郵政民営化に関する特別委員会 第15号
- 発言数
- 224 件
- 登壇者
- 25 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2005/08/05
会議録
○委員長(陣内孝雄君) ただいまから郵政民営化に関する特別委員会を開会いたします。 郵政民営化法案、日本郵政株式会社法案、郵便事業株式会社法案、郵便局株式会社法案、独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構法案及び郵政民営化法等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案、以上六案を一括して議題とし、前回に引き続き質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○大塚耕平君 おはようございます。民主党・新緑風会の大塚でございます。 私も、当委員会、これで四回目の質問に立たせていただきます。与野党の理事の皆さん、そして同僚議員の皆さんに、こうして質問の機会を与えていただいていることに心から感謝を申し上げたいと思います。 新聞報道等によりますと、ぼちぼち採決だという話も聞こえてきますので、まあ私自身、これまでの三回の審議を通じて繰り返しお伺いしてきたことを改めて、残った疑問点を少しでも解消し、あるいは最後まで意見は一致しないかもしれませんが、気持ち良く採決に臨ませていただきたいと思っております。 今日は、前回に引き続いて、また一枚紙をお配りさせていただきました。前回、竹中大臣に二つの間違いを御指摘申し上げたいというふうに申し上げて、二番目の途中で質問終わっちゃいましたので、今日は二番目の話をさせていただいて、締めくくらせて、私自身締めくくらせていただきたいと思いますが、お配りした紙の、公私と官民の区別、たまには大臣の言うことも聞かなきゃいけないと思いまして、この右側の、公私と官民の区別が付かなくなってきている、この斜線のようにばしっとこう割れるんではなくて、こうもう少しもやっとした形かもしれないとおっしゃったんでグラデーション掛けてみましたので。こういう感じだからこそ、対象とする政策や事業の分野によっては、公がやるべきなのか、官がやるべきなのか民がやるべきなのか非常に判断が難しい。 私が前回申し上げたのは、機会均等の中で、民間事業者があるいは民間の方々が政府や公的部門の施策などを利用して公的使命を果たし得る、これは民業として完全開放していいと思うんです。ところが、様々なことを義務付けたり、その義務付けることに対する見返りとして恩典を用意しなければならないようなケースにおいては、これはかなり官のウエートが高くならざるを得ないんではないかと、そういう判断基準を持つべきではないか。したがって、本法案は本来この時点においては民でやらせるべきでないことを民でやらせようとしているのではないかというのが前回御指摘申し上げた一点目の間違いだと私は思っております。 並びに、その下に、私が口頭で申し上げた家計と入口と出口の話を一応絵にしてきましたので、御参考にしていただければというふうに思います。 その上で今日の質問に移らさせていただきますが、昨日我が党の大久保議員がリスク管理についていろいろとお伺いをしたわけであります。今日、通告してあります質問のとおりに極力進めさせていただきたいですが、一、二、三番はもうまとめて私から御説明できることは御説明申し上げますけれども、結局、民営化された後、仮に民営化された後の郵政関連会社、特に貯金会社、保険会社ですね、それから今の公社もそうですけれども、信用リスク、市場リスク、流動性リスク、決済リスク、オペレーションリスク、システムリスク、法的リスクと様々なリスクがあるわけですよね。 私は、一貫してそのシステムリスクの問題を取り上げてたんですが、ただ、システムリスクの問題は単にシステムがうまくいかない、そういう話ではなくて、そのことによって、例えば資産、負債の管理もできないし、決済もうまくできないし、法も守れないというようなことが、様々なことが再三取り上げておりますこの中に書いてあるので、本当に大丈夫なんですかということを繰り返しお伺いしてきたわけであります。 そこで、その中で、今申し上げたリスク対応をですね、全部お伺いする時間はありませんので、昨日せっかく大久保議員がああいうことを聞いてくださいましたので市場リスクについて改めてお伺いしますけれども、今の公社のALM管理の現状についてちょっとお答えをいただきたいと思います。
○参考人(斎尾親徳君) 公社のALM管理についてでございますけれども、郵便貯金事業につきましては、資金運用面では、公社法の下、その安全確実性を重視して国内債券を中心に満期まで保有する運用を基本とし、資金調達面では、負債の約七割を預入後六か月以降は払戻し自由、それから最長預入期間十年という商品性を有する定額貯金で、二割強を出し入れ自由の通常貯金で調達しているところでございます。 そのため、郵便貯金のALM管理におきましては、将来の金利について複数のシナリオを想定しまして、それぞれのシナリオにおける負債の動向を見極めつつ、長期安定的な収益の確保が可能な国内債券の運用期間を事前に定め、これに沿って国内債券を購入しているところでございます。 例えば、現在のような低金利下におきましては、将来の金利上昇に伴い負債の短期化が予想されることから、これに備え、当面比較的短期の債券購入に注力することなどによりまして資産の平均残存期間の短期化を図り、資産と負債の期間のミスマッチの縮小を図っているところでございます。 簡易保険につきましては、一般の生命保険と同様、負債側の保険契約が長期であり金利が固定されている一方で、資産側の運用対象は長期のものが限られて金利も日々変動していることから、資産、負債の構造的なミスマッチを前提としたALM管理が必要と認識しております。 そのため、簡易保険では、保有契約から将来発生する保険金等の支払と保有資産から将来発生する償還金等のミスマッチの分析を行いまして資産運用の年限構成を調整いたしますとともに、将来分析を行いまして、将来の保険金等の支払に支障を来さないよう加入時の計算基礎で計算した責任準備金に追加しまして、責任準備金を積み立てることによりましてALM管理を行っているところでございます。
○大塚耕平君 今の御答弁お伺いしてますと、何かすごくきちっと管理されているように多分聞こえると思うんですね。 昨日の大久保議員と竹中大臣の質疑の中で竹中大臣は、一万本の金利、為替、株価のシナリオを基にしまして将来の資産、負債を推計をしまして、様々管理をしているというような御答弁をされました。今の話だと思います。 そうすると、私も必ずしも大久保議員ほどの専門家ではないんですけれども、そこまでのいわゆるシミュレーションリスク管理をやっているとすると、デルタとかいわゆるベーシスポイント管理という、ちょっと専門的な話で恐縮ですが、デルタ値というのは郵政公社は把握しているわけですか、銀行部門と保険部門と。今数値お手元にないのは別にいいです、把握してるかしてないかを教えてください。
○参考人(斎尾親徳君) 現在は金利感応度という形で把握をしております。
○大塚耕平君 御専門じゃない方々が聞くと、ああ何となくそうかっていう感じの御答弁なんですけど、今どき一万本の方程式を使ってシミュレーションリスク管理をやっている金融機関がデルタ値について同時に把握していないっていうことは、しかも三百四十兆の資産を抱えているわけですからね、ちょっと常識的には考えられないと。金利感応度による対応をしているというお話を聞いても、そこでデルタ値が常にお手元にないということ自体が、まあ恐らくやっておられないんだろうなというふうに思います。また、できないんだと思います、今は。 一回目の質問のときに申し上げたかもしれませんが、私は保険も貯金もディーリングルームも見学をさせていただきました。山下理事から印象はどうだと聞かれて、まあ良く言っても地銀上位行並みですねというふうに申し上げました、私は。これは率直な印象です。とても三百四十兆の資産を運用するインフラとしては不十分であります。 私が申し上げたいのは、やっていないことは、今やっていない、これからやるんですとか、まず事実をきっちり開示していただきたいということなんです。これだけ長時間同じ法案を審議させていただくと、さすがにいろんなほころびが出てきています。ほかの法案は大半がせいぜい二、三回審議やって終わりですからほころびが出る前に終わりますけれども、やっぱりこれだけ長い間審議させていただくと見えないものも見えてきます。 この間、小泉総理が、自民党も民主党も大きな方向は一緒だというふうに何を思ったかおっしゃられたんですけれども、まあそうかもしれません。そうあるべきだとも思います。しかし、多分、今、取りあえずこの法案に限って申し上げると、小泉総理や竹中大臣の答弁と私たちの求めている主張の大きなギャップは、もうちょっと正直に言ってくれませんかという部分なんですよ。だから、恐らく、一万本も方程式を使ってシミュレーションリスク管理をやっているんであったら、いつ銀行や保険会社として民間企業になってもいいような組織なら、もうデルタ分析なんかきちっとできていなきゃいけないです。でも、できていないと思います、それは。 そこで、そのことを今日はここでとやかく申し上げるつもりはありませんが、これから頑張っていただきたいというふうに思いますけれども、常々といいますか、かねがね問題にしてきたこの郵政民営化情報システム検討会議報告、一杯いろんなこと書いてあるんですが、取りあえず一回目で、一回目の質問で取り上げました五十五項目について、これが今年の六月までに決まっていないと様々な決済リスクや流動性リスクや法的リスクが発生するというふうに書いてあるわけですから、準備室から、いや、ちゃんと準備していますという、あるいは、できていますという紙をいただいたわけですが、どうも私には納得いかない。 そこで、まず公社にお伺いしますが、私は、もうこの期に及んで五十五項目対応できていないから廃案だなんてここで言いません、そんなことは。言いませんが、国会の場でうそをつくのはやめていただきたい。できていないんだったら、まだ全部はできていないけれども、これから可及的速やかに頑張って実現すべく努力をするというふうに正直に言っていただくと議論が前に進むけれども、できていないものをできていると言われると延々とこれをやらざるを得ないです。 例えば、あらかじめ予告をしておきますけれども、この間も三回目で取り上げました。承継資産の資産評価額算定方法。最初に準備室が回答してきたときには、法案や国会審議により大枠については明らかになっているとおっしゃったんで、どう明らかになっているんですかというふうに聞きましたら、要は、私に対して御答弁いただいた内容、つまり、評価委員会が評価をするというふうに決まっているので明らかになっていると。しかし、それは再三取り上げています民営化法百六十三条でこれから決めるということであって、中身は何も決まっていないわけであります。 そこで、改めて公社にお伺いしますが、公社が御懸念になっておられる様々な点について、この五十五項目を中心に必ずしもまだ全部は明らかになっていないという理解でよろしいですね。
○参考人(山下泉君) お答え申し上げます。 お尋ねのシステム検討会議提出資料、そこでいろいろ問題点を私どもとして提示させていただいたわけですが、その資料はもう昨年十一月時点で作成したものでございます。当時は法案の内容も明らかにされておりませんで、民営・分社化後の姿が具体的にどのようなものになるのか詳細には分からない状況にございました。したがいまして、お尋ねの資料の作成に当たりましては、政府の基本方針をベースにいたしまして、公社の実務担当者の立場から、システム対応に必要と想定される項目をできるだけ幅広く列挙する方針で臨んだわけでございます。 その後、法案が国会に提出されたことによりまして、民営・分社化後の具体的な姿が大枠として明らかになりますとともに、当初政省令で規定されると想定しておりました項目につきましても、例えば資産の切り分けなどにつきましては承継計画の枠組みの中でかなり新経営陣の判断にゆだねるものもあることが明らかになってまいりました。また、国会審議の中でも、例えば窓口会社の受託業務の簡易局への採択の可否とか、独立行政法人の特別預金、再保険についての考え方はかなりの事項について明確化が図られました。 準備室の方から委員の方にお渡しさせていただいた資料には、国会審議によって明らかになったものを例示しておりますけれども、これは特定の条文や項目について政府答弁で言及されたものだけを記載しております。その他の条文、項目に関しては、必ずしも個別に国会審議で追加的な情報が得られたわけでございませんけれども、それらにつきましても法案の条文等によりまして大枠は明らかになっております上、個々の条文や想定される政省令等につきましては、準備室と公社の担当者が直接情報交換を緊密に行っておりますので、情報システム面での暫定対応に関する業務要件の検討に必要な情報は、おおむね不足なく入手できつつある状況だと考えております。 ただ、お渡しした資料、二重丸、丸、三角と書いてありますように、三角がまだたくさんございます。今後、法案が国会を通れば、特に、例えば税務面での対応等についてはまだ税務当局との調整は全く始まっておりませんので、そういった意味でまだまだ検討すべき課題は残っていることは事実でございますが、全くめどが付かないということには三角という状況でございます。
○大塚耕平君 最初からそういうふうに言っていただくと、大分印象は違ったと思います。 同じことを一応準備室にも聞いておきます。 準備室はお立場上、いや、準備できていますと言うのが準備室ですから、それはしようがないなと思うんですが、準備中だという声も今飛びましたけれども、必ずしも当初、去年の秋に予想したあるいは予定したとおりには進んでいないという理解でよろしいですね。そうですか、違いますかだけで是非お答えください。
○政府参考人(中城吉郎君) お答え申し上げます。 この御指摘いただいた各項目につきましては、山下理事が申されましたように、公社で検討していただいて、二重丸、丸、三角というような形で分析していただいたわけでございます。 いずれにしましても、山下理事が最後に言われましたように、ただ、まだ三角とされている事項というのは残っておりまして、特に租税に関係するもの、こういうものにつきましては、法案が成立次第、正式に税務当局に照会しまして、これから仕様要件とか要件定義等確たるものを予定するというふうに公社から聞いております。 いずれにしましても、政府として、今後とも公社における開発作業が円滑に進むように、緊密な連携を取って必要な対応に努めていきたいというふうに考えております。
○大塚耕平君 私も一応、今日は午後からテレビ中継があるということを理解した上で、午前中に滞らないように気を遣って質問をしているつもりですから、もう、もう今日の今日ですから、端的でもっと正直に言っていただきたいと思います。 結局、何が問題かといいますと、そうなると、例えばここに六月に衆議院の理事会に提出された紙があるんですよ。これは、郵政民営化関連法案における各省庁との調整についてということで理事会に正式に提出された紙です。郵政民営化関連法案の作成に当たっては各省庁と種々のレベルで十分に調整してきたところであると書いてあります。調整できていないんですよ、まだ、税制の話も含めて。 だから、この間、一回竹中大臣にお伺いしましたけれども、どうしてこれ半年待てないんですかということをお伺いしているんです。いや、それは民営化が必要か必要でないかということは、これは主義主張の違いですから、十分議論を闘わせればいいんですけど、準備不十分なわけですから。そして、十分に調整してきたから大丈夫だという紙まで出しているけど、この紙も正直言って余り誠実な紙ではないということがもう明々白々なわけですね。こういうことをやめてほしいと言っているわけです。 そこで、もう一回竹中大臣にお伺いしますが、どうして半年待てないんですか。来年の通常国会にもう一回仕切り直しで出そうというふうに途中でおっしゃれなかったんですか。恐らく、聡明な竹中大臣のことですから、あるいは生田総裁も、これは今の日程ではちょっと厳しいなというお気持ちはあったはずです。どうして、もう半年待ちませんかと、総理の任期も来年の秋まであるんだから来年の通常国会でどうですかというふうにおっしゃれなかったのかということを竹中大臣と生田総裁にお伺いをいたします。あるいはおっしゃったのかもしれません。
○国務大臣(竹中平蔵君) 私どもは郵政民営化の必要性を実感しておりまして、その意味ではやはり、準備に時間が掛かるということもありますから、やはりできるだけ早くそれを実現したいと、できるだけ早くというのがやはり私たちの基本的な立場でございます。 しかし、もちろん、委員御懸念のように、じゃ、できるのかと、できなかったら元も子もないじゃないかと、それは当然そのような懸念はあるわけでございます。現に昨年の秋に、生田総裁御自身、このシステムの問題で、自分、御自身ももちろんシステムの御専門家ではいらっしゃらないわけですから、そういうことの心配はあるという話を総理にされて、総理も、自分ももちろん専門家じゃない、じゃ、専門家にやってもらおうということで、そこで、暫定対応なら可能であるということについて、もちろん専門家もそれを裏書きしたわけですが、まず公社が、公社御自身が専門家であるわけですから、公社御自身で暫定対応なら可能だというふうに言われたわけでございます。 これ、いろいろ大塚委員、今回たくさん資料をお出ししてくださっていまして、すべて貴重な資料なんですが、これは去年の秋の段階とかで、いや、公社は非常に正直に、いや、こんな心配があるんですと、こんな心配があるんですと、これはとにかく、当事者である公社とそしてベンダーがこれは話し合っていろいろ進めていくわけですから、その当事者の意見をまず聞かなきゃいけない。それで、懸念点というのを素直に出していただいて、その懸念点の、出された当時のものを今いろいろ御紹介いただいているわけです。これはもう懸念としてあったわけです。で、それについて、今度はその専門家が集まっているシステム検討会議で、これは、じゃ、こういうふうなやり方だったらどうなるかというふうに言って、持ち帰って、公社とベンダーでまた検討してもらって、分かったと、よし、それなら何とかできると、そういう作業を延々と繰り返して、それで最終的に二〇〇七年四月で暫定対応ならできるということを公社御自身がベンダーと協議しながら結論を導いてくださったというふうに理解をしております。 しかし、それでもなお半年待てないのかということがございましたから、さらにそのセーフティーネットとして、その一年前、失礼、半年前ですね、の九月までに問題があるときは申し出てもらって、そして二〇〇七年の四月から半年間、半年間ですから、半年前に申し出てもらって、二〇〇七年の四月から半年間延期ということは、そうすると、そこで正に一年間のテスト期間等々ができますから、そういうこともこの制度の中に織り込んで、我々としては、早くやりたい我々としても万全を期したと、そのような制度設計にしているわけでございます。
○大塚耕平君 いや、大臣、私の質問にストレートにお答えいただけませんか、大臣、この法案では最後ですので、質問は私、是非。 竹中大臣は、これはこのスケジュールではちょっと無理かもしれませんと言って総理に進言されたことはありますか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 私は私なりに、これは専門家の意見も聞きながら、二〇〇七年四月に何とか間に合うのではないかというふうに思っておりましたんですが、しかし、それでも正に総理と総裁が御懸念になったとおり、やっぱり専門家に見てもらおうと、これは大変正しい指摘、判断だと思います。そして、そのような結論になったと。 私が事前に想定していたことと、専門家がお出しになった結論というのは、これはその意味ではそごがなかったわけで、その意味では私は、半年延期しましょうというようなことを総理に申し上げたことはございませんし、公社、大変な作業だというのは分かります、しかし、何とか頑張れるという御意見、この間も間瀬理事から御表明がございましたし、私は頑張っていただけるというふうに思っております。
○参考人(生田正治君) お答えします。 システムに関しては、私はもうしっかりそう思っているんですけれども、政治決着というのはあり得ないんですよね。だから、去年の八月、最終的にあの諮問会議で決まったのが六日だったと思いましたけれども、ぎりぎりまでとにかく七年四月に民営・分社化という大合唱で、それは無理だという独唱をしていたのは私一人ぐらいだったんですね。おまえ一人さえイエスと言ってくれればできるのにどうして駄目なんだというプレッシャーがもうあちこちから一杯掛かったことは事実なんですが、絶対できないものはできない、これは経営者の良心である、何と言われてもできないと、こう申し上げたんで、九月七日に、総理からちょっと来てくれというんで、官邸で二人で話合いをさせていただいて、にもかかわらず、IBMの北城さんなんかが二年で完成することが可能なんという紙も持っていっておられたから、それでもやっぱり駄目ですかとおっしゃったんで、だけれども、IBMは公状では公社に、七年四月の四社分社化、民営化は無理と、五年は掛かるというのは来ているんですよと。私は、そっちの方はやっぱり専門家が書いてきているんだから私は尊重する、私は、専門家だから、自分では分かんないけれども、ベンダーがみんな最低三、四年は掛かると言っているんだから、IBMは五年ですけれども、私はできない、これは政治決着はできませんと、足して割るわけにはいかない。 それで、総理も、三十分くらいお話ししたんですけれども、そうですかと、あんたがそう言うんならそうなのかも分かんないと、自分も専門家じゃないと、じゃ、専門家に見てもらうということでどうでしょうとおっしゃってくださったんで、私も専門家じゃないと、実は。だから専門家に見せるのは非常に公正なお考えで、この場で賛意を表しますというところで決まったのが加藤委員会で、それで、そこで検証して出てきたのは、やっぱり本格対応はできないということですよ。それは確認されたわけです。やっぱり三年から、三、四年掛かるというのは確認されて、できないと確認された。 よく、できると確認されたと世の中通っているけれども、できないと確認されて、それでは暫定で、間に合うものだけで何とかスタートしてほしいという御要請があって、これは、私は執行部門ですから、政治的な御要請があれば、できるんであればそれに応じていくのが私の立場ですから、それは応じるけれども、再び、できないことはできないから、できない部分について可能性があるところについては、政府としてきちっと必要があれば法的、行政的セーフガードを張っていただきたいと。それさえ張っていただければ、あとはあるもので、今あるシステムのモディファイでやっていきましょうということで今日に至っているということがまず背景であります。 それで、そのとき、さっき山下が言っていましたけれども、要件凍結は、六月末ぐらいに浅はかにも国会は終わるだろうと思っていたわけです。だから、六月三十日で要件凍結というベースでできてきていて、それから走ろうと、こうなっているんですが、今ごらんのような状況になっているんで遅れてきているわけですね。これはもう緊密に専門家連中が打ち合わせているわけです。 それで、何回かここで申し上げたように、八月の中旬までであれば、ほかのところを圧縮することによって、なかんずくテストラン、六か月やるのを多少圧縮することで乗り切ることは可能というのが返ってきているんで、これは私は再び専門家の意見を尊重しておりまして、そういうベースで私は最善の努力をいたしますと。軽々に六か月を延ばしてほしいというふうなことは言わないし、せっかくつくっていただいた六か月の延ばし得るアローアンスも使う気は今は原則的にありませんと。七年四月に何とか暫定対応できるようにしておいて、万々一、不幸にして、切替えになって、来年の九月ごろになってやっぱり無理だったと予見されれば、そのときは私は率直にそれを使わしてくださいと申し上げるけれども、今のところはそういう事態が起こらないように最善を尽くしますと、こういう状況に今あるということであります。
○大塚耕平君 この問題はこれでやめますけれども、いずれにしましても、暫定対応可能だとおっしゃっても、前回も申し上げましたように、その暫定対応というのは、例えば新規業務については、郵政公社内部の用語でオフ、つまり手作業でやるんだとか、そういう様々な原始的な前提を置いた上での暫定対応ですから、とても巨額の国民資産を預かる企業としてそれでいいとは私は思えません。そのことを申し上げておきます。 ただ、この問題を締めくくるに当たって、二つ苦言と一つ意見を申し上げさせていただきます。 苦言の一つは、IBMの北城社長は私ももちろんよく存じ上げていますし、立派な社長ですが、利害関係者ですからね。つまり、IBMのマシンを使っているクライアントなわけですから。利害関係者の意見を聞くということに関して、政府が政策を進める上ではもう少し慎重であってほしい、これが一点。 それから、二点目。有識者、有識者って言いますけれどもね、私は何度も申し上げますが、たった一日とはいえ、丸一日掛けて美女木と印西のセンター、しっかり見せてもらいました。有識者は来ましたかと聞いたら、いいえ、一度も来ていませんと。何で、現場を見ないでこんな重大な問題を本当の専門家でもない有識者が判断できるんですか。有識者を活用するときに、証拠づくりのために有識者を集めて何か物事を進めるというやり方も是非やめていただきたい、これが苦言の二つ目です。 一つ意見を言わしていただきます。 私も四年間ずうっと小泉さんと竹中さんの首相、大臣の下で野党議員として仕事をさしていただいていますが、どうして小泉さんはなかなか人気が下がらないのかなと自分なりに思いますと、実態はともかくとして、一応改革を目指すという姿勢と、言葉だけかもしれませんけど、それからもう一つは、我を通す。これは、石原都知事が「「NO」と言える日本」という本を書いて随分売れましたけれども、言わばこの改革を進めるという取りあえずの姿勢と、何かあったときにはノーと言える、今回はイエスと言えと言っているわけですけど、ノーと言えるという、この二つが兼ね備わっていることがなかなか小泉さんの支持率が落ちない理由だろうなと私は思います。 そこで申し上げたいのは、ノーと言える日本だけじゃなくて、やっぱり間違いがあったり物事の進め方に瑕疵があったときには、ノーと言える指導者がいないとこの国はもっと悪くなります。そういう意味では、やっぱり改革を目指すということは、この間小泉さんがおっしゃったように、これはもうかなり与野党共通した認識になってきています、実態的にどういう改革にするかというところでは議論はありますけれども。もう一つは、小泉さんは、ごり押しをするという意味で、考え直せという我々の主張に対してノーだと言う。しかし、我々の方も、手続に瑕疵があったり言っていることに無理があるんだったら、ノーと言える姿勢がないと多分国民的支持は得られない。ずうっと小泉さんの思うがままに進んでいくだろうなと、こう思っています。 そして、小泉さんの暴走を止めること、権力者がちょっと暴走し始めるとこんなに恐ろしいことかということは我々今実体験しているわけですから、そのことに対してノーと言えるお立場にある人は、ノーと言わなきゃいけないなと思っていらっしゃる場面に遭遇したらそういう行動を取っていただきたいということを竹中さんにも期待をしていたし、生田総裁も前から何度か会合でお目に掛かって大変尊敬する経営者であられましたので、今後とも、それぞれのお考えに照らしてこれは無理だと思う場面に遭遇したら是非良心を発揮していただきたいということをお願い申し上げておきます。 さて、その上で、私の残された時間はあと二十分であります。その二十分の間で二つ処理をさしていただきます。 一つは、民営化法第百六十三条。かねがね問題にしています。今日の最初のALM管理の話とも関係がありますけれども、いつも読んでいただいているんで、恐縮ですので、今日、私読みます。 第百六十三条、「承継会社等が公社から承継する資産及び負債の価額は、評価委員が評価した価額とする。」、「評価委員は、前項の規定による評価をしようとするときは、施行日現在における承継財産の時価を基準とするものとする。ただし、承継財産の種類、用途その他の事項を勘案して時価によることが適当でないと認めるときは、承継財産の時価によらないことができる。」、「前二項に規定するもののほか、評価委員その他評価に関し必要な事項は、政令で定める。」。 これは、これから民間会社になるわけですから、そういう法案を出してきたわけですから、なぜこの条文が必要なんですか。民間会社と同じような会計基準やバランスシートの作成方法でできないということを言っているわけですか。これは大臣にお伺いします。
○国務大臣(竹中平蔵君) 百六十三条、今お読みいただきましたけれども、これ、日本郵政公社から承継する資産、負債の価額をどう評価をするか。言うまでもありませんが、これは新しい会社のバランスシート初期値を決めるものでありますから、経営上ももちろん大変重要なものでございます。 ここで書いていること、今読み上げてくださいましたけれども、要するに評価委員会が決定するということを書いております。そして、第二項では、評価しようとするときは、施行日現在における承継財産の時価を基準としなさいと、時価を基準としなさいという評価原則を定めて、その上でただし書で、承継財産の種類、用途その他の事項を勘案して時価によるのが適当でない場合は、そのときはその時価によらないことができるということを書いている。 要するに、この規定は、このただし書も含めてですけれども、具体的な評価は、これは会社は商法で定められた会社でございますから、一般に公正妥当と認められる会計基準によるという大原則をこれ当然踏まえるわけでございますけれども、そういう一般に公正妥当と認められる会計基準によるという大原則を踏まえつつ、本条項は評価委員制度によるということを規定をしているわけでございます。 そして、第三項で政令委任ということを、以前たしか大塚委員御指摘、問題だというふうに御指摘もあったと思いますので申し上げますけれども、第三項において、評価委員その他評価に関し必要な事項を政令に委任していると。政令ではどういうことを書くかというと、日本道路公団の民営化等の事例と同様に、評価委員会の委員構成、議決方法をどうするか、そういう手続的な面のみを定めるということを予定をしております。 このように、法案において承継財産の評価方法をきちんと規定した上で、手続的な面を政令に委任している。このような承継財産評価の仕組みというのは、最近でいいますと、日本道路公団の民営化でありますとか独立行政法人の設立の際と全く同様でございます。
○大塚耕平君 私は、道路公団の審議とか余り加わってなかったんで、そういう意味では残念だなと、自分自身ここに気が付かなかったのがですね。そう思いますが、しかし、道路公団と今度の貯金銀行と保険会社はまたちょっと質が違いますんでね。道路公団はほかに類似企業はないですから、今後出てくるかもしれませんけれどもね。しかし、銀行と保険会社は純粋に全く同じ企業形態として民間会社が存在しているわけですから、全く同じようにやらないと民間会社じゃないんですよ。 だから、竹中大臣にお伺いしますけれども、このただし書のところ、「ただし、承継財産の種類、用途その他の事項を勘案して時価によることが適当でない」というのは、例えばどういうものを想定しているんですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 例えば、思い付くのは、満期保有の債券ですね。これは、一般の今の企業の会計の原則によりましてもこれは簿価になります。時価によらないで簿価になるということになる。責任準備金対応の債券、それも今のルールによりますと時価によらないで簿価になる。そういうものが想定されると思います。
○大塚耕平君 そうすると、そういうものについては民間金融機関と違う評価方法をするというんでしたら、例えば、例えばですね、冒頭申し上げたリスク管理の方法も民間金融機関と違うやり方を考えていかなくてはいけないということになりますが、例えば、そんなことも今イメージしておられますか。これは公社でもいいですけれども、竹中大臣、どちらでもいいです。
○国務大臣(竹中平蔵君) 済みません。ちょっと評価のリスク管理の方法は公社にお答えいただくべき問題かもしれませんが、今ちょっと申し上げたことを誤解のないように申し上げます。 民間の会計原則、一般に公正妥当と認められる会計原則によるということを私は申し上げているわけです。ただ、民間と違うことをやるということではございません。満期保有のは、もうこれもよく御存じのように、ついては簿価ですから、その民間の基準でやらせていただくということを今私は申し上げているつもりでございます。 リスク管理につきましては、ちょっと別の質問かもしれませんので、今の評価についてだけ申し上げます。
○大塚耕平君 いや、非常に前進した答弁だと思います。 このただし書は、民間と同じようにやるということですね。くどいようですけれども、大臣答弁は拘束力がないというふうにも言われていますが、それでももう一回聞かしてください。民間金融機関と同じように資産、負債の評価をやるということでよろしいですね。
○国務大臣(竹中平蔵君) 基本的にそういうことでございます。
○大塚耕平君 そうすると、この三項の「評価委員その他評価に関し必要な事項」のこの「必要な事項」とは何を想定していらっしゃるんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 三項において、その他評価に関し必要な事項を政令で委任すると。政令で考えておりますのは、これは日本道路公団の民営化等の事例と同様に考えておりまして、評価委員会の委員構成をどうするか、議決方法をどうするかと、そういう手続的な面のみを定めることを予定をしております。
○大塚耕平君 民間企業と同じような、じゃないですね、同じ評価基準で決算をやる、資産、負債を評価する、そしてバランスシートを作るのにどうして経営陣以外に評価委員が要るんですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは正に道路公団にも同じ問題があったんだというふうに思いますけれども。 これは、新たに民間の法人としてそれを承継していただくわけですから、これはなぜ要るのですかと、むしろデューデリが必要だ、デューデリが必要だということを常に主張しておられますけれども、これは正に民間企業として出発して、そして更には上場も目指していただくわけですから、その初期値をしっかりと、間違いないものに確定するために客観的な基準を入れるという意味で、客観的な評価を入れるという意味で評価委員会の制度をつくっているわけでございます。道路公団も同じような趣旨でつくったと思います。
○大塚耕平君 先ほども申し上げましたが、道路公団とはちょっと違います。道路公団の道路資産の評価と金融資産、負債の評価とはちょっと意味が違います。金融資産、負債は、これは別に評価委員という摩訶不思議なものがいなくても、監査法人に任してあとは市場の価格で評価できるわけですから、道路公団には百歩譲って評価委員が必要であったとしても、民営化された貯金銀行と保険会社にはこの評価委員は要らないんですよ。 何をしようとしているんですか、この人たちは。
○国務大臣(竹中平蔵君) いやいや、これだけ大きな資産を評価するわけですね。民間の基準というのはすべてに適用されていて、民間の基準が適用されているんだったら、資産評価がもし必要ないということであればいわゆるデューデリなんかも必要なくなるわけでございます。
○大塚耕平君 そんなこと言っていませんよ。
○国務大臣(竹中平蔵君) もちろん、そういうことを言っておられるんではないと思うんですよ。 ですから、ここは万全を期すために、もちろん今、会計基準でやっているわけです。公社になってから一般の会計基準に基づいてやっているわけですけれども、この時点で、再出発するに当たってもう一度これを評価していただこうと。基準が、一般的な公正妥当と認められる会計基準でも、これは御承知のように土地の評価だってこれは鑑定士が、一人一人がやればやっぱり少しは違うわけですから。そうしたことによる誤差を小さくして、万全を期すためにこの評価委員会をつくっております。
○大塚耕平君 いや、私が申し上げたいのは、さっきの苦言の二点目とも関係があるんですけれども、この評価委員にどういう人たちがなるのか知りませんけれども、今まさしく竹中さん御自身が土地もと言って土地を取り上げてくださいましたけれども、二回目か三回目の質問のときに申し上げましたが、バランスシートの主たるものは金融資産と負債であります。だから、今日もALM管理の話聞きました。しかし、この間お伺いした数字の中にも、不動産も含めて経営資産もその他入っていますというお答えがありました。この経営資産の評価も今後問題になってくるわけです。 例えば、くどいようですが、印西のセンターや美女木のセンターなんて、私なりの目で見ると、民間企業になった後、プロフィットを生まないようなスペースや土地が一杯あるわけですね。これをきちっとデューデリやったら、現在価値に直したら相当な重荷になるんです。テニスコートなんかも一杯ありましたしね。それがあって悪いとは言いませんけれども。資産を生むか生まないかという観点でいうと生まないというんで、金融機関はみんなこれ売っ払ってきたわけです、こういうの。そういうときに、現地に行きもしない有識者と言われる評価委員が、不動産も含めてちゃんと評価していますなんというお墨付きを出してバランスシートを出してくると、もうこれはカネボウの粉飾と一緒になりますからね。 だから、そんなふうにこの人たちを使わないでくださいということを申し上げているわけですが、が、しかし、(発言する者あり)という御意見もありますが、評価委員というのは非常に危ない存在であるということを申し上げておきます、私は。 これも、残された時間で何やら結論が出るとか、分かりました、ここを削除してくれるとかという話ではないと思いますので今後もずっとフォローしていきますが、私は、生田総裁がやっておられる間は立派な経営者ですから大丈夫だと思いますが、これがだんだんだんだん世代が代わって時間がたつと、今のままのこの法案で民営化などしたら、まあ何しろ現金収支が三日後に合わないような金融機関なわけですからいろんなことが起きます。かなり、三日後になれば合うという御意見もありますが、まあそれは四日後よりは三日後の方がいいと思いますけれども。 なかなか民間企業にはなり得ないからこそ、それほどずうたいがでかくて奥の深い組織だからこそ、冒頭の官民、公私の区別でいくと公的な役割をかなり担う組織なので、官のコントロールが利く形でむしろきちっとフォローをしていくべきではないかということが私の意見であります。 したがって、竹中さんに前回の質問から二つ間違いを申し上げたいと、御指摘申し上げたいと言っていました一点目は、冒頭も繰り返させていただきましたが、本来は民にすべきでないものを民にしようとしている。二点目は、とても民にはなり得ないものを民にしようとしている。この二つの間違いを抱えた法案をもっと時間を掛けて検討しましょうということを総理に苦言を呈すことのできない竹中さんは、私から見るとスーパーサラリーマン、仕事師、スーパーサラリーマンではなくて、いつのころからかスーパーイエスマンになってしまったなと、前回申し上げたことを想起するわけであります。これが私が申し上げたかった二つの間違いでありますので、あとは大臣と生田総裁の良心にお任せしますが。 さて、残された最後の一つの問題です。あと二つ解決すると申し上げて、いま一個の問題は百六十三条です。五十五分に予鈴が鳴ると聞いておりますのでその前にはやめさせていただきますが。 お手元にお配りした紙の官民、公私の裏側に、再び私なりに整理をした今回の民営化法案のポンチ絵を付けさせていただきました。竹中大臣が選択されたのは下なんですね。で、旧勘定と新勘定を分離するというんだったら、A案のように完全に分離して信託方式でやるというやり方もあったんです。 あえてB案を採用すると、この間、三回目の質問の最後のときに駆け足で申し上げましたが、例えば、旧勘定の預金者、保険者の権利義務関係は一切変えないと言いながら、特別預金と再保険については、その預金と保険にかかわるいわゆるギャランティーはこの旧勘定の預金者と保険者には一切かかわりのない形になっていますが、通常預金を新銀行に持っていったために、通常預金に係る預金保険料は通常預金の預金者たちに間接的なコストとして掛かるわけです。これは、直接は金利に掛からないですよ。要は、通常貯金の保険料を賄うために貯金銀行が、じゃそのコスト見合いのサービスを低下させなきゃいけないといって、預金者に渡すべきティッシュペーパーを三種類から二種類にするとか、非常にささいなことかもしれないけれども。 ただ、いずれにしても、権利義務関係に変動が生じるわけです。なぜ、そういう権利義務関係に変動を生じさせるようなことまでしてこの複雑なB案を選択されたんですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) ちょっと、このA案、B案、前回お示しいただいて、そのA案、委員御自身の提案がこれA案ですけれども、これについて詳細、これだったらどうなるのかなと、私自身ちょっと分からないところがございます。しかし、このA案については分からないところもこれはあるんですけれども、このB案と大きく違っているところが多分三つあるんだと思うんですね。 一つは、資産運用についてでありまして、資産運用は新会社の資産と一括して運用するというふうに我々は考えるわけですけれども、それをしない。で、旧契約分の資産運用に係るしたがってリスクは機構に帰属するということになるんだと思います。機構というのはそういう資産をほとんど持たないわけですが、リスクのバッファーを持たない機関ですけれども、そこがそれを抱え込んでしまうと。多分、A案の場合はやっぱりそういうことになるのかなというふうに思います。 もう一つ、二点目は、民営化前に預けられた郵便貯金については、通常貯金を含めてすべて機構に承継をさせる。今、御質問は、この点についてちょっとどうなんだということを今言っておられるんだと思います。 第三番目には、機構の債務の履行に必要な額を超える収益については新会社に移転をすることと、そういうふうにこの仕組みではなるのだというふうに思います。 それで、一つ一つ私はやっぱりこれは問題点があるというふうに思うんですが、直接の御質問は、例えば通常貯金について、通常貯金についてはその金利とか景品の減少とかいった形で間接的に預金者が負担することになると、そういう御質問だったわけですよね。この郵政民営化は、もう言うまでもありませんけれども、官業としての制約を取り払って自由な経営をしてもらいたいんだと、一方で民間事業者とのイコールフッティングを確保して適切な競争をしてもらいたいんだと。そうしますと、民営化後の郵便貯金銀行が預金保険料や各種の税金を負担するというのは、これは経営の自由度を拡大する上でのイコールフッティングを確保することになる。一方で、経営の自由度拡大によってこれまでにない多様なサービスが享受されるということになるわけでございます。 したがって、現在の通常郵便貯金者の、貯金の預金者に対しても、これは決してデメリットが発生するというよりはむしろメリットがもたらされるというのは、これは民営化の大きいところでのメリットがもたらされるというのが基本的な考え方なのであるというふうに思っております。
○大塚耕平君 いや、もう一つよく分からないんですが、この通常貯金も旧勘定の人たちは今まで郵便局に預けていれば保護されていたわけですから、だから預金保険料要らないわけですよ。だから仮に、しかし預金保険料のコスト意識を貯金銀行に持たせるために一応擬似的に払わせるんだっていうんだったら、例えばなぜ特別預金と同じように持ち株会社に預けるという形にしないのか。そこに差が出ているわけですよね。だから、まあ、もちろんもうあと数分ですからこの哲学論争をここで解決しようとは思いませんが、説明不足です、なぜこういう仕組みにしていただいたのかということがですね、よく分からない。この絵も最初からこういう絵にしてほしいんですよ。 答弁したいですか。どうぞ。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今の点だけ、説明不足だというので、これ確かに、確かに大事なところだと思いますので是非御答弁をさせていただきたいんですが、通常の郵便貯金ですよね、要するに通常郵便貯金を今問題にしておられると思いますけれども、それを承継させる、機構に承継させた場合に、私はやっぱり多大な不便が生じるんじゃないかと思うんですね。 これ、決済サービスを行うわけです。すなわち、機構というのが新規の預入を取り扱わない、機構というのは管理ですから、新規の預入を取り扱いません。そうである以上、給与振り込みなどの入金サービスというのは、これは新会社で受ける必要がやっぱり出てくるわけです。これは、決済サービスを利用するすべての郵便貯金預金者に対して、民営化に際して新たな口座を特別に開設してくださいということになってしまいます。これは引き出しはその機構の口座、入金はそして新会社の口座というふうに、そういうふうになってしまうわけですね。そうしますと、複数の口座を持っていただくことになる。 そもそも、機構の口座の残高が枯渇すればこれ預入できないわけですから、機構が管理している以上ですね。そうすると、決済サービスも受けられなくなってしまう。そういう、これは決済である以上、タームを決めてそれを保管し続けて、定額貯金みたいに、それに関しては正に管理できるわけです。これは管理機構ですから管理できますけれども、決済性のものに対しては、預入ができないと、残高が減っていくと。そうすると、結局、決済の口座をまた別に作らなきゃいけなくなるということですから、これはやっぱり現実的ではないというふうに考えるわけでございます。
○大塚耕平君 竹中さん、お金持ちだから郵便局使ったことないでしょう。ありますか。 その管理機構という別の存在ができるかのような御説明ですけれども、管理機構というのはバーチャルな存在なんですよ。どちらにしろ、今ある郵便局に行ってカード使うわけですから、この定期性の貯金だって時期が来たら引き下ろせるわけですよね、これ。
○国務大臣(竹中平蔵君) B案は。
○大塚耕平君 B案、B案、B案。だから、通常貯金が管理機構の側にあっても同じですよ、それは。だって、管理機構という別の会社ができて、そこに行って新しいカードを使うわけじゃないんですから、同じカード使うんですから。
○国務大臣(竹中平蔵君) 預入できない、預入できない。
○大塚耕平君 それは分かります、それは分かります。 しかし、まあ、済みません、時間が来ましたので、いや、もう結構です。これはまた引き続き議論させていただきます。 最後に一つだけ言わせてください。 これだけ与野党の真摯な議論において様々な問題点が認識できたわけですから、そういう問題点をきちっと指摘をして、もう一回やり直そう、出直してこいということを言えない参議院であれば、それこそ参議院無用論に我々がお墨付きを与えるようなものでありますので、最後までしっかりとした審議を続け、きちっと私も意思表示をしたいと思います。 どうもありがとうございました。
○委員長(陣内孝雄君) この際、休憩いたします。 午前九時五十五分休憩 ─────・───── 午前十時十八分開会
○委員長(陣内孝雄君) ただいまから郵政民営化に関する特別委員会を再開いたします。 郵政民営化法案外五案を一括して議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○峰崎直樹君 民主党・新緑風会の峰崎ですが、私も今度の法案でこれで四回目。私もいろいろ過去十三年間やってまいりましたけれども、一つの法案に四回立つというのは初めてでございまして、それだけの機会を与えていただいた同僚、仲間の皆さん方に改めて感謝を申し上げたいと思います。 そこで、もう時間も多く残っておりませんので端的に質問に入っていきたいと思いますが、最初に、やはり、昨日、実は水岡議員の質問を聞いて、これは労使関係上ちょっとゆゆしき問題が残っているなということを痛感したわけであります。私自身も大学を出てすぐ労働運動に入った人間ですから、労使関係が非常に重要であると。産業民主主義という言葉がございますけれども、その意味で、私は、やはり労使の間の信頼関係、その上に成り立っていく正に産業民主主義というのは日本のデモクラシーにとっても重要な課題だと思っている一人でございまして、是非、これは是非明確にしていただきたいなという点がございます。と申しますのは、正に交渉当事者を明確にしてもらいたいということでございます、一言で言えば。 昨日、水岡議員が、郵政株式会社の経営委員会が設立されるまでの間、労働組合との交渉相手は政府なんでしょうか、公社なんでしょうかと、こう質問したんですけれども、それに対する明確な回答は私はなかったと認識しております。 改めて、竹中大臣、どちらなんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 昨日、水岡委員から、確かに大変重要な問題の提起をいただいたと思っております。さらにまた、峰崎委員から今その点について御質問があったわけでございますけれども、これは準備企画会社をとにかく通常より前倒しをしてしっかりと早くつくりたいと。そして、昨日、空白ができるようなことが心配だという御指摘がありましたけれども、そういった意味で、時間がもう大変限られておりますから、そういう空白が生じないように是非対応したいということで、法設計上もこの準備企画会社を前倒しして早くつくるということをしているわけでございますけれども、それでもしかし、やはり本当に一日たりとも一分たりとも時間を無駄にしないでしっかりと御準備をしていただかなければいけない。それは働いておられる方々から見ると正に大変重要な問題だというふうに私も思います。 そこで、これは生田総裁も昨日御答弁されたわけですけれども、まず、まず政府としては組合に対しても、この法律、もし可決いただけたらということでございますけれども、この法律案の内容、将来の見通しなどを御説明する機会を政府としても早急に得て、職員の方々に安心していただけるよう、しっかりと説明をしていきたいと思います。 キックオフはやっぱり政府がやってくれと、経営の現場は公社、自分の問題だと、そういう趣旨の御答弁、昨日、生田総裁されたと思いますが、その意味ではそのキックオフに当たると思いますが、政府としては、組合に対しても法律案の内容、将来の見通しなどを説明する機会を早急に得て、職員の方々に安心していただけるよう説明をしていきたいと思います。 そして、まず何よりも政府としては速やかに、交渉の当事者であります、これは法律ではこう定められておりますけれども、準備企画会社を速やかにつくって通常の交渉過程に入っていけるようにすると、これはもう全力を尽くします。 その上で、併せてですけれども、私の方から生田総裁に対して、公社において例えば労使懇談会のようなものを設置をしていただいて、そこで協議を開始していただくということも是非お願いをしたいというふうに思っております。そうすることによってサービスの担い手である職員が安心して意欲的に働くことができるようにしたい、職員にとって本当に望ましい民営化になるような努力をしなければいけないと思っております。 この民営化法の百七十一条で、公社の勤務条件等々への配慮義務という規定がございます。そうした点を踏まえて、公社のトップとして、これはもう総裁は大変だとは思いますが、今申し上げたような、例えば労使懇談会のようなものを設置して、そこで協議を開始していただくということを政府としても生田総裁の方にお願いをしたい。そして、政府として説明すべきこと、そうしたことについてきっちりと責任を果たし、責任も政府としても当然果たしていきたいというふうに思っております。
○峰崎直樹君 今ずっとお話を聞いていて、キックオフは私たちが組合と話をしましょうと、それは法案が通ったので法案の説明をしましょう、あとは公社にやってもらいますと、こういうお話だったんですね。 そうすると、キックオフの段階で政府は何を説明されるんですか、労働組合に。
○国務大臣(竹中平蔵君) まず、当然のことながら、この法案がどのような仕組みになっているかというようなこと、そして将来の見通しなど、公社の、法律を踏まえて民営化していくプロセスでの公社の全体的な全体像等々についてしっかりと話をして御安心もしていただきたいし、そして何よりも御協力をいただきたい。さらには、今後の手続、我々としては、繰り返し申し上げますように、これはやっぱり当事者、交渉の当事者が準備企画会社でございますので、これはそれを、そういうことを考えて前倒しをしてつくるということを法律に定めているわけでございますから、そういう手続、これはしっかりとやっていくと、このような形で、スケジュール観ですかね、言わばこういうことをやっていきたいんだと、そういうことを私としてはお話を是非申し上げたい。 そして、いろんな、当然いろんなこれ、この法律、本当にこれだけ、八十時間になるというような御審議をいただいて、それでもこういろいろ細かいところについてまだ、どうなんだ、こうなんだといろんな御疑問も国会の中でもいただいているわけですから、働いておられる方々にも当然いろんな御疑問もあろうかと思いますので、そうした御疑問も提示していただいて、是非これはもう真摯にお答えを申し上げたいと思います。
○峰崎直樹君 そして、それが終わったら、公社の方で労使懇を開いていただいてやっていただくと。公社は日常的に公社としての労使関係を持っていらっしゃいますから、それは労使で懇談を持たれて構わないんですが、この郵政民営化に関する様々な労使の間のこれから解決しなきゃいかぬ課題は、この法律でどこで、公社がそういうことをやらなければいけないのかということはどの法律に担保されているんでしょうか、公社がやらなきゃいけないのか。
○国務大臣(竹中平蔵君) あくまでも、先ほど申し上げましたように、法律で、当事者になるのは、これは労使交渉の当事者になるのは準備企画会社でございます。そして、その準備企画会社をできるだけ早く滞りなく設立をしたい、そのために全力を尽くしたいと、これは政府の役割であるということを申し上げているわけですが、今の委員のお尋ねは、公社がどのように法律的にかかわり得るのかということだと思いますが、民営化法の百七十一条で、公社での勤務条件を配慮して、勤務条件の決定に当たってはその公社の勤務条件を配慮するという規定をしてございます。 こうした点を踏まえて、公社のトップとして今申し上げましたような労使懇談会に臨んでいただいて、これは政府として御協力しなきゃいけないことは当然御協力をする、その点は公社と、総裁とも意見交換を密にしながら、双方で果たせるだけの役割を果たしていきたい、そして何よりも、当事者である準備企画会社をしっかりと設立、速やかに設立をしたいというふうに思っております。
○峰崎直樹君 ということは、準備企画会社ができるまでの間の空白期間は、何の実は担保もなく、要するに公社の総裁がいろいろ話合いをすると。しかし公社の総裁は、考えてみると、余り民営化を移行するときの責任持った対応できる権限を持っていらっしゃらないんじゃないんですか。 その意味で、これはまだこの法案は通ると分かってないわけですからあれですが、この法案にはそういう重大な空白を生じているという欠陥がある、このことをやっぱり大臣、認めた方がいいですよ、それは。問題点がやはりそこにあるということを認めた上で、実はこの空白期間をできる限り短くしたい、あるいは早くその企画会社ですか、準備企画会社をつくりたい、こういうことを、やっぱり問題があるということを認めてやはりやるべきだと。 どうですか、問題は、やっぱり空白期間を生じるということを、自分としては欠陥の法案があると、法案上の欠陥ですと認めますか。
○国務大臣(竹中平蔵君) その労使の問題というのは大変重要だということを我々はもちろん当初から大変重く受け止めておりまして、そしてこの法律をしっかりと作ったつもりでございます。 法律に欠陥があるんじゃないかという御指摘でございますが、例えば、この民営化法の第三条等々で国等の責務を定めているわけです。どういうことを定めておるかといいますと、「国は、」まず、「前条の基本理念にのっとり、郵政民営化に関する施策を確実かつ円滑に実施する責務を有する。」というふうにしている。そして第二項で、「公社及び公社を承継する組織は、」ということは公社もですね、「前条の基本理念にのっとり、郵政民営化に関する施策が確実かつ円滑に実施されるよう必要な取組を行う責務を有する。」ということでございますので、その意味では、この民営化を円滑に行う、労使関係というのはその中の極めて重要な部分でございますので、それについて、公社もそのような取組を行う責務を有するということをこの法律の中で規定しております。また、これ、百六十二条に承継計画を作るというのがありますけれども、この承継計画そのものに対して、この承継計画の中で具体的な配属とかいろんな勤務条件とかも議論はされていくわけでございますけれども、その承継計画を作るに当たって公社は協力をしなければいけないということが明示されております。 そういうことを含めて、これは当然大きなことでございますから、国はちゃんと責任を負っている、負わなきゃいけないんです。そして、公社も同じようにそうした必要な取組を行う責務を有しているわけでございますので、そういう範囲で総裁にも是非御尽力をいただきたい。そして何より、国はその労使の交渉に滞りが生じないように全力を挙げてしっかりと取り組んでまいる決意でございます。
○峰崎直樹君 ということは、国の責任もあります、公社もそれに協力しなさいと。そうすると、最終的にこの空白期間における、もし、労使交渉その他の問題点というのは、基本的にはやはり国に、国も責任を持っていますということを明確に私はすべきだというふうに思います。 そこで、今おっしゃいました実施計画とか承継計画というのが恐らく法案が通れば進むんでしょう。そうすると、その段階からその当該には、労働組合が幾つかありますですね、その労働組合との間でやはり協議するということをこの段階で保障すべきじゃないかと思うんですが、その点はいかがです。
○国務大臣(竹中平蔵君) その協議というのは、これは基本的には労使関係でございますから、これは使用者と雇用される側との間の協議なわけでございますけれども、これはそういうことができるようにその仕組みをつくっているわけでございます。 で、具体的にはこれ、民営化法の百六十九条にそのことを明記しております、新会社の職員の労働条件に関する事前の団体交渉及び労働協約の締結を可能とすると。これはまだ、まだその時点では労使関係にはないわけですけれども、それでもその交渉を可能にするということを民営化法の第百六十九条で規定をしておりまして、この法律に基づいて、基づいて国も公社もその責務を果たしていくわけでありますので、委員御指摘のような形で進んでいくというふうに思います。
○峰崎直樹君 いやいや、だから、労使の間の、やはりどういう実施計画とか承継計画というものが組み立てられるのかという、その段階から労使交渉へ入っていかないと実は私はやはりなかなかうまくいかないんじゃないかと思うんです。 この一点と、さて、二十七万人いわゆる正規職員おられるわけでありますが、この二十七万人の職員の一人一人、あなたはどこの、四つの、五つの会社の、分社化されて、どこに行くんですよ、そしてあなたはどのエリアですよと、こういったいわゆる交渉、二十七万人それぞれやれるんでしょうかね。その点、一人一人の意向をきちんとやはり確認をして、それが個別同意が得られるかということについて、どうなんでしょう。私はなかなか、二十七万人、今から大変なんじゃないかと思うんですが、その点について、それがやれるかどうか。そして、労働組合との要員協定というものをきちんと進めた上で帰属すべきじゃないか。 この点の確認を、まあこれはまだ法案が通っていないわけですから分からないんですが、もし通った場合、大変皆さん気にされている点ですが、その点の労使の間の約束事というものはこの国会の場できちんとしていただきたいと思うんですが、いかがでしょう。
○国務大臣(竹中平蔵君) 公社の、民営化するという非常に大きな改革に当たって、今おっしゃったことは極めてベースになる基本のことだと思います。であるからこそ、この制度設計を始めるまでに、まず第一に基本原則を我々は確認をしたわけでございます。そして、基本原則の中で、雇用への配慮ということを五つの基本原則のうちの一つにして掲げて、そして今申し上げたような形で法律でもしっかりそれを担保するような法律を作っていったつもりでございます。 勤務条件については、これは、これはどのようなものがあるかということに関して、国家公務員法上の労働条件としては、これは労働契約の期間、就業場所、そして従事業務、賃金その他の給与、勤務時間、休憩、そして休日・休暇、労働に関する安全衛生等、これは、済みません、様々なものがあるわけでございますから、そうした点について、まあ私が申し上げたいことは、きめ細かくやっていきますということです。 具体的にどのような形でやっていくかということは、これは公社にも知恵を出していただかなきゃいけませんですけれども、確かに数が多い、しかし配慮する義務が法律上課されておりますから、そこはきめ細かくやってまいります。
○峰崎直樹君 是非、雇用の配慮というのが五原則の中にありましたので、是非それを確立していただきたいと思います。 そこで、私、この四回の質問を通じながら、竹中大臣の答弁というのはくるくる変わってきているんじゃないかと思うんですよ。やっぱり、冒頭申し上げたように、問題、自分が過去発言したことがやはり問題だということになれば、私はやっぱりすぐに誤りを認めて進めるべきだなと思うんですが。 最初に、その端的な例で、二日前に私も質問しました。これ、柳澤議員、修正案提案者の、例の郵便局間の手数料の消費税問題なんですね。そのときに竹中大臣はどのように答えられていたかといいますと、これ速記録読んでみますと、これは実現に向けて、法律を可決成立させていただければ、まあこの法案を通せば、その実現に向けて政府、与党一丸となって努力をしていきたいと思います。これは草川大臣に対して答弁されたんです。私に対して、その翌日ですよ、どう答弁されたのかというと、私の答弁は、与党において議論が行われるということであるから、政府としてもしっかりそれを見守っていきたい、大分トーンが下がってきているんですが、それは政府、与党一体でありますからしっかりと気持ちを合わせてやってきたい、そのような趣旨で御答弁しているつもりだと。 要するに、これはイコールフッティングの問題で財務大臣に私が求めたように、大変問題がありますよと。消費税という税の性格からして、確かに金融が非課税になっているという問題はあるけれども、しかし、ここでこういうものを認めたら、NTTに波及する、他のいろんなところに波及して大変問題は大きいですねということを指摘して、私は進めました、私は指摘しました。それで竹中さんは、そういう大きな問題がある、イコールフッティング上も問題があると言っていながら、いや、私は政府、与党一丸になって実現していきますよ、何があろうと実現していきますよと。 これはないんじゃないんだろうかなというのが私の印象なんですが、この点、発言の要旨は、いや、それは政府、与党がやっているんだからそれを見守っていきますよということなのか、それとも、もう、経済財政諮問会議あるいはこれから様々な予算編成やっていく上に当たって権限持っていらっしゃるんですが、もうこれは実現させますよと、こういうお墨付きを与えたのか。この発言見る限り、私は、草川さんに対しては、大変リップサービスじゃないけれども、非常にこれは進めますと、こうおっしゃっているんじゃないですか。どうなんですか、この点。
○国務大臣(竹中平蔵君) 両日の私の答弁、気持ちは同じでございます。変わったとは思っておりません。 最初の答弁ですけれども、答弁ですけれども、まあ民営化、この法案をまあ通していただきたいんだと。そして、通った上にはこれを実現していくわけですから、実現するわけですからね、この……
○峰崎直樹君 消費税を。
○国務大臣(竹中平蔵君) いやいや、これは民営化についてですよ、民営化についてこれを実現していくわけですから。この中にはもちろん税の話もありますし、いろんな承継の話ありますけれども、そういうことを実現する、民営化を実現するに当たって政府、与党一体でやっていきたい。これは、政府の中にもいろんな議論があるし、その前段で私たちは政府の中にもいろんな議論があるということを申し上げていると思います。そして、減免が一時的な措置として必要だというような議論もあれば、税の論理としてそれは難しいといういろんな議論を我々はしてきたということを前段でたしか申し上げていたと思います。 そういうことを踏まえて、また政府、与党の中でもいろんな議論がある、これはもう政府、与党一体でありますから、一丸となっていろんな問題をクリアしていきたいということをお答えしているわけです。 二日目について、それはどういうことがあるかということに関しては、与党において議論を行われるということ、議論を行われるということを柳澤議員は御答弁なさいました。であるから、政府としてもそれを見守って、政府、与党気持ち合わせてやっていきたいと、そのように申し上げたわけでございます。
○峰崎直樹君 草川さんに言っているときは、もうとにかく実現するために私も頑張りますよと、こう言ったわけですよ。それが私の段階になると、まあ政府、与党心を合わせて、もう全然そこからトーンがダウンしている。 じゃ、二点目に申し上げます。 今日の一つの議題であります追加責任準備金の問題なんです。 私が今週の月曜日に、この追加責任準備金八兆四千億のうち、税金無税で積んできたんだから、この無税で、税金掛けた分は、これは継承する段階、初期値の段階で一回国庫に編入したらどうですかと、こういう話をしました。それに対して、一日の日にはどう答えていたかというと、いろいろ、承継計画はしっかり主務大臣が担保しますとかいろいろ言っているんですが、それを踏まえて、さあ、新しいといいますか、今の委員の御提案は、今まで無税で積んできたものについては国に返すという考え方はあり得るかということでございますが、やっぱり、これはそこには無理があるのではないかというふうに思います。こうおっしゃったんです。 私は、水曜日の質問するときに、これと、この答弁と実は財務大臣の答弁は違うということを私は主張したんですけれども、それに対する答えはないんです。つまり、この段階でそれは無理ですよと、こうおっしゃったわけですよ。つまり、国に返すなんということは、それは無理ですよと、預金、郵便貯金のだってそうじゃないですかと、こういうことでおっしゃったんですね、答弁、月曜日に。これ議事録あります。財務大臣は何と言ったかというと、まあ同じ答弁だけれども、無税で、確かに新会社に行くときは無税で承継していただく、そして代わりに使ったときに繰延べでやると、こういう形で、以降は民間とイコールフッティングと、こういうことでございますと。 水曜日の答弁を求めたときに、この二つの違いということについては何の説明もなくて、イコールフッティング論に、つまりやがてそれは取り崩すときに税が掛かっていくんだから、それで実はイコールフッティングになるんです、これは十年間ぐらいはやりましょうよと。つまり十年間は移行過程だから、十年後にはイコールフッティングになるんですよと、こういう答弁だったですね。 とすると、月曜日に私が質問した三兆数千億円の税金が掛かった分は、これは国に戻すなんてとんでもない、これはできませんよと言っていたのに、水曜日の段階になって、いやこれはやはり、取り崩す段階で実はこれは税を払うんですから、それを税を払い切ったら十年後には、払い切ったらこれはイコールフッティングになりますよと、こういう話だった。この違い、ちょっと説明してください。
○国務大臣(竹中平蔵君) この問題、峰崎委員と三回目の議論になります。財政金融委員会等々でいつも大変良い議論をさせていただいていて、私は峰崎委員とは非常に、おっしゃることは分かるし、私の言うことも分かっていただけるという、議論随分積み重ねているんですが、この問題に関して確かにかみ合ってないんです。私も反省していろいろ議事録読み返してみますと、かみ合ってないんです。 どこがかみ合ってないかと私も考えておりますんですが、要するに今回のスキームで大変難しいのは、再保険に出すわけですから、これ言わば再保険に出すスルーの期間のような形になるわけなんですよね。私が申し上げたのは、今まで国営でやってきて、最初の、一日に申し上げたのはですよ、国営でやってきて、それでずっと税の減免を受けてきたと。その旧の部分を一括して返すというのは、これはやっぱり今までやってきたものと新たに民営化するもので違うじゃないでしょうかというふうに申し上げた。そして、これは民営化された後はイコールフッティングのルールが適用されて、益金算入されると、これはもうそのとおりでございます。 しかし、これどういう場合に益金算入されるかというとですよ、どういう場合に益金算入されるかというと、これはその保険金の支払のために必要が生じた場合に益金算入されます。そうですよね。したがって、そのとき何が起こるかというと、益金に立って、そしてそれが支払われるという損金に立つわけです。したがって、そこで新たな課税が発生するわけではございません。 結局、この積み立てられた準備金というのは、これは約束をして、旧契約の契約者がですよ、言わば約束したものですからね、約束したものについてはそれが旧契約の人に帰属するようにちゃんと制度設計がなっているわけです。したがって、これは益金算入されるということと国に返すというのとは、これは意味が違っているということです。もう一度言います。これは益金算入されますが、同時に損金算入されて支払われているわけですから、国に返しているわけではございません。
○峰崎直樹君 そうすると、前回の水曜日の議論は、十年でイコールフッティングすると。そうすると、つまり承継計画では、十年たったら完全な民間の保険会社になるんでしょう。そうすると、この八兆四千億円になんなんとするこのいわゆる追加責任準備金は、毎年毎年、今で言えば四千億円ぐらいずつ繰延べ、取り崩していっているわけですよ。約二十一年というか、二十年ちょっと超えて続くわけですよ。そうすると、十年たった段階でも追加責任準備金はまだ半分は残っておる、まあ機械的な計算でいけば。そうすると、その半分残っているものについては、これイコールフッティングにならないじゃないですか。 要するに、この十年たった段階で完全にイコールフッティングになりますと、こういったんおっしゃったわけです、前回は。これは間違いですか。もし間違いだと言うんだったら間違い。もし残るんだったら、この十年後に存在している追加責任準備金のうち、税金で当然積んでいたものについては、これはこの段階で国庫に返すという修正案を作らないと、これは完全にイコールフッティングにならないんじゃないですか。 その点を私は、今日は改めて前回の水曜日の審議を見て、竹中大臣に、前回、十年でイコールフッティングになるとおっしゃったですね。だから、その点私に、きちんと分かりやすく整理していただきたい。
○国務大臣(竹中平蔵君) 私、十年というのは、例えば定額貯金、貯金の話と保険の話とを少し混同して私は御説明当時していたと思いますけれども、その十年というのは定額貯金でございますから、この機構そのものは、これは終身の保険もありますから、もっと長い期間存在をいたします。その意味では、保険に関しては、その十年ということではなくてより長期が存続をいたします。十年と申し上げたとすれば、それは定額貯金の話として私は申し上げたのだと思います。 申し上げたのは、申し上げたいのは、これイコールフッティングとおっしゃいますけれども、これ、保険会社に関してはイコールフッティングなんです。保険会社に関してはイコールフッティングなんですけれども、旧契約を持っている人は旧の条件で契約したという権利を持っていますから、これはずっとやっぱり持っていただかないと困るわけです。その分の積立金、これはしたがって保険金を払うための積立金ですから、それを国庫に返してしまったら、今度保険契約者困ってしまうわけですよね。で、そこを実は、そのかつての旧契約があるものをソフトランディングさせるのに大変我々も知恵を絞って、難しいところなので、委員おっしゃっているように、すっきりしないというのは分かります。分かります。しかし、そこは、イコールフッティングに関しては、保険会社だからここスルーの期間にして、そして旧契約者の利益は損ねないように、そのような制度設計をしておるつもりでございます。
○峰崎直樹君 そこで、多分そういうふうにおっしゃるだろうと思ったんです。そこで、この追加責任準備金が、これスルーで新しい新会社で一括して運用するわけですよね。そうすると、この追加責任準備金に対応して、当然のことながら、これが資産運用されて利益が出てまいります。毎年毎年四千億減ったとしても、ずっと二十一年間、二十二年間でゼロになるんですけれども、毎年二%の金利で回ったと仮定して、これ一体どのぐらい、追加責任準備金減りながらも、この二十一年間でこの運用面から生ずる利益があるかと計算したら、一兆八千四百八十億円なんです、一兆八千四百八十億円。八兆四千億、これ、十年以降計算してもこれが約数千億円。 そうすると、その分だけは、いいですか、もちろんこの追加責任準備金を元へ戻しても、スルーで戻していくということについて分かりますが、その分の運用利益そのものはこの新しい会社に帰属するんじゃないですか。そうしたら、その帰属する分については、当然のことながら民間会社とのイコールフッティングを完全には実現できない。そのことを認められるんじゃないですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) そこは非常に私は理解しているつもりでございます。 これはしかし、私、この保険の話になると非常に技術的な準備金の話等とか入ってまいりますんで、貯金の話等も引用しながら以前からさせていただいているつもりなんですが、この保険金はだれが集めたかということです。で、これは公社の方が集めたんです。で、これは、そこで集めた運用益等々の利益は当然その方々の給与として使っていただかないと、公社の雇用は成り立ちません。で、これは、これは預金についても保険についても、彼らが集めたものについてですよ、集めたことによってその資産が生み出すものというのは、公社の雇用を守る形でも使っていただこうというのが今回の基本的な制度設計になっています。だから、ただしそれは、要するに旧契約が減っていく中で、徐々に減っていって完全民有、民有民営の仕組みにしているということでございます。
○峰崎直樹君 駄目ですよ、それは。なぜこの利益は、いえ、利益処分をするときに、なぜ雇用、そこに働いている従業員にだけ還元するんですか。私はしてもらいたいと思いますよ。働く人には返してあげることは大賛成です。そうじゃなくて、この利益は、完全移行して民間になったら、これは株主に還元する場合もあるかもしれない、あるいは、契約料を民間に比べてより低い、その分だけ安く実は契約、保険料率を設定する、そういうふうになるからイコールフッティングにならないじゃないですかということを言っているんです。全然それ、その答弁では私は納得できません。
○国務大臣(竹中平蔵君) ちょっと私、今、勘違いして御答弁したかもしれません。要するに、その特定の資産の運用益に関してはですよ、その部分の運用益に関してはこれは再保険ですから、この運用益のその部分に関しては当然これは契約者に属するということになります。で、この契約者に属しないと、その契約者の十年前、二十年前に契約したものが守れないことになりますから、それは契約者に属するということになります。
○峰崎直樹君 今もう言葉を変えちゃったんですよ。さっきは新会社に所属しますと言ったんですよ。で、今は、いやこれは旧契約へ戻しますと言ったんですよ。そういう、次から次へとその場その場で都合のいい発言されて、いや実は違うんですということを、違うと言いながら、言わないで、あなたはころころ変えていっているんです。(発言する者あり)いやいや、そんなことはない。 そこで、今のあれでは納得できませんよ、これは。 つまり、民間とのイコールフッティングというのは、私も改めて昨年九月十日の閣議決定を読みましたよ。やっぱりこれは、民間とのイコールフッティングを図ります、十年後には必ずやりますと言っているんですよ。そうすると、十年たってまだ残っているそのいわゆる旧契約に属する追加責任準備金の、そこから生ずるところの利益というものも出てくるわけですよ。今あなたは、その部分は新会社に所属する、そして雇用労働者の労働条件に充てるというふうに言っているけれども、えっ、いやいや、よく分からないですよ、それは。あなた、そこで茶々入れないで聞いてもらいたいんですが、その私は説明では絶対に納得できない。この点は、もう時間がないので、その問題は非常に大きいということだけ指摘しておきますが。 そこで、先週、水曜日やれなかった問題で、今度は何かと言いますと、生命保険会社の簡保会社の責任準備金の公正価値評価の問題。これは先ほど、いわゆる公社の継承資産の評価の問題、これについてもこの二回目で、前回の速記録を見ながら重複を避けさせていただきたいと思うんで、答弁も手短にお願いしたいんですけれども。 月曜日の私の質問に対して、竹中大臣、日本郵政公社の責任準備金の割引率について答弁しているんですよ。それをちょっと読んでみますと、今の公社の方式というのは、私の理解では、要するに、先ほども言いましたように、将来の保険を、保険の流列で割り引くときに予定利率で割り引いている。予定利率と実際のマーケットの金利が違った場合、マーケットの割引率が違った場合の差額について、ざっくりと申し上げていますけれども、それが追加責任準備金として積むという方式を取っております。その意味では時価に準じたものになっていると、そのような仕組みで運用されているふうに理解をしております。こうおっしゃいましたよね。うん、うんとおっしゃっています。 そうすると、いいですか、そうすると竹中大臣、あなたのこの発言によりますと、予定利率とマーケットの金利の差が追加責任準備金で、これは私の理解と一致しているんです。 そこで伺うんですけれども、現在の二十年国債の利率というのは約一・九%、ちょっと正確かどうか分かりませんが、大体そのくらいです。この答弁からすると、あなたの理解では、二・五九%という公社のいわゆる追加責任準備金の割引率を、これがマーケットの金利だというふうにさっきおっしゃっていますね、これ。流列から割り引くと時価はこの二・五九で、追加責任準備金として積むときには二・五九、これが時価なんだと、こう言っている。 私は、竹中大臣、これはやっぱり間違いじゃないかなと。いや、端的に言うと、これはうそじゃないかというふうに発言された方がいるんですよ。今日も元女さんお見えになっていると思いますね。元女さん、後でまたちょっとあれするかもしれませんが。 あなたは今度は、私その月曜日の話を今しました。今度は水曜日にどうなったかというと、どういうふうに二日前におっしゃったか、今度一転すると、変わってくるんですよ。また速記録をちょっと読んでみますと、その場合に、保険、いわゆる生命保険数理ではいわゆる三利源の問題がありますから、死差益、そして費差益をどう考えるかと、これをやはり考えないといけませんので、足下の金利だけでいうことはこれはないだろうというふうに思っています。 今度はどうおっしゃっているかというと、二・五九%というのは実勢レートじゃなくて、金利に死差益と費差益を加味して決定されたものだと言い出したわけですね。一体どっちが本当なんですか。 これ、ちょっと月曜日のを、ちょっとその前に、元女さん、どういうふうにお答えになったか、もう一遍確かめてみてください。
○参考人(元女久光君) 私ども、追加責任準備金の計算方法として二通りございます。その辺の二通りの方法での何かその考え方がこう混ざっているような議論もあるかなと思っております。 一つは、基本としておりますのは、今現在あるその資産と、それから負債プラス資本、これを三十年間計算しまして、結局、差が資産の方が少ないと保険金を払えないわけでございますので、三十年計算した結果、その額を現在価値化して追加責任準備金で積もうという考え方がまず基本になっております。 それから二つ目の方法は、その考え方とともに、簡便な方法としまして、それを逆算して再現する方法、先生おっしゃっておられる、その予定利率の利率がちょっと違うんじゃないかといった場合のその計算方式での率の場合はそうでございます。 それで、十六年度決算はその簡便な方式、まあ一号方式と呼んでいるんですが、その額を使いました。で、その二・五九、まあ正確に言いますと、一%、一・五%、一・七五%、二%、二・五九より低い金利の場合はそのままの予定利率を使いました。二・五九%以上の保険があるわけでございます、予定利率。それは二・五九%に圧縮して計算いたしました。 なぜかといいますと、それは私ども、三利源の中の二利源は益でございますので、それを総合化しますと二・五九%というふうな値になったと。これも別に机上論でやったんじゃなくて、十五年度の将来収支分析の結果、割り戻した額が二・五九%だということを御理解いただきたいと思います。
○峰崎直樹君 元女さん、もう一遍正確に私そこのところを読むと、実際言いますと、一とか一・五とかいろいろあるんです。これは契約するときの利率がいろいろあるんです。もうだんだん下がってきていますということはよく分かります。一番高いので二・五九に上限にしています。それはなぜかといいますと、利率、金利の部分の世界、要するに予定利率関連の世界だけじゃなくて、私ども、益としては死差益、費差益もあるものですから、その辺のプラスを総合して逆算の利率を出しますと二・五九になったということで、ここから先なんです、実際うそをついておりません。 この実際うそをついておりませんというのはどういう意味なんですか。
○参考人(元女久光君) ちょっと余計なことをおしゃべりしたかもしれません。うそ偽りない数字でございますということでございます。
○峰崎直樹君 私は、竹中大臣の言っているのはうそですよというふうにおっしゃって、ああ、これは政府委員としては大変踏み込んだ質疑をされているなと、こう思って拍手喝采を送ったんですよ、心の中でですね。で、もう一回繰り返してもらえるかと思ったら、いや、うそ偽りないというのは自分に対してという意味でですね。いや、分かりました。それならそれで分かりました。 そこで、二・五九の、竹中さん、今答弁のあったとおりなんですけども、そういった点について、月曜日の説明、水曜日の説明、これは私は違いがあると。竹中さんはさっきの追加責任準備金の国庫に返すべきじゃないかといったことについても、どうも私は、私の理解では、あの答弁だけでは財務大臣との違いはあるなと思って追及した。まあ、ころっとまた変わられた。今度も、月曜日のこの追加責任準備金の問題について、二・五九が時価と思っていた、いやどうもそうじゃないらしいということで水曜日にひっくり返られた。ここら辺、そう思われません。自分でころころころころ変えたというふうに自覚されていませんか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 全く変えておりません。 私は、これ将来の流列を現在価値に割り引くと、それで必要なものについて追加責任準備金を積まなければいけない、その仕組みそのものがなかなか口頭で御説明するのは難しいですから、だから私はざっくりとと言ってざっくりと申し上げて、予定利率ではなくて時価によるもの、足下の金利、しかしその足下の金利の中には、実は死差とか費差とかを考慮したものでの金利になっているわけです、当然。だから、今の足下の金利そのもの、裸の金利そのものでその計算したとは私もちろん思っておりませんし、そういうふうに勘違いしたわけでもありませんし、そういう答弁をしたわけでもございません。だから、時価に準じてというような言い方で、正に基本的な考え方を私は御説明するときにそういう言い方をさせていただいているんです。 しかし、正確にはもちろん委員おっしゃるとおりですけども、しかしそれを更に正確に言えば別の説明の仕方も、そこまで正確に言われるんだったらですよ、割引の流列そのものを死差、費差を加えて変えろと、そして別の割引率でやれと、そういう議論だってあり得るわけです。これ同値になりますよ、それは。 しかし、そういう議論を混同してやるとますます分かりにくくなりますから、この流列を一定とした上で、そして割引率を何を採用するかと。そのときに私は、ざっくりと申し上げまして、足下の金利に準じて、つまり予定利率ではなくて、足下の金利そのものではなくて、死差や費差を考えなきゃいけないけども、予定利率そのものではないところで割り引いていると、そういう御答弁をさせていただいたつもりでございます。
○峰崎直樹君 月曜日にそういう発言をしたらいいんですけども、そうじゃなくて、二・五九%という公社が今総務省の省令に基づいて進めている利率でもって、これがその時価との差額だと、こうおっしゃったんで、これはとんでもないことをおっしゃっているねということで、今正確な時価とは幾らですかということを私たちは聞いたわけですよ。そういう意味で、竹中大臣はこの表現を通じて、まあ私どもからすると、あっ、これは竹中大臣間違えたことをおっしゃっているねと言ったら、いやいやそれは間違えていませんということでその表現ぶりを変えておられるというふうに思うんです。 さて、もう一つ、じゃ同じような例やりますよ。 それは、今我々が、私が一番、先ほどの大塚議員がおっしゃったように、承継していくわけであります。そうすると、その承継するときに、このいわゆる旧契約に属する簡保の資産、国民の大変重要な資産です。この簡保の資産を、旧契約を新会社に再保険をするわけですね。再保険するけれども、これはゴーイングコンサーンだと、こうおっしゃったわけです。私は、違うと。ゴーイングコンサーンではないんじゃないですかと。新契約に属するものは、それはゴーイングコンサーンとしてこれから新しい簡保会社が、保険会社ができるでしょう。旧簡易保険の契約は区分経理するんでしょう。区分経理して、それは十年たってもなくなりませんよね。二十年たつかもしれない、三十年たつかもしれない。今日私が入って、あと四十年も五十年も生きたら、それは当然簡易保険はずっと旧契約が続くんですよね。 しかし、いいですか、ゴーイングコンサーンのように運用しているけれども、一度ここでこのいわゆる旧契約は、あなたは何とおっしゃったかというと、それは、峰崎議員、最初に何と言っていたかというと、いや、それはゴーイングコンサーンですよと、ゴーイングコンサーンで運用するんですよとおっしゃっていた。私は、違うじゃないですかと。ちょっと議事録を持っていますけども、もう私が要約して言いますけども、私が、いや、そんなことないでしょう、区分経理して、簡易保険の契約は、これはやがてはなくなってしまうんでしょうと言ったら、あなたは、あっ、それはフェードアウトするんですよと言ったんですよ。フェードアウト。辞書を調べてみましたよ。消えてなくなるということなんです、やがては。ずうっと小さくしてなくなる。 そうすると、なくなっていくものについては会計方式としては何をやらなきゃいけないんですか。そうすると、時価で、これから先、この何十年にわたるかもしれないような追加責任準備金が将来どのようなリスクを抱えるのか、それを何回も計算をして出してくださいと言ったわけですよ。 いや、それは何をおっしゃったかというと、最初はそういうことを否定しておられたけども、最後は、私が、その旧契約に属する資産査定をきちんとやってくださいねと。 それは、私どもはやってみましたと。そうしたら、私たちは、そのときの時価を二%と計算をして、公社はなかなか、先ほどおっしゃった毎年毎年の死差、費差、利差でいろんな問題についての情報をなかなか出してくれない。そこで、我々は推計を実は専門家に頼んだ。そうしたら、二%の割引率でこれを計算したところ、実は十兆円、このいわゆる足りないおそれがあるということを、実は出てきたわけですよ。 だから、私たちはそう思っているんだけども、あなた方、出してくださいよと。そうでなかったら、十兆円の負債を新しい民間の会社にそのまま移して、これは民営化できるとは思えないんですよね。 株式会社に上場するときに、株式会社に上場するときには、必ず資産査定をするはずですよ。そうすると、この旧債権に属する問題には、偶発リスクとして十兆円を超す、いわゆるそのリスクを抱えて、将来足りなくなる、積立不足が生じるおそれがある。だとすると、これは資本金一兆四千億円の保険会社ではとてもこれは賄えませんね、じゃ上場できませんね、こういう話になるんですよ。 竹中大臣、だから、私たちはそれを出してくださいと言ったら、いや、それは、百六十三条ですか、そこで承継するときの試算を専門の委員会をつくってやると言っている。 私は、それ、今やらなければ、昨日も実は大久保議員が郵便貯金の将来のリスクの話をしましたよ。逆ざやが出ているんだから、その逆ざやの将来的な危険性というものが当然出てくる。それを計算して私たちの前に出さなかったら、簡易保険というのは、今保険に入っておられる方々の将来、きちんとそれは保証されていないということを私どもは計算上出したんだけども、これは一体、我々は、民間移管できないんじゃないんですかということを我々は一貫して言ってきたんですよ。 どうですか、竹中大臣、もう時間ないのかもしれないけど、そういうふうに出していく、出していく、出すというふうに言えませんかね。あるいは、そういう問題については心配ないとおっしゃっているんでしょうか。そこら辺、どのようにお考えなんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 私も峰崎委員の問題提起をいただいて、その後、頭の整理を一生懸命させていただいているんですが、やっぱりそれでも、実は峰崎委員は清算だというふうにおっしゃるわけですよね、セトルメントすると。しかし、それは、清算というのはそういう意味ではないのではないでしょうか。 つまり、今の時点で今の保険と契約者の間で権利義務をもう全部なしにしようと、そして決済、セトルしようと、そのとき幾ら払うかどうか、これ清算です。しかし、この旧契約はそうではないわけですよ。今後も契約者は保険金を払い続けます。資産は運用を続けます。そして、いろんなその配当等を払い続けるわけです。何が違うかというと、新規の受入れはやりません、そこだけですよ。新規の受入れは確かにやりません。しかし、これは明らかに保険としては続いていくわけですから、これは清算ということは私はやっぱりできないのではないかと思います。 で、それは確かに新規の受入れはやらないわけですから、時間を掛けるとこれはどこかで、まあなくなるというかフェードアウトするとか、そういう御説明は私はしたかもしれませんが、繰り返し言います、新規の受入れはやりませんが、保険金の支払は続きます。そういう意味では、これは保険としては生きているわけですから、清算ではないわけでございます。 そして、その上で、それが一つ。で、もう一つ、しかし、それでもちゃんと本当にこの民営化されるに当たってこの保険がちゃんと収支相償うものか心配であると、したがって本当にちゃんと準備金が積まれているのかどうかということを、峰崎委員はもう本当に心配しておられるということなんだと思います。 で、それに関しては、先ほど申し上げましたように、これ当然幾つかのルールがあります。民間も同じようにルールがあって、実はこれ先回御説明がありましたが、むしろ民間よりも厳しいといいますか、保守的なルールで今準備金を積み立てていて、そういう中でしっかりとやっている。だから、十兆円というのはちょっと私にはよく分からないわけでございますけれども、そういう例えば民間等々で今までの組織を、保険を承継していったという例があるわけですけれども、そういう場合に峰崎委員がおっしゃっているような、そういう形で評価した例というのは私はないと思います。 これやっぱり今のルールに基づいて、公正妥当な会計慣行に基づいて、この場合、会計慣行は民間と公社で少し違っているわけですね。で、公社の方が厳しいんです。それで、しっかりとこの評価を今していると。それに合わせて、今度はその評価委員会でもやるわけでございます。 もう一つ思い出したわけですけれども、それとの関連で、峰崎委員は前々回だったと思いますけれども、こんなんじゃ上場もできないだろうというようなこともおっしゃったと思います。しかし、上場している民間の保険会社というのは、例が一社あるわけですけれども、その上場しているTアンドDホールディングスですか、あそこもこの今のルールでやっているんです。峰崎委員がおっしゃっているようなルールでやっているわけではないんです。 そういった点も是非御考慮賜れればと思います。
○峰崎直樹君 要するに、竹中大臣はフェードアウトされると言ったんです。要するに、いや、旧契約の方も保険金払うけれども、やがてこの方の契約満了で最終的になくなるんです。これはフェードアウトでしょう。フェードアウトするんであれば、このいわゆる勘定については、当然のことながら、これはフェードアウトするときの計算である清算時価を適用するのがこれは当たり前の会計原則じゃないんですか。 そこのところをずっと恐らく、いや違う、そんなことない、清算会計だけれども、清算する、フェードアウトするんだけれども、それはゴーイングコンサーンでやるんだというふうに言い切っちゃっているけれども、そうじゃないというのが私は一般的な会計慣行じゃないかと思いますけど、その点どうなんですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 繰り返し申し上げますが、この保険は生きております。今の時点で保険の権利関係を全部やめてしまって、それで今までの分を清算しましょうと、これは清算です。しかし、それはずっとこれからまだ保険金を支払い続けるし、その収受を続けて資産運用を続けるわけですから、それがその最終時点になってどのようになるかと、その時点での私は委員の御議論であろうかと思います。 で、ちょっと極端なケースでございますけれども、これまでの、これまあ、清算というのは破綻処理なわけですよね。で、破綻処理というのは清算のケースに相当しますので、そうするとこの破綻処理、清算のときにどうなったかというと、契約時の予定利率を前提とした責任準備金に基づいて承継会社は保険会社を移転している。その場合でもですよ、その場合ですらそのようにやっている。これが今のやっぱりルールなんだと私は理解をしております。
○峰崎直樹君 しかし、これ、移っていくわけですね、その新会社、二年後には移っていくときに、その時点でこのいわゆる会社のその会計は、ゴーイングコンサーンでいくんじゃなくて区分経理でいく。それは、やがてフェードアウトすることははっきりしているわけでしょう、フェードアウトするというふうにおっしゃったんだから。そうすると、フェードアウトするんなら、このフェードアウトするところの将来見通しというのは、この時点で時価会計をきちんとやらないと分からないじゃないですかということを言っているんです。 それを是非出してくださいということを言っているわけです。それが出ないんですよ。出ないままに私たち民主党の方で計算してみたら、約それは十兆円ありましたよ。そうしたら、これはとても株式上場できないじゃないですかということをずっとこの間言い続けているんです。 私は、もう時間もそれほどなくなってまいりました。竹中大臣、先ほどのイコールフッティングの問題も、基本的には十年たった段階で追加責任準備金をその時点において切り分けて、国に返すものとそうでないものと分けてきちんとやらない限り、これ、官民のイコールフッティングにならないですね。そういう修正はあなたは加えようとは全然しようとしない。 今の問題もそうです。予定利率、どんどんどんどんこれ、もちろん予定利率下げていますから下がってきているけれども、我々が計算した結果、昨日は郵便貯金で大久保さんが将来の予想し得るリスクを出しています。簡易保険でも、我々は時価で二%ということで現実に割り引いて将来推計してまいりました。三十年間の推計してまいりました。その結果は、やっぱり十兆円足りないと出ているわけですよ。そういう我々の結果は出ているのに、いや、それはおかしいのやの何のと言ってけち付けて、二%の割引率で現実に計算をした、清算会計を使って時価会計をしてみたその結果をどうして出さないんですかと私たちは言い続けているわけです。 ということは、いろいろ理解の違いがあるかもしれないけれども、そこまでおっしゃるんなら、じゃ一回その計算やってみましょうかと、こういうことで実際やってみて大丈夫でしたと。先ほどおっしゃっていた、いわゆる継承するための、評価をするための委員会というのは、人数、だれをするかとか手続だけだと言って、評価方法については先ほど述べられたとおりですね。あの方法でいったんじゃ、私は、恐らく私たちが想像しているようにならないんじゃないかと思うんです。 その意味で、私は、この郵政民営化法案というのは、そういう私たちの、危険だよ、問題があるよということを言い続けて、なおかつ強行して法案を無理やり通そうとしているという姿勢を見て、私どもは、もし将来そういう問題が起きたときの責任というのは、竹中大臣、あなた、そのことを取れますか。 あなたはかつて、ツービッグ・ツーフェールということについて、大き過ぎてつぶせないという訳じゃないんだと言って言い張ったことがある、二〇〇二年の十月でした、私どもに。私は、そういう意味で私たちは、問題があるんだから、この点については是非資料も出してください、計算もしてみてください、こう言っていて、一向にそのことに理解を示そうとしない。いや、そんなの大丈夫だ。本当にそれが国民の皆さんに、私は、本当に安心して任せてくださいと言える私は代物になっていないと思うんですけれども、その点について最後にお聞きしたいと思うんです。
○国務大臣(竹中平蔵君) 改めて、その今の準備金について非常に高い問題意識を峰崎委員がお持ちだということに関しては敬意を表したいと思います。 ただ、これはルールでありますから、今委員がおっしゃったようなルールでそれを適用している国はあるのかと、そんな国はありません。そういうことを適用している会社はあるのかと、ございません。 これは一つの考え方としては確かにあり得る考え方だとは私、思いますし、今後、国際会計基準の議論等々でいろいろなされていくんだと思いますが、ここはしかし、私たちは現実に法を作り、法を執行するという観点からいいますと、現に存在している公正妥当な会計慣行に基づいて、そのような形で公社は正にその不足が生じないような準備金を積んでいるというふうに認識をしております。 最後に、責任を果たせるのかという御指摘ございましたが、私はやはり良い結果を出すのが政治家の責任であるというふうに思います。 これは、不良債権のときのお話してくださいましたけれども、不良債権のときも責任取れるのかと皆さんおっしゃいました。そして、皆さん、野党の方は反対されました。しかし、結果は出ました。私たちは、是非それぞれの責任を全うして良い結果を出したいと思います。
○峰崎直樹君 そこまでおっしゃるんだったら、最後に、あのりそなのいわゆる二兆円の資本投下、本当にあれは必要だったのか。あれは、その銀行、本当に生きたまま、あの投入するときの経過というのは、実は本当に私たちはまだ十分理解していません。それ以降、日本の銀行の株式というのは社債だと。もういつになっても、その株式は、その株主の責任も取らない。そのために銀行株は上がり始めた。もちろん、景気が外需によって、中国やアメリカの需要によって景気が良くなった、そのことによって需要が増えていって景気は循環局面に入ったのかもしれません。 しかし、あのときの流れを見る限り、私は、竹中大臣のあのりそな投入以降、それは本当に不良債権の問題は解決したかもしれない、おっしゃっている計画は。しかし、あの投入そのものは依然としてやはり私は正しかったとは思っておりません。 そのことも含めて、是非、そういった責任は、今しっかり言葉として覚えておきますので、是非その点を自覚をしていただいてこれからも進めていただきたい。 以上申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。
○大門実紀史君 日本共産党の大門でございます。 私も、今日が四回目の質問になります。ただ、五回目もやらなきゃいけないんで、あともう一回、竹中さんとありますが、いずれにせよ、この法案で竹中大臣と議論できるのはあと二回だけと。私は、もっといろいろお聞きしたいこと残っております。限られた時間であります。簡潔にいろいろお答えいただければというふうに思います。 今、峰崎さんから簡保の問題ありました。私も、簡保の問題というのは案外議論されてきませんでした。しかし、大変大事な問題だというふうに思っております。余り専門的にならずに、基本的なこと、国民の皆さんが疑問に思っていることを中心にお聞きしたいというふうに思います。 簡保は、資料を御用意いたしましたけれども、一枚目の資料にありますけれども、職業制限なしでだれでも入れるということで、以前も申し上げましたけれども、何といいますか、国民の命の公的な基本保障といいますか、セーフティーネットの役割を果たしてきているというふうに思います。 資料に取り上げましたのは、金額ですね、保険金額の加入状況の比較です。歴然としているのは、民間の生保と違って本当に基本的な保障ということで、加入金額も平均としても低いですし、入っていらっしゃる層が、やっぱり多いのは一千万未満の、これ世帯ですからね、世帯ですから、複数世帯合計ですけれども、一千万世帯が六割だと。しかも、三百万未満も二割以上いらっしゃると。民間の生保の方はやっぱり一千万円以上が七割を超すと、こういうふうになっております。 申し上げたいのは、何といいますかね、基本的な最低保障という性格を持っていると。それ以上望む方は高い民間の生保に入るわけです。逆に言えば、民間の高い生保にはなかなかちょっと難しいなと、金額的にも保険料難しいなと、いろいろ、まあ貯蓄もありますけれどもね、貯蓄性もありますけれども、そういうものでこういう簡易保険が今、国民の世帯で六割以上が入っていると、こういう役割を、大事な役割を果たしていると思います。 まず、その点、竹中大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 確かに御指摘のとおり、簡保、非常に手近に加入できるということもあって、小口、しかも加入制限等々がないということも含めて大変重要な安心のよりどころになっているというふうに思っております。 このような形、ビジネスのやり方というのは、民営化された後もこの保険会社の大変強いビジネスの強みになっていくというふうに思っております。
○大門実紀史君 その簡易保険がこの民営化でどうなるのかという心配が出ているわけです。 もう一つ、前回、前々回ですか、御質問させていただきましたけれども、アメリカの要求とか日本の業界の要求ということも取り上げてきましたし、まだ取り上げるつもりですけれども、要するに簡易保険が非常に突出して、簡易保険がターゲットになってきていると。この前、少しだけ申し上げて、時間がなくて詳しく触れませんでしたが、アメリカの要求という意味でいくと、非常に具体的で、突出して要求しているのがこの簡易保険の問題でございます。 米国の生命保険協会がいろいろ出していますけれども、そもそも簡保は縮小、廃止しろというのが数年前からアメリカが折に触れて言っていることです。民営化の議論になってきて具体的なことを言ってきていると。一千万円の上限を下げろとか、イコールフッティングして、民営化実現しても、完全な民営化が実現するまでも含めてイコールフッティングを取れとか、新しい商品を出すなとか、もう具体的に言っているのはこのことでございます。 フランク・キーティングさんという方はブッシュ大統領とも親しいと。小泉さんが国連総会のときに合間にブッシュ大統領と会談したときも、簡保の問題をブッシュ大統領の方から話が出るというふうに、これアメリカの報道ですけれども、されております。 私は、こういうセーフティーネットを、この前もちょっとお聞きしましたけれども、外国の業界とか政府が日本の国民のセーフティーネットについていろいろ言うこと、私は、やっぱりこれは、いろいろあっても、経済の活性化とか外国からの投資とかいろいろな考え方あっても、これはやっぱりちょっと理不尽な気がするんですけれども、竹中大臣、その辺はどういうふうにとらえておられますか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 一九八〇年代に、前半から自動車問題を中心に日米摩擦というのがいろいろ激化をして、そういう形を受けて、一九九〇年だったと思いますが、いわゆる構造協議というものの議論が始まった。恐らくそういうころから、お互いの構造問題について、国内問題について、つまり水際のといいますか、輸出や輸入をどうするかという問題ではなくて、国内の制度についてお互いに意見を言い合おうというような新しい関係の日米関係になっていったんだろうというふうに思っております。 それに対して、これはあくまでも国内の問題であるという面と、お互いに率直に意見交換することによってお互いの改革を進めようと、その両面は私はあったんだと思いますが、これは先般、たしか外務大臣が御答弁をしておられるというふうに思いますけれども、我々としては、あくまでも自国のことは自国で決める、その姿勢は大変大事な貫かねばいけないことだと思います。同時に、オープンな議論をするということは、これは国際関係としても必要な側面を持っていると思います。
○大門実紀史君 そういう御答弁は何回も聞いているんですけれども、申し上げたとおり、非常に低額しか保険を持てない人たちがセーフティーネットでやっていると。これに対して、そこまで言うかと、はっきり言ってですね。ほかの規制緩和、いろいろやり取りするのはそれはあるでしょう、政府間で。しかし、このことまで言うかというところに、何というか、もっと素朴な怒りをお感じにならないかと。何かいろんなことの根源にそういうことがあるような気がするのでお聞きしたわけですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) これも先般、外務大臣がお話をされましたが、日本からも随分いろいろなことを言っているというふうに私は理解をしております。言いたいことを言い合うのは、これはそれなりの外交上の意味があるんだと思います。しかし、あくまでも我々は日本のために、日本の国益のために、国民の経済的公正のためにその制度設計をしていく、その姿勢を貫かなければいけないということだと思います。
○大門実紀史君 そういうことじゃなくて、もっと竹中さん自身のこういう問題での、簡保まで言われていることについての素朴なお気持ちを聞きたかったわけですけれども、前回ですか、私、竹中さんはアメリカそのものだという大変失礼なことを申し上げましたけれども、やっぱりそう思ってしまうような御答弁しか出てこないというのは残念でございます。 具体的に、アメリカは、例えばこの郵政公社出した郵政公社の簡保商品「ながいきくん」というのを新商品だと言って批判しているんですが、これは具体的には前からある商品で、ただ改善をしただけですね。こんなことまで政府間交渉でやり玉に上げると。私はもう常軌を逸しているなというふうに思います。 これがこの民営化になったら、民営化になったら、民営化になったら、この簡保の新商品止めてくれと言っておりますけれども、民営化になったらどういうふうになっていくんでしょうか。そこの点。
○国務大臣(細田博之君) 私は、米側のこの簡保についての発言、要求を見ておりますと、実際は民営化してほしくないんだと思います。民営化民営化と言わないとアメリカの姿勢も貫けないから、だから民営化はしろと言いながら、しかし実際は民営化にして自由にやれと、やらせることに恐れを抱いて、それを、おっしゃるように、極力制限しようという意図が見え見えでございます。 現に、外資系の生命保険は今はもう我が世の春を謳歌しているわけですから、そして今巨大な簡保が民営化して、郵便保険が出て、あらゆる契約のものを、アヒルを使うか何を使うか知りませんがテレビ広告をして、どんどんどんどん巨大化することを極めて恐れておって、そして今新規契約で、御存じのように、今外資が、最も弱った、弱って、体質が弱くなったですね、バブルの崩壊によって、日本の生命保険会社のすきを突いてどんどん拡大しておる。 したがって、私どもが生保について言いたいことは、今の簡保のままでいたんでは何もできない。上限の問題やら、もうありとあらゆる制約が付いている。これからも公社のままでは制約があって何もできない。かといって、民営化して、一部アメリカ側が主張しているような手を縛り足を縛ったことではとても駄目だと、そういう決意で臨んでおります。
○国務大臣(竹中平蔵君) 丁寧な今御説明がありましたので、民営化してどうなるのかと、もう今の官房長官の御発言との関連でいえば、自由になるということです。
○大門実紀史君 自由になったら心配だという話をそもそもしているわけでございます。 官房長官が言われましたけれども、アメリカがもっと、私、これいろいろ読みましたけれども、官房長官、直接お会いになっているかも分かりませんが、結局、一番嫌がっているのは、公社のまま自由度が拡大する、これが一番嫌がっているわけですね、いろいろ新商品をどんどん出していくと、基本的には。そういうことを承知の上で質問しておりますので。 そうはいっても、いろんなことをどうして具体的にいろいろ話を聞かなきゃいけないのかというふうに思います。郵政民営化準備室とアメリカの関係者との協議は十八回で、そのうち保険関係五回という、突出しているというのはこの前の質疑で答弁をいただきました。 私は、民営化準備室にACLI、つまり米国生命保険協会が直接要請に来ているのかどうかと、これを準備室にお聞きしました。そうしたら、それを国会で答えていいかどうかACLIに問い合わせてみると。相手の了解なしに答弁できない、待ってほしいと言われて、まだ待っていますけれども、そんなこと問い合わせること自体、会ったということを証明しているんじゃないかと私は思うんですよね。相手に確認をしなきゃいけないという、案外準備室もとんまなことを時間掛けてやっているなと思いますけれども、とにかく日本にACLIが直接準備室に要請に来たということまでやっているということです。 私は、日本の生保業界もこの簡保については長年にわたっていろんなことを言ってまいりました。準備室は実はアメリカだけに対応しているわけではありません。日本の業界団体にも対応されております。審議官以上が日本の業界団体と協議した回数、あと相手、分野別で結構ですから、ちょっと教えてもらえますか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 主な業界団体との面談等でございますけれども、審議官以上ということでございましたでしょうか。 銀行三回、保険二回、証券二回、あと旅館、これは審議官以上かどうか分かりませんが、一回、労働組合二回……
○大門実紀史君 業界団体じゃないですね。
○国務大臣(竹中平蔵君) 失礼、業界団体ですから旅館までですね。はい、失礼しました。
○大門実紀史君 今御答弁あったとおり、ここも保険関係が八回ということで断トツでございます。ですから、この郵政民営化をめぐって一番虎視たんたんといろいろ考えているのは日米の生保業界ということになると思います。 民営化で簡保はどうなるかということですけれども、幾つかもう議論がありましたので、基本的なことをお聞きしたいと思います。 簡易保険と民間生保とはかなり特色が違います。職業による加入制限がないとか、加入に当たり医師の診査が不要とか、あるいは保険金の即時払いが受けられるとか、災害時における非常即時払いとか、あるいは民間にないところで言えば、地震や戦争に、その他変乱による保険金支払の免責がないと、民間はみんな付いておりますけれども、ないというふうな、いろいろ特徴がございます。こういう特徴がなぜあるのかと、こういう内容になっているのかと、私はもう簡易保険法そのものにあるというふうに思います。 簡易保険法の第一条、御紹介含めて読んでいただけますか。
○政府参考人(鈴木康雄君) お答え申し上げます。 今委員御指摘の簡易保険法、簡易生命保険法第一条に法律の目的が記載してございまして、「国民に、簡易に利用できる生命保険を、確実な経営により、なるべく安い保険料で提供し、もつて国民の経済生活の安定を図り、その福祉を増進することを目的とする。」というのがこの法律の目的でございます。 以上でございます。
○大門実紀史君 この前も言いましたけれども、もうちょっと格調高く読んでいただけないのかなと。これがすべての基本でございますんで、もっと自信持って読んでもらいたいなと思います。 これが、この簡易保険法一条があるから、それに付随する法律があるから簡保のネットワーク、そして保険の内容も維持されているということなんですね。 生田総裁に単純なことをお聞きいたしたいと思います。 今、簡易保険事業で赤字の局があります。公社としても、経営のことだけ考える、黒字にすることだけ考えたら、その赤字の局に簡保事業を委託しないと、やめちゃえば単純に言えば黒字は増えていくと思いますけど、いかがですか。
○参考人(生田正治君) お答えします。 算術的に言えば、今おっしゃった九千局というのは全体損益方式ではじいた数字ですけれども、赤字ありますから、算術的に言えばそれをやめればその分、簡保の事業は健全化になりますけれども、だけども、トータルコストが一定、まあアバウト一定だと思うんですけれども、一定と置けば、その分がほかの郵便とか貯金に掛かってきますから、公社全体としては変わらないというふうなことになるかと思います。
○大門実紀史君 トータルのお話しているわけではございません。それは赤字のところを黒字で埋めているんですから、そういう話で。私は、収支方式の方でそれぞれ見て赤字のところはあると、単純に言って、簡保事業の黒字を増やすにはやめればいいと、単純なことをお聞きしているわけですね。 ですから、時間がないんで申し上げますと、なぜやめられないのかと、なぜやめないのかと、公社はと。これは簡易保険法があるからですよね、そういうことですよね。ですから、ネットワークも維持されているというのも簡易保険法があると。 竹中大臣は、ネットワーク価値論というのをこの間ずっと言われてきました。私はそれが非常に疑問でございます。それは、公社としての簡易法あるいは郵貯法に基づいたネットワークがあると、今。これは民間にとっても価値があるというならば、素朴な話、民間はなぜ撤退してきたんでしょうかと。民間はなぜ、生保も、生保の代理店もすごいんですよ。もう市町村の、全町村の七六、七七%で生保の代理店ありません。金融機関の話はもう度々出ております。 そういう民間の金融のネットワークが、昔はもっと支店持っておりました、代理店持っておりました。全部撤退して今縮小しているわけですね。民間のネットワーク価値というのは、あくまで不採算のところは整理して収益の上がるところにある、その中のネットワークでございます。 だから、公社のネットワークが民間でも価値があるというのは、かなり混同された議論をされているというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) ネットワーク価値をどのように評価するかというのは、これは努めて、どのようなビジネスモデルでそのネットワークを見るかということなんだと思います。 例えば、一部の、それこそ、まあ以前御指摘ございましたが、富裕層だけを対象にするというようなビジネスをもし考えるんであるならば、ネットワーク価値というのは、全国津々浦々に巡らされたネットワーク価値というのはそれほど意味がないんだと思います。 しかし、全国の正に地域密着型でビジネスをするんだという、そういうビジネスモデルであるならば、これは今のような公社のネットワークというのは大変価値があるわけでございます。これは、一概にネットワーク価値が永久不変の価値として決して決まってくるわけではなくて、それはどのようなビジネスを展開したいのかと、それに一に掛かってくると思います。現実問題として、今の郵貯や簡保のように、正に簡易な保険ですよね、小口の保険、そういうものに関してのビジネスを考えるならば、私はネットワーク価値が非常にあると思っているわけでございます。
○大門実紀史君 そういう抽象的な話じゃなくて、要するに、それじゃそういうネットワーク、世界で、物流とは別ですよ、私は、金融の話ですよ、金融でそういう不採算なところも抱えながらネットワークを張っているような金融というのは、世界のどこかにありますか、今。もしそれが価値があるものなら、どこかがビジネスモデルとして既にやっているはずです、既にやっているはずです。そうですよね。世界のどこかにそういう不採算なところを抱えながらのネットワークを維持しているような、金融で、そういう生命保険機構あるいは金融でもいいですけれども、世界のどこかにありますか、そんなビジネスモデル。一つもないんじゃないですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 基本的には、例えばドイツにもポストバンクというのがあったわけで、それはポストを活用して、ポストオフィスを活用して同じようなことを考えた。ただ、まあ日本の場合、規模が、これは規模が大きくなったのは、これはいろんな理由があると私も思います。郵便局の方が頑張られているというのもあるし、九〇年代を通して民間が余りに問題を抱えていたというのもあると思いますが、これはやはりその国によっていろんな事情があると思っております。
○大門実紀史君 もう終わりますけれども、要するに、申し上げたいのは、簡保法があるからネットワークも維持されている、商品の内容も維持されていると、簡保法なくなれば両方なくなるということを指摘して、質問を終わりたいと思います。
○近藤正道君 社民党・護憲連合の近藤正道です。 最初に、少し細かいことでありますが、地域にとっては大変大切なことについてお尋ねをしたいというふうに思っています。 先ほど、公社の正規職員の雇用、勤務条件の話がありましたけれども、私がお聞きしたいのは、正規職員ではなくて非正規職員、ゆうメイトと言われております日々雇用の非常勤職員のことでございます。 これ、この間も私、少し質問をさせていただきましたが、これは承継職員には該当しないと。民営化後の再雇用は承継会社の経営判断に法律的にはなると、こういう関係になっているわけであります。しかし、この数十二万人ぐらいというふうに言われておりますが、これは八時間勤務の換算でそのぐらいになるわけで、実際の数といいますとこの倍近くに、まあ倍とは言いませんけれども、倍に近づくぐらいの数になるというふうに聞いておりまして、これは大変な数だというふうに思っております。しかも、もう全部が本当に郵便局のすぐ近くの地元採用でありまして、この民営化に伴う雇用の不安定というものが顕在化すれば、これは地域雇用にとっても大きな問題になると、こういうふうに思います。 これは正規職員を前提にした話でありますけれども、言わば配慮の原則、雇用の安定、これはまあ一つの、民営化移行の基本原則の一つになっておりますし、今言いました地場雇用の安定という、こういう観点から見ますと、私は、法律論はともかくとして、政府として非常勤職員の承継会社への再就職について、法律論はともかくとして、継続雇用の実態が相当程度あるわけでありますので、やっぱり格段の配慮は必要なんではないか、この点が一点と。 もう一つは、民営化法の第百七十一条、これは正規職員を前提にしたものでありますが、勤務条件等については公社化時代のものを配慮をすべきだと、こういう規定であります。これについても可能な限り、この非常勤職員にも可能な範囲で準用されるべきではないかと、こういうふうに思いますが、大臣のお考え、いかがでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 法律的な枠組みについては前回あれしまして、それを超えてより実態的な話をしろという委員の御指摘だと思います。 このゆうメイトと呼ばれる非常勤職員、これは任期一日でございます、として、そして年度末においてはいったん退職して、新年度において新たに採用されてきたというふうに聞いております。承継計画によって、中身によるわけでございますけれども、新会社との間において新たに労働契約を締結するものになるというふうに我々は想定をしております。 しかし、この公社の非常勤職員が新会社との間において新たに労働契約を締結することとなるとしましても、これ、新会社は民営化の前日まで公社が行っていた業務を承継するわけです。正に、この金融なんかで申し上げましたが、切れ目なく承継するわけでございますから、円滑な業務運営の確保を考えますと、実態として新会社においても非常勤職員を確保することが私は必要不可欠になってくると思います。民営化において非常勤職員の雇用に決して大きな影響が及ぶものではないというふうに考えているところでございますけれども、これはもう公社にもしっかりとそうした立場を考慮してやっていただくということを思っております。 それともう一つ、百七十一条の配慮義務の話がございました。これについては新たに労働契約を締結することが想定されますので、これは民営化法の第百六十五条によって承継会社の職員となる者とは異なるわけではございますが、この百六十九条及び百七十一条に基づいて行われるところの承継会社の職員となる者の労働条件の決定方式、これらを踏まえて正規雇用の方はなるわけですから、それを踏まえて労使一致により適切に決定されるものというふうに考えております。公社におかれても、当然そのような百七十一条を踏まえてしっかりと御対応をいただけるものと思っております。
○近藤正道君 次に、郵貯事務、これは簡保事務でもそうでありますけれども、この特徴として外務員を配置をしております。この外務員は、高齢者やあるいは過疎地における簡易な金融あるいは決済サービス、これを担っておりまして、小口、個人を大切にする、文字どおり地域密着型の郵貯、簡保のビジネスモデル、この大きな下支えになっているというふうに思いますが、全国に八千五百人ぐらいおられるということでございます。公社はこの外務員制度をどうしようとしているのかという質問が一つと、もう一つは、これは民営化後、郵貯は窓口会社に業務委託されるわけでありますが、この外務員によるサービスはこの委託業務の中に含まれるのかどうか。それとも窓口業務のみとするのか。郵貯業務の外務員制度はどちらの会社が経営判断するのか。これは非常に悩ましい話でありますが、お聞かせをいただきたいというふうに思っています。 いずれにいたしましても、郵貯での外務員が果たしてきた役割は非常に大きいわけでありまして、民営化によってこの外務員制度あるいはサービスが低下をしないのか、これが懸念されるわけでありますが、お答えをいただきたいと思います。
○参考人(斎尾親徳君) 郵便貯金事業におきましては、全国の重立った郵便局に外務員を配置しまして、郵便貯金の商品・サービスのお勧めや集金事務などを行っているところでございます。近年、外務職員が集金する積立貯金からお客様の需要がシフトしてきておりまして、職員全体の効率的な活用を図っていく必要があると考えておりまして、今後、金融知識の一層の向上を図り、コンサルティングやお客様ニーズに応じたサービスの提供を行うなど、総合的な金融サービスの担い手として幅広く活躍できるよう育成してまいりたいと考えております。 民営化後の外務員制度の在り方でございますけれども、郵政民営化の基本方針によりますと、郵便貯金銀行は窓口業務や集金業務を郵便局会社に委託することとなると理解しております。これまで高齢化や過疎化が進んでいる地域におきまして外務職員の役割は高く評価されておりますので、民営化後の外務職員の在り方につきましては、郵便局会社の経営陣が判断されるものとは考えますけれども、こうした外務職員の役割は今後も引き継いでいただけるものと期待しております。
○近藤正道君 それでは、もう一つ。私も四回ほど質問に立たせていただきました。本当にありがとうございました。その質問の中でどうしても私としましては腑に落ちない点がありますので。これは今ほどの大門委員の質問とも少しかかわりがありますが、ネットワーク価値ということについて竹中大臣にお尋ねをしたいというふうに思っています。 この金融サービス、ユニバーサルサービス、これは法的義務付けがなくなるけれども、しかし何重にも代替措置を講じていると、そしてその代替措置の正に一番根幹はネットワーク価値だと、竹中大臣、繰り返し繰り返しそのことをおっしゃっている。この価値を経営者が軽視をするということはあり得ない、これが完璧になされているんだということをおっしゃるわけでございます。とりわけ、地域密着型の会社を目指すんならそうならないはずがないというふうに、相当のやっぱり願望も込めておっしゃっているというふうに思うんですが、私は、ならば、そのことを強調するんなら、なぜその後、基金などを出してくるのかと。それも、当初一兆円が更に二兆円になる。そして、更にそれに足りなくて株の持ち合い。これはやっぱり大臣が幾らおっしゃっても、ネットワーク価値、これはやっぱり一定の限界がある。 とりわけ、先ほどの話もありましたけれども、ビジネスの上で、ビジネスとして価値がある郵便局ネットワークというのは、それは確かにあるかもしらぬけれども、今の日本の現行の郵便局のネットワークの数から見ると圧倒的に少ないものにしかならない、今の現行のネットワークの数から見ると随分すかすかとしたものにしかならない。だから、それを指摘されて、後でやむなく基金だとかあるいは株の持ち合いとかこういうことを出さざるを得ない、そういうことになっているんではないか。 それなら、むしろネットワーク価値ということをそんなに強調しないで、日本のような過疎地あるいは中山間地の多い、離島、へき地の多いところではネットワーク価値、これだってやっぱり一定の限界がありますよということを率直に認めた上で、だからそれを更に補完するものとして基金、そして株の持ち合いというものが必要なんだということを率直に認めて、じゃ基金は一体どういうふうにしてやっているんで補完措置足り得るのか、株の持ち合いはこういうことをするから最後の文字どおり歯止めになるのかと、そういう議論がもっと私は実質的に行われることになったんではないかと。それはやっぱり、そうならなかったのはやっぱり竹中大臣がネットワーク価値というのを余りにも現実を無視して強調するがゆえに話がおかしくなっていっているんではないか。 ビジネスの上で価値のあるネットワーク価値というのはそんな大したものではない。それは確かに大きな集配の郵便局辺りはあるかもしらぬけれども、私は、この間来も言った過疎地の無集配の特定局だとかあるいは簡易局などはそれは確かにネットワークの中に入るかもしらぬけれども、ビジネスの上でのやっぱり試練には到底堪え得ないものでしかないんではないか、そのことを竹中大臣はやっぱり率直にもっと語るべきだったんではないか、余りにも誇大広告が過ぎたんではないかと私は思えてしようがないんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 私は、繰り返しになりますが、やはりネットワーク価値というのは本当に大切だと思っております。 実は、これは八月二日に生田総裁御自身がこれは経営者としてこの席で明確に御答弁をされておられるんですけれども、これ読まさせていただきますと、過疎地を含めて云々、日本じゅうにまたがる郵便局のネットワークというものは、これは実は郵便事業が持っております、郵政事業が持っております掛け替えのない貴重なブランドバリューです、ほかにないんですから。これはもう郵政事業しか持っていない大変貴重なブランドバリューと考えますので、経営者というものは、そういうブランドバリューが傷付いて、あそこはほかのところと一緒やないかと言われないように、多分個性化のためにも大事にするだろうと思います。 このバリューは、これは経営者が認めるものですね。ビジネス上、どういうバリューがあるかということで、私はその説明をるるさせていただいたわけでございますが、ほかならぬ経営者御自身の生田総裁がそのように言っておられるということを、私は改めて重視をさせていただきたいというふうに思います。 もちろん、ネットワーク価値があるからこれはすべてもう盤石だと、これだけですべてだということを申し上げるつもりはこれは毛頭ございません。今後、今ですね、私は今の一億二千六百万人が住んでいる日本列島でこの大変な価値を持っていると思いますが、これから人口も減ってまいります。そして、いろんな集落の形態も変化してまいると思います。そういうような中で、そうした問題については当然ある種のその限界があるということも認めなければいけないわけですから、だから、そういう過疎地の最前線等々でも困らないように基金を設けると。今の公社の枠組みの中ではやっているわけですけれども、それでも今後に備えてそういうものを設けるというための手当て、さらには、ほかには一体的経営も御指摘くださいましたけれども、そういう二重、三重の手当てをさせていただいているわけでございます。 改めて、私、生田総裁がおっしゃったことを強調させていただきたいと思います。
○近藤正道君 生田総裁の御発言を引用されましたけれども、この生田総裁のお話は、やっぱり今の公社を前提としたお話ではないかと。 私が申し上げたいのは、先ほどの大門委員の話にもありましたけれども、この後、民営化をいたしますと、郵貯法、簡保法がなくなるわけです。そういう簡易だとか公平だとか低料金だとか、正に福祉的な形で庶民の立場に徹底的に立ち切れという、そういう公社の金融サービスの大前提、これを支える法的根拠がなくなる、そういう中でネットワーク価値などというものを、そんな声を大にして言えるのかと。これはむしろ、これはそういうことになればこういうネットワーク価値は大幅にやっぱり減殺される、そういう前提で議論をすべきだったんではないか。今ごろ言ったってしようがないんですけれども。 皆さんは、当初はこのネットワーク価値一本で議論を押し切ろうとしたと。それが、結局もたないということが分かったんで、積立金を急遽一兆あるいは二兆にして、さらに持ち株制度をつくった。この皆さんのその論理破綻は、私はもう明らかだと思うんです。 しかも、最後の言わば歯止めである持ち株会社についても、一体どのぐらいこれを、持ち株の比率をやるということについてもどうもはっきりしない。私は、文字どおり最後のこれが歯止めになるというんなら、私はやっぱり重要事項のことについてきちっとやっぱり国が物を言える一定のライン、例えば三分の一とか、こういうものをきちっと持てるというふうな形にやっぱりすべきだと。 しかも、できれば法的に、法律的にそれをやっぱり明確にしなければ、私は幾ら何重、三重、四重にやったとしても、これはやっぱり突破される。一番最前線のネットワーク価値が、それはもう、それ、がさがさなんですから。法的根拠がなくなれば、今の二万四、五千のネットワーク価値なんというのは、これはビジネスの世界からいけば私は脆弱であるということは、これはもう明らかだ。 そういう前提で議論すれば、やっぱりこの持ち株会社の割合、株の保有比率については明確に、数%などという話ではなくて三分の一ぐらいきちっと持つという形にならないと私は担保にならないと、こういうふうに思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 法的根拠がないということが大変問題なんだと、法的根拠が今あるからネットワークが存在してその価値こそあるんだと、もう近藤委員の御指摘は、もう正にその点を言っておられるんだと思います。 まず、今回、分社化して今までのような公社法一本の仕組みではございませんけれども、それでも、法的根拠も含めて何重にも私たちとしては本当に対応させていただいたつもりなんです。 まず、局の設置に関しては、これは法的根拠がございます。郵便はユニバーサルサービスの義務があると、それを支える郵便局についても、あまねく全国で利用されることを旨として設置することを法律で義務付ける、そして省令もしっかりと作る。過疎地については、法施行の際、現に存する郵便局ネットワークを維持すると、郵便局ネットワークを維持するということを旨とするわけですから、これは、ここでは法律根拠がございます。 そして、郵便局には郵便の窓口業務を委託を義務付けているわけですから、ここでも法的な根拠がございます。そこで、今までの郵貯法、簡保法とは違いますけれども、みなし免許を出すに当たって、みなし免許を出す条件として長期安定的な契約を義務付けているわけですから、ここでも法的なものを課しております。その上で、それを過ぎた以降について基金の、義務付けているわけでございます。 そして、株の持ち合い等々についても、これは一体経営を確保するのに本当にどのぐらいの株が持ち合う必要があるのかというのは、ここはもういろんな御議論があるというのは私も承知をしております。しかし、そういうことが経営者の正に判断で可能なように、これは、柳澤議員お見えでございますけれども、衆議院でも修正をいただいて、そしてしっかりと法律事項にすべきことは法律事項にしていただいて、定款に書くべきことを法律上明記するとか、そういうこともしていただいて、このような手当てをしているわけでございます。 まあ結果から見ると、それは今までの郵便、郵貯法、簡保法のような一本の法律でびしっと国が枠をはめているということではございませんが、様々な形で、民間になるわけですから、これは民間になるわけですから、経営の自由度を持っていただきたい。その縛りをできるだけ弱くしながら、しかし、ポイントについては、今申し上げたような幾つもの法的な根拠も含めて制度設計をさせていただいております。
○近藤正道君 結局、三分の一ぐらいなければ実効性ある私は最後の担保措置にはならないというふうに思いますが、そのことについて大臣は御答弁されませんでした。 二日の日、小泉総理は、結局、郵便局の再配置があり得るということを片山議員とのやり取りの中で明確に述べられておりました。経済情勢やあるいは窓口会社の経営環境の変化によって郵便局の統廃合の可能性、これがあり得るということを私は明確に、この期に及んでもやっぱり明確に述べられたというふうに思っています。 ただ、皆さんは、配置義務が郵便局にはあると、こういうふうにおっしゃるけれども、今ほど来言いましたように、ネットワークの価値はビジネスの上ではそう大したものではない、それをやっぱり更に裏付ける、後押しする基金の問題についても、これで大丈夫だというきちっとした説明、根拠は、私は、示されないし、かつ株の持ち株比率についても、私は三分の一はやっぱり必要だという指摘に対して、そういうことについてははっきり答弁なされないと。これはやっぱりどう考えても、私は、過疎地の小規模局はこの民営化になると大変やっぱり危ないと。 そのことに対して皆さんは、法的義務に匹敵するような具体的な説得力のある説明をとうとうすることができなかったと、そういうふうに思いますんで、この民営化法案は廃案以外にはないと改めて確信しているということを申し上げまして、私の質問を終わりたいというふうに思っております。 ありがとうございました。
○委員長(陣内孝雄君) 午後一時まで休憩いたします。 午前十一時五十八分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(陣内孝雄君) ただいまから郵政民営化に関する特別委員会を再開いたします。 郵政民営化法案外五案を一括して議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○市川一朗君 自由民主党の市川一朗でございます。 この法案審議も大分大詰めにまいりまして、小泉総理も、今日でこの委員会、三回目の御出馬でございます。大変御苦労さまでございますが、七月の十五日、八月二日と来ていただきました。 特に、あの八月二日における我が党の片山幹事長との総理のやり取りは非常に、何といいますか、精緻な議論のやり取りで、お二人の議論にしては精緻過ぎるかなと思うくらい精緻な議論であったと思うわけでございますが、やっぱり参議院でございますので、やっぱりああいう議論をきちっと積み重ねていくことが非常に大事だと思っております。 私も今日は、大体重複すると思いますけれども、基本的な問題につきまして総理の考え方をテレビをごらんの国民の皆さんにしっかり聞いていただいて、郵政民営化とは一体基本的にどういうことなのかというようなことについて理解を深めていきたいと、いただきたいと、そういうふうに思っている次第でございますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。 私だけじゃございませんが、小泉総理は、総理になられる前から、ずっと前から郵政民営化論者であるということはもちろん承知しておったわけでございます。実は、私は反対でございました。私は、郵政の民営化ということに関しては元々かなり疑問を持っておった一人でございます。総理はいろんな御答弁の中で、JRやNTTで成功した例もあるので、この郵政民営化も非常に大事なことであるし、やればうまくいくと思うよということでお話があったわけでございます。 そういった中で、例えば三百五十兆円の、今は三百四十兆というんでしょうか、貯金、簡易保険を合わせましたそういう金融規模の非常に巨大な問題点とか、あるいは国家公務員でいいのかどうかというような問題点とか、いろいろ議論もされましたし、それから総理の御答弁の中でも、御発言の中でもいろいろありましたけれども、やっぱり基本は民でできることは民でやるべきだと、これが小泉哲学なのではないかというふうに思うわけですね。 私自身は、この私、市川一朗は、民でできることであっても、やはり民の発想、これは非常に言い方は難しいんですが、民営企業といいますか、利潤追求型、もう少し乱暴な言葉で言いますと、基本的には、もうけということを追求せざるを得ない。そういう企業の発想では非常に問題があるような、そういう言わば公的役割といいましょうか、そういったものを行っているものについて、それを民でやろうと思えばやれるから民でやればいいじゃないかと。例えば郵便事業について、総理のお言葉の中に宅急便の例も出されまして、ああいった例もあるんだから、今郵便局、郵便事業がやっている小包の配達とかあるいは郵便の配達までも民でやれるのではないかというお考えだと思います。 私は、それに対しまして、基本的に田舎生まれの田舎育ちということもあるかもしれません、私が記憶をたどりまして、まだ小学校に入る前の一番古い記憶の一つに家の目の前に郵便局がありました。それで、母親に言われて通帳に何がしかのお金を一緒に持っていって郵便局に積み立てる、すると、何か褒められるんですよね、いい子だねなんて言われましてね。何か、かすかですけれども、何となくそういう思い出がある。 郵便局というのはそういう存在でありますし、それから私の非常に親しい友人といいますか、知人でございます、少し先輩でございますが、何十年郵便事業をやってこられた、配達専門の方でございました。この方は、私の生まれ育ちました町の町民全員について、家がどこであるか、家族構成がどうであるか、名前まで知っているんですね。顔と名前まで一致すると、そういう方がおられまして、これはやはり大変なことだなと思っておりまして、したがって、民でやれることは民でやっていこうと、それが時代の流れだという中で、なかなか民でやったんじゃうまくいかないんじゃないかと、その代表は郵便事業なんじゃないかなというふうに実は思っておったわけでございますが、郵政民営化論者の小泉先生が総理になられました。堂々と総裁選で公約として掲げて総理になられ、それ実行され、今日に至りました。 いよいよ実現可能性の高いところまで参ったわけでございますが、そういった問題について私と同じような考え方を持っている国民が一杯いると思います。特に地方には多いと思うんでございますが、やはり総理は基本的に民でやれることは民でやっていくべきだと、そういう社会にすべきだという考え方でこの問題に対応しておられるというふうに確認してよろしいものでございましょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、大蔵政務次官をしたときから、あの当時から行政改革、これは大きな政治上の課題でありました。その中で、一つの基本方針が、民間にできることは民間に任せようという、そういう方針だったんです。そういうことから、大蔵政務次官になりまして、財政投融資の問題とか、あるいは財政、税制等いろいろ勉強いたしまして、やはり民間にできることは民間に、必要ではないかと。当時から、民間の企業の方から、なぜ国が金融サービス、保険サービスをやる必要があるんだろうかと、民間で十分できるじゃないかという議論がありました。一方では、民間に任せると利益だけを追求して不採算地域は切り捨てられるんじゃないかという議論もありました。 そして、そういう観点からも、民間にできることは民間にという範囲を広げていくべきだと。そういう分野をこれからの時代は広げていくべきであって、もし民間のサービスで足らざるところ、そしてどうしてもこれは公共的な国民が必要としている事業であると、これが仮に不採算部門でもうできないという地域は国があるいは公的な機関がやるべきだという考えを持っておりました。そういうことから、私は、まだいろいろな企業とか産業とか発達しない時点においては国なり公的機関が指導力を発揮して、国民に必要な事業は展開していった方がいいということでいろいろ勉強してきたつもりであります。 そこで、私が初めて総裁選に立候補したときも、当時は橋本さんがもう絶対圧勝するであろうという状況であったんです。ところが、現職の総裁が辞めるということで、新人で無競争というのはいかがなものかという声が自民党の中に起こってきたんです。新人だったら、やっぱり党員も参加する選挙をした方がいいじゃないかということで、小泉、出たらどうかという声が上がった。ところが、私は当時から郵政民営化論者だということを多くの自民党議員が知っておりましたから、それは小泉が出馬すると当然郵政民営化論を主張するだろう、これはもう絶対駄目だと。当時はたしか三十人の国会議員の推薦がないと出馬できないと、総裁選挙に。ということで、まあ結局、小泉を出馬させない方がいいという声と、いや、ここはやっぱり負けるのを覚悟してでも総裁選挙をやらせた方がいいということの議論が盛んに行われたわけであります。 そこで、ある方がいい知恵を出したのが、総裁選をやるということを最前提に考えようということで、小泉の推薦人が足らないんだったらば三十人集めると。ただ、推薦人は小泉の主張の郵政民営化には賛成できないということを言うことを許してほしいという、極めて自民党らしいいい知恵を出してきた方がいたわけですよ。そこで、何とか私の推薦人が、総裁選の資格の、集まって、それで橋本さんと総裁選挙を戦った。予想どおり橋本さんが圧勝したわけです。 その後、私はこの主張をずっと展開しておりましたが、こうして現在この主張を変えることなく今までやってきて、現職の総裁で当選したときも私は、再度の総裁選挙で私は、郵政民営化、総理・総裁として国民に対する公約だし、私の主張でもあるので、この公約を実現するために私は民営化の必要性を説くと。それが嫌だったら私を替えてくれと言って現職の総裁で再度選挙をやって、それで多くの衆参両議員の投票と全国民の投票によって再度選出されたんです。そして、衆議院選挙においても参議院選挙においてもその主張を掲げました。そこで、国民の信任を受けたんです。ですから、私はこの郵政民営化は私の公約であり、党の公約でもあると思っております。 同時に、これは、そもそも民営化に反対だという声がいまだに多いわけでありますけれども、これは深い、百三十年前からの議論があります。前島密氏が当時は飛脚という制度、郵便の、民間でやっていたわけです。しかし、その民間を国営にしようという議論と、いや、国営よりもやっぱり民間に任せた方がいいという議論が百三十年近く前からあったということを聞いております。 その民営化論者が、和歌山の津波を妨害して、津波の被害を恐れて、いつ津波が来るか分からないといってあの堤防を、自らの私財をなげうって和歌山の津波を防ぐためにあの町で堤防を造った。九十年後ぐらいですか、また津波が来たときにその堤防が効果を発揮して津波の被害を防いだと。その浜口梧陵氏は民営化論者だったらしいです。 そういう時代の変遷につれて、私はどちらが、国がやるべきか民間にやるべきかという議論は分かれるところだと思います。そういう観点から、今の時代において、民間企業が様々な公的な分野に進出していると。そして、民間にできることは民間に、民間人の方が、今までの例からかんがみても、商売に関する点は公務員よりも民間人の方がいろいろな創意工夫なり知恵なり経営感覚に優れているのではないかということは、今までの企業の例からも私はかなり証明されるんじゃないかと思います。 そして、国会議員が、あるいは役所がいろいろ民間の商品についてああだこうだと言うよりも、民間人に国民が必要とする商品は、あるいはサービスはどういうものが必要かと考えてもらった方が国民のサービスなり利便の向上に役立つのではないかと思いまして、今の時点で民間にできることは民間に、そして役所の仕事、官業は民間でできない補完にとどめるという考えがだんだん定着しておりましたけれども、これからは、民間は公共的な仕事ではなくて利益を追求するんだという考え方以上に、民間の人でも公共的な分野に働いている方がたくさんあります。公共的な分野においても民間人なり民間企業の方が進出して、できるだけ政府の関与を少なくしていく。そういうことによって私は経済の活性化を図るべきではないかなという観点から、この民営化は必要だと思っております。
○市川一朗君 大変、総理の意気込みが国民の皆様にも伝わったかと思いますが、私自身、この調子でちょっと質疑やっておきますと、あと一問ぐらいしか質問できなくなりますので、ちょっと、総理にお聞きした上でお聞きするつもりだったんですが、そのチャンスを逸してしまうともったいないですから、生田総裁にちょっとお尋ねしたいと思いますが。 私、実は基本的考え方、先ほど申し上げました。その中で、もうせっかく郵政公社になったんだから、郵政公社のままで当分いくことになっているんでそれでいいんじゃないかというふうに思っておりました。 この法案の審議に入りまして、本会議でも質問に立たせていただきましたが、この委員会審議になりまして、生田総裁が度々御質問にお答えする中で、私は非常に総裁として率直な御答弁をなさったと思っておるんでございます。まあ正直に言いまして、私自身、やや納得できたと思うくらいの答弁でございました。それは、要するに、今の公社のままでいくということについてはやっぱり問題があるというところからこの問題は考えるべきであるという総裁の答弁だったと思っております。 今日は、テレビでお聞きの方で総裁の答弁まだ聞いていない方もおられると思いますので、改めて、生田総裁、今の公社のままでどうして駄目なのか、これは、時間余りありませんのでできるだけ簡潔に、分かりやすく御答弁いただきたいと思います。
○参考人(生田正治君) 極力簡潔にやります。 実は、経営者としては、自分の事業、これが先行き非常に難しくなってくるというのはどっちかというと恥でございまして、普通の経営者であれば、それを克服してこういうふうに良くしてみせますというのが経営者なんですが、私は恥を忍びまして、一生懸命努力しようとしましても、中長期的に眺めてみると、どうしても今の公社法の壁というのは余りにも厚くて、時代とともに進化してきている市場のビジネスモデルに何にも合わせられないという時代になってくるんで、将来的な大変閉塞感があるので、その辺をこの機会に是非先生方に知っていただきたいという思いで率直にお話をしてきたわけであります。 短期的に見ますと、公社法の枠内でもまだ改善の余地がありますので、詳しくは言いませんが、改善をしてきております。だけれども、多少中長期的に見ると、郵便は完全に売上げが減少、通常郵便中心で来ていたわけですから、それは毎年五%、六%減る。だけれども、他で努力をしてそれを二、三%で今食い止めている。だけれども、このままずうっと五年、十年やれと言われれば、やはりずうっと減ってくると思います。それから、郵貯、簡保も、これは資金量は現在三百三十二兆ですけれども、二〇一七年ごろは二百兆から二百十兆ぐらいになる。減るのは私はちっとも構わないと思うんです。これは金融不安のときに集まったやつが今市場の健全化で戻っているわけですからいいことだと思うんですが、利益率が、それを使って上げている公社の利益率というのは、市場の利益率の半分ないしは三分の一、大変低いわけで、お金が生きてはほとんど、余り使われていないということによると思います。 そうすると、十年先を見ると、資金量が三分の二になっていると。すなわち、掛け算をすると、簡単に言うと利益も三分の二になるわけで、その事実は政府に協力して出した骨格経営試算が如実に数字で示しているわけでありまして、売上げがどんどん減る、利益も減るという事業というものには中長期的明るい展望というのは大変難しいということは申し上げなきゃならないと思います。 その事実にもかかわらず、私は生活インフラとしての郵政三事業をやっている業務というのはもう極めて重要だと、もう日本国じゅうしょっちゅう回りますから、もう肌身で実感しています。聞かされるんじゃなくて自分で感じています。だから、それもきちっと維持していくと。いろんなパブリックなお仕事をしていくということになると、まず事業体が健全でないとそれはできませんから、できるだけ健康体である間に事業も健全化に向かうような御措置をいただきたいというのが私の率直な考えでありまして、それは二つの方法があるとかねて申し上げております。 公社法を改正してかなり思い切って経営の自由度を拡大していただくか、もしそれが民業圧迫という関連で難しいんであれば、いい民営化、民営化でも良くないといけないと思うんですが、いい民営化をしていただく、いずれかだと、こういうふうに申し上げているわけでございまして、一般、普通の方には、それでも今、公社結構いいじゃないかと、今やらなくてもという御意見あると思うんですけれども、これはさっき申しましたように、内容をよく見ていただくと、利益率等で相当の問題があるわけでございまして、人間の健康管理と同じで、多少弱ってきているときは、できるだけ早くやった方が私は効果が極めて大きいんじゃないかと思いますので、どちらかの選択というものを早くやっていただいた方が結局は全員が得することじゃないかなと、かように考えている次第であります。
○市川一朗君 今の中でいい民営化、いい民営化というお話がございました。私も同感でございますが、改めてちょっと確認しますが、それじゃ、将来の人事はともかくとして、今の公社のままでいくよりは、今提案されている民営会社、これだったらもっとうまくやってみせるよと、生田総裁がそれになるかどうかって、そういうことじゃなくて、今二つの選択肢と言われましたけれども、実際は民営化の方に進んでいるわけでございますので、一言、経営者という意味を含めまして、いい民営化ということを目指しながら、この法案、提案されている民営化なら、今の非常に制約された公社のままでいくよりももっとうまくいけると思うよという気持ちかどうか確かめたいと思います。
○参考人(生田正治君) これも簡単にお話しします。 いい民営化の意味は、私は、民営化するなら、公社が持っている三つの経営ビジョンが、公社のままでいるよりも、より良く、より大きく達成できるような制度設計をお願いしたいとお願いしておりまして、それが生きればいい民営化だと思っておりまして、私は、それが大体大きく考えは取り入れていただいていると今回の御答弁も含めまして取り入れていただいているとまず考えております。 経営者として考えて、民営化してそれで何が良くなるのかと。これは、例えば郵便、ずっと赤で来ていますよね。だけれども、そういうことじゃなくて、それも黒字にして、ユニバーサルサービス、パブリックなサービスを自らの財政基盤の中で、事業の中できちっと質を高くやっていく余裕が出てくるということでありましょうし、それは郵便についてのみの話ですが、郵貯、簡保も、資金量だけ物すごく大きいのに、運用の自由がほとんどないですから利益率が低い。低いということは、取りも直さず日本国としてもそのお金が半分は生かされていないということを意味しているわけですから、それは、経営の自由度をいただきましたら生きたお金として市場に流れ始めます、だんだん。それは公社、そのときは公社じゃないですね、民営化された会社にとっても利益率が高まっていいことであるし、そういって流れていったお金は日本国経済全体の活性化に大きくつながって、国民の皆様方に間接的にいい結果をもたらすだろうと思います。だけれども、それはすべて次の経営者がお考えになることでございます。
○市川一朗君 総理にお尋ねしたいと思いますが、この四月、宮城県、衆議院の宮城二区の補欠選挙がございました。総理にも宮城県入りしていただきまして、私は自民党公認候補の選対本部長を務めておりまして、総理の仙台駅前の第一声、非常に人も多く集まりまして、どこから入るのかなと思っていましたら、郵政民営化から入られました。正直言って選対本部長としては少し心配になったわけでございます。しかし、堂々とやられましたですね。 それで、その後、その前後、もちろんでございますが私も多くの仙台市民とお会いしました。郵政民営化ももちろん議論になりました。それ以上に経済の問題とか、あるいは特に老後の不安、それから増税問題、こちらの方が皆さん関心が強くて、それほど強い関心はないんですが、逆に、強い関心がないという意味は、そんなに郵政民営化に大きな危機感を持っていない。これはやっぱり大都市と地方の郡部の違いもあるかなと、これは仙台市民でございましたから、あのときは。そんなふうに思ったんですが、選挙も自民党として勝つことができましたし、私も、郵政民営化に関しまして、この際は小泉総理の言い分を聞かなきゃいかぬなと思いましたのは、そのころがかなり大きな転機だったわけでございます。 今やそういうわけで迷いはないんでございますが、ただやっぱり懸念は消えないんですね、基本的懸念。先ほど来申している懸念です。これは一杯ありますが、しかし端的に言いますと、やっぱり郵便局本当に大丈夫だろうかと。法律で設置が義務付けられておるとはいいながら、基本的にはもうけ主義の会社の営業所になるわけですよね、利潤を追求しなきゃいけない会社の営業所になると。それで本当にもつのかなと。 それからさらに、やっぱり郵便局の非常に特徴である小口の貯金、私なんかは小学校入る前からお世話になった貯金ですよね、それから簡易保険、こういったものがこれはまた法律上義務付けられてもいない。こんなものはやっぱり最後はなくなっちゃうんじゃないかなと。 そうしますと、この間、現地調査で岩手県行ってまいりましたが、年金暮らしのお年寄りの方々はみんな郵便局を頼りにして年金を受け取ったりされておられると。それが歩いていけるところにあると。だから、お年寄りにとってはもう死活問題に近いような話だということでございました。私もそうだなというふうに思いました。 これは担当大臣の竹中大臣に対しまして何回も質問ありました。それから、小泉総理にも、先ほど申し上げたような形で片山幹事長からも質問があったわけですが、五分ぐらいで、五分以内でひとつ郵便局、そしてそういう貯金、簡易保険サービス、これが国民から消え去ってしまうということは、やはり政治としてそれは防がなきゃいけないという総理の決断をひとつテレビの前で国民の皆様にお伝えいただきたいと思う次第でございます。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) たしか宮城県の四月に行われた補欠選挙で、小泉さん応援に来てほしいんだけれども、郵政の民営化は触れないでくれと言われたことを覚えております。しかし、私はもうその選挙で最初から郵政民営化の必要性を訴えました。恐らく市川さん困ったんだと思いますけれども、結果的に候補者は当選いたしました。 その中でも、私は、郵便局が民営化されるとなくなるんじゃないかという不安とか懸念があると、しかし、郵便局はこれは国民の資産だと考えると、郵便局をなくすための民営化じゃないんだと。今、全国にある郵便局という大事なサービス、機関、国民の必要な公共的な機能、これを保持しながらより良いサービス展開を考えると今の公社のままよりも民間経営者に任せた方が、今より、我々が想像を超えるサービス展開してくれるだろうと。 同時に、今、国営であるから制約があります。郵便局のサービスというのは国営だから、民間の企業を圧迫しちゃいけませんよということで三事業に限定されております。しかし、これを民間の経営者に任せて民間人にやれば国の制約が解き放たれます。ということで、今までの民間の考える方、宅配事業一つ取っても、これは一軒一軒配るんじゃこれは利益に上がらないと。しかし、最初は利益上がらなかったけれども、今や郵便局の仕事奪うところじゃない、郵便局が考えてきた宅配サービス以上の分野の八割以上を増やす形で民間の企業が活発に国民の宅配サービスを展開している、同時に郵便局も必要なサービスを展開しているということから、私は、郵便局の民営化というのは郵便局をなくすものではないと。仮に、民間だから収益を上げることに重点を置く余りに、過疎地とか金融サービス、保険サービスがなくなる、かねないというときには、これは社会・地域貢献基金をつくって、その地域の識者の声を聞いて、そういうサービスが必要だというんだったら、できるような措置をちゃんとつくっているわけです。 でありますから、私は、この郵便局の民営化というのは、なくすものじゃないと。むしろ公務員がやるよりも民間人に任せた方がいろいろなサービスが展開し、そして公的なサービス、どうしても地域が必要だったらば、それはしっかりとした法律的措置を講じながら国民の利便の向上に役立つようなサービスを展開するという、そういう措置を付けた法案でありますので、私は、今の公社のままの郵便局よりも、民間人に任せた方がより良いサービスが展開されるものと確信しております。
○市川一朗君 どうもありがとうございました。 私の質問はこれで終わりまして、同僚の山崎議員に譲りたいと思います。どうもありがとうございました。
○山崎力君 自由民主党の山崎力でございます。 長いと思っておりました今回の特別委員会における審議、最終、事実上最終日だと私は思っておりますし、そうなるでございましょう。その中で、自由民主党の最後の質問者としてお伺いさせていただきたいと思います。時間の関係もありまして、総理はちょっと御休憩いただくというか、最後の方の詰めで、私なりに、ここのところで、一連の審議の中でちょっと詰めておかなくてはいけないなというところが残っておりますので、質問させていただきたいと思います。 と申しますのは、この法律の中身の審議というのもこれ大事なことでございますけれども、現実の問題として私は最大の問題ではないのかなというふうに思っておりますのは、今現に郵政事業に従事されている職員の方々、特定局長あるいは一般職員の方含めて、非常に反対が強い。このことについてどう思うかと。本当に民営化するとしても、彼らの協力がなければこれはうまくいきっこないわけです。そのところをどういうふうに考えているか。彼らの反対の原因はどこにあるんだというふうに関係者の皆様方が思っているかというのを、この際、是非お聞かせ願いたいと思います。 こちらから指定して恐縮でございますが、現場サイドから近いという意味で生田総裁、そして公社の担当である麻生総務大臣、そして民営化法案の担当である竹中大臣、三人この順でお答え願いたいと思います。
○参考人(生田正治君) お答えします。 二〇〇三年、公社スタートとともに民間的な手法で経営させていただいているわけでありますけれども、我々はサービス業をやっているんだという現実認識に立ちまして、お客様本意の真っ向サービスということで全軍みんな努力してくれまして、業績も改善の途中にあると、こういう今真っ最中でありまして、そういった中で、一昨年の秋ごろから民営化の政府御方針が出された。 率直に言って、職員全般については、もうちょっと先かなと、出るとしても先かなという気はあったと思います。実は私も、もう地方へ行ったり、あっちこっちでもうしょっちゅう話し合っているんですけれども、まあ職員の意見にも実はいろいろありまして、中には民営化に前向きの者もいるわけでありますけれども、全般的には民営化には反対、あるいは今のままでいたいなと、非常に端的な表現ですけれども、そういう者が多いことは事実でありまして、例えばJPUとか全郵政は、これは両組合は組織といたしまして絶対反対と、こういう立場を取っておりますし、全国特定郵便局長会、全特も強く反対しているということは、私は先刻承知という今段階でございます。 その理由はという今先生のお尋ねだったんで、私なりに、聞いたわけじゃありませんけれども、私なりに分析してみると、一つは、公社、一期四年でせっかく努力中なんで、それも計画値を上回って今アクションプランを達成しているんだから、もう少し待ってよと、その四年の結果見てから考えてくれた方がいいんじゃないのという気が一つあると思う。 また、公社職員というのは、もう本当に、伝統的に社会に奉仕する、地域と共生する、パブリックな仕事ということに使命感と誇りを持っていると、こういうことがあるんですが、そういった観点から、民営化された場合に郵便局ネットワークは壊れるんじゃないか、我々のそういう使命はどうなるんだろうと、ユニバーサルサービスは機能は維持されるのかな、こういう危惧があると思いますし、それから、まだ我々は深く話せる段階じゃありませんから、深く話していませんから、民営化すると事業は逆につぶれるんじゃないかという危惧を持っている者もかなりいるわけであります。 それから、三つ目の理由としては、せっかく公務員として働いているのに、突然、突如何で公務員でなくなるのか、自分は公務員になるために就職したんだという人たちもおりますし、民営化するとすれば、雇用の維持と労働条件はどうなるのか、配置はどうなるのか、大変心配します。これはもう私は、真っ当な、もっともな心配だと思っております。 それで、民営化するということになるのであれば、これらの心配の一つ一つに丁寧に対応していく必要があるというふうに私は思っておりまして、そういった思いも含めまして、その民営化の話が始まりました初期の段階から、公社の掲げている真っ向サービスと、事業の健全性と、働く職員に明るい将来展望と働きがいをと、という三つの公社ビジョンが、もし民営化するのであれば、公社のままでいるよりもこれらをより良く、より大きく達成できる制度設計にしてほしいということをお願いしてきたわけであります。 で、私はこのお願いが大きく今回の法案には、今回のいろいろな御答弁も併せて伺っておりますと取り入れられてきているというふうに考えておりまして、公社法下における制約を脱して経営の自由度が拡大することによりまして、努力次第で事業経営が、悪くなるんじゃなくて、それどころか逆に展望が開くんだと、良くなっていくんだと、利益率も良くなるんだと、健全になるんだというようなこと。それから、郵便局設置基準や国会御答弁等で郵便局ネットワークはきちっと維持されていくし、ユニバーサルサービス機能は守られるんだと、というふうなこと。こういったことを職員によく説明していって、納得してもらう作業がこれから、もし民営化が決まるのであれば必要であろうと、かように考えております。
○国務大臣(麻生太郎君) 一昨年の九月、全く青天のへきれきのごとく総務大臣というのを拝命することになりました。昭和五十四年に当選させていただいてこの方、私は多分、郵政省に行ったことは多分一回もなかったと思いますので、そういった意味では、正直、一緒におりました郵政族、谷垣さんの方が総務大臣なんだと、私は言われる直前まで固く信じてそう思ったんでございますが、郵政大臣となりました。場所も知りませんでしたので、少々どころか、かなり慌てました。 その中で、郵政公社の民営化の話が入っておりましたので、決まってから最初に僕は役所の方以外でお目に掛かったのが生田総裁だったと記憶いたします。生田総裁とお目に掛からせていただいて、最初に、大変、今は公社ですので、公社の中で一番気になるのは組合と。御存じかと思う、私、元セメント屋のそのまた前、炭鉱屋ですから、炭鉱というのはもう組合が一番大事というところで、そういうところにずっとおりましたので、組合員に会わせてもらいたいと。 ただ、越権行為ですから、明らかに、生田総裁の御了解をいただきたいと申し上げたら、おまえ、組合が分かるのかと言われましたので、はあ、元石炭屋と言ったら、ああそうだったなって、それから組合の話をさせていただいて、当時、全逓は石川、小倉出身の勇ましい方でした。たしか書記長は菰田さんという方、今が、今の方が菰田さんですかな。全郵政の方が同じく、二つ組合大きなのがありますので、そちらの方にも両方ともと言って、私は個別にお目に掛からにゃいかぬのかと思っておりましたら、両方一緒にというお話でしたので、両方一緒で。 組合の大会に出るやら、酒飲むやら、何やらかにやら、ここがもう最大の問題と思っていましたので、私はいろんな形で大会にも行かせていただきましたけれども、炭労の組合大会に比べりゃ極めて品のいいきちんとした大会だったのがすごく印象的でした。だから、正直、その場でもそう言いました。 それで、まず組合員さんと話をさせてもらいたいと、政治家としての話をさせてもらうんでと言って、それから個別に九州でも会いましたし、いろんな形でお目に掛からせていただいたんですが、不安は先ほど生田総裁の言われたところと同じだと思って、皆さん誇りがおありになるところがすごくいいところだと思いましたし、いろんな形で、きちんと地域をとかいろんな形でおれたちがやっているというすさまじいプライドがあったのがすごく印象に残りましたので、これはうまくいくなと正直そのときそう思いました。それまでは何となく、賃金さえ上がれば何でもいいのかという話とは全然違いましたものですから、それが非常に印象に残りました。 そして、同様に、もう一点の問題は、やっぱりなぜ今というところがもう一つの問題だったと思いましたので、これは具合が悪くなってからするのか今するのかの違いなんだと思うという話もそのとき申し上げて、流れとしてはこれは間違いなく、Eメールとか、私どもほかの、私どもの役所はほかのEメールだiモードをやっていますんで、そちらの実態の伸び率、それからIP、IPというのはいわゆるIP電話のことですけれども、そういったようなものを含めて、インターネットというものは物すごい勢いでもう爆発的に伸びますので、その意味では、この郵便の事業というものは、信書便等々は間違いなくこれは落ちますと。そういうことを考えていったときに、今のうち、きちんと他の分野で進出できるように郵便の部分でもやっていくということが大切なのではないか等々、率直に随分、向こうもすごく真剣に話をされましたし、私どもも真剣に話をさせていただいたと存じます。 そういった意味で、少しずつ御理解いただいて、後半には何となくお互いさまの話が通じるようになったと思いますが、その裏には、やっぱり生田といういい人を総裁に選んだというところが一番大きいんで、今後最大の問題は、生田さんの後をだれが総裁、社長をなさるか、これが最大の問題と思っています。
○国務大臣(竹中平蔵君) 重複を避けまして、手短に是非申し上げたいと思います。 郵政の民営化に対しまして、労働組合など職員の方々から反対の御意見が出されているということは承知をしております。その背景、もう生田総裁がおっしゃったとおりなんですけれども、やはり、要約いたしますと、四分社化するというその提案をさせていただいているわけでございますけれども、今まで三事業一体でやってきたと、それによる経営の相乗効果が根本的に失われてしまうのではないかという点、そういう御不安があるということだと思います。また、郵便局ネットワークがその結果崩れてしまうのではないか、やっぱりこれはネットワークが大事なんだと。そして、郵便局で提供されているユニバーサルなサービスの提供が困難になってしまうのではないのかと。そういうところにやはりその不安の御懸念が集約されているのではないかというふうに思っております。 これまでもそういったお話、直接私も組合の方とさせていただいたことございますし、生田総裁からいろんな御要望、お話も聞きまして、職員の皆様方が将来に希望を持って安心して仕事に臨んでいただけるような環境をつくらなければいけない、そういった観点からしっかりと制度設計をさせていただいているつもりでございます。 郵便局ネットワークを国民の資産としてしっかりと守っていくと。そして、金融サービスについても、民営化後の過疎地等の郵便局においてもしっかりと提供できるような仕組みをつくっている。そして、株式の持ち合いでありますとか新会社間の人事交流などによって一体的経営もしっかりと可能になっていると。そうした点につきまして、この委員会におきましても、小泉総理、さらに私も答弁で明確にさせていただいているところでございます。 いずれにしても、山崎委員御指摘のとおり、この公社の職員の皆様の御理解と御協力がなくしては、これ民営化は、これはできないわけでございます。その意味でも、今朝の委員会でも私申し上げさせていただきましたけれども、この法案、可決成立させていただけるならば、政府としても直接その御説明の機会を持っていきたいと思っておりますし、また、生田総裁に引き続きいろんな御対応をいただけるように、政府としても改めてお願いをしていこうというふうに考えております。
○山崎力君 今、制度設計しているというふうにおっしゃったんですけれども、この問題を一つ取っても、これを具体的にどうするかという、制度設計の中にあるものを使ってやるということで、それが使わなければこれどうなるんだというのが分かっていないところがまだあるわけです。 それはもう典型的な、承継計画の中に含まれているんですが、承継計画自体が、これ、いつだれが作って、そのときにどういう人が携わるかというのはまだほとんど明らかになっていないわけですね。そこのところはちょっと同時に頭に入れておいて、これは無理ないところ、職員の方から見ると無理ないところがあるんですよ。 例えば、集配の特定局、ここでいろんな仕事をやっているわけです。郵便事業もあれば貯金、簡保もあると。それで人員の融通をしておると。その一方で普通局というのもあるわけですね。当然みんなやっている。その小規模なところと、いわゆる特定局の大規模な、集配特定局の規模というのはほとんど変わらない、オーバーラップしているところがあるわけです。恐らく経過的な、大きな普通局がだんだん規模が小さくなってくる。あるいは、集配局の小さい特定局が大きくなっていく、オーバーラップしていると。その人たちが一緒の全部いろいろやっているときに、どこに私は区分けするんだろうと、区分けされるんだろうと、配属されるんだろうと。やっていることは同じだと。特定局も一般局もないと。無集配の特定局ならこれは話は別ですけれども。そういうようなところがあるわけですね。まだそれはっきりしてないわけですよ。 それから、もう一点言わせていただければ、これはちょっと余りにも功利的なことかもしれないですけれども、将来この中で、よしやってやろうという人も、私が今までの議論の中であったんですが、当然郵便局には今でもあるATMのシステムというのはあるわけですね。それのホストコンピューターというのもどこかにある。これ、どこの所属になるんですか。窓口になるんですか、銀行になるんですか。事業のことをちょっとかじった人間からすれば、コンピューター持っているところの方がこれは絶対働きがいがあり、やりやすいと思ったら、窓口に所属したら私は窓口に行きたい、銀行に所属したら銀行に行きたいと、希望そうなるわけですよ。それがまだ決まってないんです、これ。 その辺のところ、どういうふうにお考えですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今、山崎委員は、本当に働いておられる立場から見て、その承継の具体的な中身が決まるまでは本当に不安じゃないかということで幾つかの事例をお出しくださったと思います。これはもう誠によく理解できるところだと私も思います。 今これは、我々は法案の御審議をいただいております。これ、これだけ大きな組織を民営化するわけでありますから、順次ステップを踏んでやっていかざるを得ないと。これは御理解を賜れると思うんですが、今その法律の枠組みをつくって、その法律の枠組みに基づいて、さあ今度は基本計画を作って、そして具体的な承継の計画を作る。ここまで行きますと、それぞれの職員の皆さんからすると、自分はどこの所属になるんだなと、そして、この会社はこういうことをやるんだなということがじっくり見えてくるわけですが、今は民営化の枠組みの議論をして、民営化されるかもしれないと。しかし、その承継計画ができるまでは、その意味ではその中身はなかなか分からない。そういう点に関しては大変御不安があるということ、これはもう大変よく理解できるところだと思っております。 我々、法律の中で、これはもう速やかにしっかりとやっていきたいんですと、そのためのしかし手順をきっちりと踏みますということをこれ法律で決めております。中身まではその後にならないとなかなか行けないわけでございますけれども、その手順としては、まず総理大臣と総務大臣がこの郵政民営化推進本部の決定を経てこの基本計画を決めます。 基本計画の中には、承継計画としてはこういうことが必要だ、ああいうことが必要だ、それをしっかりやりなさいということを基本計画で決める。それを受けまして、この日本郵政株式会社、つまり準備企画のためにつくられる会社、これを、この会社の下で承継計画が作られる。そしてその中で、それぞれの職員のいろんな帰属というもの、そしてさらには、ATMも確かに大事です。ATMがどこに帰属するのかというのは大事です。資産をどのように分けるかによってそれぞれの会社の営業の姿もまた業績も決まってくるわけでございますから、それを責任持ってその郵政、この準備企画会社に作ってもらって、それは重要だからこそ内閣総理大臣と総務大臣が認可をするという、そういうことを今の法律の中で作っているわけでございます。 その先のことになりますと、正に我々としては、その意味でも、一刻も早くこの法律の枠組みに御賛同いただいて、そしてそのプロセスに入って、皆さんの御不安をなくすためにも、承継計画をしっかりと明らかにできるようなプロセスに持っていきたいと、そのように考えているところでございます。 それでも一応のめどは要りますので、骨格経営試算という形で、ある程度の前提の下で資産の切り分け等々して、それで、四分社化で成り立つということを確認させていただいているわけでございますが、要は、やはりそういうプロセスを責任持って進めていくということかと思っております。
○山崎力君 そういった御答弁であれば、なおさらのことこの承継計画の中身が、この郵政民営化成った場合の、うまくいくかどうかを決める大きな私は計画になるというふうに思えるわけですね。 そうすると、先ほどの関連で言えば、その承継計画を作るところ、具体的に作る作業の中にいわゆる郵政の職員、特定局長あるいは郵政の職員、あるいは何というんでしょうか、そういった人たちの現場の声を反映させる人をしっかり組み込まないと、私はこれやっていけないと思うんですが、その辺のお考えはいかがでございましょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 先ほど申し上げましたように、今の法律というのは、そういう手続を非常にきっちりと決めているわけでございますが、どういうふうに手続を決めているかと申し上げますと、今委員おっしゃった大切な承継計画、その承継計画の基となります実施計画は、日本郵政株式会社が作成をします。そして、その作成に関する権限は経営委員会が有するということをこの法律で決めております。 この経営委員会とは何かということですが、経営委員会の委員というのは、日本郵政株式会社の取締役の互選、取締役の決議によりまして、その代表取締役を含むところの取締役、七人以上、七人以内で組織されるということを決めております。そして、この選任に当たっては、内閣総理大臣そして総務大臣が認可を行うということで、責任ある人選をするという仕組みをつくっているわけでございます。 委員のお尋ねは、そのときに特定局長さんや一般職員の方は入るのかということでございますので、これは今申し上げたように委員会は取締役の互選ということになるわけでございますが、そのときに、承継計画の中で一番重要なのはそれぞれの待遇、条件ということだと思いますけれども、その雇用の条件についてはしっかりと配慮しなさいということを義務付けをしております。 また、こうしたことを進めるに当たって、今の郵政公社に対してもしっかりと協力してこの承継計画を作るという、その協力の義務がございます。そういうことを通じまして、非常にきめ細かく職員の意見、立場というものが反映されるように是非運営をしていきたいと思っております。
○山崎力君 それから、ちょっとくだらないというか、外れちゃうのかもしれませんけれども、この問題のついでに、将来のこれ話になると思うんですが、これはどちらかというと麻生大臣が適当かと思うんですが。 これ、会社、民営化されて分かれるわけですよね。そうすると、その会社によって業績が良かったり悪かったりするということも十分考えられると。そうすると、今の公社でいれば同じようにこう行けたのが、まあ自分の意思もあるのかあるいはどうかは別として、その割り振られた会社で余り業績が変化してきて、給料が大分おかしくなってくると。おかしくなってくるというか差が付いてくると、具体的に言えば。これは民間会社になればあって当然の話なんですが、そういった場合、社員のモラールというのは当然変化してくる。まあ、これは何年先になるか分かりません。実績がどうなるかでも相当やってきますが、それは長い目で見れば必ずその問題は出てくると思うんですが、その辺は簡単に割り切れるもんですかね。やっぱり民間会社というのはそうなんだから、悪い方に選んだおまえの方が運が悪かったんだでいいのかなという気もあるんですが、その辺、実際の事業を経験もされている大臣からちょっと一言、御感想になると思うんですが、お願いできませんか。
○国務大臣(麻生太郎君) 差は付くと思います。 基本的にやっております職業が、金融それからいわゆる物流、それと簡易は保険か、保険、三業種は基本的にやっている業種が違いますので、その業界におけます平均年収を見てみましても、貨物業者は約四百八十万円、銀行六百七十万、保険五百四十万と、これは今の現状であります。ただ、これちょっと平均年齢が少し取り方がちょっと業界によって違いますので、信託、貨物の場合は四十歳で取ってありますし、保険の場合は四十三で取ってありますから、少し差し引いて計算しないといかぬところだと存じますし。 また、官が分かれたところでNTTとNTTドコモを見ましても、これは三十六歳と四十三歳で平均年齢が違うせいもありますが、四百五十八万、約四百五十九、済みません、四十五万九千円と四十六万六千円ということになっておりまして、数千円の差が出ている。これは分かれたばっかりとはいえこれぐらいの差が付いてきておりますが、考えてみますと、分かれたときは、ドコモに行った方が明らかにこれは先行き余り見えなかったんだと思いますが、行ってみたらドコモの方が良かったという話ですから、これは正直言って、この商売をやっておりますと、十年先のことは正直言って分からぬもんなんだと、私どもも正直長いこと商売しているとそう思いますので。 銀行でいえば一九八五年、世界の銀行ベストテンのうち九行日本が入っておりますが、十年後の一九九五年、世界の銀行トップテンの中に日本の銀行はゼロです。それぐらい激しい業界でもありますので、私どもはこの中でどの業種を選ぶというのを、これはなかなか、これは先は堅いとかいうものも含めてなかなか難しいだろうと、正直にそう思っております。
○山崎力君 今までいろいろこの問題ずっとやらせていただいて御答弁願ったように、これはやっぱり不安を持つのは当たり前だと、それをどうやって民営化で働かせるかと。その、麻生大臣も言われたように、キーパーソンは生田総裁だというふうになるわけです。これは御本人いろいろ思いあるでしょう。絶対もうこれで引退させていただくという報道も接しておるわけでございますけれども、今の現在の総裁の部下なわけですよね、職員なわけ、全員。その人の一生をどうするかというようなことを今度の民営化である短期間の間に決めなきゃいかぬ。 それで、まだ具体的に、先ほど来の承継計画作る経営委員会等の人選はまだ決まってない、これが極めて重要だと。こういう中で、どういうふうな立場でこれからこの新会社発足に至るまで、総裁として、公社の総裁として部下の身の振り方をやるのかと。ある意味じゃ、新しいところへ行けと言っておいて、本人だけ、まあ引退といいますか、引くのかと。やっぱり最後まで一緒に行った方が指揮官としてはこれ当然じゃないかという意見もあるわけですが、その辺のところを含めて生田総裁の今のお考えを伺いたいと思います。
○参考人(生田正治君) 大変難しい質問をいただきましてありがとうございます。 まず、立場とおっしゃったので立場からお話しいたしますけれども、承継計画を作り、本当に七年四月に橋を渡って民営化になっていく、これは新しくできる日本郵政株式会社の経営陣、経営委員会の仕事でございまして、彼らが法的にその立場にあると。実は、法的なことだけ言えば、私どもはそういう先のことを話をする法的な立場はないんですけれども、さっき竹中大臣言われたように、それにつながるように努力をしていく義務は負うと、こういうのが私の立場だと思います。 したがいまして、民営化問題については、政府からきちっと始めの説明責任を果たしていただいた後、具体的なところは、政府からの御要請がもしあれば私どもが、一緒にここまで苦労しているわけだし、これからも一緒に苦労するわけですから、もう本当に誠心誠意話合いをして不安を除き、むしろ逆に士気高く、もし民営化に向かうんであれば旧大陸から新大陸に移るように、最善の努力をしていきたいと思っております。 それで、それは私が七年の三月末を超えて四月一日につながるかつながらないかには関係なしに、関係なしに、私は最後の瞬間まで努力を同じように尽くす覚悟でおります。私の責務は、小泉総理ここにいらっしゃいますけれども、いただいた責務は、任期の四年間、健全で良い公社をつくれという御指示をいただいているわけでございまして、その中に民営化という問題が起こり、それに対して最善の努力をするということを申し上げたわけでありますが、その後の人事に、私の個人の人事にかかわることは、私はコメントを差し控えさせていただいた方が妥当じゃないかと思うわけでございますが、考え方としては、常に改革というものには若いダイナミックな知力、体力、気力、こういうものが大切な不可欠な要件であるというふうに考えております。
○山崎力君 今の生田総裁のお立場からすると、そういう答弁があるというのは当然予想されることではございますけれども、何というんでしょうかね、もうこの法案通って、なくなる公社のためにこんなに最後まで努力いたしましたというのははやらないんですよ。やっぱりなくなるものはなくなるんですから。次のことの新会社のために、つながるために全力を尽くすと。今公社の経営四年目、幾ら良くしたって、その次の新会社の経営ががたがたになったんじゃこれどうしようもないわけですので、その辺のところを是非踏まえて今後も御活躍願いたいと思います。 それで、最後、総理の方に質問をさせていただきたいんですが、これ先ほどの市川先生の質問からいくとちょっと、まずつかぬことなんでございますけれども、個人的、総理の個人的なことで、総理の御地元、横須賀市だと思うんですが、かなり市会議員の定数多いと思うんです。その中で、総理、だれに投票するかというのを迷われたことございませんか。どう決められていますか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 市会議員の選挙のときには実に迷います、率直に言って。というのは、一人を選ぶ選挙じゃないんです。何十人の枠の中で、数十人の枠の中でだれを選ぶかという場合に、私の衆議院選挙のときに応援してくれる方はたくさんおられます。そして私自身も、その市会議員の選挙のときにはその候補者のために何人か、一人ではなくかなりの私を応援してくれた方々に対して応援回ります。そして、いざ自分が投票する際には一票しかないわけです、一人しかない。実に迷いますね。 これは、本当に私を一番熱心に応援してくれた方、一番信頼できる方に投票すべきだという考えもありますが、同時に、その候補者はもう絶対当選確実だという場合は、私を応援してくれている方でも、まあできるだけ多く私を応援してくれている方に当選していただきたいですから、必ずしも私を熱心に応援してくれていなくても、応援してくれていることに変わりないから何とか当選させたいという気持ちがあれば、そういう場合、そういう人に投票した方がいいということがあります。 ですから、私は市会議員の選挙のときには皆さんに言っているんです、私の一票はだれに入れるか、家族にも絶対言いませんと。今まで絶対言っていません。家族からよく聞かれますよ、本当のところを教えてくれと、だれに。私は今まで、市会議員の選挙においても県会議員の選挙においても複数、複数私が応援した場合の選挙においては、私は迷います。しかし、一人しか入れないものですから、一人確実に投票しますけれども、今まで、だれに投票したかということは言ったことがありません。
○山崎力君 全く私と同じ感覚で、私の場合は青森市で定数は少ないんですけれども、全く同じ感覚で、迷っているということを聞いてほっとした部分もございます。私の場合はどっちかというと、家族と相談して、向こうの話聞いて、じゃ、こっちがこうなのなら僕はこうやろうという、その違いはございますけれども。 それはともかくとして、何を言いたいかといいますと、先ほどの組合の、あるいは職員の方の話ですね、非常に迷われる状況。今この法案の制度設計できたとしても、あったとしても、分かったとしても迷われる、まだ決まっていないところも多いんです、先ほど言ったように。それがそのまま私は何か同僚議員の中にもこの問題に対してあるんじゃないかと。言葉を言えば、あちら立てればこちらが立たず、総理を立てれば何々が立たず、何々を立てれば総理が立たずと。その中で今日の最終日、委員会、本会議の投票は来週でございますけれどもあるということを言いたかったわけでございます。 それで、私自身の話になりますけれども、この郵政の問題、ほとんど議員になるまでは関心ありませんでしたし、前半はほとんどノータッチで来ました。偶然の機会で総務委員長をさせていただいたときからはまって、かなりその後は党内の政調の勉強会とか研究会とか、あるいは政府との検討委員会にも参加させていただきまして、門前の小僧という意味での知恵は、知識は、お経を読むくらいのことはできるかなと思うようになってきたわけですけれども、その後、今国会で衆議院の議論、あるいは冒頭私も質問させていただきましたけれども、今国会での議論、ずっと聞かせていただきました。 そして、いわゆる最終日と言われる今日を、今日を迎えたわけでございますが、冒頭の質問で、当委員会の私冒頭で質問させていただきました、御記憶あるかと思いますが。その中でいろいろ問題点も指摘させていただいたし、そこのところは、きつい言葉で言えば、もうちょっと言葉じりのことをもう少しきれいにしておけばもっと納得しやすいようなことが残っているな、そういう意味での丁寧さが足りなかったなという部分、そういう印象はもちろん残っておりますけれども、一番私が通して感じていることは、どうしても法案作るというのは、作る側の気持ちの方が前面にどうしても出てしまいますからやむを得ないとは思うんですが、今回の民営化の問題で、経営者側の視点というものが色濃く出て、これを多くの国民がそうである利用者側、郵便、郵政制度を利用する利用者側、あるいは従事している職員の方々の視点というのはちょっと薄かったんじゃないのかなという気がしております。別の言い方をしますと、やはり民営化なんだから、新しい民間会社の経営の自由度をどんどん発揮してもらおうと、こういう発想で法案作成取り掛かられたと。 ところが、その後の党内含めた議論の中で、利用者の利便性、すなわち郵便局ネットワークの維持であるとか金融も含めたユニバーサルサービスの必要性であるとか、そういったものの指摘が強く出まして、それはもうもっともだということで、修正、あるいはこれからの政省令も含めて運用の改正で対応していきたいと、こういうふうなことが今までの議論だったんじゃないのかなと思っております。 利用者の側からいきますと、具体的に、何回も出ています、郵便局がなくなるんじゃないかとか、あるいは今のような郵貯や簡保のサービスが受け続けられるんだろうかとか、あるいは今までどおり郵貯の口座維持手数料、そういったものは取られないまま、あるいは振り込み手数料安いまま、それでやってくれるんだろうかとか、あるいは簡保が簡便な加入とか支払の今の仕組みを続けてくれるんだろうとか、そして全国の一律のサービスが続けてくれるんだろうかとか、こういう不安、懸念というものはどうしてもまだ残っていることは事実だと思うんですよ。 まあ、地方に行けば、それがトータルとして、地方の切捨てと、おれたちは切り捨てられるんじゃないだろうかと、そういったこともあるわけです。あるいは、この際、金融のことは余り言いませんけれども、イコールフッティングの問題も含めて、民業圧迫になるんじゃないかというおそれ、賛成の方もそれ、声が聞かれます。そして、ある程度事情を知った方からは、金融、すなわち郵貯、簡保を民間に切り離して、三事業という今まで一体なのを切り離して現行の郵便局が維持できるんだろうかと、こういう疑問というものも強く出ておりまして、それは受け止めさせていただいたところでございます。 そういった中で、もちろん総理は、政府側の方は、そういった疑問に対して、その心配のないような制度設計はしてきたんだと答弁されてきましたし、先ほども話ありましたけれども、私ども参議院の自民党片山幹事長との総理のやり取りの中でも、ここに書いてあることであると、郵便局ネットワークを守り、金融を含めてユニバーサルサービスを守ると、それは国民の大切な財産、資産であるというふうに総理自ら明言されておりましたですね。 そういったやり取りの中で、ちょっとこういった形で続けさせていただくのは、くどくなるのは承知の上なんですが、先ほどの職員の話でもございましたけれども、この法案でまだ確定してない、これから作っていかなくちゃいけない、具体的な、それが非常に大きな影響を与えて、そして運用次第によってはという部分がどうしても残っているというふうに思うんです。今後の制度設計、運用にゆだねられている部分かなりある。うまくいけばうまくいくような確かに制度設計にはなっているけれども、まずくいくんじゃないかという不安はまだぬぐい切れてないわけでございます。 そして同時に、国民に対して、よく問題になりました株の連続的保有、連続的ですね、保有、これ聞いて分かる人が、一般の国民にどういう意味か分かる人、ほとんどいないんじゃないかと思うわけです。だけれども、これがキーワードになっている部分が今回の郵政ではあるわけですね、郵政問題では。 ということもあった上で、しかもなおかつ、すべてこのことが良かったか悪かったか、うまくいったかどうかが分かるのは、もう十年以上先の話なんですね、完全な形で分かるのは。だから、特定局の局長さんと話していて、僕もああ、そうだなと思ったのは、これがスタートする、いわゆる完全スタートするときには、私は、もうほとんどの特定局の局長は定年で辞めているんですよと、もう十数年先だとすれば、だから私自身の話ではないんだという話もお聞きしているわけです。そして、なおかつ言えば、先ほど前島密ございましたけれども、もう明治、百年以上たった制度設計、抜本改革でございますね、不安、懸念というのはどうしても残ると。 そうすると、結局問題は、この問題を最後に詰めていきますと、現在の政府のこの案、そして予測とか説明、そういったものが説明どおりうまく、予想どおりいかなくなったと、こういったときにどういうことを時の政府とかあるいは国会が取って、その対応策を取ってそういった問題を解決していくかと、このことが私は現時点では一番重要な課題ではないかというふうに思い至ったわけでございます。 そこで、総理に最後の質問という形でお伺いしたいんでございますけれども、こういった形の問題で、つづめて言わせていただきます。 一番多くの方が懸念されている、不安に思っていることは、現行の郵政事業のサービス、三事業で行われているサービスが、このサービス水準を下げるということ、あるいは下がることを容認するということは、この政府案、すなわち総理のお考えですが、本意では全くないと。もし、万一そういったことが起こったと明らかになった場合、可能な限り、いかなる手段を取っても、これもちろん合法的という意味ですけれども、まあそのとき総理が現職であられるか、あるいは議員であられるかは別として、総理自らがこのことに対して先頭に立って対処すると。そのことをお約束できますですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは、十二年後でしょう、完全民営化するの、移行期間を設けて。十年以上後、私が総理でないということは確かだ、議員であるかどうか、それは分からないけれども。 そういうことについて予測はどうかと聞かれて、先ほど麻生大臣が極めて具体的に言われました。民間におきましても、将来これは発展しないだろうと思われるのが、数年たつと、発展すると思われたところよりも逆に発展しているところもあると。過去の例を取っても、現在の一番いい企業が十年後にはいい企業であるかというのは限らない。これは、どの国でも、国の機関でも民間の機関でも言えると思います。要するに、国の機関だから大丈夫だ、民間の機関だから大丈夫だとは言えない。要は、経営者、トップの判断とその従業員の意欲によって随分変わってきます。 そういう点から、今の御不安の、郵便局のサービスが維持されるかどうかという不安を、あるいは懸念を払拭するためにいろいろな措置を講じていますから、今よりもより良いサービスが提供されると。同時に、国民負担が軽減されると。ということは、民間になれば税収も上がってきますから、今まで税、納めていなかった税が。 さらには、今まで皆さんが、できるだけ国の関与を減らしていこうよ、民間にできるところは民間にやってもらおうよ、公務員も減らしていこうという趣旨に沿っている改革案ですから、私は、こういう中で不安を、あるいは懸念を払拭するための措置はいろいろ、三年ごとにいろいろ見直していこう、国民のより良い、していきたいという声をどういう反映していくかというのは、正にそれは政治の責任であります。民間の企業でも、これが倒産した場合には、国民に混乱を来すという場合には国が関与しなきゃならないことだってあるわけです。それはどの企業でも私は同じだと思います。 そういう点は十分注意しながら、この郵便局というのは国民の資産である、民営化することによって経済活性化に役立つ、より良い経済の繁栄のために必要だという観点からこういう制度設計をしているわけでありますので、是非とも御理解をいただきたいと思います。
○山崎力君 総理、総理がそういうお気持ちで制度設計したということは認めているわけです。ただ、万一それがうまくいきそうにないなと思ったときに、大体そういうことをつくった方というのは逃げる方が多いんですよ。それを、総理自体、おれはこれが正しいと思ったと言われてやったことだとしても、これ、そのときの総理の立場、その問題になったときの総理の立場は分かりませんけれども、それは本当に、少なくても郵政のサービス水準を下げない、下がらない制度設計したんだと、もしこれが現実に下がるというデータが出てきたら、それを是正するために私は全力を尽くすというお約束ができないかということですので、イエス、ノーになりますけれども、約束できるかできないか、そこの点だけよろしくお願いいたします。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 現在の郵便局のサービスを向上させるための民営化であるということを御理解いただきたいと思います。
○山崎力君 まあ、そういうことは分かります。まあ、そのときの総理がどうなっているかということでございますけれども、イエス、ノーと言っておっしゃっていただいたことで、私は多くの人たちが、単に総理の思いでやっているわけではないんだと、この民営化はやはり国民のため考えているんだと。不安を持っている方は多いわけですから、そのときの総理として、万が一という表現を私、使わせていただきました。恐らく、大勢の方がこの制度設計の中にかかわって、善かれという制度設計したということは疑いません。しかし、それでもなおかつ不安が残ると、まだ先の話ですから。そのときの対処方針をどうするんだと。単に、ああ、やっぱりうまくいかなかったのかなで、それで地方が切捨てになると困ると思っている方がいるわけですよ。 その人たちの不安を解消するという意味で、総理自らが、私の本意はそういうところではないんだと、もちろん良くするためなんだと、今お答え願いましたけれども、それと同時に、総理自身政治生命を懸けていらっしゃると思いますが、そのことを懸けたのと同じように、サービスの低下を防ぐもし必要、万一そうなったらそのときは先頭に立ってやるから安心してこれを認めてくれと、そういう御答弁を私は期待しているんですが、いかがでございましょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) そのとおりでございます。
○山崎力君 今のお答えで安心した方もいらっしゃるんではないかと思っております。それは国民がこれから判断していくと思いますので、多少時間が余っておりますが、これ以上質問、終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○高橋千秋君 民主党・新緑風会の高橋千秋でございます。 今日は締めくくり総括質疑ということでございまして、衆議院、参議院、それぞれ合わせますと二百時間ぐらいという非常に長い審議時間になってまいりましたけれども、先ほど山崎委員の話も最後の方聞かせていただいておりますと、安心が吹っ切れたのかなというお話がございましたが、私たち聞いていて、とてもそのようには実は思えませんでした。そのことも含めて、約五十分ほどですが、質問をさせていただきたいと思います。 先ほど、市川委員の方から選挙の話がありました。私は四年前に参議院に当選を、二期目、当選させていただきました。そのときに、小泉総理が絶好調のときで大変な支持率でございました。そして、私の地元三重県にも二回ほど来ていただきまして、有り難いことに、四日市の駅前で二万人ぐらい集まったということがございましたが、私はそのすぐ近くで二十人の方とみこしを担いでおりまして、これで大丈夫かというふうに言われましたが、有り難いことに、二十七の一人区の選挙区の中で自民党以外で通させていただいたのが、私とこの後質問させていただく平野議員でございます。くしくもこれが最初で最後になるかも分かりませんので、私たちの思いを含めて質問をさせていただきたいなというふうに思います。 私の母の実家は、昔の地主、庄屋さんだったんですね。ちっちゃな村です。昔の、昭和の大合併の前の村の村長さんでございました、小さな地主ですが。そこは切手の売りさばき所をやっておりまして、私の小さいころも、私の母の母親、私のおばあちゃんですが、がその切手の売りさばきの仕事をずっとしておりました。五十軒の小さな農村集落ですけれども、そこにポストがあって、そこにみんなが集まってきて切手を買ったりはがきを買ったりして、みんなが、その集落の中心になっておりました。そういうところが昔からあちこちにありました。それは、郵便というものを代理して民間の人がやるという、そういう責任を持って、非常にプライドを持ってやっていたように思います。 まだそういうところはたくさんあると思いますけれども、その方々から、今回のこの郵政民営化の法案を審議しているわけでありますけれども、方々から見て、小泉総理が言われている郵政民営化、そして実際に出てきたこの法案の中身を見て、どうなるんだろう、この地域の中で我々がやっていたそういう歴史とかそういうことはどうなるんだろうというような思いで、大変不安を持っておられるんだろうと思うんですね。 この郵便というのは、長い長い歴史の中で、単純に切手やはがきを売ったり、それぞれの郵便局では貯金や簡保を預かるというようなことだけではなくて、地域での役割というのは大変大きな役割を果たしてきたと思います。そういう中で、小泉総理のいろんな話を聞かせていただくと、競争原理を入れた中で郵政の民営化をして経済の効率化を図るんだという、そういう思いは分からないでもないんですけれども、そういう長い歴史や地域の中で果たしてきた役割も一気に飛ばしてしまって、だれのための今回のこの法改正なのかというのがよく分からない状況になってきているんではないかと思います。 特にここ数日は、だれが反対するんだ、だれが賛成するんだとか、解散だどうだと。そのことについても、解散をさせないために賛成に投じたと言われている衆議院の方もお見えになります。しかし、それは国民のための投票ではなくて、自民党のための投票なのではないかなと。 私は、郵政民営化というのは、郵政というのは改革を常に実行していかなきゃなりません。郵政に限らず、常に改革は実行していかなければならないと思います。しかし、それはだれのための改革なのかということが大変重要なことだというふうに思います。これは、郵政民営化法案のこの提出は総理自身も国民のためだというふうにあるときに言われておられたと思うんですけれども、まずそのこと、この郵政の民営化というのは何のために、だれのためにするのか。そして、そのことによって、この前、舛添委員が質問されましたけれども、日本をどんな国にしたいのか。そのことをできる限り短く簡潔に是非お願いをしたい。丁寧に質問するということと、長くしゃべる、ゆっくりしゃべるということは違います。是非、丁寧ではありますが、簡潔に御答弁いただきたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 丁寧に短く、難しい質問なんですが、私は、この郵政民営化は国民全体の利益になるから主張してきたわけであります。もちろん、どのような議論するにしても賛否両論があります。それは承知しております。だからこそ、今までも、私が総裁選挙に出たときも、賛否両論、かんかんがくがくといいますかね、むしろ反対論が強かった。しかし、この法案のみならず、様々な問題に対して、あるいは法案に対して賛成か反対かというのは、一つの理由じゃないと思っています。それぞれ個人の事情があります。しかし、最終的には、政治家として全体を眺めて判断して、この法案に賛成した方がいいのか、反対した方がいいのかというのは、この法案だけに限って言える場合と、この法案の持つ意味が単なる一法案だけでない意味を持っているというのは、政治家自身が判断することなんです。私は、それは人々によってそれぞれ違うと思っております。 それと、このなぜ必要かということは、まず、民間にできることは民間にと、これは今、私は大方の方は賛成できる大方針だと思っております。そして、これが、郵便局の仕事は果たして民間の企業ができない仕事なのか。民間経営者に任せると今のサービスが維持されないのかという不安を持つ方もおられますが、私は、今の国営、公社のままでいくよりも、国営の場合は民業圧迫という批判がありますし、制約があります。それよりも、将来のことを、生田総裁が述べられているように、中長期的なことを考えると、余り手足を縛らないで自由にやった方が将来いいのではないかという話もあります。私はその立場に立つわけであります。 ですから、これは民間にできる仕事だと。今の郵政三事業のみならず、民間の経営者に任せれば、これが民営化になれば今の三事業以外のいろいろな商品なりサービスの展開してくれるだろう。これがひいては経済の活性化、国民のサービス、利便の向上につながるだろう。 同時に、この郵便貯金のお金あるいは簡易保険のお金、これが、国営でありますから、その資金の運用というのは限られております。これを、膨大な資金を民間経営によって様々な分野に投資できるということは、これは経済の活性化につながっていくと。そして、今のいわゆる金融社会主義的だと言われている日本の官の分野の改革につながると。この大きな膨大な資金を、民間の経営者によって、限られた分野に投資されるよりも様々な分野に投資することによって、民間の必要な資金展開が展開されることによってこれが有効に使われるのではないかと。 さらに、これが民間になれば、今までの税負担が優遇されたり免除されている部分は、やっぱり利益を上げなきゃ倒産しますから、利益を上げるように必死になるでしょう、そうすれば税金も納めてくれるでしょうと。これ、財政再建といいますか、財政にも寄与する、様々な利点があるわけであります。 そして、何よりもこれは、私の公約のみならず自民党の公約になっているんです。そういうことから、これは私の総理・総裁としての責務だと思っております。そして、改革を進めるということで皆さんがこの改革路線を支持してきてくれるということに従って、私はこの改革を進めていくことが将来のために必要であると。 丁寧に分かりやすく答弁しているつもりでありますが、短くということでありますのでこの程度で切らしていただきます。
○高橋千秋君 私は、衆議院の議事録も全部読ましていただきましたし、この参議院の審議もずっと出させていただいて、総理と竹中さんのいろんな答弁を聞かしていただきました。一つ分かったことは、非常に長く朗々としゃべられますが、後で議事録を見るとよく分からないし、言っていることがその場その場によって違うし、そして逃げの言葉がうまく入っているなと、大変上手だなということを改めて私は思いました。 今、日本のビジョンは示されませんでしたけれども、小泉総理が総理になられたとき、私を選んだんだから郵政民営化するのは当たり前だというふうに何度も言われます。郵政民営化法案の賛成、反対には、一つの理由ではなくていろいろな理由で賛成、反対になるんだということを言われました。総理を選ばれたときも、一つの理由だけで総理を選ばれたわけではないと思います。郵政民営化、これだけで選ばれた人は果たして自民党の議員の中にも何人おられるか。私は改めて思うと、参議院の方だけを見ると、ほとんどの方がそれだけで賛成をしたわけではないというふうに思います。国民もそういう思いだろうというふうに思います。 この郵政国会と言われながら、実はいろんなことをやらなければいけないことが同時にいろいろ発生をしております。しかし、ここのところでこの郵政の審議が山場になってきたということで、ほかのことがほとんど進んでいないというのが現状であります。もっとほかにやることが、先にやらなきゃいけないことがたくさんあるんではないかなというふうに思います。 一方で、総理、多分ここへ来られるときは官邸から車でお見えになるでしょうから、この暑い外の熱気はほとんど感じることなくここに入られるんではないかな、クールビズですから余計涼しいのかも分かりませんが。この表に、この猛暑の中、身障者の方が全国から集まられて毎日大きな声でお訴えをされている姿は車の中でも見られるでしょうし、多少は声が届いているかも分かりません。 今日は尾辻大臣には質問しませんけれども、今、障害者自立支援法の審議が参議院の中で行われております。これは、身障者の方々にとっては本当に生きるか死ぬかという大変重要な法案なんですね。これは総理もよく御存じのことだと思います。しかし、中身を見ると、障害者自立支援法ではなくて、正に障害者自殺支援法のような、そんな本当に厳しい、そんな中身になっております。しかし、(発言する者あり)静かにしてください。これは、そういう障害者の方々にとってみれば本当に大変な中身なんです。そのこともこの郵政のことに隠れてほとんどマスコミには流れませんし、重要な審議も遅れております。 ほかにももっとやることが一杯あるんではないかと。例えば、北朝鮮などの問題、それから年金一元化の問題も全く進んでおりません。もっとほかにやることがあるんではないか。先日の舛添委員の質問の中でも、郵政民営化の問題は十何番目にしかランクされていない。国民にとって興味がある、今やってほしいという順位は十何番目でありました。ほかの部分がほとんど、止まっているというよりも後退したままになっている。むしろ、ほかのことを先行してやらなければならないんではないかというふうに思いますけれども、小泉総理、いかがでございましょう。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは、障害者自立支援法におきましても、今、自殺支援法という言葉を言われましたけれども、これは甚だ心外であります。私は、政府として障害者が自立できるように考えて法案を提出し、そして賛否両論あるのは知っております。確かに、障害者の方々も、反対している方もおられ、デモをしている方も知っております。同時に、これは賛成している方もいるんです。賛成している方々は余り表面に出ませんが、それは国会で十分審議していただきたいと。我々は妨害しているわけじゃありません。政府・自由民主党なり公明党は早く審議してくれと促している。やろうと思えばできるんです。 それは、外交の北朝鮮の問題もいまだに、これでストップしているわけじゃありません。現在でも北京で会合が行われている。そういう中で、私は、年金の問題一つ取っても、与野党の協議会で議論を重ねているじゃありませんか。この問題だけにかかわっているわけじゃありません。同時並行的にやっているんです。それを進めてくれといって審議をしようと言えば、どんどんどんどん進んでいくんです。しかし、そういう形で、大臣がこっちの委員会に来なくてはいけないとか、国会の運営ではいろいろな問題があるでしょう。それは国会の中で判断していただけばいいことであります。 我々は、この郵政民営化だけにとらわれているわけではありませんが、この郵政民営化というのは、改革を進めている中でも不可欠の課題だと思って最重要課題として小泉内閣としては掲げているわけでありますが、これ一つだけにかかわっていることではありません。内政、外交、日々政治に小休止なし、あらゆる分野において取り組んでいるということを御理解いただきたいと思います。
○高橋千秋君 総理、まあいろいろ言われますが、この四年間、いろいろ総理がやってこられたことを見ると、しわ寄せはほとんど弱い方に行っております。先ほどの障害者自立支援法もその典型だと私は思っております。まずほかに、国の無駄遣いやいろんなこと、やらなければいけないことはたくさんあるはずです。それよりも先に、弱い人にしわ寄せが行くことばかりが先行している。そういうことではなくて、我々がいろんな国民から多くの声が出ていることに対しても、総理はほとんど耳をかしていないのが現状ではないでしょうか。 七月の十五日、私もこの場におりましたが、総理がこの場で答弁をされました。全国の都道府県からこの郵政民営化反対の決議が出ていることに対してどう思うかという、そういう質問に対して、私は都道府県議会の反対決議あるからこれが全国民の意見であるというふうにとらえる必要がない場合もあるというふうに答弁をされました。後ほど修正を、補足をされたようでありますけども、これが本音だろうと思います。 都道府県のそれぞれの方々は、県会議員、市町村会議員、それぞれ常に国民と面と向かって、皆さんの意見を聞きながら、それぞれの立場でプライドを持って仕事に当たっておられる。その中で、全国から上がってきた決議に対して、それは一部の方の意見だという、そういう答弁もされておられます。私は非常に残念に思いました。 この郵政民営化、多くの方が先ほど冒頭で賛成だというふうに言われましたが、私の見ている限り、多くの方々が賛成はしていないし、むしろ全く興味がないという方がほとんどなんです。 先ほど申しましたように、もっとほかにやるべきことがあるんではないかということをもう一度申し上げておきたいと思いますし、先ほど山崎委員の方からサービスの向上の問題がありました。総理からも、サービスは向上させるために民営化するんだというお話がございましたが、本当にそうなんでしょうか。 いろんなこの二百時間の審議の中を通じて、確かにサービスを低下させるなんということは口が裂けても言えないでしょう。しかし、法律の中に何も担保がないんです。竹中大臣やいろんな方から答弁がありましたけれども、何も法律の中に担保がない。そして、どうも与党の方からはこの後附帯決議を出されるようでありますけれども、そこに一杯そのことを書かれるようでありますが、しかしそれは何の意味も持たない、目的意識でしかない。 そこまで言うんであれば、なぜ最初から法律の中にそういうことを書かないんでしょうか。附帯決議でわざわざ書くんであれば最初から法律の中に明記すればいいではありませんか。竹中大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 先ほどから、国民の関心も高くない中で、そしてサービスの低下というお話がありますが、これは国民の皆さんの関心、高いか低いか、いろんなアンケートありますが、この郵政民営化に関心がありますか、ありませんかという直接のアンケートによりますと、これは三分の二ぐらいの方が関心があるというふうにお答えになっておられる。これはやはり私は、国民はこの問題に大変大きな関心を払っていると思います。 我々は、まずこの状況下で民営化を行いたいと考えております。公社というのは国の機関でございます。やはり、新しいことをやっていこうにも一定の制約があります。二〇〇七年から、二年後から日本の人口が減り始めます中で、これはやはり本当に民間でできることを民間でやって、そしてできるだけ小さくて効率的な政府をつくっていきませんと、将来的な国民の負担はやっぱり大変重くなるというふうに思います。そういう中で、この象徴としての民営化がある。 しかし、民営化をする以上、これは経営の自由度を持っていただかなければいけません。そこで、経営の自由度を持つに当たって、法律で担保するということは法律で義務を与えるということですから、これはやはり民営化においてはそういう法律の縛りをできるだけなくしていこうというのが、これは正に民営化の趣旨であろうかと思います。 しかし同時に、郵政が果たしてこられた非常に大きな社会的な役割、その重さというのを我々はもう十分に認識をしております。であるからこそ、法律の縛りはできるだけ小さくして、経営の自由度を発揮していただきながらも、しかし実態的に引き続きしっかりとした公的なサービスも提供されるような実効性のある仕組みを今回提唱させていただいているつもりでございます。 具体的には、郵便局については、これはしっかりとあまねく全国で利用することを旨として設置することを、ここは義務付けるわけでございます。その上で省令もしっかり作る。金融のサービスについても委員御言及ありましたけれども、金融のサービス、これ、金融というのは国、信用が大変大事ですから、国という絶対的な信用を持ったところが関与するということは極力排しなければいけない。しかし、それでも実態的にサービスが続くように、これはみなし免許、銀行と保険にみなし免許を出すに当たっては長期の委託契約が存在するということを法律上義務付ける。そして、必要に応じては基金も使えるような仕組みをつくる。さらには、民有民営になった後も、経営判断でしっかりとこの一体経営が保てるような仕組みもつくった。 そのような形で私たちは民営化を実現したいんです。できるだけ経営の自由度を与えていっていただいて、この人口減少化の厳しい時代に対応していっていただきたい。しかし、それでも公的な役割をしっかりと果たせるような、そういう仕組みを同時につくったということでございます。
○高橋千秋君 今、正に竹中大臣が言われました。私たちは民営化を実現したいんだ。民営化というのは手段であって、目的ではないはずです。民営化をすることによっていい社会システムをつくる、すばらしい国をつくるというのが本来の目的のはずです。民営化は目的じゃないはずなんですね。 そして、今もいろいろお話をされましたが、貯金と簡保についてはどこにもユニバーサルシステムの規定は法律の中にありません。それは、そういう話をしますと竹中大臣は、民間会社なんだから自由度を与えなきゃいけない、そういうふうに言われます。一方で、それじゃユニバーサルサービスはどうなるんですかと言うと、基金を積んでちゃんとそれは確保しますというような、はっきり言って、それずっといったら、最初と最後、言っていること、全然違う方向のことを言っているんですよ。非常に能弁に述べられますけれども、全く違うことを同時に言っておられる。 私の地元の選挙区の三重県の方から、つい先日、電話がありましたよ、総理。三重県の一番南の方に熊野市というのがございます。熊野市の育生町という、育てる生きるという、そういう町があるんですね。ここは、熊野市というのは海から山まであって、まあ熊野古道が有名でございますけれども、海から山があって、これは山の一番奥です。市役所から約三十何キロのところです。車で行くと四十分ぐらい掛かります。ここの七十歳の方からお電話をいただきました。和田正造さんという方でございましたけれども、この方は農協で昔働いておられました。私も農協だったんですけれども。 そうすると、その育生町という地区には今三百人の方が住んでおられます。七十五歳以上の方が六五%という大変高齢の地域です。ここに昔、熊野市農協の育生支店というのがございました。この郵便の中でも、いろんなコンビニ事業がどうのこうのという話がありますが、ここにもいろんなものを売っている店舗が店の中にあります。その横で金融事業をやっておりました。 おりましたというのは、金融事業はなくなりました。それは、十数年前に全国で農協が合併が進んで、この地区でも熊野市農協という名前からJA三重南紀という町村を越えた合併が進みまして、それから十数年たったらどういうことが起きてきたかというと、それぞれの店舗の中で金融事業というのはなくなっていきました。 しかし、この合併を最初地域の方々に説明するときに、そういうサービスは低下をさせません、だから賛成をしてくださいという言い方でずっと回りました。今回のこの郵政の法案とその農協のこととは違います。しかし、性格は全く一緒のことなんですね。サービスは低下させません、金融サービスもちゃんと続けますという中で、その地域の方々で唯一の金融機関であった農協の窓口はなくなりました。 今どうなっているかというと、三十分ぐらい掛けて郵便局へ行くか、若しくはその農協が車の中にATMの機械を積んで週に一回回ってくるそうでございます。で、そこで、フェース・ツー・フェースでいろんな話をしながらお金を下ろすということを週に一回やっているそうです。ただし、月曜日が休みのときにはもう一週待たないといけない。そういう地区がこれから多分どんどんどんどん全国には増えてくるんだろうと思うんですね。 しかし、そこの方々が心配をしておられるのは、その地域に昔からあった、まあもうちょっと行くと郵便局があるそうなんですが、川のすぐ近くで、川を越えると世耕さんの選挙区の和歌山県の郵便局があるんです。そこへみんな行きます。しかし、そこもなくなったら、今度はもうほとんど何もなくなってしまうんですね。 そういう方々から自民党の方も大変多くの電話や手紙をいただいていると思うんですけれども、私はさっき総理にどういう国をつくりたいんですかというお話をさせていただきました。明確な御答弁はございませんでしたけれども、私はそのお答えがどうであろうと、日本の国民がこの日本という国に住んでて良かったと思える国をつくるということが私は一番大切なことだと思います。 しかし、今の国民が、この郵政民営化の問題や、先ほどの障害者自立支援法の問題や、いろんな今の流れ、そしてこれから出てくるんだろうと思いますけれども、大増税の話、そういう中で、本当にこの国に住んでていいと思えるとはとても思えないんですね。 竹中さんは、まあこの大臣終わったらアメリカへ行くのかも分かりません、そういううわさがあちこち流れております。それで、外国へ行けるんならいいけれども、多くの国民はそんなわけにいかないんですよ。その地域に住んで、死ぬまでそこで頑張らなきゃいけない。そういう多くの国民の方々が、本当にこの国に住んでて良かったと思えるような展望がこの郵政民営化の法案の中に全く見えないというところに多くの国民が不安を抱いているんだろうと思うんです。 このサービスの向上の問題を少し伺いたいと思います。 総理の答弁の中にも、増えるところもあるし減るところもあるという話がございました。そういう御答弁でございましたから、先ほどのお年寄りの方々にとっても、なくなるんじゃないか、でも一方で竹中大臣が言われると、いやいやそれはちゃんと基金があってどうのこうのという話がありますけれども、この郵便局の設置なんですけれども、過疎の定義に該当しなければ経営者の判断により統廃合される、又は合理的な再配置が行われる、そういうことなんでしょうか。 これは民間会社でありますから、もしもうからなければ当然そこは閉めるというのは民間会社であれば当たり前だろう、それは民間会社であれば当たり前だろうと思います。で、十年間、これから進んでいく中で十年間は保証しますよというような話もありましたけれども、さっきの話で、十年後、総理も議員やられているのかどうか分かりませんが、だれもここで保証を持てないんですよね。それであれば、ちゃんと法律の中にそれも明記すべきだろう。そこの担保が何にもないんですよ、この法律の中に。だからこそ、国民の多くが不安なんですよね。大臣が幾らいい答弁をしようと、小泉総理が幾らいい答弁をしていただいても、みんなそれだけは信じられないというふうに思っているのが多くの方だろうと思うんです。その点はいかがでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 先ほど申し上げましたように、これは私たちは手段、手段でございます。もちろん民営化は手段でございます。更により良いサービスを提供していけるように、公社時代果たしてきた機能を引き続き長期に果たせるように今民営化に踏み切らなければいけない、その手段でございますけれども、それでも公的な役割がありますから、そういうことをしっかりと担保する。これは決して精神論で言っているのではなくて、そういうことを担保する仕組み、制度をこの法律の中にしっかりとつくっているつもりでございます。 今、直接のお尋ねは、その中で恐らく最も皆さん、国民にとっても関心の高い、店舗、郵便局の配置の問題でございますけれども、過疎に該当しなければ経営者の判断によってこれは店舗政策として統廃合されるのではないかということをおっしゃいましたけれども、我々はまず基本に、この郵便局ネットワークは国民の資産だと考えている、そして水道のようなライフラインに匹敵するような重要なものだと考えている。だから、法律において、あまねく全国において利用されることを旨として郵便局を設置することを法律上義務付けております。そして、省令で具体的な設置基準として、特に過疎地について、法施行の際、現に存する郵便局ネットワークの水準を維持することを旨とすることを規定をしております。 そして、今のお尋ね、じゃ、過疎地以外のところはどうなるのかというお尋ねでございますが、これについても設置基準をしっかりと作るということです。 地域住民の需要に適切に対応することができるよう設置されていること、これが第一。そして、いずれの市町村についても一以上の郵便局が設置されていること。第三に、交通、地理、その他の事情を勘案して、地域住民の、住民が容易に利用することができる位置に設置されていること。こういう設置基準を定める考えでございまして、これらの基準に従って必要な郵便局ネットワークを維持するということになります。都市部、過疎地は当然のこととして、都市部、そしてそれ以外の地域も含めまして、国民の利便性に万が一にも支障が生じないように十分に配慮をして郵便局ネットワークを国民の資産としてしっかり維持していきたいと考えております。 だから、そういう基準を作って、それに加えて、その後どうなったかと。今の熊野のお話、御紹介くださいました。私も和歌山でございますから、まあ地続きのところでございますけれども、そういう地域があるというのは私も承知をしております。そこで、三年ごとに民営化の進捗状況、その経営状況を総合的に見直すわけでございますけれども、その見直しの対象には必ず設置基準に基づく郵便局の設置状況及び基金の活用による金融・保険サービスの提供状況、こういうものが必ず含まれるということを、これは政府と与党の間で合意をしております。 また、その様々な、そうしたものに対して意見が出される場合は国会にその報告をするという規定もしておりますので、委員おっしゃられるように、これは精神論だけではもたないわけで、しっかりと制度的な担保をしているというところでございます。
○高橋千秋君 精神論どうのこうのというよりも、それであれば、我々が不安に思うところ、全部法律に入れたらいいじゃないですか。このずっと答弁の中で、前も言いましたけれども、竹中大臣のお答えは、想定される、経営者の判断だ、省令に定める、どこ見たらいいんですか、法律の。ほとんど精神論と一緒じゃないですか。頑張りますって、そんな頑張りますって、だれでも言える話ですよ。(発言する者あり) そして、今声が飛びましたけれども、大臣のお言葉については、自らもいろんな話をされましたけれども、先日の尊敬すべき片山幹事長の、答弁に対して、小泉総理からもお話、答弁があって、それによって納得をしたと言われる方もおられるようでありますけれども、その議事録を読ませていただきました。 そうすると、確かにいろんな答弁をされているんですが、いろんな答弁の間に、合理的な再配置が行われることが否定されるものではないがだとか、民営化法に定められた理念、方向に即してとか、そういう言葉がやっぱり上手に入っているんですね。そのときは、今も小泉総理の話や竹中大臣の話を聞いていると、何か聞いていると、ああそうなのかなというふうに思ってしまうんですが、実際後で議事録をよく読むと、いやいや何だこれというような話がほとんどだったんですね、この質疑の中を通して見ると。 この法的拘束力、今日、内閣法制局長官お見えだと思うんですが、六月二十九日の衆議院での質疑の中で、大臣発言に対しての法的拘束力というものについてという、そういう質疑をされて答弁をされておられます。この大臣の法的拘束力についてどういうことを答弁されたのか、そのときと全く一緒で結構ですが、御答弁いただけますでしょうか。
○政府特別補佐人(阪田雅裕君) 衆議院でも申し上げたのですけれども、国務大臣には憲法六十三条におきまして、答弁又は説明のための国会出席義務というのが課せられておりますし、出席をされます以上、国会においては誠実に答弁をし、また正確に説明をするという責任を負っていることは当然でございます。 更に申し上げますと、こうした憲法の規定をまつまでもなく、国務大臣の国会答弁というものは、責任のある立場で、また国民を代表する立法府に向けて行われるものであることにかんがみますと、大変に重い意味を持つものであるということは明らかであろうかと思います。したがいまして、政省令の企画立案を含めまして、以後の行政運営がこうした大臣答弁を体して行われるべきことは言うまでもございません。 ただ、そうではありますけれども、それでは国務大臣の国会答弁に委員御指摘の法的拘束力、これは委員、恐らく法規範として広く国民や政府、さらには裁判所等々を縛る効力というような意味でお使いであると理解いたしますけれども、そうした意味での法的拘束力があるのかということになりますと、国会答弁、これはまあいろんなものがあると思いますが、施策の方針を、施政の方針を示すものであるとか、事実関係の調査を約束するものとか、その他あると思いますが、国会答弁それ自体は法令ではございませんので、そのような法的な拘束力というものはないと申し上げざるを得ません。
○高橋千秋君 今言われたとおりでございまして、幾らここで上手に言われたとしても全く法的拘束力を持たない、そういうリップサービスでしかない、そのようなことだと思います。 本当に国民が安心してこれに賛成できるようにするためには、きっちりと法律の中に書けばいいじゃないですか。我々の質疑の中でも、なぜそれを法律に書かないんですかということが、一回や二回じゃありません、何回にもわたって、そんなに言うんであれば法律の中のどこに書いてあるんですかという質問を何度もいたしました。それをやっぱり書いてない限り十年先、二十年先、郵便局というのは、今のままの公社でいけば多分何十年ももつんだろうと思いますけれども、十年、二十年先にじゃどうなるのかというのはだれも、ここにいる者がだれも保証できないんですよ。それを保証するためのものが法律じゃないんでしょうか。 これは、やっぱりそういうところをきっちりと示していただかなければならない。先ほども申しましたが、附帯決議であろうと、それも法的拘束力はありません。そのことをやっぱりきっちりと国民に説明をすべきだろうと思います。 ここに、先日も何度か出ております一億五千万掛けて作ったというチラシのコピーがありますけれども、この中でも多くのごまかしがあります。全くこれによってそれを、いろんなサービスの向上を担保するものではありません。 一つ典型的な例を言えば、郵便局の定義は「会社の営業所であって、郵便窓口業務を行うもの」というふうに定義されています。今、我々が一番問題にしているのは、やはり金融のサービスの問題だろうと思うんですね。先ほどの熊野の例もそうであります。多くのところで切手やはがきを買うということは、これはコンビニでもできます。しかし、一番多くの方々が心配しているのはこの金融のサービスの部分なんですね。その部分で、金融のサービスを行うものとは全く定義付けられておりません。 もしその心配を払拭するんであれば、ここをきっちりと書くべきじゃありませんか。いかがでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 法律の義務付けの話、これはもう何度か委員とも議論させていただきましたが、我々は金融のサービスの提供というのを義務付けるということは、直接義務付けるということは考えておりません。なぜならば、私たちは大きな判断として民営化が必要であるということをまず判断している。そして、民営化でありますから、民間と同じ条件になっていただくことでありますから、この民営化された会社にだけ義務付けるというのはこれはイコールフッティングに反しますから、そういったことはしないということ。したがって、これは金融のユニバーサルサービスをそのまま義務付けることはしない。 しかし、それを実効性あらしめるためにサービスが引き続き必要であると、それを行わせるためにこれは法律上の担保を幾つかしております。 これは具体的に申し上げますと、例えば、先ほど、銀行と生保にみなし免許を与えると。それが、いわゆるみなし免許というのは、切れ目なくですね、二〇〇七年四月から、一日からこれ民営化する、その前の日から同じように全国切れ目なくこのサービスを続けていただかなければいけませんので、これを、安定的な契約があるということをこのみなし免許の条件にするということを、これ、郵政民営化法の九十八条第一項でこれ法的に担保しているわけですよね。かつ、これ具体的に、それ、しっかりと郵貯、保険会社が郵便局会社と契約することを担保できるように、郵政民営化法の百六十条で承継計画を二大臣が認可するということを定めているわけでございます。 ほかにも、例えば基金を使うときには地元の有識者の意見を聞くことを義務付けるというようなこともこれ法律で義務付けているわけでございますので、直接、民営化ですから、ほかの民営化の会社とイコールフッティングでありますから、直接義務付けはいたしませんけれども、今申し上げたような形で法律を活用しながら実効性のある仕組みをつくっているわけでございます。
○高橋千秋君 今の答弁も先ほどの答弁とやっぱり合わないところあるんですよね。冒頭でユニバーサルサービスをしていくと、過疎地においても郵便局は置いていくと言いながら、一方で、イコールフッティングだから、だから自由度を与えて自由な経営をさせるという話があります。これ、両方相反する話なんですよ。 国民には、それが何かいかにも自分のところの郵便局はずっとあるんだというような、だからいいんだというような、そんな話になっておりますけれども、切手を売るだけのところと、郵貯や簡保を扱うという、そういう従来の郵便局とは全く違うんですよ。その部分は今回のこの法案の中には全く担保がされてないんですよね。そういう対処はちゃんとしていますと言われますが、言われますが、先ほども申しましたように、大臣の答弁だってはっきり言って当てにならないですよ。だからこそ我々が言っているわけで、何の説明にもなってないように思います。 政府保証があるから、だからイコールフッティングじゃないから、この政府保証を外すためだということを言われます。そのために民営化をする。それじゃ、公社のままだったら政府保証を外せないんですか。簡保法と郵貯法を変えればできるじゃないですか。それはいかがなんですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今、政府の機関である公社がお金を預金として受け入れて、それには政府保証が付いております。そして、その公社としてお金を運用いたします。しかし、これは政府のお金でございますから、政府のお金として運用している限り、これは安全、安全を、安全資産に資産運用が限定されるわけでございます。 今の委員のお尋ねは、じゃ、仮に政府保証を外して、そして政府の機関である公社が運用する場合、政府保証を外した場合に、それだったらいろんな形で運用できるのではないかということだと思いますが、しかしその場合でも、これは実態的に政府が出資して運営しているお金、これは国民から見るとこの主体は政府であるということは明らかでありますから、その実態的な意味での政府保証があるというふうに国民は受け取るでありましょうし、またこれは国の機関が運用しているわけでありますから、おのずと、もしリスク資産に運用して、そして損失が出た場合は、これは国民の負担になるわけですから、国民の負担ということを考えると、これはおのずと運営先が限定されていくことになります。 その意味では、すっきりとした民間の機関になっていただいて、そしてその運用を自らの力で金融機関としての資産と負債の管理をしっかりと行っていただくというのが今回の改革の趣旨であります。
○高橋千秋君 国民が安心して預けているものをあえてリスクにする必要はないんじゃないでしょうか。なぜおかしいんでしょうか。 そして一方で、この前、尾辻大臣に伺わさせていただきましたけれども、あっ、質問しませんので、年金基金の方はもう二割ちゃんとリスク運用しているんですよ。なぜできないんですか。ちゃんとやっているじゃないですか。黒字も出しているじゃないですか。そこがまやかしなんですよ。国だからできない、だから民営化しましょうという、非常に単純な声に聞こえますけれども、実際は非常に複雑なシステムにして訳が分からないようにしてしまうというのが今回のこの法案だろうというふうに思います。 そして、小泉総理がずっと言われてこられた官から民へ、民ができることは民に、これは私は、それはそれで正しいと思います。しかし、官から民に移してよいものは官から民に移せばいいんです。民ができることは民にと言いますが、民よりも官がやったことがいい、やった方がいいというものもあるんです。何でもかんでも民に移せばいいというものではないはずなんですね。 それで、小泉総理は先日の答弁のときにも、私はアメリカが言われる前から、随分前から郵政民営化を唱えてきたんだというふうに言われてまいりました。その多くは、基本的なところは財投の問題だろうというふうに思います。しかし、もうそのことは既にもう財投改革は終わっているんですよ。十九年には預託義務はなくなる、ゼロになる。預託義務はもう既になくなってゼロになるんです。小泉総理がずっと前から言われてこられたかも分かりませんが、ずっと前から言われ過ぎてもう既に三周後れぐらいの郵政民営改革になっているんです。今の時代に合った郵政民営改革ではないんですよ。 私はいろいろ前回の質問でも言ってまいりましたけれども、まるで金を貸す方が悪くって、金を使っている放蕩息子の方が何か胸を張って生きているというような、そんなのが今回のこの論理だろうというふうに思うんですね。 財務大臣にも質問させていただきました。国債の発行額はどうなるんですか、この郵政民営化が行われれば国債の発行は減るんですかと。しかし、全くそういうことにはなっていません。国債はこれからも増え続けます。更に増え続けて、残高はもう天文学的な数字にもう既になっていますけれども、更に倍以上になってしまう。それを、それじゃ郵政民営化ができることによってそれを改革できるんですかと言ったら、そんなことは考えられないという話が出てまいりました。 正に、先に国債を発行することをどうやって減らしていくかということを考えていかなければならないんじゃないでしょうか。経済の活性化だとかそういうことのためにやられるんだと言われますけれども、私は順序が逆だろうというふうに思います。 そのことに対して、小泉総理、どう思われますでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) その点は全く見解が違います。 なぜ民間でできることを官にやらせる必要があるんでしょうか。そして、民間の例から見れば、民間は義務付けなくても義務以上のサービスなり商品、いい商品を展開してきたじゃないですか。どうしても必要な過疎地での郵便局の設置基準というのは法律で義務付けております。義務付けなければいろいろなサービスが展開できない、国民の必要としている商品を提供できないというのは、私は違うと思います。民間企業は、法律で義務付けなくても様々な商品を、国民に合うような売れるような商品を、公務員が考えなくても政治家が考えなくても展開しております、サービスを。だからこそ、民間にできることは民間にやってもらおうということじゃないでしょうか。 今、この法案だけが通れば、郵政民営化だけが通ればすべて解決するなんて言っていません。しかし、最低限不可欠であります。将来、簡素で効率的な政府をつくる、しかも民間にできることは民間にということは民主党の皆さんも言ってきたことじゃないですか。そこをよく考えられてもらいたい。 それを、特殊法人も全部統合しろ、廃止しろ、民営化しろと言うのはどこの政党ですか。特殊法人にすればいい、そうじゃないんです。民間にできることは民間にやって、いろいろな商品というのは民間の経営者に任せた方が様々なサービスを展開してくれると。 同時に、公社である限り、国家公務員が資金を運用される限り、郵貯の資金でも簡保の資金でも国民の財産であります。国民の金であります。それを限定した公的な分野、安全資産だけに活用して、どうしてこれから新しい国際社会の厳しい競争に対応できるんでしょうか。成長する分野に資金を運用していかなきゃならない、民間に開放して納めるべき税金は納めてもらわなきゃならない。 これからどんどんどんどん必要な資金は国でやれといったら、いつまでたっても公務員は減りません。税金はどんどん負担しなきゃならない。将来的に考えて、できるだけ、増税をする場合にもその幅は少なくしなきゃならない、国民負担を小さくしなきゃならないという必要不可欠な今この郵政三事業の民営化法案だということで提案しているんです。
○高橋千秋君 まあ、思い込みというのは恐ろしいなと思いますが、私は、何でもかんでも民間にやったら、何でもかんでも解決するもんではない。それは民間の努力を全く逆にばかにしていると思います。そして、公務員もみんな責任を持ってやっている、みんなが自分たちで一生懸命やっているということを全部ばかにしているような今の話だろうというふうに思います。 今、何か話を聞いていると、この四年間、小泉総理が身ぶり手ぶりでやってこられたこと、これに国民はだまされてしまって中身を全く見てこなかったんではないかな。何でもかんでも、小泉さんや竹中さんが言われてきたような、今回の答弁の中で言われていたようなバラ色のようなことが起きるんであれば、民間はもっと早くからやっていますよ、既に。そうではない、非常に苦労してみんな頑張っているわけであります。その中に、あえて民間に移るといっても、中身が全くないような国立の大会社をつくるようなこの法案が何で国民のためになるんですか。そのことを申し上げて私の質問を終わります。
○平野達男君 民主党・新緑風会の平野達男でございます。多分私が本委員会のこの民主党・新緑風会を代表しての質問の最後になるんではないかというふうに思います。 その前にちょっと、幕末の幕臣に小栗上野介という方がいます。この方は、もう御存じのように、横須賀のドックを造りまして、残念ながら官軍に、官軍というか、明治政府と言ったらいいんでしょうか、最後は惨殺されてしまいます。まあ幕府はつぶれたけど明治政府には立派な財産を残したという、そういう評価がある方でもあります。実はこれは、この方は、前島密が日本の郵便制度をつくる前に、ひそかに、ひそかって、しゃれを言うわけじゃないんですが、その小栗上野介が日本の郵便制度を構築していた。 実は、この小栗上野介が、上野介ですからもう分かりますように、出身地が今の群馬県です。その群馬県の出身地が実は我が筆頭の伊藤さんなんです。伊藤さんは御存じのように全逓の委員長ということがございますけれども、どことなくその小栗上野介の気分というものを何となくこう引きずっているような方でありまして、ただ、かなりの頑固じじいではあります。その伊藤筆頭から、本来は今日は最後の質問ですから筆頭がやるべきところでありますが、おまえがやれという指示がございましたので、今日は立たせていただきました。 ちなみに、先ほど高橋千秋議員が言いましたけれども、実は高橋議員が言うまで、私、ふっと忘れてましたけれども、確かに四年前のあの激戦、私と高橋千秋さんだけが二十七の選挙区の中で勝たせていただきました。しかも、多分その二選挙区だけだったんではないでしょうか、二回も入っていただいたのは。あのときは、私、初めて四年前の予算委員会のときこの場に立たせていただきまして、一晩、小泉総理に何か言わにゃいかぬ、一生懸命になっていろいろ考えました。何か一言言わにゃいかぬ。あのとき言ったのが、二回も来ていただいて、大変忙しい中、いろんな思いを込めて感謝申し上げますと言ったんです。その後、岩手県をどう思いますかと言ったらいいところだと言ってくださったから、今度は素直に感謝申し上げますと言ったことを今ふと思い出しました。 そういう四年前の経過を踏まえまして、今回高橋千秋さんと私が小泉さんの年来の念願である郵政法案に断固反対という立場でここの論戦を臨んできたというのは、何かしらこう因縁めいたものをちょっと感じるなという感じもいたしました。 そこで、今回のこの郵政法案の、郵政民営化法案をめぐっては、この委員会では私は本当にいい議論があったと思います。これは与党、野党を問わずです。ところが、この委員会の外ではどうも変なことが起こっている。その法案とは別にですね、何か別なことで法案の行方が左右される、そういう、左右されかねない、そういう状況が出てきています。それは何かといいますと、私は、総理は解散という言葉を、本人は使わない、使わないと言っていますけれども、事実上、私は使い過ぎたと思います。これは、解散ということを脅しに使って、今こうやって毎日毎日議論している言論を封殺するものですよ。これは与党の議員に問わず、私だってこれはやっぱりおかしいと思う。郵政民営化法案をいろいろ議論した上で、それでその結果、可決になるかもしれません、否決になるかもしれません。その結果をどう判断されるかというのは、これは総理の判断でしょう。しかし、前から、議論している最中から余りにも使い過ぎた。 これは、総理は、本当に今回の議論においては、(発言する者あり)民主主義の、本当に、今おっしゃいましたけれども、議会制民主主義の否定につながると思います。まあ総理も、何もやらなければ丸投げと言われる、いや、これだけは是非やりたいと言って前に出ればヒットラーと言われる、まあなかなか大変なところもあるかと思います。しかし、これは同情するわけじゃありませんよ、今回のやり方は本当に間違っている、これだけは強く申し上げておきたいと思います。 そこで、まず私は、中央省庁改革、三十三条との絡みの中でこれいろんな議論がございました。何か細田官房長官は、これを何回も質問されて腹一杯になったというふうにおっしゃっていましたが、私らは、私は何ぼ聞いてもよく分からない。しかし、法的には問題がないというのが政府の見解であったようです。しかし、私どもは納得しておりません。 ただ、この三十三条との絡みの中で、先ほど高橋千秋議員も質問しましたけれども、大臣の発言には法的拘束力がないという内閣法制局長官の答弁がございました。大臣の答弁に法的拘束力、拘束力がない、拘束力がない、一般的な拘束力がないというところまで言ったのかどうか分かりませんが、もし大臣の発言がそういうものだとすれば、内閣法制局長官の言葉も、その発言自体もどこまで拘束力があるかよく分かりませんね。だから、拘束力のない大臣の発言を拘束力のない内閣法制局長官が答弁をしたと、そういうことなんですね。こういうことが堂々とまかり通っていますね。 それよりも、私は、問題なのは、そういうことを盾にして新しい法案を提案してきたということは本当に大きな問題だと思います。なぜ問題かといいますと、私ら国会は、法案の中身、法案はどう解釈するんですかと、それは、法案がもし制定されたときにそれをどうやって運用するんですかと、そのことを一生懸命になって議論しています。その中で、大臣が例えばこれは民営化しないということを意味するんですよというふうに言えば、それは法的拘束力とかそういう問題を超えて、そのときの担当大臣、内閣の意思なんですよ。そういうふうに私ら理解しなかったら、こんな議論なんかもうできなくなっちゃいますよ。だから、やじで何回、何回、何回も言っているように、大臣が答弁されたことは法的拘束力がない、法的拘束力がないというやじが飛んじゃうんですよ。これが常態化したら国会が本当分解してしまいますよ。そういうことを、事例を事実上もうつくっちゃった。 ここはきちっともう一回答弁を修正する必要があると思うんですが、総理、これどのように思いますか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは、法的拘束力の問題の御質問だと思いますが、私は、人間の社会において法律以上に大事なことはたくさんあると思います。法律を守っていればいいかという問題でもありません。法律以前に重要な点がたくさんあると思うんであります、人間の関係において。 私は、この国会での大臣の答弁等は非常に重いものだと思っております。法律があるからこれは民主主義国家としては秩序が維持される、これは当然であります。しかし、法律だけでいいかというと、それは道徳等というのは法律で拘束できませんから、国会の審議の場においても、ある時点においての法律が、次の内閣あるいはそのときの国会の政治情勢によって以前の法律が変えられるということは当然あり得ると私は思っております。
○平野達男君 今日はテレビも入っていますし、時間も限られています。 ただ、私が言いたいのは、内閣法制局長官の答弁は、それは法的拘束力ということを厳密に多分説明しているにすぎないのかもしれません。ただ、そこから派生して、何か大臣答弁があたかも軽いものだというふうな印象を与えてしまっているんです。これは、総理として、いや、そんなことはない、法的拘束力はないかもしれないけれども、大臣の発言というのは時折そのものの内閣の意思だということを言わなくちゃ駄目なんです。それが総理の役目じゃないですか。 そしたら、そしたら、そしたら、その上で、そういう発言があったということに対して、一度やっぱりしっかりとしたけじめを付けるべきである。そのけじめを付けないために、三十三条の中身がどうのこうのとか、あのときの廃案、何ていうか、民営化しないというふうに言ったじゃないかという議論がこんなに起こっちゃったんですよ。これも私は、今回の法案の提出の一つの大きな誤りだというふうに私は思います。 しかも、更に言えば、中央、この公社法は二年前に出されました。この二年、二年前に法案、法律を出したのは小泉総理であります。この公社法には、四年間の経営改善計画、経営計画ですか、中期経営目標あるいは中期計画、こういうものをつくるというふうに規定してあります。その四年も待たずして、二年、二年で出してきた。これは、法律は施行して悪ければ改正するというのは、これは当たり前です。どんな法律だって一回つくったら未来永劫にわたって法律が生きるなんて私ども思ってません。しかし、二年前に公社法を出して、しかも四年間というタームを切っておいて、四年間やったら見直しましょうという法律のスキームを出したのは総理ですよ。その総理が、確かに一里塚だとか何とかおっしゃったか分かりませんけれども、それを全部否定する形で法案を出したということは、法案というのを、我々が定義しているものについて今一緒になって議論していますけれども、今日ここで可決したものが次にどうなるかということが分からなくなってしまうという、大変な大きな先例をつくってしまうことになったんです。 更にもっと言えば、更にもっと言えばですよ、今回出された法案については、自民党の何とかという幹事長が見直し議連をつくろうじゃないか、見直し議連をつくって、今はこういう法律だけど成立したら見直しをすればいい、こんなことを言い出してるんですよ。こんなずっと一連の流れをとらえますと、とらまえますと、今回の郵政民営化法案というのは出し方も間違っているし、それから議員の議論の仕方も間違っているし、これは私どもは国会で毎日議論している国会議員としては怒らにゃいかぬのですよ。そういうことを総理はしっかり認識してもらわなくちゃいかぬと思います。総理、ちょっと、コメントをちょっと求めます。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) この議論は衆議院においても、また参議院においても行われましたけれども、再度御質問でありますので答弁いたしますが、今言った議論、よく検討いたしました。そして、法制局にも確かめました。そして、私は公社というのは民営化の一里塚だということを申し上げておりましたし、この公社がこの四年間、そしてその後に民営化を始めようというわけであります。そういう点から、私は、時期的に早いという意見、反対論があるのも承知しております。そういう点を踏まえて四年後に民営化していくと、公社が設立されてから、二〇〇七年の四月から。そして、移行期間を設けてやるということでありますので、そのような反対論、批判は承知でありましたけれども、法的に確認して、私は法律の専門家ではありませんから、法制局にも確認して、今回民営化法案を出すのは法的に問題ないということで提出してあります。 ただ、その見解は平野さんとは違います。違いは承知でございます。しかし、法制局にも確かめて、専門家にも確かめて、これは法的に問題ないということで出していると、それは正に政治判断だと思っております。
○平野達男君 私の言いたいことは、ちょっとこれ、こういうことなんです。 内閣法制局長官は、大臣発言に対しての法的効力というものに対する解釈を聞いたんです。だから、答弁を見ますと、これは政令でもない、省令でもない、法律でもない、だからそういった意味での法的拘束力がない、以後、一般国民を、あるいは内閣をそれ以後覊束するという、難しい言葉を使ってますね、という意味での法的拘束力がないと言っただけなんです。 これは一歩下がって考えますと、これはこれで当たり前なのかもしれないんです。だけど、それとは別に、私が言いたいのは、大臣の答弁というのは、こんな法的拘束力とか内閣法制局長官の解釈が出てきて、それで済ませられるような、そういう発言じゃないでしょうということを言っているわけです。だから、そこのことを、総理がむしろ、いや、官房、内閣、本当ならばですよ、法制局長官はあんなことを言ってるけど、それはそう、理屈はそうかもしれない、だけど内閣の一大臣が言った言葉は重いじゃないかと。重いから、これはこういうことで、こういう一応整理をしましたというふうに順番を踏んでやるのが、これ私は筋だと思いますよ。 内閣法制局長官はいいですよ、もう。止めなくていいから。 ということで、それは私の、見解が分かれるかもしれませんが、私の、私の見解であります。 それから、以下、この委員会を通じて、私は、議論をすれば議論をするほど、本来であれば大体認識のギャップというのは埋まっていくんですが、私は与党、野党のいろんな議論をずっと聞いて、私も本当に議事録は丹念に読ませていただきました。疑問はやっぱり広がっていっているんではないかという感じを強く持ちました。本当はもっともっと議論したい感じもします。しかし、時間の制約もありますし、それよりも何よりも、私は、この法律というのは、議論すればするほど次から次へと問題が出てくるんだと。このことが明らかになっただけで、なったということで採決、まあ採決するかどうか分かりませんが、ここで審議を一度締めるというのもあるのかもしれないなと思い始めています。 そこで、じゃ具体的にどういうことかということでありますけれども、まず私は、先ほど高橋千秋さんが何回も、あるいは各議員が、各委員が何回も問題にしました。本当に郵便局ネットワーク、しかもそのネットワークというのは、ただ窓口業務、郵便の窓口業務をやる郵便局ではありません。金融サービスをやる郵便局のネットワークが本当に守られるか。これに対しては、やっぱり最後まで私は納得いく説明はなかったと思います。竹中大臣はいろいろ説明されています。確かに設置基準、法律で義務付ける。それから、基金の問題。それからあと持ち株の問題、持ち株認める、分かりました、そういうふうにやっています。しかし、ユニバーサルサービスの義務付けはしない。 それから、先ほど総理も、十年後、いろんな、民営化したときにだれが判断するか、それは経営者の判断です、経営者のいろんなノウハウ、ノウハウというか意欲、そういうものに懸かっているというふうに言いました。そういう、最終的には、これは私も委員会で何回か言いましたけれども、郵貯銀行、郵保銀行は完全なる民間機関になります。民間銀行、民間生命会社になります。その銀行が、あるいは保険会社が、経営という観点から見たとき、その二万四千七百というネットワークが本当に価値あるものかどうか、これは分からないんです。生田総裁はネームバリューが大事だというふうにおっしゃいました。確かに私も賛成です。このネットワークは物すごい価値があります。使いようによってはすごい使えると思うんです。だけれども、繰り返しますけれども、二万四千七百全部が金融機関という立場から立って見たときに本当に価値があるかどうかというのは、これは一に経営者の判断に懸かっているわけです。これをぼかして、竹中大臣、総理も、総理もそうなんですけれども、十年間はこれは一括の代理店契約、義務付けられますけれども、何となくこれはいけるような、いけるかもしれないんですね。しかし、十年以降、今から十二年以降は全くフリーですよ。これに対しては、私は、もし正式に答弁すると、これはそのときの経営者の判断になりますと、しかし、いろんなネットワークを使って、可能な限り使うでしょうという、これぐらいの答弁しかできないんですよ。 ところが、いろんな言葉を使ってあたかもこれは全部が大丈夫みたいなことの印象を与えちゃっている。法律にはそんなこと、全部最後まで大丈夫だという規定はどこにも書いていません。何となれば、ユニバーサルサービスを廃止していますから。これは重いんですよ。ここは本当にきっちり説明しないままここまで来てしまいました。そして、いまだに私どもと竹中大臣の説明の中のギャップは埋まっていません。恐らく、全国のこの問題を見ている方も、この問題に対してはギャップ埋まってないなという気持ちがあると思います。 竹中大臣、もしコメントがあれば、今までの説明に補足があれば、短くやってください。
○国務大臣(竹中平蔵君) 平野委員を含めて、本当にこの点について議論を深めていただいたというふうに私も思っております。 それで、私も真摯に御答弁をさせていただいたつもりなんですが、それでもまだ分からないという御指摘も受けまして、私なりに整理すると、やっぱり一つは、このネットワーク価値というのをどのように認めるかというところで私と委員の間では意見があるんだと思います。そしてもう一つは、それに関連しますが、地域密着型の、私は、郵貯、簡保は地域密着型でやっているから強みがあるんだと、この強みを生かすはずだと。それについて私は一生懸命御説明申し上げているんですが、それについて恐らくまだ埋まっていないということなのかもしれません。 ただ、金融の長期の代理店契約を移行期間にいたしますと、それはうまくいくかもしれませんが、それ以降については何もないということでございましたが、これは何もないわけではないわけですね。つまり、基金というのは恒久措置です。基金というのは恒久措置です。そして、それに対して地域の意見を聞くということを義務付けて地域貢献の計画を作ります。これも恒久措置です。そういう形で、それ以降についても、万が一にもネットワーク価値が低下するような過疎地の最前線が出てきた場合も、きっちりそれで担保できるというのが私たちの考え方なわけです。だから、決して恒久措置がないというようなことではないわけです。
○平野達男君 基金があることは知っています。ただ、今その基金は、御承知のように取りあえず二千局ぐらいということでたしか試算をしていると思います。問題は、じゃ、二万四千七百のうち二千、まあ仮にそういう基金で担保されたとして、何で残りのやつがきっちり、経営上しっかりとした委託料が入ってきて経営されるんでしょうか。これが分からないんです。 つまり、これは勝手な前提を置いているんですよ。つまり、バリュー、ネット、ネットワークのそのバリューがある。経営者は必ず、二万三千、二千引くから幾らだ、二万二千七百ですか、これはきっちりとした受託、一括契約結ぶ。二千は、ちょっとなく、これ委託料そんな払えないから、その基金から来ればそれで払える。それで何となく二万四千七百というのがこれで担保されるというのは、だけど、これは勝手な想定ですよ。これは、そういう想定の中で取りあえず基金をつくったという説明にはなりますけれども、それで二万四千七百というネットワークが維持されて、かつそこで金融のユニバーサルサービスが維持されるということの説明にならないです。それは何が、何が最大の要素かといいますと、経営者の判断ということがこれがどうしても今の段階で担保できないんです。 それならば、これも私も委員会で言いましたけれども、経営者が別に判断したらどうするんだろうか。ネットワークのクリーム、要するに、いいところだけ選んで、悪いところは、悪いところを排除するという、済みません、田舎者ですから、最近、片仮名ちょっと。クリームスキミングですね。いいところだけ選んで悪いところは排除すると、そういうことで、例えば二万四千七百のうちの二万局だけでこれをいいやいいやというふうに判断するかもしれないんです。 そういうことを想定した上でですよ、それで制度設計をするというのが本来の筋です。そこに対しては何も入っていないじゃないですかということについての説明が最後までなかったと思います。 腹一杯膨れた細田官房長官、いかがですか。
○国務大臣(細田博之君) 民営化というのは、どうしてもそういう考え方を法律上は書かなきゃならないという宿命があるんですね。 つまり、JRのことを考えていただきたいんです。JRに本来ならみんな書きたかったことは、すべての赤字ローカル線は維持するものとする、すべての地方の駅は維持するものとする、そしてそれらは総合的に経営して地方の方の利便を今どおりに維持することとするって書きたかったけど、それは書いてないんです。 しかし、それはどういうふうに担保されたかというと、実際に十八年たって、ネットワークが非常に重要だなということをJR自身が気が付いています、まず。鉄道でもありますしね、郵便も同じような性格です。 それからもう一つは、政治家が地元の市町村も、(発言する者あり)静かにしてください。市町村あるいはそこの議員さん、国会議員、政治家、住民、そういった方が一つ一つについて、これは必要なんだ、この駅は必要なんだ、この郵便局が必要なんだ、どうしてつぶす必要があるんだ、赤字ならそれを補てんしたらいいじゃないか、こういう考え方で一つ一つやるべき政治的課題ではあっても、法律に全部維持しますということは、JRの民営化のときも書けませんでしたし、それは民営化の定義と矛盾する面があります。そこを最大限まで書いたのが、全国あまねくとか基金だとかいろんなことなんで、あとは私は政治の問題だと思う。 したがって、私は政治の問題として言えば、断固、各津々浦々の郵便局というものは断固やめさせちゃ駄目なんです。私も田舎の選出なんです。これはこの民営化法とかかわりなく、政治的に必要な郵便局は必ず残すという政治の決断が必要だということを申し上げたいわけでございます。
○平野達男君 郵便局を残さなくちゃならないという、残さなくちゃならないという気持ちはよく分かりました。 ただ、JRと今回の民営化は私は根本的に違うと思っています。何が違うかといいますと、郵便局の、今は、これはたしか山崎先生の指摘だと思いますけれども、無集配局の特定局は七割が金融で食っていける、三割が郵便局だといいます。JRは鉄道網を全部そのまま引き継ぎました。車両も何も全部引き継いだんです。(発言する者あり)要らない、そういうことの中で要らないのも捨てました。 今回の民営化は、その最も核となる郵便、簡保を離すんです。離して、離された上で、その郵便局のネットワークというのは郵便局会社のところの設置が義務付けられて、守っていくということを義務付けられるんです。ここに大きな違いがあるんです。だから、四社化を、四つに分離したことによって、実は最大の、要するに、郵便、今までのネットワークの支え手たる郵貯、簡保のそのお金が将来的にどこまで入ってくるか分かんなくなってきているんです。 繰り返しますけれども、いいですか、郵便、郵貯、簡保、失礼しました、金融サービスをやるのは郵便局、郵便局会社じゃないです。これは、郵便局会社は、御承知のように、郵便局は営業所です。営業所はこうやって待っているだけです。何を待っているかといったら、さあ、仕事をやってくださいという、委託してくるのを待っているだけです。売ってする、売ってそれを、じゃここでこういうサービスをします、どうしますと決めるのは、郵貯銀行それから郵保会社なんです。それから民間の銀行、そういうことなんです。 だから、そこは、政治的にどうのこうの、どうのこうのとかいう話の問題じゃなくて、郵貯銀行、郵保会社は、銀行法、生保、いや、待てよ、保険業法のその傘下に入りまして、そこに政治的にどうのこうの介入というのは、これはできないです、これ。これ、やっちゃいけないんです。 だから、そういう意味で、そこに対して最終的に、繰り返しになりますけれども、その郵貯銀行、郵保会社の、どのように判断するということがいかように、これは法律に書けません、民営化すると言った以上は。書けないんです。そしてまた、どういうふうに将来的に委託契約するかというのは、これはまた不確実性が非常に大きい。その意味において、幾らこの場で、ネットワーク価値あります、基金を用意しました、持ち株の制度を用意しましたと言っても、これは納得できない。これは、多分幾ら議論してもこの溝は埋まらないと思います。 それで、しかも、更に言いますと、持ち株会社制度と言いました。これ何か新しいことがあるかといったら、何にもないですよ、答弁を聞くと。今の銀行法制、保険業法の枠内でやれということです。二五%以上の株を持ったらこれは独禁法に引っ掛かります。クロスシェアホールディングという、いわゆる子会社が株を持ったらこれは問題だなということをうちの大塚委員が指摘しましたら、どうも公取はそういうことはしませんということを言いました。何が新しいかといったら、何も新しいことないですよ。今の枠の中でやるということだけの話なんです。 その持ち株、持ち株、持ち株、持ち株、持ち合いを認める、認めるというふうに何回も言っていますが、しかも、私は財政金融委員会で柳澤金融担当大臣のときから四年間ずっと財政金融委員会に在籍していまして、分からないながらもいろいろ勉強しました。今、銀行は持ち合い株解消しますと一生懸命やっているんですよ。持ち株の株の、持ち株の制限比率という法律まで作ったじゃないですか。それ、片っ方でこれだけの、郵貯銀行、郵貯銀行、郵保会社は、いや、持ち合い認めますから大丈夫ですよと言っている。これはどっちが本当なんだと。これは本当は伊藤大臣がそれはおかしいよと言わなくちゃなんないんですよ。それをあなたは、それは、そういう郵貯銀行、保険、郵保会社の、どういうふうな経営形態であるべきかというのはあなたが監督していますから。 さらに、もっと言いましょうか。もっと言わせていただければ、持ち株会社で仮に持ち株を、仮に持ち合いを認めたとしても、何かメリットがあるかといったら、これは、例えばアームズ・レングス・ルールですね、つまり、要するに、不当に影響力を使って、例えば委託料をもっと出せとか、もっと契約をしろとか、こういうことは言えない仕組みになっています。それをやったら駄目だと言うのが伊藤大臣ですよ。 だから、そういった意味でも、それは、内閣の中でそれは規制が働くということなんですが、そういった意味でも、株の持ち合いなんというのは何かいいことあるような感じしますけれども、基本的に何も新しいことではないと、そういうことなんですね。 ちょっと一呼吸置く必要がありましたから。どうぞ。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今またたくさんのことを御指摘してくださったんですが、委員の御懸念は、基本的には、民営化で経営者の判断に任されると、そして、そういった意味ではサービスを提供する、しなければならないといったようなことが担保されていないと、その点に最も大きなポイントがあるんだと思います。 民営化ですから、これは経営者の判断は最大限大事にしていただきたい。しかし、銀行、保険というのは、これは純粋な商法の一般会社としてつくりますが、郵便会社と郵便局会社というのは公的な使命を負っておりますので、特殊会社としてつくります。そこには法律で幾つかの義務を課しているわけです。これは、郵便については郵便のユニバーサル提供義務を課しておりますし、そして何よりも郵便局会社に対しては、あまねく全国に設置しなければならないという義務を課しているわけですから、これは、経営者の判断でですよ、経営者の判断で要らないということではないんです。ここは義務を課している。 さらには、義務を課しているところというのは結構ほかにもあるわけです。これは、同じように金融サービスが必要かどうかについてはですよ、それについては、地元の有識者の意見を聞いた上で、そして地域・社会貢献計画を作らなければならないと、これも義務です。 そういったことを法律で義務付けていますので、もう、要するに、民営化しますけれども、特殊会社と民有民営とちゃんと分けて、そこはめり張りを付けてやっているわけです。 そして、もう一つ、金融の今持ち合いを解消しているではないかということです。 持ち合いというのは、銀行がどこかの株を持っていてですよ、それで、その相手先が銀行の株を持っている。この中で今回特に議論がなされているのは、郵便局会社等々が、その特殊会社がここを持てるかどうかということを議論しているわけであって、そのとき銀行がですよ、別に郵便局会社を持つかどうかというのはこれは全く別な話ですから、いわゆる、いわゆる持ち合いとはこれは別の話でございます。そういう一体的な経営を他の民間機関と同じような意味で可能にしているというだけでありますので、銀行の持ち合い株解消とはこれはちょっと別の次元の問題でございます。
○平野達男君 だから、そういうところも私も何回も議事録見たんです。常に、持ち合い持ち合いと言っているんですよ。私も、多分そういうことだろうということは頭の隅にはありました。だけれども、そこはぎっちり説明していませんよね。 それからもう一つ、前段の話、竹中大臣、非常に大事な話なんです。郵便局ネットワークは、郵便局ネットワークの維持というのは郵便局会社に位置付けられます。郵便局会社に義務付けられているのは郵便の窓口業務だけです。郵便局会社のつらさというのは、この郵便局窓口業務を受託して、郵便会社からの受託料、委託料だけでこれは多分やっていけないだろうと思うんです。やっていけないから自前のことを、例えばコンビニとか何かやるだろうと思います。 だけれども、先ほど言ったように、無集配の特定局は、七割郵便で食べて三割郵便、失礼しました、七割金融で収入を得て三割は郵便だと言いました。その最も大口たる金融の受託料がどの程度入るかというのは不確定なんです。だから、これは郵便局会社大変ですよ。本当に大変になるかもしれないんですよ。片っ方で法律で設置が義務付けられる、郵便のユニバーサルサービスは、これ提供しなくちゃなりませんから、これはずっとやらないかぬです、どんなことをやっても。 しかし、それを支えるだけの担保、実はそれは、先ほど言ったように、郵貯銀行、生保会社というのは完全なる民間会社ですから、私はこう考えます。いや、あそこの岩手県の九戸郡にああいう郵便局ありますけれども、あそこは余り価値ないからもうやめましょうと言われてもしようがないんですよ。そういうことが、もうこれ以上、残り十五分になりましたから。──分かりました、どうぞ、いいですよ。そういうふうに埋まってないということをですね。
○国務大臣(細田博之君) 民間会社で別会社だから関係ない、それは全然意見も述べられないだろうと、だからやめてしまうだろうという考え方に立ってないんです。我々も、そこのところは一番苦労したところで、そこは民間会社になりますし、分社化はせざるを得ない、民間という建前からして。 しかし、ここ、ある郵便局から、岩手県でも島根県でも離島でもいいんですよ、隠岐島でも。しかし、そこの貯金業務や、あるいは保険業務を勝手に、ああやめました、別の島へ行ってくださいとか、盛岡まで出てくださいとか、そんなことは住民の福祉あるいはこの社会的な状況に対して非常に問題がある行為でございますから、これは一つ一つしっかりと守らなきゃいけない。この前提でこの法案は考えているのであって、民間同士だからばらばらで文句が言えませんといったら、どこに政治があるんですか。地元の政治は、野党も、与党も、衆議院も、参議院も、地方議会も、市町村長も、それでこそ働きがあるわけでございますので、そこのところはしっかりと維持をしていかなきゃ当然郵便局やっていけませんよ。それは分かっている。しかし、民間という性格であるから、どうしてもそこで法律上、法律上義務付けるということが難しいから、事実上それが推定的、論理的帰結になるような仕組み、あるいは補助をする仕組みを考えているわけでございます。
○平野達男君 繰り返しになりますけれども、繰り返しになりますけれども、私どもは法案の審議をしています。法案には細田官房長官が言っているようなことはどこにも書いてない。そういうふうに運用したいという、今の意図を言っているだけです。私らはそんな、そういう、したい云々というのは共有していますよ。 私は、繰り返しますけど、そうしたいんだけどできないでしょう、法律もそうなってないでしょう、そこを問題だって言っているんですよ。この議論は、この議論はいずれ、幾ら議論したって埋まりません。ただ、大変な問題法律です。そして、言っていることと、この法律の言っている、皆さんがおっしゃっていることと法律で規定していることとの間には物すごいギャップがあります。そのことだけを、そのことを申し上げて、ちょっと次のテーマに移ります。 更にもっと言えば、この議論を通じまして一杯出てきましたね、骨格経営試算。これは大変やっぱり問題がある。うちの、うちの、我が方の藤本あるいは藤末、若林、こういった経営のいろんな、経営に、経営計画に携わってきた議員が本当にその経験を生かしまして鋭い追及をしていました。 例えば国際物流。インテグレーターとフォワーダー、これちょっと私はよく分かりません。これを混合して使っている。これは何かといいますと、費用は安く見て収益は高く見るというような、そういう混合して使っているという、そういう指摘もありました。 それから、あと、新規事業については、本来シビアであるべきものが非常に楽観的になっているじゃないかと、こういう指摘もありました。 さらに、銀行、保険。これ、どこまで金利変動リスクに耐えられるか。これは今、今の計画では二〇〇四年九月末の実勢利回り一・四四%で経営試算をしている。これだけです。これは、例えれば、私らが住宅ローンを組むときに、今金利安いですね、それがずうっとそのままの金利で続くということを前提して住宅ローンを組む、組むようなものです。だれだってこんなことをやりません。だけど、骨格経営試算はそんなことをやっている。 更にもっと言えば、今度は公社側の問題ですけども、郵貯、簡保の経営リスク管理。これは、大塚議員が随分、何回も何回もこれ追及していました。あるいは峰崎議員も何回も何回も追及していました。特に公社の場合は、これは今まで郵便局で預金を預かるということについては慣れていましたけれども、それを運用するということは慣れてない。何か聞くところによると、三日後にならないと何か現金収支が今合わないという、まだこういう状況にあるらしいんですが、そういう中で本当にリスク管理ができるか。 特にもう、あるいは、特にもうシステムの問題については、これは大塚さんが本当に日銀時代に自分でやられたという経験から、これは多分、彼は法案反対なんだ、反対な、反対なはずなんですけど、心配しているんですね、公社のことを。そういう質問がどんどん、きちっとありましたけども、これに対する答弁も、私は聞いている限りにおいては納得できるような答弁はなかったというふうに私は思っています。 それから、更に言えば、言い忘れましたけど、誇大広告。これは先ほど高橋千秋さんがもう言いました。この誇大広告、誇大広告というか、この例のパンフの中で、あたかも二万四千七百がコンビニ化するような、そういう印象を与えるような記述がありました。それから、さらにまた、これは、まあ実際にはこれは普通局一千三百というふうに経営試算はやっていますね。 さらに、これは、櫻井議員がこういう指摘したんですけども、こういう、たしかパンフレットの中にこれあります。これは、今一体経営されていることに対してのリスクを、リスクって、問題点をこういうふうに書いていますが、実は一体経営されていることによっての強みも何にも言ってないんですね。これは余りにも今の制度というものに対する説明不足じゃないか。 しかも、これは、こういったことが一億五千万も掛けて随契でやったという、そのこと自体も私、大変問題だと思います。だけど、例えば、このコンビニ化、二万四千七百をコンビニ化するような、こういう印象を与えるような、こういうものをチェックできないということは、一億五千万を使った、それはどこの会社だか忘れました。スリード社だか何だか知りませんが、(発言する者あり)どこの会社だか今思い出しましたけれども、これを作って、作ったことはいいんですけれども、これを作ることに対して気合が入ってないということですよ。こういう、こういう法案に、広告をやって、かつまた法案もできてない。これは法案が否決されたら一億五千万はどうなるんですか。大変な問題ですよ、これ。そういう問題があることも、この委員会を通じてるる指摘されました。 そしてさらに、これはあとは国債管理の問題、マクロ経済政策の問題です。これは、私が個人的には最もこだわっている問題です。私は、国債というものに対しての理解が十分にできているかどうかは分かりません。ただ、先進国に類例のないぐらいの国債が市場に出回っている。この管理をどうするかということがこの国の多分最大課題じゃないかと、最大アキレス腱じゃないかという私は認識を持っています。(発言する者あり)その少子化。 それで、国債ということに関連して言いますと、二十兆の新規国債を発行し続けますと、これは限りなく一千二百兆に近づいていきます。三十兆の新規国債を発行し続けますと、限りなく一千八百兆に近づいていきます。これは六十年償還ルールですから、そうですね。これは長年、すごい大変な期間が掛かりますよ。だから、ずっとそれで増え続けていくんです。ところが、今三十五兆でしたか、新規国債の発行は。だから、それを今の国債発行残高から下げていくというのは大変な大変な努力です。税収がどんと上がるとか、そういうことでもない限りこれは実現しない。だから、何回もこの委員会で指摘されていますけれども、国債発行残高が増え続けます。 その一方で、国債発行残高が増え続ける中で、国債の今の保有者は郵貯、簡保、日銀、これが最大なんです。郵貯、簡保は国債の保有を減らす方向に走るかもしれない、民営化をされれば。日銀も、どうも新聞情報によりますと、量的緩和を解除するかもしれない。これも先般のこの委員会で指摘しましたけれども、量的緩和を解除ということになりますと、市場にあるお金を回収しなくちゃなりませんから、回収するために資産を売る。資産を売るときに国債を売るかもしれない。これは売りの圧力になるんです。 こういうことにどうやって対応していくかということを筋道をしっかり立てないまま、私は、小泉さん、小泉総理の郵政、郵政民営化に懸ける理念というのは分からないわけではないんです。だけれども、その前にもっともっと大きな課題、このリスクをどうやって制御していくか、これは大事じゃないかということを再三この間も委員会で指摘されました。ところが、総理はそれに対しては、それに対して答えてくれないんですね。ただ、じゃ公社はこのままでいいんですか、公務員はこのままで、この数でいいんですかと。それは、総理の言われる郵政民営化に対する理念であって、私らの問いに対する答えじゃないんです。そこをもう一度総理、答弁いただけるでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは、財政再建の重要性を今強調されたと思うんですが、国債発行の問題、だからこそ国債の管理政策も重要であります。そして、一般歳出の規模というものもこれ以上拡大しないように歳出削減努力もしている。そして、このままどんどんどんどん官業の分野を縮小していかない限りはこの民間の資金需要もうまく回らない。さらに、民間でできることを民間にやってもらわない限りは官の改革も進まない。そういう総合的な問題のもとにこの郵政三事業があると、これだけですべてが解決するわけではありません。 しかし、今言われた国債発行の問題、これは実に大事な問題であります。いかに国債の発行を削減していくか。その方法としては、歳出の削減努力と、そして増税と、さらには税収をどうやって上げていくか、組合せしかない。ですから、増税は私は、皆さん方も消費税を上げろと、民主党も将来の問題として言っております。 こういう問題については、私は、増税だけでもこれからの国債の管理というもの、国債発行を削減していこうという場合にはできない。歳出削減でもこれだけでやったら国民がまた痛みが出る、ここだけはカットしてくれるなという要求が大きい、もっと政府が面倒見てくれるということは、結局増税してしかできないんですから。だから、総合的な組合せしかできないけれども、今、今ここで官の分野というものを縮小していかない限りは、ますます政府に頼るような、政府に依存するような体制になっちゃう。 これをどうしても改革していかなきゃならないというその一番のもとがこの郵政三事業であると。だから、これだけやればすべての問題が解決するわけではないけれども、将来の税負担も削減する、そして民間企業になれば税金も納めてくれる、そして株も売却してくれれば株の売却収入が国家の財政に寄与する、もう様々な問題を抱えているこの問題に手を付けずして、今言ったものは解決できるんですか。最低限のことをやっているんです。このことをやらないで、どうやって公務員の削減ができるんですか。この約三十八万人の公務員を削減するのは公務員の地位を脅かすから反対だと言って、一体どこの公務員を減らすことができるんですか。民間にできるにもかかわらず民間にやらせてはいけないと、公務員がやらせないと信用できない、何でそれは民間の経営者をもっと信用できないんですか。 私は、義務付けないと、義務付けないと、いろいろな民間企業はやらないと言いますけれども、先ほども言ったように、民間企業はあれをしなさい、これをしなさいと義務付けなくてもいろいろな商品、サービスを展開しているじゃありませんか。そこをよく考えてもらいたい。
○平野達男君 私の言った問題を財政再建問題だけで片付けること自体が問題なんです。私が言いましたように、先ほど言いましたように、国債を二十兆に減らしても一千二百兆まで増え続けますよ、数百年後か何年後か分かりませんけれども。これは六十年償還ですから。十五兆に減らしたとしても九百兆まで増えるんです。で、この国債は、繰り返しますけれども、だれかが保有しなくちゃならない。だれかが保有してくれなければ、これは長期金利が上がっていくんです。金利が上がったら、これ大変ですね。国の財政も大変です、民間会社も大変です。じゃ、しようがないからだれかにもう引き取ってもらおうといったら、残っているのは日銀だけですよ。日銀が国債引き取ったらどうなるかといったら、紙幣をどんどんどんどん刷って大インフレですよ。私は、それは今、小泉総理は財政再建のお話しかされなかったんです。だから私は認識がちょっと違うと言っている、言いたいんです。財政再建は一つの、一つの重要なステップ、それと併せて国債管理が、今市場に出回っているのをどうやって管理をするかというのはもう一つのお話なんです。 繰り返しますけれども、これもずっと言ってきましたけれども、済みません、時間がありませんから、ちょっとしゃべらせていただきたいんですが、景気が回復してくれば、それはまた金利上昇圧力に跳ね掛かってくるとか、そういう指摘もさせていただきました。だけれども、残念ながら、この議論については、この問い掛けに対して、私は、少なくとも総理からは答弁は返ってこなかったというふうに思っています。 いずれこの問題は、そういったことを私はきっちりしてから郵政の民営化を考えても決して遅くないし、むしろ順番は逆だというのは、順番が逆だというのは先ほど高橋千秋先生が言ったのと同じスタンスであります。 それから、国債管理政策をどうするかというのは、これは郵政の民営化やろうとやるまいと大変重要な問題です。民営化されてやりますと、なお一層重要な問題になってきます。これは、これから財政金融委員会、予算委員会の中でしっかり議論していきたいと思っています。 それから、最後にちょっと時間、総理が余りに長くやりましたので時間がなくなってしまいましたので、一分だけ許してもらいたいんですけれども。(発言する者あり)私は、総理の、総理の……
○委員長(陣内孝雄君) 簡単にお願いします。
○平野達男君 気持ちは十分、何となく気持ちとして分かったような感じがします。ただ、気持ちだけがずうっとつんのめりになっちゃっている。総理の気持ち、考え方に周りが付いてきていないし、法律が付いてきていない。骨格経営試算も付いてきていない。こういうことが大変な問題だということが私はこの委員会で本当に明らかになったと思いますし、こういう法案はやっぱりもう一回出直せということだということを申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。
○弘友和夫君 公明党の弘友和夫でございます。 いよいよこの郵政特の審議も、この私の時間で八十一時間と、議論も大変煮詰まってまいりました。これは調べてみましたら、近年におきましてはPKO法案、三国会にわたってやりました、あれに次いで多いという。中央省庁改革のときより、また公選法の小選挙区導入のときよりも多く審議をされておりました。私も、この八十一時間、じっと黙ってあそこで聞いておりました。もう大変、麻生大臣だったら、黙って聞いていれやと言うかもしれませんけれどもね。じっと黙ってお聞きして、大変これ、これは与野党を問わず、そしてまた賛否を問わず、先ほど平野先生が言われておりましたけれども、議論が大分深まってきたというのは事実だと思うんです。ただ、まああの報道が、先ほども言われていまして、マスコミ報道もこれ解散なのかどうなるのか、また十八人の反対が出るのかどうかとか、そういうことに重きを置かれておりまして、この中におられるよりも外におられる方が多いという、そういう感じであります、本当に。そしてまた、専門的な議論もありましたので、なかなか国民の皆さんには分かりにくいという部分があります。ですから、今日は私、最後の締めくくりの質問でございますし、国民の皆さんに向かって分かりやすく是非お答えをいただきたい。 そしてまた、私は必ずしも今まで小泉総理のやってこられたことに全面的によしとするものじゃありませんけれども、私、この郵政民営化は今通さなければならないと、こういう思いで質問をさせていただきますんで、よろしくお願いいたします。 それで、議論を聞いておりましたら、この大局的なものとそれから個々のユニバーサルサービスが守られるのかどうかという大体大きな二つの流れ、そしてまた今なぜ民営化なのか、そしてまた公社のままでいいじゃないかと、そして我が町、村の郵便局残るのかどうかと、こういうのが大体だったと思うんで、そういうことについて確認をしながら私は質問をさせていただきたい。 その中で、まずこの民営化、郵政民営化というのが何なのかということが私は大事じゃないか。今我が国が置かれている状態の中で、どういう国をつくるのか、またどういう国をつくらなければならないかというその姿形をきちっと見据えた上の議論、これが大事なんじゃないかなというふうに思うんですけれども、総理の言われるように、端的に言えば、公あるいは官が強い国ではなくて民の強い国、そして民でできることは基本的に民で行う、民の自由で柔軟な発想による創意工夫を十分に生かすことのできる活力に富んだ国、我々はそういう国をつくらなければならないというふうに思っている。 しかも、もっと言えば、官が上で民が下だという、これはずっとこの我が国で、制度も考え方も思想もそういうことでずっとやってきた。それをやはり変えていかなければならない。また、これが変える大きな一つの、郵政民営化というのが風穴を開ける一つだと思うわけでございます。 その中で、先日、公述人の方、そしてまた昨日もこういう論議があっておりました。阪神・淡路大震災のときに、あの郵便局員さんが一生懸命頑張ったと。これは公務員であるという使命感があったからだ、こう言われた。これは民だったら営利主義で駄目なんだ、もうけ主義だと。これがおかしいんですよ、この考え方、これをそうだと言われる方がおかしいと思う、私は思うんです。この発想がおかしいんだ。 郵便局の方、一生懸命一人一人やっておられるのは事実。だけれども、それが、二十七万人、三十八万人の方が、公務員の方が郵政事業をやらないといけないということと同じじゃないんです。官だからできる、民は信用できない、この発想そのものを変えないといけないんだ。 だから、阪神・淡路大震災のときに、これは民、新潟のときもですよ、また福岡西方沖のときも、この民間、個人の方がわざわざ休暇を取ってボランティアで駆け付けた。あのJRの福知山線の、尼崎線の脱線事故のときも、あの近所の民間の工場の方がわざわざ操業を中止してまでこの救援活動に参加された。私は、官が上で民が下だ、官は信用できるけれども民は信用できないという考え方をここで改めていかないといけないんじゃないかというふうに思っている。 じゃ、その官がいいというんだったら、私は、郵政省や郵政事業庁が今までどれだけ立派なことをやってきたのか、このメルパルクだとかかんぽの宿、社保庁のグリーンピアとどこが違う、だれが責任を取ったのかと、こういうふうに言いたい。 そういうことで、じゃ官がいいというんだったら社会主義国になればいいんですよ、社会主義。全部官じゃないですか。もう官がいいというんだったらそうすればいい。いや、それが駄目になってきたからやっぱり民の力。やっぱり民が信用できないというんであれば、民が信用できないというんだったら、国民が信用できないということなんですよ。そうでしょう。民が信用できないというんだったら国民が信用できないということだと私は思うんです。 だから、そういう意味で、我々はこの五年間で、例えば行革ですよ。いろいろ人に負担を押し付ける前に行革をやろうと。五年間で一〇%やりますよと。じゃ、その一〇%の公務員の方は働いていないのか、そうじゃないんです。やっぱり自分自身の身を削ってやろうと。これが私どもの公明党の考え方。 まあ、百三十年の歴史、文化、いろいろ、それを民間でも私は引き継げるというふうに思うんですけれども、時間が私、三十分しかございませんので、総理、この官が上で民が下と、その思想をぶち壊すという、そこのところだけで結構でございますので、御答弁をお願いします。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) いや、弘友議員言われたように、哲学というか基本原則の違いがあると思うんですね。民主党も民間主導の経済社会をつくろうということには賛成なんですよ。ところが、この郵便局だけは公務員、官の方が信用できると、民間は信用できないということを言っているんですよ、今。で、新潟地震においても、あるいは関西の地震におきましても、郵便局が、だからできた。そうじゃない。民間だってボランティアだって公共的な仕事を一生懸命やってくれているんです。 私は、そういう基本的な官尊民卑といいますか、根強い思想があるんですけれども、これをやはり、民間にできることは民間にということを賛成していただけるんだったら、どの分野は本当に民間にできるのかと、官の分野、官の関与を少なくするという視点を民主党なら取ってよさそうなものだと。じゃ、共産党なら、それはいけないと、全部公務員でやった方がいいですよとか、できるだけ公務員の方が民間よりも信用できて、いろいろ社会主義的な、中央政府が統制なり計画した方がいいですよというなら、共産主義社会、社会主義社会をつくるという政党なら分かる。しかし、民主党が、この公務員の方が信用できる、民間に任せたら信用できないという、そういうことを堂々と国民の方に向かって、これは官から民へ、民間主導でやりますよということを分からない、いまだに。 そういうことから、私は、今回の問題においても、民間の経営者に任せてもこの公共的な郵便局のサービスはできますよというのが基本原則であります。それを、民間は信用できないから駄目だという私は民主党の主張は分からない。私は、こういうことから、私は、もっと民主党も、民間主導の経済社会をつくるというんだったら、じゃ、どういう民営化案がいいかということを出していただければ、もっとかみ合う議論ができると思うのであります。
○弘友和夫君 この議論の中で、この議論の中で、この議論の中で……(発言する者あり)ちょっと静かにしてくださいよ。公社のままでいいというのがありましたね。私、この、ずうっとこれ議論を聞いておりましたら、もう民営化成ったらこうだああだと、いろいろありました。だけれども、片一方のその前提が、公社のままだったらずうっとこれでいくという、こういう考え方がある。これが、まずその前提が間違っているんじゃないかなと、前提が。だから、私は、この足らない部分を税金でどんどん補っていくんだったらそれは別ですよ。だから、この公社のままずうっといけるという、ずうっという前提が違うんじゃないかと。 生田総裁にお聞きしたいんですけれども、先ほども少しお話がございましたけれども、就任されて二年間は黒字になりましたね。一生懸命された、だけれども将来的展望というのは非常に厳しい、この郵政三事業とも厳しいと言われた。じゃ、このままずっと公社のままいけるんだったらいいんですよ。その民営化が云々という前、公社のままいったって、例えばユニバーサルサービス、これはきちっとなっていますよ。経営できなくなったら、そんなものに幾らユニバーサル、法的になったって、税金使う以外にやれないじゃないですか。そこのところをきちっと……(発言する者あり)だから、ずっと成り立っていかなかったら使わざるを得ないでしょうということを私は言っているんです。総裁、お願いします。
○参考人(生田正治君) 何度も経営者として恥ずかしいこと言うのは本当は本意じゃないんですけれども、本当は、自分の責任持っている事業が将来的にだんだん苦しくなりますよとは言わずに、自分でそれを克服するのが経営者なわけでありますけれども、こういう節目というのは本当に希有な節目なんで、もう率直に言わせていただいているわけでありますが、結論から先に言うと、今先生言っていただいたように、中長期的に見たときには、経営は次第に厳しさを増してきて、安定的な発展というのは大変難しいというのはもう言わざるを得ないと思います。 これは、公社、一期、四年を二年ずつ区切りまして、フェーズ1、フェーズ2と今やっているわけですけれども、公社法の枠内でもまだ改善の余地がかなりありましたから、今改善していっているわけです。今後の二年も改善します。だけれども、経営者として、中で全部、バランスシートからPLから業容全部、法律も見るとかなり天井感が出てきていまして、それ以上は公社法という物すごく厚い壁、それからすぐ出てくる民業圧迫という合唱ですね、これからいくと、大変率直に言うと閉塞感があると、こういうことで、自助努力の幅というものは狭いと、こういうことであります。 この天井は骨格経営試算で出しておりまして、それでもまだ十年延ばしても黒字なんですよ。だけれども、売上げがどんどんどんどん低減してくるし、利益も減ってくる。郵貯、簡保でいいますと、資金量というのはその間に約三分の二になりますから、利益率が同じとすれば利益も三分の二になってしまうと。ところが、その利益率が問題なんですね。三事業とも、郵政事業だけを過去と順番に比較すると良くなっているんです。だけれども、良くなった今でも、市場で平面的に同業他社と比較しますと二分の一、三分の一という非常に劣悪な状況にありまして、おまけに額が減ってくると大変事業をきちっと維持するということは難しくなる可能性があると。十年でそうですから、十年も先に延ばすと多分そうなんだろうと思います。もちろん、経済は生き物ですから確定的には申し上げられませんが、今予見し得ることからいうと、そうなってしまう。 そこで、私は、私自身、国民の皆様方の生活インフラとしての三事業の重要性、ユニバーサルサービスの重要性、もう肌で感じていますから、それは絶対万難を排して維持していくべきだろうし、維持すると思うんですけれども、だんだん事業そのものが悪くなっていきますと、これも本当は言うべきじゃないでしょうけれども、サービスの質とかあるいは料金というような形で国民負担の問題が出ない可能性はないと。そのときの経営者が考えることですけれども。 そういうことなので、私はやはり今のうちに事業そのものを健全にしておくべきであるということで、その選択肢は公社のままでもいけるわけですよ。その代わり民間に準じた改正をしていただいて経営の自由度をいただく、あるいはそれが難しいのであれば良い民営化をしていただくというふうに考えている次第でございます。
○弘友和夫君 総裁のお気持ち、公社のままで大幅な自由度を与えてもらいたい、これは無理だというふうに思っておられるわけですよね。だけれども、今の立場ではそういうことを言えないから、だから大幅な自由度、それか、より良い民営化か、この二つと、こう言われているんだと思います。 公社のままがいい、いいと、こう言われる方はおりますけれども、じゃ三年前の十四年、この参議院で公社法の審議やったんです。この現在の公社制度をつくるための法案、私たちは賛成しました。これ、今、残せ、残せと言われている方は反対していた、この公社法に。三年前、民主党さん、名前出して悪いですけれども、反対されたんですよ、公社法に。それは厳密に、正確に言うと、伊藤筆頭理事は賛成した、あとの方は反対。伊藤さんは賛成された、あとみんなは反対でしたよ。その公社法、公社をつくるときに反対、反対していて、今、何か公社をずっと続けろ続けろと言う。じゃ、あのときは反対だったけれども、今やってみたら良かったから公社を続けろと、こう言っているのかという。 私は、これはそのとき、衆議院のこの反対討論があるんですよ。参議院のことを言ったら余りあれですから、衆議院の反対討論です。これは、先ほど質問された平野さんの同じ岩手県、当時も平野さんと同じ自由党で、後、民主党に来られた方、黄川田徹さんという方。これ非常にいいことを言っているんですね。 これは、自由党は、郵政事業改革基本法案を対案としてこの国会に提出いたしましたと。郵政三事業をそれぞれに分割した上で、郵便貯金と簡易保険事業はどんなに遅くとも十二年後までには完全民営化しと、郵便局については、住民に身近な地域社会のサービス拠点と位置付け、郵便の役務を日本全国あまねく公平に提供する体制を整備するという考えに立つものでありますと。 郵貯、簡保の民営化は、経済構造の改革そのものであり、自由で健全な市場経済を発展させるために、また官僚主導の資金運用を排除するために、必要不可欠でありますと。で、民営化の準備活動のプロセスとして、郵政事業を公社化することは否定しませんけれども、一番肝心の郵貯、簡保の民営化についてメスを入れることのない小泉総理の改革は、看板に偽りありと言わざるを得ませんと。 こう言っているんですよ。だから、それをそのまま今やろうとしているのがこの郵政民営化の法案じゃないですか。 それで、衆議院のこういう反対……(発言する者あり)じゃ民主党のを、じゃ読んでもいいですけれどもね。民主党さんのもありますよ。じゃ、じゃ今言われたんで、私も何でこう議論が分かりにくいのかと。その、反対だ、反対だと、こう言われるけれども、じゃ野党の皆さん、特に野党第一党、まあ事の成り行きによっては政権にもうすぐ着かれるかもしれないというこの民主党さん、やっぱり政策、それで選挙になったらマニフェスト選挙だと、こう言われているんです。政権の、政策の、政策をやはりここで争わないといけないと、こう言われているわけですから、その政策をちょっと勉強させていただいたんですよ。 だから、これ衆議院本会議では、平成十六年十月十三日、岡田代表が、民間が株式を、十六年というのはほんのこの間ですからね、「民間が株式を保有するという意味での、本当の意味での民営化がなされるまでの間、新規分野への進出を制限するとともに、まず事業規模の縮小を行うべきではないでしょうか。」と、こう言われている。 それと、この政策を拝見させていただいたら、今の認識、さっきあの財投改革が終わったみたいな話がありましたけれども、これには三百五十兆の郵貯、簡保、特殊法人などにつぎ込まれて無駄遣いがされた、郵便局に集まるお金を減らすことで無駄遣いをやめさせることが必要だ、公共事業、特殊法人と書いてあるんですね。で、民主党さんのお考えは、これを適正な規模まで縮小しますと、ということだった。 いや、だからどういう対案があるのかということを私は勉強したんですよ。民営化よりも正常化だと、郵貯、簡保を適正な規模まで下げますと、縮小しますと、どんどん減らしていけと。そして、新しい事業にも進出をするなと、こう言っているんですよ。そして雇用は守れと、雇用は守れ。(発言する者あり)あるじゃないですか。どういう対案があるんですか。で、民営化よりも正常化だと。 あの、総裁にお聞きしたいんですけれども、いいですか、総裁。 公社のままで……(発言する者あり)だから、そこに座っていただきたいです、それを出していただいて、それだったら。公社のままで郵貯、簡保はどんどん減らしていけと。要するに、人為的にですよ、公社のまま郵貯・簡保事業をどんどん減らしていけ……(発言する者あり)いや、今政策論議しているんでしょう、政策論議を。政策論議じゃないですか、これは。 だから、だから総裁に聞きたいんです、総裁、総裁。これができますかという、公社のままで、公社のままで郵貯、簡保は人為的に縮小しますよ、適正な規模というのは分かりません、どこまでか、だけど減らしますと。それで、新しい事業はやらせませんと、進出をしない、進出しない。そして、二十八万人の雇用は守れと。これ、どう、いや、だから、これで経営ができますかということを私は聞きたい、経営者として。 もし、もし、もし総裁、この考え方を、手足を縛られてこういう経営ができますかということを聞きたいんですよ。
○参考人(生田正治君) 大変難しい設問をいただいたんですけれども、その回答はさっきマクロの見方でお答えしたと思うんです。 一つ一つの郵貯、簡保の額とか雇用とか、そういうふうに区分はいたしませんでしたけれども、郵政三事業をまとめて、あるいは個々に見て、これから先十年間、今のままでいきますと、黒字は黒字なんだけれども、売上げも減るし、利益も減ってきて、次第に経営は苦しくなってくるということを申し上げたわけで、それでもこの十年間は、先は黒字でいくと思うから、きちんと生活インフラを守り、ユニバーサルサービスを維持していく可能性、これは大きくあると思いますし、雇用も適度に維持されると思いますけれども、苦しくなることは事実なんで、そこで、できれば今のうちに、早いうちに二つの選択、思い切った経営の自由度を与える公社法の改正か、あるいは良い、それがもし民業圧迫ということで難しいんであれば、良い民営化を早くしていただいた方がいいと、先生がおっしゃったような問題が生じない前に早くやった方がいいということを申し上げた次第です。
○弘友和夫君 じゃ、これ質問を変えまして、三点目。 郵便局は残るのか、ユニバーサルサービスは大丈夫だ、これはもう何度も何度も大丈夫だと竹中大臣答弁されました。それでもう一度、これは国民の皆さんに、まあ制度もあれだけど、大丈夫だということを、この間答弁の中で、過疎地以外のところも含めて、都市も中間部も含めて、利用者の利便本位に、利用、利便を本位に考えたしっかりとした設置基準を作ることを考えると、こういう御答弁もありましたけれども、大丈夫だということを短く御答弁お願いします。
○国務大臣(竹中平蔵君) 全国に張り巡らされた郵便局ネットワークは、本当に大切な国民の資産であると思っております。水道、水のようにライフラインにも匹敵するような重要なものだと考えております。したがって、具体的に法律で、あまねく全国において利用されることを旨として郵便局を設置するということを法律上義務付けます。しっかりと省令も作ります。 したがいまして、過疎地においてはもちろん現状を維持し、そして都市部においても、またその中間地帯においてもしっかりと国民の資産として守って、委員御指摘のように、万が一にも国民の利便に支障が生じないように、これはしっかりとやってまいります。
○弘友和夫君 それと、それ大丈夫だともう何度も何度も言われていますんで、私もそれ確認しておきたいと思いますけれども。 もう一つ、これは今二年間の準備期間、十年間の移行期間、十二年後、その十二年後先にこれがどうなんだ、ああなんだという論議多いんですけど、私は、それ、この件に関しては緩い表現、十二年以降も大丈夫だと、ずっと大丈夫だみたいな、きちっとした法的なこともなってるんですけども、本来的に、先ほど麻生大臣も言われておりましたけれども、十二年間というのはもう大変な流れなんですね。 そういう意味で、ちょっと時間がありませんので一言ずつ。このITが進んできた、総務大臣、麻生総務大臣と、物流分野を担っている北側大臣に一言ずつ御答弁をお願いします。
○国務大臣(麻生太郎君) 先ほども銀行の例で、十年前の予測は十年後と全然違いましたという例を、一つ例引きまして、もうほかにも、十年というのは、一九七九年、ソ連のアフガニスタン侵攻のときには、十年後の八九年にソ連がなくなるということを予想した人はいません。 したがって、十年後のことは極めて、最近の時代では非常にテンポが速くなってきておりますんで、物すごく分かりにくい時代になっているというのは、もう経営者だったらだれでも謙虚に認めた上で話をしてもらわないと、十年後は必ずこうなっていると、保証などというものは法律でもなかなか難しいだろうと、私自身はそう思っております。したがって、三年ごとにきちんと見直すなり、何年かごとにきちんと見直す。経営っていうものはそういうもんで、短期的には半期ごとの決算とか、また一年ごとの決算とか、三年ごとの見直しというのを付けるもんなんだと思っております。 ICTに関しましては、すさまじく進歩するだろうと思っております。今のワイヤレスの展示場というのを、この間つい閉めましたけれども、それはもう十年後の世界そこに見えますけれども、それは全然私どもの想像を超えるようなものぐらい進んでおりますんで、そういったときになってくると、いろんな意味で、地方においても、そういったものが音声で簡単にできる機械になったりいろんなもので、キーボードをたたくとか、いろんなあのiモードのボタンを押すとかいうことなく、非常に高齢者でも簡単なものができる、そういった時代になってきて、シームレスな、有線と無線がシームレスにつながっていく時代というのが見えているような感じがいたしております。
○国務大臣(北側一雄君) 国際物流におきましては、例えば十年ほど前に比べますと、航空の輸送量でいいましたら約倍になっております。今、東アジアが、我が国企業たくさん進出しているわけでございますけれども、準国内化しているわけでございまして、ますますこの傾向は顕著になるというふうに思っております。 国際物流分野はますます拡大をしていくだろうというふうに考えておりますが、残念ながら、我が国の国際物流企業がそれを担っているかというと、この小口急送エクスプレスサービスの分野におきましては外国の国際物流企業が約六割を占めておりまして、これはどんどん拡大をしているというのが今の現状でございます。ほうっておきましたら、ますます外資系の国際物流企業が占めていくだろうというふうに思っておりまして、こういう分野に我が国の物流企業が参入をしていくということは、私は、極めて有意義であるし、荷主側にとりましてもそういう選択肢が作れるということは非常に重要なことであるというふうに思っております。
○弘友和夫君 あと、物流の問題だとか、また地域振興、地域振興なんかは郵便局ばっかりに、郵便局、一つの大きな核ですけれども、地方自治とかあらゆるものが、やはり少子社会とかいろいろなことを、やっぱり地方自治の観点からやっぱり興していかないといけないんじゃないかということもお聞きしたかったんですけれども、時間が余りなくなりました。 最後に、総理に、今いよいよ、もう今日採決になります。次は、週が明けたら本会議採決という、どうなるか分からない状態でありますけれども、私はこれは是非国益のためにも通すべきだと。 昨日、うちの山口那津男議員が竹中大臣に、身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれと。これは勇気と決意を持ってという話。これ、ちょっと言えば、よく誤解される。身を捨ててこそ、ええい、行ってしまえというんじゃないんだということを、その相手の気に合わせて、すっと身を寄せるというのが身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれということでございます。 本当にこの参議院の皆さんの、冷静に受け止めていただいて、是非この法案成立を私も願っておりますので、頑張っていただきたいということを言いまして、終わりたいと思います。 以上です。
○大門実紀史君 日本共産党の大門実紀史でございます。 総理は今日は特にお元気なようでございますけれども、答弁は簡潔にお願いしたいというふうに思います。 そして、度々日本共産党を取り上げていただいておりますけれども、どうせ取り上げるなら正しく取り上げていただきたいと。一度勉強に来られたらどうでしょうか。 日本共産党は、何でも国営でやるべきだとか、そういうことを言ったことございません。民営化すべてを否定しているわけでもございません。今回の郵政公社の民営化について議論をしているわけですから、余り余計なことを言わないようにお願いいたします。 これまでの審議で長時間やりましたけれども、ともかく、身近な郵便局がなくなるんじゃないかと、あるいは簡保と郵貯のサービスを受けられなくなるんじゃないかと、こういう国民の皆さん、地方の皆さんの不安というのは、結局、今日に至っても私は解消されていないんじゃないかというふうに思います。 そもそも、何でこんなことが強引に、急速に進んできたかと。午前中、小泉総理の暴走という話が出ておりましたけれども、私、総理お一人じゃないなと。小泉総理の長年の思いと、竹中大臣の自らの経済理論をこの日本の生の現場で実験してみたいと、この二人の思いが一緒になって、まあ暴走族コンビといいますか、二人でここまで突っ走ってこられたんじゃないかなというのが思います。 したがって、国民の皆さんから、国民の皆さんからこの郵政公社の民営化というのが強く要望されて出てきた話ではございません。だれも言っていないです、こんなことは、やってくれなんてことは。 よく見てみますと、唯一、唯一この問題を執拗に繰り返し要求してきたのが日本とアメリカの金融業界。私、何度もこの委員会で取り上げてまいりました。そして、アメリカの政府でございます。(資料提示)ちょっと字が小さいかも分かりませんが、専門的なのでおおよそ理解してもらえればいいんですけれども、要するに、日本の金融業界の要求があります。銀行業界、証券、生保の要求あります。アメリカの対日要求、これはアメリカ政府が出しているのもあればアメリカの生命保険協会が出しているのもあります。それが今回の民営化法案に事実として具体的に盛り込まれています。 もちろん、一〇〇%とは申しません。おおむね日本の銀行界、生保業界あるいは証券業界、そしてアメリカの同様の業界、そしてアメリカ政府が言われてきたことがおおむね盛り込まれている法案になっている。これは私、決め付けるつもりはありません。アメリカの圧力でやられたとか、言いなりだとか、最初から決めるつもりはありませんけれども、事実として、法案に盛り込まれているのは、国民の要望ではなしに、今申し上げた日米の金融業界、アメリカではないかと。これは事実じゃないかと思いますが、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) アメリカが言おうがどこが言おうが、日本において、これは民間主導の経済社会に行った方が国民の負担も軽減される、経済も活性化される。そして、多くの国民もまた、民営化できるものは民営化、民間にできることは民間にということについて、大方賛成されていると思います。 そういうことから、小泉内閣としては、総論賛成、しかし各論反対と出てくるのが行財政改革の常であります。例えて言えば、歳出削減しなさいと、無駄遣いが多いじゃないかと国民は言います。じゃ、いざ、それは予算をカットします。カットされる部分は猛反対します。自分のところだけはカットしないでよそをカットしてくれというのが圧倒的であります。それじゃ、これをカットしないためには、じゃ税負担しなきゃいかぬといって、どこの増税をしようかと。これまた大反対であります。 この民間の問題につきましても、これを民間の経営者に任せようというと、国営の公務員の皆さんは、やはり公務員の身分のままの方がいいと、ほかのところを公務員削減しろと、自分のところの公務員は公務員のままがいいという、この典型的な例なんです。 今のアメリカに言っているからというんじゃなくて、私は前から言っているでしょう。もう二十年ぐらい前から郵政民営化の必要性を説いていたんです。そういうことから、私は、この郵政の民営化は、国民の利便向上にも役立つし、経済活性化にも資するし、税収増にもつながってくるし、公務員削減にも資する。そういう面において、基本的な改革だからやっているのであって、国民全体のことを考えているのであって、アメリカから言われているからやるというような問題ではございません。
○大門実紀史君 二十年、三十年前からおっしゃっているのは存じております。だから、初恋の人と言われているわけじゃないですか。初恋の人に出会ったと言われているわけじゃないですか。 だから、私が聞いていることに答えていただけますか。事実として入っているじゃないか、これをもう一回だけお聞きしますから、是非三十秒ぐらいで答えてくれませんか。これ、入っているかどうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは、初恋はやっぱり十代でしょう。国会議員になってから初恋なんというのはないでしょう。 私は、この簡保の民営化にしても郵貯の民営化にしても、アメリカの言うことが入っているかどうかで、質問でありますけれども、中にはアメリカの賛成するのも入っているでしょう。それはよく調べれば分かると思います。 しかし、これはアメリカがどう言おうと、あるいはヨーロッパがどう言おうと、民営化、国営企業を民営化にしていこうというのは、私は、できたら民営化できるのは民営化した方がいいというのは、多くの日本国民も賛成しているんじゃないでしょうか。
○大門実紀史君 民営化一般が何となくいいというのは確かに宣伝されておりますけれども、中身を問わなきゃいけないと。今回、中身がはっきりしないと。そのままここまで来ているということでありますので、一般の話をしているわけじゃなくて、もう今日は締めくくり総括ですから、この法案に即して理解されてないということを是非御理解をいただきたいと思います。 アメリカの方は、アメリカの方はそうは言っておりません。 これ、竹中大臣と一度議論いたしましたけれども、アメリカは今回の皆さんの政府の郵政民営化基本方針について何と言っているか、何と言っているか。書いてあるとおりですけれども、内閣の設計図、ブループリントと訳されておりますが、これは郵政民営化基本方針を指します。これは、米国が勧告していた次のような修正点が含まれたと。基本方針には米国が勧告していた修正点が含まれたということです。こういうふうに、アメリカの公式文書ですね、USTRが正式の公式文書に書いております。 アメリカは、アメリカの要求を日本の基本方針に入れさせたと言っているわけですが、総理はいかがお考えですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、アメリカが言ったからやったんじゃないんです。 それは、いろいろな意見、専門家の意見聞くのは当然であります。竹中大臣が、郵政民営化担当大臣として様々な専門家の意見を聞いて、いい制度設計をしていただく。そして、私としては、国民のために一番いい民営化をしようということで出た案であって、別に、アメリカの勧告で、良ければ受け入れると、日本に合わないとなれば受け入れないと。それは、いい点は、アメリカが言おうがヨーロッパが言おうがどこが言おうが、受け入れていっていいと思います。
○委員長(陣内孝雄君) 竹中国務大臣。
○大門実紀史君 委員長、いいです。
○国務大臣(竹中平蔵君) 議長の御指名ですので、一点だけ、一点だけ。
○委員長(陣内孝雄君) 簡潔にお願いします。
○国務大臣(竹中平蔵君) 一点だけ。簡潔に申し上げます。 アメリカが何とおっしゃっているかはいろいろあるのかもしれませんが、事実関係として、事実関係として、アメリカが言っていることと今回の制度設計は、私はかなり違っていると思っております。 もう、一つだけ分かりやすく。アメリカは、例えば簡保について新商品をもう認めるなと言っているわけですけれども、我々はこれをどんどん民営化委員会の審議で認めていこうと言っているわけです。これはもう根本的に違った内容だと私は思っております。
○大門実紀史君 そんなものは根本的な話ではございません、今回の膨大な法案の中の。一つではありませんか。私も言っているでしょう。全部聞いたとは言っていません。たくさん盛り込まれているんじゃないかと、事実を確認しているだけでございますから、時間のないときに余計なことで立たないでください。 まだあるんです。今のUSTR文書だけではありません。これも向こうのアメリカ政府の文書でございます。外国貿易障壁報告、これにも同じように、同じように、郵政民営化基本方針は、保険、まあ簡保ですね、簡保に対する政府の保証の廃止をうたったと。これら掲げられた修正点は、米国が長年主張してきたものであると、歓迎するステップであると。 ですから、アメリカの正式見解は、アメリカの要望を基本方針に入れさしたということだというふうに思ってお聞きしているわけです。 まだあるんですよ。これはアメリカの政府の高官の発言でございます。財務次官補のランダル・K・クアールス、小泉首相は民営化を正しく進めていくことの重要性を十分に認識していると、評価していただいているわけですね。彼の民営化プランは私が述べてきた原則を採用しているというふうに書かれていますね。 それで、私、申し上げたいのは、これは違うと思ったら、向こうの政府の正式文書で、国と国との関係でこういう言い方をされるのは違うと思ったら、やっぱり違うという抗議をされるなり、直してくれと言われるべきではないかと思うんですが、総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは市場経済を重視する、そして国際社会に大きな影響力あるアメリカの専門家の皆さんが、我が国の進めているこの構造改革に対して評価をしていただいていることは、いかに国際社会が高く今の小泉内閣の進めている構造改革を支援しているか、激励しているか。やっぱりこれからの日本というのは国際社会に対応できるような体制を整えていかなきゃならないということで、私はアメリカであろうがどこであろうが、日本の小泉内閣の進めている改革を評価していただくということは大変勇気付けられます。
○大門実紀史君 どうして真っすぐお答えいただけないんでしょうか。評価した部分だけをお答えになるんじゃなくって、三つの文書が共通しております。英文解釈の問題ではございません。基本方針に、アメリカが八月二十日に来たわけですよ、具体的に言えば、九月十日に間に合うように。それで修正をさせたということが書かれていると、この事実をアメリカの政府の文書に基づいて、あるいは高官の発言に基づいて言ったわけです。その部分についてお聞きしているんですけれども、もう恐らく同じ答弁だと思います。 私、申し上げたいのは、総理はここでアメリカの言うことなんか聞いたんじゃないと、自分で考えているんだと、ここでは威勢よく言われます。だから、ブッシュ大統領の前でもそう言われればいいんです。そういうトーンできちっと話しされればいいんです。 しかも、こんなこと書かれたら、きちっと抗議されるべきです。抗議をされないで、いろんなことをここだけで威勢よく言っても私は違うんではないかと。やっぱり、アメリカの相当、十八回ですからね、十八回も準備室が話を聞いているわけですからね。相当要望が入っているのは間違いないと言わざるを得ない。もう結果が、先ほど最初に示した結果がすべてを私は示しているというふうに申し上げたいと思います。 私は、何といいますか、郵政民営化の議論をずっとしてまいりまして、竹中さんとも不良債権問題から何回も議論してまいりました。私、今日も今、国会の周辺では障害者自立支援法に反対の方々がこの炎天下の中、もう命懸けで座込みをやっていらっしゃるわけですね。ちまたでは、若者たちがなかなか正社員になれないということであえいでいるわけです。この前の介護保険の改悪では、本当におじいちゃん、おばあちゃんが泣いているわけですね。こういう弱者の問題がどんどん生まれている。 この郵政民営化も実は本質は金融排除、この委員会で取り上げてまいりました少額低所得者の方々がもう金融のサービスから排除される、こういうことが実際に欧米では起きているわけですから、この民営化、今度の民営化で起きるということを心配されている方が有識者、一杯いるわけですね。同じくこれも弱者を生んでしまう問題と、構造改革で弱者を生むという点では、障害者自立支援法も、若者の問題も、介護保険も、そしてこの郵政民営化も私は根っこは一つだというふうに思っております。 つまり、問われているのは竹中さんと小泉総理が進めてこられたこの弱い者を切り捨てていくと、そういう構造改革路線、これがすべての根っこにあると。もちろん、大企業や大銀行は良くなってまいりました。でも、その一方で大量の弱者が痛め付けられている。そして、今度の郵政民営化で、金融の面で弱者の被害が生まれると。こういうことが今度の法案の本質であり、問われているのは小泉構造改革そのものだというふうに私は思うところですけれども、そういうことを申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。問われているのはそういうことでございます。
○又市征治君 社民党の又市です。 私は今日で九回目の質問になりますから、さんざん問題点についてはただしてまいりましたから、今日は幾つかの確認の質問だけにさせていただきたいと思いますが、その前に、総理、是非、どうもあなたが出ておいでになると議場がとげとげしくなって駄目ですね、これ。ちょっとやっぱり質問者に対して丁寧にお答えいただかないと、自民党からばっかりそういうふうに注文されているわけで、もうちょっと質問されたことに正確にお答えいただきたい、まず注文を申し上げておきたいと思います。(発言する者あり)何言っている、そんなこと言ってないよ。 そもそも、この郵便、郵貯、簡保の三事業が一体で行われてきたからこそ郵便局が全国で二万四千七百まで広がった。あるいは過疎地や離島に至るまで庶民の小口金融であるとか郵便のユニバーサルサービスが提供されてきた。そしてまた、国営であるからこそ、三事業以外の、高齢者宅への声掛けであるとか年金の配達であるとかなどなど、地域貢献事業も行われてきたと思いますね。これから特に人口減少が進み、高齢社会が進んでいく、こういう中で、こうした郵便局サービスというのは正に社会政策としても私は不可欠だろうと、こう思います。 だから、この郵政公社を営利目的の四つの民間会社にばらばらにして、また庶民の三百四十兆円の資産をリスクマネー化をしていくということになるであろうから、したがって私たちはこれについてはもう断固反対だ、同時に、この郵政公社の経営の自由度を高めていく、こういう改革をしていくべきだ、こういう立場でこれまでこの審議に参加をしてまいりました。 そこで、総理にまずお聞きをしてまいりますが、今日もおいでいただいていますが、七月十九日の日に私はあなたの盟友の山崎拓さんに質疑をいたしました。山崎さんが、九八年当時、自民党の政調会長として、この郵政問題については、国営三事業一体、身分は国家公務員、将来においても民営化を行わないという結論を導き出すことができた、将来の郵政事業の在り方については国営が不可欠だ、こういうふうに発言をなさっているけれども、今年六月のNHKの番組で、当時、民営化の一里塚として郵政公社をつくるという理解になった、こうおっしゃっているけれども、どちらが本当なんですか、こうお聞きをしたところ、山崎さんは記憶を取り戻しになって、そういう意味では当時においてはうそ偽りのない心情を申し上げたと思う、こうお答えになられた。さらに、当時の橋本総理以下みんなそうだったが、厚生大臣の小泉氏だけが民営化の一里塚という認識だった、こういう旨のお答えをいただきました。これは議事録を見ていただければお分かりのとおり。 そこで、総理、あなたの信念かどうかはともかくとして、当時、政府としては将来においても民営化を行わないという結論だった、これが歴史的な事実だった、私はそんなふうに理解するのが筋だ、こう思います。 したがって、いろいろと議論はあったけれども、民営化はやめて国営の公社でいこう、これが九八年当時のコンセンサスであり、同時にこれが中央省庁等改革基本法三十三条一項第六号のできてきた由来である、こういうことだったと思うんですね。だからこそ、あなたは二年前にこの郵政公社を発足させるために国会に公社法を提出をなさって、そして公社に四年を一期とする中期経営計画を企画、実施、点検させる、こういうことを定めたわけでしょう。つまり、少なくとも今後数回にわたる期間、継続することを想定したからこういうことを提案されたんだと思う。 ところが、ここへ来てにわかに、どうも公社はじり貧だ、こういう格好で民営化法案を出されてきているわけですが、構造的予測であるもしじり貧論があったのならば、むしろ二年前に公社そのものを発足させるべきではなかったんでないのか、こう言わざるを得ません。じり貧論はむしろ民営化先にありきから出てきたもう世論操作だとしか私はもう言いようがない。 このように、将来とも民営化しないという政府、与党の合意を無視をされたり、また三事業を四つにばらばらにする内容だから、あなたがあの手この手で脅したりすかしたりしても、自民党内でさえ、この法案は余りにもひどいということでいまだにまとまらないんじゃありませんか。 そうすると、そこで質問なんですが、ここはもう改革基本法の規定と公社法に従って郵政公社を尊重して三事業一体で存続をさせるということが、ここで決断をすることが大局的な判断としては大事でないかと思うが、あなたはそういう考えは全くないと思いますが、改めてもう一度聞いておきます。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 国営でなければ今の郵便局のサービスは展開できない、国家公務員が経営しないと今の郵便局のサービスは展開できないという考えと私とは根本的に違っていると思うんです。私は、今の郵便局は民間の経営者に任せても十分可能である、国家公務員がやらなくても民間人に任せた方がより良いサービスが展開できるという考えであります。これは又市さんとは根本的に違うでしょうね。 それと山崎拓さん、当時、政調会長の話を出されました。確かに山崎政調会長のみならず、当時の自民党の三役も含めて幹部ほとんどは民営化に反対でした。今でも、ほとんど反対とは言わないけれども、多数は賛成に変わったけれども、私が総裁選挙に出たときに自民党を変えると言ったのはそこなんです。 この国営でなくても民間にできる実に大きな改革、郵政事業だけはどうして民間にしちゃいけないのか、これだけをどうして国営で維持しなきゃならないということを理解できなかったから、私は、自民党を変える、この典型的なものが郵政民営化だと。郵政民営化に賛成させる、自民党を、それが自民党を変えるという趣旨なんです。だから、これを変えないんだったらぶっ壊すと当時言ったんです。 その基本的な考えに、私は今でも変わっていないんです。今、自民党は変わりつつあるんだ。自民党を変えるんです。その大きな政策の、基本的政策は郵政事業民営化に賛成するかどうかなんです。(発言する者あり)
○又市征治君 全くこういう格好で、だから私、冒頭に御注意申し上げた。何か自分の演説の場だと心得違いなさっている。質問にちゃんと正確に答えてくださいと、こう申し上げているんですよ。 そこで、大変この委員会で初めからずっと問題になってきて今日も論議になっているわけですが、少なくともこの委員会でも大変問題だったし、更に参考人質疑、公聴会の公述人の多くから出されたように、郵便局は、本業である郵便、そして郵貯、簡保のユニバーサルサービスはもとより、本業以外の公的サービス機関としても地域住民の圧倒的な信頼と期待が高い、このことはもう明らかになってきました。これが国民に対する半永久的な正にむしろ国家の義務だと、こういうことももうはっきりしたんだろうと思うんです。 そこで、あなたが地方議会の意見書は国民の意見とは違うんじゃないかと、こういうむしろ暴言に近い発言をなさった。しかし、それはむしろ、その後のこの委員会審議やあるいは公聴会などでもむしろ否定をされたんだと思うんですね。そこを反省なさったかどうかは知りませんが、あなたはこの二日の片山自民党幹事長の質問に対する答弁で、過疎地等の郵便局での金融サービスについては提供するように努力を続けていく、こういうふうに答弁なさっていますね。しかし、これは何ら法的な担保がないわけでありまして、今日も出ておりますけれども、大体、大臣の答弁はそのときの政治信条を述べたものだと、こう言い出したのは政府の方なんですから、答弁は空手形ですよと逆保証したようなものでありますから。 そこで、総理、まだ遅くはないわけですから、今日は最後の締めくくり総括をやっておる。あなたの方から、ここはひとつ国民の疑念にこたえるために、答弁ではなくて法案の修正をもって、郵貯、簡保についても郵便事業と同等に必須義務にする、こういうふうになさったらどうですか。その点を明確にお答えください。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 先ほど細田官房長官が答弁されたように、これは、法律に義務付ける点と、義務付けなくても必要なサービスは提供させるために政治があるのではないかという話を極めて適切に私は答弁されたと思うんであります。この義務付ける部分と、義務付けなくてもどうしてもこのサービスは必要だと、機能は必要だというときには、地域の住民の方々、その声を政治に反映させようとする地方の議会の方々あるいは市町村長の方々、それを受けた国会議員の皆さんが行政に働き掛けて必要なサービスを展開する、そこに大事な政治的役割があると思うんであります。 そういう点を考えるのが政治でも重要でありますから、義務付けなきゃ全部できないとは限りません。現に、民間の企業は義務付けなくてもいろんな商品やサービスを展開しているというのは、先ほど私が何回も答弁しているとおりであります。義務付けなきゃできないというよりも、義務付けなくても義務付けた以上のサービス展開をしてくれるのが民間企業の多くの例だということを言っているのも、様々な事例を見れば明らかであります。 私は、政治家というものは、法律になくても、法律で義務付けなくても、地域の声をよく聞いて、そして行政に働き掛けるというのは政治家の重要な役割の私は一つだと思いますから、そういう点につきましては、私は各地域から選出されている国会議員がそういう住民の声をよく受け止めて国会の場で審議されれば、行政は必要性というものをよく考えて対応すべき問題であると思っております。
○又市征治君 だから参考人質疑やここの委員会の審議や様々出ている声を、だからお聞きしてくださいと、こう言っているのに、それもいろんな難癖を付けて、随分と理屈は多いと思いますけれども、結局、国民が心配をして維持を求めているこの金融サービスや社会貢献事業というのはリストラでやっぱりなくなっていくんじゃないか。だからこの懸念を、おそれを払拭してもらいたいと、こう言っているわけですが、つまりは結局、何一つ解消されない。いや、むしろリストラでやられていってだんだんなくなっていく、こういうことがむしろこの答弁の中で裏で透けて見える、こう申し上げざるを得ません。 そこで、総理、郵政に限らず、あなたが進めてこられた一連の改革ですけれども、雇用、年金、医療、介護、金融、税制、どれを取っても、長い間不況に苦しんできた国民の経済的、社会的なダメージという傷口に塩をすり込むような、私は冷酷なものだったと言わざるを得ません。この結果、小泉政権が続いている間に、完全失業者は常時三百万人、不安定な身分の非正規労働者は一千五百万人を超えて膨れ上がり、自殺者は中高年を中心に毎年三万人を記録し続ける、こういう状況です。勤労世帯の収入は六年連続で低下をさせ、特に生活保護基準以下と言われる年収二百万円以下の世帯を一七%、六軒に一軒、こういう格好で拡大をさせてきました。郵政も、郵貯、簡保に集まった庶民の生活資金三百四十兆円をむしろリスクマネーゲームの荒波にさらして、過疎地域の住民や金融弱者の最後のよりどころを奪うところに、これらと共通した私は本質があるように見えてしようがありません。 あなたが公約どおり自民党をぶっ壊したかどうか、そこら辺のことは関知しませんけれども、国民生活をぶっ壊してきたことだけははっきりしているんじゃないでしょうか。加えて、アメリカの言いなりになってイラクへ派兵を強行したり、憲法九条を投げ捨てて、日本をいつか来た道に引き込んでアジアの孤児にしてしまうような外交の無策ぶりに至っては、もはや何をかいわんや、こう言わざるを得ません。 そして、今、郵政に執着して、国民から遊離した今回の権力的な政治手法、つまり参議院で否決されたら法案を可決した衆議院を解散する、つまり四百八十人の衆議院の方を首にします、こんな格好で立法府の議員を恫喝したり、成立すればしたで、政界の奇跡をおれは起こしたと、こう胸を張るようなあなたの強権独裁政治姿勢に対して、今、与野党問わずに、国会議員の多くが不信と怒りを持っているわけですよ。 あなたは、自分で織田信長になぞらえてあちこちでお話しになっているようですけれども、織田信長は、自ら本能寺にガソリンをまいて火を付けるぞと脅すような、こんなばかなことをやったわけではありません。これは織田信長さんに対するそういう意味では大変失礼な話ではないかと思います。 ですから、時間が来ましたからもうやめますけれども、答弁は要りません。議案の成否を超えて、今、自民党内からさえ信を失ったあなたが今なすべきことは、法案を廃案にしてもう一遍考え直してみるということか、若しくは、成否にかかわらず、あなたは潔く退陣をなさることをお勧めを申し上げて、私の今日の質問を終わりたいと思います。
○委員長(陣内孝雄君) 他に御発言もないようですから、六案に対する質疑は終局したものと認めます。 これより六案について討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○山根隆治君 私は、民主党・新緑風会を代表して、郵政民営化関連六法案に対して反対の立場から討論を行います。 小泉総理、あなたは、就任以前からなぜか郵政民営化に固執し、総理に就任してからはがむしゃらに党内手続を進め、ようやく今国会の半ばになってから法案を提出してきました。しかし、これがとんでもない欠陥法案で、私たちはびっくりいたしました。 本法案は、郵政公社発足に当たり民営化等の見直しは行わないとした中央省庁等改革基本法を無視しているばかりでなく、条文ミスがあったり、二百を超える事項を政省令にゆだねるなど、にわか作りを露呈した内容でした。 日本は島国であり、四百を超える島々に人々は生活を営んでおります。国民が持つ、郵政民営化によってリストラが進めば身近な郵便局やポストの数が減るのではないかとの心配に対し、安心の持てる根拠を法案審議を通じ政府からは結局明らかにしてもらえませんでした。 法案が成立すれば、郵便貯金事業及び簡易保険事業は、早速それぞれ完全な民間会社となります。法律上、核たる金融機関は郵便局だけという過疎地もたくさんありますが、民間会社になれば撤退も可能で、何の保証もありません。また、両社の株式を移行期間中に完全処分することが義務付けられており、拙速な売却をすればこれら二社が外資に買収される可能性も排除できません。 さらに、各新会社の経営が軌道に乗るのかどうか、新会社に移る職員の雇用不安など、私たちは審議の中でできる限り真摯に、かつ丁寧に問い掛けてきましたが、ほとんど何一つこうした不安には答えてもらえませんでした。 郵便事業は、明治の初頭、近代国家への変貌を模索していた日本が真っ先に立ち上げた公の事業の一つであります。越後高田藩士前島密は、イギリスを訪れ、国内のどんなところへでも同じ料金ではがきや封書を確実に届けることができる郵便制度が国の根本であることを学び、その実現に力を注いできました。そして、今日、津々浦々にある郵便局には新しい意味も出てきました。過疎化と高齢社会が加速する中、郵便局のネットワークは文字どおりのライフラインとなりつつあります。 本法案は、民営化という魔法の言葉で国民を欺く一方、郵貯、簡保の巨大な資金量や特殊法人などへの無駄な金の流れにメスを入れることもしなければ、現実的なビジネスモデルの提示さえ行えず、国民生活を不安に陥れるだけのものです。絶対に反対であり、廃案にすべきであります。 今、十五項目に及ぶ附帯決議案が提出されるやに聞いております。与党からの提出は極めて異例であります。これは、修正案と併せて法律案それ自体が不備な点が多いという証明以外の何物でもありません。場内で目にしたその内容を見ると、たとえ決議案が通ったとしても、法文に書き込まれなければそれらの諸項目がとても有効なものとはなり得ないのであります。附帯決議で本法の不備を覆い隠そうとする行為は、正にびほう策そのものであります。 税金の無駄遣いをやめること、年金制度を抜本改革すること、景気を浮揚させること、私たちはもっと大事なことがあるということをお訴えし、反対討論といたします。
○弘友和夫君 私は、自由民主党及び公明党を代表して、郵政民営化法案等六法案について、賛成の立場から討論を行うものであります。 そもそも、郵政民営化という改革は、単に郵政事業の改革にとどまるものではありません。正に、小泉総理大臣が構造改革の本丸と位置付けられているように、財政構造改革、財政投融資改革、金融システム改革、特殊法人改革など、あらゆる構造改革に影響し、小さな政府の実現につながるものであります。 今日、我が国は高齢化と人口減少が急速に進んでおり、特に二〇〇七年より人口が減少に転ずることを考えれば、労働生産性の向上は不可欠であり、そのためには市場経済が円滑に機能しなければなりません。郵政民営化は、民間にできることは民間にという方針の下、郵政事業を市場の原理にゆだね、競争を促進し、市場経済の円滑な機能の確保に大いに資するものであります。 また、今日、国と地方の借金の合計は一千兆円を超えていると予測されており、行財政改革による負債の削減が国と地方における喫緊の重要課題となっております。郵政民営化は、事業の官から民へを促進することにより、約三十八万人もの公務員を削減し、今後の行財政改革の突破口となる、ともなり得るものです。さらに、郵政民営化は、現在、郵便貯金、簡易生命保険に流れている約三百四十兆円にも上る国民の資金について、その出口を官から民へ変えることにより経済成長に資するとともに、新たに法人税等の収入を確保することにより財政再建に貢献するものであります。 ところで、郵政事業は、従来から、過疎地を含め全国の郵便局において、郵便、貯金、保険のサービスを提供しつつ、第三種・第四種郵便物等のサービスを提供するなど、公共的、福祉的な役割を果たしてまいりました。このような郵政事業あるいは全国の郵便局が果たしてきた役割については、その重みを十分に認識しているところであり、民営化後においてもこの役割が引き続き果たされ、国民の利便性が低下しないようにすることが極めて重要であると考えております。 今般の郵政民営化法案等六法案は、現在の郵便局の利便性が低下しないよう十分な配慮がなされており、例えば過疎地を始め、我が党が、公明党が配慮すべきことを主張してきた都市部においても必要な郵便局ネットワークを維持し、また移行期間を超える長期の代理店契約や社会・地域貢献基金などにより、銀行、保険の金融サービスが低下しないよう、制度設計には様々に工夫が凝らされております。 六法案が付託された本院の特別委員会は、七月十四日から連日、十六日間にわたり、与野党を問わず、精力的かつ真摯な審議を行ってまいりました。この間の審議の在り方は、良識の府、理性の府と言われる参議院に正にふさわしいものであったと言えます。 その中にあって、八月二日の本委員会において、小泉総理大臣は、郵便局ネットワークを国民の資産として守り、万が一にも国民の利便に支障が生じないようにしていくこと、民営化後も過疎地等の郵便局において金融サービスがしっかり提供されるよう努力を続けること、郵政民営化委員会による三年ごとの総合的見直しは、経営形態の在り方を含めた民営化に関するすべての事項を対象とすることを明言いたしました。 国民生活に深くかかわっている郵政事業の民営化については、過疎地だけではなく、都市部を含めて、全国の郵便局ネットワークの維持が本当に図られていくのか不安であるとの声も一部に聞かれますが、本院での審議を通じて、そのような不安を完全に払拭するものと評価できるものであります。 このことを強調いたしまして、郵政民営化法案等六法案に対する賛成討論を終わります。 以上です。
○大門実紀史君 日本共産党を代表して、本法案に反対の討論を行います。 その前に一言申し上げます。 本日の質疑について、小泉総理の答弁、聞かれたことにちゃんと答えない。私は、一国の総理の資格が問われるような答弁であったというふうに申し上げたいというふうに思います。 参議院では、与野党ともに真摯に議論してまいりました。問題点も明らかにしてまいりました。そういう参議院の努力を今日の総理の答弁は全部ぶち壊しにするものだったということを強くまず抗議をしておきたいと思います。 そもそも郵政民営化は、国民の側からの強い要望があって出てきた話ではございません。先ほど申し上げました、これを唯一要求してきたのは日米金融業界とアメリカ政府でございます。 一方、民営化で何が起こるのか。郵貯が民間銀行になって、簡保が民間保険会社になれば、いずれ過疎地だけではなくて、地方の町や郊外の町から不採算のところは撤退するのはもう明らかでございます。遠くの金融機関に行けなくなったお年寄りのことは一体どうするんですか、政治の責任として。 たとえ店舗があっても、金融排除、金融弱者排除の問題が起きます。今、今年は国連の金融マイクロクレジット年、世界的に金融弱者をなくそうと取り組んでいるときに、よりによって日本は郵政民営化をやって金融排除をこれからつくろうとしている。正に、世界の流れと逆行することを国会でやっているわけで、通そうとしているわけでございます。こんな法案は否決、廃案に、これはもう参議院の総力を挙げて否決、廃案に追い込むしかないということを確信するものでございます。 今日も、先ほども言いました、国会の周りでは障害者自立支援法の方々が本当に何とか廃案にしてほしいと、やめてほしいということで座り込んでおられます。こういう弱者の方々を、手を差し伸べて救うのが政治の役割ではございませんか。どうしてまたこうやって金融の面で弱者をつくらなきゃいけないのか、痛め付けなきゃいけないのかと。 私は、もしこれで解散・総選挙になれば、何が問われるのか。それは、四年少しの小泉内閣の弱者切捨ての、弱肉強食の構造改革路線そのものが審判を受けるということを申し上げて、反対討論といたします。
○又市征治君 社民党の又市です。 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、郵政民営化関連六法案に断固反対の立場から討論を行います。 総理が改革の本丸と位置付ける郵政民営化法案は、審議をすればするほど、財界のビジネスチャンスづくりに奉仕をし、アメリカや外資の要求にこたえようとするために、身近で便利な郵便、貯金、簡保の三事業一体のネットワークと、それによって初めて可能なユニバーサルサービスを解体しようとするものであることが明らかになってまいりました。このことは、小泉内閣の四年余りを振り返ってみれば、破壊の四年余りであったことと軌を一にしています。 小泉構造改革は、何か無駄を省き、国民のためになるという幻想を振りまきつつ、実態は利権の分捕り合戦で、国民には自己責任、自助努力ばかりを押し付けてきました。医療、年金、介護を始めとした社会保障制度や福祉の切捨てと負担増、勝ち組と負け組と言われるような資産と所得の格差拡大、二千万人近い非正規雇用者と失業者の存在、七年連続年間三万人を超える自殺者などに見られるように、国民生活を壊し、雇用を壊し、将来への安心を壊し、国民の悩みと不安を拡大再生産しています。都市再生と規制緩和、三位一体の改革によって地方は疲弊のどん底に落とされています。 結局、総理のスローガンである改革なくして成長なし、痛みを伴う改革断行は、成長しないのは痛みが足りないからだと、痛みに耐えて頑張れという公約達成だけなのであります。小泉構造改革によって圧倒的に多くの弱い立場に立たされた人々に痛みが集中し、今また、障害者福祉の切捨て、高齢者医療制度の改悪、所得大増税が進められようとしています。 一方、小泉政権は、テロ特措法に始まり、有事法制、イラク特措法を成立させ、軍事優先、米国追従の道をひた走っています。戦後六十年を迎える中で、靖国参拝にいこじになり、アジアとの関係を壊し、平和憲法をも壊して、戦争のできる国に転換しようとしています。 いみじくも総理自身がこの程度の改革と発言したように、国民は郵政民営化よりも景気対策や雇用対策、安心の年金改革を優先課題として強く求めています。 参議院で郵政民営化法案が否決されたら衆議院が解散されて自民党がぶっ壊れるかもしれないからと、欠陥法案でも参議院で成立させるべきだと参議院与党幹部が言うのは、良識の府としての参議院の存在意義を自ら否定をし、国民に信頼を損なう恥ずべき言動と言わねばなりません。江戸の敵を長崎でという八つ当たり解散は、正に解散権の濫用であり、議院内閣制に対する冒涜、参議院無用論であります。混乱の原因は自民党内のお家騒動であり、唯一の解決策は廃案か小泉首相の退陣しかありません。裸の王様に国民の求めている本当のことを進言していさめるのが良識の府の務めであります。 政治家にとって大切なことは、政治家であり続けることではなく、国民のために何ができるか、民意を体して信念に基づく良識のある行動を取ることです。参議院の存在意義を発揮するためにも、脅しや恫喝、利益誘導などの不当な圧力に屈することなく、小泉暴走政権のもたらした内外の政治のゆがみをともに正されんことを与党の良識ある皆さんに心から呼び掛けて、私の反対討論を終わります。
○委員長(陣内孝雄君) 他に御意見もないようですから、六案に対する討論は終局したものと認めます。 これより順次六案の採決に入ります。 まず、郵政民営化法案について採決を行います。 本案に賛成の方は起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(陣内孝雄君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、日本郵政株式会社法案について採決を行います。 本案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(陣内孝雄君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、郵便事業株式会社法案について採決を行います。 本案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(陣内孝雄君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、郵便局株式会社法案について採決を行います。 本案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(陣内孝雄君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構法案について採決を行います。 本案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(陣内孝雄君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、郵政民営化法等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案について採決を行います。 本案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(陣内孝雄君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、世耕君から発言を求められておりますので、これを許します。世耕弘成君。(発言する者あり)
○世耕弘成君 私は、ただいま可決されました郵政民営化法案外五案に対し、自由民主党及び公明党両派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 郵政民営化法案、日本郵政株式会社法案、郵便事業株式会社法案、郵便局株式会社法案、独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構法案及び郵政民営化法等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たっては、次の事項について特段の配慮をすべきである。 一、国民の貴重な財産であり、国民共有の生活インフラ、セーフティネットである郵便局ネットワークが維持されるとともに、郵便局において郵便の他、貯金、保険のサービスが確実に提供されるよう、関係法令の適切かつ確実な運用を図り、現行水準が維持され、万が一にも国民の利便に支障が生じないよう、万全を期すること。 簡易郵便局についても郵便局ネットワークの重要な一翼を構成するものであり、同様の考え方の下で万全の対応をすること。 二、長期の代理店契約、基金の活用等により、郵便局が長年提供してきた貯金、保険のサービスが民営化後も引き続き提供されるよう配慮すること。そのため、承継計画において、郵便局株式会社と郵便貯金銀行、郵便保険会社の間で移行期間を超える長期・全国一括の代理店契約の締結を明確にすること。なお、基金についても、二兆円規模まで積み立てること。 三、持株会社及び四子会社が、統合的な経営戦略に基づき、郵便局ネットワークを維持・活用できるよう、以下のとおり株式の持ち合いを認めること。 1 持株会社について、移行期が終了した後は、特殊会社としての性格を考慮しつつ経営判断により他の民間金融機関と同様な株式保有を可能とし、その結果、株式の連続的保有が生じることを妨げないこと。そのため、連続的保有に関する法案修正を踏まえ、平成二十九年三月期の株主総会に係る株主の権利行使の基準日を適切に定款に規定すること。 2 移行期間中と言えども、郵政民営化法第百五条、第百三十四条の決定がなされた場合及び持株会社が郵便貯金銀行、郵便保険会社の全株式を処分した後は、郵便局株式会社が、特殊会社としての性格を考慮しつつ、経営判断により密接な取引関係を有する郵便貯金銀行、郵便保険会社株式を他の民間金融機関の例と同様に保有しグループとしての経営が可能であること。 3 前記1、2によりグループとして株式の連続保有が可能となっていることに加え、民営化委員会が行う三年ごとの経営形態のあり方を含めた総合的な見直しの中で必要があれば更なる措置を講ずること。 4 新たに設立される株式会社がそれぞれの経営判断により、新規事業への投資に加え、必要に応じ前記1、2、3を踏まえた適切な経営形態を採ることを可能とするため、持株会社において財務計画を定めるなど必要な措置を講ずること。 四、民営化委員会が行う三年ごとの見直しには、設置基準に基づく郵便局の設置状況、金融保険サービスの提供状況を含めること。また、民営化の進捗状況及び民営化会社の経営状況を総合的に点検・見直しを行うとともに、国際的な金融市場の動向等を見極めながら、必要があれば経営形態のあり方を含めた総合的な見直しを行うこと。 なお、民営化委員会の三年ごとの見直しに関する意見については、郵政民営化法第十一条第二項によって国会へ報告されることとされているが、更に、郵政民営化推進本部がその意見を受けて施策を講ずるに当たっては、国会へ報告し、その意見を十分聴取するよう求める。 五、民営化後の各会社については、ロゴマークの統一、活発な人事交流等により、郵政グループとしての一体感の醸成を図り、職員のモラールの維持・向上に万全を期すること。特にロゴマークについては、国営、公社の時代を通じて長年国民に親しまれてきた貴重な財産であり、引き続き使用すること。 六、郵政民営化法附則第三条の運用に当たっては、郵政民営化のための情報システムについて、万が一にもシステムリスクが顕在化し、国民生活に支障の生ずることのないよう、日本郵政公社と協力しつつ適切に対応すること。 七、日本郵政公社は、民営化後の郵便貯金銀行、郵便保険会社が、預金保険機構、生命保険契約者保護機構に加入することに鑑み、民営化までに郵便貯金の限度額、簡易保険の保険金額の管理や口座の管理の徹底を含めコンプライアンス面での態勢を確立すること。 八、移行期間における業務範囲の段階的拡大を的確かつ円滑に実現するため、経営委員会(準備企画会社)及び民営化委員会を準備期間内のできるだけ早い時期に設置し、関係会社及び関係行政機関で予め先行的に検討と準備を進めること。 なお、経営委員会(準備企画会社)と日本郵政公社が一体となって円滑に民営化の準備を進められるよう配慮すること。 九、民営化委員会の運営については、透明性の高いルールの下、積極的な情報公開に努めること。 また、民営化委員会の人選については、広く国民各層の声を反映できるよう公平・中立を旨とすること。 十、毎年巨額の国債を発行しているわが国の財政体質を早急に改善するとともに、それまでの間、郵政民営化法第百六十条の適切な運用により国債の消化に支障を生ずることのないよう対応すること。 十一、職員が安心して働ける環境づくりについて、以下の点にきめ細やかな配慮をするなど適切に対応すること。 1 現行の労働条件及び処遇が将来的にも低下することなく職員の勤労意欲が高まるよう十分配慮すること。 2 民営化後の職員の雇用安定化に万全を期すること。 3 民営化の円滑な実施のため、計画の段階から労使交渉が支障なく行われること。 4 労使交渉の結果が誠実に実施されること。 5 新会社間の人事交流が円滑に行われること。 十二、民営化後においても良好な労使関係の維持に努めるとともに、万一、労働争議が発生した場合にも特別送達等の公的サービスはしっかり担保されるよう、万全の体制を構築すること。 十三、特定郵便局の局舎の賃貸借契約の期間については、業務基盤の安定性を確保する観点から、民間における契約の状況を参考としつつ、長期の契約とするなど、適切な対応を行うこと。また、特定郵便局の局舎の賃貸借料は、現在、適切な算出基準に基づいて算出されているところであり、民営化後も引き続き適切な算出基準に基づく賃貸借料を維持すること。 十四、商法上の規定を活用し、敵対的買収に対する適切な防衛策を措置すること。 十五、税制等に関し、以下の点について十分配慮すること。 1 税制については、民営化に伴う激変緩和の必要性の有無、四分社化、基金の設置など郵政民営化に特別な論点を踏まえつつ、消費税の減免などを含め関係税制について所要の検討を行うこと。 2 郵政民営化により法人税等の税収が増加することを踏まえ、過疎対策や高齢者対策の充実を図ること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(陣内孝雄君) ただいま世耕君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の起立をお願いいたします。 〔賛成者起立〕
○委員長(陣内孝雄君) 多数と認めます。よって、世耕君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、竹中国務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。竹中国務大臣。
○国務大臣(竹中平蔵君) 郵政民営化関連法案につきまして、慎重な御審議の上、御可決をいただき、誠にありがとうございました。 ただいま御決議いただきました附帯決議につきましては、郵政民営化に伴う国民の懸念や不安を払拭したいとの皆様方の強い御意思が込められていると思っております。 その御趣旨を十分に尊重し、最大限努力してまいる所存でございます。
○委員長(陣内孝雄君) なお、六案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(陣内孝雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時二十八分散会