総務委員会 第6号
- 発言数
- 140 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2005/03/17
会議録
○委員長(木村仁君) ただいまから総務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る十五日、神本美恵子君が委員を辞任され、その補欠として櫻井充君が選任されました。 ─────────────
○委員長(木村仁君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 地方税法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に総務省行政管理局長藤井昭夫君、総務省自治財政局長瀧野欣彌君、総務省自治税務局長板倉敏和君、消防庁長官林省吾君、財務大臣官房総括審議官石井道遠君、財務大臣官房審議官加藤治彦君、財務省主計局次長勝栄二郎君、文部科学大臣官房審議官樋口修資君及び厚生労働大臣官房審議官中島正治君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(木村仁君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(木村仁君) 地方税法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○高橋千秋君 おはようございます。民主党・新緑風会の高橋千秋でございます。 昨年、何度もこの問題で、三位一体改革含めていろんな質問を大臣にさせていただきました。あれから一年たちました。あのときは地方は随分混乱していたというふうに思うんですけれども、その意味で今年は去年の反省も多少あったのかなというふうに思うんですが、それでもやっぱり地方からすると今回の三位一体改革に対しては、はっきり言って評判はそれほどよろしくないというふうに私は認識をしております。 まず冒頭、全体包括しての話でございますけれども、大臣からこの三位一体改革、ずっと続いてきた中でどう評価されておられるのか、まず冒頭、大臣からお伺いできますでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) いろいろ御意見はあるところだとは思いますが、地方六団体の提案したいわゆる補助金の削減案というものに関しましては、地方に意見を言わせてそれを国が採用しているという例は、前にもお話ししましたが、ペリー、いわゆる黒船来航以来初めて、中央政府が地方に意見を聴いた例は過去にありませんので、その意味では一つの、地方の意見を聴いた、それが一点。 二つ目は、地方六団体といわゆる四大臣会合というのを何度となく開催をさせていただいて、その意見の取りまとめに努力をした。 三つ目は、いろいろ御要望、七兆、八兆、いろいろ当初からの御意見はあったところだったんですが、あっ、九兆か、ありましたけれども、まあ最終的に三兆円という御要望に対しまして、いろいろ剰余金等々いろんな交付金が、等々いろいろあったとはいえ、約八割、二兆四千億というものを初年度でということでやらせていただいたということなどを含めますと、地方から、これは比較対照の問題だとは思いますが、一昨年に比べては良かったのではないか、少なくともそれなりに評価はいただけたと思っております。 ただ、いわゆる義務教の残りの部分とか公共工事の部分とかいろいろ積み残した問題が残りございますし、まだもめておるところで生活保護の問題やら何やらいろいろ残っておるところでもありますので、そういった意味では国と地方の協議の場というのを今後とも継続していかないと、信頼関係がないとこれは成り立たないんだと私どもは思っておりますので、国と地方との正式の協議として、総務大臣主催によります地方六団体と総務省との会議を正式に会議として、去る一月十八日、第一回目スタートさせておりますけれども、こういったものを含めて、地方との協議の場というものの必要性を両方で認め合って、それを利用した、双方で利用したというようなことから、いろんな意味で制度として定着し、いろんな形での提案を受け入れるというようなところは評価をしていただけるところではないか。傍ら、まだ額が足りない、もっとという御意見は私ども今後とも詰めていかねばならぬ問題だと存じます。
○高橋千秋君 確かに、補助金削減して税源移譲するという姿勢自体は私は一定の評価はしてもいいんだろうと思います。ただ、昨年と比べてというお話でいえば、イラクと北朝鮮がどっちがいい国かと言っているようなもので、どっちもどっちかなというような状況ではないのかなというふうに思うんですけれども。 地方六団体、特に知事会は麻生知事に替わられて、よく御存じでございましょうから、いろいろな連携を取っていただければいいと思うんですけれども、地方六団体から見ると、今回の三位一体改革の評価も非常に低い評価ですね。いろいろなアンケートを見ても七割ぐらいの知事は評価をしていないという回答をされておられます。 それはやはり大臣から見て一定の評価をしていいんじゃないかというお話かも分かりませんけれども、やっぱり地方、これは本来の目的というのは、三位一体改革というのは地方分権を推進するというのが本来の目的であったはずだと私は思うんですけれども、その目的が今回のこの三位一体改革ではそういうことではなくて、本会議の代表質問でも質問させていただきましたけれども、いわゆる国の財政をきれいにするというのがまずあって、地方分権の推進という部分は私ははっきり言って置き去りにされてしまったんではないか、数字合わせに終わってしまったんではないかというふうに私も思いますし、この知事会、それから六団体のいろいろな方の御発言を聞いてもそういう意見が大勢を占めているというふうに思うんですけれども、大臣、いかがでございましょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 財務省始め、基本的には財政再建原理主義者みたいな手合いが一杯いることは確かです。私どもは、それは国全体としてはその種は優先順位の付け方としてはいかがなものかと思っておりますので。少なくとも景気というものがある程度のものが直ってくる、立ち直ってくるという状況が極めて明確になる。指標としては、少なくとも国がこれだけ金利を下げ、いろんな形でゼロ金利と言われるものまでしながらも、資金需要というものは民間から起きない。これは明らかに、そういうのを前提にして経済学の本が書かれたことは過去にありませんから、そういった意味では珍しい、かつて例がないような状態が起きておるという状況下の中にあって、私どもは、少なくとも資金需要が民間から起きてくるという状況になるほど景気が確実に回復したという意識は私自身にはありませんので。 そういった意味からいきますと、その種のものが起きてきて初めて財政再建というところに行くべきなんだとは思いますが、何となく財政再建という非常に大きな荷をしょっておる側からしますと、これが最大の問題ということになっておるということから、いろいろな意味でそちらの方を先走る可能性が今出てきておる、まあ昔からある話ですけれども。そういったものに対して地方の活性化というものがきちんと起きてくるようにする条件を整えてやることによって、結果としてという方向で、優先順位の付け方が逆なんだと、私どもはそう思っておりますので、その意味では今後ともいろいろな意味で交渉を続けていかねばならぬところだとは思っておりますが。 少なくとも今回の三兆円の補助金の削減に当たりましては、税源移譲は閣議決定ということになっておりますので、税源移譲は確実にするという閣議決定がされております点は非常に大きな歯止めになっておると思っておりますので。その意味からいきますと、今後この種の話、少なくとも、平成十八年度までは少なくとも今申し上げたような方向で流れが一応でき上がっておりますので、さらにそういったものをきちんと地方との信頼を確保して、その種の財源を、一般財源、総額をきちんと確保した上で事を進めていくということでないといかぬのだとは思いますが。やっぱり最初から百点はなかなか難しい、それははっきりしておると思いますが、少なくとも一昨年に比べて、昨年の形は前よりは進んだというように、それなりの評価をいたしております。
○高橋千秋君 昨年に比べたら前進したとは私も思いますが、昨年は、地方がほとんど予算編成がもう終わり掛かっているころに地方交付税の大幅カットというのが出てきて大混乱しました。これはもうそれぞれの市町村、県、担当者はもうぼやき続けていたことは大臣の方にも入っていると思うんですけれども、それと比べたら確かにそうかも分かりませんが、そうはいっても、今回のこの税源移譲の中身見ても、国民健康保険の部分や、それから義務教についてはまた後でお問い合わせをしたいと思いますけれども、そういう本来、日本人として基本的な部分を、国がやっぱりこれは責任を持つべき部分、ナショナルミニマムだと思うんですけれども、そういう部分をまず入れてきて、本来、六団体の方がこういうふうに税源移譲してほしいというようなことは入っていなくて、要求していないのに入っている、要求していない、要求したものは入っていないという逆のことが起きているんですね。 先日の本会議で官房長官に質問をしたんですけれども、小泉総理はずっと六団体の意見は真摯に聞くという話をされてこられました。そのことに対して官房長官の見解を伺いたいという質問通告をしましたら、それは言ったのは小泉さんだから私は答えられないという事前の説明があったんです。それを言われたのは官房長官御本人じゃなくて多分スタッフなんだろうと思うんですけれども、これは、私は小泉内閣の中で重要な役割を担っておられる官房長官の方からそういうことが出てきたこと自体が非常にびっくりをしたんですね。これで本当に、小泉総理一人が真摯に受け止めるって言うだけではそういうものは進んでいかないというふうに思うんですね。 で、この六団体の意見を、この今回出た中身というのは真摯に聞いたと言えるんでしょうか。私はどうも言えないように思うんですよね。さっき申しましたように、要求したものは返ってこなくて、要求していないものが出てきたと。このことは、私は真摯にとても受け止めているとは思えなくて、既成事実をつくっただけではないかなというふうに思うんです。特に国民健康保険のことについては、今日は厚生労働省の方も来ていただいていると聞いていますけれども、ここでやるべきものではないんじゃないでしょうか。国民健康保険の制度を検討するときにそういう話があるべきであって、いつの間にやら、こういうときに地方の方に押し付けるというか、そういうことになってしまっているということは私はおかしいと思うんですけれども、厚生労働省さんの方から先に聞いて、後で大臣に聞きたいと思います。
○政府参考人(中島正治君) ただいまの国民健康保険に関する御質問でございますが、その前に全般的な話といたしまして、社会保障制度につきましては、国、地方のいずれか一方のみがすべての責任を担うということではなく、連携して取り組むことが重要であるということを考えております。地方六団体の御提案のとおりに補助金を廃止するということにつきましては、一定水準のサービスを地域格差なく保障するという国の責任が果たせなくなるというような問題があったことから受け入れられなかったということでございます。一方、地方分権を推進し、国と地方の適切な役割分担の下、必要な社会保障の確保を図っていくということも重要でございまして、地方六団体とも議論を重ね、地方の裁量を拡大するための今回の改革を提案したということでございます。 国保制度におきましては、保険運営の広域化を通じました財政の安定化と医療費の適正化を進め、国保の基盤、体力を強化する必要があるために、確実な財政措置が講じられる三位一体改革の中で、都道府県に市町村間の財政を調整する権限の一部を移譲し、都道府県の役割の強化を図るということとしたものでございます。
○高橋千秋君 短く。
○政府参考人(中島正治君) 次期医療保険制度改革に向けました保険者の再編統合、都道府県の役割の強化や新たな高齢者医療制度の創設といった制度改革の基本的な方向につきましては、平成十五年三月の閣議決定されました基本方針においても示されているところでございまして、関係審議会等でも議論を行ってきたところでございます。 この基本方針に沿いまして、医療保険制度改革の具体化を進めるために、まず、まずは国保制度の基盤、体力の強化ということから、改革の第一歩といたしまして、確実な財政措置が講じられる今回の三位一体改革に合わせて、都道府県に市町村間の財政調整権限の一部を移譲し、国保制度の安定的な運営を図ることとしたものでございます。
○副大臣(今井宏君) おはようございます。 高橋議員さんの地方主権に向けた大変御熱意ある御活躍にまず敬意を表するわけですが、大臣から先ほど三位一体改革についての評価についてのお話もございましたが、地方との正式な協議の場、これも歴史的な、画期的なことでありますし、今回の三位一体改革は、どちらかというと税財源であります。一括法で権限、いわゆる権限プラス税財源、そしてこの時代にお互いに行革をしてスリム化をしていこうと、こういう大改革でありますけれども、とりわけ、国税を地方税に変えるということですから、こんなことは日本の歴史始まって以来あったことなんでしょうか。正に革命的なことであります。というのは、これは分権社会を確立していくと。地方主権という言い方もありますが、中央集権に対する地方主権と、こういう言い方もありますけれども、そういう時代、新しい国の形をこしらえていこうというスタートに立ったということにおいては大変歴史的、画期的なことだろうと、このように思っている次第です。 御質問の国保の件でございますが、今事務方から御説明がございましたけれども、都道府県の負担の導入について、保険料と国庫負担が二分の一、二分の一ずつという基本原則を維持するスキームをまとめて、都道府県の財政調整の権限を、基本的に都道府県、いわゆる地方に移譲いたしまして、市町村の保険基盤運営の安定化に向けて都道府県が主体的、自主的に発揮できるものと、このような形にさせていただいたところでございますので、御理解を賜りたいと思います。
○高橋千秋君 おっしゃるように、革命的って胸を張っておっしゃられるけれども、それは事務方が書いたものを読まれているんだろうと思いますが、それは東京の人は革命的と思っているかも分からないけれども、地方の人はこれがどこのが革命的なんだというふうにみんな思っていますよ。麻生大臣だってさっき言われたじゃないですか、逆だという話も。これ、地方の人が、どこが革命的だとこんなことで思います。それ胸張って、その事務方が書いてきたそのまま言われること自体が僕は感覚がおかしいと思います。──まだ、まだ質問していますから。 それを、それを、そういう感覚を持っていることが地方から反発を招いているということが、私は、中央政府はやっぱり猛省すべきだと思うんですよ。こんな、こんなことで国税が地方税に移譲するから革命的だと。これ、どれだけの、これだけの額で胸張って言えるようなものじゃないですし、私はさっきから言っているように、地方が欲しいと言っているものをしないで、逆に、自分たちが要らない、地方に押し付けるものを先に出してくるという、そういう姿勢自体が私はおかしいって、それを言っているんですよ。大臣、いかがですか。大臣、どうですか。
○副大臣(今井宏君) お答えいたします。 私が革命的と申し上げているのは、新しい時代をこしらえていくということですから大変なことなんですよね。で、私が革命的と言ったのは、事務方の文章ではありません。私の考え方を申し上げています。 というのは、国税ですよ、国税をコントロールしながら配るというのが今までのやり方です。国税を国税として取らずに地方に、地方税にその部分を、あらかじめ地方税に行くということは、今までの日本の政治形態、統治システムからしてあったんだろうか。それは初めてのことですから革命的だと私は理解していると、こういうことであります。地方は、地方につきましても同じように考えておるわけであります。
○高橋千秋君 まあ副大臣と話していても仕方ないんですけれども、これは革命的というよりも微々たる改革だろうというふうに私は評価をしております。 義務教育国庫負担の部分も論議がありました。これも昨年の今ぐらいに何度もやりましたけれども、結果的には中教審の結果を待つという、結果的には先送りという形になっております。 今日の新聞にも、日経新聞に出ておりますけれども、義務教育費の税源移譲について、これは中教審の特別部会の方で六団体が初めて出たと。中教審の本体の方には三人出れないということでもめているということでありますけれども、結果的には随分、地方と国が対決してもめております。このままどういう結果が出るのか、まあ秋までやられるんでしょうけれども、このような中身を見ると、どうも地方の意見は反映をされずに、結果的には中央の話で終わってしまうというような形になると思います。 これ、中教審の答申がどういう形に出るのか分かりませんけれども、中教審の答申どおりにやるということなんでしょうか。まず、前提をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 教育の話を銭から入るのは品がねえと、これが元々の話の始まりです。そして、結果として中央教育審議会の意見を踏まえた上で検討すべきではないかというのが、当時、経済財政諮問会議で私の方から発言をした元々の話です。 少なくとも教育問題を、金が足りる足りない、税源の移譲というような、金で話が始めると非常に矮小化されるのはいかがなものかと。そもそも義務教育というものについてはどうあるべきか、実際問題、中学まで義務教育が必要かと。戦前は六年までではなかったか、そのまた前は尋常小学校は四年までではなかったか、そのころに比べて今の方がいいと言える保証はどこにありというような話はきちんと教育のプロでやっていただくべき話なんであって、学者とか政治家とか、分かったようなことを言っても大して分かっておらぬのだから、中教審できちんとやるべきではないかというのを踏まえて中教審というもので検討していただくというのになりましたんで。 先送りというお言葉は、それこそ新聞の言葉そのまま使っておられるのは、高橋さんにしてはちょっとどうかなという感じが正直思いました。ほかの議員さんならともかくも、高橋さんなのにそういう言葉は安易に使われぬのではないかと、私自身は率直にそう思っております。(発言する者あり)ほかの議員なら、どういう意味かというと、ああ、やっぱりおれのこと言っているのかなと思う人はそれは劣等感にさいなまれている方なんであって、もっと自信を持ってもらわないかぬですよ、野党やっているんだったら。 そういう意味で、私どもは、今この話をするときに、最初に申し上げましたように、三兆円の税源移譲はもう閣議決定されておりますので、これをきちんとやりますというところをもうはっきりさせていただいておりますので、中教審の答えというのがどう出てくるかというのは、ちょっと安易な、私どもの方としてどうこう、こうなるであろうというようなことを予測を申し上げるというのは甚だ僣越だと思っておりますけれども、少なくとも、この税源移譲というものも三兆円というものを基本としてスタートさせていただいておりますので、この教育費に限りませんけれども、どうしてもというんであればほかのものになるかもしれませんが、少なくとも今からいろいろ議論がなされるところであろうとは思っておりますが、税源移譲の三兆円が元々の最初のところですんで、その内容につきましてはいろいろ、何というんですか、補助金の内容がほかのものに変わるということは、それは考えられないことはないとは思いますけれども、私どもとしては、地方に地方税として国税から三兆円の税源が、前年度と比べまして、トータル約四兆円の金が移譲するというところが一番肝心なところだと思っております。
○高橋千秋君 いや、そうなると、三兆円、閣議決定はされています。だけれども、二兆四千億しかまだ決まっていない。義教費については、まあお褒めいただいたのか、けなされたのかよく分かりませんが、その先送りといった言葉は、私はそのとおりだと思うんですよ、これは秋ですから。 そのときに、じゃ中教審が、これはもう元々中教審は義務教育は国でその制度を堅持すると言っているわけですから、この秋にじゃ全部、その八千五百億ですか、これを移譲しますという結論を出せばそのまますんなりいくんでしょうけれども、じゃ、それはしませんと出た場合はどうなるんですか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは基本的には、教育は地方自治事務、法定受託義務ではありません。これはもう御存じのように、平成十二年度の地方分権一括法で決められておりますので、これは地方自治事務ということになっておりますんで、そういう意味では、今申し上げたように、私どもは地方の意見が生かされるというように考えて、その前提で事はスタートさせていただいております、地方の意見ですから。しかも、地方自治事務ですから、この話は。地方自治の意見を取ってやられるべきものなんだと私どもは思っておりますので。 この義務教育国庫補助負担金というのは教師の給与の半分という話であって、教育の基本方針とは全然関係ない話でして、こうあるべき、ゆとり教育は、義務教育のあるべき姿等々という話とは全然別の話であって、私どもは、その方針がきちんとされていれば義務教育というものの本来の目的が達せられるはずなんであって、給与が出たから出ないからという話ではないのではないかというのが、基本的には私どもは考えております。
○大臣政務官(下村博文君) 私の方からも文部科学省の立場で発言をさせていただければと思います。 先ほど麻生大臣がお話がございましたとおり、この義務教育国庫負担の問題については財政論で議論されているということの中で、これ、先送りということでなく、教育論の中できちっとこれについては議論をすべきだということで、中教審で議論をしていただくということになっているわけでございます。 是非そういう意味では教育論として幅広く検討していただいて、その結果を踏まえて、昨年末の政府・与党合意に基づいて、この義務教育に係る国の責任を引き続き堅持するとの方針の下で、この費用負担についての地方が生かす方策と、そして教育水準の維持向上を含む義務教育の在り方を今後議論していただきたいというふうに中教審で思っております。 そして、先ほど御指摘いただきましたように、昨日、この中教審の義務教育特別部会の中で、地方六団体の代表の方三人にも加わっていただき、またそれ以前から、これは有識者という枠の中で地方の知事あるいは教育長を含めて既に七人の方にも入っていただいていますから、地方関係者ということでいえば十人の方に昨日から入っていただいたわけでございますけれども、この中教審の中で議論をしていただきたいというふうに思っております。 昨日もそういう中で幅広い検討が行われて議論がされておりますので、今から予断を持った仮定の答弁はなかなか、差し控えさせていただきたいというように思いますが、いずれにしても文部科学省としては、その結論を踏まえまして、義務教育に係る国の責務をしっかり果たせるように義務教育国庫負担制度の改革に努めていきたいというふうに考えております。
○高橋千秋君 それであれば、別に、金だけ移譲して口は出すというんなら、別にこれを優先して三兆円の中に入れる必要はないんじゃないですか。むしろ、移譲するんなら口も出さないというふうにするのが本来の地方分権じゃないでしょうか。お金は渡すけれども口は出すというんなら、単に財布を替えるだけの話じゃないですか。それはどうなんですか。財政論からではなくて教育論でやってほしいということなんですが、正にそこだと思うんですよ。正に財政論でやっているからおかしいというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(下村博文君) 今の御指摘も踏まえまして、今後、中教審の中でこの財政の在り方も含めて議論をしていただくことになっておりますので、その中教審の結論を踏まえながら文部科学省としてきちっと対応させていただきたいと思っています。
○高橋千秋君 ついでで悪いんですが、中教審の中にこの地方の意見が反映されていないということで、まず冒頭もめているわけですね、昨日。これはちゃんと、地方の六団体の委員もちゃんと要求どおり入れてやっていかれますね。
○大臣政務官(下村博文君) 中教審の中で、具体的にこの義務教育について議論する場が義務教育特別部会でございます。 ここには昨日から地方六団体の中の三人の知事、それから市長、それから町村会、それぞれから入っていただいておりまして議論をしていただいております。 そしてさらに、地方六団体からは中央教育審議会の総会も三人の代表の人を入れてほしいという御要望がございます。しかし、総会は定数が三十名と決まっている中で、我々文科省としては、この義務教育の国庫負担の問題については、実際の教職員の負担であります都道府県の代表の方、それから設置主体であります市町村の代表の方、それぞれが入っていただければ十分に議論もしていただけるし、また対応していただけるというふうに思っておりますので、これは、総会については二人の代表の方でお願いしたいというふうに思っております。
○高橋千秋君 私は、是非もっと入れるべきだろうと。三十人いて二人しか地方の者がいないというのでは、これは地方がこれからそれをやっていかなきゃいけないわけですから、それはやっぱり地方軽視だというふうに思います。ここで言っていてもそう簡単に変わらないんでしょうけれども、是非そのことを伝えていただきたいなというふうに思います。 さっき麻生大臣の方からも話がありましたけれども、地方の教育の問題について、これは先生の給料の話だから、教育の中身そのものには関係ないんだという、別の話だというお話がありました。しかし、教員の給料を地方でそのまま払っていけばいいじゃないかということなんですけれども、そこが一番大きな問題なんですよね。 教育というのはやっぱり人が人に教えるわけで、その人をどうやって確保していくか、いい先生をどうやって育てていくかというのも大変重要なことですし、アメリカなんかでは、大臣はよく御存じだと思いますけれども、教師の、中学校とか高校の教師の給料というのは安いんですよね、比較的。はっきり言ってそれほどいい人材が集まっていないというのも事実なんです。日本がやはりこういう先進国になれたというのは、やっぱり教育があったからだろうというふうに思うんですよね。 その意味で、先生、学校の先生の給料はやっぱり大変重要なことだと思いますし、それが、みんなが心配しているのは、それは、地方に渡したときにちゃんとそれは先生の給料に払いなさいという規定をするからそれは問題ないんですと言われたとしても、今の地方の合併がどんどん進んで大変な状況の中で、いつ、どうやって、どう、その制度が変わって、これは取っ掛かりであって、いずれそれがもう一般財源になってしまって、そういう先生が確保されないようになってしまうんではないかという心配からみんなが言っているわけであって、そこは私は、単純に学校の先生の給料だから全然教育の中身とは関係ないんだということは私は言えないというふうに思うんですね。 先日、私、先々週になりますが、週末に中国へ行きました。青島市という、青島ビールのあの青島市へ行ってきたんですが、ここの市長と会いました。いろいろ話を聞くと、教育の問題も含めてそれぞれの地方が物すごく独自性を発揮して、今物すごく頑張っています。大臣も皆さんもよく御存じだと思いますが、中国ががっと今伸びてきておりますけれども、教育の部分でも物すごく今力を入れています。それも地方のそれぞれの独自性でやろうとしております。市長のいろいろな権限でいろんなことも取り入れられるように今なってきています。 今回のこの三位一体改革の中では、私は地方の独自性がどこに発揮できるのか。お金はある程度移るにしても、この義務教育の問題でもそうですけれども、国民健康保険の問題でもそうですが、移譲したと言いながらも、結局はナショナルミニマムの部分で地方の独自性が発揮できる、いわゆる地方分権の推進という部分では、私ははっきり言ってそういう部分の発揮のしようがないというふうに思うんですよね。私は、どこに今回のこの三位一体改革、税源移譲の中で発揮できる可能性があるのかということを、これ、それぞれ一つ一つ挙げていったら大変なことだと思いますが、あればお答えをいただきたいと思うんですけれども。
○国務大臣(麻生太郎君) 最初の給与の件ですけれども、僕はちょっと三重県をよく知りませんけれども、例えば福岡県、佐賀県、熊本県という三つよく比較される、近くにありますので比較されるところなんですが。熊本の済々黌、県立高校です。佐賀西高、佐賀の県立高校。そして、今、修猷館、今、福岡の修猷館。いずれも、済々黌にしても修猷館にしても、旧藩校と言われるところでは、これは基本的には義務教育ではありません、御存じのとおり。しかし、決められている教職員以上に職員を加配して、多く配置して、そして少なくともおれのところは済々黌よりはええということを両方で競争し合っておるというのが私どもの近県におけます実態なんです。 そういった意味では、私は、高校教育を例に引きましたけれども、それを中学になった場合に、途端に中学は教師を減らして、そして質を下げるという方向に果たして行くだろうかといった場合、私は多分その知事さんは次は落ちるなと、まず間違いなくそうであろうと思うんです。いろんな意味で私どもは、教育というのは今多分、国民にとりまして非常に大きな関心事だと思うんですね。 そういった意味において、今言われたように、アメリカの例を引きましたけれども、アメリカは高校までが義務教育なんです。そして、その高校の義務教育において、今高校に行かせないで、質が悪いからといって家庭でホームスクールという形で学校経営、学校に行かせない家庭というのが五年前で約八十五万世帯、今二百万世帯になんなんとするほどになっていると。この間数字を聞いたことがありますが、少なくとも百万は行っておると。勉強するシステムは公文式というのは、ここは津波並みに公文も英語になったというのがこの例だと思って、公文という例をそこで聞いたのが非常に印象的だったんですが。 そういった形になっておりますけれども、日本の場合は、この方法をやった途端に、日本の中学の教員の質を下げて、数を減らして、その分を橋や道路に回す知事がいるだろうかといった場合、私はちょっと正直言ってその種のことは急には考えにくいのが一つ。 現実問題、今どこの県でも、県は、教育という点においては単独で加配をしておられる県というのは結構多いように思いますので、その意味では、基本的にきちんとした基本法だけ決めておきさえすれば、あとはその内容を二十人学級にするか四十人学級にするか、またいろんな形での中の自由裁量というものはその学校学校においていろいろ差が出てきて当然なんであって、私どもとしては、そういったものがその地域に合ったものをつくるんじゃないかなという感じがいたしますので。 明治の時代の近代工業化を目指したときにはもう工場生産というのが主力の時代、今は大きく、情報化社会に変わってきた今の時代の中にあっては、少なくとも社会、会社、工場が期待する人間像というものは昔とは大きく変わっているんだと思いますので、そういった意味では、今回のこの方向というのは、日本の二十一世紀というものの教育を考えるときに一つの大きな試練とは思いますけれども、方向として決して間違っているわけではないのではないか。 また、県知事というものをそれほど信用しないという前提に立ってこの種の話を始めると、やっぱり信頼関係ゼロでやりますととてもじゃないけれども成り立ちませんので、ある程度やっていただくという人が選ばれているという前提に立って事を進めないと、この種の改革はできないのではないかという感じがいたします。
○高橋千秋君 知事のおっしゃられるのはもっともだと思いますし、私もその意見には賛成でありますけれども、今日も朝のニュースで、どこかの県、どこかの町だったと思いますけれども、小学校の入学を一年早めると、中学校を一年多くするという特区を申請したいという、そういう話は出ておりました。だけれども、それは特区を申請するということで、さっき大臣が言われたように、いろんな知事がいろんなアイデアを出してやればいいじゃないかという話ですけれども、結果的には文科省からの方の指導が非常に厳しいということも御存じだと思います。そんなことがどこどこ、まあ多少はできたにしても、幅というのはもう非常に狭い。私は、これは総務委員会での話じゃなくて文科省との話になるんでしょうけれども、私はまだまだ日本の文科省の指導は、指導というか命令ですね、はかなり厳しくて、そんなことが自由にいろんなことができるという状況にないというのは、これはもう麻生大臣もよく御存じのことだろうと思うんですよね。 私は、そういう否定的な話だけじゃなくて、やっぱり前向きに考えていきたいとは思うんですけれども、地方は御存じのように合併がどんどん進んでおりまして、大臣よく御存じのとおり大幅に減ります。私の地元でも全国一位ぐらい市町村の数が減るんではないかなというふうに思います。私の住んでおりますところは十市町村が合併することになります。十です。選挙区の、三重県の衆議院の一区の半分の面積が一つの市になるんですね。だから非常に広い。端から端まで行くと二時間半ぐらい掛かります。そこが一つの市になるんですね。 その中で、議員は、今いる議員を全部足すと百七十名になります。これが来年一月一日に合併すると、定数三十八にします。在任特例を使えませんからいきなり選挙になって、小選挙区制も使わないんで、二時間半、端から端まで行くと掛かるところの選挙をやるということになると、衆議院の選挙をやるのと同じぐらいの労力ですね。今言われているのは八十人ぐらい立候補が出るんではないかと。すると、八十枚ポスター張らなきゃいけない。掲示板を今全部足すと九百か所あります。そういうことでははっきり言って現実的には無理でしょうから、これは大幅に減らしてやっていく、現実的な対応になっていくと思うんですけれども。 いろいろ合併の中で、地方はスリム化ということに今苦心をしております。地方公務員の問題も出ておりまして、この公務員の定数削減の話も出ております。特に、地方公務員については一万人削減という話が出ておりますけれども、一方で国の方の努力という部分が私は見えてこないんですよね。今回の財源を移譲するという話でも、これに伴って国がじゃ痛み伴っているのかといったら、はっきり言って私はそうは見えないですね。 国家公務員で、昨年、総定員法の審議もいたしましたけれども、あれだって結局は国立大学の独法化による問題だとか、そういうことの数字合わせでしかなかったように思うんですけれども、私は、国のそういう具体的な数字も出した上で地方にもやっぱり、あなたたち、おれたちこれだけ痛み伴っているんだからあなたたちも協力してくださいよということが出てくれば、地方の方ももっと、この六団体の中での評価が七割ということではなく、七割は評価しないということではなくて、ああ、国がこれだけ頑張っているんだからおれたちも頑張らなきゃいけないなというふうに思うと思うんですよね。これは相互信頼だと思うんですよ。だから、そういう部分が私は今回のこの中身に欠けているというふうに思うんですが、いかがでございますか。
○国務大臣(麻生太郎君) 誠に御指摘のとおり、よく使われるラスパイレス指数というのがありますけれども、これを取り始めて昨年初めてマイナスになりました。一〇〇を切りましたのは今回が初めてです。九七・六、どのぐらいになるの、九七・九までラスパイレス指数が下がった。一番下がったのは七四・九というのが一番低いんだと思いますが、二五%国家公務員より低いと。御存じのように、地方公務員法では国家公務員の給与に準じるということになっていますんで、二割五分安くて準じたことになるかと言われると、これはなかなか難しいところだと思いますよ。 そういうところまでいろいろやっておられる地方は実は一杯あります。大阪市の話が全国三千みんな同じだと思われたら甚だ迷惑なんであって、やっておられるところは実は一杯、きちんとした対応をしておられて、私どもとして頭の下がる市町村というのは、むしろそっちの方が多いぐらい。 それで、当然のこととして、国としてもこれは、そういった意味では今の時代に、ITがこれだけ進んで、少なくとも給与並びにいわゆる俸給数等々そういった、通称バックオフィスと言われるところに関しましては、私どもとしては、これはICTの進歩によっていろいろ外部委託はできるのではないか。例えば、大阪府におきましては給与計算一切を外部委託して、たしか経費削減三十五億だったかな、何かちょっと一挙にやっておられる。それをまねて静岡県も同様な処置をとられる等々のことをやっておられる中央官庁が一つでもあるかと言えば、ありませんから、そういった意味ではきちんとしなければならぬ。 私ども一応、いわゆる国家公務員百万人と言われる中で、いわゆる霞が関周辺には四万人しかおらぬわけですから、残り二十六万人は地方におりまして、何々、例えば東海建設局だ、何、今は建設局と言わないのか、財務局とかなんとかいろいろなので入っているのが二十六万人という数字でもありますんで、私どもとしては、こういったものは、これだけ情報通信技術が発達した段階においてはもっと考えなければならぬのではないかということに併せまして、私どもは今後五年間で一〇%いわゆる人員を削減します。これは通常、これまでやってきた、去年一番減らしたと言われたやつのちょうど倍の数字になりますんで、そういった形の方向は既に打ち出しております。これはかなり厳しい数字だと私どもも思っておりますけれども、是非これをやるに当たりましては、これは配転、配置転換をやらねばならぬということになるんだと思うんです。 傍ら、いわゆる治安が悪い、安心の点からいって、いわゆる密入国等々の話に関しては法務省の入国管理はちゃんとしろ、いろいろな意味での話は一杯出てきている傍ら、減らさにゃいかぬという話ですんで、そういった意味ではいろんな形での配置転換等々、もっと積極的にいろんなことをやっていかなきゃいかぬと思っておりますんで、御指摘の点は正しいところだと思っておりますんで、私ども、その点に関しましては、今後積極的に進めてまいる覚悟です。
○高橋千秋君 是非そうしていただきたいと思いますし、まあ一〇%という話が適正なのかどうかは評価は分かれると思いますけれども。 やはり、私の地元でも、大臣の、大臣は余り地元には戻れないとは思いますけれども、最近本当に景気が回復してきたってテレビでは言っていますけれども、地方の方でははっきり言ってまだまだ全然ですよね。 これの合併がどんどん進んでいる中で、合併に取り残されている町村というのはやっぱりあるんです。三重県の場合は、この合併の中で村がなくなります。兵庫に続いて二番目だそうですけれども、村というところがなくなるんですね。しかし、町は幾つかあって、結局、町長同士の個人的な感情やら議員さんのいろいろな問題やらで合併できないというところはやっぱり幾つかあります。そこだけぽこっと取り残されてしまう。それは町長や議員さんたちはそれで、自分たちが決めたことだから納得しているけれども、そこに住まわれている方は、これは自分たちは大変不安なんですよね。 三重県でいうと、鳥羽市なんというのも、観光地ですね、鳥羽は有名な観光地ですが、ここも合併がこのままいくとできません。鳥羽市って名前は有名だけれども、人口はもう二万人ぐらいしかいない、今の制度でいったらもう町ですよね。そういうところも合併できなくて、新たないろんな事業というのはもうほとんどできないという中で、そこに住まわれている方からは、おれたちどうなるんだろうという物すごい心配があるんですよね。だから、しかし一方で東京から流れてくるニュースは、ライブドアやら景気のいい話ががんがん出てくる。この前の代表質問でも万博の話やら中部新空港の話をさせていただきましたけれども、東海地域は確かにいいといいながらも、それはやっぱりまだまだ全部に行き渡っているわけではない。 そういう中で、やっぱり今回のこの財源移譲やら、何とか生き残っていきたいという中で出ている話だと思うんですけれども、なかなか中央の方と地方のギャップというのはやっぱりまだまだ大変大きいものがあるし、むしろ私はこの差が開いているように思うんです。これは日本全体の社会の問題かも分かりません。格差の開きというのは昔よりも私は開いているように思います。これをやっぱり是正していくのが政治だろうと思うし、やっぱり中央の役割だろうと思うんですよ。 だから、その意味で私はこの税源移譲を何とか進めて、地方がまず元気にならないと日本全体の復活というのはあり得ないと、そういう姿勢をやっぱり総務省とすれば、総務大臣とすればやっぱり貫いていただきたい。財務省からいろんな圧力があるんでしょうけれども、やはり、それはやっぱり総務省が盾になっていただかないと地方は頑張れないと思うんですね。そのことを是非私は、麻生大臣にも、今日はたくさん来られておられると思いますけれども、総務省の関連の方にも私はお願いをしておきたいというふうに思います。 全然この地方税には関連ないんですけれども、一つだけ確認をしておきたいんですが、つい先日、救急車を有料化するという話が出ておりました。消防庁さん来られていると思うんですけれども、救急車呼ぶのを有料化にするというのが私の地元の新聞の一面に出ておりまして、交通事故か何かに遭って死にそうになっているときに金払えるのか払えないのかという話をするのかどうか、それは分かりませんが、これは総務省管轄だと思いますので、これのどういうことなのか、簡単に、時間がございませんので簡単にお話をいただけますでしょうか。
○政府参考人(林省吾君) 救急業務についてのお尋ねでございますが、救急業務、近年、毎年五%以上の伸びを示しておりまして、関係者の間では大変重要な課題となってきているところであります。 そのような中で、今御指摘ございましたような有料化の問題が議論されるようになってきているわけでありますが、基本的には、この増え続けております救急出動に対応するためにどのような体制、どのような考え方で臨んだらいいのかと、こういう問題が我々に投げ掛けられているところであります。特に都市部におきましては、救急業務の増加がある反面、中身を見ますと、例えば近年話題になっておりますように、除細動とか気管挿管のような医療の高度化を推進していかなければならないという、質的な向上を目指さなければならないという課題がある反面、救急出動の中身を見てみますと、例えば病院等の施設間の搬送であるとか、あるいはいわゆるタクシー代わりの利用のような実態も増えております。 そのような中で、今後とも私どもが使命といたしております公的な救急業務を住民の方々のニーズに合わせて適正に執行していくためにはどのような体制を取ったらいいのかという議論がされているわけでありまして、大都市におきましてはもう具体的に、例えば一一九番要請がございました方につきまして、その救急要請の重要度、緊急度を判定する必要があるというようなことから、民間のコールセンターを設置して民間搬送事業者を活用するというようなことも具体的になっておりますし、また有料化に関心を寄せておられる市町村長さんもおられるやに聞いております。 そういう中で、私どもとしては当面する救急業務にどう対応すべきか。例えば、緊急性の判断あるいは民間事業者の活用あるいは職員の勤務体系の在り方等々につきまして一度抜本的に検討する必要があるんではないかということで、実は明年度、専門家の方々にお集まりをいただきまして御検討をいただきたいと、こう考えているわけであります。その中で、民間事業者の活用と併せて議論になっております有料化につきましても、必要かどうか、またそういう考え方を取る場合はどのような基本的な基準で考えたらいいのか等々につきまして、専門家の方々の御意見をいただきながら、私どもとしても考え方を整理してまいりたいと。もちろん、国民の皆さん方の御意見にも十分、御意見を十分いただきながら検討していただくようお願いをしていきたいと思っているところでございます。
○高橋千秋君 救急車の民営化の専門家というのはどういう方かちょっと分かりませんが、アメリカでも確かに救急車はもう民営化されております。ただ、市の救急車というか、ちゃんと公営の救急車もあった上で民間の救急車もあって選べるというような状況になっていたりとか、確かに小泉さん、小泉総理が民にできることは民にという話ですが、ちょっといかがなものかなとも思いますし、簡単に結論を出さないでいただきたいなと、慎重な論議をやっぱり是非していただきたいなというふうに思います。 余り時間がありませんので次に移りたいと思いますけれども、定率、今回のこの中で定率減税の問題は衆議院でも話題になっておりました。めくっていただかなくてもそこは質問しませんので、定率減税はこちらに譲りますが、定率減税という非常に重要な問題が入っております。 私は、地方が自分のところで、課税自主権の問題もありますけれども、地方が一生懸命何とか税金を集めて、固定的な費用だけじゃなくて、自分たちでこういうことをやっていきますという政策的な部分に使える部分を何とか増やして町づくりをしていきたいという思いはあるのは、これはもうどこもそうだと思うんですね。しかしながら、その努力というのはやっぱり限度があって、ほとんどが国税でありますから、課税自主権が拡大されたといいながらも、私はこれは非常に地方にとってはやりにくいし、限度があると思うんですよ。 いろんなものを、それぞれの特徴的なものを、三重県なんかでいえば産廃税みたいなのやったりとか、やっておりますけれども、これは限度があると思うんですが、やはりもう少しその地方が頑張れる制度というのを、環境を私は整えるべきではないかなというふうに思いますし、もう一つ、税収が地方で増えてくると、それで税収が増える見込みになってきて、それじゃ見込みがあるからということで、しかし財政厳しいから支出はなるべく抑えていこうということになってくると、交付税がこれ差額補てん方式になっておりますから、これは今度の交付税法案のところで質問をされることになると思いますけれども、結局減らされてしまうわけですよね。 そうすると、努力すれば交付税が減ってしまうという、交付税が減ることはいいことじゃないかという話も当然ありますし、それは国全体がそうであればいいんだけれども、実質的にその地元でやろうと思ったら、頑張れば入るものが減ってくると。このこと自体が非常におかしな状況になっておりまして、私は地方の頑張りが本当のその財政の健全化に私は反映をされる状況にはなっていないというふうに思うんですよ。 課税自主権の問題も含めて、私は地方が自ら本当に元気になれる、頑張れるという状況をやっぱりつくっていただきたいと思うんです。もっと、今つくっていますよと当然言われるんでしょうけれども、私はもっとつくっていただきたいと思うんですが、その環境を整備していただくということについて、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 民間と違って、高橋さん、一番難しいのはここですよ。地方税一生懸命集めてきて、ふだん払わねえやつのところへ行ってきちんと取ってきたら割増し料くれるかといったら、その集めてきた税務署員にはくれぬのですから。何も無理して集めることはないやと、前のやつだって集め切らなかったじゃないかと、おれが何で頑張る必要があるんだというのが普通でしょう。僕はそう思いますよ。よほど矜持が高いとか、よっぽど志が高いとかいうんでない限りは、僕はそうだと思いますね。 だから、そういった意味では、頑張ったら頑張った分だけ伸びたんだからといった途端に、理財局が出てきて、その分だけ減らしてぼこっと持ってかれたんではあほらしゅうてやっておられぬと。また、地方の組合と団体交渉なんかいろいろやって、いわゆる自治労とやって頑張った、頑張った分だけそれだけまた減らされたんじゃ、それもう今のままやっておいた方がええなということになって、下手なことするとどんどんどんどん、代表して大阪市というようなことになる。ねえ、あり得るでしょう。大阪市の、私どもはその連合とは余り付き合いがありませんけれども、そちらはいろいろお付き合いがおありなんだろうからよくお分かりのことだと思いますけれども、一杯あると思いますよ、三重県でも、実は特殊な手当の話というのは。歩いて通うから徒歩手当なんてふざけているでしょうが。みんな思っていますよ、私どもは。 だけれども、そういったような努力というものをいろいろしていったらその分だけ報われるようなシステムというのは、私、もうこれ実はもう就任以来言っている話なんですけれども、これは、じゃ具体的にどうすりゃいいんですかと言われると、これはなかなか給料上げてやるというわけにはいかぬわけでしょう。すると、その分だけ特別何かやるかとかいうことになると、なかなかそこも難しいので、これちょっと正直、アイデアがあったら是非こちらも教えてもらいたいところなんですが。アイデアある。──ああ、そう。お願いします。
○高橋千秋君 いやいや、時間がないのでもう早いところ話を終わっていただきたかったんですが。 途中、意見合うところもありますが、合わないところもありまして、私はやっぱり、頑張ったところがちゃんと成果が出るようにやっぱり考えていかなきゃいけないというのは、意見は一緒であります。大阪市の話は、私は大阪の人間じゃないのでよく分かりませんが、私はやっぱり、ちゃんと成果が上げられるようなシステムをやっぱり国も考えていくべきだと、公務員もやっぱり考えていくべきだというふうに思います。 その意味で、やっぱりいろいろな環境を是非整えていただきたいということをお願いして、大臣も小泉内閣の中で随分やっぱり話のすり替えもうまくなったなというふうに思いますので、そのことを申し上げて、質問を終わりたいと思います。
○水岡俊一君 民主党・新緑風会の水岡俊一でございます。高橋委員に引き続き、質問をいたします。 麻生大臣からは、今、義務教育費国庫負担制度のお話、御丁寧な御答弁がありまして、是非とも私も質疑をしたいんでありますが、それは次回に譲ることにしまして、今日はとりわけ定率減税のことについてちょっと質問を、財務省そして総務大臣にお願いをしたいと、こういうふうに思っております。 まず、財務省ですが、財務省は、これまでの衆議院等の質疑の中で、景気は回復局面が続いているということで、定率減税の縮減、廃止については正当性があるんだと、このようにおっしゃっています。それらについての詳しい内容も聞きたいところなんですが、私としては、今のサラリーマンそして勤労者の生活実態というところに視点を当てて考えてみると、非常に厳しい実態があると私は思うんですね。ですから、それらについて今財務省がどのような見解を持っておられるのか、お聞きをしたいと思います。
○政府参考人(石井道遠君) 今先生から、勤労者の生活実態についての認識という点についての御質問でございます。 生活者の方の意識に関するいろいろな調査、これはいろいろな調査がございまして、一概に結論付けられない点がございます。一つは、昨年九月に日銀が実施されました調査では、半数ぐらいの方が暮らし向きが悪くなっていると答えておられますが、他方で内閣府の調査におきましては、暮らし向きが三年ほど良くなっているという結果が出ている調査もございまして、生活者の意識について必ずしも暗い見方ばかりではない、様々なものがあるというのが現実ではないかと思っております。 これは、今の景気との関係でマクロ的に今の家計部門の状況を申しますと、御承知のとおり、企業部門は今非常に収益、設備投資始め好調でございます。そのような中で、これが家計部門にも今波及をしている状況だと思っておりまして、有効求人倍率が上昇する、あるいは失業率も低下するという中で雇用情勢の改善が見られております。足下の勤労者の所得について見ましても、十—十二月期のQEにおきましては、雇用者報酬がプラスの方向に転じる、あるいは家計調査におきまして、勤労者世帯の実収入あるいは実質可処分所得もプラスに転じるというような動きが見られております。 全体として、企業部門の改善が家計部門にも波及する動きが見られているというのが実情ではないかというふうに考えております。
○水岡俊一君 最後の方で家計調査報告という話が出ましたが、私は、総務省の家計調査報告においては総世帯ですべて明らかにマイナスの数字が出ていると私は了解をしておりましたが、その点についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(石井道遠君) 家計調査におきます勤労者世帯の実収入、これにつきましては、平成十六年には、前年に比べまして一・〇%の増加と、あるいは実質可処分所得も一・〇%の増加になっていると承知しております。
○水岡俊一君 私は、総務省の家計調査報告というのはそういう数字ではなかったと思うので、ちょっとまた後日お示しをいただきたいというふうに思っています。 今の答弁の中で日銀短観というお話も出ました。日銀短観あるいは内閣府の調査、あるいは総務省の調査、それからGDP統計といったそのような指標、いろいろな数字をこう考え合わせてみても、断定的に景気が良くなっていると、そしてサラリーマン、勤労者の生活実態が改善をされているということがはっきりしないと私は思うんですね。そんな中で定率減税の縮減、廃止をもくろむというのは、私は理解できないと思うんですが、その点についてどうでしょうか。
○政府参考人(石井道遠君) 先生御指摘のように、指標において様々な指標が出ておるのは事実であろうかと思いますけれども、大局的に見ますと、一部弱い動きが見られる中でも、大局的には景気が回復している、なかんずく企業部門中心に回復が続いている中で、それが徐々にではありますが、家計部門にも波及をしつつあるというのが現状ではないかと思います。 定率減税の廃止との関係で申しますと、これがどのように影響を与えるかということについては、いろいろな額について、特に十七年度における額が限られたものであること、あるいは歳出面でもいろいろな措置が併せてとられておりますので、総合的に判断して、景気あるいは消費に与える、あるいは家計に与える影響というものは判断する必要があると思いますが、現状においては、そういう、先ほど申し上げました、全体としての回復が続く中で、今般、定率減税の廃止についてもお願いをしたいということでございます。
○水岡俊一君 大局的に見てというお話がありました。衆議院の予算委員会あるいは総務委員会の議事録を見ても、そういった景況判断というのは見解の相違だというところに落ち着いてしまって、折り合うところはないんだろうと思っています。 そんな中で、景気をどういうふうに判断するのか。あるいは大局的に見てこういった方向であろうという御判断があろうかと思いますが、問題は、国民がどのように感じるかというところではないかと私は思うんですね。 そんな中で、最近、社会保険料の負担あるいは増税の傾向の中で、医療費や年金保険料、雇用保険料も相次ぐ負担が増になっていますし、それから配偶者特別控除の廃止、それから公的年金控除の縮小、そういった様々なことがかなり消費を抑えるというような方向に、国民レベルからすると、庶民レベルからすると働くんではないかという懸念を私たちはどうしても捨て切れないんですね。そういった面についてはどういうふうにお考えでしょうか。
○政府参考人(石井道遠君) 先ほども若干申し上げましたが、今回の定率減税の縮減、あるいは保険、年金保険料等の制度改正等も併せてこれまで行われてきておりますけれども、この点につきましては、負担増だけで議論することは必ずしも適当ではないわけでございまして、例えば配偶者特別控除の見直しに関連しては、御承知のとおり、児童手当の支給対象年齢の引上げなどの対策も併せて講じられております。また、社会保障給付の総額も年々増加をしているという歳出面の実態もございます。それからまた、定率減税の縮減等によります増収分の一部は年金財源に充てられることによりまして、将来の年金に対する不安解消という点もあろうかと思います。したがいまして、歳入歳出全般を見まして総合的に判断をする必要があろうかと思います。 具体的に、消費についてどういう、マイナスの影響があるんではないかという点が御質問の中心だろうと思います。 これももちろんいろいろな指標が現在あるわけでございますが、先ほどの、家計部門の報酬等が徐々にプラスの数値も出ているということを申し上げましたが、一月に入りまして、消費関連指標につきましても、一月の実質消費支出、これは昨年末が御承知のとおり弱かった反動という面も若干はございますけれども、前年比で〇・五、あるいは前月比で四・三と。あるいは、百貨店等の商業販売統計、これも一月になりまして、前年比二・四、前月比四・六と、非常にいい数字も出ておるわけでございます。 したがいまして、こういう企業部門の好調が家計部門にもなお一層波及していくように、更に努力を続けていくことによってこの家計の所得の増加あるいは消費の増加と、これを通じた内需中心の景気回復ということを目指すべきものだろうというふうに考えております。
○水岡俊一君 消費がどのように上がっていくのかというところが決め手にはなると私も思います。だから、消費が上がるのか下がるのか、この判断が非常に難しいところだと思いますが。 私たちは、やっぱり定率減税が縮減をされる、やがてはなくなってしまうというマイナスのアナウンス効果というのがかなりあるんではないかと思うんですね。実際に家計に響く数字よりもそのことが大きいんではないかという懸念を持っているんですが、そのことについてどう考えておられるのか。また、私たちは、マイナス効果、今おっしゃったように、単年度的には非常に小さい数字かもしれない。それはありますね。しかし、これが二年、三年と続いていくと、これはかなり大きなものになってくると私は考えています。 そういったことも含めて、今は、縮減というお話ですね、廃止というところまではおっしゃっていないかもしれないけれども、これは廃止ということがもう根底にあってお話が進んできていると私たちは見ていますけれども、そういったことも含めて、これは消費の拡大等の判断をどの辺りでして、廃止を言うのか言わないのか、この辺りのお考えはどうでしょうか。
○政府参考人(加藤治彦君) ただいま国会に提案させていただいております税法改正におきましては、正に定率減税の二分の一縮減をお願いいたしております。この点、その後の問題につきましては、今後また改めて税制改正プロセスの中で御議論をしていただくということで私ども考えておりますが、ただ、先生おっしゃいましたように、十八年度税制改正におきましては、三位一体改革に伴います国から地方への税源移譲の問題がございます。 したがいまして、やはり税制の抜本的な見直しは避けて通れない、そういう中で、やはり基本的には、この定率減税という景気対策のための臨時異例の制度というものは見直さざるを得ないと基本的な認識は持っております。しかし、実際に具体的にどういうふうに判断をするかということにつきましては、十八年度税制改正の議論の中で決定していくべきものと考えております。
○水岡俊一君 税制の抜本改革をしていかなきゃいけない、そこが一番の問題だと私は思いますが、一方、ちょっと視点を変えてみますと、内閣府が発表した二〇〇二年度の県民経済計算、新聞にも出ておりました。 県民所得の地域間格差が拡大をしています。現在もその状況は更に厳しくなっているんではないかと私は考えます。大企業と中小零細企業の格差、そして中央と地方の格差の拡大が進んでいて、特に地方にとっては到底景気の回復軌道に乗ったとは言えないと私は依然思っています。 そういった意味では、こういった県民の所得格差が広がるというような実態がある中で、財務省の景気の見通しというのは甘いんではないかという指摘がありますが、これについてはいかがですか。
○政府参考人(石井道遠君) 大局的に景気が回復局面にあるという基本的な判断の下で、その一方、今先生正に御指摘になられましたように、例えば日銀短観の十二月調査を見ましても、中小企業の収益、あるいは業況感というものは大企業に比べて低いことは事実でございまして、中小企業をめぐる環境は依然として厳しいものがあると考えております。 また、地方の問題でございますが、地方経済の状況につきましても、私どもは全国に財務局が支分部局としてございますが、この全国財務局の管内情勢報告というものを一月終わりに出しておりますが、その中におきましても、一方で東海地方あるいは中国地方、比較的回復基調にある中で、北海道を始め横ばいの状況が続いているというような実態が報告をされておりまして、その地域における産業構成あるいは輸出競争力、企業の輸出競争力の違いというようなことが背景となってばらつきがあるということは事実だろうと思っております。 これは、財務省も含めた政府全体の話になりますが、政府全体といたしまして、構造改革特区あるいは地域活性化の諸施策あるいは中小企業に対する様々な措置というものを通じまして、改革の成果が地域あるいは中小企業にも及ぶように努力をしていくということが必要であろうというふうに思っております。
○水岡俊一君 麻生総務大臣にお願いをしたいんですが、今、中央と地方の格差の拡大が進んでいるというふうに申し上げました。また、大企業、中小零細企業との格差も広がっている、あるいは高所得者と低所得者との格差が広がっていると。そういった中で、個人消費がほとんど増えないという中にあって、この定率減税を今、定率減税の縮減を今行うということについて、総務大臣としての見解はいかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これ導入するときの経緯は御存じ、御記憶かと思いますけれども、平成十一年、極めて情勢が厳しいという情勢に、あのときに合わせてこの法律というか税率、定率減税というのは導入されたんだと思います。そのときと今と比べたら、これは地域格差、いろいろ表現はあろうかと思いますけれども、あのときに比べりゃ格段に良くなっております。 一番分かりやすいのは、ああ良くなったなと思うのは多分ボーナスなんだと思いますが、今年度に入ってボーナスは前年度比を八年ぶりに全部超えております。ボーナスの増加というのは九六年以降八年ぶりというぐらいに、ボーナスが前年度を上回ったという例は一般的には最も、おお良くなったなと思わせる、サラリーマンやっておられたら、経験者だと思いますが、それは一番分かりやすいところなんだと思っております。 それから、消費の件についてお話があっておりましたけれども、昨日出ました月例経済報告会の数字を見ていただいても分かりますが、個人消費にもこれは構造変化が明らかに出ております。これは圧倒的に消費が伸びているのは六十五歳以上です。六十五歳以上の消費が伸びておるというのがこの数字でして、六十歳未満は早い話が余り、ずっと横ばい、しかし、以上はえらく伸びておるというのはいろんなことが考えられるんだと思いますが。 金はためるもんじゃないやつだ、使うもんだということがやっと分かってきた高齢者、一つの考え方ですよ。私の周りのよく老人がいるところで、ためたって大したことはねえと、やっぱりこれはおれが稼いだ金だ、使わにゃいかぬと。ところが、使いたいものがないと言うから、巣鴨のとげぬき地蔵まで、東京に行って、行ってこいと、あそこに行きゃあるぜって言って、この間行ったら、いやあ、あったと言ってえらい勢いでお土産いただきましたけれども。 私は、こういったものは明らかに変わってきておると思っております。これはもう数字の上ではっきりしておりますんで、二〇〇〇年から二〇〇四年間の間の伸びだって一割以上伸びてきておりますから。 それからまた、いわゆる小売業というものに関する売上げがずっと減っております。それに比べて、サービス消費というものが一斉に上がっておるというのが形として非常にはっきりしているというような感じで、支出の内容がかなり変わってきているということは、これは水岡先生のところも、先生、奈良じゃなかったか、兵庫県、ですから神戸やら何やら多分同じようなことになってきているんだと思いますけれども、実態はかなり変わってきていると思いますので、そういった意味からいきますと、少なくともあのころとはかなり違ったということは認めにゃいかぬところだと思っております。 私、ところで、生活保護世帯率が極めて高いところが私どもの選挙区ですけれども、そういったところにおきましても、数字としては、少なくとも六年前に比べて、七年前に比べて状況はかなり変わってきたと、私どももそう認識をしておりますが。じゃ、景気は良くなっているかということになりますと、ここから先は多分、財務省と意見が違うところ、若しくは石井さんの個人的見解と意見が違うのかもしれませんけれども。 私どもは、これは総務省の所管ではない話するようで恐縮ですが、少なくとも、景気が良くなったというためには、少なくとも企業が設備投資を金を借りてするというようになって初めて景気は良くなったと経営者が判断しているんだと思う。今の機械受注とか設備投資が伸びておりますが、猛烈な勢いで伸び始めましたが、伸びておりますが、銀行貸出しは増えておりません。ということは、自分のキャッシュフローの中でやっておる、若しくは自分で間接金融、じゃなくて直接金融でやっておるということになろうと思いますので、それは明らかに、自分で景気がいいという意味でいきますと、やっております、その投資をしようと思っている企業家側からすると、ゼロ金利と言われるまでにも、ほど金利が下がっているにもかかわらず、金を借りて設備投資をしようとしないという前提で経済学の本が書かれていることは過去ありませんから、そういった実態が今起きておるという状況の中にあっては、私どもは、日銀のマネーサプライを増やしたからどうのこうのという種類のやつとは全く違うのであって、こういったところは極めて慎重にやっぱりやらにゃいかぬと。 これは前回、九七年で愚かな政策をやった経験則を、まだ記憶に残っている加藤さん辺りも、慎重に、少なくとも半分だけというので様子見をしたのであって、もし丸々大丈夫だと思えばいきなりぼおんと来たところなんでしょうけれども、そこらのところはこわごわやりつつあるというような意識なのかなと、加藤さんの立場に立って今答弁しているような話ですけれども。 基本的には、景気、景況判断というものは、それほど行け行けどんどんで良くなっているという意識を政府で持っているというわけではないというように御理解をしていただければと存じます。
○水岡俊一君 冷静な御判断を聞いて納得をし、そしてまた慎重な判断をこれからしていくべきだと私たちも思うところであります。 そこで、二分の一だけをやったと、あるいは二分の一だけでも様子を見ないかというようなお考えだろうとは思いますが、二分の一でも私たちはマイナスのアナウンス効果は大きいと、こういうふうに思っておるところです。 そこで、恒久的減税法というのは、所得税、住民税の最高税率及び法人税率の引下げも措置をされてきたわけでありますね。恒久的減税を廃止する条件がそろったと説明をしているわけですけれども、財務省としては、じゃ、どうしてこの最高税率とか、今過去最高の益を上げているような景況を示している法人の企業、法人の税率について論議をされないのか、そこについては国民に対してどのように説明をされるのか、そこをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(加藤治彦君) 今御指摘いただきました平成十一年度改正で実施しましたいわゆる恒久的減税、この実施のための法律、正式名称は経済社会の変化等に対応して早急に講ずべき所得税及び法人税の負担軽減措置に関する法律と、こういう法律で、先生御指摘のように、所得税の定率減税のみならず最高税率の引下げ及び法人税率の引下げ等も行っております。 ただ、これ、この法律の趣旨にも書いてありますように、いわゆるそれぞれ実施した項目ごとに理由、それぞれ異なった理由がございます。実は、その点につきましては、これまで累次の税制調査会の答申等でも指摘しておりますが、例えば所得税の最高税率の問題につきましては、やはり国民の勤労意欲、事業意欲に対する配慮、これは自助努力で稼得した所得についてやはり二分の一を超えて課税をする、これは先進諸外国もそういう例は今ございません。 それから、特に法人税は、国際的なこれだけグローバル化した中で、企業の国際競争力の維持、これは我が国の正に、資源のない我が国がどうやってこれから頑張るかということに非常に密接に絡むものでございまして、こういった点で所得税の最高税率とか法人の税率については引下げをさせていただいております。 これはもうその当時から、その景気の問題とは別に、やはり税制の固有の問題として常に議論をされてきたものでございまして、このときの考え方も、この最高税率と法人税率の問題は言わば税制の抜本的改革の先取りだと、一部先取りをしてこの時期に、本来もっといろいろその議論をする必要はあったのかもしれませんが、当時の経済状況の中で、例えば負担を増やすというような問題はなかなかできない。したがいまして、もう定率減税ということで、当時、その本来の税負担は所得税の本法でお願いしているものが国としての所得税負担ということで決まっておったわけですが、それを二割、景気対策で削減した。 したがいまして、今回、正にそれを今の景気状況の中で、当時との比較において、やはりこの財政状況の中であえてこれだけの景気対策を行っていく必要性について、やっぱり見直すべきであるという基本的な認識の下で定率減税を縮減させていただくということに至ったわけでございます。
○水岡俊一君 いや、詳しい説明をいただきましたが、要するに高所得者の最高税率を引き下げたのは、これは税制改革の先取りなんだと。低所得者、中程度の所得者に対する定率減税の問題は、多少あめ玉をなめさせておいてちょっと半分だけいただきますよと、そういうふうにしていけば影響が少ないでしょうと。こういうようなお話は、学者だとか政治家が難しい顔をしながら論議をするときに通用するかもしれませんけれども、国民には通用しないんじゃないですか。要は、言い換えてみれば、取りやすいところから取っているということにほかならないじゃないですか。何でこういうことになるのか、私は分かりませんね。長ったらしい説明はいいですから、簡潔にもう一回答えてください。
○政府参考人(加藤治彦君) 最高税率の問題と、いわゆるその以外の税負担の問題、今御指摘ございましたが、我が国の所得課税を客観的にごらんいただけば、その元々の税負担水準というものが極めて主要諸外国に比べて低い。これは、その結果として財政赤字という問題も惹起している部分はございますが、そうした前提に立って、この所得課税の在り方というのを議論していただきたいと思います。 私ども、マクロ的にもミクロ的にもやはり、例えばマクロ的に租税負担率、特に個人所得課税の国民所得比の負担率は日本は六%でございます。主要諸外国は大体二けたでございます。これは、間接税を相当な税率で取っている国もそういうことでございますので、やはりその辺、根本的に、確かに御指摘のように、現実に負担しているその国民の方々の現状からすればいろんな御意見もあろうかと思います。 ただ、やはり国家財政全体も含めて考えた場合、所得課税の在り方、特に所得課税、消費課税、そういうものをどういうふうに組み合わせていくかという中で、やはり所得課税についても相応の負担水準を求めていかざるを得ないというのがやはりトータルの考え方ではないかと思っております。
○水岡俊一君 いや、だから、そういったことを国民に対して説明ができるかと私は聞いているんですよ。今のようなお答えを、それこそ政府広報に出して全国に流してみてくださいよ。そんなの国民みんな怒りますよ。 だって、今課税最低限という問題がありますよね。日本は下げられました。今現在、夫婦子供二人の標準世帯で、日本は三百二十五万円、世界で一番低くなっていますよ、これは。夫婦そして子供一人でも最低、夫婦のみでも最低、独身だけアメリカに次いで二位です。だけれども、アメリカはこれ戻しがありますから、結果的には日本が一番低い所得者から税金を払わされているということじゃないですか。そういったことを国民は非常に懸念を持って感じている。 そういった中で、税制の所得再分配機能、そういったことを高める観点から抜本改革が行われていないということで、恒久的減税を見直す条件が満たされていない。だから、定率、減税の縮減、廃止というのは断じて私たちは許せないという立場なので、もう一回だけ答弁をいただいて、私の質問を終わりたいと思います。
○政府参考人(加藤治彦君) 課税最低限の問題につきましては、客観的に御指摘のような状況になっておると思っております。 理由につきましてはここでは省略いたしますが、今回の定率減税につきましては、その課税最低限の問題はちょっとさておきまして、あるべき税制に向けての抜本改革につきましては、既に例えば十五年度改正、十六年度改正等々で、これまで抜本的な改正の課題ということで、配偶者特別控除の問題とか年金課税の問題等も議論をさせていただきました。ただ、これもまた十八年度に向けて引き続きあるべき税制の抜本改革は進めていきます。 先ほどもちょっと申し上げましたが、三位一体の改革との絡みもございますので、どうしてもこの十八年には税源移譲も含めたきちっとした税制改正を行わざるを得ません。そこで、私どもとしては、その前提として今回、景気状況を踏まえて二分の一の縮減をお願いしておるわけでございます。
○水岡俊一君 終わります。
○弘友和夫君 公明党の弘友和夫でございます。 先ほど来論議になっており、ずっと論議になっておりますこの義務教育費国庫負担金と税源移譲をめぐる問題についてまずお尋ねをしたいと思いますけれども。 いろいろ論議がございましたこの義務教育費の国庫負担金については、今年の秋までに中教審で結論を得ると。けれども、先ほど来の論議のように、この中間報告、中教審は中間報告で国庫負担制度の根幹を堅持する必要があると、このように中間報告ではもう言っているわけですね。報道によりますと、鳥居会長は、六団体を理を尽くして説得をすると、こういうふうに言われておりますので、この秋の結論というのは大体見えているんじゃないかなというふうに思うんですけれども、それに対して麻生会長は、全国知事会長は、中教審の結論ではなくて、国と地方の協議の場、これを最終結論の場にするように求めているわけですよ。それで、また官房長官にもその申入れみたいなの、行っておりますけれども、まず、そこら辺で中教審の出された結論の取扱いについて、政府としてどう取り扱うのか。総務省、総務大臣と文科省も来られていると思いますので、まずお聞きしたいというふうに思います。
○国務大臣(麻生太郎君) この中央教育審議会における義務教育国庫補助負担金の在り方についての見直しの話は、過去三回にわたって、平成十八年度末だったかな、あれ、平成十八年度末までに結論を得ると、過去三回にわたって結論が出されております。 そこで、誠に恐縮ですけれども、ちょっと一年前倒しでお願いできぬかというのが去年。どうしてそうなったかという背景は、少なくとも先ほど高橋先生の御質問にお答え申し上げましたように、教育というのは、そもそも義務教育のあるべき姿についてからスタートしないと、せぬと、少なくともこの経済財政諮問会議というようなところで議論すべき種類の話じゃなくて、本の話からさせていただかないと形がかなり矮小化若しくはおかしな話で、銭金の話から教育を語るというのはどう考えてもいただけぬということを思い、一年、総務大臣になりましてからですから一年半以上前からその話を申し上げて、結果として昨年の十二月までの間結論が出し切らずに、結果としてその問題については中教審にという結論を、十二月に出たあれをもう少し早めにやっておけば中教審も焦らなくともよかったんだろうなと思って、その点はいろいろ御意見のあるところだと思っておりますが、いずれにいたしましても、そういった段階でこれは中教審は答え出す、地方六団体もそれなりの答えを出すんだと思いますが、それを最終的に決めるのはだれかというんであれば、それは政府が協議をして決めるということになるんだと存じます。
○政府参考人(樋口修資君) 義務教育費の国庫負担金全体の取扱いにつきましては、御案内のとおり、昨年の十一月二十六日の政府・与党合意に基づきまして、義務教育に係る国の責任を引き続き堅持するとの方針の下に、費用負担についての地方案を生かす方策と、それから教育水準の維持向上を含む義務教育の在り方全体について中教審で幅広く御検討をいただこうと、そして本年秋までにその審議結果を踏まえまして、それに基づきまして政府として本年中に結論を出すという方向で今、中教審で議論をスタートさしたところでございます。
○弘友和夫君 今大臣は銭金の話じゃなくて、その在り方そのものを中教審でやっておるんだと、こういうお話でございましたけれども、一方では、三兆円というのはこれは約束しているわけですね。じゃ、その中教審の結論で八千、当面の八千五百億は残しますよと、こういうことになった場合に、じゃ、それはどうされるおつもりなのかと、じゃ、よそから持ってこないといかぬと、こういう話になるわけですね。そこら辺が、銭金じゃないけれども、その部分だけ取ってみると、じゃ、どういうふうにほかから、で回すような形になるのかどうかというのをお尋ねしたい。
○国務大臣(麻生太郎君) いろんな考え方があろうかとは思いますけれども、地方公共団体の方からも言ってこられた中で、例えば公共投資の部分の約五兆数千億円の部分がありましたんで、その部分に関しましては財務省と意見の分かれたところで、結論は今年度中、だから、あれは先ほど高橋先生言っておられましたように、今年八割じゃないかとおっしゃいますが、あれは二年間で三兆円ですから、だから一年間で二兆四千億行っておりますんで、残り六千億ということになろうと思いますが、今の部分が入っていきますと更に四千三百億ということになろうと思いますんで、その分に関しましては、例えば話題になり、よく話題になりました地方公共団体が求めております公共投資のいわゆる施設費とかそういったようなもの、また断固反対が出ておりました生活保護の話とか、いろんな討議事項というのはずっと残されておりますんで、その部分がどうしてもということで結論が政府としても出なかった場合は別のものになり得るという可能性は決してないとは思いません。
○弘友和夫君 この問題については、我が党内でもいろいろあるわけですよ。ただ、私は義務教育の話だから、それのお金の話だから、それは残さにゃいかぬだろうという、義務教育の何か金が減るんじゃないかというような感覚が非常にあるんだと思うんですよね。 で、じゃ、先ほど出ましたように、この教育は、二〇〇〇年、地方自治事務というふうに整理をされましたよ。じゃ、そのときに文科省としてどういうふうなお立場だったんですか、これは。ちょっと質問は通告しておりませんけれども。教育は地方自治事務になっているわけですね。そのときに、今、文科省の方はこの八千億はこれは国のあれなんだとずっと防衛しているわけですよ。そこら辺でどう、ちょっとお尋ねしたいんですけど。
○政府参考人(樋口修資君) 教育は自治事務であることについては、これは私どもも理解しておりますが、私ども、国という立場として全国的な観点から、教育水準の維持向上あるいは教育の機会均等を確保するために教育課程の基準を全国的な観点から設定する、あるいは義務教育の実施のために必要な財源を確保するということは、憲法二十六条の国民の教育を受ける権利、そして国としての義務教育についての基本的な責任を果たすという観点から、国と地方が協働してそれぞれ責任を果たしていく、国としては財源確保について義務教育の実施のために必要な責任をやはり果たしていく必要があるだろうという基本的な考え方を持っているところでございます。
○弘友和夫君 麻生全国会長が福岡県だから応援するわけじゃないんですけれども、私は、元々文科省がすべてにそういうあれこれ、これやんなさい、あれやんなさいと言うこと自体がもう既にこの時代の流れに合わないんじゃないかなと思っているんです。 中教審で例えばゆとり教育だと、こう決めて、ゆとりだゆとりだと言って、相当年数掛かって決めたときにはもう時代も変わっているとか、まあ聞くところによりますと、昔、弗素の何か歯磨きか何かをこれ廃止しようかどうとかなんとかというときに、それも十年ぐらい掛かって結論が出たとかいうような、そういうことで果たして、私は、よく地方自治だと、こう言われる方が、地方自治だ地方自治だと言われる方が特にこういうものは残せという人が多いんですけれども。地方自治だと言う、地方主権だと言うんだったら地方を信頼してそれを任せればいいじゃないかと、こういうふうに思うんですね。 だから、別にこれによって国の、国は、教育は国の基本ですから、それ基本は基本としてきちっとあって、じゃそれぞれの地域で特色ある教育をやれるようにしていけばいいんじゃないかなというふうに思いますけれども、まあこれは論議いろいろ我が党内でもございますので、また論議をしていきたいなというふうに考えておりますけれども。いずれにしても、じゃ中教審の答申が出た、答申というか、それが出たときに、その結論、文科省としてはその結論がすべてというふうに考えられているのかどうか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(樋口修資君) 先ほども御説明申し上げましたとおり、本年秋までに義務教育の在り方全体について中教審で議論をいたしまして、一定の結論を取りまとめる方向でございますが、それを踏まえまして政府全体として本年じゅうに結論を出すということでございますので、私どもといたしましては、昨年の政府・与党合意の趣旨を踏まえながら中教審における結論が尊重されるものと考えておりますけれども、政府として判断をする際には様々な過程があろうかと、そして本年じゅうに政府全体としての結論がまとまろうかというふうに考えております。
○弘友和夫君 この問題、今後ともいろいろと議論になると思いますので、時間の関係で終わりたいと思いますけれども。 次に、飛ばしまして、低所得部分に係る負担調整措置ですね。これは所得税から個人住民税へ、今度税源移譲に伴って個々の納税者の負担が極力変わらないと、こういうふうに、方針ですよ。まあ五%、一〇%、一五%のこの部分についても。そういうふうにしていきましたら、じゃ現在、マクロ的には何か増減収が中立な、なっても、今個人住民税のみを納税している低所得者、この方は、所得税を減税されたって所得税払っていないわけですから。この個人住民税だけ納税している方というのはかなり、三百万ですか、ぐらいいらっしゃると。その低所得者層へのこの配慮というのが非常に課題になっているわけでございますけれども、現在検討中であるというふうに伺っておりますが、それを調整するのはどのようなイメージで調整をされるというふうにお考えなのか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(板倉敏和君) 税源移譲につきましては、政府税制調査会の答申ですとか与党税制改正大綱の指摘を踏まえまして、所得税の課税最低限以下の方々、今おっしゃいました所得税が課税されていない方々につきまして、個人住民税で適切な負担調整措置を実施することを含めて、個々の納税者にとって国税と地方税を合わせた税負担が極力変わらないような制度設計を検討するということとしているところでございます。 その具体的な内容でございますけれども、所得税との対応関係を始めといたしまして、関連する検討課題と併せて詳しく検討をしていく必要があるというふうに考えておりまして、現時点では完全に具体的なイメージを得るには至っておりませんけれども、今後、平成十八年度の税制改正までにきっちりと検討を深めまして、具体的な改正内容について結論を得て、十八年度の通常国会におきまして必要な税制改正を行わせていただくという方向で進めてまいりたいと考えております。
○弘友和夫君 ですから、十八年度までに結論を得るということなんですけれども、まあ私、素人として考えて、片一方では払っていないものは払えないじゃないかなと、所得税はね。その三百万人の方はどうするんだろうなと、イメージとしてどういうことが、どういうやり方が考えられるのか、ちょっとお尋ねしたいんですけれども。
○政府参考人(板倉敏和君) おっしゃいます今の五%、住民税で都道府県と市町村分合わせまして五%になって、の税率が適用になっている層で、所得税の課税最低限以下の三百万人ぐらいいらっしゃる、そういう人たちについては、今の考えでは、例えば三兆円税源移譲というのを前提にいたしまして、一〇%の住民税、比例税率ということにいたしますと、完全な比例税率にしますと、五%が一〇%になって同じ所得であれば税、住民税額は倍になるということになりますので、単純に考え付く方法といたしましては、例えば増えた分、半分ですね、半分は例えばもう税額から控除をするというような方式ですとか、ここだけについては例えば五%のブラケットを小さい一段階作るとか、いろいろ、ほかにもいろいろ考えられますので、どういう方法を取って調整することが一番いいだろうかというようなことを考えていきたいということでございます。
○弘友和夫君 きちっとした手当てをされるということで理解したいと思います。 あっ、文科省の方はもう結構でございます。 それから、国、あっ、地方六団体は昨年八月にまとめた国庫補助負担金等に関する改革案ということで、要するに今三位一体の改革進んでおりますけれども、その第一期じゃなくて、第一期、第二期まで地方六団体が今まとめられているわけですね。第一期は所得税から住民税、個人住民税を一〇%比例税率化と、三兆円程度。第二期改革は平成十九年度から二十一年度ということで、消費税五%のうち地方消費税分一%から二・五%に引き上げ、三・六兆円。で、第一期、第二期を通じた改革云々と、こうあるわけです。 いずれにいたしましても、今具体的にきちっと決まっているのは、国としては、この第一期の十八年度までのことしか決まっていないわけですけれども、その地方としてはまだ改革は半ばだと、第二期、第、まあ三期があるのかどうかあれですけれども、そこまで今考えられているわけですけれども、国として平成十九年度以降、この改革についてどのようなビジョンをお持ちなのかをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 弘友先生、正直なところ、現在のところ、平成十八年度までのところが精一杯のところなんですが、十九年度以降どんなイメージかと言われたら、基本的にはこれ以降やっていこうとすれば、やっぱり中期的に地方の税財源というものが確実に確保されるようにするということを考えていった場合に、やっぱり幾つかのイメージとして考えておりますのは、地方税と国税の比率が簡単には六対四、五八対四二とよく言われる六対四というものを、これは基本的には法定率、国税五税の法定率をある程度触らせていただいて五対五にするとか、例えば消費税の比率等々がよく言われていますけれども、今四対一のところが半分ずつにするとか、基本的に私どもは税というものに関しては法人税というような、東京と沖縄でしたら五、六倍違うような偏在の差が激しいものではなくて、消費税のような偏在の少ない、一・何倍というような偏在の少ないものできちんと対応したいというのが一点。 それからもう一点は、やっぱり基本的には、いわゆる不交付団体と言われます団体というのは極端に今少ないと思っておりますんで、私ども、ちょっと、これ町村合併が進みますので、町の比率ではなくて、人口比でいきましたら、少なくとも三分の一ぐらいのところが不交付団体と言われるような団体にしていきたいというようなものを考えてイメージを、イメージとしては持っております。 そのためには、これは、地方の町村合併が進んだ団体は少なくともこの数年以内の間にいろいろこれは努力をしていただいて、スリム化をしていただく等々いろいろな努力をしていただいて、結果として、歳出の削減というものをやっていただかないと今申し上げたような数字はなかなかなりませんので、これはこっちが幾ら笛やら太鼓やらたたいてもどうってことは起きませんので、地方との間でちゃんと信頼関係に基づいて、今申し上げたような形で、安定した財源というもので、かつ予見が、予想が可能なものというようなものを前提に置いて考えていくべきものだと思っております。
○弘友和夫君 今大臣がお答えになられましたけれども、そういう、地方としても、年によっていろいろばらつきのあるような税目じゃなくて、やっぱり偏在性の少ないものに税目をしてもらいたいという要望はたくさんありますね。ですから、消費税等は、そういう意味においては四対一をもっと増やしてもらいたいとかいうような要望もあるわけですよ。ですから、その偏在性の問題についてはやはり今後取り組む課題だというふうに是非これは要望もしておきたいと思うんですけれども、お話のように、地方税法の改正で地方団体の意見の反映をしていくと。 先ほど、地方の意見を聴かれたのは黒船来航以来だと。補助金削減案の大変な、さっきも議論出ておりましたけれども、そういう中でやっぱり今後は地方の意見というのは非常に積極的に聴いていかなければいけないんじゃないかなと。そういう中で、税制全般にかかわる調査というのを、総務省が十六年の四月、税制全般の調査また並びに個人住民税の徴収対策に関する調査というのをやられて、地方団体から意見を聴かれたというふうにお聞きしておりますけれども、まずその概要についてお尋ねをしたいというふうに思います。
○政府参考人(板倉敏和君) 国から地方への税源移譲を進めていく中で、より効率的な地方税の徴収対策を始めといたしまして、地方税制の改善方策を広く検討するということで平成十六年度におきまして地方団体から意見聴取をさせていただきました。 都道府県、市町村から多くの意見が寄せられたところでございますけれども、このうち、平成十七年度の税制改正として御審議をいただいている法案に幾つか盛り込まれておりますけれども、簡単に主なものだけ御紹介いたしますと、例えば個人住民税につきましては、都道府県が特例として行う個人住民税の徴収等に係ります、いろいろ要件がございますけれども、その要件を緩和をするとか、中途退職者に係る給与支払報告書の提出をお願いをするとか、自動車税につきまして、県域を越える自動車の転出入に係る月割り計算を廃止するというようなことをお願いをしているところでございます。
○弘友和夫君 今回の改正で生かされた部分もございますけれども、これは是非、毎年、これは十六年度から本格的に始まったとお聞きしておりますけれども、毎年これはきちっとやっていただきたいというふうに思うんです。 その中で、地方から特に強い要望があった公的年金からの特別徴収制度の創設というのが要望されているわけですよ。これは実現をしなかったわけでございますけれども、これについて、これは非常に市町村の強い要望で、これは市町村の徴収事務が軽減されるということもありますし、また高齢者にとりましても、納税をする手間が省けるというメリットもあるわけですけれども、今回改正が見送られた理由、今後の見通しについてお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(板倉敏和君) 公的年金からの住民税の特別徴収でございますけれども、現在、国の税金であります所得税につきましてはそういう特別徴収が行われているというようなこともございまして、市町村の方から、御指摘のありましたとおり、年金受給者の納税の便宜とか徴収の効率化の観点から導入してもらいたいという強い要望があるのは事実でございまして、私どももその導入に向けて早急に検討を進めなければいけないというふうに考えております。 この検討に当たりましては、対象者の選別、市町村への通知や税額の納付など、年金の支払者、これは社会保険庁ですとか各種共済等でございますけれども、こちらの方に生じます新たな事務負担の問題ですとか、市町村を含めまして具体的にどのようなシステムでやっていくかというような問題もございますので、そういう実務的な問題をクリアしなければいけないという意味で今回は検討事項ということになっておりますけれども、今後、関係省庁と協議を深めて、できるだけ早急に実施できるように努力をしてまいりたいと考えております。
○弘友和夫君 社会保険庁との協議とかはあると思うんですけれども、地方も要望しておりますし、これは非常にいいことじゃないかなと思うんですけれども、大臣、是非、進めて、これを、いっていただきたいと思いますが、いかがでございましょう。
○国務大臣(麻生太郎君) ただいま板倉の方から答弁申し上げたんですが、これは厚生省やらとよく話をせにゃいかぬところなんだと思うんで、この種の話はいろいろ私らから見ていましても、徴収するに当たってはもっと効率的にやれる方法はあるのではないか等々は、これはこの話に限らず、むしろ健康保険と年金と一緒に取ったら確実だとか、もうこれはいろいろ御意見の一杯あるところでもありますので、こういったところでは、いろいろメリットがあることはもうはっきりしておりますけれども、同時に、他省庁の話やら何やらも、話もありますので、結構なかなか難しいところだと思いますんで、いずれ協議をしていかにゃいかぬ問題だと思っております。
○弘友和夫君 最後に、ふるさと納税というか、要するに今、税源が大都市に集中しているんですね。この狭い日本で、企業もほとんど東京に本社を持ってこようと。北九州でも今回、どこか大きいところがまた東京に持ってくるような話も聞いておりますけれども、そういう集中していると。私は、地方、日本全国に、例えばイタリアだとかドイツにしても、世界に通ずるような企業が、別にそこに、どこかに集中しているんじゃなくて、それぞれのところで、地方で生きているわけでございまして、この間のITじゃない、ICTじゃないかな、から見ましたら、そういう日本の姿にしていった方がいいというふうに考えるわけですね。 そういう中で、税源が大都市に集中しているということについて、よくいろいろな議論がなされますけれども、所得税だとか住民税を納めるようになった個人を育てたのは、その個人が育ったふるさとだと。その個人が所得を至るに至った過程というのは、成人するまでの教育、先ほどの義務教育の話じゃありませんけれども、そういういろんな意味で影響を与えていると。それには人材育成に高額ないろいろな経費もつぎ込まれているわけでございますけれども、だから私は、個人に対するそういう人材育成のコストという、考えた場合は、所得税や個人住民税の一定割合が、個人がその小中学校、義務教育期間、そしてまた今でも自分の両親だとかお世話になっているふるさとですね、これがこうした都道府県や市町村の税収となるような仕組みをつくるべきじゃないのかなと。いわゆる、よく言われるふるさと税制というか、こういうふうに創設する。そしたら、自分は自分のふるさとである福岡県の何々町に、育った町にこの指定をして、その所得税なり住民税なりの何%はそこに納税しましょうということができるようなふうにすれば地方の再生にもつながっていくんじゃないかなというふうに考えるわけでございますけれども、大臣、いかがでございましょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、徴税コストの話から始まっていろいろコストがちょっと掛かるなと。それは善意に解釈すりゃいいですよ。当然、善意じゃないやつも、善意じゃない第三者を前提にしてある程度考えぬと、こうやって、いやいや、こういろいろ考えますが、いやいやおれはここに住んでいないんだと、おれは元々は三重県のどこどこだったんだって言って、三重県に行ったらそんなものはねえと、何とかいろんなこと考えられますからね。それはちょっと、なかなか追っ掛ける方の徴税コストが大変なんじゃないのかなと思いますんで、やっぱりこれは、住民税ってやつは、弘友先生、考えりゃその地域の会費みたいなもんですから、そういったところで今住んでいるところの会費としてある程度納めてもらうというのが一番納税の形としちゃ普通の姿なんじゃないかなと思っておるのが一点で。 もう一個は、今のような話を理論的にどうやって理論付けるかなというのがちょっと難しいんで、いや、生まれたとこじゃなくて育ったところはこっちだとか、これいろいろ表現が長々出てくるところかなと思って、まじめに払おうと思うんだったら、むしろそこのところに、地元のところの団体に寄附をした場合はそれは所得税から控除するとか、そっちの方が形としてはやりやすいんじゃないかなと。ちょっといろんなことを思いますけども、今のお話は、おっしゃる意味は分かりますけれども、なかなかちょっとシステムとして、コストとしてちょっと大変じゃないかなと、今初めて伺った感じではそんな感じです。
○弘友和夫君 全部を、住んでいないって、その徴税ではなくて、例えば住民税にすれば住んでおるところで住民税は取るわけですから、そこは本人が指定した場合にね、本人が指定した場合に何%を限度としてどこにできますよということにすれば、別にコストも自動的に向こうに振り込むような形になるんでしょうし、そこはいろいろと研究を是非していただいて地方再生に役立つような、何か税制面からもできるように是非希望いたしまして、終わります。
○委員長(木村仁君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時三十分まで休憩いたします。 午後零時三分休憩 ─────・───── 午後一時三十分開会
○委員長(木村仁君) ただいまから総務委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、地方税法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○吉川春子君 日本共産党の吉川春子です。 初めに、総務大臣、逮捕された例の堤義明コクド前会長の会社は年間一千億円も営業収益のある会社ですが、二〇〇一年の法人税はゼロとなっています。また、サラ金大手武富士の武井保雄前会長長男の千六百億円の申告漏れ、さらにハンナングループの元会長浅田被告は、大阪羽曳野市に九千平米の豪邸に住み、一日二億円稼ぐと言われましたが、長者番付に顔を出さないということで有名でした。こうした大金持ちの節税、まあいわゆる節税についてどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今、吉川先生御指摘のありましたこの個別の案件について、ちょっとその正確な実態、事実を、事実というもの、関係、内容を知る立場にありませんので、脱税とか節税とかどうなるかということに関してちょっとコメントできるものがないんですが、常識的に言って、一般論として申し上げて言わせていただければ、それは地方税も国税もそれは皆、公正に皆納めていただいておるわけなんであって、そういった意味では、これは徴税をする側の方もやっぱり不断の努力が要るものなんだと思いますので、そういった、いわゆる挙げられてから騒ぎになるというようなことではなくて、不断の努力が必要なんで、こちらの方としても徴税能力やら不断の努力、また信頼の確保というのを続けていかねばならぬものだと存じます。
○吉川春子君 それでは、続いて大臣に伺いますが、現在、個人住民税が非課税とされている年齢、六十五歳以上の者に係る非課税限度額の廃止について伺います。 総務省の〇三年の家計調査を見ますと、無職の六十五歳以上世帯の可処分所得平均は十七万二千六百四十七円、消費支出は二十万四千百五十一円。これは年間収支を月平均にしたものですが、つまり毎月三万一千五百三円の赤字、年間三十八万円に近い不足なんですが、これを貯蓄を取り崩してしのいでいるのが現実とされています。恒常的な赤字世帯のランクにまでなぜ課税するのか、お伺いします。
○国務大臣(麻生太郎君) 個人住民税においては非課税限度額というのが制度として設けられているところだと存じますが、所得金額が一定以下のところに関しましてはこれは課税をしないという仕組みになっていると。ちょっと細目は板倉にでも聞いていただいた方がいいと思いますが、しないことになっていると思いますので。 御指摘のありました今家計調査というのは、これは家族構成がいろいろ、いろいろ様々ありますので一世帯当たりの平均値として出した統計なんだと思いますけれども、こうした世帯が課税されるかについては、ちょっとこれはいろいろ例がありますので一概には申し上げられないところだと存じます。
○吉川春子君 今回、年齢六十五歳以上の者に係る非課税限度額の廃止というふうにされるわけなんですけれども、こういう恒常的な赤字世帯まで課税する理由についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(板倉敏和君) ただいま総務大臣から御答弁ございましたとおり、この今の家計調査は、例えば単身でありますとか御夫婦なぞを一律に計算をされて何か調査をされたものではないかと思われますが、そういうことで、この家計調査に表れた個々の人たちが課税になるか非課税になるかといいますのは、その家族構成ですとかそういうことで、ある程度、一定以上の所得があれば住民税が課税になるし、なければ課税にならないと、こういうことでございまして、今回の非課税限度額の廃止は六十五歳以上という理由だけで一部優遇されている部分をやめる、やめさせていただくということでございまして、ほかの一般の所得のある人と同じような扱いにさせていただくということで御理解をいただきたいと思います。
○吉川春子君 私はその理由を聞いているわけで、絶対理解はできないわけです。 つまり、昭和二十七年の当時から、これは、趣旨はシャウプ勧告に基づくものであろうと言われておりますけれども、通常、肉体的ないし社会的にも一般の人に比べて不利な立場にあり、一般的にも所得稼得能力、担税能力が乏しいと考えられていた。それで六十五歳以上は非課税というふうにされていたのに、今回、あまねくこういう方々にも課税をするということ。先ほど示しましたように、毎年赤字で預金等を切り崩していると。こういうところにまで課税するというのは本当に過酷ではないかというふうに思うわけです。 住民税だけではなくて、今後二年間に定率減税縮減、非課税限度額の廃止、配偶者特別控除の廃止、公的年金控除の廃止、老齢者控除の廃止、住民税均等割の妻の非課税措置の廃止など大増税が続くわけですよね。 二百四十万年金生活者、六十五歳以上二人世帯への影響額についてお伺いいたします。試算の前提を年金収入額のみで、そして夫が二百四十万、妻が七十九・四万円とした場合、個人住民税と所得税の負担額はどういう金額になるでしょうか。事務局で結構ですが、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(板倉敏和君) お尋ねのケースでございますと、個人住民税では平年度ベースで約二・四万円、所得税で約二・九万円、合わせて五・三万円の負担増になるということでございます。
○吉川春子君 今、今でも大変な世帯なわけですね。それに対して更に五・三万円の負担増になると、こういう御答弁だったんですけれども、本当にこれでは生きていけない、こういうぎりぎりの生活を更に切り詰めなくてはならないというふうになると思いますが。 もう一つ併せて伺いますけれども、これに医療保険料の値上げ、あるいは介護保険料の引上げが実施されますね。一方、億単位の所得のある者は減税を継続されるわけですね。最高税率適用対象者は何人でしょうか。定率減税と同様に九九年度ベースへ税率を戻した場合に影響額は幾らになるんでしょうか。お伺いします。
○政府参考人(板倉敏和君) お尋ねの件でございますが、個人住民税所得割の最高税率の適用人数でございますけれども、平成十一年度では二百十万人程度でございました。平成十六年度では約百七十万人となっております。また、最高税率を例えば一五%に戻した場合の影響額でございますけれども、約二千二百億円程度と見込まれます。 所得税につきましては、所管ではございませんので私どもの方で聞いたわけでございますけれども、最高税率の適用人数が平成十一年度では約二十四万人、平成十六年度では約二十二万人でございまして、最高税率を五〇%に戻したというふうに仮定をして計算をいたしますと、影響額は約二千四百億円であるというふうに聞いております。
○吉川春子君 そうすると、ざっと言って、合計すると五千億円をちょっと超えるという金額でいいんですか。
○政府参考人(板倉敏和君) 税法をそういうふうに戻したと仮定をすれば、二千二百億円と二千四百億円を足した、そういうような数字になろうかと思います。
○吉川春子君 総務大臣、お伺いいたしますけれども、今度の、定率減税も過酷なんですけれども、六十五歳以上の非課税限度額を取り払うということで、一貫して掛かってなかったところに掛けてくると。そして今、逆に高額の、まあお金持ちですね、そういう人たちに対しては減税を継続するという形ですね。そのことについて私はお伺いしたいと思うんですけれども、生活苦にあえぐ世帯から新たに百万人の高齢者に百七十一億円の増税をすると。片や、何億、何千万の高額所得者の最高税率は引き下げたまま据え置くわけですね。五〇%を三七%にしたままにする。住民税一五%を一三%に引き下げたままにする。元に戻せば五千億余りの増収があるわけで、こういう高齢者をあえて苦境に追い込まなくても済むんじゃないか、やっぱり税金を取るべきところを間違えているんじゃないかと私は思うのですが、総務大臣はいかがお考えですか。
○国務大臣(麻生太郎君) おっしゃる意味は分からぬわけではありませんけれども、吉川先生、やっぱり時代も随分変わりましてね、私六十五歳、今年。昔の六十五とは全然イメージ違うと思われません。いや、まじめな話ですよ、これは。僕は、六十五歳というのは今すごく元気になっておられるんだと思うんですね。遺産相続するときの平均年齢は六十幾つで相続するんですよ。そうすると、やっぱりちょっと従来とは全然違ったものになって、六十歳で亡くなって遺産相続するやつは三十代というのとは全然状態が違ってきているという。 今、平均寿命が長くなってきて、かなりなもので、元気な高齢者、六十五歳以上の方は二千四百八十七万人いらっしゃいますけれども、その中でいわゆる要介護老人というのは一三%のみというのが実態、あとのは極めて元気と言われる方が一杯おられるのが実態なんでして、そういった方々にもその他の非課税限度額の引下げをやっておりますんで、この六十五歳以上のところだけがえらく優遇された形になっておりますのは御存じのとおりなんで、そういった意味ではそれらの方々、約百万人になろうかと思いますけれども、そういった方々にも百五十億程度の負担をしていただけぬであろうかというのが今回の趣旨と思います。 もう一個の、最高税率の引下げにつきましては、これは国際化が猛烈進んでおります中で、世界じゅうで最高限度額が一番飛び抜けて高かったのは日本というのがはっきりしておりますので、個人住民税と所得税と足して最高限度五〇までということであって、これ、まあアメリカと比べるのはいかがなものかと思いますけれども、その他の国では圧倒的に低い形になっておるということになっているのも現状でもありますので、単純な比較はいかがなものかとは思いますけれども、そういった意味で、この最高限度額の話とこっちの話とは少し内容の違った話になるとは思いますけれども、少しずつ分け合っていただかにゃいかぬところと国際的な比較というものと両方あるんだと存じます。
○吉川春子君 元気なお年寄りがいると、お金持ちのお年寄りがいるということも私は否定しないのですけれども、先ほど申し上げましたように、毎年毎年三十八万円ぐらいの赤字で、そういうものを取り崩しながら生活している高齢者も一杯片やいるわけなんですね。そういう人たちからは税金を取るなと私は言っているんであって、すごく担税力もあり、たくさんお金を稼いで、そして元気に働いていらっしゃる方、それはそういう基準でもって税を払っていただくのはあると思うんですけれども、私が今言っているのは、そういう力のないお年寄り。だから、一般的にそういうものだということで六十五歳以上の限度を設けて、もうそれ以上はお金取るとか取らないとかということをしなかったわけでしょう。それを今回、昭和二十六年以来初めてそういうことをするということを私は問題にしています。所得百二十五万円の方で十四万円が更に増税されたら生きる意欲もなくなってくるわけです。 大臣御承知かと思いますが、小泉内閣になってから、本当に悲しい数字ですけれども、自殺者は激増しているんですよ。その多くが生活苦なんです。勤労意欲のために高額所得者守るんだということを予算委員会で総理もおっしゃっておられましたけれども、低所得者が生活苦から生きる希望を失う、こういうことは非常に残酷な政治だと思うんですね。自殺者も平成十年より激増いたしまして、六十歳以上は一万一千四百九十四人、しかもその経済的な、経済・生活問題の自殺者というのは、実はこの二十五年で六倍ぐらいに増えているんですよね。特に小泉内閣になってからがあんと、三万四千人ですか、年間、そういうふうに増えてきたということは、やっぱり構造改革の激痛が国民に利いてきているのではないかと思うんです。 だから、そういうことに加えて更に今度のその税制改革、私は改悪だと思うんですよ。そういうことをやったら、もっともっと弱い人を追い込むことになりはしないか。その点、大臣、どう思いますか。
○国務大臣(麻生太郎君) 自殺者が三万の大台に乗ってかなり長く続いているというのは事実です。その中に六十歳の高齢者の比率が約三割というのも事実だと私どもも認識をしております。 その内容の背景が、そのちょっと背景がすべて生活苦によるものなのか、会社等々の経営難によるものなのか。いろいろ、生きる希望とか、まあ病気とか、最近いろいろよく言われているところなんで、一概にこれが理由というものは言えないんだと思いますが、そういったところに関してきちんとした生活保護を含めていろいろな配慮が必要だというのは私どもも基本的にそう思っておりますんで、いろんな施策は御存じのように講じてあるわけで、それでもなおかつという点があるというのは、なかなか今の時代というのはそういう大きな時代の変化というときにあって、その時代の変化が急激であればあるほどなかなかそれに対応できないという方が多いというのは痛ましいことだとは存じますけれども。 今の現実問題として、六十五歳以上の方だけ一律全部というのに良くなっておりましたところに関しましては、ほかの課税最低限も全部一律下がっている中で六十五歳以上のところだけ全然というのはということで、今回、百万人の方ということを対象にさせていただいたというのが背景です。
○吉川春子君 その十七年度税調答申は、定率減税を実施した平成十一年当時と比べ経済状況は著しく好転してきている、定率減税を継続しておく必要は著しく減少したと、こうしているわけなんですけれども、先ほども、午前中民主党の議員がおっしゃっていましたが。 大臣、伺いますけれども、その雇用者報酬、労働分配率、家計、可処分所得、個人消費あるいは中小零細企業、どれか一つでも国民生活が著しく好転しているものがあるんでしょうか。済みません、時間がなくなりましたので簡潔にお願いします。
○国務大臣(麻生太郎君) 端的に数字だけ申し上げます。 雇用者報酬、平成十六年度〇・二%増、平成十七年度〇・五%増と見込まれております。可処分所得につきましては、平成十三年度を底に緩やかな上昇ということになっておると思います。個人消費につきましては、実質消費所得、いろいろありますけれども、家計動向関連指数の判断、ディフュージョンインデックスというものにいきますと、平成十七年二月、二か月連続上昇ということになっておりますんで、いろいろな数字が全部が全部良ければまた別の話でしょうけど、それほど全部が全部がいいということではないんだということがあるから何となく二分の一ということになっておるんであって、もし本当にいいと思っていたら全額いくところだったとは思っております。 で、もう一つは、やっぱりボーナスが八期ぶりに前年度を超えたという事実は、気分的には非常に大きなところだとは思いますんで、全部が全部、先ほど高橋先生だったかの御質問だと思いますが、地方はどうだといって、北海道とか東北に比べて、東海地区、南関東等々は非常にいい形になっておりますし、地域によってえらく差があることも今事実だと思いますので、そういった意味では、こういったものをやるに当たっては、こわごわ、何となく丁寧に、慎重にやらねばならぬところだと思っております。
○吉川春子君 委員長、済みません。 ボーナスが増えたと先ほどもおっしゃいましたけれども、企業収益がうんと増えていて、それであったらば基本的な給与を上げればいいのに、年金に、まあいろんな意味でですね、そういうところで一部あれしているという意味でおっしゃっているのかもしれませんけれども、非正規雇用が物すごく増えておりますし、働く人たちの生活というのはもう本当に悲惨と言うほかないような状況もあるわけです。 私は、この上に今度の税制改悪を行えば、改革ではなくて括弧付きの改革ですね、こういうことを行えば、やっぱり橋本内閣のときのような経済情勢の悪化がまた再び起こるということを指摘して、この法案はやはり廃案にするほかはないということを申し上げまして、時間が参りましたので終わります。
○又市征治君 論点が大体絞られていますから同じような主張になりますけれども、今回の定率減税の縮減、つまりは実質増税になるわけですが、私どもも、この景気、経済、社会の現状では反対だと言わざるを得ない。なぜなら、いわゆる景気回復は主に大企業、製造業にとどまっておって、勤労者は減収で消費は極めて弱々しい状態が続いている、こういう認識からであります。 なぜそんな形で勤労者の減収が続いているのか。長期不況に藉口して企業のリストラ、合理化が次々と繰り返されて勤労者の所得が切り下げられてきたということなわけですが、首切りや賃下げ、様々な形での非正規雇用労働者への置き換えが随分進んでいるわけですね。実質的なそういう意味では賃下げが横行している。こういうことでありまして、ですから労働者の数は若干増えたと、こうなっているんだけれども、総賃金は減り続ける。 先ほど財務省は、いや、ここは増えているんだみたいなことを言っていましたが、十四日に厚生労働省が発表した賃金構造基本統計調査でも三年連続だと、可処分所得なんかについては六年間も下がっている、こういう状況がずっとあるわけです。 麻生大臣も、八日の衆議院で我が党の横光委員の質問に対して、景気が回復している指標の一つとして失業率、有効求人倍率の好転も挙げられているわけですけれども、しかし今は、今私述べたような、雇用の頭数が若干増えても非正規雇用への置き換えというのがもう物すごく激増していますね。そういう点で、大臣、この低賃金労働者の蔓延という、こういう事実、どのように御認識なされておりますか。
○国務大臣(麻生太郎君) 雇用につきましては、又市先生、これは我々の世代と今の若い人の意識はかなり変わったことも計算に入れておかないかぬところなんだと私どもも思うんです。 今ほどではありませんけれども、景気の良かったときは良かったときで、やっぱりフリーに移動できる、勤めた会社に生涯ずっといる終身雇用というようなものが崩れて、いろんな形で移動できる方がいいというようなアメリカ的に、ものに考えが随分一時期はやった、これが一つ。二つ目は、更に悪くなってきて、景気が悪くなってくると、今度は今言われたように正規を望んでもなかなか正規雇用してもらえないという方が増えてきた。これ、両方の理由が起きておると私どもも思っておりますけれども。 その意味では、正規雇用の方が基本的には、御存じのような年金の話やら何の話やら、企業の負担が大きいというのが不正規雇用というのに走るという、経費節減の意味から走るというのは、私は経営者側からいったらある程度理解ができるところなんです。 それからもう一点は、やっぱり企業側にしてみれば、そういった不正規雇用をあっせんするいわゆる人材派遣というようなもの、昔でいえば口入れ稼業ですな、又市先生や我々の世界だと口入れ稼業の方が通じやすいのかもしれませんけれども、こういった職業というものが物すごく実は進みまして、私どもの会社でも、生産部として営々と三十何人、超優秀な建築士やら何やら何十人持っていたのは、もう全然、大きな資産を、新たに設備投資をするというとき以外はふだんは余り使わないというようなのでも持っとかなきゃいかぬかったのが今までですけれども、今は、そういう大きな百億単位の工場を発注するときには、そういったできることを持っている人材派遣業のやつを呼んで、その会社にやらせた方がはるかに、五年に一遍、六年に一遍の設備投資の間、ずっと雇っているよりはそっちの方が安いという計算にみんななってきた。その雇われている人たちもそういう意識になってきたというような、今具体例を引きましたけれども、そういうものを含めて、すごく意識が変わってきたので、両方起きておりますので。 今言われましたように、確かに不定期雇用の方が増えてきておりますが、その不定期雇用の方の給与もここに来て、何となく今ずっと下がっておりましたのが、今年度に入ってから不定期雇用の方の給与は下げ止まった形の数字が上がってきていると思いますけれども。 そういった意味で、いろいろ不景気というのが大きく作用して生活保護が増えてみたり、いろいろなことになっておると思いますけれども、今言われたような部分も併せて考えておかねばならぬ経済の実態かなという感じと、両方の感じがしております。
○又市征治君 そういう指標がないわけじゃありませんけれどもね。大臣、やっぱり勤労者全体の三分の一を超える非正規雇用、一千五百万超えているわけですよね。それはもう経営側が意識的にこれやっぱり推進しているわけですよ。こういう社会がどうかということを、私はむしろ、これは日本の社会がおかしくなっていってしまうということで大臣の認識をお聞きしたので、ちょっと擦れ違っていますが。 先に進みますけれども、大企業は減収なのに増益だ、こういうゆがんだ形で、むしろ、もちろんそれ、増収増益もありますけれどもね、二期連続で過去最高の利益を上げているというのは、これは出されているわけですね。だから、三月三日の朝日新聞見ていましたら社説で、「春闘 そろそろ出せるはずだ」、こういう見出しで、「正社員が賃金の安いパートなどの働き手に置き換わったため、GDPが実質的に一・七%も押し下げられている」というふうに指摘しているわけですね。そして、現状、「踊り場だからこそ、払う賃金を増やし、個人消費を押し上げる意義は大きい。」、こう述べているわけです。 労働者への分配が回復されていないのに、今ここで論じているこの税の問題ですが、早々とこの消費マインドに冷水を浴びせる、正にそういう意味では時期尚早の一語に尽きる。さらに、今回の法案の中には、今も出ましたがフリーターあるいは老人への課税強化も含まれている。 では、一体どこにこの財源を求めるべきかということでありますけれども、これはもう先ほどからずっと出ておりますように、定率減税と一緒に行われていた法人税や法人事業税の税率の引上げと、そういう意味では所得税、住民税の最高税率の引下げ、あっ、さっきの引上げじゃない、引下げですね、両方とも。つまり、大企業と高額所得者への減税分をやっぱり復元すべきだろう、これだけ格差が開いているわけですから。国税と地方税で法人が二兆五千億、個人の高額所得が一兆円と、こういう格好に前のときはなっていたわけですが、ここら辺のところをどういうふうにおっしゃる、これは事務方ですかな、是非答えてください。──いや、簡単に、前の、要するに数字言ってやればいいんです。
○政府参考人(板倉敏和君) 済みません。十七年度一・一兆円、十八年度一・一兆円程度の負担増になるというふうに見込んでおりますけれども。 各種のこういう負担増が経済に与える影響につきましては、それぞれの税制改正による個々の負担増のみを取り上げて議論をすることは適当ではなくて、例えば歳出面を含めて、経済全体の中で総合的に考えていただく必要があるんではないかというふうに考えております。こういう……
○又市征治君 いや、それを聞いているんじゃない。大企業、高額所得者の減税分は幾らだったかと聞いている。
○政府参考人(板倉敏和君) 大企業……
○又市征治君 一年間で幾らだったかと、こう聞いている。
○政府参考人(板倉敏和君) これまで。
○又市征治君 いやいや、それを復元したら幾らになるのかと。
○委員長(木村仁君) 発言は許可を求めてください。
○政府参考人(板倉敏和君) 済みません。
○又市征治君 いやいや。一体全体、国税と地方税合わせて、この減税をした法人税やあるいは所得税、住民税の方を下げたわけでしょう。これを元へ戻したら幾らかと、こう聞いているんですよ。
○政府参考人(板倉敏和君) 失礼いたしました。 先ほど御答弁させていただきましたとおり、国、地方合わせまして四千数百億、大体最高税率を元に戻せば、まあ五千億弱ぐらいになるということでございます。
○又市征治君 法人税、また──いやいや、法人、法人税の関係、全然抜かしているじゃないですか。答えられないならいいですよ。時間ばっかりたっていくんだ。
○国務大臣(麻生太郎君) いや、所管じゃない、所管じゃないから……
○又市征治君 いやいや、聞いておかなきゃ、聞いているんです。質問したんだから。 委員長、いいです。 いや、それは後で資料ください、それをちゃんと通告してあるんだから。 そこで、法人や高額所得者を擁護するのが抜本改革であって、これは恒久的に続けるという発想というのは、私はもう税収増のための政策として、それこそ抜本的な誤りではないかと、こんなふうに思っています。 述べたとおり、日本社会も急速に今、階層分化が進んでいるわけですね。生活保護基準以下と言われる年収二百万円以下の世帯が一七%、六軒に一軒ですよ。こういうところまで進んできている。恐らく、戦後最大の社会的格差と言ってもいいんではないか、こんなふうに思います。これが小泉構造改革の結果じゃないのか。だからこそ、今、税の所得再分配機能の発揮が大事なんじゃないか、こう思うわけです。 大臣、こうした社会的な、社会経済格差が拡大をしているこの事実、どのように御認識されますか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今の言われたように、この数字を見ましても、昭和四十二年当時に比べて、いわゆる例のジニ係数ですよね、ジニ係数というのは高くなっているということは確かなんですが、いわゆる再分配というところで引っ掛けてきますので、結果としていわゆる格差というものをいろんな再分配機能で上げて、その差を押し詰めているというのが実態なんだと思っておりますので、今言われましたように、個人所得税のフラット化というのが傍ら進んでおります中で、社会保障の再分配機能というものも高まっているというんで、財政全体から見ればかなり消費が上回っているとは言えないんじゃないかと思っております。 もう一つの、分配構造の話が出ておりましたけれども、これを見ますと、これは世界じゅうの比率でいかないとなかなか難しいところなんだと思いますけれども、所得の分配状況の国際比較を見ますと、最下位、いわゆる一〇%の人口の所得シェアというのを先進国で見ますと、日本はほぼ最下位で差が一番少ない、四コンマの八ということになろうと思いますので。それから、逆に最上位の一〇%のところの人口比という割合の場合は、日本の場合は極端に少なくて四・五%しかいない。メキシコ、アメリカの三〇%だ、一〇%だというのとえらく違うという形になっておりますので、そういった意味では随分広がったという御指摘はよく聞くところでありますけれども、それでも先進国の中じゃ今でも一番低いという、差が一番少ないという形にはなっておるような感じがいたしますけれども。
○又市征治君 どうも、この事務方が準備するのは、都合が悪くなってくると外国のどっか都合のいいところの数字持ってきて大臣にそんな話させるわけですが、日本の社会で格差が本当に非常に開いてきているということを私は申し上げているわけで。そこで今、一体全体この増税というのは、実質増税というのはいかがかと、こう申し上げているわけです。 次に移りますが、財務省は先ほどの主張でも消費が回復していると、こう言っているわけですけれども、それは二極分解した上層の富裕層のミニバブルの需要にすぎませんよ。今回の増税は、夫婦と子供二人のモデル世帯で給与収入五百万円と仮定すると、一万八千円、これに配偶者特別控除の減、さらに昨年の年金と雇用保険の改悪、合計約四万六千円の負担増と、こう言われるわけですね。 橋本内閣の一九九七年の減税廃止と消費税二%アップと医療費を含む大幅な負担増の誤りというのは、もう大臣も先ほど御指摘なさったように、正に大不況の招来によって証明をされたということでした。あのときに比べると、むしろ今回、小さいんじゃないのかと言う人がおります。 しかし、私は、重要な違いは、一番冒頭に戻るわけですけれども、今回は九七年当時に比べて労働者への分配がどんどん落ちてきている。それも六年連続、こういう実は状況と、可処分所得が減り続けている、こういう状況なんですね。その中で増税がもたらす最後の一撃、消費、経済全体の失速のおそれは本当にないのか。大臣は、いや、おそれは若干ないわけじゃないと、であるから、だから半減だというお話ですが、この点、もう一度丁寧にお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 今言われましたように、橋本内閣のときのは、よく通称九兆円と言われるときには、あのときにはいわゆる社会保障関係並びに消費税合計で約九兆とよく言われるところの数字ですが、あのころのほどの影響は今回のであるかと言われると、あのころは御存じのように、アジアの通貨危機の真っ最中のときでもありましたのと、今とは国際的な経済状況は全く違っているのが一点。それから、周り、我々の周りにありますところでいきますと、中国等々からの輸入、中国への輸出、中国の輸入が急激に増えておる。また、アメリカ等々の景気はあのころに比べたら比べ物にならないぐらいいいなどなど、いろんな意味で日本の置かれている経済状況はあのときほどお先真っ暗、不安というところではないというのだとは思っておりますけれども。 傍ら、その間ずうっと不況、不況、不況と言われた中にあって、少なくとも昭和七年、高橋是清大蔵大臣以来初めて日本というのはデフレ下の不況というのをやっておりますので、そういった意味では、経験者はゼロですから、極めて、不安という気持ちは極めて高い。したがって、可処分所得は減っておるという話ですけれども、同時に物価も下がっておりますので、そういった意味では形が随分変わってきているなとは思っております。 ただ、今おっしゃいますように、いろんな数字があのころに比べて明らかに良くなっておりますけれども、私は一番の指標にしておりますのは、景気が良くなったと思っている指標の一番にしておりますのは、企業が設備投資のために銀行から金を取るという行動を開始するかしないかなんです。設備投資が増えた、増えたと、機械受注が増えたと大蔵省はよく言うんですけれども、機械受注が増えりゃ半年後には設備投資が増えると。これはこの世界の常識ではありますけれども、増えたならば、当然、その設備投資に見合う五億なら五億、十億なら十億の金をどこかから資金を調達しないとそれはできないはずなんですが、その資金の調達をすれば、通常は銀行から調達すれば銀行の貸出しは増えるはず。 ところが、一貫してずっと減り続けているという、銀行の貸出額が絶対量が減っているというのは、明らかに企業は設備投資をしながらも自己資本でしかやらない、金を借りてまでやらないというところは、企業が自分の財務体質を考えてやっているというのは、やっぱり絶対だと思えば金借りますよ、金利はえらく安いんですから。それにもかかわらず、金を借りないというのは、企業側の方も、あの貸しはがしだ、あの騒ぎの真っ最中で、もう嫌、痛い目に遭いましたから、銀行は不信、こいつら信用でけぬとおなかの中で思っているのが普通だと思いますね。 したがって、金借りてまでということをやる気はないということが一番大きな理由ですから、したがって今回もあのときほどはないけれども、しかし今まで、今でも景気は間違いないというところまでは、企業の意識はそんなほど前向きにはなっていないと思っております。
○又市征治君 まだ幾つか質問残ったんですが、時間の関係で最後にいたしますが、大臣ね、先日、所信質疑のときに、政府による交付税の計画的な切下げで地方経済が崩壊するのはもう止めるべきじゃないかと、私、こんなふうに申し上げました。で、大臣は、やはりめり張りを付けにゃいかぬ、こういう格好で答えられているわけですね。 そこで、この住民税の階層制についても同じことが言えるんではないかというふうに私は思います。政府は、住民税のフラット化をしたいようにどうも聞こえてきてしようがないんですが、それは逆で、ある程度の累進性を回復をして、担税力のある階層からやっぱり税をいただくということこそが正しい意味での公平な負担、そういう意味では応能負担の原則、そして地方への、地方税への住民参加になるんだろうと私は思うわけですが、この点についての大臣の御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) 御指摘のありましたように、個人住民税につきましては、いわゆるフラット化することによって、いわゆる住民税というのは人、地域におります会員、その地域の会員みたいな、会員税みたいなものですから、そういった意味では広く平等な税にというのが、地方税からいったら、応益原則から見ても普通、それ応分の、負担としては、税制としてはふさわしいんだと思っておりますが、税源の偏在というものを縮小するのに資するんだと思いますが、今言われたような累進の話というのは、これは基本的には個人所得税の累進性ということになると、これは国税の方になる所得税で考えて、個人所得全体の中で考えないといかぬのじゃないかなというような感じがいたします。
○又市征治君 時間が参りましたから、そこのところはまた更に論議をさせていただきたい、今日のところはこの程度で終わりたいと思います。
○二之湯智君 自民党の二之湯です。 私は、五つほど質問を用意しておるわけでございますけれども、時間の関係でそれだけすべての質問をすることできるかどうか分かりませんけれども、まず最初に大阪市役所の常識外な職員の厚遇問題、これに関連して地方自治体の歳出の監視機能の在り方ということについて御質問をさせていただきたいと思います。 昨年来、三位一体の改革の論議の中で、谷垣大蔵大臣、あっ、大蔵じゃなくて財務大臣は、地方にも随分と常識外な支出があると、このようなことをおっしゃいまして、地方自治体から相当な反論が出たわけでございます。確かに、基礎的な自治体の場合は、中央から見てちょっとこれはおかしいなと思うようなことも、やはり対住民と接しておると、出産祝いだとか敬老の祝い金だとか、これは住民がそこに住んでおる、定着してほしいと、こういうことを考えると、自治体もまあやむを得ない出資であると。そういう出資も全国的にトータルしてもそうそう何兆円にも上る額ではないわけでございまして、まあ私はそれはやむを得ない支出であろうと。 ところが、今回の大阪市役所のあの、我々から見ても、今の私が申しましたのは対住民に対する支出、しかし今回は内側だけの支出といいますか、これはなかなか市民に理解が得られないと、こういうわけでございます。私も京都市会出身でございますから、大都市における公営企業のいろんな形の特殊勤務手当というのは薄々知っておりました。しかし、大阪市ほど、これほど多くの特殊勤務手当を打っておるということの実態は私も正直なところ分からなかったわけでございます。 今回、総務省はこういう、今後こんな批判を浴びないように地方公務員の給与あるいは手当、福利厚生などの内容を積極的に公表することを促していくと、こういうことをおっしゃっているわけでございます。しかし、地方分権時代でございますから、これはあくまで地方が自らの力でこういう厳しく監視していくというのは正当なことだと思います。特に、地方には地方議会もあり、監査委員の制度もあり、そして平成九年からは包括外部監査制度も導入されたわけでございます。そういう面で地方の支出の監査をするいわゆる体制は整っておるのでございますけれども、それが果たして本当に機能しているかどうかということなんですね。 正直なところ、大都市において、私も地方議会出身で地方議会のこと言ったらいかぬのですけれども、なかなか、地方議会で監視機能の強化と言われておっても、実際何兆円に上るその自治体の支出を監視することは今の地方議会の能力ではとても無理だと思いますね。 それで、監査委員制度というのも、議会選出の監査委員が二人、そして有識者が一人、最近は常勤監査といいまして、大抵これは自治体のOBの職員がなっておると、こういうことでございますですね。ところが、このOBの職員も、首長から任命された監査委員でございますから、そうそう厳しい意見というものを付け加えることもできない。さらにまた、もう一人の有識者による監査委員は、大抵の場合、医師会の会長とかあるいは歯科医師会の会長という充て職になって、名誉職的な監査委員。 そうすると、監査委員制度というのは四名きちっとあるわけでございますけれども、冒頭申しましたように、議会の選出の二人の議員さんもそれほど私は監査する能力がないと思いますですね。そうすると、最後は平成九年に導入された包括外部監査、これは公認会計士、一部税理士を雇っているところもございますけれども、こういう先生方にやっぱり厳しく監査をしていただかなければならないわけでございますけれども、これも一年ごとの契約になっているんですね。かなりこれは報酬が高くて、恐らく二千万ぐらいの単位の報酬を支払っておると思うんですね。恐らく、まあ一年ぽっきりの監査じゃよく分からない。したがって、二年、三年と務めたい、できたらば四年ぐらい務めたいとなりますと、これまた厳しい監査ができるかどうかということなんですね。 そうなりますと、この包括外部監査制度がせっかく導入されたわけでございますから、少なくとも単年度の契約じゃなくて、私は、少なくとも二年、そして四年ぐらいの長期的な任期制を導入したらどうかと。そして、じっくりと地方自治体の歳出の監査をしてもらったらどうかと、このように思うんでございますけれども、大臣の所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 最初にあの大阪市の話がございましたけれども、昨年の初めごろでしたか、この種の話で一斉に調査ということを命じてスタートをさせていただいて、四月にまとめて締め切って、七月に全部調査がまとめたのを、いろいろありましたけれども、十二月に公表と。これをするに当たりましては大変でした、正直なところ。公表を断固するなという御意見もいろいろな方々からありましたので。それをさせていただいて、結果として大阪が一番話題になりましたけれども、何も大阪だけじゃない、ほかにも幾つもあります。 ただ、二之湯先生おっしゃいましたように、これはまともにやっているところにとりましては、皆、大阪市と同じように思われたんじゃ冗談じゃないと、甚だ不満に思っておられる市町村長さんも正直一杯いらっしゃいます。これは、まともにやっていたやつは同じ穴のムジナと見られたら冗談じゃないというので、何であんなもの発表させたんだという御意見もあることも確かです。 しかし、結果としてあの種の話が出たものですから、これは組合との間の裏契約やらいろんなものが一杯ありますので、そういったものやら何やらが出て、通勤手当の代わりに歩いて通っているやつには徒歩手当なんてふざけたことをやっておるわけですから、それは世論の非難を浴びるのは当然なんだと思いますが、少なくとも大阪市においては、あれがやっぱり大阪市における民主主義が成熟しているということを表明する一つの証左だったと思っておりますので、私は、それ以後、今後この種のことに関しましては、地方における特殊な手当やら何やら含めて、行革指針というのをこの三月末にきちんと出して通達をすることにいたしておりますので、さらにこの点につきましては一層取り組んでまいりたいと思っております。 もう一件の監査の話、これは全くおっしゃるとおりでありまして、これは会社の方もついこの間までは、大体辞められた重役さんがまあまあまあで、大体そんなものだったでしょうが、ところがそれじゃいかぬということになって、会計法とかいろんなものが、グローバルなものとか、それはいい悪い、いろいろな御意見あるところですが、入ってきて、結果として監査法人というものが、今は大きなもので四つ、五つありますけれども、そういった監査法人というものが系列化して、いろんな形で随分、銀行に至るまで監査がきちんとされるようになりつつあるのは、私はこれはいいことだと思っております。 本来ですと、確かに議会が監査するべきなんです。ところが、その議会は、おれたちにそんなこと言ったって、無い物ねだりするなというのは、二之湯先生に限らず、ほかの市会議員の方も何人か聞いたことありますので、それはあんたとは違ってわしは経営者じゃないんだから分かるわけないやといって言われた方も、正直言って何人もいらっしゃいますが、ただこれ、それをやらないとそれは市議会のいわゆる権利放棄みたいなことになりますので、それおたくらがやれないならやれるやつを雇えというのが例の話ができたいきさつでもありますので、そういった意味では、今、包括外部監査法人というような表現になっていますけれども、やらしていただくんですが、今一年限りじゃないかというのは、これ例の入札の話からこんな話になりましてね。将来、常識言って、一年ぽっきりだったら、また変わったらまた次のやつということになりますので、そういった意味では数年やった方がよろしいのだとは思うんですが、そこが随意契約と例の、一年、単年度決算の難しいところなんだと思いますので、これちょっとやり方を考えないかぬところだと思いますが、今は、余り長く続くとまたぞろ別の意味での話がまた起きますので、三年以上はできないという形で一応区切ってあるんですけれども、今御指摘のありました点は、これは随意契約の話と競争入札の話と二つ、ちょっとその話と一緒になりますものですから、なかなか今は一年契約ということになっているんだと思いますけれども、そこらのところはちょっと柔軟に考えていく必要があるかなという感じがいたします。
○二之湯智君 時間がありませんから、ちょっと順番を狂わします。 最近、総務省で取りまとめられた地方行政改革指針によりますと、二〇〇五年度からの五年間で、公務員の、地方公務員の削減を、四・六%を超える削減を求められておりますですね。二〇〇四年度まで、過去五年で、二〇〇四年度までで純粋な削減が四・六%だったからですね。これ以上の削減を目指すと、こういうことでございますね。 国も地方も、いわゆる行政改革というのはやはり職員を減らす、これは民間会社でも同じでございますけれども、人件費を減らすということがこれ大きな課題になるわけでございますけれども、地方もそれだけ減らしているわけでございますから、国の方もそれに呼応してやはり努力をしなければならないと。国がやっぱり率先して範を垂れて、そして地方にその見本を示すと、こういうことが大事であろうと思いますけれども。過去さかのぼって一体どれだけ国家公務員の削減が実現できたのか、その点をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 誠にごもっともな御指摘なんで、まずきちんと範を垂れねばならぬということなんですが、今御指摘のありました点は、具体的に言いますと、昭和四十二年以降、平成十六年までの間で純減八万人が日本における現状です。結果として、今千人当たりの労働者に占めますいわゆる公務員の、公務員というのは自衛隊を含めまして、公務員、地方職員、それから地方の企業に勤めておるいわゆる地方企業の職員、全部突っ込みで、千人で三十五・一人、これが日本です。アメリカ八十・六人、フランス九十六・三、地方分権の進んでおりますドイツで五十八・四、イギリスが七十三・〇というのが数字でありますので、これは軍人さんやら地方職員やら政府職員やら政府企業職員まで全部突っ込みでの数字です。そういった意味では、日本というのはそんなに他国に比べて、私どもから見ますと、役人さんの数というのは私らから見たら多い多いと思いますけれども、現実、フランスなんかに比べたら三分の一ぐらいというのが実質ということになろうと存じます。 その上で今どれぐらい私どもとして今計算をしているところかといいますと、今私どもはこの地方で四・六という数字を出しておりますから、私どもは平成十七年から五年間で一〇%減らしてくれと。これちなみに、昨年、一番過去で減った昨年のちょうど倍という数字ぐらいになります。これは結構しんどい数字でありまして、そういった意味では、これは傍ら、地方でいきますと、警察官は今から一万人増えます。私どもの方も入管職員とか税関とか植物検査官とか麻薬捜査官等々、治安でよく言われるところは刑務所のいわゆる職員まで含めまして、増やさないかぬ部分がありまして、それを含んだ上で減らさないかぬという話はちょっと結構しんどい数字だと思いますけれども、こういった数字を目標に国家公務員の方もやらせるつもりでおります。
○二之湯智君 昨年の我が党の税制調査会の論議を聞いておりますと、なかなか地方独自の財源、いわゆる税源を確立するというか創設することは難しいなということを私はつくづくと思い知らされたわけでございます。しかし、地方分権推進法では地方に課税自主権を与えると。それはいかにも、地方がこれから自由に課税して非常に財源豊かになっていくというような、一種の幻想を地方に抱かせたということですね。 しかし、考えてみたら、その後、一体、この課税自主権を行使して、そして税を取っておるという、それがかなりの地方の税収になっておるということは私はついぞ聞いたことがないわけですね。まあ恐らく暁天に星を求めるというか、それぐらいの難しい作業なんですね。 そこで私は、そういう論議を聞いている中で、やはり例えば自動車税、軽自動車税あるいは住民税の均等割なんかは、こういうのはもう少しこの上限に幅を持たせて、そして地方の自治体、議会で、まあ最高を取るところは最高を取ったらいいと。いわゆる標準税率でもいいと。あるいはその中のを取って税を決定したらいいという、地方にもう少し幅を持たせたような形の方が、課税自主権を与えると、課税自主権を行使しなさいというよりもむしろいいんじゃないかと。 例えば、せんだってはこの自動車税を、標準税率今一・二倍ですか、いや、標準税率から一・二倍が上限になっておる。これを一・五倍にするときに、増税だ増税だと、こういう御意見がございましたけれども、一・五倍を取るか取らないかは地方自治体が独自に判断したらいいわけですね。それは地方の住民にも非常に分かりやすい。例えば、我が町には、我が県にはこんなものが必要だから今回、自動車税を一・五倍取りましょうと。こういう形で負担と給付が明らかになるんじゃないかと。私はこういう形を、課税自主権を使って税を求めなさいというよりも、むしろこういう、いわゆる今申しましたような地方税になっている税目の上限をもう少し幅を持たせた方がいいんじゃないかと、それの方がむしろいいんではないかと、こう思ったりするんですが、ちょっと御所見をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これ、二之湯先生、最近では豊島区の自転車税、いろいろ話題を提供したものもあります。 今、山梨県でやろうとしているミネラルウオーター税。ミネラルウオーター税って何ですかって聞いちゃったけれども、ミネラルウオーターの瓶から一瓶ずつ金取るというわけです。何の理由でって、富士山がつくった水に全部おまえ金掛けるというんだったらこんなむちゃくちゃな話はないだろうと一瞬思いましたけれども、あの辺につくっているみんな、ITの企業のはみんな水使っている、そっちはただ。ミネラルウオーター一本から幾らって、それは世間で通るかとは言いましたけれども、まあ私の個人的見解として。みんなそれ取ろうとするぐらい、いろいろ金が欲しいということをこれだけ如実に物語っている話はないなと思いながら、ここ山梨県出身の方いらっしゃらぬかもしれませんが、貧しい県なんだなと、正直、苦労しておられるだろうなと、正直、そのときはそう思いました。 今言われましたように、制限撤廃というのは、一つの、上限ですね、撤廃というのは一つの方法だと思いまして、平成、固定資産税を去年、上限撤廃にしたのが平成十六年だったと思うんですけれども、その前に市町村民税というのを、同じく平成十年に市町村民税というのを上限撤廃というのをやっておるんですけれども、いずれにしても、今、去年の、去年じゃなかった、昨年か、去年の軽自動車税とか自動車税の税源の税率というのの引上げをやったので、やっぱり地方分権の推進の観点からいきましても、これは、制限税率の緩和というものについてはこれは考えていく一つの方法かなと、私自身はそう思っております。
○委員長(木村仁君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 ─────────────
○委員長(木村仁君) 委員の異動について御報告いたします。 本日、南野知惠子君が委員を辞任され、その補欠として山本順三君が選任されました。 ─────────────
○委員長(木村仁君) これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○吉川春子君 私は、日本共産党を代表して、地方税法の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。 反対理由の第一は、定率減税を実施した九九年に比較して労働分配率は二ポイントも下がり、労働者の賃金は三年連続のマイナスで九・五兆円も減額されるなど、家計は全く改善されていない中で、定率減税の半減により三千八百八十億円、所得税と合わせれば一兆六千四百億円の大増税を実施することです。さらに、二〇〇六年度までに廃止を予定しており、その場合、三兆三千億円もの負担が国民生活を直撃するのです。 この減税期間中も、配偶者特別控除の廃止、年金課税強化などで一兆七千億円を超える負担の増大があり、子育て世代や働き盛りの世代が苦況にあえいでいる実態を見れば、断じて許されることではありません。 第二の理由は、夫婦子供二人の場合、住民税で、年収一千百七十四万円以上の高額所得者には課税限度額を引き下げたまま据え置き、所得税と合わせて五千億円もの減税を継続する一方、所得の少ない六十五歳以上の高齢者の非課税措置を廃止し、総務省の家計調査で赤字が明白な百二十五万円以上の所得にまで百七十一億円もの増税を行うことです。 今後、介護保険料や公的年金等、控除の縮小が更に追い打ちを掛け、人間らしい暮らしを奪う余りにも弱い者いじめの心ない仕打ちと言わなければなりません。憲法の保障する健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を侵害するものです。 第三の理由は、経常利益が二十兆円を大幅に超える史上空前の利益を上げている大企業などの法人税や事業税の税率は引き下げたまま、大企業や大資産家の利益のみ擁護している、保護していることです。 庶民には血も涙もない大増税を課し、大企業、資産家には限りない優遇措置を延長、拡充する本法案の廃案を強く要求して、討論を終わります。
○又市征治君 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、地方税法等の一部を改正する法律案について、反対の討論を行います。 国民が求める税制とは税負担の公平に尽きます。それは広く薄く大衆に課税することではなく、担税力のある人や法人に相応の負担を求めることです。ところが、逮捕された堤義明氏に見るごとく、大資産家や大企業ほど脱税、節税にたけており、またその戦術を駆使する金銭力があるのが腹立たしい事実であります。 この法案の中心は、国税所得税と連動しての個人住民税の定率減税の縮小、つまり増税です。勤労者の賃金への分配が回復していない中での増税は、一連の社会保障費負担の増額と合わせて、勤労者の消費志向を冷え込ませ、いまだ踊り場と言われる経済を一気に失速させるおそれはぬぐえません。 小泉政権のいわゆる構造改革の下で、今、日本社会が戦後かつてないほど所得や資産の格差が拡大し、二極分化が広がる中で、一律増税を先行するのは税の公平を欠くものです。 言うところの景気回復は大手企業にとどまり、かつ労働者への分配が正当になされず、中小零細企業においては言わずもがなです。非正規労働者身分への切替えや増加も著しく、このため、雇用が若干回復しても総賃金は減り、勤労者の可処分所得は六年間下がり続けています。 今年は、昨今の改悪による年金、社会保険料の引上げや年金への課税の強化、また配偶者特別控除の縮減など、家計の負担増が重なります。ここでの増税は消費を停滞させ、橋本内閣のときの大負担増の再現、不況の再来すら懸念されます。 加えて、法案には、六十五歳以上の低所得層に対する個人住民税の非課税の廃止や、不安定な雇用で短期に転職せざるを得ない若者等への課税強化といった弱者課税までも盛り込まれています。 では、年金の国庫負担増の財源をどこに求めるか。一九九九年度は定率減税だけではなく、法人税、法人事業税の税率の引下げと所得税、住民税の最高税率の引下げもありました。その減収額は現在、前者で国税、地方税合わせて二兆五千億円、後者で同一兆円に上り、定率減税の額を若干上回る規模です。この法人や高額所得者への課税の復元こそ優先すべきです。 しかし、この法案は、こうした社会的格差を更に拡大し、庶民や弱い者ばかりに激痛を強いる小泉構造改革の一環です。改めて反対を表明し、私の討論を終わります。
○委員長(木村仁君) 他に意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 地方税法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(木村仁君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、山根君から発言を求められておりますので、これを許します。山根隆治君。
○山根隆治君 私は、ただいま可決されました地方税法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党及び社会民主党・護憲連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 地方税法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、国民がゆとりと豊かさを実感できる個性と活力に満ちた地域主権型社会への転換を図ることができるよう、左記の事項についてその実現に努めるべきである。 一、地方税は地方公共団体の重要な自主財源であることにかんがみ、地方分権改革の進展に対応し、課税自主権を尊重しつつ、地方が自らの判断と財源によって創意工夫に富んだ地域づくりを行えるよう、地方における歳出規模と地方税収入との乖離を縮小する観点から、税源移譲を含め国と地方の税源配分の在り方を抜本的に見直し、地方税源の拡充強化を図ること。 二、地方への税源移譲については、税源偏在の少ない安定的な地方税体系を確立する方向で改革を進め、地方公共団体の裁量権・自主判断権を拡充すること。また、適正な徴収を確保するための体制整備に努めること。 三、税制の簡素化、税負担の公平化を図るため、非課税等特別措置について引き続き見直しを行い、一層の整理合理化等を推進すること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いを申し上げます。
○委員長(木村仁君) ただいま山根君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(木村仁君) 全会一致と認めます。よって、山根君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、麻生総務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。麻生総務大臣。
○国務大臣(麻生太郎君) ただいま御決議のありました事項につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたく存じます。
○委員長(木村仁君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(木村仁君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時三十九分散会