文教科学委員会 第2号
- 発言数
- 226 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2005/03/15
会議録
○委員長(亀井郁夫君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として警察庁長官官房審議官吉田英法君外八名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(亀井郁夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(亀井郁夫君) 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のうち、文教科学行政の基本施策に関する件を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○北岡秀二君 おはようございます。 大臣の所信を受けまして、私の方からは基本的なところを数点お伺いをさせていただきたいと思います。 まず、教育基本法の改正について、実を申し上げると、私、昨年委員長をしておりましたときに、教育基本法の改正があるであろうということで委員長をやらしていただいて、ちょっと流れました。そしてまた、なおかつ、今国会も改正提案が出てくるかなと思うとなかなか危うい状況で、果たして出していただけるかどうか、いろんな状況があるようでございます。 大臣の方も所信で改正についての思い、多少述べられましたので、私はこの教育基本法の改正、非常に大事な教育改革の中での大きな原動力になるという意味で、期待を込めて、まだ出ておりませんが、一、二点お伺いをさせていただきたいと思います。 基本法の改正に関しましては、その必要性、いろんな切り口で議論はされます。しかし私なりに、皆さん方もいろんな思いもあるだろうと思うんですが、一つの側面として社会現象、これ考えてみますと、つい最近もございましたが、親が子を殺す、そしてまた子供が親を殺す。多分数十年前だったら非常にショッキングな事件としてしばらくの間、世間の中で大騒ぎ。ところが、最近どうでしょう。もう本当に大変痛ましい事柄ではございますが、余り驚かなくなった。この現実、もう本当に麻痺をしたといったらおかしいんですが、大変な社会現象が進行しておるなと。 さらに、青少年あるいは大人が起こす事件、事故を考えてみましても、これもかつてはその原因を調べてみると、特殊な要因であったり、あるいは暴力団が絡んでおったり、ある意味で申し上げると非常に因果関係がはっきりしておった。これも最近の現象を考えてみると、いつ何どきどこで、それも全く普通社会の中で凶悪事件なり大変な事件、事故が起こるか分からない。これも国民から申し上げると非常に大きな社会不安を起因をいたしておりますし、果たしてこのまま行って世の中がどうなるんだろうというような不安要因を巻き起こしております。 これはもうだれしもが考えることでございますが、すべてがその原因とは思ってはいないだろうと思うんですが、教育にも非常に大きな原因があるんじゃなかろうかと。私どもから申し上げると、人づくりの原点である教育に間違いあるいは対応不足があったんではなかろうかと思うのは当然の事柄だろうと思います。社会環境あるいは時代環境の変化に基本的なところで十分対応し切れていないんではなかろうかという現状で、本当に今の教育基本法が国の将来を担う人づくりの指針として堪え得るであろうかどうかと、本当にそういう面での疑問を持たれる方というのは非常に大勢いらっしゃるだろうと思います。 今までの教育基本法改正の議論の中で、公と個人のバランスをどう図るか、あるいは家庭教育の問題、これにどう切り込んでいくか、さらには高等教育をどう位置付けるか、そしてまた伝統、文化をどうはぐくんでいくか、国を愛する心、社会を愛する心をどう位置付けるか等々、議論はされております。大臣も折に触れて、その辺りの掛ける期待みたいなのをいろんなところでお話をされておりますが、この教育基本法改正の機運が非常に高まっておる中で、改めて大臣の基本法改正に掛ける期待、率直にまずお話をいただきたいと思います。
○国務大臣(中山成彬君) おはようございます。 北岡委員から、今の社会状況、いろんな犯罪、多発するそういう状況を踏まえながら、教育基本法改正の必要性について説かれたわけでございますが、私も全く同感でございまして、今私ども教育改革に取り組んでおりますが、やはりもういろいろ突き詰めていきますと、その根本といいますか、から変えていかないかぬなということをつくづく感じるわけでございまして、そういう意味で、御承知のように、この教育基本法というのは昭和二十二年に我が国の教育理念を定めるということで制定されましたけれども、その後一貫して、一回も改正されることなく今日に至っておりまして、この教育基本法というものが戦後の我が国の教育水準あるいは社会の発展に寄与してきたということは、これはもう紛れもない事実だろうと私は評価したいと思うわけでございますが、しかし、本当に時代が変わりまして、教育をめぐる環境も変わってまいりました。 今御指摘ありましたが、いろんな事件が起こる、教育でも、学ぶ意欲の低下だとかあるいはいじめだとか不登校だとか、いろんな深刻な問題が生じてきておるわけでございまして、そういう意味でも、我が国教育の在り方をその根本にまでさかのぼって見直して抜本的な改革を行う必要があるんじゃないかと、このように考えているところでございまして、政府としても、平成十二年でございますか、教育改革国民会議以来、歴代の内閣がずっとこの問題については熱心に取り組んできたところでございまして、今から二年前になりますが、平成十五年の三月には中央教育審議会におきましても、これからの新しい時代における教育を実現するということから、教育基本法につきましては、現行法を貫いておりますけれども、人格の完成あるいは個人の尊厳、こういった普遍的な理念は今後とも大切にしながら、公共の精神とかあるいは道徳心、伝統、文化の尊重、家庭教育の役割など、今日極めて重要と思われる理念や原則を明確にするための改正が必要である、このような答申をいただいたところでございまして、その後、与党におきましても与党教育基本法改正に関する協議会及び検討会におきまして精力的な議論が進められておりまして、もう五十回を超える会合が開かれているというところでございます。 文部科学省といたしましても、また私といたしましても、今後とも国民的な議論を深めながら、この中教審の答申、そしてまた与党における議論を踏まえて、できるだけ早くこの基本法を改正に持っていきたいと、そういう思いでいるところでございます。
○北岡秀二君 先ほど私申し上げましたとおり、できるだけ準備ができ次第早く提案をしていただいて国会で審議ができるような状況に、私どもも協力を申し上げますし、その準備をしていただきたいなと思うわけでございますが。 もう一点、私ども、今も申し上げましたとおり、教育基本法改正改正といろんな場面でも申し上げますし、いろいろな話もさしていただくわけでございますが、一つの素朴な声に、基本法が変わっても現場は余り変わらないんじゃなかろうかと、何が変わるんかなというような話がございます。まだ具体的な法案骨子が出てない、そしてまたその姿も出てない段階でこういう議論はちょっと無理があるかも分かりませんが、基本法変わって現場が何が変わるか、これは我々素朴な思いがございます。当然、関連の法改正から始まって、国自体が提案をするに当たって大きな一つの運動もやっていかなきゃならぬでしょうし、その辺り、事前に答えられる範囲の中で、手続のことも含めてどういう姿になるのか、その辺り含めてお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(中山成彬君) 具体的にどういう姿をイメージするかということでございますが、先ほども答弁いたしましたが、現行の基本法を貫く理念としてこれからも残すべきものは残しますが、時代が変わってきておりますし、また教育に求められるものも変わってきていると、こう思うわけでございますし、また現実にいろんな事件とか事故が起こっている。そして、社会全体として規範の緩みといいますか、そういったこともあるわけでございまして、これからの二十一世紀の世界、時代をこれからの子供たちがどういうふうな気持ちで生きていけばいいのかと、そういったことを基本に据えながら私はこの教育基本法の改正に取り組んでいきたいと、このように考えておるわけでございますが。 この改正の趣旨が教育全般にわたって生かされるように、これから学校教育法などに定める具体的な制度とかあるいは学習指導要領など教育全般にわたり見直しを行う。そして、この基本法の規定に基づきまして教育施策を総合的に、かつ計画的に推進するための教育振興計画というものを策定して、それに基づいて教育改革を進めていくということが大事だろうと思うわけでございまして、このような教育全般にわたります改善が、ひいては個々の学校における日常の教育活動の在り方の見直しにつながって、そして教育が直面いたします具体的な諸課題の解決に資するものではないかと、このように考えているわけでございまして、今私どもは、この教育改革に関しまして国民的な世論を喚起すると、そして国民の声を適切に反映させることが必要であると、こういう観点から、全国各地で教育改革フォーラムとか教育改革タウンミーティングを開催するなどの取組を積極的に進めているところでございまして、このような取組を進める中で、文部科学省として国民の意見や要望の把握にしっかり努めながら、そして国民一人一人が教育基本法を始めとする教育への関心を一層高めていただいて、日々の生活の中で教育の基本理念を再認識する非常に大事ないい機会になるのではないかなと、このように考えておるところでございます。
○北岡秀二君 今おっしゃられましたとおり、私はこれから出てくるであろう教育基本法の改正、多分いろんな議論を経てそれなりに実施をされていくだろうと思いますが、戦後の日本社会を考えてみると、憲法改正に次ぐ、私は国の根幹を変えていく大きな大きな法改正に多分なっていくであろうと。そしてまた、なおかつ、今日に至るまで教育改革ということでいろんな取組をなされてそれなりに成果を上げている部分、そしてまた、なおかつまだまだ取り組んでいかなければならない部分、たくさんあるわけでございますが、今大臣おっしゃられましたとおり、基本的に大きな大きなきっかけとしてこれから取り組んでいく、その入口に是非ともしていただきたいと同時に、それだけ大きな改正であるから、国の意思、国家としてのしっかりとした意思というのもそれに付随して私は出していただけるように、当然前文にその辺り織り込んでいかれるだろうと思うんですが、更なるその辺りの努力というのも必要であろうかと思いますので、今からその辺りの準備も是非ともよろしくお願い申し上げたいと思う次第でございます。 続きまして、私ども、今年、委員会の視察で、委員長の配慮で広島県へお邪魔をさしていただいて、広島県教育の是正指導の成果を拝見をさせていただきました。この件について数点これもお伺いをさしていただきたいと思います。 ちょうど、私、個人的に申し上げますと、この広島県教育がいろんな問題があるということを初めて聞かされたのは、数年前に私どもの元同僚が、現職の広島県の教師を参議院の予算委員会、ちょうどテレビ中継がある日の予算委員会でございましたが、参考人としてお呼びをし、その実情を切々と訴えられる、その聞き出すやり取りを私は拝聴いたしまして、ある意味唖然といたしました。多分このテレビ中継をごらんになられた国民の皆さん方も、一地方の問題として聞かれた方もいらっしゃるだろうと思いますが、教育現場、大変だなということで不安を持たれた国民も大勢いらっしゃっただろうと思います。 もう既に、これも御案内のとおり、平成十年に文科省の方から是正指導ということでその取組がなされているわけでございます。長年黙認されてきた不適正な慣行や学習指導要領を逸脱した指導などを根本から改めるために、県、市町村が一体となって毅然とした態度で改善に取り組んできたということで、しかし事件、事故として報道された中には、この間、二名の校長先生が自殺を図る大変痛ましい経過もあったわけでございます。 私ども、委員会視察をした折に報告を聞かされたのは、かなり改善をされて正常化に向かいつつあると。私はこの第一声を聞いて大分安心したし、ああ、やる気になってやればできるんだなということを感じたと同時に、夜の懇談会でPTA関係者の皆さん方ともいろいろお話をさしていただきました。共通してその話の印象は、上層部がやる気になって取り組んでやれば前向いて進んでいくんだと、私どももそれに対して協力姿勢は惜しまないと。ある意味でいうと、遅きに失したことではあるけれども、やっと上層部の方から毅然たる態度で臨み出したというような雰囲気を私どもは話の中で印象を受けさしていただきました。 文科省がこの広島県の是正指導を行うに至った理由とともに、改めてお聞かせをいただきたいのですが、是正指導に対する広島県の取組についての評価、またさらにどのような課題が残されていると考えているのか、まず第一点お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(銭谷眞美君) 広島県におきましては、ただいま先生いろいろお話がございましたように、卒業式、入学式の国旗掲揚、国歌斉唱が十分に行われていない、授業時数が十分確保されていない、あるいは年休の取得について不適正な取扱いがなされている、校長権限を制約する確認書を職員団体と締結しているなど、教育内容や学校運営につきまして不適切な実態が報道されたり、国会でも取り上げられたわけでございます。 こうしたことを受けまして、平成十年五月に、文部省から広島県教育委員会に対しまして、教育内容関係七項目、学校管理運営関係六項目の是正について指導を行ったものでございます。これを受けまして、広島県教育委員会におきましては、県立学校及び市町村教育委員会等からヒアリングを行うなど実態を把握をした上で、改善指導の徹底を図ったところでございます。 この結果、すべての公立学校で卒業式、入学式の国旗掲揚、国歌斉唱が実施されるようになった、十分な授業時数が確保されるようになった、不適切な勤務管理が是正をされた、校長権限を制約する確認書を締結する学校がなくなったなど、大きな改善が見られたものと理解をいたしております。 今後とも、各市町村、各学校段階での是正指導の更なる定着を図る必要がございますとともに、現在、学校の公開や評価制度、あるいは教員評価など、新しい学校経営の取組など、学校経営改革を推進をしているところでございますので、これらの取組の一層の推進について更に努力をしていただきたいというふうに思っているところでございます。
○北岡秀二君 大変努力をいただいて、着実にその成果は上がりつつあると。いろんな場面で文科省もフォローをされていらっしゃるだろうと思うんですが、私は、この広島県での取組、教育改革という観点から申し上げると、非常に大事な要素が私は含まれているように感じております。 大きなお金を使ったわけじゃなく、そしてまた、なおかつ施策として新たに画期的な施策を取り入れたわけじゃなく、そしてまた、なおかつ制度的にもこれも斬新な新しい制度を取り入れたわけじゃなく、そういう状況の中で現状を変えようとしている。そしてまた、その流れが変わりつつある。 私は、文科省としていろいろお手伝いする過程の中で、まだ完全に正常化された状況ではないだろうと思うんですが、非常に習得するところも多いし、これからほかの分野で応用できるところもたくさんあるだろうと思うんですが、大臣、この取組で、入られて、正常化に向かって流れが変わりつつあると。大臣の立場で、その決め手は何であったか、どういうふうにお考えであるか、お聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(中山成彬君) 今、政府委員の方から説明あったとおりでございますが、私は、要するに当たり前のことを当たり前にやるようになったということ、それからやはりトップに人を得たという、この二点じゃないかなと、こう思うわけでございまして、是正指導を受けた平成十年以降、広島県におきましては学校の教育内容及び管理運営の改善に努めて、法令等にのっとった適正な教育活動が行われるようになってきたと、このように認識しておりますし、また、近年では県独自の学力テストを実施したり、あるいは県を挙げての学校公開に踏み切るというようなことで、ある意味じゃ全国に先駆けた改革にも取り組む状況もあるところでございまして、このように広島県において改善が進みましたのは、教育長以下県を挙げて改善に取り組んだ結果であります。 具体的には、県の教育委員会が法令等を遵守して、教育の中立性を確保し、職員団体等との関係を適正化したこと、市町村教育委員会及び校長会との連携を強化し、信頼関係を築くとともに、校長は本来の権限を行使し、適正な学校運営がなされるようになったということ、それから是正の状況について教育委員会会議や議会、ホームページを通じて定期的に公開するなど、公開を重視して是正に取り組んできた、こんなことが挙げられていると思うわけでございまして、またこれらの取組に当たりまして、やはり教育長のリーダーシップの下に、県の教育委員会と市町村の教育委員会が一体となって取り組む体制が整えられたということ、またこの取組を知事そして議会が支援してきた、これが改善の大きな要因になったものと考えておりまして、正に上層部が毅然としてやる気でやれば必ず改善できると、そういう一つのいい例ではないかと、このように考えております。
○北岡秀二君 大臣、一番最初おっしゃられた、当たり前のことを当たり前にやっただけのことだと、正に私これが一番大事なことだろうと思うんですよ。ちょっとその言葉を聞きながら、私は余り知識はない人間なんですが、玄明即凡という言葉を思い出しました。本当に、玄人の光はすなわち当たり前のことをやるところにあるんだよというような言葉だろうと思うんですが、今の教育現場、あるいは教育委員会の改革や、教育の中にある問題を考えてみるときに、もうこの言葉に尽きるんですよね。 なかなか、当たり前のことが、家庭問題や社会の問題や生徒間の問題も含めてなんですが、なかなかできないと。できないがゆえに、これ言葉は悪いかも分からぬですが、わけの分からぬ制度、施策をどんどんどんどん積み重ねながら、もう形の上ではもう迷走するような状況になっている改革が今の教育改革の流れの一側面じゃなかろうかなというふうに私は感じております。 今申し上げましたとおり、私は、文科省は全国の教育委員会にいろんな人材を出向させていらっしゃいますから、それはそれなりにその現状の認識やあるいは問題の把握というのは十分にされていらっしゃるだろうと思いますが、この広島県に立ち入って、教育長も三代にまたがって今現在派遣をしておると、要請を受けてのことではありますが。ある意味で申し上げると、直接、直接指導と言うとちょっとまた語弊があるかも分かりませんが、直接、間接、県の教育委員会の中に入ってリーダーシップを取っているというのは、これはもう私は非常に大きな経験でもありますし、ここから得たものというのは全国の、全国のと言ったらおかしいんですが、一般的な地方教育行政の指導に当たって大いに参考にすべき点もたくさんありますし、何が大事で何が指導上これから課題として大切であるかという認識も十分していただかなければならないところだろうと思うんですが、今の大臣の答弁の中にその旨も含めた答弁もございましたが、改めて、地方教育行政に対してどういう認識をこの経験も踏まえて持たれたのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(中山成彬君) 今御指摘もありましたけれども、国は国としての役割、それで地方は地方としての役割があると思うんですね。この役割をそれぞれがしっかりと認識して責任を果たしていくという体制が取れれば一番いいと、こう思うわけでございますが、特に地方分権が進展していく中で、この教育委員会が教育行政の責任ある担い手として、法令に則しながら地域の状況等に応じて教育行政を主体的に企画して実行していくということがますます求められていると、このように思うわけでございまして、そのためには各教育委員会が自覚と決意を持ち、地域住民の意向をしっかりと反映させていきながら、かつ自分の行政責任というものをしっかり果たし、その説明責任も果たしていくということが重要であろうと、このように思うわけでございます。 不適切な事態があれば、まずは当事者である教育委員会において厳正に対処する必要があるわけでございます。同時に、教育委員あるいは具体の事務執行を行います教育長に、その職にふさわしい適材を得るということが極めて重要になってきていると思うわけでございまして、御承知のように、教育長につきましては平成十二年の地方分権一括法によりまして、任命承認制度、これが廃止されたわけでございまして、各地方公共団体が責任を持って選任される体制になったわけでございまして、その職の重要性をしっかり認識して適材の確保に努めるということが求められているわけでございます。 私は、いつも申し上げておりますが、中央、国はしっかりとした基準を定めて、そうして実際の教育に当たりましては現場主義を徹底すると。市町村や学校がその裁量を拡大しながら、どの地方がすばらしい教育を行っているか、言わば次世代育成コンテストというような、そういった各地方が競い合って教育の質を高めていく環境を醸成したいなと、このように考えておるところでございます。
○北岡秀二君 私は、もう一点感じることに、もうこの件についてのもう質問は終わりにしたいと思うんですが、この流れで一つ感じることは、これ行政全般が言えることだろうと思うんですが、一つの側面として、これは戦後の一つの傾向でございますが、みんなで集まってみんなで事柄を決めましょうというような傾向性がございました。今、危機管理に直面していろんな改革をするに当たって、切り口として、じゃ責任の所在はどこにあるのだろうか、だれが責任取るんだという話もございます。 私は、教育委員会の問題あるいは教育行政のことを考えてみましても正にそうなんですが、今、大変な教育の現場に直面して直していかなきゃならぬ、正常化していかなきゃならぬ。家庭の問題もあるし、地域社会の問題もあるし、あるいは教員の問題もあろうかと思いますし、社会全般のいろんな環境の問題があって、どれ一つ取ってみても大変な状況。正常化していくに当たって、環境を良くするに当たって、これはよっぽどその発信源となる母体が責任の所在を明らかにしながら思い切った行動を取っていかなければ物事は変わっていかないんじゃなかろうかなというふうに私は常々感じておりますし、その傾向の流れの中で、最近では学校の校長の権限をしっかりと持たしていこうと。それに、両論なんですが、それに、もう表裏ですが、しっかりとした責任を持ってもらって、権限も渡そうというような流れも私は当然のことだろうと思いますし、是非とも文科省としてはこれから地方教育行政、国の教育も全般もそうなんですが、責任体制をしっかりとすると。ややもすると、いろいろな分野で責任の所在が全然分からない。これみんなで決めたことなんです、だからだれも責任ありませんよと。よっぽど粘り強く、よっぽど腰を強くして取り組んでいかなければならない事柄があるにもかかわらず、そういう現象がまだ横行しておる。私は、これでは何にも問題解決できないし、きれい事のうたい文句は一杯出てくるでしょうけど、問題解決の前進にはほとんどならないのじゃなかろうかと以前から危惧をいたしております。 それと同時に、責任、権限の問題、これはもう、これも当たり前の、当たり前のことなんですが、当然これに絡んで適正な的確な適材適所の人事配置、そしてまた、なおかつ最近の流れで、先ほども答弁の中にあったかと思うんですが、的確な厳格な評価をしていくと、これが私はもうあくまで基本の基本だろうと思います。 責任の所在、当然この裏の権限と適切な人事配置、そしてまた、なおかつそれにまつわって厳格に評価をしていく、もう私は、これ以上のものでもこれ以下のものでもなかろうかというふうに私は感じておりますし、こういう基本的な枠組みの中で改革に取り組めば、具体的な問題解決を確実にする、前進させる体制が取り切れるんじゃなかろうかというふうに私も感じておりますので、是非ともそういう面で、今後、地方教育行政を考える上で、そしてまた、なおかつ基本的なところの教育改革を考える上で広島県教育の是正指導で学ぶところが多いと。是非とも今後の大きな大きな糧にしていただきたい、お願いを申し上げたいと思います。 次に、時間が経過しましたので、科学技術政策についてお伺いをさしていただきたいと思います。 もうこれも申し上げるまでもなく、科学技術振興、日本の将来の命運を握る大きな大きな生命線である。私ども、九五年に科学技術基本法制定をいたしまして、これを受けてから、九六年から科学技術基本計画、第一期が終わり、今第二次計画もう最終年度直前ということで、財政再建中でありながらも、確実にその予算配分をしながら前進を推進をしておるということで、特にこの第二期計画の目玉、重点四分野にまたがって重要政策をここに重点的にやっていこうと。ライフサイエンス、情報通信、環境、ナノテクノロジーの四分野ということでございますが、この二期計画、どういうふうに成果を上げられたととらえておるのか、文科省の御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(有本建男君) お答えいたします。 先生御指摘のとおり、第二期基本計画中に国の研究開発投資、着実に増加をいたし、それから研究の現場の競争的な環境というのも大きく前進をした次第でございます。これによりまして、日本発の優れた論文が非常にたくさん増加をしているということで、全般的に研究水準が上がっているということが一つございます。 それから、今御指摘の重点四分野につきましては、具体的な例、成果の例と、分かりやすい例といたしましては、例えばライフサイエンスにつきましては、たんぱく質の構造解析、それから疾患関連の遺伝子の研究と、こういった面で世界最高水準に来ておりまして、今後、副作用の少ない薬でありますとかあるいは治療法、この開発が大きく進展するだろうというふうに考えてございます。 それから、情報通信分野につきましても、世界最小の磁気ディスクの開発、あるいは医薬品の開発に必要でありますシミュレーション、コンピューターのソフトウエアの開発というものが世界トップになっているというところでございます。 それから、環境におきましては、御存じの世界最高レベルでございます地球シミュレータ、これを使った長期的な地球温暖化予測というものでも世界トップのレベルになっておるわけでございます。 それから最後に、ナノテクノロジー・材料の分野につきましては、これはカーボナノチューブ、これは日本人が発見をしたものでございますけれども、これの応用技術というものが今大きく進展をしておりまして、これは将来のトランジスタあるいは燃料電池、これの産業応用あるいは国民の方々の生活への応用という意味では飛躍的な展開が期待されておるというところでございます。 以上でございます。
○北岡秀二君 第二期の基本計画というのが来年度で終わりですよね。もうそろそろ三期目の準備に取り掛かる時期に来ておるだろうと思います。 もう先ほども申し上げましたし、この科学技術の振興、人材確保から予算の確保からあるいは広範にわたるものですから、重点的にあるいは戦略的に国家としてどのように取り組んでいくのかとか、本当に決め事あるいは準備をしていかなければならないこと、これはもう広範に掛かっておりますし、なおかつこの取組が、すなわち二十年先、三十年先の日本がまだまだ活力を持ちながら繁栄を続けられるか、あるいはもう失速をして私どもの社会自体が非常に後ろ向き社会になるような状況になるか、もう本当にそういう面では、何度も申し上げますが、国の将来の命運を握っておると言っても過言のない状況でございますので、是非とも三期計画、慎重かつ大胆に取り組んでいただきたいなと思います。 まあ重要な課題が一杯あるだろうと思うんですが、私が感じておることの一つに、四分野振興は当然これはもういいことなんですが、片や、つい先日、成功はいたしましたが、宇宙開発の分野において、最近では、これも私が去年委員長のときに種子島へ視察に行ってちょっと寂しい思いをしながら帰ってきた印象がございます。宇宙開発もちょっと元気がないなと。あるいは、事故が多発したがゆえに国民から多少の拒否反応があるがゆえに、原子力分野、これもちょっと寂しい状況が続いておると。しかし、この原子力分野も、聞いてみると、放射能利用という観点からはこれも私どもの生活分野でも非常に有効な領域で、大きな大きな基礎的な技術力がこれから開発される可能性があるというようなことでございまして、大規模技術に、大規模施設を使っての大規模技術にこれもちょっと陰りがあったり、世界的な技術競争が非常に激化している状況、人材確保の問題等々、戦略的に対応していかなければならない分野がたくさんあるわけでございますが、文部省のそういう面での果たす役割、非常に大きなものがございます。 第三期基本計画で取り組むべき課題はどのようにとらえておられるのか、改めて文科省の御見解をお伺いを申し上げたいと思います。
○国務大臣(中山成彬君) 今年といいますか、来年度、この第二期科学技術基本計画の仕上げの年でもございますし、また第三期の策定を目前にいたしまして、非常にそういう意味では大事な年だなということを痛感しているわけでございます。そういう意味で、第三期についてどういったことを考えているかという御指摘でございますけれども、第三期計画に向けましては、幅広い政策課題が存在しておりますが、特に重要な課題として以下の四点を挙げられると考えております。 一つは、科学技術関係人材の養成確保でございまして、人材、技術をめぐります世界的な大競争の中、我が国の人口が減っていくというようなことを考えますと、総合的な国力の基盤であります多様な科学技術人材、関係人材の質的、量的な確保に向けた戦略的な取組が必要だというふうに考えておりますし、また、基礎研究の強化ということも、これも大学を中核として行われます研究者の自由な発想に基づく研究、これが我が国の科学の発展とイノベーションの創出の源泉であるというふうに考えているわけでございます。 そしてまた、三番目には、やはりたゆまないイノベーションの創出ということも大事でございまして、今後は、知の創造の基盤をより強固にしながら、独創性あふれる基礎研究の成果を国民生活や産業に活用されるような成果につなげていくという、こういう取組を強化したい、このように考えております。 四番目に、国として取り組むべき基幹技術の推進でございまして、正に今御指摘がございましたけれども、宇宙とか原子力とか、あるいはスーパーコンピューターなどの世界最高の技術による先端の大型研究施設、設備や宇宙輸送システムなど、国の総合的な安全保障にかかわる技術、こういったものは我が国が競争力を持ち、第一級の国として持続的に発展していくために極めて重要な技術ということで、これを基幹技術というふうに位置付けまして、精選して推進していくということが必要であろうと、このように思うわけでございます。 私も、先般、種子島のHⅡAロケットの発射に立ち会いましたけれども、やはりああいったことについて国がもっともっと力を入れていくということが、正に第一級の国といいますか、国民として自分の国に誇りを持てる、そういった基にもなるんだなと、こういうことも考えたわけでございまして、科学技術創造立国の実現に向けて、科学技術・学術審議会での検討を踏まえながら、より良い計画ができるようになりますように今後とも鋭意努力していきたいと、このように考えておるところでございます。
○北岡秀二君 今、大臣の答弁で基幹技術というお話が出てまいりましたが、私も、技術、科学技術の問題というのは非常に複雑で、我々素人にはとても、とてもじゃないけれども果たしてどこまで理解ができるかな、そしてまた話が聞いても、なかなか聞いても聞いても分からないところもたくさんございまして、しかし、話を聞きながら、これは大事なことなんだろうなと、国が国家間競争、もう大競争時代の中で生き抜いていくためには取り組んでいかなきゃならぬ事柄だろうなという、もうそういう印象は私も理解をさせていただくこともあります。 その中で、今の説明にもあっただろうと思うんですが、宇宙開発の問題、原子力の問題、先ほど申し上げた原子力関連、あるいはもう国としてどうしても取り組んでいかなければならない先端の大型研究施設、設備を使っての技術開発、そしてまた国家の、これは宇宙開発ということがそういうことになるんだろうと思うんですが、総合安全保障と密接にかかわる技術と、そういったところを国家として基幹技術としてとらえて三次計画の中で十分に対応していこうという姿勢、お聞きをさせていただいたわけでございますが、その国の技術力を象徴する基幹技術について、検討中の中での第三期科学技術基本計画にも当然、今の答弁でその辺りの雰囲気もありましたが、基幹技術に対する大臣の決意というのもちょっと聞かせていただきたいと思います。
○国務大臣(中山成彬君) 御指摘ありましたけれども、宇宙、原子力、あるいはスーパーコンピューター、こういったものに象徴されますが、地球環境の保全とか災害監視、あるいはエネルギーセキュリティーの確保など、これは国の総合的な安全保障に密接にかかわります。また、我が国の存立基盤を支えるものでございますし、このスーパーコンみたいな世界最高機能の大型先端研究施設あるいは設備というものは、これは国の技術力を象徴して、そして世界最先端の研究成果が期待されるものでございまして、先ほども申し上げましたが、我が国が国際競争力を持って第一級の国として持続して発展していく、このためには極めて重要であると、このように考えているわけでございますが、平成十七年度の総合科学技術会議の資源配分方針におきましても、我が国が持続的な発展の基盤として必要であって、国として責任を持って取り組むべき重要な科学技術については、これを精選し、本格的に推進すべきであるという旨初めて示されるなど、その重要性の認識が強まってきておるところでございまして、文部科学省といたしましては、そのような技術を基幹技術と位置付けまして、昨年六月、科学技術・学術審議会の下に国として戦略的に推進すべき基幹技術に関する委員会を設置いたしまして、我が国として推進すべき基幹技術に関する検討を行っているところでございます。 この委員会におきましては、これまで、基幹技術の開発目標の在り方や具体的なプロジェクト等について検討を進めているところでございまして、この基幹技術を第三期科学技術基本計画においてしっかりと位置付けるべき戦略的な重要課題の一つと認識して今後とも鋭意努力してまいりたいと、このように考えております。
○北岡秀二君 大臣の決意をお聞かせをいただいたわけでございますが、この基幹技術の中に、私、聞かされたのと同時に、これまた、今年、調査会ですか、島津製作所へお邪魔をさせていただいたときに、いろんな機器の説明を、拝見をさせていただいて、例のノーベル賞を取られた田中さんの話も聞かせていただいたりですね。 ここで感じたことの一つに、放射線利用の分野というのは私どもが感じる以上に幅広いところでこれから大変重要な役割を担っていくんだなと。環境の分野とか医療の分野とか、あるいは農業の分野とか素材開発、あるいはIT関連、産業全般にまたがって、この技術開発のいかんによったら基本の基本のところで大きく前進をさせる大事な研究分野であると。 そしてまた、なおかつ、つい先日も日経新聞の「サイエンス」というところで、これはJ―PARCですか、三月の十三日の日曜版で特集記事が載っておりますが、今のお話の世界最高性能の大規模研究施設と。これも、先ほど私が申し上げましたとおり、放射線関連というと原子力関連ということでややもすると国民から冷たい目を見られるし、予算的にも最近ちょっと冷遇をされつつあるということで大変取組が難しい、そしてまた課題をたくさん抱えておる。にもかかわらず、今申し上げましたとおり、大事な大事な研究開発分野であるということで、最近、この領域を量子ビームという言葉で統括をされつつあるようでございますが、高エネルギー加速器研究機構と日本原子力研究所が共同で進めているJ―PARCを始め、その量子ビームテクノロジーを基幹技術の中で強力に私は推進もしていく必要があると思うんですが、この辺りについての御見解もお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(中山成彬君) 今、北岡委員がお話しになりましたとおりだと、こう思うわけでございまして、この量子ビームテクノロジーといいますか、こういったことが極めて重要だなということを私も再認識しているところでございますが、今お話にありました高エネルギー加速器研究機構と日本原子力研究所が共同で茨城県の東海村において建設を進めておりますJ―PARCについては、これは世界最高レベルのビーム強度を持つ陽子加速器施設として平成二十年度の供用開始を目指しているところでございます。 このJ―PARCを始めとした量子ビームテクノロジーにつきましては、ナノテクノロジーあるいはライフサイエンスといった先端的分野の研究開発におきまして革新的な分析や加工を可能とするものでございまして、文部科学省におきましても、大型放射光施設、これSPring8といいますけれども、この利用とか、あるいは放射線医学総合研究所における重粒子がん治療、HIMACというんですか、等を推進してきているところでございます。 今後とも、この量子ビームと呼ばれる新たな領域につきましても、その研究開発の推進方策や、あるいはJ―PARCを始めとする中核施設整備の検討、利用分野の拡大等を着実に推進してまいりたいと、このように考えているところでございます。
○北岡秀二君 どうもありがとうございました。 時間も経過しましたから、もうあと一点だけ、ちょっと全く違う分野で申し訳ないんですが、ちょっと気に掛かっておることがございまして、簡単に質問をさせていただきます。 三位一体絡みで、私は、文教予算、いろんな面で、教員の給与の問題も含めて大変心配をいたしております。果たしてこれから地方の教育の現場の中で確実に予算執行ができる状況が維持をできるかなと。その中の一つに学校施設の耐震化の問題がございます。 これはもう申し上げるまでもなく、学校というのは災害があったときの避難場所にもなりますし、特に地震のときの避難場所としての大きな拠点でございますので、教育の現場としての耐震化の必要性の側面以上に大変なこれは大きな課題だろうと思いますし、その辺りの整備率もまだまだというような状況の中で、財政的に大変な状況、公立学校施設の耐震化をどういうふうに進めていくお考えであるのかお伺いをして、私の質問は終わらせていただきたいと思います。
○国務大臣(中山成彬君) この三位一体の改革につきましては、義務教育国庫負担制度の問題とこの公立学校施設整備費、どっちも大事だと、このように思うわけでございまして、国が果たすべき責務を実現する極めて重要な施策であると、こう考えております。 しかしながら、この耐震化ということにつきましては、いろいろ調査してみますとまだ半分ぐらいしかなされてないという状況でございまして、早急に措置すべき、こういう課題であると、こう考えておりまして、文部科学省といたしましても、極めて厳しい財政状況ではございますが、最優先で取り組んでいるところでございます。 また、最近ですけれども、有識者会議というのをつくりまして、これまたあしたもありますけれども、この有識者会議におきまして、より効率的に耐震化を推進できる方策として今検討しておりまして、これを、工事費の掛かる建て替え方式、いわゆる改築というよりも、より経済的な耐震補強改修方式に重点を移す、こういうような意見をいただいているところでございまして、有識者会議の報告も踏まえて公立学校施設の耐震化の促進に向けて最大限努力してまいりたいと、このように決意を新たにしているところでございます。
○委員長(亀井郁夫君) ありがとうございました。 では、引き続きまして、大仁田厚君。
○大仁田厚君 おはようございます、どうも。おはようございます。 北岡先輩、僕の明治大学の先輩に引き続き、中山大臣に今後の文教行政に対する取組についてお伺いしたいと思います。 まず、大臣が所信の中で触れられているゆとり教育の方向転換、学力の向上の取組についてお伺いしたいと思います。 今日の朝日新聞の一面をごらんになった方は分かると思いますけれども、ゆとり教育についての世論調査の結果、ゆとり見直しが七八%、賛成がですね。学校五日制、六二%が反対。そしてまた、総合的な学習の時間を減らして主要教科を増やすことについて五一%が賛成。七九%の人が学力は下がっていると認識しているということです。中山大臣が中央教育審議会にゆとり教育を軸にした学習指導要領の見直しを求めたことがこの結果に大きく影響しているんじゃないかと考えられます。 そして、大臣は所信で、我が国の子供たちの勉強時間が短く、勉強への動機付けが希薄であるなど、学ぶ意欲が乏しく、学習習慣が身に付いていないとし、自ら学び自ら考え、よりよく問題を解決するなど生きる力をはぐくむという現行の学習指導要領の理念や目標が十分に達成されていないと述べられました。 ここで、まず大臣に御確認いたします。学習指導要領の目標が十分に達成されていないとは具体的にどういうことなのでしょうか。
○国務大臣(中山成彬君) 私も今朝のこの朝日新聞の記事を読ませていただきましたが、大体我々の認識と同じような認識で国民の皆さんがいらっしゃるんだなということを痛感したわけでございます。 現行の学習指導要領というのは、御承知のように、知識を詰め込むのではなくて、基礎基本的な知識や技能をしっかりと身に付けさせて、それを活用しながら自ら学び自ら考える、いわゆる生きる力をはぐくむということをねらいにしているわけでございまして、私はこの理念とか目標に誤りはないと考えておりますが、そのねらいがどうも十分に達成されていないんではないか、あるいはそのために必要な手だてが十分に講じられているんだろうかと、こういったところに私は課題があると考えておるわけでございまして、今、大仁田委員が御指摘ありましたけれども、特に私が憂慮しますのは、子供たちに学ぶ意欲あるいは学習習慣というのが十分身に付いていないんではないかと、こういうことでございまして、例えて言いますと、国際的な学力調査、昨年公表されましたけれども、これを見ましても、日本の子供たちはテレビを見る時間が最も長いと、それで勉強する時間や家の手伝いをする時間が最も短くなっていると、こういう状況でございました。 私は、子供たちの学ぶ意欲を高めるためには、なぜ勉強しなきゃいけないんだという動機付けをしっかりとまず与えることが重要であると、このように考えているわけでございまして、そのためには、将来一体何になりたいんだと、そういう夢と希望をはぐくんだり、あるいは自分が勉強したことが役に立つ、そういう実感というものを持てるような、そういう体験、経験を与えることが大事であると、こう考えております。また、自然の中で、あるいは生活の中で実体験を通じて子供たちが興味や関心を持てばまた勉強への動機付けも出てくるんじゃないかなと、こんなことを考えて、今教育改革ということで進めているところでございます。
○大仁田厚君 僕も同感な部分もあるんですけど、不思議なもので、勉強とは余り僕は好きなものじゃないものですから、余り、勉強は極力したくないものですから、みんな好きじゃないと思いますが、共通した意見だと思いますけど。 最近ですけど、最近、多分、はがきが来ましたから卒業できたとは思うんですけど、卒業証書をもらうまで卒業できたかどうかは定かではないんですけど、多分、北岡先生と同じ、先輩と同じ明治大学を卒業した、だと思います。今のところまだ卒業証書をもらっていないもので、はい、まだ定かではないんですけど、二十六日、卒業証書をもらってから自分で自覚しようかなと思っているんですけど。 最近、大臣、大臣、ちょっと聞いていただけますか。大臣、最近、漢字のテストしているんですよ。パソコンとかどうのこうの使うと、漢字を忘れがちなんです。自分の中でどう書いたのかなと思いまして、最近、(発言する者あり)はい、はい、向こうの方に。漢字検定、漢字、検定、かんでどうするんだ、漢字検定五級からやっているんですよ。それで、漢字検定五級でも意外に、ばかにして、自分の頭の中では分かっていると思うわけですよ。このくらいのは分かっているじゃないか、小学生の漢字なんか分かっているじゃないかと思ってテストをすると、三問、四問間違えているんですよ。自分では、ああこれはいかんぞということで、毎日毎日少しずつ、僕は、申し訳ありませんが、一日、こういうのがありまして、一日十分でもいいんです。机に向かって何かをする、何かをしようじゃないか、そういったものの環境づくりというのは是非必要なことだろうと思いますね。是非、所信のように、大臣、任期中は貫いてもらいたいなと思うんですけど。 確かに、義務教育九年間の総授業数は、ピークだった昭和四十年代に比べて千時間以上減少しております。また、小学校の国語、算数、理科、社会の授業数を見ても四分の三近くになっております。また、学習指導要領については、平成十年の改訂まで四十年間にわたりスリム化されてきました。ゆとり教育そのものの目的は学力だけではなく様々な力を子供たちにはぐくむということを考えれば、いわゆる学力が低下することは想定されてあったと僕は思われるんです。 今回、大臣が主導となってゆとり教育の見直しという大きなかじ取りをされるということですが、これまでの施策が一体何のために行われてきたのか、そしてまた施策による効果があったのか、それともなかったのかという素朴な疑問にぶつかっております。 文部科学省にお伺いいたします。四十年間にわたる学習指導要領のスリム化は間違っていたのか、それとも間違っていなかったのか、お聞かせください。
○政府参考人(銭谷眞美君) 教育課程の基準は学習指導要領という形で私ども文部科学省で定めているわけでございます。 この学習指導要領につきましては、昭和四十年代の学習指導要領が言わば知識詰め込みであるという指摘がなされたことを踏まえまして、昭和五十二年に各教科等の教育内容を精選をし、授業時数を削減するなど、基本的な知識の定着と、思考力、判断力までを含む幅広い学力の育成を目指すことを基本的な考えとして改訂が行われたわけでございます。いわゆるこの昭和五十二年の学習指導要領の際に、ゆとりある充実した学校生活ということが標榜をされたわけでございます。教える内容はできるだけ精選をし、しかし精選した内容はしっかり子供たちに身に付けさせるということが基本の考え方でございました。これ以降、このような基本的な考え方を踏まえながら、平成元年と平成十年にそれぞれ学習指導要領の改訂を行ってきたところでございます。 現在の、この平成十年改訂の現行の学習指導要領、これも、先ほど申し上げました昭和五十二年の改訂と同じように、基本的には教える内容を厳選をするけれども、しかし教えるべきことは徹底的に教えるべしという考え方の下で、基礎基本の定着を図りながら、それを生かした思考力、判断力を育てるということを目標としているものでございます。私どもはこのような現行の学習指導要領の理念や目標に誤りはないというふうに考えておりますけれども、そのねらいが十分達成されているか、ねらいを達成するための必要な手だて、これが十分であったか、この点は課題があるというふうに考えて、現在、学習指導要領の全体的な見直しの作業に入っているところでございます。
○大仁田厚君 今見直しと言われましたけど、見直すということはやっぱり間違っていたということですか。
○政府参考人(銭谷眞美君) 先ほども申し上げましたけれども、単に知識をたくさん詰め込めばいいという考え方には私どもは立っていないわけでございます。どの子供も共通して全員が学ぶ教育内容というのはこれは精選をして、しかしそれはしっかりと基礎的なあるいは基本的な知識として身に付けさせると、こういう考え方に誤りはないというふうに私ども考えております。 ただ、今回見直しをいたしますのは、そういう理念や目標が十分達成されているのかどうか、そこをよく検証して、現在の指導要領のねらい、これが更に十分達成されるように指導要領そのものについて今見直しの作業に入っているということでございます。
○大仁田厚君 僕は何も一時期的にたくさん詰め込めということを言っているわけじゃありません。僕自身そうです。僕自身そうです。たくさん詰め込まれると分からなくなります。僕は、そういうことではなく、やっぱり勉強というのは積み重ねだと思うんです。これも最近、最近分かったんですけど。ろくなもんじゃないんです。やっぱり五分でも十分でも机に向かって漢字をやる。一問でも二問でも解く。解いたことがやっぱり自信になる。詰め込みということじゃないんです。僕が考えるのは、やっぱり時間を掛けても分からない子供には、それを分かりやすく説明してやって、分かるまで解いてやる、それが学力向上につながるんじゃないかと思うんですが、どう思われますか。
○国務大臣(中山成彬君) 委員長。
○大仁田厚君 いや、ちょっとお待ちください。ちょっと。
○政府参考人(銭谷眞美君) 今先生おっしゃいましたように、漢字を覚えていく、あるいは算数でいえば足し算、引き算、掛け算、割り算を覚えていく、それを反復をして確かなものにしていくというのはとても必要なことでございますし、また、そのための反復学習ということも、これも必要でございます。そしてまた、子供たちは覚えることによって更にもっと学ぼうという意欲も出てくるわけでございますので、私ども、そういうことを否定しているわけではございません。 ただ、私どもの基本的な考え方は、そういう知識を今まで余りにもたくさん詰め込み過ぎていたという反省がかつてございまして、そのことは継続をしていきたいということが一点でございます。それから、もう一つ先生がおっしゃいました、内容を時間を掛けて身に付くまでしっかり学習をさせるということも私どもはそのように思っております。 ですから、今回の学習指導要領の改訂におきましては、そういう、内容をどの程度にするのか、その内容をしっかり子供たちが身に付けるためにはどのような時間数が適当なのか、その辺のことも含めて十分検討していきたいというふうに思っているわけでございます。
○大仁田厚君 中山大臣、この国が数十年にわたって進めてきたゆとり教育では、学力の低下という負の遺産以外、どのような効果や結果をもたらしたとお考えですか。
○国務大臣(中山成彬君) 正に大仁田委員みたいな立派な人間ができてきたということが私はプラスだろうと、こう思うわけでございますが、今お話ありましたけれども、日々勉強しておられるという、そういうことだろうと思うんです。 私は、学力と言いますけれども、三つあるんじゃないかと思うんですけれどもね。一つは、知識といいますか、それこそ詰め込まれたといいますか、覚えた知識、これ、知識の量としての学力。二つ目が、その知識を使って、応用して実際の生活をより良く営んでいくという、そういうような応用力、活用力といいますか、これが二つ目だし、三つ目に、学び続けようとする意思、意欲、意思力といいますかね、これだろうと思うんですけれども、私は、この三番目のやはり学び続けようとする意思、意思力というのが一番大事だろうと思うんで、最初に申し上げましたように、大仁田委員が今でも、今でもといってもまだ若いんですけれども、学び続けようとするその姿勢、これを私たちはこれからの子供たちが十分身に付けるということが、どういう社会、どういう時代になるか分かりませんけれども、一番大事なことじゃないかなと。 これを私は、今の学習指導要領、いわゆるゆとり教育と、これについてはちょっと間違った私はメッセージを発したという面があるんじゃないかと思いますけれども、本来目的としたものはこういうものではなかったかなと、このように考えているところでございます。
○大仁田厚君 そこで、大臣、立て続けに質問します。 このやっぱりスリム化、学習指導要領のスリム化、間違っていたと思われますか、間違っていなかったと思われますか。
○国務大臣(中山成彬君) 余りはっきり言わぬ方がいいのかと思います。というのは、今、中央教育審議会にあらゆる点、検討していただきたいと、こういうふうに投げ掛けているところでございます。 ただ、私が申し上げたいのは、できるだけ教科内容を削減したということ、これについてもそれはそれで意味があったと思うんですけれども、ただ、やはり鉄は熱いうちに打てという言葉があるわけで、やっぱり若いときはいろんなものをどんどん吸収し覚えられるわけでございますから、そういうときを無駄に過ごさせるのはいけないことだなと思うわけでございます。 二つ目は、教科内容を削減するのはいいんですけれども、その削減された内容を徹底して繰り返し繰り返し教えるという意味では、授業時間といいますか、授業時数まで一緒に削ってしまったということはどうだったかなと。やはり勉強しなければ学力は付かないんじゃないかなということを、自分のつたない経験からもそう思うわけでございまして、こういったことを含めて、専門家であります中央教育審議会の先生方に今いろいろと御議論をいただいているというところでございます。
○大仁田厚君 大臣、間違っていたということですか。そうですか、大臣。
○国務大臣(中山成彬君) まあ、間違っていたとは断定できないと思うんですけれども、去年の暮れの国際的な学力調査の結果等を見まして、読解力が下がってきているということ、それから、学ぶ意欲が落ちてきている、勉強しなくなっていると。こういうことを見ますと、本当に現行の学習指導要領が目標としていたものが必ずしもそういう方向に行ってないという意味では、やっぱりもう一回どういうことだったんだろうかという意味で検証をして再検討する必要があるんじゃないかなと、このように考えております。
○大仁田厚君 大臣、どうもありがとうございました。 大臣、僕は思いますけれども、今、僕は結果がすべてではないと思います。人間、人生の中で僕みたいに落ちこぼれて、また高校から始めて大学行って大学を卒業している人もいればという、人間にはいろんなパターンがあると思います。ただし、僕は思います。今の大学の在り方でもっても百二十四単位四年間で取らなきゃいけないわけです。じゃ、これが何がすべてかといえば、やっぱり結果がすべてなところがあるわけです。 そういった部分で、僕は、間違っているものは間違っている、間違っていないものは間違っていないというようなやっぱり大人のめり張りが必要ではないかということでここまで質問したんですけれども、やっぱりそういった、間違っているものは正しく、こういう方向性に行くよって国が示さなければ駄目だと思うんですけれども。 そこで、ちょっと一、二分時間をおかりしたいんですけれども、やっぱり、インドの話なんですけれども、僕は国会議員になる前、インドの、ちょうどゆとり教育と詰め込み教育のはざまで議論していたときにちょうどインドに行ってきたんですけれども。 あそこにはカースト制度という階級制度、人間に階級を与えているんですけれども、それも徐々に解体しつつあり、一番底辺の人たちに教育を与える方針、そこから新しい人材、優秀な人材を育てようということで寄宿舎に入れるわけですね。優秀な、村や町からいろんなところから集まってきた人たちを寄宿舎に入れるわけです。千人ぐらいいましたかね。それで、朝から晩まで最低十三時間、最高十五時間、一日勉強するわけですよ。昼休みも惜しんで、パンを食べながらこうやって勉強している子供がいるわけです。 その子たちに質問したんです。何でそこまで勉強するんだと言ったら、国のためだと言うんです。おい、ちょっと違うだろう、だれのためだと言ったら、家族のためだと言うわけです。だけれども、僕はその中に、これは感じるものですけれども、これは感じるものですけれども、ああ、これは自分のためにやっているという答えを自分の中に持っているんだなって非常に思ったんですね。 やっぱりそういった、そういったこと、認識させる、子どもにもなぜ勉強が必要なんだと、先ほども大臣が言われたように、なぜ勉強が必要なんだということをやっぱり認識させることが今特に重要なことだと思うんですけれども、どうお考えでしょうか。
○国務大臣(中山成彬君) 私も小学校、中学校のころ遊びほうけておりまして、どっちかというと勉強しない仲間とほとんど一緒に遊んでおりました。その仲間たちはもうほとんどが中学を卒業して、私たちのころはまだ集団就職とかそういうのがありましたもんですから、みんな都会地に出ていったんですけれども、今でもその人たちと毎年同窓会等を開いて付き合っているんですけれども。 彼らが言うには、ああ、中山君、もうあのころもうちょっと勉強しておけばよかったということを言うんですね。まあ、そういうこと。また、彼らは、そういうこともあるんでしょうけれども、自分の子供たちというのはもうほとんどが大学まで行かせているんですね。だから、やっぱり反省しているのかなと。私も反省しているんですけれども。そういうことも思うわけですけれども。 正に、大仁田委員が言われたところが一番のポイントじゃないかと思うんです。何のために勉強するんだと。これは国のためでも社会のためでもないんで、やっぱり自分のためだと思うんですね。 私の子供はアメリカの小学校に入りましたけれども、学校の先生が入学式で、何のために学校に来たのって子供たちに聞きますと、みんな子供たち手を挙げて、ゲット・ア・グッド・ジョブと、いい仕事に就くためってみんなが一斉に言うんですね。まあ、アメリカというのはちょっとそういう意味でははっきりし過ぎているかと思うんですけれども、小さいころからそういった意識をしっかり持たせているということだと思うんですね。 だから、学校を卒業したら社会人となって自分の人生というものを生きていかにゃいかぬと。そういうときに、より良い人生、幸せな実りある人生を生きるためには今勉強しなきゃいけない。どういう仕事、どういう夢を持って生きるにしろ、やはりしっかりとした学力は付けておかなきゃいけないんだよということを小さいころから繰り返し繰り返し私は子供たちに話し掛けること、語り掛けることが一番大事じゃないかなと、このように最近つくづく思っているところでございます。
○大仁田厚君 大臣、大学はどちらですか。
○国務大臣(中山成彬君) 東京大学でございます。
○大仁田厚君 すばらしいですね。いや、僕は遊びほうけて、そのまま高校行かなかったものですから。遊びほうけても東京大学に行かれた、すばらしいと思います。 僕は、ゆとり教育が、僕は決して、一〇〇%悪いかといったら、悪くないと思います。ただ、ただ、局長にお伺いします。このゆとり教育を実施しようとした根本的原因というのはどこにあるんでしょうか。
○政府参考人(銭谷眞美君) 幾つかあると思うんですけれども、一つは、やはりすべての子供に対して、全員が学ばなきゃいけない内容量というのが少し過密だったという反省が一つあります。その結果、いわゆる落ちこぼれといったような現象が当時あったと。ですから、例えば小学校でよく言われていましたけれども、七割しか分かっていないと。中学校で五割、高校で三割といったようなことが言われたというのが一つあると思います。 それからもう一つは、結局、学校教育というのは、知識を授ける、知識を学ぶということはこれは大事なんでございますけれども、当時の子供たちの生活を考えたときに、例えば自然体験とか社会体験、勤労体験といった体験的な活動というものが十分でない。あるいは子供たちが、ただ教える、教え込みを受ける、あるいはただ学ぶというだけで、自ら進んで課題を見付けたり自分でいろいろ判断をして更に発展的な学習をするといったような、言わば意欲、関心、そういうものに応じて学習をするということが十分でない。そういう体験不足、あるいは学習意欲の問題。 それから三点目には、どちらかといいますと、徳育、体育の面で、当時非常に心の教育ということもよく言われましたけれども、改善すべき点があるといったようなことが言われて、全体として子供の生活にゆとりを持たせた中で、学ぶべき知識というのは精選をするけれども、それはしっかり子供に身に付けさせる、あわせて、子供が自ら考えるようなそういう学習活動も展開しようと、体験的学習活動も展開しようと、そして心の教育あるいは体力の充実ということも必要ではないかということで、現在のような考え方の指導要領を作ってきたということでございます。
○大仁田厚君 ありがとうございます。済みません、時間もないものですから手短に、はい。済みません。 僕が聞くところによると、一九七〇年代のアメリカ、ゆとり教育を実施して、そしてすぐに、すぐに学力が低下したため、撤退してすぐに切り替えたんですけれども。僕は、もしよろしければ、よろしければ、悪いところは悪い、いいものはいいというふうなめり張りのあるとらえ方をしてもらえれば、もうちょっと国民に分かりやすいのかなって。その詰め込みというやり方、言い方が気に食わないんであって、自分が学ぼうとするどん欲なものがあれば、僕は、大臣は、じゃ、自分は勉強されてなかった、いや、勉強好きじゃない。僕も好きじゃないですよ。だけれども、やっぱり東京大学に行くには、それなりの勉強をしなきゃ行けないわけです。そのときに何をやったかといったら、やっぱり自分の中でもう詰め込まなきゃいけない、自分の中で吸収しなきゃいけないと思って、その吸収力があるわけです。その集中力があったわけです。あったからこそ東京大学が受かったわけです。 やっぱりそういったものというのは、個人差はあると思いますけれども、ある程度やっぱり人間の中で根付かせていくものかなって。これは仕事にもつながることですから。是非、いいものはいい、悪いものは悪いというめり張りのあるものにしてもらいたいなと思いますけれども。そうしなければ子供は付いてこないと思いますけれども。 OECD、経済協力開発機構を御存じでしょうか。この学習到達調査の結果を見た大臣の率直な御意見をお伺いいたします。
○国務大臣(中山成彬君) 昨年末に公表されました国際的な学力調査の結果、PISA、OECDのPISAの調査等を見ますと、我が国の子供たちの学力、読解力が大幅に低下しているということと、我が国がこれまでトップクラスにありました数学とか理科についても低下傾向にあるということ、このことは深刻に受け止める必要があると、このように考えているわけでございます。 これまでそのテストの結果を文部科学省で分析してきておるんですけれども、例えば読解力の得点の経年比較で、中位のクラスが下位のクラスにシフトをしてきていると。それから、自由記述形式の出題において無解答が多いと、初めからもうギブアップしている。それから、子供たちの勉強時間が短いということなど、先ほどから言っていますけれども、学ぶ意欲とかあるいは学習習慣が十分身に付いていないというふうなことが明らかになっておるということでございます。
○大仁田厚君 大臣、大臣は本音で語ってもらいたいんですけれども、僕はゆとり教育は基本的に僕は間違っていたと思うんですよ。なぜかというと、何も詰め込みがいいとは僕、大臣、言わないんです。ただ、やっぱり時代的なものというのがあると思うんです。時代のずれというのは生じたと思います。ゆとり教育を実施したときには、やっぱりその時代のやっぱり多少のずれがあったと思います。その時代、人間が働いて働いて、もう頑張っていこうという時代がありの、そこにぽつんと来たのが、もう今の時代にはやっぱりゆとりじゃ駄目なのかなって。 このアジアの、アジアの取り巻く状況を見てもそうです。僕は先日、韓国にもキムチを作りに行ってまいりましたけれども。キムチ工場で一日働いてきまして、KBSというテレビに出てきましたけれども、はい。日韓四十周年、友好年ですから。それで行ってきましたけれども。何もパソコンを僕は肯定するわけではないです。どちらかというと、パソコンだけじゃないよ、自然で遊べよというのも推進派です、どちらかというと。だけれども、そこらじゅうに、そこらじゅうに勉強する機械、そしてパソコンの機械がそこらじゅうにあるわけですね。サウナにまであるんですね。それで、子供が何をしているかというと、そこでパソコンをしているわけです。パソコン技術に関しては、やっぱりお隣の韓国までが日本を追い抜こう、日本をどうにかしようという競争意識が働いているわけですよ。 確かに、競争原理というのは余り良くないものだという考え方の認識があったんで、ただ、今の、現代だからこそまた競争認識、競争させるという、子供たちを競争させるということも頭の中に一つ置いて、大臣、考えることはできますでしょうか。
○国務大臣(中山成彬君) 大仁田委員が御指摘されましたように、やっぱり教育というのもその時代時代で、やはりその時代を反映したものであったと思うんですね。 ですから、このゆとり教育が叫ばれたころのことを思い出してみますと、受験戦争とか受験地獄とか、あるいは偏差値偏重だとかいろんなことを言われまして、やっぱりそれじゃいけないんじゃないかという反省もあって、やっぱりゆとり教育といいますか、できるだけ教科内容は削減しながら、やっぱり基本的なものをしっかり覚え込ませて、そしてもっと自ら主体的に行動できる、そういう子供たちを育てていこうと。このことは私はその当時としては間違ってなかったと思うんですが、正に御指摘のように時代が変わってまいりまして、日本の取り巻く環境も変わってきたということじゃないかと思います。 日本も今やもう大学全入という時代でございまして、一時みたいな受験戦争とか受験地獄というふうなことではなくて、行こうと思えば大学に行けるというそういった中で、子供たちが余り勉強をするという意欲がもうなくなってきておると。このことは大きな私は問題だろうと思いますし、また御指摘のように、近隣諸国が猛烈な勢いで追い上げてきているということを考えますと、競争は悪だということでやってきたような、日本のぬるま湯みたいなところで育った子供たちが、これからの厳しい国際社会において果たして生き抜いていけるだろうかと。 これからも日本がこうして豊かでいい国であり続けるだろうか。やはりその構成員としての日本人がやはり幸せに生きるためには、しっかりと学ぶべきことは学ばせるということが大事だし、そういった学んだことを活用して、自らどんな時代になっても切り開いて切り抜いていく、あるいはまた新しいものに挑戦していくという挑戦する精神を持った子供たちを育てていくということは非常に大事なことではないかなと、このように考えております。
○大仁田厚君 どうもありがとうございました。 今度は局長にお伺いします。 授業時数削減、学習内容削減という現実の中で、学力低下を食い止めるために現場の先生たちはどのような取組をしてきたのでしょうか。また、教員を養成する現場では、更に全体の指導を行う文部科学省ではどんな取組をしてきたのでしょうか、お聞かせください。
○政府参考人(銭谷眞美君) 各学校におきましては、それぞれの地域に根差した、創意工夫を生かした教育活動を展開するために、各先生方いろいろな御努力をいただいていると私どもは思っております。 ちょっと短く申し上げますけれども、今の指導要領というのは、いわゆる画一的な教育内容から、各学校が個性を生かし特色を生かした教育課程を編成できるようにしているところにも一つの特色がございますので、各学校としては、地域学習、伝統文化教育あるいは環境教育など、それぞれの地域に根差した教育活動を展開している例も多く見られるところでございます。 それから、先生方につきましては、その指導力の向上を図るために、文部科学省といたしましても、独立行政法人の教員研修センターなどを中心に教員研修を行ったり、あるいは各教育委員会において初任者研修や十年経験者研修などを実施をいたしまして、先生方の指導力の向上を図っているところでございます。 また、文部省としては、学習指導要領につきまして、その実施に当たって先生方の指導の参考となるように、全国各地の優れた実践を事例集として取りまとめて御紹介を申し上げたり、あるいは全国の都道府県の教育委員会の指導主事や教員を対象とした研究協議会を開催をして、各地の優れた取組の紹介や実施上の課題についての意見交換などをこれまで行ってきているところでございます。
○大仁田厚君 局長、ありがとうございました。 局長、今、今僕の質問に対して、やっぱり紙で答えられていましたよね。僕、まだこれ、始まってからこれだけしか使っておりません、まだ。まだ残りこれだけあります、まだ。 これ、質問した内容というのは、自分の中で把握するからこそできるんですよね。ということは、勉強というものはどうなの、どういうものなんですか。把握するからできるんじゃないですか。 ということは、ということはですよ、把握するまでやっぱり教えてやる愛情、教えてやる時間を与えるのも、だから、そういったものを、間違っていたことは間違っていたと認めて、もう一回やり直してみるのも正しい考え方じゃないでしょうか、どうですか、局長。局長、僕が言っていること分かれば、端的に短く。
○政府参考人(銭谷眞美君) 私ども、今の指導要領について、その実施の状況をよく検証をして、指導要領というのは何年かに一回大きな見直しをするわけでございますので、その一環として、これまでの実施状況をよく検証し、またスクールミーティングなどを通じて各学校の先生方や保護者の方のお話も伺いながら、今後更により良い指導要領づくりを目指して今作業をしているところでございます。
○大仁田厚君 僕は端的に全部間違ったという言い方をしているわけじゃないんです。僕はしているわけじゃなく、やっぱり僕が言いたいのはそういうことじゃなく、勉強という本質的なものって何だったんだろうって。もう一回、もう一回、ほら過去に振り返るのって嫌じゃないですか。自分の非を認めるのも嫌じゃないですか。僕も嫌ですよ。 だって、だってですよ、僕は六年前高校に入ったとき、周り十七歳、十八歳ですよ。それが四十一の男がぼうっと座って、嫌だったですよ。だけれども、もう一回やってみようじゃないかと、チャレンジした以上はやってみようじゃないかって、やっぱりそういった意気込みが、意気込みが日本じゅうに広がらなければこの改革というのは進まないのかなって。 僕は、済みませんが、局長、僕は、大臣、そしてまた大臣、教育とは日本のやっぱりこの国の根源だと思っておりますから、それに日が当たらなければ、これは絶対駄目だと思うんですよ。そういうためには、じゃ大人がどういうふうな姿勢でこうやって臨んでいるかということがとても必要なんですけれども、先に進ませていただきますけれども、ちょっと時間もなくなってきたもので、あと四分しかなくなってきたもので、ちょっと端的に、大臣、総合的学習の意義をどのようにお考えですか。
○国務大臣(中山成彬君) 正にこれがゆとり教育の目玉だったわけですけれどもね。各科目、科目を勉強するんですけれども、それを総合的にそういったものを全部活用しながら、いろんな、いろいろ生起してきますいろんな出来事とか自分の生活において直面するいろんな問題を解決する、その意味でこの総合的学習というのは必要だったと思うんで、現実、今やられていますけれども、自然体験とか生活体験とか、我々のころと違って今の子供たちはそういうのが非常に不足していますから、そういった体験、経験の中で学んでいることを総合的に活用しながら、要するに生きる力といいますか、自分で問題を見付けてそれを解決していく、そういう力を付けさせようと、こういうことで総合的学習の時間があったと、このように思うわけですけれども、長くなってはいけませんが、果たしてそれが本当に身に付いているかどうかということを検証するということを今やっているところでございます。
○大仁田厚君 大臣、総合的学習の時間を減らすことによるデメリットをお聞かせください。
○国務大臣(中山成彬君) 減らすとはまだ決めているわけでもないし、何でもないんですけれども、今総合的な学習の時間というのが大体三時間ぐらい週に行われているんですけれども、これを本当に有効に使っているところもあれば持て余しているところもある。これはもう先生方そして子供たちにもいろんな課題があると思っていますけれども、そういったことを今、私どもスクールミーティングといいまして、全国三百の学校を回って現場の学校で先生方や父兄の話も聞きたいと、また子供たちの実態もしっかり踏まえた上で考えていこうと、こういうことで今取り組んでいるところでございます。
○大仁田厚君 文科省の局長にお伺いします。 今、土曜日休みですよね。土曜日休みですよね。やっぱりこの不景気によって、やっぱり奥さんもだんなさんも仕事に行っているときもあるわけですよね、パートに行っているときもある。土曜日の位置付けはどのようなものなのでしょうか。また、ゆとり教育の見直しに関して土曜日の位置付けについて変更される可能性があるのかをお聞かせください。
○政府参考人(銭谷眞美君) 土曜日につきましては、現在休業日という扱いになっております。 現実に、土曜日には地域で、例えば地域子ども教室推進事業とか、京都なんかでは、みやこ子ども土曜塾のような地域の活動も行われておりますし、学校で希望する生徒に対していろんな学習機会を提供しているといったようなことも行われております。 基本的に学校週五日制の下で今後土曜日の活用の仕方をどうしたらいいか、中教審において十分御検討いただきたいと思っております。
○大仁田厚君 もう時間がないものですから、もう全部質問できないので、今後また局長とか大臣には是非質問をさせてもらいたいんですけれども。 最後に、大臣に質問をいたします。 僕は、人生の中で何をやるかということ、自分の中で最初は見えないものです。だけど、どんどんどんどんやっぱり人生を重ねるごとに見えてくると思うんですけれども、その中に、この国会というところに入って、いろんな偏見と闘ったりいろんなことをしてきました。だから、自分の中でイベント事を組んで、ああ大学にこのとき卒業できるんだな、そしたら人の認識はちょっとは変わるんだなって。ああ、あの男、ちょっとは努力してるじゃないかって。ちょっとずつ変えていくしかないなって、人の認識というのは。はい。 僕は人間に、選ばれた者も選ばれてなかった者、そういう区別はないと思っております。じゃ自分の才能がある人間がいいのか才能のない人間がいいのか、じゃ才能のない人間はどうすればいいのか、世の中から落ちこぼれるのか、僕はそういったものではないと思います。そういったものを、そういった人たちに光を当て、また可能性があるんだよっていうことを教える国こそが僕は発展する国だと思っているんです。是非、大臣にはこの方向性で是非行ってもらいたいと思いますけれども。 僕みたいな男が、大体国会に来ること自体が僕は間違いだと思っているんですけれども。(発言する者あり)いやいやいや、そんなことないって言われても、いや単なる自分で突っ込んでぼけているだけなんですけれども。 最後に一言、大臣にお聞きをいたします。 今後、このいろんな学力低下によるゆとり教育の見直しというものが社会問題化してきていますが、今後これを大臣として抜本的に改革する意気込みを聞かしていただきたいと思うんですが、よろしくお願いします。
○国務大臣(中山成彬君) 私は、基本的には、この日本という国に生まれた幸せ、これをしっかり自覚しながら、それぞれの子供たちがそれぞれの人生を本当に幸せに、そして有意義なものとして過ごせるような、そういう土台をつくってやる、素養を与えてやるというのが義務教育であろうと、こう思うわけでございまして、どういうふうな山間僻地に生まれても、やる気のある、勉強したいという子供たちにはしっかりとした教育が授けられるように、正に今、委員がおっしゃいましたように、いろんな才能のある人たちいらっしゃるわけですから、そういった才能を持って生まれた者ができるだけ開花する、花が開くことができるように、そしてどういう時代になっても切り抜いていける、生き抜いていけるような、そういうたくましい、しかしたくましくもまた心豊かな人間を育てるという意味で教育改革に取り組んでまいりたいと、このように考えております。
○大仁田厚君 是非初心を貫いてもらいたいと思っております。 どうもありがとうございました。
○委員長(亀井郁夫君) ありがとうございました。 それでは、荻原健司君。
○荻原健司君 自民党の荻原健司でございます。 つくづく、ゆとり教育であるとか学力低下、又は教育基本法を含めその教育行政の難しさであるとか大変さというのをつくづく感じますし、私もその改善のために尽くさなければならない、そんな決意を新たにいたしました。 本当に喫緊の課題、重大な問題がある中で、これから質問をさせていただくことは、私にとっては非常に喫緊の課題であると思いますし、是非スピード感を持っていただきたいということでこれから質問を進めたいと思っておりますが。 まず、昨年、臨時国会におきまして私も質問に立たせていただきました。その折に、新潟県中越地震に関して、児童生徒の心のケアや、また学習支援等に当たる教員加配措置について要望いたしましたら、もう素早い対応で文科省は取り組んでいただきました。また、学校施設、子供たちの安全を守る、又は学校施設が避難場所になっているようなことから、耐震化又はその耐震化への足掛かりのための耐震診断等も早速取り組んでいただけたことに敬意を表するとともに、この場をおかりしまして大変恐縮ですけれども、感謝を申し上げたいと思います。本当にありがとうございます。 先日、週末に実は新潟に出向いてまいりました。新潟の塩沢というところでスキー大会がありまして、地元の小学校、中学生が元気よく大会に参加をしておりました。新潟県の被災地、震源地であります小千谷の子供たちも元気よく大会に参加してスキーを滑っていたのを、姿を見て、本当にその文科省さんの取組、大変感謝をしましたし、また子供たちが本当に元気にいてくれた姿に、私も何だかほっといたしました。 しかしながら、やはり私もよく子供たちを、スキー教室を開いたり、また講演等もさせていただくんですが、時に残念に思うこともあります。というのは、今全体的に子供たちの姿を見ておる中で、何だかこう元気がない、覇気がない、又はやはり全体的な体力がないのではないか。もうこれは白書の中にもありますけれども、やはり親の世代よりも体格は良くなっているにもかかわらず、全体的な体力の低下というのはもう顕著である。この体力、子供たちの体力低下又はその向上に関してのこの問題は、我が自民党の橋本聖子先生が熱心に取り組んでいらっしゃっておりますけれども、私も大変心配をしている一人です。 そういった中で、やはりその体力の低下を食い止めなければならない、またそのためにはしっかりとした体をつくらなければならないというふうに私は思います。 そういう中で、やはり人の体も食次第といいますか、やはり食べ物の重要性というのはつくづくあるのではないかなと。文科省さん又は国を挙げて食育については非常に御熱心な取組をいただいておるわけなんですけれども、やはり今子供たち、朝食を抜いている子供たちがいる。何だか信じられないですけれども、実際調査すればこれは明らかでありますし、又は食事をしているときはいつも独りだと。もう孤食だと。親はお小遣いだけ与えて、コンビニエンスストアへ行ったり、近所のレストランなのか分かりませんけれども、独りでいつも食事をしている、そういった子供たちもいると、非常に残念な話をよく聞きます。 そういった中で、やはり食に関する知識をもっともっと子供たちにも持っていただきたい、又は実際子供たちに野菜を作らせたり、又はその野菜作るときに農薬使うとこういう野菜ができる、無農薬だったらこういう野菜ができる、食べてみて味の違いを感じるとか、やっぱりいろんなその体験の中でやはりその食に対する意識をもっともっと高めてもらわなければならないんじゃないかなと、そんなふうに思っているわけで質問をさせていただきたいんですけれども。 まず、文部科学省が、三つまとめて質問をさせていただきますので、お願いいたします。 まず一点、食育ですね。この食育を認知させるためにどのような取組をなさっておられるのか。そして二点目、朝食を取らない子供たちがやはり増えている、そういった中で子供たちの食生活についてどのように取り組んでいくつもりでおられるのか。そして三点目は、今度、来月の四月から学校に栄養教諭が配置される、いわゆる栄養教諭制度が開始をされますけれども、その栄養教諭とはどういうような資格なのか、又はそれが果たしてどのくらい認知をされているのか、まずこの三点についてお伺いしたいと思います。お願いいたします。
○国務大臣(中山成彬君) 食についての御質問でございますが、私は、先ほど来学力低下のことが問題になっていますけれども、体力の低下の方がもっと実はゆゆしき問題じゃないかなと、こう思っていまして、これだけ豊かになったのに逆に子供たちの食生活が非常に貧しいものになっているということについては、もう大変心配しているところでございます。 そこで、文部省もそうですし、国会の方でもいろいろと食育の重要性を皆さん方認識し、いろいろと今やっていただいていることについてはもう本当感謝申し上げたいと、こう思っているところでございます。 今どのように認知させようとしているかということについてちょっと答えさせていただきたいと思いますけれども、文部科学省では、教職員等に対する研修会やシンポジウムの実施などを通じまして学校における食育の重要性の啓発に努めますとともに、学校から望ましい食習慣について情報を発信し、家庭や地域と連携して食育を推進するための取組を行う事業を実施しておりまして、家庭、地域における食育についての理解等に努めているところでございます。 また、何といっても、食育というのは家庭における取組が重要でありますので、文部科学省におきましては、食に関する内容を含みました家庭教育手帳というものを作成いたしまして、これを乳幼児や小中学生を持つ全国の親に配付することなどを通じまして家庭におきます食育を推進しているところでございます。
○荻原健司君 やはり、本来であれば、多分食育、いわゆる食に関する知識というのはやはり家庭の中から育つといいますか、やはり家庭から改善をしていっていただきたい中で、やはり学校から子供たちに食育して食に対する知識を高めなきゃいけないというのは何だかちょっと残念な気もするんですけれども、是非こういった取組に力を入れていただきたいと思います。 また、学校は文科省でやるけれども家庭の方は今度は厚労省となってしまうと、やはりその縦割り行政の弊害等も起きかねないと思いますので、是非そういった連携を上手にやっていただいて、食育に対する知識を高めていただけたらと思います。 さて、次にですけれども、やはり食育について取り組んでいただく中で食に対する知識を高めていただくというのは、もう、これはもう早速スピード感持ってやっていただかなければならないと思いますし、やはり、子供たちにとってはやはり食事についての知識というのはたくさん高めていただきたいと思います。 そういった中で、次の質問は、いわゆるその食又は栄養、そしてそれとスポーツについてのかかわりについて質問させていただきたいんですけれども、やはり子供たちが運動する、スポーツ活動、この中心は私は学校にあると思います。 私も中学校のころはスキー部で一生懸命練習した、そんな思い出もありますけれども、そういった中で、このスポーツと栄養についての知識も、やはり児童生徒のころからある程度の基本的な知識ぐらい持たせた方がいいだろうと私は特につくづく思います。昔は、練習をしていて途中で水なんか飲んでいたらしかられましたね。水なんか飲んでいるばかやろうどこにいるんだというのが昔だったです。しかし、今は水をしっかりどんどん飲め飲めということになっています。 やはり、こういったことは、時代の変化とともにスポーツと栄養についての認識が高まったということも本当にもちろんなんですけれども、やはり私、こういうスポーツと栄養についての知識というのは、例えば高校生、大学又は社会人になってからでは遅いというふうに思うんですね。やはり小学校や中学校のころからもこの運動と食についての、又は栄養についての知識は高めていただきたいと思います。 そういった中で、このスポーツと栄養について、今現在、学校ではどのような指導をされておられるのか、又は、先ほど、来月、四月ですね、栄養教諭が配置をされますけれども、この栄養教諭がスポーツと栄養についての指導をいただけるのか、伺いたいと思います。
○政府参考人(素川富司君) お答え申し上げます。 健康の保持増進とともに、競技力の向上、疲労回復、けがの防止などの観点から、先生御指摘のようなスポーツと栄養、非常に密接な関係があるということで、子供たちがスポーツを行う上で栄養に関する正しい知識を身に付けさせるということは非常に重要だと思っております。 現在の学習指導要領、これは量的に多い少ないはございますけれども、小中高等学校のレベルで、例えば中学校のありますけれども、中学校の保健体育科においては、運動量に応じて栄養素の質や食事の量などを配慮することでございますとか、運動によって消費されたエネルギーを食事によって補給することが必要であると、こういったことを理解させるようにすることとなっているところでございまして、各学校においてはこの学習指導要領を踏まえて指導が行われているところでございます。 また、その栄養教諭でございますけれども、栄養教諭につきましては、食に関します指導と学校給食の管理、両方やるわけでございますけれども、やはりその食に関する指導の中におきまして、やはりスポーツと栄養のかかわりについて指導を行うということは非常に有意義なことだと考えておるところでございます。 少し、そのスポーツと栄養に入ります前に、少し栄養教諭の資格につきまして補足させていただきたいと思いますけれども、栄養教諭の職務内容、今申し上げましたように、食に関する指導と学校給食の管理、両方やるわけでございますので、両方の資質が必要だということでございます。そういうことで、それぞれの必要な、例えば管理栄養士の免許の取得等の基礎資格の上に、先ほど申し上げましたような栄養に関する若しくは教職に関する科目を履修するということで栄養教諭の免許状を取るということでございます。 そういうような非常に重要な職でございますけれども、スポーツと栄養のかかわり合いにつきましては、特に個別的な相談指導等におきましては、運動部活動などでスポーツする子供たちに対しましては、やはり必要なエネルギーとか栄養素の摂取等について指導する、また教科等における指導におきましても、やはり教科担任の先生方と連携しながら、先ほど申しました運動量に応じて栄養素の質とか食事の量などに配慮するといったことを指導していただくということが重要かと考えているところでございます。
○荻原健司君 ありがとうございます。やはり体のしっかりできるころからそういったスポーツと栄養についての知識を高めるような、そういった取組を是非していただきたいと思います。 そして、もう一点なんですけれども、やはり今、特にスポーツ界ではドーピングの問題が非常に大問題になってきております。これは特にその中身はいいとしても、やはり例えば今、若い選手も、私、時に会っていろいろ話をしたり、彼らの時に荷物だとか持ち物を見ますと、非常に、栄養サプリメントといいますでしょうか、そういったものをたくさん持っているんですね。私たちのころというのはほとんどそういうのを市場に出回っておりませんでしたし、なかなかなかったにもかかわらず、今はコンビニエンスストア行けば、ビタミン類はたくさん売っていますし、私も聞いたことのないようなものが一杯売っているんですよね。中には、栄養補助食品ということでありながら、口にしたものが何かそのドーピング、薬物が入っていて悪いことにつながってしまうというおそれもあるんだと思います。 やはりこれは、こういった知識もある程度の選手になってからでは全く遅いわけで、やはりこういう、そういったスポーツと栄養の中で、そのドーピング、いわゆるアンチドーピングの知識も高める必要がこの時期には特に、いわゆる子供の、児童生徒のころは特に必要ではないかなというふうに思うんですけれども、是非私としてはこれ取り組んでいただきたいと思う中で、いわゆる、学校現場の場でいわゆるアンチドーピングの指導はしていただけるのか、又は先ほどの栄養教諭、いわゆる先生がこういった指導をしていただけるのかどうか、お伺いしたいと思います。
○副大臣(塩谷立君) 先生おっしゃったように、ドーピングについてはいろんな国際大会でも毎回問題になっておりまして、この問題についてはまた私どもとしてもしっかり取り組んでまいらなきゃならぬと思っているところでございます。 スポーツについては、やはりフェアプレーの精神、あるいは競技者の健康を害するとともに、子供たちを含めて社会的にも悪影響を及ぼすものでございますので、決してあってはならないと考えているところでございます。 文部科学省としましては、スポーツ振興基本計画においてアンチドーピングの活動推進を掲げて、アンチドーピングに関する教育・啓発活動を行ってきているところでございますが、特に学校教育においては、小中高等学校において薬物乱用防止教育を実施するとともに、高等学校の体育においてはドーピング問題を取り上げるよう学習指導要領解説に提示をしているところでございます。 また、国民体育大会においては、平成十五年度から、中学校、高校生のジュニア選手を含む競技者や指導者に対してアンチドーピングを啓発するためのパンフレットを配付しているところでございます。 多分、先生よく御承知のとおりだと思いますが、こういった、国体のドーピング検査に関する選手必携のパンフレット等が作られて、こういうものを配っているところでございまして、今後ともジュニア競技者を含めて様々な形でアンチドーピング教育を進めてまいりたいと思っているところでございます。
○荻原健司君 本当にドーピングの問題というのは、これやはりスポーツ界にとっては非常に問題ですし、やはりスポーツマンシップの精神に反すると思いますので、やはりこれは是非取り組んでいただきたいと思います。 日本は比較的そのドーピングで失格になったり選手資格が剥奪された、メダル剥奪というのがまず非常に少ない、ないとは言えないんですけれども、国際的に見て非常に少ない。そういう意味ではうれしいんですけれども、やはりそういった日本であり続けるために、そういったことを取り組んでいただきたいと思います。ありがとうございます。 続いて、子供の居場所づくりについて質問をしたいと思います。 長崎で、もう皆さん御存じだと思いますけれども、長崎で十二歳の子供が四歳の幼児を突き落としたとか、女の子同士がカッターナイフで傷付け合って命をなくしてしまったというような非常に残念な事件がありました。そういった中で、それぞれの地域で子供たちの居場所を確保して、大人の目の届く範囲で遊ばせたり学ばせたりすることが必要なんだ、そういった機運が高まったわけなんですけれども、ただ、そういった機運が高まりつつありながらも、なかなか実際に行動を起こすというような地域が若干少なかったようでもあります。 そういった中で、文部科学省が地域子ども教室推進事業という、この事業を開始されたと伺っております。多分これも、やっぱり本来は地域ごとにいろんな機運が高まって、そのためにいろんな財政の支援をしてあげようじゃないかというのがある意味本来の姿のような気もするんですね。やっぱり国が、じゃ、いろいろ機運をまず高めるムードをつくってあげてというのも何かちょっと変な気もするんですけれども。いずれにしても、この地域子ども教室推進事業、三年の限定期間ということもあるので、やっぱりこの三年というのはちょっと短いかなという思いもあります。やっぱり形だけで終わらないようなことを願うばかりなんですけれども。 まず、この取組の目標では、全国で八千か所でこの地域子ども教室推進事業等行うという目標がありますけれども、今現在の状況を教えていただければと思います。
○政府参考人(田中壮一郎君) 地域子ども教室推進事業についてのお尋ねでございますけれども、本事業は、御指摘のように、子供たちが放課後あるいは土曜、日曜日に、各地域において安心して、かつ安全に活動ができるよう、その子供の居場所を確保するという観点から本年度からスタートした事業でございまして、具体的には、地域の大人の方々が中心になっていただきまして、学校の教室あるいはその校庭、あるいは公民館といったような施設を利用していただいて活動拠点をつくっていただいておるところでございまして、本年度は全国で約五千四百か所にこれらの居場所、教室がつくられておるところでございます。 そして、これらの活動拠点におきましては子供たちが主体的に活動しておるわけでございまして、例えば今日の宿題をやる子もおれば、サッカーや野球といったスポーツ活動に親しむ子、あるいは手芸とか囲碁、将棋とかいった文化的活動に親しむ子、それぞれの地域の指導者、あるいは子供たちの要望等に踏まえまして多様な活動が展開されておるところでございます。 平成十七年度におきましては、この地域子ども教室を八千か所に増やしたいということで、来年度予算案には八十八億円の予算も計上さしていただいておるところでございまして、子供たちが本当に安心して安全に活動できるような居場所の確保に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
○荻原健司君 ありがとうございます。 私も、この事業をいろいろ調べていたり実際に見に行ったりしている中で、ただ、現地の方々とお話をしますと、各自治体の教育委員会、こういったところまでは、この事業があるんだよ、是非やってくださいよというのは行くんですけれども、教育委員会からなかなか現場に下りていかないというようなお話をよく伺っているんですね。 確かに地域が違えばそこにある問題も違うと思いますし、その地域の独自性ももちろん必要だと思うんですけれども、地域が違うと取組も違う、またその地域の独自性を発揮していただける、そういった何か仕組み、あったら教えていただければと思います。
○政府参考人(田中壮一郎君) 議員御指摘のとおり、今年度は本事業が初年度だったということもございまして、地域によっては必ずしも、まあ私どものPRも下手だったんだと思うんでございますけれども、なかなか理解が得られていないような地域もあるわけでございまして、都道府県によって、また市町村によってその取組にばらつきが出ておるような状況でございます。 私どもといたしましても、その本事業の取組につきましては、パンフレットの作成でございますとか、あるいは政府の広報、あるいは新聞等を活用したPR等に取り組んでおるところでもございますし、それから、市町村の担当者、あるいはそのPTAの方々の会合といったようなところにも私どもも出掛けていきまして、こういう事業があるんですよ、是非取り組んでいただけないでしょうかというような説明もさしていただいておるところでございます。 さらに、各地域で今取り組んでおられるような事例をビデオに収録したものを今作成中でございまして、間もなくでき上がることになりますので、これをまた各市町村や学校に広く配布させていただいて、取り組んでいないところに関しては取り組んでいただくように、また現に取り組んでいただいておるところについてもそれを参考にして充実していただくようにPRに努めてまいりたいと考えております。 以上です。
○荻原健司君 そうですね、まだ初年度ということもありますので、是非これは積極的にPRをされて、浸透させていただきたいと思います。 私も、この事業を見させていただきますと、やっぱり子供たちが元気よく遊んでいたりスポーツをやったり、何かみんなでゲームといいますかね、先日も子供たちが輪になって遊んで、座って何かこうやっていたんですね。ああ、もしかしたらまたコンピューターゲームか何かだろうななんと思って、ちょっと嫌だななんと思って近寄ってみましたら、みんなで将棋やっているんですよね。ああ、これはいいなと思って。 だから、やはり今将棋やったり、例えば私も子供のころはめんこやったりべいごまやったりしましたけれども、何かやっぱりコンピューターゲームだけではなくて、その日本の文化、昔ながらの遊びを知るというような機会、そういった提供も含めて是非取り組んでいただきたいと思います。 ただ、そういった中で、やはり私は、この事業の良さというのは、つくづくいいものだと思うんですけれども、この事業と、この総合型地域スポーツクラブ、これ文科省さん一生懸命取り組んでいただいておりますけれども、この事業と連携を図った方がもっともっと効率的に、また経済的にもできるのではないかな、八十八億というあの莫大な予算ももっとこの総合型地域スポーツクラブの取組と一緒にやっていけばより効果的ではないのかなというふうに思いますけれども、この点についてはどうお考えでしょうか。
○副大臣(塩谷立君) 先生先ほどおっしゃったように、こういった事業は、本来は自然と地域でいろんな方々があって、それに対して国として補助する形が自然だと思いますが、残念ながら今はそういう時代ではなくて、今のお話があった地域子ども教室推進事業、そして総合型地域スポーツクラブというような形で、新しく政策的に始めていかなければならないということで、これから力を入れてまいりたいと思っておりますが。 今、地域子ども教室推進事業につきましては、田中局長の方から答弁あった内容でございますが、この総合型地域スポーツクラブにおいても、地域のスポーツ振興、あるいは多様なスポーツ活動を行う中で、子供たちの放課後や週末における安全、安心な活動ができる場所を提供しようという試みでございます。そのために、来年度予算につきましても、地域子ども教室推進事業と総合型地域スポーツクラブ育成推進事業、それからそのほかに地域ボランティア活動推進事業、文化体験プログラム支援事業、この二つの事業を加えて四つの事業を一つのプランとして、総合的に地域の教育力の再生を図る地域教育力再生プランという形で実施することにしておりまして、総額としては百十二億円を要求しているところでございます。 この新しいプランの下で、それぞれの連携を図って子供たちにとってより魅力的な事業をつくることに努めてまいりたいと思っております。
○荻原健司君 ありがとうございます。是非この事業を本当にうまくさせていただきたいと思いますし、私もそのための努力は惜しまないつもりでいますので、取り組んでいきたいと思っております。 さて、特にこれからちょっと質問させていただくことは私にとって本当に喫緊の課題だと思っておりますし、やはり是非お伺いをしたいというふうに思います。 大臣の所信の中にもおありでしたけれども、いわゆるナショナルトレーニングセンター、これを、中核拠点の整備、これを進めるというようなお話もあります。昨年のギリシャでのアテネ・オリンピックで日本は金メダル十六個という大変な快挙を成し遂げていただきました。そのことによって小泉総理も、そのナショナルトレーニングセンターの建設、前倒しでどんどんやれというようなお言葉をいただいたことは、これもうスポーツ界全体にとって非常にうれしい言葉で、もう私も涙が出そうな、そんな思いで総理のお言葉を伺っておりました。 ただ、実は私も、東京北区にこれから建設をされますナショナルトレーニングセンター、そしてその近所、隣にあります国立スポーツ科学センターというのがあります。私もこの施設を現役のころ若干使わせていただきました。これ、非常にスポーツを科学的にとらえていろいろなデータ採取するには非常にいいところだと思います。また、これからその併設してできるナショナルトレーニングセンター、私もこれを本当に大いに期待をしているんですが、ただ私の中で残念に思うことがあります。というのは、私もその施設を使いましたし、これからできる施設の概要というのはよく理解しているんですけれども、どうしてもこれ夏向きスポーツ、室内スポーツ中心なんですね。私にとってはどうしても冬季スポーツに対しての、まあ配慮といいますか、何か検討を是非いただけないかというふうに思います。 先日の日経新聞にもちょっとした記事がありまして、大きな見出しで、「北京へ出陣 巨大体育館」ということでナショナルトレーニングセンターが取り上げられているんですね。スポーツ界にとってはうれしいんですね。しかし、どうしてもウインタースポーツの私たちにとっては、やっぱりオリンピックは次はトリノだぞという思いがあるんですね。アテネが終わって、どうしても何かこう、じゃ次は北京だというのは、確かに夏は北京ですけれども、やはり二〇〇六年、もうこの冬が終わって来年冬はウインターオリンピックなんですね。今日も私は来年のトリノ・オリンピックのキャラクターの刺しゅうしてありますネクタイで気合を入れて来ているわけなんですけれども、そういったところから是非冬季スポーツに対する配慮を何とかお願いできないか。 例えば、新しくゼロから造るということでなくても対応できるんだと思います。例えば、過去に札幌でも長野でもオリンピックがありました、そういった施設を有効的に使いながらかつ足りない部分を補っていくような、そういった活用もできるんじゃないかと思うんですけれども、こういった考えに対して是非御意見をいただきたいと思います。
○政府参考人(素川富司君) お答え申し上げます。 冬季競技の強化充実というのは重要なことだと考えております。今先生御指摘のナショナルトレーニングセンターの整備につきましては、平成十三年からJOCや各競技団体の代表者などの外部有識者によります協力者会議を設けまして検討を行ってまいりました。 昨年その取りまとめが出たわけでございますけれども、その中では、効果的なトレーニングのためにはスポーツ医科学との連携が不可欠であるということから、北区の国立スポーツ科学センターに隣接して中核拠点を整備するということ、そして加えまして、中核拠点では対応できない冬季競技でございますとか高地トレーニングなどにつきましては、既存の施設を競技別強化拠点といたしまして指定し、中核拠点とのネットワークを形成するという基本的な方針が示されたところでございます。 当然、そのナショナルトレーニングセンターの中核拠点の中におきましても冬季競技の基礎トレーニング等ができるように検討しているところでございますけれども、今御指摘のような冬季競技の競技別強化拠点につきましては、平成十七年度から日本オリンピック委員会に競技別強化拠点の指定に係る調査研究事業という事業を委嘱いたしまして、強化活動でございますとか施設利用の現状調査、そしてまた国立スポーツ科学センターとの連携のモデル事業などを行うこととしているところでございまして、こうした結果を踏まえまして具体的な指定の在り方などにつきまして検討を進めていきたいと考えているところでございます。
○荻原健司君 ありがとうございます。是非こういったことをやはりもうスピード感を持って取り組んでいただきたいと思います。 そういった中で、是非大臣に、本当にスポーツに対して造詣の深い大臣から、日本のスポーツは私に任せておけというような言葉をいただければと思うんですが、何か大臣のお気持ち、又はウインタースポーツの関係者を喜ばせていただけるような、そんな言葉はいただけないかと思うんですが、お願いいたします。
○国務大臣(中山成彬君) いよいよ今度はトリノでございまして、また国民挙げてこれ取り組んで盛り上げていかないけないと、こう思っておるわけでございますが、まあそんなに喜んでもらえるかどうか分かりませんが。 文部科学省といたしましては、平成十七年度予算案におきまして、日本オリンピック委員会、JOCに対する選手強化事業補助を増額、二十一億円、前年対比二億一千万円増計上しておりまして、JOCではこれは受けて、トリノ対策として冬季競技に重点を置いた取組を行うと承知しております。 また、日本スポーツ振興センターの重点競技強化事業やスポーツ振興基金等の助成におきましても、スキーやスケートなどの冬季競技を重点強化対象として挙げまして、トリノに向けた重点的な配分を行っていくこととしております。 さらに、国立スポーツ科学センターにおきましても、冬季系の種目、特性に応じたサポートを行ってきておりまして、今後、トリノ・オリンピックへの出場が決定した種目については早急にJOCや各競技団体と支援計画について調整するとともに、その要望に応じまして大会へのサポートスタッフの派遣など、現地でのサポートを実施するということにしております。
○荻原健司君 本当に有り難いお話で、私も早速今日、私の自分自身のホームページに今日はこういう、大臣からこんな有り難いお言葉をいただいたと何か載せたいと思っております。 さて、次なんですけれども、先ほど子ども教室推進事業と併せて総合型地域スポーツクラブについて少し触れさせていただきました。ちょっと時間がないので、幾つか質問があった中でちょっと一点に絞りたいなと思うんですけれども、総合型地域スポーツクラブ、これ、私も今の議員活動の傍ら現地へ行っていろんな方々とお話をして、やはりいい話ばっかりじゃなくて、やはりいろんな問題点、改善点を聞きに回っております。確かに難しさもありながらも、でもこの総合型地域スポーツクラブ、立ち上げてやれば絶対にいい、本当にいい、地域の皆さんに喜ばれているということはよく聞いておりますし、私も全くそのとおりだなというふうに思っております。是非この取組は、十か年というようなこともありますけれども、やはりできるだけ長い期間、財政的な支援を含めて取り組んでいただきたいと思います。 ただしかし、やはりその財政のお話、やはりいろんな事業をやるにも、スポーツもそうですけれども、お金が掛かる中で、この事業の財源、いわゆるスポーツ振興投票ですね、いわゆるサッカーくじ、totoの件があるわけなんですけれども、今このtotoの売上げが、初年度が六百四十三億あった、それが十五年度には百九十九億に減ってしまっている。いわゆる三分の一以下になってしまっているような状況です。この取組についてはいろいろ文科省さんが取り組んでおられますし、その販売の窓口を広げたり、又は今インターネット普及している中でそういったことにも活路を見いだそうかなんていうような取組もおありだと伺っております。 ただ、やはり私、このサッカーくじ、先日もちょっと総合型地域スポーツクラブ行って御意見いただいたんですけれども、ああそのとおりだなと思ったんです。総合型地域スポーツクラブでもどんどんこういうのを売ったらいいんじゃないんですかというお話伺ったんですね。あれ、そのとおりだと思ったんです。やっぱりサッカーくじですから、これサッカーの大好きな方はよく買われているんだと思いますけれども、一般の方というのは果たしてどうなんだろうな。やっぱりサッカーくじと言うぐらいですから、やっぱりスポーツに興味のある方こそがこのくじの中心的な購買層なんじゃないかなというふうに思います。 そういう中で、やはりスポーツの好きな人たちが特に集まるこの総合型地域スポーツクラブ、こういったことが販売の窓口になり得ないかどうか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(素川富司君) お答え申し上げます。 スポーツくじのPR、販売増を図るというためには、先生御指摘のように、立地条件の良いところ、身近なところに販売店を確保するということが重要であると思っております。加えまして、スポーツに関心の持っている方が集まるところ、そこが特に効果的だろうということは御指摘のとおりだと思っております。 総合型地域スポーツクラブにつきましては、それぞれ任意団体だったりNPOだったりいろいろあるわけでございますけれども、その組織の形態いろいろあるわけでございますけれども、やはりスポーツを好きな方が集まっている、同好の士が集まっているというようなことにおきましては、そのスポーツ振興くじの販売の意向がある場合には積極的に日本スポーツ振興センターがこのクラブの相談に応じるということが必要なことではないかというふうに考えているところでございます。 いずれにいたしましても、販売増を図るためには販売店を確保するということが重要であるということを十分認識して対応してまいりたいと思います。
○荻原健司君 ありがとうございました。是非そういったことも御検討を願えればと思います。 さて、質問のちょっと趣旨というか、方向が一気に変わるわけなんですけれども、時間もありますので、簡潔に質問させていただきたいと思います。 先ほど大仁田先生からの御質問があった中で、大臣が、学力というのは知識や応用力や学び続ける力、この三つが本当に、いわゆるこういった三つ、三点が学力であるというようなお答えいただきました。いわゆるその学び続けようという姿勢の大切さ、これは本当にそのとおりだと思いますし、私自身もやはり日ごろ学ぶということに対しては怠らずに努力をしたいなというふうに思っておりますし、又は議員になってから特に日本の歴史をもう一回再確認又は再勉強をしたい、そんな思いがあったりいたしました。 また、私の海外での体験のお話で恐縮なんですけれども、海外に住んでいらっしゃるたくさんの日本人の方とお会いしました。いろいろお話をして、私たちは国際結婚をしたと、しかしながら、自分の子供たちには日本の歴史だとか、いわゆる日本の文化を知ってもらうためにいろいろ苦労がある。その苦労の一つに、日本の教科書、子供たちが使っている教科書がなかなか手に入らないんで困っているんだと。大使館かどこか行けばいいんじゃないんですかというようなお話をしましたら、いや、ちょっと私は結婚してこっちの国籍になったものですから、なかなか対応していただけない、確かにそんなお話も伺っていました。 ですから、私も議員になって、ちょっと再勉強だと思って、よし、じゃ教科書をもう一回開き直してと思いました。先ほどの外国での体験談もそうなんですけれども、やっぱり教科書というのは本屋さんに売ってないんですよね。私も教育六法なんか調べて、確かに教科書は手に入れられるルートはある、しかし非常に困難だなというふうにつくづく思いました。 やっぱり生涯学習という観点からも、やはり学校の、地域で使われている教科書であるとか、検定を通った教科書は是非、何でしょう、市販版として作成をしていただいて、いわゆる一般図書と同じ流通経路に乗せる、こんなことができないのかどうか、お伺いをしたいと思います。
○国務大臣(中山成彬君) 確かに国民の教科書に対する関心を高めると、また自分の勉強もありますし、一体今の子供たちはどういうことを学んでいるんだろうかといって、子育てを終わった方々も関心を持っていただくというのは、これは非常に有り難いことだと、こう思っておりまして、文部科学省といたしましても、保護者とか一般の人々が実際に様々な種類の教科書を手に取って閲覧できる環境を整備していくということが必要であると、重要であると、こう考えております。 それで今、各都道府県教育委員会におきましては、常時教科書を展示するための教科書センターを学校や公立図書館、教育センター等に設置しております。全国で八百か所あるそうでございますが、これらの場所ではだれでも常時教科書を閲覧することが可能となっております。また、毎年採択期間中の六月から七月ごろには、教科書センターのほか学校や図書館などで教科書展示会、これは全国約千六百か所だそうですけれども、開催しております。 そして、教科書の販売につきましては、教科書を学校に納入している書店というのが全国で三千七百か所あるそうですけれども、ここで取り扱っておりますほか、その他の一般の書店での販売の取扱いも進められておりまして、平成十一年で全国の書店というのは一万六千六百、今度初めて知った数字ですけれども、少ないなと思ったんですけれども、一万六千六百店舗のうち八千五百店舗、半分ぐらいでは取り扱っているということでございます。 今後とも、都道府県委員会に対しまして、学校図書館とかあるいは公立図書館における教科書の整備に努めるよう通知等において指導していきたいと思っているところでございます。
○荻原健司君 今お伺いしますと、確かに手に入れる機会であるとか、いわゆる手に入れるルートというのはあるんだなとつくづく感じるんですけれども、やはり気軽に書店に行って、あ、教科書が売っている、うちの子供たちが使っている教科書はこれだな、よし買おうというところまではまだ行ってないのかなというふうに思うんですね。 先日、三月四日ですか、予算委員会、参院予算委員会で自民党の山谷えり子先生が、いわゆる副読本だったでしょうか、家庭科の教科書でしょうか、性教育の中身はひどいと。小泉総理は、これはちょっとひどい、知らなかったと。総理が知らないことが国民が知っているわけがないわけであって、やはりそのためにも、やはりもっともっと開かれた教科書制度というのかな、教科書がみんなが読めるような状況というのが望ましいのではないかな。これは大臣通達でいけるのか、やはり法改正をしなければいけないのか分かりませんけれども、是非こういった取組をしていただいて、やはり私どものような、もう一回勉強し直したい、こんな期待にもこたえていただければ、特にやはり教育といえばもう中山大臣だという評価が更に飛躍的に高まるんではないかなと。是非そんなお願いをして、質問を終わりにしたいと思います。 ありがとうございます。
○委員長(亀井郁夫君) お返事はいいですか。回答はいいですか。
○荻原健司君 はい、回答は構いません。
○委員長(亀井郁夫君) 要らないわけね。
○荻原健司君 はい、ありがとうございました。
○委員長(亀井郁夫君) これで終わりですね。 どうもありがとうございました。 それでは、午前中の質疑はこの程度にとどめまして、午後一時三十分まで休憩といたします。 午後零時二十九分休憩 ─────・───── 午後一時三十一分開会
○委員長(亀井郁夫君) ただいまから文教科学委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のうち、文教科学行政の基本施策に関する件を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○鈴木寛君 民主党・新緑風会の鈴木寛でございます。 私、午前中の自民党の委員の皆様方と中山文部科学大臣との御議論を聞かせていただいて、少し文部科学省、特に中山大臣と我々が考えております学力低下の原因といいますか、学力が低下をしていると、学力だけじゃございません、これは体力も低下をしているわけであります。日本の子供の生きる力が低下をしている。これは恐らく全員の共通の認識だと思いますが、その分析、それは中教審でこれからきちっとおやりになると、こういうことなんだろうとは思うんですが、その議論を正しい方向に導いていただくためにも議論を深めさせていただきたいというふうに思います。 これは、もちろん中山大臣、そういう心理ではないんだと思いますけれども、総合をやめて土曜日を復活して授業時間数を増やせば、これ日本の学力低下が戻ると、こういう単純な話ではないんだろうというふうに私たちも思っておりますし、恐らく大臣もそういうことだというふうに私は信じておりますが。 この前の予算委員会でも少し問題提起させていただきましたが、やはり我々が一番注目すべきはこの二極化といいますか、学力段階の、例えば再三事例に出されますOECDのPISA調査、この詳細な分析はこの後我が佐藤理事から本論はやらせていただきたいと思いますが、PISA調査を見ましても、レベル5はそんなに変わってないんですよね、その落ちたと言われている、八位から十四位に落ちたと言われているところも。九・九%が九・七%ですから、これはほとんど誤差の範囲、変わってないと。問題はレベル2、レベル1あるいはレベル1未満、ここが二〇〇〇年のときは二五%だったのが四〇%に増えてしまったと。この中レベル以下の子供たちが増えて、そして全体の平均を押し下げたというのがその学力問題の実態だろうというふうに思います。 我々が取るべき施策は、この中レベル以下の子供たちの学力をどうやってもう一回引き上げるかといったところを是非この委員会でも議論を深めていきたいし、中教審でも深めていただければなというふうなことを思います。 それで、例えば授業時間数、これを増やせと。私も全く増やすなと言うつもりはございません。特に低学年の学びなど、やっぱり時間数をきちっと対応すべきところはあろうかと思いますが、小学校一年生から中学校三年生まで一律に授業時間数を増やせばこれは上がるというものではないと思います。 ちなみに、今世界的に注目をされておりますフィンランド、これはOECD調査国の中で一番、授業時間数自体は一番少ないんですね。フィンランドの成功というのは、恐らくいろんな、我々があるいはメディアが注目をしていないところに実は隠されているわけで、そうしたところに私たちはもう少し目を配っていかなければいけないというふうに思います。 それで、例えばこの学びあるいは学び方というところの議論が私は足らないような気がするんですが、勉強というのは授業、一斉授業で教えてもらう、それから個別ないし少人数で分からないところを今度は丹念に掘り下げると、それから自学自習といいますか自習と、この恐らくバランスが非常に重要なんだというふうに思います。恐らくフィンランドは、いわゆる一斉授業時間数はOECDの中で一番少ない、にもかかわらず成績がきちっと高水準を確保しているというのは、この個別学習とか少人数学習とかあるいは自学自習と、こういうところのバランス、あるいはこういうところは物すごくしっかりしていると。現に、日本の子供たちは自学自習時間はOECDで最低ですから、やっぱりここを上げていかなきゃいけないということは、これは明らかなんだろうというふうに思います。 それから、やっぱり個別指導なんかをやっていくときに、日本の教員の数、これは明らかに少ない。OECD調査国で例えば中学校の教員の数、平均を見ますと二十三・七人に一人という割合でありますが、日本はそれより十人多い三十四・三人に一人なんですね。 ですから、やはり三十人学級というのはなぜ必要かというと、もちろん割り当てた後のそのクラスの編制の仕方というのは非常に多様であっていいと思いますが、まず先生の質と量をきちっと確保しなければいけませんから。で、例えばフィンランドは二〇%ぐらいは授業だけでは理解できない、あるいは習熟できない生徒がいるということを前提にして、その二〇%に対して今のような十分に多い教員でもってかなり少人数、個別をきちっとやっていくと、こういうことで全体の水準を上げているんだろうというふうに思います。 そこで、結局、結論を先に申し上げますと、日本は授業で付いていけない、その補完的な学習というものを公教育が十分にできない。そこを埋めているのが正に学習塾とか家庭教師とかあるいは家庭学習とか、ここなんですね。結局、ここはその御家庭の経済力によって学習塾に行かせられる子、あるいは家庭教師に行かせられる子、それからそうでない子ということで、この前も小泉総理に申し上げましたけれども、例えば総務省の家計調査、平成十七年の一月、四人世帯、有業者一人ですね、年間収入五分位階級別一世帯当たりの一か月の収入と支出。収入格差は二・二倍なんです、第一階級と第五階級。しかし、補習教育は実に十四・七倍です。第一階級は七百六十二円しか毎月々出せないんですけれども、第五階級は一万一千百七十一円。この差が正にその個別学習あるいは補習学習といったところの差に表れていると。 それから、更に申し上げますと、昔は勉強のできなくても運動が得意な子とかいうのはいました。しかし、最近はそこすらおかしくなっているんですね。それは何を申し上げたいかといいますと、例えば水泳とかサッカーとかというのは、これはその御家庭がそれなりに裕福でないと水泳教室へ行かせられない、あるいは今サッカー、Jリーグはもう小学校のときから月謝を払ってそのJリーグのユースチームとかジュニアチームとかキッズチームとかへ入れますから、そうすると、それなりに裕福な御家庭の子供さんが運動もできるんですよ。それが証拠に、月謝というのは第一階級が三千四百二十二円です、しかし第五階級は一万七千四百三十三円、五・一倍の差が付いているんです。 私は、正にこの世帯の収入格差と子供たちの生きる力、これは学力だけじゃありません、さっき申し上げた水泳とかサッカーとか、あるいはスキーもそうだと思いますけれども、冬休みスキー教室に行かせられる御家庭と行かせられない家庭、いるわけですよね、特に都会だと。そういうふうなところで生きる力全般の差が付いてしまっているというのがこれ日本の子供の生きる力の最大の問題だし、私たち国会議員は、あるいは国はここにフォーカスを当てなければいけないんだというふうに思っておるんですが、この点、文部省、いかがでございましょうか。
○政府参考人(銭谷眞美君) 今、家計収入によりまして子供たちの生きる力、学力や体力に差が出ているんではないかという先生のお話がございました。最近、そういう考え方を御披瀝をされる大学の先生もいらっしゃいまして、私どももその点はよく考えなければいけない課題だと思っております。 ただ、一方で、OECDの調査によりますと、親の社会的な地位とか家計収入とか、そういうものと成績の相関を調べたデータもあるわけでございますけれども、比較的日本は、親の言わば社会的な地位とか家計とか、そういう学歴と成績の相関は低い国だというふうに、世界的に見た場合はデータとしては出ております。 ですから、今後もちろん私どもの心掛けなければいけない点として、そういう親の収入と子供たちの学力や体力の問題、考えなければいけないわけでございますけれども、現在までのところ、国際的な比較では比較的影響は少ない国だというデータもございます。
○鈴木寛君 今のその数字といいますか調査研究というのは、文部省が、文部科学省がおやりになっている、あるいはその附属機関である国立教育政策研究所がおやりになっている調査ですか。
○政府参考人(銭谷眞美君) 先般公表されましたOECDのPISAの調査の中にそういうデータがございます。
○鈴木寛君 それ、是非きちっと我々に教えていただきたいと思いますが、例えば、じゃ、文部省は、世帯の収入格差と児童生徒の授業外の学習時間、これは日本は一番低いと言われております。あるいは意欲格差、これ午前中大臣もおっしゃいましたが、意欲と学ぶ態度だと、これ私はおっしゃるとおりだと思いますが、そことの相関がどうなっているのかというのは把握されていらっしゃいますでしょうか。
○政府参考人(田中壮一郎君) 文部科学省におきましては、その学力、体力、それから健康といったことにつきまして、教育課程の実施状況調査、あるいはその体力・運動能力調査、それから学校保健統計調査等の調査を行っておるところでございますけれども、この調査の中では世帯の収入というものを調査項目に入れておりませんので、具体的な相関関係につきましてはこれらの調査の中では把握できておりません。
○鈴木寛君 じゃ、更に申し上げますが、先ほど銭谷局長が世帯間の収入格差と相関は薄いというお話があったのでお伺いしているんですけれども、そもそも今どれぐらいの子供が塾や家庭教師に通っておられるか、で、塾や家庭教師に通っている生徒とそうでない学力の差について、これ、文部省、把握されていらっしゃいますでしょうか。
○政府参考人(銭谷眞美君) まず、通塾率でございますけれども、これは平成十四年度の調査でございますが、小学校二年生で一五・一%、小学校五年生で二七・七%、中学校の二年生では四九・八%、約半数の子供が塾に通っております。 それから、塾と並びまして、家庭教師とか、あるいは通信教育などを受けている子供もいるわけでございますが、これは子どもの学習費調査報告書という、これも文部科学省の十四年の調査でございますが、これから推計をいたしますと、家庭教師費、それから通信教育費などを支出をしている家庭の割合は、小学校、公立の小学校で二五・九%、それから公立の中学校で三四・六%という数字でございます。 なお、塾に通っている子供と家庭教師や通信教育を利用している子供とは重複している場合もございますので、塾や家庭教師を利用している児童生徒全体の割合というのはちょっとなかなか把握していないところでございます。 それから、塾や家庭教師を利用している生徒とそうでない生徒の学力の比較でございますけれども、これも平成十三年度に文部科学省が実施をいたしました小中学校の教育課程実施状況調査、ここで児童生徒に対して質問紙で調査を行っておりまして、その内容が、塾で勉強したり家庭教師の先生に教わったりしていますかということで、その場合に、その塾、家庭教師で発展的な内容を学習をしている子供、それから塾や家庭教師で補充的な内容を学習している子供、こういう子供について聞いております。それから、当然でございますが、塾、家庭教師を活用して学習をしていない子供、言わば塾に通っていない子供ですね、この三つに子供を分けてどのぐらい割合いるかというのも聞いております。 そういう三つのグループに分けた子供たちの教育課程実施状況調査における平均点をちょっと比較をしてみたんでございますけれども、ちょっと順番を申し上げますと、最も平均点が高いのは塾、家庭教師で発展的な内容を学習している子供。二番目が、塾にも行っていない、家庭教師にも付いていない、塾、家庭教師で学習をしていない子供、これが二番目でございます。三番目が、塾、家庭教師で補習的な、補充的な内容を学習している子供という、こういう順番になっております。考えてみると、まあある意味ではそういう結果かなという感じでございますけれども。
○鈴木寛君 恐らく学校で付いていけなくて、そして補充的学習が必要だと思って、で、付けていると。しかし、経済的な理由でそれすら付けられないという御家庭の世帯がかなり増えているんではないかというような見解というか、例えば塾の業界の方々が、今までは割と広く一般の御家庭の子弟が通っておられたと。しかし、昨今通塾率は減っているんですよね。で、特定の御家庭のお子さんしか塾に通わなくなったと。その特定のお子さんの支出は増えているものですから、塾産業の経済規模はそんなに変わっていないようなんですが、というような民間の報告書もあるんですよ。 OECDの調査と抱き合わせてみますと、あるいはいろんな調査で、平均点もさることながら、要するに無解答ですね、いろんな試験をやると、答え書いて間違っているんならまだしも、もう答えすら書かない、空欄でもう出しちゃうと。何かいろんな質問とか問題とかやらされたらもうそこにお手上げという、あるいは、もう机に突っ伏してしまって、こういうのはもう答えるのも嫌だと、こういう層がかなりこのところの不景気もあって増えつつあるんではないかというような見解といいますか、仮説もかなり有力な説としてあるわけでございまして、ここは是非、平成十三年、もう四年前の話ですね、要するに、この二〇〇〇年と二〇〇三年の中でもう既に八位から十四位という大幅なランクダウンでございます。 ここで申し上げたいことは、是非こうしたことについてきちっと調査を、やはり定点観測も含めて、それからOECDの調査とか今のやつというのはこれはサンプル調査ですから、そうではなくて、どういうところに、どういう地域に、あるいはどういう世帯に問題があるのかということについての絞り込みとそれについての対応策というのをやっぱりきちっと科学的に私は対応していくべきだというふうに思いますが、その点いかがでしょうか。
○政府参考人(銭谷眞美君) まず、通塾率の調査は、十四年のものが一番新しいものでございます。それで、その前年の十三年に調査したデータもございますけれども、若干通塾率は上がっておりますけれども、余り差はないという状況でございます。以後のデータはちょっと今私ども持ち合わせておりません。 それから、先ほど申し上げました、塾に通っている子供、通っていない子供、あるいは塾の中でも補充的な指導を受けている子供等の学力のデータ等については、私ども教育課程実施状況調査、二、三年に一度やっておりますので、そういったデータをまた集積、分析をして、きちんと考えていきたいというふうに思っております。 それから、割と無解答が多いというのはOECDのPISAの調査でも、自由記述の解答では、我が国の十五歳の子供たち、そういう傾向、今回は出ております。選択肢から選ぶものはそういうことはなくて比較的いい成績を取っているわけでございますが、やっぱり自分で考えて表現をしたり、あるいは文章をよく解釈して自分の解釈したことを書くとか、そういう力というのはもう少し指導の中で重視をしていかなきゃいけないというふうに私どもも思っております。
○鈴木寛君 東京都の教育委員会が平成十六年の六月に、児童生徒の学力向上を図るための調査報告ということをやっております。これ、東京都がこれ悉皆で中学校二年生、それから小学校五年生を始めておりますが、これを見ると非常にいろんなことが分かります。 やっぱりまず大変にびっくりいたしますのは、これは東京都内の市区町村でありますけれども、その東京都内の市区町村でも地域ごとの学力差が物すごくあるんですね。例えば平均点で、平均点で一番いい区と、一番いい市ですが、実は小金井市なんで、一番最下位のところだと一八ポイントぐらい違うんですよ、例えば英語とかですね。あるいは数学でも一五、六ポイント違うんですよね。 しかも、やっぱり子供は非常に素直でありまして、これどうして教科が分かるようになったかという調査報告が、これまたアンケートがありまして、数学と英語は非常に顕著なんですけれども、先生の教え方が丁寧という項目よりも塾や家庭での学習と答える人の方が、数学と英語については、やっぱり特に落ちこぼれたなとか、あるいは、あ、付いていけないなというのは多分この二教科が典型的だと思うんですけれども、そこのところは、子供たちの実感としてはやっぱりそこなんですね。 で、その調査と実はもう一つ、就学援助、これは給食費とか修学旅行費とかでありますけれども、この調査をやってみますと、これはもちろん偶然かもしれませんが、私は決して偶然ではないと思っております。就学援助費、中学生、四割を超える区が一つ、それから二十三区中だけで取ってみても、三割を超える区が九区あるんですよ。二十三区中九区は就学援助三割超えるんです。そうしたところは、やはりこの学力試験を見ても劣位にあるという、この東京都内だけ見ても、やはりこの地域の経済力といいますか、その地域世帯の標準的な経済力と学力の差、そしてその要因としてこういうアンケートもあるということは、私はこれ真剣に受け止めていただいて、是非ともそうした詳細な調査をしていただきたいというふうに思いますので、この点は是非よろしくお願いを申し上げたいと思います。 それで、今のお話は体力とかあるいは学力の問題でございましたが、今回の三位一体に伴って行われる義務教育国庫負担制度、これは子供の健康、これ絶対地域差とか、絶対家庭の経済力によって差が付いてはいけない。もちろん学力も体力も付いてはいけませんけれども、健康というのは、これはもう何にも譲ることのできない極めて大事なことでございますが、そこが大変に危うくなっております。すなわち、今回の国会に御提出をされていらっしゃいます義務教育国庫負担制度の改革で、準要保護者に対する、例えば学校給食費とか学用品とか修学旅行費、通学費、医療費が見直されますが、その中で、特に学校保健法で定める医療費について、準要保護者の分については、これ一般財源化するということが入っているわけですね。これは、私は大変問題だというふうに思っております。 このことについて御質問をさせていただく前提で、実は学校保健法の第十七条で、学習に支障を生ずるおそれのある疾病で政令で定めるものについては、治療指示というのを学校医が出します。その場合は必要な援助を保護者はもらえると、こういうことになっているわけでありますが、実はその学習の支障になる疾病というのは今増えているんですね。例えばアレルギー。これ、なぜ子供が集中して勉強できないかというと、これアレルギーって物すごい大事なんです。しかし、今現在、このアレルギーは、この学習に支障を生ずるおそれがある疾病に入っておりません。それから、最近は子供の歯周病というのが、昔は虫歯で勉強できないというのがありましたが、最近は歯周病が非常に気になって勉強に集中できないというのが非常に増えているんですね。 このように、子供の生活習慣とかいろいろなものの変化によって、体の健康の理由で集中できない、こういうアレルギーとか歯周病とかは即刻政令追加をすべきだということをまずお願いをしたいと思っているんですけれども、こういうことの対応がまず国ですら物すごく後れているという事実があるということを委員の先生方に御理解いただいて、まずちょっとこのアレルギー、歯周病問題、特に昨今増えている学習に支障のある疾病問題について、文部科学省、きちっと取り組んでいただきたいと思いますが、この点いかがでしょうか。
○政府参考人(素川富司君) お答え申し上げます。 今御指摘のありました医療費援助の対象となる疾病でございますけれども、伝染病又は学習に支障が生ずるおそれのある疾病のうち、早期発見、早期治療が有効な疾病というものを政令で指定するという考え方で行っているところでございます。ある程度治療法が確立して早期に治療すれば治癒すると、そういうような疾病を考えて対応してきたわけでございます。 アレルギー疾患につきましては、先生御指摘のように、今、児童生徒の間で増えつつあるということについては承知いたしておるわけでございますけれども、その実態の把握というのはまだ十分ではないわけでございます。また、アレルギー疾患は一般にその個々人の体質の問題と密接に絡んでおりまして、まだ根本的な治療法も確立していないと一般的に言われているところでございます。ということで、現時点ではこの対象となる疾病に追加するということはなかなか難しいのではないかと考えております。 しかしながら、私どもとしては、アレルギー疾患の重要性にかんがみまして、実態の把握と今後の学校におけるアレルギー対策のための支援方策というものを検討するために、平成十六年度からアレルギー疾患に関する調査研究というものを開始したところでございまして、その結果を受けまして学校におけるアレルギー対策というものを推進してまいりたいと考えております。 それからもう一点の歯周病、歯周疾患でございますけれども、これは、一般に歯肉炎に始まりまして歯周炎、歯槽膿漏という経過で長期間を経て進行していくものというふうに言われておりますけれども、これにつきましてはいわゆる適切な歯磨きということを早期に行うということで一定の改善が見られるということで、文部科学省の健康診断マニュアルにおきましては定期的な観察と保護指導、すなわち適切な歯磨き指導ということを保健指導の手引や指導用のパンフレットというものを作成して指導しているところでございます。
○鈴木寛君 今の御答弁少しおかしいと思うんですね。要するに治療方法が確立していないから指定できないと、こういう御答弁だったと思います。しかし、アレルギーは問題だと。 で、治療方法が確立していないこれは大変な非常に対処困難な病気なんですよ。したがって、そもそもこの学校保健法の十七条の趣旨は、要保護の御家庭あるいは準要保護の御家庭でなかなかお医者さんに行けないと、とにかくそういう子供がいたときに、その補助を、援助をしてあげますから、お子さんをとにかくまず病院に連れていってあげてくださいと。 そして、アレルギーの場合は本当に付き合っていくの大変です、これは。しかも長期間掛かります。しかし、お医者さんに行けば、もちろん完治はしません、完治はしませんけども、寛解します。より、何といいますか、アレルギーとうまく対応をできるような処置は、それはお医者さんに行けばしてくれるわけです。そして、そのことによって、本当にもうアレルギーが大変で大変でしようがない子が、治りはしないけれども状態は少し良くなって、そして就学に専念をしていただきましょうと。そういう趣旨でこの学校保健法第十七条というのは決めている。元々言えば、もっと言えば学校保健法というのはそういう趣旨の法律でありますから。 その法律の趣旨に照らせば、歯周病だって同じです、歯磨きがちゃんとできていない子がなるわけですから。そういう人は学校の校医だけでは面倒見られないので、地元のお医者さんとか歯医者さんに行ってその子に特別にその処置をしましょう、対応をしましょうと。しかし、経済的な理由があってなかなかお母さん、お父さんが連れていけない子供はここまでしてきちっと手当てをしましょうという趣旨でありますから、今の御答弁では、この法律の趣旨を満たして、そしてそのことを達成しているというふうに私はなかなか理解できませんでしたので、もう一回、これは是非、文部省、再考をしていただきたいというふうに思います。 そして、時間がございません中で今日は総務省に来ていただいていると思いますが、今の学校保健法の関係で、今回のこの三位一体の国の補助金の整理合理化に伴う義務教育国庫負担法の一部改正する法律案で、五条、六条、七条と、それぞれ教育費、それから学用の関係費ですね、それから医療費というふうな、この一般財源化が決まっているわけでありますが、準要保護家庭については。ここはきちっとそもそも地方財政計画でこれ確保されているんでしょうか。 それから、既に各市町村で予算編成が行われていますが、これ今までの御主張は、地方自治体に下ろしても十分その額は確保されますと、その地方の財源の中で、だから御心配要りませんとおっしゃっていました。そのことは本当かなと思っていましたが、そうではないと思います。 で、もしもその御主張であれば、どうぞごらんくださいと、市町村の予算編成の中で一般財源化しましたけども、この五条、六条、七条分の実額は今までと全く乖離ございませんという証拠を示していただければ、私たちも来るべき義務教育国庫負担法の一部改正の重要な審議材料の前提となりますので、この実態についてお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(瀧野欣彌君) 準要保護児童生徒に対します今回の一般財源化の措置に伴います地方財政計画上の取扱いでございますが、今回の三位一体改革に伴います補助負担金の整理合理化に伴います一般財源化につきましては、基本的にその全額を地方財政計画に算入するということとしておりまして、御指摘の準要保護児童生徒につきましても、地方財政計画の一般行政経費の中に所要額の全額、二百六十八億円でございますけれども計上しておるところでございます。その上で、普通交付税の算定におきましても同じくその全額を基準財政需要額に算入いたしまして、それぞれ小学校費、中学校費で算定をすることとしておるところでございます。 それに対応して地方団体がどういうことになっているかという御質問でございますが、我々といたしましては、そのように総額を確保し、各団体に普通交付税を通じて配分をいたしますところでございます。各地方団体におきましてはそれぞれ、学校保健法の規定もございますから、その趣旨にのっとって適切に対応していただけるものというふうに考えておりますし、全般的なそれに対します指導等が必要であれば、所管大臣におきまして是正要求あるいは勧告等できるようになっておりますので、そういった規定を通じてやっていただければ十分対応できるというふうに考えております。
○鈴木寛君 これは文部科学大臣にお願いをしておきたいと思いますが、今回のその五条、六条、七条関係で、地方財政計画には位置付けましたという総務省の御答弁でした。じゃ、それが各市町村の予算編成においてどういうふうな実態になっているのかということについて是非お調べをいただいて、後ほどでもちろん結構でございますが、国会の方に、我々の方に御報告をいただきたい。あるいはそうしたことを前提にこの中教審の義務教育国庫負担制度の在り方について御議論を進めていただきたい。お願いでございますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。 それから、少し質問を変えまして、私も、今日は総合学習の是非などについても午前中議論がありました。私は、それぞれの学校の現場を見てみますと、幾つかいいモデル的な事例、ベストプラクティスというような言い方もしておりますが、優良事例、実践例ですね、例えば総合学習についてもあるいは選択社会についても、今日、実はこの後私は予算委員会の公聴会の方に行かなきゃいけないんですが、杉並区立の和田中学校の藤原先生がやっておられる「よのなか科」とか、あるいは広島の、委員長の御地元でもあります広島の尾道の土堂小学校で行われております様々な先進事例がございます。 こうした先進事例が全国各地のいろんな小学校に普及をされ、そして、それ、うのみにしちゃいけません。それを参考にして、きちっと消化をして、そしてより現場に合ったものをその現場で創意工夫を持って不断に見直していくと、こういうこと、あるいはこういうムーブメントを起こすことが私は非常に重要だというふうに思いますが、文部省はさきに学習指導要領の最低基準性、そしてそうした学習内容については現場に任すと、そういう方針をお出しになったというふうに思いますが、実際のところ、各教育現場を聞いて、見て回りますと、かなりその解釈と運用についてばらつきがあるように見受けられます。 例えば、土堂小学校ではモジュール型授業編成っていって、四十五分間を十五分掛ける三にして、その十五分は大臣のおっしゃるように例えば計算とか集中して、正にかなり自習に近い形の授業をやる。これを週三日、三時間やるだけで相当成果が上がっているという報告もあります。それから、例えば小学校三年生に一年生の百升の内容をもう一回勉強し直させると、もう一回基礎基本ができるわけですから、足し算とか引き算。そうすると、三年生の掛け算とか割り算の成績も上がるという事例もあるんです。これまあよく考えてみれば、そうだろうなと思います。 そういうことを、ただほかの学校がまねした場合に学習指導要領違反かもしれないと思っておられる校長先生とか現場の先生が物すごく多いんですよ。土堂小学校は、あれはコミュニティ・スクールあるいは研究開発学校ですから、それは合法的にそういうことをやっているんですけれども、いわゆる一般のところでそれが学習指導要領違反じゃないかという。 これは違反ですか、違反じゃないですか。まず、教えてください。
○政府参考人(銭谷眞美君) まず、土堂小学校のモジュール授業、あるいは百升計算について御説明を申し上げます。 授業の一単位時間というのは、昔から小学校は四十五分、中学校は五十分というふうに、我々の時代はそうだったわけでございますけれども、現在の学習指導要領におきましては、各学校において、各教科等の年間授業時数を確保しながら各授業の単位時間というのはそれぞれいろいろ工夫をしていただきたいというのが今の指導要領の考え方でございます。 ですから、土堂小学校で実施をしておられるような一単位時間を十五分とか二十五分とか、そういうモジュールで実施をするということは一向構わないわけでございまして、それぞれの学校がよくお考えになってやっていただければよろしいかと思います。現に、授業の一単位時間の弾力的な運用を行っている学校は、小学校で四二・八%、中学校で二〇・八%の学校でそういうことを実施をいたしております。 それから、百升計算につきましては、学校において特に必要がある場合には、指導要領に示している内容に加えてほかの学年の内容とかあるいは復習とか、そういうことができるようになっておりますので、学校が指導上の観点から必要と判断すれば百升計算というのはほかの学年でももちろん実施できるわけでございます。
○鈴木寛君 すっきりいたしました。 ただ、今の局長の御答弁にも、特に必要にある場合にはということがくっ付くわけですね。こういうことが現場の混乱を招くんですよ。 これはよくよく調べてみますと、文部省はかなり弾力化していると、しかし都道府県教委とか市町村教委で伝言ゲームになっていると、現場に物すごいおかしなことになって伝わっているんですね。 特に、ちょっと私はこれ御提案を申し上げたいんですけれども、現場の校長先生とか教員とかあるいはPTAとかあるいは市町村教育委員会から直接この法律とか政令とか学習指導要領の解釈について文部省に問い合わせができる仕組み作っていただけないでしょうか。そうすると、かなり混乱は、これまた憶測が憶測を呼びますから、もうとんでもない尾ひれとか羽ひれが付いてしまっているということを是正する、やっぱりこういう事前相談制度みたいなことというのはやっぱりやった方がいいと思うんですね。通達なんかだけ流すと、いや、あの通達は実はこうなんだけど実はこうなんだと、こういう通達の解釈の解釈の解釈みたいなのが出ちゃうんで、それはいかがでしょうか。
○政府参考人(銭谷眞美君) もちろん現在でも、市町村教育委員会とか学校長とかあるいは保護者の方から文部科学省に直接お問い合わせがあれば、それに担当課の方からお答えをしているわけでございます。また、最近、教育御意見箱などというのも作りまして、直接、ある時期集中的にいろいろな御意見をお伺いをしてそれにお答えするというようなこともやろうと思っております。どこまでシステマチックにできるか分かりませんけれども、私ども、そういう外部からのお問い合わせにはできるだけ丁寧にお答えをしていきたいと思っております。 それから、私ども、やっぱり先ほど先生の方からベストプラクティスを紹介するといったようなお話、それが必要ではないかというお話ございましたけれども、私どもも全くそう思っておりまして、これまでも優れた実践をまとめた実践事例集とか、あるいは数学や理科などの教科の優れた指導を織り込んだ指導資料の刊行とか、それから定期刊行物で「初等教育資料」、「中等教育資料」という雑誌を私どもも発行しておりますので、そういった中で各地の優れた取組を紹介をしているところでございます。また、教育委員会や学校の先生方を対象とした研究協議会などで意見の交流ということも心掛けてやっているところでございます。 いずれにいたしましても、私ども、私どもの考えを率直にお伝えをするとともに、優れた実践事例の紹介に今後とも努めていきたいというふうに思っております。
○鈴木寛君 それは是非やっていただきたいと思うんですけれども、どうもそのように現場は思っていないということを二〇〇%意識してやっていただきたいと思いますし、それからやっぱり世の中で優良事例、ベストプラクティス、もちろん文部省も、文部科学省もあるいは研究所もその人員の問題というのはあろうかと思いますが、もう少し効率的に調べる体制、必要じゃないでしょうか。 例えば、世の中で評判になっているいろんなベストプラクティス、いや文部省だけ来ていないんですよねという話が非常に多いような気がいたしまして、今の局長のことをきちっとやっていただきたいというふうに思いますし、特にやっぱり研究開発学校とか特区とか、そういうベストプラクティスをやってもらって、その知恵、ノウハウを普及するためにやっているわけでありますから、そういうところのやっぱり出てきた成果というのはもっともっと取りに行って引き出してきて広めるという、そういうことはやっていただきたいと思います。 それから、もう一つお願いでありますが、いわゆるそういうベストプラクティスを実践されている、これ先生ですね、教員、これはベストプラクティスが広まるのはいいんですけれども、これ教材だけ広まると、またこう曲解して広まっていくわけですね。 例えば、私は、陰山先生なんかは、陰山先生が一番推進しておられるのは百升計算じゃないですよね、早寝早起き朝御飯、そしてテレビ抜きと、これを彼は一番やりたくて、そして加えて百升もまあやったらいいですねと、こういう話で。しかし、今マスコミに乗ってしまうと、結局、百升の陰山さんとこうなってしまって、本人もまあちょっと面食らっているということだと思うんですが。 やはりそういう意味で、実際にそれを推進しておられる先生、かつ、別にメディアで有名になろうが有名にならなかろうが、本当に頑張っておられる方一杯います。しかし、その方々が自ら、私は、現役の教員とか、あるいは教育学部の次の教職、教員を養成する課程とか、そういう教壇に立って、昔、師範学校というのがありましたけど、教育学部が今それに変わっているわけですけど、教育学部の先生は私も知り合い一杯いますから余り文句言いたくないんですけれども、学者のための学者みたいな人が多くて、やっぱり医者の世界でも臨床のプロがやっぱりそういう現場に行くということが重要でありまして、正にベストティーチャーが教育学部とかあるいは教育研究所とかあるいは研修会とかの教員の教壇に立つという、そういう人事交流とか出向とか配転とか、本当にそのノウハウをつまみ食いじゃなくてトータルでこの世の中に広めていくということについて、文部省、頑張っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(銭谷眞美君) ただいまの先生の御指摘は大変示唆に富んで、私どもも十分考えなければいけない内容だと思っております。 一、二申し上げますと、研究開発学校でございますけれども、これは基本的には先駆的な研究をしていただいて次の学習指導要領の改訂に反映しようというのが主目的ではございますけれども、私ども、研究開発学校の実践について、有識者から成るチームを作って評価、分析を行った上で、その研究内容についていろいろ紹介をする事業も今始めております。 特に、今年から正に始めたわけでございますけれども、研究開発学校フォーラムというのを開催をいたしまして、研究開発学校の方に集まっていただいて、そこに一般の先生が参加をしてそれぞれの学校の研究発表を聞き、更に個別にお話し合いもできるような、そういう事業も今年から始めたところでございます。こういう事業は今後とも充実をしていきたいというふうに思っております。 それから、ベストティーチャーといいましょうか、優秀な先生方を大学の例えば教員養成の現場で活躍していただくといったようなことも、学校現場の実情を熟知した方が指導者になるわけですので非常に意義のあることだと思っております。 今年、調査を行ってみたんですけれども、二十六の都道府県の教育委員会で現職教員を大学の客員教授や講師あるいは専任の教授等として派遣をして、大学の教員養成課程でいろいろ教壇に立ってもらったり一緒に研究してみるといったような事業を行っているという結果が出ております。こういうことは大いに進めていきたいなというふうに思っております。 いずれにいたしましても、文部科学省としても、例えば私どもの初等中等教育局と国立教育研究所が主として教育内容を担当しているわけでございますけれども、そういうところにも現場の優れた先生を研究協力者として大いに参加をしていただいて、そのノウハウをきちんと広めていくというようなことを心掛けていきたいと思っております。組織的に優れた研究実践が世に紹介され、きちんと伝達できるような方法を更に工夫して考えていきたいと思っております。
○鈴木寛君 今日は幾つかのお願いと提案をさせていただきました。是非、中山大臣のリーダーシップで精力的に進めていただきますことをお願い申し上げます。 どうもありがとうございました。
○委員長(亀井郁夫君) それでは続きまして、佐藤泰介君。
○佐藤泰介君 じゃ、よろしくお願いします。民主党・新緑風会の佐藤泰介です。 大臣、連日御苦労さんでございます。大変お疲れのようでございますが、今日は五時までよろしくお付き合いを願いたいと思います。 私は、大臣の所信に対して、本日は義務教育国庫負担の問題、さらには今、鈴木理事もお話をされた学力問題を中心にお伺いをしたいと思います。 大臣も国家戦略として教育の重要性について繰り返し繰り返し述べられていますし、現場主義が重要であることも強調されてみえます。教育課題が重視されているときだからこそ、今国会の予算委員会でも教育議論が幾度となく行われたように思います。 私は、子供たちの置かれている今日的な状況と教育現場での実態を踏まえて質問をさしていただきたいと思いますけれども、大臣にも率直な答弁を期待して、まず義務教育国庫負担問題について、改めて守るべきその根幹とは何かということについて確認をさしていただきたいと思います。 今国会にも義務教育費国庫負担金削減法案が提出されているのは既に述べられていたとおりでございますけれども、その負担額の総額から四千二百五十億円を差し引くこととされています。一昨年、昨年と言わば切り売りされてきた義務教育費について、文部科学省は真に必要な経費は守っていくとの答弁を幾度となく繰り返してきました。しかし、昨年においては義務的経費であるはずの退職手当が削られ、今年に至っては給与本体に手を付けざるを得なくなっています。 削減分と同額を税源移譲予定特例交付金により義務標準法に則して配分するので実害はないとの説明ではありますが、同交付金は一般財源であり、文部科学省の言う守るべき根幹が崩されたことには間違いないと、私はこう思うわけですけれども、文部科学省は国庫負担制度において守るべき真に必要な経費、ここに至って何だと考えているのか、改めて見解を確認をしたいというふうに思います。
○国務大臣(中山成彬君) 済みません、花粉症なものですからちょっと元気なさそうでございますが、大丈夫でございますから、失礼いたします。 義務教育、国の責任ということで、これは憲法の要請によりましてすべての国民に対して無償で一定水準の教育を提供する最終的な責任を負っていると、このように考えているわけでございまして、このため、国におきましては、全国的な観点から、教育の機会均等、あるいは全国的な教育水準の維持向上を図ると、このために学習指導要領におきましてすべての子供たちが共通に学習する全国的な教育内容の基準を定めると、それから全国どこの地域の学校においても一定水準以上の条件の下で教育が受けることができるように教育条件の整備を図っていく、このことが必要であると、このように考えるわけでございまして、この義務教育の成否というのは正に教員に懸かっているということで、教育条件の中でも全国すべての地域において優れた教員を一定数確保していく、このことが不可欠であると、こう考えておるわけでございまして、このように義務教育制度の根幹である機会均等、教育水準の維持向上、無償制を堅持していくことができますように国として必要な財源を確実に確保するということは今後とも極めて重要でありまして、御承知のように今年の秋の中央教育審議会におきまして結論を踏まえて文部科学省としても適切に対処していくと、このように考えておるところでございます。
○佐藤泰介君 これまでこの委員会でいろんな歴代の文科大臣が答えられたことと同様で、是非その確認で進んでいただきたいとは思いますけれども。 次に、政府・与党合意の拘束力について伺いたいと思いますが、今も中教審で結論を得るということを言われましたが、この問題については十七年秋までに中央教育審議会において結論を得ると、これが政府・与党合意でございますが、これに基づいて議論がされて、教育論に基づいて結論が出されていくんだろうというふうに思いますけれども、この政府・与党合意の意味するところについて、大臣は、十七年度、十八年度において削減するとされる八千五百億円について、中教審の結論がこれを元に戻すこととした場合、そのとおり復活させることを細田官房長官に確認してきたと、そんな答弁を衆議院でされてみえるわけですが、果たして空証文にならないのか。この政府・与党合意の意味するところの拘束力について政府内でどのような位置付けになっているのか、きっちりそのことが政府内で確認されているのかどうか、この点についてお答えを願いたいと思います。
○国務大臣(中山成彬君) 昨年末の三位一体、いわゆると私、付けたいんですが、いわゆる三位一体の改革の中で義務教育国庫負担金の取扱いが論議されたわけでございますが、御承知のように昨年末の政府・与党合意というのがございまして、これによりますと、義務教育に係る国の責任を引き続き堅持するとの方針の下で、費用負担についての地方案を生かす方策と教育水準の維持向上を含む義務教育の在り方について幅広く検討して平成十七年秋までに中央教育審議会において結論を得るということになったわけでございますが、昨年の議論の中で、正に経済財政諮問会議等で補助金改革から始まってこの義務教育の国庫負担制度をどうするかという話になったわけでございますが、私としては、とにかく中央教育審議会の論議を経てくれと、その上で決めていくという方向でやってもらいたいということを再三再四主張いたしまして、ここに「中央教育審議会において」という言葉が入ったわけでございます。 政府・与党におきましては、そういうことですから、中央教育審議会の結論を十分尊重するということを当然前提としているわけでございまして、御懸念のように中教審の結論なく、関係なく決められるということではないと、私はそのように考えておるところでございます。
○佐藤泰介君 決意はよく分かるんですけれども、本当にその決意が実現するかが問題であって、衆議院で十七年度もゼロになるということを明確に言ってみえるわけですね。しかし、ここへ来て、ちょっと今の答弁は地方のことも考えというような言葉も入っていたように思うんですが、ちょっと衆議院の答弁とトーンダウンして、いよいよ危ないんですかね、これ。
○国務大臣(中山成彬君) 地方という言葉はこの合意の中に入っているわけでございまして、私は地方の案を生かすとかそういうことは言っていませんで、あくまで私どもとしては中央教育審議会の結論を基にしてそれで判断するという立場に立つわけでございまして、御指摘がありましたように、昨年末の最終段階におきまして官房長官に直談判いたしまして、中央教育審議会の結論次第によってはゼロにもなることあるんだねということで、そういうこともあり得るという言質は取っておるわけでございます。
○佐藤泰介君 そういう言質を取ったということでございますけれども、中教審議会の委員の選出に当たって、地方六団体は、中央教育審議会は、国が経費を負担するのは均等な教育が行われるために必要な措置だ、理を尽くして説得する、両論併記はやめたいといった発言を行い、あたかも義務教育費国庫負担金制度を堅持することを前提に議論するような報道もされている、こうした教育行政についても重要な役割を果たしている地方を軽視するものであり云々と書いてありまして、費用負担について地方案を生かす方策を検討するという政府・与党合意にも反するものであり、国と地方の信頼関係を著しく損なうと言わざるを得ないということで、文科省のその中教審の結論に対して批判めいたことを表明しているわけでございます。 そして、三月四日、地方六団体は、言質を今文科大臣は取られたと言いますが、細田官房長官に国と地方の協議の場の運営協議についてという申入れをされて、これも云々と書いてありますが、最後の「記」のところに、「最終的には「国と地方の協議の場」において協議をし結論を得るべきものであること。」と細田官房長官に申入れをされているわけですね。 それで、この申入れについて、細田官房長官は中山大臣に伝えると、これについては私は新聞で知ったわけでございますが、細田長官にそういう言質を取りながら、細田長官から文科大臣にこの申入れについて何かアクションがあったのか。アクションがあったとすれば、文科大臣はこのアクションに対してどんな対応をされたのか。ぱあんと突っぱねたんだと、中教審の結論で決めるんだと、今年度分もゼロに戻すんだと、場合によっては、中教審の結論次第によっては、ということでいいですか。
○国務大臣(中山成彬君) 地方六団体の方から内閣官房長官にあてて、「「国と地方の協議の場」の協議運営について」という、こういうふうな申入れがあったということは承知していますが、細田官房長官から今までのところ私に何の話もございません。
○佐藤泰介君 じゃ、どういう、これからどうなるのかということを思うわけですけれども、同じ政府・与党合意ということが違った意味で取られているわけですよね。文科省は中央教育審議会で結論を得ると、総理も大体地方六団体、国と地方の協議の場で結論を得ると、こんなような発言を、重視するというようなことを衆議院の予算委員会で答弁しておみえになりますね。 本当にこれ、中教審が出されるであろう秋の結論が、本当に先ほど言いましたように政府内できっちり守られていくのか、今まだ中教審での結論、あるいは国と地方の協議の場での結論、どっちもどっちも考えてやっていくんだということであれば、我々は当初、削減されるときに、中教審で結論を得て、それが結論になるんだということをこの委員会で確認してきましたけれども、だんだんだんだんここに至って、中教審の結論も一つと、それから国と地方との協議の場での結論も一つと。そうなると、またこれ最終的には政治判断ということになっていくんじゃないですか。 だから私は、先ほど中教審の出す結論が本当に政府内できちっと認められているのかどうか、そのことを質問したわけですけれども、それはそうなっていると、そしてゼロになることもあるという言質を細田官房長官から取ったと言われましたけれども、ここへ来て、審議が重なっていくうちに、中教審の結論と国と地方の協議の場の結論が一体どう、全然違う結論に私は至るんだろうとこれは思いますので、これまでの経緯で言えば、まあ、まだ結論が出ていないのを予想するのは不見識かもしれませんけれども、大体その方向になっていくんではないかなということを心配しますので、あえてそのことを聞いたわけですが、再度、同じ、政府・与党合意の結論を得るという言葉は同じなんですけれども、本当に中教審での審議が優先されますよね。
○国務大臣(中山成彬君) 中教審において今正に幅広い観点からの検討が行われているわけでございまして、これはどういう結論になるか、今から結論めいたことを言うのは控えたいと思いますけれども、ここに来て何か風向きが変わってきたとか、そういうことは全く考えておりませんで、昨年秋と同じような状況だと、このように考えておりまして、文部科学省としては、閣議決定どおり、中央教育審議会の結論を得て政府として決定するものであると、このように考えております。
○佐藤泰介君 ということなら私は心配して質問する必要はないわけでございますけれども、ちょっと構成メンバーについてお尋ねしようと思いましたが、それは後にして、中教審の構成に対する、メンバーに対する政府の了解の有無についてちょっと確認をしたいと思います。 政府・与党合意を誠実に実行に移すためには、中教審の委員構成は、政府全体として、だとするならば承認される必要があると私は考えていますが、秋以降に無用な混乱が生じないためにも、中教審の委員構成、これを政府部内で共通認識する必要があると。それがされれば私は中教審の結論が優先されていくとも考えますけれども、委員構成については全く、政府部内ではそうした共通認識、あるいは確認はされているのか、いないのか、この点について伺います。
○国務大臣(中山成彬君) 中央教育審議会の委員等は学識経験のある者のうちから文部科学大臣が任命するということとされておりまして、特に了解を得る必要はないと考えております。
○佐藤泰介君 了解を得る必要はないんですけれども、政府部内で、秋になって、義務教育堅持ばっかりの委員が選ばれた、選ばれていたんではないかとかいう、そういうことは出てきませんかと。こういう人が中教審のメンバーですよというようなことはやっぱり報告して、閣内で確認する必要はないにしても、こういうメンバーでこの問題については結論を出していきますよというようなことも政府部内では行われるのか行われないのか。やらなければならぬということは、私は、今言われた、大臣が言われたようにないと思いますが、本当に中教審が出す結論が尊重されていくためには、大臣としてはむしろそういう働き掛けを政府部内、閣内でやるべきではないのかという意味を込めてお尋ねをしたということでございます。
○国務大臣(中山成彬君) 先にそういうことが想定されるんで事前に了解を得た方がいいんじゃないかと、そういうお考えがあるかもしれませんが、そのときはそのときだと思うわけでございまして、任命の段階から一々お伺いを立てる必要はないと私は考えました。
○佐藤泰介君 では、そういう心配にならないように頑張っていただきたいと思いますけれども、今までのところをちょっとまとめさせていただきますと、文科省は中教審で結論を得ると主張する。その一方で、地方六団体は国と協議の場で結論を得ると主張する。先ほど申し上げましたが、そうすると最終的には小泉首相の政治決断にゆだねられることになっていくんではないかと。そうすると、またぞろ昨年と同様、ちょっと失礼な言い方になるかもしれませんが、小泉首相に、中山大臣とは考え方が違うと、そして総理に中山大臣は済まぬなと握手を求められると、中山大臣は、総理も大変だなということで今回の決着となったということが参議院の予算委員会での質疑の中で出てまいりましたよね。麻生大臣も、中教審では地方案を生かす方向の結論が導き出されるであろうと、そんな答弁もされてみえます。こうした状況、こうしたこの国会の流れを見てきますと、私は昨年と同じようなシナリオになるんではないかと、そのことを大変心配するわけですが、政府部内で、総理、中山文科大臣、麻生大臣、全く意見が違いますよね、これ。ばらばらですよね。 そして、総理は、中教審かあるいは地方の場かどっちを重視するんだという問いに、私はむしろ国と地方の協議の場を重視したいと、中山大臣の考えとは違うと明らかに言われましたよね。大臣も多分同席してみえたと思いますので、そのとき。麻生総務大臣も、恐らく地方の考え方、地方案を生かす方向の結論が導き出されるであろうということを言ってみえますよ、何度も。 同じ閣内でこれだけ意見が違っているということは、私は閣内に入ったことがないのでようは分かりませんけれども、一時期閣内の不統一ということがございました。そうした場合には政府の統一見解ということが出されて、改めてこうした問題について審議が進められていったような記憶もございますが、これだけ意見が違う閣内での議論は、西岡先輩がそれは閣内不統一だと言っておみえでございますが、聞こえてまいりますけれども、その辺は一体どうなんでしょうね。
○国務大臣(中山成彬君) 閣内においてはみんなが同じ考えである必要は必ずしもないので、私も麻生大臣もいろいろと自分の考えるところ、信じるところに従って発言しているわけでございますけれども、あくまでこれは政府・与党の合意の中で読める範囲内で発言していると、私はそう思うわけでございます。 それから、何か総理が、何かそっちの、何ですか、地方との協議の場を重視するというような発言は、私もこう耳をいつもそばだてて聞いているんですけれども、余り聞いたことはございませんが。 ここに小泉総理のお言葉がありますけれども、これは何のときかな、これは。文教委員会です。衆議院の文教委員会ですね。総理の言葉ですけれども、私は、地方に裁量権を拡大しても教育の軽視に当たらないと思っています。だからこそ対立ある意見はあります。この教育問題だけではありません。閣僚の中で意見の対立は他の問題でもあります。しかし、それを、結論を出すのは一致協力していくのが内閣であります。この問題も私は意見の対立はあってもおかしくないと思っております、各省。その中で全体の意見を積み重ねながら、あるいは意見の違いを調整しながら一つの結論を出していくということについては、教育の問題についてもほかの問題についても変わりがないと思っております。私は教育を重視しておりますと。ましてや、地方団体が自分に任せてもできると言っているその基本的な考えは今後とも尊重していきたいと考えておりますと。まあこういうことを総理は言っておられますね。
○佐藤泰介君 いや、その後に言われたんですよ。その後に、じゃ、総理は中教審の方か、どっちを重視するんですかという質問がその後にあったはずですよ。そうしたら、私は国と地方の協議の場を重視すると明確に言われたんじゃないですか。ちょっとそんな関係のないところを読んでもらっても困りますよ。
○国務大臣(中山成彬君) ここで終わっていますよ。
○佐藤泰介君 中山大臣とは考えが違うと言われたんじゃないですか。
○国務大臣(中山成彬君) いやいや、ここで終わっていますよ。総理の発言はここで終わっています。あとは私が発言して終わりでございます。
○佐藤泰介君 違いますよ。今度速記録持ってきますよ、じゃ。確実にありましたよ。総理としてはどっちですかという質問が衆議院の我が党の牧議員からあったはずですよ。ありましたよ。今日ちょっと速記録持っていないんで、後日やりますけれども。 じゃ、いろいろ意見が違って、認める範囲があるけれども、最終的にそれぞれのところでやって結論を出していくと。にもかかわらず、先ほど言われた中教審の、今予測することは不見識かもしれないが、ゼロになる可能性もあるんだと、そこまで言い切られる根拠は何ですか。
○国務大臣(中山成彬君) これは十七年度予算に、四千二百五十億についても暫定という言葉が付いているわけでございますから、これはもう暫定ということは確定じゃありませんから、また元に戻るということもあり得ると、こういうことだろうと思っております。
○佐藤泰介君 ちょっと私もその速記録持ってこなかったんでまあこの程度にしますけれども、大変、大臣、これ僕心配するんですよ。大臣責める気は特にないんですけれども、去年のシナリオが大体そういうふうでした。やっぱり事業本体は守るんだということにもかかわらず、最終的には地方案を尊重して暫定的な措置と言いつつも、これ中学校分でしょう。今年と来年で中学校分取られるんでしょう、このままいけば。一般財源化になるんでしょう。ということを大変私は心配して今日はあえて申し上げていることを御理解をいただきたいというふうに思うわけですよ。 大臣も、八千五百億円分についてはいろいろ議論があったようですけれども、はっきり言ってこれは中学校分でしょう。二年で四千二百五十億ずつ一般財源化されていくということがどうも既定事実のようにいくんではないかということを私は大変に心配をしているがゆえに質問をさせていただいたんで、まあお手をお挙げのようですけれども、私の言いたい部分を酌み取っていただいて、是非政府内で、今の段階ではこれが削減、一般財源化されないように是非頑張っていただきたい。大臣を中心に文科省挙げて立ち向かっていっていただきたいということを申し上げて、次の質問に移らせていただきます。 次に、私は現場の声も中教審に反映させる仕組みをつくるべきだということで、ちょっと意見を申し上げたいというふうに思います。 〔委員長退席、理事北岡秀二君着席〕 知事会長も交代して、中教審の場では義務教育の将来像について落ち着いた議論、教育論が闘わされることをもう今期待しているわけですけれども、地方の代表者には一般財源化により拡大した裁量で何をしたいのかを国民に対してきちっと説明する義務があると思いますし、文部科学省には、義務教育にとって人が最も重要であり、先ほど大臣が言われたような教育機会均等を始めとするそうした重要性を訴えていただき、人材を失うと取り返しが付かないことを広く国民の皆さんに伝えていただきたいと思いますが、義務教育を議論する中教審という、そういった舞台が改めて整ったことは私は評価をしたいと思っています。 しかし、地方自治体の代表者の取扱いも重要ではあります。二枠、三枠、まだ親委員会の方の委員は決まってないようですけれども、そうしたことも重要でありますけれども、義務教育を担う責任者である教育関係者や教育現場の人間が少ないことの方が私はむしろ教育論の視点で義務教育を議論する中央教育審議会の委員構成としては問題であると考えております。 教育現場の声を中教審の議論に反映させる仕組みをつくる、改めてつくるべきではないだろうかという意見を私は持っていますが、三月には小中学生、保護者、学校評議員、教員、首長などを対象とした義務教育についての全国意識調査を文部省が実施するとの報道も聞いております。また、スクールミーティングは先ほどもお話がありましたように全国三百校で行う予定とも聞いております。全国の意見が、このような意見が中教審に伝えられると思いますけれども、中教審の委員の方々も自ら現場に出向いて現場の声に直接耳を傾けていただくことも私は重要ではないかと考えております。 そこで、そうした場合に注文したいのは、自らの問題意識に基づいて視察先を選定してほしいということであります。生の声を聞くことは重要であるが、文部科学省がセットした優秀な学校を訪問するだけでは、大臣にも同じようなことが言えるのではないかと思いますけれども、現場の真実に近づくことは難しい。理想的なケースを幾ら見聞しても、現場の半分をチェックしたことにしかならない。受け入れる現場が本音を出せるような工夫と配慮が私は必要であろうと思います。また同時に、受入れ準備に忙殺される現場に対する格段の配慮をお願いをしておきたいとも思います。 中山大臣も、宮崎でのスクールミーティングにおいて、教育現場に余裕がないことに理解を示されたとの報道もありました。視察の際には大臣も、こういった点について大臣も特段の配慮をお願いしておきたいと思います。義務教育を支えている教育現場は何を求めているのか、義務教育を受ける側の国民は何を求めているのか、今期の中教審はどのような方法で把握しようとしているのか、現場の声を中教審はどのように把握しようとしているのか、この点について御説明をしていただきたいと思います。
○国務大臣(中山成彬君) この中教審、そして秋の陣といいますか、秋の陣に向けてしっかりとこの義務教育国庫負担制度は堅持したいということで頑張ってまいりたいと思っております。 そもそも今でも十兆円掛かります義務教育費のうちの国は三割しか負担してないわけですから、余り大きな顔はできないというのが私は率直な気持ちでございまして、このことにつきましては、文教委員の、委員の皆さん方にも御理解いただき、また御支援もいただきたいと、こう思っているところでございます。 ところで、中央教育審議会のこれからのことについてでございますが、まず文部科学省といたしましては、従来から、委員の中に学校現場の教員とか保護者、PTA等の関係者に参加していただいたり、あるいは審議の過程で必要に応じて公聴会や学校関係団体からのヒアリング、あるいはまた、今佐藤委員が言われましたけれども、学校の現場視察を行う機会を設けるなどいたしまして中央教育審議会に学校現場の生の声が反映されるように努めてきたところでございます。 そしてまた、現在、私を始め副大臣、大臣政務官、職員が手分けをいたしまして、全国三百校を目標にいたしまして現地の学校を訪問いたしまして、教員や保護者、そして子供たちと直接対話いたしますスクールミーティングを実施しているところでございまして、このスクールミーティングで得られた現場の声を中央教育審議会に報告して審議に反映させたいと、このように考えているところでございます。 義務教育の在り方について審議する場合には、特別部会において現場の声を取り入れることにしておりまして、既に学校長、保護者、PTA等の現場の方々に委員として参加していただいておりまして、またあしたもまた特別部会が開かれますが、あしたから三人のいわゆる地方側の代表者も出ていただけるということでございまして、一層審議が深まることを期待しているわけでございますが、文部科学省といたしましては、今後ともこのような取組を通じまして中央教育審議会の審議に学校現場の生の声ができるだけ反映されるように努めてまいりたいと、このように考えておるところでございます。
○佐藤泰介君 是非いろんな現場を見ていただきたいというふうに思います。 ちょっと失礼に当たるかもしれませんけれども、スクールミーティングに参加しなかった学校の声をちょっと紹介をしておきます。 書類書きで追いまくられ、さらに年度末で時間が欲しい、神奈川県小学校長。教育委員会の指導主事が来るだけでも、靴箱に何々様と紙を張り、案内しなければならない、文部省となると更に手間が掛かる、教委も付いてきて大名行列になるに違いない、東京都中学校校長。首都圏の小学校教頭が応募しようと教委に相談したら、おたくがですかと言われ、モデル校でないと駄目かと思い言い返せなかった。ゆとり見直しの方針を出す前に白紙で聞きに来るべきではないか、ころころ方針を変える文科省への不信感がぬぐい切れない、大阪市小学校長。 率直の御感想をお聞かせください。
○国務大臣(中山成彬君) 私どももこのスクールミーティングの選定といいますか、行く学校を選ぶに当たりましては、本当は、来てほしいというところじゃなくて、来てほしくないというところに実は行きたいという思いが率直でございますが、なかなかそれができない、国税の査察官でもないものですからね。この前の性教育の実態調査についてもそういうようなことを思ったわけでございますが。 佐藤先生、できましたら、今のその寄せられた学校の名前でも教えていただければ、そういうところにこそ行ってみたいなと思うぐらいでございまして、決していいところばっかりじゃなくて、問題のあるところを選んで行きたいなと。逆に言うと、それができないからこそ実態調査のアンケート調査をしたいと、こんなことも思っているわけでございまして、いろんな手段を通じまして、一体本当に学校現場がどうなっているんだと、先生方はどう考えていらっしゃるのか、保護者がどう考えているのか、子供の実態というのはどうなっているのか、そういったことをしっかり踏まえた上でこの教育改革に当たっていきたいと、そういう覚悟で臨んでいるところでございます。
○佐藤泰介君 大変ありがとうございます。今の大臣のその熱意、気持ち、私もそう思っております。 私も現場の経験がございますが、大体授業でやっているときに爆竹が鳴る学校ばっかりでしたので、大体そんな学校におりましたので、ちょっとそこまでを見ていただくのはとも思いますけれども、やっぱり全体を見ないと、やっぱり挙がってきたところだけ見ても上っ面だけですから、是非文科省の方もそんなことができるように地方に依頼をされていただければと。大臣のその気持ちは私自身もこの委員会として大事にしていきたいというふうに思っております。是非、そんな気持ちでこれからしっかりと現場を見ていただければ有り難いということを思います。 それで、ちょっと一つ中教審のことで、親委員会の方の枠がまだ決まってないようですよね。文科省はそれを地方六団体が要求する三枠にすると何か不都合があるのかどうか。 それともう一点、義務教育特別部会は地方三枠入れて名前も挙がっているようで、これからそれでスタートしていくんだと思いますけれども、その特別部会の決定が総会で覆ることはあるのか。中教審の意思決定の仕組みについて、大臣でなくても結構ですから説明をしていただけませんか。 不都合な点と、三枠入れることが不都合な点と、部会の決定が覆ることがないか、その意思決定の仕組みについて説明してください。
○政府参考人(田中壮一郎君) 中教審の総会のメンバーについてのお尋ねでございますけれども、御案内のように中教審につきましては、初等中等教育から高等教育までの学校教育のみならず、生涯学習、スポーツ等の振興など幅広い事項を審議する機関でありますことから、各界から幅広く人材を登用する必要があるということで、地方の代表者といたしましては、義務教育の教職員の給与負担者としての都道府県知事と、それから学校の設置管理者の立場にあります市町村長から一人、二人とすることが適当と考えておるところでございまして、この方針に基づきまして現実には地方六団体に委員候補者の提示をお願いしてきておるところでございますけれども、現在においていまだ提示をいただけておらないような状況でございまして、中教審の総会のメンバーは三十人ということが決められておるところでございますけれども、私どもといたしましては、早急に第三期の中教審、中央教育審議会をスタートさせる必要があることもございまして、二月一日付けで二十八名の委員を任命さしていただいておるというような状況でございます。 それから、この義務教育につきましては中央教育審議会の総会の下に義務教育部会をつくらしていただいておるわけでございますけれども、この部会には正委員の方と同時に臨時委員としても入っていただいておるところでございまして、現在まで三十人おられたわけでございますけれども、これに加えまして明日からは地方団体の方三人が入られることによって三十三人になるわけでございますけれども、この義務教育に関する審議に当たりましては、総会におきまして、この臨時委員の方々につきましてもすべて総会に出席をしていただいて、そこで審議をしていただくと、こういうことになっておるところでございます。
○佐藤泰介君 いや、ちょっと質問の意図が、中教審の決まりの中にありますよね、部会の議決をもって審議会の議決とすることができるという。ということは、特別部会で決まればおおむね総会でもその方向で決まっていくという理解でいいのかということなんですよ、聞きたかったことは。 それと、三十名枠だから、二十八名決めちゃったから、あと二名しかないから地方は二名だというのではちょっと説得力欠くんじゃないですか。もう少し事前に話し合っていかなければ。三十名と決まっておるのを二十八決めちゃったから、もう地方は二しかないんだというんじゃ、ちょっと地方に対する説得力もないんではないかというふうに思いますが、どうですか。
○政府参考人(田中壮一郎君) 先生御指摘のように、中央教育審議会におきましては、一定の事項につきましては分科会において決定したことが総会の決定事項になることになっておりますけれども、これは決められた事項でございますので、今回の義務教育部会におきまして審議していただくことにつきましては、総会においても審議もしていただくということでございます。 また、その三十人枠に関しましては、私どもといたしましては、先ほど申し上げましたように、中教審の総会というのは学校教育のみならず生涯学習、あるいはスポーツ、青少年行政、いろんな分野にわたりまして五つの分科会に分かれておるところでございまして、それぞれの分野に関しての専門家を選ばさせていただいておるところでございまして、その中で地方の団体の方に関しては二名入っていただきたいということで候補者の御提示をお願いしておるところでございます。
○国務大臣(中山成彬君) 今、佐藤委員が言われたように、二十八名決めておいて、あと二人という話じゃなかったんでございまして、全体三十名決める中で、一体その地方側の代表、何名がいいだろうかと、こういうふうな話があったわけですね。事務方からは一名でいいんじゃないかという話がありましたけれども、私は一、確かに、既に御承知のように、かつて七部会、二百三十七名だったわけですね、この全体の審議会。それが一つの中央教育審議会にまとまりまして三十名になったということで、非常に狭まった中で、まあ最大限二名じゃないかなということで、プラス一名どうだと。先ほど説明ありましたように、都道府県、要するにお金を出す都道府県が一名と設置管理者としての市町村から一名でどうだろうかということで地方側に今投げ掛けたというのが実情でございまして、しかしその代わり特別部会におきましては三名でどうですかと、その三名というのは総会においても随時発言できますよ、こういう形で地方側の方に御提言申し上げたということでございますから、最初から二十八名決めておいて、あと二人しか枠はないよということじゃなかったということは御理解いただきたいと思います。
○佐藤泰介君 よく分かりました。まあ三枠言って、三人が出てきて同じようなことを言っても意味がないわけで、今言われた費用担当と設置義務と、しかし特別部会には三、三者の代表を入れるということで、私もおおむね妥当ではないかというふうに思っていましたけれども、失礼ですけど、二十八決めて、あと二だったからと答え言われたんで、あえて質問させていただいたわけでございますが。 次に、今回の八千五百億、これいろいろ意見、いろいろな言い方はありますよ。法案も暫定的だというのはありますけれども、中学校分には間違いないと。算定根拠は、これ中学校分ですよね。そうすると、なぜ、今回、この一般財源化に当たって中学校分の八千五百億がねらわれたのかとか、対象になったのかということについて伺いたいと思います。 私は、小学校に比べ生徒数が少なく全額一般財源化への準備段階として、またここも心配するわけですが、全額一般財源化への準備段階として適当との思惑もあったんではないかと想像するわけです。高等学校同様、教科担任制のため非常勤講師の導入が簡単で、小学校に比べて人件費の削減効果が高いとの読みもあったんではないかと、このようにも思いますが、義務教育国庫負担金は教職員の人件費を確保する制度であり、一般財源化することで都道府県が手にする自由とは、人件費を切り下げ他の使途に回す自由にほかならない。標準法で教職員の頭数だけ担保すればよいとの主張の裏には、こうした考え方が見え隠れしているようにも思います。 〔理事北岡秀二君退席、委員長着席〕 市町村費単独での非常勤教員の任用を全国化するための準備が進んでいるとも聞いておりますが、県費負担、市町村費負担のいずれにしても、自治体の裁量の及ぶ範囲では教職員の配置に際して教育的配慮が十分に働かない可能性があると思います。 つまり、免許外担当の解消といった、一見地味ではあるが極めて重要な取組は後回しにされ、ALTといった選挙民の目に留まりやすい分野に偏った任用が横行するといった指摘もされている。教育予算の総額を減らすと明言する首長はないにしても、幅広くかつ将来を見通した観点から教育の質を保っていくためには、バランスの取れた教職員の配置の仕組みが必要である。教育をないがしろにする首長は選挙民が淘汰するとの主張もありますが、淘汰されるのはよっぽどの事態が起こった場合であり、深く静かに進行するであろう教育現場の荒廃により被害を受ける子供たちの立場を考える私は必要があると思います。 中学校における免許外担当は過去十年、十年間着実に減少してきているが、こうした取組に水を差さないような仕組みが必要であり、教育の質を保障する専門性の確保という面でも国庫負担制度が果たしてきた役割を十分に考慮すべきと考えます。 今後の議論ではこうした論点もきちっと提示していただきたいと思いますが、一般財源化とそれに伴う教育予算削減により、教員構成のひずみが増大し、免許外担当が増え、非常勤化が進むといったおそれはないのか、御見解を伺いたいと思います。
○副大臣(塩谷立君) ただいま佐藤議員より様々なこの義務教育費国庫負担制度が一般財源化したときの状況のお話ございました。私どももいろいろ心配はしているところでございまして、だからこそしっかり堅持しなきゃいけないと思っているところでございまして、今非常勤講師のお話でございますが、基本的には学校現場に優秀な必要な人材を確保するということでこの義務教育の成否が決まってくる。 その観点では、しっかり財源を確保して優秀な人材を配置することが必要であるわけでございますが、一方で、やはり地方の自由度、これも高めるということで、現場のいろんな状況に応じて都道府県あるいは市町村が裁量する範囲も広げなければならないということでございまして、こういったことを踏まえて総額裁量制というものを導入したわけでございます。実際の教職員の任用に当たっては、地方自治体がやはりその状況をしっかりと把握した上で、その権限と責任を持って判断するべきものであると思っております。 そういう意味では、今お話にあったように、教育の質を落とすような任用あるいは人数等の配置、そういった面で地方がしっかりと責任を持ってやっていただけるように私どもは期待をしておりまして、私どもとしては、その総額的な給与の範囲ということをしっかり定めていく中で地方の判断の期待をしているところでございます。 以上です。
○佐藤泰介君 ちょっと今の趣旨とはそれるわけですが、ちょっと確認をさせてください。 市町村単独での常勤講師の任用について、今は特区では認められていますよね、ですよね。これが全国化の準備が進められているということを聞いておるんですけれども、そういうことはないですか。どこまで進んで、それはいつごろそういうことが実現されていくのかということについて、ちょっと確認をさせていただければ有り難いですが。
○政府参考人(銭谷眞美君) 今、市町村が負担をする常勤について、特区では認めているわけでございますけれども、これの全国化について今検討して準備を進めております。
○佐藤泰介君 いつごろだっていうのは分かりませんか。
○政府参考人(銭谷眞美君) 非常勤は現在でも認められております。
○佐藤泰介君 いや、特区が全国に広がるということはまだはっきりしてないということ、そのことを聞きたかったんです。常勤が雇えるようになるのは近々なのか、まだいろんな検討をしなきゃいけないことがあって検討中なのかと、そのことです。
○政府参考人(銭谷眞美君) 特区では十五年度からやっているわけでございますが……
○佐藤泰介君 全国化のことです。
○政府参考人(銭谷眞美君) 全国化については十七年度に結論を出すということで今準備を進めております。
○佐藤泰介君 十七年度に結論を出すということは、来年は全国化が認められるということですか。駄目という結論だったら十七年度出すというのはまたおかしいと思うんで、準備を進めてきて十七年度に結論を出すということは、特区で認められている常勤教員、市町村単独での常勤教員の採用の全国化が十七年度には認められると、こう理解していいですか。
○政府参考人(銭谷眞美君) 現在考えておりますのは、十七年度中に措置をして十八年度中にこの制度を全国展開したいと考えております。
○佐藤泰介君 まあ、またこれは次にも議論したいと思いますけれども、地方分権になっていくのか、それともより現場に近いところにそういう裁量権があった方がいいのか。でも、まあ市町村単独で常勤を雇える自治体というのはそんなにはあるようには思えませんが。これについてはまた議論をしたいというふうに思います。 本題に戻りますが、先ほど、副大臣だったと思いますが、総額裁量制の導入のことについて触れられて答弁をいただいたように思いますが、したがって次に私は、一般財源化と総額裁量制の関係についてちょっと伺わせていただきたいと思います。 義務教育国庫負担金の一般財源化とは、教職員の非常勤化を進め、人件費を削減し、浮かせた予算を自由に使うことと言い換えることもできる、こう思います。こうした考え方で我が国の義務教育水準が向上するのか、首長、教育委員会、学校現場は責任が取れるのか、真剣な議論を期待するところであります。 義務教育費国庫負担の一般財源化に伴う教職員の非常勤化の問題を今指摘させていただきましたが、文部科学省が始めた総額裁量制にも私は似たような点があると思います。総額裁量制により得られる自由度とは、教員評価と処遇を直結させ、給与を削減させる自由、給与水準の引下げにより浮いた予算で人を雇う自由、常勤教職員の非常勤化により浮いた予算で人を雇う自由の私は三つであると思います。国庫負担制度の下での総額裁量制であり、浮いた予算も当然義務教育費として使われるが、義務教育の水準維持のため、国庫負担制度、義務標準法、人材確保法の三点セットは欠かせないとする中山大臣から見れば、総額裁量制の現実的な活用策は定数崩しによる非常勤化しかないと私は思います。 幾つかの県では、非常勤化によって薄く広く少人数指導などを拡充していくことも行われているようですが、文科省は定数崩しによる非常勤化の進行をどのように考えておみえですか。
○政府参考人(銭谷眞美君) 総額裁量制は、国庫負担の下で各地方の裁量の度合い、自由度を高めて、それぞれの地域や学校の実態を踏まえた教職員の配置あるいは処遇というものをやっていただこうということで実施をしているものでございます。 で、現実に習熟度別指導がかなりの都道府県で、都道府県というか小学校で実施をされておりますし、少人数学級も四十二道府県において実施をされるといったように、総額裁量制の導入によりまして、地域や学校の実態を踏まえた特色ある取組がより一層積極的に行われているとまず基本的に認識をいたしております。 で、非常勤の問題でございますけれども、現在、総額裁量制の下では常勤職員の分を非常勤何人かで採用するということもできるわけでございますけれども、それぞれの県におきましては、常勤職員の配置を基本としながら、その上で地域や学校の実情に応じて非常勤講師制度を活用しているというふうに認識をいたしております。
○佐藤泰介君 全く現場を把握してみえませんよ、その認識は。めちゃくちゃ現場は非常勤が増えとるんですよ。それは、少人数学級、少人数規模の学級より少人数指導の方が効果があるといって第七次定数改善をやって、少人数加配は、少人数指導の加配はいきましたが、都道府県ではそれを非常勤に崩して小学校一年、二年生ぐらいから三十五人とか三十人学級をやっておるんですよ。そのためには常勤を崩さなきゃ人がいないんです。常勤一人分を二人にして三十人や三十五人学級をやっておるんですよ。全く違いますよ、局長、その今の認識は。実情に合わせて常勤が当たり前でというような今答弁でしたけれども、もう少し現場、しっかり見てくださいよ、大臣もさっき言われたんですから。 なお、総額裁量制を評価していると言われましたけれども、昨年十月に掲載された朝日新聞の調査、ここにあるんですけれども、総額裁量制を利用していないと、利用しないと答えている都道府県が三十六もあるんですよ。それでやっているところは、常勤を非常勤に崩して小学校一、二年生を三十人や三十五人学級にしておるんですよ。 第七次定数改善で文科省が言った少人数学級、すなわち、三十人学級よりも習熟度別指導だとか少人数加配をやった方が効果があるから定数は四十のままにすると言ったんですよ、あのとき。にもかかわらず、国民のニーズは少人数の規模の学級にしてほしいということですよ。したがって、都道府県、市町村は、私先ほど市町村の単費の話をしたのは、市町村も単独で非常勤を雇って三十人や三十五人学級に小学校は一、二年生はしておるんですよ。その実態が、つかんでないなんてことは私は大変なことだと思いますよ。 ちょっとその問題点を今から言いますからね。 総額裁量制を使わなくても非常勤を活用し少人数学級を実現していると答えている自治体が、先ほど申し上げたように、あったように、かねてから学校現場では非常勤講師の任用が行われてきたんですよ。義務教育費の一般財源化にもかかわらず非常勤化は進むとの見方もあるが、その背景には、ここ聞いておいてくださいよ、義務標準法では例外であるはずの少人数学級が今や本流となったにもかかわらず、定数上の手配がなされていないため、多くの自治体では人員のやりくりは非常勤講師で対応しているのが現状である。次期定数改善の立案に際しては、国民の求めに応じた、全国で事実上の標準となった少人数学級に見合うだけの定数をきちっと配置していくべきである。 ここで、非常勤により現場に起きている具体的な問題を指摘さしていただきます。 まず、採用に伴う問題です。委員の皆さんもよく聞いておいてください。 非常勤講師は当然教員免許保持者でなければならないが、急激な需要増により、退職教員はもとより、教職経験はなくても免許を持っていれば職歴は問わずに任用したり、非常勤講師確保のために現場の校長、教頭が東奔西走し、それでも見付からずに穴が空くといった事態が生じている。これまでは都道府県の教員採用試験の際に作られた受験者リストの中から採用される例も多かったが、現在ではリスト登載者のほとんどが育児休業等の代替常勤講師となり、採用を任された校長、教頭は、ピンポイントで勤務する非常勤講師のなり手を探すのに四苦八苦している。 最近多用される少人数指導では、数学、英語など一部の教科に偏る傾向があるため、その教科の免許を持つ者が全国的に不足しているという状況もあり、一層非常勤講師を探すのに苦労している。さらに、毎月一、二回の校外における初任者研修の後補充の非常勤講師は、長期休業期間を除けば年間十五日分程度の授業であり、近隣校に初任者がいなければ年間十五日間のみ勤務する非常勤講師を探さねばならなくなるといった事情も生じている。また、妊娠した女子教員の体育実技における労働軽減のための非常勤講師を任用する場合も様々な形があります。少人数学級など教育活動の充実のために、人材は任命権者の責任において適切な人材を確保し、安定した地位と教育活動に専念できる環境を与えることが私は必要ではないかと思う。 非常勤確保のための求人活動に追われている教育現場の現状を本当に今の答弁で把握しているのか、私は全く疑問に思いました。教育現場はこういう状況ですよ。勝手に探せというんですから、現場で。求人活動やっておるんですよ、校長や教頭は。もう一遍しっかりその実態をつかんでくださいよ。
○政府参考人(銭谷眞美君) まず、非常勤の先生方の数でございますけれども、現在私ども把握しておりますのは、小学校で七千四百五十四人、中学校で九千二十七人、これが県費負担の非常勤講師の数でございます。これは近年若干増加の傾向にございます。 その背景といたしましていろいろあるわけでございますけれども、一つは、いわゆる第七次の定数改善におきまして、習熟度別指導あるいはチームティーチングを含む指導方法の改善のための教員の定数改善をしてまいったわけでございますけれども、それに関連して、習熟度別指導などにかかわる非常勤の方も雇用されているということがあろうかと思います。 一方、私どもとしては、平成十六年度から、都道府県の判断によりまして少人数学級を実施する場合でもこの加配定数を活用するということを可能にしたわけでございまして、現在、先ほど申し上げましたように、四十二道府県で少人数学級が実施をされている状況にございます。 なお、先ほど、昨年の秋の朝日新聞において三十六都道府県で総額裁量制を利用していないという報道がなされたというお話もございましたけれども、総額裁量制の制度は十六年度末に制度改正されて十六年度から実施をしたものでございますので、都道府県によっては、総額裁量制を活用しているとは気付かずに実質的に活用しているといったようなケースもあったと承知をいたしております。 それから、非常勤講師の採用に大変御苦労いただいているという実情は私どもも伺っているところでございます。広報などで公募をしたり、適合する人物を待機者として登録をしたり、いろいろそれぞれの都道府県で適切な採用選考に御苦労いただいているということは私どもも承知はしているところでございます。
○佐藤泰介君 やっぱりそうやって最初から素直に答えるべきですよ。問題はないと言っておいて、そういうことは承知していますと、そこが文科省、信頼得られぬところですよ。 もう一つ言いますよ、非常勤の問題で。 先ほどは任用の問題を言いましたけれども、学校行事の日程が組めなくて現場は困っておるんですよ。少人数学級は低学年において特に導入が進んでおるんですよ、三十人とか三十五。これは特別の指導上の配慮が求められるためであり、必然的に常勤の教師を充てることとなる。その結果、高学年を中心に毎日のように、常勤が低学年で分かれると二人要るようになるわけですから、クラスを分ければ。そうすると、高学年から行くわけですから、高学年に非常勤が行くことになるわけですから、高学年は毎日のように非常勤講師による授業が組まれていく。非常勤のこまは容易に動かすことができないため、学校行事がなかなか設定できないという事態になっている。 また、市町村が独自に少人数学級を実施する場合は、手当てされる非常勤では担任を持つことが事実上難しく、文科省は担任を持ってもいいと言っているようですけれども、事実上難しく、必然的に学校全体を見なければならない校務・教務主任など常勤教員を担当として充てることになる。常勤教諭が担当していた授業を非常勤が受け持つこととなるが、非常勤講師の勤務に合わせて授業を組まなければならない。非常勤講師の勤務に合わせて授業を組むという事態が生じているんですよ。また、学校行事の日程が組まれれば、その日にその学校でこまを持っていなくても手伝いとして非常勤講師も動員されることとなるが、手当はこれは支給されない、ボランティア活動になってしまう。 現行の非常勤という地位は、義務教育を担う教育職員にとって余りにも問題が多く、彼らに寄り掛かった今の義務教育改革の将来は決して明るいものとは言えない。大臣も表明されてみえるように、心の教育、地域との連携、日常的な教師との子供の触れ合いなど、授業以外の教育活動の重要性もだれもが認めるところだが、非常勤講師は基本的に授業のみを行う教員であり、現状にふさわしい任用形態とは私は言えないと思う。 非常勤職員の処遇、非常勤化の増大が学校運営に与える影響、非常勤講師の学校行事への参加状況等、もう一度しっかりと把握をしていただきたい。そして、やっぱりこれは非常勤によってこのような現場が動いていくということは大変に問題です。このことを強く言っておきます。 何かありますか。
○政府参考人(銭谷眞美君) 小学校のことを例に申し上げますと、小学校は原則として学級担任がすべての教科を指導し、学校生活全般にわたる指導も担当するわけでございまして、いわゆる学級担任制が一般的でございます。この学級担任につきましては、授業の指導のみならず生活指導や学校生活全般にわたる指導に責任を持って当たることが求められていることを考慮すれば、一般的には非常勤の講師がこれを担うということは適当ではないというふうに考えられるわけでございます。 一方、子供の興味、関心や能力が多様化をする高学年を中心として子供たちに魅力ある授業を展開するために、一部の教科について学級担任以外の教員が指導する専科指導というものも最近行われているわけでございます。少人数指導やチームティーチングなど、指導体制の充実という観点からも教員がまた必要になる場合もあるわけでございます。 したがいまして、教員をどのような勤務形態で配置するかはそれぞれの教育委員会においてお考えをいただければと思うわけでございますが、本人の専門性と勤務の態様等を勘案して適材適所で配置をしていただきたいと。(発言する者あり) ただ、先ほど申し上げましたように、非常勤の講師の採用についていろいろ御苦労をされておられるということも私ども承知をしているところでございます。
○佐藤泰介君 そんな三年も四年も前の答弁、それは当たり前のことですよ、そんなことは。しかし現場はこうなっていますよと、総額裁量制になってから。それについて私は質問しているんですよ。それを、総額裁量制が入る前のことを言ってもらっても困りますよ。 もうこれを解決していくためには、次に移ります、時間がなくなってきたんで、これを解決していくためには、もう第八次定数改善計画、早急に取り掛かってくださいよ。 中山大臣は先日の所信表明の中で、「私たちは、常に考えられる最善の教育を子供たちに与えていかなければなりません。」と力強く述べられました。定数崩しで非常勤をどんどん増やす教育を最善の教育と考えておられますか。非常勤講師にも優秀な教員は多数おられますが、学級経営、学校経営に関する責任という点では、勤務形態上当然限界がある。同じく所信で述べられたように、伸び盛りの子供たちにとって今日という日は一日しかない、一日一日が勝負、今日受けた教育の影響は一生に及ぶと本気で考えているんなら、これらの姿勢を示していただく必要がある、具体的に。 つまり、日本の教育現場で事実上標準となった三十五人以下、三十人以下学級を非常勤の力をかりることなく定数を確保することですよ。非常勤に支えられた学校現場の現状を一刻も早く私は是正していただきたいと思います。 現行の配置改善計画は今年度で終了します。次期計画の策定状況について伺いたいと思いますが、時間がなくなりましたので併せて言います。 定数改善計画は今年度で終了します。仮に義務教育費が一般財源化されたとしても、改善計画の必要性が揺らぐわけではないと私は思います。次期改善計画の必要性を示す資料をそろえて、こんな時期だからこそ打って出る姿勢を示すべきです。国民の声を反映した事実上の標準となっている低学年を中心とした少人数学級、すなわち三十人学級をベースに新たな改善計画の検討を進めるべきです。配置改善計画の必要性がしっかり認識されれば、計画を着実に実施する上でも、国庫負担制度とセットで運用していく必要性への理解が私は更に深まるものと思います。 義務教育部会では、こうした観点から教職員配置計画の在り方や新たな改善計画についての議論も積極的に行うべきであると考えますが、これまでの議論も通じて、大臣の見解を求めます。
○国務大臣(中山成彬君) 佐藤委員のお話を聞きながら、私も現場というのは余りよく分かってないなということを感じたわけでございますが、私が回っただけでも、本当に小学校の低学年というのは手が掛かるという先生方からの悲鳴にも似た声が上がってくるわけでございまして、そのことにつきましてはこれまでずっと定数改善ということでやってきたんだろうと、こう思うわけでございます。その中で、善かれと思って文部科学省は、今年度からですけれども、総額裁量制というのを導入したわけでございまして、まだそれを導入していないところもあれば、もう先取りする形で導入しているところもある、そういったところで非常勤が非常に増えていると、こういうふうな話だろうと、こう思うわけでございますが。 やはり私が今感じていますのは、やっぱり一年生、二年生の担任というのは、これなかなかベテランでないと、新任の先生方は無理だなと。むしろそういうところには、もう団塊の世代がどんどん辞めていくんですけれども、そういうベテランの先生方のお力もかりてやっていくということも必要かなと。そうなれば、それは非常勤という形になるのかもしれませんが、そういう意味でまず低学年、そして中学年、高学年、いろいろ様々であろうと思うんですけれども、しっかりとした教育を授けるという観点からはこの定数の問題も避けて通れないと。 そういう意味では、今私どもずっと現場を回っておりますが、そういった実態を踏まえて、またいろんな方々の、学校関係者の意見も聞きながら、それこそ中央教育審議会におきまして例外を設けることなく議論することになっていますから、そういったところで今後とも検討を続けていきたい。 今、佐藤委員が言われましたが、本当に私は、やっぱり今日という日は一日しかないんだという思いで子供たちのために最善の教育を授けると、そういう観点から教育改革に取り組んでまいりたいと、このように考えております。
○佐藤泰介君 時間が来てしまいました。 学力問題もやりたかったんですけれども、申し訳ありません。委員部にもちょっと資料を作っていただきましたが、配付されておるのはPISAの読解力の問題でございます。もうごらんになったかと思いますけれども、純粋な読解力の問題じゃないですよ、これは。相当な応用力や思考力が要る問題ですから、単に読解力が下がったということでなくて、これを、なぜこの問題ができないか。むしろ、これは総合学習の中で培われる私は学力だというふうにも思っております。そのために配らせていただいて質問をしようと思いましたけれども、時間がなくなってしまいましたので、またの機会にやらせていただきますが、一度まだごらんになってみえない委員の皆さん方は見ていただいて、特にPISAの方のチャド湖の問題なんかは私も解けませんでしたので、大変に難しいです。 それからもう一つ、「あなた自身の社会」、スウェーデンの中学校の教科書、これは皇太子様の愛子様の養育方針の中で語られたんで、非常にこの詩が、最後の詩が有名になっておりますが、絶えず、「あなた自身の社会」、スウェーデンの中教、めくっていただくと、「犯罪」ということで、犯罪とは何かを教えて、スウェーデンの犯罪の状況を教えて、もう既にそこに課題が来てこれだけの課題をやっていくという、こういう教科書もひとつ日本のこれからの進むべき方向の参考になるんではないかということで配付をして、その資料について質問をしようと思いましたけれども、時間がなくなってしまいましたので。 あと一分ありますので、最後に、義務教育国庫負担制度と民主党の考える教育一括交付金についてちょっと御感想を伺って、質問を終えたいと思います。 民主党としては、全国の公立義務諸学校の教育環境を維持向上させていく立場から、かねてからの教育費の総額を確保するための新たな枠組みとして一括交付金制度を提案している。義務教育費の一般財源化を主張する地方自治体が一般財源化後に弾力化された義務教育費をどう使おうとしているのか、その点をはっきり言わないがために不信を招いているのであり、全額残らず義務教育環境の整備のために支出される仕組みができるのであれば、義務教育を守るための国の責任を果たす新たな仕組みとして検討することも必要ではないか。就学支援や免許外担当の解消など、地味ではあるが基本的な取組がおろそかにならないような仕掛けを法律で厳格に定めた上で義務教育費の総額を確保するとともに、使途を細部まで公表し、法令と住民の監視により教育環境を確実に担保していく枠組みを構築することも視野に入れていく時期に来ているのではないかと思う。 この秋に向けて、義務教育費の負担の仕組みを抜本的に見直すに当たり、義務教育費を総額で確保し、人件費に限らない義務教育費として支出させていく仕組みについて、我々は今この仕組みについての法案作業を進めていますけれども、文部科学省の感想なり考え方、我々の考え方についてどのように思われるか、その点について伺って、私の質問を最後にしたいと思います。
○国務大臣(中山成彬君) 民主党の考えていらっしゃいますこの教育一括交付金制度ということについては、その詳細まで承知しておりませんのでコメントは差し控えたいと思いますけれども、地方の自由度を増すという意味では、今、文部科学省が進めております総額裁量制に沿ったものかなと、こう思うわけでございますが、ただ、懸念いたしますのは、地方側がちゃんとやるんだと、自分たちはちゃんと教育に使うんだと、こう言っておられますけれども、この保証はなかなかないわけですね。今までも一般財源化されたものがそう使われていないわけでございます。まして、これから非常に地方財政が厳しくなってまいりますと、ないそでは振れぬ、振れないという事態だって私は起こってくるんじゃないかということを恐れるわけでございます。 であるからこそ、私は国の責任というものを、先ほども言いましたが、三割しか負担していないということは身の細る思いでありますけれども、それをてこにして、やっぱり地方がそれぞれの創意工夫を生かしながらやっていただくと、こういう方向は間違っていないんじゃないかと、このように考えておるところでございます。
○佐藤泰介君 どうもありがとうございました。 まあ間違っていないということを確認させていただけただけでも有り難いと思います。 大臣の御心配も、我々も心配をしながら、その歯止めが掛けれるようなそうした法案を作ってまいりたいと思っておりますので、方向性が同じだということを確認させていただいて、私の質問を終わります。 ちょっと声を荒立てました。ありがとうございました。
○委員長(亀井郁夫君) ありがとうございました。 それでは、次に山下栄一君。
○山下栄一君 私は最初に、高校の転学、転入、もう一つは退学の問題について質問させていただきたいと思います。 これは私、具体的に相談を受けた話で、高校の県内、大阪でしたら大阪府内、公立高校同士の転入が非常に難しいということを聞きました。公立から私立、私立から公立、いろいろあるんですけれども、私が今から問題にしようとしていますのは、公立同士の高校から高校への県内の転学、転入でございます。 お父さんの転勤で県を越えて転学せざるを得ないという状況に対する対応は、過去二回、文部科学省が局長名で通知を出し、本来、学校教育法施行規則にも規定してございますこの転学、転入について配慮をすることについての通知が、県を越えた単身赴任せざるを得ないという状況で、子供さんの教育のためにそういうことになっているということの配慮対応通知があったわけですけれども、県内の高校の転入というのは、ニーズは、学校から遠いということよりも、学校の校風に合わないとか、なかなかなじめないということで中退をせざるを得ない状況になったときに、同じ高校より別の高校に行きたいという子供の気持ちが報われないという県が大半であるということを今聞いております。 大阪の場合はこれ非常に積極的に配慮しまして、大阪は中退者が物すごく多いので、もう皆さん御存じのように、一年生の一学期過ぎたらもう半分とか三分の一おらなくなってしまうという、そういう学校、まあ大阪だけに限らないかも分かりませんけれども。そういうことが現実にありまして、その中に、もう初めからやる気ない人もおるわけですけれども、そうじゃなくて、校風に合わない、なじめない、意欲はある、そういう子供が同じ県内の中で別の高校に行きたいという、そういう転学、編入というんですか、そういうことがなかなかできないという現状。大阪はそれ、積極的に配慮してきたと。それを積極的に配慮するときに、全国調べてみたら、こういうことをやっている県は、神奈川県がちょっと先行してやっていたと、大阪府、それ以外は基本的に受け入れないということが基本だという現状があるということをお聞きいたしました。 このことについてもうちょっと、もちろん県が考えることなんでしょうけれども、実情をよく把握していただいて、中退者がもう八万人超えておりますし、若干最近減ってきたようですけれども、転学できやすい環境を、もちろん御本人の意欲とか、試験ももちろんあるでしょうけれども、試験を受けれるチャンスすら与えないというのは、それはおかしいんじゃないかと、こういうふうに考えておりますので、実情、それから、私のこの実情を把握されておらなかったらちゃんと把握していただいて適切な対応をお願いしたいなと、こういうふうに思っておりますけれども、よろしくお願いします。
○国務大臣(中山成彬君) 御指摘のように、高校で中退が本当に増えているということもあるわけでございます。このことにつきましては、学校や教育委員会におきまして様々な取組が行われているところでございますが、文部科学省といたしましても、高等学校の入学希望者に対して、まず中学校における進路指導及び高等学校の入学者選抜の改善と、このことと、それから高等学校における教育課程の多様化、弾力化の推進や、個々に応じた生徒指導の充実といったことで対応を行ってきたところでございます。 また、中途退学した者の中には再び高等学校で学んでいる者も多いわけでございまして、平成十五年度の調査によりますと、平成十五年度以前に退学して同じ高等学校に再度入学している者が八百八名、他の高等学校で学んでいる者が一万四百三十七名いるということでございます。 委員が御指摘のように、仮に県内の高等学校から受け入れられないという考えの下に中途退学者を受け入れられないというのならば、そういうことをしているとならば、これは教育委員会として不適切な対応をしていると言わざるを得ないと、このように考えるわけでございまして、いずれにいたしましても、各高等学校におきまして生徒の能力、適性、興味、関心、こういったものに応じた魅力ある教育活動を展開して、一層きめ細かな教育相談、ガイダンスなどを実施することによりまして高等学校中途退学問題へ適切な対応を図っていくと。そして、できるだけ転校がかなうように、そういった方向で検討していかないかぬと、このように考えているところでございます。
○山下栄一君 ありがとうございます。 施行規則六十一条では転学は校長の判断でできることになっているんですけれどもね。今大臣がおっしゃった数字は、私が申し上げている公立から公立へという数字は非常に少ないというふうに私は理解しておりますので、私学をやめて公立へ、これは大阪も現実は非常に難しいんですね。これは、今、少子化でなかなか大阪の場合、高校の私学が自らの学校をやめて、主体的にやめて別の公立に行くということをなかなか許さないという、これはずっと長年、最近の懸案で、府と私中高連と話し合ってもなかなかそれは認めてくれないという。だから、私学でもう合わなくなってしまうと公立へ行けない、それは私学が放さないという、そういうことがあって、大阪の場合ですけれども、これは。公立から私学というふうなこともそれはあるわけですけれどもね。県によって実情が違うんだろうと思うんですけれども、私が申し上げているのは、同じ公立なのに、同じ公立高校なのに、まして中退者がたくさんおるのに、学校がどんどん空いているのに、定数も減っているのに受け入れようとしないというのがあるということを、これがなかなか現状認めておらないという、私ここに大変大きな問題があると思いますけれども。 まあ、こういうことがあるということを是非調べていただいて、私が理解しておりますのは、現場から聞いておりますのは、大阪と神奈川県以外は基本的に県内の公立高同士の受入れが非常に進んでおらないという、是非ともこれはきちっとよく掌握していただけたらというふうに思います。
○国務大臣(中山成彬君) それはしっかりと実態を調査したいと思います。
○山下栄一君 もう一点は、これは昨日もちょっと担当の方とやり取りして、是非ともこれは見直すべきだと思ったことでございます。 これは、退学の、中退者の実態、いろいろ文科省も大きな課題ですので分析されているとは思うんですけれども、問題行動等によって退学処分、これはもちろん、高校の場合は懲戒規定が学校教育法に書いてあるので、第十一条ですか、中には停学だけでなくて退学処分というのがあるわけですけれども。 この退学処分者というのは、全国に、これも調べていただいたことを報告していただきたいんですけれどもね、どれぐらいいらっしゃるかということをちょっと確認さしてください。
○政府参考人(銭谷眞美君) 平成十五年度の高校の中途退学者数の総数は約八万二千人でございますけれども、その中でいわゆる懲戒による退学者数は、公立の高等学校が九十二人、私立の高等学校が百八十四人、合計で二百七十六人でございます。
○山下栄一君 ありがとうございます。 この高校中退者八万人が中退してからどうなっているのかなというようなことは非常に、どれだけ追跡調査されているか、極めて不十分だというふうには思いますけれども、懲戒による退学処分というのは、これは基本的にほとんどの県でやっていないと思うんですね。例えば犯罪を犯して退学になる場合にもできるだけ自主退学の形を取って退学していくという、懲戒による退学処分というのは公立の場合はそんなにやらないというふうに理解しております。それでも十五年度で、公立の場合ですよ、私が申し上げたのは公立の場合ですけれども、九十二名、私学の場合も百何十人ということですけれども、なんですけれどもね。 ちょっと私、今日は特に申し上げたかったのは、この学校教育法施行規則第十三条なんですけれども、これは学校教育法を受けて、これは文部大臣の定めるところによって懲戒やることができるいうことなので、施行規則で、省令で書いてあるわけですけれども、この校長及び教員が児童等に懲戒を加えるに当たっては、児童等の心身の発達に応じる等教育上必要な配慮をしなければならないと、こうありまして、それで三項、十三条、施行規則十三条三項のところに四つあるんですけれども、性行不良で改善の見込みがないと認められる者、これ懲戒できることになっているんですけれども。二番目が学力劣等で成業の見込みがないと認められる者、三番目が正当な理由がなくて出席が常でない者、四番目、学校の秩序を乱し、その他学生又は生徒としての本分に反した者、こういう場合は懲戒による退学処分ができるということになっているわけです。 私は、四番目のこの秩序を乱すというのはよく分かるんですけれども、一番分かりにくいのはこの二番目の学力劣等等で成業の見込みがないと認められる者。これはなぜ懲戒によって退学処分になるのかと。これはいつできた施行規則なのかなと。これもちょっと昨日申し上げておいたんですけれども、いつできたか分かりませんか。分からなかったら調べていただいていいですよ。
○政府参考人(銭谷眞美君) これは戦後間もなくできた施行規則でございます。
○山下栄一君 この今日の状況の中で、懲戒によって、退学処分の理由に学力劣等等で成業の見込みがないと認められる者ということで退学処分できるというのは、これはもう根本的におかしいんじゃないかなと。特に公立の場合ですよ。これは排除の論理だと思うんですね。義務教育ではないかも分かりませんけれども、これはもう教える側の使命、責任放棄を認めるような規定だというふうに思います。やりにくい、なかなか勉強しても、教えても成果が上がらぬ生徒は懲戒処分によって退学さしてもいいという、これはもう戦前の規定かなと思ったんだけど、そうじゃないわけで、これはもう根本的におかしい規定だと。 学力低下が問題だと。それはだれの責任だと。子供の責任かと、それはと。低下さしているのは一体だれなんだという、それを堂々と施行規則の中で処分の対象にしているという。これはちょっと、もう本当に、いかに日本の国の学校教育が封建的かというか近代化されていないかということの現れではないかなと、私は時代錯誤も甚だしいものがいまだにまかり通っているというふうに感じまして、この規定は削除すべきじゃないかというふうに思います。いかがでしょうか。
○政府参考人(銭谷眞美君) 懲戒による中途退学に関する施行規則の規定について先生から今御指摘があったわけでございます。 まず、公立の高等学校の懲戒による中途退学の数、先ほど申し上げましたが、全国で平成十五年度で九十二人でございますが、これは実は特定の県に限られておりまして、ほとんどの多くの県では懲戒処分という退学の仕方ではなくて、言わば自主退学という形で子供たちは退学をしていくと。その自主退学の理由には、学校生活・学業不適応あるいは進路変更、それから問題行動とかいろいろございますけれども、基本的には本人の申出による自主退学ということになっているわけでございます。 それで、実際の話といたしまして、懲戒処分というのは本当に教育的配慮をもって慎重かつ的確に行われなければならないことでございますし、その際には当該生徒等から事情や意見を、よく機会を持つなど、児童生徒の個々の状況に十分留意して行うべきものだと私ども思っております。 それで、ここで言っております、学力劣等で成業の見込みがないと認められる者というのは、本当にもう、何と言いましょうか、ちょっと性行不良で改善の見込みがないというのと表裏のような感じになっておりますけれども、全く、学校生活において相当これは意欲がないという場合のことを多分想定をしているわけでございますけれども、この規定の改正については、ただいまそういうお話あったわけでございますけれども、私どもとしては今のところ、この一号から四号までのいずれかに該当する子供に対して慎重な配慮の下に懲戒処分としての退学は行うことができるということで運用しているところでございます。 ただ、実態としては、先ほど来申し上げておりますように、各高等学校、特に公立の高等学校は極めて慎重な運用をしているということでございます。
○山下栄一君 それは私も先ほど自分でしゃべるときに言っていますので、実際は退学処分というのは少ない、ほとんどやっていないと、特定の県はやっている場合があると。私、そういうことを言っているんじゃなくて、この規定そのものがもう時代遅れじゃないのかということを、こういうことが施行規則で文部大臣が定めるところによりということで、学力劣等で成業の見込みがないと認められる者を退学処分できるという規定そのものが時代錯誤じゃないかということを申し上げているわけです。 それは改正の必要がないのではないかという意味の局長、御答弁だったんですけれども、これはちょっと、そういう認識で学習指導要領をお考えになったり、日本の教育を何とかせないかぬというふうなことをおっしゃるのとはもう全く正反対の話をおっしゃっていると。こんなことを認めながら日本の教育改革をおやりになるんですか、文部科学省は。それは排除の論理を堂々と認めて、学力、意欲がなかったら意欲をかき立てるような、もっと一生懸命でもって必死で戦うということがない限り、公立の話をしていますからね、私は、公立の話を、それは官僚の教員だったらいざ知らず、使命職であるべき教員の資質向上を一生懸命言いながら、一生懸命頑張っても、努力しても付いてこない生徒は退学処分してよろしいみたいなことを、それはおかしいでしょうと。大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(中山成彬君) 初めて私も見させていただきまして、ちょっとやっぱりどきっと、懲戒という言葉にどきっとするんですけれども、実際問題として、学力劣等で成業の見込みがない、要するに成業、業が成らぬわけですね、勉強してももうとてもこれ卒業できないという学生生徒がいた場合にどうするんだという場合に、いろいろ慎重には判断しなきゃいけないんでしょうけれども、もうやめてくれというふうなことになることもあるんじゃないかと思うんですけれども、それは退学という形でですね、それを懲戒、懲戒という言葉は、懲戒処分とよく言いますけれども、懲戒処分という形でこれを退学させるというのはどうかなと。単なる処分なら、処分というか、何というんですか、やや言葉がきついかなというふうなことを感じました。 それで、現実には文科省としても、懲戒処分は真に教育的配慮をもって慎重かつ的確に行われなければならないこと、またその際には、当該生徒等から事情や意見をよく聞く機会を持つなど、児童生徒等の個々の状況に十分留意すべきであることなどを指導している、こういうことでも分かりますように、やはりちょっときついかなということは文科省も感じているんじゃないかなと、こう思うわけでございますが、現実にそういう生徒がいた場合どうするかということを、また直面いたしますと、やはりもうやむを得ず退学してもらわないかぬなというふうな結論になることもあるんじゃないかなと、こう考えますが、そういう処分、懲戒というのはちょっとどうかな、言葉がきついなという感じはいたします。
○山下栄一君 言葉の問題というよりも、行政処分ですからね、これは。これは私は基本的におかしいと。おかしくないという感覚で行政されるんだったら信用できないというのが私の感想でございます。 今大臣も私の気持ちと通じるような御答弁いただきましたが、是非これは、古い規定が今も続いているんでしたら、時代はそうではないのではないかと強く感じますので、御検討願いたいと、このように思います。 学習指導要領の、ちょっと話変えますけれども、学習指導要領の見直し、それから総合的学習の時間についても、特にこれは中教審総会での大臣のお話の中で出ているわけですけれども、総合的学習の時間の授業時数の在り方でしたかね、授業時数を見直すということまでなってないんですが、在り方を検討してくれと。ニュアンス的には、総合的学習の時間は例えば小学校でしたら週三時間、これはちょっと多いんじゃないかと。私は、多いとは、多いとか少ないとか言える段階でもないし、見直しの段階でもないというふうに思っております。 それで、この総合的学習の時間というのは本来どういうねらいでつくられたのかということ、そのねらいはもうやめようとされているのか、その辺ちょっと確認させてください。
○国務大臣(中山成彬君) 平成十年の学習指導要領の改訂で総合的な学習の時間を新たに導入した理由といたしまして、まず、知識や技能を詰め込むのではなく、基本的な知識や技能をしっかり身に付けさせ、それを活用しながら、自ら学び、自ら考える力などの生きる力をはぐくむこと。体験が不足しているという子供の実態を踏まえ、自然体験や社会体験などの体験活動を重視すること。教科の枠を超えて課題を設定し、探求し、教科での学習を補充し、深めること。地域や学校の実態に応じて創意工夫を生かした特色ある教育活動が展開できるようにすることなどがこの背景にあったところでございます。 このように、総合的な学習の時間のねらいとするところは、まさしく現行学習指導要領の目指すところと軌を一にしているところでございます。
○山下栄一君 現行の学習指導要領はそういうことなんですけれども、これ今見直しをされようとしている。その見直しの目的は、総合的学習の時間の目指すところはちょっともう変更しますと、こういうことなんでしょうか。
○国務大臣(中山成彬君) 生きる力をはぐくむという現行の学習指導要領の理念とか目標というのは、これは誤りはないと私は考えております。ただ、そのねらいが十分達成されているのか、必要な手だてが十分講じられているのか、そこに課題があると、私はそのように考えるわけでございまして、現在、教員や保護者と直接対話するスクールミーティングを通じて学校現場の意見を聞いているわけでございますが、その中には、総合的な学習の時間について教師の方から、総合的な学習の時間の理念は理解しているが、どのような授業を行えばいいのか悩みがあるとか、あるいは年間を通じて子供たちの課題への意欲を持続させるのに工夫が要る、なかなか大変だと。あるいは、充実した活動を実施するための計画や準備に時間が掛かるということ。さらに、それよりはもっと国語とか算数などの基本的な教科に力を入れたいと、そっちの方がどうも中途半端になっていると、こんな意見等が出されているわけでございまして、私どもといたしましては、今後ともこのスクールミーティング等を通じまして、総合的な学習の時間のねらいが達成されているかどうかなどにつきまして実際に現場を見ながら検証していきたいと。そして、そういったものも中央教育審議会におきましていろいろ提出いたしまして、総合的な学習の時間を含めて学習指導要領全般について、例外を設けることなく自由濶達に今御議論をいただこうと、こうしているところでございます。
○山下栄一君 私は中教審の議論の問題ではないというふうに私は考えています。大事なことは、総合的学習の時間の時間数の在り方を検討課題にやる前に、きちっと検証すると。それを余り不十分なまま、確かに今大臣おっしゃったように現場でもそんな意見がある。とにかく、始まってまだ数年しかたっていない。課題は、この理想というのは、総合的学習の時間の目指す理想というのは非常に大きいし、きちっとやればそれがそのまま教員の資質向上につながり、子供の考える力、そして問題解決能力、それこそPISAの読解力、直結する授業が総合的学習の時間だというふうに思うんです。学力低下が認められるから、PISAの成績が悪かったから総合的学習の時間を在り方を検討するというようなことは全然おかしな話だなと。 大事なことは、見直しではなくて検証をきちっとやることが、何がどこに問題があるのかと、理念はすばらしいけれども、ちゃんとそれが実効性上がっていぬのはどこに原因があるんだということをきちっと分析して、それが上がるように手を打つと。サポートし、支援する、予算を組む。もちろん十七年度予算でもそういうことはやられておりますけれども、ちょっと発想がずれているのやないかなというのが私の感想で、検証をきちっとやってもらいたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(中山成彬君) 正にそういう問題意識の下に、まず検証をしようということで始めているわけでございますが、今、読解力が落ちていると、こう言われましたが、このPISAのテストというのは読解力というよりも更にその応用力といいますか、そういったものをテストするのには非常にいいテストであると、こう考えるわけでございまして、これができるようになることが総合的学習の時間というのを取り入れた本来の趣旨であろうと、こう思うわけです。 ところが、それが落ちているということは、これはやっぱり問題にすべきじゃないかと。なぜこうなったのかということを、それこそ現場にまで行きまして検証して、もしそれが何かで十分にその手だてがなされていないということであれば、それをきちっとそうできるようにしなきゃいけないと。 私も実際、総合的な学習の時間というものを何度も見せていただきましたが、これはなかなか大変な、先生の力量が問われるようなこれは時間だなと。自分が先生になった場合にどうするんだろうかということを考えますと、今ちょっと、先ほど申し上げましたが、まず何をテーマに選ぶか、しかも子供たちというのは結構飽きっぽいですからね。それをずっと意欲を持たせ続ける、そして一つの成果を上げる、なかなか大変だなと、そうも思うわけでございまして、そういったこともすべてこの実証といいますか、現場を踏んでいろんな意見を聞きながら、総合的な学習の時間というのをもう一度考え直してみたいと。 余りにも簡単に変えるのはどうかという御意見がありましたが、三年たって、やって三年になるわけですね。余りにも朝令暮改じゃないかという御意見もありますが、しかし、三年というのは結構長い時間でございまして、自分の子供のことを考えましても中学校を卒業してしまう時間でございますから、そのときに受けた授業、あるいは受けなかった授業というのは一生影響するわけでございますから。 私は、ある意味で教育というのは、教師というのは、これは子供の時間をある意味では奪っているというか任されているわけですから、それをおろそかに費やすということは、これはもう子供たちにとって罪を犯しているんだと、それぐらいの気持ちで私たちは子供の教育に当たらなきゃいけないんじゃないかなと、そういう思いから、今実証して、見直しをしようとしているところでございます。
○山下栄一君 教員の力量が問われるから、大事なこれ授業時間だというふうに、問われないような科目じゃ困るわけで、そのために試行錯誤の上で導入されたのが総合的学習の時間であろうというふうに思いますので、中教審の検討課題にする前にきちっと検証、データ集めて検証して、そういうことを作業した上で中教審の議論に移るんだったら分かるんですけれども、何でそういうこと、中教審のテーマになるのか私全然理解できておりません。お考えがまたちょっと違うなというふうに思います。 次に行きます。 同じ学習指導要領の見直しの中で、大臣の所信にも書いてございますけれども、ちょっと言葉が、ちょっと結び付きがよく分からなくて。人間力向上のための教育内容の改善充実と。学習指導要領見直しに当たっての検討課題、人間力向上のための教育内容の改善充実。生きる力を養う、そして学力を向上させるという。人間力、生きる力、学力、これが私は全部極めて深い関連があると思うんですけれども、何かこの言葉の中身がちょっと不明確で、どういうふうなことを内容として考えておられるのか。人間力、まあ人間力と学力だけでも構いませんけれども、学力と人間力はどういう関係にあるのか、ちょっとお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(中山成彬君) 学力というのは、基礎的、基本的な知識や技能に加えて、それを実生活で生かしていくために必要な思考力、判断力、表現力、あるいは午前中の質疑にもありましたが意欲といいますか意思力といったものを含んだものであると、このように考えております。 国際学力調査でも、例えばPISA調査では知識や技能等を実生活の様々な場面で直面する課題などにどの程度活用できるかを評価する調査問題となっておりますが、この学力に対する考え方というのは国際的に見ても同じ方向を目指しているものと、このように考えております。 生きる力というのは、これは平成八年の中央教育審議会の答申で提言された考え方でございますが、これは、子供たちに基礎基本をしっかりと身に付けさせ、それを活用しながら、自ら学び、自ら考え、より良く問題を解決する力などの確かな学力に加えまして、命を大切にする心や他人を思いやる心、規範意識や倫理観などの豊かな人間性、たくましく生きるための健康や体力などまでを含んだ、何といいますか全人的な力を指すものであるというふうに考えられております。 それから、人間力に関しては、これは確立された定義というのは必ずしもありませんけれども、内閣府の人間力戦略研究会、これが平成十五年四月にまとめた報告書では、人間力を、社会を構成し運営するとともに、自立した一人の人間として力強く生きていくための総合的な力と定義しております。すなわちこの報告では、人間力を、自ら学び自ら考える力などの生きる力という理念を更に発展させ具体化したものととらえております。文部科学省としましても、このような考え方を踏まえて人間力という言葉を使用しているところでございます。 なお、生きる力と人間力、どう違うんだということでございますが、生きる力というのは、知、徳、体にわたる教育的観点から用いられておりますが、人間力というのは、経済の活性化や雇用の問題も含めて国家戦略としての幅広い観点から人材育成を考えていこうという趣旨で用いられているところに違いがあると考えております。
○山下栄一君 ちょっと分かりにくいんですけれども、人間力向上のための教育内容の改善のところで、確かに知、徳、体的な、健やかな体の育成ですか、豊かな感性と書いてあります。その人間力向上のための教育内容の改善の中に国語力の育成、理数教育の改善充実、外国語教育の改善充実というふうに書いてございます。こういう表現ぶりと、じゃ例えば学ぶ意欲を育てるとか自ら考える力とか、それから問題解決能力とか、読解力の話ありましたけれども、この判断力とか知の総合化とか、こういう現行の学習指導要領が目指していた理念、こういう理念は人間力向上のための教育内容の改善のところに出てきません、全然。ということは、現行の学習指導要領の理念は堅持するという、おっしゃっているけれども、この人間力というふうに表現されているところには、知、徳、体と国語力、理数教育、外国語教育というふうなことがあって、この思考力とか自ら判断し考えるというふうなことのところはほとんど表現されていないんですね。正に総合的学習の時間が目指した、そこには、自ら考える力、判断力、思考力、表現力、発表力、問題解決能力、自ら学び自ら考える力、人とのかかわり、自然とのかかわり、体験、こういうことが私は人間力として今求められている、国民が求めているものじゃないかと。 確かに国語力とか理数教育とか外国語教育ということ、確かにそれはあればいいんですけれども、そういうことを現行の学習指導要領は目指していたのかと。掲げた理想というのは正に総合的学習の時間が求めたねらいと同じであって、それが今回の学習指導要領見直しの教育内容のところにはほとんど出てこないということは、現行の学習指導要領の理念はもうちょっと変えますということになっていくのかなと。ちょっと何かすっと結び付かない、若干ずれを感じるんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(中山成彬君) なかなか難しい、御説明するのが難しいんですけれども、学力というのは個人、私の力といいますか、学力というのは、午前中も申し上げましたが、学んだ知識量プラスそれを活用する力、そして学ぼうとする意欲、意思力、そういったものを学力と呼ぶんだろうと思うんですけれども、それを基にして、それにプラスして、人間性といいますか、倫理観とか規範意識だとか、そういったものを含めた、この世の中に個人が生きていこうとする力だろうと思うわけです。そして、人間力というのは、生きる力が社会の中で、日本、この世界の中で、その国家の形成者として国のためにも自分のためにもしっかりとした、何といいますかね、有為な人材として活躍できるような、そういう意味の人間力と。 そういうふうに少しずつ少しずつ広がっていくような、そういうものじゃないかなと思うわけでございまして、ここには、学習指導要領の見直しに当たっての検討課題の中に人間力向上のための教育内容の改善充実として書いてありますが、これはまず社会の形成者としての資質の育成、豊かな人間性、感性、そして豊かな、健やかな体、国語力の育成、理数教育の改善充実、外国語教育の改善充実と。要するに、日本というこの社会の中で自分が力を出していく、生きていくという、そういった観点から私は考えられているんだろうと、このように思うわけでございまして、こういった生きる力というのは現行の学習指導要領の理念とするところだろうと、このように私は考えておるところでございます。
○山下栄一君 昨日も文部科学省の方にも一緒に行かせていただいたんですけれども、東京都内の総合的学習の時間の取組、私も見させていただきました。もちろんモデル校だと思いますけれども、三宅島の出身の先生が残られて一生懸命、都内の子供たち、懸命に、若い先生でしたけれども、その代わり教材研究は本当に大変ですとおっしゃっておりましたが、そういう緊張を持って授業をやるということが非常に求められている。安易に流されやすい状況の中で、総合的学習の時間が目指すもの、私は非常に大事な理念、それはもう文科省も認められているんですけれども、まあ何ぼ聞いても、ちょっと今回の学習の見直しは、それ誤りはないとおっしゃりつつ、ちょっとその理念が変更をされているのかなということを感じております。 次に行きます、ちょっと時間があとはありませんけれども。 子供の安全、学校の安全、これは文科省も一生懸命取り組んでおられて、職員の方も派遣していただきましたし、大臣も近々視察をしたいということを先日の我が党の予算委員会の質問において答えていただいておりますけれども、町に子供が集まるところは学校だけじゃなくてほかにもたくさんあると。保育所もそうだし、児童館もそうかも分かりません、塾もそうかも分かりません。一つ一つ全部その施設、だれかが付いて回るのかという。もちろんそういうことをせざるを得ない。特に学校現場は緊急事態でそうせざるを得ない状況があるかも分かりません。 しかし、そういう考え方と同時に、やっぱり犯罪に強い町づくり、災害に強い町づくり。今、町づくりという言葉がはんらんしておりまして、いろんな各役所でまちづくり交付金等々、これ農水省も国交省もいろいろ町づくりを、地域を大事にしてという。だけどそこが、だけど命が脅かされたら、その町成り立たないわけですので、犯罪に強い、治安がきちっと保障されている町づくり、学校の安全保障、そういうことは非常に大事なことだというふうに思います。余り学校という言葉に特化しない方がいいんじゃないかなと。子供を守る、それが非常に脅かされていると。犯罪に強い町づくりという観点からきちっと手を打つ必要があると。これは省庁を超えてやらにゃいかぬというふうに思っております。 それで、まず学校と警察との連携ですけれども、これは既に学警連、学校警察連絡協議会というのが現場にございます。そして、これはあくまでも補導とか非行という、補導、非行という観点で学警連を、学校と警察の連携をやってきたので、どちらかというと警察が周辺でうろうろするような学校は非常に非行の学校だというふうな、見られてしまうということがあったのかも分かりませんけれども、非常に極めて抑制的に、学校と警察の連携は抑制的であったのではないかというふうに思っております。 最近はちょっと変わってきて、非行とか補導だけではなくて、子供の命を守る、学校の安全、そういう観点からも学校と警察の連携をきちっとやらにゃいかぬ。子供の命を守るためには積極的に連携せにゃいかぬと。非行とか補導となってくると、ちょっとあの学校、生徒指導しっかりやってへんのかなと思われてしまうという面があったかも分かりませんけれども、そんなことは言っておれない状況なので、既存のこの学校と警察の連携の仕組みをこの子供の命を守るということをメーンにして、そして補導が、非行があるという、そういう発想の転換をする必要があるんではないかと。学校と警察の連携協議会、すべての都道府県にもございますし、市町村段階でもこういう連携の仕組みはほとんどの学校で形式上やっているんですけれども、この心の垣根が取り払われていなくて、何となく抑制的にという状況があるのではないかというふうに感じております。 東京都内では、もう学校の中に入ってきてくれと、警察官が。そんなことは数年前は考えられなかった。大学の中に警察官うろつくようなそんな学校では困るという、それが教育現場の、学校現場の意識だったと思いますけれども、そういうことは言っておれない状況にあるけれども、しっかり学校と警察の連携の仕組みを、ホットラインも消防署と学校はあるけれども、学校と警察のホットラインはいまだにきちんとされておらないというのが、寝屋川で、あの中央小学校でもそうだったわけで、そういうふうに考えましたときに、学校と警察の連携の仕組みはあるけれども、形式的であったのではないかというふうに感じておりまして、緊密な連携の下に子供の命を守るという観点から団結せにゃいかぬと、こういうふうに思いますけれども、警察のお考えをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(吉田英法君) 学校と警察との連携のお尋ねについてお答え申し上げます。 学校警察連絡協議会は学校と警察が少年の非行防止に関して連携強化を図る目的から組織化しているところでございます。その具体的な活動内容は、非行防止教室の開催、警察の継続補導と学校の生徒指導との連携、警察と教職員等々の連携による街頭補導活動など子供を非行から守る活動のほか、防犯教室や通学路の危険箇所の点検など、子供を犯罪から守るための活動についても取組が進められているところであります。 また、学校における安全対策としましては、学校警察連絡協議会という場ではございませんが、近年の学校における重大な事案の発生にかんがみ、警察と教育委員会及び学校との連携の下、学校における不審者侵入時の防犯訓練、学校と警察との間の緊急通報システムの整備、警察OBの活用などに取り組んでいるところであります。
○山下栄一君 文部科学省的には、この学校と警察の連携が今まで抑制的に働いていたという、そういう考え方もございませんでしょうか。
○国務大臣(中山成彬君) 今、山下委員御指摘のように、学校が特別なものじゃなくて、地域の中の学校、子供たちはいろんなところにいるわけですから、その子供を守るという意味じゃ、地域ぐるみで守らなきゃいけません。その中に学校がたまたまとは言っちゃ悪いんですが、あるというふうな感覚でもってやっていかないかぬと。 今まで、とかくもう学校は警察入れさせないとか、そういう雰囲気あったのかもしれませんが、今はそんなことを言っておられない。地域の中で、もう差別なく、学校も警察と一緒になって連携しながら、これはもう子供のみならず、もう地域住民をみんなで守るという、そういうふうな私は考え方に立つべきだろうと、こう思うわけでございまして、私も、先般の寝屋川の事件が起きまして、二月十八日に村田国家公安委員長に対しまして、学校が警察の連携を一層密にしながら安全確保のための取組を進めていくことができるように協力をお願いしたところでございますし、また、同日付けで出しました学校の安全確保のための当面の対策に関する通知の中におきまして、パトロールの実施、防犯訓練や防犯教室の推進、緊急時の場合の対応等について、学校と警察との連携を一層密にするよう都道府県教育委員会等に求めたところでございまして、今後一層警察庁との連携を図りながら、全体として、みんなで、社会全体として子供を守り育てていくと、こういう観点をより強めてまいりたいと考えているところでございます。
○山下栄一君 先日も、三月八日に申入れ、大臣にさせていただきましたけれども、積極的に取り組んでいただいておりますこと、感謝申し上げたいと思います。 警察庁におかれましても、「地域安全安心ステーション」モデル事業ということで数億円の予算を、十七年度予算も組まれております、モデル事業として。私はこういうことも、ステーションには機材を置く。これはハード中心の取組みたいですけれども、公民館等を拠点にしてと、地域の防犯の方々も集まれるようにという、そういう考え方は確かに大事だというふうに思いますけれども。 やっぱり冒頭申し上げましたように、犯罪に強い町づくり、町の景観、建物も、暗いところ、また非常に犯罪が起こしやすいところを点検するという、町そのものをつくるときに犯罪から守るという視点で町づくりを行っていくということ。これは文科省とか警察庁ということじゃなくて、町づくりの観点から災害に強い町づくり、防犯、犯罪に強い町づくりということが大事だというふうに思います。 そういう意味で、道路交付金もそうですし、道路は登校下校もあるわけですから、道路交付金というのも内閣府の下に交付金がございます。また、まちづくり交付金というのはこれは国交省でしょうか。経産省にも似たような交付金あるのかも分かりません。そういうお金を使うときに、やっぱり省庁を越えた、こういうやっぱり治安が基本でしょうという考え方を大事にして、是非とも中山大臣におかれましてはいろんな、先ほど国家公安委員長との連携の話ございましたけれども、まちづくり交付金の使い方なんかにもこういう視点を、子供を守る、女性を守る、弱い立場の人を守っていくという、そういう観点からのお取り組みを働き掛けていただきますようにお願いを申し上げまして、質問を終わりたいと思います。
○委員長(亀井郁夫君) それでは、最後になりますが、小林美恵子君、お願いします。
○小林美恵子君 日本共産党の小林美恵子でございます。 私は、今日、学校の安全対策の問題中心に質問をさせていただきます。 先月、寝屋川中央小学校での教職員殺傷事件は本当に大きな衝撃を与えました。改めて私は犠牲になられた先生の御冥福とお見舞いを申し上げる次第でございます。 こうした学校の安全対策問題は、四年前に起こりました附属池田小学校のその事件をいかに教訓にしてきたかということが問われるのではないかというふうに思っております。 それで、今日私が手元に持っておりますのはその事件の合意書なんですけれども、そこにこういう文章がございます。文部科学省及び大阪教育大学並びに附属池田小学校が、本事件について真摯に謝罪をし、今後二度とこのような事件が発生しないよう万全を期することを誓うとともに、その誓いのあかしとして実効性のある安全対策を掲げ、もって亡き児童にささげるものであると。 改めてここで大臣にお伺いしたいと思います。 この池田小事件を教訓にして、これまで文部科学省として学校の安全対策、どんなことを講じてこられたのでしょうか。
○国務大臣(中山成彬君) 学校におきます安全の確保、これは極めて重要な課題でありまして、国としてもそのための施策を推進していかなければならないと認識しておるところでございます。 平成十三年の大阪教育大学教育学部の附属池田小学校の事件の後、平成十五年六月八日付けで文部科学省及び大阪教育大学並びに附属池田小学校と御遺族との間で結ばれました合意書におきましては、今読み上げていただいたようなことが書いてあるわけでございますが、再犯防止策として、文部科学省においては、危機管理マニュアルの作成、普及や状況に応じた見直し、防犯教室の推進、学校の施設整備指針の改定等の対策に取り組む必要があるとされてきたわけでございまして、文部科学省といたしましては、この合意書に盛り込まれた内容を受けながら学校の安全管理対策に取り組んできたところでございまして、今後とも学校の安全確保のための施策を推進してまいりたいと、このように考えておるところでございます。
○小林美恵子君 では、小学校でいいですので、先ほど大臣が御答弁をいただきましたその中の安全、防犯のための学校整備指針の改定が二〇〇三年八月にされているかと思いますけれども、その部分について簡潔に御説明いただけるでしょうか。
○政府参考人(萩原久和君) 学校施設整備指針についてお答えいたします。 学校施設整備指針といいますのは、御案内のように学校を計画、設計する際の留意事項をまとめたものでございますが、現在の小学校施設整備指針は、先生御指摘のように平成十五年八月に改定をしております。これは平成十五年六月八日の合意書等に基づきまして防災関連規定を充実したということでございます。 その内容でございますが、防災関連規定の主な内容といたしましては、学校や地域の特性を踏まえまして、ソフト、ハードの両面にわたって整合性の取れた対策を取るということでございます。 また、学内の見通しを確保した施設計画を作る、それから防災設備等の積極的な活用を図る、そして施設設備の定期的な点検を実施すると、このようなことが留意事項として示されているものでございます。 学校施設の防犯対策につきましては、この整備指針を踏まえまして、設置者が各学校の事情に応じ、ソフト、ハードの両面にわたる対策を適切に組み合わせて実施することが重要であります。文部科学省といたしましても、各学校施設における防犯対策が適切に実施されるよう対応してまいりたいと考えております。
○小林美恵子君 では、今、文部科学省としまして事件のありました寝屋川中央小学校にも調査に行かれたというふうに思います。それで、行かれて、今御説明があったような施設整備の状況、特に安全のためのインターホン、防犯カメラの設置等、また警備員の配置状況などはどういう状況だったでしょうか。
○政府参考人(素川富司君) お答え申し上げます。 文部科学省におきましては二月の十七日に職員四名を派遣したところでございますけれども、それによりますと、中央小学校におきましては、インターホンと防犯カメラについては、この小学校は三か所の門があるわけでございますけれども、そのうちの二か所に設置されていたということでございます。また、警備員については配置されていなかったと聞いております。
○小林美恵子君 そのインターホンと防犯カメラも私費で付けられていたということでございますけれども、そこで、私は全国的なことをお聞きしたいと思います。 国立、公立でよろしいですので、全国的にインターホンと防犯カメラの設置、また警備員の配置状況はどうなっているでしょうか。
○政府参考人(素川富司君) お答え申し上げます。 文部科学省におきましては、本年一月に全国の国公私立の小中学校、高等学校等の学校の安全管理の取組状況に対する調査をいたしましたけれども、その結果に従って申し上げますと、平成十六年三月末現在で、インターホンにつきましては、全学校種の合計で三〇・五%、国立では五六・一%、公立で二七・二%となっております。また、防犯カメラにつきましては、全学校種の合計で一四・三%、国立につきましては八五・二%、公立では一〇・六%となってございます。また、警備員、これは夜間警備などは除いておりますけれども、この配置を行っている学校の割合、全学校種合計で八%、国立は一〇〇%、公立では四・九%となっております。
○小林美恵子君 今御説明いただいたんですけれども、それは小学校、中学校だけではないですよね、おっしゃっていただいたのは。 改めまして、例えば小学校、中学校で限定しましたらどうなっているでしょうか。
○政府参考人(素川富司君) 申し訳ありません。調査としては詳細な調査をしているわけでございますけれども、今、手元に、学校種別の国公私別までは手元にございませんので、後ほどまたお示しさせていただきたいと思っております。
○小林美恵子君 ちょっと私の問い掛けがまずかったのかもしれませんけれども、防犯監視システム、防犯カメラ、センサー、インターホン、そういうものが設置をされている、いわゆる国立、公立でどうなのかということで、改めて確認させていただきたいんですけれども、いかがですか。
○政府参考人(素川富司君) 警備員につきましては、全国で、小学校で五・九%、国立では一〇〇%、公立の小学校では五・二%となってございます。防犯監視システム全体につきましては、ただいま国公私立の全体の数は承知しておりますが、小学校では四三・二%でございますけれども、国公私別につきましては、また後ほど御説明させていただきたいと思います。
○小林美恵子君 私が文部科学省の方からいただきました資料によりますと、インターホン、つまりインターホンとかセンサーとかそういうものが設置されているのは、国立で九二・四%、公立が四〇・六%。警備員は、国立一〇〇%、公立四・九%というふうに資料をいただいておりました。その資料を基にして皆さんのお手元にグラフで資料を配付をさせていただきました。この資料がそうでございます。(資料提示) これをごらんいただいて改めて私は大臣にお伺いしたいと思いますけれども、今、池田小学校の事件を教訓にしまして、例えばマニュアルを作成をしたり、また施設整備指針も改定をする。しかし、学校現場では、今お示ししましたように、その設置状況は極めて不十分と、特に公立の場合は言わざるを得ないというふうに思います。そうした中で今回の事件がやっぱり起こったのではないかというふうに、一つの要因があるのではないかというふうに思います。 私は、大臣がその現状についてどういうふうにお考えで、何が要因と分析されているのか、お聞きしたいというふうに思います。
○国務大臣(中山成彬君) 個々の学校が置かれている状況というのは、学校やあるいは地域ごとに様々でございまして、こういった調査結果の数字を基に全国の状況について十分かどうかという判断を下すことは容易ではないと考えております。 いずれにいたしましても、学校の安全体制を整備することは重要でありますので、これは設置者においてそれぞれの実情を踏まえて、具体的にどのような措置を講じることが適切なのか、十分に御検討いただいて対応をしていただくことが重要であると、このように考えております。
○小林美恵子君 設置者において対応されるということが大事だというふうにおっしゃいますけれども、私は今そこが問題だというふうに思うんです。やっぱり、今そういうものを整備をしようと思うと、財源がネックになっているというふうに言わざるを得ないというふうに思うんですね。 昨日、読売新聞の夕刊に載っていたかというふうに思いますけれども、二十六都道府県で対策費という、学校の安全の対策費が打たれたというふうに報道がございました。しかし、二十一府県で見送りと。その理由が、やっぱり財政難を理由にというふうに報道がございました。ここにはやっぱり地方自治体の財政難というのがあることが否めないというふうに思います。 そこで、私は改めてお聞きしたいんですけれども、こうした学校の施設の安全を確保するための施設整備の補助対象について簡潔に御説明いただけるでしょうか。
○政府参考人(萩原久和君) 施設の防災対策の補助の仕組みについて御説明いたします。 公立学校施設の防災対策に関する工事につきましては、児童生徒が安心して学べる環境を推進するために、環境づくりを推進するために国庫補助の対象としているところでございます。 具体的に申し上げますと、対象になりますのは、管理諸室、職員室等でございますが、こういったものや低学年の教室、これらの位置を変えて模様替えすると、そういうものも対象になっております。それから、門やフェンスの境界、敷地境界の整備、さらに、これらの施設と同時に行う防災監視システム等の設備についても対象にしているところでございます。これらは、大規模改造事業において、事業費の三分の一を国庫補助の対象としているところでございます。 また、このような安全対策施設に特化した整備のほか、通常の新増改築におきましても、全体の中で安全対策のための経費について補助対象としているところでございます。
○小林美恵子君 その補助の額はどうなっているんでしょうか。
○政府参考人(萩原久和君) 工事費でございますが、補助基本額としましては、下限が一千万、上限が二億円ということになっております。
○小林美恵子君 私は、やっぱりその補助の枠が今問題ではないかというふうに思うんですね。 その補助に合うように事業を行おうとしますと、とにかく、上限二億円、下限一千万円ですから、自治体としてはなかなか手が出ないというのが現状じゃないかなと思うんですね。なかなか踏み切れません。だから、先ほど御紹介しました読売の夕刊が報道したような事態が起こっているのではないかというふうに思うんですね。 例えば、インターホンや防犯カメラの設置といいますのは一千万も掛からないというふうに思うんですね。さりとて、だから補助の対象にはなかなかなりません。しかし、今学校の現場では、お聞きをしますと、運動会の来賓の方が来られても、今までは紅白まんじゅうをお渡ししていたそうです。しかし、その紅白まんじゅうすらも渡せないと、そういうお金もないというのが現場の状況だというふうにおっしゃっているわけですね。 ですから、私はやっぱりこの学校の安全対策を進めていくのであれば、やっぱりその補助の対象といいますか、その下限をもう少し下げるとか、やっぱり検討する必要があるのではないでしょうか。その点、大臣いかがでしょうか。
○国務大臣(中山成彬君) 安全対策に資する工事については国庫補助の対象としておるところでございますが、この補助対象経費の下限、最下限として一千万円以上と、こうしているわけでございますが、これは、比較的軽微な施設整備事業については一律の基準に基づく国の補助で行うよりも学校の設置者がそれぞれの実情に応じて弾力的に整備する方がむしろ合理的であるというようなことによるものでございまして、こういった議論をいたしますとついつい三位一体の改革を考えるわけでございますが、地方に任せろ任せろと言われますけれども、まあ市町村ではなかなか大変なんですね。ですから、国の責任もしっかり果たしていかにゃいかぬと、こういうことを感ずるわけでございます。
○小林美恵子君 ですから、こういう事業に対しても国の責任を果たさなくてはいけないということで、大臣の御答弁はそういうことだということで確認してよろしいでしょうかね。是非、国の責任を果たしていただきたいというふうに私は思います。 そこで、私は、今、学校の安全対策というのはやっぱり緊急の課題だと思います。子供の命と教職員の命が懸かっているというふうに思うんですね。それで、改めて大臣に質問したいと思いますけれども、こういう施設整備費といいますのを学校安全の対策の特別事業として設けて、それで整備推進計画なども作って、必要な財源措置をやっぱり国として講じていく、そういうことが責任を果たすということじゃないかなと思うんですけれども、こういう提案はいかが受け止めていただけるでしょうか。
○政府参考人(萩原久和君) 先ほど大臣の方からもありましたように、今三位一体の構造改革の中で公立学校の補助制度について学識経験者の御意見を伺い、あるいは設置者の御意見を伺って検討しているところでございます。そんな中で、この安全、安心ということも大事なことでありますので、十分検討してまいりたいと思います。
○小林美恵子君 検討していくという御答弁をいただきました。 では次に、私は警備員配置について質問させていただきます。 私がお聞きした話では、この事件のあった寝屋川中央小学校、その当日、校長先生、教頭先生、教務主任は出張で、校外クラブもありまして、学校にいた教職員はわずかでした。職員室にいたのが二人だったとおっしゃいます。しかも、こうした状態は日常茶飯事だというんですね。こういう中でどうして緊急対応ができるかというふうに思うんですね。やっぱり、学校に専門に学校の安全を守る職員が今こそやっぱり必要だというふうに私は思います。 しかし、この間、逆に用務員さんとか警備員さんが、公立の場合ですけれども、削減されているんですよね。それが資料に、お手元に配らしていただきました二枚目の資料でございます。それでいきますと、一九八五年から二十年間を取ってみますと、この間で取ってみますと、小学校の場合、五千七百六十四人から三千三人に減っています。四・三校に一人だったのが七・七校に一人になっていると。 こういう状態というのは、大臣にお聞きしたいと思いますけれども、学校の安全対策からいってもやっぱり逆行しているというふうに言わざるを得ないのではないでしょうか、いかがでしょうか。
○国務大臣(中山成彬君) 御指摘の学校基本調査の小学校の警備員その他という項目では、本務者であります学校警備員、ボイラー技士、寄宿舎指導員その他の職員の数を挙げることになっておりまして、様々な職員が含まれておりまして、この欄の数字の減少が警備員の減少そのものを表しているということではないと思います。 また、この本務の警備員を雇用することをやめる場合であっても、民間の警備会社と契約して民間警備員の派遣に切り替えるような場合もあると、このように考えられるわけでございます。さらに、保護者や地域の協力を得て、ボランティア等の参加を得る形で学校の安全体制の整備を図る場合も考えられるということでございます。 いずれにいたしましても、この学校の安全対策というのは、例えば学校安全に関する校内体制の整備や実践的な訓練の実施、安全対策に資する施設整備、防犯関連設備の整備など、ソフト面及びハード面の両面から多面的に取り組むことが求められておるわけでございまして、そういう意味で警備員を置けばいいということではない。やっぱりみんなで、みんなで力を合わせてこの安全対策をやっていくという、そういった視点が重要であろうと、このように考えておるところでございます。
○小林美恵子君 私も、学校だけでなく地域や社会みんなで当たっていくということは大事なことだというふうに思います。ただ、学校の中でも子供の安全を守る、学校の安全を守る、そういう定数内の配置された職員というのは、やっぱり必要だというふうに思います。 先ほど、大臣は民間でもやっておられると言いました。大阪もあの事件を機にして警備員配置を既に決めました、すべての小中学校。既に配置している自治体もございます。こうしたやっぱり私は国として学校の教職員と一緒の警備員、学校の安全職員の配置を、やっぱり国として財政的な援助を検討していくべきではないでしょうか。どうでしょうか。
○国務大臣(中山成彬君) 国としても、学校の安全確保のための施策を推進していくということは重要な課題であると、このように考えておりますが、御提案のような方法というのは一つの方法ではあると考えられますけれども、繰り返しになりますが、学校の置かれている状況というのは学校や地域ごとに区々でありまして、学校の安全対策について具体的にどのような措置を講じていくかということにつきましては、やはり何といっても学校の設置者において、まずはそれぞれの実情を踏まえて検討をしていただき、適切に対応していただくということが重要であると、このように考えているわけでございます。 また、文部科学省としては、平成十七年度予算におきまして、警察官OB等の協力を得て担当エリア内の各学校を定期的に巡回して警備のポイントや改善すべき点等について具体的に指導いたします地域学校安全指導員、全国で千二百人予定していますが、これを委嘱する経費を計上しておるところでございまして、文部科学省といたしましては、学校において安全管理に関する更なる取組が行われるように、学校安全に関する施策の一層の推進を図っていきたいと、このように考えているところでございます。
○小林美恵子君 今お話がございましたけれども、やっぱり国として対策を打つということは私はどうしても必要だというふうに思います。 それで、もう一度このグラフを見ていただきたいと思いますけれども、例えば警備員の配置は国立の場合は一〇〇%です。公立の場合でいきますと四・九%です。国立では当然国が果たさなくてはならないのは当然のことですけれども、国立で一〇〇%で公立で四・九%というのは、余りにも違いがあり過ぎます。これでは私は国民が納得するものではないということを申し上げたいと思うんですね。 それと、大臣は今、警備員、巡回のっていうのをおっしゃいました。でも、ずっと学校にいらっしゃる、そういう方が今必要なんだということを強く指摘したいと思います。 最後になりますけれども、こういう問題というのは、確かに警備員配置とかそれから防犯カメラを設置したからといって安全が確保されたとは言えません。一番の問題は、どうしてこうした事件を少年が起こすのか、その深部にある要因をやっぱり直視して、学校や地域や社会、政治の面で解決のために力を合わせることがどうしても必要だというふうに思います。 その中で、学校の問題に特化しますと、この少年は残念ながら不登校でした。しかも、在籍した中学校で、一学年で二十人から三十人、一学年で二十人から三十人の不登校の子供がいた学校だったというふうに言われています。現場の先生はこうおっしゃっていました。こういう子供たちに一人一人にケアをするために、担任以外にもう一人の教員がいたら、もう一人の教員がいたらと、切実な御要望でした。 やっぱり私は、子供たちに手厚くケアする上でも教員の加配、こういう声にやっぱりこたえるべきではないでしょうか。この点はいかがでしょうか。
○国務大臣(中山成彬君) 国立の学校につきましては一〇〇%これはやっているというのは正に設置者である国が、文部科学省であるからでございまして、そういう意味で、先ほど言いましたように、正に設置者の責任において、それぞれの地域、学校、いろいろ事情は変わりますからね、違いますから、適切に対応していただきたいと、こう思っておるところでございまして、先ほども申し上げましたが、義務教育関係の予算十兆円のうち国が三兆円、都道府県が四兆円、市町村が三兆円持っているわけですから、その三兆円の都道府県なり市町村のそれぞれの設置管理者がやはり子供の安全確保、学校の安全確保等が大事だということで、まずはその設置者がやっていただくということではないかと、このように思っております。
○小林美恵子君 最後に、済みません、最後に。ありがとうございます。 私は、やっぱりこの事件を通して、子供たち一人一人に行き届いた学校現場がやっぱり求められているというふうに思います。 それで、義務教育改革、教育改革とおっしゃるならば、やっぱり少人数学級と教職員の増員にこたえるのが政治の役割であるということを申し上げて、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(亀井郁夫君) ありがとうございました。 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後五時二分散会