している職員の掛金を合わせて、およそその額六十三億円で各種事業を行うそうであります。ちなみに、職員の掛金を一とした場合、大阪市の負担金は二倍であります。他の自治体と比較して、これは破格の交付金でございます。一体、このお金で何をするんでしょうか。 さすがに、これだけ互助組合にたまったお金は使い切れないようでございます。そこでどうするか。これらを、互助組合連合会というのがございます。分担金と称して流して、その額およそ五十二億円です。さらに、市は互助組合連合会に別途、給付事業と称して更に二十四億円を給付しております。五十二億円プラス二十四億円、およそ七十六億円のお金が流れ込んでいることになります。この互助組合連合会は果たしてこのお金を一体何に使っているのでしょうか。 一つは、退職者事業として、いろいろマスコミでも指摘されました生命保険会社と契約しております。退職一時金として年金が支給されます。いわゆるやみ年金、やみ退職金と言われているものです。いかに互助組合あるいは互助連合会という任意な団体を経ているとはいえ、元はといえば大阪市の交付金、すなわち税金です。一人当たりで最高で四百万円を受け取り、十一年間でこの事業だけで三百四億円もの公金が投じられておりました。 さらに、この連合会は将来の福利厚生事業に充てるため資金の積立てまで行っていました。総額百九十二億円の何と繰越金が生じております。結果から見れば、百九十二億円の繰越金がある団体に市は、市は給付金事業としてせっせと税金をつぎ込んでいたということでございます。 この互助組合連合会ですが、事務所は市職員互助組合の中に置きまして、会長は市の互助組合の理事長をもって充てるということになっております。何と、会計規則でございますけれども、会計事務並びに予算及び決算に関する事項は理事長が定めることとなっております。百九十二億円もの繰越金を持っている会計を、予算及び決算に関する事項は理事長が定める。驚くべき経理の不透明さということを指摘したいと思います。めちゃくちゃな福利厚生、そして職員への手厚い手当、あきれるばかりでございます。 これに対して、こうした福利厚生、給与制度の手厚い手当をかち取ってきた労働組合、大阪市労連は、現在の労働条件は、交渉の結果、市側の責任で制度確立、運用されてきたものであり、適法な交渉に基づくものだと申しております。また、もう一方の当事者でございます大阪市側、これは私どもが行って事情をお聴きしましたところ、このことについては、何と、労働者側に気を遣い過ぎたということを言っておりました。この責任も大変な責任があると思います。 大阪市には、九八%という驚異的な、(発言する者あり)福山さんじゃないです、驚異的な組織率を誇る労働組合があります。この労働組合が、市長選挙の際、主力部隊となって選挙運動をやるのだそうでございます。専従職員はもちろん、やみ専従と称される組合員も市長候補当選のためにフル回転だそうです。うそか本当か真偽のほどは分かりませんが、市バスの運転手が他党の宣伝車のドライバーをやっているという話もお伺いしております。もし住民不在の労使交渉の裏にこうした選挙に対する影響力というものが存在するのだとしたら、極めてゆゆしき問題でございます。 ただいま申し上げましたことに対しまして、まず総務大臣の御見解を求めます。
○国務大臣(麻生太郎君) 過日、御調査に行かれたという資料が今ここに出されておりましたけれども、今言われた点につきましては、これは法律として幾つかの点が問題なんだと思いますが、まず最初に、今地方公務員の給与について破格に高いのではないかという点のところがまず一つ出てくるんだと思いますが、そこのところは基本的にはその地方議会においてきちんと対応していただくということになるのは、これは地方の分権の立場からいって当然でありますが、問題は、それが世間の理解を得られるかどうかというのは全然別問題の話です。 そこが私どもとして、いろいろ問題だという感じを多くの方々から出されておりましたので、昨年、この問題につきましては調査をさせていただいて、出ました結果を公表をさせていただいたというのが昨年のところでありまして、その中でも、今言われた給与以外、特殊勤務手当と言われるものだと思いますが、特殊勤務手当で私どもが調べた段階で、都道府県で九十七手当、政令指定都市で百十三手当がいろいろいかがなものかと思われる点があるということが判明をいたしておりますので、公表の上、早急に見直しを求めたところでもあります。 いろんな意味で世間の常識というところが一番大事なんだと思いますが、今回の場合は、明らかにこれだけ大きな騒ぎになったということは、これは大阪市におけるいわゆる民主主義の成熟度がきちんと上がってきているというように理解されてしかるべきなんじゃないんでしょうか。当たり前な話だと思いますが。 少なくとも、この例を挙げれば、これ公表されなければこのままどうなっていたか分からぬですよ。私どもは、公表するということに関しましてはいろいろ御意見もありましたよ、いろんなところから。しかし、させていただいた結果、少なくとも高額年収と言われる方々の中で、バスの運転手さん一千四百万とか、いろいろちょっと待ってくれと言いたくなるようなものがあったのも事実です。その数字はもう既に発表されていますでしょうか。そういったような形でありますので、私どもとしてはいかがなものかというようなことで、清掃職員でも千三百万を超える方々が六名というような数字も上がりました。これ、いずれも公表されている数字だと思いますが。 そういった意味で、私どもとしては、こういったようなものは大阪市として当然のこととして対処されるべきであるということで、大阪市としては今積極的に対応されつつあるということで、過日、調査にいらしたときの、あれも一々、いろいろ写ったり、新聞で拝見をしたところでもありますけれども、そういった点は一点であります。 もう一点は、選挙をしておるというお話だったと思いますが、これは地方公務員法第三十六条というのがありますので、これは御存じのように、一定の政治的行為を制限をしておるものでありまして、地方公務員がこれに違反をした場合においては、これは懲戒処分の対象ということになっております。また、同じくバス等々は、これは地方公営企業職員ということになろうと思いますので、一定職以上、一定職以上というのは本省の課長補佐クラス以上のことを意味しますけれども、一定職以上の職員以外は地方公務員法三十六条の規定が除外され、政治的行為の制限は課されていないものというような理解になっておるということは、もう重ねて申し上げることもないと思いますが、御存じのとおりであります。 そういったルールがございますので、私どもとしては、いろいろこれを、これに関しましてはいろいろ御意見があるところだということも承知した上で、現状を御報告申し上げます。
○椎名一保君 いろいろ御指摘ございましたけれども、地方自治でございますんで、これは大阪市におきましても、私ども調査に参りまして一生懸命このことに対しまして大阪市民に説明ができる、するために努力をしておるところは認めております。理解するところでございます。 また、議会におきましても、与党の中、特に我が党の議員さんたちは議会で、これは議会の議事録を調査していただければ分かりますけれども、一生懸命このことに対して取り組んできておるところでございます。 今の大臣の御答弁ございました地方自治法、要するに、これから地方分権を進めるに当たりまして、地方公務員の責任、これもより大きなものになっていくと思います。でなければ困ります。しかし、政治活動、選挙活動におけるペナルティーが、国家公務員法と地方公務員法では今御説明のあったとおり違うわけでございまして、このことについて改める気持ちはないでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 御存じのように、国家公務員法は昭和二十三年、地方公務員法は昭和二十五年、いずれも占領下の日本において制定された法律でありまして、かなりの年数がたっておりますが、地方公務員と国家公務員との間に関して、今言われたところで一番大きなところがありますのは、違反行為の担保処置というところが地方公務員と国家公務員との違い、片っ方は罰則がある、片っ方は罰則がないというところなんだと思いますが、いずれも懲戒処分のクローズ、クローズって、規定があるということだけは確かでありまして、今その当時と比べていかがなものかということに関しましてはいろいろ御意見の分かれているところであります。 また、技能職と言われる、まあ公営企業等々に属しておる技能職と言われる、と呼ばれるところに関しましても、同様に政治的行為の制限にはない、規制がないということになっておりますんで、これに関しましてもいろいろ意見が出てきておるというところはよく存じておるところでありますし、また教育員、国家公務員法の特例というのも、これは昭和二十九年にできておりますけれども、これは政府案ではその当時、罰則ありということで当時作られたそうですけれども、参議院において罰則なしということで、議員によって修正がされておるというのが過去の経緯でもあります。 いろんな意味におきまして、今後この問題に関しましてはいろいろ御意見が出てくるところだと思いますけれども、この大阪市の場合の話がどういった形で、更にきちんとした形で収まっていくかというのは、私どもこれはいわゆる市の話としてきちんとどう対応されるかというのを見た上で、私どもとしてはその後の方法について討議をさせていただき、慎重に対応させていただきたいと存じます。
○椎名一保君 これは地方公務員だけではなくて、教育公務員の特例法によっても刑事罰が科せられないことになっております。大阪市の例を挙げるまでもなく、やはり地方分権を推進していく中で、これらのことを併せてやはりきちっと国民に説明できるような形で進めていくことが本当に必要ではないかと思います。 このことにつきまして、総理の御見解をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これから公務員制度改革等、重要な課題もありますが、国家公務員、地方公務員、しっかりと国民の信頼を得られるような対応をしていただきたいと思っております。
○椎名一保君 何にいたしましても、大阪市へ出向きまして、本当に市長始め担当の助役さん、一生懸命議会と力を合わせてこのことを乗り切っていこうという姿勢を示しておられましたことを併せて報告をさせていただきたいと思う次第でございます。 続きまして保育、少子化問題の保育対策についてお伺いをしたいと思います。 総理の公約でございました、待機児童を三年間でゼロにすると。確かに努力をしていただきまして結果としてもうそうなったわけでございまして、少子化の問題というのは本当に奥行きの深い、幅広い問題でございますけれども、対症療法としてできることをやっていこうという現れであったかと思いますけれども。 昨年、公立保育所の運営費が一般財源化されましたけれども、その結果、今現状どのような反響が出ておりますか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(尾辻秀久君) お話しのように、昨年、公立保育所の運営費は一般財源化をされました。その後、それがどうなったか、保育の状況、実施状況について調査をいたしております。昨年の九月に調査いたしました。その結果を申し上げます。 平成十六年度において公立保育所の運営に係る配分予算が前年に比べて減少した市町村は、全体で千八十九市町村、割合にして三八・九%でございます。それから、平成十六年度及び十七年度において保育料の引上げ又は引上げを予定しておる市町村でございますが、引き上げた市町村が九・一%、引上げを予定をしておると答えた市町村が一三・二%でございます。そして、それらの市町村のうちの五割弱のところは、公立保育所の運営に係る配分予算の減少を理由としております。
○椎名一保君 御承知のとおり、保育士さんの職務というのは大変厳しいものがございます。労働的にももちろんでございますけれども、大切なお子さん、宝物をお預かりしているわけでございますから、そのリスクと申しますか、リスク管理と申しますか、本当に想像に絶するところがあるんですけれども。 尾辻大臣は、大臣御就任になる前からこの保育園に関しましては大変御努力なされてまいりまして、延長保育の問題とか、御父兄が、保護者が保育園を選べるようにするとか、そういったことに対しまして取り組んできてくださったわけでございますけれども、やや、冒頭の大阪市の話ではありませんけれども、公立保育園の保母さん、保育士さんたちはそれなりに、それなりの手当をいただいております。ですから、比較しますと、これは結構民間保育園よりも高いんです。これは御承知のとおりだと思います。ですから、一般財源化されても、基本的には七、八割の財源手当てしかなくても自治体がこれはやりくりをいたします。 しかし、民間はそうはいきません。基本的には利益を上げてはいけないということで、それぞれの志と財産を持ち寄ってできたのが今の民間保育園、社会福祉事業、保育園の仕組みでございます。ですから、民間保育園に対する運営費の一般財源化というのは、これはどうしてもお考えになっていただかなければいけないと思うんですけれども、そのことにつきまして御意見を伺いたいと思います。
○国務大臣(尾辻秀久君) 民間保育所、これまで大変頑張ってきていただいております。いろんな工夫しながらやってきていただいておるんでありますが、まあ分かりやすい数字で申し上げますと、民間保育所と公立保育所の比較でありますけれども、今ちょっとお話しになりました延長保育でも民間保育所の方が二・四倍の実施率でございますし、それから一時保育でいいますと約二・五倍の実施率。その他まあいろいろ申し上げれば切りがありませんけれども、ちょっと申し上げても、民間保育所が頑張っているということをまず申し上げました。 その民間保育所、今ちょっと、これもお話しになりましたけれども、じゃ経営基盤がどうかというと、公立に比べて決して強くはありません。その民間保育所の運営費を一般財源化するといたしますと、これまで頑張ってきた民間保育所の運営の安定を揺るがすおそれがありますから、これは将来ともに適当ではないと考えております。 お話しのように、待機児童の解消でありますとか保育施設の一層の充実を図るために、引き続き保育所の安定的な運営を図ることが重要であると考えております。
○椎名一保君 重ねて申し上げますけれども、民間保育園に携わる方は、経営者という言葉を使ってもらっては困ると。私自身は割と民間保育園を経営してということを申し上げてしまうんですけれども、基本的に社会福祉法人営の、民間保育園のその発足の理念というのは、もう絶対に利益を出しちゃいかぬと、経営者感覚を持ってはいけませんと。それぞれ社会福祉法人を設立するに当たりましては、財産を寄附して立ち上げて、なおかつ、御承知のとおり日本は寄附税制がなかなか厳しいものがございます。立ち上げの時点で相当のこれは寄附を求めなければ形としては成り立たないんですけれども、現実はそうじゃないんです。そういったことをやりくりしてやっと経営をし、ここまで来たというのが現実でございますので、そのことにつきまして、これはまだ三位一体の中でこれからまだ議論されていかなきゃいけないことだと思いますけれども、麻生大臣に一言お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 今回の中で、やっぱり公立保育園と民間の保育、私立保育園との差を見ていただくと、その内容につきましては、一番、公立のところをやめて私立が買って、そしてそれを運営しているというところは幾つか既にあります。その内容を見てみますと、明らかに私立になってからは黒字になっておる。そして、市立、市立って、その公立のときにはいわゆる補助金が国から来た、プラス市も出しておる、県も出しておる、それでも赤と。建物の償却は県がやり、市がやりといっているのに、傍ら私立の方は減価償却を含めて全部私立で、そういったものになりますんで、それでもなおかつ差が付く理由の最大は、多分人件費だと思います。その人件費の差がこれだけ出るというのは、先ほど大阪市の話が例に引かれましたけれども、同じでして、その人件費が傍らは平均年齢が三十代弱、片っ方は五十以上ということになっているという実態を見るときに、やっぱりこれは経営としてはいろんなことを考えておいていただかにゃいかぬというんで、これは回り回って全部税金ですから。そういった意味では、その人たちに対してしかるべきところの給与とか、またそれを回り回って住民税で納めておられる方々の立場に立って、やっぱり少しでもそういった形のものが安い経費で賄われるような運営を努力するような仕組みというのを考えなきゃいかぬものだと思っております。
○椎名一保君 この件につきまして最後に総理にお伺いいたしますけれども、規制改革、構造改革、これは進めていかなければいけません。しかし、今の議論でも御理解いただけるかと思いますけれども、この預かる側の人格、まあ人格と申しますか、大切なものを預けて安心できる、そういうような形にして初めて認可、その認可事業があって初めてこの民間の保育事業というのは成り立っておると私は思っておるんです。官に代わってそのぐらいのその担保責任、担保がされるんだということがあってこの事業が成り立っているというふうに思っておりますんで、その規制改革のその対象として、ひとつやはりそこら辺のことを総理に御認識をしていただきたくお願い申し上げる次第でございますけれども、御意見を賜りたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 保育園でも経営者という観念は使いたくないとか、使ってはいけないという言葉があるようでありますけれども、やはり一つの施設を運営するためには、経営者的な感覚もないといろいろなサービスもできないと思うんであります。お子さんを預かるにしても、できるだけ安い負担でいいサービスを提供するというのは経営者感覚、これがないと難しい。同時に、情熱ですね、子供が好きだと、子供を温かく育てたいというそういう気持ちになると、やっぱり民間の方々はそういう、二年たったら変わりましょうとかそういうことじゃないですね。ずうっとこの施設を、健やかなお子さんに育てるようにやっていきたいという情熱を持っている方が多いと思うんであります。 で、効率といいますとね、こう変わりますから、役所が。そして、まあいろいろな労働条件というものを考えますとなかなか、交渉もある、難しい面もあるでしょう。一定の水準を保つのは大事であります。そういうことを考えますと、民間でできれば民間に委託した方がお子さんのためにも親御さんのためにも私はもっといろいろなサービスが展開されるのではないかと思います。 こういう点も考えて、民間でできることは民間にということならば、公立の保育園も民間の経営者に任せていった方が費用の面においてもサービスの点においても、民間の方が夜間保育とかね、いろいろやってますから、公立にないサービスやっているんですよ。民間先行ですよ。そういう点もよく各地方自治体も考えて、お子さんにとって、保護者にとってどういうサービスが必要かという点を考えて、民間に委託できるんだったらばそのような対策を講じた方が私はいいと思っております。
○椎名一保君 ありがとうございました。総理のお言葉で、とにかく好きだから、情熱があるからやっているんだということが必ずテレビを通じて届いていると思います。しかし、これ、誤解を受けると困りますんで、公設の保育園の保育士さんたちがそういう気持ちがないわけではありません。同じでございます。仕組みの問題でございます。ですから、これはそういうことを踏まえて今後のことに取り組んでいただきたくお願いを申し上げる次第でございます。 続きまして、昨日も出ておりましたけれども、スマトラ沖の大地震の関係でございます。 これは三月二日現在で、死亡が確認された邦人数が三十名と。タイで十九名、スリランカで十一名、不明者数が十五名。改めて、亡くなられた方々、被災者の方々、御遺族にお悔やみとお見舞いを申し上げるところでございます。 いろいろな御意見がございました。これはもうそれぞれ事実に基づいた御意見であったと思います。私もバンコクでこれに携わった大使館員からいろいろ話を伺ってまいりました。一番つらかったことが、制度がないんだと。帰りの切符代、チケット代が五万円、これが保証人が要る、年一・六%の利息の話も、制度だからしなきゃ、そういうことしかないんで話をしなければならない、自分の財布からお金を出してあげたかったと。本当につらい、つらかったと言っておられました。 国内の災害救助法のような、に準じるようなそういうことが整備されていればもっともっと御理解いただけたんではないかというお話がございましたけれども、このことにつきまして外務大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(町村信孝君) 委員も直接バンコクでいろいろお話を聞かれたということで感謝を申し上げます。 それぞれの館員、みんな一生懸命やったと思います。ただ、現実に委員御指摘のようなお話もあり、すべての方に十分な対応、また納得していただける対応ができたかどうか、それは確かに分からないところがあります。 また、今委員お話しのような決まりがそうなっているからということで、それはまあある種平時の決まり、それがこうした未曾有の大災害のときの特別の決まりがないじゃないかと言われると、確かにそれは現実存在しておりませんでした。その辺につきましては、帰国のための渡航書については無料で発給するようにするといったようなことを順次、今回の経験にかんがみて実は改正をしているところでございます。 役所全体としてはどこが一番大変だったかというと、三千件を超える、三千三百件を超える照会がありました。これに、一件一件シラミつぶしにしていくということなんです。実際にはタイにいなかった、いや、アメリカを旅行していたといったようなケースを含めて三千三百件以上安否照会があり、最終的にいまだに安否不明という方がそれでもまだ十五名いらっしゃいます。この方々が本当にどこなのか必ずしも分かりません。場合によれば、それは津波によって押し流されて、もう捜索不能かもしれないんですが、しかし、三千三百からよくこの残るところわずか十五名のところまで絞り込むことができてきたかなと。 これに比べますと、これ御参考までですが、最新時点で、ドイツではいまだに四百八十九名の行方不明者がいらっしゃる。スウェーデンではまだ三百十名の行方不明者がいらっしゃるということで、この辺を今後できるだけスピーディーに、かつ正確に、どうやったらこうしたこと対応できるだろうか。ほかにも一杯考えるべき点はございますが、そのことを今私どもとしては、外務省として一番考えながら、更により良い改善を図っていきたいと考えております。
○椎名一保君 厚生労働大臣にもお伺いしたいと思います。 災害救助法は厚生労働省の所管でございますけれども、これだけ海外に多くの方々が旅行されたりしておるわけでございますから、実際こういう災害が起きたわけでございまして、国内におけるもう災害救助法のような、に準ずるようなものをお考えになっていただければと思うんですけれども、御意見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(尾辻秀久君) 災害救助法は国内に適用されるわけでございます。それはもう御存じの上で今、それじゃ海外をどうするかというお尋ねだろうと思いますけれども、やはり海外の邦人保護というのは、これはもう外務省の領事業務でございますから、私どもの所管でないということを申し上げざるを得ないわけでございます。 ただ、今般みたいな大きな、海外でのこうした被害が発生するような災害ということになりますと、これは私どもも、邦人保護を含めて緊急援助活動が実施されておる、そのことに、外務省にできるだけの御協力を申し上げる、これが立場だというふうに考えております。
○椎名一保君 ありがとうございました。是非、こういうことに前向きに両省におきまして、おかれまして御検討を一刻も早くしていただきたいと思う次第でございます。 続きまして、ちょっと順番が前後しますけれども、航空政策についてお伺いをしたいと思います。 空港の拡張も重要ですけれども、今後は空域容量の拡大が更に重要になってくると思いますけれども、国土交通省の御意見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(北側一雄君) 我が国の航空需要は非常に堅調に伸びております。そういう中で空港の整備を着実に進めてまいりました。一方で、この空港の整備とともに、今委員御指摘のように、空域の容量拡大というのがこれは急務の問題である、課題であるというふうに考えております。 例えば、羽田発の飛行機、また羽田着の飛行機でございますけれども、東京湾内で長距離の迂回飛行を行わざるを得ないというふうな状況もございます。この空域の問題、空港整備の問題とともにしっかりとこの空域の拡大についても努めてまいりたいというふうに考えております。
○椎名一保君 ありがとうございました。 空域を容量を拡大するというお話をお伺いしたわけでございますけれども、首都圏の横田空域の在り方が重要だと思いますけれども、大臣のお考えをお伺いしたいと思います。国交大臣。
○国務大臣(北側一雄君) 先ほど少し申し上げたんですが、羽田から西日本に向かう飛行機でございますが、横田空域の手前で十分な高度に上昇しなければなりません、そうしませんと横田空域を通れませんので。そうしますと、東京湾内で、これは羽田空港を使っていらっしゃる先生方はよく知っていらっしゃるんですけれども、東京湾内でずうっと旋回をしまして、そして西の方へ向かうということで、横田空域を避けているわけでございます。それによりまして、時間面、それからコスト面、更に言いましたら環境負荷の面でも大変大きな影響を与えているわけでございます。 これまでも航空当局の方でアメリカ側に何度も返還の要請をしてまいりました。これまで一部の返還は七回行われてきておりますが、ただ、大宗、この横田空域については米軍の方で空域を管理しているという状況は変わっておらないわけでございます。 特にこの首都圏の航空需要ということを考えたときに、これから羽田空港、羽田空港は今、枠がもう一杯になっております。この羽田空港につきましては、四本目の滑走路を是非整備を早急にさせていただいて、二〇〇九年には年間二十八万回から四十一万回、さらに羽田の国際化も、羽田空港の国際化も進めていこうというふうに今考えているところでございますが、この羽田空港の再拡張ということを考えましても、出発機を安全かつ円滑に処理をしていくためには、横田空域の返還が必要であるというふうに考えているところでございます。是非そういう方向で航空当局としては進めなければならないというふうに考えているところでございます。
○椎名一保君 外務大臣にお伺いいたします。 いわゆる2プラス2で、日米両国が在日米軍の再編等について今後数か月で結論を出すことに合意したとございますけれども、この中で横田空域返還はどのように取り上げられておられますのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(町村信孝君) この進入管制業務の返還等につきましては、国土交通省とも相談をしながら、これまでかなり長い期間米側と調整を行い、要請もしてきているところでございますが、現実今、横田に関する空域と岩国に関する空域、それから沖縄に関する空域、こう三つ今あるわけでありますが、沖縄についてはおおむね三年後に返還をするという合意を既に見ているところでございますけれども、横田及び岩国については、現状米側は移管すること困難であると、こういう回答が累次返ってきております。 それじゃ、この2プラス2においてどうこれが扱われるのかというお問い合わせでございました。 先般来申し上げておりますように、まだ具体の施設・区域の議論には至っておりませんので、私ども今、日米間でどこまでこれが議論されたかという御質問には明確にお答えができる状態にはございませんが、しかしかねてより、これは横田の飛行場のまず例えば共用化と、軍民共用化の問題ということで、これは日米首脳が二〇〇三年五月に検討しようと、共同で検討しようということを合意をして以降、関係省庁と東京都で連絡会を随時開催をするというような形で東京都とも相談をしたりしておりますので、そうした幅広い観点の中から、この空域の問題も含めて今後幅広く検討をしていきたいというふうに考えております。 ただ、なかなか、長い間の申入れ、そして、それに対する非常に否定的な先方の反応といったようなことも、これまでかなり長い期間の間行われてきたという事実があるということもまた事実であるということも併せて申し添えさせていただきます。
○椎名一保君 日米の同盟のことも、同盟が、同盟の中で大変難しい問題であると思いますけれども、首都圏の空域というのは、日本社会にとって空域拡大はもう必要不可欠のことでございます。是非もう一度大臣のお気持ちを、志を述べていただきたいと思います。
○国務大臣(町村信孝君) 椎名議員のお気持ち、また東京一円、関東一円の皆さん方がより便利に関係の空港を使いたいというお気持ち、そこもよく分かります。そうした国民的要望の大変強いテーマであるということを踏まえて、しっかりと折衝してまいりたいと考えております。
○椎名一保君 大変心強く思っておりますので、どうかよろしくお願いを申し上げます。 午前中の質疑、これで終わりにします。 ありがとうございます。
○委員長(中曽根弘文君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。 午後一時に再開することとし、休憩をいたします。 午前十一時五十二分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(中曽根弘文君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、平成十七年度総予算三案を一括して議題とし、質疑を行います。椎名一保君。
○椎名一保君 午前に引き続きまして、御質問させていただきます。 初めに、島村農水大臣にお伺いいたします。 農業・農村基本法の見直しが行われておりますけれども、このことにつきまして、現行基本計画のまず成果と評価についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(島村宜伸君) 椎名委員にお答え申し上げます。 この現行の食料・農業・農村基本計画は、ガット・ウルグアイ・ラウンド農業合意によりまして農業を取り巻く国際環境大きく変化したわけですが、この新たな国際環境に対応するために、言わばいろいろな農政の在り方を方向付けようということからいろいろ検討が始まりまして、平成十一年の七月に公布されたものであります。 この基本計画の成果についてでありますが、平成十二年三月に現行の食料・農業・農村基本計画策定しまして、これに沿って各般の施策を展開してきたところでありますが、そこによって得た成果として、まず第一に、食品表示の適正化のため、加工食品の原料、原産地表示の義務付け、あるいはまた生産情報公表のJAS規格等を導入したところであります。 また、第二には──えっ、言ったよ、いや、それ、あっ失礼しました。どうも失礼しました。いや、十二年三月に言わばこの計画を策定したと言ったことの数字に違いがありはしないかという、失礼いたしました。 ところで、また第二に、品目別の価格、経営安定対策につきましては、農産物の価格が需給状況や品質評価を適切に反映するように、大豆とかあるいは砂糖、でん粉などについて制度改正を行ったところであります。 さらに、中山間地域などにおける多面的機能を保持するために、維持するためにですね、直接支払制度を導入したわけでありますが、このように各方面で新たな施策を展開し、それなりの成果を得たと我々は考えております。 また、これの評価について申し上げるならば、BSEを契機に食の安全に対する信頼が揺らいでいることや、食料自給率が依然として四〇%と横ばいとなっていること、また、土地利用型農業を中心に農業の生産構造の脆弱化が進行していること、あるいは過疎化、高齢化そして混住化の進展によりまして集落の機能や農業、農村の活力が低下していることなどの課題を抱えておるわけでありまして、これらに対する的確な政策が求められているという実態にあると我々は認識しておりますが、このために、従前の計画を更に検討を進めまして、今後の農政推進の指針となる新たな基本計画を今月中に策定し、これに基づき政策改革を進めてまいりたいと、そう考えているところであります。
○椎名一保君 今計画の柱が四つ挙げられておりますけれども、担い手施策の在り方について、農地制度の在り方について、新たな経営安定対策の在り方について、農業環境・資源保全政策の在り方について、四つのこの検討事項につきまして御説明をいただきたいと思います。
○国務大臣(島村宜伸君) まず、これまでの取組の検証を行った上で、まず自給率目標の設定、これを行い、更に向上に取り組むということについて、大分私たちが当初予定した状況と変わりまして、例えて言うなら、国民の食に対する洋風化というのが相変わらず進んでおりまして、当初たしか六六・七キログラムくらいの、九キログラムですか、の米の消費というのが実は四・八キログラム下回るなど、大変に数字が下回っています。 お米は自給率一〇〇%なんですが、これを予定どおり食べてくれると我々は非常に助かったわけでありますけれども、実質的にはそういうふうに下回るということになって、その一方では、自給率の低い肉とかあるいは油脂とかそちらの方に相変わらず数字が増え続けるということになりますと、当然のことに自給率は生産面だけではとてもとても引き上げることができない、そういうような問題が起きるわけでありますが、その自給率目標の設定を今回また改めて、二十二年に四五%と予定したものを二十七年に伸ばして、更に今度は本格的に言わばこの自給率を高めるための努力をするという面が一点。 また、食の安全と消費者の信頼を確保すること、あるいはまた、担い手の経営に着目した経営安定対策への転換、そして担い手への農地の利用集積の促進などによりまして、望ましい農業構造の確立に取り組むという点。また、環境保全を重視した施策を推進するとともに、農地、農業用水などの資源の保全のための施策を確立すること。 さらには、総理がよく御主張なさいます攻めの農業、従前はいかに輸入をとどめるために、言わば国内産業を守るために努力をするか、また同時に、そのために国内農業の保護にいろいろ明け暮れたわけでありますが、もうもはや国際環境は大きく変化して、国の農業、国内の農業を守ることにきゅうきゅうとしているということは、世界の流れに言わば置いてけぼりといいますか、対応に後れますので、そこで今攻めの農業に大きく転換しようと。 その内容として、一つには農業の体質強化という面もございますし、また一方では、我が国には非常に非常に価値の高い、例えば果物に代表すると、ナシとかリンゴとか、最近では非常に貴重品と言われるものがたくさんできるわけでありますから、こういうものを世界によく知らしめて、要するに輸出を盛んにするという言わば方向付けをしていることです。現に、ナガイモなどは急速に伸びておりまして、今、日本型食生活が折から世界のブームと言われることを迎えていることもこれあり、我々はこれからの農業の言わば展開をそちらの方向に向けていくというふうに変えていこうとしているところであります。
○椎名一保君 現行の基本計画、自給率目標でございますけれども、現行の基本計画でも四五%としておりますけれども、今計画でも今おっしゃられましたとおり四五%と、もっと本来高く掲げるべきではないかと思うんですけれども、その件につきましてお伺いします。
○国務大臣(島村宜伸君) 今ほども申し上げたところですが、要するに日本人の米の消費というものが極端に落ち込んでいるんですね。自給率、御承知のように今は四〇%であくせくしておりますけれども、昭和三十五年当時は七九%、実に八割もあったわけです。ところが、それが五年後には七三に落ち、さらに五年後、ということは昭和五十五年、四十五年になりますか、この辺にはまた六〇というふうに五%刻みぐらいで五年ごとにどんどん落ちまして、昭和五十年代に入る段階で五四%、その後十年はわずか一%減で推移したからほぼ横ばいだったんですが、その後また落ち始めまして、現在の四〇%に来ているというのが現状です。 ところが、この推移を見ますと、この、ここにお見せ、そっちへ見せるグラフが小さくて申し訳ないんですが、言わばお米の消費のこのカーブと自給率のこのカーブが全くこれは平行しておりまして、全く絵にかいたように、米を食べていただかないと自給率が落ちるということになっているわけであります。 そういう意味で、私たちは前回、この平成二十二年には四五%にしようと言った当初もくろんだのは、正確に申し上げますと、平成九年のお米の消費を基準にして、六十六・七キログラム、これが一番正しいんですが、これが平成十五年時点では六十一・九キログラムと、さっき申したように四・八キログラム落ちていると、こういうことであります。 こういうことですから、まず私たちはこの食料の自給率を高めるために、生産面に意欲を燃やすことは当然でありますけれども、その一方では逆に食育等の普及推進をいたしまして、やはりいかに日本型食生活が優れた言わば食事の在り方であるか、このことを広く国民に知っていただくということも非常に必要なんだろうと思いますし、これは健康維持のためにいいことは、世界一の長寿国にのし上がった日本人の寿命、これ自身戦後も、男性が二十八・三年ですか、女性に至っては三十一・三年、それだけ大きく寿命が延びたというのは、医療とか環境の進歩もさることながら、やっぱり食事の内容が非常に優れているということに言えるんじゃないかと、こんなふうに思っているところでありまして、もう一度日本人に日本型食生活というものは、健康のためにも美容のためにも、そしてまた体形その他を維持するためにもすべていいんだということを知らしめるこれからの努力、正に食育をですね、言わば小学校ぐらいの段階から徹底していかなきゃいけないんだろうと、こう考えております。
○椎名一保君 ただいま農林水産大臣のお話をお伺いしておりまして、私は少子化の問題とこの自給率の問題、農業の問題、非常に根が同根ではないかなという思いをいたしております。日本も近代化を目指して、高度成長、バブルとつながってきたわけでございますけれども、やはりその中で、事国家の問題、やはり将来を常に、こういう国にするんだ、自分の家族のためにもこういうふうにするんだというその価値観が国家と個に変わってきたわけでございますけれども、やはり今自分たちが、自分たちさえ良ければいいんだという基本的な物の考え方、それがこういう結果を生んでいるんではないかと思います。 今まで農業につきましては、過保護産業とか常に外国との価格差の問題とか、もう大変な風下に立っておったわけでございますけれども、やはり根が、この問題の根がそこにあるとすれば、これはやはりこの新しい計画において国民にしっかりと理解をしていただかなければいけないと思います。 その環境としては、やはり安全、安全で安心できる食料、そしてそれを生産することが、消費することが循環型によって日本の自然を再生していく。今国民の農業に対する、食料生産に対する、消費に対する考え方は大分変わってきております。そういうチャンスでございますので、どうかしっかりとこのことを自信を持ってお進めいただきたいと思います。今まで農林水産政策は本当に大変ではなかったかと、私は今少子化と併せて考えますと、本当にそう思う次第でございます。よろしくお願いを申し上げる次第でございます。
○国務大臣(島村宜伸君) 一言だけ申し添えますが、世界の先進国は大体フードガイドというものを作って、それで国民に言わばそういう食育をしていますね。いろいろ調べてみますと、日本は今までどちらかというと、このことだけがちょっと立ち後れていた現実があります。今急遽、日本型の一番望ましい食、食生活をガイドするためのものを作っておりますが、将来に向かって日本型食生活が大変優れていることをもう一度よく知らしめると同時に、今委員が御指摘になったように、少子化と関係、非常に私も大きいと実は考えているんです。 で、子供がかわいくない人はいない。子供に健康に育ってほしい、将来はたくましく働いてほしい、いろいろ考えれば考えるほど子供のときからの食生活は極めて大事なんですが、どうしても和食というのが、お皿も何もたくさん使いますし、前後のその準備から後片付けまで非常に時間が掛かる。こういうものについてもっと簡便に、これだけスピード化されているんですから、和食が楽しめる環境づくりのためにも我々は具体的に言わば支援していく必要があるんだろうと、そう考えています。
○椎名一保君 ありがとうございました。しっかり頑張っていただきたいと思います。 続きまして、谷垣財務大臣にお伺いいたします。 私は経済財政の専門家ではないので、正に普通の国民の目線に立ってお話を申し上げたいんですけれども、日本の公的債務、今、毎日議論されております。七百三十兆、地方を入れると八百兆。大体、年間の税収が国と地方を合わせて七十兆か八十兆しかない国がなぜこんな借金ができたんだと、借金をすることができたんだと。やっぱり、資産のことも併せて国民に丁寧にやはり御説明することが大切だと思うんです。 肩にもう七百、八百兆の借金とか、特殊合計出生率の一・二九の話ですとか、生涯純受益額が一億円も差が付いたとか、これ消費を伸ばすといっても、こういうことばっかり国民の背に、肩に掛かっていたんでは、これは大変ですよ。ですから、だからといって公共事業が云々という、そういう話ではなくて、国民に分かりやすいように日本の資産のことを少しお話ししていただきたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今、椎名委員がおっしゃいましたように、確かに日本の財政の状況はもう良くないんですね。平成十七年度、今審議をお願いしている予算は、一年間で八十二兆一千億、国の一般会計ですね、これでお願いしておりますが、その中で、税金で賄える部分は四十四兆円、あとの残りはいろいろかき集めてきて、しかも四一・八%は結局借金に頼らなければいけないという状況が平成十七年度でございます。 それで、今おっしゃいましたように、これは政府と地方、国と地方の借金もいろんな分類があるんですが、いわゆる国の抱えております長期債務というのでいきますと、平成十七年度終わりますと国債残高は五百三十八兆、地方も合わせますと、委員がおっしゃいましたように七百兆をはるかに超えるというところになります。 それで、これは日本のGNPが、GDPが一年間五百兆ちょっとですから、要するに、国の抱えている長期国債、長期債務だけで日本の一年間のすべての経済活動をトータルしたよりも大きいという状況でございますから、先進国で最悪の状況であると。これはもう私も何度も申し上げて、財政を再建するということはしりに火が付いているところでございます。 しかし一方、椎名さんがおっしゃいましたように、これだけ借金ができたのは、どの御商売もそうですけれども、ある程度信用がなきゃ借金ができるわけではない。何も借金たくさんしているのを胸張るつもりは毛頭ございませんが、これだけ借金ができた背後には、やっぱり日本の国民は貯蓄好きだと言われておりました。額に汗して一生懸命働いてためる。そのためているのはいろんな形でたまっております。今議論になっております郵貯というのもそうでございますし、それからやはり年金や何かを基金の形でたまっている金融資産もございます。そういうものがたくさん集まりまして、結局、年金の資産でも先まで考えなきゃいけませんから、どうやって運用していくかというようなときに国債である程度の部分をちゃんと担保しておこうと、それから郵便貯金でも、あれを運用していくときに相当な部分、じゃそれは国債で運用しようと、そういうようなことがございますし、必ずしも国債を買っていただいていない部分も、やっぱり日本にはこれだけ金融資産があるから、貯蓄があるからということで、外から見ても、日本は大丈夫かと、もうあそこは取付けしないともうおかしくなるんじゃないかというようなことにならないで今日まで来ているのは、そういう面があることは事実でございます。 ただ、だからといって安心できない。それはなぜ安心できないかといいますと、やっぱり一生懸命働いて貯蓄をする、これは日本の美徳でありました。しかし、これ高齢化がどんどん進んでいきますと、どうしても現役時代に一生懸命ためたものをはき出して使っていくというのが高齢世帯の現実でございます。日本ももう今年から、来年からですか、人口が減るというふうになって高齢化も進んでまいりますと、少しずつ趨勢的には、あれだけ世界でも高いと言われた日本の貯蓄率が、この一、二年またちょっと戻ってきていますけれども、趨勢的には日本の貯蓄率も低くなる傾向があるわけでございますから、今委員のおっしゃったようなことにいつまでもあぐらをかいているという状況では私はないんだろうと思います。 したがって、今行われている財政改革とか構造改革とかいうようなものも、そういうだんだん日本の資金が乏しくなっていくときに、どう効率的にお金を使っていくか、効率的にどうお金、といったところにお金を流していくかというのが構造改革の大きな課題であり、そのときに、結局、日本が伸びていくいろんな資金が、公的な部門、つまり政府でみんな使っちゃえ、使っちゃって民間部門にそのお金が回っていかない、特に金利が上がったりして安い金利で使えるお金が回っていかないようなことになると日本の将来はないだろうと。こういうようなことから、構造改革も進め、財政再建も進めながら日本の体質を改めていこうというのが我々の課題ではないかと思っております。
○委員長(中曽根弘文君) 椎名君、ちょっと待ってください。 訂正ありますか。
○椎名一保君 大臣がおっしゃられましたとおり、安心をしたりあぐらをかいているわけではございません。 たしか数年前に、ムーディーズ・インベスターズ・サービスですか、が日本の国債の格付をかなり、二段階ぐらい下げました。もう一つ、スタンダード・アンド・プアーズという同じ格付機関がございますけれども、それはどこが違うかというと、基本的には、経済規律が、分母に名目GDPが参りまして、上にネットの債務が来るかグロスの債務が来るかということでございます。ムーディーズはグロスでこれをやっておったわけでございますけれども、ここ数年大変だというのは、やはり名目GDPがマイナスだということが、やっぱりこれが大きな問題だと。これはもう、プライマリーバランスの問題はこれは十分理解できるところでございますけれども、やはり投資減税等を、やはり需要と投資を増やしていくということも併せて大変必要ではないかと思うんですけれども、経産大臣、このことにつきまして御見解、また経産省の政策なりをお話しいただきたいと思います。
○国務大臣(中川昭一君) 日本は、もう椎名議員もよく御承知のとおり、人間、そしてまた企業活動の上では研究開発あるいはまたIT化というものが非常に大事だということでありますけれども、長引く不況、デフレの間に、その一番大事な部分に対してなかなか減税あるいはまたお金が回らないという状況になってきて、例えば人材投資に掛けるお金が最盛時には六千億円、日本の企業からの中であったという数字がありますが、現時点ではそれが五千億円と、一千億も減ってしまっているという状況にあります。 しかし、やはりどんな状況にあっても、日本の中長期的な視野の中で研究開発あるいはまたIT化と、あるいはまた人材育成というものは極めて大事なことだろうというふうに思っておりますので、経済産業省といたしまして、平成十五年から研究開発促進税制あるいはまたIT投資減税というものを強化いたしまして、その効果が現れてきているというふうに考えております。 つまり、海外に出ていった研究開発機関が日本に戻ってくるとか、また海外の企業の研究機関も日本での研究開発環境がいいということで日本に来て、来始めているという例もございますので、これが日本が今後発展していく上でコアの部分になろうという意味で、この減税の意味というものは非常に大きいと思っております。 また、最も大事な資源であります人材育成につきましては、来年度から人材投資促進税制というものをお認めいただきますならば、この国会で御承認いただきますならば、中小企業を始めとして日本の産業、すべての産業の人材というものに対してのよりレベルアップのためにこの投資減税というものが大いに貢献できるというふうに思っておりますので、椎名委員御指摘のように、様々な部分でこのインセンティブになるようなこの税制面でのいろいろな効果というものを更に充実していきたいというふうに考えております。
○椎名一保君 とにかくネットであろうがグロスであろうが、名目GDP比が大きくならないように、結果、国債の評価が下がらないように是非とも最善の努力をお願い申し上げたい次第でございます。 続きまして、エネルギー問題で経産大臣に、東シナ海の問題はどうなっておりますか、その後。
○国務大臣(中川昭一君) 東シナ海には既に中国が平湖石油ガス田を開発をしておりまして、上海に石油ガスを送っているというふうに聞いております。 そのほか東シナ海には貴重な石油ガス資源が眠っているわけでございまして、その中のいわゆる春暁石油ガス田の今作業を中国が着々と進めているわけでございますが、中国側の資料等々を判断いたしますと、日本の中間線をまたいでいる、つまり日本の排他的経済水域の中にある石油ガスが中国に吸い取られてしまう可能性があるということで、一昨年以来、中国側にこのことについての問い合わせ並びにこの春暁等の開発についての中止を政府として要請をしているところでありますが、いろいろなことを言ってきております。中国の排他的経済水域は沖縄のすぐ手前までだということを主張したり、あるいはまた掘っているところは仮に中間線があってもそれよりも下がっているから関係ないのではないかとか、あるいはまた断層があるからつながっていないのではないかとか、いろんなことを言っておりますが、日本としては、はっきり言ってらちが明かない状態でございますので、昨年の七月から三次元物理探査船をチャーターいたしまして日本独自の資源調査をやっているところでございます。 当初は三か月ぐらいで終わる予定でございましたけれども、台風が多いとか、そのほかいろいろな事情がございまして、いまだにあの海域で調査を続けているところでございますけれども、とにかく調査が終わった段階のところを、いったん二月十八日に中間報告という形で地層調査の物理探査結果を公表をさせていただきました。 その結果、春暁ガス田、それからもう一つ北の方に断橋ガス田というものがございますが、日本の調査をした地質構造がどうもそことつながっている可能性が非常に強いという結果が出ておりまして、そうだとするならば、これは正に中国側が現在開発を進めております両ガス石油田とつながっている、そしてそれを一方的に向こうが採掘をするということは、エネルギー政策を担当する私といたしましては、これは日本の国益、資源に大きな影響を与えることだというふうに考えております。したがいまして、できるだけ早くこの三次元物理探査船の調査を終え、そしてまた、これコンピューターのデータの解析でございますけれども、この調査結果をきちっと分析をいたしまして、そして日本と中国側の開発との関係、あるいはまた日本の排他的経済水域内における石油ガスの存在の可能性についてきちっとしたデータを把握をしていきたいというふうに考えております。 いずれにいたしましても、私はエネルギー担当でございますが、このことはお隣の国との関係もございますし、またその他いろいろございますので、政府の中で十分よく連絡を取りながら、我が国の国益、あるいはまた貴重なエネルギー資源の確保という観点から政府一体で取り組んで、また国会の先生方の御指導もいただきながらこの政策を推し進めていきたいというふうに考えております。
○椎名一保君 ありがとうございました。 海洋権益、権益につきましては、これは国益のために一歩も後に引かないという姿勢で頑張っていただきたいと思います。それと同時に、これはやはり他国とのいろいろ微妙な問題も出てまいります。我が国の国民が情報不足で間違った不安感やら相手に対する欺瞞感をまた持ってもいけないと思います。きちっとした情報を国民に常に流してお知らせいただきたい、それをお願い申し上げる次第でございます。 法務大臣と国家公安委員長に質問通告させていただいたんですけれども、慣れませんので時間がなくなってしまいました。また次の機会にお願い申し上げる次第でございます。 ありがとうございました。
○委員長(中曽根弘文君) 関連質疑を許します。山谷えり子君。
○山谷えり子君 自由民主党、山谷えり子でございます。関連質問をさせていただきます。 本日は、男女共同参画社会、そして教育基本法改正、教育問題について質問をいたしたいと思います。 先日もある大手の社長が、自動車会社の社長が、平成十九年までに女性管理職を三倍に増やすなんというふうにおっしゃいました。能力のある女性が適材適所でどんどん使われていくということはうれしいことでございます。また、職場での女性差別もたくさんありますので、そういうことは解消していかなければなりません。町づくりに女性参加があればもっともっと生活者の感覚で町づくりができることでございましょう。また、家事、育児などを男女が仲よくすればもっともっと家庭生活も楽しくなることでございましょう。 そうしたことは進めていかなければならないと思うわけでございますが、しかしながら、今日私が指摘させていただきたいことは、男女共同参画社会基本法、基本計画の中に必ずしもはっきりとは書かれていないんですが、でも実はそういう意図があったのではないかと思われるような今現場での混乱、特に教育、行政関係での混乱が多くの声になって寄せられております。 〔資料配付〕
○山谷えり子君 資料をお配りさせていただきました。 とにかく、こう男女ごちゃ混ぜの教育をしたり、激しい性教育をしたり、結婚の否定とか、ジェンダーフリーというどこの言葉でもない、英語のようですが全然英語ではない、勝手に日本がつくった、勝手な、定義も分からない言葉を使って独り歩きさせたり、混乱が起きているわけです。 それで、「男女共同参画社会の正確な理解のために」ということで、去年の夏に内閣府男女共同参画局が作った資料でございますが、ジェンダーというのは社会的、文化的に形成された性別と規定しとあります。ただ、ジェンダーフリーという用語は、男女共同参画社会基本法、基本計画などでも使っていないと。ところが、一番最後の方に、なお、地方公共団体において、差別をなくすという意味で、定義を明らかにして使用しているものについては問題ないと考えておりますというふうに書いているんですね。 実は二〇〇四年の二月、福田前男女共同参画担当大臣は、ジェンダーフリーという言葉を使わないように自治体を指導すると言っているんです。それなのに、その後、去年の夏に、定義を明らかにして使用するのには問題ないと、また何だか変なことを言っているんですね。どういう意味ですかね、ジェンダーフリーという定義はどういうふうに考えておられますか。
○国務大臣(細田博之君) 山谷議員のこの配付資料の中にもございますように、いわゆるセックスというような男女別の性別を表す言葉も当然あるわけでございますが、いろいろな過去の使われた用語から見て誤解のないように、ジェンダーという言葉が性別、男性と女性を表す言葉としてこれが使われることが多いわけでございます。しかしながら、これはまあ日本語としてはなかなかこなれていないということから、男女共同社会、参画社会基本法においては使われてないわけでございます。 これに対しまして、これの男女共同参画基本計画におきましては、社会的、文化的に形成された性別というものを、括弧書きでジェンダーという括弧が付いておりますが、この点をしっかりと男女共同社会参画、共同参画社会の実現のためには政策的に方向を打ち出していこうということで方針を出しているわけでございます。 これに対しまして、ジェンダーフリーという言葉が使い出されてきておりまして、いろいろな評論家あるいは社会学者等々から使われ始めたんでございますが、その用語が極めて一定しません。中には、それこそ今御指摘がございましたような誤解に基づく使用もあるということから、政府は、ジェンダーフリーという用語は使っておらないし、社会的に定義を示すことができないということは明確に言っておるわけでございますが、自治体等によっては、いろいろ調べてみますと、相当この言葉を使っているところがありまして、正しく使われておればある程度やむを得ないということでこのような内閣府の考え方が出ておるということでございます。
○山谷えり子君 正しく使われていればという意味がさっぱり分からないんですけれども。 実は、そのジェンダーという定義自体も、ジェンダーというのは文法的な性の言葉だけなんですよ。この定義もみんなに認められている定義ではないんです、ジェンダーという定義が。専門家の間でも合意が形成されていないものであり、そして、北京会議で使われても、その定義をめぐってカトリック、キリスト教の穏健派、それからイスラム教の国々は、留保条件出したり抗議したりしているんですね。ですから、そのジェンダーという概念そのものが定義もできない、専門家の合意形成もできないということを御認識でございましょうか。 もう一度お願いいたします。
○国務大臣(細田博之君) 日本語として極めてこなれない言葉でございますので、政府としてはこのような言葉を使っておらない。できるだけ分かりやすく、いわゆる男女の差別のもとになるようなことを避けるということを目的として、この共同参画社会の基本計画等を組み立てておるわけでございます。 私は、できるだけこのジェンダーフリーというような言葉については使わないことがやはり望ましいと考えております。
○山谷えり子君 ジェンダーフリーという言葉はもちろんですが、ジェンダーに敏感な視点という、これも意味が不明なんですが、同じようなふうに用いられておりますので、その辺も注意深く御指導いただきたいと思います。 男女共同参画基本計画というのが決定されておりますが、次の資料でございます、資料二。 その中に「学校における性教育の充実」というのがございます。この中に、自ら考え判断する決定能力を身に付けよと。これはいわゆる性の自己決定と言われるものでございまして、実は、二〇〇二年の五月、国連の特別総会で子供たちに性の自己決定権云々するのはおかしいのではないかという議論があった、その部分のことなんですね。 それから次、「家庭科教育の充実」。後ほど私が紹介したいと思いますが、今、子供たちが使われて、使っている家庭科の教科書は、結婚の価値を否定している本当に不思議な、家庭科だか家庭崩壊科だか分からない教科書になっております。 それから、高等教育の充実、ジェンダーに敏感な視点が組み込まれるようにということで、各地の大学でジェンダー学が必修科目になっております。どんな授業をしているか、私、調べてまいりましたけれども、結局、ジェンダーフリー学をやっているわけでございますね。これが各地の大学で必修科目になりつつあります。 次のページ、資料三ということ、ところをごらんになっていただきたいと思います。これは、吹田市の小学校一、二年生用、教育委員会が発行している性教育の副教材でございます。上から四行目、「お父さんは、ペニスを お母さんの ワギナにくっつけて せいしが外に出ないようにしてとどけます。」と書いてございます。市の教育委員会は、ほかの県からもとっても評判だからお渡ししていると言うんですね。小学校一年、これ、私、お母さんから届けられたんです。こんな教科書を子供たちに読ませている。許せない。 次のページを見ていただきたいと思います。資料四でございます。 これはセックス人形と言われているもので、東京都、石原都知事が、教育委員会が調べたものです。八十の小学校からこのセックス人形が出てきました。どういうふうにやるかという性技術をこういう人形を使って教えるわけです。ほかにもいろいろなグッズがあって、教育委員会が展示いたしまして、都知事は、校長の降格を含め、服務規律違反もございましたが、百十六人の教員を処分いたしました。 隣のページは、神奈川県の公立の小学校三年生で使っている副教材でございます。 このような教材、小泉総理に私、以前お尋ねしたこともあるんですが、そのとき総理は、ちょっと行き過ぎじゃないか、考え直さなきゃいけないとおっしゃったんですが、今も相変わらずこういうのが続いていて、私、父兄、父母から大変いろんな声いただくんです。どういうふうにお考えでございましょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは、今私も初めて見たんですけれどもね、この図解入りの、これはちょっとひどいですね。これ、何年生に教えているんですか。
○山谷えり子君 三年です。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 小学生。
○山谷えり子君 はい。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは私も問題だと思いますね。 私も、山谷先生からいろいろそのお話聞いて、同世代の友達と話すことがあるんですけれども、こんな教育というのは私の子供のころなんて受けたことないです、学校で。性教育というのは我々の年代では教えてもらったことありませんが、知らないうちに自然に一通りのことは覚えちゃうんですね。ここまで教える必要があるのかどうか。これは私はちょっと、初めて拝見しましたけれども、ひどいと、教育の在り方というものはもっと考えていただきたいと思います。
○山谷えり子君 中山文部科学大臣、これは学習指導要領に逸脱しておりますし、文科省としても、親の思いにちゃんと意見、同意がなければということを言っているんですが、それを聞かずに先生方が暴走しているわけですね。どういうふうにお考えですか。(発言する者あり)
○国務大臣(中山成彬君) 国の責任ということを言われましたが、私は、生命というか、命というものはとてもこれは神秘なものであると、それをつなぐ性というのはこれは本当、神聖なものだと、こう思うわけでございまして、そういう観点からこの性の教育はあるべきだし、また昨今、エイズだとかいろんな病気とかありますから、そういう意味で気を付けるべきだと、そういったことから私、この性教育は始まったと思うんですが、今御指摘ありますように、いろいろなことが寄せられております。 私のところにも、おじいちゃん、あるおじいちゃんから、三年生になる孫が、お母さんがちょっと買物に行っている間に、同級生と何か学校で習ったんだということで一生懸命けいこをしていたという話でびっくりしたというふうなことでありまして、そういう意味で本当に、一部の方だと思うんですけれども、特定の考えの方が行き過ぎた性教育を行っているということは、これはとんでもないことだと、こう思っていまして、文部科学省にそういった情報が寄せられたときはすぐに各都道府県の教育委員会に対して適正にやるようにということで指示しているわけでございまして、先ほど東京都の話もありましたですけれども、正にそういったことで厳しく処分されたと、こう思うわけでございまして、やはり学習指導要領等にもありますけれども、その子供たちの発達段階に応じてきちっと教えるべきものは教えるということでございまして、行き過ぎた性教育というのは、これは本当に子供のためにも、また社会のためにもならぬと、こういうふうに考えておるところでございます。
○山谷えり子君 一部ではないんですよ。三、四年前にも、中学三年生百三十万人全員に、日本では中絶が許されているとか、コンドームのはめ方とか、ピルをお勧めすること、冊子が配られましたよね。一部ではないんですね。是非、中教審でやる、あるいはまた全国調査をやる、お願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(中山成彬君) この性教育につきましては、それぞれの地域、学校、それぞれ工夫しながらやっているわけでございまして、例えば、神奈川県では全部、どういう性教育が行われているかということ全部調べたこともございますが、それぞれ区々なものですから、文科省で全国一斉にどういう性教育が行われているかということについて調べるかどうかということはまた考えなきゃいかぬと思いますけれどもね。 今度の中教審においてはタブーを設けず議論するということになっていますから、この性教育についてもきちっとやはり議論していただきたいなと、こう思っております。
○山谷えり子君 小泉総理が、見直す必要があるんじゃないかということで、実は全国調査をしてくれということが言われたんですね。そして、東京都に続いて神奈川県だけがしました。しかしながら、発表されておりません。なぜならば、教職員組合と密約が交わされまして、結果は発表しない、教職員は処分しないということで調査されたんです。残りは全然できません。こういう現状をどうお考えですか。
○国務大臣(中山成彬君) 私は神奈川県の調査結果について公表されたというふうに聞いておりましたけれども、本当に大変な問題だと思っていますから、これなかなか、どういうふうに調査するのか、なかなか難しい面もありますけれども、そういう方向で考えないかぬなと思っております。
○山谷えり子君 この予算委員会でもっと踏み込んだ答えをどうぞお願いしたいと思います。
○委員長(中曽根弘文君) 答弁ですか、大臣。 中山文部科学大臣。
○国務大臣(中山成彬君) まあこの性の問題、性教育の問題というのは、小泉総理も言われましたけれども、やはり私は神秘なもの、神聖なものだろうと思うので、それを一斉に調査して、それを公表することが本当にいいのかどうか分かりませんけれども、(発言する者あり)皆さん方のこういった意見もございますので、是非、そういうふうな御意見が強いのであれば、それはまた文部科学省としても調べる方向で検討したいと思います。
○山谷えり子君 欧米でも性教育はやっております。私も反対しているわけではないんです。年齢にふさわしい、子供の心に配慮した性教育をしてほしいと言っているんですね。 欧米では、こういう教育をこういう教材でしますということを親に見せて、オーケーとか、うちの子は受けさせないとか、そういうことをやっているんですね。アメリカでも、コンドームの技術教育をしましたらむしろ性病が増えて、妊娠中絶が増えてしまったので、アメリカの国立衛生研究所はそういう教育は駄目だということで、クリントンが方向修正しました。ブッシュはもっとそれに予算を付け直しました。そういうのが今欧米の流れでございます。けれども、日本は今欧米に比べて性病が十倍ぐらいなんです。世界最悪です。 尾辻厚生労働大臣はその実態御存じだと思いますが、いかがでございましょう。
○国務大臣(尾辻秀久君) 性感染症の発生状況につきましては、感染症法に基づいて医療機関から報告をしていただいております。 その中で、十五歳から二十四歳の若者が占める割合は、病気ごとの数字もありますけれども、一つだけ、例えば性器クラミジア感染症でいいますと、平成十五年で四三%であります。十五歳から二十四歳の若者が占める割合が四三%と、こういうことでございます。 その他の疾患につきましても若者が高い割合を占めておることは事実でございます。
○山谷えり子君 そういうデータの発表の仕方はよく分かりません。 十九歳の女の子の十三人に一人が性病にかかっているのではないか、これ厚生労働省の研究班の調査のはずでございます。それから、先日、旭川医大、性感染症の学会で調べられたデータでは、十六歳の女の子の二四%が性感染症にかかっているというような、そういう数字でございます。 私は非難したいと思って聞いているんではないんです。対策を立てるために現実を私たちは知るべきではないかということで質問しているわけでございます。お答えいただければと思います。
○国務大臣(尾辻秀久君) 今、私の手元にあります数字でいいますと、十五歳から十九歳、二十歳から二十四歳、この区分けの数字ならございます。 それから、今お話しになりましたのは、男女高校生の感染状況という旭川医科大学が高校生男女三千人を対象にした調査の結果だと思いますが、その数字もございます。そうしたものはございます。もし話せというお話であれば数字は申し上げます。申し上げた方がいいですか。 それではまず、さっき申し上げました性器クラミジア感染症、十五歳から十九歳、人数で六千百六十三人、二十歳から二十四歳で一万二千五十九人。割合で申し上げますと、十五歳から十九歳が一四・七%、二十歳から二十四歳が二八・七%でございます。 それから次に、性器……(発言する者あり)総数は四万一千九百四十五人ですから、それを分母にした今、割合であります。 それから次に、性器ヘルペスウイルス感染症でありますが、これは十五歳から十九歳が五百五十人、二十歳から二十四歳が一千六百五人。これは総数が九千八百三十二人でありますから、それを分母にいたしますと五・六%と一六・三%になります。 次に、尖圭コンジローマでございますけれども、これは十五歳から十九歳が七百四十人、二十歳から二十四歳が千六百六人、総数が六千二百五十三人でありまして、それぞれ一一・八%と二五・七%になります。 次に、淋菌感染症でありまして、これが十五歳—十九歳が二千百七十五人、二十歳—二十四歳が五千二百十人、総数二万六百九十七人のうちの一〇・五%と二五・二%でございます。
○山谷えり子君 男女共同参画基本計画のこの性教育の充実の中で、結局、フリーセックスをお勧めするような、年齢を無視した教育が行われているんですね。 警察庁の調べでは、見知らぬ人とセックスするのは本人の自由だという中高校生が六八%なんですよ。考えられません、見知らぬ人とという。本当に私たちは責任を持たなければいけないと思います。それで不妊症になる割合も大変高いです。 ある産婦人科の先生、富永国比古先生がこんなふうにおっしゃっているんですね。性感染症が既に危険レベルに達しているという認識は、性感染症を治療している医師たちの共通認識であることを強く訴えたい。性的自己決定論に基づく性教育を受けて、性感染症にかかってしまった十代の犠牲者のうめき声に、我々は毎日耳を傾けているのである。彼らのうめき声は、性の自己決定論者たちの声高な発言をも沈黙させる、厳粛な真実であるというふうに言っております。 本当に男女差別とは何の関係もないこういう教育が、男女基本計画の下に行われているという事実を御認識いただきたいと思います。 そしてまた、男女共同参画基本計画の中にある家庭科の教科書、家庭崩壊科じゃないかと申しましたが、ちょっと紹介させていただきます。 資料五というところでございます。これも、私がPTAの講演に行って、お父様が下さったものなんです。うちの娘がこんな本を読まされている、おかしいと言って下すったものです。 左側のページ。次の疑問に答えてみましょう。A子さんとB夫さんは結婚して二十年、八年前から別居中、きっかけはA子さんに別の好きな人ができたから。この二人は離婚できるでしょうか。 サッチャーが政権に就いたとき、こんな演説をいたしました。イギリスの子供たちは英語で自分のことを的確に表現できない、伝統、道徳の価値を教わっていない、浮気をする権利があると教わっている、とんでもない、教育改革しなければいけない。 私は、浮気をする権利なんて学校で教えるわけがないでしょうと思いました。しかし今、日本で、家庭科の教科書で、このような文章があるわけでございます。 そしてまた、右のページ、下の方でございます。例えば祖母は孫を家族と考えていても、孫は祖母を家族と考えない場合もあるだろう、犬や猫のペットを大切な家族の一員と考える人もあるというふうに書いております。 別のところでは、従来は未婚の母という言葉が使われてきた、しかし最近は、法律的に結婚せずに子供を産み育てることを自らの意思で選び取って母親になる女性を非婚の母、シングルマザーと呼ぶようになっていると。 自らの意思で選び取るシングルマザーというのをあたかもお勧めするかのように、その差別とかそういう問題ではなくて、お勧めするかのように書いていると、これは問題ではないかと思いますが、このような家庭科の教科書、御存じでしたでしょうか、小泉総理。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 知りませんでした。初めてこれ見ました。こういう教育の在り方というものこそ中教審で議論してもらいたいですね。 私は別に性教育、否定するものじゃないんですけれども、もっとより良いものがあるはずです。
○山谷えり子君 ジェンダーに敏感な視点という中に、男女の区別は差別の始まりという訳の分からない思想がございます。 資料の六でございます。これはトイレ、赤と黒という固定観念を、もうそれが差別の始まりだというんですね。男性は黒、女性は赤といった固定観念をなくすということが大切だと、それで間違える人が続出しちゃうわけですよ。ところが、女性センターは、館長さんが固定観念の排除というねらいは評価できる、色分けはすべきではない。男女共同参画条例を制定する予定。その館長も、別の館長も「男女で色分けするのは、条例や、性別による不利益の解消を目指すジェンダーフリーの見地から好ましくない」という、これ、こう訳の分からないあれですね。 それから、男女ごちゃ混ぜで寝かせている教育も行われております。 これは盛岡なんですけれども、男女、林間学校、五年生で同じテントで寝かせていたんですね。それで保護者が文句を言ったわけですよ、もうびっくりしたと、学校は鈍感じゃないか。学校側は問題ない、市の教育委員会も問題ないと言っているんです。県の教育委員会は問題だと言っているんです。だけれども、こういう状況なんです。 沼津市では十六校中九校が男女ごちゃ混ぜの部屋で寝かせておりました。山形市でも三十六校中十九校、仙台市では百二十二校中三十三校、全国でございます、これ。各地方自治体でも議会で問題になっております。これも調べていただけますか、文部科学大臣。
○国務大臣(中山成彬君) これは文部科学省でも調べておりまして、ちょっと不適切じゃないかということで、教育委員会の方に指摘しておるということでございます。
○山谷えり子君 細田内閣男女共同担当参画大臣にお伺いしたいんですが、これは、私細かいこと言いましたけれども、性教育とかこういう男女のごちゃ混ぜ、区別が差別であるという訳の分からないジェンダーという学問に立って、合意されていない、専門家によっても合意されていない、そういうジェンダーというその概念によってこの男女共同参画基本法の一部というか、かなりの部分が運用が始まっているんですね。 ですから、この前文の「性別にかかわりなく、」って、これ突然入れられたんですよ。政府原案にはなかったんです。そして審議もされていません。「性別にかかわりなく、」というのは、こういうことだったんですかということですよね。それから、第四条に、社会における制度、慣行を中立的なものにする。それがトイレの男女、あれになるんですか。まさかと思うことが着々と進んでおります。 この現状をどうごらんになっていらっしゃいますか。
○国務大臣(細田博之君) 男女共同参画社会を形成していくということは、これはもう釈迦に説法ですし、各議員の皆様方もよく御存じのように、社会の中で、家庭の中で、職場の中で、あるいは学校において男女を不当に差別をしたり、そして賃金が違うとか、あるいはいろんな条件に差を設けるとか、あるいは出産を、女性が、のみが出産をするわけですけれども、出産を理由に差別があるとか、そういうことを解消していこうと。まだまだ差別があるぞと。これが基本の理念であり、かつ高邁な理念であり、このことに一生懸命取り組んでいる女性も男性もたくさんおありになるわけですよ。そういった中で、その運用を履き違えて、今御指摘のことは確かに大変な誤りであると私は存じます。その一つ一つの誤りの運用はしっかり正さなきゃいけない。 しかし、男女共同社会、参画社会を形成していくということは、正に人口が減り、結婚をしようとする人が減ってきて、また出産をしようとする人が減っていく、そうして職場に戻ろうと思っても戻りにくい。そういったあらゆる現象が人口減少につながってきて、もう去年の一年で既に男性の人口が減り始めました。来年からは男女の合計の人口が減り始める。そこには、大きないろいろな社会的現象が障害になってこのようになっている。 したがって、男女共同参画社会をしっかりつくっていこう、企業の皆さんにも学校の皆様にも正しく対応していただこうというのがこの本旨でございますので、この履き違えの例は大いに摘出していただいて是正していただき、また御議論をいただく。そうして、正しい方向で議論をしていただきたいと思っております。
○山谷えり子君 本当にひな祭りやこいのぼりを否定するようなことが保育現場でも起きているわけでございますが、官邸には立派なおひな様が飾られておりまして、政府はジェンダーフリーではないというふうに思うんですが。 ただ、私、男女共同参画条例、四百十二市町村調べました。そうしますと、ジェンダーフリーに関することとか、胎児の生命権を認めていないんではないかという中絶の権利を認めることとか、苦情処理委員会を置けとか、多くの、四百十二、問題があるんですね。 それで、例えば埼玉県なんかは、苦情処理機関をつくれといったら、その苦情処理機関が公立の男女別学はこの男女共同参画違反であるといって認めないと言い出したんですね。埼玉県の県民が二十七万人署名いたしまして、男女共同参画と公立の男女別学は多様で何の関係もないじゃないか、女性差別と、といってむしろプロテストしたんですけれども。 今、次の五か年計画が策定中だというふうに思います。次の五か年計画にジェンダーという定義を入れるべきではないと思いますし、また中性化を目指すようなプログラムを入れるべきではないと思いますが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(細田博之君) 基本的に、男女を差別するような意味での考え方、これはもうすべて排除しなければならないと思います。そして、本来、多くの人が考えて、男女の性差というものはやはり厳然としてあるのでありますし、それはしっかりと守る必要があると。 先ほど言われましたようなフリーセックスを認めりゃいいじゃないかとかというのは、決して男女の平等を認めているわけじゃありません。不倫を認めようじゃないかということもそういうことではございません。そこを、考え方をしっかり整理するということが大事だと思いますので、これからも、この計画の細部につきまして検討を行いますので、山谷委員の御趣旨を踏まえまして取り組んでまいりたいと思います。
○山谷えり子君 中間発表をして国民の意見、ヒアリングをする作業を一つ工程に入れていただきたいんですが、いかがでございましょう。
○国務大臣(細田博之君) それは当然いたしてまいりたいと思っております。
○山谷えり子君 中山文部科学大臣、一部の曲がった教育とおっしゃいましたが、一部ではないんでございまして、中山大臣御意見お届け箱みたいなのを三か月限定で作っていただけませんか。何百何千と集まると私は思っております。いかがでしょう。
○国務大臣(中山成彬君) すばらしい御提言をいただいたなと思っておりまして、いつでも受け入れているんですけれども。 大臣になりましてから、もう本当に、この性教育に関するいろんな苦情といいますかそういったのが届いておりまして、これは、要するにこれは、私ども、できるだけ現場に任そう、各学校、教育委員会に任そうというふうな方針でいるものですから、一義的には、まず教育委員会の方でしっかり実態を把握していただくということが大事だと思うんですけれども、さっきの教科書の話もございましたが、教育、何といいますか、検定の範囲内には入るんだけれどもちょっとどうかなというのもあるわけで、そういったことについては、今日テレビ見ておられるお父さん、お母さん、保護者の方々いらっしゃいますので、是非、子供たちの教科書がどうなっているか、一回保護者の目で見ていただきたいと思うんですね。その上でいろいろまた御批判等をいただくと。 そういったことを、是非、お届け箱でも何でも結構ですから、文部科学省にどんどん寄せていただければ有り難いなと思っております。
○山谷えり子君 具体的に、じゃ、四月、五月、六月でお届け箱を作りませんか。
○国務大臣(中山成彬君) 準備も要ると思いますけれども、もうできるだけ早く、四月、五月、六月ですか、いいですね、区切ってぱっとやりましょう。
○山谷えり子君 教科書問題なんですが、今、今度検定が始まりますが、随分四年前は妨害等々ありました。どういうふうに今考えていらっしゃいますか。
○国務大臣(中山成彬君) 前回の採択のとき、御承知のようにいろいろ混乱がございまして、本当にそういう意味では御迷惑を掛けた方もいらっしゃると思うので、その後すぐ文部省の方でも検討いたしまして、毎年四月になりましたら、採択の基準とかそういったものについて通知を出してきちっとやるようにという指導をしているところでございますが、今年も四月には早速そういったことをやりたいと、こう思っていまして、要するに、公平公正な採択ができますように今後とも努めてまいりたいと、こう考えております。
○山谷えり子君 採択のシステムと四年前に何があったか、ちょっと分かりやすく御説明いただけますでしょうか。
○国務大臣(中山成彬君) それでは、お答えいたします。 これは栃木県の下都賀地区における教科書採択のことだと思うんですけれども、平成十三年七月十日、十一日、下都賀採択地区、二市八町の採択地区協議会が開催されまして、十二対十一で扶桑社の教科書が第一となったわけでございまして、そのとき、各市町村においてこの協議会と異なる判断があった場合には再協議する旨の申合せを行いました。 十二日から新聞報道が始まりまして、県教委、採択地区内の教委、採択地区協議会の委員自宅にファクス、電話が集中いたしまして、それで、十六日、二十三日にかけまして下都賀地区内の教育委員会でもう一回教科書を審議したわけでございまして、九つの委員会で扶桑社を否決と、一つの教育委員会では協議会での再協議を要請ということを決定いたしまして、それで七月の二十五日に申合せに基づきまして採択地区の協議会を再度開催いたしまして、今度は二十対三で他の発行者の教科書、これは東京書籍でございますが、これを採択することになりまして、それで、七月の二十六日から八月の六日にかけまして各教育委員会で審議の結果、東京書籍の採択が決定したということでございまして、その後、平成十五年の四月に下都賀地区を三地区に分割いたしまして、小山市と栃木市を切り離して独立した地区にしたと、こういうのが前回の経過でございます。
○山谷えり子君 決まったことが妨害されたり、火を付けるぞと教育委員が脅されたり、もう二度と今年はそういうことが起きないようにちゃんと環境整備を、静ひつな環境でできるようにしていただきたいと思います。 中山文部科学大臣は、スクールミーティング、三百ですか、御感想がありましたら、これだけ回られた大臣というのはいらっしゃらないと思うんですが。
○国務大臣(中山成彬君) 教育改革をやるに当たりましては、まず現場の声を聞こうと、現場に参りまして、先生方とか保護者とか、また子供たちにも話も聞こうと。そこから教育改革は始めようじゃないかということで、私が音頭を取りまして、今文部科学省には、大臣、それで副大臣が二人、大臣政務官二人、五人の政治家がおりますから、この五人で手分けして、それじゃ足りませんので事務方も総動員いたしまして、今、大体全国に小中学校三万ちょっとあるんですけれども、せめてその百分の一ぐらいは回ろうじゃないかということで始めているところでございます。私自身はこの予算委員会でなかなか時間が取れないんですけれども、ちょっと合間を見ては回っておりますが、今五校ほど参りまして、やっぱり回って、現場にいてよかったなということを本当に感じておりまして、やはり現場の先生方、保護者の話を聞くといろんなことが分かるなと。まだしゃべっていいんですかね。 やはり、何かというと先生方次第だなということをまず感じますね。この総合的学習の時間等についても先生方の力量によるところがあるなと思うわけでございますが、やっぱりもう自分たちの経験からしても、いい先生に恵まれたときには成績も良くなるし、そうでないときには落ちたりするわけでございまして、やはり先生の、本当にいい先生を必要な数確保するというのが一番大事なことだなと、こう思っておることが一つでございます。 それから、私、今日午前中の片山議員との、でも話しましたが、学校行きましたらまず図書館に行くことにしているんです、図書館。最近読解力が落ちているということが言われるわけでございまして、学校におきましては、まず読書の時間というのを最初の、授業の始めに設けて本を読むようにしている学校もありますが、やっぱり学校に行きまして本当に図書館が充実しているところとそうでないところがあるなということで、やはり読書というのが一番大事だと、読書の習慣を付けることが一番大事だと思っていますので、何とか図書購入費を、これはもう一般財源化されているわけですけれども、是非増やしてもらいたいなということも感じております。 それから、総合的学習の時間についていろいろな今話が出ているわけですけれども、やはり総合的な学習の時間というのは、これは大事だと思うんです。というのは、いろんな学科を学ぶだけじゃなくて、その学んだ知識を基にして自分で考え判断して行動する、そういう主体性のあるといいますか、生きる力を持ったといいますか、人間力とも言っていますけれども、そういう子供たちを育てる、これは本当に大事なことだと思っています。 そういうふうに、総合的学習の時間というのは私は非常にいいことだと、こう思っていますが、これも本当に、本当によくやられているところもあるし、もうおざなりになっているところもあると。本当に差があるんで、まあちょっと大変だなと。それからまた、子供たちの興味というのをずっと引っ張っていくのもなかなか大変だということでございまして、この総合的学習の時間というのを今のままでいいのか、少し減らすのかというふうなこともございますし、またやはりもうちょっと、基本教科をしっかりやりたいんだけれどもなかなか、中途半端になっているという本当に切実な先生方の声も聞くわけでございまして、そういう意味で、今中教審で、それこそその性教育の問題も含めて、もうタブーなく、タブーなく議論していただこうと、こう思っていますが。 まあそういうことで、私、余り先取りして言っちゃいかぬのですが、教科内容を削減しました。だけど、授業時間まで減らしちゃったんですね。このことがどうだったのかなと。土曜日の活用も含めて夏休みも少し考えてもいいんじゃないかということで、もうちょっと授業時間を増やさないと。やっぱり勉強しないと学力は上がらぬと思うんですよね。そういったことが基本じゃないかなと。 そういったことを学校現場を回りましていろいろ学んでいるところでございますが、これからも精力的に回ってまいりたいなと。どうしても私ども行くところはいいところばっかり選ばれるんで、本当はもう抜き打ち的に行きたい面もあるんですけれども。まあそういう意味で、どうか議員の先生方も、どうか地元の学校を見てきていただきたいと思うんですね。そして、どういう教育が行われているのか、先ほどの性教育の話もそうですけれども、いろんな話が聞かれると思うんですね。聞かれましたら、どうか先生方からも聞かしていただきたいと。 私ども、精力的にこの目で見て、それで教育改革、本当に子供のために、これからなかなか大変な時代だと思うんですね、大変な時代ですけれども、どういう時代になろうとも、どういう社会になろうとも、たくましく生き抜いていけるそういう日本の子供を育てる、このことを大きな大目標として頑張ってまいりたいと思っております。
○山谷えり子君 小中学校で朗読の時間が学習指導要領から外れました。是非、次のときには復活させていただきたいと思います。 それから、これ、滋賀県の教育委員会が発行している中江藤樹の本なんですね。いいことも一杯やっていますよ、市の教育委員会。ですから、それぞれ先人に学ぶというようなこともお教えいただきたいと思います。 今、図書館に偉人伝が少なくなってきております。それは、英雄をつくってはいけない、差別につながるからという考えをする人がいるからと聞いておりますが、それもとんでもないことでございます。偉人伝をどんどん読ませてあげたいというふうに思います。 中山文部科学大臣、「甦れ、日本!」でかなり踏み込んだ提言もしていらっしゃいますが、御紹介いただけますでしょうか。
○国務大臣(中山成彬君) 私は、今文部科学大臣を拝命しておりますが、元々経済とか金融とか、そちらの方で中心にやってまいりましたので、この長引く不況といいますか、この十数年の日本の停滞というのは一体何だったんだと。小泉改革も推し進められているわけですけれども、やはり人材ではないかと。人だなということを本当今思っているときに実は文部大臣を拝命いたしまして、正にそういった、今まで人づくり、小泉総理も人づくりが大事だと言われていますが、本当にそういう意味で、この国際的な大競争の時代、そして日本が少子化に向かっていく、このままで、日本の教育が今のままでは本当にどうなっていくんだろうかと。近隣諸国が物すごい勢いで追い上げているわけでございまして、じっとしているだけでもあっという間に追い抜かれてしまうんじゃないかな、こういう、そういう危機感もございまして、「甦れ、日本!」ということで、大臣になって早々でございましたが、公表したところでございます。 その基本というのは何かといいますと、正に私が申し上げたようなことからして、もっと頑張る子供を応援する教育をしたいと、そしてチャレンジ精神を持った、チャレンジ精神を持った子供たちをたくさん輩出したい、こういう考えでございます。 とかく今までの教育というのが平等主義、平等に平等にというようなことでございましたが、本当それでいいんだろうかと。もちろん平等に教育は授けなきゃいけませんが、やっぱりその中でもそれぞれの子供たちが切磋琢磨して競い合う気持ちを持って、要するに、この分野では僕はもう負けるけど、こっちじゃおれ頑張るぞ、そういうふうなことでそれぞれの子供たちが頑張るような、またその頑張る子供たちをやっぱり褒めてやると、そして励ましてやると。もっと頑張ればもっとできるんじゃないか、こういうこともやってごらんというふうに、やっぱり学校でも家庭でも地域でも、そういう子供たちをみんなで育てるという。 そういう意味で、今年の所信表明で小泉総理が、子供は社会の宝、国の宝といみじくも言っていただきましたが、本当にそうだろうと思うわけでございまして、そういった教育をするためにはどうしたらいいんだろうか。 これも先ほど申し上げましたが、やはり先生方の質を上げるということがとても大事なことだろうと、こう思うわけでございますし、そして、いつも言っていますが、現場主義と。とにかく国は予算的なことではしっかり担保するけれども、しかし教育はそれぞれの地区地区において、その地区の特色を生かし、そして工夫、創意工夫しながら、本当に自分たちの子供を育てるんだ、それこそもう子育て終わった地区の方々の力もかりて、みんなで総力を挙げて子供たちを育てていくということも考えていかにゃいかぬと思いますし、それから最終的には、いろんなことを考えまして、やはり行き着くところは教育基本法の改正だなということを感ずるわけでございまして、戦後の教育というのは、本当にそういう意味ではみんなが学校に行けるようになった、学力水準も上がりまして、それが戦後の日本の経済発展にもつながったと思うんですけれども、その間に失ったもの、失われたものがあるのじゃないかと。 これは心の問題といいますか、今道徳の話もされましたけれども、日本に戦後導入されました個人主義というのが日本のような多神教の国では利己主義になってしまって、自分さえよければいい、こういうことになっているのが今の日本のいろんな混乱のもとになっているんじゃないかなと。自分のことも考えながら全体のことも考えられるような、そういう子供たちを育てていかなきゃいけないんじゃないかなということも含めまして、それともう一つは伝統、歴史ですね。 正に、私は、戦後、戦前、断絶があると思うんです。昭和二十年を境にして断絶があって、日本の過去は全部悪だった、悪かったんだ、そこから出発しているものですから非常に浅くなっているとは思うんですけれども、日本というのはそうじゃなくて、本当に長い歴史を持ったいい国ですから、もっと自分たちの国に自信と誇りを持てるような、そういった教育を子供たちに授けたい。まあ、あと、どういう社会になっても、自分は日本人なんだという、そういう自信と誇りを持って二十一世紀を生きていけるような、そういう子供たちを育てていく、これが私の責任だろうと、こう考えているところでございます。
○山谷えり子君 平成十二年、小渕内閣が教育改革国民会議、そして教育基本法改正の議論が平成十三年から十五年まで中教審で徹底的にやられました。国民の意見も聴き、そしてヒアリング、全国各地回りました。答申が出て、もう二年でございます。もう機は熟しております。そろそろ国会で審議をさせていただきとうございます。小泉総理、御意見、御所見、お願いいたします。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 現在、与党におきましても、この問題につきまして議論をしている最中でございます。当然、日本の伝統、文化、歴史、そのような問題につきまして重要な御指摘を受けておりますので、基本的な問題でありますので、できるだけ早く国会に提出しよう、努力していきたいと思っております。
○山谷えり子君 与党の教育基本法改正を検討する会も草案を書けというふうに言っておりますので、中山文部科学大臣、ちょっとスケジュールとか、その作業の、どういうふうに進んでいますでしょう。
○国務大臣(中山成彬君) 中教審の答申をいただいてから、この三月でもう二年になるわけでございますし、その間、自民党、公明党、与党の改正に関する協議会、ずっと精力的に続けられているわけでございまして、いろいろありましたけれども、争点も五つぐらいに絞られてきたということの中で、文部科学省に対して草案作成やってみろというふうな御指示もありましたので、今大体、いろいろな案はあるんですけれども、草案作成に向けて始めようと、こうしているところでございまして、私どもとしては、先ほど申し上げましたが、やはり教育基本法が大事だと、こう思っているわけでございまして、これはもう与野党を通じて、私は民主党の中にもたくさん賛成の方もいらっしゃると思いますので、できるだけ早く国会に出させていただいて、もう議論を始めていただきたい、始めさせていただきたいと、こう考えているところでございます。
○山谷えり子君 自民党と民主党で三百八十八人の議員が改正を求めております。もう戦後の教育、ここまで荒廃が進んでしまって、やはり原点、教育基本法改正を是非していただきたいと思います。 国を愛する心、良き公民を育てなければなりません。また、家庭教育、職業教育あるいは宗教的情操心の涵養。そしてまた、教育行政が今めちゃくちゃです。性教育の実態も、学力調査ももう四十年もできない。なぜでしょうね。 その第十条に関して、何かコメントございましたら中山文部科学大臣。第十条というのは、教育は、「教育は、不当な支配に服することなく、国民全体に対し直接に責任を負つて行われるべきものである。」という条文でございます。
○国務大臣(中山成彬君) このことについては予算委員会でもいろいろ取り上げられているわけでございまして、とにかく学校の先生方が、これからの子供たちを、立派な子供たちを育てるんだ、そういうことでまとまっていただくといいんですけれども、なかなかそうじゃない。いわゆる日教組の方とかいろんな方々もおられて問題あったんじゃないかなと、こう思っているわけでございますが、しかし、最近日教組も変わってきたなと思うのは、この前、総合的学習の時間、土曜日も授業をすべきだとか……(発言する者あり)
○委員長(中曽根弘文君) 静粛にしてください。
○国務大臣(中山成彬君) まあこういうふうな話まで出てきているということでございまして、やはりそういったことでなかなか真っすぐいけなかった面もあるんじゃないかなと、こう思っておりますけれども、やはり教育という、これからの世代を育てるということについて、やはりみんなが力を合わせて頑張っていくべきじゃないかなと、このように考えているところでございます。
○山谷えり子君 小泉総理、教育基本法改正について、中身について少し言及できる部分があったらお願いします。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 現在、精力的に担当者間で協議の最中であります。その努力、見守っていきたいと思っております。
○山谷えり子君 町村外務大臣にお伺いします。 平成十六年、去年の十一月ですが、私が、あの北京の抗日記念館あるいはまた南京の大虐殺館、北京には一千二百万人入場者、南京には一千万人の入場者でございます。両方ともリニューアルして拡大しようとしているということで、事実ではない展示物については外していただけないかというふうに申し上げたら、外交チャンネル通じてどうだろうというふうに申しました。その後どうなっていますでしょう、進捗状況。
○国務大臣(町村信孝君) 今の御指摘のような施設を含めまして、中国には愛国主義教育の教育基地というのが全国で中国共産党中央宣伝部によるところによると二百三か所指定をされている、二百三か所。その中の代表的なといいましょうか、のが六つで、抗日戦争をテーマにしているというふうに私どもは見ております。 今年の一月、佐々江アジア局長が中国に出張した折に、中国側に対しまして、この両国国民間の相互の認識を改善することが一つの課題であるということで、中国の歴史教育等の在り方についてその改善を提起をしたところでございます。 政府としては、今後、やはり昨年のいろいろな、例えばサッカーの試合における先方の異常な高まりというのもあったり、どうも国民レベルでの感情の行き違いというものがだんだんひどくなっているのではないかというようなことに私どもも危機感を持っておりまして、御指摘のような施設の展示の在り方も含めて中国側に対して改善すべき点は改善するようしっかりと求めていくようにしております。私も近いうちに、まだいつと決まったわけじゃございません。中国の外務大臣とまた会う機会もあろうと思いますので、そんな折にもこの問題を具体的に提起をしてまいりたいと思います。
○山谷えり子君 事実ではない写真を外務省はお持ちだと思いますので、具体的にそういうような外交チャネルで、具体的な作業でお願いしたいと思います。 教育、子供は社会の宝でございます。是非、教育改革、そして教育基本法改正、今国会中にお願いしたいというふうに思います。 ありがとうございました。
○委員長(中曽根弘文君) 以上で片山虎之助君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(中曽根弘文君) 次に、木庭健太郎君の質疑を行います。木庭健太郎君。
○木庭健太郎君 公明党の木庭健太郎でございます。 まず、北朝鮮問題で総理にお伺いをしたいと思っております。 北朝鮮の拉致問題に対する不誠実な対応、私も非常な怒りを覚えますし、また、二月二十日でしたか、あの核保有宣言、その怒りというより何か恐怖感というか、そんなものを覚えるようなものもございました。 北朝鮮問題になると、総理おっしゃるのは対話と圧力というこの言葉でございます。国民にとってその圧力という部分は、例えば経済制裁であってみたり安保理への提起の問題であってみたり、具体的に形が見える、分かりやすい。ところが、この状況の中で対話と言われてもですよ、一体何ができるのかということが国民には非常に分かりにくいし、そこがある意味ではいら立ちにつながると思うんです。 その意味で、総理はいつも対話と圧力とおっしゃる、その対話というのは何を想定してお考えになっていらっしゃるのか、国民に分かりやすく御説明をいただきたいと思うんです。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 対話というのは、表面で行われる対話と水面下で行われる対話、両方あると思いますね。外交交渉ですから、当然秘密裏に行わなければならないものもあります。また、この対話の中には、日本独自でできることと各国と協力してやるべきこと、両方あると思います。その対話のチャンネルを閉ざしてはならないと。平和的な外交的な解決を望むという立場では、日本だけではなくて、六者協議の中でおきましても一致しているわけでありますので、そういう点を含めて、日本は、アメリカや韓国、中国、ロシアとの連携、そして日本の独自のルートを通じて対話を続けていくということでございます。
○木庭健太郎君 ところで、核保有宣言を北朝鮮したわけですけれども、外務省として、どういうふうな核開発の北朝鮮状況なのか、また中国と北朝鮮が対話をしたわけですが、この会談をどんなふうに受け止めて、この後どう進展しようとしているのか、外務大臣、見解求めます。
○国務大臣(町村信孝君) 木庭委員お尋ねの、まず核兵器の北朝鮮における開発の現状ということでございます。 いろいろな情報を総合的に勘案して判断をするわけでございますけれども、北朝鮮が兵器化し得るようなプルトニウムを相当量保有している、また核兵器を保有している可能性はあるであろうと、こう考えておりますけれども、残念ながら我が国のインテリジェンスの能力からいたしまして確定的な結論を持つには至っておりません。しかし、相当程度高い可能性で核兵器を保有している可能性はあるということでございます。 それから、先般の中朝会談ですね、がどういう内容であったのかということであります。詳細についても中国側から説明を受けたところでございますけれども、申し上げられる点、十九日から二十二日まで、王家瑞中国共産党中央対外連絡部長が、金正日総書記との会談が行われ、そのとき中国側、胡錦濤国家主席からの口頭親書という形で以下の諸点を伝達したと。 まず第一点は、中朝は朝鮮半島の非核化を実現をし、朝鮮半島の平和、安定を擁護するとの立場を堅持しており、六者会合を通じて核問題及び北朝鮮の合理的な懸念の解決は中朝双方の根本利益に合致する。二番目、中国は、情勢の一層の複雑化を避け、早期に六者会合が再開されることを希望すると、これが胡錦濤国家主席からのメッセージであったと。 これに対して、金正日総書記からは以下のとおりのお答えがあったということで、一点目は、北朝鮮としては朝鮮半島の非核化を堅持する。それから、対話を通じて平和的方法で解決しようとする立場には何ら変更がないと。二番目は、北朝鮮として六者会合に反対したこともなく、会談の成功のために全力を尽くした。三番目、北朝鮮は今後、関係諸国の共同の努力によって六者会合の条件が成熟すれば、いつでも会談のテーブルに着く。四点目、米国が信頼に足る誠意を示し行動することを期待しているというようなことで、相変わらず北朝鮮側は一定の条件を付けて、これが満たされればという言い方をしている。 日本側あるいはすべての、私は北朝鮮以外の五か国は同じ方向を向いて同じ発言をしていると思いますが、無条件かつ速やかなる再開ということでありまして、この点についてまだ北朝鮮側と意見の一致を見ていないところでございます。 今、様々なレベルでの働き掛けが、今の王家瑞中連部長の働き掛けを始めとして様々なレベルでの働き掛けが北朝鮮に対して行われ、また、日米韓との打合せあるいは日本と中国との打合せ等々様々な、また今度は五か国サイドでのいろいろな協議も行われる。いずれにしても、様々な外交的な、これも私は広い意味の圧力であろうと思いますが、外交的圧力を北朝鮮に掛けることによって、六者会合復帰が別に目的ではございません、六者会合復帰を通じて、核の問題、ミサイルの問題、そして日朝間では拉致の問題を解決していくと、こういうことで最大限のこれからも努力をしてまいりたいと考えております。
○木庭健太郎君 さっき総理も無条件で北朝鮮が六か国協議へ戻ると、これを最大限日本としても努力すべきだし、御自身も努力なさるんだろうと思います。 ただ、核問題は動いていったとしても、そうすると今度は拉致問題が取り残されているんじゃないかというような印象もまた国民受けてしまう。これ、水面下でどこまでやるかって、いろんなことがあります。ただ、この拉致問題に関して言うならば、私は、総理が動いたとき、総理が決断したときに物事が動いてきたことも事実でございます。その意味では、総理がこの全面解決へ向けた決意、強く持っていただくことが必要だと思っていますが、決意を改めて伺っておきたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 日本は拉致の問題を重視しておりますけれども、拉致だけでなく、核の問題もミサイルの問題も総合的、包括的に解決しない限りは正常化しないというのが基本方針なんです。拉致の問題解決したと、じゃ核の問題はどうかと。これは進まないんです。 そういうことは六者の間でも再三私どもは関係国に申し上げておりますし、日本よりはそれ以外の国は核廃棄に関心を持っているのも日本は承知しております。どれか一つそのうち解決すればいいという問題じゃない。その点がなかなか難しい問題ということを承知しておりますし、だからこそ関係各国間の緊密な協力が必要であると。圧力も、いろんな外交的な圧力もあります。そういう点につきましても、どういう圧力が効果的か、また各国との立場がそれぞれ違うんですね。その調整も必要なんです。 そういう点も考えながら、できるだけ早く北朝鮮側は無条件でこの六者協議に応じてくることが、日本にとってだけでなくて北朝鮮にとって最大の利益じゃないかということを各国と協力しながら働き掛けていかなきゃならない。 なかなか表面に見えないところがたくさんあるもんですから、国民がもどかしいいら立ちを感じていることも十分承知しております。しかし、この問題につきましては、各国と協力しながら、将来の平和的な解決に向けて精一杯努力していきたいと思っております。
○木庭健太郎君 ところで、参議院は、決算重視の立場から、昨年初めて国会としてODAの調査を行いました。報告書も作らしていただきました。私も一員としてメキシコ、ブラジル、参加したんですけれども、やっぱりODAというのは事前、中間、事後、チェック体制というのは本当大事だなということも痛感して帰ってまいりましたが、この参議院が行ったODAの報告書につきましてどう処理をされたのか、外務大臣ですか、当局でもいいですが、御答弁いただきます。
○政府参考人(広瀬哲樹君) お答えさせていただきます。 参議院の政府開発援助調査団の派遣報告書でございます。こういう大部なものでございますが、ODAについて多面的な報告をいただいております。外務省といたしましては、ODAの一層の効果的、効率的執行に寄与いたしますよう、実施に役立てていきたいと考えております。 事前事後のチェック体制、我々の言葉では評価と呼んでおります。評価は、ODAの効果的、効率的実施にとって重要なものであるだけではございませんで、供与いたしましたODAプロジェクトがどのようになったかということを客観的に評価し国民に説明する責任を果たすためにも重要でございます。 このODAの評価につきましては、様々な場で客観性、透明性を高めるべきであるという指摘がございます。この報告書の中でも、第三者評価を導入すべきであるという御指摘がございました。こういった第三者の評価、視点というものを取り込みますために、外務省に設置いたしておりますODA評価有識者会議のメンバーに今回はお願いいたしまして直接評価をやっていただくことにいたしました。また、被援助国の政府、実施機関とも協力いたしまして評価を実施することにいたしております。こういった措置を通じまして評価の改善に努めていくつもりでございます。
○木庭健太郎君 もうちょっと何か、(発言する者あり)もうちょっとやる気ないかな。タスクフォースの問題とか少し話されたらどうですか。
○政府参考人(広瀬哲樹君) 我々、御提案いただきましたものにつきまして様々な観点で第三者の目というのをやっておりますけれども、国民の皆様に公募いたしまして民間ODAモニターというのをやっております。年間六十名ぐらいの方々に応募いただきまして、六か国の国に御参加いただきまして、大体途上国は暑いところが多いんですけれども、非常に御苦労されながら現場に直接行っていただきまして、報告いただいております。こういった、国民に直接参加いただいてODAがどうなっているのかというのをチェックいただくということが非常に重要だと思います。
○木庭健太郎君 ともかく、是非きちんとやっていただきたいことと、もう一つODAについて、これ、国論を二分するような議論ですよね。要するに、今後増やすべきなのか減らすべきなのかと。こんだけ財政苦しいのに何でODAやらなくちゃいけないんだと、こういう話もある。でも、世界にとってみて、例えばまだテロの問題、貧困の問題、人間の安全保障、やっぱり世界で果たす日本の役割も要る。そうすると、ODAについては当然増額ということも考えなくちゃいけない。 正に、そういう意味では、ODAはひとつどうするかという一つの岐路にあると思う。私は、世界の中で果たしている日本のODAの役割は大きいと思っている、しっかり守ってもらいたいと思っているが、外務大臣の見解を伺っておきたい。
○国務大臣(町村信孝君) 今、木庭委員御指摘のとおり、誠に今悩ましい難しい状態に立たされていると率直に吐露をしなければならないかなと、こう思います。 これだけ今国の財政厳しい状況の折であり、マイナス二%ぐらいの予算ということで今御審議をいただいているわけですから、この審議をいただいている予算にいささかなりともこれは不十分であると申し上げた瞬間に、じゃ組み替えて出してこいという御指摘をいただいてしまいますから、私どもは現在の制約条件の中でこれが最善のODA予算であるということを申し上げなければなりません。 他方、国際的な環境を見たときに、今、日本はこのところ何年かこう続けてODA予算が減ってきております。その反面、諸外国はみんな一斉にここ三、四年の間に増加傾向にございます。 ですから、日本はもう一九九〇年代、圧倒的に一位でありました。もう日本の援助、量、質ともに一位と。ほかの国がみんなぼさぼさっとサボっていたときに、日本は一位だった。二〇〇〇年、二十一世紀になって、どうもこれじゃまずいぞと。テロもある、いろいろな状況もあるということでほかの国が一斉に増やし始めたときに、日本はまあなかなか財政が厳しいのでと言ってこう減ってきているということで、それでもまだ世界二位であります。しかし、この傾向が続くと、一両年のうちに三位になり四位になり五位になるというような流れになってまいります。本当にこれでいいんだろうかどうだろうかという辺りが、今一番悩ましいところでございます。 今年のイギリスにおいて開かれますサミットでも、御承知のように環境問題とこの開発援助問題というものが二つの大きなテーマ、なかんずくアフリカということでございます。 そのときに、やはり日本国政府として積極的な姿勢をどこまで示すことができるかということを、これからよく政府部内でも議論をして対処方針を決めていかなければなりませんし、また、特に我が国はこれから常任理事国になろうかというときに、私どもはどうしても今安保理の話ばかりがどうも頭にありますけれども、レポートのもう一つは、この〇・七%目標に向かってみんな努力しようと。日本は〇・二%台、額は多いけれどもGDPが大きいから〇・二%台、アメリカは額は大きいけれども〇・一%台。これを〇・七まで持っていくということを今、谷垣大臣にお願いをしたら、もう多分まともに私は口を利いてもらえないんだろうなと、こう思うほどでございまして、しかし、だからその〇・七という目標を、それは一挙にということは、それは言ってみても多分非現実的なんだろうけれども。 しかし、その中で何か日本としても前向きな姿勢というものを示す方法がないもんだろうかどうだろうか。この辺はよく関係の皆さん方とも御相談をしながら、日本がしかし熱心であるということについては、これは別に人後に落ちない。だれかれはばかることなくこれまでもやってきたし、これからもまたやっていこうとしておりますので、その姿勢をどういう形で国際的に分かりやすく説明することができるのか、いろいろ考えて、またよく御相談もさしていただきたいと考えております。
○木庭健太郎君 今、外務大臣から話あったとおり、サミット、今度アフリカ、テーマですから、総理行かれるわけですからね、そこで恥かかせるようなこともしてもらいたくないし、財務大臣も厳しい顔は厳しい顔でしょうけれども、その中でどう、重点化しながらどう国際社会に訴えることができるかというような在り方を考えていただきたいと、こう思いますし。 次の課題に移りますが、ずっと議論を昨日からされている社会保障の問題。まあ民主党の皆さんも参加していただけるんだろうと私は期待をしておりますし、是非こういう問題は与野党関係なく協議できるということを早く始めた方がいいと私も思っております。 ただ、社会保障の問題を論議するとき、さあ、何から始めるか。年金からでも結構ですよ、それは。ただ、年金だけでいいのかというと、違う。社会保障の問題は、もちろん年金、介護、医療という高齢化の問題に極めて密接な課題もあるけれども、もう一つ忘れてならないのがやはり少子化、子育て支援ということです。予算だけ見たって、今度、高齢化の方にはどれだけの予算が掛かっているか。じゃ、子育てという部門についてどれだけの予算が。余りの格差があります。 私は、この社会保障の問題を議論するならば、この子育てまで含めた四本を柱としたもので徹底した議論をしなければならないと考えておりますが、改めて総理の見解を求めておきたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) エンゼル、子育てに関して重要性はよく各党御理解いただいていると思います。 エンゼルプラン、新エンゼルプラン、今回は子育て、子ども・子育て応援プラン、それぞれ時代が変わってきて、この対策を充実していかなきゃならないということでやっているわけでありますが、確かに高齢者に比べて子育てに関する予算は少ないのは事実です。これは、高齢者の方が政治に関心があってね、それから投票に対する影響力が大きいということもあるんだと思いますが、将来のことを考えると、子育て、これは正に最重要課題であります、少子化対策も含めてですね。 そういう点から考えまして、今まで各制度、機関に対する支援と直接親御さんに対する支援、それから子供に対する支援、改善はされてきておりますが、まだ不十分じゃないかという御指摘もいただいております。 〔委員長退席、理事若林正俊君着席〕 額の点におきましても、限られた財源の中でどうめり張りを付けて子育て支援に重点化していくかとなりますと、高齢者の予算が多過ぎて子育ては少ないじゃないかという中で、それでは高齢者の部分を減らして子育てやるかというと、これまた大反対。増やす方は全部賛成なんですけれども、めり張りを付けてどっちか減らす方になると全部反対ですから、その点が全体の財政状況を考えて実に難しいところなんです。 しかしながら、子育ての重要性はもう党派を超えて皆さん御理解いただいておりますので、どのような財源配分と支援対策を重点化していくかというのは、これからも各省連携しながらその対策の強化に努めていきたいと思っております。
○木庭健太郎君 いろんな子育て支援あるわけですけれども、今日はちょっと児童手当のことを少し触れさせていただきたいと思うんです。 児童手当は、政府・自民党にも御協力いただいて、三歳未満だったものが就学前になり、昨年からは小学校三年生以下と拡充をされております。ただ、各国見るとそれぞれいろんな実情あるから違うようでございます。まず、先進諸国が少子化の対策の一連とこの児童手当というのをどう位置付けてどんなことをやっているか、当局から御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(伍藤忠春君) 諸外国の児童手当制度でございますが、各国によりまして賃金体系あるいは税制等様々でございますので一律に比較するのもなかなか難しい面もございますが、あえてイギリス、フランス、スウェーデンを例示して説明をさせていただきたいと思います。 まず、イギリスでは原則十六歳までという年齢で児童手当を支給をしております。第一子からでございまして、第一子は一万四千円、第二子以降は九千円ということで、だんだん下がるような仕組みになっております。所得制限はありません。それから、フランスでは第一子は支給せずに第二子からということで、支給は二十歳までということでございます。第二子が一万六千円、第三子以降は二万円ということで上がるような仕組みになっております。所得制限はございません。それから、スウェーデンは第一子から支給ということで、原則十六歳までということで、第一子、第二子が一万四千円、第三子が一万八千円、第四子が二万六千円、第五子以降は月二万九千円と徐々に上がるような仕組みになっておりまして、所得制限はございません。 以上でございます。
○木庭健太郎君 厚生労働大臣はこの児童手当というのは少子化に効果があるのかないのか、どう位置付けていらっしゃるのか、御答弁をいただきます。
○国務大臣(尾辻秀久君) 少子化対策の中で児童手当制度がどういう効果があるのかというようなことでございますが、全体の中でそこだけ取り出してここをどう評価するかというのはなかなか難しいところがございます。ただ、一つ言えますことは、子育てに関するいろんな調査を見てみますと、例えば夫婦にとって理想的な子供の数より実際に持つ予定の子供の数が少ない理由について、じゃその理由何ですかと聞くと、六割の方が子育てや教育にお金が掛かり過ぎるからと、こういう答えになっています。あるいはまた、子育て支援策としてどのような対策が必要かというふうにお聞きをいたしますと、約半数の方が子育てに対する経済的支援を挙げておられます。 そうしたその調査で分かりますことは、やはり子育てに経済的な子育て支援ということで、少子化対策ということでいいますと、やはり経済的な支援というのが大きな意味を持つんだろうというふうに思われますから、そういうことでいうと児童手当制度というのは大きな意味を持つのかなというふうには考えております。
○木庭健太郎君 今おっしゃったように、なぜ子供を理想的に持たないのかというのは、教育、子育てにお金が掛かるでしょう。もう一つは、大きいのは、多分仕事と両立しないというのが大きいと思う。そういう意味じゃ、待機児童ゼロ作戦というのは正にぴったしかんかんのやり方なんですよ。すばらしいことをやっていただいているとは思うんです。 ただ、この児童手当の問題、先ほど各国の例もありましたが、じゃ年齢が今の小学校三年生まででいいのかどうか。さらに、この所得制限という在り方をどう考えるのかというような問題、様々な問題がありますし、ある意味ではもう一度抜本的に、この児童手当どう拡充すべきかについては、何歳までにするのかという問題もあります。じゃ、そうじゃなくて小学校に上がるまでが大変だというんであれば、そこに重点化するというような在り方もあるだろうし、年齢を上げる問題もある。所得制限をどうするかという問題もある。様々な論点があります。是非こういった点を厚生労働省、検討会でもつくって検討していただきたいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 児童手当制度は、先ほど、先ほど来述べていただいておりますようにだんだんに拡充をしてまいりまして、平成十六年度から支給対象を小学校三年まで引き上げたところでもございます。 さらに、昨年策定いたしました子ども・子育て応援プランにおきまして、今後の検討課題としてどういうことを言っておるかといいますと、社会給付費について大きな比重を占める高齢者関係給付を見直すこと、これは先ほどお述べいただいたとおりであります。このことは既に検討課題として言っております。こうしたことに加えまして、地域や家庭の多様な子育て支援や児童手当等の経済的支援など、多岐にわたる次世代育成支援施策について、総合的かつ効率的な支援に、視点に立ってその在り方等を幅広く検討することと、こういう検討をするということにはいたしております。 そしてまた、現在進められております社会保障制度全般について一体的な見直しをいたしておりますから、さっき総理からのお話もございましたけれども、そうした検討の中でもこれらの課題について検討を進めることが重要だと考えております。
○木庭健太郎君 実は、財務大臣がやっぱり嫌な顔しているんですけれどもね。結局、この子育て、手当でするのか税の世界の問題なのか、いろんなのあるんですよ、これ。もうそれは総理、厚生労働大臣というか厚生大臣経験したからよくお分かりですけれども、そういう在り方の中でその児童手当というのをどう位置付けるかというのをこの今やはり論議をきちんとすべきじゃないかなという気が私はしておりますし、私は一つの柱になると思います、分かりやすい。税の控除というのはなかなか分かりにくい、国民には。その辺のことも含めて是非これは政府全体挙げて検討もしていただきたい課題だと思うんですが、総理から改めてこの児童手当についての答弁をいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、発展途上国と違って、いわゆる先進諸国では児童手当は少子化対策に有効だと考えております。 その中で、これ、問題は財源なんですよ。できれば、財源があればしたいということなんで、この財源と一緒に考えなきゃなんないから難しいんです。それは、直接手当で与えるか、あるいは税の控除で与えるか、いろいろな問題ありますが、またその組合せがあるかという問題でありますし、先ほど先進諸国の例も挙げましたけれども、第一子、第二子、第三子と、どう区別するか、いろいろな問題あるんです、工夫が。しかし、基本は財源です。財源さえあれば、これがいい、あれがいいという案はどしどし実施に移したいと思っております。
○木庭健太郎君 ですから、是非これはやっぱり社会保障全体の見直しの中でやるしかないと思うんですよ。そのときには当然税制の見直しの問題が出てくると思います。そこも含めて、是非そういう場合にはこの少子化の問題の検討をお願いしたいと、こう思っております。 私は、昨年、この国会で、この予算委員会で障害者の自立の問題を取り上げまして、その中で民間で頑張っていらっしゃる小規模作業所の問題を取り上げました。どんどん小規模作業所が今もう頑張っていただいて増えているんですけれども、ところが財政が厳しいというんで、この小規模作業所に対する援助というのが国のやつががたんと落ちている、これはあんまりじゃないですかということを申し上げた。 その後どうなり、今年度予算でどう手当てされたのか、お伺いしたいと思います。
○副大臣(西博義君) お答え申し上げます。 昨年の通常国会、この予算委員会でも、また決算委員会でも、先生から数度にわたって、小規模作業所の重要性、それから役割等について御質問をいただきました。また、その折に、支援の必要性についても御指摘をいただきまして、その後、厚生労働省としても検討を進めてまいりました。 まず初めに、施設の運営の問題についても若干触れさせていただきたいと思います。 今回の国会に提出いたしました障害者自立支援法において、地域の社会資源を生かそうという考え方から、この小規模作業所について、この運営主体につきましては今まで社会福祉法人という大きな壁がございましたが、今回NPO法人につきましても参入可能というふうにさせていただきました。また、そのほか、空き教室、それから空き店舗、それから民家等の活用についても運営上やっていただけるようにということにさせていただきました。そんなことで、良質なサービスを提供する小規模作業所が障害者自立支援法に基づいて、新たな事業それから施設の体系に計画的に移行していただけるようになったというふうに考えております。 それから、予算についての今御質問でございましたが、この平成十七年度の予算案においては、従前から行っている小規模作業所に対する運営費に係る補助でございますが、十五年、十六年度は、確かに先生御指摘のように政府の方針大変厳しく、対前年度一割減という結果に終わっておりました。しかし、来年度は今年度と同額を頑張って確保させていただいたところでございます。 さらに、新たに小規模作業所の経営のノウハウですね。規模が小さいものですから、そのことにつきましても、これからこれを、ノウハウを提供するための研修等を行うための小規模作業所への支援の充実強化事業というものを新たに創設させていただいて支援の強化を図ってまいりたい、こう考えております。
○木庭健太郎君 今、副大臣から御答弁がありましたが、今回のこの国会の中で予算関連法案として障害者の自立支援法というのを提出していただいております。これでかなり障害者の自立へ向けていろんな制度が変わっていくと思いますが、この法案において、この小規模作業所、この位置付け、機能はどのように変わっていくのか、しっかりと制度化されていくのかということについて、簡潔で結構でございます、御答弁をいただきます。
○副大臣(西博義君) お答え申し上げます。 小規模作業所、全国に約六千というたくさんの作業所が活動しておりまして、それぞれ大変大きな役割を果たしていただいております。 今回、その小規模作業所についてどういう役割かという御質問でございますが、より障害者本人の支援につながるように、この小規模作業所又は授産施設等がございますが、この機能に着目して再編をさせていただいて新たな役割を負っていただきたいと、こう考えております。 今回のこの支援法の体系においては、一つは将来的に企業の雇用につながるようなそういう支援をしていただく役割、それから作業所内で働いて、就労していただくためのそういう機能、それから重度の障害者の皆さんもいらっしゃいますが、その皆さんに対しては創作的活動などの機会の提供と、こういうことを考えて、それぞれの役割を障害種別を問わず負っていただくと、こういうことにさせていただきたいと考えております。都道府県の策定する障害者福祉計画に基づきながら計画的にこの方向に移行できるようにと、こういうふうに考えております。 なお、先ほど申し上げました、この小規模作業所を利用する皆さん方の、経営のノウハウ等につきましても勉強をしていただくための予算を確保してスムーズに移行できるように頑張ってまいりたい、こう考えております。
○木庭健太郎君 大臣、一つだけちょっと確認しておきたいのが、この障害者自立支援法、成立しましたら、中核になっていくのは地域活動支援センターですね。ここへいろんなものが移行していきます。 ところが、この分野の予算というのが、いわゆる国や都道府県の財政責任が明確な義務的経費じゃなくて、これ裁量的経費ということになっているんですよね。そういう意味で関係者が一番心配しているのは、本当に、それはいいよと、でもお金確保できるのというところを一番心配しているようでございますし、これについてどうされるのか、お答えをいただいておきたいと思います。
○国務大臣(尾辻秀久君) それでは、地域生活支援事業の中の事業として地域活動支援センターを位置付け、平成十八年十月より実施したいと考えておる、これは今お述べになったとおりでございます。 そこで、その地域活動支援センターの重要性にかんがみまして、これ大変重要な役割を果たしてもらうわけでありますから、市町村等が必ず実施しなければならない事業として位置付けるとともに、その費用についても国、都道府県が補助することができる旨の規定を設けることとしております。 国としては、地域生活支援事業が適切に実施されるよう、十八年度予算においても、これ十八年度予算の話ですから更に先の話なんですが、必要な予算の確保に最大限努力をしたいと考えております。
○木庭健太郎君 一つここで、ちょっと障害者問題と直接つながるわけじゃないんですけれども、子供の心の問題というか、引きこもりとかコミュニケーションのなさとか、ある意味じゃ子供の心の悩みというのが近年増えていることも痛感をいたしますし、それが直接事件につながっているわけではないんですが、どうもそう考えざるを得ないような状況もあるし、ある意味では家庭も地域も学校もその対応に苦悩しているというか、苦慮しているような現状があると私は思っております。 昨年末でございましたか、超党派でこれ発達障害者の支援法というのを制定して、理念的にはこの心の悩みにどう取り組むかというのができたんですけど、じゃ、具体的にどうするのか、この取組が今からなんですよね。 その意味で、まずちょっと厚生労働省と文科省に、これも簡潔に御答弁いただきたいんですけど、自閉症とかアスペルガー症候群とか注意欠陥多動性障害、子供の心の問題です。こういった問題についての取組の姿勢についてお答えをいただいておきたいと思います。
○国務大臣(尾辻秀久君) 昨年末には発達障害者支援法も成立をいたしました。その絡みで申し上げますと、発達障害の方々を乳幼児期から成人期まで一貫して支援する体制の整備を図りますために、今お願いをいたしております平成十七年度予算案では保健、医療、福祉、教育、雇用などの関係者がチームを組んで問題を解決する発達障害者支援体制整備事業、まだ仮の名前でありますけれども、これを盛り込んでいるところでございます。 この事業につきましては文部科学省と協力して行う予定でございまして、今後もそうした連携を緊密に取りたいと考えております。
○国務大臣(中山成彬君) 文部科学省もこの発達障害の児童生徒に対する教育支援というのが非常に大事だということで、特に同じクラスで一緒に授業を受けていますからね。これまでもいろいろやってまいりまして、平成十六年一月にはガイドラインを作りまして、先生方に対してこの障害者の理解を深めてもらう。どのように指導したらいいかというようなことを作りまして、都道府県、それから全部の小学校、中学校に配付するなどをやってまいりましたけれども、これから発達支援法が始まりますので、特別支援教育体制推進事業を実施することにしておりまして、幾つかありますけれども、特別支援教育コーディネーターというのを指名してそして養成するとか、あるいは学校と福祉や医療関係との協力体制、あるいは発達障害児一人一人に個別にその教育支援計画を作るとか、さらに医師や専門家等を小中学校へ巡回してもらうと、いろんなことを、大体二億ぐらいの予算を考えておりますが、厚生労働省と一緒になってやってまいりたいと考えております。
○木庭健太郎君 総理ね、この問題、今両方からお答えいただいたんですけれども、つまりそれぞれに対応していただいたとしても、新しい問題であるために中核的にどこかでやろうというところが今のところないんですよね。そういう心の問題、そういう問題の調査研究を行うようなところ、いろんな大学でやっていたり、いろんなところでやっている。でも、それを中心的にやっているような場所もないし、じゃ、そういうものに携わる人材育成みたいな問題もどう考えるかとか、いろんな問題を抱えていると私は思っているんで、何かこれを取り組むような一つのナショナルセンター的なものがひとつ、この心の問題というのは、子供の心の問題ですね、要るんじゃないかなという気持ち、言わば国を挙げて取り組むという視点で何かの形が要るんじゃないかなと私は思いますが、総理の御見解を承りたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは厚労省が中心になってよく連携を取るのが私はいいと思っております。
○木庭健太郎君 というお答えだそうですから、厚労省を中心としながら、ただ、やっぱり少し、研究面とか入れるともう少し広げた方がいいような私は意見は持っておりますから、是非、厚労省からもまた文科省からも併せて意見上げていただければ何かの形ができると思うので、お願いをしたいと思っております。 次は、中小企業対策に少し入らせていただきたいと思います。 ようやく中小企業も少し貸し渋りという現状を通り過ぎて、それでもやっぱり、なかなか今、現状厳しいところを何とかしのいでいるというのが中小企業の現状だと私は思っております。 四月から何が始まるかというとペイオフが始まるわけであって、どれくらいこれが資金の流動化を起こし中小企業に影響を与えるか、なかなか不透明ではあるんですけれども、それをきっかけとして貸し渋りが起こってみたりいろんなことが起こったんじゃ、せっかく頑張ろうとする中小企業に大きな影響を与えますし、このペイオフに合わせてどういうことを考えていらっしゃるか、中小企業庁の方からで結構でございます、御答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(望月晴文君) お答えいたします。 ペイオフの解禁につきましては、金融庁において、預金者への適切な広報や検査・監督を通じました金融機関の経営の健全性の確保などにより、その円滑な実施に向けて各般の取組を進めておられると承知しております。 この一月に私ども中小企業庁が全国で実施をいたしました地域金融についてのヒアリングにおきましても、ペイオフ解禁に伴う大きな影響を懸念する声は、借り手、中小企業側を中心といたしても特に聞かれておりません。ペイオフ解禁に伴う影響を含めまして、引き続き、中小企業をめぐる金融情勢を十分注視していく必要があると考えております。 いずれにいたしましても、経済産業省といたしましては、中小企業の資金繰りに不測の事態が及ぶことのないよう、政府系金融機関及び信用保証協会によるセーフティーネット保証・貸付制度などによって中小企業に対する金融セーフティーネット対策に万全を期してまいりたいと存じます。
○木庭健太郎君 こういう、ひとつ中小企業が資金を得るという制度の中で、新たに中小企業庁の作っていた制度の中に、売り掛け債権を担保にすると。今までは債権というのは担保になるとしたら家か不動産ですよね。そうじゃないと。そういった以外のものでも着目しながらやろうという制度で、この売り掛け債権を担保にするこの融資制度という保証制度をつくっていただいて、それなりに今件数も上がってきているんですけれども、まだちょっと厳しいところもある。 ちょっとこの辺の現状を報告していただくとともに、なぜちょっと厳しさがまだあるのか、この辺についても御解説をいただきたい。
○政府参考人(望月晴文君) 売り掛け債権担保融資制度の利用実績につきましては、平成十三年末の、年末の制度創立以来、累計で二万五千件、七千百億円ぐらいの実績がございまして、徐々に増えてきております。特に、保証承諾件数につきましては今年度の上半期におきまして前年同期比で約三倍となっておりまして、利用が加速しております。 ただ、これに比べまして金額の伸びが小さいということにつきましては、確たる原因の特定はなかなかできませんが、制度の普及によりまして徐々にその小口の案件が出てきているのではないかと思っております。このこと自身は、私どもは、より幅広い小規模中小企業の皆様方におかれましても利用していただいているという観点から前向きにとらえていきたいと思っておりますが、引き続き、本制度の普及促進に努めてまいりたいというふうに考えております。
○木庭健太郎君 私が現場を回って聞いたとき、中小企業庁さんも回られたようでございますが、要するに、どんなことが言われるかというと、この売り掛け債権を担保にして金借りるとするでしょう。その企業は何と言われるかというと、いや、あの企業はそろそろ危なくなったんじゃないかと、債権まであんた何か担保にしているでと、これはつぶれるかもしれないと、こんな風評被害のようなものがあるんですよ。 だから、地方においてはなかなかこれがもう一歩、きちんとこの保証制度を使おうというところまでつながってないところがあるんですよ。ある意味じゃ、こういう、それこそ風評被害ですよ、これ。こんなものに企業庁として、中小企業庁、どう対応なさろうとしているのか。これは是非打ち消していただければもっと伸びるような私は気がいたしますが、是非。
○国務大臣(中川昭一君) 風評被害という木庭委員の御指摘でございますので、これはもう我々としては看過することのできない問題でございまして、むしろ、土地あるいはまた本人、第三者のある意味で無限責任ともいうべき保証、さらには、今度制度が変わりますけれども、包括根保証といったがんじがらめになるような中小企業に対する融資の担保、そしてまた土地自体下がっておりますので、そういう中でより融資に対しての流動的な、多様性ですね、そういう中で、例えば売り掛け債権であるとか、あるいは債権の流動化でありますとか、そういう多様な資金調達のための手段の一つとして木庭委員御指摘のような制度をつくったわけでございますので、そういう風評被害が起こるということは、我々としてはもう全く心外といいましょうか、残念なことでございますので、中小企業庁あるいはまた政府全体挙げて、また地方にも非常に関係のあることでございますから、全国を挙げてこの風評被害防止のために広報等を通じて努力をしていきたいと思っております。
○木庭健太郎君 是非そういった取組をしていただきたいし、いろいろ中小企業対策については私どもも意見を申し上げて、きめ細かく融資制度の在り方、創業支援の在り方、様々な組立てはしていただいておるんですけれども、ちょっと厳しい話にはなるんですけれども、決算を見るといつも疑問に思うのは、この中小企業対策費というやつです。これの不用額というのは、ちょっと簡潔に五年ぐらい教えていただきたいんですけれども、どうも見る限り、いつも普通の一般会計の歳出予算全体と比べると高いんですよね。 そこも数字を教えていただければいいんですけれども、何でこんな、大事なお金なんですけれども、不用額が起きるのか、教えていただきたいんですけれども。
○政府参考人(望月晴文君) 中小企業対策費の不用額につきましては、最近で見てみましても、平成十一年度に不用額が百九十八億円、不用率四・五二%から、各年、大体百億円から二百億円、一番最近の平成十五年度では七十四億円、不用率は二・九二%という数字になってございます。御指摘のとおり、一般会計全体の不用率に比べまして若干高い水準にございます。 この中身をちょっと見ますと、平成十五年度の補助金について主な不用の内容を見ますと、都道府県による中小企業の経営革新の支援や地域センター事業などの不用が九億円ぐらいございますし、それから商店街のための補助金が不用額五億円ぐらいございます。そういった地方自治体向けの補助金が合計二十五億円ぐらい不用に至っているわけでございます。そのほか、中小企業の技術開発に対する国の補助金、補助事業の不用額が十二億円ぐらいございます。 こういうものが主なものでございますけれども、このうち、地方自治体向けの補助金の不用につきましては、国の補助金に加えまして地方自治体が予算措置をいたしまして、足しましてこれを実施することになっておりますが、昨今の地方財政が大変厳しい中で、当初見込んでいたほど地方自治体の事業予算が確保できなかったということで結果として不用になったり、あるいは中小企業に対する直接の補助金も、中小企業の業況が厳しい中で、当初補助事業を予定していたものにつきまして、当初の計画を必ずしも十分中小企業側が実施できないといったような点から下回っているというのが主な理由でございます。 ただ、いずれにいたしましても、これは私どもにとっては適切なことではございませんので、事業の、補助事業の内容による予算の革新あるいは実施の適正化などを引き続き一生懸命努めてまいりたいと思っております。
○木庭健太郎君 大臣、今答えたでしょう。これ毎年同じ答えになる。地方自治体とうまくいかないからという話がある。必ずパーセンテージ高いままなんです、変わらない。そこが問題なんですよ。 制度を一杯つくってもらった。でも、制度の中には、例えば大臣、中小企業の再生支援事業みたいなやつ、協議会のやつ、これ人気があって、もっとやってくれというのもあるんです。それには予算付けられない。でも、不用額をこうやって毎年出す。中小企業って、本当に少ないお金の中で頑張っているわけですよ。その担当する中小企業庁がこんな不用を出しているんじゃたまらないですよ、やっぱり。そこはやっぱり努力すべきですよ。それは大臣の仕事です。 中小企業庁が全部本当に事情調査して、今、本当にこの厳しい中をどうにか乗り切ろうとしている中小企業に対して最大に応援してやれることは、こういうのを少なくすることじゃないですか。大臣の決意を、きめ細かい配慮を是非検討をしていただきたいと思うんですが。
○国務大臣(中川昭一君) 中小企業というのは全国に本当に今六百万という事業所があって、本当にそれぞれ一つ一つがもちろん生き物のような存在ですから、ニーズ等が違うわけでありますから、木庭委員御指摘のとおり、できるだけきめ細かく、極端に言えばオーダーメードで対策を取りたいというふうに思っております。 〔理事若林正俊君退席、委員長着席〕 他方、御指摘のように、この予算が不用が全体に比べて高いということは大変申し訳ないことでありますが、今長官から御指摘のように、地方のニーズはあるんですけれども、自治体の方が残念ながら付いていけないということも事実ではありますけれども、しかしこれは何年も続いているということになりますと、他方でまたニーズの高い中小企業予算もございますので、再来年度に向けましては、また今御審議いただいている予算につきましても、できるだけニーズにきちっとこたえられるように、不用ということは要するにお返しするということでございますんで、我々としても大変もったいない、もっとほかに使いたいこと一杯ございますんで、全力を挙げてそういうことのないように努力をしていきたいと思います。
○木庭健太郎君 是非、大臣の頑張りを期待しておりますし、全国の中小企業がそれを待っていると私は思っております。 ここで、一つ住宅政策というもの、つまり、なぜ今ごろ住宅政策をと。日本の住宅政策というのはとにかく家を増やすことで一生懸命やってきた時代がある。ところが、今の現状を見ると、ほぼこの住宅というのは行き渡った現状にあって、どちらかというと空き家も出ているような現状もあるのが今の日本の住宅の状況でもあるんですけれども、じゃ、それで本当に充足しているのかといえば、その質の問題であってみたり、大都市なんかででは公営住宅なんか物すごく募集高いんですよ、空き家があるといっても。ある意味ではこの住宅というものに対してこれからどういった政策を取っていくのかというのは、これも一つの変わり目の時期だと思いますが、総理としてこの住宅政策について何かお考えがあればお伺いをして……
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 北側さん。
○木庭健太郎君 じゃ、北側さん。
○国務大臣(北側一雄君) 委員のおっしゃっているとおり、住宅政策においても今大きな変わり目にあると思っております。 やっぱり、これまでは住宅が足らないということで、例えば公営住宅を直接県が、市が、また公団がどんどん造ると、新しく造るという、直接供給をしてきたわけでございますが、数からいいますと、この住宅については数は足りてきている。そういう意味で、これからはフローじゃなくてストック、これまでの住宅ストックをいかに活用していくかというふうな視点が大変大事だと思います。 また、もう一点、これからは市場重視、民間で様々住宅を供給しているわけでございます。そういう民間を活用しまして、市場を重視したやはり住宅政策というのがこれからは重要であるというふうに思っております。また、市場重視ということは、一面、一方では住宅のセーフティーネットというものはやはりきっちりと確保していく必要性が高くなってくるということだというふうに私は思っております。 更に言わせていただきますと、ますますこれから高齢社会になってまいります。また、環境面においても、よくエコ住宅と言われますが、環境負荷の小さい住宅も求められてまいります。さらには、住宅の耐震化、この委員会でもよく議論されておりますけれども、住宅の耐震化につきましてはまだまだ不十分でございまして、耐震化を進めていく必要がある、こうした要請もございます。 また、これから人口減少時代になってまいります。町づくりという観点から考えましたら、これまでは割と郊外の方に大きなニュータウンを造る、住宅を造っていくということが多かったわけでございます。これからはむしろ中心市街地だとか、中心市街地の周辺部に人が居住をしていくような、そうした空間をしっかり造っていくということが大切だと思いますし、さらには、今中高年の方々では地方で住みたいと、自分の生まれ育ったところで住みたい、そういうふうなニーズもあります。 というふうに、私は町づくりの政策という観点からも、また地域政策という観点からも、これからの住宅政策というのは見直していく必要があると思っておりまして、まあちょっと長々お話しさしてもらいましたが、こういうものにつきまして今、議論を今していただいております。専門家の方々も入って議論をしていただいておりまして、是非、来年の通常国会には、私は、この住宅の基本にかかわる政策についてきちんとした取りまとめをした上で法制度を新たにつくらしていただきたいというふうに思っております。
○木庭健太郎君 その中の今日は二つだけちょっと取り上げて、今大臣がおっしゃった中で、例えば住宅セーフティーネットの問題です。 これは、例えば東京を始め大都市で非常に公営住宅に対して入りたいという方が多いけれども現実ないというような問題の中で、民間のものを借り上げたり、民間が建てたものを使ったりという形でこれを増やすというようなことをやってまいりましたが、どうしてもこれなかなか進んでない。これ、どんなふうにしてより一層進めようとされているのか、その辺お話があれば伺っておきたいと思います。
○国務大臣(北側一雄君) 先ほど市場重視、またストック重視というふうに言わしていただきましたが、市場重視という観点からは、既存の民間住宅を公営住宅として借り上げると。これはこれまでもやってまいりました。これまで実績として一万七千戸の借り上げ、また買取り型の公営住宅の供給をしてきたわけでございますが、これからも住宅市場における民間の力を活用したこの借り上げ型の住宅、これはしっかりと積極的に推進をさしていただきたいと思っておりますし、また、公的な賃貸住宅の中でも、例えば特定優良賃貸住宅というのはこれは結構空き家がございまして、こうした特定優良賃貸住宅につきましては、まあ入居条件があるんですが、そうした入居条件につきましても、地域の実情に応じて緩和をして入居ができるような、そういう制度も今回のこの国会で提出を予定しています法律の中で準備もしておるところでございまして、その辺、柔軟な対応ができるようにしてまいりたいと思っております。
○木庭健太郎君 今大臣がおっしゃったように、借り上げ、買取りというのもなさっている。ただ、これ平成八年度からの集計実績でやっぱりちょっと少ない気はしますし、やっぱり要件の緩和の問題とかいろんなことを考えられてしていかないとこれがなかなか増えないということもあるんではなかろうかと思いますし、その辺のお取り組みもいただきたい。 やっぱり大都市ではまだまだ公営住宅に入りたいという希望との落差が大き過ぎるというような気がいたしますし、もう一方の問題で、これは公営住宅どんな問題が起きてきているかというと、公営住宅、高齢者が多くなってきているんですよね。で、競争率高いわけですからどうなるかというと、若い人がこれ入れないという問題が起きる。すると、そのコミュニティーはどんな現状になるかというと、高齢者ばっかりのところが公営住宅という存在になってしまう。それが地域としていいのか、社会としていいのかといったら、そんなことはありません。やはり若い人もいてお年寄りもいらっしゃるというのが、それは公的なもので進めてきたものがそんな偏った形で終わってしまうんでは私はおかしいんではないかと、こう思いますし、今度国交省さんでお取り組みになられるので、本予算で創設されるんですか、地域住宅交付金というのを。これは正にそういうものを解決するためにお考えになっているんだろうと思いますが、どういった社会、地域づくり、若者もいる、お年寄りもいる、一つの地域づくりの問題とこの住宅という問題について、大臣から伺っておきたいと思います。
○国務大臣(北側一雄君) バランスの取れたコミュニティーの形成だとか、それから子育てしやすい居住環境をつくっていくということは非常に重要であると考えております。 今、委員の方から御紹介いただきました地域住宅交付金制度でございます。この国会で法案また予算案も審議されておる中で、創設のお願いをさしていただいているところでございます。これは、公営住宅の建て替え、これは建て替えしなきゃいけないのがたくさんあるんですけれども、公営住宅の建て替えに当たりまして、例えば高齢者向けの優良賃貸住宅などほかの公的賃貸住宅を造るだとか、それからデイサービスセンターとかそういう高齢者福祉のための施設を造るだとか、さらには保育所を造っていくだとか、こうしたことを、これも地方公共団体、市町村によって特性がありまして、様々ニーズは違います。ですから、地方公共団体の方で、この地域住宅交付金、これはもう一括で交付金という形で出してもらいますので、地方公共団体の方でそうした様々な要請を検討していただいて、そして計画を作っていただいて、この交付金を使っていただくと、それを支援をしていくという制度でございまして、是非これは、この法案通させていただきまして、地方公共団体に活用していただきたいと思っているところでございます。 ちなみに、平成十七年度から小学校の就学前の子供のいる世帯につきましては公営住宅の入居収入基準を地方の裁量によって引き上げられるというふうなこととさせていただいたところでございます。
○木庭健太郎君 もう一つ、浄化槽、合併浄化槽、水環境の問題をお尋ねをしたいと思うんです。 今年からこれ、合併浄化槽含めて、下水道、集落排水含めて、この汚水処理の施設整備というのは交付金制度に、裁量制でこうやっていくように今からなっていくんですけれども、私どもも、この浄化槽というものの一つの、特に合併浄化槽、効果ありますから、そういう意味では環境省、予算も増やさせていただいて取り組んできた中でございますが、まずちょっと一点確認しておきたいのは、浄化槽というのは単独と合併というのがある。まあ、どんだけ今この基数がなっているのかと。それはもう合併浄化槽に単独から替えるのがいいに決まってんだけれども、なかなかこれが進んでないような現状もあるようでございまして、これについて環境省から簡潔に現状の御答弁をいただいておきたいと思います。
○政府参考人(南川秀樹君) お答えいたします。 浄化槽にはトイレからのし尿だけを処理します単独浄化槽と、し尿と台所、おふろなどから出る雑排水を併せ処理します合併浄化槽とございます。 環境への負荷量を比較いたしますと、合併浄化槽は単独の八分の一ということで大変違います。したがいまして、合併浄化槽を集中して導入した地域におかれましては、早期に蛍の清流が復活したという報告をよく聞くところでございます。当初、浄化槽はトイレは水洗化したいということで普及をしてまいりましたけれども、やはり水質汚濁を防止するという観点からは合併が、浄化槽が有効だということで、十二年の法改正によりまして単独浄化槽の新規設置は原則禁止となっております。 現状を申し上げます。 全国に八百七十七万基ございますが、約八割の六百八十二万基が単独浄化槽でございまして、合併浄化槽は二割の百九十五万基ということでございます。転換、なかなか進んでおりません。これは、既にトイレが水洗化されまして生活上の不便が余り感じないということと、当然単独から合併への転換に伴いましては個人の負担が掛かるということが原因として考えられます。
○木庭健太郎君 今おっしゃったみたいに、答弁あったみたいに、本当は替えりゃもうその水環境の浄化、いろんな意味ですごい効果あるんですけど、何がこう個別からこう替えようと思ってもなかなかできないかという、ネックになっているかというと、要するに財産権の問題とか、そんなことなんですよね。だから、撤去するためには自分で金を出さにゃいかぬ。新しいのを付けるときはいろんなことができると。まあそういうことが一つの大きなネックになっているようでございまして、これ何かこう考え方ができないのかというふうに、環境大臣、私思うんですけれども、工夫をしていただきたいし、是非この転換というものが早く進めば、それだけその環境問題、水というものに対して問題解決していけるわけですから、是非ともそういった意味で、その個人の財産、確かにそれはそれで理屈あるけども、そこの工夫をしながら是非この合併浄化槽への転換をさせていただきたいんですけれども。
○国務大臣(小池百合子君) おっしゃいますように、水質の改善、流れている川などは大分このところ良くなってまいりました。一方で、湖沼についての水質改善がまだまだ遅れているというような現状にあります。そしてまた、この合併処理浄化槽については、これまでも大変御支援いただいておりまして、普及はしてまいりましたけれども、いま一歩のところでとどまっているという御指摘、誠にそのとおりだと思っております。 そこで、まあまずはその浄化槽タウンミーティング、まあタウンミーティングいろいろありますけれども浄化槽編というのもございまして、これを開くことによって、単独処理浄化槽が環境へ与える負荷の大きさなどについて説明をして、今取りあえず水洗で何の支障もないやとおっしゃっている方々にも、もう一歩考えてくださいということでの啓発活動などもさせていただいております。 それから、具体的な案でございますけれども、単独処理浄化槽、これは単にし尿だけを処理する浄化槽でございますけれども、それに膜処理、膜の処理をする装置を付けることによって合併処理浄化槽に改造する事業を、これを国庫補助の対象としているということが一点。それから、市町村が設置されます合併処理浄化槽に対して国庫補助の要件を緩和するということで合併処理浄化槽の設置を促進するなど、こういった工夫をさせていただく。それによって、これまでもう既にお造りいただいている単独処理浄化槽の転換が進むように配慮させていただいているところでございます。 それから今、最後の部分で大変重要な御指摘ございました。単独処理浄化槽はこれまでも自分のお金で設置されたものであります。ですから、新しく替えるというのは、さきの膜浄化槽に替えるというのもありますけれども、いったん古いものを取った上で新しいのにするというところに経費がかさむということで敬遠される場合が多いわけでございますけれども、今回、関係省庁、すなわち国土交通省、そして農水省、そして環境省と、この三省庁がこの水質の問題で一本に、三本の矢ではございませんけれども、一つにまとまって考えていきましょうという体制も取られるようになってまいりました。 水質改善というのは、生活の安心の上でも大変重要でございますし、自然の保全と、自然環境の保全という点でも大変重要という観点から、うまくこの連携を取り合って進めていきたいと、このように考えております。
○木庭健太郎君 この汚水のこの処理問題って、今大臣から御答弁あったように今年から交付金ということで変わって、一つの在り方が変わっていくんですけれども、これまではそれぞれ下水道、集落排水、浄化槽と都道府県ごとに構想を策定して、その上でやってきたわけですよね。ところが、都道府県でここは下水だと、こう決めていたんですけれども、そこになかなか下水道が来ないんで浄化槽を造っちゃったという家庭がある。だから、地区、地域で、都道府県構想ではここは下水道地区となっているわけですよ。で、今度、計画見直さないまま下水道だと言われると、このある合併浄化槽どうなるかというと、これの合併浄化槽との、下水道とつないでしまうような物すごい無駄が起きる危険性があるようなところがあるようでございました。 おっしゃるように、連携をしながらやることが大事だなと感じていますし、ある自治体で浄化槽と下水道というののもう一回すみ分けを市町村で検討し直して、ここは下水道でここは浄化槽でとやった場合、かなりの額が削減できたという市町村あるんですよ。そういう意味では、是非こういった運用の問題、これ大事な点になっていくんで、国交省からも御答弁をいただいて私の質問を終わって、関連に移りたいと思います。
○政府参考人(竹歳誠君) お答えいたします。 地域の特性に応じまして下水道、集落排水施設、浄化槽、これらの役割分担を定めた都道府県構想につきましては、従来より社会経済情勢の変化に対応して見直しを都道府県にお願いしているところでございまして、既に三十五の県において見直しが実施済みであり、十五都道府県において見直し中であります。 今御指摘のように、今回の汚水処理施設整備交付金制度は、地方の自主性、裁量性を高めていこうと、こういうものでございます。これができますと、現在ある都道府県構想にとらわれることなく市町村が自ら現時点で最も効率的な整備手法を選べると、こういうことになるわけでございまして、今御指摘の整備手法の見直し推進に寄与するものと考えております。 引き続き、関係府省と連携しつつ、効率的な汚水処理施設整備が図られるよう、公共団体を支援してまいりたいと考えております。
○委員長(中曽根弘文君) 関連質疑を許します。浮島とも子君。
○浮島とも子君 公明党の浮島とも子でございます。昨年の夏、初当選さしていただき、この予算委員会で初めて質問をさしていただきます。よろしくお願いいたします。 まず初めに、北側国土交通大臣に質問さしていただきます。 女性専用車両の導入について、先日、二月一日の予算委員会で、我が党の山本香苗議員の質問に対し、北側大臣は、できる限り導入するよう鉄道事業者に働き掛けたいと希望の持てる御答弁をいただきました。 通勤ラッシュ時に、女性の約六割が痴漢被害に遭ったことがあるとのアンケートの調査結果が出ております。被害に遭われた女性の声を踏まえ、我が党の女性党員が中心となって、現在、女性専用車両の導入と警備体制の拡充を求める署名活動を行っております。関西などでは既に導入されて、私も地元大阪で利用しておりますけれども、大変好評を得ております。首都圏エリアでも、安心して安全に通勤通学ができるようにすることが急務の課題です。 女性が快適で安心して乗車できるように、女性に配慮した女性の、女性に配慮した車両の導入を早急にしていただくこと、それが早急に私の頼みでもありますし、女性、全国民の女性の願いと思うんですけれども、女性が快適に安心して乗車できるように、女性に配慮した車両の導入の推進をするよう鉄道事業者に働き掛けるべきと思いますけれども、北側大臣の取組についてお伺いさせていただきます。
○国務大臣(北側一雄君) これ技術的に、技術的にといいますか、このいわゆる女性専用車両というものを導入した場合に、逆に朝の時間帯が、その導入に伴ってほかの車両が混雑をしてしまって大変なことになるというような問題点がある場合もあるんですね。また、相互直通運転、特に首都圏の場合は多いんですが、途中までは別の民間会社、そして次にまた違う民間会社、そういう相互直通運転の場合に事業者間で調整を図らないといけないと、こういう問題点もあります。 しかしながら、こういう問題点もあるんですが、今おっしゃった、委員のおっしゃった快適で安心な車内空間の確保というふうな観点から、関西の方で各鉄道が導入をしているという実績なんかもにらみ、照らし合わせながら、是非、首都圏においても導入を進めていくべきであるというふうに思います。 今、JR東日本、それから関東の大手の民間鉄道事業者、それから東京都の交通局の各事業者をメンバーとする協議会を来週にも発足をさせていただきまして、第一回目の会合を開かせていただきたいと思っているところでございます。 そして、これはできましたら、私、女性専用車両という名前も、できたら一度ちょっとネーミングも考えていただいた方がいいのかなとも思っているんですが、決して女性だけではなくて、例えば通学で小さなお子さんが本当にあの満員列車の中で乗っているというのもどうかなとも思いますし、そういう意味じゃ、女性だけではなくて、女性などに配慮した車両を是非、女性の方々を始め快適で安心して乗車できるようなそうした車両の導入の実施について、できるだけ今申し上げました協議会で早急に取りまとめをしていただきまして、できるところから順次実施を促してまいりたいと思っております。
○浮島とも子君 ありがとうございます。一日も早く女性に配慮した、女性などに配慮した専用車両の導入をよろしくお願いいたします。 次に、芸術の愛好家でもある小泉総理に文化芸術の振興についてお伺いさせていただきます。 私は、これまでプリマバレリーナとして香港、そしてアメリカで舞台に立たせていただいてまいりました。そして、阪神・淡路大震災のときに何かお役に立ちたいと日本に帰り、被災した子供たちとともにミュージカルの劇団を立ち上げました。この活動の中で、子供たちはもちろん、この文化芸術の力は子供、そして大人、たくさんの方々に夢や勇気、希望を与え、そして一人一人の心をとても強くし、また何をおいても生きる力がわいてきたということを実感してまいりました。 そこで、これらの体験を通して私は、どうすればもっと国民生活の中に身近に本物の文化芸術に触れる機会を増やしていくことができるか、また日本から本物の芸術家を数多く輩出していくことができるかということを常々考えております。私にとって文化芸術は生活の中でとても大切なものです。また、文化芸術は経済にも、経済をも活性化させていくと考えております。 そこで、小泉総理にとって、オペラやバレエ、そして音楽やお芝居など、御自身の生活の中でどのようなものか、また逆に、このようなものが小泉総理の人生からなくなったとしたらどのようなものか、お聞かせください。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) いや、浮島さんはもうプリマバレリーナですから、もう芸術のすばらしさというのはよく理解されていると思うんです。 私は、歌舞伎やオペラだけでなくて映画も好きでして、随分子供のころ、あの嵐寛寿郎、アラカンの鞍馬天狗とか初代ターザンのジョニー・ワイズミューラー、あのころ、子供のころ、あれを見て血沸き肉躍る、もう本当に楽しかったですね。今でも映画もオペラも歌舞伎も好きなんですが、多くの方々が日常の生活の中で得られない感動を得ているのじゃないかと、芸術というのは心の糧だと思います。これからも多くの方にその芸術に触れていただきたいと思っていますが。 私は、歌舞伎とか映画とかオペラへ行きますと、女性が圧倒的ですね。男性がいかに少ないかと。これだけ仕事に夢中だと、時間がないんだと思いますけれども、定年になって、仕事だけに熱中して後することがないというと、これまた問題でありますので、これからは男性にもそういう芸術に触れていただきたいと思っているんです。どうか、一緒にこの芸術振興に取り組んでいきたいと思います。
○浮島とも子君 今総理がおっしゃったように、子供のころから触れている、これも大切だと思います。そしてまた、男性が行きにくい、それもやっぱり子供のころからの習慣だと私は思っておるんですけれども。 ニューヨークでは、週末になると親子でミュージカルやバレエ、オペラを見に行く習慣がございます。また、フランスでは、三人に一人が演劇鑑賞を趣味としていると言われております。でも、今も言われたとおり、日本ではまだまだ生活の中に芸術が浸透しているとは言えません。フランスの文化的嗜好は子供の時代に始まることが多いと報告されております。 そこでまず、すべての小中学生及び高校生に年に一度は本物の芸術に触れる機会を与えるべきと考えます。文化芸術創造プランに本物の舞台芸術体験授業があります。これは二〇〇一年、我が党公明党がまとめた提言を主張し、実現したものであります。とても好評を呼んでおりまして、もっともっと拡充してほしいという声が寄せられております。 今、新国立劇場は夏休みに高校生のためのオペラ鑑賞教室やこどものためのオペラ劇場を開催しておりますが、これをもっと拡大して年に、年間を通して、例えば私も今、国会内を歩いて、たくさんの学生が国会見学にいらっしゃっております。この国会見学に来た子供たちを帰りに国立劇場や新国立劇場に招待するというツアーを組むというやり方もあると思います。また、総理がおっしゃったように、伝統芸能に触れることも大変に重要です。 小泉総理も御存じかもしれないんですけれども、歌舞伎には大芝居、小芝居というのがございます。私は、先日、劇団員の子供たちとともに小芝居を観劇してまいりました。小芝居は、元々歌舞伎は大衆のものなのでとても分かりやすく、ちっちゃい子供でもとても楽しい、面白いと言って身を乗り出して見ておりました。私は、この小さいときから舞台に触れること、楽しい、面白いという気持ちがとても重要だと思います。 私は、様々な工夫をして、年に一回子供たちが文化芸術に触れる機会をつくっていただきたい。また、親子で観劇や鑑賞などを楽しめる環境づくりの推進について、総理のお考えをお伺いし、そしてそのための取組をお願いしたいと思います。いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 学校でもあるいは農村でも素人の皆さんが歌舞伎を演ずると、一度演ずるとこんな楽しいものはないと熱中する方も多いそうですね。そうすると、自分で演じている有名な歌舞伎十八番でも、プロのを見ると初めて愕然とどうしてこんなにうまいんだろうと、違うんだろうと。まあそれは同じ出し物でも演技者によって映画もオペラも歌舞伎も全部違ってきます。感動の度合いも違ってきます。そういう点で、子供の時代から、学校時代からお子さんがその劇なり舞台出て人に見てもらうと。そうすると、親御さんが自分の子供が出ると夢中になって見に行きますよ。ダンスにしてもそうです、バレエにしてもそうです、スポーツにしてもそうです。 だから、そういう点は、机の上の学問も大事ですけれども、やっぱり参加してもらう。もう小学校、中学校のころからいろいろな芸術に、自ら演じてもらう。そして、演ずると、プロというのはやっぱり違うなというものも分かってきますし、また、自分の好きなものもいろいろ増えてきて、いろんな芸術に触れる機会も多くなってくるんじゃないか。学校教育の中からそのような機会をつくることによって、子供が夢中になれば親も関心を持つという、そういう機会を提供するような取組が必要だということについては全く同感でございます。
○浮島とも子君 ありがとうございます。 大臣の所信の表明にもあったように、社会の宝、国の宝、それは子供たちだと思います。子供たちに無償の投資をお願いしたいと思います。 また、芸術家の社会的地位向上について総理大臣にお伺いいたします。 国連においては、一九八〇年にユネスコが芸術家の地位に関する勧告を採択し、フランスやカナダでは芸術家地位法、また、ドイツには芸術家社会保険制度がありますが、日本にはこれらのように芸術家の地位を十分に保障する制度がありません。これでは、優秀な人材が才能を開花する可能性を閉ざしたり、また人材の海外流出を招くこともあると思います。 私は、文化芸術を担う人々を国の財産と思っております。そこで、芸術家の社会的地位の向上のための社会保障や権利の保護を制度化することが必要ではないかと思いますが、小泉総理のお考えをお聞かせください。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) どのような制度なり支援が必要かというのは、私、今具体的にはっきり分からないんですが、よく芸術家の方から、政府だけの支援じゃなくて一般の民間からの寄附もしやすいようにしてくれと、税制上の要望を受けます。 財務省等に、よく調べているんですけれども、実態はアメリカ等と今はもう遜色ない、変わらないんですね。ところが、企業なり個人なりの意識です。それを寄附する人が少ない。これはもっと、税制上の問題ではないと、税制ではもう優遇していますと、そういう芸術に、文化に寄附するというのは。そういう点の広報も必要ですし、またそれぞれの芸術家の地位というものは、私はだんだん国民も認知していると思います。かつてはアニメ、漫画というのは、昔の人から見ると、何漫画見ているんだと子供をしかっていた。今はそうじゃない。もうアニメは立派な芸術ですよ。もうアメリカでもヨーロッパでも日本のアニメの水準の高さ、すごく認められていますね。 そういう点から、芸術家の努力、また芸術家が多くの国民に感動を与えるということから見ますと、かつてに比べて非常に芸術家の地位も上がっていますし、そして、日本は多くの海外の芸術家を受け入れています。これについては、もう舶来尊重と言われる、ことを言われましたけれども、外人芸術家に対しては、日本というのは日本人よりも優秀じゃないかと思っているけれども、最近違いますね。もうヨーロッパとアメリカ等のいろんな芸術家のコンクールで日本人がほとんど入賞しているでしょう。外国からは日本人の芸術の水準の高さは非常に高く評価されています。 そういう点から、今までの芸術家の努力もありますし、そういう芸術が多くの人の心をいやし、潤しているということを考えますと、どういう支援があるか、これ、今はっきりは申し上げられませんが、芸術家に対する敬意といいますか、そういう点で、お互い何かいい提案があってれば提案をしていただきたいと思っております。
○浮島とも子君 今お話もありましたけれども税、税の優遇措置、私もそのシステムはよく知っているんですけれども、もっと簡素化していただければもっといろんな方々が税金、税金の方のをしていただけるんではないかと、寄附をしていただけるんではないかと思います。 また、日本の、本当に人材を育てることはすごく重要だと思うんですけれども、じゃ、優遇措置のことについて一言だけお願いしていただいて、質問を終わります。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今、小泉総理からおっしゃったように、制度そのものはかなり整えられてきたと思います。西欧と遜色のあるものにはなっていない。だから、総理のおっしゃったような意識の問題もあると思います。 ただ、今後ともこういう方向を推し進めていく必要はあると思っております。それで、要するに、民間の方々が寄附をして、そうして日本の、何というんでしょうか、いろんな水準を高めていくという仕事をしていただくためには、寄附税制をいろいろもっと便利なものに見直していく必要はあると思っております。
○木庭健太郎君 終わります。ありがとうございました。
○委員長(中曽根弘文君) 以上で木庭健太郎君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(中曽根弘文君) 次に、小池晃君の質疑を行います。小池晃君。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 来年度予算案ですが、発表直後から大増税、大負担増路線だという批判が沸き起こっております。朝日新聞は「老いも若きも負担増」と書きました。毎日は、本格増税路線にと。読売は「増税路線色濃く」と、マスコミこぞってこう書いたわけです。 もちろん、この大増税の中心が定率減税の縮小、廃止であることは間違いありませんが、そのほかにも大規模な増税が既に始まっています。年金生活されている方への増税であります。 今年初めての公的年金の振り込みが二月十五日に行われました。これ、年金の支払通知書が受給者に届いたわけですね。この通知書を見て、これ突然年金減っているんでびっくりしたとか、あるいは、初めて税金が天引きされている、どうしてこうなったんですかと、私どもの方にもいろんな疑問の声や不満の声が寄せられているんです。 これ、今年一月からの公的年金等控除の縮小とそれから所得税の老年者控除の廃止によるものでありますけれども、今回のやり方で増税になった方は一体どれだけいるのか、いらっしゃるのか、谷垣大臣、お答えいただきたい。
○副大臣(上田勇君) ただいま御質問にありました年金課税の見直しのことでありますが、これ、平成十六年度の税制改正におきまして、世代間の不公平、あるいは高齢者間の公平を確保するというような観点から、ある一定年齢になると一律に控除していたものを見直すということで決定されたもので、この十七年の一月の源泉控除から行われているものでございます。 ただ、その際には、標準的な年金を、以下の年金だけで暮らしている高齢者の世帯には老年者特別加算という形で十分な配慮をしているところでございます。そうした見直しの結果、この年金課税の見直しによりまして影響を受ける人員、これ、標準的な年金を上回る年金収入のある方々を中心といたしまして五百万人程度だというふうに見込んでおります。
○小池晃君 まあいろいろおっしゃるけど、五百万というのは大変な数なんですね。で、増税額二千四百億円、一人当たり年間五万円になるわけです。 これ具体的にお聞きしたいんですが、独り暮らしの高齢者の場合は、今までは年金が十九万円を超えないと天引きされなかったわけです。これが今回の措置によって十三万五千円程度でも天引きされるようになってしまったと。 財務省、もう一回お伺いしたいんですが、独り暮らしの高齢者で年金額が月十九万円、こういう方だと一体幾ら源泉徴収されたんでしょうか。
○副大臣(上田勇君) 今御質問の年金額月額十九万円というのがちょうどこの見直しの前のいわゆる課税最低限の上限に大体相当する額を想定されているのだというふうに考えますけれども、今度の見直しによりまして、今までは、ですから課税最低限の範囲に入っておりましたんで、課税、納税をしていただいてなかったわけでありますが、今回の見直しによりまして、一か月当たり約四千四百円の課税、納税をしていただくというような形に想定しております。
○小池晃君 これは月四千四百円、年間にすると、これゼロだったのが約五万円ということになるわけですから、これ月十九万円の年金暮らしの方にとってみれば非常に重い負担になるわけです。 先ほど、標準的な年金には課税してないと言うけれども、そこで言っている標準的な年金というのはいわゆるモデル年金ですよ。これは極めて特殊な、夫が四十年間働いて妻が四十年間専業主婦という、そういうパターンは所得税課税されない。確かにそうかもしれないが、平均の年金というのはこれより低いわけです。大体厚生年金でいうと十七万、こういう人みんな課税されている。しかも、所得税はそうかもしれないが、これからやろうとしている住民税の増税ではモデル年金すら課税の対象になってくるというわけでありまして、これは非常に重大な影響がある。 しかも、私、問題だと思うのは、今回これで、これっきりで終わりじゃないんですね、こういった方々には。この負担増が皮切りとなって、これから次々と増税、負担増が続くわけですよ。これからどんなことが待ち受けているか。 来年二月には所得税の定率減税の縮小、これでまた税金増えるわけです。四月には介護保険料が値上げされる。これはまた天引きされるわけです。六月もっと大変なんです。六月は四つあるんですね。公的年金控除の縮小が住民税に適用されるんです。それから二つ目に、住民税の老年者控除が廃止されるんです。それから、住民税の高齢者の非課税限度額が撤廃されるわけです。そして四つ目に、住民税の定率減税が縮小される。これらが一気に来年六月には掛かってくるわけですよ。 今まで住民税ゼロだった人もこれで住民税を納める人が、納めなければいけない人が出てくる。そうすると、介護保険料は上がる、国民健康保険料は上がる、あるいは敬老パス、シルバーパスが手数料が上がる、連動して大幅値上げになってくる。 そして、再来年の二月に何があるか。定率減税の全廃による所得税の増税だ、六月には住民税も増税だと。正に、もう次から次へと負担がどんどんどんどん増えていく、年金が減っていく。 総理、私、お聞きしたいんです。年金生活者の暮らしというのを思い描いていただきたいんですよ。これは、年金というのは一回受給額決まれば基本的にはその額でいくわけです。最初に退職金は幾ら、年金は幾ら、それで計画を立てて、その範囲でぎりぎりで暮らしていくわけですね。ところが、そこにどかんと年間五万円も増税すると、あるいは来年二月、四月、六月と再来年二月、六月と、どんどんどんどん目減りしていく。私、こんなことやったら生活設計めちゃくちゃになってしまうと思うんです。 総理はこうした仕打ちが年金暮らしの方々にとってどれほど過酷なものなのかということを考えたことありますか。いかがですか。総理にお答えいただきたい。総理に聞いているんです。総理に聞いているんですよ。
○国務大臣(谷垣禎一君) 小池さんがこれからの社会をどういうふうなものとして考えておられるのか私はよく存じませんけれども、やっぱり少子高齢化が進んできてこれから人口が減っていく中で、どうやったら日本社会の活力を維持できるかというのが私は、最も我々、多分共産党といえども共通のテーマと思っていただけるんじゃないかと思うんですね。 それで、そのためには何をしなきゃならないかと。一つは、やはり行財政改革を徹底的にやっていく必要が私はあると思います。無駄を省いて必要なところに金を回していくということはやらなきゃならない。それと同時に、社会保障負担は増えていきますが、必要な公的サービスの水準はどのぐらいなのかというのをきちっと見直して、それを支えるためにはどう国民に公平に負担していただけるかというようなことを考えながら持続可能な制度をつくっていかなければ、結局、国民の安心、安全、そういうものにつながらないわけです。 今委員がおっしゃった年金課税や定率課税の見直しを含む税制改革、あるいは社会保険料の引上げを含む社会保障制度改革、すべてこういう観点からやったものでございまして、負担と給付というものの両面からやっているんです。今委員は負担の方だけおっしゃったけれども、これは全体像をとらえるには私は極めてへんぱな見方ではないかと思っております。 それで、例えば年金課税や……
○小池晃君 総理に聞いたんだ。
○国務大臣(谷垣禎一君) いやいや、総理に聞いているんじゃない、私はお答えしているんですよ。年金課税や定率減税の見直しによる増収分、この一定額が基礎年金国庫負担の引上げ財源に充てられているんですね。それから、年金給付の総額が年々増加するんですよ。これは一年一兆円以上増えていくんですね。こういうふうに、歳入、歳出両面での措置、あるいは制度改正の趣旨を私は踏まえて今の問題も御評価をいただきたいと、こういうふうに思っております。
○小池晃君 いや、全く答えていないですよね。 あのね、高齢者が増えていくんですから年金額増えていくのは当然なんですよ。そのときにどうやって支えるのか、負担をどうやってだれに求めるのか、そして歳出削るんだったらどこ削るのかなんですよ。そこが問われているわけです。私はそのことを議論したいんですよ。 総理、お聞きしたいんですけれども、これ、日本社会の活力だと言ったけれども、こんな形で年金暮らしの方にどんどんどんどん負担強いていって活力なんて生まれるわけないと。私、総理にお聞きしたのを答えていただきたいと。こういうやり方で負担を求めることが年金暮らしの方にどういうその負担になるのか考えたことあるかと。お答えいただきたい。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 正に、この年金を持続的に支えなきゃならないということで、どのようにこの給付と負担を考えるかという全体の中での財政状況を見た措置なんです。当然、この給付の面もこれから下げないようにどういうふうな手当てが必要かということもしております。今言ったように、確かに増える部分もあります、負担が。 そういう中で、このまま、現状のままだと、この福祉関係費用、年金だけでなくて、医療にしても介護にしてもどんどんどんどん増えていきます。そして、その負担をどうするかということにこれから非常に苦労しているところでありまして、やっぱり負担をする部面と給付の場合のバランスを取っていくという中での措置であると。確かに、年金が多ければ多いというのは分かります。そして、かつては年金は小遣い程度だったのが、今や大きな生活の支えになっているということも事実であります。 そういうことを考えて、この年金の制度を維持するためには、給付を下げないでどうやって持続するかという場合には、やっぱり負担の場合も負担できる層においては負担をしていただくということがないと、持続可能な社会保障制度というのは無理があるということも御理解いただきたいと思うんであります。
○小池晃君 ごまかしなんですよ。私が聞いたことに答えていないんです。 総理は、一人一人の国民の暮らしが一体どうなるのかと考えようともしないのか、思いをはせることもないのか。私は、この通知を受け取った怒りを、怒りに震えている高齢者の思い代弁して、そしてこう聞いているのに、それに答えようともしない。余りにも私、無責任だと思う。 財源、財源とおっしゃるけれども、年金財源のために年金暮らしの方から負担取るなんて、これほど血も涙も知恵もないやり方ないですよ。しかも、財源、財源というのであればなぜ、そんなに財源が心配ならば、来年度予算で大型公共事業、関空二期工事、滑走路、何で付けるんですか。あるいは、直轄高速道路、八ツ場ダム、垂れ流し続けているじゃないですか。こういうことを一方でやりながら、高齢者に次々と負担増では説明が付かないではないかと私は言っているんです。 そもそも、年金課税の強化について、ちょっと北側大臣にお聞きしたいんですが、これは、定率減税の廃止も年金課税の強化も公明党が提案された問題です。北側大臣は当時、公明党の政調会長だった。公明新聞には大きく北側試案というふうに紹介されておりまして、これによって打ち出されたのが今回の年金大増税であります。北側大臣は、おととし十月一日の衆議院予算委員会でこうも述べている。高収入の高齢者の方も今結構いらっしゃいますと、そういう方々についてはやはり年金課税していくこともこれからは考えるべきじゃないかと。こういう提案を受けて政府の方針になって、そしてあなたは今、内閣の一員としてこれ推進している。 大臣にお聞きしたいんですが、こうした提案で五百万人増税になった。さらに、今後次から次へと負担がのし掛かっていくわけです。月十三万五千円の年金ですよ。こういう方まで新たに課税されたのが、これがどうして高収入の方に対する課税ということになるんですか、説明していただきたい。
○国務大臣(北側一雄君) 私の所管ではございませんが、あえて御質問でございますので答弁させていただきたいと思います。 委員も御承知のとおり、この基礎年金の国庫負担割合、これを三分の一から二分の一にする、これ、現時点でも二兆七千億以上の財源が必要でございます。これ、ますますそれが広がってまいります。これをどうやって毎年毎年出していくのか、ここについてやはり責任ある論議をしていかないといけないわけだというふうに思っております。 与党内でそのときもけんけんがくがくの議論をさせていただきましたが、その中の財源のやっぱり一つとして、やはり年金課税については、若い人たちの、現役の世代からだけ、からですね、その税収だけでやっていくのではなくて、やはり高齢者の皆様にも可能な範囲でやはり負担をお願いをしていくということは私は大変大事なことだと思います。その上で、今回、この年金課税については、その入ったものについてはこの三分の一から二分の一への財源にしていこうというふうに決めたわけでございます。 また、定率減税につきましても、やはりこの定率減税の見直しも段階的に経済情勢を見ながらしていって、その定率減税の段階的な縮小、また廃止に伴うその財源について、それをやはりこの年金の三分の一から、基礎年金の三分の一から二分の一への国庫負担割合の引上げのために使っていこう。この二分の一にしていくということが、やはりこれからの高齢社会を考えたときに、やはり持続可能な年金制度にしていくためにも非常に大事なステップでございまして、それを、これはもうかねてからの課題であったわけでございますけれども、昨年の年金改革でそれへの道筋をきちんと付けさせていただいた、財源もきちんと明示をして付けさせていただいたということでございます。
○小池晃君 責任ある政党って、何か自分の財布から出しているような言い方はやめてくださいよ。年金暮らしの方々の、方からその財源を取り出すなんていうのは、これほど本当知恵のないやり方はないと。 責任ある論議が必要だと言うんだったら、あなた国土交通大臣なんですから、国土交通省ね、関空二期工事とかあるいは直轄高速道路とか、道路特定財源なんて十分二兆、三兆あるんですよ。そういったところに責任あるメス振るっていただきたい。もう話にならないですよ。こういう増税の旗振り役をやっている公明党には本当に責任重大だと申し上げたい。 パネル、ちょっとごらんいただきたいんですが……
○委員長(中曽根弘文君) 国土交通大臣。
○小池晃君 負担増はこれだけじゃないんです。
○委員長(中曽根弘文君) 小池君、小池君。
○国務大臣(北側一雄君) 今度は私の所管について御質問いただきましたので答弁させていただきたいと思いますが、これからの日本の社会を考えたときに、この社会保障も本当に持続可能な社会保障にしていくためには、やはり一定の経済の発展というものがなかったら社会保障が支えられないわけでございます。人口減少していく中で経済がどんどんどんどん縮小していくというふうな状況になってしまったら、これからの高齢社会の社会保障をどうするんですか。そういうことをもっと真剣に考える必要がある。 社会資本についても、例えばこのグローバルな経済の中で、国際競争力の向上に資するような基盤整備はやはり国がきちんとやっていく必要があるわけでございまして、国際空港もしかり、国際港湾もしかりでございます。そうしたことをする必要がないというのは、私はやはり少し考え方が違うのかなというふうに思っているところでございます。
○小池晃君 関空二期工事、八ツ場ダム、何がこれが経済の発展なんですか。国民の暮らしでしょう。個人消費が経済の六割ですよ。もう公明党という政党は福祉の党という看板は金輪際掲げない方がいい。今の議論ではっきりしたと。私、まともな説明もできないと思いますよ。 さらに、この増税の問題だけじゃない。高齢者だけじゃない。負担増はこれだけ多くの人々に及ぶわけです、今回。高齢者は、今言ったように年金大増税だと。それから、介護保険法の改悪で、居住費、食費、全額徴収。サラリーマン、定率減税、これサラリーマンだけじゃないです、もうすべての納税者に掛かってきますが、一番被害を受けるのはサラリーマン。年金保険料も上がっていく、雇用保険料も上がる。若者は、フリーター課税の強化で、百万円足らずの税金にまで課税だと。それから、国立大学授業料、障害者も負担増、中小業者も、消費税課税業者百八十万業者拡大された。生活保護も改悪だと、こういうことがねらわれております。 総理、負担増の対象を、これ見ていただきたい。(資料提示)どれもこれも、ただでさえ景気のあおりを受けて、私、一番しわ寄せしている人たちだと思うんですね。そういう人たちに救いの手を差し伸べることこそ私は政治の役割だと思う。ところが、今やろうとしていることは、こういう本当に国民のあらゆる分野、あらゆる階層にのべつ幕なし負担を押し付ける。私、こういうやり方は許されないというふうに思いますが、大臣、いかがですか。総理、お答えいただきたい、総理。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは、一部の負担だけを取り上げていますと、高齢者の年金にしても介護の施設等の費用にしても保険にしても、これは経済発展なり財政状況を考えないと維持できないんですよ。この負担を、減らすな、増やせという主張は分かりますよ、共産党の。しかし、増やせという主張はこれだけじゃないでしょう、共産党。全部増やせ、そして国債発行は減らせ、増税するな、こんなことで予算なんか組めるわけないじゃないですか。 全体を考えて、今の年金制度、介護保険制度、医療保険制度を維持するためにはどこの負担が必要か。しかも、野方図な財政破綻に導くような減税なり国債増発なんかできっこない、今の状況で。全体を考えて、この社会保障制度を持続可能なものにするために、それぞれの公共事業も必要なところは必要なんですよ、国際競争力考えて。しかも、公共事業を全体減らす中で関空にしてもやっているわけでしょう。そこだけ伸ばしているわけじゃないんですよ。そういう点もよく考えていただかないと、全体のバランス。 負担ばっかり取り上げますけれども、一部ばっかりを取り上げますけれども、じゃ、一部を増やせといって、共産党は、どこを増やせ、どんどんどんどん増やせ、減らせというのは公共事業だとか防衛費というの分かりますよ、よく言っている。そんなところでもちますか。地方の公共事業たくさんやってくれと言う。防衛にしても、日本の国が日本の国でまず守る努力をしなきゃならないという姿勢を示さない限り、外国、どこまで日本を支援しますか。そういう全体のことをやっぱり考えてくださいよ。
○小池晃君 全部増やせなんて言っていないんですよ。先ほど総理おっしゃったようにね、軍事費だって削るべきだと、公共事業は削るべきだと、大型開発、無駄遣いやめるべきだと言っているわけです。負担一切増やしちゃいけないって言っていませんよ。負担を一体どこに求めるのか、この問題なんです。 今日その問題を議論したいんですが、九九年に定率減税が導入されたときに、同時に所得税や住民税の最高税率の引下げも行われた。法人税率の引下げも実施されたんです。いずれも景気対策が理由だったんですね。ところが、その後どういうことが一体起こっているか。 これ見てください。(資料提示)九七年から、日本の景気が大きく変わり始めた九七年から二〇〇三年の間に何が起こったか。大企業の経常利益は六兆円増えているんです。過去最高であります。恐らく〇四年度ももっと伸びるでしょう。こうした利益が一体どこに回っているか。大企業の従業員じゃないんです。大企業の従業員給与も減っているんですね、マイナス四兆五千億円。何が増えているかというと、上がっているのは、役員報酬や配当が二兆円増えているんですよ。これが実態なんですね。 財務大臣にお聞きしたいんですが、九九年には高額所得者だって庶民だって一緒に減税されたはずです。それなのに、収入が増えている高額所得者の減税は指触れない、そのままだと。収入が減っている庶民には増税だ。これ説明付かないんじゃないんですか。いかがですか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 確かに小池委員がおっしゃるように、平成十一年のいわゆる恒久的減税法を入れましたときには──小池さん、私と議論する気おありですか、横見ないでこっち向いてくださいよ、私の顔も。定率減税のほかに所得税減税の最高限や法人税率を下げたことも小池委員のおっしゃるとおりです。 ただ、当時、所得税、地方税と合わせまして最高税率は六五%だったというふうに私は記憶しておりますが、やはり当時の停滞した経済環境というだけじゃなく、これだけグローバル化が進んでまいりますと、六五%の所得税というんじゃ、なかなか個人もやる気が起きないと、こういうことがありました。そのために、例えば課税するベースをどっかに持っていっちゃうということもありました。法人税でも同じようなことがあったわけであります。 ですから、こういう今の点は、単なる景気対策でやったんではなくて、こういう高齢化や、あっ、高齢化じゃない、国際化や何かが進んでまいりますときに、競争力を維持して、やっぱり全体の体力を高めていくためにやったことの一つでもあるわけです。 定率減税の方は、当時の著しく停滞した経済に対応するために、これは一律二〇%の減税をやりました。それで、それは今日、委員はいろいろ御意見がおありかと思いますけれども、不良債権処理や産業再生も進んできて、当時の停滞した経済環境とは大きく異なってきていると思います。委員は多分、税の上では所得再分配機能をもっと発揮せよとおっしゃると思いますが、日本は世界でも最も所得課税が低い水準にありますので、所得税がそういう役割を果たそうにもなかなか果たせない、果たしにくいところまで私どもの所得税というのは来ているわけでございます。 そういうようなこともいろいろ踏まえまして、今回、定率減税は縮小してくださいというお願いをいたしているわけでございますので、何とぞ御理解を賜りますようにお願い申し上げます。
○小池晃君 今の説明で全く理解できないですよ。全く説得力ないですよ。私の質問に全く答えていない。 役員報酬の実態は一体どうか。これ、やみに包まれています、分からない部分もありますが。例えば、日経新聞の調査では、主要企業百社の役員報酬の平均は三千二百万円です。公表されている中で、恐らくもっと多いところあると思うんですが、一番多いのは日産自動車で平均二億三千五百万円です。武田薬品は一億四千九百万円です。日産自動車を例に取れば、年収二億三千五百万円の場合に、これは財務省にも確認しましたが、これ九九年の減税で所得税や住民税三千万円減税されているんですね。 総理にお聞きしたいんですが、これですよ、(資料提示)こういう形で、収入が増えている、あるいは二億円超える収入を得ていて三千万減税されている。で、一方で、収入が減っている労働者には増税をかぶせる。何でこっちの減税はそのままにしておいて、こちらの減税だけやめようというのか。国民から見たら、こういうときに真っ先にやはりここにメスを入れなきゃいけないんじゃないかというふうに思うの当然じゃないですか。総理、お答えいただきたい。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 日本の給与を見ますと、先進国に比べると、いわゆる役員とか社長とか一般社員との差は一番低いんですよ。そして、だれでも所得の五〇%以上取られるというんじゃ働く意欲なくなると。そういう点もやっぱり考えないといけない。やっぱり、稼いでくれば五〇%も負担してくれるんですから、税金納めてくれるんですから、そういう人たちが多い方が税収上がってくる。 現に、去年の大企業、業績が上がれば、ようやくこれ一般にもいい状況もたらしてくると思います。冬のボーナスは八年ぶりに増えてきました。雇用者の収入もようやく前年に比べて、一%ですけれども増加してまいりました。それ大企業ばっかけしからぬ、けしからぬと共産党は言いますけれども、大企業も企業なんですよ。大企業が、痛め付けて日本の経済発展しますか。大企業が発展して中小企業も潤うようにしていくのがこれから施策として大事なんですよ。大企業を痛め付けて中小企業の発展ないですよ。関連企業なんです。お互いがやっぱり共存共栄していこうという、そういう対策が必要なんです。日本だけ大企業に重税掛けたら、どんどんどんどん外国に逃げちゃいますよ。そうしたら、雇用の問題にも税収の問題においても産業の発展においても大きな悪影響をもたらします。 やっぱり、日本国内だけでなくて、世界全体を見て、どうやって経済を発展させて雇用者の収入を増やしていくかという点も考えていただきたいと思います。
○小池晃君 大企業どうなってもいい、つぶれてもいいなんて一言も言っていないでしょう。大企業減税は、大企業減税はそのままにしておいて、庶民減税だけ元に戻すのはおかしいじゃないかって言っているんじゃないですか。そのことに何にも答えていないですよ。よく分かった。役員の勤労意欲は大変心配だが労働者の勤労意欲は何の心配もないんだと、そんなことです。あなたの姿勢よく分かる。痛みを伴う改革だと言いながら、結局、痛みを強いているのは庶民、労働者だけですよ。で、大企業、高額所得者には減税そのまま、これが小泉改革の正体なんです。 私、今までこれ議論してきましたけれども、政府は社会保障を本当に重荷のようにしかとらえていないけれども、私は社会保障を中心にした国の立て直しというのを本当に考えるべきだと思うんですよ。 例えば、経済経済と言うけれども、長野で何が起こっているか。これは、長野ではおととし二月に産業活性化・雇用創出プランというのを発表して、これ、完全失業者が四万二千人いたんです。二万人の常勤雇用を生み出すという計画で、その常勤雇用を生み出す中心は福祉や教育なんですね。これ二年たちましたが、毎年達成して二万人の雇用、常勤雇用を生み出し、九千人近い常勤雇用を生み出して、その六割は福祉、医療なんですよ。 雇用、経済、そういう点でいっても本当に社会保障大事だと思いませんか。そういう取組、国としてもやるべきだと考えるんですが、いかがですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 福祉が大事だからこそ、今、日本は国民の税金を福祉関係費用に一番充てているんです。二十兆四千億円ですよ、この新予算において。一方、公共事業では、削れ削れと言うけれども、かつて十兆円あったのに今七兆五千億に削っているんですよ。すべての税金、一番使っているのは、日本政府は社会保障関係です。よく考えてください。
○小池晃君 高齢化が進む中で社会保障予算が膨らむのはこれは当然のことで、どう支えるかです。しかも、もうこれ質問しませんが、時間が来たので、これ見てくださいよ。特別養護老人ホームの待機者どんどんどんどん増えていく一方で、今年の予算でもどんどん削っている。保育所の待機児童どんどん増えていく中で施設整備予算削っている。(発言する者あり)
○委員長(中曽根弘文君) 静粛に願います。
○小池晃君 これが小泉政治のやり方だと。こういうやり方では日本の経済も未来がないということを申し上げて、私の質問を終わります。
○委員長(中曽根弘文君) 以上で小池晃君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(中曽根弘文君) 次に、福島みずほ君の質疑を行います。福島みずほ君。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 命を大事にする政治を実現すべきであるという観点から質問をいたします。 介護保険法の改正法が国会に上程されています。施設の利用者に関して、住居費、食費、光熱費として毎月例えば三・一万円多く取ることにするということが明らかになりました。全国から、三万一千円多く払えない、施設から出なくちゃいけなくなったという声が多く寄せられています。このような声についてどう思われますか。
○国務大臣(尾辻秀久君) ただいまの御指摘は介護保険の方ですか。
○福島みずほ君 はい。
○国務大臣(尾辻秀久君) このたび介護保険法改正をお願いしようとしております。いろんなポイントがあるんですが、先ほども申し上げましたけれども、その介護保険法の改正の中の一つに、施設で生活される方と居宅、自宅におられる方、この両方あるわけでありますが、この間の不公平感をなくそうということにいたしました。 すなわち、今の制度では施設におられると介護保険給付で食費も出ます。それから居住費も出ます。しかし、自宅におられる方は食費も出ませんし、自宅に住んでおられる、その自宅の維持費なんかも全部自分で払っておられる。この間は不公平じゃないかということで、その間の不公平をなくそうということで、施設におられる方からの食費に関しては、介護保険で給付しない、すなわち自分で払ってくださいと。それから、居住費に当たる部分もこれは自分で払ってくださいと。まあ光熱水道費と思っていただけばいいわけですが、個室に入られる方はまたちょっと違う計算になりますけれども、基本的に光熱水道費だと思っていただけばいいんですが、そうしたものを自分で払ってください、こういうふうにしたわけでございます。 ただ、そういう負担をお願いすると、そこには、そのことで困る方も出てくるということは確かにありますから、その辺に対する配慮はしたつもりでございます。
○福島みずほ君 しかし、厚生労働省の制度設計を見ますと、年収二百六十七万円の場合、負担年間百四万四千円、残金百六十二万六千円となります。夫が特養老人ホームに入って、妻が賃料を払い、食費を払い、光熱費を払い、果たしてやっていけるんでしょうか。また、例えば年金八十一万円の場合、今回値上がって負担が年間六十六万円になります。独りぼっちで特養老人ホームに入って年金が八十一万円、年間十五万円しか現金がありません。本当に、刑務所並みではありませんが、本当に現金がない。こういうことに関して、これで食べていけるのかと、人間らしい暮らしがやっていけるのか、それについていかがでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 今お述べになりました方の数字はいきなりお聞きをしましたんで、ちょっとそこのところについてのお答えはできませんけれども、もっと基本的にお答えをしたいと思います。 特別養護老人ホームの入所者の方々が今度の見直しの中で過重な負担にならないようにということでどういうふうに配慮をしているかということを申し上げます。 まず、第一段階、これは生活保護の方々でありますが、この方々について言いますと、入所しておることの一割負担は、これは一万五千円でございまして、現行と見直し後も変化しません。ここの部分は変化をしません。それから、居住費についてはこれも、いただきませんので、これも変化しない。それから、食費についても、今までも一万円、今度も一万円になるわけでございますから、これも変化せずでございます。したがって、総額で今までも二万五千円払っておられる。今度の見直し後も二万五千円の本人負担ということになりますから、言いますと、現行と見直し後の本人負担に変化がないと、こういうことになります。 それから、第二段階。第二段階の方は、市町村民税を払っておられない方で、その額がどこかで引いてあります。今、この手元の資料に書いてありませんので後ほどでも申し上げますけれども、第二段階と第三段階というのは、市町村民税が掛かってない方をその途中で線を引いて二段階、三段階と、こうしておるわけでありますけれども、このまず第二段階の方で言いますと、今まで、現行で言いますと、一割負担分が二万五千円、食費が一万五千円でありますから、四万円負担しておられる。それに対して見直し後は、一割負担分が一万五千円で食費が一万二千円いただくことになりますから、三万七千円。逆に三千円今までよりも負担が低くなると、こういうことであります。 それから、第三段階の方は、一割負担分が二万五千円、食費が一万五千円、これは第二段階の方と現行の仕組みの中では同じでありますから、四万円。ただ、この方々は、見直し後は一割負担分が二万五千円になり、食費を二万円いただきますし、居住費が一万円になりますから、五・五万円になる。こちらの方は一万五千円今よりも負担が大きくなると、こういうようなことを申し上げましたけれども、こうした配慮をしておると。そして、配慮をしておるということを申し上げたところでございます。
○福島みずほ君 先ほど質問いたしましたように、年金八十一万円の場合、負担年間六十六万円、残金が十五万円、年間十五万円の年金でしか生きることができません。 厚生労働省は、特養老人ホームに入っている人の、例えば預貯金があるのか、あるいは特養老人ホームに入れている人についての持家率や、例えば残された家族が、例えば夫と妻がいて夫が特養老人ホームに入った場合に妻が暮らしていけるか、そういう制度設計に当たって試算はされたのでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 当然、いろいろな試算をしてこのたびの改正を、見直しをやっておりますから、いたしておりますが、突然の御質問でございますから、その中身を、数字を御説明することはこの場ではできません。
○福島みずほ君 レクをやったときに、これに関しては、役所の方は預貯金があるから暮らしていける、あるいは持家があるから暮らしていけるというふうに説明をしました。私が問題だと思ったのは、高齢者の中で持家なしの人が三〇%、預貯金なしが、高齢者でなく一般全部を入れて四世帯に一世帯は預貯金がありません。 それで、大臣に改めてお聞きをいたします。 さっき言った残金十五万円になってしまう、預貯金がない人は。これで一年間特養老人ホームで暮らしていけるのでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) まず、最初の話でありますけれども、預貯金が幾らかということにもよると思いますけれども、預貯金をお持ちの方が老後それを使って生活なさるというのは、むしろ当然というか自然のことだというふうに思います。したがって、そうお答えしたんじゃないかなというふうに思います。 それから、特老に、特別養護老人ホームに入っておられる方というのは、まず御自身でお使いになる部分というのはないわけでありますから、まあ余りこういうところでは言えないような、お亡くなりになった後にまくら元で大変なけんかが始まるとか、もう言ってしまいましたけれども、そういったような話を私どもはむしろ大変聞くわけでありまして、そうしたところにも問題はあるというふうに思っておりますので、今の御指摘のことやいろんなことが様々に絡み合っている話だというふうに存じます。
○福島みずほ君 介護保険制度ができたとき、小泉総理が厚生労働大臣でした。保険制度をきちっとやって、だれでもやはり生きられる社会をつくろうということでスタートをしました。今回、改正法案で非常に危惧するのは、やはり負担増です。個々のもちろん財源をどうするという話はもちろんあります。しかし、個々の人間がこれで生きていけない、あるいは特養老人ホームに入れない、預貯金がない人、持家がない人はどうするというところを厚生労働省が考えてないというふうに私が思いまして、質問をいたしました。 この負担増で暮らしていけないという声に関して、尾辻大臣、どう考えられますか。
○国務大臣(尾辻秀久君) ですから、冒頭に、一番お困りじゃないかなと思う方々に対する配慮といいますか、このたびの見直しのところでやりましたことについて御説明を申し上げたわけでございます。したがって、そういうお困りの方々に対してはそれなりの配慮がちゃんとしてありますということを申し上げております。
○福島みずほ君 生活保護でやるべきだという声があります。しかし、御存じのとおり、生活保護者の、生活保護の受給者を減らそうという政策が取られています。今回の介護保険の改正法に関して現場から、障害者自立支援法と一緒で負担増、あるいは障害者自立支援法に関しても応益負担から、応能負担から応益負担になって払えないという涙ながらの声が寄せられていることも是非心に留めて考えていただきたいと思います。 次に、雇用、非正規雇用についてお聞きをいたします。 非正規雇用者、パート、派遣、契約社員の割合が今三〇%、千六百万になろうとしています。対策が必要だと考えますが、実態調査はちゃんとされていらっしゃるんでしょうか。パートも入れた有期契約の実態について教えてください。
○国務大臣(尾辻秀久君) 今、私の手元にあるものでお答えをいたします。 労働力調査によりますと、非正規の職員・従業員及び非正規の職員・従業員の雇用者に占める割合でございますけれども、平成十三年が一千三百六十万人で二五・五%、平成十四年で一千四百五十一万人、二七・二%、平成十五年で一千五百四万人、二八・一%、平成十六年、一千五百六十四万人で二九・一%ということで推移をいたしております。
○福島みずほ君 有期契約、パートの。
○国務大臣(尾辻秀久君) 有期契約の数字は今ここにございません。後ほどお答え申し上げます。
○福島みずほ君 パート、賃金に関してのパートの実態を教えてください。
○国務大臣(尾辻秀久君) 非正規労働者のうち、パートタイム労働者と正社員との賃金格差については、平成十五年の数字で申し上げますけれども、女性一般労働者の一時間当たりの平均所得給与額を一〇〇といたしますと、女性パートタイム労働者では六五・七、こういうことになりますので、その格差があるということでございます。
○福島みずほ君 男性はどうですか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 男性の数字で申し上げますと、今と同じ数字で申し上げまして、四九・九になります。
○福島みずほ君 男性のパートは正社員の半分しかありません。パート、派遣、契約社員、有期契約についてもなかなか本当に厳しい状況です。 これに対して均等処遇の法律が必要だと考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 有期労働契約についてでございますけれども、平成十六年一月から施行されました改正労働基準法におきまして、有期労働契約が労使双方から有効な雇用形態の一つとして活用されるよう、契約期間の上限の延長などの改正が行われたところでございます。 その際に、衆参両院の附帯決議におきまして、正社員との均等待遇を含めた有期労働契約の在り方について検討を行い、必要な措置を講ずることとされております。さらに、改正労働基準法の附則第三条におきましては、有期労働契約の在り方について、施行後三年を経過した場合において、その施行の状況を勘案しつつ検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとされておるところでございます。 したがいまして、こうしたことを受けまして、厚生労働省としては、有期契約労働者に係る実態調査を行いますとともに、改正労働基準法の施行状況を踏まえつつ、正社員との均等待遇を含め、有期労働契約の在り方について引き続き検討をしてまいります。
○福島みずほ君 パート、派遣、契約社員の人たちが正社員に比べて労働条件が極めて悪い。フリーターの人が正社員の四分の一しか生涯賃金をもらえない。この実態を変える必要がある。そのために、諸外国、ヨーロッパのように、立法が必要であると。指針で今問題が生じている。 この点について、厚生労働省、立法の必要性について答弁をお願いします。
○国務大臣(尾辻秀久君) その問題につきましては、まあ立法化するのがいいか、今、私どもは指針で、ガイドラインでやっておりますけれども、そのどちらがいいのかといういろいろの御議論ございますので、私どもは、その御議論も踏まえながら今後の課題にさせていただきます。
○福島みずほ君 なぜ立法が進まないんですか。
○国務大臣(尾辻秀久君) これは労使の考え方もございますし、その中で、指針で定めてもう少し柔軟性を持たした方がいい、この在り方について、そしてどういうふうにするかということ、それがいいのか、もう法律できちっと固めた方がいいのか、これは両方の御議論がありますから、今、私どもはその御議論をお聞きをいたしておるところでございます。
○福島みずほ君 これは労使合意でやるべきだというふうに聞くこともあります。しかし、パートの人たちは組織率わずか三%、それでは実現ができません。 また、なかなか、さっき正社員になればいいというやじが飛びました。ひどい話で、正社員なんかなれないんですよ。だって、三分の一が非正規雇用になって、正社員になりたくたってなれないわけですよ。同じ仕事をしていても労働条件が悪いわけです。だからこそ、これこそ政治が、厚生労働省が責任を持って均等待遇を実現しなければ、だれが救うんですか。
○国務大臣(尾辻秀久君) いろいろなケースがあると存じます。 これは、労使双方に、使う側、雇用する側からのそうした考え方、求めもありますし、それから、今度は働く方でもパートの方がいいというこのごろは人たちもいるわけでありまして、極めて多様化した考え方の世の中になっておりますから、そうした双方にパートに対する考え方、多様な形態がある。そうした中で、労使でその問題を話し合ってお決めになる方がいいと御自身もおっしゃいましたけれども、そういう考え方もあるということをおっしゃったわけでありますが、そういう考え方もありますし、今、私どももいろんな御議論がありますから、御意見がありますから、その御議論をお聞きをいたしておるところでございます。
○福島みずほ君 これは、やはり立法でやらない限り解決は付かない問題だと考えています。働き方はいろいろかもしれませんが、その中に、時間給で直せば均等待遇ということをヨーロッパのようにきちっと入れるべきです。その意味で、立法府としても頑張りますが、厚生労働省としても立法が必要だという認識に立ってくださるようお願いします。 次に、2プラス2及び基地の問題についてお聞きをいたします。 2プラス2に関しての日本政府の根本的な態度を教えてください。
○国務大臣(町村信孝君) 2プラス2、大きな世界の軍事情勢、安全保障環境が変わってきております。それに対応する形で、我が国自衛隊も、先般の防衛大綱という形で、新しい大綱という形でそのいろいろな変更を見せております。米軍もまたしかりであります。そういった事態に対応し、最も極東の平和と安全、さらにはアジア太平洋地域の平和と安全をどのように維持し、発展をしていくのか、そういう観点から取り組んでおります。 より具体には、今後更に詰めた議論をやってまいりますけれども、米軍による抑止力の維持というものは引き続き大切なものと。それと同時に、沖縄を始めとする特定の地域に集中しております基地の負担というものはできる限り緩和をしていきたい。その辺りが今申し上げた基本的な考え方であります。
○福島みずほ君 沖縄の基地の負担を軽減したいという言葉を重く受け止めます。 これは、今、辺野古でボーリング調査が行われて、サンゴ礁が傷付いているという写真です。(資料提示)お手元にもお配りをいたしました。 町村外務大臣は辺野古沖以外について排除しないと発言をされています。どうでしょうか。
○国務大臣(町村信孝君) 先般の共同声明の中では、このSACO合意につきましては今後とも着実に実施をしていくということが明示をされております。当然、数多くの項目がこのSACO最終報告の中には触れられておりますが、その中には普天間の移設・返還というものも含まれておるというのが基本的な認識であります。他方、普天間飛行場が市街地にあり、昨年の夏、ああしたヘリの事故まで起きたといったような実態というものも私どもはしっかりと念頭に置いております。 したがいまして、この在日米軍の兵力構成の今後具体の見直しをやってまいりますけれども、その議論の中でSACO最終報告の内容との接点がどこか出てくる可能性はあるということは排除はしておりませんけれども、現時点でそれでは具体にどうするということが決まっているわけではございません。
○福島みずほ君 日本政府としては地元の意見を重視するということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(町村信孝君) 地元にもいろいろな御意見があります。私どもは、沖縄県も含めて、SACO合意というものができ上がったというその後のまたいろいろなプロセスを通じて、稲嶺知事とも何度も話もしていると。これもまた一つの貴重な御意見としてあります。また、そうした反対運動のあることも承知をしております。 いずれにしても、私どもは今までもそうやってきたつもりでございますが、各基地所在の知事さん等とは会合を通じ御説明をし、また、最終決定の前にはもちろん御意見も聴きながら、そしてその中のまた御理解を得る努力をした上で最終的な日米間の合意に持っていきたいと、こう考えておりまして、すべて、地元の皆さんと一切の相談もなしに決定をするということは考えておりません。
○福島みずほ君 現地では九割以上が、沖縄県民、SACO合意見直せと言っています。 環境大臣にお聞きをします。 サンゴ礁は世界に二〇%が今壊滅し、回復の見込みがありません。また、人的圧力によって二四%が壊滅の危機にあると報告されています。なぜサンゴ礁の海を、しかも今ボーリング調査によって傷付いている。これをどう環境大臣としてお考えでしょうか。
○国務大臣(小池百合子君) サンゴ礁の破壊については、地球温暖化の問題などなど、多くの総合的な問題もあろうかと思います。 今、このボーリング調査に用いる足場を設置する際にサンゴが破損されたということで確認されたわけでございますけれども、作業計画そして環境配慮事項、これを防衛施設庁の方で定めておられます。必要な環境保全措置を講じた上で実行されていると思いますけれども、今お示しになられましたようにサンゴ礁が傷付いているということでございますので、しっかりと助言をし、また環境配慮事項に沿って適切に作業を進めていく必要、そしてまた、サンゴそして岩礁などへの影響を更に回避、低減し得るような作業の工夫をする、そして、環境監視に際しましてサンゴの環境状況のより迅速な確認を行うことなどなど、それぞれの関係部署の方にお伝えをしているところでございます。
○福島みずほ君 是非このボーリング調査をやめていただくよう、また日本政府に心から望むのは、アメリカとイコールパートナーとして日本の地元、国民の意見をはっきり言ってほしいということです。 嘉手納基地と厚木基地の騒音、爆音は裁判所で違法であると何度も判決が出ています。また、総理の地元、横須賀港の原子力空母母港化の問題も起きている。こういう中で、はっきりSACO合意の見直し、普天間基地の返還、座間キャンプに第一陸軍司令部が来ないようにということも含めて、地元の声を代弁をして交渉に当たってくださるよう強く求めて、私の質問を終わります。
○委員長(中曽根弘文君) 以上で福島みずほ君の質疑は終了いたしました。 次回は来る七日午前十時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後四時五十五分散会