郵政民営化に関する特別委員会 第6号
- 発言数
- 296 件
- 登壇者
- 20 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2005/07/21
会議録
○委員長(陣内孝雄君) ただいまから郵政民営化に関する特別委員会を開会いたします。 郵政民営化法案、日本郵政株式会社法案、郵便事業株式会社法案、郵便局株式会社法案、独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構法案及び郵政民営化法等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案、以上六案を一括して議題とし、前回に引き続き質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○愛知治郎君 おはようございます。ありがとうございます。 自由民主党の愛知治郎でございます。 私自身、この郵政の問題、特に民営化すべての議論なんですけれども、基本的には素人ですので、余りよく分かっていない部分も確かにあるのは認めざるを得ないんですが、ただ、やはり私自身改めてこの委員会に入ってこの審議を聞いていて、参議院として胸を張るというか鼻が高いんですが、非常に勉強になる質問、やり取り、議論がここでなされている。その場でも、ああ、なるほどそういうことかと、いろんなことを学ばせていただきました。だんだんその概要というか、この民営化の中身についても少しずつ分かってきたような状態であります。 ただ、専門的なことは、この後に私の同僚であります専門家の長谷川委員等、また質問させていただきますんで、そこでじっくりやっていただくとして、私はその総論の部分ですね、三十分しか時間がないもので、総論の部分をもう一度はっきりさせたいという気持ちで今質問に臨んでおります。 端的に言いまして、何度かそういう議論ありましたけれども、なぜ民営化か、なぜ今なのかという話ですね。根本的な部分、やはり大事だと思うんですね。いろいろ答弁いただきましたけれども、なかなかすっきりしてこない、はっきりとこうだというところが見えにくい部分もあるので、私なりにそこをひもといていきたいというふうに思います。 それで、そもそも論をさせていただきたいんですが、小泉総理、小泉内閣が誕生した、小泉総理が誕生した経緯というのは、まず一番、国民の皆さんも賛同して、私自身もそうだったんですが、分かりやすかった言葉に、構造改革なくして景気回復なし、構造改革なくして成長なしというお話がありました。今でも耳に残っていますし、その路線でずっと来た。決して自民党をぶっ壊しますというのが公約でも何でもなかったわけで、正確に言えば、構造改革するために必要であれば自民党をぶっ壊してでもやるというような言い方をしていたと思うんですが、目的はやはりそこではない、景気回復なんだと、成長するんだというところが一番の目的だというふうに考えて、私も構造改革論者ですし、もう四年になりますけれども、一貫して構造改革、私自身も主張してまいりました。 また、面白いことに、今、郵政の民営化ということなんですが、衆議院で確かにいろんな五票差であるとか議論が進んでいると言われて混乱しているということで国民の関心は高まってきておりますが、やはり一番の関心事は景気だろうと、経済問題だろうと。先日行われた世論調査でも、六割以上ですよね、七割近い人たちは一番の項目に景気回復を挙げていると。そこが一番のポイント。なぜ、景気回復を早くしてほしいのにこの民営化をやるのかというのがリンクしてこない、ここが一番問題だと思うんですけれども、そこをはっきりとこの場でも明らかにしたいと思います。 実は、大変恐縮なんですけれども、この場、ちょうど同じこの委員会だったんですが、平成十五年の三月三日に私、予算委員会で質問に立たせていただいておりました。考えてみると、そのときの委員長も陣内委員長だったんですが、残念ながら、その場でお話をさせていただいたその閣僚の方々の中でお残りいただいているのは竹中さんだけなんで、その議論をしっかり聞いていらっしゃると思うんで、あえて、また選挙もありましたんで、新しい方、新人議員の方も入ってこられていますので、改めてその再現をしたいと、そのときの議論をもう一度したいというふうに思うんですが。 まず、竹中大臣、担当は変わっておりますけれども、その当時のことをちゃんと覚えているのか、ちょっと聞かせていただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 覚えております。むしろ、あれからもう二年以上たつのだなと、そのように感じているところでございます。 委員はたしか、構造改革がいかに重要であるかというところから話を起こされて、そしてデフレの克服が重要であるというような点、さらには、そのデフレの要因として実は金融の問題が大変重要なんだと、そしてその金融システムの改革といいますか、金融問題をきちっとしていくことこそが結局経済の活性化につながっていく、そのような明快な論旨で御質問されたのをよく記憶をしております。
○愛知治郎君 ありがとうございます。そのとおりで、しっかりと覚えていていただいたんで、私もやったかいがあると思いますけれども。ただ、もう一度概要というか、簡単に、また簡単な資料を作ってきたんですが、これでおさらいをしたいというふうに思います。 まず一番目の資料ですね。あのときと同じ、またこのパネルも安っぽいんですが、日経平均株価の長期的な推移というのをグラフにしました。(資料提示)それで、なぜ構造改革かというときに、基本的に言えば、単純化しているんで、頂点を境に左右対称にこう線を引いてみたんですけれども、景気は上向き、ずっと右肩上がりで来て、頂点を経てこれから右肩下がりに行く時代になっていくと。こう単純にはならないですけれども、一応ガイドラインとしてこういう点線を引いてみました。何もしなければこうなってしまうんではないかという図を表してあるんですが、表したというか、これは日経平均の推移ですから。 そして、様々な施策打ってきたんですね。例えば財政出動、一番なのが景気刺激策、大規模な公共工事どんどんやって景気を刺激したことであるとか、それからITバブルもありました。いろんな要因で何とかもっていたんですが、やはりこれから右肩上がりにしっかりと成長していくという基調にはなっていない。どんどん下がってきてしまう。このままではいかぬ。一応斜線を引いた部分というのは、様々な財政出動によって結局その部分赤字になっているんじゃないかと。正確に数値は一致しないと思いますけれども、当たらずとも遠からずだと思うんですね。これを止めてしっかりと上向きにしなくちゃいけない、そのために構造改革だという話をさせていただきました。 そして、その構造改革、それから経済の状態、端的に表す一番の問題であるというのを端的に表す言葉としてデフレという言葉が出てきました。正に、デフレ克服こそが景気回復の一番の課題だと。デフレを解消すれば景気も回復していくだろうという議論が進められてきておりました。そこで、私自身、そのデフレ、何なのかということで、デフレの三要素という話を、主要な三要素ですね、という話をさせていただきました。 一つは、一つは内外価格差の問題、外的要因ですね、内外価格差。中国を始めとする諸外国の安価な労働力で物が、安い物ができてしまう、しかも性能のいい物が。それを日本国内で販売するとなると、必然的に物価が下がる。安い物ですから、それは物価を下げる要因になってしまう。この外的要因が一つ。 それから、もう一つはやはり需要の変化であろうと。物があふれて、ある程度の物、それはもう先人たちが頑張ってきて、日本は高度経済成長を含めて、物がみんな手に入れられるようになった。だから、だんだんニーズが変わってきたんですね。昔どうしても欲しかった物、よく電化製品、冷蔵庫とか洗濯機とか言いましたけれども、だんだん違う物が欲しくなってきたし、物によってもいろんなニーズの変化が現れてきた、それに社会が対応し切れなくなってきた、それも一つの大きな要因だろうと。それが二つ目の要因ですね、需要の変化。 もう一つは金融。元々は、アメリカもイギリスもそうなんですが、金融不況から始まっている不況です。日本も全く同じように金融不況で、バブルがはじけて、そのバブルは脱した、バブル後は脱したというお話をされましたけれども、元々は金融不況、これが一番の原因だったと私は思いますが、この金融の構造の問題。資金が市場に出回らなくなって必然的に経済が縮小してしまう。 この三要素、デフレの三要素、これを解決しなければならないだろうというお話をさせていただきました。 実は、その内外価格差の問題、第一の問題に関しては、基本的には外国の話ですからすぐにどうこうするということはできないんですけれども、そのために、じゃ日本政府はどうしたらいいかということで話をしていたときに、新産業ですね、同じ産業、今までと同じことをやっていたのではやはり内外価格差の問題で勝てないだろう、産業を育成していきましょうということで、そのときは経産大臣にお話をさせていただいた。主要四分野ですか、環境、IT、ナノ、バイオ、こういった分野であるとか新しい分野にどんどん投資をして産業、日本独自の産業を育成していこう。また、例えば農業に代表されるように高付加価値化で差別化を図っていこう。だから、海外との関係では日本の新しい形をつくっていこうという政策をお話しされていましたし、私正しいと思いますし、それ実際にやってきたというふうに思います。 また、需要の変化に関してなんですが、これは小泉内閣の大方針、中央から地方へ、官から民へという方向を出しました。 今までのように中央が一律に政策を、全国一律に政策を取っていると、これは時代に対応できないだろうと。もっときめ細かに対応してもらおうということで、地方の事情に合わせて、またより機動的に対応していただこうと、対応できる国をつくっていこうということで、中央から地方へ、それから構造改革特区などもつくってどんどん機動的にこの時代に合わせていこうというやり方をしていました。 また、官から民へということでいろんな改革をしてきました。特殊法人改革であるとか、まあ道路公団の民営化もそうです。基本的に民営化すると、やはり官よりか、時代に合わせて変化に機動的に迅速に対応ができるだろう、その方向で施策を打ってきた。 実際、私はそれは正しいと思うんですが、二枚目のグラフですね、これ最近のやつなんですが、一番最近の日経平均の株価なんですけれども。よく日銀なんかがいろんな経済指標を出しますけれども、弱含んでいるとか横ばいとか、上向いているんだか何だかよく分からないような、すごく分かりにくい言葉で言っているんですが、これ端的に表していると思うんですね。正に直近のあの一年、二年の部分ですけれども、踊り場そのものですね、踊り場だと思います。今まで右肩下がりの基調の中でも上下変動ありましたけれども、明らかにこの動き違いますよね、今。完全に山、谷という形で動いてきたのが、今踏みとどまっている、踊り場の状態が来ている。大事な時期なんだということは間違いないだろうというふうに思います。 そこで、ちょっと金融大臣にお伺いをしたいんですが、もう一つの要素の金融という話をさせていただきました。これ、今までどういった、結局金融構造を変えなくちゃいけないし、金融の、いわゆる資金繰り、資金需要というのを活性化させなくちゃいけない、お金の巡りを良くしなくちゃいけないということなんですが、先ほど二つの要素に関して言えばいろんな政策取ってきました。金融に関しては今までどうでしたか。どういった政策を取られてきたのか、これからどういった政策を取られるのか。 ちょっと通告していないんですけれども、今まで財金でもやっていた議論なので、もし可能であれば、ちょっと厳しいということであれば私から私なりの考え方を言いますけれども、大丈夫ですか。
○国務大臣(伊藤達也君) お答えをさせていただきます。 委員からは、日本経済を再生していくために主に三つの点の大きな課題があるんだと、その中で金融の構造改革も極めて重要だと、こうした御指摘をいただいているわけでありますし、財金委員会でもそうした問題意識を基に議論もさせていただいております。 今までは、ある意味では日本経済の中において不良債権問題というものが再生に当たっての大きな足かせでございました。したがって、集中改善期間においては、この不良債権問題を正常化させるということで金融再生プログラム、あるいはリレーションシップバンキングに関する機能強化に関するアクションプログラム、これに基づいて金融仲介機能を再生していくために不良債権問題の正常化に向けた様々な取組をしてきたと。で、そのことによって、主要行の不良債権比率が十四年三月期八・四%という統計上最悪の数字であったわけでありますけれども、十七年三月期にはこれが二・九%まで低下をして金融再生プログラムの半減目標を達成をし、不良債権問題の正常化ということを実現することができたというふうに思っております。 そういう意味からいたしますと、今の日本の金融システムをめぐる局面というのは、不良債権問題という緊急対応の局面から脱却をして、そして活力を重視した将来の望ましい金融システムを構築をしていく、そういう局面に転換しつつあるというふうに思っております。 こうした認識の中で、私どもとして今後二年間の金融行政の指針として金融改革プログラムというものを策定をさせていただいて、この中で、利用者の満足度が高くて、そして国際的にも高い評価が得られて、そして地域経済にも貢献できるような金融システムというものを民の力によって実現をしていく、そのことを目指して様々な施策をその中で策定をさせていただき、そして工程表も公表をさせていただいたところでございます。 こうした改革を通じて、委員の視点からするとやはりマネーフローの構造改革ということも極めて重要だと、こうした御指摘も今までいただいておりますので、貯蓄から投資への流れを加速をさせていく、マネーフローの構造改革というものを推進をして、そして金融が幅広い形でそのチャンネルというものを遺憾なく発揮をして、金融機能というものを発揮をして、そして日本経済の再生に更に貢献できるような金融システムというものをつくり上げていきたいというふうに考えております。
○愛知治郎君 突然の指名で、ありがとうございます。今までの議論をそのまましっかりとおっしゃっていただきましたし、全くもって正しいと思いますし、頑張っていただきたい、是非やっていただきたいというふうに思います。 ただ、今の議論で、お話でもちょうどあったんですけど、今まで何してきたかというと、もちろんリレーションシップバンキングのような前向きな話もありますが、基本的には負の遺産の始末というか、不良債権処理に追われていた。後ろ向きだったんですね。 で、その数字を、三枚目のこの表を見ていただきたいんですが。(資料提示)ちょうど、ちょっとマーカーを付けたんで、こっちには。皆さんの資料にはないですけれども、下の段、表二の、しかも一番下の、前の二番目ですかね、借入金というところがあります。まあ基本的に言えば民間企業が金融機関から幾ら借りているかという話なんですが、平成十三年三月末から平成十七年三月末まで、この四年間で三百四十・〇から二百六十一・〇ですね、およそ八十兆円、これは借入れが減っているということなんですよね。なくなっている。金融市場というか、一般の市場から資金がなくなっちゃっているんですよ、借りてないんですから。八十兆円ですよ。 私自身、ちょっと食ということを中心に自分で食文化、日本食文化戦略なんという提言を行ったりして、食に関して非常に関心を持って一生懸命頑張っているんですが。食関連産業って、農水業とかそれから加工業、販売業、流通業、それから外食産業まで含めて、すべて含めてですよ、食、この関連産業八十兆円と言われているんですよ。その八十兆円が丸々なくなったという数字ですよ。産業はこれで良くなるわけがない。だからこそ、さっきの後段、伊藤大臣言われたように、これからどうするかというのは本当に今大事な時期。 で、先ほどのこっちの資料ですね、踊り場という話をしましたけれども、いろんな取組ももちろんありますが、まだ不安要素は山ほどあるんですよね。まあアメリカや中国の経済、景気がいいところに引っ張られている部分も多々ありますし、企業も一生懸命努力をしていますけれども、本当にぎりぎりの線で頑張っているところであります。だからこそ、金融を活性化させない限り、日本のしっかりとした成長、持続的な成長はあり得ないというような状況にあると思います。新産業をつくるにもお金必要ですから。それから、需要の変化に対応して新しいことをやりましょうっていうのに全部お金、資金が必要なんですね。この状態が改善されない限り何も新しいことできない、産業も育たない、日本経済救われないということになってしまうんです。一番大事なポイントだと思います。それと、そもそも金融不況から始まっている、今の不況は。 それで、また戻ります。最初の一番大事な話で、なぜ民営化か、そしてなぜ今なのかという話なんですが、正直申し上げまして、私は二つ、郵便事業、郵便局の話と金融の問題と別だと思うんですね。 これは何とも言えない、まあどういうふうにお答えになるか分からないですけども、私自身いろんな方に話を聞いて、実は郵便局は公社化になってからすごく頑張っている、目に見えるように変わってきているらしいんですね。サービス良くなったよという話があります。ただ、それをもっともっと新しい分野に進めていくのは必要だと思います、私も。非常にやっていくメリットあるんじゃないかとは思うんですが。 ただ、もう一つ不安がっている、国民の皆さんが疑問に思っているところはあります。なぜ今なのかと、何でそんな今国会でぎりぎり慌ててやらなくちゃいけないのかという話。もう少し議論してから、また様子を見てからでもいいじゃないかという話もあります。なぜかというと、目に見えているように今変わっている。それはもう郵政公社が今頑張っているということではあるんですが。 ただ、もう一点別の視点、そこはまたいろいろ議論していただくとして、もう一つの視点のこの金融、郵貯、簡保に関して言えば、先ほどの金融の状況が今ぎりぎりの状態なんで一分一秒でも早く手を打たなくてはいけない、だからこそ今必要なんだろう、それから、日本経済にとってその資金を活用することが何よりも必要なんだろうという認識を今私は持っているんですね。それをお伺いしたかったんですよ。 なぜ今なのか、なぜ民営化なのか、なぜ景気回復なのかという話ですけど、私の認識について竹中大臣の見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 大変重要な問題を非常に丁寧に分析、御解説いただいたと思っております。 なぜ今なのか、なぜ民営化なのかに関しては、私はよくマクロ経済を活性化させるという問題と、そして公社の経営の問題と国民利便の問題、利便性を高めるという問題があるということを申し上げるわけですが、公社になってから、国民、利用者から見るとやっぱり利便が高まったと、そういう実感をお持ちなんだと思います。しかし、やはり今御指摘のように、一方でマクロ経済的な観点、その中の中心はまさしく金融であると私も思います。そういう観点からいうと、やはりこの改革は非常に急がれるということであろうかと思います。 これは、不良債権の処理の問題と今見事に対比してくださいましたけれども、不良債権の処理というのはできてしまった不良債権、財政赤字もできてしまった赤字、これをもう少なくするしかないではないかと、これは正に負の遺産、守りのその意味では構造改革でございます。しかし、これから今踊り場にあるところを前に向かっていくには、まだ決して公社は赤字になっているわけではないけれども、やっぱり少しでも早く攻めの前向きの改革をしていかなければいけない。 私は、郵政改革がその意味で改革の本丸だと言われるのは、重要な金融の中核であるということと、もう一つ、守りの改革ではなくて攻めの改革の象徴的な存在であると、そこにやはり私はその意義があろうかというふうに思っております。 この金融の改革というのはやっぱり時間が掛かります。最終的には資金の出し手の行動が変わらなければいけない、資金の取り手の行動が変わらなければいけない。これ財政赤字を縮小するということも含めて、政府は資金の取り手でございますので申し上げるんですが、かつ、そこにお金を流すにはノウハウが要ります、技術の蓄積も要ります。そういう観点から申し上げますと、やはりこれは、やっぱり一刻も早く着手して、そして時間を掛けてお金の流れをしっかりと変えていかなければいけない、そういう非常に重要な、正に攻めの改革の本丸であるというふうに思っております。
○愛知治郎君 ありがとうございます。まあその一点だけでも私は十分意味がある、本当にやらなくてはいけない政策だなというふうに思います。 ただ、そこがごっちゃになっているんですね。郵便事業とか郵便局の話、そっちは私は決して本丸ではないと思うんですよ。まあ私は少なくともそう思っています。今までの官から民へという流れに沿っているものですけれども、それは決して本丸ではない。言ってみれば城壁なんですね。いろんな施策、大事な施策ですけれども、その一部にすぎないと私は思っています。大事な、まあ一貫性があって、官から民への流れでは正しいですけれども、その一部である、本丸はやはりこの金融であろうというふうに思っているんです。 表現の違いとかちょっとそのスタンスの違いというのはあるかもしれないですけれども、その点だけは、今大臣の答弁のとおり、一番大事な問題だろうということをおっしゃられていただきましたんで、そこを重点的にお話をされて、また何としてもやらなくてはいけない。その前提として、目的がはっきりしているんですね。金融市場の活性化、経済の活性化のためにやるわけですから、その点でも懸念されていることがあります。民営化したところで全く市場に出てこないんじゃないか、国債にしか流れないんじゃないかという話もされますけれども、要はその資金、三百四十兆円の資金をどうやって市場に使うか、ここが一番の議論のポイントだと思います。 少なくとも、ちょっと私自身もうあと六分しか時間ないんでこの話を詰めることはできないんですが、一点だけでもお話をさせていただきたいというふうに思います。 財務大臣、済みませんが、国債という話がございます。国債、基本的に国の借金ですから、国の信用によって皆さんが投資をしてくれているということですよね。ということは、この国債に今集中している部分なんですが、ここをしっかりと政策を取っていくために、最低限、絶対にやらなくちゃいけないことが財政の構造改革というか、財政改革だと思うんですね。これなければ、いい加減な形にしておいてしまっては何も意味がなくなってしまう。国債にただ集中するんだか暴落するんだか、大変なことになってしまう。この点で常にプライマリーバランスの話をされておりますが、待ったなし、特にこの郵政民営化行ってギガバンクが誕生した瞬間にこの点というのは本当に急がなくちゃいけない問題だと思います。 その点について、ちょっと大臣の見解、これからの在り方というのをお話をしていただきたいというふうに思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) いろんな改革が絡み合っているんだろうと思いますね。この郵政改革の中で、今、愛知先生おっしゃったその貯金の部門、要するに昔でいえば財投に結び付いて官業に流れて、官業というのは、公が取っていた資金をどうやって民間に流していくか。それは同時に国の資金の最大の取り手が国である、ということはつまり、資金を国債という形で吸収している最大の取り手が国であるという構造を変えていかなければならないわけでありますから、財政構造を変えていく、その言わば目標が二〇一〇年代初頭にプライマリーバランスを回復していくということで今やっているわけでございます。 ですから、これはみんなこっちの方は相変わらず資金が国債という形で国が取り続けるということでは全体の流れが完結しないと私は思っております。もちろん、今年度末で五百三十八兆という巨額に上っておりますから、これを一朝一夕で全部変えてしまうということはこれは不可能でございますし、一遍にやればそれはマーケットとか日本の経済、大きな、余りにも大きな影響を与えると思いますから、時間を掛けるということも、時間を掛けて丁寧にやるということも大事でございますが、一方、そう待ってもいられないという事情もございます。その点、二〇一〇年代初頭ということでやっておりますが、引き続き気合を入れてやらしていただきたいと思っております。
○愛知治郎君 本当に待ったなしの課題で、しかも大変厳しい状態の中でやらなくてはいけないということなんですけれども、もう時間があっという間に過ぎてしまいましたんで、この構造改革、本丸本丸と言われていますけれども、この郵政民営化、仮にしっかりと改革なされて、通って実行されたとしてもこれで終わりでは決してないんですよね。様々な政策、同時にやっていかなければならない、非常に難しい局面をこれからもまだ迎えていくというふうに思うんですが、残念ながら小泉総理は明言されております。来年でおれはもう辞めるという話を私は聞いておるんですが、それなりに自分の役割をしっかりやって、一通りやり遂げるんだという話はされていますけれども、結局その先はまただれかがやらなくちゃいけないんですよね。だれかが責任を持ってこの路線、継承しながらも、様々な政策はまだ打っていかなければならない大事な問題です。 今、財政の問題でもそうですけれども、消費税の議論だって避けて通るわけにいかないと思います。私自身は、正直に申し上げまして今全くニュートラルな状態なんですよ。で、次、じゃ、その後、来年、その先を考えたときにだれに託していいのか、それをこれからもしっかりと見ていかなくてはいけないし、先ほどの財政構造改革もそうですし、様々なこの構造改革の延長線上にある重要な課題ですね、責任を持ってしっかりとやっていただける方にやはり託していかなければならない。 今大臣いらっしゃいますんで、せっかくですからもう一度、その将来に向けての覚悟を谷垣大臣、麻生大臣に、皆さんにお伺いしたいんですが、まずはお二人に最後、その点の今後の覚悟をお伺いして、私の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) どなたがどういう立場で国政を担われようと、私は今当委員会でも御議論をしていただき、そして今、愛知委員がおっしゃった日本の財政構造を変えていくという課題には、どなたがおやりになろうと取り組まなきゃならないと思いますし、私自身もその課題を政治家としてこれからも追求していきたいと思っております。
○国務大臣(麻生太郎君) 借金が少なければ少ないほどええかという話で、どの程度借金があってええものか等々は、これは財政法上いろいろ御意見の分かれるところだと思いますが、今の状況は、GDP比に対しての比率を見ますとこれは明らかに大きいということははっきりしていると思いますね。 したがって、財政構造を改革するという場合に、借金を減らすという話と、傍らGDPの五百兆を更に伸ばすという話と二つ、両方の面から考えてないと、ただ一方だけ減らすというのはただただ縮小均衡だけでやれるものでもないというような感じがいたしますんで、そこらのところはいろんなところから考えていかなきゃいかぬところだと、私は基本的にそう思っております。 ただ、今の状況だけ、これだけ見て前提はすべてこの状況というのではなくて、経済というのは生き物でもありますんで、税収がこれほど落ちるとも思いませんでしたし、いろんな意味で今の状況というのは、景気という面から見ますと名目成長率のところが非常に大きな問題があると、私自身はそう思っておりますんで、今の言われた状況の中で、ちょっと財務大臣と同じことを言ったんじゃ何の意味もないと思いますんで、あえて違うことを言わしていただければそういうことになろうかと存じます。
○愛知治郎君 ありがとうございました。
○長谷川憲正君 自由民主党の長谷川憲正でございます。 今、愛知委員が金融の分野を中心にそもそも論をおやりになりましたけれども、私も、今日は三十分という短い時間でございますので、そもそも論を、かつ郵政事業という観点からさせていただきたいというふうに思っております。 今、情報が入ってまいりまして、ちょっと御紹介をしたいんですが、全国の都道府県議会の議長さんでおつくりになっている会がありますが、そこの役員会で新たに申入れをするということをお決めになったという話が届いてまいりました。 これは、御承知のとおりに、この郵政事業の民営化については、反対であるとか、あるいは慎重に審議をすべきであるという意見が四十七都道府県議会のすべてから出されております。それも、昨年の九月に政府が郵政民営化の基本方針をお出しになった後に出たものだけを勘定しても四十七都道府県全部出ているわけです。そして、それは最近に至りまして、二回目、三回目の決議をする議会がたくさん出てきているわけであります。そして、衆議院で可決をされた以降にも四つの議会が、私の承知しているだけでも四つの議会が意見書を出しておられますし、また自由民主党の県連といったような単位でも意見書を出しておられまして、いよいよ反対なり慎重な審議を求める声が高まっているという状況にあるわけでありまして、恐らくそれを受けて、都道府県議会の議長会ということになるのかもしれませんが、決議をされたということのようであります。 私はこの問題は極めて重要な問題であるというふうに思います。この前、総理はちょっと違う見解をお示しになりましたけれども、やはり地方の住民の代表がつくっている議会での決議というものはこれはもう極めて重いものだというふうに私受け止めておりますし、また皆さんもそうお受け止めになるはずだというふうに思っておりまして、だとすると、やはり政府としても、今総理を始め竹中大臣もおっしゃっていますけれども、もっと国民によく分かるようにきちっとした説明をしていく、そして理解と納得を得ていくということが何よりも大事だと思うわけであります。 ところが、今まで多くの議員からいろいろな場面で質問がなされ、討論がなされておりますけれども、私自身が見ますところ、納得のできるような御答弁はいただいたためしがないと、残念ながらですね、私はそのようにいつも思っているわけであります。それは、私がこちこちの民営化反対論者であって、脳みそが固くて、どのような説明をお聞きしても非常に色眼鏡が掛かったような形でしか受け止められていないということがあるのかもしれませんが、正直に申し上げさせていただきますと、私はこちこちの民営化論者でも何でもございませんで、もし国民にとって本当に有意義な民営化があるのであれば私は反対はいたしません。そのことを申し上げておきたいと思います。 そういうつもりでお聞きをしていてもなお納得がいかないというのは、もしかするとその説明をされる側に本当にみんなを納得させられるだけの論拠がないと、そういう民営化なのではないか。言葉を換えれば、理念なき民営化ということが言われておりますけれども、そういうものなのではないかという危惧を持つわけでありまして、今日はもう一度、短い時間ではありますけれども、そもそも論の質問をさせていただきたいというふうに思う次第でございます。 一般の方が、この郵政の民営化、今公社でやっているわけでありますけれども、この民営化に素朴な疑問を持つのは、やっぱり、今何が問題なんだろうと、公社のですね。黒字で経営がされておりますし、しかも公社になってまだ二年。四年間の経営計画を作っておやりなさいと、四年間は国は口出しをしないからきちんと成果を上げなさいというふうに法律で仕組みがつくられているにもかかわらず、なぜ今民営化をしなければならないのか。 そしてまた、それじゃどこか税金でも投入をしているのか。民間の銀行には多額の公的資金と称する税金がつぎ込まれておりますけれども、郵政事業は一銭も税金使っていないわけですね。全く自前のお金で経営がなされている。あるいは、サービスについて国民の不満はあるんだろうかと。そうしますと、今の愛知議員のお話じゃございませんけれども、そういった声も特段には聞いていない。そうすると、一体何だろうと、こういうことになるんだろうと思うわけであります。 官から民へというその物の考え方は私も分からないわけではございませんけれども、官であろうと民であろうと、うまくいっているものを大した理由もないのに打ち壊すということは行うべきでない。本当にこの郵政事業というものを信頼し頼りにしている国民に対して不安を与えるだけではないかというふうに思うわけであります。 そこで、実はもう一遍大臣に御質問したかったんです。民営化の理由とか緊急性は何ですかということをお聞きしたかったんですが、その答弁をお聞きしておりますと時間がどんどんたちますので省略をさせていただきます。 これはもう今までいろんなところでいろんな方が御質問されて御答弁になっておられますので、私もそれなりに分かっているつもりですので、後で違っているようでしたら訂正をいただきたいと思いますが。 第一には、これは例えば内閣で前に配付をされました「だから、いま民営化」というPR用のパンフレットがございますが、そこの中で、総理御自身のお手紙が入っておりまして、四つのポイントが挙がっておりますが、その第一は、三百五十兆の資金が官ではなくて民で有効に活用できるようになるということを掲げていらっしゃるわけであります。これは今、愛知委員の御質問の中にもこの問題が入っておりましたけれども、私は官から民へそう簡単に資金が民営化という方法によって動くというふうにも思いませんし、また、民営化しなければ動かないというものでもないのではないか。ここはじっくりと時間を掛けてやっぱり一度議論をする必要があるというふうに思っておりますが。 少なくも一つ申し上げられることは、公社化が行われました時期に合わせまして財投改革が行われました。財務大臣がよく御存じのことでございますけれども、その結果、郵貯資金というのは現在、法律の仕組みとしては全額市場運用できるような仕組みになっているわけですね。 かつては、郵便貯金のお金というのは全部大蔵省、今の財務省に預けなければいけないと法律の仕組みがなっておりましたから、そして、財務省の理財局の方で特殊法人等に運用されていたというのは事実でございますが、今はその仕組みはなくなっているわけでありまして、原則的にすべて市場で運用ができる。要するに、集めたのは郵便局でありますけれども、市場で民間に運用できるという仕組みがあるわけです。 ただし、庶民のお宝を預かっているわけでありますから安全運用というのは当然でございますが、そのことと、国債を買わなければいけないのだ、国のために使わなければいけないのだということとはイコールにならないわけであります。 そういう意味で、私は、民営化によって三百五十兆のお金が官から民へ移るんだというのは余りにも短絡的な宣伝の仕方ではないのかな。もし仮に、もっと運用先を多様化して、国債でなくて、もっといろんなところに使うようにすべきだというのであれば、現在の公社法を一条改正するだけで完全にできるわけであります。 そういう意味で、私は改めて御質問したいと思うんですけれども、民営化しないとこの郵貯、簡保の資金というのは民間で活用されないのでしょうか。あるいは、言葉を換えて、民営化するとこの郵貯、簡保の資金は民間で活用されるのでしょうか。改めて竹中大臣にお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) お金の流れが本当に官から民に行くのかという御質問でございます。 基本的に、官から民に行くのはそれはそれで良いことだという前提を長谷川委員も多分お持ちで御質問だというふうに思います。 まず、このお金の流れをやはり官から民に変えて経済を元気にしていく、そのことを行うためには、お金の流れの入口、中間、出口、そのすべてを一体的に改革しなければいけないというのが私どもの考え方でございます。 出口に関しましては、これはできるだけ国が最終的な取り手にならないように、最終的な資金の需要者が国ではなくて民間部門になるように、財政赤字をきちっと縮小していくとともに、民間経済を活性化するための構造改革をしっかりと行っていく、これが大基本方針でございます。 さらには、政策金融機関に関しましても、そのGDPシェアを、これは諸外国に比べて高いものですから、半分程度にするという目標を掲げて改革を進めていこうとしているところでございます。 中間に関しましては、今委員御指摘のとおり、平成十三年の財投改革によりまして、その中に、経過期間はございますけれども、市場が介在してその資金の調達と運用ができるという仕組みができております。しかし一方で、入口の問題がやはりその場合も残ってまいります。 委員御指摘のように、今、政府保証を集めて、政府保証で国がお金を集めている。それを市場に運用、市場で、財投改革ですから市場で運用するわけですから、やはりここは安全資産に限定をせざるを得ない。その場合に、もしこれを広げようということになりますと、国民の負担はどうなるのかという問題、さらには、今度は国がそのような民間の市場に出ていくということに対しての民業との競合の問題も当然に出てまいろうかと思います。そこはしっかりとやはり民間の機関になっていただいて、民間の規律の下で自由な資産運用の道を開くというのがやはり民営化の大変重要な趣旨であろうかと思います。 もちろん、これはノウハウも必要でございますし、これまでの経緯も踏まえて、そんなにすぐに大きく流れが変わるとは私たちも思っておりません。しかし、それでもそういう道を開くことによって経済の活性化、つまり官から民にお金が流れるような道がしっかりと開かれていく、そのやはり決断を今することが大変重要であるというふうに思っているわけでございます。
○長谷川憲正君 相変わらずよく理解できないわけでありまして、私は、お金は需要のあるところに流れていくのがいいというふうに思っております。 官の分野でお金が必要であるならばそちらに当然流れていくべきでしょうし、民の方で需要があるならばそちらへ流れていくべき、そういう自由なマーケットをつくっておくということが何よりも大事なわけでありまして、今郵便局を民営化したから、それでは本当に民間に資金需要がどんどんできて、そっちの方にお金が流れていくことになるかといったら、すぐにはならないわけであります。民間でさえ今貸すところがなくて、そしてサラリーローンみたいなところに回ってみたり国債を買ったりということが一杯あるわけでありまして、私はどうも理解ができない。そのために、何か国民のお宝であるお金を何かもっとリスクの大きい分野に投資をした方がいいというようなお話でありますけれども、果たしてそうなのだろうかと。国民がそれを期待しているのだろうかということを非常に疑問に思うわけであります。 先ほど申し上げた政府のPRパンフレットの第二のところで、メリットこう書いてあります。民営化したら郵便局がなくなるのではないかという声があるけれども、国鉄や電電公社の例を見てもらえば分かる。そんなことはないんです。むしろ従来よりサービスの質が向上したり、代替するサービスが工夫されたりしているじゃないですか。こういうことを言っておりまして、民営化によって郵便局のサービスも質が向上する、いろんなことがサービスが受けられるようになる、いいことずくめのPRをしているわけでありますが、これに対して私どもは、本当におっしゃるように郵便局はなくならないのですか、今より不便になることはないのですか、この懸念が抜けないわけであります。 これについては、郵便局の設置基準を作ったら守れるというお考えのようでありますけれども、もう一度、本当になくならないと思っていらっしゃるのか、本当に不便にならないと思っていらっしゃるのか、お聞きをしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 民営化をして私たちは経営の自由度を発揮をしていただきたいと思っております。 委員は今貸すところがないとおっしゃいましたが、これから十年後目指して民営化をしていくわけでございます。十年後、経済は今より大きくなっております。民間の経済を活性化するための構造改革も行ってまいります。そういう、その全体的なビジョンの下で民営化を行いたいというふうに私たちは思っております。そのときに、これは同時に、公社がこれまで果たしてきた公的な役割についてはしっかりと担保できるようにしたい、これは同時にそういう強い思いを持って私たちは制度設計をしております。 経営の自由度を持ってやっていただくわけですが、それでも公的な機能を果たすために、私たちはまず、その局につきましてはあまねく全国で利用されることを旨として設置することを法律で義務付ける。その上で設置基準を作るわけでございますが、設置基準については、これは過疎地については、法施行の際、現に存する郵便局のネットワーク水準を維持することを旨として設置するということを決めた上で、今の、今の公社も設置基準に基づいて局を設置しておりますけれども、それと遜色のない三つ程度の条件を掲げて、そしてその設置基準をしっかりと守ろう。そして、繰り返し言いますが、利用者の利便が損なわれないような形で設置基準を設け、それを総務大臣もしっかりと見ていくというような仕組みをつくっているわけでございます。 ここは、利便性というのはいろんな利便性がございます。いろんな多様なサービスが供給されるということも利便でございましょう。しかし、その最低限、局の設置がしっかりと行われるように、今申し上げたような法律の規定、設置基準等々を設けて、そしてそれを総務大臣が一般監督権限の下で出ていく、また、その郵便局の設置状況については民営化委員会もしっかりと三年ごとのフォロー、検証の中で、見直しの中で、レビューの中で見ていくという決まりにしておりますので、二重三重の手当てをして、私たちは、民営化をして自由度を持っていただく、しかし公的な機能はしっかりと担保できる、そのような仕組みを考えております。
○長谷川憲正君 ありがとうございました。 さすがに慎重な御答弁で、郵便局なくなりませんともおっしゃいませんでしたし、不便にならないともお約束をなさいませんでした。そういうための仕組みをいろいろつくったんだということをおっしゃっているわけでありまして、私は、何とかそういうことを避けたいというお気持ちは分かるんですけれども、結果として避けることはできないというふうに確信をしております。 というのは、現在の郵便貯金、簡易保険、これは郵便貯金法、簡易保険法という法律があって、そして、全国にあまねく公平にサービスを提供することが義務付けられているサービスであります。銀行でもなければ民間生命保険会社でもないわけです。それを今回の改正案ではその法律ごと、そしてサービスごと全部、この郵便貯金、簡易保険なくしてしまいまして、為替も振替も同時になくなるわけでありますけれども、そして、それでは住民が困るかもしれないからその代わりに普通の銀行をつくる、普通の生命保険会社を一つつくる、それで何とか代替になりませんかと、こういうお考えのようであります。 しかし、政府が株を持っている間はまあいいかもしれませんが、だんだんだんだん株の公開が進んでいきますと、政府のお考えではこの銀行、そして新しい生命保険会社というのは完全な民間会社にするというお考えでありますから、持ち株会社の経営の支配権が失われるということになりますと、これは銀行も生命保険会社も、よく言われていることでありますけれども、自由な経営判断が可能になるわけであります。そうすれば当然、これは株主のためにも効率的な経営をしなければならない。結果的に不採算な地域からは撤退をするというのは当たり前の行動でありまして、私がこれらの会社のトップを任されることが仮にあるとすれば、間違いなく不採算地域から撤退を考えるだろうと思うわけであります。 この例は、世界の郵政事業、大体が国営か公社営で行われておりますけれども、株式会社という形を取っている国が三十数か国世界にございます。しかし、その中で株を市場に公開したという国は二つしかないわけであります。ドイツとニュージーランドということになるわけでありますけれども、これらはいずれも、例えばニュージーランドの例で申し上げれば、大臣よく御存じのとおり、郵便局から郵便貯金が撤退をされてしまいまして、住民の非常に大きな批判を受けて、国は新たに金を投じてそして郵便貯金を新たにつくり直すという非常に遠回りなことをやったわけであります。そして、その間に郵便局というものは激減をしているわけであります。 ドイツでも同じであります。切り離された郵便貯金銀行、これは郵便局に高い手数料を払って経営をするのは嫌だということを言い出して、そして結局、政府が仲介に入って元々の郵便会社の方が郵便貯金銀行の株を全部買い戻すという行動をやったわけですね。そして、この間に郵便局の数もまた半分以下に激減をしているわけでありまして、同じことが日本で起こらないということがどうして言えるのかというふうに思うわけであります。 設置基準を作ったというんでありますけれども、いかに設置基準を作りましても、それは窓口会社の義務であります。そして、郵貯銀行なり郵便保険会社というものは何らの縛りがないわけですから、郵便局に委託をする義務はないんです。そこを安定的な代理店契約とかいうようなことで中間的な保証をつくろうとしているわけですが、それはもう未来永劫続くわけじゃありません。その契約が切れたらそれでおしまい。銀行としては当然、できるだけ早い機会にそういった経済的には不合理な方式から逃げ出そうというふうに考えるのは当たり前であります。 私は、ここのところは不思議でならないわけでありまして、法律でいかに郵便局を維持しなさいといっても、これ、財政で補てんするつもりはないわけでしょう、税金をつぎ込むつもりはないわけでしょう。独立採算ですから、郵便局が赤字で成り立たなくなったらこれは閉鎖せざるを得ないじゃないですか。 公社が発表しております平成十五年度の決算を基にした郵便局別損益というものがございます。この中を見てみますと、この年は郵便貯金の持っておりました株価が上昇しましたために二兆三千億円というような大きな黒字が出た年でありまして、平常の年ではないんですけれども。 この年を見ても、郵便局の中では黒字の局だけではなくて赤字の局もあるわけですね。特に、郵便事業などで見ますと大変多くの局が赤字になっているわけです。これは簡易局を除きましておおむね二万局を対象に表が作られているわけでありますが、二万のうちの九割以上、一万八千九百の局が赤字なんですね、郵便の場合。その金額は三千七百億を超えるわけでありまして、郵便だけではとってもやっていけるわけがない。どうしても、郵便貯金、簡易保険というものが郵便局で提供をされなければ、郵便局の事業というのは成り立たないわけです。 それだけでなくて、先ほど来申し上げているように、庶民の簡便な金庫代わりを務めている貯金だとか保険だとかというサービスがなくなったら、一般の市民が困るわけであります。銀行になったら銀行で代替ができるというものじゃないと私は思うわけであります。 そして、郵便貯金ですけれども、この平成十五年では、決算を見ますと、赤字の局が八百三十九局、八十一億円という数字が出ておりますが、これは、先ほど申し上げたように、二兆円を超える、そのうちの一兆二千億ぐらいが株の臨時的なもうけということでありますので、これを除いて平常の形でどのぐらいの赤字局が出るんだろうというふうに考えてみますと、まあこれは私の計算でございますけれども、数千局、そして数百億円の赤字というものが出てくるだろうというふうに思っておりまして、一方、簡易保険の方は、この年であっても赤字局が九千局、赤字額は四百六十二億円ということでございますから、両方を合わせますと六千局から九千局ぐらいの郵便局でおおむね一千億円ぐらいの赤字が出ると、これが平常の姿だというふうに思わざるを得ないわけであります。 そうすると、この一千億円の赤字を負担しながら、郵便貯金の銀行、郵便貯金ではない、それが姿を変えてしまいました銀行、それから民間の生命保険会社が、いつまでもこういうところに委託を継続しようと思うはずがない。これはもう郵便局窓口会社との間で熾烈な私は交渉が行われることになるというふうに思うわけであります。これを一括契約、包括契約みたいなことで義務付けるんだと言ってみても、経済合理性には勝てないわけでございまして、私は、多くの局が結局廃局に追い込まれる、一番困るのは郵便局を当てにしていらっしゃる地域の住民であります。 これから少子高齢化が進む中で、一体年金を受け取ったりなんかするのにどうしたらいいのかと、タクシーに乗って受け取りに行くのかというような手紙が私のところに毎日たくさん届いておりますけれども、そういうことが本当に私は現実に起こるんじゃないかということを一番心配しているわけでありますけれども、政府の御答弁というのは、いや、そんなことは大丈夫なんだ、新しい事業をやればもうかるんだとか、そういうような非常に楽観的な話ばっかりでございまして、私は、本当にまじめに国民のことを心配して、詰めに詰めて、慎重の上にも慎重を重ねてつくられた法案だとはどうしても思えないわけであります。 この点に関して、大臣の見解を承りたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) この点に関して答弁しろとおっしゃいましたが、物すごいたくさんのこの点を挙げられました。 私どもに対して楽観的に過ぎるという御批判がございましたですけれども、今挙げられた委員の指摘、これは我々も十分に承知していることでありますが、やはりこれは数字の紹介し方等々も少し一面的ではないかというふうに思います。 まず、不採算地域について、これは営利を目的とするんであるから必ず切り捨てられていくということでございますが、やはりそこは、これはネットワークの上に立っているビジネスでございますから、ネットワークのビジネスというのは必ず、箇所箇所を見ると必ず黒字のところと赤字のところがございます。これはクロネコヤマトでも、今全国に展開しておりますけれども、三割が赤字なわけです。三割は赤字なわけであります。しかし、それでも、全部でつながっていること、つまり、ネットワークであるということに価値がありますから全体としてのビジネスが成り立つ、それをやはり前提にした議論がこの議論には私は必要であろうかというふうに思っております。 そして、その中で、金融サービスについて特に御懸念を示されたわけでございますけれども、この金融に関しては、繰り返しをいたしませんが、まず長期の代理店契約があると。その後につきましても、これは銀行からしましても、自前の店舗網を新たに構築するというのは大変なコストも掛かるわけですから、当然、共存共栄の中で今の形が続くというふうに想定されますが、それでも、今申し上げたネットワーク価値が認められないような、低下するような過疎地のその最前線の郵便局、つまり、もう金融サービスはできないというところが万が一にも出てきたときには、そこには基金のお金が使えるという仕組みもつくっているわけでございます。そういう形で手当てをしているわけです。 さらに、これは、その移行期間が終わりました後も、経営判断で、そういうことが必要であるという経営判断がなされれば、民間の金融機関と同様に株式の持ち合い、法規制の中での株式の持ち合いは認められて、その中での一体的な経営を可能にするという、(発言する者あり)いや、その仕組みもつくっているわけでございます。 さらに今、局の、局別の収支の話もございましたが、これは、全体で見ますと、これはたしか赤字の局は郵便については一万九千というお話がございましたけれども、全体で見ると赤字局は二千九百なわけでございますね。これも、やはり全体で郵便局のネットワークを活用して、その上でしっかりとした地域住民に密着したサービスが提供できると、そういうことを更に民営化によって可能性を拡大していっていただくということでありますから、これにつきましても、民営化すると直ちに非常に赤字局がやっていけなくなるというような状況ではこれは全くないわけでございます。 さらには、ニュージーランド、ドイツの例も挙げられました。これについては専門家がいろんな議論をしていることを承知をしておりますが、ニュージーランドにつきましては、むしろこれは金融面における外資導入政策、一国の導入政策そのものの問題でございまして、これはもう委員恐らく御承知の上お尋ねだと思いますが、すべての銀行が、ニュージーランドのすべての銀行が外資系の銀行になったわけですね。そういう状況下でキウイバンクをという話が出てきているわけでございますので、これは民営化と直接それだけに結び付く話ではないわけでございます。 ドイツに関しましても、これ東西合併によって一気に三万局ぐらいの郵便局になった。これをどんどんどんどん減らしていって、実は民営化を行った時点では一万六千ぐらいにもう既になっているわけですね。民営化されてから、その後も少し減りましたけれども、むしろ民営化する前に三万から一万六千に減ったということがむしろ大きいのであって、民営化されたから郵便局が閉じられたというようなことでは必ずしもないわけでございます。加えて、ツムヴィンケル総裁、先般日本にもいらっしゃいましたが、むしろ、店舗は閉めたところもあると、しかし顧客満足度調査では非常に高い、むしろ上昇をしているというような報告もしておられます。 私たちは、そのポストバンクとの調整の話、これも長谷川委員御紹介くださいましたが、私たちはそういうことの経験も踏まえて、いわゆる調整機能を持つヘッドクオーターとしての持ち株会社もつくっております。ドイツの場合はそういうものはございませんでした。そういう点も含めて、工夫をして、今申し上げたような形で民営化のメリットを最大限出す。しかし、それによって生じる公共性についてはしっかりと担保をする、そのような仕組みをつくっているつもりでございます。
○長谷川憲正君 時間が過ぎましたので、これでやめさせていただきますけれども、今大臣がおっしゃったようなことでは実はないのです。 このことは改めて議論をさせていただきたいというふうに思っておりますけれども、特にネットワークとおっしゃいましたけれども、郵便を配達をするような集配局は確かにネットワークです。これをなくすわけにはいきません。しかし、日本の場合には非常に数多くの無集配局あるいは簡易局という窓口だけの局があるわけであります。これの維持は極めて難しいわけでありまして、今おっしゃったようなネットワークだから大丈夫なんだというようなことではとても済まないものでございます。これはまた機会を見て引き続き議論をさせていただきたいと思います。 今日はこれで終わります。ありがとうございます。
○小池正勝君 自由民主党の小池正勝です。 私は地方選出でございまして、地方という立場から見て今回の法案の一番県民の関心事、国民の心配事は、先ほど来長谷川先生もおっしゃっておられますが、この郵便局がなくなるのではないかどうか、この一点でございますので、この点について大臣のお考えをお伺いしたいと思います。 竹中大臣は和歌山県の御出身でして、地方のことがよく分かっている大臣です。奥様は徳島の御出身でして、大変よく地方のことが分かっておられると思って御質問をさせていただきます。 奥さんの御地元のすぐそば、徳島県に一宇村という村があります。正確に言うとありましたというのが正確ですが、これは本年三月一日付けをもって合併しましたから、正確には二月まで一宇村という村がありましたと言うのが正確です。これは奥様の御地元のすぐそばでございます。御案内のとおりです。ここは人口が千三百九十四人、面積は約百平方キロもあります。そして、高齢化率は五〇・一%、二人に一人は高齢者。そして、高齢者の皆さんのほとんどは年金生活をしておられる、そういう村であります。そこは百平方キロも広いんですけれども、銀行はもちろん一つもありません。従来農協はあったんですが、農協はどんどんどんどん支所を統廃合しておりまして、これもなくなりました。唯一の金融機関というのは、郵便局ただ一つしかありません。 そこで、地元の皆さんは、今回の法案でなくなったら年金がもらえなくなってしまう、大変困った困ったということを皆さん口々におっしゃっておられる。これは、単に不便になるということではなくて、もう生活ができなくなってしまう、年金生活なんですからね。正に、言葉は厳しいですが、命にかかわるような大問題だというのが正に地元の皆さんの受け止め方であります。その問題意識から御質問をさせていただこうと思います。 先ほど来御議論がありましたけれども、そもそも郵便局というのは二万四千七百あるわけです。そして、三事業、貯金も保険も郵便もやっているわけですけれども、そういう中で、この恩給とか年金の支払をやったり行政のワンストップサービスをやったり、あるいは先日来出ておりますひまわりサービスをやったり、様々なサービスをやっているわけですね。ですから、この郵便局というのは地域、とりわけ地方にとっては地域コミュニティーの中核的な拠点。先般、市川先生が代表質問で言っておられた地域の、地域コミュニティーの中核拠点、中核的な拠点であると。正にそれが郵便局なんだろうと思っております。そしてまた、唯一の金融機関でもあるわけです。 この郵便局が、まず大臣、総論で結構ですが、なくならないということを明言していただけますか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 一宇村のお話から御紹介くださいまして、実はそこはどうなるのかと、郵政民営化でどうなるのかと、実は本当に同じような質問を麻植郡鴨島町に住んでおります義理の母からこの間されたところでございます。この鴨島町というところも合併して吉野川市になるんだそうでございまして、なったんですかもう、なるんですか、その場合にどうなるのかと、これは地方にお住まいの方にとっては誠に重い質問、非常に深刻な御懸念であろうかと思います。 まず、その、私、一宇村そのものは行ったことはないんでございますけれども、これは十七年の三月一日に隣接の町村と合併して今つるぎ町となっていると聞いておりますが、このつるぎ町は過疎地域自立促進特別措置法の過疎地域に該当するということでございます。 個別の郵便局の設置そのものについては、これは、この個別について今、私の立場でどうこう申し上げることはできないんでございますけれども、過疎地域を含むこの過疎地については、法施行の際、現に存する郵便局ネットワークの水準を維持することを旨とすると、そういうこと、そのことを総務省令で規定することを考えておりますので、国民の利便性に万が一にも支障が生じないよう必要な郵便局ネットワークはしっかりと維持していく、これは一宇村についても正にこれが適用されますので、私は利便はしっかりと守られていくというふうに思っているところでございます。
○小池正勝君 それでは、業務内容なんですが、先般来の大臣の御答弁では、特に金融については地域の実情に応じてやらないところも出てくるという御趣旨の御説明をしておられるわけですけれども、この点についてどうなのか。 さらには、これも先般来御質問が出ておりますが、今や過疎地では独居老人が非常に増えてきております。この独居老人、大変厳しい状況に追い込まれておりまして、そんな中で、常にこの郵便局の皆さんが集配の途中で声掛けをしていただいていると、大変これが有り難いというふうに地元では評価しているわけですけれども。あるいは、高齢者への、独居老人の、高齢者への皆さんの弁当のボランティア配達なんというのも行っております。 さらには、市町村合併が今進んでおりますから、特に過疎の方は市町村合併が進んでおりますから、そして一方で、合併しないところでも地方公共団体は支所とか事務所、出先機関を行革の一環で統廃合しておりますから、この郵便局がやっている行政のワンストップサービスというのは極めて大切なんですけれども、これも変わらないということになりましょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 三点御質問があったかと思いますけれども、これ金融についてのサービスはしっかりと行われるのかというまず御質問ですが、先般私が申し上げたのは、今、現状でも郵便局の中で金融のサービスをやっていないところはあるんですと、そのような御紹介、これは麻生大臣の御答弁を引用させていただいて御紹介させていただいたと。それを踏まえて、しかし今、現実に金融が大変重要な役割を地域住民の方々に果たしているということは、私たちはもう十分に承知をしているつもりでございます。そして、これを続けると、実態的にこれが続くように幾つかの重要な仕組みをつくっているところでございます。 ただ、前提としては、これは金融というのは非常に信用が大事な話ですから、これ、国家がこれに介入する、関与するというようなことは避けなければいけない。したがって、ユニバーサルサービス義務を国が義務付けるということは、これはしないわけでございますけれども、しかし実効性のある仕組みで、必要なところには実態的に金融のサービスが続くような仕組みをつくっている。 具体的には、まず先ほど申し上げましたようなサービス拠点でありますところの郵便局をしっかりと設置すると、そのための法律の定め、そしてその省令等々、それは今、先ほど申し上げさせていただいたとおりでございます。これでまずしっかりと提供できるような拠点を確保するということでございます。 第二には、これ郵便貯金銀行と郵便保険会社に対してみなし免許を付与するわけでございますが、このみなし免許を付与する際の条件としまして、この銀行、保険は独自の店舗網を持っていないところでございますから、ここはしっかりと安定的に事業を提供できるという意味で、できるようにするという意味で長期安定的な代理店契約、保険募集の委託契約があることを条件にみなし免許を出す。その期間というのは、移行期間を十分にカバーする長期でなければならないことを条件とする。したがって、これによって十年以上の実態的な安定的な長期契約がこれは保証されるわけでございます。 その後についても、これは店舗を持っていませんから、こういう形態が続くということには、いうふうには想定をされるんですが、それでも過疎地の最前線の郵便局等々で金融サービスがもう続けられないというようなことがもし生じた場合には、そこには地域のニーズに応じて地域貢献基金を活用して、基金からの交付を得る形でそのサービスが必要である場合は続けられるようにする、それがその次の手当てでございます。 加えまして、これは、移行期間中はこれ持ち株会社等々がございますから、一体的な経営が実態的にできるわけでございますが、移行期間が終了しました後も、これは経営判断で、一般の法規の下でそうした一体的な経営が持ち合い、株の持ち合い等々を通して可能にできるというような仕組みをつくっているところでございますので、その意味では、金融のサービスしっかりと続けられるような実効性のある仕組みを確保したつもりでございます。 そして、独居老人等々に対する声掛けサービスのお話等々ございましたけれども、こういうサービス、確かに郡部といいますか、田舎の方に行きますと、大変やはり重要な役割を果たしているということを私も承知をしております。そうした問題については、これ基本的には今後とも社会貢献の一環として、しっかりとこの郵便の会社にそれぞれやっていただけるような仕組みをつくっているつもりでございます。これは社会貢献でございますから、どのような社会貢献が必要かということについては、これは地元のニーズも聞きながらその貢献の計画を作っていただくわけでございますけれども、必要があれば、そうした地域貢献のものに対しては先ほど言った基金も活用できるという仕組みにしているわけでございます。 それと、最後にもう一つありましたのは合併のお話であったかと思いますが、郵便局の設置基準については総務省令において、いずれの市町村についても一以上の郵便局が設置されていること等の基準を定める考えでございますけれども、ここで言う市町村とは法施行後の市町村を指すものでございます。ただし、この場合に、市町村合併があったときには郵便局数が減ることになるのではないかという御懸念、同様の懸念を私の義理の母もしていたわけでございますけれども、過疎地については、法の施行の際現に存する郵便局ネットワークの水準を維持することを旨とするという定めが、ということをきっちりと定めるつもりでございます。 このうち過疎地域につきましては、過疎地域自立促進特別措置法において、市町村合併前に過疎地域であった市町村を市町村合併後も引き続き過疎地域とみなすという規定があるところでございますので、複数の市町村が合併して一つの市町村になった場合においても、過疎地域であった市町村は引き続き過疎地域の対象になるわけでございます。 また、過疎地以外の地域につきましても、総務省令において、これはいずれの市町村においても一以上の郵便局が設置されていることという基準は、一つのあくまで基準でございますけれども、それに基準に加えまして、地域住民の需要に適切に対応することができるよう設置されていること、及び交通、地理その他の事情を勘案して地域住民が容易に利用することができる位置に配置されていることという基準を定める考えでございますので、郵便局は、郵便局会社はこれらの基準に従って必要な郵便局ネットワークを維持するということになろうと考えております。 したがいまして、これ市町村合併のいかんにかかわらず、国民の利便に支障が生じることのないよう必要な郵便局ネットワークはしっかりと維持されていく、そのように考えております。
○小池正勝君 今の郵便局のお話でございますが、今大臣のおっしゃった市町村合併との絡みで郵便局の話というのは、法施行の際に現に存する市町村に一つという趣旨の御答弁だったと思うんです。で、この設置基準として三つほど大臣いつも御答弁されておるわけですけれども、そのうちで二つはすべて定性的な、迷惑を掛けないようにとか配慮するとか、そういうことは、この二つとも定性的なことは言っておられるんだけれども、定量的なことをおっしゃっているのはこの市町村に最低一つ以上というのが、正に定量的にはこれだけなんですね。 ところが、今年と来年というのは市町村合併が一番多い時期です。徳島でもそうです。現に今申し上げた一宇村は、一宇村自体のとき、これは約百平方キロの面積でございました。それに一つしかない。これでも大変な不便でございましたけれども、三月一日、今年の三月一日に合併しました。面積は倍になりました。二百平方キロです。 先ほどの大臣の御答弁でいくと、法施行の際の市町村ということになりますと二百平方キロに最低一つという話になるんですね。これは余りにも不便ではないでしょうか。いかがでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今申し上げました三つの、一市町村一つということも含めて、三つの条件というのは、実はこれ、御承知のように公社法の公社のときの設置の規則そのものでございます。これ、仮定でございますけれども、その同様の問題は実は公社の場合も生じるわけでございますけれども、現実には、その数量基準は一つしかないとおっしゃいましたけれども、やはり消費者の利便、ニーズ、そして利便性、そういう点を踏まえて、私は必要な、今の郵便局は必要だからそこに設置されているわけで、必要な郵便局というのは当然公社法の下でも残されていくというふうに思っております。 そうしたことから、数量基準は一つしかないという御指摘は、これはそのとおりでございますが、むしろ定性的な判断で、利用者が困らないようにという判断が今でもなされているわけでございますので、そこは実態的には消費者にとって不便が生じないようにしっかりと郵便局ネットワークが維持されていくものというふうに考えております。
○小池正勝君 大臣の御答弁で心配ないんだということでございますが、従来からお話がございましたように、現に、法施行の際、現状のネットワークを維持するという御答弁を再三なさっておられまして、そのネットワークを維持するということは二万四千七百局というのを維持するという趣旨なんでしょうが、しかし、そこは一局たりともなくなるわけではないよということも御答弁されておられるわけです。じゃ、どれぐらいの水準で維持していただけるのかという定量的なお話は一切なくて、定性的に現状のネットワークを維持するという御答弁がずっと一貫しておられるわけでございますが、そこで不安になるんですね。 今申し上げたように、定量的な基準というのは一市町村に一つということにしかならない。しかも、今の御答弁では合併後だと、法施行の際ですから。合併というのは今年と来年がピークになるわけですから、正に来年、再来年になりますとこれはピークを過ぎるわけでございますから、合併後の市町村で一つとなったら、さっき言いましたように、特に過疎のところでは倍になったり、徳島では五倍になるところもあります、面積がですね。それでも定量的に一つというのが基準なんだと、あとは定性的な方で読んでくれと言われたんでは、これは住民は不安でたまらないんです。 もう一度御答弁願えますか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 重要なポイントは、過疎地に関しましては、過疎地に関しましては法施行の際、現に存する郵便局ネットワークの水準を維持するということを明記することでございます。 したがいまして、今、徳島の幾つかの村のお話御紹介くださいましたけれども、これは今現行の水準を維持するということで公社法が二〇〇七年まで適用されます。公社法の下での設置規則が適用されます。その下で、その後は、過疎地についてはその際に現状を維持、存することのネットワーク水準を維持するということでございますから、これは委員おっしゃるように、一局たりともというのは、これはなかなか難しい問題でございます。これは総務大臣も御答弁されたように、今の公社の下でも郵便局の数というのは変わっているわけでございます。 しかし、私たちは、一局たりともというのはちょっと極端な例ではございますけれども、現に存するネットワーク水準は維持するんだということを、これは設置規則でも明記するわけでございますので、そこは、これは原則として基本的に今のネットワーク、今ある、その特に過疎地の郵便局はきっちりと間違いなく維持されると、私はそのようにお考えいただいて結構だと思います。
○小池正勝君 今のお話は極めて抽象的なお話をされているんですね。過疎地においても、それならば現状のネットワークを維持するというんではなくて、一歩進んで、過疎地は今すべてあるものがそのまま残ると、こう考えていいんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 原則としてそのような、そのようになるというふうにどうぞ御理解をいただきたいと思います。
○小池正勝君 今のお話は、竹中大臣は決してうそをつかない人だと思って信頼しておりますから、是非間違いなくこれは残していただきたい。もっと言うと、過疎地についてもきちっと残していただくということを是非お願いしたいと思っております。 次に、金融の点です。仮に郵便局が残ったとしても、金融の点でございます。 先ほども御答弁ございましたが、金融については地域の実情に応じてやるところもあればやらないところもあるんだというお話でございました。これについては再三議論がなされておりまして、原案では法的義務付けはなかったけれども、衆議院の修正で銀行業とか保険業は例示されたであるとか、免許付与の際に一括して代理店契約を結ぶんだから大丈夫なんですよという御答弁をしていただいているわけであります。 そこで御質問をしますが、これは先日の御質問の中にも出てきたんですけれども、簡易局というのは銀行法上問題があると、それは再委託禁止であるとか兼業禁止と、これは伊藤大臣の御関係だと思いますが、禁止になると。これはもう従来から自民党内でもこの議論はありまして、このままでいったら具合悪いじゃないかというお話はあったわけでございます。先日の御答弁では、簡易局については府令を変えるんだと、いけるようにするんだという御答弁があったんですが、具体的にもう一度御説明願いましょうか。
○国務大臣(伊藤達也君) お答えをいたします。 現行の銀行法では、銀行代理店について、銀行が代理店の健全かつ適切な運営の確保を求めており、この規定に基づきまして内閣府令において具体的な類型を定めているところでございます。 現行の内閣府令におきましては、簡易郵便局が銀行代理店となることを想定しておらず、それに関する規定はございませんが、簡易郵便局につきましては、郵便窓口業務を郵便局株式会社から委託される際に十分な社会的信用を有するものとして選定されていること、現に、滞りなく日本郵政公社の委託を受けて貯金、為替の窓口業務を行っていること、こうしたことを踏まえますと、内閣府令において必要な手当てを行うことにより、すべての簡易郵便局が引き続き銀行代理店として窓口業務を行うことを認めることに問題はないと考えています。 そこで、内閣府令の内容でございますけれども、私どもが現在検討しておりますのは、まず、郵便局株式会社に対しては、簡易郵便局に再委託を行う場合に限って復代理の設置を禁止しないこととすること、また現行の一般の代理店と同様に顧客情報の適切な管理、顧客資産の分別管理などを求めることにすること、さらに、銀行代理業以外の業務を兼業することに伴う弊害防止措置として、利益相反行為の禁止等を定めるとともに、代理店業務又は兼業業務の範囲を拡大する場合における当局への報告等の手続を規定する等の処置を新たに講じることを検討をいたしております。
○小池正勝君 簡易局のことは分かりました。 そこで、一般の局の方へ戻りますけれども、これも先ほど来の竹中大臣の御答弁で、また、今手元にあるのは十七年六月九日の衆議院での竹中大臣の御答弁なんですが、ちょっと引用しますと、すべての郵便局を代理店とする旨の契約を条件としているわけではございません。あくまでも長期安定です。しかし、一括して契約を結ぶことによって店舗がカバーされるという意味ですとおっしゃっておられます。これはどういう意味でしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 先ほど申し上げましたように、この銀行と保険会社にはみなし免許を出す。これは、二〇〇七年の三月三十一日までずっと営業、公社として営業している。そして、四月一日からは今度は形態を変えて営業するわけです。その形態、その引継ぎがスムーズに行われますようにみなしの免許を出すわけでございますけれども、そのみなし免許を出す際の条件として、これは金融当局からの条件としまして、これは長期安定的な契約を結んでいてくれと。なぜならば、この銀行と保険会社には自前の店舗網がないからだ。したがって、ちゃんと窓口が確保されていると、代理店契約によって確保されているということをその条件としてみなし免許を出す。これがその法律の趣旨でございます。 ただ、実態的にその場合どうなるかということでございますけれども、これ切れ目なくその営業を続けるということでございますから、これは、郵便貯金というのは全国津々浦々に張り巡らされました郵便局の窓口で地域密着型で預金を集めて、ないしは保険を売ってということでございますから、これのこういうことが、ビジネスモデルが切れ目なく三月三十一日から四月一日に続くということでございますから、これは、契約そのものは銀行とそれと窓口会社、保険会社と窓口会社が結ぶわけで、これは本社同士で結ぶわけでございますけれども、そうした場合には当然のことながらこれは一括して、その今行っている店舗で、その窓口で金融を行っているところをすべてカバーする、一括の契約を結ぶ形で、これでしっかりとそのみなし免許を受けるという形に実態的にはなるというふうに考えているわけでございます。 したがって、その津々浦々の今金融サービスが行われている店舗では引き続きこの受委託関係の中で安定した金融のサービスが提供されるであろうと、そのような趣旨の御答弁をさせていただいたわけでございます。
○小池正勝君 一括してと。先ほど来、大臣の御答弁では金融のネットワークの価値があるから一つの店舗が採算とか不採算というだけでは判断できないんだと、こういうお話でございました。 確かに、金融にはネットワークの価値というのはあるんだろうと思うんですね。したがって、一店だけで、採算、不採算だけでは論じられないというのも分からないわけではないんですが、しかし先ほど引用した一宇村の場合、農協は金融をやっておりました。一宇村の支所が閉鎖になったというのは、一宇村の支所がネットワークとしての価値が一部にないという判断をしたから閉鎖になったんではないんでしょうか。いかがでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 例えば、ちょっと極端な例かもしれませんが、大手の銀行が地方での、小都市での店舗を閉鎖していると、それはネットワーク価値がないからかと。これは基本的には、そういった都市銀行等々のビジネスモデルからすると、そのように判断をされたということなのだと思います。農協についても、どのようなビジネスモデルかというのはいろんな御戦略があろうかと思いますけれども、通常、銀行ですと、預金を集めて、そして貸付けも行うと、そういう中でそのネットワークの価値があるかどうかというような判断をされるのだと思います。 しかし、郵便局の場合は、これは正に地域密着型で小口の預金を集めると、そういうネットワークの価値でございますから、これはおのずとそれ以外の銀行の顧客、別の顧客戦略を取っている銀行のネットワークの価値とこれはやっぱり違ってくるのだと思います。 私は、郵便局というのは、やっぱり本当に一宇村、鴨島町含め全国津々浦々にあるんだと。それこそが強みでございますから、そのネットワークの価値を当然大切にして、全国に二万四千、それだけ全国津々浦々まで行き届いているんだということを、その点を重視をして、それを強みにして、それをビジネスモデルの中核にして事業を当然のことながらされていくのだというふうに思っております。 したがいまして、ある会社の店舗が閉鎖されたから郵便局が閉鎖されると、決してそういうものではなくて、私は、郵便局のこういった地域密着型の強みというのは非常にあるというふうに思っております。
○小池正勝君 終わります。
○富岡由紀夫君 民主党・新緑風会の富岡由紀夫と申します。よろしくお願いします。 ちょっと今議論になっていたお話から、ちょっと確認のためにお話を竹中大臣にお伺いします。 金融サービスが二〇一七年、要するに、もう民営化完了した後も地域のネットワークを維持すると、代理店契約を維持するというお話あったんですが、その長期契約があって一七年以降まで結んであるのについては当然そうなのかもしれませんけれども、そうじゃないときに本当にそれが維持されるのかという話の中で、地域貢献基金とか社会貢献基金があるからそれが維持されるというような御説明もあったかと思うんですけれども、その具体的に地域貢献基金が、お金がどういうふうに流れてその金融サービスが維持されるのか、ちょっと念のためにお伺いしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) この地域貢献基金といいますのは、委員は金融機関での御経験があってこのネットワークとか等にお詳しいと存じますが、基本的には、ネットワーク価値があるということでその金融のサービスが提供されると。それが基本であるというふうに考えているわけでございますが、非常にその過疎地の最前線等々でそのネットワーク価値が認められないというような場合に、例えばですけれども、銀行の、郵便貯金銀行の方が、もうあそこのあの店で金融のサービス、具体的にはその貯金、預金を販売するのはやめたいというような場合ですね。しかし一方で、地域から見ると、このサービスがなくなったら困りますと、そういう場合には、この基金からその手数料の分等々、必要なコストを出して、それによってそのサービスが続けられるようにしようということでございます。 これまあ、ここでサービスを供給したくない、売りたくない、売りたいというのは、基本的には、その手数料がどのぐらい掛かるかということに究極的には依存するというふうに考えられるわけでございますけれども、そういったものがしっかりと払えて、その契約する側が経済的にこの資金からの、基金からの給付があれば採算がきちっと維持される、そのような場合には、まず地域貢献として、地元の有識者の意見も聞きながら地域貢献計画の中にそういったことを入れていただいて、その地域貢献計画は主務大臣たる総務大臣がきちっと認可をするという仕組みも経まして、そして基金からの、基金の運用益でございますけれども、それを交付してそのサービスが続けられるようにしようと、そのような手続といいますか仕組みでございます。
○富岡由紀夫君 地域、じゃ、何でしたっけ、地域貢献基金から資金が交付されるというのは、そこはどこに交付されるのか。まず郵便局会社に交付されるのか。ちょっとその辺、具体的に答えだけお願いします。
○国務大臣(竹中平蔵君) 基金そのものは持ち株会社の中に置かれます。そして、この持ち株会社から、地域貢献計画を作る主体は、これは郵便貯金会社等でございますから、この持ち株会社から郵便局会社に対して交付がなされるという仕組みでございます。
○富岡由紀夫君 郵便貯金銀行とか郵便保険会社が過疎地域で採算が合わないから撤退するというときは、どうして撤退するかというと、そこに代理委託手数料みたいのを払って代理委託契約をやっているわけですよね。その代理委託手数料を払うに足りない、払っても損してしまう、コスト的には合わないと、そういうところを多分撤退すると思うんですよね。 今のお話ですと、基金からお金が交付されるのは郵便局会社、要するに窓口会社にお金が行くということですよね。そこで、あれなんですか、郵便局会社にお金が行って郵便、金融サービスをやってくれというのは、どうしてそういうことにつながるのかよく分からないんですね。要するに、委託手数料の肩代わりをしてあげているということなんですか、利益移転をするということでいいんですか、それは。完全民営化しちゃった後に、郵便銀行とか郵便貯金銀行の本来払うべき委託手数料を代わりに基金が、持ち株会社が何か計画をして有識者の判断が来てお金を払ってあげるというのは、これ、利益供与にならないんですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 御指摘のとおり、例えば銀行は、自らのコスト等々から考えると、手数料を払うにしても一〇ぐらいしか払えないと、仮定ですけれども。一方で、これ、ほかの場合は一〇〇払っているんだと。しかし、ここの場合は一〇しか払えないと。その差額について、したがって撤退されては困るということであるならば、この窓口会社の方にその差額の九〇のような、これはラフに申し上げていますが、払われると、そういう仕組みでございます。 これ、民間に対する利益供与にならないのかということでございますが、これは、あくまでもこれは地域貢献として行うものでございます。同時にこれは、この手数料等々というのは、これ、移行期間後は、これは郵便貯金銀行がそこに提供するのか、ほかの地元の信用金庫がそこにサービスを提供するのか、これはいろんな場合があり得るわけでございますけれども、その分に関しましては、これは、利益供与といいますか、地域貢献という政策目的のためにこれを行うわけでございます。
○富岡由紀夫君 よく分からないな。よく分からないよ。分からない。 民間会社が、要するに、例えば郵便貯金銀行が、本来、業務委託手数料を一〇払いますというんだけれども、それはもう払わなくていいですよ、地域貢献基金が肩代わりしてくれますよという話になると、そこと代理委託契約をした民間会社、郵便貯金銀行じゃなくてもいいですよ、その銀行というのは非常に有利な条件になっちゃうわけですよね。要するに、民間金融機関とのイコールフッティングを実現するためにやるということで、大前提で走っている話が、そこでもう崩れちゃっているということにならないんですか。 そうしたら、ただで業務委託手数料をやってくれといったら、そこの代理店に、何というんですか、代理店にはどこの金融機関もみんなお願いすることになると思いますよ。地域貢献基金からお金をばんばんばんばん出してくれますよ、ただで自分たちの商品を扱ってくれますよという話になるんじゃないんですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) いや、これは正に民間であるからこそ、どのような委託手数料で契約するかということ、これはいろんな契約がありますね。有利な契約をする場合もあればそうでない契約もある。その契約については、これは正に民間同士競争していただいて、その契約、どこで契約をするかということを決めていただければいいわけでございます。 しかしこれは、その際に、地域の人々が金融サービスを受けられなくなると困るということでございますから、それに対して、しっかりとその基金からお金が出るという仕組みをつくっているわけでございますので、これは正に契約、民間であるからこそ、これは一〇で契約するのか、一〇〇で契約するのか、八〇で契約するのか、そこには競争のメカニズムも働きますし、そこで正に民事で契約をしていただければよいという考え方でございます。
○富岡由紀夫君 よく分からない。 民間会社が、契約は自由というのは分かります。郵便窓口会社が基金をもらってどことも契約できますよといったときに、どうやって決めるんですか。要するに、ただで契約した銀行の商品を取り扱ってあげるということですよね、その地域の貢献基金を受けた代理店は。それはどことも契約できますよ。そういったときに、どうやって選ぶんですか。郵便局だけ特別扱いして、郵便局株式会社だけ、郵便貯金銀行だけ特別扱いして選ぶことになるのか、それとも、ほかの都市銀行とか地銀の、何というんですか、契約もやってあげてもいいわけですか。その選定基準というのはどうなっているんですか。民間だから自由だと言うんですけれども、本当にそれ野方図に、その辺はフリーハンドでお任せしちゃうのか。どういうことになるんですか。ただで仕事をやってあげると言っているようなものですよね、ある特定の金融機関に対して。その辺の整理というのか、法的な関係の整理はどうなっていらっしゃるんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) まず、第一のポイントに関しましては、これは契約でございますから、先ほど申し上げましたように、競争のメカニズムも入ると。地元の、じゃ地元の信金がそこに、もっと少し高い手数料を自分は払う、自信があるからそこに入ってくるという可能性も十分にございますし、そこでまずどこと契約するかというのは基本的には自由なメカニズムでございます。 加えまして、それの、それじゃ一体それが、手数料が恣意的な手数料設定になって、それで不当な所得移転が起こるというような問題がないのかと、恐らくそういう問題意識なのではないかと存じますけれども、これは民営化当初から、銀行法、保険業法の銀行又は保険会社として業務を営むということにこの銀行と保険会社はなります。そして、郵便局会社と一定の資本関係が残る間は、郵便局会社との取引にいわゆるアームズ・レングス・ルールが適用されることになります。このために、郵便貯金銀行、郵便保険会社が例えば通常の取引の条件に照らして不利な条件で郵便局会社と取引を行うことは、これは銀行法、保険業法上禁止をされるということになります。郵便貯金銀行、郵便保険会社は、銀行法、保険業法にのっとって適切な業務運営を行うことになりますので、郵便局会社との間に一定の資本関係が残る間であっても、郵便局会社との取引について問題が生じるとは、これは考えられない。 また、移行期間を通じて、郵便貯金銀行、郵便保険会社の株式の売却が進んで郵便局会社との資本関係が低下しますと、これは郵便局会社との取引にアームズ・レングス・ルールは適用されなくなりますけれども、そのような状況においては、各社は各々が独立した経済主体として契約を締結することになる。その結果として、適正な取引が行われることになる。 もう一点、これはきちっと、郵便局会社に対してはきちっとした、しかるべく効率化等々行っているのかと。行っていただいた上でそれで必要だったら基金を出すということ。そして、そうした設定の仕方そのものが、本当に地域貢献の立場から見て、トータルとして適正であるかどうであるかというのは、これは地域貢献計画そのものを総務大臣が認可するという仕組みにしておりますので、そういう手続を経て、しっかりとゆがみが生じないような担保がなされているということでございます。
○富岡由紀夫君 全然聞いてないことを今お答えほとんどだったんですけれども、私、聞いているのは、代理店が特定の金融機関に、地域貢献基金をもらっている代理店が特定の金融機関と契約を結ぶこと、要するに、交付金をもらっているがゆえに結ぶということ自体が、それは法的にどういうふうに担保されているのか、そこら辺を教えていただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 済みません。大変申し訳ない。もう一度お願いいたします。
○富岡由紀夫君 交付金を受けている代理店が、要するにただで、変な話ですけれども、全額交付を受けたとします、金融サービス業を営むに当たって必要な資金が。
○国務大臣(竹中平蔵君) 代理店。
○富岡由紀夫君 代理店が。代理店というか、代理店契約を結ぶに当たり、郵便局会社がお金をもらうわけですよね。交付金を受けるわけですよね。会社がね、もらうわけですよね。それで、何で、要するに、そこはそこでもうかるからいいですよ。だけれども、本来であれば、その郵便局窓口会社に委託料というか手数料を払って、郵便貯金銀行はそこに自分たちの業務をお願いするわけですよね。だけれども、それを払わないで済むケースもあるわけですよね。本来一〇払わなければ自分たちの商品を取り扱ってくれないんだけれども、払わないでもやってくれるというケースも想定しているわけですよね。そういうことが法的に認められることなのかと、法的根拠を教えてほしいと、そういうことです。 要するに、ただで自分たちの、本来であれば代理店手数料を払って、例えば銀行だってそうですよ。自分たちの商品を取り扱ってくれと言えば、どこかにお金を払って商品を売ってもらうわけですよ。だけど、今回は、その場合はもう要らないですよと言っていると同じことですよね。それがどうして法的にそれが認められるのか、その辺の根拠を教えていただきたいということです。
○国務大臣(竹中平蔵君) 根拠といいますか、なぜそれだけの低い手数料しか払えないのかということになると、それはトータルとしてコストが掛かっている、ないしはトータルとしてその見返りになるレベニューが少ないと、そういうことになるわけですね。そういう条件があるからこそ低い手数料しか払えないという実態があるわけで、それに対しては、したがって正に、契約としては自分は一〇しか払えないと。もっと大きな都市に対しては一〇〇払えるけれども、この地域には一〇しか払えないというような、そういう一つの契約、民間としての意思決定が出てくるわけでございます。 それに対して、それに対して、それで民間のそういった契約では成り立たないでサービスの提供がなされないということであるならば、そのサービスを提供するに当たっての必要なコストはこれはその基金から出しましょうということでございますから、これは当然のことながら低い手数料しか払えないという実態があるわけですから、それによって、その基金があるからその企業が不当に何か利益を得るということではございません。あくまでも地域の住民の、地域貢献としてのサービスを確保するという政策目的のためにこれは行われるわけでございます。
○富岡由紀夫君 いや、今、一〇〇のうち、本来一〇〇払うべきを一〇でやってもらうという今例を出されたんで、その話でいきますと、本来であれば一〇〇払わなくちゃいけないわけなのに一〇で済むわけだから、九〇得しちゃうわけですよね。そういうことじゃないんですか。得するでしょう。九〇分のサービスはただでやってもらえるわけでしょう。そうじゃないんですか。九〇分のサービスは交付金、基金からの交付によって、郵便窓口会社はいいですよ、一〇〇入ってくるから。だけど、自分の仕事を、一〇〇のサービスをお願いしているのに一〇しか実際には払わない、郵便貯金銀行は。九〇は利益供与になっちゃうんじゃないんですかということを言っているんです。それが本当に法的に認められるんですかということをお尋ねしているんです。
○国務大臣(竹中平蔵君) その場合、サービスの供与を受けるのは地域住民なわけですよね。これは、先ほど言いましたように、本来一〇とおっしゃいましたけれども、本来一〇とおっしゃいましたけれども、これはたくさんの取扱いがあるようなところだったら一〇〇の手数料は払える。しかし、小さな取扱量のところは、コスト等々、まあ固定費等々もあるでしょうから、かさむから、一〇の手数料しか払えない。そういう実態があるからこそ、そもそもこういう問題が生じているわけです。 だから、そこでサービスを供給すると、一〇の手数料を払うということで、その分、それを委託している会社、銀行がそれによって、基金があるから不当な利益を得るということではこれはないわけです。そもそもコストが掛かっているからこういう問題が生じているわけでございます。
○富岡由紀夫君 今サービスと言っているのは違うんですよ。銀行が窓口会社に業務委託をして、業務委託する、お金の対価のサービスのことを言っているわけで、その銀行は、郵便窓口会社が地域にサービス、いろんな貢献のことをする、そのサービスとは全然違うことを言っています。 要するに、委託料を払う、本来自分が委託するわけですよね。委託するときに、その委託をしてもらう対価として本来一〇〇払うべきを一〇しか払わないで済むわけですよね、銀行からしてみると。それが本当に許されることなのかと。交付金が例えば郵便貯金銀行に来るんだったら分かりますよ。もうからないところでも委託してくれと。うちは一〇、銀行は一〇だけ払う、交付金で九〇来るから、一〇〇やってくれれば郵便窓口会社が委託を受けてくれますよ。だけれども、今回違いますよね。郵便局窓口会社に九〇交付金が入ってきて、で、一〇は自分たちだけ出して、自分たちは本来一〇〇払わなくちゃいけないのに一〇〇のサービスを、業務委託契約を結ぶことができるわけですよ。それが本当に許されることなのかということなんですよ。
○国務大臣(竹中平蔵君) ちょっとよろしいですか。 ちょっと議論の擦れ違いがあると思いますけれども、本来一〇〇の価値というふうにおっしゃいましたですけれども、本来一〇〇の価値がないわけですね。これサービスを委託する側にすると、本来一〇の価値しかないから一〇しか払えないと、今そういう状況を今議論しているわけなんです。これは大都市ですと規模の利益もあるから一〇〇の価値、委託することによって一〇〇の価値があるんだけれども、こういう小さいところだと一〇の価値しか認められないんです、だから一〇しか払えないんですということになるわけです。 しかし、コストは一方で掛かるわけでございますから、そこ分を出そうということで、この銀行、委託する銀行そのものは、本来一〇の価値しかないから一〇のものしか払えないわけで、そこが不当な利益を受けているということではないわけでございます。
○富岡由紀夫君 いや、おかしいですよ。だって、一〇しか、自分が働く、その窓口会社、受ける人が、何というんですか、要するに払う方、逆に銀行が一〇の価値しかないから払いませんと。そうしたら、受ける方はコストが一〇〇掛かるからできませんという話でしょう、まずベースとして。 本当は、自分がその業務を受けるには一〇〇を掛けなければ絶対受けられませんという話なんですよ、そういうことでしょう、基金を、交付を受けるということは、窓口会社が。一〇だけしか、銀行からすると一〇しか払いませんよ、そんなところ取引少ないからその分しか払いませんよと言う、言うんであれば、言いますよね。そうすると、受ける方は、一〇だけじゃできませんよ、そんなのコスト的に合いませんよという話だから初めて交付金を受けるわけでしょう。それで、代理店契約を結ぶわけですよね。そうすると、本来の民間の契約であれば、一〇じゃそんなことやってくれないわけですよ。銀行がある窓口会社に契約を結ぶときに、私は一〇しかそこには経済的価値ないから一〇しか払いませんよと言ったら、その契約なんていうのは成立しないんですよ。 なぜそれが成立するかというと、別にその窓口会社が交付金を受けているから初めて成立するわけですよね。ということは、一〇で契約しているというのは得な契約になっちゃうわけですよ、九〇分は、さっきの一〇〇の例でいうと。一〇〇なければそこは代理店契約を結べないわけでしょう、コスト的に。経済の普通の原則でいうと、お互いその利益を認めなければ、認められなければ、そんなことを契約結ぶわけないんですよ、代理店契約やるわけないんですよ。何で代理店契約やるかというと、余分なほかのところから九〇入ってくるから代理店契約を結ぶ、そういうことでしょう。そういうことにならないんですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) ちょっと私が先ほど申し上げたことと同じになってしまうんですが、今の委員のお話を聞いておりますと、例えば郵便貯金銀行の預金を一万円なら一万円集めることが、本来だったらできないんだけれども、預金を集めることができる。ないしは、何か物を、自分のところの商標の付いた商品がそこに行き渡る、本来だったら行き渡らないはずのところに行き渡るかもしれない。その限りにおいてはそうなわけですけれども、その場合に、それによって利益をこの会社が不当に受けるということにはならないわけですね。 なぜならば、大都市に行くよりもコストが掛かるわけです。コストが掛かるんだから、コストが掛かるんだからその委託料を安くしてくれないとやれないよというふうにこの会社はそもそも言っているわけですので。しかし、結果的に地域住民にはやっぱり何らかのそういうサービスが必要だという観点から、あくまでこの郵便局会社に対してその分をちゃんと補てんできるような仕組みを今回つくっているわけです。 あくまでも、したがって利益を受けるのは、郵便局会社はそれによってサービスを提供できる、そのサービスを受ける地域住民もそれによって潤う。しかし、この郵便、銀行といいますか、この預託する銀行そのものは、そもそもコストが掛かって、余計に掛かるから少しの手数料しかうちは払えないんだと言っているところについて、これについては実は何の実態も、影響も受けていないわけでございますから、その意味でこの銀行側、保険側が不当に利益を得るということにはならないというふうに思っております。
○富岡由紀夫君 いや、契約を普通だったらしてくれないわけですよね、普通の、その一〇しか払わないと言ったら、その代理店は、窓口会社は。それは何で契約するかというと、九〇余分なところからお金入ってくるから初めて契約できるわけですよね。普通は、一〇しか払いませんよと言ったら、それはそうですよ、お願いする側からすると一〇しか払いませんよ。だけど、契約を受ける側からすると一〇じゃ本当は受けられないんですよ。だけど、それを受けられるということは、契約を結べるというメリットがある、出てきちゃうわけですよ、そこで。 本来、一〇しか払いません、そこは、それ以外のところはやりませんよと言っているようなことで、言うとしますよね。そうしたら、どことも契約できないのに、国がどこかから九〇お金を補てんしてくれるから、そこの銀行はできちゃうわけですよ。そういうことが特定の銀行に対してだけ認めることになるんですけれども、それが本当にいいことなんですかと。それを結べなかったほかのところは、何ですか、イコールフッティングが崩れちゃうんじゃないかと、私はそういうことを言っているんです。
○国務大臣(竹中平蔵君) あくまでもこれは地域住民のためにやるサービスでございます。そして、イコールフッティングが崩れるかどうかという観点に対して申しますと、そこは、これは民間の競争でございますから、例えば、うちは、もしもですよ、郵便貯金銀行がうちは一〇の手数料しか払えないというところに地元の信用金庫がうちは一五払うということになってくると、そうしたら、そことそのサービスを提供するということになるわけですから、そこはやっぱりちゃんと競争メカニズムが働くわけでございます。 現実問題としては、私が言いましたように、これによって不当に、サービス提供者である銀行や保険が不当に利益を受けるということではなくて、あくまでもこれは、地域の住民がしっかりとしたサービスを受けられるようにする。したがって、この場合も極めて限定的に行うわけです。地域住民の生活の安定の確保に必要であること、そして郵便局会社以外のものによる実施が困難であること、そして、いろんな経営効率化を行ってもこの貢献基金の交付を受けなければその実施が困難であること、そういう場合に限って限定的にこのお金を地域住民のために使おうという趣旨でございます。
○富岡由紀夫君 じゃ、今ちょっと一〇という話なんで、ちょっとあれ、分かりづらかったんですけど、例えばもうゼロ、幾らも払えませんと。イニシアルコストが掛かっちゃうんで、そのイニシアルコストがペイできませんよと。すごい過疎地域で、取扱いなんか年に幾らあるか分かんないと。そういうときには、例えばそこ、インフラ整えないといけないわけですから、ランニングコスト、イニシアルコストとランニングコストが掛かりますと。それに見合う対価をもらえないところについては幾らもお金払いたくないと、ということですよね。そこに対して、商売成り立たないわけだから、そういったときにはお金を払えません。そういったときには一〇〇全部出すということですか。そういったところについては、代理店契約は結びたくないということに銀行側からするとなりますよね。それに対して交付金を無理やり充ててやらすという話なんですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) その一〇なのかゼロなのか、一なのか二なのか、そういうことにかかわらず、先ほど申し上げましたように、これは地域貢献として行うわけでございますので、地域貢献としての今申し上げたような要件を満たしている場合には、これ、かつ地域貢献計画に記載されて総務大臣に認可される、そのような場合にはこのお金は使えるということでございます。 繰り返しになりますが、これはしかし地域住民の生活の安定の確保のために必要であるということ、そして郵便局以外には実施が困難であること、そしてこの基金の交付を受けなければその実施が困難であること、これは局の方にも合理化をしていただくわけですけども、そういう要件を満たして、これはやむを得ないといった地域貢献計画を総務大臣が認めたときにはこのお金は使用することができるということでございます。
○富岡由紀夫君 じゃ、済みません、ちょっとまた聞き方変えますけど、要は、地域貢献基金で代理店契約は結んでくれますと、それは分かりましたと。だけど、例えばさっき言ったように、イニシアルコスト、そしてランニングコストが高いんで、それに見合う取扱量が得られなくて利益が得られないというふうに郵便貯金銀行が判断した場合、そういうことは、幾ら交付金が入ってきようと、代理店契約を結びますよといっても、結ぶことによって郵便貯金銀行がマイナスになってしまうというふうに判断した場合は、そことは当然のことながら、一般の民間金融機関ですから、代理店契約を結ばないことになりますよね。
○国務大臣(竹中平蔵君) その場合の固定投資がどのぐらいあって、その固定投資をどのように回収する計画をその銀行は持つのかとか、そのような戦略上の問題もあろうかと思います。 ただ、いずれにしましても、これは基本的には、今申し上げた基金は、これは地域住民のために行うもので、そのための条件を満たしているかどうかということで判断されるべき問題でございますので、現実には固定投資を行っているか、そのときの変動比がどのぐらいなのか、それと一単位当たりの限界収益がどのぐらいなのか、いろんなケースが考えられようと思いますけれども、基本的な考え方は地域住民への貢献ということでございます。
○富岡由紀夫君 時間なんで、ちょっと最後にしますけども、要は、今の話だと、交付金が入っている地域でも銀行側がペイしないと判断すれば代理店契約を結ばない可能性があるということですよね。(発言する者あり)そういうことですよね。地域が、過疎地域が認められない、切り捨てられることが十分あるということですよね。交付金があったって、さっき言ったコスト的に合わないということになれば、判断すれば、そこは契約を結ばない、そういう可能性が十分あるということになりますよね。そこをお伺いして──民間会社だからそうですね。だって、その民間会社が、株主が株主総会でそんな契約を結ぶなと。幾ら交付金があるからといったって、代理店契約を結んでくれるといったって、そこがもうからないところであれば結ぶ必要ないじゃないかと言われた場合は、これはもう一民間会社ですから、株主総会の、株主の意向に従って契約を結ばないということは十分あり得るということだけちょっと確認して、午前の審議はちょっといったん終了させていただきます。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは基本的には、契約の主体、これは委員はもう御承知の上だと思いますけれども、契約の主体は銀行と窓口会社でございます。 窓口会社は全体のネットワークを維持するという責務を負っているわけですね、設置基準を負いながら。その責務を負っている窓口ネットワーク会社が相手との間でしっかりと当然のことながら値決めの交渉を行うわけでございますから、そこはその提供をしっかりと行えるような形で、当然のことながらこれは窓口会社としてはそのような交渉をする。 私は、そうした交渉の中で、例えば地域に行けば行くほど、その中での金融のウエート、サービスのウエートは高いわけですから、これは維持しなければいけない。窓口会社としては維持しなければいけない。しかも、金融のウエートが高いということでありますから、当然そういうところで金融サービスが提供できないと、窓口としてもネットワーク全体の維持が難しくなるわけでございますから、当然のことながら、そういうことを前提に、しっかりと全国津々浦々で金融サービスがなされるような、そういう契約の交渉をするというふうに考えております。
○富岡由紀夫君 あと一分なんで、あとこの続きは午後にさせていただきたいと思います。
○委員長(陣内孝雄君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。 午後零時一分休憩 ─────・───── 午後一時一分開会
○委員長(陣内孝雄君) ただいまから郵政民営化に関する特別委員会を再開いたします。 郵政民営化法案外五案を一括して議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○富岡由紀夫君 民主党の富岡由紀夫です。午前中に引き続きまして、よろしくお願いします。 午前中の議論をちょっと総括をさせていただきたいと思います。 銀行が銀行業務をどこかほかのところで委託してやるというときには、よっぽど取扱量がない限り採算がペイしないと私は思っております。ATM一台置くのも、そのランニングコストとか、あと機械も定期的に更新しないといけないとか、よっぽど取扱量が見込めない限り普通置かないんですね。置くときには、通常、そういうときにはお金を逆にもらって、代わりに置いてあげているというのがこの銀行業界の常識でございます。ですから、委託料を払ってまでその銀行業務をお願いするということは、よっぽど取扱量が見込めるところなんですね。 だから、そういうところは、先ほど、地域貢献基金、社会貢献基金の交付金を受けて委託料が少し減免されるという意味では出店効果はあるかもしれませんが、今問題としているのはそうじゃない過疎地域、ペイしない地域のことでございます。もし私が民間の銀行員であれば、ランニングコスト、維持コスト、機械だって定期的に更改しないといけません、ネットワークのシステムもちゃんと維持しないといけないというところでございまして、よほどの採算が見込めない限り、そういったところは委託手数料がたとえゼロであっても、私はそういうところでは出店しないと思います。銀行業務も金融サービスもそこでは行わないというふうに思っております。 そういった意味から申し上げますと、先ほど来の説明の中で、社会貢献基金若しくは地域貢献基金が認められるところ、交付されるところであってもそこが金融サービスが維持されるんだというような趣旨の御説明ですけれども、そうじゃないという、必ずしもそうとはならないということを皆さんの前でちょっと明らかにさせていただいて、午前中の総括の質問はここら辺にさせていただきたいと思います。要は地域の、過疎地域の切捨ては交付金があるところでも行われるということを明確にしておきたいというふうに思っております。 そして次に、ちょっと銀行代理店の関係のちょっと質問をさせていただきます。 本来、銀行法の改正を行って代理店業務の制度の見直しを行わなくてはならないはずなんですが、今回特例扱いで、郵便貯金銀行には特例扱いでこの代理店制度が認められたということになっておりますが、なぜ一緒に今回法案提出をされなかったのか、銀行法の改正を行わなかったのか、この点をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(伊藤達也君) お答えをいたします。 郵政民営化関連法案におきましては、郵便局株式会社が銀行代理店となることが想定されており、郵便局株式会社は持ち株会社であり、特殊会社であり、失礼いたしました、特殊会社であり、主務大臣が監督していること、従来の公社の貯金・為替業務の人的・物的資産やノウハウを承継していることから、現行の銀行法の枠内でも銀行代理店となれることは可能であると考えております。したがって、郵政民営化関連法案におきまして、現行の銀行法を前提として御審議をお願いしているところでございます。 一方、一般の事業法人につきましては、社会的信用やあるいは業務遂行能力が必ずしも明らかでない場合がありますので、銀行代理店として認めるには、許可制の導入といった参入規制などの処置を法律上新たに講じることが必要であると考えております。 この銀行法改正につきましては、従来からの規制緩和要望に対応して、郵政民営化とは別の問題として検討を進めてきたところであり、引き続き法案の提出に向けた検討を進めてまいりたいと考えております。
○富岡由紀夫君 その法案の提出というのが、もうすぐになるんですか。時期をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(伊藤達也君) 銀行の代理店制度全体の見直し、規制緩和につきましては、これは規制改革の一環として国会への法案の提出に向けた準備作業を進めており、与党の皆様方と御議論をさせていただいているところでございます。こうした御議論を踏まえながら、引き続き法案提出に向けた準備を進めていきたいというふうに思っております。
○富岡由紀夫君 まあ、いつになるかお答えいただけなかったんですが、要は、今回この特例を認めるということは、イコールフッティングという観点からすると、ほかの金融機関にも今の銀行法の見直しを行って代理店制度のやっぱり変更を行わないといけないことになるんですが、今回その郵便貯金銀行だけこういった代理店の特例で認めるという扱いになるんですが、今回逆にこの法案が通ってしまいますと、要は、民営化した後は郵便貯金銀行だけ代理店の優遇措置を、そういう特例を受けることになっているわけですから、これはやっぱり銀行法の改正を行わないといけないということは当然なってきますよね、当然なりますよね。だから、そのときに今の銀行法の改正について議論しておかないといけないんじゃないかと思うんですよ。 要するに今回認める、今回認めるということは、イコールフッティングをするということは銀行法の改正を必ず、当然行わなくてはならないということになりますから、そのときはもう議論の余地なくなっちゃうわけですよね。今更ああだこうだ、そのときにああだこうだ言ったって、もう郵便貯金銀行には認めているわけですから議論にならない。これは私、非常に大問題だと思うんですが、大臣はどのようにお考えですか。
○国務大臣(伊藤達也君) ちょっと委員、誤解があるんではないかと思うんですが、峰崎委員の御質問のときにもお答えをさせていただいたんですけれども、民営化後の郵便局株式会社につきましては、委託元が郵便貯金銀行である場合と、そして今お尋ねのありました一般の民間金融機関である場合、いずれも内閣府令を改正することにより銀行代理店となることができるよう処置する予定でございまして、そういう意味からいたしますと、イコールフッティングの確保が図られているというふうに思います。
○富岡由紀夫君 いや、それは金融機関から見た場合はそうなんですけれども、委託を受ける、代理店業務を行う事業会社からすると、郵便窓口会社だけがそれを認められることになるわけですよね、郵便窓口ネットワーク会社だけが認められるということになる。ほかのところでもやりたいといっても、それはできないわけですよね、今のままだと。その観点でイコールフッティングじゃないんじゃないかと私は思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(伊藤達也君) 今のお尋ねは一般事業会社の問題だと思うんですが、これは最初に答弁をさせていただきましたように、一般の事業法人が銀行代理店となることにつきましては、郵便局株式会社のように社会的信用やあるいは業務遂行能力があることが必ずしも明らかでございませんので、郵政民営化とは別に一般的な金融制度の在り方として、参入規制、許可制の導入など銀行法改正により処置することを検討いたしているところでございます。
○富岡由紀夫君 その検討する前提で、もう今回、もう郵便窓口会社だけは認めちゃっているということですから、ほかのところも当然認めざるを得ないということになるわけですよね。だから、そのときにはもう議論の余地がないということが私は問題だと思っているんです。ですから、なぜ今回、一緒に代理店制度の見直しを議論しないのか、その点を明確に教えていただきたいと。そのときにはもう議論の余地がないと判断せざるを得ないんですね。みんな賛成せざるを得ないということになってしまいますので、そういうことがこの法律を作る過程で許されるのかということをちょっとお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(伊藤達也君) これも先ほど答弁をさせていただきましたけれども、今回の郵政民営化に関連をして、郵便局株式会社が銀行代理店になるということが想定されておりますので、先ほど申し上げた理由から、現行の銀行法の枠内でも銀行代理店になれることは可能であると考えております。したがって、郵政民営化関連法案において、現行法を前提として御審議をお願いしているところでございます。 それから、代理店制度全体の見直し、これは規制緩和の議論の中、要望の中で、この郵政の民営化とは別に検討を進めさせていただいているところでございまして、その見直しについては先ほどお話をさせていただいたところでございます。現在、与党の皆様方とこの規制緩和の問題につきましては議論をさせていただいておりまして、こうした議論を踏まえて、私どもとして銀行法改正法案の提出に向けた準備を進めていきたいというふうに思っております。
○富岡由紀夫君 よく分からないんですけれども。 要は、幾ら議論したって、今回、郵便窓口会社に代理店制度を認めるということは、イコールフッティングを行わなきゃいけないということですから、さっきの繰り返しになりますけれども、議論の余地はないと、銀行法を改正するときに。そこで議論したら逆にイコールフッティングを認めないことになりますから、なくなってしまうということで、そういうやり方がおかしいんじゃないですかということを御指摘させていただいているわけです。 一遍に出せば済む話なんですよね。当然のことながら、今回イコールフッティングと言っているわけですから、ほかの事業会社にもそういうことを認めさせるような内容にしないといけないと、一遍に審議しないといけないことなんですけれども、それは後回しにされて、当然のことながら議論の余地なし。やらないと今度は、逆のイコールフッティングにならないという論理になっちゃいますから、そういうやり方が、金融庁さんの姿勢として、国会の中の議論のやり方として、個人的なそういうやり方で本当によかったのか。失敗しましたとか、間違っているんで今回は勘弁してくださいとか、そういう議論でも結構でございますけれども、ちょっとお答えをお願いしたいと思います。国民に対してちゃんと納得いくような御説明をお願いしたいと思います。
○国務大臣(伊藤達也君) もう重ねての答弁で恐縮でございますけれども、この郵政民営化の議論は議論として、先ほど来答弁をさせていただいているように、郵便局株式会社が銀行代理店になるための内閣府令の改正の問題について御説明をさせていただいているところでございます。 これとは別に、銀行代理店全体の制度の見直し、規制緩和をしていくと、そのためには必要な手当てをしていかなければなりませんので、そのことについては銀行法改正ということを視野に入れて私どもとしても準備をしてまいりました。そして、与党の皆様方と現在その改正について議論をさせていただいているところでございますので、こうした議論を踏まえて国会への提出に向けた準備作業を更に私どもとして進めていきたいというふうに思っております。
○富岡由紀夫君 銀行の専業規制、代理店の専業規制とか、あと出資規制とか、これは非常に大きな問題だと思うんですよね。金融庁はこれを死守して、ずっとやってきたわけです。銀行に対する、銀行本来の業務にリスクを与えちゃいけないということで、他業禁止させていろんなリスク遮断を行ったり、あとファイアウオールの問題とか、そういった問題、これかなり大きな問題として我々受け止めてきたんですが、それをいとも簡単に特例で郵便局窓口会社だけには認めてしまって、で、今議論しているとおっしゃっていますけれども、これが通っちゃったら次の銀行法の改正で反対の余地がないわけですよ。反対したら、何だと、そこだけ優遇するのかという話になっちゃうわけですから、実質的に反対できないわけなんですよ。これがおかしいんじゃないかという御説明なんですけれども、先ほど来説明しておりますという点、全然よく理解できない。 まあこれ以上言っても、同じ答弁が多分読まれることになると思うのでもうやりませんけれども、そういったことを是非とも、おかしい、常識で考えておかしいんじゃないかということは素直にちょっと考えていただきたいなと。国民を欺くことになってしまうので、そこはしっかりと常識で考えていただきたいと思います。それがやっぱり我々、国民から選ばれた者の私は責任だというふうに思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。 続きまして、竹中大臣にちょっとお伺いしたいんですが、今までの議事録を拝見させていただきますと郵政、日本郵政株式会社、持ち株会社の株式の売却金について、売却された、売却したお金、売却したときに入ってきたお金、これは国庫に帰属するのはなぜかという質問に対して、そのときには、国の出資した資産の対価そのものであるので当然のことながら国庫に帰属するんだというような内容の御答弁をされていたと思うんですが、それは今も答弁の変更とかございませんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) ちょっと私、具体的にどのような言葉で申し上げたかは記憶定かではないんでございますが、そのような趣旨であったと、基本的にはそのような考えでございます。
○富岡由紀夫君 日本郵政株式会社の売却代金は、国の出資した資産そのものの対価であるから国庫に帰属するんだということなんですが、じゃどうして郵便貯金銀行と郵便保険会社の売却金は、これは国庫に間接的に入る部分もあるでしょうけれども、直接入らないで基金に回ったり内部留保に回ったりすることが許されるのか、この違いを教えていただきたいと思うんですけれども。
○国務大臣(竹中平蔵君) 日本郵政株式会社の子会社であるところの銀行、保険会社、その売却代金、これは今御指摘のように配当にもちろん回っていく分もあるわけでございますが、基本的には一つの郵政という事業体として、これは資産をしかるべく有効に稼働させていただいて、それによってその役割を果たしていただく、そのような位置付けをしているわけでございます。 したがいまして、基金に活用される部分もあります。もちろん配当される部分もございますが、さらには今後いろんな形で郵政としての事業を活動なさるに当たりまして、その資金を有効に活用していただくというようなことも可能な道を開いているわけでございます。
○富岡由紀夫君 私が指摘したいのは、郵便貯金銀行とか郵便保険会社も国の出資した資産の対価そのものだという意味では同じだと思うんですね。そこがなぜ国庫に入らないで基金に回っちゃったりすることが許されるのか、そこがちょっとよく理解できないんですけれども、今の御答弁の中では。
○国務大臣(竹中平蔵君) 繰り返しますが、これは国が究極的には出資しているわけでございますから、配当として返ってくる分もかなりあろうかというふうに思います。しかし、これは郵政という一つの事業体に対して出資をして、その郵政という事業体はその資産を運用する言わばエージェントとしていろんな形での事業展開をされるわけでございますから、これはその事業体として有効に活用していただく。そして、それが持っている国民経済的な使命といいますか、これは特殊会社でございますから、そういう役割を果たしていただく。これはそのような正に位置付けになっている。だからこそ、これは国から直接いろんなものを、いろんな子会社をその下にぶら下げているのではなくて、持ち株会社をつくって、その持ち株会社の下にそのような配置をしているわけでございます。
○富岡由紀夫君 ちょっと次の、一杯質問用意していたんで、ちょっと今のところは余り納得できないんですけれども、移らさせていただきたいと思います。 郵政公社の分割手順についてちょっとお伺いをしたいと思います。 一般の会社分割であれば、会社の分割計画書とか分割契約書を作って、株主総会で株主の承認を、特別決議の承認を得て初めてその分割が承認されると、法的効力を持つという過程を踏むんですが、今回の郵政公社の六法人というか、企業体に分割されますけれども、これをどういう手順で、どういう承認過程を経て資産の分割が認められるのか、簡潔に御答弁、御説明お願いします。
○国務大臣(竹中平蔵君) 資産や人を分割する際の手続でございますが、この郵政民営化法におきましては、公社の業務、資産、職員等、それをどのように切り分けをしまして、日本郵政株式会社、郵便事業株式会社、郵便局株式会社、郵便貯金株式会社、そして郵便保険株式会社、又はもう一つの承継の機構でございますね、それに承継させるかに関しまして規定をきっちりと設けております。 まず第一に、承継に関する基本計画というのを作ります。この基本計画を内閣総理大臣及び総務大臣が民営化推進本部の決定を経て定めるということが民営化法の百五十九条で規定されている。そして、両大臣が郵政株式会社、持ち株会社に対して、基本計画に従って承継に関する実施計画を作成するように指示するという仕組みになっております。そして、日本郵政株式会社、その中の、経営委員会が設けられますけれども、そこが公社の協力を経まして実施計画を作成しまして、内閣総理大臣及び総務大臣の認可を受けるという仕組みになっています。認可に際しましては、ここは民営化委員会、郵政民営化委員会の意見を聞くということのほか、財務大臣に協議するということも定められております。 また、認可を受けた実施計画に従いまして、実施計画、承継計画とも呼びますが、これに従いまして公社の業務、資産、職員等が承継会社等へ承継されていくということになる。 以上が流れ、手続でございます。
○富岡由紀夫君 今回のこの資産の分割、契約の中身、資産とか負債とか契約いろいろありますけれども、その分割というのは大変大きな意義を私は持っていると思うんですね。将来の郵便貯金銀行とか郵便保険株式会社が経営が成り立つか成り立たないか、これは大きな左右する部分だと思うんです。 今まで、さっきありましたけれども、郵政公社の資産というのは、国の資産、出資した資産そのものだというお話ですから、やはり私は、これは主務大臣の認可だけじゃなくて、国会での私は承認が必要ではないかと思っているんですね。一般の株式会社であれば、株主総会で株主のちゃんとした賛成を得て、承認を得て資産分割を行うわけでございますから、郵政公社の資産の分割についても、私は国会で、国民の代表である国会の中で承認を取るべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは、分割の意義は重要だというのは全くそのとおりだと思います。 いずれの事業体もその初期値の、つまりイニシアルのバランスシートの在り方によってそこは大きく変わってくるわけでございます。その意味で大変重要だというのは、私もそのとおりだと認識をしております。 これは政府、与党の話合いの中でもいろんな議論をいたしました。これ民営化が円滑に進捗するためには、まず民営化の開始時期において各民営化会社が健全な財務内容、自己資本を有していることが重要であるというのもそのうちの重要なポイントでございます。このために、主務大臣は民営化委員会の資本の配分を含む意見を十分聞いた上で承継計画の認可を行うものとする。そして、この意見は遅滞なく国会へ報告されるというような仕組みを取っております。 今申し上げましたその民営化委員会は、承継計画をチェックする。その中で、今申し上げました初期値のバランスシートがどうなるかという点も踏まえまして、しっかりと意見を言う。その主務大臣は、その意見を聞いた上で、意見を聞くといった上で認可を行うということに加えて、この意見は遅滞なく国会へ報告がなされるという仕組みになっております。
○富岡由紀夫君 国会での報告だけじゃ、もうそれの報告ですから従わざるを得ないということで、そこでもう議論の余地がないということなんですね。主務大臣の認可が決定されてしまったら、どういう資産の切り分けがされようと、我々は、国会議員は、我々はですね、ただそれに従わざるを得ないと、報告を受けるのみということで、おかしいんじゃないですかという私の指摘でございます。 この法案が、将来の民営化された各法人が大きくなるのも小さくなるのも、この分割によるところもかなりあると思うんですね。そういった重要なことを含んでおきながら国会で報告だけしかされないということで、私は大変これは問題じゃないかというふうに思っております。このことをちょっと指摘をさせていただきたいと思います。 次に、この分割のとき、普通、民間の株式会社が分割するときには債権者の保護手続というのがされます。今回、この郵政公社の分割に当たっての債権者保護手続、具体的にどういうことを検討していただいているのか、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 先ほどの件、委員の御意見はよく賜ったところでございます。ただ、過去の民営化、分割等の例におきましても、今私が申し上げたような手続が取られているということを是非申し述べたいと思います。申し添えたいと思います。 そして、資産の切り分けに対し、債権者、預金者とか保険契約者、そのほかの取引相手もあると思いますけれども、その権利保護の問題というのも重要でございます。 この債権者の保護につきましては、これは民営化後の債務の帰属先を債権者に的確に周知するということ、そして各承継会社等が債務を履行するための十分な財産的基礎を持つようにすること、この二点が重要であろうかというふうに思っております。 債権者に対しましては、まず定期性の郵便貯金及びすべての簡易生命保険契約については、これは機構ですね、独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構に、また通常郵便貯金等は郵便貯金銀行に帰属するということを法案によって明らかにしているところでございます。そして、それ以外の債権者については、例えば、これは準備期間中から、民営化後の債務の帰属先について、個別の契約において又は個別に承諾を得る等する方法が考えられるところであると思っております。 こういった措置を講ずることによりまして、債権者に対します民営化後の債務を履行する承継会社等が明らかにされることによりまして、その権利の保護が適切に行われるというふうに考えているところでございます。 もう一つ、もう二点目の十分な財産的基礎を持つかどうかという点については、これは具体的な資産の切り分けについては、先ほど申し上げたとおりのしっかりとした手順を踏んで、責任を持って行っていくというふうに考えております。
○富岡由紀夫君 債権者保護手続は重要だというお話でございます。 その重要な手続の中で、私は、分割の無効の訴えがどう担保されているかということが、私、かなりかぎを握ってくると思うんですね。その点についてはどういうふうにこの法案の中でうたわれているんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 法案の中で何か具体的な手続の担保があるかということに関しては、法案の中ではそのような手続は特段に設けてはおりません。 ただ、先ほど申し上げましたように、これはまずその基本計画を、これ主務大臣、総理大臣等、そして総務大臣が作る。そして、経営委員会が公社の協力を得ながら詳細な実施の計画を策定していく。そして、主務大臣は郵政民営化委員会の意見を十分聞いた上で承継計画の認可を行う。この意見はまた国会にも報告される。そういうような形でしっかりと、実害の生じないような形でしっかりとその担保する仕組みはつくっているつもりでございます。
○富岡由紀夫君 特例法で分割をこれは認めているわけですから、その債権者保護の手続も特例法の中にうたって、分割無効の訴えとかそういうのも、うたってしかるべきだと思うんですけれども、そのうたってないということなんですが、これは具体的にどういうふうに考えていらっしゃるのか、じゃ教えてください。
○国務大臣(竹中平蔵君) 通常の会社の場合の分割と今回の法律に基づく公社の分割の場合、やはりこれはおのずと性格が違うのであろうというふうに思っております。 公社の、公的な機関の分割でございますから、それをまず総理大臣、総務大臣が基本計画を作って、そして先ほど申し上げたような形で、非常に透明なプロセスで公的な器の中でその手順をしっかりと決めていくということでございます。そういう中で、問題が生じないようにしっかりと各責任ある者がその役割を果たしていく、そういう形でこの公的な器の分割を担保しているわけでございます。 先ほども申し上げましたように、このような手順は過去のNTT等々の分割の手順と同様であるというふうに承知をしております。
○富岡由紀夫君 債権者保護の観点で重要な中で、分割の無効の訴えができるかできないかということは、かなりやっぱり私は重要なところあると思うんですね。その中身が具体的にどういうふうに計画されているのかお伺いしたいということで言っているんですけれども、全然御答弁いただいていないということなんですけれども、まだ全然検討されていないということなんですか、これから検討されるということなのか。分割無効の瑕疵がどうやって認められるのかとか、そういった具体的な手続についてはどういうふうに今お考えなのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 先ほど申し上げましたように、これは非常に公のプロセスを経て分割が決定されているわけでございますから、そうした公の立場にある内閣総理大臣、総務大臣等々がその実施計画を作る、そしてしっかりとした指示を出す、最終的には総務大臣が認可をするわけでございますから、そういう政策の政府の関与の中で、具体的な問題、個々の不便が生じないようにしっかりと担保していくと、そのような形で今回の仕組みを作っているわけでございます。 具体的に何らかの問題が生じ得るような場合は、これは総務大臣がしっかりとその指示をして認可できるような内容の計画を作らせるわけでございますので、そういう形でもって、正に公的な利益が担保をされているということでございます。
○富岡由紀夫君 公的な利益が担保されるのはよく分かりましたけれども、債権者の保護という観点から、自分たちが、債権者が不利になる可能性があると、それを保護する措置が普通の分割ではとられているんですけれども、今回の中ではどういうふうにとられているのか、具体的には。 具体的な一例として、分割無効の訴えはどういうふうに、どういう人が取れるのか、どういう手続を取れば取れるのか、そのことをお伺いしているわけでございます。重要な資産を切り分けするというのは、それはもう何回も答弁いただいて分かりましたから、債権者保護の一環として取られる重要な債権者の分割無効の訴えの手続、これがどうやって取られるのか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 総務大臣は、計画を認可するに当たりまして、特段に不利益を受けている債権者グループがないかどうか、これは当然にその認可に当たって重要な判断基準になろうかと思います。であるからこそ、公的な立場にある総務大臣がしっかりと認可計画、その計画そのものの認可をするという役割を負っているわけでございます。 具体的に問題が生じるような場合には、総務大臣のそうした監督の権限を通して、私は実害が生じないような担保がなされていくというふうに思っております。
○富岡由紀夫君 具体的な手続は何も答弁いただいてないということで、大臣が全部個別債権の一個一個のところまで分かるわけないんですよ。それこそ無数にあるぐらいあるんですね。これは担保するために公告を行ったり、催告を行ったり、そういった実務手続が発生するんです。そういったことを本当に考えているのかどうかということをお尋ねしたんですが、ちょっと御答弁いただけないんで、大変心配になっております。分割手続というのはこれ実務上非常に大変でございますので、そのところが見落とされちゃって債権者が泣きを見るようなことのないように、しっかりと議論を詰めていきたいと思います。 私の時間終わりましたので、これで質問は終わらせていただきます。
○大久保勉君 民主党・新緑風会の大久保勉でございます。 私は、財政金融委員会に所属しておりまして、今回は財政の立場から、そして、これまで二十年間、実際銀行におりました、また投資銀行におりまして、もう少し具体的な数字の話をしていきたく思っております。 私は、公的金融の肥大、そして財政赤字が拡大するということに関しては危惧をしております。そういった観点で、もしかしたら竹中大臣と共通の面があるかもしれませんので、どうして今回の郵政民営化が必要か、是非、大臣の答弁をお願いします。 是非今回お願いしたいことは、三十問質問がございますので、手短にお願いします。また、是非、具体的な数字を使いながら説明してもらえたら助かります。じゃ、お願いします。どうして郵政民営化が必要か、お願いします。
○国務大臣(竹中平蔵君) 郵政民営化が必要な理由は、マクロ的な理由、そしてミクロ、経営上の理由、そして国民の利便の問題、三つの面からあろうかと思います。 マクロ的に申し上げますと、やはり三百四十兆円のお金が、公的部門が集めて公的部門に使われざるを得ないというような形になっている、その点に最大の問題があろうかと思っております。民間の企業になっていただいて健全な競争市場で活動していただく、経営の自由度を持っていただくということによってそのお金が民間に流れる道を開いていく。これ、今日御議論いろいろいただくと思いますが、それは簡単ではございません。時間も掛かりますし、いろんな問題をクリアしていかなければいけませんが、そういう道をやはり今のうちに切り開いていくことが、五年後、十年後、二十年後の日本の経済のために大変重要であろうかと思っております。 また、ミクロ、経営の観点からいいますと、これ委員は専門でいらっしゃいますけれども、今のように貯金で集めて国債等々で運用するというビジネスモデルが本当にどこまで、いつまで通用するのかというような危惧、これを持っておられる専門家は私は多いと思います。 公社、その金融部門そのものを強くしていくためにも、また、郵便の部門でも国際部門に進出していただきたいと思っておりますが、そういう経営の自由度を持っていただくという観点から、民間とのイコールフッティングに配慮しながらしっかりと民営化を進めていくことが必要であると思っているところでございます。
○大久保勉君 どうもありがとうございます。 これまでいろんな議論を聞いておりました。それで、郵政民営化、私はこの名前に関しましてはまあ面白いんじゃないかということを考えています。 例えば、実は、例えで言いますと、竹中さんのおっしゃっていますのは、いわゆる食事で和定食はいいと、健康にいいですよと、こういう議論をいろいろされていまして、じゃ、どういう定食が出てくるのか。つまり、民営化の中身、もしかしたらその中にはカロリーが高いものもあるし、若しくはカロリーが少なくて健康的なものがあると。その辺りが全く見えてこないんです。私はダイエットをするためには和食はいいと思っていますし、世界的に和食はブームです。ですから、今日は具体的に和食の中身を議論させてください。 先ほど、富岡委員との会話の中で、じゃ具体的にどういう料理をするかと。そこは適切にやりますとか、つまり、包丁はいいものを使いますと、そういう議論ばかりなんですね。じゃ材料が何か、こういったことに関して一切聞こえてきませんから、ここに対して是非実務家を説得できるだけの答弁をお願いします。 まず一つは、予習としまして、平成十六年の十一月十七日、民営化準備室が出しました骨格経営試算及び平成十七年三月三日の採算性に関する試算、これは重要なものだと思いますけれども、この内容に関しまして、これは具体的に、自信を持って国民に対して説明できますか。イエスかノーでお願いします。
○国務大臣(竹中平蔵君) 我々としては、専門家の知見も活用してしっかりとしたものを作ったという意味で、イエスということを申し上げさせていただきたいと思います。 一点、是非委員に御理解をいただきたいと思いますのは、これは、今後いろいろ出てくる具体的な話というのは、やっぱり経営の、経営者の話になると思います。私たちは、今それをしっかりと経営していただくための仕組みをつくるというのが私たちの仕事でございますので、もちろん仕組みをつくるに当たってはある程度の見通しは持っていなければいけない。その意味で骨格経営試算等々を作っておりますが、これ、より詳細なものについては、これは今後の承継計画も含め、経営計画も含め、しっかりとした中でやっていくものでございますので、そこはやはり、私たちの制度設計の話と経営の話では少し違うところがあるという点につきましても、まあ委員御承知の上でお尋ねだと思いますが、できるだけ詳しくお話をしたいと思いますが、そのような枠組みの中での話だというふうに御承知おきをいただきたいと思います。
○大久保勉君 どうしてこういう質問をしたかといいましたら、先ほど和定食の話をしましたけれども、困りますのは、食べてみたら毒まんじゅうを食わされると、こういうことが困るんです。ですから、一つ一つの要素を検証して、本当に民営化して郵貯は大丈夫なのか、若しくは簡保は大丈夫なのか、このことをやりませんと、国債市場が暴落して国が壊れると、こういうリスクがあります。 じゃ、まず一点目。こちらに、銀行事業に対しましては、三千二百億の収益を貸付シンジケートローン若しくは私募債等で考えられています。その理由といたしましては、いわゆる貸付け等の残高、いわゆるリスクアセットを三十五兆円積み上げると。信用リスク調整後のスプレッドが一%の利ざやを確保すると。私は、このことを銀行の専門家若しくは市場関係者と話をしました。みんな笑っていました。こういう楽なことだったら絶対にすべての銀行が倒産することはないと。是非、どういうことをしたらこういうことができるか、教えてください。
○国務大臣(竹中平蔵君) いろんな御意見があろうかと思いますが、私どもも専門家の意見を聞きながらこれを作成させていただいております。 郵便貯金につきましては、新規事業が順次段階的に行われることによりまして、二〇一六年度時点で、総資産の約四分の一に相当する三十五兆円の貸出し等が信用リスク調整後のスプレッド一%で行われるという想定で試算を行っております。 これは、三十五兆円というのは、貸出しだけではなくて、貸出し債権を証券化した商品への投資等を含む信用リスク資産の規模として置いたものでございます。近年の金融技術の発展等によりまして、顧客に対する直接融資だけではなくて、様々な証券化商品への投資等、信用リスクに見合う収益を上げることは可能になっているというふうに考えております。 今後、もう一つ、経済の規模、これは今すぐ三十五兆円というと、これは大変なことだと思いますが、今後、私たちは、これまあ十年後、民営化してから十年後を想定しているわけですが、これは「改革と展望」、さらにその後の日本二十一世紀ビジョン等々によりましても、名目GDPに関して言うならば、この対応年次には今の一・五倍ぐらいになっているであろうと、民間の資金需要もそれなりに拡大しているであろうということをこの念頭に置いているわけでございます。 そうした中で考えますと、今申し上げたような形での業務の展開、これはもちろん経営努力がなければなりませんが、私どもは、これは可能な範囲であるというふうに考えているところでございます。
○大久保勉君 若干がっかりしました。といいますのは、先ほどの答弁は、私の同僚委員に対して、同様な質問に対してお答えされたのと同じです。今回は是非もっと個別具体的に回答してください。 二つの方法があると思います。つまり、小口金融の方で一%を達成するのか、若しくはホールセールとしまして、先ほど、証券化とかシンジケートローンに投資するか、どちらかしかないと思いますが、一は、じゃ小口金融なのか、それともホールセールなのか、どちらを志向されますか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 小口金融とホールセールと、これ当然のことながら今後の金融情勢を見極めながら、ノウハウの蓄積も含めて、これは経営者が当然のことながら御判断になるわけでございますが、私たちは、これは当然のことながら、どのようなバランスになるかというのは御判断でございますけれども、両方ある程度やっていただくのではなかろうかというふうに思っております。どちらに重点を置くかというのは極めて重要な経営戦略上の御判断であります。
○大久保勉君 さっきの答弁でしたら、いわゆる和定食を出しますと、ただ、新しい料理人を雇いまして、その人が毒まんじゅうを出してもそれは知りませんと、こういうふうに聞こえてしまいますから、もう少し具体的にお願いします。 じゃ、具体的に言います。 小口金融で一%の利益を上げることは可能だと思います。しかしながらです、例えば、地方銀行はトータルで百三十六兆円の融資があります。何人の従業員がいるか、十一万七千人。農林系は二十六兆円の貸出しで七万三千人います。手元に資料を配っております。じゃ、これを郵便局に、郵便貯金銀行に直しましたら、三十五兆円に増やすために幾らの人数が要るか。一といいますのは地方銀行と同じビジネスモデル。その場合は三万人必要です。第二地方銀行の場合は二、郵便貯金銀行、四万三千人。そして農林系と同じでしたら九万八千人います。 こちらの計画の中に切り分けで八千人しか郵便貯金銀行は従業員がいません。どうやってやるんですか。ここを教えてください。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは先ほどのお答えになりますけれども、小口の金融でやる場合はそれなりの人員の手当てもしなければなりません。また、ホールセールでやる場合はそれほど人間は要らないわけでございましょうけれども、それに見合うノウハウの蓄積が必要でございます。 そういうことに関しては、これは経営上の正に戦略でございますから、これは今後、承継計画を作って、その中で、どのようなそのビジネスモデルでやっていくのかというようなことに関して、これ、より詳細な計画が立てられていくというふうに存じております。 いずれにしましても、私たちは、その骨格経営試算におきまして、今後、経済規模が非常に拡大するという中でそういったものに進出していける可能性があるということを強く認識をいたしまして、先ほど申し上げましたような三十五兆円の信用リスクビジネスというのを掲げているわけでございます。 委員御指摘のように、これは小口の金融になると、これは当然のことながら、これは非常に人員を増やさなけりゃいけないということもあり得るというふうに思います。しかし、それは正に、今後承継計画をどのように作り、どのような資産負債のマネジメントを行っていくのかという中でしっかりと解決が図られていく問題だと思っております。
○大久保勉君 じゃ、もし小口の経営、小口金融ではなくて大口をやろうとしたら、ノウハウの蓄積も必要です。ところが、こちらの計画は三十五兆円のリスクアセットを、かつスプレッドが一%です。今、今のマーケットでこういう証券、商品があるのでしょうか、是非お願いします。
○国務大臣(竹中平蔵君) いろいろと我々もいろんな資料を勉強させていただいておりますけれども、一般的に投資適格とされているもののスプレッド、これもいろいろございますが、〇・一%から一・三%ぐらいは、もっと幅があるのかもしれませんが、そういうところであろうと承知をしております。 このスプレッド、市場環境でありますとか発行体知名度等々によって大きく変化をし得るものでございます。例えば、国内公募の普通社債で投資適格のものについて言いますと、今年の一月から六月までに発行されたもののうち、二割程度の銘柄のスプレッドが〇・七%以上となっていると承知をしております。 三十五兆円の信用リスク業務は、これは債券の例で今申し上げましたが、そのほかにもいろんな種類、貸付けを含むいろんな種類のものがございます。このリスクとリターンは市場環境等で大きく変化し得るものであります。今後、そのリスクとリターンをどのように実現していくかということが正に経営上問われていくというふうに思います。
○大久保勉君 じゃ、社債の質問、社債に関しまして〇・七%とか〇・八%以上に上るものがあると、〇・二、二割はそういう社債がありますと。じゃ、その金額は幾らなんでしょうか。今年、社債で〇・七%以上のスプレッドが付いた社債は何兆円ありますか。三十五兆円がターゲットですから、やはり一兆や二兆円では少な過ぎます。
○国務大臣(竹中平蔵君) ちょっとこれ、今急に聞かれましたので、細かい数字は持っておりません。その〇・七%以上の社債の残高がどれだけか、これは調べてまた必要があればお知らせしたいと思います。 ただ、いずれにしましても、今想定しておりますのは、これは十年後でございます。十年後に、先ほど言いましたようにGDPが一・五倍になっている下でございますから、これは金融環境も大きく変わるという中でございますので、そういう点も踏まえて、これはまあ十年後ですから、まあ今の時点で委員も私も分からないような、考えられないようないろんな金融商品も出てくる、それだけ変わっているであろうと、そういう中でのビジネス展開でございますから、状況に合わせましてしっかりと戦略的な経営をしていただきたいと思っております。
○大久保勉君 要するに、社債に関しましては、けたが一けた違うと思います。せいぜい一千億、二千億という話ですから、一兆円積み上げるのも大変なんですけれども、三十五兆というのはあり得ません。 是非、委員の皆さん、聞いてください。こういう議論をしているんです。つまり、だれが作ったか、お役人が作った机上の空論です。こういった銀行でいいんですか。 もし、じゃ、こういったことで収益が上がらなかった場合どうなるか。民間金融機関になっていますからデフォルトが発生します。預金金額が二百二十兆の銀行が破綻した場合に、多大なる金融システムに対する壊滅的な影響があります。 じゃ、これに関して金融庁に質問します。 今回、民営化以降、つまり二〇〇七年四月以降、銀行法の管轄の銀行になります。この場合に、一般の銀行と全く同じなのか。具体的には、金融検査、リスク管理、業務改善命令を出し得るのか、また破綻処理についても同じなのか。この点に関して、伊藤大臣、お願いします。
○国務大臣(伊藤達也君) お答えをいたします。 基本的には、他の一般の民間金融機関と同様に銀行法の適用対象となります。したがって、移行期間中でありましても、他の一般の民間金融機関と同様の考え方に基づきまして、金融庁の検査監督の対象になります。
○大久保勉君 ということは、もし、こちらの計画では三千二百億収益が上がると、でもやはり物がありませんでした。じゃ、三十億しか利益が上がりませんでしたと。もし赤字になった場合は破綻し得ると。その場合に、一地方銀行とか、もし、一信用金庫がつぶれるのとは全く違うインパクトがあります。このリスクをこういったいい加減な計画で承認していいんでしょうか。 私は、民営化は必ずしも反対じゃありません。ただ、今回の民営化は心配です。この竹中レストランの和定食は何が出てくるか分かんないんです。材料の分析も全くなされていませんし、ただ単に和食は健康上いいですと。それはそうです。私もそう思います。ところが、具体的な内容は全く検討されていません。 じゃ、もう一つ怖いことを御説明します。資料の……(発言する者あり)本当に怖いです。これは、資料の二、見てください。金利リスク感応度ということで、これは公式な資料です。こちらに郵便貯金のディスクロージャー誌があります。簡保のディスクロージャー、この中の数字を持ってまいりました。つまり、郵政公社が自信を持って出した数字です。その中の項目としまして、郵便貯金がどのくらい金利リスクに対して、金利リスクを持っているかという分析であります。 上から申し上げますと、満期保有目的債券に関しまして、七十七兆、多くは国債があります。〇・一%金利が上がっただけで、何と二千九百四十億の損失です。その他有価証券が三十三兆、〇・一%で一千万の損失です。ですから、合計で、わずか〇・一%金利が上がったら四千億損失なんです。じゃ、もし金利が二%上がったら幾ら損失です。二十倍しましたら約八兆円です。もちろん、厳密に言いましたら、金利に関してコンベキシティというのがありますから二十倍じゃありませんけれども、まあ十八倍とか十七倍の数字が出てきますから、いずれにしても七兆円とか八兆円の損失が発生いたします。 じゃ、大臣、今こちらの計画で郵便貯金銀行の資本金は幾らでしょうか。簡潔にお願いします。
○国務大臣(竹中平蔵君) 二・五兆円でございます。 簡潔にということですが、是非一点申し述べさせていただきたいんですが、これ、民営化に委員は賛成だということを聞きまして改めて意を強くしたわけでございますが、これは、今の問題というのは、これは委員分かってお尋ねだと思いますが、今の問題というのは公社のままでも生じるリスクなわけですよね。公社のままでもこういうリスクがあるということを今委員は正におっしゃっておられるわけでございます。 今、このリスクというのは、今、資産サイドの側に着目して今委員御指摘で、これは大変重要な御指摘だと私も思います。しかし、これは資産サイドだけではなくて、負債サイドも含めて総合的に管理していくというのが正にALMでございますから、これは正に民営化して、いろんな資産、負債の管理の自由度を持つことによって初めてこのリスクに対応していけるということだと私は承知をしております。 そういった観点から、私は問題がいろいろあると。金利リスクを抱えていると、今の公社には問題がありますけれども、それを乗り越えるためにも、私はやはり民営化が必要であるというふうに考えております。
○大久保勉君 まずは、和定食は好きです。ただし、竹中レストランの和定食は非常に怖いです。ですから、非常に本当にこれが大丈夫かどうかを確認しています。 一つ、郵政公社であっても今回の民営化した後の郵便貯金銀行でもリスクは同じだとおっしゃいましたが、ところが全く違うんです。ここがポイントです。また第二点は、資産サイドでは二%金利が動いたら八兆円の損失だと、じゃ債務サイドの方で利益が上がるんじゃないですかと、これも全く違います。つまり、二つの大きなリスクがあるんです。これは金融理論上、極めて重要な問題です。後者の方が簡単なので、後者から説明します。 郵便貯金といいますのは特殊な預金です。いわゆる定額預金です。十年間で預金をして、預金者はいつでも解約できます。現在の金利は〇・〇六%、十年間です。半年間据え置きましたらいつでも解約できます。 じゃ、もし二%金利が上がったらどうなるか。当然ながら、もし定期預金で〇・〇六%、十年でしたら、当然金利が上がりましたら資産サイドでも損失が発生します。ところが、〇・〇六%、十年調達をしていますから負債サイドでも利益がありまして相殺できます。これが通常の定期預金です。ところが、定額預金はいつでも解約できますから、預金者は〇・〇六の預金を解約します。で、全額お金を回収して、二%以上の金利の商品を買います。ですから、郵政、銀行にとりましては損失だけが残ります。 じゃ、一点目に関しまして、郵政公社はこのリスクを負っているんじゃないかと。実は違います。じゃ、そのときに、今度は、民営化した後は預金を売りますのは窓口ネットワークです。じゃ、そのときに、〇・〇六%の定期預金を解約して新たに郵便貯金銀行の定期預金を受け入れたらいいんです。ところが、もし、別の商品も売ることができます。国債でもそうですし、この法律上はほかの都市銀行の定期預金も売ることができます。そうしましたら、郵便ネットワーク銀行が、もし、銀行の方は非常にリスクが高い、もう債務超過だから預金しない方がいいです、国債の方が安全ですよということになりましたら、預金が流出してしまうんです。更に問題なのは、そのときにその預金を、預金が流出した場合に資産を売る必要がありますから、国債を売却しないといけない、そこで損失が実現すると、こういう問題があります。 これをもう少し言いますと、このディスクロージャー誌によりますと、ここは非常に重要なんですけれども、郵便貯金銀行は七十七兆円の満期保有目的債券というのがあります。さらには、その他有価証券三十三兆円。満期保有有価証券といいますのは絶対に売ることができない債券です。売りませんということで登録しております。もし、ですから、郵便貯金が持っているキャッシュといいますのは三十三兆円しかありません。それ以上に定期預金の流出があった場合には資金ショートを起こします。こういった問題に関して、非常にリスクが高いということを指摘したいと思います。 これに対して、竹中大臣はこういった認識があったのか、若しくはこれに対してヘッジ手法があるのか、教えてください。
○国務大臣(竹中平蔵君) 大久保委員、今いろんな問題の解説をされましたので、ちょっと前半部分をよく理解できないところもありましたんですが、お尋ねは、金利上昇時において定額貯金の解約、資金流出リスクは回避できるのかどうかということと、もう一つ、資金の流出によって満期保有目的債券、七十七兆円とおっしゃいましたけれども、これを途中売却しなければならないのではないかと、その二点についてお答えをさせていただきたいと思いますが、これは先ほど申し上げましたように、資産、負債を総合的に管理することでリスクをコントロールしていくというのは、これはもう言うまでもなく大原則でございます。 公社におきましては、これは長年にわたり蓄積された預金者行動に関するデータを持っておりますので、それを基に、負債でありますところの定額貯金等々の残存期間を推計をしまして、これに対応した満期構成の資産を保有することによって金利上昇に耐え得るような資産負債構成を構築しているものと承知をしております。詳細、これは公社の御担当にお伺いいただくべきかもしれませんが、そのような資産負債構成を構築しているというように私どもは承知をしております。 御指摘の、二%の金利上昇でという、何兆円かの損失という数値は、これは公社が公表している有価証券の金利感応度に関する資料、そこから発生し得る評価損として推計されたものと理解をしておりますが、公社の保有する有価証券の相当部分、これ、満期保有目的債券で占めております。これは、企業会計原則に基づいて、取得原価によって評価されるということになりますから、金利上昇によって直ちにこのバランスシート上そのような損失が決算上生じるという性格のものではないというふうに承知をしております。 他方で、公社によると、企業価値変動リスクの計測結果、これ、十六年三月末に公表したものがございますが、これによると、乱数により作成しました金利、為替、株価のこのそれぞれのシナリオを基にシミュレーションをした、このシナリオを基にシミュレーションいたしました九五%最悪値というのがあるわけでございますが、これによりましても、公表されております平成十八年度末まで特段大きな問題を抱えているわけではないというように承知をしております。 また、金利上昇時におきますこの流動性の問題、これは確かに重要な問題でございますけれども、過去の金利上昇時における経験値も踏まえて、残存期間の短い資産も手厚く保有しているというふうに承知をしております。したがって、流動性はあるということでございます。 さらに、保有債券を担保としたデポ取引でありますとか、これは民営化後はコール市場等における資金調達も自由に行うことが可能になると考えますので、預金の払戻しのために保有債券を売却しなければならないという事態は、これは生じにくいのではないかというふうに思っております。 なお、これ、委員の問題意識は、要するに、金利リスクのみを収益源とする現在の郵貯のビジネスモデルにはやはり脆弱な面があると、そういう問題意識であろうかと御推察いたしますが、この議員の問題意識は、これはもう正に私どもも十分に理解のするところでございます。したがって、郵貯を民営化して、信用リスクやフィービジネスを含む多様な収益源の中から、自立した経営判断によりまして強固な収益構造を選択できるようにすることが必要だというふうに思っているわけでございます。その中で、この資金調達についても、新たなビジネスモデルに基づくポートフォリオに応じまして、自らの努力によって多様な商品性、調達手段を導入するなど、そうした中であるべき姿を構築していくというふうに考えているところでございます。
○大久保勉君 こちらに関しまして、企業価値変動リスクモデル、これは昨日も郵政公社の方と議論しました。これは郵政公社のモデルでありまして、民営化後、つまりネットワーク銀行、ネットワーク会社と郵便貯金銀行がばらばらに行動する場合には使えません。ですから、民営化した後のリスクなんです。そのリスクに関しては認定不能です。 一つ例を申し上げますと、過去の経験則によりますと、金利が三%動いた場合には、定額預金八〇%が解約される可能性があるということです。もちろんそれ以外にも解約する人がいますから、約八割解約されたとしましたら、定額預金は百六十兆あります、の八〇%ですから、百二十八兆円が資金流出します。二百二十兆円の銀行から百二十八兆円が流出します。じゃ、こちらのモデルはどうして問題ないか。それは、流出したものが、また新たな定額預金として返ってくると。つまり、郵政公社は一体だからそういったことが可能です。ところが、郵便貯金銀行とネットワーク会社が別々でしたら、ネットワーク会社はそこの利益極大化のために動きましたら、もっと金利が高いもの、手数料が高いものに誘導しますから、国債に誘導するとか、若しくは、あるお客様が〇・〇六%の定期預金を持っていると、じゃ、積極的にもっと優位な商品があるよということで、勧誘して国債に誘導すると、こういうリスクが発生するんです。 こういったリスクに関して、まだ分かりません。ですから、もしこういった資金流出によりまして債券を売るようになりましたら、時価評価していない債券でありましても実質損失が発生しますから、この銀行は破綻する可能性もあります。 こういった状況に関しまして金融庁さんはどう考えていらっしゃいますか。もし、これはシステマチックリスクになりますから金融危機になる可能性があります。こういったことを検討せずに民営化はいいんですということは言えますか。
○国務大臣(伊藤達也君) お答えをさせていただきます。 委員の今のお話はいろんな仮定を置いた中で御議論もありましたし、また竹中大臣からもそのことについては御答弁があったわけでありますけれども、先ほどお話をさせていただいたように、民営化後の郵便貯金銀行は銀行法の適用を受けるわけであります。また、現在、金融庁ではその自己資本比率規制の見直しを行っておりますので、新しい自己資本比率規制の適用も受けるわけであります。 新しい自己資本比率規制の第二の柱におきましては、信用リスクのみならず、御指摘の金利リスク、例えば金利上昇によって国債等の資産と預金等の負債の純資産価値が低下するリスクを含めて、すべてのリスクに対応した適正な自己資本の額を各金融機関の経営判断として確保することが求められているところでございます。 郵便貯金銀行のリスク管理の在り方につきましては、こうした新しい自己資本比率規制の内容を踏まえつつ、民営化実施までの間は準備企画会社等において、また民営化後は郵便貯金銀行において、体制整備も含め適切な検討が行われるべきものと考えているところでございます。 また、二〇〇七年の四月に先立ち、リスク管理体制を始めとする業務遂行体制を実施計画に盛り込ませて、そして実施計画の認可プロセスにおいて銀行法の趣旨に沿って審査することで業務の健全かつ適切な運営が確保されるかどうかをチェックしていくことにもなります。
○大久保勉君 これに関連して最後の質問ですけど、もし、民営化前、二〇〇七年四月以前に大幅な金利上昇によりまして郵政公社が万が一債務超過になった場合は、民営化は実行されますか、されませんか。大臣の見解を教えてください。
○国務大臣(竹中平蔵君) ちょっと、先ほどの百二十八兆円の流出とかという数字を聞くと、数字だけではやっぱりちょっとこれは驚くわけでございますけれども、これは民営化に当たっては、それが健全になされるかどうかということをしっかりと承継計画で担保した上で、資本の過不足がないかということも担保した上でこれを行っていくわけでございますので、そのような、これはしっかりとした手続を定めています。このしっかりとした手続の中で適切に対応をされていくと思います。
○大久保勉君 分かりました。包丁はいいということですね。ところが、中身に関してはまだはっきり分からないですから、是非、中身が重要ですから。 私も、日本のマーケット、金融市場が発展することを望んでおります。そのためには、是非、郵政民営化が市場の足を引っ張らないように、また日本の国際競争力に対しまして足を引っ張らないようなちゃんとした中身のあるものをつくってください。 では、続きまして、郵便保険会社に関して質問いたします。 こっちはディスクロージャー資料に対してまだ載っていないものがありまして、具体的には貯蓄性保険の平均残存期間又は平均金利、できましたら期間一年、二年、三年、四年、各期間ごとの金利を出してもらって、その上でいわゆるデュレーションは何年で金利は何年であるということを教えてください。 これは、生田総裁、お願いします。
○参考人(生田正治君) お答えします。 平成十五年度末の簡易保険の負債の平均残存期間、デュレーションといいますが、これにつきましては、実はこれは公表はしてないんでありますけれども、お尋ねでございますからお答えいたしますが、おおむね七、八年、大体八年に近い方でありますが、となっており、平均金利、平均予定利率でございますが、これについては三・一〇%となっております。
○大久保勉君 続きまして、これも、ちょっと待ってください。 じゃ、逆に資産サイドのデュレーションは何年で、金利は何%であるか、教えてください。それは直近のデュレーション及び金利です。
○参考人(生田正治君) これも各会社とも発表してないんでありますが、お尋ねでございますからアバウトで申しますが、資産の平均残存期間、デュレーションは約五・五年、これは十五年度末の数字であります。それから、運用利回りは平成十五年度末で約一・九%ぐらいでございます。
○大久保勉君 ということは、一・二%の逆ざやで資産が百二十兆ですから、まあ大体毎年一・四兆円の逆ざやということでしょうか。 実際、こちら、利差益というのが、三利源の中の利差というところが大体二兆円程度の逆ざやになっておりますから、恐らくはこの一・九という数字は正確じゃないと思います。これはいわゆる現在価値、パークーポンで一・九ですか。これは政府参考人でも結構です。非常に高いような気がします。
○参考人(生田正治君) さっき約で申し上げましたけれども、運用利回り、端数を付けて申し上げましょう、一・八七%であります。それをラウンドアップして一・九と申しました。
○大久保勉君 いや、一・八七とかそういったレベルじゃなくて、逆算しましたら一・四%とか一・三%に私の計算ではなります。それは正しいんでしょうか。政府参考人の方、お願いします。全く根拠がない数字ですか。
○参考人(生田正治君) 済みません。付いてきている参考人、政府参考人はおりませんので、私が手元にある正しいと思う数字はさっき申し上げたとおりなんでございますけれども、後で検証いたしまして御報告申し上げたいと思います。
○大久保勉君 じゃ、保険に関しましてはいろんなデータをいただきまして今後分析しますので、是非いただきたいデータを、是非いただきたいデータはいわゆる一号収支分析、これを保険計算人の意見書付きのものを是非提出してください。これはもう公認会計士協会に提出しているものでありますから、こういったもので、今後郵政事業は、郵便保険事業はどの程度の収益があるのか、こういったことが分かりますので、本当にしっかり民営化できて健全な保険会社になるか、そのために極めて重要な書類です。是非提出をお願いします。じゃ、是非答弁で、出ますと言ってください。
○参考人(生田正治君) 私は、その法的フレームワークとか何か、その辺が知りませんので、法的に出せないとかあるいは業界に何か内規があるとか、もしそういうことがあれば御勘弁願いたいですけれども、そういうものがなければ、私の権限でできることでありましたら出させていただきます。
○大久保勉君 どうもありがとうございます。 じゃ、続きまして、郵政の年金に関して御質問をしたいと思います。 こちらに関しましては資料を準備してまいりましたので。資料四というものです。郵政民営化による厚生年金財政への影響、及び次の資料五は郵政と厚生年金の比較です。こちらに関しましては、財務省及び郵政公社から実際いただきました資料をベースに試算いたしました。 まず、確認のために質問します。 まず、谷垣財務大臣に対しまして、いわゆる国家公務員共済に対しまして、積立方式で計算した場合に、資料四の給付現在価値が三十七兆円、国庫負担が三・五兆、積立金が八・三兆で、積立不足が二十五・二兆というのが正しいか正しくないか、答弁をお願いします。
○国務大臣(谷垣禎一君) まず、その前提として、今積立方式とおっしゃいました。我が国は賦課方式の仕組みを取っておりますので、国共済においても、また厚生年金においても積立金不足というのは存在しない。概念の立て方としてそうなっているわけですが、その上で、今、平成十一年の財政再計算の結果によりまして、平成十一年度以前の過去期間に対応した国共済全体の給付現価はおっしゃったように三十七兆円、そして、うち将来の保険料により賄われる分は二十五・二兆円でございます。仮に、国共済全体の組合員数及び年金受給権者数に占める郵政公社分の割合、これおおよそ四分の一でありますから、これを基に機械的に計算いたしますと、郵政公社職員に係る給付現価は九・二兆円程度、うち将来の保険料で賄われる分は六・三兆円程度、こういう計算になります。
○大久保勉君 ありがとうございました。 じゃ、続きまして、右側の厚生年金に関しまして、同じように積立方式で計算した場合に、給付現在価値が七百二十兆、国庫負担百兆、積立金が百七十兆、そして積立不足が四百五十兆。非常に大きい数字ですけど、これに対して正しいか正しくないか、大臣、お願いします。
○国務大臣(尾辻秀久君) お示しいただいておる数字はそのとおりでございます。
○大久保勉君 じゃ、こちら、これから議論しますけど、郵政公社に関しましては国家公務員共済の四分の一ですから六・三兆円の積立不足があります。これを厚生年金に移す場合にどういう形で処理するか、極めて大きい問題であります。 機械的に計算したんですけど、積立不足の欄に六八・一一%と六二・五〇%というのがあります。つまり、国家公務員共済の方が積立不足の比率が大きいということです。じゃ、どのくらい積立不足しているか。その差額といいますのがいわゆる五千百八十八億円です。つまり、二つをそのまま足そうとしましたら、厚生年金にとって約五千二百億円損しています。損をすると。じゃ、これを組合員一人当たりに計算しますと一万六千五百円。サラリーマン及び厚生年金の加入者の見えない負担です。このことに対して、若干誤差がありますけど、尾辻大臣、こういった問題意識はございますでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 先ほどお答えもありましたけれども、私どもの今の年金の仕組みは、正確に言ったら修正賦課方式と申し上げるべきだと思いますが、いずれにしても賦課方式を取っておりますので、そのことだけは基本にありますということを申し上げて、しかし今先生が計算された計算の、そういう計算をすれば今の数字になるということだけはそのとおりでございます。もう計算の中身は先生御自身なさったものでありますから申し上げなくていいと思いますので、答えだけそのとおりでありますということを申し上げたいと存じます。
○大久保勉君 じゃ、竹中大臣に質問します。 じゃ、郵政年金を厚生年金に移換する場合に、そのまま移換されますか、若しくは持参金を付けていきますか。 さらにもう一つ大きな問題は、こちら、昭和三十三年以上はいわゆる職域加算がありました。つまり国が負担していました。ここに関してどうやって処理されるのか。 実は、大臣が出されたいろんな試算を見ましたけど、ここの部分に関しては全く入っていませんから、これを信頼しましたら厚生年金の方に職域加算を移してしまうと、本来国が払うべきところを厚生年金、つまりサラリーマンに負担をさせると、こういうふうに読めたんですけど、この認識は正しいでしょうか、正しくないでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 移行の仕方についてのお尋ねでございますが、基本的な考え方は先ほど財務大臣がお述べになったとおりでございます。 厚生年金へ移行する場合の具体的な方法につきましては、これは職員の処遇でありますとか労使関係の安定に配慮をする、その時点における双方の年金制度の財政状況等を踏まえて、これは関係者間でその妥当と考えられる移行方法を今後十分協議の上検討していくということを我々は今話し合っているところでございます。その中で、あのかつての国鉄のときのような大きな問題が生じるというふうには我々は認識をしておりませんが、この移行方法については、これは十分に協議をしていきたいというふうに思っております。 なお、これ、骨格経営試算の考え方でございますが、これは個別の積み上げを行っているわけではございませんので個別のアイテムは入ってまいりません。その基準時点を決めまして、それぞれにその生産性を一定に保つような賃金管理を行うとか、そういう前提を置いて趨勢的、マクロ的に把握をしているものでございます。
○大久保勉君 こちらに関してもう少し専門的な分析が必要だと私も思います。 それで、是非理事の皆さんにお願いしたい点があります。いわゆる、じゃ郵政公社の職員の年金である国家公務員共済、ここがどういう形で運営されているかということで是非資料をいただきたく思います。 まず、八・三兆円の積立てがあります。もしここが、郵政が厚生年金に行きましたら、約二五%、二兆円の資金が動きます。じゃ、その場合に八・三兆の運用が不良債権化しているものがないのか。具体的には、流動性の乏しい資産で運用しているとか、若しくは仕組み債で運用しているとか、株式の非常にリスクの高い投信で運用しているのか、そういったものを是非、全部列挙してください。 さらには、この組織のガバナンスがしっかりしているのか。ちなみに、こちらの理事長は財務省からの天下りと聞いておりますが、じゃ具体的にどういう方が理事としてなされている、いらっしゃっているのか、またその方の報酬はどういうふうになっているのか、さらにはお車若しくは秘書が付いている、こういったことに関して是非教えて、調べてください。 さらには、ファンドマネジャーが運用する場合に、いわゆる業者との癒着のことがない、している可能性がありますから、いわゆる過剰な接待を受けているかいないか、これを個別に調べて国会に報告する、このことを理事の皆さんにお願い、理事懇にお願いします。(発言する者あり)いや、委員長にお願いしたいと思います。
○委員長(陣内孝雄君) この件につきましては、後刻理事会で協議いたします。
○大久保勉君 じゃ続きまして、時間があと八分になりましたので締めに掛かります。 一番最後の質問項目としましては、池の中に鯨を放つべきかということで議論したく思います。 これまでいろんな、郵政公社を民営化した場合にいろんなリスクがありますと。つまり、池といいますのは日本の金融市場であります、若しくは日本の経済。それに対しまして、鯨といいますのは郵便貯金銀行、郵便保険、極めて大きいわけです。じゃ、大き過ぎて池の秩序を壊しはしないか、こういった観点から議論していくことが必要だと思います。 じゃ、まず大臣の認識としましては、民営化することによりまして一般の銀行、保険になることになります。一般の銀行になりましたら、いわゆる会計処理も時価会計になりますし、銀行検査を受けると。また、金利が上昇した場合にはリスクヘッジのために国債を売らないといけないと。そのことが国債市場を更に混乱させてしまう、こういったリスクが発生します。 こういったことに対して、大臣としては問題ないという確信はありますか。竹中大臣、お願いします。
○国務大臣(竹中平蔵君) 重要なことは、この大きな官の組織を日本の民間市場にしっかりと吸収統合させていくということであろうと思っております。 したがいまして、これ、人材とか体制とか、これ銀行の方もしっかり充実していただいて、貸付け等を含む新規業務の能力等について順次整備していっていただく、そのようなことが重要であろうと思いますし、正にそのような制度設計にしております。そして、その際に新規業務を行うに当たりましては、監督当局であります金融庁がリスク管理や運用能力といった業務遂行能力をきっちりとチェックするという仕組みをつくっているわけでございます。 民営化して普通の銀行、生命保険会社になることによって民間企業としてのガバナンスが発揮されるという面もございます。金融当局の一元的な管理の下に置かれるといった面もございます。これらはリスクを抑制する方向にも働くことが期待されるというふうに思っておりますので、順次体制を整える、それをしっかりと監督当局が見ていくという中で、民間の市場経済への吸収統合を図りたいと思っております。
○大久保勉君 じゃ、リスク、先ほどリスクが減る方向に働くということで、もう少しじゃ具体的なこと、具体的な質問をします。 じゃ、先ほど申し上げました、金利リスクがありますと。金利が〇・一%上がりましたら四千億損失がありますと。じゃ、最初に〇・一%金利が上がって更に〇・一%、少しずつ金利が上がった場合に、リスクを減らすということはどういうことでしょうか。これは、今持っている国債を持ち続けることでしょうか、それとも売却することでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは、今また資産の側のお尋ねでございますけれども、そのときの負債の状況がどういうことかと、その負債の構成を変えていくということも考えられるわけでございますから、そうした中で適切な正にALMを行っていくということに尽きるであろうと思います。単純にその金利が上がったときに資産の側だけでその議論ができる問題ではないというふうに思います。
○大久保勉君 じゃ、もう少し具体的に言いますと、負債に関しましては定額預金です。ですから、こちらに関しては、金利が上がりましても利益は多くの場合出ません、若しくは出方が少ないです。その場合に、資産に対し、資産を何もしなかった場合に、どんどんどんどんリスクが発生します。こういう状況が個別具体的な郵便貯金銀行のALMです。これに対してどういうふうにすべきだと思いますか。 これは、伊藤金融担当大臣、これは金融庁の検査マニュアルに入っていますから、是非、どういうことが、どういうふうにすべきか、民間になったらどういうことをしないといけないのか、こういうことが分かると思います。
○国務大臣(伊藤達也君) これは、竹中大臣が今正にお答えになられました、もう適切な資産、負債の管理をしていくということでありますから、ALMの管理というものをしっかりやっていくということに尽きるというふうに思います。
○大久保勉君 じゃ、これはもう常識になっていますから、ALM管理をするということでしたら、その場合には、金利が上昇したら少しずつ国債を売っていくということです。これは、小さい銀行でしたらそれでできます。ところが、郵便貯金銀行は、若しくは保険は二百兆円の国債があります。国債の発行残高がまあ五百兆というところで、もし二百兆のうちの一割を売却するとどういうことが発生しますか。これは、民間になったからリスクヘッジをしたい、しないといけないと。つまり、ミクロではリスクヘッジなんですが、マクロでは大きなリスクが発生していますと、(発言する者あり)合成の誤謬です、本当に。こういうことを事前検証もせずに実行していいんでしょうか。ですから、私は非常に、和定食はおいしいと、ところが毒まんじゅうの可能性があると言っていますから、そこを検証しないと大変なことになります。 もう一度このことに関して竹中大臣の認識をお尋ねします。
○国務大臣(竹中平蔵君) 公社は既にそういう意味でのALMを行っているわけでございます。これは、今まで蓄積された預金者行動のデータ、金利が上がったときどういうことになるか、そういうことを踏まえましてこれに対応した満期構成の資産を保有すると。残存期間を推計して、それに対応した満期構成の資産を保有する。そして、金利上昇に耐え得るような資産負債構成を構築しているものというふうに承知をしております。 それで、例えば公社は、さらにその企業価値変動リスクの計測結果というのを報告しておりますけれども、その乱数により作成しました金利、為替、株価のシナリオを基にシミュレーションした結果、九五%最悪値になっても特段大きな問題を抱えているわけではないというふうに承知をしております。 今の御質問は、負債サイドを固定してそれで資産が起こったときという、まあある種非常に教科書的なケースについての御説明でございますから、その限りにおいては行動としては理解できるわけでございますけれども、実際には公社は今申し上げたような形でALMを行っている、その下で今の資産と負債の運用が行われているというふうに承知をしております。
○大久保勉君 残念ながら、竹中大臣はこちらをちゃんと見ていらっしゃらないと思います。つまり、預金サイドに関しましては定額預金が百六十兆です。これはオプションというのが、オプショナリティーがありまして、金利が上がってもメリットはほとんどありません。で、実際にメリットが出てきますのは、先ほどのケースでしたら定期預金です。何と十三兆円しかありません。つまり二百二十七兆のうち十三兆しかその対象にあらず、ほかは債務サイドに、金利が上がった場合は債務サイドの利益はほとんど考慮できないと、こういう状況なんです。是非これを分析してください。 ですから、今回議論したかったのは、本当にこういった一つ一つのバランスシートを分析して民営化しようとしているんですか。非常に危険な感じがします。これもし民間の企業で、例えばIPOとか若しくはMアンドAの場合は、こういった分析では全く相手にされません。是非もう一度再考してください。方向はいいです。ただし、何が出るか分からない、リスクが高いものに対して非常に危険です。 じゃ、時間、そろそろ時間が参りましたので、これで私の質問は終わります。
○広田一君 民主党・新緑風会の広田一でございます。どうかよろしくお願い申し上げます。 まず、午前中、自民党の小池委員の質問に対しまして、竹中大臣、過疎地の郵便局はなくなることはないという趣旨の御答弁をされました。私も小池委員と一緒の四国の高知の出身でございまして、大変意を強くしたわけでございますけれども、しかしながら、残念ながら、将来にわたっての郵便局を残す責任を持たれているのは竹中大臣ではございません。それは、それぞれが、民営化した会社等がいかにしてこの郵便局またネットワークを守っていくのかということが問われているわけでございまして、じゃ、それが本当に裏付けられるのかどうかということを検証していかなければいけないというふうに考えるわけでございます。 そうした中で、まずお聞きをしたいのが、郵政民営化法案第九十八条と百二十九条の考え方についてお示しをいただきたいと思います。特に、業務の健全、適正かつ安定的な運営を維持するための基盤とは一体何なのか、このことを特に中心にして、それらの条文に対する考え方をお示しいただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 具体的なお尋ねでございます。九十八条、百二十九条、業務の健全、適正かつ安定的な運営を維持するための基盤、これは、郵便貯金銀行、郵便保険会社のビジネスモデルというのは、これは公社が全国にネットワーク展開している営業基盤を使って、その下で貯金、保険のサービスをやってきた、それを承継するわけでございますけれども、引き続きこれまで同様全国のこのネットワークを活用して地域密着型の業務、生命保険の募集を展開しようというものでございます。 このようなビジネスモデルを前提に、基本的に支店を有しないこの両者に対してみなし銀行免許、そしてみなし生命保険業免許を付与する。それに当たりまして、両者の業務運営の健全性等を確保する観点から、その営業の基盤となります全国的な店舗網、保険募集体制が安定的な代理店契約、そして保険募集契約によって確保されていることが必要になるということでございます。 このような、今申し上げましたような考え方の下で、みなし免許の条件を規定するこの九十八条、具体的には第二項第二号でございます、そして百二十九条第二項において安定的な代理店契約、保険募集委託契約を義務付けているわけでございます。 この両条文中において、「業務の健全、適切かつ安定的な運営を維持するための基盤」とありますのは、具体的には、この今申し上げたような基本的に支店を有しない貯金銀行、保険会社が銀行業、生命保険業を営んで、全国で安定的な業務運営を維持していくための営業の基盤となるこのネットワークを活用した全国的な店舗網、保険募集体制そのものを言うわけでございます。
○広田一君 まあそのような答弁等、衆議院においてもなされてきたわけでございますけれども、ただ、午前中の答弁を担保するためには、じゃそのことがどのような形で代理店契約等を結んでいかなければいけないということになりますと、午前中の答弁を担保するんだったら、すべての郵便局を代理店にしたり、保険募集人として委託をすることが必要不可欠というふうになってくると思います。これは、これまでではこのことについては明言をされなかったわけでございますけれども、この点について明確な答弁を求めたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 私、申し上げましたように、このみなし免許というのは、二〇〇七年三月三十一日まで公社、で、四月一日から銀行、保険になる。それが切れ目なく円滑に業務を続ける、そのためにみなし免許を出すわけでございます。そういう意味では、昨日まで全国津々浦々でやってきた銀行が翌日になって全く違う銀行になっていると、これでは切れ目なくということにはならないわけでございますから、そうした観点から、今申し上げましたように、この銀行というのは全国津々浦々に網を張り巡らせて、そして地域密着型でやってきたんだ、そういう観点からのもの、そういうビジネスモデルを引き継いでみなし免許が出されるわけでございますので、これはそういう意味で一括してその銀行と局会社が契約を結ぶわけでございますけども、そういうモデルを前提として全国をしっかりとカバーするような、そういう代理店契約になるということを申し上げているわけでございます。
○広田一君 いや、それでしたら、午前中の答弁といったものが担保できないのではないかなというふうに思います。 といいますのも、今過疎地域で金融サービスをしている郵便局といったものが今後ともなくならない、維持されるということのためには、先ほど大臣がおっしゃったような形での切れ目ない契約が必要なわけでございます。そうしたことを行うためには、やはりすべての、まあ一括ということじゃなしに、すべての郵便局をまず契約をしていかなければいけないということが当然求められてくる結論ではないかなというふうに思うわけでございますので、そこの点はやはりあいまいにせず答弁をいただきたいというふうに思います。一括とかっていうところはこれまでの御答弁でも理解をしているわけでございますので、ここ、ここについては本当にすべての郵便局について代理店契約等をなされるかどうか、この点はしっかりと御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 広田委員が冒頭お尋ねになられましたように、法律で条件付けていますのは、業務の健全、適正かつ安定的な運営を維持するということにこれ尽きるわけでございます。これは免許のときの条件でございます。 ただ、その意味として私が申し上げておりますのは、これは切れ目なくやるんですと。みなし免許なんです。ですから、これは実態的に、実態として切れ目なくですから、それまでの店舗網がしっかりと維持されて、その金融がそれまでと同じような形で維持されるということはきちっと想定されるんですということを私は御答弁を申し上げているわけでございます。法律はこのような形でみなし免許のその条件を付している、しかしその意味するところ、実態は、私が申し上げたような形で切れ目なく全国ベースにしたその銀行モデル、銀行のビジネスモデルが継続されるということを御答弁させていただいております。
○広田一君 それでしたら、逆から言えば、いわゆる会社の方の経営判断で業務の健全性とか安定的な運営を損なうというふうに判断されれば、大臣のような御答弁を基本としながらも、今行っている貯金・保険サービスが提供されない郵便局というものが発生し得るという理解でよろしいんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) これ、基本的には民営化を前提にしているわけですから、寸分たがわずということを申し上げることはできないと思います。ただ、これは金融庁がみなし免許を出すときの条件でございますから、金融庁のこれは認識としては、政府の認識としては、当然今までと同じようなビジネスモデルでやるからこそみなし免許が出せるということでありますから、そこは実態として、だから私は、実態として切れ目なくそうしたしっかりとした全国津々浦々へのサービスが続くというふうに御答弁をさせていただいておりますんですが、そこは実態として、つまり実効性のある仕組みにしているという点を是非御理解賜りたいと思います。
○広田一君 なかなか御理解賜れないんですけれども、そうしたら、先ほどの定性、定量の話ではないんですけれども、じゃ、この条文に書いていますように、業務の健全、適正かつ安定的な運営を維持するための基盤というのは、一体どれぐらいの数の郵便局で貯金・保険サービスを提供できれば確保できると考えていらっしゃるのか、明確にお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは委員も御理解いただけると思いますが、明確に政府として幾つということを申し上げられる立場にはございません。ただ、これは今、全国津々浦々でビジネスを展開している、だからこそ成り立っているビジネスモデルでございます。 したがって、今のような形で、これは基本的に今のような形を前提にしたみなし免許がなされるんだと、出されるんだと、そうしないとみなし免許は出すことができないんだと、そのような理解をしていただきたいと思います。
○広田一君 やはり民間の会社から見ますと、やはりこれまで御議論あったように、委託手数料一つ取っても非常に膨大な金額を要するわけでございまして、本当に採算の合わないところについてはやはり契約がなされるかどうか大変不透明だというふうに思います。 私は、この話というのは何か、何か地上デジタル化への移行の話に似ているんじゃないかなというふうに思うわけでございます。二〇一一年に我が国は国策においてアナログからデジタル放送に移るわけでございますけれども、このときにも全国あまねくカバーしなければならないというものが一つの条件になっております。しかし、民間会社の側からいいますと、なかなかそういったところには対応できない。今九五%カバーしているんだけれども、しかしながら八五%ぐらいで勘弁してくれないか、それだったら大体大まかにこの全国網をカバーできるんじゃないかというふうな理解で今この地上デジタル化についても議論されている面があるんですけれども。 同じようにこの郵便局ネットワーク等についても、今あるものをしっかりと守っていくということではなしに、大体の、ほぼ今の現状を網羅できるであろうということを前提としながらも、逆に言えば、それが五%なのか一〇%なのか分かりませんけれども、これまで当然のようにサービスしていた過疎地域の金融、金融サービス等がなされない危険性がこの段階からもう生じてくるんじゃないか。こういったことを私たち地方の人間は不安感を持っているわけでございますので、ですからその意味でも、この不安を払拭するためにこれまでもいろんな方が質問をされてきたというふうに思うわけでございますから、この点は大臣には明確な答弁をこれからもお願いしたいというふうに思いますが、今日はこれ以上は問い掛けませんので、次の方に移らさせていただきたいと思います。 それで次に、社会・地域貢献基金についてなんですけれども、このまず地域貢献資金の交付につきましてお伺いしたいと思います。 これは、郵便局株式会社の方が黒字のときには交付されるのかされないのか、この点についてまずお伺いしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) お尋ねは地域貢献基金だと思います。このスキーム、これ郵便局会社が過疎地等の金融サービスなどで地域にとって必要性の高いサービスを確実に実施する、提供する、これを可能とするためにこの基金から交付をするわけでございます。したがいまして、そのサービスが地域にとって必要性の高いものである、これはまあ一つの条件。 そして、全国的なネットワークの一環としてその郵便局でサービスを提供する価値を勘案したとしてもその継続が困難である場合、つまりネットワーク価値があるわけでございますから、全国で一律に金融サービスが提供されるということが大前提なんですが、それでもネットワーク価値がなくなってしまうような場合、郵便局会社の経営が全体として黒字であったとしてもこのサービスの実施に必要となる資金をこの基金から郵便局会社に交付する、そしてサービスの提供を確保することとなります。 したがって、黒字のときでもこれは必要な経費とコストとして交付がなされるということでございます。
○広田一君 必要な場合には交付されるということでございますけれども、そうすれば、日本郵政株式会社法第十三条四項に規定しております、「地域社会の安定に重大な影響を及ぼすおそれがあると認められるとき」というのは、じゃ、具体的にどのようなことを想定をされる場合なのか、お答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今のお尋ねは、これ十三条四項ですから、これ取崩しでございましょうか。原則として取り崩すことがこれはできない、運用益でやるということになっているわけでございますけれども、三つ条件がございまして、基金の運用益のみでは財源が確保できないとき、そして郵便局株式会社、そして郵便事業会社の経営努力によって貢献業務の実施が困難となって、そして第三番目に、今委員お尋ねの地域社会の安定に重大な影響を及ぼすことが認められる、そのような場合、例外的な場合にはこれは取り崩すことが可能でございますというふうにしております。 この地域社会の安定に重大な影響を及ぼすおそれということを、例えばこれ金融サービスが提供されない地域が広範に発生をして地域社会に重大な不安をもたらすおそれがある場合、これはもう典型的な場合等として想定をしているところでございます。
○広田一君 そうしたら、金融サービスの提供が行われない以外は想定をされていないということでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 地域貢献でございますので、これは地域貢献そのものは地域貢献計画というのを郵便局会社が作る、そのとき地域の有識者の意見もしっかりと聞くということを義務付けております。そして、総務大臣がその必要性を認めて認可を、計画そのものを認可するというものでございますから、これは地域貢献としてどのようなものが、典型的には金融サービスを想定しているわけでございますけれども、そのほかについても、これは実態に応じてということになろうと、なろうかと思います。
○広田一君 大臣、それはやっぱりおかしいと思うんです。といいますのは、これ地域、特に過疎地域等で郵便局が残る最後のとりでなわけでございますよね。その最後のとりでについてほとんどまだ何も決まっていないということを、逆に言えばおっしゃっていると同じだと思うんですよね。 この地域社会の安定に重大な影響を及ぼすことが、今の金融サービスの提供が行われないこと以外はよく分からないであるとか、これまた後の質問項目でも通告していたんですけれども、どういった記載がなされるのかということについてもまだ明確に語ることができないということになれば、一体、じゃ、この地域貢献基金といったものが本当に自分たちの郵便局等を守るために機能するかどうか、こういったことについて甚だ疑問になってしまうわけでございますので、ちょっと具体的にお聞きしたいんですけれども、その地域貢献計画について、これ地域の範囲といったものはどのように規定されるおつもりなんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 委員に御理解いただきたいのは、これ必要以上の制限を付けないようにしようということでございます。しかし、想定しているのは、もちろん私たちは基本として金融のことを想定しているわけでございます。ただ、非常に限定的に制約を、それ以上のものを課す必要はないという意味のことを私は申し上げたつもりでございます。 地域の範囲でございますけれども、この地域貢献計画には、基本的にはやはり郵便局単位の業務が盛り込まれることになるというふうに考えております。メーンとして想定しているのは金融でございますから、これがここで必要かどうかと、郵便局単位での業務がまず念頭になって作られるものであると思っております。この地域貢献業務計画については、郵便局会社が三事業年度ごとに実施する際の費用の総額を盛り込んだ三事業年度分の計画案を策定を、作成をいたしまして、主務大臣がこれを認可するということに相なります。この計画に従って資金が交付されて、その計画に盛り込まれた業務が実施されていくということになります。
○広田一君 郵便局が設置されている地域ということでございますけれども、それは、逆に言えば、何か分かったようで分からないような地域設定なんですけれども、各町の中に幾つか郵便局等があってそれぞれ業務をされているわけなんですが、その郵便局を基点としてどの辺の範囲までがこの地域というふうにイメージをされているんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 私は、郵便局単位と申し上げましたのは、これ実施する主体は郵便局でございます。だから、郵便局、個々の郵便局ごとに、これは単位は広いところもあれば当然狭いところもあるわけですけれども、そこでできる地域への貢献を考えるわけですから、これは郵便局ごとに考えていただかなければいけない。 例えば、市町村ごととか県単位とかで地域貢献を非常に大くくりで議論できるものではないだろうと。計画そのものは一体で作るわけでございますが、郵便局が行う地域・地元密着型の貢献でありますから、だから、その郵便局を単位にその業務の在り方を、ニーズを把握していくと。どういう仕組みでそれを、ニーズを吸収していくかということ、どういう形で地域の有識者を聞くかということは、これは具体的な手順の問題でございますけれども、そういうことをしっかりとやっていこうという趣旨で申し上げているわけでございます。
○広田一君 次に、地域の有識者の方から意見を聴取するというふうなことになっていると思うんですが、具体的には、その該当する町の首長さん、市長さんといったなど、町の代表者というふうな御答弁もされていると思うんですが、そのほかにはお考えになっていらっしゃらないんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) これまでも御質問いただきまして、考えられる一つの代表的な方として地元の首長さん等々、首長さんはやっぱりいろんな地域全体の意見を吸い上げやすいお立場にあると思いますので、そのような名前を挙げさせていただいておりますけれども、いろんな、いろんな団体といいますか、経済の団体もあれば生活者の団体もあると思います、そういう場合もございますでしょうし、又は、正に地元の有識者の場合もありますでしょうし、そこはやはり、ここは地域の実情に応じて選出をいただくというのが一番求められていることではないかと思っております。
○広田一君 大臣またるるお話を聞いたり、先ほどの富岡委員とのやり取りを聞けば聞くほど、これ本当に民間会社でやることなのかなというふうに思ってしまうわけでございます。 まさしく、こういったことこそ国が本来やらなければいけない住民に対するサービスじゃないかなというふうに思うわけでございまして、それで、もう一点お聞きしたいのが、非常に金融サービスの維持というふうなお話だったんですけれども、先ほどの話と関連するんですが、郵便貯金銀行がこの地域の郵便局の方には委託をもうしたくないというふうに考えて、それでいろいろ協議して、交付金等が発動される状況になると。 しかし、私は、この交付金といったものが郵便貯金銀行の方になされて、それで縛りを掛けて、それでこの地域の郵便局に対しての金融サービスを引き続き委託を行ってくださいということになれば私は非常に説得力、担保があると思いますけれども、ただ単に窓口会社にその部分のところが交付等されても、じゃ実際、引き続き銀行等といったものが委託契約を続けてくれるという保証といったものがないのではないかなというふうに思うところもあるんですけれども、この辺についてはちょっと御説明をいただければと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今の広田委員の御質問は、先ほど富岡委員の御質問と関連して、これは実際に何らかの形で、地域貢献という形で金融サービスを確保するときにお金を一体どこに出すべきなのかと、そういう御質問かと存じます。 私どもは窓口会社に出すというふうに考えておりますけれども、代替的な考え方としては、そのサービスを提供する銀行に出すという考え方もないわけではございません。ただ、私たちは、まずこの地域貢献を実施する主体は、主体は窓口会社です。窓口会社が実施する主体ですから、そこに出すのがやはり極めて普通の考え方であろうというふうに思います。 それと、もう一つ、これは地域のニーズを把握してやるわけですから、地域のニーズを把握しているのは、一番把握しているのはどこなのかということになると、これもやはり窓口会社なのだというふうに思います。したがって、そこにしっかりと交付するのが一番よいのではないか。 もし仮にこれ銀行、それをサービスする主体に交付するということになりますと、これはいろいろな交付主体が競争上あり得るわけですね。郵便貯金銀行がやるのは大変だと思いますが、仮にもし地元の信金がやる場合、そうすると交付の手続も、これは実はいろんなところですから、大変面倒になる。 そういう今申し上げた三つの点から、これはやはり窓口会社に対して出して、しっかりとその主体、地域貢献の主体である会社に出すというのが本論であろうというふうに考えまして、このような制度設計にしております。
○広田一君 主体に出すということは非常によく分かるんですけれども、しかし結果として、地域貢献として想定されている金融サービスといったものが維持できなければ私は本末転倒の話になってしまうんじゃないかなというふうに思うわけでございますので、その辺は是非、いろいろなお金の流し方のスキームが作れると思いますので、まさしくそういう結果を導き出せるようなやり方というものを是非とも今後とも研究をしていただきたいなというふうに思います。 それじゃ次に、社会貢献資金についての交付なんですけれども、これについても先ほど同じく、いわゆる郵便事業会社等が黒字の場合になされるのかなされないのか、御答弁をお願いしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 社会貢献基金は地域貢献と考え方が異なっておりまして、第三種・第四種郵便というのは、基本的にはこれはユニバーサルサービスの一環としてその郵便事業会社の収益の中で行っていただく性格のものであるというふうに思っております。そうした観点からいいますと、収益が出ている限りはその中でやっていただくと。 ただし、これなぜ、にもかかわらずこういうことを設けるかというふうにいいますと、これは三種、四種の中で特に盲人用の郵便物、点字などというのはその収入がゼロでございますから、これは経営努力だけではいかんともし難いもの、そういうものに関しては全体の収益で賄えないときに出すということでございますので、この社会の貢献に関しては黒字の場合の基金の交付は必要はないというふうに考えているわけでございます。
○広田一君 次に、社会貢献業務に関しまして、ひまわりサービスとかというのも対象になっているわけでございますし、地域の郵便局というのは防災とか災害への協力、そして午前中の長谷川委員の方から、弁当なんかの無料配付といったような非常にボランティア的な業務を多々やっているわけでございます。 そういったところを、じゃ、どのようにして評価して金額化さしていくのか、御答弁をお願いします。
○国務大臣(竹中平蔵君) いわゆるこのひまわりサービスというのは、基本的には郵便業務の手すき時間に行うというもの、それと受益者等から委託料等を得て行うものもあると聞いておりますけれども、これは、これについては、引き続き、これ今も一種の社会貢献としてやってくださっているわけですけれども、こうした地域からのニーズの高いものについては社会貢献としてこれからも引き継がれていくというふうに考えておりますが、こうした場合についても、必要があれば基金から資金の交付を受けることは可能にしております。 ただ、これは、今申し上げましたように、郵便業務の手すき時間等々に行うということでありますので、基金から資金の交付を受けるとしましても、その必要額は少額にとどまるであろうというふうに考えているところでございます。
○広田一君 少額だから余り具体的な積み上げ等の計算等はされてないということなんでしょうか。分かりました。 そういったこと等を含めて、じゃ、その基金といったものを、じゃ、毎年度どのような形で積み立てていくのか。年度ごとの積立金額について政令でどのように定めていかれるのか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 基金の積立てでございますけれども、これは、会社は、毎事業年度の損益計算上の利益金の額のうち、企業一般の配当の動向を考慮して、政令で定めるところにより計算した金額を一兆円に達するまで基金に積み立てなければならないというふうにしているところでございます。 そして、基金の原資でございますけれども、銀行そして保険会社の株式の売却益そして配当収入等々をもって充てることにしております。持ち株会社はこれらの利益の処分により積立てを行うことになります。加えて、これ、預金保険料相当分についてもこれ納付すると、仕組みを持っておりますので、そういうものも実は当面は活用は可能だということでございます。 もう一つ、これ、どのような政令を定めるのかという御質問もあったかと思いますけれども、政令の内容につきましては、これは、この法案を成立させていただきたいわけでございますけれども、その暁には具体的に検討してまいりますけれども、いずれにしましても重要な点は、企業一般の配当の動向を考慮して、株主の利益も念頭に置きつつ積立てを行うということ、これが重要なポイントであろうと思っておりますので、そうしたことを踏まえた政令になろうかと思っております。
○広田一君 いや、先ほどの大久保委員の質問から、これからの郵便貯金銀行等を含めて大変楽観視できないような怖いお話があったわけでございますけれども、だからこそ、この基金の積立てといったものを毎年度ごと、どのような額を計画的に積み上げていって一兆円まで取りあえず持っていくのかということは、やはりこのような審議をする中でも私は大変重要な視点だろうというふうに思います。 これを政令に、政令の方に丸投げをして、今後通った後云々ということであれば、本当にこれが積み上がるかどうかの検証もできないというわけでございますので、この点については再度答弁を求めたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) その積立てが可能かどうかという点、大変御関心、御懸念もあろうかと思うのでございますけれども、これは先ほど大久保委員から大変厳しいというお話もございましたですけれども、この骨格経営試算によりまして、資本の額でございますけれども、参考値申し上げますと、郵便貯金銀行二・五兆円、そして郵便保険会社一・四兆円、両方で三・九兆円のこれは簿価がございます。この株式を売却していくわけでございますので、これがどのぐらいで売れるかというのはこれは今後の経営によりますが、それなりのしっかりとした積立ての原資は可能であろうと思っております。 もう一点、この同じく骨格経営試算によって、四事業会社の十年間の税引き後利益の額ですけれども、これももちろんここから積み立てられますので、貯金銀行二・六兆円、そして保険会社〇・二兆円、郵便事業会社〇・二兆円、そして郵便局会社一・〇兆円、合計四兆円の利益がございます。その四兆円の利益、子会社で上がって、そこで何がしかが配当として入ってくるということを勘案いたしますと、また先ほどの預金保険に相当分も最大で、十年間で最大ですけれども、これ約六千億円程度と想定されますので、そうしたことを考えると、これは可能であるというふうに私たちは十分考えております。 ただ、そのときの毎年の積立てのルールは、これは配当等との関係がありますので、そこについては政令で今後考えさせていただきたいというふうに申し上げているわけでございます。
○広田一君 全体の大枠等は示せるけれども、年度年度の一体幾ら積み上げていくのかというのは今後政令等で考えていくということで、現時点では示すことができないというふうに理解をしたいと思います。 それで、先ほど大臣の方からもお話がございました預金保険機構絡みのやつなんですけれども、郵政民営化法第百二十一条に基づきまして、郵便貯金銀行は預金保険機構負担分相当額を持ち株会社に支払うことになっておりますけれども、これはどういった理由で、何を目的として行われるんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) これ、特別預金、これは後から御質問出るかもしれませんけれども、旧契約の郵便貯金と同額の預金を独立行政法人承継機構から受け入れることになるわけでございますが、この特別預金については預金保険制度の対象外としております。これは政府保証が既に付いている部分でございます。 これは着実に減少していくものでございますけれども、民営化の初期の段階からこの分の預金保険料相当額についてもこれは是非しっかりとコスト意識を持っていただいて、そして銀行の、郵便貯金銀行の市場における早期の自立を促すと、これがやはり求められるのではないだろうかというふうに考えるわけでございます。 また、日本郵政公社は公共性の高いサービスを担うところでございますので、この財務基盤を充実させるという趣旨もございます。そうした観点から、銀行から保険会社に対して交付をするということにしたものでございます。お尋ねは銀行だけだったと思いますので。
○広田一君 これに関連いたしまして、まずは郵便貯金銀行との契約を結んでいくわけなんですけれども、これ、他の民間の銀行と契約を結ぶことが移行期間中にあり得るのかどうか、そしてこのことは法律上担保されているのかどうか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは、機構と銀行とのいわゆる契約、特別預金の契約についてだと思いますけれども、この特別預金の契約を締結するのは理由はなぜかということを申しますと、機構を運用リスクから解放するというのが一つございます。 そして二番目には、銀行と保険会社について、民営化前と同様の資産負債管理、ALM管理を行えるようにして収益低下のリスクを抑制する、一体で運用していただこうというのが二番目でございます。そして同時に、これは証券市場への影響を極力小さなものにするということにもかなうわけでございます。 この承継時の特別預金につきましては、承継の基本計画におきましてしっかりと記載事項とする。そして総理大臣と総務大臣が認可の段階で審査をする。この両大臣は、実施計画を認可しようとするときに有識者から成る民営化委員会の意見を聴取して財務大臣とも協議をする。したがって、イコールフッティングの観点からも内容の適正性は保証されるということになります。その意味では、他の民間会社との関係でもこのようなことは妥当だと考えております。 委員の直接のお尋ねは、ほかの銀行ともということでございますか。
○広田一君 はい。
○国務大臣(竹中平蔵君) 機構が他の銀行、保険会社とこういうことを結ぶことは可能なのかということでございますけれども、これは、制度設計上はそういうことは可能であるという形にしております。ただし、基本的にはすべての債務が履行するまで、この性格を考えて、基本的にこうした契約は継続するものということを想定私たちはしております。
○広田一君 制度上可能ということなんですけれども、そうしたら重ねてお伺いします。 移行期間中に、例えば特別預金が郵便貯金銀行から他の金融機関に預け替えられるときは、当該貯金は預金保険の対象等とみなして持ち株会社へのいわゆる上納を引き続き行わなければいけないのか、しなくてもいいのか、どちらになるんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) まず、ちょっとその前に、これ機構と銀行の関係について、ちょっと幾つかの認可の問題もありますので御説明をさせていただきたいんですけれども、この特別預金でございますけれども、機構法上、郵便貯金資産の運用方法の一つであります金融機関への預金に該当するものなわけですけれども、スキームの安全性、効率において機構にとってこれはより望ましい運用方法、郵便貯金銀行以外の、というのは、これはちょっと現実には私は想定をし難いのではなかろうかというふうに思っております。 それで、委員の今のお尋ねは、そういうときに預金保険を、預金保険をもしほかのところに預けてしまったような、これはちょっと想定されないわけですけれども、その場合に……
○広田一君 制度上はそうですね。
○国務大臣(竹中平蔵君) そうですね。 その場合には、払うかどうかということについては、これは預金保険、特別預金そのものを持っていないわけでございますから、これは預金、特別預金を持っていない以上、そういう納付というのは当然のことながらないということになります。
○広田一君 それは、相当額を持ち株会社の方に郵便貯金銀行の場合は交付するわけでございますけれども、それもやる必要がないということですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは機構から、機構から郵便貯金銀行に特別預金されないケースを今言っておられるわけですよね。特別預金がされない、その特別預金に見合った分について上納といいますか、納付するわけでございますから、それがないわけですから、それについて納付する必要はやっぱり当然ないということでございます。
○広田一君 そうした場合、一般商法上の一般会社である郵便貯金銀行の場合は、特別預金の契約をした場合は預金保険機構負担分相当額を持ち株会社の方に交付、出さなければいけない。しかし、それにもし、制度上は可能である、替わった銀行が同じように特別預金について契約したときにはそういった義務が課されないというのはおかしいんじゃないでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは、円滑な承継のためにこれはやっているわけでございますので、万が一にも、これは私たちは想定をしていないわけですけれども、万が一にもその機構が、機構というのはこれは政府が保証しているわけですから、それを別のところに委託してそれを特別預金云々というような形になる場合には、当然のことながらそうした内容の契約を結ぶということになるんだと私は承知をしております。
○広田一君 そうすれば違ってくるということですよね。だから、私はそこら辺がちょっと理解できないんですけれども、ちょっと時間がありませんので次に行きたいというふうに思います。 同じく、先ほど預金保険機構分に、負担分については持ち株会社に支払うということの一つの理由として、他の民間銀行とのイコールフッティングというものを図るんだというふうなお話がございましたけれども、それならばなぜ、同様に郵便保険会社について、生命保険契約者保護機構負担分を持ち株会社に支払わなくてもいいのか、この理由をお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 先ほど私は銀行についてだけお答えをさせていただきましたけれども、保険会社は扱いがいささか違うわけでございます。これは、この民営化前の簡保の旧契約につきましては、これは管理機構が承継をして郵便保険会社に再保険を出再するということにしております。 この再保険契約についてですけれども、生命保険の保護機構、いわゆる例の保護機構の対象外としておりまして、この保護機構の負担金を負担することはないわけでありますけれども、この保護機構への負担金を支払わないことによってこの超過収益が郵便保険会社に生じるものではないというふうに考えております。仮に、郵便保険会社において簡易保険についてその処分可能利益が発生した場合には、この再保険契約に基づいて、機構を通じて旧契約の契約者に配当して還元することとしているわけでございます。 したがって、郵便保険会社に利益が帰属することにはならないものですから、これはイコールフッティング上問題になることはないというふうに考えるわけでございます。
○広田一君 その旧契約の契約者に配当として還元される云々のところを一つの理由にされているわけでございますけれども、これは他の民間保険会社も有配当保険等を持たれていまして、本来同じような観点がなされるんじゃないかなというふうに考えるわけでございます。 そうなってくると、イコールフッティング上、やはりちょっとつじつまが合わなくなってくるんじゃないかなと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 正に今の簡保がそういう仕組みになっているわけでございますね。あの簡保は政府保証を受けている、民間は政府保証を受けていない、その仕組みがここに反映されているということだと理解をしております。
○広田一君 いや、ですから、そこの政府保証を受けているんでその対象とはなっていないんですけれども。 ただ、先ほどの預金保険関係と同じような考え方で、イコールフッティング上、民間会社の方も有配当保険等でその契約者に利益を還元するという仕組みがあるわけでございますので、そのことを理由にしてその相当分を納めなくてはいいのではないという、納めなくてもいいという理由にはならないのではないかなというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) あえて言いますと、旧契約を持っている方というのは、その契約の時点で政府保証を付けるという約束をしているわけですから、これは民営化された後も一種のこれは既得権と申しますか、当然最初に約束したとおりしていただきますよということになっております。 銀行預金の場合は、これ、利率が確定している確定利率でございますから、これはもうそれ以上にお支払いする必要はない。しかし、これは保険でございますから、これ、利益が出た部分は契約者に還元すると。これも保険の元々のルールでございますので、その意味でこれ、その意味で銀行と保険は当然のことながら違ってくるというふうに思います。
○広田一君 先ほどの観点は、生保協会の方も非常に問題意識を持っている点でいることを指摘をしていきたいと思います。 それでは次に、郵政民営化の基本方針で、旧勘定資金と新勘定資金を一括運用を行うと、そして運用の結果生じる損益を郵便貯金銀行と郵便保険会社の新会社に帰属させるというふうにしておりますけれども、先ほどの御答弁の中でもこの方針は変わらないということでありますが、こうした方針について、つまり一括運用と損益の新会社への帰属について法律ではどのように規定されているか、答弁を求めたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) お尋ねは、新勘定、旧勘定との関係で、基本方針では何を決めているのかと。それは、ちゃんと法律にどのような形になっているのか、そういうことだと思います。 基本方針、昨年九月の基本方針でございますけれども、二点ございます。公社勘定に関する実際の業務は、これは郵便貯金会社及び郵便保険会社に委託し、それぞれ新契約分と一括して運用する。これが一つの決まりでございます。もう一つは、公社勘定から生じた損益は新会社に帰属させる。この二点を決めているわけでございます。 この基本方針を受けましてこういう制度設計をしているわけでございますが、まず、この機構をちゃんとつくって旧契約をそこに管理させます。民営化前に締結された簡易生命保険契約については、機構に承継させた上で、機構は旧簡易生命保険契約の保険責任のすべてについてこの郵便保険会社に再保険を出再すると。そして、その資産運用については、承継時において再保険料として郵便保険会社に移転するというふうにしているわけでございます。 この結果としまして、新会社は、新旧契約に係る資産を一括して運用することになりますけれども、旧契約に係る資産の運用リスクは、銀行の場合は特別預金、そして保険の場合は再保険の契約によりまして新会社に移転をすることになる。したがいまして、あらかじめ契約に定められました債務、これは元本及び利息又は再保険金額の支払でございますが、このあらかじめ契約に定められた債務を超える運用益、債務を下回る運用損については新会社に帰属するということになりまして、したがって、基本方針に忠実な制度設計にしているわけでございます。
○広田一君 そうすれば、確認なんですけれども、例えば保険に関して、簡保の既存契約の運用益の一部が郵便保険会社に流用されて、この収益をベースに事業拡大を行うということはあり得ないというふうに理解してよろしいんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 仕組みそのものはもう御説明をしたとおりなんでございますけれども、郵便保険会社は新旧契約に係る資産を一括して運用すると。で、旧契約に係る資産の運用リスクというのは新会社に、これ再保険の契約によって移転することになるわけです。したがいまして、あらかじめ再保険契約に定められた債務を超える運用益、下回る場合の運用損、これはすべて新会社に帰属する。そして、機構とこの郵便保険会社は契約に基づく関係となるわけですけれども、契約の定めを超えて事後的に一方に生じた損失を他方が補てんしたり、この利益を移転したりするような仕組みにはなっていないわけでございます。 また、旧簡易生命保険契約の契約者に対しては、これはあらかじめ再保険契約に定めるところによりまして、再保険契約に基づく再保険配当を原資として、機構から配当、契約者配当が行われることとしておりまして、過剰な運用益が新会社に帰属することにもならない。そのような移転する、利益の移転するような仕組みにはしたがってなっておりません。
○広田一君 そうしたら、そのような御答弁を担保するために、旧勘定資金と新勘定資金を一括運用するに当たりましては、それぞれの郵便貯金銀行、郵便保険会社の旧勘定の資産、負債の状況を公表する必要があると思いますけれども、いかがでしょうか。そう思われる場合はどのように制度上担保されるのか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 法律の定めを申し上げますと、その情報について申し上げますと、郵便保険会社がその事業年度ごとに、当該事業年度及び当該事業年度の翌事業年度の末日におけるその資産の額の見通し、その根拠について機構に報告する義務を負う、機構に報告する義務は負うわけでございます。 機構と、そして郵便貯金銀行、郵便保険会社は、今申し上げましたように、事後的に一方に生じた損失を他方が補てんしたり利益を移転したりの仕組みは設けていないわけでございますけれども、貯金については、これは機構に対しては約定利率を支払うことのみが求められておりまして、そして新契約分をあえて区別する理由は乏しいというふうに考えられるわけでございます。 保険につきましても、生命保険会社に受再勘定とその他の勘定を区分してそれぞれの資産、負債を公表するということは、これは保険業法上求められていないというふうに承知をしております。この郵便保険会社を他の生命保険会社と別に扱う理由は乏しいのではないだろうか。 このため、郵便貯金銀行と郵便保険会社に対して、管理会計上この新旧に分けた資産と負債の状況を公表させるということには、これは法律上はしていないわけでございます。
○広田一君 ただ、やはり特に旧勘定については、本当にまさしく政府保証が付いた国民の皆さんの大切な資産等になるわけでございますので、このことについては是非ともしっかりとディスクローズして、その点については制度的に担保すべきだというふうに思います。 ちょっと時間がないので次に移らさせていただきますけれども。 先ほどちょっとお話があった特別預金スキームについてお伺いしたいと思いますが、これは独立行政法人の機構の方から郵便貯金銀行の方に特別預金という形でなされるわけでございますけれども、これへの運用資産等については非常にきつい縛りがあるわけでございます。つまり、特別預金に見合う額の安全資産を保有すること、よって債務弁済能力といったものを保全するというわけでございます。しかも、その上に、これに対して安全資産上に担保権を設定しているわけです。 大臣、このような仕組みというのは普通、契約等、預金等の関係上、私は余り考えられないやり方だというふうに思います。一般の民間会社に対してこれほどまでのきつい縛りといったものをなされる理由といったものについてお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) お尋ねは機構でございますよね。今、機構の運用とおっしゃいましたですよね。
○広田一君 いや、機構から郵便貯金銀行にやる担保権の設定の考え方についてです。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは、機構が委託したものについてはこれは安全資産で運用していただくと、これは正に政府保証が付いているものでございますので、その政府保証の鏡、特別預金がミラーみたいになって、それでその先で運用をしていただくということでございますが、これは基本方針におきましても、これについては政府が保証している以上しっかりと安全資産で運用するということを基本方針の段階からきっちりと定めているわけでございます。 これは正に、実は制度設計上、大変技術的には難しいところだったわけでございますが、旧勘定をしっかりと切り分ける。これは、なぜならば政府保証が付いている。政府保証が付いているものの資産の運用を民間企業に任せると、これはいざとなっても、いざとなってリスクをかぶっても基本的には政府が払ってくれるということになりますとこれは一種のモラルハザードにもなりかねない。だから、これを機構という形でしっかりと切り分けて、それを特別預金等々で運用するに当たっても厳しい縛りを付けているわけでございますので、これは正に移行期間、定額貯金は十年でなくなります、この移行期間の大変我々としては工夫をしたところであるということを是非御理解いただきたいと思います。 先ほど、ちょっと一点、旧勘定についての情報公開が必要だという御指摘がありました。これは機構の情報公開を通して、旧勘定に関してはそれがどういう状況になっているかというのは公表されるわけでございます。
○広田一君 確かに政府保証は付いているものについてなんですけれども、一方で、その預け先といったものは、大臣がよく言う、特殊会社と民間会社で区別されておりますけれども、まさしく銀行法上に制約、規定を受ける、本当に郵便貯金会社に対して自由な経営をして経済の活性化に寄与しなければいけないというふうに常日ごろから力説をされているわけでございます。しかしながら、私は、郵便貯金銀行の自由な経営といったものを非常に制約するんじゃないか。特別預金を受けて、その上に担保権まで設定をされてしまう。普通だったらもう考えられないようなスキームなわけでございますよね。 このことをやられるということの対象が普通の一民間会社、法律上、一民間会社にここまで求めてくることというのは、大臣が日ごろから言っている自由な経営ということよりかは、むしろ何か国有株式会社に対していわゆるこの機構のリスクをヘッジするためにやった単なる手段にしか私には見えないんですけれども、この点についてはいかがお考えでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 長いこの質疑の中でようやくその質問を聞いてくださったというふうな思いでおります。なぜならば、ここがやっぱり制度設計で本当に一番難しかったところなんです。 つまり、これ、民営化したいと、本当に民間活力を発揮して、経営の自由度を持っているものをつくりたい。しかし、政府保証の付けた債務が現実問題としてあるわけです、そこに。これを、どのように移行期間でこれを、これ移行期間が過ぎますと、少なくとも預金に関しては十年でゼロになりますから、十年でゼロになりますから、この問題はなくなるわけです。 そこで、私たちはまずこれを、承継法人でこれを旧勘定としてまず切り分けるということを考えました。しかし、銀行そのものには当初から通常の銀行になっていただく。しかし、これ、移行期間に関しては、移行期間に関してはこれ完全に自由な銀行ではないわけです。これ、民営化法でこの移行期間に関しては特別の規制が掛かります。新しい業務をするにも最初は認可が必要だということも含めて、そしてその中の一つにこの特別預金がございます。これについては、安全資産として運用していただかざるを得ない。 これ最初からもう全部切り離してしまえという考えも当然あったわけです。しかし、このお金、百何十兆のお金はこれ郵政の皆さんが集めたお金ですから、その運用益というのはやっぱり郵政の皆さん、郵貯バンクや郵政の組織全体の皆さんに帰属するようにしないと、これ雇用も維持できないわけですよね。だから、そこで切り分ける。しかし、運用を、そこの、一括してそこに任せる形で、収益はきちっと郵政全体の組織に帰属をして、雇用も保障される、そのような仕組みを今回つくったわけです。 今おっしゃったように、この十年間は、民間の銀行には郵貯銀行なっているけれども、まだ不自由な面はございます。しかし、これはあくまでこの十年間なんです。これが終わるときに、つまり、これは特別預金がゼロになる、政府保証が付いた債務はゼロになりますので、その時点でしっかりとした民間の銀行になる。ここは大変技術的な問題も含めて知恵を絞った部分でございますので、何とぞ御理解を賜りたいと思います。
○広田一君 最後に、であるんだったら、まさしく国民の皆さんの大切な財産であるんだったら、本当に資産運用能力のある他の民間会社の方に託して契約をされた方がより安心した運用等がなされるんじゃないかなというふうに思います。 あと、尾辻大臣と麻生大臣の方には質問通告をしておりましたけれども、時間が参りました。もし次の機会がありましたら、御質問をさせていただきたいと思います。 本日、誠にありがとうございました。
○浜田昌良君 公明党の浜田昌良でございます。 経済産業委員会に属しておりまして、本日は、この郵政民営化が中小企業者の視点から、また国民の目線からどのようにとらえられているのかという点について、中心について、御質問したいと思っております。 まず最初に、この最近の世論調査の結果でございます。この郵政民営化に賛成か反対かという世論調査につきましては、この五月ごろまでは賛成がかなり多かった状況でございます。最近は拮抗しております。 共同通信の世論調査によりますと、五月下旬では賛成が四七・四%と反対三三・三%と、一五ポイント程度上回っておりました。ところが、衆議院採決直後の七月六日では賛成が四二・二%、反対が四二・三%と、ほぼ半々でございます。衆議院段階でのこの僅差の可決が影響しているんだろうと思いますが、逆に言えば、そういうことでこの国民の賛否が動く、逆に、国民が実感としてこの郵政民営化のメリットが実感できていないと、そういうことがあるんじゃないかと思うわけでございまして、更に言えば、我々政治家が国民の目線に立ってそのメリットを語り尽くしていないんじゃないかと、そう思うわけでありますが、この点につきまして、まず竹中大臣に御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 浜田委員御指摘のとおり、国民の声、これを、これ極めて重要なものでございます。このやはり支えがなければ郵政民営化というような大事業はとても成し得ないというふうに思っております。我々としては、そうした観点から、しっかりと説明をする責任を、非常に重い責任を負っているというふうに思っております。 今御紹介がございましたですけれども、これ共同通信の世論調査の御紹介がございましたけれども、これはいろんな世論調査がございます。郵政民営化に関心があるかないかというふうに直接聞きますと、これ七割ぐらいの方が関心があるとお答えになっておられますので、その意味での御関心は大変高まっているというふうにも実感はしております。また、郵政民営化について、最近のものでは、今御紹介してくださったもの以外にも二つぐらいあると承知をしておりますが、それら二つでは賛成というのが反対を一〇%ほど上回っているというふうにも承知をしております。 しかし、いずれにしましても、これは国民生活に極めて密接にかかわった郵政の話である。一方、この改革という観点からすると、正にこれは改革の本丸、構造改革にはやはりどうしても避けて通れない重要なポイントであると思っております。 この参議院での審議においても非常に重要な問題をたくさん御指摘をいただいております。我々としては、そうした問題点、そして衆議院での修正等これまでの経緯を真摯に受け止めまして、しっかりと丁寧に御説明を申し上げまして、是非とも御理解が得られるように最大の努力をしたいと思っております。
○浜田昌良君 それでは、国民の目線に立ちまして、郵政民営化のメリットについて具体的に質問したいと思います。 まず、郵便局の統廃合という問題でございまして、これによって国民への利便性が下がらないかという懸念を持っている人が多うございます。これについては、過疎地については、法施行の際、現に存する郵便ネットワークの水準を維持することを旨として総務省令を定めるということが決められております。 問題は都市部でございます。これにつきましては、先日の参議院本会議の代表質問に対して竹中大臣が、三つの点を考慮して設置基準を定めると、そういう答弁をされました。つまり、第一に、地域住民の需要に適切に対応することができるように設置されていること、第二に、いずれの市町村についても一以上の郵便局が設置されていること、第三には、交通、地理その他の事情を勘案して地域住民が容易に利用することができる位置に設置されていることの三点であります。 私は、この中でも、特に第一の地域住民の需要に対応するという点、そして、第三の地域住民が容易に利用できるというこの地域住民本位という点が特に重要と考えております。 これから少子高齢化社会を迎える中におきまして、公明党ではコンパクトシティー、歩いて暮らせるまちづくりというのを進めておりますが、高齢者でも住居から歩ける範囲で商店街や福祉サービス、公共サービスが受けられることにより、また対面販売や対話の拡大によって町の潤いの再生、地域コミュニティーの再生が図られ、高齢者にとってはそういうことによって介護予防効果も期待できると言われております。 そこで、竹中大臣に再度質問したいんですが、こういう都市の在り方、歩いて暮らせるまちづくりのかなめとして郵便局は大きな機能を果たしていくと期待しておりますけれども、現状どおり、都市部の郵便局の配置については高齢者が歩いて行ける範囲に引き続き郵便局があると、そうあるべきと考えますが、御見解はいかがでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 委員からコンパクトシティー、歩いて暮らせる町という御指摘がございましたが、私は田舎の出身で、今たまたま町に住んでおりますけれども、田舎においても町においても、この郵便局、その郵便局のネットワークというのはもう本当に重要なものだと思っております。言わば電気等々と同じ、同様の大変重要な生活インフラであり、これをしっかり守るということを常に念頭に置いてこうした重要な問題の制度設計をしなければいけないと、常に心掛けているところでございます。 そうした観点から、あまねく全国において郵便局が利用されることを旨としてこの郵便局を設置するということは法律上私たちは義務付けているわけでございます。さらに、省令における具体的な設置基準として、特に過疎地について、法施行の際、現に存する郵便局ネットワークの水準を維持することを旨とするということを規定するというふうにしている。また、都市部の郵便局につきましても、都市部についても国民の利便性に支障の生じることのないように配慮すると、これは与党との合意、正にこういう合意をしているわけでございますが、これを踏まえまして、省令において、都市部を含む過疎地以外の地域についてもしっかりとした基準を作るつもりでございます。 この三つの基準については、今、浜田委員が御引用くださいましたが、要するに、地域住民の需要、そして地域住民が容易に利用できる、正に地域住民本位であるということは、これは極めて重要なことであると思っております。 また、もう一つ、この設置基準に基づく郵便局の設置状況がちゃんとしているのかどうかと、そうした点につきましては、毎事業年度、この郵便局会社からの事業報告書の提出を受けまして、総務大臣が把握をして、必要に応じて適切な措置を講ずるというふうにしております。 また、与党との合意を踏まえまして、郵政民営化委員会によるこの三年ごとの総合的な見直しがございますが、その見直しの対象に郵便局の設置状況を必ずするということにしております。必要があれば委員会は政府に意見を述べて、総務大臣において適切な措置を講ずることが可能な仕組みとしていることでございます。 このような制度上の担保の趣旨を十分に踏まえまして、実際の郵便局の設置については、過疎地には当然のこととして、都市部につきましても、人口の高齢化、そして空洞化が進んでいる地域もあるというふうに認識をしておりますので、国民の利便性に万が一にも支障が生じないように十分に配慮をして、この郵便局ネットワークという国民の資産をしっかりと維持していきたいと思います。 当然のことながら、そのコンパクトシティーといいますか、歩いて行ける、歩けるその町の中で、この郵便局というのは大変重要な役割を演ずるであろうというふうに思っております。
○浜田昌良君 正に、コンパクトシティー、歩いて暮らせるまちづくりの中で郵便局はそのかなめとなっていくと思いますので、特に国民の中でも高齢者の方々がこの郵便局になじみを持っておられますので、そういう方々が引き続き利用できるように、また、毎年毎年の総務大臣によるチェック、さらに、三年ごとの民営化委員会による見直しにおいても、その基準が満たされていきますように今後のウオッチをお願いしたいと思います。 次に、国民に一番身近な窓口ネットワーク会社の業務内容の方に質問を移りたいと思いますが、これにつきましては、幾つか先進事例があるわけであります。ヨーロッパで民営化されました郵便会社におきましては、郵便事業以外にもいろんな新たな新規事業をしているわけであります。ドイツとかオランダ等の例でありますけれども、そこでは、窓口ネットワーク会社において、日用品とかチケットの販売とか、また介護サービスの仲介とかの、そういうものも行っていると聞いておりますけれども。 そこで、準備室に、国民の方々のイメージを広げるために、どのような新規サービスが民営化されたこの会社において提供されているのか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(中城吉郎君) お答え申し上げます。 先生御指摘のように、郵政民営化の先行例である欧州各国では、郵便局の窓口において、郵便サービスだけでなく物品販売や社会福祉分野のサービス提供など、窓口の利用者に対して多様なサービスが提供されているものと承知しております。 具体例を挙げますと、ドイツの場合では、文房具やテレホンカードの販売、雑誌販売の、購読の申込み、電話加入申込み受付等、その他の金融サービスの提供と並んで行われております。また、オランダでは、国営の宝くじとか、バス、地下鉄の回数券、ギフトカード、映画館のクーポンの販売等も行われております。また、英国では、旅行保険の販売、自動車等の各種免許の申請や、社会福祉分野の給付金の受取サービスなどが郵便局の窓口において提供されているというようなことでございます。
○浜田昌良君 正に、ヨーロッパの先進事例においては、多様なものが供給され、また多様なサービスが供給されているわけでありますけれども、日本の民営化会社においては、いろいろな、どうなんだろうかと、いろんなことを国民も期待したり、また懸念したりしているわけです。コンビニエンスストアとの連携ができるんだろうかとか、そういう声もありますし、公共サービスの窓口になってもらえるんだろうかと、そういう声もあるわけですけれども。 どのような形の新規事業になっていくのか、経営判断で難しい面もありますけれども、例えば、こういう方向も考えられるという事例でも結構ですが、イメージを準備室の方でもう少しお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(細見真君) お答えいたします。 郵便局会社につきましては、今回の法案におきまして、官業であるがゆえの制約としての業務範囲が限定されておりました公社とは異なりまして、郵便・貯金・保険サービスに加えまして、経営判断で郵便局ネットワークを活用して多様な業務に進出することを可能としているということでございます。 郵便局会社が具体的にどのような新規業務に進出するかは、これはすぐれて経営判断と申し上げざるを得ないわけでございますが、この郵便局ネットワークという経営資源は極めて集客力のある営業拠点ということでございまして、その活用の仕方によって様々な事業展開の可能性を秘めたものと考えているところでございます。 このような特性を生かしまして郵便局会社が引き続き郵便、貯金、保険のサービスや地方公共団体からの受託事務などを提供するとともに、民間の創意工夫を導入いたしまして、地域のニーズに応じまして多様な金融商品の提供、物品販売など、様々な新規のサービスを提供することになると考えておるところでございます。 なお、郵政民営化準備室が本年三月に作成いたしました採算性に関する試算におきましては、新規業務といたしまして、株式の仲介や投資信託の販売、生命保険の販売、変額保険の販売、損害保険の販売と、こういった金融商品の販売に加えまして、資産の活用、物品販売、住宅リフォームの仲介と、こういったものを行うという前提でその効果を試算しているところでございます。
○浜田昌良君 正に、住宅リフォームの仲介まで幅広い新規業務の例が挙げられているわけですが、そういう意味では新規業務の拡大には頼もしいという面もあるんですが、一方では、そのような新規事業の拡大が地域の中小企業とか中小商店との競合を生んで、その経営に大きな影響を与えるんではないか、そういう懸念も聞きました。総じて巨大な窓口ネットワーク会社が地域の産業にとって民業圧迫とならないか、こういう懸念がありますけれども、この点についていかがでしょうか。
○政府参考人(細見真君) お答えいたします。 ただいま申し上げましたように、郵便局会社につきましては、経営判断により多様な新規事業へ進出することを可能にしているところでございますが、一方、経営の自由度とともにイコールフッティングの確保が重要であるということでございます。郵便局会社は、民営化により他の民間事業者と同様に納税義務を負うとともに、各事業法あるいは独占禁止法の適用を受けて、民間事業者と基本的に同一の競争条件の下で事業活動を展開することになるわけでございます。 さらに、移行期間中につきましては、郵便局会社が日本郵政公社から引き継いだ人的、物的資産を活用することにより、他の民間事業者にはない優位性を持って事業を営むことが可能であるということを踏まえまして、同種の事業を営む事業者の利益を不当に害することがないよう配慮義務を課すこととしておりまして、郵政民営化委員会を活用することにより、経営の自由度とイコールフッティングのバランスの確保を図りつつ民営化を進めるよう制度設計をしているところでございます。 あわせて、中小企業の問題に関連いたしましては、この移行期も、また移行期終了後も、大企業である郵便局会社に対して、中小企業の事業活動の機会の確保のための大企業者の事業活動の調整に関する法律、いわゆる分野調整法によりまして、中小企業者の利益を不当に害することのないよう配慮義務が課されるということになっております。 郵便局会社は、このような制度設計の下で事業展開をすることによりまして、地域経済との共存を図る地域密着型の経営を行うことになるとともに、健全な競争が行われることにより、地域経済の活性化にも資することになると、こういうふうに考えているところでございます。
○浜田昌良君 正に、今御答弁いただきましたように、イコールフッティングとそして経営の自由度と、この二つをうまくバランスを取っていただいて、そして、必要であれば政府としても分野調整法を適用させながら、うまく新規事業を地域の中で喜ばれる形で展開していっていただきたいと思っております。 次に、地域貢献業務計画についてお聞きしたいと思っておりますけれども、これについては、国民の利便性への配慮として、郵便局が地域貢献業務計画を策定する際、きめ細かく地域の有識者の意見を聴取し、これを尊重することにより郵便局単位の地域ニーズをしっかり反映することとなっております。郵便局の新規事業には、地元の自治会のみならず、商店会などが高い関心も有しております。 そこで、再度準備室に質問しますが、この郵便局単位のニーズを反映する地域貢献業務計画とはどのようなものとなるのでしょうか。当該計画で認められたものはどんな事業でも、この社会・地域貢献基金の対象とすることができるのでしょうか。また、その策定に参加する有識者というと大体どういうイメージでしょうか。例えば、地元の商工会、商工会議所、自治会等々も含まれるのでしょうか。イメージをお聞かせいただければ結構と思います。
○政府参考人(細見真君) お答えいたします。 地域貢献業務計画は、郵便局会社が過疎地域などの金融サービスなど地域にとって必要性の高いサービスの提供を継続するために必要となる資金の交付を社会・地域貢献基金から受けるために策定するというものでございます。 具体的には、郵便局会社が具体的な地域貢献業務の内容とその実施に要する費用の総額を盛り込んだ三事業年度分の地域貢献業務計画を作成して主務大臣の認可を受け、この認可を受けた計画に従って基金から資金が交付されることになるということでございます。 地域貢献業務は郵便局を活用して行う業務ということでありますので、郵便局株式会社が計画案を作成するに当たっては、郵便局単位のきめ細かい地域のニーズを把握する必要があるわけでございます。この点につきましては、政府、与党合意を踏まえまして、郵便局株式会社法第六条二項におきまして、地域の有識者等の意見を聞き、それを尊重して、郵便局単位の地域のニーズをしっかり反映して地域貢献業務計画案を作成しなければならないことを郵便局会社に法律上義務付けたところでございます。 こうして、こうした要件を満たし得る有識者についてでございますが、これは、例えば地方公共団体の代表などが考えられるということを申し上げてきたわけでございますが、地域の実情が様々であるということでございますので、有識者の具体的な選定や意見聴取の方法につきましては、地域貢献業務と各地域におけるその必要性を非常に熟知しているという郵便局会社の判断にまずはゆだねるものと考えているところでございます。 こうしたプロセスにおきまして、例えば自治会や商店会の方も有識者として適切ということで判断されるんであれば、もちろん有識者に選ばれることはあり得るものと考えているところでございます。 一方、郵便局単位のきめ細かい地域のニーズが判断できるような形で地域の有識者などから意見聴取が適切に行われ、またこれが尊重されているということを制度的に確保する必要があるということでございますので、主務大臣が地域貢献業務計画を認可する際、所要の書類を提出させて、地域の有識者などからの意見聴取の方法などについて審査して、これを担保する考えでございます。
○浜田昌良君 正に、郵便局は地域のかなめであります。私は、郵便局単位のこの地域貢献業務計画などを通じまして、郵便局が地域住民の生活の拠点になっていくことによって地域の再生、歩いて暮らせるまちづくりを進めていっていただきたいと、その要望をさせていただきたいと思います。 次に、質問を、民営化後の主要新規事業の一つとして期待されています国際物流事業について質問したいと思います。 この国際物流事業は、欧州では四大事業会社による寡占が、寡占にあると言われておりますが、特にこれからはアジア内、またアジアと欧米に関して非常に将来性が期待されている市場だと見込まれております。そのような高い成長が見込まれる国際物流市場であるにもかかわらず、また既に有名なフェデックスやDHLの急成長があったという事象があったわけでありますが、郵政公社時代には本格的な事業進出が見送られてきたわけであります。 そこで、生田総裁にお聞きしたいと思いますけれども、なぜ今まで郵政公社時代に国際物流の分野に進出することが出遅れたのか、それは公社という組織形態に関連するものと考えられるのでしょうか、お聞きしたいと思います。
○参考人(生田正治君) お答え申し上げます。 公社の業務につきましては、日本郵政公社法第十九条の規定によりまして、事業の範囲、これが大変限定されておりまして、現在のところ残念ながら、投資を含め、国際物流業務には進出できないと、こういう仕組みになっているわけであります。
○浜田昌良君 非常に明快な答弁がありますが、確かに法律上、公社は規定されているということでありますけれども、こういうマーケットを見て、将来性のある市場を見て総務省と御相談をしたり、将来性を見てそういう法律の改正を考えたり、そういうことはなかったんでしょうか。
○参考人(生田正治君) 国際物流事業と申しましても、例えばコンテナとか、でかい大きな物流もありますし、郵便物を中心とした、あるいはそれを多少超える割合小物の物流もあるわけでありますけれども、そのどっちのマーケットも巨大なんですね。 私は元々物流の仕事をしておりましたから、入ってきて、どっちかといったら郵便関係の大きな物流があるのに全く出て、正直言うと全く出てないに近いわけであります。これは大変なことだと思って調べましたら、やはり今申しました公社法上できないと。そこを何とかしないと、ほかの会議でも申し上げたんですが、国際関係については一周りどころか世界の主要プレーヤーからは三周りぐらい後れているんですね、グラウンドで。 これはもう一刻も早く出なきゃいけないと思ったんで、総務大臣、それから竹中大臣にもお願いいたしまして、何とか改正していただけないかということで、今のこの法案の中の一部として、国際物流にだけ関してはもう一刻も待てないということで、一年間前倒しで来年の四月からやらしていただける格好になっているわけであります。
○浜田昌良君 正に、公社というところのその組織形態が私は関連しているんだと思っております。 これに関連しまして竹中大臣に質問したいと思いますが、こういう今後、競争が熾烈な分野、国際物流に限らずいろいろな分野が出てくると思います。そういう分野に進出していく際に、郵政公社と民営化会社では具体的にどのような違いが出てくるのか、そういう新事業進出という観点から見て、公社形態、また民間株式会社という形態についてお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今、国際業務に関しましては改めて生田総裁から大変強い意欲といいますか、示されまして、私自身もかねてから大変頼もしく思っているところでございます。 そうしたことを実現するためにも、私自身は民営化が求められているというふうに思っているわけでございます。 もう言うまでもございませんが、国内の郵便事業、非常に厳しい環境に置かれている。しかし一方で、国際物流に関して言えば、今委員御指摘のありましたように、いわゆる欧米のインテグレーター、四大事業者が寡占状況になる中で、アジアでは一方で大変な成長市場が存在をしております。今、この四大事業者がアジアのマーケットを目指してどんどん進出をしてきているという状況にあると承知をしております。大変可能性のあるまあマーケットだと。 しかしながら、これ公社形態による国際物流事業への進出ということになりますと、これは公社の業務、出資対象というのは公社法で個別限定的に規定をされている、そして国際物流事業はこれらに、今、そういう限定的に列挙されているところに規定されていないので、これは現行法令のままではできないわけでございます。また、公社というのはそもそも国が全額出資をして設立をした特殊法人でございます。その業務範囲や出資対象にはおのずと一定の制限がありますから、公社法を改正して公的性格の強い公社に国際物流事業のような民間企業が自由な経営の下で行っている業務を認めることにつきましては、やはり抑制的に考えざるを得ないというふうに思っているところでございます。 したがって、国際物流事業への進出を可能とするためには、やはりここは民営化をして経営の自由度を図る、そして当該事業は、私は、民間とのイコールフッティングを果たして、民営化して初めて認められることとなるものと考えております。民営化後の郵便事業会社は、民営化した会社として他の民間事業者と同一の条件の下で、正に創意工夫を生かした積極的な事業展開をしていただきたい、そのように強く期待をしているところでございます。
○浜田昌良君 是非、成長性が高いところですから、早期の進出を果たしていただいて、この国際競争の中で伍していっていただきたいと、挽回をしていっていただきたいと思いますが、本年三月に示された採算性に関する試算では、新規事業の例示として国際物流業務で年間四千億の売上高と二百億の利益を見込んでおられると、そういうことでございます。 そこで、この国際物流を所管されている北側大臣に質問させていただきたいと思いますけれども、この特にアジア市場での拡大が見込まれる中で、我が国郵便会社の国際物流進出についての期待についていかがでしょうか。
○国務大臣(北側一雄君) 委員も御承知のとおり、中国を中心といたします東アジア地域が生産拠点、またそれだけではなくて、消費市場として今一番急成長している地域だというふうに思います。我が国の企業も、本当に多くの企業がこの中国を中心として東アジアに企業として進出を図っていると。水平分業化が著しく進んでいる状況でございます。 我が国企業にとりましては、この東アジア地域というのは、ある意味では準国内化というような状況にもなっているというふうに思うわけでございまして、アジア地域における物流の量も急速に拡大をしております。航空輸送トン数で見ますと、最近十年余りで倍になるなど急速に伸びておりまして、今後も順調に伸びていくというふうに予測をしているところでございます。 しかしながら、この物流を担っているのはどこが担っているのかというふうな現状を見ますと、例えば航空企業でいいますと、平成十五年度で外国の航空企業のシェアが六〇%というふうになっております。我が国国内の航空企業は四〇%しか担っていない。さらに、物流企業でいいますと、我が国初の航空による小口急送エクスプレスサービスの分野におきましては、現在、郵政公社がEMSを提供しているほかは外国のインテグレーターのシェアが急速に拡大している。これまた、これも外国のインテグレーターのシェアは現時点においても六割を超えているという状況でございます。この分野におきましては我が国企業の進出は非常に後れていると、今、生田総裁からあったとおりでございます。 こうした中で、外国企業に伍して我が国の物流企業が我が国の荷主のニーズに的確に対応していくということは、我が国産業の国際競争力の向上には非常に重要な意義を持っているというふうに考えております。郵政公社は国内に約五千の集配拠点を有しております。これはほかの我が国の国内物流企業に比べて非常に大きな拠点を持っているわけでございまして、これを生かしまして国際小口物流分野に進出することは非常に意義深いと私どもは考えているところでございます。 国土交通省といたしましても、今、この物流基盤の整備として国際拠点空港の整備だとか、またそれへのアクセス整備だとか、そうしたことをし、今取り組んでいるところでございますが、この基盤整備の点でしっかりと工程管理をしながら推進を図ってまいりたいと思っております。
○浜田昌良君 今、北側大臣から御答弁いただきましたように、このアジアにおいては、最近十年間で輸送トン数が十倍で、今後もそのまた大きな、この十年間で倍になっていると、また今後もその倍増が見込まれると御答弁もありましたが、このアジアにおいてはFTA、EPAといいますか自由貿易協定もどんどん進んでまいります。シンガポールだけではなくて、ASEAN、韓国云々。そうなりますと、より一層工程間分業というのが進んでまいりますので、物流がかぎになってくると思っております。そういう意味で、是非、これについては日本の産業競争力の観点からも日本の郵政公社、頑張っていただきたいと思います。 それで、逆に、そのための準備ということでありますけれども、この年間四千億の売上高と二百億の利益というのは相当なものと思いますけれども、これを獲得していくためにはどの程度の投資額が必要なのか、またそれは他の事業を圧迫することがないのか、生田総裁にお聞きしたいと思います。
○参考人(生田正治君) お答えします。 世界でも非常に発展している郵政当局ですね、ドイチェ・ポスト、それからオランダのTPG、みんな海外で活躍して、それが利益の根源になって国を支えると。ドメスティックのマーケットは大体みんな小さくなってきたんですね。そういう構造なので、我々も是非やりたいと思っていろいろ計画しているわけですけれども、なかなか容易なことではないんですね。 非常に競争が厳しい市場ですから、我々もよほど努力しなきゃいけないと思っていますけれども、十年先を展望して見ていくと、今ここに先生おっしゃった四千億で二百億の利益というのは、非常に難しいかも分かんないけれども手の届かない数字じゃないし、グッドチャレンジといいますか、チャレンジするのにはいい数字ではないのかなと、というふうに私は思っております。 そしてまた、我々が出ていくことが、日本の海外に進出する企業のお役にも立てるというふうに思っているところであります。 投資額なんですが、これは民営化されるとすれば、それの枠組みが決まった後、その時点の新しい経営陣自身がリスクやマーケットのニーズ等を考えながら決めるわけなんでありますけれども、公社の、もし来年の四月からできるということになりましたら、その点からお話しする必要がありますから、その点は私が申し上げるべきなんで、そういう感じで申し上げますけれども、現在の経営スタイルというのは必ずしも全部自分で物を持たないんですね。オフバランスで、できるだけリースするとか、あるいはどこかと提携してジョイントベンチャーやるとか、いろんな工夫をしてお手軽に経営していくことが効率がいいということで今やっているわけでありまして、この海外進出の専門の業者、日本とは限りません、専門業者と提携するとか、あるいはジョイベンを組むとか、そういった形で効率的にやっていきたいと思っております。 もし、この御審議の結果、来年の四月から一年前倒しでできるということになるとすれば、まだ公社として一年あるわけでありますから、私としては、今計画しておりますのはそんな公社自身としての巨大投資は考えておりませんで、先ほどお話ししました提携とかジョイベン、日本とは限りません、を通じまして効率的にやろうというふうに考えておりまして、来年の四月からスタートさすことを考えておりまして、多分、投資額としましては大ざっぱに言えば百億から二百ぐらいの幅で公社第一期の間はやっていけるんじゃないのかなというふうに考えております。これが、額が小さいから大したことを考えていないのかと思われたらそうじゃなくて、これで、実はさっき言ったような手法で、かなり大きな夢のあるプロジェクトが現に組めるというふうに考えております。 それで、他の事業を圧迫するかというのは、これは今も公社の中は管理会計上は三つの事業を全部区分して独立採算的に財務、経理をやっておりますし、それでみんな自立してそれぞれ黒になっているわけです。これが民営化、もしなるとすればそこで分社化されるわけですけれども、同じ格好できちっとお互いに影響を与えないと。もし郵貯、簡保から幾らかお金を借りれば、ちゃんと金利も払って、ほかの市中とどっちから借りたらいいかなというふうな感じでやっていくと、こういうことになると思います。
○浜田昌良君 是非、迅速性と効率性を持って投資の準備をしていただきたいと思います。 最後に、今般、郵政民営化の最大のメリットとして言われております資金の流れを官から民へ変えるということについて、これについても多くの国民の方が関心を持っておられます。小泉総理も本会議の答弁で、政府保証付きという制約の下では郵貯、簡保の資金では運用先が国債や財投債の購入につながりかねないと答弁されています。しかし、そもそも、現在ですら民間資金はだぶつく中、郵政民営化で自動的に資金の流れは変わらないのではないか、そういう指摘もあります。 そこで、竹中大臣に質問したいと思いますけれども、三百四十兆円とも言われる郵便貯金、簡易保険の莫大な資金の流れが民営化によりどのように変わるのか。つまり、郵政公社であるがゆえに付けられていた政府保証が外れることによって資金の流れがどのようにメリットが生まれるのか、具体例を挙げて、割と国民に分かりやすく御説明をいただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 郵貯、簡保、政府保証付きで約三百四十兆円という膨大な資金を家計からこれ集めているわけでございます。ただ、これは、今総理の答弁御引用くださいましたが、やはり公社のままでは公的な資金として運用範囲はおのずと国債等の安全資産に限られるということになります。また、こうした制約の下では、これ郵貯資金等が財投債の購入等につながって、特殊法人等の活動のために活用されるという面は否定できません。もちろん、これはこれで必要な面がございますが、これを肥大化させたり非効率化させたりするものであってはならないということでございます。 こうしたことから、入口であります郵貯、簡保が公社のままではやはり資金の流れの構図は変わらない。したがいまして、これ、政府としては、これ入口、出口、中間、すべてを今改革をしているわけでございますけれども、入口の郵貯、簡保の改革、公社の改革はやはり避けられないというふうに考えております。したがいまして、郵政民営化を是非実現をして、政府保証を外して、郵貯、簡保の資金を民間資金に転化する道を開く、そして民間企業としての判断に基づいて厳密な資産負債管理をやっていただいて、資金調達が行われるとともに、これは段階的に貸付けや証券化商品への投資などに運用を拡大していっていただきたい。そうすることによって結果的に、徐々にしかし確実に民間へお金が流れるというルートをつくっていきたいというふうに思うわけでございます。 郵政民営化というのは、結局、財政の健全化の改革、そしてさらには政策金融の縮小、そういった出口の改革と相まって、また中間のところにあります財政投融資の改革と相まって資金の流れが官から民へ移っていく。結果的に、この国民の貴重な貯蓄が経済のよりダイナミックな発展や成長の源泉として有効に活用されるようになるということ、その道を是非開きたいというふうに思っているわけでございます。
○浜田昌良君 もう少し具体的にお聞きしたいと思いますけれども、資金の官から民へという流れは二つあると思います。一つは、郵便貯金、簡易保険自体が縮小して、その分、民間金融機関に流れるというものでございまして、一説には二〇一七年には今の三百四十兆が二百十兆になっているという試算もあります。もう一つは、民営化された郵便貯金、簡易保険を通じて民間部門の資金需要にこたえていくという流れでございます。この二つの流れをどのようなバランスで進めていくのか、西川副大臣にお聞きしたいと思います。
○副大臣(西川公也君) 今、資金の流れの変化についてお尋ねをいただきました。 郵便貯金銀行、郵便保険会社の資産運用につきましてでありますけれども、旧契約分につきましては国債等の安全資産で運用することとしたわけでありまして、一方、新規契約分でありますけれども、新契約分につきましては、移行期当初は公社と同じ業務範囲からスタートをし、段階的に貸付け等の新たな運用範囲を拡大することとしております。したがって、新契約分の規模が今後どうなっていくかと、こういうことになりますけれども、その拡大とともに運用対象も徐々に広がっていくだろうと、こう予測をしております。 また、郵便貯金銀行、郵便保険会社でありますけれども、市場経済の中で自らの責任と経営判断によりまして資金の調達、運用を行うこととしておりますので、市場機能が働く中でおのずと適正規模に収れんされるだろうと、こう考えております。裏を返せば、委員が御指摘のとおり、その分、他の民間金融機関あるいは証券市場等、民における資金の流れが増えていくと、こういうことになるかと思います。 このように、郵政民営化によりまして御指摘のとおり二つのルートで官から民への資金の流れの改革が実現することとなるわけでありますけれども、ただ、それぞれのルートにおける具体的な資金の流れの規模等につきましては、市場動向あるいは経営判断等によって影響されるものでありまして、現時点で見通すことはなかなか困難であるという状況にあろうかと思います。 なお、骨格経営試算におきましてでありますけれども、移行期間の終了時、二〇一七年における郵便貯金銀行の資金規模につきましては約百四十兆円、郵便保険会社につきましては約七十二兆円、合計二百十兆円程度になると見込んでいるところであります。現在、約三百四十兆円の郵貯・簡保資金が二百十兆円程度に縮小するわけでありまして、この間の経済規模の拡大を考えれば相当のスリム化、裏を返せば民における資金の流れの増大と、こういうことになるかと考えております。
○浜田昌良君 二つの流れを通じて、官から民へという流れ、資金の流れを実現していただきたいと思います。 今度は、資金を預ける側ではなくて借りる側、融資という面についてお聞きしたいと思います。 いわゆる窓口ネットワーク会社は預金の代行を行っていくということが一般に言われているわけですが、地域の方々はそこで融資は受けられないんだろうかという声を聞いたりします。 例えば、中小企業であれば、政府系金融機関を超えるリスクとなるようなミドルリスク・ミドルリターンのようなニーズにこたえられないのかと、それで一般の方々であれば、住宅ローンとか消費者ローンに代わるようなものも受けられないんだろうかと、そういう声もあるわけでありますけれども、今後、ここの、窓口ネットワーク会社の金融業務について竹中大臣にお聞きしたいと思いますけれども、この民営化された郵貯、簡易保険の資金はどのような形で民間の資金需要にこたえていくことになるのか、一定の郵便局は資金の貸付けの代行、あっせん業務を行うことが可能なんでしょうか。私自身は、そのような地元の資金需要にこたえることは資金の地域循環を目指していくことになり、地域の再生の観点からも重要と考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 民営化をされて、そして民間にお金が流れる道を開いていく。骨格経営試算におきましては、十年間でその規模全体、銀行については百四十兆円ぐらいの資産規模になる、そのうちの四分の一の三十五兆円程度がいわゆる信用リスクのビジネスに流れるということを想定しているわけでございます。 委員の直接のお尋ねは、そうした中で郵便局の融資の代行、あっせん業務を行うというようなことが可能かということであろうかと思いますけれども、これは銀行業の代理業務、窓口はこれを行うわけでございますけれども、衆議院における修正によりまして具体的にこのことが法律上明示をされまして、郵便局株式会社の業務としての位置付けの明確化が図られたところでございます。 銀行が行う融資の代理は、これは法的には代理業務に含まれますので、銀行法に基づく代理店規制その他の法律の定めにのっとって郵便局会社を行うことは、これは可能は可能でございます。実際に、郵便局で融資の代理が行われるかどうか、これは当面はなかなかそういうところまでいかないわけでございますけれども、郵便貯金銀行の業務拡大の進展でありますとか、郵便貯金銀行、郵便局株式会社、それぞれの経営のリソース、地域のニーズ等々を、様々な要素を勘案した上で、具体的には代理店契約の中身をどうするかという形を決める中で決定されていくということになると思います。 いずれにしましても、この郵貯資金や郵便局ネットワークが利用者のために最大限活用されますように、経営判断に基づき、様々なそして創意工夫を凝らした業務展開が行われるということを期待をしております。
○浜田昌良君 一応可能であるという御答弁でありまして、今後、代理店契約の中で検討していただきたいと思いますが、逆にそうなりますと、伊藤大臣にお聞きしたいと思いますが、地域の金融機関、いわゆる信金、信組、地方銀行というのは、リレーションシップバンキングということで地元との関係を強めてその機能を強めていこうという動きもあります。その中で、この郵便貯金銀行との補完関係どうあるべきかについて御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(伊藤達也君) お答えをいたします。 巨大な規模を有する郵貯、簡保が国の信用を背景に集めた資金によって貸付け業務等に急激に参入していくことについては、民間金融機関との競争条件や金融資本市場への影響等が考えられることから、民業圧迫といった状況が起きないよう適切に対応していくことが重要であると考えております。 このような考え方に基づきまして、今般の法律におきましては、先ほど西川副大臣からもお話がございましたように、移行期当初は公社と同じ範囲でスタートをして、そして民営化委員会の意見を聴取の上、主務大臣の認可により透明、公平なプロセスの下、段階的に業務を拡大することとされております。 このような配慮がなされている本法案の枠組みの下で、郵便貯金銀行が全国の郵便局ネットワークを活用した地域密着型の業務に強みを見いだし、地域の顧客の利便性の維持向上に寄与することを期待をいたしているところでございます。 また、参入を受ける側の民間金融機関におきましても、今委員から御指摘がございましたように、目利き能力を向上させるなど、リレーションシップバンキングの機能強化を図りつつ、充実した地域金融サービスを提供する努力を続けていくものと考えております。 こうしたそれぞれの取組を受けまして、将来的には郵便貯金銀行と民間金融機関が金融市場において切磋琢磨をし、あるいは補完、協調し合うことを通じて、経営の創意工夫によりお互いの長所を強化をし、地域のニーズに的確にこたえられる地域金融サービスの更なる充実が図られることを期待をいたしているところでございます。
○浜田昌良君 適切な補完関係をつくっていただいて、地域のニーズにこたえていっていただきたいと思っております。 最後に、竹中大臣にお聞きしたいと思いますが、冒頭、世論調査の結果を挙げたんですが、そのデータには、賛否は拮抗しておりました。ところが、法案の採決はどうかという答えに対しては、急ぐべきではないという意見が四九%と大宗を占めていたわけであります。これについて小泉総理は、先日の参議院本会議では、やっぱりこの郵便事業を取り巻く環境が急激に変化しているという点、そして準備期間が相当要るんだと、この二点を挙げて、この十九年四月からの民営化が必須であるという御答弁をされました。 これについて是非、竹中大臣から、国民が分かるように具体例を少し挙げて、この国会でこの民営化法案を上げるというのがなぜ必要なのか、再度、最後に御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 浜田委員御指摘のような、そういうじっくり議論をしろというような意向が国民の間で強いということは私も十分に承知をしております。郵政の問題というのはなかなか広範で分かりにくい、そういう観点から、やはり我々もっとこの重要性、まずこれが不可欠だということ、そして急がれるということについてもっともっと説明をしなければいけないというふうに今感じて、今も感じているところでございます。 まず、急がれるという点に絞って申し上げますと、やはり郵政を取り巻く環境はもう非常に劇的に変化しているということだと思います。国内の取扱い、郵便の取扱物数が非常な勢いで低下をしております。これが十年続くと三割ぐらい減ってしまうということも可能なわけで、そういう国内の郵便の事情があります。一方で、やはり金融の問題があろうかと思います。金融革新、これは通信革命以上に金融革命というのは激しいかもしれません。そのような中で、いろんな金融商品が出されて、簡保、郵貯とも取扱いがどんどんどんどん減ってくる。そして、環境が変化する中で、従来のように貯金で集めて国債等で運用するというやはりビジネスそのものが非常に私は危機に瀕してくるというふうに思っております。そうして、一方で、先ほど委員御質問くださったような国際物流を取り巻く環境の激変もございます。 そういうふうに環境が非常に早く変化する一方で、これ、民営化を最終的に実現するまで非常に長期の時間を要します。我々も移行期間は十年は掛かるというふうに見ているわけでございます。そうしたことを考えると、今正に、まだ体力がある今のうちにしっかりと民営化を実現して、そして次の時代に備えなければいけない、そのような思いで郵政の民営化を今正に行いたいというふうに思っているわけでございます。
○浜田昌良君 ありがとうございました。 終わります。
○大門実紀史君 日本共産党の大門でございます。 今日はいい質問が続いておりますので、竹中大臣、大分お疲れじゃないかと思いますけれども、だれのせいでもございませんので、耐え抜いていただきたいというふうに思います。 民営化の本質というのは、郵貯、簡保の資金を官から民に切り離すということだというふうに思っておりますけれども、それが、今日もありましたけれども、民間経済、実体経済に流れるわけではないと。国と民間銀行とか生保とか、その辺をぐるぐる回るだけではないかというのもあると思いますけれども、この問題は別の機会に取り上げたいと思いますが、とにかく、三百四十兆の郵貯・簡保資金を官から民に切り離すために民営化、そして分社化が行われると。そのために三事業一体で成り立ってきたものを四分社化すると。そこでいろんな心配も出されているわけです。 そもそも、一体経営だから成り立っていたのに、それを無理やりこうばらばらにすると、それで経営が成り立つのかというのが大きな疑問であります。特に、窓口会社が成り立つのかどうか、これはユニバーサルサービスが本当に維持できるのかどうかにかかわる非常に重要な問題です。もし赤字になったら、郵便局の設置義務も絵にかいたもちになってしまうというふうに思います。 そこで、民営化でできる郵便局会社、窓口会社について絞ってお聞きしたいと思います。 窓口会社というのは、郵便事業会社、郵便貯金会社、郵便保険会社の委託手数料で成り立つ会社です。こうした会社がそもそも経営的に成り立つのかどうかということでありますけれども、今日も委託料収入について質問が出ておりました。政府の骨格経営試算では一応成り立つというふうになっていると思いますが、それはそういうことでよろしいでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 分社化をしてそれぞれ新規事業を行わない場合、行う場合、試算をしておりますけれども、大門委員御指摘のとおり、分社化をしても、その後適切に運営することによってそうしたビジネスは成り立つということを確認しているつもりでございます。
○大門実紀史君 郵政公社にお伺いいたします。 去年の十一月、この骨格試算の郵貯銀行、郵便保険会社の窓口委託料の算定ですね、あるいは公社と民営化後の経費について意見を公表されていると思います。どのような内容か簡潔に説明をしてほしいと思います。
○参考人(生田正治君) お答え申し上げます。 昨年十一月に準備室が作成しました骨格経営試算、これは公社は準備室から要請されましたデータを提供いたしまして、準備室が設定した前提条件に基づいて計算作業などを協力して作ったものであります。 それについて準備室と非常に率直な意見の交換をして、約五ページにわたるあらゆる問題点をカバーしたものを出したわけでありますが、公社としては専ら経営企画部門がこれに対応いたしました。 公社から指摘しましたことは、五ページにわたるたくさんなんですが、その中の幾つかのポイントだけ申しますと、一つには、コインの両面論と私、言わせていただいているんですが、民間企業として経営が成り立つためには、税金を払うといった支払面と同時に事業を展開する面と両方の、コインの両面のバランスをよく考えていただきたいと。すなわち、ビジネスのモデルの自由化、適切な経営の自由度というのが必要ですよと。決して支払う面だけの民営化は困りますよというのが第一点でありまして、第二点は、今先生の御関心を示されました郵便局会社のコストの面でありますが、私どもとしましては、これは私自身の実感でもありましたけれども、地域社会住民のための利便性の維持というのは全国、全般的に今と同じように必要だという強い思いを持っておりましたから、そういった意味からも、また、郵便局会社のコストの大部分が実態的に金融二会社の委託料によって賄われているといいますか、今現にそこのコストとして賄われているわけなんで、郵便局会社が郵便サービスを民営化されるとしましても、その後もしっかり受託することになるような仕組みにしていただきたいと、そうしないと採算的に難しくなるんではないかと。 それから、三つ目としましては、金融二会社というのは政府の方針によりまして上下二分される結果としまして、民間にはないエクストラの消費税が約七百億掛かるわけでございまして、逆に民間とのイコールフッティングでこれは何とかするような制度設計をお願いできないかというふうなことを中心に意見を申し述べました。
○大門実紀史君 私がお聞きしたのは、窓口委託料あるいはコスト比較の部分でございます。要するに、原文でこう書いてあります。 窓口ネットワーク会社が成り立つようにするために、貯金会社・保険会社から窓口ネットワーク会社に支払う窓口委託料を逆算して意図的に大きくしているように見えますと。もう一つは、民営化後のコストが、コストが一・七兆から一・九兆に膨らむという矛盾を呈しておりますと、こういうことを私が質問した部分では答えられているわけです。 昨年、この公社が指摘されたときの数字は〇三年度決算に基づいた数字でございました。で、〇四年度決算が出ましたですね。まず、その数字お聞きしたいんですけれども、〇四年度の郵貯、簡保の経費はそれぞれ幾らになっていますか。
○参考人(生田正治君) お答え申し上げます。 〇四年度ということは平成十六度決算における郵貯、簡保の経費、これは、租税公課はもちろん入っていないんですが、これは合計で一・五兆でありまして、今、内訳とおっしゃいましたんで、郵貯が、正確に申しますと九千八百二十七億、それと簡保が五千五百九十五億、合計一兆五千四百二十二億でございます。
○大門実紀史君 ありがとうございます。 お手元にお配りした資料の二〇〇四年度経費の部分を今答えていただきました。二〇〇七年度の民営化後の経費の数字は、これ、骨格経営試算に基づいて公社が試算されたやつを、同じものでございます。 要するに、民営化した方が郵貯事業も簡易保険事業もコストが膨らむと。公社が指摘されたときには、二千三百五十九億円膨らんでいますよと、民営化後の方が経費が掛かっていますよとおっしゃったわけですけれども、〇四年度決算の比較では三千四百二十六億円更に膨らむと。民営化した方がコストが、経費が掛かるということになっております。 竹中大臣にお聞きしますけれども、民営化した方がコストが掛かる、経費が掛かるという、そんな民営化あるんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) ちょっと、これはどういう数字を比較されたものか、今ぱっといただきましたので、よく私、理解をしておりませんのですけれども、これ、あれでございましょうか、例えば税金とかそういうものを除いても違っているという意味でございましょうか。 これは当然、民営化しましたら、今まで免除されていました税金等々払わなきゃいけない。そういうのを除いても違うということでございますれば、これは恐らく、三社分社化したときの損益なのか、四社分社化したときの損益なのか。これ、A、Bというのは、三社と四社の違いがあるわけでございますかね。三社分社化、ともにこれは三社分社化ですか。
○大門実紀史君 皆さん出した骨格経営試算ですよ。
○国務大臣(竹中平蔵君) 二〇〇四年度の、これは恐らく時点が違うのでよく分かりませんですけれども、基本的には、二〇〇四年度ですから、これは手数料という形で、今まで人件費として払っていたものが手数料として払われる。トータルとしては、これは三社化であれ、三事業であれ一社であれ四事業であろうがトータルとしては同じはずでございますから、これはそういったときの、分社化のそのコスト表示の仕方によるものではないかというふうに考えられます。
○大門実紀史君 まだ、骨格経営試算の数字、基ですから、よく仕組みを竹中大臣まだ御存じないのかどうか分かりませんけれども、おっしゃるとおり、二〇〇七年度時点で、これ、委託料収入と利益と経費の関係というのはややこしいんですけれどもね。要するに、単純に切り分けしたものがこの数字でございます。骨格経営試算の単純切り分けした、四つに分社化して単純に切り分けしたものでございます。ただ、それで比べても増えているということがあります。 トータルでとおっしゃいますけれども、これはもう民営化された後ですね。民営化された後、トータルでコストは変わりませんと言っても、それぞれ独立企業です。今、一体でトータルコストと比べるならいいですよ。民営化された後はもう独立企業ですから、その論理は成り立たないと申し上げたいのと、ついでに申し上げますと、この骨格経営試算というのは、私、数字が非常に単純な切り分けで実態と合っていないということを申し上げておきたいと思います。 といいますのは、その委託料収入の計算というのは、残高の〇・三五掛けるプラス国債の手数料等々のプラスアルファが加わってなるわけですね。それが本来の計算です。そういうふうに出されているわけですね。ところが、これは単純に利益と経費を、移った部分だけ、コストも移りますけれども利益を移ると。移った利益が郵便貯金会社にとっちゃ経費に重なると。そういうことだけおっしゃっているわけですけれどもね。ところが、手数料の計算というのは別なんです。 もう一つ、これは内部処理の外部コスト化という費用が入っておりません。つまり、今まで社内でやっていたことを今度は別の会社に頼むわけですから、内部でやってきたことが外部コスト化いたします。それもこれに入っておりませんから、それは付け加えて申し上げておきますけれどもね。 いずれにしても、申し上げたいのは、なぜ民営化してコストが掛かるような会社になっちゃうのか、それぞれ郵貯と簡保がですね。これが問題だということを申し上げたいわけです。お分かりになりましたか、仕組み。
○国務大臣(竹中平蔵君) 済みません、全部理解していないかもしれませんが、基本的には、今先生おっしゃったように、こちらの方では今度はコストになります、しかし分社化されておりますから片っ方では収入になります。私は、そういうのは相殺されるはずでありましょうから、それは、全体として見ると、正にこれは連結して見ると、というふうに申し上げたらいいと思いますけれども、連結して見ると、その問題はないはずであるというふうに申し上げたかったわけでございます。 しかし、それに加えて、今追加で大門委員がおっしゃいましたのは、まあしかし、さはさりながら、分社化することによって追加のいろんな事務的な費用があるかもしれない、そういうものについてはあるということは否定はいたしません。しかし、それは決定的にそんな大きなものであるというふうには思っておりませんし、これはむしろ、なぜ民営化する、なぜ分社化するかということに関しては、それを上回る、より大きなメリットがあるというふうに考えるからでございます。 これは、やはり専門性を発揮していただく、責任を十分持っていただく、お互いの損益が影響し合わないようなちゃんと遮断をする。そして、加えて、民営化ですから、より自由にいろんな事業を独自に専門性を生かして展開していただく。そういう中によって、正に国民の利便にも資し、郵政全体の活性化にもなるようなそのような民営化ができるというふうに考えているわけでございます。
○大門実紀史君 まだちょっと、もしあれだったら、これ後でお渡ししますんで、私、自分で仕組みの表を作ってみました。まだちょっと勘違いされているかと思いますけれどもね。 いずれにせよ、これからのことは置いておいて、独立して民営化された後、その四つの会社がトータルコスト一緒ですよといったって、成り立たない話でございます、それぞれ独立企業ですから。やっぱり郵便貯金会社は郵便貯金会社の自分たちのコストを考えますのでね。それはお分かりだというふうに思います。そういう点で矛盾が起きますよということを申し上げたいわけですね。 要するに、無理に四枚に、まないたにのった公社を四枚に下ろしちゃったと。泳げなくなっちゃったわけですね。それをばんそうこうでくっ付けると、こんな話になっちゃうと。余計な経費も生まれてしまうということを申し上げたかったわけでございます。 もう一つは、この手数料の金額設定そのものについても聞いておきたいと思いますけれども、まず、この手数料の設定というのは、これは時間ないんで私の方で申し上げますけれども、銀行法と保険業法に、もしもこの手数料が過大な設定になっていた場合、法律に触れます。法律に触れます。銀行法十三条、保険業法百条の三に、余分な不当な手数料を支払った場合、それぞれ罰せられます。つまり、この手数料の問題というのは非常に法律的にも重い問題でございます。 もう一つは、この手数料が過大であった場合、民間になった郵貯銀行の株主はどう思うかと、どう思うかと。こんなものはもう、こんなたくさん払うのは必要ないと、これは株主として余計なコストを減らせと、この動機が、インセンティブが働くのは当然のことだというふうに思います。 したがって、そういう面からも、ユニバーサルサービスが維持できるとおっしゃいますけれども、違う意味での質問、今日はございましたけれども、論理的に言えば、そういうことが働くからこの手数料支出の削減を求めるふうに、そういう方向に働く、したがってユニバーサルサービスが非常にこの点からも困難になるというふうに思います。 しかも、この三千四百二十六億円というのは、私は大変不思議な数字だというふうに思っています。 骨格試算で窓口会社の〇七年度の税引き前利益というのは幾らなのか、これ答えていただけますか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 一点だけ、手数料の試算は民間準拠で行っていると、マーケットに準拠しているということを是非申し上げておきたいと思います。 骨格経営試算では、窓口会社の二〇〇七年度の税引き前利益は三千四百億円と試算されております。
○大門実紀史君 じゃ、その民間準拠も一言申し上げておきますけれども、この〇・三五というのはそれほど意味のある数字ではございません。店舗を持っている金融機関と持っていない金融機関の金利の差を取りあえず想定している部分でね、この〇・三五という数字は幾らでもどうでも変わるような話です。民間準拠といろいろ言われますけれども、いかにも何か厳格な数字をはめ込んだようにおっしゃいますが、そういうものではないというふうに指摘しておきたいというふうに思います。 今、三千四百億円という指摘が、言っていただきました。今見てもらったとおり、郵貯、簡保の経費の膨らみが三千四百二十六億円。つまり、数字が非常に、私、うまくでき過ぎていると。この三千四百二十六億がないと窓口会社は赤字に転落するわけですね、初年度から。そういうことになりますね。 窓口会社が成り立つのかどうかというのは、私、この法案のスキームの非常に大きなかなめだというふうに思っております。政府の側からいえば、窓口会社が赤字ですということだけは決して言えないと。なぜならば、ユニバーサルサービスがそこで維持できないということになりますから、何としても、まあほかのところは赤字になってもいろいろやり方ありますけれども、窓口会社だけは赤字にできないというものが働いているんではないかというふうに思います。 そういう点で、郵政公社も、意図的に大きくしている、つまり水増しされているんじゃないかと、この委託手数料というのはですね。意図的に大きくされているというふうに公社が指摘しているのはそういうことだと思いますし、つまり、それで経費が膨らんでいるんではないかということだと思います。 私、こういう、何といいますかね、何かそもそも根拠もあいまい、しかも何か腰だめ、なおかつ結論だけ帳じり合うと。こういう数字を出して、何かこの、この法案を、民営化を議論しろと言われても、これ議論しようがないというふうに思うんですね。もう少し、骨格経営試算よりももっときちっとしたものを、公社の決算あるわけですしね、もっとそれに基づいてきちっとしたものを私、出し直していただきたいというふうに思いますが、いかがですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは私、先ほど申し上げましたように、こうした手数料というのは正に市場のメカニズム、市場に準拠をしております。 これは、保険料の収入等々も今これはどういうふうに計算しているかというと、一般に保険料というのは、代理店が民間で多々ございますから、それの保険料の手数料の料率等々を持ってきて計算をしている。 先ほど、例えば窓口のある銀行とない銀行の差額を、私たちは、これは窓口の貢献としてやっているわけですけれども、これはいい加減なものだというふうにおっしゃいましたですけれども、いや、それは決してそういうことではなくて、正にマーケットがそのように評価してそのような利率が付けられているわけでございます。そこで与えられた手数料が正に窓口の貢献としてここの税引き前利益になっているということは、むしろこれは、市場経済というのは非常によくできているということを私は表しているんだと思います。
○大門実紀史君 だから何なんですか。私が言ったのはそういうことじゃないですよ。この計算のことを言っているんです。 民間準拠の、民間がやっているのを参考にして、指標の作り方、結構ですよ。結局、窓口会社がやっていけるような委託料を設定していると、そういうことになっているんですよね。だって、切り分けするというのはそういうことでしょう。切り分けそのものはそういうことじゃないですか。そうでしょう。だから、おかしいんですよ、そういうの。 ですから、午前中、長谷川先生からありましたけれども、ことごとく出てくるものがあいまいなまま、あいまいなままで議論しろと言われるから答弁もあいまいになりますし、深まらないんですよ、この法案の議論が、いつまでたっても。参議院においては丁寧な対応をされると言われているわけだから、もうこれでいいんですなんて言わないで、もっときちっとした資料を次から次とこの参議院の審議には出すようにお願いしたいというふうに思うんです。そういう、それは、それもできないわけですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 我々としては、市場に準拠してきちっとした数字を出させていただいているつもりでございます。それの根拠についても、お尋ねに応じまして、丁寧にお答えを是非させていただきたいと思っております。 いずれにしましても、これは逆算して作ったという御指摘がございましたが、これは違います。逆算して作ったものではなくて、市場のいろんな例を参考にして積み上げたものでございます。
○大門実紀史君 もう終わりますけれども、逆算した、逆算して作ったものになっていますよ、仕組みからいってですね。 それと、委員長、是非、参議院での丁寧な審議をやるという意味で、いろんな今の試算の、特に窓口会社の試算についてきちっとした資料を出していただくように理事会で協議をしていただくことを申し上げて、お願いして、私の質問を終わります。
○委員長(陣内孝雄君) この件につきましては、後刻理事会で協議いたします。
○又市征治君 引き続き、竹中大臣に伺ってまいります。 この法案の最も核心的な部分というのは、郵貯、簡保の民営化、廃止であって、三百四十兆円の金融資産の流動化、つまり官から民へ切り離すということで考えてよろしいかというのがまず一点。 あわせて、とすると、移行期間を十年も取るとか、あるいは政府の保証が残っている状態、例えば株を再度持ち合いをするとかというのは好ましい状態ではなくて、理念的には、一日も早く完全に政府保証を断ち切ることが理想だということで理解をしてよろしいか。 この二点、まずお伺いしたいと思う。
○国務大臣(竹中平蔵君) 郵政民営化の必要性は決して金融だけではございませんが、委員は核心とおっしゃいましたが、核心と申し上げてよいかどうか。ただ、非常に重要な側面として金融の問題がある。そして、それは三百四十兆円のお金が、官で集めて官で使うだけではなくて民間にも流れるような道を開いていく。このことはそのとおりであるというふうに申し上げたいと思います。 そして、それならば、十年という移行期間をどう考えるかということでございますが、これは、そのように民にお金を流していくということに関してはやはりノウハウの蓄積も要ります。そして、市場に対して混乱を、ショックを与えないようにするというような配慮も要ります。 より具体的に申し上げますと、今日も御議論いただきましたように、郵便貯金に関しては十年間は旧勘定が残ります。政府保証付きの勘定が残ります。そうしたことも総合的に勘案をしまして、ここは徐々に自由度を拡大をしていく、十年程度の時間を取って徐々に段階的に自由度を拡大する、そして株式を売却をしていく。そのようなやはり経過期間、移行期間は必要であるというふうに思っております。
○又市征治君 そこで、あなたがおっしゃる銀行や保険会社は信用が大事であり、だから政府保証を断ち切らねばならないというのはどうも矛盾して聞こえるわけであって、非常に分かりにくい論議なわけです。 そこで、足りない部分を補足して申し上げると、民間の一般銀行、保険は信用を自分で築き上げてきたと。これに対して、郵貯銀行や簡保会社がそれらと同じスタートラインに立つためには政府保証を断ち切らなきゃならぬ、そうしなけりゃ公平ではないと、こうおっしゃりたいんではないかと、こう思うんですが。 そこで、あなたには大変愚問だと思われるかもしれませんけれども、国民には大事なことなのでお聞きをいたしますが、だれとだれとのイコールフッティングなのか、この点についてお答えください。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今論点となっておりますその郵便貯金銀行、郵便保険銀行の活動に関して申し上げるならば、これは、イコールフッティングを図るべき相手は、これは端的に言えば、郵便貯金銀行については民間の金融機関、そして郵便保険会社については民間の生命保険会社ということになります。
○又市征治君 つまり、今最後におっしゃっていただきましたが、民間の銀行、生保と国営の今の郵貯、簡保との関係ということであって、そこには預金者や契約者である国民というのは関係は余りない、こういうことですね。 そこで、疑問が二つありますが、まず第一に、先ほども申し上げましたけれども、あなたは、民間銀行は信用を自前で築いている、こうおっしゃるわけですが、現実はそうでもないわけであって、例えば長銀は、破綻をいたしまして、政府によって救済をされて、最後は二束三文でアメリカ資本に買収をされた。大手都市銀行でさえ、一行当たり一兆円あるいは二兆円という公的資金注入を受けて、いまだに返済できない銀行もあるわけです。未返済残高は、りそなだけでもまだ二兆九千六百億円残っているはずですね。 そのときに、あなた方は、信用不安を生じさせないことが必要だと言って、国民の税金を平気で救済に使ってきたわけです。プライベートな資本を守るために、国民、国の巨額の資金を投入したわけですね。 で、民間銀行が信用を自前で築いているというのは、正にそういう意味で私は事実に反しているんじゃないか、こう申し上げざるを得ません。 こうしたプライベートな銀行がこんなに政府に守られているならば、だったら、庶民の零細な貯蓄である郵貯、簡保は政府保証から断ち切るどころか、もっと大事にされて当たり前じゃないか、こういうふうに国民の声があるわけですが、このことについて納得のいく御説明をいただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) まず、又市議員は、これはイコールフッティングというのは銀行や生保のためであって国民はどこにもないという御指摘でございましたが、これは決してそうではなくて、対等な健全な市場競争をしていただくことこそが国民の利益につながると、これは当然私たちはそのように考えているわけでございます。そして、そのような健全な競争に参加をして自ら切磋琢磨することは、郵政のためにもこれはなるわけでございます。その意味で、イコールフッティングを実現して健全な競争をしていただきたいというふうに考えます。 御指摘のありました公的資本増強についてでございますけれども、これはもう委員御承知のように、金融システムが、この民間金融システムが信用不安から機能の不全に陥ることのないように、正にシステミックリスクを回避するために、言わば市場の失敗を公的関与によって防御するという性格のものでございます。 市場は、時に市場の失敗を招くことがございます。しかし、それに対しては、政府はしっかりと手当てをするということは必要でございます。しかし、時に市場の失敗があるから、だから民間経済は良くないと、民営化は良くないということにはこれは当然ならないわけでございます。この市場の失敗を、その穴はしっかりふさぎながら、しかし民間経済の活力をしっかりと発揮していただくようなシステムをつくっていくことが、市場経済の中に住む我々の、そして政府の役割であるというふうに考えております。 郵貯、簡保は、官業として制約のある中で今までこの業務を行ってきましたですけれども、そうではなくて、民間とイコールフッティングに十分配慮をしながら、しかし経営の自由度を思い切り発揮していただいて、そして国民経済のために貢献をしていただきたい、それが今回の民営化の趣旨でございます。
○又市征治君 私が申し上げたのは、民間銀行は信用を自前で築いているとおっしゃるから、必ずしもそうでないということを申し上げたのであって、それは当然破綻をすれば、信用を本当に守っていくために国が幾らかの手当てをすることは、それは当然出てくることでありまして、それまで否定しているわけじゃありません。 そこで第二に、あなたのおっしゃるこの郵貯、簡保は普通の銀行、生保に変身をしてリスクを取るような運用に変えなきゃならぬということは、具体的に何に投資しろということを意図されているのか。まさかアメリカの国債を買いなさいということではないんだろうと思います。幾ら金利差が高いとはいえ、現在時点でも八千億ドル、約九十兆円弱も保有をしているわけで、そうするとアメリカの投資顧問会社に投資しろというのか。まあ、これは答弁求めませんけれども。 そこで、あなたの理想とされる金融商品の構成比率、つまりポートフォリオはどんな比率をお考えなのか。また、その具体的な商品名を代表的なものを挙げていただきたいと思います。移行期間ではなくて、完全民営化した場合のことでお願いをしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは民営化でございますから、正に民間の経営者の下で戦略的にそれを考えていただく、これが正に民営化の趣旨でございます。国から、国があらかじめポートフォリオを示すというのは、これは民営化の趣旨にこれはもう自ら反することになるのではないかと思います。 しかし、私たちはそういった経営者の判断がしっかりできるような枠組みをつくる、しかしそのとき、それがある程度の想定内であるということ、これは確認をしておかなければいけないと思っております。そうした観点から骨格経営試算を出させていただいておりますし、それに関連する収益性に関する試算をお示しさせていただいております。 この収益性に関する試算に関しましては、ポートフォリオと言われましたので、想定として全体の四分の一程度を信用リスクのビジネスに進出するということにしておりまして、その可能性としましては、これは融資等々も挙げられますけれども、シンジケートローンへの参加、さらにはABS等々、まあ証券関連のビジネスに参入するということも考慮に入れているところでございます。 具体的に何%をどこに割り当てるというのは、これは政府の人間として、しかも十年後のことを今申し上げることはできませんですけれども、そのような可能性を是非探っていただきたい。常識的に言いますと、民業圧迫の度合いが少なく業務遂行能力の点でも現在、公社が行っている業務と親和性のある業務、例えばABSや私募債やシンジケートローンと、そういうようなことを手始めに、順次拡大を図っていくというふうに考えております。
○又市征治君 衆議院段階でも、十年後三十五兆円を信用リスク商品に充てるという御答弁があったと思いますが、そういう点で大変威勢のいい割に中身の具体性が余りない。あらかじめそんなことを言うわけにいかぬと、こう前触れでおっしゃっておりますけれども、まあ本音は郵貯資金を下ろして株を買ってほしいというのが本音かなというふうに思ったりします。 数年前から株価の低迷に困って、証券業界と政府は、郵貯資金を何とか株式市場に引っ張り出そうとして税制優遇などあの手この手を使っておいでになるわけですが、郵便局で投資信託を売るというのもその手の一つだろうと思います。昨年、公社が妥協されて開始されていますが、投資信託そのものを売るということになったわけですが、これはもう元本保証なしのリスク商品であることはもう言うまでもありません。 さっきのは、民営化後のリスク商品の例示の中に投資信託入ってないわけですけれども、なぜかと思って事務方に聞いてみましたら、郵便局は仲介だけでリスクを負わないからだというふうにお答えでありました。しかし、利用者にとってみては、正に投資信託も紛れもないリスク商品なわけで、そういう意味で、郵便局は窓口を貸すだけで何の責任も負わないと。しかし、その点を利用者は一体全体分かっているのかどうか大変不安なわけで、元本割れをしたら利用者は郵便局にだまされたと言うんじゃないか。こういう立場で私は、総務委員会の場ではこれは反対を申し上げたところであります。 そこで、金融担当大臣に次、お伺いをいたしますが、今、竹中さんが挙げられた、郵貯、簡保が今後買うべきリスク商品の例を幾つか挙げていただいて、この近年の動きから、それぞれのリスクあるいはリターンがどのぐらいか、若干御説明をいただければと思います。
○国務大臣(伊藤達也君) お答えをいたします。 竹中大臣が今御説明をされました金融商品にかかわる近時の民間金融機関の取組、運用状況を見ますと、必ずしもすべての商品のデータが整備されているわけではございませんが、貸付けや株式での運用が低迷する一方、私募社債につきましては、十七年三月期と四年前を比べてみますと発行会社ベースで六十七兆九千億円増加、アセットバック証券につきましては四年間で約一千億円の発行会社ベースで増加、シンジケートローンにつきましては一年間で二・六兆円増加をしている傾向にございます。
○又市征治君 今のどれがリスクが高いのかという説明がないので補足をいたしますと、普通の銀行になれば全面的に企業などへの貸付けもできるし、株式も買える。しかし、これらは当然リスキーなわけですね。現に、銀行はみんなこれで金融不安を起こして公的資金注入に至ったわけです。ハイリスク・ハイリターンを求めていない庶民の零細な資金、郵貯をなぜ無理やりこの普通の銀行にしてこのリスクを負わせるのか、まだ納得できませんね。 そこで、ひとつ生田総裁に次、お伺いをいたしますが、現在の公社の郵貯、簡保のポートフォリオ及び実際はどうなっているか。民間企業の社債だってかなり買っておられますね。しかし、低く抑えられております。また、地方債や自治体への貸付けという地域貢献も多いと思いますが、御紹介をいただきたいと思います。
○参考人(生田正治君) お答えいたします。 郵貯、簡保の資金運用は、あらかじめ経営計画で定めました資金運用計画、それからALMの方針に基づきまして、安全、確実性、これは公社でございますから非常に重視しております、これを重視して実施しているところでございます。 十六年度末の運用状況につきまして主な運用資産を挙げますと、まず初めに、郵便貯金は、二百六十一兆円の残高のうち国債が百十二・六兆円です。地方債に九・三兆円です。社債に、社債などに七・四兆円でございます。 こうやった運用をするほか、地方公共団体への貸付けというのがあります。貸付けが二・九兆円ということでございます。 二番目に、簡保の方でございますけれども、これは資金量が百二十兆円、百二十兆円の残高のうち、国債が五十七・五兆円、地方債が六・五兆円、社債などに十九・一兆円。この運用のほかに、地方公共団体への貸付けが十九・三兆円と、こういうポートフォリオになっております。
○又市征治君 金額でおっしゃいましたからちょっと分かりにくいかと思いますが、郵貯資金でいえば、国債で五〇%、社債や地方債四%ずつ、こんな格好でありますし、簡保資金でいえば、国債が四九%、地方債が五%、社債等が一六%、地方公共団体へも一六%と、こういうことで相違ございませんね。 お聞きのとおり、公社のままで安全を守りつつこれだけのことができるわけですね。投資先を広げるというならば、私は、前にも申し上げたんですが、郵貯、簡保は現在の公社のままでもっと地方債や、大手銀行が貸し渋りをしている地域金融あるいは中小企業やNPOへの金融に融資をしてもいいんだろうと思うんですね。これは一種の地域還元でありますし、庶民の資金を身近なところへ回すということにもなります。しかし、どうも竹中大臣がおっしゃっているのは、どうももっとリスクの高いところへ回せと、こうおっしゃっているように聞こえてしようがないわけですね。 そこで、いや、そのことが今日の質問ではございませんが、そこで、竹中さん、昨日、政府保証でリスクビジネスをやるのは、損したらリスクを国民に負わせることになるから駄目だ、だから民営化すると、こんなふうに高橋委員におっしゃったわけですけれども、これ自体、リスクビジネスの方がだれにとってもいいんだというように誤った前提に立っておって賛成はできませんけれども、それはおくとして、では民営化したらリスクは一体だれが負うのか。株主だけが負って預金者は全然負わなくていいのか、また株主の中にいる政府もリスクを負うのではないかと私は思うわけですが、民営化した郵貯銀行などがリスクビジネスで損したら、預金者も政府も、そして公的資金、つまり税金の注入をしなければならなくなるわけであって、国民全体のリスクを払わされること、国民全体がリスクを払わされることになるんじゃありませんか。
○国務大臣(竹中平蔵君) これはいろんな、国民としてはいろんな形で資産を運用したいということなのだと思います。それは、国債、安全な国債を買いたいという方もいらっしゃれば、もう少しリスクを取りたいという方もいらっしゃる。しかし、今問題になっていますのは、このような形で銀行に預金されたものについて、それが国が、国が行っている銀行であるがためにその運用先が安全資産に限定されているということであろうかと思います。 同じような預金を集める場合でも、民間の銀行はしっかりとリスクを取って、その分、まあ民間のお金というのは、これはある程度リスクが高いわけでございますから。しかし、民間は民間で、しっかりと自分たちにお金を回してほしいというやはり強い期待を持っているわけでございます。そうしたお金の流れをそれぞれの各経済主体が自らの責任においてしっかりと判断をして、その結果、お金が流れるべきところに流れていく、そして資源の最適配分が実現できるようにする、そのような仕組みをやっぱりつくっていくことが私たちにとっては重要なのであろうというふうに思っております。 委員は、公社のままで改革をするということを今おっしゃったと思いますが、例えば現在も、これは地方債、これは市場から取得が可能、地方公共団体については財投の枠組みの中で国会の議決を受けて政策的融資として総務大臣が認めた金額等々の条件の下で可能である、民間金融機関に対しては預金やコール資金の貸付けを行うことが今でももちろん可能となっております。しかし、それ以外のやはり制約は受けているわけでございます。 我々は、やはり日本を改革していく、しかしこの改革というのはやはり経営の自由度を拡大して収益力を上げるということをやはり意味すると思います。しかし、収益力の高い業務というのは、その裏でやはりある程度のリスクがあるわけで、そういうことをしっかりと判断をしていただいて、そのお金が必要なところに回るような仕組みをつくっていきたいと、それが今回の民営化の趣旨でございます。
○又市征治君 時間が参りましたから、幾つかまだ残ったんですがやめますけれども、つまり竹中大臣が結局、あなたの政府保証を断ち切るという考えは、民間銀行、生保会社の利益の立場に立って、郵貯、簡保を一日も早くリスクマネーに変質させる政策と言わざるを得ませんよ。では、その反面、国民、預金者の立場はどうなるか、ローリターンでもいいからと、郵貯、簡保を頼っている三百四十兆円の庶民のとらの子はどうなるか。リスクは個々人で負いなさい、もはや日本国内に安全な預け先はなくなる、このことを国民は肝に銘じなさいと、こう言われているに等しい、こう申し上げざるを得ない。その点を申し上げて、今日は終わりたいと思います。
○委員長(陣内孝雄君) 六案に対する本日の質疑はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(陣内孝雄君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 郵政民営化法案外五案の審査のため、参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(陣内孝雄君) 御異議ないと認めます。 なお、その日時及び人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(陣内孝雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(陣内孝雄君) 委員派遣承認要求に関する件についてお諮りいたします。 郵政民営化に関する調査及び郵政民営化法案外五案の審査のため、委員派遣を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(陣内孝雄君) 御異議ないと認めます。 つきましては、派遣委員、派遣地、派遣期間等の決定は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(陣内孝雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時七分散会