郵政民営化に関する特別委員会 第5号
- 発言数
- 341 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2005/07/20
会議録
○委員長(陣内孝雄君) ただいまから郵政民営化に関する特別委員会を開会いたします。 郵政民営化法案、日本郵政株式会社法案、郵便事業株式会社法案、郵便局株式会社法案、独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構法案及び郵政民営化法等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案、以上六案を一括して議題とし、前回に引き続き質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○野上浩太郎君 おはようございます。自由民主党の野上浩太郎でございます。 まず、冒頭、この郵政民営化法案、本当に自民党においてもあるいはこの国会においても相当の時間、議論を積み上げてまいりましたけれども、しかし国民の皆さんにこの法案の中身についてやはり十分な理解をしていただいておるというような状況にはまだなかなか至っていないんではないかなというふうに感じております。当然、丁寧に説明を繰り返していくということ、これは本当に必要ですし、大前提だというふうに思っておりますけれども、しかし一方で、この理解を深めていくには、今なぜ民営化なのかと、こういう本当に至ってシンプルな問いに対して、やはりなかなかシンプルにこうなんだと答えにくい問題であるということもあるというふうに思うんですね。 つまり、その背景にはこの複雑な財政とかの知識が必要であったり、あるいはこの現在公社が国鉄のように赤字じゃない、だからなかなか緊急性を感じられないとか、あるいはこの経営の自由度と公共性という一見まあ相反するようなものを同時に追っていかなければならないという議論であるという点があったり、なかなかこの問題特有の理由というものがあるというふうに思うんですけれども、やはりこれをしっかり認識をして、理解をして、そういうポイントを置きながらこの説明を尽くしていくということが大事だと思いますが、竹中大臣のまず御認識について、冒頭お伺いをしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今、正に野上委員御指摘くださいましたように、郵政民営化の問題、これは官から民への構造改革の本丸として大変重要な位置付けを我々も置いているわけでございますし、それなりに説明もさしていただいているわけですが、しかし、やはり国民の皆様からはやはり分かりにくいという御指摘を受けているというところだと思います。 その要因としましては、これも今も委員御指摘くださったと思いますけれども、公社、やはり生田総裁の下で皆さん大変御努力なさっておられる、公社は良い方向に向かっているのではないか、そうした中で現状で差し迫った危機が発生しているわけではない、そういう問題、これは国鉄民営化のときとの関連でやはり違うと、大きく違うところだと思います。 そして、何よりもやはりこれは財政と金融の非常に複雑な知識等々が求められるところもございまして、その意味でやはりしっかりと御説明をしなければいけない難しい問題であろうかというふうにも思います。 また、さらには、これ必ず御批判として、両方からの批判を私たちは受けます。こういうふうに民営化して郵政はやっていけるのかと、経営がつぶれてしまうのではないかというような御批判があるかと思えば、一方で、これは巨大なガリバーのようなものになってしまって民業を圧迫するのではないか。事ほどさように、やはりこの問題の難しさを示しているというふうに思っております。これまでいろんなテレビキャラバン等を通じて国民に対して説明に努めたところでございますが、まだまだ努力をしなければいけないと思っております。 もう言うまでもございませんが、やはり郵政民営化を実現すればマクロ経済を活性化する、そして公社の経営を良くする、国民の利便性を高める、それぞれ非常に多様なメリットがあるというふうに思っております。そうした国民生活に大きなメリットをもたらすものである、そうした点を是非今後ともしっかりと御説明をさせていただきたい。改革の本丸でございますので、今後とも国民の御理解が得られるように最大の努力をしたいと思っております。
○野上浩太郎君 先週から始まった参議院の議論は大変注目をされていますし、またある意味では評価もされているというふうに思うんですね。やはりこの参議院の議論通して国民の理解が深まるようにしっかり議論していきたいというふうに思います。 そして、この法案を議論するに当たっては、これはもう郵便局の問題ですから、まずここに至るまで郵便局が果たしてきた役割とか意義というもの、あるいは地方での実態というものをこれはやはりまず正当に評価をして認識をする必要があるというふうに思うんですね。やはり、郵便局というのは、これまで郵便にしろ金融サービスにしろ、本当に国家の基本的なインフラを担ってきたというふうに思いますし、やっぱり地方においては高齢社会、過疎社会というものを本当に支えてきたと、正にこの地域のコミュニティーとしての役割を果たしてきたというふうに思っております。 しかし、一方で、その中でどのような公共性を今後ともしっかり維持していかなければならないのかと、こういうこともしっかり認識していかなければならないと思いますけれども、この点についての御認識をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 郵便局が果たしてきた役割、意義、そして現状の地方の実態、それをどう評価、認識するかというお尋ねでございます。 郵便局は、これ郵便、郵貯、簡保の業務だけではなく、年金でありますとか恩給、公共料金の受け払いなどの公共的な業務もしっかりと行っておられる。そして、住民票の写し等の交付など、地方公共団体からの受託業務など非常に幅広い業務を行って、そして地域社会に定着する形で大変重要な役割を果たしているというふうに強く私も認識をしております。 この意義、こうした地域社会における意義、役割につきましては、私自身、テレビキャラバンで全国を回らせていただいて、この全国に張り巡らされた郵便ネットワークは正に国民の資産だというふうに考えているところでございます。だからこそ、この郵便局のこのような社会的な機能は今後ともしっかりと守っていくべきものというふうに考えまして制度設計をしているつもりでございます。したがいまして、法案におきましては、これも与党と政府との真摯な協議を踏まえまして、国民の安心と利便を守りながら、かつ、この資産を十分に活用するという点に配慮したつもりでございます。 具体的に申し上げますと、郵便局の設置についてはしっかりと法律等々でも担保しておりますが、その設置の状況につきまして、その毎事業年度、郵便局会社からの事業報告書の提出等によりまして総務大臣が把握をしまして、必要に応じ適切な措置を講ずるということを法案で定めております。 また、与党との合意を踏まえて、郵政民営化委員会による三年ごとの総合的な見直しの対象に必ずこれをするということにしておりまして、その結果、必要があれば委員会は政府に意見を述べまして、総務大臣において適切な措置を講ずることが可能な仕組みとしているところでございます。 ほかにも措置ございますが、このような法律上の措置を踏まえまして、実際の郵便局の設置につきましては、過疎地は当然のこととしまして、都市部も含めまして、国民の利便性に万が一にも支障が生じないように十分に配慮して、郵便局ネットワークを国民の資産としてしっかりと維持していきたいというふうに考えているところでございます。
○野上浩太郎君 この郵政民営化を考えますときに、やはりこの民営化の仕組み自体をしっかり議論していくこと、これはもう当然大事なことでございますけれども、やはりこの郵政民営化自体、長期的な国家ビジョンの中でどういうふうに位置付けていくのかと、こういう視点も重要だと思っております。 本当に、現在、今、国、地方合わせて一千兆円にもなんなんとする借金があると。財政再建、大変重要な課題でありますし、合計特殊出生率も一・二八になると。少子化も進む、高齢化も進むと。こういう社会全体が大きく変わっていかなければならない中で、この郵政民営化はどういうふうに位置付けられていくのかと。さらには、長期的な国家ビジョンの中でこれからどういう社会像を目指していくのかと。やはりこういう大枠の中でこの郵政民営化を位置付けていくということも大事だというふうに思っています。 私は、やっぱりこれから目指すべき社会として、これはやはり小さな政府を目指して市場原理を導入していくと、官から民への流れをつくっていくと、ここのところ大変重要だと思いますが、同時に、やっぱり地域の中で支え合う仕組みといいますか、地域や家族の力を高めていくと、こういうようなことも同時につくり上げていくということが大切だと思いますけれども、この郵政民営化を長期的な国家ビジョンの中でどういうふうに位置付けて、そしてどういうふうな社会を目指していくのか、その社会像についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 長期的な位置付け、大変重要なお尋ねだと存じます。 先ほど、公社は当面深刻な経営危機に直面しているわけではない、長期的な視点からやはり、だからこそ物事を考えなければいけないと申し上げましたが、今正に長期的な視点ということで内閣府の二十一世紀ビジョン等々についても御言及いただきましたけれども、その日本二十一世紀ビジョンによりますと、現在の我が国は、もしも構造改革を怠り、そして人口減少等による生産活動の縮小、生産性の停滞を招くというようなことになると、そこに大きな政府が経済活動のおもし、足かせとなって、更に衰退のシナリオをたどる可能性もあるという厳しい御指摘がございます。 しかし一方で、構造改革を進めて経済の活性化を図り、そして小さくて効率的な政府を実現して新しい躍動の時代を迎えることが可能なんである、そして今私たちは正にその岐路にあるというふうに考えられておるわけでございます。 このために、必要性の乏しい官によるサービスの提供は極力縮小させて、代わって、それを民間企業でありますとかNPOなどの民が主体となって公共サービスを提供するような役割を担う。これは、「豊かな公・小さな官」というキャッチフレーズをその中では掲げていますけれども、公的な機能は必要だと、しかしそれをすべて官がやるということではなくて、民でできることを民でもやるんだということでございます。そして、民の活力を高めて、生産性上昇と所得拡大が更に良い循環を生んでいくような質の高い市場経済を目指すことが必要であるというふうに考えられるわけでございます。 こうした観点から考えますと、やはり巨大な官業を縮小して、公務員、三十八万の公務員を縮小する、そして民間の活力が発揮される領域を拡大していくことはやはり重要であろうかと思います。また、郵政の三百四十兆もの膨大な資金を官から民に流す道を開いていくと。それによって経済の活性化を図りながら、民間企業が自由な経営の下で同様のサービスを提供している郵便、郵貯、簡保の分野につきましては官業を縮小していくと。 一方で、先ほど言いました豊かな公でございますけれども、百三十年の間続いてきた郵便のユニバーサルサービス等公共的な役割については引き続き果たしていけるような制度設計を工夫する。そのような形で、日本全体のビジョンの中でやはり郵政の改革を位置付けなければいけないというふうに考えているところでございます。 この国の将来を考えましたときに、小さくて効率的な政府を実現することは不可欠でございます。その意味で、郵政民営化は正に避けて通れない改革の本丸であると考えるわけでございます。
○野上浩太郎君 正に、常にそういう大きな流れの中でどういうふうに位置付けていくかということを意識しながら議論を進めていかなきゃならないと思いますが、大枠の大前提の議論はこれまでにいたしまして、具体的な議論に入っていきたいというふうに思っておりますけれども、今日は公社の生田総裁においでをいただいておりますが、先週の参議院の議論におきましても、また昨日の議論におきましても、公社の先頭に立って改革を進めておられる生田総裁の御答弁の中で、やはりこのまま公社の、このままの状況で推移をしていくとこれはなかなか厳しい状況になるといった趣旨の御答弁というのは本当に重いものであるというふうに思っております。 まず、改めて、このまま公社の状況が推移するとどうなっていくのかを、郵便ですとか貯金とか保険とか、なるべく個別の事業ごとに、個別具体的に教えていただければというふうに思います。
○参考人(生田正治君) お答え申し上げます。 現在、公社といたしましては、公社法の枠組みの中で、また社会規範にも配慮しながら三つの経営ビジョンを掲げて、それを実現するためにアクションプラン、行動計画をもって改革を進めております。三事業とも職員たちの大変な努力によりまして幸い二年連続黒字出したということで、フェーズ1の二年を終わりまして目標は達成したと、こういうことでございます。 今の公社法の枠組みと社会的規範の枠内でもまだ改善の余地がございますので、これからの二年、これをフェーズ2といたしまして、生産性向上など、あるいは営業の強化など更に努力してまいるつもりでありますが、正に今先生が御指摘のとおり、その将来を展望すると、まだ改善するんですよ、だけど長期に将来を展望すると、率直に言って大きな制約があると。 そこで、具体的に話をせよということなんでお話ししてまいりますが、郵政事業だけを時系列的に過去と現在見ていきますと、かなり改善してきているということで御評価もいただいているわけでありますが、私自身は全く楽観してないというところでございまして、それは市場において、マーケットにおいて同業他社と比較すると、三事業とも利益率が極めて低いということがまず申し上げられます。 平成十六年度の決算で例えば申し上げますと、郵便分野における対売上経常利益率というのは一・四九%なんですが、ヤマトさんの場合は四・五%、日通さんで二・六というふうな、利益率が極めて低い。それから、貯金の方で、郵貯の対預金利益率、預金に対してどれだけの利益率が上がったかというのは、これは郵貯で見ますと〇・四八でありますが、東京三菱の場合は一・〇一、三井住友は一・五三%ということで、半分以下ということになります。それから、簡保に至りましては、民間の生保さんはみんな三利源、費差、利差、死差ですが、三利源はみんな黒字で、これが利益の根源になるんですが、制度上の問題点もあったんですが、簡保は残念ながら、これはただ簡保のみ赤字であると、こういう現状でございます。 郵便の分野でもう少し詳しく申し上げますと、例えばですが、国際の分野だけ見ましても、投資とか海外での郵便事業ができないということでございますので我々は手も足も出ないんですけれども、外国勢は逆に伸び伸びと世界じゅうに、アジアに日本へとどんどん上陸してきていると、こういうことでございまして、法人出しの国際エクスプレス便を見ますと、ドイチェ・ポストが既にDHLを買収して日本でも一位であります。二位がアメリカのフェデックスで、我々郵政公社は第三位と、こういう現状でございます。 この中で、もし外国勢に日本の企業の買収でもされましたら、これは今リザーブドエリアが信書という非常に概念になっているんでもう瀬戸際をどんどん侵されるんですが、大変な危険をはらんでいるなと、こんな気がいたしておりまして、私としては、国際事業をやれるようにしていただいて進出していくことが競争力を付けて日本を守ることにもなると、こういうふうに考えております。 それから、今度は金融分野の郵貯、簡保でありますが、余り詳しいことをお話ししてもいけないと思うんで大きいことを申しますが、資金量が減少傾向にあると。平成十一年ごろは三百七十六兆合計あったんですけれども、私が引き継いだときは三百五十七兆で、この十六年度末で三百三十二兆ですね。これが今お話しになっている民営化後の十年と、平成二十六、七年で見ますと、大体二百十兆から二百三十兆になる。これはほぼ確実になるわけです。 ということは、総額が三分の二になるわけですから、規制緩和がなければ利益率もほぼ同じと見るべきでしょうから、利益そのものが三分の二になってしまうということを取りも直さず示しているわけでありまして、額も言わばメガバンクと同じようなレベルになってくるし、利益は極めて低いと。こういうことで、民間の利益率に近づけ得るような自由度は必要ではないかと、こう考えているわけであります。 公社も協力して出しました二〇一七年までの、平成十六年ですね、政府の骨格経営試算、これがその事実を非常に端的に示しておりまして、何ら改革がなければ、三事業とも十年間黒字は維持するけれども、売上げ、利益とも低減していく姿を示していると。それを私は、長期的に見ると深刻な、重く受け止める事態があると、こういうふうに申し上げたわけであります。 このようなことから、中長期的に郵政事業の経営の健全性を維持しつつ、それは国民の重要な生活インフラとして大切なパブリックな役割を果たしていくというためでありますが、そのためには事業体そのものも健全になるべきなんで、良いタイミングで、これは政治判断をしていただく重要なポイントだと思いますが、良いタイミングで適切な経営の自由度をいただいて、民間の利益率に近づくような努力ができるようなことにしていただきたいということを申し述べてきたわけであります。
○野上浩太郎君 ありがとうございました。 本当に、具体的な数字によって、本当に公社、このままいくと状況が厳しいということ、大変よく分かったわけでございますけれども、ちょっと角度を変えてお聞きをしますけれども、今の御答弁は、このままの状況で推移をすると、やはり長期的に郵便局のネットワークですとかあるいはユニバーサルサービスというものの維持に支障を来すということになるのかどうか、この辺の見解についてお聞きをしたいと思います。
○参考人(生田正治君) お答えします。 長期的な視点に立っての分析といいますか考えと申し上げたので、その先のことを申し上げるのは大変難しいわけでありますが、しっかり申し上げられることは、無論、公社、一期四年、私が責任を持たせていただいている間は全く問題ないと、これは言い切れると思います、言い切れます。 それから、それを超えましても、当面大きな問題が生じることはないとは思いますが、長期的には三事業が厳しい方向に向かっているというのは先ほどお話ししたとおりであります。私がこれから十年先のその時点の経営を代弁するわけにはいかないわけでありますが、経営者として経営の一般論として申し上げれば、やはり利益が三分の二になってくる、その先にらめばもっと減ってくることになれば、多分経営者は放任するわけにはいかないんじゃないかなと、こういうふうに想像するわけであります。 その結果、経営者の判断として、例えばですよ、仮の話ですけれども、それを救済するための方策を一杯考えるでしょうけれども、合理化もするでしょう、いろいろやるでしょう。だけど、そのうちのメニューの、頭の中のメニューとしては、料金の値上げとか、余り言いたくないんですけれども、料金の値上げとか一部地域でのサービスの合理化と、こういったことを検討する、検討するんですよ、検討することも必要な場合もあるんじゃないのかな、そういう可能性も否定できないんじゃないかなと、こう思います。 このようなことになった場合に、結局、全国のお客様に経営悪化のしわが寄る可能性がないかといえば、出てくる可能性もあるわけでありますし、御不便を掛けるのもいけませんし、そのようなことにならないように、先ほど申し上げましたように、政治の御判断で良いタイミングで適切な経営の自由度を付与していただきまして、重要なお役目を果たす事業体そのものの健全性に御配慮いただければ有り難いなと、こう考える次第であります。
○野上浩太郎君 ありがとうございました。 大変重いお言葉だと思いますし、このままいくとじり貧になってしまうということですが、この議論の中で、一方では経営の自由度ということが問題で、これ、公社法の改正でも対応できるのではないかと、こういう議論もあるわけですが、これは竹中大臣にこれについての見解についてお聞きしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) もう公社の経営環境、やっぱり楽観を許さないということにつきましては、もう今、生田総裁から非常に詳しくお話があったわけでございます。 一方で、その環境が激変している国際物流等々、そういう問題もあろうかと思います。それに対して、公社のままで改革をしていくことをどう考えるかというお尋ねでございますけれども、公社といいますのは、公共の目的を担保するために国の全額出資で設立される特別の法人でございます。したがいまして、その業務範囲については、その設立目的を踏まえておのずと一定の限界があるというふうに考えられるわけでございます。 いろんな取扱商品の多様化等々、そういうことも、今総裁もお話ございましたですけれども、例えば郵便局で扱えるもの、その業務の内容というのは、これは法律で限定列挙をされるわけでございます。公社としてこういう新しいことをやりたいと思いましても、そのたびにやはり法律を改正して、やはり柔軟性、機動性という観点からおのずと限界が出てくる。 また、国が特別の目的でつくっている、公共の目的を担保するために国の全額出資で設立されている特別の法人が何か新しいことをやろうとする場合には、じゃそれと同じようなことをやっている民間との競合関係をどう考えるのか、イコールフッティングの問題はどうなるのかということがございます。そうした点から、やはりおのずと、おのずとやはり抑制的に考えざるを得ない、一定の制限があるというのが私は公社のやはり現状であろうかと思います。 こうした点は金融面でもあろうかと思います。金融の資産運用の観点からしますと、政府が集めて、そして政府保証を付けている。これ、運用に関しましてはやはり安全資産を中心にならざるを得ない。そうしないと、リスク資産にいった場合に、その負担、もしものことがあった場合の負担は国民に及ぶわけでございますから、そういうことを避けるという観点からすると、やはりそのポートフォリオ、三百四十兆のお金を集めながら、そのポートフォリオ、資産運用に関してはおのずと制約がある。 やはりそうした観点から経営の自由度を高めて、環境変化に対応して適時適切な新サービスの投入、そして事業の多角化を可能とすることが必要であるというふうに考えまして今回の民営化法案を提出させていただいているわけでございます。
○野上浩太郎君 いずれにいたしましても、公社の置かれた状況、大変厳しいわけでございますが、しかし一方で、民営化が進むということになりますと、これは国民は、民営化によって本当に漠然とした素朴な不安、ネットワークがなくなっていくんじゃないかとか、ユニバーサルサービスがなくなっていくんじゃないかとか、こういう不安を持っているわけでございます。 国民の視点に立ってこの不安について一つ一つ聞いてまいりたいと、確認をしてまいりたいというふうに思いますが、今までの議論の中で、四段階のセーフティーネットというようなお話がございました。 まず一つは、サービスの拠点の確保のために設置基準を法律で義務付けると。さらには、免許付与に当たって十年間は代理店契約を条件とすると。また、移行後も代理店契約を続けるということを妨げないと。さらには、基金を活用するということがあるというふうに思います。 一つ一つ確認をさせていただきたいんですが、まず、全国の郵便局のネットワークの維持についてでありますけれども、この移行期間中はいわゆるみなし免許を付与する条件として代理店契約を義務付けるということでございますけれども、この移行期間が終わった後、これはいわゆる赤字の郵便局が切り捨てられるのではないかという不安があるわけですね。議論の中では、ビジネスモデルとして全国ネットワークが非常に価値がある、有効であるから、その後も、移行期間終了後もネットワークの契約が維持をされるのではないかというようなお話がございますけれども、このビジネスモデルの有効性を超えて、やはり採算性を重視した方がビジネスモデルとして有効だというような判断も、これはもしかしたらなされるかもしれないわけでございますけれども、この一括的な代理店契約が維持されていくということについての認識についてお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 民営化は、民営化のメリットを最大限引き出す、しかし同時に、懸念される問題、特に公共性をしっかりと担保していく、その仕組みをつくっていくことは今回の制度設計の中でも最も重要なポイントであろうかと思います。 金融のサービスについてでございますけれども、この郵便貯金銀行、郵便保険会社のビジネスモデル、そもそもここはどのような形で今国民から評価されているのかということを考えますと、これは郵便局会社と代理店契約、そして保険募集契約を締結して、やはり民営化後もそういう形で全国津々浦々をカバーする郵便局ネットワークを活用して地域密着型の業務を行う、そして地域密着型の生命保険募集を展開する、ここがやはりこの銀行、保険会社のやはり最も重要な強みであろうかと思います。そのようなビジネスモデルを前提に、全国一括の代理店契約、保険募集契約、委託契約が長期にわたり継続されるように私たちは実効性のある仕組みをつくったつもりでございます。 まず、もう委員これは御指摘くださいましたけれども、みなし免許を付与するに当たって長期安定的な契約、移行期間をカバーする十分な長期安定的な契約があるということを条件とするわけでございます。このような代理店契約等は、すべての郵便局を代理店とするという、する旨の契約の締結を条件として、免許条件として義務付けているわけではございませんけれども、しかし法人としての郵便貯金銀行、郵便保険会社と郵便局会社を契約当事者とする代理店契約等を締結するに当たっては、これは免許の前提となる全国的な店舗網、保険募集体制を確保するに足る全国の郵便局への委託業務がなされている必要があるわけでございます。 そうした観点から、これまでの営業基盤、ビジネスモデル、ビジネスの強みを勘案して、一括して業務契約、一括して業務委託する内容となるということが想定されるわけでございます。加えて、この代理店契約が全国一括のものとして実施契約に盛り込まれれば、同契約を認可する主務大臣である内閣総理大臣が審査の上、免許条件クリアとしてこれを認可することとする、そういう仕組みにしているわけでございます。 委員のお尋ねの中で、その後についてのお尋ねもございました。 その後においても、このビジネスモデルといいますか、銀行、保険の強みを考えますと、これ例えば新たに自前の店舗網をつくるとか保険募集体制を整備するというのは、これは膨大なコストが掛かるわけでございますから、そういう点を踏まえると、全国一括の代理店契約が更新されて、基本的にはこれに基づいて全国の郵便局に対し引き続き業務委託がなされるものというふうに考えているところでございます。 それでもネットワーク価値がという場合には、これは基金が使える、その場合には、過疎地の最前線等々でネットワーク価値が低下するような場合は基金が使えるという仕組みにしておりますけれども。 更にもう一点だけ申し上げさせていただきますと、移行期終了後のこれは株式持ち合いを通常の法律の範囲で認めておりますので、その中で一体的経営を可能にしているわけでございます。 これらによりまして、全国の郵便局をカバーする代理店契約、保険募集委託契約が移行期間を超えて長期にわたり継続されることが確保されるものというふうに考えているところでございます。
○野上浩太郎君 正に今基金についての御言及もあったわけでございます。確認をさせていただきたいんですが、議論の中で、この基金の対象になるのは大体全国で約二千か所、二千局ぐらいではないかというお話もございました。過疎地域の自立促進特措法の対象は大体四千八百局というふうに言われておりますし、離島・半島・山村振興法を入れると七千局ぐらいになるんではないかということも言われておりますけれども、この二千局にしたということの根拠というものはどこにあるのかと。 そして私、さらに、その基金の交付資金が使っていってどんどん足りなくなっていったというときに、その先どうするのかということについてお聞きをしたいというふうに思います。
○政府参考人(中城吉郎君) お答え申し上げます。 社会・地域貢献基金というのは法律上積立てを義務付けている額は一兆円でございますけれども、この一兆円という規模につきましては、過疎地域等における金融サービス等の提供及び社会福祉の増進に寄与する第三種・第四種郵便物の提供のために最大限必要となる額として見積もった約百八十億円というものを基金の運用益によって賄えるように設定したものでございます。 さらに、運用利回りにつきましては、一・八%と堅めに見積もっておりますことから、一兆円という規模であれば地域貢献業務及び社会貢献業務の実施に充てる運用益が不足するということは基本的にはないというふうに考えております。 それで、御質問のありました対象局数二千局ということでございますけれども、この地域貢献業務の百二十億円の算定根拠でございますけれども、地域貢献業務につきましては、現在、日本郵政公社の貯金・保険事業というのはともに黒字でございまして、また郵便貯金銀行、郵便保険会社に対し最低限移行期間をカバーする長期安定的な代理店契約等を義務付けることによって郵便局での貯金・保険サービスの提供というものが確保されることから、地域貢献業務が相当の規模で行われるようになるというのは将来のことだというふうに考えているところでございます。 このため、将来、過疎化が大幅に進行する等により過疎地域等の相当数の郵便局で収益が相当に悪化し、ネットワークの一環として価値が低下しているにもかかわらず地域のニーズに応じて金融業務等を継続することが必要となるという状況を想定して、百二十億円程度というふうに見積もったものでございます。 局数につきましては、過疎の最前線にある小さな郵便局、過疎地域の無集配特定郵便局を想定しておりますが、それを中心に、業務の効率化を行った上でなお本スキームの対象となるということが想定される局数として、二千局程度というふうに見積もったところでございます。
○野上浩太郎君 いや、その足りなくなった場合はどうするのかという話です。
○政府参考人(中城吉郎君) 失礼しました。 それで、一兆円という規模であれば地域貢献業務、社会貢献業務の実施に充てる運用益は不足することは基本的にないというふうに考えておりますけれども、なお、衆議院における修正において、一兆円を超えて基金の積立てを継続できるということが法律の条文上明確化されたところでございまして、したがって御質問のように基金の交付資金が足りなくなるということは想定されないものというふうに考えておりますが、基金の二兆円という規模につきましては、持ち株会社は社会貢献・地域貢献業務をよりしっかり行うため必要に応じて基金を積み増すことが経営判断により可能であることを明らかにするため、政府、与党の合意では、基金は、地域・社会のニーズへの対応に万全を期するため、一兆円の積立てを行うが、それが完了した後においても、それまでと同様の規律ある配当の下で利益の留保と運用益の確保に努め、それらを基金に組み入れることにより、総額二兆円に達するまで積立てを継続できるものとするというふうにされたものでございます。 衆議院における修正によりこのような趣旨について法律条文上明確化が図られたと理解しておりますが、この二兆円の水準というのは、運用利回りが過去最低水準になった場合の不測の事態にも対応し得るものというふうに考えております。
○野上浩太郎君 次に、ちょっと時間がなくなってまいりましたので、実は株の完全処分義務についてちょっとお聞きをしようと思っておったんですが、ちょっとこれは考えだけ申し上げさせていただきますと、これは金融も含めて、国家の信用が重要だということで、完全処分義務をするということでありましたが、私は、やっぱり公的な関与が若干残るわけでございますから、すべて完全処分しなきゃならないということも、ということはなくてもいいんじゃないかなというふうに思っておったんですが、まあこの議論はまた次の議論にさせていただきたいと思いまして。 見直し条項について確認させていただきたいんですが、修正から見直しということに移ったわけでございますけれども、この見直しの対象が経営形態も含めてという話でございましたが、やはり民営化自体の目的というのは、やはり国民生活の利便の向上ですとか経済の活性化というところにある、この目的自体に支障が生じてきた場合にはこの民営化の方向性自体についても見直すということがあり得るのか。 この民営化というのは手段であって目的ではないというふうに思うんですが、そのことについてお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) この郵政民営化法上、国は郵政民営化法が定める郵政民営化の基本理念にのっとり施策を実施する責務を有することとされております。そして、郵政民営化委員会は、国の機関として設けられて、民営化を推進するための機関である推進本部の下で活動すると、そういう位置付けになっております。 委員御指摘のとおり、民営化というのはこれは手段でございまして、国民の利便の向上及び経済の活性化を図るために行われる、これはもう間違いございません。民営化委員会はこうした目的に照らして、郵政民営化に関する事項全般について何らかの問題が生じているようなときは、その問題点についても見直しを行うことになるというふうに考えられます。 なお、民営化委員会の役割等を考え、踏まえますれば、民営化法に定められた理念、方向に即してその問題点についても見直しを行うことになるというふうに考えております。
○野上浩太郎君 時間がなくなってまいりましたので最後の質問をさせていただきたいと思うんですが、やはりこの国民から集めた、この三百四十兆というお金を官から民へ流す道を開くと、これが正にこの改革の本質の一つでもあるというふうに思っております。 財投改革という話がありますが、この財投改革と郵政民営化の関係について、これは財投改革で公社の自主運用が進んでいるから余り民営化しても意味がないんではないかという指摘もございますが、その点についてどうか。あわせて、これ移行期間に入る二〇〇七年のときの郵貯、簡保の姿はどうなっていて、その勘定の内訳額とかその運用の方向性はどういうふうになっていくのか。また、完全民営化のときの二〇一七年にはどういうふうな姿になって、さらに民間に貸し付けられるいわゆる民間に流れる資金というのがどういう規模でどういう内容のものなのか。このことについて最後にお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 二問お答えさせていただきます。 まず、財投との関係でございますけれども、この財投制度につきましては、平成十三年度に実施された財投改革によりまして、これは郵便貯金による資金運用部への全額預託等は廃止をされておる、御承知のとおりでございます。必要な資金は財投債又は財投機関債によって原則としてマーケットから調達すると、そういう仕組みになっているわけでございます。 一方、郵政公社におきましては、日本郵政公社法に規定されております資金の運用の範囲の中で、総務大臣の認可を得ている中期経営計画の運用計画に基づいて運用が行われるという仕組みになっております。 郵貯、簡保は、政府保証付きで三百四十兆という膨大な資金を集めているわけでございますが、公社のままでは、先ほど申し上げましたように、この公社法の規定等に基づく自主運用の可能性はあるものの、言わばこれは官の資金でありまして、国民負担の回避のために国債等の安全資産に運用せざるを得ないというところでございます。 財投は、したがって、その中間領域の改革に当たってこれはこれで重要でございますが、入口であります郵貯、簡保が今の公社のままでは結果的には郵貯資金等々が財投債の購入等につながり、特殊法人等の活動のために活用されているという面は否定できない。その意味では、資金の流れの構図は変わらないわけでございます。 したがって、ここはその郵政の民営化を通して、より自由なポートフォリオを持っていただく、そういう中で、その資金運用の可能性、活路を拡大していただくと、経路を拡大していただくというのが大変重要なポイントであろうと思っております。 二問目の二〇〇七年時点のイメージがどうかということでございますけれども、これはもちろん資金規模については市場の動向にもよるわけでございますけれども、現状のトレンドも踏まえまして、定期性の郵便貯金、旧契約は約百五十兆円、そして通常貯金等新契約は約五十兆円、そして簡易生命保険は約百十兆円、これはすべて旧契約になる、そういうふうな程度になるというふうに見込んでおります。 この資産運用につきましては、まず旧契約分については、国債等の安全資産で運用するということをしている。新契約については、移行期当初は公社と同じ業務範囲からスタートをして、段階的に貸付け等の新たな運用範囲を拡大していくというふうにしているところでございます。 二〇一七年のお尋ねもあったんでございますが、これは規模については市場動向等々、経営判断にもよりますから一概には申し上げられないんでございますが、骨格経営試算において想定しておりますのは、郵便貯金銀行については約百四十兆円、郵便保険会社については約七十二兆円程度の資産規模になるということを想定をしているところでございます。
○野上浩太郎君 お話がありましたとおり、三百四十兆がそのままどんと民間へ流れると、そういう誤解をしている向きもありまして、そうではないと。低リスク資産と高リスク資産を分けて、三十五兆円とかそういう規模でという話でございました。 谷垣大臣と伊藤大臣、済みません、質問を用意しておったんですが、ちょっと時間が参りましたのでまた次の機会にしたいと思います。 これで終わります。ありがとうございました。
○椎名一保君 お許しをいただきまして、質問をさせていただきます。自由民主党の椎名一保でございます。 ただいまの野上委員の最後の質問に連なるわけでございますけれども、初めに財務大臣にお伺いいたします。 私は、この郵政の民営化ということにつきましては基本的には反対する者ではありません。しかし、より慎重に行うべきものであると思っております。なぜならば、これはマクロ経済学によって云々とか、そういう技術的な話、ことではなくて、私が一般国民の視点に立って考えたとき、郵便局にお金を預けられる方々は、金融機関として、銀行と思って郵便局に行っていらっしゃるかどうか。 先週、ささいな話ですけれども、市中の床屋さんで五、六人の談義になりまして、郵便局はお金を貸していないから、融資事業をやっていないからお金を預けるんだよというような話が出まして、これは、根本的にこれは考え、そういうことを視点にやっぱり改めて考えなきゃいけないのかなという思いに至ったんですけれども。 そう考えますと、やっぱり郵便局というのは国民の国家に対するやっぱり信頼感の表れなんではないかなと。確かに、経済学からすればもっと有効にとか、もうそれは理論として十分ごもっともだと思うんですけれども、その別の視点に立ったときに、今こういう時代に国民が何を国家に対して、その国家観、国民の国家観、国家に対してどういう信頼を持つかと、その表れとして郵便貯金と郵便事業という、簡易保険もありますけれども、そういう観点に立って考えたとき、これは性急にやっぱり進めるものではないなという思いを新たにしたわけでございます。 今、最後の野上さんの質問ではないんですけれども、本当に、これは竹中大臣もおっしゃっていますけれども、このまま三百五十兆円が民営化されて残るとは思っておりませんと、正にそのとおりだと思います。いや、大変なことになることも逆に想定されるわけでございます。そういうことをするんだったらお金を下げてしまうと、解約してしまおうと。じゃ、そのお金をどうしようかと。それも郵便局のあの床屋の話じゃないんですけれども、たんす預金増えたら強盗が増えるねと。要するに、国家そのものの基本に触れてくるようなこともあるんではないかなという思いを、たまたま市中におりましてそういう思いを、そういう声を聞かされてまいりました。 少し具体的な話に入りますけれども、谷垣大臣、とにかく財投に流れるお金が、官で集めたお金を官が自分たちで自由勝手気ままに役人の天下り機関をたくさんつくってそういった無駄を垂れ流しにしていると、いまだにマスコミがそういうことを、マスコミもちゃんとした報道機関はそういうことをきちっと勉強してやっておられますけれども、一番視聴率の高い放送等でそういうことがいまだにされておりますですね。 私自身も、まだ国会議員になってキャリアが三年しかたっておりませんので、改めて財務省の理財局の人たちからよくここの話を勉強させていただいたりするんですけれども、伺うと、なるほどもっとも、このことはもうどこから見てもおかしくないんだなという思いに至るわけですけれども、責任者の財務大臣から、きちっとこのことについて、日本の財投はこうなっているんだということについてまず御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) この郵政民営化論と財投の改革というのはコインの裏と表のような関係に立つんだろうと私思うんですね。 今まで郵便貯金は全額を、これは平成十三年度までですが、全額を資金運用部に預け入れて、つまり財投資金として活用するんだと、そのためのお金を集める役割を郵便貯金が果たしてくれたわけでございまして、そういうものを活用して、戦後の日本でも戦後復興、そして今日まで至る国家のいろいろなインフラづくり、いろんなことに役立ててまいりまして、今、椎名議員がおっしゃいましたように、無駄遣いがあるとか天下り先に使われたとか、そういう御批判も確かにありました。しかし、やはり郵貯と、郵政事業と一体になって財投の果たしてきた役割は、戦後の日本の国家づくりの中で、私はこれは後世から評価されても高く評価されてしかるべきものであるというふうに考えているわけでございます。 しかしながら、今、椎名委員もお触れになったことでありますけれども、たくさん郵貯が、郵貯が信頼も厚くて、たくさん国民の預金が集まってくると。そうしますと、必ずしも国家が、何にその資金を使っていくのかというその判断とは別に、集まったものをやはり今度は使い道を探さなければならないというような現象も起こりました。そして、それは国の言わばインフラ整備というものが進んでまいりまして、必ずしも不要でないところに流されるという御批判もございました。 そういうことが結局財政の規律ということにもつながってくるという御批判もあったわけでございまして、そこで平成十三年度に改革を行いまして、今までありました郵便貯金の資金を全額預託をするという義務を解除して財投は改革をしようと、こういうことになりまして、現在では財投というのは、最盛期は四十兆ぐらいの規模でございましたけれども、十七兆、最盛期の約四割にまで圧縮してきておりまして、その中身も、これはまた時間をいただいて申し上げるといろんなことを言わなければならないんですが、相当メスを入れてまいりました。 さらに、この財投が、今最盛期の四割になりましたけれども、それ以上に圧縮できるかどうかはまたいろいろ財投機関の見直し、政府系金融機関の見直し等々の議論もあって、まだ議論は半ばでございます。もう相当骨組みまで来たじゃないかという議論もあれば、まだまだメスを入れられるという議論もございます。これは引き続き議論をしてきちっとやっていかなければならないわけでございますけれども、一応その財政政策上のニーズよりも増大する資金の運用ニーズを優先させて決定される、そういう意味で、特殊法人の肥大化を招くという御批判にこたえる道が一応開かれてきたのではないかと思います。 それで、その結果、郵貯の義務、郵貯等の義務預託によって資金が自動的に流入する仕組みは廃止をしたと。郵貯等とは制度的にそういう意味では財投は切り離されたわけでございます。 現在、もちろん、かつての巨大な預け入れたものがありますから、その過渡期の姿というものはございますが、これは基本的に平成十九年度まででお預かりしたもの、今まで郵貯等からお預かりしたものをお返しするということでやっておりまして、今度の法律の中でも平成十九年度までにそういう過渡期の姿は終わるということを書き込んでおりますので、ここでそういう姿は一応終了するわけでございます。 そこで、先ほど申しましたように、真に必要な資金だけを財投債あるいは財投機関債の発行によって市場から調達するという道を開きました。それで、財投機関自体も民間に準拠したいろいろな財務諸表を作る。その上、そして政策コスト分析を導入したり等といった改革を進めまして、あくまで財投の働きは民業を補完するものである。それから、償還は、ここは不良債権の山をどんどんつくるようなことではあってならない、きちっと償還ができるものでなければならないというような厳格な審査を行いまして、無駄な事業を見直してまいりました。 また、これによりまして、特殊法人等の改革あるいは効率化の促進にも寄与することと私はなった、なっているというふうに思っております。 細かに申し上げると切りがないんでございますが、概括的に財投改革の現状を申し上げますと以上のようなことでございます。
○椎名一保君 ありがとうございます。 そもそも論のようで大変恐縮でございますけれども、この大事な法案、私の感じるところでは、衆議院で百時間以上審議されてまいりましたけれども、何か国民の様子は、あの本会議のドラマチックな採決のときから本格的に郵便局の民営化とはどういうことなのかという思いを何か本当に差し迫った思いとして持つように至ったように思われます。ですから、この参議院での審議というのは、もう大変御丁寧に御答弁いただいておりますけれども、もうゼロからの出発ということで、そもそも論ということで、からということで、恐縮でございますけれども、お聞きをしておるわけでございます。 改めて、財務大臣、もうどの角度から言われても、それは完璧ということはないけれども、説明責任を十分に果たせるということでございますね。改めて確認しておきたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) そのようにお考えいただいてよろしいと思います。 もちろん、お金を貸して、財投債等で、財投機関債で調達しましたお金を運用しているわけでございますから、いかに国が運用するものであっても全くリスクがゼロであるとかそういうことを申し上げるわけにはいきません。現に、その財投で集め、財投での仕組みを利用して、例えば幾つかの機関は民間ではとても採算が取れないような事業を行っておりますので、そういうようなところのいろいろな問題点もあることはございます。 少しお時間をいただいて申し上げますと、平成十三年度の財投計画編成で、外部有識者から成ります財政審の財投分科会というのがございますが、ここで特殊法人等が行う財投事業の財務の健全性につきまして、公認会計士等の関与の下に民間準拠の財務諸表、先ほど申しましたけれども、そういうものを作りまして、それを参考に総点検を行いました。 その結果、十五年度末におきまして五機関、五勘定、五つの機関勘定、これが確かに債務超過であるということが確認されたわけであります。すべての事業が債務超過ではない、今の五機関を除いてすべての事業は債務超過ではないということが改めて確認することができました。また、債務超過である五つの機関勘定があるわけでございますが、これについても今後の債務の健全性について問題をもたらすものとなっていないということを確認いたしました。 これ、どのぐらいお時間をいただいていいのか分かりませんが、若干その五つの機関について申し上げますと、住宅、五つの機関というか、まず住宅、問題がありましたこれは五つの機関とは別でございますが、住宅金融公庫につきましては、民間でやっているような直接融資はもう十九年度から廃止するということにいたしました。それから、民間住宅ローンの証券化支援業務をしたがってここの中心業務としようと。それで、財投の活用を原則として終了しようとするというようなことを行いまして、ここは抜本的な業務の見直しになったと思います。それで、独立行政法人としての第一期中期目標期間中、これは十九年から二十三年度でございますが、ここではもう補給金を廃止していこうというような財務の健全化を行いました。 それから、都市再生機構につきましては、ニュータウン業務等から早期に撤退して、そうして同事業に対する財投の活用を終了しようというような抜本的な業務の見直しを行いまして、問題点を先送りしないようにして将来の財務上のリスクは解消したと考えております。 こういう形で、予期せぬ国民の、国民負担の発生を未然に防止する措置をとり得たというふうに考えておりまして、今申し上げたような措置によりまして財投事業全体の健全性というものを確認をしたということでございますが、今後とも、財投編成に当たりましては、本当に必要な資金需要にはこれは的確に対応していかなければなりませんが、それと同時に、対象事業の重点化、効率化を図って、財投に対する信頼性を確実なものにし続けるように努力をしたいと考えております。
○椎名一保君 より適切な財投事業、これをきちっと国民に説明責任を果たしながらこれからもやっていくということを改めて確認をさせていただいた次第でございます。 竹中大臣、お伺いいたします。 本当はこれ生田総裁にお尋ねをしようと思ったんですけれども、考えましたところ、こうして民営化法案が政府から提出され、衆議院で審議が終わり参議院に回ってまいりました。その中で、総裁が改めて公社をこうします、ああしますというのは言えないですよね、これは。私の方でお伺いいたしましても、これは心中お察ししますというところではないかと思います。ですから、公団の総裁としてもっとやりたいということをおっしゃりたいと思うんですけれども、なかなかそういうお立場にあるなと思って、あえて総裁にはお聞きしないで竹中大臣にお伺いしたいんですけれども、この郵貯、簡保の運用対象は公社のままでも改革可能ではなかったんでしょうか。そういったことが議論されたことがあるんでしょうか。そのことをまずお伺いしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 公社のままで運用対象を変えると、どこまで変えられるかという問題等々、そもそも我々この民営化の議論を諮問会議で始めますときに、ありとあらゆる可能性を考えて、ゼロからの出発で議論をさせていただきました。 当然のことながら、そのときに、公社のままで、これは資金運用のみならずいろんな業務範囲の拡大等々、どういうことが可能かということにつきましても議論をさせていただいたわけでございますけれども、やはりこれは政府が保証を付けて政府が集めているお金であると、それの運用に関して申し上げるならば、これはおのずとやはり制約が出てくると、そこのおのずとの制約を、取りあえずその制約のところまで行ってみたらどうかという議論は、これ議論としてはあり得るわけでございますが、金融の市場のこれだけの激しい変化、劇的な変化の中で、やはりここはもう思い切ってその自由度を持っていただいて、そのポートフォリオ、資産運用の多様性を認めていかないと、これはノウハウの蓄積にも時間を要することでございますから、やはり自由にできるのだと、ノウハウがあれば自由にできるのだという条件の下でその現実的な運用対象を少しずつ段階的に拡大していっていただくのが、やはりこれは最もやはり現実的であり、これは国民経済のためであり、公社のためであり、結果的には国民のためになるというふうに考えたわけでございます。 私たちの経済というのは、人口減少もあって、これまでのような、やはり七〇年代、八〇年代に比べると、高度、私たちのフローの所得をやっぱり増やしていくということがなかなか困難な時代になってくる。しかし、一方で、これまでの営々として我々が、日本が築いてきた貯蓄があると。この貯蓄を〇・一%でも〇・五%でもやはり高く運用して、そして国民の成長、経済の、国民経済の成長発展の源泉として有効に活用するということが今私は本当に求められているのだと思います。 その非常に重要な役割を担う一つの役割を担っているものとして今の郵政があるわけでございますので、やはりここは制限的なものではなくて思い切って経営の自由度を持っていただきたい、そのような議論を、プロセスを経まして今回の法案を提出をさせていただいている次第でございます。
○椎名一保君 公社制度ではなぜ駄目なのかというその総括評価が進んでいないと思いますけれども、その点につきまして、大臣、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 椎名委員の御趣旨、お尋ねの御趣旨は、中期経営計画、経営計画のその一期の評価を待ってからでもよいのではないか、それが終わっていないではないかという御指摘であろうかと思います。 公社になってから生田総裁を中心に確かに公社、本当に努力をなさって、今良い結果を出しつつあると私も思っております。しかし、それにもかかわらず、これはもう生田総裁御自身もお述べになられたように、やっぱり経営環境は非常に厳しい。中期経営計画そのものもやはり大変厳しい状況を想定、中期経営計画そのものが想定している。 加えて、やはりそうした懸念がここやはり一、二年の間にも私たちの前にどんどん広がっているということではないかと思っております。郵便の取扱量、私はよく二%から二・五%減というふうに言うんですが、総裁は必ず言い直されるわけですね。それは、通常郵便はもっと減っているんですと、五%ぐらい減っているんです、それをゆうパック等々でカバーして、それで竹中さんが言うように二ないし二・五の減だと。やっぱりその郵便物数の減少、Eメールの発達等々による環境の変化というのは本当に厳しいものがあると思います。加えて、金融市場もすさまじい勢いで変化をしている。そして、その金融の取扱残高も減っている。今朝も十年行くと三分の二になるというお話ございました。 そういう厳しい環境変化を考えて、かつ、これは民営化にはやはり時間が掛かる。我々も移行期間十年を想定させていただいているわけでございますが、ドイツ等々でも本当に長期を掛けてやる。そういうことも考えますと、公社の一期が終了する時点で民営化に踏み切らせていただいて、そして更にこの改革を進めさせていただきたい、そのような結論に私たちのその制度設計の段階では至ったわけでございます。
○椎名一保君 初めにお答えいただきました簡保の運用対象につきましても、竹中大臣のお言葉はよく理解できるんです。それは、経済学的に、また金融のフェアなマーケットに参加するためにはと。よく分かるんですけれども、冒頭申し上げましたとおり、やっぱり国民はこの郵政三事業には特別な意識を持っておりますので、ですから、そこは発想の違いがあるんです、基本が違うんです。大変真摯にお答えいただいていることは理解し、評価をするものでありますけれども、その点について、この辺りについてのやはりもっと国民に対して突っ込んだ理解を求めることをしていかなければいけないと思うんです。 それから、公社の改革につきまして、評価につきまして生田総裁のお話、御答弁を例示、例に出されましたけれども、駄目なんですよ。生田総裁の、それだったら私は生田総裁に直接お聞きするんですよ。生田総裁のお言葉は、残念ながら、こういう状況下で生田総裁がこうだからということではなかなか国民は理解していただけないんではないかと思うんです。そういうものなんですよ。ということを申し上げておきたいと思います。 それから、国民が大変誤解をしております、これもそもそも論なんですけれども、またそれからマスコミから垂れ流しをされているような間違いなんですけれども、見えない国民負担ということがいろいろ言われます。このことについて、竹中大臣から改めて御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(中城吉郎君) お答え申し上げます。 見えない国民負担というものにつきましては、現在、郵政公社が法人税、法人住民税、事業税、印紙税、それから登録免許税等については非課税、それから固定資産税については二分の一負担の軽減措置がとられている、また民間金融機関と同様の預金保険料というものを負担していないと、こういうことがございますので、郵政民営化の基本方針、これは平成十六年の九月十日の閣議決定でございますが、こうしたことについて見えない国民負担ということで、民営化によりこれを最小化し得るということを指摘したところでございます。 この見えない国民負担の額につきましては、幾つかの試算がございますけれども、これらによれば数千億から一兆円超の負担額というふうに推計されているというふうに承知しております。
○椎名一保君 初めに、この法案に対して反対をし、反対ということでこういうことを申し上げるわけではありません。やはりきちっとした情報を国民に議会を通じて知らしめなければいけないという思いを持って申し上げるわけですけれども。 こういうことを言うと、見えない国民負担というと、じゃ、見えない公社負担もあるんではないかという話になりますね。利益が出た場合は法人税率よりも、五〇%、高い。私は、「共存共栄の思想」という私の大尊敬する参議院自由民主党の片山幹事長の出された本に基づいて、私はこれに基づいて勉強して今質問、質疑に臨んでおるわけでございますけれども、これにもかなり詳しく書いておりますけれども、法人税率よりも九%ぐらい高い、市町村納付金、固定資産税の半分はちゃんとお支払いしている、ユニバーサルサービスのコスト、業務範囲の制限、基礎年金の国庫負担金の公社負担、人件費の公社負担、これらを、こういうことを述べたらですね、ですから、見えない国民負担などと余りそういったことは言わない方がいいと思います。 郵政、郵便局に対しては国民は、冒頭お話ししたように信頼もしているし、本当にそういうものなんですから、何だ、信頼していたらこんなにだまされていたのかと、こういうことはやめましょうよ。そういう思いを、これは政治家としてそういう思いを持っております。それを申し上げておきたいと思うところでございます。 竹中大臣にお伺いしたいんですけれども、郵便局ネットワークの維持ということについてですけれども、民営化後は経営者の判断により郵便局は統廃合されてしまうのではないかという、郵便局のネットワークが縮小、整理されてしまうのではないかというやはり基本的な、もう何遍も出ておりますけれども国民の不安があります。このことについて、いま一度御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 郵便局、二万四千を超える郵便局というのは、これはもうそれぞれの地域で住民の生活に密着した大変重要な役割を果たしている。私も地方出身者として小さいころからそういう姿を見て育ってきております。 この郵便局のネットワークはやはり国民にとって大変重要な資産であって、これをしっかりとやはり必要なものを維持して活用していくということは、この郵政民営化に当たっても、民営化された後においても、これは公共性の担保等々も、視点も踏まえて極めて重要な課題であるということで我々も一生懸命制度設計をしたつもりでございます。また、政府と与党との真摯な話合い、協議の場におきましても、このことは最も大きなテーマの一つになったというふうに承知をしております。 私たちは、そこでまず、郵便局の設置については、あまねく全国において利用されることを旨として設置することを義務付ける、これは法律でそのようにしっかりと義務付けを行います。加えまして、設置基準をしっかりと設けると。この設置基準では、特にこれはもう基本方針のときから過疎地には特別なやっぱり配慮が必要だというふうに我々考えておりましたので、過疎地におきましては、法施行の際、現に存する郵便局ネットワークを維持することを旨として設置をすると。かつ、それ以外のところにつきましても詳細な設置基準を設けますが、その設置基準の内容につきましては、国民の利便に配慮して、国民の需要に適切に対応して、今正に公社において設けられている設置基準と遜色のないものにしよう、そのような制度設計にしております。 もう一つ、過疎地につきましても、これもまあどこまでが過疎地かと、これはいろんな、これはもう当事者にとっては大変重要な御懸念があるわけでございますが、いわゆる過疎自立特措法のみならず、離島振興、それと半島振興、それと山村振興ですね、それに関連する奄美等々の法律もカバーするような形で、過疎地域につきましてもできるだけ実態に合わせて、漏れがないような形でしっかりやろうということを決めているところでございます。 いずれにしましても、郵便局につきましては、そういうしっかりとした枠組みをつくって、正に日本の社会の中に溶け込んだ、そしてしっかりと定着した郵便局ネットワークを国民の重要な資産としてしっかりと維持をする、そして更にそれを活用する、そのような考えの下に制度設計をさせていただいております。
○椎名一保君 大臣は、一貫して利用者の利便は低下しないという御発言を今も御答弁いただいたところですけれども、現在のその設置義務、日本郵政公社法は、第二十条で、公社は、前条第一項一号から第五号までに掲げる業務及びそれに附帯する業務を行うため、行うため、総務省令で定めるところにより、郵便局をあまねく全国に設置しなければならないと。前条第一項一号から五号までというのは、郵便、郵便貯金、郵便為替、郵便振替、簡易保険ということになっております。 民営化法案における設置義務は、郵便局株式会社法で、「第五条 会社は、総務省令で定めるところにより、あまねく全国において利用されることを旨として郵便局を設置しなければならない。」。業務が、業務及び付託業務がここには書かれてないんですね。これできちっと担保できるんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今、郵政公社は、現在は官業でございます。官業として、日本郵政公社法や郵便貯金法、簡易生命保険法等の法律に基づいて、これらの法律によって限定的に定められた範囲内において貯金や保険の業務を行っているわけでございます。これは、しかし私どもは、これは公務員でなければできない業務ではなくて、民間でも十分運営が可能であろうというふうに考えるわけでございます。むしろ、民営化によってその経営の自由度を拡大することによって、民間企業としての創意工夫により多種多様な金融商品の提供等サービスの向上が期待されるというふうに考えているわけでございます。 じゃ、実態的にどのように金融サービスが確保されるのかというお尋ねでございますけれども、郵便局の法的な位置付けというのは今御指摘のとおりなんでございますけれども、国民にとって郵便局における金融サービスが極めて重要であると、この点は我々も強く認識をして、したがいまして実効性のある仕組みをつくっているわけでございます。今、先ほど御説明させていただきましたように、まずしっかりとした郵便局の拠点を確保する、ネットワークをしっかりと確保するというのが第一のポイントでございます。 そして、そこで実態的に金融のサービスが続けられるように、この銀行にみなし免許、保険会社にみなし免許を出すに当たりましては、その移行期間を十分にカバーする長期安定的な代理店、保険募集委託の契約があるということをこの免許の条件として義務付ける。そして、それがより長期になるということも妨げないわけでございます。 その後も、実態的にお互いのメリットを考えますと、経営判断としてそういうものが続くということを想定していますが、それでもなおかつ、そういう金融のサービスが提供されないような場合、これはネットワーク価値が低下するかもしれない一部の過疎地の最前線の局等々でそういう問題が生じましたときは、社会貢献の一環として金融サービスがきちっと提供できるように基金の仕組みも設けさせていただいているということでございます。 なお、なお加えまして、これは民有民営実現の後も、これは経営判断によって、必要であれば一般法規制の中で他の民間企業と同様に株式の持ち合いも可能である、そこにおいて一体的な経営が可能だという状況もつくっておりまして、そうしたことを組み合わせて、二段階、三段階、四段階の仕組みで実態的に金融サービスが確保されるような、そういう実効性のある仕組みをつくったつもりでございます。
○椎名一保君 このことにつきましては、また同僚にお願いを申し上げたいと思います。 時間なくなりましたので最後になりますけれども、今一体的経営の話出ましたけれども、株式の完全処分義務がある限り、これは一体的経営というのはなかなか難しいんではないかと私は考えております。確かに、普通の事業と違いまして信用事業ですから、政府の干渉はなるべくない方がいいと、イコールフッティングのためにということは理解できるんですけれども、冒頭申し上げましたとおり、やはり特別な私はこの郵政三事業だと、国民のための資産だと思っているんです。ですから、そういうことを踏まえて、そういう制度、こういう、そういう制度設計もできないものかと。株を例えば、「共存共栄の思想」でも最低三分の一以上は持つべきであると、そういうことができないものだろうかと。 実際、りそな等へも公的資金を出しておりますけれども、九兆円出していて返ってきませんけれども、りそなは普通銀行ですね。東京都がつくった銀行も一〇〇%出資銀行です、一〇〇%東京都出資ですけれども、これも普通銀行ではないですか。ドイツのポストバンクの株式はドイツ・ポストが保有を継続しているし、NTTドコモの例を言うまでもありません。 ですから、この三事業というのはやっぱり特別な国民の資産だということを踏まえて、イコールフッティングということも踏まえて、そこを三分の一ぐらいの持ち株をこれはできるような形に是非ともお願いを申し上げたい。最後に申し上げまして、あとは時間ございませんので同僚にお願い申し上げまして、降壇させていただきます。 どうもありがとうございました。
○平野達男君 民主党・新緑風会の平野でございます。 本委員会では初めて質問させていただきます。 まず冒頭、官房長官、おられませんか。官房長官、どこに行かれたんですか。それ了解していましたっけ。分かりました。じゃ、冒頭の質問はちょっと後に送ります。で、官房長官、何時に見えるんですか、そうしますと。分かりました。 じゃ、まず、じゃ冒頭、竹中大臣、今日の新聞の、日経新聞、見直し議連構想というのを、これ見ました。
○国務大臣(竹中平蔵君) 申し訳ございません。今日の新聞、詳細にまだ見ておりません。
○平野達男君 大体、新聞は大体正確に報道するかどうかというのはよく分からないんですが、この状況、これ見ますと、これ片山さんが構想とも言われていますね。片山氏は場合によっては見直し条項を活用し、将来の法改正も視野に入れる、そういった反対派の説得の材料にこういう見直し議連構想も構想をしているという記事です。こういう動きがもしあるとすれば、竹中大臣、これどのように思われますか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 私は、今日はその報道そのものも、申し訳ございません、承知をしておりませんので、内容についてちょっと理解はまだよくできておりませんですが、いずれにしましてもこれは、郵政民営化というのは国民にとって大変重要な法案でございます。そうした中で様々なお考え方があるということは私たちもよく承知をしております。しかし、これまでのいろんな議論も踏まえまして、今、私たちとしては、郵政民営化法案、御提出させていただくものがやはりベストのものであろうというふうに思って御提出をさせていただいて、御審議をいただいております。我々としましては、郵政民営化法案の中身につきましてしっかりと是非御説明をさせていただきまして、御賛同をいただけますように最大の努力をしたいと思っております。
○平野達男君 この新聞の報道が事実だとしますと、要は、与党内にこの法案には随分問題があるという議員がたくさんいるというふうにこれ推論せざるを得ないんですよ。 それで、それからもう一つは、これ、もっとこれ、この新聞記事をたどりますと、取りあえず、これは新聞記事に書いていませんが、推測ですけれども、解散怖いから、こういう推進議連をつくるから賛成してくれと。あとは、つくったら要するに、議連で要するに見直しをしましょうという、こういう動きがあるというふうに見えるわけですよ。 これが事実だとしたら、こんな法案なんかばからしくて審議がしていられませんよ。これは事実関係を政府としてよく、ちゃんとこれ確認してください。これは、見直し条項にしたって何にしたって、今法案だってこれ通るかどうか分からないんですよ、これ。しかも、通ることを前提に、ただ、要するに通ることを前提にですよ、ただ通す、通る、通すためにまず取りあえずこういうものをつくるから、あとはこれ採決のときになったら賛成しましょうやなんて、こんなばかげた話ないですよ、これは。こんなことだったら、まず与党内と、政府と与党内でどこが問題なのか、まずもう一回議論してくださいよ。これが事実でないとするならいいですよ。だけれども、これ、竹中大臣、これ今、私また午後の、午後で一回これ時間切りまして、一時からまた質問します。一時から、昼休み時間ありますから、これ新聞記事見て、そして、そして与党内での動き、ちゃんとチェックしてください、確かめてください。これ、お約束できますか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 繰り返し申し上げますが、新聞の中身、私はちょっとよく承知をしておりません。 我々としましては、これまでも様々な話合いを通じまして、そしてこの今の御提出申し上げている法案がやはり国民のためにベストなものであるというふうに思いまして御提出をさせていただいております。その内容につきまして真摯に御説明をさせていただきまして、是非とも御賛同をいただけるように努力をしたいと思っております。
○平野達男君 ですから、そういう賛同するかどうかは別として、この法案というものは法案として一つ確立しているという前提で政府案として私どもは今議論しているつもりです。ところが、先ほど言いましたように、取りあえずはこれ通させてくれと、あとは、見直しは法案成立後にやればいいんだというような形で、こういう議連の動きが本当にあるとすれば、これは政府としても見過ごすことができないんじゃないんですかということを申し上げているんです。 繰り返しますけれども、昼休み一時間、時間あります。これ、確認してくださいよ。
○国務大臣(竹中平蔵君) 政府としましては、これまでも与党、様々な議論を通しまして、政府としては今のその法案がベストだと思って提出をさせていただいているわけでございます。それについてしっかりと御説明をさせていただきまして成立を期すというのが私たちの務めであると思っております。
○委員長(陣内孝雄君) 議事録を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(陣内孝雄君) 速記を起こしてください。 質問を続けてください。
○平野達男君 私はテレビでは確認しておりませんが、どうもテレビでも言っているらしいという話もあります。是非確認してください。
○国務大臣(竹中平蔵君) 御指摘の問題につきまして、事実関係の確認をさせていただきました上で、午後答弁をさせていただきます。
○平野達男君 後刻というのは一時からの委員会ということで理解してよろしいですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 午後でございます。
○平野達男君 是非、その方向でお願いしたいと思います。 官房長官が見えておりませんが、これは竹中大臣に聞いてもいいかと思いますので、ちょっと確認させていただきます。 これは、我が委員会の理事懇でも問題になりましたけれども、本会議の、先日行われた本会議の答弁書、事前に、これも片山さんがまた名前が出てくるんですね。随分、片山さんは出るのが好きみたいですね、名前が。片山さんが取り寄せて、十一項目かどうかを、十項目とか何項目か修正して、それで答弁書を修正させたというようなことが一部報道で言われております。これは、政府はそういう求めに応じて事前に答弁書を持っていった事実があるんでしょうか、ないんでしょうか。これは、官房長官、今見えましたけれども、竹中大臣の答弁でも結構ですから。官房長官、見えましたでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 御指摘は、事前に自民党、参議院自民党幹事長による答弁チェックがあったかどうかという、そういうことでよろしいんでございましょうか。
○平野達男君 はい。
○国務大臣(竹中平蔵君) 報道については承知をしておりますが、十三日の参議院本会議における総理答弁につきまして、事前に参議院自民党幹事長による答弁チェックがあったという事実はないというふうに承知をしております。
○国務大臣(細田博之君) そもそも私どもは、議院修正が行われましたときに、質問がありましたときに、こういうふうにお答えいただくという内容はしっかり詰めてあったわけでございまして、ところが、残念ながら我々の意が十分通じませんで、衆議院においてああいう御答弁があったわけでございます。 したがって、参議院におきまして、これは、もう皆様方からこれは大変なことであるという御指摘は何度もいただいておりましたが、従来、これいかなる意味でこういう修正を、政府としては、国会の御意思ですから、受け止めさせていただくかということについてしっかりとした御答弁をさせていただくということでございます。もちろん、質問の立て方などは、また順序その他はございますから若干の変化はございますが、趣旨としてはもう衆議院の段階でそう申し上げたいということでございました。したがいまして、個々の答弁チェックがあって、これがいいとか悪いとか、そういう経緯は一切ございません。
○平野達男君 日経新聞、七月十四日付け。こんなのじゃ駄目だ、片山虎之助参院自民党幹事長は十二日夕方、政府関係者が持参した首相の答弁書を見て十か所程度、書き直しを求めた。片山氏の手元に修正済みの答弁案が届いたのは十三日朝だった。七月十四日付け、朝日。「「丁寧な答弁」演出に一役買ったのは片山氏だった。十二日夕、政府担当者が答弁案を持参すると、一読して「これでは駄目」と書き換えを指示。審議に臨む姿勢や法案に関するくだりで注文をつけた。」。まだまだありますよ。七月十四日、読売。参議院執行部が指示して、最初の原稿にはなかった経営形態の見直しなどを入れさせたものだった。大新聞というのは全部うそを言うものですね、これは。 まあ、いずれ、官房長官ですから、事実のねじ曲げとかうその答弁はないと思います。いずれ、そうしますと、大新聞は随分いい加減な報道するし、いろんな記事の書くときの情報収集もいい加減にやっているということですね。これはちょっと新聞社に私どもちょっと問い合わさせていただきますけれども、そういうふうに理解してよろしいですね。
○国務大臣(細田博之君) 総理の衆議院の答弁後も、政府・与党連絡会議その他で厳しく青木参議院議員会長あるいは片山参議院幹事長から、参議院議員会長、片山参議院幹事長からも、これは参議院においては厳しい議論になるぞと、しっかりと答弁してくれと、こういうことを総理のおられる席で強い要望を承っておりまして、そういった方針に沿ってしっかり答弁したものでありまして、そのような記事の内容は承知しておりません。
○平野達男君 今日のところはこの件はこのくらいにしておきます。いずれ新聞、局にも私どもいろいろ問い合わせしたいと思っていますので、それを踏まえてまた再度質問をさせていただくことを事前にちょっと通告申し上げておきます。 それでは、通告した質問に従って、順次質問をさせていただきます。 今回の民営化法案の中で一番やっぱり気になっている点、地元が気になっている点は、これはもう同僚議員も何回も指摘しましたけれども、おらほのところの郵便局がどうなるんだということであります。 そこで、今回の法案では、今まで見てきた郵便局という性格付けがこれは大きく変わります。これはどのように変わるかというのを、これ竹中大臣ちょっと説明していただけるでしょうか。簡単で結構です。
○国務大臣(竹中平蔵君) 郵便局の法的位置付けでございますけれども、現行の日本郵政公社法では、郵便、郵便貯金、簡易保険等の業務を行うために設置するものというふうにされているところでございます。 一方、郵便局株式会社法案、今回の法案におきましては、郵便局を、会社の営業所であって、郵便窓口業務を行うものというふうに定義をしているところでございます。
○平野達男君 資料はもう配られているでしょうか。 お手元に今、竹中大臣が説明されたところの条文が、関係条文が出ております。日本郵政公社法と、下に郵便局株式会社法案というのが出ております。ここで郵便局が何をやるかということが定義されておるわけですね。これは皆様方御承知のとおりであります。業務の範囲、第十九条については第一号から第八号まで書いてあります。この中には郵便の業務、郵便貯金の業務、為替業務、振替業務等々入っております。それに対して郵便局株式会社法案では、業務の範囲は、郵便事業株式会社の委託を受けて行う郵便窓口業務、それから印紙の売りさばき、これだけになったわけですね。 そこで、こういう中でまず金融のユニバーサルサービス、これがなくなりましたですね。これは何かといいますと、第十九条の郵便貯金法、それから簡易生命保険法等はこれ廃止になります。このなぜ金融ユニバーサルサービスがなくなったのかについてのその理由をちょっと御説明ください。
○国務大臣(竹中平蔵君) 金融のユニバーサルサービスを法律上義務付けなかった理由でございますけれども、金融業務につきましては、これは信用というのが競争上決定的に重要であります。郵便貯金銀行、そして保険会社につきましては、全株処分により国の信用、関与を完全に断ち切って、そして民間金融機関と同一の競争条件の下で自由な経営を行わせると、この中でしているところでございます。 したがいまして、この両社に他の金融機関にはない義務を特別に課すというのは、これはやはり不適当でございまして、諸外国の状況もにらみつつ、金融についてはユニバーサルサービスの提供を義務付けないというふうにしたところでございます。
○平野達男君 郵便貯金法、簡易生命法のそれぞれの目的条文を読みますと、これは要するに国民に貯蓄の手段をあまねく公平に、あるいは簡易に利用できる生命保険を、これはあまねくという言葉は入っていませんが、国民に対して見ているんですね。 今の竹中大臣は、改正の理由は、金融のサイドに立っての改正なんですね。これはなぜ国民の視点を捨てたんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) まず、国民の視点を捨てたのかと、なぜ捨てたのかという御質問ですけれども、基本的に、これは民間と同じ銀行法、保険業法等々のルールに則していただくわけでございますけれども、これは金融の視点とおっしゃいましたが、銀行法、保険業法、ともにこれは国民の視点に立って健全な金融サービスを提供するための法律的な枠組みでございますから、正に環境変化にかんがみて銀行業法に適していただくというのが、これがやはりむしろ国民の視点につながるわけでございます。 それともう一点、我々は現実問題として全国津々浦々での郵便局において提供されている金融、保険のサービスが人々の生活を支えてきたと、その重みについては十分に認識をしているところでございます。したがいまして、今申し上げましたような定義をした上で、実態的にその金融サービスがしっかりと国民に提供されるような、正に実効性のある枠組みをつくって全体として国民の利便が確保されるように、そのような法律の作り方をしたわけでございます。
○平野達男君 郵便貯金法はこう書いてあるんです。郵便貯金を簡易で確実な貯蓄の手段としてあまねく公平に利用させる、いいですか、簡易で確実な貯蓄の手段です。それから、簡易生命保険法はこう書いてあります。国民に、簡易に利用できる生命保険を、確実な経営により、なるべく安い料金で提供しと書いてあります。 この必要性が、先ほどの冒頭の竹中大臣の説明だと、リスクの遮断が必要だということで説明されていました。こういった国民の今まで、これは今までこういうニーズがあったわけですね、郵便貯金法も簡易生命保険法も。 こういう簡易で確実な貯蓄の手段としてあまねく公平、これがなぜ、義務としてというか、法律の中で必要でなくなったのかということについてはもうちょっと丁寧に説明する必要があると思いますが。
○国務大臣(竹中平蔵君) 金融のサービスというのは、これは国民経済を支える重要なインフラでございます。人々の生活を支えるライフラインと言ってもよいのかもしれません。利用者のアクセスが確保されるよう、これはやっぱり全国隅々まで供給される必要があるというふうに思っております。 かつて、民間金融機関のネットワークが不十分であった時代には、国が郵便局ネットワークを活用して基盤的な金融サービスを全国に提供することが求められたわけでございますけれども、現在では、民間金融機関によっても十分な金融サービスが提供されるようになってきている。さらには、電話等々のバンキング等々、技術の革新も郵貯法が定められた当時とはこれは著しく変化がしているわけでございます。 もはや、したがって官業でなければ必要なサービスの提供水準が確保できないというものではない。民間でできるものは民間にとの原則の下で郵貯、簡保を民営化するというのが今回の趣旨でございます。 ただし、これは大変重要であるということは認識をしておりますので、それを確保するための実効性のある仕組みはしっかりとつくっているわけでございます。
○平野達男君 私は今の答弁には矛盾があると思います。一方で、民間の銀行がかなり普及してきたと、身近に使える金融手段というか、銀行がありますと言っておきながら、実際には、一方で、この法律では制度設計で、引き続き郵便貯金があまねく使えるようにしますと言っているわけですよ。これはどちらが正しいんですか。質問の趣旨は分かりますか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 民間の金融機関が十分に発達をしてきた、これはもう事実であろうかと思います。その上で、今回、郵政が新たな民間の機関としてその中で参入していただいて、健全な競争をしていただける、そうすることによってますます民間の金融サービスはより便利なものになっていくわけでございます。 そうすることを通して、ただし、この経過期間において、特に切れ目なく、今までと同じような郵便サービスが続くような、その仕組みは必要でございます。切れ目なくサービスを提供をする必要があるからこそ、みなし免許も出すわけでございます。 私が申し上げているのはそのようなことでございます。
○平野達男君 切れ目なくは当面の間の措置ですね。 私がお聞きしたいのは、考え方の問題として、それでは、民間の金融機関がもう整備されていますと、そこは必要に、場合、場所によってはもう、郵便貯金、郵便局はあるんだけれども窓口を置かなくてもいいんだというような地域も当然出てくるというふうに、そういう理解でよろしいんですね。
○国務大臣(竹中平蔵君) 窓口というのは、これは先ほど正に委員がお尋ねくださいましたですけれども、郵便の窓口業務を行うというために行うわけでございますので、これは郵便はユニバーサルサービスでございます。それを全国的にユニバーサルサービス、具体的には、切手も買えなければいけませんし、書留も出せなきゃいけない。そのために設置するわけでございます。
○平野達男君 言葉の使い方が適切ではないですね。 要は、郵便貯金から、代理店契約結びますね、その代理店を郵便局の中に置かなくてもいいのですかと、その業務をしなくてもいいというような場所が出てきますねということを言っているわけです。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは昨日も麻生大臣が御答弁されましたですけれども、今も、郵便局でその金融サービスを行っていないところというのは、これはあるわけでございます。これは現在も、そのような意味では、実態に合わせて必要なサービスが提供されているというふうに承知をしております。 ただ、いずれにしましても、これは民営化、二〇〇七年の四月になされますけれども、三月三十一日から四月一日までそうしたサービスが切れ目なく行われる必要がある、そのためにみなし免許を出す、そして、みなし免許の条件として長期安定的な契約を義務付ける、その中で当然、現状あるようなサービスは一括して契約をされて引き継がれていくことになると、実態的にはそのようになるというふうに考えております。
○平野達男君 みなし免許のときの条件付けは理解しています。しかし、これは一括契約です。一括契約で、どこで代理店を営むかというのはこれは郵便局会社が判断する話ですね、今あるやつを全部やるというのは法律的に義務付けていません。私が確認したいのは、そういう法律的な問題じゃなくて考え方の問題です。 今、既に郵便貯金というか、そういうもののサービスを提供していない郵便局もあるとおっしゃいました。ですから、地域の実情に応じて、ここは無理して今まで郵便貯金やっていたけれどもやらなくてもいいやと、何となればそのそばに銀行があるからいいじゃないかと、農協貯金があるからいいじゃないかと、信金、信組があるからいいじゃないかと、そういうところが出てくるんですねということを今確認しているわけです、ということがあり得るということを確認しているんです、あり得るんですかということを確認しているんです。済みません、言葉足らずで。
○国務大臣(竹中平蔵君) 考え方の問題というふうにおっしゃられましたので、これは何のために長期の契約を義務付けるかといいますと、店舗を持たない銀行がその業務を健全に円滑に実行できるようにするために代理店が必要であると、その代理店が存在していなければ銀行の免許は出せないと、そのような考え方に基づくわけでございます。 したがいまして、これは考え方として申し上げますけれども、これ、じゃ、どういう銀行なのかと。これは、全国津々浦々に窓口を持って、そこでの地域密着型のビジネスモデルを展開することによって今日まで成り代わってきた銀行、そして今後も当然これが強みになる銀行。 考え方としては当然そういう考え方でございますので、一括して移行期、一括して円滑にその三月三十一日から四月一日に移行できるように、そのような形で一括のしっかりとした契約が結ばれるというふうに考えております。
○平野達男君 いずれ考え方としては、今まで郵便貯金のサービスを提供していたけれども、民営化によっていろんな見直しの結果、廃止されるというところも出てくると、廃止されてくるところも出てくるんだということが今、竹中大臣から明らかにされたと、考え方としてはそういうことなんだということを明らかにされたというふうに取っておきます。 それから、第一条の、もう先ほど言いましたように、何で金融のユニバーサルサービスが廃止かということについては、これは私はやっぱり基本的には、今まで国民の視点に立ってサービスされたものが、いきなりここで金融という、要するに銀行という、銀行業の方の視点に大きく乗り換えているんですね。ここは本当に今回の法律の中の大転換だと思うんです。単純に金融ユニバーサルサービスは、なぜ廃止、廃止ということじゃないですよ。ここは、引き続きちょっと今の答弁、また議事録をよく見まして、引き続きいろいろこれちょっと聞いていきたいと思います。 じゃ、麻生総務大臣、よろしいでしょうか。郵便のユニバーサルサービスというのは何でしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 郵便、郵便のことですね。
○平野達男君 はい。
○国務大臣(麻生太郎君) 郵便のユニバーサルサービスというのは、これは万国郵便条約というので決められておりまして、すべての利用者が、その質を重視した郵便の役務を、加盟国の領域のすべての地点において、恒久的、かつ、合理的な価格の下で受けることができるような普遍的な郵便業務の提供を受ける権利を享有することを確保することと規定をされております。これは法律で、万国郵便条約の第一条で決められておりまして、日本の郵便法におきましても同様に、「郵便の役務をなるべく安い料金で、あまねく、公平に提供することによつて、公共の福祉を増進する」と規定をされておりまして、これらの考え方の下に、今御質問のいわゆるユニバーサルサービスというものの具体的な内容につきましては、全国あまねく、一通からでも受け付ける、それから、いつでも、随時、役所用語で言えば随時に簡易な差し出しができるようになっておる、そして三つ目は、全国均一でなるべく安い料金というような要素でまとめられているのをもって郵便のユニバーサルの定義というように御理解いただければと存じます。
○平野達男君 法案では、これは、郵便はこれは郵便会社がやります。それで、郵便会社はその郵便の窓口業務を、たしか窓口の何かの法律の改正によって郵便局会社に委託することが義務付けられていますね。そうしますと、この郵便のユニバーサルサービスの提供というのは、会社とすればどこが責任を負うことになるんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) これまで日本郵政公社が担ってきたこの郵便のユニバーサルサービスの提供責任につきましては、これは民営化に伴って郵便事業会社に引き継がせることというふうにしております。 ただし、郵便物の引受け、交付、郵便切手類の販売等の郵便窓口業務については、これはもう今、平野委員おっしゃいましたように、郵便局会社に委託するよう郵便事業会社に義務付けるという形にしているわけでございます。 一方で、郵便局会社の方では、郵便事業会社の委託を受けて、郵便物の引受け、交付、郵便切手類等の、切手類の販売等の窓口、郵便窓口業務を営むこと等を目的として設立すると、そのように規定をしているわけでございます。
○平野達男君 私の質問は単純だったんですけれども。 どこが責任を持つんでしょうか、そうしますと。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今申し上げたとおりでございます。 郵便のユニバーサル業務については郵便事業会社にそれを引き継がせる。しかし、そのうちの引受け、交付等々については委託するということを義務付けて、そして郵便局会社の方ではそれを委託を受ける。それを委託を受けてその窓口業務をするということを目的としておりますので、それ、まあ双方でその機能が果たせるということでございます。
○平野達男君 ちゃんと答えてください。 法律上は郵便会社ですか、実態上は二社ですか、ということなんですか。法律上は二社なんですか。それどっちですか、それは。
○国務大臣(竹中平蔵君) 一義的には郵便事業会社でございます。
○平野達男君 一義的にはというのはよく分かりませんが。 ユニバーサルサービスというのは公平にあまねくということですよね。公平にあまねくというものを実際にどこが、どこが提供するかといえば、委託を受けた窓口会社ですね。窓口会社はこのユニバーサルサービスについての提供の義務はないということなんですか。委託を受けたことによって委託を義務付けられているから基本的には郵便局会社もユニバーサルサービスということについての提供する義務が生じている、責任が生じてくるというふうに私は理解するんですが、そういう理解じゃ駄目ですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 基本的には、ユニバーサルサービスの提供責任はこの郵便事業会社に引き継がせております。そこからの委託でございますので、それについては、今委員おっしゃったように、そこの間の義務関係によって処理をされるわけでございます。
○平野達男君 それじゃ、郵便局株式会社にそのユニバーサルサービスの義務はないと、それを全うする義務はないと、提供する義務はないという、そういう理解でよろしいですね。
○国務大臣(竹中平蔵君) 非常に厳密に聞いておられますので、これは委託義務を負うことによってユニバーサルなサービス義務を果たすことになるということでございます。
○平野達男君 それでは、郵便局が、郵便局の、じゃ、設置義務というのは、これは当然のことながら郵便局会社が担っているという、こういう理解でよろしいですね。
○国務大臣(竹中平蔵君) そのとおりでございます。
○平野達男君 じゃ、今の議論を踏まえた上でちょっと、次にちょっと進みます。 それでは、その郵便局の設置基準の考え方についての質問でございます。 午前中、残り時間五分ですからどこまで行けるか分かりませんが、まず第一問目、公社法の現行の施行規則と予定されている総務省令とどこが違うのか、説明いただけるでしょうか。 お手元に、これは衆議院の方で郵便局の設置基準、総務省令案というのが出されまして、これも参考までにお渡ししておりますので、これを見ながらちょっと答弁を聞いていただければいいかなと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 省令の内容として考えていることを申し上げますれば、まず、過疎地についての設置基準として、法の施行の際、現に存する郵便局ネットワークの水準を維持することを旨として、第一に、地域住民の需要に適切に対応することができるよう設置されていること、第二に、いずれの市町村についても一以上の郵便局が設置されていること、第三に、交通、地理その他の事情を勘案して地域住民が容易に利用することができる位置に設置されていることという基準を定めるとともに、さらに、過疎地の定義としまして、過疎地域自立促進特別措置法の過疎地域、離島振興法の離島振興対策実施地域、沖縄振興特別措置法の離島、奄美群島、小笠原諸島、半島振興法の半島振興対策実施地域、山村振興法の振興山村等を定めることを検討しております。 また、過疎地以外の地域についての設置基準につきましては、先ほど申し上げました地域住民の需要に適切に対応することができるよう等々、一、二、三という基準を定めることを検討しております。 公社施行規則と今回検討しております省令案は表現が一部異なっておりますが、郵便局の設置について国民の利便性に十分配慮するという意味では基本的な考え方は変わらないものだと思っております。
○平野達男君 ちょっとお手元の資料を見ていただきたいと思います。 今どこが違うかという質問に対して十分なお答えがなかったかなと思うんですが、代わりに私が順次説明したいと思います。 まず第二条、日本郵政公社法施行規則、公社は、法の施行の際、現に存する郵便局のネットワークの水準を維持することを旨としてと書いてあります。これは、この条項、これに対してこちらの方の案は、過疎地についてはとなっています。これ範囲狭めましたね、これ、範囲を。 つまり、法の施行の際、現に存する郵便局のネットワークの水準を維持することを旨としてというのは前の公社法です。だから、過疎地と問わず全国全部、今の水準を維持しましょうというのは公社法の施行規則なんです。ところが、これは過疎地についてというのを限定したんですね。その理由をちょっと説明してください。
○国務大臣(竹中平蔵君) 基本的に、我々は利用者の利便が極めて重要であると。その利便のためにこれを設置する基準も定めるのであるというふうに思っております。同時に、これは基本方針以来の議論といたしまして、これは民営化をしてその経営効率化できるところは効率化をしていただかなければなりません。そうした観点から、国民の利便をしっかりと守る。しかし、その範囲において、これは効率化をしていただくところはしていただく。総理は、したがって、増えるところもあれば減るところもあるという答弁をしておられるわけでございます。 我々は、しかしその際に、これも過疎地に対しては特別な配慮をしなければならないということを当初からずっと考えているわけでございます。そうしたことを受けまして、過疎地については、今回、特別のその表記をしているわけでございます。 委員、先ほど、どこが違うのかというふうにお尋ねがございましたけれども、これは違うのは、やはり過疎地を特別に取り上げて書いていると、そこが違うわけでございます。ただし、利用者の利便を損ねないと。そこにおいては基本的な考え方は一致していると思っております。
○平野達男君 私は法律の考え方を聞いています。実態上の考え方を聞いているんじゃないですよ。 それからもう一つ、今の答弁の中で著しく皆さん誤解を受けると思いますのは、過疎地に対しては特別の配慮をしたという言い方しますが、違うんですよ。元あるやつはこう書いてあるんですから。法の施行の際、現に存する郵便局ネットワークの水準を維持することを旨としてと。こちらの方が広いんですよ。これを狭めただけなんですよ、過疎地に。特別の配慮でも何でもない、公社法の施行規則の方が大きな配慮をしていたんですよ。今回の総務省令案は大きな配慮を狭めているということですよ。そこの点をしっかり説明しないと、これはごまかしですよ、私に言わせたら。 ずっと答弁が、過疎地域だけ特別の配慮、特別の配慮なんて、違うじゃないですか。ということで、十二時になりましたから、お昼になりましたので。
○委員長(陣内孝雄君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。 正午休憩 ─────・───── 午後一時一分開会
○委員長(陣内孝雄君) ただいまから郵政民営化に関する特別委員会を再開いたします。 郵政民営化法案外五案を一括して議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○平野達男君 午前中に引き続いて質問をさせていただきます。 まず冒頭、見直し議連構想という報道がございましたが、これに関しての確認した結果について御報告をお願いします。
○国務大臣(細田博之君) 御指摘の新聞報道につきましては、与党の理事を通じましてお願い申し上げまして参議院幹事長に確認いたしましたところ、幹事長からは、法案成立後の法案のフォローの在り方について個人の考えを非公式に言ったものであり、党の了解を受けたものでもなく、政府とは何の関係もないものであるとのことでありました。
○平野達男君 どうも聞くところによると、某番組ではきっちりそのことを片山幹事長がしゃべっていたということもあります。この件につきましてはいずれ、個人の意見とはいえ責任のある方の発言でして、この真偽については非常にやっぱり重大な影響を与えるというふうに私は思っています。引き続きこの件につきましては、私はここで一回やめますが、同僚議員が多分いろいろとまた聞くと思いますので、そのとき御答弁をお願いしたいと思います。 それでは、午前中の質問に引き続いて質問をしたいと思います。 先ほどの郵便局の設置基準ですけれども、繰り返しになりますけれども、過疎地域というのはこれは配慮ではないですね。今まで広く配慮してきたものを短く範囲を限定してきたということですから、これはちょっと答弁の仕方を変えるべきではないかと思いますが、竹中大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) お答えを申し上げます。 私たちは、郵政を民営化するという立場で議論をしております。民営化、民間の企業としての経営の自由度を持っていただく。これは公社として今までやってきたわけで、国の組織としてやってきたわけでございますけれども、それを民営化するわけでございます。経営の自由度をやはり持っていただくというところをその一つの基点にして、しかしそれでも従来の郵政の役割を配慮して、公共的な立場に十分配慮して、しかるべく設置基準を作ろうというふうに私たちは考えているわけでございます。 そうした観点から、民営化するという立場に立った上で、しかし過疎地についてはやはり配慮する、これはもう基本方針でそのように定めている、その表現そのままでございます。そうした観点から、今のような設置基準の考え方を提示をさせていただいているわけであります。
○平野達男君 なかなか私の質問に真っ正面に答えていただけないですね。これもまた議事録、後でよく見て、引き続き質問するかと思います。 それでは、もう一つは設置基準の考え方なんですが、日本郵政公社法の施行規則は、郵便局は「法第十九条第一項第一号から第五号までに掲げる業務及びこれらに附帯する業務」ということで複数の業務を挙げています。で、新しい施行規則は、これは郵便局窓口業務プラス印紙の売払いという、範囲が非常に限定されていますね。それが設置基準の考え方です。 この郵便局が与えられる必須業務の範囲が縮小するということは、郵便局の設置の基準からいえば、基準の緩和なんでしょうか、基準の厳格化なんでしょうか。ちょっとそれを、通告申し上げていませんが、ちょっとお答え願いたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 私どもは、この郵便局の窓口におきまして、この窓口、国民の重要なネットワーク資産を活用して、いろんな幅広い業務を行っていただきたいというふうに考えているわけでございます。 そして、その中で、今委員お尋ねの窓口業務についてですね、これは、窓口業務につきましては、これは郵便事業株式会社の委託を受けて行う窓口業務でございますから、その郵便事業会社のその委託の内容もちろんいかんでございます。 今委員お尋ねになられたのは、その郵便振替法云々と、そういうものが入ってないではないかと、そういうことでございますか。
○平野達男君 いや、いや、違うんです、違います。
○国務大臣(竹中平蔵君) もう一度、じゃお尋ねいただきたいと思います。
○平野達男君 旧郵政公社法では、郵便局は必須業務として六つないし七つあるんです、ですね。これを全部満たしているという条件が付いているのに対して、今度の郵便局というのは窓口業務と印紙の売払いという二つしかないんです。もちろん、附帯業務はありますよ。その郵便局の要するに役割が変わりましたよね、求められる役割が。そういう、そのことの役割が変わったことによって、設置基準も書き方が当然変わりますね、これは、先ほども読み上げたとおり。これは、設置基準というか規制の、設置基準は緩和の方向に向かうのか、きつい方向に向かうのかということについての考え方です。 これは、六つの条件課せられたら、一般論的には条件はきつくなるように取られますというふうにとらえるか、六つのうち一つ取れていればいいというふうにやるということになれば広くなります。だけれども、六つイコールで全部役割がその中で与えられるとすれば、これは、私は、条件を一つか二つに限定した方が基準はちょっと緩くなるのかなという、その考え方をちょっと聞きたいだけです。
○国務大臣(竹中平蔵君) 失礼いたしました。 設置基準についての考え方なわけでございますね。 設置基準の考え方に関しましては、これは法律の書き方は当然違います。これは公社でございますから、やることが限定列挙されている。そして、郵便局株式会社については、これは民間の会社でございますから、やらなければいけないことを最低限規定した上で、あとはできるだけいろんなことができるようにしている。これは法律の書き方は違う。 それによって設置基準がどう変わるのかという、影響を与えるのかというお尋ねでございますよね。そういうお尋ねだとお伺いいたしましたが、これは設置基準そのものに関しては、国民の利便というのを考えておりますから、国民の利便性を損なってはいけないということは、これは我々は一貫して考えているわけでございます。 したがいまして、国民の利便性を万が一にも損なわないような、そういう設置を義務付けて、そして設置基準も作るわけでございますので、中身そのものによって、業務の、法律の業務の規定の仕方そのものによって直接影響を受けるかどうかという、これはちょっとなかなか申し上げられないことだと思います。
○平野達男君 そうすると、設置基準というのは何のためにあるんですか。これは、設置基準というのはこういうふうに項目をきっちり掲げているんです。 郵便局は、繰り返しますけれども、前の郵便局というのは六つの必須業務があるんです。今回の郵便局の必須業務というのは少なくなっている。そうすると、設置する、こういう基準を設置したときに、じゃ、この基準に基づいて郵便局設置しましょうねといったときにどういう影響が出てくるかという話を聞いているわけです。何も影響が出ないという話なのか、いや、これはこの結果、郵便局が縮小の方向に向かうのか、いや拡大する方向に向かうのかと、そういうことを聞いているわけです。
○国務大臣(竹中平蔵君) 私がお答え申し上げておりますのは、それは業務のその規定の仕方によって直接影響を受けるものではないだろうということを申し上げているわけです。 例えば、窓口業務につきましても、今後、利便でございますから、窓口業務というのが国民の中でどのような影響を持つのか、それによって代替手段がどのように出てくるのか等々によって、それは、設置基準はきつくなる場合もあれば、そうではない場合もある。我々は国民の利便性に着目をしているわけでございますから、それは環境変化等々によってその利便性がどのような影響を受けるか。それによって設置の基準に対する適切な考え方を、これは総務大臣が御判断されますが、そこは当然それによって違ってくるということでございます。
○平野達男君 だったら、設置基準を利便性を勘案して設置すると変えればいいじゃないですか、こんなわけの分からぬ、こんな三つ、こんな並べないで。いいですか、設置基準というのはあくまでも施行規則なんですよ。設置基準は書き方が変わっているんです。変わったことによって、今二万五千とか二万四千とかと言われていますけれども、郵便局があるんです。これが増える方向でいくのか、下でいくのか、減る方向でいくのかという、その分析というか、その見解を伺っているわけです。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今のは、ですから、法律論じゃなくて実態判断がどうかというお尋ねですよね、分析をということですからね。
○平野達男君 そうです。
○国務大臣(竹中平蔵君) それはそれで、私なりの見方というのは申し上げられると存じます。 これにつきましては、恐らく今後、人口が当然のことながら日本では減少してまいります。しかし、それは人口によって人々の住まい方、集積も変わってくるわけでございますから、そうした観点からいうと、集落の数が今後減っていくだろうと、これはそういう見方が一般にはなされているわけでございますから、そういう観点からすると、全国的に増加するというのはなかなかちょっと想定し難いのかもしれません。しかし、そこは、正にこれは郵便局がどのような形で今後その利便に資するサービスを行っていくかでございます。そういう判断に基づいて、これは店舗展開でございますから、その郵便局のビジネスの展開によってはこれは増加することも、これはないとは言えないわけでございます。
○平野達男君 どうも私の質問通告したやつがまだうまく伝わっていないようですが、私の理解では、あくまでも設置基準は施行規則ですよ。これに基づいて、この地域は、この郵便局はこの施行基準に合致しているかどうかを判定するんです。そういうことでしょう。 ところが、施行基準は、先ほど言いましたように、まず、現に存する郵便局ネットワークの水準を維持することを旨として、これ、範囲狭まりました。それからあともう一つ違ってくるのは、郵便局の位置付けが変わってきていますよねということです。その結果、今ある郵便局を一つ一つこれに当てはまったときに、落っこちるものが出てくるんじゃないかということを聞いているわけです。なぜ落っこちないのか。落っこちないとすれば、今ある郵便局というのは、全部窓口というあれから決まってきたということになりますよね、窓口業務の必要性からということになりますね。そういうことを確認していきたいわけです。
○国務大臣(竹中平蔵君) いや、私が申し上げておりますのは、ですから、そのねばならない業務というのが窓口業務になったと。これはもうそのとおりでございますよね、事実です。しかし、それの店舗展開がどうなるかという、これは設置数がどうなるかというのは、店舗展開がどうなるかということの実態的なお尋ねでございますから、それは、それについては、今後どのようなビジネスモデルを展開をしていって、そしてどのような地域密着型のビジネスをしていくかということによります。これは最低限ですね。例えば郵便局の窓口業務、ねばならない業務だけに着目をして店舗を展開をしていくんであるならば、これは人口の減少、集落等々の改編の中でこれは減るということは予測されるわけでございますけれども、ビジネスを展開して、いろんなできる業務を多様に展開して、それの収益性が高ければ、これは店舗政策としては増えるということもあり得るわけでございます。それが正に民営化の趣旨であって、そのために、できる業務をできるだけ広くこれは規定しているわけでございます。 委員が、実際どのように分析しているのかと。これは法律論ではなくて実態論としてお聞きくださっていますので、私としてはそのような可能性が幾つかあるということを御答弁申し上げているわけでございます。
○平野達男君 もう一度確認しますけれども、この設置基準が書き直されたことによって、今ある、現にある、郵便局ありますね、郵便局、二万四千か二万五千。この数はこの設置基準に適合するかどうか。 じゃ、これで具体的に聞きます。これチェックしましたか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 大変申し訳ありません。もう一度ちょっと質問を聞かせていただけませんでしょうか。
○平野達男君 設置基準が今、これ今案として出されています、設置基準の施行令がですね、こういう形で。一枚紙ありましたね、先ほど、こういう形で総務省令が。これと日本郵政公社の施行規則というのは違うんです。変わっているんです。変わった基準で、今ある二万五千というあれは少なくともこれをクリアしているはずです、施行規則を。ところが、この基準が変わりましたねと言っているわけです。基準が変わったことによって二万五千の郵便局がどうなりますかということを聞きたいわけです。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今、基本的に、今の郵便局で、地域のニーズに応じて配置されて、その上で郵便窓口業務をすべての今郵便局で行っているわけでございます。 その点からいたしますと、少なくとも郵便窓口業務を行うことを義務付けられている郵便局というのが、基本的には特に過疎地についても現状を維持するということを踏まえれば、まあ全く同数とは申し上げませんけれども、現状がほぼ維持されるところからスタートをするというふうに思っております。
○平野達男君 要するに、この設置基準の変更による影響はないということですね、事実上、出発点は。
○国務大臣(竹中平蔵君) 設置基準に関してということでございますね、郵便局の定義じゃないんですね。
○平野達男君 いえいえ、設置基準の影響はないというふうに、今の現況の数に対する……。
○国務大臣(竹中平蔵君) 設置基準の影響に、設置基準の……
○平野達男君 変更による影響がないということですね。
○国務大臣(竹中平蔵君) 変更による影響というのは、これは今の窓口ネットワークを維持するという、特に過疎地において維持するという点も踏まえまして、当面、短期的に大きな変更があるというふうには思っておりません。
○平野達男君 まず、過疎地域については当面現状の維持をする、水準を維持する旨というのは規定されています。要するに、これは変わらないんでしょう、当面ですね。 じゃ、そうすると残りの部分については、まあ総理とか何かは都市部については減ることもあるかもしれない云々ということを言っていました。それが具体的にもっと言えば、次のステップの問題として、次のステップの質問で考えていたのは、どれぐらい減るんだろうかということを聞きたかったんです。ところが、竹中大臣のお話では当面は影響がないという話ですね。だから、都市部も影響がないということですね。もう一度確認します。
○国務大臣(竹中平蔵君) 当面大きな変更があるとは思っていないというふうに先ほど答弁をさせていただいております。これは、都市部につきましては総理も、増えるところもあれば減るところもあるというふうに言っておられるわけであります。これは、都市部については、まあ中央区等々、四百四十メートルに一か所ですか、そういうものが本当に必要かどうか、これは民間企業として経営効率を踏まえてしっかりと判断をしていただくことになると思います。 したがいまして、これは当然増えるところもあれば減るところも出てくるわけでございますけれども、この設置基準が変わったからということで急激に、当面大きな変化があるというふうには私は考えておりません。
○平野達男君 ちょっと、じゃこれはまた議事録よくチェックさせていただきますけども、一つだけ確認さしてください。 法の施行の際、現に存する郵便局ネットワークの水準を維持することという水準の中には、水準というのは、数のことをいうんでしょうか、それとも、例えば今特定局が簡易局に変わる、変わってもこれは郵便局は郵便局ですね。この量と質、両方入るんでしょうか。それをちょっと教えてください。
○国務大臣(竹中平蔵君) 我々は国民の利便を考えてそういう制度設計をしておりますので、ネットワークサービスのそのサービスまで含めた質と量の水準だとお考えくださって結構でございます。
○平野達男君 そうしますと、過疎地域については当面、普通局、特定局、簡易局がありますが、これは全然変わらないという、そういう理解でよろしいですね。
○国務大臣(竹中平蔵君) まあいろんな、今でも郵便局の数はこれは減っていると、これも総務大臣から御答弁がございました、今の公社法の下でも郵便局の数は減っていると。そういう意味では、集落の形態等々変わっておりますから、設置基準に照らしてこれ寸分たがわないということはないわけでございますけれども、当面大きなそういった意味での変化はないというふうに想定をしております。
○平野達男君 分かりました。 当面というのは、じゃ具体的にはどれだけの期間を指しますか。
○国務大臣(竹中平蔵君) まあ、これはもう実態次第でございます。これは実態によって、集落等々の実態がどの程度の速度で変わっていくのかということによって実態的に判断していく。 私たちは民営化を想定しておりますので、民間の企業として効率化すべきところはしっかりと効率化をしていただく、そして同時に公的な機能についてはしっかりと果たしていただく。特殊会社でありますが、特殊会社は民間企業でございます。
○平野達男君 民間会社であろうが特殊会社であろうが何でもいいですよ。法律を定めたら法律をどのように運用するかというのは、法律を作って課すわけですから、今その運用についてどのようにやるかというのを審議しているんですよ、今。だから、それは真摯に答えてくださいよ、この点に関しては。 それで、竹中大臣、先ほどから人口が減るとか何かいろいろ言っておられます。これは私が次に聞こうと思ったことの質問に対する前置きではないかと思うんですが、要は、過疎地域については現行の水準を維持することを旨とするというふうに規定しています。そうすると、これは、答弁なんかを見ますと大体七千二百二十局あります。これは当面、当面というのはいつか分かりませんが、当面維持されますと。それから、普通局、特定局、簡易局、この構成もまずここ当分変わりませんと、特定局は特定局のままずっといきますと、そういう答弁だったと思います。 しかし、竹中大臣言われていますように、日本はこれから人口減少社会に入っていきます。この減少社会に入っていったときに、現行水準というのは今の現行水準ですからね、これが本当にどこまで維持されるのかというのが、これは非常にこれは気になるところなんです。 そこで、じゃいつまで維持されるかというこの耐用年数なんですが、耐用年数ですね、この施行令の、麻生大臣、どれだけの想定していますか。耐用年数、この施行令の。
○国務大臣(麻生太郎君) 明確に十年とか五年とか、正確に規定しているわけではありませんけれども、少なくとも……
○平野達男君 想定です、はいどうぞ、失礼しました。
○国務大臣(麻生太郎君) 質問をされ、答弁をしているときにいろいろそこでお話しになっておられると私の方もなかなか答弁がしにくいんで、もう一回、私、聞き間違いでなければ、耐用年数というのは、この法律の耐用年数という意味ですか。
○平野達男君 過疎地域についての規定がありますね、現行水準を維持すると。ところが、過疎地域というのは人口がどんどん減っていくと思います。現行水準の維持というのはいつまでもつんだろうかということを聞いているわけです。総務大臣から見てどのぐらいまでもつんだろうかということの見解を。
○国務大臣(麻生太郎君) 明確に三年とか五年とかいう数字を明確に規定している、決めているわけではありません。ただ、場所によっていろいろ地域に、差が出てくるだろうと思いますんで、私のところも、盛岡ほど都会ではありませんから私の方はもっと過疎地の筑豊地方を抱えておりますんで、私のところの方は、正直申し上げてかなりなくなるほどの、人が住まない部落、村というのが出始めているぐらいのところにも今一局残っているんですが、そういったところのものの方は、まずあと数年で最後に残っておられる方も離散若しくは亡くなられるだろうと思っています、実際的に。その人に面と向かってあなた三年したらいないでしょうとは言えぬけれども、多分、息子やら何やらの話を現場で聞いた上の話ですから。 そういった現場を知っている方から言わしていただきますと、全国に私どものようなところはじゃどうなるかといえば、それは多分引き取っていろんなところに行かれるところも結構多いことも事実なんです、息子さんやらお孫さんやらが来られて。しかし、現実なくなるということもないわけではありませんので、そういうのが多分全国、昨年三十七、おととし三十七、さきおととし二十一郵便局が減っておりますという、かなりの理由はそういうところで減っているんだと、私どもはそう理解をいたしております。 したがいまして、どれぐらいもつのかと言われれば、私は基本的には三年もって、これは三年ごとの見直し条項というのがくっ付いておりますんで、その段階で見直しを言ってこられるところが出てくるんだと思いますんで、うちはこれをやめたいというのに対して、総務省令でありますから、総務省としてちょっと待てと、そういうところはといって、いろいろ私どもとして郵便会社と話をさせていただくということになろうと思いますんで、数字をというんであれば、三年ごとの見直しというのはそういった意味では大きな効果があるものだと理解をいたしております。
○平野達男君 まあその三年ごとの見直しというのは法律の中でも位置付けられています。その三年ごとに見直しして、この施行令の基準に合致しているかということを、今の郵便局の設置状況が合致しているかというのを見ると同時に、その設置基準の見直しも三年ごとにやっていくという、そういうお話ですね。 そこで、大変非常に気になるんですけれども、過疎地域に七千二百二十というのは、私はある意味では独り歩きしているような気がします。どれぐらいの状況になったときにこの過疎地域の現行水準というその規定の見直しをするのかということについては、これはある程度の今から指針を示しておいた方がいいんじゃないでしょうか。 というのは、十年間の法律の期間は、これは民営化委員会が監視することになっていますね、三年間。十年後は民営化委員会もなくなります。国会の関与もなくなります。十年後の総務大臣、総務大臣だれがやっているか分かりません。確実に多分私は民主党から出ていると思いますけれども。そのときに、そのときに総務大臣だけに任せてしまうというのはちょっと非常に、今ちょっと私は危険なような感じがしています。 その、どういう条件のときにこの現行水準というのが見直されるかということに対しての指針というのは、これ私は、今これ用意していく必要があると思うんですが、竹中大臣、総務大臣、ちょっと御見解をちょっと伺っておきます。
○国務大臣(麻生太郎君) 民主党になられても危険と思われるというのは極めて健全な考え方だと、その見識の高さに改めて敬意を表する次第です。 その上で、今言われましたように、七千二百と、独り歩きしておるというのは私もそう思います。御存じかと思いますが、これは過疎地域というのは本当は五千三百五十なんです。離島やら何やらが五百七十、半島地域が二千二十、振興山村が三千五十、足すと約一万超すんですが、これ重複している部分がありますので差し引いて七千二百二十という数字になっておりますが。その定義、何人までで人口密度が何%でどうなったらという定義がきちんとしたものがあるかと言われると、それはなかなかおっしゃるように、だれがなろうとも、ここまでが、ここから以上減ったんだからうちも対応等しろと、いや、そこはもうおたくはまだ、何でしょうかね、過疎地域とは言い難いというのをどこで決めるかといったら、何人で決めるかという数字をある程度指針を作っとかないと将来極めて独り歩きしかねないというところが御質問のところだと思いますんで、これは半島法を作るときやら、それから山村振興法を作るときにも似たような話があったと記憶いたしますんで、そういったものを、指針というものをある程度のものを考えておく必要があるというのは私もそう思います。
○平野達男君 それは是非考えていただきたいと思います。 私は、もう繰り返しになりますけれども、これは、過疎地域というよりも、過疎地域等を始めとした七法指定地域ですね、いわゆる条件不利地域だと思うんですが、その地域というのは、これも将来的に変わるかもしれませんが、変わる以前に、まず地域が変わらないとして、人口がどんどん減っていくことになりますねと。そういうときに七千二百二十が本当に維持できるんだろうか。これは郵便局会社、大変ですよ。そのときに施行令は現状の維持というだけ、ずっと残ります。これ、どこかでやっぱり破綻するんじゃないかと思うんですよね。 そのときには、このときの見直しというのは、どういうときに見直すかということについては、繰り返しになりますけれども、十年間、十年以後のことも考えなくちゃならないです。これは過疎地域に住んでいる人にとっては非常に気になるところですよ。ここは今総務大臣が、指針を作ることの必要性認めていただきましたので、是非これ早急に、がっちりとしたものではなくてもいいですから方向性みたいなものは是非示していただきたいと思いますが、総務大臣、どうですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今御指摘のあったところで、いわゆる移行期間後の設置基準、まあ大体十年後、移行期間後の設置基準の妥当性というのは基本的には総務省自身が判断することになっておるんですが、そのときの担当大臣若しくは担当の役人の気分とかなんとか、さじ加減だけで変わっちゃうのは極めて危険だと言われるところは誠にごもっともなところだと思いますんで、ちょっと、これまで何人引きゃ零コンマ何%と、そんなものはとてもできませんけれども、しかるべき指針は考えさせていただきます。
○平野達男君 まだまだ質問したいことがございますけれども、まだたっぷり審議時間残っていますので、また後日とさせていただきます。
○高橋千秋君 民主党・新緑風会の高橋千秋でございます。 私にも一時間時間をいただきましたので、質問させていただきたいと思います。麻生大臣にも後ほどゆっくりお伺いしたいと思いますが。 私は田舎の農協の職員でございまして、十数年前に私の県でも、全国そうなんですが、農協合併を進めなきゃいけない、私の三重県では百八農協あったのを十四農協構想というのがありまして、その構想を私が書いたんですが、その当時の世間の騒ぎ方というか農協界での騒ぎ方と、今回のこの郵政民営化のいろんな論議を聞いていると、非常に似ているなというのを感じております。 この話はまた、いずれもう一度質問する機会があるということですので、そのときにこの比較についてはじっくりやりたいと思うんですが、結果を見ると、その合併が始まってから十四、五年たちました。大体十四農協構想に近い形になったんですが、今何が言われているかというと、一県一農協構想というのが各地で出ております、まあ自民党の方々もよく御存じだと思いますが。それで、私たちが選挙区を歩いておりますと、ここに支店があったはずなのにないなというのによくぶち当たるんですね。麻生大臣も、福岡の辺りも多分そういうところはたくさんあると思います。 そのときの雰囲気と非常に似ているのを思いますと、今回のこの郵政民営化の話、先ほど過疎地の郵便局はそのまま残すというような話の、論議ありましたけれども、確かに農協のときもそうなんですよ。合併の話をしたときに、地域の住民の方々に説明をしたときに、必ずここは残します、皆さんの利便に資するようにちゃんとやりますという話をやった上で、組合員の了承を得て合併を進めてまいりました。 そして、当時もう一つはやったのが、農協の関連事業をなるべく株式会社化をしていくという、そういうことがはやりました。今どういう結果になっているかというと、そういう株式会社はほとんどが赤字になって、多くがなくなりました。民間の会社、他の民間の流通会社等に取られた。それで、地域の方々、農協の関連で働いていた方々も職を離れざるを得なくなったという、そういう状況があります。 これは、私が説明するまでもないと思いますけれども、この郵便局の論議を聞いていて大変似ているなと。非常に農協と郵便局というのはよく論議の中にも出てきて、地域では競合相手だというふうによく言われ、例に出されますけれども、競合相手の一方の農協がそういう状況を見ていると、私はずっと衆議院の委員会の議事録も全部読ましていただきました。読ましていただいて、竹中大臣からの答弁もずっと読ましていただきましたけれども、決してそのときの不安が払拭されるように私は全然思いませんでした。 今日の論議を聞かしていただいても、さっきの設置基準についてもそうですが、これで今の話を聞いていて、国民の方が本当に自分たちの利便に資するように考えてくれているんだろうかというふうには私は思わないというふうに思うんですね。 まず、冒頭、基本的なことをお伺いしたいんですが、今回の、もう何度も聞かれていることだと思うんですが、この今回の郵政の民営化はだれのために、何のためにするのかというのを、基本的なところ、朗々としゃべっていただかなくて結構です、簡単で結構ですから、お答えください、竹中大臣。
○国務大臣(竹中平蔵君) そもそも何のために、だれのためにということでございますが、まあ何のためにということを手短にということでございますから、これはやはり民営化がもたらすメリットを十分に引き出して、そして国民経済を活性化させる、そして公社の経営自体を良くする、更には国民の利便を高める、まあマクロ経済的な視点、そして公社の経営の視点、そして国民の利便の視点で、それが、民営化がもたらすメリットについてそれを最大限に引き出して、そして経済全体の経済厚生を高めるというのがその目的であるというふうに申し上げてよいかと思います。 マクロ、経営、国民利便、もう細かいこと申し上げませんですけれども、朗々と述べるなということでございましたんで申し上げませんが、そうすることによって、結局だれのためかということになりますれば、これはやはり、これはもう国民のためということになろうかと思います。国民、マクロ的に経済を良くする、これ、やはりそれによって国民が利益を受けるわけでございます。公社の、郵政の経営を良くするということにつきましても、重要な郵政の機能を持続可能な形でより良いサービスとして国民に提供する、これもやはり最終的には国民のためでございます。最終的に国民全体に大きな利益をもたらす、正に国民全体のためにこれを、郵政の民営化という改革を行うというのが私たちの目指すところでございます。
○高橋千秋君 朗々としゃべっていただいてありがとうございます。なるべく、時間ございませんので短めに簡潔に、先ほどから我々、やじ飛ばしておりますが、質問に対して簡潔に答えていただきたいというふうに思います。 麻生大臣、大臣のところの会社はだれのものですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 基本的には、会社というものは、商法上、株主ということになっておるのが通常であります、通常。しかし、日本という国においては、そこに働いている従業員のものでもあるという考え方は欧米に比べてはより広く一般的だと思っております。
○高橋千秋君 竹中大臣、郵政民営化されたこの会社はだれのものですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 会社の所有者という観点から、オーナーシップという観点からいうと、これは株主のものに相なろうかと思います。 しかし、今、麻生大臣お話がありましたように、ステークホルダーとして多くの利害関係者、多くの方々がそれに関与するわけで、所有者はその株主のものでございますが、会社の機能そのものに関与している人間は実はたくさんいると。利用者まで含めて、債務者まで含めて、債権者まで含めてたくさんいるということであろうと思います。
○高橋千秋君 今郵政公社でございますが、郵政公社、これ質問通告をしていないんで、答えなければ後でまた資料をいただければ結構ですが、郵政公社になるときに、移行期に幾ら掛かっていますか、費用。分かれば教えてください。後で結構ですが。
○国務大臣(麻生太郎君) 質問通告をいただいておりませんので、調べまして、十何年前の話ですので、調べまして御報告申し上げます。(発言する者あり)公社か、公社。済みません、四年前。
○高橋千秋君 後ほど資料出していただければと思いますが、分かりますか。
○国務大臣(麻生太郎君) 後で。
○高橋千秋君 後で。 それじゃ、これも質問通告していないんで後でで結構ですが、郵政民営化をする、実現するために費用として幾ら掛けるんでしょうか。多分、見積り出されておると思いますが、それは分かりますでしょうか。この我々の、これも含めてでございます。
○国務大臣(竹中平蔵君) 民営化のために要するコストとしましては、ちょっと済みません、今急にあれしましたので、システム対応の、関しまして、これは情報システム検討会議において公表された公社の試算がございますが、二〇〇七年四月までに行うシステム対応に要するコストは約五百六十三億円、その後の本格対応には八百三十九億円を要し、合計では千四百二億円、システム対応についてはそのような数字でございます。 システム対応以外に要するコストに関しては特に試算はございませんが、郵政事業庁から郵政公社に移行する際に要したコストとして、これは郵政事業庁が平成十四年度に支出した経費のうち、システム対応以外に要したコストは約五十四億円であったというふうに承知をしております。
○高橋千秋君 私は、試算していないということもおかしいと思うんですが、当然、郵政公社から郵便局株式会社とか、まあいろんな、民間になればロゴも変わるんでしょうし、いろんなものが要るでしょうし、それから問題になっています竹中さんが出されたあのチラシ、一億数千万というお金もその中にも入っているはずなんですね。そんな額も出されていないんでしょうか。 今まで掛かった経費、それからこれから掛かる経費、当然、普通の民間会社であれば必要経費は事業計画としてちゃんと見積もるはずでありますが、それは出されていないんでしょうか、出す予定もないんでしょうか。お答えいただけますでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 民営化に関連して広報等々で国が掛かる予算というのは、これは国の予算の中に当然含まれるわけでございます。今申し上げたのは公社が負担すべきシステムの対応でございまして、これについては今申し上げた数字、これはシステム会議に報告されておる、公表されている数字でございます。 基本的に、そのような形で可能なものを公表しているというふうに御承知おきいただきたいと思います。
○高橋千秋君 いや、必要なのはシステム対応だけじゃないですよね。いろんなもの要りますよ。郵便局新しくなったといったら、郵便局の皆さんの制服も変えるかも分かりません。いろんなものを変えなきゃいけない。 普通、会社であれば、そういう経費というのはちゃんと見積もりするんじゃないですか。そういうものをちゃんと見積もった上で、幾ら掛かる、これは公社から民間会社になるまでの間に掛かるお金ですよ。民間会社になってから掛かるのは民間会社が見積もればいい話ですが、それまでに必要な額というのは当然今の段階で見積もっておられるはずなんですが、それは見積もっていないのか、見積もっているけれども出さないのか、どちらなんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 移行のために必要な金額として最も主要なもの、大きなものはこのシステム対応でございまして、そのシステム対応につきまして今申し上げたような数字を申し上げているわけでございます。
○高橋千秋君 システム対応にお金が掛かるのは分かります。しかし、既にチラシだけで一億何千万も掛かっているんなら、ほかにも掛かるじゃないですか。それも当然費用の中に入るわけですよね。それを見積もってないんですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) そうした問題につきましては、その承継の様々な計画の中でより詳細な議論がなされていく。今委員御指摘の広報の費用は、これは政府の側の負担の費用でございますので、これは政府の予算として、中で公表されているわけでございます。
○高橋千秋君 政府……(発言する者あり)まあ、声が出ていますけれども、政府のお金というのは要は税金なんですね。言われるように国民の金ですよ。それは、政府が出そうが公社が出そうが、郵政民営化に掛かる費用というのは見積もれるはずじゃないですか。それ、なぜ見積もれないんですか。出さないんですか、それは。お答えください。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは繰り返し言いますけれども、その詳細な計画が決まってからより詳細な議論がなされていくわけでございますが、今、民営化に伴って発生する大きな主要費用としてシステム対応がある。それについては今申し上げたような形で、これは衆議院の委員会でもお尋ねに、質問に対して御答弁をさせていただいているところでございます。
○高橋千秋君 詳細なことが決まらなければ見積もれないということであれば、竹中大臣が出されたあのチラシは詳細なことがまだ全然決まっていない段階で出されていますよね。それはどうなるんですか。それも見積もってないわけですか。青天井であれは出したんですか。お答えください。
○国務大臣(竹中平蔵君) あのチラシに関しましては、これは政府としてのその時点での考え方がどうなのかと、説明責任をしっかりと果たしてくれというような各方面からの御指摘がございまして、そうした中でいろいろな説明努力をさせていただいたわけでございます。 その中身の内容に関しましては、これは基本的な民営化の一般的な考え方、そしてその時点での政府の考え方を示しているわけでございまして、これは今後国会において、立法のプロセス、立法、御議論いただく問題であるということも併せて周知徹底させていただく中で、その時点での政府の考え方を表明させていただいたものでございます。
○高橋千秋君 非常に言葉巧みなんですが、政府の考え方かも分かりませんが、一般的な考え方というのをそこに入れるのは私はいかがかなと思います。それは政府の考え方というより竹中さんの考え方ですよね。 それで、普通の法律であれば、まだ法律ができていないのに、それも半年以上も前にそういうことを出されるというのは私は常識外ではないかなというふうに思います。そして、一億何千万というお金は非常に、我々の感覚からいうと非常に高いものです。私も、農協の後、広告会社におりましたから幾ら掛かるか分かります。しかし、あれは非常に高いお金を掛けて、それも非常におかしな形で出されているというのは、今日は私はそれはテーマではありませんので、後ほど同僚議員からもその話があると思いますけれども、私はそれは非常におかしいなというふうに思います。 もう一つ確認をしておきたいんですが、これも通告してないんで、答えられなければ結構ですが、郵政民営化委員会の中にアメリカの生命保険会社の役員がメンバーに入れろという要求が来ているというふうに聞いているんですが、それは事実ですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) そういう話は全く聞いたことがございません。
○高橋千秋君 確認しておきます。事実ですね。そうではありませんね。
○国務大臣(竹中平蔵君) 御答弁したとおりでございます。
○高橋千秋君 重要な関係の方から私はその話を聞いたもんですから、それを確認をしておきまして、また後日それは改めて明らかにしたいと思います。 もう一つ、先ほど平野議員が午前中にもお話をさせていただきましたけれども、私も尊敬をしております片山前総務大臣のここ一連のお話でございます。見直し議連をつくられるという話が各紙に今日出ておりますし、私も「TVタックル」も見させていただきましたし、それからほかのニュース等でもお話をされているのを聞かさせていただきました。 私は、それは一議員として何を言おうがそれは構わないという竹中大臣の午前中のお話でもございましたけれども、確認をしておきたいのは、もし今回仮にこの法案が通って、郵政民営化法案が通って、その方向に行きます。それで、全株売却義務がございますから、全株売却したときに、処分をしたときにもう一度公社にするということが可能なんでしょうか。その技術的にも含めてお答えいただけますか。
○国務大臣(竹中平蔵君) ちょっと質問の御趣旨が法律の問題でございますから、これは立法府がお決めになるということでございますれば、これは立法の権限においていろんなことがなされ得るということであろうかと思います。 その立法の話ではなくて、実態としてそれを戻すことが可能かと、そういう御質問でございますれば、そのときの株式等々を分散しているのをどうするのかと、そういう問題もあるかもしれませんから、それはちょっと今急なお尋ねなのであれですが、なかなか難しいのかなというふうには思います。 ただ、立法の話としてでございますれば、これはもう立法府の御権限の話であるというふうに思います。
○高橋千秋君 立法府の考えということでおっしゃられましたけれども、現実的にははっきり言ってなかなか難しいですよね。これ、いったん株式会社化したものを、だれに株売ったか分からない、それを集めてまた公社化するというのはなかなかこれは難しい、実態的に、ことではないかなと思うんですが、片山前大臣の御発言はそういうところまでは触れておられませんが、もしそういう動きがあるんであれば、私たちが今日こうやって論議をしている、それから衆議院で百十時間にわたる論議をしたこと自体が無駄になるわけでありますし、先ほど見積額は出されませんでしたが、多分何百億か何千億か分かりませんが非常にお金が掛かる。そして、竹中大臣が出されたチラシも無駄になるわけですね。 そのことを考えれば、私はこういうことは、これは一議員としてやられることは、私、構わないと思いますけれども、やっぱり与党の幹部としてそういう発言をされていることに対して、政府側とすればやっぱり何らかの御意見を言うべきではないかなというふうに思うんですが、竹中大臣、そのことに対して何も言わないんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 先ほど官房長官からお話がございましたように、これは法案成立後の、法案成立後の法案のフォローの在り方について個人の考えを非公式に言ったものであり、党の了解を受けたものではなく、政府とは何の関係もないということでありました。そのように私も聞いております。 私としましては、今の政府の法案、これをしっかりと御審議、説明させていただいて、成立させていただくべく全力を尽くしたいと思っております。
○高橋千秋君 私みたいなこっぱの平議員が言っているわけではなくて、前総務大臣、それも自民党の参議院の責任者の方が堂々とテレビの前で言われているわけでありますから、これは影響がないということはあり得ないですよね。影響があるということは私は避けられないと思うんですが、そのことに対して今のような御意見で、何も協議もしないということであれば、私はそれは不見識ではないかなというふうに思いますが、もう一度確認をしますが、これに対して何もお話はされないということでよろしいんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは、先ほども申し上げましたように、法案のフォローの在り方について個人の考え方を非公式におっしゃったものだと承知をしております。党の了解を受けたものではない、政府とは何の関係もないというふうにおっしゃっておられるというふうに私も承っております。 私の役割は、この政府の法案についてしっかりと説明をさせていただいて、その成立に全力を期することでございます。
○高橋千秋君 実態を分かっておられて言っているのかどうかよく分かりませんけれども、私は、政府側の責任者とすれば、やっぱりきっちりとそういう話もしていただいて、我々の審議ができるようにしていただきたい、そうじゃないと意味がありませんので。 一人の信条として言っているということであれば、衆議院の方で竹中大臣、大臣の過去の発言も、その人の信条として言ったということを言われておりますから、外で言えばもっとそうなのかも分かりませんが、政治家の言葉というのは非常に重いんだということを是非御理解をいただきたいと思います。午前中のお話で学者だからという話がありましたが、今は学者ではありません。政治家の一員としてやっていただいているわけで、非常に言葉というのは重いんだということを是非御理解をいただきたいと思います。 参議院の中には、さっきの話で、見直し議連というのは超党派でつくるというお話でございましたが、超党派で国民のための郵政公社を推進する参議院議員の会というのがございます。私も入っております。片山前大臣は顧問でございます。申し訳ないんですが、委員長は会長でございます。そういう公社を推進する議員の会という会がございまして、百四十名入っています。これ、百四十名の方がもし公社を本当に推進するという思いであれば、完璧に否決になりますね。 そういう中で、また見直し議連というのを考えておられるということでありますけれども、この公社を推進する参議院議員の会、竹中大臣は入っておられないと思いますが、どういうふうにお考えですか。両方の議連がこれでもしできるということになれば、相反するわけでありますけれども、いかがお考えですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 現在の議連については承知をしておりますが、新しい議連ができるのかどうか、どういうものなのか、それはちょっと私には分かりかねます。 これは、議連は、いろんなお立場で正に政治家としていろんな御主張を背景にその議連に加盟をされるわけでございますから、これはもう政治家の行動としてそれぞれに責任を負われて活動をしておられるものだというふうに承知をしております。
○高橋千秋君 この議連で通った法律にのっとって進めていく民営化を監視するということは可能なんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) それはよく分かりません。議連の御意思次第、皆さんの御意思なのだと思います。
○高橋千秋君 もうこの話だけで随分たってしまいましたので、私、一杯質問通告しておりますので、本題に移りたいと思いますし、このことについてはまた後ほど同僚議員からもあると思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。 今回のこの法案の、先ほどの郵政民営化の目的のところでも大臣もお話をされたと思いますが、一番の目的は官から民へというお話でございました。官から民へというのは、私は、民間の言わばお金がなかなか借りづらいような中小企業やベンチャー企業の方々にお金が回って、それぞれの地域で経済が活性化する、そういうために官から民へという、そういうことだと認識をしているんですが、大臣、そのとおりでよろしいんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 官から民へというのは極めて一般的な表現でございますから、お金もありますし、事業の中身そのものもありますでしょう。人材が官から民へというふうに使う場合もございますでしょう。非常に幅広いと思います。 その中で、特に今委員はお金に関して官から民へというときに何を重要だとイメージするかというお尋ねの趣旨だと思いますが、私は、その官から民で、民で有効にお金を、真にお金を欲してお金を有効に使ってくれるところにしっかりとお金が回るような仕組みをつくっていく、これが正にお金の面からとらえた官から民へということの意味であろうかと思います。 そうした観点からいいますと、大きな会社というのはいろいろ資本調達の、資金調達の手段も多様化しておりますから既に今の状況でもかなりいろんなことが可能であろうと。それに対して、一般的には中小の事業者、それに個人に対してはもっともっとより便利なお金の流れをつくれるのではないか、そういう期待があるというふうに存じております。その意味では、郵政に関して官から民へお金を流れるようにするということにおきましても、やはり念頭には、それがより中小企業等で真にお金を欲しているところ、お金を有効に使えるところにお金が回るような仕組み、そういうものを是非実現するためにこのお金が活用されるということを期待をしております。
○高橋千秋君 私は法律論議をしているわけで、衆議院の議事録を読ませていただきましたが、大臣の発言は、想定をしております、経営者判断です、期待をしております、そういう言葉がずっと出てまいりますが、私たちはそういう空想の論議をしているわけではなくて、やっぱり現実的に対応していかなきゃいけないわけで、より綿密な計画を立てていかなければいけないというふうに思うんですね。その意味ではそういう、期待をしているとか、そういう言葉を聞きたいわけではなくて、こうなるというちゃんとした計画を私たちは答えていただきたいというふうに思います。その意味で、私たちが非常に、大臣のこれまでの発言を聞いていると非常に不満足だというのはそういう部分だろうというふうに思いますが。 さっきの資金、お金の流れについて、これ、資金は本当に民に流れるんでしょうか。慶応大学の先生の言葉は引き出さなくて結構です。本当に資金は民に流れるんでしょうか、このままのシステムで。
○国務大臣(竹中平蔵君) このままのシステムというのは現状ということですか。
○高橋千秋君 結果、郵政民営化になった後です。
○国務大臣(竹中平蔵君) ではなくて、郵政民営化法案が、現実にこれが適用されるようになった場合と。 これは、そういう公社の運用、今の公社の資金運用というのは一定の制約があるわけでございますけれども、その一定の制約が外されて当然利益機会を求めて公社も努力をされるわけですから、私たちが想定しておりますような、骨格経営試算で想定しておりますような程度の民間への資金の流れ、つまり、信用リスクビジネスへの進出というのは、これは当然なされていくだろうというふうに思っております。
○高橋千秋君 民営化したときに郵便貯金銀行と郵便保険会社の運用範囲はどのようになるんでしょうか、お答えいただけますでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 銀行と保険会社の資産の運用でございますけれども、これは発足当時は公社と同じ範囲から出発するということを決めております。しかし、同時に、完全な民有民営が実現した後は、これは銀行法の適用を、保険業法の適用を受けると。しかし、それ以外の特別の規制がなくなるわけでございますので、それは公社と同じ範囲から出発して順次段階的に運用の範囲を拡大をしていっていただくということになります。そのときに、もちろん民間とのイコールフッティングを考えなければいけませんので、民営化委員会のチェックを経るわけでございますけれども、そうした中で次第にその範囲を拡大をしていく。 当面、いきなり貸付け等が大量に出るということはこれは想定をし難いわけでございますけれども、比較的今のビジネスと親和性のある部門から次第に部門を、運用範囲を拡大をしていって、そして十年後には四分の一程度が信用リスクビジネスに振り向けられているというふうに想定をしております。
○高橋千秋君 じゃ、いつから貸付けする予定なんでしょうか。多分、状況を見てというお答えをされるのかも分かりませんが、そんなのも分からずに計画を組んでいくんでしょうか。いつからやっていく予定ですか。何か基準はないんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 基準はございます。 これは一つは、民間とのイコールフッティング、民業圧迫が極端な形で生じないようにするというのが一つの基準であります。もう一つは、これは信用リスク管理体制等々、その経営の管理能力がしっかりとしているかということ、これもチェックをするわけでございます。そういう中で行っていくわけでございますが、しかし、これは民間企業として行っていただきますので、これは貸付けビジネスというのをどのぐらい重視をするのかと、貸付けの中でもどういう部門への貸付けを重視をするのか、これは非常に綿密な経営戦略に基づいて、詳細はこれは御判断を経営者にしていただかなければならないと思っております。私たちは、そういう経営者の自由な判断が可能になるような仕組みをつくっているわけでございます。この仕組みをつくるのは私たちの役割であると。 それでは、それに関して申し上げますと、先ほども申したように、最初は公社の範囲から出発をして、十年移行期間を経た後には他の民間機関と同様の自由を得ている、その中で順次段階的にやっていただくということでございます。
○高橋千秋君 私は基準をちゃんと示すべきだと思いますし、それから先ほど冒頭で農協の話をさせていただきましたが、どこを見ても地域の状況というのは十年前に比べると悪くなっているんですね。竹中大臣のされたGDPが十年で一・五倍になるという話も、私はそんなことができるのかなというふうに思います。東京だけ見ているとそうかも分かりませんが、私たちの地元を見るととてもそんなことは難しい。 貸付けの事業をされていくということでありますけれども、だれが借りるのか、どういうことを想定をされておられるんでしょうか。そして、どれぐらいの、最終の民営化されたときの貸付けの規模というのはどの程度を想定されておられるんでしょうか。お答えいただけますか。
○国務大臣(竹中平蔵君) まず、最終的な民有民営がなされた時点の経済の姿でございますけれども、これにつきましては、我々、二〇一二年までは、「改革と展望」の中で実数としてそのGDPがどのように推移するかということを示しております。 その後の推移について、これはいろんな見方があろうかと思いますが、これも内閣府でお示しをしました日本二十一世紀ビジョンの中での長期的な成長率、その名目的な成長率で推移するというふうに前提をした場合に、これは先ほど高橋委員が御紹介してくださいましたように、移行期間が終わった時点ではGDPは今の一・五倍程度になっているということは十分に想定をされるわけでございます。そうなりますから、GDPが増えますから、民間の資金需要も当然に増えるということが想定をされている。 その中で、どのぐらい貸すかということについては、これは三十五兆円の信用リスクビジネスということを想定しておりますが、それが具体的な企業貸付けなのか個人への貸付けなのか、住宅ローンなのか、またまたシンジケートローンなのか、それともABSなのかと、そういうことに関しては、これは詳細については経営者にしっかりと戦略を立てていただくということを想定しております。
○高橋千秋君 そういういろんなリスク運用ということは、公社の段階では全くできないんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 公社で行えることというのは、これは公社が国民の貯金、これを政府保証を付けて国が預かっているわけでございますから、これはおのずと安全資産にその資産が、運用が限定されるという宿命を負っていると思います。国が集めて政府保証を付けて、それでリスク資産に運用するということになりますと、その負担は結局のところ、これは国民に行くわけでございますから、ですから公社としては資金運用に、ポートフォリオにおのずと制約があるというふうに考えるわけでございます。 そういう点をクリアしていただくために、是非民営化を実現したい。その下でしっかりとノウハウを蓄積して、そのポートフォリオの選択肢を増やして、結果的に、委員言われた中小企業を含めてしっかりと資金が国民に必要なところに回るような仕組みをつくっていきたいと考えているわけでございます。
○高橋千秋君 尾辻大臣、お待たせいたしました。 厚生年金基金、厚生年金積立金の基本ポートフォリオを教えてください。運用を教えてください。
○国務大臣(尾辻秀久君) 厚生年金の積立金についてでございますが、平成十二年度までは旧大蔵省資金運用部への預託義務が課されておりましたけれども、財政投融資制度改革によりまして平成十三年度以降、預託義務が廃止をされておりまして、厚生労働大臣が年金資金運用基金に資金を寄託するということで運用される仕組みとなっております。 現在は、財政融資資金への預託金が徐々に返ってきておりますから、返還される過程にありますために、預託金が全額償還される平成二十年度までの間は毎年度資産構成割合を定めて、これを年度末に達成するように運用しておるところでございます。 そこで、平成十七年度の資産構成割合でございますけれども、これ申し上げますと、国内債券が七五%、それから国内株式が八%、外国債券が五%、外国株式が六%、それと短期資金が六%、この割合になっておるところでございます。
○高橋千秋君 今の計算でいくと、厚生年金積立金も二割超える、まあリスク運用と言っていいのかどうか分かりませんが、リスク運用をやっているわけですね。 先ほど竹中大臣のお話で、国の信用による預かったお金をリスク運用はできないという、そういうお話でした。だから民営化をしなければいけない。でも、厚生年金の方はやっているじゃないですか。これだけできているじゃないですか。それで厚生年金の方ちゃんと実績を上げているんですよね。これ、なぜできないんですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 公的年金の積立金の運用につきましては、これは公的年金の給付総額が名目賃金上昇率に連動して増減するという性格を持っておりますので、長期的、これは数十年間を見て、名目賃金の上昇を上回る実質的な運用収益を確保するということを目標としております。 これは、名目賃金上昇率がマイナスで推移している間は債券投資のみでも賃金上昇率を上回るこの可能性、利回りを確保できるわけでございますけれども、賃金や物価上昇が起こった場合には、運用目的である実質的な運用利回りの確保が困難になって不適切であることから、国内債券を中心としつつ国内外の株式を一定程度組み入れて運用するという分散投資の考え方を採用している。そして、厚労大臣が今おっしゃったようなその構成割合に基づいて行われているところでございます。 それに対して、現在の日本郵政公社の法に基づく資金運用計画については、これは同法の二十四条五項、六項に基づきまして、事業の経営の健全性の確保を目的として、市場に及ぼす影響を少なくしつつ、確実で有利な運用となるよう定めなければならないというふうに規定をされております。 そういう、もう一つ、厚生年金基金による……
○高橋千秋君 短めにお願いします。
○国務大臣(竹中平蔵君) 済みません、もうすぐ終えますので。 積立ての運用につきましても、厚生労働大臣が定める基本方針に従うことによって、これによる株式等のリスク資産の構成割合は補完的なものとなっているということでありますので、この既成の枠組み自体は基本的には郵貯の資金運用の場合と同様であるというふうに私は認識をしております。
○高橋千秋君 それじゃ、公社の法律を変えればできるんですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) これ、公社の法律を変えるか、変えるのは、これは政策判断の問題でございますから、政策判断としてリスクをこれは国民が背負うことはあり得るという判断をされるんであるならば、そういう判断はこれは当然政策判断としては可能でございます。 ただし、年金と根本的に違いますのは、年金は長期、数十年の間でどれだけその価値を保てるかということでございますけれども、これは、期間については郵政については数年間でございますから、これは長期間の運用、物すごく長期の運用が可能であるならば、リスク、いわゆる株式等々のリスクもそれほど大きなものにはならないわけでございますけれども、これを例えばその期間に見合ったような形で郵政について運用していきますと、これは株式等々の変動のリスクを大きく受けると、そこのやはり期間の性格の違いというのは極めて大きいと思います。
○高橋千秋君 国債七年でやっていますよね。私は可能だと思うんですよ。そんな長期がどうのこうのというよりも、法律変えたら、今の公社法を変えたらできるじゃないですか。それをできないというのはあくまでもごまかしだと私は思いますし、逃げだと思いますね。 総裁お見えになっていますけれども、まだ公社になって何にもできていないときに、この期間が違うからできないという、それはもう完璧にごまかしだし、逃げじゃないでしょうか。 谷垣大臣、国債発行の計画というか見込みを、簡単で結構です、教えていただけますか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 国債の発行残高がこれからどれだけになるかというお話だと思います。 財務省は国債整理基金の資金繰り状況等についての仮定計算というのを作っておりまして、要するに、将来における国債の償還財源見通し等を展望するために一定の仮定の下に試算を作っております。あくまで、現実の国債発行額は毎年毎年の予算でそのときの経済状況や財政状況で決めるものですから、あくまで一定の仮定の下でございますが、その試算によりますと、公債残高は平成十七年度末では五百三十八兆円と、この数字はしばしば申し上げております。それから、平成十九年度末、つまり郵政公社の分社化時点ということになりますが、このときは五百九十五兆円、それから平成二十九年度末、最終的な民営化時点は八百九十二兆円、それから試算期間の最終年度である平成三十年度末、これは九百十八兆と、こういう試算になっております。
○高橋千秋君 そうすると大臣、谷垣大臣、郵政民営化すると、この国債の発行残高は変わるんでしょうか。減るんでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) これはいろんなまだ仮定がたくさんございますので、一概には申すことができません。例えば、これによる株式の売却収入をどういうふうに国債の償還に充てていくかとか、いろんなことがございますが、要するに、一方で毎年毎年相当な額の新規国債を発行せざるを得ないような財政状況でございますから、この前提と全く同じになるかどうかは分かりませんけれども、趨勢としては、やはり基本的にこういうものがあるというふうに考えております。 したがいまして、しばしば申し上げておりますが、二〇一〇年代初頭にプライマリーバランスを回復するという目標でやっておりますが、そういう目標を更に精力的に追求していかなければならないものと考えております。
○高橋千秋君 ということは、今の数字で言うと、もう目がくらむような、九百十八兆円ですか、三十年で、というふうに増えていくわけですね。 そうすると、郵政が国債を買わなくなったらだれが買うんでしょうか。どなたに売る予定でございますか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今現在、郵政関係で大体四分の一国債を持っていただいているのが現状でございまして、国債発行の、国債引受けの消化の、言わば大きなインフラになっているというのは事実でございます。 今後とも、借換債等を考えますと、先ほど申し上げたような国債発行が当分の間あると見込まざるを得ないわけで、そういう中で、先ほど申しましたような引受けのインフラである郵政が民営化していくということを考えますと、国債管理政策というのは非常に重要なものだと考えます。 まず第一番は、国債を安定的に引き受けていただくためには、やはり国債に対する信認というものがなければ発行は安定的に続けられないわけでございますから、まず財政規律に対する信認を確保していくというのがその最大の、何というんでしょうか、国債管理政策という前に最大のテーマであろうと思います。それは二〇一〇年代初頭、先ほども申しましたけれども、そのときに基礎的財政収支を回復していくということで、これをきちっとやらなければならないことは申すまでもございません。 さらに、今年の骨太の中では、歳出歳入一体の改革をやっていくために一年以内にその選択肢と工程表を示すということになっておりますが、そういうことも併せて追求していかなければならないと思います。その上で、さらに国債管理をどうやっていくかということになりますと、やはり市場と十分に対話して、市場のニーズをとらえて対応していくということが基本的に大事だろうと思います。 この数年間かなりのことをやってきたつもりでございますが、今後とも市場と対話をしながら、市場のニーズにこたえた安定的な消化というものを求めていかなければならないと思っておりますが、現状でやっておりますことの一端を申し上げますと、一つは個人国債というようなものの新しい商品をつくっておりますが、これは相当な状況で好評をいただいております。それからさらに、国際的にもIR活動を始めたところでございますが、今、何というんでしょうか、ある意味では国が四割近く持っているという状況を変えていくためのいろいろな手だてを講じていく必要があると考えております。
○高橋千秋君 竹中大臣、郵政民営化によって自由な運用をするために国債は買わなくなるんですよね。確認をさせていただけますか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 先ほど申し上げましたように、その信用リスクビジネス、国債等々ではないものについて、私たちは十年後、民営化されてから十年後に三十五兆円ぐらいというふうに想定をしております。したがって、それの三十五兆円に関しては、今まで国債に買い向かっていた郵政のお金が別のところに向かうということに相なろうかと思います。 しかしこれ、そんなに信用リスクビジネスたくさん行うこともこれはノウハウ上できませんから、他の残りのものにつきましては引き続き国債等安全資産で運用されるというふうに考えております。 したがいまして、郵政民営化、これは国債管理は大変重要な問題でございますが、郵政が民営化されて資産運用が多様化するから、それが国債市場に与える影響というのは、信用リスクビジネスが想定三十五兆円という意味において、実はそれほど大きなものではないと私は認識をしております。
○高橋千秋君 三十五兆円がそれほど大きくないというのは私はびっくりですね。メガバンク並みありますよ。日本の税収に近いお金ですね、三十五兆円。首振っておられますが、三十五兆円は本当にそんなに大きくないと思われるのかどうか分かりませんけれども。 ということは、残りは国債買うんだ、安全資産運用するんであれば、あのチラシにも書いてあったように、三百四十兆か三百五十兆だか分かりませんが、それが民間に流れますよと言って大宣伝をしているこの三百四十兆円という数字の十分の一じゃないですか、本当に流れるのは、もしこのままうまく流れたとしてですよ。残りは国債買うわけでしょう。そうしたらこれ、それはうそじゃないですか。三百四十兆円というお金の、これは民間に流れます、そういう話を前面に出して国民をだましているんじゃないでしょうか。お答えください。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今、高橋委員はちょっと両面の話をされたんですが、三十五兆が大きいか小さいか。これは、国債の残高が今後、先ほどの谷垣大臣のお話ですと、時点によりますけれども、八百兆とか九百兆になっていく可能性がある。そういう中で、これが三十五兆円ということでありますので、その三十五兆円そのものが絶対値としては大きいか小さいかという議論はありますが、国債の残高に比べて考えますと決定的に大きいわけではない、まずそのことを私は申し上げたわけでございます。 一方で、三十五兆円が民間に流れていく。これは十年後、三十五兆円、民間に流れていくわけでございますが、今後、ノウハウを蓄積して、中長期的には更にそれが活性化されるマネーに回っていくということでございますから、これは長期の効果として民間の経済、国のお金を、金を官から民にするという意味では大変重要な一歩であるというふうに思っております。
○高橋千秋君 私は、午前中のやじではありませんが、私は、竹中大臣は学者さんでございますからよく御存じだと思いますが、民間の、国内の銀行の貸出金残高の推移を見ると、一九九七年で四百七十八兆円あったんですね。今、二〇〇四年度で四百二兆円に減っています。逆に、国債の保有残高は一九九七年で三十三兆三千億から百二兆円になっているんです。三倍になっているんですよ。官から民じゃなくて、民から官に流れているんですよ。どうしてこれが郵政民営化して官から民に流れると言えるんですか。民がどんどんどんどん官に流れているじゃないですか。それで、これが全然それまでのノウハウもない郵便局が民営化という名前になっただけでどうして民に流れると言えるんですか、そんなことが。 私のところにも、まあ皆さんのところにもそうだと思いますけれども、銀行やそういうところから貸せるところを紹介してほしいとよく言われますよ。借りてくれるところないんですよ。借りてくれるところは、危ないところしか借りてくれないですからね。ちゃんとしたところに貸せる、そういうノウハウもないのに、何で三十五兆円も民営化になって流れるんですか。おかしいじゃないですか、これ。現実として民間企業はこれだけの実態が出ているのに、何でそんなことが言えるんですか。答えてください。
○国務大臣(竹中平蔵君) 九〇年代を通してお金が民から官に流れたというのは全くそのとおりでございます。だから、これを変えるために構造改革をするし、その一環として郵政を民営化するんでございます。 まず、それがどのようになっていくかに関しましては、先ほどからちょっと引用させていただきましたけれども、これは、構造改革全般を進めて経済を活性化する、そして何よりデフレを克服して名目成長率を上げていくということが大変重要でございます。 今、難しい経済運営がようやく軌道に乗り始めていて、それで基礎的財政赤字も二年連続で減ってきている状況にあります。デフレも克服されつつある状況にある。経済もようやく実質成長率が上がってきた状況にある。そうした中で、十年後にはGDP、名目GDPが一・五倍程度になり得るということを示しております。その中で、民間の資金需要も当然増えていくということが予想されるわけです。 これは、財政赤字、つまり官が最終的な資金の需要者になっているという実態がございますから、これを何とか財政赤字を下げていく、その努力はこれはもう絶対に不可欠でございます。財政改革、金融改革、そしてデフレの克服のための経済活性化、それらを一丸として、一括して行うことによって今申し上げた官から民へのお金の流れをつくっていく。そして、その際に、やはりこれだけ大きな国営の貯蓄金融機関が国内にあるということではなくて、これを民営化して、このお金が経営の自由化の下で様々なポートフォリオを可能にすることによって、全体としての経済活性化、そして官から民へのお金の流れを実現していくという、そういうことでございます。
○高橋千秋君 もう私の質問時間がなくなってきましたので予定している質問が全部言えませんが、後の同僚議員のためにも答えは短くお願いします。 それで、この財投の話の中で、何か、入口論、出口論、今日もありましたが、何か金貸す方が悪くて金使う方が何かのうのうとしているような、そんな話ですよね。そもそもが、金を借りる方が、自分たちが借りなくてもいいようにするというのがそもそも最初じゃないでしょうか。金を貸している方が悪いような、金をどんどん使え、だから使っているんだというような、そういう言い方じゃないですか、入口論、出口論でいえば。まず、その無駄なお金を使うということをまず最初に締める、国債の発行を少なくするということがまず最初の話じゃないでしょうか。どうも話を聞いていると、国債を発行して、お金があるからお金を使う、そういう流れになっている。これ、まずそこがおかしい。 私も決算委員でありますけれども、決算委員会の中で様々な細かい話まで含めてこの春やりました。もう本当におかしな話がたくさん出てまいりましたね。特殊法人の話でいろんなおかしな話、何でこんなに金使うんだという無駄なお金の話が随分ありました。そういうところをまずやるのが最初じゃないでしょうか。 財投があるから国の無駄遣いが直らないんだというような、そんな言い方をずっと私はしているように思いまして、それは逆転をしていると思います。そのことをやっぱり考えていかなければいけないと思うんですが、谷垣大臣、その国債の発行のことについてお答えください。
○国務大臣(谷垣禎一君) 先ほど竹中大臣がおっしゃいましたように、やはり日本全体として九〇年代、景気が悪かったこともあるし、そのための景気対策を打ったこともありますが、要するに、最大の資金の取り手が国になっているという大きな構造が、やっぱりこれを変えていかなきゃならないということだろうと思います。 それをやるためにどこから手を着けたらいいかというのは、いろんな議論があり得るんだと思いますが、私の所管で申し上げれば、やはり財政の均衡をきちっと取っていくと、国債を余り発行しなくて済むような体質に早く持っていくというのは、私は、これはもちろん私の所管でございますし、責任でございますけれども、やっぱりイロハのイのところに位置付けられるべきものだと私は思っております。それで、それはもう度々申しませんけれども、今のところは二〇一〇年代初頭にプライマリーバランスを回復ということでやっているわけでございます。 それから、もう一つの面で申しますと、これも私の所管でございますが、財投の問題がございます。財投の批判もいろいろございまして、先ほど特殊法人等々、決算委員会での御指摘もございました。ここは一生懸命今取り組んでいる最中でございますが、しかしここは最盛期の四割ぐらいのところまで圧縮してまいりまして、相当スリム化を進めてきたのは事実でございます。 それともう一つ、今やっていることは、この出口、入口論ということになると思いますが、今までは郵政からお預かりしたお金で財投を運営し、財投も巨大な役割を日本の戦後社会でも果たしてきたということは先ほども御答弁申し上げてまいりましたけれども、今、日程に上っているのは、そこまで財投も圧縮してくる、今後、またこれどれだけやらなきゃならないかは議論があると思いますが、そうしますと入口の方も、今まで巨額なものを集めていただいている、それをどう運用していくかという課題には多分直面せざるを得なくなっている、そのことが全体の問題状況なのではないかと思っております。
○高橋千秋君 私の時間もそろそろ終わりですので、また次の機会にいろいろ細かい議論をさせていただきたいと思うんですが、私が感じているのは、大臣言われるとおりだと思いますが、今の竹中大臣の論理でいえば、ホースがあって、こっちから水流すんですよ。こっちに栓せずにどんどん流しっ放し、だからこっちに流す水を少なくしたら出る水も少なくなる、それと一緒なんですね。私は、そうではなくて、ちゃんと水、出る方を閉めてためるということが大事なことなんですよ。それをせずに入口だけ閉めてしまうということになれば本末転倒の話だろうというふうに思います。 小泉さんが、小泉総理が、この郵政民営化のいろんな採決がぎりぎりのところで分かれたときに、自分を、郵政民営化をするという方針の下にやってきた自分を選んだのはみんななんだから、それは当たり前だというようなことを言われておりましたけれども、決して国民全体が私は選んでいるわけではないと思いますし、そして既に、さっきの国債のプライマリーバランスの話もありました。国債の発行の三十兆円枠というのは、既にもう公約は破っているわけでありますから、何でそっちだけ破って郵政民営化の方は固執しなきゃいけないのか、私は理解に苦しみますが。 ともかくも、私は、この郵政民営化のこの論議が、当初申しましたように、アメリカのためでもなくて金融機関のためでもない、金融機関に働いている人も国民でありますが、私は国民のために、日本のためにどういう論議をしなきゃいけないかということをやっぱり念じてやっていかなければいけないというふうに思っています。 そのことを申し上げて、私の質問を終わります。
○委員長(陣内孝雄君) この際、麻生総務大臣から答弁の申出があります。許します。
○国務大臣(麻生太郎君) 先ほど高橋先生から御質問のあった郵政事業庁から郵政公社に移行する際に幾ら金が掛かったかという御質問で、資料、急なあれだったんで資料がありませんでしたけれども、その当時のもので企業会計原則の導入等に伴うシステム構築費六十三億円、郵便局舎、看板、いわゆるロゴの変更等々二十五億円等々、トータルで百十七億、丸めて約百二十億円というのが私どもの持っている数字です。
○高橋千秋君 ありがとうございます。 終わります。
○尾立源幸君 民主党・新緑風会の尾立源幸でございます。 今日は郵政民営化関連法案の質疑に立たせていただきますが、昨年の選挙で当選したばかりでございます。大阪からやってまいりました。このような形で小泉総理の主張されております改革の本丸ともいうべきこの郵政改革法案に、この質疑に立たせていただけることを感謝をさせていただきたいと思います。 ただし、この質疑というのが、この郵政民営化法案ではなくて、今最も国民の皆さんが望んでいらっしゃる年金の抜本改革とか、今もずっとお話がございましたが、税金の無駄遣い、そしてその結果一千兆円を超えるような財政赤字の克服のための審議であれば良かったのになと残念にまず思っております。したがいまして、優先順位が私は違うんじゃないかなと。まずは出ていくところをしっかりと締めて、押さえて止血を、止めて、止血をして、それでこちらの議論に入れればなと。そういった意味で、この法案さっさと廃案にして本来の議論にしていきたいなと思っております。 特に、私自身バックグラウンドをいつも申し上げておるんですが、公認会計士、税理士ということで信念として持っておりますのは、税制は簡単で分かりやすい方がいいと、そして税金というのは安ければ安い方がいいんだと、こんなふうに私自身は思っております。一議員で申し上げるのはいつも僣越でございますが、私自身も決算委員会等々でいろいろ国を見させてもらいました。竹中大臣がいつも好んでお使いのガバナンス、国のガバナンスという意味で国の予算や決算のこのシステムというのはあきれるほどずさんであるとショックをある意味で受けておりますし、憤りも感じております。 資料一ページ、お配りしたの見ていただけますでしょうか。これも私どの委員会でも出させていただいておるんですけれども、竹中大臣を始め皆さんお分かりだと思いますが、一般会計、特別会計、その下につながる特殊法人、独立行政法人、更にはファミリー企業、公益法人、これを表したものでございます。正に国のお金の流れはこういう形で流れております。そして昨今、北側大臣も御苦労されておりますが、天下りや談合を始めとするこの特別会計、特殊法人、独法、公益法人、ファミリー企業、これが税金を無駄遣い、むしばんでおるタックスイーターになっちゃっていると、これは竹中大臣も御承知のとおりだと思います。 ですから、こういった問題、まず本当に真剣に手を付けなければいけませんし、また議員年金も批判されております。これもまだ全く手が付いておりません。 さらには、今回、谷垣大臣の下でちょっと残念なお話でございますが、所得税の控除の在り方ということで、これもちょっと話題になりました五月二十七日の税制調査会の基礎問題小委員会というところでしょうか、働く女性に比べて専業主婦が優遇されているんじゃないか、こんな議論の中で、今男女共同参画社会ということで、女性だから専業主婦で控除があって当たり前だと、これを見直さなきゃいけないという議論があるのは分かりますが、委員の中にとんでもない発言をしております。ちょっと今日は多くの国民の皆さんも来られておりますので。こんな発言をされております。 「専業主婦であれば子供を産むとは限らなくて、逆に専業主婦で何もしないのが多いんです。子供も産まないで。」、「働かないで家でごろごろしている主婦が、子供を今産まないんです。」失礼な話ですよね。「変な生命力のない人たちがたくさん生じていて、お金を持ってぶらぶらしているんですよ。消費にはいいかもしれない」。 また、こんなことも言っています。 「専業主婦で時間がいっぱいある人こそ、コンビニで買ってきた発泡スチロールで食べさせちゃうというのが多いんです。」と。まあ、ひどい。 私、男性でございますから、もう開いた口がふさがらないわけですが、多分、一生懸命日々家庭で守っていらっしゃる主婦の方が聞けば、本当に怒りを通り越して、もう本当に腹立たしいというか、そんな話が出ております。ちょっとこういった議論が本当に平気でされているのか、私もこれからチェックをしていきたいと思いますけれども、ちょっと委員の在り方とかも考えていただきたいなと、まず申し上げたいと思います。 それでは、本論に入らせていただきたいと思います。 まず、民営化のメリット、デメリットということで、もうこれまで随分お答えになっていただいておりますので、もう私の方で要約をさせていただきたいと思います。特に、小泉総理の言葉、キャッチフレーズ的にはある意味で分かりやすいのでお借りいたしますと、一つは、民間にできることは民間にというのがあると思います。そして、払うもの払えよと、税金払えよと、こんな話も出てきたかと思います。払えるようになるんですかね、法人税等。もう一つは、先ほど同僚の高橋先輩が今議論されましたような、資金の流れを官から民へと。こんな大まかに三点要約できるかと思います。 そして、正にこれは昨年の秋の閣議において決定された基本方針の中でも書いてございます。正確に申し上げますと、民営化で郵政サービスが良質になり価格が下がること。二、郵政に対する見えない負担が最小になること。三、公的部門に流れていた資金が民間部門に流れること。まあそのとおりだと思います。ですから、これが今回の郵政民営化法案で本当に実現できるならばいいんだと思います。 ただ、こうやって議論をしておりますと、みんなそれが自信を持ってこういうふうに思えないというのがここまで議論をややこしくしているのではないかと思います。ただ、小泉総理が民営化と言えば何か改革、そしてそれは善玉というふうに、こんなふうな私たちの頭をよぎるのも確かかもしれません。そして、公社を維持しろと言うと、抵抗勢力、悪玉、こんなふうに色分けされてしまっているんじゃないかなと思いますし、国民の皆さんもその辺がよく分からないとおっしゃっています。 そして、もう少し民営化のメリットを具体的に申し上げるならば、具体的に申し上げます、これまでの議論で。 一、さっきの一に対応しますが、郵便局が今の郵政三事業以外の業務をすること、そうでしょう。そしてまた、常勤二十七万人の皆さんと短時間職員の十二万人を加えたこの四十万人に近い方々が国家公務員から民間人になって、民間企業と競争し創意工夫を発揮すると効率が上がると、このようにおっしゃっていますし、法人税の負担もするだろうと、こんなことでしょう。三つ目、これ先ほど来、竹中大臣がずっと、ずっとおっしゃっております、資金の運用について今制約が加わっているから、これが解き放たれて本当に必要な民に流れるだろうと、こういうことだと思います。 一方、デメリットといいますと、これも先ほど来議論がございました。はっきり言って、今の郵便局が全部保持されるわけではないと。しかし、過疎地や離島振興法の対象地においては設置義務が置かれているということでございましょうが、都市部においてはこれは保障されていない。正に近くの便利な郵便局がなくなってしまうかもしれない、整理統合が行われることだと思います。 ここで私自身、全部検証するわけにはいけないもので、いかないもので、一点に絞って今日は議論をさせていただきたいと思います。 先ほど来、高橋議員が、委員が質問されておりました資金の流れについて、私なりの観点から質問をさせていただきたいと思います。 そこで、一点、先ほど議論をずっと聞いております中に、どうしても価値観の違いというか、前提条件の違いで議論にならないところがあります。それは、「改革と展望」の中にGDPが一・五倍に将来、十年後ですか、増えるだろうということでございますが、これちょっと質問にございませんが、もし答えていただけないんなら後で資料をいただければ結構なんですけれども、これまでこの「改革と展望」というのはいつから、ちょっと私、新米で申し訳ないですが、いつからこれ出されていて、その予想と実績というものがどんなふうに当たってきたのか、過去五年とかあるんだったら出していただきたいですし、いや、最近出したばっかりだからないというんだったら、それはそう、じゃ予想なんだなというふうに分かります。ちょっとその辺、竹中大臣、取りあえず。
○国務大臣(竹中平蔵君) 「改革と展望」は小泉内閣になってから公表するようになったものでございまして、第一回目は二〇〇二年の一月であったと記憶をしております。したがって、二〇〇二年からこれまで四回出されております。 当初、経済の状況が予想より厳しい中で数字が、目標数字が達成できなかったというようなこともございましたが、ここ一、二年に関しましては、おおむね、経済の状況及び財政赤字を縮小させるというその方向について、おおむね「改革と展望」のシナリオに乗った動きになり、なっているというふうに認識をしております。 必要に応じまして、これは公表しておりますので、数字は出させていただきます。
○尾立源幸君 じゃ、それじゃよろしくお願いをいたします。 そして、私の本論でございますが、この資金の流れを官から民へという中で、どういう意味かについて御説明いただこうと思ったんですが、もう何回も答弁していただいておりますので、私の方で若干要約してもう読ませていただきます。 公社のままでは、巨額の郵貯・簡保資金は、公的な資金として、国民負担の回避や民業との関係を考慮し、運用範囲を制限せざるを得ずということですね。国債等の公的部門に流れていくという構図は変わらないと。したがって、資金の流れを官から民へ変えるには、公社のままでは実現できず、民営化によって現在の郵貯・簡保資金が民間部門へ流れていく道を開くことは不可欠。その目的は、このような大体主張でよろしいでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) おおむねそのようなことだと思います。 私たちが申し上げたいのは、官から民へお金を流すには、入口と出口とその中間、すべてをやはりきっちりと改革しなければいけない。入口だけで改革できるものではないし、出口だけでも改革できるものではない。それぞれに大変難しいわけでございますが、それらを一貫して改革したいということでございます。
○尾立源幸君 それで、これまで小泉総理を始め皆さんおっしゃっている、出口の方が手が付いてきたと。すなわち、簡保・郵貯資金、財政投融資制度と、これが原則廃止をされて、今ちょっと移行期間で残っておりますけれども、これまで無駄な公共工事や特殊法人に流れていたものが流れなくなるんですよと、こういうことを常々おっしゃっていると思います。そして、自主運用、限られた中での自主運用ですが、認められていると。これはそのとおりですよね。 しかしながら、私はいろいろ調べてみました。先ほどの委員の指摘もございましたが、国債、財投債、財投機関債、地方債など、依然として特殊法人や公共事業に使われたり、国、地方の借金体質、赤字体質を穴埋めするために使われているんではないでしょうか。どうでしょうか、現状認識、間違っておりますでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 依然として借金体質で、いろんなところの借金体質の穴埋めに使われているんではないかということでしたけれども、先ほども高橋委員にも御答弁いたしましたけれども、一番多いときは四十兆ぐらいありましたのが平成十七年度では十七兆ちょっとと、四割ぐらいでございます。それから、特殊法人向けの貸付けは、これは最盛期が平成七年だったと思いますが、その約三分の一の十一兆強になってきておりますので、相当無駄なところは省いて、スリム化をするという作業は進めてきたつもりでございます。 それに併せまして、いろいろ財投の貸付先等の改革も平成十三年度以来随分行いまして、その政策コスト分析をやったり、あるいは民間準拠の財務諸表を作った上で償還確実性をもう一度再検査するというようなことをずっと進めてまいりました。そして、平成十年度に、十七年度にすべての機関について総点検的にやらせていただいたわけでございますが、五つの機関を除きまして債務超過ではないと。そして確実、償還確実性がきちっとあるということも見直したわけでございますし、それから、五つの今申しました債務超過のものにつきましても、それぞれの将来性と申しますか、点検をいたしまして、きちっと対応を取っているわけでございます。 それから、債務超過ではなくても、今後リスクが顕在化するおそれのあるもの、都市整備公団でありますとか住宅金融公庫等につきましては、民間と競合する部分を思い切って撤退するとか、あるいは、早めに資金を投入して将来の不測の被害を、被害と申しますかマイナスを埋めるようなことを前倒しでやろうというようなことをやりまして、私は、尾立先生がおっしゃいましたような、相変わらず赤字体質の方に突っ込んでいっているという非難は、今、汚名は返上したと申し上げてもいいのではないかと思っております。 今後とも、しかしながら、きちっと見詰めながら改革を進めていきたいと思っております。
○尾立源幸君 済みません。ちょっと質問が飛んでしまったようで、先に答えていただいたんですけれども。私の方でちょっと、せっかく答えていただいたので、その件についてお話をさせていただきたいと思います。 郵政公社から郵便貯金銀行になって、また保険会社ができたときに、そのお金がそういったところに流れる心配があるんではないかということで申し上げておるわけでございますけれども、実はこれが流れないと言い切れるのかどうかということが私の今日申し上げたいところでございます。 実は財投機関は今年から二〇〇九年までに約毎年三十兆円償還を行わなければならないんですね、財投機関は。財投機関のリストございますが、まあ百近い、地方公共団体を入れるともっと当然あるわけでございますが、この機関が毎年三十兆、資金繰り大丈夫かという質問をさせていただきたかったんですね。ちょっと待ってください。 それで、おっしゃるように、財投融資改革、投融資の改革の総点検についてという、まあ点検という訳の分からない言葉が付いておるんですけれども、正に点検でございまして、余りよく私には理解ができないんです。例えば、今おっしゃった幾つか問題があるような機関ございます。例えば、これはどこですかね、鉄道建設ですね。ちょっとこれよします。中小企業金融公庫の方をお話しさせていただきましょうか。 民間企業のバランスシートでは負債を上回る資産を有している、これはまあ単純に流動性のある資産があるということでなくて、計算上、資産が負債を上回っているということで、本当に資金があるかどうかというのは、これ見ていないと思います。しかしながら、「継続的に国からの収支差補給金を受けていることに留意が必要」、つまり国から足らない分はお金をもらえるから、ある意味でこの財務の健全性には問題がないというふうにここには書いてあるわけです。それはそうですよね。足らなければ国が、もらえば、この中小企業金融公庫ですか、存続し得ます。じゃ、足らないお金はどこから持ってくるんだといったら、国がまた国債を発行して持ってくるわけですから、これ単にぐるぐるぐるぐる回しているだけで、そのもの単体では存在し得ないようなことがたくさんここに書いてあります。 しかしながら、この総点検ではほとんど問題ないと言ってありますが、中には最後に心あるコメントがございまして、ここです、七ページ目、確かに、財投を中心とした資金の流れは縮小しているものの、国債購入を通じて中央政府に資金が流入しており、公的部門に資金が流れていくということに変わっていないということで、七ページを見ていただけますでしょうか、資料の。 財投改革後の仕組みということでございますが、確かに財投というものは平成十九年までの経過措置で若干存続しておりますけれども、自主運用という名の下に金融市場を通じて全額保証の財投債、一括調達と書いてあります。これに姿が変わり、さらに特殊法人は財投機関債という暗黙の政府保証のあるこの借入金、ある意味でこれによって資金を調達している。ルートが変わっただけで、全然行き先は変わっていないんですね、実は。ですから、財投債だけで議論はしてはいけない、財投債と国債、両方で議論をしていただかなければいけない、これをまず申し上げたいと思います。 その点も後で申し上げたいと思いますが、ちょっと話を戻させていただきます。 先ほど、大きな問題でございます官から民へ資金が移る、正に郵便貯金銀行はこれからできようとしているわけでございますが、竹中大臣、済みません、これは将来貸付けを行っていくという理解でよろしいでしょうか。そしてまた、その貸付業務を行うのはだれが行われるんですか。だれが行うんでしょうか。窓口会社に委託するんでしょうか。ちょっとその辺お聞きしたい。
○国務大臣(竹中平蔵君) 貸付業務を行うのかということに関しましては、これは銀行法の下で貸付業務を行うことができるような仕組みにしているわけでございます。現実問題として、我々はある程度の貸付業務は行うであろうというふうに思っております。 その際にだれがやるのかと。これは、貸付けは当然のことながら貸付けのための信用審査、信用管理をしっかりしなければなりません。これは、郵便貯金銀行において信用リスク管理体制をしっかりと整えて、その担当者、これは融資部になるのか審査部になるのか、そこら辺は分かりませんが、そういうところがしっかりと担当をされるということになるわけでございます。窓口会社はこれは郵便業務、これの一部、例えば預金業務等々の委託を受けるわけでございますから、貸付けの審査等々を窓口会社が行うということは想定をしておりません。
○尾立源幸君 そうすると、新たに人を雇って、また施設が必要なら施設を造って、そしてコンピューターシステムが必要ならそれも購入するというようなことになろうかと思います。 それで、先ほども三十五兆というのは余り大したお金じゃないというふうにおっしゃっておりましたけれども、ちょっと比較のために申し上げます。 御承知のとおり、今四大メガバンクと言われておりますが、その四大メガバンクの預金量が大体二百二十八兆円。今、郵便貯金がちょうど二百二十七兆ということになって、四大メガバンク足したものと今のが大体等しいわけでございますよね。それで、そこで、じゃどれだけの人が働いているかというと、計算をしてみました。人数で八万一千人。これ四大メガバンクです。今回の骨格経営試算ですか、経営骨格試算の中では一応八千人でスタートするというふうに書いてあります。これ見て、まあ取りあえずスタートは十分の一の人でスタートをするんでしょう。まあ二百二十七兆の郵貯が全部新しい銀行に引き継がれるわけではないと思います。当然、新勘定、旧勘定分けて、旧勘定は一応百五十兆ぐらいと予想されているんでしょうか、将来的には五十兆が新勘定になっていくと。これはあくまでも試算でございますが、仮に半分の百兆新銀行に行ったとしたら、四万人近い人がメガバンクと同じぐらいの競争をしようと思えば必要になってくるんですよね。 そして、当然、当然ポートフォリオというのを考えます。これも竹中大臣よくお使いになります。やはり銀行でございますから、自分の資産と負債をきっちりと管理していかなきゃいけません。その中でポートフォリオを考えると、貸付業務に、今の銀行の平均ですと六割弱貸付けに回しているわけでございます。今、郵貯の方はほとんどゼロ、まあ一・七%でございますが、六割近いお金を貸付けに回してやっとバランスの取れたビジネスモデルができ上がるんではないかと、こんなふうに私は思うわけでございます。そこで、百兆のうち六割でございますから六十兆ですよね、六十兆。これは、本当に貸し付けるだけの能力、設備、人員、(発言する者あり)そうです、顧客。私は、これは水掛け論でございます、あるとは思えないんですね。 最初に申し上げました、GDPが一・五倍になるということしか担保、これされないわけですし、正に、昨日ですか日経に、全銀協の、地方銀行協会の会長さんがおっしゃっています。間接金融市場は既に飽和状態だと。郵貯銀行が飛び込んでくると、池の中に鯨が飛び込めば周りの魚は干上がってしまうと。うまくいけばこうなるんです。周りの銀行は干上がってしまうんです。一方、一・五倍というような試算が成り立たなかった場合は、私は、この銀行は、さっき言ったいろんなノウハウ等々、人も含めて、実現できなければ、ビジネスモデルが成り立たなければ郵便貯金銀行はつぶれてしまいます。 どうも、私、竹中大臣のお話聞いていると、バラ色のことをおっしゃるんですけれども、この問題をやればやるほど、竹中大臣は将来この郵貯銀行をつぶしたいんじゃないかと、こんなふうに思わざるを得ないんですけれども、実際のねらいはそこにあるんじゃないですか。民営化で何とか公社の皆さんおだてて、言葉は悪いかもしれませんが、何とか公社化を普通の銀行にして、その後はつぶしてしまえと。メガバンクをもう一個つくってどうするんですか。本当にそんなことを考えていらっしゃるのか。それとも、もうそろそろこの郵貯銀行なんて要らないんじゃないかと、こんなふうに思っていらっしゃるんじゃないですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 郵貯をつぶしてしまうのではないかという御指摘ございました。一方で、委員は、銀行の方々は、これやっぱり大変巨大な強い銀行となってマーケットに入ってくるというようなお話も御紹介されました。これは常に郵政の民営化に当たっては、本当につぶれてしまうのではないか、一方で、非常に巨大なガリバーになるのではないかと、両方のやはり御懸念が示されているということは私もよく承知をしております。要は、その両方にならないように、しっかりとその中間になるような制度設計をするということに尽きるわけでございます。 まず、ちょっと数字、幾つか委員挙げられましたので、誤解があるといけませんが、私は想定として三十五兆、これは信用リスクビジネスでありますから、これ、全額貸付けであるとは毛頭思っておりません。委員もよく御存じのファクタリングとかABSとか、それとかシンジケートローン、いろんなものがあるわけでございますので、信用リスクビジネスでありますから、直接の貸付けというのは、これは手間も掛かりますでしょう。多くの銀行では、直接自分で預金を集めて、直接多くの貸付けをしている。預貸率が何割かというお話もありましたが、だからこそこれだけの人員を要している。その分、付加価値が高い分、そうしたそれだけの人員も雇用できるわけでございます。 この郵政の、郵貯の銀行というのは、これは預金を集めるのは、貯金を集めるのは窓口会社に委託するわけでございますから、銀行としてその預金を集めるという、ある意味で非常に労力を要するところは預託料を払うという形で解決をする。かつ、それにつきまして、運用に関しても、これは当面やはり国債等々の運用がかなり残るわけでございますので、それについて、銀行のような形で人員を張り付ける必要はない。その三十五兆円の信用リスクビジネスを行う、その場合に、しかし貸付けはその中でも極めて限定的であるというふうに思っているところでございます。 最後の方で委員言われた、GDPが一・五倍になるという、そのことを想定しているということについての是非、これは経済全体の運営の問題でございますから、やはりこのぐらいの成長をやはり実現していかないと、郵政のみならず日本経済全体が、やはり大変少子高齢化の中で困難に直面するということであろうかと思っております。 実質成長率を日本の潜在成長力ぐらいにある程度保って、そしてデフレを克服してプラスのインフレ率に戻すことができれば、これは十年余ありますので、このぐらいのGDPは、これは決して日本の経済の実力からいえば難しくない数字であるというふうに思っておりますので、そういうシナリオの中で、是非、決して破綻しない、しかし決してガリバーにはならない、そのような制度設計をしているつもりでございます。
○尾立源幸君 ビジネスモデル等々については、また今後別の委員から質問があると思います。私、これ以上この部分は触れませんけれども、是非、今の甘い見通しといいますか、みんなが納得多分されていないと思います。その一・五倍になるということだけが何かよりどころになっているようなこのビジネスモデルは、決して、私もいろんなビジネスプランにかかわってまいりました、作成に。これだけで国民の大事な預金をマーケットに、本当にリスクにさらすなんということは、私は到底できないと、このように思っております。 それで……(発言する者あり)ありがとう。次に、資料の二ページを見ていただきたいと思います。先ほどちょっと谷垣大臣と議論をしたところにもう一回戻ってしまいますが。 実は、郵貯の部分だけを取り上げさせていただきました。二〇〇四年、二〇〇八年までの郵貯預金の資金繰りという表を作らせていただいております。新規に改めて預け入れられるものは除いておりますけれども、入金というところで、二つのものが入金として郵貯に戻ってまいります。一つは、国債と財投債の償還でございます。二〇〇四年度でいえば二十兆、あと預託金、これは過去に預けておいたものが三十八兆、合計五十八兆の入金がございます。一方、払出しの方でございますが、定期満額分として十九・七兆、約二十兆でございます。差額三十八兆、三十八・三兆が余剰資金になるわけでございますが、実は、この二〇〇四年、財投債を二十四兆買っております、二十四兆。これはすなわち、預託金や財投債、国債の償還で償還を受けている一方で、またそのお金で財投債、国債を買っているというこの証拠になるわけでございますけれども。 これ、民営化して、この購入義務というか、コントロールがある意味で利かなくなるわけでございますが、だれがこれ代わりに買うんでしょうか。これは谷垣財務大臣。
○国務大臣(谷垣禎一君) 財投債を、民営化した後、だれが買うかという話ですね。
○尾立源幸君 はい、国債。はい。
○国務大臣(谷垣禎一君) それで、今のお話は、現在は確かに過渡期の措置として、預託したお金を今言ったようにお返しを郵政の方にしていかなきゃならない、その際に、マーケットに不測の損害、不測の資金繰り等がございますので、言うなればマーケットに不測の影響を与えないような、そういう過渡期の手段として平成十九年度までは財投債を直接引受けをしていただくということをやっておりますが、これはもう平成十九年度でおしまいになると。今度の法律にもそのことは書き込んでございます。 そういたしますと、じゃ、今こうやって財投、財投債を直接引受けしていただいている、それをだれが埋めていくかということでございますけれども、これにつきましては、今実際に貸出し、先ほど申しましたように財投自体が一年間十七兆ぐらいになっております。そして実際に貸付額は十一兆台になっておりますので、今、今年、市中で運用しておりますのが大体十二兆ぐらいでございますから、これからの資金需要、財投の資金需要というのは、もう年金やそれから郵貯に預託したものを返していくというのは平成十九年度で終わりますので、大体今申し上げたような規模で資金需要は足りるのではないかというふうに考えております。 そうしますと、大体これはマーケットの市中引受けで賄える額になってきているのではないかというふうに考えております。
○尾立源幸君 谷垣大臣、五十兆に上る預託金の償還が二〇〇七年度で終わるので、それ以降は市中消化で可能な財投しか発行しなくてもいいとおっしゃっておるんだと思います。 しかし、この三ページを見てください。何度ももう申し上げます。これは議論のすり替えでございまして、確かに財投債は少なくなっていきます。しかし、国債の発行はどうなんですか。先ほどおっしゃいました。二〇〇五年が五百三十八兆、これから計画的にずっと進めば、平成十九年に五百九十五、二十九年に八百九十二兆とどんどんどんどん膨らんでいくわけですよね。 これは、財投債が減って、さっきも言いました、私、なぜ七ページ目を最初に見てもらったかというと、入口がそれこそ変わっただけなんです。最初は財投債ということで全額、まあ預託を含めてやっておったわけですが、自主運用という名の下にルートが変わりました。それでさらに、国債というものがこれに付け加わっております。そういった意味で、この国債、資金繰りのために郵貯資金が随分使われている、私はこのように思っている。 その証拠に、ちょっと四ページ目見ていただけますでしょうか。これは実は公社化されたときに総務省の方で作られた経過措置のイメージ図、つまり財投債の引受けがだんだん少なくなっていくんですというイメージ図。これもどこにも載っている図でございますが、平成十三年度は郵貯の部分で大体これ四〇%ぐらいというふうに言われております。それが平成十九年度に、七年目には二〇%にずっと減っていくんだと、このような図であろうかと思いますが、見てください、五ページ目。実は、財投債を発行した中で郵貯が直接お引き受けしておりますのはずっと四〇%なんですよね。まあ、だんだん額は減っているとおっしゃいますが、この依存度というのは全然変わってないんです。額が少なけりゃいいのかという話ですが、少なくともこれだけシェア、正にマーケットといいますか、依存を、マーケットに働かない部分でございますが、この部分は必ず引き受けてもらわなければ、四割は、もたないような構造、残りを市中消化というふうにしております。そのような図が、図で分かると思うんですけれども。 それで、要約いたしますと、郵貯資金が国債や財投債のまず買い支えの不可欠な資金であるということ、これは今までもそうであったし、私はこれからもそうだと思います。それはなぜならば、なぜならばといいますと、本来減少していくはずの財投の直接引受けというのが全然減ってないじゃないかと、このように私はこの図で皆さん、大臣にお示しをしたいと思います。そして、これ、こういったことから考えると、幾ら民営化をしてもこの資金の流れを変えることは私はできないんじゃないかと、このように思いますが。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今、尾立委員がお示しいただいた、例えば五ページの図ですね。これは、二〇〇一年から二〇〇五年までの間、大体少ないときで二十八兆、多いときは四十三兆ですか、これだけ発行して、そのうちの四割近くを、四割あるいは場合によっては四割を超える部分を郵貯に引き受けていただいてきたと、こういう図が示されているわけですが、これは、先ほど申しましたように、現在は郵貯それから年金にかつて寄託を受けたものを返す作業をやっておりますので、これがかなり言わば財投の、財投債の発行が必要額を膨らませているわけでございます。 したがいまして、先ほど申しましたように、平成十九年度で基本的にそれを終えます。二十年度からはもう償還するものがなくなるわけでございます。年金の方は二十年度も、ちょっと今手元に表を持っておりませんので、記憶で答えますので不正確かもしれませんが、年金の方は二十年も若干残ると思いますが、それで基本的に終わります。 したがいまして、そこから先の財投債の発行需要というのはうんと少なくなってまいりまして、先ほど申しましたような十兆円台の、十兆円台の下の方のオーダーで賄えるというふうに考えておりますので、それは現在市中で引き受けております、いただいているのが十二兆でございますので、大体それでいけると、先ほど御答弁したとおりでございます。 それから、もう一つ先生の論点は、そうはいうけれども、国債というものが非常に大きいものがあるじゃないかと。それはおっしゃるとおりでございます。 それで、したがいまして、こちらの方は、現実に一九九〇年代を通じて民間がかなり国債を引き受けていただいて、それがまた増えてくるという状況がございました。これだけ発行しなければなりませんと、率直に申し上げて、委員も御承知のように、過渡期の措置というのを今度の法律も決めておりますから、ある程度は国債を過渡期は買っていただくということを実際は義務付けをするような形になっているわけでありますけれども、そこから先どうなるかということを考えますと、現実にはやはり私は、これだけ国債がありますから、ほかの民間の金融機関並びと同じようにある程度はやはり引き受けていただかざるを得ない状況は私はあると思います。 ただ、これは正に基金、資金の取り手が、基本的に国が一番最大の取り手であるという構造を変えていく努力と併せてやらなければ解決できないものだというふうに思っておりまして、それは今後ともやらなきゃならないことだと思います。
○尾立源幸君 どうもありがとうございます。本当は竹中大臣に答えていただきたかったんです。実は、竹中大臣、具体的にデータで、官から民へ流れるんだということを私は本当は示していただきたかったんですね。 私の方でちょっと谷垣大臣にお答えいただいたんで申し上げますが、それならば、それならばきちっとした国債管理政策があってしかるべきだろうと、こんなふうに私は一つ思います。そしてもう一点は、何度も申し上げますように、歳出削減の大きな大きな改革というもの、何かあるかというと、全く見えてこないというふうに私は思っております。そしてもう一点、目玉である特殊法人改革、これも、七つ廃止すると言っておりましたが、法的に廃止した一つですら、それは結局、全部、人と機能をある独立行政法人に移転した。こんなことで特殊法人改革、出口は終わったんだと大見えを切られても大変困るわけでございます。だから、きちっと、今申し上げた国債管理政策をきちっと打ち立ててもらいたい、歳出削減の努力を見せてほしい、そして特殊法人にももっともっと手を付けてほしい。これが終わらないと、先ほど来何度も委員が言っておりますように、郵貯を民営化しても資金の流れは変わらないんですよということを申し上げたいわけでございます。 それで、六ページ目、見てください。谷垣大臣も個人の投資家を増やす云々というふうなこともおっしゃっております。これは国債の所有者別内訳でございますが、ここで注目していただきたいのは政府等でございます。これはほとんど郵貯、簡保の資金でございますが、この政府等で四〇パー国債を引き受けております。そして、日銀一四・七%、市中金融機関、銀行等々でございますが、三四・九%。もうこれで九〇%シェアを取っちゃっているわけですよね。このほかに個人を幾ら増やしても、また海外から劇的に国債を買ってくれるというような人が現れりゃ別でございますが、どうやってこれから国債の消化をこなしていくんですかと。 今、家計は二・七%、この人たちのお金は当然郵貯に行っています。郵貯から返ってきますと、またそのお金を別の銀行に多分預けるでしょう。それは結局全部国債の購入に回っちゃうんじゃないですか。資金の流れを、官から個ですね、個人は民です、民から官という公社に行っています。それを、国の国債を買うためにまた官に流れました。 結局、どんなに中間地点の公社を郵貯等々に振り替えたとしても、郵貯銀行に振り替えても、民から民から官へ行っちゃうんじゃないですか。それが我々一番懸念しているところでございます。そうしたら、今ある郵貯、郵政公社を郵貯銀行にする意味なんて全くないんじゃないですか。官から民へという流れは、一向に変わらないんじゃないですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今、委員からできれば数字でというお話がございました。これは基本的には、お金の流れというのは、最終的な、基本的なお金の出し手というのがいるわけですね。これはお金の出し手は常に家計です。家計が貯蓄率を、貯蓄をしている。お金の取り手というのは、高度成長期はこれは企業であったけれども、これは今もう完全に国になっているということでございます。企業も実はお金の出し手に今なってしまっていると。この根本的な構造、お金の取り手が国であるというところ、しかもこれがどんどん今までは広がってきたわけでございますから、これを小さくしなければいけないという基本的な御指摘は、これはもう、大変もう誠にごもっとも。 そのために、まず基礎的財政赤字を解消しよう、二〇一二年までに。それを第一段階にして更にそれを進めていこうと。谷垣大臣お答えになったとおりのことをこれは時間を掛けてやっていくしかない。これはやはり時間が掛かります。しかし、それでも、それに合わせて郵政の民営化を行う、かつこれは政府系金融機関のウエートを小さくしていく。この二つを同時にやっていくことによりまして、国債を、管理政策は大変だという問題はもちろん残りますけれども、それでもやはり民のウエートというのは、その金融の局面局面で間違いなく低下していくという姿は描けるわけでございます。 これは先ほどちょっと御引用がありました慶応大学の跡田教授の試算によりますと、家計の資産運用に占める官のウエートは今二六%です。四分の一が官なんです。しかし、これを、郵政民営化することによってそれが五%に下がる。そして、企業から見ますと、企業の資金調達のうちの今一九%は官です。これは政府系金融機関等々、官。この一九%が今申し上げましたような政府系金融機関のウエートを半分に下げることによって五%に下がる。そういう形での改革というのは、これは私は、数字を挙げてということでありますので申し上げますが、進むというふうに確信をしております。 しかし、それでも、委員おっしゃるように、さらにまだお金の最終的な取り手としての財政の赤字というのは、これはまあ非常に改革は進めても大きな額として残っていきますし、財政赤字が続く以上国債残高は増えていきますので、これ、国債管理政策はこれ財務大臣の方で今懸命にやっておられますけれども、引き続き政府としてしっかりと対応していかなければいけない重要な問題であるということ、これはもう委員の御指摘のとおりでございます。
○尾立源幸君 最初の図に戻りますが、まずやるべきはこの山を、氷山をスリム化する。特にすそ野の方です。これに命懸けで取り組んでいただきたいんですね。また、我々もそのための知恵を出したいと思っています。 そしてもう一つ、時間がございません、最後に質問をさせていただきたいんですが、今回郵貯が、郵便貯金銀行になった場合に、政府の一〇〇%多分保証は、当然民間銀行になるわけですから外れます。これは、今まで二百兆あった郵貯、一〇〇%保証されていたんです。旧勘定と新勘定に分けますが、新会社は新勘定を当然使います。そこにどんどんどんどんお金が移っていきます。民間の銀行になります。国民は、ただただ、まあ古い勘定といっても国民は分かりません、どれが新しいのか古いのか、とにかく目の前にある郵便貯金銀行というところにお金を預け替えを、満期が来たら預け替えをしていきます。しかし、ふと気付いてみると、古い勘定は空っぽになって新しい勘定が満杯になります。 さて、万が一のことがあったときに、これはどうなるんでしょうか。竹中大臣、リスクを全部今政府がかぶっていたものを、全部民間、経営者を始め預金者、正に預金者に全部責任を、リスクを全部持っていくことになるんじゃないですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 民営化された後の新契約につきましては、これは政府保証はなくなります。これは御指摘のとおりでございます。 で、郵便貯金銀行は、ただしその場合に預金保険機構に加入をいたします。一般の銀行と同様、郵貯の限度額と同じ一千万円までの元本とその利息が保証されますので、小口の利用者に関しては引き続き安心して預金をいただけることになると思います。また、これは、民営化前に預入された郵便貯金は政府保証が維持されるということになります。これが承継されるわけでございます。 さらに、これは、資産運用においては、この旧勘定ですね、失礼、資産運用においては、安全、安心を求める方には個人向けの国債を郵便局において購入するという道も出てこようかと思います。 その小口預金者の安全、安心、これは大変重要な基盤だと思います。社会全体としての規律を確立しながら、同時にその安全、安心を確保できるようにこれはしなければいけない。繰り返しになりますが、政府保証はなくなりますが、預金保険機構に加入をしますので、小口の預金者についての問題はこれは生じないであろうというふうに思っております。
○尾立源幸君 実は、まあ今の公社でも一千万預け入れということになっておりますよね。ただ、問題もありまして、約、最大二百三十万人の方、この一千万を超えて預け入れて、名寄せができていないというふうに言っています。合計で二兆五千億と、これは郵政公社の調べで分かっておるところでございますが、これはどうされるんですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは公社に本来お答えいただくべき問題かもしれませんが、公社における郵便貯金の預入限度額管理につきましては、これ平成十六年一月にシステムを抜本的に改正したということでございますが、それに伴い、日々残高が変動する通常預金を含めてすべての郵便貯金を対象とした名寄せが可能となり、これにより預入限度額の超過が判明したすべての預金者に対し超過額の減額を要請する予定であるというふうに聞いております。
○尾立源幸君 そうすると、そのまま置いておくと一本、新しい銀行になった場合には一千万を超えて預けることになるわけですよね、今超過している人たちは。正にその人たちにとってみればそこの部分は担保されない。まあこの実態がいいのか悪いのかは別として、現実にはそういうことになろうかと思います。 いずれにしても、民営化、これは何のためにやっているのか。私が申し上げたかった官から民へ本当に金が流れるのかというと、どうやらそうではないというふうに私は非常に確信を持っております。そして、今回の改革、小泉総理のある意味で自己満足のため、そしてもっと言えばメガバンクのためにやっているんじゃないかと、このようにも思います。さらには、先ほど委員も申されました、アメリカのためにやっているんじゃないかと、これまでの議論を見ております。アメリカで年金が民営化され、そのときに一兆ドル不足してくる、正にアメリカの国債を買わんがためにこの民営化が行われるんじゃないか、こんな感想を私は持っております。 今日、与野党を問わず、多くの委員がこの質疑を聞いていただいておると思いますが、正に私はこの民営化の心髄はこんなところにあるんじゃないかと思っております。一刻も早くこの無駄を省く方に手を付けていただいて、それから改めて議論を必要なときにすべきだと、このような感想を持っています。 このことを強く申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○山口那津男君 公明党の山口那津男でございます。前回に引き続いて質疑をさせていただきます。 まず初めに国際物流事業、これは前回も概要を御質問したところでありますけれども、これは準備段階から郵政公社に対する業務の特例として国外への進出というものを法定しているわけであります。 しかし、これは公社が独断でこの実際の事業をやれるというものではありませんで、これをやるに当たっては、例えば総務大臣の認可を得るような手続があったり、あるいは進めるに当たって各方面の意見を聞いたり、そして重要な事業でありますから、その企画等については推進本部等でこれを議論するという制度も予定されていると思います。その意味では、これは政府と公社、それから関係の会社というものがいろいろ意思決定にかかわってくるわけであります。 その意思の、意思決定のプロセスにおける政府とそして公社の役割分担といいますか、この辺のメカニズムというものをまず御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 国際物流進出に当たっての政府、公社、プロセス、役割分担でございますが、公社時の国際物流事業につきましては、これはノウハウの吸収等の準備をできる限り早期に開始をしてもらいたい、そして民営化後の郵便事業会社が設立後直ちに事業展開ができるように、言わば準備的な行為といいますか、準備的行為として特例的に実施を認めるというものでございます。したがって、当該事業の実施に当たりましては、公社の公的な性格にかんがみまして一定のやはり制約を課すこととしているものでございます。 具体的に申し上げますと、その進出形態については、国際物流事業を行う会社に対する出資及び出資子会社からの国際物流事業に係る国内貨物運送の受託、業務受託、それらに限定をするとともに、当該事業の実施に当たりましては同業他社の利益を不当に害することのないよう配慮する義務を課しているところでございます。 このような一定の制約の下で国際物流事業への具体的な進出形態や規模がどうなっていくか、これは一義的には公社の役割といいますか公社の判断により決定するものでございますけれども、公社が実際に国際物流事業に進出するに際しましては、これは事前に当該事業進出が郵便の業務等に支障を与えないかどうか等をチェックするという観点から、総務大臣の認可を受けなければいけないということにしております。 総務大臣は、この当該の認可に当たりましては、公社が同業他社の利益を不当に害することのないよう確保するという観点から郵政民営化委員会の意見を聞かなければならないという、そのプロセスも規定をしているところでございます。
○山口那津男君 そうしますと、この国際物流事業、これは前回のお話でも、言わば成長性のある最も民営化の目玉になる事業の一つだろうと思います。これを強く政府の肝いりで推進すると、こういう要請と、それから同業の他の事業者との調整を図るということと、あとは郵便事業の本体に支障を与えないことと、いろんな調整をしながらやっていくということになるだろうと思うんですね。 で、政府がバックアップして特に推進をするという点に着目したときに、これまでやってこなかった事業ということでありますから、様々な知識、技術、ノウハウを習得する、そしてその周辺の環境を整備する、インフラを整備するという意味で、政府として特別な配慮をしなければならない部分もあろうかと思われるわけでありますが、政府全体としてこれを推進する立場からどのようなバックアップをお考えでありましょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 国際物流進出における政府のバックアップでございますが、これ民営化、経営の自由度を持っていただく、しかしイコールフッティングが重要だ、そういう観点から、この国際物流に関しましては準備期間中から民営化に向けた準備的行為として郵政公社が進出することを特例的に認める、これは先ほども申し上げたとおりでございます。 その際に、郵政公社及び郵便事業会社の国際物流事業進出に当たりまして他の事業者にはない支援策を講じるということになりますと、これはイコールフッティングの確保の観点からも適当ではないのではないかというふうに考えられるところでございますが、しかし国際競争力強化といった観点から我が国の物流事業者一般として環境整備、支援を検討することは、これは重要であるというふうに思います。こうした点、所管省庁において適切に対応が行われていくものというふうに思っております。
○山口那津男君 物流の主たる所管省庁であります国土交通省の立場からしまして、国土交通大臣は推進本部の言わば副本部長としてのお役目もあるわけであります。そして、この物流事業のインフラというものは、必ずしも我が国、充実しているわけではないという側面もあるだろうと思います。 とりわけ、国土交通省の関連でいいますと、中部国際空港というのが今年開業になりました。これは二十四時間体制で貨物の扱いもできる素地があると思います。また、羽田空港、これは拡張計画がございまして、いずれこれも大きな役割を果たす可能性もあるだろうと思います。まあこれはほんの一例にすぎないわけでありますが、国土交通大臣のお立場で、この物流事業、国際物流事業の推進の基盤を整えるという意味でどのような具体策をお考えでありましょうか。
○国務大臣(北側一雄君) お答えいたします。 委員のおっしゃったように、航空輸送、貨物に関する航空輸送についての伸びは非常に伸びておりまして、この十年余りで航空輸送については約倍になっております。これからも非常に堅調な伸びをしていくだろうというふうに予測をしているところでございます。 そういう中にありまして、我が国企業が特に中国を中心とする東アジア地域に進出をしている中で、水平分業がますます盛んになっていくというふうに思われるわけでございまして、特に東アジアとの間での国際物流というのがますます盛んになっていくだろう、ある意味では準国内化をしていくだろうというふうに考えているところでございます。 そういう意味で、航空輸送による国際物流が更に大きく発展をしていくというふうに考えているところでございますが、その中で外国企業に伍して我が国の物流企業が荷主のニーズに的確に対応していくことは、我が国の産業の国際競争力の向上に資するというふうに考えておりまして、非常に期待をしているところでございますし、一方で、私どもといたしましては、その基盤整備をしっかり進めていく必要があると考えております。 一つは、やはり、今おっしゃった国際拠点空港の整備をしっかりして空港機能の向上を図っていくこと、これは我が国の国際競争力の向上のために必要不可欠な分野であると考えておりまして、今年、中部国際空港、二月に開港いたしましたが、これから、一つは、関西空港が二〇〇七年度、二〇〇七年度に二本目の滑走路が供用開始になります。これ、関空も二十四時間空港でございます。さらに、二〇〇九年中には羽田空港の国際化を是非進めていきたいというふうに思っておりまして、そうしますと、羽田の国際化が進むことによって、航空貨物につきましても、深夜も含めましてこれは利用できるようになってくるわけでございます。さらに、成田の空港につきましてもこれに相前後して二千五百メートル化、二本目の滑走路について、平行滑走路について二千五百メートル化をしっかり進めさしていただきたいと思いますし、こうした国際拠点空港の整備と、更には国際拠点空港へのアクセス、これをやっぱり改善していかないと駄目だと。特に道路でございますが、それにしっかり取組をさしていただきたいと思っております。 これらの施策につきましてスピード感を持ってやっていくために、今、国際物流施策推進本部というものを立ち上げをさしていただいておりまして、工程管理をしっかりしながら積極的な推進を図ってまいりたいというふうに考えております。
○山口那津男君 今おっしゃられた具体策というのは成長分野に対する積極的な投資の一環だと思われますので、是非とも推進方お願いをしたいと思います。 さて次に、四分社化の意義について前回お尋ねをいたしました。その中で、郵便事業会社と窓口会社、これは言わば国民から見れば一つのものとして受け止められてきたわけであります。それを別々の事業であり、別の会社であるというのは、ある種不自然な感覚も持たれる場合があるわけですね。 これをなぜ分けるのか、それ、どこにメリットがあるのか、これを国民の皆さんに分かりやすく説明していただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 分社化そのものにつきましては、特性を生かして専門性を高めるとか、お互いの損益状況が及ばないようにするとか等々御説明をさしていただきましたが、山口委員の今の御質問は、じゃ、郵便事業と郵便局というのはやはり親和性があるのではないのかと、それをどうして分けるのかというお尋ねでございます。 これは、郵便事業会社、郵便局会社については、それぞれ郵便業務と郵便窓口業務を担うという点において、いずれも郵便のユニバーサルサービスの実施主体としての公益性を有するという共通点があろうかと思います。その意味で、両会社とも特殊会社として設立して、国の監督規制を設けるということにしております。 しかしながら、この郵便事業会社と郵便局会社については、事業の性格からやはり次のような相違点があると思います。 第一は、郵便事業会社は郵便のユニバーサルサービスの実施を一義的に担うという点でより高い公共性を有する。他方、郵便局の窓口ネットワークは、これは国民にとっての貴重な財産でございまして、郵政民営化に当たっては、郵政三事業だけにとどまらずに、地域と密着したより幅広いサービスを提供できる拠点としてより多くの国民や企業が活用できるようにすることが重要である。このために、郵便局会社についてはやはり郵便事業会社より自由な、より自由な経営を可能にすることが適切であるというふうに考えるわけでございます。 今申し上げましたように、これら両社は業務の公共性や求められる経営の自由度においてやはり異なるところがございまして、そこで両社を分社化し、それぞれの会社ごとに必要な国の規制、監督規制を設ける制度設計というふうにしているわけでございます。
○山口那津男君 そうしますと、この郵便事業会社は、伺っているところでは、郵便物の言わば流通と、担うというだけではなくて、それを利用して様々な荷物といいますかね、この物流に特化していく会社という印象を受けます。それと、窓口会社の方は郵便商品の販売のみならず様々な商品を販売できる、金融商品その他いろいろと広がる可能性があると、こういう印象を受けるわけですね。そうした場合に、この郵便商品の販売というのが郵便事業会社から委託されて窓口が行うという関係になるわけですが、この他の窓口を持つ会社、つまり郵便局会社以外、以外のその会社には、事業体に対して委託するということは将来的にすべて禁止されるべきものかどうか、この点について、当面のことと将来的な、一般的なことについてお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 郵便事業会社でございますけれども、この郵便事業会社は、この郵便局における郵便物の引受け及び交付並びに郵便切手類の販売等のいわゆる郵便窓口業務を郵便局会社に委託するというふうにされております。これは、その改正後の郵便窓口業務の委託等に関する法律第三条第一項でそのように規定をされております。郵便事業会社は、郵便窓口業務、この郵便物の引受け等々でございますけれども、これらを自ら行い、又は郵便局会社以外の者に委託する場合には、あらかじめ郵便局会社と協議して郵便局会社の業務委託の遂行に支障のないようにしなければならないこととされております。これも先ほどの法律の第三条第三項で規定をされておる。 この趣旨でございますけれども、これは郵便局以外の場所で行われる郵便窓口業務につきましては、郵便事業会社が自ら行うことや郵便局会社以外の第三者に委託することをすべて禁止するというわけではございませんけれども、これを自由に認めることともしした場合に、郵便局における業務量が減少して、郵便局の維持が困難になって、そして郵便局株式会社による適切な郵便局の設置が果たせなくなるおそれもある、そのようなことも踏まえまして、今申し上げたような規定を設けたものでございます。この規定をしっかりと運用していくということになります。
○山口那津男君 そうしますと、この窓口業務に委託すべき業務、仕事の性質を一つ一つ吟味をして、これを委託すべき性質があるかないかということではなくて、むしろ事業の経営の都合からこの委託関係を維持する、そこが主になっているだろうという印象を受けますので、是非その点は守られるような配慮をお願いしたいと思います。 それで次に、今度は貯金、保険、これも一般の民間会社でありますと窓口と一体と、自らの店舗網を確保しながら営業していくというのが普通なわけですね。ところが、今回はそれを分離をするというふうにしているわけでありますが、まずこの分離をなぜしなければいけないのか、これも改めてお伺いします。
○国務大臣(竹中平蔵君) これも先ほど申し上げましたが、四分社化の一般的なその意味につきましては、何度も申し上げておりますように、専門性を高める、責任をはっきりとしていただく、そして損益状況が他の損益部門に及ばないようにするということなんでございますけれども、そのような考え方に基づいて四分社化する場合に、この郵便局会社について郵便貯金銀行、郵便保険会社等の他の三事業会社と独立した会社とするわけでございますけれども、この基本的な考え方は、郵政は、今の郵政は要するに物流業と金融業を同時に行っているわけでございますけれども、民営化する以上、金融の一般的なルールにこれは従って、金融と商業、物流でございますね、金融と商業、そして銀行と保険を分離する必要があるというのがまず第一のポイントでございます。 また、金融と物流は全く異なった性格を持つ事業分野でありますので、専門性を発揮させるためにはそれぞれ別会社にやはり分社化するのが必要であるというふうに思います。ただし、その際に国民の利便性を低下させないように、従来同様、郵便局において従来同様貯金、保険、郵便の三事業が提携をできるようにするためには、国民に対するサービス提供の直接の窓口を三つの事業から独立をさせまして、この窓口会社が三つの会社からサービスを受託する形にする必要があるというふうに考えたわけでございます。 さらに、これ申し上げますと、この国民の貴重な財産である郵便局ネットワークを、決して郵政、今の三事業だけにとどまらず、地域と密着をした幅広いサービスが提供されます拠点として、より多くの国民や企業が活用できるようにするためにも、この窓口ネットワーク機能を他の事業から分離をしまして、郵便局会社を窓口業務に特化させるということによってその潜在力を十分に発揮させることが重要であるというふうに考えた次第でございます。
○山口那津男君 そうしますと、この貯金、保険はそれぞれの会社から郵便局会社へ委託して行っていくと、で、ネットワーク、既存の店舗網としての郵便局会社のネットワークを生かそうと、こういう御趣旨だろうと思いますが、それでは、この貯金や保険の商品の性質からすると、これは個別の設計を必要とするというものよりも、かなり画一的、規格化された商品だろうと思います。その場合に、貯金会社や保険会社が直営で店舗をつくるということができるのかどうか、あるいは他の金融機関、郵便局会社以外の金融機関に委託をするということが禁止されるものかどうか、これについてお考えをお聞かせください。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今、そのような委託の場合にはやはり規格化、画一された商品にどうしてもなるのかというお話がございました。今の郵政の商品というのは、その意味では大変全国一律に分かりやすい規格化された商品になっているわけでございます。 今後、郵便貯金銀行、郵便保険会社ですね、これは基本的には支店を持たないで、営業拠点としては郵便局会社と代理店契約を締結をいたしまして、同社の全国二万四千余りの郵便局ネットワークを活用して業務を開始するということと相なります。両社にとりましては郵便局会社と郵便局ネットワークが経営の基盤となりますので、法案において円滑なその業務運営、健全性を確保する観点から、みなし免許を付与するに当たって最低限こういう期間をカバーする長期安定的な代理店契約が締結されるということを、この承継に関する実施計画の、その主務大臣の認可により制度的に担保するというふうにもしているわけでございます。 今申し上げましたように、銀行と保険については、郵便局会社と代理店契約を締結しまして、その郵便局のネットワークを営業拠点として活用することを想定しているものでございますけれども、制度的には直営店舗、例えば自社の生命保険募集人をそこに置いた直営店舗でありますとか、他の金融機関への、失礼、銀行に関しては直営店舗でございますね、で、保険に関しては自社の生命保険募集人を置くというようなこと、正に直営でございます、それとか他の金融機関への委託というようなものが否定されているものではございません。 基本は今申し上げましたようなネットワークの活用でございますが、これは今後時間を掛けてそういった可能性は追求することができるというような制度設計にしております。
○山口那津男君 今おっしゃられたような制度設計を基にしつつも、やはり、大事なことはやっぱり国民の利便性、これを損なわない、将来それを広げていくということが大事なことだろうと。その上では今のネットワークを活用することが最もベターな選択であると、こう私は思いますので、是非その点の配慮をこれからもお願いをしたいと思います。 さてそこで、定期性郵便貯金、これが百五十兆円ほどあると言われております。それから、簡保の旧契約の部分、これも百十兆円ほどあると言われております。これは、民営化に際しては政府保証が付いたままで郵便貯金会社あるいは郵便保険会社に一括して新契約とともに運用を任されると、こういうことだろうと思います。 さてそこで、この政府保証の付いた旧勘定部分というのは、民営化されたとはいえ、やはり政府保証が付いているという意味で一般よりも優位性を持つ運用資産というふうになるわけですね。一般の金融機関であれば、その自己の運用する資産については預金保険料というものを負担しながらやるということになるわけでありますが、それとのバランスということをやはり考える必要があると思いますが、その点についてどう配慮されているでしょうか。
○副大臣(西川公也君) まず、民営化前に預け入れられた定期性の郵便貯金、約百五十兆円ありますけれども、これにつきましては独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構に承継させると、こういうことにしております。その運用資産でありますけれども、承継時において郵便貯金銀行への特別預金を創設すると、こういうことにしております。 それからまた、民営化前に締結された簡保旧契約でありますけれども、約百十兆円ありますけれども、これも貯金と同様に、機構に承継させた上で、機構は簡易生命保険契約の保険責任のすべてについて郵便保険会社に再保険を出再することとしております。その運用資産につきましては、承継時において再保険料として郵便保険会社に移転することとしております。 これらの結果、郵便、郵貯、簡保の旧契約に係る運用資産は、郵便貯金銀行、郵便保険会社の新契約に係る資産と一括運用されることとしております。なお、機構の預金者、保険契約者に対します債務となる郵貯、簡保の旧契約につきましては政府保証が付されるということになっておりますが、郵便貯金銀行、郵便保険会社の債務となる特別預金再保険の契約については政府保証を付するものではないと、こういう考え方でございます。 これにつきましては、郵便貯金銀行、郵便保険会社に契約上の安全資産運用義務を課すとともに、機構が郵便貯金銀行に対する預金について担保を徴するということにしております。郵便保険会社の総財産の上に法定先取特権を有することといたしまして、万一、郵便貯金銀行、郵便保険会社が破綻するような異常事態が生じた場合でも機構の資産が保全される仕組みとしております。
○山口那津男君 私がお聞きしたかったもう一つの点は、一般の金融機関、特に銀行であれば預金保険機構に入るために預金保険料というのを納めるわけですね。ですから、この優位性をもって旧契約が運用されるというのは、その預金保険料の負担を免れて、そして優位な運用をできると、こういう側面もあるわけですね。ですから、この預金保険料に相当するものというのは、やはりどこかで負担していただく必要があるんではないかと。 同様に、保険の方であれば、これは生命保険の契約者保護機構というのがありますから、そこにもやっぱり負担をするわけですね。そこについても何らかの相当額の負担が必要ではないかと思うわけであります。 ここを制度としてどういうふうに組み立てているか、御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(竹内洋君) お答えいたします。 郵便貯金銀行、今お話がございましたように、スタート時におきましては旧契約の郵便貯金と同額の預金、特別預金と称しておりますが、これを独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構から受け入れることとなっておりますが、この特別預金につきましては、御指摘のように、預金保険制度の保護の対象となっているところでございます。しかしながら、特別預金は移行期間を通じて着実に減少していくものであることから、民営化の初期の段階から当該預金保険料相当額につきましてもコスト意識を持たせまして、郵便貯金銀行の市場における早期の自立を促すことが適当であると考えたところでございます。このため、移行期間に限りまして、特別預金に係る預金保険料相当額の金銭を郵便貯金銀行から日本郵政株式会社に対して交付させることにしたものでございます。 また、郵便保険会社でございますが、機構からの再保険契約につきましては、生命保険契約者保護基金の負担金を負担することはございませんが、旧契約の保険料はそもそも保護機構の負担金を勘案せずに元々設定されているものでございまして、保護機構への負担金を支払えないことによって超過収益が郵便保険会社に生ずるものではございません。仮に、このことに伴い、再保険プールに処分可能利益が発生したといたしましても、再保険契約に基づき、機構を通じて旧契約の契約者に配当として還元させるべきものでございますから、郵便貯金銀行のように郵便保険会社から日本郵政株式会社に金銭を交付する必要はないと、両社の性格の違いに応じましてこのような取扱いをしたところでございます。
○山口那津男君 そうしますと、これは貯金と保険では違いがあると、こういうことでありました。 そこで、この一括運用というのは巨額な運用になりますので、その運用益というのはどこへ帰属するかということを確認をしたいと思うんですね。 今のお話ですと、旧勘定の再保険のところは最終的に契約者に還元されると、こういうお話でありましたけれども、預金の方は特別預金で行うわけでありますから、この預金契約の内容以上のものでも以下のものでもないはずだと思います。しかし、実際にこれを一括運用を委託された郵便貯金会社、郵便保険会社が運用を行ったその成績、結果というものは特別預金の契約内容と同じになるとは限らない。プラスになることもあるでしょうし、マイナスになることもあるだろうと思うんですね。 ですから、その損益というものは最終的にどこに帰属することになるのか、これについて明確な御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(竹内洋君) 民営化前に預けられました定期性の郵便貯金、旧契約については、先ほど申し上げましたように、独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険機構に承継されまして、その運用資産につきましては承継時において郵便貯金銀行への特別預金を創設するということになっておるところでございます。 また、簡易生命保険契約につきましても、機構に承継された上で、機構は旧簡易生命保険契約の保険責任のすべてにつきまして郵便保険会社に再保険を出再することといたしまして、その運用資産については承継時において再保険料として郵便保険会社に移転するという仕組みになっておるところでございます。 この結果、郵便貯金銀行、郵便保険会社、新会社でございますが、新旧契約に係る資産を一括して運用することになるわけでございますが、旧契約に係る資産の運用リスクは、今申し上げました特別預金、再保険の契約により新会社に移転することになります。したがいまして、あらかじめ契約に定められた債務、元本及び利息又は再保険等の支払額でございますが、これを超える運用益あるいは債務を下回る運用損につきましては新会社に帰属するという仕組みになっておるところでございます。
○山口那津男君 そういうことで、損益は新会社に帰属するということが明確になったわけであります。 さらに、今度、簡易保険の方の旧勘定というものは完全民営化の後も残るわけです。契約者が生存している、あるいは満期に至らない間は残るということになるだろうと思うんですが、その際、残ったものについて政府保証は引き続き付けられることになるだろうと思うんですが、その点を確認したいということと、承継法人に管理されているこの旧契約というのは契約が完全に消滅するまで承継法人にずっと帰属しているのか。逆に言えば、この契約が消滅するまで承継法人は残るのかどうか、この点について確認をしたいと思います。
○政府参考人(篠田政利君) ただいまお尋ねの簡易保険の旧契約の関係でございますが、民営化直前に締結される保険の中には終身保険も当然ございますので、養老保険でございますと最長の場合十年、二十年、三十年ということで終わるわけですけれども、終身保険のような場合には五十年超にわたって契約が継続するものもあると考えられます。委員御指摘のとおり、完全民営化後も相当数の旧契約が存続しているものと考えられます。 これらの契約につきましては、簡易生命保険法が引き続き適用されまして、政府保証はそのまま継続するということでございます。また、この機構でございますけれども、この機構は公社の締結いたしました簡易生命保険契約を承継いたしますので、あらかじめ機構法の中ではその解散について定めを置いておりません。旧契約が存続する限り、その債務を確実に履行することとしております。解散する場合には、別に法律で定める必要がございます。
○山口那津男君 そうすると、最後の一契約になるまでこの機構は残ると、責任を持つということであると理解いたします。 さて、次に伺いますが、移行期、民営化への移行期にとるべき税制上の措置というのが幾つか出てくるだろうと思います。これらの措置、所要の措置の概要についてまずお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 郵政民営化に伴う税制につきましては、民間企業と同様の納税義務をまず負っていただく。つまり、これはイコールフッティングの観点から重要であると、こういう基本方針の、まあ方針、さらには過去の民営化の例も踏まえまして、公社の業務、機能等を新会社へ円滑に移行、承継させるための税制上の措置を講ずることとしたところでございます。 その主なものを申し上げますと、まず郵政公社の資産等を円滑に承継するための措置として、まず承継計画に基づく承継資産等に係る登記等の登録免許税の非課税措置、さらには資産の承継に伴う不動産取得税等の非課税措置を講ずるほか、退職給与引当金などの引当金、準備金等を円滑に承継するための措置を講ずることとしているところでございます。また、社会・地域貢献基金からの交付金につきましては法人税法上の寄附金に含まれないこととする、これ、交付したものについては損金算入を認めるという措置がございます。また、郵便事業株式会社及び郵便局株式会社が公社から承継した一定の固定資産につきまして、固定資産税及び都市計画税における課税標準を五年間二分の一とする特例措置を講じていると、等々の措置が概要でございます。
○山口那津男君 前回、骨格経営試算によると民営化初年度で税収が発生すると、こういうお答えをいただきました。今とるべき税制措置の概要はむしろ税制上メリットを与える、そういう措置の概要だったろうと思いますね。 等々と、こうお答えになって全部をお述べになってないんだろうと思いますが、まあそれは煩瑣になりますので、あえてすべては聞かないことにしておきますけれども、そういうものが相まってこの税制上の様々な対応がなされるというふうに理解いたします。 さてそこで、考え方をお尋ねしますが、竹中大臣にお尋ねしますが、骨格経営試算の税収見込みで初年度、二〇〇七年で五千億弱の税収が見込まれると、こういう試算をされているわけですね。じゃ、二〇〇六年のこの郵政関係の事業全体を見ますと、税収はもちろん発生しない、国庫納付金も発生しないわけですね。事業が二〇〇七年になって急に変わるかといいますと、徐々に変えていくものの、急に変わるわけではありませんから、収支が大きく劇的に変化するということはないだろうと思います。税収だけが一気に五千億円近く発生するわけですね。これは不思議なことであります、国民からとりまして。 そうすると、この税収の発生する以前というのは、同じような事業をやっていながら、それらの利益といいますか、半面の利益といいますか、これがどういうふうに潜在していたことになるんでしょうか。制度的に内部留保のようなものが取られていることになるんでしょうか。その辺をどう竹中大臣として評価をされますか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 日本郵政公社は、これは全国あまねく公平に、郵便そして郵便貯金、簡易保険等の地域住民の生活基礎サービスを提供する使命を有するということで、公共性が極めて高い公社でございますことから、旧三公社と同様に、法人税等、所得税、印紙税等について非課税にこれはなっているわけでございます。 また、公社には、国庫納付に、国庫納付金を納付する制度が、これ公社法の三十七条に定められております。公社の中期経営計画の期間四年が終了するごとに、積立金の額が公社の経営の健全性を確保するため必要な額、基準額を超える場合に限り、そして当該中期経営計画の期間中、四年間の積立金の増加額のうち、基準額を超えて増加した部分については百分の五十に相当する額を国庫に納付するというふうにされているところでございます。 公社の経営の健全性を確保するために必要な額、基準額は、積立金の額がこれを超えるまで生じた利益はすべて内部留保して、資産の、財務の健全化のために用いて国庫納付は行わないこととして、この経営の健全性の確保を可能にする仕組みになっているところでございます。 したがいまして、国庫納付金が発生しない段階においては、民営化後に支払うこととなる税負担部分は内部留保されていることになり、これは内部留保されているという考え方になるわけでございます。 このため、民営化により新会社が民間企業と同様の納税義務を負う、イコールフッティングになる。従来、支払が不要とされていた税金が支払われることによりまして、そうした、この部分をあえて見えない国民負担と称するならば、これを最小化するとともに、民間企業と同一の条件で公正な競争を行うことによって、それで経済の活性化にも貢献をしていただく、そのような仕組みだというふうに理解をしております。
○山口那津男君 そうしますと、税収が発生する以前というのは基本的に内部留保されているんだというお考えですね。 ですから、これは郵政事業の維持を通じて国民に貢献するという側面もあるでしょう。しかし、またそれを税収ということで顕在化させる。そうすると、これは一般財源となって、それが歳出として国民の様々な利益に還元されていくとすれば、それはまた別な国民の利益ということにもなるだろうと思います。あわせて、経済が活性化していくことに寄与するとすれば、もっと違った利益に発展していくだろう、そう思うんですね。 ですから、内部留保でこれが郵政事業の維持、発展のために使われていくのがいいのか、それとも、税収という形で、別な形で国民に還元していくのがいいのか、その選択、これが正になぜ民営化するかの大きな判断の分かれ目だろうと思います。 そういうことをやっぱり国民によく知っていただいて選択をすべきであると考えるわけでありますけれども、その中で、骨格経営試算が初年度、二〇〇七年から移行期十年間を通じてだんだん税収が逓減していくと、漸減していくと、こういうふうに見込まれているわけですね。ですから、これは裏を返せば、赤字にはならない、利益は出るけれどもその利益は減っていきますよと、事業が縮小していきますよということを裏付けているんだろうと思われるわけでありますが、この辺をなぜそういうふうに見込んだのか、念のため伺いたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) この骨格経営試算でございますけれども、新規事業等に着手しなかった場合、民営化後十年間の利益は、これは民営化四社いずれもおおむね黒字を維持するものの、事業規模の縮小に伴って利益も縮小していくという姿になっております。 このように、現在の郵政事業が縮小傾向にあるということにつきましては公社と認識を共有しているところであると考えております。 これで法人税等々も、当然のことながら事業税、法人事業税、法人住民税として骨格経営試算における各社の税引き前当期利益に四〇%を乗じた額を想定しているところでございますけれども、郵便事業会社及び窓口会社の税引き前当期利益の推移、これは事業規模の縮小に比例して利益も減少していく、そして法人税等も減少基調になると、そのような試算になっているところでございます。
○山口那津男君 その見込まれる税収について、法人税を代表選手として挙げられているわけでありますが、ほかにもいろいろ税収別に考えられるはずであります。今現在、公社の状態では郵便事業に係る消費税が納付されていると思われるわけでありますが、この実績額については幾らぐらい、年間幾らぐらいでしょうか。まず公社にお答えいただきたいと思います。
○参考人(藤本栄助君) お答えいたします。 平成十六年度における公社の消費税負担の実績は、これは平成十七年の六月三十日に確定申告をした数値でございますが、約七百十一億円でございます。そのうち、郵便事業に係るものがおよそ六百六十億円程度であろうかと思います。
○山口那津男君 今の郵便事業に係る六百億余りのものは、もっと具体的に言いますと、どういう部分に消費税が課税されているんでしょうか。
○参考人(藤本栄助君) 具体的に申し上げますと、郵便切手あるいは郵便はがき、こういったものの売上げに掛かるものでございます。
○山口那津男君 じゃ、それが主だということになりますね。それ以外のところは何に掛かっているんでしょうか。
○参考人(藤本栄助君) 郵便事業でありますと、そのほかに郵便別後納、これは料金納付形態によりますが、およそ郵便事業の営業所に係るものが六百六十億でございまして、それ以外のものは、郵便事業以外、例えば為替、振替に掛かるものでありますとか、あるいはかんぽの宿等のいわゆる加入者福祉施設の利用に掛かる消費税額もございます。ただ、郵便に限って言いますと六百六十億でございまして、内容は切手、それからはがき、それから別後納の収入でございます。
○山口那津男君 さてそれで、民営化されますと、郵便事業会社から窓口会社に委託手数料を払って仕事をしていただくということになるわけですね。そうすると、そこに消費税が課税されるはずであります。これが、実際の負担は、今公社の時点で納税が発生している実績をお述べになりましたけれども、それと同様のものになるんでしょうか、それとも違いが出てくるんでしょうか。実際の負担はどのようになるんでしょうか。お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 委員がおっしゃいますように、郵便事業会社から郵便局会社、窓口会社へ多分、今度は委託をするということになるわけでありますが、これもサービスの一種でございますから当然、消費税をいただくということになりますね。 それで、ただ、今もお話がありましたように、郵便事業会社に現に消費税が掛かっておりますから、委託をした分の税金というのは仕入れ税額控除で対象になるわけでございますから、その分引くことができると。それで、総額としては、郵便事業会社と郵便窓口会社と合わせますと今の郵政公社がお払いになっているのと同じと考えていいんだろうというふうに思います。
○山口那津男君 ということで、この民営化によりまして消費税の関係では郵便事業会社と窓口会社の関係は変わりがないということになるんだろうと思いますね。 一方で、貯金会社、保険会社が窓口に委託をする、委託手数料を払う、これについては新たな消費税が発生をすると。それが骨格経営試算には見込まれているというふうに考えてよろしいんでしょうかね。確認的に伺います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 同様に、消費税についてそれを見込んでいるところでございます。貯金会社、窓口手数料に掛かる消費税として四百十一億、保険会社、窓口委託手数料に掛かる消費税として三百二十四億円、それぞれ見込んでいるところでございます。
○山口那津男君 そういう税収見込み、これはあくまで見込みでありますけれども、税収が始まる当初、二〇〇七年の時点ではこれまでの事業と実質大きな差がないまま税収が発生すると、こう見込んでいるだろうと思うんですね。ですから、この税収をするために、それを、利用者からその負担を取るということはしない前提で組み立てられているんだろうと思います。 その意味では、増税という制度をつくらずして歳入が発生するわけでありまして、これは大きな変化だと前回御指摘したわけでありますけれども、これがいずれはですよ、いずれは消費者に、利用者に転嫁されていくということになったのでは国民の利益にはならないわけでありますね。ですから、法人税が転嫁されるかどうかについては議論のあるところでありますが、税収全体を見て、これが利用者に転嫁をされる結果になることは防ぐべきであると私は思うわけであります。 この移行期及び完全民営化で転嫁を防止すべきであるという私の考えに対して竹中大臣はどのようなお考えを持たれるでしょうか。その際、その際、特殊会社とそれから一般の会社になる貯金・保険会社とで違いが出てくるものでしょうか。ある程度政府の政策が反映されるこの特殊会社と、それから完全な民間会社と同じになる貯金・保険会社とで違いが出てくるものでしょうか。その点についてお考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) この今の問題は、基本的には我々は、民営化によって新しい収益源を獲得をしていただいて、効率性を高めて、そして多様で良質なサービスが安い料金で提供される、トータルとして税もきちっと吸収をしていっていただいた上で、税負担も吸収していただいた上で消費者に利便が及ぶような、そのような民営化を是非していただきたいと、そのように考えているところでございます。 形の上で、いわゆる商法の一般会社と特殊会社において、そこにおいて特段の何か格別の違いがあるというふうには認識をしておりません。もちろんこれは、究極的に、料金の設定等々に及びますと、特殊会社に対して国が関与するということはあり得るわけでございますが、一義的には特殊会社ないしは商法の一般法人であるからということで差が出るものではないと認識をしております。
○山口那津男君 また、持ち株会社、持ち株会社の株を売却した利益というのは国庫に入るという制度になっているだろうと思うんですが、これが一体どれぐらいの金額になるかというのは私にはまだ理解できていないわけでありますが、これについてある程度の見込みあるいは基準というものがあり得るのでしょうか。この点について確認したいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 持ち株会社の株式については、この民営化の基本方針、財政再建に貢献するということでございまして、売却予定分に相当するその三分の二の株式は国債整理基金特別会計に所属をするということになります。 これによりまして、国債整理基金特別会計に所属する株式については売却収入が国債の償還財源に充てられることになるわけですが、どのぐらい見込むかという話でございますが、骨格経営試算では、持ち株会社は民営化時に七・六兆の純資産を有すると見込まれておりますので、その三分の二の株式の売却収入ということでございますから、七・六兆の三分の二ということになりますと五兆、ですから純資産五兆ということをベースに考えるということになるわけですが、当然その実際の売却収入がどうなるかということになりますと、その民営化会社の経営状況であるとか経営方針、あるいは郵貯銀行、簡保会社の株式売却の動向であるとか、あるいはその時点での株式市場の状況とかいろんなものがございますので、元とするその純資産、これだということまでは申し上げられますが、それ以上のことは現時点ではちょっとお答えするのは難しいと思っております。
○山口那津男君 そうしますと、五兆円を下回らないような売却を努力すると、こういうことになるだろうと思います。 さて、そこで入ってきた収入は、国債整理基金でありますから、専ら国債の償還のために使うという拘束を受けるということになるんでしょうね。じゃ、それはそれで理解いたします。 先ほど伺った税収の方ですが、これについては、この民営化、郵政の民営化から発生したものでありますけれども、これは一般財源として考えることになるんでしょうか、それともある程度特定の使途、目的を考えるという選択肢もあり得るのでしょうか。その点について今お考えがあれば、財務大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) これは、消費税でありますともちろん一般財源として使うという、もちろん、その中で地方税に、地方に相当分がございますね、そういう使い方になりますし、それぞれ税目によって考え方が違ってくると思いますが、それぞれの税目で特に特定の財源に充てるというふうに今考えているわけではございません。
○山口那津男君 それから、社会貢献基金に基づく社会貢献業務というのが計画されると思いますけれども、この資金交付の考え方、これがどうなるのか。例えば、社会貢献業務というのは、三種・四種郵便等の一部について対象になるわけでありますね。その性質からして、恐らく移行期当初から赤字が出るんだろうと思います。しかしながら、基金の積立てというのは移行期当初はなされていないはずでありますね。ですから、この時点でも資金の交付というのが考えられるのかどうか。 この業務計画と資金交付の在り方、これについてお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 基金に関しましては、これ、当初から大規模な、規模の大きな支出があるということは想定をしておりませんが、今御指摘のありましたように、場合によってはそういったことがあり得るわけでございます。 その際に、どのような手当てが可能かということでございますが、これは株式の売却益のみならず、その他の配当収入とか、そういうものを充てることができると、その基金の原資として充てることができるというふうに考えられますので、また、先ほど御質問のありました、預金保険料相当額の納付金等々もこれに充てることができるというふうに考えられますので、その資金交付の必要がもし生じた場合には、そうした中から、大きな金額は出るということは想定しておらないわけでございますけれども、そういったものを順次活用するということが考えられようかと思います。
○山口那津男君 今お答えになられたのは、その基金をどこから積み立てるかということを主としてお答えになられたように思われますね。しかし、基金の積立てについては一定のルールで積み立てられていくはずでありますけれども、しかしこの社会貢献事業の対象となるサービスというのは、単体で見れば赤字体質ではないかと思われるわけですね。そうすると、他の黒字の事業部門から埋め合わせて、それで埋め合わせができる間は基金からの資金交付を行わないという考え方になるのか、それともやっぱり別な考え方で、赤字の出ないようにその都度埋め合わせていくようなことを考えるのか、その業務計画の在り方と資金交付のタイミングですね、この点がはっきり分からないわけであります。どうぞ。
○国務大臣(竹中平蔵君) 失礼をいたしました。 基金がない場合どうするかという御質問かと思ったんでございますが、社会貢献につきましては、これは言うまでもありませんけれども、社会にとってその実施が必要なサービスを郵便事業株式会社が確実かつ安定的に提供することを可能とするために設けられるものであると。で、資金の交付が具体的に見込まれるものとしては、心身障害者団体が発行する定期刊行物や盲人用点字・録音物を想定しているところでございます。 この第三種・四種郵便物に係るコストにつきましては、これはまず当該業務を効率的に実施することによって、できるだけコストを抑制した上で郵便の業務全体で賄うということを原則としているわけでございます。したがって、郵便事業全体で黒字の場合には基金の交付は必要ではないということでございます。業務の効率化のための経営努力をしてもなお郵便業務全体でそのコストを賄えずに、その結果、盲人用の点字・録音物等に係る料金を利用者の負担能力を超えて値上げ等をせざるを得なくなるような事態が生じるなど、サービス水準の著しい低下を招くようなときに初めて基金の交付により対応をするということになります。 第三種、第四種の郵便物についてだけ見れば、これは赤字でございますけれども、この第三種・第四種郵便物のコストは郵便の業務全体で償うということが原則でございまして、十五、十六年度、現実二年連続黒字を継承していることにかんがみますと、民営化後直ちに基金から資金の交付を必要とすることは想定し難いというふうに考えているところでございます。
○山口那津男君 そうすると、今事業全体で黒字である間は資金交付を要しないと、こういうお話でしたね。そうすると、事業全体で赤字が生ずるという事態を想定しますと、この社会貢献業務というのは事業全体からすればごく一部の微々たるもんだろうと思います。そこへ、事業全体が赤字になってから、いざ資金を交付して、基金から交付してやろうという状況というのはやっぱり事業全体が赤字体質にもうなってしまう、非常に厳しい経営を強いられる、その時点になって初めて資金交付が行われるということで本当にいいのかどうかというところが心配なんでありますが、全く問題ないんですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは、要するに料金がゼロとか、これは経営の努力によってはこれはもうこの効率化のしようがむしろないと、そのようなものに関してこの社会貢献の基金を活用しようということでございますので、これはやはり第三種・第四種郵便全体は今後も、民営化された後もこれはユニバーサルサービスの一環としての義務付けを行うわけでございますから、やはりその全体の中でしっかりと支えていただく、従来もそうしてきたわけでございますし、今後ともそのようにしていただくということが原則であろうかと思っております。 ただし、そのように、収支といいますか、料金がゼロでこれは経営体としてはちょっとこれはもう努力のしようが現実問題ないということに関しては、しかしこれはしっかりとやっていただかなければいけませんから、そうしたものに対して安定的に、赤字の場合ですね、その安定的に収支が賄えるような形で基金の運用益を利用するという形にしておりますので、そこが社会貢献の一つの基本的な、社会貢献基金の、対社会貢献事業の一つの基本的な考え方であるというふうに思います。
○山口那津男君 いま一つはっきり分からない点があるんでありますが。 それでは、三種・四種郵便は一定の目的を持って料金が割引されているわけですね。社会貢献業務の対象となる三種、四種のものとそれ以外の三種、四種のものと、それぞれ割引率は変わってくると考えていいんでしょうか。例えば、社会貢献業務の対象となるものは割引率を維持しなければならない、他のものについてはある程度変えてもよろしいということになるんでしょうか。私は、やっぱり国民の期待からすれば、やっぱり三種・四種郵便というのは一定の割引率を維持してもらいたいと、そういうふうに望んでいるだろうと思うんですね。この点についてどう考えますでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 社会貢献業務対象外の第三種・第四種郵便の割引率、これは民営化後も現行の水準を維持することが期待されているのではないかというお尋ねでございますけれども、この第三種、第四種の料金は公社が定めて、同一重量の第一種郵便物の料金の額より低いものであること等の認可基準の下で総務大臣の認可を受けることとしているわけでございますけれども、民営化後におきましても、これは今もそうなっているわけでございますが、民営化後におきましても改正郵便法案によりまして同様の仕組みで料金設定が行われることになるものでございます。社会・地域貢献業務対象外の第三種・第四種郵便物の政策的低料金についても適切に設定をされるという仕組みになっているわけでございます。 民営化後も現行の料金水準が維持されるかについては、これは総務大臣が、これは料金認可制の下でそれぞれの政策的な必要性、経営努力を前提としました郵便事業会社の経営状況等も勘案して適切に判断するということになるわけでございますが、特殊会社である郵便事業会社におきましても業務の効率は進めていただく、その業務の効率を進めながら、第三種・第四種郵便物が社会的に果たしている役割の重要性、そして企業の社会貢献の重要性等々を踏まえ、引き続き適切に対応するということを期待をしているところでございます。
○山口那津男君 終わります。
○吉川春子君 日本共産党の吉川春子です。 昨日の質問で、続きで一点、簡易郵便局存続の地域貢献基金の問題についてお伺いいたします。 これまで、地域貢献基金によって過疎地の特定局を維持する費用を六百万円掛ける二千局イコール百二十億円と積算しているという説明がありました。そして、ここには簡易局は含まれておりません。昨日の竹中大臣の答弁によって、簡易局も対象になるんだと、費用は統括局の費用に含まれているという御答弁がありました。 それでお伺いしますけれども、過疎地の簡易郵便局も基金の交付対象としているならば、郵便局を維持するにはどれぐらいの基金が必要とお考えなのか、計算式をお示しいただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 簡易郵便局の損益は、これは日本郵政公社によります郵便局別、特別、失礼、郵便局別の損益試算におきまして各々を監督する郵便局の損益と一体で扱われていると、これはもう委員御承知のとおりでございます。個々の簡易郵便局ごとに損益を把握することは困難な状況でございます。このため、基金の積算に当たりましては、簡易郵便局は監督郵便局と一体で取り扱う形で積算に勘案をしておりまして、簡易局に限ったその交付額の積算はデータの制約により行っているわけではございません。
○吉川春子君 それは、そこまでは昨日も伺いました。 それでは、お伺いしますけれども、過疎地のその郵便局七千二百の中に簡易郵便局は幾つ含まれているんでしょうか。 数、幾つ含まれているんでしょうか。大臣にしか通告していないので、事務局答弁できない仕組みになっている。
○国務大臣(竹中平蔵君) 通告いただいていないですね。ちょっと待ってください。
○吉川春子君 ちょっと時間。
○国務大臣(竹中平蔵君) 約千四百ということでございます。
○吉川春子君 過疎地の簡易郵便局が約千四百ということでした。それで、六百万円掛ける二千局イコール百二十億というのは、これは無集配特定局のこっちの方の計算なんですね。だから、恐らくその簡易郵便局も対象になるというと、また別の方のことでお金の計算をしなきゃなりませんが、その最初にお伺いしましたような式ですね、何局で幾ら掛かって、お金が幾ら必要なのか。この計算式を是非出していただきたいと思います。 委員長、これ是非出させるように要求していただきたいと思います。
○委員長(陣内孝雄君) この件につきましては、後刻理事会で協議いたします。
○吉川春子君 次に、郵貯のサービスが今大変きめ細かく公平に行われていますけれども、その根拠について生田総裁にお伺いしたいと思います。 メガバンクと言われるところのホームページを見ますと、預金額一億円以上を富裕層とか、五億円以上を超富裕層として手厚いサービスを行う一方で、預金額一千万以下をマス顧客というふうにして、収益化を図ると称して個人ローンの販売強化、各種手数料などでもうける、こういう戦略が明らかにされています。 それで、配付いたしましたちょっと資料をごらんいただきたいと思うんですけれども、郵貯と民間銀行と、その各種手数料、送金について比較をしてあります。 現在の郵政公社は、ATMの平日の時間外利用とか土、日の利用料がただです。送金の手数料なども民間金融機関に比べて非常に安く設定されています。郵貯は利用者にきめ細かく安く公平にサービスを提供しておりまして、この表にもありますが、介護貯金とか年金配達サービス、こういうことも民間にはできないわけです。こういうことが公社でできる根拠はどこにあるのでしょうか。
○参考人(生田正治君) お答えいたします。 先生御指摘のサービスのうちで法律に基づいて実施しているものというのは、これは介護貯金、これは郵便貯金法第十二条の二でございますが、これだけであります。その他のサービスにつきましては、あまねく公平に、あるいは福祉の増進と、こういった郵便貯金法の趣旨にのっとりまして、公社の経営判断ということで実施しているものであります。 また、特に御指摘のありました、安い、割安な送金手数料につきましては、簡易で確実な送金手段としてあまねく公平に利用させること、それから少額の送金の利用者の利便に参酌したものであることという郵便為替法及び郵便振替法の趣旨にのっとりまして、具体的料金につきましては公社の判断により定めておるものであります。 より具体的には、料金は認可されました上限金額の範囲内で総務省に届け出ている料金であります。
○吉川春子君 今御答弁いただきましたように、直接法律に規定あるもの、あるいは目的からくるもの、いろいろあるんですけれども、とにかく今の法体制の下で安くて行き届いた郵便局の郵貯のサービスが行われているわけです。 それで、竹中大臣に、郵貯が民営化された後どうなるのかという点についてお伺いいたします。 例えば、この表にもありますけれども、送金手数料、一万円までは郵便局では七十円、東京三菱では九倍の六百三十円掛かります。ATM利用でも百十円に対し六百三十円と、六・五倍です。郵便局の窓口で三万円以上振り込んでも百二十円で、全国にあるネットワークを利用して送金ができるわけです。しかし、民間銀行は支店の数が少なく、またどんどんこの支店の数も減っておりますので、自行内だけでの振替ではできない、他行を必ず経由しないと全国に送金できません。例えば、東京三菱でも地方に行けば、東北は宮城のみ、二〇〇一年にあった鹿児島、長野にはもう今支店はなくなっています。だから、他行を経由しなくては送金できません。利用者の手数料負担がこんなに違うわけです。 郵貯銀行は、民間金融機関と同じような手数料を結局は民営化されれば取るようになるんじゃないでしょうか。今まで無料であったものが有料に、安い手数料が値上げされます。郵貯銀行になっても郵貯、今の手数料、振り込み料のこの低廉さ、これが維持できるんでしょうか、竹中大臣。
○国務大臣(竹中平蔵君) 委員からいただきました資料は、これは民間の銀行に関しては他行のあれでございますので、自行他店の場合だとこれとはまた違う料金になるわけでございますので、その点の留意も必要かというふうに思うんですが。 委員お尋ねの民営化された後の銀行の、郵政、郵貯銀行のサービスがどのようになるかということに関しましては、これは今後いろんな経営戦略の中で決定されていくことではございますけれども、民営化後におきましても、やはりこの郵貯銀行というのは地域に密着をして、そしてきめ細かな利用者へのサービス、信頼が経営の基盤になっていくというふうに当然考えられようかと思います。 そうした意味では、今あるこうした定着した利点を当然のことながら活用して、そして民間企業としてそのビジネスを展開していくことがむしろその強みとなっていくわけでございますから、私は今の地域密着型、消費者重視のこのような姿勢というのは当然に一つの強みとして続いていくであろうというふうに思っているところでございます。 また、民間においても、これは手数料、いろんな手数料設定が最近は出てきております、いろんなサービスが出てきております。信用金庫などでは、例えばここにありますような介護貯金とか同種のサービスも提供しているところがあるというふうに聞いております。やはり、そこは競争の中で多種多様なサービスを展開していく、そうした中で利用者としては全体としてやはり利便を高めていく、利益を受けていくと、そのような姿になっていくと考えております。
○吉川春子君 今大臣が言われました自行他店は、それは支店が減っているからそういうふうにはならないんだということを、今、私、最初の質問の中で指摘したわけでございまして、郵便局が二万四千七百ですか、それだけのネットワークがあるので隅々まで行けるんだと。それで、そういう点からも手数料が安くなっているわけです。 ところで、大臣、もう一つ伺いたいんですけれども、そういう今のサービスを維持するような法的な縛りというのは民営化された後あるんでしょうか。その点に限って御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) サービスを維持するための法的な縛りということでございますが、これはまず局をしっかりと拠点として維持するということもその中の一つだというふうに思います。また、そうしたところでしっかりと金融サービスが継続されていくということも一つだと思います。 そして、この銀行部門に関しましては、当初は公社と同じ業務範囲から始めますけれども、ノウハウの蓄積とともに段階的にその自由度を拡大していくということでございますから、そういう中で、正に消費者利益になることが自らの利益にもつながるということで、しっかりとした経営がなされていくというふうに考えているところでございます。 済みません、一点。先ほど過疎地の簡易局につきまして約千四百と申し上げましたが、過疎地域の、これは過疎地域でございます、簡易局に関しては千五百三十、約千五百三十でございます。
○吉川春子君 局を拠点にしてといっても、金融サービスが行えなくなる拠点が一杯あるということは昨日指摘いたしました。 それで、もう一つ伺いたいんですけれども、口座維持手数料という問題です。 伊藤金融担当大臣にお伺いいたしますけれども、大銀行を始め口座利用手数料を取るところが増えてきています。例えば、東京三菱のスーパー普通預金の口座手数料は一か月三百十五円、オールワン、UFJのオールワンも三百十五円、年間でいうと三千七百八十円になります。前々月までの資産運用残高が十万円以上などの条件をクリアすれば無料になるというものでございまして、東京三菱や三井住友など大手銀行を始め口座利用手数料を取るようになってきているんですね。こういうことについて、金融庁は預金者から口座手数料を取るようなことを指導とか奨励しているんでしょうか、伺います。
○国務大臣(伊藤達也君) お答えをさせていただきます。 今委員から御指摘がございましたように、金融庁が口座維持手数料を徴収をすることを奨励をしたりあるいは指導するということはございません。口座維持手数料を徴取しない預金口座が我が国の場合、大多数を占めていると承知をいたしているところでございます。 ただし、最近では、委員からも少し御紹介がございましたが、一部の銀行において口座維持手数料を徴取する例が見られ、例えば主要行のうち三行において、優遇金利の適用やATM時間外手数料の無料化等の一定のサービスを付与する商品について、預かり資産残高が一定額を下回る場合などに月額二百十円又は三百十五円の口座利用手数料を徴取する商品を設けているものと承知をいたしております。主要行のもう一行については口座維持手数料は徴取をいたしておりません。 このような商品の取扱いにつきましては、多様な顧客ニーズに対応する商品、サービスの提供の一環として、各金融機関の経営判断により自ら取り組まれているものと承知をいたしております。
○吉川春子君 生田総裁にお伺いしますけれども、郵貯は口座手数料を取っておりませんが、預金額に関係なく無料で口座が持てるようになっていますけれども、口座手数料というものに対して郵貯ではどのように考えておられますか。
○参考人(生田正治君) お答えします。 公社の経営理念の下に、あるいは公社法の下に公社を経営するという観点からいきますと、先ほど申し上げました関連諸法規の趣旨にも照らしまして、貯金率の多寡によりまして差を設けるとかいうようなことは考えておりませんし、極力皆さんに御利用いただくということでただいま無料になっております。 もし民営化になるとすれば、それはそのときの経営者がどう判断するかですけれども、やはり今の公社の理念というようなものは精神としては受け継がれていくんじゃないかな、そう期待したいなと思っております。
○吉川春子君 それでは、郵貯が民営化された後の問題について竹中大臣にお伺いいたしますけれども、今郵貯の場合、定額・定期預金でゼロから百万円以下の人が四一・四%、通常預金では一口座当たり約四十五万円、これが郵貯銀行になって口座手数料まで取られたら、郵貯を利用しているその小口の預金者は口座を維持できなくなります。郵貯銀行は、今総裁が期待をされましたけれども、この口座手数料を取らないと、そういう方向で維持していくということが必要だと思います。明言できますか。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは、今、経営者として生田総裁が御発言くださいましたですけれども、銀行として、民間の銀行としてどのようなその経営をなさっていくかということに尽きるのだと思います。民営化後の郵便貯金銀行も、私、これまで培ってきた地域の顧客の信頼が強みになるということから、民営化によってこれを損なうことなく自由な経営によって創意工夫をして多様なサービスを提供すると、それによって利用者の利便性が向上するということを期待しているところでございます。 民間の銀行もいろいろでございます。手数料を設けない、逆に手数料を徴収をする分、利率を高くすると、そのようなチョイスを与えるという民間もございます。そういうことをにらみながら、自らの強みを発揮すべく、これは経営者が御判断になることだと思います。
○吉川春子君 結局、経営者の判断にすべてゆだねられるわけですよね。 金融大臣、お伺いいたしますけれども、金融機関に口座を持つということは、言うまでもなく生活していく上で不可欠です。今、民間銀行も普通預金口座からは利用料は取っていません、プレミアム付きとさっきおっしゃいましたけれども。しかし、幾つかの外国のように、資産運用残高の少ない人から口座手数料を取るということに万が一なれば、貯蓄や決済口座を持てなくなった人が多くなって社会問題を招くことになるんです。 諸外国で口座が持てない国民がいて大問題になっていますけれども、その情報について御報告ください。御存じでしょうか。
○国務大臣(伊藤達也君) 恐らく委員のお尋ねは、金融排除の問題についてお尋ねになられているのではないかというふうに思いますが、何をもって金融排除と見るかにつきましては、定義の仕方によりこれは区々でございますので、また国によって金融制度でありますとかあるいは歴史的背景、経緯というものも異なることから、一律に論じることは困難であるというふうに思います。 その上で、我が国においては、民間金融機関の例を見ますと、大多数の銀行は口座維持手数料が無料の預金口座を提供しておりますし、サービスの内容に応じた様々な手数料が設定をされているものと承知をいたしております。 郵便貯金銀行の場合には、各種手数料の料金体系がどのようになるか、これは竹中大臣が御答弁なられたように経営判断によるものというふうに思いますけれども、郵便貯金銀行の強みは全国の郵便局ネットワークを活用した地域密着型の業務であり、全国ネットワークと地域の顧客の信頼が経営の基盤であると。こうしたことから、これを損ねるような形でサービスを低下させることは考え難く、利用者の利便性に配慮した適切な経営がなされるものと考えております。
○吉川春子君 諸外国の例を伺いました。
○国務大臣(伊藤達也君) 諸外国の例ですね。 諸外国の例でございますけれども、私どもが持っております資料を見ますと、例えば米国につきましては、二〇〇一年に公表された連邦準備制度理事会、FRBの報告書において、金融機関に口座を持っていない世帯の割合は一二・七%とされておりますが、口座を持たない理由につきましては、経済的なものから利便性を感じないものといったものまで様々なものになっております。 英国におきましては、やはり金融機関に口座を持っていない世帯の割合につきましては、財務省が一九九九年にまとめた報告書の中で、統計ごとに数字が異なるため正確な数字は存在しないと指摘されておりますが、公正取引庁が行った研究として一四%という数値が紹介されているところでございます。
○吉川春子君 時間が来たのでもうやめたいと思いますが、もう既にアメリカやイギリスでは一〇%台の人が口座を持てないということになっております。郵貯の存在がなくなって経営判断に任されるようなことになったら、早晩、日本もこういう道を歩むんじゃないか。そうすると、社会が二極分化して不安定になって、本当にもっともっと大変な世の中になると思います。そういうことは、郵貯民営化をやらないようにということを強く要求して、私の質問を終わります。
○又市征治君 社民党の又市です。 総理が十三日の本会議答弁で、民営化法案第十九条の修正案の意味について、経営形態の在り方を含めた郵政民営化に関する事項全般について見直しを行う、こういうふうに述べられました。これについて、翌十四日の読売新聞は、政府筋の言葉として、いったん四分社化したものを数年後に変更することは現実的な選択肢ではないと冷ややかだと報道しております。 この政府筋がだれであるか、竹中さんであるかどうか知りませんが、私は政治的見解を異にしますけれども、この政府筋の言う理屈はある意味で理解ができます。 そこで、まず竹中大臣にお伺いをいたしますけれども、あなたがおっしゃってきたあくまでも民営化の方向での見直しであるという答弁に対して、総理の経営形態の在り方を含めて見直しを行うというこの新たな答弁というのは同じことなのか違うのか、その点をお聞きいたします。
○国務大臣(竹中平蔵君) 小泉総理は、先日、十三日の本会議におきまして、これは、郵政民営化は国民の利便の向上及び経済の活性化を図るために行われるものであると、民営化委員会は、こうした目的に照らして、経営形態の在り方を含めた郵政民営化に関する事項全般について何らかの問題が生じているようなときには、問題点についても見直しを行うこととなると考えられる、なお、当然のことながら、民営化委員会における総合的な見直しは、郵政民営化法に定められた理念、方向に即して行われることが想定されます、そのように答弁をされていると承知をしております。 これは、従来から私が、まず、民営化委員会における総合的な見直しは、郵政民営化法に定められた理念、方向に即して行われものである、そのように私、申し上げている。また一方で、郵政民営化は国民の利便の向上及び経済の活性化を図ることを目的とするものであり、仮にその目的に照らして郵政民営化に関する事項全般について何らかの問題が生じているようなときには、民営化委員会は問題点についても見直しをする、行うこととなる、私、そう述べてきておりますが、そう述べてきたことと変わりはございません。 郵政民営化委員会による見直しが郵政民営化法に定められた理念、方向に即して行われることになるという、この従来の考え方のとおりであると思っております。
○又市征治君 ところが、この政府筋は、総理の十三日の答弁を現実的な選択ではないということで反対をしているわけですね。つまり、この人は、総理の経営形態の在り方を含めて見直すという答弁は、四分社化を数年後に変更することが含まれるととらえて危機感を抱いたからこう言ったんだろうと思います。まあ、見直すと言えばこれが世間一般の解釈ですからね。 なぜ総理が、じゃ新答弁をしたのか。衆議院での答弁と採決を反省をして、総理は丁寧に誠実に答弁をすると、こうおっしゃる。また、自民党は、総理答弁案をチェックまでして、総理に低姿勢に終始するよう工作をされたようでありまして、今朝からもそのことが追及されました。そうでもしなければ、世論も自民党内も収まりが付かないからだろうと思います。 ところが、これは丁寧とか安心させるとかという心理作戦の次元ではなくて、具体的な政策の大きな違いに結果することはあなたが一番御存じのはずでありまして、もう一度伺いますけれども、総理の経営形態の在り方を含めて見直すという参議院での総理の新たな答弁と、あなたが七月一日に衆議院でこの修正案について、民営化そのものの見直しは想定されていないとの答弁に矛盾は全くないということですね。その点、簡単にお答えください。
○国務大臣(竹中平蔵君) 従来から、これは民営化委員会による郵政民営化の進捗状況についての総合的な検証の対象には郵政民営化についての事項全般が含まれるというふうにこれは私も説明をさせていただいております。これは、「検証」を「見直し」とすることによって民営化委員会の意見を申し述べる対象が拡大していると解することができるわけでございまして、そのような趣旨で修正が行われたものというふうにこれは理解をしております。 総理は、このような修正の趣旨を踏まえまして、郵政民営化の進捗状況についての総合的な見直しの対象に経営形態の在り方も含まれることを例示的に述べたものであるというふうに思います。 先ほど申し上げましたように、郵政民営化委員会による見直しが郵政民営化法に定められた理念、方向に即して行われることとなるという点については、従来の考え方と変わるものではございません。
○又市征治君 つまり、「検証」を「見直し」としたこの修正案でも何も変わらないということですね。 ところで、この見直しを行うのは政府でも国会でもなくて、今お話しになった郵政民営委員会、これは総理が任命をする有識者会議ということなんでしょうけれども、これは極めて重要な作業をする委員会になりますね。このメンバーは当然、国会同意人事になるんでしょうし、国会にも報告をして審議することも当然予定されておりますね。その点、確認しておきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは国会同意人事ではございません。国会への報告に関しましては、三年ごとのレビュー、さらには、その資本状況、財務状況を含むところの承継計画、それについても意見を民営化委員会で述べますが、そうしたものについては国会報告をすることが法律で規定をされております。
○又市征治君 いや、大変驚きましたね。本当にこれが、こんな重大な国民の資産を扱っていくという、これだけ論議しているものが国会同意人事でもない。そういう意味では、国会で論議するわけでもない、全くもう内閣のやりたい放題と、こんなことになってしまうじゃありませんか。これは大変問題だという指摘しなきゃなりません。是非改めていただきたい。 そこで、修正案の提案者である柳澤議員にお聞きをしたいと思います。朝から大変御苦労さまです。 今の竹中大臣の答弁では、原案の変更はないと、民営化は動かさないということでありますが、あなた方の修正の真意、つまり経営形態の在り方を含めて見直すというのは、四分社化の時点にまでさかのぼって見直し、経営形態を公社に戻すことも含めることだったんではないかというふうに私は思ったんですが、それは違うのかどうか。 私は、この十三日の総理の新答弁というのは、あなた方が提案をし、可決をしたこの衆議院修正案に従って、つまり参議院でより多くの議員を説得するのが目的で、新たな見解として政府が出してきたものだというふうに思ったわけですけれども、今おっしゃった、竹中さんがおっしゃったのは、それほどの意味はなかった、全く中身は変わってないんだと、こういうことなわけですが、この点はどういう御理解ですか、そういうことですか。
○衆議院議員(柳澤伯夫君) 先生、「総合的な検証」が「総合的な見直し」になったという修正過程、御存じのとおり、総合的なというのは国会修正ではなくて、国会に法案を提出するに当たって、政府・与党で調整した結果、総合的なという言葉を入れました。 それはなぜ入れたかといいますと、これは自民党、公明党が強く、要するに郵便局の設置状況をちゃんとその検証の対象にしてくれということが一つ。それから、金融のユニバーサルサービスの提供状況をしっかりと検証の対象にしてくれと、この注文を言わば総合的なという言葉で表現しよう、こういうことでございました。それが今度は検証が見直しに変わるというのが国会修正であったわけですが、したがってそれは範囲の問題ではなくて、言わば深さというか、実際、改善案まで提示するというようなことを意味するんだというのを私は答弁をさせていただいたわけでございます。 いずれにせよ、しかしその後また総理の答弁がこの件についてございましたので、それは私が論評する限りではないと思いますけれども、今、竹中大臣の御答弁をわきで聞いておりましたところ、ああ、そういうことに総理の真意がなるのかということで、私どもも、大変一歩前進というか、そういう感じで受け止めたというのが率直なところでございます。
○又市征治君 とすれば、とにかく今は自民党内を含めて反対を押さえ込むことが当面の最重要課題であって、したがって総理答弁は、反対の議員も再結集するために、むしろあなた方が総理を説得して、取りあえずここは大幅な見直しをほのめかした、言い方を換えれば、正に毛針だということになるんではないのかという受け止め方が一般的ですよ、これは。それでも反対の声が収まりそうにないので、片山さんが改めて見直し議連の結成というもう一つの実は毛針を提唱されたことが、そういう意味ではよく理解ができるわけであります。まあこれ以上この問題はやりません。 そこで、私が今日お聞きしたいのは実はこのことではなくて、分社化すると決めたことを数年後に変更することは現実的選択ではないという、さっき申し上げた政府筋のこのコメントについてなわけですけれども、竹中さんも、そういう意味では、こんなことは現実的選択ではないというふうに思われるかどうか、今大々的に国会にかけている民営化法案を数年後にすっかり変えてしまうことは現実的な選択ではないというふうにお思いかどうか、その点をお伺いします。
○国務大臣(竹中平蔵君) ちょっと、読売新聞の報道についてはちょっと私、承知をしておりませんですけれども、これは、私たちは現時点では政府の案がベストだというふうに思っているところでございます。しかし、これは、将来これにつきましてはどういうことになるかということについては、これは幅広くいろいろな立場で御議論をいただくべき問題であろうというふうに思っております。現時点では、私どもは政府の案がベストだと思って出させていただいております。
○又市征治君 今の案がベストであると、だから現実的選択ではないということなんですが、だけれども、あなた方自身が、それこそわずか二年前に発足した郵政公社を今つぶそうとしているわけであって、極めて現実的でないことをやっておいでになる。 郵政の現場は、正に公社に移行して、新しい総裁の下で三事業一体のユニバーサルサービスや、昨日、私が指摘をいたしました公的な地域福祉サービス、様々なものを、言ってみれば公的なということを昨日も申し上げたんですけれども、こういうのを守りながら必死に経営努力をされているわけですね。 その第一次の中期経営計画の四年間すらたたないうちに、しかもここ二年間で郵便事業も黒字に転換してきているのに、あなた方は今回、正にこれをすっかり変えてしまうこと、つまり現行の公社法とは全く別の法案を出してきた。正にこれこそ現実的選択ではないんではないですか、これ。そう思われませんか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今回の法案に関しましては、これは郵政を取り巻く環境が極めて激変していると。郵便物の取扱高、さらには郵貯の残高、簡保の契約高、さらには国際物流の世界でも、世界のインテグレーターが寡占状況にある中で、アジアでは非常に大きな成長市場があって、そこにまた国際的なインテグレーターが参入しようとしている。そういう中で、やはり将来を見越して、やはり今民営化に踏み切る必要があるというふうに判断をいたしまして、今回の法案を提出をさせていただいております。 また、やはり民営化には大変時間が掛かるという点も重要であろうかと思います。そのような一つの政策上の判断でございますので、何とぞ御理解をいただきたいと思います。
○又市征治君 まあ理解全くできないわけですが。 そこで、生田総裁にお伺いをしたいと思います。 本当に大変な改革の努力をなさっておって、ずっと連日、国会に引っ張られて、大変なことだと思うんですが。あなたは昨日も、公社のままでいくのか民営化するかは高度な政治的御判断だ、つまり御自身の立場では何も言えないと、こういうふうにおっしゃっておりますね。また、四年間、健全で良い公社をつくるのが私たちの使命だともおっしゃっておられます。 これは、公社のままでいくことも選択肢としてあり得るんだ、こういう意味も生田総裁のこの言葉の中には含んでいるというふうに理解してよろしいですか。
○参考人(生田正治君) お答えいたします。 現在、公社は、先生おっしゃった任期四年の後半の二年に入っておりまして、今の公社法の枠組みと社会的規範の枠内でまだ改善の余地が多分にありますので、営業力のパワーアップとか購買の適正化、生産性向上、目一杯努力している最中でありまして、使命をきっちり果たしていきたいと、こう思っております。 郵政事業だけ見ると過去よりもかなり改善してきているんですが、市場で比較すると利益率等におきまして大変競争力を欠くと、こういうことはもう既にお話ししてきたところであります。 このようなことから、これまでの答弁で、今のままで中長期に郵政事業の経営の健全性を維持しつつ国民の重要な生活インフラとしてのパブリックな役割もきちんと果たしていくためには、事業が健全でないといけませんから、適正に経営の自由度を付与していただいて、段階的にでも民間に準じた利益を上げるような形にしないといけないんじゃないか、こういうことを申し上げたわけであります。 具体的には、経営の自由度を付与していただく方法としまして、公社のままでいくが現在の公社法は改正していただきまして経営の自由度をかなり大きく認めていただく、あるいは、民業圧迫などの世論でこれが難しいとすれば、良い民営化をやっていただくという二つの選択肢になるんではないでしょうかと、どちらとするかは高度の政治的御判断でお考えいただきたいと、こう申し上げたわけで、公社のままでというのもあるわけでありますけれども、ただし健全な事業体を長期に維持するためにはそれの改正というものが不可欠じゃないかと私は思っております。
○又市征治君 それは、自由度をもっと高めていくということについて、元々、元々郵政公社が出発するときに、自由度を高める、自立性を高めるということは元々書いてあったわけですよ。だから、そういう意味では、そういう点での改正を含めて郵政公社のままでいくということも当然選択肢としてあるということだと思います。 そこで、もう一つ総裁にお尋ねしておきますが、昨日、私が指摘したふれあい郵便あるいはひまわりサービスであるとか、地域のライフラインを守るいわゆる公的なサービス、役割、こういったものは昨日、随分と申し上げました。収益最優先の民間業者が現在の郵便局に幾つかの仕事を丸投げしている。これは収益が合わないからそういう現実が起こっているわけですけれども、そういう状況なども勘案したときに、営利目的の四つの会社に分割をされて、その一部である郵便事業会社になっても、そういう意味ではそうした公的なサービス、今国民が非常に大事にしている、大変喜んでいる、公社になってみんな何も不安、批判なんて聞かない、こういういろんなサービスというものは維持継続できるというふうに、あなた自身は現場もいろいろと見ておいでになっておられるわけですけれども、継続維持ができていけるというふうに思っておられるか、懸念はないのか、率直なお答えをいただきたいと思います。
○参考人(生田正治君) 今先生のおっしゃったコストのかさむところ、他の業者が郵便に丸投げしているという、私もうわさとか週刊誌で読むんですけれども、実態的には、実はどこから受け取ってもすべてお客様と、こういう視点に立っていますので、実態は把握しておりませんが、うわさでは私も承知しております。 で、四分社化してできるのかできないのかと。これは逃げるわけじゃありませんけれども、新しい経営陣が考えることではありますけれども、私は、公社には地域社会との共生とか貢献とか、いろんな長年引き継いできておる理念がありますから、その精神というものはやはり新しい経営陣が継承するだろうと期待を込めて思っておりますし、それを持続していくような努力をしてくれるだろうと思っております。 いずれにしましても、具体的には新しい経営陣にゆだねざるを得ないと考えております。
○又市征治君 非常に残念ですな。少なくとも、少なくとも郵政公社の職員が必死になって、毎日、汗水流して、それでひまわりサービスや様々な福祉的なサービスまでやっているわけですよ。大変きつい中で、収益を上げろと、二年間黒字上げるためにみんな大変な思いをしながらやってきたわけですよ。にもかかわらず、あなた、後の人に期待をします、そういう話では、それは大変職員に対しても失礼ですよ。本当の意味で、総裁としてそこの点は全くお受けするわけにいかない。 そこで、最後にいたしますが、昨日、山崎議員の答弁によりますと、九七年、八年の当時から政府は心にもない改革基本法を出していたということに昨日の話を聞きますとなるわけですね。そして、小泉総理もまた、存続させるつもりもない公社法を出して国会と郵政職員、あるいはまた当時この郵政公社の総裁候補だった生田さんをも含めて、現在の公社全体をだましてきた、こういうふうになるわけです。そして、総理の本院における経営形態を含めて見直すという新答弁、つまり公社の維持の可能性があるかのごとき答弁も、竹中大臣によれば、民営化そのものの見直しはない、その可能性はないんだということははっきりいたしました。 そのことを確認をして、今日はこれで終わりたいと思います。
○委員長(陣内孝雄君) 六案に対する本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後五時五分散会