文教科学委員会 第10号
- 発言数
- 100 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 2005/05/17
会議録
○委員長(亀井郁夫君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 国立大学法人法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として文部科学大臣官房長玉井日出夫君外二名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(亀井郁夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(亀井郁夫君) 国立大学法人法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○西岡武夫君 私は、国立大学の独立行政法人化そのものに一貫して反対をいたしておりまして、また同時に、教官そして職員の国家公務員からの非公務員化という方向に対しても反対をしてまいりました。それを前提としてこの議論をいろいろ申し上げるのは私としても非常に複雑な気持ちなんでございますけれども、そういうことを前提としていろいろとお聞き取りをいただきたいと思います。 限られた三十分の時間でございますので、今日は財務省からも副大臣お見えいただいておりまして御苦労さまでございます。財務省から副大臣お見えをいただいておりますので、そこの部分から先にお話をさせていただきたいと思いますが、元々この法律とは直接関係はないんですけれども、間接的に基本的に関係のございます国立大学の財政の問題につきまして、これはこれから方向としては、まず文部科学大臣にお尋ねをいたしますけれども、それぞれの各国立大学がどこまでの裁量権を持っているのか。 具体的に申し上げると、大学の授業料等について一部動きが既にございますけれども、それぞれの大学がそれぞれの財政事情に従って大学の授業料というものに独自の授業料を設定していくということについて、文部科学大臣としてはどのようにお考えになっておられるのか、そしてこれからの方向としてはどういう方向になるのか。 いや、これは国立大学、まあ独立行政法人化したとは申せ国の責任で設置をする大学でございますから、大学の入学金、そして授業料については統一であるとお考えなのか、そうではなくて、今申し上げたように、今後それぞれがばらばらのと申し上げましょうか、独自の授業料を設定することが可能であると、このようにお考えなのか、その点をまずお伺いをいたします。
○国務大臣(中山成彬君) 西岡委員がこの国立大学法人化に一貫して反対であったというお話を聞きまして、そういえばいろんな意見があったなと、前のことを思い出しながら、この国立大学法人化ということになった以上は、そのメリットの部分をいかに生かしていくかということを考えていかなきゃならぬだろうと、こんなことを考えたわけでございます。 この法人化によりまして、大学がより自主的、自律的な環境に置くことによって、そして社会との間で活発な意思疎通を図る、そして民間のいろんな発想も取り入れるというふうなことで教育研究環境の活性化を図ると、こういった趣旨が一番大きかったんだろうと。その中で、やはり個性といいますか、それぞれの個性豊かな大学を築いていくというふうなことで大学関係者が努力していただきたいと、このように考えておるところでございます。 その点で、授業料につきましても、やはり全国的に均衡の取れた大学設置ということもありますし、地域の教育、文化、産業の基盤を支えている、そしてまた学生の経済状況に左右されないそういう進学機会を提供すると、こういうふうな国立大学の果たしている役割があるわけでございますから、そういう意味では、将来にわたりまして適正な金額、水準を維持するということが必要であろうと、このように考えておるところでございます。そのため、国が授業料の標準的な額を示しまして、そして各大学におきまして、この標準額を踏まえながらその一定額を超えない範囲内でそれぞれの授業料を定めると、こういう仕組みになっているわけでございます。 具体的には、既に御承知ではございますけれども、国立大学法人法の規定に基づきまして、文部科学省令におきまして授業料の標準額を定めますとともに、その標準額の一一〇%を上限として各国立大学法人において授業料を定めると、こういうことになっているわけでございます。
○西岡武夫君 私がお尋ねをしておりますのは、標準額というお考えも実は疑問が私はあるのでございますが、と申しますのは、それぞれの全国の国立大学によっては既にスタートの時点から相当の、いろいろな施設設備等に相当の差があって、民間で申しますとその財務体質というのはかなりのばらつきがあると。それを前提として一定の範囲内で自由度を設けるということについては、国立大学と称する以上はそういう幅を持たせるという考え方はいかがなものであろうかということがまず第一点ございます。 同時に、私が心配しておりますのは、国立大学が今まで果たしてきた役割の中で非常に大きいと考えておりますのは、入学生、学生の皆さん方が文系であろうと理系であろうと同じ授業料で学んでいくことができると、ここが国立大学が持っている非常に大きな特色であるし、またそれが国民の将来にとっても国の将来にとっても非常に大きな意味があるというふうに考えております。 と申しますのは、私がかなり以前に私学振興助成法という法律を当時の同憂の士とともに議員立法として立案をいたしましたときに、私立大学の場合にはそれぞれの学部で授業料は相当の差がある、そういう状況の中で国立大学の果たす役割はますます大きいなと、そういう意味で大きいということも大きな議論の一つになったわけでございます。 今、大臣のお話を承っておりますと、費用対効果というようなそういう合理性というようなことを考えてまいりますと、文系と理工系について当然教育研究に係る費用というものは相当の差が現にあるわけでございまして、それを授業料にそのまま反映させるということになれば、各学部の授業料はそれぞれ違ってくるという私はおそれがあると。そういうことも含めて、それは将来にわたって、未来永劫とは私はこういう時代でございますから申しませんけれども、将来にわたって文部科学省としてはそういう学部別の授業料の算定、そして決定ということは全く考えていないんだということを明確にしていただきたい。 同時に、これは財務副大臣にも、財政当局のお立場から、実はこれは私も三十年も以上前から当時の大蔵省の主計官の皆さん方と、歴代の皆さん方といろいろと議論をしてきたところでございますけれども、この時点において、独立行政法人化した国立大学においても学部別の授業料の格差は設けないと、財務当局としてもそのようにお考えなのか、お二人のお考えをお尋ねをいたしたいと思います。
○国務大臣(中山成彬君) 先ほど御説明申し上げましたけれども、この国立大学というのは、全国的に均衡の取れた配置をすることによりましてその地域地域の教育とか文化とか、あるいは産業の基盤を支えるものであると、こういったものがやはりあるんだろうと思いますし、また学生の経済状況にも左右されないと、できるだけ左右されないようなそういう大学、これが国立大学であろうと、このように思うわけでございますし、今委員が御指摘のように理数系と文系では違わないと、このことがやはり基本であろうと、こう思うわけでございます。 したがいまして、今お話がありましたけれども、学部別に標準額を定めると、こういったことは考えていないところでございます。 もちろん、その学部によりまして何か特別の教育サービスをするんだというふうなことがあって、そのために標準額を上回るそういった金額を特別に設けると、そういうことはあるかもしれませんが、少なくとも、学部ごとの標準額を定めると、こういうことは考えていないところでございます。
○副大臣(上田勇君) お答えいたします。 今、文部科学大臣から御答弁のあったところでございますが、正に国立大学の授業料につきましては私学との均衡などを念頭に置いて定めているものでございますが、今文部科学大臣からも御答弁がありましたように、文部省令におきまして現在は学部一律で定められているところでございます。 私どもとしても、その六年間の中期目標を通じてこうした方針で行われるものだというふうに考えておりますし、またその後のことにつきましても、文部科学省とよく相談をさせていただきながら決めていきたいというふうに考えているところでございます。
○西岡武夫君 文部科学大臣にお尋ねをいたしますが、文部科学省としては国立大学の学部別の授業料の差は今までどおりこれは統一であると、差は置かないと、こう明言していただけますか。
○国務大臣(中山成彬君) そのとおりでございます。
○西岡武夫君 財務副大臣にお尋ねをいたしますが、財政当局の見地から文部科学省に対して、学部別の掛かる費用はかなり違うわけでございますから、そこのところについて是正を財務当局の立場から今後求めるということもないと明言していただけますか。
○副大臣(上田勇君) 文部科学省の御意見もよく聞いて相談して決めていきたいというふうに思います。
○西岡武夫君 いや、その相談してということですが、今大臣が、文部科学大臣から学部別の授業料の格差は設けないという基本的な方針を示されたわけでございますから、財政当局としてもこの文部科学省の基本的方針は尊重すると、そういうことでよろしゅうございますか。
○副大臣(上田勇君) ちょっとこうはっきりしない答弁で申し訳ございませんけれども、先のことについて今明言をすることはなかなか難しいのは御理解いただけるんじゃないかというふうに思いますが、文部科学省の御意見も踏まえて、よく相談しながら決めていきたいというふうに考えております。
○西岡武夫君 いや、実はそこが問題なんでして、私のこれまでの長い経験の中で、先ほど副大臣もおっしゃいましたけれども、私立大学との均衡等々を考えながらというお話のところに実は引っ掛かるわけであります。 私立大学の各学部の授業料というのは、御承知のとおりに相当の格差がございます。それぞれ違います。これについては、私ども私学振興助成法を制定しまして、国費をできるだけ投入することができれば、だんだんこの格差というものをなくしていって学部別の授業料の差というものをなくしていく。 すなわち、学生の皆さん方がスタートの時点で、お金がないためにやむなく、本当は自分は医学部に進みたい、工学部、理学部に進みたいと、理工学部に進みたいと考えていても、授業料が高いというようなことのために文系の方に進むというようなことがあってはならないと。少なくとも教育というのは、スタートの時点でみんなが同じような条件の下で教育を受けられることができるというふうに、本来私学についてもそういう方向にすべきであるというふうに私は考えているんですけれども、何せ、私学振興助成法が成立をしまして施行されましたのが昭和五十年から五十一年にかけてでございますから、そこまで持っていくということは今日までできないでいるわけですけれども、少なくとも国立大学についてはそのことを堅持するんだと、今後とも。ということを財政当局としてもこの際明確にしていただきたいと。 もう一度御答弁をお願いいたします。
○副大臣(上田勇君) もちろん、国立大学の授業料につきましては、経済状況にかかわらず学生に進学機会を提供するという国立大学の役割を踏まえて適正な水準を維持する必要があるというふうには考えているところでございます。 具体的なことにつきましては、繰り返しになって恐縮でございますが、文部科学省の御意見もよく踏まえて、相談しながら検討していきたいというふうに考えております。
○西岡武夫君 副大臣にお願いをいたしますが、もう一度御答弁をいただきたいんです。相談しながらではなくて、文部科学省の意向を尊重してというふうに御答弁をいただきたい。
○副大臣(上田勇君) もちろん、御意見を伺い相談するということは文部科学省の御意見を尊重するということでありますが、具体的にどういうような形にしていくかというのは、これは先のことでもございます。中期計画以降のことにつきましては、今具体的にどのようにするかというのは明言は差し控えさせていただきますけれども、よく相談をしながら決めていきたいというふうに思っております。
○西岡武夫君 私がこのことをちょっとしつこく申し上げているのは、国立大学の在り方の基本にかかわる、言わば哲学の問題だと思うんです。国立大学が各学部別の授業料というものを設けるということになりますと、今私が申し上げていることは根本から覆るわけです。このことについて文部科学省と財務省とが同じ考え方で国立大学というものを認識しているかということを明確にしていただきたいんです。 これから考える、相談するということではなくて、国立大学そのものはそういう役割を持っているんだということについては、副大臣は賛同していただけますか。
○副大臣(上田勇君) お答えいたします。 先ほども申し上げましたように、だれもが経済的状況にかかわらず修学の機会が得られる、それが国立大学としての重要な役割であるという認識はもちろん共有をしているところでございます。
○西岡武夫君 是非、今副大臣が御答弁になりましたことを、財務省の組織、財務省として今後とも明確にこれは守っていただきたいというふうに思います。 それにつけましても、文部科学省としても、この考え方については確固たる信念の下に、各全国の国立大学についてそういう基本的な方針というものを貫くということで今後お願いしたいと思いますが、大臣、よろしゅうございますか。
○国務大臣(中山成彬君) そのとおりでございます。
○西岡武夫君 財務副大臣、御多忙でしょうから結構でございます。どうもありがとうございました。 本題の、今審議されておりますこの法案に直接かかわる問題に移りますけれども、私自身はこれまで、国立大学の医学部を中心として、単科の医科大学を中心として統合するという方向については、歴史的な経緯からそろそろそういうことになっていいであろうというふうに私も思っております。 ただ、その中で特徴のある、例えば今審議の対象になっております富山の医科薬科大学等は、これはほかの医科大学の統合とはちょっと違う意味を持っていると私は思っております。 大臣にお尋ねをいたしますけれども、なぜ、十三でございましたか、単科の医科大学が設立されたのかと、設置されたのか、その経緯を簡単で結構でございますから。そして、今なぜそれが統合という方向になったのか、じゃ、なぜ初めから医学部にしなかったのか、そのことについて大臣どのように御認識になっておられるか、お尋ねをいたします。
○国務大臣(中山成彬君) いわゆる新設の医科大学、昭和四十八年から五十三年にかけまして十二の大学が設置されたというふうに聞いておりますけれども、これにつきましては、当時の深刻な医師不足を背景に、無医大県の解消を目的として医科大学の整備を進めてきたと、こういう方針があったと、こう聞いておるわけでございます。 これらの医科大学につきましては、この無医大県の解消が急がれる中で、副学長の設置とか、あるいは外部の有識者の意見を大学運営に生かすと、こういったことから参与の導入を図るというふうなことで、既存の大学にとらわれない、新しい、清新な形で一体的かつ機動的に医学に関する教育環境を推進するという観点からこういった単科の医科大学として設置されたものと、このように承知しておるところでございますが、近年に至りましてこういった医学とかあるいは医療分野を取り巻く環境の変化がございまして、生命科学だとかあるいは応用工学等、学際的な分野における教育研究の発展充実が求められていると。こういった中から、各大学におきまして自主的に幅広い観点から検討が行われまして、そして医学、理学、工学、農学等の学際領域での対応とかあるいは教育研究分野の幅の広がりなどのメリットがそれぞれ得られるんではないかと、こういったことから統合という動きになっていると、このように認識しておるところでございます。
○西岡武夫君 大臣、事務当局からどのように経緯を説明を受けておられるか分かりませんけれども、実は違うんですね。もっと、この単科の医科大学をつくることになりました背景というのは、たまたま、これも実は問題があると思うんですけれども、人材養成について、当時文部省はあらゆる分野について常に受け身の立場にありました。これ自身が実は問題があったと私は思っています。 当時の文部省としてこれからの日本の将来を展望する中で、どういう分野にどういう人材を養成していくべきなのかという、そういうものを持つよりも、医師の場合については厚生省、当時の厚生省が、これから、当時私の記憶では、今からは臓器別の専門医の時代だと。これもいろいろと問題が実はその後生じてきて、今日はかなりいろんな考え方が変わってきていると思いますけれども、臓器別の専門医の時代に入っていくんだと。そうなると、医師の数は大幅に必要になってくると。養成、もっと、実はこの医師の養成の問題についてはもう一つここで公に申し上げない方がいいような事情も実はあって、医学部、医科大学をつくるという要請が厚生省の方から出て、それを受けて当時の文部省が新しい、従来ですと医学部を新設するという方向に方針を戦後、敗戦後初めて転換したわけです。 ところが、皆様方も御記憶であろうと思いますし、当時大学紛争がまだ収まっていない、そういうさなかに新しい大学をつくっていくんだと、学部をつくっていくんだという、そういう状況に置かれまして、せっかく新しい医科の学部をつくるならば、この際、そういう大学紛争のいろいろなあらしに巻き込まれないような形で単科の大学をつくるべきではないかと。これは、実は医科の単科大学をつくるということについては、いろいろな学問分野との接点を、今大臣がおっしゃったようになるべく接点が多い方がいいということは十分当時の私どもも承知をしていたんですけれども、何せあの大学紛争の大混乱がまだ収まらない状況の中で、そこに新しい、収まらない大学に新しい学部を創設するということについてはいろいろな問題があったということで、いろいろ検討した挙げ句、単科の医科大学にしようということで実は単科の医科大学になったわけであります。 そのことは、事務当局で結構ですから、お認めいただけますか。
○政府参考人(石川明君) ただいま西岡先生からお話のあったような事情が当時あったということは、私どもも認識しておるところでございます。
○西岡武夫君 そこで、そうはいいながらも、特に今回審議いたしております富山の医科薬科大学の場合には、日本のこれまでの医学教育についてのいろいろな流れの中で、御承知のとおりに、富山県が漢方という、そういう分野で非常に蓄積された歴史のある地域であると。したがって、せっかく単科の医科大学をつくるならば、富山大学に当時薬学部があったわけでございます。私は、当時、政務次官でございましたけれども、富山大学と交渉をいたしまして、医科大学をせっかくつくるんだから特色のある大学をつくったらいいと考えると。したがって、富山大学の薬学部を切り離して、そして新しい医科薬科大学を、これは世界的にもこれから大きな役割を果たしていくであろうという、そういうことを考えて、かなりこれは紛糾しました。紛糾しましたけれども、富山大学の当時の学長を始め皆様方には大変な御迷惑を掛けましたけれども、薬学部を富山大学から切り離して、そして医科薬科大学というものを創設したという経緯がございます。 そういうことを考えますと、これを富山大学に単純に、ほかの単科の医科大学とはちょっと、商船の大学の場合もそうだったと私は思うんですけれども、ほかの単科の医科大学と同じように、とにかく合理化して一緒にしちゃった方がいいんだというような考え方でこの特色のある富山医科薬科大学を全部富山大学に統合するんだということについては、いささかこれは疑問がございます。 これについて大臣の御感想をいただきたいと思います。
○国務大臣(中山成彬君) この富山医科薬科大学の設立に当たりまして西岡委員が御尽力いただいたという話もこれまた事務方から聞いているわけでございまして、そのことにつきましては、正に今お話がありましたように、富山県におきます製薬産業の発展ということもあったわけでございまして、こういった地域の特性を生かした医大づくりの方針、これに基づきまして医薬一体の総合治療、医薬学を特色としたこういう大学ができたと、このように聞いているわけでございます。 それはそれでこれまでもその特色を発揮してやってきたと思うわけでございますが、これにつきましても、先ほども申し上げましたが、やはり医学、薬学のみならず、理学だとかあるいは工学分野、さらには人文系の分野との連携も積極的に推進する、こういったことも視野に入れまして、この統合によりまして教育研究環境を一層充実して、統合医薬学研究のアジア及び世界の拠点としてその特色を発揮しながら更に発展させていこうと、こういうふうなことから今回の統合に至ったものだと、このように考えているわけでございます。
○西岡武夫君 私の持ち時間はもう参りましたけれども、委員長のお許しをいただきまして、もうちょっと続けさせていただきたいと思います。他の委員の皆さん方には御迷惑を掛けまして、お許しをいただきたいと思います。 今大臣からの御答弁がございましたように、是非、もう事ここまで至ったわけでございますから統合という方向になりますので、私自身は不本意でございますけれども、どうか、今大臣がおっしゃったように、特に富山の場合につきましては、医科薬科大学のこれまで果たしてきた役割と、世界的にも非常に大きな役割をこれからも果たしていくであろうと思われるこの特徴、特色というものを富山大学になっても十分生かしていくように御指導をいただきたいということを特にお願いを申し上げたいと思います。 それからもう一点お尋ねをいたしたいと思うんですけれども、独立行政法人で国立大学各大学がそれぞれスタートをしたわけでございますけれども、例えば各大学の設備等、予算化されて発注されますですね。この入札等の権限というのは、独立行政法人である各地域の国立大学が全責任を持って行うという仕組みになっているんでしょうか。
○政府参考人(石川明君) 私の方からお答えをさせていただきます。 基本的に、各国立大学法人が調達をいたします設備、備品、物品等につきましては、それぞれの法人の責任において購入、調達をするということでございます。
○西岡武夫君 大学の建物あるいは附属病院等の建設については同じような仕組みでございますか。
○政府参考人(石川明君) 各国立大学の施設の整備につきましては、国におきまして施設整備費補助金といったものを設けまして、これにより整備を図っているということでございます。
○西岡武夫君 いや、私がお尋ねしておりますのは、その建設業者等を決める場合の入札等について、これはそれぞれの独立行政法人たる、各、各ですね、各国立大学に一任されていると、こう理解してよろしいんですか。
○政府参考人(石川明君) そのようなことでございます。
○西岡武夫君 今日はもうこの法案の採決に入るという理事会での御決定でございますから、ここで本来ならば参考人等もお呼びして、今局長から御答弁がございましたのと実態が全く違っていると、現地の各大学で決めてはいないと、入札が行われる数か月前からどことどことどこの建設会社が建設するということが決定していると、内々。そういううわさを聞いて、ふたを開けてみるとそのとおりになっているという実例を私は持っています。これは一体どういうことでしょうか。
○政府参考人(石川明君) ただいまのお話につきましては、私、具体的なその事例、内容については現在ちょっと承知していないところでございます。
○西岡武夫君 いや、具体的なことを局長は御存じないと思いますけれども、各大学に任せられているというのは本当ですか。一切、一切文部省の方から、文部科学省の方からこのことについてはいかなる形であっても介入していないと。介入という言葉は適切でないと思いますけれども、いかなる形でもタッチしていないと、このように断言されますか。
○政府参考人(石川明君) 実際に、その施設整備を担当いたします業者の選定等につきましてそのようなことがあるというふうには私は考えてもおりませんし、承知しておりません。
○西岡武夫君 大臣にお尋ねをいたしますが、もしもこのことが、今局長から御答弁になったようなことでない実態が明らかになった場合に、どなたがどのような責任、今の局長の御答弁に対して責任をお取りになりますか。
○国務大臣(中山成彬君) 今の局長が答弁しましたように、適正になされていると、このように考えております。
○西岡武夫君 いえ、それが実態と違っていて、入札が行われるはるか以前から既に決定されていると。このごろはなかなか単独では、こういう時代でございますから、ベンチャーを組んでやるとか、いろいろ組合せとかなんとかそういうものもあるんですけれども、それも含めて、あらかじめ決定されていて結果もそのようになっているという実例を私は具体的に持っています。 今日は時間がありませんから、そこまで突っ込んで、どこのどこの大学のどういう建物をどの業者がどうしたということまでは申しませんけれども、そういう実態をあるということを私は承知をして、しかもそれが現地の大学においては一切関知できない状況になっているということを承知しています。これがもしも明らかになった場合には、文部科学省としてはだれが責任取られますか。
○国務大臣(中山成彬君) そういうことがあってはならぬことでございますし、現に私どもはそういうことがあるということは承知しておりませんので、仮定の質問にはお答えするわけにはいかないということでございます。
○西岡武夫君 今の大臣のお言葉を私はそれでは信用いたしまして、少なくとも今後そういうことはあり得ないと、このように理解してよろしゅうございますか。
○国務大臣(中山成彬君) そうでなければならないと考えております。
○西岡武夫君 最後に、もう時間も経過いたしましたので、最後にもう一点お尋ねをいたします。 今後、今、全国の公立、都道府県立の大学、公立の大学、私立の大学、かなり将来に対する経営が心配されると。どこまで、いつまで存続するのかということをそれぞれ模索しているといいましょうか、悩んでいる大学がたくさんございます。これは文部科学省としても十分御承知と思います。 そうしますと、この独立行政法人化した国立大学が、これは将来の問題として、公立大学、私立大学も含めて統合するというようなことは予想されておられますか。
○政府参考人(石川明君) 今のお尋ねでございますけれども、私立大学等を取り巻く経営環境が非常に厳しくなっているということは御指摘のとおりでございます。 また、国立大学につきましては、私ども、運営費交付金等をしっかり措置しながらこれの教育研究の発展を支えていきたいと、このように考えておりまして、現時点ではそのような、御指摘のようなことは考えていないというか、考えられないところでございます。
○西岡武夫君 それが具体的に具体的な事例として出てきた場合には、文部科学省としてはどのように対応されますか。
○政府参考人(石川明君) 公私立大学との間の再編統合ということでございますけれども、法人や大学の法的位置付け、あるいはその財源負担の問題等もございます。現行制度下では、直ちに再編統合を行うということにつきましては難しい問題がたくさんあろうかと思っております。 ただし、今後、特に地方を中心といたしまして、設置形態の違いを超えた大学間の連携、協力、支援の必要性といったものは大いに高まってくると予想しておりまして、この点につきましては今後の重要な研究課題であると、このように認識しているところでございます。
○西岡武夫君 これで最後でございますが、さきのこの当委員会で奨学金の問題等が御議論がございました。今まで私の記憶では、国立大学の入学金もでございますけれども、特に授業料につきましてこれを値上げをずっと続けてきた。そのときに値上げされましたものについては、その金額分はおおむね奨学資金に充てると、授業料の値上げ分で学生に負担をしてもらった分については全額大体奨学資金の増額に充てるということで進んできたというふうに私は思っておりますけれども、これからの、まあこれからそう値上げばっかりされても困るんですけれども、奨学資金と授業料の値上げの関係についてはどのように御認識になっているか、最後にお尋ねをいたしまして、私の質問を終わります。
○政府参考人(石川明君) 学生の修学機会の確保をするということは大変大事なことでございます。 かつて、委員が今御指摘のように、国立大学の授業料を上げたときにも奨学金を拡充をしているというような実績がございます。また、今回の授業料、国立大学の授業料の標準額の改定に際しましても、私ども、この点にも十分留意をいたしまして奨学金の充実に努めたわけでございまして、平成十七年度予算におきましても、無利子奨学金の貸与月額の増額、これは千円増額でございますけれども、これを含めまして、無利子、有利子奨学金を合わせまして対前年度比で六百九十億円の増額、これで七千五百十億円の事業費をもちまして、対前年度六万九千人増の、総数で百三万四千人の学生に奨学金を貸与すべく事業の充実を図っているところでございます。
○西岡武夫君 終わります。
○下田敦子君 おはようございます。委員の下田敦子でございます。よろしくお願い申し上げます。 ただいまはまた、我が党の西岡武夫委員の重厚な御質問に大変勉強になりました。もっと早く御指導をいただいて今日の質問に臨むことも必要だったなということを今思っております。 それでは、国立大学法人法の一部を改正する法律案について質問をさせていただきます。 平成九年、国立大学協会は国立大学の独立行政法人化に反対をされました。その訳といたしましては、定型化された業務、それでもって短期間で効率を評価しようとすることは、本来、教育というものは自由濶達で、しかもその長期的な視点からふさわしくないという意見が、大変大きな大学からそういう声があったやに聞いております。また、独立行政法人通則法のままでは国立大学を真に変容せしめることはできないと。その後に、独立行政法人化に関する調査検討会議が持たれて、独自に、この国立大学の場合には異なる仕組みを用いてスタートしたというのを記憶いたしております。当時の文部省においては大変御担当の方が御苦労されて、悩みに悩み抜いておられたのをつぶさにうかがっておりましたので、あれから随分歴史もたったなという、時間がたったなということを今ふと思い起こしております。 そういう視点から、私は、昨今の、この独立行政法人制度そのものが二〇〇一年にスタートして以来、その後どうなっているかをちょっと、そういう視点からちょっと所感を述べさせていただきたいと思います。 大変増え続けて、昨年の十月末でたしか百八法人になったと伺っております。これに国立大学法人の八十九を加えるかどうかは別の問題といたしまして、小さな政府を目指してのこの実質百九十七法人に及ぶということは、政府の業務実施部門として、あるいは企画立案の部門として、独立という意味から見ればこれは一歩前進したのではないかなというふうに思います。 しかしながら、実態は所期の目的から随分外れたという意見もあって、昨今問題になっているのは、特殊法人以上の官の聖域になっているのではないかということが言われまして取りざたされて、天下りやあるいは国家公務員を上回る年間給与が支給されたり、またその運営費交付金なる実質補助金が出ているということもまた聞いております。 これは国立大学法人のこととはまた別ですが、例えば雇用・能力開発機構のように、予算のほとんどが雇用保険の積立金から支払われ、運営上の人件費にも使われている実態が次々と出てきております。そこで、昨年九月から、総務省の独立行政法人評価委員会始め三機関による見直し作業が始まった模様でありますが、最近は社会保険庁改革の中で年金運営組織の独立法人化を見送る動きも見受けられます。 このたびの富山三大学の統合、筑波技術短期大学の四年制化、政策研究大学院大学の事務所所在地の変更等、基本的には将来重要と思われるテーマでありますので、よく理解いたしたいと考えております。 二〇〇二年、第百五十四回通常国会において、国立学校設置法改正に伴う参議院文科委員会の附帯決議にも「地域の意見が再編・統合に反映されるよう努めること。」とありますが、実際、このたびの統合により、地域の意見、要望、先ほど来伺っておりますと、また西岡武夫委員の長い長い御経験から随分いろんな変遷があったのだなということが今初めて分かりましたが、そういうことにおいての地域の意見、要望、これがどう反映されているかが第一に考えなければならないことだと深く思いました。 ここからより具体的な質問に入らせていただきます。 まず第一番目でございますが、主務省庁別に見た文部科学省の所管している行政法人数、これは他省庁に比べて多い方だと私も記憶しておりますが、現在、その実数、そしてまたそのうち国立大学法人数は幾らあるのか、加えて国立大学同士の統合設置された数は幾らであるかをお尋ねいたします。
○政府参考人(玉井日出夫君) まず、私の方から国立大学法人の数及び文部科学省所管独立行政法人の数についてお答えを申し上げたいと思います。 まず、独立行政法人の数でございますが、平成十七年四月現在でございますが、これは全省庁、十府省で百九法人があるわけでございますが、そのうちの二十七法人が文部科学省関係の独立行政法人でございます。 それから、国立大学法人の数は、今正に御審議をいただいておりますけれども、その前の段階でございますので、この四月現在で申し上げますと八十九の法人ということになっております。 なお、独立行政法人、先ほど申し上げました政府全体百九法人のうちの二十七法人でございますが、文部科学省の所掌事務というのは、御案内のとおり教育、科学技術・学術、スポーツ、文化と非常に幅広い分野を担当しておりますので、その関係からの数になっているというふうに御理解をいただければと思うわけでございます。
○副大臣(塩谷立君) 今、併せてお尋ねの国立大学の統合の数でございますが、現在までに十二組、二十四大学の統合が実現しております。この統合につきましては、既存の資源を有効に活用して、スケールメリットを生かした経営基盤の強化など、教育力、研究力の充実が図られているということでございます。 以上でございます。
○下田敦子君 ありがとうございました。 国立大学法人化後の大学経営状況について、昨年の春、各大学学長にアンケートをした調査結果があります。 まず、法人化が成功したと答えた大学が三五%にとどまりまして、あと、七六・四%の法人が十年以内に抜本的な制度見直しの論議が起きるだろう、あるいは起きる必要があるというふうな意味から厳しい意見が多かったようでありますが、将来、文科省は、大学志願者が、これ全入時代と言われておるわけでございますが、大学数が多過ぎるという意見とともに、この国立大学法人同士の統合を進めるお考えの表れなのか、またそういう深い御計画と申しますか、何かことがあるのか、それをまずお尋ねしたいと思います。 それから、今御答弁のありました十二組、二十四大学の大学において、教育研究及びそれらの大学の管理運営面で統合によるどのような効果、実績が上がっているのか、お尋ねをいたします。 併せまして、大変地元では心配も出ているわけなんですが、東北、北奥羽に所在します弘前大学、秋田大学、岩手大学の統合の動きがいろいろ取りざたされておりますが、その後の動きはどうなっているのかも併せてお伺いいたします。
○政府参考人(石川明君) 委員から三点のお尋ねがあったものと認識しておりますが、第一点目の国立大学の再編統合については、平成十九年に大学、短大の収容力一〇〇%といったことが予想されておりますけれども、こういったことをにらんでその数を減らすというような考えなのかというお尋ねかと理解をいたしておりますけれども、この国立大学の再編統合につきましては、そういった数を減らす、あるいはその数合わせというようなことではございませんで、限られた資源の有効活用によりまして、従来の各大学の枠内では不可能であったような教育ですとか研究等の抜本的な改革、発展を図るという観点から行うものでございまして、形式的な大学数の削減自体を目的としたり、単なる地理的な近接性等の理由から機械的に統合を進めるといったような性格のものではございませんし、またそういったものであってはいけないと、このように考えているところでございます。 それから、第二点目の再編統合による管理運営面のメリットについての御質問がございました。 この点につきましては、例えば二つあるいは三つの大学が統合することによりまして、財政基盤あるいはその管理運営面での基盤といったようなものがスケールメリット大きくなりまして、そういったスケールメリットを生かした、しっかりとした、あるいは規模の大きな経営も可能になると、このようなメリットがあるわけでございます。 より具体的に例を申し上げれば、例えば、統合いたしますことによりまして、事務局長でありますとか、あるいは例えば総務担当の幹部職員ですとか、そういった重複するようなポストも幾つか考えられるわけでございます。こういったものを再編整理をいたしまして新しい組織をつくるなど機能強化を図るといったようなことも十分に考えられるわけでございますし、現にこれまで再編統合を行ってきた大学につきましてはそういった取組が積極的に行われているところでございます。 それから、三点目の北東北の三大学についての統合の検討状況についてのお尋ねでございます。 御指摘の三大学につきましては、弘前大学、岩手大学、秋田大学が具体的な大学ということになるわけでございますけれども、相互の連携推進を図り相互の発展を期すということを目的といたしまして、平成十二年の八月に北東北国立三大学連携推進会議といったものが設置をされておりまして、この会議の下に三大学の再編・統合問題に関する懇談会といったようなものが設置をされておると、このように承知をしております。 この会議におきましては、平成十五年の九月に、懇談会の提言等を尊重し、三大学がそれぞれに大学としての独立性を保持しつつ、強い連携の下で共同歩調と議論を重ねて課題の具体化を進めるということで合意がなされておるわけでございまして、この会議ではこれまでも数次にわたって検討が行われておりまして、今後も適宜開催して、この中期目標、中期計画期間中、具体的には平成十六年度から二十一年度の間でございますけれども、連携協力の強化の具体的な方策も含めまして再編統合に関する検討結果をまとめると、このような予定になっておると承知をいたしております。 こういった再編統合につきましては、各大学の自主的な検討を尊重しながら、教育研究面で大きなメリットがある場合には進めてきておるということでございまして、文部科学省といたしましても、これまでと同様に、この北東北三大学についても大学における検討を見守っていきたいと、このように考えているところでございます。
○下田敦子君 ありがとうございました。 実は、私事で恐縮ですが、私が入りました弘前大学附属中学校が間もなくなくなるんだという、そういう何とも言えない話が市中に出ておりまして、同窓会の名簿を更に作り直さなければいけないとか、当時がどうであったかをきちっと整理整とんする必要があるとか、そういう大変不安を呼ぶような動きがございます。これは現実の話でありますが、弘前市の予算が、弘前大学の年間の予算と匹敵するぐらいのものを、弘前大学は持っております。非常にそのことにおいて論議を醸し出しているのが実情でございます。 次の三つ目の質問に入らせていただきます。 日本よりもはるかに早うございまして、一九八〇年以降の多くの行革をしてきたニュージーランドの中で、やはり高等教育への行革、またその影響をたくさん持っている国でありまして、それを報告書としてまとめたものがありました。先般それをずっと読ませていただきました。ニュージーランドにおいての国立大学法人は、私どもが予想以上に、思っております以上に企業化され、またその教育は市場競争を通して商業化が非常に進んでいる、顕著であるということがその報告書のまとめに書かれておりました。 私も三度ほどニュージーランドの大変歴史のある大学をそれぞれ拝見した経験がありますけれども、古い設備、校舎の下で夏も休むことなくサマースクールを開催したり、大学の職員が、言葉はちょっと大変失礼かもしれませんが、大学の自立を図る意味での稼ぐ機関といいましょうか、そういうことまで考え、あるいはまた独自の研究をかなり商業ベースに乗せていっている事例を見ることができました。 さてそこで、富山県の高岡市における高岡短期大学が統合によりどうなるのか。統合後、拝見した限りでは富山県に置くとだけ明記されているようですが、同大学が人口十七万都市、これは弘前とほぼ匹敵する大きさのようでありますが、この高岡市にもたらしてきた地域の経済活性化要因は実際どんなものであったか、その辺りを顧みる必要があると思います。そのメリット等を具体的な数字、あるいは現象をどのように、波及効果をもたらして示してきたか、それをお教えいただきたいと思います。 また、このまま高岡市に同短期大学が残るのであれば、大学経営上、経費の二重構造により、経営上の改革にはつながりにくいこともあるのではないかと思いますが、このことについてどのような計画をお持ちなのか、あわせて今後三校のキャンパスがそれぞれどのように利用されていくのかをお尋ねいたしたいと思います。
○副大臣(塩谷立君) 高岡短期大学の統合につきましてでございますが、この二十年間にわたってこの短期大学は地域に大変な貢献をもたらしてきたわけでございます。特に、金属工芸やあるいは漆器工芸、漆工芸など、地域の伝統産業を踏まえて、またそれに加えて芸術性あるいは実践的な教育を行って産業の継承や発展を担う人材を養成してまいったわけであります。加えて、造形やデザイン面でも伝統産業に大変貢献してきたわけでございまして、この大学が統合され四年制の芸術文化学部に転換していくわけでございますが、この伝統産業を含めた人材育成に、より一層の連携によって地域に貢献する大学と発展していくということを期待をしているところでございます。 三大学が統合されて、距離的にもかなり離れたところもありますので、その連携につきましては、共通の科目についてはお互いのそれぞれのキャンパスに出向いて講義を行ったり、また双方向の講義システムを活用したりして、また同時に、学生の交流も活発に行うためにはシャトルバスの運行を、これを行う。管理面におきましても、事務機能のネットワークとか、また統一的な組織運営ができるようにその担当理事を置いたり、また地域貢献面においては、全学的な拡充と有機的連携を図るために、企画立案あるいは連絡調整を行う地域連絡推進機構を設置するということで考えているところでございます。
○下田敦子君 それでは、今回の統合により、教育研究面でどのようなメリットがあるのか、あるいはまた管理運営面でどのようなメリットが期待できるのか、具体的にお話をいただきたいと思います。
○政府参考人(石川明君) 今回の富山三大学の統合につきましては様々なメリットがあるわけでございますが、先ほどの再編統合の一般論でもお話が出ておりますけれども、今回の統合によりまして、管理運営面におきましては、例えばスケールメリットを生かした業務の簡素化、効率化、こういったものが図られるわけでございますし、また三大学の豊富な人的な資源を有効活用することによりまして、管理運営基盤を強化して戦略的な大学運営を展開するといったようなことが可能になると考えております。 また、学長を中心とした執行体制の明確化を確立をするということとともに、事務組織におきましては、統合により重複するポスト等を活用することによりまして、新たな部門、例えば企画立案ですとか施設管理、産学地域連携、あるいは学生サービスなどの部門について強化充実を図るというような予定にしておるところでございまして、より効率的な事務機能の実現が期待されるわけでございます。 また、統合によりまして役員は削減をされることになります。十一人ほど減るということになりますが、こういったことに伴います予算につきましては、統合による学際領域分野の研究の推進ですとか、あるいは各キャンパス間における教育ネットワークシステムの経費などに活用するということにしておりまして、管理運営面のみならず、こういった幅広い教育研究面での発展といったようなことが大いに期待されるものと考えております。
○下田敦子君 それでは具体的に、各、現在の大学部門についてお尋ねいたします。 まず、国立大学法人化に伴いまして、富山医科薬科大学附属病院のことでございますが、お尋ねをいたしたいと思います。 昨今、医師養成の状態も法的に変わりました。それから、大変医療の世界がまた厳しいものがございます。そこで、予算書でも拝見いたしましたのですが、附属病院運営交付金を受ける附属病院においては経営の効率化が求められていて、平成十七年以降、病院収入の二%相当額の経営改善が課せられることとなるようでありますが、その目で見ますと、十七年度では九十億円の増収が課せられ、その分の附属病院運営交付金が減額されるということですが、統合後の運営状況をどのようにとらえておられるのかをお尋ねいたしたいと思います。
○政府参考人(石川明君) 国立大学附属病院の経営に関するお尋ねでございます。 今、委員お話がありましたとおり、大学病院の運営費交付金の算定につきましては、大学病院における教育研究と一般的な診療に係る経費を区分いたしまして、教育研究につきましては運営費交付金による積極的な財政措置を行うと。こうした形を取ることによりまして、病院収入の増減に影響されることのない仕組みを取っておるわけでございます。そしてまた、その一方で、国立大学病院におきます一般的な診療に係る経費につきましては原則として病院収入で対応するということといたしておりまして、病院収入だけでは対応できない場合には、つまり赤字状態になっているというようなケースの場合には運営費交付金を措置するといったようなことによりまして、診療機能に支障を来さないように配慮しているところでございます。 このため、一般診療に国費を投入するということでございますので、そういった大学病院、平成十七年度で見ますると、四十三大学のうち三十四大学がこれに該当するわけでございますけれども、これに対しましては、病院運営の効率性、透明性を求めるという観点から二%の経営改善目標を課しているところでございます。 各国立大学法人におきましては、このような状況を踏まえつつ、増収に向けまして、例えば在院日数の短縮ですとか病床稼働率の向上などの経営改善の具体的な取組といったようなものを進めておるわけでございまして、人間ドックの開設ですとか、あるいは美容外科とか、そういった外来の開設、いろいろな工夫が行われております。 そして、まだ平成十六年度の決算を見てみませんと具体的な見通しというのははっきり申し上げられませんけれども、ただいま委員からお話がありましたように、この二%の経営改善につきましては、金額にいたしますと大体九十億円ちょっとに相当するわけでございますけれども、この平成十六年度の見通しを今大ざっぱに見てみますと、これを上回る百億円以上の増収といったようなものが大体その見当としては図られそうである、そういったことで、これにつきましては今後も対応していけるものと私どもは考えておるところでございます。
○下田敦子君 安心いたしました。 では次に、先ほど西岡委員の方からも出ておりましたことの和漢薬研究所、このことについて少しお尋ねをしたいと思います。 同大学に附属しております和漢薬研究所、大変歴史と、地場のまた特性を生かされての歴史があるようでございますが、これが今後どのように扱われるのか、お尋ねをいたします。 御案内のとおり、東洋医学には傷寒論という古典があります。また、その傷寒論を究めるとある一冊の大変な古典に行き着くそうでありますが、その我が国でも一冊しかない東洋医学の古典が向かいの国立図書館にしかないと。そういうことで、大変この分野、研究する人にとってはある意味での御苦労があるようでありまして、四千年の歴史を有して、西洋医学と相和して、このごろやっとその日の目を見ています。 例えば、現在、薬価収載対象にもなりまして、随分大手の漢方の医学研究においてもなされておりますし、それから中国に参りましたときに、中国の医療の現場、大きい病院においても、中国医と西洋医が非常に学問的にしっかりとジョイントしてがんの研究あるいは末期のがん対策などもやっておられて、非常に私どもにすると、明治以来西洋医学にしか目が行かなかった者にしては、大変な研究だなと思うことがありますが、そういうことで、現在、ようやく我が国もこの漢方薬の研究あるいは東洋医学の研究から医療に欠かすことができないんだという現状が理解されつつあります。 このことについて、併せまして、どうお考えであるのか。日本で、私の知る限りでは今一つしかないように思うんですが、この附属している和漢薬研究所、これの将来のお扱いをどのようにされるのか、お尋ねいたします。
○国務大臣(中山成彬君) この富山医科薬科大学の和漢薬研究所は、昭和四十九年に富山大学の附置の研究所として発足したわけでございまして、昭和五十三年には富山医科薬科大学に移管され、これまで和漢薬のみならず世界各地の天然薬物の研究を行いまして、社会的な要請にもこたえてきたところでございます。 今回の統合によりまして、和漢薬研究所は、医薬、薬学に加えまして、理学、工学分野との連携を図り、さらに、先ほどもお答えいたしましたけれども、人文系分野との共同研究も積極的に推進することとしておりまして、和漢薬にかかわる総合研究を行う研究所として改組いたしまして、名称につきましても和漢医薬学総合研究所として変更するものでございます。 今、下田委員がお話がありましたように、近年アジア以外の国からも東洋医学とかあるいは漢方生薬への関心が高まっておりまして、特にアメリカにおきましては、西洋医薬に代わる代替医療として和漢医薬学研究に取り組むなど、この分野での世界的な注目が集まっている中でございまして、和漢医薬学総合研究所は、伝統医薬学研究のアジアそしてさらに世界の拠点として更なる発展が期待されておるところでございます。
○下田敦子君 ありがとうございました。 次にお尋ね申し上げます質問は、少し方向を変えてお尋ねをさせていただきます。 実際、私、負託を受けております立場から、幾つかの団体が今国会に懸ける期待もあってお尋ねもあり、また要望もされておりますので、改めてお伺いしたいと思います。 まず、医学薬学研究教育あるいは基礎医学研究のために使われている動物実験に関しましてですが、今国会に動物愛護管理法の改正を求める請願が出てきております。 動物実験に関しまして、詳しい専門家の方によりますと、現在、日本での医薬品、化粧品の製造、あるいは大学の基礎研究などに使われている動物実験は年間、哺乳類で約一千万匹に至るそうであります。意識しないまま、様々な場面で動物実験の恩恵を私どもは受けております。 ちなみに欧米では、法律に基づきまして、実験動物の正確な使用数や目的の公式な統計データ、政府によって公開されておりますが、日本では、関連学会によるアンケートを除いて正確なデータが全く存在いたしておりません。非常にそういう意味で、ある意味での後れと申しましょうか、そういう実態があって、関係者以外にはほとんど知られていない状況があると。 欧米では、動物実験の三原則と呼ばれる、苦痛の軽減、代替法の活用、使用数の削減、この理念が法律や指針、勧告であらゆる規制に反映されていると聞いております。アメリカでは、動物福祉法という、動物福祉法という法律があるそうでありまして、実験動物条項が連邦法として存在しているようであります。これに対しまして、日本の動物愛護管理法は、実験動物の苦痛の軽減しかうたっておりません。しかも、使われた頭数とか届出とか、そういうものに関しては非常に薄いものがございます。 今回、六年ぶりに同法の改正議論が進んでおりますけれども、これは議員立法による改正案が今国会に提出されていますので、多くを望んでいる団体があるということでございます。欧米のように三原則を反映した改正案にしていただきたいという要望が高まっております。動物、しかも実験に使われる動物の福祉に関する基本的な情報を公的に把握して公開されるような仕組みも取り入れてもらいたいという国民の願いであります。 この点について文科省はどのようにとらえておられるか、大学教育の観点からお尋ねをいたしたいと思います。 それから、先日、これはすばらしいなと思うのですが、文部科学省から農林水産省に対して、財団法人実験動物中央研究所が大臣の確認を受けていない遺伝子組換えマウス、これを使用した可能性のあることの連絡に応じられまして、素早くこれに対してお話をされたということが報じられております。さすがは文科省という気持ちでこの記事を拝見しました。この経緯がその後どうなっているのかをお尋ねをいたしたいと思います。 以上です。
○政府参考人(清水潔君) 実験動物についての取扱いについてのお尋ねでございます。 先生御指摘のように、動物実験は人の健康、安全あるいは医療の向上と密接不可分の、ライフサイエンス研究に必要不可欠なものでありまして、文部科学省としては適切に実施さるべきものというふうに考えております。 現在、動物実験につきましては、私ども、法令あるいは局長等の通知によりまして研究機関内の委員会による審査、承認、あるいは法律に基づく政府機関による審査、承認など、国により様々な規制の方式があるけれども、我が国では、先ほど申し上げたように、大学等研究機関に設置された委員会において実験計画の審査等を行い、種類、数の把握も含め適切な動物実験が実施されていると、こういうふうに承知しておるわけでございます。 現在、それぞれ、先生からも御指摘ございましたように、それぞれの実験動物がどのようなあれをしているかという、使われ方をしているかということについては、実験動物に関連する団体が調査、それを公表しているというふうな段階であるというふうなことでございます。 第二に、財団法人実験動物中央研究所についてのお尋ねでございます。 本年の四月に、財団法人実験動物中央研究所が遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律に基づき適切な拡散防止措置を取ろうとしているかを、確認を事前に受けないで遺伝子組換えマウスを飼育していたことが判明したわけでございます。当該マウスの飼育は産業利用目的であったことから、四月十四日、これを所管する農林水産省に情報提供を行いました。農林水産省は、当省からの連絡を受けて現地調査を行い、当該マウスの使用等を行っていた施設は以前から拡散を防止するための措置が取られており、拡散の事実はないことを生産記録等により確認したとしているところでございます。 農林水産省は、四月二十日、同研究所に対して法令に基づく報告を命じ、四月二十七日の同研究所からの報告書の提出を受けて、四月二十八日に研究所に対して文書で再発防止のための措置を徹底するよう厳重注意をしたと聞いております。 文部科学省といたしましては、当省所管の法人において遺伝子組換えマウスの不適切な取扱いがあったことは遺憾であり、今後このようなことがないよう対応をしてまいりたいというふうに考えております。
○下田敦子君 大変適切なお話で、誠に自然体系を崩さないためのお役所の対応に、文科省の対応に敬意を表したいと思います。 次に、国立大学法人の経営に関することで二、三お尋ねをさせていただきます。 学校の経費はその設置者が負担するということが学校教育法で定められております。国立大学法人化になる前の国立学校特別会計予算歳入割合と歳出における人件費の割合をお伺いいたします。 あわせまして、国立大学法人化後の運営交付金にも同じ内容でお伺いをいたしたいと思います。 以上です。
○政府参考人(石川明君) 国立大学の法人化の前と後におきます人件費等の状況のお尋ねでございますけれども、法人化以前の国立大学の特別会計と法人化後の運営費交付金におきましては、予算の計上の方法ですとかあるいは対象とする機関数、また非常勤の職員などにつきましての賃金の取扱い等が異なったりしておりますことから、単純な比較というのはなかなか困難でございますけれども、法人化以前の平成十五年度の国立学校の特別会計予算、これは二兆八千四十五億円でございますけれども、これにおきます人件費の割合は約五三%、金額にいたしまして一兆四千七百四十二億円、このような状況になっております。 また、法人化後の国立大学の予算につきましては、運営費交付金の使途の区分がなくなったということによりまして機動的、弾力的な執行が可能になったわけでございまして、人件費予算につきましても、各大学の自主的、自律的な判断の下で、運営費交付金と自己収入の見込額を合わせた予算の範囲内で、教育研究上の必要性ですとかあるいは業務運営上の効率化など様々な観点から、各大学の判断によりまして人員配置あるいは雇用計画の策定を行って人件費を見積もっておるところでございます。 十六年度におきます法人化後の人件費の割合につきましては、各大学からの決算報告、これは本年六月末を予定しておりますけれども、これを待たないと明らかにはならないところでございますけれども、十六年度の予算のベース等で見ますると、先ほど申し上げました法人化前の約五三%とほぼ同じぐらいではないかなと、このように考えているところでございます。
○下田敦子君 一般企業では三〇%、粗収入の三〇%が人件費の一つの目標であり限度であるということの経営的な数字があります。四〇%近くなるとこれ赤ランプが付くと、そういう決まりといいましょうか、目標が経営上ありまして、ただ、教育事業にかかわる場合はおおむね四〇から五〇になってもある程度はやっていけるだろうと、またそういう研究機能を持つためには必要だということが常がね言われているわけなんですが、旧国鉄のように六五%ぐらいになりますと、もうこれは完全に倒産でということがありましたけれども、そういう数字を前にしたときに、今の五三%、十六年も予算ベースで五三%という意味合いがどういう意味を持つかはこれからまた長いこと見ていかなければならないと思いますが、以前の特別会計の歳入割合というものから見れば、運営交付金になってその割合は予算の全体から見て、決算がまだ六月ということですから、割合から見て、その人件費が余り変わらないだろうということの見込みを立てておられるという意味はどういう意味合いでございましょうか。
○政府参考人(石川明君) 平成十六年度に法人化をスタートしたわけでございますけれども、法人化をスタートするに当たりましては、これまでの国立学校特別会計による財源、財政予算方式から運営費交付金方式に変わったわけでございます。この運営費交付金を、平成十六年度の運営費交付金を算定するに当たりましては、平成十五年度におきます実際の予算の内容、そうした教育研究活動の内容を踏まえまして、これと同等の措置をするという考え方の下に平成十六年度スタート時の運営費交付金を措置しております。 そういったこともございまして、基本的にはその中で使われます、その中におきます人件費を始めとした基本的な活動の形態は大幅には変わっておらないと、こういうことからそういう状況になっているものと、このように考えております。
○下田敦子君 ただいまの御答弁でもふと感ずるのでありますが、じゃ以前もたらされていた各大学へのお金とこの運営交付金というのはどう違うんだろうかということを単純に今思います。 それで伺いますが、この運営交付金の算定ルールについてお伺いいたします。 毎年定率の経費削減をするということが制度化されているということを伺いますが、効率化を図るということはこれ大変な経営上は必要なことで、どのような経営であれ、やはり赤字を出してはならないわけです、これは。ですから、効率化係数を一%としたことから、今後設置基準を上回る教員その他事務職員の扱いはどうなるのかお尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(石川明君) 国立大学法人の運営費交付金の算定ルールにつきましては、六年間の中期目標期間を通じまして、各大学が見通しを持って着実に教育研究を展開し得るように必要な運営費交付金を措置するということとしております。 法人移行時の平成十六年度予算におきます運営費交付金につきましては、各国立大学について従前の設置基準を上回る教員あるいは事務職員に対する人件費、こういったものも含めた法人化前の公費投入額、先ほどちょっと触れさせていただきましたけれども、これを踏まえまして、平成十五年度と実質的に同水準の額を措置しているところでございます。また、平成十七年度につきましても同じような考え方で、算定ルールに基づきまして、平成十六年度と実質的に同水準の額を措置しているところでございます。そして、この運営費交付金につきましては、人件費、物件費といったような区別を設けずに、言わば渡し切りの経費として各法人の御判断で自由な形でお使いをいただくという趣旨の経費になってございます。 そしてまた、今委員お話ございましたが、効率化係数といったようなものも、当然公費を投入するという観点から国民の理解を得るという視点も踏まえまして導入されているわけでございますけれども、これにつきましても別途、特別教育研究経費といったような費目事項にありますように、各国立大学の意欲、そして努力によって増額をするといったような仕組みも別途設けられているわけでございます。こういった中で、それぞれの大学におきましては、教職員組織の整備、そうしたものを含めまして、それぞれ自由に人事設計、組織運営といったようなものが機動的、弾力的に可能となるような形にしているものでございます。 そういった意味では、先ほど委員がお触れになりました、設置基準を上回る、あるいはその各大学が意欲的に取り組むような組織につきましても、必要に応じて教職員の増員ができるわけですし、先ほどの特別教育研究経費のような枠組みを使ってこれを私どもとして応援をするといったようなことも可能になっているところでございます。
○下田敦子君 憲法に教育の機会均等ということが定められております。先ほど来、西岡委員の方からもありましたように、やっぱり日本の国にとって非常に大事な、それぞれの志を持つ子供たちに対して志す教育を受けさせてやるというのが、やはり国民としても、国の機関としても一番考えなければならないことだと思うのですが、渡し切りの予算をもらえる大学がある、一方ではすべて預かる授業料で運営を仕切らなければならないという大学があるということにおいて、やはりまだまだこれは独立行政という意味から考えていく必要のある部分だと私は思います。 それから、次にお尋ねをいたしますのは、国立大学法人富山大学あるいは筑波技術大学の役員報酬及び職員の給与についてお伺いいたします。 法人の自律性の尊重、これは当然大事なことであります。各法人の支給基準によると聞きますが、国家公務員行政職を一〇〇とした場合に事務あるいは技術職員、研究職員の給与はどのぐらいであるか。また、法人の長及び非常勤理事、非常勤の監事の報酬についてもお尋ねをいたしたいと思います。 それから、少しこれは蛇足になるかもしれませんが、国立大学法人である東京大学の学長と例えば弘前大学学長の報酬の格差についてどういうふうにお考えでありますか、お尋ねいたします。
○政府参考人(玉井日出夫君) まず、新富山大学それから筑波技術大学におきます役員報酬、職員給与の考え方でございますけれども、これは委員御質問の中でもお触れになりましたけれども、それぞれ役職員の給与につきましては、自律性を持ったわけでございますので、したがってそれぞれの法人が教育研究の質の向上だとかあるいは業務運営の改善、効率化、こういう観点からどのようにすべきかという、やはり経営マインドというものをしっかり持った上で、同時に給与等に充てることができる財源というものも考慮しながら、自主的、自律的に決めるということになるわけでございます。 そのときの考え方としては、法律上にございますのは御案内でございますけれども、役員の報酬につきましては、法律上、その役員の業績が考慮されなければならない、そして役員に対する報酬の支給の基準については、国家公務員の給与、民間企業の役員の報酬等、法人の業務の実績その他の事情を考慮して定めなければならないというふうに法律で定められているわけでございます。また、職員の給与につきましても、法律上はその職員の勤務成績が考慮されるということにし、職員の給与の支給の基準につきましては、それぞれの国立大学法人の業務の実績を考慮し、かつ社会一般の情勢に適合したものとなるように定められなければならないというふうに規定をされているわけでございますので、このそれぞれの、国立大学法人法等の趣旨にのっとって、新たに設立されます新富山大学及び筑波技術大学の役員報酬及び職員給与の支給基準等の策定につきましては、それぞれが適正に行われるという形になるわけでございます。 そこで、先ほどの御質問の中で、国家公務員との比較ということで御指摘がございました。既に十六年度から法人化されているわけでございますが、国立大学法人の、まだ十六年度からされたばかりでございますので、今御指摘の意味は、国家公務員給与を一〇〇とした場合のいわゆるラスパイレス指数という意味であろうかと思いますけれども、これを現在集計したものは、現在のところはまだございません。 ただ、独立行政法人につきましては、そういう役職員の給与等の状況についての、給与等についての状況を国民に対して分かりやすい形で公表し説明責任を果たすということから、国家公務員との比較というものが既になされ公表されていることは御案内のとおりでございまして、したがって国立大学法人についてもそのような、こういう法人化後の初年度である十六年度の役職員の給与等の状況を公表すべく現在準備をしているところというふうに承知をしているところでございます。 ただ、先ほどの基本的な考え方、それから今のことを併せて申し上げて、今の実態でございますけれども、今既に各法人が給与規程を定めているわけでございますが、その各法人が定めた給与規程の俸給表を見ますと、ほとんどの大学において国家公務員の各俸給表に定められている国家公務員給与と同様なものとなっているというふうに承知をしておりますので、そういう意味において国家公務員のときと比べて何か大幅な変化が現在生じているとは思っていないわけでございます。 それから、非常勤理事、非常勤監事についての御指摘がございました。これにつきましても、やはり各国立大学法人がその自主性、自律性の下に決定するわけでございますけれども、そのときには、やはり国立大学法人の役員に対する報酬につきましてはその役員の業績等が考慮されなければならない等々、先ほど基本的な考え方を申し上げました。その上でそれぞれが定めているわけでございます。 月額あるいは日額というふうに形で定めているわけでございますが、例えば、今現在ちなみに各国立大学法人の十六年度における非常勤の理事、監事の報酬の基準、支給基準について日額で見ますと、おおむね日額で二万円から五万円程度というふうになっているわけでございます。 一般論でございますけれども、非常勤の役員の報酬につきましては常勤の理事、監事の報酬を考慮して定められているわけでございまして、一般的には常勤の役員の一日当たりの単価というものも念頭に置きながら各国立大学法人において定められているというふうに考えているわけでございます。 それから、最後、東京大学と弘前大学の御指摘がございました。これもまた自主的に決定するわけでございますが、ちなみに、御指摘でございますのでもう率直に申し上げますと、文部科学大臣に役員報酬の支給というものがもう既に届けられておりますので、それで見ますと、東京大学の総長の俸給月額は百三十二万八千円、弘前大学の学長の俸給月額は百十四万六千円となっておりまして、これはそれぞれの国家公務員のとき、つまり大学の学長の俸給月額は法人化前の国家公務員としての俸給月額と同額というふうに理解をしているわけでございます。それは、それぞれの大学からその大学の規模等々、こういうものを勘案しながら定められてきた経緯があるわけでございます。 以上でございます。
○下田敦子君 ちょっと並外れたお伺いでびっくりされたかと思うんですが、確かに東京大学というのは東京都内で一番水道料金の納入額が大きいところだそうですので、そういう意味から管理責任もそれは大きいわけですし、それを比べるのはおかしい話ではあるかもしれませんが。 私の言わんとするところは、かつて青森県内で山間へき地と言われるところの学力レベルと都市部の学力レベルが大変格差が付いた時代がございました。それは、やむを得ないいろんな事情がその昔からあったのだと思うんですが、大変当時見事だと思うことは、自発的に京都大学を終わった大変立派な先生方がかなりなへき地にもう御家族ごとそこへ行って長々その教育をされたという、わらじ校長先生という有名な方もおられましたし、また、やはり教育の地域間格差をなくするということは、やはり優秀な人ほど地方へ、そういう場所へ出向くべきだと、私はそう思います。 どうしても、今県立の進学校と言われるところにはそれぞれにというふうな、こうとらえ方があって、これではやはりいい教育を隅々まで施すということは私はかなりな手術が必要なときが来るのではないかなという、私見で恐縮ですがそう思っております。それでお尋ねをしたわけです。 それから、今後の国立大学法人の在り方としては、例えばオックスフォードあり、コーネルあり、ミシガン州立大学ありなんですが、それぞれがどちらかというと非常に小さな町、例えばコーネル大学は小さなイサカという町にあって、その町はコーネル大学でもっているというふうなことが諸外国の大学には見受けられるわけですが、どうしても日本の場合には、まあ東京から開けていったという経緯があるのでしょうか、この面においても中央集権的であっては、この国立大学という法人化が私はうまくやっていくことができない時期が来るのではないかなと、そういうことを特に思いますので、これは要望としてお願いを申し上げたいと思います。給料そのものを申し上げるのではなくて、やはり優秀な人ほどそれぞれ必要な地方へ、地域へ派遣するというか、行くような、こういう国立大学法人評価委員会辺りからお話ができるような、そういうそれぞれの大学においてのお話ができれば私は大変有り難いことだと思います。 それで、伺いますが、次の十一番目の質問ですが、今申し上げました国立大学法人評価委員会の勧告が、この報酬の引下げ云々で今まであったかどうか、これをお尋ねいたしたいと思います。
○政府参考人(石川明君) 国立大学法人の評価委員会から具体的にこういった役員の報酬等について意見が申し述べられたということは、現在のところまだそういったケースはございません。
○下田敦子君 それでは、次のお尋ねに参ります。 次に、法人、略させていただいて、法人の役員ポストについてお尋ねいたします。 実際、これらの役員ポストにいわゆる官僚OBと言われるような方々、指定職であるとか審議官以上の方が、今まで天下りをされている方々はどれぐらいおられるのか、お尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(玉井日出夫君) 役員の決め方でございますが、これはもう御案内のとおり国立大学法人でございますので、学長のリーダーシップに基づいて、その学長、経営を補佐する立場である理事の任命ということでございますので、学長自らが責任を持って行うわけでございます。つまり、人事権という形で責任と権限を持っているわけでございますので、そういう目で、各学長においては大学の教育研究や運営に高い識見を有する者を幅広い分野から選考し任命を行っているわけでございまして、具体的には、既に法人、もう十六年度に切り替えていったわけでございますけれども、それまでの副学長あるいは事務局長を役員に任命したり、あるいは経済界や私学関係者、あるいは高度な専門職業人などを招いて責任者を理事として選任をしていったわけでございます。 そういう意味におきまして、文部科学省出身者がどれだけいるのかと、こういう意味でございますと、国立大学法人の理事、監事で、平成十七年、今日でいいますと五月十六日現在で申し上げますが、全部で理事は四百十四名でございますけれども、そのうち文部科学省出身者は六十名でございます。それから、監事は百七十八名ございますが、そのうち一名ということになっております。御指摘の中で審議官という言葉をお使いになりましたけれども、本省の、文部科学省の審議官あるいは部長経験者以上の者で理事あるいは副学長といった立場にいる者は五名ということになっております。 ただ、先ほど来申し上げましたように、いずれにせよ、これは学長が自らの責任と権限において適任者をやはり適材適所という観点から選ばれてきたものでございまして、私ども文部科学省におきましても、そういう要請があれば、また適材適所という観点から御協力を申し上げている、こういうものだというふうに御理解をいただきたいと思います。
○下田敦子君 もちろん学長の人事権、これがあるからこそこういうことはでき得ると思うんですが、どうも、先ほどの西岡委員のいわゆる入札の問題とは意味合いがちょっと違うかもしれませんけれども、本当の意味で独立しているのだろうかということをやはり私は問わざるを得ない。やはり自由濶達な、長期的視点から見て、この国立大学を特徴ある個性的な、真に独立して、つらくも、あるいはまた経営を臨んでいくということであるならば、やっぱりこれは親離れをするべきだということを私は強く申し上げたいと思います。 それから、次のお尋ねであります。 国立大学法人は、産学連携を急速に深めております。強く思いましたのは、せんだって山口県に参りまして、山口大学、見事な研究開発をされておられて、私はすばらしいものを感じて帰ることができました。その観点から見ても、研究成果の知的財産などを事業化する方向において、国有財産の合計額から負債を差し引いた財産時価評価額、これを確定し、更に簿価に乗せていかなければならないと私は思います。 ところが、この状況が余り進んでいないということを伺いますけれども、現在どのようになっているのか、お伺いいたします。また、いつごろまでこの作業が終わられるのか、お尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(石川明君) 国から各国立大学法人に承継された財産の評価についてのお尋ねでございますけれども、国立大学法人におきましては、法人成立の際に、現に教育研究の用に供しておりました土地建物等の国有財産につきまして国から出資をされたところでございます。当該土地建物等の評価につきましては、国立大学法人法の規定、具体的には附則第九条の第五項でございますけれども、これによりまして、法人成立の日現在における時価を基準といたしまして国立大学法人の財産評価委員が評価した価額、このようにされておるところでございます。当該財産評価委員が、不動産鑑定士等の専門家の評価も参考にいたしまして、昨年九月までにすべての国立大学法人における評価額を決定し終えているところでございます。
○下田敦子君 昨年の九月というと、十六年の九月にすべてのこの独立行政法人化した大学の財産が、時価評価額が出ているということとして伺ってよろしいんですか。──であれば非常に安心でありますが、将来的に、やはりいろんな研究その他進めていく場合には借財をしなければならない時期も当然あるだろうと思います。そういうときに、やはり大学の持っておられる資産価値が簿価に出ていなければ、これは融資はしていただけないわけでございまして、そういうことを心配になりましたのでお尋ねをいたしました。 それから、次の十五番目の質問ですが、基本的な質問で恐縮ですが、この法案を拝見しておりますと、解散についての定めやそのプロセスが記載されてないように私見ました。これはなぜなのか、お尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(石川明君) 国立大学法人の解散についてのお尋ねでございますけれども、国立大学法人の解散につきましては、国立大学法人法の第三十五条において準用をしております独立行政法人の通則法第六十六条におきまして「別に法律で定める。」と、このようなこととなっております。この規定に基づきまして、今回の統合等に伴う解散につきましては、この今回審議をお願いいたしております法案の附則第五条等で具体的な定めを設けているところでございます。 このように、「別に法律で定める。」というようなことにしておりますのは、国立大学の業務は学術研究ですとか高等教育など、水準の向上と均衡ある発展を図るというような重大な任務を持っておりまして、国立大学法人自らの判断で解散できるというような形にすることはできないという面が一つありますし、また国立大学法人の解散の理由といたしましても、再編統合ですとか、あるいは短期大学の四年制化など様々な形が考えられるわけでございまして、その個別の解散の状況によりまして解散時に処理すべき内容といったようなものも異なってくるというように考えられるところでございまして、事前に一律に定めることにはなじまないといったような事情があるわけでございます。 この今回の本法案では、統合する国立大学法人や四年制大学となる国立大学法人は、新法人が成立する時点で解散をするといったようなことが改正法の今回の附則の第五条の第一項で定められておりまして、その具体的な取扱いといたしまして幾つか、例えば権利義務は新法人へ承継すると、あるいは決算等の残務処理は新法人が引き継いで行う、あるいは統合する大学や四年制化する短期大学に在籍する学生につきましては、十全の教育課程を統合後の大学等が提供するなどの規定が置かれているところでございます。
○下田敦子君 この部分だけが通則法によるということが私は初めて今分かりました。これがいいのか悪いのか、それによっていっていいのかどうか分かりませんが、どこまでも、じゃ解散ということではなくて、再編統合によるということは、本当の意味の独立行政法人として考えていくということは私はちょっとできてないのではないかなというふうに思います。 会社法であれ、普通の私学であれ、これは解散ということは常がねいつも意識をして物を運営していくわけでございましょうから、少子化の時代において当然定めるべきことと私は思います。それを意見を申し上げて、次に入らせていただきます。 じゃ、具体的に筑波技術短期大学の四年制化のことについてお尋ねをいたします。 実は、この質問に入らせていただきますときに、強く要望を申し上げたいと思います。障害者という言葉の害が害虫の害になっているのが、今ずっとどこの省庁でも同じなんでありますが、長い長い時間を掛けて、この障害のある方々の立場にしてみれば、これは困るというか気の毒だというか、この害はいしへんに疑うという字を書いて礙げるという字を使うべく、これは地方議会においてもかなりお話をし、問題になり、そういう方向付けが生活福祉部辺りからもあったんでございますけれども、当用漢字のせいなんでしょうか、旧字体のせいなんでしょうか、なかなかこれが前進いたしません。ですから、でき得るならば、こういうことも文部科学省の方からも意識的にお願いをしたい。障害を持っている方々、そしてまた、その親御さんにおいては少しくやっぱりナーバスになっている部分でありますので、よろしくお願いをいたします。 さて、この筑波技術大学化の問題のまず第一でありますが、かなり昨今、厚労省の調査によりましても、生活習慣病、様々の要因で糖尿病網膜症を発症して失明に至る割合が二〇・二%にも上っているやに伺っております。ですから、当然、高齢者施設においても失明による方々の施設が重要になってきていると同じように、小児糖尿病も増加傾向にございます。途中失明ということでもありますけれども、これらのことも十分踏まえた上で、将来的に重要な大学になるのではないかと思いおります。 伺いますが、重度の、いわゆる全盲の方々、あるいは中程度、軽度の視覚障害者の、いわゆる弱視の方々の、含めまして、卒業後の就職状況について、まずお伺いしたいと思います。
○政府参考人(石川明君) 筑波技術短期大学の卒業生の就職状況についてのお尋ねでございますが、筑波技術短期大学におきます視覚障害者が在籍をいたしております視覚部の就職状況につきましては、平成十五年度は就職希望三十四人いらっしゃいましたけれども、このうち三十二人、率にしますと九四%でございますけれども、三十二人の方が病院あるいは情報通信関連企業等に就職をしていらっしゃいます。そして、過去五年間、平成十一年度から十五年度を見ますと、この就職率の平均は九三・八%という状況でございます。 なお、平成十五年度の就職希望者三十四人のうち全盲の方は一名いらっしゃいますが、この方につきましては、医療機関、これは介護福祉施設でございますけれども、こちらの方へ就職しておられます。過去五年間で見ますと、十二人の全盲の方が就職をしていらっしゃる、こういう状況でございます。
○下田敦子君 済みません。長い時間をいただいていますので、もう少しよろしくお願いします。 実は、卒業者の方からの申出といいましょうか、これ私個人としても要望させていただきたいと思います。 例えば、短大を終わる、将来的には大学を終わる、就職をする。ですが、なかなか、いろんな就職先によっても障害を理解してもらって様々な援助をいただきながら勤めるということが困難になることが多いそうであります。その後の調査をしなければならないということがあるのだと思うんですが、さればとて、二、三年で辞めざるを得ない状況があって、辞めて自立して何か指圧なり、そういうものの生業を営むというところまでいってもやれない。非常に就職が、なかなかにそういう意味では、卒業後すぐはいいんだけれども、経過的に自分で自立していけないということがあるやに伺いました。それをどういうふうにしていったらいいかは、これ社会全体の問題になるのかもしれませんが、少しく心配になるお話でございましたので、よろしくお願いをしたいと思います。 それから、次のお尋ねであります。 普通、大学の教授陣の審査、資格審査というものは、主にその研究実績ですとか論文の数あるいは著書に視点が置かれがちであります。ですが、こういう特別な視覚・聴覚障害の指導に当たられる教員の専門性というものは、またこれらの研究だけではない、特に必要なのは、特殊教育の場での教育の実績を十分問わなければならない。そうしないと、これからの実際の四大にしても、なかなか生かし切った教育ができないのではないかというふうに思いますが、こういう教員の専門性の研修状況とか、あるいは教員の養成についてどのように特別にこれから御計画をお持ちなのか、お尋ねをします。 併せまして、TA、いわゆるティーチアシスタント、それからRA、リサーチアシスタント、この配置の状況をお尋ねをいたします。
○副大臣(塩谷立君) 各大学の教員採用につきましては、それぞれの大学が自律的に行われるものであり、それぞれ教育研究上の目的や特色等を照らして適切に判断すべきものであると思っております。 筑波技術短期大学において、これまで教員の採用につきましては、その審査については、一つは障害者の教育に熱意を持って取り組める者ということで、これが応募資格となっております。同時に、今委員おっしゃったとおり、教育の経験ですね、あるいは障害のある学生に対する教育、学生指導に関する抱負等を提出させることにより、教育面をより重視した教員採用の審査が行われております。 今後の筑波技術大学においても、聴覚・視覚障害者を対象とする我が国唯一の高等教育機関としての使命を踏まえて適切な教員採用を行ってまいると考えております。
○下田敦子君 ありがとうございました。 現在、全国に百七十七の盲・聾学校があるというふうに承知しておりますが、これらの学校から同短期大学に今まで進学状況はどういうものであったか。過去何年間かでも結構でございますから、入学者の増減状況をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(石川明君) 筑波技術短期大学への盲・聾学校等からの進学状況でございます。三年間につきまして数字がございますので、御紹介をさせていただきます。 平成十四年度の入学者でございますけれども、聴覚部五十五人の入学者のうち、聾学校から三十四人が入学しております。そして、これは六一・八%になりますが、視覚部の方は、四十三人の入学者のうち盲学校から十一人、二五・六%でございますが、大学全体では、九十八人のうち盲・聾学校から四十五人、四五・九%の方が入学をしているという状況でございます。 十五年度については、聴覚部におきまして、五十三人のうち聾学校から三十六人の学生さんが入っております。視覚部におきましては、四十四人のうち盲学校から十六人入学をしておると。大学全体では九十七人のうち五十二人の方が盲学校及び聾学校から入学をされているということで、この割合は五三・六%ということになってございます。 そして、平成十六年度でございますが、聴覚部五十人の入学者のうち、聾学校から二十五人入学されております。そして、視覚部におきましては、四十一人のうち盲学校から十二人入っておられまして、大学全体では九十一人のうち三十七人の方が聾学校及び盲学校から入っておられると、この率は四〇・七%と、こういう状況でございます。
○下田敦子君 最後の質問です。長い時間、大変ありがとうございます。 まず、障害の中で、私ども、健常者と言って差し障りがあるのではないかと思うんですが、目が見えないということが一番大変コミュニケーションが取りにくいのではないかなというふうに思っているんですが、実際は、この障害の様々なことに当たってみますと、聞こえ、言葉、これが一番コミュニケーションが取りにくいということがよく分かります。 そこでお尋ねをいたしますが、この同大学には聴覚障害のサポートに当たる言語聴覚士、この方々の専門家が何人いらっしゃるかお尋ねをしたいと思います。これは併せて申し上げますと、医学的な治療それからリハビリ治療の専門家がいることがやはり私は大変より一層充実した専門の場ができると思いますので、お尋ねをいたします。 それから、これは大臣に要望申し上げたいんですが、実は弘前大学医学部は、かなり歴史もあり、それなりの立派な業績を上げておりますが、ここに、今法律も大分変わりまして、厚労省からかなりいろんなことで変わってきておりますけれども、聞こえに障害があって生まれている新生児、この新生児に対して、一週間以内に聞こえの検査をすることが、今厚労省もやり始めまして、予算も付いて、大変これは前進だなと思っておりますが。例えば、手術が受けられる年になりまして、二歳とか三歳、なるべく早い方がいいようでありますので、人工内耳を埋め込む手術を受けます。そうするところまではその附属病院でできるんですが、問題はその後のリハビリが約一年近くなければできない。それがその人工内耳の埋め込みの手術だそうですが。弘前大学に言語聴覚士、これに当たる、言葉のリハビリをする言語聴覚士がおりません。協力をしているような状態でございます。ですから、立派な大学であるのにこういうことができていないということが、非常に私は地域の子供たちがかわいそうでならないわけでございまして、そういうことから要望を申し上げたいと思います。
○政府参考人(石川明君) 言語聴覚士についてのお尋ねでございまして、言語聴覚士、御案内のように、言葉によるコミュニケーションの問題の本質ですとかあるいは発言メカニズムを明らかにして対処法を見いだすために検査、評価を実施したり、あるいは必要に応じて訓練、指導、助言を行うといったような専門家でございまして、医療の専門職あるいは教師の方々とも連携をして、コミュニケーションの面から聴覚障害者の方々が豊かな生活が送れるように支援をするという役割を担っているものと理解をいたしております。 筑波技術短期大学におきましても、二名の言語聴覚士の方が障害者高等教育センターの障害者支援研究部門に所属をしております。一名が助教授でありますし、またもう一名は講師という形で、その資格を持った者が活躍をしておりまして、学生や一般の方々に対して、聴力検査あるいは補聴器のフィッティングなどの相談、そして様々な訓練等に協力をして大変活躍をしておると、このように聞いておるところでございます。
○国務大臣(中山成彬君) 弘前大学に言語聴覚士がいらっしゃらないというお話でございますけれども、ちょっと調べてまいりまして、そういう方向で厚生省の方にもお願いしてみたいと思っております。
○下田敦子君 大変長い時間ありがとうございました。
○委員長(亀井郁夫君) ありがとうございました。 それでは、他に発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 国立大学法人法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(亀井郁夫君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、佐藤泰介君から発言を求められておりますので、これを許します。佐藤泰介君。
○佐藤泰介君 私は、ただいま可決されました国立大学法人法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党及び日本共産党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 国立大学法人法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府及び関係者は、本法の施行に当たり、次の事項について特段の配慮をすべきである。 一、国立大学法人の再編・統合に当たっては、教育研究基盤の強化とともに、個性豊かな大学の実現に資するよう努めること。また、地域の知の拠点としての役割にかんがみ、各国立大学法人は地域との更なる連携に努めること。 二、再編・統合後の富山大学については、医薬理工融合による和漢医薬学を始め統合医療を総合的に教育研究するための我が国の拠点として十分に役割が発揮できるようにするなど、その拡充・発展を図るとともに、高岡短期大学がこれまで果たしてきた地域貢献の伝統を継承し発展させるよう努めるほか、様々な工夫により、キャンパス分散による不利・不便を克服し、再編・統合の実を上げるよう留意すること。 三、障害者に対応した高等教育機関の整備については、筑波技術大学の整備・支援に努めるとともに、一般大学における受入れの促進を図ること。特に、筑波技術大学は、聴覚・視覚障害者を対象とする我が国唯一の高等教育機関であることにかんがみ、大学院の設置について積極的な検討を進めるとともに、障害者教育に関する支援及び情報の発信、障害者のための機器の開発、技術等の習得方法の研究、新たな職域の開拓や雇用機会の確保等に努めること。また、大学評価に当たってはその教育研究の特性に十分配慮すること。 四、短期大学がこれまで果たしてきた役割と今後の重要性にかんがみ、その振興・助成に十分に配意するとともに、卒業生が学部等に円滑に編入学できるよう留意すること。 五、授業料等の標準額については、経済状況によって学生の進学機会を奪うこととならないよう、適正な金額・水準とするとともに、標準額の決定に際しては、各国立大学法人の意見にも配慮するよう努めること。また、日本学生支援機構等の奨学金の更なる充実を図るとともに、授業料等減免制度の充実や独自の奨学金の創設等の各国立大学法人による学生支援の取組について、積極的に推奨・支援すること。 六、国立大学法人評価委員会による中期目標に対する評価の基準を示すとともに、運営費交付金を算定する際にその評価結果がどのように反映されるかを速やかに明らかにすること。 七、国立大学において、質の高い教育研究成果を得るため、先端施設のほか、老朽施設、学生寮の整備など教育研究環境の着実な整備を推進すること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(亀井郁夫君) ただいま佐藤君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(亀井郁夫君) 全会一致と認めます。よって、佐藤君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、中山文部科学大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。中山文部科学大臣。
○国務大臣(中山成彬君) ただいまの御決議につきましては、その御趣旨に十分留意をいたしまして対処をしてまいりたいと存じます。
○委員長(亀井郁夫君) ありがとうございました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(亀井郁夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 どうも長時間ありがとうございました。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時十八分散会