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162回国会参議院2005/07/25

郵政民営化に関する特別委員会 第8号

発言数
318
登壇者
27
会派数
5
開催日
2005/07/25

会議録

陣内孝雄自由民主党

○委員長(陣内孝雄君) ただいまから郵政民営化に関する特別委員会を開会いたします。  郵政民営化法案、日本郵政株式会社法案、郵便事業株式会社法案、郵便局株式会社法案、独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構法案及び郵政民営化法等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案、以上六案を一括して議題とし、前回に引き続き質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

藤野公孝自由民主党

○藤野公孝君 おはようございます。自由民主党の藤野公孝でございます。  これまで郵政民営化につきまして、様々な角度から議論を進めてきたわけでございます。私もいろんな疑問点、問題点をお聞きしたいと。でございますけれども、今回、今日ちょうだいいたしました時間、三十分ということでございますので、多少変則にはなりますけれども、これまで余り衆参わたりまして少し突っ込んだ議論が少ないのかなと思われているんで、私が非常に強く関心を持っております公社あるいは民営化後の郵便事業会社の国際物流事業への進出といいますか展開、ここに焦点を当てましてこの三十分の質問をさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。  現在審議中のこの郵政民営化法案の中身を見せていただきますと、公社は民営化に先立ちまして、この準備段階でありましても国際物流事業に進出できるという規定をわざわざ整備されておると。この辺り、生田総裁御就任になったこととの、御指名があったこととの関連も私はあるんじゃないかというようなことも思うわけでございますけれども、それはともかくといたしまして、竹中大臣にお伺いいたします。  今申しましたように、法律の中でもそういう準備段階からの進出ということが書いてあるわけですが、国際物流への進出ということにつきましては、ドイツあるいはオランダの例を引くまでもなく、要するに民営化することによって初めて可能となる成果、あるいは民営化こその追求すべきメリットというふうに私は思っておるわけでございますが、制度設計者、今回の郵政民営化の制度設計者の責任者のお立場から、この点につきましての大臣の御所見をまず伺いたいと思います。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 藤野委員御指摘のとおり、今回の民営化法案におきまして、この準備期からいわゆる準備的行為として特例的にこの国際事業への進出を認めるということで、我々もう非常に強い期待を持っているということを御理解賜っているというふうに存じます。  郵便の事業につきましては、御承知のように、毎年二%以上の割合で郵便物数が減少する大変厳しい環境がございます。こうした環境の中で、今後もユニバーサルサービスをやはり確保していただかなければいけないわけですから、これはやはり新たな事業、新たな事業に進出をしていただく、そうした中で収益力を確保していくということも必要かと存じます。その中で、国際物流というのは実は大変重要な分野であるというふうに位置付けております。また、これまでの制度設計の過程で、やはり生田総裁御自身の非常に強い御決意も私伺いまして、大変心強くこの点思っているところでございます。  この国際物流市場につきましては、今後発展が見込まれるアジア市場においても今寡占化が進んで、進みつつある、この四大インテグレーターを中心にどんどん進出の勢いがあって、やはり早期に進出しないといけない、そのように思っております。  しかしながら、公社形態でありますと、これは公社法の規定がございますので、現行の法令のままではこれは無理でございます。また、公社法を改正してというような議論もあろうかとは思いますが、しかし公社は国が全額出資をした特殊法人でございますので、やはり業務範囲、出資対象、これはおのずと一定の限度がある。そこで、やっぱり抑制的に考えざるを得ないというのがやはり現実ではないかと思います。  したがいまして、国際物流事業への進出を可能とするためには、やはり民営化をして海外の事業者とも同じ条件になって、そして経営の自由度を高めていっていただいて、思い切りその中で活躍をしていただきたいというふうに考えるわけでございます。ドイツ、オランダはまさしくそういった意図を持って民営化をしたというふうに私も認識をしております。民営化後の郵便事業会社におきましては、このような民営化のメリットを活用して、創意工夫を生かした積極的な事業展開をこの国際事業分野においても是非ともなしていただきたいというふうに思っております。

藤野公孝自由民主党

○藤野公孝君 今、竹中大臣も言われましたように、ドイツ、オランダの例を引くまでもなく、この民営化によって、様々な公社の段階では制約、抑制的にならなきゃいけない事業展開がこれで自由に、リスクを当然取るわけですけれども、進められるということが期待されているということは、私もそのとおりであって、今後の努力といいましょうか、それが期待されるわけでございますけれども。  生田総裁にお伺いしたいんですけれども、さはさりながら、かつての国営あるいは今の公社の段階で、いわゆる郵便事業、一般郵便物、小包含めて、郵便事業というものがやっぱりそのベースになってこれから展開していかなきゃいけないということは当たり前の話でございます。  現時点におきましても、様々なゆうパック等のいろんな新しいサービスを出していく、便利にしていくというふうなことで努力をされているわけでございますけれども、ここ二年間でしょうか、生田総裁以下、公社の皆さんの大変な御努力もありまして、この郵便事業そのものにつきましても、いろいろ厳しい条件、見通しの中で、しかしいわゆる黒字と、黒字化ということが達成されて、その点におきましては非常なその努力は多としなきゃいけないと私は思っているわけでございますけれども、ここの数年の現状、あるいは郵便事業の、何といいますかね、今後の課題も含めて、現状を中心にその現在の総裁の御認識をちょっと説明していただけたら有り難いと思います。

生田正治日本郵政公社総裁

○参考人(生田正治君) お答え申し上げます。  郵便事業は何度か申し上げていますように減収傾向が続いておりまして、いつまで減少するんだというこの間御議論もありましたけれども、それはゼロにはなりませんけれども、相当長期続くと思います、Eメール等の関係で。平成十五年は前年度に比べまして六百三十九億減少いたしましたし、昨年の十六年度も三百六十七億減少したと。これは本当は、普通、通常郵便だけだったら五%強減っているんですけれども、ほかで市場分野にある宅配便、ゆうパックですね、それから定形外とかダイレクトメール、こういったところで一生懸命挽回しまして、差引きそのぐらいで食い止めているということでございまして、そういった営業努力と購買費の合理化、さらに生産性の向上と、こういった経費の節減によりまして二年間辛うじて黒字を出したということでございます。  しかしながら、郵便物数につきましては、先ほど申しましたように、IT化の影響で引き続き当面は減少していくと見ざるを得ないというふうに思っておりますし、韓国の郵政なんかはもっと大きい比率で減少すると見込んで対策を考えていると理解しておりますが、一生懸命挽回しても、このままいきますとやはり年間二、三%はトータルで減少していくのかなと、こう考えております。  率直に申しまして、経済界で年々間違いなく売上げが減少する事業、企業というのに余り発展性があるとは通常考えられないわけで、どうしても衰退に向かわざるを得ないというのが経済界の一般常識だと思うんでございますが、そういったことを踏まえながら、私としましては、今後、需要拡大が期待できるにもかかわらず、日本の市場すら外国勢が自由に活躍をしている、今のところ横目に見ているわけでありますが、そういった国際分野、物流分野、こういった市場分野での取組を強化いたしまして、とにかく毎年の売上げ減少に歯止めを掛けると、これが要諦だと思います。歯止めを掛けまして、郵便まとめて黒字体質への構造改革に取り組みたいと、かように考えております。

藤野公孝自由民主党

○藤野公孝君 これまでも何回か、そういう郵便事業の見通しについて、いや、今黒字が出ているけれども、大変これは一時的にはそうだけれども、将来的には厳しいんだと。そういう面からも将来の郵便事業の展開については楽観を許さないというか、非常に厳しいものがあるということについては再度確認をさせていただきたいと思うわけでございますが、この郵便事業につきましても、実は今回の民営化に関連いたしまして幾つかの懸念あるいは不安材料があるわけでございます。  この点につきまして、二点、国土交通省にお伺いしたいんですけれども、何度もここでも議論になりましたけれども、郵便局がなくなるんじゃないか、いろいろ不便が生じるんじゃないかというようなそういう懸念の一つに、今回の民営化によりまして、いわゆる小包、郵便小包、これのユニバーサルサービスの義務付けが外れたというか、外したというか、この点、他の大手宅配業者等との関連から見ても、それは自由な競争に任せるという考え方が分からないわけではないわけでありますけれども、いわゆる不採算地域の代表であります過疎地あるいは離島、そういったところに今送られております郵便小包、ゆうパックですか、これがユニバーサルサービスを外したことによって、非常に不採算性の強い地域でありますので、将来どうなるのかなという懸念は地域の方々は当然のことながら不安材料として抱いておられるし、その点について懸念をぬぐい切れないわけでございます。  一方、ヤマトでありますとか日通でありますとか、大手の民間業者も含めて、そういう小包類宅配の市場というものはどんどん広がっていってはいるわけでございますけれども、国土交通省さんの方で、こういうヤマトや日通を含めた大手宅配業者のサービスの状況、その点を含めまして、これらの地域がこの民営化によって郵便小包のユニバーサル義務が外されたことによって不利益をトータルとして被ることがないのかどうか、見通しについてお伺いいたします。

金澤悟国土交通省自動車交通局長

○政府参考人(金澤悟君) お答え申し上げます。  我が国の宅配便の取扱個数は近年も増加しておりまして、昨年、十六年度で二十八億七千四百万個に達しております。これは対前年で一・四%の増加になっております。  それで、今委員御指摘の、ヤマト、佐川、日通、これが上位の三社になっておりますが、この三社のトータルが全体の八二・七%という状況になっております。このサービス内容でございますが、現在、離島の一部で港止め、港までしか配送しないということ、あるいは地元の事業者に配達を委託しているという場合がございますけれども、基本的にはこの三社については自ら独自のネットワークによりまして、全国、過疎地や離島を含む全国への配達が可能なネットワークを形成しているということでございます。  したがって、これに郵便事業の、仮に郵便事業の民営化が行われましても、このような大手宅配事業者のサービス内容については更に充実する方向になるであろうということを勘案いたしますと、大きなサービスの低下といったことはないのではないかというふうに考えております。

藤野公孝自由民主党

○藤野公孝君 郵政公社そのもののそういう離島、過疎地、離島等におけるサービスがなくなるかなくならないかということも含めて、もう一度、今の御答弁というのは、民営化、郵政民営化したからといって、離島や過疎地の小包サービスが非常に不便になったり、場合によっては途絶えたり、そういうことはトータルとしては今のところでは考えられないと、こういうことでよろしゅうございますか。もう一回お願いします。

金澤悟国土交通省自動車交通局長

○政府参考人(金澤悟君) そのような趣旨で答弁させていただきました。

藤野公孝自由民主党

○藤野公孝君 引き続きもう一点、新聞、雑誌等でもいろいろ報じられているところでございますけれども、郵便事業、いろいろ将来、先細りの面はあるとはいえ、このマーケットに郵政公社が民営化して入っていくということになりますと、二兆円の大企業でございますね、まあガリバー企業でございます。既存の民間業者にとりましては手ごわい競争相手になるわけでございます。その上、これまで国がやっていた公社だというようなことで様々な、恩典と言っちゃ失礼かもしれませんが、優遇的な面が法規制上もあったと、場合によってはちょっとこれはアンフェアな、不公正な競争になるんじゃないかという懸念も既存の業者は持つのは私は当然だと思う。  そういう意味で、イコールフッティングによる競争と、竹中大臣は盛んに金融とかそういう面でもおっしゃっておりますけれども、この物流といいましょうか、郵便事業の分野でも同じ哲学というか思想が貫徹されなきゃならぬと私は思うわけでございますけれども、この民営化された郵便事業会社に対する、例えばトラック事業法でありますとか、そういう物流法制、法規制の適用、こういったものは当然私は受けるんだと思っているんですけれども、その辺どうでございましょう。

金澤悟国土交通省自動車交通局長

○政府参考人(金澤悟君) お答え申し上げます。  民営化後の郵便事業会社が行います運送行為につきましては、今委員御指摘のとおり、民間宅配業者とのイコールフッティングという確保が極めて大切でございます。ですから、他の物流事業者との間で公平な競争条件が担保されるように環境の整備が必要であるということであります。  また、当然のことながら、運送の安全あるいは利用者利便の確保といったことを確保することが肝要であるという観点から、今御質問の点につきましては、郵便事業会社が行う運送行為につきまして貨物自動車運送事業法の物流法制を適用するということにしております。

藤野公孝自由民主党

○藤野公孝君 今後、そういうことで、そういうことでというのは、法の適用をきっちり受けてイコールフッティングが確保されるということがありませんと、またいろいろ今回の民営化というのが何か曲がってしまうということもあると思いますので、よろしくその辺の適用をお願いしたいと思うわけでございます。  それでは、本題に戻りまして、この国際物流事業への展開ということにつきまして単刀直入に生田総裁にお伺いしたいと思います。  先ほど、冒頭、竹中大臣の御所見も伺ったところでございます。総裁御自身、同じ質問、一部なるわけですが、このドイツやオランダの一種の成功例ですね、確かにドイツなんかは国際物流への展開ということではもちろん成功いたしましたし、一方、郵便局が減った、いろんなサービスが少し途絶えたというような別の国内的なデメリットもあったやに伺いますが、この国際物流への展開という点で、大変アメリカがもう国を挙げてDHL等の拡大、事業拡大を阻止しようとするぐらい、脅威になるぐらい強力な国際競争力を持った企業としてドイツ・ポストの場合も展開をしているということでございますが、総裁御自身、このドイツやオランダの例をどう認識されておりますか。  しかし、それはあくまでもドイツやオランダの例でありまして、我が日本郵政公社の今後の国際展開というものが同じテンポで同じようになされるとは到底思っていないわけですけれども、どのような方向でこの戦略を展開され、また準備をされようとしているのか、この辺が全然私自身もまだイメージがわかないので、少し時間を差し上げますので、お答えできる範囲で結構でございますが、具体的に分かりやすくおっしゃっていただけたらと思います。

生田正治日本郵政公社総裁

○参考人(生田正治君) お答え申し上げます。  ドイツのポスト、オランダのポストが国際的にも非常にぬきんでて今立派な活動をしているわけですけれども、幾つかの要因があったと思います。  一つは、国内で安定的な経営基盤を持っていたということですね。それは国策的にやったんだと思うんですけれども、国内を安定しておくと。リザーブドエリアも、例えばドイツの場合、百グラムまで、あるいは基本料金の三倍まではリザーブドエリアにするということで、これ誤解がないんですね。日本の場合は信書という概念ですから、これ日本だけですけれども、概念は。時々境目がファジーになるので、多分先生のお宅にもこれ本当に信書でないのかなという手紙が結構来るんじゃないかと思いますけれども、そういう状況が生まれると。ところが、諸外国の場合、日本以外はそれがないと。それが一つで、それを基盤に国内できちっとした経営基盤を持ったということが一つだろうと思います。  それから二番目に、民営化が早かったし、その入口から経営の自由度が極めて大胆に認められて、国際物流、国際事業に進出できたと。それで、子会社の株を売ったりなんかしながら、思い切った投資活動を行って現在の状況をつくってきたということが二番目。  三番目は、ドイツの場合でいえば、やはりツムヴィンケルという経営者が立派な経営者だったと思います。そういったものの相乗効果かなと、かように思います。  翻って、今度我が国の場合でありますが、私はそれから見ると三周後れという表現を何度かさせていただきましたが、極端に出遅れている国際物流分野に少しでも早く出ていけるようにしたいと思いましたので、とにかくそこをやらないと、さっき申したように、黒字構造への転換が難しいという私は認識しているんで、早くやりたかったので、公社一期四年の期中でも公社法の改正をしていただけないかというお願いをしていたわけであります。それが今、法案の中の一部ということでできているというのが現状でございます。  それが法的に来年の四月から仮に可能になったというふうに考えますと、すなわち投資の活動が可能になったというふうに考えますと、私が今考えておりますのは、自分がこれからいろんなものを自分で買って、余り慣れていない連中がそのまま海外へ行ってやるなんということはほとんど考えていないわけでありまして、既存の優れた物流事業者との提携をやるつもりでおります。  私は、常に経営理念としては競争と協業と言っているんですけれども、公正な競争はどんどんすべきだけれども、協業、一緒にやって相乗効果が出るところは思い切って協業していくというのが私の長年やってきている考え方なんですが、そういった理念で、提携によりまして、比較的少額の投資で、百億から二百億と申しましたが、取りあえずこの一、二年はですね。効率良くかつ速やかに事業を開始して、まずは日本初の国際エクスプレス市場におきましてこれ以上シェアが落ちないように頑張ると。今、既に三位ということは申し上げたと思います。ドイチェ・ポストが二九%、法人から出る国際エクスプレスですけれども、ドイチェ・ポストは二九%。フェデックス、ちょっと正確に覚えていないけれども、たしか二六か二七だったと思います。我が方は残念ながら一八%であります。それを守り、何とか回復すると。  そして同時に、欧米市場に比較しまして今急速に伸びてきているアジア市場、中国も含みます、というよりか、大きな市場だと思います。そういったところに、まだ勢力図が確定しておりませんから、アジアだけは。そういったところに進出していって事業を開始したいと、こう思うわけでありまして、それを可能とするために、部外から物流の専門家を数名既に入ってもらっていろいろ努力してもらっておりますし、公社がスタートしたときに私はそう思ったものですから、既に今、半年刻みぐらいで研修員どんどん出しておりまして、海外の物流業者、ドイチェ・ポストにも出しました、日本の進出企業にも出しました。五十人ぐらいのスタッフを既に研修をしまして、そういうことが対応できる人間を育てつつあると、こういうことでございます。  時間をいただきまして、この辺でよろしゅうございますか。

藤野公孝自由民主党

○藤野公孝君 ありがとうございました。  もうちょっと、将来にわたっての点につきましても続けて総裁にお伺いしたいわけでございます。  もう正にこれは釈迦に説法ということで申し訳ございませんけれども、私の考える、今おっしゃいましたDHLとかフェデックスとかいろいろ、四大いわゆるメガインテグレーターというのがもう世界を、特に欧米市場はもう席巻し、かつ今、これから我が郵政公社が国際展開、あるいは郵便事業会社が国際展開しようとされるであろうアジアのマーケットにおきましても、今おっしゃいましたように、既に虎視たんたんとその四大インテグレーターというものがねらっているというような状況の中で、今準備状況等も含めておっしゃっていただいたわけですけれども。  私の感じでも、今いわゆる国際エクスプレスというんですか、文書とかパンフレットとかそういうようなもの、その国際エクスプレス事業というものが、まではいけると思うんですけれども、さらに企業、生産企業と組んでいろいろ、物流ですね、ロジスティック、こういうようなものにつきましては相当なノウハウやらいろいろ経験やらが要る。そういうところまでを含めて三位、手紙と含めて三位一体とは申しませんけど、インテグレーターの姿の外国の例を見ますとそれがそろっているような気がするわけでございますが、夢という感じでもいいですから、もう一回、将来どういうところまで伸ばしていきたいかという今後の抱負について、あるいは決意について、総裁にもう一度お伺いいたします。

生田正治日本郵政公社総裁

○参考人(生田正治君) お答え申し上げます。  まず、国際ロジスティックス、言うはやすく行うは難しで、結構専門知識が要りますので、さっき申しましたように、研修員を、実務研修、約五十人もたまりました、つくって、そういう人材を育成するし、外からも入れるというふうなことをやっておりますし、それでも間に合わないから、自分でどんと出ていくんじゃなくて、外部の既にやってる連中と競争と協業の理念で組んでいくと、こういうことをやっているということは申し上げたとおりでございます。  とにかく、国内の通常郵便が毎年五、六%減る、これでは先行きが非常に苦しいわけでありますから、郵便部門の黒字化への構造改革と、安定的に経済的な料金を提供申し上げていく、国内でということですね、郵便に。これ重要な使命だと思っていますから、それを可能にするためにも国際物流分野を事業の柱にしていきたいなと思っております。  そのため、まずゆうパックとかダイレクトメールとか国際分野に努力いたしまして、通常郵便対それ以外の売上げというのが長年一対九なんですよ。で、一の方の市場は本当はどんどんどんどん伸びてきてるんですけど、何倍かに、ほとんどそれに、フォローアップしてないからいつまでたっても九対一で、今起こってることは、その一対九のうちの九がだんだん減ってきている、毎年ね。だから一の方を増やさざるを得ない。これがゆうパックでありダイレクトメールであり、国際便であるわけであります。当面八対二にしようということで、今八対二にほとんどなりつつあります。公社の間に一対九は八対二強に必ずなると思います。それを、さらに何年か掛けまして、次の経営者がバトンタッチしてやってくれると思いますが、七対三にし、あるいはそれ以上増やしたときに初めて構造的に郵便部門は黒字構造になったということだと思います。  私としましては、来年四月以降、それが法的に可能になれば、国際事業への投資と活動と、これを始めまして、そのために、その来年の四月ということでは準備期でありますが、準備期から国際物流事業の進出を必ず取り掛かりを始めていきたいというように考えております。  先ほど申しましたように、まずは日本発の国際エクスプレスにおけるシェアの防衛、次いで回復、さらに将来的には、外国勢に入られるのみでなく、我々も成長分野であるアジアの物流にきちっと入っていくと。それで、アジアにおきまして、日本国の郵政事業にふさわしいプレーヤー、ドイツだってやっているんですから、後追いとはいえ日本国もやっぱり日本国の郵政事業にふさわしい活動がアジアにおいてできて、いい意味で存在感が出るようにしていきたいと、かように思っております。  あと、具体的にというのはやっぱり名前の問題になるんで、この席はここだけというお話が通用しないと思っておりますので名前はちょっと控えさせていただくと、この程度で御勘弁いただきたいと思います。

藤野公孝自由民主党

○藤野公孝君 具体的な名前は結構でございます。  最後に、国土交通省、今までのいろいろここでの質疑を踏まえまして、物流の総責任者である国交省の立場から、公社が国際物流に進出することにつきましての所感、所見がございましたらお伺いします。

春田謙国土交通省政策統括官

○政府参考人(春田謙君) お答え申し上げます。  先ほど来お話出ておりますけれども、国際物流の分野につきましては、特に最近、中国を中心といたしますアジア地域、こちらが非常に生産の拠点、消費の市場、急成長をしておりますし、我が国の企業も進出をしていると、水平分業化が進展しているというところでございます。この中で、アジア地域における物流量も増大をしてきております。特に、いわゆる航空輸送、航空輸送につきましては速達性を発揮をいたしまして質の高い輸送サービスを提供できると、こういうことで最近この十年で市場は約二倍に拡大をしてございます。今後も順調にこの辺が伸びていくものと考えております。  ただ、我が国の航空企業、外国の航空企業が我が国の航空輸送市場、どの程度のシェアになっているかと申しますと、平成十五年度で外国の航空企業のシェアが六〇%、いわゆる半数を超えているという状況でございますし、特に先ほど来お話の出ている、いわゆる小口急送エクスプレスサービス、これはドア・ツー・ドアのサービスで非常に利便性を高めたサービスであるわけですが、この分野につきましては、郵政公社が現在行っておりますところの国際スピード郵便、EMSというサービスがございますが、こういう提供をされているほかは、先ほど来出ておられます外国のインテグレーター、こういったところのシェアが急速に拡大をしているということで、この分野の我が国企業の進出は後れているという状況にあろうかと思います。  こうした中で、外国企業に伍して我が国の物流企業が荷主のニーズにこたえるということで、我が国産業の国際競争力の観点からもこういったニーズに対応していくということが非常に重要でございまして、郵便会社が国内に張り巡らされておりますネットワーク、こういった経営資源を生かして、小口急送貨物事業、あるいはロジスティクス事業、将来的にはそういった国際物流分野に進出するということは大変意義深いものであると考えております。  私ども国土交通省といたしましても、いわゆる国際拠点空港の整備、あるいは国際拠点施設へのアクセス等につきまして、いわゆるスピード感を持って環境整備という観点から取り組んでまいりたいと考えております。

藤野公孝自由民主党

○藤野公孝君 私といたしましても、公社の国際物流への進出が成功し、民営化を契機とした我が国の物流業の競争力のアップということを大いに期待しつつ、質問を終わります。  ありがとうございました。

山本順三自由民主党

○山本順三君 自由民主党の山本順三でございます。  ちょうど昨年の七月二十六日に初めて胸にバッジを付けさせていただいて、丸一年がたちました。この注目度の高い委員会で質問するチャンスを与えていただきましたことを大変有り難く思っております。  実は、今日も愛媛県から大勢の特定郵便局長さんが来られて、陳情に私の部屋に来られます。昨日は地元で大勢の皆さん方の訪問を受けました。先週も大勢来られました。明日以降も連日来られます。したがいまして、それほどの皆さん方の言わば陳情の中身というものを自分なりにしっかり把握するなり、あるいはまた地元へ帰って郵政民営化に対しての国民の皆さん方の考え方というものを自分なりに集約しながら論点を整理してみますと、大体三つに分けられるのかなと思います。  一つは、もう議論が十分なされておりますけれども、今なぜ民営化なのかという論点。それからもう一点は、郵政民営化によっておらが町の郵便局がなくなってしまうんではないかと、こういうふうな不安感。さらには、民営化によって現在の郵便局のサービスというものが低下してしまうのではないかと、こういう不安が渦巻いているような状況だろうと思います。  もちろん、三百四十兆のお金、これが官から民へということで民間に流れてくる、そういうふうなマクロ的な話から始まって、いろんな議論がありますが、やはり一般の国民の皆さん方は郵便局がどうなるんだというところに非常に大きな関心があるわけでございまして、そういった点にある程度絞らせていただいて何点か質問をさせていただきたいと、このように思います。  さて、今、生田総裁の方から経営見通しについていろいろとお話がございました。総裁になられてから、郵便局は変わったと、また郵便局の職員の皆さん方の意識も変わって、正に真っ向サービスということが我々にも感じるような状況になってまいりました。その結果として、経営もかなり改善されたのではないだろうかというふうに思います。  ただ、今のお話によりましたら、やはり年々五%郵便がダウンしていくんだと、あるいは国際物流についてもまあ三周後れであるというようなことから、早くに民営化、対応しなければならないというお話がるる今日まで述べられてきたわけでありますけれども、今お話の中で、二年間は辛うじて黒字を出したというような藤野委員への答弁もありました。  ですから、今なぜ民営化なのかという答えを出すときに、国民の皆様方に我々も分かりやすく説明責任を果たしていかなければならない。ということは、例えば公社としてこれから存続を、経営形態していく、その場合の経営見通しとして、郵便あるいは貯金、そしてまた保険、それぞれ具体的な試算を当然されておると思いますけれども、そのことによって経営状況はどうなっていくのか。もっと端的にお伺いするならば、いつから赤字に転落するのかと、こういうふうなことを説明することによって、今民営化をしなければならないというそういう一つの説明になるんだろうと思うんですけれども、その点についての総裁の説明をお願いしたいというふうに思います。

生田正治日本郵政公社総裁

○参考人(生田正治君) お答えします。  早く国際事業に進出することが郵便の健全性、黒字構造への転換、安定的な経済的な料金の維持に通ずると、を申し上げたんで、早く民営化しろということは私は言っておりませんで、法的にできるようにしていただきたいということで、そのためには二つの選択があって、一つは公社法の改正と、もう一つは民営化でしょうということは申し上げているんで、そこはひとつ誤解ないようにお願いしたいと思います。  それから、辛うじてこの二年間黒字、郵便ですよ、出してきたと。もう本当に職員よく努力してくれまして、考えられるあらゆるアイテムで、せいのって言って頑張って出してもらった。それで出てきたわけですよね。それで、今後の二年間も出せると思います。公社法と社会規範の枠内でまだ努力の余地がありますから、まず出せると思います。  そういうことも申し上げた上で、先生の質問に入っていきますけれども、公社法の枠組みと社会的規範を配慮しながらここまで改善してきているし、あと二年間更にできるということは申し上げてきたとおりということなんですが、郵政事業だけを見ると、郵政省、事業庁、今公社とだんだん改善してきているように見えるんで安心感が出るような感じもあるかも分かんないんですが、で、またそれを評価していただいているんだけれども、あらゆる場所で申し上げているように、私自身は全く楽観しておりませんということを申し上げていると。  その理由は、一つは、平面的に市場比較した場合に、三事業とも非常に利益率が劣っていると。例示的に言えば、郵便の対売上利益率は一・四九%しかないんですが、例えばヤマトさんだと四・五%あると。それから、郵貯の分野でも対預金利益率、我々は〇・四八ですが、東京三菱は一・〇一、三井住友は一・五三あるというふうなことがありますし、簡保に至っては、利益の根源である利差、費差、死差というのが私どもは赤字なんだけれども、他の生保さんはみんなそれが健全に黒字だというふうなことがあるんで、自分だけを見りゃいいんだけれども、平面的に市場で見ると大変苦しいですよと。仮に、これを民間として市場で競争していると仮説を立てれば、大変苦しい戦いを今しているというふうに言えるんじゃないかなと思うほどであります。  で、中長期的に見ても、まず一番目に、郵便事業は先ほどからお話ししているとおりですから省きます。毎年、今のところ、ほっておけば五、六%減っていくと。  それから二番目に、郵貯、簡保の金融分野ですが、資金量は、バブル崩壊後逃避するような格好で物すごく大きくなりました。だけれども、今それどんどん返っていっていますから、資金量は民間に返りつつあるわけで、例えば、平成十一年に郵貯、簡保で三百七十六兆だったのが、公社スタートのときは三百五十七兆。十六年度末、この間の春が三百三十二兆。民営化後十年、平成二十六、七年ごろはおよそ二百十兆から二百三十兆ということで減ってくるわけでありまして、大体三分の二になるわけですね。利益率が今のまま、非常なビジネスモデルの制約がありますから、思ったことできないわけですね。だから、利益率も一定とすれば、額が三分の二で利益率は変わらないとなると、利益も三分の二に減ってしまうということを意味しているということであります。  そういった状況は、政府の骨格経営試算、これには公社も協力いたしました。三事業とも十年間黒字は維持するんだけれども、年々売上高と利益が減っていきますということを、低減していくことを示しているわけでありまして、長期的に見ると経営として大変苦しくなるというのは、それが、数字が示しているとおりだろうと思います。  十年のその先引き延ばしても、今のままでいけばほぼ同じ状況がそのまま延びていくのだろうと思うわけでありますが、いつ赤字になるのかという御質問に対してコメントさせていただきますと、経済ももちろん生き物ですし、それから市場も生き物、経営も生き物です、だれがどうやるか、こういったことがありますから、いつから赤字というふうなことは今現在予見し得るはずもないし、また予見すべきことでも、適切ではないし、今のところは黒字基調がずっと続いていくんだけれども、だんだん苦しくなりますよという前提でお考えいただくのが一番適正ではないかなと、かように判断いたします。

山本順三自由民主党

○山本順三君 いずれにいたしましても、公社がスタートして、先ほど申し上げた真っ向サービスという流れの中で経営が改善されているということは大変にすばらしいことだと思っておりますし、生田総裁におかれましては愛媛県の大先輩でございますから、今後大いに活躍されますように御期待を申し上げたいと思います。  次に、先ほど申し上げた、郵便局なくなってしまうのではないかというような心配が渦巻いております。  そんな中で、まず一点お伺いしますけれども、郵政民営化の基本指針の中にこんな文章がございます。「窓口の配置についての法律上の取り扱いは、住民のアクセスが確保されるように配置するとの趣旨の努力義務規定とし、具体的な設置基準のあり方等は制度設計の中で明確化する。」と。そして、この郵政民営化の基本方針に基づいて作られました改正法、郵便局株式会社法案第五条にはこんな文章があります、条項があります。「会社は、総務省令で定めるところにより、あまねく全国において利用されることを旨として郵便局を設置しなければならない。」ということであります。  端的にお伺いするわけでございますし、またお答えいただきたいと思いますけれども、この中でうたわれております郵便局の設置というものは努力義務なのでしょうか、それとも義務そのものなんでしょうか、お答えいただきたいと思います。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 全国に張り巡らされたこの郵便局のネットワーク、これはもう本当に重要な国民の資産だと我々強く思っております。水道のようなライフラインに匹敵するような、そういう重要なものであると。したがって、この法案作成、そして制度設計におきましても、国民の安心、利便を守りながら、これを活用するんだという強い決意を持って当たったところでございます。  具体的に今お尋ねがございましたけれども、あまねく全国において利用されることを旨として郵便局を設置することを法律上義務付けるということ、さらに省令における具体的な基準として、特に過疎地について、法施行の際、現に存する郵便局ネットワークの水準を維持することを旨として規定することとしております。すなわち、この利便性に着目して、これは法律上しっかりと義務付けをしているということに相なります。  基本方針では実は書かれていること三つございまして、全国民がちゃんとアクセスできるようにしてくださいということ、そして過疎地については十分に配慮してください、これは現行水準維持という形になっている、ただし、人口稠密地域等々について見直しが必要なところは、これはやっぱり見直していただかなきゃ困る、そういう趣旨の基本方針でございますので、その基本方針に基づきながら、利便性に着目して設置することを法律上義務付けているという形にしております。

柳澤伯夫自由民主党

○衆議院議員(柳澤伯夫君) 実はこの点が一番最初、政府と与党とが論争をした点なんです。  基本方針では努力義務しか書いていないということを私どもはとてもこれは我慢できないということで、政府側と随分論争しました。そして、最初に落城したのがこの設置基準における義務規定、法律上義務付けるということにいたしました。この郵政公社の時代との規定とどうだというようなこともございますけれども、私どもとしては、こういうことで落着をしたということで法律上義務付けたということ、これはもういきさつからいってももう明白であるということをやっぱり申し上げておきたいと、このように思います。

山本順三自由民主党

○山本順三君 大変力強い答弁をいただきましてありがとうございました。そのことを前提にしてこれからの議論が進んでいくわけでありますけれども、実際に各郵便局、特に郵便分野、郵政公社の方で各都道府県別、そして郵便局別の採算というか、今の収支状況をはじいたその表を見せていただきました。もうほとんどの郵便局、特に郵便事業分野においては赤字赤字赤字というような、そういう状況になってきております。  それで、今義務付けをしておるということなんですけれども、いわゆる郵政公社では、ユニバーサルサービスを義務付ける一方ではいわゆる税金等々の減免措置がある、これはもう御案内のとおりであります。そうなってまいりますと、今度、郵便事業会社になり、郵便局会社で郵便のユニバーサルサービスを義務付けたり今の郵便局をしっかりと維持する、そういう義務も当然生じておると思いますけれども、そういったことを要求する場合に、やはり何らかの優遇措置でもなければなかなか難しいんではないだろうかというふうに私自身は感じております。もちろん、社会・地域貢献基金、こういう対応もございますけれども、これはあくまでも、金融サービスやら、あるいは第三種・第四種郵便の赤字を補てんするという意図があろうかと思いますが、郵便局の設置とか維持そのものに対してのいわゆる対応はなされない、このように思っておるところでございます。  そうなってまいりますと、何といっても、民営化して民間会社になりますと、当然効率化というものを求めるのはこれはもう当然の話でございます。その民間企業に郵便局の設置を義務付けるということは、何だかこう経営上の財政的な担保等々がない限りは極めて難しいんではないだろうかというふうに思うわけでございますけれども、そのことについての御見解をお示しいただきたいと思います。  加えまして、もう一点、併せてお伺いしたいと思いますが、大都市の郵便局はほぼ郵便事業でも利益を出すところが多い。そして、過疎地域の郵便局は先ほどのお話のとおり総務省令の下で設置の義務付けが明確にされておる。  そうなってまいりますと、その両方に合致しないところ、特に地方都市の、中途半端なと言ったら語弊があるんですけれども、特定郵便局、特に無集配の特定郵便局辺りはこれなかなか黒字を出そうとしても難しい。赤字がどんどんどんどん累積していく。そうなってくると、将来的にそういったところに、効率化という名の下になるんだろうと思うんですけれども、統廃合のターゲットになってしまうんじゃないだろうかと、こういう心配があるわけでございますけれども、そのことも併せて御見解をお伺いしたい、このように思います。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 郵便局の設置を義務付けている、しかし、やはり何らかの経済的な担保措置がなければ、民間企業でない以上それは維持できないのではないかと、とりわけ大都市と過疎地の中間に位置するようなところについて不安が残るのではないかという御趣旨であったかと存じます。  先ほど申し上げましたように、この郵便局のネットワークそのものがもう大変重要だと、ライフラインに匹敵するというふうに我々考えているわけでございますけれども、まずこの郵便局会社ですけれども、郵便事業会社、貯金銀行、そして保険会社の各事業会社から窓口業務を受託して、そして受託料を得ると、これがしっかりしている必要があるわけでございますが、まず郵便事業会社に対しては、郵便窓口業務の委託等に関する法律に基づきまして、郵便局会社への委託が義務付けられております。したがって、そこでの局のコアの仕事としてこの郵便業務がやはりしっかりと義務付けられているというのは第一でございます。  そして、銀行と保険会社に対しては、銀行免許、生命保険業免許の、これはみなし免許を付与するに当たりまして、最低限移行期間をカバーする長期安定的な代理店契約、保険募集委託契約があることを条件として付すわけでございますので、この免許条件、つまりこの契約条件、契約によりまして金融二社から郵便局会社への業務委託が長期にわたって担保されると、これが第二の重要なポイントであろうかと思います。  そして、仮に一部の郵便局で貯金、保険のサービスの提供が困難となるような場合には、この社会・地域貢献基金を活用して、地域にとって必要性の高いサービスの確保を図ることとしているわけでございます。  委員お尋ねの大都市と過疎地の中間、これは基本的にはもう十分ネットワーク価値があるわけでありますから、単体で赤字が出ましても、ネットワーク価値がこの中間の場合は十分ありますでしょうから、私はそういうことについて実際の支障は生じないと思いますが、そうとは思いますが、仮に過疎地でない郵便局であってももちろんこの基金は使えるというふうに制度上はなっておりますので、その点でも私は担保はなされているというふうに思います。  さらに、この移管、移行期間終了後の株式持ち合いを認めることによりまして一体的経営というのを可能にしているところでございます。  これらによって、民営化の後も郵便局におけます郵便、貯金、保険のサービスの提供が確保されて、そして、それぞれとの間の受委託契約ですね、これがしっかりしたものになって、郵便局会社が非常に適切な受託料を得るものというふうに考えているところでございます。  これに加えて、もう一点申し上げますと、郵便局会社に対してこの郵便局ネットワークを活用して、それぞれの、それぞれの地域のニーズに応じた新規業務の展開を可能としております。そうすることによって、一層の収益力を確保していくという道が開かれているわけでございます。  今申し上げましたように、郵便局会社はしっかりと経営を成り立たせて、法令に定められた郵便局の設置義務も果たしていくことができる、過疎地でなくとも利便性に万一にも支障を生じさせないように万全の対応をしてまいるつもりでございます。

山本順三自由民主党

○山本順三君 それでもなおかつ、実は不安を私自身が払拭するには若干時間が掛かるのかなという気もいたしますけれども、それはそれとして、今ほどお話がありました社会・地域貢献基金について質問をさしていただきたいと思いますけれども。  これ、修正前は一兆円を積み立てて、その基金を運用してということでございました。二兆円まで積み立てられるということでございますけれども。一・八%で運用して百八十億円、そして三種・四種郵便の赤字補てんに六十億円、残りの百二十億円が地域貢献基金として対応していこうと。その算定基準が、二千局の赤字で、大体一局平均六百万円の赤字になるんだろうと、こういうふうなお話のというか、説明を受けました。  実は公社の発表しております郵便局別の損益、収支相償方式ということでありますけれども、この中で数字を追っていきますと、例えば貯金分野では赤字局数が一万一千百三十六局あって、赤字額が一千百二十四億円、一局当たり大体一千万ぐらいということになるんでしょうか。また、簡保の方も赤字局数が九千九百五十八局、四百九十一億円の赤字額、こういうことであります。もちろん黒字の方での郵便局もありましょうから補てんもしていくんだろうと思うんですけれども、これだけの赤字局数を抱えておるときに、果たしてその二千局という数字が整合性がある数字なんだろうか、あるいはまた、一局当たり六百万円という予想される赤字幅が本当にこれで済むんだろうかというような実は心配をしておるところでございますし、また、今日の十年国債の利回り一・三%というふうにお伺いしておりますけれども、一・八%は、いろんな実はこの根拠、十年間の平均のというようなお話も聞きましたけれども、本当にこれ一・八%でいいんだろうかというような、そんな心配が実は私の頭の中でぐるぐる回るわけであります。  そこで、是非、二千局、六百万、一・八%と、この数字のより具体的な根拠をお示しをいただきたいと思います。

細見真内閣官房内閣審議官

○政府参考人(細見真君) お答えいたします。  まず第一に、今委員の方から収支相償方式による収益の状況について御紹介がございましたが、収支相償方式というのは、収益を郵便局の費用に一致させるように収益を大きく減らしていてゼロにしているような格好で、普通に分布していれば半分の郵便局は赤字になるというような性格の資料でございますんで、もう一つの、現実の公社の収支を反映いたしました全体損益方式というやり方がございます。この全体損益方式では九割近くの局が実は黒字でございまして、さらに、貯金・保険事業の合計では約二・四兆円の黒字があると、こういう状況になっているということだけまず最初に一言申し上げたいと思います。  それから、地域貢献業務計画の必要額についてでございますが、これは、現在想定しているのは主として貯金、保険のサービスの提供ということが対象になるだろうということを想定しているわけでございますが、この郵便局における貯金、保険のサービスは郵便貯金銀行、郵便保険会社との間の全国の一括の代理店契約により基本的には提供されることになると考えております。  このため、地域貢献基金を活用してサービスの提供を確保する必要が生じるのは、将来、大幅な過疎化の進展などによりまして経営環境が著しく厳しくなるという状況が生じた場合ということでございまして、その対象となるものも単に赤字であるということではなくて、ネットワークの一環としてサービスを提供する価値を考慮したとしてもサービスの継続が困難となる一部の郵便局に限られると、こういうふうに考えているところでございます。  したがいまして、地域貢献業務の必要額の見積りに当たりましては、将来、経営環境が厳しくなる状況が生じた場合にネットワークの一環としての価値が失われる可能性が高いと、こういうことで過疎の最前線にある小さな郵便局が中心になるということを想定いたしまして、今御紹介ありましたように、一局当たり六百万円程度の費用で二千局程度の地域貢献業務が実施されるということを想定したものでございます。  具体的に、二千局の大宗、千八百程度につきましては、これは過疎の最前線にある小さな郵便局として過疎地域などの無集配特定局を想定いたしまして、そのほかにも対象となり得ることがあり得るということで、合計二千局程度ということを見積もったものでございます。  一局当たりの必要額六百万円につきましては、これも過疎の最前線にある小さな郵便局として過疎地域の無集配特定局を想定いたしまして、そこで厳しい経営状況の下で貯金、保険のサービスを効率的に実施したとしても生じ得る平均的な収支差額というのをデータから計算をさせていただきまして、それで算出をさせていただいたものでございます。こうしたことで算出をさせていただきました。  また、委員の御指摘のありました金利の問題でございますが、十年国債、基金の運用利回りにつきましては、十年国債の過去十年の平均金利を参考に一・八%というふうに見積もったことでございます。過去二十年ということでございますと三・五%、過去三十年で見ると五%ということでございますので、この基金が本格的に使われるのは相当将来のことになるということを念頭に置きますと、一・八%という基金の運用利回りは堅めに見積もった数字ではないかというふうに思っているところでございます。  なお、衆議院のおける修正におきまして一兆円を超えて基金の積立てを継続することが法律上、法律の条文上明確にされたということは委員の御承知のとおりでございます。

山本順三自由民主党

○山本順三君 それはそれとして、またちょっと論点変えたいと思います。  実は三番目の、郵政が民営化になるとサービス水準が低下するのではないかと、こういうふうな心配があります。いろいろな事案が説明されましたし、先ほどの藤野委員の話にもございました、答弁にもございました。  私ども愛媛県も、御多分に漏れず、離島あるいはへき地、山間地をたくさん抱えておるところでございまして、特に私の近い島に魚島という島がございますが、これも三百三十人余り、高齢化率四三%。御多分に漏れず、民間の宅配便でお願いしますと桟橋まで届けてくれます。それ以降は役場が預かって、そして役場まで村民の皆さん方が取りにいかなければならない、こういう状況でございまして、果たして民営化したときに今のような郵便局のサービスが守れるのかどうか。これは、その田舎に住む人たちにとっては本当に身を裂くような思いで心配をされておるというのが現状だろうと思います。  このことについていろいろと質問したいんですが、時間がなくなってしまいましたので、その点についてはまた機会がございましたらその辺りのことを質問させていただきたいと思います。  もうあと二分ですね。  それでは、麻生大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。  実は御案内のとおりで、都道府県、全都道府県及び二千六百五十七の市区町村から郵政民営化に対しての反対あるいはより慎重な対応をしてもらいたいという意見書が出されておりまして、先般の小泉総理の答弁、私も地方議会の出身者でございますから、非常に残念な答弁だなというふうにも感じました。ただ、最後に付け足しの答弁がございまして、ああ、これでまあ何とか安心できるのかなというふうに個人的には評価をしたところでございます。  ただそのときに、総務大臣にお伺いしたいのは、あくまでも地方の立場に立ったそういう大臣でございますから、今回のこの意見書、こんなにたくさんの意見書が出てきたということについてどのような所感をお持ちなのか。加えて、全国の地方議会に対して、より丁寧かつしっかりとした説明責任を果たしていかなければならない、そういう努力をしなければならないと思うんですけれども、そのことについての御所見を簡単にお聞かせいただきたいと思います。

麻生太郎自由民主党総務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) これはちょっと本当簡単には言えないので、地方自治法のいわゆる九十九条に基づきましてこの郵政民営化に対する意見書というのが私の手元に出されておりましたのは、一昨年の十月のいわゆる経済財政諮問会議を境にしておると思いますが、今言われましたとおりに、全都道府県議会、四十七都道府県議会、それから二千六百七十の市区町村議会ということになっておりますが、これは今二千三百七十しかないじゃないかと、何で二千七百、おかしいじゃないかと言われた方もいらっしゃいますが、それは現在は、あれ以後町村合併をいたしておりますので二千三百七十三、その町村合併する前からの分がございますので二千七百、二千六百七十というようになったというように御理解いただいて、四十七足しまして二千七百十七か、になろうと存じます。  ただ、この中で、今意見が出されております内容を私ども読ませていただきましたが、これは、民営化そのものに反対というところと、民営化を行う場合には拙速を慎むべき、まあ拙速にするべきじゃないという意見と、慎重に検討すべきである等々、これ内容は幾つもに分かれておりますので、一概にこれ全部が全部丸々反対とはちょっとなかなか言いにくい意見になっております。お答えしたときは、丸々賛成は一通もありません。  これらの意見の内容というものを見ましたところでいきますと、今、最初に御質問がありましたように、いわゆるネットワークというものは劣化する、悪くなるのではないかという意見とか、まあ切り捨てられるのではないかということといったことに対する不安が多いんだと思いますので。  私どもといたしましては、地方を預かるという立場の総務省といたしましては、今御指摘のありましたとおり、これは、その種の不安がないように制度設計をちゃんとしていかぬとこれはえらいことになりますよということで、私ども、先ほど柳澤先生の御答弁にもありましたように、私どもは法案を作成するに当たってそういった心配がないようにしておかないと、この法案自体というものは地方切捨てという結果を招いてみたり、地方の赤字のところを維持するためには全体が黒字でないと赤字の部分はカバーできませんから、そういった意味では、私どもとしては、こういったところを十分に考えていかねばならぬということであろうと存じますので、その意見を反映をして、総務省としてこの原案を作成するに当たってはいろいろ私どもとしての意見を言わしていただき、全部が全部とは申しませんが、かなりな部分反映していただいたというところだと思いますし、さらに、党からの御意見もいろいろ出されて修正もなされたということでありますので。  今後とも、この不安の部分というのは、これは、不満は爆発しますけれども不安はずっと続きますので、不満と不安は似て非なるものだと思いますので、この不安の部分をどうやってやっていくかというのが極めて大事なところだろうと思っておりますので、私ども今後とも、この点につきましては、まだ時間もあろうかと思いますけれども、十分に説得していくなり更にPRしていくなりという努力は一層していかねばならぬと思っております。

山本順三自由民主党

○山本順三君 はい、ありがとうございました。  以上で終わります。

中川雅治自由民主党

○中川雅治君 自由民主党の中川雅治でございます。今日は、時間も非常に短くなりましたので、私の郵政民営化の問題についての考え方をしばらく述べさせていただきたいと思います。竹中大臣、いろいろ反論されたくなるかと思いますけれども、しばらく私の意見をお聞きいただきたいと思います。  私は、郵政民営化の問題について国民の理解が進まないのは、なぜ民営化するのかという肝心な部分について、誤ったあるいは正確でないことを言ったり、核心の部分について納得のいく丁寧な説明をしていないからだというふうに思います。  まず、郵政民営化、特に郵貯、簡保の民営化について、資金の流れを官から民へ変えることが必要だ、あるいはそれが望ましいというように説明されているわけでございますが、官から民へという場合の官とは何なのか、ここは明確にしなければならないというように思います。  確かに、平成十二年の財政投融資制度の改革以前は、郵便貯金は全額大蔵省の資金運用部に預託され、特殊法人等への融資に充てられていたので、官へ資金が流れていたという表現で正しいと思います。  しかしながら、平成十三年度以降は郵貯資金は完全自主運用となりまして、主として国債を市場から購入して運用しているのであります。そして、特殊法人等は個々に財投機関債を出して資金調達をするか、あるいは国債、財投債という形で国が国債を出してそれぞれの特殊法人に融資をしていくと、こういう形に変わったわけであります。もちろん経過措置として郵貯は財投債を直接引き受けることはあるわけでございますけれども、この経過措置はあと二年で、つまり十九年度に終わるわけであります。  郵貯は財投債を購入しているから、今でも特殊法人等の、官に流れているという言い方を聞くわけでございますけれども、現時点では郵貯への預託金の払戻し額は三十八兆円程度なのに対しまして、財投債の引受け額は十二兆円程度となっております。これも今申しましたように、十九年度にはゼロになるわけであります。そうなれば、郵貯は、完全自主運用の下で市場から国債を購入することで資金の大部分を運用していくことになります。  ところで、国債を発行するに当たっては、建設国債も赤字国債も財投債もこれは一緒にして発行しているわけでありまして、財投債という銘柄があるわけではございません。新規の国債も借換債も、国債の発行に当たっては区別していないわけでありまして、日本国債という債券があるだけでございます。もちろんいろんな年限債はたくさんあるわけでございますけれども、国債一本でございます。  ですから、郵貯が国債を購入するときに財投債だけを購入しようと思ってもそれはできないわけであります。国債を買えばその一定割合は財投債に充てられるわけでございますけれども、それは郵貯の意思とは関係のないことでありまして、しかも、それは民間金融機関が国債を買っても個人が国債を買っても、その一定割合は財投債部分があるということは同じであります。  ですから、郵貯が財投債を買っているから特殊法人等の官にお金を流している、これを改める必要があるという言い方、これはいろんな方が同じような言い方をされておられるわけでありますが、私はよくこれが分からないんですね。それは、経過措置として財投債を直接引き受けている、これを言っているのか。それだとすれば、これはもう終わるわけでありますし、国債を買っていて、その中に一定割合財投債部分が入っているからということを言っているのか、そこがよく分かりません。  そこで、竹中大臣は郵貯の民営化に関連して、入口、中間、出口の改革を一体的に行うことにより官から民へ資金の流れを変えることができるというふうに答弁をされたわけでございますけれども、今は入口、中間、出口という概念はないわけであります。出口と言われた財投機関の改革は小泉政権になって進んでおります。現に財投は、フローで見ればピーク時の四割の水準にまで縮小されているわけであります。  しかしながら、これからも竹中大臣が言われますように改革を進めなければならないことは当然であります。ただし、これは郵貯の民営化とは関係のないことであります。今でも郵貯資金の大部分が特殊法人などの財投機関へ流れていると誤解をしている方が多いわけですね。テレビなどでそういう解説をしているのを私は聞いたことがございます。それは間違いなんですが、何かそういう誤解に乗じて民営化の説明をしているようでフェアでない、そういった気がいたします。  それでは、郵貯が国債を購入していることをもって特殊法人等への資金が流れているということではなくって、国債そのものが官であるから官に資金が流れている、これを改めていこうということであれば、何か郵貯が国債を買っていることが良くないことで、それで郵貯を民営化して貸付けなどに回すことが良いことだという印象を国民に与えることになりまして、これはとんでもないことだと思います。  現在、国債残高は五百兆円を超え、全世界で類を見ない財政事情の悪化の下でも国債が順調に消化され、金利も十年国債で一%台ということで推移しているからこそ日本経済はもっているのであります。郵貯、簡保が何十兆円というオーダーで国債を安定的に消化してきてくれたからこそ、国債の大量発行下でありましても金利上昇、国債価格下落、金融機関等の損失、日本経済への打撃という悪いシナリオを回避できてきたわけであります。特に郵貯は、国債を定額郵貯という商品に転換をして個人に対して小口化して販売をする、安定的な保有者をつくっているということを、というふうに見ることもできるわけでありまして、日本経済の安定に大きく貢献していると言ってもよいのであります。  この資金を民間に回せば経済の活性化につながると、こういうふうにおっしゃっているわけですが、これはどうかと思うんですね。国債購入に回っていたお金が民に行き、国債の消化に支障を来すということになれば、それは経済全体の活性化どころか経済の沈没につながりかねないわけであります。  ですから、既に五百兆円を超える国債を発行してしまって、十七年度においても借換債を含めて百七十兆円もの国債を発行しなければならない政府としては、郵貯、簡保に本当に感謝をしなければいけないのであって、国債を買っていることが良くないことで、民営化して民間に資金を流すように改めるべきだというようなことを言うことは、残念なことでありますけれども、これだけ国債を発行してしまった今の政府にそんなことを言える資格はないんではないかと思うのであります。  次に、政府保証を付して定額郵貯を集めて、官である郵政公社が運用主体となっているからこれが、資金が官に行くんだというふうにとらえて、これを改めるべきだという説明も聞くわけでございますけれども、私は今の政府の重要な仕事は国債の順調な消化であると思っておりますから、それを否定するようなことを言う資格はないと思います。  現に、プライマリーバランスを回復する、あるいは財政構造改革が必要だ、適切な国債管理政策が必要だということは、これはもちろんでございますけれども、これからも新規国債は発行せざるを得ない、残高が増えていくわけでございますから。したがって、郵貯、簡保が貸付けや株式に回って、その分民間の方に流れるわけですけれども、それで国債の購入の部分が減れば、民間にその分国債を買ってもらわなければ日本経済は立ち行かなくなるわけです。  ですから、官から民へという流れが出れば、その分民から官へという動きが出なければ、経済全体としてのつじつまは合わないわけであります。したがって、どうも資金の流れを官から民に改めるという説明は説得力がないというふうに私は思うのであります。  それで、次に、政府はまた民営化が必要な理由として、郵政事業はこのままではいずれ立ち行かなくなる、だからといって公社のままでは改革に限界があるということを言っているわけでありますが、私はこの点は基本的には正しいと思っております。  ただ、この点についての説明はよほど丁寧にしなければ納得を得られないというふうに思うわけなんです。なぜならば、国民も郵政公社の職員の方も、郵政事業は今まで税金を投入しないで独立採算でやってこれたじゃないかと、どうしてこの事業がこれから立ち行かなくなるんだろうという、そこのところをなかなか理解できないわけなんですね。  私なりにこの点を整理しますと、郵便事業につきましては、メールなどの普及で取扱量が減っていく、ですから今のままの経営では厳しくなっていくということはだれしも納得すると思いますが、他方で、メールがどんなに普及しても、郵便事業は国家としてきちんと守っていかなければならないものだということも国民の間には異論はないと思います。だからこそ、郵便事業会社、郵便局会社については、政府が関与できる持ち株体制と主務大臣の監督権限により今後ともしっかりと維持できる仕組みとしなければなりませんし、是非そのように設計をしていただきたいと思います。  問題は郵貯、簡保であります。  私は、郵貯については、今のままでは長い目で見れば大変厳しい状況になる可能性は否定できないと思っております。それは私なりに整理しますと、財投改革以前は、資金運用部への預託は七年預託であったにもかかわらず十年国債の金利に〇・二%上乗せした金利を支払っていたわけでありますが、財投改革により今は完全に市場での自主運用となっているわけでありますので、今までのような上乗せ金利による収益はないわけであります。  基本的に、市場でお金を集める、定額郵貯という形で市場で集めたものを、これを市場で運用していく、国債という商品に運用していくわけですが、一時的にそこは長短のスプレッドを確保するという仕組みで経営をするわけですけれども、順イールドのときも逆イールドのときもあるわけで、それを完全に予測することは不可能なわけですから、長期的に見れば収益はとんとんにならざるを得ないわけであります。  最近では、順イールドの期間の方が長く、しかも金利低下局面が長く続いてきましたし、残高も伸びていったということで、まあ経営も順調に来れたわけでありますけれども、これからは長期的に見れば収支はとんとんと考えておいた方がよいと思います、経費の分が出ないというぐらいですね。しかも、定額郵貯は預け替えリスクがあるわけですから、その分収益がマイナスになる可能性が高いわけであります。簡保についても、契約高が落ちてきていることに加えて、やはり上乗せ金利がなくなったという事情があるわけであります。  それでは、これをどうするのかということでありますが、私は定額郵貯という商品を改める必要があると思いますし、一方、運用面でも収益力を付けるために、貸出しをするとか株や社債等の購入割合を高めるということも必要なんだろうとは思うんですが、そうなると民業と競合するようになるから民営化すべきだという説明、これも基本的には理解できるわけなんですね。  しかし、だからといって郵貯や簡保はなくなってよい、あるいは市場に完全にほうり出してしまってよいというふうには思わないわけであります。国債を大量に購入していただいて、正に日本経済の安定にとてつもない大きな貢献をしていただいた郵貯、簡保についての感謝の気持ち、それから、これからもそうした役割というものは必要なんだという気持ちを持って改革を進めなければならないと思います。  私は、民営化という方向は間違っていないと思うんですけれども、今進めようとしている民営化は、郵貯、簡保の果たしてきた、これからも果たすことを期待する役割についての認識が欠けている、言ってみれば、感謝の気持ちがない、血が通っていない改革案だというように思います。  例えば、持ち株会社が持つ郵貯銀行、保険会社の株を十年後に完全にゼロにすることにこだわり過ぎているんではないかと思うんです。持ち株会社と郵貯銀行、保険会社との資本関係を続けるという前提に立っても、持ち株会社の株式の政府保有割合が三分の一まで下がれば、NTTやJTの民営化よりも進んだ民営化になると見ることもできるわけであります。  ですから、持ち株会社と郵貯銀行、保険会社との一定の資本関係をこれからもずっと維持していくという仕組みにしておいて、その間は、一方で例えば預入限度を下げていくなどして、他方で自由度を徐々に高めていくというような形で、十年たった時点で完全に持ち株を処分してもよいという状況になれば、その時点で法律改正をすればよいというのが私の考え方でございます。  まず、十年後はゼロにするということを決めておいて、十年後は通常のルールに従って持ち株会社が郵貯銀行、保険会社の株式を買い戻してもよいという構成は極めて分かりにくく、それもその時点での持ち株会社の経営判断だということであれば、郵政公社の職員も国民も納得することはなかなかできないんではないかと。改革を成功させるには、関係者はもちろん、国民の大多数が安心できるような、これならいいだろうという改革案でなければなりません。  そこで、そろそろ質問をしなければいけないわけでございますが、十年たって持ち株会社が郵貯銀行、保険会社の株式を売却し切れなかった場合は、売却のために株式を信託するということを考えているという説明を聞きました。  そこで、例えばNTT株式については昭和六十三年に百五十万株の売却をして以来、平成十年までの九年間にわたって、市場の状況などを勘案して売却できなかったという例があるわけであります。ですから、郵貯銀行、保険会社の株式についても、市場がどんな状況になっていても、また安くてもよいから売ってしまおうというなら別ですけれども、国民の貴重な財産はやはり適切に、適正な価格で売却しなければならないわけであります。そうなると、十年たってもかなりの株式が売却できないという場合もあり得るわけであります。ですから、その場合の処理についてお伺いをいたします。  この信託先というのはどのようにして選定するんでしょうか。持ち株会社は特殊会社ですから公平なコンペで選定しなければならないと思いますが、その場合、外資系の信託会社が有利な条件を出してくれば、残っている株式は全部外資系の信託会社に行ってしまうというようなこともあり得るんではないかと思いますが、その点についてお伺いをいたします。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 中川委員は、かつて理財局長として正に財投の最高責任者、そして国債管理の最高責任者として大変御尽力されて、その御苦労も踏まえての御意見でございますので、本当に敬意を持って今拝聴をさせていただきました。  個々の問題についていろいろ申し述べたいこともあるんですが、質問でございますので一点だけ。  やはり、郵貯というのが貯金を受け入れて国債で運用するというこのビジネスモデルはやっぱり成り立たないと委員も思っておられると。この点は、やはり元理財局長を務められた方の御意見として、私もやはり大変参考にさせていただかなければいけないと思っております。  それで、お尋ねの十年間で処分でございますが、処分はやはり国の信用、関与を断ち切るということで、このもう御説明はいたしませんですけれども、基本的に今の市場のサイズというのは、毎年、新株、新しい株式の発行は二兆から四兆と承知しております。これ十年で、平均三掛ける十年で三十兆ぐらいのマーケットがあると我々考えているわけですけれども、そうした観点でいいますと、この純資産、見込まれる純資産は郵貯、簡保合わせて三・九兆円でございます。もちろん、それより高い値段が付くことを期待をしているわけですが、三十兆の、十年間で三十兆のマーケットで三・九兆の純資産を売るということでございますので、私たちはこれは十分に売却は可能であると、範囲であるというふうに思っております。しかし、御指摘のように、やはり相場は変動いたしますので、そのときに、相場の低いときに無理やり売ることはない、その意味で処分というふうに考えて、処分信託等々も可能だという形にしているわけでございます。  お尋ねは、特に外資系のことを意識されて、その信託会社、外資系の信託会社に、じゃ今度は議決権が移るのかという御指摘だと思うんですけれども、有価証券の処分信託は元々有価証券の処分を目的とするものでございますので、信託会社が議決権を保有するのは株式を処分するまでの暫定的な期間にすぎない、これはまず第一のポイントだと思います。  仮に、この処分信託を行うこととなった場合には、信託中に委託者が支払う手数料等のことを勘案すれば、受託者側である信託会社は株式を売却しないままずっと保有し続けるということにはこれはならない。株式処分の価格、方法等々についてうまく定めた適切な契約を締結することになると。その意味で、保有はあくまでも、信託会社が保有するとしてもあくまで暫定的なものであるというふうに思っております。  なお、それ以外の問題としては、両社の株式については、商法の一般的な規定を活用し、敵対的買収に対する防衛策を講ずることとしている、これは以前に述べさせていただいたとおりでございます。

中川雅治自由民主党

○中川雅治君 この点についてもいろいろ議論をしていくとちょっと時間がなくなりますので、関連をすることなんですけれども、次に進みたいと思います。  今、今までの議論を聞いていましても、非常にこの改革に対しまして不安がたくさんあるということですね。これは郵政公社の職員の間の不安もありますし、国民、利用者の見地からの不安もあるわけであります。やっぱり改革というのは余り不安が大きいとなかなかうまくいかないのではないか。そういう意味で、郵政公社の二十六万人の職員は、長い間、郵政一家として正に一族意識を持って仕事に励んでこられた方であります。  今度の改革案では四つの会社に分けるということなんですね。四分社化、これも私は理解できるわけなんですけれども、しかしこれは考えようによっては、長男である郵便事業会社は親がちゃんと面倒を見るよと、次男、三男である郵貯銀行、保険会社は市場の荒波に入って自分で生きていきなさい、十年たったら親はもう知りませんよ、親子の関係もいったんは解消しますよというような案でありまして、これではやはり今まで仲良く暮らしてきた親兄弟は大変な不安になることは当然であります。  ですから、四分社化する案につきましても、やはり親子の関係、これは今郵貯銀行、保険会社と持ち株との間もきちっと親子の関係を維持してもいいんじゃないかと、こういうふうに私は思うわけですけれども、特に兄弟の関係ですね、この点についても、やっぱり維持してあげるということで安心感を与えて改革を進めていかなければうまくいかないと思います。  よく横ぐしという言葉を聞いて、これは余りいい言葉ではないと思うんですけれども、要するに兄弟の関係のきずなをちゃんと維持していくためにも株を持っていくということで、郵便局会社が郵貯銀行、保険会社の株式を持つという形で、やはりみんな今まで協力し合って一緒に仕事をしてきた人たちが、しっかりこれからもお互いに知恵を出し合いながら仕事をしていこうという、改革していこうという、こういうことの中でなければやはりうまくいかない。  そういう意味では、この郵便局会社が郵貯銀行や保険会社の株式を持つことを認めるような御発言もあるわけですけれども、それは経過措置の十年の間でも認められるのかどうか、そしてその判断はどのようにするのか、そういったことをもう少し詳しくお聞きしたいというふうに思いますが、ちょっと余り時間もないので答弁は簡単で結構でございますけれども、ポイントだけお願いいたします。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 中川委員御指摘のように、郵政は本当にこれまで一つの共同意識を持ってしっかりとやってこられた、そしてそれが国民の皆様にやはり信頼される基盤にもなってきたというふうに私も思っております。ただ同時に、この民営化するに当たって事業会社と金融会社はやっぱりはっきりと分離するというこの金融行政の一般ルールに従っていただくということは、これはやはり大変重要なことであろうかというふうに思っております。  そこで、分社化という問題が出てくるわけでございますけれども、持ち株会社の一〇〇%子会社でございます郵便局会社、郵便事業会社が移行期間中にこの郵便貯金銀行から、その郵便貯金銀行や郵便保険会社の株式を保有することは、これは郵政民営化法の趣旨ですね、きっちりと分けなきゃいけないということに、趣旨に反することになるというふうに思います。また、そもそも持ち株会社の経営管理の下に四事業会社を置くわけでございます。経営管理するところがあるわけでございますから、そうした意味でも基本スキームの趣旨に反するのではないかというふうに思っております。  ただし、イコールフッティングの観点から問題がないと認められた結果、郵政民営化法案の第百五条と百三十四条というのがございます、これは銀行と保険についてですけれども、これは実態的にイコールフッティングが実現されたというふうに認定された場合は、銀行、保険会社は普通の銀行、普通の保険会社として特例の規制を解除されるわけでございます。この場合には、郵便局会社がこれは特殊会社としての性格を考慮しながら、経営判断によって密接な取引環境を有する郵便貯金銀行や郵便保険会社の株式を他の民間金融機関の例と同様に保有することは、これは可能であると、民間の慣行に照らしてもこれは別に何らおかしいことではないというふうに思っています。  また、郵便事業会社については、これら二社と密接な、郵便事業会社の場合は取引関係上密接な関係があるので株式を保有するということは一般には想定されないというふうに思うんですけれども、仮に必要がある場合には、郵便事業会社もこれら二社の株式を経営判断により取得することについては、郵便局会社の場合と同様、可能というふうに考えているところでございます。  いずれの場合も、もちろん独禁法、銀行法等の一般的法規制の下で、各特殊会社法の規制の範囲の中で行っていただくということでございます。移行期間終了後についてはもう申し述べませんが、委員御指摘のとおりでございます。

中川雅治自由民主党

○中川雅治君 まあ、その四分社化の趣旨を徹底的に進める、あるいは完全な民営化ということにこだわり過ぎている。やはり、これだけの改革をしようということであれば、やっぱり先ほど来申し上げていますように、この郵政事業に対する今までの、特に日本経済に貢献してきたこの感謝の気持ち、血の通った温かい気持ちでやはり考えていく、そのためには多少その経過的には百点の民営化が実現できなくても、そこは将来みんなの合意の下でできていくようなそういう方向を目指すべきで、最初に余り頑張り過ぎるというといろんな支障が出てくるというふうに思うわけであります。  例えばですね、特定郵便局長が自分の所有する土地、建物を郵便局舎に供するため郵政公社に賃貸する際に結ぶ賃貸借契約書には、郵政公社は、契約期間中であっても、三か月前に予告して物件の全部又は一部を解約することができるという規定があるわけであります。  この規定は、郵政公社においては国営だからそのような一方的な解約をするはずはないとの信頼関係で余り問題にはされてこなかったようなんですけれども、民営化された場合にはドライな経営判断で、局舎を廃止したり移転する場合に一方的な予告で解約されてしまうんではないかと心配している向きもあります。いろんなそういった心配がもうたくさんあるわけなんですね。特定郵便局長さんの間にも職員の間にも、いろいろあります。  こうしたいろんな不安事項について、郵政事業に携わってこられた方々への感謝の気持ちを持ちつつ、血の通った対応をしていくことについての政府の基本的な姿勢をお伺いしたいと思います。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 特定郵便局長の方々を始め全国の郵便事業に携わる職員の方々が正に公の職務に奉ずる者としての使命感を持って本当に熱心に取り組んでこられた、そうした方々の不安や懸念を払拭していくということが私たちの大変重要な責務であると考えております。このために、五つの基本原則の中で配慮原則も掲げて、この全体の制度設計をしているところでございます。  賃貸借契約のお尋ねがございましたけれども、この賃貸借契約等は承継計画によって基本的には郵便局会社に引き継がれることになります。また、郵便局会社は、設置基準に従って、特定郵便局を含む郵便局を全国においてあまねく利用されることを旨として設置する、この法律上の義務を負っておりますから、郵便局会社と特定郵便局の局舎の賃貸人との関係というのは民営化後も基本的には維持するものというふうに我々考えております。  ただ、いずれにしましても、そうした皆様方の不安を、懸念を払拭できるように、しっかりとした運用をしたいと思いますし、また御説明もしていきたいと存じます。

中川雅治自由民主党

○中川雅治君 ありがとうございました。  終わります。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 民主党・新緑風会の大塚耕平でございます。  今日は、お昼御飯を挟みまして九十分お時間いただいておりますので、前半は主に財政との関係を、後半は分社化における資産、負債の分割の在り方及びシステムの問題、大体そんな内容で進めさしていただきますが、いずれもばらばらの問題ではなく、それぞれ密接に関係しているという認識の下に、私のまだ解消されない疑問点を幾つか解消をさしていただきたいというふうに思います。  また、ただいまは中川委員が大変論理的な御説明、御質問をされておりまして、私もいたく感銘をして拝聴をさせていただきました。  ちょうど私が今委員各位にお配りをさしていただきました一枚紙と二枚紙がございますが、一枚紙の裏表になっておりますが、縦に書いてある方に、「財政投融資と郵貯・簡保の関係の実情」という、数字を整理さしていただきました。この数字は、今まさしく中川委員が定性的に御説明になったことを、財投制度が改革される以前と、そして今年の三月末の数字で整理をしたものでございます。  若干重複いたしますが、平成十三年三月末と十七年三月末を比べますと、財投は確かに百十四兆円減っております。しかし、国債は百十七兆円増えておりまして、その中には財投債が六十兆円増ということで含まれていると。さらに、財投機関債、そして地方債、公的債権、これは地方公共、地方自治体とか公社公団への貸付け等でございますが、そういったもの等の数字の動き全体を見ませんと、郵貯、簡保と財政との関係というのは分かりにくいということをまず申し上げたいと思います。  その上で改めて竹中大臣にお伺いをいたしますが、今回の郵政改革の目的というのは、前回の質問でも申し上げさしていただきましたように、民間部門から公的部門に必要以上に流れ過ぎている資金のパイプを細くすることが改革の目的だというふうに御答弁いただいたと思いますが、改めてそういう認識でいいのかどうかということをお伺いしたいと思います。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 改革の目的ないしはそれがもたらすものについては、マクロ的なものと、それとミクロ、経営的なものと国民の利便があるというふうに申し上げてきたつもりでございます。そのマクロ的なものの中の重要なものの一つとして、資金の流れを官から民に変えていくということも申し上げているつもりでございます。  ただし、その際に、この官から民に変えるという作業は郵政の改革だけではもちろん実現できるものではない、出口である財政赤字の適切な管理の問題、さらには政府系金融機関の更なる縮小の問題、そういうことと併せて行っていく必要がある、そのような趣旨の答弁をさせていただいております。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 幾つか目的があるのはいいんですが、繰り返しになりますが、民間部門から公的部門へ過剰に流れている資金のパイプを細くするということも改革の目的の一つだということでよろしいですね。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) そのように考えております。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 それでは、その目的は今回の法案の中でどのように実現されるように条文上担保されていますか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 条文上ということでございますが、基本的には、今回の改革の中で、その貯金の部門に関しましてはこれは銀行として一般の商法法人として設立する、移行期間の間につきましては幾つかの規制が掛かりますけれども、それが段階的に解除されると。何条であるかというのはちょっと今手元にございませんですが、そういう民営化法等々の形の中で議論をしております。  今、民営化、条文について必要でございましたら、今ちょっとチェックしてお答えをいたします。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 なるべく私も今日は冷静にやらさしていただきますが、ここが改革の目的の非常に大きなところで、それについて条文がどこに書いてあるか聞かないと分からないというのは郵政担当大臣としてやっぱり問題じゃないですか。(発言する者あり)いやいや、だから、そこを明確に書いてあるなら言ってくださいよ。書いてないんだったら書いてないと言ってください。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) この民営化法の第百九条に、「郵便貯金銀行は、次に掲げる業務を行おうとするときは、その内容を定めて、内閣総理大臣及び総務大臣の認可を受けなければならない。」というふうにして、その中の各号でその各業務についていろいろと列記をされております。  その中で、私が申し上げましたように、段階的に業務を拡大をしていくと。その中で、官から民にお金が流れる道が開かれていく、そういうことでございます。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 冒頭申し上げましたように、財政との関係、そして分社化における資産、負債の分割の問題、そしてそれをシステム的にどう担保するか、これ全部関係があるんですけれども、百九条の問題は私、午後に触れさせていただこうと思っていましたら大臣の方から触れていただきましたので申し上げますと、しかし百九条はよくよく見ると、地方公共団体に対する資金の貸付け、あるいは不思議なことに機構、この管理機構ですね、管理機構に対する資金の貸付け、あるいはグループ会社である郵政株式会社、郵便事業会社、郵便局会社等々への貸付け等ができる等は書いてあるんですが、民間事業者に貸せるとは一言も書いてないんですよ。  いや、これほど、いきなり両方の問題がリンクしてくるとは思いませんでしたが、今ごらんいただいています財投の数字の裏をごらんください。私なりに法案を読みこなさせていただきまして、あるいは先週、公明党の山口委員や我が党の藤本委員が大変いい御質問をしておられたと思いますが、この分社化がどのように行われるのかということを少し絵にさせていただきました。  このB案というのが今、法案の中で展開をされている分社化の構造であります。旧勘定を、これを完全に切り離すということであればA案のように非常にシンプルな形にすることも可能だったわけでありますけれども、非常に複雑なB案という内容になっております。  そこで、竹中大臣に百九条にせっかくお触れいただいたんでお伺いしますが、どうしてこの百九条には民間事業者に対する貸付けというのはこの二号の中に入っていないんですか。一番大事な条文ですよ、ここ。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 第二号、銀行法第十条第一項第二号に掲げる業務、その中で銀行法で言うその貸付けが可能であるということが読めると思います。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 分かりました。それは一つ疑問を解消させていただきました。  そうすると、今度は、民間部門から公的部門に流れる資金のパイプを細くするということが今の日本の経済の重要な問題で、これも改革の目的の一つだとおっしゃるならば、例えばどうして、今申し上げましたように、ここに地公体に対する資金の貸付けとか、あるいは管理機構に対して、このチャートを見ながら御理解いただければいいんですが、管理機構に対してどうして新銀行がお金を貸す必要があるのか。あるいは、この貯金銀行や保険会社、あるいは窓口会社にお金を貸せることになっているんですが、これは金融庁の所管的な視点で申し上げれば機関銀行化ですよね、完全な。なぜそういうことができるということがここに書いてあるんですか。ここ、それはなぜこういう規定が必要なんでしょうか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 今回の改革で一番難しいことの一つは、我々、民有民営の銀行としていろんな貸付け、正に官から民にお金が流れるようにしたい、しかし現実問題として非常に大規模な政府保証付きの預金勘定を持っていると、その事実でございます。これをどうするのかと、これ全部やめてしまえるのかと。  しかし、これ預金者から見ますと、政府が保証するという約束の下に旧勘定として民営化以前に預けているわけですから、それに対しては政府は履行しなければいけないというふうに思います。それに見合った、今度はしかし資産運用も必要です。政府が保証しているものでありますから、安全資産で必要であります。  それについては何らかの形できっちりとそのバランスシートの塊を切り分けて管理しようと。そして、新しい政府保証の付かない新勘定については、これはできるだけ自由に、しかしもちろん段階的に、民間にお金が流れるということも含めて、銀行業として、通常の銀行業の資産運用、ALMの中でやっていただこうと、そのように制度設計をしている。このことは明確に基本方針の中に書いているわけです。その基本方針を実現するやり方として、これは技術的には幾つかのやり方があるかもしれませんが、我々はここのB案のようなやり方でやることが技術的に一番優れているというふうに考えているわけです。  機構に対して委託する、そして機構が、機構からは再び今度は実態的なALMの下でこの銀行にその管理を任せる。それも基本方針に書いております。その基本方針で定められた概念にのっとってこのような仕組みをつくっているわけでございます。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 もうやはり一枚目と、表と裏が物すごくリンクしてきてしまう御答弁をいただいているんですが、このチャートの方をごらんいただきますと、先週の答弁で大分明らかになってきたんですが、貯金銀行というのは、通常貯金は新銀行、貯金銀行の方に移し、旧勘定の、そして定期性の貯金については管理機構に残すということになっていますよね。  今大臣は、政府保証の付いているものは旧勘定に残しというふうにおっしゃいました。先週のどなたかの御質問に対する答弁でもそう言っていました。なぜ通常貯金は貯金銀行側に移すんですか。これも政府保証付いていますよね。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 定期性の預金というのは時間を掛けて漸減しているものでございます。これはきっちり時間が来るまでに管理しよう、それを旧勘定として管理しようということでございます。  通常貯金に関しましては、御指摘のとおり、正確に言いますと、通常貯金に関しては、これは新勘定に移す。これは国民の側から見ましても、預金保険機構等々にこれは加盟をいたしますので、債権は保全をされます。これは定期的に時間を決めて減っていく、そういう性格のものではございません。これについては新勘定として通常の銀行の中に入れる、そして保証に関しては預金保険機構に管理する中できっちりとやっていただく。そのような形で区分をしたわけでございます。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 それでは、これは先週の山口委員に対する質問の中でも展開をされていたんですが、通常貯金に対しては預金保険料は掛かるんですか、この貯金銀行には。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) これ、新しくできる郵便貯金銀行は、商法の一般法人としまして税金も払いますし、今度は通常の銀行法の適用を受けて、そして、かつ預金保険機構にも入っていただいて、それについては預金保険料を払っていただきます。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 大臣、是非お願いをしますが、本当に重要ないろんな影響の大きい法案なわけですから、限られた時間でなるべく充実した質疑をやらせていただくことが賛成される方にとっても反対する立場の人間にとっても必要なことですので、私もなるべく手短に質問しますので、今の質問に対しては掛かると言っていただければそれでいいわけですから、是非短めに御答弁をいただきたいと思います。──いやいやいやいや。  いや、しからばですね、しからば特別預金とこの負債、この特別預金を定期性預金の資産側に、管理機構に置いて、これを負債として貯金銀行に預けるわけですが、貯金銀行はこの特別預金に対しては預金保険料はどうなるんですか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 預金保険料は掛かりません。  しかし、預金保険料見合いのものを持ち株会社に納付するという仕組みはつくっております。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 先週の答弁とそこは御一緒ですが、先週の御答弁ですと、将来減っていく預金ですから、緊張感を持たせる意味で貯金銀行には特別預金見合いの預金保険料をこの持ち株会社に納付をさせるというような御答弁をしておられました。  しかし、この貯金、通常貯金も定期性貯金もどちらも政府保証が付いているものですから、通常貯金はどちらにしろ、これ政府保証が最初からあるものですね。その片方を貯金銀行に移し、この通常貯金については片や預金保険料を納め、そして特別預金については管理機構に残し、しかしその特別預金見合いの保証料は、将来そういうものが掛かるであろうという緊張感を持たせるためになぜか持ち株会社にそれを預託をするというか納付をするという、率直に申し上げて、非常に整合性のない資産の分割の仕方をしておられるなと思いますが、これはどのような発想からこのようになったんでしょうか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) これは幾つかの要因がございますけれども、先ほど言いましたように、この政府保証が付いたものについては、これは期間を決めて、まあ十年なら十年、これは定期預金の期間十年ですから、それに基づいてそれが次第に減少していって市場経済の中に統合されていくということをまず念頭に置いているわけでございます。  通常預金に関しましては、これは期間が、タームがありませんので、これはそういうものに、そもそも機構で管理するものになじまないということが第一のポイントでございます。  第二は、やはり量の問題もございます。二百兆超えるうち、通常預金はまあ四十、五十というオーダー、定期預金はそれに対して非常に多い。そのものについては、定額貯金についてはしっかりとそれを管理するという意味で機構に移すという面もございます。  もう一つは、この通常のものについては、これまでと同様、決済を行わなければいけませんので、その決済についても、その当日からそこの通常の管理、郵便貯金銀行の通常の預金としてそういう決済に活用していただく、様々な手数料も取っていただく、そのようなことを含めて総合的に判断をしております。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 確かに、この定期性貯金は十年を最長として徐々に減っていきますね。で、減っていったものはどうするんですかという先週の、これは山口委員でしたか藤本委員でしたか、どちらかの御質問だと思いますが、その瞬間すぐにこれが引き出されるわけではないので、一時的に通常貯金になると。そして、郵政株式会社の努力として、期日が来たものについてはどうぞうちの銀行に預け替えてくださいというような努力もするかもしれませんというようなことも言っておられたんですが。  それに関連して、百六十条の、民営化法の百六十条の三項の三号というのは、これはどういう意味なのかをちょっと御説明いただきたいんですが、お手元にない方のために読ませていただきます。「機構が、郵便貯金の預金者からの預入があったときは、当該預入に係る金銭を郵便貯金銀行に預金として預け入れる義務を負うものであること。」。  これはどのような意味なんでしょうか。ここ、大事な条文ですよ。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 積立貯金がございますので、それについては引き続き機構でやると、そのような趣旨だと存じます。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 積立貯金のことですか。これは、しかしこの条文からだけではそのように読めないんですよね。  これ全く知らない、これが、法律が作られる過程の議論に加わっていない私がこれを読むと、それと先週の御答弁を両方突き合わして改めてこの百六十条三項三号を読んでみると、このチャートでいいますと、ポンチ絵でいいますと、管理機構が持っている定期性預金が満期が来て通常貯金になったら、その通常貯金は貯金銀行に預け入れる義務があるというふうに読めなくもないんですね。  これはどういう意味なんでしょうか。そういうふうに曲解されるおそれはないんでしょうか、この条文は。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) これは預入について書いておりますので、そういう意味ではございません。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 いやいや、預入について書いてあるから、そういう意味に読めますよというふうに申し上げているんです。これが積立貯金なら、なぜ積立貯金ということを明記しないんですか。百六十条についてちょっと勉強してきてから……

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) それにつきましては、整備法の中で、整備法の附則第五条の中で旧郵便貯金銀行法云々と、この積立貯金に、であるということを明記をしております。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 午前中あと十分ぐらいになりましたので、ここの資産、負債の問題については午後引き続きやらせていただきますが、最初のこの財政の問題に戻らしていただきます。  この財政の動きについてはごらんいただいたとおりでありますが、ごらんいただいた数字の内容についてどのような問題があるかということについては、お手元の資料の下の四つの項目に書いてございます。  そして、中川委員も言っておられましたが、国債というのは、谷垣大臣、もうすぐ質問しますので、国債というのは、建設国債とか赤字国債とかいろいろ入っていて、そして財投債もその中に含まれていて、財投国債と言わないんですね、財投債と言って。実は国債を買っている人、これは個人向け国債を買っている人もお金に色はないという意味では、ひょっとしたら財投に寄与しているかもしれないという、こういう問題があって、例えば郵貯、簡保等財投の関係を、これを改革していこうと思っても、この表でいいますと、国債と財投の差額の部分、差額の部分ですね、つまり百十兆の中に財投債が概念的に入っているかもしれないわけですね。そうすると、財投債は六十兆しか持っていないといっても、実際はもっと持っている可能性がある。  こういうことを考えますと、やはりこれは民間部門から公的部門への資金のパイプを細くすると、過剰な部分を細くするということが改革の目的であるとすると、片や、今、竹中大臣に郵政改革の方をお伺いしていたんですけれども、財政の方でもやはりこういうところを、保有者が一体自分が何に貢献しているのかということが分かるようにするべきだと思っておりまして、谷垣大臣は、この財投と国債、財投債と国債を区別できるように、この後、仮に総理大臣になられるような場合があったら改革をされるというおつもりがあるかどうかをお伺いしたいと思います。

谷垣禎一自由民主党財務大臣

○国務大臣(谷垣禎一君) 先ほど中川委員も、質問というよりか講義をするようにこの辺りのことを説明してくださったわけですけれども、委員がおっしゃるように、国債という中には赤字国債もあれば建設国債もある、それから財投債も皆一括して含まれているわけですね。  それで、これは財投債をつくりますときに相当議論をいたしまして、今のような制度設計にしたわけでございます。これはただ、前提としてそれぞれのいろんな種類の国債がございますけれども、償還は、償還財源等も違いますので、それぞれ発行会計を区別して区分経理をしているわけでございます。  この点は、先ほど申しましたように、制度をつくりますとき市場関係者等も入れて議論をいたしまして、そのときの論点を整理しますと、おおよそ四つほどあるようでございます。  一つは、既存の国債も、さっき申しましたように、発行根拠法、発行する会計の別にかかわらず一本になっているという今までの例。それから欧米諸国、二番目に、欧米諸国においても国が行う資金調達は資金の使途にかかわらず同一の債券で一体的に調達していると。それから三番目に、法的な債務者は財投債も普通国債も日本国政府であり同一である、したがって信用力も同じであるということがございます。それから四番目に、債券先物市場を始めとする消化とか流通等に関して、既存の国債のインフラを活用して市場参加者や国の新たなコストを抑制することができると。  こういうような大体議論を整理しますと四つの観点から、財投債という別建てのものを発行しないで同じ国債で一本化してやろうというように決まった経緯があると思っておりまして、当面、私どもはこれで良いんだというふうに考えております。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 そこは見解の相違ということになりますので。しかし、せめて財投債と言わず、財投国債というふうに言っていただくだけで大分印象が変わってくると思いますので、そこは御検討をお願いしたいと思います。  そして、このごらんいただいておりますデータですが、この財投預託金については、これは準備室ないしは公社の方からいただいた数字を載せておりますが、平成十七年三月末は七十九兆二千七百億円と。実は、ディスクロージャー資料を見ますと若干数字が違っておりまして、その差額の三十八兆は、先ほども中川委員の質問の中にも若干出てきましたが、これは旧金融自由化対策資金の見合いということでいったん郵貯、簡保が財投に貸したものを財投からまた郵貯、簡保が同額借りているという、帳簿上そういう扱いになっているものでありますが、これについては、結果として帳簿上水膨れをさせているわけでありますので、これがどのような経緯で導入されて、実情、特に今財投には幾らで貸していて、財投からは幾らで借りているのかということについて、総務大臣にお伺いしたいと思います。

麻生太郎自由民主党総務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 御指摘のありました金融自由化資金というのは、昭和六十二年だったと存じますけれども、金融自由化に適応してということで、郵便貯金事業に関しましてもいわゆる経営の自由の確保、経営の確保ということをかなり大きな話題になって、郵政大臣が一定の範囲で自由に裁量できるように、自主運用できるようにするために設置されたというのが経緯なんですが、そのときに、スタートしたときには二兆円ちょうどからスタートいたしておりますが、順次増額をされて平成十二年度末には五十七兆四千億円というようになっております。  そこで、御存じのように、平成十三年四月からは財投改革というものに伴いまして郵便貯金の全額自主運用というのが開始されるのに伴って、この金融自由化対策資金というのは廃止ということになって郵便貯金に組み込まれているんですが、今、いったんどうなっているかというと、平成十七年度末の三十三兆二千億円から順次減っていっておりまして、減っていく計画でありまして、金融自由化対策資金の借入れに対応する預託金残高というものの予定でありますけれども、十八年二十八兆、十九年二十兆、二十年八・七兆、二十一年二・〇兆と順次減っていって二十二年度末にゼロになるという予定でこの資金の運用を考えているというように御理解いただければと存じます。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 済みません、これは政府参考人でもいいですけれども、もしいらっしゃれば。幾らで貸していて、幾らで借りているんですか。利率。

麻生太郎自由民主党総務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) ちょっと急な御質問だったんであれですが、この資料によりますと、年限でいきますと、預託金利七年以上のものが、利率でいきますと、預入金利というものは、一緒、簡単に言えばゼロということになっておりまして、最近でいきますと、平成十二年でいきますと二・一〇とか、その前が二・〇とか、そういった感じで推移をいたしております。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 それでは、もう午前中ちょうど区切りがいいところなので、大臣、恐縮ですが、数字、昼休みの間に……(発言する者あり)いやいや、調べていただいて、午後御答弁いただければと思いますので。

陣内孝雄自由民主党

○委員長(陣内孝雄君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。    正午休憩      ─────・─────    午後一時開会

陣内孝雄自由民主党

○委員長(陣内孝雄君) ただいまから郵政民営化に関する特別委員会を再開いたします。  郵政民営化法案外五案を一括して議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 それでは、引き続き質問をさせていただきます。  午前中の最後にお伺いしましたが、金融自由化対策資金見合いの資金の、貸している側、借りている側の金利についてお答えいただきたいと思います。

麻生太郎自由民主党総務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 午前中の継続というか、答弁がし切れませんでしたところがございますので、改めて答弁をさせていただきたいと存じます。  先ほど御質問のありましたのは、旧金融自由化対策のときの資金というものは、財政融資資金、いわゆる資金運用部、当時の資金運用部に預託をした郵便貯金資金を預託利率と同率で借り入れて、そして自主運用を行っていたというもので、一体何でそんな面倒くさい手間になるのかということなんでしょうけれども、多分十六年度、理由は多分、基本的にはそこらのところは、全額預託という建前はきちんと維持した上、そして自由化しつつある金融関係の中で郵便貯金事業の経営の確保というと、両方の意味があったんで多分こういうことを考えたんだと思いますが、先ほどの御質問、その金利差の話がございましたので、金利差は御存じのように毎月動いて、毎日と、正確にはもっと毎日なんでしょうが、動いておりますので、加重平均で出せるというお話でしたが、平成十六年度末の借入金残高総額三十八・二兆円の加重平均は二・二七%ということになっております。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 今日は、もちろんそこの問題は本題ではないんですが、もう麻生大臣におかれては御理解恐らくいただいていると思うんですが、これは貸している側、それから同じ額を借りてくる帳簿上のこのやり取りですね、同じ金利ですから損は出ないわけですよ。ところが、これは元々この制度をつくったときの法案を見ると、より資金を効率的に運用するとかいろいろ書いてあるんですが、これを廃止するときの郵政公社の、廃止したときのディスクロージャー資料を見ると、こう書いてあるんですよ。これはだから平成十一年度の資料だと思うんですが、金融自由化対策資金は、これを総務大臣が自主運用することで資金運用部に預託するよりも有利に運用しと書いてあるんです。チャラでは困るんですよ、実は、ですよね。  だから、いろんな経緯があってこれが残っているというふうにおっしゃったそのいろんな経緯というのは、私は政府の内部の人間じゃないから分かりませんよ。しかし、この今お手元にお配りさせていただいた財投と郵貯・簡保の関係を見ると、見掛け上、財投への預託が減っているように数字上加工できるので、その両建ての資金を帳簿上残しているというふうにも理解できないわけではないですね。断定はしません。自主運用だといって借りてきた資金で国債を買うから、こうやって国債が増えているわけですよね。  本来であれば、こういうふうにバランスシートをまず、両建てで帳簿上動かしているだけの資金であるとしたら、両方とも相殺して、きれいにしていくということが郵政公社の経営状況をきちっと把握できるようにする、あるいは財政の資金繰りのために悪用を、郵政公社という器を悪用させないための第一歩であるはずであって、そういうところに手を付けずして、何やら民営化とか分社化とかというふうに話が進んでいるのは解せないなということを申し上げたいわけであります。自由化対策資金についてはまた改めて別の機会に議論させていただきますが。  したがって、この後は、午前中に若干もう議論に入ってしまいましたが、分社化の話に移らさせていただきたいんですが、分社化によって非常に分かりにくい構造、資産、負債の分割、あるいは財務構造が分かりにくくなって、実際は財投や国債に回っているものが、一般国民が分かりにくいような複雑な仕組みにするんであるならば、竹中さんが繰り返し言っておられる改革の目的とは逆行してしまう可能性があるんですね。そのことを懸念しているわけであります。  そこで、もうこの資産、負債の分割の話に移らさせていただく前に、今日は尾辻大臣においでいただいていますので尾辻大臣に一つだけお伺いしますが、結局、今日は財投と郵貯、簡保の関係でこの表をお示ししましたが、このように、財投、国債、財投機関債、地方債、公的債権等に実は厚生労働省所管の予算からも相当多額のものが回っているわけでありますが、正確でなくて結構ですが、大体どのぐらいの金額が同様に回っていますでしょうか。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) 厚生労働省所管の特殊法人、独立行政法人の国債、財投債、財投機関債及び地方債の保有額について、把握した範囲で平成十五年度末現在で申し上げますと、国債及び財投債が約四十兆九千百三十九億円、財投機関債が約三千二百七十四億円、地方債が約一兆二千七百十億円、合計いたしますと約四十二兆五千百二十三億円でございます。それから、預託しておる金額を申し上げますと、九十三・一兆円ということになります。  以上でよろしゅうございましょうか。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 はい。  この改革の本丸が、本来は民間資金、民間部門で経済活動に投入をされて付加価値を生み出す、そういうマネーのウエートが低くなり過ぎている、あるいは必要なものが公的部門に回り過ぎているということを是正することが改革の本丸だというふうに私は理解していますし、そうだということであるならば、今のこの午後の時間の最初に申し上げましたような金融自由化対策資金のところをきれいにするとか、あるいは郵貯、簡保だけではなくて厚生労働省所管の予算からもどのぐらいのものが回っているかとか、そういうことをきちっと国民に説明をしていただいて、その中で郵貯、簡保を改革するというのはどういう意味があるんだという、まあ言わば理詰めの改革をやっていただかないと、何だか竹中さんは大臣や議員になる前に言っておられたことと今やっておられることと何か随分違いがあるなというふうに思えてならないんですね。これは非常に残念であります。一杯竹中さんの本を持っているというふうに当選のときから申し上げておりますので、まだ捨てていませんので、また改めて読まさせていただきますが。  さてそれでは、お配りしています今度は午前中に触れましたこの分割の方の話に移らさせていただきますが、それをお伺いするに当たって最初に、前回、総括質問のときに質問をさせていただいた郵政公社のシステムのセンターのバランスシートへの計上額についてちょっとお伺いをしたいんですが、まあ大阪、西日本にもあるわけですが、取りあえずこの東日本にある美女木と印西の貯蓄と簡保のシステムのセンターの財務諸表上への計上額、これは、まあ数字はもう聞いたから結構です。これは適切な額でしょうか、減価償却もされていて。

山下泉日本郵政公社理事

○参考人(山下泉君) お答えいたします。  両施設とも企業会計原則にのっとった会計処理に基づいた金額をもって計上しておりまして、適切なものと認識しております。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 事前に書類もいただいておりますので減価償却がされていることは確認しましたが、減損処理はしていますでしょうか。

山下泉日本郵政公社理事

○参考人(山下泉君) 減損処理につきましては、今年度の中間期で強制になりますので、今年度からでございますけれども、この施設につきましては、今減損の対象としまして私ども、三事業個別にそのそれぞれのビジネスユニットとして考えております。あと、一つずつキャッシュフローも、例えば逓信病院とかかんぽの宿とか、そういうものについてはそれぞれのキャッシュフローの単位で減損しようと今検討しているところでございます。したがいまして、郵貯に、あるいは簡保につきましては、利益を上げておりますので減損の対象にならないと考えております。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 減損処理を認識しておられること自体は大変結構なことだと思うんですが、前回の質問でも申し上げましたが、私、この美女木と印西、実際見していただきました。フロアも入りました。大分フロア余っています。もちろん、機器を更新するときの空きフロアという意味もありますが、余っていますし、それから敷地内にはテニスコートがあったりいろんなものがあるんですが、結局、民間企業になるということは、今、竹中さんが元大臣をやっておられた金融庁もかかわって減損処理を民間企業にやれって言っているのと同様に、郵政公社の持っている資産を、一体それぞれの資産は将来どのぐらいの収益を生み出すんだということをきちっと査定をしないと、そもそも企業会計にのっとってなんておっしゃいましたけれども、今簡単にバランスシートを作れる状態じゃないんですね、今。中間期にしっかりやられるということであれば、それはそれで期待をして見ていたいと思いますけれども。  まず、その預かっている金融資産、運用している金融資産以外のところでもそういう問題が大変まだ山積みになっているときに、本当にこんなに慌てた改革をやって大丈夫なのかということが基本的な疑問であります。  まあ、少し蛇足ですが付け加えますが、まず今、公会計制度を政府全体でもきちっとやろうとしておられますが、公会計制度に基づいた会計ですらできない公社、これがいきなり一足飛びに企業会計まで行けるというふうには私はちょっと思えないなということであります。  さて、それでは本題でありますが、午前中の質問も絡めてお伺いしますが、改めて竹中さんに、この図のB案で大体政府が今提案しておられる案の内容で間違いないかどうかの確認だけさしてください。大体ですよ、私も正確じゃないかもしれません。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 非常に簡潔にお示しいただいておりますので、大体ということですけれども、大体そのようであるというふうに思います。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 ありがとうございます。  それでは、午前中にお伺いしたことを改めてお伺いしますが、なぜ管理機構をつくるかということについて再三おっしゃっておられるのは、政府保証が付いている資産ないしはその裏付けにある負債を新民間会社に持たせるのはおかしなことになるので定期性貯金は管理機構に残すと言っておられるんですが、通常貯金も政府保証は付いていますよね、元々。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) これ朝の御質問にもありましたですけれども、現状では通常貯金についても政府保証は付けられております。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 そのロジックで改めてお伺いすれば、通常貯金も管理機構に置いておいてもいいわけですよね。なぜ通常貯金だけ貯金銀行に持っていくんですか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) これも午前中、三つばかりの要因をお話をさせていただいたかと思いますが、基本的には通常貯金というのは決済に使われます。決済以外にも出し入れに使われます。これは出し入れするものでございますから、正に管理機構というのはそれを保有して管理をする機構でございますので、通常貯金はそういうものにはなじまない、かつ金額も小さいということで、これは預金保険の中でカバーをしていただけるということで、引き続き、引き続きといいますか、新しい銀行に新勘定として保有をしていただく。ただし、その分は預金保険に加入をいたしますので、しっかりと預金者の安全は守られると、そのように考えております。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 いや、決済に使うということが理由だけであるならば、例えば、まあこれは私の私見ですが、A案のように完全に管理銀行の方に旧勘定を、管理機構の方に旧勘定を残しておいて、例えば決済に使えるカードとかをお持ちいただければいいわけですよね、顧客に。しかし、これを、今おっしゃったような理由で貯金銀行に付けているというのも、竹中さんはそれでいいと思われるかもしれないけれども、聞かされる我々の立場、あるいは私の頭で考えると、うん、余り合理的ではないなというふうに思います。  そして、改めて預金保険料もお伺いしますが、特別預金については預金保険料は掛からない、しかしいずれは減ってくるものだから、緊張感を持たせるために、その見合いの、保険料見合いのキャッシュフローは持ち株会社に納付をさせると、そして通常貯金はこれは預金保険料を納めさせるというんですけれども、通常貯金は、だって元々政府が保証していたものですからね、今の残高。これを右っ側に移してしまうから新しい通常貯金と一緒になって、どこまでが政府の保証が付いていたもので、どこからが新しいものなのか区別が付かなくなっちゃうんですよ。  そういうバランスシートの中を混然一体とさせるということは、ややこしいですし、それは、なぜわざわざそんなことをするのか、非常に分かりにくい。その点は、どのようなお考えでこうされたんですか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 委員はややこしいというふうに言われましたけれども、実際、まあちょっと正直に申しますと、かなりやはりややこしいことをしないとこの大きな国営の機関をやはり民間の機関に移行させることは難しいということだと存じます。  このちょっとA案、今ちょっと私は十分A案を読みこなしておりませんので誤解があるかもしれませんが、このような形ですべての、言わば資産、負債丸ごとこれを預金管理機構に切り離して、もう新しい銀行とは全く切り離してしまうということも当然考えの中に、当初の考えの中にはございました。ただ、基本方針でこれは明示をしているわけですが、この旧勘定というのはやっぱり公社の皆さんが集めてそれで運用してきた。過去集めたその運用益というのは、やっぱり利益は公社の皆さんに帰属させなければいけない。現実問題として、そうでないと雇用は維持できないということにも相なります。  そういうことも考えて、かつもう一つは、やはり資産、負債の運用というのはやっぱり一体の方が効率的であると。これはやっぱりALMは一つでやっていただく方がいい。つまり、ファンドマネジャーが管理機構と新銀行と二人いるよりも一括してやる方が効率的である、そういうことも考えなければいけない。これは預金者の安全とかそれとか効率性とか、そういうことだけではなくて、今申し上げた利益はやっぱりその公社に帰属するようにしなければいけない。しかもALMは一体の方がいい。そういうことを総合的に考えて、正にどういうやり方が一番良いだろうかということを私たちは判断をしたわけでございます。  したがって、非常に多くの要因を考えておりますから、ややこしいというのはそのとおりかもしれません。ただし、今申し上げたようなことをやっぱり考えていくと、この民営化、大変こう難しいスキームを使わなきゃいけないわけですけれども、私どもは、やはりこのB案的に表示していただいたやり方が一番いいと、技術的な問題も含めて一番いいというふうに判断をさせていただいたわけでございます。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 ややこしいことをしないとこれだけのものを民営化できないというふうに正直にお答えいただいたのも一歩前進で、私なりの疑問は解消できました。これがベストだと言われると、そうかなと思ってしまうんですが。  元々、今郵政公社が持っている負債及びそれに見合う資産は、これまで郵政公社の皆さんが集めてきたものでという御説明も、先週傍聴させていただきました。であるからこそ、A案にありますように、確かに管理機構は新しい業務やらないわけですから、管理機構に資産を全部負債と一緒に閉じ込めてしまうと、じゃ新貯蓄銀行と新保険会社に大量に在籍をする従業員の皆さんを養っていけないじゃないかという問題があるからこそ、ここに大変私のつたない意見として書かせていただきましたが、旧勘定の貯金・保険見合いの将来の支払金利や保険料を超える運用収益は新会社に移行すればいいわけですよね。それだけのことで済むわけですよ。後はその決済性の通常貯金が使えるようにカードを渡しておけばいいわけですから。  こういうことも理論上はでき得て、しかもこれが一番シンプルだということは間違いないんですが、そうすると、一体郵政公社が将来どのぐらいの支払金利や保険料を、保険料というか、保険見合いの支払をしなければならないかということは分かっていないと経営計画なんか立てられないんですよね。分かっていないとこのA案は採用できないんですよ。  で、郵政公社に突然で恐縮ですが、あるいは準備室の方でも結構ですけど、郵政公社が今持っている負債見合いの支払、将来の支払というのはどのぐらいなんですか。そういうことが分かっているというのは、発生主義に基づく企業会計なわけですから分かっていますよね、当然ね。どなたでもいいですからお答えください。

斎尾親徳日本郵政公社理事

○参考人(斎尾親徳君) 今正確な数字は持ち合わせておりませんけれども、当然そういうことを前提に経営をやっております。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 重要な数字というのは幾つもあるんですが、今の数字については是非正式に御提出をいただきたいと思います。委員長にお願いします。

陣内孝雄自由民主党

○委員長(陣内孝雄君) この件につきましては、後刻理事会で協議いたします。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 それでは、竹中さんにまたお伺いしますが、特別預金とこの通常貯金の扱いが違うだけではなくて、貯金、つまり貯金銀行側の貯金と保険会社側の保険の顧客の保護についても対応が違うんですね。これは、先週の山口委員に対する御答弁の中であったわけですが、これは竹中さんじゃなくて政府委員だったかもしれません、政府参考人だったかもしれませんが、保険会社は再保険にかかわる保険機構の負担金は負担しないというふうに言っておられました。何となれば、これは元々政府の保証というのは保険を掛けている人たちに帰属するものだから、別にこの新保険会社には何の関係もないので特に負担しないと、非常にはしょって申し上げればそういう御説明だったと思うんですが、大体それでよろしいですか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) ちょっとこれ、今急なあれなので、にわかに正確には思い出せないんでございますが、そうした話と、ちょっと私混同しているかもしれませんが、要するに確定の利率を保証している定期預金、それと保険は、要するにその資金に剰余が出た場合は配当するもの、仕組みになっておりますから、そういう本来の仕組みの違いについてもそのとき御説明したかのような記憶をしております。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 じゃ、確認ですが、この再保険に関しては保険機構の負担金は負担しないということでいいですね。改めて確認ですが。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) そのとおりでございます。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 この辺も、なぜ負担しないのかということが必ずしも自明ではないんですね。なぜ負担しないのかということは、どういう理屈でどこの条文に書いてあるか。これは、条文のことはどうぞ後ろの方、サポートしていただいて結構ですから、どういうふうに説明されているんですか。分からないんですよ、読んでいても。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) これは、先ほど言いましたように、預金と保険の違いの問題でございますので、民営化法というよりは銀行法と保険業法の違いであろうかというふうに思います。その現行の保険業法関係命令では、保険契約者保護機構の補償対象から再保険契約は除外されるということ、これは保険契約者等の保護のための特別の措置に関する命令、平成十年の大蔵省令、それの中に第五十条の三というところに記されております。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 いずれにしましても、今日ここの通常貯金と特別預金の違い、そして貯金と保険の扱いの違いを今日この限られた時間の中で全部明快にしようとも思いませんし、できるとも思っていませんので、引き続きここは議論をさしていただきたいと思います。  さて、その上で、この預かった負債を資産に運用しなくてはいけないんですが、どういう資産に運用するかということを貯金銀行と保険会社が考えなきゃいけないんですが、その際に、午前中、竹中大臣の方から民営化法の百九条に触れていただきました。百九条に、例えば銀行法第十条に書かれている銀行の、通常の銀行と同じことをやっていいということを書いてあるというふうに御指摘いただいたんですが、その百九条の一項二号のイ、ロ、ハ、ニ、ホ、ヘのハとかヘ、ホとかへに、もう一度繰り返しますけど、地方公共団体に対する資金の貸付けとか、それから郵政、新郵政グループのほかの会社への貸付けとか、はたまたこのポンチ絵で言うと管理機構に対する貸付けもできるというふうにこれは読んでいいんですか。それとも、これはできないと書いてあるんですか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 百九条第二項というのは、次に掲げる業務を除く業務については、これは認可を受けなければいけないということでございます。ここに対する貸付けというのは、ここに掲げられているものはできるということでございます。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 まず、このグループ内の郵政株式会社や郵便事業会社やあるいは保険会社に対する貸付けというのは、これは午前中少し申し上げましたが、今、金融行政全体の中で機関銀行化は避けようという大きなコンセンサスがあるわけですから、その流れに逆行する規定だなというようには思います。ただ、まあここには触れませんが、今は。  一つ御質問したいのは、この機構に対する資金の貸付けというのはどういう場合を想定しておられるんですか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) これは、郵便貯金銀行、郵便保険会社からのバックファイナンスというのをイメージしていただければよいと思います。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 済みません、ちょっとよく分かりません。  郵便貯金銀行、保険会社からのバックファイナンスというのは、何の何に対するバックファイナンスなんですか。バックファイナンスという言葉は、実は御承知のとおり、余りいい語感の言葉ではないですからね。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 銀行から機構に貸して、そして機構から更に銀行に貸す、そういうのをバックというふうに申し上げたわけでございますが、それは、従来行ってきた公的な機能ですね、公共団体に対する貸付け等々、そうした役割があるということで、それは必要なものについては続けるということでございます。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 済みません、私の頭が悪いと思うんですが、貯金銀行から、この絵で申し上げますと、貯金銀行から管理機構に貸して、管理機構がまたどこに貸すんですか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) ちょっと正確に、私の、正確に申し上げますけれども、貯金銀行から機構に貸して、そして機構がそれらを現在公社が行っている地方公共団体への貸付け等々、そういうものに貸付け、ファイナンスできるようにするということでございます。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 しかし、これまでの御説明では、機構は旧勘定を管理するための会社だったですよね。だから、資産は全部新会社に移行すると。でも、今の御説明ですと、この機構がそういう公的部門に対するファイナンス機能を持つということですか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) これは例外的にそのような措置を残しているということでございます。  これ、正によく言われる公的な機能についてはきちっと担保していこうと、そういう中の一部で、例外的にそういうものを今、今行っている既契約者に対するものでございますから、そういうものは残していく。先ほど言いましたように、公社はいろんな機能を持っていますから、それのものの必要なものについては引き続きできるようにしようということの配慮の中でこのような規定を設けております。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 いや、この午後の冒頭に申し上げましたように、なるべく財政再建をしっかりしたいと、これは多分、国会議員全員これに反対する人はいないと思います、財政再建は必要だと思ってみんなやっているわけですから。そのためには、財政をなるべく透明化しなければならない、公的部門の中の資金の動きが分かりやすくなるようにしなくてはいけない、民間部門から公的部門に余計な資金が回るような仕組みは、必要なものはもちろん必要なものとして、不要不急のものはスリム化していかなくてはいけない。こういう文脈の中で議論が行われているわけですが、今のお話ですと、これまで十分に御説明のなかった管理機構の公的部門への融資機能があるということが一つ分かりました。これは私自身、これで疑問が一つ解消されました。そういうことを聞くと、ますます賛成できにくくなってくるわけですが。  さて、そうすると、今度はこの特別預金と貯金銀行の負債、それから再保険と保険会社の負債、この間に私が黒い矢印でつなげてございますが、この再保険とか特別預金というのはどういう契約内容になるんでしょうか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) ちょっとその前に、こういうのがあるというのは非常に分かりにくい、民営化の趣旨からいっても不透明だという御趣旨の御発言ございましたが、これは旧郵貯法に基づいていろんな融資を行っていたわけですけれども、その特例、それを特例的に機関を、この機関についてやろうということを意味しているものでございます。これは既契約者に対するものでありまして、その意味で極めて限定的でございます。  こういった形で機構が自ら運用する資産というのは、機構自らの運営にかかわる資金、機構の自己資本に対応する資産等、まあせいぜい数十億程度、限定的なものであるということで、是非御理解をいただきたいと思います。  そして、この特別預金、さらにはその再保険、そうしたものは、今お尋ねは再保険だけだったかもしれませんが……

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 両方。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 両方ですか。それに対する契約の内容、これを、委員の御趣旨は法律の論拠も示してということだと思いますので少し申し述べさせていただきますけれども、機構と郵便貯金銀行、郵便保険会社との間の契約に関しましては、まず郵政民営化法第百六十条第一項第二号の規定がございます。  それで、まず第一に、機構と郵便貯金銀行との間で郵便貯金管理業務の委託契約、それと機構の郵便貯金銀行への預金、いわゆる特別預金に係る契約というのをしっかりと規定をしております。また、機構と郵便保険会社との間では簡易生命保険管理業務の委託契約、そして再保険の契約がそれぞれ締結されることになります。  その先の話でございますけれども、取りあえずはそれでよろしいですか。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 契約のコンセプトについてはそういうことなんですが、そうではなくて、ここで一体幾らぐらいのものが支払われるのか。つまり、これはさっきの資料提出を要求、お願いを申し上げました発生主義に基づく貯金、保険の将来の支払キャッシュフローと同じ問題でありまして、この管理機構に定期性貯金と保険が残るわけですから、現契約が、これの将来支払に見合う分だけは必ず新会社から管理機構に支払われるという、そういう契約になっているかどうかということを確認させていただきたいんです。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 要するに、委員のお尋ねは、その特別預金の金利とか再保険の料率等の条件がどうなるのか、それの法律の規定はどうかということだと思います。  特別預金の金利でありますとかこの再保険の料率等の条件でございますが、これは郵政民営化法の百六十一条に規定をします承継の実施計画の中で定めるということにしております。この百六十一条の規定に従いまして、日本郵政株式会社による実施計画を作成して、その作成後、民営化委員会の意見を聴取する、財務大臣と協議するといった手順を経た上で、内閣総理大臣及び総務大臣の認可により定められると、そういう手続になっております。  その内容でございますけれども、特別預金の金利等は機構の債務でありますところの個々の郵便貯金と同じ条件とすること、そして再保険の料率等は元受けの旧簡易生命保険契約と同じ条件とすることを基本に詳細な契約条件を適切に定めることとしたいと思っております。  すなわち、この機構というのは、そういった意味では特別の財産的な基盤を持っているわけでもございません。言わば、そのスルーといいますか、それが実態的に負担をしなくてもよいような形でその条件を決めると。政府保証付きのものを管理するための機構でございますので、そのような枠組みの中で詳細は実施計画の中で決められてまいります。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 そうやって御答弁聞くと、みんなそうかなと思って聞いているんですが、詳細は実施計画の中で決められるということは答弁にすぎず、そして実施計画を作るということは法律に書いてありますけれども。  つまり、何で私はこんなことを聞くかというと、例えばこの機構のことを定めている百五十二条、一番最初の条文ですが、百五十二条の三項を見ると、「機構が承継する資産の価額から負債の金額を差し引いた額は、政府から機構に対し出資されたものとする。」といって、つまり機構の損失が出たものは埋めるというようなニュアンス、これは自己資本のことを言っておられるのかもしれませんが、書いてあるんですね。  つまり、この再保険と特別預金の契約内容いかんによっては、最初から、元々発生主義に基づくと管理機構に一〇〇のキャッシュフローを回さなければいけないものを、契約上八〇ぐらいにしておいて、その差額の二〇は政府が出資したものとして埋めるということがもしできるとすればですよ、もしできるとすれば、それは結果として、その二〇の分は新会社、貯金銀行と保険会社に収益移転をしているのと同じことになるわけですよ。  この管理機構はもちろん旧勘定だから保証しなきゃいけないというのは、国民はみんなそうだと思うわけですね。しかし、それは元々発生主義で、もう今持っている資産で将来の支払キャッシュフローまで全部カバーできているんだったら、現契約で顧客に対して約束している分はもう全部元々機構に渡せばいい話であって、そうすることの方がよりクリアだと思うんですが、少なくとも今、竹中さんが引用された計画に関する条文だけからではそれが分からないんですよ。分からない。  更に申し上げると、もう一個、午前中の質問を確認させていただきたいんですが、済みません、条文ごらんいただけますか。竹中さんが、再三、百六十条が出てくるわけですが、百六十条というのはそのぐらい重要なわけですよね。私も素人ながら何度も読みました。おかげさまで、こんなに色をぐちゃぐちゃ付けましてね。  もう一回確認させていただきますが、百六十条の三項の三号、「機構が、郵便貯金の預金者からの預入があったときは、当該預入に係る金銭を郵便貯金銀行に預金として預け入れる義務を負うものであること。」、これは積立貯金のことだけだとおっしゃいましたけれども、それがこれから読めないとなると、邪推をすれば、あくまで邪推ですが、先週の山口委員に対する答弁とも絡めて申し上げれば、管理機構の方が持っている定期性貯金が満期が来たら、この条文に基づいて顧客が、いや、引き続き通常預金でしばらく持っておいてくださいと言われると、「当該預入に係る金銭を郵便貯金銀行に預金として預け入れる義務を負う」というふうに読めなくもないんです。読めなくもない。  だから、私が申し上げたいのは、今日はややこしいことをしないとなかなかこれだけの案はまとめられない、民営化できないと正直におっしゃってくださったんで余りそこのところは突っ込みませんが、そういうややこしい仕組みをできるだけ将来悪用されないように法律にきちっと明記をしていく、そのために十分な時間を掛けてやればいい話であって、なぜこんなに慌てて、拙速で法案を通そうとするのか、これだけの疑問を抱えながら。なぜ、例えばもう半年待って、来年の通常国会に堂々と出してくればいいわけですから、全部詰めて。なぜ半年待てないのかということについてちょっとお答えいただけませんか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) ちょっと申し訳ありません。条文の細部についてお尋ねでございますので、時間が掛かって申し訳ありませんでした。  お尋ねの点は、ちょっと、今委員いろいろおっしゃいましたですけれども、この法律について決してそういう粗雑な構成になっているわけではありませんで、これは言うまでもなくその法律の整合性、コンシステンシーについては法制局等々も詰めて、そういう問題が生じないように細部にわたって作られているということを是非申し上げておきたいと思います。  それと、機構については、その資産運用をするリスク等々は機構に及ばないようにむしろなっているわけですね。損が出たら貯金銀行に、そしてその場合、逆の場合もそれは貯金銀行にということであります。  委員のお尋ねは、発生主義で将来にわたる割引現在価値をきちっと把握することができれば、今の時点で全部問題が解決するというのは経済学者としては大変よく理解できる部分だと思いますが、現実にはしかし、そういうふうにマーケットはなかなかなってこないわけです。そういう点も含めて現実的なやり方を我々は取っているというふうに考えております。  お尋ねの半年待ってということでありますが、今委員が御議論してくださっている点というのは、半年待ったら解決する問題では基本的にはないというふうに考えております。これはちょっと私、委員の問題の趣旨をちゃんと把握していないかもしれませんが、こういうやはり非常に大きくて複雑な国営の機関を民間の市場にソフトランディングするというための工夫をいろいろしているわけでございますけれども、これらが半年待ったらそうした問題について何か技術的に良い解が出てくるかというと、これは必ずしもそうではないと思います。  一般的に言って、大きな重要な問題であるからしっかりと議論を尽くせということに関しては、私はそのとおりだと思っております。しかし、これは、公社が抱えている、置かれている環境、環境が激変しているということも踏まえまして、私どもとしてはやはりできるだけ早くこれを民営化したいと、そのように考えてこの法案を提出させていただいております。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 今の御答弁で一点だけ承服できないところがありますが、その発生主義に基づいて、将来のキャッシュフローを割引現在価値に引き直して計算してちゃんと賄えばそれで済むというのは経済学者としては分かりますがというふうにおっしゃいましたが、そうすると、今の公社は、現在預かっている負債について、今持っている資産では賄えない可能性があるということですか、違いますよね。  だから、固定しちゃえばいいわけですよ。この私がお示ししましたようなA案のように、完全に旧勘定なわけですから、旧勘定は隔離をして、しかし管理するだけですから、そんなにここで人が要らないと。従業員の皆さんは新貯金銀行と新保険会社で養っていかなければいけないというんだったら、その現在計算されている将来支払わなければならない分を除いたプラスアルファの部分を移転すればいいわけですね。元々集めてきたのは、今の公社の皆さんのおかげだとずっとおっしゃっているわけですから。よっぽどシンプルじゃないですか、こっちの方が。  まあいいです、これは考え方の差ですから。よく竹中さんが議論になると、それは見解の相違ですというふうにおっしゃるんで、私ももう先に言っておきますけれども、見解の相違ですから。  さて、あと二十分ぐらいになりましたので、次にシステムの話に移らさせていただきます。  ただ、繰り返し申し上げますが、これはシステムの話といって本当にそのコンピューターの中身の話ではなくて、コンピューターによって例えば今議論になっております資産、負債を計算したり、あるいは財務諸表を作るということにすべて影響してくるから私はずっと三月から問題にしているわけであります。  お手元にお配りさせていただいた資料は、前回の委員会で、この民営化情報システム検討会議の報告の中に、十一月二十二日付で郵政公社が、この左側ですね、「項目・概要」と書いてある、この左側に書いてある「項目・概要」が十七年六月までに決定されなければ、二〇〇七年四月暫定システム稼働は不可能というふうに列挙して提出された五十五項目です。  この間の答弁で、基本的には何とかなる方向で努力をしているというような御趣旨の答弁をいただきましたので、どう何とかなるんですかということで現状を御報告いただいた紙です。この右側は、したがって、公社に改めて御記入、あるいは準備室からいただいたんですが、準備室からいただいて今日提出をさせていただいた紙であります。  私が補記したのは、この二行目の括弧内ですね、「郵政民営化準備室から七月二十二日に提出された資料」という部分と、右肩の部分と、それから一ページ目の右下に括弧の中ですね、「この他にも、政省令等により規定される事項」云々と書いてあるここのくだりですね。ここはこの冊子の中にそういうふうに明記されているので、改めて補記をさせていただいたわけであります。  まず、この中身に入らせていただく前に、これ素朴な疑問なんですが、これ、うちの秘書もずっとやり取り聞いていますので、金曜日に準備室の方がこれを持ってきて、私に渡す前にこれを見ながら、ちょっと聞いていいですかと言うんですよ。「公社における作業の現状」って右側ですね、「公社より聴取」と書いてあって、準備室に聞いたら、私たちでは分からないから公社に聴取したということで報告されたということですが、準備室というのは何をするところなんですかと聞かれたんですが、何をするところなんですか。これ、公社に聞かないと分からないということですね、すべて。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) システムを開発する当事者はこれは公社でございます。したがって、当事者が一番詳しい。その当事者から今どうなっているかというような事情を聴取すると、これごく自然なことであろうかと思います。  我々準備室は、公社の、その当事者の意向を聞きながら、かつ経済全体のことに目を配って制度を設計するわけでございます。国全体のことを考えて制度設計をする。しかし、それ、公社が当事者としてできないということはこれはできないわけで、その辺のチェックは十分にしなければいけない。我々は、そういった意味で、いろんな意味での連絡会議等々もつくりまして、公社とそれぞれの対応が必要な問題について綿密に連絡を取って、問題意識を共有しながら、そして制度設計を行っている、これが準備室の役割でございます。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 是非、委員各位におかれては、この資料の中身を御関心のある方は読んでいただきたいと思うんですが、大半が、法案や国会審議により大枠について明らかになっているので勉強中とかと、こう書いてあるわけですね。大半が、大枠については国会審議で明らかになっているとは私はとても思えない項目ばっかりですよ。  委員長にこれは資料をまたお願いしたいんですが、それぞれこの項目がどのように国会審議の中で大枠が明らかになっているのか、改めて資料を要求したいと思います。

陣内孝雄自由民主党

○委員長(陣内孝雄君) 後刻理事会で協議いたします。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 その上で、例えばお手元の一番上のビジネスモデル、物品販売等新規業務の取扱い範囲云々に関しては、暫定対応では、新規業務についてはシステム対応しないことを現時点では想定というふうになっていますが、これはもし新しい業務をやったら手作業でやるということですね。これは生田総裁にお伺いします。いや、生田総裁。

生田正治日本郵政公社総裁

○参考人(生田正治君) お答えします。  システムは、暫定対応のところは、かねて申し上げているように、今まであるシステムの改修、増改築的な建物にした程度でしかできませんので、複雑な新規のやつはできません。したがって、新しく始める事業につきましても、努力はするつもりで今準備の勉強はしていますけれども、間に合わすということは難しいんじゃないかなと、かように思っております。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 手作業でやるということを郵政公社の現場の皆さんはオフでやるというふうに言うそうですね。オフでやるわけです、これ。  今、どうも、お客さんを三分待たせるなという大変顧客重視の姿勢で店舗営業をされているということは、これ自体は大変結構なことなんですが、例えば金融機関、伊藤大臣が所管しておられる金融機関でも最近は本人確認とかいろんな店頭での義務が重くなってきて、銀行行ったらとても三分なんかで対応できないですよね。並びます、整理番号を取って。それを三分でやれと言い、そして新規業務が始まるとそれはオフでやれと、つまり手作業でやれと。こういうことが本当に可能なのかと。ただでさえ、何十年と金融業をやってきた金融機関でさえ店頭にお客さんを一杯待たせる今状況になっている中で、それはサービス業に徹するという観点で三分待たせるなというふうにおっしゃることは分かります。しかしその一方で、更に新規業務をやれ、そしてそれはオフでやれと。現金、合わないですよ。  そもそも今、郵政公社の現金収支は三日後にならないと合わないということを御存じですね、生田総裁。三日後にならないと合わないんですよ。三日後にならないと現金収支が合わないような先を銀行としてはとても、金融業界は受け入れることはできないですね、危なっかしくて。  現金収支はいつから当日合うようになりますか。今の計画ではどうなっていますか。

斎尾親徳日本郵政公社理事

○参考人(斎尾親徳君) 二〇〇七年の四月に間に合うようにということで今検討をしております。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 どう検討しているんですか。

斎尾親徳日本郵政公社理事

○参考人(斎尾親徳君) システムを含めて対応できるようにしたいと思っております。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 ということは、現金収支が合うようになるというのはこの中のどこに書いてありますか。現金収支の話は明確に二〇〇七年四月に間に合うというふうには私は出ていなかったような気がしますけれども。

山下泉日本郵政公社理事

○参考人(山下泉君) 私ども、公社化して二年数か月たつわけですが、この間、企業会計対応のためにいろんなプロジェクトを今、企業会計推進本部というところで今、今先生御指摘のような形で、今は民間に比べてギャップがあるところについて、どうやったら埋められるかについて監査人のアドバイスなどを受けながら今やっておりまして、それと財務会計のシステム、両方を合わせて今検討をしておりまして、これについて来年の九月までにはその方向性を出して、二〇〇七年四月からそれが実施できるように今準備を進めているところでございます。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 来年の九月というのは、つまり、二〇〇七年四月スタートができるかどうかの最終判断をするタイミングですよね、法律によると。ということは、その来年の九月の段階にならないと現金収支が合うかどうかが、二〇〇七年四月に合うかどうかが分からないということですね。

山下泉日本郵政公社理事

○参考人(山下泉君) その仕組み自体については既に検討は進んでおりまして、システムについては国会が通過した時点で詳細の検討を行った上でやっていくと。  来年の九月と申しましたのは、そうした企業会計全体を変えていくためには郵便局の現場の仕事のやり方自体を全部変えていかなきゃいけませんので、そこから研修とか訓練とかいろんなことをしていかなきゃいけない、そういう意味で申し上げました。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 次は、準備室の審議官来ていらっしゃると思いますのでお伺いしますが、お手元の資料の例えば二枚目、二枚目の上に、保有資産の新勘定、旧勘定への区分定義、法令により定められていないことが明らかになったことから二重丸となっています。その下の方の、設置場所別ATM、郵便局別PL、これも同じ表現で二重丸になっています。片や、一番最後のページ、4—2というところですが、会社間の資金移動が生じた場合の精算方法、これも同じ表現ですが、これは一重丸になっていますが、これは準備室として公社より聴取をした結果、なぜ同じ表現で最初の二つが二重丸で最後は一重丸なんですか。これはどういう違いがあるんでしょうかね。分からなければ調べますとお答えください。

中城吉郎内閣官房内閣審議官

○政府参考人(中城吉郎君) ちょっと突然の御質問なので、調べてお答えいたしたいと思います。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 それはそうですね、全部現場に聞いて書いた紙をこのまま渡してきているだけですから。ちゃんと調べてお答えください。  それから、実はせんだっての質疑で、二〇〇七年の三月には三連休がないということを申し上げました。大きなシステムの移行というのはやはり三連休がないとなかなか移行できない。三連休でも足りないかもしれない。だからこそお正月にやるんですね。生田総裁がお正月とおっしゃいました。  そうすると、我々はずっと説明を聞かされていて、元々、六月ぐらいにこの法案が通ったら、そこから二〇〇七年の三月まで二十一か月準備期間があるという想定でみんな頭の中考えていたと思うんですよ。ところが、既に入口でもうこれだけ時間が掛かっていますから、まあせいぜい通っても八月、二か月遅れです。それから、生田総裁がお正月に移行するとおっしゃったんで、三か月短縮されました。  そうすると、当初二十一か月というふうに私たちの頭の中で考えていたことは、今、これ十六か月に縮まっています。十六か月に縮まったことによって、去年の十一月にこのシステム検討会議で御議論をされていたときにこれはできると思っていたことで、しかしどんどん期間が短縮していることで新たに更にできなくなったということがあるはずなんですが、それについてはどんなことができなくなりそうですか。

山下泉日本郵政公社理事

○参考人(山下泉君) ただいまの質問にありました移行につきましては、既に情報システム検討会議の想定におきまして、一月の三が日でやらなきゃいけないのは多分郵貯のように大きなシステムだけでございまして、ほかのものについては直前の休日、土日を使ってできるというふうに考えています。したがいまして、移行につきまして、大きな、貯金などの大きなものについては一月にやるということでございまして、それは想定の範囲でやっております。  したがいまして、今遅れているのは、二十一か月と申しますのは、当然、もうシステムの専門家でいらっしゃいますからよく御存じのとおり、開発から始まって、その総合試験をやり、訓練をしてカットオーバーするという、そういう長いプロセスの中でそれぞれのシステムの特徴がありますから、それをただ一定の、総合試験の中でこう組み合わせていくということになるわけでございますけれども。  ですから、今遅れておりますのは、私ども六月末に業務要件を確定して、その後で開発、詳細に入っていくところでございますけれども、そこが今一か月程度遅れてきているということでございまして、この点につきましては、私どもこれから、恐らく国会が通った後、具体的に全体を見直して、そこで恐らく更に詳細を絞り込む、そのシステムで対応すべきところについて絞り込みを図って、なるべくリスクをどうやって回避できるかについて検討するということで対応していくことになると思います。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 私事で恐縮ですが、御答弁いただいている山下理事は私の日銀のときの元上司ですので、大変労苦をいとわず仕事をされる方だということは十分存じ上げておりますので、しっかりやっていただきたいなと思いますが、しかし、私はやっぱりこのシステム検討会議については、自分自身も議員にならしていただく前に、議員として仕事をさせていただく前にある程度実務にかかわったという立場から申し上げると、非常にこの結論を出したプロセスは承服がいかないです。  いいですか。準備室の皆さんは、分からない、自分たちでは分からないから公社に聞くといって今日もこの紙を出してきた。しかし、現場の皆さんは、去年秋に、それはとても難しいですというふうに、もう様々な資料を出して御説明をされた。なかなか折り合いが付かないんで、何人かの有識者と言われる人たちを任命して、まあこの間、竹中さん十五回だと言っておられましたが、十五回話を聞かされたら急にできるようになっちゃった。そんな簡単なことなんですか。  今日は、間瀬理事ですか、おいでいただいていますが、公社の何人かの方が言っていました、間瀬理事はたたき上げでシステム部門でここまで来られた方で、現場のことがよく分かっておられると。もう本当に、これは公社の現場の人たちみんな聞いていますからね、これはどちらの立場に立って正直なことをおっしゃるのか、本当に重要なポイントです。  そして、伊藤大臣も是非御認識いただきたいんですが、さっきも申し上げましたが、ずっとやっているプロの金融機関ですら三分以内に顧客を処理するなんてことはなかなかできない。いわんや、新しい業務が入ってきたときに、現金収支をオフでやる、手作業でやるなんていうことを銀行のカウンターで始めたらこれは大変なことになります。少し金融業に参入するということを甘く考えているんじゃないかなと。別に、将来民営化するとか、あるいは民間金融機関と同じような業務を公社としてやるとか、いろんなアイデアがあるにしても、もう少しじっくり腰を落ち着けて、財務諸表がきれいになって、財政との関係がクリアになって、それからやっても遅くはないですよ。それがまともな議論だと思います、私は。  間瀬さん、簡単でいいんですが、本当に可能だと思いますか。かなり難しい点があると思うか、かなり高い確率でできると思われるか、どちらかに近いお答えをいただければと思います。

間瀬朝久日本郵政公社理事

○参考人(間瀬朝久君) お答えいたします。  非常に短い期間で大量のものを開発するというのは非常に難しいことで、ここのところでどこまで絞れるか、そこが多分一つのポイントじゃないかなと思っております。  これはまだ要件が完全に確定しておりませんので、これからきちっと整理をして、政府等の方とも御相談しながらやらせていただきたいと思います。ベンダー等については、相談、ヒアリングしておりますけれども、今の状況であれば何とか頑張れるという意見を聞いております。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 民営化準備室は、民営化はしたいけれども、総理がやれと言ったからしたいけれども細かいことは分からない。現場の皆さんは最初はできないと言った。そこで、有識者と言われる人たちが出てきて十回ぐらい話を聞かされて、頑張れと言ったら、何とかできるという気がするとおっしゃった。これもし失敗したときはだれの責任なんですか。大臣にお伺いします。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) これは当事者として公社が責任を負ってしっかりとやってくださっているわけでございます。しかし、私たちは、公社御自身がまあ何とか頑張れると、大変厳しいということは承知をしておりますけれども、何とか頑張れるというふうに言ってくださっていますし、このシステム検討会議の中でもそのような結論に至ったということで思っておりますので、是非協力をしてしっかりと実現をさせたいと思っております。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 例えば、今日入口で議論させていただいたこの財政の問題ですね。これは実は小泉さんが簡単に放棄した三十兆円の公約とも十分関係のある話なんですよ。財政再建しようと思ったら、もちろん直接的にこの三十兆円枠の公約を守ることも大事、しかしその一方で、確かに郵貯、簡保から財投などに回るルートを改革するということも大事。しかし、前者は簡単に放棄して後者だけは固守するという、これは今日御本人いないから何とも聞けませんけれども、非常に不可解ですね。  その上で、あと三分になりました、私の持ち時間は。今日は中川委員が持論を非常に論理的に御説明くださいましたので、私もあしたから参考人質疑等に入りますので、少し最後にまとめさせていただきたいと思います。この後、我が党は櫻井議員もおられますが、取りあえず私のまとめとして申し上げたいと思います。  まず、官から民へと言いながら、マネーフローの構造上、官が占めるウエートを引き下げる工夫や明確な条文が盛り込まれていない。また、郵政事業の創設当時の、郵便事業は基本的公共サービスであり、金融事業は補完事業であるという社会的意義は現在も変わることがないにもかかわらず、そうした点への政策的配慮が全く欠けている内容となっている。  さらに、財務会計実務に関しては、これまで正確な状態でなかったものを適正化する過程にあり、まだその途上にあるわけであります。公会計に準拠した財務経理もまだ行えない中で、更に進んで企業会計に準拠した民営化を一気に強行することは、論理的、政策的に飛躍があり、説得力に欠けます。  また、他の法制との整合性の面でも、独禁法を始め様々な既存法制の例外を認めて民営化を行おうとするものであり、そこまで拙速に行う理由が不明確であるばかりでなく、既存の法制の枠組みや価値を劣化させるものであり、これまで様々な議論を重ねて現在の日本の関係法制をつくってきた立法府の諸先輩たちの努力を軽視する行動であるというふうに思っております。  そもそも、本日の審議でも幾つか明らかにできたとは思っておりますが、法律自体、不明確な点、未完成な点があり、このような粗雑な法律を通すことは議会人として私にはできません。  金融システムの安定性の観点から考えても、三日後にならないと現金収支が合わないような状態で銀行や保険会社として業務をスタートさせることには大いに疑問があります。  そして、システム対応の面でも、暫定対応が可能であるとする説明は著しく説得力を欠いており、また、先ほどの大臣の御答弁でもありましたように、責任の所在も不明確であると。  以上、様々な理由から、私は今回の法案、何度質問に立たしていただいて竹中さんからどのような御説明を受けても、現状のままではとても賛成することはできません。  是非、委員各位におかれては、それぞれの御認識と御良識に従って御判断をされることを祈念申し上げまして、私の質問を終わらしていただきます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 民主党・新緑風会の櫻井でございます。大塚議員の後を受けまして質問さしていただきたいと思います。  そもそも論のところで、もう一回ちょっと改めてお伺いしたいことがございます。それは要するに、郵便貯金というものがなくなるわけですから、基本的に言うとですね、公的な貯蓄機関がなくなります。その公的な貯蓄機関がなくなってくる影響というのは一体どういうものなのかということが十分議論されていないんじゃないのかなと、そう思います。  そこで、まず第一にお伺いしたいのは、先進国の中で公的な貯蓄機関のない国があるのかどうか、まずその点について教えていただけますでしょうか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 公的な貯蓄機関がない国があるのかというお尋ねですけれども、世界のすべての国について悉皆的に調べることはできないので、なかなか全部というのは難しいんですが、主要国の状況について申し上げますと、公的貯蓄機関、これもまあいろんなものがあるんだというふうに思いますが、おおむね以下のような状況だと認識をしております。  イギリス、財務大臣の行政執行機関、エージェンシーとしまして、国民貯蓄投資庁というのがございます。その個人預貯金に占めるシェアは九%程度でございます。九%弱でございます。  フランスにおいては、公法人としてラ・ポストがございます。その個人預貯金に占めるシェアは一五%程度でございます。  ドイツにおいては、ドイチェ・ポストバンクは一九九九年に民営化され、これは銀行法上の銀行でございます。その個人預貯金に占めるシェアは五%程度でございます。なお、ドイツはこのほかに州立の銀行及びその傘下にある貯蓄銀行が存在すると承知をしております。  アメリカにおきましては、これは一九六九年に郵便貯金制度を廃止して以降、公的な貯蓄機関は存在しないというふうに承知をしております。  以上申し上げましたように、主要国における状況を見ますと、公的貯蓄機関の有無、存在する場合の経営形態、個人預貯金に占めるシェアに関して様々な状況があるというふうに思っております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 そうすると、結果的にはアメリカには公的貯蓄機関がないと。そうしますと、日本は、この先どこと同じく、どういう状況になっていくのかというと、そのビジネスモデルの先進で、先進国であるアメリカと同じような形態を取ってくるというふうに考えられるかと思いますね。その点について、大臣、いかがでございましょう。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) これは、それぞれの状況、所得分配の状況等々に応じても、各国でいろんな工夫をして進化をしているということだと思います。イギリスにおきましてもこれ民営化、郵政の民営化を行ったわけでございますけれども、その後、金融排除等々について新たな枠組みというのを、これはまあ金融行政の一環として考えておられる。  金融行政としては、そうした状況に応じて今後とも、各国、日本を含めいろんな必要に応じて工夫をしていくということだと思います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 私が申し上げているのは、要するに公的、少なくとも公的貯蓄機関がないアメリカがビジネスモデルになっていくのかなと、そのことについてお伺いしているわけです。  つまり、何かというと、前々からお話ししているとおり、医療というのは動物実験等を行って、そしてその上でこの治療法がいいかどうかを確認できるわけですが、こういう場合、社会実験というのは残念ながら、残念ながらというよりもやっちゃいけないことなわけです。そうすると、こういうことを、政策をつくった場合にどういうふうになっていくのかということはその、元々どこかほかの国でそういうことをやられていればそれを参考にしてから問題点があるのかないのか検討するというのは、これ至極当然のことだと思っています。  そういう意味で、公的な貯蓄機関がいまだにないのが実はアメリカでありますが、アメリカで何も問題が起こっていないのか、竹中大臣のその認識をまずお伺いしたい、それであればですね。公的貯蓄機関のないアメリカで起こっている問題点はないんでしょうか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 委員おっしゃるように、諸外国の事例というのは我々真摯にいろいろ調査研究して参考にしなければいけないわけでございますが、諸外国の例だけから一国の政策が決まるというものでもこれまたございません。  諸外国に例がないから、何もそういった例が、やらないかというと、これはそういうことはないわけで、そこはまず自分の国の実情を踏まえて、そして、場合によっては諸外国の状況も参考にしながらベストと思われる政策、制度をつくっていくということに尽きるのであろうかというふうに思います。決して、アメリカを参考にしているということでは私はないと思います。  アメリカで問題があるかないか、これはアメリカにはアメリカの非常に深刻な問題がある。また、それぞれの国にそれぞれの問題がある。アメリカの場合は、所得格差そのものの問題というのがやはり一つの大きな問題であろうと思っております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 大臣ね、都合のいいところは外国の事例みんな挙げているじゃないですか。ドイツ・ポスト、ドイツ・ポストでは例えばコンビニをやりました、それから国際物流をやりました、ニュージーランドではこうしました、そういうことをずっと挙げられているから、私の考えているところでいうビジネスモデルで言えばアメリカかもしれないと思っているからお伺いしているんです。都合の悪いところは全部隠して、隠してですよ、はっきり申し上げておきますが。これからまた議論いたしましょう。  じゃ、もう一度お伺いしますが、大臣の認識です。大臣の認識ではアメリカが、アメリカがそういう公的な貯蓄機関がないことによって何か問題があるとお考えなのか。その貯蓄機関がないことに関してです。このことによって何が起こっているとお考えですか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 先ほど申し上げました金融排除の問題とかそういうことを指摘される専門家もいらっしゃると思います。  ただ、私が聞いておりますところ、一つの例えば政府の動向として、非常に強い国民世論として、そうした問題のために何らか金融排除のための措置を緊急にとるべきであるという話があるとは私は承知をしておりません。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 つまり、公的貯蓄機関がなくなったらそういう金融排除が起こっているという問題があるわけです。その問題をじゃどうやって、じゃどの程度の金融排除が今アメリカで問題になっているんですか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) ちょっとこれ急な御質問ですので、直近のアメリカのその状況について詳細は存じ上げませんですが、これは正に金融排除というよりは、アメリカの場合は所得格差という中で私は議論がなされていると思います。むしろ、ヨーロッパの方が所得格差よりむしろ独立した形で金融排除の問題が一部の国で議論をなされているというふうに承知をしております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 大臣、大臣はドイツの事例を挙げられるじゃないですか。あれだけ挙げられるじゃないですか。ドイツでコンビニをやった、国際物流で利益を上げていると、そういうお話を何回もされるじゃないですか。だからアメリカの場合の、そこはドイツだって問題があるからまた公的貯蓄機関をつくるわけですがね。  要するに、アメリカに公的貯蓄機関がないんです。日本も公的貯蓄機関がなくなるんです。ですから、どういう問題点があるんですかと、最初にやった国でどういう問題点があったんですかということを私はお伺いしているんですよ。ちゃんと答えてくださいよ。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 繰り返しますが、そういうちょっと質問いただいておりませんので、詳細に貯蓄、金融排除についてどのような制度があるかということを私、今すぐにはお答えできませんが、基本的には、アメリカにおいては、その所得格差というのは非常に大きな問題である。しかし、金融排除の問題として、金融排除の問題として、それに対して何らかの対応策が必要であるというような強い国民世論や具体的な政府の動きがあるということは、これは承知をしていないと申し上げているわけです。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 私は、追加質問の中にちゃんと、公的貯蓄機関がない国があるのか、その国で何か問題は起こっていないのか、質問通告しているじゃないですか。駄目ですよ、そんなんじゃ、やってられない。駄目だよ。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 私は、そのアメリカの詳細な議論についてということで伺っていないということでございますので、そうした問題については私は答えております。私は、そうした問題について非常に強い、例えば金融排除について緊急に何とかしろというような国民世論ないしはそうしなければいけないという政府の議論があるとは承知をしていないというふうにお答えをしているわけです。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 であれば、通告していなかったと、急な、急な質問だという話にはならないと思います。  そして、もう一つ申し上げておきますが、それでは、なぜアメリカ世論でそこの部分の金融排除が問題になっていて、ここの部分を何とか担保しなければいけない、今そういうふうにお話しございましたよね。金融排除が問題になっているんだと、アメリカでですね。つまりは、どのぐらい金融排除が問題になっているからこの国で何とかしなきゃいけないということになっているんでしょうか。  何回も申し上げますが、この国には公的貯蓄機関がこの先なくなるんですからね。これは委員の皆さん、それで本当にこの国が成り立っていくのかどうかということの大事な議論なんですよ。いいですか。公的貯蓄機関がなくなったと、今、竹中大臣、まさしくおっしゃった。アメリカでも金融排除の問題があるんだと。だから、それに対して何らかの担保をしなきゃいけないというお話でした、今。そういうことですね、御答弁。であったとすれば、であったとすれば、この国でもそういうことが起こり得るんじゃないですかということを申し上げているんですよ。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 私は、アメリカにおいてはそのような金融排除の問題に対して早急に具体的な政策を取らなきゃいけないという非常に高い国民世論があるとは承知していない、政府の中でそういうような緊急の動きがあるとは承知していないということを申し上げているわけです。もちろん、金融排除について所得格差の中でいろんな議論があるということは私は承知をしておりますし、当然、それはそうだと思います。どこの国でもそういう議論というのは、程度の差はあれあるものだと思っております。しかし、具体的にそういう何か動きがあるというふうには私は認識をしておりません。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 それでは、こういうことが、こちらからお話ししますが、要するにアメリカの金融システムでは、例えばシティバンクの場合には五十万円以下の預金者に対して口座手数料ですか、口座維持手数料に月々二千百円取っていると。つまり、そのお金が支払えないがために口座を開設できない人たちが幾らいるかというと、一千百万世帯だと言われています。これは物すごく大きな問題でして、なぜかというと、年金の振り込み先すらないということになります。これは皆さんに理解していただきたいんですが、口座を開設できないということはそういうことになります。年金の振り込み先すらないんです。そして、もう一つ、今我々が当たり前のようにして使っているクレジットカードにしても、そういう口座が開設されていないということは、実はそういうクレジットカードすら使えないと、そういう問題があるわけです。  これは、アメリカの場合ですね、医者の立場で一つ言わせていただきますが、例えば、アメリカは民間の保険会社が主体で、そして低所得者やそれから高齢者の方々のためにメディケア、メディケードという制度がありますが、五千万人の人が無保険者なんです。この無保険者の人たちが今どういうことになっているのかというと、自己破産のナンバーワンはクレジットカードの問題ですが、二番目はその医療保険が、医療費が払えないというために自己破産が起こっている、これがアメリカの実態でございます。日本にも公的金融機関が、公的貯蓄機関がなくなった場合にこういうようなことが起こってくるんではないのかなと。  もう一つ申し上げますと、ドイツでもこういう実態があったので改めて、改めて低所得者のために公的機関でそういう施設をつくったと、そういう金融機関をつくったというふうにお伺いしております。  ですからこの国に、この国に公的貯蓄機関がなくなっていいのかどうかという議論を改めてしなきゃいけないと思っております。  私は、公的貯蓄機関が必要だと思いますが、大臣はいかがでございましょう。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 公的貯蓄機関が我が国において必要かどうかということでございますが、これは私は、金融排除という観点から今の時点で公的な金融機関が日本に必要であるという認識は私は持っておりません。  これは、やはりそれぞれの国の事情によると思います。所得格差の問題等々もあれば、さらには金融機関の実態の問題等々もあろうかと思います。アメリカの問題、これはいろんな深刻な問題がございますが、金融機関に口座を持っていない世帯の割合は、これはむしろアメリカでは今低下をしているというふうに私は承知をしております。  これはもうそれぞれの国の事情がございます。日本の場合は無料で口座を開設できる、維持手数料を取らないという銀行も現実にあるわけで、これはイギリスでもそういう銀行があるわけでございますが、今、日本において、そうした意味で、金融排除が深刻な問題であって、そのために公的な何らかの措置が必要だというふうには現時点では私は考えておりません。(発言する者あり)

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 おっしゃるとおりなんですよ、今こちら、渡辺先生がですね。  これはなぜかというと、なぜかというと、例えば、例えば今銀行は、銀行は通帳を作ったらどうなるかというと、二百円の収入印紙税を支払わなきゃいけないんです、これは。つまりは、通帳一つ作るのに、印刷物のお金だけではなくて収入印紙税二百円払っているんですよ。ですから、そのところに、例えば百円の預金を預かったって、もうその時点でマイナスなんです。ところが、今郵便局は印紙税は払っておりませんから、ですからそれは、そこの部分に関して言うと、極端な言い方をすれば一円からでも口座が開設できるわけです。  そういう貯蓄機関がなくなった場合には今度はどうかというと、これを民業圧迫といえばそれは民業圧迫というとらえ方もありますが、世界の例を見てくると、低所得者の方々のためにですよ、ために安全弁になっていることもこれはもう、安全網になっていることもこれは間違いのないことなんです。ですから、そこのところが極めて重要であって、郵便局が持っているそういう社会福祉政策というんでしょうか、そのことをもうちょっときちんと議論していかないと、ただ単純に民間に任せればいいということにはならないんじゃないでしょうか。  ですから、今大臣も、そこの中に問題もあることはあるというふうにも今また御答弁されて、御答弁され直して、しかしこういうものが減り始めてきているとは言っています。しかし、しかし大事なことは、そういう問題が起こったということなんです。つまりは、この後そういうものが起こったときに一体どういうことがじゃこの後担保されているのかというと、そういう部分ですら担保はされていません。ですから、そこのところが問題なんじゃないのかなと私は思います。  大臣、その点についていかがでしょう。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 櫻井委員の問題意識はよく理解をさせていただきました。  確かに、これだけ大きな改革をするわけでございますし、改革の有無にかかわらず、常に政治としてはそうした弱者に対する配慮というのを常に持っていなければいけないと思います。これは銀行行政そのもの、正にそういう観点から銀行行政を行って、行われていると思いますし、私は金融担当大臣のときも、これはあのときは本当に櫻井委員からいろんな御指摘をいただいて、そしてリレーションシップバンキングの枠組みをつくらせていただいたんです。そのときの問題意識、今も非常に強くお持ちだということは、これは敬意を表させていただきます。  しかし、今現実に地域の金融機関は、これは委員の意見を取り入れたんですよ。委員の意見を取り入れさせていただいて、そして地元密着型で、実際に融資の面でも、また預金受入れの面でも、その地域の顧客情報を大切にして、それで地域密着の金融機関というのは広がっていっているわけです。そのおかげで今いろんな無担保の融資も広がり始めているわけです。そういう中で、私はこれは金融行政全体の中で必要に応じてこれは考えていかなければいけない問題だと思います。  ただ、現状においてですね、現状において、私は日本において、これは諸外国との相対比かもしれませんが、深刻な金融排除が日本が生じているというふうには考えておりません。そうした問題については、委員がおっしゃったような問題意識は引き続き金融行政の中でしっかりと受け継がれて、私は、金融排除の問題が本当に深刻ではないか常に目を光らされ、光らせて金融当局は対応を出していくというふうに思っております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 今は郵便局があるから、郵便局があるから金融排除は行われて、起こっていないんですよ。だから、だからそのことがなくなった場合に一体どうなるんですかと。つまりは、セーフティーネットとして郵便局があるから金融排除はないんです。これがもしなくなったときに金融排除が起こる可能性がありませんかと。ましてや、もう一度申し上げますが、公的貯蓄機関がないのがアメリカですから、そうするとアメリカのモデルを考えざるを得ないんじゃないのかなと、そう思うわけですよ。  ですが、残念ながら大臣にはそのような御認識がなくて、もしこの改革、改革なのか改悪なのか分かりませんよ、これは改悪だと思いますが、そういうことになった際に、一体どういう形で担保するのかということをちゃんと決めておかないと、私は国民の皆さんが安心して生活を送れなくなるんじゃないか。  もう一点申し上げますけれども、年金が幾らもらえるか分かんないって、今はこういう状況にあるわけですよ。そうなってきたときに、自分の預けておくお金だけでも、せめてですよ、せめてきちんと担保されるようなそういうシステムをつくるべきなんです。今、そこの中で例えば預金保険機構だ何だという話がありますが、あの金融破綻が起こったときに、たしか国では約三十兆円ぐらいの税金をつぎ込んだんじゃなかったでしょうか。そして、そのうちもう十兆円は国民負担としてこれは返ってこなくなってきています。つまりは、つまりは民間の金融機関に幾らセーフティーネットをつくっておいても残念ながら担保されなかったという事実はあるわけですよね。  ですから、そういうことから考えてくると、今のような国がきちんとした形で保証する金融機関を持っていることに大きなマイナスがあるとは私には思えませんが、大臣、改めてお伺いします、いかがでしょう。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 今は郵政があるからそういう金融排除の問題が起きていないんだけれども、これがなくなった場合に大丈夫なのかと、そのような問題意識、私も非常にその点についてはしっかりと考えていく必要があると思っています。  ただ、先ほど言いましたように、リレーションシップバンキング、そして民有機関の健全化で地域等々においてしっかりとした民間の金融機関が今再生しつつあると、これをしっかりとすることが金融排除にならないようにするやはり重要なポイントであろうかと思っております。これ、口座手数料等々なしで口座が開けるところは日本ではたくさんあるわけでございます。アメリカの例が心配だと、しかし、これはアメリカはアメリカとしての非常に大きな所得格差の問題が根っこにある問題でございますから、そこは単純に日本と比較する問題ではないと思っております。しかし、そういう問題も含めて問題意識を持っていかなきゃいけないというのは、これは委員の御指摘は大変重要だと思います。  今回、郵政民営化ですね、民営化するに当たって郵政民営化推進本部というのをつくります。この推進本部はすべての閣僚が入る。その中で、そして正に金融、この結果として、郵政民営化を円滑に進めるわけですから、それと同時に何か問題が本当にもし出てきたら、金融排除等々の問題が出てきたら、これはすべての閣僚が入っているその推進本部等々で、これは政策としては正に適切な対応をしていかなければいけないというふうに思っております。  あと、安心が保てる、担保というお言葉を使われましたが、確かに一九九七年以降の金融危機でいろんなことが日本は起こりました。しかし、その場合も実は預金者には一切負担を掛けていないわけですね、この預金保険の中で、ペイオフを一時凍結したということもございますけれども、全体として十兆円の交付国債等々で国民の負担が生じたものはございますけれども、これは預金者には直接何らかの負担が掛かったということではなかったわけでございます。  そういう意味で、今後も預金保険でそういうものが守られるということも含めて、これは制度としては一応の制度は完備しているというふうに思っております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 少なくとも金融システムが崩壊するかもしれないといって税金が使われたことだけは、これは紛れもない事実だということです。  ここだけやっていても仕方がないので、もう一点だけ、要するに郵便局が果たしている福祉のことについて御紹介だけしておきたいと思いますが、島根県のある町では、住民票などを交付しているところを郵便局に委託したと。そのためにどうなったかというと、その町では三人の職員と三千万円の予算を福祉に振り向けることに成功したと、こういう例もあるわけです。それからもう一つ、長野県の村では、役場職員だけでは手が足りず、今郵便局員が独居老人宅の訪問や買物サービスなどに協力しているとか、そういう福祉サービスをきちんと行ってきているわけなんですね。  こういったネットワーク、それからこういうものができるというのは、実は公的機関だからできるわけであって、これが民間になってそれが実現できるのかというと、到底無理なんだろうと、そう思います。  よく成功の例で出されてくるニュージーランドに関して見ても、郵便局の数は、私の記憶が正しければ、たしか五分の一まで減少したんだ、じゃなかったのかと。そして、しかも郵便局が五分の一に減っただけではなくて、民営化されたときに外資に、外資にですよ、外資に株を買い占められて、結果的にニュージーランドの金融機関のほぼ全部に近いものが外資、外資になってしまったと。そういう問題があるわけですよ。そして、慌ててニュージーランドでは、たしか四十億円のお金を使って、キウイバンクでしたか、そういった公的な貯蓄機関をまた改めてつくったということになっているわけであって、郵政事業の民営化が成功しているとか、それから国民に大きな利益を与えるなどという、一方的なそういう広報をしていくことというのは、私は、随分アンフェアなんではないのかなと、そういうふうに思います。  改めてお伺いいたしますが、ニュージーランドのこういう現状を踏まえて、ニュージーランドの民営化というのは成功だったと大臣はお考えなんですか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 私は、諸外国の例を御紹介する場合も、うまくいったところとうまくいかなかったところがあると、それぞれから学ばなきゃいけないということを繰り返し申し上げているつもりでございます。  ニュージーランド、お尋ねでございますが、これは一九八〇年代半ばに発足しました労働党内閣の下で、これは非常に大胆な行財政の改革が推進されました。そして、御承知のように、その一環として、これは一九八七年に郵政民営化が実施された。で、ニュージーランド・ポストはその後着実な経営を続けているというふうに承知をしております。  なお、このニュージーランド・ポストでありますけれども、郵便と郵便貯金、電気通信を所掌する郵便電気通信省から分離、分割ですね、分割・民営化されたわけでございますけれども、同時期にポストバンクとテレコムも分割・民営化をされたと承知をしています。  両社は、この当時、実はニュージーランド全体として、国全体として非常に積極的な外資導入政策を取っていた。そして、ポストバンクは一九八九年にオーストラリアの銀行に、そしてテレコムはアメリカの企業に買収されたと。その後、二〇〇二年になって、このニュージーランド・ポストは郵便局窓口を利用した個人専用、専門の金融機関として一〇〇%子会社のキウイバンクを設立したというふうに承知をしています。  重要な点は、ニュージーランドの場合、ニュージーランドの銀行すべてが外資に買われたという事実があった。これは、むしろ積極的に外資導入政策を取ったと、その結果そうなったと。で、それに対する反省が出てきたというのは事実であろうかと思います。  キウイバンク設立の背景としては、これはまず、先ほども述べたように、金融サービスそのものは、ポストバンク、失礼、ニュージーランド・ポストに占める金融サービスの割合というのは七・七%程度でありまして、これはニュージーランド・ポストのためにやったわけではないというふうに承知をしております。むしろ、先ほど言いましたように、外資導入策が行き過ぎたということの反省として何か国策という、これは少し別次元の政策からきたものだというふうに思います。そして、先ほど言いましたように、大手五行が外資に独占されてしまって国内資本を求めた。  これはいろんな、その国々によっていろんな事情があります。委員おっしゃること、すごく分かります。つまり、それぞれの事情を背景にしていろんな政策が取られて各国いるわけですから、一面だけ見ると非常にいい例も非常に悪い例も両方挙げることが実はできるわけで、そこはフェアにやれという御指摘は、それはそのとおりであろうかと思います。  少し長くなりましたが、ニュージーランドに関しては以上のような状況であったと思っております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 要するに、経過御報告はいただきましたが、要するにこれは成功例なんですか、それとも失敗例なんですか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) ニュージーランド・ポストが非常に健全な経営をして、そしてサービスを提供し続けているという面では、これは成功した面があったと思います。しかし、その当時の外資導入策というのが行き過ぎて、それのマイナス面が出たと、そしてそれをカバーするためにニュージーランド・ポストがキウイバンクを設立したと、そのような経緯であったというふうに、まあ両面あったというふうに思います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 じゃ、日本は今どういう状況なんでしょうか。日本の金融機関とて、平成十年のあの当時に戻って考えてみると、結果的には外資がその金融機関を買っていると、そういうふうになっているわけですよね。ですから、必ずしも日本が全くそれに当てはまっていないのかというと、そういうことにはならないんだろうと、そう思います。  いずれにしろ、大事なことは、そういったものがちゃんと担保されるのかということと、もう一点は、ニュージーランドとて、民営化されたときに郵便局の数が五分の一に減っているということなんです。これはドイツも同じですからね、大臣。ドイツとて、ドイツだって、じゃドイツの現状をちょっとお伺いしましょうか。  ドイツの郵便局はですよ、ドイツの郵便局は民営化によって数が減ったんですか、減らなかったんですか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) ドイツの郵便局の数についてでございますけれども、ドイツの場合、東西ドイツの統合によりまして、郵便局の数がその統合によって三万ぐらいになったというふうに承知をしております。正確には、一九九〇年に二万九千二百八十五、これが東西ドイツの統合後大きく減少いたしました。  これ、減少したというのは事実でございます。しかし、よく民営化したから減少したという言い方されるわけですが、実は民営化というのは一九九五年でございます。実は約三万から約一万七千に民営化の前に減っているんです。三万から一万七千に民営化の前に減っている。で、民営化した時点で一万六千九百七十一。それがさらに一九九八年、一万四千四百八十二ですから、その後ももちろん減っておりますが、減り方はもう圧倒的に民営化の前の方が実は大きかったわけでございます。  これはまあ恐らく、統合して東ドイツ側の郵便局等々やはり非常に非効率な面があったんだと思います。ツムヴィンケル総裁も、会長も同じような発言をしておられます。そうした中で、しかし、減少傾向が続いたことから、全国で最低一万二千局の郵便局数を維持するための法令が一九九八年に定められたというふうに聞いております。  私たちは、こういう例も踏まえて、つまりドイツは設置基準がその意味では定められていなかったわけです。そうした点も踏まえて、当初からきっちりとした設置基準を定めて、そういう郵便局という拠点がしっかりと守られるようにしなければいけない、これは外国からの教訓として、我々、今回の制度設計に反映をしております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 今の御答弁で大事な点は、数を定めていることなんですよ。つまり、あいまいにされてないんですね。  要するに、どれが広くあまねくというのは何が広くあまねくなのかの保証もないわけです。ドイツの場合には、減少傾向に歯止めが掛からなくなってしまって、最低どのぐらいがないとそのユニバーサルサービスが維持できないということになって、そのユニバーサル法を制定するわけです。そして、そのときに大事な点は、幾つ以上と、幾つ以上なきゃ駄目なんだということをきちんと定めているということなんですね。  なぜ、日本ではそのような数を、そうであったとすれば、それを、そういうことを考えていると今おっしゃいました、その事例を学んだということをおっしゃいました。であったとすれば、あいまいな文言ではなく、なぜそのことを、その数を法律上に明記されないんですか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 設置基準を作るに当たりまして、これまた今ドイツの例ですが、諸外国の例も我々しっかりと勉強させていただきました。その中で、やはりこれまた設置基準も諸外国の事情に合わせていろいろ作られているなというふうに思います。  明確に数字を規定している国というのはむしろ非常に少ないというふうに思います。これ、ドイツの場合はどんどんどんどん、さっき言ったように減ってきたわけですね。この減ってくるのをどこかでネットを張って止める必要があったということで数値を記載したのだと思います。  幸いにして、日本の場合は、今しっかりとした設置基準があって、その設置基準の下で今のネットワークが維持されている。同じようにこの設置基準を、精神を引き継ぐことによって、あまねく全国で利用されることを旨として設置しなければならないと法律で書いて、かつ、これは省令で、さらに過疎地については現に存する郵便局ネットワーク水準を維持することを旨とするということを書いて、さらに三つの条件、需要に適切に対応する、市町村最低限一、そういう今と同じものを引き継ぐことによって、これは日本の事情に合わせた形でしっかりと郵便局のネットワークは維持できるというふうに考えております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 本当にきちんと答えていただけてないと私は思いますが、要するに何で数字を盛り込まないで、もしくは、じゃ数字を盛り込まないでいいのかの前に、今大臣は、要するに今までの設置基準と変わらないようなお話をされましたけれども、しかし、それはこの間の平野議員の質問でも明らかになったように、設置基準変わっていますよ。設置基準が変わっているのに、設置基準変わっていないような御答弁されるというのは、これ、フェアじゃないですからね。  もう一つ、じゃ具体的に数字だけお伺いしておきましょう。広くあまねくというのは、今の現時点においてはです、現時点においては、郵便局の数は幾らであれば適切だとお考えなんですか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 現時点においてはということでございますか。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 はい。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 現時点においては、これは郵政公社において今適切な数が配置されているというふうに思います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 そうすると、そうすると、ここから大事なことですが、例えば民営化されて基本的に状況が変わらなかったとする場合において、状況が変わらなかったとした場合に、現在の数がまず適正数だというふうに判断されるわけですね。要するに、ユニバーサルサービスなり今までのサービスが維持されるためには今の数が必要だという認識なんですね。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) それは、今後まさしく民営化された郵政、そして郵便局会社の中でいろんな、どのような戦略を取るかによって最適な数字が決まってくるのだと思います。これは状況も実際問題は変わる。  しかし、私は、繰り返し申し上げておりますように、これは過疎地については現状を維持するということも踏まえて、設置基準の三つの要件について、設置基準の三つの要件はこれは変わりませんですから、そうしたことも踏まえれば、当面大きく変化することはないというふうに思っております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 必ず最後のところは、あとは民営化された人たちがという、判断だというお話になるわけですね。それはおかしくないですか。  つまり、つまり大事なことは、あるところは法律で縛らないといけないところがあるんです。竹中大臣は、いつも法律の、法律を余りがちがちに掛けてはいけないと、自由度を持たせなければいけないというお話をされますけれども、しかし、今度は逆に言えば、ある最低限の保障というのは法律できちんと書かないといけないことなんですよ。それを政令であるとか省令であるとか、その時々の大臣の判断でやられてしまったんでは大きく変わることもあるわけですね。  ですから、そういう意味において、そういう意味において、まずきちんと、どのぐらいの数が担保されなきゃいけないのかということのまず目算を出す、政府としてきちんと出すべきなんじゃないですか。そうしないと、その広くあまねくという要件に合致するとかしないとか、そのこと自体の判断ができないんじゃないかなと私は思いますが、いかがですか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) これは民営化するわけでございますから、民間の企業として思う存分その経営の自由度を発揮していただきたい。しかし同時に、国民の利便性を守るために最低限のそのセーフティーネット、そこを確保するためのことは決めておかなければいけない。  これはしかし、法律で決めているわけです。国民の利便性、あまねく全国で、あまねく国民が利用できることを旨とするということで、国民の利便性を損なわないということを法律で決めているわけです。  で、省令じゃ心もとないという御指摘だったと思いますけれども、実は今も公社の設置基準は実質、省令で定められているわけでございます。その意味では、省令まで含めて広い意味での法でございますから、そこでしっかりと私は担保をされているというふうに思います。  で、具体的に幾つかと。これは、郵便局会社から見ますと一種の店舗政策になります。で、将来にわたってその店舗はどれだけが適切かというのは、これはちょっと今の時点で民営化された会社の店舗数をこれ我々が、国が今の時点で申し上げるというのは、これはちょっと数字を申し上げるのは困難であるということは是非御理解を賜りたいと思います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 じゃ、店舗数を出すことはなかなか難しいと。そうおっしゃるのであればなぜ、なぜ例えばコンビニをやったときの利益率が何%であるとか、そういう数字は出されるんですか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) いや、それは民間準拠で利益、こういう業務を行ったときには、民間で同じような業務を行っておりますから、それによって民間では何%ぐらいが平均であると、だからこのぐらいでは可能であろうということを想定しているわけでございます。  しかし、そういう仮定を置ける問題と、その店舗数のような形で、今後いろんな形で状況が変わってまいります。そういう中でその店舗がどのようになるかと、これをこの数字として事前にお示しするのは、これは大変困難であると思います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 店舗数を出すこと自体が難しくて、そして利益率を出すことが簡単だというのはなぜですか。  それは、そのときそのときの経済状況によって利益率なんて当然変わってくるわけじゃないですか。それなのに、その数字は出せて今度は店舗数は今みたいな理由で出せませんというのは、これは答弁おかしいんじゃないですか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 要するに、準拠すべき民間の同様の活動があるかどうかということだと思います。  物品販売業というのは、民間でその準拠すべきよりどころとなる、参考となるものがあるわけでございますけれども、これは、日本郵政株式会社、郵便局株式会社というのは、これは正に独自のもので非常にユニークなものでございます。かつ、これはビジネスモデルそのものに携わってくる問題です。ビジネスモデルが決まった場合にこのぐらいの民間の準拠があると、これは利益率の場合はそういう計算できるわけですけれども、ビジネスモデル、どういうビジネスをやるかということをこれから経営者が最高レベルの判断をしなきゃいけない時点でそれを想定するのは難しいと思います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 それでは、その利益率について一つお伺いしておきますが、例えば民間の、民間の今コンビニの、コンビニの企業の中で最大の利益率を上げているところの利益率は幾らですか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) コンビニチェーンということですか。フランチャイジーじゃなくてフランチャイザーの方でよろしいんでしょうか。  セブンイレブンが利益率、これは売上高に占める利益率では七・一%と承知をしております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 ここが最大なんですね。先ほど、平均とおっしゃいました。  で、郵便局コンビニの利益率は何%ですか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) これは、先ほど言ったのは、まあ言わばコンビニを抱えている本部でありまして、フランチャイザーと申し上げましたけれども、セブンイレブンが本社としてやる。そして、具体的に今度はフランチャイジーといいますか、その看板を借りて商品の仕入れをしてそこで売るその販売者がいるわけですね。これはフランチャイジーというふうに承知しておりますが、郵便、こちらの骨格経営試算、採算性に関する試算の中で私たちが想定しておりますのは、セブンイレブンやローソンのようなフランチャイザーではなくて、それからサービス提供を受けて販売するフランチャイジーの方でございます。  そのフランチャイジーとしての利益率、これは民間にこれも準拠する形で九・二%を想定しております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 果たしてそれだけの利益率が上がるのかどうかというのは甚だ疑問な点があります。それはなぜかというと、まあ僕はちょっと不思議、不思議なのは、そうであったとすると、私がお願いしているのと同じ数字で出してきていただけないですか。つまり、今の利益率のところで同じような七・一%なり、そこの、そこの計算方法だと、郵便局コンビニではどのぐらいの利益率が上がるか、これ示していただけないんでしょうか。  つまり、つまり、ここんところにもバラ色の計算が幾らでも書いてあります。ところが、首を振られますけれどもね、大臣。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) ちょっとよろしいですか。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 いや、ちょっと待ってください。  うちの近所のコンビニがどのぐらいつぶれていっているか見てくださいよ、これは。もう何軒も何軒も出ては消え、出ては消えていますよ、これは。今、コンビニ業界なんて、これはもう本当に言っておきますけれども、どこにコンビニが入れるのかっていうそんな状況ですよ。つまり、そこのところにもし万が一郵便局で本気でコンビニやっていったら、民間の企業なんかつぶれていきますよ、これは。ですから、そのパイが大きくなるようなさもお話をされていますけれども、パイの、大きくなんかなりませんよ、これは。  もう一つ、例えばコンビニだけパイが大きくなっていったら地元の商店街でなんか買物する人いなくなるわけだから、結局どこかにそういうようなものの影響が来ることはもうこれ明らかですからね。  それから、例えば国際物流にしてみたって、この分野で日本通運ですか、ここの分野で利益率がたしか三%だと。それなのに、この郵便局でやるとどうなるかというと、五パー、五%になるんだと、そういうふうにはじいているわけですよ。これは極めていい加減な数字でしてね、数字から言えば。  僕は、大臣がいろいろお話しされていますけれども、例えばちょっと具体的な例を一例だけ挙げさせていただけると、今日、済みません、資料を配っていただけてあるんでしょうか。  例えば、大臣は、不良債権処理をどんどんどんどん進めると銀行の融資が貸出残高が増えるんだと、そういうふうに以前からおっしゃっておられました。しかし、本当に増えているのかというと、実際はここにお示ししたとおり、どんどんどんどん融資残高は減っているわけですね。  大臣はその当時何とおっしゃったかというと、不良債権が重荷になっているから、これを処理すると銀行が身軽になって融資が増えるから、バラ色の社会が来るようなことをおっしゃっていました。しかし、不良債権の処理をやれば、やったって、結果的には融資は増えていっていないという、そういう実態があるじゃないですか。それはおかしいんじゃないですか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 四点、今御質問をいただいたんでございますけれども、まず、バラ色だと、私が言っていることはバラ色に過ぎるのではないかということで、これ、コンビニについては、先ほど言いましたように、セブンイレブンやローソンという会社は言わば卸売業なわけですね。卸売業の利益率に関しては、一番高いセブンイレブンで七・一%であると。しかしこれ、やろうとしているのは、卸売業じゃなくて、正にフランチャイジーですから小売業でございます。その小売業の利益率を、事例等々で参照にして、正に民間準拠で用いておりますので、これ自体は決してバラ色ではございません。委員が、その七・一%を当てはめたらどうなるかと。これ、しかし、小売業に卸売業の利益率を当てはめることになりますので、それはそのように是非御理解を賜りたいと思います。  そして、近隣のコンビニも大変今苦戦しているぞと。それは、そういう現実があるということは承知をしております。しかし、これ、国際物流にも当てはまるんですが、しかしそれでも、これからの世の中、人口が減ってくるわけですけれども、決してゼロサムではないわけです。  これは、恐らく後から委員が非常に細かく厳しく御質問をされるのだと思いますが、私たちはGDPが今後十数年間でかなり増加するであろうというふうに認識をしているわけです。だから、これは決して、私たち、人口は減りますけれども、一人当たりの所得、付加価値上がっていきますから、決して全体が小さくなるという世界ではない、今のような形で想定される生産性上昇を実現していけばこれは可能であるということが、これが示されているわけでございます。  国際物流についてでございますけれども、国際物流についても、今、日本通運の利益率が二・九%であるのに我々は五%を想定しているというお話がございました。  ただ、これもどこと取るかによりますが、近鉄エクスプレスは五%、郵船航空サービスは七・一%、これはいろいろございます。その平均値として我々は五%を想定しておりますので、非常に恣意的に高い利益率を想定しているということではこれはございません。  そして最後に、貸出しはどうなっているんだ、不良債権が減っても貸出しがまだ減っているではないかと。これも委員とは随分いろいろと御議論をこれまでもさせていただきましたが、今、日本の銀行貸出しのGDPに対する比率は八割程度であろうかと思います。これ、ずっと七割程度ぐらいで来たのが、バブルのときに一〇〇%を超えるわけですよね。それがようやく、これがしかし調整してきてどんどん減ってきて八割程度。私は、今それがようやく最終局面に達しているというふうに思っております。  その最終局面に達する中で、この低下幅というのは、実はまだ減っているんですけれども、低下幅というのは小さくなってきているわけで、これは、今後更に攻めの改革を続けることによって、日本経済自体がようやくバブル後の長い調整期間を終わって、バランスシートの調整を終えて新たに成長軌道に乗せられる、今そういう段階であるというふうに思っておりますので、こういうペースでの改革を続けていくことこそが重要であるというふうに思っております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 あのときは、そういうような過剰融資だ何だということもそれは確かにおっしゃっていましたが、不良債権の、あのときのちゃんと答弁では、不良債権の処理が終われば銀行の貸出しが増えるともはっきりおっしゃっているんですよ。それを今になって過剰貸出しだったからできなかったというのは、あの当時の答弁がいい加減だったということじゃないですか。だから、そのときそのときによってそういうつじつま合わせのようなことだけ言われて、長い目で見れば違っているなんということは山のようにあるわけですよ。  じゃ、もう一つ、本当に一・五倍になるのかどうかです、GDPが。じゃ、例えばですよ、例えば、竹中大臣の数字の私は不思議なのは、いいですか、大臣、大臣は郵便の減少量に関しては現実的な数字を用いられておりますよね。GDPは、現実的な数字を、まず竹中大臣の認識をお伺いしたいと思いますが、要するに、二〇一七年というのは十年後ですね。じゃ、十年前にさかのぼって、このときと比較して、この十年間でGDPはどれだけ伸びたんですか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) ちょっと数字がすぐに出なくて申し訳ありませんでした。  過去十年間とおっしゃったんですね。過去十年間ですので、平成四年度から十四年度までの数字を申し上げますが、平成四年度が四百八十約四兆円、そして十四年度が四百九十八兆円でございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 今、平成十四年度が切り上げられましたが、これは四捨五入すると四百九十七兆円。平成四年は、これ四捨五入しておきますと四百八十四兆円。もうほとんど伸びておりません。なぜこの十年間の数字をお使いにならないんでしょうか。そして、郵便事業だけはなぜこの十年間の数字をお使いになるんでしょうか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) まず、郵便は過去十年の数字は使っておりません。過去二年ないし三年の数字を申し上げていたと思います。  これは、我々は長期の予測をするわけでございますから、長期の予測をするに当たって、これはGDPについては確立された予測の手法というのがございます。今までの過去十年間、九〇年代というのは、日本の非常に深いバブル崩壊後の調整期間であって、このトレンドが続くというふうにはこれはやはり想定されないし、そんなことになると日本全体が困ったことになるわけでございます。私たちはそういう意味で、マクロモデル等々も用いて、確立された経済予測の手法を用いて、これはそういうことが可能でございますので、将来についての見通しを行っております。  ただ、その場合に、政策努力をするというのが当然の前提にありますので、その政策努力をどう評価するかと、そこによってその論者の意見が分かれるということは、これはあり得るのだと思います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 なぜ勝手に、私が申し上げているのは、じゃ、過去の十年の数字はもう全然関係ないと。つまり、こういう計算方法があるから、ただ計算しましたって、それは全然理論になっていないですよ。いや、大臣、首振られるけれども、そうでしょう。だって今のお話は、こういう計算方法があるからそうやって出しました、それは郵便の場合と全然違うんだという話ですよ。  私が申し上げているのは、実態から見たときになぜそういうふうになるのかという話。郵便は、じゃ、ここ二年間見ました、ここ三年間でしたっけ、じゃ、じゃGDPもどうなのかというと、これは平成十二年が五百十三兆で、平成十五年はこれは名目は五百一兆円ですよ。減っているじゃないですか。実質だって、五百十四兆円が五百二十三兆円で、まあわずか十兆円上がっているかどうかの程度ですよ、ここ二、三年だって。つまり、大臣が出されてきている数字はかなりいい加減な数字だということなんですよ。  もう一点、もう一点申し上げておきますよ、じゃ。  じゃ、「改革と展望」の参考試算についてというのがありますが、「改革と展望」のところでの二〇〇四年度は、これ二・三%って書いてあるけれども、名目GDPが、これは実績は〇・八%でしかないと。もう最初から、予定されている、予想されている一年目からもう数字が違っているということになるわけです。政府の見積りなんというのは、いい加減な例を挙げろと言われれば幾らでも挙がりますよ。それは、出生率もそうですし、関空の利用率だってそうですし。これは、そういうような見積りでやられているからこの国家がもうめちゃくちゃになってきているわけですね。このGDPだってもうめちゃくちゃもめちゃくちゃも、めちゃくちゃのいいところですよ、こんなもんは。これはもう本当に、僕は不思議なんですね、なぜ皆さんが支持されるのか、これよく分からないけれども。しかし、そういうようなインチキな数字をお出しになって、さも、さもうまくいくようなことをやられるのはおやめになるべきじゃないかと。  私が申し上げたいのは、じゃ、過去の実績があって、その過去の実績から私が申し上げる数字がなぜ当てはまらないのかと。例えば、過去から見れば、この十年間だって見てくださいよ、平成六年から平成十年にかけての五年間の数字を取ってくれば、平成十年から十五年の間の伸び率なんてほとんどずれていませんよ、これは、実績に基づけば。こういうのをちゃんとした予測と言うんですよ。我々は医療者として、ちゃんとした予測をしないと患者さんは亡くなっていくんですね。竹中さん、大臣、これ大事なことですけれども、この見積りが適当だったら多くの国民が苦しむということですからね。  その中の数字のGDPというのが、竹中大臣がいつもお話しされることですが、残念ながら、ただ単純に計算式に当てはめて。じゃ、もう一つお伺いしましょう。その計算式が正しかった根拠を挙げていただけますか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) まず経済の予測、見通しというのはどういう、さっき確立された手法というふうに申し上げましたけれども、それがどのような形で、実はその中に、そういう見通しは統計的に見て正当であるということがビルトインされているわけでございます。  確かに、九〇年代は成長率低かった。しかし、我々はどういうふうにやるかというと、九〇年代の投資行動、消費行動を幾つかの説明変数を使って方程式を推計する。そのときに、統計的に意味がある、有意であるということを確認をいたします。その中で、実はしかしそれに基づいて、実は九〇年代の行動に基づいて将来を私たち予測するわけです。  だから、そのときに、しかし条件が変わってまいります。まず、バランスシートの調整が終わっている。バランスシートの調整が終わっている中でバランスシートの非常に深いきずがあったときの伸び率をそのまま外挿するということは、これはちょっと意味がないわけで、そのバランスシートが変わったということを織り込んで、さらには新たな世界経済の動向を織り込んで予測をしているわけで、実は予測には大変難しい面がありますから、短期的にはこれは必ずしも適切でない、正確でないことがございます。しかし、これ、こういう御指摘をこの四年間受けてきたわけですが、実は実質の成長率と、それともう一つは、財政赤字については、当初の御批判にもかかわらず、ほぼ我々が見通したとおりの形に今なりつつあるわけです。  残された問題として、デフレの問題がございます。このデフレの問題は、正直言いまして、私たちが二年、三年前に予想していたよりもより深刻であって、それについてより深刻、より大きな政策努力が必要であるというふうに我々は認識をしておりますし、そのことは今年の白書にも実は非常に詳細に書かれているわけでございます。  ただ、そうした点も踏まえましても、しかし、これ、この予測そのものも専門家のお力をかりて行っておりますが、こういう形で我々は統計的な処理をして、統計的に意味がある、有意であるというような形での計算式を使ってこの予測をさせていただいております。  予測が難しいということは御承知のとおりで、一層の努力をいたしますが、その中で、実質GDP、財政赤字等々についてはそのような方向になってきているんだという点につきましても是非とも御理解を賜りたいと思います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 理解できないから、そう申し上げているんです。  要するに、もう一つは、そこの数字がきちんとしていただかないと、そこのところの前提が違っていれば今までの話はみんな違ってくることになるし、こういうことをやる必要性は全くなくなるんだということになるわけです。  今、今消費行動がという、それ、まずその前にバランスシートからお話ししておきますが、中小企業のバランスシートはいまだに良くなっておりませんよ、言っておきますけどね。つまり、大企業だけはそうかもしれない。しかし、この国の民間の九九%が中小企業で、サラリーマンの七〇%以上が中小企業ですから、そういう意味ではそこの点は私は当てはまらない、その前提は一〇〇%間違っていると、そう思います。  もう一点、じゃ、もう一つお伺いしておきますが、今年の、今年の所得額とそれから租税負担率、社会保障負担率が何%なのか。そしてもう一つは、二〇一七年、十年後の所得額と租税負担率、社会保障負担率、まずこれの数字について教えていただけますか。

谷垣禎一自由民主党財務大臣

○国務大臣(谷垣禎一君) 私からは租税負担率について申し上げます。  平成十七年度の租税負担率、二一・五%でございます。内訳申し上げますと……

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 いいです。

谷垣禎一自由民主党財務大臣

○国務大臣(谷垣禎一君) 内訳はよろしいですか。  それで、今もう一つ、二〇一七年とおっしゃいましたけれども、それはそのときの公共支出の水準と裏腹を成すものでございますので、そのときの制度とかいろんなことで決めてまいりますので、二〇一七年の数字はございません。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) 私からは社会保障負担率についてお答えを申し上げます。  まず、二〇〇五年の社会保障負担率でございますが、これは財務省が本年一月に公表した推計結果で一四・四%と見込まれております。  それから、二〇一七年ということでございましたが、私ども社会保障給付と負担の見通しについては二〇一五年の数字を出しておりますので、二〇一五年の数字でお答えを申し上げたいと存じます。一七%でございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 所得額。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 所得額はGDPの額、名目GDPの額でよろしいでしょうか。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 個人所得ですよ。個人の平均所得ですよ。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 我々、「改革と展望」はそこまでやってなくて、二十一世紀ビジョンで幾つかの数字を出しておりますが、お尋ねの数字については、これは計算をしていないというふうに承知をしております。  もう一点、今の租税負担率、社会保障負担率等々についてもお尋ねがございましたが、日本二十一世紀ビジョンの経済財政展望ワーキンググループ報告においては、この幾つかの定量的な将来展望、政策を前提を変えて行っておりますけれども、これは潜在的国民負担率ですね、租税負担率や社会保険、社会保障負担率の両者を包括する概念であります潜在的国民負担率の二〇三〇年の値が示されております。それによりますと、例えば基礎的財政収支の黒字を安定的に維持する歳出抑制のケースの場合には、潜在的国民負担率、これは国民所得比は二〇三〇年には四四%程度になることが見込まれております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 これらの数字が出ないでそのGDPが計算されていること自体もまた不思議なことだと思います。それは、それはなぜかというと、なぜならば、要するに個人消費というものがGDPの六〇%を占めることになりますから、そうすると、その個人消費がどの程度になるのかということの数字がなければきちんとした議論はできないんだろうと思います。  その意味で、なぜか、なぜそういうことを申し上げるのかというと、つまりは、租税負担率や社会保障負担率、実質の給料が幾ら上がっていったとしても租税負担率や社会保障負担率が上がっていけば実質使えるお金は減少していく可能性もあるわけです。つまり、この先ドイツやフランス並みになるという話もありますが、もし仮に六〇%の国民負担率になっていったとすると、幾ら所得が増えていても、それほど個人が使える金額というのは限られてきますから、結果的に個人消費は伸びないんじゃないのかなと、そう思います。  ですから、私は今のような、例えば租税負担率や何かという数字もない中で、漠然とそのGDPだけ、GDPというか、まあマスになるのかもしれませんが、それだけで出してくる数字自体の信憑性はないんじゃないかなと、そう思います。ただ、もうちょっと時間がないのでほかのところに行きますけれども、いずれにしても、いずれにしても、いろいろな数字が本当に正しい数字なのかどうかというのは極めて私は怪しいと思っている。  その中で、もう一つ、現在の郵便局の中で、それではコンビニを開設するというお話がありますが、何店舗ぐらいコンビニが開設することが可能なんでしょうか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 採算性に関する試算では、千三百店舗というふうに試算の中では盛り込んでおります。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 それでは、ドイツの場合にはですよ、そのドイツの場合には、元々あったドイツの郵便局のうちどのぐらいの郵便局がコンビニを開設したんでしょうか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) コンビニということになるか、物品販売でございますけれども、ドイツにおきましては、郵便局内に文房具等の売場を開設する形態、これは非常に普及していると聞いておりますけれども、それ以外に、デパート等の既存店舗に郵便局の運営を委託するというような形で売場と併設する形態を取っているところが多数存在するというふうに聞いております。  このような売場と併設されている郵便局数について申し上げますと、これはドイツ・ポスト自身は詳細を公表しておりませんので報道等の情報を準備室でまとめたもので御容赦をいただきたいんですが、デパート、スーパーマーケット、ガソリンスタンド等に委託され、売場に併設して運営されている郵便局が約七千五百あると聞いております。ドイツ・ポストの子会社であります文房具チェーン、マックペーパーというのがあるんですが、これが運営する郵便局が約二百八十、文房具の販売を行っている郵便局は約千とされておりまして、全郵便局数の約七割になっているというふうに承知をしております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 大事な点は、ここのところで、大臣、大事な点は、要するに今ある、今ある郵便局を、郵便局をコンビニにしていくということではないんですよ。つまり、ドイツの場合に、コンビニ、コンビニという話がありますが、今、日本でいえば実際日本にあるコンビニに対して郵便局の業務を委託するという形になるだけの話であって、先ほどのコンビニのようなところの利益率が出るだとか、そういう話というのは、これ幻想なんです、これも。  実際に、首振られますが、じゃ、じゃお伺いしますけど、本当にそういうような形で、もし例えばこうやって委託するような事業形態に変わっていったら、利益はどのぐらい上がるんですか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) そういうドイツのようにやる場合の試算というのは我々行っておりません。販売の部分に関しては、先ほど申し上げましたあのフランチャイジーの試算が若干参考になるというふうに思います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 まあ参考になんか全然ならなくて、要するには、要するには本当に都合のいいところだけの数字を持ってきておられると、私にはそう思います。要するに、コンビニを開設するや、それからコンビニを経営する、それから物流をやっていく、そういうようなことをどんどんやればいいんだというお話ですが、決してほかの国々でそれが全部成功しているわけではないと思います。  最後に一点申し上げれば、ドイツとて、たしか、いろんな物流会社を買収買収し続けて巨大化していくために独占禁止法に引っ掛かるんではないのかと、そういうような警告もたしか私は出ているやに聞いております。ですから、そういうことも踏まえてくると、今まで言われていることがさも成功例に挙がっているけれども、そこは違うんじゃないかと、そういうふうに思います。  で、あっ、済みません。尾辻大臣、あと何か行政監視委員会の方に行かれるそうで。  それでもう一点、こちらのことに関してですが。済みません。どうもありがとうございました。済みません、ちょっと質問の内容を忘れてしまいました。  それでは、ああそうだ、もう一つ、もう一点大事な観点から別なことについてちょっと御質問しておきたいと思いますけれども、経営の自由度ということについて改めてちょっとお伺いさしていただきたいと思います。  例えばJR東日本とJR例えば北海道、これは会社としての経営形態が全然違ってきていますが、ここのところは法律上、経営の形態が、自由度が果たして大きく変わっているのかどうか、そして実態ですね、経営の実態というのは実は大きく変わっているのかどうか、その点について御答弁いただけますでしょうか。

北側一雄公明党国土交通大臣

○国務大臣(北側一雄君) 昭和六十二年の四月に国鉄分割・民営化がなされまして、JR会社法に基づく特殊会社といたしましてJR七社が発足をいたしました。その後、本州三社につきましては、平成十三年の十二月にJR会社法の適用対象から除外をされまして完全民営化をされておるところでございます。  現在も、その本州三社以外の四社につきましては、JR会社法に基づきまして、代表取締役等の人事や、毎年度の事業計画の認可、それから長期借入金や重要財産の譲渡を行う場合の認可、さらには毎事業年度終了後の財務諸表の提出義務等の規制が行われているところでございますが、一方、完全民営化されましたJR東日本等三社につきましては、他の私鉄と同様に一般の株式会社となっておりまして、会社経営に関する先ほどのような規制は行われていないところでございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 大臣、これは株をどんどん、まあ東日本の場合にも全部一遍に放出したわけではなくて徐々に徐々に放出していきましたよね。  そうすると、今のお話ですと、一〇〇%持っているときと全然持っていないときでは確かに違うようですけれども、もしこれ放出始めていったときに、放出を始めていったときに、国のその持ち株比率というのがある程度小さくなっていけば、そういう規制というものは外れていくというふうに考えてよろしいんですか。過去の経過を踏まえて、その辺を教えていただきたいんですが。

北側一雄公明党国土交通大臣

○国務大臣(北側一雄君) 他の私鉄と同様に一般の株式会社と同じような形になるということは、これはやっぱり完全民営化ということでございまして、一つは、保有株式の全株売却方針が決定していること、これが大前提でございます。二番目に、設立根拠法でございますところのJR会社法、このJR会社法の適用をしないということが明らかになったこと、それによって商法の、一般商法の適用がされるわけでございまして、その時点で完全民営化ということになるかというふうに思っております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 いや、それはそうですが。  つまり、ちょっともう一度確認したいんですけれども、例えば一〇%なら一〇%もし政府が株を持っていたというような場合と完全に政府の株がなくなった場合の政府のその影響力、まあ、それは一〇%持っているからそれなりに影響があるんだというようなお話にはなるとは思いますが、しかしその実態として、これまでの、今回のJRの民営化に関して何らかの影響というのは実際はあったんでしょうか。

北側一雄公明党国土交通大臣

○国務大臣(北側一雄君) 例えばJR東海の場合でいいますと、いまだまだ全株処分なされておりません。まだ一部、まだ残っている段階でございます。しかし、全株売却方針の決定はなされておりますし、また設立根拠法についてのJR会社法は適用しないと、廃止をするというふうに平成十三年の十二月に決定をしたわけです。  なぜ決定したかというのは、大宗が売却がなされた、また近い将来完全売却されることが明らかであるというふうな状況の下で、平成十三年十二月にJR会社法の適用をしないというふうになったというふうに理解しております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 そうすると、今のような条件がそろってくると、結果的には株式を政府が保有していようが保有していまいが結果的には変わらないということになるんだろうと、そういう理解でよろしいんですね。大臣、それはいい、よろしい。ああ、いいんです、よろしいわけですよね、いいんですね。  そうなってくると、例えば今の郵便貯金銀行というのは基本的に完全売却するというお話になっていました。その完全売却が本当は十年後だったというふうに私は思っておりましたが、もしかするとそれを十年後も完全売却しないかもしれないとか、そういう話も出ているやに聞いておりますが。  まず、じゃ改めてお伺いいたしますが、この完全売却というのは、これは法律上に書かれていることなのできちんと行うということでよろしいんですね。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 条文の言葉で正確には完全処分でございますけれども、国の信用、関与を断ち切るということで、十年以内にしっかりと完全処分する義務を負っていただくということでございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 完全処分しないようなお話もありましたが、そういうことはこれは現時点であり得ないということで、もう一度改めてお伺いしますが、それでよろしいんですね。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) まあ、これ金融の業務でございます。金融の業務というのは信用というのが競争上決定的に重要でございます。加えて、この日本の郵便貯金、簡易生命保険というのは本当に長きにわたって国営として運営、運用されてきた、そして現状では三百四十兆という、国内でも突出して、他国でも例を見ない巨大な規模に至っている、これが現実でございます。  このようなことを踏まえれば、この銀行と保険会社については民間金融機関と同一の条件で経営を行っており、質の高い多様なサービスを提供するというその民営化の趣旨を徹底するためには、今委員も少し議論くださっておられますが、特殊会社とせず一般商法会社として設立して、その上で完全に処分して国の信用と関与を完全に断ち切る、そのことが大変重要であると思っております。  したがって、政府としては、貯金銀行、保険会社の株式について移行期間終了までにその完全処分というのをまあ万が一にも見送るという考えは持っておりません。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 分かりました。  それでは、別な質問に移りたいと思いますが、三十三条のところについて一つお伺いしておきたいと思います。  この三十三条のところで、一の八のところに職員の方々の労働、労働組合をつくれるような、そういうような内容が明記されているわけです。公社法を調べてみると、公社法の一条にはこの基本法の精神にのっとってこの法律を作ると規定されているわけです。五十条のところに、五十条のところに国家公務員であるというふうに明記されているわけです。  国家公務員法だけであれば一般の国家公務員法が適用になるので、当然のことながら労働組合はつくれないということになるわけです。しかし、現在、今の郵政公社で労働組合がつくれるということになっているので、労働組合法などを通じてそこのところに穴を空けるという形態が取られることになるわけですが、ここからなんですけど、もし仮に、もし仮にです、現在の郵政公社を郵政公社のままでです、郵政公社が今議論されていますが、現時点で仮に労働組合をつくることができないというような規定を置く場合、この公社法の改正を、公社法そのものではありません、労働組合法やいろんな法律を改正しなければいけないわけですが、その際にこの三十三条の一の八項というものの変更は必要があるのかないのか、それについて教えていただけますでしょうか。

細田博之自由民主党内閣官房長官・内閣府特命担当大臣(男女共同参画)

○国務大臣(細田博之君) 改正する必要がないものと考えております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 要するに、公社法のところは、公社法の、第一条のところには、基本法に、まあ一項に書いてあって、それに従ってこの公社を設立するというふうに書かれているわけであって、そうすると、その公社というそのもの自体の内容を法律を全般的に調べてみるとどうなっているのかというと、例えば、情報公開にしろ様々な要件が定められていますが、それは当然のことながら基本法の精神に全部のっとって書かれていることに、書かれているわけですね。  基本法があって、そのほかにその個別法が当然出てくるわけでして、その基本法の部分のところをこれはもう改正しないまま、改正しないままそこの部分だけは大きく変更することができるという根拠を教えていただけますか。

細田博之自由民主党内閣官房長官・内閣府特命担当大臣(男女共同参画)

○国務大臣(細田博之君) 中央省庁等改革基本法第三十三条一項各号の規定は、郵政事業について国営の新たな公社を設立するために必要な措置を講ずる際の方針として規定されているものでありまして、御指摘の一項八号に規定された郵政公社職員に対する団結権、団体交渉権の付与等も、国営の新たな公社を設立するために必要な措置を講ずる際の方針の一つとして規定されているものであります。  これを受けて、郵政公社の設立に際しては、日本郵政公社法において公社の職員を国家公務員とするとともに、国家公務員法では認められていない団体協約を締結する権利を公社の職員に付与するため、特定独立行政法人等の労働関係に関する法律において国家公務員法の関係規定の適用を除外する等の措置を講じたところであります。  郵政公社の設立に際してこのような法制上の措置が講じられたことに伴い、中央省庁等改革基本法のこの八号は法規範としての役割を終えており、今般の郵政民営化に伴って同号の改正をする必要はないと考えております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 法規範の根拠として、そこの根本としてそこの部分のところが盛り込まれていると、逆に言えばそこのところは正しいことなんだろうと思います。つまり、大事なことをもう一度申し上げますと、基本法というのは理念ですから、そうするとその理念は、今の法律を作る際にその精神がきちんと盛り込まれているということが大事になるんだろうと思います。  改めてお伺いしますが、その基本法そのもの自体の精神は、精神はあの法律に盛り込まれていますね。

細田博之自由民主党内閣官房長官・内閣府特命担当大臣(男女共同参画)

○国務大臣(細田博之君) そのとおりだと考えております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 基本法の理念が今公社法の中に盛り込まれていると、そうおっしゃいました、基本法の理念がそのまま。そうすると、労働組合の方々は労働組合を、そこの職員の方々は労働組合をつくれるというその基本理念がそこに盛り込まれているということです。ということは、公社になった後に民営化されないという、公社のところまで民営化だと、あそこには民営化されないと書いてあります。この理念も当然この公社法に引き継がれることになります。今の大臣の御答弁ではそういうことになると私は思います。  つまり、あそこの基本法の理念は、今まさしく官房長官がおっしゃったとおり、あの三十三条の内容はすべて公社法の中に盛り込まれているので、六項の民営化をしないというところを消さなければ、残念ながらこの改正案は出せないことになるんじゃないですか。

細田博之自由民主党内閣官房長官・内閣府特命担当大臣(男女共同参画)

○国務大臣(細田博之君) これは度々議論になったところでございますが、そのようには考えておりません。  例えば六項につきましては、公社化をしたところでその役割を終えておると思って、また新たな考えで今回民営化法案を出さしていただいているというふうに考えております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 今、基本理念はその法律にその精神がちゃんと盛り込まれていると、そういう御答弁でした。それは、今の大臣の、官房長官の御答弁は、先ほどの答弁とそごがあると思いますが。

細田博之自由民主党内閣官房長官・内閣府特命担当大臣(男女共同参画)

○国務大臣(細田博之君) 日本郵政公社法に盛り込まれていると、こういうふうに考えております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 郵政公社法にあの基本理念は盛り込まれておりますねと私がお伺いしたら、そのとおりですという御答弁がございました。つまりは一項から八項まですべて盛り込まれていると、その精神は盛り込まれているということになるわけです、公社法の中にです。つまり、そう考えると、民営化しないというのは公社法の中に盛り込まれていることになります。ですから、今の法律の提出の仕方は私はおかしいと思いますが、いかがですか。

細田博之自由民主党内閣官房長官・内閣府特命担当大臣(男女共同参画)

○国務大臣(細田博之君) 日本郵政公社法自体は現在あるこの法律で、それによって日本郵政公社が運営されておるわけですから、その限りにおいてはこれらの精神は盛り込まれているわけでございます。  しかしながら、これは郵政公社化するときにこの適用されているわけでございますから、現在民営化の法案を提出しておるときの検討、前提としては六号等は考えられておらないということであります。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 答弁、違う。(発言する者あり)ないよ、ない、ない、ない、ない、ない。おかしいよ、今の。理念全部盛り込まれていると言ってるじゃない。

陣内孝雄自由民主党

○委員長(陣内孝雄君) 議事録止めてください。    〔速記中止〕

陣内孝雄自由民主党

○委員長(陣内孝雄君) 速記を起こしてください。

細田博之自由民主党内閣官房長官・内閣府特命担当大臣(男女共同参画)

○国務大臣(細田博之君) 六号と八号というのは民営化の問題と労働権の問題になっておりますが、六号、八号ともに、この第一項は、国の行政機関が再編成された時点で法規範としての役割を終えることが予定されているのであります。  しかし、先ほどお尋ねの八号というのは、現に公社法が成立して、この団体交渉権等については継続しておりますので、現在なお精神が受け継がれていると申したわけでございますが、六号も八号も、この条文としては、解釈として、この国の行政機関が再編成され、公社が発足した時点で法規範としての役割を終えたと、こういう解釈でございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 私が先ほどお尋ねしたのは、この理念がこの、ここの理念はそのまま継続していますねと、私はそう、そう質問させていただきました。  つまりは、そこの理念に関しては六号も八号も結果的には継続されているということでよろしいんですね。

細田博之自由民主党内閣官房長官・内閣府特命担当大臣(男女共同参画)

○国務大臣(細田博之君) 八号からおっしゃいましたので、この実際の労働権等の問題はそのままずっと引き続いて現に公社が運用されておりますから先ほどのように答えましたが、この一項の使命、三十三条の使命自体はその段階で役割を終えているというふうに解釈しており、その結果として公社法ができて、この組合あるいは労働権については現にそういった運用が行われておると、こういうことの趣旨で申し上げたつもりであります。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 これは、三十三条一の八だけではございません。二から、今議論になっている、じゃ六号を一個除いておいても、二から八まですべてのものが、今の公社、公社法の中に全部きちんと盛り込まれております。それは、労働者が現在いて、その労働者の人たちがいるから何とかだということではございません。  もっと言えば、そうであれば、今現在公社がございます。つまり、公社があるということは、その公社はその理念を、基本法のその理念をそのまま引き継いでいるということになるわけであって、先ほど申し上げましたとおり、申し上げましたとおり官房長官は、官房長官は、労働者の方々がいらっしゃるから、そういうような部分に関しては、つまり理念が引き継がれているとおっしゃるのであれば、現在公社があるわけですから、そうすると、その理念はすべて引き継がれるということになると思います。

細田博之自由民主党内閣官房長官・内閣府特命担当大臣(男女共同参画)

○国務大臣(細田博之君) この一項自体は、国の行政機関が再編成され、公社が発足したときにすべて役割を終えているということが私どもの解釈でございまして、ただ、その労働権の問題その他が今現にこういうふうに動いているではないかということにおいて先ほど申し上げたんですが、そういうふうに理念、理念をそこで、八号で引き継いだように答えたから、六号もそうだろう、一項もそうだろうと言われれば、そういうことではありません。この一項全体を、一項全体が役割を終えておるという前提に立っております。

陣内孝雄自由民主党

○委員長(陣内孝雄君) ちょっと速記を止めてください。    〔速記中止〕

陣内孝雄自由民主党

○委員長(陣内孝雄君) 速記を起こしてください。

阪田雅裕内閣法制局長官

○政府特別補佐人(阪田雅裕君) 委員の理念という御趣旨がちょっと必ずしもはっきり私分からないので、的確な答えになるかどうかあれですけれども……(発言する者あり)  失礼しました。中央省庁等改革基本法第三十三条第一項……(発言する者あり)

陣内孝雄自由民主党

○委員長(陣内孝雄君) ちょっと待ってください。  速記を止めてください。    〔速記中止〕

陣内孝雄自由民主党

○委員長(陣内孝雄君) 速記を起こしてください。

阪田雅裕内閣法制局長官

○政府特別補佐人(阪田雅裕君) 大変失礼いたしました。答弁をやり直しいたします。  今お尋ねの中央省庁等改革基本法第三十三条第一項、これは冒頭の部分、私ども柱書きと呼んでおりますけれども、そこをごらんいただきますと、政府は、次に掲げる方針に従い、郵政公社を設立するために必要な措置を講ずると。で、一号から八号までございますけれども、これはみんな郵政公社をつくるときの方針として規定をされているわけでございます。したがって、郵政公社を設立する際に、もちろん郵政公社法だけではありません、今委員御指摘の第八号につきましては、特定独法労働関係法もございますけれども、そういうものも含めて、郵政公社を設立する際に全体としてこの第一号から第八号に書かれている方針が実現されるように法的措置を政府は講じたわけであります。  それがたしか三年前であったと思いますが、日本郵政公社法、以下関係の法案として一括して提案をさせていただいた、その中ですべて実現をされてしまっている。それは、第六号も含めて、そのときに民営化をしないで日本郵政公社という経営形態を取るということで実現をさせていただいた、そのまま今現在に至っているわけですから、そこでの考え方というのは、日本郵政公社法の中に今もそういう意味では引き継がれているということであろうかと思いますけれども、そうだからといって、今の日本郵政公社法を全く改正できないかという、この中央省庁等改革基本法の改正なしに改正できないかというと、そういうことではなく、例えば経営目標を作るんだというような規定もこれはやめるといった場合に、この中央省庁等改革基本法を改正しなくても日本郵政公社法等関係の法案、法律を改正するだけでそのことは満たすことができるということを官房長官もおっしゃっているということでございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 今、考え方はこの公社法の中に全部盛り込まれていると、そうおっしゃいました。そうすると、六号の考え方もきちんと盛り込まれているということになりますね、公社法の中に。公社法の中に盛り込まれているとおっしゃいました。ですから、公社法の中に六号の考え方も盛り込まれているということでいいですね。

阪田雅裕内閣法制局長官

○政府特別補佐人(阪田雅裕君) 私の表現が不適切だったかもしれませんけれども、日本郵政公社を設立する際に、日本郵政公社法を含め、全部の法体系の中でこの三十三条一項各号の方針が実現されているということでありまして、第六号に関しまして申し上げますと、それはそのときに、郵政事業庁を民営化するのではなくて、日本郵政公社をつくるということによって第六号の精神というのは実現されているというのが私どもの考え方でございます。(発言する者あり)

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 止めてくださいよ。止めてください、速記を。

陣内孝雄自由民主党

○委員長(陣内孝雄君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

陣内孝雄自由民主党

○委員長(陣内孝雄君) 速記を起こしてください。  櫻井充君の残余の時間は留保いたします。

草川昭三公明党

○草川昭三君 公明党の草川でございます。  私が今日質問をさしていただく基本的なスタンスというのをちょっとお話をさしていただきたいんですが、大変古い話でございますが、恐らくこの中でまだ生まれてない方が多いと思うんですが、戦後の大混乱期、昭和二十八年、二十九年に、当時の全逓信労働組合という、今の組合の大先輩ですが、かなり活発な組合ですが、「赤い自転車」という自主的な映画を作ったことがあるんです、独立プロダクションで。で、全国の労働者諸君が協力をしまして上映をしましたんですが、なかなかこれは、純愛物語が出まして、特に郵便配達の方々が御苦労をされた映画が私今でも大変記憶に残っておるんです。  そこで、その人に、それを勧めたある労働者の方に、どうしてあなたは郵政省の職員であるにもかかわらず全逓信という言葉を使うんですかと、こういう言葉を、こういう質問をしたことがあるんです。それは、逓信というのは、我々労働者にとっては、前島精神を引き継いで明治初期の時代からの薫陶を受けておる、この精神というものがあるから労働組合でも全逓信労働組合というのをためらいなく使っておるんだと、今はもう名前が変わっておりますけれども。大変御無礼なことを申し上げて、私の経験でございますからというお話があったんです。  それで、私も、その前島さんがどのような行動を取られたかということをそれなりに聞いていただくと、明治の初期、いわゆる駅逓司、いわゆる駅の駅、それから逓信の逓、それから司、そういうお名前で、アメリカ等々の歴史を学んでおみえになったか分かりませんが、分かりやすく言うならば、駅馬車で信書を運んだ、東京から大阪、あるいは京都。それで、その信書を渡す、もうその信書というのは大変なことですから、手紙ですから、それを保護するために、明治八年にピストルを渡したと、こう言うんです。  この話を私は実は承知をしていなくて、当時のお巡りさんにはまだ渡していないのに、前島さんは信書を配達する場合には重要な責任があるというのでピストルを渡したと。こういう歴史を私は学んだわけでございまして。  それから、その方のいろいろな御意見をお伺いをすると、実は我々郵政省職員は、当時、いわゆるNTTですか、電電公社が独立をするときに、いや、彼らの方が近代的な産業ですごいなと思って、ある程度えせんだと、こう言うんですか、うらやましく思ったんだけれども、今になってみると、IT社会になってくると電話の青電話も撤去されるようになってきた。それで、携帯電話になり、あのNTTですらドコモの方が優勢だと、こういう時代が来たんですねと。だから、ひとつ我々後輩のためには、どうせいずれ郵政問題というのは行き詰まってくるんだと、そういうことがあるならば、民営化をするならば手足を縛らないようにしてあげてくれぬですかと。草川さん、それが我々の一番お願いだと、こう言うんです、手足を縛らないように。  私は、今度の法案を見ますと、いろいろな歴史があるわけでございますが、かなり民営化について、これではちょっときつ過ぎるんではないかというような話がありますので、今日は生田総裁もお見えになりますから、率直に議論をさせていただきたいと思うんです。  昨年の十月の十二日、システム検討会議の第一回会合が開かれております。竹中大臣から専門家の方々に、システム上分社が可能かどうかを客観的に検証してほしいという要望から議論が始まったと思います。これはもう何回か衆参でも議論になっておることですが、これに対して会議のメンバーからは、システム設計といっても前提条件次第だと、検討対象を明確にしてもらいたい、計測困難な偶発事故を織り込むといった対応では民間でもなされていない、取りあえず現状を基本として想定された範囲内という前提でシステム検討会議が始まったと思います。  その後、このシステム開発作業の在り方について、会議メンバーと公社との間で何回か打合せがあったようでございますが、何せ貯金の口座数だけでも五億六千五百二十万、大変な口座があるわけでございまして、しかも、郵政公社の発注については政府調達というWTOに関する協定の適用があるわけでございますので、大変なそごがあったやに聞いておりますが、どのような、もうこれは全部クリアされておるのかどうか、まず竹中大臣にお伺いをします。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) まず、草川委員から冒頭大変貴重なお話を賜りまして、感謝申し上げます。しっかりと御答弁をさせていただきたいと思います。  お尋ねのITのシステム調達に関連する検討委員会での話でございますが、要は、ポイントは、これWTOに関する協定、つまり公開入札をしなければいけないという規定があるんだけれども、それについて、その期間との関係で、開発期間との関係で大変大きな障害になるという御懸念が表明されたことは事実でございます。しかし、その後の様々な会議、議論を経まして、これは要するに新規のシステム開発の場合はそういう問題が生じる、しかし今回は新規のシステム開発ではない、既存の、既定のシステムの改良であるということでございますので、新規のシステムの開発の場合には公開入札の規定の問題が生じるわけでございますけれども、今回の場合はそういう適用を受けないと。それに、作業期間の短縮ももたらされると。そういうことが共通の理解に至ったところでございまして、その意味では、そごがあったということのようですがということですが、それについてはクリアされたというふうに申し上げてよろしいと思います。

草川昭三公明党

○草川昭三君 じゃ、生田総裁に、民営化の半年延期という問題についてお伺いをしたいと思うんですが、生田総裁もいろいろとこの会議の中で御発言があったようでございますが、なかなか解決することができず、結局、総理官邸で総理の決裁というんですか、総理の仲立ちもあったようでございまして、一定の結論が出ておるわけでございますが、その際に生田総裁の方からは、透明かつ公正に検討を進めていただきたいというお話があったようでございます。透明かつ公正という言葉はうがちますと際限のない点があるわけでございますが、この半年間延長ということは、いわゆる政治家としての妥協案としては何となく分かるわけでございますが、実際、事務方の立場から立つと、半年であろうと一年であろうとそれは余り有り難い話ではないんではないだろうかというような感じがするんですが、その点はどうでしょう。

生田正治日本郵政公社総裁

○参考人(生田正治君) まず初めに、私からも、大変有り難いお話、ありがとうございました。  職員は本当に使命感に燃えまして、使命を果たす誇りと喜びを持って仕事をしておりますので、今のお話を聞いたら大変喜んでくれるだろうと思います。  お答えに移りますけれども、民営・分社化のためのシステム整備どのくらい掛かるのかというのは、これは私の最大関心事項で、四、五社のベンダーから全部見積りといいますか見込みを取ったわけでありますが、その中で一番慎重だったのがIBMでありまして、昨年の八月三十日付けで公共事業担当の理事から公文書をもって五年は掛かるだろうと、五年を見るのが最適であるという返事がありましたし、アクセンチュアとか富士通総研等も三年から四年という返事がございました。  それで、先生おっしゃった、私は最後までできないものはできないと言っておりましたので、総理とお話合いをさせていただいて、結局、第三者に見ていただくということで加藤委員会ができたと。こういう手順になるわけでありますが、結局、本格的に対応していくのには四万七千ステップ要るんだけれども、取りあえず今あるシステムを改良していくことによって、千七百万ステップで七年四月まで間に合うものだけで取りあえず暫定対応してほしいと、そういう御要請で、私としては、そういう要請があるならば、どうしても満たさなければならない要件で不備が予想されるようなところにつきましては、政府としてきちっと法的、必要があれば行政的セーフガードを張っていただくということを前提にさせていただいてお引受けすると、こういう手順に今なっているわけでありまして、その前提で現在しっかり取組中と、こういうことでございます。  できれば、二十一か月、本当は要件凍結から二十一か月、要件凍結は実は六月末と思っていたわけでありますが、御承知のように、このように今結論そのものが延びております。ただし、私としては、八月前半までに法案がどうなるのか御決定いただければ、テストランで六か月見込んでおりましたので、これを調整していくこと、それから途中の作業を多少早めることで七年四月は可能であるというふうに考えておりまして、セーフガードをしていただくのが前提ですよ、それからお客様対応のところはしっかりやるつもりでおりますが、そういうふうに考えておるわけであります。  すなわち、加藤委員会は、本格対応はできないということを、私が申し上げたとおり、総理に、できないことを検証した上で、取りあえず七年四月までに間に合うものでスタートしてくれ、こういう手順になっていて、それにセーフガードを張っていただくわけでありますから、私は七年四月でやろうと思っております。  で、六か月延ばし得る措置というのは、不測の事態に対する危機対応、やはりやっていても何か不測の事態がないとは言い切れないわけでありまして、不測の、不測の事態に対する危機対応でありまして、開発スケジュールが半年延びたんだというふうには私はいささかも理解してないわけであります。  したがって、七年四月までに暫定対応を完了さす、こういう覚悟で現在取組中でございます。

草川昭三公明党

○草川昭三君 それから、持ち株会社と窓口会社の役員の兼務のことでございますが、生田総裁は分社化したとしても窓口サービス機能は持ち株会社が持った方がベターではないかという主張をされていたようでございますが、御存じのとおり、銀行法との関係もこれあり、いろいろと制約があったようでございますが、現状での考え方をお教え願いたいと思います。

生田正治日本郵政公社総裁

○参考人(生田正治君) お答えします。  その前に、一つ、ごめんなさい。今、本格対応四万七千と言ったらしいんですが、四千七百万ステップスで、暫定対応が千七百万ステップス、それは正しく申し上げたと思うんですが、訂正さしてください。  確かに、私は、昨年のまだ今ごろでしょうか、当初の段階では今先生がおっしゃったように考えておりました。その理由は、一般に店舗政策、これは大変営業戦略の中でも重要でございますし、特に郵政の場合は、私は三事業とも少なくとも機能的にユニバーサルサービスを維持すべきだという強い意見を申し上げておりましたので、郵便局ネットワークをきちんと維持していくということのためにも、できるだけ親会社が資本の論理を持ちながら窓口を経営した方がよいと考えた次第でございます。  ところで、今般の法案では、拝見しますと、前提条件がはっきりしてきております。少なくとも移行期間中は、まず一番目に、郵便局設置基準が公的にきちんと決められるということで余り悩まなくて済むようになると。二番目に、窓口会社と金融二会社との安定的代理店契約が義務付けられており、郵便局ネットワークの維持と、それを前提とした全国の郵便局における三事業のサービス提供に配慮がなされていると。三番目に、去年の今ごろ私、余り強く認識して、あることはあるけれども、知っていましたけど、余り強く認識してなかった銀行法上の持ち株会社が事業会社を持つことは、例外はつくるのは難しいという点も認識したというふうなことでございまして、すなわち不確実であったことがはっきりしてきてまいります、してまいりましたので、持ち株会社と窓口の一本化はなくても、きちんとした郵便局設置基準をベースに経営はされますし、良識ある経営者がそれぞれ配置されましたら必ずしも兼務する必要はないと思います。  済みません。ダブルミステークで、今四千二百万と言うべきところを四千七百万ステップスと言ったようなんで、申し訳ありません、訂正さしてください。

草川昭三公明党

○草川昭三君 ちょっと柳澤さん、悪いですが、ちょっと突然振って悪いんですが、今の答弁を聞いていて非常に、仄聞をするところですから、仄聞をするところでございますけれども、いわゆる持ち株会社に対して、持ち株会社が保有をする株式について凍結したらどうだろうかとか、いろんな意見が出てきているようですね。笑われたから満更違う話をしておるわけじゃないと思うんですが、これ私、質問として用意をしてないんですけれども、これは非常に私、ポイントだと思うんですよ。  それで、ポイントでございますんで、これは特にこちら側の人に聞いてもらいたい話なんですがね。抽象的なことを言って、抽象的に答弁していただいていいんですが、もしそういうようなことをやられるなら隣の人とよく相談をしていただきたいし、私もそのメンバーの一員ですし、その上に立っているのが今ひっくり返った大臣ですから、そこら辺はよく、非常に重要な点ですから、ちょっとお伺いしたいと同時に、それから通告は、郵便事業とともに郵貯、簡保などの金融分野においても実質ユニバーサル義務の必要性を生田総裁は発言されてきましたが、この法案では義務付けとなっておりませんが、金融業、生命保険業の代理業務を例示的に明記するよう修正案が出てきたわけですね。その点についてのお考えをきちっと一遍お答え願いたいと思います。

柳澤伯夫自由民主党

○衆議院議員(柳澤伯夫君) 先ほど来、金融サービスが本当にあまねく提供されるかということについて大変御心配の立場からるる御質問があったわけでございます。  私ども、党内調整における議論も全く軌を一にしておりまして、そこで大変な激論がございました。経緯的に申しますと、しかし金融二社、保険と銀行に対して義務付けをするということは、これは完全民営化、民営会社でございますからできない。しからば、今度は逆に窓口会社の方に義務付けできないか。こういう問題を私どもいろいろ検討をいたしたわけでございます。  そうして、結論的に言うと、窓口会社にずばり義務付けというようなことをすることはできないけれども、いろいろな仕組みを使って、具体的に出てきたのは、有識者による本当にこの郵便局を廃止していいかどうかと、あるいはここで金融サービスをしなくていいかどうかと、こういうような話になったときに有識者が意見を申し述べると、こういう仕組みをつくったわけです。  そして、法文では何々でなければならないというようなことが非常に重要なんですけれども、この有識者の意見を尊重しなければならないと、こういうようにいたしました。ですから、有識者の意見が本当に公正で、確かにそこの地域社会から見たらこれは廃止できないということになったら、そういう意見を言います。そういう意見を言った場合には、窓口会社は、郵便局会社は尊重しなければならないんです。もう実行しなければならないんです。こういう仕組みに実はなっております。  それの裏付けとしてもう一つあるのが基金であるという経済的な裏付けをしたわけでございまして、こういう仕組みでもってこの金融の二つの機能のユニバーサルサービスを事実上何とか実現、確保していこう、こういう考え方でございます。  そういう裏付けがあるにもかかわらず、業務の規定のところにこの銀行と保険のサービスの話が全く出ていないということで、これはやっぱりおかしいではないかということが議論になりまして、これを入れようということになったわけです。その場合に、ものとするという方に入れるのか、できるという方に入れるのか、これは非常に悩ましいところでございます。我々若いころ、何々しなければならないというのが一番強い義務規定、その次がものとするという規定、それからできるというのの中にも実はそうなるはずであるということが含意されているというようなことも我々いろいろ習ったことがございますので、本当はものとするのにもうしてもいいんじゃないかと、ものとするすれすれだなという感じが私は個人的にはいたしておったんですが、やっぱりこの有識者の意見を尊重しなければならないというような間接的な義務付けでございますから、そこはできる規定の中の一つの例ということで入れたらどうだろうかということになって、そういうことになった次第でございます。  しかし、気持ちは、ですからその裏付けと一緒に考えていただければ分かりますように、やってもやらぬでもどうでもいいけどやろうと思えばできますよという程度のできる規定ではないということをここでしっかり申し上げておきたいと思います。

草川昭三公明党

○草川昭三君 多分、それは衆議院での議論の中で例示的な義務として今お話がありましたようなそういう文言で修正提案がされたものだと私どもは理解をします。  それで、もう一回ちょっと前へ戻りまして、総裁に経営の自由度の道筋ということについて、そのようなことも含めての話でございますが、一つは、市場における経営の自由度の拡大を通じて良質で多様なサービスが安い料金で提供が可能になる、国民の利便性を最大限に向上させる、これは郵政の基本方針の中に書いてあることでございますが、実際にもう郵便会社の黒字構造への転換や貯金・保険会社の企業価値の向上と経営の健全化のためには、新会社の新規業務の開始、限度額の緩和、民営化の初期からこのような点が私は必要だと思うんです。スタートのときからよほどの縛りを解くことが必要だと思うんですが、総裁はどうお考えでしょうか。

生田正治日本郵政公社総裁

○参考人(生田正治君) 民営化するとすれば、良質で多様性のある、お客様に喜んでいただけるサービスを提供するのがその大きなポイントであるというのはおっしゃるとおりであると思います。ただし、具体的にどういう商品をどういうビジネスモデルでやるかというのは経営、これから出てくる経営委員会、新しい経営の問題なので、私としては一般的な考え方でしゃべらせていただきたいと思います。  公社といたしましては、かねてから経営の自由度の拡大と、要するに事業をやる面ですね、それと租税など費用を負担する方、これはコインの両面であるということで、コインの両面論というのをずっと展開させてきていただいております。すなわち支払面、コインの支払面と、そこだけ民営化されたのでは困ると、事業を展開する面も同様に民営化していただきたい、適正にしていただきたい、これが原則だということを申し上げておりまして、我々はその上に更にユニバーサルサービス等にもちろん使命感と誇りを持って喜んで多分職員はやってくれるんですけれども、それにしても、それは、そういったユニバーサルサービスとか福祉事業には、義務としてやるときに、これはただでできるわけではないんでコストも掛かると、こういうことも申し上げてきたわけであります。  この点につきましては、まず第一に、移行期における業務範囲の段階的拡大を的確かつ円滑に実現するために、あらかじめ先行的に検討と準備を進めることを認めるということと、二番目に、民営化委員会も準備期間中のできるだけ早い時期にそれができて、認可手続が適時かつ円滑に進むように、極力早期に意見具申のための検討作業を開始するというふうなことが政府、与党間で合意をされたように私は理解しておりまして、それは大変力強いことだと思っております。  私どもとしましては、公社からすれば、民営化するという前提に立てば、何度も申し上げているように、国家としての大きな目的と整合しつつ、我々の掲げております三つのビジョンが公社のままでいるよりも、より良く、より大きく達成できること、これを是非実現可能なような制度設計にしていただきたく、その大きな要件として適正な経営の自由度を認めていただきたいと、こう思っております。  最後に、その関連で一つ特に申し上げておきたいことは、これは事業の健全性と雇用にも通ずることでありますから是非御配慮いただきたいんですが、七年四月一日、民営化というときに、これは鳴り物入りで言わば舞台の緞帳がどんと上がると、私はそういうふうな感じを皆さん持っているんじゃないかと思うんですが、なのに入口はすべて、入口は公社のままよということであれば、これは舞台の役者、職員連中も何ら、何にも変わらないなということになるだろうと思いますし、全国の観客でいらっしゃるお客様方も拍子抜けするんじゃないのかな、こういうふうに思います。  こういう観点から、是非経営度の自由度も入口から、適正な新しい業務を市場を乱さない程度にスタートさせていただくことに是非入口から御配慮をいただきたいなと。それができる能力、すなわち審査能力とか運用能力とかリスク管理能力等は、私どもが公社の間にしっかり準備して付けておくことだと思っております。また、そうしていただかないとグループあるいはコーポレートとしてのバリューは上がらないわけですから、株を売る、売るとおっしゃっても余りいい条件で売ることができないんじゃないかと、かように思う次第であります。

草川昭三公明党

○草川昭三君 今総裁としては率直な、民営化をするならば国民の皆さんにも期待がこたえられるようにスタートしたいとおっしゃったんですが、なかなかこれは審議の過程では、これは竹中さんに質問するんですが、民営圧迫という一つの別の側面もあるわけですし、既に脅威論を出しているところもあるわけです。しかし、そうはいうけれども、縛りを掛けていくとするならば今のような心配があり、将来に向かってなかなかうまくスタートできませんよ、こういうような要望もあるんですが、竹中さんとしてはどのような考えか、お示し願いたいと思います。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 正に、委員も御指摘になられたとおり、何のために民営化をするかというと、これはやっぱり経営の自由度を持っていただいて、そして非常にダイナミックに経営を展開していただきたい。その中で公社自身も良くなるし、また経済も活性化するし、そして利便者、利用者が何としても、何といっても便利になる、そのような思いでこの民営化全体を進めているところでございます。同時に、イコールフッティング、これは民業圧迫に対する懸念を表明される方も現実にはいらっしゃるわけで、そこのバランスをしっかり取りながら、しかし気持ちは、できるだけ幅広く経営の自由度を認めていきたいというのが我々の考え方でございます。  実は、この点はもう何度も生田総裁とも御相談をしたところで、その意味では生田総裁も私も同じような気持ちで制度設計をしているところでございます。  こうしたことは四月末の政府、与党合意の際も大変重要なポイントとなりました。具体的には、関係会社及び関係行政機関があらかじめ先行的に検討、準備が、検討と準備が進めることができるようにしようではないかと。そのために具体的に何を決めている、決めたかといいますと、経営委員会、そしてこれ準備企画会社ですね、それと民営化委員会を準備期間中の早期に設置することにすると。これは大変重要な制度のつくり方であると思っております。具体的に申し上げますと、準備企画会社の設置時期は法律の公布の日から六か月以内で政令で定める日というふうに法の三十六条に定めておりますし、民営化委員会の設置時期は平成十八年四月一日、これも附則の第一条で規定をしているところでございます。  今後、政府としては、民営化に先行して設置されます経営委員会及び民営化委員会が適切に運営をされるようにしまして、そして責任を持ってこれは対応していきたい。これは二〇〇七年四月一日前からいろんなこと、準備できることは準備をしていただいて、行政機関も含めて話し合えることは話し合うようにしていって、そして経営の自由度、イコールフッティングを保ちながら、最大限経営の自由度を発揮するような、そのような運営をしたいというふうに思っております。

草川昭三公明党

○草川昭三君 今度はまた総裁にお伺いをしますが、今のように準備企画でいよいよ発足させますよということなんですが、新しい事業も当然開拓をしなければいかぬわけでございますが、今までの郵政事業に課せられてきた制約だとか、例えば商品開発の制限、あるいは料金面での硬直的な対応、あるいは子会社への出資、資金運用面でのローンや株式運用等はいつから解除されるのか、あるいは膨大な国債を持っておみえになるわけでございますが、そういうようなものの運用を特に新しく何か発展をさせていくような計画はあるのでしょうか、お伺いしたいと思うんです。

生田正治日本郵政公社総裁

○参考人(生田正治君) お答えします。  率直に申しまして、現段階ではまだ予習の、予習の段階で、考えられるとしたらどういうメニューがあるのかなというメニューの整理をしている程度であります。  これは法案がはっきりいたしましたら、早速ボタンを押せばぱっと組織が動いて、今度は本格作業をして勉強することになりますけれども、多分、取りあえず我々が入口でスタートできる問題というのはそんなに大それたことではなくて、取次ぎ等のことが中心であったり、あるいはシンジケートローンみたいに、我々だけがノウハウを持っているんじゃなくて、グループとして幹事会社がいて、ノウハウがいて、それへの分担で入るというふうな比較的軽いものから入ることになるだろうと、こういうふうに思う次第でございますけれども、いずれできるであろう新しい経営の運営委員会に、作業の素材になるようなメニューの作成は私どもがやりまして、それで具体的に何をどういうふうに選ぶかというのは新しい経営の意向を持って考えていっていただくということになろうかと思います。

草川昭三公明党

○草川昭三君 ちょっと時間がどんどん過ぎていきますので、資本金のことについてお伺いをします。  民営化されます事業は、それぞれの健全性の基盤として各社とも適正な資本金が必要であることは言うまでもありません。この金額等々について、規模については衆参の今までの議論の中では余り明確になっていないんでございますが、特に郵便は五千八百億の債務超過で発足をしておるわけでして、現在、五千五百億に縮小してきておりますけれども、具体的にこの債務超過をどう償却するのか、これが今までの答弁では不明確だと思うんです。  で、いつの時点で債務超過を解消することになるのか、またその貯金会計から郵便会計に一定の資本を持ち出し民営化をするということになるのではないかと思いますが、民間の会計基準では区分経理が非常にはっきりしておるわけでございまして、そういう考え方をどうするのか、そしてまたそのときの税の取扱いというのはどうなるのか、これは竹中さんにお伺いしたいと思います。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) まず、債務超過の問題でございますけれども、今公社でよく郵便事業が債務超過だというふうに指摘されますのは、これは三事業に分けてそういう管理会計的な手法で計算するとそのようになるということでございます。  これはどうして今郵便部門が債務超過になってくるかと。もちろん幾つかの要因はあろうかと思いますが、実は平成十六年度末でこれ五千二百三十五億円の債務超過状況にあるというふうに承知をしておりますが、これは、こうなった理由の大きなところは、公社化に際しまして企業会計原則を導入したと、そして郵便事業が公社全体で五六%もの退職給与引当金を一括計上したと、企業会計原則に基づいて退手を積み増ししたと。そうすると、その積み増しした分、三事業に分けたその人員によってそれぞれに振り分けられますので、その結果として郵便部門が全体の五六%を抱えてしまったということで債務超過になっているということでございます。  じゃ、それをどうするかということでございますが、我々はこれから承継計画の中で資産をしっかりと切り分けていくということを考えている。しかし、その場合に四つに今度は切り分けます。三社ではなくて四つに切り分けることになりますので、そうしたことを考えますと、我々の骨格経営の試算では、公社は設立、発足の、失礼、民営化の時点で債務超過は四つの会社いずれについても生じないと、債務超過は生じないというようなことが確認をされております。今後、さらに利益を民営化までに積み増していくということも踏まえまして、我々は、そのような形できちっとした形で四社に分社化をすれば、そのような債務超過の問題は生じないというふうに考えております。  もう一点、その一種の財産権といいますか、その問題が、侵害の問題が生じないのかというお尋ねもあったかと思いますが、これにつきましても、しっかりとした制度設計の大枠の中で所定の手続によって資産の切り分けを適切に行うということ、かつ預金者、保険者の権利の保護の観点からは、これは引き続き政府保証があるというようなこと、通常貯金については預金保険制度があるということでありますので、預金者に不利益が及ぶようなことはないというふうに考えているところでございます。  税制のお尋ねもちょっとあったかと存じますけれども、これは、税制については新会社等が民間企業と同様の納税義務を負うことを基本にしつつ、同時に新会社に対して円滑に移行、承継するための税制上の措置を講ずるとしたところでございます。  具体的には、承継計画に基づいて各会社等に対して行う公社出資の現物出資については、これは適格現物出資とみなして法人税法の規定を適用することとしておりますほか、承継計画に基づく資産の承継に伴う不動産取得税等の非課税措置等、過去の民営化の例を踏まえまして、公社の業務、機能等を新会社に円滑に移行、承継するための税制上の措置を講ずることとしたところでございます。

草川昭三公明党

○草川昭三君 承継計画で決められていくわけでございますが、公社は元々過少資本でスタートをしているわけです。先ほどの答弁では、四つに分けても債務超過になるということはあり得ないというようなお話ですが、これはちょっとなかなか私ども分からない点でございまして、多分、これは伊藤大臣もお伺いをしたいと思うんですが、郵便貯金だとか簡易保険は国債等の安全資産を持っているから心配なく郵便会社は運営できるであろうし、例えば郵便会社からお金を渡したとしても十分やっていけるというようなことを想定しておみえになるのではないだろうかと思うんですが、新しい会社が、いわゆるBIS規制等々の問題もあるわけですが、銀行法、保険業法の下で十分やっていける会社になるというようなお考えは持っておみえになるのか、お伺いしたいと思います。

伊藤達也自由民主党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(伊藤達也君) お答えをいたします。  民営化当初の郵便貯金銀行につきましては、今委員からも御指摘がございましたが、国債など信用リスクウエートがゼロ%である資産の割合が現在の郵政公社と同様極めて大きくなると仮定しますと、現行の自己資本比率規制の下で最低限必要とされる自己資本の額はそれほど大きくならないものと想定されます。  また、民営化当初の郵便保険会社については、一定の準備金の計上を行うとともに、準備金等の運用先が現在と同様、国債等各種リスクの比較的小さいものが中心となると仮定いたしますと、相応の支払余力を有したものになると認識をいたしているところでございます。  なお、各会社への資本の配分につきましては、内閣総理大臣及び総務大臣が民営化委員会の意見を十分聞いた上で認可することとなっておりますし、金融庁といたしましても、具体的な資産、負債の切り分けを行う中で、郵便貯金会社にかかわる自己資本比率規制や郵便保険会社にかかわるソルベンシーマージン比率規制等について、日本郵政公社や準備室としっかり相談をしていくとともに、最終的には実施計画の認可プロセスの中で資本の配分の適切性についてしっかりチェックをしてまいりたいと考えております。

草川昭三公明党

○草川昭三君 十分見通しがあるという伊藤大臣の答弁でございますが、さっきの竹中さんの答弁に若干戻りますが、四分社化をすることに伴って、いわゆる貯金会社それから保険会社から窓口会社ですね、いわゆる大家さんというんですか、全国のネットの会社に、それぞれ窓口会社に委託手数料というんでしょうかね、分かりませんけれども、そういう手数料を払うわけでございますが、これ今までなら一体でどうってことなかったわけですが、この四つに分けるわけですから当然消費税が掛かりますね。この消費税が現在の税率で計算をしますと約七百億になるという、こういう試算が出ておるわけですが、これは最初からそういう負担を掛けていくということで、本当にこれだけの大組織が四つに分けて、しかも一つは本当の窓口の大家さんですから、稼ぐわけじゃないわけですから、手数料を取るだけですから、というようなものが本当にうまく運営するのであろうかどうかということを、最終的には利用者に跳ね返ってくるんじゃないだろうかと、こう思うんです。  これはもう何回か私どもは、財務大臣の答弁は、お話は聞いていますから、もう分かっていますから答弁は結構ですが、生田さんから、この間の経緯の中でどの程度この問題について、もう少し延期をしてくれとか、便宜的に何かしてほしいというようなことを発言されてきたのかどうか、これももう率直に言ってください。この財務大臣には遠慮なしに言っていただいて結構でございますから。

生田正治日本郵政公社総裁

○参考人(生田正治君) どうも背中が痛い気がするんですけれども、率直にお話しさせていただきます。  私は、やっぱりこれは筋が通らないんではないかなと思っておるわけです。公社の方で望んで二つに割るんじゃなくて、国策として上下割るわけですから、で、それはほかもやっていりゃいいんだけれども、ほかの市場にはそういう割っているところはないわけですから、正に今度割れる、上下分かれる窓口会社と金融二会社の問題、非常にユニークな、例外的なことになるわけなんですが、そこでエクストラコストとして約七百億の金融絡みの二会社については消費税が発生すると。これ、もし本当の仮の話ですけれども、消費税一〇%になったら千四百億になるわけですよ。半端な金額ではない。  で、横で、その私は案のできている構成に多少問題があるとは思っているんですが、地域・社会貢献基金というのは、今六百万円掛ける二千局で百二十億プラス六十億、百八十億ぐらいのことが計算基礎として議論されているわけでしょう。ところが、こっちの七百億は確実に抜けていくわけなんで、消費税にはなるほど例外はないという強いキーワードがあるというのは私は尊重しなきゃならないとも思いますが、今度この民営化そのものについては、民間とのイコールフッティングというやはりキーワードがあるはずなんで、それに照らすと、イコールフッティングを突き抜けてアンイコールにこっちが入っちゃうわけなんで、これは直接何か特別の御措置が難しいんであれば、間接でも是非やっていただきたいということで、これは谷垣大臣にもお願いしたことがございますし、その他の先生方にもお願いしたことがありますし、竹中大臣にはかなりしばしばお願いしてきているところでございます。

草川昭三公明党

○草川昭三君 同様な質問を竹中大臣にお伺いしたいと思います。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 今、生田総裁からお話ありましたように、正直言いまして、生田総裁にお目に掛かるたびにそのような要望をいただいております。この消費税の話と、それと基金をどこに置くかということに関しては生田総裁なりのお考えがあり、そのことを我々もしっかりと承っております。  生田総裁からお話をいただくたびに、私も麻生総務大臣とともに谷垣財務大臣にお願いをしてきたという経緯があるところでございます。御承知のように、税の論理、税には税の論理があって、イコールフッティングの中で、当局としては、民間企業と同様の納税義務を負うとの観点から、消費税を減免するということはいかがなものかという判断をいただいているところでございます。  全体として、そのような問題がある中でしっかりと更に制度設計を詰めていきたいと思っております。

草川昭三公明党

○草川昭三君 この問題については与野党の中にも賛否両論、いろいろと法案についての意見があります。これはもう衆議院の議論の中からも承知をしておるわけであります。  しかし、多くの反対者の方々の中にも、私が先ほど申し上げましたように、いずれは民営化という時代が来るんじゃないだろうかねと。しかし、そのときに体質が、よほど基礎がしっかりしていないと、これだけのボリュームのある事業ですから、これをしかも更に四分割をしていくわけですから、最初のスタートの時点で基礎体力だけは付けておいてスタートをさせないと、私は国民の資産が劣化する。劣化するというのは、もうくしゃくしゃになってしまうかも分からない。これはよほど全国民の方々が、もう本当に真剣に議論をしてあげなきゃいかぬことだと思うんです。  そういう点では、私は、この今基金の話も出ましたけれども、例えば、もう時間がないのでちょっとはしょりますが、この基金についても、持ち株会社に属すべき子会社の売却益や、その他持ち株会社の利益金の中から積み立てるということになっていますよね。約、この一兆円の基金を積むということについて一兆数千億円の利益が要ると、二兆というふうに基金を積むのに三兆円以上の利益が必要になるのではないだろうかと思うんです。  これは正直なことを言って、桝屋さんもお見えになりますが、我が党の中でも、有力な幹部が一兆を二兆にしたからいいじゃないかと、こういうお話があったんですよ。私は、それは間違っていますよと、それは。それはてめえの金を積むんですよと、このポケットの中で。内部留保で積めるものをわざわざ外に吐き出して、税金を掛けて喜ぶわけねえじゃねえかと。まだそのときには、私は郵政公社にはこの話はしていません。今初めてするんですが、桝屋さんは知っているはずですよ。  だから、簡単に一兆円を二兆円になったから妥協したなんというように我々政治家が思ったらそれは間違いだということは前提にしないと、私はこれ駄目だと思うんです。その点、総裁、どうでしょう。

生田正治日本郵政公社総裁

○参考人(生田正治君) もうざっくばらんに話させていただける都合で、延長線上でざっくばらんに申します。  御質問の基金制度は、政府として、今度の民営化される会社にユニバーサルサービスとかいろんな、三種、四種とか福祉支援サービスとか、いろんなやっぱり社会的な事業をやれと、こういう義務を負わしているからそれを支援してやろうという御意思だと思います。そういう御意思、お志は大変私は有り難いことだと思うんですが、実態が伴っているのかというところが問題であると思います。  すなわち、親会社が子会社の株を売って売却益ができれば、これは社会通念で持ち株会社、親会社のものなわけであって、それをどう自分のグループ会社、グループ会社を強くするためにどう使うかは持ち株会社の経営が判断する筋のお金であります。したがいまして、持ち株会社がその子会社である金融会社の株を売って得た利益が本来はそうなので、ドイツ・ポストなんかがどんどん発展していったのも、そういう仕組みを通じて海外投資なんかを積極的にやってきたわけなんですね。  ところが、今回の案のように、持ち株会社のものである子会社の売却益を、今先生自身がおっしゃっていただいたように、財布の中で仕切られちゃって、それで使用目的を限定されて、さらにそれを使うのは第三者の認可が要るという仕組みでありますと、まあ非常にきついことを言うようですけれども、持ち株会社の経営の自由度が制約されるという見方もできるんじゃないのかな。経営者の立場から見ると分かりにくい面があるというのは率直に申し上げたいと思います。  しかしながら、そういうふうな格好でやっていくのも私は一つの案だろうと思うので、そうであれば、お志はいいわけですから、国もサポートしてやろうと。しっかり社会貢献やってくれ、福祉もやれ、お志はいい、サポートするよ。お志はいいわけですから、それに実態を付けていただくために非課税で、売却益があったときに非課税でその基金を積めるようにしていただくというふうにすれば、さっき先生がおっしゃったような、一兆円を積もうと思えば一兆六千億、あるいはそれ以上要るというふうな事態が回避されるというふうなことで、趣旨が生きてくるのではないかなというふうに考える次第であります。  職員は使命感と誇りを持ってパブリック的な役割を果たしておりますから、彼らは一生懸命やることは間違いないと思うんでありますが、事業の健全性も重要であります。したがいまして、政府としても、こういった実態的なお志、プラス実態的なサポートを是非お願いしたい。  多分これに対する反対の御意見としては、いや、そんなことしないんなら配当でみんな吸い上げるよという御意見があるのかも分からないんですけれども、それは健全な株主の考えることではないわけで、欧米の経済社会でも、いい投資家というのは中長期で物を考えるんですね。それで、そういう売却益上がっても親会社がそれをどうグループの全体のバリューを上げるかということに知恵を使わして、バリュー全体、グループ全体のバリューを上げておいて、そのグループ会社の株を売るときに利益を吸収していくわけなんで、その辺しっかりひとつ善良なる投資家として見ていただきたいと思います。

草川昭三公明党

○草川昭三君 これはもう時間がないので最後になりますが、実は私が公明党の郵政の担当になったというときに総理とお会いをしたことがあります。総理は、公明党さんはしがらみがないからよろしく頼むよという、こういうお話がありました。確かに私のところは、労働組合との関係もございませんし、特定局の関係の方もありません。だから……(発言する者あり)また後でそれは御相談をしますから。  十分また、伊藤先生、ああ、山下先生がおったか、どうもあれでございますが、そのときに私が言ったのは、大変山下さんには恐縮なんだけれども、国鉄とは違うよと言ったんです、私は総理に。国鉄は駄目だったんだと、サービスは悪いし。ところが、郵政の人は物すごくまじめだ、三公社五現業の中では一番郵政がまじめなんですよ。それは、先ほど来申し上げましたように、百三十年の歴史があるんですから、それで一体感を持っているんですから。この人たちが本気で力を出せば、生田さんがおっしゃったように、もう間違いなく成功すると思うんです。  その成功をさせるためには、頭から税金を掛けるなということを言いたいわけ。掛けるのではなくて、激変緩和があってもいいじゃないかと、激変緩和が。その激変緩和をするようにしながら対処をするならば、この歴史的な大事業が私は成功すると思うんですが、谷垣大臣の最後の、つれない答弁ではなくて、よく分かったという答弁を聞いて、終わりたいと思います。

谷垣禎一自由民主党財務大臣

○国務大臣(谷垣禎一君) 草川先生の御熱意はよく分かりました。  しかしながら、今回の税の基本方針は、民間企業とイコールフッティングということでございます。それから、今までの公社等の民営化の例を踏襲いたしまして、やはり民営化をしていくときの移行に関してはきちっと税の措置をとらなきゃならぬと、こういうことでやっているわけでございます。  それから、先ほど消費税のことでいろいろおっしゃいまして、もう私の見解は聞き飽きておるから言うなとおっしゃいました。私の見解で一つだけ申し上げますと、消費税で払っていただいたものは今度は法人税の場合では損金算入の対象になりますので、例えば七百億とかいう数字は巷間言っておりますが、実際はそんなものにならないということも御理解いただきたいと思うわけでございます。

草川昭三公明党

○草川昭三君 終わります。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 日本共産党の大門でございます。  今日はアメリカの要求と民営化法案の関係を具体的に御質問したいと思います。  資料をお配りしておりますけれども、大臣のところに届いておりますか。    〔資料配付〕

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 先に質問させていただきます。  これはもう中身細かく触れませんが、アメリカのいろんな要求を資料に基づいてまとめたもの、そして法案でどういうふうに具体化されているかということを対照表にしたものでございます。一〇〇%とは言いませんけれども、随分アメリカの要求が法案に盛り込まれているというふうに思います。これは偶然の一致というふうに見られないというふうに思いますが、いかがでしょうか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) アメリカの要求というのはここに書いているような形であることは事実でございます。  ただ、この委員会でも繰り返し申し述べさせていただいていますように、我々は本当に国民の利益、国益を考えて民営化をしております。アメリカの要求に応じてやっているということではないということは是非とも御理解を賜りたいと思います。  とりわけ、この中で三番目、委員の資料でいいますと三番目のところは、これ、アメリカの要求と我々のところというのは全く変わっているわけでございます。かなり違っているわけでございます。そして、これ、二番目と四番目につきましては、むしろ我々が基本方針を示した後でアメリカが要求してきたものであるというふうに承知をしております。決してアメリカの要求に応じて我々が民営化の制度設計をしているわけではございません。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 私も一〇〇%とは申し上げておりませんが、結局、独自に判断されたということですけれども、本当にそうなのかというふうに思います。  といいますのは、アメリカの方は日本に中身を修正させたと、つまり意見を入れさせたということを発表しております。  二枚目の資料に、USTR、米国通商代表部の年次報告書というのが三月に出ております。これは全体五百ページを超える膨大なものでございますので、その中の日本の郵政民営化に関する部分だけ仮訳をいたしました。  大体二つの項目に分かれて触れられておりますが、上の方の二百十七から二百十八ページのところは見てもらったとおりで、郵政民営化をアメリカが重視をしていると。郵貯、簡保を民間と同じレベル、イコールフッティング、まあ向こうはセームフッティングというふうに言っていますけれども、にしなさいというようなことです。  私、興味持ったのは後段の方でございまして、二百十九ページから二百二十ページのところです。これは、アメリカは特に簡保に、日本の簡保に大変な執着を持っておるわけですけれども、要するに、九四年、九六年に日米保険協定で日本が規制を撤廃してくれたと。それによってアメリカの保険会社の進出が増加したと。これは結構なことだけれどもと。しかし、問題は残っているということで、その第一が日本の簡保だと。米国の、書いてありますね、米国の保険事業者の重大な懸念である日本の郵政公社の保険部門、簡保に関する競争力と。これが一番に取り上げられている彼らの問題点でございます。  その後、そこで二国間協議が二〇〇四年の八月に東京で開催されたと。アメリカは簡保と民間事業者の間に存在する不平等な競争条件に対する継続的な懸念を表明し、民間業者に対する有利が解消されるまで簡保が新商品提示を停止するよう求めた云々とあります。  次のページでございますけれども、この保険の協議は、内閣が法案起草の指針にする設計図、これは原文ではブループリントとなっております。つまり、この時期ですから、九月十日に出された民営化基本方針のこと以外はありません。これを発表し承認する直前に開催されたと、二国間協議が開催されたと。その後、内閣の設計図、つまり基本方針には米国が勧告していたような次のような修正点が含まれたというふうにあります。  修正点、これは英語でチェンジズとチェンジの複数形になっておりまして、変更点でもいいんですけれども、修正点が含まれたと。ちなみに、次のページに原文をそのまま載っけておりますので間違いない翻訳だと思います。  そして、(1)から一、二、三、四項目。納税義務の問題。政府保証を打ち切る。セーフティーネットシステム、つまりこれはあれですね、生保の契約者保護機構に入れと。あとは法的義務、規制上の義務下に置くと。つまり、先ほど申し上げました表に書いてある、表に挙げましたものがこの時点で言われていると。もちろん、この後のも出されているのもあります。  要するに、基本方針にアメリカが勧告していたことが修正点として含まれたということをアメリカ政府が正式の報告書に書いてあります。つまり、アメリカの意見が取り入れられたということは私、間違いないと思いますが、いかがでしょうか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 基本方針は、経済財政諮問会議で議論をして取りまとめたものでございます。これは、私はその取りまとめ役をやっておりましたが、私自身、アメリカが勧告していた修正点が含まれた、確かにそのように書いてますけれども、私は、その時点でアメリカがこんなことを勧告しているなど全く知りませんでした。恐らく、同じメンバーであられた財務大臣、総務大臣も同じじゃないかと思います。  これは、文書は文書としてこれはそのように書いておりますけれども、我々が基本方針を議論していた段階でこのようなことに意を払ったということは全くございません。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 アメリカ政府が正式の文書でこう書いているわけですね。  これは三月に出ております。御存じだと思います。それならば、なぜこれ違うということを求められないんですか。これは国の文書ですよ、アメリカの。これは大変重要な文書だと思いますが、そんなことは知らなかっただけでいいんですか。なぜ、違うということだったら、事実と違うんだったら訂正を求められなかったんですか。それとも、求められたんですか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 私が知らなかったと申し上げましたのは、去年の九月の時点で、それ、既にアメリカがこういうことを勧告していたということを私は知らなかったと申し上げているわけです。  で、この文書そのものについては、これはアメリカが勧告していた点が含まれたと書いていますから、これは含まれたというふうに、向こうがそういうふうに判断しているわけで、別にこの文書においても、アメリカが日本のだれかを説得してそのように含ませたと別に書いているわけじゃございませんから、抗議する内容のものでもないと思います。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 次のページに原文がございますね。竹中大臣、英語得意ですから、もうそんなぐだぐだ言いませんけれども、どう読んだって、どう読んだって、アメリカがリコメンディド、つまり推薦といいますか勧告してきたこと、あれですよね、これ、関係代名詞のザットでチェンジに結び付くわけですね。はっきりアメリカが勧告してきたことが含まれたと、この文書はそうなっているわけです。それをアメリカの政府が正式に発表しているわけです。そんなこといろいろ言ったってみたいな話じゃ済まない話だと思うんです。いかがですか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) アメリカ政府がそのように考えているということだと思います。  私が先ほど答弁を申し上げたとおり、私は、少なくとも私は、基本方針の時点ではそういう要求がある、外国の要求に意を払って決めるということはあり得ませんけれども、九月の時点ではそういうことを詳細に私は存じ上げませんでした。その後、アメリカにおいて言ってきたことの幾つかがその中に含まれているという評価をしておられるんだと思います。しかし、最初に申し上げましたように、含まれてないことも多々ございます。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 経過で、もう何度も申し上げる時間がないんですけれども、八月に協議をやって、九月十日のに間に合ったと。その直前に開催されて含まれたと。良かった、良かったと。このこと、こういうことを書いてあるわけですね。  私、申し上げたのは、要するに、小泉総理も竹中さんも、いろいろアメリカが要望出しているのは知っているけれども、自分の判断でやったんだと。それはそうだと思いますよ。最後は自分の判断って、当たり前ですよね、案出されたのは皆さんですから。だから、その経過で意見を取り入れたんじゃないですかということを、簡単なことを聞いているわけです。それを知らなかったとか、大臣知らなくても準備室は知ってたかも分かりませんけれども。  私、申し上げたいのは、総理や竹中さんが自分の判断でやったとおっしゃっていることと、アメリカは自分たちの意見を入れさせたと、修正さしたと、どちらが正しいんですかと、このことを聞いているわけです。両方とも大事な、向こうは政府の正式な文書ですし、国会での答弁ですからね、総理と担当大臣のね。どちらなんですかということを聞いているわけです。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) アメリカは、そのことを修正させたとはどこにも書いていないと思います。リコメンドしていたことがインクルードされたというふうに書いているだけで、修正、働き掛けて修正させたというような文意はこの中からは読めないと思います。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 そういう、何てつまらない、そんなことしか答弁できないんですか。インクルードでチェンジズで修正点が含まれたといったら、修正したということじゃない、させたということじゃないですか。余りそんな、英文法の話をしているわけじゃないんですから、そんな細かいことを言わないで、もっと大きなことをきちっと聞いているわけだから。  どちらなんですかと、じゃ、アメリカが言っているのは違うんですかと、そのどちらが正しいんですかとお聞きしているわけです。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 同じ答弁になって恐縮でございます。私たちは、そのようなことについてアメリカの言うことを、別にアメリカの言うことを聞いて聞いたわけではない、このことを決めたわけではないということを繰り返し申し上げているわけでございます。  アメリカについても、またアメリカはアメリカで独自に要求をしておりました。そういうものが含まれたということをこの文書に事実で書いておりますが、アメリカが日本にそういったことを修正させたとか聞き入れさせたとかいうことは、これはアメリカの文書の中にも一言も書いていないではないですか。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 大変つまらない答弁を繰り返されていますね。修正さしたって、チェンジさせたと、そういうことですけれどもね、修正点を含めたと、自分たちが言ってきたことをと書いてあるじゃないですか。そんな、この大事な国会の場でそんな細かいことでかわさないで、私は、なぜもっと素直になれないのかと。別に竹中さんがアメリカの意見を聞いたってだれも驚きませんよ。だから、ありのままを述べてもらいたいと思って質問しただけでございます。  もう一つは、日本側も、そう言いますけれども、具体的にアメリカの要求にこたえているんです。これは資料の次に載せましたけれども、時間の関係で全部読みませんが、これは外務省の北米第二課が日米経済関係・個別案件総覧というのを四月にアメリカ政府に出しました。  実は、御存じのとおり、通常、日米政府の間では十月にイニシアチブの要望書が出て、それで大体サミット前後に回答を出しているんですが、今度はサミットの前にこの郵政民営化、流動的で大議論になっているということで出ておりません。この中間報告がこの最新の日本側のまとまった回答と言えると思います。  ここでも簡易保険が中心問題になっておりますけれども、要するに資料を見てもらうと分かるとおりですけれども、いろいろアメリカが同じようなことを言っています。日本側の回答ですね、新商品導入の計画は現在有していないことを改めて確認すると。変更する場合には速やかにアメリカ側に説明を行うと。三つ目には、民営化の議論の過程でアメリカを含む外資系企業の意見を聴取していくと。さらに、米国政府に対して必要な説明を行っていくと、非常に極めて卑屈な回答をしているわけですね。私はこういう関係から見ても、単に自分の意見、自分の考えでやってきたというようなことにはならないというふうに思います。  この中で、アメリカを含む外資系企業の意見を聴取していくという部分は、既に実行されております。例の十七回の準備室とアメリカとの協議の問題です。現在、十八回になっているというふうに思いますけれども、だれと会ったのかはどうしても言えないということですので、どういう関係団体と何回会ったのかと、これだけ簡潔に答えていただけますか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) まず、先ほど文書で卑屈であるというような御表現ありましたけれども、これは、ここに書いているのは、正にしっかりと対話するということを書いているわけで、これはもう外交というのはそういう、正に対話が基本であります。決して卑屈なということではないと存じます。  委員御指摘のその郵政民営化準備室とアメリカの政府、民間関係者との十八回の会談でございますけれども、会談に関して、外交上の会談内容でありますとか、民間関係者との面談内容又は相手方の氏名等を相手方の承諾なく具体的に申し上げるということは是非差し控えたいと思いますが、一般的に申しますと、米国を含む政府、民間関係者からの要請に応じまして、まず先方の主張を聴取するとともに、当方からは郵政民営化の基本方針でありますとか民営化関連法案の内容等を説明をしているところでございます。理解を、こちらとしては理解を求めるということをしてきているところでございます。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 回数。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 分野別では、物流が二回、保険が五回、全般にわたるものが十一回というふうに聞いております。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 済みません。団体別にいきますと、保険関係だけが独自に五回も会っている、断トツに会っているわけでございます。これは当然アメリカの保険の代表者ということですから、例のACLIも含まれているのかなと思いますが、それはちょっと答えてもらえないということですね。  いずれにせよ、ACLIが日本の簡保を、何といいますか、ずうっと執着を、執念を持ってきたわけですね。去年の三月にこのACLI、アメリカ生命保険協会ですけれども、日本の簡易保険事業についていろんなことを書いていますけれども、要するに、いろんな先ほど言いました要求がのまれなければ、外国企業は、加盟国として日本が義務を公約している国際条約並びに二国間条約の下で是正措置を精力的に求めていくほか選択はなくなるのであると。大変、民間企業が日本という国に対してこんな言い方していいのかと、私はもう脅迫に近いというふうに思います。  先ほど卑屈という話がありましたけれども、これは私が言ったんじゃなくて、レクのときに総務省の人たちや準備室の人たちが、あっ、これは卑屈な言い方ですねと言ったんで言っただけですので、私が言っているわけではございません。  このACLIのフランク・キーティングさんという人は元オクラホマ州知事でございます。ブッシュ大統領と非常に仲がいいという、政治力のある方でございます。そういう人たちが簡保を、簡保をターゲットにしていると。日本の簡易保険というのは、この委員会でも取り上げられてきましたけれども、二千九百万世帯、世帯加入率六割を超えます。職業制限なしでだれでも入れる少額保険ということで、私は国民の、何といいますか、公的な命のセーフティーネットといいますか、最低保障の保険だと思います。  そういうものを、そういうものをよその国が、あるいはよその国の業界がけしからぬ、けしからぬと長年にわたって言い続けてきていると。私はこれは、こんなことを今度民営化で開放してしまうわけですけれども、民間開放してしまうわけですけれども、やっていいのかというふうに思います。  竹中大臣とはもう議論しているのは四十回以上になると思いますけれども、竹中大臣のお考えというのは私、分からないわけではございません。理解しているつもりです。竹中大臣が何かアメリカの手先とか代わりでやっていると、私はそうじゃなくて、もう竹中さんそのものがアメリカといいますか、アメリカ至上主義を体現されているというふうに思います。仮に、もしもそういうグローバル化が、グローバル化の市場原理が仕方がないとしても、それは日本の民間の生保とアメリカの生保が市場競争やってもらったらいいわけで、どうぞおやりくださいと。どうしてこの国民の公的な最低保障である簡易保険をねらうのかと。これはやっぱり私は仮にも竹中さん、日本人としてこんなことを許していいんですかと、私はもう率直にそういうふうに思います。  政治家というのは、日本の庶民を守るのが第一の仕事だと思いますけれども、あれこれの理屈じゃなくて、日本の簡易保険をねらってこうやってきていると、このことについて何か日本の政治家としてお感じになりませんか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 本当に大門委員とは四十回を超えていますか、本当にいろいろ議論させていただいて、私も大門委員の議論を分かっているつもりでありますし、委員も私のことを分かってくださっていると思っていたんですが、やっぱり誤解しておられるなというふうにすごく感じました。私は日本の国益を守るために働いております。  簡保についてでございますが、簡保については、これは銀行もそうでございますけれども、やはりしっかりとした敵対的買収に対する防衛策を講じると、これはもう一貫して申し上げてきているところでございます。この問題については、日本の保険マーケットについて、これはアメリカのみならず海外のマーケットが大変関心を持っているというのは、これは別に今に始まったことではございません。これはもう九〇年代を通してずっと日本の保険マーケットというのはいろんな経済外交の対象になっているわけでございます。  これは、もちろん金融行政全般の問題ですから金融庁の方で適切にこれまで判断してきておられるわけでございますけれども、簡保に関して申し上げますならば、これはしっかりと敵対的買収に対する防衛策を講じて、そしてしっかりとそれが国民のためにサービスを続けられるように、担当大臣としてしっかりとした対応を行ってまいります。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 そうならないということを申し上げて、質問を終わります。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 社民党の又市です。  十五日の日に、自民党の山崎理事が重要な法制上の疑義をただされたわけですが、政府はこれにまともに答えておらないわけですね。それは、行政府の方針を実定法よりも上位に置くという議会制民主主義に反する立法構成だという問題だったと思います。すなわち、この郵政民営化法案それ自体の中に定義を書かないで、平成十六年九月十日の閣議において決定された郵政民営化の基本方針に則して云々と、閣議決定を引用した法体系になっている、こういうことですね。  こういう例は他の法律にも用例があるんだという答弁ですが、その例を伺いたいと思います。竹中大臣。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 法律の目的規定におきまして更に閣議決定よりも下の審議会の意見を引用している例としては、例えば中央省庁等改革基本法におけます中央省庁等改革の目的規定の中でございます。これ、中央省庁改革を括弧で、行政改革会議の最終報告の趣旨にのっとって行われる改革と定義したような例がございます。  また、閣議決定を法律に引用している例としては、これは戦没者の遺族等に対する援護関係の法律において、その対象者等を特定するに当たりまして、閣議決定に基づいて組織された○○何々の隊員というような規定例が複数見られるというふうに承知をしております。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 今言われた中央省庁等改革基本法については、あなた方がおっしゃる問題とは別問題で、先ほども出ておりますが、この間から私も取り上げましたが、三十三条一項六号、つまり公社制度の維持と抵触をする、こういうふうに私たちは思いますが、あちらを廃止提案をしない限り今回の民営化法案は違法な提案だとして、大変疑義が今出ています。  修正案の提案者である山崎拓さんにも先日ここで質問いたしましたが、当時は、公社は民営化の一里塚ではなくて、公社化で民営化論議は打ち止めとするというのがうそ偽りのないものだったと、全然前言をひっくり返した御答弁をいただいたわけでありますが、再三にわたって紛糾しているところですから、ここでは論外といたします。  今答弁された後段の部分ですね。これは、言われた、昭和二十七年以降に戦時中の閣議決定を引用した六本ほどの法律があるわけですね。ところが、これらはいずれも旧軍人軍属の定義について戦後に決めたという同一のパターンの中身です。戦後、軍人軍属の定義をしようとしたけれども、当時、昭和二十年三月、戦争も敗色濃い末期でありまして、また国会は翼賛議会であり、立法権が機能していなかった、こういう時期ですね。しかも、戦後は我が国は現憲法の法体系に変わっていたわけでして、やむなく既存の戦時中の閣議決定を立法に準じた扱いとして引用した、正に例外中の例外なんですね。今問題にしているのは、第一条の目的に閣議決定の基本趣旨を持ってきた法律、このことが問題だというふうに言っているわけです。  そこで、官房長官、お伺いしますが、改めて言うのは大変恐縮ですけれども、少なくとも、こうした憲法から政令、省令などにわたる立法体系があるわけですけれども、当然、憲法が一位、二番に法律が来て、その後に政令、省令となるわけだと思いますが、間違いございませんか。

細田博之自由民主党内閣官房長官・内閣府特命担当大臣(男女共同参画)

○国務大臣(細田博之君) 法律論として、法令の順番はおっしゃるとおりでございます。  それだけでよろしゅうございますか。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 今答弁がありましたように、私が申し上げたように、閣議決定というのは、こうした法体系の中では更に外側にある、あくまでも行政府の決定なわけですね。閣議決定の方が法律を縛るなどという逆転した立法構成、この立法府と行政府の逆転した在り方というのは、三権分立のやっぱり憲法原則からしてもあってはならないことだろうと思うんですね。このようなことが野放しにされるとしたら、これからは法律はすべて、この法律は何々に関する閣議決定を法律とするという一か条だけあればいいことになってしまうんです、これ。理念、方向などというのは全く抽象的なわけですから、時の権力者の解釈次第になってしまう。正に、翼賛議会並みの立法権のじゅうりん、ナチスのドイツ、ナチス・ドイツの全権委任法並みのファッショ的な立法だと言わなきゃならぬ、そういうことになるんじゃありませんか。  なぜこんなずさんな法案、三権分立を侵すような法律がこの国会に提出されてきたのか。それはやっぱり小泉首相の個性や政治手法に大きく影響されているように私は思えてなりません。国民が全く求めてもおらない、そして自民党の合意さえも得られないこの郵政の民営化を、年金改革であるとか雇用対策やってほしい、多くの声があるのに、こんなのをほったらかして、郵政民営化こそが改革の本丸だと、こう言って強行しようとする独断的な政治が必然的にこのようなファッショ的な立法を生み出した、こういうふうに私は言わざるを得ぬと思います。  何か今度の答弁は、丁寧に、誠実に、真摯に、いろんなことが言われていますけれども、法律自身がまずのっけから、そういう意味では真摯で誠実な対応が損なわれているわけですよ、これ。  そこで、官房長官、この目的条項の修正を含めて、改革基本法三十三条との関係も含めながら、この法案を出し直すのが筋じゃありませんか。

細田博之自由民主党内閣官房長官・内閣府特命担当大臣(男女共同参画)

○国務大臣(細田博之君) 御趣旨については、特に目的の点については、私もおっしゃることを理解しないわけではないわけでございますが、より丁寧にいろんなことを一条に書き込むということも一つの考え方であったかもしれませんが、かといって、後の条文で膨大な中で実際の規定が盛り込まれているわけでございますので、御指摘のようなことは当たらないのではないかと思っております。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 後世に、この時期にこんなおかしな正にファッショ的なものを作りましたということにならないように、是非そのことは勧告を申し上げておきたいと思います。  次に、竹中さんにお伺いしますが、法案が引用している閣議決定では、三年ごとに民営化の進捗状況と併せて経営形態の在り方をレビューするとしっかり明記されていますね。では、出されているこの法案は、本当に閣議決定、つまり基本方針の内容を過不足なく満たしているのかどうか、お伺いします。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) まず、先ほど何度も又市議員から御指摘をいただいた点で是非申し上げておきたいのは、これは郵政民営化を定義する必要があったから、それのために他の用例を参考にしてこれを引用させていただくという、極めて立法技術的な、あくまで立法技術的な問題でございます。法律を縛っているとおっしゃいましたが、これは法律を縛っているものではございません。ここで基本的な定義を行った後、それぞれの条文の中でこれ、それぞれ法律を定めているわけでございますので、法律を縛っているわけではない、そういうことでございます。  お尋ねの点でございますけれども、これは基本的には、この郵政民営化の基本的な考え方というのは、国民の利便を高める、国民経済に資するということでございますので、そのためにいろんな諸施策を講じていく、そして民営化を推進をしていく、その方向に、ここで定められた、法律で定められた民営化の方向について、それがうまくいっているかどうかということをレビューすると、それが見直しの意味でございます。  しかし、基本的にはその場合も、法律そのものはこれは国民経済のためになっているか、国民の利便性を高めているかというところが基本的な大きな視点でございますので、そういうことを踏まえて見直しが行われると思っております。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 いや、ちょっとよく分からなかったんですが、法案は基本方針と同じではないということですか、そこのところは。法案は基本方針と同じではないということですか。それとも、私が聞いたのは、すべて、この経営形態の在り方の問題などを含めて基本方針の内容を過不足なく入れているんですかと、こう聞いたんです。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) これは、基本方針はあくまで基本的な大枠でございますから、それに基づいて制度設計を行っております。その法案の、基本方針の骨子をしっかりと生かす形で詳細な制度設計を行っているというふうに承知をしております。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 結局、今回の法案は経営形態の見直しを盛り込まなかったわけであって、その部分は閣議決定と違うということですよね。少なくとも法案のこの部分は撤回をして出し直すべきじゃありませんか。その点だけ、これは御指摘だけしておきます。  次の、時間がありませんから次の質問に移りますが、郵貯銀行及び郵便保険会社は完全に政府から遮断をして完全独立の民間企業にする、したがって、小口の生活資金の出し入れなどの金融ユニバーサルサービスには四つの会社のだれも責任を負わないで、廃止になっても構わないというのがここへ出されている案だというふうに私はもう言わざるを得ません。  竹中さんは、お互い営利企業同士でメリットを見通して継続するだろうと、こういうふうに楽観論でおっしゃっておるわけですけれども、営利企業同士でそんなことはあり得ないというのが、随分と多く質問がございましたが、質問者の多くはそのことを警告しているわけですね。とりわけ、過疎地などの小規模郵便局では、金融サービスが正に資本主義の契約の論理によって切り捨てられるんじゃないか。さらにその結果は、金融サービスにとどまらずに郵便局そのものの存続も経営的に成り立たなくなるんではないか。この点も多くの委員が懸念を表明し、指摘しているわけです。  そこで、公社にお伺いをしますが、全国の郵便局二万四千七百局のうち、およそ一万五千五百局が無集配の特定局として郵貯、簡保を主に取り扱っていますね、これは。これらの郵便局は一般的に少人数で経営をされておりまして、まあ二人から五人ぐらいというこういう局であるのが多いんですけれども、こうした局では人件費は三事業の間でどのように負担をされているのが実態ですか。

藤本栄助日本郵政公社理事

○参考人(藤本栄助君) お答えをいたします。  公社の小規模局の経理でございますが、郵便、貯金、保険のそれぞれの事業ごとの財務状況が分かるように日本郵政公社法に基づきまして区分して経理するようにされてございます。  より具体的に申し上げますと、先生御指摘の小規模局、まあ特定郵便局の中でも無集配特定郵便局ということに関して申し上げますと、費用の配分の方法でございますけれども、年二回勤務時間調査というのを実施をいたしております。どの事業に何時間何分要したかということに基づきまして配分の比率を決めております。その結果に基づきまして平成十六年度決算において配分いたしました結果は、年間二回これは計算いたしておりますので、上期が郵便事業三〇%、貯金事業六二%、保険事業八%、下期が郵便事業二五%、貯金事業六六%、保険事業が九%でございます。  以上でございます。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 そこで、竹中大臣、このように少人数の郵便局は現在、郵貯、簡保を経営の柱、今おっしゃったように七五%、まあその前は七〇%ですね、これを経営の柱としているわけです。将来、十年後よりも後に郵貯銀行、保険会社が郵便局に業務を委託しなくなった場合、七五%相当の労働力が不要になる。小規模郵便局はどのようなモデルで経営をしていけることになるのか。それが五〇%になったら、あるいは二五%になったらどうか。  シミュレーションは当然おやりになっているんだろうと思いますが、例えば労働力は一体切り捨てるのか。ほかの商売やって、まあ幾つか出ていますけれども、住宅リフォームだとかコンビニだとか何か載っているようですけれども、そういう配分の変更はするのかですね。また、収入面では基金から幾らもらう予定になっているのか、ここらのところを示していただきたいと思います。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 委員御指摘のように、無集配特定局ではまあ七割とか、場合によっては八割が実はいわゆる郵便窓口業務ではなくて金融の仕事をしている。実は、この点はもう大変重要な点だと思います。であるからこそ、実は郵便局側からすると、金融業務を続けるという非常に強いインセンティブが働きます。  また、郵便貯金銀行、郵便保険会社、これは窓口を持たない会社でございますから、まあ委員が御懸念なのは、長期的な契約期間が切れた後どうするかということだと思いますが、その点についても、この窓口の存在というのは非常に重要なわけでございます。  特に、金融、保険ともネットワークを重視するネットワーク型のビジネスですから、ですから私は、両者の会社のインセンティブとしてこうしたネットワークをお互いに活用すると、そういう、とかが続くであろうというふうに想定されるということを繰り返し申し上げているわけでございます。  しかし、それでも、それでも過疎地のネットワーク等々で、最前線等々でネットワーク価値がなくなる場合、これは基金を使えるようなシステムを同時につくっている。そしてまた、これは、経営上必要があれば、相互に株式の持ち合いを認めるというような形で一体経営ができるようにしている。そういう形で、ユニバーサルサービス、金融のユニバーサルサービスの義務は掛けないけれども、実態的にそれが続けられるような実効性のあるシステムを二段階、三段階でつくっているわけでございます。  委員のもう一つのお尋ね、具体的に、じゃ基金はどの程度使えるのかということでございましたですけれども、これはよく申し上げますように、地域貢献で百二十億、社会貢献で約六十億、そして合計百八十億、これを一兆円の基金の運用益で賄うということを想定しているわけでございます。  いずれにしましても、その郵便局の存在そのものを確保するための設置基準を作って、そしてその上でしっかりと金融を含むサービスが提供されるように、二段、三段のしっかりとした措置を講じて実効性を担保しているわけでございます。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 私が聞いたことと全然違ったお答えになっているわけですが、問題は、私は少なくとも、今申し上げたように一万五千五百からのこの小規模のところの、もしそういう意味ではこういうところの契約がなくなった場合にどういう経営のシミュレーションがやられているんですかと、こう聞いているんです。シミュレーション出してくださいと、こう言っているわけですよ。  これは、もう時間ありませんから、是非急いでこの委員会に出していただきたいと思います。  このことは大変雇用問題にも発展したり、様々な多くの問題を持っているわけでして、トータルで計算して、そして何かしらバラ色だけ描いていてここで言われても、こういう不安はなくならないわけですから、委員長、是非その点の資料提出については要求いただくようにお願いしておきたいと思います。

陣内孝雄自由民主党

○委員長(陣内孝雄君) 後刻理事会で協議します。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 なぜこのことを申し上げるか。あなた方の法案は、十年後からは、契約は郵便局会社と郵便貯金銀行、保険会社との合意によるものであって、結局は郵貯銀行、保険会社が経営者の判断で郵便局に業務委託しないことは当然あり得ることなんであって、そうすると、銀行、生保はもうからないところからは順次撤退していくのが、これは市場の原理ですよ。大きな都市に置いた彼らの直営店舗で営業したり、郵便局ではない一般の代理店に委託することも、当然民間の世界ではこれは考えられるわけであって、その際に無集配特定局は存続できるのかどうか。その答えがコンビニや住宅リフォームということになっていくんですか。こういう問題を抱えていることを申し上げているわけです。  そこで、あなたは、公社の将来については極端な悲観論を押し付ける一方で、新会社の委託契約についてはどうもアダム・スミスまがいのバラ色の予定調和説をお説きになるわけですが、安定的な代理店契約とお題目のようにおっしゃるけれども、契約者の甲と乙との間柄というのは、正にグループ経営も遮断されたわけですから、利害が正反対になるわけでしょう。買う方、つまり郵貯銀行、保険会社は委託料を一円でも安くしたいわけでしょうし、委託料、委託単価を下げるか委託する箇所を減らすかどうするか、また売る方は、つまり郵便局会社も全部切られたら困るから局単位で良い店だけをばら売りをするなり総額で赤字受注をする。結局、過疎地の局は成り立たずに閉鎖をされていくんじゃないですか。  改めて、契約について、両社の利害条件というものを述べていただきたい。特に、その対立面というのはあるわけでありますから、その点を是非しっかりと説明いただきたい。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 又市議員の御懸念は、もう一言で言えば、窓口全体が持っているネットワークの価値というのをどのように評価するかということだと思います。私は、このネットワーク価値は非常に高いと思っております。先ほど大門議員からもアメリカが簡保云々とありましたけれども、これはやはり大変重要な販売力をこのネットワーク全体で持っているからであります。そうした意味で、私はそれに新規の業務を加えればそうしたものはしっかりと成り立つというふうに考えております。  お尋ねの委託手数料でございますけれども、この手数料体系は、これは各社の交渉でいろんな形があり得るのだと思います。これ、業務の取扱量、郵便局ネットワークの維持経費、民間の同種の事業における手数料などを考慮しながら設定されるものになる。いずれにしても、それは、そうしたことを通して各社の自営的な経営が可能になるような手数料体系がセットされ、設定されると思いますので、これは全体の承継計画等々の中でも我々はしっかりとチェックをしていきたいと思います。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 時間が参りましたので、最後に。  本当に悲観論ではなくて、あなたの方はバラ色ばっかりおっしゃっている。もうちょっと厳密な、そういう地域の実態の問題を、しっかりと資料を出して我々に提示いただかなければ、この問題は擦れ違ったまんまです。そのことを申し上げて、終わりたいと思います。

陣内孝雄自由民主党

○委員長(陣内孝雄君) 六案に対する本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後五時十七分散会

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