総務委員会 第7号
- 発言数
- 139 件
- 登壇者
- 22 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2005/03/18
会議録
○委員長(木村仁君) ただいまから総務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、山本順三君が委員を辞任され、その補欠として南野知惠子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(木村仁君) 去る十六日、予算委員会から、本日一日間、平成十七年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣所管のうち人事院、公害等調整委員会を除く総務省所管及び公営企業金融公庫について審査の委嘱がありました。 この際、本件を議題といたします。 ─────────────
○委員長(木村仁君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会に内閣官房内閣審議官中城吉郎君、内閣官房内閣審議官西達男君、総務大臣官房総括審議官荒木慶司君、総務省自治行政局長武智健二君、総務省自治行政局公務員部長須田和博君、総務省情報通信政策局長堀江正弘君、総務省総合通信基盤局長有冨寛一郎君、法務大臣官房審議官深山卓也君、財務大臣官房審議官佐々木豊成君、厚生労働大臣官房審議官高橋満君、中小企業庁事業環境部長鈴木正徳君、国土交通大臣官房審議官中島正弘君及び環境大臣官房審議官寺田達志君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(木村仁君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(木村仁君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会に参考人として日本郵政公社理事山下泉君及び日本郵政公社理事斎尾親徳君の出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(木村仁君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(木村仁君) 予算の説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○長谷川憲正君 自由民主党の長谷川憲正でございます。 私、予算委員会の方でも郵政事業の民営化の質問をさせていただきましたものですから、ここでも引き続き郵政の民営化問題を取り上げさしていただきたいというふうに思いますが、まず冒頭、総務大臣にお伺いをさしていただきます。 今、地方の時代と言われております。本当に地方は大切だなとつくづく思うわけでございまして、智恵子抄で有名な智恵子さんは、東京には空がないと言われたそうでありますが、私は、東京には自然そのものがないというふうに、まあ東京といっても広うございますから一概には言えませんけれども、本当に自然が乏しいというふうに思いまして、こういうところではなかなか人間的な生活も営めないし、また子供の教育というようなことを考えても非常に問題があるなというふうに思うわけでございます。 ところが、その大事な地方というのは過疎が進みますし、少子高齢化が進みまして働く場所もないと。どんどん地方社会が衰えていっているわけでございます。 そういう中で、総務大臣、この地方を再生するために担当大臣として御活躍でいらっしゃるわけでございますけれども、地方の未来像というようなものを、何か抽象的なお尋ねで恐縮なんですけれども、これから非常に難しい課題がある中でどういうふうに描いていらっしゃるのか、お聞かせをいただければ有り難いと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 何となく、地方は高齢者、都会は若い人という発想から少し私は違うんですけれども、基本的には地方に職がない、稼ぐ元がないというのが、地方に若い人がいなくなる大きな理由の一つだと思いますが、ICTというものが進んでくると、基本的には会社に通勤する人の絶対量は将来に向かって減ると思います。 最近、よく見て分かりますのは代々木の駅、昔はゼミナールで盛んでしたけれども、インターネットの教室等々が盛んになりましたので、みんな自宅から予備校に全部アクセスができるようになったおかげで代々木駅周辺の混雑は激減しました。助かりましたけれども、当然、弁当屋は売上げが減りました。いいことばっかりはないんです、こんなものは。 ですから、そういった意味では、私ども、地方というものを見ていった場合に、今までのように何となく高齢者が地方というような感じになっているんですけれども、僕は基本的には、ああなっている非常に大きな理由は、まあ地方という定義もまた難しいんですけれども、例えば東京周辺の、例えば多摩のニュータウンとか、それから近畿周辺でいえば千里ニュータウン等々は、今あそこに住んでいる人の年齢は極めて高い。そういった状況下の中にあって、その人たちは買物にも不便するぐらい高齢化してくるというような状況というものは、あれは田舎か都会かといえば、多分みんな都会と思っておられるでしょうが、年齢構成からいきましたら、これは明らかに二五%の高齢比は超えておりますので、非常に生活としては問題なんだと思っております。 問題は、傍ら、都会にいる若い人はどういうところにいるかというと、これはかなり劣悪とは言いませんけれども、子供抱えて、極めて厳しい、小さな部屋に住んでおられるので、ああいったのが、いわゆる借地借家法という、昔随分いろいろ問題になった法律が改正されておりますので、そういった人たちと五年なり十年なりの賃貸契約ができるようになれば、高齢者はむしろ都会のいわゆるにぎやかなところに入ってくる。本人健康、金はある。問題は、寂しい。これが今、高齢者の非常に大きな問題だと思って、結果として引きこもりということになっていくという事態が地域の活力をまた悪くするということだと思っておりますので、うまくそういったものがちゃんと交換できるような、一定期間区切って第三者が入って、そこのところがすみ分けができるようになるし、賃貸、うちを建てたら一生そこという時代と少し違っておるのではないか。少なくとも三回や四回移り変えたっておかしくはないんであって、最後は都会地に、中において、まあ独りだった場合は独りの軽費老人ホーム等々が商店街の上にあったって、そこで毎日生活ができる。いろんなことをこれからの生活形態としては考えるべきなんであって、田舎は何となく高齢者のお年寄りの落ち着く先という発想自体がまず間違っていると、私自身はそう思っております。 インターネットも盛んになった、光ファイバーも通じる、道路網も良くなったということになりますと、これは条件はもう大幅に変わってきておりますので、そういった意味では、農家、農業を営むにしても、少なくともかなりな農業は高額な農業として、今農業として成り立っておる農業分野も実は一杯ありますので、そういったものを一つ一つ拾っていきますと、総合的にデザインすると随分違ったものになってくるのではないかという感じがいたしますので、ちょっと農林大臣やっておりませんで、ちょっと詰めた、そんな詰めたわけではないんですが、自分の田舎を見ながら、少なくともいろんな人の意識が物すごく変わってきたなという意識だけは率直なところですので、これはと、あと一押ししてやるところにいわゆる先端情報技術と言われるものとか交通網とか、そういったもので、それが発達さえすれば、遠隔医療によって、医者が別にそこにいなくても遠隔医療でできるようになるということにもなろうと思いますので、情報技術の進歩は田舎の形を、今私どもが想像しているものとはかなり違ったものになってくる、活力ある高齢化社会というのは十分に可能だと、私自身はそう思っております。
○長谷川憲正君 大変ありがとうございます。 私も、議員にならしていただく前にフィンランドという国に三年間ほど住んでいたわけですけれども、そこでもこの地方の活性化ということを一生懸命取り組んでおりまして、その中で、今大臣言われたように、情報通信の活用あるいは地方の大学を活性化していくというようなことに非常に一生懸命取り組んでおりまして、大変印象的でございましたが、いずれにしても我が国も地方が栄えないといい国にならないということで、これはもう大臣を先頭にしてみんなが努力をしている最中でございますが、残念なことに全く方向の違う政策も進められつつあるわけであります。私は、最初に申し上げましたように、問題にしたいのは郵政の民営化でございます。私は、郵便局というのは地域社会を支える柱の一つだというふうに思っているわけであります。昔の田舎の学校の運動会なんか行きますと必ず警察署長さんとか郵便局長さんとか来賓に呼ばれて、これはもう町の名士であったわけでありますけれども、そういうものが維持できている。現在、独立採算で国の税金を一銭も使わないで維持できているわけでありますが、これが民営化されたときに果たしてどうなるのかというのが一番私どもの大きな関心であるわけでありまして、これは危険にさらされているなという感じがするわけであります。 新聞によりますと、政府は昨日、郵便局を全国あまねく設置するということを法律で義務付けるということを決定したというふうに出ておりますけれども、これはもう現在の体制の中でも法律で義務付けをされているわけでありまして、何ら今と変わらない。私は、民営化をして何かを改革すると政府が言うのであれば今より良くならなければいけないというふうに思うわけでありまして、この設置義務の法定というのは当たり前のことを言っただけのことにすぎないと、こういうふうに思っております。問題は、独立採算である郵政事業が経営的にこれからも全国の郵便局を維持できるかということであろうと思うわけであります。 そこで、公社に質問をさせていただきますが、先般、郵便局の局別の損益を発表されました。私も中身を見させていただきましたけれども、大変な御努力をされたということで評価をしたいと思います。お尋ねの中身は郵便貯金事業、保険事業、合わせてどれだけ赤字の郵便局があるのか、そして赤字額は幾らになるのか、郵便局全体の数字とそれから特定局の数字を教えていただければ有り難いと思います。
○参考人(山下泉君) 御質問をいただきました郵便局別の損益につきましては、私どもは二つの方式で試算を行うというアプローチを取っております。その一つは全体損益方式でございます。これは公社の年度決算全体の収益費用を郵便局ごとの人員、業務取扱量などに応じまして各郵便局に配分して計算を行う方式でございます。もう一つの方式は収支相償方式でございます。こちらは費用の範囲を郵便局の活動に直接かかわります人件費、物件費等の業務運営費に限定しまして、その費用に見合った収益を配分しまして、全体として収支ゼロの前提の下で計算を行う方式でございます。こちらは郵便局のパフォーマンスを毎年安定的に見ることができるという点で全体損益方式に比べましてメリットがございます。 さて、お尋ねをいただきました郵便局における貯金・保険事業の平成十五年度の収支状況でございますが、まず全体損益方式で見ますと、まず貯金事業全体では一兆、まず特定局で見ますと全体では一兆八千二十一億円の黒字でございます。特定局一万八千九百三十四局のうち黒字局は一万八千百二十二局、赤字局八百十二局、その赤字額を合計しますと五十九億円でございます。 一方、特定局の保険事業は全体では三百四十六億円の黒字、特定局のうち黒字局が一万百三十二局、赤字局が八千八百二局、その赤字額が合計で三百三十四億円に上っております。特定局だけを取ってみますと、貯金、保険の赤字額の赤字額は全体で三百九十三億円の赤字ということでございます。 一方、収支相償方式では、同じく特定局だけを見ますと、貯金事業は全体では二百八億円の黒字でございます。内訳を見ますと、黒字局は八千六百十四局、赤字局が一万三百二十局、その赤字額は七百九十三億円に上っております。一方、保険事業では全体で二十六億円の赤字でございまして、内訳は黒字局が九千六百六十七局、赤字局が九千二百六十七局、その赤字額は三百十五億円となっております。したがいまして、特定局の貯金・保険事業全体の赤字額は一千百八億円ということになっております。
○長谷川憲正君 大変な大きな赤字が出るということであります。 つまり、これは二つの方式でおやりになったということですけれども、その年その年の特殊事情を取り除いてみるという意味では収支相償方式が優れているというふうに思いますが、この収支相償方式で今教えていただいた数字によりますと、特定局の七割の郵便局が赤字だと。貯金・保険事業でですね。ところが、この貯金・保険事業というのが郵便局の収入の大宗になっているわけであります。そして、政府の案でいいますとこの貯金事業、保険事業というのを完全に民営化して一〇〇%株を市中で売ってしまうと、こういうことでございます。 そうなりますと、当然のことながらこの民営化されました貯金会社、保険会社というのは赤字を出してまで郵便局に委託をするとはとても思えないわけでありまして、ほっておけば郵便局から撤収すると。これはもうドイツを見てもニュージーランドを見ても前例があるわけでございまして、日本も同じ状況になるだろうと思われます。 これを引き止めようとすると、政府の案が、新聞にも出ておりますけれども、何らか基金というようなものを作ってその運用益でこれを補てんをしていくと、赤字額を補てんをするというような形のことを考えざるを得ない、こういうことであります。一体どのぐらいの基金が必要なのかと。新聞では一兆円とかいうような数字が出ているわけでありますけれども、今おっしゃった数字、全体の郵便局の中の、まあ普通局は何とか工夫をするとして、特定局のような小さな局では工夫の余地がないわけでして、この赤字を埋めると、今申し上げたその基金の運用で埋めるとしますと、ちょっと参考までに郵便貯金の最近の運用利回りは何%ぐらいになっておりますでしょうか。公社、お願いします。
○参考人(山下泉君) 郵便貯金の平成十五年度における資金運用利回りは、平均で一・六五%でございます。
○長谷川憲正君 先ほどの赤字額と、今おっしゃった一・六五という利回りを前提にして考えますと、特定局の郵便貯金、簡易保険の赤字千百八億円、これを生み出すための基金というのは私の計算ですと六兆七千百五十二億円。巷間伝えられるところによりますと、この基金は三種、四種の低料郵便物の赤字も埋めるということを考えているようでありますが、これが平均すると二百五十億円ばかり毎年あると思いますけれども、これを足し込みますと千八百六十五億円ということになりまして、十一兆、いや、千三百五十八億円、訂正します、千三百八十五億円になりまして、八兆二千三百三億円、八兆円を超える基金が必要だという計算になるわけですね。 こういう基金をどこから出すのかなと、政府案をよく見ますと、貯金の会社と保険の会社の株を市場で売ってその売却益で出すと、売却額ではなくて益から出すというんですけれども、そんなに多額の利益が果たして出るんでしょうか。 で、私は、そういう無謀な計算の上に郵便局を維持するというような、郵便局を法定で守るというようなことが言われておりますけれども、そういう非常に安易な計算の上に乗っているとしたらこれは大変なことだと思うんです。独立採算ですから、経営が成り立たなければ郵便局は保てないわけでございます。 それ以外にも私は随分ずさんなことが一杯政府の案で目に付くわけでありますけれども、今日は民営化準備室からもおいでをいただいておりますのでお聞きをしたいと思うんですけれども、この民営化に伴って、例えばシステムの改修というようなことも言われております。それも短期間で、リスクをしょってやらなければいけない大変な私は委託額になるんじゃないかと思うんですけれども、全体で民営化の費用、幾らぐらいと見積もっておられるのかお聞きしたいと思います。
○政府参考人(中城吉郎君) お答え申し上げます。 民営化に当たっての必要な費用というものについての試算というものは特に行っておりません。
○長谷川憲正君 もう一度お願いします。
○政府参考人(中城吉郎君) 民営化に当たって必要な費用についての試算というのは特に行っておりません。
○長谷川憲正君 皆さん方、お聞きのとおりでございまして、要するに、結論はあるんだけれども、そこに至る道筋は何にもできていないと。そのときそのときの御都合で進めているというふうに言わざるを得ないと思うんです。お役人の皆様は本当に気の毒だと思うわけですけれども、これはやっぱり責任は政治にあると。政治がきちんと方向を出さないからこういうことになるわけでありまして、私どもは政府がいい加減な見通しの上にこういうことをどんどんどんどん進めていくということについて、もう一度警鐘を鳴らさなければいけない、こういう安易な民営化をしたら、困るのは地方の住民なわけですよ。地方だけじゃございません。もうあらゆるところで日本の国民が困るわけでありまして、やはり安心して暮らせる社会をつくっていかなければ、日本は繁栄しないと思うわけでございます。 そういう意味で、総理や竹中さんが一生懸命民営化と言っている中で、総務大臣、大変御苦労をなすっていらっしゃることは私ども横から見ておりましてよく分かるわけでございまして、心からエールを送りたいと思うわけでございますが、これからいよいよこの民営化問題がこの国会の中でもいろいろ取り上げられて議論をされるような場面が出てくると思うわけでありまして、それ以前にも各党での議論が進んでおりますが、大臣、ひとつ決意のほどをお聞かせいただければ有り難いと思いますが。
○国務大臣(麻生太郎君) 今おっしゃられた点は、郵政を民営化したら掛かるコストについて計算ができるような人は役人にはいません、役人はそういう訓練は受けたことはないのですから。役人は、金もうけなどというのを考えるやつは役人になるべきじゃないんであって、金もうけの能力のないのが役人をやるのが正しいと、私は基本的にはそう思っています。 そして、この会社は民営化するんですから、民営化されたらもうからなきゃおかしいです。もうからないというのが一番悪い。もうかるというのを前提に立ちますと、対組合も安心する。おれはもうかる会社の社員になるのかもうからない会社の社員になるかじゃ給与の差が出ますので、そういった意味では基本的にもうかる枠組みをいかにつくるかというのは物すごく大事なところであって、正直私自身はこれ以外には関心がないと言っていいぐらい、もうかれば、先ほどの基金についても、もうかれば、組合の金にしても、もうかれば、地方に対する貢献も、もうかればできるんであって、もうからなければ別のことを考えにゃいかぬということになりますので、私はこの会社がいかにもうかるようにするかというのが最大の関心事と、私は基本的にそう思っております。もうからない民営化はやめたがよろしいと、私は基本的にそう思っております。 したがって、民営化という言葉の意義というものは、いろいろ考えにゃいけませんが、ただ、長谷川先生、もう一つ、民営化すればできる仕事も一杯あると。今の三事業しか考えないのが役人。これだけ自由度が奪えるんだったら新しい仕事ができるということを考えるのが経営者なんだと思います。したがって、だれが経営をなさるのか、私はそれが最大の関心事案であって、少なくとも学者の方が経営なさるっていったら、それはとても、その株は売りだと思いますが、私は、そういった意味でこれは物すごく肝心なことであって、私どもとしては、この会社をいかに、民営化した後の会社経営がきちんと運営できるような枠組みづくりというのが今から最も注意を注がねばならぬ大事なところなんであって、それが先ほど言われました郵便局の地方におけるそのままの存在意義であってみたり、いろんなものにつながってまいるんだと思っておりますんで、今おっしゃられた点というものを考えて、私ども今後この郵政の民営化という問題については取り組んでいかねばならぬところだと思っております。
○長谷川憲正君 最後に、一つだけ申し上げます。 ありがとうございました。 大臣、もうからなければ民営化すべきでないとおっしゃいました。民間会社というのは、やっぱりもうけるか、そうでなければつぶれるかということだと思うわけであります。私は、やっぱり個人の大切なお宝を預かっているような郵政事業のようなものはやっぱり安定的にいくべきだ、もうけるというよりは事業として成り立っていくということが大事だというふうに思うわけでありまして、やはり公社の方が優れているというふうに基本的に考えるところでございます。 以上申し上げて、質問を終わります。
○櫻井充君 民主党・新緑風会の櫻井でございます。 今日は予算の委嘱審査ということなので、予算が有効に使われるように、税金が本当に皆さんが納得していただいたように使われるようにという思いで質問をさせていただきたいと思います。 特に、独立行政法人や、それから公益法人に対して多額の税金が使われているわけですが、それが本当に有効に使われているのかどうか、まずその点からお伺いしていきたいと思います。 まず、前段ですが、先日、あるテレビ番組で、今は独立行政法人の労働政策研究・研修機構という、前身のことについて内部告発をされている方がいらっしゃいました。その中であったのは、勤務実態が余りにひどくて、大体十時半ぐらいに職場に来られて、新聞を読んで、テニスをやって、昼寝をしてと。大体夕方五時ぐらいになってしまうと帰ってしまって、残業が付け放題だと、そういう内部告発がございました。そこの中で、例えば、何というんでしょうか、スポーツジムのようなものもその施設の中に造ってあるとか、それから、なぜか分かりませんが、茶室があったりとか、それからもう一つは休憩室などがあって、そこのところでその職員の方々が昼寝をしたりとか、そういったものまで完備されていておかしいんじゃないかと、そういう指摘がございました。 改めて、これが現実なのかどうかということについて厚生労働省の方にお尋ねしたところ、まずスポーツジムに関しては、実験用器具で、実験用器具で体力測定等の実験で研究員が使用していたと、そういうふうにお答えになられました。茶室は、海外から招聘した研究者等に対する日本文化紹介のため。休養室と指摘された和室は、心理実験の被験者の休憩等のために造られたんだと。恐らく、予算はこういう形で計上されたんでしょう。しかし、実際本当にこういう形で使われているんでしょうか。
○政府参考人(高橋満君) 今の委員お尋ねの件でございますが、特にスポーツジムとか茶室、和室の件につきまして御指摘がございました。 今御指摘ございましたとおり、いわゆるスポーツジムという形で報道されておりましたものにつきましては、確かに整備をいたしました当時は、当、前身の雇用職業総合研究所というところでございましたが、そこでいわゆる労働心理に関する研究を実施しておりました。そういう関係で、いわゆる体に作業負荷を掛けた場合の心理的な影響の測定を行うための実験器具ということで整備をいたしたわけでございます。 ただ、その使用状況ということにつきまして見てまいりますと、どうもやはり機器を整備した後につきまして、この機器を使用した研究というものが結果としては行われておらなかったと。 それから、茶室、和室の問題でございますが、それぞれ御指摘のあったような目的で整備をいたしたわけでございまして、ただ恐らく相当稼働率が低かったということは否めないわけでございまして、結果として、同時に職員の福利厚生の一環として昼の休憩時間等で利用しておった実態があったことも、またこれ確かだったというふうに受け止めておりまして、そういう意味では、今から考えますと、この構想自体がやや過大なものであったのではなかったかなというふうに受け止め、真摯に反省をいたしておるところでございます。
○櫻井充君 この当時、たしかこの六十二年にこのスポーツジムというものを備え付けたというふうにお伺いしましたが、その後論文は一本も出ていないはずです。この中に、今年はたしか三十四億円ですか、合併しましたけれども、そこに税金がこれだけつぎ込まれているわけです。この当時、この研究だということでその機材も整えられました。 研究費はどのぐらい計上されて、そしてなおかつ研究員はどのぐらいいて、それでどのような研究がなされたんでしょうか。 私は、大学時代に研究していたときに、文部科学省に科研費の依頼をするときに相当量の書類を書かされて、二百万や、二百万の研究費を、研究費を出していただくために相当な努力をいたしました。その上でなおかつ、きちんとした報告書も書いた上で、その程度の研究費しか出なかった、この額から見ればです。 我々にとってみたら、これは本当に大きな研究費でしたが、こういった施設で多額の税金が使われて全く研究がなされていない。しかも、研究が上がっていないんだとすると、今だって実際のところ研究員の方がいらっしゃるようですが、こういうところで研究なんかするのやめた方がいいんですよ。大学でほかのところで同じようなテーマでまともにやっている人たちがいるんですから、そういう方々のところでコンペして、そういった形で税金を使った方がよほどためになると思いますが、まず前段の実績のところ、まず、とにかくこの器具を整えて、予算がどのぐらい計上されて、どのぐらい研究員が配置されてまず実績を残したのか、もう一度御答弁いただけますか。
○政府参考人(高橋満君) 今の問題になっております機器を使って研究が行われたかということに関しましては、先ほどお答えしましたとおり、これを使っての研究は結果的にはなかったということでございます。 ただ、全体の研究費につきましては、調査研究費につきましては、発足しましたのが、独立行政法人として発足しましたのが平成十五年十月でございますが、その十五年十月はちょっと年度の途中ということもございましたので、前年度についての調査研究費の予算を申し上げますと、全体としては四億四千万余の調査研究費が計上されておりました。もちろん、これは労働心理にかかわる研究のみならず、雇用、職業を始めとした労働政策全般の研究にかかわる経費ということでございます。 それから、どれくらいの調査研究実績があるのか。ちょっとどうお答えしていいか分かりませんが、例えば論文数ということで申し上げますと、やはり発足直前の十四年度は全体として、これは公表しておる雑誌等に掲載した論文ということでございますが、二十八本の論文が発表をされております。その後、十五年度におきましては、年度途中で新しく独立行政法人労働政策研修機構に衣替えをして発足をいたしたわけでございますが、十五年度年間では、かなり研究活動を活発化させまして、五十本の論文が発表されておるということでございます。 それで、こういう政策研究について、先生、委員の方から大学等への委託で十分じゃないかと、こういうような御指摘がございましたが、私ども、やはりこの政策、特に労働政策、私どもが所管しております労働政策の樹立、展開ということを効果的に行っていくためにはやはり政策研究というのを確実に行わなきゃならないわけでございますが、その際、この政策の企画立案、それから政策の遂行とともに、所管大臣の下で一連のものとして継続的に実施をしていくべきものではないかというふうにも思っておるわけでございまして、独立行政法人化以降は、特に研究の質を高めていく、高い研究成果を求めていくということが当然求められるわけでございまして、そうした観点から、この当機構におきましても、外部の専門家、外部の研究者から成る評価というものも通しながら、また高い評価を受けられるような報告書等の、あるいは論文掲載等にかかわります目標数値というものもこの中期計画の中で盛り込むなど、こういうことを通じてやはり政策研究としての担い手であります当機構の実を上げていかなければならないというふうに受け止めているところでございます。
○櫻井充君 長い答弁にろくなものないんですね。今日の本会議での文部大臣の答弁もひどかったですけれども、要するに、中身のない人たちはだらだらだらだら言って時間稼いで終わりにしようとしている。 これだけのお金を投じて、まず前段のところから申し上げれば、平成十四年から十五年にかけて心掛けを変えましたと、確かに倍になっているんです。倍になっているということは、それ以前は相当無駄やっていたということですよね。これでも今の中で本当にこれがきちんとやれるのかどうかということは、どこかと競争させてみたらいいんですよ。 今、大学で研究している人たちは物すごい予算を切り詰められて大変です。この間、我々、医者の給与の体系について予算委員会で質問いたしましたが、医員の人たちの給料は月額で十五万程度ですよ。ボーナスも何もないんですね。そういう中で我々は研究者としてやっています。そういう人たちと比較したらはるかに恵まれているんですよ。無駄遣いが相当あると思っています。 ですから、一度、そういうことをおっしゃるんだったら、どうぞこれと同じような形で研究しているところにコンペを掛けて、どちらがすばらしい内容になっているのか、なるのか、そういう形できちっと出していただきたいと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(高橋満君) 先ほども申し上げました……
○櫻井充君 簡潔に言ってください、時間がないから。
○政府参考人(高橋満君) はい。 これは独立行政法人制度の下で、毎年、また中期計画終了後におきましては政策評価というものを、政策評価委員会、外部の評価委員会から成る評価というものを通じてチェックをしていただく仕組みになってございますので、私ども、そういうことを通じて高い評価を得られるような形で業務運営に努めていくべく指示したいというふうに思っております。
○櫻井充君 お金の割にそういう成果が上がってないから言っているだけの話じゃないですか。 ましてや、こういう組織を作れば、こうやってまた必ず理事長を置かなきゃいけない、理事を置かなきゃいけない、そういう形になるわけです。これが無駄な人件費じゃないですか。こういうところから削減していくということが大事なことなんじゃないですか。 私は、別にこういう特殊法人なんかを置かないで、どうぞ厚生労働省の本省の中に置いたらいいじゃないですか、研究機関として、理事や何も置かないで。そこで研究していった方がよっぽど安上がりじゃないのかなと、個人的にはそう思います。 もう一点ですね。こういったところをチェックできるのは会計検査院しかいないわけですが、この元々の日本労働研究機構でしょうか、ここについての会計検査院で何か無駄遣いがあったということを指摘したことがあるんでしょうか。
○説明員(増田峯明君) お答え申し上げます。 今現在は独立行政法人になっておるわけですが、その前身の日本労働研究機構、これに対する検査は毎年実施をしておるわけですが、これまでのところ、検査報告に掲記したものはないというふうに承知しております。
○櫻井充君 結局、会計検査院も指摘ができないんですよ。しかも、今お話があったとおり、考えてみれば、例えば福利厚生にしたって過剰だったと。それから、研究にしてみても不十分であったということが答弁されているわけですね。そのことを、会計検査院がそのことを指摘できなかったら、何のために存在しているんですか。 もう一つ申し上げると、会計検査院は天下り先がありません。ですから、各省庁にお願いして、各省庁が持っている公益法人なり特殊法人などに天下りしなければならない実態がございます。例えば、現在の公益法人の中でも十二の法人に会計検査院の方が天下りされています。労働省関係では三つ、旧労働省関係では三つございまして、ここの三つは労働省の、厚生労働省のところから補助金なり委託金なりが相当多額に出ているところに天下りをされている。こういうことでは、こういうことでは客観的に私は検査できないんじゃないだろうかと。 ましてや、今までの実績を申し上げれば、ここをやって無駄遣いをしたところの全く指摘ができないような人が、そうやって自分たちの上司が天下っているようなところで不正があったとしてもなかなか指摘しにくいんじゃないだろうか、そう思いますが、いかがですか。
○説明員(石野秀世君) お答えいたします。 会計検査院では、今お話しのように、OBが再就職している団体につきましても従来から厳正に検査を実施してきているところでありまして、決算検査報告においても指摘事項は掲記してきているところでございます。 今お話に出ました厚労省関係の公益法人の中に財団法人高年齢者雇用開発協会というのがございますが、ここにつきまして、厚生労働省から国庫補助金の交付を受けて実施している緊急雇用創出特別支援事業及び早期再就職者支援基金事業につきましても、平成十四年度及び平成十五年度の検査報告におきまして、それぞれ奨励金の支給が不当と認められるものということで不当事項として指摘しているところでもございまして、いずれにしましても、OBが就職しておると、再就職しておるという法人につきましても従来から厳正な検査を実施してきているところでありまして、今後とも厳正な検査を実施してまいりたいと、そういうふうに考えております。
○櫻井充君 中立の立場にいなきゃいけない人が本当に中立にやれるのかどうかということを考えてくると、これは、会計検査院は税金が投入されているところは全部検査することになっているはずなんですね。ですから、税金が投入されていないところにそういう団体、公益法人などたくさんありますから、本来はそちらに天下りされるべきでないですか。私は、原則としてですよ、その税金が投入されているようなところに会計検査院の方が天下りするのはおかしいと思いますが、いかがですか。
○説明員(石野秀世君) 今お話しの、その会計検査院の職員が再就職しているという状況は確かにございます。ただ、これは本院の職員として長年培ったその検査に関する知識なり経験を生かすということで、適材適所の人材として請われているということで再就職しているというふうに考えております。また、このような本院職員の能力が十分に活用されるということになりますれば、当該法人にとりましても、その会計経理の適正化に寄与するのではないかとも考えております。 先ほど申し上げましたように、例えばOBが就職、再就職しております法人につきましても従来から厳正な検査を実施してきておりますし、指摘事項があれば、それは検査検査、決算検査報告として掲起してきているところでございまして、今後とも、そういう方向で厳正な検査を実施してまいりたいというふうに考えております。
○櫻井充君 大体、だれも自分のところで能力ないなんて言うわけないんですよ。 じゃ、お伺いしますが、じゃ、ここの日本労働研究機構の中で、これまでずうっと指摘できなかった理由は何ですか。
○説明員(増田峯明君) 前身である日本労働研究機構、ここは研究の業務を行っているわけでございますが、なかなか、検査いたしましてもその研究というものをどのように評価したらいいのか、その辺非常に難しい面があるというふうなことから、なかなかこれまで、まあ物品の調達であるとかあるいは役務の契約、そういう点についても検査をしておるわけですけれども、メーンといたしましてはやはり研究の業務を行っているわけですので、それに対する検査をしっかりやらなければいけないということでやってきておるわけですが、なかなかそこは検査の成果として出すのは今までなかなか難しかったと。これからは十分その辺り重視してやってまいりたいというふうに思っております。
○櫻井充君 能力ないんじゃないですか。そういう研究に対して評価することができないというのは、能力ないことじゃないですか。だったら、そういう人たちが検査すること自体おかしいんじゃないですか。 今回指摘したのはそこだけじゃないですよ。要するに、過剰設備投資じゃないかと、過剰な福利厚生じゃないかと、厚生省も認められているわけであって、厚生労働省も認められているのであって、そこを言っているんですよ。そこを見付けられないじゃないですか。今御答弁された中で、そういう問題なら指摘できるけれども研究はできないという話だと。研究だけじゃないですよ。そういった施設に対してだって全然できてないじゃないですか。こういうのを能力ないと言うんですよ。 こういう人たち、いたっていなくたって同じじゃないですか。あなた方の人件費と、それから指摘している無駄遣いと、これ変わらないというよりも、むしろそちらの方が多かったらなくてもいい存在になりますよ、憲法上は必要かもしれないけれども。こういう組織こそ、本当は民間の監査入れた方がよっぽどいいんだと思うんですよ。そうやってやられた方が、はるかに効率よくですよ、はるかに効率よく税金の無駄遣いというのがチェックされるんじゃないのかなと、そう思います。いかがですか。
○説明員(増田峯明君) 私ども、検査に当たりましては、事務事業が適切に実施されているかといったようなことにつきまして検査をしているわけですが、研究の実施体制でありますとか、あるいはその成果、評価にも十分留意しながら、これからしっかり検査をやっていきたいというふうに思っております。
○櫻井充君 じゃ、これまではどうだったんですか。これまではどうだったんですか。能力があってちゃんとやっていると言っていたんでしょう、今までは。それがやっていないということじゃないですか、結果的には。違いますか。
○説明員(増田峯明君) 私どもとしては、従来からいろいろと工夫を凝らしながら検査をしてきたというふうに考えております。
○櫻井充君 結果出ていなきゃ同じなんです。とにかく、無駄遣いがあるということを内部告発した勇気のある方がいらっしゃったからこうやって分かってくるのであって、そういう人がいなきゃ全然分からないことですよ。 ですから、今おっしゃって、幾ら何をおっしゃったって全く通用しないんじゃないのかなと、まあそう思います。またこれは、この問題については来年度の実績を見てから評価させていただきたい。会計検査院がどのぐらいチェックできるようになったのか、そのことを踏まえてまた質問させていただきたいと、そう思います。 あわせてですが、この公益法人が本当に山のように、今度は特殊法人ではなくて、公益法人が山のようにございます。国が所管しているだけで七千あって、地方を入れると二万五千、二万六千だったか、そのぐらいの公益法人がございます。本当にこの公益法人がみんな必要なんだろうかと。今回、総務、総務委員会なので総務省の所管の幾つかの公益法人についてお伺いしたいんですが、あれ、どれだったっけな、済みません。まず一つ、この道路トンネル情報通信基盤整備協というのがあるんですね、公益法人で。ここに国からの、国からの補助金等が出ているんですが、このまず公益法人は一体何をやっているところなんでしょう。
○政府参考人(有冨寛一郎君) この社団法人の道路トンネル情報通信基盤整備協会でございますが、これは平成六年に設立をされておりまして、道路とかトンネル、それから地下鉄、地下鉄、地下駅ですね、それから地下街などの閉塞地域で携帯電話等が利用できるようにするために中継施設の整備あるいは保守管理を行うと。要は、携帯電話がよく聞こえないところについて聞こえるように整備、設備整備をすると。あるいは、移動通信サービスの不感知対策、つながらないところに対しましてその調査研究を行うというような事業を実施しているものでございます。
○櫻井充君 こういった事業自体、まずトンネルだ何だということ自体で考えてくると、これもう国交省で一本化しちゃうということにはならないんですか。
○政府参考人(有冨寛一郎君) これは、総務省だけではなくて、国土交通省とも共管、協力をしてやっているものでございます。
○櫻井充君 それと、その先ほどの調査研究とありましたけれども、それから調査研究だけではなくて、そういった中継施設の整備、保守管理ということになってくると、民間事業体でもこれやれるんじゃないですか。公益法人は民間だというふうにおっしゃるかもしれないけれども、いわゆるその株式会社であるとか、その利益を得てくるような法人で十分にやれるはずであって、何もこういう公益法人つくる必要性ないんじゃないでしょうか。
○政府参考人(有冨寛一郎君) これは、今までの通信基盤整備は基本的には、民間主導原則という形で民間の事業者にお願いをしてやっていただくということを基本にしておりますが、これは採算ベースというのが基本になりますので、どうしてももうからないところはできない。しかしながら、実際は採算が取れない、取りにくいところでも早くやってほしいという要望もあると。そういったことから、基本は民間の方にやっていただくことを言いながら、考えながら、その一部の設備整備について補助金を出して、整備のインセンティブを与えて、できるだけ早く電波、携帯電話等がつながらないような状況を解消したい、そういうことでやっているものでございます。
○櫻井充君 そうすると、この事業自体は、例えば通じないところに対してアンテナなりなんなり建てると、こういう事業は民間にやらせて、やってもらっているんですか、それともその事業もこちらがやっているんですか。
○政府参考人(有冨寛一郎君) この協会は、実はNTTドコモであるとか、あるいはKDDIであるとか、あるいはその他の無線関係の会社であるとかいうところが集まってみんなで協働してやっていただいているということでございまして、そこに国が補助金を出して、速やかにその整備をするようにということでお願いをしているものでございます。したがって、国がやるというよりも、民間から成っている団体に対して整備促進をお願いしているというのが基本的な考え方でございます。
○櫻井充君 なるほど、最初にそういうふうに御答弁いただけると極めてよく分かります。そうであったとすると必要なものかもしれません。 それから、これもよく分からないですが、このグランドワーク協会というのは、これは何をやっているところなんですか。
○政府参考人(荒木慶司君) グランドワークでございますが、これは一九八〇年代に英国で発祥したものでありまして、地域住民、企業、行政の三者がパートナーシップを組みまして、身近な地域環境を持続的に再生、改善、管理する活動でございます。 具体的には、荒廃地でありますとか空き地の公園化、河川敷や道路の美化活動などを全国各地の団体で行っているところでございます。この財団法人日本グランドワーク協会は、このグランドワークの活動の拡大、推進を図ることを目的としておりまして、地域組織の設立の支援、地域活動情報の共有化などの活動を行っております。この協会の、財団法人の主務官庁は、農林水産省、環境省、国土交通省、そして私ども総務省となっております。
○櫻井充君 後で実績をいただけないでしょうか。つまり、普及促進に努めたということですから、どのぐらい普及されていったのか、その辺について後で教えていただきたいと、そう思います。 それからもう一つ、一杯あるんですけれども、取りあえず国の予算が随分入っているところで、マルチメディア振興センターというのもございまして、これ、「インターネット等のマルチメディア通信に対応するネットワーク及びその利用に関する次の事業」と、いろいろ書いてあるんですけれども、こういう事業というのも実はもう民間でやられている事業なんじゃないのかなと。これはまたやはり民間の事業体が集まってできているような公益法人なんですか。
○政府参考人(有冨寛一郎君) これは先ほどのトンネル、いわゆるトンネル協会とは違いまして、民間の事業者が集まっているものではありません。財団という形の中で、情報通信関係のいろいろな施策をやっているものでございます。 今御指摘のありました国の予算等が入っているということでございますが、これはいわゆる人材育成、こういうことに対して補助をしたいということで実施をしてきたものでございまして、こういったものは、特に人材については、このように技術革新の激しいIT分野でございますと、その時々に応じて要件等、要望、要件が違います。今もかなり民間の方々も新しいセキュリティーの問題であるとかいろいろな問題について取組をされておりますが、やはりそうはいっても限界があるということで、できるだけ幅広く全国的に人材の育成補助をしてほしいと、こういうような要望を受けまして、今こういう事業をやっているというものでございます。
○櫻井充君 その人材が要するにそういった社会のニーズにこたえてきちんと育成されて、そして例えば経済なら経済の発展なりなんなりに資するような、そういう人材がきちんと輩出できているんですか。
○政府参考人(有冨寛一郎君) ちなみに、この実績でございますが、平成十五年度では、約四、交付金としては三・九億円程度を出しておりますけれども、このことによって受験をしたといいますか、受講をした人数はおよそ四千九百人でございます。全国的に、これはNPOも含めまして、受けたいという、やりたいということで施策を展開しておりますので、その時点においての実績は相当評価されていいのではないかというふうには思っております。
○櫻井充君 その後にどうなっているのかということなんです。要するに、研修を受けているけれどもミスマッチであるということは相当ありまして、そこの部分についてどうなのかということが問題なんじゃないかなと。済みません、後ででもう結構でございます。 こうやって調べてみると、実は内容がよく分かっているようで分からないような公益法人が多数あって、そこのところに全部で総額税金は八千億円使われております。このものを、事態を本質的に見直していかないと、特殊法人と全く同じで、見直す時期に来ているんじゃないのかなと思いますけれども、行革担当の方、来ていらっしゃいますか。いかがでしょうか。
○政府参考人(西達男君) 公益法人制度の改革につきましてお答え申し上げます。 私どもの公益法人制度改革につきましては、大きく二つのねらいを持って現在進めております。 一つは、民間非営利部門の促進ということでございまして、要するに民間非営利部門といいますのは、行政や民間営利部門では満たすことのできない社会のニーズに対応する多様なサービスを柔軟に提供できるということで、今後の我が国経済社会システムの中で、ますますその果たすべき役割は重要になっているというのが一点。 それから二点目には、そうした民間非営利部門の代表的な担い手でございます公益法人については、明治二十九年の民法制定以来、制度の抜本的な見直しというのが行われずに、現在、主務官庁の許可主義の下に、法人設立が簡便でないとか、あるいは公益性の判断基準が不明確であるとか、あるいは営利法人、類似の法人が存在しているなど様々な批判、問題点が指摘されておりまして、このような諸問題に適切に対処するとともに、民間非営利部門の活動を促進するため、昨年の十二月に公益法人制度の抜本的改革の基本的枠組みについてを閣議決定して、現在、この閣議決定に基づいて改革作業を進めておるところでございます。
○櫻井充君 やはり、政府も同じ認識なんだろうと思うんですね。問題点が多いということを認識されているから、そうやって改革を進めなきゃいけないというお話なんでしょうから。是非、是非きちんとした改革をしていただきたいと思います。 そこの中でもう一点、その非営利組織の中で、公益法人と、例えばNPO法人、まあ医療法人でも構わないんですが、比較してみると、かなり、かなり公益法人が優遇されていて、しかもまたあいまいであるというか、そういうことが分かってまいります。例えば、寄附の優遇税制を受ける際に、NPO法人の場合にはパブリックサポートテストとか様々なことがある。それから、NPO法人として認可されるためにはある要件が定められて、この分野でなければ駄目ですよとか、そういったことがございます。 ところが、こういった特定公益増進法人というふうなものになってしまう、なると、なると、寄附の優遇税制が受けられるようになるんですが、ここについていうと、NPOのように、NPOのようにパブリックサポートテストがあるわけでもなくて、そこの所管大臣が、これは公益性があって、増進法人にふさわしいというふうに思って、そう、そう解釈すれば優遇税制が受けられるような形になってくると。税制上も極めて不公平じゃないのかなと。 それからもう一つは、事業収益に対して、公益法人ですと、法人税が二二%であると。一方、NPO法人は三〇%であると。ちなみに、医療法人も三〇%でございます。医療法人、医療法人も公益性は極めて高いと私は思っていますが、そういった税の不公平さというのが私はあると感じていますが、いかがでしょう。
○政府参考人(佐々木豊成君) 公益法人とNPO法人の税制の違いについてのお尋ねでございますが、両者異なります理由といいますか原因といいますのは、それぞれの法人の私法上の位置付け、あるいは公益性を担保するための仕組みなどに相違がございまして、それに応じて異なる取扱いをしているということでございます。 具体的に申し上げますと、先ほど御指摘ございましたように、法人課税の違いについて申し上げますと、公益法人については主務官庁の許可制という下で、指導監督基準に基づいて監督されていると。一方、NPO法人につきましては、できるだけ公の関与を排除するという仕組みになっておりまして、一定の要件を満たしている場合には認証しなきゃならないという、まずその入口のところもかなり関与は薄くなっておりますし、また、監督規定も比較的緩やかなものになっているという違いがございまして、こういう違いを反映いたしまして、収益事業、その本体の公益的な事業以外の収益的な事業についての課税につきまして、公益法人は二二%、一律。一方、NPO法人につきましては所得の割合、所得の金額に応じまして、八百万円までは二二%、それを超える部分は三〇%というふうになっております。 また、寄附金の税制につきましての違いを申し上げますと、これも御指摘ございましたが、先ほど仕組みの違いということがございまして、公益法人は主務大臣の認定で特定公益増進法人という認定をいたします。これも様々なクライテリアはございます。それに該当する事業が列記されております。また、いろんな条件がございます。他方、NPO法人は、先ほどお話がございましたように、パブリックサポートテストという数式に合致するということを求められております。これは、実はできるだけ公の関与を排除するという意味からいきましても、客観的な基準、数字で分かる基準というものを用いましてNPO法人の公益性を担保しようという仕組みでございます。これにつきましては、様々な御意見これまでございました。そういう御意見も踏まえまして、累次にわたって税制改正におきまして要件の緩和等を行ってきておるところでございます。
○櫻井充君 そういうことは分かっているんですよ。それが適切なのかどうかということなんですよ。──ひどいでしょう。何で聞いてないんですか。人が質問しているときに、今の答弁に対して質問しているんですよ。そんな内容は分かっているんですよ。分かっているから今の内容でいいのかどうかということをお伺いしているだけです。そんな分かり切っていることで時間使っていただきたくないんですね、はっきり申し上げて。 もう一つ、公の関与、公の関与とおっしゃいますが、じゃ、公益法人に多額の税金入っているんじゃないですか。これは公の関与じゃないんですか。
○政府参考人(佐々木豊成君) 公益法人は先ほど申し上げましたように公の関与という部分がかなり強いと、比較的ということでございまして、監督もより強い監督になっております。補助金が入っている公益法人もございます。そういう意味で、より強いということだと思います。
○櫻井充君 本当にきちんとした監督が行き届いているんでしょうか。そこが問題なんじゃないのかなと。いずれにしても、私はこの点はおかしなことだと思っているので、改めて検討していただければ有り難いと、そう思います。 あと最後に、この間の予算委員会でもちょっと取り上げた問題なんですが、麻生大臣、どうもその医療費の中で、この間私、大臣、多く、皆さんがちょっと誤解されているんじゃないかと思いますので医療制度についてもう一度改めて御説明させていただきたいんですが、医療保険制度は各々いろいろ分かれてきております。そこの中で、中小企業の関係者が入っているのが政管健保でございます。その政管健保の方々はもちろん病気になって窓口に行かれると三割で負担されます。これは国家公務員も地方公務員も全部一緒です。 ところが、ここから先違うんですが、中小企業の加入者の方々は、例えば月々十万円掛かったとして、三割負担で三万円支払わなければいけないという状況です。ところが、国家公務員の方々は、例えば十万円掛かって三万円だったとしたら、そのうちの五千円は後で還付されるということになります。つまり、二万五千円が上限なんです。これは県の職員の方々はおおむね平均すると二万円ぐらいであって、そしてなおかつ地方公務員の方々は一万五千円なんですね。これ、社会保障というのは私は所得の再配分機能を持たせるべきであると思っていて、現在、中小企業で働いているサラリーマンの皆さんの方が地方公務員の方々より給与が低いということを考えてくると、この還付制度の恩恵を本来受けなければいけないのは私は中小企業で働いているサラリーマンなんじゃないのかなと、そう思っているんですね。 ところが、この恩恵をなぜその中小企業の、その政管健保の皆さんが受けられないかというと、その事業体、これの還付する、されるための財源はどこから出るかというと、事業主とそれから保険料という、この半々で賄われます。今の企業の実態からいうとその保険料を賄うのは困難ですから、制度がありますが、残念ながらその制度を使えないということです。その制度を使えなくしている最大の理由は、平成四年から本来は政管健保全体に、全体に税金を一六・四%から二〇%投入しなきゃいけないという約束であったのに、あの当時から一三%に減額された。そのために保険料を引き上げられ、そして窓口負担が増やされると、そういう実態になってきているわけです。 今の中小企業の本当に経営状況から見て、このお金を捻出することは極めて難しい。ましてや、普通の、普通の医療、その社会保険制度の中に加入できないがために、そのパートとか、それから、何でしたっけ、フリーターだけじゃなくて、派遣労働者、ごめんなさい、派遣労働者の方が増えてきているという実態を考えてくると、中小企業のところに本来は税金を投入しなきゃいけないんだと、私、政管健保にもう少しきちんとした形で税金を投入しなきゃいけないんだと思っています。 ところが、今の税金の使われ方は公務員の方々が優遇されている、優遇されている還付制度のところにはいまだに税金が投入されているわけです。半分は事業主、半分保険料です。保険料といっても、保険料といっても本人たちが負担しているのは元々税金からもらっている給料であることを考えれば、すべてが税金だということで言っても過言ではないんだろうと思うんですね。こういう制度が温存されること自体が問題なんではないだろうか。ましてや、その地方公務員の場合に、この恩典を受けるために恐らく百億以上の、もっとだと思います、数百億の税金が投入されている。国や地方の財政が潤っているのであればこれは問題がないと思いますが、国や地方の財政が極めて逼迫している状況だから政管健保に対しての税金の投入額も減らさなきゃいけないということを、この間、予算委員会で答弁もいただいております。 ですから、改めてお伺いしたいんですが、社会保障制度というのは私は所得の再配分機能を持たせるべきだと考えていますので、こういった形での税金の投入額は余りに不公平ではないのかなと思いますが、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 考え方の違いなんだと思うんですけれども、今言われたように、いわゆる付加給付の話でしょう、これは。付加給付の話って余り意味が分からない方もいらっしゃるのかもしれませんが、分かるという前提で、済みません、これえらく特殊用語が多い業界ですから、ここは。あらかじめ時間も、時間の関係もありますんでお断りを申し上げておきます。 いわゆる、短期給付といういわゆる医療保険の話なんですけれども、これは健康保険制度に相当する制度で元々スタートしているんだと思うんですね。それで、健康保険の水準を確保するということになっているのがその給付なんだと思うんですが、その付加給付についても、これは共済組合によって資産内容が大分違うんだと思いますけれども、それぞれの健康保険組合なんかがいろいろ個別に行っている付加給付の状況というものをこれ、それは当然払うものは半分払わにゃいかぬわけですから踏まえますんで、そういった意味ではいわゆる医療保険短期給付、短期給付の財政状況等々を勘案してやらにゃしゃあないということなんだと思うんですね。 そこで、地方公務員の共済組合においては、御存じのように、社会保険と同じによって労使が折半というルールになっているんだと思いますんで、そういった意味としては公務員としてその使用者、使用者としての地方公共団体との間との、ただあれと同じように折半でしているというものは基本的にルールとしては妥当なものだ、ルールとしてはね、妥当なものだと考えている。 ただ、中小零細企業、そのまた定義はまた難しいんで、どれがどこまでが中小でどこまでが零細かと言われるとまた話はすごく難しくなるんですけれども、いわゆるそういった財産若しくは資産の絶対量が不足しているところの組合、中小零細でもきちんとしているところがありますんで、そういった意味ではちょっと一概には言えないところなんですが、そういったところとは少し差が付いてきているというところなんだと思っているんですけれども。 いずれにしても、国家公務員共済に比べて、ああ、ごめんなさい、地方公務員共済やら何やらは少し民間より高いんじゃないか、国家公務員に比べて地方は低いんじゃないかとか、いろいろな差があるというのは私どももよく知っているところではありますし、かなり先ほど言われましたように、自己負担比率というのはかつての六千円から二万円までいろいろ、今言われた分は市町村の場合については一万三千円だと思うんですけれども、六千円からいろいろ引き上げたりなんかしてはおりますけれどもね、実際問題として中小零細と少し差が付いているというのは事実だと思います。
○櫻井充君 保険財政がいいからそれの余力があって付加給付の制度が存在するんだと、それはそのとおりだと思います。ただ問題は、その政管健保でもなぜあれだけ悪くなっているのかというと、さっきも言いました、本来の税金の投入額さえ守ってもらったらば多分可能なんだろうと思っているんです。つまり、二〇%なら二〇%投入していただければ。ところが、そうでないということ。 それともう一つは、老人拠出金を計上しなければいけないと。もし公務員共済のところでもう少し余裕があるんだとすれば……(発言する者あり)ごめんなさい、終わります。その部分のことを、その老人拠出金の方に回していただいてもいいんじゃないのかなと、私はそう思っています。 つまり、つまり今のところがいいのはなぜか、なぜ向こう側が悪いのかというなりわいが、実は税金の使い方が違ってくること、それから老人拠出金のところの負担、負担ですね、その元々の能力に応じたその負担部分が少ないと、多いのか少ないのかというところがあるので、是非官民格差を是正する上で改めて考えていただきたいということを最後に申し上げまして、質問を終わります。
○藤本祐司君 民主党・新緑風会の藤本祐司でございます。 質問に入ります前に、今、櫻井さんがお話があったことで一つだけ、事実だけお話しさせていただきたいと思いますが、公益法人の中でいろいろ調査研究機関があるということで、私もUFJ総合研究所にいたものですから、そういういろんな調査研究をやる環境にあったんですが、あるどこかの市、まあどこかとしておきますが、総合計画を作るという話があって、それで仕様が全部こう決まっているんです。例えば印刷費は、印刷はこういうカラーで何ページで何冊いるんだというので見積り合わせをしてくれといったときに我々、私どもとか、三菱とか野村とかそういうところが大体二千数百万で出したんですが、あるやはり財団法人、まあ当時、財団法人だったんですけれどもね、そこはもう一千万を切って出すんですよ。それは我々がもう完全に印刷費だけで一千八百万どこでも掛かるというのに、平然と一千万を切って財団が出してきて、挙げ句の果てに、いや、我々は赤字でも構わないんだみたいな話で、そういうところに持っていかれちゃうっていう物すごい民業圧迫というのがあって、そういうのが多分いろんなところで積み重なっているんじゃないかなというふうに思っています。私の質問ではなかったんですが、ついででしたのでお話しさせていただきました。 まず、今日はe—Japan戦略のこととユビキタスネットについて質問させていただきます。 先ほど麻生大臣が、これを進めていくと代々木のお弁当屋さんがなくなってしまうとか、いろいろ光と影の部分があるというお話があったかと思います。 このe—Japan戦略自体、その目標値があって、三千万世帯で高速インターネット、一千万世帯に超高速インターネットの常時接続可能な環境をつくろうということで、もうこれは既に目標達成されたんだと思いますが、ただ、その中を見ると、やはり都市部にやはり集中している、都市、市ですよね。特に、過疎地とか地方へ行くとまだまだそれが七割とか七割五分とかということで、やはり都市間格差というか地域間格差が広がるということがある。それをやはり縮めていかなければいけないというのが一つの大きなテーマになってくるんじゃないかなというふうに思っています。 この間の、前々回の総務委員会でも世耕さんが、世界経済フォーラムによると、日本のIT戦略、競争力が第八位になったという話がございました。八位というのは総合的なものでありまして、事項、項目によっては一位のものもあれば二位のものもあると。ただ、インフラの部分に関していうとまだ十六位という評価があったわけで、このインフラ、特に都市間格差を、地域間格差を縮めるということが正にそのインフラ整備の部分において順位を、競争力を上げるということになろうかと思いますが、そこにつきまして具体的な方策、考え方を教えてください。
○国務大臣(麻生太郎君) 藤本先生、お詳しいということだと思いますので、今言われた中で、調査のアイテムをずっと見ていただくと分かると思うんですが、公衆電話の普及率なんていうのがあれに入っていますでしょう、いわゆる順位を決めるときに。それから、いわゆる、何というの、電話回線によるインターネットなんていう、業界用語で言うナローバンドという部分ですよね。このナローバンドの話なんかというものを持ち込まれたって、これは、こっちはブロードバンドやっているんですから、ナローバンドの話なんかがアイテムの中に入れられたって、それは冗談言ってくれるなと。こんなものなんかこっちははなから相手にしていませんから。そうすると、そこは零点しか来ないわけです。そういったので、あれ内容を見ていただきますと、随分いろいろちょっと、ちょっとそれで順番決められても困っちゃうんだけれどもなと、正直、私ら思っている部分はあります、これは多分御存じなんだと思うんですが。 そういった意味では、今私どもとして、今指摘のあったところで、あの出されました、資料が出ましたときと今と違ってどんなことをやっているかと言われれば、西暦二〇〇〇、電子申請・届出というものが可能な国の行政手続の割合というのは、二〇〇一年は一%なんです、あのとき、資料が作られましたとき。今は九六%になっておりますから、この次のところでいきますと、この部分は多分確実に大幅に変わる、点数が上がると思っております。 それから、いわゆる文書の保存を電子化できるという、いわゆるe—文書法というのが四月から施行されますが、これも、何というの、評価がかなり大幅に上がってくるんだと思いますので。 私ども、何となく世界の評判というのは私は余り気にならぬ方なんですけれども、世界の評判より実質の方がよっぽど大事だと思っていますので、現実問題として、田舎と地域の都市の差という方がこの種の国際的な評価なんかよりよっぽど大事なものだと私自身は思っているので、田舎の話をさせていただきますけれども、基本的に私はえらく、えらく田舎に、先ほど長谷川先生のお話に対してこだわりましたけれども、こだわってお答えを申し上げて恐縮だったんですが、例えばこの光ファイバーというものが、田舎に多分いたとします。そうすると、仮にだれかが、麻生太郎が倒れたと。医者が来る。救急車で来るのに四十分、そして搬送してしかるべき病院に運び込むのに更に四十分ということになりますと、合計、最低でも一時間半ぐらい掛かる計算になろうと存じます。そうすると、その隣のお医者経験者の方に聞いていただいたら分かりますが、血が一回ここで固まりますと、これ溶かすのに薬が要るんですよ、いろんな薬が、物によって。その薬を判断して注射をするということを医者は認めませんから、救命救急介護士はそれはできないんだ。医者が判断させるまでできないというルールになっております。 そういうときに光ファイバーがつながっていると、救急車は、今新しい救急車はデジタルハイビジョンというものになってきますと、そのデジタルハイビジョンを積んだ救急車からその自宅につながっているオプティカルファイバー、光ファイバーにジャックする、接続すると、基本的にはそこで八百万画素以上のものでばんと見えることになる。そうすると、そこに、それを見た東北何とか病院という、どういう病院だか知りませんが、そこにいる櫻井先生というのがそれを見て、早い話が、藤本君、これはアトロピンを打て、何やらいろいろ薬があるんですが、それを打てと。それによってこれは溶けるからと言って打たせる、これは医事法どおりですから。そうすると、その人は四十分間搬送されてくる間に実はその薬が効いて血塊が溶ける。着いたときにはうまく通っていて、まあ酸素吸入当てるぐらいにしても、一日お休みになったら翌日御退院ということは、遠隔医療というものができ上がるようになりますと可能になる。 田舎に逆に住みやすくなる、地方にいてもいいようになるということになっていくというように、私はユビキタスというのはそういう方向につながっていくべきものなんであって、何となく今いろいろな話が飛び交っていますけれども、具体的な例で申し上げれば、そういった方向にこの種の技術の進歩というのは使われてしかるべきものなんだと私自身はそう思っておりますので、この八位というのが、また先は、どの道、先は二位や一位には即なるんだと私自身はそう思っていますけれども、正直申し上げて、山がこれだけ多いんで、その部分が最後に残るところだとは思っていますけれども、かなりの部分は普及していき、それが結果として国民生活の利便に大いに供することを期待しております。
○藤本祐司君 今、麻生大臣がおっしゃったことが本当に理屈どおりできるか、後で櫻井先生にちょっと聞いてみますけれども。 確かに光と影の部分がありまして、地域間格差というのがあって、それを是正しなければいけないと。それはインフラの問題だけではなくて、やはり人の問題というのもやはりあるんじゃないかなというふうに思います。やはり、ユビキタスネット社会というのを考えてみると、どんどんどんどんそれが東京一極集中してきて、東京を頂点とした国内網ができ上がるとか、あるいは情報関連技術を持った人、人材がやはり東京に集中してしまって、地域プロバイダーなんかが成り立たなくなってしまうということもあるんじゃないかなと。そうすると、ますます地域間格差というのは広がってくる。特に、人材面でその辺の格差を是正するということも考えなければいけないと思いますけれども、その辺について御見解をお願いします。
○国務大臣(麻生太郎君) すごく大事です。地方の方に人がいなくなっている大きな理由は、多分インフラが地方の方が少ないとか、いろんな意味で、コンテンツを考えるとき、内容を考えるときにそういったもののチャンスが少ないとかいろんな理由があるんだと思いますけれども、少なくともこの種の話は大いに東京に集中しております。 そういった意味では、私どもとしてはICTの専門職の大学院の設立ということで、これは神戸と京都だと思いますが、これは正式にスタートをいたしております。ちょっとお待ちください、日にちまで、平成十六年四月に京都、今年四月に神戸でそれぞれ開校をすることになっておりますけれども、そういったものをやりましたり、もう一個御存じのように、これはただただ受けるだけとか送れるだけとかいうんではなくて、これは確実に影の部分のもう一つとしていわゆるハッカー、ハッキングの話が出てまいりますので、それに対応するためにはセキュリティーということになろうと思いますので、それの人材支援というもの、これがなかなかもうからない話ですから、全然、人を育てる、企業では育てないところでもありますので、こういったところに関しまして支援をしていきたいということで、この方向でも今新しい方向の人材活用ということで、こちらの支援やら何やら御指摘の点は大変大事なところだと私どもも考えております。
○藤本祐司君 もう一つ、影の部分ですが、影のことばかり言っていると前へ進まないので、本当は光の部分を進めていかないといけないということは十分承知の上でお話をお聞きしたいと思うんですが。 前々回、山本政務官が電子タグで、デパートへ行くと、その物の食べごろとか産地とか、その辺が全部分かるというお話がありまして、非常にこれは便利で安心な仕組みだというふうに思っているんですけれども、それと別に、例えばそういうことをやってしまうと、すぐにその食べごろが分かる、まあ皆さん多分そうだと思いますが、例えばメロン、静岡県はメロンの産地ですからメロン挙げさせていただきますけれども、例えばメロンの食べごろなんというのは、こうちょっと後ろを見て、ちょっと押してみて、香りをかいでみて、つるがどうなっているか、枯れ具合で食べごろが分かると。まあ、大体人間、五感を使ってそういうふうに、今までは我々は、例えばスイカがどうだとたたいてみるとか、そういうふうにして動物的勘といいますか勘どころ、そういったところを、感性といいますかね、それをだんだん高めてきたということを我々経験しているんですが、正にこういうことが、便利になってきますとそういうことがなくなってしまうと。 例えば、携帯電話があったときに、ほとんど計画性がなくなってしまうという話もありましたし、カーナビができると地図読めなくなっちゃうとか方向どこに今向いているか分からなくなっちゃうとか、そういういわゆる、まあ最近の言葉で言うと人間力の一つなのかもしれないんですが、そういうのが失われてしまうというか、という話もある。だからといってやめるという話じゃないんですけれども、この辺は行け行けどんどんでやっても、そういう部分があるので、逆にそういうところをフォローするということも必要なのかなと。 これ、総務省がフォローするというか、例えば文科省でそういうところの教育だとかそういうこともやりながら、縦割りで考えるんではなくて、ユビキタスネット社会というのはこういうことがあるから、こういうマイナス面はどこかほかの横のネットワークを使ってフォローするというようなことも必要なんじゃないかなというふうに思っておるんですけれども、ちょっと御所見をお伺いします。
○国務大臣(麻生太郎君) 一番分かりやすい例で、ワープロができたおかげで漢字が恐ろしく駄目になった。習字が書ける、皆手紙はすべてワープロになって、日本語は、習字なんというものが時間量が減っていますし、何というのかしら、手書きを書くというのが、手紙が減ってiモード、Eメールになった等々、いろんなもので今言われたようなところがかなりほかにも一杯出てきているんだと思いますが、これをちょっと総務省で何とかしろと言われてもちょっとなかなか難しいところなんで、これは御本人一人一人の教養の、教養とか本人の自覚によらないかぬところなんだと思いますが、こういったことを、こんなことばっかりやっていると漢字が書けなくなりますよ、何でワープロ、何、転換、何、文字転換でどんどんやっちゃうと駄目になりますよとか、まあいろんな点は、私は、もう便利なものですからついついそっちに流されて、辞書を引くより何となくこれでやった方が早いなと思ったりするところも一杯あるんですけれども。 そういった意味では、今言われたようなことは、まあこれだけ電気が明るくなったものですから、あの、昔のところでいえば何でしょうね、ラスコーの壁画なんて、あれ真っ暗の中でかいておるわけですからね。あれどうやってあのラスコーの壁画かけたんだよ、てんこの中のあれはどうやってかけたんだよと言われれば、多分ほとんど何にもない中であれかいているんだと思いますけれども、あれが今の普通の健常者でかけるかといえば多分かけないんだと思うんですね。お香のにおいをかいでぱっと当てるなんというのは、まあ利き酒ならともかくも、ちょっとお香のにおいをぱっとかぐって、あれ普通の人で皆できたそうですから。 とても今は、電気がこれだけあって見えるようになったらできなくなってきているというような、やっぱり五感はかなり悪くなってきている部分があろうと思いますので、これは個々人でやっぱりきちんとして、そういった点はちゃんと注意しとかないかぬという喚起を促しておくということは大切なことだと存じます。
○藤本祐司君 正に、それはそのとおりだと思いますし、また日本の場合、伝統工芸といいますか伝統技術って、もうこれ触るだけで〇・一ミリの誤差が分かるとか、そういうのもどんどん機械化すると、ということもあるので、まあその辺は産業面でのフォローとかということが出てくるのかなというふうに思っています。ありがとうございました。 それでは、ちょっと話を変えまして、マスメディア集中排除原則のことについてちょっとお聞きしたいと思います。 これは御承知のとおり、昨年の、昨年、西武鉄道の株主虚偽記載をきっかけとして、日本テレビの渡辺恒雄氏の所有株式のやはり実質的所有者は読売新聞グループ本社だったということの中で、総務省が各民放に対して報告義務を、報告させたと。そうしたら、この一月の十九日でしたか、発表によると、そのマスメディア集中排除原則の持ち株部分のところの違反が五十五社あったということでございます、それからこのマスメディア集中排除原則の問題が少し取り上げられたわけなんですけれども。 お手元に配った二枚目の「マスメディア集中排除原則」という、こういう横の紙を見ていただくとお分かりのとおり、これは簡単に言ってしまうと三事業、新聞、テレビ、ラジオですね、これの兼営支配の禁止というのと複数局支配の制限を言っているわけでありまして、出資比率は、例えば放送対象地域が同じで重複するような場合は十分の一を超える議決権の保有を禁止していると、そして放送対象地域が重複しない場合は五分の一以上ですね、ここは以上の議決権保有を禁止すると。そして、役員規制も、五分の一を超える役員の兼務を禁止して、代表権を有する役員、常勤役員の兼務を禁止するというものであります。それにつきましてはもう一つの縦書きの「支配とは」というところで御説明してありますけれども、こういうことが簡単に言えばマスメディア集中排除の原則ということでございます。 そこで、一つお聞きしますけれども、麻生大臣にお聞きします。そもそもこのマスメディア集中排除の原則の趣旨ですね。つまり、何ゆえこういうものが設けられて、これは一九五七年、五九年にその考え方が導入されていると思いますが、何ゆえこの原則が設けられて、期待される役割としてはどういうものがあるんでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 放送法は、御存じのように、元々、昭和二十五年にでき上がって、それ以後、三十四年、平成七年、平成十何年と何回か変遷をしてきているんだと思いますが。 基本的には地方で、特にこれFM放送やら何やらが出て、地域にいろいろなメディアというものをやっていくときにいろいろ言われたんですが、地域のそういったメディアを育てないと、一本になったりみたり、まあ日本じゅう五つ、四つでばっと仕切られるというのはいかがなものかと。地域には地域のそういったものを育てないと、いわゆる民主主義として意見というものがまあ偏ったことになりかねない、偏る。そのためにはなるべく地方にいろんな意見を出すようにすべきということで、まあ一割ということで、一〇%ということで最初スタートしたのは、元々は排除、集中はして、特定のメディアに全部五〇%握られちゃうとか、隣の県も五〇%一社に握られちゃうとか、私のところでは西日本新聞が、福岡県も何県もない、全部押さえちゃうというようなことになるのを避けるというのが本来の目的だったと存じます。本来、目的を聞かれるんであればそうだと思います。
○藤本祐司君 つまり、マスメディア集中排除原則の中に、言論、情報の中央集権的な支配というのは排除して地域独自の放送を有するようにしましょうということと、もう一つは、当然、民主主義の根幹であります言論、報道の多様性と多元性というもの、そして言論、報道の自由市場の確保というのがそもそもの目的といいますか、趣旨だったんだろうというふうに思います。 そして、ちょっと先ほどの話に戻りますと、一月十九日に五十五社の持ち株違反というのがあったわけでありまして、これは総務省さんが放送法に基づいて電波をこう、まあ電波法になりますかね、電波を割り当てるわけなんですけれども、そのときに免許を交付する、そして再交付するわけですが、そのときの多分、審査項目になっているはずなんですけれども、この五十五社という非常にたくさんの会社が、企業が違反をしていた、それはなぜ見付からなかったのか、その辺の原因の究明といいますか、その辺りは総務省としてなされているんでしょうか。
○政府参考人(堀江正弘君) 具体的な事務手続ないしは考え方でございますので、私の方から説明させていただきます。 ただいまおっしゃいましたように、再免許に当たりましてはいろいろな書類を出していただくわけですけれども、株の所有関係でありますとかいろいろな書類を出していただきます。 平成七年の一月に審査基準というものを改正いたしまして、一の者が有する議決権の扱いにつきまして、名義貸しや子会社保有の議決権についてもカウントすると。実質的にだれが持っているかと、こういう意味ですね。そういうものもカウントするという旨の基準を定めました。平成七年に改定したわけです。従来は明確でなかった他人名義の株式の保有や子会社を通じた間接支配の状況把握を可能とするということで、そういう改定をしたわけでございます。 これによりまして、放送局の再免許の際には、他人名義による議決権の保有については、一〇%を超えるおそれのある場合について、申請者より調書の提出を求め、その確認を徹底することとしたわけでございます。 しかしながら、私どもとしては、提出された書類を基にして審査をするということでございまして、これがちょっとおかしいじゃないかといいますともちろん聞きますけれども、立入検査とかそういうことをやるという権限ございません。したがいまして、提出された資料を基にしてずっと審査をしてきたわけでございます。 しかしながら、先ほどおっしゃいましたように、昨年十一月以来の、まあ問題になりまして再点検いたしましたところ、いろいろなルール違反の事例が出てきたということでございます。 そこで、なぜそういうことが起こったのかと、あるいは、どういう理由で会社の中でも徹底されていなかったのかというようなことを個別に会社の方から事情を聴取いたしました。そうしましたところ、大体大きく三つぐらいに理由といいますか、そうなった原因というのは分かれるかと思いますけれども、一つは、そもそもマスメディアの集中排除原則に対する正しい理解と認識が徹底されていなかったと、欠如していたということがございます。例えば、名義株と合算して判断されるということを十分認識していなかったという事例すら現れました。 それから二つ目は、社内の管理体制に遺漏があったと。これは株の管理をしている系統と、例えば再免許等の許認可手続を担当している部門が違うといったようなことがございまして、株の管理をしている方から書類を渡してもらってそれをそのまま役所に出しているといったようなケースでありますとか、あるいは株主名簿と配当金の振込先を照合することを怠っていたとかといったようなことがございまして、一つの会社の中でも管理体制に遺漏があったというようなことがございます。 それから三つ目として、その名義株の存在を知ることが容易でなかったと。先生、先ほどお配りになりました資料で二枚目に付いてございますけれども、一つの地域で、ある個人なり会社が二つの放送事業者に対して議決権を有する株を持つと、まあこういう事態になると。で、放送事業者側にとってみますと、例えば新聞社とします、株を持つ方がですね。で、私の会社の株をAという新聞社が持っているけれども、そのA社がほかのどこにどの程度持っているかということは実はよく分からないと。しかし、A社が別の会社について同じ地域で一〇%以上同じように持っていれば、一〇%を超えて持っていればそれはルール違反になってしまうというようなことがございますですね。その辺りは、会社としても必ずしも分からないというような状況もございます。 それから、配当がそもそも行われていないような場合には、先ほど申しましたように、チェックの仕方がなかなか十分でないといったようなこと、まあいろいろございますけれども、いずれにしましても、こういうような事情でなかなか守られていなかった事例が出てきていると。 私どもとしては、従来、そういうものを出されていた下で審査をしてきたわけですけれども、これはちょっとこういうケースがたくさん出てきたということを十分反省して、これからのやり方も改めなければいけないのじゃないかと、そういうように今は考えている次第でございます。
○国務大臣(麻生太郎君) 今のやつを全部足しますと五十五じゃなくて七十一になります、今の数字を全部足すと。今種類が全部違いますので、五十五社というのは下の三つを入れて五十五社、全部足しますと七十一社になると存じます。 その上で、先生、これは基本的には強制調査権がありませんから、出されたものは一応信用せぬといかぬという話なんです。これが難しい。おまけにオーナー会社が新聞社ということになりますと、これは監督官庁がないということになりますので、それもまた話を難しくしております。それがまず具体的に出てこない一つです。 で、もう一点は、多分もしそれ見られたら分かると思うんですが、先生の出身静岡、静岡は余りあれなんですけれどもね、これ田舎に行くほど多いんですよ。で、これはどうして田舎に行くと、鹿児島とか、鹿児島が田舎と言うと怒られるかもしらぬが、資本の絶対量が足りないんですよ。だから、そういったところに行きますと、資本家で一〇%の配当も来そうもないような株を持ってくれるやつがいないんですって。そうすると、結論、同じ人にみんなお願いに行かぬといかぬということになると、その人の会社じゃ持てないと。だから、ちょっとおまえ、これ名義だけで何とかしておけとかいうようなことになっていくというのが、これ経済の実態としてはありますので、その一〇%条項とかいうものは、これはもう一回ちょっと正直その地方については、県外だったら二〇にしていいとかいろいろ緩和しつつはあるんですけれども、この点につきましては具体的に、じゃ持てなかった場合はそこはつぶさにゃしゃあないということになりますので、そうするとその分だけ親会社が買うと。親会社というのはRKBだったり、もっと上に行けばTBSだったりすることになりますと、これまた、何だ元のもくあみじゃないかということになりますので、そこのところの考え方は、現実問題の経済力というか地域における資本というものと、ちょっと一回考えにゃいかぬかな。 特に今、御存じかと思いますが、どんどんハイビジョンにしていきますと、新たに資本増、増資をやらぬととてももたぬということになっておりますので難しいところかなというので、これは検討せにゃいかぬところだと思っております。
○藤本祐司君 麻生大臣おっしゃるとおりですね、この辺の成り立ちというか、テレビ局の成り立ちを考えていくと、まあある意味理解できる部分があるんですが、そうはいっても原則としてそういうのは残っていて、最後に多分、放送法で一九八八年に放送法の中にこれは法定、法文として入っているんだと思いますけれども。それと、先ほど平成七年でその名義株という部分をチェックするようになったということですから、随分長い間放置されていたということだけはこれは事実だと思います。管理できない部分というのはあるんだろうとは思いますが、こういうこともあったという事実をやはり重く受け止めていただければというふうに思います。 もう一つ、その役員規制違反というのがある。その一つの、先ほど支配の中に、五分の一を超える役員の兼務とかというふうに、代表権を有する役員の兼務というのをこれも禁止されているんですが、これ役員兼務違反というのはあったんでしょうか。
○政府参考人(堀江正弘君) 今回の違反事例は、いずれも出資制限の上限を超えた事例でございまして、役員規制に反する事例はなかったということでございます。
○藤本祐司君 そして、先ほど麻生大臣も正におっしゃっていたように、この新聞と放送とローカル局といいますかね、その辺のところが正に一体化してしまっているというところが一つの、まあ一つのやはり問題ではあろうかなというふうに思います。 先ほど配付された、配付しましたこの例外規定というのがこの最後の一番下にあるんですが、ここは非常にこの原則の例外が多くて、正直言って私もこの集中排除原則、勉強すれば勉強するほど頭が混乱しちゃいまして、何が良くて何が駄目なのかというのを実は整理するのが非常に大変だったんですが、ここの例外規定を見ていただくと、例外として、同一地域で地上放送のテレビとAMラジオの兼営は認めると。これラテ兼営と言っているようなんですが、これは認めると。ただし、それに新聞が加わった場合の支配は認めないと。ただし、ただしで、またただしが多いんですけれども、これただし書で、ニュース又は情報の独占的頒布を行うことのおそれのないときは構いませんよという話があるわけなんですけれどもね。 事実上、今おっしゃいました資本のこともあって、新聞社がテレビ局、ラジオ局の資本を持たなきゃならないということになると、各都道府県すべてですね、まあすべてなのかちょっと、私の県なんかは、静岡新聞社があって静岡放送があってSBSラジオと、これ全く同じグループなんですよ。こういうことがほかの都道府県でも一杯あるわけで、これはほとんどこのテレビ、AMラジオ、新聞の支配を認めないというのの例外のただし書で、独占的頒布を行うことのおそれがないものに全部当てはまってしまうんじゃないかなというふうに思っておりまして、その独占的頒布というのをどういう基準で、まあ判定基準がよく分からないと、もうすべてがオッケーになっているのに何でこんなものが残っているのかという素朴な疑問なんですが、その判定基準というのを教えていただきたい。
○政府参考人(堀江正弘君) ただいまおっしゃいましたように、いわゆる三事業支配ということに係るお話でございますが、中波とテレビとそれから新聞という三つのマスコミを、いわゆる法令用語で言います支配ということ、それを原則禁じているけれども例外があると、こういうお話でございます。で、その例外といいますのは、繰り返しになりまして恐縮ですけれども、その新しい局が開設されることによりまして、その一の者がニュース又は情報の独占的頒布を行うこととなるおそれがないときは、この限りではないとなっております。 そこで、この独占的頒布を行うことのないおそれというとき、おそれがないときという場合でございますが、これは放送対象地域内の新聞の販売シェアでありますとか、あるいは同一放送対象地域内での放送局の数でありますとか、あるいはその他そういったものを総合的に勘案して運用してきているということでございます。例えば、ほとんどの地域では放送局は一つだけということはない状況でございますし、それから地域の新聞の販売シェアも相当高い地域は少なくございませんけれども、まあ全国紙、その他ローカル紙もございますので、そういったことを勘案しての結論ということでございます。
○藤本祐司君 要するに、こういう独占的頒布というののおそれはもう余り意味がないんじゃないかと、解決されてしまっているんだというふうに思うんですね。 というのは、例えば民放の数、各都道府県の民放の数でいうと、じゃNHKはもうこれはあまねく全国にというのがあるわけですから、もう恐らくそれですべて映る話が前提です。民放でいうと、二社しかないところというのは徳島と佐賀県ぐらいで、大体あとはもうそれ以上あるわけなんですが、佐賀県なんかは、麻生大臣もお分かりのとおり、福岡の電波も入るし長崎の電波も入るので二社だって別に構わなくて、逆にもう本当にいろんな多元性があるし、いろんな多メディア多チャンネルになっているわけなので、この辺でもうこういうただし書と、あるいはこの第三項というもの自体がほとんど不要なものになっているんじゃないかなというふうに思うんですけれども、どうでしょうか。大臣に、是非、大臣に御見解を。
○国務大臣(麻生太郎君) だれかがこの間、予算委員会でしたっけね、四十キロのスピード制限なんて何のためにくっ付いているんだと。あんなもの、だれも守っているやつおらぬやないかという御指摘があったので、あれは元々はマイルとキロと読み間違えたのが始まりだそうですけれども、言ってみりゃイギリスから入ったものですから、イギリスではマイルだったんですって。それが日本に入ったときにキロでやっちゃったもんだから、十八キロの差、あっ、十六キロの差が出たのが本当なんだとこの間ある偉い方から教えていただいたんですが、それはまあちょっと余談になりますけれども。 今の話と同じように、やっぱりこれはそれなりに、これは全然なくてノーズロになって、ノーズロなんて品のないこといかぬですね。何も無制限になっちゃうとちょっといかがなものかということになると思いますので、今おっしゃるようにかなり形骸化している部分はありますけれども、これが全くなくなっちゃうとどうかなという感じもいたしますので、今御指摘の点は、十分に検討に値するところだと思っております。
○藤本祐司君 それと、やはり大手新聞とキー局、ローカル局の話なんですけれども、結局、全部系列化して今いるわけですよ。 これは二つの意味で危険かなというふうに思っていまして、一つは、やはり新聞と放送が一体になっている。これは恐らく私の知る限り日本が特殊で、ほかのところ、アメリカにしてもこれ全く違うし、緩和の方向に行ってはいるものの、まだやはり新聞と放送は全く別物であるわけでして、ヨーロッパ行っても公営放送があそこは発達していて、逆に民放がなかなか発達しなかったということもある、成り立ちも違うのかもしれませんけれども。そういう意味で、新聞と放送が一体になっているというのはほとんど日本だけだと。 先ほどおっしゃったように、資本の問題があって、新聞社ぐらいしか各地域で資本出してくれるようなところもなかったと。あるいは、テレビ局ができるときに、日本テレビができたときも、やはり朝日、読売、毎日の資本を元にして日本テレビが設立されたというような経緯、民放で一番最初ですからね、日本テレビは。そういうような経緯もあったということはあるんですが、やはりこれは新聞と放送、多元性の確保という点からは、やはりちょっと異常な状況になっているというのが一つと、もう一つ、先ほど麻生大臣が、新聞社に対しては総務省は全く何の、何を言う権利もないんだというお話があったんですが、逆に言うと、放送局に対しては免許を交付する立場にあるわけですので、逆に、それが新聞と放送局が一体になっていれば、結局、放送局に対して関与しているということは、ある意味間接的に新聞社に対して関与するということも考えられるわけですよね、可能性としては。ある考え方としては、そういう新聞社の関与というのを結局、放送局を通して新聞社に関与するというようなこともあり得るわけですよ。 そして、キー局が実際にはローカル局へ出資もしているし、新聞社も、大手新聞社も、例えば読売新聞なんかでいくと四十数社、局へ出資をしているとか、こういうことで、もう本当に一体になってしまっているということというのが非常に異常な状況なんじゃないかなというふうに思っておりますけれども、その件についていかがですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 一つの新聞社の発行部数が六百万部、少年ジャンプを超えておりますから、その意味においては物すごく大きいですよ。クオリティーペーパーというのは普通、タイムで四十万部ぐらい、ワシントン・タイムズで三十数万部だと思いますけれども、それが大体クオリティーペーパーというものの基準なんだと思っております。ところが、日本の場合はオーダーが全然違って、六百とか七百とか一千万と公称になっておりますのは、そこからしてまず藤本先生、普通じゃないと思っております。それが一つ。 それからもう一つは、やっぱり日本の場合は非常に縦に長い、地理的な条件もございますので、その意味もあって人口密度が非常に高い。アメリカの十一・五倍ということになりますので、それからいきますと、基本的にはメディアやら何やらが、山やら何やらが多いとはいえ、かなりな部分つながりやすいというところも二つ目の条件として、物すごく広いところで電波を飛ばす必要がないというところもありますので、一つのステーションを建てればばっと行きますので、かなりな部分は。そういった条件があって今言われたような状況になっているんだと思っておりますが、基本的には、今言われたように、民放五社とよく言われるような形だけに集約されてきている。まだ五社あるだけまだいいのかもしれませんけれども、五社もなくなって一社か二社になった方がよっぽど問題だと思いますが、五社もあるだけまだいいのかもしれませんけれども、いずれにいたしましても、こういったものはかなり偏ったものに集中している。 ただ、幸いにして新聞は、ちょっと静岡の事情は知りませんが、五大紙が一番になっているところは、九州じゃ熊本なら熊本日日、西日本新聞が福岡じゃ一番という意味で、やっぱり河北新報とか、いろいろな意味で、地方の新聞というのは五大紙、いわゆる朝、毎、読というものがその地域紙を超えて一位になっている県という方が少ないというのが実態だと思いますので、そこらは救いかなと思わないわけではありませんけれども、いずれにいたしましても、そういった地方紙の新聞を見ましても、論説を見ますと、郷土の配信が大体二、三日遅れで載っかっているというような傾向も多いような気がしますので、これはよほど各地の地方紙の方もそこらのところを意識して、論説を育てる等々の努力は、これは地方紙の方でしていただかない限りは、いわゆるそういったマスコミというものの衰退を招きかねぬ状況になりかねないと、私自身はそう思っております。
○藤本祐司君 静岡も静岡新聞が圧倒的なシェアを持っておるんですけれども、新聞はそうなんですけれども、じゃ、先ほど放送の話で、地域の独自の放送を育てるんだよというお話がありましたけれども、キー局とローカル局がこれまた結び付いちゃっているわけですよね。ある、いわゆる我々の地域、地元へ戻ってテレビを見ると、ほとんど東京のものが見れるわけですよ。要するに、地域の自主制作というものの番組というのは物すごい少なくて、実際にはこの地域独自の放送を育てることもできない。経済環境がそういうふうにさせているのかもしれないんですけれども。 ですから、新聞は、各地域の新聞というのはシェアは高いんだけれども、放送に関していうと、我々は見ているのはほとんど東京で見ているのと同じものが九割程度だというふうに思っていますが、もし数字が分かれば教えていただきたいんですが、地域独自の番組のシェアといいますか、これはどのくらいでしょうか。
○政府参考人(堀江正弘君) 若干、一、二年データをさかのぼりますけれども、平成十五年の再免許の際に放送事業者から提出された書類によりますと、民間テレビ放送事業者が百二十七社、平均で一二・七%が自主制作番組の比率という具合になってございます。
○藤本祐司君 百二十七社で一二・七というのは、何かとってもいい数字、分かりやすい、一、二、七が全部並んでいますね。ということでありますけれども、本当に我々も、戻ると天気予報と地元のニュース以外はほとんど見たことがないという状況なので、その辺もやはり一つの問題点なのかなというふうに思います。 もう最後にしますが、今日このようなお話をさせていただいたのは、実はユビキタスネット社会をつくろうということの中で、放送と通信の連携強化ということがあります。実際、我々ユーザー側から見ますと、放送と通信というのはもうほとんど区別を付けていないんじゃないかなと。どれが放送でどれが通信だということもほとんど、もう我々テレビなりあるいはインターネットを見ている、あるいはもうインターネット、テレビが一緒になっちゃっていますので、この辺が大分融合してきているんじゃないかなと。そこを論じること自体がもうナンセンスで、もう放送と通信は一緒なんじゃないかなという思いがあって、そして多メディア多チャンネル時代になってきている。その中で、実際にこのマスメディア集中排除原則というのを今のままで残しておいていいのか。もうちょっと緩和することも検討するような段階に入ってきているんじゃないか。あるいは、もうそれ自体なくしてしまうという考え方も、多メディア多チャンネルですから、あるんじゃないかなというふうに思っています。 私が昭和三十二年、一九五七年生まれで、このときにこの考え方が導入されてきているんだと思いますが、ずっと、ですから私が今までテレビを見てきたものというのはほとんどそういう一体化した、新聞、テレビ、ラジオが一体化したものをずっと受け取ってきたんですが、今の時代はもう多メディア多チャンネルになっていますので、特に偏向された情報というのを受け取るということの方が難しくなっているような気がしてならないものですから、このマスメディア集中排除原則というのが本当にこのまま必要であるのかと、もう携帯電話、インターネットの普及とともに一つの転換点に来ているんじゃないかなというふうな思いが一つあるということです。 さはさりとて、やはり新聞と放送というのはメディアの性格も違います。例えば、保存性があるとか消滅性が高いとか。我々の情報というのは、大体七割から八割は視覚で入ってくるもので判断をします。ですから、新聞で読むのとテレビの画像で見るのと、画像ですと七割、八割、そこの、見た瞬間に我々は情報を判断するということで、もうメディアの性格が違う。その違うものが全く同じ形で一体化されていくこと自体が本当にいいのかどうかということなんですね。その辺についてはやはりそろそろもう考える時期が来ていて、インターネット、ネット社会、ユビキタスネット社会になってくればますますこの転換点に立ったということを実感するわけですので、そこを考えなければいけないなという思いでございます。 最後に、麻生大臣、その点について御見解をお聞きしまして、私の質問を終わりにします。
○国務大臣(麻生太郎君) ICTの進歩がここまで来ますと、どこからが情報でどこからが放送かというものは、今日では一方通行から少なくとも双方向、放送に関しても双方向ということが、デジタルハイビジョンなんていうことになりますと、そういったことになってきますと、放送と情報の区別はなかなかしにくいということになっていくのは間違いない。私も、そういった流れにおいてはそう思っております。 しかし、現実問題としては、今言われたように、集中排除原則という点からいくと、だからますますそこのところはよっぽど集中やら何やらをきちんとしておかないと、気が付いてみたら、知らない間に更にずうっと資本が訳の分からないうちに広まっていて、特定の資本に全部押さえられていると。今のマスコミは、何もフジテレビに限らず、状況としては、私は、わんわんわんわん皆いろいろなことを言っておられますけれども、私に言わしたら、随分前から御指摘があったんじゃありませんと言いたくなるところが一杯ありますよ、正直なところ言って。ですから、そういった意味じゃ今のような形で特定なところに支配されないようなことにするという配慮は同時にしておかねばならぬ大事な点だと思っております。
○弘友和夫君 公明党の弘友和夫でございます。 私、まず地球温暖化対策と地方公共団体の役割についてお尋ねをいたしたいと思いますけれども、去る二月の十六日に京都議定書が発効いたしまして、二〇〇八年から二〇一二年にかけてこの一九九〇年レベルよりも六%削減しないといけないと。それがもう既に八%近くオーバーしているわけですから、一四%ぐらいオーバーしていると。これは、環境省だけじゃなくて、もうすべて国を挙げてこれは温暖化対策進めていかなければならないというふうに思っているわけですけれども。 その中で、まず地方公共団体が自ら行う事務事業に関して、温室効果ガスの排出の抑制等のための措置に関する計画、これ実行計画という、これは地球温暖化対策推進法第二十一条に基づきましてこの実行計画を策定しなければならない、こうなっているわけですね。自らを言わば事業者として自ら排出する温室効果ガスを抑制するための計画でありまして、これは自らが温暖化の原因にならないようにしていこうという地球温暖化対策の第一歩という計画でありますが、この現在、この策定状況についてまず数字を、どういう状況になっているか分かりますか。
○政府参考人(寺田達志君) お答えいたします。 ただいまお尋ねのございました実行計画でございますけれども、都道府県につきましては四十七都道府県すべてが策定済みでございます。市町村につきましては、三千五十三市区町村中に一千六十五市区町村において策定済みという状況になっております。
○弘友和夫君 都道府県は全都道府県策定しておりますけれども、地方団体が、一千今六十五ですか、この半分以下しか策定されていない。これは私は、自らがきちんと策定しなければほかに民間事業者、住民に対して温暖化対策をやりましょうというようなことは説得力がないんじゃないかなと。しかも、この実行計画を策定するということは法律上のこれは義務なんですね、義務規定になっている。 これが策定されていないということに関しまして環境省としてはどのように考えられているか。
○政府参考人(寺田達志君) 弘友先生御指摘のとおり、これから地球温暖化対策、事業者、国民、あらゆる主体が全員で取り組まなきゃならないということだろうと思っております。その中で、国や地方団体が率先垂範といいますか、率先してそれに取り組むというのが非常に重要だと思っております。したがいまして、御指摘のとおり、地球温暖化対策推進法におきましては、この地方公共団体の実行計画につきまして「策定するものとする。」ということで規定を置いているわけでございます。したがいまして、当然にこれはすべての地方公共団体において早急に策定されるべきものというふうに思っております。 実は、環境省におきましても、これまで推進法の施行直後に市町村向けのマニュアルをつくりましたとか、あるいは実行計画に基づく事業への支援措置を講ずるなどの努力はしてきておりますけれども、先生御指摘のとおりの状況でございますので、これからますます努力してまいらなければならないと考えているところでございます。
○弘友和夫君 大臣、これは努力規定じゃなくて「策定するものとする。」ということになっているわけです。この自治体が半分以下のような状況、一千六十五市町村しか策定していないと、そういうことで本当に今この地球温暖化というのはもうあらゆる省庁、国を挙げて、省庁だけではなくて国民もすべて挙げて取り組んでいかなければいけない状況だと思うんです。京都議定書のこの約束した国際的約束のことすら、すらと言ったらおかしいんですけれども、ことが実行できないわけですから、これは総務省として地方自治体に対してどういうふうに指導されているのか、そしてまたこれはどういうふうにしようとされているのか、お尋ねしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 御存じのように、市町村におきましては、例えば産廃事業、例えば市の公用車、また、何でしょうね、ほかにもちろん下水道事業含めて、庁舎等々含めまして、自分も排ガス排出している本人ですから、自覚あるなし別にして。そういった意味では、きちんとした対応をやるということを、これは民間業者に範を示すためにもやらないかぬということなんだと思っておりますので、私どもとしてはこれさらに実行計画はきちんと作れということはさらに、何というの、通達等々やっていかにゃいかぬと思っておりますが、一つだけ、多分このままいきますと平成の大合併と言われるほどに、多分二千を切ると思いますね。私、大臣に就任したときに市町村数三千百八十一だったと思いますが、今の段階で、大臣が署名したところまで二千二百五十ぐらい、五十切りまして四十幾つになっていると思いますが、残りであと多分二百幾つ進みますので二千を切るところまでこようと思っております。 そういたしますと、今言った数字の部分はかなり、数字的にはここらが数字のマジックのところですけれども、こっちが絶対量が減りますものですからこっちの数字は相対的に上がる形にはなろうとは思いますけれども、それでもとても足りる話ではありませんので、きちんとさらに督促していかねばならぬところだと思っております。
○弘友和夫君 今の数字のマジックはちょっと納得できないんですけれどもね。 要するに、合併したそのうちの一つの市が策定していたということの話ですから、今度は全体を、また一つの計画を立て直さないといけないわけですからね。そういう意味で、これ、今まで何か総務省としてそういうこと、督促というか、したことあるんですか。事務、事務、局長の方で結構ですけれども。
○政府参考人(荒木慶司君) この問題につきまして、私ども総務省から通知を出して督促したことはございません。
○弘友和夫君 総務省はしないと。各自治体、じゃ、環境省、きちっとやられているわけですか。
○政府参考人(寺田達志君) もちろん、先ほど、推進法施行直後にマニュアルをつくり、これをもって指導したということを申し上げましたけれども、環境省としては、当然あらゆる機会を通じまして、様々な会議の場で、都道府県を通じる手段がほとんどでございますけれども、策定を呼び掛けております。
○弘友和夫君 ですから、総務省は、環境省の仕事だということじゃなくて、これを挙げてやらないといけないんです。大臣も、この地球温暖化対策推進本部の、入られているわけですから、是非これはやっていただきたいと。これは、今のは策定しなければならないと。要するに、自分がやる事業ですからね。 この次は、地域推進計画というのがございまして、これは、この発効によりまして、地方公共団体の施策として京都議定書目標達成計画を考えて、その区域の自然的、社会的条件に応じて温室効果ガスの排出の抑制のための総合的かつ計画的な施策を策定、実施することを努力義務としているという、このいわゆる地域推進計画というのをこれはやはり立てるようになっているわけです。これは義務規定ではございませんけれども、努力義務というか、そういうふうになっているわけですけれども、これはまだなおさら悪いんですね。平成十六年四月現在、都道府県については四十四団体、それから市区町村に関してはわずか全国で五十五団体しかこれは策定されていないわけですよ。 私は、自分の市町村、地域でどういう事業所があってどういう家庭があり、いろいろ掌握している一番身近な市町村は、やはりきちっとした地域推進計画というのを立てるべきじゃないかなと、またこれを推進していくべきじゃないかと、このように思いますけれども、環境省、これに対して、どういう、どういう理由で策定されていないのか、どういうふうに進めていこうとされているのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(寺田達志君) まず、事実関係の方から申し上げますと、この推進計画の策定に努めると、こういう条文は、本年二月十六日の京都議定書発効に伴って発効した条文ということでございますけれども、規定自身は平成十四年改正で入っておるものでございますので、これまでも幾つかの地方公共団体で取組がなされてきたというものだと承知しております。 ただいま先生御指摘のように、都道府県は四十四でございますけれども、市区町村については非常に少ない状況になっておるということでございます。もとより、それぞれの地方公共団体が地域の実情に応じましてその区域における温室効果ガスの排出抑制のための施策は講じるべきものでございますし、それが計画的に行われるというのは非常に重要だと思っております。 したがいまして、環境省におきましても、この地域推進計画策定のガイドラインを作成いたしまして、これを参考にして、是非地域の特性に見合った目標の設定、対策の把握、評価を進めるよう市町村に対しても促しているというところでございます。
○弘友和夫君 あるNPOの調査によりましたら、九六%の市町村で今後、本来だったら一九九〇年レベルより六%削減しないといけないんですけれども、今後、今一四%増えている、今後九六%ぐらいの市町村でなお一層、このままいったら増えるんじゃないかという予測といいますか、二〇一〇年にかけて、家庭と業務の民生部門の二酸化炭素の排出量、これは増えると。地方の市町村、家庭にいることが長いとか、様々理由がありますけれども、増えるんじゃないかと、こういうふうに予測しているわけですよ。そうなったらもう全く約束が履行できないんじゃないかなというふうに危惧しているところですけれども、これ、できないというんで済む話じゃないかと思いますけれども、まず、元々六%削減できなかった、京都議定書が約束どおりできなかった場合というのはどういうふうに考えております、どういうことになるのかというか。
○政府参考人(寺田達志君) まず、先生御存じのとおり、二月十六日の京都議定書発効に伴いまして、現在、政府におきましては京都議定書目標達成計画の策定作業を鋭意進めておるところでございます。当然、政府といたしましては、目標を必ず達成するような実効性のある計画をこれから立ててまいるということが基本かと存じます。 その上で、仮に目標達成ができなかった場合どうなるのかということでございますけれども、これは国際合意といたしまして、二〇〇一年のCOP7でマラケシュ合意というのがなされまして、その中では、できなかった量、すなわち排出超過分の一・三倍の量を第二約束期間の割当て量から差し引くと。分かりやすく言いますと、三割増しで次の期間に持ち越されるというような規定になっております。
○弘友和夫君 だんだん厳しくというか、なってくるんですけれども、そこで一つの考え方として、この京都議定書のこの仕組みというのは、排出量の取引制度、取引というか排出権取引という制度が入っていますね。日本でできそうもない部分というのを、外国のその分を買うんだと。それで済むということでなくて、私は、じゃ一つの考え方として、日本の中でも、一生懸命頑張って森林とか整備してやった市町村というのが、自分のところのをクリアしたと、下回ったと。そうしたら、今度都市部でこれを上回ったというようなところを、そういう自治体同士でそういう排出権取引というのが自治体同士でできないかと。 この国交省の一つの考え方、一つの湾に河川が二つ流れていますと。一つは何々県のやつで、もう一つのは、同じ湾の中で、こっちはなかなか川をきれいにできないと。だから、こっちの川の流れているその県に排出権取引という考え方で、金を出してこっちをきれいにしてもらおうというの、今度の政策であるんですよ。そういうことを考えれば、是非この自治体間同士でこういう取引もできるんじゃないかなと。そうしたら、東京からどんどんお金を持ってきて、地方でそういうことができるといういい方向になるんじゃないかと思いますけれども、これ、大臣、いかがですか、この考え方。
○国務大臣(麻生太郎君) 何を言い出し始めるのかなと思って最初聞いていたんですけれども、今、思いもしなかった発想じゃありますけれども、先生、これは国と国との排出量取引の話を県と県にやってみろ、更に小さくして自治体と自治体にやってみろということになると、これはおまえ、自動車が入ってきた途端に、おまえ東京ナンバーだから幾ら出せとか、これはとても移動が全くできないような話になっちゃいますんで、ちょっとこれはやっぱり取り急ぎは、やっぱり自らの排出量規制というのをその県なり自治体できちんとやっていくというところがスタートなんじゃないですかね。そんな感じしますけれども。
○弘友和夫君 まあ、なかなか今言われたような難しい部分がある。まず数値が決まっていないんですね、各県のやつは。だから、なかなかそういうことはできないのは分かっていますけれども、考え方としてある。だから、今言われたように、その基となる、きちっとまず自分のところでやろうというところを是非徹底をして、環境省もそうですし、総務省としても徹底していただきたいというふうに考えるところでございます。 次に、時間の関係で、売り掛け債権担保融資保証制度、いわゆる売債制度ですね、これについては、これ平成十三年に中小企業対策、早急に取り組むべきデフレ対策ということで私どもも一生懸命この導入にやったところでございます。 といいますのは、日本の不動産、土地だとかいうこの担保価値は九十一兆円ぐらいある。同じぐらい、八十七兆ぐらいですか、この売り掛け債権というのはある。これが全く今まで担保としては、何というか、認められていなかった。これをやはり活用すべきじゃないかということで、平成十三年にこれは創設をされたんです。ところが、なかなかこれが利用されないと。 これは現在、中小企業庁来られていると思いますが、何件でどれぐらい利用されていますでしょうか。
○政府参考人(鈴木正徳君) 先生御指摘の売り掛け債権担保融資保証制度の利用実績でございますけれども、平成十三年十二月の制度創設以来、累計で約二万八千件、金額で申し上げますと七千二百億円となっております。
○弘友和夫君 この三年間の間に、最初の半年は全く利用されていなかった、だんだん今浸透はしてきていますけれども。一つは風評被害、これはいろいろ論議されておりましたけれども、そういうものがあって、これを借りたら何かあそこ危ないんじゃないかとかいうようなこともある。だけど、もう一つやはり一つの理由として、地方公共団体の工事請負契約等において、契約上、これは地方公共団体が債権譲渡禁止特約というのを解除する必要があるわけですね。ところが、これが平成十五年の四月には、総務省としては自治行政局長、それから国交省の総合政策局長の連名で通達はされているわけですけれども、この禁止特約の解除がされていない市町村たくさんあるということなんですけれども、どれぐらいですかね。
○国務大臣(麻生太郎君) 県の方はかなり進んで八一%まで進んでおりますけれども、市町村の方は八%というのが今置かれております状況であろうと思いますので、多分、中小企業庁も同じ数字だろうと思っております。 これは、やらされました方ですから、あの当時は党におりましたので、やったんで記憶があるところなんですが、これは発注元になりますいわゆる地方自治体の方がこの種の話を知っているかと、まず大体この制度をというところからスタートをしたんですが、債権譲渡の承諾というのはこれ不可欠な、広めていくためには不可欠なものなんだと私どもは思っておりますので、そういった意味ではかなりこれから先もこの周知を徹底させていかないかぬところでもありますし、県は既に八〇%は認めておりますので、これを更に進めていくというのは大変大事なところでもありますので、やっぱり地方公共団体が認めているというのは非常に大きなインパクトを他の業者にも与えるということだと、私どもはそう思っております。
○弘友和夫君 今、まさしく大臣言われましたように、そういう公の公共団体が認めた形のものだったら、ほかもそういう市場が広がっていくんじゃないかなというふうに思っていますけれども、時間がございませんので、同じように今回、国の機関、それから特殊法人、独立行政法人等においてこの解除状況というのはどのようになっているか、どなたか。
○政府参考人(鈴木正徳君) 私ども、国の機関に対しましてもこの債権譲渡禁止特約の解除、これにつきまして要請をしたところでございますけれども、誠に申し訳ございませんが、私どもその後まだフォローしておりませんので、先生のこの御指摘を踏まえましてしっかりとフォローしていきたいと思っております。
○弘友和夫君 市町村に言う前に、まず国の関係、必要のないところもあるかもしれませんけれども、是非これは国の機関、まず大本ですから早急にやっていただきたい。 この問題で、今度、国土交通省では、これと同じような制度として下請セーフティーネット債務保証事業という事業をやっているんですね。これが、地方公共団体が発注をします。そのときに、是非、契約結びますけれども、公共工事標準請負契約約款というのがあって、このところに、これによると、セーフティー、下請セーフティーネット債務保証事業というのはこれは解除しますよみたいな話になっているわけですね。ところが、この売り掛け債権の部分については明記されていないわけですよ。これは、市町村が発注するときは両方いいんだと思うんですけれども、どうですか、これは。
○政府参考人(中島正弘君) 両方いいというのが約款上の、一般的に債権譲渡は同意があったらしてもよろしいというのが約款の書き方でありまして、その場合、例示として債権を譲渡して融資を受ける場合と書いてありまして、そのまたその場合の例示でちょっとセーフティーネット、当時名前を使ったということでありますが、仕組み上は売債ももちろんいいということであります。直轄事業においてはもちろん売債もいわゆる部分解除をしております。
○弘友和夫君 ところがなかなか、例示で一つ書いているわけですよ。じゃ、この売債書けばいいのに、なかなかこれ書こうとしないんですよ。中小企業庁としては書いてくれと言っておるんじゃないんですか、どうですか。
○政府参考人(鈴木正徳君) 私ども、やはりこの売り掛け債権、先ほど先生御指摘のとおり、非常に大きい債権でございまして、これを元にいたしました融資制度の普及というのが中小企業にとって非常に重要だと思っております。やはり、そのときには、まずこの債権譲渡禁止特約の解除、これが必要でございますので、引き続き私どもも働き掛けていきたいと思っております。
○弘友和夫君 どうも、余り国交省をあれするつもりはないんですけれども、自分のところの下請セーフティーネット制度、同じような制度を推奨して、これお勧めですよと、こうやっているわけですね。そのときに、同じようなこの売り掛け、売債制度というのは、余りこっちを勧めたくないと、下請セーフティーネットの方を勧めたいんだというものがあるんじゃないかなという気がいたしますけれども、いかがでございますか。
○政府参考人(中島正弘君) まず、私ども、制度としては先行して始めて、先にですね、平成十年の補正からお願いしておるんですが、ただ、約款にも今書いてあるというお話でしたけれども、実績を見るとそう自慢できたものではなくて、件数も四千件ちょっとでありますし、融資額も一千億ちょっとという、もう中企庁と比べては話にならないぐらいの規模でございまして、先生おっしゃるように、約款の効果というのもそれは無視できないものがあると思いますけれども、それ以前にやはり債権譲渡を公共団体が認めるというのがすべての出発点でありますので、それについてもうちょっときめの細かい指導といいますかPRをしていく必要があると思っておりまして、最近特に、訪問販売じゃないですけれども、ちょっと公共団体も出掛けていきまして、これだけで行くわけにいかないんですけれども、押売にならないような範囲で出掛けていって、いろいろじかに御説明するというようなことをやっていたりするわけでありまして、それをもうちょっときめの細かいPRをしていかなきゃいかぬと、こういうふうに思っております。
○弘友和夫君 そういう意味で大臣に、今の、当時、麻生大臣、この制度、一生懸命こうやられたわけですけれども、今のお話を聞いて、また今後推進していく上において、また中小企業の本当に今、今は景気が多少上向きとはいえ大変やはり苦しんでいるわけですから、是非こういうのを活用する方向で、という思いで、いろいろ御意見ございましたらお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) すごくこの売り掛け債権の担保というのは、特に相手が地方団体ということだとこれは極めて担保価値も堅いものということになろうと思いますんで、今話が出ておりましたが、事実、この下請セーフティーネットの方のいわゆる債務保証事業と言われる方は、これは商売やったことのない人は分からぬですよ、何の意味だか。僕はほとんど分からぬと思いますよ。今しゃべっている話がぱっと意味が分かる方は、売り掛け債権というのは何となくぱっと分かるんですけど。だから分からぬと。 これ、役所も多分同じなんだと思うんです、発注する方の地方自治体の方も。それが証拠に、地方自治体でこれを既に導入している県は二十九しかありませんから。そして、今目下検討しているというのが十五、足しまして九十四というのが実態でありまして、ましてや市町村になりますと、これは二%しかないというのが実態ですんで。 今、先ほど弘友先生の御指摘のあったとおり、ここらのところは、今答弁があっておりましたように、これはある程度こういうのも大丈夫なのよという、何、PRをちょっとやらないと、おお、そんなのがあるのかという、これ、商売をやっている人なら意味が分かるんですけど、そうじゃないとなかなかちょっとそこまで手が回らぬのかなという感じがいたしますんで、PRは基本的にはすごく、今後、何、景気が良くなっていくと、これ、御存じのように、売上げというのが売り掛けということと同じことになることになりますんで、今言われたように、広報という活動が大変大事なのかなと思って、努めてまいりたいと思っております。
○弘友和夫君 終わります。
○吉川春子君 日本共産党の吉川春子です。 銀行とか郵便局の預貯金について、カードの利用が日常的になっておりますが、今、偽造キャッシュカードで預貯金が引き出される被害が急増しまして大きな社会問題になっています。 貯金の偽造カード、まあスキミングと言うのだそうですけれども、それによる窃取事件の件数、被害額、補償額などがどのようになっているか、〇三、〇四年度についてお示しいただきたいと思います。
○参考人(斎尾親徳君) まず、偽造キャッシュカードによります被害件数とその被害額でございますけれども、最新の情報ということで、平成十五年度が九件で千九百一万円、それから平成十六年度が、二月末現在で、十八件で四千二百十万円となっております。なお、これらにつきましては、今のところ被害額を補償した例はございません。 次に、盗難キャッシュカードによる被害件数とその被害額でございますけれども、平成十四年度が二千百四十件で十三億五千七百十二万円、それから平成十五年度が二千三百十九件で十七億三千百万円となっております。これらにつきましては、補償額は、平成十四年度が二千九百七十二万円、それから平成十五年度が二億四千百十一万円となっております。 以上でございます。
○吉川春子君 二〇〇三年度の金額というのは職員の不祥事が入っていると聞いています。それを除くと幾らになるんですか。
○参考人(斎尾親徳君) 二〇〇三年度、平成十五年度でございますけれども、この先ほど申し上げました補償額二億四千百十一億円のうち、職員の部内者犯罪によるものが二億三千四百二十六万円となっております。
○吉川春子君 まあ今日は職員の問題はちょっとさておきますが、実際にはだから〇・五%ということで、非常にその補償率も低いわけです。 こういう貯金において偽造キャッシュカードあるいは盗難キャッシュカードにおいてお金が引き出されてしまった場合、第三者にですね、被害者がほとんど補償されていないんですが、その理由は何ですか。
○参考人(斎尾親徳君) 郵便貯金の約款では、端末機又はATMでの払戻しの際に入力された暗証番号とそれから届出のその暗証番号とが一致しますと、カードの偽造やそれから暗証番号の盗用その他事故がありましても、それによって生じた損害につきましては公社は責任を負わないという旨の規定をしているところでございます。 ただ一方で、払戻しが偽造カードによるものであり、カードや暗証番号の管理につきまして預金者の責めに帰すべき事由がなかったことを公社が確認できた場合は補償するとも規定をしております。そして、補償の実施については現在でも可能となっております。 ただ、この約款に基づいて、私ども、偽造カードによる貯金の引き出しへの対応について個別具体的に事案を見ながら検討をしているところでございますけれども、今までのところ、補償を実施しておりませんのは、例えばキャッシュカードの暗証番号を生年月日としている場合とか、クレジットカード会社を名のる犯人から電話などの照会がありましてそれに答えたといったような場合など、その暗証番号の管理に十分な注意義務を果たしてなかったという理由で補償に至ってないところでございます。
○吉川春子君 要するに、被害に遭った人にその責めに帰すべき事由があるときは郵政公社は約款でそういうものは支払いませんと、こういうふうにしているということです。 法務省、お見えでしょうか。民法四百七十八条、債権法の規定ですけれども、これについて最高裁が最近判例を出しておりますが、その内容について御報告ください。
○政府参考人(深山卓也君) 御指摘の最高裁判所、平成十五年四月八日の判決は、具体的な事案は駐車場から自動車を盗んだ者がそのダッシュボード内にあった預金通帳を用いてATMから預金を引き出したというものですけれども、預金者がその引き出しは無効であると主張して払戻しを請求したのに対して、金融機関の側は、支払に当たって過失はなく、民法四百七十八条により弁済は有効であると、これを争ったものです。 なお、この事案では、預金者が用いていた暗証番号は盗まれた自動車のナンバーと同じでございました。 それから、その金融機関が定めた当時の約款には、通帳を用いて機械払いの方法により預金の払戻しが受けられる旨の規定がなかったという事情があったようでございます。 この判決で最高裁判所は、一般論として、無権限者のした機械払いの方法による預金の払戻しについても民法四百七十八条の適用があるものと解すべきであり、これが非対面のものであることをもって同条の適用を否定すべきではないということを言い、第二として、債権の準占有者に対する機械払いの方法による預金の払戻しにつき銀行が無過失であるというためには、払戻しの際に機械が正しく作動したことだけでなく、銀行において、預金者による暗証番号等の管理に遺漏がないようにさせるため、当該機械払いの方法により預金の払戻しが受けられる旨を預金者に明示すること等を含め、機械払いシステムの設置管理の全体について可能な限度で無権限者による払戻しを排除し得るような注意義務を尽くしていたことを要するというべきであるというふうに言っております。
○吉川春子君 要するに、四百七十八条は、従来、債務者が支払について善意、無過失であればもう一切その責任はありませんよと、まあ消費者保護というものは全然念頭にない、そういう民法の規定なんですけれども、最高裁は、ただ善意、無過失だけではなくて、やっぱり今御報告がありましたように、機械払いシステムの設置管理全体について可能な限度で無権限者を排除し得るように注意義務を尽くしているかどうか、こういうことが必要だということで判示しているわけなんですね。 それで、公社に伺いたいんですけれども、その郵便局に預けていた約二百九十八万円の貯金が偽造キャッシュカードで被害に遭った男性は、犯人による引き出しは一分に一回の割合だったと。犯人は素早く、九十九万円が三回にわたり引き出されたと。こういうふうに被害を訴えております。偽造カードによるもので、暗証番号は生年月日ではありませんでした。いつカードの磁気情報が抜き取られたということも全く分からないと。手元に自分のそのキャッシュカードもあるわけなんですね。にもかかわらず、その被害に遭ってしまっていると。これは三月十七日に赤旗が報じていますが、こういう事例からしても、個人でカード情報を守ろうということは非常に難しいわけです。 郵政公社を始め、金融機関が預金者の保護を最優先にしなければならないと思うんですけれども、公社として、今までどういう預金者保護の安全対策をしてこられたのか。全く不十分じゃなかったのかと私は考えざるを得ないんですけれども、どうでしょうか。
○参考人(斎尾親徳君) まず、これまでに取り組んできました偽造カード対策でありますけれども、昨年の九月に暗証番号の管理を徹底していただくために注意喚起用のチラシを一千百万部作成しまして配付をしております。また、ATM画面ののぞき見防止の仕切り板を、これを設置するなどしまして、いろんな対策をこれまで講じてきたところでございます。 先ほども先生の御指摘がございましたように、私どもとしましても、いろんな犯罪面での対策について万全を期してまいったところでございます。
○吉川春子君 万全に対策を講じてきた割には物すごく被害額が多いじゃないですか。 そして、例えば郵便の窓口で、生年月日と一緒だとか、暗証番号が生年月日と一緒だとか、車の免許証と一緒だとか、そういうことが届けられて、窓口では分かるわけですから、ビラ配って終わりというんじゃなくて、一つ一つ、あなたこれでは被害に遭いますよとか、そういうことをきちっと指導しているのかどうかということもありますし、しかしそれだけでは到底賄えない今のカード社会になっているわけですね。 やっぱりATMをたくさん設けて、郵政公社は二万七千幾つかですかね、設けていると。そして、これからはコンビニにもどんどん出していくというわけでしょう。そして、今の被害者の話のように、自分が全く分からない、もう電車の中で接触したときにこの暗証番号が盗まれるというような、相手の方も、犯人の方も高度にIT社会の技術を駆使しているわけですね。そういう中にあって、やっぱりATMを設置して莫大な利益を上げているわけでしょう。便利さも享受しているわけでしょう。だから、そういうものを本当に安心して使えるようなことを公社もやっていく必要がある。今までやってこなかったというのはやっぱりこれは物すごい落ち度だと思いますけれども、その点、公社、もう一度御答弁いただきたいと思います。
○参考人(斎尾親徳君) 先ほどこれまでに取り組んでまいりました対策について御紹介をいたしたんですけれども、今後、今後私どもは、更に本格的な偽造カード対策としまして、十八年の十月からなんですけれども、生体認証機能を持ちましたICカードを導入することとしております。また、十八年の一月には、一日当たりのATMでの引き出し限度額の設定を行うこととしておりまして、このようにいろんな対策を今講じているところでございます。 なお、偽造キャッシュカード等の被害に対する補償につきましては、金融庁におきましても偽造キャッシュカード問題に関するスタディーグループを設置しまして検討が始まっているところでありますし、また、民間金融機関におきましても補償について調査検討中と聞いておりますので、公社としましても金融界のこうした具体的な動向を踏まえながら、実は今月中にプロジェクトチームを立ち上げまして、取組を一層強化してまいりたいと考えているところでございます。
○吉川春子君 例えば、百万円一回で引き出せると。ですから、九十九万円引き出すわけですね、手数料があるから。それを何回でも何回でもできるわけですよね。実際、諸外国の例だとそんなに何千万もカードの残高が、バランスがなくなるまで引き出すようなことは認めないで、もっとその金額を少なくして、最低限の、被害に遭っても金額を抑えるというようなことはずっと前にやっていたのにもかかわらず、公社はやっていない。まあ銀行もやっていないわけですけれども。それから、さっきも言いましたように、窓口でお客様に対してきちっと暗証番号等について御注意をすればそれは防げたかもしれない。そういうようなことをやっていないわけだから、やっぱりそのことについて、過去の損害についても私は公社に落ち度がないとは言えない。さっきの判例の、最高裁の判例からしても、個々の例で対応するというだけではなくて、やっぱり公社に落ち度があるのではないかと思います。その点はいかがお考えですか。
○参考人(斎尾親徳君) 立証責任について必ずしもすべて預金者にあるとは考えておりません。したがいまして、私どもとしましても、被害に遭われたお客様の状況につきまして十分お話を伺いながら、それはもう真摯に対応してまいりたいというふうに考えております。
○吉川春子君 立証責任をすべて被害者に負わせるつもりはないとおっしゃいましたので、これはまあ一ミリぐらい前進したかなと、約款に比べてですね、思いますが、是非過去の損害補償、被害の問題についても、前向きに支払うということで取り組んでいただきたいと思います。 麻生大臣、お伺いいたしますけれども、郵貯の場合、一九九〇年まではカード本体に暗証番号が記録されていて、磁気情報を読み取ってしまうと口座番号も暗証番号も分かってしまうというようなものでした。それは今改善されておりますが、偽造カード、盗難カードから預貯金を保護するためにATMでの引き出し限度額を小さく設定するとか、そういうことは本当に今までできたのにやってこなかったというのは今指摘したとおりなんですね。私は、やっぱりそういう点を考えたときに、日本の郵政公社、ここは総務ですから郵政公社ですけれども、キャッシュカードによる偽造、紛失の消費者保護対策が大変後れてきたというふうに思うわけです。 それで、柳田邦男氏の著書を拝見いたしますと、アメリカでは七八年に消費者保護を目的とした法律、連邦EFT、電子資金振替法を制定しています。八〇年代にヨーロッパでも消費者保護の立法、自主規制のルールの策定が進んでおります。日本は八七年に金融制度調査会に、当時の大蔵省が金融制度調査会に消費者保護を含む法整備を答申して、八八年には具体的な立法の検討に入ったわけなんですね。なぜとんざしたか。調査会の有力メンバーである銀行業界の代表が、カードの安全などは各銀行が利用者との約款で決めればいいということで、消費者保護の法制に猛烈な反対をしてとんざしてしまったという経過があるわけです。 さっき公社が御報告されましたように、今また検討を始めたようですけれども、報道ではそういうことで金融庁も本格的な検討に入ったということが言われていますけれども、金融機関に有利な約款ではなくて、やっぱり法整備が必要だと思います。これだけカードで預貯金を入れたり出したりしている社会でカードの安全性が保たれないということは、もう経済の発展、社会の発展にとってもゆゆしいことですよね。だから、郵政公社でもそのカード利用の消費者保護対策、それは法制化も含めて検討していただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今そこに先ほど質問された方がおられますけれども、あの質問の中にも関係するところで、影の部分ですよ、これが。そこのところで申し上げさせていただければ、これはもう何というのかしらね、追っ掛けっこ。新しい、いわゆる偽造ができないようなものを作ればまたそれが先へ進むと、こういう追っ掛けっこになるんだと思っておりますんで、この種のことは今後とも影の部分としては避け難く付いてまいります。 したがって、それ対策として、今パスポートですら指紋押捺でいくか眼紋でいくか声紋でいくか、いろんな形が、DNAでいくか、今いろんなことが今検討されつつあるというのはもう先生御存じのとおりなんで、この種のことは今後とも、便利になればなるだけ、スピードが速くなる分だけ逆に悪いことも速くなる。私は基本的にそういうまず認識を持たねばならぬところだと思っております。 その上で、私どもとしては、対策は当然のこととして、これは金融庁の主に仕事ですが、そういった意味で、銀行がさっきのところつぶしたというのは私、ちょっとその事実を知りませんから、先生の話だけで事実を知りませんのでそれがイエスともノーとも言えませんが、あり得る話だろうなとは思います。コストが掛かりますから、銀行にしてみれば。だから、そういった意味ではその種の話があったかなという感じは想像は付きますけれども、想像で答弁はちょっといたしかねますんで。 今の御質問に関しては、これはある程度そういった技術の進歩、両方の技術の進歩を常に追っ掛けっこをしながら、やっぱりそういった弱者という、全く善意の第三者の被害というのは、やっぱりこれはある程度食い止めるという最大限の努力は必要なんであって、そういった意味では、ICの技術化の進歩というものは更に進めていかにゃいかぬのは当然のこととして、今の法制化の話につきましても、個人のあれをどうするかと。これは落ち度もある程度計算していただかないと、少なくともその取られたという人が悪意の第三者かもしれませんからね。組んでいるかもしれないんだからということも当然考えにゃいかぬ。──だって、それはそうじゃないですか。偽装カードをだれか人に渡して、そいつを脅しておれは取られたと言えばどうやって立証できます。それはいろんなこと考えられるんですよ。 私らいろいろな方と付き合っておりますんで、そういった意味では、別にあなたのようにまともな人だけ付き合っているわけじゃないんで、いろんなこと、いろいろおりますんでね。それは各党みんな違うのと同じように、それは善意の第三者だけに法律なんか作っていたら世の中法律なんか要らないわけであって、やっぱり悪意の第三者も対象にして考えておかにゃいかぬところだと思いますんで、今言われましたところは、これは防止策を講じていくというのは当然のことですけれども、今言われましたように、善意の第三者はある程度ということは考えねばならぬことの一つだろうと思います。
○吉川春子君 委員長、済みません、一言だけお願いします。 大臣、要するにそういうカードで被害が生じていると、多くの消費者、債務者。それに対して法制化も含めて検討しなきゃならないというふうに言われましたので、つるんでやっているとかそういうのはもう希有な例でして、本当に一般の消費者を守るように郵政公社に対して適切な指導をしていただきたいと、そのことを申し上げて終わります。
○委員長(木村仁君) 以上をもちまして、平成十七年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣所管のうち人事院、公害等調整委員会を除く総務省所管及び公営企業金融公庫についての委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと思いますが、御異存ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(木村仁君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(木村仁君) 恩給法の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。麻生総務大臣。
○国務大臣(麻生太郎君) 恩給法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明させていただきます。 この法律案は、恩給受給者の高齢化の現状等にかんがみ、受給者等の申請負担軽減を図るため、恩給支給事務手続の簡素合理化等を行うものであります。 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。 第一に、死亡失権等の届出義務を廃止し、罰則規定を削除することとしております。 第二に、恩給権者が死亡した場合における未支給金の請求につき、未支給金を受ける権利を有する相続人等の一人がした請求は全員のためその全額につきしたものとみなすこととし、従来義務付けておりました総代者選任届の提出を廃止することとしております。 第三に、普通恩給又は扶助料で、かつて一時恩給を受けたことにより一定額が控除されているものにつきましては、平成十七年四月分以降、当該控除を行わないこととすることとしております。 以上がこの法律案の提案理由及び内容の概要であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いを申し上げます。
○委員長(木村仁君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後四時十六分散会