郵政民営化に関する特別委員会 第12号
- 発言数
- 266 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2005/08/02
会議録
○委員長(陣内孝雄君) ただいまから郵政民営化に関する特別委員会を開会いたします。 郵政民営化法案、日本郵政株式会社法案、郵便事業株式会社法案、郵便局株式会社法案、独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構法案及び郵政民営化法等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案、以上六案を一括して議題とし、前回に引き続き質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○片山虎之助君 おはようございます。自由民主党の片山虎之助でございます。 冒頭に一言申し上げたいんですが、昨日、衆議院の永岡先生がお亡くなりになりました。事情は分かりませんけれども大変残念なことでございまして、心から永岡先生の御冥福を祈りたいと思いますし、御家族の皆様にもこれまたお悔やみを申し上げたいと、こういうふうに思います。 さて、参議院の特別委員会におきますこの法案の審議、粛々とやってまいりまして、言わば大詰め、最終局面、こういうことだと思っております。審議に伴いましてマスメディアの皆さんの報道も大変過熱ぎみでございまして、白勝て赤勝てか、どうも政策論よりも政局論、こういう感じでございますけれども、一方、そういうふうに報道してもらえるということはこの問題に対する国民の皆さんの認識を非常に高めていると、こういうふうに思います。 今日は大詰めでのこのテレビ中継でございますので、国民注視でございますんで、どうか総理始め政府側の皆さん、衆議院の皆さん、是非分かりやすい簡潔な御答弁と、あわせて、簡潔とははずが合わないではないかと言われるかもしれませんが、丁寧で誠実な御答弁を是非お願いいたしたい。国民の皆さんの理解が恐らく参議院議員の賛否にも大変な影響があると、こう思っておりますから、私も率直に御質問させていただこうと、こういうふうに思います。 それで、冒頭、少しいろいろ言わせていただきますけれども、私は最後の郵政大臣と最初の総務大臣を幸運にもやらせていただきまして、この郵政問題には個人的にも大変思い入れがあるわけでございます。 平成十四年の通常国会で、相当苦労しながら、総理にも御答弁いただきながら日本郵政公社法案を通しました。引き続いて、生田さんという大変適任な方に総裁予定者になっていただいて、総理の御指名もあったわけでありますけれども、十五年の四月から日本郵政公社がスタートいたしました。今日で二年四か月であります。そこで、発足に当たりまして、できるだけ国会や政府が公社には口出しすまいと、四年の単位で中期経営目標と中期経営計画を認可して、その中でできるだけ自由にやってもらおうと、こういうことでありました。 まあ、私は、四年は波風立たずに公社として経営をやって、四年が終わったらその結果を検証してどうするのかと、民営化に行くのか公社で直すのか、こういうことであろうと思ったわけでありますが、実はスタート間もなくから民営化問題が大変な話題になりまして、民営化法案を出す、こういうことに至りました。私個人はいささか早いかなと、こう思いますけれども、総理は遅過ぎると。公社法案のときにも、総理は公社は民営化の一里塚だと、こういうことを言っておられましたし、まあこれも一つのお考えであろうと思います。 いずれにせよ、公社という形で、恩典もあるが制約もあると、不自由なままで経営体として推移することは将来はそんなに明るくないわけですね。そういう意味では、できるだけ民間とイコールフッティングで自由度を増して伸び伸びとやるということも一つの選択なわけですよ。新しい分野にやる、サービスを向上する、経営体質等を強化する。三百四十兆という郵貯、簡保の金を有効に使える道を開く、すぐ使えるわけじゃありませんけれどもね。あるいは見えない国民負担があるのかもしれないけれども、見えない公社負担もあるんで、これを透明にすると。 こういうことは私は確かに一つの考え方だと、こう思うわけでありますが、同時に、今の郵便局がやっている郵政事業というのは、民にできることは民でといいますけれども、民でできない、民でできにくいこともあるわけであります。例えば、日本じゅうネットワークを引く、日本じゅうユニバーサルサービスを貫徹する、これはなかなか民では直ちにはできない、直ちにはですね。しかも、やっていることは、郵政事業というのは、私はいつも言うんですが、最低の生活保障手段なんですね、国民の。言わばセーフティーネットであると。郵便局自身は今かなり崩れつつあるコミュニティーの一つのセンターになっていると、大変公的な役割、公的な存在であります。 だから、私は、やるんなら民でできにくい、民であるいはできないこともやりながら、なだらかに民営化に移行する、緩やかになだらかに民営化へということをずっと言ってまいったわけでありまして、そういう意味では、このネットワークを守るということ、維持するということ、ユニバーサルサービスを確保するということは民営化においても私は大きな前提だと、こういうふうに考えているわけであります。 そこで、基本的なことを総理にお伺いいたしたいと思いますけれども、まず第一点は、郵便局のネットワーク、二万四千七百の局のつながり、ネットワークは民営化後も移行期間後もこれは私は維持されなければならないと。ということは、特別な事情がない限り郵便局は残す、つぶさないと、こういうことであると思います。 過疎地だけじゃありません。地方、地方都市も大都市圏も同じと、こういうふうに思いますけれども、総理、この点が一番皆さんの懸念ですから、国民を含めて。郵便局をどうされるのか、ネットワークをどうするのか、明快なる御答弁をお願いします。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) まず冒頭に、片山議員もお話しされましたように、昨日、同僚の永岡代議士が亡くなられたことにつきましては、心からお悔やみを申し上げます。また、御冥福をお祈り申し上げます。 今日は、久しぶりに片山幹事長、質問されると。この郵政法案につきまして、最後の郵政大臣、最初の新しい総務省に変わったときのいわゆる郵政を担当する総務大臣、そして郵政公社になる法案を仕上げた大臣として、最も我が党内におきましてよく理解されている方であるということは私も十分承知しておりますし、また内閣で協力していただいたことに対しまして感謝しております。 聞くところによりますと、今日は七十歳の誕生日だと聞いております。誕生日おめでとうございます。とても七十歳には見えないほど若いし、頭も、頭脳も明晰だし、今日の質問も丁寧にやれということでありますので、若干長くなりますが時間をかしていただきたいと思います。 七十といえば古来まれなりという古希でありますけども、自民党の幹事長がこうした質問に立つものも、立つときもまれだと思いますが、それだけに、この参議院での審議が、自民党の最高幹部が質疑をしなきゃならないということについて、多くの理解を得なきゃならない重要法案であるという御認識の上に、今日はあえて指揮する立場、質問者を決める立場の幹事長が自ら質問されるということだと理解しております。 今御指摘の郵便局ネットワークを維持されるのかという、最も多くの国民が心配されることでありますが、私は元々、この郵便局ネットワークというものは日本国民の資産だと思っております。この郵便局の資産をなくすのではないか、なくなるのではないかという不安といいますか懸念に対しましては、今までも私は、これはなくならないんだと、よく生かしていくんだということを答弁してきたものでありますが、改めて、片山幹事長、御質問するわけでありますので、この点については与党との協議におきましても最も重要なポイントとなったところであります。そうした多くの懸念を払拭するために、この法案においては、郵便局のネットワークをしっかり維持し、国民の安心、利便を守りながらこの資産を十分活用するという配慮をしたところであります。 具体的には、あまねく全国において利用されることを旨として郵便局を設置することを法律上義務付け、さらに省令における具体的な設置基準として、特に過疎地について、法施行の際、現に存する郵便局ネットワークの水準を維持することを旨とすることを規定することとしているところでございます。さらに、社会・地域貢献基金の設置や株式持ち合いによる一体的経営を可能とするなど、郵便局のネットワークが移行期間後においてもしっかり維持されるよう、きめ細かな法制上の担保を行うこととしたところであります。 もちろん、将来における地域の実情に応じて合理的な再配置が行われることが否定されるものではありませんが、与党との協議を踏まえて、国民の不安を払拭するためにこのような幾重にもわたる手厚い手当てを講じているところであり、政府としては、この枠組みをしっかり運用し、郵便局ネットワークを国民の資産として守って、万が一にも国民の利便に支障が生じないようにしていきたいと考えております。
○片山虎之助君 今総理が言われるように、現行法令よりも今回の法令の方がはるかに丁寧に私は規定していると、こういうふうに思います。この郵便局を残すために、今総理のお考えをお聞きしました、今後、我々も政府とともに、国会も郵便局ネットワークはしっかり維持していくということについて最善の努力をしてまいりたいと、運用上も頑張ると、こういうことで是非お願いいたしたいと思います。 それで、二番目が、ユニバーサルサービスといいますか、このグループ経営をやる。今まで公社は三事業一体でやってきた。今度は分社化になりますが、グループで経営してもらうと。そういうことで、金融も貯金や保険も十年後に切り離すのではなくて、グループ経営の中にとどまってもらうと。これが衆議院の修正においても最大の争点といいますか、政府との折衝事項であったわけであります。 過疎地の郵便局は、結局、その人件費の大部分は結局金融に頼っているんですね。郵便じゃないんですよ。無集配の特定局が一万五千五百ある。これはほとんど貯金と保険で食っているんです、簡単に言いますと。だから、これをやらないようになるということは、維持がなかなか難しくなるし、そういう過疎地の住民の利便性というのは極めて低下する、ですね。年金をもらうあるいは恩給をもらう、あるいは送金をしてもらう、こっちが送る、ちょっとしたお金があれば預ける、ファミリーバンクですからね。それから、簡保についても、これは本当に簡便な最低の生活保障ですから。 そういうことで、十年たって完全によそにやっちゃうんじゃなくて、グループにとどまってもらうと、これが私は大変必要なことだと。そこで、政府がいろいろ努力されまして、党も申入れをいたしましたが、制度的な工夫をされております、ですね。例えば、十年たっても経営者の判断で幾らでも延ばしていいよと、エンドレスですね。あるいは、二兆円の基金を積んで、その基金によって助成をしていくよと、採算が合わないところは。あるいは、これはいろんな議論がありますが、株の持ち合いも、縦は連続的保有である、的が入っておりますけれどもね。横の持ち合いは一定の条件があれば移行期間内でもできると、こういう補強をしているわけですが、制度的な手当てをしておるわけでありますが、それじゃ、それで十分かという議論が皆さんにある。 それで、私は、いずれにせよ、これから約二年後にスタートして十年掛かるわけでありますから、まだ話は先でありますけれども、できるだけこのユニバーサルサービス、金融サービスもグループ経営の一環としてやるということの上で、状況を見ながら、更にこの制度的な手当て、努力を補強していくと、こういうことが必要じゃないかと思いますけれども、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 今の御質問のポイントで一番懸念されている点は、貯金と保険の金融サービスができるのかと、この郵便局、いわゆる民営化法案によってということだと思うんであります。 私は、この点につきましても盛んに政府と与党の中で協議された点でありまして、これまでの国会審議においても、民営化後、過疎地の郵便局では金融サービスが提供されなくなるのではないかとの懸念が再三指摘されてきましたので、法案におきましては、この与党との協議を踏まえまして様々な工夫を凝らして、民営化後も特に過疎地等の郵便局において従来どおり貯金、保険のサービスがしっかりと提供されるよう配慮したところであります。 具体的には、まず、サービスの拠点となる郵便局の設置を法律上義務付けた。また、移行期間中における代理店契約、保険募集委託契約の義務付けや社会・地域貢献基金の設置によって郵便局における金融サービスの提供を確保し、さらには株式持ち合いによる一体的経営を可能とすることにより、これまで同様、郵便局を拠点として一体感を持った業務展開ができるようにしております。 また、銀行業及び生命保険業の代理業務が衆議院における修正により営むことができる業務として具体的に法律上明示されたことによって、郵便局会社の業務としての位置付けの明確化が図られたものと考えております。この修正は、郵政民営化にかかわる国民の不安感とか懸念の払拭に私は役立つものと考えております。 さらに、政府、与党合意において、民営化委員会による三年ごとの検証の対象には必ず基金の活用等による金融・保険サービスの提供状況を含むこととするとともに、その検証結果を遅滞なく国会へ報告することとされたところであり、また衆議院における修正により、この「検証」が「見直し」に改められました。これにより民営化委員会が見直しを行った結果、過疎地における貯金・保険サービスの提供状況について何らかの問題が生じていると判断されるときには、改善策について意見を述べることとなります。そして、民営化委員会の意見を受け、本部長である内閣総理大臣を中心に郵政民営化推進本部が責任を持って対応することとなる。 この与党との真摯な協議を踏まえまして、国民の不安を払拭するために幾重にもわたる手厚い手当てを講じているところでありますが、政府としては、この枠組みをしっかりと運用して、民営化後も過疎地等の郵便局において金融サービスがしっかり提供されるよう努力を続けてまいりたいと思っております。
○片山虎之助君 だから移行期間の十年は完全にやると。その十年の後も今の制度的な手当てと、今の総理の答弁でこれは金融サービスは続けると、こういうことでございまして、しかも民営化委員会が三年ごとの見直しをやって、金融サービスがおかしいよと、この地域は、ここは妙なことになっているよということがあったら、民営化委員会が意見を言って手当てをすると、こういうことでございますので、この点も私は、政府と国会の合わせた努力で今後担保できるのではないかと、こういうふうに思っております。 さて次の点は、見直し条項でございますけれども、これも衆議院の修正の段階で検証、「総合的な検証」となっているものを「総合的な見直し」と直したわけであります。検証というと、事実の確認的なちまちま風ですからね、やっぱり見直しとは、広く大きく見直すと、こういうことでございますが、せんだっての参議院本会議の総理の答弁でも、経営形態を含めて見直しの対象にすると、こういうことを、踏み込まれた答弁を、衆議院より、されたわけでありますが、是非、経営形態を含めて、大小のあらゆることについて問題が起これば見直していくと、こういうことが私は必要だと思います。 制度設計に百点はないんですよ、どんな制度設計でも。やっぱりこれはいろんな検討を経る、状況の変化を見てフォローしていく、直していくと、そういうことによって満点に近づけるということが私は制度設計だと、こう思う。 したがって、見直し条項の運用といいますか、これをどういうふうにやっていくかというのは大変重要な大きな制度変更の私は眼目だと思います。見直しについての総理の御見解をお伺いいたしたい。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 表現として検証より見直しの方がいいだろうという大方の意見であります。確かに、日ごろ国民によく使われる言葉としては検証より見直しの方が分かりやすいだろうという率直な御意見を与党との協議においてもいただきました。 もとより、郵政民営化というのは国民の利便性をいかに向上していくか、さらに経済の活性化をどのように図っていくかというために重要であるということでこの法案を提出しているわけでありますが、この見直しでありますが、郵政民営化による三年ごとの総合的見直しというのは、経営形態の在り方を含めた郵政民営化に関するすべての事項を対象とするものであり、民営化委員会が郵政民営化の進捗に関し民営化の目的に照らし問題が生じていると判断したときには、郵政民営化法に定められた理念、方向に即して問題について見直しを行うこととなるというふうに考えております。
○片山虎之助君 はい、ありがとうございました。是非そういうことで見直しの御適用をお願いいたしたいと思います。 生田総裁がお見えでございますから、生田総裁の参議院の審議における答弁を聞いておりますと、民営化には大変メリットがあるんだと、早い方がいいんだと、こういう答弁をされているやに私はお聞きしましたが、衆議院のときよりはこれもまた踏み込まれた答弁かなと、こう思っておりますけれども、今の一連の、ネットワークの維持、ユニバーサルサービスの確保、見直し条項の運用、これを含めて生田総裁の御見解をお伺いいたしたい。
○参考人(生田正治君) お答えします。 経営の立場で経営の内側へ入りますと、その事業体が与えられている経営環境の中で将来およそどういうふうになっていくかというのは大体分かるものなんです。入ってみまして一年もしてみましたら、今の公社法の枠内では大変制約が多くて、まだ改善の余地があるから、この四年、五年、六年ぐらいいいんですけれども、その先は大変難しいなというふうに感じました。それが経営骨格試算で示されているわけで、年々収益も利益も減るというもので示されていると。 そこで、私は、それ、やはり国民の生活インフラとして大変重要な郵政事業ですから、やはりそれが健全に持続されて、どこかのお助けを得ないで自立的に生活インフラとしての使命を果たしていくためには事業そのものが健全でないといけないと、こういう考え方で二つの方法があるんで、一つは大幅な公社法の改正をしていただいて経営の自由度をいただくか、あるいは良い民営化をしていただくか、どちらかという選択になるんだろうということを申し上げたわけでございまして、そういう御認識にもし立っていただけるとすれば、改革というものは遅いよりも早い方が効果も大きいし確実にできると、そういった意味で早い方がいいんではないかということを申し上げた次第であります。 それから、今の郵便局ネットワークの関連で一言、今お話を承っておりまして感じたことは、経営者といったら何か常に利益優先だけで、何でもばさばさ整理してしまうというふうに思われがちなんですが、そういう経営者がいないとはいいませんけれども、本当は経営はそんなシンプルなものじゃないわけでございまして、経営者というものは、ステークホルダー、関係する人、株主とか従業員、顧客は無論のこと、地域社会も物すごく重んずるわけであります。 もしそういったものに十分な配慮をしないで経営をすると、その経営者は格が落ちるわけで、会社の格も落ちるということで、市場でも評価されない。したがって、優れた経営者というのは、それほど優れなくても、必ず地域社会に配慮をしていくというわけでありまして、郵政事業の場合は顧客というのは全国民の皆様方が私は顧客だと思います。それから株主、これは政府を通じて全国民の方たちが株主だと思います。だから、そういったものに対して十分な配慮をするというのは、経営者というのは当然であります。 あと二、三点だけ、ちょっと時間をいただいて言わしていただきますと、過疎地も含めて、たとえ逆ざやの局を含んでいましても、日本じゅうにまたがる郵便局のネットワークというものは、これは実は郵政事業が持っております掛け替えのない貴重なブランドバリューです、ほかにないんですから。これはもう郵政事業しか持っていない大変貴重なブランドバリューと考えますので、経営者というものは、そういうブランドバリューが傷付いて、あそこはほかのところと一緒やないかと言われないように、多分個性化のためにも大事にするだろうと思います。 それから、ビジネスモデルの自由化をしていただきましたら、ワンストップコンビニエンスオフィスの機能が高まると思います。ストアじゃありません、オフィスです。これは、地方自治体の業務の代行業務を増やすとか地域社会のお仕事をするとか、スペースが空いていれば小さな小売業を一緒にやるとか、いろんなことをやって地域社会の皆様方に喜んでいただくとともに、同時にこれは収入源にもなるわけです。したがいまして、今非常に採算の悪い郵便局も多少はそういうことで収入を補うことができる。 さらに、そういうことで、経営者というものは、多分、私ならそう思うんですけれども、多分他の経営者も郵便局ネットワークというものを、何となく議論を聞いていると、負の資産、非常に困ったものだという前提で御議論になっているように思うんですが、そうではなくて、日本列島にまたがる潜在的な有望な、有効な営業資産と、こういう観点で経営者というものは考えるであろうと、こういうふうに思いますし、現に私は今そう考えているわけであります。 それでも私は、経営者が悩んではいけないと、ジレンマに陥っちゃいけないと思ったので、公的に郵便局設置基準を作っていただいて、それで、公的な基準によってそういうものを担保しておく必要があると思ってお願いしたのは、今、省令その他でやっていただけるということで歯止めも掛かると。それから、ここでの政府の御答弁やら、更には総務省や民営化委員会の監視という制度の裏打ちがあれば私は必要なところの郵便局は維持されると、こういうふうに思うわけであります。 最後に一言だけ。郵政事業は、伝統的に全国の郵便局ネットワークを通じまして全国のお客様の利便性に役立って、大変大きな信頼をいただいております。そしてまた、職員としては、その信頼におこたえすることを誇りと思っているんで、これはもう遺伝子みたいなもので脈々と流れておりまして、そうやって働くことに喜びを感じております。 無論、市町村合併とか、地域社会、随分社会が進化していっていますから、そういったものに合わせてのある程度の郵便局の調整とか生産性の向上とか、これは民営化しようがしまいが、公社であろうと当然やることだと思いますが、そういうことは当然あるわけでありますが、総じて言えば、地域社会の皆さんが生活インフラとして必要とされるならば郵便局はきちんと維持されると私は確信しておりますし、その思いは次にきちんと引き継いでいきたいと、かように思っております。
○片山虎之助君 大変ありがとうございました。総裁にいい答弁いただきまして、理解が皆さん深まったと思います。 そこで、これから各論に入りますけれども、先ほども言いましたが、株の持ち合いですね。特に、金融サービスを残す、守るための株の持ち合いについて、縦の持ち合いにつきましては連続的保有だと。連続保有はそれはちょっと難しいと。的が入ったわけですね。いろんな工夫があって、ワンタッチで処分してまた買い戻せると、基準日をずらして株主総会出席や議決権の行使には支障がないんだと、だからいいではないかというんですが、なかなか分かりにくいんですよ。どうしてもその連続的の的を取れない理由を竹中大臣、分かるように御説明ください。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは委員がずっと今日御指摘してくださっていますように、この郵便局ネットワークを活用して、そして貯金、保険の金融サービスがこれまでと同様一体的に運営されるということ、これやはり国民のもう望んでいることだと思います。国民の利便からも重要でありますし、また、これは経営としてもそのようにしていくことが重要であると。私、委員の御指摘は全くそのとおりであるというふうに思っております。 そのために、この四分社化した各民営化会社の上にこのグループ全体の言わば本部といいますか、ヘッドクオーター機能を持つという意味で持ち株会社をまず設立をする、そして、その上でまた代理店契約の義務付けや社会・地域貢献基金という仕組みをつくる、そうすることによって貯金銀行と保険会社から郵便局、局に業務委託がなされるように担保する、そういう仕組みをつくっている。さらには、金融二社の株式の完全処分の後も株式持ち合いによる一体的経営を可能にしているというところでございます。 その意味では、何重にもいろんな担保をしているわけでございますんですが、今の片山委員のお尋ねは、一体的経営と一体経営の関係で、なぜやっぱり一度株式を全部処分をしなければいけないのかという点であろうかと思います。 これは、銀行と保険、この金融の仕事というのは、やっぱりほかの事業とは非常に違った性格を持っているということだと思います。この金融の仕事では、いわゆる信用、信用というのが何よりも一番大事であると。そこにこの、今までこれ、国営の公社で行われていたわけですが、その信用という観点からしますと、国というのはこれはもう絶対的な信用を持っている主体でございます。その国というのがこの銀行に関与すると、関与できると、そういう影響力を持つということになりますと、これはやはり民営化に当たって、通常の一般の他の民間金融機関との間でもどうしても不都合が生じるのではないか。その意味では関与、国の関与をやっぱりきちっと切り離していただくということがどうしても必要で、その点が今回の民営化の大変重要なポイントになっているというふうに考えております。 だからこそ、この銀行と保険に関しては、これはやっぱり国が持っている、持ち株会社が持っている株をいったん完全に処分していただく、完全に処分していただくことによって、国の信用と関与を断ち切って、それでほかの民間金融機関と、正に民間の金融機関と対等になる、そういう仕組みをしっかりと確立することが民営化に当たってどうしても必要であるというふうに我々は考えたわけでございます。 しかし、これいったん民営化されます。いったん民営化された後は、これはやはり、逆に言うと、それ以上の規制を課すというのは、これは実はおかしな話でございまして、民間の、他の民間の金融機関と同じルールでやっていただいたらよいのではないか。その中には当然、先ほどの持ち株会社等々の下で一体的経営が必要であろうというような判断をされるということは当然あるわけでございますので、それについてはしっかりとそういうことが可能になるような仕組みをやっぱりつくっておく必要があるのではないか。これは、独禁法の規制でありますとか、銀行法の規制、保険業法の規制、そういう一般的な法律にはきちっと従っていただきますけども、それ以上の民営化された会社に規制を課すことなく一体的な経営がやはり可能なような仕組みにしておこうではないかということをこの制度の中でうたっているわけでございます。 それ以上の説明はなかなか技術的なことになるわけでございますけれども、そういった意味では、株主権の行使が連続してできるように株主名簿の確定の基準日もしっかりと定めると、そういうことも法律の中で明記をさせていただいておりまして、委員がおっしゃるとおり、これ、こういう一体的経営の運営を可能にするということは、これは大変重要だと思っておりますので、そのような民営化の主張を踏まえながらもそのような仕組みをつくらせていただいたつもりでございます。
○片山虎之助君 国の関与と信用を一遍切ると、それが完全処分だと。ワンタッチで買い戻すんですよ。切れたような切れないような国の関与と信用になるんですよ。そこのところが非常に、観念的には整理されているんでしょうがね、実態から言うと一緒じゃないかと、こういうことになるんですよ。 それからもう一つ、今言われる法制では、現行法では株は五〇パー以上は持てませんよね。五〇パー以下は持てるんですよ。ただ、二〇パー以上になるとまたこれはいろんな認可か何か要る。公取の方の独禁法は二五パーですよね。二五パーがガイドラインに引っ掛かって審査が始まると。こういうことなんで、今言われているようなことならその法制を超えて徹底的にやるということなんですよ、郵政だけ。そこが私分からない。でしょう。 しかも、今の連続的で、一遍売れば関与と信用がなくても、また買い戻すと関与と信用が付くんだけれども、一遍そこ切るというところが、遮断できるからいいということなんですか。リスク遮断ならするんですよ、いずれにせよ。事業として当たり前の話なんですよ。郵便と貯金と保険と。もう一度そこのところを説明してください、皆さんに、全国の皆さんに分かるように。みんな疑問なんですよ。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今まで幾つかの民営化というのを日本の政府もやってきたわけでございますけれども、やはりそこは今までの一般の事業の会社と金融の場合との差というのがやっぱりいろいろ我々ももう徹底していろんな議論をさせていただいたんですが、やっぱり金融だという点が大変重要だと。したがって、そこの国の信用と関与をやはり何らかの形で断ち切る。そうすることによって民間と同じ土俵になれる。やっぱりそこが、委員は観念的には分かるけれども実態的には分かりにくいという御指摘をいただいたわけでございますけれども、そこをやはりきちっと、スタートラインとして同じところに、国の関与がないというところの実現をすることが、私はやはり、金融、銀行、保険の民営化するという意味で大変重要であるというふうに考えているわけでございます。 しかし、その上でですけれども、その上で、これは民間の会社になった以上は、ほかの民間の会社と逆に同じ条件を与えられるべきであるというふうに思います。 今、委員御紹介くださいましたけれども、ほかの民間の会社、いろんな株式の持ち合い、グループでするわけですけれども、その際にはいろんなルールがございます。これは銀行の場合は、二〇%以上持つ場合は、これは銀行法で主要株主の規制というのがございますから、これは金融庁の認可を得なければいけないということになります。独禁法に関しては、これは影響力の問題がございますので二五%以下であるならば問題ないわけでございますが、二五%を超える場合は問題が出る可能性もあると。 そういうことも踏まえて、しかし、民間の企業でございますから、ほかの民間の金融機関も例えばグループの中での株式の持ち合いをしております。そういうことに関して特段新たな規制を加えるということは、これはしない。 やはり、民営化ということの趣旨を考えますと、民間と同じになっていただくということ、民間と同じになるから経営の自由度も得られる。経営の自由度とイコールフッティング、他の民間の金融機関と同じ条件にするというのは、その意味で大変重要なコインの両面であるというふうに申し上げているわけでございますので、その点についての、ここは一つのもう考え方なんだと思いますが、その考え方を非常に、ある意味ではすっきりと明示をさせていただいたと。しかし、実態的には、実態的には一体的な経営を行って、委員御指摘のように、そのネットワークを活用して金融サービスが同一に、これまでと同様に運用されるということは大変重要でございますから、そういうことが行われるような実効性のある仕組みをつくらせていただいたと、そのように思っております。
○片山虎之助君 まあ、そこがなかなか分かりにくいんですよ。五パーまで下げてきて、ゼロにした途端また五パーにするのが。一遍そこで民になったんだから、今度は民として普通のルールでいくんだと。分かるんですよ、言われることは分かるんだけれども、しかし、なかなか一般のあれからいうと分かりにくいんで。 この議論ばかりやっておってもしようがありませんからもうやめますけれども、将来、この点はもう少し法制論としても実態論としても私は検討して、将来、見直しを十分議論していくべき問題だと思いますけれども、御認識いかがですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 先ほど委員から見直しについて御議論賜りましたですけれども、これは、郵政民営化というのはあくまでもこれは国民のためにやるんだと、国民の経済を良くするためにやるんだと、その大きな目標があるわけでございますから、その範囲において、それを実現するという観点から、必要がある場合は、これは郵政民営化委員会においてしっかりとその議論をしていただくということになります。郵政民営化委員会はそういう意味で総合的にいろんな見直しを行っていただいて、議論をしていただいて、その議論については国会にも報告をしていただいて、かつ、それに対して措置が必要なときは郵政民営化本部が、この本部長は総理大臣でいらっしゃる、が責任を持って対応していくということでございますので、ここはやはりあくまで国民の、国民経済、国民の利益という観点からしっかりと政府としては対応をしていく、そのような見直しの仕組みもつくってございます。
○片山虎之助君 それはひとつ、見直しの後にしましょう。 そこでもう一つ、移行期間、十年ですね。五年で全部株売っちゃう。今、十年でしょう、金融関係。それを五年で売っちゃう。そうしますと、あれ百四条か、民営化法案の、と百三十三条ね、貯金と保険違いますけれども、その規定の適用になって普通の会社になるんですよね、移行期間中でも。そうなると、今度は縦も横も全部民間のルールで株が持ち合いますね、五年で売っちゃう、全部、そうなると普通の会社になるんですから。いかがですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 大変重要な御質問だと思います。 御指摘のとおり、仮に五年間で持ち株会社が郵便貯金銀行、郵便保険会社の全株式を処分した場合には、これは郵政民営化法の、今御指摘をいただいた百四条というのがございます、これは銀行について、百三十三条というのがございます、これは保険について、これは正に特別の規制のない普通の銀行、普通の保険会社になるということに相なります。この場合に、郵便局会社が経営判断によって、密接な取引関係を有する銀行、この中には郵便貯金、これ今郵便貯金銀行なわけですけれども、その銀行や保険会社の株式を、他の民間金融機関の例と同様に独占禁止法でありますとか銀行法等々の一般法規制の下で、同時にこれは特殊会社でありますから本業を圧迫してはいけないとかそういうのがございますが、そういった特殊会社の規制の範囲内で、市場から、マーケットから取得、保有することはこれは当然可能でございます。これ、民間の慣行に照らしても問題とすべきことではないというふうに思っております。 今、縦、横というふうに御指摘になりましたけれども、その持ち株会社に関しましては、これは六十二条におきましてこの完全処分の義務というのはこれは解除されておりませんので、持ち株会社の場合は少し考え方が違うわけでございますが、郵便局会社がそのような形で百四条、百三十三条の規定に基づいて普通会社になった場合は、正に株式を持ち合って一体的経営をするということはこれは可能でございます。
○片山虎之助君 それから、一体的経営、グループ経営のもう一つの課題は人事ですよね、人事交流。持ち株ができて、郵便局会社ができて、郵便会社ができて、貯金銀行ができて、保険会社、五つになるわけでしょう。この間の人事交流、人事配置は自由自在ですか。例えば持ち株と、まあ持ち株と郵便局と郵便会社はこれは一〇〇%だから、これはまあそういうことは十分ある。しかし、こっちの方の貯金と保険は、将来の持ち合いは別にして、一遍は民有民営になるわけでしょう。この間の人事交流は全く自由ですね。
○国務大臣(竹中平蔵君) 一体的経営という観点からしますと、これは当然、人、物、金、それぞれについて配慮が必要だと思います。金は、正に今御質問に出た資本関係、物は、正にこの契約関係等々ということになりますが、人の異動についても他の二つ以上に私は重要なことであると思っております。 この民営化後、後ですね、民営化後の職員の会社間の異動につきましては、これは民営化の趣旨を踏まえまして、制度設計上、特段の規制をするということはしておりません。むしろ、これ当分の間、新会社に共通して国家公務員共済制度を適用するとしていること、退職手当の支給に当たっては公務員時代の……
○片山虎之助君 人事交流の方。共済はその後。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今ちょっとそのことを申し上げますので。 通算すると、つまりそういう同じ制度が、人事上の制度が適用されているということを申し上げたいわけです。それによりまして、特殊会社相互間でありましても、一般商法会社と特殊会社の間でありましても、これは会社間の円滑な人事交流が行えるようにしております。 また、これもう一つ機構がございますけれども、機構については、これは非特定独立行政法人でございまして、職員は非公務員でございますので、会社と機構間の職員の異動についても同様に制度上規制はございません。今申し上げましたように、会社間及びその各会社と機構の間における人事交流につきましては、これは経営上の要請に従いましてグループ全体の一体的経営が可能になるような仕組みになっているものというふうに考えております。
○片山虎之助君 その場合に、自由に今人事交流ができると、持ち株からこっちに行ったりあっちに行ったりもうずっとできると、こういう話ですよね。今言われた郵便貯金・簡易生命保険管理機構という独法ですね、それもできると。それはだれがそういう統一的なその交流の段取りというのかな、あれができるんですか、計画は。それはもうお互い話し合えということなの、それぞれの会社の。いかがですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは経営の実態がどうなるかということにも依存いたしますが、移行期間に関しては、これは間違いなくこれ、持ち株会社が先ほど申し上げましたようなヘッドクオーターといいますか、本部機能としての役割を果たしますので、移行期間に関しては、その持ち株会社が総合的な人事管理の重要な役割を果たすというふうに思います。 それ以降に関しては、これは一体的な経営をするという判断が経営者においてなされた場合は、これは民間の会社でもいろいろな何々銀行、何々信託銀行の間での人事交流と同じでございますので、その社長会のようなものをつくるのか、いろんなやり方があろうかと思いますが、実態に合わせた総合的な意見の集約の場というようなものがつくられていくというふうに思っております。
○片山虎之助君 そこで、その共済ね、年金、国家公務員共済。当面は全部そこに入るんだと、こういうことですけれども、それはもうずっとそうなるのかどうか。持ち株と郵便局会社と郵便会社はいいですよね。ところが、一般商法会社になるわけでしょう、貯金と保険の方は、一遍は。それもずっと国家公務員共済になるのか。昔の三公社が国家公務員共済に十何年ぐらい入っていましたよね。それはどういう理屈なのか。実態、国家公務員共済がこれわっと行かれるとまた困ると思うんですよ、年金財政が。そういうこともあるんで、その辺はどう考えるか。 それからもう一つは機構ですよ、機構、今言う独法の機構。これも国家公務員共済じゃどうなるのか。あるいは子会社、一杯子会社、その子会社の職員の年金というか共済はどうなるのか。御答弁お願いします。
○国務大臣(竹中平蔵君) 詳細な説明は財務大臣からもあろうかと思いますが、基本的な考え方は、これ今委員も御紹介してくださいました、かつてのその三公社の例等々にも見られますように、基本的にはやはり、民営化でございますから国家公務員共済から厚生年金に移換をしていただくというのが基本的な方向であるというふうに考えております。 しかし、当面、国家公務員共済に残って、それが適用される。その理屈やいかんということでございますが、そのような措置を考えました最大のポイントは、何といいましても、これは働いておられる方々の利益をしっかりと確保するということでございます。非常に大きな制度設計でございますので、それによって混乱が万が一にも生じないように、その働いておられる方々の正に待遇、利益を考えまして、このような、かつての三公社と同じように時間を掛けてしっかりと調整をしながら移行していこうと、これが基本的な考え方でございます。 調整には時間を要する問題があると承知をしておりますけれども、これは財務大臣とも厚労大臣ともしっかりと話合いをしながら間違いないような形で進めてまいりたいと思っております。
○国務大臣(谷垣禎一君) そこで、国共済適用される範囲ということですが、今、片山先生おっしゃった郵政公社から移行する持ち株会社、郵便会社、それから郵便局会社、これはもちろんでございます。それから、一般商法会社となる郵便貯金銀行、それから郵便保険会社、これは全株処分される前はもちろんそうでありますが、全株処分された後も、国共済からまだ移行しない間は国共済の適用になると。それから、管理機構ももちろん当然含まれます。それから、子会社ということになりますと、これは今後政令でどこまでかということをはっきりさせていかなきゃいけないわけでございますが、要するに基本的には、これまで郵政公社に勤務する職員が共済の適用にあったと、それと同じような範囲でやっていくということが基本的な考えでございます。 それで、子会社につきましては、民営化後の旧三公社の例では、子会社の過半数の職員が新会社の職員であることといった、まだほかにも幾つか要件がございますが、そういった要件が満たされれば国共済制度を適用すると、こういうことになっておりまして、それが一つの前例として参考になるわけでございます。
○片山虎之助君 いずれにせよ、やっぱり大変な、これは不安や混乱が起きないように是非、何ていうか、幅広というのか、好意的に扱っていただきたいと、こういうふうに要望しておきます。 そこで、今度は税制なんですよ。これが、まあ公社から会社に、持ち株会社方式に移行するわけでしょう。基本的な税制についてのお考え、どうですか、財務大臣。
○国務大臣(谷垣禎一君) 基本的にはイコールフッティングということになると思いますが、特に考えなきゃなりませんのは、大きな制度の変革ですから、移行が円滑にスムーズにいくようにしなきゃならぬ、そのための税制と、そのための税制というものをきちっと考えなきゃいけない、こういうことではないかと思います。 そこで、具体的に申しますと、郵政公社の資産、それから引当金、準備金、こういったものを引き継いでいく。これは法人税上の措置をきちっと講じて、遺憾のないように、きちっと移行できるようにしなきゃならない。 それから、承継資産等、これ登録免許税の非課税措置というのも必要でございます。 それから、社会・地域貢献基金というものを設けるわけですが、こういった交付金等の全額損金算入と、これも法人税でございますが、そういった措置を講ずることとしておりまして、これが円滑な移行に資するのではないかと考えております。
○片山虎之助君 その移行税制はまあ例もありますからね、今までの。それと同じようにやっていただくということなんですが、問題は、ちょっと声もありましたがね、郵便貯金銀行や保険会社が、窓口会社というかな、郵便局会社に払う委託料の消費税なんですよ。これが年間七百億円でしょう。分けたくて分けるんじゃないでしょう。国の大きな方針、政策で四分社化になって、しかも委託という、まあそういう仕組みもあるんでしょうけど、委託をやれと、こう言われるわけでしょう。公社が悪いということはない、公社の関係じゃありませんよ。そこで、まあしかし、こういうものには消費税が掛かるんだと、出せと。民間にはこういうことはありませんわな。まあ民間が郵便局会社に物を委託するということはあるかもしれぬ、しかしそんなものはもうほとんどない。あっても大したことない。 これは幾ら何でも、あと生田総裁の意見も聞きますけど、いつも怒って答弁されていますよ。なかなか怒らない人がこの問題になると怒る。というのは、それはやっぱり私は総裁の方に、そういう言い分がもっともだというところがあると思います。どうですか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 私の前で生田総裁も何度もこのことは答弁されているわけでございますが、やはり財・サービスの取引に課税、取引の対価に課税するということになりますと、今度の公社の民営化した場合も委託金、窓口会社に対する業務委託金というものも、これはサービスの対価でございますから、消費税が掛かるということになるわけでございます。 それで、今、片山先生、民間会社が窓口会社に委託するというのは微々たるもんだとおっしゃいまして、確かにどのぐらいの額になるかは存じませんが、そこはやはり今までの例からいいましても消費税を掛けざるを得ない。そうすると、やはりそこにアンバランスが生ずるとイコールフッティングという問題に抵触をするのではないかと思っております。 それから、ちなみに今七百億ということが言われておりますが、これは消費税として支払ったものは法人税法上は全額損金算入となりますので、実際は消費税七百億というような課税額になるわけではないということもございます。
○片山虎之助君 まあ、これは本当に新しいやり方なんですよね。金融は今非課税ですからね、御承知のように金融関係は。だから、この委託も金融関係だというて認識すりゃいいんですよ。法律に書きゃいい、もう簡単に言うと。だから、ひとつ研究してくださいよ。 それから、ずうっとはそれは財務省もいろんな御事情がおありだと思うけれども、経過措置でも何かとれないかなという、大変私は公社に同情的なんですよ。 もう一度御答弁を。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今おっしゃいましたように、確かにこの問題は、金融サービスは、その事柄の性質上、消費税を非課税としているというところから仕入れ税額控除ができないという問題が生じているのはおっしゃるとおりでございますけれども、この消費税というものは、もうこれは正に片山先生には釈迦に説法でございますけれども、それを性質上、今おっしゃったのは金融と同じだというふうに考えられないかということでございますが、性質上非課税だというのは広げていきますと、もう穴だらけになってしまって消費税としての体を成さなくなっていくということを私どもは懸念をいたしているわけでございます。
○片山虎之助君 まあ、これも税調マターでもありますしね、税調の方でしっかり議論いたしたいと思いますが。 次は、二兆円の例のファンドというか積立金ですね。これも、まあ皆さんは無税積立てにしてくれと。これも、あれですよね、ユニバーサルサービス確保のために二兆円積むんで、子会社の持ち株処分から積めと、こういうわけでしょう。これもまあ一種の国の方針、国策ですよね、考えてみれば。で、こういうものは、やっぱりそうしてやらないと倍ぐらい掛かるんですよ。何か踏んだりけったりという感じがしてしようがない。是非、この点についてはいかがですか。
○国務大臣(谷垣禎一君) これも先ほどちょっと申したところでございますが、基金に積んだものを実際に交付金として使う場合には全額損金算入すると、こういうことにいたしているわけでございます。 それで、さらに、使うときじゃなしに積むときに損金算入なりそういうものはできないかということだろうと思いますが、税法上、準備金といいますか、そういう基金を積むときに、最後、何ですか、税の繰延べのようなことをしている例がないわけではございません。しかし、それとこの準備金の取り崩すか取り崩さないかというようなところの組立てが違いますので、取り崩すようなものであるならば、何というんでしょうか、繰延べ措置というようなものができるわけでございますけれども、ちょっとそこと組立てが違っているということがございます。
○片山虎之助君 この点もひとつ研究してください。 税の方では税の方で、税調の方は税調の方で議論していくと、こういうことになりますが、もう一つ、もう一つ法人税、骨格経営試算というのを出されましたよね、竹中大臣のところで。あれによると、法人税が、これが大体五千億から四千億ですよ、毎年。その試算でそうなっているんだから。それだけだあっと財務省に入るんですから、国に。それは郵便局の今までの蓄積の成果ですよ。だから、ここは例えば高齢者対策だとか過疎対策だとか、郵便局を通じてやるというやり方もある、市町村を通じてやるやり方もある。そういうことは、ここは一つの大きな利益調整として、しかも地域活性化、地域振興につなげていくと。民営化してこれだけいいことができたじゃないかと、これだけの金が過疎地や地方に還元できると、こういうことを私は政府として明らかにすることは大変みんなに歓迎されると思うんですよ。 御検討の用意ありますか。四千億から五千億、毎年ですよ。
○国務大臣(谷垣禎一君) 口の悪い方は財務省ばっかり丸もうけしているとおっしゃる方もあるわけでございますが、従来免除されていた法人税を民営化に伴って払っていただくということは、今回の民営化の目的の一つ、財政が厳しいときに財政再建にも資するという点から、私は大変有り難いことだと思っているわけでございます。 そこで、過疎対策、高齢者対策、もちろん郵便局を通じて今までやってきたわけでございますけれども、民営化後でも過疎地の金融サービス、それから社会福祉の増進に寄与する三種、四種といったようなもの、あるいはひまわりサービス、こういうものは安定的に実施していただく必要があるということで、基金をつくっていただいているわけでございます。 さらに、これを過疎対策、高齢者対策等々について、これまでも制度面、予算面、いろいろ取り組んできたわけでございますが、厳しい財政事情の下でも過疎地域の自立促進とか、あるいは高齢者の生活の安定等の観点から、適切に今後も取り組んでまいりたいと思っております。
○片山虎之助君 今までやってきたものじゃないですか、全部。だから、それはそれで続けるんですよ。まあ基金を使うのもいいけれども、その上に私は、今回の民営化を機に地域活性化、地域振興、それにつなげた何かそういう大きなことが考えられないかと。やっぱり地方が元気にならなけりゃ国元気にならないですよ、本当に。地方が変わらなきゃ国が変わらないんです。大きなきっかけにしてくださいよ、この、制度改正の。総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 民営化することによる一つの大きな利点というのは、法人税等税収が入ってくるということですよね。今五千億とか六千億とか言っておられますけれども、これは財務省丸もうけというんじゃなくて、結局は国民の税収ですから、何に使おうかということについては財政面においても寄与する、これが今回民営化の一つの重要な利点だと思っております。 同時に、今指摘されました過疎対策とか高齢者対策、あるいは第三種、第四種、ひまわり事業等、これは福祉的な側面も随分あると思います。そういう点については行う素地というものができていると。 さらに、民営化になりますと、私は今皆さんが想像している以外の様々なサービスが展開されると思います。それは、今まで手足を縛っていた、三事業でなくてはいけませんよと。それはもう官業だったら当然ですよね。民間と同じような条件の下にやると、官業であれば、手足を縛らなければ、これはほかの民間に対するいろいろな仕事に対して圧迫するとか、税の優遇がありながらそういうふうなことをしていてはいかぬということで制約がある。しかし、民間になれば、今、宅配の例をまつまでもなく、我々が想像している以上なサービスを展開すると、そういう点もやっぱりよく見ていかなきゃならないと思っております。
○片山虎之助君 まあ総理、その五千億なり四千億全部という意味じゃないですよね。そういうことを過渡的に考えていく。何らかの基金でも、これもいいのかもしれませんが、別の基金ですよ、あれとは。何かそういうことの御検討を是非お願いいたしたいと思います。 もう時間がなくなってまいりましたが、最後に、その外資、外資の攻勢にどういう防衛策を取るのかということなんですが、持ち株は三分の一政府が持ちますよね、だから三分の二外資になる可能性がないわけじゃない。可能性ですよ。それから、金融サービスの方、貯金も保険もこれはその可能性がある。 そこで、どうやるんだということなんでしょうけれども、商法の改正で、定款で防衛策は講じられますよね、ポイズンピルというのか何か知りませんけれども、難しい言葉でね。だから、そういうことはやってもらうんだけれども、政府としては、この外資からの、ハゲタカファンドにねらわれていると、アメリカのためというわけでもない、外資のためにやっているのかと、こういうことが定かな根拠もなくかなり言われている。 これについて、ただ、アメリカは要求来ているんですよ、規制改革の何とか要求書の中にずっと入っているんだから、民営化が。だから、それについてお考えをお聞きいたしたい。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今、片山委員ちょっともう御紹介してくださいましたように、民営化されてできる会社、それぞれ資本構成とか違いますので、それぞれの対応策というのが基本的にはまずあり得るということだと思います。 この持ち株会社に関しましては、これは特殊会社として、公的な機能を持った特殊会社として設立をします。主務大臣による監督規定もございますし、さらには、株主権が濫用されないように、安定株主として国自身が常時議決権の三分の一超の株式を保有するという形でしっかりとした役割、公的な役割を果たしていける担保をしております。 郵便事業会社と郵便局会社は、これは持ち株会社の一〇〇%子会社でございますので、この株を直接外資が取得するということは、これは理論上もあり得ないわけでございます。また、この郵便事業会社、それでユニバーサルなサービスを果たしていただかなきゃいけないんですが、これは持ち株会社の株主構成にかかわりなくしっかりとそういうユニバーサルサービスを果たすということは、これは法律上で義務付けているところでございます。 そこで、更に行きますと銀行と保険でございますけれども、これについては会社、いわゆる民有民営になるわけでございますが、これについても先ほど少し御言及くださいましたが、まず銀行法の規定、独禁法の規定等々、そういった一般法規がございます。特に金融に関しましては、これはやはり当局であります金融庁、内閣総理大臣の認可が必要でございますので、これはやはり健全かつ安定的なその業務運営ができるということでありますから、そういう観点からしっかりチェックを行う仕組みというのも持っているというふうに考えております。 そうした上で、全体としてですね、全体としてその民営化後の新会社に対する敵対的買収に対しては、商法、会社法の一般的な規定を適用して防衛策をこれはしっかり講ずるという決意で私たちはおります。今いろんな議論がなされている中で、その敵対的買収に対する防衛策のルール作りが進められております。これらを私たちはフルに活用するということを是非申し上げたいと思います。その上で防衛策をしっかりと講ずるべきとの考え方を持っております。
○片山虎之助君 最後に申し上げますが、我々自民党、あるいは与党ですね、公明党を含む、みんな郵政事業が好きなんですよ。郵便局が好きなんです。また、郵便局や郵政事業が我が国のセーフティーネットとして大変な役割を果たしてこられたことに本当に心から感謝している。さらに、自民党で言えば、自民党が一時野党に転落したときにも自民党を終始支持してくれた私は数少ない団体だったと私は大変感謝しております。 大変今大きな、郵政事業、試練にありますが、私は、大きな時代の流れの中で将来の民営化のためにゆっくりとなだらかに民営化を志向していくことは、これはもう歴史の大きな流れじゃないかと。ノーチェンジ・ノーチャンスという言葉がありますよ。ノーチェンジ・ノーチャンス。変化を恐れたらチャンスはつかめないんです。私はそれを摩擦なくやる、このことを最後にお願いして、政府の方にもそういう精神でやっていただきますようにお願いしまして、誕生日の質問を終わります。 ありがとうございました。
○舛添要一君 おはようございます。舛添要一です。 今日は、専門的なことよりも、むしろ基本的な国民が持っている疑問、原点に返って話をしたいと思います。というのは、今の片山幹事長との例えば竹中大臣のやり取り、テレビでごらんになっている国民にどこまで完璧に分かったかと、私は若干疑問に思いますので、私がずっとこの郵政民営化に関する基本的な問題点を御指摘いたします。 まず、当たり前のことですけれども、当たり前のことが分からないから、はっきり言っているんで、野党の諸君、ちゃんと聞いておいてくださいよ。 何のための、何のための民営化かということをもう一遍総理の口から聞きたいんです。というのは、国鉄の、国鉄の民営化の場合は、これは非常な国民の支持があった。なぜならば、国鉄の仕事ぶり、まあストはするわ、切符は改札口でお客さんに持たせたまま切るわ、でたらめだった。だから国鉄の場合は国民の大きな支持があった。だけれども、今の郵便局の仕事ぶり見たら、私は毎日感謝していますよ。こんな暑い炎天下に一生懸命郵便配達してくれる。それから、大雨降っても自分はびしょぬれになったって郵便物だけはちゃんと守ってやってくれる。そういう郵便局を何で変えないといけないのかと。こういう基本的な疑問に対して、私は、まだ国民が常にそういう、なぜなんですかということはあるんですよ。だから、そこはもう一遍はっきり、なぜかということを総理にお答えいただきたい。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) なぜ民営化しなきゃならないかと。なぜ、それでは皆さん、民営、民間にできることは民間にということに対して賛成なんでしょうか。公務員を削減するということについても大方賛成だと思います。さらに、行政改革、特殊法人改革、賛成だと思います。民間のいろんなお金が不効率な官の分野に流れ過ぎていると、これを民間の創意工夫を発揮して成長分野に流していこうと、これも必要だと思っております。そういう総論賛成の中で、果たして現在の郵便局の仕事、公務員じゃなきゃできないのかということをまず考えていただきたい。 常勤の公務員が、国家公務員が約二十六万人、短時間公務員、約十二万人、合わせて約三十八万人の国家公務員じゃなきゃ今の郵便局の仕事はできないんですかと、これを私は多くの国民に考えていただきたい。 そして、確かにこの郵便局の国家公務員、選挙で与党も野党も応援してくれています。これは、そういうことの点については、自分たちの支持団体ということに対してはよく耳を傾けなきゃいけないと。 国民の大事な仕事をしている公務員の仕事、これについては今後民営化してなくならないのかということをよく言われますけれども、私は、民営化してもなくならないように、この郵便局のネットワークを資産として活用するような民営化を考えているんです。 国鉄のときには、行き詰まってどうにもならないということから批判が出てきた。しかし今は、できるだけ将来の税負担を少なくして、国家公務員も民間にできるのなら民間に任していこうという方針、そういうことを考えれば、今、目に見えない問題においても民間でできることは民間に任せていこうと。 かつて、官業は民業の補完という言葉によく言われました。役所の仕事、公務員の仕事というのは、民間の会社ができないこと、あるいは民間人がやらないこと。しかしながら、役所がやらなきゃならない仕事があるだろうと、あるいは公務員がやらないとできない仕事があるだろうと。利益を上げられないけれども、どうしても国民に必要な分野についてはいわゆる官がやる、役所がやる、公務員がやる。 しかし、最近は民間企業においても民間人においても本来公共的な仕事をどんどんやってきているんです。官業は民業の補完ということじゃなくて、民間企業も利益だけ考えてやっているんじゃない、公共的な仕事をやっている。民間人だって何でももうけのためにやっているんじゃない、国民のために必要なものをやっているんだと。だから、民間も公共的な分野にやれるものだったら、どんどん進出してもらおうというのが私は時代の流れだと思います。 そういうことから、民間の企業においても民間人においても、役所と同じ仕事をやっても民間企業は税を負担します。利益を上げなきゃ倒産します。だから、倒産しないように必死に利益を上げるということは、国民が何を欲しているか、国民がどういう商品を欲しているか、どういうサービスを必要としているか、これを開発しないと利益が上がらない。そういうことで、民間企業が様々な競争を通じて、我々に必要な商品を提供してくれる、いろんなサービスを提供してくれる。 ところが、この郵便局の仕事はなぜ国家公務員じゃなきゃできないのか、役所じゃなきゃできないかというと、私はこの三事業は民間人経営者、民間の経営者に任せてもできる、民間人でもできると。公務員の身分を外して、これは公務員の身分がいいというのは分かっていますよ、恵まれているから。やだやだという抵抗も分かっています。しかし、民間人になってもできるんじゃないのかということで、私は、この民間にできることは民間にということを突き詰めて考えれば、今の郵便局の仕事は決して公務員でなくてはできない仕事ではない、役所でなくてはできない仕事ではない、税が優遇しなきゃできない仕事ではない。 そして、これからの将来において、行政改革にもあるいは財政再建にも、特殊法人改革にも、さらに国民の大きないろんな資金を成長分野に振り向けるような、投資活動を活発化するためにも、経済活性化するためにも、今の郵便局のネットワークを資産として活用するためには必要だと。 私はごく当然な、総論について、大体の総論については大方の国民は賛成得る。しかし、この郵便局だけは役人じゃなきゃ駄目ですよ、役所でやらなきゃ駄目ですよ、民間人よりも公務員の方が信頼できるんですよという考えについては、私とは若干反対論者とは差異があると思っております。
○舛添要一君 その最後のところを、前の半分ぐらいは分かるんですけれども、最後のところですけれども、今、私はいろんな新聞の世論調査でこの質問、小泉内閣が最も優先して取り組むべき課題、幾つか挙げてみますと、読売新聞の今年の六月十三日で、これ複数回答なんですけれども、上から順に言いますと、景気対策、一番目。二番目が年金など社会保障制度改革。三番目、北朝鮮問題。四番目、雇用対策。五番目、治安・犯罪対策。六番目、子育て支援など少子化対策。七番目、教育改革。八番目、税制改革。九番目、外交政策。十番目、財政の健全化。十一番目、環境対策。十二番目、食品安全対策。十三番目、防衛・安全保障。十四番目、防災などの危機管理。十五番目、政治改革・政治倫理。十六番目に郵政三事業の民営化。で、ちなみに、景気対策を挙げた方は六〇・三%。郵政三事業の民営化は七・五%。 で、東京新聞の今年の七月七日だと、同じような形で、トップが社会保障制度改革。二番目が景気対策。三番目が財政再建。四番目行政改革で、郵政民営化は七番目です。 で、日経新聞、六月十六日から十九日にかけて、これも同じような順序で、トップが年金・福祉など社会保障問題で、十一番目が郵政民営化と。 ということで、今我々はこれだけ熱心にこの郵政民営化の議論をしていますけれども、こんなに少ない、読売だと十六番目、東京新聞七番目、日経新聞十一番目、それをなぜ総理は今そこまで熱を入れておやりになるんですか。 つまり、この世論調査に対して正面から反論するなら反論して、これはこういう連動があるんですよということの説明がないから、もっと大事な問題、我々は社会保険庁どうするんだと、税金の無駄遣いどうするんだ、この景気どうするんだと、年金どうしてくれるんだ、こういう国民の声に対してきちんとした私は説明を総理は十分なされていない、政府は十分なされていない。 だから、この世論調査に対して、それはこういうことなんだと、こういう誤解がありますよということがあれば、説得的に御説明いただきたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、郵政民営化、今の最重要課題として取り組んでおりますが、果たして、それじゃ景気対策、今まで言う公共事業を増やせとか減税をしろというのが景気対策とは現時点においては思っておりません。不良債権処理にしても、これが進まないと景気対策にしてもうまくいかないという声がありました。一方では、不良債権処理を進めるとかえって景気が悪化するという声がありましたけれども、我々としては不良債権処理を進めてきて、予定どおり進んで、今や景気も回復基調の中にあります。そして、年金の問題あるいは社会保障の問題、それぞれやらないかと言ってきますと、これ同時並行的にやってきているわけであります。外交問題でもそうであります。 じゃ、郵政民営化をやらなかったらほかの問題進むのかというと、そうじゃないんです。同時並行的にやってきているんです。そして、財政再建についても、この郵政民営化というのはいかに将来の財政に寄与するかと、これは民間企業になれば今までの税金を免除された分も負担するようになってくる、そして経済の活性化を考えてみても、公務員が考えるよりも私は商売は民間人の方がうまいし、いろんなサービスや商品も展開してくれるだろうということは、今までの民営化された会社の例を見れば明らかであります。 さらに、これから小さな政府をつくっていこうと、できるだけ公務員がやらなくても民間人ができることをやっていこうと、公務員を削減していこうというときに、この三十八万人の公務員が民間人になる、こんな大きな公務員削減というのはないじゃないですか、どこを探しても。(発言する者あり)そういうことを考えて、税金が掛かっていなければ公務員は減らさなくていいという考えとは私は違いません。公務員をやらなくても民間人にやった方がはるかにいろんな事業ができるんだったらば民間人に任せておけばいい、私はそう思います。 私はそういう観点から、これは財政再建にも資するし、さらにこの問題というのは郵便貯金にしても簡保にしても、今まで特殊法人等に流れておりました。この特殊法人の問題が今いろいろ指摘されております。そういう点について、金があるから使おうということにおいて、特殊法人がこれを事業展開していくことにおいて今いろいろな問題点が指摘されております。そういう点につきましても、これからこの郵政が民営化されれば、自由に使える金がなくなってくる、自分で調達しなきゃならない、利益を上げられなかったらどうなるのか、利益を上げられない場合、それじゃ税金を使っていいのかという厳しい点検が始まる。 そういうことを考えまして、これは長い目で見れば、私は財政再建にも資するし、行政改革にも資するし、特殊法人改革にも資するし、そして今まで安全で公共的な事業しか使ってはいけないよといった分野においても、民間に徐々に徐々にこの資金が流れていくことによって、民間の創意工夫、知恵によって成長分野に資金が流れていくようになる、それによって国民がいろんな利便を受けると。 私は、今でこそ目に見えませんけれども、これはできるだけ国の関与を少なくしていこう、できるだけ民間の経済の活性化を図っていこうと、できるだけ商売というのは役人がやるよりも民間人に任せた方がいろんな事業展開してくれるだろうという点を考えても、最も大事な行政改革、財政改革、さらには官業の改革であると、今の諸問題についてすべてに深くかかわっていく問題であると。これをやらなければ、今いろいろな多くの課題、第一番に挙げた景気対策が進むのかというと逆だと思います。早いうちにやった方がそういう経済の活性化のためにも私ははるかに大きなプラスになると考えております。
○舛添要一君 景気政策、景気対策にまで直接連関するというのは非常に若干無理があると思いますが、財政再建、行政財政改革、これのためにやるんだという視点がもっと明確に出ないと、郵政事業民営化、これが自己目的化、もうそれだけやればいいと、そういう感じに見えてきているわけですよ。 だから、私が先ほど申し上げた世論調査に反論がありますかというのは、並列して書いてあるけれども、今おっしゃったように、郵政民営化は何のためにやるんですかと、それはこの国の財政再建、要するに国民の税金無駄遣いしないよということのためだという大きな目標が隠れちゃって郵政事業の民営化が出てくるから、そこをはっきりおっしゃってほしいんですけれども。 実は、私は先ほど総理や竹中さんの、大臣の答弁聞いていて、二万四千七百の郵便局ネットワークは国民の財産である、資産である、これは私ずっと言い続けてきたことでありまして、そして、実は総理と私は郵便局は絶対守るべきだと、このネットワーク絶対守るべきだということで、八年前に討論、対談をしております。 それで、皆さん方のお手元にその資料をお許しいただいて配っておりますので、ちょっと総理もごらんいただきたいんですけれども。私は、今おっしゃったように、やっぱり特殊法人改革、こういうことをやる、二百三十九ページですけれども、そういうことをぴしっとやってからで郵政三事業の改革はいいんじゃないかということを申し上げたんですけれども、総理は、最後の行ですけれども、私は全く逆です。特殊法人を一つずつやったら、まどろっこしくて切りがない。入口をやれば、いや応なしに特殊法人を全部見直さなければならなくなるわけですからと。変わってないですねというお尋ね、私の質問に対して、変わっていない。逆に、どれを民営化するのか一つ一つやっていったら、切りがないということで、今おっしゃった、国家公務員でなくてもできるところをいじらないという前提である限り、行政改革は進みません。 この原点は全然変わっていませんか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは原点なんですよ、私の。いわゆる特殊法人にしても、今までの財政投融資、今もう改革されましたけれども、そういうない時点で、この元の郵政事業をいじらないで特殊法人の一つ一つ改革やったら、それは何年掛かるか分からぬということから、私はもう全体的に、郵政と財投と特殊法人全体を考える上において、これをまず郵政三事業を民営化する必要があるということを言っていたわけでありまして、これは何年前の舛添さんとの対談……
○舛添要一君 九七年です。八年前。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 八年前ですか、対談において言われているものだと思いますが、この考えには変わっておりません。
○舛添要一君 続いて、そのときの対談の、続いて二百四十三ページちょっとお開きいただきたいと思いますが。要するに財投が問題であって、財投はこれはやめると、それで財投機関債というような形でやるということなんですが、しかし、国の役割ということを考えて、今だってラフな数字で八十兆円の支出で五十兆円の収入しかないんですから、四十兆円と言ってもいいですけれども、半分近くを国債で発行するわけです。それで、総理が、その当時、八年前、最後の四行ですけれども、子孫が国債で払うしかない。それを、子孫が払い切れないほど借金をしてしまっているところが問題で、今それに手をつけなければならないんだけれども、だれもやろうとしない。こんな無責任な時代はないです。あとは野となれ山となれ、今さえ良ければいいという政治は恐ろしいことです。 そして、次の二百四十四ページで、その当時、概算要求を見ても、私はそういうことの危機感がないんじゃないかと指摘しましたら、総理はそうだと。まだ気付いていないと。しかし、あきらめては駄目だ。今の状況を続けていくと、本当に今までの借金のツケのためだけに税金を納めることになってしまうと。だから、これだけどんどんツケを回して税金で補てんしていくというのは、当時の大蔵省も何を思って財投をこれだけやってきたんだろうか。大蔵省にしても、郵政省にしても、みんな東大を出て頭がいいはずなのに、なぜこんな単純なことが分からなかったのか。税金でみんな払えるわけじゃないのに。 このことも今も変わっていませんか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 今も変わっておりません。 結局、民間にできることは民間にということを増やさないと税負担が多くなるばかりです。公務員でなくても民間にできることをやらせないと、公務員はこれも必要だ、あれも必要だ、増えるばっかり。そういうことを考えて、国債というのは結局後の世代がそれを、そのツケを払わなきゃならない。後々、今の日本の税負担が低いから増税すればできる余地があるんだという考えでは、行財政改革は進んでいかないと思っております。
○舛添要一君 じゃ、お伺いしますけれども、郵政民営化したら、今の規模の国債はどんどん減っていくんですか、どうでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは将来、これは民営化することによって税収も入ってくるでしょう。そして、この郵貯の資金が民間に流れることによって経済全体の活性化することによって、私は国債の発行にもおのずと節度を持ってやっていかなきゃならない。 当然、この郵貯だけじゃありませんが、予算編成ごとに国債を増発すれば公共事業も増やすことができる、予算を増やすことができると、あれも必要だ、これも必要だということで、支出される分野は喜ぶかもしれませんが、その裏の、じゃ、だれが負担するのかと。これはもう社会保障でも公共事業でも問題であります。そういう点をよく考えるように、この将来の負担というものをどう考えるのかということについては、私はこの打ち出の小づちのような、財投は改革される、郵貯資金も国で使えなくなるということになれば、必然的に節度ある使い方というものが出てくるのではないかと。どうしても民間がやらないと、そうしたら役所でやんなきゃいけない、公務員がやんなきゃならないというんだったら、これはある程度税負担は必要だという点検がより厳しくなされるんだと私は思っております。
○舛添要一君 今、財投を打ち出の小づちだと総理おっしゃいましたけれども、私に言わせると、郵政民営化が打ち出の小づちのように見えているんですよ。これさえやれば全部バラ色の将来だと。 それで、財務大臣にお伺いしますけれども、今から十年後、民営化するでしょう、今から十年後、二十年後、国債どれだけ発行することを財務省予想しているんですか。減るんですか、ゼロになるんですか、増えていくんですか、どういう予想なさっているんですか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 毎年毎年の国債発行額は、その年のその年の経済情勢あるいは予算の立て方、こういう中で決まってまいりますので、確定的なことは申し上げられませんけれども、今後とも借換債等相当なものを発行していかなければいけませんので、趨勢としては、今後とも国債の発行額はストックとして増えていく流れはしばらく続けざるを得ない現状でございます。
○舛添要一君 そのしばらくがどれぐらいしばらくかを知りたいんですよ。 つまり、財務省のホームページ見ると、十九年度末で発行、国債発行残高は五百九十、五百九十五兆円、三十年度末で九百十八兆円ですよ、それは財務省が自分で言っているんだから。どうですか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今年、今年度末のはそのとおり、それもほぼ予測も間違いないとおり、今年度末は五百三十八兆になると思います。しかし、先の話になりますと、今後の発行水準等々がございますから、今おっしゃった数字は、現状のままやっていくとそうなるという数字を出しているわけでございます。
○舛添要一君 そうすると、郵政民営化が順調に進んでいく、政府が予想したとおり進んでいくということになると、この数字は、まあほかの経済状況もありますけれども、ほかの経済状況が変わらないと仮にすれば、郵政民営化ということでこれは改善されるということは言えないと駄目ですね。
○国務大臣(谷垣禎一君) それも一つの大きな手だてだろうというふうに思います。 しかし、全体として、私は、やっぱりマクロ経済的な取組、つまり国があるいは官が資金の最大の取り手であるという構造に今なっております。民間部門は貯蓄過剰である、家計もそうである、企業もそうである、そして、しかし資金を一番需要、要求しているのは官であると、こういう構造をつまり全体で変えていきませんと、さっきおっしゃったような国債発行額の流れというのはなかなか変わらないだろうというふうに思います。したがいまして、併せまして、毎年毎年の国債発行を抑制していく努力、それから規制改革等を通じて民間の活力を発揮させて、民間の方がやはりより資金を使っていくというような状況、こういうものをつくっていかなければなりません。 そういう中で、今おっしゃった郵政の民営化というのは、財投とかつて結び付いて最大の大きな官への資金の流すパイプだった、それは平成十三年度に改めましたけれども、財投も、だからストック、フローでいいますと最盛時の四割ぐらいの規模に縮小してきておりますが、これもまだ引き続き不要なところは見直していかなきゃなりません。そしてまた、それに併せて、入口である郵政を今回改革するということによってそれが官から民への資金の流れに全体としてつながっていくと、そのことがさっきおっしゃったような大きな流れを変えていくことにつながっていかなければならないというふうに私は思っております。
○舛添要一君 そのとおりなんですね。 それで総理、私が、郵政民営化を打ち出の小づちじゃありませんよと、これだけやれば片付くんじゃなくて、マクロ経済政策をちゃんとやらないと、今どんどんどんどん、私が郵便局に預けたお金、これが全部国債買う、全部とは言いませんが、もう相当国債買う方向に行っているわけです。今度、移行期間の独法のシステムにしても、資産の安全な運用ということですから、国債を買い続けると。つまり、政府のマクロ経済政策の失敗のツケを郵便局が払っていかないといけないと。こういう状況になっていることをどう改善するんですかと。 例えば去年、若干経済良くなりました、法人税収が上がりました。そのことで少しは助かっていますよ。だから、民を富まして、経済をぐんと上げて税収が上がっていけば、国債なんか頼らなくていいわけでしょう。バブルのときなんて、これは悪い例でもあるんですけれども、そういう状況だった。 だから、低成長でデフレが続いていたとき、これ郵便、郵便の資金とか簡保が国債買い続けなきゃ、長期金利が上がらないで済んでいるのは郵便局のおかげなんですよ。ですから、そういうことをちゃんとやらないで、郵政民営化だけやれば済むんじゃないんですね。だから、何でこんなに低成長、デフレ続けたんですか。 私は一つ闘ってきたのは、この政策を改めなさい。今日日銀来ていないけれども、私が四年前に参議院議員になったとき、当座預金残高はたった四兆円ですよ。今三十兆円超えているわけですよ。まあ札割れとかいろいろな問題が起こっているけれども。四年間でそれだけ動かすというのは、過去の政策に間違いがあったんじゃないかと。 やっぱり全体の経済政策を良くしないで、何かあったら我々の郵便貯金、簡保の資金使って賄えばいいという、そういう態度が続けられれば、これは問題片付かないと思う。総理、そこをしっかり国民に説明してくださいよ。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは、なぜ郵政民営化が必要かということは先ほどお話しいたしましたけれども、なぜ郵政民営化にみんな反対するのかと。この程度のことに反対して、なぜ行政改革ができるのかと、財政再建ができるのかと。なぜこんな当たり前の、郵便局の仕事は役所じゃなきゃできないとか公務員じゃなきゃできないとか、ほとんどの国民はそんなこと思っていませんよ。なぜこの郵政改革だけは、郵政民営化だけは駄目だと言う。これはある面においては経済理論を超えた政治問題にもなっているんです、選挙の支援するという、先ほどから。 だから、私は郵便局の仕事は必要だと言っているんですよ。この程度の、民間にできることは民間にと言っていることを賛成しながら、公務員でなくても民間でできるのはどんどん公務員を減らせと言っていることを賛成しながら、なぜこの分野だけ国家公務員じゃなきゃできないのか、役所じゃなきゃできないのかと、そのことを私はむしろ問いたいんですよ。 こんなことはもっととっくに早くやっていればよかったと、そうすれば必要な事業しか税金ではやらないだろうと。なぜ郵貯の資金を使って民間でもやっているメルパルクを建てるのかと、リゾートを建てるのかと、旅館がたくさんあるのにかんぽの宿を建てるのかと。そういうやらなくてもいいことをやっている、こういう官の仕事を改革しなきゃならないという、これについてどうして与野党がこんなに反対するのかということを私は長年不思議に思っていたところであります。 ですから、これがすべてじゃありません、この程度の改革ができないで大改革をやろうなんというのはおこがましいと私は今でも思っております。(発言する者あり)
○委員長(陣内孝雄君) 速記止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(陣内孝雄君) 速記を起こしてください。
○舛添要一君 関連大臣もおいでになっていますからね、金融大臣もおられるし、竹中大臣もおられるけれども、今総理は私の質問に正面からお答えになっていないんですよ。マクロ経済政策との関連を言っている。 仮に、これは民間銀行でもそうなんです、私が、生田さんおられますけれども、民営化された郵貯銀行の頭取になったとしますね。それで、今だって、日銀が買いオペやる、キャッシュと国債、行ったり来たりしていて、私のところに日銀からキャッシュが来たって、私はそれを必要な中小企業に投資、融資しようとしませんよ。金融庁厳しくそれチェックして、足利銀行にしちゃうよと、おまえのところはどうだと、そういうことはある。じゃ、どうするか。一番安全な国債買うしかない。日銀と市中銀行との間で国債とキャッシュが行ったり来たり、行ったり来たり。で、札割れまで起こってきているわけですよ。 ですから、金融政策、金融庁の規制をどうするのか。単に数字だけで、リージョナルバンクについて、これはもう特例出しましたけれども、地域の金融をどう生かすかと、そういう問題をちゃんとやらないといけないし、私はいろいろ批判あったけれどもインフレターゲットを言ったのは、そういうことがあったからなんですよ。 ですから、そういう総合的な政策を小泉内閣の下でやらないで、その民から官にお金が流れ、官から民に流れますと言っても、逆で、私の民のお金が全部財務省のしりぬぐいに、官に行っているじゃないですか。 だから、竹中大臣、伊藤大臣、何か答えがあれば言ってくださいよ。
○国務大臣(竹中平蔵君) 先ほどから舛添委員が御指摘になっておられる、マクロ経済全体をしっかりと運営していって、その中で整合的に郵政、財投、そうした改革を位置付けるべきだと、これはもう全く私は舛添委員のおっしゃるとおりだと思っております。 是非御理解賜りたいのは、私たちは、そうした考えの下で、例えば「改革と展望」で長期の在り方を示して、そして今年の骨太の方針もそうでありましたけれども、当面の対策を示している。これは「改革と展望」、骨太の方針を読んでいただきますと、実はこれはほとんど今、舛添委員がおっしゃったような問題意識の下でいろんなことをやっていくということを我々はお示しをしているわけでございます。 財政の改革は必要です。そのために、二〇一二年ごろをめどにいわゆる基礎的な財政収支を黒字化する。基礎的な財政収支を黒字化すれば、委員御懸念のこの国債の累増も、ある一定のGDPの伸び率、金利の伸び率の想定の下では、これはGDPに対する国債残高の比率というのは少なくとも上げ止まるわけですね。現実に我々の試算ではそれは少し下がってくるというような、GDP比でですね、そういう試算もお示しを示しております。 ただ、それやっぱり全体的でやっていくということが必要だ、これは舛添委員のおっしゃるとおりで、私たちは、そのとおりの形での、「改革と展望」、そして骨太の方針の下で、そしてその中で、実はやっぱり郵政民営化が欠かせないということを申し上げているわけです。 これは、郵政民営化だけやればすべてうまくいくなどということを私答弁した覚えはもちろんございませんし、ただ、あえて言えば、ちょっとこれ例ですから、一つの例としてお聞きいただきたいと思いますが、私、ボウリングなんかやるときの一つの、センターピンをねらえというのがあると思いますね。私は、これはセンターピンだと思うんですね。これを外すとやっぱりほかのことを一生懸命やってもこれは駄目で、それはなぜかといいますと、財務大臣からもお話がありましたように、やっぱりこれは一つの財政の節度、総理大臣のお言葉にもありましたけれども、節度をもたらすものであり、それによって小さな政府をつくるということが、小さな政府をつくるということが民間経済の活性化をもたらして、そして、御指摘のように、デフレを克服してマクロ経済全体を活性化する道につながる。その意味では、実はやはり、これはもう総理御答弁ありましたけれども、郵政の民営化というのは、やはり長期的な意味での景気対策にもなるし、財政再建にもなるし、そして行政改革にもなる、そういう位置付けを私たちはしているわけでございます。そういう中で今進めております。 基礎的な財政収支の赤字は減り始めました。このペースでいけば目標を達成することが可能だというふうに思っておりますけれども、それはしかし、これからまだまだ努力をしなければいけない。しかし、その中でまだ、残念だけれどもまだなかなか解消していない問題がございます。それまた舛添委員が言われたデフレの問題、これについては残念だけれどもまだ緩やかなデフレが続いております。 そうした中で、舛添委員はかねてより、インフレターゲット、物価上昇の目標をつくれということを御指摘になっておられますけれども、これは内閣府の先般の二十一世紀ビジョンの中でも専門家が舛添委員と同じような結論を出されました。そうしたことを踏まえて、経済財政諮問会議でその問題を議論しました際にも、これは福井総裁御自身が、このインフレターゲットというのは長期的にはやはり考慮すべき、一つの今後検討すべき課題であるというような御発言もしておられます。 そういう方向で今、これはしかし政府大きいですからね、少しずつ少しずつそういう方向に今持っていっているわけでございますので、しかし、そのセンターピンとしての言わば郵政民営化というのは、これはもう避けて通れない、経済活性化にも行財政改革にも資する重要な問題であるという点を是非御理解賜りたいと思います。
○舛添要一君 じゃ、伊藤大臣に。
○国務大臣(伊藤達也君) 今、竹中大臣からもお話がございましたように、そのマクロ経済の方向性、それに併せて金融改革も進めてきているわけであります。 今、舛添委員からも御指摘がございましたように、日本経済をやはり本当にしっかり再生していくためには、中小企業に対する金融の円滑化というものを実現をしていく、そして地域に密着した金融機能というものを強化をしていく、これは重要な課題であります。 しかし、今まで不良債権というものが日本経済の大きな足かせになってきた。その中でリレーションシップバンキングの機能強化に関するアクションプログラムというものを展開をして、そして中小企業の再生と地域経済の活性化に貢献をしながら同時に不良債権問題を解決をしていく、そういう取組を進めてきたわけであります。 その成果として、今、中小企業の側から見ても、例えば日銀短観の調査を見ても、この金融機関の貸出し態度というものは改善をしてきている。その改善のトレンドというものは前向きに進んできているわけでありますから、私どもは、今後二年間の金融行政の指針として金融改革プログラムというものを、昨年十二月、策定、公表をさせていただきました。 こうした取組というものを更に続けて、そして、新しい活力ある金融システムを構築をしていくに当たっても地域経済に貢献をしていく金融システムをつくり上げていくことが非常に重要でありますから、そうした観点から更に改革を進めていきたい、この郵政民営化と相まった形で金融改革というものを続けていきたいというふうに考えております。
○舛添要一君 小泉総理の施政方針演説でも、安心と安全の確保、国民に対して、これをきちんとやりたいということをおっしゃっているわけですけれども、先ほど来の総理の御答弁でも、このセーフティーネットとしての郵便局の活用ということをおっしゃった。社会福祉機能はいろいろあるわけです。 実は、八年前、先ほど資料として読んでいただいた対談を総理と私がやったときは、私はちょうど母親を介護していたものですから、非常にその地域、私は福岡県の出身ですけれども、山崎拓先生は博多の町の中、私も北九州の町の中ですけれども、北九州市というのは独居老人の比率が非常に高いところなんです。 で、やっぱりひまわりサービスというか、毎日郵便配達する方々が、あそこのおじいちゃん元気かな、おばあちゃん元気かなと、それは別に一円も掛けてやっているわけじゃないわけで、ついでに見ていく。こういうことが地域が非常にコミュニティーとして成立する一つの基盤で、ヨーロッパだと、どんなちいちゃな村にも教会があって、そこに人々が集ってコミュニティーになっている。 私は、そういう機能というのは郵便局は果たしていて、地域のお年寄り、若者、そういうところに郵便出しに行くついでに集まっていく。これは非常に大きな意味を持っているし、ひまわりサービスのようなことは私は別に禁止する必要も何にもない。ですから、国民の資産であってネットワークであるなら、こういう郵便局を地域の拠点として活用する。それで、例えば第三種郵便、第四種郵便、例えば目の不自由な方々に点字用の郵便物はそれはもうただでお届けしましょうと、こういうことをやるというのは全く問題じゃないと思う。 そこで、民にできるものは民にということをおっしゃいましたけれども、これは民になるわけですけれども、民になってもそこのところはちゃんと残すのか。それ、どういう理論付けで残すのか。総理の言うことを聞いていると、もうとにかく税金使うなと、もうとにかく民でやれと。じゃ、今いろいろ宅配便業者がおりますけれども、彼らが目の不自由な方の点字をただで運んでいるか。運んでいませんね。郵便局にやらせますね。なぜですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 委員御指摘のように、民営化という場合に、民間になっていただくと。これは、そして民の活力を発揮していただくということが大原則なわけですけれども、今回の郵政民営化の全体的な制度づくりの中で、やっぱり一番我々こう知恵を絞ったところ、そして同時に、なかなか逆に御理解がいただけないところが、正に今、舛添委員がおっしゃった点なんです。 民営化したらその公共的なサービスは、今国だからやられたのではないのかと。だから、そうすると、民間会社になるともうできないんじゃないかと。その典型で第三種・四種郵便もあるし、それこそ山間へき地の郵便局どうなるんだと。そういう御心配いただいているんだと思うんです。 そこで、実は民営化といいましても、例えば、NTTもそうでありますし、国鉄民営化したときの当初もそうだったわけですけれども、民間会社だけれども、ある程度公共性を持っているので国が関与をする特殊会社という形にいたします。今回は、持ち株会社も、そして郵便事業会社も、そして郵便局会社も、これは特殊会社でありますので、だから国が関与して、郵便局も設置義務を法律でこれちゃんと義務付ける。そして、郵便については全国津々浦々、正にユニバーサルにやるわけですから、そのユニバーサルサービスもこの法律で義務付ける。 同じように、第三種、第四種の郵便についても、そのようなサービスをするということをこれは法律で義務付けをいたします。で、法律で義務付けをいたしますけれども、その縛りは、例えばこれはただにしろとかそういうことでは必ずしもございませんので、そこの範囲については若干の経営のいろんな御考慮もあるわけですが、しかし、その中でもやっぱり極めて重要なその盲人の点字郵便物等々ですね、そのようなもの、これは第四種ですけれども、これは本当にしっかりやっていただかなきゃいけないということで、そういうものについて、万が一にもその経営的にこれが難しくなるような状況も想定して、そうなってはいけないからということで更に基金も設けているわけです。そうした基金を使ってその第三種、四種の一部を賄うという仕組みもつくっておりますので、まず特殊会社でしっかりと法律で義務付けるものは義務付ける。そして、それも更に困難になる場合は、財政的な基礎としての基金が使えるような仕組みにもしている。 そういう形で、正に、まあ舛添委員の言葉で言うと仕組みづくり、論理付けを行いまして、公的な機能がしっかりと果たせるような、そのような仕組みをつくっているわけでございます。
○舛添要一君 そうすると、その理論付けだけだと、もう全く今回のは折衷案でね、つまり完全な民営化じゃなくなりますね。極端に言うと、じゃ、税金でやっているわけですね。それならば、全く逆の例で言うと、宅配便業者にそういう福祉的な機能を持たせて、その分我々の税金から払うというシステムだってでき得るわけですね。 だから、そこが非常に国民がもやもやしているのは、完全な民営化であって、例えば、今郵便配達のことを主として申し上げていますけれども、それは金融の方でもそうです、保険にしても銀行にしても、自由な民間企業なら全く自由にやって、政府の規制も何もイコールフッティングで、ほかの銀行やほかの保険会社と変わらないようにしないといけない。 なぜ郵便局だけそうするんですかと。それ、今言った郵便の配達にしてもそうなんで。そうすると、やっぱり官がやってもいいじゃないかということになりませんか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今、舛添委員が、そうするとこれは完全な民営化ではないのではないかという御懸念、まあ舛添委員はお分かりの上で、あえて分かりやすく御質問してくださったんだと思いますが、実は、さっきのNTTの例を出しましたが、NTTも、これいわゆるユニバーサルに全国一律にサービスする義務を負っております。その意味では、今回の郵政と同じ特殊会社でございます。 しかし、NTTがその民営化ではないというふうに国民の皆さん思っておられるかというと、これは決してそうではないと思うんですね。これも、特殊会社にすることも民営化でございます。 ただし、この金融に対しては、これは銀行、保険というのは信用商売でありますから、ここはやはりそういう特殊会社という形で国の関与が残る形ではなくて、完全な民有民営にしようということで、ここは今回、今までのNTTの民営化等とは違う形で、その銀行と保険についてはこの完全な民有民営を目指しているところでございます。 そこで、じゃ、そういった公的な機能を果たすに当たって、民営化で特殊会社にするという方法が本当に良いのかと。これ公社のまま、ないしは国がやっておいて、そこに補助金、民間やってもらって何かの補助金付けるという方法もあるのではないかと。これは、考え方としてはそのようなやり方というのはまさしくこれはあり得るのだと思います。 しかし、じゃ、現実に同じような問題を抱えている世界の郵便というのがどのような形でやっているのかということを考えますと、これは国だけでやっているというところもある。これは国によって事情が違います。しかし、例えば国際的な業務展開をしたいというところは、国際展開するに当たっては、これは国の機関ではこれはやっぱり問題が生じますねと、だから民営化するという形で、ドイツ、オランダのように民営化するところが出てきているわけでございます。 そして、民間になってもきっちりと社会的な機能が果たせるようにするにはどうしたらよいか。これも各国でいろんな工夫がありますが、一般的なやり方としては、やはりどこかで、どこかで何らかの形で独占的な業務を認めて、そしてその独占的な業務で上がった収益をうまく使っていただいて、全体としてその公共的な部分をやっていく。結局それが、その補助金を出すというような形で政府が介入するよりも、その中で経営者の責任でやってもらう、会社の責任でやってもらうのが一番効率的なのではないかというのが、私はやはり一つの考え方なのであろうかと思っております。そうした観点から、これは民間でやっぱりやっていただきたい。 郵便局大事だとおっしゃった、九州の郵便局は地域の活性化センターとしていろんなこう創意工夫をして、地元のNPOと連携したり、地元の自治体と連携したり、そういうことができるのは、やっぱり官の、これだけ、これとこれとこれだけやりなさいというような法律で縛りのある官ではなくて、いろんなことができる民間になって、そして創意工夫を発揮していただく、その方がこれはやっぱりはるかに良いのではないかというふうに思います。そのような制度設計を全体としてしております。
○舛添要一君 一つ具体的な例を出しますと、例えば三種・四種郵便で、例えば私の郵便局がまあ仮に五億円赤字になったと、しかしその分はほかの事業で、郵便配達とか、それでプラスにしてチャラにしろと、こう要するにそれで賄いなさいということを今おっしゃったんだと思うけれども、そうすると、経営の立場から見ると、絶対赤字になるのを分かっていてやらされるんだったら、今の例えば郵便のはがき五十円を、それなければ四十円で済むわけでしょう。だから、国の補助金が来るのは、全体合わせて赤字にならない限り来ないわけですね。そこのメカニズムはどうするんですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今申し上げたある種独占的に利益を得ていただいてと、これは実は今の公社でもそれでやっているわけですね。そのいわゆる、これをリザーブエリアというふうに言いますけれども、それが適切に設定されているかどうかというのは、これは公社であろうと民営化された後であろうと、これは極めて重要な一つの政策判断になってまいると思います。 そのために、民営化された後も総務大臣が一般監督権限を持っていろんなその枠組みを見ていくわけでございますので、今御指摘のような点、ちょっと具体的にそれがどういう形で出てくるかということはケースによるのだと思いますけれども、これは公社でもそうです。公社でもそのような形でリザーブエリアをどうするかという問題が常にありますし、今後、公社を民営化するに当たって、今のリザーブエリアを直接すぐ変えるということは今回いたしませんが、引き続き総務大臣の下でそれが適切かどうか、経営者に対して健全なインセンティブをもたらしているかどうかということをしっかりと見ていくということに相なります。
○舛添要一君 総理、だんだん時間がなくなってきたんで、もう一遍原点に戻ってお伺いいたしますけれども、郵政民営化という話がもうどんどんどんどん先ほど言ったように、今説明をいろいろおっしゃったんですけれども、一般的にはもうそれだけ、それオンリーみたいな感じになっちゃっています。 そうすると、大体小泉総理はこの郵政民営化ということを通じて日本をどういうふうな国にしたいんだと、どういうビジョンがあるんだ、それが見えてこないんです。だから、例えば自分以外の人が総理だったらこういう国になる、例えば民主党が政権取ったらこういう国になる、だけれども私が政権にある間はこういうビジョンで、今の子供たちに、自分がやったことがどういう国になるんだ、その将来の日本の在り方というのは見えてこないんです。 それを国民に分かりやすく、何のために、もう一遍、郵政民営化やって私はどういう国に日本をしたいんだと思っておられるんですか。それを説明していただきたい。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これはよく質問をいただき、私も何回も申し上げているんですけれどもね。 総論がない、各論ばかりだと私を批判される方はよく言います。総論というのは、恐らく自民党も民主党も余り違わない部分があるんだと思います。共産党とは違いがあるかどうか知りませんが、社会主義政権をつくろう、市場経済を重視しようという、そういういわゆる点からいえば共産党と自由民主党とは違いがあるかもしれませんが、民主党と自民党の場合においては、日本をできるだけ安全な国にしたい、安心できる国にしたい、更には平和国家として発展していきたい、それで社会保障もしっかりした国にしていきたいと。お互い持てる能力を発揮でき、自らできることは自らできるように、そして自らできない人に対してはお互い助け合いながら、民間でできない部分は公の部分が支援をして活力ある社会をつくろうという総論は似たり寄ったりだと思うんです。 であるならば、各論において、私は、これから国債のこの膨大な発行量、そして将来の、今のサービスを維持するためにはどれほどの、給付を受けるためにはどれほどの負担が必要かということを考えますと、この負担の部分というのは非常に大きいですよ。 今、私の役割というのは、その前に、増税論が出てきますと、増税の前にやるべきことはあるじゃないか、それがいわゆる行政改革、財政改革、特殊法人改革、いろんな改革が出てまいります。必要なサービスをするためには、だれかがどこかで負担しなきゃその必要なサービスは出てこないというのは事実であります。社会保障にしても、あるいは道路、橋を造る公共事業にしても、結局、必要だからといって税金で、だれかがどこかで負担しなきゃならない。税金が嫌だというんだったら、ある程度困難なときには借金をして、国債を発行してでも必要な事業をしなきゃならないということを考えますと、今、徹底的に、必要のない部分はどの分野だろうかと。そして、行政改革、今もう徹底的にやれという声が強いであります。そういうことになると、民間にできることは民間にやらせればいいじゃないかと。これはもう総論賛成でしょう。 財政の問題におきましても、今までるるお話がありましたように、これからの財政状況を考えると、この一般会計予算編成にしても厳しく、どんどん一般会計の部分を大きくしていくわけにはいかぬ。 そういうことを考えますと、私は今の内閣におきまして、行政改革、財政改革の一番の主要な視点というものは、今までの、国民の金を官の分野に使い過ぎたところをもっと民間に活用してもらおうじゃないかと。これが郵貯資金の簡保資金、そして各特殊法人に流れている。この分野、多くの国民が、まだまだ、廃止してもいいじゃないか、統合してもいいじゃないか、民営化してもいいじゃないかという、そこの一番の本の部分、民間にできることは民間にできる、この分野をできなくて、なぜもっと小さな部分をやる必要があるのかと。一番大きな部分をやらずして、ほかのこともできないじゃないかと。私の場合、時代においては、できるだけ官の分野から民の分野に資金を流れる仕組みをつくりたい。そして、役所がやらなくても民間にやってくれるところは民間に任せたい。公務員がやらなくても民間人ができる部分は、公務員の身分を外してでも民間にやってもらいたいと。その最も大きな分野がこの郵政三事業だと。 だから反対が一杯強いんでしょう。それは皆さんが、大した改革じゃないといったら賛成してくれればいいんです。大した改革だからこそこれだけ大きな抵抗があるんでしょう。ほかの部分も、ほかの部分もやらなきゃならないと。ほかの部分も同時にやっているんです。じゃ、この部分をやらないでほかの部分ができるのかというと、そうじゃないです。ほかの部分もやりながら、この郵政事業の大きな改革もやっていると。今、これが大きな改革じゃない、ほかやれ、ほかやれ、そうしたらもっと賛成してくれればいいはずですよ。 だから、さっき言ったこの程度の改革ができなくて、今言っている行財政改革、どういう大きな行財政改革ができるのかと言ったんですよ。もうこの程度の改革だけで怒っている、まあ怒っている議論も聞きたいんですけれどもね。私はそう言いたいんですよ。これ、最も大事な、ごく普通の、何で役所じゃなきゃできないかと、もう原点に返って私は考えていただきたい。
○舛添要一君 大分時間がなくなりましたんで、実は小さな政府か大きな政府かという対立軸もあるんですけれども、これ、ラフに過ぎるんで、恐らくそう聞いても、そうお答えにならないと思います。基本的には小さな政府だと思いますけれども、将来ビジョンです。 ただもう一つは、例えば、要するに郵便局がコンビニみたいになりますよということを常におっしゃってきた。じゃ、田舎は別として、大都会のコンビニというのはどうですか、深夜営業ですよ、ね。そうすると、我々は、生活している消費者の立場もあるけれども、働いている者の立場もあるんです、ね。生活している立場から見ると、夜中の十一時でも十二時でも、腹減った、コンビニ一杯ある、そこで買えるのは便利ですよ。じゃ、その夜中に働かされる方の労働者はどうするんですか。そっち側の生活者の視点だけで見るんですかと。 だから、聞きたいのは、田舎は別として、この大都会の東京で一杯郵便局ありますよ、コンビニ化するんだったら、ほかのコンビニと同じように真夜中まで開けて、開けて仕事するんですか。そうしないと負けますよ。それはどう考えますか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは正に経営者の判断だと思います。私がああやれこうやれと言う問題じゃないと思います。
○舛添要一君 いや、それはそのとおりなんですけれども、私は、今まで余りに消費者、生活者の便利ばかり考えてきたこの世の中なんですよ。それで、経営者の判断だけれども、コンビニ化して負けないということになれば、今、コンビニの中に銀行のATMも入っているんですよ、ね。それも一つの、コンビニにとっては、手数料取るわけですからもうけの一つの手段になるし、人寄せになっているわけですよ。あらゆる努力をして、コンビニが負けないように競争しているんですよ。その中に、郵便局は同じコンビニの機能を果たしてやろうとすると、私は、五時で閉めるわけにいかなくなると思うんです。 そういうことも考えたときに、やっぱり我々はどっちの立場に立つんだ。一人の人間が働いているという立場と、消費している、生活している立場というのはあるんで、その上手なバランスを考えていかないといけない。 私は、例えば一つの政党がばあっと消費者の利便ばっかり考えるんだったら、もう一つの政党が、ちょっと待ってください、こんな真夜中働くようなことがあっていいんですかということを言う政党があって、政権交代があっていいと、そういうことのビジョンを明確に述べていただきたいんで、総理はどちらの社会をお望みになるんですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは一概に割り切って言える問題じゃないと思います。このようなサービスをしてくれ、このような商品を開発してくれといった場合に、必ずある程度の負担が必要ですよ、人的な負担にしても財政的負担にしても。それを民間の経営者なり民間の企業なりは考えながら、いかに国民に受け入れられるような、必要としているようなサービス事業を、あるいは商品を開発していこうかということで発展してきているわけであります。 その際に、私は、国の事業を考えますと、必ず国会で議論して、このサービスが必要だと、もっと民間より安い商品は必要だという議論は必ず出てきます、今までの議論を聞いていても。そうなりますと、どこかでだれかが負担しなきゃならない。公共事業のサービスにしても福祉のサービスにしても、今よりもいいサービスできたらみんな反対しませんよ、負担を言わなければ。その兼ね合いだと思いますね。 じゃ、どこまで国民は負担が許容できるのか。これは社会保障問題を論議する場合でもそうです。これは私は、今後、どういう政権になろうと、どういう時代になろうとも、尽きることのない政治的な課題だと私は思っております。
○舛添要一君 時間が参りましたので、終わります。 ありがとうございました。
○岡田広君 自由民主党の岡田広です。 片山幹事長、舛添先生の質問が終わりまして、重複することも多々あるかと思いますが、今日は全国テレビ中継でありますので、今からテレビを見られる方もいらっしゃると思いますので、重複する点についても分かりやすくお答えをいただきたいと思っております。私は、国民の視点に立って質問をさせていただきたいと思います。 まず、質問の前に、昨日亡くなられました永岡洋治先生、茨城県第七区選出の衆議院議員でありますが、私は、二年前の四月の二十七日、全国初の、単県では初めてのダブル補欠選挙で永岡先生とともに参議院の方で当選をさせていただいたわけであります。 小泉総理にも結城市というところに応援に来ていただきました。ちょうどそのときに、結城市のアクロスという市民会館のすぐわきの街頭から党の宣伝カーから訴えをさせていただきました。そのときの遊説局長は今回の郵政特の理事であります世耕弘成先生でありました。私がごあいさつをして、そして永岡先生がお願いのごあいさつをして、小泉総理がマイクを持たれました。にわか雨でありましたが、かなり激しい雨が降ってまいりましたが、小泉総理は日本の進むべき道を大変丁寧に熱弁をされていた姿が今思い起こされるわけであります。おかげさまで当選をさせていただきまして、二人で党の代議士等、衆議院の代議士会や参議院の議員総会等ごあいさつをさせていただきまして政治生活がスタートをしたわけであります。 そんな縁もありますが、先般も私は、おととい、古河市の会合で、永岡先生と古河市制五十五周年の記念式典でお会いしてお話をしたばかりであります。そして、その前の先月十八日に自民党水海道支部総会でまた隣になりまして、そのときには、鳥インフルエンザの党の議員連盟の事務局長をしていますので、大変、地元水海道からインフルエンザが出たということで大変心配をされて、一生懸命農林部会でも発言をされていた姿が大変印象に、思い出に残っているわけであります。 心から御冥福をお祈りするとともに、小泉総理から是非、永岡先生のこれまでの活動に対して、まず一言何かコメントがありましたら、お聞かせをいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 永岡代議士は、役所に入って優秀な人材として将来を嘱望されていたと。御本人もハーバード大学に留学して、農林省の中でも、国際的感覚を身に付けて、これから大いに活躍していただきたいと嘱望されていたわけであります。 だからこそ、政界が目を付けたんですね、こういう優秀な役人がいると。このような見識のある、しかも国際感覚を持っている、農水省の中で将来嘱望されている人は、是非とも、自らの抱負なり見識を生かすためには、役所の中にいるより政治の世界に出たらどうかということで、多くの方から薦められて国会議員に立候補されたと。しかし、最初の選挙におきましては苦杯を喫したと。二度目も手が届かなかったと。そういう悔しい思い、挫折にめげず当選されて、二期目も連続当選されたと。これからというときを思うと、本当に残念であります。 それだけに、私も、政界の厳しさといいますか、自らの抱負を実際の政界の中で生かしていこうとすると、やっぱり選挙区で多くの方に理解を得なきゃならないと。選挙区の支援した方々にどうして自らの支援を訴えるかという努力というのは、恐らく役所の中の世界では分からなかったと思います。それは私にも分からない部分もありますけれども、役所の世界と選挙の世界、政治の世界、全く違うと思います。特に、選挙の苦労というのは、選挙やった人でないと分からない大変苦しみな事情があったと思います。苦労して、同じ支持者の中でも対立があるでしょう。同じ支援してくれる中でも、お互い仲のいい人間ばっかりじゃない。そういう自分を支援してくれる中での対立に対するストレスというのは、選挙やった方ならだれでも経験していると思います。 まあ、そして選挙やれば、選挙一生懸命回ってくれた方々に対しては、本当に言うことに対しても耳を傾け、できればそういう方々の要望を聞きたいと思うからこそ、より違うような方向に進む場合には、精神的な負担は大変だと思います。 今回、当選してから二年ちょっと経過して、これから政治家としてやっていこうというやさきにこのようなことで亡くなられたということは本当に惜しいと。私も、当選一年、二年、三年のころは、この私で政治家なんというのはやっていられるんだろうかと自信を失い掛けたことが何度もあります。しかしながら、多くの方々の御指導、御支援によって何とかここまでやってまいりました。 どういう立場に立っても苦しいことには変わりないと思いますが、それだけに、使命感と責任感を持って、多くの国民から負託された責任を永岡代議士ならこれからもっと果たしてくれるんではないかと思っていたやさきでありましたので、大変残念であります。しかし、我々としても、そういう代議士の苦労というものを察しながら、お互い、今後いろいろな苦労があってもそれにくじけないで、できるだけ協力しながら、助け合いながら、多くの有権者の負託にこたえるよう頑張っていかなきゃならないと思っております。
○岡田広君 ありがとうございました。 永岡先生と会うたびに、次の選挙、強力な対抗馬が出るかもしれないということで、もう一回頑張ろうよと、いつもそんな話をしていました。政治へ対するたくさんの夢を持っていた永岡先生の御逝去に改めて私は哀悼の意を表したいと思います。 総理に上善水の如しという言葉を贈ります。これは中国の老子の言葉です。総理は上善水の如しという言葉は御存じですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、この上善水の如しというものを見たといいますか、言葉というものを聞いたのは三十五、六年前ですかね、今でも印象に強く残っているんです。それは、昭和四十四年の総選挙に落選しました、第一回目の総選挙に。その後、福田赳夫元総理のところで政治修行しようということで、玄関番みたいな、書生みたいなことをさせていただいておりました。そして、四十七年の、昭和四十七年の田中角栄氏との総裁選挙、福田赳夫先生は敗れました。その翌朝です。ある人から揮毫を福田先生は頼まれたんです、朝。私は、その墨をすれということで、福田先生が揮毫するすずりで墨をすって揮毫できるような用意をしておりました。総裁選挙に敗れた翌日、どういう字を書くんだろうと私も興味津々見守っておりました。そのときに書いた言葉が上善如水だったんです。私は、臥薪嘗胆とかね、もう一度頑張るぞというような言葉を書くのかなと思っていたところが、何と淡々として上善如水。どういう意味ですかと言ったら、上善というのは最善にいいこと、いいことというのは水のように自然に流れていくものだと。だから、あの敗北を淡々と受け入れているんですね。あるいは、いずれ天は自分を見捨てないであろうと、いつの時が来れば、自分もまた上善水の如しのように、いつかは自分の能力を生かす立場に天は立たせるのではないかという気持ちもあったと思います。 そういう意味において、上善如水というのは私にとっては忘れられない言葉でございます。
○岡田広君 名は体を表すという言葉がありますが、小泉純一郎さんの泉という字は、辞書を引きますと、出る水という意味が書かれています。自然に地中から水のわき出る場所、又は水という意味であります。純は、混じり気がない、自然のままで飾らない、正に一直線に進むという、そういうことだろうと思いますが、今お話しになられましたように、上善というのは、私たちが生きる理想的な生き方を上善と言うそうです。理想的な生き方は水に学びなさい、水に習いなさいという意味だと私は理解をしています。水はさわやかです。力強いです。どんな汚いものも洗い流しをしてしまう大きな包容力を持っています。正に、私は小泉総理と同じだと思います。 郵政だけに懸けているという国民の世論があることは十分御承知だと思います。しかし、やっぱり外交、内政、すべてに大変重要なときです。そういうときに、今、後でお話ししますが、今淡々と受け入れるという話もありました。そして、水は手でつかむことはできません。両手でくみ取るものです。だから、国民の心も私は酌み取るという言葉が適当なんではないかなと思っています。水は、丸いもの、三角のもの、四角のもの、どんなものにもすぐ柔軟する柔軟性を持っています。だから、昔から日本では、お嫁さんに行ったり転勤したら、水に慣れたかとか水になじんだかって言います。 郵政がなかなかまだ国民に理解されていないという一面も私はあるんではないかと思っています。ですから、郷に入れば郷に従えということです。衆議院は衆議院、衆議院は予算の優越性、先議権があります。参議院は決算重視ということで、昨年辺りから参議院の独自性が発揮されてきたところであります。正に、二院制の意味がそこにある。だから、参議院でもし、衆議院は御承知のとおりの結果で法案が通りました。参議院でもしこれがうまくいかなかったらこうなんだということはどうなんだろうかという、私はちょっと思っているわけであります。 一杯の水が三杯、五杯になれば岩石をも失わす勢いを持っているのが水であります。水の持つエネルギー、爆発力だと私は思います。一人ではできないんです。だから、三人、五人、そこに政党政治が、私は政治はあるんだろうと、そう思っています。 閣内でも、解散という言葉を出して大変申し訳ありませんが、三十日、金沢での講演の中で中山文部科学大臣も、解散は反対だと、教育も今正に中教審で議論して大変大事なときだと、そういうお話もされています。しかし、これは、今日の憲法の起草条文案の中にも解散権が更に明確に定義をされているような記事が新聞に載りました。しかし、総理の正に権限でありますけれども、是非ここは水のようなおおらかな、そういう気持ちで対応していただきたいということを申し上げたいと思っています。 そして、水は高いところから低いところへ流れます。これは当然の自然の摂理です。常に、どんなに高い立場に立っても、先ほど、今、一度落選されたというお話もありますけれども、下積みのときの気持ち、苦労は大変だったろうと思います。しかし、どんなに高い立場に立っても、常に水は下へ下へ、庶民のところ、庶民のところへって私は流れていくんだろうと思っています。 ですから、正に念願の念という字は、私はこの水の論理。念願の念という字は、今という字に心という字を書いて念願の念です。今の心を大切に、今日の気持ちを大切にというそういう意味。正に、世阿弥という人が「花鏡」という本の中に書いた初心忘れるべからずというのは、この念願の念という字そのものなんです。水の論理です。常に下へ下へ、国民の目線に立ってということがとても私は大事なんだろうと思っております。 これについて小泉総理の感想を伺いたいと思いますけれども、正に水のように自然体にさわやかで力強い、そして大きな包容力を持って、世界の中での日本の立場を再認識しながら行政運営に当たっていただきたいということを考えているところであります。この考え方について小泉総理の御見解をお尋ねしたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 水は、我々にとっても生物にとっても欠かすことができない、空気と同じように大事なものだと思います。それだけに水の有り難さというのがふだんおろそかにされがちな面があるんだと思いますが、今、岡田さんがいろいろ話されるのを伺いまして、なるほどなと伺っておりました。特に、考えてみれば岡田さんは水戸市長をやられていたから、水戸というのも水の、水というんですね、水。やっぱり水について非常にうんちくが深いなと思っておりますし、この水のような素直な澄んだ精神を持って政治に当たりたいと。 やはり、政策的な議論ではいろいろ意見の違いがあって対立する場合もあるでしょう。しかし、終われば水に流して協力するという体制を取るのも大事ではないかなと思っております。
○岡田広君 ありがとうございました。 もう一つ総理にお尋ねをしたいと思います。 この郵政改革は改革の本丸ということであります。私はやっぱり、先ほども答弁にありましたように、財政の問題が大変大事だというお話がありました。行き着くところは財政改革、これが正に本丸なんだろうと。今の国の予算の状況を見ましても、今年の一般会計八十二兆の予算の中で国債費が十八兆四千億という数字を占めています。そして、社会保障費は二十兆四千億ということで、医療、年金、介護、毎年毎年一兆円ずつぐらい上がっています。税収もなかなか厳しいところです。 そういう中で、正に今大事なときですから、この改革の後に、これが改革の本丸ということであれば、仮に、小泉総理はあと一年有余の任期を残しているわけであります、その後にまた考えている小泉改革のやりたいことは何なのか、これもひとつお尋ねしたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、皆さんの御協力によってこの郵政法案が成立した後は、この民営化が立派に成り立っていくような作業をしていかなきゃならないと同時に、これから社会保障制度というのは、多くの国民が最も重要な問題であるということを認識しております。 そういうことを考えますと、どのような制度に改革するにしても、年金、医療、介護、生活保護等、この社会保障の費用は予算全体で見ますと必ず増えてくる部門、部分なんです。どんなに削減しようと思っても、このサービスを受ける、年金にしても医療にしても介護にしても、高齢者は増えますから給付の方は増えるんです、制度を変えなくても。 そうすると、ほかの部分は削減が可能でも、社会保障の分野を見ますと、削減の幅を工夫によって、あるいは制度の改正によって削減できたとしても、今の社会保障の費用を削るということは、私は理論的に可能であっても政治的には極めて難しいと思います。そうすると、一般会計の予算の中で増える部分は社会保障であるという趨勢は、私は今後当分変わらないと思います。 だからこそ、予算全体でできるだけ税負担のないように、不必要な部分はどこかと見直しが必要だと。そうでないと、ますます、増税は嫌だ、国債の増発は危険だ、歳出削減せよという声は強いんですけれども、いざ個別に削減すると、この部分だけは削らないでくれという反対の陳情がたくさん来ると。反対だけは表面に出て削られない部分は黙っていますから、賛成してくれる人はいないで削る部分の反対は出てきます。 というと、一般的に政治家になってみれば分かると思いますが、具体的な問題に踏み込まない限りは、増税反対、歳出削減賛成、国債増発反対ですけれども、現実には、歳出を削減しようとなると、切られるところはもう大反対攻勢が掛かってきますから、この増税も反対。となると、結局、国債を発行して何とかやりくりしていかなきゃならないということで、気が付いてみたらもう国債も増発できないような状況になっているというところでありますので、私の内閣としては、できるだけそういう歳出を、不必要な部分はどうやって切っていくかということに専念していかなきゃならないと、あるいはできるだけ政府の関与を少なくしていかなきゃならないということを考えますと、民間にできることは民間に、地方にできることは地方にという方針は各論に沿って進めていかなきゃならないと。で、民間にできることは民間にという一つの一番大きな行政改革、財政再建に資するものがこの郵政の民営化であると。 さらに、これが終わったらどうかということでありますけれども、三位一体の改革というのは、地方にできることは地方にという改革であります。 それからまた、今、与野党で協議をいただいておりますが、社会保障制度の改革、年金を含めた一元化の問題もあります。あるいは医療制度の改革もあります。介護の改革もあります。 そして、これから、世界の中で一番大きな問題でありますが、環境保護と経済発展を両立させるという、大量生産、大量消費、大量廃棄の時代から、いわゆるもったいないという精神、できるだけごみを減らす、あるものは何度も使うような技術、科学技術を開発していくと。捨てればごみになるのを、使えば資源になるじゃないかというような、これができるのはやっぱり科学技術ですから、そういう環境保護と経済発展をいかに両立させるかという観点からの問題、これはもうやろうと思えば切りがないほど問題は山積しております。 何よりも、こういう国内の施策を推進するためには平和でなくてはならない。一たび平和が崩れたら、いかなる福祉政策も推進することは不可能になってしまいます。いかに平和を維持していくか、そして国民が安全にして過ごすことのできるような世界一安全な国の復活に向けて、治安対策等あるいはテロ対策等、あるいは台風とか集中豪雨とか地震等の防災対策等をどう進めていくか、これは正に切りがないほど問題が山積しております。 そういう点までは、後の続く首相、苦労されると思いますが、私は、任期ある限りはそういうような問題について一歩でも二歩でも前進できるようにこの総理大臣の職責を精一杯務めていかなきゃならないと思っております。
○岡田広君 是非、私は地方自治体の出身でありますから、この三位一体、地方六団体がまた要望を出しております。是非、知恵を集めまして、地方でできることは地方にというスローガンが改革のスローガンにあるわけですから、是非この実現をお願いをしたいと思っております。 歳入も、大変税収、今年度予算では四十四兆円、そして国債、公債金収入三十四兆円という、これは正に将来の、次世代の、将来世代の税負担になるわけですから、歳入、歳出ともに見直しをしてしっかりとした健全財政を維持しなければならないと思いますので、是非お願いをしたいと思っております。 それでは、この郵政政府広報、郵政民営化通信、そうだった通信について何点かお尋ねしたいと思っております。 もう時間が随分たちましたので、これまず、衆議院の郵政特の審議の中で相当な時間がこの政府広報の随契の質疑に使われたようであります。いろんなことが明るみに出ましたが、そのことを質問はしませんが、このテレビ中継もあった、あるいはマスコミ報道によって国民が感じたことは、一億五千万円もの発注金額の仕事が随契で行われたという驚きであります。私も水戸市長としてこの発注、これは物品は幾ら、建設は幾ら、何社というそういうルールを決めて、できるだけこの透明性を高め公開をするという、そういう形でやってきたわけであります。 三月の予算委員会でこのことを竹中大臣に伺いましたが、緊急を要したからというお話でありました。正に、しかし緊急を要したといっても、急がば回れという言葉もありますので、このことにお尋ねをしたいと思っております。 まず、随契でありますが、これは細田官房長官にお尋ねしたいと思いますが、細田官房長官は、この衆議院の答弁の中では政府広報、今後の政府広報については十分に対応するという答弁をされていますが、私はこの政府広報の問題だけではなくして、内閣府全体について、これを契機に国民から不信感を持たれないような契約の在り方を指導してもらいたいと思います。 これ、まず御答弁をお願いしたいと思います。
○国務大臣(細田博之君) お尋ねの契約の問題でございますが、内閣府は一番大きな予算としては政府公報予算を持っておりまして、年間百億円という巨額な経費を、予算を擁しておるわけでございます。その他、これほどの額には上りませんが、それぞれ言わば旧経済企画庁関係の調査ですとか様々な調査予算等を持っておるわけでございます。 衆議院でも申し上げましたが、できる限りこのような予算を透明かつ競争の下に契約をするという精神で取り組んでまいる必要があります。衆議院でも参議院でも様々な御指摘があって、できる限り競争入札によって、あるいは随契の中においても、きちっとした競争条件を整備して公正性をより担保せよという御要請もございました。 私ども内閣府といたしましては、そういう線に沿いまして、これからも競争、適正な競争を確保する、そして一層透明度を上げるという努力をしてまいりたいと思っております。
○岡田広君 是非お願いをしたいと思います。 それで、この今回の契約に、随契につきましては、会計法違反があったわけではないことは私も理解をしておりますけれども、やっぱりあれだけマスコミで報道をされて、国民からはどうしてもこの一億五千万、随契という、随契の必要性があったのかどうかということは大変疑問を持たれているところであります。 昨年も社会保険庁の随契の問題がありまして、谷垣大臣だと思いますが、閣議か大臣会議か私は仕組みよく分かりませんけれども、そういう会議の中で、この透明性を高めるということで指導をされておられると思います。そして、随契が必要な契約につきましては、それぞれの省庁のホームページで随契が必要な理由を国民に知らせると、そういうことをされたということでありますが、通達として文書で出ているようでありますが、ちょうどたまたまこの郵政民営化通信の契約はそのはざまにあったときでありますけれども、私は、そういう指導をされたんであれば、当然これは、これ内閣府ですから、細田官房長官のところでまず、四月からやるとかそういうルールではなくして、先取りしてホームページに随契の必要性を、随契だった必要性を国民にしっかりと知らせるべきではなかったかなという、そういう気もするわけでありますけれども。 いずれにしても、今後こういう契約問題につきまして、国民からそういう不信感や、これやっぱり行政不信につながっていくと、やがては政治不信になってくるんです。選挙で幾ら投票率を上げろ上げろって、なかなか上がりません。これはやっぱりいろいろ政治不信というのが出てきているんだと思いますけれども、やっぱり会計法を所管する谷垣大臣からこの点につきましてしっかりとやっぱり指導をしてもらいたいと思いますが、御答弁をお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今、岡田委員がおっしゃいますように、会計法上は競争入札が原則でありまして、随意契約は例外的な場合ということになっております。 それで、これは個々の執行官庁においてきちっとその要件を判断してやっていただくということでありますけれども、今おっしゃいましたように、私、法を所管する立場から申しますと、透明性とか効率性というものは、きちっと随意契約によっても担保されているかということがなければなかなか制度に対する信認が難しくなると、おっしゃるとおりだろうと思います。 そこで、昨年の十二月の閣僚懇談会の席上、私からもそのような旨を、随意契約の透明性、それから効率性の確保について閣僚にお願いをいたしましたし、さらに各省庁あてに通知を行いまして、随意契約の公表の対象を拡大すると、それから再委託を原則承認制とすると、要するに再委託でどんどんやっているのがありましたからそういうふうにいたしまして、各省庁の内部監査について、随意契約について重点的にやっていただきたいということをお願いいたしております。 今後ともこういうことをきちっとやっていただき、私どももそのことをきちっとお願いして、透明性、効率性という観点から国民の信頼を失うことのないようにやってまいりたいと思っております。
○岡田広君 是非この契約については、いろんな問題が今出てきましたけれども、今後、国民から不信感を持たれないような、そういう形で指導をしてもらいたいと思っております。 この郵政化、民営化ってそうだった通信について何点かお尋ねしたいと思います。 テリー伊藤さんが、今なぜ郵政民営化が必要かということでこの対談が始まっています。これ、国民の素朴な疑問だろうと思います。ここが国民の視点なんだろうと思います。ですから、郵政民営化を分かりやすく広報を通じて国民に知らせるということが目的なんだろうと私は思っております。 これは、これはなぜ今郵政民営化が求められているかという郵政民営化準備室が出された資料です。これはマル秘の資料でもありません。ですから、私は地元の人たちが来ますとこの文書をコピーして分けています。しかし、これは求められているかということで、先ほども質問の中にありましたように、郵政民営化の国民の考えは、アンケート、数字は申し上げませんが、かなり低い数字になっていますから、正に求められてはいないんだけれどもやらなければいけない。ですから、なぜ必要かという、そういう論点になってくるんだろうと思っています。 ですから、そこの点、そしてこれは、例えばこれを、郵政民営化準備室から出された、これ今日お配りしておりませんけれども、国民の皆さんが見て問題点があったときにどこで聞くのか。これ出典も出どころも何とも書いてありません。私、もう二年数か月になりますが、国会へ来まして、あるいは水戸市でもいろんな会議で資料を出しますが、それぞれ資料の責任の部署というのは必ず書いてあるわけです。これは全く書いてありません。「郵政民営化関連法律案の概要」という、これも郵政民営化準備室が出したんだろうと思います。書類がたくさんありますからなかなか分かりません。これも全く出どころは書いてありません。どこへ聞いていいのか分かりません。こういうことが、私は基本がちょっと違うんじゃないか、国民の視点に立っていないんじゃないかということを申し上げたいわけであります。 そういう中で、一点お尋ねしたいのは、先ほど小泉総理が郵政公務員は三十八万人というお話がありました。これ見ますと二十七万人という数字が書かれていますけれども、これは国民がテレビから三十八万と見て、この千五百万部各家庭に配布をされたこの資料、竹中さんの言葉にも二十七と書いてありますが、これは多分、常勤と非常勤ということなんだろうと思いますけれども、これ、どちらかに統一をしないと国民は理解できないんじゃないか。ここだけ。
○国務大臣(竹中平蔵君) 分かりやすくしなければいけない、しかしやはり正確でなければいけないだろうという岡田委員の御指摘、大変重要だと思っております。 資料の出所等々につきましても、これ全体として何か別のあるところにお出しして、そのときのはクレジットは表紙なんかに書いているものではなかったかと思いますが、一つ一つばらばらになった場合も注意せよということはしっかりと賜って、今後御提言を生かしたいと思います。 この従業員、職員数でございますけれども、御指摘のように、そこに書いてあります二十七万人といいますのは、その時点で最新の数字でありますところの平成十六年四月一日現在の常勤職員数二十七万一千三百六十八人を四捨五入した数字でございます。 ただ、御指摘のとおり常勤で使ったり非常勤で使ったり、これはできるだけ常勤、非常勤ということをその都度申し上げているつもりなんでございますけれども、なかなか限られたスペースで、非常にはしょってしまうところもあります。その点は委員御指摘のように非常に我々も注意して、数字を明確にしていきたいと思っております。
○岡田広君 これ、何でこういう話をしていますかというと、この法案が、どうなるか分かりませんが、仮に通った後はまた国民に対して政府広報、PRをするんだろうと思います。 これは、今、平成十六年四月一日の時点の数字というお話がありましたけれども、ここには全く、発行の日付も全く書いてありません。普通はどんな書類でも日付も書いてある。ですから、こういう考え方ですから、「郵政民営化について、みなさんのご質問、ご提案をお聞かせください。」と書かれてあります。ファクスの番号は書かれてありません。電話番号も書かれてありません。これ、ホームページを見ましたら、ホームページの中にはファクスという、ファクスでも結構ですということで、ファクスの番号がホームページの中には書かれてあります。 これは多分、私は、後からファクスは追加をしたんじゃないかなと思いますが、そういうことは問いませんけれども、いずれにしてもホームページで見た人はメールで意見を送るんだと思います。ファクスができない人もいる。やっぱり、通信手段というのは幾つもあるんだと思います。正に、これ郵政って通信ですよね。 ですから、そういうところの基本、これやっぱり私は、これ丸投げで郵政民営化準備室の方がよく見てないんじゃないかと。ですから、この作り方にも幾つか、これずっと私、先週も石岡や日立やあるいは古河、下妻と、県内各地いろんな会合で歩いてきました。毎週これを皆さんに見せて、郵政について意見を聞いています。しかし、なかなか理解がしてもらえない。私の説明が悪いんだと思いますけれども、これは、例えばこのビラでも、「分割しなくてもいいじゃない」、「分ければ巻き添えなし」と、多分これは三事業一体というのを表すんだろうと思います。しかし、分社化すると、三社で寒いって言うのは一人です。四社、分社化って四社、四社分社化というふうに理解していますが、こういうところもやっぱりもっと分かりやすく説明しなければいけないんだろうと思うんです。 「で、実際、郵便局はどうなるわけ」、これは「郵便局数」って書いてありますね、二万四千七百。しかし、大手コンビニチェーンA約七千九百、これ単位書いてありません。この資料の中で、みんな円が書いてあったりパーセント書いてあったり、単位が書いてあるんです。ここだけは単位書いてありません。多分これは、私は、大手コンビニチェーンBというのは、約一万三百、セブンイレブンのことかなって推定するだけですけれども。これは、大手コンビニチェーン数Bとか、片方に書いてあるから片方に書いてない。こういう細かいところにやっぱり注意をしないとやっぱりいけないんだろうと思います。一億五千万、国民の血税を使っている大事な広報なんです。だから、竹中さん、「明治以来の大改革です。」と、「国民の皆さん一人一人に理解・納得していただかないと、実現はできません。」、そのとおりなんですよ。 で、さらに、「その意味では、私たちはもっとキチンと説明していきたい」と。「逆にここが分からないとかここが不満だ、などの点はどんどん我々に言っていただきたいと思います。」という項目が最後に書いてあるんです。だけど、この広報は意見を寄せないでくれっていうふうに作ってある広報だということを私は指摘したいと思います。 要は、日本語で言うと、きちんとしてないんです。きちんとというのは、辞書を引くと、正しいとか規則正しいという言葉です。普通、きちんとという漢字はありません。でも、平仮名使いますよね。これは片仮名使っています、「キチンと」って。これも大したことではないかもしれませんけれども、このぐらいは精査できるんではないかと思うんですが、いずれにしても、今後の広報の在り方についてお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 岡田委員には御精査をいただきまして、非常に貴重な御指摘をいただいたと思っております。これ、我々なりにもう一度見直しまして、これ、改めるべきところはこれ本当に改めさせるつもりでございます。 日付等々に関して、そして連絡先等々に関して御指摘をいただいております。この連絡先は、委員も御指摘くださいましたが、ホームページのアドレスを記載しておりまして、それ以降、約千七百通の御意見をいただく等々、それなりの反応をいただいていると思っております。 ファクス番号については、これ、委員御指摘のとおりでございまして、指摘、様々な指摘を踏まえまして、準備室に専用ファクスを設置しまして、三月四日からこのパンフレットにファクス番号を明記した紙を挟み込み、周知をしているというところでございます。 あと、単位等々のお話がございましたが、ここはどうもいろいろの、広告業界の方々の間でもいろんな御意見があるんだと思います。できるだけ理屈ではなくて目で見せると、ビジュアルでやるんだということを強調される方もいらっしゃいますし、正にきちんとやる方がいいという方もいらっしゃいます。これは、その時々で、どういう目的でやるかということにもよるんですけれども、これは昨年九月十日の閣議決定を受けてその基本方針の概要をお知らせするということもございましたので、とにかくできるだけ分かりやすくということに配慮したものになっているつもりでございます。 ただ、やはり、そうでありながらも、きちんとしたものであるという必要は間違いなくあると思っております。御指摘を踏まえまして、改めるべきところはしっかりと改めてまいります。
○岡田広君 是非、基本というのを大切にして、国民の目線に立ってこういう広報も作っていただきたいと思います。 ゼロ、ゼロの視点という言葉がありますが、ゼロというのは日本では零とかゼロと言いますが、これはフランス語ではアルファベットEAUでオーと発音します。意味は水という意味です。正に、水のように自然体にという、そういうことで是非お願いをしたいと思います。 私、このコンビニの絵図でも、これ、国民に見せると、二万四千七百でコンビニをセブンイレブンやローソンのようにやるんだろうというふうにとらえている国民が多いということを指摘したいと思います。 これ、もっと書くんなら、そうではないということであれば、コンビニは多分採算性の試算では千三百局ということで普通局でやると。これは、二十四時間営業、一店舗二億円売上げがある、多分フランチャイズでやるという、そういう話ですけれども、九%の利益が出るから。そういう試算をされているわけでありますけれども、そのほかは、平日は十七時まで、土曜日は午前のみ、日曜と祝日は休みとか、そういうふうに明確に分かりやすく書いた方が、その方が私はいいと思うんですが、できるだけ分かりやすくということを申し上げたいと思っております。もう時間が大分たってしまいました。 それで、先ほども質問に出ましたが、やっぱりこの郵便局の設置、二万四千七百局、これは二〇〇七年、民営化がスタートする時点で現に存する郵便局のネットワークは維持するという、そういうことであろうと思っていますけれども、過疎地は七千二百局、これは維持される、しかし過疎地以外の郵便局についてはどうなるのか、それもお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 過疎地につきましては、今御指摘ありましたように、現に存する、法施行の際、現に存する郵便局ネットワークの水準を維持するということを明記しているわけでございますが、過疎地以外の地域でございますけれども、これについては総務省令で設置の基準を定めるということを考えております。 具体的には、地域住民の需要に適切に対応することができるよう設置されていること、いずれの市町村についても一以上の郵便局が設置されていること、そして交通、地理、その他の事情を勘案して地域住民が容易に利用することができる位置に設置されていること、そのような基準。これは、実は今の公社の基準と同じものでございますが、それを定めるということを考えております。郵便局、これは過疎地においてもそうでないところにおいても、これは水道と同じようなライフラインとしての、ライフラインにも匹敵するような重要なものであるというふうに思っておりますので、そのような基準でしっかりと国民の利便に万が一にも問題が生じないようにしたいと思います。 もちろん、言うまでもなく、今申し上げた省令以前に、法で、あまねく全国において利用されることを旨として郵便局を設置することを法律上義務付けているわけでございます。その上で、今申し上げたような設置基準で過疎地以外のところについてもしっかりと担保していきたいと思っております。
○岡田広君 是非、この設置基準については、過疎地については、法の施行の際、現に存する郵便局ネットワークの水準を維持することを旨として、次に掲げる基準により郵便局を設置するものとすると書かれてあります。その二番目に、いずれの市町村についても一以上の郵便局が設置されていることということが書いてあるんですけれども、この適用は過疎地以外の郵便局にも適用するんですよね。ですけれども、過疎地はなくならない、過疎地の郵便局はなくならないわけですから、この二番の適用はちょっと混乱を生じるんじゃないかと思うんですが、どうでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 過疎地については、これは正に今、今申し上げたような基準、これは公社と同じ基準でございますから、それに基づいて過疎地においてもしっかりと維持されているということでございます。 御指摘のように、過疎地についてはその、より包括的に、現に存するネットワーク水準を維持するということを書いておりますので、その意味ではそれが二重になるのではないかという御指摘かもしれませんですが、その過疎地においていろんな、今後、人口減少したような場合が生じた場合も、そして何らかの対応が必要になった場合も、今申し上げたような三つの基準はしっかりと守っていくと、そのように二重に掛かっているというふうに是非御理解を賜りたいと思います。
○岡田広君 過疎地の郵便局が民営化後もずっと残るというふうに理解をしていいんですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは国会でも御答弁をさせていただいておりますけれども、今のある郵便局は、これは公社としての間は現に存するものを維持していく、そして過疎地については、法施行の際、二〇〇七年四月一日に施行する際に存するものを水準と、維持することを旨とするわけでございますから、その意味では、これ今後非常に長期にわたって人口の変化とかあるわけですから、一局たりとも全く変わらないということではございませんが、正に今ある郵便局のネットワークはしっかりと維持していく、もうそのようにお考えいただきたいと思います。
○岡田広君 是非、今ある郵便局のネットワークは維持をしていただきたいと思っています。 過疎地域の皆さんの最大の心配は、貯金と保険の金融サービスが受けられるかということです。移行期間の十年間は窓口ネットワーク会社と郵便銀行と郵便保険会社との間で一括代理店契約をするということですから、この十年間は担保されるわけですけれども、十年後については一括代理店契約を妨げないものとするということで、この条文だけ読んでみますと、十年たったら一括代理店契約をしなくてよいんではないかというふうにも読めるわけであります。しかも、十年後は郵便銀行、郵便保険会社は株も全部売り払って、あるいはもっと前倒しで売るかもしれません、前倒しで全部売れるかもしれませんけれども、一〇〇%民間会社になるわけです。ですから、国の関与が全くなくなるわけですから、全く私は自由ではないかなという気がするんです。 一括契約ということで、これは本社同士の契約になるわけですから当然相対契約で、特に採算が悪い郵便局については統廃合することを窓口会社からそれぞれの会社に対して調整してもらうという、そういうことが出てくるんではないかと思いますが、この点についての疑問はどうお答えいただけますか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 委員の御懸念は、移行期の間については長期安定的な代理店契約があるということを、これ法律上義務付けますので一応安心するけれども、それ以降についてもう少し詳しく説明しろと、そういう御指摘であろうかと思います。 まず、これ何重かに措置を我々とってしっかりと金融サービスが維持されるような実効性のある仕組みをつくったわけでございますが、まず最初は、この移行期間を超えて長期の契約を結ぶということもちゃんと容認をしているということでございます。これグループ経営を行うという観点から、これは持ち株会社を中心に実態的にはそういう、より長期の安定的な契約が行われるということは、これは想定されることであろうかと思います。 その上で、その長期契約がそれでもいったんどこかで切れた場合どうなるかということでございますが、整理統合が進むのではないかという御懸念なんだと思うんですが、郵便局というのはまず設置基準等々で全国にちゃんと拠点を置くんだということを、先ほど申し上げましたように明示をしております。そして、その上で、この郵便銀行、郵便貯金銀行等、郵便保険会社から見ますと、これは正に地域密着型で、全国津々浦々でしっかりとその窓口業務を行っているというところにこそ強みがあるわけでございます。 これ、よくそのネットワーク価値があるというふうに言うわけでありますが、例えば東京と大阪はもうかるかもしれない、だから東京と大阪でだけ例えば預金口座を開けるようにして、水戸や、先生の御地元水戸や私のふるさとの和歌山等々では開けない、そういうことになると、これネットワークとしての意味を成さなくなりますから、そういうことはまず起こらないだろうというふうに当然考えられるわけです。 しかし、それでも過疎地の最前線とかでそういうそのネットワークの価値がもうなくなって金融サービスがなかなかつらいというような場合に備えて、実は基金を用意をしております。社会貢献として地元の意見も聞きながら総務大臣が認可する仕組みで、その地域貢献ですね、地域貢献を行って基金のお金が使えるというふうにしている。 さらには、これは一体経営が必要な場合は相互に株の持ち合いも一般の法規の中で行えるようにしておりますので、そういった点も踏まえて二重、三重に金融サービスがしっかりと従来と同じように地域に続くような、そういう仕組みをしているところでございます。
○岡田広君 基金のお話も出ましたが、基金あるいは消費税の問題、そういう問題ありましたが、時間でありますので、質問を終わらせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(陣内孝雄君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時十五分まで休憩いたします。 午後零時一分休憩 ─────・───── 午後一時十五分開会
○委員長(陣内孝雄君) ただいまから郵政民営化に関する特別委員会を再開いたします。 郵政民営化法案外五案を一括して議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○平野達男君 民主党・新緑風会の平野達男でございます。 まずもって、永岡洋治衆議院議員が亡くなられました。心から御冥福をお祈りしたいと思います。私は、農水省時代のときは二年上の先輩でございました。 今日、郵政民営化法案の審査でございますけれども、今日は修正案提出者として山崎拓議員も来ておられます。この問題について私が触れるのは本意ではございませんが、どうしても今日は冒頭触れなければならないということで、山崎拓議員に何問かお尋ねをしたいと思います。 それは、日本歯科医師連盟の政治献金疑惑でございます。御承知のように、先般、東京第二検察審査会が山崎拓衆議院議員については起訴相当であるというこれは議決がなされました。あわせまして、自見庄三郎、木村義雄両衆議院議員については不起訴相当というこれは議決がなされております。この背景にあるのは何かといいますと、日歯連が五千万円を国民政治協会にこれは寄附をしたということになっておりまして、領収書も国民政治協会から来ておりますが、実態は、山崎議員に三千万、あとの二衆議院議員に一千万ずつではなかったかという、こういう疑惑が出ているわけであります。 ちなみに、この東京第二検察審査会というのはどういう審査会かと申しますと、これは一般の市民であります。これは、市町村の、市区町村の選挙人名簿登録者の中から選ばれた十一人でございます。十一人の中で、議決で六人が、六人以上が賛成すれば不起訴相当。検察がこれは不起訴だというものに対して、これはおかしいというふうに六人の、六人以上の方が賛成をすれば不起訴不当。それから、八人以上になりますとこれは起訴相当になるということであります。 ちなみに、起訴相当は、これは新聞情報によりますと、全議決の〇・一から〇・三%しかない。まあ、例えは悪いんですけれども、宝くじや馬券の大穴に当たったようなものかもしれません。その分だけ非常に重い議決であるということであります。 繰り返しになりますけれども、この東京第二検察審査会というのは一般市民です。一般市民の感覚。しかも、情報の非対称ということで一般市民には情報が集まらないからしっかりとした判断ができないんじゃないかというような疑念も持たれますけれども、これは検察当局がしっかり情報を提供している、その上で判断されたというのがこの起訴相当の議決ということであります。繰り返しになりますけれども、これ、大変重い議決ではないかというふうに思います。 そこで、山崎拓衆議院議員にお尋ねしたいのは、この議決相当という、これが、失礼しました、起訴相当という議決がされたことに対しましてどのような見解を持っておられるのか。それから、迂回献金の事実関係も含めて、ちょっと御答弁をお願いしたいと思います。
○衆議院議員(山崎拓君) 起訴相当とされるようないわれはないと考えております。 また、事実関係につきましては、迂回献金という事実はございません。
○平野達男君 先ほど言いましたように、一般市民がいろんな情報を基にして、検察当局からいただいた情報を基にして判断した議決でございます。それから、八人以上でありますから、これ、あるいは全会一致だったかもしれません。こういう問題は、これは、これを受けて検察当局も再捜査に乗り出すということでありますけれども、これは是非、国会でも明らかにする必要があるかと思います。山崎拓衆議院議員は修正案提出者なんですけれども、御自身の修正が先に必要じゃないかというふうにも思いまして、是非国会では証人喚問要求あれば、いや、なくても御自身から出ていってきっちり説明することが必要ではないかと思いますが、その御見解をお伺いしたいと思います。
○衆議院議員(山崎拓君) 国会の御判断にお任せいたします。
○平野達男君 総理にお伺いします。 一般論で結構です。この起訴相当という議決はどのように受け止めるんでしょうか。一般論としてで結構でございます。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは、検察当局がそのような議決を受けて適切に判断されると思っております。
○平野達男君 小泉総理は国民政治協会に関しての迂回した政治献金はないということを委員会で何回も答弁されております。この起訴相当という議決ができたこと、出てきたことを受けて、再度調査してみるという、そういうおつもりはありませんか。検察はこれは再捜査やります。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) いわゆる迂回献金はないということを既に自民党も調査して、そのように報告をしております。
○平野達男君 一般国民がこういう議決を出したということについては、もう少しこれ真剣に受け止めてもいいんじゃないですか。これはいずれ民主党も、これ衆議院でこの問題についてはずっと追及しておりますけれども、今日はこれ以上この郵政問題で、この郵政の委員会でこの問題を扱うわけにはまいりません。もう少しこの問題は真摯に扱っていただきたいと、民主党も引き続きこれを追及していくということを申し上げて、今日の本題に入らしていただきたいと思います。 そこで総理、まず冒頭お聞きしたいことがございます。郵政の反対は倒閣運動であるというふうに、という発言がされたようですが、これはどういう意味でしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは、私が前から申し上げましているように、この法案を否決するということは、私に対する、小泉内閣に対する不信任であると受け止めております。 しかも、この郵政民営化につきましては、私が自由民主党の総裁選挙に出馬するときにも、私が総裁に選出されればこの実現を期すという主張を展開して自由民主党の総裁に選出されました。なおかつ、現職の総裁になり、再度の総裁選挙におきましても、同じように郵政民営化を実現するという、そういう主張を展開して総裁選に立候補いたしました。これに大方の皆さん反対だったら私を替えてくださいということも申し上げました。結果は、多くの衆参議員、自民党員は私を再度総裁に選出いたしました。衆議院選挙におきましても参議院選挙においても公約として掲げ、そして国民の信任を受けました。 経過の中において、政党ですから賛否両論あってこれは不思議なことではございません。しかし、一たび決定された段階においては、政党人としてこれ従うのも、これは決しておかしいことではありません。自らの主張、他人の主張、それぞれ議論しながら、どうやってまとめていくか、これは政党として大事なことであります。 そういうことから、私は、今回の法案におきましても、民営化というのは前から私が主張をしていた国民に対する、また党員に対する公約であるということから、この行財政改革のためにも是非とも必要な改革法案、いわゆる私自ら改革の本丸と位置付けて、最重要課題として今国会にも他の法案と併せて提出しているわけであります。それについて否決だということは、私の進めている構造改革路線、これが否定されたと受け止めると。今、小泉改革には賛成だと、しかし郵政民営化法案には反対だというような状況にはなっていないと私は見ております。私の進めていた構造改革に否定するということは、小泉退陣しなさいと、そういうふうに私は受け止めております。 でありますから、私は成立に全力を尽くしております。政治家として、法案もそうであります。政局を全体を眺めてみて、この民営化法案に反対する、否決をさせるということは、小泉内閣退陣しなさいと、そう受け止めております。
○平野達男君 法案が出てきて、その法案がいいか悪いか、問題点がないかを審議するのは国会です。私がお聞きしたのは、国会で審議をしてそれは反対だと言っていることがなぜ倒幕、いや、倒閣運動なのかということをお聞きしたんです。反対だと言って、後、それをどのように総理が受けて、不信任として受け取るかどうかは、それは総理の判断です。だけれども、この倒閣運動というのは、少なくとも私ら、この与党と野党、今参議院でこれ議論していますけれども、法案の審議というのは真摯にやっていますよ。これ、今日の議論だってそうでしょう。総理がこうやって倒閣運動とかそんな訳の分からぬ言葉言うから、法案の中身の話が吹っ飛んじゃうんですよ。 そして、法案を分かりやすく分かりやすくとスローガンを掲げますけれども、やれ解散だ、倒閣運動だとか刺激するようなことをやって、マスコミにそればかり注目されてしまう。これは総理が意識的にやっているとは言いません。だけれども、結果的に、(発言する者あり)意識的にやっているんでしょう、多分、じゃ。結果的にこの法案の審議を分かりにくくしている最大の責任は私、総理にあると思いますよ。 コメントがあれば、一言で、短くていいですから、結構ですから、どうぞ言ってください。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、審議に対して誠意を持って答弁しておりますし、分かりやすく答弁しております。そして、野党は常に私に対して退陣要求しているということも知っておりますし、野党として与党の内閣を倒そうとする、そういう目標というのは私は否定するものではありません。 しかし、今言っているのは、与党においてです。与党において議論をして、賛否両論あって、まとめたんです。それを経過の、経過の時点での主張を引き続き党内においてしていくということは、与党の信任を受けている内閣総理大臣として、また自民党の総裁として、野党が私に対して倒閣言うのは、それは当然です。しかし、与党の中でこういう動きがあるということはそれはいかがなものかと、そういうことでございます。
○平野達男君 おっしゃるとおり、民主党は常に不信任を突き付けています。だけれども、私が言っているのはそういう問題じゃないんですよ。こういう法案を真摯にやっているときに、これは倒閣運動だと。これは与党の確かに議論ですよ。法案の中身をそっちのけにして、あるいは、これは内閣を打倒するための議論、運動だというふうに決め付けているんですよ。これがおかしいと言っているんですよ。(発言する者あり)いや、おかしくないでしょう。おかしいでしょう。こういうことを質問すること自体がおかしいかもしれません。だけれども、こういうことを質問させること自体がおかしいんですよ。 まあ、そういうことで、法案の審議に入らせていただきます。 まず、最大の課題は、自分のところの、おらほのところの郵便局がなんじょなんだと、どうなるんだろうかということは本当、岩手県の、この間岩手県でも現地調査に行ってきましたけれども、みんなが気にしています。これに関しての答弁をお聞きしますと、どうも、移行期間のことについては十分説明していますが、移行期間というのは十年間ですね。十年以降のことについてはかなりぼかした答弁をされています。 特に、ネットワークにつきましては、竹中大臣、これ竹中大臣お答えしない、私が勝手に説明してしまいますが、主に四つのことを言ってきましたね。 まず第一点目は、あまねく全国において利用されることを旨として郵便局を設置することを法律上義務付ける、これが法律上明記されています。さらに、これを受けて設置基準を作ることにしています。これは省令ですね。ただし、省令は勝手に変えられます、いつでも変えられます。こういう問題があります。 それから第二に、移行期間を十分にカバーする長期安定的な代理店契約があるということを条件として付すと。したがって、結果的にその移行期間をカバーする期間について、この銀行、保険会社のサービスが郵便局の上で提供されるということが実態的に保障される、実態的に保障されるということですね。 それから、その後、十年後は何と言っているかといいますと、サービスは両者の関係を考えますと安定して続くというふうに私たちは想定するわけでございますというふうにぼかした形になっています。 もっとも、あと、それプラス地域貢献基金でありますとか持ち株会社の話とか、いろいろ話をされています。おおむねこんな形で答弁されてきたと思います。 そこでお手元の、お手元に資料がございまして、あと、ちょっとパネルを、皆さんにはちょっとパネルをちょっと見ていただきたいんですけれども。(資料提示) これは移行期間後の関係機関、関係会社の関係図でございます。あくまでもこれは十年以降です。ここにありますのは、郵便事業会社、郵便局会社、郵便貯金銀行、郵便保険会社、赤で書いてありますが、これは四社分離、分離、分社化しています。それから、日本郵政株式会社、これは持ち株会社として郵便事業会社、郵便局会社の上にありますね。 ここに書いてありますが、郵便事業会社には郵便のユニバーサルサービスが義務付けられます。そして、これを受けて郵便窓口業務委託がこれは義務付けられます、これは法律で。それから、郵便局会社には、郵便局の設置義務が課せられます。これを受けて、郵便局会社は、郵便局ネットワーク、今二万五千でしたか、ぐらいの郵便局があると言われていますが、このネットワークを維持していくと、こういうことです。 じゃ、しからば、この維持を何でやっていくかというと、これは、まず一番目は郵便事業会社からの業務委託の受託費です、委託料です。それから、郵便貯金銀行、郵便保険会社から、これは十年間は委託が義務付けられますが、十年以降はこれは任意ですから、これは、代理店委託、保険募集人委託あれば、それに応じて委託料が入る。そのほかに、郵便局会社は任意でコンビニをやったり自前の事業をするという、こういう状況になっているわけです。 ここで私が強調したいのは、郵便貯金銀行、郵便保険会社は、これは完全な民間銀行と民間金融機関です。これが郵便局会社に代理店委託をするか保険募集人を委託するかというのは、これは任意です。繰り返します。経営者の判断でやります。ところが、竹中大臣は、先ほど私が言いましたように、この移行期間後については、繰り返します、両者の関係を考えますと、安定して、この代理店委託契約は安定して続くというふうに私たちは想定するわけでありますと答えています。なぜそのように想定するんですか、その根拠をお聞かせください。
○国務大臣(竹中平蔵君) そこが正に今回の私たちの制度設計の重要なポイントであると思っております。 今の郵政、これは銀行、保険という金融部門からとらまえますと、全国津々浦々に営業所を持って、そして地域に密着した、正に地域密着型のビジネスモデルでやっていると。小口の預金を集めて、しかしその数、全国津々浦々に展開する、その地域密着型のビジネスモデルがこの郵政の強さであり、それは民営化された後も、これは一つの企業のビジネスモデルとして、強みとして最大限活用されていくであろうというふうに考えるわけでございます。 これは、なぜ強いかといいますと、したがって地域密着、つまりネットワークを持っているから。そのネットワーク全体に価値がありますから、よくネットワーク価値があるというふうに申し上げるわけですが、東京と大阪は人が集まって、それは効率がいいかもしれない。しかし、東京、大阪だけではこのビジネスは成り立たないわけであります。岩手にも、そして和歌山にも、九州にも、北海道にもいろいろ店があって、そしてそれがつながってビジネスをしているというところに意味があるわけで、であるからこそ、このビジネスモデル、この地域密着型のビジネスモデルはその強みを持って続いていくであろうというふうに考えているわけでございます。 そういう観点から、この民営化、いわゆる移行期間が終わった後もそのような形で、郵便局としてもメリットがあるし、そして銀行としても保険会社としてもメリットがあるというふうに考えるわけでございますが、委員のお尋ねでございますので、そのようにお答えをさせていただいておりますが、それでも、万が一にもネットワークの価値がなくなるようなところも想定されないわけではない。 だからこそ、そこには、そういう場合には基金を使おうということを想定しておりますし、そしてお互いメリットがあるというふうに申し上げましたけれども、そこは一体的な経営が必要だというふうなことであるならば、その一体経営がしっかりと成り立つように、民営化した後も株の相互の持ち合いが一定の規律の中でできるような、そして全体としてのメリット、調整がしっかりと行われるような、そういう仕組みもつくっているわけでございます。 趣旨としては以上のような点でございます。
○平野達男君 次の質問に入りますけれども、この九十八条、次の質問というか、次の質問に入る前にちょっと一点確認をさせていただきます。 郵便貯金銀行は、銀行業の免許を付与される場合に九十八条で、これは郵政民営化法案の九十八条なんですが、業務の健全、適切かつ安定的な運営を維持するための基礎となる代理店が継続的に設置されていることというふうな、こういう規定で代理店契約の締結が事実上義務付けられています。郵保会社についても同じ規定でやられていますね。この条文はだれのための規定なんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) だれのための規定かということでございますが、これは郵政民営化法第九十八条、そして百二十九条というのは、安定的な代理店契約を結んでくださいと、それが免許を出すときの条件になりますと、そういうことでございます。 したがって、それはだれのための規定かということでございますけれども、なぜこのような代理店契約を結んでいただくということを免許の条件にするかということを申し上げますと、これは正に、二〇〇七年四月一日から民営化されるとして、二〇〇七年三月三十一日まで今のような全国津々浦々に展開したビジネスを行っている、それを切れ目なく、切れ目なく四月一日以降もする、やっていただく、そのためにみなし免許を出すわけでございます。普通、免許ですと、本当は申請してそれを認可するというプロセスが必要ですけれども、そういうことをしないで、みなしで免許を出す必要がある。それは切れ目なくこのサービスを行うためだと。 そのときに、この郵貯銀行、生命保険会社というのは自前の店舗を持っておりませんから、自前の店舗を持っていなくて、それで安定的な、これは金融機関として安定的にやっていただかなければいけませんから、そのために安定的な代理店契約や保険募集の委託契約があるということを義務付けると、長期安定的な契約があるということを条件にこのみなしの免許を出すという仕組みにしているわけでございます。 したがって、これは基本的には銀行の健全なその目的、健全な運営、安定的な運営ということを目的にしてみなし免許を出すわけでございますが、同時にそれは、この銀行行政の基本的な考え方というのは、銀行を健全に持っていって、そして安定的な金融サービスを国民に提供して、それによって国民が利益を得るということでございますから、これは正に、地域密着型のビジネスモデルであるという点を踏まえた上で、銀行行政の考え方にのっとって、かつ最終的には国民の利益になるように、そのために行っているという措置でございます。
○平野達男君 私は条文上の解釈を聞いたつもりであります、条文上を。 もう一度読みます。業務の健全、適切かつ安定的な運営を維持するための基盤となる代理店が継続的に設置されていること、これは銀行の立場に立って書いてあるんです。 今の竹中大臣の答弁にもありましたように、郵貯銀行は民営化されても代理店、営業所もありません。ないから、当分、銀行業として営むために今ある郵便局ネットワークを利用しなさい、そのために代理店契約を結びなさいというふうに言っているのがこの法律なんです。 結果として、結果としてですよ、金融サービスが、それ提供されますよ。だけど、この郵政民営化法案は、そういう国民の立場に立ってないんです、書いてないんです。これはあくまでも銀行の立場、銀行経営の立場からしか書いてないんです。そういうことじゃないですか。それに対しての答弁を、短くていいですから、答えてください。長々とした答弁要りません。
○国務大臣(竹中平蔵君) 御指摘のように、これは銀行に、銀行行政の観点から、銀行行政の観点からこの銀行、保険会社というのは安定的な経営基盤を持たなきゃいけないからと、そういう観点から免許を出す条件として付すものになっております。しかし、銀行行政そのものは何のためにあるかというと、これは別に銀行にもうけてもらうためではありません。銀行業界のためではございません。これは国民のための銀行行政であると。その点は先ほど申し上げたかったわけでございます。
○平野達男君 ですから、竹中大臣の答弁はあたかも金融サービスの方に力点を置いていますが、法律はあくまでも銀行の経営の立場に立って書かれているんですよということを言いたいわけです。だから、裏腹として、それが金融サービスというのは分かります。しかし、答弁の仕方が力点が違うということを言いたいんです。そこに答弁の私はごまかしがあると思います、思っています、と思っています。 それから、総務大臣にお伺いします。 今郵便局ネットワーク二万五千ありますが、これはどのような視点に立って整備されたネットワーク網でしょうか。それをちょっと御説明いただけるでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 法律、法律上の……
○平野達男君 法律上のです。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、日本郵政公社法第二十条というのがありまして、五業務、郵便、いわゆる郵便配達、郵便貯金、郵便為替、郵便振替、そして簡易保険と、この五業務ということになろうと思いますが、今言われましたように、二万五千、正確には二万四千六百七十八、今年三月三十一日ですけれども、それにおいてユニバーサルサービス義務が課されておるということで、目的設計としてはそういったのを目的として設計されております。
○平野達男君 全くそのとおりです。これはユニバーサルサービスが課されるというその観点から整備されたネットワークです。 じゃ、しからば今度は郵貯銀行、郵保会社は何になるか。これは民間会社になります。これはユニバーサルサービスを課されていません。それは結果として国民にサービスを提供することになりますが、これは今度は経営を重視することになります。経営重視をするという観点から見たときに果たして二万五千という郵便局ネットワークが、これは繰り返しになりますけれども、国民サービスという提供、そちらの観点から整備されたネットワークですよ、それが経営を重視する銀行、民間銀行、民間郵保会社から見たときに全部が全部魅力があるものなのか、ネットワーク価値があるものなのか、これは断言できるんでしょうか、竹中大臣。
○国務大臣(竹中平蔵君) 重要な点は、私どもは民営化をしようとしております。民営化をするに当たって、その金融に対してユニバーサルサービスの義務を課すということはいたしません。 これは、金融というのは国の信用、関与を排除するということが民間との競争条件上どうしても必要でございますので、それは行わないと。その方針は、これはもう我々の方針として持っているわけでございますが、しかし結果的に、今国民に広く提供されているサービスが結果的に続くような実効性のある仕組みをつくることが必要だと、そういうことを私たちは考えているわけでございます。 その郵便局の数が今どのぐらいなのかというお尋ねだと思いますけれども、これは……(発言する者あり)いや、維持されるのかというお尋ねですよね。これは、郵便局の窓口というのは、これは郵便を全国津々浦々ユニバーサルサービスを提供する義務がある。それに関連して、この郵便は配達だけでは義務は果たせません。これは切手を売る場所があって、そして書留を引き受ける場所があって、そういう点も踏まえて全国津々浦々に配置されなければいけない、その拠点を生かして金融についてもしっかりとこれが提供されるようにすると。今正に私はそのような仕組みになっているんだと思います。 したがって、ネットワーク価値、これは郵便をしっかりやらなきゃいけない、かつ金融についてもネットワークの価値があるというふうに考えて、今、先ほどからの御説明をさせていただいているわけでございます。
○平野達男君 どうも私の質問に本当に答えていただけませんね。 郵便のユニバーサルサービスは法律で義務付けますから、これは何としても確保されなければなりません。これは当たり前なんです。私が議論しているのは、郵貯銀行、郵保会社の話をしているんです。 今、例えば都市銀行、総資産約四百十兆円、本支店二千百、出張所三百八十、代理店五十五、これだけで営業やられています。それから、全銀行で見たとしても、本支店約一万四千ですよ、それで総資産約七百五十兆円。これは、ネットワークが重要だというのは分かります。それから、竹中大臣が言われたように、クロネコヤマトとかなんかの例を引き出して、赤字のところもある、黒字のあるところも分かります。だけれども、これが二万五千で議論するというのは、そもそもそれが正しいかどうか分からないんです。銀行にしたら一万五千でいいかもしれないんです。一万五千のネットワークの中で黒字のところもあれば赤字のところもある。そういう中で自分の銀行の適正なサイズを検討していくかもしれないじゃないですか。 それからもう一つ、制度設計のことをおっしゃいましたですね。制度設計で金融サービスを維持しなくちゃならないというんであれば、これは経営者の判断ですから、経営者の判断ですから、郵貯銀行のその経営者が、取りあえず十年間は義務で、私ら支店も営業所もありませんでしたと、だからネットワークを利用するために代理店契約を結びました。十年間やってみたけれども、どうもこれは不効率な部分が多い、やっぱり一万五千ぐらいでいいんじゃないかと、中都市以上のですね。そういうふうに判断して、してきたとしても、これ断れないんです。 そして、制度設計とおっしゃるんであれば、おっしゃるんであればですよ、竹中大臣はこういう趣旨だと、先ほどから言っているように、私たちは想定するわけでございますって、それで片付けちゃっているんですよ。制度設計の責任者は、想定、そんないいことを想定しちゃ駄目なんですよ。 これはですね、先ほど言っているように、郵便貯金銀行、郵保会社というのがここにありますね。これ。これは、繰り返しますけれども、完全な民間会社ですよ。彼らは、この表にもありますけれども、将来独自の支店、営業所を持つかもしれません。これは排除できないんです。持ったら、ますますもって二万五千のネットワークはひょっとして重荷になるかもしれないんですよ。 そういうときにどのようになるんですかということに対して竹中大臣は今まで一言も答弁していないんです。これは私は、答弁についてはごまかしだし、毛針の答弁だと思います。毛針って分かりますか。渡辺美智雄さんがよくやっていたやつですよ。毛針。毛針答弁だと思いますよ。本当の核心の部分を答弁されていない。まあ、渡辺美智雄さんは、私は那須に四年間いまして大変お世話になりました。まあその観点で今ちょっとふと思い出しまして毛針発言をちょっと発言、引き出しにしてしまいましたけれども、そういうことなんです。 コメントがありましたらどうぞ。短くお願いします。
○国務大臣(竹中平蔵君) 平野委員が長く話されますので、こちらも少し御説明をしなきゃいけないというふうに思うんですが。 委員は私が答弁していないとおっしゃいましたが、私は何度も答弁をさせていただいているつもりでございます。それは、正にネットワーク価値があるということを申し上げているんです。ネットワーク価値がなければ、それは委員のおっしゃるような懸念が私は出てくるんだと思います。ネットワーク価値は私はあると思います。現実にここがやっぱり郵政の、郵貯のビジネスモデルであって、この強みを発揮していただく。だからこそ、これのビジネスモデルに基づいてみなし免許も出させていただくわけでございます。 それと、制度設計のお話もございました。これは、私たちは民営化しますから、民営化するに当たっては経営の自由度をできるだけ発揮していただいて、しかし経営者のインセンティブで結果的に我々が想定するような良いサービスが提供されるように、そこはビジネスモデルの想定、そして結果的にその経営のインセンティブが働くような、そのようなことを考えながら制度設計をしているわけでございまして、そのような御説明もさせていただいているつもりでございます。
○平野達男君 竹中大臣は経営者の判断、経営者の判断って何回も言います。ところが、一点、経営者の判断って言わないところがあるんです。それは、ネットワーク価値があるというあなたの判断を言っているんです。ネットワークにどれだけの価値があるかという判断は、これは正に経営者がやる話じゃないですか。 私は、繰り返しますけれども、制度設計やるときには、楽な方の制度設計やるのはこれは無責任ですよ。経営者が自分たちのサイズを、二百二十兆じゃない、百四十兆とか、試算を、将来には百四十兆というふうに下がるという見通しも立てていましたね。百四十兆じゃない、これでも大変だ、百兆と思うかもしれない。それから、リテールバンキングとか何かいろいろおっしゃっていますけれども、いや、それではやっぱり商売にならない、やっぱりメガバンク並みの普通の商売やろうと思うかもしれないんです。それ否定できないんです。 そういうときに、この先ほどのパネルから出ているところの郵便局に対する代理店契約なんというのは本当に数が絞られて、それから委託料も本当に小さいものになる可能性があるんです。それを一言も私は、言っていないということを、おっしゃっているんです。それに対して言っている言っていると言いますけれども、それは勝手な要するに前提条件で、ネットワークが価値があるという前提に立って制度設計をやっているからそういう答弁になるんです。しかし、繰り返しますけれども、これは私、大変無責任な答弁だと思うし、ここに今回の郵便局ネットワークの本当に不安だな不安だなと思う、解消されない最大の原因が私はあると思っています。 その経営者の判断というところをうまく使いながら、かといって、ネットワーク価値についてはこれは絶対のものなんだと、絶対のものだとおっしゃっている。これ自体がもう竹中大臣の判断ですからね。経営者の判断じゃないんです。これを強く申し上げておきたいと思います。 それから、次の質問に移りますけれども、さらに、このネットワークに関してはもっと大きな問題ありますよ。この郵便、郵政の民営化につきましては、総理大臣、よろしいでしょうか。どちらかというと、都市銀行、メガバンクはどちらかというと好意的な目で見ていますね。ところが、地方銀行とか信金、信組は大変だ大変だと思っています。これは何ででしょうか。何でこのような状況になっているというふうにお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) まあ、民間の金融機関の本音は、郵貯、簡保、廃止した方がいいというところでしょうね。そういう官の分野の現在あるものが廃止されれば自分たちの仕事が増えると、大手の中にもそういう意見があるのは知っております。どちらかというと、中小の金融機関は巨大な競争相手が出現するということについて懸念を持っているのも私は事実だと思います。その辺をこれからどう円滑にこの公社から民営化するというのは大変大事な要素だと思っております。
○平野達男君 大変的確な答弁ではなかったかと思います。 私は、メガバンクは間違いなく郵便局ネットワークをねらっていると思います、代理店契約をねらっていると思います。これだけのネット網ですよ、二万五千じゃないですよ、私はメガバンクはその中で拠点を選んでやってくるんじゃないかと思っています。これは私の、経営者じゃありませんから、私の判断であります。予想であります。 そうしますと、このネットワークを利用できるのは、例えば北上市にも北上信用金庫、私は北上市というところなんですけれども、岩手県の北上市にも北上信用金庫というのがあります。これをネットワークを利用するといったって、できっこないですね。この郵便局のネットワークを利用されるのは大資本、総資産、銀行でいえば資産が大きいところほど有利なんです。それはネットワークですから、全国的に散らばっていますから。そうしますと、メガバンク、都市銀行が郵便局のネットワーク、中小都市のここの地点、ここの地点というふうにエリアをくくって代理店契約を結ぶ。私は、過疎地なんか全然相手にされないと思います。片っ方で、郵貯銀行が民営化されて百四十兆か二百二十兆か分かりません、超メガバンクが出てくる。それで、都市銀行は今地方に手足がありませんから、それでネットワーク網を広げていく。これは地方銀行たまったものじゃないですよ。信金、信組、たまったものじゃないですよ。 これ、経済規模がどんどん大きくなって、日本が好景気ならまだいいですよ。今、地方ほど経済大変なんですから。信金、信組だって、あるいは農協だって、貸出し先がなくて困っているんです。こういうときに郵貯銀行が民営化してくる、メガバンクがネットワークを利用して地方に出てくる。これは本当に大変なんです。こういった部分についても私はもっと丁寧な議論、本当にこれは大丈夫かというような議論をしっかりやっていく必要があると思うんです。 ところが、この点に関しても余り、例えば竹中さんが、それが競争を刺激していいんだと、より良いサービスが提供されるんだと、そういう答弁されていますけれども、地方じゃとってもそんなものは通用しませんよ。そういう問題もあるということをちょっと御指摘しておきたいと思います。コメントがあればどうぞ。
○国務大臣(竹中平蔵君) まあ、今の御指摘、もう少し丁寧な議論が必要だという御指摘がございました。 我々は、実はその点を踏まえて大変丁寧な制度設計をしたつもりでございます。まず、郵便貯金銀行と郵便保険会社に関しては、これは公社と同じ業務から始めるということを明記しているわけですね。その上で、これは国の関与がどの程度なくなっていくか、競争条件がどうなっていくかと、民間との競争条件どうなっていくか、そして経営状況がどうなっていくかということを勘案しながら徐々に、段階的に業務の拡大を行っていっていただく、それを十年間という移行期間を設けて正に段階的にやっていく。それを議論するに当たっては、中立的、専門性のある民営化委員会をつくって、その民営化委員会できっちりチェックをしていただこうということにしているわけです。 これはやっぱり本当に規模が大きいです。郵貯から見ると、ちょっとした資本の移動でも、これは地方銀行、地方にとっては非常に大きな影響を与えるということはこれはあり得ることでございます。 そうした点も踏まえて、公社と同じ業務から出発して、十年という時間を掛けて段階的に業務を拡大していく。それを経営の自由度とイコールフッティング、そして経営の状況も見ながら、民営化委員会がその都度必要なチェックを行ってその業務の認可を与えていくという仕組みにしておりますので、委員御指摘のような御懸念も踏まえて、きちっとこの大きな組織がソフトランディングできるように制度設計をしているつもりでございます。
○平野達男君 今の竹中大臣の答弁も移行期間中の答弁なんですね。ちなみに、民営化委員会というのは十年後以降はなくなります。私は、繰り返しながら答弁していますけれども、十年以降の話をずうっとしてきたつもりです。だから、ここもやっぱり議論がなかなかかみ合わないところなんです。 私は、繰り返しになりますけれども、十年以降になりましたら、郵貯銀行、郵保会社は、今あるこの郵政民営化関連法案には事実上どこにも該当しない銀行法、それから保険業法、それに従属するというか、その傘下に入る金融機関になるということですから、これは正に私らの中で、この中でこれはこうなるだろう、ああなるだろうというふうに予測がなかなか付きにくい世界に入るということを繰り返しもう一度ここで指摘しておきたいと思います。 それで、次の、柳澤修正提案者、法案修正者、先ほどから何か発言したいという感じがありましたんで、私は柳澤金融担当大臣にはいろいろ教えていただきましたので、もし何かございましたら。よろしいですか。はい。 多分私の発言が百点満点ではなかったかという、そういう評価をいただいたんじゃないかと思っているんですが。 それでは次に、国債管理と郵貯、簡保というテーマにちょっと移っていきます。 これは午前中、舛添議員が本当に的確な私、議論をされたんではないかと思います。マクロ経済政策をしっかりやるべきだと。その上で、私はその上でこの郵政改革というのを議論すべきだというスタンスに立っているんですが、その午前中の舛添議員の議論の延長線上にこれから私のいろいろな議論を展開していきたいと思います。 その前に、総理大臣に、総理、一つクイズを出したいと思います。普通国債、六百兆円あるとします。国債の償還ルールは今六十年ルールです。新規国債を何兆円まで下げたら国債発行残高は減るでしょうか。正解しても賞品はありません。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 分かりません。
○平野達男君 大変素直な答弁で結構であります。 これは、答えは十兆円です。これはなぜかと言いますと、これは谷垣大臣が一番お詳しいんですけれども、今国債は六十年償還ルールになっています。六十年で償還するんです。これは正確に言いますと、十年国債は六十年の中でそれを六期に分けまして、六十分の十ずつ、十年、十年、十年、十年で償還していきます。(発言する者あり)ええ、そうです。それから、二年国債は六十分の二ずつ、三十回にわたって償還していきます。そこの残りの残余は全部借換えになるんです。そうしますと、六百兆ありますと、年間、これざっとならしますと十兆の償還になるんです。そうすると、新発債が十兆ありましたら、これプラス・マイナス・ゼロですね。逆に言えば、新規国債二十兆やれば、これは国債発行残高が増えます。 今、ちなみに普通国債はたしか五百三十二兆でしたか、五百三十兆ぐらいだったと思いますが、はい、五百三十八兆ですね、五百三十八兆ですから、まあ大体九兆円か八兆円に抑えないと国債発行残高は増えていかないという、こういう状況に、(発言する者あり)ああ失礼しました、減っていかないという、こういう状況にあるということなんです。 そこで、近年、国債発行残高が非常に増えました。それにつきましては、例えば平成十七年度予算は八十二兆円です。そのうち国債費は三十四兆円、四割強ですね。それから、国債発行残高は、先ほど言いましたけれども、五百三十八兆円。それで、これは平成十三年度以降で百五十兆円増加しています、平成十三年度以降で。それから、九年間でほぼ倍増です。だから、この十年間で物すごい勢いで増えたということであります。 それで、その国債発行残高がなぜこんなに増えたのか。これは貯蓄・投資バランスということで議論していただくのは、ちょっとテレビごらんになっている方は分かりづらいかもしれませんが、今日の議論は貯蓄・投資バランスということで、貯蓄サイドと資本不足のサイドということでちょっと答弁していただければ有り難いと思いますが、谷垣大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 委員が指摘されましたように、近年、国債発行残高が急速に増えておりますが、その理由は、一九九〇年以降、バブル経済が崩壊しまして景気が低迷したと。そういう中で、累次にわたって経済対策を打って歳出を拡大したということもございました。それから、減税措置を行ったということもございました。それから、高齢化が進む中で社会保障関係費がどうしても増えてこざるを得ないという面もございました。こういうことの総和として財政赤字が拡大して、このような国債発行が高水準で推移したということになっているわけでございます。 そこで、貯蓄・投資バランスということで、これをもう一回説明せよということですか。
○平野達男君 いや、結構です。 お手元にパネルが、パネルが用意されています。(資料提示)この図をちょっと見ていただきたいんでありますが、青線が、これは家計であります。縦棒がございまして、左側に軸がございますが、真ん中にゼロというのが振ってあります。このゼロから上が、これは貯蓄過剰ということで貯金がたくさんされているということです。下に行きますと、これは借金をしているということでございます。 これで、平成七年度ぐらい、失礼しました、平成三年度ぐらいまでを、平成五年度ですね、ぐらいまでを見ていただきますと、家計はずっと、これは、日本人はまじめでしっかりしておりますから、しっかり貯金をしてきたと。その貯金を企業が、多分銀行から、あるいは社債か、社債を発行してかもしれません、企業がお金を借りてそれで経済を動かしてきたという、こういう状態がずっと続いてきました。 ところが、平成五年から、この緑線なんですが、プラスに転じます。つまり、企業がお金を借りなくなった、内部留保をどんどん増やしてくるようになってきた。このままですと、家計の貯蓄も行く場所がなくなります。結果として、国が国債を発行してきて、それを受け皿になってきたという面もあると思います。もちろん、国債を、これで発行を正当化するつもりはありません。しかし、貯蓄・投資バランスという関係から見るとこのような状況になるということです。 ここで言いたいことは、お金を官から民へというふうに言われていますが、民間部門はお金は要らない、貯蓄過剰になっていますから。この問題に決定的、しっかりとした決着を付けない限りは官から民へはお金は流れない。 先ほど、午前中の質問に、水は高きから低きに向かって流れるというお話がございました。お金は、これはこの委員会でも何回も議論がございましたけれども、需要のあるところにしか流れません。ちなみに、これをどのように変えるかというのは郵政民営化とは一切関係ない。これは、一に掛かって経済政策に私は掛かっているというふうに思っています。ましてや、これから、ここで郵政民営化をしたらもう一つ大きな問題があるんじゃないかというふうに私は思っています。 それが次の国債の問題であります。もう一枚パネルを出していただけるでしょうか。済みません、私だけ一人だけしゃべりしまして。(資料提示) これは、国債保有者別の内訳の推移でございます。これは、赤が郵貯、簡保、それから薄い紫が財政投融資資金、それから紫が中央銀行、これは日銀ですね。それから間にあるのが公的年金等でありまして、平成十六年で見ますと、何と五割以上が政府系、政府関係機関が国債を持っているという、そういう状況にあります。これを健全、不健全かというと、多分これは不健全だろうと思います。ただし、今現実としてこういう状態にあるということです。更に言えば、郵貯、簡保というのは平成十四年度以降、失礼しました、一貫してこの持分比率を、全体の持分比率を高めてきていると、こういう傾向にあります。 それで、この上、このことをちょっと整理させていただいた上で、じゃ国債を発行するときに一番何が問題になるか、これはやっぱり金利だというふうに私は思っています。この国債の長期金利が高いか低いかというのは、国債のその償還に、償還費にはね返ってくるだけではなくて、いろいろな経済の金利に、経済の金利動向なんかに大きな影響を与える大変重要な指標であります。ところが、平成十四年まで、これは国債の長期金利というのはずっと下がってきたんですね。今若干、ちょっと上がる傾向にありますけれども。 まず、この国債長期金利がなぜ下がってきたのか、低下傾向にあって、今それが若干上昇の兆しはありますけれども、なかなか上昇しないのか、これについての認識を、これは竹中大臣にちょっとお伺いしたい、あっ、失礼しました、谷垣財務大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 国債の長期金利ですね、十年物の金利がおおむね近年一・二から一・九の間で推移してまいりました。先ほど、ちょっと携帯電話で今日の一時過ぎのを見ますと、今日は一・三八でございます。 それで、こういう低水準で推移してきたのは何かというのは、なかなか私の立場からすると答えにくい問題でございまして、その時々における、もちろん国債、国債の金利でございますから、国債の需給ということがまずあると思いますが、それだけではなくて、流通市場の状況であるとか、景気、物価の動向であるとか、あるいは財政金融政策の在り方と、複合的な理由に基づくと思いますので、その変動の理由をこれ一概に、ちょっと私の立場からは申し上げにくいと思っております。 しかし、デフレが現在でも緩やかながら継続しておりますので、その中で金利が上昇していくということになりますと、景気回復に悪影響があるのではないかと。したがって、私の立場からいたしますと、国債管理をきちっとやっていくということになっていくわけでございます。
○平野達男君 お手元に資料がございまして、パネルもちょっと用意させていただきました。(資料提示)この赤線が長期金利の推移であります。右側が、軸が金利の軸でございますけれども、高いときは七%に近い水準がございましたけれども、最近では一・三八%ということで非常に落ちているということでございます。 あわせて、このグラフには新発債発行額と借換債発行額というのを出してございます。この借換えというのは、先ほど言いましたように、六十年償還ルールに基づいて借換えをしていくんですが、最近では、平成十七年度ではたしか百三兆の借換債を出していますし、このままの状況で推移すると来年も百兆ぐらいを超える借換債が出てきます。 それで、金利が、これは前も予算委員会で御指摘しましたけれども、金利が一%上がったらどうなるか。そうすると、新発債三十兆として借換債百兆とします。これは、今日は財投債の話はちょっとこっちへおいておきまして、百四十兆です。金利が一%上がりますと、利払いがそれだけで一気に一・四兆増えます。また翌年の百兆が出てきますから、倍の二・八兆になります。それぐらいのすさまじいインパクトがありますね。ですから、今、谷垣大臣がおっしゃられたように、これからこの長期金利をどうするというか、動向というのがどうなっていくかというのは、非常に重大な関心を持って見ていかなくちゃならない話だと思うんです。 ちなみに、なぜこういうふうに長期金利が低下したかといいますと、これは単純に言えばそれだけ国債の買手がたくさんあったからですね。出しても出してもどんどん買手があった。その背景には、私は、日銀のあの量的緩和という、ゼロ金利政策あるいは量的緩和、それから何といっても景気が悪くてお金が回らない、お金の行き場所がないと、そういうことだと思うんです。 しかし、逆を、裏を返せば、これからデフレの脱却、私は、これは絶対図らにゃならぬ、デフレからの脱却は絶対図られなければならないし、実現されなければなりません。景気回復が軌道に乗れば、この金利は上がってくる可能性があるわけです。これは認識、共有していただけますね、谷垣大臣。
○国務大臣(谷垣禎一君) それは、その可能性があることはおっしゃるとおりだと思います。
○平野達男君 しかも、日本の場合は、これちょっとパネルは結構です、お手元に「各国の国債残高」というのをちょっと配ってございますけれども、日本はGDP比で、これは財投債も入っていますが、一二四%、普通国債だけでも一〇〇%を超える。それから、アメリカは七割です。イギリス、ドイツに至っては三割ちょっとですね。日本は突出しているんです。これだけの国債を市場に持っている国は世界じゅうどこもない。だから、それだけに金利の動向というのがこれからの景気動向に大変大きなインパクトを持つということなんだろうと思います。 そこで、もう一枚資料を用意させていただきました。これは「金融機関のポートフォリオ」といいまして、ポートフォリオというとなかなか難しい言葉なんですが、要は預かったお金をどういう形で運用していますかということを示したものであります。 そこで、上にありますのが都市銀行でありまして、これは総資産大体四百十兆でありますが、緑が国債で、黄色がこれは貸出金であります。これは当然のことでありますけれども、これは貸出し中心に仕事をしているということであります。その下は郵便貯金銀行で、これは今の状況でありますが、五割が大体国債。そのほかがまあ貸出金でありますとか、それから財政投融資資金預託金という形で預けられているということでございます。これは安全資産ですから、現状はこういうふうになっているということですね。それから、もう一つの保険会社、生命保険会社、総資産百八十四兆円です。これは二割が国債。それから、簡保についてはこれも五割が国債です。 そこで、民営化されますと、これはいろんな試算によりますと、郵便貯金銀行は三十五兆円十年後にはリスクマネーとして回るというふうに言っていますが、いずれ、さらにその長期を見ますと、恐らく都市銀行のポートフォリオに近づいていくだろうと、それから簡易保険についても、これは郵保会社になりまして生命保険会社のポートフォリオに多分近づいていくだろうというふうになると思います。 つまり、国債の運用割合は減っていくだろうというふうに私は思いますが、竹中大臣、それについてはどのような認識をお持ちですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 我々は、民営化されて十年程度を視野に骨格経営試算とか行っておりますけれども、その範囲では、資産の四分の一、郵貯の場合三十五兆円ぐらい、それがいわゆる信用リスクビジネスに行くであろうということを想定をしております。 委員の今のお尋ねは、その後どうなっていくのかと。一般の銀行に近づいていって、更に国債の保有高が減っていくのではないかということでございます。これはそこまでの長期の想定というのはなかなか難しいわけでございますが、委員御指摘のような点はやはりきっちりと想定をしておかなければいけないということであろうかと思います。 ただ一点、そういう長期の問題を考える場合に是非申し上げておきたいのは、委員御指摘になられたように、何枚か前のグラフにありましたけれども、いわゆる法人部門が、国内の法人部門が今までは貯蓄不足だったのが貯蓄超過になっていると、九〇年代後半からそうなっていると。これがどこまで長期に続くのかという問題なのだと思います。 企業部門としましては、これはやはり今までの大きなバランスシートを調整する上で、借入れも減らして設備投資も抑制しなければいけなかったという状況がございますから、ここ五年ないし十年近くですか、貯蓄超過になっているわけですけれども、企業部門全体を考えますと、これはやっぱり成長していかなければいけない。相当デフレが続いて、かつ資本の生産性が非常に上昇を続けると、そういう極端な場合には減価償却の範囲でしっかりとした資本蓄積ができるということになりますが、そうではない場合は、これはやはり外部の資金に依存して成長していくというのが企業部門の通常の姿であろうかと思っております。私たち、やっぱりそれを早く実現したい。 実は先ほど委員が、ここは郵政民営化は何の関係もないというふうにおっしゃいました。私は、郵政民営化だけではもちろん駄目で、経済全般やらなきゃいけないんですが、郵政民営化というのは、小さな政府をつくることによって、それによって民間部門を活性化するという非常に大きな役割があるわけでございますから、これはやはり郵政民営化も含めて改革を行って、そして企業部門の資金需要をしっかりと増やして企業部門が成長するようにしていかなければいけない、私はそのように考えております。
○平野達男君 私は、言いたいことは、国債発行残高が増えていきます。で、これは政府の見通しですと、十年後は八百九十二とか九百兆になるとかという、そういう見通しもあります。その見通しが正しいかどうかは別として、国債の新発債を相当落とさない限りはどんどん増えていく。そうしますと、何が必要かといいますと、国債の保有者の多様化と同時に、今持っているその国債の保有者にもっともっと国債を買ってもらわないかぬという状況になるはずなんです、これからは。その中で郵政の民営化をしたらどうなるかといいますと、郵政はやはりイコールフッティングを目指していきますから、国債の所有、保有量を減らしていきます。これはそういうふうに想定せざるを得ないと思います。 それから、もう一つ可能性が出てきます。日銀は今、量的緩和を進めています。日銀の資産は百五十兆です。うち百兆が国債。量的緩和をもし解除しますと、当座預金が今ありますが、それを減らすためにお金を回収しなくちゃなんない。お金を回収するためには何をするかといったら、バランスシート上資産を売らなくちゃなりません。資産を売るかといったら、何を売るかといったら、国債を売ります。売る可能性があります。片っ方で、国債の発行残高は増えていきますよ。今最大の国債の保有者たる郵貯、簡保は減らしていくかもしれない。日銀も売ってくるかも、可能性もある。これは、景気回復の過程の中において起こってくる可能性なんです。そうしますと、片っ方で増えてくる、その最大ホルダーたる郵貯、簡保は国債を減らす、日銀も先ほど言ったような状況です。国債は一体だれが持つんだろうか。これに対する制度設計ができていないと思うんです。 で、これから景気回復がやってきますと、景気回復の状況が来ますと、そうでなくても国債の金利は上がっていきます。名目成長率と、この金利の問題ももちろんありますけれども、いずれ金利は上がってくる。上がってきたら大変ですよ。先ほど言ったように、国債には、世界に、市場には、世界に類例のない国債が市場に出回っていますから。これがどういう方向に動くか分からないんです。そのときにこの国債をだれが所有するかといったときに、郵貯、簡保というのは今非常に効果的に働いているという面もあるわけです。また、逆に言えば、これは昨日、長谷川議員でしたが、これも大変いい、いい議論があったと思います。郵貯、簡保があったからこそ国債もはけてきたという面もあるわけです。しかし、逆に言えば、それだけの国債を抱えてしまったら、この取扱いを間違ったら、これは大変になるということなんです。 総理大臣、ここに対してはどのような御認識をお持ちでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは大事な御指摘だと思っています。 これだけ大量国債発行を続けて、国債の依存度も高い、普通だったらデフレじゃなくてインフレが起こってもおかしくないような状況だと。にもかかわらず、現実の経済見ると、そういう国債の発行とか財政の規律以外の面が働いて、今デフレ状況だと。 今後、これだけの大量国債が金利も上がらずに消化されているということは、まあ日本に対する信認があるんでしょうが、それが第一。しかし、この信認がいつまでも続くわけじゃないという観点から、様々な構造改革なり財政改革、進めていかなきゃならないと思っております。郵貯と簡保があるからこれだけ引き受けてくれるという面もありますが、それに依存しては駄目だと思うんであります。 今後、必然的に、このような国債発行は続けていったら大変なことになるという危機感を持って、だからこそ早くプライマリーバランスを回復しなきゃいけない。同時に、財政再建も、このまま国債を増発していったら大変なことになるということから今、財政再建、そして行政改革、さらに経済の活性化と、もう極めて細い道だと思うんです、これからの日本の経済運営というのは。 そういう点から、私は、できるだけ早くこの郵政民営化を実現して、早く規律ある財政に持っていく必要があると思っております。
○平野達男君 郵政三事業の在り方を考える懇談会というのがありました。平成十四年に報告書を出しております。大変いいこと書いてあるんです。読みます。郵政事業改革は、郵貯、簡保が大量の国債の消化に直結している現実を踏まえるならば、財政再建計画、国債管理政策、引受国債・財投預託等の償還計画という国家財政全体の資金繰りを含め、日本政府が抱えるすべての債務に関する総合的なコントロールをどのように行っていくのかという行財政改革の枠組みの中に位置付けなければならないとうたっています。 この行財政改革は、私はまだ何も手が付いていないと思います。確かに、プライマリーバランスを均衡させる、それは国債の赤字を減らす、あっ違う、国債発行を減らす、こういうことは言っています。しかし、その道筋も示されておりません。郵貯の、この中での郵政事業改革、これ改革と言うかどうかは別ですけれども、それだけが突出して進んでいるんです。私は、この郵政三事業の在り方を考える懇談会の最も重要なメッセージを途中で欠落させてしまっているような気がします。 繰り返しになりますけれども、これからは景気回復、必ず私はさせないかぬと思いますし、すると思います。するに従って、それで金利上昇圧力が掛かってきます。金利上昇、景気が、金利上昇圧力掛かってくる、景気回復が出てくれば日銀の量的緩和の解除もしなくちゃならない、さあ日銀、国債どうしましょうか、これ問題になってきます。 それから、繰り返しになります、国債発行残高が増えてきます。郵貯、簡保は国債の保有量が減ってきます。これは、これで長期金利が暴れ出したら景気の回復にブレーキを掛けちゃうんですよ。ですから、これを元も子もなくしてしまいましたら、郵貯、郵政改革も何もなくなってしまうんじゃないかと私は思っています。私は順序が逆だということ言いたいんです。 これは午前中の舛添議員の議論にありましたけれども、経済の、財政のマクロ政策をまずしっかりと構築する、その中で、当面は今の政策、公社化で、郵政公社はしっかり仕事やっているんですから、その中で公社でやれることをしっかりやっていただく。これは今、郵政公社があるということで、いろんなマクロ経済政策を運用する一つのツールというか、いい条件を与えられていると思うんです。 だから、五年でもいいですよ、十年でも掛けてもいいですよ。この十年間でしっかりとした財政計画、財政再建計画あるいは金融経済政策、これを、これをしっかり立てるべきだと。その上で郵政の問題を考える。決して遅くはない、むしろ順序、順番とすれば私はそれが順番だと思いますけれども、総理大臣、総理、総理、総理、お願いします。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) そこが私と全く違うところですね。 それは、ある面において、就任以来、不良債権を進めていたときにも似たような議論が出ました。このような不況、デフレのときに不良債権処理を進めるとますます企業倒産が起こると、失業者が増えていく、だからもっと景気回復させることが先なんだと、あなたの不良債権処理の進め方は間違っているということを何度も言われましたけれども、結局、不良債権処理を進めていって倒産が増えたでしょうか、減っていますね。失業者は増えていますか、減っていますね。企業の業績も回復してきて、景気も回復軌道に乗ってきた。 今、行財政改革をしなさい、民間にできることは民間に任せなさい、公務員も減らしなさい、そしてこれからの新しい時代に対応できるような経済活性化策を講じるというならば、一番やらなきゃならないのがこの郵政民営化だと私は思っております。 これまでこれほど官に依存して、役所に依存して、国民の金を官の分野に行くということを放置しておいて、果たしてこれから激しい国際社会の競争に生き残ることができるでしょうか。経済活性化ができるでしょうか。新しい成長分野に国民の貯蓄なりお金をどんどん回していくような、私は、国民の創意工夫を発揮させるような経済環境ができるでしょうか。 できるだけ国民の金を、必要だからといって不採算が出るかもしれない、必要だからといって不良債権として残るかもしれないという分野よりも、やはり厳しい将来の動向を見て、成長分野に国民の金を回すことができるような私は民間企業にそういう仕事をゆだねた方がはるかに経済活性化になると思っております。 現状維持してこのまま公社がいいというのは、生田総裁も言っているんです、このままで行くと、結局、郵便物にしてもあるいは貯金事業、保険事業にしても、民間の競争とは、なかなか手足を縛られて、将来、確固たる収益を上げることができるかどうか分からない、それよりも今、手足をほどいてもらって、収益を上げられるような企業として民間市場に統合できるような改革を今から段階を踏んでやってもらった方が国民のためになると。 私もそう思いますので、この郵政民営化、直ちにやるわけじゃありません。百三十年間続いたこの郵便事業、郵便局、これを私はなくせと言っているんじゃないんですから。これを資産として活用しながら、十年間の移行期間を持ってこの国民の金を、民間にできることは民間にという、民間の方の成長分野に回していくことによって私は経済も活性化していくし、今郵便局でやっている仕事以上の仕事を民間の経営者に任せれば、私はやってくれると。そして、税金も負担してくれると。財政再建にも資するし、公務員の削減にも資すると。そして、なおかつ、今我々が想像できないようなサービスや商品の展開も郵便局ならやってくれるだろうと、そういう制度設計をしているわけであります。
○平野達男君 総理は、答弁に困りますと、全く関係ない話を長々と話されるんですよ。今の答弁もそうですよ。私は、不良債権の処理なんか反対ではありません。しかし、不良債権処理の問題と私が議論しているような問題は全然次元が違います。問題の質が違います。 私は、今までずっと時間を掛けてやってきたのは、やはり財政再建そのものがまず先ではないかということをずっと言ってきたつもりです。それに対して、それに対して、不良債権だとか公社が今のままでいいとか、そんなこと、そんな話じゃないですよ。そういう発想だから、こうしゃべると、すぐ倒閣運動だとか解散だとかね、そういう話持っちゃうんですよ。 もうちょっと、総理、おっしゃったじゃないですか、真摯に丁寧に説明するって。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) やっていますよ。
○平野達男君 してません、してないですよ。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) もっと長くしましょうか。
○平野達男君 いや、駄目です。そういうふうに言うから駄目なんですよ。 だからそういう、そういう、私の質問をよくもう一回議事録を帰ってよく読んでください。私の議事録をやればあんな答弁にはならないはずですよ。よろしくお願いしますよ。 それで、もう私の持ち時間もちょっとなくなってきましたけれども、実はこの間、地方公聴会、皆さんの配慮で岩手県の盛岡市でやっていただきました。その中で、盛岡商工連盟の藤原誠市会長という方が、この方は基本的に郵政民営化賛成でした。賛成でしたけれども、いろいろ懸念を持っておられる。懸念を持っておられるという観点から幾つか発言されましたので、ちょっと紹介しておきます。 はっきり言って、これを最も推薦、推奨している首相とか、あるいはそれとくっ付いている竹中さんたちが、ごめんなさい、これ私が言ったんじゃないですからね、竹中さんたちがいろいろとやりたいことを自分の代でやってしまおうというような、性急なところが非常に心配だと思っていますということを言われました。それから、小泉さんも竹中さんも、郵便局見ていないんじゃないかなという観点から、こういう発言をされています。少なくとも、竹中さんと小泉さんは一か月も回って、全国、昔、敗戦のときは天皇陛下も回って歩いたわけですから、そのぐらいのことはやっても遅くはないと思うわけです。どうですか。 小泉総理は岩手県には選挙のときだけは来ますね。四年前の私の選挙のときも二回も来ていただいた。今度はまずこれを、法案をちょっとおいておいて、郵便局をまずゆっくり回って、地域の声、郵便局員の声聞いてください。 そのことを申し上げまして、私の持ち分、持ち時間終了しましたので、質問を終わらせていただきます。
○山下八洲夫君 民主党・新緑風会の山下八洲夫でございます。 まず、質問に当たりまして、特に今日の総理の答弁等をお聞きしながら、まず最初に要望しておきたいな、そういう気持ちでまず要望させていただきたいと思うんです。 今日、一番バッターで御党の、自民党の参議院幹事長の片山先生も発言、要望されたわけでございますが、今日はテレビがございますので、特にテレビを見ている国民の皆さん方が分かりやすく、そして、できれば最大限短く答弁をお願いしたいと思うんです。 特に、それに併せまして竹中大臣も、ちょっとにこっとされたんですが、竹中大臣の答弁を聞いておりますと、答弁大変幅があるんですね。国会で言うのり代というんですか、どうも幅がありまして、私も理解できませんのできっと国民の皆さんはもっと理解できないんじゃないか、そういう気がしてなりませんので、特に気を付けていただきたい、そのように思う次第です。これ要望でございます。 その上に立ちまして、私はこの週末に選挙区へ帰りました。私も大変田舎の選挙区でございます。そうしましたら、四十代半ばぐらいの郵政公社のお勤めの方が私のところに心配そうにして見えたんですね。山下さん、この法律が成立をして民営になったら我々はどうなるんだろう、このような大変な心配のお話ございました。 これにつきましてはまた後ほど触れたいと思うんですが、今回のこの民営化法案を議論しているときに、よく国鉄の問題あるいはJRの問題がいろいろと参考に、例を引かれて発言が出てきました。私もそこから入りたいと思うんですが、今日はもう時間が短いわけでございますので、私は郵政職員の、郵政公社の職員の身分と雇用に特化して質問していきたいと思うんです。その入口として、まず国鉄問題を触れたいと思うんです。 昭和六十一年の秋だったですが、百七回の臨時国会でこの国鉄分割の民営化法案が国会に提出されました。当時、私もたまたまこの特別委員会の委員をさせていただいたわけでございますけれども、本当に今日、約二十年近くになろうとしているんです、民営化されて。本当に国鉄の分割・民営は自信を持って成功したと言えるんだろうか。それについて、まず総理の率直な感想を聞かせていただきたいと思うんです。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) できるだけ分かりやすく、専門用語を使わないで言わせていただくならば、多くの国民は、JR民営化されてストもなくなったと、サービスも良くなったと、税金も負担するようになったと、大方、民営化して良かったなと思っているんじゃないでしょうか。大方ですよ。それは中には、廃止された地域におきましてはある程度の不満がある部分もあると思いますけれども、全体的に考えれば、やはり民営化して良かったなと思っている方の方が多いと思っております。
○山下八洲夫君 私も率直に申し上げまして、JRのよく本州三社と言われておりますが、東日本、東海あるいは西日本、この三社は確かに新幹線も保有しておりますし大都市も抱えております。そういう中で、一定の民営化して成功はしているだろう、そのように思っております。 だが、四国でございますとか、あるいは北海道でございますとか、あるいは九州でございますとか、また環境に優しい貨物でございますとか、こういうところは本当に成功しているだろうか。私は、もう二十年近くたとうとしているのに、いまだに株は一株も放出しておりませんし、全部政府が持っているわけです。あるいは地方税にいたしましても、固定資産税はいまだに半額免除している。こういう状況であるから、そういうところは成功していない、今日まだ失敗している、こう言っても私は言い過ぎじゃないと思います。 じゃ、成功している、例えば東。東京駅見ればすばらしいです、確かに。駅もきれいになりました。トイレもきれいになりました。よく聞きます。駅員さんも愛想良くなった。よく聞きます。だが、現実にそうでしょうか。 まず、一般の鉄道利用者が東京駅へ行く。自動券売機で切符は買うんです。駅員さんいらっしゃらないんです。そして、自動改札を通るんです。我々、国会議員でございますから定期を持っています。一番端っこの、確かに駅員さんのいらっしゃるところを通ります。あそこは、官房長官笑っていらっしゃいますけれども、あそこはインフォメーションになっているんですね。いつもだれかがいらっしゃって、スムーズに通れないですよ。そして、新幹線乗るまで、総理は別ですよ、駅長自らが案内してくださいますから、総理は別ですよ。我々は、新幹線乗るまで駅員さんだれにも世話にならないですよ。これで本当に駅員さんの愛想が良くなった、どこで分かるのか。私、さっぱり分からないです。 あるいは、そういう中で、あの駅の構内を見てください。私は、デパートの食品売場じゃないか、そう思えてならないんですよ。回転ずしまであるんですよ、東京駅。見てごらんなさい、歩きづらくて仕方がないですよ。旅行者のためじゃないです。あれは日本の鉄道の最大の表玄関ですよ。それがそういう状態で、本当に良くなったのかと。これは冷静に考えないといけないと思うんです。 そういう中で、特に雇用の問題。国鉄時代からしますと、分割・民営しますときには八十数線だったと思いますけれども、もう赤字でもうどうしようもないというのは第三セクターにしたりあるいはバスに転換したり、そうして、ある程度いい部分を分割・民営したんですよ。職員は、それからJRになり、そして今日、国鉄時代からどうなったでしょうか。もう二分の一以下になっているんですよ。賃金も下がっているんですよ。そういう状態で、本当に国民の皆さんが幸せになったのかと。 厚労大臣がいらっしゃいますから、厚労大臣、一言聞きたいと思いますが、もう雇用の関係はすべて解決しておりますか、国鉄問題について。
○国務大臣(尾辻秀久君) 表現の仕方だと思いますけれども、千四十七名の不採用問題というのがあることは事実でございます。
○山下八洲夫君 当時、中曽根総理は、一人たりとも路頭に迷わせないようにすると、こうおっしゃったんですね。それが、いまだにそう、千四十七人もまだ問題抱えていると。もう二十年近く掛かるんです。二十歳の人はもう四十歳になるんですよ。そういう状況なんですから、本当に大変な状況だと思うんです。 私は、なぜ今日、身分と雇用について特化するかというと、そういう危険性を今度もあるんではないか、そういうことを心配するからでございます。特に、郵政公社の職員の国家公務員としての身分をたった一本の法律で本当に簡単に奪うのは私は問題があるんじゃないか、そう思えてならないんです。この法律成立していけば、もう民間人になっちゃうんです。じゃ、現在の郵政公社の職員は、国家公務員として公の仕事に従事することを希望して私は職員になったと、多数の人はそういう気持ちでなったと思うんです。 ちょっと余談になりますが、我々が若いときは、家の長男坊は役場か国鉄か郵便局へ入れようと、そして長男坊は家を継いでもらおうと。谷垣大臣、顔を上げましたけれども、谷垣大臣のところにしたって、例えば、厚労大臣の鹿児島にしたって同じような感覚じゃないかと思うんです。そうやって家も継いでいった。そういうこともあるんですよね。 そういう中で、その国家公務員として採用されました皆さんが、今度は、何としても国家公務員として、この法律が成立してくるとみんな剥奪されてしまう。それで本当にいいと思うんでしょうか。しかも、総理の言葉をかりれば、今日は三十八万人とおっしゃっていますけれども、今までは四十万人とおっしゃいました。四十万人の、あるいは三十八万人の国家公務員の、役人も国家公務員も両方使っていらっしゃるんですけれども、国家公務員の身分を本当にそう簡単に剥奪していいんでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは、国家公務員の身分を守ってくれという声が強くあるのは承知しております。また、あるときは四十万人とか言っていますけれども、割合こう、切りがいいですね。正式なこと、二十七万人と、二十七万人台のときもあったんです。二十七万人が常勤の公務員、約十二万人が短時間の公務員、三十九万人というときもあったんです。三十九万何千人。そうすると約四十万人でしょう。それで、もっと正確に言った方がいいという御指摘もあって、そして正確によく調べてみたら、今常勤の郵便局に勤める国家公務員は約二十六万何千人、短時間公務員が十二万何千人。それ、詳しく何十何万何千何百人と言うよりも、それは国民に分かりやすく約三十八万人という、そういう大ざっぱな言い方も分かりやすくするためにはある程度必要だと思うんであります。 そこで、私は、今回の郵政民営化に当たりましては五つの原則、大方針を出しておりますけれども、その一つが雇用に配慮することであります、雇用。国家公務員から民間人になって路頭に迷わすというようなことはしていけないと、そういう点についてはよく雇用に配慮して、生首を切るというようなことはしないで、今の国家公務員で意欲を持って、また誇りを持って働いている郵便局の皆さんが、今後とも民間のサラリーマンになっても意欲的に働くことができるような面には十分配慮しなきゃいかぬという、そういう雇用に配慮するという原則の下に民営化をされているということを御理解いただきたいと思います。 もし、具体的にどういうことかといえばもっと詳しくやるんですけれども、そうすると長過ぎると、細か過ぎるとなりますから、もし、もっとやれというんだったら資料を手元にやりますが、いいですか。
○山下八洲夫君 雇用の問題はもうちょっと後ほどもう少し深く入りたいと思いますが、人事院総裁、お見えですね。郵政のA、B、これは人事院の合格者だと思うんです。そういう皆さんは郵便局に採用されたというような認識を持つより、国家公務員として任用されたと、そのように私は受け止めているんです。ですから、場合によったら、郵政省が、こんなふうに民営化にならないんであれば、よその国家公務員に希望して行っていたかも分からないですね。そういうことを考えていきますと、本当に、今お話しのとおり、一本のこの法律で国家公務員の身分を剥奪して本当にいいのかなと、国家公務員の身分ってそんなに軽いものかと、私は逆に心配をするわけです。 そういう中で、約二十七万人という数字を使わせていただきますが、二十七万人もの国家公務員の皆さん方が、今度この法律が成立していけば、民間人に最終的にはなるんです。国家公務員ではなくなってくるんです。それについてどのように人事院としてお考えなのか。また同時に、こんなに大勢の国家公務員が一度に民間人になった、そういう事例があったら教えていただきたいと思います。
○政府特別補佐人(佐藤壮郎君) お答え申し上げます。 御質問は、人事院の採用試験で国家公務員として採用された者が組織の改編によって公務員以外の身分に移行することの是非ということだと思います。 これは、最近では国立大学法人、それから非公務員型の独立行政法人の例がございますけれども、私どもといたしましては、国全体の政策判断の下で、かつ法律の規定に基づいてこのような移行、非公務員への移行がなされるということは可能であるというふうに思っております。 さらに、郵政民営化法の第百六十五条でございますけれども、ここには、公社の解散の際現に公社の職員である者は、別に辞令を発せられない限り、この法律の施行のときにおいて、承継計画において定めるところに従い、承継会社のいずれかの職員になるものとするという規定がございまして、職員の引継ぎ規定が設けられております。さらに、移行後の労働条件につきましても十分に配慮をされているふうに認識されております、認識しておりますので、私どもの立場といたしましても特に問題はないのではないかというふうに思っております。
○山下八洲夫君 その答弁で私は一つもいいとは思っていないんです。国の法律に基づいて、国の国家試験を受けて、そして国家公務員になる資格を得たんです。そして、国家公務員として任用をなされたんです。その方が、百歩譲っても、もし承継会社へ行くということになるとしても、この法律の中に、私はどうしても国家公務員の身分で残っていたいんだという方があればそのような選択肢は与えてもいいんではないか。あるいは、もっと言えば、拒否権があれば拒否をして、国家公務員に残りたい、じゃ、郵政省の国家公務員が実質的になくなれば、今度は内閣府でもいいですよ、官邸でもいいですよ、そういうところでまた国家公務員の身分を与えて仕事を与える。これがないと、国家公務員の試験制度自身が何のためにあるんだと、そういうことになろうと思いますが、その辺についての感想はありませんか。
○政府特別補佐人(佐藤壮郎君) 国家公務員として残りたいという意思、意思がある者について国家公務員として残すということの御判断は、これは政府全体としてしていただくべきであろうと思います。 ただ、私どもとしては、先ほど申し上げましたように、合理的な理由があり、かつ法律で定められた場合については、国家公務員から非国家公務員への身分に移行するということは問題ないという認識の上に立っておりますので、特にこの郵政公社の場合には、国会の場において国民の代表である議員の皆様方にしっかりと議論していただいた法律であろうと思いますので、私は公務員には是非その法律に従ってもらいたい。特に、公務員にはやはり国会で議決された法律に従うという義務は強いものがあろうかというふうに思います。
○山下八洲夫君 ここで人事院と余りやり取りしても仕方ないんです。 竹中大臣、なぜこんなに大きく職員の国家公務員という身分を、剥奪と言うことは余り良くないかも分かりませんが、いずれにしたって国家公務員の身分がなくなるんです。こんな大改正を行おうとするのであれば、そういう意味では、そこで働いていらっしゃいます国家公務員の皆さん方に対して、国家公務員の身分がなくなるけれどもどうだろうと、そういうようなことについてあるいは調査したり、あるいは意見を聞いたり、あるいはまた、少しでもそういう希望者がいらっしゃれば残そう、国家公務員の身分で残そうと、そういう気持ちにはなれなかったんですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 山下委員御指摘のように、これは働かれておられる方々にとっては大変重要な問題でございますから、我々も必要に応じてしっかりと御説明したりとか、そういうことは是非やらなきゃいけないと思っております。 御質問は、拒否権とか異議申立てとか、そういうことも考えなかったのかという御趣旨だと思いますが、これまでも、新しい組織への移行に関する法律におきまして職員の引継ぎが規定されている場合、法律で規定されている場合には、その法律によって職員は国家公務員の身分を失い、新組織の職員として引き継がれるものと整理されてきたというふうに承知をしております。先ほど人事院からもお話がありましたが、国立大学法人化の際も同様の整理がなされていたと思っております。 国家公務員の身分保障の問題、もちろん御意見としてあろうかと思いますが、組織の改廃に伴います国家公務員の身分喪失については、これは国家公務員法に規定されていますことから、国家公務員法上の権利である、今回のように別の法律によって国家公務員の身分から変わるということについて、これは法制上の問題があるということではないというふうに整理をしております。 もちろん、これは、公社の職員につきましては、民営化の趣旨にかんがみまして、民間人となって、そういう政策判断の下で、より良い環境でしかし働いていただきたいわけでございますので、こうしたことに、職員の皆さんの待遇とか雇用に配慮しなきゃいけないというのは、これは総理もお話が、からありましたように、私たちは五つの原則の一つとして当初から大変重視をしてきているところでございます。したがいまして、雇用の確保、そして職員の待遇については不利益が高じることのないように、そのために所要の措置をこの郵政民営化の枠組みの中では準備をしているつもりでございます。 まず、承継計画において定めるところに従い、いずれかの新会社の職員になる、つまり雇用は確保するということを郵政民営化法の百六十五条で決めております。そして、労働条件に関する事前の団体交渉や労働協約の締結を可能にするということを百六十九条で決めております。新会社の職員の労働条件を定めるに当たりましては、公社での勤務条件に対する配慮を義務付けるということも百七十一条で決めている。また、退職給与の、手当の支給に当たっては公務員時代の在職期間を通算する、百六十七条。民営化後も当分の間国家公務員共済組合制度を適用する、これは整備法の六十五条。 そういった枠組みをしっかりとつくることによりまして、公社の皆さんに引き続き自信と誇りを持ってしっかりと創意工夫が発揮できるような環境の下で仕事を続けていただきたいと思っております。
○山下八洲夫君 ちょっと生田総裁にお尋ねしたいと思うんですが、生田総裁は郵政公社のトップでございます。今二十七万人の職員を預かっていらっしゃるんですね。(発言する者あり)二十六万約二千人ですか、預かっていらっしゃるんです。 そこで、その二十六万二千人の中で、公務員のままでいたい、そういう声も相当あろうかと思うんですが、そういう皆さん方に今日どのような対応をなさっているか。あるいはまた、職員のどれくらいの方が公務員のままでいたいというふうに把握されているのか。あるいはまた、労働組合もあるようでございますから、そういう労働組合の皆さん方との意見調整なんかをなされたのか。その辺についてちょっとお伺いしたいと思います。
○参考人(生田正治君) お答え申し上げます。 民営化等、制度の問題は、これは頭で考えたりですね、理屈で考えられるんですが、いつも言うように、事業は人、人、ヒューマンというのはこれはそう簡単にいかないんで、これは事業をうまくやるためには最も重要な要素であると思っておりますので、私の心の中でこの民営化絡みでは一番重い問題であります。 それで、公社としてはまだこういう段階でございますから、個人、職員一人一人にどのような希望がというようなことは私はあえて聞いておりませんけれども、労働組合や特定郵便局長会が組織として民営化に反対していると十分承知しておりますし、そういうお互いの公式の立場を離れても、話合いそのものは、もう随時いろいろと意見の交換をしているところでありまして、私はそういう話合いの場で常に、五原則の中で雇用尊重の原則とか、とにかく雇用は確保されるというふうな話をしているのと、私が民営化に対して三つのビジョンが、公社のままでいるよりもより良く達成できることを絶対条件でお願いしているんだというふうな話合いはしているところであります。 もちろん、各地に、支社に行きましても、郵便局の連中と話すことはしょっちゅうあるんですけれども、中には公務員にとにかくなりたかったんで公務員で今いると、親も喜んでくれているというような人がいますし、公務員試験合格して、なぜ民営化だということで身分が違うんでしょう、違うことになるんでしょうかというふうな人たちもいるし、片っ方では、いや、むしろ民営化になって、民間人になって自由に働かせてもらった方がいいんだという人たちも結構いることもいるわけであります。だけれども、共通していることは、現在公務員であり、誇りと、それから安心感といいますか、そういったものを持ちながら働いているということは事実であります。 そこで、私としましては、十九年の四月一日に民営化、分社化されるのでありましたら、新会社への帰属や労働条件などの不安、こういったものは当然今もあると思いますし、ますます強くなると思いますので、公社としましては、民営化とするとすれば、その背景、経営の自由度が高まることによって事業はむしろ成長するんだというようなこともよく話す必要があると思いますし、必要性に応じまして職員に十分説明を尽くしていきたいと、こういうように思っております。 特に言いたいのは、職員が誇りとしておりますパブリックな使命、こういったものはきちんと引き継がれると私は考えておりますし、地域との共生と、こういった精神も維持されると。それから、労働条件も十分尊重されるというふうなことで、何とか職員たちの心を安らかに受け入れられるようなことに努力をしていきたいと考えているところであります。 何度も言いますが、事業は人なりでございます。職員がよく理解し、将来展望を持って生き生きと働いてくれる環境をつくることがやはり企業として最も重要なわけでございますので、その使命を私としましては全力を尽くして果たしていきたいと、かように思います。
○山下八洲夫君 生田総裁、公社の総裁として今の公社を立派にしていく、このことの大きな任務であろうと思いますが、もう一方、民営化の議論がここまで進んできているわけでございますから、総裁なりに、この議論は十分頭に入って、今後どうすべきかということにつきましては、特に二十六万二千人のこの公社の公務員の皆さんの先頭に立って、やはり真剣に考えるべきだと、そのようなことだと、もう答弁要りませんが、強く要望しておきます。 先ほど竹中大臣が勤務のこと等について配慮するというようなお話があったんですが、余り時間がありませんのでちょっと進んでいきたいと思いますが、ちょっとパネルを出してください。(資料提示)このパネルは、骨格経営試算から出されたものをちょっと読みやすく数字をちょっと変えただけで、全く同じでございます。これでいきますと、本当、十分に職場が確保できるんだろうかな、さっぱりできないんですね。この数字でいきますと、アバウトでありますから、私、数字のこと余り細かいこと言いません。二十六万八千人と二十六万七千人の二つのケースで骨格経営試算されているんですね。 まず、①集配局。原則として、三事業の窓口業務の要員及び貯金・保険の外務員は窓口会社に、郵便は集配要員及び集配密接に関連する業務は郵便会社に帰属と、こうなっていますね。全局員を窓口会社に帰属、無集配局。三つ目、貯金・保険事務センターは、貯金会社と、それから保険会社へ行くと。それから、本社・支社の郵便局の総務課の要員の帰属は各会社へ回ると。 そうしますと、ケース一でいきましても二十六万八千人のうち何と二十四万六千人、あっ、二十五万六千人、それからケース二でいきましても二十六万七千人のうち二十五万五千人、これはもう郵便会社と窓口会社へしか行けないんですね。例えば私が郵貯会社へ行きたいよと言ったって、郵貯会社は八千人なんですよ。行くにも、選択の余地はもうないんですね。これで希望のとおり職員を配属できると思いますか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今お示しいただきましたのは骨格経営試算の試算、人の切り分けのときの前提について、考え方について要約をしていただいたわけでございます。 御承知のように、骨格経営試算そのものは、基本ケースとしてはそのケース二で計算をさせていただいております。この考え方は、正に今どういう仕事をしているかと。窓口で窓口、対顧客業務を行っておられる方は窓口会社、郵便局会社に帰属するという前提で試算をしているところでございます。 実際にこれ、今そういう仕事をしておられるということですから、現状で一番自然な分け方をさせていただいたというのがこのケース二の考え方なんでございますが、その上で、委員お尋ね、実際にそれがどのような形で帰属していくのかということについては、これは、まず主務大臣が基本計画というのを作成をいたします。それで、準備企画会社であるところの日本郵政株式会社がそれぞれのビジネスモデル、具体的な業務の内容を勘案して承継計画において定めるということになっております。その際に、承継計画を作成するに当たって事前に希望する配属先の聴取を行うかどうか等々も含めまして、この取り進め方は日本郵政株式会社で決められるわけでございますけれども、その条件を決めるに当たっては、先ほども申し上げましたように、勤務条件、公社での勤務条件に配慮することが法律上担保されているわけでございます。 そうすることによって、できるだけ今の仕事に、仕事をそのまま引き継げるような形で実際の配属先が決められていくということになろうかと思いますが、その数字はあくまでも今の数字、窓口で仕事をしておられる方は窓口会社に帰属するという観点からの便宜的な切り分けでございますので、現実には、私が今申し上げましたような手続、つまり基本計画や承継計画、その中で勤務条件を配慮すると、これは法律上の義務付けがある、そういう中で決定がなされていくわけでございます。
○山下八洲夫君 郵便会社は、簡単に言いますと、差し立てというんですか、専門用語で。要するに、区分をしたりそれから配達をする。これは中心的な業務だと思うんですね、郵便会社。これは全国約五千、五千局だと。それから、これはいわゆる集配局ですよね。それからもう一つは、窓口会社は、貯金も保険も、場合には切手の販売、そういうもの、いわゆる窓口業務、これ窓口会社ですね。これがざっと二万か所ですか、そういうふうになってくると思うんですね。これ重複はします、集配局と。それはそれでいいんです。 そこで、考えていきますと、これ別会社なんですね、別会社。この間の人事異動は、もう民間になってくれば自由に人事異動ができないんです。現在でいいますと、例えば、郵便を一生懸命配達されている、そういう方が今度は貯金の外交に替わってみようかなと貯金に替わられる。貯金に替わって、どうも自分としてはやっぱり貯金のセールスは苦手だと、やっぱり郵便配達がいい、それで郵便配達に戻られる方、こういう方もいらっしゃるんですね。あるいは、郵便配達をやっていたけど、私は貯金の方が面白くなった、貯金の方へ行こうと、こういう考量もできなくなってきますね、まず。 それから、みんな大きな局だけじゃないんですね。今でも、これ一つの例ですけれども、局員が十八名の集配局です。計画人員職務別内訳調書というのがあるんですね。そうしますと、内務と外務に分かれておりまして、内務、外務九人ずつになっております、数字的には。ですけど、内務の中の例えば共通の部門、あるいは為替、貯金の部門、あるいは簡保の部門、人間が一・一人とか三・二人とか切られちゃっているんですよ、トータルで九人になっているんですけれども。これはどういうことかといいますと、お互いの仕事を手伝えますよということで切られているんですね。こういう配置がなされているんです。外務にしたって同じなんですよね。郵便部門の一般で例えば五・四人、簡易保険部門の一般で二・六人とか、お互いを助け合ってやっていると。 だから、こういう数字でやれるんであって、現実に郵便窓口会社あるいは郵便会社と分かれたときにはもっともっとこういう人員配置ができなくなりますし、同時に、例えば郵貯、簡保につきましては義務化されておりませんので、どうもここの局では郵貯は余りメリットがないというと、郵貯会社から、ここはもうやめますといった、そこの窓口やっていた、郵貯を扱っていた窓口会社の職員は過員、余剰人員になってくるんですよね。 そのようなことは実際に起きていることだと思うんですが、そういうことになってきますと、それこそますます、また一方では、私は、余剰人員が出たからといってどんどんどんどん人が減らされていくんではないか、これ心配でならないんです。多分そのようになると私は思っております。いかがでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは、働いておられる皆さん方にとっては大変重要なポイントでありますので、是非しっかりと御説明をさせていただきたいんでございますが、まず私、一言で言って申し上げたいのは、実際に現場で働いておられる方にとりましては、これはいわゆる分社化をして、そこから業務委託が行われるというような形になりましても、実際のお仕事はもうほとんど今と変わりないと、もう私は是非そのように御理解をいただきたいと思います。 まず、基本的には、今多くの方が窓口で働いておられる。窓口で働いておられる方は、その基本的なケース二の考え方というのは、窓口会社に帰属をして、窓口会社は、郵便局会社は郵便貯金銀行や保険会社、さらには郵便のところから業務委託を受けて、そして現場の仕事を行うわけですから、これは正に現場においては、あるときは切手を売り、あるときは貯金を取り扱い、これは当然そういうことになる。しかし、帰属は郵便局会社に帰属をしているという形になります。その意味では、今と働きぶり等々、これは実質的には全く変化がないというふうに私はお考えいただいてよいのではないかと思うんです。 その上で、ちょっと幾つか今委員ありましたんですが、会社間の異動がむしろ難しくなるのではないのかという御指摘もございました。 これについては、むしろ民営化後の異動というのは、これは民営化でありますから、制度設計上規制はむしろ何もない、規制はないわけでございます。当分の間、これはむしろ同じように国家公務員共済制度が適用されて、退職給与も同じように通算されてということをやっておりますので、これは、人事交流は当然のことながら行えます。 かつ、これは適材適所という言葉がございますけれども、異動に当たっては、これは持ち株会社がこれは当面できますので、その持ち株会社が、言わば作戦本部といいますか、人事のヘッドクオーターとしていろんな全体の最適な適材適所を実現するための役割を果たすわけでございますから、むしろこれは、異動についてもこれは自由に行えるというような仕組みをつくっているつもりでございます。 その意味では、現実に働いておられる方は、会社の仕組みが変わっても、今回の民営化において決してそんな戸惑いが生じるようなことはないと私は思っております。
○山下八洲夫君 窓口会社は、ちょっと言葉は悪いんですけれども、請負会社なんですよ。自分のところでコンビニを経営すれば、コンビニは自前の会社かも分かりませんが、あとはみんな請負なんですね、簡単に言えば。そうでしょう、代理店契約するんですから。 例えば、その代理店契約も、貯金、保険は、そこの例えば窓口会社が、例えばA地点の窓口会社が、ここは余り郵貯は利益にならない、赤字ばっかりになっちゃう、だからもう引き揚げたいといって引き揚げれば、そこで働いていた窓口会社の、窓口会社の郵貯担当の方は仕事がなくなっちゃうんですよ。そうでしょう。その方が郵便会社へ行けないんですよ、郵便会社は別の会社ですから。職場がなくなってしまえばよその窓口会社へ替わるか、そういうことになってくると思うんです。そうしますと、おのずと、郵貯会社とか保険会社の代理店業務がどんどんと将来解約されていきますと、どんどんそういう格好で郵貯、簡保の担当者がどんどんと過員、余剰人員になってくるではないかということを言っているんです。 同時に、もう一つは、先ほど申しましたように、もう時間がありませんから答弁要りませんけれども、さっき申し上げましたように、郵便会社で働いていた人で、郵便配達をしていたと。だけれども窓口会社、郵便配達はないんですよ。ありますか。ないんですよ、郵便が、窓口会社は、郵便配達は。これは郵便会社が配達をするんですよ。だから、郵便配達をやっていたと、もう今度は、郵便配達を辞めて今度は郵貯のセールスをしたいといったときは、会社が違うんですから、自分の希望で、ある程度希望を出して会社を替わることはできませんよ。 今でいえば、じゃ、JRはグループになっていますけれども、東から西へとか、そう簡単に替われますか。全然替わることはできませんよ。そうでしょう。じゃ、三島会社、JRの三島会社、北海道とか四国とか、あれは株、一株も上場しておりませんよ。放出しておりません、政府が持っています。自由に替わることできますか。できないでしょう。そのことを言っているんです。 ですから、そういうことを考えますと、職員の身分と雇用については、本当に血みどろになって真剣に考えてあげないと、それこそ家族もいらっしゃるんです。それこそ誇りを持って国家公務員として郵便局に勤めたんですよ。そういう皆さんが二十六万二千人としても、家族その他考えれば百万人以上の皆さんが生活しているんですよ。そのことも真剣に考えてこの問題には取り組んでもらいたいということを申し上げて、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
○櫻井充君 民主党・新緑風会の櫻井充です。今日は、だれのための郵政民営化なのかについて小泉総理に御質問させていただきたいと、そう思います。 午前中に片山幹事長からるる質問がございました。そこの中でいろいろな御答弁がございましたが、これまでの答弁と基本的に変わってはいないんだろうと、そう思います。結果的に、今回の法律は、今まで成功してきた日本のビジネスモデル、三事業一体であるというビジネスモデルを壊すということにこれは間違いないことであって、これは今日の御答弁の中でるるありましたが、いずれにしても、最終的には、保険と銀行とを両方とも株の完全売却をするということは三事業一体の形態を壊していくことにつながっていくことであって、何ら法律上新しいものが担保されたというものではないんだろうと、そういうふうに認識しています。 そこの中で、世界の、いろいろと国会で質問させていただく中で、竹中大臣からの御答弁は割と推測で物を言われている点が私は多かったと、そういうふうに思っています。そういう中で、今日は、世界の実態を改めて検証した上で、その点について世界でどういうことが起こっているのかを国民の皆さんにきちんとした形で知っていただきたいと、そう思います。 まず、郵便なんですが、実は調べてみて驚いたことに、アメリカは郵便に関しては米国郵便庁がこれは国営で行っております。ですから、民営化民営化と、小泉総理がおっしゃっている民間でできることは民間でと、市場原理のアメリカであっても実は郵便、米国郵便庁、国営でやっているということでございます。この点について総理はどうお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 郵便については、これは極めて公共性が高く、また多くの国におきまして、その郵便法というものに対しては、多くの国民がその必要性十分認めているという点から、今回の郵政民営化法におきましても義務付けをしっかりとしているわけであります。また、外国の例におきましても、同じ郵便局ということにいたしましても、日本の郵便局とまた外国の郵便局とにおいて比較する場合にも、貯金の規模とか保険の規模とかいう点についてはおのずとそれぞれ国の違いがあるということも承知しております。 しかし、今回の民営化法におきまして、国民がどうしても必要なサービス、例えば郵便配達等につきましてはこれを特殊会社として設置基準等義務付けておりますので、そういう外国例を参考にしながら、この郵便事業のどうしても不可欠な部分においては今後ともしっかりそれが維持され、国民の利便に支障がないように様々な配慮をしているところでございます。
○櫻井充君 今極めて大事な御答弁がございました。つまりは、公共性が担保されるように、そのためには国営でなければならないということだったんだろうと思います。 その意味で、今度は、米国の場合には郵便貯金というまず国営の貯蓄機関がありません。そのために一体アメリカでどういうことが起こってきているのか。総理、金融排除という言葉を御存じでしょうか。そして、アメリカでは実は一千百万の世帯の人たちが銀行の口座を持てないと、そういう実態について御存じでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、今日の答弁の前に櫻井議員が質問された議事録を全部読んでおりますので、承知しております。
○櫻井充君 ありがとうございます。 そこの中で、ちょっと皆さんに見ていただきたいと思いますが、(資料提示)なぜ問題になるのかというと、実は低所得者の方々が口座を持てないということになります。その低所得者の方々が口座を持てないというのは、実はまた後でお示ししますけれども、口座手数料というものを必要としているがために、口座手数料というのが必要なために、アメリカでは実は一千百万世帯の人たちが口座を持てません。 この口座を持てないということになると一体どういうことが起こってくるのかと。これは、一番分かりやすい例で申し上げますと、年金が受け取れない。年金を今まで皆さんは、国民の皆さんは銀行、郵便局に振り込まれてきたであろう、そういったものが受け取れなくなってきてしまうとか、それからクレジットカードが持てないとか、そういった問題が起こってきています。 アメリカの場合は、これは郵便だけ、貯金の問題だけではなくて、医療保険制度でいいますと、その医療保険制度でいうと民間の保険会社が中心になってきています。そのために低所得者の方と高齢者の方と保険に入れないという、そういう問題がございました。そのために国でメディケア、メディケードという保険制度をつくって、それでもなおかつ五千万人の人が医療保険制度に加入できない。私は医者ですけれども、医者として本当にこういう現状を放置できないんじゃないかと、そういうふうに思います。そこの中で、今自己破産のナンバーツーは、アメリカの場合、ナンバーツーは実は医療保険が払えない人たちなんです。つまりは、そういう医療保険も民間でやるべきものでない。これは本当、この国の医療保険制度は極めてすばらしいわけですけれども、それと同じようなことが実は金融の現場でも起こっているということなんですね。 で、こういうことが日本でこれから起こり得るんではないのだろうかと。竹中大臣はこの間、現時点ではとおっしゃいました。それは、現時点では郵便貯金があるからそのことは起こらないんです。 ところが、ちょっと別なパネルお願いできますか。(資料提示)しかし、これは郵便貯金だけでなくて、民間の金融機関を調べてみると、ここにございますけれども、口座手数料がA銀行の場合には三百十五円とか、もうどこの銀行も最近は口座手数料を取るようになってきています。しかも、大事な点は、残高が少ない人たちに限ってだけこういう形で口座手数料を取っているということなんです。そして、もう一つは、この外資系を見てください。ここは実は、五十万円以下の場合には月々二千百円も手数料取っているんですね。これだけの負荷を、負担が国民の皆さんに発生する、だから口座が開設できないことになるわけです。 そこで、厚生労働大臣にお尋ねしますが、こういうような状況になってもし口座が開設できなくなったような場合には、日本の皆さんはどうやって年金を受け取れることができるんでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 年金の支給、受給については、郵便局の窓口というのは大変お世話になっておるところであります。 今口座のお話がございましたけれども、口座はまだ銀行でもつくれますから銀行にお願いしてということもありますが、実はどうしても現金でもらいたいという方がおられまして、その現金でもらいたいという方は銀行の窓口のみで今現金で受給していただくという仕組みにもなっております。 したがって、申し上げておりますことは、年金の受給、支給に関して郵便局の窓口というのは大変重要な今役割を果たしていただいているということでございますから、これはもう今後ともその役割を果たしていただかなきゃ年金をお預かりする立場から困るというふうに申し上げたいと存じます。
○櫻井充君 口座が持てなくなる可能性があるわけです。 そして、もう一つ申し上げますが、銀行は利益を上げて、銀行は利益を上げて税金を払っているというお話をされます。しかし、今までの郵政公社というのは、これは利益を上げていないんです。利益を上げていないがゆえに今の口座手数料など必要としていないんです。それからもう一つは、これからお話、またお話しさせていただきますが、振込手数料も安く済んでいるのは利益を上げない郵政公社だからできるんです。 そして、銀行が、銀行がこれから税金を払うとおっしゃいますが、例えば、今のような口座手数料を取るとか振込手数料が引き上げられるとか、そういうものを国民の皆さんに負担をツケ回して、そしておっ付けて、それが結果的には国に入ってくるから、税金を納めるんで、これは本当に国民の皆さんにとっていいんですよという説明をされますが、実際は税金の原資になるのは国民の皆さんの負担でして、これは隠れた大増税だと私は思っているんですね。ここは極めて大事なことなんです。 それは、もう一つ御説明いたしますが、振込手数料の方ちょっと出して、もう一枚、振込手数料の方を見ていただきたいと思いますが、(資料提示)今は、郵便局は例えば一万円までであれば七十円で済んでいます。そして、十万円までであったら百二十円で済んでいるんです。これは同行支店あてと同じところで見てくると、三百十五円、七十円のところが三百十五円掛かるんです。そして、今度は五百二十五円、十万円になると五百二十五円掛かるんです。つまり、これだけ銀行は振込手数料を引き上げているから利益を上げて、だから税金を払っているんですよ。税金が、税金がですよ、郵便局が利益を上げて払うという、その原資は何かというと、結局は国民の皆さんにツケ回しているんじゃないですか。 もう一点申し上げておきますけれども、じゃ何でこの三万円を超えたところで、銀行はですよ、銀行は三百十五円から五百二十五円。これ全部三百円を境に二百十円ずつこれ上がっているんですね。 これ、何で二百十円ずつ上がっているか御存じですか、竹中大臣。
○国務大臣(竹中平蔵君) 印紙税だと思います。
○櫻井充君 そうです。
○国務大臣(竹中平蔵君) ちょっと一点、是非申し上げさせていただきたいんですが、今のちょっと表で、郵便局通常七十円と書いておりましたけれども、この通常というのは、これ翌日以降の振り込みになると聞いております。比較しております銀行の方は、これは電信でありますので、これはスピードがかなり違うわけでございます。ちなみに、郵便局も電信は二百十円で、先ほどの、今の某地方銀行と同じ数字であるというふうに承知をしております。 あと、口座手数料についても、私は、櫻井委員の金融排除をこの国で起こしてはいけないという問題意識は、これは私も共有をしているつもりでございます。ただ、ちょっと事実関係だけ申し上げますと、アメリカでは大変深刻な金融排除があるという御認識だと思いますが、その中で、口座手数料が高いから口座が持てないというふうに言っているのはその中の一割だという数字が連銀によって示されております。だから、ほかの要因もやっぱりあるということなんだと思います。 また、口座手数料について、日本の口座手数料につきましても、今確かに口座手数料を取るところ出てきていますけれども、一方でほとんどの銀行において無料の、口座手数料が無料のものというのは引き続き存続しておりますので、そうした点も踏まえまして、現状においてそういう問題が民間部門でもないのではないかということを先般申し上げたところでございます。 しかし、今後そういうことが起こらないように政府として注意しなきゃいけないという櫻井委員の問題意識は私も同感でございます。
○櫻井充君 なぜ今民間で口座手数料を取らないところがあるのかといえば、これは郵便貯金があるからなんですよ。郵便貯金で取っていないからこそ銀行もそこのところに合わせてきているということなんですよ。ここのところは勘違いしないでいただきたいなと、そう思います。 それからもう一つ、確かにその翌日送りになるのかもしれません。しかし、別に急がない人たちも一杯いるわけですよ。七十円でいい人たちもいるわけです。お金を別に高く払って今日送ってくれと思わない人たちだって幾らだっているわけです。安くたっていいという人たち一杯いるわけですよね。これは、新幹線できて便利になった、便利になったって言いますけど、特急で四時間掛けて仙台から東京まで来て、特急料金の方が安くてよかったという人たちも実際いらっしゃるんですよ。ですから、そういう意味でちゃんと選択できるような社会が大事だと、ここのところなんですね。 それからもう一つ、今、今二百円のところで、二百十円の印紙税のところで印紙税だとおっしゃいました。印紙税だって銀行が支払う、銀行が支払うと言っているわけですよ。しかし、この原資は振り込み手数料に全部還元されているんです。これは本当に、今日どなたが見ていらっしゃる、くださっているか分かりませんが、主婦の皆さんも改めて家計簿見ていただければ分かりますが、この振り込み手数料の中に、実は皆さんが知らないうちに税金を払わされているんですね。銀行が払いますよ、それは。銀行がまとめて二百円払うんですよ。三万円以上の振り込みだと、明治六年にできたしようもない法律で払わなきゃいけないことになっています。しかし、このことの原資とて、結果的には国民の皆さんにツケ回しているんですよ。それをですね、それを、税金まできちんと払うから、だから国民の皆さんに利益が還元されるなんて、冗談じゃないですよ。そういう説明をされて、いいですか、そうするとバラ色の社会になってくるような感じがしますが、決してそうではないんですよ。 それからまだ、まだまだあります。 今度はニュージーランドの例についてお話ししたいと思いますが、一枚目の。ニュージーランドの例でお話ししますが、このニュージーランドは民営化されました。で、民営化されて、郵便局の数が千二百四十四から二百四十五と、五分の一に激減いたしました。これは、竹中大臣にこの間御質問さしていただいたときには、経営はうまくいっていると。それは、これだけ数を減らしたから経営がうまくいったというだけの話ですよ。ここのところは物すごく大事です。 じゃ、ドイツはどうなのかと。ドイツだって、九五年には一万六千九百幾つあったものが、二〇〇二年には一万二千六百まで減ってきていると。もちろんその前からも減っていることは、それは分かっていますが、でも大事な点は、だったらなぜユニバーサルサービス令というのを改正して一万二千局を維持しなさいという法律を作んなきゃいけなかったんでしょうか。つまりは、民営化するということはこういうことなんですよ。 今、今ですね、局が減らない、局が減らないというお話をされています。 そして、もう一つ大事な点は、ありがとうございます、過疎地になった、過疎地には広くあまねく措置をするとおっしゃっていますが、過疎地の定義が変わったらどうなるんですか。これは言っておきますけど、要するに過疎地の定義が変わってしまったら、過疎地に広くあまねくと、担保されていると言ったって、そんなことは分かんないじゃないですか。つまり、なぜ一万二千という数字を出してきていると。ここが大事なことですが、これ以上減らさないですよという維持で、安心してもらうためにはその数字を出してくることは大事なんですよ。 我々だけではなくて、多くの、これは地域をまじめに歩いて、だからこの法案がおかしいんだと言っている方々が一杯いらっしゃるわけですよ。地域を歩いてまじめに皆さんの声を聞いている人たちが、この庶民の皆さんの声の代弁者としておかしいんじゃないかということをずっと言っているわけですよ。そこのところを理解していただきたいとも言っていますし、このことの数が減らないということをきちんとした形で法律で明記するべきじゃないか。 こういう前例があるから私は申し上げているんですが、大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(竹中平蔵君) 櫻井委員非常にたくさんのことを今おっしゃいましたので、丁寧に本当はお答えしなきゃいけないと思うんですが、ポイントだけということだと思います。 ただ、最初の印紙税の点は、これは確かにいろんなお立場の考え方あろうかと思いますが、これはまさしくやっぱり民間から見るとイコールフッティングではないと。こちらでやればちゃんと税金払うのに、こちらでは税金払わなくていいと、それはやっぱり民業圧迫ではないかという声にもつながっているということだと私は思います。 で、ニュージーランドでございますけれども、これは、私が先般申し上げたかったのは、これは国内資本、国内資本の銀行を育てなければいけないという銀行行政上の要請としてキウイバンクが設立されたのであって、そのことを前回申し上げたわけでございます。 そして、ドイツ・ポストの話でございますが、ドイツ・ポストの話に関しましては、これはユニバーサルサービス令を決めた、御指摘のとおりでございます。我々は、ドイツの例も踏まえながら、当初から設置基準を作るということを決めているわけでございます。ドイツの場合は、そういうことがなかった関係で、実はやはり社会的に幾つかの問題が起こったということも事実であろうかと思います。我々は、設置基準をそのために作るわけでございます。 そして、日本の設置基準に関しても、これは、過疎地の定義が変わったらこれは守られないではないかということでございました。しかし過疎地は、これは正に法律に基づいて過疎地を定義しておりますから、これは法律を変えない限り過疎地の定義は変わらないということに相なります。その意味でいきますと、これはそのためにしっかりとした法律をも作っているわけでございますので、私たちはそこはまあ、法律を変えるというのは、これは国会の権限でいろんなことが将来的にあり得るわけでございますが、我々としては、今の法律の枠組みの中で過疎地の定義もしっかりとさせて、その上で設置基準をしっかりと定めるというような仕組みを取っているわけであります。
○櫻井充君 そういうところを法律できちんと書くことが大事なことなんです。それはなぜかというと、この間国会で、衆議院の答弁、やり取りの中で、大臣の答弁は法的拘束力を持たないと、これは内閣の法制局長官がそう答弁されているわけですよ。ですから、我々は法律にちゃんと書いてくださいというお願いをしている。 しかも、法律に書いても、例えば日本郵政公社というのができ上がりました、四年間まずどういう経営をするのかを見て、その後で判断しようと、そういうふうに決めた法律があるにもかかわらず、四年間見るまでもなく二年何か月でこういう法律をまた提案してくるということを考えてくると、法律があるから安心ですよということを本当に言えるのかどうか。そして、大臣から御答弁いただけるから大丈夫なんですよなんていうことは、これは言えないんじゃないだろうか。これは、我々はそういう心配をしているから申し上げているんですね。 今、郵便局というのは、すごく便利な、これを見てください。(資料提示)郵便局までの距離を、下の方見ていただきたいと思いますけども、何と家から一・一キロです。つまり、各公的機関まで、学校が一・一キロで、小学校区に一つぐらいずつ、一・一キロあるということですね。で、銀行はというと、どうかというと、もう六・六キロですからね。 つまりは、銀行に本当にネットワークが必要だったということをおっしゃるんであれば、今なぜ銀行は統廃合していくんでしょうか。支店を廃止していくんでしょうか。私の周辺で、新しい支店ができたというところよりも、もうはっきり言って廃止しているところの方が多いわけですよ。 それは大臣は、過疎地のネットワークが有効でとかいうお話は、これはどれだけの根拠があっておっしゃっているのかよくは私は分かりませんよ。今の民間企業は、もうからないと全部支店を取り崩していますよ。ですから、今度は郵便局がなくなってきたときに一体どうなるかと。銀行と同じような状況になったら相当不便になるんだということなんですね。 もう一つ申し上げておきますけれども、銀行は、ここに書いてあるとおり、五百五十町村に店舗がないんですね。ですから、そういうようなことまで郵便局が今までやってきたと。じゃ、郵便事業とは一体何かといえば、これは社会福祉事業ですよ。社会保障ですよ。その社会保障システムをまた壊そうかということなんじゃないのかなと、私はそう思いますね。つまり、民業圧迫というお話がありましたけれども、公共性があったとすれば、その部分は国なり公的機関がやるのは当たり前のことです。これが社会保障システムですよ。 そして、私はもう一度医者の観点から申し上げたいことがあります。小泉内閣になってから社会保障政策が一体どうなっていったのか。これを見てください。(資料提示)年金の改悪ですよ。保険料は引き上げられるし、給付は減らされる。そして、医療費でいえば保険料も引き上げられる、老人の方々の対象年齢が上がるだけではなくて自己負担も引き上げられました。介護保険だって今度はまた保険料が引き上げられるとか、様々な問題があるわけですよ。 こうやって、国民の皆さんがこうやって不安が増えるようなことだけをずっとやり続けている。そこの中で、老後が心配なんですね、皆さん、本当に。老後が心配な中で、安心して預け入れることができる郵便貯金だけが頼りだった人たちにとってですよ、こういうものまで奪われてしまうということは国民の皆さんの不安を増長することになっていくんじゃないのかなと、そう思います。 各国は、各国はこういったものを、郵便貯金にしても郵便にしても、みんなほとんどが公的セクターがやってきているんですよ。ですから、それはなぜかといえば、先ほどから申し上げているとおり、公共性を維持するとか社会保障政策の一環としてやっていっているわけです。 そこで、もう一点お伺いしておきたいことがあります。ここからが本論になりますが、だれのための要するに郵政民営化なのかなんです。 まず、外務省にお伺いいたします。 ここに、日本とアメリカの対日要望書、対米要望書というのがございます。これはアメリカの大使館のホームページ、それから日本の外務省のホームページに掲載されていて、お互いにこういうことを基に話合いをされているようです、要望しているようですが、基本的なことをちょっと外務省にお伺いしたいんですが、この要望書というのは、例えば日本がアメリカに規制改革の要望をしているわけですが、これは日本の利益を得るためにこういう要望書を提出しているわけですよね。
○政府参考人(石川薫君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、この日米規制改革イニシアティブというこの対話の下におきまして、日米間の対等性、双方向性、そして十分な対話の機会を確保しながら毎年双方向で規制改革に関する包括的な改善提案を行っております。 アメリカに対する要望書につきましては、私どもとしても記者発表を行うとともに、外務省のホームページでも公開しておりまして、私どもとしてのアメリカに対する要望ということを行っている次第でございます。
○櫻井充君 これの中身を見させて、見ました。そこの中で大事な点申し上げますと、アメリカの要望書は極めて具体的でございます。一方、日本の要望書は、ちなみに御紹介させて、御紹介いたしておきますが、要するにパスポートを何とかしてくれとか、それからいわゆる陳情みたいな形で、ここの部分を何とかしてほしいので以下を要望するとか、そういうレベルでしか書かれていないんですね。これで、アメリカは一体どうなってくるのかというと、今回の、まずここ大事なことなんですが、本年の要望書において米国は日本における民営化の動きに特段の関心を寄せた、これは郵政公社の話ですが、日本郵政公社の民営化は意欲的かつ市場原理に基づくべきだという原則が米国の提言の柱となっていると。つまりは、市場原理に基づけとかそういうことをやれというのは実は米国の提言の柱になっていると。もしかすると、これはアメリカの意向を受けてやってきているのかもしれないと思うところがあるわけです。 これは、もう一つ、その前にもう一点大事なことだけ申し上げておきますが、先ほど対等関係というお話がありましたが、これは外務省のホームページに載っているので是非皆さんごらんになっていただきたいと思いますけど、上級会合で日米の対日要望、対米要望というのを全部比較してみますと、例えば、私の専門である医療の分野だけ申し上げますと、日本側からは対米要望に対して、医療機器、医療機器価格算定、再算定制度の見直しや、四月に発足する医薬品医療機器総合機構における承認審査、短期、期間短縮の方向性等につき、米国政府の意見も十分に踏まえた改革が進んでいる旨を説明したとか、これ大事なことです。これは、これも米国の意向です。米側、米側より高く評価する旨発言があったと。 日本側からはどうかというと、日本側からは医療機械承認申請に係る国際的に調和された手続を米国が遵守していない問題について改善を申し入れた。申し入れただけです。また、医療機械、医薬品の品質管理規制相互承認に向けた米側の真摯な対応を要望したと、これで終わりです。そして、こんな、要するにこういうふうにしか評価されていないし、この程度のこういう内容なんです。要するに、何を申し上げたいかというと、とても公平とは思えないということなんです。 そして、そこの中で、今度は郵政の民営化に対してですね、相当な提案があります。例えば、競争条件の均等化であるとか、保険と銀行の公正な競争をやれるようにしろとか、それから相互補助の防止というのは一体何かというと、日本郵政公社の保険及び銀行事業と公社の非金融事業間で相互補助が行われないよう十分な方策を取るというふうに言われていて、三位一体でやれるはずがないですよ、アメリカの言うとおりやってくると。 これは委員の皆さんに資料で配らしていただいておりますが、「米国政府・団体からの対日要望と郵政民営化関連法案との対応等」というのがございます。そこの中で、例えば「民間企業と同一な競争条件の整備」というところ、米国政府からは民間企業と同様の法律、規制、それから規制監督を適用するというふうに言われております。そうすると、郵政民営化整備法の第二条のところに、「次に掲げる法律は、廃止する。」と、郵便貯金法、郵便為替法、郵便振替法、簡易生命保険法と、こうやって全部意向を受けていると。 ここに資料がございますが、例えば郵便保険会社・郵貯銀行の政府保有の株式完全売却という項目がありますけれども、米国政府からは完全売却しろと、そういうふうに書いてあります。それに対して、段階的に処分しろとか、要するにアメリカ政府からいろんな要望を受けると、それに従ってこうやって法律が整備されてきております。 このことを踏まえてくると、果たしてこの民営化というのは国民の皆さんのための改正なのか、米国の意向を受けた改正なのか分からなくなってくるということでございますが、竹中大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは総理にお答えいただく方がよいかもしれませんが、アメリカがそういうことを言い出す前から小泉総理はずっと郵政民営化を言っておられるではないですか。これは、郵政民営化というのはもう十年二十年言っておられるわけですから、アメリカはどういう意図で言っておられるか私は知りませんが、かつ、これはもう私たち、これはもう国のためにやっております。 かつ、このまあ一年二年ですね、わき目も振らず一生懸命国内の調整やっておりまして、ここで読み上げる、読み上げていただくまで私は、ちょっと外務省には申し訳ありませんが、アメリカのそういう報告書、見たこともありません。それはそういう、私たちはそういうこととは全く関係なく、国益のために、将来のために民営化を議論しているわけでございます。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは櫻井さんね、思い過ごし。何でもアメリカの言っているとおりやっていると思い込ませたいんでしょうけれども、そこまで考える必要はないと思うんです。私はアメリカが言い出す前からこの郵政民営化の必要性を説いていたんですから。 アメリカがどういう要求出しているかというのは、私もぺらぺらっと表面だけ見たことありますよ。しかしながら、アメリカの言っていることと日本が言っていること、常にアメリカの言うことを聞いているわけでもなし、日本は日本独自のやり方がある。 同時に、必要なことは、お互い投資環境を良くしようということです。日本も日本の製品なりサービスがアメリカ市場で展開されるように、アメリカ市場、よく考えてくださいよと。同時に、日本もアメリカの資本が来てもらうように、日本の市場もアメリカの企業にとって魅力ある市場として思われるように環境整備します。それが必要なんです。今の日本の余りにも社会主義的な官製市場をいかに市場経済に統合しようかという、そういう方向の下に民営化が必要だと言っているんです。 今も、すぐアメリカが株を買う、買収される、乗っ取られる、心配はありますけれども、私は就任以来、外資警戒論よりも外資歓迎論を取るべきだと言っているんです。今でも、アメリカの企業が、ヨーロッパの企業が日本の企業の株を買いたくないと思われたら、日本の経済なんか発展しません。世界の経済から、アメリカであれヨーロッパであれ、東南アジアだろうが、ああ、日本の企業の株を買いたい、そういうように思われる企業がどんどん出てもらわなきゃ日本経済は活性化しないんです。 今、世界の市場を見ても、アメリカからの日本の投資、ヨーロッパからの日本の投資、これは世界先進国に比べて極めて少数です。だから、私は就任以来、倍増、外資倍増計画、外国資本もっと、日本の市場は魅力があるんだから、どんどん投資してくれと、そのような環境を整備すると。そして、日本も世界の市場に、アメリカの一流企業、ヨーロッパの一流企業に負けないように、トヨタだけじゃない、ホンダだけじゃない、いろんな企業が外国の市場で十分活動できるような投資環境を整備してくれというのをいろんな首脳会議で言っているわけです。ところが、日本だけ閉鎖するなんという考えを持っていたらどうなるんですか。 もう外資警戒論から外資歓迎論を取って、外国の資本投入というもの、外国の、日本の株を買いたいというものは、それは日本経済に活性化を与えるんだと、経営者にも刺激を与えるんだと、そういう気持ちを持たないと島国だけで終わっちゃいますよ。余り島国根性持たない方がいい。
○櫻井充君 まず、外資から、外資から投資を受けるような企業にならなければいけない、それはもう当然のことでございます。大事な点は、そういうところを、じゃ全部買収されないようにしなきゃいけないということが一つあるわけです。 それからもう一点は、もう一点は、じゃニュージーランドの場合は一体どうだったのかということです。ニュージーランドの場合は、さっき竹中大臣が私が質問していないのに御答弁されましたけれども、結局は民間の金融機関のほとんどが外資に買収されました。その結果、その結果、その結果、国民がちゃんと使い勝手のいいような銀行、郵便局をつくんなきゃいけないといってキウイバンクが設立されているんですよ、総理。そういうことを御存じないんですか。逆に申し上げておきたいと思います。 それからもう一つは、同じような投資環境になっていきましょうというのであれば、例えば保険関連の規制に対したらもっと、もっと改善するように要求したらどうなんですか。 例えばですよ、ここに書いてありますけれども、米国には依然、外国保険事業者が米国内で保険事業を営む上で障害となる規制が複数存在していると、もうここにこういうふうに書いてあるわけですよ。アメリカの場合には監督が、規制が州によって異なったりとか様々なことがあって、実は日本の会社だって、その保険会社が進出したいと思ったって、そういうような規制が随分掛かっているわけなんですね。 ですから、そこのところを、そこのところは私は重々承知してこれは質問しております。そのことについてきちんとした形で、双方向とおっしゃるんであれば、もっときちんとした態度に、関係になるように努力されたらどうですか。 ちょっと話は違いますが、例えばBSEの問題で、日本でBSEが発生したら、その翌日からアメリカは輸入制限したじゃないですか。そして、全頭検査をやって安全だと言ったって、いまだに輸入は再開されてませんよ、アメリカで。アメリカの危ない牛に関して、検査不十分なものは輸入しろ、輸入しろってこっちに勧めてきているじゃないですか。こういう一つを取ってみたって、対等関係にやれているとはとても私は思えないですね。 もう一点申し上げておきますが、じゃ大臣、大臣、ここのところは大事なことですが、アメリカと、アメリカの要望書の中で我々の意見を聞けということがあって、十七回ぐらいたしかアメリカの要望を、意見交換をしているはずなんですね、十八回でしょうか。これは十八回やっているはずなんです。 そうすると、そこの中で、米国の意向を先ほど知らなかったというお話をされますが、そんなことないんじゃないですか。こうやってやり取りをしていること自体、準備室でやり取りしていることの中で、そこのトップである大臣がそんなことを知らないんですか、本当に。
○国務大臣(竹中平蔵君) 私は、その今読み上げていただいた報告の詳細を別に聞いていないというふうに言っているんです。 十八回、これ準備室にはいろんな海外の方からいらっしゃいますから事務的に対応しております。私は忙しいですから、私自身が海外の方とお目に掛かってそういう話をしたことはございません。 まあしかし、事務、事務方としては当然御説明をしなきゃいけないし、対応はしなければいけません。そのことはやっておりますけれども、私が先ほど申し上げた趣旨は少し違うことでございますので、そこは御理解を賜りたいと思います。
○櫻井充君 じゃ、竹中大臣、大臣は、例えば外国の要人の方から、大臣がよく民営化一生懸命頑張っていると、それから金融改革ですか、銀行とのとか、そういうことに関して評価されているとか、もうそういうことも一切ないんですか。 つまり、今外国の要人と会ったこともない、何もないというようなお話をされていますが、僕は、そうすると、まあ大臣は大臣になってアメリカに何回行かれたかちょっと分かりませんけど、僕は議運の理事として、どこどこ大臣の方が、大臣がどこどこに出張したいと、そういうふうにおっしゃるから、はい、国益のために行ってきてくださいと、そうやってこちら側はお願いしている立場にございます。 そうすると、大臣は、アメリカの方とこういう問題について話し合ったことすらないんですか。そして、そういうような例えば、竹中大臣、よく頑張っていらっしゃいますね、我々と一緒にやっていきましょうとか、そういうような、まあ例えばの話ですけど、そういうようなやり取りなんということはないんですか、本当に。
○国務大臣(竹中平蔵君) 郵政の問題につきまして外国の方から直接要望を受けたことは一度もございません。これ、先方から会いたいとかということはこれは当然来ますけれども、私はそういう立場にありませんので、それはお断りをしております。 もちろん国際会議等々に出て、日本の経済全体のこと、マクロ経済のこと、そして金融改革のこと、これは小泉改革全体についてお話をします。そういう点に関して評価をいただいておりますし、しっかり頑張ってくれという、こういうことはございます。 しかし、これは個別のアイテムについて、保険はこうしてくれ、株はこうしてくれと、そのような要望に関して、外国の方から私が具体的な要望をいただいたこと、そのような場を設けたことは一度もございません。
○櫻井充君 それでは、ここにアメリカの通商代表、代表の、まあこの間まで、前ですね、ゼーリックさんから竹中大臣にあてた手紙がございます。現在は国務副長官でございます。その方から竹中大臣にあてた手紙の写しがございます。 これ、ちょっと確認していただきたいんですけど、委員長、ちょっと議事止めていただいていいですか。
○委員長(陣内孝雄君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(陣内孝雄君) 速記を起こしてください。
○櫻井充君 ここには、要するにこれはどういう手紙なのかといいますと、これは竹中大臣が郵政担当大臣、経済財政担当大臣に再任されたときのお祝いの手紙でございます。 そこの中に、そこの中に、貴殿の業務の成功に対する報償がより多くの仕事を得たということを見て喜ばしく思いますと。その後るる書いてありますが、そこのところから後半の方ですが、保険、銀行業務、速配業務で競争の条件を完全に平等することを生み出し実行することは私たちにとって根本的に重要です。郵便保険それから郵便貯金を民間セクターとイコールフッティングにするためにも、私たちは経済財政諮問会議からの連絡を歓迎しております。そしてまた、現在民間企業に適用されている郵便保険と郵便貯金への税制、セーフティーネット上の義務の義務化、それから郵便保険商品に対する政府保証を廃止することを諮問したことに私たちは勇気付けられました。 私は、また、以下の点で丁重に貴殿を後押しいたしますと。二〇〇七年の民営化開始時から、郵便保険と郵便貯金業務に対する保険業法、銀行法の下での同様の規制、義務、監督、完全な競争、競争条件の平等が実現するまで新商品、商品見直しは郵便保険、郵便貯金に認めてはならず、平等が実現された場合にはバランスある形で商品が導入されること。新しい郵便保険と郵便貯金は相互補助により利益を得てはならないこと。民営化過程においていかなる新たな特典も郵便局に対して与えてはならないこと。民営化の過程は常に透明で、関係団体に自分たちの意見を表明する意義ある機会を与え、決定要素となることとする。今日まで私たちの政府がこの問題について行った対話を高く評価するものですし、貴殿が郵政民営化での野心的で市場志向的な目標を実現しようとしていることに密接な協力を続けていくことを楽しみにしております。貴殿がこの新たな挑戦に取り掛かるときに私が助けになるのであれば、遠慮なくおっしゃってください。 しかもです、これはタイプで打たれたものですが、ここにです、ここに自筆の文章もございます。自筆の文章です。そこの中で、わざわざここに竹中さんとまで書いてあります、竹中さんと。貴殿は大変すばらしい仕事をされ、数少ない困難な挑戦の中で進歩を実現しました。あなたの新たな責務における達成と幸運をお祝いいたしますと。これは去年の十月四日の時点ですので、貴殿と仕事をすることに楽しみにしておりますという形で手紙も来ております。 ですから、今までそういうようなことに対しての要望がなかったということでは僕はないんだろうと、そういうふうに思っています。 ですから、ここは本当に大事なことなんですね。まあ今日はテレビが入っていますから委員会は止めませんけれどね。ですが、ですが大事な点は、総理が先ほどアメリカ、アメリカと言うなとおっしゃっていますが、こういう形で送られてきて、事実を私は申し上げているだけでございます。 総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは、アメリカのいいところはどんどん吸収していった方がいいと。日本には独自の対応もありますし、先ほどBSEのこともありましたけれども、日本はアメリカに対して、日本の牛肉うまいから、アメリカの肉を買えと言うんだったら日本の国も買ってくれと今盛んに言っておりますよ。ちゃんと同等の対応をしろと、言うべきことは言っているんです。 そして、ゼーリックさんでもだれだろうが、それだけ親愛の情を込めて竹中さんと書いたような手紙をよこすほど外国の要人と交友関係を持っているということはいいことだなと思っております。私もたまには外国から小泉さんと呼ばれることもありますし、小泉と呼び捨てにされることもありますし、いろいろあります。別に竹中さんと呼ばれるというのが特別問題になるとは思っておりません。
○櫻井充君 要するに、どのぐらい親密なのかということを私は一点申し上げたかったわけです。自筆のサインで、そして、しかも竹中さんというふうに書かれてくることを見てみると、決して一度も会ったことのない方からそういう形の手紙をいただくことはないんじゃないのかなと、そう思います。 これは、もう一点ここで申し上げておきたいことがあります。 それは、これはまた決め付けだとかなんとかだという御指摘を受けるかもしれませんが、例えば今、日本は米国債をどのぐらい保有しているのかというと、七十五兆円保有しております。そして、その七十五兆円ですけれども、世界の国々で断トツの一位でございます。次が中国でして、この三分の一ぐらいの量であって、日本は米国債を相当持っております。そして、今度は逆に言うと、郵便貯金は日本国債を百五兆円、これを保有しております。 ここでもしアメリカが今現在、郵便貯金や簡易保険の完全売却を求めておりまして、それに合った内容の民営化案が出てきております。ここで、株式交換制度などの変更による、外資による完全買収を容易にする会社法が今国会で成立しているわけです。これ、そしてそこの中で、今度はびっくりすることに、シティグループなどが、あっ、あれはゴールドマン・サックスだったかも分かりません、ゴールドマン・サックスがもう一兆円の資金を用意したという話もありましたけれども、いずれにしても、例えばそういうファンドが巨大な金融グループを使って郵貯銀行を買収すると、百兆円規模の日本国債が米国企業の手にゆだねられる可能性がないわけではないということになりました。これは極めて大事なことだと私は思っています。 そして、若しくは、そういう巨額な資金がなくても、資本を、株式を交換するとかいうことでも、実を言うと、そういう形で買収することもできるということになるわけです。 例えば、株式交換による買収は世界各国で当たり前のように行われているわけですが、日本の郵便貯金銀行や日本の簡易保険会社の資本金というのは大体どのぐらいを想定しているんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 骨格経営試算でお示ししている数字でございますけれども、これは、民営化時点の自己資本の合計は、四社合計七・五兆円を想定をしております。
○櫻井充君 そうしますと、二〇〇〇年のイギリスで、イギリスのボーダフォンがドイツのマンネスマンというんでしょうか、ここのところは株式会社交換の買収は実は二十兆円の買収を行っています。自己資本ゼロで二十兆円分の買収を実施、これが過去最大の買収なんだそうですけれども、わずかそのぐらいの資本金であるとすると、その買収が絶対に起こらないという保証はないということだけ指摘させていただきたいと、そう思います。 るるいろいろ申し上げてきましたが、最後にもう一点、ちょっと許し難いことがありましたので、このことについてお話をさせていただきますが、先ほど、午前中、政府の広報のビラの問題がございました。その政府の広報のビラというのは、本来は政府の政策が決定し、ごめんなさい、政府ではなくて、国会で法律が通ってから本当はこういう内容になりますよということをきちんとした形で広報するべきものなんだと思うんです。 随意契約を結びまして、その随意契約もかなり、契約の日付を変えるなど、ちょっとおかしいんじゃないかという指摘が一杯ありました。そこの随意契約ということは、この会社がいいからこの会社と契約を結んでいるんですが、その会社がこういう戦略を持った方がいいですよということを政府にお示ししたこれは分析図です。(資料提示) そうすると、縦軸に何を取っているかというと、IQ軸というのを取っています。このIQ軸ということは知能指数です。知能指数の高い人、低い人、要するに、簡単に言えば、頭のいい人、悪い人ということを縦軸に取っている。まずこういう分析をすること自体が非常識だと思います。これは、本来であれば政治的に関心があるとかないとか、そういう形で取るべきなんだと思うんですね。 そしてもっとすごいことは、ここの中でBのところ、つまりはIQ軸の低い部分のところに、低い部分のところ、Lowのところに「小泉内閣支持基盤」と書いてあるんですね。しかもそこのところに、失礼なことに主婦アンド子供を中心、それからシルバー層と。具体的なことは分からないが、小泉内閣、小泉総理のキャラクターを支持する層だというような分析をされているわけです。 こういう会社の分析が本当に適切なんでしょうか。そして、こういう会社となぜ随意契約を結ばなきゃいけないんでしょうか。総理、今の分析、どう思われますか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは、私は知りませんけれども、私の支持基盤が主婦層、シルバー層、何で分かるんですか。私は全く知らない。政府は全く関係ない。各種新聞社がよく世論調査をしておりますけれども、どういう方たちが支持しているのか、私分かりませんよ。これはどうしてそういうことを言うのか、ちょっと分かりませんね。 私は、どういう層に支持してもらいたいとか、そういう気持ちはありません。ただただ国民のためにどういう政策がいいかと、それを遂行するには最大限の努力をしていこうということだけであって、どういう支持層とかそういうのを余り関心を持っておりません。
○櫻井充君 今のは、私が分析したのではなくて、政府が依頼した会社が分析したものです。その会社がすばらしい、会社のその分析も含めてプレゼンテーションがすばらしいといって随意契約を結んだところなんですよ。おかしいんじゃないですかと言っているんです。 それで、ここの広報の中のここを、ここを、上の方を見ていただきたいんですが、「分ければ巻き添えなし」と。(資料提示)ここがポイントになると私は思っていますけれども、この絵は分割したら、分割したら、なぜ分割するんですかというところに、ちょっと済みません、ここですね、なぜ分割するんですかということを説明したものです。 そのときに、何てかいてあるか。一つ窓か扉が開いていて、みんな、三人が寒いよ寒いよと言っている。だから、分社化してやって三つに分けたら一人だけ寒くて二人が暖かい、分ければ巻き添えなしだ、これこそ切捨てなんですね。 今までの郵政事業は違いますよ。下げていただいて結構です。要するに、下にある、あっ、ごめんなさい、三本の矢がばらばらだったら、一本一本だったら折れるけど、三本まとまったら強いって毛利元就の教えですよ、これは。オーケーです、オーケーです。 要するに、三事業一体できちんとやってきたからうまくいっているものに対して、今のように一つ窓が開いたから全員寒い寒い寒いと言っている。そして、なおかつ、それをばらばらにしたら一つのところだけが寒くなって、あと残りの二つは巻き添えを食わないからいいでしょうというのが、これは竹中大臣の僕は基本的な考え方なんだと思う。 そして、そこの中でもう一つだけ、本の中に竹中大臣何とおっしゃっているかというと、コンビニや物流で、コンビニや物流のところで実はもしかすると赤字になるかもしれないから、だからそういうときには、その危険を回避するために、金融システムを守るためにはそういうことをやらなきゃいけないというふうに本にも書かれています。 しかし、もう一度考えていただきたいのは、三事業一体でやってきたから今までうまくいってきたということ、そしてもう一つは国民の皆さんはこのことに対して不便を感じていないということ。問題は、問題は郵貯が、郵貯が今持っている巨額のマネーであって、それは私や山崎養世さんが申し上げているとおり、例えば住宅ローンの証券化を行っている、中小企業のところの証券化を行っているところに貸し出す、その際証券化を買うとか、民間にちゃんとお金を流す方法なんて幾らでもあるわけですよ。
○委員長(陣内孝雄君) 時間が来ております。
○櫻井充君 分かりました。 そういうことを考えてくれば、拙速にこういう民営化などする必要性はないということを申し上げて、私の質問を終わります。
○草川昭三君 公明党の草川であります。どうも皆さんお疲れさんでございます。 私たち公明党は、郵政改革に当たって、国民の皆さんの利便性確保と、公社の職員の雇用の安定というものを守るという立場からずっと衆議院でも参議院でも審議をしてきたつもりでございます。 そこで、前回、実は総理がお見えにならない席上で、竹中さんあるいは生田さんに率直な私の若干つたない経歴をお話ししながら郵政問題を進めたんですが、実は古い話になりますけれども、昭和二十五年といえば朝鮮戦争、そしてレッドパージがあった、大変日本の経済が破綻をしていたときに、ちょうど全逓信労働組合という、かなり活発な組合でございましたけれども、自主映画を撮影したんです、「赤い自転車」という、みんなでカンパをして。当時のことでございますから、かなり戦闘的な自主映画かなと思ったら、そうではなくて、郵便配達の方々が大変、山村なんかに行き、苦労しながら、市民に支持をされながら郵便配達をしていたというすばらしい映画なんです。 私はそれに非常に感動を覚えて、郵政省の当時の職員の方々に、あなたたち、どうして全逓信という言葉を使うんですかと、こう聞いたら、我々は、古い話ですが、明治の初期から前島密という大変優れた人からいろいろと教えを受けたんですと。そして、たしか明治四年か五年に東京駅から大阪へ馬車を出したと、いわゆる駅逓。すなわち、郵便物と、当時は為替が始まりまして、現金と同じですね、為替を運んだんだと。そして、大阪から同じ時間に東京に馬車で荷物を運んだ、あるいは郵便物を運んだと。 当時のことでございますから、非常に物騒な時代ですから、まあ聞いてみると、竹やりで強盗が出てきたという。それで、明治の六年だと思いますけれども、この前島さんは、全国の郵逓、いわゆる郵便を運ぶ職員の方々に短銃、ピストルを渡したんです。六連発の短銃を渡したというんですよ。これはなかなか大変な歴史でございまして、実は警視庁が始まるのが、東京警視庁が翌年の話なんです。だから、私は、当時の前島密という方は偉い人だな、日本の資本主義発達の歴史の人だなと、私はこう思って、その後ずっとこの郵政事業というものを見てきたんです。大変な活発な時代が出てきました。 しかし、その途中で、技術革新、いろんな問題がありまして、いわゆるNTT、昔でいえば電電公社、これが独立をします。独立をして、みんなで、ああ、いい技術革新の会社へ行ったなといって喜んでいたら、もう今はIT社会になってドコモの時代に移ってきた。郵政の方から電電に行き、NTTになり、ドコモの方が強くなってくる、これが時代の流れだということを職員の方々が感じられて、前回、私が紹介したように、草川さんよと、いずれはもう民営化しなきゃ仕方がねえんだよと、だから民営化をするならば縛りを解いてあげてくださいと、思い切って自由に民営化を進めるように国会で議論をしてもらうことがこれからの日本にとっては一番大切なことではないでしょうかと。 ついでながら教えておくけれども、八月になってラジオ体操をやっている。ラジオ体操が昭和三年に始まったんですよ。七十七年、私の年と同じです。七十七年。これは実は郵政省の簡易保険がやっているんですよ。簡易保険がラジオ体操をやったということも是非全国の人に知っていただきながら、この歴史に挑戦をする、私は、総理は、立派な在り方だと思いますが、この重みを考えて、私は、全国民の方々を是非説得をしていただき、理解をしていただきたい。注文を付けておきます。 お答えを願いたいと思うんです。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 切手から、いわゆる郵便配達さんにピストルまで持たせたということは知りませんでしたけれども、この百三十年の歴史のある郵便局、これは正に日本の資産だと思います。そして、新しい時代に対応するために、今NTTの話も出されました。どんどんどんどん科学技術も進歩し、通信手段も発達してまいりました。また、現在の金融サービスも国際的になってまいりました。 〔委員長退席、理事市川一朗君着席〕 こういうことを考えますと、私は、この百三十年に及ぶ日本の郵便局制度、この資産をいかに国民の利便の向上、経済の活性化、そして国際的な視野で対応できるかということを考えながら、この民営化を成功させなきゃいけないと改めて感じております。
○草川昭三君 今御答弁をいただいたわけですが、私は、今日はこの郵政問題については未来志向の発想というのを一つ基盤に置く。それからもう一つは、生活者の視点という意味で、今までの利便性を守っていく。このことは、実は、北側大臣お見えになりますが、公明党が、政調会長時代のときに北側さんなんかが提言をしながら、我々も勉強をして、この郵政の民営化については基本的に賛成をしていこうというようなことを我々は考えたわけでございますが、簡潔でございますけれども、未来志向の発想ということは、実は今年の一月の施政方針演説の中で、総理は、私は、こうした郵政民営化が新しい日本の扉を開くものと確信し、その実現に全力を尽くしてまいりたいと述べているわけです。そのこととこの郵政の問題については、いま一度御答弁を願いたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 公明党の皆さんがこの郵政民営化に基本的に賛成ということから協力していただいていることに対しましては、私も大変有り難く思っております。また、参議院の公明党の議員会長である草川先生から今のような歴史の話、そして未来志向で取り組むべきだという話、この視点というのは今後の民営化にも極めて重要な点でありまして、私は、今までの議論におきまして、多くの議員が、義務付けていないからそういうサービスは展開できないという不安がるる述べられました。 しかし、民間企業、どのサービスをやれ、どの商品を開発しろ、義務付けてないんです。民間企業の方は、何ら国が義務付けてないにもかかわらず様々なサービスを展開しているんです。郵便事業一つ取ってみても、郵便局と同じ、やっている宅配サービス取ってみても、民間の宅配業者に国がサービスを義務付けましたか。そんなこと全然してないにもかかわらず、国民が必要とする、あるいはしてほしいというサービスを展開して、今や郵便局の扱う業務よりもたくさんの業務を持って国民の利便の向上に資しているわけです。そういう点から考えて、国家公務員じゃないと必要なサービスができない、それは確かにありますよ、部分的に。民間に任せたらそういうサービスが展開できないというのは、私は民間の業者にとって失礼だと思っている面もあるんです。 そういう、国家が関与しなくても、国家が義務付けなくても、民間に任せて創意工夫を発揮させるような市場経済をどのように展開していくかという視点を持って、私は民間の知恵をどんどん工夫して、この郵便局のサービスを、今の国家の経営している、公務員が経営している、三事業しかやってはいけないという制約の持ったものから、民間に開放して今よりももっといろいろなサービスを展開できる余地を残しておいた方がいいと。現状維持で公社のままでいいという考えには立ちません。
○草川昭三君 じゃ、公社にお伺いしますが、前回の質問のときにも、今のままでいいかも分からないけれども、将来的には苦しくなるということであれば、私は活路は新規業務しかないと思うんですね。この新規業務について総裁は、公社形態であるとか民営化するとかというのは高度な政治判断というような、受け止められる答弁をされたと思うんですが、どの経営形態であれ、今後の郵政事業の健全な発展のためには新規業務は不可欠のことではないだろうかと認識をするんですが、簡潔にお答え願いたいと思います。
○参考人(生田正治君) お答えします。 まず、また郵政の歴史を教えていただきまして、特にラジオ体操を宣伝していただきましてありがとうございます。実は七日、日曜日、松山でやりますので。 お答えいたします。 この間、郵政事業三事業ともこのまま行くとかなり厳しい事情、状況になっていくということはお話ししたとおりでございまして、郵政事業三事業だけを個別に見ますと、自分の過去と今を比較すると良くなってきているんだけれども、市場という平面で見ると、利益率から見ても大変厳しいと。簡潔にさせるために細かい数字は省きまして、感覚的には民間の二分の一から三分の一ぐらい、生保に至っては基礎利源が一社だけマイナスであると、こういうようなことを申しました。 郵便もそういうことで、苦しい中で、通常郵便に限って言えば毎年五、六%減ると。ほかで挽回を図ってもやっぱり二%ぐらいは減るという状況であると。特に、国際はもう出遅れ切っている感じでありまして、ドイチェ・ポストを始め外国のやつは日本じゅう自由に走っていますけれども、我々は今のところ手も足も海外に出せないというふうなことで、既に法人出しの国際急行便が、日本郵政公社の場合、日本から出るもので三位になってしまっているという事情をお話しいたしまして、もしこれで外資によるどこか企業の買収でも起こるといよいよ苦しいことになるというお話をしました。 それから、郵貯、簡保も、資金そのものも今の三百三十二兆から平成十七年ごろには二百兆から二百二十兆ぐらいに減るわけでありますが、やっぱり、減るのは減ることで決して悪いこととは私は認識していませんけれども、国債プラス〇・二の上乗せがこれは二〇〇七年に終わりますし、ビジネスモデルの開放がないとどうしても利益率の改善ということはできないわけでありますから、規模が三分の二になると利益の額も三分の二になる。 この辺の厳しさというものは客観的に、政府の出しました骨格経営試算で、この先十年、黒字は各々維持するが売上高も利益も低減してくるということを示したとおりでございまして、いずれかの時期にこういったことを改善していただきまして、事業の中長期的な健全性を維持して、自律的に雇用も守り、中長期的にパブリックな仕事も含めまして国民の生活を支えるインフラの使命を果たしていけるように制度設計の改革が必要であろうということを申し上げた次第であります。 それで、新規事業は、私は公社法の大幅な改正か民営化かいずれかの方法でということを申し上げたところでありますが、新規事業というものはこれは新しい経営陣が考えるんで私が申し上げることではないわけでありますが、大きなイメージとしては、郵便局そのもののワンストップのコンビニエンスオフィスにしまして、ストアじゃなくてオフィスにいたしまして、地方自治体のお仕事などをどんどん拡大さしていただいて地域住民のお役に立ち、収入の多少の支えにもなるというふうなことと、その中の機能としまして、ミニファミリーバンクということで個人や御家庭に親しみやすい業務を手広くやっていきたい、お金回りのことの御相談は何でもあずかれるというふうなことをやりたいということを申し上げた次第であります。 あと二、三、具体的なものを申し上げますと、その一つのはしりとしては投資信託の販売、この十月から始まります。それに加えまして、何もこれは決まったことではなくて単なるイメージでありますけれども、人材の育成をいたしまして、小口の貸付業務とかシンジケートローンとかクレジットカードビジネスやABS、それから生保の分野でも適度に第三分野の商品を考えるというふうな新しいことを考えていくべきであろうと。これは準備企画会社ができれば早速公式に検討できることになるんであろうと、こういうふうに思っていますし。 特に重要だと思っていることがございます。それは、我々がそれができるような能力を付けるのが我々自身の責任であるということと、できるだけこういう新しいビジネスを初期の段階、入口も含めて初期の段階からある程度適度、適切にスタートさしていかないと、せっかく民営化といって何にも変わらないんじゃ、やっている人間もがっかりしますし、お客様もがっかりされるでしょうから、初期、それも入口からやらしていただきたいということで、そういう御検討を是非進めていただきたいと、こういうふうに思っております。
○草川昭三君 総裁から率直なお話をお伺いをして、私どもも非常に、大変感激というんですか、その決意を非常に高く評価をするわけであります。 〔理事市川一朗君退席、委員長着席〕 いずれにしても、早く新規事業についても取り組まないと今の公社形態ではもう駄目なんじゃないでしょうかと、断定をするわけじゃありませんけれども、日増しに、今のお話のように、後れているということについて、私は職員の多くの方々も焦りを持ってみえると思うんです。その点、竹中さん、どうですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今日、冒頭で草川委員、正に未来志向というふうに言ってくださいました。私は、本当に郵政の問題を考えるときにその姿勢が必要なんだと思います。今、生田総裁を筆頭に公社の方大変御努力なさって、それであるがゆえに顧客満足度も高いし、今はまあ台所が火の車というような状況にはなっていないわけです。しかし、やっぱり環境の変化は厳しい、そういう中で正に未来志向で、今体力のあるうちにしっかりと改革をしなければいけないということではないかというふうに思っております。 よく公社のままで改革をというお話も出るわけですが、公社というのは、これは公共の目的を担保するために国の全額出資で設立されている特別の法人でございます。その業務範囲について、設立目的を踏まえておのずと一定の限度がある、また税が免除される等の恩典が当然ございますから、民間から見るとやはり対等の競争じゃないという意見も出てくるわけでございます。 そうした中で、今後自由ないろんなことをやっていく場合に、公社という公的な性格の強い組織が実施するということになると、また民間企業とのイコールフッティングが確保されていない状況で実施するということになると、これはもうおのずと抑制的に考えざるを得ないというところでありますので、公社のままでの改革ではもう明らかに限界があるというふうに思っております。実際にできることは法律で限定列挙しておりますから、そのたびに法律を改正するということですと経営の柔軟性も失っていくということだと思います。 そうした観点から、民営化した新会社が経営の自由度、一方でイコールフッティングに配慮しながら経営の、自由な経営の下で新たなダイナミズムを発揮していただいて、国民により良いサービスを提供していくということがやはり望ましい方向であろうと思っております。
○草川昭三君 総裁にお伺いしますが、もう率直に申し上げますが、総裁の立場としてはなかなか発言しにくいだろうと思うんですが、かなり意欲的な新規事業等についても御発言があるわけでございます。 要するに、公社形態では、今の竹中さんの話ではありますが、無理がある。さりとて、新規事業も早くスタートをしたい。総裁として、郵政事業の健全な発展を図るためには是非民営化でいきたいというような一歩踏み込んだ御発言は、今日はこれはもうせっかくのこういう機会ですから、まあ総理大臣、文句を言う必要はないと思うんですが、率直なお話を、なかなかこういう機会がないので促すつもりでございますが、どうでしょうか。
○参考人(生田正治君) 大変重い御質問でございまして、組織の中では、組合はまだ真っ向から反対という立場を取っておりますし、全特は全特でまあ運動しているというところなんで、私の立場から、余りシンプルに、時間たくさんいただけば前段後段付きで申せますけど、ぽんと言うのは難しいと思うんですが。 先ほど申しましたように、今の制度設計、制度の下においては、公社法の下においては、この先ずっと、どんな計算しても確実に売上げも利益も減るという構図は、これはどなたでも客観的に御理解いただけると思うんです、よほどの経済変化がない限り。とすれば、どこかの時点で改革が必要であって、新しいビジネスができて、事業の健全性を取り戻さないと雇用の問題にもなるし、パブリックな使命も果たし得ないと、ひょっとすると国民負担になると、ここは分かると思うんです。 となると、それを解決するのは、公社でいくんであれば、公社のままで経営の自由度を民間レベルに近いところまで開放していただくか、いい民営化をしていただく、どっちかのチョイスになると。これに口を挟むのは私の立場では僣越過ぎると思うので、これは高度の政治判断をしていただく問題であると、こう申し上げているわけでありまして、正にそれに尽きると思うんでありますけれども、もし、その公社のままやるということが、民業圧迫等のその他の社会批判等で早期にやるということが非常に難しいということであるんであれば、良い民営化ということ、選択になるのかと思います。 それで、もし改革するとすれば、これは何も郵政事業に限りません、どんな改革でも同じです。あるいは、人間が健康を回復していくときでも同じですけれども、もし措置をするんであれば、先延ばしするよりも、できるだけ早いタイミングでやっていただいた方が早く、健康の場合も同じ、健全化するでしょうし、事業の場合も健全化するでしょうし、しっかりお役目を果たしていくことができるんじゃないかなと、かように考えております。
○草川昭三君 ここで総理、一言、もうぐずぐず言いませんが、せっかく今、生田さんがこれだけの決意を表明された。竹中さんは竹中さんで、しっかりとバックアップすると、こう言ったわけですから、言ったわけですからとは失礼ですけれども、総理、ここは、大変衆議院ではもう際どい採決だったんですが、もうここは、最後は、この段階では、総理が一言、よろしく頼むぜと、我々もバックアップするからと、どうぞ生田さんに言ってくださいよ。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) もう生田総裁の今、名答弁にうなずくばかりなんですが、生田総裁就任してから、公社内の合理化、そしていかにやる気を出していくか、また公社職員の意識改革等、もう格段の指導力を発揮していただいて感謝しております。 我々、生田総裁の今言われた点から見ても、やはりできるだけ早い機会に民営化した方が日本経済全体のためにいいなということを感じているわけでありまして、今も祈るような気持ちで、参議院の皆さんがこの法案を成立させていただきたいと、そして立派な民営化会社に持っていけるように生田総裁の一段の御努力をお願いしたいと思っております。
○草川昭三君 大変、総理、率直なお話でございまして、まさしくこれは、日本の将来のためにも、祈るような気持ちで、これは是非採決に進めていただきたい。また、私どももそういうために努力をしたいと思います。 二番目に、私どもは、さっき申し上げたように、もう一つは生活者の視点ということを今回の改革について忘れては駄目だということを申し上げておりまして、特に郵便局の配置の問題等々は後でまた同僚が質問をいたしますし、この国会については桝屋さんもずっと我慢して我々に付き合っていただいておりますが、最初からそういうことを言っていたんです。 それで、私どもは毎日の日刊紙で公明新聞というのを持っておりますけれども、これも七月十八日から約五日間シリーズで、なぜ民営化は必要かということを我々なりに一生懸命努力をしているんです。だから、これはみんなが自分で努力をすれば、ある程度国民の皆さんの理解を得ることは、そんなに困難なことではないと思うんです。 ただ、それを他人任せ、あるいは新聞社が面白くおかしく書くというようなことをほっておけば巻き込まれてしまうんです。私は、そういう意味で、マスコミを批判するというつもりはありませんけれども、実際は批判したいんです。もう、今の世の中で一番混乱をさせるのはマスコミです、これはもう。これに負けちゃ駄目なんですよ、我々政治家は。私どもは負けないようにこの議論だけは進めていきたいということを特に申し上げておきたいと思います。 ここで、ちょっと視点を変えて、税制の問題に移ります。 実は、地域においてきちっとこれまで同様、郵政サービスを提供されておみえになりますのは特定郵便局です。前島さんが明治の初期に地方の有力者の方々を訪れて、お国のために協力してもらいたい、あなたの土地、建物、財産を保障して、郵便局をやってほしいとおっしゃられて、たしか千七百ぐらいのがあっという間に特定郵便局ができるんです。そして、今日の基礎を築きます。ですから、私は長い間御努力なすった特定郵便局の方々の敬意は表さなければならないと思いますし、今年の三月末ですか、二万四千おみえになるわけでございますが、この特定郵便局は、一万七千四百七十三の局が、土地や局舎を公社が借りて郵便局業務を行っております。そして、借入先の大半が特定局長や個人となっておるわけであります。 現在の公社制度においては、郵便局ネットワークの安定的な維持のために大変努力をされておみえになりますので、相続税の軽減措置がとられているんです。あるいは、有力者の方々には叙勲の対象にもなっておるわけですよ。あるいは相続が認められているんですよ。だから、前島さんがお願いをしたときには、お上のために私がお役に立つなら喜んで協力をしましょうと言ったのが特定郵便局なんです。 だから、この方々は今いろんな意味でいろんな行動を取っておみえになりますが、私は、こういう方々にも率直に、こういう相続税でも二割しか掛けていませんよと、本来ならば一〇〇掛けるところを二割しか掛けていませんよということを国民の皆さんにも十分知っていただきながら、そしてあなたの子供さんには相続をさせるんですよと、後を継いでもらうんですよというようなことを申し上げながら、特定郵便局の方々の御理解を得る努力をもっとすべきだと思うんですが、その点どうでしょう。
○国務大臣(竹中平蔵君) 重要なポイントを御質問いただきまして、是非明確に御答弁をさせていただきたいと思います。 郵政民営化に伴う税制につきましては、これは基本的には民間企業と同様の納税義務を負う、つまり正にイコールフッティングという考え方を踏まえて、また過去の民営化の例も踏まえまして、公社の業務、機能等を新会社に円滑に移行、承継するために必要な税制上の措置を講ずると、やはりここは円滑に移行、承継するための仕組みが必要であるという判断をしております。 これを踏まえまして、お尋ねの相続税については、現在公社が借り受けております郵便局の局舎をこの郵便局会社に円滑に承継することができますように、一定の経過措置として以下のものを設けます。 これは、賃貸人、被相続人又はこの当該被相続人の相続人と公社との間の郵便局局舎に関します賃貸借契約が民営化後も引き続き維持されること、これが一つの要件でございます。もう一つは、相続後も引き続き五年以上、郵便局局舎の敷地の用に供される見込みであること。 今二つのことを申し上げましたけれども、これら等の要件を満たす場合には、郵便局局舎の敷地の用に供する宅地につきまして小規模宅地の特例措置、これは四百平米までについて課税価格の八割を軽減するという措置、これを引き続き講ずるということとしているところでございます。
○草川昭三君 是非、特定局の方々には、今後、そのほかにもいろいろな問題がありますから、十分長い間の御苦労を尊重しながら、また新しい意味での諸要求があるわけでございますんで、適切な対応をお願いを申し上げておきたいと思います。 それから、先日の質疑の中でも提起をいたしましたが、いわゆる税の未解決問題があります。今朝ほども片山幹事長の方から細かく税の問題が取り上げられましたが、まだ未解決になっておるんじゃないかと私は思います。 一つは、四つに分社化することによって生ずるいわゆる窓口会社に支払う手数料、これに当然のことながら消費税が掛かるわけです。この消費税の問題については、これは金融機関ですから、金融機関から郵便会社に出す場合もありますから、まあいろいろと、全部が全部金融とは言えませんけれども、要するに国策として、国の政策として四つに会社を分割をするわけでございますから、何らかの所要の措置があってもいいのではないかということを私も申し上げましたし、それから先日、生田総裁の方からも、ちょっと私が代弁して申し上げますと、直接何か特別の措置が難しいのであれば、間接でも是非やっていただきたいというようなお話があったんです。私はこれは非常に重要なお話だと思うんですよ。一生懸命やっているんだよと。だけれども、それを一般的な取扱いをするというのはいかにも気の毒ではないか、こんな感じがするわけでございまして、その点を今朝ほど片山さんも触れられたと思うんです。 トータル七百億、しかし財務大臣によれば、そうは言うけれども、それはまた法人税の方で何か外すというんですか、というようなことがあるからと言っていますが、七百億から計算をすると、四百億ぐらいにですか、三百何ぼだ。だから、結局、払うものは払うんですよ、やっぱし。だから、それは激変緩和をしてあげたらどうでしょうかねということを私は今日はいろいろと申し上げたいわけでございますが、これ、私が谷垣さんに何回これ質問をしても一向にこれは解決しません。それはもう十分分かっておりますんで、一番長い間この問題を取り上げられて、最初から、最初から取り上げられて、法律を作るときにも議論をされた、ここに柳澤さんという有名な方がお見えになりますんで、ここはもう私も考えて、柳澤さんを使う以外にはないと思ったんですよね。使うというと怒られますよ。大変もう率直に、私の今後、言葉は悪いからお許しを願いたいんですが、柳澤さんが税制調査会で頑張ると、今年の暮れに、そして生田さんに喜んでもらうということがこの法律が通るか通らぬかの瀬戸際だと思っているんですよ。だから、ちょっと繰り返し私、このことを申し上げたいと思うんです。
○衆議院議員(柳澤伯夫君) 消費税の問題でございますが、草川先生つとに御存じのように、消費税というのは極めてうまく仕組まれておりまして、経営形態がどんなになっても公平に税が負担されるということでございまして、だから分社化云々ということで消費税をまけろという話は、これは出てこないというふうに考えるのが原則的な考え方です。 ただし、ここに非常に難しい問題が出てきているのは、金融についてはいわゆる非課税業務になっているわけでございまして、これが二重に掛かっているためにこの消費税の問題がうまく解けないということになっているんです。したがって、一緒になったものに比べて、窓口会社の付加価値部分、この窓口会社のサービスは金融じゃありませんので、そこで課税になってしまうと。窓口会社の付加価値部分についての課税というものが、普通の民間の金融会社、金融機関に比べて余分な税としてこぶ玉みたいにもう出っ張るわけでございます。 これをどう処置するかということが今、草川先生の御指摘かと思うんでございますけれども、これは非常に難しい問題を含んでいる。しかし、そういう非常に微妙な違う問題がまたそこに伏在しているということでございますので、税制調査会、暮れに開かれますので、専門家がそこに全部そろっていますから、私も深刻な問題だということで問題提起をして、必ず前向きの結論が出るように頑張りたいと、このように思っています。
○草川昭三君 大変力強い御発言がありますんで、あとはもう谷垣大臣がその席で何も言わないこと。何も言わないこと。それで黙ってやれば日本を救うということになるんですから。これ下手なまね、本当に間違いをすると、もうせっかくのところでくしゃくしゃになりますから、それだから私は声を大にして叫んでおるんですから。 竹中さん、この前は大体バックアップすると言っているんですが、もう一回念を押しますが、どうでしょう。
○国務大臣(竹中平蔵君) この問題については政府の中でも実はいろんな御議論がありまして、議論を重ねてきたところでございます。私も私なりの考え方を政府の中でずっと申し上げてきているところでございます。税当局としても税当局なりの考え方でいろいろ御考慮をいただいているというふうにお伺いをしておりますけれども、今、柳澤議員の方からのお話もございました。これは実現に向けて、法律を可決成立させていただければ、その実現に向けて政府、与党一丸となって努力をしていきたいと思います。
○草川昭三君 もう一つ、いわゆる基金の話があるんですよ。 この基金は、後からまた私どもの同僚がいろいろと提案をしますが、いわゆる三種、四種、それから社会福祉という立場で、そして行き詰まったときには基金から出るんですが、その基金の中身、どういうようにして、どのような場合にどうなるかというのはまだこれから相当新しい経営者と詰めなければいけない、こう思うんですよね。 だけれども、この基金の積立てについても課税という問題が掛かるわけですよ。それは法人税の問題ということでいろいろと議論が出ておるわけでございますが、この基金そのものも会社のものではないわけですよ。障害者の方々、極端なことを言えば障害者の方々のためのものなんですよ。あるいは、本当に過疎の国民のために積み立てていくお金がこの基金だと思うんですよ。 そういうように理解をしませんと、この基金が積んだら、準備金なの、何々のというような形で課税の対象をすれば際限のない私は課税になるので、これもひとつ国民の財産を、今郵政当局の方から、いわゆる公社の方から、民営化を目前にしてそれを徐々に積んでいくんだという、そういうことを理解をして対処していただきたいということを申し上げておきたいと思うんです。 最後に、総理に、もう本当に今度のこの郵政法案というのは、もう総理自身にとりましても、先ほど来からの非常に強い決意を我々も聞いておりますけれども、改めてこの法案成立についての強い決意を聞いて、私の話を終わり、譲りたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 極めて含蓄の深いといいますか、専門的な議論も含めて、また歴史的経緯というものを踏まえてこの郵政事業の改革の重要性を指摘していただきまして、大変心強く思っております。 これだけ衆議院においても長時間審議をし、その前に与党においても何回も議論を重ね、そして今日こうして参議院におきまして、まあ既に七十時間になんなんとする審議を熱心に行われている。どうかこの積み重ねた審議が無駄にならないよう、多くの皆さんの御協力をいただいてこの法案を成立させていただくよう、より一層の御協力をお願いしたいと思います。私も全力を尽くしていきたいと思います。
○草川昭三君 じゃ、谷合議員に譲ります。
○谷合正明君 公明党の谷合正明です。七十七歳の草川議員に続きまして、三十二歳の私が質問をさせていただきます。 まず初めに、パネルを見ていただきたいと思います。(資料提示)これでございますが、このパネルが示す意味を御存じでございましょうか。答えを言う前に、一つ別のパネルも用意させていただいておりますので、そっちの方も示したいと思います。(資料提示)こちらがそのパネルでございます。これは、カザフスタンのセミパラチンスクの核実験場の周辺住民に対する診療を行っている、そういう、日本人医師が診療活動をしている、そういう写真でございます。先ほどのマークにつきましては、これは国際ボランティア貯金制度のこのマークでございます。 私、衆議院でこれまで百時間、そして参議院の方でも六十時間余りこれまで質疑を、議論をしてまいりましたけれども、この国際ボランティア貯金制度につきましては一つも話題に上っていなかったと思います。私は、このボランティア貯金制度について、この点につきまして絞りまして質問をさせていただきたいと思います。 この制度は、郵便貯金の利子の民間海外援助事業に対する寄附の委託に関する法律、長い名前でございますが、通称ボランティア貯金法に基づきまして平成三年一月からスタートをいたしました。 目的は、国民参加による草の根の援助活動を支援し、そして開発途上国の地域の人々の福祉の向上、それに寄与することを目的としたものでございます。仕組みとしましては、通常貯金や通常貯蓄貯金の貯金者がその受取利子の寄附を日本郵政公社に委託して、そしてその郵政公社がNGOや民間ボランティア団体に寄附金を配分するという制度でございます。 例えば、現在の金利は〇・〇〇五%でございます。一千万円を貯金し、かつ利子の一〇〇%を寄附すると仮定いたしますと、単純計算しますと年間四百円の寄附金が発生いたします。 これまで、現在のボランティア貯金制度の貯金の加入件数は二千七百十三万件を数えております。寄附金の配分総額は現在まで約百八十一億円に上りまして、世界九十二か国地域で援助事業に配分されてまいりました。今年は総額八千六百万円が配分されまして、アジアを中心とする世界二十二か国・地域におきまして、医療、教育、そして職業訓練など様々な分野の援助活動に活用されてまいりました。先ほどの写真がその一つの活動の様子でございます。 しかしながら、この国際ボランティア貯金制度が民営化後も存続するのか、果たしてなくなっていくのかと、貯金者の方や支援を受けているNGO団体から心配の声が上がっております。実際、私も議員になる前に、民間のNGO団体でこの制度を活用させていただきました。この制度のおかげで、アフリカのケニア、ジブチで活動してまいりました。そういう意味でも、この点について、まず竹中大臣にお伺いいたします。 国際ボランティア貯金につきましては、民営化法案でどのような手当てがされているのか。そして、私は、民営化後の郵便貯金銀行がこのような国際ボランティア貯金のようなサービスを行うことが望ましいと考えておりますが、竹中大臣の見解をまずお伺いいたします。
○国務大臣(竹中平蔵君) 谷合委員から今、二点御質問があったかと思います。まず最初に、現在の国際ボランティア貯金につきましては、これは郵便貯金の利子の民間海外援助事業に対する寄附の委託に関する法律という法律がございまして、それに基づきまして、今委員おっしゃいましたように、通常郵便貯金の預金者がその利子の全部又は一部の、民間海外援助団体に対する寄附を公社に委託するという制度でございます。 今回の法案についてなんですが、これは先ほど申し上げましたボランティア貯金につきましては、いわゆる整備法の附則の中で、これは民間、民営化後の郵貯銀行に、民間の企業でございますので、政府が特定の個別商品の提供を義務付けるということはこれは民営化の趣旨にそぐわないということ、一方で、しかし平成十八年度分の寄附金が発生するという事実があるということから、この承継法人でありますところの独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構にその事務を行わせることを内容とするところの経過措置を設けている、これが今回の法律の中での取扱いでございます。 次に、民営化後、これがどうなるのかということでございますが、これはどのような、民営化後、どのような金融商品、サービスを提供するかというのは、一義的にはこれは経営者の判断ということにはなりますが、委員の御指摘の国際ボランティア貯金につきましては、一部の民間金融機関におきましても実は類似をした寄附委託付きの預金商品を取り扱っているところであると承知をしております。 したがいまして、郵便貯金銀行においても、これまで郵政公社が社会貢献の一環として提供してきたサービス、またそれによって培われてきた信頼感を維持していくということは経営にとっても重要と考えられますので、こうした点を踏まえてしかるべくしっかりとした判断が行われるということを期待をしております。
○谷合正明君 つまり、二〇〇八年四月一日以降は郵便貯金銀行の経営判断によっていくということだと思うんですが、このボランティア貯金は、かつて年間で最大三十億円の寄附金が発生をいたしました。しかしながら、現在では超低金利ということで六千万円以下になってきております。 しかし、私は、この制度は金額で測れないものがあると、つまり普遍的な使命と価値がこの制度にあるんではないかということを考えております。実際、そういう財産があるというふうに確信をしております。一番大きい財産というのは、まず何よりも二千七百万件、人数でいいましても二千万人以上の方が加入していて自発的に寄附をしていると、税金による、ODAによる開発協力ではなく寄附による協力であるということ。そして二番目に、真の意味で国民参加型の国際協力であるということでございます。そしてまた、第三番目に、実際、何を援助したかというよりも、そういう二千万人以上の方々が例えばスマトラ沖の大地震等で、実際、遠い海外で起きた災害あるいは貧困に対して悲しみの共有を持つということが、これは私はこの国際ボランティア貯金制度の大きな財産であるというふうに確信をしております。 実際にこの制度、貯金者が平成二年度発足当時は約二百十三万件の加入者でございましたが、現在はその十倍以上に増えております。定額貯金の口座数がどんどん減っていく中でこれは私は非常に評価していいんではないかと。 そこで、生田総裁にお伺いをいたします。企業の経営人として、総裁はこの民営化後の郵便貯金銀行がこの国際ボランティア貯金のサービスを行うことについてどう考えているのか、お伺いをさせていただきます。
○参考人(生田正治君) お答えします。 今既に御説明ありましたように、金利が下がってきているんで随分集まる額は減っているんですけれども、それだけ非常にやはり価値は大きいと思います。先日も贈呈式やりまして、額は小さいんですが、皆さん本当に喜んでくれました。私どもは、こうした理念に照らしましてこれを大切にしてきているわけでありますけれども、当然、企業というものは民営化しましても、民間会社もみんな同じですけれども、いろんな社会貢献ということは尊重いたします。 したがいまして、私はこういう非常に質の高い貢献というのは必ず引き継いでくれるものというふうに思っておりますし、新しい経営陣の新しい経営理論の中に取り入れてもらえるように私も努力をしたい。まあ、まず余り努力しなくてもつないでくれるだろうと思っております。
○谷合正明君 お答え、ありがとうございました。 先ほども、今話の中にありましたように、社会的貢献、企業のCSRとかあります。あるいは、フィランソロピー、社会的な慈善活動といったものを、これから民営化後も生活者の目線、そしてこの世界の目線というものを持っていっていただきたい。私はそういうふうに期待をしているわけでございます。 最後に、小泉首相にお伺いいたします。 伺う前に、実際、この国際ボランティア貯金の援助活動を受けてフィリピンの子供が感謝の声を寄せているんですけれども、その声をまず引用させていただきます。 それは、「私たちは国際ボランティア貯金の加入者の皆さまのご支援によって沢山の知識を身に付ける事ができました。また、人前で話したり、手紙を書くこともできるようになりました。私たちの夢は今後もこのプロジェクトが続き、バリウェット集落に住む人々の生活環境が向上していくことです。日本の皆さま、ぜひ一度私たちの集落にいらしてください。皆さまのご支援に感謝しています。本当にありがとうございました。」、こういうメッセージがフィリピンの子供たちから届いているわけであります。 私は、冒頭、竹中大臣に質問をいたしましたが、同じ質問を小泉首相にお伺いしたいと思います。民営化後の郵便貯金銀行が国際ボランティア貯金のような普遍的な価値、そして使命があるサービスを行うことが私は望ましいと考えております。これに対する見解を伺いたいと思います。あわせて、この制度が果たしてきたこの評価というものもお願いしたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私も郵政大臣のときにこの国際ボランティア銀行を知りまして、これはなかなかいいアイデアだなと。また、多くの方々から喜ばれているということを聞いております。 今企業は、民間におきましても、社会活動といいますか福祉活動といいますか、あるいは文化活動、スポーツ活動、いかに企業の収益だけでなくて地域社会に、あるいは多くの人々に寄与することが必要かということを考えていると思います。義務付けるわけじゃありませんけれども、今あるようなこの国際ボランティア銀行、あるいはこの国際ボランティア銀行に触発されてまた何か別のいいアイデアを開発して、いろんな面で貢献できるような商品が開発されるということを期待しております。
○谷合正明君 終わります。
○吉川春子君 日本共産党の吉川春子です。 今日は、午前中から、ネットワークを維持すると、郵便局のネットワークを維持するという答弁が繰り返し行われてきましたけれども、国民は果たして納得されたのでしょうか。 過日、地方公聴会で、岩手で行われたその議事録を拝見しますと、簡易郵便局を委託している公述人から、ユニバーサルサービスの担い手として大変重要な役割を果たしている簡易郵便局が、郵政民営化の中では郵便局ネットワークの一翼を担って郵便窓口サービスを提供できる根拠はどこにもないと、こういう指摘がありました。正に、簡易郵便局で郵便貯金サービスが守られるかどうか、これが焦点だろうと思いまして、私は簡易郵便局の問題を今日は取り上げます。 まず、総理にお伺いいたしますけれども、長野県栄村秋山郷というところがあります。人口が二百五十八人、高齢化率五〇%、半分以上が六十五歳以上で、ここにある簡易郵便局は、年金の引き出しとかNHK、税金、公共料金の支払などに使われています。もし、ここの簡易郵便局がなくなれば、二十キロ以上離れた隣の新潟県の津南町の郵便局まで行かなくてはなりません。冬は二、三メートル雪が降る山間地で、民営化されたら郵便局がなくなってしまうんじゃないか、私もその地域へ行ってきましたけれども、皆さん不安を持っていらっしゃいます。住民の一人は、唯一の金融機関である郵便局がなくなれば、そこに住むなということにつながると、コミュニティーが断たれる、若者も帰ってきて頑張ろうという気にならないんだと、こういうふうにおっしゃっています。こうした最も困難なところで頑張っている郵便局の役割は大変重要だと思います。 総理、いかがお考えですか。そして、もしこの郵便局がなくなったらこの地域の人たちはどうすればいいとお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、具体的にその地域がどういう状況かは知りませんが、今回の郵政民営化法案におきましても、この郵便局というのは資産であるということで、いかにこれを活用していくかということについて十分配慮されなければならないと思っております。現実に、将来その地域がどうなるか断言はできませんが、多くの国民が不便を来さないような、そういう配慮が必要だと思っております。
○吉川春子君 私は、総理にそこの郵便局はなくならないと実は断言してほしいわけなんですね。 ちょっとこれをごらんいただきたいと思うんですが。(資料提示)現在、郵便局の数が二万四千約七百ありまして、そして特定郵便局が約一万九千、そして普通郵便局が千三百八あって、簡易郵便局というのは四千四百四十七、赤いところですね。ですから、これひっくるめて郵便局ネットワークが維持されなくてはならない。もう非常に、その約二割を占めている簡易郵便局の存在というのは非常に重要だと思うんです。 それで、もう一つパネルを用意しました。(資料提示)これは長野県です。簡易郵便局というのは、例えば鳥取県は四〇%、鹿児島県は三九・四%、宮崎も三六%、島根県が三二%ということで、簡易郵便局が非常にたくさんあるんです。長野県は三四%ありまして、これ赤い丸が県内にある簡易郵便局です。中央アルプスがあり、北アルプス、日本アルプスがあり、南アルプスがあり、そして浅間山があり八ケ岳がある、こういう山国で簡易郵便局というのはもう張り付いたように本当に困難な地にあって、さっき申し上げました秋山郷というのはこの新潟県の一番右の端ですね、そこにあるわけなんですね。こういう形で分布されています。 それで、生田総裁にお伺いしたいんですけれども、簡易郵便局の果たしている役割について、以前、私の質問にお答えになって、公社でできないところで、どなたかにお願いして地域の方のインフラとして郵便三事業のネットワークを張っていただいていると、代わりにやっていただいているんだと、大変重要な仕事をしているつもりで、地域の方にとっては多分掛け替えのない仕事だろうというふうにおっしゃいました。公社自ら設置することが困難なところに個人などに委託して簡易郵便局というのは存在していると、こういうことでしょうか。
○参考人(生田正治君) 私の簡易郵便局に対する認識は今先生がおっしゃったとおりで、私どもが自前の郵便局を張れないところで、なおかつ住民がいらっしゃって生活インフラとして必要なところに代わりにやっていただいているということで、地域住民の生活インフラとして三事業のネットワークを守っていただいていると、掛け替えのない仕事をしていただいていると思っております。 結局、自前でやるとなりますと、採算的に、もちろん逆ざやになっても構わないんですけれども、規模によりますから、どうしても張れないようなところでは、ほかに仕事をしていらっしゃる、ほかに小売業をしていらっしゃるとか、あるいは農協、ほかの仕事がきちっとあって、その横で多少の手数料でやっていただけるというようなところで代わりにやっていただいていると、そういう形態でございまして、今後とも、一部、その方が元々やっていらっしゃるお仕事をお辞めになるのでこっちも辞めさせてほしいというのがあるので、改廃はしておりますけれども、重要なシステムとして継続していきたいと思っております。
○吉川春子君 簡易郵便局というのは、公社も地域の方も、もうかるということではなくて、生田総裁がお答えになりましたように、できないところをお願いしてやっていただいている。地域に必要だから、酒屋さんやりながら、商店やりながら、同じお店の中でもう一つ郵便局の窓口を開いて、ぎりぎりのところで維持する努力をしていると思います。その点も間違いないですよね。総裁、いかがですか。
○参考人(生田正治君) 先生の御認識どおりで、そのゆえにやっていただけていると、逆に、そういうふうに理解しております。
○吉川春子君 岩手の先ほどの公述人の方が、郵便局の年収、簡易郵便局の年収というのは三百六十万ぐらいです、平均しても、でも実際は二百五十万円前後の局が大半で、決して恵まれているとは言えない、国に対するボランティアだと思ってやっている、その中で固定費の収入が七〇%を占めているとおっしゃっています。 過疎地でお客さんも少なく、もうからない簡易局がなぜ維持できているのか。実際には簡易郵便局の受託者に支払われている固定費が大きな役割を果たしていると思いますが、総裁、その点についてはいかがですか。
○参考人(生田正治君) お答えします。 お支払いしているのは、固定費と言わば出来高払みたいな二本立てになっているわけですけれども、固定費の方は月額が十三万四千二百六十円ということでございまして、それが重要な柱になっているかどうかは、どういうお仕事を一緒にやっていらっしゃる方で、御認識が違うとは思いますけれども、これが基本的にお仕事をしていただいている支えになっているんだろうと思っております。
○吉川春子君 なぜ採算の取れない過疎地で、個人や自治体にお願いしてまで郵政公社は簡易郵便局を設けて郵貯、郵便貯金を取り扱っているのかと申しますと、それは郵便貯金法の目的である、あまねく公平に利用させる、国民の福祉の増進、こういう規定によるものではないかと思いますが、もう一度総裁、その点はいかがお考えですか。
○参考人(生田正治君) お答えします。 先生お尋ねの郵便貯金サービスは、郵便貯金法第一条の「郵便貯金を簡易で確実な貯蓄の手段としてあまねく公平に利用させる」、今先生おっしゃったやつですね、との趣旨にのっとりまして、日本郵政公社法第二十条の、公社は、郵便局をあまねく全国に設置し、その設置に当たって地域住民の利便の確保について配慮するという郵便局の設置原則に基づいて、過疎地を含めた全国の郵便局において全国の郵貯サービスが必要とされているすべての郵便局において提供している次第でございます。
○吉川春子君 竹中大臣にお伺いいたしますけれども、この簡易郵便局の固定費の部分について、民営化後もこれは維持されるものでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 簡易局についての御心配をいただいておりますが、まず基本的に重要なことは、簡易局も実は郵便局であると、そのように法律上定義をされているということでございます。したがって、簡易局も含めて設置基準がしっかり守られると、これが第一のポイント。そして、簡易局も含めて、必要があれば地域貢献の基金も利用できるようになると。したがって、簡易局もその中でしっかりと必要なものは守られていくという仕組みをつくっているということでございます。 その上でお尋ねは、手数料の体系、固定費か変動費かということでございますが、今どうなっているかということについて申し上げますと、これは公社の経営判断によって今のようなものを設定されているわけですね。私は、当然今の判断には基準があるんだと思います。しかるべき理由があるんだと思います。しかるべきやっぱり固定費が掛かる、その分は手数料も固定費で見ようと、で、変動費についてはこの変動の手数料にしようと、そのようなことも踏まえて今正に公社の判断で設定をされているわけでございます。 今後、したがって簡易郵便局は引き続き設置されて、いろんなその辺においての業務の実施をするための手数料水準が設定されているわけでございますが、公社はやっぱり今の固定費、変動費を踏まえてそのような判断をしておられるということでございますから、当然そういったことを踏まえて適切に引き続き設定をされていくというふうに思っております。
○吉川春子君 その経営判断に一口で言えばゆだねられるということですけれども、全くもうからないこの簡易郵便局のようなものですね、もうかっているところもあるんですけれども、過疎地などは、そういうものをもうからないところに財政的支援までして、金融サービスの維持のためにやるような、そういう民間があるでしょうか。民間の企業はないと思うんです。今は、だから自治体がまず引き受けたりして、いろいろ苦労してやっているんですけれども、そういうことを、民間の金融機関が世界にどこにあるのかと、私はそのことを言いたい。 で、小泉総理にお伺いいたしますけれども、先ほど、その過疎地の郵便局は重要だと総理は答弁されました。郵貯法の目的の第一条にある、あまねく公平にという条文は、現在困難な郵便局で貯金を維持する根拠規定にもなっています。郵便貯金の義務規定は民営化法の何条にあるのか、時間がないんですので、どこにあるのか、その点だけを端的に総理からお示しいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 義務規定はございません。
○吉川春子君 全く義務規定はないんですよね。だから、簡易郵便局においてその郵便局の建物は維持されるかもしれないんだけれども、それが維持される根拠は今総理が端的におっしゃった、ないわけなんですよね。 で、もう一つ私は、パネル、もうこれが最後なんですけれども、これ見てください。(資料提示)民営化法の郵便局の定義というのは、左側は、こっち側は郵政公社で、今、国民は郵便局というと、郵便、簡保、郵貯、この三つを扱っているというのが郵便局だというふうに私たちは思っているわけですよね。ところが、郵政民営化法の中の郵便局というのは、同じ郵便局と使いながら、その定義は郵便窓口業務だけなんですね。だから、簡保も、このこっちの右側の簡保も郵貯も義務付けがない、こういう郵便局なわけなんですよ。 だから、いろいろおっしゃっても、その郵便局の窓口業務はネットワークの中で維持される、それは法的な義務付けがあるんだけれども、もうこの郵便局というのは現在の郵便局と似て非なるものになると、民営化後は、全く中身がもう空っぽになっちゃうと、そういう郵便局だということを私は指摘したいと思います。 それで、時間がなくなりましたのでもう質問はできませんけれども、衆参の審議を通じて、郵便局が住民にとって弱者保護、そして過疎地の保護にいかに大切なことかというのはもう本当十分に分かってきたと思います。日ごろは空気のような存在ですけれども、これがもしなくなったら生きていけないかもしれない、生存権が保障されない、そういうところにあるわけです。 郵便貯金のネットワークが切られてしまう、こういう日本の財産をなくしてしまう、これが郵政民営化法だと、こういうものは廃案にすべきだということを主張いたしまして、時間ですので、私の質問を終わりたいと思います。
○近藤正道君 社民党・護憲連合の近藤正道です。 午前中の片山委員の答弁で総理は、民営化委員会による見直し、これは経営形態の在り方も含めすべての事項を対象とすると、こういうふうに述べられました。また同時に、総理は、民営化委員会は郵政民営化法に定められた理念、そして方向に即して問題点を見直すと、こういうふうにも述べておられます。 郵政民営化の理念というのは郵政民営化法の第二条に定められておりまして、公社の機能を分割して、それぞれこれを株式会社に引き継ぐと、分割そして民営、こういうものを規定しているわけでございますけれども、民営化委員会が民営化に関するすべての事項を見直しの対象とするということになりますと、お尋ねをしたいんでありますが、民営化委員会が総理に対して、四分社化や民営化は失敗だった、異なった経営形態とすべきだと、こういう意見を述べることができるんでしょうか、あるいはできないんでしょうか、端的に総理にお尋ねをいたします。
○国務大臣(竹中平蔵君) まあ、四分社化等々含めて民営化の制度設計の根幹のところ、これはその理念のところで定めておりますけれども、政府としては、我々としてはその方向性、枠組みは最善のものというふうに考えておりますので、もちろん現時点でその見直しが必要になるとは私どもは考えておりません。 しかし、郵政民営化は、これは国民の利便の向上及び経済の活性化を図るために行われるものでございます。民営化委員会は、こうした大きな目的に照らして、株式の処分状況、経営形態の在り方を含めた民営化に関する事項全般について、何らかの問題が生じているようなときには、その理念、方向に即して、問題点についてこれは見直しを行うことになるということになります。
○近藤正道君 これは総理が参議院で、経営形態についても見直しの対象にするというところから話が始まったわけでありまして、そういう話がなければこういう議論は起こらなかった。一方で経営形態についても見直しの対象にする、一方で民営化法の理念の、この範囲で見直しを行う、これはある意味で矛盾をすると、そういう中身でありますんで、私の先ほどのような質問が出てくるわけであります。 もしそういうことであれば、端的に、経営形態の見直しには入らないと、もうこれは完全に、民営化とかあるいは四分社化、こういうものはもう見直しの対象にならないと、こういうふうにはっきりさせた方が分かりがいいんじゃないでしょうか。どうでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今申し上げましたように、私どもはこの法案に書いていることが最善だというふうに思って出しているわけでございます。しかし、この理念のところで、第二条で、これは云々いろいろありますが、国民の利便の向上及び経済の活性化を図るため、国民生活の向上及び国民経済の健全な発展に寄与することを基本として行われるものということでございますので、その方向に即して、問題点があればこれは見直しについて議論をしていただくということでございます。
○近藤正道君 民営化の目的は、郵貯、簡保、この資金を官から民へ流すことだと、こういうふうに思っておりますが、その実現のために、本来三事業一体で成り立っている郵政事業を四つに分けた。その結果、郵便局のネットワークが危うくなり、金融サービスの義務付けを失わせ、住民に具体的で切実な痛みと不安を押し付ける、こういうふうになったんだろうというふうに思っております。 これに対して政府は、拠点の確保だとか、安定的な代理店契約と基金等、これを使って、金融サービスの義務はなくてもこれと同等の体制をつくると、こういうふうに言っておられます。繰り返し言っておられます。しかし、今日の私の以前の段階まで含めて、国会でこのことが何度も議論になっておりますけれども、私は、サービスの義務がある時代と同じようなサービスの体制を実態としてつくる、こういうことは私は説得力を持って語られてはいないと、こういうふうに思っております。 百歩譲って、郵政、郵便の集配機能を持った拠点郵便局、これは何とか確保できるというふうにしたとしても、今ほど来議論がありました、少なくとも過疎地の不採算の集配機能を持たない窓口だけの小型規模の、小規模の局、つまり無集配の特定局だとか、今ほど来話がありました、簡易局は大変厳しい状況になる、ここは本当にこの間の論議で私は明らかになったんだろうというふうに思っております。 全国で二万四千七百局のうち、過疎地の郵便局が約七千局あります。そのうちの七〇%がこの無集配特定局と簡易局であります。一人あるいは数人で仕事をやっているわけであります。おしなべて不採算のところが多い。こういう中で、地域では民間金融機関がないところが多く、農協などもどんどん撤退する中で、地域住民の文字どおりセーフティーネットの役割をこの小規模局がしっかりと果たしているわけでございます。住民の安心を支えているわけでございます。 こういう過疎地の小規模局にコンビニを展開しろなどというのは、私はこれは絵そらごとではないか、余りにも過疎地の現実を知らない机上の空論ではないかと、こういうふうに思えてなりません。民営化ということになりますと、こうした局に統廃合やあるいは全体としての外部化、簡易局化、この波が押し寄せることは、私は火を見るよりも明らかだろうというふうに思っております。 竹中大臣も、当面そうしたこと、つまりなくなるということはないと思うけれども、しかし集落の実態だとか変化次第だと、こういうふうな苦しい答弁をせんだってやっておられます。では、当面のその先は一体どうなるのか。当面は、多分この十年間のその先ということだというふうに思っておりますけれども、基金によってこの小規模局、とりわけその簡易局のこれがきちっと支えられる、そういう数字的な裏付けはついに示されずじまいで今日まで来たというふうに思っております。 過疎地の不採算の小規模局の存続は、当面はともかく、その先は著しく困難になる、これはこの委員会の議論でも私は明らかになったというふうに思っておりますし、それが正に市場経済の論理だというふうに思っております。 正に、民営化という小泉さんの改革、今日の昼、盛んにこの程度の改革ということを何度も総理はおっしゃいましたけれども、この改革のために、過疎地の住民は正によりどころの重要な一つをこれで切り捨てられる、こういうことになるわけでございます。総理は、この冷厳な事実を正に正直に認めるべきではないかと。大丈夫、大丈夫と、ネットのその優位性ということだけおっしゃるんではなくて、是非この冷厳な事実を認めるべきだし、どうしてもやっぱり大丈夫だと言うんなら、先ほど来議論が出ておりますけれども、口先だけでおっしゃるんではなくて、金融サービスを法的に義務付ける、そのような法案をこの際、修正として出すべきではないか。そのことは考えられないんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 私たちは、この郵政のまず民営化が必要だという判断をしているわけです。公社のままでやっていけるのかと、今のように貯金で集めてそれを国債で運用するというようなことは、これはもう成り立たないだろうと。したがって、したがってやっぱりこれ、自由度を持っていろんなことをやっていただく民営化は不可欠だという、そこの判断から出発しているわけです。 しかし、民営化するんであれば、これは民間の一般の金融ルールに従っていただかなければいけないでしょうと。それは何かというと、やはり事業、一般事業と金融はちゃんと分けてしっかりと管理する、これは一般に認められた金融のルールですから、それに従っていただかなければいけない。したがって、四社分社化はさせていただかなければいけない。しかし、これは、金融は民有民営を目指しますけれども、それでも地域における金融は重要だから、それを実効性のあるような仕組みをつくる。法律で金融のユニバーサルサービス義務はしないけれども、結果として金融のサービスが展開されますというような仕組みをここでしっかりとつくっているわけでございます。 例えば、簡易局の話、先ほどから出ていますけれども、簡易局で本当にそういうことが、金融のサービスが難しくなった場合は、地域貢献という形で基金を使っていただけるわけです。地域貢献というのは、これどのような地域貢献計画を作るかは、これは地元の意見を聞いてくださいということを義務付けています。これは法律で義務付けているんです。そして、主務大臣である総務大臣が認可をして、政府が関与をして、必要な地域貢献、金融のサービスはできるということを、しっかりと政府も関与するような形でこの基金が運用される。また、場合によっては一体的運営ということもしていただいたらいい。 そういう形を使っておりますので、私は、これは民営化がもう必要ないと、国営のままでいけと、公務員でやれということであればこれはもう話は別ですけれども、我々は民営化が必要だという大きな判断をして、その上でこの事業、一般事業と金融を分けると、一般の金融ルールに従っていただく、その上で、義務は課さないけれども、今申し上げたような仕組みを重ねて重ねて、金融のサービスがきちっと展開されて、そして簡易局、地域の郵便局もしっかりと維持されるような、そのような仕組みをきちっとつくったつもりでございます。
○近藤正道君 私は、公社化の中でそういう改革は可能であると、こういうふうに思っているわけでございます。 また、民営化で郵貯法、簡保法が廃止をされました。これで郵便局のサービスの特徴であります簡易、確実、公平、低料金化、言わば福祉的なそういうサービスを行う、そういう法的根拠がなくなったわけでございます。利潤追求を旨とする民間企業の中でこれまでのようなサービスは維持できない、私はそういうふうに思うし、非常に難しくなった、こういうふうに考えております。 竹中大臣は、郵便料金の値上げもユニバーサルサービスも同時に可能だと、こういうふうに大見えを切りましたけれども、私は単なる希望的観測にすぎないんではないかというふうに思っております。 また、ひまわりサービスだとかあるいは年金サービス、その他様々な郵便局の福祉的なあるいは地域密着的なサービス、これは災害だとかあるいはそういうときに本当に力を発揮するわけでございますが、このサービスは、職員のやっぱり公を担う者としての使命感、これにやっぱり裏付けられているところが非常にある。私は、やっぱり職員の皆さんと会ってそういうことを本当に痛感をしているわけでございます。間違いなく、基金は確かにありますけれども、民営化によってサービスの廃止、少なくともこの質の低下は避けられない、私はそういうふうに思っています。 民営化の中で今までどおりにやれるというんなら、私はその根拠を是非示していただきたい。どうでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) まず、公の使命感、確かに公の使命感というのは公社の皆さんにとって大変大きなウエートを示しておられるというふうに思います。 しかし、これはあえて申し上げますけれども、私は、民間の方も民間の方としての誇りと使命感を持って仕事をしておられるというふうに思います。公の方だけが使命感を持ってやっているわけでは、これはないわけでございます。それぞれの仕事の中で、非常にしっかりとした生きがいを持って、やりがいを持って、私は、官も民もそれぞれの立場でしっかりと仕事をしておられたからこそ日本はここまで来たのだというふうに思っております。もちろん、その中に、民営化された後も公社には、郵政には公的な性格が残りますから、その部分につきましてはしっかりと、これは郵便認証司などがそのいい例でありますけれども、そういった公的な立場を持っていただいて引き続き仕事をしていただくということは、これはしっかりと考えているところでございます。 お尋ねのひまわりサービス等々、これも今の公社が行っているサービス、地域社会の貢献として大変重要なものであるというふうに認識をしております。必要があれば、これまた社会貢献、地域貢献の基金が利用が可能なわけでございますが、ひまわりサービスそのものについては、今特にその大きなコストを要しているわけではございませんので、私は、民営化された会社の社会貢献、地域貢献としても引き続きやっていけると思いますし、同時に、繰り返しになりますが、基金も使えると、そのような仕組みを今準備しております。
○近藤正道君 二十八日、私も盛岡の公聴会に出させていただきました。四人の公述人、最終的に三名の公述人が今のこの法案に反対、一人の方が方向としては民営化は賛成だけれども、しかし民業圧迫あるいは過疎地の郵便局はなくなる、この問題についてどう歯止めを掛けていくのか、この歯止めを掛けるということを条件に、しかも先ほど来話がありましたけれども、一年ぐらい総理と竹中さんが全国を回れという条件を付けて賛成をしたと。賛成は、もっと論議をせいと。ですから、文字どおり賛成はないんですよ。 これは、この間の地方議会の意見書、賛成がないというのと全く同じ。何でこれだけ地方へ来ると反対が多いのか。私は、この法案の中の地方切捨て、この本質を地域で住む人たちはみんな分かっているからだと、こういうふうに思っています。 総理にお尋ねをいたしますが、この法案は地方切捨てであることは明らかではないでしょうか。お答えください。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 地方も都会も活性化する大事な法案であります。
○委員長(陣内孝雄君) 時間が参りました。
○近藤正道君 はい。いずれ採決のときが来るというふうに思っております。是非、私も廃案に向けて頑張りたいと思っておりますけれども、廃案になったときには総理自らの判断の誤りを認めて、そういうことでやり直していただきたい……
○委員長(陣内孝雄君) 時間が来ております。
○近藤正道君 要望しておきます。
○委員長(陣内孝雄君) 六案に対する本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後五時二十二分散会