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162回国会参議院2005/05/18

本会議 第22号

発言数
47
登壇者
14
会派数
4
開催日
2005/05/18

会議録

扇千景各派に属しない議員議長

○議長(扇千景君) これより会議を開きます。  この際、日程に追加して、  公的資金による住宅及び宅地の供給体制の整備のための公営住宅法等の一部を改正する法律案及び地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

扇千景各派に属しない議員議長

○議長(扇千景君) 御異議ないと認めます。北側国土交通大臣。    〔国務大臣北側一雄君登壇、拍手〕

北側一雄公明党国土交通大臣

○国務大臣(北側一雄君) 公的資金による住宅及び宅地の供給体制の整備のための公営住宅法等の一部を改正する法律案及び地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。  まず、公的資金による住宅及び宅地の供給体制の整備のための公営住宅法等の一部を改正する法律案につきまして申し上げます。  最近における住宅及び宅地の需給状況等の社会経済情勢の変化を踏まえ、住宅政策上の課題に柔軟かつ機動的に対応する供給体制づくりが喫緊の課題でございます。  この法律案は、このような課題を解決する観点から、公的資金による住宅及び宅地の供給体制を整備するため、所要の措置を講ずるものでございます。  次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。  第一に、地方公共団体等は、事業主体の同意を得て、公営住宅の管理を代行することができることとしております。  第二に、公営住宅の指導監督交付金を廃止することとしております。  第三に、住宅金融公庫及び独立行政法人都市再生機構の一部の業務について、特別勘定を設けるとともに、当該業務に係る一部の政府貸付金の償還期限は、主務大臣が財務大臣と協議して定める日とすることとしております。  第四に、地方住宅供給公社は、設立団体が議会の議決を経て国土交通大臣の認可を受けたときは、解散することができることとしております。  第五に、公営住宅の家賃収入補助を平成十七年度までとすることとしております。  その他、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。  次に、地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法案につきまして申し上げます。  少子高齢化の急速な進行等の社会経済情勢の変化に伴い、子育てしやすい居住環境の整備、高齢者や障害者の地域居住の要請、まちづくりと一体となった良好な居住環境の形成等の地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備及び管理を推進する必要があります。  また、三位一体の改革を着実に推進するため、地方の裁量度を高め自主性を大幅に拡大する国庫補助負担金の改革を推進する必要があります。  これらの必要性を踏まえ、地方公共団体が、自主性と創意工夫を生かして、既存ストックの有効活用を推進するとともに、福祉施策との連携、民間活力の活用を図りつつ、地域の実情に応じた公的賃貸住宅等の整備及び管理を推進することができるよう、所要の措置を講ずるものです。  次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。  第一に、地方公共団体は、国土交通大臣が策定する基本方針に基づき、地域住宅計画を作成することができることとしております。  第二に、地域住宅計画に基づき実施される公的賃貸住宅等又は公共公益施設の整備に関する事業等を推進するため、地方の裁量度を高め自主性を大幅に拡大する交付金制度を創設することとしております。  第三に、公営住宅と高齢者向け優良賃貸住宅、グループホーム等の一体的な整備を推進するための公営住宅建て替え事業の施行要件の緩和等の措置を講ずることとしております。  以上が、公的資金による住宅及び宅地の供給体制の整備のための公営住宅法等の一部を改正する法律案及び地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法案の趣旨でございます。(拍手)     ─────────────

扇千景各派に属しない議員議長

○議長(扇千景君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。発言を許します。岩本司君。    〔岩本司君登壇、拍手〕

岩本司民主党・新緑風会

○岩本司君 民主党の岩本司でございます。  ただいま議題となりました公的資金による住宅及び宅地の供給体制の整備のための公営住宅法等の一部を改正する法律案及び地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法案につきまして、民主党・新緑風会を代表いたしまして質問をいたします。  我が国の住宅政策は、戦後、住宅金融公庫による融資制度、公営住宅、そして公団住宅を三本柱として、新規住宅の供給を中心とした施策が講じられてきました。その結果、住宅事情は、量的な面で改善が見られるものの、その質においては、先進諸国の中で大きく立ち後れている状況が依然として続いております。  さらに、近年、少子高齢化の進行や生活様式の変化に伴う国民の住宅ニーズの多様化、国と地方の厳しい財政状況とその役割分担の見直しなど、社会経済情勢が大きく変化するのに伴って、これまでの住宅政策は今、大きな転換点に差し掛かっていると言えます。  このような中で、今回提出されました住宅二法案は、限界が明らかになったこれまでの住宅政策の改善を図ろうというものですが、本来、住宅政策の新たな制度的枠組みを構築した後に、それを踏まえて提出されるのが本来の筋なのではないでしょうか。郵政民営化の問題に典型的に見られますように、一見見栄えのいいことを言いながら、実質はその場しのぎのびほう策に終始しています小泉内閣の欠点がここにも現れていると言えます。  加えて言えば、このうちの公営住宅法等改正案の内容は、本質的に性質の異なる複数の法律の本質にかかわる重要な問題を含んでおります。他の条文が、主として住宅問題の視点から現状の不備を改善しようと提案されているのに対しまして、住宅金融公庫法の一部改正と独立行政法人都市再生機構法の一部改正は、国の行政組織改革の観点から提案され、これまでの政府・与党の放漫行政のツケを国民に押し付けかねない内容となっております。本来は、個々の法案として提出し、精査すべきであるにもかかわらず、十把一からげ扱いで一本一括の法案として提出したことは、小泉内閣の無責任行政の本質を表しているのではないでしょうか。  今回、この時期にこのような形で法案を国会に提出したことにつきまして果たして妥当と言えるのか、国土交通大臣の御見解をお伺いいたします。  次に、公営住宅法等一部改正案の内容について、順次御質問申し上げます。  公営住宅法の改正部分では、地方公共団体又は地方住宅供給公社が、他の地方公共団体が管理する公営住宅の管理を同意を得て代行できることとしております。実際、管理主体の異なる公営住宅が同じ敷地内に建てられていることも多く、例えば、特定の市が市営住宅とともに隣接する県営住宅も管理することによって、一貫した住宅と福祉の連携などの政策の展開も可能になると思われます。  ただし、管理については、家賃の決定、家賃・敷金の請求、徴収、減免に関することは除くこととされております。事業主体の同意を得て管理の代行を行うのに、なぜ家賃に関する管理は除外するこのような中途半端な管理方式になったのでしょうか。家賃の決定、家賃・敷金の請求、徴収、減免についても、地方公共団体同士で協議をして、建設した地方公共団体の許可を得て代行し、建設した地方公共団体に確実にお金が行くようにすればよいのではないかと思われますが、国土交通大臣にお尋ねいたします。  住宅金融公庫法の改正部分でありますが、国民に融資するため住宅金融公庫が財投から借り入れている資金について、本来の返済期日を待たずに政府に返済する、つまり繰上償還を規定しております。これを行う理由は、公庫金利の高い時期に借りた国民が金利の低い民間金融機関へ借り換える繰上返済の増大によって、当てにしていた高い金利が公庫に入ってこなくなり、逆ざやが発生し、公庫の収支が悪化していることなどによるものとされております。  しかし、この際、繰上償還によって損失を被る財投会計に公庫が支払うはずの補償金が免除されております。繰上償還を行わない場合、今後、公庫に対する国庫負担はどれだけに上るのか、また、繰上償還を行えば国庫負担は幾らで済むのか、また、繰上償還による財投会計の損失は幾らに上るのか、この法律の期限である平成二十三年度までに公庫は、現在、政府が逆ざやを補うために援助しております補給金に依存しない体質に必ず転換できると約束をできるのか、国土交通大臣及び財務大臣に御質問いたします。  あわせまして、補償金なしの財投借入金の繰上償還によって、財投側が本来得るべき金利分を受けられずに、回り回って最終的には一般国民が不利益を被ることに対する国の責任についてどのように認識しているのでしょうか。特に、公庫融資の恩恵にあずかることなく、今後、増税など負担のみを強いられる形となる賃貸住宅入居者など一般国民に対しまして、国には政策的な責任は全くないと考えていらっしゃるのか、国土交通大臣の明快な御答弁を求めます。  都市再生機構法の改正部分においても財投への繰上償還を規定しておりますが、これはニュータウン整備部門の資産価値の下落による七千三百億円の繰越欠損金を解消するためとされております。バブルの崩壊など予測が難しい事態も背景にあったとはいえ、政府・与党の後押しによる無計画な事業拡大の結果以外の何物でもありません。  こうした欠損金を出すに至った経営責任についてどのように考えているのか、繰上償還を行わない場合、どのような状況が予想されるのか、繰上償還を行った場合、財投会計の損失は幾らに上るのか、繰越欠損金は第三期中期計画期間中に必ず解消できるのか、国土交通大臣及び財務大臣の御答弁を求めます。  地方住宅供給公社法の改正部分でありますが、地方公社については、バブル崩壊後の地価下落と住宅需要の低迷などにより、取得した土地や住宅が売れずに、経営が悪化し、北海道、長崎県、千葉県の地方公社が特定調停に至っているほか、青森県、岩手県、福島県が公社解散を決定しております。しかし、現行法では、裁判所に破産を申し立てるか、違法行為がない限り地方公社を解散することができないことから、地方公共団体の住宅政策をより柔軟なものにするため、改正案では、設立団体が議会の議決を経て国土交通大臣の認可を受けたときは、公社を解散することができるとしております。  報道では、全国五十七の地方公社の多くが赤字であり、事業見直しを迫られているとのことですが、地方公社の経営状況、事業見直し状況と地方公社の経営悪化の原因、今後の地方公社の在り方について、国土交通大臣の御所見を求めます。  さらに、地方住宅供給公社法では、国土交通大臣は、報告・検査の権限があるほか、地方公社の業務の健全な運営を確保するために必要があると認めるときは、地方公社に対してその業務に関し監督上必要な命令をすることができるわけですが、地方公社の経営悪化に対する監督官庁たる国土交通省の責任について、国土交通大臣の御見解をお聞かせください。  次に、もう一本の法律案、公的賃貸住宅等特別措置法案について質問いたします。  この法案で創設されております地域住宅交付金は、三位一体の改革の流れの中で去年創設されましたまちづくり交付金と同じ性格のものと考えられます。そうだとすれば、これまでの個別の補助金よりは国の関与が少ないという点で改善は見られるものの、事後評価の難しさなどを考えると、いっそのこと、地方交付税として完全に地方に任せた方がよいと考えますが、国土交通大臣はどのようにお考えなのでしょうか。また、こうした交付金化により公営住宅の建設が促進されるのか、それとも年々減少していくのか、見解をお示しください。  今回の法案では、地域住宅交付金により、福祉との連携、子育て支援や民間住宅などの居住機能の向上といった地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備を図ることとしておりますが、地方公共団体独自の提案によって行われる社会福祉施設など、こういう建設事業には交付金の二割までしか使えないと聞いております。これは余りにも少ないのではないでしょうか。もっと地方公共団体の自主性を大胆に認める制度にしていくべきではないかと考えます。国土交通大臣の御所見を求めます。  最後に、やや広い立場から、公営住宅のみならず、あらゆる我が国の住宅にとって喫緊の課題であります住宅の耐震化についてお伺いします。  我が国は世界有数の地震国であり、最近においても、新潟県中越地震、私の地元福岡県西方沖地震と毎年大きな地震が発生し、国民は甚大な被害を受けているにもかかわらず、我が国の住宅については四千七百万戸のうち一千百五十万戸もの住宅が耐震性に問題があるとされており、その耐震化は遅々として進んでおりません。  第一に、地域住宅計画では民間住宅の耐震改修に関する事項も想定しているようですが、これによる耐震改修効果はどの程度と見込んでいらっしゃるのか。  第二に、公営住宅二百十八万戸、都市再生機構賃貸住宅七十六万戸、地方住宅供給公社賃貸住宅十四万戸のうち、耐震性に問題がある住宅はどれだけあるのか、そしてそのような危険な公的賃貸住宅をいつまで放置されるのか、大臣の御所見をお伺いします。  第三に、福岡県西方沖地震では、新耐震基準を満たして安全であるはずの築十年未満のマンションが多数被災し、居住が不可能となるほど大きな問題が生じております。仮に政府が新耐震基準による耐震改修の促進を図ったとしても、結果として居住できない事態に至るというこの現実についてどのように認識し、また、マンション被害の原因の究明及び被害を踏まえた耐震基準の見直しなどの必要性について、どのように考えているのでしょうか。  以上三点について国土交通大臣の答弁を求めまして、地震などに対して国民の安全、安心を確保するための住宅施策の一層の促進を強く訴え、私の質問を終わります。(拍手)    〔国務大臣北側一雄君登壇、拍手〕

北側一雄公明党国土交通大臣

○国務大臣(北側一雄君) 岩本議員にお答えをいたします。  今回の法案提出の妥当性についてお尋ねがございました。  今後の住宅政策の推進に当たりましては、住宅が量的に充足し、国民の居住ニーズが多様化、高度化する中で、住宅と住宅資金の直接供給を基本とした政策から、市場機能を重視し、ストックを有効活用することを基本とした政策へと本格的に転換を図っていく必要がございます。また、あわせて、弱者切捨てとならないよう、住宅困窮者の居住対策を地域のニーズに応じて実施することが重要と考えております。  このため、公団改革に引き続き、公庫融資や公営住宅等の公的賃貸住宅の抜本改革を行うとともに、五年ごとに公的資金による住宅建設戸数の目標を掲げることにより、計画的な住宅の供給を図ってきた住宅建設計画法についても抜本的に見直す必要があると考えております。  その中で、当面措置すべき緊急の課題でございます市場重視型の新たな住宅金融システムへの移行、公的賃貸住宅ストックの有効活用等による住宅セーフティーネットの機能向上につきましては、今般、一連の法案を提出をいたしまして御審議をお願いしたものでございます。  なお、公的資金による住宅及び宅地の供給体制の整備のための公営住宅法等の一部を改正する法律案によるいずれの法律改正も、今回の住宅政策の見直しにおける国、地方公共団体、民間、住宅金融公庫等の各供給主体の適切な役割分担を踏まえまして、公的資金による良質な住宅及び宅地の供給体制を整備するために行うものでございまして、統一的な住宅政策の下、その目的、趣旨を一つにしているものであることから、五つの法案を一括して改正することは適切なものと考えております。  次に、公営住宅の管理代行制度についてお尋ねがございました。  公営住宅の家賃の決定は、低額所得者でございます入居者の生活の安定に影響を及ぼすものであり、政策的な観点から慎重に取り扱うべき事務でございます。  現行の公営住宅法上、事業主体は、国からの補助金と入居者からの家賃収入により、公営住宅の建設、改修等に掛かる費用を賄う仕組みとなっており、家賃の決定、徴収に係る事務は、事業主体が事業を健全に継続する観点からも極めて重要なものでございます。  このため、今般の公営住宅の管理代行制度は、これら本来の事業主体が行使すべき最低限の権限を留保した上で、入居者の募集、決定、明渡し請求など、公営住宅の一元的な管理を行うための権限を他の地方公共団体等が代行できることとするものでございます。  次に、住宅金融公庫の財投借入金の繰上償還の効果についてお尋ねがございました。  住宅金融公庫は、金利水準の高い時期に行った貸付けに係る任意繰上返済に起因する逆ざや等により、多額の補給金が毎年度必要な状況にあります。平成十九年四月に公庫を廃止した上で設置する新独立行政法人が、民間金融機関の支援、補完を行う組織として自立的な経営を確立をしていくためには、過去に実施しました直接融資に起因する財政負担について、先送りをせずに透明な形で早期に処理することが重要と考えております。  既往債権に係る平成十七年度以降の補給金所要額は、金利動向等にもよるわけでございますが、当面の金利が現状のような非常に低い水準で仮に推移した場合には、最大で三兆円程度と見込まれております。  このため、平成十七年度より既往債権を管理する特別勘定を設置し、民間で取り組んでいる直接融資の廃止や組織のスリム化など最大限の自助努力を前提に財政融資資金の繰上償還を実施することによりまして、補給金所要額を一兆円台半ば程度に圧縮した上で、独立行政法人移行後の第一期の中期目標期間である平成二十三年度までに補給金に依存する財務構造からの転換を図ってまいりたいと考えております。  なお、財政融資資金の繰上償還に伴う財投の得べかりし利益に相当する補償金免除額は、金利動向にもこれもよるわけでございますが、一兆円前後と見込んでおります。  次に、住宅金融公庫による財投借入金の繰上償還に伴う国の責任についてお尋ねがございました。  今般の財政融資資金の繰上償還は、住宅金融公庫の既往債権に係る将来の財政負担を早期に処理しようとするものでございます。  この財政負担の主要な要因はローン利用者からの任意繰上返済の急増でありますが、これは、低利の長期固定ローンの供給を通じて広く国民一般の計画的な住宅取得を支援するという住宅政策上の観点から受け入れてきたものでございます。  また、本繰上償還の措置によって、証券化支援業務を柱とする新法人の自立的経営の早期確立が可能となりまして、国民に対する長期固定ローンの安定的供給に貢献できるものと考えております。これにより、御指摘のような不利益を国民に与えるという性格のものではないと考えております。  都市再生機構の財投への繰上償還についてお尋ねがございました。  昨年、都市再生機構の設立時に実施されました時価評価の結果、賃貸住宅資産に評価益が生じる一方、ニュータウン事業を中心に大幅な評価損が生じ、債務超過には至りませんが、七千三百億円の繰越欠損金が生じているところでございます。  このような厳しい経営状況に対処するとともに、地価下落等に伴う将来の財務上のリスクにも対処していくため、一層の経費削減、土地の早期処分等、機構の最大限の自助努力を盛り込んだ経営改善に取り組むとともに、土地の売却収入や民間からの借入金等を財源として財投への繰上償還を行い、財務基盤の改善強化を図ることとしたものでございます。これに伴う財投の得べかりし利益に相当する補償金免除額は、これも金融情勢等にも左右されますが、七千億円前後と見込まれております。  機構は、これまでも時々の経済社会情勢の変化に対応して業務の見直しや改革を進めてきております。今回、ニュータウン事業からの早期撤退や繰上償還等の措置によって、問題を先送りすることなく早期に対処することで、独法第三期中期計画の期間中を目途に繰越欠損金の解消を図るとともに、今後とも、我が国の緊急かつ重要な課題でございます都市再生の実現にかかわる業務と、賃貸住宅の適切な管理を遂行していくことが重要な責務であると考えております。  次に、地方住宅供給公社の経営状況についてお尋ねがございました。  近年、御指摘のとおり、地価下落などの社会経済情勢の変化に伴う宅地需要の低迷等に起因いたしまして、七つの公社が債務超過に陥っております。北海道、千葉県、長崎県の三つの公社におきましては、特定調停の申立てを行ったところでございます。  このような状況を踏まえまして、多くの地方公共団体におきましては、検討委員会を設けるなどいたしまして公社業務の見直しを進めてきておるところでございます。青森県、岩手県及び福島県の三県においては公社を自主的に解散する方針を明らかにしております。  これら以外の公社につきましても、今後は、社会経済情勢の変化に応じまして、事業を峻別した上で、例えば中心市街地活性化などまちづくりへの貢献、高齢者、ファミリー向け住宅の供給など、真に必要な事業に集中して取り組むことが重要であると考えております。  公社の指導監督につきましては、地方住宅供給公社法におきまして、設立団体である地方公共団体の長が行うこととされております。国土交通省といたしましても、公社経営の健全化に資するよう、一昨年六月に、外部監査の導入など公社の経営状況等の透明性の確保に最大限留意するよう要請したところでございます。引き続き、設立団体である地方公共団体におきまして、公社の経営状況等の的確な把握及び適切な指導監督が行われるよう求めてまいります。  次に、地域住宅交付金についてお尋ねがございました。  公営住宅を始めとする公的賃貸住宅制度は、低額所得者、高齢者等の住宅困窮者のためのセーフティーネットであり、その確保は地方公共団体の協力の下、国が責任を持つべきものと考えております。  真に必要な地域におきまして、住宅セーフティーネットを確保していくためには、重点的かつ機動的な対応が不可欠でございますが、地方交付税化や税源移譲によってはこれは困難であり、十分なセーフティーネット機能が維持できなくなることが懸念されるわけでございます。  したがって、地方公共団体の自主性と裁量性を大幅に拡大しつつ、国が必要な財政支援を行う交付金化により、地域の実情に応じた適切な公営住宅の整備が可能となり、セーフティーネットの機能向上が図られていくものと考えておるところでございます。  地方公共団体独自の提案による事業についてお尋ねがございました。  地域の多様なニーズに応じた住宅政策を展開するに当たりまして、住宅セーフティーネットの機能の充実を主眼とする公営住宅整備などの基幹事業を中心に置きながら、あわせて、地方の自主性を最大限生かすための取組を推進することが必要でございます。  このため、公営住宅整備等の基幹事業を阻害しないことと、従来、地方独自の取組として実施をしております事業の実態を考慮して、地方の提案に基づく事業が全体の約二割になるまでは交付率四五%で地域住宅交付金を交付することとしたものでございます。  このことにより、住宅セーフティーネットの機能の充実を図りつつ、地方の自主性を発揮した住宅政策が展開できるものと考えております。  地域住宅計画による住宅の耐震改修促進についての御質問がございました。  住宅の耐震化を着実に推進していくためには、耐震化の目標を明確に掲げまして、税制、補助制度、その他の促進方策を総合的に展開いたしまして、地域住民や地方公共団体等の関係者と一丸となって取り組むことが必要であると考えております。  このため、本年二月に、学識経験者、地方公共団体などから成る住宅・建築物の地震防災推進会議を発足させ、耐震化の目標設定や目標達成のための施策の方向などについて議論を現在していただいているところでございます。近々、結論を取りまとめていただきたいというふうに思っております。施策の具体化に向けまして、地方公共団体と密接な連携を図りながら取り組むこととしております。  地域住宅計画に基づく耐震改修を地域住宅交付金により支援することは、地方公共団体が地域の実情に応じた耐震改修施策を講ずる上での強力なインセンティブになるものでございまして、大きな施策効果が期待されております。  したがって、地域住宅計画に基づく耐震改修を推進会議において検討する総合的な施策の中に明確に位置付けて、住宅の耐震化の一層の推進に向け取り組んでまいります。  公営住宅の耐震性についてお尋ねがございました。  公営住宅及び都市再生機構賃貸住宅のストックの耐震性の状況は、昭和五十六年の新耐震基準以前に建設されたものに関し、公営住宅につきましては、対象ストック百二十六万戸の六六%に当たる八十三万戸につきまして耐震診断を実施し、耐震改修が必要なものは対象ストックの六%に当たります七万戸となっております。都市再生機構賃貸住宅につきましては、対象ストック一万三千四百棟の九八%に当たる一万三千百棟につきまして耐震診断を実施をいたしました。耐震改修が必要なものは対象ストックの一%に当たる百棟となっております。  なお、地方住宅供給公社の賃貸住宅につきましては、国では各事業主体における耐震診断の実施状況を把握しておりませんが、新耐震基準以前に建設されたストックは全体の七八%に当たる十一万戸でございます。  公共賃貸住宅の耐震性向上は重要な課題であり、国といたしましても、公営住宅につきましては地域住宅交付金の基幹事業として耐震改修を支援、地方住宅供給公社の賃貸住宅につきましても地方公共団体の申請に応じて地域住宅交付金の提案事業として支援をすることとしておりまして、都市再生機構賃貸住宅も含め、できる限り早期に耐震上問題のないストックが形成されるよう努めてまいります。  最後に、耐震基準の見直しの必要性についてお尋ねがございました。  福岡市の報告によりますと、今回の地震により、新耐震基準以降のマンション四棟について、柱や壁の一部に損傷が見られました。これらのマンションは、適切な補修を行う必要があると考えられますが、建築物全体が倒壊につながるような大きな被害は受けていないとのことでございます。  新耐震基準は大地震に対して人命に危害を及ぼすような倒壊等を生じないことを目標としておりますので、今回のような震度六弱の地震の場合、マンションの一部に損傷が生じる可能性はあると考えております。  新耐震基準に適合した建築物は、阪神・淡路大震災、また、新潟県中越地震や今回の地震におきましても大きな被害を受けたものが少なかったことから、現在の耐震基準はおおむね妥当なものであり、抜本的な見直しの必要性はないと考えております。(拍手)    〔国務大臣谷垣禎一君登壇、拍手〕

谷垣禎一自由民主党財務大臣

○国務大臣(谷垣禎一君) 岩本議員にお答えをいたします。  私に対するお尋ねは既に国土交通大臣からも御答弁がございましたけれども、重ねてお答えをいたします。  まず、住宅金融公庫の財投への繰上償還と国庫負担額との関係、それから公庫の補給金に依存しない体質への転換等々でございますが、住宅金融公庫については、既往債権について、借り手からの繰上返済の急増に起因する逆ざやの発生などによりまして多額の補給金措置が必要な状況にあり、十七年度以降の所要額は、金融情勢等にもよりますが、二兆円から最大で三兆円程度と見込んでおります。  このため、まず、民間で取り組んでいる直接融資を廃止して新たな業務は補給金に頼らないこととするほか、財投の活用を原則終了するなどの抜本的な事業の見直しや、組織、業務の効率化など最大限の自助努力を行うことなど、一定の条件の下に例外的に財政融資資金への補償金なしの繰上償還を行うこととしたものでございます。  この場合、財投の得べかりし利益に相当する補償金免除額は、金融情勢等にも左右されますが、一兆円前後と見込んでおります。他方、こうした措置によりまして、補給金所要額を一兆円台半ば程度に圧縮した上で早期の処理を進めまして、平成十九年度に設立される新法人の第一期中期計画最終年度である二十三年度までに補給金を廃止し、新法人の自立的経営を確立することとしております。  次に、都市再生機構の繰上償還の件についてでありますが、都市再生機構については、昨年実施された時価評価の結果、ニュータウン事業を中心に評価損が発生したことによりまして、多額の繰越欠損金が生じているところであります。  このような厳しい経営状況を踏まえ、都市再生機構におきましては、ニュータウン事業から撤退し、同事業に対する財政投融資の活用を終了するなどの事業の抜本的見直しを行うほか、組織、業務の効率化などの最大限の自助努力を行うこととしております。  今般の都市再生機構の補償金なしの繰上償還は、こうした機構の取組を条件に例外的に実施するものでありますが、これに伴う財投の得べかりし利益に相当する補償金免除額は、これも金融情勢等に左右されますが、〇・七兆円前後と見込まれております。  都市再生機構においては、こうした一連の措置によりまして、平成二十六年度から三十年度の独立行政法人としての第三期中期計画期間中を目途に繰越欠損金の解消を図る方針であり、今般の措置は、問題を先送りせず対処することで将来の財務上のリスクを未然に解消するものでございます。(拍手)

扇千景各派に属しない議員議長

○議長(扇千景君) これにて質疑は終了いたしました。      ─────・─────

扇千景各派に属しない議員議長

○議長(扇千景君) この際、日程に追加して、  会社法案及び会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

扇千景各派に属しない議員議長

○議長(扇千景君) 御異議ないと認めます。南野法務大臣。    〔国務大臣南野知惠子君登壇、拍手〕

南野知惠子自由民主党法務大臣・内閣府特命担当大臣(青少年育成及び少子化対策)

○国務大臣(南野知惠子君) 会社法案につきまして、その趣旨を御説明いたします。  この法律案は、最近の社会経済情勢の変化に対応するために会社に関する各種制度を見直すとともに、これを現代用語の表記にし、分かりやすく再編成する措置を講じようとするものであります。  第一に、この法律案は、会社に関する各種制度について、体系的かつ抜本的な見直しを行うこととしており、その要点は次のとおりであります。  まず、利用者に利用しやすい会社法制とするため、株式会社と有限会社を新たな会社類型として統合することにより、現在有限会社としてしか認められていない取締役の人数規制や取締役会・監査役の設置義務のない株式会社を認めることとするほか、最低資本金制度を見直して、現在一千万円以上の支出が必要とされている株式会社の設立時の出資額規制を撤廃することとしております。  次に、会社経営の機動性、柔軟性を向上させるため、合併等の組織再編成に関する手続を整備し、株主、債権者の保護を図りつつ、機動的な組織再編を実現しようとするほか、機関設置等における定款自治の範囲の拡大等を行うこととしております。  また、会社経営の健全性を確保するため、株主代表訴訟において、原告株主が株式交換等で株主たる地位を失っても一定の場合には原告適格を失わないこととするなど株主代表訴訟制度を合理化することとするほか、公認会計士、税理士の資格を持つ会計参与が取締役とともに計算書類を作成する会計参与制度の創設、会計監査人を設置することができる会社の範囲の拡大等の措置を講ずることとしております。  さらに、創業の活性化等のため、出資者の全員が有限責任社員であり、内部関係については組合的規律が適用される新たな会社類型の新設を行うこととしております。  このほか、株式の譲渡制限に係る定款自治の拡大、自己株式の市場売却の許容、会社に対する金銭債権の現物出資に係る検査役の調査の省略、株主に対する利益の還元方法の見直し、委員会等設置会社とそれ以外の会社の取締役の責任に関する規定の調整、大会社における内部統制システムの構築の義務化等の改正をすることとしております。  第二に、この法律案は、会社法制を現代語化しようとするものであります。  会社法制を規定している現行の商法典は、明治三十二年に制定された法律であり、片仮名の文語体で表記されているほか、現在は使われていない用語が多く用いられており、このために利用者に分かりやすい平仮名の口語体に改めるべきであるという指摘がされております。また、商法の中核を成す会社法制につきましては、商法本体に合名会社、合資会社、株式会社についての規定が置かれ、有限会社については個別の単行法が設けられているほか、株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律において大規模会社や小規模会社について商法の特例規定が置かれているために、利用者にとって分かりにくいものになっているという指摘があります。  そこで、この法律案は、片仮名・文語体の表記を平仮名・口語体に改めるとともに、会社法制についての規定を一つの法典としてまとめ、分かりやすく再編成することとしております。  続いて、会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。  この法律案は、会社法の施行に伴い、有限会社法ほか八の関係法律を廃止し、商法ほか三百二十五の関係法律に所要の整備を加えるとともに、所要の経過措置を定めようとするものであります。  政府といたしましては、以上を内容とする法律案を提出した次第でございますが、これらの法律案につき、衆議院におきまして一部修正が行われております。  その第一は、取締役等の利益供与責任について、無過失を立証することにより責任を免れることができる取締役等から自ら利益の供与をした取締役等を除くこととしたものであります。  第二は、市場取引による自己株式の売却を許容する規定を削除することとしたものであります。  第三は、株主代表訴訟について、株主が責任追及等の訴えの提起を請求することができない場合のうち、「責任追及等の訴えにより当該株式会社の正当な利益が著しく害されること、当該株式会社が過大な費用を負担することとなることその他これに準ずる事態が生ずることが相当の確実さをもって予測される場合」を削除することとしたものであります。  第四は、これらの修正に伴い、証券取引法その他の関係法律について所要の整備をするものであります。  以上がこれらの法律案の趣旨でございます。(拍手)     ─────────────

扇千景各派に属しない議員議長

○議長(扇千景君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。松村龍二君。    〔松村龍二君登壇、拍手〕

松村龍二自由民主党

○松村龍二君 私は、自由民主党を代表して、ただいま議題となりました会社法案及び同法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案につきまして、法務大臣に質問させていただきます。  改めて申すまでもなく、企業を取り巻く経営環境は、特に九〇年代後半以降、経済のグローバル化やIT技術の進展等、大きな変化を遂げております。連日報道されたことで、敵対的買収、企業価値といった言葉が人口に膾炙される契機ともなったライブドア・ニッポン放送問題などは、その経営環境の変化の中で日本の企業文化が揺さぶりを掛けられていることの、言わば象徴的な出来事でもあったのではないかと受け止めております。  各企業がこうした変化に的確に対応するためには、政治の責任として、国際的に遜色なく企業経営を行いやすい環境の整備が極めて重要であると私は考えるものであります。  各企業は厳しい国際競争にさらされながら、競争力を最大限に発揮できるグループ編成等を選択しようとしており、企業活動を支える根幹的なインフラである会社法は、企業による自由で活発な事業活動を後押しするものでなければならないと考えます。  御案内のとおり、これまで経営環境の変化に対応した商法改正がなされてきたところですが、今回の改正は、その一連の会社法制改正の総仕上げ的な意味を持つものと受け止めています。また、こうした取組は日本だけでなく、欧米でも急ピッチで進められていると伺っております。  会社法制においては、各企業が状況等に応じ、最も適した形態、運営方法を選択できることを可能とする制度構築が不可欠と考えるものであります。その意味で、画一的な事前規制は実態にそぐわないものであり、合理的な規制緩和が必要な状況にあると考えております。  そこで、まず法務大臣に伺いますが、今回の会社法案の持つ意義について、見直しの主要な内容と併せ御説明願いたいと存じます。  巷間をにぎわしたニッポン放送株問題でも、改めて会社とは一体だれのものなのかが問われました。経営者のものなのか、あるいは従業員のものなのか、様々な考え方もあろうかと存じますが、やはり第一義的には株主のためのものであり、同時に、顧客や社員、債権者など利害関係者のために活動する社会的存在でもあると考えます。  したがって、会社法制における規制が緩和され、利便性が向上することは非常に望ましいことですが、我が国の将来を預かる我々としては、改正によって経営の自由度が高まる反面、株主や会社債権者の保護に欠けることにならないよう意を用いなければなりません。  会社法制上の規制が緩和された結果として、仮に株主や会社債権者の利益をいたずらに害することとなれば、逆に株式会社の存在意義が失われ、我が国の経済に深刻な打撃をもたらすと言っても過言ではないからであります。  そこで、今回の会社法案により各種規制の緩和が一段と進むことになりますが、株主や会社債権者の利益が損なわれることはないのか。この点、会社法案ではどのような対処がなされているのか、法務大臣に伺います。  企業買収については、九〇年代後半から急速に増加し、昨年には過去最高を記録し、二千件を超えております。こうした中、急務となっているのが、敵対的な買収に対する企業防衛策の整備です。  合併対価の選択肢を拡大し、外国の親会社株式等も認める柔軟化措置、すなわち三角合併方式については、法施行が一年間凍結されております。  これは、外資による日本企業買収の懸念がある中、企業防衛策導入を必要と考える会社に対して、定時株主総会における定款変更によりその実現を図る機会を与えるべきとの我が党での議論などを反映した結果であり、これにより企業側にも準備期間として一定の猶予が与えられました。既に、一部企業は、買収者の議決権比率を強制的に引き下げるポイズンピル導入の検討作業に着手しているとの報道も見られます。  一方で、余り縛り過ぎると外資が入りにくくなるのではないかとの懸念もあります。  我が国証券市場に上場している外国会社は、平成三年には百二十五社あったものの、昨年は三十社余りとなり、証券市場はいまだ閉鎖的なのが実情です。また、対日直接投資残高は十兆円を超えましたが、GDPに対するその割合は二%程度にすぎず、主要欧米諸国の平均約三〇%に比べて極めて低い水準にとどまっております。  我が国を魅力ある市場とすることが急がれる中、企業防衛策を含む今回の会社法案がくれぐれもそのブレーキとはならないよう求めますが、この点につきまして、確認の意味も込めて法務大臣に御所見を伺います。  先ほど指摘したとおり、株式会社は株主のためのものであると同時に、顧客や債権者などのために活動する存在ですから、経営者は、企業価値の維持向上に努め、会社を取り巻く環境にも十分に配慮した上で、株主の利益を最大化するように努めなければなりません。  すなわち、経営者の行為は株主等の利益に沿うものでなければならず、その利益に反し自己の利益を追求するがごとき行為は、その責任が追及されるべきことはもちろんであります。その意味で、私は、企業が健全に経営され、最大の利益を上げるようチェックする仕組み、いわゆるコーポレートガバナンスを強化する必要性を痛感するところであります。この強化に向けては、会社の業務の適正を確保するための内部統制システムの構築が必要であると考えますが、同時に、各取締役に対し事後的に責任追及を行い得る手段を確保することにより、違法行為の抑止機能を図ることも不可欠と考えます。  そこで、株式会社、特に大規模な会社におけるガバナンスについていかなる見直しがなされているのか、法務大臣に伺います。  また、今回の会社法案では、株主代表訴訟制度についても見直しがされ、濫訴的なものなど、言わば、ためにする訴訟についての禁止規定が置かれるなど、株主による代表訴訟の提起の制限規定が設けられております。このような改正は、一見すると、企業自らがより一層法令を遵守するよう努めるべきであるという昨今の世論と矛盾するもののように思われます。    〔議長退席、副議長着席〕  代表訴訟の提訴権を厳しく制約し過ぎではないかということで、衆議院では、会社に過大な費用負担が生ずる場合に提訴を制限する規定等について、これを削除する修正が行われております。  そこで、衆議院修正も含め、代表訴訟制度に関する見直しの内容について御説明願います。  さて、小泉構造改革の一環として、特例として現在でも一円起業が実現しており、多くの企業が興っております。今回の最低資本金制度廃止は、更に利便性を向上させ、経済活性化にもつながるものと期待しております。一方で、詐欺的な企業や泡沫企業の会社設立を防ぎ、債権者保護のために一定額の出資を義務付けるべきとの指摘もございます。  そこで、以上の点を踏まえ、同制度廃止の理由と目的について、政府の見解を伺います。  国際化の進展等、変化する社会経済情勢にいかに対処するのか、その環境整備へ向けた現時点での知恵を集めたものが今回の会社法制であろうかと存じます。本法案は我が国経済にとって重要な意義を有するものであり、その成立が急がれていることを申し上げて、私の質問を終わります。(拍手)    〔国務大臣南野知惠子君登壇、拍手〕

南野知惠子自由民主党法務大臣・内閣府特命担当大臣(青少年育成及び少子化対策)

○国務大臣(南野知惠子君) 松村龍二議員にお答え申し上げます。  まず、会社法案の意義及び主要な見直しの内容はどのようなものかとのお尋ねがございました。  会社法案は、利用者の視点に立ち、社会経済情勢の変化に対応した改正を行うことを目的として、会社経営の機動性、柔軟性の向上及び経営の健全性の確保等を図る観点から、会社に関する各種制度の見直しを行った上で作られたものであります。  具体的には、有限会社の株式会社への統合などの会社類型の見直し、会社設立時の最低資本金規制の廃止、機関設置における定款自治の大幅な拡張、会社の組織再編に係る規律の見直し、株主代表訴訟制度の合理化等の改正を行っております。  次に、会社法案は、株主及び会社債権者の利益を保護する観点からどのような改正を行っているのかとのお尋ねがございました。  まず、株主の利益を保護する観点からの改正点といたしましては、一定の少数株主権の行使要件につきまして、これまでの議決権割合の基準に加えて保有株式数割合の基準も導入することにより行使させる場合の拡大を図ったことや、監査役の権限が会計監査権限に限定されている会社や監査役を置かない会社について、株主による取締役の違法行為の差止め請求権の行使要件を緩和したことなどがございます。  次に、債権者の利益を保護する観点からの改正点といたしましては、会社の機関設計のいかんを問わず、決算公告の義務を課すこととしたことなどがございます。  次に、企業防衛策を含む今回の会社法案が我が国の市場の発展に対するブレーキとなることはないかとのお尋ねがございました。  議員御指摘のとおり、我が国経済の発展のためには証券市場を魅力とするものとすることが重要であると考えております。会社法案の下においてどのような企業防衛策を講ずるかは基本的にそれぞれの会社において工夫すべきことでありますが、企業の価値を維持向上させるものであるべきであり、専ら経営者の自己保身を目的とするものは株主による差止めや取締役に対する損害賠償請求等の対象となるため、我が国の市場の発展に対するブレーキとなるような濫用は防止されると考えております。  次に、大規模な会社のガバナンスについてどのような改正を行っているのかとのお尋ねがありました。  会社法案では、会社のガバナンス、特に大会社におけるガバナンスの強化は会社経営の健全性の維持に不可欠の要素であるという観点から、大会社に対する内部統制システムの構築の義務化や会計監査人を株主代表訴訟の対象とするなどの見直しを行っております。  次に、会社法案では、衆議院修正がされた部分を含め、株主代表訴訟制度についてどのような見直しを行っているかについてお尋ねがありました。  まず、株主代表訴訟に関する見直しの内容は、第一に、株主が自己の利益を図る目的で代表訴訟を提起した場合など制度趣旨に反する株主代表訴訟の提起を制限することとしたこと、第二に、株主代表訴訟の提起中に株式交換や三角合併によって株主としての資格を失った者であっても原告適格を失わないこととしたことなどの点であります。  以上のうち衆議院で修正されましたのは第一点目の一部であり、代表訴訟の提起を制限することができる場合として会社法案八百四十七条一項各号において掲げられていた二つの場合のうち、同項二号に規定されていた、訴えにより会社の正当な利益が著しく害されること等が予測される場合を削除することとされたものでございます。  その理由は、法務委員会における修正提案理由によりますれば、会社法案八百四十七条一項二号に掲げられておりました場合については要件が必ずしも明確ではなく、代表訴訟の機能を過度に萎縮させるおそれがあるとされたことによるものと理解しております。  最後に、会社法案において最低資本金制度を廃止した理由と目的についてのお尋ねがございました。  これにつきましては、平成二年の商法改正により最低資本金制度が導入された後の経済情勢、諸外国の立法動向、近年における起業の促進の必要性の増大などの状況の変化にかんがみて、会社設立の障害となっている最低資本金制度を廃止し、他方で、会社の財務状況の開示を充実させるという立法政策を採用すべきであるとの結論に至ったためでございます。  以上でございます。(拍手)     ─────────────

角田義一各派に属しない議員副議長

○副議長(角田義一君) 富岡由紀夫君。    〔富岡由紀夫君登壇、拍手〕

富岡由紀夫民主党・新緑風会

○富岡由紀夫君 私は、民主党の富岡由紀夫でございます。  民主党・新緑風会を代表し、会社法案及び会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案について質問させていただきます。  今回の会社法案によって、有限会社が新設できなくなり、株式会社に統一されることになります。しかし、株式会社といっても、その実態は大きく二つに分類されると思います。公開会社と非公開会社であります。公開会社は株式を公開し、資本市場から広く資金調達を行います。したがって、基本的には所有者と経営者はイコールではありません。一方、非公開会社は資金調達を公募で行いませんので、所有者と経営者はイコールとなるケースが大部分です。この観点で日本の会社を分類すると、公開会社は約三千七百社で、会社総数二百五十五万社のうち、わずか〇・一五%です。現行の有限会社等を含め、非公開会社は全体の九九・八五%を占めております。  このように、一言に会社と言っても、その資本形態が大きく異なるものが存在するのです。本会社法案によって新設会社は株式会社に統一されますが、資本形態の異なるこの二つの会社は基本的に分けて考えなくてはなりません。しかしながら、会社法案はこの分類が不明確であるように思われます。まず、分類に関する全体的な考え方について、概要を法務大臣にお伺いいたします。  この分類によって、最初に公開会社について質問いたします。  公開会社は、株主からの投資リターンの向上を求められることになります。公開会社の経営者は、経営効率を引き上げ、企業価値を向上させる義務があるのです。株主は、経営者が投資に見合うリターンを上げているのかをチェックします。そして、期待にこたえられない経営者であれば更迭をしなければなりません。しかし、我が国の公開会社においては、一般株主が経営者をチェックするための情報が制限されており、それ以上に、経営者の責任を追及することは非常に困難であると言わざるを得ません。  一番の原因は、株主総会の形骸化であります。日本の公開会社の株主総会は、安定株主と言われる大株主が事前に書面投票又は委任状提出を済ませており、最初から会社側提案が承認されることが決まっています。商事法務研究会の調査では、安定株主比率が五〇%以上の会社が全体の半数以上になっております。  公開会社における大前提となる株主総会が機能していなければ、会社法を幾ら整備しても意味を成さない部分が多いのではないかと思います。株主総会を形骸化させている原因である安定株主に対する問題については、今回全く対処がされておりません。安定株主問題については放置しておき、一般株主の権利は無視し続けるのか、株主総会を形骸化したままで会社法を絵にかいたもちのままにしておくのか、法務大臣のお考えをお伺いいたします。  続いて、コーポレートガバナンスについて質問します。  社長の多くは、取締役や監査役を選ぶだけでなく、社外取締役や社外監査役も選任します。社長は自分の意にかなう人を選任し、意にかなわない人はもとより選任することはありません。その結果、選任される役員は社長の顔色だけを見ているイエスマンばかりとなり、経営の取締りや監査は形骸化しています。経営のチェックなど機能しないのが実態です。社外取締役や社外監査役を導入すれば経営のチェックができるという考えは、昨今の続く企業不祥事を見れば空想にすぎないと言わざるを得ません。  これも、本来であれば株主総会で役員の選任をチェックできるはずですが、株主総会が形骸化しているため機能しておりません。株主総会が機能している会社は別として、株主総会が形骸化している会社においては役員選任のチェックに対する対策はどのようにお考えなのか、法務大臣にお伺いいたします。  また、本法案により内部統制システムの構築が義務化されましたが、内部統制をする人員、システムが会社に人事権を持たれ、会社から報酬をもらうイエスマンでは実質的な統制など不可能です。内部統制システムを機能させるために、具体的にはどのような形骸化防止対策をお考えなのか、法務大臣にお伺いいたします。  次に、企業結合法制について質問します。  昨年、UFJ銀行は三菱東京フィナンシャル・グループに優先株を発行した結果、UFJ銀行の持ち株会社の株主が事実上の権利を奪われました。現在の持ち株会社制度においては、持ち株会社の株主は権利を奪われたことに対して子会社の役員を代表訴訟できません。多重的代表訴訟が認められていないのです。持ち株会社制度が創設される時点でも、企業結合法制の欠落は指摘されておりました。実際に問題が発生している現在、企業結合法制の整備をしない理由を法務大臣にお伺いいたします。  次に、MアンドAについて質問します。  MアンドAといっても、これには良いMアンドAと悪いMアンドAがあります。会社の経営効率と業績を向上させ、企業価値を高めることにより、一般株主にとって投資リターンの向上が期待できるものは良いMアンドAと言えます。これは単純に拒否すべきものではありません。しかし、中には、企業買収後に解体し切り売りするなど、企業価値を向上させるとは言えない悪いMアンドAが存在します。これに対しては当然防衛しなくてはなりません。  重要な点は、この良いMアンドAと悪いMアンドAの判断でございます。この判断を経営者だけに任せておいてよいのかが問題となります。経営者は保身の問題があり、冷静な判断は困難でございます。客観性を持たせるためには一般株主の判断を優先すべきであります。  本法案により、強制転換条項付株式、新株予約権、拒否権付株式等のMアンドA防衛手段が導入しやすくなります。私は、これらの防衛手段については株主総会で丁寧な説明がなされ、一般株主の納得の上で導入が図られるべきであると考えております。防衛手段を導入してもよいのか、その発動を経営者に授権してよいのか、十分な説明がなされるべきです。  ここで問題になるのが、やはり株主総会の形骸化です。  特別決議案件でも、定足数を三分の一に下げておけば、安定株主比率が九分の二、すなわち二三%以上あれば理論的には会社側提案が承認されてしまいます。安定株主比率が三〇%以上の公開会社が八割を超える現状において、ほとんどの会社はMアンドA防衛手段を簡単に導入できるのです。  株主総会が形骸化している状態でのMアンドA防衛手段の導入条件緩和が一般株主軽視につながらないということをどう保証するのか、経済産業大臣にお伺いいたします。  関連して、合併対価の柔軟化が一年施行延期されました。しかし、合併するかしないかは取締役会、株主総会の議決を必要とし、その際の合併対価が何であろうと、MアンドA防衛手段とは何の関係もありません。一年延期する意味がどこにあるのか、経済産業大臣にお伺いいたします。  次に、投資環境について質問します。  政府は、貯蓄から投資へと、個人資産の運用を投資へ向けようとしています。しかし、現状を見ると、いわゆる一般の個人は怖くてとても資産を投資で運用できる環境ではありません。どれだけ多くの人が投資に失敗し損失を出しているか分かりません。原因として、投資環境の複雑さと情報の閉鎖性があると考えます。会社法の関連でいえば、種類株や新株発行予約権の発行、ましてや先ほどのMアンドA防衛手段が導入された場合、もうほとんどの一般国民はお手上げです。一部の企業が導入している株式分割による意図的な株価上昇を利用した資金調達に泣いた一般投資家がどれだけいるか。とてもではないですが、安心して投資できますよと株式を一般国民に推薦できる状況ではありません。投資環境の複雑さと情報の閉鎖性が与える投資拡大への影響についてどのようにお考えなのか、金融担当大臣にお伺いいたします。  続いて、非公開会社について質問いたします。  会計参与制度の導入についてお伺いいたします。  会計参与は、決算書の作成に責任を負い、社外取締役と同等の責任を負うことになります。取引銀行などは会計参与に連帯保証を要求することも考えられます。そのことが会計参与の普及に影響を及ぼすのではないかと思いますが、この点について金融担当大臣のお考えをお伺いいたします。  次に、最低資本金制度が廃止されること、休眠会社の整理対象期間が五年から十二年になることにより、過去の実績から休眠会社や名目だけの株式会社が大幅に増加することが見込まれますが、これらについてやむを得ないと考えるのか、法務大臣にお伺いいたします。  最後の質問でございます。  現行の商法においても株式会社は決算公告を義務付けられていますが、これを履行している企業はごく一部です。大多数の株式会社においては、形骸化しているにもかかわらず、罰則が執行されることはないと伺いました。最低資本金制度が撤廃されると、会社の資本や信用力を判断する上で決算公告の重要性が高まります。会社法の施行に伴い、罰則を厳格化するお考えはないのか、法務大臣にお伺いいたします。  以上で質問を終わります。(拍手)    〔国務大臣南野知惠子君登壇、拍手〕

南野知惠子自由民主党法務大臣・内閣府特命担当大臣(青少年育成及び少子化対策)

○国務大臣(南野知惠子君) 富岡由紀夫議員にお答え申し上げます。  まず、会社法案における株式公開会社と非公開会社の分類についてのお尋ねがありました。  会社法案においては、公開会社とは、発行する株式について、その内容として譲渡について会社の承認を要する旨の定款の定めを設けていないものがある会社を指すものとしております。ですが、これに要する株式譲渡制限会社ではない会社のことであり、株式上場会社という意味における公開会社に限られるものではございません。  このように整理した理由は、取締役会設置義務の範囲、監査役の監査権限の範囲等、機関設計に関する基本的なルールについて、株式の譲渡制限がされているために株式構成の変動が少ない会社と、譲渡制限がされておらず、株主構成の変動が頻繁である会社との間で、その性質の違いに即して規律を分ける必要があったためであります。  次に、株主総会の形骸化に関するお尋ねですが、株主総会における意思決定やチェック機能は、安定株主、一般株主の区別なく、株主全体の意思が反映されることが重要であります。  したがいまして、現時点において、安定株主が多数を占めているということが直ちに株主総会の形骸化につながるとは考えておりませんが、株主総会の形骸化の防止は会社法制の重要な課題の一つでありますので、今後とも必要な検討を行ってまいりたいと考えております。  次に、役員選任のチェックに関するお尋ねですが、企業経営が健全に行われるためには、役員の選任手続が適正に行われることが重要であると認識しております。  したがいまして、会社法案においては、再任される取締役の職務の成果など、選任が予定される役員候補者に関する情報提供の一層の充実などを通じて、役員の選任についての株主総会における議論が形骸化することがないような措置を講ずることを予定しております。  次に、内部統制システムを機能させるためにどのような形骸化防止対策を考えているのかとのお尋ねがありました。  会社法案におきましては、法令遵守を含めコーポレートガバナンスの確保のため、すべての大会社に対し内部統制システムの構築を義務付けることといたしました。今後、法務省でその具体的な内容を定める予定ですが、例えば、内部統制システムの形骸化に対する防止策として、監査役等の職務を補助すべき使用人に関する事項を定めるものとし、その使用人が取締役等から不当な干渉を受けることがないよう、その独立性がどのように確保されているかに関する事項なども定めるものとする予定であります。  次に、企業結合法制の整備に関するお尋ねですが、企業グループに関する適切な規制を行うという観点から、いわゆる企業結合法制の整備は検討に値するものと認識しております。しかしながら、企業結合法制に対する対応は、国際的にもその手法及び内容も様々でありますし、現時点における拙速な規制強化はかえって利害関係の保護に欠ける事態が生じるおそれもありますので、今後とも、実務における問題の状況を勘案しつつ、適切な方策について検討を進める所存であります。  最後に、最低資本金制度の廃止等により休眠会社や名目だけの株式会社の数が大幅に増加することをやむを得ないと考えるのかとのお尋ねについてですが、最低資本金制度の廃止等が休眠会社等の大幅な増加に直結するものとは考えておりませんし、仮に休眠会社等が悪用されたとしても、役員の責任に関する規定や法人格否認の法理等により適切に対処することが可能であると考えております。  最後に、決算公告を行った場合の罰則についてお尋ねがありました。  決算公告が重要であることは議員御指摘のとおりであり、会社法案におきましても、決算公告を怠った場合には百万円以下の過料が科されることとしております。もっとも、決算公告につきましては、関係者がその重要性の認識を深め、各会社が自発的にこれを行う環境をつくることこそが重要であり、そのような観点からの検討も必要であると考えておりますので、現段階においては、会社法案に定める以上の罰則の厳格化をする必要はないと考えております。(拍手)    〔国務大臣中川昭一君登壇、拍手〕

中川昭一自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(中川昭一君) 富岡議員にお答え申し上げます。  まず、防衛策の導入条件緩和が一般株主軽視につながらないことをどのように保証するのかというお尋ねですが、経済産業省では、昨年九月に企業価値研究会を立ち上げ、企業価値向上につながる合理的な買収防衛策について検討を重ねており、先月二十二日にはその内容を論点公開として公表いたしました。論点公開では、一般株主を含む株主全体の利益につながる防衛策とするため、防衛策を平時に導入し、その内容を開示することなど、合理的な防衛策の在り方を提言しております。  経済産業省は、論点公開に寄せられる様々な意見を踏まえ、法務省と共同して合理的な防衛策に関する指針を策定することとしております。防衛策がこの指針に従って導入されるのであれば、一般株主の軽視にはつながらないものと考えております。  次に、合併対価の柔軟化の一年延期についてのお尋ねですが、合併対価の柔軟化はそもそも友好的なMアンドAに使われる制度です。しかしながら、敵対的買収のケースでも、まず買収対象企業の株式を公開買い付けなどで買い占めた上で、合併に反対する経営陣を入れ替え、その後に合併対価の柔軟化を活用することは可能です。このため、こうした合併の前に行われる敵対的な株の買占め行為に対して有効な防衛策を講じることが可能となるまでは、合併対価の柔軟化の導入は見送るべきではないかとの懸念が出されております。  こうしたことから、合併対価の柔軟化につきましては、我が国企業が買収防衛策を準備する期間を一年間確保した上で施行することとしたものと認識しております。(拍手)    〔国務大臣伊藤達也君登壇、拍手〕

伊藤達也自由民主党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(伊藤達也君) 富岡議員にお答えをいたします。  個人の株式投資の拡大に向けた環境整備についてお尋ねがありました。  証券市場の公正性、透明性を確保し、国民が安心して投資できる環境を整備することは重要であると認識をしており、金融庁としてはこれまでも、平成十四年八月に公表した証券市場の改革促進プログラムに沿って、適正な情報開示を促進するためのディスクロージャー制度の充実や不公正取引を防止するための市場監視機能・体制の整備などの諸施策を講じてきたところです。さらに、昨年末に公表した金融改革プログラムにおいて、利用者保護ルールの徹底や金融市場インフラの整備の観点から、投資サービス法の制定や企業開示制度の一層の充実等を掲げたところであり、今後とも、本プログラムに沿って貯蓄から投資への流れが促進されるよう環境整備に努めてまいります。  銀行が会計参与に連帯保証を要求するのではないかとのお尋ねがありました。  金融機関の融資に当たって連帯保証を要求するか否かは、個々の取引状況に応じて当事者間の合意の下で定められるものであると承知をいたしております。しかしながら、金融庁といたしましては、金融改革プログラムにおいて不動産担保・保証に過度に依存しない資金調達手法の拡充を掲げたほか、担保・保証に過度に依存しない融資の推進を金融機関に繰り返し要請しており、金融機関が安易に連帯保証を要求し、会計参与の普及に影響を及ぼすことはないものと考えております。(拍手)     ─────────────

角田義一各派に属しない議員副議長

○副議長(角田義一君) 浜田昌良君。    〔浜田昌良君登壇、拍手〕

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 公明党の浜田昌良でございます。  私は、公明党を代表して、ただいま議題となりました会社法案及び会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案について、関係大臣に質問いたします。  会社法制の現代化への取組は、持ち株会社の解禁に始まり、平成九年以降累次にわたり行われてまいりました。本法案は、趣旨説明にありましたように、これらの流れを受け、言わば会社法制の現代化の総仕上げとして、会社に係る各種制度を体系的かつ抜本的に見直すことにより、新たな一つの法典として創設するものであります。  しかし、今般の法改正は、日本経済の抱える様々な課題に、解決に即応したものでなければなりません。すなわち、中小企業振興や新産業創出、さらには、最近関心が高まっております敵対的買収策への防衛にも効果的に対応できなければなりません。  そこで、私は、以下の五つの視点から本案について質問をさせていただきます。  第一の視点は、中小企業が使いやすい株式会社制度かどうかという点であります。  我が国株式会社百十四万社の九八・三%が中小企業であり、また、有限会社百八十九万社、合名・合資会社もほとんどが中小企業であります。よって、最大のユーザー、中小企業にとって、手続簡素、理解容易、コスト最小という三つの要件が実現できる会社法制でなければなりません。  そこで、中小企業施策の所管大臣たる経済産業大臣にお伺いいたします。  株式会社と有限会社の一体化、取締役会などの機関設計の自由化、会計参与制度の創設など、会社法の改正が中小企業の経営革新にどのように影響を及ぼすと評価されているのか、所見をお答え願います。  第二には、会社を起こしやすい法制となっているかであります。  一九八〇年代後半以降、我が国では企業を新たに起こす人よりも廃業する人の方が多いという、開業率と廃業率の逆転現象が起きております。経済活力を再生するために、創業、開業の大幅な拡大が望まれております。  今般の改正案では、最低資本金制度を撤廃することとなっておりますが、現在、最低資本金の特例で設立されている会社が平成十五年二月以降、二万社以上となっており、今後、健全な形で今回提出の会社法に引き継がれていくことが期待されております。  そこで、今回の会社法において資本金規制はどのような形で撤廃するのか、債権者保護、資本の充実などの従来の商法の基本理念との調和は図られるのか、法務大臣にお答えいただきたいと思います。  第三の視点は、有限責任社員のみで構成される新たな会社類型、いわゆるLLCの新設という点であります。  本法案では、合同会社という名前で有限責任会社でありますLLCを新設しております。アメリカではここ十年で八十万社ものLLCが設立され、新産業育成の源泉になっております。我が国においても、高度サービス産業やベンチャー企業などの分野での活用が期待されております。しかし、税制上どのような扱いとなるかによってその活用分野の広がりが左右されます。つまり、構成員課税か、又は法人課税が適用されるかであります。    〔副議長退席、議長着席〕  そこで、今般、会社法で設けられるLLC、合同会社については、我が国新産業育成の源泉にしていくため、構成員課税の適用を検討していくことが重要と考えますが、どのような所見をお持ちなのか、財務大臣にお答えいただきたいと思います。  五つ目の視点の第四は、会社の再編を容易にする法制となっているのかという点であります。  会社の合併・分割は正に企業にとって一大事であることから、原則、株主総会で三分の二以上の賛成が必要とされてきました。しかし、今回の改正においては、株主総会の議決を経ない合併の範囲の拡大が盛り込まれております。  そこで、今般、改正で盛り込まれた合併等の組織再編成に関する手続の弾力化はどのような内容か、その悪用、濫用に対する防止策は十分なのか、法務大臣に説明をいただきたいと思います。  さらに、法施行を一年先延ばした上で、合併対価の柔軟化が盛り込まれております。これにより、親会社の株式を元に合併できるという、いわゆる三角合併が可能となり、大型合併が急増するのではないかと考えられております。  そこで、今回、法案に盛り込まれた合併対価の柔軟化の法施行を一年先延ばしすることとなった趣旨は何か、この一年間の間に企業がどのように対応することを期待しているのか、法務大臣にお答えいただきたいと思います。  今回の会社法現代化に対する五番目の視点は、最近最も関心が高まっているものであります。それは、敵対的買収に対し効果的な防衛策が可能かであります。  九〇年代以降、株式持ち合いの解消の中、欧米企業に比べ日本企業の株式時価総額が相対的に低いことから、敵対的買収の懸念が高まっております。欧米では、ポイズンピル、拒否権付種類株式など、敵対的買収防衛策が積極的に取られてまいりました。  そこで、今次、会社法改正を活用することにより、敵対的買収防衛策としてどのような策が期待できるのか、法務大臣にお答えいただきたいと思います。  しかし、買収防衛策は、場合によっては、企業価値を高めるというより経営者の保身のために使用されることも懸念されます。よって、その悪用、濫用を防ぐために企業経営者のモラルの確立が必要であり、経済産業省では四月にそのガイドラインの論点を公表されたと聞きました。  そこで、企業価値向上につながる合理的な買収防衛策を我が国産業社会の中で普及していくためにはどのような対策を今後実施していくのか、経済産業大臣にお答えいただきたいと思います。  株主代表訴訟の制限が当初改正案に盛り込まれ、衆議院段階で一部修正となりました。その背景には、株主による濫訴と経営者のモラルの問題が関連していると思います。  そこで、このような提案及び改正となった経緯について法務大臣から説明願います。  最後になりますが、我が国資本主義の父、渋沢栄一は、「論語と算盤」という分かりやすい例えをもって企業経営におけるモラルの重要性を訴えました。  会社は、単に金もうけの道具ではありません。株主、経営者、従業員が一体となった社会的実在であります。  我が国経済社会が公平で活力のあるものへと発展するためには、会社法制の現代化とともに、企業経営モラルの向上策が今まで以上に重要であることを最後に付言させていただき、私の質問を終わります。(拍手)    〔国務大臣南野知惠子君登壇、拍手〕

南野知惠子自由民主党法務大臣・内閣府特命担当大臣(青少年育成及び少子化対策)

○国務大臣(南野知惠子君) 浜田昌良議員にお答え申し上げます。  まず、最低資本金制度の改正の内容及びその商法の基本理念との整合性についてお尋ねがありました。  会社法案では、最低資本金制度について、会社設立時における出資額規制の撤廃をしておりますが、他方で、財産状況の適切な開示等により債権者の保護を図るとともに、資本充実の原則に基づくこれまでの規律を維持することにより従来の商法の基本理念との整合性を図っております。  次に、組織再編成に関する手続の弾力化の内容及びこれによる濫用的な組織再編の懸念についてお尋ねがありました。  会社法案では、合併等の対価の柔軟化や被支配会社における株主総会を省略できる略式組織再編を認めるなど、組織再編手続の弾力化を図っておりますが、他方において、株主による略式組織再編の差止め制度を創設するなど、十分な濫用防止のための措置を講じているところであります。  次に、合併対価の柔軟化に関する部分の施行を一年延期した理由についてお尋ねがありました。  合併対価の柔軟化は敵対的買収に役立つものではありませんが、我が国の経済界には、合併がやりやすくなることにより我が国の企業に対する投資意欲が増大し、その結果、企業価値を損なうような敵対的買収も増加するのではないかとの懸念もありましたので、各会社に対し定時株主総会において敵対的買収に対する防衛策を導入するかどうかを決める機会を確保するために、合併対価の柔軟化に関する規定の施行を一年延期することとしたものであります。したがって、各会社においては、この一年間のうちにそれぞれの実情等を考慮して、敵対的買収に対する防衛策の導入の是非を検討した上で必要な対応をしていただけるものと期待しているところであります。  次に、会社法案における敵対的買収防衛策についてお尋ねがありました。  会社法案では、種類株式や新株予約権の制度を改正し、議員御指摘のとおり、諸外国で用いられているいわゆるポイズンピルや拒否権付種類株式等の防衛策を導入しやすくしております。したがって、各会社においてはこれらの制度の利用を検討され、敵対的買収に対する適切な防衛策を講ずることができるものと考えております。  最後に、株主代表訴訟の制限につきまして、会社法案における見直しの内容と衆議院における修正の理由等についてのお尋ねがありました。  会社法案では、株主代表訴訟制度の合理化を図るため、株主が自己の利益を図る目的で代表訴訟を提起した場合など、制度趣旨に反する株主代表訴訟の提起を制限することとしておりました。しかしながら、衆議院におきましては、代表訴訟の提起を制限することができる場合として会社法案八百四十七条一項各号において掲げられていた二つの場合のうち、同項二号に規定されていた、訴えにより会社の正当な利益が著しく害されること等が予測される場合を削除することとされました。  その理由は、法務委員会における修正提案理由によりますれば、会社法案八百四十七条一項二号に掲げられておりました場合については要件が必ずしも明確ではなく、代表訴訟の機能を過度に萎縮させるおそれがあるとされたことによるものと理解しております。  以上でございます。(拍手)    〔国務大臣中川昭一君登壇、拍手〕

中川昭一自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(中川昭一君) 浜田議員にお答え申し上げます。  まず、会社法の改正が中小企業の経営革新に及ぼす影響についてのお尋ねですが、御指摘のとおり、今回の改正事項の中で特に中小企業に関連が深いものとして、株式会社制度と有限会社制度の統合、株式会社における機関設計の柔軟化、会計参与制度の導入などが挙げられております。このような改正は中小企業の効率的な経営や信用力の向上に資するものであり、中小企業の経営革新に向けた積極的な活用が期待され、経済産業省といたしましてもその円滑な普及に努めてまいりたいと存じております。  次に、合理的な買収防衛策の普及に向けた対策についてのお尋ねですが、経済産業省では、昨年九月に企業価値研究会を立ち上げ、企業価値向上につながる合理的な買収防衛策について検討を重ねており、先月二十二日にはその内容を論点公開して公表いたしました。また、近日中には、この論点公開を踏まえ、法務省と共同して合理的な買収防衛策に関する指針を策定する予定であります。  当省といたしましては、この指針が企業関係者、証券取引所、機関投資家などから尊重されることによって、買収防衛策が、経営者の保身のためではなく、企業価値を向上させるために活用されていくことを期待しております。(拍手)    〔国務大臣谷垣禎一君登壇、拍手〕

谷垣禎一自由民主党財務大臣

○国務大臣(谷垣禎一君) 浜田議員にお答えいたします。  合同会社については、構成員課税を適用していくことが大事ではないかという御指摘でございました。  合同会社制度は、いわゆるベンチャー企業など少人数による事業を行うための会社に適した新たな会社類型として創設されるものと承知しておりまして、その趣旨に沿った活用を期待しているところでございます。  この合同会社の課税関係については、現段階でまだ特定の考えを固めているわけではありませんが、今後、他の会社形態とのバランス、均衡等を踏まえまして、その法的位置付けに沿った適正な課税関係を検討していく必要があると考えているところでございます。(拍手)

扇千景各派に属しない議員議長

○議長(扇千景君) これにて質疑は終了いたしました。      ─────・─────

扇千景各派に属しない議員議長

○議長(扇千景君) 日程第一 平成十五年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)  日程第二 平成十五年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)  日程第三 平成十五年度特別会計予算総則第十四条に基づく経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書(その1)  日程第四 平成十五年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)  日程第五 平成十五年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)  日程第六 平成十五年度特別会計予算総則第十四条に基づく経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書(その2)   (いずれも第百五十九回国会内閣提出、第百六十二回国会衆議院送付)  以上六件を一括して議題といたします。  まず、委員長の報告を求めます。決算委員長鴻池祥肇君。     ─────────────    〔審査報告書は本号末尾に掲載〕     ─────────────    〔鴻池祥肇君登壇、拍手〕

鴻池祥肇自由民主党

○鴻池祥肇君 ただいま議題となりました平成十五年度予備費関係六件につきまして、決算委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。  平成十五年度予備費関係六件は、憲法及び財政法の規定に基づき、予備費の使用等について国会の事後承諾を求めるため提出されたものであります。  これらの主な費目について申し上げますと、まず一般会計の予備費使用は、衆議院議員総選挙及び最高裁判所裁判官国民審査に必要な経費、イラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に必要な経費などであります。  次いで、特別会計の予備費使用は、農業共済再保険特別会計農業勘定における再保険金の不足を補うために必要な経費、国立病院特別会計療養所勘定における退職手当の不足を補うために必要な経費であります。  次いで、特別会計予算総則の規定に基づく経費の増額は、道路整備特別会計における道路事業の調整等に必要な経費の増額、国立病院特別会計療養所勘定における退職手当の不足を補うために必要な経費の増額などであります。  委員会におきましては、これら六件を一括して議題とし、まず財務大臣から説明を聴取しました。  質疑を終局し、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して小林委員より、平成十五年度一般会計予備費(その1)及び平成十五年度特別会計予算総則第十四条に基づく経費増額(その1)については反対、その他の予備費関係四件については賛成の意見が述べられました。  討論を終わり、採決の結果、平成十五年度予備費関係六件につきましては、いずれも多数をもって承諾を与えるべきものと議決されました。  以上、御報告を申し上げます。(拍手)     ─────────────

扇千景各派に属しない議員議長

○議長(扇千景君) これより採決をいたします。  まず、日程第一及び第三の予備費使用総調書等二件について採決をいたします。  両件を承諾することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。    〔投票開始〕

扇千景各派に属しない議員議長

○議長(扇千景君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。    〔投票終了〕

扇千景各派に属しない議員議長

○議長(扇千景君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数         二百二十八     賛成            百三十一     反対             九十七    よって、両件は承諾することに決しました。(拍手)     ─────────────    〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕     ─────────────

扇千景各派に属しない議員議長

○議長(扇千景君) 次に、日程第二の予備費使用総調書について採決をいたします。  本件を承諾することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。    〔投票開始〕

扇千景各派に属しない議員議長

○議長(扇千景君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。    〔投票終了〕

扇千景各派に属しない議員議長

○議長(扇千景君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数         二百二十八     賛成            百四十五     反対             八十三    よって、本件は承諾することに決しました。(拍手)     ─────────────    〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕     ─────────────

扇千景各派に属しない議員議長

○議長(扇千景君) 次に、日程第四ないし第六の予備費使用総調書等三件について採決をいたします。  三件を承諾することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。    〔投票開始〕

扇千景各派に属しない議員議長

○議長(扇千景君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。    〔投票終了〕

扇千景各派に属しない議員議長

○議長(扇千景君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数         二百二十八     賛成            百三十九     反対             八十九    よって、三件は承諾することに決しました。(拍手)     ─────────────    〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕      ─────・─────

扇千景各派に属しない議員議長

○議長(扇千景君) 日程第七 国立大学法人法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。  まず、委員長の報告を求めます。文教科学委員長亀井郁夫君。     ─────────────    〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕     ─────────────    〔亀井郁夫君登壇、拍手〕

亀井郁夫自由民主党

○亀井郁夫君 ただいま議題となりました法律案につきまして、文教科学委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。  本法律案は、国立大学法人における教育研究体制の整備と充実を図るため、国立大学法人の富山大学、富山医科薬科大学及び高岡短期大学を統合して国立大学法人富山大学を設置するとともに、国立大学法人筑波技術短期大学を廃止して国立大学法人筑波技術大学を設置する等の措置を講じようとするものであります。  委員会におきましては、国立大学法人の筑波大学及び筑波技術短期大学等への視察を行うとともに、富山三大学統合のもたらす効果、障害者に対する高等教育機会の確保と筑波技術大学への支援の必要性、国立大学法人化後の課題等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。  質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     ─────────────

扇千景各派に属しない議員議長

○議長(扇千景君) これより採決をいたします。  本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。    〔投票開始〕

扇千景各派に属しない議員議長

○議長(扇千景君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。    〔投票終了〕

扇千景各派に属しない議員議長

○議長(扇千景君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数         二百二十七     賛成           二百二十七     反対               〇    よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)     ─────────────    〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕      ─────・─────

扇千景各派に属しない議員議長

○議長(扇千景君) 日程第八 刑事施設及び受刑者の処遇等に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。  まず、委員長の報告を求めます。法務委員長渡辺孝男君。     ─────────────    〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕     ─────────────    〔渡辺孝男君登壇、拍手〕

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 ただいま議題となりました法律案につきまして、法務委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。  本法律案は、刑事施設の適正な管理運営を図るとともに、刑事施設に収容されている受刑者等について、その人権を尊重しつつ、適切な処遇を行うため、刑事施設の基本及びその管理運営に関する事項を定めるとともに、受刑者等の権利及び義務の範囲、その生活及び行動を制限する場合の要件及び手続、受刑者の改善更生の意欲を喚起し、社会生活に適応する能力を育成するために効果的な処遇方法等を定めるほか、受刑者等による不服申立ての制度を整備しようとするものであります。  なお、衆議院において修正が行われ、目的規定及び刑事施設視察委員会に係る規定等の一部が改められたほか、法施行後五年以内の見直し規定の追加が行われております。  委員会におきましては、刑事施設の過剰収容対策、施設内処遇及び社会内処遇の在り方、刑事施設における医療体制整備の在り方、刑事施設の運営の透明性確保、代用監獄問題の今後の対応等について質疑が行われたほか、参考人からの意見聴取、府中刑務所及び府中警察署の実情調査など、幅広い審査を行いましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。  質疑を終局した後、日本共産党の井上委員より、本法律案に対し、警察留置場に係る規定の削除等の修正案が提出されました。  次いで、採決の結果、修正案は否決され、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、附帯決議を行いました。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     ─────────────

扇千景各派に属しない議員議長

○議長(扇千景君) これより採決をいたします。  本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。    〔投票開始〕

扇千景各派に属しない議員議長

○議長(扇千景君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。    〔投票終了〕

扇千景各派に属しない議員議長

○議長(扇千景君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数         二百二十六     賛成           二百二十六     反対               〇    よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)     ─────────────    〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕     ─────────────

扇千景各派に属しない議員議長

○議長(扇千景君) 本日はこれにて散会いたします。    正午散会

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