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162回国会参議院2005/03/31

総務委員会 第10号

発言数
254
登壇者
29
会派数
5
開催日
2005/03/31

会議録

木村仁自由民主党

○委員長(木村仁君) ただいまから総務委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨三十日、林久美子君、北川イッセイ君及び松村祥史君が委員を辞任され、その補欠として櫻井充君、景山俊太郎君及び南野知惠子君が選任されました。     ─────────────

木村仁自由民主党

○委員長(木村仁君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件の審査のため、本日の委員会に総務省情報通信政策局長堀江正弘君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

木村仁自由民主党

○委員長(木村仁君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

木村仁自由民主党

○委員長(木村仁君) 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題といたします。  本件の説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

山崎力自由民主党

○山崎力君 自由民主党の山崎力でございます。  このNHKの問題、今回は予算ということでございますけれども、昨年来のいろいろな不祥事と言ってはNHKに失礼かもしれませんが、そういったことが続いておりますので、そしてその経緯の中で新会長選ばれてここにおいでになるということでございます。  個々の具体的なケースについてはこの際、同僚議員から後で質問あるかもしれませんが、私は取り上げませんけれども、いずれにいたしましても、その結果としていろいろ国民から信頼を損なう形になりまして、受信料の問題等いろいろ問題がこの時点で発生しているというふうに認識しております。反省していただくところはまず反省していただかなければならないわけですが、新会長として、これ、こう言ってはなんですが、全国中継されているそうでございますので、視聴者に向かって、現時点における会長のまず心境と、それからこれからのNHK改革に取り組む決意をお述べいただきたいと思います。

橋本元一日本放送協会会長

○参考人(橋本元一君) まず冒頭、昨年夏、不祥事発生以来、NHKの対応等で大変国民・視聴者の皆様、厳しい御批判をいただいております。国民・視聴者の皆様及び委員の皆様に、この場をおかりしてまずおわび申し上げたいと思います。  やはりNHKの中におごり、甘え、このような体質があったことは否めません。このようなものと決別して、早くNHKの再生、改革に取り組みたいと思っております。  この改革の中には、具体的に重立ったもの、四ポイントほどございます。  一つは、まず組織の正常化ということでございます。不正経理が発生しないよう防止する、この仕組みを強化してまいりたいと思います。  二点目。やはり職場全体の倫理観といいますか、あるいは受信料を大事にする、この公金意識、このようなものをこれから高揚、強化をしてまいりたいと思います。それから、やはりこのような公金にかかわる不正があった場合には必ず厳しく対処してまいりたい、また公表してまいりたいというふうに思っております。これら、いずれもNHKの中に甘え、おごりが発生しないようにしたいということでございます。  続いて、一番厳しい状況になっております財政的な問題としまして、受信料不払あるいは保留の件数が増加してまいった件でございますが、この件につきましては、積極的に特別対策部隊を設ける、あるいは大規模な電話による説得策、このようなものをこれから積極的に活動して回復に、信頼回復に向けての取組を強化したいというふうに思っております。  それから、第四点目でございますけれども、やはり視聴者の方々との触れ合い、これが大変大事だと思っております。受信料というものは、やはり視聴者の方々との触れ合いがあり、その中で生まれた信頼、そのようなものが一番基本の原点ではなかろうかと私は考えております。したがって、この触れ合いを大事にする、これを強化してまいりたいというふうに思っております。  このような点を積極的に強力に進めることによって信頼を回復してまいりたいと思います。また、このような取組につきましては、今後、NHKで行う番組の中でも紹介しながら視聴者の方々に御理解を賜る所存でございます。このような改革を、これから私を先頭に、NHK役職員一体となって精力的に進めてまいりたいという所存でございます。

山崎力自由民主党

○山崎力君 決意のほどを承りましたが、問題は、実行が残されていると思います。特に、大きな組織になりますと、上の方は幾ら意識が変わっても、末端の本当に一番現場の人たちがどこまでその意識改革できるかというのが勝負だと思っておりますので、その辺はしっかりこれからも我々も見守らせていただきたいと思います。  ただ問題は、この受信料のことなんですが、これはもう本当に金額、お金の問題でございます。聞くところによれば、もう七十万件を超える受信料の支払拒否あるいは保留があると。その金額も大体四十億程度になるんではないかというふうに、減収になるということですね。ですから、当初予算に比べて四十億も減るとなると、これ本当に、巨大な組織体ですから全体の数字からいえばどの程度になるかというのは私、見当付かないんですが、四十億という金額を見るとこれはすごいことだなというのが感じるんですが、それで、現実問題としてこの予算の立て方の下でここ一年、NHKは成り立ってやっていけるのかという心配も一方で出てくるわけですが、その辺はいかがでございましょうか。

橋本元一日本放送協会会長

○参考人(橋本元一君) この最重要課題といいますか、この財政的な安定に向けた受信料の収納回復でございます。この点につきましては、やはりまずはこのマイナス四十億というふうな予想外の数字にできるだけならないように回復に努めるということでございます。NHKの中では、今大規模な電話による説得の取組を行っているところでございます。一月およそ六十万件ぐらいの電話のコールができるような体制で、積極的に口座解約を申し出たお客さんにコールバックするというふうな取組もやっております。それから、特別に高度なノウハウを持った営業対策員を、チームをつくりまして首都圏を中心に説得して回るというふうなことも考えております。  このようなことでできるだけこの回復を図るということでございますが、その上で、更に非常に財政的に厳しい状況になりますれば、やはり支出をかなり削減してまいりまして、収支、この確保に努めたいというふうに思っております。

山崎力自由民主党

○山崎力君 申し訳ない言い方ですが、支出の方もカットせざるを得ないという、いろいろ努力されるのは分かるんですが、経営のことからいって、収入は増えたけれども、そのためのコストアップで何というんですか、実収入はそれほどでもないということもあるわけです。公平性の問題からいくとその辺のところが、コスト掛けても、徴税コストを掛けても税金集めなければ、脱税を黙認するわけにいかぬということもあるんで、そういったことはここで議論一々してもしようがないんですが。  麻生大臣にお伺いしたいんですね。この問題、本当にちょっと悪い知恵を国民に付けた部分があると私は思っております。と申しますのは、法律的には支払わなきゃいかぬという制度なんですが、受信料、ただ罰則がないと。現実の問題にいえば、NHKの不祥事が出て、払いたくないと、それは一時的なことで理解できるわけですが、こういうNHKの公共放送の制度を今のまま、現状のまま維持すれば、払わなくても済むんなら払わないでもいいじゃないのという考え方も出てこようかと思いますし、この経済状況ということも後押ししているのかもしれません。  そういった中で、もしこのままの減収が続けば、もちろん今おっしゃったように説得して受信料を徴収するなり、あるいは経営改善でコストダウンするなりというのは前提としても将来、下手すると、近い将来このままでいいのかという話になってくる可能性があると私は思っております。  対応策とすれば、放送にスクランブルを掛けて、受信料を払っていないところは聞こえないように、あるいは見れないようにするとか、あるいは罰則付きで受信料を取るようにするとか、あるいはコマーシャルを一部入れて別途の収入を考えるとか、突き進めば、最後は、今はやりのあれじゃないんですけれども、民間放送もあるんだから、NHKも民間にしちゃえばいいじゃないかというところまでいくと思うんですが、これはちょっと会長の方からは言いにくいことだと思いますんで、その辺も含めて麻生大臣のお考えを伺いたいと思います。

麻生太郎自由民主党総務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 今おっしゃるように、隣の吉村さんちは払っているけど、そのお隣の麻生さんちは払っていないと。払っても払わなくてもちゃんとテレビは映ると。なら、おれも払わないでいいんじゃないかという気持ちが起きる点がどうだと言っておられるんだと思いますけれども、そういうことが罰則なしで可能だということを天下に知らしめたというのは、今回の中で一番の今後の問題点を残した、私もその点に関しては全くそう思っております。  したがいまして、今御存じのように、この受信契約というのは一種の受託契約ということになっておりますんで、これはかかって国民の理解なり支持というものを前提にしてでき上がっている制度でありますんで、この回復にまず努めていただくというのは、もうこれは今会長の方から、橋本会長の方から答弁のあったとおりなんだと存じます。  ただ、その上で、そういうことが成った上でもなおかつその点はどうであろうかという御疑問に関しましては、今の段階で私も、多分そうなるであろう、こうなるであろうと申し上げることは不可能なんですが、ただ、諸外国の例を見ましてもいろいろな例は、罰則規定を設けてあるところいろいろありますし、二〇一一年にデジタルという、ハイビジョンというようなことになりますと、それは双方向性になりますんで、きちんと払っていないところは映らないようにする等々、やり方はこれはいろいろあろうとは存じますけれども、直ちに、今すぐその前提をして放送法を改正するというのが今あるかという御質問であれば、今、ただいまこの現在にそういったような考えは持っているわけではございません。

山崎力自由民主党

○山崎力君 検討しないで済めば私どももいいんですけれども、そのときは総務省を中心にNHKと話し合い、国民の意識を聴いて、正直、NHKの放送がなくてもいいという人もいるのかもしれませんが、内容から見て、ほかの民放よりはいいのをやっているなと、手間暇掛けたものをやっているなという気持ちの人も多いと思いますので、その辺のところは慎重に御判断願いたいと思います。  ちょっと内容に、番組の内容に入らせていただきますが、一つは、今回のいろんなことでも出てきた報道の公平性という点ですね。  時間の関係でちょっと早口になりますが、要するに、番組の中で、ある偏ったと言うと語弊ありますけれども、Aの考え方を一方的にやると、ただし時間を置いた次の番組でBという考え方を示すと。放送の時間はずれるけれども、一応公平を取ったという考え方と、もう一つは、やはりある程度Aに重点を置きながらも同一番組の中でBの方の意見も入れると。それである程度、バランスは多少傾くけれども、一方的にAにはしないと。今度は、次の番組ではその逆をやると。二つの公平性の問題があると思うんですが、二つのやり方、考え方が、公平性を取る考え方があると思うんですが、その辺についてはどのようにお考えでしょうか。

出田幸彦日本放送協会理事

○参考人(出田幸彦君) NHKは公共放送といたしまして、常に不偏不党の立場というものを堅持しながら公平公正な放送を行うということを基本としております。  私どもNHKが自ら定めております国内番組基準というものがありますが、これでも、「意見が対立している公共の問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにし、公平に取り扱う。」と、こういうふうにしております。  今、お尋ねの公正公平な放送をどう確保するのかということだろうと思いますが、これにつきましては、例えば選挙の際に放送しております様々な企画などはシリーズで放送するということが定着しております。そういったものもありますし、基本的にはケース・バイ・ケースだと思いますが、通常の番組におきましては、やはり一つの番組の中で多様な意見、あるいは多角的な論点というものを紹介していくというのが基本だというふうに考えております。

山崎力自由民主党

○山崎力君 それと関連して、私も一時マスコミに籍を置いた者として、自明の理なんですが、今回の不祥事の一連の中で、番組の編集権はどこにあるのかという議論がございました。我々からすれば、形式的にといいますか、法律的には、NHKであれば会長、現場のところでいえば新聞の場合は編集局長だろうというふうに認識しておりますし、そのところの段階があるというのも分かっているんですが、その辺のところがちょっと分からないような感じになっている、混乱しているような報道等も一部見られましたので、NHKの場合のそのシステムはどうなっているか、御披露願えませんでしょうか。

出田幸彦日本放送協会理事

○参考人(出田幸彦君) 御案内のように、放送法の中では編集権という文言は明文化されておりません。ただ、放送事業者に放送番組編集の自由というものが保障されております。したがいまして、放送法において、その放送番組の編集を行う主体というものは法人としての放送事業者というふうに考えております。  NHKにおいては、法人としてのNHKの代表ということでいえば会長というふうになっておりますし、業務の執行も全体を統括、総理しております。そういう意味では、NHKにおけるいわゆる編集権というものについては、放送事業者の代表であります会長にあるものと考えております。  ただ、いわゆる編集権というのは、放送番組に関する責任と表裏一体のところがございますんで、そういう意味では、実際の事業運営におきましては放送部門の最高責任者であります放送総局長に委任をされているというふうに私ども認識をしております。個々の番組の制作者に編集権があるというふうには考えてございません。

山崎力自由民主党

○山崎力君 ちょっと時間の関係で、最後、一部はしょらせていただきますが、放送内容についていろいろ意見が私の耳にも入ってきております。ちょっと最近の報道ではトピック的なものに偏り過ぎているんではないかというようなことで、もうちょっと掘り下げた報道をするのが公共放送としてのNHKの報道番組やるべきで、そこが民放の違いのはずなのにというようなこともございますが。  最後に一点、私どもも報道機関と接する機会あって、その機会が多くて、その点でNHKの方にお聞きしておきたいんですが、某大新聞社のトラブルの中で無断で録音されたんじゃないかというのを質問、NHKからその新聞社に質問していると思うんですが、その辺の回答はあったんでしょうか。いかがでしょう。

出田幸彦日本放送協会理事

○参考人(出田幸彦君) 山崎委員のお尋ねは朝日新聞社に対する件だというふうに思いますが、NHKといたしましては一月の二十一日に朝日新聞社に対して十八項目にわたる公開質問状というものを出しております。ただ、もう二か月以上たっておりますけれども、現在に至ってもその項目一つ一つに対しての具体的な答えというものはいただいておりません。  そういう意味では、朝日新聞社に対しまして、この記事の誤り、それから取材方法の問題点、これにつきましては引き続き訂正と謝罪というものを求めていきたいというふうに考えております。

山崎力自由民主党

○山崎力君 終わります。

森元恒雄自由民主党

○森元恒雄君 自由民主党の森元恒雄でございます。数点お聞きしたいと思います。  今、一連の不祥事が原因となってNHKに対する国民の方々の大きな信頼が揺らいでおりまして、これをいかに取り戻すかということが喫緊の課題かと思いますが、そのためには一人一人の国民に目に見える形で体制を刷新していただくと、それが何より大事でありますし、加えて実効の伴う改革措置を着実に実行するということが大事じゃないかと、その点について数点お聞きします。  まず総務大臣にお聞きしますが、内部監査あるいは外部監査との連携、そういうものも大変必要なことでありますし、十分にやっていただかないといけませんが、それだけで果たして今回のような事件を根絶できるだろうかと。幸いといいますか、NHKには会計検査院が直接検査に入るという体制ができておりまして、五人の職員が年間通じてあらゆる部署を検査しておるわけですけれども、これ残念ながらNHKに対する検査権しかない、NHKの契約の相手方に対するもう一歩踏み込んだ検査権がないと。そうしますと、今回のような場合にはNHKだけを幾ら検査しても事実が浮かび上がってこない。そこに限界があると思いますが、総務大臣としてこの辺、改善しようというお気持ちがあるのかないのか、お聞きしたいと思います。

麻生太郎自由民主党総務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 御指摘の点につきましてはもっともだと存じますが、NHKにおきましては、御存じのように、既に業務や経理の適正化に対応していろいろ改善策を取り組んでいられると思いますが、具体的には、昨年七月でしたか、業務総点検本部を設置等々いろいろ、問題だった例の放送料の代理請求の制度をやめるとかいろいろやっておられるように私どもとしては理解をしておりますし、また十七年度の予算案につきましては中央審査センターの設置をする等々いろいろしておりますし、今御指摘のありましたように会計検査院もありますが、平成たしか十四年、十四年以来と思いますが、外部監査法人というものと連帯していろんな意味でこの内部監査というものに取り組んでおられるところなんだと思いますし、御存じのように経営委員会から監事という制度もありますんで、いろいろ、一般の閲覧等々に供したりいろいろしておられるところでありますんで、私どもとしては、いろいろ通常考えられる外部監査法人、また内部の監視体制、加えて経営委員会、いろいろやっておられるという事実ですし、そういったチェック機能というものを働かせなければならない。特に、公開する等々のことは必要なことだと存じますが。  しかし、それにも増してやっぱり一番の点は、やっぱり内部の、今、橋本会長からもお話があっておりましたように、内部におきます職員の意識というものが、これはそういったところに向かってきちんとせねばならぬという意識の改革がきちんとなされない限りは、幾ら外部からやってもその限度はたかが知れておると私自身はそう思っております。そういった意味で、外部からのきちんとした監査、評価というのも大事、と同時に内部の意識改革と、この両々相まって初めて成果が上がるものだと存じます。

森元恒雄自由民主党

○森元恒雄君 意識改革は大事だと、その点については私も全くそのとおりだと思います。  ただ、一般的に、営利を目的とし、赤字が続けば最悪倒産という事態を招きかねない民間企業と違い、こういう国、地方団体あるいはNHKのような公的機関の場合には、ややもすると親方日の丸的な意識がはびこって自己規律が働きにくいんじゃないかなと、そういう傾向があるんじゃないかと思うんですね。そのときに、それをカバーするやっぱり最大の武器は何かといえば、私は情報公開じゃないかと。やっぱり世間の目が絶えず自分たちのところに注がれていると、その緊張感があるということが一つの意識を持つときの大きな担保、よりどころになるんじゃないかと。  ただ、残念ながらNHKは放送機関ということもあって情報公開法が適用されていないわけでありますが、そういう中でNHK独自として、じゃどういう措置を取っておられるのか、お聞きしておきたいと思います。

永井多惠子日本放送協会副会長

○参考人(永井多惠子君) ただいま委員御指摘のように、NHKは受信料という公金によって運営されている公的な団体でございます。したがいまして、視聴者の皆様から公開の求めがあれば、これは積極的に公開する義務を負っているというふうに私は考えております。  今回、一連の不祥事がございまして、信頼回復活動をしているところでございますけれども、その中の情報公開というのは大きな柱にしております。委員おっしゃいましたように、公開するということが自主的な規律、自浄作用を職員にももたらすものというふうに考えております。  NHKの情報公開の仕組みは、おっしゃいますように国の制度とは違います。独自のものを十三年の七月、国とほぼ同じ時期にスタートさせております。どこが違うのかということでございますけれども、国の機関でもございませんので、委員御承知のように、放送というものは、ほかの例えば放送局、それからあるいは取材に関しましては新聞社と競合関係にございます。したがいまして、番組創作に関するノウハウ、それから取材源などについてはこれは受け付けることができません。具体的には個人情報なども含まれるということを御理解いただきたいと思います。  今まで、十三年の七月からスタートさせまして、公開率は七二%に上っております。また、勝手にやっているのではないかという御批判もあろうかと思いますので、外部の有識者で構成されております第三者機関のチェックをしいております。  また、最近の不祥事を受けて変わった点でございますけれども、以前は、役員の給与などは求めがあれば公開するという立場でございましたけれども、積極的に予算の説明書などに記載しておりますし、ホームページにも載せてございます。また、金品にかかわる懲戒処分などについては積極的にこれはこちらの方から公開するというようなことにしております。

森元恒雄自由民主党

○森元恒雄君 もう一点お聞きしたいと思いますのは、今回同じような事件が相次いだわけですね。これはやはり我々外から見ていますと、どこか組織のたがが緩んでいるんじゃないかなと、こういうふうに思えてならないわけですけれども、やっぱり組織をしっかりと一つの目的に向かって健全に経営していくということのかなめは人事管理に尽きるんじゃないかな、人事のやり方のまずさと言ったらなんですけれども、どこかそこに欠陥があったんじゃないかなと思わざるを得ないんですけれども、今回のこの件を契機として、そういう面について何か新しく改めていこうというような考え方をお持ちかどうか、また具体的にどういうことをやろうとしておられるのか、お聞きしたいと思います。

宮下宣裕日本放送協会理事

○参考人(宮下宣裕君) お答えいたします。  今回不祥事を起こした芸能番組部などでは、専門的なノウハウがあるということで同じ人間が同じ職種に長くいるというようなことがありまして、そういうことがチェック体制の甘さにつながった面があるんじゃないかという反省があります。  それで、今後は同じ人間が同じポストに長時間、長い期間ですね、業務に就かないような人事上の配慮とか、それからまあ局内の人事交流といいますか、違うセクションの人間が人事異動で交流を活発にするというようなことをして、まあチェック体制が厳しくなるような人事措置をしたいというふうに考えております。

森元恒雄自由民主党

○森元恒雄君 先ほど大臣の方からは、受信料については今すぐ見直すというような段階ではないと、こういうお話もございましたけれども、私も受信料について少しお聞きしたいと思いますのは、NHKのこの受信料という制度は、少しいろんなほかの同種のものと比べましても特殊なものではないかなと思います。  これは、要するに契約が前提になっているとは言いつつも、その契約そのものが任意のものではなくて法律で義務付けられている、強制されているという点がございますし、にもかかわらず、じゃその履行をしなければどうなるのかといえば、罰則もありませんし、強制執行的な手続も特段設けられているわけでもないと。もうこれは、基本的にはやはり信頼関係がベースになっているけれども、義務付けられているというものでございます。  そういう点についての根本的な見直しも含めてではありますが、もう少し細かな点で、実態にそぐわなくなっているんじゃないかという点を二、三、申し上げたいと思います。  一つは、家庭においてはこれは世帯単位というふうになっている、事業所においては受信機単位というふうになっておりますが、家庭について言えば、家族の数に差があっても料金は同一だということは、この性格から見ていささかどうかなと疑問に思う点もありますし、あるいはまた、二か所、三か所と家族が分かれて住んでおれば、やっぱりその家屋単位という考え方も取り入れられておりますけれども、じゃ同じ時間に二つのテレビを同時に見れるかと、そういうことはあり得ないわけですけれども、そこのところでその考え方が少し無理があるんじゃないかなという気もしないでもありません。また、受信機単位と言いつつも、今やカーナビ、パソコン、携帯電話、いろんなところでテレビが見れるんですけれども、そういうものは受信料の対象になっていないと。  こういう時代に合わなくなってきている点をNHKとしてこれを見直していこうという基本的なお考えがあるのかないのか、その辺をお聞きしておきたいと思います。

中山壮介日本放送協会理事

○参考人(中山壮介君) お答え申し上げます。  今先生御指摘のとおり、受信料はNHKの維持運営のための負担金ということで、社会生活の最も基本的な単位である世帯ごとに今お支払いいただくという仕組みになっております。この世帯単位につきましては、BBCなどの欧州の公共放送も同様の取扱いをしているということであります。  受信契約は世帯ごとにいただくということにしておりますけれども、契約の単位は、元々は設置場所を基本と考えておりまして、同一世帯で同一住居を一契約というふうに今しております。したがいまして、同一世帯であっても二か所以上の住居にテレビを置かれた、こういうケースにつきましては住居ごとに今受信契約をいただいているということになっております。  それから、パソコンとか携帯電話等でのテレビチューナーによるNHKの放送を受信すると、で受信ができるというものでありますと、放送法での受信、放送を受信できる設備というふうに当たりまして、受信契約の対象になるということであります。ただ、同一世帯で既に受信契約していただいている場合は、新たな契約は不要だということであります。  今御指摘のように、新しい時代にふさわしい受信料体系の在り方とか公平負担の在り方等につきましては、新たな視点でこれから検討していく課題だというふうに認識をしております。

森元恒雄自由民主党

○森元恒雄君 最後に、一点お聞きしておきたいと思いますが、最近、NHKが自らのその番組案内を放送の合間合間にかなり流しておられます。以前に比べてその数が相当増えてきておるような気がいたしまして、公共放送として、やっぱりそこはおのずと一つの限度があってしかるべきじゃないかと、いささか目に付くんじゃないかという声が私どももよく耳にするわけでございますけれども、そういう自社番組の宣伝に対する姿勢といいますか、基本的な方針、NHKとしてどうお考えになっておられるのかお聞きしたいと思います。

永井多惠子日本放送協会副会長

○参考人(永井多惠子君) 大変御指摘恐れ入ります。  目立ちますのは、多分スポット的な短いものではないかなというふうに思っております。かつてはNHKの番組スポットというのは少なかったかと思います。私自身もそんな印象を持っております。ただ、御承知のように、最近、民間放送を含めまして大変チャンネルが多くなっております。視聴者の間から、番組を選ぶのにもっとPRをせよというお声もございますし、せっかく良さそうな番組だったのに見逃してしまったと、残念だと、もっとPRをしてほしいというような声もございます。これはおしかりに近いものでございます。  そこで、NHKといたしましても、当然いい番組を作りましたときには一人でも多くの視聴者の方に見ていただきたいという、こういう基本的な方針の下にこのスポットを増やしていると思いますが、ここ一、二年見ますと、そんなに時間的には増えておりません。むしろ十七年度には二分ほど少なくなっているというようなところでございます。

森元恒雄自由民主党

○森元恒雄君 終わります。

内藤正光民主党・新緑風会

○内藤正光君 石原委員長。こんにちは、民主党の内藤正光です。  今日は、いただいた三十分の時間の中で、主に二点質疑をさしていただきたいと思います。一つは、一連のNHKの不祥事、そしてもう一つは経営委員会の改革、この二点について主に石原経営委員会委員長に対して質疑を行いたいと考えております。  まずは一連のNHKの不祥事についてでありますが、本当に数々の不祥事が発覚をいたしました。それに加えて、NHKのその後の対応の余りのまずさによって、今やNHKの根幹とも言える、経営の根幹とも言える受信料が、とどまるところを知らない勢いで増加続けているわけでございます。  それに対して、石原経営委員長はその就任の言をかりるならば、極めて厳しい深刻な状況にある、そういった中で石原社長はこの大変委員長という重責をお受けになられたわけでございますが、そんな石原委員長にまず冒頭お伺いをいたします。  不祥事発生の土壌は何だと認識をされたのか、そしてまた信頼回復のために今なすべきことは何だと考えるのか、お答えください。

石原邦夫日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(石原邦夫君) 経営委員長の石原でございます。ただいまの先生の御質問に対しましてお答え申し上げます。  まず、不祥事発生の土壌でございます。  私考えますに、この不祥事発生の土壌は、まずはNHK役職員の、職員の意識面、ここが一つあろうかと存じます。同時に、管理システム面での問題もあろうかと思います。その両面があろうかと思っております。  まず、意識面でございますけれども、NHKの財務的基盤あるいは事業の基盤は、何と申しましても視聴者の皆様からの受信料によって成り立っているわけでございます。その受信料に対する、いわゆる視聴者の方からちょうだいした公金であると、こういう意識が必ずしも十分ではなかったんではないかと、これが第一であろうかと考えております。  また、管理システム面の問題でございますけれども、一つは、今お話のございました不祥事件を未然に防止する対策、並びにもし万が一不祥事が発生した場合にその被害を最小化する対策、この二点が不十分ではなかったのではなかろうかと思っている次第でございます。  現在、それらを踏まえまして、コンプライアンス活動の強化並びに積極的な情報開示、あるいは透明性の高い業務運営の徹底を図っているところでございますけれども、具体的には、意識面という点で申しますと、まずは先ほど申し上げました公金意識の徹底に向けた研修制度、これを更に徹底すること、さらには風通しの良い職場づくりに一層励むことが大事かと思っておりますし、また管理システムという面につきましては、先ほど申し上げましたような不正防止のための審査、監査体制の強化などを早急に推進していく必要があると、こういうふうに考えております。

内藤正光民主党・新緑風会

○内藤正光君 はい、分かりました。  続きましてNHK会長にお尋ねしたいと思いますが、一月の会長の交代時に私は、NHKが生まれ変わるという一つの私はチャンスだと思ったんです。しかし、御案内のように、海老沢前会長らを顧問として留任をさせることに決めてしまった。私は、これは完全に世論を見誤ったんだろうと思います。その結果、新生NHKを国民に向けてアピールできるところが、逆に、結局NHKは何にも変わっていないんじゃないか、そういった印象を残す結果に終わってしまったんではないかと思っております。私は本当に、非常に残念でなりません。  しかし、ここにもう一回チャンスが訪れようとしているわけです。それは何か。来月、四月には役員の理事の改選、ほとんどすべての改選が行われようとしているわけでございます。報道によれば、石原経営委員長も人心一新が望ましいとおっしゃっているわけです。私は、NHKは生まれ変わるんだということを国民に強くアピールするには、だれが悪いかれが悪いというわけではなくて、私は人事の刷新、これはもはや不可欠だと思っております。そして、改めて言うまでもありませんが、その退任をした理事の関係する子会社への天下りなんというのは言語道断なわけです。  同じような質問に対して、衆議院の総務委員会で会長はこのように答えられております。「経営委員長から、やはりこの新体制を検討するに当たっては、人心一新、刷新を求めるという御意向をいただいておりますし、私としてはその意向も尊重しながら、」、ここまではいいんです。ただ、その後にこう続くわけなんです。「しかし、私として改革実行できる体制を、私なりの体制を考えてまいりたい」、ここがなかなかちょっとよく分からないんです、刷新するのかどうなのか。  そこで、是非、テレビ中継をされております、国民に向けて人心一新に関する会長の決意を述べていただきたいと思います。そして、ただ、お答えいただく前に一言申し上げます。私は、会長に対して今日はこれ一問しか用意しておりません。そして、どのような御回答をいただこうとも、私は更に質問を、追及するというようなことはするつもりはございません。つまり、この機会を生かして、国民に向けてNHKは変わるんだ、そういうふうに訴えるかどうかはひとえに会長御自身の御判断にゆだねる、そういう覚悟でお答えいただきたいと思います。

橋本元一日本放送協会会長

○参考人(橋本元一君) おっしゃいますように、顧問の問題につきましては深く反省しております。  現在、厳しいNHKの状況を改革していく、私の指導の下で十七年度収支予算に盛り込まれました改革を力強く着実に実行しなければならないと思っています。この体制につきましては、おっしゃいますように、やはり人心一新にふさわしい、刷新と言える、清潔といいますか、こういう体制で、刷新と言える体制で組みたいと思っております。これは、時期は委員がおっしゃるとおり四月の二十五日ということになっておりますけれども、新年度早々に速やかにこのメンバーについては明らかに皆様にお示ししたいというふうに思っております。

内藤正光民主党・新緑風会

○内藤正光君 分かりました。しっかり受け止めておきます。  続きまして、公共放送の在り方と経営委員会の改革についてお尋ねをしたいと思います。  冒頭も申し上げましたように、今や受信料の不払はとどまるところを知らぬ勢いで増加の一途を続けているわけでございます。その背景にあるものは、やはり何といってもまずは一連の不祥事に対する国民の怒り、これは言うまでもありません。しかし、それに加えて、見てもいないのになぜ受信料を払う必要があるのという国民の率直な疑問なんだろうと思います。あの人は払っていなくても見ている、何で私だけが払わなきゃいけないのと。  言うまでもなく、公共放送の受信料制度は昭和二十五年に制定をされました。当時の状況を振り返ってみますと、視聴者も限られていた、そして放送局の数もそんなにあるわけではなかった。そういった状況の中で、私は受信料は、その制度は一定の合理性があったんだろうと思います。しかし、今や多チャンネル、つまりNHKを見ないという人は多いんですね。そしてまた、ペイ・パー・ビュー、有料放送もどんどんどんどん増え続けています。  そういった状況が変化している中で、私は、NHKも、法律で決まっているからとあぐらをかくんじゃなくて、改めて国民に対して、何ですべての人に払ってもらわなきゃいけないのか、これをしっかり理解をしてもらうべく説明をする必要があるんだと思います。  私も、実は先日、NHKのホームページ見ました。そして、こういうふうに書いてあります、「なんで受信料を払うの」と。その答えの中に、冒頭こう書いてあるんです。「放送法第三十二条第一項には「NHKの放送を受信できる受信機を設置した者は、NHKと受信契約をしなければならない」と定められています。したがって、テレビをお備えであればNHKを見る見ないにかかわらず、受信料をお支払いいただくことになります。」と、こう冒頭に書いてあるんです。私は、これはとてもじゃないが、納得しろと言っても難しいんだろうと思います。  ですから、私は改めて委員長にお尋ねしたいのは、なぜNHKを見ていないという人まで受信料を払わなければならないのか、逆の問い方をしたならば、NHKを見ていないという人をも含め、NHKは一体我々国民に何を提供してくれているのか、それをお答えいただきたいと思います。

石原邦夫日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(石原邦夫君) ただいま先生御指摘のように、現行の受信料制度でございますけれども、NHKが受信設備を設置した、法律上は者と書いてあります、設置した方ですね、と受信契約を締結する、その契約に従って受信料をお支払いいただく、こういう仕組みとなっているわけでございまして、先生御指摘のように、実際にNHKの番組を見た見ないということは要件となっておりません。当時の状況といたしまして、技術的にそういったことが難しかった、これも現在もそうでございますけれども、そういったような問題もあろうかと存じます。  一方、この受信料制度と申しますのは、やはりNHKが公共放送である、その公共放送としてのNHKの使命を遂行していくために必要な財務的基盤あるいは事業的基盤を視聴者の皆様方からの受信料によって成り立っていると、そういったNHKの存立基盤があるわけでございます。したがいまして、そういった受信契約を結ばれた方が広く公平に受信料を御負担いただく、そういう中で今日のNHKの公共放送としての役割を支える上で大きな役割を果たしてきたんではないかと、こういうふうに思っている次第でございます。  ただ、先生御指摘のように、だんだん視聴者の嗜好と申しますか、いろいろな価値観というものも多様化してまいります。それから放送の多様化と、いろいろな問題がございます。そういった中で、こういったことについて改めて考える必要はあろうかと存じますけれども、ただ、今我々としてやらなければいけないのは、現在の受信料制度、これがどういう形で成り立っているかということを視聴者の方々、受信者の方々にいかに御理解いただくか。ただいまホームページのお話ございましたですけれども、そういったような説明をより国民の皆様方に分かりやすく御説明していくことが何よりも大事ではなかろうかと思っている次第でございます。

内藤正光民主党・新緑風会

○内藤正光君 いずれにしても、ホームページを始め様々な媒体を使って、あるいは様々な機会を使って、なぜ多チャンネルの今日、すべての人に受信料を、見ている見ていないにかかわりなくお支払いいただくのか、これを理解してもらうべく説明を行っていただきたいと思います。これはもう理解してもらう努力が不可欠なわけです。  それとも関連しますが、NHKの収入というのは税金でもありません、スポンサー収入でもありません、受信料です。私は、これは公共放送の在り方とも密接に関連しているんだろうと思います。  そこで委員長にお尋ねしたいんですが、そういった受信料制度の意義を踏まえつつ、公共放送機関NHKが絶対に守らなきゃいけないものは何なのか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。

石原邦夫日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(石原邦夫君) 先生おっしゃいましたように、正にNHKは公共放送でございます。したがいまして、公共放送としてのNHKが絶対に守るべき点、あえて申し上げますと、自主独立の立場に立って、そして何よりも豊かで良質な番組をあまねく提供することにあると、こういうふうに考えている次第でございます。

内藤正光民主党・新緑風会

○内藤正光君 その自主独立とおっしゃいましたが、具体的にはどういうことですか。例えば、それは正に税金でもない、スポンサー収入でもない、そういったところとかかわってくることだろうと思います。もっと明らかに、明確に具体的にお答えいただきたいと思います。

石原邦夫日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(石原邦夫君) この点につきましては、放送法第一条第二号にも規定がございます。政治から独立した不偏不党の立場を堅持し、真実、自律を保障することによって放送における表現の自由を確保することが大切であると、こういうふうに言っているとおりだと私も思っております。

内藤正光民主党・新緑風会

○内藤正光君 政治からの独立、政権からの独立、独立といいますか距離、これは守らなきゃいけない。そしてもう一つ、当然、スポンサー収入ではないわけですから、商業主義の排除というものもあらねばならないと思います。つまり、私はNHKが守らなきゃいけないものは、政治からの独立と商業主義の排除、この二つは何があっても守らなきゃいけないものだと考えますが、改めて委員長の御見識をお尋ねします。

石原邦夫日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(石原邦夫君) 先生がただいまおっしゃいましたように、視聴率のみがすべてではない。視聴率のみに目を奪われることなく、正に先ほど申し上げましたように、豊かで良質な番組をあまねく放送すること、これが何よりも大事であると、こういうふうに考えております。

内藤正光民主党・新緑風会

○内藤正光君 私はそういったものを守るのが経営委員会の役割ではないかなと思っておりますが、残念ながらこれまでの経営委員会を見てみますと、私も実はこの総務委員会に七年間籍を置いているんですが、今までNHKの審査で経営委員会というものを意識したのはほとんどといってありません。  つまり、それだけ、失礼な言い方かもしれませんが、あってもなくてもどうでもいいような組織だったわけです。大変失礼なことを承知の上で申し上げます。つまり、それだけ存在感がなかったということなんです。  私は、経営委員会もうちょっと頑張ってもらわなきゃいけない。じゃ、どういう役割を果たしていくべきかといったときに、一ついい指針があるんです。昭和三十九年、ちなみに私の生まれた年なんですが、臨時放送関係法制調査会というものがありまして、その経営委員会に関するくだりでこういうのがあるんです。  経営委員会は、受信者の利益を代表するものとして、国民的立場においてNHKの運営に関する最高方針を決定し、かつ最終的責任を有する機関であって、NHKの性質上、必須的な制度として存置すべきであり、これが会長の任命権を持つことは意義が大きいと考えると。私はここに学ぶべきものは多いんだろうと思います。  そこで、石原委員長にお尋ねします。石原委員長は今委員長ですが、委員としては二年間経営委員会で働かれているわけでございます。そういった経験も踏まえて、そもそも経営委員会の果たすべき役割とは一体何だと御認識なされているのか、お答えいただきたいと思います。

石原邦夫日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(石原邦夫君) 経営委員会としての果たすべき役割ということでございます。  これは、経営委員会設置の根拠、これは放送法の中にやはり定められております。この原点に返ることだと思っております。経営委員会は、放送法によってNHKの経営方針その他その業務運営に関する重要事項を決定する権限と責任を有していると、こういうことでございます。そういった観点、正にその権限と責任におきまして、NHKの執行部と緊張感を保ちつつ連携する、そして執行部の業務遂行の状況を監視、監督すると、この実を高めるということが何よりも大事ではないかと、こういうふうに思っている次第でございます。

内藤正光民主党・新緑風会

○内藤正光君 委員長の答弁も、私はそれはそれでいいと思うんですが、ただ、私は思うに、一つ決定的なことが欠けているんだろうと思います。経営委員会のメンバーは国会の同意人事です。つまり、国会議員というのは国民の代表、間接的とはいいながらも、その国会議員によって任命されるのが経営委員会のメンバーだと思います。そういった意味で、私は、経営委員会というのは紛れもなく国民の代表なんです。  ですから、私は、国民の代表という立場、先ほど御紹介した中にもありました、国民的立場というのが。国民の代表として私は公共放送を守る、NHKを守るじゃないです、公共放送を守る、これが私は経営委員会の最大のミッションではないかと思っております。  改めてお尋ねします。

石原邦夫日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(石原邦夫君) ただいま先生から御指摘ございましたように、私ども経営委員会メンバー十二人おりますけれども、改めてその責務の重要性を認識しながら、これから更に一層任務に推進してまいりたいと思っている次第でございます。

内藤正光民主党・新緑風会

○内藤正光君 その経営委員会ですが、私は、今、石原委員長は大分御努力されているとは思います。しかしながら、現実としてそのメンバーの中にも、現状では残念ながら機能不全と言わざるを得ないというような発言をされている方々も何人かいらっしゃいます。委員長御自身、経営委員会がその役割を十分果たしてきたとお考えでしょうか。

石原邦夫日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(石原邦夫君) ただいまの御質問でございますけれども、経営委員会は、ただいま申し上げましたように、NHK執行部を監視、監督する立場として、その機能を十分に果たしていくことが必要であるわけでございますけれども、先生御指摘のように、なかなか果たしていないんではないかと、こういう御疑問をいただく向きもあろうかと存じます。  実際問題といたしまして、そういった機能を十分に果たしていくために何をしたらいいかということで、私も経営委員長就任以来いろいろやってまいりましたんでございますけれども、本年一月には、常勤かつ専任の経営委員会事務局を新設いたしました。その経営委員会事務局では、NHK執行部の業務遂行に関するいろいろな情報収集あるいは連絡等に当たる中で、経営委員会の実務が十分に果たされるような機能をサポートしてもらっているところでございます。  また、同時に、経営委員相互のコミュニケーションを十分に図り、論議する時間を多く設けることが必要であろうと、こういうふうに考えまして、このコミュニケーション強化に向けたいろいろな対策を打ってきたところでございます。  また、同時に、経営委員会の議事について先ほど御質問ございましたけれども、その経営委員会の議事というものがいかにどういう形でなされているか、これを情報開示をより進めることが大事ではないかと思う次第でございます。そういった観点から、経営委員会の論議内容につきましてただいまいろいろホームページ等で公開させていただいておりますけれども、これをごらんいただきますとお分かりのように、経営委員同士、あるいは経営委員会と執行部との間で相当白熱したいろいろな論議がなされていることがお分かりいただけるんではなかろうかと思います。  そういった観点で、経営委員会の議論の中身の詳細化、あるいはそれを皆様にオープンする時期を早める等々の努力をしたわけでございまして、こういった努力を更にスピードアップさせながら一層の機能強化を図ってまいりたい、こういうふうに思っている次第でございます。

内藤正光民主党・新緑風会

○内藤正光君 いろいろ改革する内容をお答えいただいたわけなんですが、どうもNHK自身もそうですし、また経営委員会もそうなのかなというふうにお見受けするんですが、今回四人の事務局を設置した、これが大変な改革だということでかなり満足してしまっているような気も受けるわけです。  私は、本当にそれだけなのかな、やっぱりもう、もっと議論の時間をつくるというのも必要でしょうし、もっと言うならば、今十二名のメンバーがいるわけですが、そのメンバーの中に一人もマスメディアの関係者がいないんですね。私は、果たしてそれで本当に十分その機能を発揮できるんだろうか、疑問に思います。放送法十六条で、いろいろ文化だとか教育、産業、そういったところを代表する人たちから選ばれるとあるんですが、なぜそこにマスメディアの関係者、マスコミ関係者が含まれていないのか。  実はこれは、これは大臣にお尋ねするんですよ。実は、今までもそういった放送法の枠内で毎日新聞とか朝日新聞の方々が委員長を務め上げられているんです。ですからできないことはないんです、今の放送法の枠内で。私は、ちょっと人選にも、どうなのかなと、問題があるんじゃないのかなと思うんですが、これはもう、これは総務省が決めることですので、大臣にその人選の在り方を改めるんなら改めるとお答えいただきたいと思います。

麻生太郎自由民主党総務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 国会の同意人事ということであるにもかかわらず、七年間全く経営委員会の存在を知らなかった無知若しくは不勉強というのを自分で白状された上での御質問なので、大変正直な方だと思いながら拝聴をさせていただいておりました。  お断りをしておきますが、これは国会の同意人事ですから、知らなかったなんてことは言えない立場なんです、私どもは、国会の同意人事ですから。同意なさったか同意なさらなかったかは知りませんけど、そのときに、これは国会の同意人事ですから、そういったものだということをまず大前提に考えといていただかないと。これは知らなかったじゃなかなかいかないところで、一点は是非御確認をしておいていただかないと同じ国会議員としてちょっと具合の悪いことになりますんで、そこのところだけは重ねてお願いをいたしておきます。  必ずしも、一般的に知られていないという点に関しましては、知られる必要もなかったのかもしれません。うまくいってれば知られる必要はなかったんではないかという御意見もありますんで、それはたんびたんび、いろいろなところで聞かれるところでもありますんで。ただ、私どもは、これはみんなで選んで、一方的に総務省だけが選んだわけではなく、これは非同意というんであれば国会の不承認ということになりますんで、これは同意をした上で通っている話だと思いますんで、そこのところに関しましては、是非いろんな意味で御理解をされておかないと、いろんな答弁しておりますんで、是非私の話の方に傾聴しておいていただかないと具合が悪いと思いますんで、その点もお願いを申し上げます。  今新しくいろんな改革がなされているという途中経過なんだと存じます。私どもは、NHKに関しては、多分同じように内藤先生もそうだったと思うんですが、余りこの種のことに関しては、もうNHKというのに関して、特に通常、情報を受け取る分に関しては何ら不都合がなければ、それはそれでいいではないかというような意識というのが普通の方々の意識だと思います。私、それはそれで当然なんだと思いますが、ただ、不祥事が出て初めていろんな問題が指摘されるということになると思いますんで、是非その点、その点に関しましては今NHKもそれに合わせて監視機能をつくり、今新しく事務局も立ち上げられるということになったと、私どもはいいことだと思います、このことに関しましては。  だから、そういった努力が今なされている真っ最中ですんで、私どもは、今できたばっかり、一月にできたばっかりでありますんで、それが今甘えているとか甘えてないかとまだ判断するのは、まだ三か月しかたっておりませんので、ちょっとその段階で判断をどうのこうのと言える立場に私はありませんし、そんなに内容を詳しくも知っているわけでもありませんので、是非その点に関しましてはきちんとこの対応を見守っていかねばならぬ大事なところだと、私どもはそう理解をいたしております。

内藤正光民主党・新緑風会

○内藤正光君 私は、知らないとは一言も言ってないんです。NHK審議において、意識することがなかったと言っているんです。そこは失礼な話じゃないですか。(発言する者あり)

木村仁自由民主党

○委員長(木村仁君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

木村仁自由民主党

○委員長(木村仁君) 速記を起こしてください。  総務大臣の発言について異議が述べられましたので、後ほど理事会で協議いたします。

内藤正光民主党・新緑風会

○内藤正光君 これ以上、大臣の答弁を聞いてもしょうがありませんので、改革の方向性について石原委員長と議論をしていきたいと思います。  私は、皆様の元に、お手元に資料をお配りをしましたが、二枚目にも書いてありますように、私は、ある意味、NHKの経営委員会とBBCの経営委員会、比較をするところに何か改革の方向性というものが浮き彫りになってくるんじゃないかなというふうに思います。ここにありますが、左がNHK、右がBBCです。  NHKの方は、放送法十四条だとか定款に書かれているとおりですが、簡単に読みます。収支予算、事業計画及び資金計画並びに収支決算、そういった言葉がずらっと並んでいる。  片や、BBCはどうかといえば、幾つか読み上げます。BBCの諸活動についての明確な目標と視聴者への約束を確認し、その目標がどこまで達成され、約束がどこまで実現されたかを監視をする、これは経営委員会ですよ。そしてまた、ほかに、受信料などの資金が誠実かつ適正に使用され、金額に見合う価値が視聴者に提供されたかどうか、これを確認する、これは二つ目です。そして、五つ目ぐらいになるんでしょうか、視聴者の意見や苦情がBBCによって正当に検討され、適正に処理されることを保証する。そのほかにも、その次ですが、BBCや番組制作者が正確さと不偏不党のコードを守っているかどうか監督をする。  正に、国民の立場に立って公共放送を守っていこうという、私はその姿勢がここににじみ出ているんだろうと思います。そして、そういった努力によって、イギリス国民を対象にした世論調査によれば、実に八割もの国民がBBCの放送内容に満足をしている、受信料に見合った価値があると認めている、そして半分が実はその二倍以上の価値を認めているんです。  私は、先ほど委員長いろいろ申し述べられましたが、まだまだ改革すべきことたくさんあります。情報開示、二週間遅れではなくてすぐ開示をするだとか、あるいはまた再生に向けた改革、この中にこういうくだりがあるんですね。業務運営の約束を公表し、NHKがですよ、その達成状況を視聴者、外部の有識者に評価していただくシステムを導入するとあるんです。これは経営委員会を意識した文言じゃありませんが、私はそういった仕事は正に経営委員会の仕事だと思っております。やれることたくさんあるんです、今の枠内で。  改めて経営委員会の改革に向けた委員長のお考えをお尋ねします。

石原邦夫日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(石原邦夫君) ただいま先生からBBCの改革と申しますか、BBCの経営委員会のお話がございました。  御高承のとおり、現在、BBCにおきましても今の経営委員会制度の見直しに向けていろいろな検討が進んでいるやに伺っております。まだグリーンペーパーという形で、検討の中間というふうに聞いておりますけれども、そういった動向等も我々としては十分研究する必要があるんではなかろうかと思っております。  二番目の、先生がおっしゃいましたいろいろなこのBBCの中で、ただいま資料の中に書いてございます点でございますけれども、正に趣旨は、私どもやろうとしている内容をより、何と申しますか、詳細に規定したものがBBCの規定ではないか。ただ、当然、国によりまして文化も違いますし、事情も違いますし、成り立ちも違います。そういったことをいろいろ考えながら私どもなりの経営委員会の在り方というものを更に一層検討、更に推進してまいりたいと、こう思っている次第でございます。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 民主党・新緑風会の高橋千秋でございます。内藤議員に続いて質問をさしていただきたいと思います。  衆議院での委員会での質疑、それから今日のこれまでの質疑を聞いておりまして、大臣の先ほどの発言もありましたが、NHK、今危機的になっているこの状況の認識が私は余りないんではないかなという大変危惧をしております。NHKをどうやったら元に戻せるのか、良い方向に戻せるのかということを真剣に考える、私は今日はこの委員会だというふうに思っております。その意味で、先ほどのような発言は私は不適切ではなかったのかなというふうに思いますので、まず冒頭それを言っておきたいと思います。  それで、衆議院の委員会の中で受信料の支払拒否の件数が三月末で七十万件になるという見込みを報告されました。今日、三月三十一日でございますから、まだ最終確定は出ていないと思いますけれども、その見込みは今日の時点でどれぐらいになるのか、そして、最悪この後何件ぐらいまでなると見込まれておるのか、まずその事実関係だけを確認をしたいと思います。

中山壮介日本放送協会理事

○参考人(中山壮介君) お答え申し上げます。  不祥事を理由にした受信料の支払拒否・保留、今これを抑えるように懸命に努力しておりますが、大変厳しい状況だと認識しております。  三月末の時点の状況につきましては、四月上旬に精査の上集計するということにしておりますけれども、現在のところでは七十万件程度に増加するという見通しで、大変深刻な状況だというふうに受け止めております。  今後の見通しにつきましては、今支払拒否・保留対策の専任チームをつくったり、口座中止者への緊急の電話対策を行ったり、それから職員、地域スタッフの集中的な行動を行うというような活動を集中的に行いまして、何としても発生を減らしていくという努力を続けているということを御理解をいただきたいというふうに思います。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 私は、非常に認識が甘いなというふうに思うんです。私たちの地元に帰りますと、今PTAの会合とかいろんな会合なんかで、あなたたち、NHKの受信料払っているのと、そういう声が出ます。それで、その人はもう私はやめましたというふうに言いますと、ああ、私もやめようかと、そういう声が今たくさんもう口コミで起きているということを認識をされていないんじゃないかなというふうに思うんです。  さっき、七十万件で三月末ということでありましたが、この三月、四月というのは転勤シーズンなんですね、引っ越しのシーズンなんですよ。NHKでも今、引っ越しされたときは新しい住所をちゃんと届けてくださいという、そういうCMのようなこともされておられますけれども、この三月、四月というのは大変厳しい時期なんですね。多分これ、このまま行くと大幅にまだ減っていく、そういう予測もあります。  私は、先ほど最終の件数を言われませんでしたけれども、この七十万件で止まると言えますか、そのことをお答えください。

中山壮介日本放送協会理事

○参考人(中山壮介君) 先ほどお答えしましたように、私どもは今懸命に支払拒否の発生を抑える、また回復をさせていただくという努力をしておりまして、こうした努力を十七年度も引き続き全職員が一丸となって努力をするということで発生、それから回復、こういうことを努力をさせていただきたいというふうに思っております。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 明確に答えていないと思いますけれども、七十万件という数字は、今回審議をしている予算、そもそも七十二億の減収というのは五十万件で計算をされていると思います。予算を審議する前にもう既にその前提が崩れているわけですよね。この予算自体が衆議院通ってしまったことをおかしいと思いますけれども、今日の時点でも全くその、まだこれから予算が始まるのに、その前提が崩れているという予算を審議するということ、これ自体がおかしいと思いませんか。会長にお答えいただきたいと思います。会長答えてくださいよ。

橋本元一日本放送協会会長

○参考人(橋本元一君) 私ども、この大変厳しい状況につきまして、是が非でもこの対策を、回復に向けての対策を積極的に行うために大規模な電話説得作戦、それから特別なノウハウを持った対策チーム、こういうものを構成しまして積極的に取り組んでまいりたいと思っております。その上で、やはりこの収支そのものは、支出を厳しく制限した上で収支均衡に持っていきたいというふうに考えております。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 支出を厳しくするのは当たり前のことです。予算が入らないともう既に分かっているのに、それに伴ってまだ支出をこれから厳しくするというのは、それこそ認識が甘いんじゃないでしょうか。  先ほど会長から、衆議院の方でもありましたけれども、電話作戦やそれから既に管理職の方々がおわび行脚に回ったり、いろんなことをされました。しかし、そういうことは本当に焼け石の水の話で、この何十万件と増えてきたこの支払拒否、この理由を私は取り違えているんだろうと思うんです。  会長、この支払拒否が下げ止まらないことに対してどう思われるのか。そして、もしこれが、先ほど明確な御答弁ありませんでしたけれども、七十万件以上になって、それこそ増えていった場合、どういう責任を取られるのか。これは大変重要な問題です。十万件で二十億減収するんですよ。そのことを是非御答弁いただきたいと思います。

橋本元一日本放送協会会長

○参考人(橋本元一君) この不払・保留件数が増えているという件につきまして、やはり我々、この改革実行の姿がまだ視聴者の方々に御理解いただけてないというふうに考えます。是非ここを、NHKの番組通じ、あるいは電話での説得を続け、あるいはじかに面談による説得、説明を加えることによって、全力を挙げて取り戻してまいりたいというふうに思っております。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 私は、説得、説明する前に、自らが変わったんだということを明らかにするということが大事なことなんじゃないでしょうか。それは逆だと思います。昨年の不祥事があって以来、何度もそのチャンスがあったと思うんです。そのチャンスを何度も逃してきたんですね。  今日は三月三十一日です。あしたから役所も含めて新年度が始まります。日本人というのは、大みそかから元旦に変わると、一気に新しい年になって気分が変わったり、そしてこの新年度になると、また新しい気分になります。私は今日が大きなチャンスだと思います。  四月二十四日まで待つことなく、今日人事を刷新されたらどうですか。会長も元理事なんです。会長も含めて今日人事を刷新をされる、そういう大胆なことをやらない限り、この下げ止まりは、下げ止まることはないというふうに思いますが、いかがでしょうか。その覚悟も含めてお答えください。

橋本元一日本放送協会会長

○参考人(橋本元一君) 現在、我々、この厳しい視聴者の御批判を回復、信頼を回復すべく懸命に努力を加えたいと思いますし、十七年度収支予算に含まれておりますこの基本的な、抜本的な改革策、こういうふうなものを円滑に新しい年度に向けて実行していかなければいけないと思っております。  こういうことでいえば、やはり新しいこの年度の切替えで、すぐ組織の中を含めて円滑に動かすということであればやはり現体制で、二十四日、多くの理事が任期を迎える、この任期一杯全力を投球してもらいたい、そういうことで責任を果たしてもらいたいというふうに考えております。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 午前中の時間がもうありませんので、最後に、今日も週刊新潮の記事にも出ております。新しい理事を刷新するといっても、画策をしているんではないかなという、そういう記事が出ております。この事実関係は分かりませんが、しかし、先ほど会長が、まあ新年度に向けて、二十四日までというお話でございましたけれども、私は、国民が本当に分かるためには、そういうことを待つまでもなく、一日も早く、そして今日、この年度替わりのときに国民に示す、そういう大胆なことが必要だと、それが正にNHKを救うことだというふうに思います。そのことを申し上げて、午後の質問にまたいろんなことを聞きたいと思います。  質問終わります。

弘友和夫公明党

○弘友和夫君 公明党の弘友和夫でございます。  まず、少し、初めに角度を変えさせていただきまして、今、ライブドアによるニッポン放送、またフジテレビの買収の話というのが連日大きく報道されているわけでございますけれども、橋本会長、同じ放送に携わるというか、放送局のトップとしてこの問題についてどのように受け止められている、また御所感をお持ちなのか、まずお伺いしたいと思います。

橋本元一日本放送協会会長

○参考人(橋本元一君) ライブドアとニッポン放送、同じ放送局の関係とはいいましても、いわゆる株の、株式の取得にかかわり、この点についてはコメントできる立場ではございませんけれども、メディアという切り口でコメントさせていただければ、やはり放送につきましては、通信的手段とおのずと役割が違うところがあるんではなかろうかというふうに考えております。この中でしかし、新しいデジタル化という流れの放送の大きな改革がなされております。デジタル化のメリットということを国民・視聴者の皆さんに享受していただく必要があろうかと思います。  このメリットといいますと、やはり通信的な手段を用いなければ可能とならない、あるいは通信的手段と補完し合ったサービス、こういうものがあろうと思います。例えば双方向放送、あるいは携帯電話を用いた地上デジタルサービス、こういうふうなものにつきましては必ず通信的手段が必要になろうと思います。  そういう意味で、NHKで申しますれば、もう既に衛星放送もデジタル化を果たしておりますし、これから、もう既に地上デジタル波放送につきましても一部地域でデジタル化を図って切り替えてきておりますけれども、今後ともデジタル化の中では積極的に、通信と放送の融合といいますか、お互いにメリットを生かし合った新しい放送サービス、こういうものを考えて積極的に取り進めてまいりたいというふうに思っております。

弘友和夫公明党

○弘友和夫君 会長は技術畑で大変お詳しいわけでございますので、このデジタル化等の問題については午後からまた質問させていただきたいと思うんですけれども。  また、この問題は一方では、NHKが放送法に基づいた特殊法人であると。そしてまた、先ほどお話のあったように、株、企業買収とかそういう、株云々というそういう心配はNHKはないんだと、ないわけですから。そしてまた、視聴率もそれほど神経を払うこともないし、また受信料によって支えられているという。私は、この有り難さというか、本当に今、先ほど来いろいろ論議がございましたけれども、ただただ国民の皆さんのために、先ほど経営委員長も言われておりました豊かで質の良い番組をただ作るんだという、これに専念できるというのは、非常にこれは、公共放送としてまたこの役割、これは、最もここが私は会長並びに役員の皆さんに、本当に国民の皆さんに支えられているという意識を本当に持っていただきたいと思いますけれども、簡単にちょっと御答弁いただきたいと思います。いかがでございますか。

橋本元一日本放送協会会長

○参考人(橋本元一君) ただいまのお話にありましたように、NHK、放送八十周年という年を迎えて、この長い間、視聴者・国民の皆様に支えられてまいりました。やはり、これは信頼あっての受信料というふうなことでつながってまいったわけでございます。その点で、現在の状況というのは大変厳しいわけであります。  この八十周年、いわゆる放送が始まった原点に戻って、NHKの職員、役職員が誇りを持って、NHKの基本的な使命であります良質の番組を作り、また国民・視聴者の生命、財産を守るべく、また社会の全体の福祉に貢献すると、こういう気概を持って胸を張ってこれから再生できるように、これから改革に取り組み、また視聴者の方々に改革を伝えてまいりたいというふうに思っております。

弘友和夫公明党

○弘友和夫君 私も先日の放送八十周年の番組をちらちらと拝見しておりましたけれども、本当に国民の皆さんが戦後からでもNHKにいろいろな番組、例えば「鐘の鳴る丘」だとか「君の名は」、いろいろ出ておりましたけれども、そういう期待をし、また一緒に戦後歩んできたという期待はあるんです。それがこの不祥事によって、先ほど七十万件が多いのか少ないのかという話ありますけれども、私はまだまだ国民の多くの皆様方はNHKに公共放送としての役割をきちっと果たしていただきたいという期待があると思うんですね。  その中で、いろいろの改革の案を出されておりますが、一つ、今受信料を地域スタッフの方が徴収、集めているわけですよ。地域スタッフの方というのはNHKの職員じゃないんです。このNHKの職員じゃない方がもう罵声を本当に、先ほど来の話あります、もうこの不祥事によってもう罵声を浴びながら集めている。それを、じゃどこにその声を持っていったらいいのか。  この改革で全職員が訪問活動すると、このように言われておりますけれども、だけど、じゃ、まあ失礼ですけれども、会長も副会長さんもお聞きしたい。例えば、受信料を集金に行かれたことはないと思いますけれども、それと、まあ受信料じゃなくても、じゃ、訪問活動全職員するようになっておりますけれども、されましたでしょうか。

永井多惠子日本放送協会副会長

○参考人(永井多惠子君) 毎日一軒一軒訪問して受信料収納の仕事をしていただいております地域スタッフの皆様には大変御苦労をお掛けしているというふうに思っております。また、精一杯のプロとしての仕事をしていただいておりまして、私は、NHKとしては大変感謝をしております。  管理職、職員総動員で今三回にわたるいろいろな、受信料制度を御理解いただく等々の説得活動をしておりまして、私自身も訪問活動したことがございますし、町へ出て視聴者の皆様の声を伺ったりもしております。厳しい御意見には改めて身の引き締まる思いがしておりますし、また会長も、全国で開かれております視聴者会議、千葉、大阪、東京、群馬などに出席をしております。  こういう御要望を直接伺いますと、私どもも本当に新しく何かやろうという力がわいてまいりますし、これを業務全般に反映してまいりたいというふうに思っております。

弘友和夫公明党

○弘友和夫君 視聴者会議等の人の集まったところで意見を聞くのも大事だと思いますけれども、だけど、私どもこういうものに携わって、政治に携わって、じゃ現場第一主義だと、やっぱり国民の目線で物事を判断しないといけない。特に私は、公共放送というのは本当にそういう罵声を浴びても厳しい意見でもそれを聞いていく、そこに接点があるんだと思うんですよ。受信料集められては、職員じゃないことだから、まあそれはその制度としてはいいかもしれませんけれども、その声が直接反映されていないという。だから、ある地域スタッフの方は、今回のいろいろな問題というのは、NHKの職員の方に、受信料の重みが職員に伝わるなら決して今回のあれはマイナスじゃないと。本当に国民の皆さんに受信料ということで支えられているということをNHKの一万二千人の職員の方がもう肝に銘じていただければ、私はこのマイナスを、この逆風をプラスに変えられると。  確かに、今いろいろな問題が起きて、ただ単に受信料制度がどうだとかという、これは今からいろいろあると思いますよ。だけど基本は、私は、受信料だったら、金が集まらないからやめてしまえということでは何のための公共放送なのかと。お金の面ばっかりを、この改革の中でもお金の減ったのを何とかしないといけないと。確かにこれも大事かもしれないけれども、だけれども、まず国民の皆さんの声をどう聞いていくかということが大事なんじゃないかなと思うんですね。ですから、本当に一万二千の皆様が肝に銘じて是非やっていただきたいなというふうに思うんです。  石原委員長、来ていただいて、先ほども人心の刷新という、人事刷新というお答えがありましたんで、せっかくおいでいただきましたんでもう一度、刷新の御要請をされたわけですけれども、経営委員会として。委員長はNHKを、私は経営委員会というのは本当に、ある意味においてはNHKの職員の皆さんよりもNHKというものを愛する方が携わっていいんじゃないかなと思いますけれども、委員長はいかがですか、NHKに対する思いというか。

石原邦夫日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(石原邦夫君) 私も経営委員会の一員といたしまして、NHKを愛する気持ちには引けを取らないつもりでございます。そういった観点から、NHKの役職員が正に一丸となって再生、改革に向けた取組をしていく必要がある、こういうふうに考えている次第でございます。そういった観点から人事の刷新ということも求めているところでございます。

弘友和夫公明党

○弘友和夫君 是非、会長また副会長始め皆様、この機を、私のNHKの好きな番組でプロジェクトXというのがずっと長いこと続いておりますけれども、何といいますか、よその会社のいろいろ、本当あれ見たらすばらしい改革をしたりしておりますけれども、是非NHK自体がそういうプロジェクトXをつくって、プロジェクトつくって、本当にこの際生まれ変わるような、本当国民の皆さんの多くは期待しているわけですから、私は公共放送というのはなくしちゃいかぬというふうに思います。  その内容については昼からやりますけれども、だけど、なくしちゃいかぬし、みんな期待している。これだけ、本当だったらこれだけ不祥事があったら半分ぐらいやめたっていいぐらいな、ただ、日本人の国民の皆さん、やっぱり頑張れという気持ちがあるから、私はこれを、七十万を大きいと見るか小さいと見るかあれですけれども、大きいと見れば大きいんですけれども、だけど全国民の支えているこういう受信料、まだまだ私はNHKに頑張っていただきたい。  最後に会長の決意を、今後に対する決意をお伺いして、終わりたいと思います。

橋本元一日本放送協会会長

○参考人(橋本元一君) 仰せのような自前の、自作自演のプロジェクトXはできませんけれども、やはりこれだけ日本の国民・視聴者の方々に健全で安心して楽しめる番組、それから災害時の報道、こういうふうなものをいかに迅速に必要な情報を届けるかというふうな放送を行うことが最大の役目だと思っております。自ら役職員が身を引き締めてこの原点に戻り、改めてNHK再生のための信頼を回復していく。これに向けて私を始め全力を挙げて努力して取り組んでまいりたいと思います。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 日本共産党の吉川春子です。  橋本会長、番組改変問題について伺います。  二〇〇〇年の十二月に日本の慰安婦制度を裁く女性国際戦犯法廷が開かれました。〇一年の一月三十日、NHKは教育テレビ番組で、「問われる戦時性暴力」の中で放映しました。放送前日の一月二十九日、野島担当局長は松尾放送局長と安倍官房副長官に会って番組の内容を説明したと報道されています。その直後の午後六時過ぎから、野島、松尾、伊東番組制作局長も加わって異例の試写が行われ、野島氏が感想を述べ、大幅な修正を行いました。その内容は、女性法廷に対し本質的な批判と疑問を持つ秦教授のインタビューを大幅に増やす、二はカリフォルニア大学米山リサ準教授の話を大幅にカット、三は日本国と昭和天皇は有罪という同法廷の結論部分を削除しました。  橋本会長は、これらの編集作業に全く問題がなかったとお考えでしょうか。

橋本元一日本放送協会会長

○参考人(橋本元一君) 私は、番組というものは、多様な意見がある中でこれをバランスよく公平に扱うことが基本だと思っております。必須のことでありますので、この点からいいまして、番組につきましてはこの考え方にのっとったものだというふうに考えております。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 編集作業には問題がなかったと、こういう御答弁ですね。  総務省にお伺いします。  この番組出演者の米山リサさんが、自分の発言がNHKに改変されたとして放送と人権に関する委員会、BRCに申し立てました。BRCとはNHKと民放連が設置している第三者機関です。放送による人権侵害を救済するために苦情を審理し、その結果を勧告、見解としてまとめて公表をします。放送事業者はこれを尊重することになっています。  番組に出演した米山リサ準教授の申立てを審理したBRCは、NHKの編集に対してどのような決定を行ったんでしょうか。

堀江正弘総務省情報通信政策局長

○政府参考人(堀江正弘君) 御質問は、放送と人権等権利に関する委員会、BRCの二〇〇三年、平成十五年三月三十一日の決定に関してだと存じますが、その委員会の当該決定におきましては、本件では申立人の発言内容の一部を削除して放送したもので社会的評価を傷付けるとまでは言えず、名誉毀損は成立しないとした上で、本件はNHKが申立人への説明や了解を経ないまま編集を行ったため、コメンテーターとしての申立人の人格権に対する配慮を欠き、放送倫理に違反する結果を招くこととなったとの見解を委員会の多数意見としてまとめたと承知しております。また、放送局が編集を行う場合には、コメンテーターの発言の重要かつ本質的な部分は十分尊重すべきであるとの考え方を示したと承知しております。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 そのパネルを、その部分、今お答えいただきました部分をここに書いてあります。皆さんの資料にもお配りをいたしました。(資料提示)  会長、橋本会長、こういうことだったんですね。端的に、会長、会長、端的に、会長にだけ伺っていますので。

諸星衛日本放送協会理事

○参考人(諸星衛君) その前にお答え申し上げたいと思います。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 いや、その前にって時間がないんですよ。そのとおりかどうかだけでいいんです。

諸星衛日本放送協会理事

○参考人(諸星衛君) そのとおりであります。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 はい。  それで、じゃ会長、お伺いいたしますけれども、要するにそういう決定が下されました。NHKは、米山リサ準教授に断りなく、女性法廷に関する発言の削除、切除、継ぎはぎ、順序の改変を行ったと。コメンテーターとしての人格に対する配慮を欠いた編集が行われたと。これが放送倫理違反の編集であったということを橋本会長、お認めになりますか。  橋本会長に指名しているんです。答えてください。

橋本元一日本放送協会会長

○参考人(橋本元一君) 我々、この問題につきまして、この点につきましては、やはり実際に出演にかかわった方々に対する説明ということを十分行う必要があるというふうなことで考えております。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 そうすると、その倫理違反の編集だったと、このとおり違反していたというふうにお認めになったわけですね。もう一度、端的で結構です。

橋本元一日本放送協会会長

○参考人(橋本元一君) BRCからこの放送倫理に違反したと指摘される点については大変重く受け止めておりますけれども、やはり番組そのものにつきましてはこれは編集権という中で行ってまいりたいというふうに考えております。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 BRCの決定は、これは認めないんですか、どうなんですか、そこ。会長、もう一度。会長です。あなたさっき答えたでしょう。会長どうぞ、もう一度。認めないのか認めるのか。

橋本元一日本放送協会会長

○参考人(橋本元一君) 出演者に対する説明ということでいえば、配慮に大変欠けていたという点については大変重く受け止めておりますけれども、そこのところは今後とも十分配慮してまいりたいというふうに思っております。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 政治家には説明しても出演者には説明しなかった、そういうことなんですね。  この放送倫理違反の結果を招くというBRCのこの指摘を重く受け止めて、やっぱりそういうことがあったということを是非認めていただきたいと思います。会長、もう一度どうぞ。

橋本元一日本放送協会会長

○参考人(橋本元一君) 出演者の権利、あるいは放送倫理、こういう面では一層配慮してまいりたいというふうに思います。

木村仁自由民主党

○委員長(木村仁君) 時間ですから。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 はい。  こういう自分たちも加わっているBRCの決定、そういうものに対して十分認めないと、そういう編集があったということを認めないという橋本会長の御答弁では、本当に国民の信頼が得られるのかということを指摘して、時間が来ましたので、私は終わります。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 社民党の又市です。  NHKは、今ある意味で創設以来の危機にあるんだろうと、こう思います。盛んに放送八十年、放送開始八十年、こういうふうに宣伝がされておりますけれども、それよりも重要な視点というのは、国民主権を定めた憲法の下でこの六十年、どれだけ国民の期待にこたえてきたかが問われているんだろうと、こう私は思います。  今、国民がNHKの民主的な改革を注視をしている中で、どれだけ放送現場の自主性や不偏不党性、あるいは公共的使命を守っていくのかが問われている。まず、このことを申し上げながら質問をしたいと思いますが、先ほど受信料の不払がこの三月末で七十万件程度と、こういう話がございました。しかし、初めこの予算が組まれたとき、四十五万件から五十万件ぐらいと、こう見込んでおった。急速に増えていっている。こういう状況にあるわけですが、口座振り込みの取消しがあった場合、この七十万件の中に入っているのかどうか。まず先、これをお伺いします。

中山壮介日本放送協会理事

○参考人(中山壮介君) お答え申し上げます。  銀行振り込みの解約を届けられた場合には訪問集金への変更ということになりまして、担当者が集金に伺って集金をさせていただくということになります。その際、不祥事を理由に支払を拒否又は保留の意向を示されれば、支払拒否・保留の件数として集計されておりまして、銀行振り込みの解約された方と、それから訪問集金の解約、まあ支払拒否の方が両方が含まれているということでございます。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 それなら、実勢はもっと解約が増えていく。皆さん方のNHKの内部の中からも、公式見解じゃありませんけれども、どうも百万件を超えていくんではないか、こういう見方も一部にあるやにお聞きをいたします。  そういう意味で、観点を変えて、これをどう穴埋めしていくのかという問題ですが、この減収百十億円を経費節減でカバーをする、こういうふうになっているわけですけれども、しかし、経営責任を賃金カットなどで職員にしわ寄せをするなどというのは、私はこれは賛成しかねるわけですが、この予算にはそれももちろん織り込み済みになっているんですけれども。  他方で、私は、これまでのNHK予算案の議論の中で、どうも地上デジタル放送の経費、過大なやっぱり投資ではないかと、こう批判を申し上げてまいりました。二〇〇五年度、また百四十八億五千万円、これ増額になっているわけですね。こういう格好になっているわけで、この際、本当にこうした過大な利用者負担にももう懸念をされるようなこうした設備投資というものは、場合にはやっぱり減額をする、延期をする、こういうこともすべきではないかと、こんなふうに、これは返事をいただきません。しっかりとこのことは検討されるべきということを申し上げておきたいと思います。  そこで次に、このいろんな不信を招いている、このためにもっと情報公開が必要だろうと、こういうふうに思います。  まず問題の、今も出ました特集番組、「戦争をどう裁くか」についてですけれども、そのビデオを大学の教授や市民が自主上映をしようとしたらNHKは著作権を理由に拒否をしたと、こういうことですね。ところが、その後、三月十一日のNHKの、今日経営委員長お見えいただいていますが、九百八十九回目の経営委員会では委員から、堂々と検証してもらうべきだ、全国的に注目されている問題なんだからと、こういう意見が出されていますね。それに対してNHKの役員の側は、経営側は、著作権の問題で出演者に許諾を得ていないなどと反論をして、これポシャった、こういうことですね。しかし、元々この国際法廷というのは公開の場だったんじゃないですか。公開の場だったら、何で拒否する理由になりますか、これ。おかしな話なんですよ。  そこで、石原委員長、この委員の意見こそ国民の知りたいことを代表しているというふうに思われませんか。

石原邦夫日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(石原邦夫君) 経営委員会の場におきまして、委員の一人からの質問に対し執行部が答えるという場面がございました。執行部からはその際、著作権上の問題についての説明ございました。  本件につきましては、今後、執行部の対応につきまして、経営委員会といたしましても見守っていく所存でございます。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 この公共放送、政治権力の介入許さないということは公共放送としてのNHK改革の最重点課題でもあるわけですが、そのきっかけとなったのがこの番組の削除事件なわけですね。そのビデオさえも、そういう意味では経営委員会から出されてさえも、出そうとしない。ましてや、そういう意味では、出演者に許諾権というんならば、聞けばいいじゃないですか、公開でやったんだから。そういう姿勢、こういう格好の中で改革改革と叫んだって、本当の意味でNHKの改革はやられているというふうに思われますか。まゆつばだと言わざるを得ない。国民の皆さんにちゃんとこれはNHK会長説明を、ここの場できちっと説明してください。そのぐらい説明ろくにできなくて、何が改革を叫んでいるんですか。

橋本元一日本放送協会会長

○参考人(橋本元一君) 我々NHKとしましては、やはり編集権の自主自律ということを重要に考えています。いろんな多様な御意見ある場合には、やはりこれをバランスよく取り上げていかなければならないと思いますし、このいわゆる放送の自主自律、これがこれからもやはり公共放送にとって大事なことだと考えております。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 答えになっていませんよ。私が聞いているのは、そうやって経営委員会からも言われている、公開の場でやられた番組だ、だからそれを公開してほしいと、こう言われたことに対して、こんなこともやらないで何が自主性ですか、それ。とんでもない話ですよ。答えになっていない。国民、こんな格好じゃ納得できない。こういうことをやっているから、不払や保留が増えていくんですよ。その点をもうちょっとしっかりと答弁をいただかないと話にならない。  もう時間が参りましたから、これは午後に引き続きこの問題は指摘していきますけれども、やはり本当の意味で自主性や不偏不党性や、そして豊かで良質な放送の制作をして、それでやっぱり放送をしていく、その中で国民の信頼を取り戻していく、こういう構えなくして私は改革というのはないんじゃないか、このことを今日、午前の部のところは申し上げて、終わりたいと思います。

木村仁自由民主党

○委員長(木村仁君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。    午前十一時五十分休憩      ─────・─────    午後一時開会

木村仁自由民主党

○委員長(木村仁君) ただいまから総務委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

景山俊太郎自由民主党

○景山俊太郎君 自由民主党の景山俊太郎でございます。NHKの会長ほか皆様方に質問をさせていただきたいと存じます。  今朝から、今回の一連の不祥事によりましてNHKに対する国民の信頼が非常に損なわれて、そして受信料の不払が増加しているというお話が出ております。本当に遺憾なことでございます。受信料制度というのは、この不払をいたしましても罰則規定がございません。国民とNHKとの正に信頼関係の上に成り立っている、世界にも本当に誇るこの受信料の制度だろうと思っております。  それでは、これを、この不祥事をどうやって反省してどうやって立て直していくかということは、いろいろNHKにおかれてもこの制度の改変等お考えであろうと思いますが、やっぱりこれは視聴者との心の信頼を取り戻していくことが一番だと思います。そのためには、この放送を通じて国民の皆さん方との信頼をかち取っていくと、このことではないかと思います。  その中で、私は、NHKとして、特に我が国、今いろんな災害に遭遇いたしております。また、世界的にも、地震を始めいろんな災害に遭遇いたしております。そうした中で、この間も福岡の西方沖地震、また二度目のスマトラ沖地震等が起こりました。そのときに、これまでの反省を踏まえて私は、NHKはいち早く生放送に切り替えて放送をされております。これは一つの進歩だと思います。もう、ぐらっと来たらNHK、ぐらっと来たらNHKと、こういうふうに国民の皆さん方から信頼をかち得なきゃいけないと私は思います。それでこそNHK放送というのが公共放送であろうと、こういうふうに思います。  私も、この間、一月の七日に、自由民主党の災害調査団の団長として大津波のプーケットの周辺に行ってまいりました。そして、いろんな方とお話をいたしましたら、日本人会の方もおられました、向こうの方もおられましたが、やっぱり日本のNHKのような報道の仕方がこの国にあったらなと、こういうことをおっしゃる方がたくさんありました。だから、NHKはそんなに信頼を失っているわけではありません。しかし、ここで頑張らなくてはいけないと、こういうふうに私は思います。そして、被災者の皆さん方が大変苦しんでいることとか、災害とか、いろんなこの災害で起きたことを生でいろいろと報道されまして、そして国民の皆さん方からのいろんな御支援をいただくと、これも大きな私はNHKの役割ではないかと思います。  そうした中で、会長として新しくなられて、今後、私は災害報道に対してまずどういうふうに取り組んでいくか、お聞かせをいただきたいと存じます。

橋本元一日本放送協会会長

○参考人(橋本元一君) 景山委員おっしゃるとおり、国民・視聴者の信頼を得る放送そのものがNHKに対する信頼をかち取ることだと考えております。そういう点で、この災害放送というのは重要なNHKの役割だということで、これまでに引き続き更に積極的にこの災害報道につきましては取り組んでまいりたいと思います。  この地震というものは日本、災害国日本として避けて通れないということであります。あるいはこの津波という問題も、一刻一秒を争う報道が貴重な人命を救うことになるということを、これまでの奥尻の大津波ですね、それから阪神・淡路、こういうふうな貴重な教訓、大変悲惨な状況でございましたけれども、こういうものを教訓にNHKは学んでまいりました。この中でいろいろ技術開発の進歩等も取り入れ、迅速に正確な情報を一刻も早くということを目指してこれまで取り組んでまいりました。  こういうふうな地震、津波、この報道ということを非常に重要視するとともに、各地域の皆さんがいかにこの地震、津波に対して予防保全といいますか、災害の怖さというものを知っていただいた上でどのように対処し、皆さんの生命、財産を守るかというすべ、こういうものもNHKはいろいろ、単なるニュース番組だけでなく情報番組として広く周知する、そういう放送の役割も果たしてまいっております。  それから、地震、津波、こういう被害が発災した地域の悲惨さといいますか、この状況を全国各地にお届けしまして、その状況を知っていただく、こういうふうな活動もしておりますし、この課題につきましても、発災そのものだけでなく、その後どのような救援がなされているか、あるいはその結果どのような復興がなされているのかというところまで継続的に扱うことによって、その災害国日本としての取組を皆さんに知っていただく、そういう活動を図っております。  さらに、これは日本国内だけでなく、先日実はABU、アジア放送連合の仲間たちを、NHKに集まってもらいまして、この日本国の災害に対する取組、これは政府レベルでございますが、そういうものに連動して、放送機関として、特に公共放送機関としてどのような役割を果たすべきかということを、NHKのノウハウあるいはいろいろな放送にかかわるメカニズム、そういうところをお互いに知っていただくようなセミナーといいますか、これを設けております。こういうことによって、昨年暮れに起きましたスマトラ沖の大きな津波災害ございましたけれども、こういうものに対して今後できるだけ被害を小さくする、そういうふうな努力を各ABUの方々もなさっているわけなんですが、少しでもNHKとしてそこにお力添えができればというふうなことで取り組んだわけであります。  つい先日、二十九日ですか、スマトラ沖、もう、また地震が発生しましたけれども、例えばタイの国営放送などは、以前にも増してこういうふうな考え、NHKに来られて勉強なさった成果が出て、それを基にこの災害報道の時間が短縮されたというふうに聞いております。  そういうふうなことで、これからも日本国内だけでなく、アジア太平洋地域あるいはその他の地域に対してもいろいろとNHKのノウハウを提供して、全体のこの災害をいかに被害を少なくするかということを考えてまいりたいと思います。努力してまいります。

景山俊太郎自由民主党

○景山俊太郎君 NHKが信頼を取り戻すためにはいろんな人の意見を聞かなきゃいけないと思います。この問題が起きたときも、たくさんNHKにはいろんな形で国民の皆さん方から意見が寄せられたと思います。  しかし、そういった意見とか要望が会長とか経営者の皆さんとか経営委員の皆さん方のところに果たして本当に届いているのか、みんな聞きおくだけで終わっているんじゃないかと。そういうことであるから、何だかやっぱり事が起こりましても、めり張りが付かずにだらだらだらだら先送り先送りしてきたような感じがいたしております。  それから、そういったことを反省して、今度は来年度から「日曜スタジオパーク」で地域情報番組等いろんな視聴者からの意見、要望をコーナーとして報道するということを言われておりますが、はっきりと、新聞なども読者欄がございますが、NHKにおいてもきちっと番組を作って、こういう意見が来ました、こういう要望がありました、それに対してはこういうふうにフィードバックいたしましたと、いろいろそういうことをきちっとシステム的にやる番組を作られたらどうかと思いますが、この点はどうでしょうか。もしできますれば、永井副会長にお願いいたします。

永井多惠子日本放送協会副会長

○参考人(永井多惠子君) 委員がおっしゃいましたように、今回の改革、再生に向けた第一の柱は、視聴者の目線に立つ、視聴者に向き合うということでございます。  したがいまして、視聴者会議には、先ほども午前中に申し上げましたように、会長自らが出席し、その意見を直接聞いておりますし、その意見の詳細にわたりまして理事会や経営委員会に報告がされております。また、番組審議委員会の意見についても同様でございます。  また、電話などでお寄せいただく御意見、Eメールも含めてでございますけれども、これは一年間におよそ六百万件ございます。こういうものも毎日、日報として今上がってきております。そして、だれでも見ることができます。そして、週間、月間、年間というふうにしてまとめてございます。これらも理事会、経営委員会に報告されております。  多分、委員御指摘の重要な点は、いかにそれが反映されているかと、業務や番組に反映されているかということではないかと思いますが、これは事実、最近非常に反映されてきておりまして、分かりやすい例で言いますと、「冬のソナタ」、韓流のドラマでございますけれども、これはもう再々々放送、皆様からの御要望によりましてこれをやっておりますし、「紅白歌合戦」も初めての再放送をいたしました。これは特別編成でございます。それから、最近、生活の役に立つ「ためしてガッテン」というような番組も非常にお問い合わせが多いんですね。こういうものは、そのプログラムの時間をすべてつぶしまして、そのようなお答えだけをするというような番組も作成いたしました。そのように、いろいろな努力をしております。  それから、「日曜スタジオパーク」というような番組の御指摘が出ましたけれども、確かにあのコーナーで御質問にお答えするというようなところを作っておりますけれども、来年度は、そのような御意見が多ければ、是非その放送時間のすべてを割いて、いろいろな御質問にお答えするというような番組にも挑戦してみたいと思っております。

景山俊太郎自由民主党

○景山俊太郎君 大正十四年に我が国にラジオ放送ができて今年で八十年になります。  しかし、最近は、インターネットであるとか多チャンネルであるとか、もう情報があふれ過ぎるほどあふれております。そういった中で、情報というものはメディアのありのままの事実をそのまま伝えればよいと、価値判断は受け手の側だと、こういう考え方もありますけれども、このような考え方で情報を流しますと、判断できない方々、まあ子供とかいろいろあります、そういう面で教育に非常に大きな影響があると。  そういうことも踏まえて、やはりNHKというのは安全、安心、本当に内容のある番組を今後とも作っていただくよう心から要望して、私の質問を終わります。

山内俊夫自由民主党

○山内俊夫君 今日は朝から受信料の件がほとんど中心になっております。私も、この受信料の件について少し気になる部分がありますので、今日は総務大臣、また橋本会長、二、三の質問をさしていただきます。  その質問の前に、私は実は平成十二年、ああ、平成十四年ですね、総務大臣政務官という立場で東南アジアのテレビ局の事情なんかも視察に行ってまいりました。そのときに、今、景山委員からもお話がありましたように、私はインドネシアへ行ったんですけれども、インドネシアの国営放送、これはスハルト時代に結構国の予算を付けて運営をさしていただいていた。ところが、少し政変がありまして、それ以降、国の予算もなかなか、一ルピア、大体一ドルが一万ルピアぐらいになっていた時代でありますから、大変予算的に苦しいということで予算が随分カットされてきた。新しい政権の下では少しコマーシャル取ったらどうかというような示唆もいただいたんですけれども、もう既にその時代、民放各局が張り付いておりまして、なかなかそこ、スポンサー料を取れるという能力もない。そういった中で、社長と私一時間半ばかり会談をさしていただいたんですけれども、その女性社長が、アメリカでいろいろ教育を受けておられた方で、日本のNHKというのは非常にいいですねと、正に称賛なんですね。実は我々の理想もそこにあるんだけれども、なかなかそこまで到達できない、国民からそれだけの受信料をいただくわけにいかないんだということで、大変苦慮されておりました。  そういった中で、やはりNHKの私は理想的なスタイルで進んできたんじゃないかなと思っております。これはもう世界に向かって胸を張って私は自慢すべきことであろうと思うわけなんですが、国営放送のその総裁ですけれども、今後とも日本のNHKを見習いたい。その中で、先ほど景山先生から話もありましたように、インドネシアというのはちょうどアメリカの東海岸と西海岸ぐらい幅があるわけですね、なかなか通信インフラができておりません。ということで、国民に対してちゃんとしたユニバーサルサービスが、やるにはやっぱり放送が一番いいんだというちゃんと持論を持っておられるんですけれども、なかなか人材も、そして機材もなかなか充実してない。そういった意味で、是非いろんな意味で御協力してほしいという話がありました。私は、その総裁の思いというのは、大変NHKを常にウオッチングしているということをつぶさに感じたわけであります。  さて、その受信料が大変今状態になってきた、これはもう先ほどの皆さん方の質問の中にもあるようでございますけれども、これまでNHKは、国会の審議会の場でも、NHKの存在、組織というものは最も理想的な性善説に立った組織である、強制力も罰則もない、そして信頼関係で成り立っていますよという、その信頼関係が少し危うくなってきたなということで先ほど指摘もあったんですけれども、私は、このNHKの受信料というものについて少し科学的というか少し分析をしてみた。後ほどまた申し上げますけれども、この受信料制度をそろそろ性善説から、悪いけれども少し性悪説にシフトしなきゃいけないのかなという気がいたします。  その中で、総務大臣、実は三月九日、参議院の予算委員会の中で、受信料納付義務化などを検討すべきだというようなことを発言されておりますが、その真意というものを少しもう一度お聞かせいただけたらと思います。

麻生太郎自由民主党総務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 御存じのように、今現行の受信料制度というものは、インドネシアの話にも言われますように、受信契約を、締結義務制みたいなものでして、罰則規定が付いてないというので、これまでほとんどの家庭でこういったものを納めていただく形で成り立ってきたけれども、ちいとモラルの意味からも倫理観からも少し変わってきているのではないか。  今回のあれで一番やっぱり大きかったのは、先ほど高橋先生だったか内藤先生だったかの御質問にもあったと思いますが、払わなくてもええのかということが全国に知れ渡ったところが最大の今回の問題だったと、私はそう思っております。払わなくてもいいんならおれも払うのをというのが出てくるというところが一番問題なんだと思うんですが。  ただ、やっぱり今言われましたように、やっぱり受信料制度というのでこれだけこれまで営々と、それこそ八十年近くにわたってやってきたものでもありますので、これは国営にするとか、今技術がいろいろ進歩しましたんで、双方向での、先ほど橋本会長からの話で双方向ができたことになりますので、スクランブル掛けられるとかいろんなこと、やり方は、今技術的にはできると思いますし、やり方もほかにもいろいろあるとは存じますけれども、しかしまずは、基本的には、これは信頼回復からきちんとスタートをさせて、その上で、いろいろやってみた上での話であって、この間の三月九日の答弁の御指摘もありましたけれども、あの答弁を読み返してみましても、やっぱり直ちに今別の方法でやると申し上げているわけではありませんので、いろいろ検討して、諸外国、いろいろ例もありますので、更に検討してみる必要はあろうとは存じますけれども、直ちにこの受信料義務締結制度、義務制というのを、受信料締結義務制というのを廃棄して別のにやろうということを考えているわけではございません。

山内俊夫自由民主党

○山内俊夫君 ありがとうございました。  そこで、橋本会長に質問をさせていただきたいんですけれども、NHKは性善説に基づいた信頼関係で成り立っていたんだということなんですけれども、それが少し揺らぎ始めた、これが果たしてそのまま継続的にやれるかどうかという疑問もあるということなんで、有識者懇談会という、なるものを設置しまして、このデジタル時代にふさわしい公共放送の在り方というものを、公平負担という原点、これに資する受信料体系はどうしたらいいものかということをどうも検討されておいでになりますが、どんなテーマで、いつから、そしてどのような人々が参加をして議論するのか、そして結論はいつ出されるのか、この辺りを少しお知らせいただければと思います。

橋本元一日本放送協会会長

○参考人(橋本元一君) おっしゃるとおり、もうこの昨今の社会的状況の中でそのような検討を進める必要が痛切に感じております。  この有識者懇談会でテーマとすることは大きく二つあろうかと思います。一つは、やはりデジタル時代になった時点で公共放送としてどのような役割が果たせるだろうかというふうなことでございます。それから二点目は、やはり公平でまた合理的な受信料を収納する体系といいますか、手段も含めてどのようなことがあるかということが二つ目の大きなテーマであろうかと思います。  このような点につきまして、やはり学界の方々、経済界の方々、あるいは教育界の方々等々、幅広い有識者の方々にお集まりいただきまして、およそ十数名というふうなことになろうかと思いますけれども、早ければ五月の連休明けとか、そういうところから早めに、年内とかいうところでこの意見をまとめていただければというふうに期待してございます。

山内俊夫自由民主党

○山内俊夫君 私は、もう日本の公共放送、特に国営じゃない日本独自のこのシステムで八十年間、すばらしくNHKという信頼を高めてこられた放送局に対して確かに信頼性が揺らいでいるということで、これは時代の大きな変わり目かなと思っております。  是非、スクランブルを掛けるとか、いろんな新しい仕組みが私は考えられると思いますから、その有識懇談会の中でしっかりと議論をしていただきたい。そんなに急ぐ必要はありません。まだまだ地上サイマル放送も続いておりますし、デジタル化されるのは二〇一二年ぐらいになろうと思うんですがね、それまでにしっかりとした新しいNHKの在り方ということを考えていただけたらと思います。  さて、そうですね、まずこの受信料を支払う必要があるんだというその要するに精神的な義務というんですね、これは私は日本人というのは非常にまじめだなと思っております。というのは、少し私も独自のデータを調べまして、各国、じゃほかの国はどうなっているんだろうということを調べてみました。そうしましたら、例えばイギリスはほぼNHKと同じぐらい、大体年間七千四百億ですから、NHKの六千七百億とほぼ変わらない。その中で、受信料というのはこれは二万四千円ですから、NHKの二万六千円とほぼ、これもほぼ近い。そして、徴収方法が違うんですね。これは徴収会社で集めております。  そして、私はこのやっぱりイギリスとかヨーロッパ諸国というのは、性悪説というのはおかしいんですけれども、やはりペナルティーというのはしっかりしているなと思いますね。  例えば、未払件数が、これイギリスの場合、三十七万件発生しております、年間で。受理が大体十五万件。この中で支払を拒否している人たちというのは刑務所に収監しているんです。これ三百二、三十名の方は税務署へ収監している。ちなみに、フランスはどうだと調べてみますと、フランスは経済財政産業省、これ予算局が受信担当しているわけなんですね。そして、司法機関で税務署の支払命令というのが出ます。これ百万件ぐらい年間出ておりまして、最終回収率は九五%。じゃ、NHKはどうなんだというと、NHKはほぼ九八%以上確保しておる。私は、この強制力もペナルティーもない日本の社会というのは、これ正に世界の誇れるシステムであるし、民族性があるんじゃないかなと思っております。ただ、それがどうも最近薄れてきたと。この現実はしっかりとやはり受け止めておかなきゃいけないな。  こうなってくると、いや、おれはNHKを見たくないんだという人もいます。今回の受信料拒否をしている人たちも、そういう人もいます。不祥事だから、不祥事をやっているからおれは払いたくないという人もいます。けれども、少し不払的な人も随分おいでになるんですね。この際うまくこれに乗っかっちゃって、おれも払いたくないよというようなことも、人の中にいると思います。私は、そういう人たちとちゃんとまじめに払っている人たちの受信料の公平性、これを確保するために、やはり今後、NHKも我々国民も、しっかりとこの誇れるNHK、我々が大事にすべきこのNHKを、本当に未来永続的にいい番組を作っていただいて、それこそデジタルアーカイブ構想にきっちりと、何百年も残せるような番組作りをやっていただきたいので、その辺りの会長の思いと今後の展開に対する考え方ということをお知らせいただきたいと思います。

橋本元一日本放送協会会長

○参考人(橋本元一君) おっしゃいますとおり、NHK、大変これまで御信頼いただいてまいりました。これはひとえに受信料制度のおかげと考えております。  やはり受信料制度は、財政的な独立性といいますか、そういう面だけでなくて、放送の面での自主自律、こういうものを守る、それから番組の面でも、やはり単なる面白さといいますか、視聴率だけにとらわれない放送ができるというこの番組の一種主体性といいますか、こういうふうなものを守るために大変、この受信料制度でなければできなかったというふうなことでございますし、このような受信料制度を過去守ってくださった日本の国民・視聴者の方々というのは大変我々感謝するところであります。  しかし、このような形が多少なりとも崩れてまいりまして、やはりいろいろメディアが多様化してくる、それから情報そのものもいろいろはんらんしてくる中で、やはり変えるべきは変え、変えてはいけない心の部分は変えない、そういうふうな気持ちでやはり新しい合理的な収納の在り方、こういう面については今後検討し、ただしNHKとして守るべき番組の基本、こういうところは継続して強く守ってまいりたいと思っております。

山内俊夫自由民主党

○山内俊夫君 もう最後になりますけれども、質問じゃありません、私の感想も少し述べさせていただけたらと思います。  私も、ちょうど六年前に情報通信委員会に所属いたしまして、当時のNHK会長ともこの予算のことについてもお話をさせていただきました。私、個人的には、しっかりといい番組を作ると、これはもう大前提であります、そして受信料の値上げをしないような経営努力してほしい。  その中で、私は、副次収入が非常に少ないな、もう少し副次収入上げたらいいんではないか。いろいろ障害もあるようでありますけれども、あの当時ちょうど「だんご三兄弟」というのが随分ヒットいたしまして、それだけで十二億ぐらいの特別収入があったということも聞いておりますけれども、そういった副次収入努力ということも今後十分検討していただきたい。そして、NHKが今まで培ってきたノウハウ、映像のストック、これもできるだけ、ある程度稼ぎながら、国民に安く、いい番組を提供していただきたい、こんな思い一杯であります。  どうぞ、新会長の下でしっかりとNHKを支えていただくこともお願いいたしまして、私の質問終わらせていただきます。ありがとうございました。

椎名一保自由民主党

○椎名一保君 自由民主党の椎名一保でございます。お許しをいただきまして質問をさせていただきたいと思います。  今朝から我が党、また他党の委員の皆さん方からかなり厳しい御意見が出されまして、またそれに対して真摯にお答えをいただいておりまして、私も何点かお伺い、質問を用意しておったんですけれども、ただいまの山内委員の中にもございましたけれども、やっぱり受信料の、受信料の徴収制度、何のペナルティーもなくて毎年六千、七千億近いお金を国民が出してくれる。まあ公金とかいろいろ言われ方をされておりますけれども、今の時代ですから、これは内容が良くなければ、これはもう国民は払ってくれませんよね。制度で公共放送としてNHKがあるからとか、ないからとかという問題では私はないと思います。  その点につきましては、私もこれで三年目になり、総務委員会は三年目になりますけれども、NHKの番組につきましては大変評価をしておる一人でございます。ちなみに、私はほとんどNHK以外の番組は見ないことにしております、まあたまには見ますけれども。ですから、もうもちろん番組を、番組を大切にするということがもちろん一番大切なことであって、そしてまた今、山内さんがおっしゃられたように、国民皆年金、皆医療保険、世界に秀でた、ほかの国がまねしようと思っても、戦勝国のアメリカがまねしようと思ってもできないこれらの制度をしっかりと国民が守ってきた、そういう国民性、それを裏切らないように是非とも、コンプライアンスの強化ということをおっしゃっておられますけれども、本当に頑張ってください。  今回の一連の不祥事を起こした人たちは、私はもう、まあちょっと言葉はきついかもしれませんけれども、あらゆることで万死に値するような罪を犯したんではないかと私は思っております。厳しい経営姿勢を貫いていただきたいと思う次第でございます。  私は今回予算委員をやらせていただきまして、その予算委員会の公聴会で教育関係の方に来ていただきまして、参考人に来ていただきましてお話をお伺いしたんですけれども、お一方は東京都の区立の中学校で現場で苦労されている校長先生、またもうお一方は広島県の方の方なんですけれども、共通して、公立というよりも、小中学生の、何というんですか、学力が落ちてきた、学校に対する信頼感を失わせしめた原因の一つ、大きな原因としてテレビがあるということを最新の資料でお教えいただいたわけでございますけれども、一年間で授業を受ける時間よりも、お二方が提示された資料によりますと、テレビを見る時間の方が多いんです。  基本的に、報道ニュース番組というのは、いろいろ御意見があるかと思いますけれども、ジャーナリズムというものがきちっと機能して、公正公平、正義というそのフィルターを通じて、何というんですか、内容が、番組が流されるわけですけれども、報道以外の、今、今風に言われる重い軽いの軽カルチャーというような、まあエンタメ路線とかという、非常に僣越ですけれども、そういうようなものが多くて、そういったものに対してはこれはなかなか、いろいろテレビ、放送、メディア界でいろいろ話合いはしているんでしょうけれども、なかなか、いいものも悪いものも垂れ流し状態になっていると。  ですから、そういったところから受けるやはり悪影響の方が多くなってきてしまっているというようなことをおっしゃっておられたんですけれども、まずこのことにつきまして総務大臣と会長の御意見をお伺いしたいと思います。

麻生太郎自由民主党総務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 予算委員会の公聴会のときの話だったと記憶しますが、今、小学校五年生ぐらいを対象にいたしますと、小学校での授業というものの時間総数は年間で七百八時間ということになっております。それに対してテレビを見ている時間はどうかというと、一日二時間から三時間ぐらい見ているという人の比率というのは、男の子で六二%、女の子で五三%に達しておりますから、ほぼ半分以上ということになろうと存じますが、それを三百六十五を掛けますと七百三十時間から千九十五時間ということになりますので、これは明らかにテレビを見ている時間の方が授業というものを受けて座って、まあ最近座っていないのが一杯います、いるそうですが、授業で、学校で授業を聞いている時間の絶対数よりはテレビを見ている時間の絶対数の方が多い。これは事実の、統計でこのようになっております。  どういう番組をよく見ているのかという調査によれば、一番バラエティー、お笑い、コント、二番ドラマ、三番アニメ、漫画ということで、これほとんど占めるんですが、今のは男の子の方で、女の子は一にドラマ、二に歌、音楽番組、三がバラエティー、お笑い、コントと、これ順番が少し入れ替わっておりますが、これがいずれも六〇%、それから五〇%を超える数字になっておるというのが実態で、これは二〇〇一年から二〇〇四年までにかけてやりました小学校五年生七百二十一名を対象にした数字であります。  そういった実態を踏まえますと、やっぱり家庭においてテレビというものの与える影響というのは、これは椎名先生御指摘のように極めて大きいと思わなければならぬところなんだと思いますので、そういった意味では、これは放送事業者の役割というものを、今言われたお笑いとかなんとかいう部分というのが多分コストが安いからとか視聴率が高いからという理由だけによっていく部分というのは、これは民間としては、ある程度稼がなしゃあない、広告を取らねばならぬ、視聴率をというところが非常に大きな要素なんだとは思いますが。  先ほど冒頭に言われましたように、NHKしか見ないというほど私ちょっと偏っていないんですが、もうちょっといろいろ見ると思いますけれども、少なくとも私どもは、やっぱりNHKのニュースとか、やっぱり先ほどの災害等々の番組、また海外のBSやら含めていろいろ見ている部分は確かにございますけれども、子供があれ見るかと言われるとなかなかそうでないのではないか。しかも、一部屋に一台、子供用の部屋があってテレビがあってということになると、ますますそういったことになってまいりますので。  公共の電波を少なくとも占有している立場におられる民放の方々も、これはその場を占有しておるわけですから、それが与える影響については、利益だけを追い求められるのはいかがなものかということになりますので、少し考え方というものは、その影響について非常に大きな影響を与えるという自覚の上で、それがどのような国民にメリット、デメリットを与えるかということに対する配慮というものがないと、この種の話は今後とも成り立っていかないということのように感じております。

橋本元一日本放送協会会長

○参考人(橋本元一君) NHKとしても、やはりテレビが青少年、幼児等に与える影響というのは大変大きなものだと考えております。先ほども話がありましたように、やはりNHKの公共放送法としての役目として、やはりこのような青少年、幼児向け、次代を担う子供たちの健全な教育、こういうところに力を一層注いでまいりたいと思いますし、現在教育チャンネルで主に行っていますが、「にほんごであそぼ」あるいは「からだであそぼ」、このような番組等、大変子供たちからも好評、子供だけでなくお母さんも含めて好評というふうなことで、このような幼児、青少年向けの番組を今後も健全な教育のために提供してまいりたいというふうに考えております。

椎名一保自由民主党

○椎名一保君 NHKから青少年問題への放送対応ということでいろいろ資料をいただいておりまして、拝見をしておりまして、こんなにやっておられるのかなという思いを持っておるんですけれども、やっぱり人間のさがとして、どうしても余暇は楽しいことをしていたいという、思いますね。メディアはそれに、利益至上主義ではないんですけれども、大臣おっしゃるとおり、利益を上げなければ、正に株主に利益を保障しなきゃならぬわけですから、そういうことにどうしても走りがちになる。やっぱりNHKが必要なんですよ、本当に。  国民の権利として、憲法二十一条で表現の自由と言論の自由とかという権利があります。また、同じように、その十二条では権利の内容を戒めておるわけでございますけれども、冒頭申し上げましたとおり、報道につきましてはジャーナリズムというものがきちっと機能しますけれども、それ以外のものには、ものはなかなかそういったものがないと。ですから、今憲法問題もいろいろ議論されておりますけれども、これも非常に大変重要なことではないかと思いますけれども、何はともあれ現場で、正に水際でそこら辺のことを、倫理を支えて、健全な青少年の教育に貢献していただけるように、経営の刷新ももちろんですけれども、より一層教育番組への子供たち、子供たちはどう考えるかなということをもうすべての番組の基本に置いて番組編成をしていただけるようにお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

長谷川憲正自由民主党

○長谷川憲正君 自由民主党の長谷川憲正でございます。  今朝ほど来、NHKの不祥事をめぐる大変厳しい御指摘が各委員からなされております。私も、この不祥事に対しましてはNHK全体としてしっかりお取組をいただかなければいけない、当然そう思うわけでありますけれども、同時に私、心配する部分があります。反省は必要ですし、改善も必要です。しかし、その余りに目が内向きになり過ぎましてNHK本来の役割を見失うようなことがあってはならないと、つくづくそう思う次第であります。  私は、各委員の御指摘も、大変きつい御指摘ではありましたけれども、NHKがもうなくなっていいとか、民間放送になってしまえばいいとか、あるいは幹部が総退陣すればいいとか、そんなことを言っているのではないと。これはもうみんな温かい愛のむちだというふうに私は思っているわけでありまして、どうぞ直すべきところは決然として直していただくと同時に、守るべきところはしっかり守って、そしてこれ、今年放送開始八十年でございますけれども、この積み重ねてきた過去の歴史に対して自信を持って、また新しい未来をつくっていただきたいと、こう思う次第でございます。  そういう意味で、NHKの本来の役割であります公共放送、公共の目的のためにある放送局だということについて幾つかお尋ねをさせていただきたいと思うわけでございますが、まずは大臣に、民放各社あるわけです。大臣も民放もごらんになるということでございますけれども、こういう時代に依然として公共放送たるNHKが存在をする、その意義について御見識をお伺いしたいと思います。

麻生太郎自由民主党総務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 長谷川先生御指摘のように、日本の場合は民放とNHKというものが両存、併存していて、お互いにいろいろな意味で切磋琢磨してきておられるんだと思いますが、NHKの場合は、やっぱり広告主という意向に全然関係なく、堂々ときちんと話ができるというメリットが一つ。  それから、視聴率というものからいったら、やっぱり大衆の関心を持つものに、どうしたってそっちに集中するんですが、世の中、スポーツ、芸能を含めまして、世の中のいわゆるスポットを浴びてない分野というのが一杯ありますんで、そこらの部分にスポットを当てることによってそこの部分がえらくにぎやかに、地方の芸能を含めて、ちょっと名前、特定の名前を言うと具合悪いと思いますが、特定の地域にあります昔からの伝統、文化等々生き返らせた、一杯あると思いますが、そういったこともあると思いますが。  また、この間、愛知博でしたっけ、愛知万博、愛知万博のあのスーパーハイビジョンの技術とか、視聴覚というか、聴覚の障害の多い高齢者用に字幕で出てくるテレビの、いわゆる音をゆっくりしゃべるとか、ああいったのはまず民放じゃ絶対やらぬと思いますね。もうからぬもの、こういったものやったって。だから、こういったものは全部NHKの技術の、放送技術というのは全部NHKの技術によっているところというものだと、私にはそういう感じがいたしますんで。  少なくとも、このNHKの六千四百の見ていて思いますことは、ここは給料安いですな。私は、元経営者から見ますと他社に比べてここは給料安いなという感じがするんですけれども、それでやっぱり頑張る何かがあるんだと思うんですね。それはやっぱりおれたちがやっているという一種の意識、プライドみたいのがおありになるんだということなんだと思いますんで、ここは今後とも大事にされて、育てていくというのが大事なところだと思いますんで、私はNHKというものの存在意義は極めて大きなものだと、私はそう思っております。

長谷川憲正自由民主党

○長谷川憲正君 大臣のお話を伺いまして、私もなるほど、なるほどと今お聞きをしておったわけであります。  公共的な役割あるいは果たしている貢献度というのは、なかなか、派手なものじゃありませんから、視聴者の目からごらんになっても見えにくい部分はあると思うんです。私は、今日の質問のために改めて放送法というのを読み直してみて、よく自分でも考えてみたんですけれども、一般放送事業者、いわゆる民間放送の人たちも含めて、放送局というのは非常に大きな公共的な使命をそれぞれ負っているわけですが、その中でもプラスアルファとしてNHKが国民の受信料というものに支えられて公共放送として存在する、それはやはり大変大きなそこに役割があるからそういうふうになっているわけですね。  橋本新会長、会長として御就任になられて、このNHKの公共放送としての役割についてお考えになるところが随分大きいと思いますけれども、自覚と申しましょうか、これからに向けての決意と申しましょうか、おありでしたらお聞きをしたいと思います。

橋本元一日本放送協会会長

○参考人(橋本元一君) NHKの公共放送としての役割、これは我々もそこに誇りを持ってこれから取り組んでまいりたいと思います。  具体的には、やはりこのような状況の中で、再生NHKを目指してポイントが二つございますが、やはりこれまでどおり公共放送らしい、NHKと民放とという二元体制の中で、これまで日本の中で培ってきた放送文化というものを一層向上させなければいけないと思います。この面ではやはり番組面での充実、これが基本かと思います。あわせて、新生といいますか、再生NHKを築く業務改革、改善、こういうふうな面を行いまして、やはりこの両面併せて、視聴者、国民の信頼を回復してまいりたい。  また、世の中がこれからデジタル化時代というふうなことで変わってまいります。そういう中でも、やはり技術開発あるいは放送面での変わらぬ使命といいますか、こういうものを大事に、公共の福祉といいますか、これに努めてまいりたいというふうに思います。

長谷川憲正自由民主党

○長谷川憲正君 今会長の御決意のほどをいろいろお伺いをしたわけでありますけれども、先ほどからの各委員の御指摘の中で、例えば報道の公正さでありますとか、災害放送の在り方ですとか、放送の教育に与える影響とか、いろいろ御指摘ありました。  私は、公共放送という立場からいいますと、それ以外にも一杯やるべきこと、あるいはやってこられたことあると思うわけですね。例えば、全国あまねく普及をするための御努力とか、弱い人たちの立場を考えた放送とか、あるいは国際的な親善のための御努力とか、地球的課題への取組とか、文化、伝統の保護だとか、いろんなものがあると思うわけでありますけれども。  今年は国際放送開始七十年にたしか当たると思っております。私は、議員になります前に海外に何年かおりましたものですから、この国際放送に殊のほか関心も持ちましたし、単にニュースが得られるというだけじゃなくて、何か日本人としての心の渇きをいやしていただくという意味で非常に大きな効果があったわけでありますけれども、今後の国際放送の在り方、あるいは今取り組んでおられることについて一言お聞きをしたいと思います。

諸星衛日本放送協会理事

○参考人(諸星衛君) お答えします。  NHKの国際放送につきましては、一九三五年、ちょうど七十年前でありますけれども、北米向けに一時間ラジオ放送したのが始まりであります。現在は、テレビ、ラジオ等で放送しております。対象は、国際的に展開しております邦人、あるいは現地の人たち、あるいは旅行業関係者であります。この人たちに対しまして公平で信頼できる報道を続けていく、そしてできれば海外でのライフラインとして利用していただくということで、近年、相当充実してまいりました。最近でも、先ほどから出ておりますように、おとといのスマトラの地震あるいはその前の年末のインド洋での地震などでも相当な貢献をしているものと考えております。  国際放送につきましては、例えば中国、インド等々でも相当強化してまいります、まいっております。私ども、これに負けないようにこれからも充実強化していきたいというふうに考えております。

長谷川憲正自由民主党

○長谷川憲正君 ありがとうございました。  先ほど大臣、愛知万博に触れられまして、新しい技術の展示があるというお話をお聞きしましたけれども、私もハイビジョンすばらしいなというふうに思っておりまして、これはスーパーハイビジョン、見たことありませんが、どんな具合になるのかなというふうにも思いますし、デジタル技術がどんどん進歩をしまして放送も新しい発展を迎えようとしているわけでありますが、これもNHKのリーダーシップというものが随分あったように思うわけであります。  会長は技術畑の御出身でもございますし、公共放送としての技術分野、技術開発についての貢献などについてもお聞かせいただければと思いますが。

橋本元一日本放送協会会長

○参考人(橋本元一君) NHKの放送技術ということになりますと、やはりまず第一に考えておりますのは、日本の放送技術界全般にわたってこれが使われる、それを通じて視聴者・国民の方々に放送の良さといいますか、進歩を感じてもらいたいという思いでいろいろな技術を研究開発しております。  元々、NHKだけでこのようなインフラというものも、技術開発というのは難しいんでありますが、最近はいろんな業界の方々との連携、まあ学界とか、そういうところも含めた連携もできております。当然、民放さんの技術者も参加してまいっております。それから、海外の放送事業者との連携、こういうふうなものを通じまして、放送技術が放送番組そのものの向上に資するだけでなくて、産業面とか医療面とかいろんな場面に活用される、そういうふうなことで総合的に日本の社会のために貢献できればというふうに望んで取り組んでおります。

長谷川憲正自由民主党

○長谷川憲正君 ありがとうございます。  NHK、公共放送としていろんなところに、見えないところに力を注いで日本の放送の全体の向上のために努力をしておられるということでありますけれども、その公共放送を支えているのが、先ほど来話があります受信料の制度であります。  私も、罰則がないのにこれだけ多くの国民がきちんと受信料を払って、そしてこの公共放送を支えてきているこの仕組みというのは大したものだなと、これは日本の文化と言ってもいいんじゃないかというふうにも思っているものでありまして、できることならこの制度をしっかりこれからも守っていくべきではないかというふうに思っておりますが、そのためには何としても視聴者の皆さんの協力が要るわけですね。  ですから、単に番組を見て、もちろんいいとか悪いとかいろいろ批判もありましょうし、それから不祥事に対しては、けしからぬ、おしかりも一杯あろうと思いますけれども、それを超えて、みんなの公共放送をみんなで守るんだ、育てるんだという私は国民の皆さんのもう一段の御理解、御協力というものが是非必要だというふうに思うわけであります。  そこで、山本副大臣おられますので、ちょっとお尋ねなんですけれども、各国でも、公共放送を支えるために受信料の仕組み、日本とはまた違ったいろいろ仕組みがあると思いますけれども、大変努力をしていると思うわけでございますけれども、そういったものについて大変お詳しいと思いますので、それを踏まえて、この日本の受信料制度についてどのようにお考えか、専門的お立場からお教えをいただければと思いますが。

山本公一自由民主党総務副大臣

○副大臣(山本公一君) 先生御指摘のように、そしてまた御承知のように、各国においては公共放送の受信料等について様々な形態を取っていることは御承知のとおりだろうというふうに思っております。ほとんどの国が罰則付きで受信料を徴収をしているというところもございますし、電気料金と一緒に徴収をしたり、税と一緒に徴収をしたりと、様々な形で徴収をいたしているわけでございますが、NHKの場合は、今先生御指摘のように、はっきり申し上げると、どっちか言いますと善意に基づいていただいておるということなんだろうというふうに思っております。  ただ、私はNHKにいつも申し上げておりますのは、国民の皆さん方から聴視料を、受信料をいただくということは、言ってみればペイチャンネルの、ペイチャンネルの料金をいただいているのと同じことじゃないですかと。ペイチャンネルの民間のおやりになっているのは、いい番組を提供をして、その代価としていわゆる料金をいただいている。NHKも同じですよと。いい番組を提供して、国民の皆様方が気持ち良く支払っていただく、そういう受信料であっていただきたいなというふうにかねがね申しております。  各国でもいろんな制度がありますけれども、私は今、日本の受信料制度というのはいい制度だというふうに思っておりますので、これからも続けていっていただきたいと、かように思っております。

長谷川憲正自由民主党

○長谷川憲正君 ありがとうございます。  もう時間がなくなってまいりましたので締めくくりたいと思いますけれども、そういった善意の受信料に支えられて、そして公共放送たるNHK、八十年を迎えられて、これからまた新たな飛躍を期していかなきゃならぬわけでありますけれども、そのためにもやはり、幹部だけでなくて、職員の皆さんが一丸となって日本の受信料制度の本来の意義というものをよく理解していただいて、これ、受信者の皆さんの、視聴者の皆さんの正に理解と納得がなければ発展しないんだということ、そしてそのためには、何よりもいい番組を作り、そしてNHKに期待されている多くの公共的使命を果たしていくんだ、こういう理解が職員の皆さんに行き渡ることだと思うわけであります。私は、職員の皆さんへのそういう意味での訓練と申しましょうか、理解を深めるための御努力というのはいろいろ事務的にもやっておられると思うわけでございますけれども、ここは最後に、会長のNHK打って一丸となったお取組についてのお考えをお聞きをして、終わりたいと思います。簡潔にお願いします。

橋本元一日本放送協会会長

○参考人(橋本元一君) やはり、この再生NHKということになりますと、役職員一体となって、一丸となってこの改革を推進する必要ございますし、また、先ほど来ありました、放送番組等も誇りを持って制作し放送していくというふうなことを含めて、自信を持ってやる。その一方では、やはり放送人としての倫理意識、あるいは受信料を公金としてしっかり認識する公金意識、こういうところにつきましては、やはり研修あるいはモラルアップのための対話活動、こういうところに力を注いで、風通し良く新しいNHK目指して頑張っていきたいと思います。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 民主党・新緑風会の高橋千秋でございます。午前に引き続いて質問をさしていただきます。  先ほど、自民党の各委員から、受信料の話も含めて番組のこともいろいろ質問がございました。私も、小さいころ、まだテレビが家には、一軒の家に一台テレビがあればいいころ、チャンネル権というのがありまして、大体がそこの家の家長が、まあ普通父親がチャンネル権を持っておりまして、私たちは民放を見たいときもおやじはNHKにすぐチャンネルを変えてしまう、NHKを見ていれば頭が良くなるんだと、そういう時代があったことを覚えております。ここにおられる多くの方々はそういう経験をされておられるんではないかなと思いますが、残念ながら、私も含めて父親の権限は随分小さくなってしまいましたが、その当時のことを考えると、NHKというのは、何もNHKを見ていれば頭が良くなるという話は、NHKはちゃんとすばらしい番組を放映をして、NHKがやっていることは間違いがない。  先ほど、ぐらっと来たらNHKという話がありましたが、今ぐらっと来ているのはNHKでございまして、我々とすれば、非常に残念な状態になっていることを憂えている。NHKが要らないと言っているわけではなくて、やはり私たちが小さいころのそういう信頼されるNHKになっていただきたい、それが先ほどから出ている性善説の話だと思います。  つい最近まで、日本の国民の方は九割を超える方が、先ほどから話があったように、罰則がないのに受信料を払ってこられた。まあ月々二千数百円、年間にすると二万円というのは結構大きな金額であります。しかし、嫌々かも分かりませんが、多くの国民の方はそれを払ってこられた。それはやはり、先ほど申しましたように、信頼というものがあった上で成り立ってきた制度だというふうに思います。今回の事件をきっかけに、先ほど悪い知恵を授けたというような話もありましたけれども、それはちゃんと情報を与えていなかったということであって、そういう制度の不備がそこに出てきたんだ、国民が分かったんだというふうに思います。その意味で、この受信料の仕組みがいつまでもつか分かりませんけれども、私はそろそろこれについても考え直していかなければいけない時代に来ていると思います。  午前中にその七十万件の受信料の支払拒否の話をさしていただきましたが、先ほど話もありましたが、その当初の予算よりも二十万件増えて四十億円の減収が更に増えるという、そういうことになったときにコスト、経費を削減をするというお話がございました。  簡潔にお願いをしたいんですが、いつごろそれを出されるのか、そして具体的にどういうことを考えておられるのか、簡潔にお答えいただけますでしょうか。

和崎信哉日本放送協会理事

○参考人(和崎信哉君) お答えいたします。  先生御指摘のように、七十万件程度になるという具合に見込んでおりますが、まず私どもはやるべきなのは、先ほどから御説明しておりますように、十七年度の事業計画で示しました改革と再生ということの取組を視聴者の方にまず見える構図を作って、NHKは変わったなということを感じてもらうのが第一だと思っております。その上で、今回拒否をされたりあるいは保留をされた方から、いや、それじゃ払ってやろうという構図を作らないことには駄目だという具合に考えております。  そういう意味で、この四月以降、新しい年度では、まず支払拒否とか保留というものについていかに早く歯止めを掛けるか。すなわち、信頼していただける、やっぱりNHKだねと思っていただけるような構図を作るというのがまず第一だと思っています。  ただ、具体的に、年度が始まってそれでもまだ膨らんでいくというような構図になれば、御指摘のような形の更なる経費の節減、既に今年度出しました予算では二百十三億の経費節減を行っておりますが、それに加えた経費節減をやらざるを得ないと思っていますが、それは五月とか六月、年度が変わってからの具体的な状況を見ながら迅速に対応はしていきたいと思っています。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 午前中の大臣の答弁の中で、まだ三か月しかたっていないというお話がありました。しかし、その三か月の間に何十万件という支払拒否が起きたわけで、私は、まだ三か月ではなくて、もう三か月たったわけであります。その間にコスト削減の具体的な検討も多分されているんだろうと思うんですが、まだ今様子を見ているという、そういうレベルではないんじゃないでしょうか。  もっと具体的に、もっと素早く出していかない限り、これは国民の、先ほどの性善説の話ありましたが、国民の善意、善意、まあ言わば善意で払っているわけでありますけれども、それがだんだん揺らいでくる。この三か月の間にどんどんどんどん揺らいできた。これを歯止めを掛けるには、そんな悠長なことを言っているんではなくて、今正にこの年度替わりのときに、チャンスでありますから、午前中に言いましたけれども、このチャンスを生かすというのが私はNHKに必要なんだろうというふうに思います。それの意識が私は非常に欠けているんじゃないでしょうか、そう思います。  普通の企業であれば、このような予算でもし予算案を組んで、収入が減ってくる見込みをどうなるか見てからコスト削減を考えるなんて、そんなやり方が通用するでしょうか。麻生大臣は会社経営者でもございましたけれども、そんな経営をやっていたら、私、会社つぶれていくと思うんです。そうではなくて、やはり先手先手を打っていくということが大変重要だと思いますが、そこのコスト削減も含めて、会長、いかがお考えでございましょうか。

橋本元一日本放送協会会長

○参考人(橋本元一君) 実際には、新年度番組もうスタートするということでありますが、中でも番組経費の削減ということでいえば、既にある、例えば「シルクロード」というふうな番組なんかがそうなんですが、二十五年前の番組等も併用しながら番組を作っていく、そういうふうな編成上の工夫を加えております。  それから、実際に……

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 簡潔にお願いします。

橋本元一日本放送協会会長

○参考人(橋本元一君) 番組制作にかかわる出演者といいますか、あるいは放送台本の作り方、こういうところについても一つ一つ点検しながら番組を制作する経費を切り詰めているところであります。あるいは、実際にいろいろシステム等の道具を購入する場合等も競争契約、あるいは新技術の開発等も含めて、現在、そういう節減努力というのは継続、もう既に取り込みながら継続して実施しているところでありますし、これからも引き続きこういうことは継続して経費圧縮に努めてまいりたいと思っています。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 そういう意向は分かるんです。海老沢会長から会長替わられて、大変な、表面に立って大変厳しい立場におられるということはよく分かりますけれども、私は今の午前中からのいろんな答弁も聞いていて、やる気、思いは分かるんですが、具体的なものがほとんど出ておりません。企業とすれば、やはり具体的なものを出していかなければならない。NHKというのは公共放送ではあるけれども、企業、一つの組織だと思います。その意味でいろんな策を講じていかなければならないんですが、企業として成り立っていないような感じがいたします。  昨年夏に、今回のこの受信料拒否の発端となってきたいろいろな不祥事が立て続けに起こりました。先ほど番組のコスト削減の話もありましたけれども、いろいろ調べると、一応形は内部でチェックをする二重の体制がつくられていたり、チーフプロデューサーの話でありますが、でありますが、結果的にはほとんど一人の人が全部金を使っているようなシステムがそのまま使われておりました。こういう部分も当然組織として考えていかなければならないと思いますけれども、いろいろ見ると、随分、何人かの方が懲戒解雇になっておるんですね、NHKの中で。  しかし、例えばソウル支局長の問題でいえば、ソウル支局で使い込みをして、それがばれて日本に戻されて、普通であればそれだけで懲戒解雇になる事案でありましょうが、一遍日本に戻って、ほとぼりが冷めたらまたソウル支局に戻って同じ仕事をしておったと。マスコミが騒いで慌てて、またこれは懲戒免職にしたのかどうか私は詳しくは知りませんが、そのほかのいろんな不祥事をやった人に対しても懲戒免職を、解職をしております。  しかし、規定を見ると、この懲戒解雇をしている人に退職金払っているんですよね。規定の中に、懲戒解雇でも退職金は払わないという規定はその中にありません。状況を見て、さっきの答弁じゃありませんが、状況を見て減額することもあるというふうな書き方になっているそうでありますけれども、こういう部分についても私は企業として、普通の社会人としておかしいんじゃないかと。  いろんな部分で不備が企業として、組織としてあると思うんですけれども、こういう部分をもう一気にやっぱり厳しく変えていかない限り先ほどの信頼回復にはならないと思うんですが、いかがでございましょうか。

宮下宣裕日本放送協会理事

○参考人(宮下宣裕君) 今御指摘の懲戒免職の退職金は原則としては払わないということが規定されておりまして、例外として情状がある場合について一定の上限を設けて支払うというふうになっております。  それで、そのことだけではなくて、今御指摘のように、NHKのこういう不祥事に対する対応の厳しさをもっと厳しくすべきだという御指摘ですので、こういう点は厳しく運用するように今後律していきたいというふうに思っております。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 今後と言われていますが、普通、懲戒解雇になって退職金払っている会社なんて聞いたことないですよ。これ九七年から二〇〇一年にかけて受信料を着服した人が懲戒解雇になっていますけれども、しかし、この方々にも退職金を受信料で払っているんですね。おかしな話ですよ。受信料を横領しておいて受信料で退職金払っているなんて、そんな会社がありますか。こういうことをやはりきっちりと厳しくやっていくというのは、これは当たり前のことです。その当たり前のことがNHKの中でできていなかったから多くの方々が怒っているんですよ。  会長が一月に替わられました。海老沢さんが辞められて、その後どっちが顧問になるのを要請したのかは知りません。しかし、それを言う方も受ける方もどうかと思いますけれども、あれで大きなチャンスをまたなくしてしまいました。そのチャンスを是非とも生かすために、やはり普通の組織にならなければならない。その意味で、NHKのやはり猛省を促したいと思いますけれども、こういう不正とかいろんなことに対して普通、普通のと言ったら変ですけれども、企業になっていただきたい。  ただ、今日、おとといぐらいのですが、三菱ふそうの事件で三菱自動車が今大変な危機に陥っています。それから、ダイエーや雪印や西武や、今までこんな悪いことをしないだろうと思っていた企業が悪いことをしたり、いろんな不祥事があって危機的な状況になったり、もう既につぶれている企業もあります。それは、先ほど申しましたように、NHKと同じように信頼があったのにやってしまった、信頼があったのに何なんだという、そういうがっかりした部分からきているんだろうと思うんですね。  その意味で、やはりNHKとしても厳しい対応、それから厳しい経営責任というのを取らなきゃいけないと思うんですが、三菱でいえば前取締役、社長の方々に損害賠償請求をするという記事が出ておりますけれども、私は、今回のこの何十億と減収になったことに対して損害賠償請求にも当たるような事案だと思いますが、前会長含めてそういう責任者に対して損害賠償請求をするというお考えはございませんでしょうか。

橋本元一日本放送協会会長

○参考人(橋本元一君) 現在私ども考えていますのは、やはりこの長い歴史の中でこのような事態になったことは大変重大なことだというふうに受け止めております。しかし、ここに至るまでいろいろ節減努力をこれまでの経営者の方々がなさってまいってきております。具体的に言いますと、長い期間、十年間で一千二十三億円の経費の圧縮とか、当然といえば当然でございますけれども、そういうふうな経費的な削減努力あるいは要員の構図をスリムな形に変える、そういうふうないろんなこれまでの業績ということは当然ございます。  そういう中で、今回のこの事態につきましては、現在、私の力で新規な体制の中で最大限回復してまいりたいというふうなことでございます。この事態の信頼回復というのは私の責任においてこれから全力を懸けてやってまいりたいというふうに考えております。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 これは認識が私は甘いと思うんですよね。その経営陣、今の現経営陣もそうですが、ああいう不祥事が起こった後に、私は不正をやった人にも当然国民は怒っただろうと思うんですが、一番怒って受信料を拒否したのは、その後の処理のまずさに怒ったんだと思うんですよ。そのことが大きな減収にもつながったわけですよ。  どんな企業でもどんな組織でも、やはり多くのいろんな方がおみえになりますから、悪いことを考える方は当然おります。そういう方がいないようにするというのもこれは大事な、内部検査システムや外部監査やいろんなことがあって、それをやるというのは当たり前のことですが、その後の処理が今回のNHKのこの大きな問題に発展をしている、そのことを考えれば前経営陣、前会長に対してもやはりそれだけの責任はあると思います。  三菱自動車でも、その以前の会長たちにそういう損害賠償請求をするということでありますが、その方々が企業に対して貢献しなかったはずがないんです。当然いろんな面で貢献はしています。しかし一方で、判断ミスでいろんな不祥事を起こして、その処理がまずかったから損害賠償請求をするわけです。これは正に今回のNHKの案件と全く同じだと思います。  今、明確な答弁はございませんでしたけれども、前経営陣に対して損害賠償請求はしないということでございますね。イエスかノーかだけお答えください。

橋本元一日本放送協会会長

○参考人(橋本元一君) 考えてございません。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 先ほどコストを考えずにいい番組を作るという話も、いろんなことが出ました。そして、コスト削減をどこかで考えていくという話も出ました。私は、どなたかがおっしゃられましたけれども、職員の賃金を下げてコストを削減するというのは私は最後の話だろうと思います。いろいろNHKの番組制作の中身やふだんのいろんな行動を見ておりますと、随分無駄なお金も使っているように感じられます。他局やいろんな他のメディアの方々からもいろんな批判が出ていることは会長もよく御存じだろうと思います。私は、そういう部分からまず考え直す、コストを削減をしていくというのは私は大事なことだろうと思います。  一方で、報告書を見ると、NHKの子会社が随分あります。三十数社あります。私が勉強不足だったんですが、そのほかにも子会社がまた出資をしている会社が随分あります。当然、NHKに納入している企業もたくさんあって、すごいピラミッド状態になっている中で、いろんな番組制作やいろんなビルの建設やらいろんなことがあると思うんですけれども、それもほとんど情報公開されずに、NHK本体の情報公開は午前、先ほど副会長の方からお話ございましたけれども、子会社、そして孫会社、ひ孫会社、そういうところまで含めた情報公開をやっぱりきっちりしていくべきだろうし、番組一つ一つに対しても情報公開をしていくべきだと思いますが、いかがでございましょうか。

安岡裕幸日本放送協会理事

○参考人(安岡裕幸君) お答えを申し上げます。  今、NHKのいわゆる子会社等と言われるのは三十六ございます。  この三十六の団体についてのいろんな情報公開につきましては、NHKでは、これらすべての子会社等の業務内容であるとか売上高等、毎年度の業務報告書をここで全部記載をいたしまして、NHKとしてホームページで公開をしているということでございます。それから、子会社も自ら情報公開をやっているということでございます。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 それは、数字出すだけだったらだれでもできますよ。中身が分からないんですよ。結局、随契でほとんど出て高い買物をしているんだろうと思います。私は、そういう部分からまずちゃんと見直してコスト削減をしていくべきではないでしょうか、そういうふうに思います。  それから、ああ、結構です、もう。  時間がございませんので、番組の中身についてお伺いをしたいと思います。  先ほどいろいろ編成権の問題という話がありました。自主自律、不偏不党という話もございました。午前中の他党の質問からも番組の事前チェックの話がございましたけれども、衆議院の委員会でもその話が出ました。しかし、衆議院の委員会の中では明確に、事前チェック、事前の説明をしないという、そういう答弁はありませんでした。私は、予算の説明をするということは、これは重要なことです。企業の運営やそういうことに対して政治家に対して説明をする、これは我々が予算を審議するわけでありますから、それは重要なことでありますが、番組等の中身まで説明をする、それは、出演者に対しては当然、その人の取材をして、どういう表現をするかというのは、そういうことを見せるということはあり得ると思いますけれども、全く関係ない人にそういうことを説明をする必要はないと思いますし、それを説明するということは、私はメディアとして自殺行為ではないかというふうに思うんですが、いかがでございましょうか、会長。これは、今後そういうことはしないということでよろしいでしょうか。会長にお伺いをしたいと思います。

橋本元一日本放送協会会長

○参考人(橋本元一君) 番組を左右するようないわゆる編集権、こういうものを左右するようなそういう介入を許すような説明、これは一切しておりませんし、今後ともすることはございません。  やはり、説明という言葉につきましてはいろんなとらえ方があろうかと思いますが、我々必要なこととしてはやはり番組を広報するという、見ていただく、あるいはこの番組のねらい等を概括的に御紹介する広報的な説明という意味では、こういうことは広く視聴者の方々、マスコミの方々、不特定の方にもする必要がございますし、やはりテレビ情報雑誌等にも数か月前には広めております。そういうふうな形でのいわゆる番組広報としては、これはどうしても放送事業としては広報活動としてやってまいりたいと思います。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 問題になった番組については私も見ておりませんし、それがいい、悪いというのは私も評価できません。  しかし、やはり先ほど会長が広報ということで言われました。それは、広報は大事だと思います。それはしなければいけないことだと思います。しかし、事実関係は明確ではありませんけれども、事前に見せてそれを修正をさせたという、そういう報告もあります。これ、コンプライアンス委員会の方にそれが訴えられていると思いますけれども、その後の調査結果はいかがなりましたでしょうか。その報告を簡潔にお願いします。

宮下宣裕日本放送協会理事

○参考人(宮下宣裕君) 今の御質問の中で一つ申し上げておきたいんですが、事前に番組を見せたというようなことは一切ございませんので、そこは事実関係が違いますので、あれします。  コンプライアンスの調査は、一月の十九日に調査結果をまとめまして公表いたしました。それがすべてでございますので、それで結論を得ています。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 三月二十三日に、諸星理事お見えでございますが、インタビューに答え、会見で答えられておりますが、予算と関係しない場合で、ほっておくと混乱を起こす、あるいは誤解を生じかねない場合は、場合によってはこちらから出向いて説明することはあると、ETVの問題はそれに近い、問い合わせがあれば誠意を持ってお答えをするというふうに言われておりますが、このことはどういう意図を持っておられるんでしょうか。

諸星衛日本放送協会理事

○参考人(諸星衛君) この前の記者会見でありますけれども、私が申し上げたのは、いわゆるその伺いを立てるとか、あるいは検閲を受けるというような意味での事前説明はこれまでもやっておりませんし、これからもやらないと、これは貫徹いたしますということを再三申し上げました。  ただ、予算等に関連しまして番組について説明することはありますと。じゃ、それ以外にないのかということになりまして、例えばほっておきますと混乱を招くと、あるいは誤解を招きかねないというようなもの、あるいはあるかもしれないと、そういうことにつきましては、一般の視聴者と同じレベルにおいて、場合によっては説明することがあるということを申し上げました。  いずれにしましても、事前説明についてはこれまでもやっておりませんし、これからもやらないというのが趣旨であります。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 そこの線が明確ではないんですね。混乱を、ほうっておくと混乱を起こすという番組、そのことの基準というのはよく分からないですね。だから、今回の問題になったような部分で、これはほうっておくと混乱を起こすと思って説明をされたのかどうか分かりませんけれども、その辺が明確になっておりません。もう時間があと一分少々になりましたので、それ以上今日は言う時間がございませんけれども。  いろんな部分で、私は、NHKの今回のいろんな混乱を引き起こしているのは、今までの伝統に基づくところはそれはそれで結構ですが、やはり外の人に向かって、基準がよく分からないんですよね。もう、こうなんだというはっきりした部分が分からない。そこがいろんな混乱を引き起こしていると。今回、せっかくの機会ですから、是非ともそういう部分を外部の人によく分かるように明確に示していただきたい。それが今回のこの下げ止まりをできるその唯一の方法だと思います。  そして、先ほど自民党の委員から、理事、替わらなくてもいいということだというようなお話がありましたが、私は替わるべきだと言っておりますので、そのことを申し上げて、私の質問を終わります。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 民主党・新緑風会の櫻井充です。  今日は、NHK予算を中心に質問させていただきたいと思います。  先ほどから受信料の不払についていろいろ数字が出ておりましたが、私がNHKの方からいただいた受信料の、未払と言った方がいいんでしょうか、不払の数字をいただいておりますが、全然違っています。本来、テレビ普及世帯、要するにそこの中で有料契約対象世帯というのが四千三百二十二万世帯あるんだそうです。そこの中の契約率が八〇%ですから、世帯契約数が三千四百七十三万件でしかないと。つまり、実際、非契約で受信料を支払っていない人が実は八百四十九万件あるんじゃないんでしょうか。これは個人だけでして、実は法人の場合もまだございまして、契約対象テレビ設置台数が二百八十六万とこれは仮定されていますが、その中の契約率が七七%で、実は非契約事業所数というのが六十七万件あるんだというのが、これは私はNHKの方からいただいた資料でございます。  要するに、受信料の未払というのは、この間の一連のNHKの不祥事を端にして、そこから減った件数が要するに七十万件であって、実際のところはこれも含めると約一千万件の方が受信料を支払っていないということになるんではないかと思いますが、この点についてまず御説明いただけますでしょうか。

中山壮介日本放送協会理事

○参考人(中山壮介君) 先生御指摘のとおり、総世帯数、いわゆる世帯契約率ですね、これについては十五年度末で世帯契約が八一・三%になっておりまして、約一八・七%の世帯が未契約、残っているということでございます。それから、事業所契約につきましても二百十五万件ということで、契約率は七七%ということで、この契約率の増加につきましてもいろんな努力をしておりますけれども、ここのところの未契約の世帯がなかなか減らないというのが現状でございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 要するに、もう一度確認いたしたいんですが、この未契約者という方々は受信料を支払っていないと、そういうふうに認識してよろしいんですね。

中山壮介日本放送協会理事

○参考人(中山壮介君) この未契約の方々の中には、引っ越しされて契約が変更になる途中にあるとか、いろんな事情がございますけれども、契約率で申し上げますと、先ほど申し上げましたように八一・三%ということになる、契約がないと、まだ未契約であるということです。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 払っていないんでしょう。

中山壮介日本放送協会理事

○参考人(中山壮介君) 未契約なので、受信料支払っていただいていないと。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 払っていないんですよね、はい。  大臣、この数字が本当の数字でございます。つまり、受信料というところの最大の問題はここにあるんではないのかなと。今の受信料の未払というものを二つに私は分けて考えなければいけないと思っています。つまり、一つは、悪意を持って、本来もう払える能力がありながら払っていないという人と、今回のNHKの一連の不祥事があったからその受信料を払っていない人と、二つ大きく分けて考える必要性があると思っています。  その意味において、実は平成十三年度のときには個人の契約率が八二%。これが年々、若干でありますが下がってきて、十七年度の予算では八〇%程度だと見込んでいます。恐らくもっと下がると思います、これは。それから、法人の場合には大体七六%から七七%で推移してきていると。つまり、大体個人でいうと二割の人が未払であると。それから、事業者数、事業所の場合には二十数%の方が未払であるというのは、ここずっと続いていることです。  ですから、これは一連のNHKの不祥事のために起こったことではありませんから、私は今の受信料制度自体に問題があるのではないのかなと、そう考えますけれども、大臣としていかがお考えでございしょう。

麻生太郎自由民主党総務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) よく四十万件、七十万件等々の話は対前年度の話であって、全体の話ではないということはこの種の話の数字を読めばはっきりしておりますので、今御指摘にありました点は前からよく知っているところであります。  それから、今言われました点、何ですか、契約というものはこれはある程度、だれか善意の第三者と言われたかな、善意に基づいてやってこられるというので、まあこれまでずっとやってこられたんだと思うんですね。これまでもやってこられて、大体七、八割というところでやってきておられる。他国の場合は、それは電気料と一緒に回収したりいろんなやり方しているんで、純粋に契約からいったら、その同じようなやり方で一緒に、国税庁と一緒に回収してもらうとか、それはやり方としては、収集する人のコストを切っちゃえばいいじゃないかとかいう話は、これはもう櫻井先生、昔からいろいろあるお話ではあるんです。しかし、いろんな意味でこれは善意の方々の、聴いておられる方々の善意に基づくものだというのを前提にしてこれまでやってきておりますので、このルールが続いてきたということだと思いますので。  私は、今回の場合、今御指摘のとおり、いろんな意味でこれをもっと契約率が七割切るだろう、八割切るだろうというような御意見が、私どもも感じないわけではありませんけれども、しかし、そこのところは先ほど会長以下の執行部の方々が善意で一生懸命やると言っておられますので、まずそれを見た上で、その上でどうするかということは、これは他国いろいろなやり方がありますので、そのやり方が私ども、どなたか、山内先生でしたか、御指摘があっておりましたように、そういった方法もこれは十分に検討する必要もありましょうし、また技術、お詳しいんでありましょうけれども、デジタルということになりますと、これはスクランブルが掛けられる形にもなりますので、いろんなやり方はあろうと存じますけれども。  しかし、今の段階としては、今このただいまの限界としては、私は、従来どおり、まずは基本的にNHKとして一生懸命やるというところからスタートしないと、ちょっといきなり取れないから、今のままでそのままぼんと技術で取り替えちゃうというのはちょっと、それはちょっといかがなものかという感じがいたしますので、検討すべきだとは存じますけれども、今直ちにというつもりはございませんと申し上げております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 私、今回質問するに当たって、いろんな方から御意見がございました。その中で一番多かったのは、まじめに払っている人がばかを見ないようなシステムにしてほしいと、NHKをつぶしてくれとも思っていないし、そういうことを望んでいるわけではないと。ですから、まずそこの公平感というか、そういうものがきちんと担保されるようにしてほしいというのが一番多い内容でございました。  ですから、その点から考えても、これは国民年金なんかと全く同じなんですね。国民年金の未加入の方々は最終的には年金を受け取れないというペナルティーがございます。ただし、この国は生活保護という手厚い制度がございますから、どちらが得なのか分かりませんが、しかし、やはりこういう方々がいる。それから、最近ですと、学校給食の給食費すら本当は払えるのに払わない人たちが出てきているとか、そういったことを考えてくると、やはり制度上もう一回考えなきゃいけないんじゃないのかなと思うんです。  NHKの受信料は徴収している方々が今物すごく苦労されています。つまり、もちろんNHKの問題があるだけの話ではなくて、最初から払う気のない人たちに対して回収に行かれるということの、またこれははっきり言うと、払わない人たちのところにその人たちが行っていることの方が人件費としてコストが掛かっているという場合もあるわけですよね。これ電力料金と同じでございます。  ですから、そのことを考えてくると、別なシステムを考えてこないとなかなか難しいんじゃないだろうか。例えば、テレビを取得した時点でもうテレビ取得税みたいなものを課すとか、そういったもので特別会計をつくってくるとか、そういったもので捕捉していかないとちょっとなかなか大変なんじゃないのかなと、そういうふうに思います。その点についていかがでしょう。

麻生太郎自由民主党総務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 櫻井先生、御存じのように、一家で一台というテレビのあれが、子供が二人いれば一家に三台ぐらい、女房のために台所にもう一台、一家に三、四台ぐらいあってもおかしくない家というのは実際一杯あるようになりましたし、また車に乗っていてもテレビが見られる、地震が起きたら一番最初にNHKのテレビを、ラジオをというのもなっております。また、PC、パーソナルコンピューター、いわゆるパソコンというものにも同じく見えるようになった。加えて、これからFOMA使って、何ですか、ボーダ、携帯電話で見られるようになるということになってきますと、多分数字はぶわっと膨れ上がるんだと思うんですね、見られることになりますと。  そうすると、年間仮に二万四千円等々のあれを計算して、今一家に一台という計算で、それ掛け算して答えを出しているんですが、その基の台数がぶわっと膨れ上がって、PCが増えて、FOMAが入って、何が入ってかにが入ってということになると、それは物すごく膨れ上がって、一挙にそれは数十倍になり得る可能性というのはあると思う。  そうすると、それを掛けて、今年間六千四百万なり六千五百万の経費が掛かる前提になっているんですが、その分で割りますと、一台今電話で大体二年半ぐらいで携帯電話買い換えておる、テレビで五・六か月から七か月ぐらいで今買い換えておるというのが今の昨今の現状ですから、それからいきますと、その分だけ掛けて計算すると、年間仮に百倍になっていりゃ二万四千円が二千四百円、それを二年で掛けますと四千八百円、それを最初に今言われたように蔵出し税でもらえば、別に一々集める人の経費も安くなるじゃないか。これは経営者としてばあっと言わしていただければ、それはざっと計算すればそういう形になろうと思います。これはえらい簡単なことですよ、蔵出し税みたいなものですから。  しかし、それでええのかと、みんな納得するのかという点は、これはちょっとなかなか考えていただかにゃいかぬところなんであって、これは私一存でとても決められる話じゃありませんので、一つの御提案として検討することとしては、一家の値はがたっと下がることは十分に可能な手口、手口じゃない、手法だと思います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 きちんと受信料を徴収していただければ、まじめに払っている人たちの受信料を減らすことが可能なんですね。ですから、やはりそういう手法をもう一度我々知恵を出して考えるべきではないのかな。特に、デジタル放送がこれから地上波で始まると、テレビの買換え需要が起こってまいります。そういうときが極めていいチャンスではないのかなと、個人的にはそう思います。  一方で、これは制度の問題としてありますが、もう一つはやはり何といっても今の受信料の未払というんでしょうか、それはまた一方で全然違ってきています。もちろん駆け込み需要みたいな形で、一緒に合わせて、じゃ私もついでにやめようかという人たちもいらっしゃるかもしれませんが、やっぱり怒ってやめていらっしゃる方は随分いらっしゃると思うんですね。  改めて、これは会長にお伺いしたいんですが、何が原因で、ここが大事なことなんです、原因がちゃんと分析されているかどうかです、何が原因で未払が増えていると、具体的にお答えいただけますか。

橋本元一日本放送協会会長

○参考人(橋本元一君) 我々の考え方としましては、やはり一番最初は昨年夏の不祥事、一連の不祥事に対する視聴者のお怒りということが大変強うございました。それから、その後、この処理等の対応の仕方、こういうところで意見が変わってきております。昨今は、やはりおっしゃいますその不公平感といいますか、払わなくても済むんだったら払わないというふうな、そういうふうな流れに変わっているというふうに考えております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 おっしゃるとおり、対応のまずさが私は一番だと思います。その対応のまずさ、先ほど高橋議員からもありましたが、その対応のまずさが今の状況をつくってきているんだろうと思います。  ここで名誉を挽回するために、私は一般の職員の方々は本当に一生懸命やられていると思うんですよ。私は逆でして、先ほどどなたかがおっしゃっていましたが、むしろトップの方の方々の意識が変わらないから何も変わってないんだと思っているんです。そのトップの方々の意識が変わってないことの典型が、海老沢前会長を顧問に就任させましょうというところは、トップは何にも変わってないということの僕は表れだと思うんですよ。そういうことをされているから、現場で一生懸命やっている方まで巻き添えを食ってるということになっているんですね。  そこで、大事なことなんですが、改めて今回の予算の中に、この予算の中に海老沢前会長に対しての退職金というのは、これは計上されているんですか。

和崎信哉日本放送協会理事

○参考人(和崎信哉君) 役員の退任慰労金の予算につきましては、いわゆる十七年度に任期を迎える役員については予算として計上しております。  そういう意味では、前会長は任期の途中の一月二十五日に退任されているため、十七年度予算には計上しておりません。それでまた、会長の退職金というのは経営委員会の議決事項でございますので、万一その経営委員会で退職金を払うという決定がされたときには退職手当・厚生費の方で措置すると、こういう構図になってございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 それでは、経営委員会の方にお伺いしたいと思いますが、今回の場合において、海老沢前会長に退職金を支払うことは、これは適切だとお考えでしょうか。  そしてもう一つ、今までの過去の会長の退職金を調べてみますと、いわゆる一般の退職金だけではなくて、特別慰労金というお金も含まれております。この特別慰労金というのは、役員退任慰労金支給基準というのがございます。その四条は、四条に定められているのは、これは特殊法人の方々と全部同じように定められていますが、それ以外特別に、六条に、在任中特に功労のあった役員に対しては第四条に基づく慰労金のほかに特別慰労金を支給することがあると、こう書かれています。この特別慰労金を支給する要件などは何も定められておらず、NHKから教えていただいた中では、少なくとも過去五人の会長がお辞めになったときには特別慰労金が含まれております。  これらのことを踏まえてですが、経営委員会としてどのように御判断なされますか。

石原邦夫日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(石原邦夫君) 退職金のことでございますが、現在、経営委員会といたしましては、退職金全体につきまして考え方の整理をしていることでございます。具体的な内容につきましては議論するまでには至っておりません。諸般の事情を踏まえ、慎重に検討してまいりたい、こういうふうに思っている次第でございます。  先生から御質問のございました退職慰労金、功労金でございますね、その点につきましても、先ほど申し上げました退職金全体の問題の中で諸般の事情を踏まえながら、今日的な視点で検討してまいりたいと、こういうふうに思っている次第でございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 NHKは特殊法人に残りました。残りましたと言った方がいいのか、特殊法人であった方がいいという判断で特殊法人になったんだろうと思います。であったとすれば、基本的には大体横並びになってくるのが当たり前なのかなと、そう思います。ちょっとほかのところの特殊法人にこういう特別慰労金という制度があるのかどうかちょっと調べ、時間がなくて調べられませんでしたが、諸般の事情を考えると、このようなお手盛りのどんぶり勘定で支給するようなものはやめた方がいいんじゃないかと。  つまり、こういう役員の方々の特別待遇があるから、一般の人たちも同じだというふうに取られてしまうんですね。そのために、一般のまじめに働いている方々がすごく苦労されるんじゃないだろうかと。もう一つは、信頼回復をされるんであれば、トップのところが大きく変わったんだということを見せなければ私は変わらないんじゃないのかなと、そういうふうに思っています。  この部分のところさえきちんとしていただければ、今までのその処理の悪かったことに関してもそれなりに納得していただけるんではないだろうかと、私はそう思っていますが、その点について改めて経営委員長としてどうお考えでございましょう。

石原邦夫日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(石原邦夫君) 先ほど申し上げましたように、先生御指摘の点も含めまして諸般の事情、その中でも特に今日的視点で本問題を検討する必要があるというふうに思っている次第でございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 今、皆さんは苦しいながらきちんとした形で受信料を払っている方々が多くいらっしゃるわけです。その方々の思いにきちんとこたえられるような形で処理していただければ有り難いなと、そう思います。  もう一つ、今まで随分NHKの方々が優遇されているんではないかというような分野が一杯ございました。今回、一つだけ指摘させておいていただきたいのは、医療保険の制度でございます。  医療保険制度は、大体、社会保障の場合には事業主負担が半分、それから保険料負担が半分ということになっていますが、NHKの場合には事業主負担が六八%、保険料負担が三二%、事業主負担が極めて高い特異な構造を取ってきています。この保険料の負担も企業の負担も、結果的には受信料から支払われることになります。  もう一つ、付加給付という制度がありまして、個人の一回の、一月のレセプトの支払が、NHKの場合は二万円ですけれども、二万円を超えた場合には全額還付されるという制度もございます。一方で、中小企業で働いているサラリーマンの皆さんにはこういう制度、付加給付という制度はあるんですが、事業主負担の、要するに会社の経営状況が悪い、それから保険料の積み増しをできないということがあって、そういった制度もございません。  この点も併せて考えてくると、受信料で経営されている会社だとすると、ここまでその保険料に対して、保険料の負担するというのは、私は行き過ぎではないのかなと思いますが、この点についていかがでしょうか。

宮下宣裕日本放送協会理事

○参考人(宮下宣裕君) お答えいたします。  今御指摘のように、NHKの健康保険組合の事業主負担は六八%です。健康保険組合連合が平成十四年に千六百二十二組合の平均を取ったところ、これは五六%ですので、NHKはそれに比べて若干高いということはありますが、大企業や同業他社ですね、マスコミ等は六〇から七〇%台の事業主負担をやっておりまして、その水準で考えますと、特別NHKが高いというふうには考えておりません。  それから、放送事業というのは、御存じのように、若干特殊な業務がありまして、災害とか事件、事故報道というような対応がございますので、時間外、深夜、休日勤務が非常に他企業に比べて多いということがございます。そういうことで、職員の健康管理ということについては万全を期す観点から事業主として一定の負担を行っているというふうに御理解いただきたいと思います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 私は、今の答弁、本当におかしいと思うんですね。こういう答弁されているから皆さん怒るんですね。  これは、大臣、今の答弁聞いておられて、所管大臣としてどう思われますか。

麻生太郎自由民主党総務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 横並びという意識はある程度抜けないところだというのが一般的に言えるところなんで、他の私ちょっと民放関係はよく詳しく知りませんけれども、民放関係もほぼ六〇から七〇と記憶しますんで、そういった意味からいくと、横並びというところはまあそこそこかなという経営感覚というものなんだろうと理解をしております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 民放のように企業として利益を出しているところと、こちらは特殊法人でございます。これは受信料で、受信料で経営されているものですから、比較するのは、民放各社と比較するのでは私はないと思います。それは、例えば国家公務員と比較するとかほかの特殊法人と比較するということなら分かります、これは身分はそういうものですから。ですから、国のこれは公共放送だと、それは、特殊法人であるというのは国の政策を実現するための機関です。ですから、その国の政策を実現するほかの機関と比較するのがこれは当然のことであって、ほかの一番高いようなレベルのところを持ってきて、高くないんだ、おれたちはというふうに答弁されるから、だからみんなで怒るようになるんじゃないですか。そういうことが分かっていないから一般の方、一般のNHKの職員の方々は苦労されるということが分からないんでしょうか。  会長、橋本会長、ああいう人がいるから要するに変わっていないと言われるんですよ。どう思いますか。

橋本元一日本放送協会会長

○参考人(橋本元一君) 我々、大変厳しい取材の活動あるいは災害なんかでもその中へ飛び込むというふうな、そういうふうなことでいろいろやっているものですから、やはり職員の安全面、そういう福利というか厚生面というところは十分考えなければいけないなというふうに思っております。  そういう意味で、やはり同業他社というふうなものは比較の水準として考えさせていただいていますが、当然ながら、こういうふうな厳しい状況の中でこういうものも含めて今後いろいろ検討の対象として考えてまいりたいというふうに思っております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 受信料を払っている方々とちゃんと比較してください。多くの受信料を払っている人たちと横並びというならよく分かります。本当の一部の恵まれている人たちとだけ比較して、そういうふうに発言されること自体がおかしいんじゃないでしょうか。  これは、皆さん、何回も申し上げますが、今だって本当に苦しい家計の中から公共放送を支えなきゃいけないという意思で皆さんが受信料を支払っているわけですよ。そうであったとすると、それを無駄に使わないようにきちんとしていかなきゃいけないというのは、これは当然のことですね。そのことができるということを、本来であればこういう場面で会長自らお示しになればいい。それなのに、我々から見ればこれはかなり恵まれているんじゃないですかといっても、それはそんなことはないんだというふうに御答弁されるから何も変わっていないんだというふうに取られるんじゃないでしょうか。  会長、何が変わったんですか。NHK自体の、済みませんが、上層部の方の考えの何が変わったのか、教えていただけますか。

橋本元一日本放送協会会長

○参考人(橋本元一君) 我々、やはり厳しい現実というものは身にしみて感じております。そういう中で、やはり、まず我々自身の責任としての活動を十分発揮することによって責任を果たしてまいりたいというふうに思っておりますし、その中では、やはり今後視聴者の方々の御意見については幅広く真摯に伺って体質改善等を果たしてまいりたいと思っております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 じゃ、済みませんが、具体的に前会長と橋本会長と何がどのように変わったんですか。

橋本元一日本放送協会会長

○参考人(橋本元一君) 私は、前会長と違いまして、いわゆるオールマイティーの力を持っておりません。したがって、実際に業務を運営する場合には、NHKの中の組織の現場の意見をくみ上げながらそういうものを生かしてまいりたいと思いますし、それから外部の御意見等、特に視聴者の方々の御意見については触れ合い等、触れ合いの場を増やす、そういうふうなことを通じて広く意見を求め、その中で経営的な判断をしてまいりたいというふうに考えております。こういう点、私としての進め方というふうに考えております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 それでは、もう一つ別な角度からお伺いしますが、前会長の優れていた点、それから前会長の問題のあった点、具体的に教えていただけますか。

橋本元一日本放送協会会長

○参考人(橋本元一君) 前会長につきましては、非常にリーダーシップを発揮してまいりまして、具体的に、その前の体制から前会長に移った段階でいろいろ組織内の改革をしてまいりました。経営のいわゆるそぐべきところをそぐといいますか、そういうふうなことで、またその上で新しい時代に向けて強化すべきところにリソースを回すというふうな改革を進めてまいりましたし、全体的にはやはり財政的にいえば七年間、過去七年間で一千億を超える、そういうふうな財政圧縮、そういうふうないわゆるスリムで活動的なものをつくってこられたというふうに理解しております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 もう時間がありませんので、最後に私の考えも一つだけ申し上げておきますが、自分自身は政治家なのでその放送の内容についてどうするべきであるとか、そういった議論をするべきではないと思っている。ですから、今回のことに関して言っても、お金の使い方だけについて質問させていただきました。  我々、私たちは、そういった、これも国民の皆さんが本当に汗水流して働いたお金を、NHKという公共放送を信頼しているから、そして頑張ってほしいと思っているから、必要であると感じているから、皆さんはいろんなことに耐えながらきちんとした形でお支払いしている方々が多いんだと思っております。そういう意味で、本当に変わったのかということを今日示していただけたかというと、私は残念ながら変わったということは何も、何も皆さん感じなかったんじゃないだろうか、トップの人たちは結局変わっていないんじゃないか、現場で今一生懸命やっている方々の代弁者として本当に今日の答弁がふさわしかったのかというと、私には全然そう感じられません。  改めて、今のような体制の中で、幾ら電話掛けを何十万件やろうともなかなか効果がないんではないのかな、もう少し、皆さんの声をお伺いするのであれば、世論にきちんと敏感になって、世論を感じ取って、それでその上でNHKとして何をやらなければいけないのかということを是非考えていただきたい、そのことを申し述べまして、質問を終わります。

弘友和夫公明党

○弘友和夫君 公明党の弘友和夫でございます。  午前の質疑に続きまして、また引き続き質問をさせていただきたいと思います。  先ほど出ておりましたけれども、国民の生命、財産を守るという意味において、公共放送、災害の報道というのは非常に大きな柱であるわけでございますけれども、去る三月の二十日に福岡県の西方沖地震発生いたしました。被災された皆様方にお悔やみとお見舞いを申し上げたいと思うわけでございますけれども。  私もたまたま北九州におりまして、大変な揺れだった。先ほどの景山先生のお話じゃありませんけれども、すぐ一段落してNHKをつけました。震度、もうすぐ何分も掛からないうちに状況がどんどん出てきたというようなことでございまして、本当にこういうときにやっぱり頼りになるというふうに私は思うんです。  ところで、そういう意味において、緊急警報放送というのがございまして、テレビをつけておるときはそこに字幕とまたニュースが入ってくるわけですけれども、テレビを消しておいても、あのピロピローという音がして自動的に受信者に、自動的にテレビがついて受信者にこれは緊急警報放送というのができるというものがあるんですけれども、これの放送を実施する基準というのはどのようになっておられるか、ちょっとお答えください。

堀江正弘総務省情報通信政策局長

○政府参考人(堀江正弘君) お答え申し上げます。  緊急警報放送を実施する場合には、無線局運用規則第百三十八条の二において緊急警報信号を前置することとなっており、さらにこの緊急警報信号の使用は、一つ、大規模地震対策特別措置法により大規模地震の警戒宣言が発せられたことを放送する場合、それから二つ目、災害対策基本法の規定により求められた放送を行う場合、三番目、気象業務法により津波警報が発せられたことを放送する場合に限られております。

弘友和夫公明党

○弘友和夫君 大規模地震の警戒宣言が出た場合と、それから津波警報の出た場合、それから災害対策法による放送要請があった場合に限られている。でありますけれども、この放送要請、自治体から放送要請があった場合にこれを出すということですけれども、私は、災害が起こった場合、自治体にとっても非常にもう混乱をしている状況の中ですよ。ですから私は、その三番目の警報を出す基準というのは、自治体からの要請がなくても、避難勧告また避難指示というのが出た場合には、県域放送のレベルでも結構ですけれども、緊急警報放送というのを行うべきじゃないかなというふうに考えますけれども、いかがでしょうか。

諸星衛日本放送協会理事

○参考人(諸星衛君) お答えいたします。  緊急警報放送につきましては、ただいま総務省の方からお答えがありましたように、特定の限られた範囲内で行われております。  これを地方自治体が要請のないときにでもできないかということでありますけれども、恐らくそういう事態のときには、恐らく住民の方も、近くで例えば大雨が降っているあるいは洪水が来そうだというようなことで、恐らくテレビなりラジオを受信しているんじゃないかと思います。  私どもは、したがいまして、これは緊急警報放送ではなくて、むしろ通常の放送の中できちっと伝えていくことが必要かなというふうに考えております。

弘友和夫公明党

○弘友和夫君 地震があったときに、じゃスイッチをつけに行くというのは余裕があるから行くわけですよ。それ見ていた場合はそのままつきますけれども、じゃ本当に余裕がないときにわざわざつけに行くのかという。テレビを見ておりますと、こう言われますけれども、見ていない場合だって、じゃわざわざそれをつけに行くという余裕があればいいですよ、ないときはどうするんですか。やっぱり強制的に、そういう自動、スイッチを入れさせるというものは必要じゃないかと思うんですけれども、どうですか。

諸星衛日本放送協会理事

○参考人(諸星衛君) 先ほども申しましたように、この緊急警報放送を行う条件というのがあります。  もし地方自治体レベルで何回もこれが行われるということになりますと、むしろ混乱を生じるんじゃないかという点が一つあるかと思います。それからもう一つは、先ほど言いましたように、やっぱりそういう地域的なものにつきましては放送できちっと出していくことがやっぱり重要かなというふうに思っております。  いずれにしましても、そういう点につきましては、この要件自体も変わることがあろうかと思いますので、私どもはどういう方法があるかについては引き続き研究をしてまいりたいというふうに思っています。

弘友和夫公明党

○弘友和夫君 避難勧告だとか避難指示、こういう場合が出たときは私はやるべきだと、これは私の意見として主張しておきます。  それで、今のテレビでは専用の受信設備が必要だと、こういうふうに言われております、だから余り普及しないんではないかと。政府のIT政策パッケージ二〇〇五等では、「安全・安心の確保」という中で、やっぱり放送が、先ほど会長の話じゃありませんけれども、デジタル化していって、テレビを強制作動させたり強制的にチャンネルを切り替えたりすることも可能になると。このデジタル放送の機能を利用した防災情報提供システムの研究というのを政府は行うと、このように聞いているわけですけれども、この研究の概要をお聞きしたいと思います。

山本保公明党総務大臣政務官

○大臣政務官(山本保君) このたび成立いたしました来年度の予算におきまして、地上デジタル放送公共アプリケーションパイロット事業という、ちょっと長い名前でございますが、こういう事業、言わば先行事業を予定しております。  これは、正にデジタルを行いますと、先ほどからお話ありますように、デジタル化で絵がきれいになるとか安定するとか、音声が、スピードがということがございますが、もう一つ、一チャンネル余分に使えるというようなことがありますので、これは私も既に実験放送は一度見せてもらったんですけれども、正に私たちでも使います携帯電話ですね、これがまだデジタル化されておりませんが、デジタル化されるということを前提としますと、この携帯電話にその一チャンネルを使いまして災害放送を映させると。その場合、今よりは簡単に強制的に電気がつくようなこともその中に検討すると、こういう事業を来年度予定しているところでございます。

弘友和夫公明党

○弘友和夫君 デジタル化して、本当に国民の安全、安心、そういう部分にもこういう技術を是非使っていただきたいというふうに思っております。  次に、先ほど来番組の、まあ無駄遣い等もございましたけれども、今回からNHKは番組予算の公表というのを各自行っているわけです。ところが、そのジャンルにスポーツ番組がないんですね。大リーグ中継しているのは大体幾らぐらい掛かっているんだと、このように聞きましたらお答えがないんですけれども、放映権結んで、どれぐらい掛かっているんですか。

諸星衛日本放送協会理事

○参考人(諸星衛君) 先生御承知のように、放送権につきましては守秘義務がありまして、これは公表できません。また、制作費につきましても、編集権の問題もありまして、これまで余り公表してまいりませんでした。  今回、一部番組について公表するということになっております。スポーツ全体では、制作費としては私どもは大体四十六億ぐらいかなと。その中で、大リーグにつきましては大体八億九千万円ぐらいの制作費が出ているというふうに考えております。

弘友和夫公明党

○弘友和夫君 一年間で八億九千万、それは契約もすべて入れて、放映権もすべて入れてですか、制作費じゃなくて。

諸星衛日本放送協会理事

○参考人(諸星衛君) ただいま申し上げましたのは制作費であります。

弘友和夫公明党

○弘友和夫君 制作費は八億九千万でも、いろいろ私も調べましたら、大体五年間の契約で三百億ぐらい掛かっているんじゃないかというのがもう言われているわけですよ、三百億。これはもう大変な契約。私は確かにイチローも見たいし松井の活躍も見たいんです。だから、余りこういう質問したら何でこういうのをやるかと言われるおそれはありますけれども、契約だけで三百億も掛けて、果たしてそれをずっと、三日に二日間ぐらい流しているということでございますけれども、そういう必要があるのかなと。  しかも、バーチャル広告というのがはやっているんです。実際そこにはない広告がでかでかと出ているわけです。NHK、これ、そういう広告、実際ないんですよ、たまたま映ったんじゃない、ないのが映っているわけですよ。これはどうなんですか。総務省とNHK、どう考えられていますか、放送法上。

堀江正弘総務省情報通信政策局長

○政府参考人(堀江正弘君) 広告に関しましては、放送法第四十六条に規定がございまして、NHKによる他人の営業に関する広告の、広告の放送は禁じられております。ここで、他人の営業に関する広告の放送ということですけれども、これは、随時又は継続して顧客を誘引する等の企業経営上の目的を持って商品、役務内容、取引条件等について一般の人に周知すること、NHK以外の者の経済的利益を目指すものであればこれに該当するという具合に考えられます。  ところで、先ほどの放送法第四十六条の第二項にこういう規定がございます。放送番組編集上必要があって、かつ、他人の営業に関する広告のためにするものでないと認められる場合においては、著作者又は営業者の氏名又は名称等を放送することを妨げるものではないという具合になってございます。

弘友和夫公明党

○弘友和夫君 大体同じだと思うんですけれども。いいのか悪いのかよく分からないんですけれども。だから、実際にない広告をでかでかと。NHKは、先日のラグビーか何かの試合で審判が小さなロゴを付けておるのは、これは放送上問題があるといって、映さないと言ったんでしょう。そんな小さなやつじゃなくて大きいのが出ているんですから。しかも金まで払ってですよ。広告料もらうんだったらまだいいけれども、お金三百億払って何でこういう契約するんですか、契約を。こんな契約はできないというのが当たり前じゃないですか。

諸星衛日本放送協会理事

○参考人(諸星衛君) 先生、冒頭申し上げますけれども、放送権料でありますけれども、三百円というような、そういう膨大な金額ではございません。

弘友和夫公明党

○弘友和夫君 幾らです。

諸星衛日本放送協会理事

○参考人(諸星衛君) 三百億という、もっと小さい金額でございます。  それから、バーチャルでありますけれども、これは私ども、基本的には私ども、メジャーリーグの放送といいますのは、私たち、自分たちで放送を出すこともありますけれども、多くの場合は大リーグ側が制作した映像を我々がそれをもらうというケースが多いということであります。したがいまして、どうしても向こう側のやつをそのまま乗せざるを得ないと。私どもは、これにつきましてはできれば外してほしいという申入れをしております。

弘友和夫公明党

○弘友和夫君 三百億みたいな大きな金じゃないと。明らかにしないから分からないじゃないですか。だけれども、結構大きなお金なんですよ。しかも、これ大リーグ側が作っているからしようがないと。だから、これ契約ですから、契約しなければいいじゃないですか。  ここまで長く、私は何で、それは大リーグもいいですよ、だけれども、これは兼ね合いの問題だと思うんですね。さっき副会長さんが、「冬のソナタ」が非常に評判がいいです、何回も再放送した。「冬のソナタ」は当たりましたよ。それはいいかもしれぬ。だけれども、次から次からもう、一つ当たれば、古いの買ってきてずっと放映しているんですから。私は、じゃ、そんだけいいドラマだったら、そういういいドラマを作るようにNHKが努力すりゃいいじゃん。今、NHKのテレビだけでも、総合、教育、衛星第一、第二、それからハイビジョン、五つある。ラジオも三つあるんですよ。これを、これを、何というか、枠を埋めないかぬ、そういうのをどんどんどんどんやってですよ。そういうふうにしか考えられない。  私は、本当に、さっき大臣が公共放送の必要性、視聴率にかかわらず有意義な番組を、例えば一つの芸能にスポットを当てたらその芸能がよみがえると。こういうことは一杯あると思うんです。たくさんありますよ。むしろそういう、世間がこれ見たい番組を流すというのも公共放送の役割かもしれないけれども、余り見たくないのでもそういうのを掘り起こして、そして、すばらしい日本のいろんなものがあるんだということを掘り起こして放送するのがNHKだと思うんですね。  大臣、所信の中で、野球の甲子園やラグビーの花園のような青年、青少年のあこがれとなるスポーツ大会をつくり、地域再生につなげようと、総務省が選定した二十八のスポーツ拠点づくり。国民スポーツ担当大臣として、私はこういうところにスポットを当てて、NHKがそれぞれのスポーツ全部、いろいろな形で放送すればいいんだ。一生懸命やっている高校生の姿、そういうのを放送したらどうですか。  私、前にNHKに質問したときに、私も剣道やっております。武道というのは放送が全然ない。剣道は年に二回ぐらいしかない。柔道も何も、弓道も一回か二回。そうしたら、前の会長は何と言ったか。それだけでもう精一杯ですと、こう言った。だけれども、大リーグなんかもうどれだけ流していますか、時間的には。サッカーだって、もう何十、もう毎日ずっと流していますよ、これ。  本当に日本のそういう文化、芸術、いろいろあると思うんですよ。副会長、文化、芸術、担当は違うかもしれないけれども、文化、芸術ずっとやられて、女性としての視点も含めて、どうですか、こういうのをやっていただいて。

永井多惠子日本放送協会副会長

○参考人(永井多惠子君) どの程度NHKの番組の中で伝統的な文化を放送しているのか、私、ちょっと今資料を持ち合わせておりませんけれども、ほかの民放などと比べますと、明らかにNHKだけがそういうものを取り上げていると思います。現代の文化、芸術の振興に関しましても、伝統、文化を広く知らしめるということは非常に有効なことだと思っております。

弘友和夫公明党

○弘友和夫君 それはほかの民放に比べて、それは当然の話なんですよ、これは、公共放送としては。しかも、テレビで五つ持っているわけですから、五倍あるんですから。本当にこれは、私は、いろいろな地域で頑張っているところ、人、スポーツだけじゃなくて、そういうのも含めてこれを掘り起こしていく、そういうことが大事だと思います。  最後に、環境問題、CO2、京都議定書も発効いたしましたけれども、これはCO2の濃度を例えば天気予報なんかのときにどんどん、そういう国民の意識高めるためにも、濃度を発表したらどうかという意見もある。確かに、花粉情報のように、CO2濃度は今日は幾らですよということを発表すれば、気象庁に聞きましたら、測っているのはできますよみたいな話をしておりましたけれども、最後にこれについてお伺いして、終わりたいと思います。

諸星衛日本放送協会理事

○参考人(諸星衛君) 先生は環境副大臣を務められた経験からお詳しいと思いますけれども、このCO2の濃度の変化につきましては、通常ですと、一年単位で計算するというのが多いかと思います。これを毎日あるいは週で見ていってどうかということでありますけれども、私どもは、むしろそれよりもやっぱり年間でやった方がいいんじゃないかというふうに思っておりますけれども、いずれにしましても、これどういう方法があるかについては研究してみたいというふうに思っております。

弘友和夫公明党

○弘友和夫君 終わります。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 日本共産党の吉川春子です。  午前中に質問しました、二〇〇一年一月に放映された「戦争をどう裁くか」の制作現場を取り仕切っていた長井チーフプロデューサーが今年一月十三日に記者会見しまして、同番組への政治介入を告発しました。その告発に対してNHKコンプライアンス推進調査結果報告書が一月十九日に発表されましたが、それによると、一月二十九日、当時の松尾放送総局長、野島担当局長が安倍晋三官房長官に会って、女性国際戦犯法廷に関し、この機会に番組について説明しておこうと思い、番組の趣旨について概略説明したと、こういうふうに報告書にあります。野島理事は安倍氏に会われましたけれども、同議員が旧日本軍の慰安婦問題への関与の否定とか教科書への記述をなくす等の見解を持っているということは御存じだったんですね。

野島直樹日本放送協会理事

○参考人(野島直樹君) 従軍慰安婦問題あるいは教科書問題について深い関心をお持ちだということについては理解しております。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 深い関心の中身は今私が申し上げたようなことです。  野島理事を始めNHK幹部は、慰安婦問題に批判的な自民党の若手議員の会中心メンバーであった安倍氏に面会した際に、この番組が非常にバランスの取れた番組になっていると、このように説明されたのですか。

宮下宣裕日本放送協会理事

○参考人(宮下宣裕君) 私どもの調査では、私どもがそこで説明したことは番組の趣旨とねらいでございます。今おっしゃったようなことをこちらから申し上げたという調査、調査結果にはなっておりません。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 安倍氏に会った直後から、野島氏を中心に松尾氏、伊東氏というNHK番組制作の最高幹部が編集現場に集まって、この番組の異常な改変が行われたことは午前中申し上げました。  NHKの幹部が安倍氏に放送前の番組でバランスを取ったと報告することは、報道機関の自主性を損ねるものですね。安倍議員は再三テレビで、そういう説明を受けたんだとおっしゃっています。どちらかが事実に反することを言っているわけですよね。そうすると、安倍さんが違うことをおっしゃっていたというふうにお考えですか。

宮下宣裕日本放送協会理事

○参考人(宮下宣裕君) 安倍議員が私どもの説明がバランスを取るものであるというふうに御発言したかどうかということについては私どもは調査しておりませんが、私どもは、こちら、NHKの関係者がどのような説明をしたかという調査はいたしました。  その調査の中では、そのときに同席したのは松尾総局長なんですが、安倍議員のところに番組の趣旨、それからねらいを説明したと、こういうことでございます。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 コンプライアンス推進室が調査を開始したのは一月十七日、朝日新聞が報道した元NHK幹部が松尾放送総局長だと確認されたのは一月十八日ですね。これは簡単にイエス、ノーでもいいですけれども。

宮下宣裕日本放送協会理事

○参考人(宮下宣裕君) 申し訳ございません。コンプライアンス推進室が調査を開始した日という意味の御質問でしょうか、まず最初は。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 はい。

宮下宣裕日本放送協会理事

○参考人(宮下宣裕君) それは平成十六年十二月九日です。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 そのままずっとほっておいて長井さんの内部告発になったんですけれども、朝日が報道した日は一月十八日ですよね。

宮下宣裕日本放送協会理事

○参考人(宮下宣裕君) 若干の誤解があると思いますので、取りまとめて御説明いたします。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 いやいや、いいです、いいです。もう時間がないんですから。イエスかノー、違うかどうか、日にちが違うかどうかだけ教えてください。

宮下宣裕日本放送協会理事

○参考人(宮下宣裕君) いや、今申し上げられた、ほうっておった、おいてということですね。全然、ほうっておいた、おりません。  その間に、十二月九日以来、長井さんには調査の状況を伝えております。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 ちょっと質問に答えていただけないんで、時間がないんであれなんですけれども、私は、一月十七日の編集会議メモというNHKの文書を、今ここにあるんですけれども、この中で、諸星総局長が、ETV二〇〇一の件に関しては、十二日付けの朝日新聞記者は全くの、記事は全くの誤報であるということが基本姿勢であると発言しています。  コンプライアンス推進室が調査を開始した日にどうして全く誤報と言えるのか、その点について端的に、済みません、時間がないので端的に御説明ください。

宮下宣裕日本放送協会理事

○参考人(宮下宣裕君) 一月の十二日に朝日新聞の記事が出ましたが、十三日に長井氏自身が記者会見やりましたよね。それで、私どもが調査をずっと続けておりましたが、関係者が裁判の係争中でヒアリングを控えたいという申出があったわけですね。それを、ことを撤回して、長井さんの言っていることに余りに違いがあるので事実を明らかにしたいということでヒアリングに応じ始めたのは十三日の午後からです。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 そういうことがありました。  もう一つ、時間の関係で聞きますけれども、内部告発した現場プロデューサーは、二〇〇一年一月二十九日に改変された編集の前に、伊東律子番組制作局長が、この時期には政治と戦えないのよ、天皇有罪とか一切なしにしてよと発言したと証言していますが、コンプライアンス推進室は伊東氏のこの発言について調査をしましたか。

宮下宣裕日本放送協会理事

○参考人(宮下宣裕君) 調査をいたしました。伊東氏はそのような発言はしていないという結果でした。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 要するに、伊東氏はこういう発言をしていないというふうにおっしゃったと、それを今断言されました。コンプライアンス推進室の報告書でも、伊東氏から聴取したといって、そのことは言ってないということがあったわけですね。  橋本会長に最後にお伺いしたいんですけれども、番組について事前説明は通常の範囲内としておりまして、さっきのNHKの答弁でも、ほっておくと混乱を招きかねない番組については事前に政治家に説明していると、こういうふうに言いましたけれども、橋本会長が事前説明はしないということとこの発言とは矛盾するんじゃないですか。政治家に事前説明をするということは番組への介入を許すことにつながりかねないというおそれがありますので、政治家についての事前説明はしないということを明確に会長の口から決意を語っていただきたいと思います。

橋本元一日本放送協会会長

○参考人(橋本元一君) NHKが放送番組の自主自律を守るということは、放送法にもありますように、何人からも介入されないということを基本にしています。このことでこれまでもそういう介入を受けることもありませんでしたし、これからもしません。  事前説明ということで言葉使われましたけれども、我々、番組広報という意味では、番組が出る前、以前に、あるいは番組を作る以前に、こういう番組を作りたいということを次年度計画等でも明らかにしてまいります。そういうふうなねらい等は事前に広報してまいりたいというふうに思っております。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 番組への介入を招く事前説明については行わないという立場で、NHK、頑張っていただきたいというふうに思います。  以上です。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 社民党の又市です。午前中に引き続きお伺いをいたします。  さきの特集番組カット事件のもとになった近代以降敗戦までの日本と朝鮮との関係、今で言うならば韓国、朝鮮人を日本がどう扱ってきたか。国民の知識の空白部分になっていまして、特に若い人たちにはほとんど知らされていないというのが現実だろうと思います。それを映像で大量に、恐らく唯一と言ってもいいくらい所有しているのはNHKアーカイブですから、NHKは積極的にこれらを国民に提供していく責務があるんだろうと私は思います。  例えば、日韓併合あるいは公民化政策と創氏改名、関東大震災下の朝鮮人虐殺問題、あるいは敗戦まで続いた大量の強制連行やら強制労働について、NHKは今年度、今年、今日で終わりますけれども、どのように番組で紹介をされてきたか、お伺いをしておきたいと思います。

出田幸彦日本放送協会理事

○参考人(出田幸彦君) NHKといたしましても、これまで朝鮮半島、日韓関係につきまして、そういう歴史的な側面、それから多角的な視点で考える番組というものを様々に放送してきております。  例えば、これは既に三年前ぐらいになりますが、NHKスペシャルで「日韓 新しい歩みが始まった」というのを放送いたしました。これは日本と韓国の若者たちが、韓国にあります……

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 いや、番組名です、中身じゃない。

出田幸彦日本放送協会理事

○参考人(出田幸彦君) はい。  そういう意味では、両国間の歴史を学びながら新しい関係を築こうという番組でございました。  それから、昨年の夏にはNHKスペシャルで同じく「遺された声」というのを放送いたしまして、今、又市議員がおっしゃったような創氏改名ですとか、あるいは日本による同化政策とか、あるいは鉱山への強制連行といった歴史的な事実についてもお伝えしております。  それにつきましてはNHKが蓄積しております資料映像なども活用しておりますし、基本的にはやはり朝鮮半島と日本との歴史的なかかわりということにつきましてお互いの相互理解に役立つ番組、これを多角的な視点でこれからも放送していきたいというふうに考えております。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 お答えありませんでしたが、聞きましたら去年は四回、はい、四回ぐらいですかね、やったということのようです。非常に少ないわけですね。  日本人が若者に残念ながら語り継いでいないわけですけれども、中国や韓国、朝鮮人の皆さんは忘れていないわけでありまして、だからこそこの竹島問題だけ取り上げてみましても、あれほど親日的と言われる盧武鉉韓国大統領も含めて、小泉外交のつまずきも相まっているんだろうと思いますけれども、日本批判が再燃をしてくる、こういう時期が、事実があります。つまり、歴史認識が共有されていない、こういう事実は現実にあるわけですね。  したがって、そういう意味でNHKは、今おっしゃったような、そういう中身を、もっと歴史を分かりやすく映像で紹介をしていっていただくように更に努力を、これは要請を申し上げておきたいと、こう思っています。  ところで、NHK京都放送局の問題についてお伺いをしますが、三月十四日の予定で、説明会あるいは要望を聞く会というものを開くということで各種の市民団体といったん合意をしていた。ところが、三月七日になって一方的にこれを取り消した、NHK側が取り消した。当日、放送局のビルにかなりの人数が集まってきたけれども、守衛さんが阻止をして、最後はシャッターまで下ろしてしまったと、こういう事件がありました。同様なことは福岡などでも起こっているというふうに聞いています。  マスコミの取材禁止など十項目の条件を付けて、その上でもなおやると言ったんだけれども、最後は、ビラをまいたからけしからぬなどというこんな理由で市民との対話をキャンセルした、こういうふうに私は聞いているわけですが、これはNHKの、この局の独自の判断だったのかNHK本社の指示によるものだったのか、また今現在、こういうことがあって、それでも正しかったというふうに御判断なさっているのか、この点をお伺いします。

出田幸彦日本放送協会理事

○参考人(出田幸彦君) 市民団体の皆様からの申入れに対しましては、京都放送局としても誠実に対応をしてまいりましたというふうに私も聞いております。特に、NHKの回答文書のようなものをただ文書だけでお渡しするんではなくて、やはり今回は、非常に個人名で署名をされた方も多かったものですから、そういう申入れを行った方々お一人ずつにもきちっとNHKの考え方、回答を直接お伝えしたいということで、そういう回答をお伝えする場というものを設定をいたしました。そういう意味では、NHKとしてもできるだけ努力をしてきたつもりであります。  ただ、こういったNHK側の回答といいますか考え方を先方の方にお伝えをして、その場で、特にスペースの関係で大体百人程度というふうにもお願いを申し上げました。そういうことで了解をいただいて進んでいたというふうに我々考えております。  ただ、その後、市民団体の方々が、ビラですとかあるいは新聞記事あるいはホームページなどで、今回の申入れの方々とは別に、更に言わば不特定多数の方々の参加者を募集するというふうな形を取られたものですから、これにつきましては、当初のお約束といいますか、NHK側からお答えを伝えるという、そういう環境が変わってしまったということで、我々も大変残念なことでございますけれども、今回はやむなく中止というふうになっております。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 もっと、改革だ、再生だと言うんならば、こういう方々ともっと粘り強く協議を重ねて何とかこの会合を実施するというのが、私は、新生を言うならば、NHKの信頼回復を図る姿勢だったと思うんですね。  これでは、皆様のNHKだとか、そんなこと猫なで声で幾ら言ってみたって、これはやっぱり私は信頼は取り戻せない。そんな、わずか来たって人数元々決まっているんだから、百人しか入れなければ百人で切ればいいわけであって、やればいいわけですよ。そういうことが大変問題だと。本来ならここ見解聞きたいところですが、時間ありませんから、これはそのことを強く申し上げておきたいと思います。  それから、さっきの特番カットの問題で、国民の少なくない層から、どうもNHKの経営陣というのは政治権力の圧力に弱いんだと、こういう印象が持たれているわけですよね。これは政治に限らず、例のラグビー事件の中継の問題にとりましても、直前に経営トップから中止しろ。いや、また放映しろ。大変もう現場は混乱をしている、こういうふうにお聞きをいたしました。  NHKの職員と思われる方が、今月号の雑誌「世界」で提案をされておりますけれども、この際、経営陣は経営に専念をして、予算の説明なども国民にオープンにしておやりになればいい。他の、他方で、現場は編集権を確立をして番組の中身で国民に訴え、評価を上げればいいんではないか、この種の意見を述べられています。私は、これストレートに全部そのまますぐにやればいいというふうに考えるわけではありませんけれども、しかし、これは傾聴すべき意見ではないのか、こう思います。  このような内部の意見など、どのように生かしていこうとされるのか。そういう意味では、番組審議会を改編するなどして、編集にもっと自律性を持たせることを含めて改革をやっていくお考えはあるのかどうか、この点についてもう少し内部の意見の、吸い上げての改革の方向性について少し考え方をお伺いしたいと思います。

橋本元一日本放送協会会長

○参考人(橋本元一君) NHKの中、これから役職員一丸となって進めていくためには、やはり現場の協力というのが不可欠でございます。  私、これまで着任してからも現場のミーティング等に入っていろいろ意見を聞き、またいろいろ改革の提案等も探っております。そういう中で、やはりいろいろ現場の活性化ということは大事だと思っております。その意味では、これからそういう現場の提案等もできるだけ尊重した形でいろいろ取り組んでまいりたいと思います。  やはり、この編集権そのもので申し上げれば、やはりこれはNHK放送事業者ということで、その最高責任者である、放送事業体の責任者である私が最高的な編集権者というふうなことになりますが、実効的に私のこの編集にかかわる権限は放送総局長、できるだけ現場寄りのところに寄せて事業を運営してまいりたいと思います。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 いろいろと今日は朝からずっとやってまいりましたが、災い転じてやっぱり福となすくらいの決意とそのための具体的なやっぱり方策をもっと国民に見えるように、そして、幾つか起こってきている事象に対してやっぱり誠心誠意を持って対処をしながら、そういう意味で国民の信頼を取り戻して、公共放送としてのこの使命、今の危機的状況というものを早急に乗り切っていただくように強く求めて、私は今日終わりたいと思います。     ─────────────

木村仁自由民主党

○委員長(木村仁君) この際、麻生総務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。麻生総務大臣。

麻生太郎自由民主党総務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 午前中の内藤委員に対する私の答弁の中で、質問の内容をちょっと知識と意識と聞き間違えたものですから、NHK経営委員会の存在を内藤先生が知らなかったかのごとき答弁をして、内藤先生に御迷惑を掛けましたことをおわびを申し上げます。  また、経営委員としてマスコミ関係者を人選することについてのお尋ねがあっておりましたが、これは現行でもマスコミ関係者は現役でなければ、OBであれば、現役は駄目です、OBで、OBであれば経営委員に指名することは可能であります。  したがって、マスコミ関係者を排除しているということではなくて、教育とか文化とか産業とかいろいろ多方面、多方面にわたって各地域に、いろいろなところにいらっしゃる適任者がどういうところにおられるかというようなところから、こちら側、経営側が判断される、経営委員会側が判断されるべきものだと思っております。     ─────────────

木村仁自由民主党

○委員長(木村仁君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。     ─────────────

木村仁自由民主党

○委員長(木村仁君) 委員の異動について御報告いたします。  本日、南野知惠子君及び吉村剛太郎君が委員を辞任され、その補欠として岡田直樹君及び岸信夫君が選任されました。     ─────────────

木村仁自由民主党

○委員長(木村仁君) これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 私は、民主党・新緑風会を代表し、ただいま議題となりました放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求める件に対し、不承認の立場、すなわち平成十七年度NHK予算に反対の討論を行います。  八十年前、大正末期にラジオ放送開始とともに設立され、戦後は公共放送としてテレビ時代を担い、国民生活の中に放送文化を築き上げてきたNHKに対する信頼が今大きく揺らいでいます。昨年夏に発覚したNHK内部の不祥事は、視聴者に対する重大な裏切りであり、その後の一連の対応を含めて、国民から多くの批判が寄せられました。現在もNHKへの不信感が渦巻いていることは、受信料不払の広がりに歯止めが掛かっていないことで明らかです。  言うまでもなく、NHKは受信料収入を経営基盤とする公共放送であります。まず、この制度を支える視聴者から失った信頼を回復する以外の道はありません。受信料制度の根幹を揺るがしている今の事態を乗り越えることが最大の課題です。  NHKは任期途中で会長が交代し、正に背水の陣で自らの改革に取り組んでいるはずです。しかし、その熱意は十分には伝わってきません。二億円近い番組経費がだまし取られ、しかも週刊誌に指摘されるまで見逃された放漫経営、隠ぺい体質の真相究明と再発防止策はどのように徹底したのでしょうか。二度と過ちを犯さないよう、本当に組織の再点検が完了したと断言できるかが問題なのです。  今回、NHK予算は大幅に減額されます。視聴者の信頼をつなぎ止めるいい番組、より良い映像、良質な報道をより少ない経費で実現しなければなりません。現場の創意と工夫、組織の強い意思と能力が問われるときなのです。今こそNHKは、会長が先頭に立って、全役職員が一丸となって情熱を持って失地回復に取り組まなければならないのです。しかし、この期に及んでなお人事をめぐる怪文書が配付されているのが現状とお伺いしております。  民主党・新緑風会は、NHKの信頼回復への取組と成果を見極めるため、慎重に審議を行ってまいりました。また、本日の委員会でも同僚議員とともに質問させていただきましたが、完全にNHKが再生し公共放送の使命を果たせるという確信に至るには、確信を得るには至りませんでした。  民主党・新緑風会は、NHKに対して警鐘を鳴らす、そういうために、本件に対してあえて不承認の態度を取ることを明らかにして、討論を終わります。

世耕弘成自由民主党

○世耕弘成君 私は、自由民主党を代表して、ただいま議題となりました放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件に、承認の立場から討論いたします。  ただし、承認とはいえ、採決に当たってはNHKに対して苦言を申し上げなければなりません。それは、昨年相次いで発覚した一連の不祥事についてです。特に、本日の質疑でも多くの委員が指摘された番組のチーフプロデューサーの権限を悪用した横領行為は、NHKという公共放送を担う職員にあるまじき行為であります。国民はNHKに対する信頼があったからこそ受信料を払ってきたわけですが、この事件により支払拒否・保留が激増しているのが現状です。  結果、十七年度予算では初めて受信料収入が前年度を下回る厳しい状況となっています。現状はこの予算案より更に悪化もしています。もし、今後も支払拒否・保留が増加するようなことがあれば、公共放送NHKの事業が破綻しかねない危機的状況であります。  今回の不祥事は、受信料制度の根幹を揺るがす大変な事態であるということをすべての役職員が認識をし、受信料という国民負担の上に事業が成り立っているとの自覚を改めてしっかりと持っていただき、国民の信頼回復に全力で邁進をしていただきたいと思います。  失った国民の信頼の回復には、まず良質の番組を提供することが基本でありますが、この番組制作に関しても苦言を呈さなければなりません。  本年冒頭から話題となっているNHK教育テレビの戦争特集番組に関する問題については、昭和天皇を戦犯に祭り上げるべく計画をされた、死者を裁き、また弁護人も付けない、裁判と言うにはほど遠い、自称女性国際戦犯法廷なるものを扱った極度に偏向した番組企画について、公正公平な放送の観点からNHKの上層部が編集責任者として初期段階で十分な企画内容の点検と是正を行っていなかったことこそが問題の本質であります。  NHKには放送事業者としての報道の自由、表現の自由があることは当然でありますが、同時に、組織として編集権を正当に行使をして、公正公平、不偏不党の良識的な番組を制作することが求められており、制作現場が自由勝手に何をやってもいいわけでは断じてありません。当初、NHK上層部が制作現場の管理監督を怠り、その担当者の暴走を許したという点では、チーフプロデューサーによる横領事件と同質であると言えましょう。今後は、国民の信頼にこたえ得る番組制作に、編集責任者と現場、制作現場が連携して取り組まれることを強く要請いたします。  今回の不祥事を受け、再発防止策として経理審査体制が強化されました。会長を始め幹部の皆さんの顔ぶれも変わりました。不祥事があったとはいえ、依然多くの国民はNHKの質の高い番組制作能力を評価し期待しています。今後は、公共放送の原点に立ち返り、効率的で透明性の高い業務運営、デジタル放送の普及発展等に先導的な役割を果たされ、やっぱりNHK、さすがNHKとの評価を再び受けるようになることを期待して、私の討論を終わります。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 私は、日本共産党を代表して、放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求める件に対する、不承認の討論を行います。  承認できない第一の理由は、受信料不払見込み件数が二〇〇四年度末で七十万件と当初の予想を大幅に上回り、予算案の受信料収入を大幅に下方修正する必要があるということです。この減収予想に基づいて改めてどの経費を削減するかも明確になっていません。予算案の体を成しておらず、とても承認できるものではありません。  第二の理由は、NHKの教育テレビ番組「問われる戦時性暴力」の出演者の申立てに対し、第三者機関の放送と人権に関する委員会が決定した放送倫理違反さえもまともに受け止めず、放送法を踏みにじる政治介入による番組の改ざんの事実も認めようとしていない点です。放送の中立、権力からの不介入、これは放送の、公共放送の命ではないでしょうか。そういう点も含めて第二の反対理由を申し上げます。  第三の理由は、視聴者の信頼を失う端緒となったプロデューサーによる不正経理問題をNHK幹部が隠ぺいした疑惑が持たれ、この問題の全容解明に背を向けていることです。これは、公共放送の根幹である受信料をめぐる不正に対する姿勢が問われるものです。  NHKがこうした姿勢を抜本的に改めない限り、受信料不払は七十万件でとどまる保証もなく、受信料収入の減少が予想を超えて広がりかねないものです。NHKが視聴者の不信を招いている根本原因をきちんと反省しないままでは、国民の信頼を得ることができないと言わなくてはなりません。  そのことを指摘して、不承認の討論を終わります。

弘友和夫公明党

○弘友和夫君 私は、公明党を代表いたしまして、放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件について、承認に賛成の討論を行います。  本承認案件は、NHKの平成十七年度の収支予算、事業計画及び資金計画でありますが、昨年以来の相次ぐ不祥事の発覚により、NHKに対する国民の信頼が大きく損なわれた結果、受信料の不払が増加し、受信料収入が初めて前年を下回るという厳しいものとなっております。  NHKにおける不祥事や、国民・視聴者のNHKに対する信頼の喪失は憂慮すべき事態であり、誠に遺憾であります。これら一連の不祥事は、NHK役職員のおごりや甘えによるものであり、NHKの役職員に強く反省を求めるとともに、国民の負託による受信料により支えられている公共放送であるという自覚を持って日々の活動に取り組まれることを要請いたします。  このような状況の中、NHKに求められているものは、一日も早く失った国民の信頼を回復することであります。本予算案には、業務全般にわたる改革の推進や視聴者との結び付きの強化など、NHKの再生、改革に向けた各種の取組や災害発生時の緊急報道の充実など、公共放送としての一層豊かで質の高い放送のための措置が盛り込まれております。NHKの信頼回復のためにはこれらの措置について早期にかつ着実に実施する必要があり、本件の承認に賛成の意を表します。  しかしながら、NHKにおいては、これら予算案に盛り込まれた措置にとどまらず、国民・視聴者の意見に真摯に耳を傾け、役職員一丸となってあらゆる方策に取り組んでいく必要があります。  今回のNHKの再生、改革への取組が、単に国民・視聴者の信頼回復のみでなく、今まで以上の信頼を得て、より良い公共放送となる取組となることを願いまして、私の賛成討論といたします。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、二〇〇五年度NHK予算案について承認を求めるの件につき反対、つまり不承認の立場から討論を行います。  NHKは、政府の財政支出に依存せず、国民・視聴者の負担する受信料によって運営される公共放送です。ところが、今、番組の内容が直前に削除され、制作をめぐる政府・与党幹部の政治介入が疑われるなど、報道の中立性、独立性が大きく揺らいでいます。また、職員による長期にわたる経費の私的流用、不適切な経理処理等の不祥事が相次いで発覚しました。  これらの結果、受信料不払は三月末に七十万件を超えようとしており、予算に掲げた受信契約件数二十万件増の達成は非常に危ういと言わざるを得ません。不払の激増に表れている国民・視聴者の怒り、失望をNHKは真摯に受け止め、再起の糧とすべきであります。  NHKの再生には国民・視聴者からの信頼回復が必要であり、不偏不党と言論、放送の自由の確保、豊かで良質な番組作り、経営権からの編集権の相対的自律、経営の透明化と経理の厳正さなどが不可欠であります。そのためには、また内部の民主的改革の断行、役員体制の一新も必要と考えます。  しかし、残念ながら、本委員会における新しいNHK経営陣の答弁からはその危機感がうかがえず、本当に国民・視聴者が望む改革ができるのか、疑わしめるばかりでありました。  NHKは国民・視聴者の受信料で成り立っているため、放送法で予算事業計画について国会承認事項とされています。その際、放送内容についての無用な介入を排除し、民主的で自律性を尊重する立場から審議すべきことは当然ですが、今述べた全般的改革とともに、当面の具体策として、不払者を含めて国民の声を広く聞く場を増やすこと、当面の収入不足を補うには、職員の賃下げ等ではなく、地上デジタル化設備など不要不急の投資の延期などによって対処すべきこと、保有する世界有数の映像アーカイブを生かし、歴史的資料を国民に積極的に提供していくべきであろうことなどを申し添えます。  以上、国民の負託にこたえる公共放送の担い手として、NHKの一日も早い再生を強く求めつつ、今次予算案については不承認を主張し、討論を終わります。

木村仁自由民主党

○委員長(木村仁君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  これより採決に入ります。  放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を承認することに賛成の方の挙手をお願いいたします。    〔賛成者挙手〕

木村仁自由民主党

○委員長(木村仁君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承認すべきものと決定いたしました。  この際、山根君から発言を求められておりますので、これを許します。山根隆治君。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 私は、ただいま承認されました放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党及び社会民主党・護憲連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件に対する附帯決議(案)   昨年発覚した日本放送協会における一連の不祥事は、その後の対応も含め、協会に対する国民・視聴者の信頼を著しく損ね、受信料の不払い・保留の動きを増大させ、公共放送の根幹をも揺るがしかねない危機となっている。   協会及び政府は、かかる深刻な事態を厳粛に受け止め、協会に対する国民・視聴者の信頼を回復し、公共放送としての使命を全うできるよう、左記の事項についてその実現を期すべきである。  一、協会は、会長を先頭に全役職員、組織をあげて、再生・改革に向けたあらゆる方策に全力で取り組むとともに、その取組の状況を広く国民・視聴者に説明し、信頼の回復に最善を尽くすこと。  二、協会の全役職員は、公共放送に携わる者としての自覚を新たにするとともに、高い倫理感を確立すること。  三、協会は、公共放送が国民・視聴者との信頼関係に基づき負担される受信料により維持運営されていることを深く認識し、公金意識の徹底を図るとともに、公平負担の観点からも、契約の締結と収納が確保されるよう、公共放送の存在意義と受信料制度に対する国民の理解促進に努めること。  四、協会は、放送の社会的影響の重大性を強く自覚し、真実に基づき、自律性、不偏不党性を確保するとともに、豊かで良質な番組の放送に一層努めること。  五、デジタル放送への移行など放送を巡る環境が大きく変化する中において、引き続き協会が新しい時代の放送の担い手として先導的役割を果たすよう努めるとともに、新時代の公共放送の在り方についても検討すること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

木村仁自由民主党

○委員長(木村仁君) ただいま山根君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

木村仁自由民主党

○委員長(木村仁君) 全会一致と認めます。よって、山根君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、麻生総務大臣及び橋本日本放送協会会長から発言を求められておりますので、この際、これを許します。麻生総務大臣。

麻生太郎自由民主党総務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 今日のNHKの置かれている状況につきましては、誠に遺憾であり、一日も早く国民の信頼を回復するよう、NHKとして更に尽力されることを期待いたしております。  政府としても、ただいまの附帯決議につきまして、その趣旨を十分に尊重してまいりたく存じます。

木村仁自由民主党

○委員長(木村仁君) 橋本日本放送協会会長。

橋本元一日本放送協会会長

○参考人(橋本元一君) 日本放送協会の平成十七年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして、ただいま御審議、御承認を賜り、厚く御礼申し上げます。  本予算を執行するに当たりましては、御審議の過程でいただきました御意見並びに総務大臣の御意見の御趣旨を十分生かしてまいりたいと考えております。  また、ただいまの附帯決議につきましては、協会運営の根幹を成すものでございますので、これを十分踏まえて、視聴者の皆様の信頼回復を速やかに果たし、業務執行に万全を期すことで公共放送の使命を全うしたいと考えている次第でございます。  誠にありがとうございました。

木村仁自由民主党

○委員長(木村仁君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

木村仁自由民主党

○委員長(木村仁君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後三時五十九分散会

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