郵政民営化に関する特別委員会 第14号
- 発言数
- 274 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2005/08/04
会議録
○委員長(陣内孝雄君) ただいまから郵政民営化に関する特別委員会を開会いたします。 郵政民営化法案、日本郵政株式会社法案、郵便事業株式会社法案、郵便局株式会社法案、独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構法案及び郵政民営化法等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案、以上六案を一括して議題といたします。 本日は、郵便事業を中心とした郵政事業についての集中審議を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○小林温君 おはようございます。自由民主党の小林温でございます。 良識の府参議院でこの郵政民営化法案も十四日間、六十九時間を費やして議論を続けてまいりました。渡辺秀央先生や小野清子先生といった大臣御経験の先輩方にもしっかり座っていただいてこういう議論を続けてきたわけでございます。また、総理始め政府側あるいは修正案の提案者の皆様方にも真摯な御答弁をいただいてきたというふうに思います。しかし、残念ながら、報道ではこの郵政民営化法案、政局としてとらえられておりまして、少し我々としては、この議論の深みをもう少し御理解いただきたいなというふうに思うわけでございます。 質問に当たって議事録を読み返させていただきました。あるいは新聞記事等も読ませていただきましたけれども、政策的に極めてレベルの高い、意義深い、深い議論が繰り広げられていると、私はこういうふうに思います。こういうことも通じて、是非、参議院の存在意義というものもしっかりと示していきたい、これは与野党問わずこういう姿勢で最後まで進めていきたいというふうに思います。 私は、二十九歳から三十五歳まで福島県の猪苗代というところで家業に従事をしておりました。元々本屋なんですが、文房具と事務機を扱っておりまして、併せて、実は切手とはがきの売りさばきもやっていたんですね。ですから、私の家の前には丸いポストの時代からポストがありますし、私、小さいころ、お使いに郵便局に切手を買いに行くということも実はあったわけでございます。あるとき、家から大体三分ぐらいのところにあった商店街の中の郵便局が駐車場がないということで移転をしまして、郊外に行きました。私がお使いに行くと、おじいさんやおばあさんがバスの停留所もないようなところに郵便局つくられて不便だ不便だと、こういう、ぶうぶう言っていたのを今でも記憶しております。コミュニティーとしての郵便局、特に過疎地での郵便局の意義というのを私はそういう意味で原体験をさせていただいたわけでございます。 一方、私の今の選挙区でございます神奈川県、どちらかというと都市部に位置付けられるわけでございますが、この神奈川県で例えば郵便局の関係者の皆さんのお話をお聞きすると、また都市部には都市部なりに違った不安や今回の法案に対する懸念もあるわけでございまして、また後ほどそういうことを議論をさせていただきたいというふうに思うところでございます。 そこで最初に、改めて、なぜ今郵政民営化なのかということを質問させていただきたいというふうに思います。 これまでの答弁の中でもありますように、今公社化して三事業一体で黒字も出ているわけでございます。この成功モデルをなぜ今変えなければならないのかということについては何度も議論をされてまいりました。私、国営郵貯の運用上の恩典である金利の上乗せ〇・二%というのが二〇〇八年に財投改革によってなくなる、これは極めて重大な意味を持つというふうに思います。しかし、この点はこの委員会を通じて議論もされてきたわけですが、なかなか理解が浸透していない部分もあるのではないかというふうに思います。 私自身は、郵政民営化を今議論する意味は、この二〇〇八年以降、郵貯、簡保の黒字を郵便事業、郵便局の赤字補てんに使う三事業一体のビジネスモデルがやはり通用しなくなってくる。そこで、郵便のユニバーサルサービスを確保し、先日の小泉総理の答弁の言葉をかりれば、国民の資産である郵便局ネットワークを維持発展させるために、郵貯、簡保、郵便事業、郵便局がそれぞれ黒字を出せるような、そういう体質にしなければならない。郵政民営化関連法案が四つの機能ごとに株式会社を設立するのは、私はこうした戦略に基づくものだというふうに解釈をしております。 今回の四分社化の意味について、改めて、竹中大臣御自身がこの法案に込めた思いを御自身の言葉で分かりやすく御説明をいただければと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 小林委員が郵政、切手の販売等々とそういうふうにかかわり合っておられたということ、私も今日初めて伺いました。 今、非常に思いを込めて郵政のことをお話しくださいましたが、要するに民営化をやはり我々はしなきゃいけないと思っていると。しかし、そのときにネットワークの維持という、この社会インフラとしての役割をしっかりと維持しなければいけないという思いを非常に強く一方で持っていると。そういうことを考えるに当たって、更に民営化の中で分社化をしなければいけない。これ、それぞれいろんな次元で議論がされるわけですが、それなりにやはりかかわっているということだと私は思っております。 まず、民営化をしなきゃいけないというのは、これはもう今、小林委員が御説明をしてくださいましたが、マクロ経済的にといいますか、経済全体の流れの中でも、また公社の経営というミクロの観点からも、そして国民生活の観点からも、やはり今の公社経営のままではこれはやはり限界があると。今まではうまくいってきたと、それは私もそのとおりだと思うんですけれども、それがうまくいかなくなるということが目に見えているということなのだと思っております。 今、金利の上乗せ〇・二%のことをお話ししてくださいましたが、郵便貯金を取り上げますと、貯金で受け入れて、安全資産、国債等々で運用するということが基本になるわけですが、預金で受け入れて国債で運用するという、そのビジネスモデルそのものがやっぱりどう考えてもこれは成り立たないのではないかと。これは、国債の金利と定期預金の金利というのは多くの国々においてほとんど同じですから、そういうやり方がやはりもう通用しなくなってくるというのが一番大きいのだと思います。 郵便そのものについて申し上げますと、Eメールの普及等々で郵便の取扱物数はこれ間違いなく減ってきております。十年、長期続けば相当、二割、三割というような低下が見込まれる。これはやはり組織としても非常に深刻な問題だと思います。 また一方で、国際物流という分野を見ますと、これまた劇的に変化をしていて、今後十年間で規模が三倍になるという、アジアの物流市場に関してはそういう民間の予測もある中で、しかしやはり公社のままではそうした分野に進出するに明らかに限界があると。そういう中で、今正に民営化に踏み切ろうというふうに考えているわけでございます。 しかし一方で、ネットワークは維持しなければいけない、これもまた重要な課題であります。そこで、郵便事業会社や郵便局会社については特殊会社として民営化する。つまり、公的な機能を担って政府の関与もある民営化を行う、一方で、信用が重要であります銀行、保険については完全なといいますか、民有民営をしっかりと目指していく、そういうことを考えていかなければいけない。そこでやはり分社化ということになるわけでございます。 性格が異なっているところ、性格が異なるところというのは、やっぱり専門性を高めていただいて、これはやっぱり専門性を高めていただくということがこの厳しい環境の中でやっていただく上で一番必要ですから、そこは専門性の違う、業種特性の違うものについてはしっかりと切り分ける。それは期せずして、業種特性が違うということは、先ほど申し上げました特殊会社か純粋の民営化というような性格の違いにも実はつながってくるわけでございます。 分社化そのものについて申し上げますと、もう一つは、やはり一つの事業における収益の状況が他の収益に影響させないということが大変重要になってまいります。そもそも、であるからこそ、一般の金融行政のルールを見ますと、同じ会社の下で金融の事業とそして物流のような事業会社を同じに行っている、そういう大規模で行っている会社というのは、これは世界でもないわけでございます。正に金融においては、特にこの利益が、収益状況がお互いに影響しないという状況、リスクを遮断するという状況をつくっていかなければならない。やっぱり、経営にも責任を持ってもらわなければいけない、そういう観点からも分社化がやはり必要であるということであろうかと思っております。 民営化はしなければいけないだろう、しかしネットワークを維持しつつやる、そしてそのためにも、さらにそれをうまく運ぶためにも、やはりそこは分社化をしなければいけない、それに特性に合った形で制度設計をさせていただいているつもりでございます。
○小林温君 はい、分かりました。 今大臣のお話をお聞きして、先ほど申し上げた私の家業の話を思い出したわけですが、元々うちは本屋でございまして、学校の先生たちに本を届けるというのが一番の商売でございます。それから、教科書も小中高と扱っておりまして、その際に文房具も持っていく、あるいは、今でいうとコピーも始めとした事務機を扱うとある意味でいうと重宝がられるわけですね。その結果、そういう業態になって、実は、切手、はがきも、切手、はがき一緒に持ってきてもらえると有り難いんだけれどもなということで、切手やはがきも扱うようになったわけでございます。 ある程度、実は私が子供のころは一万八千人の町の中に本屋一軒しかございませんで、いいある意味でいうと商売だったんですが、そういう時代でもなくなってまいりました。そのときに、その私がそれぞれの事業を一つ一つ見たときに、現実的には事務機や文房具ではもうかるんだけれども、本では赤字が出てしまうと。しかし、元々本を最初の商売にしていろんなところに物を納めるようになっているときに本屋はやめれないんですね。あるいは、実は教科書も扱っているので、うちがその本屋をやめると、町じゅうのある意味でいうと教育レベルに影響も与えるんじゃないかというようなことも考えて、その実は三つの商売を一緒にやるというビジネスモデルから抜け出せずに実はいたわけです。 しかし、今、経営者の立場になって、どういうその状況の打開があるかと考えると、正に今大臣がおっしゃったように、一つ一つの事業に専門性を持たせ、競争力を持たせ、それぞれの事業が黒字を生み出す形によって、その一つのグループなりあるいは一つの会社の中で事業の競争性を高めていくということが実はできるんだろうということを今実は考えました。 今の大臣のお話を私なりに解釈をさせていただきますと、今回のその法案というのは、このままではやっぱり立ち行かなくなる郵政事業に新たな活力を注入する、それから経営の自由度を高める、そしてその上で郵政事業の安定化を高めると、私はこういうふうに理解をさせていただいております。 実は、八月二日の日経金融、「複眼独眼」というコラムがございまして、今回の郵政民営化法案をよく読むと、四分社化によって郵便局ネットワークだけは完全に守られる仕組みになっているという、こういう実はコラムがございました。リスクを遮断するというのは、今の議論の中ではどうしても赤字の郵便事業からのリスクを黒字の金融事業の方が遮断するというふうにとらえられがちですが、これ民営化が進んで、本当に金融事業がどこまで安定性を持ったものかというのは、これは私分からないと思います。そういう意味でいうと、分社化によって逆に将来どうなるか分からない金融事業のリスクも遮断した上で郵便局のネットワークはしっかりと守っていくと、私は実はこういう、この法案にはそういう意味もある、あるいはこれまでの議論を通じてそうした様々な制度上の担保もいただいているというふうに理解をさせていただいております。 私は、そういう意味で、改めて申し上げますと、四会社の分社化、この郵便局ネットワークを守るために、ある意味では大部分が費やされているというふうに理解をしておりますが、こういう理解でよろしいでしょうか、竹中大臣。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今非常に分かりやすく小林委員が御紹介をくださいましたですけれども、将来的にはいろんなことがあり得るということなのだと思います。その場合に、この郵便事業というのは、そしてそれを支える郵便局というのは、私たちにとっては本当に欠かすことのできない事業であると。だからこそこの万国の国際条約も存在をしていて、いわゆるユニバーサルな義務を課すということに、日本もその条約に参加をして、そしてこれまでも国民がそのことを非常に高く私は評価をしてきたのだと思います。そういう意味では、やはり郵便事業は郵便事業としてしっかりとやっていっていただくということがこれはもう大変重要な基本なのだと思っております。 で、郵便事業の中でも、これはいろんな発展の可能性がある分野もございます。そういう分野については積極的にやっていっていただきたい。しかし、絶対に守らなければいけない、国民生活のインフラとして守らなければいけないものについては、これはしっかりと守っていけるような仕組みをつくりたい。先ほども言いましたように、郵便に関しましては、したがって特殊会社として、そして国が資本の保有まで含めてしっかりと関与するような形、郵便局については郵便局の設置を法律で義務付けるというような形、そういう形で、国も関与しながらその郵便の事業、公共性をしっかりと担保できるような仕組みにしたわけでございます。 一方で、その金融というのは、今は確かに非常に規模も大きくて、先ほど言いましたように、預金で受け入れて国債等々で運用するという、そういうのが成り立っておりますので、今の状況下で黒字を出しておりますけれども、実は信用商売というのは、信用というのは実はリスクと裏返しでありますので、実はリスク管理業なわけですね。私は、金融業というのはリスク管理業であると思っております。そういうそのリスク管理業というのは、むしろそのものが独立していなければ私はいけないのだと思うんです。ですからこそ、私は、本と文具を一緒に売っているところは、これはあると思います。御実家のようにあると思います。しかし、先ほど申し上げましたように、大きな銀行と大きな物流会社が一緒になっているところというのはないんです。これは、金融というのはやっぱりそこから切り離さなければいけない。特に、今度は一緒にやっている郵便というのは、一方で非常に公共性があるんだから、それはそれでしっかり守らなけりゃいけない。 その意味では、お互いが影響し合えないように、つまりリスクの遮断が必要なのは、これは決して一方通行の話ではなくて、正に小林温議員が御指摘のように、これは双方のためにそういうことが私は求められているんだと思います。そして、それは取りも直さず、しっかりと、だからこそそれぞれに自立をしていただく、専門性を高めて独立、自立をしていただく、そういう力を付けていただくことによって国民が、金融でも、そして郵便でも質の高いサービスを長期にわたって持続的に受けることができるんだというふうに思っております。
○小林温君 今御答弁をいただいた部分は、これはある意味でいうと説明不足もあったのかもしれませんが、特に郵便関係の皆さんにはどうもよく御理解をいただいてないというところもあるんじゃないかというふうに思います。また、議論を通じて是非この辺に理解をいただきたいというふうに思うところでございます。 そこで、おととい我が党の片山参議院幹事長が質疑に立たれて、総理とも議論をされました。私、今、副幹事長でございますので、直属のボスが質問したわけでございますが、少しこのやり取りについて確認をさせていただきたいと思います。 一つは、郵便局ネットワークの維持についてでございますが、片山幹事長が、過疎地も地方都市も大都市圏も郵便局はなくさないということかという質問をされました。総理は、将来における地域の実情に応じ、合理的な再配置が行われることが否定されるものではないが、郵便局の設置義務や設置基準、社会・地域貢献基金や株の持ち合いによる一体的経営などの措置により、郵便局ネットワークを国民の資産としてしっかり守り、万が一にも国民の利便に支障が生じないようにしていきたいと考えているという趣旨の答弁をされました。 この総理の答弁の意味というのは、まあこの法案の意味は、その利用者サイドから見れば郵便局へのアクセスもサービスが、まあサービスも便利になることはあっても不便になることはないという理解でよろしいでしょうか。竹中大臣、お願いいたします。
○国務大臣(竹中平蔵君) 先般の片山委員の御質問、そして総理の答弁、私もこの席で聞いておりまして、本当に本音同士で非常に踏み込んだ議論をなされたなというふうに思いました。 小林委員の御質問は、便利になりさえすれ、不便になることはないと理解してよいかと、もうその点でございますので、私はもうそのとおりでありますというふうに是非申し上げたいと思います。 この全国に張り巡らされました郵便局のネットワークは、正にこれは国民の資産でございます。水道のようなライフラインに匹敵するような、もう大変重要なものであるというふうに考えております。法案においては、この郵便局のネットワークをしっかりと維持して、国民の安心、利便を守りながら、そしてこの国民的資産であるネットワークを十分活用するということに配慮をしたものでございます。 そして、国民の利便を最大限高めると、これが正に民営化の本旨でございまして、与党との真摯な協議を踏まえまして、政府としては、郵便局ネットワークを国民の資産としてしっかり守り、委員御指摘のように、これはもう万が一にも国民の利便に支障が生じないようにしていきたいというふうに思っております。
○小林温君 そこのところはいろんな方が心配をしながら見守っている部分だと思いますので、確認をさせていただきました。 今日、生田総裁にもおいでをいただいております。 過疎地の郵便局ネットワークの維持については、これまでも、参議院の議論の中でも、あるいはその修正も通じてかなり踏み込んだ形でいろんな制度的な担保についても明らかになってきたというふうに思います。 一方で、都市部の郵便局の関係者の皆さんのお話を聞きますと、まあまたこれとは別の懸念を持たれているわけでございます。例えば、過疎地のネットワークの維持は担保されているけれども、都市部の郵便局というのはもう簡単に整理統合されてしまうんじゃないか、こういう声もありますし、また、民営化に向けるプロセスの中で、あるいは民営化後、民間との本当に激烈な競争を勝ち抜いていけるのかという、こういう不安もやはりあるようでございます。ある郵便局長さんは、民間の金融機関の窓口に行くと、本当にここと自分の郵便局が金融機関として戦っていけるんだろうかと不安になると、こういうふうにも申しておりました。 私も郵便局に行きますが、それほど広いとは言えないその建物の中に三事業をうまくコンパクトにまとめて扱っていらっしゃるわけですね、どちらかというと機能的なんだと思いますが。その一方で、例えば民間の金融機関などは、顧客満足度をどういうふうに上げれるかということでいろんな工夫もされているんだろうというふうに思います。ですから、こういう都市部の郵便局の関係者の皆さんの不安というのも私は是非払拭をしていかなければならないというふうに思うわけです。 竹中大臣から、その四分社化の意味はそれぞれの業態の競争力を高めることだという答弁がありましたが、本当にこれから民営化に向けて他の民間企業と伍していけるだけの体制を整えていけるのかどうか。例えば、一つには郵便局の要員ですね。郵便局にお勤めの方の例えば数なんかについては具体的にどのようにお考えでしょうか。生田総裁、お願いいたします。
○参考人(生田正治君) お答えします。御質問のポイントがかなりあったと思うんで、一つ一つ簡単に参ります。 まず、郵便局のネットワーク、過疎地は無論、都市部も含めまして、これは片山先生にもお答えしたんですけれども、ネットバリューというのはあるわけで、全国に、その中には赤字のやつもたくさんありますけれども、トータルでネットを持っているというところに全体としてのバリューがあるわけで、それは経営者は尊重するだろうということと、それが日本国における郵政関連事業が持つ物すごいまれに見る潜在的な経営資産、営業資産ですから大切にするはずであるということは申しました。 公社であれ、あるいは民営化しても、一部その調整は当然進むと思います。生産性を高めるために多少やり方を変えるとか配置を変える、それはあると思うんですけれども、そういった常識的なことを除きましては、設置基準に応じましてきちんとした維持ができるというふうに考えております。 それから、民間になるわけです。もし通れば民間になるわけですけれども、民間と伍していけるのかというのは、今のままでは非常に不十分な面もあると思うんで、今この二年間で、必死になりまして、アクションプラン・フェーズ2の中で、将来の成長に目掛けまして営業力の強化とか成長分野への重点投資とか人への投資とかというようなことをやっている真っ最中でありまして、十九年以降、その後が、組織が民営化されていようが公社であろうが、大きなジャンプができるように準備中というところであります。 民営化後の経営ビジョンとか経営体制とか要員計画とか、こういったものはすべて新会社の経営陣が経営委員会ができてから考えるものではありますけれども、そんなことを言っていたら間に合いませんから、私どもとしては、現在責任を持っている立場で、そこにきちんとつながるように予習、準備を進め、法案が通るとすればもう即刻そこから具体的な検討に入っていきたいと思います。 例えば、新会社の要員につきましては、新しいビジネスモデルというものをある程度想定しながら、経営状況も勘案しながらやっていくわけでありますが、先生御指摘の顧客満足度というのは大変重要なわけですから、それを重視して切り分けを考えていきたいと思いますし、先行投資、これは公社のままでも必要なんです。公社以前に随分あらゆる部門のシステムが後れているんです。それは、公社内でよく先行投資と言うのがいるんで、それは私は後追い投資であると言っているんですが、これは思い切ってやっております。 例えば、時間があれでしょうから例示的に申しますが、このフェーズ2の間に、ということはこれから二年間で、三千六百億円の先行投資というものをいたします。私の言葉では後追い投資でございます。特に、サービスの改善とかオペレーションの基盤整備、情報システムの整備、こういったものに重点的にやっていきたいというふうに思っておりますし、例えば、民間の銀行行って、こんなことできるのかな、オートキャッシャー、これ今必死になってそろえていますけれども、例えばですよ、二万四千七百の郵便局に一つ置くとしても、二万四千七百置く。これ一挙に納められる、短時間に納められる業者の方というのはいないわけです。それだけ入れるのでも二、三年掛かるんです。そういったことで、もう今一生懸命やっておりますけれども、何とかあと一年ぐらいでそういうものも整備されるだろうと、こういうふうに考えております。
○小林温君 金額も触れていただいて、前向きな御答弁をいただきましてありがとうございます。 例えば、人を減らせばそれだけ支出も減りますので収益にも貢献するわけですが、その顧客満足度というキーワードで言うと、本当に必要な人員が郵便局の中にいて、そこに来られるお客さんが満足する人数というのはどういうレベルなのかということをしっかりとこれは把握をしていただいて、そういう計画を立てていただきたいというふうに思いますし、今、オートキャッシャーの話もございましたが、例えば、民間の金融機関がじゃばじゃばじゃばとお金全部入れるとあっという間に計算できるのに、郵便局は手作業でお金を数えていたんじゃ、これはもう効率が上がらないのは当然でございますので、その他、例えばコンピューターのシステムですとかあるいはその他の設備についても、本当に民間と伍していける体制というのはどういうものかということについて計画の中で詰めていただきたいというふうに思います。 あわせて、例えば、広い意味でのセキュリティーですね。銀行なんかへ行くと、ここは泥棒が入らないようにいろいろ考えているんだろうなというふうに思いますが、残念ながら、郵便局の局舎見たときに、そこまで今備えがあるのかどうか分かりませんが、そういった意味の物理的なセキュリティーも是非これからしっかりとお考えをいただきたいと思いますし、あるいは、個人情報保護法が施行されました。今、特殊会社でございますので、特殊法人でございますので、そういう対応もあるかと思いますが、こういった点についてもしっかりと、それぞれの局で対応ができるような準備もしっかりと進めていただきたいと思います。 郵貯会社やあるいは保険会社が会社自体として努力されるところももちろんあるかと思います。それは商品の競争力を付けるとか、全体のサービスの質を上げる。しかし、その窓口となるそれぞれの局でどういうサービスが展開をできるのか、その際の、正に武器としての整備が、武器の整備がどの程度あるかということで正にこの戦い方というのも変わってくると思いますので、是非その点については、重ねてでございますが、よろしくお願いをしたいというふうに思います。 そこで、少し質問を飛ばさせていただきますが、郵便事業の競争力について質問をさせていただきたいというふうに思います。 一つは、東京中央郵便局とか大阪中央郵便局とか、本当に大都市のど真ん中に大きな郵便局がございます、これは普通郵便局だと思いますが。駅前にある場合が多いわけですが、これは郵便が鉄道で輸送されていた時代の名残だというふうに思います。民間の運送、輸送物流会社を見ると、やっぱり今、高速道路のインターチェンジや空港の付近に大きな最新鋭の物流基地を整備して競争力を高めているわけでございます。 そういった企業にかかわらず、一般の企業も、例えば一等地にあるビルを売却したり再開発したりして利益を上げているという例も実はあるわけでございますが、例えばその駅前にある大きな郵便局を例に取りますと、こうした不動産なんかの資産活用というのは、今の公社の場合と民営化された後では制度的に変わるんでしょうか。これは副大臣、お願いします。
○副大臣(西川公也君) 今、制度的に変わるかと、こういうお尋ねでありました。 今の郵政公社法等では、行える業務、限定列挙と、こういうことになっていますが、今度この法案が通ったその後では、郵便局の資産を、賃貸等も今御提言のようにやっていこうと、こういう考え方でございます。 それで、駅前等のビルどうするんだと、こういうことでありますから、もしよろしければ、私どもの方の計画等につきまして一部述べさせていただきたいと思います。
○小林温君 お願いいたします。
○副大臣(西川公也君) 採算性に関する試算をやりまして、その中で資産活用についてどうするかという議論をしてきました。 今御指摘のありましたように、立地の良い郵便局七局、一つは東京中央、さらに大阪中央、銀座、新宿、渋谷、神戸中央、名古屋中央駅前等、これらを活用していって合わせて二百億円ぐらいの利益を上げようと、こういう計算をしています。 具体的にはどうするかというと、東京中央局あるいは大阪中央局等につきましては高層ビルに建て替えたいと、こういう考え方でございまして、増加したフロアをオフィスとして賃貸をしていこうかと、こんな考え方を持っております。 さらに、立地の良い大規模局でありますが、銀座、新宿、渋谷、神戸中央、名古屋中央駅前等については、既存物件の半分程度を賃貸でできないかと、こんなことも考えておりますので、よろしくお願いします。
○小林温君 ありがとうございました。 制度も見直されることによって自由度が増すということであれば、もちろんまた民業圧迫ということも議論にはなるかと思いますが、是非、再開発なり高度利用、その自由度が高まった中でできることはしていただきたいと、こういうふうに思います。 同じ競争力の話でございますが、物流事業の国際競争力についてお伺いをしたいと思います。 オランダが世界に先駆けて民営化したのは、統合過程の欧州の市場に目を付けて他国の国際物流に進出するという、国家的な、正に戦略的な視点からというふうに言われております。 最近、都内でも、黄色いドイツ・ポストの子会社のDHLの車が走っているのが目に付くわけでございますが、一方で、寡占化が進むこの分野で、もう二周ぐらい後れている日本が本当に競争力を持てるのかという議論もされてまいりました。 まあしかし、私は、やはりアジアの中で今後、日本がどういう役割を果たしていけるか、あるいは日本の産業競争力や産業構造というものを大きく考えた中で、この急成長しているアジア市場というものをどう取り込んでいくか、まあ中国が特に念頭にあるわけでございますが。これは極めてやっぱり重要な視点だというふうに思います。 そんなことも含めて、その国際物流という分野に関して、生田総裁、経営者として、まあこれは御自身の元々の御専門でもございますので、どのようなビジョンを描かれているかお伺いをしたいと思います。
○参考人(生田正治君) お答え申し上げます。 私、公社へ入ってこれは大変だなと思ったのは、郵便の構造的な赤でした。これを長年ほっておくと、必ず料金値上げとか変な格好で国民の皆様に御迷惑掛かるようになっちゃいけない。これを事業として成り立つようにするのが取りあえず目先の、制度上もある程度できるし、ことだと思いました。 それで、国内市場のゆうパックとかダイレクトメールとかというのを力入れて少しずつ伸ばしているんですが、やろうにもできないのが国際問題でありまして、これは制度上海外で投資なりあるいは郵便業をやっちゃいけないことになっているので手が出ないんですね。今、先生二周後れたとおっしゃったんですけれども、私は三周後れていると申しておりまして、ただ、常にノット・ツー・レートといいますか、常に遅過ぎるということはないと思うので、私は手を付けたいと思っています。 それは、普通郵便、国内、毎年五、六%落ちるのを補って、やっぱり売上げ減少に歯止めを掛けなきゃいけないんですね。その方法は、ゆうパックとかダイレクトメールという国内の事業もありますけれども、いずれ大きくは国際であると私は考えております。今、普通、通常郵便とそれ以外の売上げというのは、通常郵便が九割でその他が一割というのはもう固定概念があるんですよ、郵政ずっとやってきた人たちには。これが間違いで、なぜならば、九は常に減ってくるわけですから。だから私は、取りあえず公社四年の間に八対二まで持っていこうと思っております。大体なると思います。ほとんどなってきました。それをいずれ七対三にし、六対四ぐらいになったときに完成予想図かな、こんな感じでおりまして、そのためには国際に出ていく必要があると、こういうわけであります。 ところが、国際を眺めてみると、四大インテグレーターというのがありまして、ほとんど欧米の経済地図は塗られてしまっておりまして、今一生懸命地図の塗り割りをしているのがアジアであるということで、日本にも先生御指摘のようにどんどん上陸してきていると。みんな上陸してきているわけです。ということで、黒船は日本列島の周辺を泳いでいるんじゃなくて、どんどんもう上陸してきているんですね。これに対して我々は防戦して、外に行こうと思ったら一歩も出られない現状でありまして、国内の法人から出る海外向けのエクスプレス市場も、既にドイツ・ポストが二九%、アメリカのフェデックスが二六%、残念ながら日本郵政公社は一八%をそれ以上落ちないように今歯止めを掛けているというところであります。 そう既に大きなやつがいるところに出ていくのは簡単なことじゃないんですが、私の勘ではできると思っています。それは、直ちに人材の養成から始めておりまして、もう四、五十人の人間を海外に実務研修させて、一応若いレベルの人材をそろえつつあります。外部からプロの専門家の導入もいたしました。そこで、一から自分から始めるというのは無理だと思いますので、既存の物流業者との相互尊重、互譲、お互いに平等の精神での大きな提携を通じまして、その人たちの力もかりながら、それで我々の、海外に展開している日本企業のお役にも立つという我々の潜在力がある。そういったものの相乗効果で、アジア、なかんずく中国等々にこれから入っていきたいと。大体準備体制は整えておるところでございまして、もし法案が通るということになるんであれば、即刻それを具体化させていきまして、来年の四月からは始めていきたいなと考えております。 最初に申しましたが、常に遅過ぎることはないと思うんで、できるだけ早くやりたいと思うし、私は、やらせていただければそれが一つの大きな将来の柱に育て得ると、こう考えております。
○小林温君 三周後れだとすると、F1だと全く勝負にならないかと思いますが。 十五年ぐらい前に私アラスカ・アンカレッジ行きましたら、フェデックスが空港のわきにすごい大きな物流基地を持っていまして、それでそこに飛行機が、ロゴ入りの飛行機が一杯止まっているのを見て、うわあ、日本にはこういうのないなと思ったのを覚えています。しかし、遅過ぎることはないという思いで競争力を上げていただいて、我々もそうなればまた郵便会社の国際宅配便を是非使わせていただけるように、そういう時代が来ることを実現していただきたいというふうに思います。 少し大きな話を竹中大臣にお聞きしたいと思いますが、今の物流市場、アジアへの進出ということもありました。人口減少社会の中で、日本の競争力どういうふうに上げていくかという観点からも、このアジアの市場の発展というのを自国の経済の発展に生かしていけるか、大変重要な戦略的課題だというふうに思います。 そういう意味でも今の国際物流の話というのは意味があるんだろうというふうに思いますが、昨日も議論ありました二十一世紀ビジョン、日本二十一世紀ビジョンで、アジア各国との例えばこれからの貿易関係、FTA始めですね、それからこの国際物流の進出なども含めて、どういったビジョン、大きなビジョン、まあ郵政民営化もその中の一つ、競争力の向上に資するわけですが、をお持ちか、その戦略観というものをお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 大変大きなお尋ねでございますが、特に国際物流との関連というような御示唆もあろうかと思います。 委員御承知のように、日本の人口、二年後から減り始めます。疫病があるわけでも戦争があるわけでもないんだけれども、正常の状態で人口が減り始めるということを日本はある意味で世界に先駆けて経験をしていくということになります。そういう中で、日本がやっぱり活力を維持しながら、一人一人の生きがい、やりたいことが自己実現できるような社会をつくっていかなければいけない。 日本の人口が減るということはいわゆる定住人口が減るということですけれども、定住人口が減るかもしれない中で、しかし経済を活性化させる一つの方法は、交流人口を増やすと。定住人口は減るかもしれないけれども、来て、行って、そういう交流人口を増やす。これはやっぱり大変重要な戦略になるわけで、実は文化観光戦略、観光というのはそういう意味で大変重要な役割を担っているんだと思います。 これは実は物についても言えるということであろうかと思います。いろんな物や情報が日本をキーステーションとして行き来するような形にやはりしていかなければいけない、そういう潜在力を日本は持っているというふうに思います。文化の交流もしかり、人材の交流しかりですね。 そういうことを考えると、実は成長著しい中国そして東南アジア等々の現状もあって、実は物の移動というのは今後アジアで画期的に増えるというふうに考えられるわけですね。したがって、ある民間のシンクタンクでは、今後十年間で約、アジア域内での物流市場は十年で三倍になるというような見通しを立てているわけでございます。そこのところが、まだ今のところは四大インテグレーターが全部取り切っているわけではない、もう大分進出はしているんですけれども。その点、実は非常に希望を持って戦略的にやっていかなければいけないと、これは我々も思いますし、生田総裁も大変高い御見識の下で強い意欲を示しておられるということであろうかと思います。 これまでも日本はアジアとの間で生産、いろんな工程を分業させて、そしてそれが全体として統合されて、インテグレートされて、経済の統合というのを日本が担ってきたわけでございますけれども、物流に関して必ずしもそうはなっていない、そういう点に、日本は今非常に大きなチャンス、そこに郵政民営化を実現させることによって非常に大きな可能性が私は出てくるんであろうというふうに思っているところでございます。 日本の経済が持っている潜在力を生かすという意味でも、今もう非常に大きなチャンスだというふうに思っておりまして、国際物流、郵政民営化とそして国際物流進出というのは、そういう大きなアジアの中での日本という観点からも私は大変重要な戦略的な位置付けや重要性を持っているというふうに思います。 それからもう一点、ビジョンのことをお尋ねいただきましたので、これから人口減少する中で、やはり政府、官の部門を小さくしていかないと、そこに対する負担が大きくなるとやはり非常に活発な民間経済の足を引っ張るという可能性が出てくるのだと思います。その意味では、本当に民間にできることは真に民間でということが必要になっておりまして、総理が郵政民営化は改革の本丸であるというふうに掲げられるのは、小さな政府をつくるというその象徴として郵政民営化が位置付けられている、そのような意味もあろうかと思っております。
○小林温君 ほかにも質問を用意しておったんですが、時間の関係で終わらせていただきたいと思います。 いろいろ議論させていただきました。民営化でございますので、やはりこの郵政事業をめぐって公と民間との役割というのをどういうふうにバランスを取っていくのか、あるいは地方と都市部のそれぞれの環境や方向性が違う中でそのバランスを郵政民営化の中でどう位置付けていくのか、これは実は大変難しい作業が今議論を通じて行われているんだろうと思います。 経営者の端くれであった立場から言わせていただきますと、しかし、将来的なリスクを予測してどの時点でこうした改革を始めていくかというのもまた極めて重要な視点であると思いますし、そのタイミングを逸するともう後戻りできない状況になるというのは、様々な大きな企業があっという間に市場から退出を余儀なくされたという例があるのを見てもまた事実だろうというふうに思います。 そういう意味におきまして、是非このまた郵政民営化法案、私の立場としてはしっかりと成立をさせていただいて、国民の皆さんにも理解をいただいて、その上で、様々な今回担保された部分についてはいろんな形で国民の皆さんとも議論させていただきながら、正にこの郵政民営化という大事業を成し遂げていきたいというふうに思います。 今日は大変ありがとうございました。終わります。
○山下英利君 自由民主党の山下でございます。おはようございます。 小林委員に引き続きまして、この郵政民営化の法案の質問に立たせていただきます。 この参議院での民営化の委員会、大分質疑を経まして、私も、本当に大勢の委員の質問、そして内閣の御答弁をお聞きしながら中身の理解を深めさせていただいているところであります。しかしながら、やはり依然として不安がぬぐえない点あるということは今現状、報道等でも言われておりますけれども、なかなかこの民営化の法案に対する理解が一般には浸透していないということはあろうかと思います。 そこで、一昨日、参議院自由民主党幹事長の片山虎之助幹事長が質疑に立たれて、そして小泉総理ほか閣僚の皆さんからの御答弁をいただきました。私は、あの御答弁は本当にこの郵政の民営化の法案に対して不安を、不安を払拭するという努力が私は感じられたものだと思っております。また、そういった努力を続けてきていただいているからこそ一定の理解が進んでいるんだと、そのように私は理解をさせていただいているところであります。 まず冒頭ですが、官房長官、これから会見ということでございますので、まず一言御答弁をいただきたいと思います。 先ほどの小林委員の質問に関連するところでありますけれども、やはり今回の郵政の民営化の法案に対してやはり国民的な議論が高まっている中で一番大きな議論というのは、やはり地方、現状の国民的なサービスの基本である郵便局のネットワークが民営化することによってなくなってしまうんではないかという議論が大変大きいわけであります。 それに対する理解、政府の方からは守りますという御答弁をちょうだいしているわけでありますけれども、官房長官に是非とも、まあ官房長官、島根県の御選出ということであります。土地柄もよく御存じのところであります。内閣の取りまとめ役として、一昨日の総理答弁に加えまして、この郵政の民営化の法案で議論となっている過疎地、それから地方、都市部を含めた郵便局のネットワークの維持について、これは採算面だけで住民サービスが、現状の住民サービスが毀損されるようなことはないよ、郵便局がなくなることはないんだよと国がお約束をいただけるような御答弁、是非ともお願いしたいと思います。
○国務大臣(細田博之君) 私は、ここへ参りますと三十三条の問題と広報の問題だけを質問されまして、いささか腹が膨れておるわけでございます。 自民党との協議におきましても、私の県は過疎地で高齢地で、隠岐島という離島を有し、そして人口減少地域、高齢化地域ということでございますから、その議論の過程におきましても、陣内委員長の佐賀とかあるいは山崎理事の青森、田村先生の高知、そういった地方の思いを述べられますと、いやもうおっしゃるとおりだと、これこそ我が地方の心配であるということはよく身にしみながら、そして調整をいろいろな意味でさせていただきました。 そして、柳澤先生始め自民党側からいろいろな調整案が出て、総理答弁になるような形できちっと、地方のあまねく今活動している郵政公社の郵便局、こういうものは残していくんだということを方針として決めているわけですが、私はもう一つ政治家の決意として、私は、全県一区の時代からほとんど全部の、全県下の、まあ一〇〇と言うと言い過ぎかもしれませんが、九〇%以上の郵便局を回らせていただいておりますし、あらゆる全特の会議、そして郵便局長会、婦人会、そういうものに出て、それで個別にも見させていただいております。そういう意味からいいますと、私としては、今の機能は絶対に残さなきゃいけない、これは政治家の判断として残さなきゃいかぬと、こう思っております。 そこで、私は、(発言する者あり)いや、まだ言いますから。そこで、腹が膨れておりますので、もうちょっと言わせてください。 そこで、私は、JRのことを思い出していただきたいんです。JR民営化したときに、確かに民営化しました。政府や政治家は何か言えないのかと言いましたけれども、私は、全県下、自慢じゃないけれども、島根県は全部赤字路線です。山陽新幹線以外は山陰、山陽、山陰、中国地方は全部鉄道赤字です。そして、無人化したいあるいは廃線したい、いろいろな交渉がありました。私は、そこに政治的にも関与し、市町村の方々と相談して、是非この駅は全部残してほしい。残念ながら、数キロの青木先生の地元の大社線はちょっと廃止になったんですが、バスに替えましたが、その他は全部あらゆる対応をしてくるということは、政治家として私はこれまでも対応してきました。 したがって私は、あらゆる政治家が、私は、衆参両院、与党、野党を問わず、地元の問題として、万一このような郵便局は要らぬのじゃないかということを経営的判断だけで物を申すようなことがあれば、断固としてこれに反対をし、そして住民の方のためにやらなければならない、これはむしろ政治家としての務めだと思っております。規定が、民営化でございますから、それ以上のことが書けるかというと、確かに問題でございます。 それじゃ、今の公社のままでいいのかという判断について申しますと、やはり私は、金融と保険業が今民営化をして、そして今手足を縛られ、もう手も足も縛られて大海の中に放り投げられるような格好である。この手足は、縛ったものは解放して、大海原で育った鯨を更に悠々と泳いでもらわなきゃいけないという意味で、まあ時間がないから詳しく申しませんが、そういった金融の民営化というものはあります。 しかし、郵便局あるいは窓口サービスというものは、公社は、公社ではないが、特殊会社でございますので、私はそのような精神は生きておって、そして公の役割を生かし、かつ民営化という形と整合性を取らせるという形は、私は最大限取られているんじゃないか。そこで、地方の過疎地のこの思いというものを必ず政治家として実現しなきゃいけませんし、政府は当然それを尊重しなきゃならないと、こういうふうに考えております。
○山下英利君 ありがとうございました。 政治家としての答弁、受け止めさせていただきたいと思います。そして、やはりこれ、民営化の法案という中で、政治家である、そして内閣のかなめである官房長官、今のような御発言いただいたということは非常に心強いと私は思っておるところであります。 どうぞ御退席ください。 それで、本題に入らせていただきます。 今回の民営化の法案については、いろいろ言われておりました。三本の矢、要するに三事業というものを民営化とすることによって事業を切り分ける難しさというものが本当にいかに大変かということも実感をしているところであります。その点につきまして、三本の矢で一つにまとまっているものをばらばらにする、これは民営化だから、兼業はできないという形の中で、じゃそれぞれの矢をどうやって弱いところを補強していくかというところが今回の法案の非常に重要な部分だというところで、政府、与党ともいろいろ議論を続けてきたところであります。 私は、ここでもう一度、今回議論になっております金融のユニバーサルサービスについて質問をさせていただきたいと思います。 正に金融市場が本当にすごい速いスピードで変化する中で金融のユニバーサルサービスを全国的にこの郵便局のネットワークを通じて維持していくと、一方ではイコールフッティングと、要するに官から民へという問題をどうやって解決するのかと、これは本当に大変なことだと思います。 今回の議論の中でも、三百四十兆円、大きなお金が官から民へというお話を伺っておりますけれども、それとはまた別な世界で、要するに地方における郵便局がなくなってしまうんではないかと。これは一種異質な議論でもあるように見えますし、かつ結び付いているところもあると思います。だからこそ、私も前回質問に立たせていただいたときに、なぜ四社完全民営、分離して民営化なのかという質問もさせていただきました。民営化ありきというところでまずスタートしたところもあろうかと思います。 私はあのとき、部分民営化というお話を竹中大臣にもさせていただきました。やはりやれるところからやっていって、そして不安というものを払拭しながら進めていくのも改革の一つのステップだという思いがありましたので、あのような質問をさせていただいたところであります。そして、この金融、要するに銀行と保険の部門についての民営化についてであります。 竹中大臣にまずお伺いをしたいんですが、竹中大臣、この郵貯と保険事業の将来像というものをどういうふうに描いていらっしゃるか、これをまずお聞かせいただきたいと思います。すなわち、これからもこの三本の矢でしっかりと地方のネットワークを維持していくという考え方においては、事業の拡大というもの、それから多角化、このどちらに視点が置かれているのか。 またもう一つは、要するに民業圧迫という中にあって、イコールフッティングの中でこの二つの事業を縮小の方向あるいは廃止していくというふうなことが言われている中で、この今回の移行期間、そういったものを通じて将来像をひとつ語っていただきたいと。 そして、今、国は貯蓄から投資へというふうなことを言っているわけであります。今回のこの金融部門の改革によって、それがこの貯蓄から投資へという部分と、それから国民の金融のユニバーサルサービスというところがどういうふうに結び付いてくるのか、関連性があるのか、それも含めた上で御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 前回の山下委員の御質問、大変印象深く私も記憶をしております。 今ちょっと大変難しい三つぐらいの問題をいただいたわけでございますけれども、まずこの将来像をどのように見るかと、大きくなるのか小さくなるのかということに関して申し上げますと、これ、どういう制度設計をしているかと申しますと、郵便貯金銀行と郵便保険会社は移行期当初は公社と同様の業務範囲からスタートをしていただく、そして段階的に業務範囲を拡大をしていく、で、完全民営化後には一般の銀行、生命保険会社と同様の経営の自由度を有すると。その意味で、活動範囲というのは今のから始まってどんどんどんどん大きくなっている、活動範囲は広がっていくというふうにお考えをいただいてよいかと思います。 その中で、どういうふうに現実になさっていくだろうかということに関してですけれども、郵便貯金銀行は、これは正に郵便局ネットワークを活用して地域密着型の経営をしていくであろうと。で、郵便保険会社は、これまで培ってきました少額保険商品に関するノウハウ、これ大変ノウハウをお持ちなわけですから、これを生かした分野でその経営の基盤を強めていくだろうと、そのように見通しております。 それが規模にどのようにつながっていくかということをお尋ねかとも思いますけれども、全体の規模については、今実は九〇年代以降金融不安の中で郵貯、簡保に非常に、政府保証のある郵貯、簡保に非常にお金が集まったということもございますし、今既に民間で非常に活発な金融商品の開発が進んでいるということもございますので、骨格経営試算におきましては、移行期間の終了時点での資金規模としては、この郵便貯金銀行については約百四十兆円、郵便保険会社については約七十二兆円程度になると。これ、つまり、バランスシートとしてはある意味で、民間会社になって自らの責任あるALMの下で自然な形でスリム化していくというようなことをイメージをしているわけでございます。業務範囲を段階的に拡大して、バランスシートの規模に依存しないで多様な業務展開を行って収益力を強化していくと、それが一つの私は描かれるイメージであろうかと思います。 それがしからば投資、貯蓄から投資へというその流れにどのように影響するのかという御質問もあったわけでございますが、あえて二点申し上げるとすれば、これは銀行としては、銀行としては今後いろんな形で活動範囲を広げていくと思いますけれども、今は国債を中心とした安全資産に運用しているわけでございますけれども、今後はABS等の証券化関連商品等、様々な形での信用リスクを取っていくという形が想定されると思います。それは、物によっては投資型の、貯蓄型ではなくて投資型になるわけですので、まず銀行の資産運用を通してそのような効果が現れてくるという面があると思います。 もう一つ重要なのは、郵便局では、今郵便局では郵貯と簡保を売っているわけでございますけれども、今後その範囲を広げていろんな形の幅広い金融商品を販売していくということになろうかと思います。投信の販売はもう既に予定をされているわけでございますけれども、消費者のニーズに合った商品が非常に消費者にとって身近な郵便局で販売されていく、その幅広い選択肢の中で国民全体の貯蓄投資パターンが正に変わっていく、貯蓄から投資へという流れが出てくるのではないかというふうに思っております。 最後、ユニバーサルサービスの話もあったわけでございますが、これについては、そのユニバーサルサービスを義務、法律上義務付けないわけでございますけれども、金融行政として、これはしっかりとした安定的な代理店契約、保険募集の委託契約があることをみなし免許の条件にするわけでございます。このみなし免許を出すことによって切れ目なくサービスを提供するということでございますので、法律の義務付けをするわけではないけれども、実態的に今国民にとって大変重要な役割を果たしているその金融のサービスも正に切れ目なく続いていくと、そのような制度設計にしているところでございます。
○山下英利君 言ってみれば、今私が質問した点というのは、言ってみれば利益相反というか、どっちを取ればどっちが取れないという大変難しい問題だと私は思っているんですよ。 それで、今、竹中大臣からお聞きした大体イメージとしての貯金が百四十兆、それから保険七十二兆と、これ両方合わせると二百十兆円です。これは、メガバンクの総資産量を考えても、メガバンクが二つ、三つ簡単に入る、貯金だけでも二つぐらいは入ってしまうぐらいの本当に大変巨人のような金融機関。だけども、一方では、その金融機関としての体制がどこまで完備できるのかというところが私は大変大事だと思いますし。 そこで、今大臣がおっしゃっていたのは、地域密着型を考えているというふうにおっしゃいましたけれども、地域密着型でこういうメガバンクが出ていった場合には、今メガバンクというのは、要するに都市型です。それから事業者金融もやっています。それで地域金融機関との間でのバランスが取れていると。ですから、メガバンクの支店は地方には出していないところが多いわけです。ところが、そこへ今度はメガバンク自体が地方にまでネットワークを張り巡らせていくということの影響度というのは大変私は心配をしているところであります。 したがって、百四十兆円、これで大きい数字です。七十二兆円の保険も大きいです。ですから、本当にこれをいかに地方のいわゆる民業圧迫につながらないように持っていくかというのは大変な難題だと私は思っているんです。ですから、そこのところは私は今回の法案でもまだ不安感はぬぐえていないということは言えると思います。これを金融の再編を促進するためというふうな形ではおっしゃっていただきたくないというふうに思っています。 そこで、一つ次の質問をさせていただきますと、今大臣御答弁になられましたこのみなし免許でございます。みなし免許によって、結局全国のユニバーサルサービスの実質的な義務付け、法的には制度、そううたいませんけれども、実質的な義務付けをするわけであります。これは、十年間、あるいはそれプラスアルファというような形になろうかとは思いますけれども、そうなった場合に、経営の自由度は制約を受けるわけであります。 したがって、このみなし免許が実質的な義務を伴っているという今の御説明の間で、その間は本当の真の民営化とは言えないんではないかなと、今度は反対に私はそう思ってしまうんですが、その辺のところはどうお考えになっていらっしゃいますか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 委員いろいろ御懸念いただいていますように、非常に大きくて民業を圧迫するのではないかという懸念と、であるからこそいろんなルールを使って、作って、経過期間、移行期についてはまあいわゆる縛りもあるわけですけれども、そうすると今度はまた逆に、民間機関とのイコールフッティングが図られないのではないか、まあ実は両面からの御心配が常に存在する非常に難しい問題だと思います。 まあとにかく、答えはもうとにかくそのどっちにもならないように、その狭い道をしっかりと行って、そしてこの巨大な国営機関を市場経済の中にソフトランディングしていただくと、もうそれ以外に方法はないわけでございますけれども、この今、直接御質問のございました安定的な代理店契約、保険募集委託契約に関して言いますと、これは銀行と保険会社、基本的に支店を持たないわけでございます。支店を持たない銀行、保険会社、その窓口業務や保険募集を郵便局に委託するという、そのビジネスモデルであるわけでございますから、これは円滑な業務運営でありますとか健全性を確保する観点から安定的な営業基盤を維持する必要がある。これは言わば決して特別な規制を課しているわけではありませんで、通常の金融行政の考え方にのっとっているというふうに是非御理解を賜りたいと思います。 これは銀行法上の銀行、保険法上の生命保険としては、これはまあある種当然求められることであろうかと思います。銀行法上、保険法上、その意味ではいろんな商品を、保険の場合はいろんな商品を出すに当たっても、いろんな実態に合わせていろんな制約を課すということに銀行法上も保険業法上もこれはなっているわけでございますので、その意味では、これは店を持っていない銀行でございますので、経営の自由度を過度に制限するというものではこれは決してない。その意味で、イコールフッティングを損なうものではないというふうに思っております。 仮に、同様のビジネスモデルで申請してきた銀行、生命保険会社に対しては、やはりこれは同様の条件付で免許を与えることになるでありましょうし、金融行政の通常のルールの中でこれは当然にやはり守っていかなければならないという範囲の中でこの条件を付しているということでございます。
○山下英利君 今の点については、その説明というのはもう分かりましたけれども、ただ、これは支店がないということからして、その窓口会社というところへ話が進んでいくわけですけど、じゃ窓口会社、委託契約、そして窓口会社ではほかの金融機関とも委託契約を結んで、そして更に金融サービスを充実させるというふうなお話もあったかと思います。しかし、実質的に地方の金融機関、自分のところで支店持っているところ、ここについては委託契約をするということはまず考えられないんじゃないでしょうか。 それと同時に、金融サービスというのは、やはりそのサービス内容についての独自性といいますか、やっぱり独自性、やっぱりつくり出すいわゆる付加価値というものを余り知られたくないという部分と、それから、加えて言うならば、窓口会社に委託した場合に、その委託契約の中身というのはどういう形になるのか、これ非常に、後でちょっと御質問させていただきますけど、委託契約というのは、これ、大変重要なポイントだと思っています。全国的なユニバーサルサービスを展開する上でも重要ですけれども、今度はそういった形での業務を展開する場合には、今度はその契約というのは個別の会社同士の利害関係、それをもたらすものでありますから、その委託契約というのがどういう形になるのかということは私も是非後ほどお聞きをしたいなというふうに思っておるところであります。 次の質問に移らせていただきます。 これは、民営化の直後から郵貯会社、いわゆる銀行とか保険会社が民間と同じ仕組みでいわゆる税金とかそれから準備金を支払う義務が生じるわけであります。しかし一方では、例えば一千万円の限度額でありますとか種々の制約が残っているわけであります。ここのところが要するにイコールフッティングにならない。移行期間が通り過ぎて完全民営化になればこれはなくなるのか。そして、その辺のところをちょっと御答弁をいただきたいと思います。 やはり、一千万円というのは、これはペイオフになって一応預金保険でカバーできる金額ということでありますけれども、一般の民有、民間の金融機関でも上限はないわけでありまして、それをあえて付ける、あるいは種々の制約を付けるというところの理由についてお聞かせください。
○国務大臣(竹中平蔵君) 委員の御指摘は、これは例えば民営化すると、その直後からイコールフッティングということで民間と同じ仕組みで税金や預金保険料を払わせるというような義務が生じるではないか。しかし一方で、事業内容はまだ、今私が答弁を申し上げたように制限されているではないか。そのようなバランスを一体どのように図っているのかと。その中で、特に預入限度額、預け入れの限度額についてどのように考えているのかと、そういうことだと承知をしております。 これは、言うまでもありませんが、イコールフッティングを確保する、イコールフッティングであるからこそ同じように競争して自由に経営していただけるということが実現するわけでございます。しかし、これ昨日までは、二〇〇七年四月一日で見ると、昨日までは国営の機関であったということでありますから、これを民有民営するにはやっぱり時間を掛けて、移行期間を経て時間を掛ける中で段階的にそれをやっていかなければいけないということにもう尽きるのだと思っております。 例えば、具体的に申し上げますと、この銀行と保険会社に関して言うならば、政府出資による国の信用、関与など、まだ依然として競争上の優位性を持っているということがございます。これは株、民間にまだ売られていない移行期ですね、政府がまだ出資しているというのは、これはやはり競争上の優位性でありましょうということ。そこで、当初は公社と同様の業務範囲からスタートをしていただきましょうと、そういうことになるわけでございます。これは当然のことながら公社、国営の公社からいろいろ引き継いだ資産等々で全体が運用されていくということもありましょうし、一般には認められていない金融の事業とその他の事業が特例的に移行期間は同じ会社の、同じ組織の持ち株会社の下に認められていると、そういうことがありますから、だからこそ、そこを段階的にやっていこうと。 したがって、そこでの判断というのは大変難しいものに当然なるわけでございますので、だからこそ民営化の、民営化委員会をつくってその専門的、中立的な考え方を確認しながら、具体的に一つ一つの業務制限を外すという作業をやっていこうというふうに考えられているわけでございます。 この預入限度額でございますけれども、これは民有民営になれば、当然のことながら民間と同じですから預入限度額というのはございません。当初は同じ範囲でということで一千万円から出発して、それで限度額がなくなる。つまり、限度が無限大になるというところに行くわけでございますけれども、これについても、これはその状況を見ながらですね、これ省令ですね、省令ですね、預入限度額、省令だったですね、あっ、政令、失礼。預入限度額に関しては、政令でその状況を見ながら解除をしていこうというふうに考えております。正にこれは経営の自由度とイコールフッティングを両立させるというための移行期間、移行期間を通じた仕組みでございます。
○山下英利君 大臣、そうしますと、銀行の収益というのはどこから生まれてくるかと。これは、要するに預かった預金を運用して、その利ざやというのが非常に大きいわけです。今現状、まあ旧勘定と新勘定は別にしますけれども、そうすると、そうするとこの銀行部門がしっかりと採算を取っていくためにはボリュームを増やさなきゃいけないと。ボリュームを増やす場合に、その限度額があるということはこれは大変な足かせであります。足かせがあるのは、片っ方では、調達のところでは足かせがあるのと同時に、今度は税制、税金の面での支払とかが出てくると。採算は今まで以上に伸ばそうと思ったら、ますますその預金量を増やす、そういった努力をしていく。先ほど申し上げた、その地方の金融機関というのはこれは大変、地域密着型で大変ですねと私が申し上げた理由というのも、これは預金獲得競争に全力を挙げなければ、当面いろんな金融知識のない銀行が食べていくためには当然取らなきゃいけない道だというふうになってくると思いますよ。 ですから、そこのところを考えて、この預入限度額、税制面等、税制面についてはいろんな方からも御質問ありましたけれども、この預入限度額をやっぱりどう調整していくかというのは正に当面の郵貯銀行の死活問題だと、私はそのように理解しています。 そしてもう一つ、これからの郵貯、保険の民営、完全売却ということに向かっての考え方なんですけれども、私、この間もちょっと申し上げました、金融コングロマリット化が進んでいる金融市場でどうやってこれからしっかりとこの銀行がやっていけるのかと。先ほど、一番最初に私、将来像をお聞きしたのも、今度のいわゆる旧勘定を除いた新勘定のところでもっていかに金融市場でしっかりとした仕事をやっていくかということにおいては、要するに、郵貯と保険のそれぞれの売却というのは本当にいいのかどうかという考え方も持っているところであります。いわゆる移行期間の間にどうやってこの会社が本格的な証券業へ進む準備をしていくのかと。本当に経営陣、大変だと思います。 また、この移行期間中は、証券業務にどうやって出ていくのかというのは、証券業務に出ていかないと、いわゆる銀行の場合には、先ほど申し上げたようなとにかく資産の競争といいますか、預金、預金でどんどんボリュームを膨らませていかなければ収益は取れない、やはり手数料でどうやって稼ぐかと。これは地域密着型というよりも、むしろそうなってくると、いわゆるホールセール型という部分の強化というのを図っていかないと、この銀行会社はいわゆる総合金融として採算が乗ってこないんじゃないかと。正に経営者はそういうところでもって大変な御苦労をされるんじゃないかなと私は思っております。 また、そういったときに、金融市場に対応したいわゆる株式売却の戦略、これをだれがどこで考えるのかというようなところも私にとっては非常に注目していかなければいけないところだと思います。 実際には、郵政民営化委員会という形でのこれからの戦略となっておりますけれども、これに、金融市場に対してどれだけの知識を持ち、かつ感度を持っている方がこの委員として入っていただくかによって、これからの将来のこの銀行、保険の部門の行く末決まってくるんじゃないかなと思うんですよ。ですから、ここでの人選というのは大変大事だと私は思っています。どういう形でその人選を担保していくのか、これについても御答弁をいただきたいと思います。 それから、じゃ、そこでちょっといったん止めます。
○国務大臣(竹中平蔵君) 株の売却戦略、民営化委員会の役割でございますが、一点だけ、ちょっと先ほどのお話の中で、郵貯、簡保がボリューム競争に走るのではないかという御懸念あったわけでございますが、民間の会社ですから、運用できる自信があればお金を集めなさいと、運用できる自信がないなら預金を集めてはいけません。これは正にALMの基本なんだと思います。むしろボリュームではなくて、ボリュームはもう現実に減っているわけでありますので、だからこそ、きちっと利ざやが稼げるようなビジネスに進出する自由を持っていただきたい、それが実は今回の制度設計の重要な考え方になっております。 その上で、株の売却処分について戦略はだれが考えるのかという御質問が第一だったと思いますが、郵政民営化株式会社の、つまり持ち株会社の株式は政府が保有することとなります。これは、三分の二は国債整理基金特別会計、三分の一は一般会計でございますけれども、保有することになりますので、政府が株式の処分に関するスケジュール等を戦略的に考えるということにこれは相なるわけでございます。また、郵便貯金銀行、郵便保険会社の株式ですけれども、これは日本郵政株式会社、持ち株会社が保有することになりますので、日本郵政株式会社が株式処分に関するスケジュール等の戦略というのを考えていくということになります。 当然のことながら、これはもう、もう委員がお示しをくださいましたですけれども、株式処分の時期につきましては、これは日本郵政会社の経営者において、そして郵政民営化委員会による進捗状況についての見直しでありますとか、主務大臣の監督を受けながら、これは十年間で段階的に完全処分を念頭に置いて株式の処分に関するスケジュール管理を行う。その意味で、民営化委員会の進捗状況についてのチェック、レビューが絡んでまいりますので、民営化委員会の役割が重要だという点も、これはもう委員御指摘のとおりでございます。 その人選をどのように行っていくかということでございますけれども、郵政民営化委員会、これ、組織はこれは五名をもって組織するわけでございますけれども、委員は優れた識見を有する者のうちから内閣総理大臣が任命をする、これは正に専門性、中立性、その点が重要でございますので、これ主務大臣がいろんな決定をするに当たりまして、その項目を決めて、そして民営化委員会の意見を聞かなければならないこと等々を法律で定めておりまして、そのような形で、正に民営化委員会を構成するにふさわしい見識を持った、そして中立性と専門性を持った方々を選んでいくということになります。
○山下英利君 そういうことだと、そういう御説明については私も資料を拝見して存じ上げておりましたけども、やはりこの民営化委員会の委員が本当にその市場を見ながら、そしてこれからの金融のユニバーサルサービスをしっかりと担っていけるような、しっかりとした金融グループという観点でタイミングとそれから分割、分割というか、売却のやり方を決めていただかないと、これは本当に、そこでせっかくこの法案を作ってスタートしたところが、もう本当に無に帰してしまうというか、それをやったことによって、この法案をやったことによって毀損、今まで築き上げてきた資産が毀損してしまうということになる可能性はあると思いますので、その辺をしっかりと担保できるような形に是非していただきたいなと、そのように思います。 そして、もう私も時間が大分少なくなってきましたけども、これは大臣には質問はいたしませんけれども、今回のその新しい四分社化後の各社のいわゆる骨格試算等も拝見いたしました。 ただ、私自身は、これから移行期間数年間、この新しい会社がどのような形で回っていくのかという点をとらえてみた場合に、キャッシュフローも試算として是非とも付けていただきたかったなと思います。キャッシュフローが付いていないんですよ。ですから、ストックで見た場合とキャッシュフローで見た場合というのは、やはりそこの会社自体がどういう動きをするのかというのは見方また変わってくるわけです。ですから、これは私から、質問じゃなくて意見として申し上げておきたいと、そのように思います。 最後に、私は、先ほどもちょっと申し上げた委託契約の問題についてちょっと御質問をさせていただきたいと思います。 国民の生活のセーフティーネット的な位置付けを考えますと、この郵貯銀行それから保険会社、これとの委託契約というのは大変重要なポイントだと思っております。しかし一方では、民営化した会社と会社同士の委託契約でありますから、例えば手数料の問題あるいは期間の問題、これは相互に利益相反する内容とならざるを得ないと思います。 したがって、私、例えば銀行の問題について取り上げさせていただきますと、いわゆる金融、保険も含めてですが、金融、保険の商品についての説明責任というものをこの委託契約の中にどうやって盛り込んでいくのかということについてもお聞かせをいただきたいと思います。委託契約上、リスクはそれぞれの会社に帰属するというふうな形になっておりますけども、窓口でのセールスでどこまでの責任を負わされるのかということは、その委託の手数料あるいはその窓口の知識の必要性、これにも絡んでくるというふうに思います。 現状、金融担当大臣、簡単に御説明をいただきたいと思いますけども、いわゆる金融の面における説明責任を含めたいわゆる販売等に関する法律というのがあると思いますが、そこでのいわゆる説明義務というのはどういう形になっておりますでしょうか。
○国務大臣(伊藤達也君) お答えをいたします。 銀行や保険会社の代理店が顧客に対し預金契約や保険契約の締結の代理又は媒介を行う場合には、今先生から少し御紹介がございましたが、金融商品の販売等に関する法律により、その商品のリスク等に係る重要事項を顧客に説明する義務が課されているところでございます。したがいまして、郵便局株式会社についても同法が適用されることになります。 また、銀行法そして保険業法におきましても、代理店につきましては重要事項について説明義務が課されているところでございます。
○山下英利君 従来は、これは適用除外の規定だったんですね。これが今回、削除になるわけです。 したがって、先ほど大臣、御答弁ありましたけれども、いろんな金融商品がという中にあって、もちろん銀行会社、保険会社、これは専門性を高める、これが必要ですし、またいろんな金融商品を作り出して、そして顧客のニーズにこたえていかなきゃいけないと、そういう部分はありますけれども、今度は、じゃ窓口会社における委託の中でその商品を扱う場合の、今、金融担当大臣がおっしゃったような新しい責任が追加されてくるわけであります。 したがって、先ほど申し上げたように、委託契約の中の手数料というのは、窓口会社がそれだけのリスクを負うということに十分見合った手数料にしなけりゃいけない。これは反対には、銀行会社、保険会社にしてみれば、今度はそれの負担ができるだけ少ない方がいいというところがあります。したがって、この委託契約というのは大変大事だというふうに私は問題意識を持っております。この点について、竹中大臣の御答弁お願いいたします。
○国務大臣(竹中平蔵君) 委員の御指摘は、今まで扱ってこなかったような金融商品を扱うような場合には新たな責任が言わば発生するであろうと。もちろん、これまでも行為そのものについてはいろんな行為規制があって、それを郵政の方々しっかりと守ってきておられるわけでございますけれども、その新たな責任というのは、言わば新たな付加価値でございましょうから、そういう付加価値の高い仕事をなさるに当たっては、そういったものが料金、委託料の中にしっかりと織り込まれて、そういう契約になっていなければいけないということだと思っております。 この点は正に今、骨格経営試算をするに当たりましても、だからこそ、いわゆる民間準拠によっていろんな形の委託手数料等々を計算をしているつもりでございます。民間においてはそういう責任を果たしながら、その付加価値に見合ったものが手数料として支払われている。それが市場の需給関係の中で今成立しているわけでございましょうから、そういうものを参考にして骨格経営試算等々を行っているつもりでございますけれども、委員の御指摘は、委託契約の中でそういうものがしっかりと実現されなければならないだろうという御指摘だと思いますので、そこはもうそのとおりだと思います。 この委託契約については、承継契約の一部として主務大臣がしっかりと見るということも法律で決めておりますので、委員の御指摘も踏まえて、政府としては、この法律が実現すればでございますが、そのとおりしっかりと対応してまいります。
○山下英利君 どうぞよろしくお願いいたします。 それが今後の事業のしっかりとした支えになるということを私も指摘をさせていただきたいと思います。もちろん、そういう御認識がおありになると思いますけれども、そしてまた、そこにそれがしっかりしてこそ金融における、金融における民営化に対する不安の担保にもなる、そういった部分であります。 それで、もう一つ私からお聞きをしたいのは、少なくともこの三事業を窓口会社で公平にさばいていく、そういった状況が必要となってくるわけです。言ってみれば、委託の手数料がいいやつを重点的にやるとか、民営化の会社ですから、採算を考えるとどうしてもそういう形にならざるを得ないと思います。ですから、もちろん郵便事業だけじゃなくて、この金融においても、保険と金融、銀行ですね、これの委託商品についてのそれぞれのバランスをどうやって取るのかと。要するに、それぞれの会社が窓口会社に対してインセンティブを付けて、そしてやはり拡販を委託するという形になったときのバランスをどうやって付けていくのか、そこのところをちょっと具体的にお話を聞かせていただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今の委員の御心配というか御懸念は、いろんな商品を売るようになった場合ですね、それは郵便貯金銀行からの商品もありますでしょうし、将来的にはほかのものもあるかもしれない、そういうものがきっちりと、何といいますか、ウエートを過重に偏った形になることなくきっちりと販売されるんだろうかと、そういう御懸念だと思います。 これは当然のことながら、金融商品販売法等々、しっかりとした説明責任を果たさなければなりません。一方のもののいいところだけ説明して、片っ方の商品の悪いところだけ説明するということは、これはあってはならないわけで、その法の枠組みというのは存在をしているわけでございます。そこは、したがってコンプライアンスの問題といいますか、その金融商品販売法等々の、しっかりと守っていただくということになろうかと思います。 もう一つは、やはりお互い長期の関係で相互依存関係が成り立っているということだと思います。短期的にある会社がある商品の販売攻勢を掛けるということは、これは民間でもあり得るわけでございますけれども、実際にはやはりより長期的に安定的な信頼関係、さらには顧客との信頼関係を基に事業が行われますので、その点は正に経営の、これは経営者がしっかりしなければいけないという面もございますが、問題が生じないように是非やっていただかなければいけないと思います。 もう一つ、移行期間に関しましては、これはいわゆるヘッドクオーター機能を持つ持ち株会社も存在をいたしますので、委員が先ほど利益相反という言葉を少し使ったかもしれませんが、そういう問題が生じないようにいろんな調整もなされていくというふうに思っております。
○山下英利君 時間が参りましたので、これで終わります。 ありがとうございました。
○藤本祐司君 民主党・新緑風会の藤本でございます。 八月一日に留保させていただきましたその件からまず入らせていただきたいと思いますが、その留保の理由として、一つは準備室の方からなかなか資料を、満足な資料を出していただけないということで留保させていただいた部分がありましたけれども、その後、真摯に対応していただきまして、何度か足を運んでいただいて説明を、口頭の部分もありましたけれども、恐らく出せる範囲のものはすべて出していただいたんじゃないかなというふうに思っておりますが、それについては評価させていただきたいと思いますが、それだけあるんだったらもうちょっと早く出していただければなという気持ちはあります。 それで、前回で留保した最後の質問でございますけれども、ここもう一度、やはり議事録読んでもよく分からないところがあるもんですから、もう一度、竹中大臣に質問したいと思いますが、国際物流、国際展開の話でございますが、フィージビリティースタディーといいますか、その採算性を、事業採算性をチェックするときに、収入は、これインテグレーターの収入を見込んでいるということで、要するに全体の売上げの中の国際物流割合が主要なインテグレーター、フェデックスとUPSが約二割であるということで、それを基にしています。 支出の方ですね、これは利益率という形で出されているんですが、これはいわゆる国内のフォワーダーですね、三社の平均値を出してきているということなんですが、収入と支出というものを全然別のところから持ってきている、ベースが違う、業種も違う、業種といいますか、業態が違うと言った方がいいですかね、ものを持ってきている。その理由についてもう一度分かりやすく説明していただきたいと思います。この間、大臣に答弁をいただいていますので。
○政府参考人(中城吉郎君) お答え申し上げます。 採算性に関する試算につきましては、新規事業を行った場合の様々な可能性を示すという観点から、民営化会社の潜在能力を評価しつつ、基本的には甘くならないような保守的な前提を設けて、様々な制約がある中で考え得る現実的な数字を選択して試算を行ったものということでございます。 当面のビジネスモデルにつきましては、フォワーダー的なものを想定するということでございます。先生、前回も申されましたように、インテグレーターというのは非常に大きな飛行機を持ったようなそういうもの、大きなインテグレーターというのではなく、フォワーダー的なものから始めるというふうなことを考えております。 規模といたしましては、公社がアジアの国際物流市場への進出を念頭に置いていることもあり、アジア地域を中心に国際展開を行うという想定を置きまして、アジアの国際物流市場の市場規模の拡大が予想されることから、海外主要インテグレーターにおける国際物流関係のシェアを参考に、中長期的には売上高の約二割に当たる四千億円が国際物流によるというふうに想定したわけでございます。 ただ、このインテグレーターを使っているということでございますけれども、国内のフォワーダーにつきましても、例えば日本通運は売上高の海外比率は平成十六年度で一八・八%ということで、同程度であるということでございます。 ただ、今度、利益率につきましてでございますが、国際インテグレーターの各社の利益率というのを調べまして、UPSとかフェデックス、それからTNT、ドイツ・ポスト、こういうものを見ますと、四社の平均は八%以上という非常に高い数字になっておりましたので、ここでは保守的な試算を行うという観点から、国内のフォワーダーの約利益率五%というものを参考にしたということでございます。
○藤本祐司君 ちょっと答えになってないと思いますが。 というのは、今の御説明ですと、当面はフォワーダー的なような事業をやりますよということを言ってるんですよね。だから、利益率はそこから持ってきて五%だと。だったら収入も、フォワーダーの方の収入といいますか、そちら、先ほど、今一八・八%と言われるんであれば、そこは一八・八%を持ってくればいいじゃないですか。何でここでインテグレーターをわざわざそこへ持ってきて、訳の分からないような形にしてしまったのかというところが納得がやっぱりいかない、同じベースでやっぱり考えないといけないわけなので。 じゃ、これは訂正をするということで考えてよろしいんでしょうか。大臣にお願いします。
○委員長(陣内孝雄君) 中城内閣審議官。
○藤本祐司君 大臣に、竹中大臣にお願いしてるんですよ。
○政府参考人(中城吉郎君) 訂正ということではなくて、今の根拠について御説明したということでございます。(発言する者あり)
○委員長(陣内孝雄君) では、ちょっと止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(陣内孝雄君) 速記を起こしてください。
○藤本祐司君 この間の一日には竹中大臣からお答えをいただいておりますので、これも大臣からお答えをいただきたいと思います。 同じ質問ですが、収入はインテグレーターで、支出は国内フォワーダーを採用している理由についてお答えください。
○国務大臣(竹中平蔵君) この予測の仕事というのは、委員も専門的になさったことがあると承知をしておりますし、私も若いころ随分こういう仕事をやらされました。そのときの苦労する問題というのは、民間準拠でいろいろ持ってくるときに、何が一番ふさわしいかと。郵政のように、ぴったし同じようなものが外にあって、しかもそれが特殊な形じゃなくて複数あって、それのある程度平均が取れると。これはもう非常にある意味で予測する側としては楽であります。そこを全部整合的に、売上げも利益率も平均して持ってくればいいと。 ところが、郵政のような形で、非常に国内では既に大きくて、そして近隣のアジアに進出する可能性はあるんだけれども、そういう、そのほかに例がないと、そういう場合に、まあ、じゃどうするかと。これはまあ予測する側から見ると、恐らく委員の御指摘は非常にパッチワーク的にいろいろ参考指標を得ているというところに対して御批判があるんだと思いますが、これはしかし、何が一番現実的だろうかと、現実に近いだろうかという判断をこれはせざるを得ないと思うんですね。民間準拠だと、同じものがあればいいと。 そうしますと、これは生田総裁は何と言っておられるかというと、まあこれはインテグレーターになれるとはちょっと思っていないと、そんなに何百機も飛行機を買うということは考えておられませんよと。まあ、だから当面いろんな提携の形で進出していきますよ。その意味ではフォワーダー的、フォワーダーをやるとも特に総裁は言っておられませんですよね、フォワーダー的な仕事から入っていくということを想定しているんだと思います。もちろん、長期的には、これは三十年とかになると、インテグレーター的なものにも私はなっていただきたいというふうには思っておりますが、その意味でフォワーダー的なもう仕事であると。私はこれが基本なんだと思います。 ところが、フォワーダーということになると、このアジアの大きな市場で、日本はとにかく郵政というのは大変大きな国内の基盤を持ってますから、今のフォワーダーとはやはり非常に違う、けた違いな形での海外進出の余地があるというふうに私は思っておりますけれども、それを、今の国内のフォワーダーの売上げ、シェアとか利益率とかで持ってくるというのも、これもいかがなものなのか。そうすると、実際には当面は非常に大きなフォワーダー的な仕事だけれども、規模としてはインテグレーター的に大きな規模だと私は思いますけれども、そう考えますと、実はどのような形で予測するのが一番現実的なのか、ここはもう判断の私は問題なのだと思います。 予測するに当たりまして、以上のような点を考慮して判断をさせていただいたらと。それによっては、パッチワーク的ではあるかもしれませんが、規模の話と利益の話とより近いと、よりこちらが近いだろうと思うものを持ってきたと、そのような予測をしたということでございます。
○藤本祐司君 一見分かるような気がしますが、全然違うと思います。 というのは、先ほどの説明で、当面はフォワーダー的な業務をするんだというお話で、今、竹中大臣、二十年か三十年先か分からないけれども、インテグレーターのようなものになってほしいという希望的な、希望も入っていると思うんですけれども。そうであれば、こういう事業採算性やるときは、当面の間はフォワーダー的であるんであれば、それは収入も支出もフォワーダーのものを用意をして、それでこうなるんだと。だけれども、もっと将来、十年、二十年、三十年か分からない、これを目指すんであれば、それはインテグレーターであるんであれば、インテグレーターの収入と支出を持ってきて、さあどうだという話をしないと、これはベースが全然違うことで、やっぱり考えられないんだろうと思うんですよね、やっぱり。だから、当面はこうですよ、将来はこうですよというふうに分けて、今、先ほど当面とか言っていらっしゃるんであれば、そういうふうにやっぱりやらないとこれはおかしいんじゃないかなというふうに思っているんですが。 要するに、私、これが、FSのやり方がおかしいおかしくないということを言いたいのではなくて、こういう何か、よほど何かすばらしいものが、バラ色のものがあるんだよというような誇大、何度も言っていますけれども、誇大広告的にやられているという、そういう意図があるんじゃないかなというところがあって、ちょっとそういうふうに思うんですが。 ちょっと別の角度から質問をさせていただきますと、じゃ具体的に、当面はフォワーダー、じゃ、その次の段階というのはどういうものを想定されているのか。ちょっとこれ通告していなかったんですが、先ほど生田総裁の方から既存の物流業者と提携をするという話になっていますので、発地から着地までどういう流れで考えていらっしゃるのか、お答えいただければと思いますが。
○参考人(生田正治君) 予定していなかったんでしっかりお答えできるかどうか分かりませんが、私流でざっくばらんにお話しさせていただきます。 今、どこかの経済誌がやっていましたけれども、一つの会社で長期計画をやるというときに、ビジョンは非常にロング、長いスパンで見るんですけれども、数値を入れた経営計画というのは大体、主要会社、全部四年なんです。会社によると三年なんです。ということは何を意味しているかといったら、三、四年はいろんな予見が視界に入るから割合しっかりした数値目標はできるんですけれども、十年といったらもう何が起こるか分からないから、そこまで細かいシミュレーションをやって、それでFSをやって数字を持つ会社はまずないと言ってもいいと思うんです。その意味では、骨格経営試算、これは準備室が主体的におやりになったんで私がコメントする立場じゃないんですけれども、十年先を言わば一つのイメージとしてお考えになった面があるんじゃないのかなと、まず、こう思います。 その場合に、国際に仕切って言えば、仕切って言えば、これでもし、今、手も足も出ないでやっていないんですけれども、出させてさえいただければ、ぽちぽち始めて、十年後であれば、イメージとしては二百億ぐらいの利益を出すということは、経営としては、この間はグッドチャレンジと表現したんですけれども、挑戦するのにちょうどいいぐらいの数字だなと私は思っております。 それで、もう初めから出ている連中、今四つの、それは利益率いいですよ、先行者メリットありますから。だけれども、我々は後発で出ていくわけですから五%ぐらいは一つの線だと思うし、私は、初めは確かにフォワーダー的だけれども、提携を密にいたしまして、場合によったら飛行機もどこかの飛行機をげた代わりに使わしてもらうようなことで、インテグレーターとは言いませんが、それに多少でも似通ったサービスは次第に育てていけるだろうと、かように思っております。
○藤本祐司君 私の質問は、発地から着地までどういう工程で行くんですかという御質問をさせていただいたつもりなんですが、ちょっとそれについては一つもいただいていないんですが、要するに、郵政公社が郵便、郵便というか、荷物を運んで、それをキャリアのカーゴに載せて海外に持っていくわけですよね。そのキャリアのカーゴに載せている着地の海外、アメリカでもドイツでもどこでもいいんですけど、そこからは向こうの会社と提携をしていくのか、そのイメージが分からないんで、ちょっとそれを説明してください。
○参考人(生田正治君) やっぱり実は、法案がどうなるかという条件付でどうでもなるんですけれども、実はかなり具体的に話はしているんですよ。 そのイメージ、もう今全部お話しするわけにいかないんだけど、イメージ図としてラフに申し上げると、例えばジョイントベンチャーつくる、実力のあるところとジョイントベンチャーつくる。そこが一緒になって、日本のマーケットでも国際エクスプレスのものを集めて、それで自分たちで、途中の飛行機のところはどなたかの飛行機をげた代わりに使わせていただくことになるかも分かんないけども、いずれ飛行機か船かで向こうに着きますね。その提携をする相手というのはもうそれは向こうできちっとした輸送網を持っているわけです。自動車も何もかももうセット持っているわけです、通関する設備から。今度はそれにつないで、私どもが一緒にやる以上、ジョイントベンチャーですから、私どももそこに出資していくわけですから、そこが日本郵政公社も加わった形で配達先まで持って伺う、こういうところから始めようと思っておりまして、これも一斉にはできないですから、アジアの中でできるところから順番に進めていきたいと、こういうふうに思っている次第であります。
○藤本祐司君 それは多分、公社さんが準備期間中にそういう国際業務ができるようにしようというのはこの民営化法の二十九条、三十条で出ていると思うんですけども、これは逆に言うと、公社法をそういうことで改正をすることによって大分できるようになるんじゃないかなというふうには私は思うんですよ。 先ほど竹中大臣は御答弁の中で、国際物流、今の公社の、今の公社のままではかなり制約があるというお話はあったんですけれども、そこの部分を改正をすれば完全にそこで民営化したことと同じようなことができてしまうんじゃないかなというふうに思いまして、ちょっと先ほどの議論を聞いていて余計分かんなくなってしまったのは、公社として今できることと民営化しなければできないことというのは何があるのかというところが、その差が全く分からないんですよ、これ。先ほどの答弁、小林委員であったかと思いますけど、そのときのときが、全くこれ公社でできること、民営化しなければできないことという差がちょっと分かんないので、ひとつそこを教えていただけますか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 公社の場合にどういう問題があるかという御質問は随分たくさん私もいただきまして、これは、公社というのは特定の公的な目的のために国が全額出資でつくってあるんだと、したがってその公的な目的のために存在するんであるから、いろんなことをやっていただくに当たってもおのずと制約があると、そういう言い方を常にさせていただいているわけです。 これは、ぎりぎり、今も実は生田総裁の下でいろんな新しい試みをやっておられますけれども、そうすると、現実にこれは民間の方にも言い分があって、これは政府がやっていることが不当に民業を圧迫しているのではないかというような問題がやはり起こってくるわけですね。 したがって、そこは、私たちの考え方は、思い切ってやっていただきたいんです。思い切ってやっていただくときにそういう問題が生じないように、そこは何か新しいことをやってもまた訴訟が起きるかもしれないというふうになると、これは生田総裁だって大変でありますから、そういう問題が生じないような形ですっきりと物事を進めたい。どこまでが境界線かというのは、これ非常に最終的には訴訟の問題等々にもなって難しいかもしれませんが、我々はそこはおのずと制約があるというふうに考えております。 ですから、今回、実はこの国際業務への進出というのは準備期間中の特例という形で法律に記載させていただいております。これは特例なんです。これ、やはり税金を、法人税を払わないで、それで国が出資しているものが国際市場に出ていった場合には、これは国際的なビジネスから見ると、これはやはり一種の日の丸を背負って出てきて、それで国から支援を受けて、税金を払わないという形で支援を受けて出てきているというような問題が起こりかねません。 ですから、これは、実は民営化をするということを前提に、民営化すると思い切りやってくださいと。しかし、この国際業務には準備には時間が掛かるから、この国際業務に関しては特例的にその一部の子会社への出資等々を準備期間にも認めましょうと。だから、これは民営化法の中に書いているわけですね、民営化法と一体として実はこれ出されているわけです、民営化を前提として特例だと。そのように是非御理解をいただきたいと思います。
○藤本祐司君 そうすると、公社法を改正するのは、前提として、民営化することが前提でなければできないんだと、そこの部分を変えるということなんだろうというふうに思うんですけれども、実際にまあ、今公社さんとしては、公社法をそれで変える前に、物流事業者と提携をして既に国際的な取組をされるということの準備は、これから要するに民営化法があることを前提にしかやっていないということなんですね。そこの確認なんですが。
○参考人(生田正治君) 公社としましては、国際事業に出なきゃならないからとにかく公社法を事前に前倒しで改正していただけないかというところから最初はお話が行っているわけなんですが、それは政府側で、それは難しいからということで法案の一部を形成したことになったと私は理解しております。 もちろん、私どもは公社法から今の法的な枠組みを遵守してやるとなったものを大前提と考えておりますから、それを尊重の上、相手側には、今こういう事情だから、もしそれが、法案が通り、可能になれば具体的な話の最後の詰めをしましょうと。もし不可能で、通らなければ、これは申し訳なかったけれども、この話はなかったことにしましょうと。明快なる、明快なる合意の下に話合いを進めております。
○藤本祐司君 ただ、国際物流の話をしているとこれ平行線で全く進まないと思いますので、ちょっと次の質問に移りますが、ちょっとこれに関連はしていますが、国際物流に進むことになると、展開をしていくとなると、今の公社が、今の公社の職員の方々がそれなりにそういう業務をやることになるんだろうと思いますが、ちょっと話を聞くと、やっぱりこういうような業務になるとどういう仕事に就くか分からなくて大変不安だというような話もあります。 既に、もう公社法の改正で投資信託が窓口で販売できるようになっていると思うんですが、本当にこの現有勢力でやっていくのか、新規採用するのか、新規雇用するのかという問題というのは当然出てくるんだろうと思いますが、この間、竹中大臣は、新規事業をやるときには現有勢力でやるということを前提としているものではないという御答弁はいただいていまして、投資信託の窓口販売ができるようになって、もう既にやはりそれも新しい、新規雇用されているんだろうというふうに思うんですけれども、ちょっと具体的に、投資信託の窓口販売はどういう形で、何人ぐらい、どういうポジションの人を採用されるという予定で今進めていらっしゃるんでしょうか。
○参考人(生田正治君) お答えします。 まず、公社としましては、今まで国債扱っていますので、ある程度の類似の経験はあるんですが、言わば全く新しい商品として、お客様は郵便局という信頼で郵便局にお越しくださって買ってくださると思うんで、万全の体制、コンプラを尽くそうということで、現在努力中でございます。 販売体制の初年度でございますけれども、普通局五百五十一局、特定局二十四局、合計五百七十五局でスタートいたしまして、それを取り扱う職員は、これは登録外務員というんですが、四千七百名でスタートいたします。これは全員、今現にここでやろうという郵便局の中にいる局員でございまして、その中で本人で希望する人、あるいはこの人が向いているというふうな人たちにしております。実は、やらしてくれというのは随分多くて、こっちが考えていたよりも大変大勢の応募がありました。四千七百人は必要人数であります。これは充足しました。 それから、投信販売に伴う要員の配置でありますけれども、投信のインストラクターというのを五十九名配置いたします。これは、先生御指摘のように、内部では本当のプロというのはこれから育つわけですから、外部からの派遣社員で充当いたします。これの手配ももう終わっております。投信の販売経験を有して、実践指導に慣れている専門家であります。 それから、社内公募で更に投資信託アドバイザーというのを五十一名手配いたしております。これはもう投信の販売、指導ということに専念するということでありまして、これは私どもの現有兵力の中で、貯金の分野で大変最も優秀なプロの連中を選んで、そういう職に就いてもらいます。 で、さらに、内部管理責任者というのを設けまして、これは百四十九名であります。この連中は、投信販売に求められる適正な内部管理体制を構築するために、法令、諸規則に準拠した適正な営業活動が行われているかどうか、コンプラですね、これを常時監査すると。今言いました四千七百名と同時に、投信販売に伴う要員配置、投信インストラクター、アドバイザー、内部管理者、これは二百五十九名でございまして、この体制で臨むことにしております。 なお、研修を大変密にやっておりまして、証券外務員資格取得のための研修というのは三か月なんですが、六千七百名受けまして、六千百名それに合格していると、こういう現状でございます。
○藤本祐司君 先般の七月の二十二日の私の質問で竹中大臣が、この新規事業については、今ある職員を稼働するということを前提にしているわけではないと、新規のことを何かそのままやることを、今ある職員が新規のことを何かそのままやることを想定しているわけではない、そういう試算でございますという御答弁をいただいていますが、この採算性に関する前提条件の根拠を示してくれということをそのときに申し上げまして、費用の方がほとんど出ていないじゃないかということを申し上げましたところ、どの部分かな、貯金の貸付けあるいは保険の第三分野については、職員の再教育と窓口の委託で大分その辺はできますよというような理由が付いているんですけれども、大臣は、新規採用をします、今ある職員だけでやるわけではないと言っていて、この採算性の前提を示してくれと言ったら、職員の再教育だと言っていて、これちょっと全然分かんないんです。 要するに、再教育ということは今ある人を教育するということだと思うんですけれども、この答弁の違いというのは何が違うのか、ちょっと御説明いただきたいなというふうに思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 御指摘の答弁がちょっとどれだったか、今手元にはございませんのですが、たしかあのとき、これは私は、仕方、計算の仕方、骨格経営試算には大まかに三つのやり方があるというような御説明をたしかさせていただいたのかなと思っております。つまり、その費用がないという御指摘を受けたとき、収益見込みから経費見込みを引く方法というのが一つあるというふうに申し上げたと思います。それと、それに対して、売上げ想定額を何らかの形で設けて、それに利益率を乗じるという形であるというふうにも申し上げたと思います。その後、その他、業務の効率化等については利益の積み上げ額を直接計算すると。 ちょっと、今のお話を聞くだけではちょっと私の頭の中ではきちっと整理をできないんでございますけれども、それはその後、委員にも資料をお出ししていると思いますが、いろんなものによって、この一のパターン、二のパターン、三のパターンで計算しているものがございますと。そして、それぞれについてより細かく、例えば窓口の話でも、金融商品をやる場合、それで、これはシステム費とか人件費等の費用を適宜見込んでいるわけでございますけれども、幾つかの、その中でより詳しい御説明をさせていただいたというふうに承知をしております。 ちょっと私の御説明というのが、その特定の部分についてだけ御説明したときのものなのか、全体について御説明したときのものなのか、若干混乱があったかもしれませんですけれども、全体的な考え方としては大きく三つのパターンがあって、それぞれについては費用を、見込むものはこう見込んでいるという資料を御提出させていただいたと承知をしております。
○藤本祐司君 職員の再教育で賄うという部分はこの採算性の方の根拠になっているんですけれども、ちょっとそこで尾辻大臣にお聞きしたいと思うんですけれども、再教育するというふうに言っていますけれども、最近、この再教育、いわゆる教育コストというのは長い目で見るとだんだんだんだん下がってきているんだろうと思うんですけれども、その辺どの程度下がってきて、その背景、どういうことが考えられるのかをちょっとお聞きしたいんですが。
○国務大臣(尾辻秀久君) まず、数字で申し上げますと、企業の教育訓練費の推移についてでございますけれども、労働者一人の一か月の平均教育訓練費は、一九八八年、昭和六十三年でございますけれども、これが千五百二十一円でございましたけれども、二〇〇二年、平成十四年は千二百五十六円、低下しているところでございます。 低下しているということは、今数字で二つの年の比較で申し上げましたが、その間ずっとこう見ていますと大体の低下傾向にございますから、低下傾向にあるということは事実だと思います。 これがどういう事情に基づくかということは企業の判断なんでしょうけれども、一つの材料として申し上げますと、今度は私どもが、企業が事業の展開に必要な人材を確保する方法として能力開発を行うのか、雇っている人の能力開発を行うのか、それから新規に採用するかについて企業にアンケート調査をしたわけでございますけれども、これ複数回答を求めておりますので足すと十割超すんですけれども、六割の企業が内部の労働者の能力開発の強化により対応すると言っておりますし、五割の企業が中途採用で対応するとしておる。やはり、この中途採用で対応するという部分も大きいのかなというふうに判断いたします。
○藤本祐司君 恐らく、昔と比べると年功序列であるとか終身雇用というのは、そういう制度が崩れてくると、教育していると辞めてしまうという、流動性が高まってくるということになると、教育はあんまり掛けれなくなるということが民間企業の一般的な論理なんだろうと思うんですが、そうなると、これ民間になるということになれば当然同じような形になるんだろうなというふうに思いまして、この再教育で賄うということは前提になっていますが、本来はやっぱりこれ新規雇用をするということになるんだろうなというふうに思います。まあそれがコストにどう跳ね返るかというのは別問題なんですが。 ちょっと時間が全くなくなってしまいましたので、ほかにも一杯用意してあったんですが、ちょっとお手元にお配りした広告、政府広報のところを見てちょっと言わしていただくと、その政府広報では明らかに、四行目になりますか、二万四千七百店舗でコンビニのようなものができ上がりますよというふうに言っているんですが、この採算性のところですと千三百局というふうになっていると。これはもう外に対しては二万四千七百局というふうに言って、これを読んだら普通の人は、おお、うちの郵便局のところもみんなコンビニになるんだって絶対思うわけなんですよ、これ。これを、その政府広報を見て、ああ、うちのところはコンビニにならないなって思う人ってほとんどいない。 この間も又市議員も指摘していましたけれども、これ、私が何をさっきからいろんなことを、細かなことを言っているのは、要するに個々の事業のFSのやり方、仕方がまずいとか、そういうことを言っているというのだけではなくて、要するに、できもしないことを、こんなことできますよと、さも国民の方がそれを信じ込ませるような、そういう手口でやっているということがやっぱり一番いけないわけでありまして、それがやはり何度も言っている誇大広告であるというふうに言って、これは国民がもう明らかに誤解をするようなことを言っているわけです。 大体皆さんに話を聞くと、いやいやコンビニになって大変いいよとか、公務員が減っていく、小さな政府になるというか、になって我々の税金が公務員に流れないからいいよとか、何かそういうことを言っていますが、決してこれは税金で賄われているわけでもないし、そのコンビニができるものでもないし、いろんなこの新規事業というのが、必ずしもそれがすべて政府広報の言っているとおりにならないというところがやっぱり一番大きい問題なんだろうと思います。 実際には見えない国民負担のことばっかり強調しますけれども、麻生大臣が前おっしゃったように、公社であることの負担というのもあるわけで、それがどっちがどのくらい多いのかということというのは明確に出していないわけで、一番いけないのは、国民の皆さんを信じさせるようなうまい詐欺手口をやっているということがやっぱり一番いけないわけで、それを正確に出すということがやっぱり一番必要なことなんだろうというふうに思いまして、ちょっと私、時間これでなくなりましたけれども、それについてどうお考えですか。二万四千七百って書いてあるのを、それが千三百に変わった、そのところについてだけでも結構ですので、教えていただければと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 広報はできるだけ分かりやすく具体例を使ってと、そういうことだと思います。「コンビニのように機能する」というふうに書いておりますので、コンビニになるとはもちろん書いてないわけですけれども、ただ、委員おっしゃるように、良い点ばかりにバイアスが掛かっているのではないかという、要するにそういう御指摘をいろいろ今日、いろいろ、るるいただいているんだと思います。 私ども、決してそういうつもりはないんですけれども、これは正確を期せということに関しては、引き続き我々はしっかりと受け止めて、そのバイアスが掛からないように、正確になるように努力をしていきたいと思います。
○藤本祐司君 これで時間ですので、終わりにします。
○委員長(陣内孝雄君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。 午後零時五分休憩 ─────・───── 午後一時四分開会
○委員長(陣内孝雄君) ただいまから郵政民営化に関する特別委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、郵政民営化法案外五案を一括して議題とし、郵便事業を中心とした郵政事業についての集中審議を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○若林秀樹君 民主党・新緑風会の若林秀樹でございます。 午前中の藤本議員に続きまして、郵政民営化の誇大広告について御質問させていただきたいと思います。 コンビニということで、引き続きこの議論をさせていただきたいと思いますけれども、現在二万四千七百ある郵便局がコンビニのように機能すると、将来へ。これをやはり一般の国民が読んだらどういう気持ちになるか、どういうことに郵便局がなるかという、そのことを思いを致して私はやっぱり広告というのはあるべきだなというふうに思います。 そしてまた、このそうだった通信におきましては、グラフまで入れて、二万四千七百、その隣に大手コンビニAチェーン七千九百、チェーンB一万三百、それを上回るような形で、では実際郵便局はどうなるの、その下に要するにメガコンビニと。これ、ちょこちょこいろいろ書いてありますけれども、そこしか読まないですよ。そして、やっぱり全国の郵便局がコンビニになるんだと、民営化したらと、そう思うのはやっぱりこれ当然であります、これは。 さらに、この中を見ますと、骨格経営試算には千三百の普通局がコンビニにするというふうに書いてあるんですが、竹中さんは、これは全国の郵便局で郵便局チェーンになると、そう、コンビニチェーンみたいな全国の郵便局が郵便局チェーンになるんだという、全国を指してはっきり言っているわけですから、やっぱりこういうことを言って人を惑わしたり、紛らわしい広告するというのはやっぱりおかしいと思いますよ。それに対してはきちっとやっぱりここで謝罪をしていただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 午前中、藤本委員から御指摘をいただき、また今、若林委員からも御指摘を賜りました。 今後のPRにおいては、分かりやすさに努めつつも、これやはり誤解を与えることがあってはいけませんので、誤解を与えることのないように十分注意してまいります。(発言する者あり)
○委員長(陣内孝雄君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(陣内孝雄君) 速記を起こしてください。
○若林秀樹君 誤解を招くような表現があったという意味においては、これは誤解があったということを、与えたという事実をお認めになったわけですんで、この内容自体を一回撤回するというふうに言っていただけないでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 委員から御指摘がありましたように、不十分な点があったということはそのとおりだと思っております。誤解を与えることのないように今後十分注意をしてまいります。
○若林秀樹君 いずれにせよ、二度とこういう広告を出さないようにしていただきたいと思いますし、JAROという広告を規制する機関にこれを言ったら、恐らくこれはバツだと思います。是非こういう広告は出さないでいただきたいと思います。 その上で、コンビニの話が出たんで少しコンビニについて伺いたいんですが、私は、前回の委員会で、コンビニというのは正に物品販売業ですから、正に地域においては民業圧迫ではないか。今、この間の総務省の発表によれば、三十五の都道府県で人口がもう減り始めているんです。男性人口はいよいよ減り始めたんです、全体で。人はやっぱり二倍も三倍も食べれるわけじゃないですから、一定量の消費量というときにおいて、ただでさえコンビニがサチュレートしている中で、この間も岩手の郵便局へ行ったら、隣は販売業、隣は酒屋さん、そんなんでコンビニできるわけがないでしょうと言っていましたよ。こういう発想自体が私はやっぱりおかしいんではないかなというふうに思いますが、マクロでは経済の活性化で云々と言いますけれども、ミクロの現場においては、人口はもう減り始めて、過疎において、そこでいきなり物品販売業をやるということの発想自体が私は時代に合っていないというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 若林委員からは、前回確かに、人口が減少する中でパイ全体が小さくなっていくのではないのか、そこにこういう参入があると、結局パイの奪い合い、つぶし合いになるのではないかと、そのような御指摘があったこと、よく記憶をしております。ここはその意味では、十分な同業者に対する配慮というのはこういうような大きな組織の場合必要なわけでございますが、ただ、これ胃袋の大きさでとらえるのか、何でとらえるのかという問題は確かにあるのだと思います。 しかし、これ後でも委員から御質問あるかもしれませんが、消費だけから見ますと、実は消費は拡大をいたします。個人消費は拡大をすると。人口減少下にあっても拡大をいたします。GDPが一・五倍になるときに、名目ですけれども、消費も一・五倍ぐらいになる。実質でも相当の増加になると。そのような中で、同業者に配慮をしながら新しい消費の機会を提供するということは、これは私は可能なのではないかと思っております。過疎地は過疎地としての難しさというのは当然あるわけでございますけれども、いわゆる物販、物品販売そのものに関しましては、そのような可能性があるというふうに認識をしております。
○若林秀樹君 それは、その地域のそれぞれの販売店だって、みんな拡大しようと思って一生懸命頑張るわけですよ。その中に突然コンビニが出て、それを物品販売業をやるといったら、やっぱりこれは必ずしも現場のニーズには私は合っていないと思いますし、ミクロにおいては正にそれは民業圧迫ではないかなというふうに思います。 コンビニ一千三百ということで、この間はフランチャイジーという話がありました。そういう意味では、どこかローソンとかセブンイレブンと組むという理解でよろしいでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 確かに、フランチャイザーではなくてフランチャイジーになるということを想定をいたしまして、この骨格経営試算の試算を行っております。そのときにどこの方、ところと組むのか、一社とするのか、地域の事情に合わせていろいろ考えるのか、そこはもう最終的な詳細は経営の御判断でございますけれども、フランチャイザーのどこかと提携をしていただくと。提携というのかフランチャイズ契約というのか、そういうことを想定をして、骨格経営試算ではそのような想定を行っております。
○若林秀樹君 私は、やっぱりその点もう無理だと思います。 なぜなら、一千三百の普通局のロケーションを前提としてあるフランチャイジーと組むということは、不可能です。なぜかといえば、隣にはセブンイレブンがある、こっちのあれには実はまたセブンイレブンがある、でも実際はセブンイレブンと組んだ、全然できないんですよ、そういうことは、フランチャイジーということで。その基本的なことをやっぱり計算しないで、こういう一千三百、二億円も利益があるということ自体の計画を骨格経営試算の中心に据えるということ自体が、正に私は机上の空論だというふうに思いますんで、もしこれに反論できるんだったら言っていただきたいと思いますが、無理ですよ。 それは、一店舗、一店舗、フランチャイザーと違うところというのはできないんですか、それは、事実上それは。やっぱり、その一千三百ロケーションを前提とした場合には全然違う戦略になると思いますし、今フランチャイジーができているのは、そこにないから、そこのいる人たちと契約できて初めてその店舗ができるんであって、こういうこと自体がもう全く私はナンセンスだと思います。 もし反論があったら言っていただきたいと思いますが、ないと思いますんで次に行きたいと思います。 元々のちょっと質問に戻りたいと思いますが、いよいよ法案の採決のような日がささやかれておりますけれども、私はまだまだ審議が足りないというふうに思います。これだけの疑問点、矛盾点、そして不可解な点がありながら、そしてそれなりに時間を費やしながらそれが解明されてない、一向に分からないと。ますます私は、質問の数がどんどん聞きながら増えてきたということでございます。 その意味で、この前ちょっと資料をお出しして使わなかったんで、資料の二枚目に「郵政民営化に対する国民意識の変化」があります。つまり、時系列で追っていきますと、徐々に逆に賛成の数が減り始めていると。そしてまた、世論調査の声では、今国会での成立にこだわらず、議論を尽くすべきだという意見が出ておるわけでありますんで、これに対してどう認識されているのかが一つ。そしてもう一つは、国民の理解は深まり、小泉総理が言うように大半の人は賛成だと思われるでしょうか、この郵政民営化に。その二点についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) これまで様々な世論調査が行われていると承知をしております。委員の資料は共同通信のものということで、時間を追って並べておられるものだと承知をしております。 この世論調査の傾向を見ますと、これは当然、予測の手法とか、どういうサンプルを取るかとか、どういう手法を取るか、差があるわけでございますけれども、民営化については賛成というのが反対を上回っているというのが一貫して多数であるというふうに認識をしております。郵政民営化は、国民からそれなりのやはり問題意識と御理解をいただいているものというふうに考えております。 最近の世論調査、新しいものでいいますとこの七月十八日のJNN、これ公表日ですけれども、これが一番新しいと思いますが、これでは、賛成、どちらかといえば賛成が五三%、反対、どちらかといえば反対が四二%ということでございますので、そういう結果も出ていると。こうした傾向、特段何か大きな時系列的な変化があるかということについては、必ずしもそうではないのではないかというふうに思っております。 しかし、これ、今後とも、これまでの国会での審議等々を踏まえまして、これは真摯に受け止めまして、しっかりと丁寧に御説明をして、より広い範囲での御理解が得られるように努力をしていかなければいけないと思っております。
○若林秀樹君 私もいいとこ取りするつもりはないんで、時系列に、あるいはその傾向として賛成が下がっているということに対してどういう認識かということを伺っているんです。仮に今の五三%というのは、傾向値として増えているということですか。増えていないでしょう。それは、特別の数値だけもってこれは賛成が多いというのは、やっぱり私は公平な比較ではないと思いますんで。 これまた、もし反論があったら言っていただきたい。多分ないと思いますんで、また言えないと思いますんで、次に行きたいなというふうに思います。 次に、細田官房長官に伺います。 先ほど、腹が膨れているという、意味がよく分からなかったんですが、いろいろ言いたいことがあると、多分そういう解釈だなというふうに思うんです。また三十三条のことを持ち出して余りいい気持ちはされないというふうに思いますが、私はこの問題は三回目です、取り上げるのは。なぜかというと、私はやっぱり立法府に携わる一人として納得できないんです、これは。やっぱり見過ごすことはできないんです、これは。これまでの答弁を聞いていても、全く私は理解できません。理解しようと思っても理解できないんです。 これは櫻井委員が昨日も質問しましたけれども、言っていることは一緒なんですが、視点がちょっと違って、私は、当時の状況から見れば、この三十三条というのは、立法の趣旨として明らかに民営化をしないで公社化するんだということを決定した基本法なんですよね。それはもう内閣の意思なんです。それは間違いないわけです、答弁の、あの当時の様々な議事録を見てもそういうことしか私はありません。 そうであるんならば、これは後法は前法を破るというあれがありますけれども、立法府としての我々自身が新しい法律を作るんなら分かりますけれども、同じ内閣がこの基本法の法律の中身に抵触して、これを触らず郵政民営化を出していること自体が私は基本法違反だというふうに思っております。 当時の議事録全部調べましたけれども、これで質問なんですが、当時としてこの三十三条一項がこの先を拘束するものだという議論がなされていたでしょうか。
○国務大臣(細田博之君) 議員おっしゃいますように、基本法の三十三条一項の議論においていろいろな議論もあったということも承知しております。 しかし、この三十三条一項そのもの、三十三条一項そのものが日本郵政公社をつくるというための行革を進めるという意味でございますし、その内容は、民営化でない公社の形での、いわゆる日本郵政公社をつくるという目的を示した基本法でございますので、そこで、平成十四年にそれに基づいて法案の御審議をいただき、この公社が発足したと。 そして、大事なことは、この公社が発足するときにそれを確認する数々の質問がございました。この規定は公社が発足しても生きるんじゃないか、あるいはこの後はどうするんだという質問がありまして、そこではっきりと当時の片山総務大臣とか小泉総理から、いやこれは、ここで公社がきちっとした形で、民営化でない公社ができるとこの規定は目的を達成するんだという答弁を度々しておりますから、国会の場でも、それを私どもは踏襲しておるわけでございます。
○若林秀樹君 私が言っているのは、公社化するときじゃないんです。この中央省庁改革基本法等が制定されるときの平成九年、十年の話をしているんです。 だから、その当時の背景からして、明らかにこれは内閣の意思として、様々な検討をしたけれども公社化でするんだと、民営化はしないんだというはっきり意思表示をした法律なんです、これは。間違いないんです、これは。だから、そういいながらこれに対して抵触するような形でやるんであれば、まずはこの法律を改正あるいは廃止するということが私は先決だと思いますし、その上で郵政民営化を出すということが私はやっぱり内閣の取るべきところだというふうに思いますし。 藤田さん、これ御存じのように最高裁の判事、一番これにかかわった人が、やはり時限立法的な性格であることを認めながらも、将来にわたって民営化しないということをはっきり規定したということは、将来の改革も基本的には今の状態でやっぱりフリーズ、フリーズって済みません、今のままで維持をするということをはっきり織り込んだということをこの最高裁の判事が言っているわけですから、ましてや、昨日のように、効力を失ったなんということは全くあり得ないんで、私はやっぱりそのところに大きな違いがあるんだろうと思います。 細田官房長官は、この間私の答弁に対しましても、橋本総理答弁でも私どもはっきりとこの規定について先ほど申し上げたような解釈をしておりますと。この三十三条において橋本総理がそれに言及して言っていることは何もないんですよ。この一番上の例えばこの黄色の枠でもそうですけれども、これを国営の新たな公社に移行することとして、民営化等の見直しを行わないという結論に至ったということをはっきりそこで述べているということで打ち止めなんです、これは。そこに立法者のやっぱり意思というものが込められているわけですよ。 だから、そういう基本法をやりながら、それに対して、反して、また内閣が違った解釈でやるということ自体は、私はやっぱりおかしいですよ、これは。
○国務大臣(細田博之君) 橋本行革のときにこの基本法を審議するときに、今日議論しているように郵政事業を民営化するというところまで行くということを想像しておられなかったことは事実だと思います。 ただ、この法律を議論したときには、今までのような郵政事業庁とかそういう形でなく、郵政公社という民営化でない公社をつくって、そしてそこで郵政事業を行うという改革を行うということをはっきり言っておるので、その限りにおいての発言であると理解しておるわけでございます。
○若林秀樹君 もう一回だけ聞きます。 この間、官房長官が私に対して、橋本総理答弁でも私どもはっきりとこの規定について先ほど申し上げたような解釈をしております、先ほど申し上げたというのは、三十三条というのは将来をも拘束したものじゃないということをやっぱり発言しているということですから、どこにその橋本総理の答弁があるんでしょうか、当時の平成九年、十年の議事録に。
○国務大臣(細田博之君) 橋本総理の答弁は、「新たな公社に移行することとして、民営化等の見直しを行わないという結論に至りました。」ということ、「新たな公社に移行することとし、民営化等の見直しは行わないことといたしました。」という御答弁をされたことは承知しております。 これらの御答弁は、将来にわたって民営化等の見直しを行わないとの趣旨ではなく、あくまで国営の新たな公社を設立するために必要な措置を講ずる際の方針の一つとして民営化等の見直しを行わない旨の答弁でありまして、改革基本法の担当大臣であった小里行革大臣の答弁と異なるところはございません。
○若林秀樹君 だから、前半のところは橋本総理の答弁を使いながら、後半で自分の解釈を入れているということが私はおかしいと思いますよ。 はっきり申し上げますけれども、もうこれ以上質問をしませんが、やっぱりこの法律というのは、政府に対してこうせよということを命じている法律なんですよ。それを命じられた政府が勝手に解釈するということ自体が、私はやっぱり今のこの法治国家として、この内閣法制局の在り方も含めて少し私は疑問を感じておりますので、解釈するのは我々であり、我々立法府がさっき言ったようにこれについてきちっとやっぱり議論をして、本当の立法者の意思としては、我々に立法者の意思がある、それはこの郵政民営化を廃止にすることであるということで、これを決着付けるしか私はないと思いますんで、しっかりとそこのところを受け止めていただきたいなというふうに思っております。反論はないと思いますんで、次に行きたいと思います。 次に、民営化とイコールフッティングに関して少し竹中大臣にお伺いしたいと思います。 リスク遮断ということがありますが、このそうだった通信にもしっかりと書いてあるわけであります。金融業務というのは経済状態に大きな影響を与えますから、仮に他の事業の業績が悪化しても影響を受けないようにきちんと分けなきゃいけないんです。こういう理由が主に四分社化したという理解でよろしいでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) リスク遮断についてお尋ねをいただきましたが、これが四分社化の理由かということでございますが、四分社化については幾つかの理由があるということは申し上げてきたところでございます。その一つが今御指摘の、一つの事業の損益状況が他の事業に影響を及ぼすことを未然に防ぐ、いわゆるリスク遮断。これは大きな役割であるということは私もそのとおりだと思っておりますが、ほかに、各機能はやっぱりそれぞれ専門性を高めなければいけませんので、業種特性の違うところはやはりそれに特化して専門性高めていただくということもございますし、機能ごとに効率的な経営が行われて、責任体制をしっかり取ってもらって、その結果良質で多様なサービスを安い料金で提供できるようになる、そして結果的に国民が利便を受ける、やはりそのような総合的な意味があると思っております。 ただ、あえて、委員のお尋ねでございますので、そういう意味でのリスクの遮断というのはやはり大きな目的の一つであるということでございます。
○若林秀樹君 ありがとうございます。 その目的においてリスク遮断をしたと言いながらも、今回の法案の立て方見ますと、四社が完全に相互依存関係に組み込まれているわけですね、実質的に。完全に相互が代理店契約を結んで仕事をしていくという意味においては、実質上これはもうリスク遮断じゃなくて、完全にリスクが遮断されない状況で実質的に仕事をしなきゃいけないというのが今の実態じゃないですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) リスク遮断と言う場合に、分社化の根拠となっているリスク遮断というのは、主としてやはりこれは財務上のリスクを遮断するということだと思っております。これは、四機能ごとに株式会社を独立して設立をいたします。一つの事業会社の経営上の困難が他の会社に及ぶことが回避されて、倒産隔離が図られる、こういう言い方を普通されると思うんですけれども、その意味でやはり倒産隔離という言葉、これは正に財務上のリスクということだと思います。 しかし、これはビジネスでありますから、ビジネスはビジネスとしてのリスクがあるわけで、ビジネスというのはいろんな関係の中で相互依存がございますから、その意味での相互依存等々でのビジネスリスクがあるのではないかというもし御趣旨でございますれば、それはそのとおりなんだと思います。 これは、しかし、決して一体経営ということだけではなくて、独立で経営していてもビジネスリスクというのは常にあるわけでございますので、私たちがここで考えているリスクの遮断というのは、いろんな状況下で今後仕事をしていくでしょうと、一体性をある程度確保しながら、またあるときは独立性を持ちながら。そのときに、今申し上げたように、一つの事業会社の経営上の困難が他の会社に及ぶことが回避され、倒産隔離が図られる。 とりわけ、これは金融の場合に重要であると。金融というのは、その金融システム、決済システムを担っているものであるので、これに事業会社との間での損益状況が影響しないような形をやっぱり持っていくということが必要であり、それがまさしく金融行政の一般的なルールであると。だからこそ、よく例として、また分かりやすいけれども正確じゃないと言われるかもしれませんが、東京三菱銀行や三井住友銀行が宅急便をやるということは、これは認められないわけでございます。 そういう意味で、財務上のリスクといいますか、倒産隔離が図られるようなそういうシステムを考えていかなければいけないという意味でございます。
○若林秀樹君 一応法案の立て方としてはそうなっているんだろうと思いますが、一方では、実態的に三事業一体化でやろうというふうにしているわけですよね。だから、非常にここがやっぱり矛盾しているという意味でありますんで、私の理解で言えば、リスク遮断というのは、ある意味じゃその金融会社、貯金会社、保険会社にとっては自由な裁量で逆にビジネスを展開できるというわけですよね。だから、そういう意味においては逆にリスク分散を、郵便局に代理店契約しなくたっていいということですから、逆にむしろリスク分散をした方がいいということであれば、私はそういう選択の手段があるということでいいですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) それは一つのお考え方なんだと思います。そこは、分散することのメリットというのは一方であるわけでございますから、それは長期的にはそういうことを考えていくというのも経営の視野に入ってくるんだと思います。 しかし、同時に、このコアになる部分に関しては、これ正に先ほどから何本の矢とかというお話もございましたですけれども、やっぱりここはお互いに、全国津々浦々に拠点を持っている局、そしてその全国津々浦々の拠点を活用して地域密着型の金融サービスをする銀行、保険、そこは補完する役割というのはこれは非常に強くあるというふうに思っていますので、そうしたことを当然のことながら重視をしながら、その他の要因も考慮しながら経営をしていくということに相なると思います。
○若林秀樹君 ということでは、リスク遮断をする、つまり経営の自由度を高めてリスク管理業、さっきリスク管理業という話をしていましたけれど、逆に、独自の店舗を持ったり、郵便局以外のところに代理契約をやっぱり結べるということをはっきり一応ここには明示しているという理解で私はとらえておきたいと思いますんで、正に、ですから、金融のユニバーサルサービスはこの郵便局ネットワークを使ってのことはない可能性が非常に高いということを今、竹中大臣がおっしゃられたというふうに私は理解しているところであります。 その意味において、これまでの答弁の中で盛んに三事業一体化できるように基金の活用というふうにおっしゃっていますよね。で、社会貢献基金と地域貢献基金の違いを条文上調べてみると、構造上何か一緒の仕組みになっているようなんですが、一つ何か大きな違いがあったんで、この郵便局株式会社法第六条三項をちょっと読んでいただけますでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 第六条の第三項ということでございましょうか。 前二項の「地域貢献業務」とは、会社が営む第四条第二項第二号に掲げる業務及びこれに附帯する業務のうち、次の各号のいずれにも該当すると認められるものをいう。 一 地域住民の生活の安定の確保のために必要であること。 二 会社以外の者による実施が困難であること。 三 日本郵政株式会社法第六条第二項の規定による地域貢献資金の交付を受けなければ、その実施が困難であること。 以上でございます。
○若林秀樹君 ありがとうございます。 今読んでいただきましたように、この三項がいずれも該当すると認められるもので初めて地域貢献業務ということになるんです。で、一番重要なのはこの二号でありまして、「会社以外の者による実施が困難であること。」、これは社会貢献業務にはないんです。つまり、会社以外の者による実施が困難であることというのは、仮に郵便局である必要がない、地域に保険会社あるいは貯金会社が、銀行があれば、そこがその地域を賄えば必ずしも郵便局がやる必要はない、そういうことであれば地域貢献業務としては認められないということをこれ書いてあるわけです。 ここが決定的に違いまして、社会貢献業務の場合は、この二号の「会社以外の者による実施が困難であること。」はないんです。全部郵便事業会社がやらなきゃいけないということにこれ法律上なっているにもかかわらず、金融業だけがこの二号を入れて、実質上近くにあれば、それは郵便局がやらなくてもいいということを書いてあるということでよろしいですね。
○国務大臣(竹中平蔵君) 基本的にはその、今、条文の書き方はそのとおりなんでございますが、一つの事実として申し上げておきますと、社会貢献業務の場合、これ、第三種・第四種郵便等郵便法上の業務につきましては、これは郵便事業会社以外の主体が行うことは想定されないわけでございます。第三種、第四種につきましては想定されないわけでございますから、これは会社以外の者による実施が困難であることを要件としておりませんが、それ以外のひまわりサービス等の業務については、これは要件としております。
○若林秀樹君 分かりました。 いずれにせよ、他の銀行や保険会社がそのエリアをカバーすれば、必ずしも郵便局がやる必要がないという仕組みにこれはなっているんです。そのことは意外と皆さん知られてないんではないかなと思います。 で、そのときに、他の銀行、保険会社がカバーするといっても、郵便局より近いとは限らないんです。そのエリアをカバーしているということは、郵便局がやらなくても、急に利便性が損なわれて、はるか何キロ先まで、これはこの地域をカバーしているということだけで今回のこの法律が適用されるということにおいては、完全に利便性は損なわないということに対しては、私はこの法律にのっとってやれば正に損なわれるということが、可能性があるということで、理解でよろしいでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 重要な点お尋ねいただいていると私も思いますが、これは郵便局会社以外の者による実施が困難であることというのを地域貢献業務の要件としておりますのは、例えば金融サービスですけれども、金融サービスについては、郵便局会社以外の金融機関が同様のサービスを提供できる場合には、これは基金を利用してサービスの確保を図る必要がないと考えるから、その意味では今先生がおっしゃったことと同じなんですが、ただ、この要件の該当性についていいますと、個々の郵便局が提供する金融サービスの内容でありますとかサービスエリア、これは、距離といいますかサービスエリアがどのぐらい広いかということ、他の金融機関が提供する金融サービスの内容やサービスエリアですね、要するにどういう内容のサービスをしているのかというのはこれは違うわけですから、そこで、そういった点を踏まえ、個々の郵便局のケースごとに他の金融機関が同様のサービスを提供することが可能かどうかを検討する必要があるわけでございます。 したがいまして、これ一概に、例えば郵便局の近隣に金融機関があるからといって地域貢献業務の対象とならないというものではございません、これは正にサービスの内容いかんでございますから。さらに、主務大臣が地域貢献業務計画を認可する際に、その判断の適正性をチェックすることというふうにしておるところでございます。 このような、今申し上げたようなプロセスを通じて、その郵便局会社以外の者が同様のサービスを提供することができるかどうかを判断していることとしているわけでございまして、この今御指摘の要件を、第二号ですね、求めたとしても、基金を活用して他の金融機関では代替できない地域にとって必要性の高い金融サービスを確保することは、これは可能であるわけでございます。
○若林秀樹君 いずれにしましても、先のことはよく分からないということですよね。だから、郵便局でずっと貯金あるいは保険をやっていても、近くに、あるいは近くないかもしれない代替の保険サービスを、金融サービスをするところがあればそっちに行かなきゃいけない、そういう可能性があるということを、これは一応設計上そうなっているということは、これは間違いないことですので、ここはやっぱり社会貢献業務とこの地域貢献業務の大きな違いであるということは、しっかりやっぱり国民の皆さんも認識していただく必要があるんではないかなというふうに思っております。 その意味で、ちょっと一点、その基金の在り方について、私も民間の出身の者として非常に疑問に思うのは、基金というのは、それぞれの地域なり店舗ごとに、その地域における社会貢献、地域貢献ということの申請で出てくるものですよね。そこが採算が合わなければ基金を使うということでやるわけですよね。これは、私はやはり非常にモラルハザードを起こす、民間会社としてはあり得ない私は仕組みだというふうに思います。 店舗ごとに赤字幅を縮小する、黒字化するというのはこれは当然のことであります。民間会社というのは、しかし事業全体として利益の最大化を図るのがこれは民間会社でありますので、個別にここは赤字だから補助金出します、ここへ補助金を出しますということは、これは民間企業、これはなじまないんですよ。そういうことをしたら努力しなくなりますから、やっぱりそれが非常に私は矛盾を感じるということについて、何か御意見ありますでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 前、委員と議論をさせていただいたときだと思いますけれども、クロネコヤマトの話とかで三分の一は赤字なんですと。そのネットワークの価値について少し議論をさせていただいたというふうに記憶をしておりますけれども、それと関連をしてくるわけでございますが、地域貢献業務のスキームというのは、過疎地域等の金融サービス、過疎地等の金融サービスとか、正に地域にとって必要性が高いんだと。しかし、それにもかかわらず郵便局会社がそのサービスの提供を継続することが困難であると、そのような場合に、この社会・地域貢献基金から必要な資金を交付をしてサービスの継続を可能にする、これはもう繰り返し申し上げましたけれども、そういうものでございますよね。 それで、郵便局におけるサービスは、これは全国的なネットワークの一環として提供されている。単に個々の郵便局におけるサービスの収支が赤字であるからといって、そのサービスの継続が困難となるというものではこれはございません。 このために、基金の、じゃ資金交付の対象となるのはどういう場合かというと、今申し上げたようなネットワークバリューを勘案したとしてもサービスの提供が困難であると、そのような場合に限られるわけでございます。 また、基金から郵便局会社に交付する資金につきましても、これは地域貢献業務の対象となりますサービスの提供に係る収支差額をそのまま決して交付するわけではなくて、これは当該サービスを効率的に実施するために必要な額、つまり効率化はちゃんとしていますかということは当然そのチェックの対象になるということですね。それでも、それでも駄目な場合についての額を交付すると。それを担保するために、主務大臣が地域貢献業務計画を認可する際にその適正性をチェックするということにしているわけでございます。 したがって、モラルハザードというか、そういうことが起こらないように制度設計をしているつもりでございます。
○若林秀樹君 今のお話を伺っていても、やはり無理があると思います。 やっぱり、ネットワークを維持して、採算が個別に合わないから、継続できないからといって、そこを取り出して補助金を出すということ自体が私は民間企業になじまない。そういうことをそもそもやろうとしていることで私はないかなというふうに思いますんで、これはまだ議論は尽きないと思いますが、次に進みたいと思います。 その意味で、時間がだんだんなくなってきますが、総務大臣、一般信書便に民間企業が入る可能性はあると思いますでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 私どもとしては最初から入っていただきたいという希望を、同等の条件でやっていただきたいという希望を持っておるというのはもう終始一貫変わらないところでありますんで、今回の郵政公社が仮に民営化いたした後でも基本的には入ってきていただきたい。というのと、そこで一つの競争が起きますんで、その意味ではいいことだと私自身はそう思っております。
○若林秀樹君 入る可能性もあると。
○国務大臣(麻生太郎君) 入る可能性。 これまでお誘い申し上げて、嫌だ嫌だと言っておられる方々をもう一回ちょっと言えるかどうかというのは、ちょっと正直私どもも、相手側の話がある話でございますけれども、私どもとしては入っていただけた方がより競争が促進されると、私自身はそう思っております。
○若林秀樹君 まあ、法律が改正されていながらも一社もまだ入っていないわけですね。一方、特定の信書便の方は幾つか入っているということでありますんで。 それで、竹中大臣に同じ質問と、その上でリザーブドエリアとは何なのかというのをちょっとお伺いしたいと思います。まずは企業が入るかどうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今後入ってくるかどうかということに関しましては、今、麻生大臣がお答えになられたとおりだと思います。将来的にはその競争がより活発になるということを私も期待をしておりますが、現状でどのように見通せるかということに関しましては、総務大臣が申し上げた以上の私自身も答えを持っておりません。 リザーブドエリアについて説明しろということでございますが、これは要するに郵便事業の場合、これ全国一律に、山間へき地、離島まで含めて一律の、やはり大変重要な通信手段であるから、そのサービスを確保しろということを法律で義務付けているわけでございます。 しかし、そうすると、そういう場合にはどこかでちゃんと利益を上げていかないと、正に離島だけ、離島届けるにはそれなりのコストが掛かります。東京の中心のように大量一括で届ける場合に比べてこれはコストが掛かるわけでございますから、やはりどこかでしっかりとしたしかるべき利益を稼いで、その利益をもってそういう義務を果たしていくという仕組みをつくらなければいけません。これは私は世界的に認められた一つのルールであろうというふうに思います。 通常、そういう場合はどこかのところで、この信書であったり、重量で制限したり、独占エリアというものを設けて、それでそこに入っていく。したがって、そういうものをある程度設けながらユニバーサルサービスの義務をどこの国の郵便も果たしているというふうに理解をしております。 しかし同時に、そのリザーブエリアはやっぱりできるだけ将来的に小さくしていってもらって、できるだけ競争もしていっていただきたいというような動きも同時に世界であるというふうに承知をしております。 日本においても、今回民営化に当たってこのリザーブエリアというのは変えませんですけれども、長期的には日本でも、一般信書、特定信書、その信書の参入を認めているわけでございますから、その方向で長期的には、できるだけリザーブエリアを持ちながらもそれを小さくしていってもらいたい、そういう流れであると理解をしております。
○若林秀樹君 つまり、今おっしゃられたところは、リザーブエリアを残して独占的な利益を与えながら、そして竹中大臣はこれまでも、その利益を使って社会的な貢献業務をするんだというふうにおっしゃっていますよね。つまり、それは、これから民営化になってもその枠組みは変えないということですから、リザーブドエリアっていうのは、そこにやっぱり参入しないということを前提だというふうに私は理解しております。それを利益を守ってそこに使うということを、公共的な業務にそれを使うということをおっしゃられているわけですよね。 しかし、私の理解では、リザーブドエリアを持っているというふうに認識ないです。つまり、信書便法ができましたので、もうリザーブドエリアはないんですよ、基本的、法的には。それをいかにもあるかのように、リザーブドエリアで利益を、まあ独占的に使って、それを社会的貢献業務をするということ自体が、私は、矛盾していますよ、これは。
○国務大臣(竹中平蔵君) リザーブエリアが今実質的にはないとおっしゃいましたですけども、実態的にはまだその一般信書に参入するところがない、これはやはりその参入のバリアが実質的にあるからであって、その意味では、まあ以前に比べてすごく小さくなったということは、私はそういうふうになっていると思いますけれども、実態的に今、郵便、日本郵政公社は日本なりのリザーブエリアの中で全国津々浦々のユニバーサルサービスを実施をしているというふうに承知をしております。
○若林秀樹君 法的には、だからリザーブエリアはない可能性が非常にあるということですね。つまり、新しい民間企業がどんどん入ってくればリザーブエリアはない、なくなる。そうしたときに、この社会貢献業務をその利益を使ってやるということが根底からやっぱり崩れるということなんですよ。そこを認識しておっしゃられているのかどうかは分かりませんけれど、まあ、まずその辺についてちょっとお考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 基本的には、だから社会的な貢献、ユニバーサルサービス義務を果たすということを社会的な貢献というふうにおっしゃるんであれば、正にそれを果たしていただかなければいけないから、今でも実質的なリザーブエリアが私は存在しているというふうに思っております。 ただし、これが、委員の御指摘は、以前に比べたらこれが随分小さくなっているということだと思います。これは、実際は一般信書も入れるわけですから。ただし、入るに当たっては、これは要するにそれなりの要件を満たさなきゃいけませんから、そのバリアがあるわけです。その意味で実態的なリザーブエリアがあるということを申し上げているわけで、これは、長期的には世界じゅうこれをできるだけ小さくして競争を促していこうということを考えているわけでございますが、同時に、やっぱりある程度のものがないとこのユニバーサルサービスに象徴されるような社会的な責任を果たしていけませんから、そこは当面そういうものは残っていくということだと私は認識をしております。
○若林秀樹君 つまり、厳しい参入条件を課しているから、実質的に独占的利益があるということを多分おっしゃられているわけですね。いいですか、そこは。
○国務大臣(竹中平蔵君) はい。
○若林秀樹君 だから、それを、一方では法律を作りながらウエルカムと言いながら、一方では厳しい参入条件を付けて独占的な利益を上げて、それを社会貢献業務に使うんだからいいでしょうということは、私はちょっと矛盾している部分がやっぱりありますんで、もしこれを民間企業にするんでしたら、当然競争相手が出てほしいですよね。そう思いませんか。やっぱり民間会社にしたらこれは競争が働いて、対等な競争条件、そういう意味において今の競争条件は高過ぎると思いませんか、参入。
○国務大臣(竹中平蔵君) まあ、この参入条件が高いか低いかという議論は、民営化するしないにかかわらず、これはリザーブエリアを、郵便事業を行っている限り、公社であれ民間であれ、これはリザーブエリアをどのようにしていくかというのは常にこの郵政行政の中で考えていかなければいけない問題だと思います。これは正に、今総務大臣がそういう観点から、今も、この時点でも考えておられるし、民営化された後も引き続きお考えになるわけでございますけれども、私は、今のリザーブエリアというのは信書法によって随分と小さくなったというふうに思っておりますので、当面、民営化に当たってはこれを続けていただいて、そして状況を判断していくというのが適切なやり方だと思っております。
○若林秀樹君 ですから、そのリザーブエリアは将来にわたってどうなるか分からないということを前提にしながらも、一方でその利益を使った社会貢献業務を、使うんだということを言い切るということは、私はやっぱりこれは、やはりちょっとうそになる可能性があるというふうに思いますんで、やっぱりそこはちょっと矛盾していますんで、そのことは指摘しておきたいなというふうに思いますんで、多分、反論がないと思いますので、また次に行きたいと思いますが。 せっかく資料が、用意しましたので、お手元の一ページ目、資料の一ページ目であります。 これまでも何回ともなく名目GDPが十年間で一・五倍になるという話をされておりました。私は、その根拠について伺いたいというふうに思います。 この真ん中のピンクのラインがその名目GDPのこれまでの実績とこれから十数年間の先を見たものでありますんで、これを見た瞬間、スキーのジャンプ台ではないかなというふうに思ったところであります。スキーのジャンプ台というのはもうちょっとこれより角度が低いぐらいでありますが、この目盛りの取り方は幾らでもそれは変えられるというのは多分指摘されると思いますんで先に言っておきますけれど、要は、要は第二次オイルショックからプラザ合意を経てバブルに行くまでの急激なこの高度成長と同じことをこれからも描くということは、これ一緒ですから、そういうことを前提にこの骨格経営試算等あるいはこの事業の採算等をやっているということ自体が私はどうなのかなというふうに思います。 私は、竹中さんが経済学者であれば許しましょう。どんな予想をしても当たらない人は一杯いるわけであります。しかし、今、責任ある国会議員であり、担当の責任者として本当にこういうGDPが描けると思っていらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは、「改革と展望」の数字等々をお挙げいただいているわけでございますが、我々は、バブルによって傷付いた日本経済、その負の遺産をまず取り払って、そして競争力を高めて、実質成長力を高めて、そしてさらにデフレを克服して名目成長率も高めていく、そういう経済運営を是非したいと思うし、しなければいけないと思っております。 そして、今のところ、それが、まだまだ不十分でありますけれども軌道に乗り始めたというふうに思っております。これは、まず一つには不良債権が減りました。そして、実質成長率に関しては大体予測度のとおりに戻ってまいりました。実質成長率が戻ってきて、そして財政赤字も十年でプライマリー赤字を解消するというところに向けて動き始めた。ここまでは実はおおむねシナリオどおりなんです。 ただ、委員の御指摘は、しかしデフレが残っているねということだと思います。それはもうそのとおりでございます。デフレに関しては、我々が予測、予測といいますか、期待したよりやはり回復が少し遅れているところでございます。まあ消費者物価についてはほぼ今横ばいぐらいになってきましたから、それも変化はあるんですが、ここはやはりマネーサプライがもう少し増えるような状況をつくっていかないと物価は上昇をしないと思います。 これ決して、委員はこれ目盛り、その図を見ますと確かに何か高度成長期と同じぐらいの伸びというふうに見えるかもしれませんが、伸び率そのものはかなり下がっています。これはだから対数か何かで取っていただくと伸び率が下がっていく、下がるというのはお分かりいただけると思うんですが。 実質成長率で一%台の半ばか半ば強、そしてそれに加えてGDP、物価の伸び率が、GDPデフレーターが二%から三%、これは決して世界の各国の状況から見て不思議な数字ではないわけで、そういう成長をやはり是非実現していきたいと思っております。
○若林秀樹君 政府提出資料によれば、今三%じゃないです。成長率は四・五%と置いて、二〇一三年度以降の名目成長率を置いているんですね。四・五%でしょう。今三%とおっしゃいましたよね。訂正するんですか、はい。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今申し上げたのは、実質が一%台半ば強で、GDPデフレーターが二%から三%、したがって名目では四%から四・五%とか、そういうことを実現していきたいということでございます。
○若林秀樹君 分かりました。 その上で、もう既に竹中大臣が大臣になってからも、この黄色の枠の中で下方修正しているんですよね。ここにありますように、二年の一月の内閣府試算がありまして、五年度に下方修正しているということが出てきている中で、こんなバラ色の数字をこの三十万人の公社、三百五十兆円のこの公社を民営化するときの試算として織り込むということ自体が、私はもし経営者であれば、それはやっぱりおかしいと思います。これはあくまでの数字であって、それを織り込みながら、新規業務というのは盛んに言っているわけですから、本来なら堅く読んで、このきちっとやっぱり責任あるこの民営化をどうしていくかということを議論しなきゃいけないにもかかわらず、これを前提にやっているということ自体が私はもうとんでもない話だと私は思いますけれども。
○国務大臣(竹中平蔵君) 実は郵政の、郵便等々のその骨格経営試算ですね、後でいろいろ前提を含めて御議論いただけると思いますが、実は、マクロの動向から見ますと非常に堅く見ております。先ほど言いましたように、実質成長率は一%台の半ばぐらいに増えていくわけです。まあ一・五とか一・六とか二%近く増えていくわけですけれども、郵便の取扱部数、これは一・一%マイナスを続くというふうに見ているわけですから、GDPとパラレルにそういうふうに伸びるということは見てないわけでございます。 この貯金の残高にしても、GDPが増えて国民の貯蓄は更に増えるわけでございますけれども、郵政のシェアに関しては足下の低下傾向が続くということで、これ、かなりのマイナス、十年で大まかに三分の二ぐらいになるという、非常にこう、その意味では堅く見ているわけでございますので、これは郵政の骨格経営試算と直接結び付けて楽観的だということでは私はないと思っております。 で、もちろん、この「改革と展望」その後の、マクロ予測そのものが楽観的であるかどうか、もっと厳しく見る必要があるのではないか、それはそれで是非またいろいろな御議論を賜らなければいけないと私も思います。 ただ、ここで、「改革と展望」二〇〇二年から下方修正しているということでございますが、二〇〇二年につきましてはそういう下方修正がございました。ただ、二〇〇三年、二〇〇四年のものについて見ますと、これほとんど下方修正をしなくてよい形で、ほとんど実は見通した数字と実現した数字が一致をしております。ただし、デフレは別なんです。デフレは別ですが、実質GDPや財政赤字についてはしておりますので、その意味で、先ほどからまだ不十分だけれども「改革と展望」のシナリオにようやく沿い始めているということを申し上げたわけでございます。
○若林秀樹君 私はそれでも非常に甘い見込みではないかなという感じがしていますし、骨格経営試算が民営化後どういう経営戦略を描いてどういうことをやっていくかということが、このGDPの伸び率と全然合致してないですよね。どういうことを、じゃ、織り込んでいるんですか、そのGDPの一・五倍を、この骨格経営試算に。
○国務大臣(竹中平蔵君) 骨格経営試算の前提は堅めにということで、足下の数値、変化率等々を中心に試算をしております。まあこれについて適切かどうかというのはいろいろと御指摘をいただいているわけでございますけれども、これ、我々はGDPの推計から直接この郵政のものを決して引っ張ってきているわけではございませんで、まず郵政は、これ一つの組織体の試算でございますから、組織の最近の傾向、最近のトレンド等々に基づく形で、一部公社の意見等々で加味するべきものは加味する形で予測をさせていただいている、見通しを示させていただいている。 むしろ、GDPとの関係でいいますと、それで想定される、出てきた骨格経営試算ないしは収支採算の数字が、一方でマクロ的に描かれている姿と矛盾をしていないかどうかと。大きく矛盾をしているようだと、ここはやはりどちらかが間違っているということになりますから見直さなければいけませんが、そういうチェックの一つの姿として使わせていただいております。 決して、GDPがあって、その一部に郵政があって、それが全体と部分で非常にコンシステントな形でやっていく、そういうことは残念ながらできないわけでございます。そういうその試算の性格であるということに御理解を賜れればと存じます。
○若林秀樹君 今日は郵便事業の集中審議ということでいえば、この試算そのものが私は少しどうなのかなというふうに思います。つまり、二〇〇一年から二〇〇三年度の平均値だけを取って二〇一六年まで引っ張るという、それ自体が骨格経営試算として私はなっておらないと思います。 元々は、本来であれば、やっぱり一六年度の郵便事業がどういう世界になっているか、そのときに我々はどういう経営戦略を持って、どういう商品開発して、どうやっていくかという発想があるにもかかわらず、たったこの三年度ですよ。これは公社の数字ですよ。それを引っ張って、それで利益計算で、更に郵便の引受数もこれを、その利益で引っ張った、収益で引っ張った数を逆算して二百三十億というのをこれ出しているんです、これは。最初から二百三十億があるんじゃないんです。三年度の収益をずっと割っていって、利益がこれだけ出ましたから、収益が出ましたからそれで割ると二百三十億というのは、とんでもないこれは見積りをしているんですよね。 私、この手法自体がおかしいと思いますが、じゃ、民営化する意味は何なんですかと。この二〇〇一年から三年度の平均値を取って、その公社化と同じ傾向でいくんですか。本来は違うでしょう。民営化したら、もっと自由なことができるじゃないですかと言っているじゃないですか。それを何で三年度の平均値を取って収益で割っていって、二〇一六年度、収益だけ計算して、それから逆算して二百三十億だって言っていること自体が、もう本当これはちょっとおかしいですよ、こんなんで骨格経営試算なんて言っていること自体が。 これは全部いただいた数字でそういうふうに確認していますんで、本来であれば、どういう一六年度の郵便事業の世界があるかということを想定しながら、きちっとやっぱりマーケティングをしながら、技術を駆使しながら経営というものを考えていかなきゃいけないにもかかわらず、公社化の状態を三年度取ってずっといくということは、もう私は、どう見てもおかしいですよ、こんなの。そう思いませんか。
○国務大臣(竹中平蔵君) まず、民営化の意味というのは、自由にいろんなことをやっていただこうと、そういう可能性を思い切って追求していただこうと、そういうことにあるわけでございます。 そこで、一番最初にお示しをしました骨格経営試算というのは、これは何のためにやったかというと、これが新規の業務をもし行わないでいった場合にどうなるかという保守的な計算をまず行ったわけでございます。ただし、そのときに四分社化するということを初めて示したわけでありますから、四分社化してもそれぞれには成り立ち得ると、しかし全体としていずれも収益が、利益が減ってくるということをそれで確認をさせていただいたわけでございます。 これは、まあ、あくまでもこの骨格経営試算というのは、その意味では、もし何もしなかったらどうなるんだろうかということを、四社化の形態で何もしなかったらどうなるんだろうかということを保守的にまず見直したわけで、それは正に骨格、ベースでありますから、そのベースに加えまして、じゃ新規のことをいろいろやったらどうなるかというのをその収支採算の別の試算で追加的に行っていったわけでございます。 骨格経営試算というのは実はそういう目的でやって、そして、全体として、新しいことをやった場合にどうなるかという可能性の試算を別途それに加味して見ていただくという性格のものでございますので、骨格経営試算の目的とかについてはそのように御理解を賜りたいと思います。
○若林秀樹君 これだけの公社を民間企業にするんであれば、やっぱり、精密な緻密なやっぱり経営の試算をしなきゃいけないと思うんですよ。郵便事業というのは一番の柱じゃないですか。そうでしょう。それを、今の三年間の足下の数字を引っ張って、これでやりますなんということをやること自体がこれはおかしいですよ。だって、それは堅めに読んだって、堅めの意味がちょっと違うと思いますよ。全然なってないじゃないですか、その数式の在り方として。足下の数字だけ、公社化の三年間を使って二〇一六まで引っ張った、これが民営化の我々が目指す数字だというのはおかしいですよ。おかしいでしょう。 多分、反論ないと思いますんで次に行きたいと思いますが、だって、いや、ちゃんとそれは真っ正面から反論あるんだったら言ってください、多分できないと思いますんで。こういう私は、やっぱりいい加減な試算に基づいてこれはやっているということ自体が私はやっぱり納得できないです。 あと二分ありますが、資料を一杯用意してあるんですけれど、例えばこの郵便事業、この資料の三枚、③を見ていただきたいんですが、仮にちょっと引っ張り出したところだけでも非常に疑問点一杯であります。 郵便事業、これは先ほど藤本委員が触れられましたので繰り返しませんけれど、例えば第三分野という保険事業を見ても、自社で商品開発するのかどうなのか、仮にシステム開発するんだったらどういう投資を織り込んでいるのか、何か全然分からないんですよね。非常に、これ自体が利益なのか売上げなのかもよく分からないし、仮に、例えば生命保険の一・五%シェアというのはどういう基準でやっているのかも全然分からないです。 仮に、変額保険というのは三割にすると言っていますけれど、元々安全性をセールスポイントに置いた郵便貯金、郵便、その保険会社が、簡保が、突然変額保険という、市場と連動して元本割れもするようなものを三割もやっていくということ自体も、私はやっぱりこれまでの銀行の売り方等を見ますと、非常に私は、不適切な販売を引き起こす懸念も非常にあるということにおいて、この変額保険を三割もやる、物品販売、様々なことを掲げても、この新規業務の前提条件が非常にいい加減であるということを申し述べたいというふうに思います。 いずれにせよ、誇大広告で、やっぱり人を惑わす私は民営化ではないか、そのことを最後に申し上げて、反論の機会、時間過ぎちゃった、ありませんので、申し訳ありませんが、ここで私の質問を終わらさせていただきます。
○大久保勉君 民主党・新緑風会の大久保勉です。 前回、七月二十一日に続きまして、今回もフィージビリティースタディーの観点から、今回の経営の骨子に関して質問していきたいと思っています。 これまでこの審議の過程で、例えば藤末委員は、郵便貯金銀行のリスク資産が三十五兆円伸びると、その平均利ざやが一%あるということを質問しましたところ、私は十分な回答が得られていないと思います。また、本日の藤本委員は、国際物流に対しまして、収入がインテグレーターとの比較、そして支出がフォワーダーとの比較と、むちゃくちゃなことをやっていると。これが今回の郵政民営化の中身であるということに関して、非常に落胆をしております。 また、こういった例は一杯ありまして、例えば、先日は峰崎委員は簡保の持つ多大な逆ざやの問題を問題視しました。私も峰崎委員と一緒に実際にディスクロージャーを使いまして分析しました。私たちの試算によりましたら、逆ざやは八兆円から十兆円ございます。つまり、積立不足が八兆円から十兆円あります。民間基準では非常に厳しい数字であります。こういった実態があるということを是非お伝えしたいと思います。また、こういったことに関しまして、竹中大臣の方から具体的な数字を使った反論がないように私は感じております。 そこで、竹中大臣に対して質問します。 今回法案が通った場合、実際に郵政民営化は一〇〇%成功するのか、もし一〇〇%じゃなかったら何%の確率で成功すると思っているのか、このことをまず質問します。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今、大久保委員から三十五兆の問題、インテグレーター、フォワーダーの問題、逆ざやの問題等々御指摘をいただきましたが、私どもはそれ一つ一つについて真摯にお答えしているつもりでございますので、その点については是非申し上げさせていただきたいと思います。それと、具体的な数字がないということでございますけれども、正に骨格経営試算、その収支採算の試算そのものが我々が出している具体的な数字でございます。 今、逆ざやが八兆から十兆と聞きますとちょっと驚くんでございますが、民間のやり方で八兆から十兆であると。しかし、これは公社からも御説明ありましたが、簡保のその準備金の積み方というのはむしろ民間よりも保守的といいますか、しっかり積んでいるというふうに私どもは認識しておりますので、ちょっとその八兆、十兆の根拠というのはよく私は理解ちょっとできていないところでございます。 今、大久保委員が直接、何%の確率で成功するのかと、一〇〇%だと思っているのかというお尋ねでございますが、私たちは別に確率計算をしているわけではございませんが、非常にこの郵政公社ですね、しっかりと制度をつくり、そしてしっかりと経営をしていただければ、今民営化に踏み切れば、これは経営体としてもしっかりとしたものになっていくし、そして国民利便を高めるし、経済の活性化にも資するというふうに自信を持っております。その意味では、まあ一〇〇%とは申しませんですけれども、これは是非、しっかりとした確信の上にこの法案を提出させていただいているというふうに御理解をいただきたいと思います。
○大久保勉君 まあ具体的な数字は出ませんでしたが、こういった民営化を考える場合重要なことは、もし失敗した場合どうなるか、そのリスクを分析しておく、このことは極めて重要なんです。もちろん成功すると思っていても、万が一のことを考えておくことは基本中の基本です。ですから、そのことに関して是非、竹中大臣に聞きたいと思います。 もう一度確認をします。 民営化が失敗する可能性は全くないと考えていますか。また、もしあるとしましたら、どういうこと、どういう最悪のシナリオを考えていらっしゃるか、是非質問したいです。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは、制度設計を私たちは行っているわけでございますんで、最悪のシナリオ、例えば明日、その時点で原油価格が十倍にも上がるとか、それはだれもないとは言えないわけでございますし、またいろんな地政学的なリスクというのもこれあるわけでございますから、そういうものがないとも言えない。その意味では、最悪のシナリオというのを議論すれば、これは切りがない話だと私は思います。 しかし、私たちは、制度設計を行って、その中で経営者にその自由度を発揮していただきたいと思っているわけであります。そして、この制度をしっかりと点検して見直していかなければいけないということもその法律の中に織り込んでいるわけであります。一つの例えば新商品の認可、新しい業務分野への進出、それをするに当たりましても、移行期間に民営化委員会でしっかりとチェックをしていただく、そして民営化委員会は三年ごとに総合的なレビュー、見直しを行う。その中には幾つかの必要な項目をこれは必ず織り込むということも仕組んでいるわけでございますので、委員はリスクはというふうに聞かれましたけれども、そのリスクを回避していくための様々な手段につきましてもこの法律の中に織り込ませていただいております。
○大久保勉君 これからより具体的な数字で質問したく思います。 実際、先ほど山下委員、自民党の山下委員からも非常に重要な指摘がありました。全くキャッシュフローが見えない、キャッシュフロー分析がないと将来何が起こるか分からない、非常にもっともな議論なんです。山下委員は大手都市銀行でMアンドAの仕事もされておりました。こういった経験の上にキャッシュフローが必要だということでおっしゃっていると思います。私も同感であります。 今回のこの試算に関しましては非常に数字があいまいですし、また将来を占うために、現在郵便局はどういうふうになっているのか、若しくは簡保がどういう財務状況であるか、この関係でもって分析しないと本当の民営化のフィージビリティースタディーはできないと思います。 この辺りに関して説明、もう少し私の感想を言います。つまり、民営化といいますのは非常にいいもんだと。実際に竹中大臣おっしゃっておりますけれども、中長期的に郵政公社の経営は悪くなる、つまり経営破綻する、税金を投入しないといけない、だから民営化しないといけないと、こういった趣旨のことを竹中大臣はおっしゃっていると思いますし、また生田総裁もそのような趣旨のことをおっしゃっていると思います。 このことに関して、竹中大臣、認識はいかがでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) この認識に関しましては私も生田総裁も共有していると思っておりますけれども、公社ですね、生田総裁になられてから大変努力をされて、公社の皆さんも努力をされて、大変良い姿が出つつあるというのはこれは間違いないと思います。 しかし、一方で郵便物数が減る、簡保等々の契約件数が減少すると、やっぱり、早急に取り組むべきやはり課題もあると。金融革新が著しくて、これで民間の提供する金融サービスが広範かつ多様に展開をしている。一方で、物流、とりわけ国際物流においてはアジアのマーケットを中心にドラマチックな、劇的な変化が生じていると。そういう中で、骨格経営試算にもありますように、公社、今後十年間ですね、骨格経営試算によれば、いずれも黒字を計上することはできるかもしれないけれども、やはり先細りの感は否めない。 その意味で、民営化に時間が掛かるということもこれあり、民営化、失礼、民営化に時間が掛かるということもあり、経営の自由度を増やさなければいけないのではないか。じり貧という言葉を、ちょっと先ほどあったかもしれませんが、やはりこの公社が今の制約の中では先細りであると、制約があるというような認識は強く持っております。
○大久保勉君 要するに、郵政公社はじり貧だと、だから民営化しないと、いうことなんですね。民営化しないといけないということに関して私は疑問点があります。 例えで言いますと、竹中大臣は、運動したら健康にいいと。ところが、もしこの人が病気だったらどうでしょう。風邪を引いている人が本当にマラソンをしましたら良くなりますか。どうもスポーツ、スポ根を見ているような感じで、つまり民営化はいいことだ、いいことだと、だから民営化しないといけない、そうしないと郵政公社はじり貧になって破綻してしまうと。本当にそれでいいんでしょうか。私は、もし風邪を引いているんでしたら病院に行って治療をすると。郵政公社は今どういう現状であるかというのを、問題点を直していくことが必要です。 じゃ、もし民営化が万能でしたら、どうして日本長期信用銀行若しくは日債銀が国営化したんでしょうか。民営化がいいんだったら国営化する必要がないでしょう。ないと思います。竹中大臣、どう思いますか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 病気である人に今運動をさせたら余計問題が生じるのではないか。実は、二年半前に不良債権の処理を私がしようとしたときに、病気である人に手術したら大変なことになるのではないかという大反対を受けたわけでございます。 これは、こういう例え話というのは、時としてそれこそ非常にあいまいな部分がございますから注意をしなければいけないんでございますが、公社はこれだけ大きな組織でございますから、いろんな問題点を抱えておられると思います。しかし、問題点を抱えながらも従業員一丸となって前向きの事業を行って、そして利益を、黒字を計上しているという状況にあります。 そういう中で、さらに、民営化を運動とアナロジーするのは、これは不適切な場合も適切な場合も私はあると思いますけれども、やはり経営の自由度をしっかりと持っていっていただいて、未来志向型の改革をしていただくということは、これは大変重要であろうかと思います。 後半お尋ねの、民営化すればすべていいのか。すべての政策、そうでございますけれども、これをやればすべてうまくいくというような打ち出の小づちのような政策は、これは世の中に全く存在しないと思います。民営化して民間企業として自由にやっていただくわけですけれども、万が一にもそこで何らかのディシプリンが失われますとこれはとんでもないことになると。自由を持っているだけに、そのディシプリンを失うととんでもないことになる。本来の会社であるならば、しっかりとした利益を重視するからこそコーポレートガバナンスが発揮されるはずだけれども、自由を持って、経営者が自由を持ってコーポレートガバナンスが発揮されなければこれは大変なことになるわけで、残念ながら日本にもそういう事例は多々あるわけでございます。 今回はそういった意味で民営化のメリットを最大限生かして、しかし一方で、そのデメリットを一つ一つ検証して穴をふさぐ形で民営化のメリットをとにかく最大限出そうと、そのような改革を行っているつもりでございます。 何事にも、これはこれだけやれば絶対うまくいくというようなものがあればこれは本当に楽なわけですけれども、そんなものはやっぱりないわけでありますので、民営化のメリットを最大限発揮させながら公社を良い形で日本の市場経済の中に統合していきたい、吸収統合していきたいと思っております。
○大久保勉君 国営化した場合に、例えば日債銀、長銀に関して、国営化して再生したと。これは一つ、資本を投入しております。今回の郵政公社に関しまして、資本を投入しない限りはちゃんとした民営化ができないおそれがある。こういうことを踏まえて、一つ一つ数字を挙げていこうと思います。また、民営化のためにどれだけの難しい問題があるのか、もしかしたら今は早過ぎて、もっと治療すべき問題があるんじゃないかと、こういった論点もあると思います。 じゃ、第一点の質問としましては、二〇〇七年四月までに預金者の名寄せ作業がなされていると思います。郵政公社の、これは民間企業になりましたら、民間銀行になりましたらペイオフがございますから、どうしても名寄せをして、名寄せを完了しておく必要があります。 じゃ現状、郵政公社は名寄せに関して今どういう現状にあるか、総裁、お願いします。
○参考人(生田正治君) お答え申し上げます。 郵貯の限度額管理につきましては、これは公社スタート以来、もちろんそれ以前もそうでしょうが、最重要課題の一つとして取り組んでおります。昨年の一月にそれをきちっと管理できるシステムが整備いたしまして、それ以来、作業が加速しております。 名寄せに当たりましては、まず精度を上げるために、まずシステムで住所氏名をキーに名寄せした上で、今度は手作業で同名異人の精査を実施しております。結構同名異人の方がたくさんいらっしゃるわけです。昨年の三月の末で七兆円強、三百八十一万人いらっしゃったわけなんですが、非常に加速しました結果、御不満があるかも分かりませんが、この七月現在では名寄せシステムにより把握した超過者は百九十八万人に減っておりまして、金額にいたしますと一兆九千五百三十六億円ということでございまして、そのうち五十二万人の方については同名異人であるかないかの精査が終了いたしまして、したがって限度額以内となるように払戻しを申請しているところでございます。残りの百四十六万人については、まだその同姓異人の完全な精査が終わっていないんで取り急ぎ精査中というところでございます。 いずれにいたしましても、来年の三月末までにはすべての超過者に対して減額の申請、とにかく減額してくださいという御要請は完了いたします。そのようになるように鋭意取り組んでいるところであります。 本当に今度は三月末までに減額に応じてくださるかどうかとなりますと、これは相手のあることなんで一部は残るかとも思いますけれども、今までの経験によりますと、お願いを申し上げて誠意を尽くしたらかなりの方が快く応じていただいているんで、相当数字は改善するだろうと思います。どうしても応じていただけない方には国債を、申し訳ないんですが、強制的に買っていただくということで、去年の三月から今年の六月までに百四十七名の方に四十一億円の国債を購入して持っていただいたわけなんですが、国債の利回りの方が貯蓄、預金の、貯金、預金の利率よりいいもんですから国債がすぐ売れてしまうもんで、なかなかこちらの方に国債を回すことができないという現実がございまして、こっちの方が余りはかどってないという現状でございます。
○大久保勉君 ありがとうございました。 じゃ、次の質問は伊藤金融担当大臣に質問します。 民営化後に名寄せや若しくはマネーロンダリング対策が完了していなかった場合は、当然民間金融機関としまして業務改善命令の対象ですね。このことを確認したく思います。
○国務大臣(伊藤達也君) お答えをいたします。 名寄せにつきましては、預金保険法において金融機関が名寄せに必要な預金者データを整備することが義務付けられているところでございますし、また本人確認対策については、いわゆる本人確認法において預貯金契約の締結時に際して本人確認を行うことが義務付けられているところでございます。民営化後の郵便貯金銀行は、預金保険法や本人確認法に基づき、他の民間金融機関と同様の基準で名寄せデータの整備や本人確認を行うこととなっております。 したがいまして、名寄せデータの整備やあるいは本人確認の状況等に照らして、銀行の業務の健全かつ適切な運営を確保するために必要があると認められる場合には、報告徴求や業務改善命令の措置を講ずることにより適切な監督に努めることになります。
○大久保勉君 要するに、名寄せが終わってなかったら業務改善命令の可能性が高いと。ということは、逆に二〇〇七年四月までに名寄せができなかったら民営化できないということ、こういう解釈でよろしいでしょうか。竹中大臣、お願いします。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今、先ほど公社からも、生田総裁からもお話がありましたけれども、公社においてはまずは郵便貯金法第十条及び第十一条の規定に基づいて限度額の適正な管理、そして、名寄せの結果判明したすべての預金者に対する速やかな減額処理を行っていただくことが重要であると考えております。その方向で一生懸命やっておられるという生田総裁のお話にありましたので、これはまさしくその努力をしっかりと続けていただきたいと思っております。
○大久保勉君 じゃ、それではもう少し名寄せに関して質問があります。 郵政公社におきまして、現在、預金者の数は何名でしょうか。
○参考人(斎尾親徳君) 郵便貯金の名寄せの仕組みにつきましては先ほど総裁の方から説明をしたとおりでありますけれども、預入限度額管理のためにコンピューターによる全国一本で住所、氏名により機械的に一次名寄せを行っております。その後、二次名寄せとしまして、手作業によりまして同名異人の精査を行った上で、限度額超過者に対しまして限度額以内になるよう払戻しを要請しているところでございます。 お尋ねの郵便貯金の預金者数でございますけれども、同名異人の精査を限度額超過者に対してのみ実施しておりますので正確には把握できておりませんが、一次名寄せの結果では、平成十七年七月現在、約一億二千五百十一万人となっております。この中には死亡や転居等により御利用されていない預金者が相当含まれていると推測されますので、私どもとしましても、今後更に名寄せデータの整備が必要と認識しております。 実際、転居や氏名変更について年間約一千万件の届出がありますし、それから死亡のケースにつきましても年間約五十万件の相続手続の申出があります。このほか、十年間に御利用がない睡眠貯金となった貯金が平成十六年度末現在で約一千三百二十七万口座あるといった状況にあります。このため、引き続きまして、転居届等を確実に届け出いただくよう周知に努めてまいりますとともに、現在、名寄せデータを整備するために預金者へあいさつ状を郵送し、届かなかった場合には、調査の準備を進めているところでございます。 また、平成十五年一月に施行されました本人確認法に基づきまして、新規預入時に生年月日の確認を必須としておりまして、氏名と生年月日を活用して、住所にかかわりなく名寄せをする方法も検討してまいりたいと考えております。
○大久保勉君 いや、私、この数字を聞いてびっくりしました。 口座数が一億二千五百万ということは、日本の人口とほとんど一緒ということですから、皆さん全員、かつ、皆様の子供たち、一歳の子供たちも含めて口座があるということです。若しくは、そういう状況が果たしてどうかというのが分からないという状況です。これが、わずかこれから、そうですね、二年弱で全部明らかになりますか。これは相手があってのことだと思います。 先ほど生田総裁から指摘がありましたけれども、一千万以上持っている人が、預金を持っている方が百九十八万人、精査をして百四十六万まで減りましたと。ところが、増えた分に関して実際に国債に誘導できたのは何人だと思います。私の数字は、聞いたのは、わずか百四十七人。百四十七万人じゃないんですよ、百四十七人ですよ。こういうのが現状です。ですから、これまでシステムの問題があって民営化の時期が半年遅れる可能性があるとおっしゃいましたが、もしかしたらこの名寄せでもって民営化しようとしてもできないという状況が発生するんじゃないですか。このこういう状況を放置していいんでしょうか。 今回、是非質問したいのは、実現可能性です。法律的にはできます、システム的にはできるといいましても、郵便局の皆さん及び郵政公社の皆さんが本当に毎日残業をしてやっとここまでの現状を把握しております。つまり、トップがやるといっても実際できるかできないか分かりませんと、こういう法案です。もう少し時間を見直して、もっと長い時間で精査した方がいいんじゃないでしょうか。 また、郵便貯金に関しましては、過去の分に関しては生年月日がないということです。ですから、本当に、例えば竹中さんとか私の、本人の分じゃなくて、もし、私、大久保ですから、大久保ポチとか若しくは大久保ミーという猫の名前で口座があった場合に、果たしてこれが本当かどうか分かります、生年月日がないんですよ。もしかしたら生年月日が、二百歳の人の名前が載っている可能性があります。もし亡くなっていましたらどうして連絡取るんですか。今あるデータといいますのは、名前と住所しかありません。その方が引っ越しを三回やった場合にどうやって名寄せができるんですか。 こういう大変な問題があるのに、郵政民営化は問題ないと。もう少しこの辺りに関してより現実的な問題を認識すべきじゃないかと思います。竹中大臣いかがでしょう。
○国務大臣(竹中平蔵君) まあ、名寄せ、限度額の管理というのは、これは民営化するしないにかかわらず、やっぱりこれは公社にきちっとやっていただかなければいけない問題であろうかと思います。 郵政民営化の議論を経済財政諮問会議で始めましたときも、民間議員の方から、これは民営化に直接関連するわけではないけれども、そういった名寄せ等々はしっかりとやっておられますかというお話が出まして、生田総裁の方でも、これはやはり、いずれにしろ組織の問題、組織形態の問題ではなく、しっかりやっていかなければいけない問題だという意見の御表明があったというふうに記憶をしております。 それを受けて、平成十六年とおっしゃいましたか、新しいシステムの下で公社も今一生懸命やっておられるというふうに承知をしております。この努力をとにかく民営化までしっかりと続けていただかなければいけないと思っておりますし、今公社はそういう問題意識でしっかりと対応してくださっていると思っております。
○大久保勉君 これから作業をされます郵政公社の皆さんは本当御苦労さまでございますけど、是非、このことは極めて重要でございますから、名寄せの管理をよろしくお願いします。 続きまして、次の質問に行きたいと思います。 前回、七月の二十一日の質問で、金利が二%上がった場合はどういうふうになるかと、こういう話をいたしました。で、今日、前の質問を聞いておりましたら、一つだけ疑問点が出てきました。 例えば、GDPが一・五倍になりますと、その場合の名目成長率は四%台と、GDPデフレーターは三%台と聞いたんですけど、このことが正しいかどうか、竹中大臣、もう一度お願いします。
○国務大臣(竹中平蔵君) ちょっと正確な数字は記憶しておりませんが、名目成長率が四%台ないしは四%台の半ば、ちょっとケースも幾つかありましたので記憶しておりませんが、その中身としては、実質GDPが一%台の半ばで、その残差がGDPデフレーターの上昇率、そのような姿が「改革と展望」から、そしてその後の二十一世紀ビジョンで引き継がれたワーキングチームのプロジェクトで描かれていたというふうに記憶をしております。
○大久保勉君 これは非常に重要な問題ですから、政府参考人、正確な数字をお願いします。恐らくは三%台と思いますが、是非コンファームお願いします。
○国務大臣(竹中平蔵君) GDPデフレーターが必要だとおっしゃったんですか。名目成長率はございますんですが、これは二十一世紀ビジョンの経済展望ワーキンググループの試算によって想定、想定された数字でございますけれども、済みません、これ改革、済みません、まず二つ申し上げます。 「改革と展望」で、二〇〇五年から二〇一二年までの、ちょっとこれは、期間がちょっと前倒しになっていて申し訳ないんですが、実質成長率が一・六%、そしてGDPデフレーターが一・六%、そして名目成長率が三・一%となっております。そして、これは二〇一七年度、単年でございますが、これは「改革と展望」の先を二十一世紀ビジョンのワーキンググループでつないだものでございますので、二〇一七年でございますけれども、四・一六%、成長率にして四・約二%ですか、そのような数字になっております。 ちょっとこれは限定された資料でございますので、必要がありますればより正確なものを届けさせていただきます。
○大久保勉君 非常にあいまいに聞こえましたので。経済理論的には、そうですね、名目GDPマイナス実質GDPはいわゆるインフレ率です。先ほどの数字、四%台の名目成長率で実質が一%台ということですから、恐らくは三%ぐらいのインフレ率を想定されているんでしょうと。これがこちらの骨子です。極めて、いわゆるバイブルです。 じゃ、こういうインフレが三%の現状で金利は何%になるか。これは、基本的にはインフレ率よりも高いということですから、少なくとも三%以上の金利があり得るということなんです。もちろん、これはハイパーインフレでしたらもう少し上がりますけれども。じゃ、もし三%になった場合に郵便貯金銀行の財務諸表にどういう問題点があるのかということを是非知ってほしいんです。ですから、私は前回は、二%金利が上がったらどの程度資産が劣化するかという数字を言いました。つまり、この二%という数字は絵そらごとじゃないんです。実際にこちらは三%で試算しています。 じゃ、二%は、竹中大臣が言いますように保守的な数字です。保守的な数字によりますと、郵便局の資産、これは社債だけです。社債の損失額は八兆円あります。この数字は非常に正式な数字です。これはディスクロージャー誌です。これが間違っていましたら大変な問題です。つまり、八兆円だと言っています。さらに、いろいろ調べましたら、郵便局は預託という制度があります。大蔵省に、MOF預託というか財務省に預託をしておりまして、その金額が約百五十六兆円です。ちゃんとした、いわゆるデュレーションというのが出ています。期間一年以内が三十八兆とか、一年から三年が七十兆、これを全部計算して平均残存を計算しましたら二・一年です。ですから、二%金利上がった場合は、こちらは六・五兆円の損失になります。合計で、社債と預託金の合計で十四・五兆円損失が発生します。 前回、竹中大臣は、いや、ALM上の問題だからちゃんとやっていると。大臣、ALMというのはアセット・ライアビリティー・マネジメントですから、資産と負債管理ということですね。これでよろしいでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 私もそうだと理解をしております。
○大久保勉君 ですから、資産サイドで金利が二%上がった場合に十四・五兆円恐らくは損失が出ると。じゃ、債務サイドに関してどうか。このことを、七月二十一日から、今日は八月の四日ですか、ずっと負債サイドのシミュレーションを出してくださいと言いました。まだ出てきていません。是非、委員長、このシミュレーションを出すように、準備……(発言する者あり)いつ出せるか。まず準備、じゃ、竹中大臣、お願いします。若しくは参考人でも結構です。
○国務大臣(竹中平蔵君) ALMの分析は、ちょっとこれは我々が、準備室が行っている問題ではございません。公社において行っておられると承知をしておりますが、どの程度のものが可能なのかというのはちょっと私は承知をしておりませんので、公社の方に必要があればお尋ねをいただくべきかと思います。
○大久保勉君 じゃ、郵政公社の方にお願いしたいと思います。いつまでに出してもらえるでしょうか。債務サイドの分析です。
○参考人(斎尾親徳君) 御指摘の負債の予想利益といいますのは、金利が一定幅で変動した場合の負債の時価の変化のことを指しておられると思います。 これにつきましては、経営上の指標として国内外の先進的な金融機関において採用する方向で現在取り組みつつあると聞いております。しかしながら、負債としてのリテール向けの預貯金の時価評価につきましては、定期性預金の中途解約やそれから流動性預金の期間の扱い等、理論的な課題が幾つかありまして、統一的な算出方法がまだ確立しておらないと聞いております。現在、郵貯においてもこの算出を行わなければいけないとは思っておりますが、今後は国内外の民間の最先端の動き等も注視しながら、研究してまいりたいと思っております。
○大久保勉君 じゃ、これ委員長に是非お願いします。郵政準備室の方に是非、債務サイドの分析を出すように依頼してください。 実は……(発言する者あり)じゃ、分かりました。じゃ、私が計算しました。実は私、アセット・ライアビリティー・マネジメントのアドバイザーの仕事もしておりまして、一つ一つこれを、ディスクロージャー誌の十一ページに郵便貯金の残高ということで、通常預金、積立預金、定額預金、定期預金、全部あります。この中で一つ一つ、恐らくデュレーションはどのくらいかということで考えました。 まず、通常預金に関してデュレーションはゼロと。つまり、これは金利が上がりましたら基本的に上がっていきますから、非常にゼロに近いと。まあ、もし三か月で回っていましたら、〇・二五ということでよろしいでしょうか。参考人の方、だれか分かれば。
○参考人(斎尾親徳君) 私どもの方でまだデュレーション出しておりませんので、お答えできません。
○大久保勉君 デュレーションが、出していないということでしたら、民営化した場合に本当に銀行をマネージする能力があるかという問題になりますから、新たな問題が発生します。その点で、是非ともこれは分析してほしいと思います。これは基本中の基本でありますから、こういった骨格のつくる前の大前提として、まず郵便貯金がどういう状況にあるか、前提を分析しない限りはこんなもの、絵そらごとです。是非、このことに関して早急に数字がいただけたらと思います。これは郵政準備室にお願いします。 一応、私の方が正しいか正しくないか、一応経済理論ですから、間違いは非常に少ないと思いますが。 十三兆定期預金がございまして、これはデュレーションを二年と計算しましたら、二%金利が上がった場合に五千億円のプラスです。で、定額預金百六十兆、これは郵政公社との話で金利が二%から三%上がった場合は少なくとも八〇%の解約が起こるでしょうと。で、残りの期間に関しては、三年と計算しましたら、定額預金が百六十兆あります。八〇%解約されましたら残りは三十二兆。で、デュレーションが三年で計算しましたら約一・九二兆円です。合計しまして、債務サイドの利益は二兆四千億。資産サイドは十四兆五千億の損で、債務サイドは二兆四千億のプラスです。いわゆるALM分析は恐らくは十二兆円の損失です。 金利二%ですよ。その場合に、資本金は二・五兆円の郵便貯金銀行です。こういうことが発生した場合に、まず上場できるか。上場できません。さらには、これはいわゆる債務超過か債務超過じゃないか。 これは通告しておりませんが、伊藤大臣、金融庁の立場から、こういった金融機関があった場合に、こちら、業務改善命令を出しますか、若しくは破綻処理しますか。もちろん会計処理の問題がありまして、これが含み損だから問題ないという回答に関しては、健全な金融行政をやっています金融庁から考えたらおかしいと思います。伊藤大臣、是非御見解を。
○国務大臣(伊藤達也君) 今のは仮定のお話でございますので、そのことについて私からお答えすることは適切ではないというふうに思っております。 委員が御指摘のとおり、リスク管理体制というのは非常に重要でございますので、そのことも含めて、私どもとして一般の民間金融機関の場合には検査そして監督をいたしているわけであります。その中で、健全かつ適切な業務運営を確保していくということは極めて重要なことでありますから、そうした観点から、公社が民営化された場合、民間のルールと同じように、私どもとして検査、監督を通じて健全かつ適切な業務運営に努めてまいりたいというふうに思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今委員がALMの基本的な考え方に基づいて、こういう試算があり得るのではないかということをお示しいただいたわけでございますが、私自身は今すぐその場で判断はしかねる部分ございますけれども、これは委員からの御指摘でございますので、これは当然公社はALMをやっているわけですから、公社はALMをやっているわけですから、その中でこの今の大久保委員の御指摘がどういう意味を持っているのかというのは、これは公社においても是非精査をしていただけるというふうに私も思っております。 その上で、基本的な認識を是非申し上げておきたいんでございますけれども、これは資産と負債をマネージする、アセット、ライアビリティーをマネージすると、これは当然のことながら大変必要でございます。公社のときもそれが必要だし、民間からすればより責任を持ってやらなきゃいけない。 この郵貯の負債サイドの金利感応度につきましては、これは公社、これ公社は資産、負債全体を対象として乱数によって作成をしました一万本の金利、為替、株価のシナリオを基にしまして将来の資産、負債を推計をしまして、それぞれの時点における期間損益、資産価値、BSベースですね、の変動を定量的、確率的に把握しているところと承知をしております。これはもう御存じだと思いますけれども。 これを見ますと、これ、なかなかほかの方々にも分かりにくいと思いますので申し上げますと、一万通りやるわけですね。一万通りの計測結果の中から、良い方から数えて九千五百番目の数字、下から見ると、下から、悪い方から五百番目、つまり九五%最悪値ということになりますけれども、それによっても特段大きな問題を抱えているわけではないという結論を導いているわけでございます。それで、これについては公表しているというふうに承知をしております。 そういうことを踏まえて、公社にはより精緻なALMをやっていただかなきゃいけないと思いますが、我々もそういうことを踏まえて骨格の計算をやっているということでございます。
○大久保勉君 公社に関しましては、ALMの分析の指標が、モデルがあって、問題ないと。若しくは、このモデル自身をもう少し精緻に見る必要がありますが、それでも、じゃ公社で大丈夫だから民営化した銀行は大丈夫かといったら、これは全く違う議論です。ですから、民営化、今回の民営化は危ないと言っているんです。 つまり、何が違うかといいましたら、もし金利が二%上がった場合に、定額預金百六十兆が解約される可能性があります。普通は百二十兆、どこに行きますか。郵政公社でしたら政府保証のある郵便貯金に行きます。ところが、郵便局会社は、もし、次の預金は政府保証ありませんよ、債務超過の可能性ありますよといったら、合理的に郵便局の方が顧客の利益を守るためにやりましたら、郵便貯金なんか持っていきませんよ、国債に行きますよ。さらには、今の定額預金は〇・〇六%です。二%金利が上がっていましたら、前の〇・〇六%の預金はもうどんどん解約しましょう、今だったら国債買ったら二%ですよと、お客さんのためになるんです。こういう行動原理になりますので、郵政民営化した後のリスク管理は極めて危険な状況になっています。このことを是非認識してほしいです。 二%は上がりっこありませんと言いましたが、少なくとも、じゃ、こちらの三%インフレ計算しているものはじゃおかしいんですか。ですから、極めて今回の法案というのはずさんです。こういったものをベースに、じゃこれは後でやりますということでよろしいんでしょうか。 もしこの法案が通った場合に、もし郵便貯金銀行が破綻した場合、だれが責任ありますか。新しい経営者ですか、それともこの法案を承認した我々ですか、若しくはこういった極めて重要な情報を出していない政府でしょうか。 私は、政府はまず精緻な分析を出すべきだと思っております。そうしない限りは、極めて不完全な情報で郵政民営化賛成か反対と言わざるを得ません。 ですから、私どもは非常に危険な法案を今通そうとしています。是非このことを申し添えまして、私は、ですから、この法案は危ない、絶対に通すべきじゃない、もう少し郵便局、さらには簡保の状況を見極めまして、もし病気だったら、外で運動させるんじゃなくて、ちゃんと安静にさして問題を一つ一つ解決する、そして将来は適切な方法を考える。このことを主張しまして、私の質問を終わります。
○水岡俊一君 民主党・新緑風会の水岡俊一でございます。 我が会派、本日は四番バッターとして質問に立たせていただきます。よろしくお願いを申し上げます。 国民のための郵政民営化と、こう言われてきておりますが、私たちはどうしても理解できないことが多いわけでございます。連日のこの委員会の質疑を通しても、この間、理解が深まるどころか、誇大広告に見られるように、ごまかし法案ではないか、極めてずさんな法案ではないか、こういうことを痛切に感じるところであります。一方、この郵政民営化について国民の立場に立って考えてみると、理解できないということもさることながら、不安でたまらないということも多いと私は思っております。私は、国民の不安という観点から質問をさせていただきたいと思います。 私は兵庫県の出身でございます。一九九五年一月の十七日、阪神・淡路大震災を私は神戸で経験をいたしました。あの日あのときだれもが、悪夢だと信じたい、しかし、目の前の現実に愕然とし、普通の生活が取り戻せるのは、取り戻せる日が永遠に来ないのではないかという深い谷底に突き落とされたも同然でありました。そんな私たちを救ってくれたのは、消防隊であり、自衛隊であり、そして郵便局員であり、ボランティアであったわけでございます。 阪神・淡路大震災、それから新潟県中越大震災などを始め、大規模な災害が起こったとき、これまで郵便局の方々が本当に大変な御苦労をされながら献身的に業務に当たられました。それはもう業務の域を超え、被災者にとっては、手紙、荷物ということだけではなくて、勇気、希望、そういったものを手渡すことによって、精神的な面で大きな大きな支えとなり、被災地復興への原動力となったことは、皆さんもう御承知のとおりであります。 そこで、竹中大臣、大臣はこういったことをどのようにとらえておられるのか、まずお伺いをしたいと思います。お願いします。
○国務大臣(竹中平蔵君) あの阪神・淡路大震災、私も芦屋市に住んでいたことがございまして、当時の友人の家が倒壊したりとか、大変やはり身近にそのときの被害を感じたものでございます。 このとき、さらには昨年十月に発生したあの新潟県の中越地震を始めとしまして、大規模災害の際には、これは郵便局舎や設備が被害を受けると。また、通信交通網の寸断等によって要員の確保も、これは郵便、郵政自体容易ではないわけでございますけれども、そういう状況下で郵便局の職員が多大な努力をされて、そして郵便、郵貯、簡保という国民の生活に密着したサービスをできる限り維持しようと、そういう努力を図られた、そして被災者の救援にもう大変大きな役割を果たすことができたというふうに、これもう承知をしているところでございます。 特に、この郵便というのは基礎的な通信手段でありますから、瓦れきの山の中で、被災者の方々にとって正に勇気と希望を与える大事な手紙を懸命に配達するという職員の姿を見た被災者の方々から感謝の声が多数寄せられたということも私聞いております。 このような被害時におけるこれまでの公社の取組というのは、その意味では、もう社会も評価しているし、私も評価をしておりますし、郵政事業が地域に密着したサービスとして国民から高い評価を受けているわけですけれども、その大きな理由の一つになっていると思っております。民営化後もこのような取組が引き続き確保されるということが非常に重要であるというふうに思っております。
○水岡俊一君 そもそも、この郵便局の方々を動かしたものは一体何だったんだろうと私なりに振り返ってみますと、これは大きく二つの要因があると思うわけです。 一つは、郵便に携わる者としての使命感、地域に溶け込んでいる郵便局員としての人々との結び付き、公務員として国民のために力を尽くしたいという公務員魂あるいはプライド、そういった精神的なものが大きいと私は思うわけです。 もう一つは、法制度によって災害時に郵政公社が組織として災害応急対策を総合的かつ計画的に推進することが定められているからだと言えるわけです。このたび民営化が図られるという中で国民は、漠然としてではありますが、大きな不安を持っているわけであります。 郵政民営化法等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案第七十二条を見ますと、こう書いてあります。第七十二条、「災害対策基本法の一部を次のように改正する。」、「第二条第五号中「、日本郵政公社」を削る。」と書いてあります。これはどういう意味なんでしょうか。このことについて、竹中大臣、説明をお願いをしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 使命感に加えて、法律の枠組みが重要であると。その法律の枠組み、具体的に何かということになると、これは正に委員御指摘のように、災害対策基本法というのがございます。現行の災害対策基本法の第二条第五号におきまして「指定公共機関」というのがございます。これは、指定公共機関というのは、公共機関及び電気、ガス、輸送、通信その他の公益的事業を営む法人で、内閣総理大臣が指定するものというふうにされているところでございます。そして、日本郵政公社は、日銀、日本赤十字、NHK等と並びまして、この公共的機関の一つとして法律上例示、法律上例として示されておりまして、指定公共機関に指定をされております。 民営化に伴いまして、郵政公社の業務は株式会社である各民営化会社等に承継されますことから、公共的機関として法律上例示をされていた、例えば国鉄なんかもそうだったわけですね、国鉄なんかも例示をされていたわけですが、それが民営化後削減されたのと同じように、日本郵政公社を法律上の例示から削除するということにしたものでございます。 なお、民営化後の各社が、指定公共機関として指定されるかどうかについては、今後郵政、今後政府の内部において検討していくということになりますが、日本郵政公社が災害時に果たしてきた役割が引き続き確保できるような方向で取り組んでまいるつもりでおります。
○水岡俊一君 ということは、この災害対策基本法のこの削除は、削除する前と削除後はほぼ変わらないという意味なんでしょうか、大臣。
○国務大臣(竹中平蔵君) 先ほど申し上げましたように、私たちの基本的な考えというのは、この日本郵政公社が果たしてきたような役割が引き続きやはり果たしていってもらうこと、果たされていくことが必要であろうと、基本的にもうしっかりとしたそういう考えを持っております。 その前に民営化されて分割されますから、その四つについて、どのような範囲で、どのような扱いをするかということについて、しっかりとこれから政府内で検討をしなければいけないというふうに思っているわけでございますけれども、例えば、これは分かりやすい例として、郵便事業会社については、これは郵便事業会社については、これは引き続き郵便のユニバーサルサービス提供義務が課されますので、これで、まあ物流事業者であります日本通運株式会社が指定公共機関に指定されております。これ、日本通運は民間会社で指定されておりますので、そういう点にかんがみれば、これは指定公共機関に指定されることになるというふうに考えております。
○水岡俊一君 いや、改めて内閣総理大臣が指名をすると、指定をするということで変わらないんだというような御趣旨かと思うんですが、実際のところ、今例示のありました日本通運株式会社と同等になるという意味ではまたないんだろうというふうに思うわけですね。 同等になるんですか、大臣。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは、今申し上げたのは、郵便については非常に分かりやすい例として申し上げたんですけれども、郵便はユニバーサルサービスの義務が果たされる、果たされなければいけませんので、これは一方で、例えば物流事業であります日本通運株式会社が公共機関に指定されていることにかんがみれば、この郵便事業会社は指定公共機関等に指定されることになるというふうに思います。 これ、四分社化されていろんな法律との関係が出てまいりますので、それを全体について、四社全体についてどのようにしていくのが一番よいか、しかし方向は郵政が果たしてきたそういう役割をしっかり果たすようにするという枠組みの中で具体的にどのようにしていったらよいかというのは、政府の中でこれからしっかり話し合っていきたいというふうに思っております。
○水岡俊一君 いや、でも、それは大きな問題じゃないですか。災害時にどのように対応していくのか。これまでと大きく変わらない形で災害対策にかかわっていただきたいと、こういうことがあるんであれば、それは法律としてきちっと担保しなきゃいけない内容じゃないかと私は思うんですがね。 特に日本郵政公社は、今私の手元にこういうふうなペーパーで、日本郵政公社防災業務計画という計画書で、非常にたくさんの内容を事細かに計画が示されています。これは、言うならば災害対策基本法、それから大規模地震対策特別措置法、東南海・南海地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法により定められたと、こういうふうにしたものですね。今回、これを、災害対策基本法の改正によってこれが一切飛んでしまうことになりますね、この根拠が。 そういったことで、今のようなお話で、変わらないということをおっしゃるのは私には理解できないですが、その点、大臣、どうですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今お尋ねになったのは、防災業務計画ですか。
○水岡俊一君 はい。
○国務大臣(竹中平蔵君) 防災業務計画ですね。 これ、今委員もおっしゃったと思いますけれども、指定公共機関はこの防災業務計画を策定すべきであるという旨が定められているところでございます。これによって、現在、同法の規定、指定公共機関である日本郵政公社はその日本郵政公社としての防災業務計画を定めているわけでございます。この計画、御指摘のとおり、やっぱり大変大事だと思います。災害時における郵便物の送達の確保等の公社業務の運営に万全を期すこと、そういうこととか、災害時における災害特別事務の取扱い及び援護対策を迅速かつ的確に実施することと、正に万全を期すためにそういうものが定められているわけでございます。 民営化後の各会社が指定公共機関として指定どのようにされるかという、されるかどうかについては、先ほど言いましたように、まあ郵便事業会社は分かりやすいですね。郵便事業会社については、これは検討される方向で、これはもう考えられるというふうに私は思っておるんですけれども、これはしかし、民営化後の各会社も、承継する業務の性格に、性質に応じまして、災害時において様々な役割を果たすことになるというふうに考えられます。したがって、各社においては必要な事項について計画を策定するなどの対応が行われることになるというふうに考えているところでございます。
○水岡俊一君 郵便事業株式会社、郵便局株式会社、郵便貯金銀行、郵便保険会社、この四つの形態の中で今ある日本郵政公社防災業務計画を幾ら書き直しても、根本的に違う問題だと私は思うんですね。 ですから、今、単なる例示から外れたというだけで、後で指定をすれば変わりはないんだというお答えかと思いますが、実際には指定公共機関の一覧の中の民間会社と私は同レベルではないんだというふうに思っています。少なくとも先ほど大臣がおっしゃった評価、この災害時における郵便局の皆さんのその努力に対する評価と今のこのお答えとは必ずしも一致しないと私は思いますが、いかがですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 是非委員にちょっと御理解賜りたいのは、我々は、これが郵政公社から民間会社になると、そこで公共的な今まで役割を果たしてきました、それが民間会社になることによってもうそういう義務から解放されるようになると、そういうふうには私たちはもう断じてしないつもりなんです。 だから、これは郵便事業会社に対しては指定公共機関に指定されることになるということを明確に申し上げておるわけですが、ほかの問題について政府内部でちょっと話合いをして明確にしなければいけないのは、例えばこれ、郵便局会社というのはいずれにしても郵便窓口業務等を郵便事業会社等の委託を受けて行うことになるわけでございますから、これは指定公共機関に指定されるかどうかにかかわらず、郵便事業会社等との委託契約に災害時の対応が規定されることになりますから、災害時においても郵便局において郵便窓口業務等が適切に行われることになるわけです。そういう点をどのように考えるかと。それはやっぱりきちっと問題点をクリアしていきたいというふうに思っているんです。 郵便貯金と郵便保険ですね。郵便貯金と郵便保険、ちなみに民間の銀行と民間の生命保険会社については指定公共機関、公共機関に指定されているものはないんですが、しかし、別の枠組みがあるわけです。これは災害対策基本法の第九条におきまして、政府は、災害対策基本法により、その目的を達成するために必要な金融上の措置等を講じなければならないということ、これは同法の第九条の第一項に書かれています。それに基づき、政府は、災害発生の際、銀行に対しては災害関係の融資に関する措置、預金の払戻し及び中途解約に関する措置等を、また保険会社に対しては保険金の支払及び保険料の払込猶予に関する措置等をそれぞれ要請することとされている。これは、金融庁の事務ガイドラインに示されております。 郵便貯金銀行、郵便保険会社がどのような扱いになろうとも、災害時においてはこの別の法律の枠組みがあるわけでございますので、これで適切になされる。 私が申し上げましたのは、引き続きしっかりと役割を担っていただくんだけれども、ほかの法律との関係がありますので、そこをしっかりと整理をして、引き続き国民から期待されている災害時の重要な役割をしっかりと果たしていくようにすると、そのように申し上げているわけでございます。
○水岡俊一君 大臣、お言葉でありますが、去る六月の二十八日に衆議院の郵政特の公聴会開かれておりまして、この中で郵便局の現職の職員の方の意見が述べられています。 それをちょっと読みますと、今回の震災による経験から、地域の人に愛され親しまれる郵便局、地域の役に立つ郵便局としてこれからも公社の中でより発展させることが大切と感じました。民営化されれば会社の経営判断に任され、利潤追求は避けられず、今回のような地域に対するサービス提供はできないと思います。郵便局は地域の中の中心です。三事業一体だからこそ今回の災害に対し対応できたのです。田舎には二人局、三人局が多く、一人が三つの仕事をする中で効率性を保っています。したがって、四分社化はまず無理があり、現実的ではありません。こういうふうに述べられています。 今後の対応として図る図らないという話は幾らやっても押し問答だと思いますが、一つ言えることは、それらを想定してきちっと法律で担保をするという準備が整っていなかったということはお認めになりますか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今回のポイントは、他の国鉄等々の例に倣って例示から落としたということなんです。例示から落とさせていただきましたけれども、指定公共機関というのはこれは別途指定をするわけでありますので、この指定公共機関に指定するに当たっては、これは先ほど言いましたように、金融機関には金融機関の法律的な、金融機関はあれですよね、神戸の、淡路のときも民間の金融機関だって頑張られたわけですよ。日本通運だって頑張られたわけですよね。そういうほかの枠組みがありますからそれの調整はやらなきゃいけないと、そのための相談をするというふうに申し上げているわけなんです。 これは、いずれにしても、だから例示からは落としましたですけれども、実態的に国民の要請にこたえられるように政府全体としてやっていきますということを御答弁申し上げております。
○水岡俊一君 民間の方も、金融機関にしろ運送関係者にしろ本当に頑張られたというふうに私は思っています。 しかし、先ほど、冒頭に大臣が述べられたように、郵便局の局員の方のその努力はこれはもう本当に想像の域を超えたというか、筆舌に尽くし難いほど多くの被災民の助けになった、こういうことでありますから、それを指定機関から、例示から外れただけだというふうにおっしゃるのは私はいかがかというふうに思うわけです。 見方を変えて聞いてみたいと思います。 大臣はいつも、改革とは更に良くなることですと、こういうふうにおっしゃる。郵政民営化は本当に国民のためになるんだと、こういうふうにおっしゃっている。しからば、今回のこの民営化によって、災害時における郵便各社の対応は少なからず起きるわけですが、どのような点で国民にとってプラスになると思われるのか、これを教えていただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 民営化は広範なプラスがあると思いますが、委員のお尋ねは、災害時に限ってそれを例示せよというお尋ねで、これはなかなか難しいお尋ねではあると思います。 公社は、公社は、災害発生時におきましては、これは企業の社会的貢献として、これは自らが有します経営資源を有効に活用して被災者の支援等の対応を行って、そして地域において高い評価を得てきたと、私も高く評価をしております。民営化後の各社につきましても、これは公社と同様に、災害発生時にはこの企業の社会的貢献としてその資源を有効に活用していくものと考えております。 この場合に、官業であるがゆえの制約として業務範囲が限定されていたと、公社というのはそういう面もあるわけでございますけれども、民営化後の各社は、民営化に伴って獲得したその経営の自由度を生かしてより多様な企業活動を行うことが可能でございます。そして、その経営資源もより豊富になっている。経営資源が民営化によって豊富になるというのも、これはやっぱり私はメリットだと思います。したがって、民営化後の各社がその経営資源を活用して行う対応の幅も、これは公社に比べて広くなり得るわけでありまして、従来の郵便、貯金、保険の枠にとらわれないものとなる可能性を秘めているというふうに考えています。 具体的な対応、災害対応にしましては、これはその業務の親和性等を踏まえて今後判断がなされていくことになりますけれども、郵便事業会社が今後展開すると想定される総合物流機能を生かした救援物資の供給でありますとか災害ボランティア活動のあっせんなど、これは様々な可能性が考えられるというふうに思っております。
○水岡俊一君 いや、いろいろと今お話をいただきましたが、私、冒頭に申し上げたとおり、国民の不安という視点からお尋ねをしているわけですね。ですから、今のお答えをもしもあしたの新聞に書いていただいたとして、国民の皆さんがその不安をぬぐい去れることができるかと、やっぱり難しいんじゃないかなと。もう少しやはり簡単に、明確にこのことについてお答えをしていただきたいというふうに思っております。 できもしないことをできるようにとごまかすんではないかという批判が午前中からずっと続いておりますが、そういったことにならないようにきちっとした答弁をお願いをしたいというふうに思っております。 それでは、ちょっと次の問題に行きたいというふうに思います。 郵政公社の民営化を進めるに当たって、現場の職員そして労働組合とどのような対応をされてきたのかという、この点についてお伺いをしたいと思いますが、竹中大臣は、一昨日、我が会派の山根議員の質問に、組合の幹部の方には一度大臣室においでをいただきまして、御議論をさせていただきましたと御答弁をされています。 いつのことなんでしょう。そのときの様子、できれば教えていただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) たしか、山根委員からは、地方に出掛けていってお話、話したことがあるのかと、組合の幹部と話したことがあるのかと、現場を見たことがあるのかと、そういうお尋ねをいただいたと思います。これは当然、現場を知ることも、また現場の方と話すことはこれは当然重要なことだと思います。 昨年五月から六月にかけまして、まずこれは旭川市、名古屋市、さいたま市の三都市で行われましたこれは地方懇談会、これは現場の方にも御参加をいただいていますし、利用者の方にも御参加いただいています、そういう地方懇談会。それと、郵政民営化テレビキャラバンというのを行いましたが、それに合わせて、昨年十二月に富山県、熊本県、静岡県において実施をしました意見交換会におきまして、地元の郵便局長さん、労働組合幹部の方々と意見交換を行ってきたところでございます。また……
○水岡俊一君 大臣室。
○国務大臣(竹中平蔵君) 失礼、大臣室の件ですね。大臣室の件、まあその点はあるんですが、大臣室では昨年十一月十六日に、これはJPUの菰田委員長、そして難波書記長及び全郵政の宮下委員長、山口書記長と、そして私の間で意見交換の機会を設けたところでございます。 この意見交換会におきましては、まず組合側から「「郵政民営化の基本方針」に対する考え方」、基本方針九月に出しておりますので、それを受けて約二か月後ですか、十一月の十六日に、組合側としての「「郵政民営化の基本方針」に対する考え方」と題する資料は御提示いただきまして、そして五項目にわたる基本方針についての組合側の考え方について御説明を受けました。私からは、これに対する政府の考え方というのを、基本方針の中身を含めて御説明をさせていただいたところでございます。
○水岡俊一君 私が聞いたことをちょっと述べたいというふうに思います。もし間違いがあったら訂正をしていただきたいと思いますが。 昨年の九月に政府が郵政民営化の基本方針を閣議決定する前段から、再三にわたって組合側は会見を申し入れていた。にもかかわらず、ナシのつぶてだったと私は聞いております。九月の十日にやむなく組合側が公開質問状を政府に提出したが、それに対する回答も出さなかった。その上で、組合の求めでようやく実現したのが今おっしゃった十一月十六日の竹中大臣と労働組合のトップ会談。ところが、会見はたったの三十分弱、そこで、今後も更に話し合っていきましょうということで双方で確認をされた。組合側はその後、十一月十七日、翌日に文書で郵政民営化に対する意見書を提出し、政府側に丁寧な説明と話合いを求めたはずであります。しかしその後、大臣や民営化準備室からは回答どころか連絡もなかったということであります。 竹中大臣、これは本当でしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは、それ以前の十一月十六日に至る経緯のことについては、これは両組合と会見を行った際に私から両委員長に御説明申し上げたんでございますが、昨年の八月三十日に両組合から私に対し会見の申入れがあったということは、これは私自身は承知をちょっとしておりませんでした。その当時はいろいろごたごたしていたということだと思うんですが、私と事務方との間の連絡がうまくいかなかった面があったのではないかと。 これは、いずれにしましても申入れを、きちんと申入れに対応できなかったことは誠に遺憾に思っております。そして、両組合と意見交換することの重要性は十分私は認識しておりましたので、その後、昨年十一月十六日にその機会を設けさせていただいたということでございます。 そして次に、公開質問状の件でございますが、これは、失礼、昨年十一月十七日ですね、十一月十七日ですね。これは、JPU及び全郵政が小泉総理に郵政民営化に対する意見書を提出して、十一月三十日までに文書で回答するよう求めたというものだと思いますが、これは十一月十六日に組合側と私との意見交換会を実施し、実際にお会いして、これは率直な意見交換を行うことが重要であるということを改めて実感しまして、これは文書による回答ではなくて、組合側と郵政民営化準備室幹部との間で意見交換会を開催して、その中でこの郵政民営化に対する意見書についても回答したい旨、事務方から御提案していたわけでございますが、今日に至るまで組合側から回答は得られていないというふうに聞いております。
○水岡俊一君 いや、最後のところ、ちょっと私も承服しかねるところですから、私も調べてみます。 いずれにしても、大臣はその山根議員の質問に対してこうも答えられているんですね。まだまだもっともっとそういうことは機会を増やしたいというふうに思っておりますけれども、今までもそのような形で議論はさせていただいておりますと、こうおっしゃる。今のお話とは合いませんね。 やはり、ともすれば、今のお話で言えば、組合からの会見申入れを知らなかったとおっしゃる。大臣としては、それは遺憾かも分かりません。しかし、それは準備室が知っていたわけでしょう。準備室がそれをわざと言わなかったのかどうか分かりませんが、そういったことの中で、今までもそのような形で議論をさせていただいておると大臣がおっしゃるには、ちょっと当たらないんじゃないか。あたかも政府として誠意と丁寧さを持って働く者との話合いをしてきたかのように振る舞うのは、私は間違いだというふうに思っております。 今後のことについてちょっとお尋ねをしてみたいと思います。 政府として、郵政事業の民営化、そして国家公務員の身分を外すということについて、きちんと労働組合に説明し、理解を求める努力をしてきたかと言えるか、これは大変疑問であると私は思います。郵政民営化に関する説明責任は政府にあるのではないか。確かに、職員との雇用契約は公社総裁との間にあるわけですが、国家公務員としての任用は国が行うものであって、政府が直接の責任を負うべきものであると私は考えますが、竹中大臣としてはいかがでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは重ねて申し上げますが、時間的な制約が確かにございますから、不十分だという御指摘、おしかりを受けるかもしれませんが、地方に出掛けましたときにその場でいろんな懇談会を持たせていただいたり、それなりの努力はさせていただいているつもりでございます。 しかし、今後更に、今委員、お尋ねは今後でございますから、今後更にそういう努力をしていかなければいけないというのはもう御指摘のとおりであろうと思います。実は生田総裁ともそういう話をしているんでございますけれども、我々配慮原則を掲げて、職員が安心して意欲的に働くことができるようしなければいけないと。そのための様々な措置を講じているつもりでございますけれども、今後に関しましては、今国会でこの関連法案、可決成立していただければ公社においても職員に対していろんな御説明をいただけるものと思っておりますし、私も総裁と御相談をしながら、必要に応じて私なりのいわゆる果たすべき役割、必要なときの御説明は、これは是非しなければいけないと思っておりますし、しっかりと果たさせていただくつもりでおります。
○水岡俊一君 いや、ちょっとよく分からないですね。 要は、私が聞いたのは、政府が直接の責任、説明責任を負うべきものであるかどうかをお尋ねしたんですが、大臣、もう一度お願いします。
○国務大臣(竹中平蔵君) 政府の役割、公社の役割、これは両方あるんだと思います。したがいまして、生田総裁とも御相談をしながら、政府として果たすべき役割、私が果たすべき役割については、これは当然しっかりと果たしてまいります。
○水岡俊一君 それでは、生田総裁にお聞きをしたいと思います。 郵政民営化にかかわる身分とかそれから雇用など労働関係については、これまでどのように組合側と話合いを行ってこられたのか、あるいは行ってこなかったのか。その説明責任は政府にあると私は考えていますが、総裁はどのように思っていらっしゃるか。今大臣は、公社にあるというようなお話も中にはありました。その点についてお答えをいただきたいと思います。
○参考人(生田正治君) お答え申し上げます。 実は、組合、とにかく職員を非常に大切に思っているんですが、それを代表するものとしてやっぱり組合が重要なんですね。これとうまくできなければ事業は発展しない。JPU、全郵政、二つあります。 したがって、公社入る前、半年前からいろいろ幹部と話し合いました。それで、非常に組合が経営を改善、良くするということに熱意があると、大変熱意がある、それで改革マインドもある。改革という意味は民営化という意味じゃないですよ。改革マインドがあるというのを私は肌で感じたので、二〇〇三年四月にスタートして、五月にパートナーシップ宣言というのをして、受けないかと、受けるというので郵政事業改革協議会というのをつくりまして、折に触れ、我々のレベルで話合いをしてきているのが現状であります。そういった場、あるいはそれをちょっと離れた非公式の場で、全く、組合は組合でこの民営化についてはしっかりした考え方、まあ反対ですけれども、早い話が、考え方がありますけれども、それはそれとしまして、ざっくばらんな意見の交換は現在してきております。 それで、十九年四月一日に民営化するとすれば、組合等を代表とする職員が自分の立場や帰属や労働条件、公務員問題、不安が一杯あるのは私はもう本当によく分かる。それは当然だと心得ております。それで、だけれども、今のところはまだ分からないわけですから、それについて私はまだ説明責任を持って説明する立場にありませんから話もしていませんが、だけれども、もしそれが話ができる状態になるんであれば、その内容を十分職員に、第一義的にはこういうふうに政府の方針として法律ができたよという、ボールでいえばボールのキックオフは私は政府がしていただく立場じゃないかなと。キックしていただいた後走るのはプレーヤーだと思うので、それは今度は、私は経営者としてしっかり役割分担をして、働く皆さんの不安を除く努力をすべきだと思っています。 率直に言いますと、その具体的な細目は、法的には新経営陣、その母体となる企画準備会社がやることになっているんです。だから、私たちにはその資格がないんだけれども、そんなこと言っていたら時間が間に合いませんから、政府の御要請を受けたら、その身代わりとしまして、どこにどういうふうな配置になるか、労働条件等も含めまして、具体的にじっくり話し合いまして、みんなの不安を取り除いて、それで準備企画会社、日本郵政株式会社にスムーズにバトンタッチして、彼らが、それらがうまく話合いができるように最善を尽くしたいと思います。 ただし、二度目も同じこと言って済みませんが、今は、組合は組合の立場で動いているわけですから、具体的に座ってどうしようという話合いをする環境には全くございませんから、今までのところは、ざっくばらんな単なる意見の交換は、これはまあ非公式として横に置きまして、具体的な公式の詰めはいたしておりません。また、いたすべきでもないだろうと、こう考えております。 だけれども、いつも言いますように、事業は人なりで、職員がよく理解してくれて、将来展望と夢がなければ事業うまくいくはずがありませんから、それを不安を除いて、そういう状態になるように、もし法案が通るのであれば、後は最善の努力をしていこうと、こう考えております。
○水岡俊一君 生田総裁からのお話によると、キックオフの件については政府がやっていただくべきではないかというお話がありました。大臣からは、私の責任としてという部分は果たさなければいけないというふうにおっしゃったので、その形をもっと明確にしていただきたいと要望しながら、さらに具体的な話を一つ聞きたいと思います。 仮に郵政民営化法案が可決をされた場合には、政府は政府として基本計画の策定など具体的な準備に入っていきますね。また、公社は公社として二〇〇七年四月の民営化に向けた移行準備に入ることになります。郵政民営化法によれば、法律施行の日から六か月以内に設立される日本郵政株式会社との間で承継労働協約を締結するための交渉を行うことができるとされています。恐らく、仮に可決をされたとしても、考えられるのは二〇〇六年一月ごろではないかというふうに思いますが、それまでの間、労働組合の交渉相手は一体だれになるんでしょうか。このことについて、大臣、お答え願います。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは、要するに今のお尋ねは企画、準備企画会社としての日本郵政株式会社ができる前の話と、そういうことでございましょうか。
○水岡俊一君 はい。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは、それまでの間には、むしろ政府として基本計画を作ったり、そういうことを準備を進めていって承継計画を定めていただくことになる、準備をしていくことになるわけでございますけれども、基本的に、これは日本郵政株式会社が承継職員の労働条件を定めるに当たっては、これは配慮するということを定めている。その日本郵政株式会社ができてからそういう話がしたがって具体化するということになりますが、今の総裁の御答弁にもありましたように、その準備においては、生田総裁の下で準備をしっかりとやっていかれると、そのような御趣旨の今御説明が生田総裁からはあったかと思います。 法律に書かれておりますこの主体というのは日本郵政株式会社でございますので、我々としてはその準備をあくまでもしっかりと進めていく。そして、この準備企画会社ができた段階でそのフルのいろんな交渉ができるように、その間は生田総裁、日本郵政公社においていろんな必要な、まあ水面下でのということになるんだと思いますが、御準備をいただくということになろうかと思います。
○水岡俊一君 いや、これはですね、今、生田総裁の方で御準備をというお話がありましたが、これ、仮にの話ですから、仮定の話は私も嫌なんですが、可決をされたとして、じゃ、民営化に係る交渉はこの間生田総裁とすればいいんですか、その設立するまでは、大臣。
○国務大臣(竹中平蔵君) 交渉の主体は、先ほど言いましたように、日本郵政株式会社にあくまでもなるわけでございます。したがって、できるだけ早く日本郵政公社を設立するための準備を私たちが進めるということに相なります。 それまでについて、例えばいろんなことについて周知をして、いろんなお知らせをするとか、そういう準備的なことになるというふうに思うんでございますけれども、それについては先ほどの、その準備的なことは政府としてやるべきこともあるでしょうし、生田総裁の方においてしていただくこともある。これはしかしあくまでも準備的な問題でございますので、あくまでも法律で定められたその交渉の主体、そして、これ配慮する義務を負っているのも日本郵政株式会社でございます。
○水岡俊一君 いや、これは法律で、じゃ日本郵政株式会社が設立された後は交渉相手はそこだと。じゃ、それまでの間は交渉相手はないという、空白じゃないですか、これ。これはおかしな問題じゃないですか。これ、生田総裁、どういうふうにお考えになるか、ちょっとお考え聞かせてください。
○参考人(生田正治君) 事業が、何度も言いますけれども、うまくいくかどうかは人になります。で、その人がそういう気になって士気高く動いたときに事業がうまくいく。だから、法的なフレームワークは法的なフレームワークで、法的にちゃんと権限を持ってやるのは私も日本郵政株式会社ができて準備企画会社が動いたときだろうと思います。 あとは多少表現の問題かも分かりません。竹中さん風の言い方もあると思うし、私はやはり、もし民営化するならば絶対に民営化会社じゃないといけないと確信していますから、そのために必要な役割分担は、それは政府から見れば極めて非公式なものかも分からないし、あるいは御要請が特段なければ余分なことかも分からないけれども、私の権限の範囲でスムーズな移行ができるための組合との話合いというものは最大の誠意を持って尽くしていきたいと考えております。
○水岡俊一君 いや、生田総裁の誠意は私は十分こう感じるところがあるんですけれども、これはやはり労働組合として、じゃだれを対象として交渉するのかという、これはもう労働基準の、労働権の基本的なところだと私は思うんですね。そういった意味では大臣、これもう一度しっかりとお答えをいただきたいと思います。法律として空白をつくっているということに相なりませんか。
○国務大臣(竹中平蔵君) いや、空白をつくるのではなくて、これは成立していただいたならば、我々すぐ準備に取り掛かるわけです。そのためには交渉の主体である日本郵政株式会社を設立しなければいけません。それに当たっては、基本計画、そして本部も立ち上がらなければいけません。そういう準備を順次やっていくわけです。 そして、順次やって、できるだけ早く円滑な交渉をしていただけるような、まず土壌をつくるというのがこれは当面の仕事になるわけで、これも法律に書かれたステップどおりにしっかりとやっていくと、そのことを申し上げているわけでございます。
○水岡俊一君 では、それでは、先ほど大臣がお答えになったとおり、これからもきちっと議論をしていきたい、それから政府としての責任、大臣としての責任もお感じになっているということですから、じゃこの空白の間は政府がその相手役となるというふうに私はなるんではないかというふうに思いますが、これは法的な担保があるのかないのかという問題もありますから、これについてまたこの後委員会の中で究明がされていっていただきたいと、こういうふうに思うわけです。 そういうことを強く要望して、私の質問を終わりたいと思います。
○山口那津男君 公明党の山口那津男でございます。 この委員会における私の質問も四回目になりまして、今日で最後になろうかと思いますけれども、本日は郵政、郵便事業に対する集中審議ということでありますので、まず初めに手紙文化を、竹中大臣として手紙の文化というものをどのように受け止めていらっしゃるか、認識されているか、感想で結構でありますので、それをまず伺いたいと思うんですね。これは質問通告しておりません。あえてしませんでした。直観的な感覚をお聞きしたいからであります。 私にとっては、この手紙というのは非常に大切な意義を持っておると思うんですね。メールがどんなに発達しても、電話がどんなに発展しても、やっぱりそれに代えられない独自の文化というものが築かれていると、こう思います。それは封書もありますし、はがきもまた別な独特のものがありますし、切手も含めて、これは本当に幅広い、国民にあるいは世界の人々になじんだ文化だと思うわけであります。それを担うのがやっぱり郵便事業でありまして、非常に社会的な重要なインフラだと思うわけであります。 これに対しての竹中大臣の御感想をまずお聞きしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 手紙の文化でございますが、実は私自身は、まあ個人的な印象を申し上げざるを得ないんでございますが、実は肉筆、字が大変下手でございまして、したがって字の上手な方が手紙を見事にしたためて、また、はがき、季節折々のあいさつ等々を見事に字で、男性も女性もそれなりの、その性格がにじみ出るような字を書かれてやり取りしているのを拝見すると、実は大変うらやましく思っているところでございます。私も字がもっと上手だったらもっと頻繁にいろんなものを出すんだろうなというふうに思いながら、そういうものをまあ人からいただくことが多いわけでございますが、これはやはり本当に文化と呼ぶにふさわしいものだと思います。 特に、日本の場合はいろんな、はがきのデザイン一つにしてももう大変すばらしいものがありますし、その字そのもの、その言葉一つ一つに人の気持ちが込められておりますので、それをやはり担ってきた、郵便が、郵政が担ってきたわけですけれども、それを支えてきた郵政もやはりすばらしい文化を築いてきたんだなというふうに思っております。 もうこの年でございますけれども、願わくばこれから更に字がうまくなって、そういうものを、より文化を自分自身が享受したい、そのように思っております。
○山口那津男君 私も字のことを言われるとじくじたるものがあるんですが、でも下手だからいいのかもしれません。やっぱり、だから個性なんですね。私はやっぱり人から手紙をいただくと大事にしたいなと。相手の方の心といいますか、ぬくもりといいますか、そういうものは伝わってくるんですね。是非、こういう意味を持った大事な郵便事業、これをこれからも真剣に受け止めていただきたいと思うわけです。 さてそこで、先日、ゼーリック氏、アメリカのゼーリック氏から竹中大臣にあてられた手紙というのがこの委員会で取り上げられました。私は、この手紙の内容についての質問でありましたが、これはこれで立派な取り上げ方だと思っております。 ただ、テレビで聞いていた国民の皆さんから見ますと、この大切な手紙、私信、これをやっぱり守り抜くという精神というのは非常に大事だと思うんですね。 先般、草川委員から、前島密の時代にこの駅逓に携わる人々というのはピストルを持って正に命懸けでこの私信を守ったと、この伝統が今なお受け継がれていると、こういうお話がありました。正に、それほどまでに重要なものであるからこそ、憲法にも通信の秘密が規定され、その中には信書の秘密も当然に含まれる。そして、刑法百三十三条にはこの信書開封の罪というものが刑罰をもって担保されている。そういう制度の枠組みというのはあるわけですね。ですから、これが竹中さんの元に手紙が届いて、その後竹中さんがこれをどう扱うかというのも、これもまた大事な部分でありまして、単に届けばいいというものではありません。 私の家庭におきましても、家族の私以外の者に来た手紙というのは、たとえ開封された後でも、やっぱり軽々に見るということはしませんね。やっぱり、その人個人、その家族個人にあてられたものですから、これは大事に扱わなきゃいけない、そういうマナーといいますか、この通信の秘密に込められた精神というものは非常に大切だと思うわけであります。 ですから、竹中さんに対する手紙、私信というものがおろそかに扱われるというようなイメージを国民が持ってしまったならば、これは郵便事業、この郵政民営化を預かる担当大臣として、やはりそこはもっと大事にしていただきたいなと、そう思うわけですね。その国民の信頼、これをこれからも更に高めて維持していくための担当大臣としての心構えといいますか、考え方をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 山口委員御指摘くださいましたのは、これは私が郵政民営化担当大臣に就任した際に、これは二〇〇四年の秋でございますけれども、かねてより親交のありましたゼーリック氏、ゼーリックさんは当時はUSTRの代表でございますけれども、彼から就任祝いとしていただいたものでございます。公的な性格がないわけではございませんが、これはあくまで個人的な手紙でありまして、私信と理解をしております。私への私信であるため、これは公開する性格のものでもないと思っておりますし、私自身受け取って大切に保管をしております。その私信はそういうふうに個人として大切にやはりすべきものであると思っております。
○山口那津男君 私は、そのゼーリックさんからの手紙そのものの扱いの問題を聞いているわけではないんですね。やっぱりこの信書の大切さ、これを竹中さん個人としても体現していただきたいという趣旨でお尋ねをしたわけであります。 さて、この郵政民営化の議論の中で、利便性の向上、これを具体的に国民にやっぱり知らせていく必要があると思います。ネットワークの持つ大切さというのは抽象的には盛んに強調されているんですが、あるいはマクロ経済的にこれこれの影響があるということも語られるわけでありますけれども、しかし、国民個々にとりましては、あるいは郵便局で働く個々の職員にとりましては、何かぴんとこないところがあるわけですね。じゃ、自分たちの生活、仕事、これがどう具体的に変化していくのか、これに希望や期待が掛けられるかどうか、そこを正に見ているわけであります。 そこで、幾つかお尋ねをしたいと思うわけでありますが、郵便局で公金がどう扱われてきたかということで、まず、今まで郵便局でできなかったことが幾つかあったわけであります。例えば、地方公共団体から公金を受け取るということはこれまでできませんでした。例えば高額医療費の還付の受取というようなことは、これが地方公共団体が郵政公社を指定金融機関にできない制度の枠組みになっておりまして、これはできなかったわけですね。しかし、これもこれからの民営化ということを展望したときには、むしろ利便性向上の見地から変えていってもいいだろうと思います。 これまでなぜできなかったのかというその理由と、そしてこれからどうこれを対応すべきかという措置の在り方、これについてまず御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 公金についてこれまでできなかったことができるようにもなるものがあるかと。 民営化後でございますけれども、郵便局におけます国庫金の取扱いは、郵便貯金銀行の代理店として日本銀行の委託を受けて実施するということとしております。制度上の変更に伴いまして取扱手続等を今後検討することになりますけれども、国庫金の取扱範囲に変更はない、引き続き郵便局において年金等の国庫金を取り扱うことを可能としております。 なお、新たにどのような公金を取り扱うかについては、郵便局会社に業務を委託する金融機関や公金の制度所管庁等とともに、今後必要に応じて検討をしていくことになっていくと思います。 現在、郵便局において取り扱っております国庫金の範囲は、この歳入代理店業務、これは国税等々、国民年金料の預け入れ等々、第二に国庫金支払業務、年金、恩給の支払等、第三に国債代理店業務、国債の元利金の支払事務等々でございますけれども、民営化後もそういった利便性を低下させないことを基本としつつ、適切な対応が取られていくものと承知をしております。
○山口那津男君 今、国庫金のことを主としてお答えいただきました。 麻生総務大臣、この地方公共団体の公金の取扱いについて、これからいかが取り計らうでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 基本的には従来と変わらないということだと御理解いただいてよろしいんだと存じますが。公金でございましょう。
○山口那津男君 これは、地方公共団体からの公金の受取が郵便局で今までできなかったわけですね。できない部分があったわけです。ですから、これは民営化に伴ってやはり受取ができるようにすべきだろうと私は思うわけですね。その点について何の手当てもされていないのか、考えられていないのか、この点はいかがですか。もう一度確認したいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 銀行になりました場合は、今地方の銀行はいろんな意味で、その市にあります市の信用金庫とか、県でありますと、県にあります福岡県の福岡銀行とかいうように、いろんな形になっていると思いますが、いろんな形でこれは営業される形になるんじゃないでしょうか、普通の銀行ですから。そういう形になって銀行同士のいわゆる営業の努力がなされるんではないのかなと。 今ちょっと急な御質問でしたけれども、多分基本的には、民間になればそういうことになるんだと存じますが。
○山口那津男君 今、公社だから指定金融機関にしないと。何らかの理由があるんですね。ですから、これが民営化されれば一般の銀行と同じ扱いになるわけですから、当然、郵便局会社で受け取れるという形にしていいんだろうと思うんですね。ですから、その点も是非明解に手当てをしていただきたいと思います。 それと、これまで郵便局でしかできなかったこと、さっき大臣からも一部お答えがありましたけれども、恩給でありますとかあるいは国会議員の議員年金でありますとか、これは郵便局でしか受け取れなかったんですね。しかし、これも民営化になれば当然、郵便局に限る必要はないわけでありまして、郵便局でも一般の銀行でももちろん受け取れるようにしていいんだろうと思うんですが、この点、念のため伺いたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 御指摘のように、現在、郵便局のみで取扱いがなされている恩給等の国庫金については、これ先ほども申し上げましたけれども、郵便貯金銀行の代理店として日本銀行の委託を受けて、引き続き郵便局において取り扱うことを可能としているところでございます。 他の金融機関においても取扱いを可能とするかどうかというのは、これは現在、制度を所管する主省庁において検討をされているというふうに承知をしております。
○山口那津男君 公社化に伴いまして、国民年金、厚生年金の受取の方法が多少変わったところがあると思います。 公社にお尋ねしたいわけでありますが、この公社化によりまして、従来、簡易局で現金で受け取るという方式があったと思いますが、これができないようになったと思うんですね。これはなぜそういうふうになったのか、今後それでいいのかどうか、その制限されたことで国民の利便性を狭くしているということがないのかどうか、この点についての御認識を伺いたいと思います。
○参考人(斎尾親徳君) 公社化以前におきましては、国の機関として、国民年金それから厚生年金などの現金による支払を簡易郵便局においても実施しておりました。 公社化に伴いまして、国民年金、厚生年金等の支払につきましては、日本銀行からの委託を受けて取り扱うことになりまして、日本銀行から歳出金の複託、再委託でありますけれども、この再委託について認められなかったことから、簡易郵便局における現金払につきましては口座振り込みに移行したところでございます。 なお、老齢福祉年金につきましては、現在でも国からの受託業務として簡易郵便局において取扱いを行っております。 こういった取扱いの変更がありましたけれども、受給者におかれましては、簡易郵便局において口座に振り込みされました年金を払い戻すという形によりまして現金を受け取ることができますので、実質的には利便性は損なわれていないというふうに考えております。
○山口那津男君 郵便事業庁の時代は、これは現金で受け取ることができたわけですね。わざわざ口座に入れなくてもできたわけですね。ですから、それが公社になってなぜできないようになるのかというのは、多分にこの制度が変わったからという、使う側にとっては、国民の側にとっては甚だ理解しにくいところでありまして、いずれも認められていいようにも思います。公社に変わったから格段に簡易局の能力が落ちたとか変化したとかということでもないんだろうと思うんですね。 いずれにしても、利便性に全く変化がないと、口座の払戻しで十分対応できているということであれば、それはそれでいいのかもしれませんが、この点について、これからの民営化に当たっても是非その点の細かい配慮というものも行き届かせていただきたいと、こう思います。 さてそこで、公社で現在、民間の力を生かすといいますか活用するという作業というものが順次行われているだろうと思います。先般も、局同士の、局と局との間の輸送といいますか、運ぶことについてのお尋ねも同僚委員からあったところでありますが、現在、そういう意味で、民間委託で努力をされているところ、これを例を挙げて、どんなことをやってこられて、それが成果を上げているかという点についてお聞かせいただきたいと思います。
○参考人(生田正治君) お答えします。 まず、郵便事業関係におきましては、切手類の販売及び印紙の売りさばきですね、十六年度末で十四万七千四百十か所。それから、ゆうパックの引受け、これはかなりローソンさんがお預かりくださる等で増えてきております。同じく十六年度末で五万三千二百九。それから、郵便物のポスト等からの取り集め委託比率が二三%。小包の配達、これの委託比率は一九%と。というふうなのが、まあ全部言っていると切りがないんで、郵便で例示するとそういうところであります。 それから、切手類の販売やゆうパックの引受けにつきましては、効率的にアクセスポイントの拡大を図っておりまして、お客様の利便性の向上につながっているというふうに考えております。 それから、郵便貯金事業におきましては、公社と民間金融機関とのATM提携、郵貯カードによる民間金融機関のATMの利用が可能となっているところでございます。 それ以外にも、各事業とも、コールセンター、お客様からいろいろお問い合わせなどがあるコールセンターですね、こういったものを委託しておりますし、それから情報システム関係業務の一部も委託しております。 平成十一年一月に開始されましてから、ATMに関して言いますと、提携機関数は順次拡大いたしまして、平成十七年八月一日現在で千八百四十八社と拡大しておりまして、ネットワーク効率が非常に高まっているところであります。 なお、平成十六年十二月に、東京三菱銀行との提携によりましてすべての都市銀行との提携が完了したということになります。
○山口那津男君 この民営化法ができるかできないにかかわらず、これから公社の下で、この効率性を求めるいろんな作業というものが続けられていくんだろうと思います。 今後、更にこの効率化を高める、民間の力をかりて効果を上げられる、そういう分野がなお拡大されるという余地がどれほどあるか、この点の御認識を伺いたいと思います。
○参考人(生田正治君) お答え申し上げます。 今後の民間会社への業務委託拡大の可能性でございますけれども、郵便事業においては、お客様の更なる利便性向上を図るために、ゆうパックの引受業務のコンビニへの委託の拡大に努めたい。これは、全部のコンビニさんに、もしできれば併売で、今売っていらっしゃるやつと一緒にゆうパックも置いてくださいませんかというお願いを、一昨年来、お声を掛けておりまして、いいよと言っていただいたところに今順次置いていただいているということで、これがまた広がって、多少広がっていくのかなというふうに考えております。 それ以外には、システム開発関係を更に外部委託の幅を広げたいなと思っておりますし、コールセンターにつきましても、まだ増設あるいは新設を考えておりますので、そういうものも外部委託にお願いしたいと、こういうふうに思っております。
○山口那津男君 これまで質疑の中でも、あるいは参考人、公述人の意見の中でも、やっぱり簡易局あるいは無集配の特定局等について民営化によっていずれなくなるんではないかと、こういう懸念が繰り返し繰り返し述べられ、そしてまたその懸念に対する質問というのが相次いでいるわけですね。 確かに、こういった心配というのも出てくるのはやむを得ないと思いますが、また一方で、こういう方々に対してこうやれば民営化でやれると、希望が出てくると、ネットワークのその資産価値を生かすというのは具体的にこうやるんですという、何か希望がわいてくるような、そういう具体的な手だてというのは考えられない、もっと分かりやすくそれを国民に伝える努力をもっともっとすべきだろうと思うんですね。 伝え方についてもいろいろとクレームが付いておりますけれども、今の時点で、なお竹中さんとしてそれをどう表現するか、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 分かりやすく、かつ正確にやっぱりお話をしなきゃいけないんだと思いますが、御指摘のように、無集配特定局、簡易局、いろんな御心配があるということはもう私もよく承知をしております。 民営化後、郵便局は、これは無集配特定局や簡易局を含めまして、郵便、郵貯そして保険等、郵便局がこれまで提供してきましたサービスを引き続き地域に密着した形で提供すると、これはもう言うまでもないことでございますが、これに加えて、創意工夫を生かしまして、地域のニーズに応じて多様な新規サービスを提供する拠点として、正に地域住民の利便の増進に寄与していっていただきたいと、そして私はそれが可能であるというふうに思っております。 具体的な業務展開、これは経営の中でいろいろ議論されていくことになるわけでございますけれども、これは、このネットワークというのは活用の仕方によっては大変な潜在力を持っているというふうに考えております。無集配局や簡易局を含めたそれぞれの郵便局のロケーションというのは、実は規模、ロケーション、非常に多様でございます。様々でございます。物品販売業、販売等の新規事業におきましても、これらの販売商品の数や種類、営業時間等、それぞれの郵便局の特徴を踏まえて、これはもう多様に正にその地域にふさわしいその局の在り方をお考えいただくということになると思います。 それぞれの郵便局の状況に適合した業務を展開するということは、これは正にそれぞれの局の特性を十分に生かすことにつながるわけでありますけれども、結果として、そうすることによって無集配特定局や簡易郵便局を含めた各郵便局の潜在力が最大限に引き出されて、生産性を高めて各郵便局の収益力を向上させる、そして利便の向上につながるということだろうと思います。 そして、そういった分野を広げられれば、それは手数料の増額にももちろんつながっていくわけでございます。特に、簡易局のように取扱量に応じて手数料体系ができているというような場合には、そういった新たな可能性は手数料の増収につながっていくわけでございます。 そういう地域に密着した利便の増進に寄与していただきたいと思うわけでございますけれども、私は、もう地元のNPOとの連携とか、地元のその地域の自治体との連携の在り方とか、それとその地域に本当に欲しているような物品やサービスの提供とか、そこはもう本当にその場、現場で知恵を出していただける可能性があるというふうに思っております。
○山口那津男君 私自身は商売は全くの素人でありますから何のアイデアも浮かばないわけでありますけれども、しかし、かつて弁護士の時代にいろいろと相談を受けた、トラブルを経験した、そういう中から思ったことは、すばらしい商品を開発した、しかしこの開発した人はブランドイメージもないし資金力もないし、どこにどう売りさばいていいかも分からない。だから、結局、物はいいものであっても、それが国民に提供する手段を取り出せないわけですね。しかし、この全国に張り巡らされた郵便局のネットワークというのは、その意味では大変な競争力を、突出した競争力を持っているだろうと思います。これをどう生かすか、民業圧迫に至らないでどう生かすかというのはやはり工夫の余地はあるんじゃないかと思うんですね。 岩手に視察に参りまして、EXPACKというものを使わしていただきました。岩手県の九戸郡九戸村江刺家局から二十七日の午後五時に出したわけでありますけれども、翌日二十八日の午後三時四分に議員会館の私の部屋に届きました。あれだけの距離、あれだけの行程、なかなかのスピードだなと、こうも思ったわけですね。もちろん、それ以上、あるいはそれに同等の競争力を持つ事業体もあるかもしれません。しかし、これが全国でこれだけのスピード感を持って物を運ぶことができる、これもまた一つの力だと思うんですね。こういうものを生かす余地というのも私はいろいろとあり得るんではないかと思います。 かつて、JRが民営化したときに、地域と共存するという立場から、余り商売熱心ではないというふうに思われておりました。しかし、近年、全くそこが違ってきまして、例えば改札に入ると本屋はあるし床屋もあるし、いろんなことをやる。もう、一度改札を通った人は逃がさないぞと、こういう商売っ気にあふれているわけです。あるいは高架下、ここを利用して日用品、生鮮品あるいは雑貨類からいろいろと並べて、まあ、さながらスーパー、ウナギの寝床と、こういった感じですね。駅降りてからゼロ分、雨にぬれずに買物できますと、ついでに雨にぬれずに自宅へ帰れますと、こういうことまでやるかもしれません。非常に活発になっているということがあるわけですね。 かつてはそういうことは考えられなかった、想像しなかったと思いますよ。ですから、この郵政民営化におきましてもいろんな発想が出てくるかもしれない、こういう期待を持つわけですね。それを分かりやすく具体的にこれから移行期間を通じてこれを実践していただきたいと思うんですね。 それで、なお伺いますけれども、ひまわりサービスというのがありまして、これは過疎地に限定をされております。しかし、なかなかいいサービスですね。高齢者にいろいろと物を届ける、あるいは安否を確認する、こういうサービスというものは、抽象的には都市部においてもニーズは潜在的にたくさんあるわけですね。現実に東京都内の自治体におきましても、この安否確認等を含めて、違う事業体、例えば飲物を配達する事業体あるいは情報誌を配達する事業体、こういうものに有償で、有料でそういう仕事を依頼していると、ということがあるわけですね。これは自治体の職員ではやり切れない仕事だからそういうことをやっているわけですね。仮に、これ都市部でそういうサービスをも必要とするということがあれば、これを有料でやるということだって決して不可能ではないと思います。ただ、それが採算が合って事業として成り立つかどうか、これはまた別な判断が必要なわけでありますけれども、やっぱりこれを過疎地に限定しておくというのは今の公社だからそうなるわけでありまして、これも可能性のあることだろうと思うんですね。 そういった多様な可能性について、もう一度、竹中さんのお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 実は、私も都市部でひまわりサービスと同じようなことをやるところが出ると面白いなと実は考えたことがございます。これは、今公社が行っているひまわりサービスというのは、正確に言いますと、これは主に過疎地においてですけれども、まず一つは、郵便物の配達を行う職員の手すき時間を活用して行う在宅高齢者等への声掛け等々、もう一つは、郵便サービスを使った日用品等の注文受付、配達等、これを組み合わせたサービスであるというふうに認識をしております。その限りにおいては特段の追加コストも要しないから無料で行っているというふうに聞いております。 今後もそういったことを郵便事業会社においてまた続けられていくというふうに思いますが、過疎地以外においてもひまわりサービスと同様のサービスを提供するか、その際、何らかの追加的なコストが発生する場合には適正な対価の支払を受けることになるという、なると、なるかどうかと、そういうことも含めて、これは是非そのニーズに応じて郵便事業会社の方で前向きに私は御判断をいただきたいというふうに思っております。 郵便事業会社としましても、こうしたサービスを過疎地以外で提供することについては、地域のニーズが高くて、また必要な場合は対価を講ずる、これは自らの経営資源を有効に活用するということでありますから、これはもう明らかに前向きに考えていただく、いただければよい問題だと思っております。
○山口那津男君 この間、東京中央郵便局に参りました。そこで、郵便物を郵便番号を読み取って即座に分類するという機械、システムを拝見させていただきました。これはすばらしい機械だなと思いますが、決して最近のハイテク技術ではありません。しかし、開発当初に相当郵便番号を読み取ることに対して御苦労があったということを伺いました。これは民間会社とその開発をやったわけでありますけれども、その開発費というのは、これは当時、国営でありましたから、結局かなりの部分は国が持ったという面があったと思うんですね。 もし、このシステムに国際的な競争力があるとすれば、これは世界の中でこれを活用するという余地もあり得るんだろうと思うんですね。実際あったかどうかは分かりませんよ。そして、これからの民営化ということを考えたときには、むしろ、それを民間会社が様々な知的財産権を持つということもあるでしょうが、これを民営化された会社の側もシェアをする、あるいは独占する、そういうことが新たな事業のきっかけになるということもあり得るんだろうと思うんですね。そういう資源というのはあちこち探せば出てくるかもしれません。 こういった面について、竹中さんの御認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今のお話は大変示唆に富む良いお話であるというふうに思います。 実は、あるこれ民間のファストフードチェーンなんでございますが、実は本社はアメリカにあるんですが、日本でPOSを開発したと。そのPOSを開発して、それでそのとき、日本の電機会社と開発するわけですね。これが日本で非常に良いというので、実は本場の本社の方で、アメリカで採用になったと。そうすると、これ本社は世界チェーンを持っておりますから、結果的にこれ日本の支社も潤うし、何よりも共同開発した日本の電気機械メーカーが世界的な販売を行うことがこれによって可能になったと。 私は、やっぱりこれが民間のダイナミズムの一つなんだと思うんですね。そういうことを、やはりこれだけ大きな現場を持っておられますから、現場でいろいろ知恵を出して、そして必要な設備投資を行って機械設備を開発していくということは、それ自体に実は大変価値があるということなんだと思います。そうしたものが、汎用性があるものはもちろん特許を取れる場合もございましょうし、それを規格化して世界じゅうに広く売る場合もありますでしょうし、そういう可能性を私は、郵政というのはある意味で常にフロンティアを走ってきて、非常に最前線の現場を、優秀な現場を持っておるがゆえに、大変そのような可能性を実は秘めておるだろうというふうに思っているところでございます。
○山口那津男君 先日、八月一日の私の質疑のときに、持ち株会社で資金が留保されていく、それをどのように運用されるんですかと、この問いに対する答弁の中で、一つは設備投資資金として子会社に出資をして行うと、こういう使い道を示されました。これは一〇〇%出資の郵便事業会社あるいは郵便局会社に対して持ち株会社が設備投資資金を供与するということを意味しているのかもしれませんが、例えば貸付けでやるとか、その他の方法があるのかないのか、あるいはそれ以外の子会社をつくって設備専門の何かをやるという余地はないのかどうか。この持ち株会社の資金運用の道として出資とお答えになった点、これを具体的にどうやっていかれるか、これをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 持ち株会社は、傘下にあります銀行とそして保険会社の株式を売却をいたします。一部基金には積みますけれども、また配当する分も当然ございますけれども、内部留保として、内部資金として相当の資金を持つ可能性がございます。 実は、企業である以上、お金を幾ら持っていても仕方ないわけで、それをいかに戦略的に使うかというところにこそ経営者の最大の腕の見せどころがあるし、実はここが一番戦略的であり難しいところであろうというふうに思います。これは、配当等々、基金等々ありますが、子会社でありますところの郵便事業会社や郵便局会社の経営基盤を強化するために設備投資に要する資金を出資すると、そういう使い道がこれ十分あり得るということを先般も申し上げたところでございます。 設備投資による、設備投資に要する資金のための子会社出資としては、具体的に、例えば郵便事業会社による新たな施設設備のための資金を調達するための増資、それに応じるために持ち株会社が郵便事業会社に出資を行うということも考えられるでございましょうし、また、郵便局会社が新たな分野に進出する際にも同じような資金の使い方があろうかと思います。 これは、いずれにしましても、経営上最も戦略的な部分でございますので、是非、まず民営化をした後の正に活力をこういう点を通して発揮をしていただきたいと思っております。
○山口那津男君 そうすると、コストの掛からない資金調達の道を用意して配当でリターンを求めると、こういう道を考えていらっしゃるんだろうと、こう理解をいたしました。 そこで、一方では、その他の留保資金の運用方法は、制度設計上、特段の制約を課すということはしておりませんと、こういうお話でありました。余裕のある資金があるとすれば、これを、国債を買うと、場合によっては地方債を買うと、こういう運用というものも否定はされておらないと、こう理解してよろしいでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは、持ち株会社はそうした形で運用を行うことは可能でございます。もちろん、会社でございますから、どのようなポートフォリオを持つかということになるんだと思います。一部、ハイリスク・ハイリターンのようなものも持ちたいだろうし、一方で、ローリスクだけれどもローリターンのようなもの、安全資産と、やっぱりそこはしっかりと正に資産と負債のマネジメントをしていくんだろうと思います。 お尋ねでございますけれども、そうした全体のポートフォリオ戦略の中で、国債、地方債への運用ももちろん可能なわけでございます。
○山口那津男君 財務大臣に伺いますが、国債が、これまで郵政公社が引き受けていた部分、これが民営化によりまして民間に流れていくと、だんだん流れていくとしますと、これは国債引受けの余力というものはだんだん縮んでいくということになりますね。しかし、これからの国債の流れを見た場合に、発行がどんどん減っていくということになるならそれと対応するという形になるでしょうけれども、しかし容易に減らない、あるいは一時期はむしろ増えることさえあるとすれば、別な国債の引受先を維持拡大するということも考えなければいけないわけですね。 これからの国債の消化ということを見通した上で、その辺の流れというものをどう見通していらっしゃるか、概括的にお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今、今年度末で国の国債、五百三十八兆残高があると。膨大な量でございますから、今、二〇一〇年代初頭にプライマリーバランスを回復するという目標でやっておりますが、それに沿って毎年毎年の新規発行債というのはできるだけ圧縮していくように努めなきゃならないことは当然だろうと思いますが、既にそれだけ既発債がございますと、六十年ルールの下で借換えも今後相当発行せざるを得ないというのが現実の見通しでございます。 したがいまして、それをどうしていくかということになると、なかなか新規発行、国債をどんどん圧縮するわけにはいきませんから、どこかに運用先を見いだしていかなければならないと。その際に、今、これから減っていくだろうと、郵政の関係の引受けは減っていくだろうということでございましたが、これは全くの経営判断として、経営者にどういうふうに資金を、資産を運用していただくかということを考えていただく中で、これだけたくさんありますと、率直に申しますと、ある程度はやはり国債というものを引き受けていただく形はしばらくは続かざるを得ないんだろうというふうに思います。 ただ、それだけではもちろんいけませんので、やっぱり私どもとしても国債をどこに消化していただくかということを真剣に模索をしなければならないわけでございまして、その際に、一つはやはり市場のニーズというものをよく見極めて、マーケットが求める国債の商品設計というものができなければいけない。そういう中で、今も金融機関に相当引き受けていただいているわけでございますが、マーケットに不測の事態が起きないように緩やかに官から民へという形をつくっていくというためには、そのような商品設計、市場との対話を通じた商品設計というものが必要だろうと思います。 それと同時に、今、金融機関であったり、割合公的部門がたくさん持っていただいているわけでございますけれども、今比較的、何というんでしょうか、持っていただいている割合の少ない個人であるとかあるいは海外であるとか、そういうところにもまた引き受けていただくような工夫、今も既に個人向け国債等出しておりますけれども、そういう工夫をしていく必要があるんではなかろうかと、このように考えております。
○山口那津男君 これまでの質疑で、民営化によって持ち株会社あるいは四分社が様々な税を納める、納税主体になるということが明らかになってまいりました。これは、公社の時代にはそういうものが顕在化されておらなかったわけでありまして、非常に大きな変化だと思うわけであります。 これを前回、私が御質問した際に、竹中さんは、民営化後に支払うこととなる税負担部分は内部留保されていることになると、こういう考え方をお示しにされているわけですね。これは、制度的な内部留保ということではなくて、やはり長い間この郵政事業が蓄積した資産というものがこの民営化で、税制の下でそれが顕在化されていくと、こういう趣旨だと受け止めるわけでありますが。 そこで、草川委員や片山委員の質疑にもありましたけれども、民営化当初、税収が発生するということを、原則的にそのとおり実行するのがいいのか。これをやれば、一般財源としてこれが国民に歳出の形で還元されていくと、こういう道をたどるわけですね。しかしまた、長年この郵政事業に携わってきた方々の貢献に敬意を払うという政策的な意図、政治的な判断を加えれば、これはまた別な形、一定の減免を行うとか、一種繰延べ的なことを行うとか、いろんな考え方が選び得るだろうと思うんですね。 それは形を変えた補助金のようなもので、郵政が民営化する当初の一種の投資資金として特別にやるんだと、こういう考え方で一定期間の経過的な措置を設けて行うということもあるかもしれません。また、税収で国に入ったもの、これに対して一定の使い方について枠をはめて政策目的を加えて使っていくと、こういう道もあるかもしれません。あるいは、民間会社にお金を残しておくとイコールフッティングの関係で問題ありと、じゃ民間会社とは切り離した一種の基金のようなものを設けて、これに一定の国民のための使い道の役目を課すと。いろんなことが考えられるわけですね。 その国民の言わば努力によって蓄積された内部留保、これをどうやって還元していくべきか、どういう選択をすべきか。この点について、竹中大臣はどのようにお考えになられますでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 非常に幅の広い御質問でございますけれども、公社は公的な役割を強く担って、そこで納税義務を持たずに、そして内部留保を蓄積をさせてこられた。これを引き継ぐ形で、その良いバランスシートを初期値として民間会社として力強い活動をしていただくというのが、ある意味で民営化に伴う、民営化によってもたらされる一つの非常に大きな国民経済的な効果であろうかというふうに思います。 一つの例でいいますと、これ現物出資するわけですけれども、ないしはいろんなものを現物出資するわけですけれども、登録免許税等々は、したがってそこは減免をしてちゃんとしたスタートアップをしていただきましょう、そういった形で、一気に内部留保という形で吐き出しをしていただきませんけれども、しかしそれによって良い事業をしてくださいというのがやはり基本的な私は考え方であろうかと思います。 また、いろんな意味での激変の緩和のようなものも、これは必要だと思います。特に、郵便局舎として提供されていたものに対して一定の減免を講じるということもそうした意味でこの中で行われておりますし、委員いろいろおっしゃってくださいました。しっかりとしたものを引き継ぐということ、一部は基金として活用をすること、そして場合によっては時間を掛けて、そして納税をしていくもの、そういうことを一つ一つについて実態に合わせて制度設計をしていったつもりでございます。
○山口那津男君 今の指摘した点については、まだ制度が確定していない課題だと思います。私は、やはりこれについては大方の国民の皆さんの理解を得られる形で是非決着をすべきであると、こう考えます。 さて、メルパルク、かんぽの宿等の施設についてでありますが、これ収支の状況は必ずしも芳しくない部分もあるわけですね。しかし、民業圧迫という声もありまして、持ち株会社に暫定的に帰属をさせて民営化後五年以内にこれを譲渡あるいは廃止すると、こういう基本原則だろうと思います。 しかし、翻って中身を見た場合に、あらゆる施設が民間に対して優位的に競合しているものかどうかという点についてはちょっと考えてみてもいいんではないかと思うんですね。現に、これらの施設は一般国民にも広く利用されておりまして、これに対する、何といいますか、ニーズというものも非常に高いものがなお維持されていると思うんですね。ですから、これが、譲渡できるものは譲渡して、違う形で生き延びるというのもあるんでありますけれども、しかし、まあ廃止はまたもったいないなという声も一部あるところでございます。 これらについて、生田総裁のこの現在の御認識とこれからの考え方について、もしお考えがあれば伺いたいと思います。
○参考人(生田正治君) 特に、かんぽの宿の場合に、わざわざ公社化のときに吸収しているんですよね。これは入ったときに大変なことだなと思いました。 それで、民業を圧迫しているかと言われれば、実は民業の方は後からできた地域もありますからね、必ずしも圧迫ばっかりじゃなくて、やはりお客様、契約してくださった皆様方に還元する、郵貯でもお客様に還元するという意味で公的な役割も果たしているんだけれども、民間の側から見れば、確かに競争相手になっている、なくたっていいじゃないかというお気持ちが出ることも、これは大変率直に、私の立場で言うべきじゃないかも分かりませんけれども、そういう状況にあるなというのは私も感じております。 それで、今大きな方針として公社化後やらせておりますのは、簡保の方も、郵貯の方も、償却前の損益、言わば収支勘定ですね、償却はちょっと横へ置きまして、収支勘定で見ても、かなり多くのものが赤字になって、なかんずく簡保はそうなんですよ。それはあんまりだろうということで今取り進めておりますのは、収支比率が大原則として一〇〇に満たないもの、償却はおろか、収支勘定も満たないものは、公社の最後の年、一期の最後までに、十九年三月までに処分をすると。それも、例えば六〇%までのやつはいつまで、七〇%までのはいつまでということで、四年間で段階的に整理することにしまして、そのスケジュールを出させて、そのタイムテーブルどおり今実行しております。 ただ、同時に、そうやって整理するばっかりが能じゃありませんから、経営陣を、そういう簡保のような一つ一つの経営陣の経営力を高める、サービスの内容を変えるというふうなことで、自律的に、例えば収支比率が七〇%であったやつが、本当そうなんですが、八五になる、今年は一〇〇超したなんというところは結構あるんですよ。 そういう自助努力も織り交ぜながら、いずれにいたしましても、十九年三月末までに収支比率を一〇〇を割るものは整理していきたいと、こう考えております。
○山口那津男君 時間も残り少なくなりました。 最後に、竹中大臣にお伺いいたします。 この民営化というのは、本当に歴史的な大事業だろうと思います。かつて、私は、愛知治郎委員のお父さんであります当時の衆議院議員、愛知和男議員と台湾へ参りました。当時の総統李登輝さんにお会いをいたしまして、李登輝さんの印象に残る言葉、流暢な日本語で、身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれと、こういう言葉を言われたんですね。当時の国民党の置かれた立場あるいは台湾の人々の置かれた立場、いろいろおもんぱかってのお言葉だったと思います。それをそんたくする立場には私ありませんけれども、非常にそこに大変な勇気と気迫というものを感じたわけであります。やっぱりこの、のるか反るか、多くの不安、懸念もある中でこの大事業を踏み出すに当たっては、やはりそうしたリーダーシップを取る人々、推進する側に立つ人々のこの勇気と決意というものは非常に重要だと私は思います。 郵便局に行きますと、前島密の写真が掲げられているところが多くあるわけですね。やはり、この郵便事業の父として大変な敬意と尊敬を集めているわけであります。この民営化が将来成功した暁に振り返ったときに、竹中さんが民営化の父と、こう仰がれるかどうか、これが懸かっているぐらいの大きな仕事だと思うんですね。是非、これを推進する旗振り役として、竹中さんの御決意を最後に伺いたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) これはもう本当に小泉総理を先頭に政府、与党一丸となって今やっていることでございますので、私のテリトリーというのはその意味では限られているわけでございますが、正に山口委員御指摘のように、もう本当に歴史的なこれは政策であるというふうに思います。しかし、これはもう何としても成功させなければなりませんし、皆様方の協力よろしきを得れば必ずや成功するものであるというふうに私は思っております。 今、台湾の例出ましたが、私ももうかなり前に台湾に行きましたときに、行ったことがございますけれども、台湾は常に非常時だと、常に非常時の中で緊張感を持って今日の繁栄を築いたという政府の高官の言葉をいただきました。そういう気持ちで、常に非常時、しかし何としても実現させる、その決意でやってまいる覚悟でございます。
○山口那津男君 終わります。 ありがとうございました。
○吉川春子君 日本共産党の吉川春子です。 先日、私どもの赤旗新聞に、新宿駅西口の占いに行列をつくる男女の写真と記事が載っておりました。その中で、三十八歳の男性は、郵政民営化が不安だと、職場には相談できる人がいないと、こういうふうに語っています。国会で熱い議論を、実は郵政公社の職員、労働者が一番不安な思いで見守っているんじゃないか、私は思うわけです。中でも、郵政民営化法案では、ゆうメイトと呼ばれる日々雇用の非常勤職員の雇用が法律で引き継がれておりません。 まず、生田総裁、ゆうメイトなしには特に郵便業務、日常業務は成り立たないぐらい重要な仕事をされているんじゃありませんか。
○参考人(生田正治君) お答えします。 郵便事業は労働集約性の非常に高い事業でございまして、朝夕に郵便物が集中するほか、日々の業務量も非常に波動性がございますので、効率的な運営を行うためには、従来から、常勤職員の指導の下で、郵便物の仕分作業や郵便物の配達などに非常勤職員を活用しているところでございます。ファーストクラス、質のいいサービスを提供し、なおかつそれを効率的に運営していくということには欠かせない貴重な戦力と認識いたしておりますし、常勤と非常勤を適宜組み合わせて仕事をするというのは、今の一般社会でもかなり一般化してきている雇用形態かなと考えております。
○吉川春子君 生田総裁、郵便事業に、特に配達に大部分のゆうメイトが働いているわけですけれども、実数は、人数ですね、お示しいただきたいと思います。
○参考人(生田正治君) 実は、非常勤の場合はみんな短時間で入るんで、何人というのを延べ数で出すと物すごい数になるんで、八時間、足しまして、延べにして八時間で区切っていきまして、それで一応人数というふうな考え方しているわけでありますけれども、郵便事業におきましては、昨年度、正職員換算、ということは、八時間で刻みましてゆうメイトは約九万一千人ということでございます。
○吉川春子君 ゆうメイトの数え方は、個々の労働者の人数ではなくて労働時間を八時間にして何人分というつかみ方で、これはこれで大変問題だと思うんですが。 厚労大臣にお伺いいたしますけれども、国家公務員の任用については、済みません、これもう一問、生田総裁にお伺いしますけれども、国家公務員については期限の定めのない雇用というのが原則になっておりまして、有期というのは例外的なんですね。恒常的にある仕事について非常勤、パートを充てるということは法律が予定していないわけです。これはこれで延々とした議論があるわけですけれども、これは適法性が問われているわけなんです。 年末年始の配達ならともかく、年じゅう必要な仕事、年がら年じゅうある仕事に対して非常勤、パートで補うと、計画的に補うと、これは非常におかしいんじゃないかと思いますが、とりわけ、今人数で把握していないんだと、八時間換算で把握しているんだと、こういうことは私は、やっぱり労働者なんですから一人一人の人数でつかむべきではないかと思いますが、その点についてもう一度お答えいただきたいと思います。
○参考人(生田正治君) もちろん、雇用ですから、公社として契約するときはもちろん人数でやっているわけでありますけれども、こういった場所で延べでいいますと、それこそ驚くような数字になりますんで、やっぱり普通の職員を雇用しているのと同じような感覚で何人というふうに一般的に御理解いただく、公社の中でも理解するために八時間で区切って数を申し上げているという事情をまず御理解いただきたいと思います。 それから、合法的なのかどうかというのは、国家公務員法制におきまして、恒常的な業務に従事する場合は任期を定めない任用が原則とされているわけでありますけれども、業務が恒常的でありましても、補助的、代替的なものであれば非常勤職員を充てることも許されるものとされておりまして、公社におきましても、常勤職員の指導の下で、補助的、代替的な業務である郵便物の仕分作業や郵便物の配達など比較的単純な業務に非常勤職員を従事させておりますので、合法的にやらしていただいているというふうに認識いたしております。
○吉川春子君 まあ、実態はほとんどその郵便事業、配達とか非常に中心的な任務を果たしているというふうに思います。 それで、厚労大臣、今、生田総裁がおっしゃったように、驚くべき数字が非正規雇用という数で雇われているわけなんです。で、今度、法律的にこれが継続しませんと。ゆうメイトは継続しないということになっているんですけれども、そうなると、驚くべきといっても二十万とかそういう数じゃないんですけれども、やっぱり十四万人ぐらいだと思うんですね。そういう人が雇用が切られてしまう、ということは、非常に労働行政上も大きな問題があるんじゃないかと思いますが、その点について厚労大臣はいかがお考えですか。
○国務大臣(尾辻秀久君) この件については既に竹中大臣がお答えになっておられます。何と答えておられるかというと、ゆうメイトと呼ばれる非常勤職員につきましては、公社においては従来から、他の国家公務員の非常勤職員と同様に、任期を一日として会計年度を超えない範囲で予定雇用期間を定めて雇用して、年度末においてはいったん退職として新年度において新たに採用してきたというふうに承知をしておりますので、したがって承継会社への移行に当たりましては、これは承継計画によるのではなく、承継会社との間において新たにこの労働契約を締結することになるものと想定をしております。 すなわち、従前と取扱いが全く変わらないということを述べておられるわけでございますので、従前の取扱いも踏まえて適切に取扱いがなされるものと認識をいたしております。
○吉川春子君 私は、労働・雇用分野で、全く申し上げては失礼ながら、余り今までやってこられなかった竹中大臣の視点とこの雇用に責任を持つ厚生労働大臣の視点と同じであってはならないと思うんですよ。 それで、私は特に、このゆうメイトと言われる人たちの平均雇用は四年なんですよね。労働法上でいえば、一年間雇われればこれはもう……(発言する者あり)そうなんです、正規社員になるんですよね。雇用の定めのない労働者というふうになって、今もう労働法が改悪されていますから三年というのもありますけれども、しかし実際に三年もクリアして、十年、十五年、二十年という人たちがゆうメイトとして働いて、しかも補助的ではなくて本当に重要な役割を担っている分野も多いわけですね。そういう人たちが一挙に十四万人も、三月三十一日で首ですと。そして、もう四月一日からは、今までの公社だったらまだ雇用の継続の余地があるかもしれないけれども、雇用されるということはあるかもしれないけれども、今度四つの会社、ばらばらになっちゃうわけでしょう。しかも、公社じゃなくて民間じゃないですか。そういうところにほうり出されるという働く人たちの不安というのは大変なものだと思いますよ。 占いで解決できないんです、これは。国会でやっぱりきちっと、そういう人たちの雇用を守るという立場で、厚生労働省の立場から頑張っていただきたいと思いますが、もう一度決意を言ってください。
○国務大臣(尾辻秀久君) まず、この公社の非常勤職員の、承継会社との間において新たに労働契約を締結することになるといたしましても、承継会社は民営化前日まで、前の日まで公社が行っていた業務等を継承するものでありますから、基本的に雇用が不安定になることはないというふうには考えておるところでございます。 ただ、私どもは、何もこの件に限らず、正規、非正規の働き方にかかわらず、だれもが安心して働くことができる労働環境をつくらなきゃならない立場でございますから、その努力は当然のこととして続けてまいります。
○吉川春子君 やっぱり、郵政民営化のもう一つのねらいは大リストラだと言われているわけですね。この問題について、やっぱり本当に厚生労働省ですね、一人も路頭に迷わせないという名せりふ、括弧付きの名ですけれども、ありましたけれども、やっぱりそういう立場でこの郵政労働者、正規も非正規も含めて国家の方針によって犠牲になるのは労働者だと。あのNTTのときもそうでしたけれども、そういうようなことにならないように、強く労働行政を担う大臣に要求をしておきたいと思います。 それで、銀行代理店問題について伺いたいと思うんですけれども、平成十六年三月十九日の閣議決定によれば、銀行代理店制度を改革して銀行代理業制度を設けるというわけですけれども、まだこれ法律が提出されていないということは百も承知で伺うんですけれども、受託者が銀行代理業者になるためにはどういう手続と資格を要するのか。時間がないので簡単にお願いします。郵政、金融……
○委員長(陣内孝雄君) 生田総裁。
○吉川春子君 生田総裁ですか、金融大臣ですか。
○国務大臣(伊藤達也君) 今お尋ねありました銀行代理店制度につきましては、利用者利便の一層の向上のため、規制改革の一環として一般の事業者、事業会社を含む、より幅広い者を銀行代理店として認める方向で制度の見直しの検討を行っているところでございます。 このための法案につきましては、現在、与党において御議論をいただいているところでありまして、その内容について確たることを申し上げることは困難でありますが、基本的には、銀行代理店となることについて、許可制を念頭に必要な参入規制を導入をし、そして業務遂行能力や社会的信用等をその要件として求めることを考えております。
○吉川春子君 簡易郵便局が引き続き郵貯の業務を行うとすれば、この銀行代理業制度にのっとって認められると、こういうことになりますか。イエスかノーでいいです。
○国務大臣(伊藤達也君) 今お話をさせていただきました参入規制を導入する際に、簡易郵便局について対象とすることも検討しているところでございますが、簡易郵便局につきましては、現に日本郵政公社から委託を受けて預金、為替の窓口業務を行っていること、そして委託をされる際に十分な社会的信用を有する者として選定をされていること、こういうことを踏まえますと、現行法、現行の銀行法の下でも基本的に全く銀行代理店になることができると考えており、こうした取扱いは銀行代理店制度を見直す際にも配慮すべきものと考えております。
○吉川春子君 公社総裁にお伺いしますけれども、郵政公社が今簡易郵便局の委託契約を、個人ですね、個人と結ぶ際に、受託者はどういう基準で選考されているのでしょうか。
○参考人(生田正治君) お答え申し上げます。 簡易郵便局の受託者の選考に当たりましては、地域の事情に詳しい支社におきまして筆記試験、面接、その他適宜の方法で申込者の事務遂行能力を検証するとともに、申込者が個人の場合は、申込者及び連帯保証人の資産状況その他の条件を十分考慮するということにいたしております。 なお、個人が申し込む場合でございますけども、その場合は次の要件を満たすことということで、一番目に二十五歳以上であること、二番目に成年被後見人又は被保佐人ではないこと、三番目に破産者で復権を得ない者ではないこと、四番目に連帯保証人を二名用意できることということになっております。
○吉川春子君 竹中大臣にお伺いいたしますが、私は個人で経営している簡易郵便局の方に何軒か会ったんですけれども、商店で簡易郵便局も経営している方は、銀行代理店なんてとんでもないと、そんな難しい事務はできない、簡易郵便局を引き受けている人の中には八十歳、九十歳、こういう人も、高齢の人も多いと非常に懸念を表明されていました。 金融審議会金融分科会第二部会の平成十七年二月二日の銀行代理店制度見直しの論点整理によりますと、「具体的制度設計」に「適切な業務遂行体制の確保」として、あっ、銀行代理店制度見直しの論点整理ですね、それによりますと、「具体的制度設計」に「適切な業務遂行体制の確保」として、金融システムの安定性確保の観点からは預金業務が確実に行われることが不可欠である、銀行代理業者となる者がこのような的確な業務遂行能力があることを担保するためには、一定の知識及び経験等の人的構成が確保されるとともに、オンライン処理を含め、必要な体制整備が行われていることが必要と考えられる。また、他業を兼営する場合には、銀行代理仲介業に支障がないこと、安全決済システムの維持といった公益を害しないこと等が前提になると考えられているということで、銀行代理業制度について、簡易郵便局の人たちが今三業種一体で公社という後ろ盾があってやっているのとは違って、こういうような実態を、簡易郵便局の実態というのを竹中大臣、御存じだったですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 実態は承知をしているつもりでございます。
○吉川春子君 実態を承知していてこういう難しい、今度、銀行代理店が銀行代理業務ということで、ある一定の改革が行われるわけですね。そういう中で、さっきも、今度は認可制になると、許可制になるというお話もありました。 で、伊藤大臣に、金融担当大臣にお伺いしますけれども、銀行代理業者を認めるについて許可制を導入するということは、すべての簡易郵便局がふるいに掛けられるんでしょうか。当然、許可制であり、許可要件に合わなければ許可されない簡易郵便局も出てくるということにならないんですか。
○国務大臣(伊藤達也君) お答えいたします。 これは先ほど少し答弁をさせていただいた点とまあ重なるんではないかというふうに思いますけれども、簡易郵便局につきましては、現に日本郵政公社から委託を受けて預金、為替の窓口業務を行っております。また、郵便窓口業務を郵便局株式会社から委託される際に、先ほど生田総裁からもお話がございましたように、十分な社会的信用を有する者として選定をされていると。こうしたことを踏まえれば、現行の銀行法の下で基本的にすべて銀行代理店となることができると考えておりますので、こうした取扱いを銀行代理店制度を見直す際にも配慮すべきと考えております。
○吉川春子君 それでは、その銀行代理業制度に許可制は導入するものの、簡易郵便局については許可制ではないと、すべてそのまま認めると、このような御答弁だったわけですね。もう一度確認します。
○国務大臣(伊藤達也君) 先ほどもお話をさせていただきましたように、その銀行代理店というものはやはり健全かつ適切に運営をされなければいけないと、そのことが確保されなければいけないわけであります。そのためには、十分な業務遂行能力があること、そして社会的信用があることということが基本的な条件になるわけでありまして、それと照らして、簡易郵便局の実態、そして簡易郵便局は銀行代理店となれるかどうかということを先ほどの観点からお話をさせていただいて、すべての簡易郵便局が銀行代理店となれるものと考えているというお話をさせていただきました。 銀行代理店制度を改正するに当たっても、こうした観点から業務の健全性、適切性というものを確保していかなければいけないわけでありますから、そういたしますと、この銀行代理店制度における簡易郵便局の取扱いというものを考慮をしてこの制度改革というものを考えていきたいというふうに思っております。
○吉川春子君 私は、やっぱり今の公社の中で三事業一体で、しかもバックが付いていて、そういう中ですべて公社が責任を負うというような中で行われている簡易郵便局制度を郵政民営化という形でやるということに大変無理があるというふうに思いました。 今、許可制は導入するけれども簡易郵便局は全部認めるんだというお話でしたけれども、それでは最後に竹中大臣にその要件を、銀行代理業にするためのその要件を、許可要件を明らかにしていただきたい、この委員会に。そうでないと、やっぱり簡易郵便局というものが大変心配になってまいりまして、無理な制度をやろうとしているんだけれども、それだったら要件を示せと、そのことを最後に要求します。どうですか、竹中大臣。
○国務大臣(竹中平蔵君) 許可要件については、これは金融庁の所掌でございますので、先ほどその点について金融担当大臣がしっかりと御答弁をされたと思います。
○吉川春子君 時間なので終わりますが、とても大変な改革ですね。
○又市征治君 社民党の又市です。 今日で私はもう八回目の質問になるわけでありますが、いろいろと聞いても疑問だらけ、分からない、懸念はますます深まると、こういうことでありまして、まず初めに、民営化委員会の問題についてもう少しお聞きをしてまいりたいと思います。 民営化法案の第十八条にこの民営化委員会は規定されておりますが、移行期の全事業について実質的に大変大きな権限を与えられておりますね。十九条の「検証」という項目については、これは与党修正案で「見直し」になったわけですけれども、その範囲については与党修正案が出てきた経緯及び参議院冒頭、十三日の総理答弁から解して、経営形態を含めること、かつ、一方通行の点検ではなくて両方向を含んだ見直しという条文に変えたことからしても、問題点が生じたときは公社形態への復帰も含めてこの民営化委員会の議題とすべきことはもう明らかだと私は思うんですが、そうした理解でよろしいのかどうか。だとすれば、この委員会の名称も、これ一方通行の民営化委員会ではなくて、例えば郵政事業見直し委員会とかという名称にすべきではないかと思いますが、その点をまずお聞きします。
○国務大臣(竹中平蔵君) 民営化委員会については、以前、又市委員にも御説明させていただきましたとおり、これは、郵政民営化がその経営の自由度の拡大するということを目指す、一方で民間とのイコールフッティングが重要である、その両面のバランスを取る、そのためにその有識者の中立的、専門的意見を踏まえなければいけないということで、郵政民営化を推進するための機関である推進本部の下に置かれるものでございます。 幾つかの重要な役割を担うわけでございますけれども、この郵政民営化はあくまで国民の利便の向上及び経済の活性を図るために行われる。この民営化委員会による三年ごとの総合的な見直しは、経営形態の在り方を含め、郵政民営化に関するすべての事項を対象とするものでございまして、民営化委員会が郵政民営化の進捗に関して、この民営化の目的に照らして問題が生じていると判断したときは、この郵政民営化法に定められた理念、方向に即して、問題点について見直しを行うことに相なります。 三年ごとの見直しはやるわけですが、それだけにとどまらず、この委員会は主務大臣が新規業務の認可を行う、認可等を行う際に意見を述べるという役割もございます。正に、郵政民営化の実施プロセスにおいて様々な役割を果たすものでございまして、このような役割を担う組織の名称として郵政民営化委員会というのはふさわしいものであると思っております。
○又市征治君 つまり、公社形態への復帰などは含むんじゃなくて、あくまでも民営化のための委員会だと、こういうことですね。 そこで、この十九条をもう少し見てまいりますが、所掌事務がいささか偏っているんではないかというふうに思います。三年ごとに、承継会社の経営状況及び国際金融市場の動向その他内外の社会経済情勢の変化を勘案しつつ云々と、こうございますね。一番目が経営状況であるというのはこれは分かりますけれども、なぜ二番目に国際金融市場が来るか理解ができない。ここは、私は国民利用者の立場に立って、例えばこの郵便、貯金、あるいは保険におけるユニバーサルサービスの確保状況とか、郵便局の設置状況とかというのが掲げるべきではないのかと、このように思うわけですが、竹中大臣の昨日の答弁お聞きしておりますと、法案には書かれていないが、政府と与党の合意事項で郵便局の設置状況、基金の使用など、重要事項が委員会の意見表明内容に含まれると、こうおっしゃっておりますね、昨日は。 だとすれば、こうした問題をなぜ条文に入れないのか。はっきり言って、やっぱり条文手直しされるべきじゃありませんか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今十九条の第一項を御紹介、委員、してくださったわけでございます。確かに、これは三年ごとに、承継会社の経営状況及び国際金融市場の動向その他内外の社会情勢云々というふうに書いております。 この国際金融市場の動向という言葉が入りましたのは、これは民有民営を銀行、保険、目指すわけでございますけれども、この委員会でも議論をしていただいておりますその金融コングロマリットの世界的な動向等、やはり何が民有民営かと、これは民有民営を実質的に実現したときには、いろんな意味での規制を外すという百五条の決定、これは銀行、百三十四条の決定、保険会社、これあるわけでございます。そういう観点から、これは基本方針を議論する段階でも、この国際金融、まあ金融市場の常識といいますか、そういう動向を照らして、そのいろんなことを判断していかなければいけないのではないかという御意見が強く出されたわけでございます。そこで、この国際金融市場の動向その他のという言葉が入っているというふうに是非御理解を賜りたいと思います。 それで、もう一点、今御指摘をくださいましたのは、これは政府、与党の合意で、この金融サービス、金融・保険サービスの提供状況でありますとか、設置基準に基づく郵便局の設置状況及び基金の活用等、そういうことを含むということを確認しているわけでございますけれども、これは正にその第一項に掲げて、の一号に掲げております総合的な見直し、これは総合的ですから、まあある意味ではすべてが入っているわけでございまして、それをまあ一々例示はしなかったということでございます。 又市委員が御紹介してくださいました政府、与党合意を踏まえて、正に総合的な見直しを行いますので、今申し上げた設置状況とか金融の状況とかというのは、これはもうしっかりと見直していただくことになります。
○又市征治君 いろいろと御答弁ございましたが、私はこういう条文になっているのは単なる一例ということではなくて、この条文というよりも、さかのぼれば法案全体の構造が、承継五会社をバランス良く見ていくというんではなくて、発想がやっぱり銀行、保険会社の三百四十兆円の資産運用のことばかりに目が行っているからではないのかと、こう言わざるを得ません。国際金融市場でどうやってもうけていこうかということの発想になって、むしろ国民へのユニバーサルサービスが二の次にされている感をどうも否めないわけであります。 時間の関係で次に進みますが、この民営化委員会の人選の問題、これ、前回も私、お聞きしたんですが、法案では総理の任命になっておりまして、メンバーについても国民の意見を反映した構成となることが担保されてない、こう言わざるを得ません。 これまでの竹中大臣の御答弁でいけば、商法など会社関係法規の専門家であるとか、金融界であるとか、企業経営者などを予定をされているようでありますけれども、しかし参考人や公聴会での意見でも明らかになりましたように、郵便だけではなく貯金や保険の金融についてもユニバーサルサービスを保障する必要があるわけでありますから、この点は二日の総理答弁で、法案の修正にはなっておりませんけれども、新たに確認をされたと思います。 したがって、この委員会は、中央での閉ざされた狭い企業経営論議にとどまらないように、貯金や保険の関係者などを含めた多様な意見が反映されるような委員の人選にされるべきではないのか。この点も含めて、民営委員会の五人なんて話も大体、どだいこれは全く国民の声なんて反映できる代物でもありませんし、また、当然これは、前回申し上げたように、国会の同意人事にするのは当たり前ではないかと思うんですが、改めてお聞きをいたします。
○国務大臣(竹中平蔵君) 民営化委員会の人選、役割について、ちょっと非常に今たくさんの、今三点ぐらいの御質問をいただいたと思います。 ちょっとその前に、先ほど、一点申し添えたいのは、政府、与党合意でこの郵便局の設置状況等々を検証すると、確認するといいますけれども、これは必ず、この三年ごとには必ずやるということを合意しているわけでございますので、必要があればやるということではなくて、必ずやると、その点、是非申し添えたいと思います。 それで、まず人選でございますけれども、これは、民営化委員会については優れた識見を有する者のうちから内閣総理大臣が任命すると。この郵政民営化委員会の役回りを踏まえて、中立的、専門的な知見を述べられるような適切な人物が任命されることになるというふうに考えております。 そこで、二点目として、例えばユニバーサルサービスの確保状況、そしてそうした地域の住民の声のようなものが見直しに反映されるようなそういう仕組みが必要なのではないか、これ、都道府県ないしは地域ブロック別の審議会のようなものかなというふうに思いますけれども、そういう御指摘があったかと思います。これ、郵政民営化は三年ごとの見直しが重要な役割でございますけれども、それに加えて、主務大臣が新規業務の認可等を行う際に意見を述べる等の役割もこれ担っております。そうした役割を踏まえますと、やっぱり一つの合議制の審議機関とするのがこれは望ましいであろうと、これは適当であろうというふうに思います。 なお、その郵政民営化委員会が意見を集約するに当たりましては、各委員はこの判断に当たって勘案すべき様々な事情、その中には地域住民の声を始め、国民各層の様々な意見が含まれることになると考えます。そうしたことを考慮しながら、有識者としての専門的な知見を生かして意見を述べることになるわけでございます。 その意味では、これ、委員会が必要と認めるならば、地域住民の声を直接聴取する機会を設けたり、意見の集約に当たって参考にそしてする等の対応が決してこれは妨げられているわけではありません。したがって、あえて言えば分科会のようなものが必要であるということであれば、そういう対応も可能であり、そうしたことを含めて必要な対応がなされていくというふうに考えております。 最後に、三点目として、これは国会同意を義務付けるべきではないかという御指摘でございますけれども、これまで審議会等の委員の任命について国会同意人事としておりますのは三つぐらいの類型があろうかと思いますが、第一には政治や社会の基盤に関する事項を扱うもの、例で言いますと衆議院議員選挙区の区画定の審議会のようなものですね。第二に、不服申立て審議など国民の権利義務に直接影響を及ぼすもので、これは労働保険審査会、個人情報、この公開、個人に関する審査会等々があります。さらには、立入検査権を有するもの、これは証券取引等監視委員会等々が典型ですが、そういうふうに非常に特例的な場合に限られているというふうに承知をしております。 民営化という施策の実施状況の監視という同様の役割を担っているものとしては、道路関係四公団民営化推進委員会ございますけれども……
○又市征治君 もう分かりましたよ。もういいです。
○国務大臣(竹中平蔵君) これも同意人事とはされていないところでございますので、そういう例に倣って今回のような措置にさせていただいております。
○又市征治君 ここのところも全然修正する意思がないということであると、何か必要に応じてとか妨げるものでないとかという話を私は言っているんじゃなくて、やっぱり郵貯、簡保のユニバーサルサービスに関する住民の声、やっぱり届かないじゃないか、こう申し上げているわけでありまして、言わば委員会の審議、とりわけ参考人の意見陳述であるとか地方公聴会で繰り返し指摘されたこの法案の最大の弱点は、この案が中央政府の一部だけで発案されて、本当に全国津々浦々における郵便局の、三事業一体のユニバーサルサービスに精通している地方の郵政三事業の現場であるとか、あるいは広く住民生活の様々な場面にわたって三事業及び現に行われているひまわりサービスなど、第四、第五の郵便局サービスの実情、それに大きく期待している地方住民であるとか、あるいは議会や首長さん方の声が全く無視してでき上がっているという、こういう成り立ちにあるわけですね。だからこのことを申し上げているわけです。 前に総理は、都道府県議会や町村議会などの圧倒的な反対であるとか、慎重な検討をと求める意見書について、それが住民の声とは思わないという傲岸不遜な態度を表明された、後から若干修正されたけれども。大体、この種のものは初めに言ったことが本音なんですね。そういう意味で、その後の国民の声は、むしろ総理の態度こそ国民の声を無視していることを如実に証明していると思うんです、今、あのいろんな、様々な世論調査などを見ましてもね。 そこで、次に公社に伺いますが、小さな局ほど収支の赤字によって民営化後は将来つぶされるおそれが強いと、ここはみんな心配をしているわけですね。昨日も私、このことを追及しました。 郵便局別の損益計算を出されておるわけで、今年三月に十五年度の実績出されていますね。資料を私の方から配付させていただきましたが、これを紹介をしていただきたいと思います。 全体損益方式と収支相償方式とかというのがあるようですけれども、ややこしいんで、全体損益方式の方が分かりやすいと思いますから、特に十年後以降の郵貯・簡保業務の受託契約に際して存亡の問われる無集配特定局について、これを簡単に御説明いただきたいと思います。
○参考人(山下泉君) ただいまお尋ねのございました全体損益方式ベースでの無集配特定局の事業別に見た黒字局、赤字局の状況でございますけれども、お手元の資料、一枚目でございますが、Ⅲの3、この一番右側、表の一番右の下のところに無集配特定局の数字が書いてあります。小さい字で恐縮でございますが、上から二番目の箱が郵便事業になっておりまして、黒字局が二百九十局、赤字局が一万五千百十三局、貯金事業では黒字局が一万四千七百七十七局、赤字局が六百二十六局、保険事業では黒字局が八千四百九十局、赤字局が六千九百十三局となっております。黒字局の割合で見ますと、郵便事業では二%、貯金事業では九六%、保険事業では五五%と、そういう結果になっております。
○又市征治君 今御説明のとおり、大きくは郵便単独では赤字の局が大多数、こういうことですね。貯金・保険業務でカバーして黒字を出しているという、こういう数値になっているわけです。民営化された郵貯銀行などとの契約では大変不利になる、こういうふうに思われるわけでありまして、この後、本当はあなたにこのもう一枚の十三のブロック、支社別に述べてほしいと、こう思ったんですが、大臣随分とさっき長々やられたものだから質問時間なくなりましたんで、私の方で簡単に言いますと二枚目、お配りした資料の二枚目ですが、簡単に言えば三大都市圏、ここだけは利益が出ているわけで、あとは全部赤字と、こういう格好ですよね。 そうしてまいりますと、あと大臣にお伺いしたいわけですが、金融を含むユニバーサルサービスの確保というのは、法案が可決あるいは否決、その他どうなっても今後長期にわたって続く重要な課題ですよね。これは住民にとって必要だ、同時に経営にとっても三事業一体でなければ存立が危ぶまれる、こういうふうに私は思うわけです。経済効率だけでは無理で、社会政策としての手当てが不可欠だということがお分かりいただけるんだろうと思いますね。先ほど申し上げたように、三大都市圏以外はみんな赤字、こういうことなんですから。しかし、中央政府に附属するこの民営化委員会ではこうした実情は結局、無視されていく、民営化どうするかばっかりの話ですから。 そこで、これとは別に、もっと丁寧に、都道府県あるいは地方ごとに地域住民で構成をする、さっき大臣もちょろっとおっしゃいましたが、この経営審議機関を置いて、それぞれの地域における継承各会社の経営の重要事項、例えば郵便局の配置であるとか、あるいは郵貯、簡保会社との契約関係であるとか、それらが縮小されユニバーサルサービスが失われないかどうかとか、こういうことについて審議をしていく、そしてそれを義務付けていくべきではないかというふうに私は思いますが、この点も法律に補強されるべきじゃないんですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今改めて補強すべきというのは、民営化委員会に関してということで委員はおっしゃっているんだと思います。 先ほど申し上げましたように、民営化委員会は三年ごとのレビューのほかに、一つの事業について、一つの新たな事業についてのこともありますので、やっぱりこれは意思決定機関は一つでなければいけないというふうに私は思います。 しかし、委員おっしゃるように、その実態を把握していただくことはこれは大変重要でありますから、そこはもう実態を把握するためには当然しっかりやるべきことをやっていただかなけりゃいけないわけで、先ほど申し上げましたような地域別の分科会のようなものをつくっていただくというのは、私は必要に応じて当然に議論に、俎上に上ってくるものであるというふうに思っております。 もう一つ、地域の状況に関しては、これ地域貢献計画に関して地域の有識者の意見を聞くということを、これは聞くということを義務付けておりますので、そういった意味での声の吸収というのはこれは法律の中でもできる仕組みになっております。
○又市征治君 時間が参りましたから、最後にいたします。 質問ではなくて意見を述べておきたいと思いますが、持ち株会社の郵貯、保険両会社の株式処分については、与党修正案によって非常に間接的な分かりにくい条文を定めて、民営化後の買戻しが不可能ではないという形になったようであります。 しかしながら、この郵貯、簡保の金融サービスについては、地方住民などの立場から、ユニバーサルサービス制が不可欠であるという意見が民営化賛成の方々からも出されておることは御承知のとおりです。そのために、政府あるいは持ち株会社、若しくはその子会社である郵便二社が郵貯、簡保両会社の株式を引き続き有効に影響力を与え得る比率で保有することが不可欠だというのも大方の意見だというふうに私は聞いてまいりました。 そもそも、修正で再取得を可能にしたんならば、最初から持ち株の維持を許すべきであって、いったん売却後に、再取得は実際のマーケットに売られてしまった後では不可能ではないか、こういう論議も全く私は正しいと思います。 JRやNTTの株を政府が保有している例もあるという意見に対して、金融機関は特別に政府との関係断絶が必要だと大臣が盛んにおっしゃるわけですが、大手銀行への、じゃ、巨額の公的資金の注入であるとかあるいは都市銀行東京の例からも、これは反論され尽くして何ら説得力がないんじゃないですか。 諸外国の例を見ましても、旧郵便貯金系の銀行に対して、引き続き不便、不満にこたえて、新たに政府出資の銀行を設立してまでユニバーサルサービスというものを確保していますね。 したがって、民営化後の期限後においても、最低、役員の任免など重要議決にかかわる三分の一以上の保有を義務付けるべきではないか、このことを強く申し上げて、今日の質問は終わりたいと思います。
○委員長(陣内孝雄君) 六案に対する本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後五時十一分散会